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平成19年第1回定例会〔 意見書等議決結果 〕




         (二)意見書(議決結果)
  畜産政策・価格に関する意見書
 当県の畜産は、我が国の畜産物の供給基地として全国屈指の規模とレベルにあり、当県農業の主軸としての地位を占めているところである。
 しかしながら、畜産農家の規模拡大は進みつつあるものの、後継者の減少や高齢化の進行などもあり、依然として生産基盤の脆弱化が危惧されている。
 また、飼料価格の高騰をはじめとする生産コストの増大や高病原性鳥インフルエンザをはじめ家畜伝染病の発生時の被害など、多くの経営の不安定要素も抱えており、さらには、WTO農業交渉やEPA交渉での牛肉をはじめとする重要品目の関税の取扱如何によっては、当県の農業、取り分け畜産業に甚大な影響を及ぼすことも懸念されている。
 このような中、安心・安全な畜産物を安定的に供給するためには、畜産農家の一層の体質強化と安定を図ることが重要であり、このためには、適正な畜産物価格の決定と諸課題に的確に対応した施策の充実・強化が不可欠である。
 また、将来にわたって畜産の生産基盤の維持や生産者の営農意欲を喚起するような仕組みや制度の確立、セーフティネットの充実・強化も重要となっている。
 よって、国においては、畜産の将来が展望されるよう、かつ、畜産農家の経営安定を図るため、左記事項について特段の配慮を強く要望する。
            記
 一 農業の国際化の進展や飼料価格の高騰など厳しい
  情勢のなかで、畜産・酪農生産基盤の維持・拡大を
  図るため、産地・生産者の体質強化に向けた取組を
  促進する総合的な対策を確立するとともに、必要な
  予算を確保すること。
   また、生産者の経営と所得の安定を確保するため、
  経営安定対策を充実・強化し、配合飼料価格安定制
  度の適切な運営に万全を期すとともに、飼料価格の
  動向を踏まえ必要な対応を講じること。
 二 高病原性鳥インフルエンザ対策については、発生・
  まん延防止策を強化するとともに、風評被害防止や
  消費拡大対策に取り組むこと。
   また、発生が確認された場合は、移動制限区域内
  の養鶏農家等に対し必要な支援措置を講じること。
 三 平成十八年度が事業終期となっている地域肉用牛
  振興対策事業については、肉用牛繁殖経営への新規
  参入支援、肉用牛の生産性向上対策、肉用牛の増頭
  対策など肉用牛の生産振興を図るため、さらに充実
  した事業を構築し必要な予算を確保すること。
 四 平成十八年度が事業終期となっている肉用牛肥育
  経営安定対策事業については、肥育経営を継続する
  上で根幹となる経営安定対策であるため、事業を継
  続するとともに必要な予算を確保すること。
 五 BSE発生国からの輸入については、我が国と同
  等の安全対策を義務づけ、また、輸入される牛肉に
  ついては、日本向け輸出プログラムが確実に遵守さ
  れるよう、十分な監視を行うこと。
   加えて、米国政府が求めている「二十か月齢以下
  の対日輸出条件の緩和」は拒否すること。
 六 食肉センターに対するSRM(特定危険部位)・
  牛せき柱焼却施設等の設置に係る経費助成及び運営
  支援については、BSE発生以来、多額の費用負担
  が発生しているため、継続強化すること。
   また、食肉センターにおける衛生対策強化や高付
  加価値化等総合的な食肉流通施設の整備に必要な助
  成事業を継続実施すること。
   さらに、BSE検査費用についても公的負担を継
  続実施すること。
 七 家畜の遺伝資源保護に関する取組を強化すること。
   また、食肉の安心・安全に対する不安を払拭する
  ため、原材料の原産地表示については、外食におけ
  る義務づけを法制化すること。
   さらに、トレーサビリティについては、対象店舗
  等の範囲を拡大すること。
 八 指定食肉(牛肉・豚肉)の安定価格の決定に当たっ
  ては、農家の経営安定を図るため、飼料価格の動向
  等を踏まえ適切に決定すること。
 九 肉用子牛生産者補給金制度については、再生産の
  確保と生産意欲を喚起するため、飼料価格の動向等
  を踏まえ、保証基準価格及び合理化目標価格を適切
  に決定すること。
   また、子牛生産拡大奨励事業については、我が国
  肉用牛資源の拡大に資するため、必要な予算を確保
  すること。
 十 飼料増産受託システム確立事業については、耕種
  農家と畜産農家が連携して粗飼料生産や堆肥還元に
  取り組むことができるよう、コントラクターの育成
  強化を図るため、必要な予算を確保すること。
   また、粗飼料を生産し畜産農家に供給する生産集
  団に対する対策を講じること。
十一 平成十八年度が事業終期となっている地域肉豚生
  産安定基金造成事業については、国際化の進展によ
  る豚肉価格の低迷等が懸念される中、養豚経営の安
  定を図るために必要不可欠であることから、事業を
  継続するとともに、必要な予算を確保すること。
   また、安定基金発動基準価格については、飼料価
  格の動向等を踏まえ適切に設定すること。
十二 平成十八年度が事業終期となっている地域養豚振
  興特別対策事業については、養豚の生産振興や生産
  性向上及び豚肉の安定的な生産・流通体制の整備を
  図るため、事業を継続するとともに必要な予算を確
  保すること。
十三 鶏卵価格安定基金の補てん基準価格については、
  再生産の確保と経営安定が図られる水準として設定
  すること。
   また、(社)全国鶏卵価格安定基金を公益社団法人
  として認定するとともに、同基金に対する補助金も
  継続すること。
十四 平成十九年度が事業終期となっている畜産環境緊
  急特別対策事業については、家畜排せつ物処理施設
  の整備推進に不可欠であるため、事業を継続し必要
  な予算を確保すること。
十五 海外からの悪性伝染病等の侵入を防ぐため、動物
  検疫を充実・強化すること。
十六 生産段階での家畜衛生対策を強化するため、各種
  予防ワクチンの接種に対する助成等を拡充すること。
   また、悪性伝染病等が発生した場合には、すみや
  かに風評被害の防止、感染原因の究明、まん延防止、
  経済的損失支援などの対策を講じること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十九年二月十九日
         鹿児島県議会議長 金 子 万寿夫
内閣総理大臣  殿
財 務 大 臣 殿
農林水産大臣  殿
厚生労働大臣  殿
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  日豪経済連携協定交渉に関する意見書
 我が国とオーストラリアとの経済連携協定(EPA)について、当県議会は昨年十一月の第四回定例会において交渉を開始しないことを求める意見書を議決し、関係大臣に提出したが、翌十二月に両国政府は交渉開始に合意したところである。
 日豪EPAについては、同意見書でも指摘したように、仮に、農畜産物の全面的な関税撤廃を含んだ協定を締結することとなれば、牛肉、乳製品、小麦、砂糖に関してだけでも、我が国の農業への打撃は約八千億円となるとの試算もあり、さらに、他国に対しても関税撤廃を認めざるを得なくなる事態も想定されることから、我が国の農業は壊滅的な打撃を受けるおそれがある。
 そして、特に、農業を基幹産業とし、肉用牛や砂糖の原料であるさとうきびを主要産物とする当県にとっては、農業はもとより、関連産業も含めた県経済全体が大きな打撃を受けることが懸念されるところである。
 よって、政府におかれては、日豪EPA交渉に当たっては、我が国の農業を守り、農業及び関連産業の持続的な発展を図るため、左記の事項について適切に対処し、併せて、重要品目の柔軟な取扱いに十分な配慮が示されない場合は交渉の中止を含む厳しい姿勢で臨まれるよう強く要望する。
            記
一 牛肉、砂糖などの重要品目については関税撤廃の対
 象外とするなど例外措置を確保すること。
二 WTO農業交渉におけるこれまでの我が国の主張
 (農業の多面的機能の発揮、多様な農業の共存等の観
 点からの十分な数の重要品目の確保とその柔軟な取扱
 い及び上限関税の絶対阻止)と整合性のある対応とす
 ること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十九年三月十五日
         鹿児島県議会議長 金 子 万寿夫
衆議院議長   殿
参議院議長   殿
内閣総理大臣  殿
外 務 大 臣 殿
財 務 大 臣 殿
農林水産大臣  殿
経済産業大臣  殿
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  家電リサイクルに係る離島地域への支援対策を求め
  る意見書
 家電製品の適正な処理及び資源の有効な利用の確保を図ることを目的として、平成十三年四月から特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)が施行されているところである。
 しかしながら、当県の離島地域については、家電リサイクル法に基づく指定引取場所が設置されていないことから、家電廃棄物の収集運搬料金が割高となり、地域住民は過重な経済負担を強いられている。
 また、家電リサイクルは、リサイクル料金を廃棄時に負担する後払い制となっていることもあり、不法投棄も後を絶たず、不法投棄された家電廃棄物の処理は自治体や地域住民の大きな負担となっている。
 よって、国会及び政府におかれては、離島地域における家電リサイクルが円滑に推進されるよう次の事項について、特段の措置を講じられるよう強く要望する。
            記
一 離島地域への家電リサイクル法に基づく指定引取場
 所の設置や自動車リサイクル法と同様の補助制度の創
 設など特別な措置を講じること。
二 家電リサイクルについても、自動車リサイクルシス
 テムと同様、リサイクル料金の前払い制度を導入する
 こと。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十九年三月十五日
         鹿児島県議会議長 金 子 万寿夫
衆議院議長   殿
参議院議長   殿
内閣総理大臣  殿
財 務 大 臣 殿
経済産業大臣  殿
環 境 大 臣 殿
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  脳脊髄液減少症の治療・研究等の推進を求める意見書
 脳脊髄液減少症は、交通事故、スポーツ障害、落下事故、暴力などによる頭部や全身への強い衝撃によって脳脊髄液が慢性的に漏れ続け、頭痛、目まい、思考力低下、うつ症状、倦怠感等の様々な症状が複合的に発現する病気とされ、難治性のいわゆる「むち打ち症」の原因の一つとされている。
 しかし、この病気は、これまで原因が特定されにくく、「怠け病」あるいは「精神的なもの」と判断されることもあり、患者の肉体的・精神的苦痛はもとより、患者の家族等の苦労も計り知れないものがある。
 近年、この病気に対する認識は徐々に広がり、本症の研究に取り組んでいる医師らにより、新しい診断法・治療法(ブラッドパッチ療法など)の有用性が報告され、長年苦しんでいる患者らにとっては、大きな光明となっている。
 しかしながら、この病気の一般的な認知度はまだまだ低く、患者数などの実態も明らかになっておらず、また、治療法が未確立であるとともに、医療保険の適用もないため、患者らは大きな経済的負担を強いられている。
 よって、国会及び政府におかれては、左記の事項について特段の措置を講じられるよう強く要望する。
            記
一 交通事故等の外傷による脳脊髄液減少症患者の実態
 調査を実施するとともに、患者・家族に対する相談及
 び支援の体制を確立すること。
二 脳脊髄液減少症について、さらに研究を推進し、診
 断法及び治療法を早期に確立すること。
三 ブラッドパッチ療法を含む脳脊髄液減少症の新しい
 治療法に対して、早期に医療保険を適用すること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十九年三月十五日
         鹿児島県議会議長 金 子 万寿夫
衆議院議長   殿
参議院議長   殿
内閣総理大臣  殿
総 務 大 臣 殿
文部科学大臣  殿
厚生労働大臣  殿