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平成25年第1回定例会〔 意見書等議決結果 〕




  (二)意 見 書(議決結果)

  政府の平成二十五年度地方財政対策に関する意見書
 政府の平成二十五年度地方財政対策において地方交付税をめぐっては、平成二十五年七月から国家公務員と同様の七・八%の給与削減を実施することを前提として、地方公務員給与費を八千五百四億円削減し、防災・減災事業や地域の活性化等の緊急課題へ対応するため、給与削減額に見合った事業費を歳出に特別枠を設定して八千五百二十三億円計上している。
 この地方財政対策の決定にあたって地方六団体は、国に先行して独自の給与カットや定員の大幅な削減、議員定数や歳費の削減など懸命の努力を行ってきていること、地方自治に関わる本質的な問題が内在しているなどとして反対してきた。今回の地方財政対策において、地方が強く訴えてきた一般財源総額の確保に向けての努力・工夫については受け止めるものであるが、地方公務員給与の取り扱いについては、極めて遺憾であるといわざるを得ない。
 今回の国家公務員の給与削減は、我が国の厳しい財政状況及び東日本大震災に対処する必要性に鑑み、一層の歳出削減が不可欠であることから行うとされている。一方、地方公務員の給与は、公平・中立な知見を踏まえつつ、議会や住民の意思に基づき地方が自主的に決定すべきものであり、国が地方公務員の給与削減を強制することは、地方自治の根幹に関わる問題である。ましてや、地方交付税を政府の政策目的を達成するための手段として用いることは、地方の固有財源という性格を否定するものである。
 よって、国におかれては、左記のとおりとされるよう強く要望する。
            記
一 地方の固有財源である地方交付税を、国の政策目的
 を達成するための手段として用いることなく、地方の
 意思を重視すること。
二 本来、地方公務員の給与は、個々の自治体が地方公
 務員法の趣旨を踏まえ、条例に基づき自主的に決定さ
 れるものであり、その自主性を侵すことのないように
 すること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十五年三月二十七日
         鹿児島県議会議長 金 子 万寿夫
衆議院議長   殿
参議院議長   殿
内閣総理大臣  殿
総 務 大 臣 殿
財 務 大 臣 殿
地方分権改革担当大臣 殿
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  集団的消費者被害回復に係る訴訟制度の創設に関す
  る意見書
 全国の消費生活相談の件数は、ここ数年、年間百万件程度で推移し、依然として高い水準が続いている。また、消費者被害の一般的な傾向として、同種の被害が多発するという状況にある。
 一方、現在の訴訟制度の利用には相応の費用・労力を要することから、事業者に比べ情報力・交渉力で劣る消費者は、被害回復のための行動を起こすことが困難である。
 また、これまでの消費者団体訴訟制度は、適格消費者団体に損害金等の請求権が認められていないため、消費者の被害救済には結び付かないという課題がある。
 そこで、消費者が有する法的請求権の実効性を確保する観点から、消費者庁では、新たな制度の創設を目指し、昨年八月に示された制度案に基づき、現在、法案提出の準備を進めているところである。
 この制度案は、多数の消費者の請求権を束ねて訴訟を追行するものであり、具体的には、訴訟手続を二段階に区分し、一段階目の手続で特定適格消費者団体が事業者に対し共通義務確認の訴えを起こし、これが認められた場合、二段階目の手続として個々の消費者が簡易確定手続に加入することにより消費者の債権が確定し、被害回復の実効性を確保しようとするものである。請求権を束ねて提訴することにより、費用・労力の面で消費者の負担が軽減されるとともに、多数の消費者の紛争解決が図られる画期的な制度である。
 よって、国会及び政府におかれては、集団的消費者被害回復に係る訴訟制度について、国会での審議、議決を経て、早期にその創設を図るよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十五年三月二十七日
         鹿児島県議会議長 金 子 万寿夫
衆議院議長   殿
参議院議長   殿
内閣総理大臣  殿
総 務 大 臣 殿
内閣官房長官  殿
消費者及び食品安全担当大臣 殿
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  ブラッドパッチ療法の保険適用及び脳脊髄液減少症
  の診断・治療の推進を求める意見書
 脳脊髄液減少症とは、交通事故、スポーツ外傷、落下事故、暴力等、頭頸部や全身への衝撃により、脳脊髄液が漏れ続け、頭痛、首・背中の痛み、腰痛、めまい、吐き気、視力低下、耳鳴り、思考力低下等の様々な症状が複合的に発症する疾病ともいわれている。
 医療現場においては、このような症状の原因が特定されない場合が多く、患者は「怠け病」あるいは「精神的なもの」と判断されてきた。また、この疾病に対する治療法として、ブラッドパッチ療法の有用性が認められつつも、保険適用外であり、診断・治療基準も定まっていないため、患者本人の肉体的・精神的苦痛はもとより、患者家族の苦労も計り知れないものがある。
 平成二十三年度の厚生労働省研究班による「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究」の報告書に、「交通事故を含め外傷による脳脊髄液の漏れは決して稀ではない」と明記され、このことにより外傷による髄液漏れはあり得ないとの医学界の常識を覆す結果となった。
 さらに、脳脊髄液減少症の一部である「脳脊髄液漏出症」の画像診断基準が定められ、昨年五月に、治療法である硬膜外自家血注入療法(いわゆるブラッドパッチ療法)が「先進医療」として承認され、七月から平成二十六年度の保険適用を目指し、ブラッドパッチ療法の治療基準作りが開始された。
 また、研究班による世界初といわれる脳脊髄液減少症の周辺病態の研究も並行して行われることになっているが、脳脊髄液減少症患者の約八割は「脳脊髄液漏出症」の診断基準には該当しないため、脳脊髄液減少症の周辺病態の解明に大きな期待が寄せられている。
 よって、国においては、以上の現状を踏まえ左記の事項について適切な措置を講じられるよう強く要望する。
            記
一 ブラッドパッチ療法の治療基準を速やかに定め、平
 成二十六年度に保険適用とすること。
二 「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究」
 を平成二十五年度以降も継続し、「診療ガイドライン」
 の早期作成とともに、子どもに特化した研究及び周辺
 病態の解明を行なうこと。
三 脳脊髄液減少症の実態調査を実施し、患者・家族に
 対する相談及び支援体制を確立すること。
四 ブラッドパッチ療法に関する「先進医療」認定施設
 を各都道府県に最低一ヵ所設けること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十五年三月二十七日
         鹿児島県議会議長 金 子 万寿夫
衆議院議長   殿
参議院議長   殿
内閣総理大臣  殿
総 務 大 臣 殿
文部科学大臣  殿
厚生労働大臣  殿
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  TPP交渉参加に関する意見書
 安倍総理大臣は、先の日米首脳会談の結果を受け、「TPPでは聖域なき関税撤廃が前提ではないことが明確になった」として、三月十五日にTPP交渉参加を正式表明するとともに、自民党内の「TPP交渉参加に関する決議」等も踏まえ、断固としてわが国の国益を守る決意を示している。
 しかし、TPPは、原則、全品目を自由化交渉の対象とすることを目指しており、聖域が設けられる場合も対象はごく一部に限定される公算が大きく、また、交渉参加国の多くは「ほとんどの品目で関税を即時撤廃し、残りも段階的に撤廃する」との考え方を支持している。また、政府の統一試算結果でも、特に農業分野において、安価な農産品の流入により生産額が三兆円規模で減少すると試算されていることなどから、地方においては、交渉参加に対して強い懸念の声が上がっている。
 現時点で、関税撤廃の除外品目は明らかでなく、今後の交渉に委ねられることから、仮に関税などの国境措置が撤廃された場合、当県の基幹産業である農林漁業をはじめ、関連産業や医療、郵政等幅広い分野、さらには雇用への大きな影響が懸念される。
 よって、政府におかれては、地方の声を真摯に受け止め、左記のとおり対応されるよう強く要望する。
            記
一 政府は、TPP交渉の過程において、農林漁業をは
 じめ国民皆保険制度やISD条項など懸案となってい
 る分野について、守るべき国益を十分に踏まえ、断固
 として守り抜くこと。
  特に、当県の基幹作物である米、さとうきび、でん
 粉用さつまいも、畜産物等については、関税撤廃の対
 象外とするなどの除外措置を確保すること。また、政
 府調達や医療制度を含む金融サービス等についても、
 我が国の主張を十分に反映させること。
二 交渉の過程において得られた情報や対応策を、国民
 に適時にわかりやすく提供すること。
三 交渉の結果、我が国の国益が確保できないと判断し
 た場合は、交渉から脱退すること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十五年三月二十七日
         鹿児島県議会議長 金 子 万寿夫
内閣総理大臣  殿
外 務 大 臣 殿
農林水産大臣  殿
経済産業大臣  殿
内閣官房長官  殿

         (三)決   議(議決結果)

  北朝鮮の核実験に抗議する決議
 二月十二日、北朝鮮は国連安保理決議や日朝平壌宣言、六者会合共同声明に違反する三回目の核実験を強行した。
 度重なる核実験は、国際的な核不拡散体制に対する重大な挑戦であるとともに、昨年、二回にわたり、「人工衛星」と称するミサイルの発射を強行したことを併せ考えれば、北東アジア及び国際社会の平和と安定を脅かすものであり、唯一の被爆国の我が国としては、断じて容認できない暴挙である。
 よって、本県議会は、北朝鮮に対して厳重に抗議し、断固として非難する。
 政府におかれては、我が国の安全を確保し、国民の不安を払拭すべく万全の措置を講ずるよう強く要請する。併せて、国際社会と連携して、北朝鮮に対し、国連安保理決議の即時かつ完全な履行を求めるとともに、追加的制裁措置など断固たる措置を実施するよう強く要請する。
 以上、決議する。
  平成二十五年二月二十七日
              鹿 児 島 県 議 会