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鹿児島県 鹿児島県

平成29年第2回定例会(第4日目) 本文




 午前十時開議


   △ 開  議
◯議長(柴立鉄彦君)ただいまから、本日の会議を開きます。
 本日の日程は、配付いたしております議事日程のとおりであります。
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 議 事 日 程
 一、開  議
 一、意見書案の上程、提案理由説明、質疑、討論、
   表決
 一、一般質問
   小園 しげよし 君
   前 野 義 春 君
   西 高   悟 君
   鶴 田 志 郎 君
 一、散  会
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   △ 意見書案一件上程
◯議長(柴立鉄彦君)まず、日EU・EPA交渉に関する意見書案が提出されておりますので、これを議題といたします。
 案文は配付いたしておりますので、朗読を省略いたします。
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   意 見 書 (案)
  日EU・EPA交渉に関する意見書
 日本とEUとの間のEPA交渉については、本年五月の日・EUの首脳会談において、できる限り早い時期の大枠合意が極めて重要であることが確認され、現在、七月の主要二十か国・地域首脳会議にあわせた首脳会談での合意が報道されるなど、今まさに重要な局面を迎えている。
 本県議会は、日本とEUとの間のEPA交渉について、本県の基幹産業である農林水産業をはじめ、食品関連産業等幅広い分野に多大な影響を及ぼすことが懸念されることから、国に対して、十分な情報提供などを要請してきたところである。
 しかしながら、交渉を巡っては、豚肉や木材など農林水産物の関税を削減・撤廃する方向で協議が進められているとの報道等がなされている中にあって、交渉状況が明らかにされないことから、農林漁業者等の間で交渉の先行きを懸念する声が高まってきている。
 一方、現在、「農林水産業の輸出力強化戦略」において、輸出額一兆円目標の一年前倒し達成に向け、国を挙げて取り組むこととしている中で、日本からEUへは、動植物検疫などの非関税障壁により、豚肉や鶏肉などの輸出ができないほか、緑茶については残留農薬規制の問題から、輸出は事実上困難な状況になっている。
 よって、国におかれては、日本とEUとの間のEPAが、地域経済・社会に与える影響を十分に考慮するとともに、地方の声を真摯に受け止め、左記のとおり対応されるよう強く要望する。
            記
一 豚肉、豚肉調製品、牛肉、乳製品、甘味資源作物、
 木材製品等をはじめとする農林水産物の重要品目の再
 生産が引き続き可能となり、農林漁業者が安心して経
 営を継続できるよう、必要な国境措置をしっかり確保
 すること。
二 黒豚肉など農林水産物の輸出品目の拡大に向けて、
 検疫協議等を加速化すること。また、輸出先の検疫基
 準等に適合した生産体制を確立するための条件整備を
 図ること。
三 日EU・EPAが地方の経済活動や国民生活に与え
 る影響や交渉状況等について、国民に十分な情報提供
 と明確な説明を行うこと。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十九年六月二十七日
        鹿児島県議会議長  柴 立 鉄 彦
衆議院議長  殿
参議院議長  殿
内閣総理大臣 殿
外務大臣   殿
農林水産大臣 殿
経済産業大臣 殿
内閣官房長官 殿
 右記のとおり発議する。
  平成二十九年六月二十七日
        鹿児島県議会議員  伊 藤 浩 樹
                  下 鶴 隆 央
                  ふくし山ノブスケ
                  堀 口 文 治
                  瀬戸口 三 郎
                  園 田   豊
                  松 田 浩 孝
                  柳   誠 子
                  き 久 伸一郎
                  吉 留 厚 宏
                  まつざき 真琴
                  永 井 章 義
                  堀之内 芳 平
                  桑 鶴   勉
                  大 園 清 信
                  永 田 憲太郎
                  鶴 薗 真佐彦
                  山 田 国 治
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◯議長(柴立鉄彦君)お諮りいたします。
 この意見書案は、会議規則第三十九条第三項の規定によって、提案理由の説明及び委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
   [「異議なし」と呼ぶ者あり]


◯議長(柴立鉄彦君)御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
 直ちに審議に入ります。
 御質疑はありませんか。
   [「なし」と呼ぶ者あり]


◯議長(柴立鉄彦君)御質疑はありませんので、質疑は終結いたします。
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   △ 意見書案一件可決
◯議長(柴立鉄彦君)討論の通告はありませんので、これより、意見書案を採決いたします。
 お諮りいたします。
 この意見書案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   [「異議なし」と呼ぶ者あり]


◯議長(柴立鉄彦君)御異議なしと認めます。
 よって、この意見書案は原案のとおり可決されました。
 お諮りいたします。
 ただいま可決されました意見書の字句の修正、提出手続などにつきましては、当席に一任いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
   [「異議なし」と呼ぶ者あり]


◯議長(柴立鉄彦君)御異議なしと認めます。
 よって、そのように取り計らうことに決定いたしました。
      ─────────────


   △ 一般質問
◯議長(柴立鉄彦君)次に、一般質問であります。
 通告に従って、順次発言を許可いたします。
 小園しげよし君に発言を許可いたします。
   [小園しげよし君登壇](拍手)


◯小園しげよし君 皆さん、おはようございます。
 答弁時間が三十四分ということで、私の質問が三十五分ぐらいでしたので、ゆうべは半分ぐらいに内容を削らせていただきました。かごんま弁で言うと、大変念の入った答弁をしていただけるんじゃないかなと思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 早速、本文に入ってまいりたいと思います。
 水産業の振興策につきまして。
 県内のいろんな漁協で、現在、総会が開催されております。総じて漁民の皆様方から聞く声は、海水温の上昇により魚がとれない、また、とれても高く売れない。鹿児島県はそれぞれの漁協によって特色があります。
 せんだって、阿久根の中村議員と話をしておりましたら、サンゴ礁が阿久根の黒之瀬戸まで北上してきていると、水産業を取り巻く海水温の上昇による影響がじわりじわりと進んでいることを感じるお話でありました。
 また、昔からアニサキスは魚に寄生しておりますが、正確な情報が消費者に伝わっておらず、一時的に魚離れが起き、魚価が下がり、漁民の苦労を思えば残念なもどかしさを感じたりもしておりました。
 また、日本全体で漁業振興を考えますと、漁業資源が減少してはいるものの値段はよくなっていること、また、魚食普及の観点から、県あるいは県漁連の取り組みは効果が少しずつあらわれてきており、魚食普及、消費もふえているということをお聞きいたしております。
 まず一点目は、水産業を取り巻く環境とその及ぼす影響をどのように捉え、どのような対策を持たれようとしているのか、お伺いいたします。
 二点目は、アニサキスの風評被害について、正確な情報発信が必要と思われますが、その対策についてお伺いいたします。
 三番目は、魚食普及のためにはどのような施策を考えておられますか、お伺いしたいと思います。
 西郷どんと明治維新についてお伺いいたします。
 大河ドラマ「西郷どん」の放送が決まりました。「篤姫」が放映されてからちょうど十年が経過し、鹿児島を舞台とした大河ドラマがこんなに早く、しかも、日本中の人たちが憧れ、尊敬している西郷隆盛翁に決定したことは、何物にもかえがたい大きな喜びであります。これまで、大河誘致を中心となり進めてこられた県誘致協議会や県関係者の皆様方に心よりお礼申し上げます。
 さて、「西郷どん」が決定し、たまたま訪ねた私の友人宅に、「桜井の別れ」の絵に西郷が詩を寄せ書きしたという画幅が飾られてありました。桜井の別れとは、楠木正成と息子正行との今生の別れのことであります。
 西郷は、この楠木親子の生き方に大変な共感を持ち、詩には、南洲敬題と記されておりました。絵は、一般的には幕末から明治初めにかけて人物画にすぐれた画業を示した菊池容斎の手になるものと記されてあり、この画幅は、もともとは山川港の、西郷さんが一回目の遠島を申しつけられたときに風待ちをした指宿市山川港の旅籠藤坂家との御縁で、この料理屋の創業者が手に入れたものであったと話しておられました。また、指宿市瀬崎の岡元家、久保家、この家に宿泊し、立ち寄り、狩りの拠点としたそうであります。
 西郷どんの新たな足跡をたどる中で鰻集落のことは有名であります。この鰻集落の西郷隆盛のところに、佐賀の乱に敗れた江藤新平が訪ねてこられたわけですけれども、その後、湊の高崎荘兵衛宅に泊まり、江藤新平は四国で捕縛されたということ、指宿市二月田温泉は島津の殿様の逗留施設でありましたが、そこに明治天皇の勅命を受けて西郷隆盛に明治政府に戻ってくるよう会いに来た山岡鉄舟とのこと、今回、西郷さんが奄美に遠島されるときに船がつながれていた船着き場の場所、そのときに訪ねた山川の肥後家、藤坂家、二回目の大島流しの宿泊地であった野口家などの場所がわかったところであります。
 県内には多くのゆかりの地があり、明治百五十周年に向けての整備やガイドの育成など、ハード及びソフトの整備を行う必要があることはわかっておられると思います。そのためには、魅力ある観光地づくり事業や地域振興推進事業などの事業を急ぐべきだと思いますが、今後の計画をお伺いいたします。
 また、指宿地区にも山川港や鰻池温泉等、多くのゆかりの地があり、今後の整備についてお伺いいたします。
 また、旧考古資料館につきましては、藤崎議員も過去質問されましたが、西郷さんの銅像の近くでもありますし、散策される観光客が、あの築百三十年の石づくりの建物を、これは何だろうかと訪ねてくるのではないか。今後の活用策について示していただきたいと思います。
 また、県内には歴史的な、幕末、明治維新ともゆかりのある古い建物がまだ残っております。新しく県の観光プロデューサーになられた古木さんは、観光の基本は環境、文化、健康であると言われ、熊野古道を歩いている三分の二は外国人と話されました。私が、「篤姫」の後、何が鹿児島には残ったんでしょうかねと、県内の歴史的建造物の話をいたしますと、「そういう遺産みたいなもの、それをつなぐストーリーが必要である」と言われました。
 歴史的建造物の保存活用策について、今後の取り組みを示していただきたいと思います。
 また、来年いっぱいの放映に向けてさまざまなイベントを計画しておられると思いますが、どのような内容となりますか、お伺いいたします。
 南薩地域の振興策についてお伺いいたします。
 前回、三月議会におきまして、伊藤前知事が出水の御出身という、自分の生まれ故郷という遠慮があり、おくれたと言われた、そのことを聞きまして、知事は指宿の御出身でもありますし、とても心配になりましたので、きょうは指宿地域の振興策についてお伺いしたいと思います。
 指宿地区の観光の入り込み客は三百五十万から四百万近くとふえております。日帰り客がふえ、朝来て夕方帰る、泊まるのは鹿児島市内、食事も鹿児島市内、そのような動きが出てきているように思われます。宿泊客は、十五年ほど前は百万人台となっていたものが、平成二十六年度は七十万人台に落ち込んでおります。いろいろと反省すべき点もあると思います。
 まずは、指宿駅前をきれいにしてくれという苦情が相次ぎ寄せられ、私も五月二十日、友人・知人七十名にお声かけし、指宿駅前の清掃作業を行いました。
 全国的にも有名な指宿温泉の玄関口である指宿駅前は、これまで県においても整備が進められてきましたが、商店街も閑散とし、植栽ますの雑草などもそのままになっている状態もありました。多くの問題があると考えておりますが、まちづくりと観光の視点から県の見解をお伺いいたします。
 また、須賀知事のときにつくっていただいた海岸線のボードウォークは、今でも指宿地域の魅力につながっております。しかしながら、二十年が経過し、老朽化し、あちこちに穴があき、腐れが広がり、足元灯は点灯せず、今後、修理もしくは補修しなければならないのではないかと思っております。そのような状況を県はどう把握し、今後、管理していくおつもりなのか、お伺いいたします。
 指宿港海岸直轄海岸保全施設整備事業について、県には特段の御配慮をいただいていると思っております。指宿港海岸保全推進協議会におきましては、これまでのワークショップ等を通じ、市道については車道を二車線と歩道整備をと、緑地帯拡幅につきましても消波や景観に配慮し整備してほしいと、市長へ要望されております。
 今後、この海岸保全推進協議会の要望を受け、指宿市長がどのような判断をし、どういう方針を打ち出されるのか、指宿市からの具体的な緑地帯拡幅に関しての相談や、何らかの要請・要望が現在来ているのか、要請があった場合、県はどのように対応するおつもりかもお伺いいたします。
 旧なのはな館につきましては、市と県と覚書を交わし、県のほうで約九億円近い予算を平成二十八年度、予算組みされました。県と市で分担しながら、建物の取り壊し、リフォーム、修繕等を行うとなっていたものの、県有建物の解体につきまして設計者との協議が調っていないということで、本年二月に、旧ふれあいプラザなのはな館の県有建物に係る申し入れが指宿市からなされたと聞いております。
 どのような内容であったのか。また、それに対する回答を県として指宿市のほうへ行っていると聞いておりますが、どのような回答であったのか。
 また、なぜこうなったのか、経緯を示していただきたいと思います。また、これからの県の対応もお示しいただきたいと思います。
 また、開聞岳は、指宿市開聞枚聞神社の御神体であります。羅針盤のない時代は、この開聞岳を目指し、船が帆を進めていたと言い伝えられ、枚聞神社には、琉球の航海安全の額が神社の宝物殿の中に多数奉納されております。
 この開聞岳には一周する道路がありますが、現在も一部二車線、残りは一車線であったり、狭隘な道路であったり、暗いトンネルの中を通ったりと、東シナ海のすばらしい景観が望まれ、以前から開聞岳一周道路の計画が県であり、鹿児島県と指宿市が連携しながら地権者との協議を進めてまいりましたけれども、なかなか進まない現状等があると聞いております。
 今後の見通し等についてお答えいただきたいと思います。


◯商工労働水産部長(酒匂 司君)本県水産業振興策についてでございます。
 本県の水産業を取り巻く環境は、漁獲量の減少、魚価の低迷、燃油や餌飼料の高騰のほか、漁業就業者の減少や高齢化など、極めて厳しい状況にございます。このため、県では、平成三十二年度を目標年度とする県水産業振興基本計画におきまして、つくり育てる漁業の推進、漁業経営対策と担い手づくり、水産物の流通・加工・販売対策、漁港・漁村の整備と漁村地域の活性化、水産技術の開発と普及の五つの基本目標を定めまして、長期的かつ総合的な視点に立って各般の施策を推進しているところでございます。
 平成二十九年度の主な施策といたしましては、水産資源の維持・増大を図るためのマダイ、ヒラメ等の放流や、県漁連及び各漁協等の関係団体と連携した漁業就業者の確保・育成、各地域が浜の活力再生プランに掲げた所得向上等の取り組みへの支援を行うこととしております。
 また、知事のトップセールス等におけるPR活動や、本県水産物の国内外での販路拡大に向けた取り組みへの支援、水産物の生産及び流通の拠点となる漁港の整備、魚介類の餌場や産卵場として重要な藻場の造成技術の開発などを行うことといたしております。
 さらに、海外からの需要の高い養殖ブリの生産拡大を図りますために、現在、人工種苗生産施設の整備を進めておりますほか、漁獲量の増加を図るための広域的な漁場整備にも引き続き取り組むことといたしております。
 また、このような取り組みに加えまして、制度資金等による経営の支援、燃油等の高騰や魚価の低迷時に価格補填を行う国の制度への加入促進にも取り組んでいるところでございます。
 県といたしましては、今後とも、県漁連等関係団体と一体となってこれらの施策を推進し、本県水産業の持続的な発展が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、アニサキスの風評被害対策についてでございます。
 このたびのアニサキスによる全国的な生鮮魚全般での消費鈍化と市況低迷への影響が出ているとの一連の報道を受けまして、県では、県内の主要市場や量販店等に聞き取りを行いましたところ、当初、本県におきましても取扱量や購買量の低下などが見られたものの、現在、落ちつきを取り戻しつつあるとのことでございます。
 このようなことから、県では、まずはアニサキスに関する正しい情報を消費者に伝える必要があるとの観点から、県ホームページを積極的に活用しながら、消費者の方々に対し、新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除くことや、加熱・冷凍による安全な食べ方などについて情報発信しているところでございます。
 また、今後は、かごしま海の恵み流通拡大事業を活用しながら、“いお・かごしま”魚食普及拡大推進協議会等の魚食普及団体が行う料理教室等におきまして、目視での確認の仕方や正しいさばき方等の普及啓発に努めてまいりたいと考えております。
 県といたしましては、今後とも、県漁連等関係団体と連携を図るとともに、市場や消費の動向等についても引き続き注視してまいりたいと考えております。
 次に、魚食普及についてのお尋ねでございます。
 魚は、良質なたんぱく質やカルシウム、ビタミン類のほか、生活習慣病の予防や脳の発達に効果がある成分が多く含まれている食材でございます。しかしながら、国の水産白書にもございますとおり、消費人口の減少や魚離れの進行などにより、水産物の消費が減少しておりまして、また、若い世代ほど魚を敬遠する傾向が見られるところでございます。
 このようなことから、県におきましては、魚食普及のためには、まずは子供のころから魚になれ親しむことが大事であるという視点に立ちまして、地域振興局・支庁が各地域の漁協や学校と連携しながら、食育支援の取り組みとして、小・中学校において魚のさばき方教室や魚の試食などを行っているところでございます。
 そのほか、魚食普及団体等が行う親子を対象としたさばき方教室や市場見学、幅広い年齢層を対象とした公民館等での料理教室や、旬の魚を使った料理コンクールなど、本県における魚食普及活動を支援しているところでございます。
 県といたしましては、今後とも、県漁連や関係団体等と一体となって、魚食普及等により本県水産物の一層の消費拡大が図られるよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


◯PR・観光戦略部長(西 啓一郎君)まず、西郷どんゆかりの地の整備についてでございます。
 昨年のNHK大河ドラマ「西郷どん」の放送決定後、県内各地のゆかりの地の整備につきまして、市町村に対して意見・要望を伺ったところ、鹿児島市の西郷隆盛生誕の地、先ほど御紹介もいただきましたが、西郷どんが滞在した指宿市の鰻温泉や奄美大島への遠島の際に風待ちをした山川港、さらには、龍郷町の謫居跡や和泊町の敬天愛人発祥の地など、県内各地から整備要望があったところでございます。これら箇所の中から、地元の取り組みや優先度等を考慮しながら、魅力ある観光地づくり事業を活用し、案内看板や駐車場等の整備を行うことといたしております。
 西郷どんゆかりの地の整備は、明治維新百五十周年を盛り上げるためにも重要であり、ゆかりの地を訪れ、歴史に触れていただくために、地域振興推進事業や地域観光資源磨き上げ事業などを活用し、案内マップの作成やガイドの育成などを進め、ハード・ソフト両面から受け入れ体制づくりを整えることで、県内外からの誘客促進につなげてまいります。
 次に、「西郷どん」放送と明治維新百五十周年に向けたイベントについてでございます。
 県では、官民で組織する観光かごしま大キャンペーン推進協議会におきまして、「西郷どん」キャンペーンを展開し、NHKとの相互協力による広報やイベント等の開催、現地ロケのサポート、各種メディアを使った西郷どんゆかりの地のPR、公式ウェブサイトなどインターネットを活用した情報発信、旅行商品の造成支援などに取り組むことといたしております。
 また、鉄道などの交通事業者と連携して、「西郷どん」の要素を取り入れたプロモーションを行うこととしておりますほか、地域観光資源磨き上げ事業や地域振興推進事業によるガイドの育成など、誘客対策と受け入れ体制整備を図っていくことといたしております。
 明治維新百五十周年につきましては、去る四月に設置した明治維新百五十周年記念プロジェクト実行委員会で出されたさまざまな御意見等も参考にしながら、これから来年度にかけて実施するイベント等について検討しておるところでございます。
 今年度は、明治維新に関連する歴史や文化等を気軽に、そして身近に感じてもらえるようなイベントとして、仮称でございますが、明治維新体感フェスや甲突川水辺のフェスティバル、カウントダウンイベント等を九月から十二月にかけて実施することといたしておりまして、来年に向けた機運の醸成を図りたいと考えております。
 明治維新百五十周年や大河ドラマ「西郷どん」の放送は、本県の魅力をアピールする絶好の機会でありますことから、県や各市町村、団体等が県内各地で行うイベントや観光プロモーション等を、かごしま明治維新博と銘打ち展開することによりまして、広く県内外にPRし、観光客の誘致や県の活性化につなげてまいりたいと考えております。
 次に、指宿駅前の整備についてでございます。
 指宿駅前の整備につきましては、これまで、県では、魅力ある観光地づくり事業におきまして、駅前ロータリー広場や歩道のカラー舗装などの整備を、街路事業におきまして、渡瀬通線の道路拡幅や歩道設置を行っております。また、地元有志により駅前に足湯が整備され、平成二十三年から「指宿のたまて箱」号が運行されるなど、駅前や周辺のにぎわいにつながってきているところであります。
 全国的にも有名な指宿温泉の玄関口である指宿駅前におきまして、今後さらににぎわいが出るよう、指宿市や関係団体等と連携して取り組んでまいります。


◯教育長(古川仲二君)旧考古資料館の保存・活用策についてであります。
 旧考古資料館は、明治十六年に県立興業館として開業して以来、鹿児島市役所や県立博物館等として利用されるなどさまざまな変遷を経てきておりまして、現存する石づくりの洋館としては国内最古級で、平成十年に本県初の国の登録有形文化財となったところであります。
 しかしながら、平成十二年に耐震性の課題が指摘され、平成十四年から閉館しておりまして、その保存活用について庁内関係部局とともに検討してきておりますが、多額の耐震補強費用が想定されますことや、現状でも延べ床面積が六百平方メートル余りで利用方法が限られることなどから、方向性を決めるには至っていないところであります。
 県教委といたしましては、歴史的に価値のある旧考古資料館の文化財としての保存を図りつつ、その活用については引き続き検討を続けてまいりたいと考えております。
 次に、県内の歴史的建造物の保存活用についてであります。
 県内における歴史的建造物のうち文化財の指定は、平成二十九年六月一日現在で、国指定が十一件、県指定が二十件、国登録が百二十件となっております。また、西郷隆盛や明治維新百五十周年に関連したものといたしましては、龍郷町の南洲流謫跡や鹿児島市の旧集成館機械工場などがあり、現在、郷土の歴史や先人の足跡について、時代を超えて学習する貴重な教材として、修学旅行などにおいて活用されており、今後さらなる活用が期待されているところでございます。
 県教委といたしましては、文化財として指定や登録されていない建造物を対象に、平成二十七年度から二十八年度にかけて、その形態や保存状況等について、かごしまの歴史的建造物調査を実施いたしたところでございまして、それらの成果をもとに文化財的価値の高い建造物を精選し、将来的に国指定や県指定、または国登録を目指すなど、積極的な保存活用につなげていくことにいたしております。
 また、「西郷どん」の放送や明治維新百五十周年を契機といたしまして、市町村教育委員会や各学校において、子供たちを対象に、明治維新に関連する史跡等を再発見し、それらをめぐる活動などが展開されておりますが、県教委といたしましては、史跡等の保存活用に対する観光部局との連携が積極的に行われるよう助言いたしますとともに、文化財の講演会開催などを通じて、歴史的建造物の魅力の発信や活用の促進に努めてまいります。


◯企画部長(東條広光君)海辺の散歩道─ボードウォーク─の老朽化についてであります。
 指宿市摺ヶ浜地区のボードウォークは、全国的にも貴重な天然砂蒸し温泉の立地を生かし、親水性や景観に配慮したウォーターフロントとなるよう、指宿市の砂むし会館砂楽付近の約三百メートルの海岸沿いに県が整備したものであります。平成六年三月に完成して以降、多くの方々に利用していただいているところであります。
 施設の日常の清掃や点検、軽微な修繕、安全対策につきましては、地元の指宿市に委託を行い、対応していただいているところでありますが、整備後二十年以上が経過し、一部に老朽化が進んだ箇所も見受けられますことから、市と十分に協議しながら、対応を検討してまいりたいと考えております。


◯土木部長(渡邊 茂君)指宿港海岸の緑地帯についてでございます。
 指宿港海岸については、平成二十六年度に直轄海岸保全施設整備事業として採択され、海岸における防災機能の強化とともに、魅力ある海浜空間を創造するため、国が離岸堤や突堤、護岸、養浜などを整備することとしています。
 防災機能を持つ緑地帯について、県としては、直轄事業として採択可能な範囲で整備されるものと考えておりますが、地元の推進協議会にはさらなる緑地帯拡幅の意見もあると聞いております。
 これまで、地元市から県に対して、緑地帯拡幅に関する正式な要請は寄せられていないところでありますが、今後、要請があった場合は、国の助言もいただきながら、地元市とともに整備手法等を検討してまいります。
 開聞岳一周道路についてでございます。
 現在、開聞岳を一周できる主な道路は、国道二百二十六号、県道長崎鼻公園開聞線、指宿市道開聞岳一周線等でつながる延長約十七キロメートルの道路です。市道のうち約二キロメートルが未改良区間であり、離合困難な状況となっています。この未改良区間を整備するためには、地権者の同意や自然公園法に基づく手続、保安林解除の手続など、解決しなければいけない課題があります。
 こうしたことから、今後の方向性については、地元指宿市の考えも伺いながら、検討していく必要があると考えています。


◯県民生活局長(中山清美君)旧なのはな館に係る解体が進まない経緯、それから指宿市の申し入れの内容と県の回答及び今後の県の対応についてでございます。
 平成二十七年十月の無償譲渡に関する覚書の締結に当たり、指宿市は、設計者に同市の利活用構想を説明しており、県としては、設計者の理解が得られたものとして、解体費用等の予算計上などの手続を進めたところであります。
 しかしながら、平成二十八年二月に、設計者から解体計画の見直し等の見解が示され、県は、同市と協力しながら設計者に理解を求めましたものの、同意を得られなかったところであります。
 このような経緯を同市においても十分認識の上で、平成二十八年三月に県有建物譲与契約書の締結に至りましたが、その後平成二十九年二月に、同市から、県有建物の活用策の検討や具体的な県有建物の取り扱いの方向性を示すよう申し入れがあり、県としては、県有建物の取り扱いについては、現時点で設計者の同意は得られていないが、引き続き設計者と協議する旨回答したところであります。
 なお、解体経費等については、設計者の同意が得られておりませんことから、平成二十九年三月に減額補正したところであります。
 県としては、引き続き設計者と協議を行いますとともに、事業者等による利活用計画がある場合は、土地所有者である指宿市の意向を踏まえながら、対応を検討してまいりたいと考えております。


◯小園しげよし君 酒匂部長にお伺いいたします。
 御丁寧な答弁をありがとうございました。
 魚食普及のためには、小さいころから新鮮な魚を、おいしい魚を食べるということが一番なのではないかなと私も思っております。
 最近は、包丁のない家庭がふえまして、事業所もそうなんです、料理屋さんも、それからホテルもそうなんですけれども、もうある程度加工をした魚を、さばいたものを納入しなきゃいけないといったような状況になっておりますので、そこのところの取り組みを少ししていくことが、今後の魚食普及につながっていくのではないかなと思っておりますが、どのようにお考えでしょうか、お答えいただきたいと思います。
 それから旧考古資料館、耐震の関係、相当事業費がかかるといったような教育長の答弁でありましたけれども、教育委員会で所管していても、限界があるのかなと実は思っております。
 ですから、総務部長でも知事でも結構なんですが、行政財産から普通財産に戻していって、そして観光のほうでやるとか、あるいは何かそのほかでやるとか、そういう方策を探っていかないと、前に進んでいかないような気がするんですよね。「西郷どん」の関係で観光客の方がこれからふえてまいりますので、窓ガラスが割れたり、見苦しい建物になってはいけないのではないかなと思っておりますので、そこのところをお伺いいたしております。行政財産から普通財産に戻すようなことも検討せんといかんのかなと思っています。いかがでしょうか。


◯商工労働水産部長(酒匂 司君)重ねてのお尋ねをいただきました。
 本県水産物の一層の消費拡大を図りますためには、ただいま議員からございましたとおり、消費者等のニーズを踏まえることが大変重要であると考えております。
 現在、漁業者みずからが漁獲した魚を、フィレなど一次加工して店舗等で販売したり、あるいは漁協等におきましても、水揚げされた魚を加工し販売する取り組みがふえているところでございます。
 これらの取り組みは、水産物の新たな需要を開拓する上で効果的なものと考えられますことから、県におきましては、水産物の加工業者等が行います消費者等のニーズに合った新たな加工品の開発や品質管理の取り組みに対しまして、水産技術開発センターや地域振興局・支庁を中心に技術指導を行っているところでございます。また、地元で漁獲された魚を消費者ニーズに合った形に加工して販売する加工場や漁協直売所の施設整備への支援も行っているところでございます。
 県といたしましては、今後とも、漁業者や水産加工業者等と連携を図りながら、消費者等のニーズを踏まえた取り組みの支援に努めてまいりたいと考えております。


◯教育長(古川仲二君)旧考古資料館について再度のお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたように、旧考古資料館につきましては、耐震性に問題があるということで、当面は、将来的な利用計画をどのようにするかは別といたしまして、県民の安全利用、利用の安全という観点からは、その耐震補強対策というのをまずは優先することになろうと思います。そのことをまず優先させた上で、今後どのような利用を計画するか、次のステップとして検討するということになろうかと思いますが、さらにその上で財産の帰属については検討することになろうかと思っております。
   [小園しげよし君登壇]


◯小園しげよし君 次に、政治姿勢についてお伺いいたします。
 昨年度の知事選につきまして、私自身も皆様方も選挙を戦ってこれまでこの議場にいらっしゃるわけでありますけれども、人の誹謗中傷をして選挙するものではないと私は育てられてきました。なぜ誹謗中傷しちゃいかんのかというと、そういう選挙をすると遺恨を残し、実りなき政争につながり、住民不在になるからであります。やられたらやり返すの世界であります。
 昨年の知事選前に、「かごんまに誇りを」という宛先人不明の封筒が届きました。この封筒であります。「かごんまに誇りを」という宛先人不明の封筒であります。
 これは、県職員のひそひそ話だということで、前知事を、「裸の王様、上から目線、反対派県民とは会いたがらない、決断が遅い、思いつきが多い、人気がない、堅実ではあるがわくわく感がない」と書かれてありました。
 また、「全国知事海外出張費用対効果調査によりますと、出張費が突出しているのは東京都の舛添知事、出張回数が突出しているのは鹿児島県の伊藤知事」と書かれてありました。また、二〇一五年三月二十一日に発行された週刊ダイヤモンドの記事をコピー掲載し、全国知事支持率ランキングと人口流出地域ランキングが封筒の中に入っておりました。
 昨年の知事選は、三反園知事と前伊藤知事の二人による戦いでありました。その間もさまざまな文書類が飛び交う中、メールも飛び交う中、最後に「四選はダメ!」、県民党からの折り込みチラシが県内くまなく配達されました。このチラシであります。覚えていらっしゃるだろうと思います。
 内容は、海外視察全国一位、三百人の上海ツアー、何のために行ったの、女性軽視の発言、スーパーアリーナ構想、リコール問題などが書かれてありました。また、指宿の三反園事務所の前を通りますと、「もうよかが!」「いばらない」「よくばらない」の新しいのぼりが立ててありました。
 私もいろいろな選挙を経験してきましたけれども、相手候補のことをこんなにも誹謗中傷しながら選挙をされた県知事選挙は初めてでありました。残念でありました。選挙の勝ち負けは別物といたしましても、後味のよい知事選挙ではありませんでした。
 知事は、昨年の御自分の選挙をどのように総括しておられるのか、お伺いしたいと思います。
 次に、ミサイル避難訓練の報道についてであります。
 本年六月五日の地元紙一面に「ミサイル避難 近く訓練」の記事が掲載されました。政府が開いた危機管理担当者を対象にした説明会で、各自治体ができるだけ早期に訓練を実施するよう勧められたことを受けたものであり、「ミサイル避難訓練については、早い時期に開催できるよう調整を進める」と書かれてありました。鹿児島県として初のミサイル避難訓練を実施する時期がいつになるのか、お答えいただきたいと思います。
 また、「県内四十三市町村でミサイル攻撃を受けた際の避難実施要領のパターン─避難マニュアル─の策定は、六市町にとどまっている」と書かれてありますが、現在もこの六市町の策定に変わりはないか。また、県からの自治体への支援体制を示してほしいと思います。
 また、このミサイル避難訓練の報道についての知事の感想をお聞かせください。
 次に、特別顧問増田寛也元総務大臣の就任についてであります。
 本年四月一日付で鹿児島県の特別顧問に増田寛也元総務大臣が就任されたそうですが、特別顧問の位置づけ、起用理由、年間の鹿児島への訪問回数、活動内容、報酬額、交通費等の費用をどの程度計上しているのか、お伺いいたします。
 薩長明治維新百五十周年プレイベント、薩長同盟百五十周年記念パレードにつきまして。
 平成二十八年十一月五日十五時から、明治維新百五十周年プレイベント、薩長同盟百五十周年記念パレードが行われ、その案内が議員の皆様方にもありました。このパレードの効果についてもお伺いいたします。
 県政ビジョン策定有識者委員会につきまして。
 六月十四日、第一回県政ビジョン策定有識者委員会が開催されました。どのような基準に基づき人選がなされたのか。東京地区から五名の委員の方が選ばれております。その中には、フューチャー株式会社代表取締役会長兼社長、グループCEOの金丸恭文氏が選ばれております。金丸氏は鹿児島県の御出身であります。金丸氏は、TPPの推進論者でありまして、新自由主義者であり、特に、農協改革に対する規制改革推進会議の農業ワーキンググループの座長でもあります。鹿児島県議会は、JAと連携し、この改革案に対し意見書を提出してまいりました。
 鹿児島県のためになるのか、私は極めて疑問が大きいと思います。鹿児島にとってどのような利益につながるのか、お答えいただきたいと思います。
 県内報道機関に対するBPOについて伺います。
 知事は、元テレ朝のコメンテーターとして、政治家やいろいろな皆さん方に御自分も取材してこられたはずでありますが、一部マスコミの報道内容が気に入らなければ、知事室に呼び込み、「BPOに訴えるぞ」と言われているようでありますけれども、そもそも、公人である鹿児島県知事が県内の報道機関をBPOに訴えることができるのか。「BPOに訴えるぞ」の真意は何なのか。一部マスコミ報道の何が気に入らないのか、お伺いいたします。
 三月議会一般質問登壇者、事前に知事室への呼び込みについて伺います。
 ことしの三月議会におきまして、一般質問登壇者に事前に秘書課から電話させ、「お時間がよろしければ知事室のほうへいかがですか」という電話をかけさせ、訪ねた議員もいれば、訪ねなかった議員もいたと聞いております。私は今回、呼ばれてはおりませんが、一般質問について議場での質問を、「何かあったら何でも言ってください。しますから」といったようなことを会話されたということでありますけれども、どういう意図で一人ずつ知事室に三月議会で招き入れたのか、お伺いいたします。
 知事に就任され、来月で一年となります。これまでの一年を振り返り、御自分の仕事をどのように総括されるのか、お答えいただきたいと思います。
   [知事三反園 訓君登壇]


◯知事(三反園 訓君)昨年の知事選挙の評価についてのお尋ねがありました。
 私は、昨年七月の知事選挙に際しましては、県民の県民による県民のための政治を行いたいという思いで、県民の声を聞く、県民の声に耳を傾ける、県民目線でさまざまな問題に取り組むことが必要であると考えておりました。だからこそ、「聞こう!語ろう!対話の県政」をスローガンに掲げ、県民が主役の県政の実現を強く訴えました。
 そのために、知事就任後、車座対話を初め、積極的に現場を訪問し、県民の皆様の声に対し真摯に耳を傾け、子育て支援や高齢者の生きがいづくり、健康づくりなど、できるものからさまざまな分野で取り組んでいるところであります。
 今後とも、県民が主役の県政を実現するために、多くの現場を訪れまして、県民の皆様の声を県政に反映させてまいりたいと考えております。
 知事就任後一年間の評価についてのお尋ねがありました。
 知事就任後、マニフェストの実現へ向けまして、県内各地での知事と語ろう車座対話の開催、国内外でのトップセールスの実施、原子力安全・避難計画等防災専門委員会の設置・開催など、できるものからさまざまな分野で取り組んでおります。
 今年度は特に、子育て支援、高齢者の生きがいづくり、健康づくりに力を入れていくこととしております。知事就任後、初めて編成いたしました平成二十九年度当初予算におきましては、関連事業を重点施策として位置づけ、実施しているところであります。
 また、知事と語ろう車座対話における県民の声を受けまして、部活動の大会に参加する離島の中・高校生の経費負担を軽減するための助成制度を新たに創設したほか、明治維新百五十周年を契機として、地域社会をリードする人材を育成するためのかごしま青年塾なども設置・開講するなどとしております。
 このほかにも、七十歳以上の高齢者を対象とした県有の常設展示施設の入館・入園料の無料化、がんの正しい理解を促進するための県内の高等学校等の一年生を対象としたピロリ菌検査の実施、庁内職員による鹿児島の活性化委員会の設置など、さまざまな分野で実現したところでもあります。
 一方、中長期的な視点で取り組まなければならない施策もありますことから、財政状況を勘案しつつ引き続き具体化を検討し、その実現に向けて着実に取り組んでまいりたいと考えております。
 これまでの取り組みの評価につきましては、県民の皆様の御判断に委ねたいと思っております。
 今後とも、県民や県議会の皆様方の御理解、御協力をいただきながら、県民の皆様が鹿児島に生まれてよかった、鹿児島に住んでよかった、そう思える鹿児島を目指し、全力で取り組んでまいります。


◯危機管理局長(田崎寛二君)ミサイル避難訓練の実施時期や避難実施要領のパターンの作成状況、報道等についてでございます。
 弾道ミサイルを想定した住民避難訓練につきましては、ミサイルが我が国に落下する可能性があり、Jアラートによる情報伝達があった場合に、速やかな避難行動に係る県民の理解を促進するために実施するものであります。
 本年四月に、国から各都道府県に対し訓練実施の要請があり、本県といたしましては、現在、時期や場所も含め検討しているところであります。
 なお、県のホームページに、ミサイルが落下する可能性がある場合にとるべき行動について掲載し、県民に周知しているところであります。
 武力攻撃事態等におきまして、市町村が避難住民の誘導を行うための避難実施要領のパターンのうち、ミサイルを想定したものにつきましては、本年四月時点で十四市町村が作成しております。
 県といたしましては、避難実施要領のパターンの作成を進めるため、これまでも国の手引を紹介するなどしておりまして、引き続き、市町村の作成支援に努めてまいりたいと考えております。
 危機管理局における報道機関への対応についてのお尋ねでございます。
 危機管理局における報道機関への対応につきましては、業務がふくそうしていたこと等から、局として一時的に広報課の協力を得て対応したものであります。
 危機管理局といたしましては、今後とも、局内の情報の共有や連携を図るなどして、自然災害を初めとしたさまざまな危機事象に迅速・的確に対応できるよう努めてまいりたいと考えております。


◯企画部長(東條広光君)まず、増田寛也氏の特別顧問就任について、起用理由、訪問回数、活動内容等についてのお尋ねでございます。
 県の地方創生担当特別顧問は、地方公務員法第三条第三項第三号に規定する非常勤の特別職でありまして、増田氏には四月一日付でこの職に就任していただいたところであります。
 増田氏は、これまで岩手県知事や総務大臣等として地方の活性化に尽力してこられたほか、現在も政府のまち・ひと・しごと創生会議のメンバーとして、東京一極集中の是正や地方創生に資する大学改革、優良事例のフォローアップなど数々の提案をされている、いわば地方創生のスペシャリストと考えております。
 県としましては、増田氏のこのような実績等を踏まえ、地方創生の推進に関する提言等をいただきたいと考え、今回、特別顧問への就任をお願いしたところであります。
 増田氏には、去る五月十八日、鹿児島を訪問していただき、知事と意見交換していただきました。増田氏からは、結婚・出産・子育て支援、ICTやビッグデータの活用、サービス産業の生産性向上、第一次産業の活性化、鹿児島の独自性・PR力の発揮の必要性などについての提言をいただきました。さらに、増田氏みずからが地域振興局等に出向かれ、管内の市町村長との意見交換や県・市町村職員を対象とした講演会等を実施したいという提案もいただいたところであります。
 このようなことから、今後、増田氏には、地方創生に関する助言や提言等のほか、今年度はおおむね二月から三月に一回、本県を訪問していただき、五つの地域振興局管内の市町村長との意見交換等を行っていただくこととしております。
 増田氏に対しましては、条例等の規定によりまして、月額十万円の報酬を支給しているところでございます。また、旅費等につきましては、年間約三十万円ほどを予定しているところでございます。
 次に、県政ビジョン策定有識者委員会の委員についてであります。
 県外に在住される県政ビジョン策定有識者委員につきましては、外からの視点で本県の特性や進むべき方向性等について御意見をいただくため、鹿児島にゆかりのある学識経験者等に委嘱したところであります。
 金丸氏を有識者委員に委嘱した理由は、今後の社会に重要とされるIoTやAI等にすぐれた識見があり、また、国の働き方改革実現会議の構成員としても活躍されていることなどを踏まえたものであります。御指摘のような懸念は全くございません。


◯PR・観光戦略部長(西 啓一郎君)明治維新百五十周年プレイベント、薩長同盟百五十周年記念パレードについてでございます。
 パレードは、山口県とともに薩長同盟百五十周年という絶好の機会を逸することなく、お互いの関係を一層深め、交流事業によるPR効果を高めていくことを目的として決定したものでありまして、昨年十一月に、県、経済団体、観光関係団体等で構成する実行委員会の主催により、官民一体となって開催したところであります。
 当日は、西郷隆盛公の銅像前に、幕末、明治維新をイメージした衣装に身を包んだ参加者およそ六百人が集まったほか、高校生による吹奏楽の演奏や、やまぐち奇兵隊によるパフォーマンスなどもあり、参加者や沿道の方など多くの県民に楽しんでいただいたところであります。また、パレードの様子は九州各県のニュースで報道されるなど、多数のマスコミにも取り上げられたところであります。その結果、明治維新百五十周年へ向けた機運醸成と県内外への情報発信について一定の成果を上げたものと考えております。
 県内報道機関に対するBPOについてでございます。
 そもそも、放送倫理・番組向上機構いわゆるBPOは、放送の公共性と社会的影響力の重大さを考え、言論と表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、独立した第三者の立場から、正確な放送と放送倫理の高揚に寄与することを目的に、自主的に放送界により設立された組織であります。
 このように、放送界が自主的に設立した組織でありまして、報道機関により公正・公平な放送がなされていれば何の問題もないものと理解しております。


◯総務部長(寺田雅一君)三月議会に際しての一般質問登壇者の呼び込みについてでございます。
 県民の代表である県議会と執行部とはいわば車の両輪であり、県民のためお互いが知恵を出し合いながら活発な議論を重ね、一体となって県勢の発展、県民福祉の増進を図っていくべきものと考えております。
 このため、知事は、これまでも多くの議員の方と機会を捉えてさまざまな意見交換を行ってきているところであり、お尋ねのことにつきましても、そのような趣旨から、質問の予定にかかわらず、多くの議員の方と意見交換させていただいたところでございます。


◯小園しげよし君 御本人にお答えいただきたかったと思っております。随分知事を皆さん、かばわれるんだなと思っております。率直な気持ちでございます。
 私、このチラシを見せました。「四選はダメ!」というこのチラシを見せました。知事の幹部の方が選挙の際に、「これは最後にとどめとして使いましょうね」と言ったんですよ、この記事を。
 知事、県民党と知事との関係は以前聞かれましたけれどもね、全然関係ないような言い方をしましたけれども。どうなんですか、県民党との関係は。


◯知事(三反園 訓君)議員御存じのとおり、候補者というものは必死で走り回っているものであります。全く存じておりませんし、関係もございません。


◯小園しげよし君 城南町に知事の選挙事務所はあったと思いますが、その二階に県民党の事務所はあったんですよ。知らないと言うほうがおかしいじゃないですか。そんなことを言っちゃいかんですよ。天文館で最終日の土曜日も一緒に、知事の選挙広報車と県民党が一緒になって広報活動をやっていたじゃないですか。本当に全然関係ないんですか。


◯知事(三反園 訓君)今、申し上げたとおりでございます。


◯小園しげよし君 先がありますので進めますが、ミサイルの避難も、地元青潮会の記者によりますと、とにかく新聞記事が気に入らなかったということで、取材対応を一時的に広報課に移したのは事実ですよ、先ほどお認めになられましたけれども。
 これは、我々も議員をしていますと、マスコミの皆さん方とはいろんなおつき合いはありますけれども、日本は言論の自由な国ですよ。それは知事がマスコミにおられて一番わかっていらっしゃると思いますけれども、これは取材圧力なんじゃないですか、どうなんですか。


◯危機管理局長(田崎寛二君)危機管理局における報道機関への対応につきましては、先ほども申し上げましたように、一時的に広報課の協力を得て対応した時期がございましたが、先ほど申し上げましたように、危機管理局の業務がふくそうしていたということから、一時的にそのような対応にさせていただいたということでございます。


◯小園しげよし君 後ろにも記者さんたちいらっしゃるので、そのときに対応された記者さんたちもいるので、何が正しいか正しくないか、後でよくわかってくると思いますよ。
 それから、増田寛也さんと薩長同盟の記念パレードですけど、これは県議会とか委員会で議論されたんですか。全然されていないですよ、これは。増田さんの問題は、七日の十一時前に私、柴立議長に電話したんです。「議長は知っちょった」と言ったら、「知らんかった」ということでしたよ。それから、県の職員にもあちこち連絡して聞いたけれども、中身すら知らなかったんですよ。どのような経緯を経て選任されたのか、これは議会の承認を得ない事業であります。先ほど、「月十万円、旅費三十万円」と言われました。報酬等も既に出費されているんじゃないかなと思いますよ、四月一日からですから。
 それと、薩長同盟の記念パレードですけれども、これもね、県議会は十一月五日、あなたのそばで県議会で熊毛に行っていたんですよ、熊毛に行っていた。だから、これは議員の方は皆さんわかっていますよ。県議会とか委員会で説明がありましたか、皆さん。一番わかっていらっしゃると思います。後づけですよ、これは、後づけ。執行部の皆さん方はいろいろ言われますけれども、後づけですよ。どうなんですか。


◯企画部長(東條広光君)特別顧問の設置についてでございますが、その選任については、議会の議決は必要とされていないところでございます。また、顧問の設置に関する経費につきましては、予算計上し、議決を経てございまして、私どもの企画部の企画管理費という予算の中に計上させていただいているところでございます。


◯PR・観光戦略部長(西 啓一郎君)パレードの件についての御質問でございましたが、明治維新百五十周年などを見据えまして、国内外のメディア等を活用したプロモーションを展開して、世界ブランドKAGOSHIMAの確立を図る、世界ブランドKAGOSHIMA確立集中プロモーション事業の一環として実施したものでございます。本事業の予算に関しましては、平成二十八年度当初予算として議決を受けたところでございます。


◯小園しげよし君 もう時間がありませんけれども、薩長同盟のパレードですけど、実はこのときにある方から電話があったんです。名前を言うと、また犯人探しが始まるので言わないけれども、○○さんより電話がありました。パレードの件であったと。○○さんが言うには、「知事に、パレードをする意義・目的などを説明し、思いとどまるような話をしますと、突然怒り出して収拾がつかず、仕方なくやらざるを得なくなったので御理解いただきたい」。そのような電話でありましたよ。それに至る経緯は、観光懇話会の○○氏の話によりますと、知事選挙祝勝パレードが発端であったと、そういうことまで言っておられますよ。
 それと、登壇者の呼び込みですけど、実際行かれた県議会議員の皆さん方に話を聞きますと、訪ねた議員によれば、「質問は穏便にと受けとった」と、「質問は穏便にしてください」と受けとったと言われております。
 知事、もう時間がありません。どう思われますか。


◯PR・観光戦略部長(西 啓一郎君)百五十周年記念パレードについてお答えいたします。
 昨年は、薩長同盟百五十周年でありましたことから、明治維新百五十周年へ向けたプロモーションの展開の一環として、薩長同盟にまつわる情報発信を検討していたところであります。
 昨年八月に本県知事が山口県知事とお会いした際に、薩長同盟百五十周年という絶好の機会を逸することなく、お互いの関係を一層深め、交流事業によるPR効果を高めていくことで合意したところでございます。
 また、鹿児島商工会議所や観光連盟などの関係団体の方々には、パレードの趣旨を説明し、その趣旨に御賛同いただいた二十八団体、約六百名の方々に協力・参加していただいたところでございます。
 このように、パレードは明治維新百五十周年に向けた機運醸成や県内外への情報発信のために行ったものでございます。


◯議長(柴立鉄彦君)発言時間を超過いたしておりますので、ここで終了したいと思います。(拍手)


◯議長(柴立鉄彦君)次は、前野義春君に発言を許可いたします。
   [前野義春君登壇](拍手)


◯前野義春君 県民連合の前野でございます。
 なかなかかみ合わない議論がありますけれども、どうか私の質問にはかみ合わせをしていただいて、まともに答えていただきたいと思っているところです。
 早速、通告に従いまして質問してまいります。
 第七十五回国民体育大会が、六月十六日に開催された日本体育協会国体委員会で、本県での開催や会期について、七月に開催の日本体育協会理事会に提案することを決定しました。事実上の正式決定であります。
 二〇二〇年─平成三十二年─に、本県では四十八年ぶり、二回目となる国体開催であります。今後、「燃ゆる感動かごしま国体」並びに第二十回全国障害者スポーツ大会の実行委員会が設置され、三反園知事は、その最高責任者の実行委員長として先頭に立ち、両大会の成功に向け采配を振るう立場であります。大いに期待もしているところです。
 この間の県議会でも、国体開催に関する諸課題の質問が相次いでおりますが、競技連盟や競技関係者から共通した要望は、国体開催の遺産、つまりレガシー形成への思いを代弁したものと考えます。ほぼ半世紀に一回の大イベントは、もちろん天皇杯や皇后杯で総合優勝が究極の目標でありますが、国体後のスポーツ振興を願って、国体会場の施設や用具の新設・リニューアルに大きな期待があることは、知事を初め執行部は既に周知のことと考えます。
 そこで、改めて知事にお伺いいたします。
 三反園知事は、昨年七月末の知事就任であります。任期の二〇二〇年七月、つまり国体開催を二カ月後に控えた直前で任期満了を迎えられます。国体開催に係る諸準備、諸課題の多くは、三反園知事のもとで解決に導かれ、本番を迎えることになります。
 そこで、鹿児島国体の事実上の正式決定を受け、当事者の知事として、県民に向けた明確な決意と意気込みを聞かせてください。
 二巡目国体は、基本的に各会場自治体の既存施設を利用した開催とされますが、施設改修やスポーツ用具の調達などの進捗状況と、国体遺産─レガシー─の形成に向けた取り組みについて、改めて知事の所見を伺います。
 次に、県民運動について伺います。
 県準備委員会では、「オール鹿児島で、かごしま国体を盛り上げよう!」として、ボランティア活動への参加、まごころのこもったおもてなしで歓迎、「本物。鹿児島県」の魅力を全国発信するなど、県民運動を五つの柱から成る基本目標を掲げております。こうしたスローガンのもとで、選手・役員・観客を迎える鹿児島国体であります。
 県民運動は、開催前、開催中、そして開催後と継続した取り組みが必要であります。おもてなしや鹿児島の魅力発信、生涯にわたるスポーツへの親しみ、オリンピックの興奮の継承などは、国体本番かその後の県民運動として絶えず継続した運動の呼びかけが大切であります。
 しかし、国体開催は、今のところ行政関係者や競技団体等にとどまり、県民に対する雰囲気づくり、つまり、鹿児島国体の開催そのものが県民の間に浸透してきているのか、少々疑問に感じるのは私だけでしょうか。
 県民運動ガイドブックを拝見いたしますと、多くの県民運動が一年前の二〇一九年─平成三十一年─から、本格的な運動展開が計画されているようであります。競技会場、道路、河川、海岸などの清掃活動、県内一斉のクリーンアップ、会場や沿道、街並みの花いっぱい運動、テーマソングやダンスなどの発信は、事前からさまざまな手段を駆使した県民への啓発や実践が求められます。
 一例を挙げますと、花いっぱい運動は、団体登録や場所、種苗や肥料の調達・管理、その指導体制など、どのようなスキームで取り組んでいかれるのか。全て開催自治体任せとするのか。県民の皆さんの心と体を揺り動かすボランティア活動など、一朝一夕には効果が発揮できない取り組みもあります。
 そこで、第二十七回鹿児島国体に比べ、二巡目国体の県民運動の取り組みがおくれているような印象を持つものですが、県民の意識高揚・啓発の観点から、策定している県民運動推進スケジュールの一部運動を前倒しするなどの検証は必要ないのか、全体的なスキームと取り組みを示してください。
 国体の競技種目の多くは、開催自治体の屋内もしくは屋外会場を使用しますが、特徴的な競技種目の一つに、広域の自治体をめぐる自転車ロードが、大隅地区の鹿屋市、肝付町、錦江町、南大隅町の一市三町で予定されています。各自治体の区域内を短時間とはいえ、速いスピードで駆け抜けるスピード競技であります。
 そこで、自転車ロードは、大隅地区一市三町の区域を通過するコースが予定され、最大の課題は、大規模な交通規制や、バスやタクシーなどの利害関係者、住民の理解・協力は欠かせません。他の競技に比べ、関係者間のより緊密な連携が必要と考えますが、具体的な取り組みをお示しください。
 次に、自転車競技のコースとなる道路の補修や清掃ボランティア、県民への啓発など、道路管理者の立場からどのような取り組みを考えておられるのか、土木部長の見解を求めます。
 自転車ロード競技には、鹿屋、肝付、錦江の三警察署で広域的な交通規制や道路使用許可が必要と考えます。県警察では過去二回、鹿児島市で開催されました鹿児島マラソンなどを経験され、市街地での広域・長時間に及ぶ交通規制や、きめ細かな対応は高く評価するものであります。三年後の鹿児島国体では、その知見やノウハウが十分生かされるものと考えますが、県警察として自転車競技への対応について、本部長の見解を求めます。
 以上で、一回目の質問といたします。
   [知事三反園 訓君登壇]


◯知事(三反園 訓君)鹿児島国体についてであります。
 鹿児島国体と引き続き開催されます全国障害者スポーツ大会につきましては、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックと同じ年に開催されますことから、大会の成功はもとより、その感動と興奮を引き継ぐ、オリンピック・パラリンピックイヤーにふさわしい大会となるよう取り組んでまいります。
 また、全国各地から多くの方々が本県を訪れることから、真心のこもったおもてなしでお迎えし、豊かな自然、歴史・文化、食など、鹿児島の多彩な魅力を全面に発信する大会を目指しております。
 さらに、県民総参加のもと、花いっぱい運動や大会運営ボランティア活動などの県民運動を通じて、県民一人一人が積極的に参加することで、県民が夢と希望を持ち、心に残る大会にしたいと考えております。
 今後とも、市町村と競技団体などと連携を図りながら、県民の英知と総力を結集し、オール鹿児島で両大会を盛り上げられるよう開催準備に万全を期していきたいと考えております。


◯国体・全国障害者スポーツ大会局長(中薗良郎君)国体の施設改修などの進捗・取り組み状況と国体遺産の形成についてであります。
 国体で使用する競技施設につきましては、日本体育協会の国民体育大会開催基準要項などに基づき、既存施設を有効に活用することとしております。
 これまでの中央競技団体による正規視察や競技団体からの要望を踏まえ、県においては、鴨池公園の陸上競技場や庭球場などの改修を行っており、また、会場地市町村においては、鹿屋市平和公園の串良平和アリーナなど、十六市町村で二十九施設の改修が進められております。
 競技用具につきましては、用具整備基本方針などに基づき、原則、会場の施設所有者が現有用具を活用し、不足するものは借用し、借用が困難な場合のみ購入することとしております。
 競技用具の整備に当たりましては、今後とも、競技団体からの要望も踏まえ、競技団体や会場地市町村と協議を行いながら、競技運営に支障がないよう努めてまいります。
 国体遺産の形成についてでありますが、二巡目となります今回の国体の開催に当たりましては、国体開催基本構想などに基づき、競技施設や競技用具については、簡素・効率化も図りながら、必要な整備を進めますとともに、県民総参加のもと、県民が夢と希望を持ち、県民の心に残る国体となるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 国体開催に向けた県民運動の推進についてであります。
 鹿児島国体・全国障害者スポーツ大会では、開催機運の醸成や本県の魅力発信などを目的に、県民総参加のもと県民運動を展開することとしております。
 これまで、平成二十七年度には、県民運動の基本目標や進め方を示した県民運動基本方針を策定し、平成二十八年度には、太陽国体での取り組みやスケジュールも参考に、県民運動の具体的な取り組み例や推進スケジュールを掲載した県民運動ガイドブックを作成したところであります。
 今年度は、県民運動の一つである花いっぱい運動を推進するため、農業系高校において十三種類の国体推奨花を試験栽培し、花育てガイドを作成することとしております。また、開催決定記念イベントやイメージソングに合わせたダンスの制作、広報ボランティアの募集・活用も行うこととしております。
 今後とも、両大会の開催に向けて、多くの方々に県民運動に参加していただけるよう、市町村や関係団体などと連携を図りながら取り組んでまいります。
 続きまして、自転車ロードレース競技の関係者間の連携についてであります。
 国体の自転車ロードレースは、鹿屋市、肝付町、錦江町、南大隅町の一市三町の一般道路を使用したコースで実施することとしております。
 国体開催の内定を受けた平成二十七年七月以降、県と一市三町と県自転車競技連盟による連絡調整会議を五回開催し、コース設定や危険箇所などについて協議・確認を行ってきたところであります。また、ことし五月には、管轄の三警察署と予定コースの立哨箇所や迂回路の設定など、安全対策や交通規制について協議を行ったところであります。
 今後とも、中央競技団体の正規視察の結果なども踏まえ、具体的な安全対策や地域の方々や関係団体などとの連携・協力について、一市三町や競技団体などと協議を行いながら、円滑な競技運営が図られるよう取り組んでまいります。


◯土木部長(渡邊 茂君)自転車競技コースの補修、清掃ボランティア、県民啓発の取り組みについてでございます。
 県が管理する道路については、安全で快適な交通の確保を目的として定期的なパトロールを行い、状況に応じて補修や路面清掃等を行っています。
 国体の自転車競技ロードレースでは、大隅地区一市三町の県道など、全長約七十キロメートルがコースとして予定されていることから、道路管理者として必要な道路の補修に取り組むこととしております。
 また、大会前には、道路管理者による路面清掃等に加え、地域住民への呼びかけを行い、例えばボランティアによる清掃の協力も得ながら、道路美化に取り組みたいと考えています。
 道路管理者としては、道路の異常等の発生を通報するための道路緊急ダイヤルを活用するとともに、地元市町や関係機関と連携を密にして、競技の開催に支障のないよう適切な道路管理に努めてまいります。


◯警察本部長(河野 真君)自転車競技への対応についてですが、本年四月から、コースを管轄する警察署及び自治体と、コース設定や競技の運用計画などに関して協議を進めているところであります。
 県警察としては、鹿児島マラソンと同様に、適正な交通対策を実施して、開催地周辺の交通の安全と円滑を図るとともに、主催する自治体や知事部局など関係機関・団体と緊密に連携した上で、交通管理者として必要な助言等を行い、競技が安全かつ円滑に行われるよう努めてまいりたいと考えております。
   [前野義春君登壇]


◯前野義春君 鹿児島国体に向けた知事の決意もお聞きしました。ことし四月には、国体開催の組織体制も強化・確立され、国体準備は国体局、選手強化・競技力向上対策は教育委員会と任務分担され、着々と三年後の本番に向けた取り組みが進められております。
 先ほど局長からありましたが、基本的には、会場については会場地自治体が持っている会場を使う。そして用具については基本的には借り物で済ませる、リースでいくというお話もありましたけれども、私ども、競技連盟、皆さんが望んでいることは、せっかく国体をやる以上、国体をやったという財産として、同じ金を使うのであれば、費用対効果を十分に検討され、申し上げました国体開催の財産形成を念頭にした取り組みを知事にも要請しておきたいと思います。
 さきの太陽国体を体験した者として、老婆心ながら県民運動の取り組みを伺いました。
 全国一巡目国体は確かに、体育館や総合陸上競技場を初めとして、道路・交通のインフラ施設の整備も行われましたが、全国を一巡した今次の国体は、質素で地味な国体開催で、国の財政支援のあり方も縮減の方向であります。しかし、県民総参加の国体を成功裏に導くための最低限の投資は必要であります。今後、県民への啓発や協力体制の構築、財源確保に努めていただくことを要請します。
 また、全競技種目はもとより、自転車競技等の特殊な競技も、開催県としてアスリートに最善のステージを提供する義務があります。県民の皆様方の協力は欠かせません。答弁されましたように、関係団体や自治体と共同した取り組みを図るため、県当局のより一層の支援・指導を要請しておきます。
 次に、更生保護の取り組みについて伺ってまいります。
 鹿屋市で長年、更生保護に携わる保護司の方と意見交換する機会がありました。罪を犯して懲役刑などの判決を受け、刑事施設の刑務所、少年刑務所、拘置所に収容された人、非行により少年院に入院した少年も、やがて社会に戻ってきます。
 多くの人は、反省を踏まえて生活を立て直し、社会の健全な一員として暮らしていきます。しかし、一方で、刑務所などから出ても、その後、居場所がないなどのために、再び犯罪や非行を引き起こすケースが少なくないと、保護観察の実体験を交えて語る一言一言から、その使命感や更生を願ってやまない日々の行動に感銘すら覚えました。
 刑事施設に収容される受刑者数の推移を見ますと、全体では減少傾向にあり、特に、初めて入所する初入所は次第に減っていますが、再犯などによる再入所者は、ここ二十年ほぼ横ばいであります。入所者全体に占める再入所者の割合は、二〇〇四年─平成十六年─から毎年上昇し続け、二〇一四年─平成二十六年─には全体の六割を占めております。こうした状況から、犯罪のない安全で安心して暮らせる社会を実現するためには、刑務所や少年院を出所した人による再犯や再非行を防止することが重要な課題であります。
 そこで伺ってまいりますが、県内には、離島を含む四十七保護区がありますが、保護司の定数とその充足率及び保護司確保に向けた取り組みの現状を示してください。
 刑事施設からの出所者の再犯率は、居場所と職に因果関係があると言われますが、状況をどのように把握しておられるのか、お示しください。
 また、再犯者は、出所後に社会における居場所と仕事がなく、経済的に困窮したり、社会的に孤立したりして、再び罪を重ねるという悪循環も指摘されております。出所者の居場所となる住宅支援が重要な課題とも言われますが、県の取り組みについてお示しください。
 そして、もう一つの課題が就労であります。生活を支える収入を得るための働く場所は、社会的な受け皿として更生保護に重要な要素であります。県内には、建設業などを中心に、協力雇用主が三百社以上を数えると聞きます。こうした制度のさらなる充実が有効と考えますが、公共工事入札における、協力雇用主に対する加点の取り組みと業界関係者への周知の実情をお示しください。
 先日、鹿屋市内のグリーンツーリズム推進協議会の元気な方々と意見交換する機会がありました。地域の問題は自分たちで解決しようというメンバーの方々は、仲間との強力なきずなと前向きで建設的な考え方に立った事業者の意気込みを感じました。
 グリーンツーリズムやブルーツーリズムの取り組みは、県内の多くの自治体で取り組まれ、鹿屋、志布志、垂水を初め大隅地域でも、修学旅行などの体験型教育旅行の受け入れ家庭が増加傾向にあります。
 もちろん、このような取り組みが持続するためには多くの課題があります。地域の人々の覚悟や努力だけでは十分ではなく、それを支える地方自治体や国の政策の力が欠かせません。さらに、企業やNPO、大学などが取り組む地域貢献活動で得られる、いわゆる外からの視点は極めて重要で、連携強化の取り組みも必要であります。
 鹿児島県の多様な地域資源を活用して、食、農、観光を融合させる取り組みに、地域再生や発展につながる可能性が潜んでいると考えます。農山村のあるがままの姿を活用するグリーンツーリズムは、時代のニーズである田舎暮らし体験そのものの受け皿として、さらなる推進と普及対策が求められます。
 そこで伺ってまいります。
 本県のグリーンツーリズムにおける体験型教育旅行の現状と今後の取り組みについてお示しください。
 次に、本県の体験型教育旅行の受け入れ側に対する来訪者側からの評価をどのように把握しておられるのか、伺います。
 関係者との意見交換では、今後の課題に関して、鹿児島県内での農家民泊や体験学習のすばらしさや、他との差別化など、PR、セールス、マネジメントを担う人材が決定的に希薄である、また、そのすべがないなど、悩みも伺ったところであります。
 県外からの体験型教育旅行の誘客を促進するための人材を県外の県事務所などに配置して、PRやセールスで支援する取り組みが必要と考えるものですが、人材配置の現状と今後の取り組みをお示しください。
 一方、大隅地域は交通インフラが未整備で、いまだに陸の孤島とやゆされる現状があります。交通の要衝である県都鹿児島市から遠隔地にある大隅地域や離島は、どうしても遠隔地への移動コストの課題がつきまといます。
 そこで、大隅地域や離島など遠隔地への移動コストの支援施策が必要と考えますが、考え方をお伺いいたします。


◯県民生活局長(中山清美君)更生保護の取り組みのうち、まず、刑事施設からの出所者の再犯率の状況についてでございます。
 法務省が公表した平成二十八年犯罪白書によると、入所受刑者のうち再入者数は、平成十八年をピークにその後減少傾向となっているが、再入者の割合は平成十六年から毎年上昇し続けており、平成二十七年は五九・四%となっております。
 また、再入者の状況を属性別等で分析した結果では、再入者の六割が男性であること、二年以内再入率の年齢層別では、二十九歳以下の者が一三・五%であるのに対し、六十五歳以上の者は二〇・四%と高齢者層の再入率が高くなっております。
 なお、入所受刑者のうち無職者及び住居不定者の占める割合は、入所回数を重ねるにつれ高くなり、平成二十六年は、入所回数五回以上の者の約八割が無職であり、約三割が住居不定となっております。
 次に、保護司の定数と充足率、保護司確保等の取り組みについてでございます。
 保護司を所管する鹿児島保護観察所によりますと、本県の保護司定数は九百十人であり、平成二十九年四月一日現在で八百五十六人が法務大臣から委嘱されており、充足率は約九四%とのことであります。
 また、保護司は、保護司法により、人格及び行動について社会的信望を有することなどの要件があり、鹿児島保護観察所においては、保護司の確保に向けて、平成二十年度から各地域に有識者等で構成する協議会を設置し、その掘り起こしに努めているとのことであります。
 県としては、犯罪や非行の防止と、罪を犯した人の円滑な社会復帰を目指し、安全・安心な地域社会を築くための運動である、法務省主催の社会を明るくする運動等を通じて、更生保護活動への県民の理解を深める取り組みなどに努めているところでございます。


◯保健福祉部長(藤本徳昭君)矯正施設からの出所者に対する住宅支援についてであります。
 福祉的支援を必要とする高齢者や障害者の矯正施設出所者に対しましては、県が設置しております地域生活定着支援センターにおいて住宅支援を行っているところであります。
 具体的には、保護観察所と連携して、帰住先となる地域での施設入所や住宅入居の希望等を出所前に把握した上で、事前に契約の手続を行うなど、社会復帰と地域生活への円滑な移行を支援しているところでございます。
 なお、福祉的支援の必要性の有無にかかわらず、出所者が公営住宅への入居を希望する場合、収入基準等一定の入居資格を満たせば申し込むことが可能であります。


◯土木部長(渡邊 茂君)公共工事入札における協力雇用主に対する加点措置の取り組みについてでございます。
 県においては、保護観察対象者等の雇用支援を図るため、鹿児島県協力雇用主会やNPO法人鹿児島県就労支援事業者機構に登録している建設業者に対し、建設工事入札参加資格の格付において加点を行っているところです。また、総合評価方式の入札についても同様に、一億円以上の一般土木工事等において、入札参加者に対する加点を行っています。
 これらの措置については、更生保護を所管する鹿児島保護観察所において、パンフレット等で紹介しているところであり、県においても、県のホームページに掲載するとともに、建設業者に対する説明会等で周知を図っているところです。


◯農政部長(川野敏彦君)グリーンツーリズムに関しまして、まず、体験型教育旅行の現状と今後の取り組みについてでございます。
 本県における体験型教育旅行は、平成二十三年の新幹線全線開業を契機に受け入れ生徒数が大幅に増加し、近年は一万五千人から二万人程度で推移してきております。昨年は、熊本地震の影響により、六年ぶりに一万人を下回ったところですが、ことしの予約状況は一万五千人程度まで回復してきているところです。
 体験型教育旅行は、農業体験等を通じた本県農産物のPRや農村への理解を促進するとともに、生徒と農家の交流を通じて地域の活性化にもつながる有効な取り組みであると考えております。
 県としては、今後とも、安全な受け入れのためのガイドラインの周知徹底、農家の受け入れ体制等の向上を目的としたシンポジウムの開催、魅力ある体験プログラムの充実などに努め、体験型教育旅行を通じた農山漁村地域の活性化を図ってまいります。
 次に、体験型教育旅行の来訪者からの評価についてでございます。
 本県では、温暖な気候を生かしてさまざまな農産物が生産されていることから、体験型教育旅行において、周年を通じて豊富な体験メニューがあることや、生徒数に応じて広域的な受け入れが可能であることなどが特徴となっております。
 学校関係者からは、農家での生活体験は生徒にとって、土の感触や新鮮な食べ物など自然の恵みを身近に感じる機会となり、また、親身に接してくれる農家の皆さんの温かさに感激し、貴重な体験になったなどの意見をいただいております。本県ならではの体験として、鹿屋や知覧などでの平和学習や、鹿児島市での明治維新の舞台をめぐる歴史学習なども高く評価されているところでございます。


◯PR・観光戦略部長(西 啓一郎君)グリーンツーリズムに関しまして、教育旅行のPR・セールスを担う人材配置の現状と今後の取り組みについてでございます。
 教育旅行の誘致につきましては、県、市町村等で構成される鹿児島県教育旅行受入対策協議会を中心に誘致に努めており、協議会の事務局である観光連盟において、専任の教育旅行誘致推進員を配置しております。
 本県としても、県外事務所の観光物産課に教育旅行のPR・セールスなどを担当する職員を配置しており、協議会を中心に、九州観光推進機構などと連携して、首都圏等における旅行エージェントや学校等への訪問セールス、県内視察会などを行ってきているところでございます。
 引き続き、市町村、観光連盟、県外事務所等と緊密に連携して、教育旅行のさらなる誘致に努めてまいります。
 次に、遠隔地への移動コストの支援措置についてでございます。
 離島や大隅半島などの遠隔地への教育旅行受け入れ支援につきましては、新幹線開業効果を波及させ、同地域の活性化に資することを目的としまして、平成二十四年度から昨年度まで、錦江湾・離島航路修学旅行利用促進事業による航路運賃の助成を行い、離島や大隅半島へ一定の教育旅行の誘致が図られたところでございます。
 今後の取り組みといたしましては、県や市町村等で構成される鹿児島県教育旅行受入対策協議会を中心に、本県の歴史・文化、多様な自然、農業体験などの魅力ある教育旅行メニューを積極的にPRいたしますとともに、同協議会が実施する修学旅行用貸切バス支援事業の活用や、市町村が行う支援事業等の周知を図ることによりまして、離島や大隅半島を初めとする県内全域への教育旅行のさらなる誘致に努めてまいります。


◯前野義春君 自席から再質問させていただきます。
 御丁寧に答弁いただきました。
 更生保護の取り組みでありますけれども、出所者等が保護司を伴って住宅や就労等の相談に対応するような窓口の設置が、更生保護に資すると考えるものですが、県において、窓口設置の必要性の認識について所見をお伺いいたします。
 それからグリーンツーリズムに関しまして、遠隔地の移動コスト支援に関してですけれども、大隅地域振興局では、昨年度から地域振興推進事業として取り組んでおられる、おおすみ暮らし体験お試し券が非常に好評で、本年度も継続している事業があります。
 例えば、遠隔地への移動コスト支援になる事業を効果・検証事業として、効果を見たり、あるいは検証したりという事業として地域振興推進事業で採択ができないのか、その点について見解をお伺いいたします。


◯県民生活局長(中山清美君)出所者等の相談窓口の設置についての再度のお尋ねでございます。
 更生保護活動については、犯罪や非行をした人の円滑な社会復帰を目指すもので、安全・安心な地域社会づくりのため重要な活動の一つと認識しておりますが、保護観察対象者などの住居や就労等の支援については、国において、矯正施設、更生保護施設と公共職業安定所との連携などにより、総合的な取り組みが行われているところであります。
 県としては、法務省主唱の社会を明るくする運動等での知事メッセージの発出や、郷土に学び・育む青少年運動と連携した活動の周知などの取り組みを通じて、活動の支援に努めているところでございます。


◯企画部長(東條広光君)遠隔地への移動コストの支援措置について、地域振興推進事業でできないかとのお尋ねでございますけれども、事業の仕組みなど具体的なこともわかりませんので、ただいまこの場でお答えするのは難しいところでございます。別途、具体的にお話をいただければと思います。
   [前野義春君登壇]


◯前野義春君 それぞれ回答いただきました。
 保護司や民生・児童委員を担っておられる方々は、ふだん余り社会の表に見えませんけれども、実は、更生保護や生活支援、児童保護に大活躍されています。更生保護に係る所管庁は、答弁にもありましたが、法務省で、鹿児島には鹿児島保護観察所が置かれております。県が直接所管する事務ではありませんけれども、犯罪を犯し、法的な制裁を経て社会に戻ってくる人たちを、私たちは社会の一員として見守り、理解を深めなければなりません。出所する人たちの中には、本県に本籍、住所がある者も当然おります。彼らが更生に向け、保護司を伴って訪れるワンストップの窓口があれば、更生保護活動がより一層進むことになりそうであります。当の保護司の方々の望みでもあります。御検討をお願いしておきたいと思います。
 五月十四日の日本農業新聞には、「政府がこの夏から、農山漁村を舞台にした滞在型旅行である農泊を本格始動する」とあります。本年度から、全国で五十以上のモデル地区を指定し、支援すると言います。グリーンツーリズムやブルーツーリズムの発展型で、古民家や農家民宿で宿泊者を受け入れ、農業体験や旬の農産物を味わうイベントなど、農村の観光需要を掘り起こし、所得や雇用の増加につなげる取り組みを二〇二〇年までには全国で五百の地域にふやす事業であります。
 本県での取り組みも、こうしたチャンスを生かし、国の施策に積極的に手を挙げ、農山漁村の活性化を図るべきと考えます。とかく情報に乏しい受け入れ家庭や地域への情報提供や指導・支援のきめ細かな取り組みをお願いするものであります。
 次に、GAP認証について伺ってまいります。
 鹿児島県が全国に先駆けて二〇〇四年─平成十六年─に始めた、かごしまの農林水産物認証制度─K─GAP─が浸透しており、Aコープ鹿児島や生協コープかごしまは、K─GAP協力店として認証品を積極的に仕入れていることが報道されました。安心・安全にこだわった認証食材を使うことで、消費者へのPRや他商品との差別化を図りたいとするコンビニやスーパーの販売戦略や意気込みがあります。
 既に県内でのK─GAP認証は六十四品目、二百六十三団体・個人、三百十件に上り、生産者も二〇〇四年度の百三十九戸から二〇一六年度には八千九百六十四戸となり、認証取得の伸びが見てとれます。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック大会の選手村食堂で提供する食材にGAP認証が求められており、輸出や国内取引でも重要性が高まっている制度であります。
 そこで、国際的な認証制度のグローバルGAP、国内外向けのJGAP認証・推進の動きをどのように捉えておられるのか。今後、関係者に対する指導や啓発にどのような取り組みを予定されているのか、明らかにしてください。
 国内では多様なGAPが存在する中、県は、これまでのK─GAPの取り組みをどう総括しておられるのか。また、K─GAPに関して、消費者や小売・流通関係者の評価をどのように捉えておられるのか、お示しください。
 一方、グローバルGAPの認証取得は県内で九件、JGAPが百件と普及が進んでいない実態もあります。ネックになっているのが、高額な認証審査経費と伺います。認証に当たっては、審査やコンサル料だけでも、グローバルGAPで最低六十万円程度、JGAPで三十五万円程度と、本県のK─GAPの審査料と比較しても高額の負担が求められます。あわせて、認証後、毎年必要となる審査料の負担も伴います。国の助成制度も二〇一六年の単年度限りと伺いました。
 また、生産者が享受するGAP認証に関しましては、メリットが希薄である、認証マークが表示できない、商品価格に反映できないなど、生産者がちゅうちょする側面もあります。
 こうした中、今後、各県の取り組み強化が予想されますが、グローバルGAP・JGAP認証取得に向け、認証審査料などに対する県独自の助成措置は考えないのか、考え方を示してください。
 畜産王国鹿児島にとって大きく影響してくる、JGAP家畜・畜産物に関する研修会が本県でも五月末に開催されました。研修会は、東京オリンピックレガシーと持続可能な畜産のための新たな農場認証のスキームなどが示されたと伺います。
 また、農林水産省では、GAPの実践や認証取得に向けた体制や方向性を確認する、初の全国GAP推進会議を開催しました。山本農林水産大臣は、GAPが東京オリンピック・パラリンピック大会のみならず、輸出拡大や人材育成、農業の競争力強化に極めて重要として、今後、GAP推進に向けた行動計画も明らかにしました。
 そこで伺いますが、国が進めるJGAP家畜・畜産物など、制度創設の背景とその概要をお示しください。
 また、本県は日本有数の畜産県でありますが、県は、畜産農家等に対して、今後、制度をどのように推進されていくのか、お示しください。
 昨年の台風十六号は、九月十九日、二十日、東シナ海を北上して南薩地域に接近し、大隅半島に上陸、時間雨量が百ミリを超す猛烈な雨や、最大瞬間風速四十メートル以上の暴風を伴うものでありました。大隅半島を中心に、各地で山腹などの表層崩壊が相次ぎ発生し、土砂や倒木が河川を一気に流れ下り、橋や護岸、道路などに甚大な被害を与えました。
 県当局の迅速な復旧対応で、現在、河川護岸や山腹崩壊対策工事が進められております。
 ことしも梅雨期に入り、そして台風シーズンも間近であります。鹿屋、垂水の被災した河川沿線に住む県民の不安はいまだに払拭されていません。早急な災害復旧が待たれるところであります。
 そこで、公共土木施設における災害復旧対策の進捗状況をお示しください。
 私は、昨年十二月の一般質問でも指摘しましたが、河川の沿岸や表層崩壊箇所の斜面に残留する倒木や土砂が降雨により再び流出し、下流域に災害を引き起こす懸念が高まっています。
 高隈ダム上流域の渓谷化した河川で流木や土石を捕捉するスリットダムなどの提案に対して、検討する旨の答弁もありましたが、その後の取り組み状況をお示しください。
 過ぐる五月二十九日には、高隈ダムの臨機の措置に係る連絡調整会が開かれ、懸念していた住民の皆様方の期待に応える判断が示されました。被災当時、国から示された農業用ダム管理マニュアルを前面に出したコメントには、関係住民から厳しい抗議もありました。こうした中、関係者間で調整会が持たれたことは率直に評価するものであります。
 そこで、連絡調整会で決定した臨機の措置の詳細な取り扱いについて明らかにしてください。


◯農政部長(川野敏彦君)GAP認証の取り組みに関しまして、まず、グローバルGAP等の推進に対する認識などについてでございます。
 近年、消費者の食の安心・安全や国内外における環境保全への意識の高まりなどを背景に、農業生産活動においては、食料の安定供給に加えて、食品安全、環境保全などの確保が求められております。このような動向などを踏まえ、国においては、食品安全や環境保全などを広くカバーするGAP制度の推進に取り組んでいるものと認識しております。
 県では、全国に先駆けて、平成十六年度にかごしまの農林水産物認証制度─K─GAP─を導入し、GAP制度の普及を図ってきたところですが、近年、輸出を目指しグローバルGAPを取得する生産者や大手量販店などの求めに応じ、JGAP等を取得する生産者の動きも見受けられるところです。
 県としては、生産者の意向を踏まえながら、JGAP指導員の育成・確保などに取り組み、グローバルGAPやJGAPの普及にも努めてまいりたいと考えております。
 次に、K─GAPの取り組みの総括と評価についてでございます。
 K─GAPは現在、バレイショ、ソラマメ、お茶などのかごしまブランド産品を中心に、六十四品目に係る三百十件を認証しており、持続的な農業経営や経営の効率化、消費者からの信頼の確保などに大きく寄与しているものと認識しております。
 K─GAPのPR協力店の店舗数は年々増加しており、現在、七十九店舗になっております。また、これらの協力店が行うK─GAPフェアや商品開発などを通して、消費者への理解も徐々に進んでおり、県政モニターへのアンケートによると、約四割の方々が「K─GAP制度を認知している」と回答されているところです。
 今後とも、K─GAPの充実や認知度向上等に取り組み、本県農林水産物の安心・安全の確保に努めてまいります。
 次に、GAPの認証取得に対する県独自の助成措置についてでございます。
 グローバルGAPやJGAPの取得については、十万円から五十万円程度の審査手数料と審査員の現地調査旅費の負担が必要であり、さらに、申請に当たり指導を受ける場合には、二十万円から五十万円程度のコンサルタント料も負担しなければならないところです。
 このため、県においては、国による支援策に加え、独自にグローバルGAP等の取得に要する経費の支援に取り組みますとともに、コンサルタント料の抑制にもつながることから、県普及指導員によるJGAP指導員資格の取得にも取り組んでいるところでございます。
 次に、JGAP家畜・畜産物の概要等についてでございます。
 畜産物については、これまで、食品安全や飼養衛生管理が重視されてきたことから、国際的にもHACCPの導入が推進されてきたところです。しかしながら、東京オリンピック・パラリンピックへの食材供給などを視野に、持続可能性の観点から、食品安全や環境保全などを広くカバーするGAPの取り組みが求められてきております。
 そのため、国は本年三月末に、JGAP家畜・畜産物の基準書を作成・公表したところです。この基準書では、食品安全、家畜衛生、環境保全、労働安全、アニマルウェルフェアなどの点検項目について、生産工程を把握し、記録・記帳を実践し、JGAP審査員による審査を経て、認証を受ける仕組みとなっております。
 また、JGAP家畜・畜産物に取り組むにはハードルが高い生産者の方々に対しては、簡易版となるGAP取得チャレンジシステムというものが用意されております。県では、五月末に、国の担当官を講師として研修会を開催し、関係機関・団体及び生産者に対して制度の普及・啓発を図ったところです。
 今後は、まず、生産者の方々が取り組みやすいGAP取得チャレンジシステムへの参加を促すとともに、県やJA等の職員を対象に、JGAP指導員や審査員の資格取得を推進することとしております。
 今後とも、東京オリンピック・パラリンピックへの食材供給なども含め、国内外での販路拡大につなげるため、JGAP家畜・畜産物等の認証取得を推進してまいります。
 最後に、台風十六号の災害復旧対策に関しまして、高隈ダムにおける災害時の臨機の措置についてでございます。
 昨年の台風十六号による被災を受けて、高隈ダムの設置者である農林水産省では、下流の河川堤防の復旧のめどが立つまでの間、関係機関等の協力が得られる範囲内で、ダム貯水位を事前に低下させるとしていたところです。
 去る五月二十九日に、農林水産省の呼びかけにより、県、鹿屋市及び土地改良区の四者で連絡調整会が設置され、具体的な臨機の措置が検討なされたところです。
 同日の会議では、ダムの常時満水位から、七月までは三メートル、八月と九月は二メートルを目標に水位をあらかじめ低下させて管理すること、それから、台風情報等により大雨が予想される場合は、緊急的にさらなる水位低下を検討することなどが合意されたところでございます。
 なお、今回の臨機の措置については、鹿屋市が災害復旧の説明会等で地元住民に説明していくこととされたところです。


◯土木部長(渡邊 茂君)台風十六号の災害復旧対策の最初に戻りまして、公共土木施設における災害復旧対策の進捗状況についてでございます。
 台風十六号による県管理の公共土木施設における被害状況につきましては、河川や道路などで二百九十四カ所、約七十四億円となっております。
 災害復旧工事の進捗については、五月末現在で約七五%に当たる二百十九カ所を発注し、そのうち三十一カ所が完成したところです。
 今後とも、地域の安全・安心の確保を図るため、残る箇所についても早期に発注するとともに、発注済み箇所については一日も早い完成を図るなど、平成二十九年度内の復旧完了に向けて取り組んでまいります。
 続きまして、串良川上流域における流木や土石を捕捉する透過型堰堤の検討状況についてでございます。
 串良川上流域については、これまで、航空写真撮影や現地調査によって、砂防施設の配置計画検討に必要な基礎データの収集を行い、百五十カ所以上の崩壊地があり、推定ではございますが、約三十七万立方メートルの崩壊土砂や約一万五千立方メートルの流木が発生したことを確認したところです。
 今後、土砂と流木を一体的に捕捉する鋼製透過型砂防堰堤について、串良川本川に設置されている既設砂防堰堤の改良も含めて、整備の可能性を検討してまいります。


◯前野義春君 自席から、一点だけ再質問させていただきます。
 臨機の措置ですけれども、非常に住民の方々からは歓迎されているようであります。災害復旧のめどが立つまでとなっておるそうでありますけれども、例えば来年とかそういったような、今後も継続される、あるいは調整会を開いて、将来に向けた展望はあるのかどうなのか、部長の認識をお伺いいたします。


◯農政部長(川野敏彦君)今回の臨機の措置についてでございますけれども、農林水産省からは、御指摘ございましたように、高隈ダムの下流の災害復旧工事が完了すれば、今般の臨機の措置は終了すると聞いているところでございます。
 串良川の洪水対策につきましては、ダムの臨機の措置だけでは根本的な解決にはならないということでございまして、今後、先ほど御指摘もございました調整会議も含めまして、関係機関により総合的に検討していくべき課題であると認識しております。
   [前野義春君登壇]


◯前野義春君 それぞれ答弁いただきました。
 GAP認証に関してですけれども、JGAP家畜・畜産物に関しましては、答弁にもありましたが、グローバルGAPやJGAP認証の前段で取り組まれるGAP取得チャレンジシステムなどを活用して、畜産県鹿児島のさらなる前進と取り組みの強化を期待するものであります。
 台風十六号に関してですけれども、公共土木施設の復旧は、執行部や関係自治体の御尽力で、「本年度内の復旧を目指して取り組みをしている」という答弁でありました。自治体が所管します農地復旧も工事が発注されて、施工中の水田や畑が見受けられますけれども、ことしの普通期水稲の作付にはほとんど間に合いません。ことしの梅雨や台風襲来を懸念する関係者は少なくありません。
 高隈ダム上流域での透過型堰堤は、「現在の砂防堰堤の改良など、技術面そして基礎データの収集などで検証中」との答弁であります。急峻な山腹や渓谷状の河川では効果的な施設と考えますので、ぜひとも実現に向けた取り組みをお願いするものです。
 高隈ダムの水位調整を、五月から九月にかけて臨機の措置として取りまとめられたことは、率直に評価するものであります。
 以上、今回の一般質問では大隅地域の課題を中心に取り上げてまいりました。今後も引き続き、県土の均衡ある発展と県内格差の解消をテーマに議会活動を展開することを申し上げ、質問を終了させていただきます。
 御清聴いただきました。ありがとうございました。(拍手)


◯議長(柴立鉄彦君)ここで、休憩いたします。
 再開は、午後一時十五分といたします。
       午後零時 三分休憩
      ───────────
       午後一時十五分再開


◯副議長(前原 尉君)再開いたします。
 西高悟君に発言を許可いたします。
   [西高 悟君登壇](拍手)


◯西高 悟君 前原副議長より許可いただきましたので、質問させていただきます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 県立短期大学のあり方と、国旗・県旗掲揚、国歌斉唱について、まず質問させていただきます。
 まずは、県立短期大学の国旗・県旗掲揚並びに君が代斉唱についてお伺いいたします。
 このことについては、平成二十三年十二月にさかのぼりますが、同僚議員である小園議員より、第四回定例会において質問がなされました。
 小園議員の質問の中で、平成二十二年三月に鹿児島県立短期大学の卒業式に招かれ、出席されたときの話から質問に入られたわけであります。質問の冒頭で、「厳粛な中で県立短大らしく立派な卒業式が挙行されておりました。しかしながら、式次第の中に君が代斉唱がなく、会場・舞台正面に国旗・県旗の掲揚がなされておりませんでした」と質問に入られております。
 私も、鹿児島にゆかりのある国旗・国歌については、同僚議員と同様に、県立短期大学のあり方に違和感を感じたのでありました。
 そのときの発言を抜粋して御紹介いたします。
 「私は、中学生のとき、日教組の先生により、『日の丸を見て、みんなが戦場に行って死んだ血塗られた国旗である。君が代は天皇陛下のために歌われた歌であり、国旗を掲揚したり、君が代を歌ったりしてはならないのだよ』と言って教育されました。まさしく偏向教育を受けたのであります。これまでも公立学校の現場では、学習指導要領に国旗及び国歌に関する法律が制定されたのは、広島県の公立学校の校長が、卒業式での国旗の掲揚・国歌の斉唱をめぐって組合と対立し、自殺してからでありました。制定以後も依然として大きな抵抗がありましたが、平成十二年三月ごろから世論の後押しを受けて、徐々に改善が進みました」とありますとおり、国旗・国歌法が制定され、このような経緯を経て改善が進んだわけであります。
 国旗については、薩摩が海外と交易するときに、船の御旗として海外の船と区別するためにつけられたのが一六〇〇年ごろで、もっと以前から、日の丸が薩摩の船につけられたという話も聞いております。島津斉彬公が徳川幕府に上申し、日本の旗としたのが一八五七年であります。
 また、国歌については、薩摩琵琶の蓬莱山より歌詞が採用されたものであります。
 このときの質問の答弁については、県立短期大学では、「昭和三十年代以降、国旗・県旗を掲揚せず、式典での国歌斉唱は行われておりませんが、式典当日には、県立短大の正門に国旗や県のシンボルマーク旗を掲揚してきているところであります。式典会場内への国旗の掲揚などについては、平成十八年度に教授会で検討がなされておりますが、さまざまな意見が出され、最終的に『今後も従来どおり式典会場の一部である短大の正門に県のシンボルマーク旗とともに国旗を掲揚する』という意見に集約されたと聞いております。県といたしましては、式典会場内への国旗等の掲揚や国歌の斉唱は、卒業式や入学式において当然に対応されるべき要素であると考えております」と、当時総務部長であられた前布袋副知事が答弁されております。
 平成二十四年第一回定例会において、私の所属しておりました文教警察委員会に、当時学長であられた種村県立短期大学学長においでいただき、県立短期大学の質と教育力の向上を図るための論議と、国旗・国歌法の基本的な考え方についてお伺いいたしました。
 その中で、各委員から、大学の質と教育力の向上を図るための議論がなされたわけですが、当然のことながら、国旗・国歌法と県旗の掲揚についても質問し、論議されたところであります。
 そのときの私の質問に対して、種村学長は、「国歌の斉唱に関する議論は、まだまだもちろん十分だという段階ではないと思いますが、主な議論として、国歌そのものを、君が代を国歌として否定するものでは決してないという認識は全教職員持っております。ただ、国歌の斉唱ということで、一斉に同じ時間で歌わなければいけないということに対する違和感、抵抗感というのはやはり教員の中に強うございまして、それで、その点については大学として思想・良心の自由に抵触するものではないだろうかという意見がございます。そういうことを訴える教員、確かにそういうような考えを持つ教員がいるのであれば、それほど無理しないで今回についても国歌斉唱を式次第に入れないでおこう、というような結論になったというのが今回の教授会での決定でございます」と答弁されております。
 また、当時の教育長であられた六反教育長にも、県教育振興基本計画等も含め質問し、「本県では、これまでも、すべての公立の小・中・高校及び特別支援学校の入学式等の式典において、国旗を掲揚し、国歌を斉唱してきており、今後も継続されるよう指導してまいりたい」と答弁されております。
 以上のような経過を経て、県立短期大学では国旗と県旗の掲揚がなされるようになり、現在に至っております。
 国歌斉唱については、県立短期大学の教授会での考え方として、先ほど紹介したとおりであります。
 「国歌の斉唱ということで、一斉に同じ時間で歌わなければいけないということに対する違和感、抵抗感というのはやはり教員の中に強うございまして」との答弁がありましたが、私は逆に、それこそ違和感を感じたのであります。一斉に同じ時間に歌うから斉唱です。小・中・高校及び特別支援学校、県立短期大学において、校歌は一斉に同じ時間に歌わないのでしょうか。私は、学長の答弁に対して非常に違和感を感じたのであります。
 そこでお伺いしますが、あれから六年経過いたしておりますが、その後、教授会において国歌斉唱について議論はなされたのか。なされたのであれば、結果についてお示しください。また、なされていないのであれば、なぜそのことについて議論されていないのか、お伺いいたします。
 次に、知事にお尋ねいたします。
 知事は、昨年の知事選挙において、みたぞのさとし鹿児島を日本一にする六つのお約束として公約を掲げられました。その四の教育として「歴史と教育の鹿児島、人材育成で日本一に!」とあり、「鹿児島を支える人材育成の場として、県立短大のあり方を再検討します。また、宇宙工学や薬学部の誘致など検討いたします」との公約をなされております。
 そこでお尋ねしますが、現時点において、県立短大のこれからについてはどのようにお考えなのか、まずお聞きいたします。
 また、宇宙工学や薬学部の誘致などの検討については、知事に就任されてもうすぐ一年近くとなりましたが、どのように検討されていくのか、お聞きいたします。
 また、県立短大のこれまでの経過については述べたとおりでありますが、昨年七月に当選されて三反園県政がスタートした今、改めてお尋ねしたいと思います。
 この県立短期大学の国旗・県旗掲揚は、現在なされているわけですが、国歌斉唱についてはどのようにお考えか、お尋ねいたします。
 次に、林業振興についてお伺いいたします。あわせて、地球温暖化対策についても関係がありますのでお伺いいたします。
 今回、国において、林業成長産業化地域創出モデル事業がスタートしました。林野庁は今般、地域の森林資源の循環利用を進め、林業の成長産業化を図ることにより、地元に利益を還元し、地域の活性化に結びつける取り組みを推進するため、林業成長産業化地域を選定しました。林業成長産業化地域に全国で十六地域指定され、その中で、私たちの大隅地域が指定を受けたわけであります。
 我が国においても、本県においても、森林・林業をめぐる情勢は、戦後植林した人工林資源が、これまで間伐による木材生産が中心であったものの、植林後四十年から五十年を経過し、皆伐して利用することが可能な段階となってまいりました。
 しかしながら、森林所有者の経営意欲の減退や国産材を取り巻く単価安等の状況の中で、林業産出額が減少するなど厳しい情勢が続いておりました。
 我が大隅半島では、アジアへの木材輸出を進める森林組合の努力もあり、志布志港が今では日本一の木材輸出港となっておりますが、木材の年間成長量に対し、生産量は三分の一程度の状態であります。
 このような状況において、国産材の利用拡大を通じた林業・木材産業の再生を図るには、国産材の低コスト生産と安定供給を図るとともに、製材工場等の競争力の強化が急がれるところであると思われます。
 本県においても、この木材輸出とともに、木材加工施設や木質バイオマス発電施設など、大量の木材を消費する状況にあります。そのため、原木の不足等の懸念が生じている中で、用途別の需要に的確に対応できる木材供給体制をつくる必要があると思います。
 そういった問題点を解決するため、今回の林業成長産業化地域創出モデル事業は、林業の成長産業化の実現に向けて取り組む先進的な地域に対して、重点的に支援していくということを目的とした事業であります。これまで、地元の森林組合等の問題点等についていろいろと要望を受けておりましたが、今回のこの事業においてその問題点が解決できるよう、県執行部においてはしっかりと取り組んでいただきたいと思っております。
 一方で、間伐については、林内路網の未整備により、山林の奥まった地域においてはなかなか進まないことや、皆伐についても、森林組合と違い、民間の業者により皆伐された山林については再造林がなされないなど、いろいろ御意見いただいております。
 また、林業成長産業化地域創出モデル事業を含む、次世代林業基盤づくり交付金には、需要に応じた低コストで効率的な木材の生産・供給、木材利用の拡大を実現するため、間伐材生産、路網整備やCLT等を製造する木材加工流通施設、木質バイオマス関連施設、苗木生産施設等の整備などを総合的に支援するメニューもあるようです。
 そこでお尋ねいたしますが、今回の林業成長産業化地域創出モデル事業において、路網整備等の事業補助などもありますが、健全な人工林育成などのために間伐推進にどのように取り組んでいくのか、お聞きいたします。
 次に、木材の安定供給をするため、生産量の確保や増産にどのように取り組んでいくのか。そのためには、もっと高性能林業機械等の導入が必要と思いますが、県内での導入は進んでいるのか。県としてはこの事業をどのように活用していくのか、お聞きいたします。
 次に、木材加工流通施設の整備などについては、県としてこの事業をどのように活用していくのか、お聞きいたします。
 次に、皆伐と再造林についてお伺いいたします。
 先ほども申しましたとおり、皆伐された山林については再造林が進んでいないことなど、これまでも同僚議員から質問がなされていたわけであります。
 再造林については、森林経営計画に基づき再造林がなされるわけでありますが、皆伐する人工林においては、森林所有者等が、森林法に基づき、市町村へ伐採及び伐採後の造林の届出書を提出するだけで、適合通知書を受けて皆伐が行われているのが現状であります。このことが、再造林が進まない大きな要因であると思っております。
 県としては、この再造林について、議員からの質問に対し、「再造林への取り組みをしっかりと進めていく」との答弁がなされております。
 再造林に対する意識が低い森林所有者が多いことや、ただ単に、木材買取額が高く、再造林を行わない民間業者が多いことが、再造林が進まない原因の一つであると思っております。
 現在は、再造林の必要性を訴えるために、大隅流域森林・林業活性化センターによるパンフレットが作成されており、再造林とは何ですかとか、なぜ再造林が必要なのか、そして、再造林に対する助成制度についても詳しく説明がなされております。
 再造林の必要性については、森林の働きとして、地球温暖化を防ぐ、土砂災害を防ぐ、生態系を保つ、豊かな水を育む、安らぎを与える、木材を供給するなど、わかりやすく説明がなされております。海を豊かにする、の説明が入っていないのが少し残念なんですが、非常にわかりやすく説明がなされております。
 助成制度については、造林事業、未来につなぐ森林づくり推進事業、融資制度について説明がなされております。しかしながら、現場の声を聞きますと、これらの事業を活用し、再造林を行った場合の森林所有者が受け取れる木材販売収入に比べ、再造林を行わない民間の業者の買い取り額のほうがはるかに高いと言われます。
 県は、平成三十年度に向けた政府等の予算編成等に関する提案事項として、森林整備・林業振興対策の推進として八項目の提案がなされております。その中で、再造林に関する総合的対策の推進も提案されておりますが、再造林の実施状況としては、平成二十七年度、伐採面積九百三十二ヘクタール、その中で、再造林については二百八十ヘクタール、再造林率は三〇%という非常に再造林率の低い現状にあります。
 そこでお聞きいたしますが、先ほど述べたとおり、ほとんどの民間事業者は森林経営計画を策定しておらず、再造林の計画のない皆伐が行われている状況にあると聞いております。
 まず、皆伐を行う際の伐採に関する手続についてお示しください。
 次に、再造林率を上げるために、再造林の義務づけをするべきと思いますが、県としては義務づけはできないものか、お聞きいたします。
 また、県の義務づけができないのであれば、山林の荒廃や土砂崩れの防止など、地球温暖化対策などのために、皆伐に対する条件として、再造林の義務づけの制度を国に対し、強く要望していくべきだと思いますが、お聞きいたします。
 次に、林野庁においては、現在の人工林の三割は広葉樹林や針広混交林に誘導することが望ましいとありますが、そのための対策として、以前、県に対して、どのような対策をされるのかお聞きいたしました。その中で、要望として、一刻も早く広葉樹林等に返すための対策をとることが、災害を防ぎ、水を育み、海の資源を豊かにする対策として、森林技術総合センターによる種子の植えつけ等について試験を行うべきと要望いたしました。
 担当部局のお答えとしまして、「そのような試験をしっかりと行っていく」との答弁をいただきました。
 その結果についてどうなっているのか、お聞かせください。
 また、当初予算の林業の振興において主要施策・事業としての掲載はないわけですが、再造林の事業として、広葉樹林や針広混交林に誘導することも大切な事業であると思いますが、どうお考えかお示しください。
 次に、私たちのこの鹿児島の環境を子や孫へと残していくために、地球温暖化対策もこの林業と大きなかかわりがございますので、地球温暖化対策課の事業として行われております、二つのことについてお聞きしたいと思います。
 まずは、今年度新規事業の地球温暖化対策実行計画改定事業についてであります。
 温室効果ガスの排出抑制及び吸収と気象変動の影響への適応に関して、総合的かつ計画的な施策を推進するため、現行の県地球温暖化対策実行計画を改定するとのことであります。
 地球温暖化対策には、CO2を吸収する森林の整備は不可欠であると思いますが、計画改定を進める中で林務関係課とどのように連携を図っているのか、計画改定の進捗状況とあわせてお聞きいたします。
 次に、かごしまCO2吸収量等認証制度についてでありますが、地球温暖化対策の取り組みを促進し、その貢献度を見える化するため、二酸化炭素削減・吸収量認証審査会を開催し、木質バイオマスをボイラー等の燃料として利用することによるCO2排出削減量の認証を行っているとのことであります。
 地球温暖化対策を考えるときに、林業の活性化と農業における木質バイオマスのボイラー利用は、燃料の生産事業の活性化と木質ボイラー製造の活性化のほか、ボイラー利用をする農業などの産業における化石燃料の使用量削減など、CO2排出削減に大きな効果が見込まれると思います。
 そこでお尋ねします。
 これまでのCO2排出削減量の認証実績についてお示しください。
 また、地球温暖化対策として木質バイオマスのボイラー利用の効果について、大きな成果が出るのであれば、県として農業などの関係者にその効果を示すべきと思いますが、県としてどのようにお考えか、お尋ねいたします。
 一回目の質問を終わります。
   [知事三反園 訓君登壇]


◯知事(三反園 訓君)林業振興と地球温暖化対策についての御質問のうち、県産材の生産量の確保・増産についてであります。
 林業は、これからの鹿児島にとりまして成長産業であります。海外にも目を向けて、輸出などを含めて創意工夫しながら林業の振興に取り組むこととしておりまして、林業・木材産業を安定的に成長・発展させて、地域における就業機会の創出と所得水準の向上を図ってまいりたいと考えております。
 本県の木材需要は着実に増加してきておりまして、これに対応して、木材生産量を安定的に増加させるためには、生産性を向上させることが重要であります。このようなことから、県では、森林施業の集約化を図るとともに、林道、森林作業道等の路網整備や高性能林業機械の導入促進、オペレーターの養成等に努めているところであります。あわせて、路網作設や作業効率化に関する研修の実施などを通しまして、生産性の高い作業システムの定着に努め、県産材の生産量の増産を図ってまいりたいと考えております。


◯総務部長(寺田雅一君)県立短期大学における国歌斉唱に関する議論についてでございます。
 県立短期大学におきましては、平成二十四年二月の教授会での決定を受け、平成二十四年三月から、入学式・卒業式において国旗を式典会場の壇上に掲揚しておりますが、国歌斉唱は行っていないところでございます。
 平成二十四年三月の文教警察委員会において、県立短期大学の国歌斉唱の実施に関し御審議いただいた内容につきましては、同年四月の教授会の場で学長から報告されたと聞いております。
 その後、国歌斉唱を行うことについて特段の協議はなされていないものの、県立短期大学の入学式・卒業式の実施方法につきましては、毎年三月の教授会において決定されているところでございます。
 続きまして、県立短期大学のあり方についてでございます。
 県立短期大学のあり方につきましては、時代の要請に対応した教育内容の充実を図る観点から、国際化に対応する教育、鹿児島の魅力を生かす教育を進める必要があると考えており、昨年度、学内での検討を要請したところでございます。これを受けまして、学内で短期大学のあり方を話し合う場を新たに設置し、今後検討を進める予定と聞いております。
 現在、国際化に対応する教育といたしましては、これまで実施してきております海外研修、海外留学等に加えまして、今年度は、海外の大学に編入した卒業生の講演会を開催しております。
 また、鹿児島の魅力を生かす教育といたしましては、鹿児島の自然環境、産業構造等を理解し観察する鹿児島学等の、地元鹿児島の魅力を学生に伝える講義項目のほか、今年度は、奄美大島自然体験学習といった新しい取り組みも始めているところでございます。
 続きまして、県立短期大学における国歌斉唱について、改めてのお尋ねをいただきました。
 国旗・国歌につきましては、法律において定められ、長年の慣行により広く国民の間に定着しているものであり、県立短期大学においても、式典等の国旗の掲揚や国歌の斉唱は、このような点を踏まえて対応することが必要であると考えております。


◯企画部長(東條広光君)宇宙工学や薬学部の誘致などの検討についてであります。
 現在、企画部におきましては、県内の大学や関係者等に、宇宙工学や薬学に関する大学の現状や学生の確保、就職状況、薬剤師や業界の展望などについて、調査、聞き取りを行っているところであります。
 これらの学部の誘致などは、県内の高校生の県内進学や県外の高校生の本県への転入等により、地域の活性化にも寄与するものと考えておりまして、引き続き検討してまいりたいと考えております。


◯環境林務部長(古薗宏明君)林業振興と地球温暖化対策についての御質問のうち、間伐の推進についてであります。
 本県の民有林のスギ・ヒノキ人工林は、本格的な利用期を迎えている一方で、約半数が間伐を必要とする森林であり、生き活き間伐推進五箇年計画に基づきまして、森林所有者への間伐実施の働きかけや、意欲のある林業事業体への経営委託の促進を図るなど、計画的な間伐の実施に取り組んでいるところであります。また、森林施業の集約化を進め、路網と高性能林業機械とを組み合わせた効率的な作業システムの定着を図り、生産性を向上させ、採算性の確保を図っております。
 低質材の需要の増加等を背景といたしまして、間伐材の搬出に必要な路網の整備はますます重要になってきておりますことから、特に、去る四月に林業成長産業化地域に選定された大隅地域におきましては、現在、取りまとめを行っております林業成長産業化地域構想に、林業成長産業化地域創出モデル事業を活用して、トラックが通行する林業専用道の整備を行う計画を盛り込むことといたしております。
 今後とも、森林の整備や管理に必要な路網の整備を計画的に進め、積極的に間伐を推進してまいります。
 高性能林業機械の導入等についてであります。
 平成二十七年度末の高性能林業機械の保有台数は、五年前の百二十一台と比べまして、二・三倍の二百七十九台であり、毎年着実に増加してきております。今回、林業成長産業化地域に選定された大隅地域におきましては、林業成長産業化地域創出モデル事業を活用して、森林組合等の林業事業体による高性能林業機械の導入を構想に盛り込むことといたしております。
 県といたしましては、林業事業体の要望も踏まえまして、これまでの国庫補助事業に加えて、モデル事業も有効に活用しながら、引き続き高性能林業機械の導入を支援してまいります。
 木材加工流通施設の整備についてであります。
 本県の木材産業は小規模・零細な企業が多く、生産能力に限りがありますことから、県内で使用される製材品の約六割が県外から移入されております。また、移入された製材品の一部には、県内で伐採された木材が県外で加工されたものもあり、こうしたことから、県内の生産能力を強化し、県産製材品の供給量の増大を図ることが重要な課題となっております。
 県といたしましては、森林資源が充実し、木材生産が盛んな大隅地域におきまして木材加工流通施設を整備することは、県内の製材品生産能力の向上を図る上で望ましいことと考えております。今回、選定されました林業成長産業化地域における木材加工施設や流通施設の整備につきましては、補助事業として優先的に採択されることとなっておりますことから、木材加工流通施設の整備にこの事業を積極的に活用し、県産製材品の供給量の増大を図ってまいりたいと考えております。
 伐採に関する手続についてであります。
 森林法の規定によりますと、地域森林計画の対象となっている民有林の立木を伐採する場合、森林経営計画において定められている伐採等を除きまして、森林所有者等は、伐採を開始する日の九十日から三十日前までに、伐採する場所や面積、樹種、林齢のほか、伐採後の造林方法等を記載した、伐採及び伐採後の造林の届出書を市町村長に提出しなければならないこととなっております。
 市町村長は、届出書を審査し、市町村森林整備計画に適合していないと認める場合は、届出書の計画の内容を変更するよう命ずることができ、また、届出書を提出した者が行っている伐採または伐採後の造林が届出書の計画に従っていないと認める場合は、計画に従って伐採または伐採後の造林をすべき旨を命ずることができることとなっております。
 さらに、森林所有者等は、届出書に記載された伐採及び伐採後の造林に係る森林の状況について、市町村長に報告しなければならないこととなっております。
 再造林の義務づけについてであります。
 森林法の規定によりますと、普通林のうち伐採後の造林を義務づけることができる森林は、市町村森林整備計画において、母樹からの適切な種子の供給が見込まれないなど天然更新を期待することが適切でない森林を、植栽によらなければ適確な更新が困難な森林として、その所在を指定した森林に限定されておりますが、県といたしましては、木材の安定的な供給を持続的に行うとともに、森林の有する公益的機能を発揮させていくためには、採算性が高いと期待できる人工林等の伐採跡地において、積極的に再造林を推進する必要があると考えております。
 このようなことから、県では、平成二十七年に未来の森林づくり推進方針を策定し、人工林の更新に関する基本的な考え方と再造林の目標等を示すとともに、県域と各地域ごとに再造林推進対策会議等を設置し、市町村や森林組合、素材生産業者等が連携して再造林を推進する体制づくりを整えましたほか、造林補助事業の補助金に加えまして、苗木等の経費に対する上乗せ助成を行っているところでありまして、引き続き、森林所有者や伐採業者に対して再造林の必要性について普及啓発を図るなど、現在、政策誘導により再造林を推進しているところであります。
 広葉樹の種子の植えつけ試験についてであります。
 森林技術総合センターにおきましては、人工林伐採跡地における早期の広葉樹林化を図りますため、種子を林地にまいて造林を行う、直まき造林における発芽率の試験を行いました。
 自然林の優占樹種であり、有用材としても利用されるシイなどブナ科の十三種類のドングリを用いまして、直まき区と、野ネズミによる食害を想定して竹筒でドングリを覆った試験区との比較試験を行いました結果、直まき区ではドングリのほとんどが野ネズミの被害を受けましたが、竹筒試験区ではドングリのほとんどが残っており、発芽率は全体の約七割でありました。ドングリの直まきによる造林につきましては、一定の発芽率が見込まれますものの、野ネズミによる食害を想定いたしますと、竹筒で覆うなどの保護策が必要ではないかという試験結果が得られたところであります。
 広葉樹林や針広混交林への誘導の考え方についてであります。
 森林は、国土の保全を初め、水源の涵養、木材の生産等の多面的機能を有しており、これらの機能を持続的に発揮させるためには、森林の育成状況や立地条件に応じた森林整備を推進していくことが重要であります。特に、急傾斜の森林や生産力の低い森林につきましては、森林所有者の意向などに十分配慮しながら、広葉樹林や針葉樹と広葉樹の混交林に誘導していくことが望ましいと考えております。
 このため、県では、造林補助事業により、再造林における広葉樹植栽やスギ人工林を針広混交林等に誘導する育成複層林整備を実施しておりますほか、森林環境税を活用した強度間伐によりまして、スギ人工林等に広葉樹の侵入を促しつつ針広混交林化を図るなど、広葉樹林や針広混交林への誘導を支援しているところであります。
 今後とも、森林の現況やそれぞれの森林に求められている機能に応じた森林整備を推進し、多様で健全な森林づくりに努めてまいります。
 地球温暖化対策実行計画改定事業についてであります。
 県地球温暖化対策実行計画につきましては、計画策定後のエネルギー情勢の変化や、国が平成二十八年五月に策定した地球温暖化対策計画等を踏まえまして、今年度、改定することといたしております。新たな計画は、温室効果ガスの削減目標を定めるとともに、温室効果ガス排出抑制のための施策等に加えまして、新たに、地球温暖化に適応するための施策も盛り込むことといたしております。
 地球温暖化対策を推進する上で、二酸化炭素を吸収する森林の役割は重要でありますことから、改定計画は、森林の現況や本県の森林整備の目標等を地域ごとに定めた地域森林計画なども踏まえて策定することとしておりまして、現在、地球温暖化対策推進本部におきまして、全庁的に地球温暖化への対応策などの検討を進めているところであります。
 今後、計画案を取りまとめ、県環境審議会への諮問や県議会での御論議、パブリックコメントの実施などを経て、来年三月を目途に計画決定することといたしております。
 かごしまCO2吸収量等認証制度についてであります。
 かごしまCO2吸収量等認証制度におけるCO2排出削減量の認証につきましては、木質バイオマスを対象としておりまして、これまで四団体に延べ十三件、約二千百トンの認証を行ったところであります。
 木質バイオマスのボイラー利用の効果の周知についてであります。
 木質バイオマスのボイラー利用は、大気中の二酸化炭素濃度に影響を与えず、重油や灯油などの化石燃料を利用する場合と比べて、地球温暖化の主な要因である二酸化炭素の排出抑制につながりますことから、県のホームページや研修会、イベントなどの場を通じ、農業関係者を含め、広くその効果についてのPRや、CO2吸収量等認証制度の普及に努めているところであります。
 今後とも、地球温暖化防止の観点から、制度の普及や木質バイオマスのボイラー利用の効果についても周知に努めてまいります。


◯西高 悟君 自席からもう一回質問させていただきます。
 知事にお聞きしたわけですが、総務部長から、県としてのこれまでの、六年前と大体ほぼ同じ答弁をいただきました。これは庁議をされて、それで総務部長がお答えになられたわけですので、それは知事にお聞きして総務部長がお答えになったということは、私としてはそれで理解いたします。それでよろしいです。
 ただし、今言いましたように、教授会で議論がなされていない。毎年の入学式・卒業式の内容については、進め方ということでは議論されているということだったですけれども、じゃ、国旗・国歌法について、特に国歌斉唱について、六年前に学長をお呼びしなければ、国旗掲揚・県旗掲揚されないところでございました。また委員会にお呼びして、またこういったあり方を聞かなければいけないんでしょうか。
 総務部長にお聞きしますが、今、県としての考え方、国旗・国歌法については述べられましたよね。であれば、県立短大であるならばこうあることが望ましいということで、ちゃんと入学式・卒業式で国歌斉唱するべきであると、そのことについて教授会でしっかりと議論していただいて、例えば、今すぐ無理であっても、何年後かにはこういう形で前向きに進めたいとか、そういったお答えが出てくるような、そういった方向性というのはあるべきではないでしょうか。


◯総務部長(寺田雅一君)国歌斉唱に関して、改めてお尋ねいただきました。
 六年前の経過についても先ほど御紹介いただきましたけれども、そのときも当時の総務部長から申し上げておりますが、県立短期大学の入学式・卒業式に関しては、大学における学問の自由を保障するために、大学の自主性は尊重されるべきであるという基本的な考え方を述べた上で、先ほど私が申し上げたのと同じような国旗・国歌に関する考え方を述べて、そのことを踏まえて、そのことはその後、県立短期大学のほうにもお伝えしていたところでございます。
 県立短期大学に関しましては、県の考え方をお伝えはしたところでありますが、最終的には大学が自主的に今の姿を決定されたというのが、これまでの経緯でございます。
 県としての考え方につきましては、先ほど私から申し上げたとおりでございます。このような県の考え方につきましては、改めて県立短期大学のほうにも伝えてまいりたいと思います。
   [西高 悟君登壇]


◯西高 悟君 それぞれ御答弁いただきました。
 今、総務部長よりいただいたお答えに対しては、県立短期大学も創立して非常に長い年月が過ぎて、施設も老朽化いたしております。行政視察に行けば、この図書館を早く建てかえてほしい、この施設は早く改善してほしい、そういった要望はいっぱいいただいたわけです。それを再三再四、国旗・国歌法について県立短大もあるべきだという話をしたら、「それについては、教授会でやらないと決まっております」。この一言で終わっていいのかということで、県立短大のあり方をどうするか、どうやって短大の向上を図るかということでお呼びしたわけです。そして、国旗掲揚・県旗掲揚はしていただくことになりまして、大きな前進であったから、国歌斉唱の問題については非常に違和感は感じましたが、それでも私たちは認めたわけです。
 八億円からのお金を毎年県から出費しながら県立短大を運営していくわけですから、せめて県立短大として、県立ですからですね、国旗・国歌法はしっかりとしていただいて、私たちは日本国民だと、しかも鹿児島に由来のある国旗・国歌、しっかりと今までの歴史を考えながら私は進めていっていただきたいと思います。
 これは知事、総務部長、ぜひですね、先ほどのお答えの形だけではなくて、もうちょっとしっかりとそこは進めていただければありがたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 きょうは質問が三十七分に及んでおりまして、短縮したんですが、二十八分にまでしか縮められませんでしたので、コメントはまた後ほど申したいと思います。
 次の農政問題についてお伺いいたします。
 三月の代表質問においても、耕作放棄地対策等を含めて、中山間地農業ルネッサンス事業も少しお尋ねしたところでありますが、まずは、この中山間地農業ルネッサンス事業についてお伺いいたします。
 この事業については、事業創設の背景として、自由民主党員で構成される、中山間地農業を元気にする委員会の提言により、平成二十九年度から新たに創設されました。
 この事業の経緯については、昨年、自民党の農林・食料戦略調査会のもとに中山間地農業を元気にする委員会が設置され、昨年十二月八日に、中山間地農業を元気にする提言を農林水産大臣へ提出、十二月二十二日に、平成二十九年度予算の概算決定がなされたところであります。これが、中山間地農業ルネッサンス事業の創設であります。
 私も昨年、過疎化する中山間地の振興を考える地方県議会議員と自民党国会議員の農林議員と語る会に参加させていただきました。中山間地の過疎化に歯どめをかける対策や中山間地農業を元気にする検討、日本農業の基盤である米政策に関する検討、畜産振興、お茶の振興、農産物の輸出政策等々、長時間にわたり意見交換させていただきました。
 冒頭の個々の挨拶の中で地方県議会議員から、各地方における中山間地農業の問題点についてさまざまな要望がなされました。
 私は、本県における問題点として、鹿児島県における中山間地域は県土の六割であることから、それを踏まえた要望をしたわけでありますが、現在の政府の農業政策において、強い農業づくりや海外への輸出戦略については、現在の農業情勢において非常にマッチした政策であります。一方で、中山間地農業においては、政策が不十分であり、日本の農業全体を考えたときに、平地における大型農業と中山間地における家族農業は、国の農業政策において車の両輪である。並行して、均衡ある政策を講じていかないと日本の農業の振興は進んでいかないとの発言をし、中山間地における家族農業から大型農業へと成長するための政策について、耕作放棄地の問題や所有者不明の遊休地の問題を含め、中山間地の大型農業化を図るための耕地整備など、問題提言いたしました。
 長時間にわたり意見交換を行ったわけでありますが、国会の農林議員の皆様方から、問題解消のための政策等について考え方や御意見をいただき、特に、今回創設された中山間地農業ルネッサンス事業については、まだ正式名称はなかったものの、しっかりと中山間地の問題点については把握されており、大きな問題意識を持って取り組まれ、政策につなげる御意見をいただいたところでありました。
 今回のこの事業は、本県における農業政策の大きな課題が進展し、鹿児島の農業振興がますます進んでいく、まさにそのような事業であります。
 これまでの流れについて説明しましたが、中山間地農業を元気にする委員会が昨年十一月に設置され、十二月二十二日には平成二十九年度予算の概算決定となる、まさに電光石火の事業創設となりました。本県初の森山農林水産大臣の誕生と、本県選出の国会議員の取り組みの大きな成果であると思っております。
 この中山間地農業ルネッサンス事業の概要については、創設されたばかりであり、三月の代表質問の時点においてはまだはっきりしない点が多く、代表質問の際に質問できなかった細かい点について、あるいはこれに付随した遊休地等の再生などについて質問してまいりたいと思います。
 事業の概要についてでありますが、まず、事業の構成として、中山間地農業特別支援対策として、中山間地農業ルネッサンス推進事業のほか、十の支援事業、二つの連携事業から構成されております。予算額としては四百億円であると三月議会でもございましたが、中山間地農業ルネッサンス推進事業が二億円、それを除いた三百九十八億円が各事業ごとの予算内において優先枠が設けられております。
 きのうの質問においても少しお答えがあったようですが、本県にとっては、まさにこの事業を生かして本県農業の振興をしっかりと進めていただきたいと思っております。
 その中でも、所有者不明の農地等についてはある程度の方向性は示されておりましたが、今回、持ち主不明の農地集積に関して、政府は、賃貸条件の緩和を検討いたしております。農林水産省は、所有者の死亡後に相続登記が行われず持ち主がはっきりしない農地を、意欲のある農家に貸し出ししやすくする方策の検討をようやく始めることになりました。
 中山間地農業において、このような土地の耕作放棄地は、家族農業から大型農業へと育つための機械化導入や、水田や畑地の耕地整備において大きな妨げとなっております。この問題点において一番のネックとなっていた、所有者の登記ができない中で、貸し出しの利用権に関して、必要な相続人の同意数を減らすなどの条件緩和を行うことなどが、軸として検討されているようであります。この検討がなされ、担い手への農地集積が促進し、所有者不明の場合に多い耕作放棄地の再生や耕地整備につながると思っております。
 全国でも、相続の未登記や、名義人と連絡がつかないことなどで権利関係が不明確な農地は、昨年の調査で、全国の農地の約二割、約九十三万ヘクタールであります。本県では五万四百七十ヘクタールとのことであります。農地面積でいきますと、割合は、本県は三三%であります。本県がいかに中山間地が多いか、この数字にあらわれております。
 各都道府県に設けられた農地中間管理機構の大きな業務である担い手への農地の賃貸、いわゆる農地バンクの大きな障害となっており、本県においては、この三三%という現状を踏まえると本当に大きな障害であり、現状の打開策として大きく期待するものであります。
 この検討の中で、特に何世代も未登記が続いて、所有者や相続人がほとんど特定できない、いわゆる所有者不明の農地について、一定の確認期間を経て、都道府県知事の裁定で利用権を農地バンクに移せる制度も、二〇一四年に導入されたわけであります。
 この裁定の実行については、静岡県、青森県だけであり、財産権を侵害するとの背景があるとされ、なかなかこの制度の運用実績は進んでいませんでした。このことを含めて、制度変更は慎重に議論されるようでありますが、そのことも踏まえた仕組みの運用改善に大きく期待するものであります。
 そこでお聞きいたしますが、まずは、中山間地農業ルネッサンス事業について、本年度においては国の予算確定がおくれたと聞いておりますが、本県において、平成二十九年度第一回定例会の提出議案の中で、中山間地農業ルネッサンス事業として八百七十七万四千円が計上されておりましたが、この事業についてまず御説明ください。
 次に、十項目の支援事業と二つの連携事業がありますが、主な事業についてどのように取り組んでいかれるのか、お聞きいたします。
 次に、これまでも私を含め同僚議員から、大きな問題として何回も質問された耕作放棄地に対し、今回の事業が大きな解決策となるのではないかと期待しております。
 また、所有者が不明確な農地が三三%と、全国に比べ非常に割合の高い本県であります。この中山間地農業ルネッサンス事業の支援策の一つである、荒廃農地等利活用促進交付金にどのように取り組んでいかれるのか、お聞きいたします。
 次に、全国和牛能力共進会についてであります。
 第一回定例会において、本年度宮城県で開催予定の全国和牛能力共進会についての質問がなされたわけでありますが、今回、日本一の奪還に向けてしっかりと取り組んでいかなければならないわけであります。
 昨年三月議会において、平成三十四年度開催地について質問し、伊藤前知事より、鹿児島県での開催に意欲を示され、その後、本県での開催が決定したわけであります。いよいよ、宮城の全国和牛能力共進会後の本県開催に向けた取り組みについて、協議を進めていかなければならないと思っております。
 全国和牛能力共進会は、広大な土地が必要であることや、開催のための準備等を含めた予算についても検討を始めなければならないわけであります。テーマ等を含めた計画についてはこれからと思っておりますが、早いうちからの準備が大切であります。
 そこでお聞きします。
 場所等を含めた検討はなされているのか。
 次に、これから検討するのであれば、平成三十四年開催に向けていつから検討がなされていくのか、お聞きいたします。
 次に、離島地域の振興についてでありますが、離島地域では、その特性を生かして多様な作物が栽培されております。特に、昔から作付され、現在でも少量ながら地域特有の作物として栽培され続けている伝統野菜があります。種子島・屋久島においては安納いも、もう全国的に非常に有名になりました。そういった埋もれているものがあるのではないかと思っております。
 そこで、奄美地域における伝統野菜の振興についてどのようにお考えか、お聞きいたします。
 また、サトウキビの増産を図るためには地力の増進が重要であることから、私も平成二十八年第一回県議会において、奄美地域における地力増進に関する質問を行い、また第二回県議会において、地元である林議員からの質問もあり、「堆肥施用や緑肥活用による地力増進のための実証・展示圃の設置や、土壌改良のための深耕等に取り組んでいく」との答弁をいただきました。
 そこでお聞きいたしますが、これまでの実証試験においてはどのような試験がなされ、どのような結果を得られたのか、お聞きいたします。
 また、地力増進に向けて現在どのような取り組みをされているのか、お聞きいたします。
 以上で、質問を終わります。


◯農政部長(川野敏彦君)農政問題のお尋ねのうち、まず、中山間地農業ルネッサンス事業についてでございます。
 県の当初予算に計上しております中山間地農業ルネッサンス事業は、地域の創意工夫にあふれた取り組みや支援制度の活用事例の紹介、農業普及指導員によるきめ細かな営農指導、地域を牽引していくリーダーの確保・育成などを推進する県のソフト事業でございます。
 また、優先枠が設定された十のハード事業等については、これまで、本県分として、農業農村整備関係事業で約十四億円、強い農業づくり交付金で約四億円など、全体で約十九億円の配分があったところです。農業農村整備関係事業では、県下五十地区において用排水や農道等の基盤整備を、強い農業づくり交付金では、二地区において荒茶加工施設の整備などに取り組むこととしております。
 次に、荒廃農地等利活用促進交付金の活用についてでございます。
 平成二十九年度に国が創設した荒廃農地等利活用促進交付金は、農業者団体等が事業主体となって取り組みます、総事業費二百万円未満の比較的小規模な整地等を対象とするものでございます。この事業は、耕作放棄地の再生だけでなく、新たに、発生防止も対象とされたことから、障害物除去や土壌改良など、地域の要望に応じたきめ細かな対応が可能となっております。
 県としては、市町村を通じて地域の要望を伺いながら、この交付金を活用し、中山間地域における耕作放棄地の解消に努めてまいりたいと考えております。
 次に、本県で開催される第十二回全国和牛能力共進会についてでございます。
 平成三十四年に本県で開催される共進会に向けては、本年五月に、関係機関・団体から成る県実行委員会を設立し、開催地や日程、全体事業費などを協議・検討することとしております。
 まず、開催地については、昨年度実施した公募に応じた霧島市の現地調査を先般実施したところであり、七月末までに決定することとしております。また、日程や大会テーマ、出品頭数等の開催規模、会場レイアウト、施設整備等を含めた全体事業費などにつきましては、平成三十一年度までに基本計画として取りまとめることとしております。
 本県での開催は、肉用牛の改良推進や農家の生産意欲の向上、生産基盤の維持・拡大などにつながる絶好の機会と考えており、今後、関係機関・団体と連携して取り組んでまいります。
 次に、奄美地域の伝統野菜の振興についてでございます。
 本県では、古くから県内で栽培されてきた野菜二十三品目をかごしまの伝統野菜として選定しております。このうち、奄美地域においては、温暖な気候を生かして周年を通じて生産されるハンダマや、冬場に生産される葉にんにく、奄美市の有良集落で戦前より栽培されていた有良だいこんの三品目が選定されております。これらの野菜は、ハンダマの白和え、葉にんにくと豚肉をいためたフルイキなど、奄美の郷土料理に使われております。
 奄美地域では、LCC等の就航や世界自然遺産の登録へ向け、観光客の増加が見込まれますことから、県では本年度から、これらの伝統野菜の優良系統の育成や栽培技術の確立に向けて取り組むこととしております。
 次に、サトウキビの地力増進についてでございます。
 サトウキビの増産のためには、適期の栽培管理はもとより、地力の増進が重要ですが、奄美地域などの高温多雨条件下では土壌中の有機物の分解が早く、地力が低下しやすいことなどが課題となっております。
 このため、県では、地元市町村等と協力しながら、地力増進のための実証・展示を行ってきており、平成二十九年度は、群島内の四十二カ所、合計八ヘクタール余りで、緑肥の品種選定や新たな土壌改良資材の検討などの実証・展示に取り組んでいるところでございます。
 これまでの徳之島における実証試験では、堆肥不足に対応した技術として、プラウによる深耕と株元への効率的な堆肥投入を組み合わせることで、約一割増収となったところです。沖永良部島では、豆科の緑肥作物を畝間に播種することで、窒素分の増加や土壌物理性の改善、保水性の向上などが図られ、約二割増収となったところです。
 また、心土破砕や深耕などの土壌改良も有効であることから、平成二十八年度は、新植面積の約七割となる一千四百五十一ヘクタールで取り組んだところです。
 今後とも、地元市町村や関係機関・団体とも連携しながら、各地域の実情に応じた地力の増進など、サトウキビの増産に向けた取り組みを支援してまいります。
   [西高 悟君登壇]


◯西高 悟君 それぞれ御答弁いただきました。
 特に和牛能力共進会、平成三十一年、二年後ですよね、そこからあと三年です。候補地を早くに出してしまうといろいろ問題が起きると思いますが、ただし、やはり県内の各市町村、どれだけの面積が必要で、どれだけの駐車場が必要で、そういった情報だけはある程度出していただかないと、どこの地においても、どこであるんだろうということばかりが先走りますので、ぜひそのあたりについては早く検討していただいて、しっかりと今回、日本一を奪還して、鹿児島県開催でもう一回、日本一をとると。いわゆる牛肉をしっかりとまた私たちの地域に畜産振興を進めながら確実に成長させていく、そういうふうに頑張っていただきたいなと思っております。
 奄美の伝統野菜、世界自然遺産の登録に向けてなんですが、私も特産品づくりにもう五年かけていろいろと協力いたしておりますが、種子島・屋久島の安納いもは本当に日本の中では有名になりました。それと一緒で、世界自然遺産の中で、埋もれているそういった野菜、品種改良されながら優良品種選抜されて、それが奄美の伝統野菜として奄美の農業に定着すれば、奄美の農家所得は一挙に上がっていくと思っております。
 全国の市町村で農業産出額、全国三十位以内という発表がありました。鹿屋市、南九州市、志布志市、曽於市、大崎町、三十位以内に入っております。前回の調査からすると大きく伸びて、曽於市しかなかった、一市だったんですが、今、四市一町です。
 今、鹿児島の農業をどうやって伸ばしていくのか。知事が、鹿児島の農業は魅力のある農業で、これから輸出へ向けても大きく伸ばしていかないといけないと言われましたけれども、先ほど言った五万四百七十ヘクタール、こういった農地もしっかりと県のほうで活用していただけるように、耕地整備を進めていく、そういった努力を進めながら、その中でもっと産出額を上げていくことが鹿児島の農業の振興につながると思っております。ぜひしっかりと進めていただきたいと思っております。
 以上で、質問を終わります。(拍手)


◯副議長(前原 尉君)次は、鶴田志郎君に発言を許可いたします。
   [鶴田志郎君登壇](拍手)


◯鶴田志郎君 自由民主党の鶴田志郎であります。久しぶりの登壇となりました。
 けさ新聞を見てみますと、将棋の世界で藤井聡太さんが、わずか十四歳で中学生ということでありますけれども、デビュー以来二十九連勝、三十年ぶりの快挙を上げたと載っておりました。
 さらに、先般のゴルフにおきましても、世界四大トーナメントの一つ、全米オープンにおきまして、弱冠二十五歳の松山英樹選手が準優勝二位というすばらしい成績を上げております。
 最近、日本の大変に才能のある若者がこういった実績をどんどん上げているという状況が見えておりまして、私も今後、こういった若者が存分にその能力が発揮できる社会をつくりたいなと考えておりますので、そのことを踏まえて幾つか質問してまいります。
 まず最初に、過疎地域の振興に対する知事の政治姿勢であります。
 人口減少が著しい中、地方創生の名のもと、さまざまな取り組みがなされておりますが、依然、高齢化と相まって、過疎地域をいかに振興していくかが深刻な課題となっております。例えば、基幹産業である農林水産業でも六〇%を超える従事者が高齢者であり、地域を支えるべき若い担い手が極端に少ない中で、農村において生活や経済を支えていくことが困難となっております。
 例えば消防団活動なども、定数を維持できない上に、職場が地域外にあるため、いざというときに十分な対応が難しいとか、集落ぐるみでの清掃作業や伝統行事ができないという状況があります。さらに、高齢者世帯に対する買い物支援や病院への送り迎えなどの日常生活の援助や、独居老人などへの見守りなど、対応すべきことが多くなっております。
 そして、行政はもとより地域にとりましても、社会的な負担が限界に来ている状況と思われます。さらに、子供が少なくなり学校の統廃合が進む中で、地域からにぎわいがなくなる状況もあります。
 また、中山間地域では、山の裾野で日当たりが悪い農地とか、地形が複雑な条件の悪い農地などが耕作放棄地となり、鳥獣害の原因が増加するなど、集落環境の悪化に歯どめがかからない状況が増加する中で、それらの改善の糸口がなかなか見つからないという閉塞感があります。
 そこでお伺いする一点目、知事は我が県の過疎の現状をどのように考えているのか、教えてください。
 さらに、このたび新ビジョンを策定されるとのことでありますが、過疎地域の振興を新ビジョンにどのように反映されるのか、教えていただきたいと思います。
 国におきましては、昭和四十五年に過疎地域対策緊急措置法が議員立法で制定されて以来、四次にわたり法律措置が講じられてきております。平成十二年の四月に施行された現行の過疎地域自立促進特別措置法では、その目的として、人口の著しい減少に伴って地域社会の活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備等が他地域と比較して低位にある過疎地域の自立促進を図ることにより、住民の福祉の向上、雇用の増大、地域格差の是正に寄与するという従来からの目的に加え、過疎地域が、豊かな自然環境に恵まれた二十一世紀にふさわしい生活空間としての役割を果たすとともに、地域産業と地域文化の振興等による個性豊かで自立的な地域社会を構築することにより、我が国が全体として多様で変化に富んだ、美しく風格ある国土となっていくことに寄与するとしております。
 このような中、過疎地域の自立活性化を推進するため、過疎地域等集落ネットワーク圏形成支援事業、過疎地域等自立活性化推進事業、過疎地域集落再編整備事業、過疎地域遊休施設再整備事業の四つの事業から成る過疎地域等自立活性化推進交付金が準備されております。
 そこでお伺いしますが、県は、この事業を活用することで過疎地域の振興にどのようにつなげていくのか、お示しください。
 さらに、現在の採択状況と今後の取り組みについて教えていただきたいと思います。
 次に、鹿児島県のエネルギー対策についてお伺いいたします。
 まず、再生可能エネルギーについてであります。
 国は、平成二十四年七月に、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を開始いたしました。また、平成二十六年四月にはエネルギー基本計画を策定し、エネルギー政策の基本的な方向性を示しております。さらに、同計画を踏まえ、平成二十七年七月に長期エネルギー需給見通しを策定し、再生可能エネルギーについては、現状から倍増させ、二〇三〇年度の電源構成における比率を二二から二四%とすることとしております。
 そして、この実現に向け、平成二十八年四月にエネルギー革新戦略を策定し、環境アセスメント手続期間の半減などの規制改革や、蓄電池の制御技術の高度化などの系統制約解消等に取り組むこととしております。
 そのような中、県におきましては、平成二十六年四月に、地域特性を生かした再生可能エネルギーの導入を計画的に進めるための指針として、県再生可能エネルギー導入ビジョンを策定したところであります。しかしながら、発電分野におきましては、平成二十七年度末現在で、既に目標を達成または九割を超えている状況であると聞いております。
 また、固定価格買取制度による再生可能エネルギー発電設備の認定量は九州第一位、導入量は九州二位となっており、県内各地で、地域のバイオマス資源を活用した発電や熱利用の事業が計画されるなど、地域特性を生かした再生可能エネルギーの導入の取り組みが進められております。
 一方、再生可能エネルギーの導入につきましては、例えば、全国では、平成二十五年度までに固定価格買取制度で認定した施設数百十七万件のうち、平成二十七年十二月末現在で、約三〇%に当たる三十四万件が未稼働となっております。
 また、太陽光発電設備を設置後に、排水設備が不十分なため近隣に水害が起こるとか、風力発電施設が倒壊するなどの事例があり、施設による災害や景観・環境破壊に関する住民とのトラブルが発生していると聞きます。
 そこでお伺いしますが、具体的にどのような事例があるのかお示しください。
 また、国は、認定時に電力会社への接続契約締結を確認することや、土地利用や安全性に関する法令の遵守を求めるなど、固定価格買取制度の見直しを行い、本年四月から施行されておりますが、この見直しの中で、災害や安全上のトラブルの発生を踏まえた見直しの内容と、期待される効果を教えていただきたいと思います。
 知事はマニフェストにおいて、再生可能エネルギーを推進するエネルギーパーク化構想を掲げ、昨年度は現状や課題等を整理し、今年度、新たなビジョンを策定することとしております。また、国の長期エネルギー需給見通しでは、二〇三〇年度における再生可能エネルギーを現状から倍増させるとしており、県の新たなビジョンがどのような方針となるのか注目されております。
 そこでお伺いいたします。
 第一点は、平成二十六年度に策定した県再生可能エネルギー導入ビジョンの導入目標と、それを踏まえた成果についてお示しください。
 第二点は、従来ビジョンの実績などを踏まえ、新ビジョンの策定方針及びその時期についてお示しいただきたいと思います。
 次に、水素エネルギーの導入についてお伺いいたします。
 国におきましては、エネルギー基本計画の中で、水素社会の実現に向けた取り組みを加速するとしており、無尽蔵に存在する水や一次エネルギー源を活用することで、将来の二次エネルギーの中心的な役割を担うことを期待しております。
 そして、水素の製造から貯蔵・輸送、そして利用するためのサプライチェーンの整備を進めていくときに、安全性、利便性、経済性及び環境性能の高い技術が実現するよう、技術開発や低コスト化を推進することが重要であるとしております。
 さらに、水素の本格的な利活用に向けましては、現在の電力供給体制や石油製品供給体制に相当する、社会構造の変化を伴うような大規模な体制整備が必要であり、そのための取り組みを戦略的に進めるとしております。
 このことを受けて、平成二十八年三月に、水素・燃料電池戦略ロードマップが改訂され、普及のための具体策が示されております。
 例えば、定置用燃料電池の価格を、PEFC型は二〇一九年までに八十万円、SOFC型は二〇二一年までに百万円にするとか、FCV、いわゆる燃料電池自動車でありますけれども、二〇二〇年までに四万台程度、二〇二五年までに二十万台程度、二〇三〇年までに八十万台程度の普及を目指す。水素ステーションに関しては、二〇二〇年までに百六十カ所程度、二〇二五年までに三百二十カ所程度を整備するという具体的な方策を示しております。
 鹿児島県の水素エネルギーの導入への取り組みにつきましては、二〇一六年に、水素社会を見据えた取組方針が策定されております。
 先ほども述べましたように、水素エネルギーは、水などからさまざまな方法での製造が可能とされており、気体、液体などあらゆる形態で貯蔵・輸送することができるとされております。また、高いエネルギー効率、低い環境負荷、燃料電池に蓄えることにより非常時対応等の効果があるので、過疎地や離島、さらには災害多発県である我が県におきましては積極的な導入が望まれます。
 そこでお伺いしますが、鹿児島県の水素エネルギーの導入に向けての取り組みをお示しください。
 次に、大隅地域の森林・林業の活性化への取り組みについてお伺いしますが、先ほど西高議員が質問されましたので、若干角度を変えて質問してみたいと思います。
 大隅地域におきましては、総森林面積が約十三万二千ヘクタールで、地域の六二・八%が森林であり、県内最大の県有林を有する森林地帯であります。戦後造林した人工林が本格的な利用期を迎えており、民有林のスギ・ヒノキ林の三十一年生以上の利用可能な資源が九割を超えております。このような中、県の森林・林業振興基本計画のもと木材の活用の促進が図られております。
 例えば、海外への輸出につきましては、志布志港の積み出し量が昨年で約二十万一千立米と、七年連続で日本一となっております。輸出先は中国、韓国、台湾向けが多く、相手国の好景気が続く中で、住宅や内装材等に使われているそうであります。さらに、バイオマスエネルギーへの活用が進んでおり、薩摩川内市や宮崎県の日南市、さらには霧島市の大型バイオマスエネルギー発電所への木材の供給に取り組まれております。
 そこで、さらに地域の森林資源の循環利用を進め、林業の成長産業化を図ることにより、地元に利益を還元し、地域の活性化に結びつける取り組みが必要となっております。このため、平成二十九年度から、林業成長産業化地域創出モデル事業の実施が決定し、大隅地域において、林業の成長産業化を推進する取り組みが始まりつつあります。
 そのイメージとしては、森林・林業の分野では、施業の集約化、安定的かつ効率的な木材の生産・流通体制の確立、再造林の確実な実施に取り組むことになります。木材産業の分野では、質の高い製材品の安定供給、需要の分野では、CLTなどの新たな製品開発や活用技術の普及、従来の地域材の活用の促進などを図ることにより、県産材のさらなる安定供給体制の確立や県産材需要の創出を図るよう取り組まれるのであります。そしてこのことを通じて、大隅地域の木材産業が成長産業として、地域の経済の発展と雇用の創出に大きく貢献するものと期待しております。
 このように大きな期待のできる大隅地域が、このモデル事業の選定地域に選出されているわけであります。
 そこでお伺いしますが、大隅地域が選定された理由を教えていただきたいと思います。
 そして、このモデル事業にはどういう者が参画し、どのようにその者が取り組み、どのようなメリットがあるのか。また、成長産業化の実現のためには参画者が一体となった取り組みが必要と考えますが、このことをどのように推進していくのか教えてください。
 以上、第一回目の質問といたします。


◯企画部長(東條広光君)初めに、本県過疎地域の現状等についてであります。
 本県においては、三十五の市町村の全部の区域と、六つの市の一部の区域が過疎地域として指定されております。これらの区域は、平成二十七年国勢調査においても、人口減少率で四・二ポイント、高齢化率で六・六ポイント、それぞれ県平均より高く、人口減少と著しい高齢化に直面し、雇用の場や生活を支える地域交通の不足、集落機能の低下など多くの課題を抱えているところであります。
 このため、県では、過疎法に基づき、平成二十七年度に策定した過疎地域自立促進方針のもと、市町村等と密接に連携し、産業の振興や交通体系の整備、保健・医療の確保、集落機能の維持・活性化など各般の施策に取り組んでいるところであります。
 県としては、このような本県過疎地域の厳しい現状等も踏まえ、過疎地域の自立活性化が図られるよう、新たな県政ビジョンを策定してまいりたいと考えております。
 次は、過疎地域等自立活性化推進交付金の活用についてであります。
 過疎地域等自立活性化推進交付金は、集落の維持・活性化を図る活動や定住促進のための空き家の改修、遊休施設の有効活用などの市町村等の取り組みに国が支援するもので、過疎地域等の自立活性化の推進に資する制度であります。県では、集落対策の協議・調整を行うため、地域振興局・支庁ごとに設置している地域会議等において、市町村等に対し、その制度や事例についての情報提供を行い、活用を促しているところであります。
 これまでに、旧小学校校舎を改修した交流拠点づくりや、特産品を活用した商品開発、移動販売車による高齢者への買い物支援など五十事業が実施され、今年度も、使われていない石蔵を改修して地域活動交流の拠点として活用する取り組みなど、七事業が採択されております。
 県としては、引き続き、同交付金の活用を促進し、過疎地域の自立活性化が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
 次は、鹿児島県のエネルギー政策について幾つかお尋ねがございました。
 まず、再生可能エネルギー設備に係る災害等の事例についてであります。
 再生可能エネルギー設備に関しては、全国的に災害の発生や事業者と住民とのトラブルなどが報じられているところであります。具体的には、太陽光発電設備において、台風によるパネルの飛散に伴い近隣家屋が損壊した事例、大雨により敷地内の土砂等が河川に流出した事例、景観への影響や電磁波による健康被害を懸念した住民が設備の建設に反対した事例、風力発電設備において、台風によりタワーが倒壊した事例などがあります。
 次に、固定価格買取制度の見直しと期待される効果についてであります。
 国は、ことし四月に、再生可能エネルギーに係る適切な発電事業の実施を確保する等のため、固定価格買取制度の見直しを行ったところであります。新制度におきましては、国が事業者に対し、設備の点検や保守、事業終了後の設備撤去等を求めることができることとし、これに違反した場合は改善命令や認定取り消しを行うことができることとされました。
 また、景観や安全上のトラブルが発生している状況に鑑み、事業者の名称や発電設備の所在地などの情報を広く公表する仕組みが設けられました。そのほか、制度の対象となる発電設備の認定を受けながら事業を開始しない、いわゆる未稼働案件を防止するため、送電網への接続契約の要件化などが行われたところであります。
 県としましては、これらの見直しにより、再生可能エネルギー発電事業が地域社会の理解を得ながら安定的に継続されることを期待しているところであります。
 次に、再生可能エネルギー導入ビジョンの成果についてであります。
 平成二十六年四月に策定した県の再生可能エネルギー導入ビジョンにおいては、平成三十二年度を目標年度として、太陽光発電が百万キロワット、風力発電が二十八万七千キロワット、バイオマス発電が八万九千キロワットなど、種類別の目標を設定しております。この目標を達成するため、県では、再生可能エネルギーの普及啓発に努めるとともに、太陽光発電設備や木質バイオマス発電設備の導入に対する支援などの取り組みを行ったところであります。
 これらの取り組み等により、平成二十七年度末の導入実績は、太陽光発電が百十三万キロワット、風力発電が二十六万四千キロワット、バイオマス発電が九万キロワットとなるなど、目標をほぼ達成しております。
 また、小水力発電については、ことし運転が開始されました肝付町の二カ所を含め、新たに九カ所が設置され、ビジョンで定めた基準年度であります平成二十四年度の発電容量に比べ、一・八倍となりました。
 このほか、いちき串木野市や肝付町などでは、自治体が出資している再生可能エネルギーを扱う地域新電力会社が設立されるなど、県内各地で地域特性を生かした再生可能エネルギーの導入が進んできております。
 次に、新たな再生可能エネルギー導入ビジョンの策定方針等についてであります。
 ただいま申し上げましたとおり、現行ビジョンの目標が平成二十七年度末でほぼ達成されたこと、固定価格買取制度の見直しなど再生可能エネルギーを取り巻く情勢が大きく変化したこと、海流発電など新しい発電方式が開発されていることなどから、県では、新たなビジョンを策定することとしたところであります。
 新たなビジョンの策定に当たっては、本県の現状や課題等を踏まえた上で、地域特性を生かした再生可能エネルギーの導入促進や、エネルギーの地産地消による雇用の創出と地域の活性化などを重視したいと考えております。
 今後、再生可能エネルギー推進委員会における意見を踏まえ、ビジョンの素案を作成し、県議会の御意見も伺いながら、今年度中に新たなビジョンを策定したいと考えております。
 次は、水素エネルギーの導入に向けた県の取り組みについてであります。
 国は、水素社会の実現に向け、平成二十六年六月に策定した水素・燃料電池戦略ロードマップにおいて、定置用燃料電池や燃料電池自動車の活用を大きく広げることなどを目指しております。
 しかしながら、例えば燃料電池自動車の普及に関しては、水素ステーションの整備に多額の費用を要すること、燃料電池自動車の生産台数が少ないこと、国民の水素に対する安全性への理解が進んでいないこと、さらに、水素ステーションの整備に対する国の支援が四大都市圏を中心に行われていることなどから、特に、地方においては水素エネルギーの導入は進んでいないところであります。
 このような状況を踏まえ、県では、当面の取り組みとして、県民を対象に水素エネルギーの取り組みを紹介するフェアや、市町村や事業者を対象に水素エネルギーの導入に係る先進事例を紹介するセミナーを開催し、県民の理解促進に努めております。また、水素ステーションの整備に対する支援の拡充が図られるよう、県開発促進協議会等を通じ、国に要望しているところであります。


◯環境林務部長(古薗宏明君)大隅地域の森林・林業の活性化への取り組みについての御質問のうち、まず、大隅地域が林業成長産業化地域に選定された理由についてであります。
 大隅地域は、充実した森林資源を背景に活発な木材生産が行われておりまして、また、新たな建築資材として全国的に注目されておりますCLTの生産施設の整備や、日本一の木材輸出港である志布志港を核とした輸出の体制が整っております。
 国は、今回の選定に当たりまして、取り組みの新規性や関係者の一体性、モデル性などを評価の基準としておりまして、志布志港を生かした木材輸出への地域材の安定供給やCLT等の新たな製品の需要拡大など、大隅地域の取り組みが評価されて選定されたものと考えております。
 次に、参画者の状況や取り組み内容、メリットについてであります。
 大隅地域におきましては、木材生産や造林・保育作業を行う森林組合、素材生産事業者の十三者を初め、製材加工事業者や木材市場、苗木供給者など合わせて二十四者が参画し、森林施業の集約化の推進や木材生産の低コスト化、効率的・安定的な供給体制の構築、需要拡大に向けた普及促進、再造林の推進など、川上から川下までの総合的な取り組みを実施することといたしております。これらの取り組みによりまして、参加する事業体におきましては、収益性の改善や事業規模の拡大が図られるとともに、新たな担い手の確保などが期待されるところであります。
 次に、取り組みの推進方法についてであります。
 林業の成長産業化の実現に向けましては、参加する者が一体となって取り組む必要がありますことから、地域の市町や事業体等で構成する大隅流域森林・林業活性化センター内に林業成長産業化推進部会を新たに設置し、参画者の意見を十分反映させながら、各般の取り組みを計画的に推進することといたしております。
 県といたしましては、当部会に積極的に参画いたしますとともに、関係市町や事業体と協力しながら、大隅地域の林業の成長産業化の実現に努めてまいります。
   [鶴田志郎君登壇]


◯鶴田志郎君 それぞれ御答弁いただきました。
 まず、過疎対策でありますけれども、重要なのは、地域力が低下する中で地域おこしの牽引役をいかに育てていくか、これが重要であります。そこで、人材の育成・確保が急務でありますが、近年、地域おこし協力隊の活躍が期待されております。若さとそれまで培った経験をもとに、過疎地域の活性化に意欲的に取り組むその姿はすばらしいものがあります。長くその地域で暮らしてきた者には気づかない、地域のよさを引き出し、一緒に汗をかくというのが必要であります。
 平成二十五年に共生・協働の農村づくり運動表彰を受賞した川上地域におきましては、県外の若者が住みつき、芸術祭などのお祭りを企画する、それが物産館の建設につながり、そこが拠点となって、地域住民には生きがいづくりの拠点として、あるいは地域外の人との交流拠点となっております。
 このことを見ても、地道な活動が大きな実を結ぶということでありますから、今後、県の役割として、このような活動をネットワーク化して広げていく取り組みにさらに取り組んでいただきたいと思います。
 次に、エネルギー対策でありますが、再生エネルギーに対する大きな課題は系統連系対策であります。設備を建設したくてもつなげられない、あるいはつなげる際のコストが莫大になるなど、国が主導で解消すべき問題が多いと思いますので、国にしっかりと要望していくべきと考えます。
 水素エネルギーに関しましては、社会構造の変革を伴う大きな取り組みとなることが予測されますが、水素スタンドを建設するには、一カ所五億円程度の資金が必要と聞きます。そこで、民間企業等の初期投資の負担の軽減としっかりした需要見通しが重要でありますので、県も国と連携しながら、そのことを踏まえて水素エネルギーの推進の取り組みを進めていただきたいと思います。
 また、木材関係でありますけれども、旺盛な木材需要のもと森林の伐採が進んでおり、長い間低迷を続けてきた林業界にとりましては千載一遇のチャンスだと思います。しかしながら一方では、しっかりと再造林に取り組まないと、山地災害の増加などのさまざまな問題が起こることが予想されております。路網の整備や高性能林業機械の導入など、安全で効率的な取り組みができるよう期待いたします。
 また、人材の育成と確保が重要である中で、これまでも、緑の雇用事業などが取り組まれてきましたが、定着率が悪い状況があります。山地の作業は足場が悪く、重量物を扱う危険な作業が多いので、ある程度のノウハウと熟練が必要です。そこで、その点も踏まえて人材の育成と確保に力を入れていただきたいと思うのであります。
 次に、肉用牛、酪農の振興についてお伺いいたします。
 来る九月七日より、第十一回全国和牛能力共進会宮城大会が開催されます。これは、五年に一度の和牛のオリンピックと呼ばれるもので、「高めよう生産力 伝えよう和牛力 明日へつなぐ和牛生産」というテーマのもと、各道府県より選抜された優良牛がその能力を競い、和牛のレベルアップを図るという目的で開催されます。
 その概要は、雄牛・雌牛の体型のよさなど改良成果を月齢別に審査する種牛の部と、枝肉の状態でサシの入りぐあいなどの肉質を審査する肉牛の部に分かれており、全国の代表牛約五百頭が出品されます。優秀な成績をおさめることで、その地域の和牛ブランドの市場価値が全国的に高まるため、参加道府県にとってはまさに威信をかけた大会となります。
 さらに、和牛の改良の成果を競うだけでなく、開催県にとりましては、食、観光、物産、歴史・文化などを広く全国へ情報発信できる絶好の機会となり、大きな経済波及効果が見込まれます。
 過去には、鹿児島県は、岐阜大会で十部門中六部門を制するなど優秀な成績をおさめておりますが、前々回の鳥取大会、前回の長崎大会では宮崎県が連続優勝を果たしており、今回、我が県は捲土重来を期し、宮城大会での全国優勝を獲得すべく、生産者、農協や関連団体、県一丸となっての取り組みが続いております。
 そこでお伺いいたしますが、宮城大会に向けてどのように取り組んでおられるのか、教えてください。
 次に、酪農の振興についてお伺いいたします。
 酪農業は、国民の貴重な栄養源である牛乳を安全かつ安定的に供給する重要な使命を担っております。そして鹿児島県の生乳生産量は、平成二十七年度までは九万トン台を維持しており、九州で第二位、全国においても第十四位と重要な酪農拠点として生産が取り組まれております。
 しかしながら、飼料代等の高どまりによる収益の低下や高齢化などで農家戸数が減少しており、規模拡大は進んできているものの、平成二十八年度の生乳生産量は九万トンを割り込むなど減少している現状があります。
 このような中、国の規制改革会議において、指定生乳生産者団体制度の改革の提案に基づき、このたび制度の改定がなされました。このことにつきましては、生産者団体を初めさまざまな有識者からも、生産体制の弱体化につながるのではという懸念が示されております。
 そもそも指定生乳生産者団体制度とは、鮮度が重視される生乳の需給調整機能を図るとか、生産者団体の価格交渉力を強くすることで農家の所得の確保を図るなどの目的で、長年かけて取り組まれてきた制度であります。鹿児島県では、九州生乳販売農業協同組合連合会に加盟し、現在、九州で生産される生乳の一元集荷多元販売体制のもと、安定的な酪農経営を目指し努力を重ねております。
 そこでお伺いしますが、このような中、本県におきましては、酪農生産基盤の維持・拡大が重要と考えておりますが、県においてはこのことにどのように取り組んでいくのか、教えてください。
 次に、BLV─牛白血病─対策についてお伺いいたします。
 牛白血病は、ウイルスにより感染し、発症すると、体表リンパの腫脹、食欲不振、乳量減少、下痢などが起こる疾病であります。我が国では、家畜伝染病予防法の届出伝染病に指定されており、屠畜場で牛白血病と診断されると全廃棄となり、経済的にも大きな損失となります。本病は、感染しても発症率が低いため経営には余り影響がないのと、ワクチンがなく有効な治療法がないため、生産者の意識が低く、対策がおくれていると懸念されております。そこで、感染防止対策を講じることが重要であると考えます。
 このような中、農水省におきましても、その対策に取り組むべくガイドラインを発表しておりますが、日本一の畜産県である鹿児島県でもその対応が求められると考えます。
 そこでお伺いしますが、全国と鹿児島県における牛白血病の発生状況と、県におきましてはどのように感染防止に取り組んでいくのか、教えていただきたいと思います。
 次に、鹿児島県における自転車の振興についてお伺いいたします。
 去る県議会第一回定例会において、かごしま県民のための自転車の安全で適正な利用に関する条例が可決され、自転車の安全で適正な活用が図られるものと考えますので、このことについて幾つか質問いたします。
 一点目が、自転車が通行する際の道路整備についてであります。
 本条例におきましても、第十三条で、「県は、国、市町村及び関係団体と連携し、歩行者及び自転車が安全に通行することができるよう、必要な道路の環境の整備に努めるものとする」と規定しております。
 近年、歩行者と自転車の接触等による事故が多発し、さらに、交通事故数が直近十年で約四割減少する中、自転車事故数が横ばいで推移しており、その対策が急務となっております。
 そこで、自転車利用者の規範意識の向上とともに、自転車専用道路あるいは専用スペースの確保が取り組まれつつあります。鹿児島市内でも、ブルーの矢印で自転車の通行スペースが示されているところがありますが、我が県において、自転車が安全に通行できる道路の環境整備はどのようになっているのか、県警察及び県道路管理者にお伺いいたします。
 また、先般、「六月に開催されるトライアスロンIN徳之島において、県内一般道で初めて、タンデム自転車の走行が許可された」と報道がありました。タンデム自転車は、二つのサドルとペダルがあり、文字どおり二人でこぐ自転車であります。今後、観光向けや、視覚障害者が同乗し、さまざまな体験ができることが期待されております。
 道路交通法では、自転車の二人乗りを原則禁止しておりますが、県公安委員会では、タンデム自転車の通行について細則の改定を行ったと聞いております。
 そこで、その内容と今後の運用について教えてください。
 次に、自転車競技の競技力向上についてお伺いいたします。
 自転車競技は、大きく分けてロードとトラックの二種類がありますが、大隅地域におきまして、ロードに関しては、交通量が少ない、道路整備が整っているなどの条件に恵まれており、ロード競技の練習や試合に適していると考えます。さらに、南大隅町には県根占自転車競技場があり、地元の南大隅高校は、インターハイや全国選抜大会で優勝を初め、すばらしい実績を上げております。さらに、鹿屋体育大学は、オリンピック選手を輩出するなど全国でもトップレベルの成績を誇っております。また、今月には、鹿児島国体に向けて県根占自転車競技場の改修に着手すると聞いております。
 そこでお伺いいたしますが、県根占自転車競技場の改修の内容やスケジュールなどの取り組みの概要を教えてください。
 さらに、県といたしましては、鹿児島国体に向けて、新しい競技場が完成するまでの間、自転車競技の競技力の向上にどのように取り組むのか、教えていただきたいと思います。
 最後に、錦江湾横断道路についてお伺いいたします。
 錦江湾横断道路は、県土の均衡ある発展を図るために期待される大プロジェクトであります。大隅半島と薩摩半島を比較してみますと、薩摩半島地域の面積は約一千七百八十平方キロメートル、人口約八十二万人に対し、大隅地域は面積約二千百平方キロメートル、人口約二十四万人であり、面積は広いが、人口は約三分の一であります。
 したがって、三分の一の人数で、より大きな面積を支えているということでありますが、平成二十六年度の市町村民所得推計によりますと、総生産額は、薩摩半島地域が約二兆六千二百億円に対し、大隅地域はわずか七千九百五十億円と三分の一以下にすぎず、地域間格差は看過できない状況であると考えます。
 発展の余地が大きい大隅地域の振興を図ることが、県全体の浮揚発展につながると思いますし、錦江湾を道路で結ぶことにより、薩摩半島と大隅半島の一体的な発展を図ることになるため、県勢の発展に大きく貢献するプロジェクトであると考えるのであります。
 そこで、このような状況を踏まえて、平成二十一年より四年間かけて、錦江湾横断交通ネットワークの取り組みの可能性に対するさまざまな調査が行われております。調査の初年度である平成二十一年度に基礎的調査、平成二十二年度に経済と自然条件に対する調査、平成二十三年度にこれまでの調査結果を受けてのトンネル調査、平成二十四年度にPFI手法を用いての可能性調査が行われております。
 基礎的調査では、地形・地質の把握、自然環境・景観への影響、火山活動への対応、航路への影響など、今後の検討に当たっての主な課題の整理がなされております。
 経済調査につきましては、ルートについて、現在、交通ネットワークが確保されている鹿児島─桜島間、鹿児島─垂水間、根占─指宿間について、さまざまな角度から検討が加えられております。
 さらに、交通量につきましては、桜島フェリーの利用状況を参考にすると、一日約四千三百台の車両の運搬実績があり、これは世界でも有数の通行量であります。また、海上の距離が約二千メートル程度と短く、水深も四十メートル前後と浅いため、建設費が他と比べて少ない予算で済むという優位性があるということであります。
 結果、鹿児島─桜島間が、一定の将来交通量や経済波及効果が見込まれ、施工も技術的に可能と考えられておりますし、費用対便益費、いわゆるBバイCでありますけれども、一・〇を超えていることから、最も効率的なルートと考えられるとの報告がなされております。
 さらに、トンネルか橋梁か、どちらに優位性があるかを比較検討する調査が行われておりますが、その調査報告として、大規模な橋梁は、強風や降灰など厳しい自然条件への対応や雄大な自然の景観への影響など課題が多い。これに加え、橋梁とトンネルの経済波及効果や整備費用の面も考慮すると、本ネットワークとしては、トンネルを検討することが適当と考えられるとの報告がなされております。そしてこのことを受けて、この海峡に最急縦断勾配五%、延長四千七百七十メートルのトンネルを建設すると仮定したシミュレーションがなされております。
 そこで、これまでの報告に基づくPFI調査では、「本プロジェクトを実施する場合の事業スキームについては、国直轄事業又は合併施行方式においてPFI手法を導入した場合に、県にとって相対的に優位であるとの結論を得た」という大変に前向きな結論を出しております。
 そこでお伺いしますが、鹿児島県の発展につながる錦江湾横断交通ネットワークについて、知事はどのような所感をお持ちかお伺いしたいと思います。
   [知事三反園 訓君登壇]


◯知事(三反園 訓君)錦江湾横断交通ネットワークについてであります。
 錦江湾を横断する交通ネットワークにつきましては、従来から大隅地域の方々を中心に、発展のためには必要だと、その実現を強く求める声がありまして、私のもとにも多くの方々が訪れております。
 そうした中で、このプロジェクトは、まずは鹿児島市の意向が重要であります。引き続き、鹿児島市との意見交換を行ってまいります。その際は、事業の採算性、国の協力方針、関係自治体や県民の意向、県議会での御議論等を踏まえながら、総合的に判断する必要があると考えております。


◯農政部長(川野敏彦君)肉用牛、酪農の振興に関するお尋ねのうち、まず、第十一回全国和牛能力共進会に向けた取り組みについてでございます。
 本年九月に宮城県で開催される共進会に向けては、前回大会よりも二年前倒しで、平成二十六年度に県推進協議会を設立し、関係機関・団体と一体となって、出品対策に取り組んでおります。
 協議会では、牛の姿形を審査する種牛の部について、約四百頭の候補牛をリストアップし、特に優良な繁殖用の雌子牛については、候補牛として保留するための助成を行うなどして、現在二百十一頭に絞り込んでいるところです。また、農家の方々に対しては、JA等の指導員を通じ、牛の調教方法等の習熟を図っております。
 肥育牛の肉質を審査する肉牛の部については、受精卵移植技術等を活用して生産された候補牛七十六頭を県内トップレベルの農家十六戸で肥育しており、超音波肉質診断等を踏まえた管理指導の徹底を図っているところです。
 今後、七月二十九日及び三十日の県最終予選会で県代表牛三十頭を決定し、九月の本大会に臨むこととしており、引き続き、関係機関・団体と一体となって、日本一の座の奪還に向けて取り組んでまいります。
 次に、酪農生産基盤の維持・拡大に向けた取り組みについてでございます。
 酪農生産基盤の維持・拡大のためには、優良な乳用後継牛を確保し、経営規模の拡大を図るとともに、労働負担の軽減を図り、ゆとりある経営を実現していくことが重要と考えております。
 県においては、これまで、国の畜産クラスター事業などを活用した畜舎等の施設整備などの支援、生乳生産量をふやすための高能力牛の導入支援のほか、ゆとりある経営のための酪農ヘルパーの育成支援などを行ってきているところです。今年度から新たに、受精卵移植技術を活用した優良な乳用後継牛の確保を図るとともに、酪農ヘルパー組織の強化や搾乳ロボット等の導入支援による労働負担の軽減に努めることとしております。
 今後とも、酪農組合など関係団体と連携して、酪農生産基盤の維持・拡大に努めてまいります。
 次に、牛白血病の発生状況と対策についてでございます。
 牛白血病は、ウイルスにより引き起こされる牛の届出伝染病で、感染の原因は、アブなどの吸血昆虫による媒介や、農場で使用される衛生器具等による伝播などとされております。平成二十八年の発生状況は、全国では三千百二十五頭、うち本県では二百四十七頭となっております。
 国においては、感染拡大を効率的かつ効果的に防止するため、平成二十七年四月に衛生対策ガイドラインを策定しております。県としては、国のガイドラインに基づき、アブなどの吸血昆虫の駆除や感染牛の隔離飼育、農場で使用する衛生器具等の一頭ごとの洗浄・消毒の徹底などを指導しております。また、共済組合等と連携して、地域ごとにモデル農家を設定し、地域ぐるみでの清浄化にも取り組んでいるところです。
 今後とも、巡回指導や研修会などを通じて、畜産技術者や畜産農家への啓発・指導に取り組んでまいります。


◯警察本部長(河野 真君)自転車が安全に通行できる環境整備についてであります。
 県内では、自転車の安全な通行を確保するため、カラー舗装など道路整備を伴う交通規制として、普通自転車専用通行帯を鹿児島市などにおいて約三キロメートル指定しているほか、幅員の広い歩道に自転車の通行区分を指定する交通規制を約十九キロメートル実施しているところであります。
 県警察では、鹿児島市等が策定した鹿児島市自転車走行ネットワーク整備計画に基づいて、自転車が安全に通行できる道路環境整備について協議を進めているところでありますが、今後とも、道路管理者と緊密に連携しながら、道路の環境に応じた適正な交通規制を実施してまいりたいと考えております。
 タンデム自転車に関する細則の改正内容等についてであります。
 鹿児島県道路交通法施行細則では、タンデム自転車の走行は自転車専用道路のみと規定していましたが、視覚障害者の方から、タンデム自転車により自転車競技に参加したいとの要望を受け、他府県の状況や安全性を検討し、本年三月、道路使用の許可を得て実施される競技会等でも走行できるように改正したところであります。
 改正に伴い、タンデム自転車の参加が見込まれる競技会等については、事前に主催者側等との協議の上、交通上の危険性や道路環境等を検討し、安全確保に努めてまいりたいと考えております。


◯土木監(井多原章一君)自転車が安全に通行できる環境整備のうち、県道路管理者の取り組みについてであります。
 県では、歩道等の幅員や交通量など地域の実情を考慮しながら、自転車通行空間の確保に取り組んできたところです。これまで、自転車と歩行者を安全に区分できる通行空間として、例えば指宿市の県道において、十分な幅のある路肩を活用した自転車専用通行帯約七百メートルを、また、肝属川河畔自転車道などの大規模自転車道約四十五キロメートルを整備してきたところであります。
 現在、鹿児島市では、国の安全で快適な自転車利用環境創出ガイドラインを踏まえて、自転車ネットワーク計画を策定し、自転車専用通行帯や青い矢印の路面標示等の整備に取り組んでおり、県としても、当該計画に基づき、鹿児島加世田線など約七・四キロメートルを整備しているところであります。
 今後とも、かごしま県民のための自転車の安全で適正な利用に関する条例の趣旨を踏まえ、市町村及び交通管理者と連携して、安全な自転車通行空間の整備に取り組んでまいります。


◯国体・全国障害者スポーツ大会局長(中薗良郎君)根占自転車競技場の整備についてであります。
 県根占自転車競技場は、昭和五十六年度に県体育協会が整備した施設であり、平成二十六年十二月に行われた中央競技団体の正規視察において、走路のひび割れ等が相当進行しており、改修を要するとされたところであります。
 改修に当たって、県体育協会では、近年の全国的な大会が一周三百三十三メートルの競技場で優先して開催されており、全国大会や合宿の誘致に有利であること、南大隅高校などの競技力向上にも効果的であることなどから、一周四百メートルから三百三十三メートルのトラックに全面改修し、あわせて、選手の安全確保のため地下通路を設置することとしております。また、女子自転車トラックレースが昨年の岩手国体から正式競技として実施されていることから、女子更衣室などの整備もすることとしております。
 今後のスケジュールにつきましては、今年度中に既存の走路の解体や地下通路の設置、女子更衣室などの整備を行い、来年度はトラックの全面改修に着手し、平成三十一年五月ごろの完成を目指しております。


◯教育長(古川仲二君)鹿児島国体に向けた自転車競技の競技力向上についてであります。
 自転車競技においては、昨年の岩手国体で出場十六種目のうち八種目の入賞を果たすなど、これまでの選手育成や強化の成果があらわれてきていると考えております。
 県根占自転車競技場の改修期間中の競技力向上については、県自転車競技連盟や南大隅高校自転車競技部が、代替施設として宮崎県総合運動公園自転車競技場の使用を希望いたしておりますことから、同施設の使用料や交通費等についての支援を行い、鹿児島国体に向けた選手強化に支障が生じないよう対応しているところでございます。また、県外施設における合宿や全国大会等への参加経費の支援を拡充し、県外強豪選手と競い合うことで、さらなる競技力の向上を目指すことにいたしております。
   [鶴田志郎君登壇]


◯鶴田志郎君 それぞれ御答弁いただきました。
 まず、宮城全共でありますけれども、私ども議連においてこれをしっかりと応援すべく、既に日程等をとりまして行く予定でありますけれども、ぜひ日本一を目指していただきたい。そう期待いたします。
 次に、自転車の取り組みでありますけれども、いろいろ調べてみますと、鹿児島市は、鹿児島市自転車走行ネットワーク整備計画という長期計画を立てておりまして、これに基づいて、ブルーラインを引くであるとか交通安全対策をするとかいうことをやっているようであります。
 したがって、大隅の地域におきましてもこれはぜひ必要だと思いますし、単独の市町というよりは、地域全体で、県の振興局が音頭を取ってやるのが一番いいのかなと考えておりますので、その点もよろしくお願いしたいと思います。
 次に、錦江湾横断交通ネットワークへの取り組みでありまして、知事みずから、「市としっかりと協議していく」、さらに、「その可能性等を前向きに総合的に判断していく」という御答弁をいただきました。
 私は、実は平成二十九年度の予算で、それまでずっとつけていただいていたこの予算が飛んでおりまして、非常に仲間と危機感を覚えたところであります。しかしながら、きょうの知事答弁を聞いてみますと、百点とは言わないまでも、八十点ぐらいはあげたいなと考えるところであります。
 私ども会派内に、錦江湾横断道路建設促進議員連盟というものをつくっておりまして、これまでも経済同友会などの民間団体、あるいは青函トンネル、関門トンネル、さらには東京湾横断道路などいろんなところを視察してまいりました。これは、道、県をつなぐ道路で国の直轄事業でやっているんですけれども、先ほど知事が言われましたように、これは鹿児島市内を通る道路でありますので、新しいスキームでやらないかん、そう考えております。
 今後、ちょっと時間はかかるかもしれませんけれども、先ほど申し上げましたように、次の世代がこの鹿児島県をしっかりと担っていけるような基盤の一つと思っておりますから、どうぞ一緒に取り組んでいきたいと考えております。
 これで質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)


◯副議長(前原 尉君)これで、本日の日程は終了いたしました。
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   △ 日程報告
◯副議長(前原 尉君)明日は、午前十時から本会議を開きます。
 日程は、一般質問であります。
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   △ 散  会
◯副議長(前原 尉君)本日は、これで散会いたします。
       午後三時十五分散会