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大分県 大分市

平成18年第1回定例会(第4号 3月15日)




平成18年第1回定例会(第4号 3月15日)





 
第1回大分市議会定例会会議録 (第4号)


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平成18年3月15日


   午前10時0分開議


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出席議員


  1番    二宮純一


  2番    挾間正


  3番    小手川恵


  4番    廣次忠彦


  5番    福間健治


  6番    大久保八太


  7番    宮邉和弘


  8番    井上香龍


  9番    安東房吉


 10番    篠田良行


 11番    日小田良二


 12番    指原健一


 13番    桐井寿郎


 14番    田?潤


 15番    首藤?憲


 16番    矢野久


 17番    下村淳一


 18番    二宮博


 19番    藤田敬治


 20番    工藤哲弘


 21番    安部剛祐


 22番    野尻哲雄


 23番    永松弘基


 24番    板倉永紀


 25番    足立義弘


 26番    仲道俊寿


 27番    三浦由紀


 28番    河越康秀


 29番    長田教雄


 30番    秦野恭義


 31番    阿部剛四郎


 32番    田島八日


 33番    福崎智幸


 34番    衛藤良憲


 35番    小嶋秀行


 36番    井手口良一


 37番    荻本正直


 38番    徳丸修


 39番    河内正直


 40番    後藤淳夫


 41番    高橋弘巳


 42番    藤沢達夫


 43番    今山裕之


 44番    吉岡美智子


 45番    衞藤三男


 46番    渡部義美


 47番    油布忠


 48番    後藤一裕


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欠席議員


 なし


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出席した事務局職員


 局長      野尻政文


 次長      伊藤清彦


 次長兼総務課長 工藤健一


 議事課長    田原精一


 議事課長補佐兼議事記録係長 河野文四郎


 調査係長    国広治


 主   査   明石文雄


 委託速記者   瀬井美好


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説明のため出席した者の職氏名


 市長  釘宮磐


 副市長  磯?賢治


 収入役  久渡晃


 教育長  秦政博


 水道事業管理者 渕野善之


 消防局長   川野登志之


 総務部長   衛藤嘉幸


 企画部長   秦忠士


 財務部長   藤田茂利


 市民部長   高野雅之


 市民部参事兼鶴崎支所長  三浦能成


 市民部参事兼稙田支所長  安部信孝


 福祉保健部長  三股彬


 福祉保健部参事兼大分市保健所所長  井原誠


 環境部長   関貞征


 商工部長   中尾啓治


 農政部長   首藤哲也


 土木建築部長  大山晴久


 都市計画部長  田邊信二郎


 都市計画部参事  矢野貞夫


 下水道部長  首藤憲治


 教育委員会教育総務部長  宮脇邦文


 教育委員会学校教育部長  大戸愼一郎


 水道局管理部長  林光典


 総務部次長  神矢壽久


 企画部次長  吉田元


 財務部次長兼財政課長  城内健


 市長室長   脇文洋


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  議事日程  第4号


    平成18年3月15日午前10時開議


第1 代表質問


    日本共産党


    おおいた市政クラブ


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  本日の会議に付した事件


日程第1 代表質問


      日本共産党


      おおいた市政クラブ


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○議長(長田教雄) これより会議を開きます。


          午前10時0分開議


○議長(長田教雄) 本日の議事は、お手元に配布の議事日程第4号により行います。


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◎日程第1 代表質問


        日本共産党


        おおいた市政クラブ





○議長(長田教雄) 日程第1、昨日に引き続き、代表質問を行います。


 最初に、日本共産党代表。3番、小手川議員。


○3番(日本共産党 小手川恵)(登壇)(拍手) おはようございます。日本共産党を代表して、市長及び教育長に意見、要望を交えながら質問をいたします。


 憲法、教育基本法についてです。


 憲法9条には、日本が二度と戦争する国にならないという不戦の誓いとともに、戦争放棄と軍備禁止という恒久平和を極限にまで進めた道に世界に先駆けて踏み出すことで、戦争のない世界への先駆けになろうという決意が込められています。今、世界では、憲法9条を国際社会の平和秩序をつくっていく上での指針として評価をする動きが広がっています。


 2005年、世界118カ国のNGO諸団体の参加によるGPPAC国際会議の世界行動宣言や、同年、国際民主法律家協会大会などで憲法9条を高く評価する決議の採択が相次いでいます。戦後60年を経て、国際社会の現実が、憲法9条が掲げた理想に近づいています。憲法9条を変えることは許されません。


 また、今国会に、準憲法と言われる教育基本法改定を行おうと、自民、公明の間で調整が進められていると報道されています。国民主権に立った国民の教育権を否定をし、それを国家による教育権に置きかえ、主権者として一人一人の子供の人格の完成を目的とする教育から、憲法改悪が目指す海外で戦争する国にふさわしい人間を育て上げる教育への変質を図ろうとするものであり、許されません。


 私は、世界に誇れる憲法と教育基本法はしっかりと守り、地方自治に生かすことが求められると考えますが、市長及び教育長の憲法、教育基本法に対する見解を伺います。


 市長の基本姿勢についてです。


 自民党政治の危機と行き詰まりは、外交でも内政でも最も深刻な段階を迎えています。特に、ルールなき資本主義のもとで貧困と格差は新たに広がり、貯蓄なしの世帯は、この10年間に7.9%から23.8%、4世帯に1世帯とふえ、一方で貯蓄保有世帯の平均額は、1,287万円から1,544万円とふえています。貧困率は先進国の中でも3位になるなど、数字の上からも明らかです。


 また、大分市でも生活保護は6,371人に上り、10年前の161%、小中学校合わせて5,079人、児童生徒の12.44%の子供たちが就学援助を受けています。


 また、耐震強度偽装事件、ライブドア事件などに見られるように、ルールとモラルの破壊が進み、国民の安全と財産がないがしろにされています。


 さらに、住民福祉の機関という地方自治体の存在意義そのものを否定する、地方財政をめぐる三位一体の改革、新たな市町村合併と道州制の導入、地方行革イコール自治体リストラと、民間開放を押しつけようとしています。


 これらの根本には、小泉内閣が進めてきた構造改革路線、規制緩和万能路線があります。この政治の転換こそ、国民生活を救うために必要と考えますが、市長の見解を求めます。


 また、小泉内閣が今国会に提出をした簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法案、いわゆる行政改革推進法案は、5年間で国家公務員を5%、地方公務員を4.6%以上削減、給与引き下げの制度見直し、規制改革と官業の民間開放の推進などを具体的に定め、その推進体制を決めようとしています。


 公務員攻撃で国民の分断を図り、それをてこに強行しようとしていますが、本当のねらいは、国と自治体の仕事を40兆円のビジネス産業と位置づける財界の要求に基づくものにほかなりません。


 具体策の1つとして、市場化テスト法案が国会に提出をされています。地方自治体関係では、戸籍謄本、納税証明書などの各種証明書の請求受付と引き渡し業務を、官民競争入札または民間競争入札に付すというものですが、国民、住民にとって最も重要な個人情報が民間業者の手に触れ、目に触れることになります。自治体への市場化テストはストップをと声を上げるべきではないでしょうか、見解を伺います。


 また、8年間で市職員の500人削減計画が、労働組合との合意を見たと大々的に報道されましたが、例えば、学校給食の巨大センター化、民間委託など、教育関連の人員削減は500人のうち130人にも及び、教育委員会職員の18%削減案であり、子供たちの教育にかかわる問題を含んでおり、市民への説明責任、市民合意が必要と考えますが、見解を求めます。


 さて、昨年6月議会に、我が党議員団は、市長など常勤特別職の退職手当削減を求める条例改正案を議案提案し、残念ながら否決をされましたが、市長を初めとする常勤特別職の報酬の1割削減を実施していることは承知をしていますが、財政状況の厳しき折、退職手当の算定方法については、一般職員に準ずる形で見直し、削減をしてはどうでしょうか、見解を求めます。


 国の予算と増税問題について。


 小泉内閣は、5回の予算編成で13兆円に上る史上最悪の増税、国民負担増を庶民に押しつけた一方、新規国債発行額は170兆円に上る、史上最悪の借金王になりました。これは、巨大開発のむだ遣いと、大企業、大資産家への減税を温存してきたからにほかなりません。小泉内閣は、2006年度予算案を改革の総仕上げ予算と位置づけています。


 しかし、今求められる真の改革は、政治の責任でつくり出した異常な格差を是正するための予算編成ですが、その格差をさらに拡大する定率減税の廃止、医療改革法案による医療制度の大改悪や年金給付削減など、社会保障の大幅削減の予算編成になっています。


 今断行すべきは、5兆円に及ぶ軍事費、防衛費、採算見込みのない高速道路や巨大ダム事業などむだな大型事業、道路特定財源や電源開発促進税などを一般財源化するなど、歳出の浪費をなくすこと、また、史上空前の利益を上げている大企業に、もうけ相応の負担を求める改革に取り組むことこそ、政治の責任です。ところが、歳出を抑制する努力ではどうしても限界があるとして、消費税増税に足を踏み出そうとしています。


 消費税は、低所得者ほど負担の重い税です。消費税増税はさらなる格差を広げ、国民の生活をますます貧しくすることは間違いありません。「消費税増税するな」の声を国に上げることを求めますが、市長の見解を伺います。


 次に、大分市の予算についてです。


 貧困と格差の広がりは、大分市の保護率の増加、就学援助の増加からも明らかであり、市の予算編成は、生活に苦しむ市民を応援するものにしなければなりません。


 市長提案理由説明では、企業の業績の改善や設備投資などで、市税収入の増加が見込まれるとし、一般会計予算は、前年より1.9%増の1,439億1,000万円となっています。


 しかし、市民税約282億6,300万円のうち64%、約182億円は個人市民税であり、その額は定率減税の2分の1の縮減、老齢者控除の廃止などにより前年を約21億250万円も上回り、法人市民税の伸び、約19億9,500万円を超えています。たばこ税の増税など2億2,038万7,000円分と合わせると、国の増税政策などによる市民の税負担の増加は、実に23億2,293万9,000円にも上ります。


 これに、大分市が打ち出した国民健康保険税、介護保険料、障害者、ひとり親世帯の医療費助成制度の所得制限などによる負担増を加えますと、実に総額48億3,044万4,000円もの影響額となっています。三位一体の改革による3億5,000万円の減収や、児童手当法の改正などによる地方自治体の負担増の押しつけを市民犠牲で乗り切ろうという歳入になっています。


 一方で、我が党が何度も要求をしてまいりました大工業地区の固定資産税を隣接地並みの評価にすれば、30億円の財源確保ができるのに、そこには手をつけようとしない姿勢は許されません。


 また、歳出では、民生費が前年度より23億円余りふえていますが、これは児童手当の支給が6年生まで延長されたことによる約9億円の伸びと、生活保護扶助費10億円の伸びによるものが主なものです。歳出構成比中、民生費は29.4%を占めていますが、それでも、政令市の福岡市を除く九州の県庁所在市7市と比べますと、大分市は6番目にすぎません。


 また、商工費は前年より0.1ポイント減らし、2.9%、44億5,000万円。昨年からことしにかけて、市内のしにせの中華料理店が相次いで倒産するなど、中小零細業者は深刻な事態にさらされています。ここに手を差し伸べる施策を打ち出すべき商工費が、大分駅南の区画整理事業費とほぼ同じ額とはどういうことでしょうか。


 さらに、合併により農地や漁場がふえたのに、ただでさえ少ない農林水産費も、前年度よりさらに0.1ポイント減らし、わずか1.6%、22億8,000万円です。これでは、市長が提案理由説明で高らかにうたい上げた「市民一人一人が心豊かに、そして幸せと生きる喜びを実感できる大分市の実現」とは、ほど遠い予算編成ではないでしょうか。新たな市民負担を押しつけない予算に組み替えるよう求めますが、見解を伺います。


 また、18年度末一般会計の地方債、借金の残高は約2,076億7,000万円であり、一番多いのは土木債826億円です。その多くが、我が党が事業の中止、見直しを要求してきた大型公共事業でつくられたものであります。


 現在進行中の事業で、私どもが撤退を要求している大分川ダム建設は、進捗率は約50%、つぎ込んだ予算は17年度末で108億6,000万円ですが、水道局、市一般会計分合わせて72億4,000万円が起債、借金であります。当初予算は760億円ですが、その範囲内で事業は終了すると考えているのでしょうか、見解を求めます。


 我が党は、長年大分川ダム建設から撤退を求めてきましたが、その方向は今も変わりはありません。また、大分駅周辺総合整備事業は、新しい大分市の顔をつくると称して、大がかりに進められてきました。区画整理事業、連続立体交差事業、庄の原佐野線を初めとする幹線道路計画など、総事業費に、既に1,288億5,000万円がつぎ込まれ、この借金だけでも343億円となっています。今年度予算でも、土木費予算の約4分の1をこの事業費で占めています。


 その一方、同じ土木費でも、市民の要求が強い道路維持費は、少ない予算をさらに10.8%も減らされ、交通安全対策費も同じく18%、道路新設改良費は51%の減とされています。我が党がかねてより提案をしている100メートルのシンボルロードの見直し、庄の原佐野線や周辺の街路計画など、最小限にとどめるなどの見直しを行うことを求めますが、見解を伺います。


 滝尾中部、そして浜町・芦崎・新川、さらに三佐北の3つの住環境整備事業が進められています。我が党は住民本位の住環境整備にするよう強く要望し、この事業には賛成をしてまいりました。事業が進むにつれ、例えば滝尾では、交通安全対策などは早急に実施をしてほしい、また、浜町などでは、家が道路にかかり立ち退かなくてはならないけれど、住みなれた地域に住みたいし、新たに家を建てるだけのお金がない、公営住宅をつくってほしいなどの声が届けられています。このような住民の声を反映した住民本位のまちづくりを進めることを強く要望しておきます。


 同和対策事業は5,760万円の計上です。人権・同和対策課、人権・同和教育課合わせて、正規職員18名、臨時職員、嘱託職員など、合わせて6名の配置をしていますが、これらを廃止すれば、人件費だけでも1億8,000万円を削減することができます。既に役割を終えた同和対策協議会も廃止するなど、同和行政に係る予算の削減を求めますが、見解を伺います。


 46万市民の暮らし応援の施策充実について。


 国の負担増政策に打撃を受けている市民に新たな負担の押しつけを行うことは許されません。暮らしを応援する施策こそ重要です。そのためには、一番影響の大きい国保税、介護保険料の値上げ中止を求めます。


 国民健康保険税は、1人平均1万5,135円もの値上げが提案されています。長引く不況で国保加入者は低所得者がふえ、年所得200万円以下の世帯は実に87.1%にも上ります。値上げをされれば、滞納世帯が増加することは目に見えています。現在でも、外来受診回数が減少し、入院1件当たりの医療費が高騰しています。つまり、医療の必要な人が受診できず、やむを得ず医療を受けるのが遅くなることにより、重病、多病となる傾向がデータではっきりしています。


 今、大分市が取り組むべきは、健康長寿国長野県に学び、軽度の段階で医者にかかれるようにすること、健診制度の充実を行うことであり、値上げではないはずです。長野県松本市では、国保会計の3%、長野市では4%から4.5%の繰り入れを行い、国保財政の健全化に努力をしています。大分市も一般会計からの繰り入れを常時行い、13万9,389人の市民に12億2,800万円もの負担増をもたらす、既に市民の負担能力を超えた国保税値上げを中止すべきです。


 また、介護保険料も、平均18.3%もの引き上げを予定しています。8万1,935人もの高齢者に、6億4,880万円もの新たな負担の押しつけも許されません。値上げを中止すべきです。あわせて見解を求めます。


 障害者自立支援法に伴う暮らし応援施策について質問をいたします。


 昨年10月31日、障害者の強い反対を押し切って、自民、公明の賛成で可決成立した障害者自立支援法は、4月1日から順次施行されます。政府は、障害者の地域生活と就労を進め、自立を支援するとしていますが、障害者とその家族に大幅な負担増を強いる法律であり、障害者団体などからは、自立支援どころか自立を妨げ生きる権利を奪う戦後最悪の法律と、怒りの声が上がっています。


 大分市のこれまでの福祉が後退することのないよう、また、負担の増大により、障害者の社会参加が後退することがないような取り組みを求める声が大きくなっています。そのためには、何より応益負担の軽減が求められます。国の軽減措置は不十分であり、大分市独自の減免制度を検討すべきではないか、見解を伺います。


 中小零細業者の仕事ふやしの取り組みについて質問をいたします。


 中小零細の建設関係の業者の営業は深刻です。大手企業の下請単価の厳しい切り下げのもと、第3次、4次下請は、赤字でも仕事を引き受けざるを得ません。市として零細業者の仕事ふやしの取り組みは、どう考えているのでしょうか。


 学校や公営住宅の営繕、道路の軽微な補修などの数万円から数十万円単位の仕事を直接受けることができれば、零細業者にとっては大きな仕事です。何度も提案をしてまいりましたが、全国の自治体で大きく広がっており、県下でも中津市、臼杵市が実施をしている、小規模工事登録制度を導入することを求めます。


 また、公営住宅の建設は、たくさんの業種の業者が仕事ができる、仕事ふやしの最も効果的な公共事業です。今年度1月末を見ますと、年間182戸しか募集がないのに、応募は2,254人で、12.4倍の狭き門となっています。


 また、住宅の入居に子育て世代の優先枠をつくる、DV被害者は単身でも公営住宅に入れるなど、国は新たな施策を打ち出していますが、肝心の住宅にあきがなければ、絵にかいたもちではないでしょうか。我が党が長年要求し続けてきた敷戸団地の建てかえにやっと着手をしたことは評価をいたしますが、圧倒的に少ない公営住宅をふやすよう求めます。2点についての見解を伺います。


 環境問題は、ごみ問題についてお伺いをいたします。


 「日本一きれいなまちづくり」でごみ拾いを推奨する釘宮市政、ごみ拾いも悪くはありませんが、ごみ問題の根本解決にこそ、力を注いでいただきたい。ごみ問題取り組みの先進国では、基本はウエーストレス、資源浪費をなくすということです。資源を利用して製品をつくる段階から利用が終わるまでのトータルで追求される必要があるという考え方が基本です。


 容器包装リサイクル法改正案が今国会に提出されようとしていますが、生産段階から廃棄、資源化まで、資源の管理に直接事業者に責任を持たせる制度−−拡大生産者責任が抜け落ちています。この実現なしには、ワンウエー容器包装はふえ続け、自治体はその処理に莫大な財政をつぎ込まなくてはなりません。拡大生産者責任を明確にするよう国に要求するように求めますが、見解を伺います。


 また、ごみの有料化は、お金を出せばごみは幾らでも出していいという意識になり、減量には結びつきません。有料化は行うべきではないことを強く求めておきます。


 さて、大分市は、来年4月から現在の8分別を12分別にする予定ですが、住民の意識改革なしには進むものではありません。直営でごみ収集を行っている名古屋市では、2,300回の説明会を開き、4分の1の世帯が参加し、大きな効果を上げています。


 ごみ問題は、市民と協働で取り組むことが基本です。ステーションに出されたごみを見れば、その地域の住民のごみに対する意識がわかるといいます。大分市も引き続きごみ収集は直営を基本にし、だれよりも現場を知っている収集にかかわっている職員と市民が協働し、環境行政を前進させることこそ、真の「日本一きれいなまちづくり」と言えるのではないでしょうか、見解を求めます。


 ごみ問題に関連して質問をいたします。


 市内の管理型最終処分場にフェロシルトを15万トン、大量に処分したいと申し出があり、現在協議中と聞き及んでいます。


 フェロシルトは、大阪に本社を持つ化学メーカー石原産業が2001年から生産、販売してきた土壌補強材、土壌埋め戻し材であり、酸化チタンの製造工程から排出される副産物、汚泥を処理して生産されるもので、2003年に三重県がリサイクル製品に認定、70万トン余りが三重県内、岐阜県内、愛知県内、京都府内などに販売、埋め立てなどに使用されました。


 ところが、2005年にフェロシルトから環境基準を超える六価クロム、弗素、放射性物質のウランやトリウムなどが含まれていることが判明し、東海地方では大きな問題となりました。開発当初とは異なる製造工程で生産をし、リサイクル製品認定時のサンプルとは違う製品で販売。産廃処理費用の軽減を図ったと見られています。


 現在石原産業は、これを産業廃棄物として回収し、処分先を探し、全国の管理型最終処分場を打診していると聞いていますが、このような有害廃棄物は、たとえ管理型といえども、大分市内に持ち込ませるべきではないと考えますが、見解を伺います。


 次に、ばいじん問題についてです。


 新日鐵のばいじん公害は、大分市の大きな環境問題です。一昨年、市民団体ばいじん公害をなくす会が結成をされ、常時ばいじん問題に取り組んでおり、住民の監視機能が強まっています。会は、本年1月26日、市長あてに3,702名分の署名を添えて、新日鐵を見渡せる場所への監視カメラの設置や、全集じん機の定期検査など徹底した立入調査や降下ばいじんの目標数値の見直しなど、6項目に及ぶ陳情を行いました。この際、新日鐵のばいじん公害に対する市長の基本的なスタンスについてお尋ねをいたします。


 また、予定をされている環境基本条例に、ばいじんなどにかかわる大企業の公害を規制する厳しい内容を盛り込むべきと考えますが、あわせて見解を求めます。


 次に、安全、安心の取り組みについてです。


 防災対策についてさまざまな取り組みが期待をされていますが、市街化区域内の農地が果たしている役割について、再認識をすべきではないでしょうか。農地は、豪雨時はダムの役割を果たし、震災時は火災の延焼を食いとめたり、避難場所にもなり得る重要な役割を果たすことができます。


 ところが、市街化区域内の農地は、農業収入がなかなか見込めない中、固定資産税を他の収入から支払う状況が当たり前になるなど、農地をそのまま維持したくても維持していくことが難しくなっています。それでも、現在、市街化区域内の農地は約885万平米残されており、その面積は、平和市民公園68カ所分にも及びます。


 農地を積極的に維持していくためにも、固定資産税の減免に匹敵するような、防災対策上の補助制度の創設を検討してはどうかと考えますが、見解を求めます。


 子供を取り巻く事件の多発から、地域の安全対策は、さまざまな形で行われています。登下校時、必ず家の前に出て、掃除や花の手入れをして子供たちに声をかける方、仲間とのウオーキングの時間を下校時間に設定している方もいます。このようなさりげない見守りの自主的な活動の輪が広がることを願ってやみません。


 行政がなすべきは、一斉に同じようなことを枠組みを持って提示することではなく、地域ごとのさりげない取り組みを柔軟な対応で支えることだと意見を述べておきます。


 さて、通学路の交通安全対策も大きな課題です。


 毎年学校から上げられる交通安全対策の要望は、交通問題対策協議会で話し合われ、実施していると聞いています。積み残されるものがないように最善の取り組みをしていただくよう強く要望いたします。


 通学路に限らず、交通安全対策として、規制ラインや信号機設置についての警察の取り組みの遅さに、多くの関係者から不満の声を聞いています。信号機設置予算の増額や、警察が市民からの要望に対する説明責任を果たすよう要求していただきたいと思いますが、見解を伺います。


 この5年間で、子供虐待死は656人で、児童虐待防止法施行前よりふえていることがNPO法人の調査で明らかにされました。虐待防止の取り組みは、大分市は県下の他市と比較して進んでいるとはいえ、全国的に見れば、まだ緒についたばかりです。


 児童家庭相談センターをつくり、さらなる取り組みを進めていくとしていますが、より多くの大人が、子供を守る立場で子供にかかわることが求められます。学校、幼稚園、保育所、医療機関との連携強化が重要ですが、今後の取り組みについて見解を求めます。


 また、配偶者への暴力を子供の前で振るうことは精神的虐待と児童虐待防止法では位置づけられています。DV防止法が施行され、取り組みが始まっていますが、大分市の取り組みは、まだ緒についたばかりです。女性をパートナーの暴力から守る取り組みが急がれます。


 大分市が始めた相談活動は、平成15年度123件、16年度120件、そして今年度は、年度途中ですが、既に131件に上っていると聞き及んでいます。今議会に、NPOとの協働の啓発、相談活動の取り組みが予算化されていることは歓迎をいたしますが、DV被害者の相談や啓発、男女共同参画推進の取り組みを進める活動拠点が必要と考えますが、見解を伺います。


 子供たちの育つ環境の改善について質問をいたします。


 今、未来を担う子供たちをめぐって、さまざまな深刻な課題や問題が生じています。それは、現代社会のありようと複雑に絡み合っています。残念ながら、私たちの国は本当の意味で子供を大切にしているとは言えない状況であり、子供の権利条約第3条に掲げられた「子供の最善の利益」を確保することが求められます。


 私はこれまで、子供にかかわる施策の充実は市政の最重要課題であると考え、議員活動の中心に据えてきましたが、今回の代表質問でも多くの時間をとらせていただきます。


 まず、少子化と子育て支援施策についてです。


 少子化対策、子育て支援の根幹は、安心して子供を産み育てられる社会環境、家族そろって夕食が囲める労働政策ではないでしょうか。少子化対策を言うのなら、何より改善しなければならないのは若者の雇用のあり方です。


 非正規雇用の夫婦と正規雇用の夫婦では、出生率に大きな差が生じていることが、各種の調査で明らかになっています。若者の2人に1人が非正規雇用であり、労働条件の改善こそが少子化対策の近道と言えるでしょう。


 働かせ方の問題は、民間企業だけではなく、市役所も考えなければならないのではないでしょうか。嘱託、臨時、パート職員は、本年2月1日現在で1,152人であり、市役所でも非正規雇用がふえているのです。市職員は3,861人ですから、実に市役所で働く人4人に1人は非正規雇用の職員になります。その人件費は、年間20億円を超えています。臨時職員は603人、そのうち30歳以下は半数を超えています。3人臨時職員を雇用するよりも、1人の正規職員を雇用し、青年の正規雇用をふやすよう求めますが、見解を伺います。


 企業の次世代育成対策推進法による従業員301人以上の企業ごとの行動計画の提出状況は、大分県の発表ですと、昨年5月の新聞報道では4割を切っているとされていましたが、その促進と内容の公表を行うよう、県に要求するよう強く要望しておきます。


 また、さまざまな意識調査で、子育てに当たっての不安や悩みのトップは、「子育てに伴う経済的負担が重い」です。ところが、釘宮市政は、行政改革の名のもとに、第3子出産祝い金や出産祝い品を廃止し、厳しい収入の家庭の子供たちに喜ばれていた高校の贈与奨学金の廃止など、子育てを応援するのではなく、それに逆行する施策を行っていることは許されません。


 子育て支援の施策として、要望の強い乳幼児医療費助成制度、通院を就学前まで拡大し、経済的負担の軽減の一助とすることを、私どもはこれまで強く要求してまいりました。県は、通院の助成制度の拡大を打ち出す一方で、1回500円の自己負担と入院費の給食費を助成から外すとしています。これでは、3歳未満の子供や入院しなければならない子供たちにとっては負担増になり、制度の後退と言えるのではないでしょうか、見解を求めます。


 我が党は、自己負担なしの助成制度拡大こそ、市民要求にこたえるものだと強く要望いたします。


 さて、大分市の一般会計に占める児童福祉費の予算は8.5%、126億3,967万円です。その中で、公立、認可保育園にかかわる予算は50%、認可外保育園にかかわる予算は0.4%、家庭で育つ子供にかかわる予算は9.8%です。


 認可外といえども、大分市の厳しい監査を毎年受けており、消費税の関係もあり、120項目に及ぶ監査事項をクリアしたところは、優良保育施設としての証明が出されています。今議会で、私立幼稚園の預かり保育を利用する保護者への月額4,000円の補助や、就園奨励金として所得制限なしの年間2万円の補助などと比べても、余りに貧しい認可外の子供たちの施策の再検討を強く要望いたします。


 また、家庭で育つ子供たちの地域の居場所、こどもルームはわずか6カ所です。今議会に坂ノ市のこどもルーム設置の予算が計上されたことは一定評価をしたいと思いますが、私は、すべての小学校区につくるべきと考えますし、乳幼児対象だけでなく、小学生も行きたくなるような地域の居場所、児童館をつくることも、安全、安心して遊べる場所がなくなっている現在、検討してはどうかと考えます。


 公立、認可、認可外、そして家庭で育つ子供すべてが、大分市の未来を担う宝です。8.5%の児童福祉予算をもっとふやし、全体の子育て支援の底上げを図るよう、2点についての見解を伺います。


 さて、大分市の就学前の子育て環境の特徴、個性は、公立幼稚園が小学校併設型でつくられてきたということです。この特徴、個性を生かす子育て環境づくりを柔軟に行うことこそ求められるのではないでしょうか。


 新聞報道では、丹生校区や森岡校区で、公立幼稚園を残してほしいと署名活動が行われ、地域を挙げて存続を求める運動が進められていますが、このような地域の強い連帯、子育て環境を守りたいという思いを、市長はどのように受けとめているのでしょうか、見解を伺います。


 地域の連帯の中心に公立幼稚園があります。その場所を奪うのではなく、残し、地域づくり、子育てのセンターとして生かしていくことこそ重要です。大分市の子育ての社会資源である公立幼稚園の廃園は中止をし、地域の子育て支援の役割を担う場所として生かしていくことを我が党は強く要望いたします。


 軽度発達障害の子供たちの育つ環境の改善について質問をいたします。


 絶えず動き回ったり、知的なつまずきはないのにどうしても漢字が覚えられない、とても不器用、対人関係がわからない−−小中学校には、軽度発達障害の子供たちが6%、68万人いると言われます。1クラスに1人から2人いることになります。子供や父母の悩み、苦しみは、決して軽いものではありません。また、教職員も人的、物的条件整備が進まない中、大変な思いをしてクラス運営をしています。


 また、定員を大幅に超える保育所でも、軽度発達障害の子供たちはふえていると聞き及んでいます。さらに、設置基準も定員も決められていない児童育成クラブでも、指導員の悩みは尽きません。そして、一番困っているのは当事者である子供たちです。


 それぞれの現場で子供たちに接している方々の意見を聞き、現状の実態把握を行うとともに、医療機関などと連携をとり、子供の接し方の研修などを今まで以上に強めること、また、何よりも、すべての現場に人的配置を行い、軽度発達障害の子供たちの育つ環境を早急に改善する取り組みを求めますが、見解を伺います。


 次に、学校給食について。


 子供をめぐる食と食育の問題は、我が国でも重要な課題の1つとされています。内閣府の食育基本計画案では、学校給食で地元の農産物を使用する地産地消の比率を30%にアップするとしています。


 今議会に、東部共同調理場建設事業費1億1,656万円が計上されています。大分市の行政改革の一環として、中学校給食をセンター化し、野津原、佐賀関のセンターを廃止し、2カ所の給食センターで1カ所8,000食の給食をつくるという方針を具体化したものです。野津原、佐賀関の子供たちは、地元の農産物、魚を食べるのではなく、冷凍の魚、野菜を食べさせられることになるのではないでしょうか。


 また、これまで自校方式で、つくる人の顔が見え、食べる子供たちの顔の見える温かい給食が、トラックで運ばれてくる給食に変わる−−9つの中学校の子供たちにとって、どうなのでしょうか。食育、地産地消が叫ばれる中、巨大給食センターの方針には疑問を持ちます。


 効率化は、教育や子育てにはなじみません。巨大給食センターの方針は、関係する地域の方々にきちんと説明をし、納得を得た上で議会に提案をしたのでしょうか。学校給食は子供たちのものです。行政の説明責任について見解を求めます。


 学校給食は、年間20億円を超えるお金が食材購入などで使われています。地産地消を進めることは大分市農業にとっても重要な農業振興策となりますし、学校のある地元の業者から食材購入をすることは、零細業者の経営の大きな支えとなっています。地産地消、そして食育の観点、さらには地元零細業者を守る観点からも、センター方式の学校給食をやめて自校方式に変更し、温かい学校給食をすべての子供たちに提供することを求めますが、見解を伺います。


 次に、30人学級の拡大についてです。


 県は4月から、小学校2年生まで、30人以下学級を実施するとしています。この方針決定は、県下の多くの関係者の強い要望に基づくものと考え、評価をしたいと思います。が、子供たちの教育環境を最善のものにするためには、引き続く改善が必要であります。30人以下学級を全学年に拡大するよう県に求めるとともに、以前からたびたび提案をしてきましたが、県がやらないのなら、大分市独自の取り組みを求めます。見解を伺います。


 次に、学校選択制についてです。


 学区を越えて通う小中学校を子供や親が選べるといううたい文句で、学校選択制を導入しようとしています。骨太の方針2005や、規制改革・民間開放推進会議の最終答申は、積極的な推進を図っています。


 しかし、学校選択制は、1、地域生活圏の分断が進み、地域社会の活力の低下のおそれ、2、義務教育の学校に評判のいい学校と悪い学校という序列を生み、子供の世界に優越感や劣等感を持ち込む危険性、3、教育の基本的部分を担う義務教育は、すべての子供に読み書き、計算などの基礎学力、道徳や社会性などの生きる力を身につけさせる基本的人権として制度化されたものであり、義務教育の根幹が揺らぐことになりかねないなど、数々の問題をはらんでいます。


 遠くの校区内の学校に通わなければならないケースや、いじめなどの理由で校区外の学校に通うケースについては、弾力的、機能的に対応すれば済むことであり、学校選択制の導入は行わないように求めますが、見解を伺います。


 最後に、学校司書の配置について。


 合併前の野津原、佐賀関の学校司書を旧大分市に合わせて廃止をしたことは、関係者に静かな怒りを呼んでいます。私は、学校司書のいたときと司書を廃止した後の佐賀関小学校に行きましたが、生きていた場所が死んでしまったと感じました。


 子供の心を耕す本、その出会いをつくり出す学校司書の配置は、大分市の教育に大きな変化を与えてくれることは間違いありません。学校司書の配置を強く要望し、私の質問を終わります。


○議長(長田教雄) 釘宮市長。


○市長(釘宮磐)(登壇) 日本共産党を代表しての、3番、小手川恵議員の御質問に対し御答弁申し上げます。


 なお、教育問題につきましては、教育長から答弁申し上げますので、御了承をお願いいたします。


 まず、憲法に対する見解についてでございますが、日本国憲法は、第2次世界大戦での悲惨な体験を踏まえた戦争に対する深い反省から、前文では「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、この憲法を確定する」として、平和への決意が憲法制定の動機であることが宣言され、平和主義の重要性が強調されており、我が国の最高法規として、平和主義、国民主権、基本的人権の尊重の3つを基本理念として、基本的な国のあり方を示したものであります。


 戦後60年を経過する間、我が国は、他国と戦争を交えず、平和で安全な国家として、経済的にも世界にも比類なき発展をなし遂げ、国際的にも確固たる地位を確立し、指折りの先進国に数えられております。これは、国民の皆様方の英知とたゆまぬ努力に加え、現行憲法の果たしてきた役割が大変大きかったことは、紛れもない事実であろうと考えております。


 今後とも、この憲法に掲げられた理念を尊重し大切にしていく中で、この憲法に基づいた地方自治の精神にのっとり、本市のさらなる発展に向け努力をしてまいりたいと考えているところでございます。


 次に、小泉内閣が進めてきた構造改革路線、規制緩和路線を転換する必要があると考えるが見解をとのお尋ねでございますが、これまで進められてきました構造改革は、その象徴的政策として掲げられた構造改革特区が示しますように、産業、金融、雇用など、幅広い分野で規制緩和を進め、自由な市場競争を促進することにより、地域の活性化と国民経済の発展を図ろうとするものでした。


 今日、ようやく経済の効率化も進み、社会は次第に活力を取り戻しつつあると感じておりますが、その反面、企業においては正社員の割合が減り、パートや派遣社員といった不安定な雇用形態による非正規社員の比率が高まっていることや、フリーター、ニートが増加していることなど新たな問題も生じ、所得格差の広がりや不公平感を感じている人たちがふえているようでございます。


 また、ライブドア事件のように、規制緩和や自由化を悪用していると思われる事例など、弊害が生じていることも事実でございます。


 このように、構造改革、規制緩和には負の部分もありますが、それでも、私は、これまでのさまざまな規制により特定の人しか競争に参加できない社会から、だれもが競争に参加でき、努力の成果が報われる社会へ転換しつつあることについては、一定の評価をいたしておるところであります。


 また、民の力を最大限に生かし、効率的な社会を目指していくという方向性についても、間違っていないと認識をいたしております。


 ただ、自由な競争は勝者を生む可能性と敗者になるリスクを伴います。かつての社会では、弱い立場の個人を、家族のきずなや、地域コミュニティー、終身雇用の企業などが守ってまいりましたが、それらは次第に失われつつあり、このことを放置すれば、取り残された人の不安や不満が渦巻き、社会を引き裂く溝が深まっていくおそれもあります。


 私は、民の力を活用し規制緩和や改革を推進していくとともに、今こそ社会的弱者や競争そのものに参加できない人たちを守り、支援するセーフティーネットを整えていくことこそ、一度競争に敗れてしまった人でも敗者復活が可能な、そうした社会構造をつくることが必要であると、このように考えております。


 次に、市場化テストについてのお尋ねでございますが、御案内のとおり、公務員の人件費削減などを重点項目とする簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案とともに、国の行政機関等または地方公共団体が実施する公共サービスについて、官民競争入札または民間競争入札によりその質の維持向上及び経費の削減を図る改革を実施するため、競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案、いわゆる公共サービス改革法案が今国会に上程をされているところでございます。


 この公共サービス改革法案によりますと、地方公共団体が、戸籍謄本や住民票の写し、印鑑登録証明書、納税証明書などの交付請求や引き渡しといった特定公共サービスについて官民競争入札等を実施する場合は、地方公共団体の長は、その実施方針、さらには、それぞれの公共サービスごとに、条例で設置する審議会などの議を経て、実施要項を定めることとなります。


 官民競争入札などの結果、公共サービスの質の維持向上及び経費の削減を実現する上で最も有利な申し込みをした者を落札者として決定することとなりますが、民間事業者と契約を締結する場合には、議会の議決を得る必要もあります。


 こうした手続により、民間事業者が特定公共サービスを行うこととなった場合には、民間事業者には、秘密保持義務が課されるとともに、刑法、その他の罰則の適用については、公務員とみなす規定が設けられ、さらに、報告徴収や立入検査等、公共サービスの適正かつ確実な実施を確保するための措置がとられることとされております。


 この法律案に基づく競争による公共サービスの改革は、PFIや指定管理者制度などと同様に、民間活力の活用により市民福祉の維持向上と経費の削減を図るための手法の1つであると認識いたしておりますが、民間事業者が適正な業務を遂行するための環境の整備や職員の雇用といった課題が今後どのように整理されていくのか不透明な側面もありますことから、国会の審議の動向を見守ってまいりたいと考えております。


 次に、市職員500人の削減計画についてですが、御案内のとおり、本市におきましては、平成16年5月の財政収支の中期見通しにおきまして、国の三位一体改革等の影響を受け、平成20年度には財政再建団体に転落することが試算され、まさに、本市発足以来の最も危機的な状況が間近に迫っていることが客観的にも明確となったところでございます。


 こうした中で、この難局を乗り切るため、昨年、中長期的な業務執行方式の見直し案を策定し、その内容を公表いたしましたが、この見直し案の策定過程におきましては、聖域を設けることなく、あらゆる業務について、それぞれ現状と課題を整理しながら、民間に任せられる業務や廃止すべき業務などの検討を行うとともに、一方では、将来的なマンパワーの確保を見据えつつ、大量退職期における職員採用の平準化にも配慮したところであり、その結果として、見直し案は、8年間で約500名の職員を計画的、段階的に削減することといたしております。


 また、この見直し案につきましては、職員組合とも、市民サービスの維持向上とコスト削減を主な論点として50回を超える協議を重ねてまいりましたが、先般、一部改善された内容で合意に至ったところであり、この合意した見直し計画は、市民全体の利益、いわゆる市民福祉の維持向上とコスト削減とをあわせて実現するものとなっております。


 この見直し計画は、既にその概要を公表するとともに、教育委員会事務局を初めとして、関係部局におきましては、市民の皆さんに必要な具体的説明を行うための手続に着手いたしており、市民の皆さんの合意は必ず得られるものと確信をいたしておりますが、今後とも市民への説明責任を十分に果たしてまいる所存でございます。


 次に、常勤特別職の退職手当削減についてでございますが、御案内のとおり、本市の財政状況は依然として厳しい状況が続いており、限られた財源を最大限に活用する中で、効率的な財政運営が求められております。


 こうした状況の中、現在推進しております行政改革アクションプランにおきましては、中長期的な展望に立った簡素で効率的な行財政運営を基調とし、人件費の抑制や各種補助金、負担金の見直しなど、職員はもとより、市民の皆様にも一部負担をお願いする厳しい内容が含まれております。


 このため、行政改革を推進するに当たりましては、まず、みずからの給料を減額する必要があると判断し、市長就任直後の平成15年8月より平成19年3月までの間の給料を10%削減する措置を講じるとともに、助役を初めとする他の常勤特別職の給料につきましても、同様に、それぞれ5%減額する措置をいたしたところでございます。


 お尋ねの、常勤特別職の退職手当につきましては、これまでも、それぞれの任期ごとに条例で定めております算定方法及び支給割合に基づき、退職時点における他都市の支給状況や本市の財政状況を勘案しながら、市民の理解の得られる適正な額かどうかの判断を行った上でその都度議会にお諮りをし、議決をいただく中で支給を決定いたしております。


 したがいまして、今後におきましても、これまでと同様、市民の皆様の理解が得られることを大前提に、適正な執行に努めてまいりたいと考えております。


 次に、「消費税を増税するな」の声を国に上げることについてでございますが、少子・高齢化、国際化といった大きな構造変化に直面している状況の中、国においては、将来にわたり公正な社会を維持し、持続的な経済、社会の活性化を実現するため、広範な分野の構造改革に取り組まれております。


 昨年11月に出されました首相の諮問機関である政府税制調査会の答申の中では、「税制についても、新たな社会に相応しい姿に再構築するため、「あるべき税制」の具体化に向けた取組みを進める」とし、「まずはあらゆる分野で徹底した行財政改革を進め、聖域なき歳出改革が不可欠である」、その上で、「なお必要とされる社会共通の費用については、国民全体で広く公平に分かち合う必要がある」とされております。さらに、消費税を含む今後の税制につきましては、「所得・消費・資産等の課税ベースを通じてどのような負担を求めることが適当かといった検討も含め、税体系全体の抜本的改革を総合的に議論していかなくてはならない」とされています。


 今後、国において、諸改革の動きを十分踏まえつつ、消費税を含む税制全体のあり方の総合的な検討が進められることになっていますことから、この議論の推移や動向を見きわめるとともに、地方財源の充実確保について、全国市長会を通じ国に対して要請してまいりたいと考えております。


 次に、市民負担を押しつけない予算に組み替えるよう求めるが見解をについてでありますが、平成18年度当初予算編成に当たりましては、景気の回復基調を背景として、市税収入の増加が見込めますものの、扶助費など社会保障関係費が増嵩し、三位一体改革の影響もある中、行政改革に積極的に取り組み、財源捻出を行うとともに、30億円の基金を活用するといった大変厳しい予算編成となったところであります。


 もとより、市の予算は、福祉、環境、教育を初め、道路、公園、区画整理、上下水道などの都市基盤整備のほか、農林水産業、商工業、消防など、広範多岐にわたっています。


 これらの経費は、すべて行政の本旨である市民福祉の増進に資するものでございますことから、他事業との均衡を保ちつつ、バランスのとれた財源配分に努めたところであります。


 特に、市街地の整備や、道路、住宅、公園、学校など生活関連の社会資本整備事業につきましては、地場企業を育成し安定的な雇用の確保を可能にし、地域経済の活性化にもつながりますことから、できる限りの財源配分を行ったところでもあります。


 また、新たな市民負担についてでありますが、急速かつ本格的な少子・高齢社会の到来によって福祉、医療、保健などの社会保障関係費は増嵩の一途をたどっておりますが、財政を将来にわたり持続可能なものにしていくためには、本格的な高齢社会を支えることになる将来世代の負担増のみに頼るのではなく、受益と負担のバランスを図る観点から、現在世代における社会保障の給付面と負担水準の両面からの見直しは、避けて通れない課題であると認識いたしております。


 本市といたしましても、低所得者や社会的弱者には心を配りながらも、大分市事務事業外部評価委員会の意見などを踏まえ、料金、負担のあり方を含めた事務事業の見直しを随時行ってまいっておるところでございます。


 次に、大分川ダム建設事業費についてのお尋ねでございますが、大分川ダムにつきましては、七瀬川及び大分川の洪水調節と河川環境の保全並びに本市水道用水の確保をその目的に建設が進められております。ダム本体着工を目前に控え、去る3月5日には、水没者を初めとする地元関係者、国、県、市の関係者が出席をする中、河川切りかえのための仮排水路トンネル起工式が行われたところでございます。


 事業費につきましては、大分川ダム基本計画に定められており、その額は、昭和63年度に決定されたものであり、現計画では、総事業費760億円のうち、利水者としての本市の負担は28.7%、218億円となっておりますが、その後の物価上昇、消費税の導入などの社会、経済状況の変化を考慮しますと、今後の計画変更による負担増は避けられないものと認識いたしております。


 現在、国において本体発注に向けた設計精査の作業も踏まえ事業費の精査を行っていると伺っておりますが、本市では行財政改革を市政の最重要課題と位置づけて取り組んでおり、これまでも、ダム建設の事業主体であります国土交通省に対しましてダムの早期完成による経費削減やコスト縮減について申し入れてきたところであります。国におきましても、ダム本体構造等の見直しを鋭意行っていると伺っております。


 大分川ダムにつきましては、昨年夏の長期渇水、さらに、9月に来襲した台風14号による水害など、市民の安全、安心確保のためにも重要な事業であり、また、観光拠点としての活用も期待されますことから、早期完成は、大分市民全体の願いであるという考え方を基本に、ダムの早期完成とコスト縮減につきまして、今後とも、機会あるごとに強く要請をしてまいる所存であります。


 次に、大分駅周辺総合整備事業のシンボルロード、庄の原佐野線や周辺の街路計画の見直しについてのお尋ねでございますが、本事業は、本市の都市基盤整備の最重点施策として位置づけ、100年に1度の大事業として、県都の玄関口、さらには東九州の玄関口として後世に誇り得る大分の顔にふさわしい、質の高い魅力ある都心の形成には欠かすことのできない事業として鋭意取り組んでいるところであります。


 中でも、大分駅南土地区画整理事業で創出されます幅員100メートルのシンボルロードは、まさしく事業のシンボルととらえ、100年先にも残る市民共有の財産と考えております。


 そのシンボルロードは、大分城址公園と大分市美術館があります上野の森をつなぐ緑の都心軸として位置づけられ、その整備に当たっては、これまでおおいた都心まちづくり会議やまちづくりフォーラムなどを開催する中、市民が憩い、交流できる場であってほしい、楽しく時間を過ごせる空間にしてほしいなどの御意見をいただいたところであり、これからの高齢社会に対応した人に優しい回遊性のある歩行者動線と広場空間の確保も求められているところであります。


 今後は、市民に愛される都市環境の創出とあわせて罹災時における避難場所の役割を備えるなど、特色のある整備を図ってまいりたいと考えております。


 また、将来の大分市の都市構造を支える広域型の幹線道路である都市計画道路庄の原佐野線は、大分インターチェンジから市内へのアクセス道路として、市街地の形成を支援する主要な東西方向の幹線道路として位置づけられており、さらに、周辺関連街路事業も、高架化によって南北市街地が一体化となり都市内交通の円滑化が図られることから、市民生活や経済活動に大きく寄与するものと考えております。


 次に、同和行政に係る予算についてのお尋ねでございますが、同和問題は、基本的人権にかかわる重要な社会問題であり、その解決に向けた取り組みは、行政の責務と考えております。


 現在、大分市では、「部落差別が現存する限り、この行政は積極的に推進されなければならない」とした昭和40年の同和対策審議会答申の精神や「特別対策の終了、すなわち一般対策への移行が、同和問題の早期解決を目指す取組みの放棄を意味するものではない」とした平成8年の地域改善対策協議会意見具申の趣旨を踏まえ、大分市あらゆる差別の撤廃及び人権の擁護に関する条例及び大分市人権教育・啓発基本計画に基づき、同和問題解決への施策を積極的に実施しているところでございます。


 しかしながら、市民の人権意識の高まりは見られるものの、いまだに差別落書きや差別発言が発生するなど、同和問題に対する正しい理解と認識は十分であるとは言えない状況にあり、人権教育、啓発のさらなる充実が必要であると受けとめております。


 このようなことから、今後とも、大分市同和対策協議会の議を経て、議会の承認をいただく中で必要な施策を実施してまいりたいと考えております。


 次に、国民健康保険税の税率改定を中止することについてのお尋ねでございますが、国保事業は、相互扶助の精神に基づき社会保険制度として運営されるもので、国保税を主たる財源として独立採算で経理されることを原則に、会計内で収支の均衡を図ることが求められております。


 しかしながら、本市の国保会計は、平成15年度に3億2,000万円余りの赤字に転落し、本年度末にはおよそ19億円の累積赤字が見込まれている状況でございます。この大きな要因といたしましては、歳出面では、主に高齢被保険者の増加や医療技術の進歩に伴う保険給付費及び介護納付金の大幅な増加が、一方、歳入面では、長引く景気低迷の影響に伴う国保税収入の伸び悩み等が考えられます。


 このため、保険給付費等の歳出総額と、それに見合う国保税の課税総額との乖離が生じ、財政収支の均衡が保たれていない状況となっており、財政健全化への取り組みが喫緊の課題となっております。


 このようなことから、今後とも、短期保険証、資格証明書の活用、口座振替の推進、収納嘱託職員の増員等により収納率の一層の向上を目指した取り組みを進めるとともに、レセプト点検、重複多受診者への保健師による訪問指導等に加え、新規に生活習慣病予防を重視した健診、保健指導事業や健康づくり事業などの医療費適正化対策を講じ、国保財政の健全化に向け渾身の努力を重ねてまいる考えでございます。


 しかしながら、大きな赤字を抱える状況の中で、国保財政の抜本的な健全化を図るためにはどうしても税率改定は避けることのできない課題であり、平成10年度から据え置かれております医療分の税率や平成13年度から見直されていない介護保険第2号被保険者を対象とした介護分の税率について、当面、平成17年度末の累積赤字分の解消を目指した税率改定を行う一方で、改定に伴う税負担の緩和策として、平成18年、19年度に一般会計から合わせて3億円の繰り入れについても実施し、国保財源の確保を図ってまいりたいと考えております。


 次に、介護保険料の改定についてのお尋ねでございますが、65歳以上の第1号被保険者介護保険料につきましては、介護保険法に基づき、介護保険事業計画に盛り込まれた介護サービスの種類ごとの見込み量に基づいて算定をされた介護給付費をベースに、負担割合に基づき計算されることになっております。


 本市におきましても、平成18年度から20年度の3カ年を対象とする第3期事業計画について介護保険事業計画及び高齢者保健福祉計画策定委員会から答申を受ける中で適正なサービス水準を設定するとともに、本市の給付実態に見合った保険料を算定いたしたところでございます。


 今回の保険料の改定に当たりましては、制度改正に伴い、低所得者に配慮した新たな第2段階が創設されたことにより保険料は6段階となりましたが、本市におきましては、さらに課税層において1段階を新たに設け7段階とし、負担能力に応じた段階設定を行いました。また、保険料の上昇を最小限にとどめるため、これまで積み立ててまいりました基金の取り崩しを行うようにいたしております。


 今後、第3期事業計画をもとに本市の介護保険制度を持続的、安定的に運営していくためには、今回の保険料の改定はやむを得ないことだと考えております。


 次に、障害者自立支援法の施行に伴う大分市独自の減免制度についてのお尋ねでございますが、本年4月より施行されます障害者自立支援法においては、増大する福祉サービス等の費用をみんなで負担し支え合う仕組みの強化が講じられました。このことから、これまで支援費制度においては、居宅生活支援の費用について、国は市町村等がサービス提供に要した費用の一部を裁量的に補助することとしていましたが、この裁量的経費につきましても国が義務的に負担することとし、サービスに要する費用の原則1割負担を利用者に求める仕組みに改めたところであります。


 この利用者原則1割負担について、国におきましては、所得に応じた月額上限設定、高額障害福祉サービス費、社会福祉法人減免、生活保護境界層減免などの軽減策を配慮措置として講じておりますことから、本市独自の減免制度は考えておりません。


 次に、中小零細業者に対する小規模工事登録制度の導入についてでありますが、公共工事は、学校や公営住宅、道路など、市民生活に密着した社会資本整備を担っておりますことから、これまでも、本市が発注する建設工事に係る入札参加者の選定については大分市建設工事指名競争入札参加資格審査要綱等に基づいて行ってきており、施工能力や資力を有する建設業者のうちから指名することにより適正な施工の確保に努めているところであります。


 また、平成13年3月に閣議決定された公共工事に関する適正化指針や平成17年4月に施行された公共工事の品質確保の促進に関する法律におきましても、入札及び契約の透明性の確保を初め、公共工事の適正な施工並びに品質の確保が強く求められているところであります。


 このようなことから、たとえ小規模、少額の工事でありましても、入札参加資格審査要綱や適正化指針等に準拠した発注が必要であると考えておるところでございます。


 なお、小規模工事や修繕のうち、みずから施工することのできる専門工事につきましては、中小零細企業の仕事をふやす観点から、現行制度のもとで可能な限り専門の工事業者に発注するよう配慮しているところでございます。


 次に、公営住宅をふやすよう求めますとのお尋ねでございますが、市営住宅の建設等につきましては、平成12年度に、国の方針により公営住宅ストック総合改善事業が創設されております。この事業の実施に当たりましては、公営住宅ストック総合活用計画に基づくことが補助事業としての採択の前提となりますことから、本市におきましては、平成13年度に既存住宅の活用に視点を置いて整理し、市の財政負担の軽減など、今日的課題に対応するための総合的な計画として、大分市営住宅ストック総合活用計画を策定いたしたところでございます。この計画の中に、建てかえ、個別改善、維持保全などの団地別活用方針を定め、市営住宅の計画的、効率的な整備を図っております。


 主な建てかえ事業といたしましては、平成18年度に中の瀬団地の住宅建てかえが完了し、同年度より敷戸北団地の住宅建てかえに着手し、完成は、平成22年度の予定でございます。


 また、個別改善事業といたしましては、高齢者や障害者が安心して居住できるようバリアフリー化等の改善を推進してきたところでございます。


 このような取り組みのほかに、公営住宅をさらにふやすことにつきましては、新たな財源も必要となりますし、本市全体の住宅市場において民間事業者との役割分担等の均衡を図ることが必要であると考えております。


 次に、環境行政についてお答えいたします。


 まず、容器包装リサイクル法改正案の拡大生産者責任についてでございますが、この改正案には、自治体負担の軽減につながる拡大生産者責任に基づく事業者による容器包装廃棄物の発生抑制や再商品化に関する具体的な取り組みが明確にされておらず、依然として、市民、自治体に負担を強いるものとなっていると言わざるを得ません。


 循環型社会形成推進基本法において、循環型社会づくりにおける発生抑制、再使用、再資源化の3Rは物をつくる段階で想定されており、事業者責任のもとで行われるのが基本原則であることから、まず、拡大生産者責任があり、それを補完するものとして自治体に廃棄物処理責任があるということを容器包装リサイクル法において明確にしていく必要があると考えております。


 したがいまして、今後とも引き続き、全国市長会や全国都市清掃会議などを通じまして国に対し強く要望してまいりたいと考えております。


 次に、ごみ収集は直営を基本とし、ごみ収集に携わっている職員と市民が協働して環境行政を進めるべきと考えるが見解をについてでございますが、来年4月のリサイクルプラザ稼働と分別の拡大へ向けた市民への周知徹底の取り組みは、本市のこれからの最重要課題の1つと考えております。


 したがいまして、現在ごみ収集やごみ処理に携わっている職員も含めてそのためのプロジェクトを立ち上げており、周知徹底のため、市民や事業者により身近なごみ減量手法や数値目標の設定を行い、それぞれにわかりやすい啓発資料を作成するなどの検討を行っております。


 新年度は、担当部を初め、市の総力を挙げ、分別の必要性とその手法、そして市民一人一人に取り組み可能な数値目標などを掲げながら町内会単位での廃棄物トークを行う中で意識の高揚を図り、ごみ減量と分別の徹底に協働して取り組んでまいりたいと考えております。


 また、収集処理体制につきましては、行政責任を確保しながら、今後も適宜市民サービスの向上を目的としてより時代に即した効果的な収集処理体制の確保を図ってまいりたいと考えております。


 次に、有害廃棄物は、たとえ管理型といえども大分市内に持ち込ませるべきではないと考えるが見解をについてですが、このフェロシルトにつきましては、他県において土壌埋め戻し等の資材として使用されたものの一部から六価クロムや弗素が土壌の環境基準値を超えて検出されたことから、昨年来問題となっており、その製造業者が、産業廃棄物としての処分先を模索しているものでございます。現在本市では、この製造業者と本市管内の管理型最終処分業者の双方からこの産業廃棄物の搬入について相談を受けているところでございます。


 産業廃棄物につきましては、排出事業者処理責任の原則のもと、適正に処理される限り、都道府県の区域の枠にとらわれず経済原則に従って広域的に移動して処理されることとなっております。しかしながら、六価クロムの濃度など、現在までに入手した性状に関する情報がいまだ十分でないことから、この産業廃棄物の適正処理が真に可能かどうか、また、将来にわたって当該最終処分場の維持管理に障害が発生しないか、ひいては、周辺の生活環境の保全に支障を生じることはないかといった点について今後さらに詳細な情報を入手し、慎重に検討する中で適切に判断してまいりたいと考えております。


 次に、新日鐵のばいじん公害に対する市長の基本的なスタンスについてでございますが、本市では、「自然とともに 歩みつづける環境未来都市 おおいた」を掲げ、環境の保全と創造に向け、総合的かつ計画的に諸施策を展開してまいっております。


 大気環境の保全につきましては、事業活動や社会活動等のさまざまな活動に伴い排出される物質により大気が汚染されることを未然に防止し、市民の健康を守るために大気の状況を的確に把握し、効果的な対策を推進していくことが重要と考えております。このため、本市では、大気汚染常時監視システム等により環境状況の把握を行う中で、大気汚染防止法に基づき工場のばい煙発生施設や一般粉じん発生施設の届け出規制、施設の立入検査、規制基準の適合状況の監視等を適切に行い、大気汚染防止に努めているところでございます。


 また、工場とは公害防止協定を締結し、法の規制基準より厳しい基準を定めていますが、最近では、5コークス炉設置計画の機会をとらえまして公害防止協定の細目協定の一部改正を行い、ばいじん対策を強化したところでございます。


 本市といたしましては、今後も、市民の健康を保護し生活環境を保全するため、最大の努力をしてまいりたいと考えております。


 次に、環境基本条例にばいじんなどにかかわる大企業の公害を規制する厳しい内容を盛り込むことについてでございますが、環境基本条例は、環境保全の基本理念を定め、市、市民、事業者の果たすべき責務を明らかにするとともに、環境施策を総合的、計画的に進めていくための基本となる事項を定めるものでございまして、個別の企業に対する規制を目的に制定するものではございません。


 なお、ばいじん等にかかわる個別企業の規制につきましては、従前どおり公害防止協定で行ってまいる所存でございます。


 次に、市街化区域内の農地に対しての防災対策上の補助制度の創設についてでございますが、農地は、新鮮な農産物を供給するのみならず、潤いのある景観や大気浄化など良好な環境を創出し、国土や自然環境の保全などの多面的機能を有しております。また、農地は、防災上の面でも、農地の持つ湛水力や遊水機能は、急激な出水を防止するなど重要な役割を果たしております。


 しかしながら、市街化区域の農地は、農業振興を図る地域には含まれておらず、また、農地の売買等の権利移転や設定、他の目的への転用については農地法では許可制でなく届け出制となっており、都市計画法では、市街化区域は優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とされているところであります。


 このようなことから、本市としては、市街化区域内の農地に対して防災対策上の補助制度を創設する考えはございません。


 次に、信号機設置予算の増額や警察が市民からの要望に対する説明責任を果たすよう要求することについてでございますが、御案内のように、信号機や横断歩道の設置等の交通規制にかかわることにつきましては、県公安委員会の所管となっております。このため、各学校や自治会、市民の皆さんから市に出された交通規制についての要望につきましては、まず現地調査を行った上で所轄の警察署に市長名で要望書を提出いたしております。所轄の警察署では、それを受けて要望箇所の過去の交通事故発生状況、信号機や横断歩道の設置基準等を勘案し、必要と判断したものにつきましては県公安委員会に上申を行っているとのことでありますが、年々交通関係予算が厳しくなっており、なかなか要望が実現されない状況となっているところでございます。


 いずれにいたしましても、交通事故総量の抑制の観点から、今後とも、交通問題協議会や各警察署に設置されています警察署協議会等の場で説明責任と積極的な交通安全対策を講ずるよう要請してまいりたいと考えております。


 次に、児童虐待の今後の取り組みについてのお尋ねでございますが、本市はこれまで、児童家庭課内に家庭児童相談室を設置し育児能力や養育にかかわる家族関係から近隣等のトラブルや不登校の相談、また、児童虐待に関する相談等多岐にわたる問題に対応してまいりました。


 平成15年2月には、医療、福祉、保健、教育、司法、行政などの関係機関、団体、学識経験者で構成する「子ども虐待防止ネットワーク」を立ち上げ、また、平成16年3月に児童虐待問題等特別対策チームを発足させたところでございます。さらに、平成17年4月に臨床心理士2名を採用いたしまして、児童相談所等の関係機関と連携を図りながら児童虐待防止対策に取り組んでまいっております。


 このような中、児童福祉法の一部改正により児童家庭相談に応じることが市町村の業務として法律上明確にされ、地域における児童家庭相談体制の充実を図ることとされましたことから、児童及び妊産婦の相談援助に関すること、児童虐待防止に関することなどを業務とした児童家庭相談センターを平成18年4月に設置し、児童虐待の予防、早期発見に向けて相談やケア体制の充実を図ることといたしております。


 次に、DV被害者の相談や啓発、男女共同参画推進の取り組みを進めるための活動拠点の必要性についてのお尋ねにお答えをいたします。


 男女共同参画社会の実現は、本市の重要課題の1つとして位置づけ、平成11年に「おおいた男女共同参画推進プラン」を策定し、市民、関係機関の皆様方に協力をいただきながら各種施策を推進しているところでございます。


 このような中、本市におきましても、DV相談は年々増加の傾向にあり、相談内容も多岐にわたり、中には深刻かつ緊急性を要する事例もあり、児童家庭課、生活福祉課、保健所健康課、市民相談室、男女共同参画推進室の5課で構成されたDV相談庁内連絡会議を組織し、情報の一元化を図るとともに、市民課、国保年金課、住宅課の担当を加え、弁護士や警察などによる研修会を通じて相談対応者のスキルアップに努めているところでございます。


 また、新年度には、NPO法人との協働事業として土曜、日曜のDV相談業務の開設並びに被害者支援のための講座開催業務に取り組むよう考えているところでもあります。


 お尋ねの活動拠点につきましては、相談対応のみではなく、女性の本来持っている能力を引き出すとともに新たな能力を身につけるための拠点であり、男女共同参画社会の実現に向けてネットワークの形成、人材育成の重要な核となる施設であると認識いたしております。


 「おおいた男女共同参画推進プラン」の中においても、「推進体制の整備充実に向け、男女の自主活動や調査・研究をする等多様な機能を果たし活動の拠点となる場の確保に努めること」と掲げてあり、先進都市の現状と課題を把握する中で検討してまいりたいと考えております。


 次に、臨時職員にかわる正規職員の雇用についてでございますが、臨時職員の任用につきましては、地方公務員法第22条におきまして、正式任用の特例として位置づけられ、緊急の場合または臨時の職に関する場合、さらには任用候補者名簿がない場合において採用できるものと規定されており、一時的に増加した業務や病気休暇、育児休暇を取得した職員の代替として雇用しておりますことから、正規職員と比較しますと、そもそも採用の位置づけ自体が異なっているものでございます。


 また、本市では、現下の厳しい行財政状況を踏まえ、複雑多様化する市民ニーズに的確に対応するため、行政改革アクションプランに基づき、事務事業の統廃合や縮小を初め、臨時職員、嘱託職員など非正規職員の活用や民間活力の活用といった業務執行方式の見直しに、全職員一丸となって取り組んでいるところであり、特に、平成25年度までの中長期計画においては、約500名の職員の削減を図るという具体的な数値目標を掲げているところでもございます。


 さらに、平成19年度から平成28年度にかけては、退職者が毎年130名を超える状況が見込まれますが、この大量退職期には、業務執行方式の見直しの進捗状況を踏まえ、職員数の調整を行うとともに、将来的に職員の年齢構成上の不均衡が生じないよう、市民サービスの低下を招かない範囲で、極力正規職員の採用を抑制していく必要がございます。


 このようなことから、臨時職員、嘱託職員など非正規職員の活用は今後ますます重要になってくるものと判断しており、臨時職員の一定数を減らし、その分を正規職員の採用枠として拡大することは、行政改革アクションプランとの整合性がとれず、困難であると考えております。


 次に、乳幼児医療費助成制度の見直しについてのお尋ねでございますが、本市の乳幼児医療費の助成制度につきましては、昭和48年にスタートさせ、その後段階的に助成内容の充実や支給対象年齢の引き上げを図り、現行制度では、所得制限や自己負担を設けず、通院については3歳の誕生月まで、入院及び入院時食事療養費については6歳就学前までを対象範囲として、保険診療の自己負担分を現物給付で助成をいたしております。


 今回県から示されました見直し案では、少子化対策の充実を図るため、平成18年10月から、通院の助成対象を3歳未満児から6歳就学前までに拡大する一方、制度の効率性と安定性を確保するため、入院、通院とも1日当たり500円の自己負担を導入し、入院時食事療養費の助成については廃止することとなっております。


 本制度は、県の補助事業として、県下統一のもと実施されており、現行制度での助成対象の拡大は、本市の厳しい財政状況下では困難であり、県の制度に合わせる方向で見直しを進めてまいりたいと考えております。


 次に、すべての小学校区にこどもルームをつくることや、児童館をつくることも検討してはどうかとのお尋ねでございますが、本市では、児童館の役割を果たすとともに、家庭で子育てを行っている保護者に対する子育て支援の機能をあわせ持つ施設として、平成10年5月に、旧大分幼稚園を利用し府内こどもルームをスタートさせ、現在、市内6カ所で展開しているところでございます。


 今後も、大分市次世代育成支援行動計画の数値目標に設定した8カ所のこどもルームの設置に向け、その早期実現に努めてまいりたいと考えております。


 なお、こどもルームをすべての小学校区に設置することにつきましては、土地の取得も含め、財源に限りがありますことから、拠点方式で行ってまいりたいと考えております。


 また、児童の健全育成の推進と子育て家庭の支援を地域で支えていくことを目的とし、あわせて、高齢者または障害者の参加を支援するために、校区の代表等により構成された団体が、校区において実施する事業に対して補助する大分市地域コミュニティー応援事業の推進にも努めてまいりたいと考えております。


 次に、児童福祉予算をふやし、全体の子育て支援の底上げを図ることについてのお尋ねでございますが、新年度における児童福祉に関する予算額は、126億3,900万円を計上しており、本市の一般会計予算総額の約8.5%を占めており、対前年度比較でも7.8%の増となっております。


 新年度の新たな子育て支援の取り組みとして、児童家庭相談センターの設置や一時保育事業、子育て短期支援事業、私立幼稚園子育て支援保育利用者補助事業の実施や、坂ノ市こどもルームを設置するとともに、児童育成クラブ室の増設、ファミリーサポートセンターの拡充、認可外保育施設児童健全育成支援事業を拡充するための予算計上をいたしております。


 今後とも、子供が健やかに育ち、安心して産み育てることができる大分市を目指し、大分市次世代育成支援行動計画に掲げている各種施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。


 次に、公立幼稚園を存続してほしいという思いをどのように受けとめているかについてでございますが、本市幼稚園教育振興計画には、市立幼稚園の統廃合のほか、2年制保育の導入、私立幼稚園の保護者負担の軽減、幼稚園教育の充実を掲げており、この計画は、全市的な視野に立って、幼稚園教育の振興と充実を図るために策定したものと認識いたしております。


 現在、教育委員会では?期の取り組みを進めており、統廃合につきましては、既に公表した基準に基づき、具体的な対応を行っているところでございます。


 本年4月に統廃合対象園が決定した後、統廃合候補園が選定をされますが、統廃合対象園となることが考えられる園の地域並びに保護者の幼稚園に対する強い思いは理解いたしており、実施に当たっては、関係の皆様方に十分な説明を行い、御理解を求める努力が必要であると考えております。


 次に、軽度発達障害の子供たちの育つ環境改善のうち、保育所において現状の実態把握を行うとともに、子供への接し方の研修などを今まで以上に強めることについてのお尋ねでございますが、保育所の在園児で軽度発達障害が認められる場合には、保護者の理解のもと、児童相談所の意見書に基づき、大分市障害児保育審査会に諮り、障害児保育の認定の可否について判断いたしているところでございます。


 また、職員の研修につきましても、障害児保育の実施に必要な知識や技術を習得するため、すべての認可保育所の職員を対象とした障害児保育全体研修会や、障害児の保護者や担当保育士を対象とした障害児保護者研修会などの各種研修会を定期的に開催する中、資質の向上に努めているところでございます。


 次に、人的配置を行い、軽度発達障害の子供たちの育つ環境を早急に改善する取り組みについてのお尋ねでございますが、日々の保育の中で個々の児童の行動等を的確に把握するとともに、障害児への対応をより細かく適切に行うことができるよう、職員の加配に係る経費として、私立認可保育所障害児保育事業費補助金により積極的に支援を行っているところでございます。


 次に、児童育成クラブについてでございますが、児童育成クラブは、各地域で組織する運営委員会で運営をされており、その入所につきましては、運営委員会で決定しているところでございます。


 障害児の受け入れについて調査いたしましたところ、平成17年9月現在で、10の育成クラブで24名の受け入れを行っているという報告を受けております。


 現在、指導員2名体制で運営が行われており、当面はこの体制を維持してまいりたいと考えておりますが、今後、指導員の資質向上のための研修の中で、障害児に係る研修も取り入れてまいりたいと考えております。


 以上で私の答弁を終わらせていただきます。


○議長(長田教雄) 秦教育長。


○教育長(秦政博)(登壇) 教育行政についてのお尋ねにお答えをします。


 まず、教育基本法に対する見解についてでございますが、教育基本法は、教育の基本理念、教育の目的等について定めており、学校教育法、社会教育法など、すべての教育法規の根本法であると受けとめているところでございます。


 現在国におきましては、現行法にうたわれております個人の尊厳、人格の完成、平和的な国家及び社会の形成者などの普遍的な理念は大切にしながら、今日、極めて重要と考えられる信頼される学校教育の確立、家庭の教育力の回復、日本の伝統文化の尊重などの理念や原則を明確にする視点から、引き続き、さまざまな機会を通じて国民的な論議をさらに深めつつ、新しい時代にふさわしい教育基本法の改正に向けた取り組みが行われていると聞き及んでいるところであります。


 本市といたしましては、このような国の動向を注視するとともに、これまでと同様、教育基本法を尊重し、遵守してまいりたいと考えております。


 次に、軽度発達障害の子供たちの育つ教育環境についてでございますが、LD、ADHD等、軽度発達障害を含め、障害のある子供一人一人の教育的ニーズに応じた適切な教育的支援を充実することは、重要な課題であると考えているところでございます。


 本市におきましては、大分市特別支援教育検討委員会の報告を踏まえ、市内の全小中学校に校内推進委員会を設置し、特別支援教育コーディネーターを校務分掌に位置づけ、その専門性を高めるため、障害のある子供の理解や支援のあり方などについて計画的に研修会を開催しているところでございます。


 また、校長を初め、教職員に対し、医師、大学教授、臨床心理士など、専門家による相談会や研修会を実施しているところでもあります。


 今後とも、一人一人に行き届いた教育を保障するため、学校からの申請に基づき、学習、生活指導上、特に支援を必要とする子供が在籍する学校に対し、緊急度に応じた補助教員の派遣、また、医療、大学等の関係諸機関との連携など、効果的な支援体制の取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。


 次に、東部共同調理場建設事業に関する行政の説明責任についてでございますが、現在、市内にある5つの共同調理場のうち、上野共同調理場、佐賀関共同調理場は老朽化が著しく、建てかえが急務となっております。しかしながら、両共同調理場とも現在地での建てかえが困難であることや、本市の厳しい財政状況から、上野、佐賀関共同調理場を統廃合し、新たな共同調理場の建設が必要となったところでございます。


 その際、大分市学校給食基本方針に基づき、東部地区の5中学校を新共同調理場の所管といたしたいと考えているところでございます。


 新共同調理場建設に当たりましては、効率化のみならず、市民サービスの向上を図るため、ドライシステムや強化磁器食器導入による衛生面や食事環境の充実、食物アレルギーに対応できる施設設備の整備等、これらを積極的に進めるとともに、配送車の増車や配送エリアの見直しを行い、安心、安全、温かい給食の提供に努めてまいりたいと考えております。


 なお、建設の基本コンセプトを作成するに当たりましては、保護者の代表等で構成されました仮称大分市学校給食東部共同調理場に係る建設検討委員会で出されました意見を建設計画に反映するように努めているところでございます。


 今後は、保護者を初め、関係者へ計画的に説明を行い、理解を求めてまいりたいと考えております。


 次に、地産地消、食育、さらには地元零細業者を守る観点から、センター方式の学校給食をやめて自校方式にしたらどうかについてでございますが、本市では、これまでも、各調理場において、だんご汁やとりめし、やせうま等の郷土料理や、ニラ、ミツバ、ゴボウなど地域の食材を取り入れ、地域性豊かな給食を実施してまいったところでございます。


 しかしながら、地元産の食材は、価格面や地域の生産力、供給力などに課題があり、例えば、佐賀関共同調理場では佐賀関産の魚介類は取り入れられていないなど、単独、共同調理場とも、地元産の食材だけでは給食ができない実態でございます。


 新共同調理場におきましては、関係機関との連携のもと、このような課題について整理し、地産地消に努めるとともに、食材の納入業者につきましても、これまで同様、市内業者を中心といたしたいと考えております。


 また、食育の重要性にかんがみ、現在、各学校におきましては、食に関する指導を健康教育の大きな柱の1つとして位置づけ、学校栄養職員と学級担任並びに家庭科担当教諭等がチームを組み、家庭科や総合的な学習の時間において、望ましい食生活のあり方や栄養についての指導を行っているところでございます。


 今後につきましては、平成19年度から、栄養教諭を配置する方向が県教育委員会より示されておりますことから、さらに食育の推進を図ることができるものと考えております。


 なお、新共同調理場におきましては、研修室や見学ブースを設置するなど、児童生徒のみならず、保護者などが目で見て体験できる食育が可能となるような施設設備の充実に努めてまいりたいと考えております。


 次に、30人以下学級の拡大及び本市独自の取り組みについてでございますが、本市におきましては、本年度、33校36学級において30人以下学級が編制されたところでございます。


 導入された学校からは、問題行動への早期対応、学習内容の定着等に効果的であるとの報告を受けており、30人学級は大きな効果を上げているものと認識しておるところでございます。


 県教育委員会は、30人学級の編制を小学校2年生まで拡大する方向を示しておりますが、本市といたしましては、小学校1、2年生までは、適正な学級集団規模による基本的な生活習慣の定着、及び個に応じたきめ細かな指導が極めて効果的であるという認識のもと、その対応の充実を図ってまいりたいと考えております。


 また、本市独自の取り組みといたしましては、昨年度、小学校第1学年に導入されました30人以下学級の成果を踏まえ、今年度から、市立幼稚園を対象に30人以下学級編制を導入したところであり、このことにより、具体的な体験を重視した活動を中心とする幼稚園から小学校低学年への移行が、これまで以上に円滑になるものと考えているところでございます。


 次に、学校選択制は導入すべきではないについてでございますが、昨年11月に、外部有識者13名から成る大分市立学校選択制検討委員会を設置し、学校選択制導入の是非から検討を始め、現在まで6回にわたって真摯な議論を交わしていただいたところでございます。検討委員会では、学校選択制の趣旨としては、どの学校でも選べる自由選択制が望ましいとの意見もありましたが、本市にとりまして最も適した制度として、隣接校選択制の導入が適当であるという意見の一致のもと、導入の際の留意点、諸条件が議論され、3月末には、これを踏まえた報告書が提出される予定になっております。


 御指摘のように、地域連携が希薄化するのではないか、学校の序列化につながるのではないかなどの意見も出されたところでありますが、こうした意見を踏まえた議論の中、学校選択制の2点の目的である、特色ある学校づくりを進めることにより学校がさらに活性化し、児童生徒がその特色に応じて就学校を選択できるようにする、居住地からより近い学校に就学したいという市民の要望をできるだけ反映できるようにすることは、本市学校教育の振興に寄与するという意見に収れんされ、学校選択制、その中でも隣接校選択制が適当という結論に至ったと認識いたしております。


 今後は、検討委員会からの報告を尊重し、また、パブリックコメントを初め、市民の方々からいただいた貴重な御意見等を参考にしながら十分検討を重ねた上で、教育委員会としての方針を決定してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(長田教雄) 3番、小手川議員。


○3番(日本共産党 小手川恵)(登壇) 時間が余りありませんが、再質問させていただきます。


 教育委員会には、答弁の効率化をお願いしたいと思います。ちょっとぜい肉が多過ぎます。


 時間がありませんので、幾つか指摘をしておきます。


 1つは、市長は「地域コミュニティーの再生」ということを提案理由説明の中で述べましたが、今、大分市が進めようとしている幼稚園の廃園、そして学校選択制は、まさにこの地域コミュニティーを壊していくものだということを指摘をしておきます。


 それから、随所に、「厳しい財政状況の折」という言葉が取りまぜられながら答弁がありました。これについて、特に、子供にかかわるもの、それから障害者にかかわるもの、こういったものについて、厳しい財政状況をつくり出したのは、子供たちや障害者にかかわる施策ではありません。


 国もそうですが、大分市も進めてきた、私どもがずっと指摘をしてきたむだな大型公共事業、この部分がいわゆる借金を生み出し、そして大分市の状況を厳しくしている、と。ここにかかわるものを高齢者や障害者、それから子供たちにかかわる施策で切り捨てるべきではないということを強く指摘をしておきます。


 それから、同時に、職員の問題なんですが、市の職員、それと国の公務員が多いから、国の財政、市の財政が厳しくなっているのではないと、世界で見れば、日本の国の国家公務員、地方公務員の数というのは非常に少ないということが言われておりますので、そういった意味では、根本的なものを、釘宮市政、見誤らないようにしていただきたいと思います。


 やはり、むだを省く部分では、私は何度も指摘をさせていただきましたが、大分川ダム建設、それから駅周辺総合整備事業、特にこの周辺総合整備事業ですね、市長は、複合文化交流施設の設置、これを何度もおっしゃいましたけれども、これについて、果たして今必要なのか、今の大分市の財政状況で必要なものなのかどうなのか。玄関をきれいにして、そこに住む人たちが貧しくてはどうしようもないというふうに思いますので、そういった意味では、私は、慎重に検討すべきだということを指摘をしておきます。


 それから、教育長の学校給食に対する答弁はなってません。また議会に、いわゆる幼稚園廃園と同じように、議会で議決を、予算を認めさせておいて、その後に関係者に説明する、と。こんなやり方、許せるものじゃありませんよ。子供たちの顔が見える、つくる人の顔が見える、中学校の5校については、関係者は全然知らされてない、こんなやり方、ありますか。また同じように、議会が認めたから、議会がもう予算を議決してるんだから、どうぞ皆さん認めてくださいと、こんなずるいやり方は認められません。本当にあなたたちがきちんとしたやり方をとるんであれば、議会に提出する前に地元に説明をして、地元の同意を得て議会に提案すべきであったということを強く指摘をしておきます。


 私は、市長に1点だけ再質問をさせていただきます。


 フェロシルトの問題です。これは、実は三重県がいわゆるリサイクル商品ということで認定をした。ところが、ふたをあけてみたら大変な問題が起きているということで、東海地方では、このフェロシルトの、撤去した産業廃棄物をすべての安定型の産廃場の業者が拒否をしているわけです。うちには入れられないというふうに拒否をしているわけです。それを、余り問題にならなかったこの大分の方に15万トン持ってこようということは、これは私は認められないと思います。


 新聞報道では、実はこの会社の社長が記者会見の中で、岐阜県に対し、11万トン、まだ岐阜県に残っているらしいんですが、その行き先がほぼ決まったということで記者会見を開いているんですね。大分市に持ち込み予定が15万トンですから、これに匹敵するのではないかなというふうに思います。


 市長として、このフェロシルトの問題、県内できちんと処理してほしいということをぜひ三重県に対して申し出ていただきたいですし、これについては、大分市に持ち込んでほしくないというふうに言明していただきたいと私は思いますが、見解を伺います。


 以上です。


○議長(長田教雄) 釘宮市長。


 簡潔にお願いします。


○市長(釘宮磐)(登壇) 産業廃棄物フェロシルトの本市の管理型廃棄場への投棄についての御指摘でございますが、先ほども御答弁の中で申し上げましたけれども、まだ情報が十分私どもの手元に入ってきておりません。


 今後とも十分精査をしながら、私どもの対応を決めていきたいというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。


○議長(長田教雄) しばらく休憩いたします。


          午後0時0分休憩


 ◇─────────────────◇


○副議長(渡部義美) 休憩前に続いて会議を開きます。


          午後1時0分再開


○副議長(渡部義美) 次に参ります。


 おおいた市政クラブ代表。35番、小嶋議員。


○35番(おおいた市政クラブ 小嶋秀行)(登壇)(拍手) 35番、小嶋秀行です。


 おおいた市政クラブを代表し、市長就任4年目の総決算の年度である平成18年度を迎えるに当たり、市政運営各般について、政治家釘宮磐大分市長の基本的考え方をお伺いいたします。


 これまでに、各会派代表に対する答弁で、今後の釘宮大分市政のほぼ全容が浮き彫りにされましたし、このたびの提案理由の説明などにも、それは如実でした。その上、本年年明け早々の新春記者会見、平成16年11月の「これからの自治体経営」と題しての講演記録にも、釘宮市長自身が職員とともに取り組まれている市政改革のポイントなど、正確に整理された内容であると同時に、就任当初より掲げられた公約を着実に実践、実行されていることに対し、改めて敬意を表しつつ、頼もしく拝見させていただきました。


 そこで、私は、今回の発言の機会に、あえて基本的、戦略的課題に焦点を絞り、新たな提案と意見を交え、質問をいたします。


 戦後60年という長い年月が経過した我が国では、社会、経済のみならず、教育や文化など、あらゆる分野において急速かつ飛躍的な発展を遂げてまいりました。


 大分市でも、昭和38年の市町村合併を経て、翌年、新産業都市指定が起爆剤となり、その後、人口の増加、企業や事業所規模の拡大、それに伴い、地元経済も当時と比較にならないほどの発展とともに、我々の生活様式も急速な変化を遂げてきました。


 しかし、一方では、地球規模の環境問題を初めとして、さまざまな課題や弊害、社会問題なども顕在化し、これも比較にならないほど多岐にわたっています。


 特に、高齢社会の到来や人口減少に歯どめがかからない中で、行政が担う分野も多くなりましたし、社会、経済のグローバル化、高度情報化の進展により、行政や教育分野における自治体の役割、守備範囲も一段と拡大してきました。


 そうした状況のもとで、大分市は、平成18年度、ポスト2010大分市総合計画として、2010年度以降の新たな目標年次を定め、第6次総合計画の策定作業を開始することといたしており、既に議会へも検討委員会委員選出の要請をなされています。


 この総合計画は、恐らく2020年度以降を目標年次に設定した計画の策定になることでしょうが、策定するに当たり、その前提となるこれからの時代の潮流、時代認識を、多角的見地からどのように洞察するかは極めて重要です。今後の作業と承知の上ですが、現時点、釘宮市長の御所見はいかがでしょうか、お聞かせください。


 私は、これから、いわゆる雇用社会の時代から、起業社会への変遷が顕著ではなかろうかと考えています。


 端的な例では、現在日本社会を大きく揺るがしているかのライブドア、また、楽天やソフトバンクなどのように、初めに大規模な生産手段を持たず、しかもごく少人数で創業し、主にインターネット上でこれを駆使し、多年を経ずに大きな利益を生み出すことが現実になっています。


 インターネット上の検索エンジンであるアメリカ生まれのグーグル社は、1998年にスタンフォード大学研究課程在学中の2人の学生が起業したことで知られていますが、既にヤフーを抜き、蓄積する検索データ量では世界一の企業に成長していると目されています。


 このように、企業縦割り型の社会から、新たな起業を模索するネットワーク型社会の進展も目をみはるものがあり、目標を思い切って追求できる社会への条件が整い始めていると言えなくもありません。


 いま1つは、大都市への一極集中から、地方都市へ経営資源を分散する傾向が一段と顕著になるであろうということです。


 日本は、大都市一極集中が経済の発展を妨げる原因の1つとの指摘がありながら、小泉構造改革の方向性が、製造業を中心に大都市に資源を集中させるという従来の手法から一歩も抜け出ておらず、効率を重視し地方を切り捨てようとしている点などは、本来の構造改革の理念に逆行する政策だと酷評する考え方さえあります。


 1980年代のアメリカは、財政と貿易の双子の赤字にさいなまれていました。これを克服した大きな原動力が一体何だったかといえば、経済的、社会的な機能をニューヨーク一極集中から、地方都市に分散することで達成できたと言われています。


 かつて、釘宮市長が、県との協力で、就任当初に実現された大手企業であるキヤノンの誘致は経営資源分散型への胎動と評価できますが、大分市でも、今後、情報インフラや交通体系など社会的インフラ整備を進めることで、企業の分散型経営による多大な影響を受ける可能性が生じることも視野に入れておくべきではないでしょうか。


 さらに、ユビキタスネット社会の到来が既に実現性を帯びてきました。


 現時点で、日本のブロードバンド環境は世界一と言われ、政府の「e−Japan構想」の戦略に触発された過激とも言える事業者間競争の生み出す低料金が、高い世帯普及率の原動力になっています。


 総務省の調べでは、2004年現在、ブロードバンド契約数が1,692万件と、その3年前の85万件に比較して20倍という驚異的な成長を遂げ、その後も飛躍的に拡大しています。その中に、無線LANがあることは御存じだと思います。携帯電話が財布のかわりをする時代も来ていますし、ICタグとGIS、あるいはGPSを組み合わせることで、これから2010年を待たずに、もっとすごいことが実現することは間違いありません。


 こうして、ユビキタスネット社会の進化は、ネットワークが、同時に、至るところにあるという環境を生み出し、ネットワーク上で日々増殖し、偏在する多様な知識や価値を、だれでも、大きなコストをかけずに入手することができるようになります。また、ネット社会に参加する膨大な人と人をつなげることで、大きなコストをかけずに、新たな知識や価値を創造させることも容易になると言う研究者もいます。


 このように、情報社会が、いつでも、どこでも、何でも、だれでもネットにつながるユビキタスネット社会への進展という新たな社会環境への変化も、決して見逃すことはできないでしょう。


 これからの時代は、分権時代の進展とともに、既に歴史の大きな転換期であり、それだけに、発想の転換を強く求めていると考えますが、釘宮市長の御所見をお聞かせいただきたいと思います。


 話は戻りますが、総合計画の目標年次まで、残すところ4年。その都市像実現に向けた計画がどの程度達成し、どの程度今後の課題として残されるのかなど、見きわめる時期に差しかかっています。


 平成8年の策定当時に描いた具体的な大分市の姿の1つは、「新しい世紀を目前にし、大分市のあるべき将来の姿に思いを馳せるとき、それは、市民が思いやりとやさしさをもって、明るく生きがいのある生活を送ることができ、恵まれた豊かな自然や歴史を守り、生かしながら、住みごこちのよさが市民の誇りとなるような、快適で安全な魅力あふれる、そして、未来に躍動し、発展する、そんな都市」というものでした。


 折しも、計画年次である平成19年まで、残された期間がわずかとなった今、都市像に象徴される大分市がどのように実現するのか、また、この第5次総合計画を1つのベースに、次なるポスト2010をいかに起草し策定するか、市長はもとより、大分市民、さらには市議会にとっても大変大きな課題であり、これから基本構想の策定作業や、新たな都市像のイメージアップが重要な作業であろうと思います。


 そこで、現時点で2010大分市総合計画の進捗をどのように分析、判断されておられるでしょうか。


 また、さまざまな社会の潮流や動向を踏まえ、総合計画の象徴とも言うべき大分市の次なる都市像を、どのように描いておられるでしょうか。


 さらに、これからの展望及び主要な重点施策の推進についての見解と同時に、新国土軸構想などは重点施策から除外するべきだと考えますが、御見解をお聞かせください。


 新たな総合計画の策定作業が本格的に開始されるに当たり、総合計画と計画行政執行上の各個別基本計画について、その役割分担をはっきりさせる必要性が出てきました。


 むろん、国の法律が規定している基本計画も少なくありませんが、昨年暮れ、地方分権等調査特別委員会でも報告されていましたが、大分市の計画行政上、基本計画と位置づけられるものが38件策定されているとのことでした。


 会派の勉強会で、2010大分市総合計画は、文字どおり、性格上、総合計画でありながら、細かな計画をこうまで書き込むことがふさわしいのかという疑問がわいてきましたし、総合計画と個別基本計画との役割分担は不可能なものだろうかと話題になりました。


 そうした観点から、私は、これから次なる総合計画策定の際、その構成は、基本構想及び骨組みとなる計画のみとし、具体的な計画は、個別の計画に織り込むべきだと考えます。いかがでしょうか。


 47ある中核市及び政令市の総合計画をすべて取り寄せて調べましたが、他市のそれと比べ、かなり分厚いものでした。これを改善し、市民にも気軽に活用していただけるようにすべきだと考えます。この点を含め、総合計画と個別基本計画との整合性、体系性を持って整理すべきだと考えます。御見解をお聞かせください。


 平成12年4月に地方分権推進一括法が施行されたことにより、国と自治体は上下関係ではなく対等の関係となり、地方分権が具体的な動きを開始することとなりました。


 同時に、住民みずからの総意と主体性が発揮できる社会システムへの転換も進められ、自治体みずからの創意工夫による独自のまちづくりが可能となり、自治体、地域住民の知恵と努力が、そのまま我々のふるさとの将来を左右する時代となってきました。


 こうした分権時代の行政運営には、自治体を構成する市民、議会、行政三者がそれぞれの役割を明確にし、参画と協働の基本原則などを定め、かつ協働の前提となる信頼関係を構築するための情報共有や、透明性の高い市政運営などを実現するため基本的な事項を自治基本条例として規定するとともに、これを市民の共通の最高規範とする必要性が生じてきます。


 ただ、昨年の我が会派代表質問への答弁内容からすれば、現在検討中の市民参加と協働のまちづくりのための指針には、自治の基本理念はもとより、総合計画策定も執行機関等の役割も、執行体制の原則、中でも、行政評価、組織体制、審議会、説明責任、個人情報保護など、市政運営全般と、国や他の公共団体等との連携などをうたうことはできませんが、大分市自治基本条例制定に向けて、再度基本的な考え方をお聞かせください。


 自治基本条例制定の背景には、いま1つ見解があります。


 それは、大分市が長い歴史の中で制定してきたそれぞれの条例を、自治基本条例制定のもとで、体系的に整理統合あるいは見直しを行い、一自治体として、整合性あるものにする必要があると考えるからにほかなりません。


 1つの例に、平成8年3月に制定した、大分市あらゆる差別の撤廃及び人権の擁護に関する条例があります。この条例の中で、「市の責務」は「第4条に規定する施策の推進を図り、市民の人権意識の高揚及び人権の擁護に努めるものとする」とだけ書かれてあります。が、具体的な取り組みをいかに進めるか、また、そのための推進計画をどのように策定するかなどは条文にありません。


 ところが、その後、平成12年12月に、国の人権教育及び人権啓発の推進に関する法律が制定され、地方公共団体の責務として具体的な基本計画が求められたことにより、改めて4年後の平成16年12月に、大分市人権教育及び人権啓発に関する基本計画が、ようやく策定されるという経過をたどり、今日に至っています。


 要するに、大分市がさきに制定した条例には具体的な計画は当初から策定されることになっておらず、事もあろうか4年後、国の法律により後追いで策定されているわけですから、新たな自治法のもとに、自己決定と自己責任に基づく大分市の意思はどこにも見当たりません。また、今定例会で上程されている大分市消費生活条例についても、同様の指摘を行うことができるのではないでしょうか。


 この点に関して、基本的見解をお伺いいたしたいと思いますし、前述した新たな第6次の大分市総合計画については、大分市自治基本条例の中に確固たる位置づけが欠かせないと考えます。あわせて御見解をお聞かせください。


 釘宮市長は、常々、これからのまちづくりは自治体間競争の時代であるとの考え方を述べられています。分権の時代、地方の時代と言われ始めてしばらくたちますが、三位一体改革とは名ばかり、いまだ国の政治の仕組みは相変わらずのシステムを引きずり、一方で、国は自治体とは対等と豪語するも、税源の移譲は思わしくなく、自治体の多くは、いまだ分権時代の本来の姿を描き出せません。


 よって、これからのまちづくりは、国への依存から脱却し、自治体みずからの力で、そして住民みずからの意思でまちづくりを実現していく以外になく、今置かれている環境や条件の中で最大限の力を発揮する方法を見出していくこと、何より、自立する都市として、オリジナルなソフト・ハード双方のインフラを整備し、その個性を磨くことを通じて、自治体間で互いに切磋琢磨、競いながら達成する以外にありません。


 そのためには、従来の政治手法や、行政処分、措置という表現を用いた、もっと言うならば、交付金や補助金という考え方に象徴される、官僚的行政運営から、名実ともに発想を転換し、市民やNPO法人、さらに企業や商店が行政と協働するまちづくりの活動を支援する、あるいはコーディネートするという仕組みへ大きくかじを切るとともに、これを釘宮市長の時代にしっかりと定着させ、根づかせていかなければなりません。


 この点、昨年8月に実施した「全市いっせい ごみ拾い大作戦」は、ギネスブック世界記録を突破するという実績のみならず、釘宮市長が提唱し、市民とともに志向する協働のまちづくりに向けた絶好の引き金になり得たと高く評価されています。まして、市民に、これからの大分市が向かう1つの方向性をしっかり、わかりやすく指し示した意味からも、極めて貴重な実体験であったと感じます。


 こうした時代の大きな潮流である市民参画、市民協働による新しいまちづくりについて、大分市は平成18年度中に基本指針の策定を予定されていますが、その基本理念について、釘宮市長御自身の思いを忌憚なくお聞かせいただきたいと思います。


 市民参画、市民協働のまちづくりを実現する道筋の中で、情報公開の徹底と説明責任を全うすることが表裏一体の関係にあることは申し上げるまでもありません。


 そこで、私はかねてより、情報公開制度の大原則は市民の知る権利を保障することにあると考えてきました。それは、「知る権利を尊重する」という表現では、市役所は何か都合の悪い情報を隠しているのではないかとの市民の不信感を払拭できないからにほかなりません。昨今、時代も移り変わり、市民と行政のパートナーシップとか、市民も行政の担い手と言うようになりましたが、現実には、大分市における情報公開の基本原則は、現在も変わっていません。そこには、やはり歴然とした主、客があると考えざるを得ませんし、このままでは、説明責任を全うすることにはならないと思います。


 これまで、情報公開や説明責任は、行政にとって1つの大きな課題であり、それ自体、ある意味で達成目標でした。特に情報公開制度は、平成10年度にようやく条例が整備され、今日に至っていますが、当時としては、歴史的にも大変大きな改革だと考えており、引き続き情報公開や説明責任の精度を高くし、世の中の仕組みの骨格として、自治基本条例の中に明記するとともに、もっと定着、発展させていかなければならないとも考えます。


 そうした観点から、今後、市民との協働を根づかせ、実効を上げるための前提として、市民との信頼関係をさらに醸成するため、情報公開条例の基本原則を、「市民の知る権利を保障する」へ条例改正が必要と考えますが、釘宮市長の御見解をお伺いいたします。


 ところで、情報公開や説明責任を全うするためのもう1つの課題は、実は人材育成にあるのではないかと強く感じることがあります。つまり、市民とじかに接する職員の資質が、主体的、能動的でない場合は、情報の共有はおろか、説明責任などは他人事になってしまいます。その上、前述したように、情報公開制度の根幹が、あえて換言すれば、都合の悪いものはもしかしたら出さないかもしれませんよと、みずから表現しているように読み取れる条文をそのままにし、職員がこれを1つのよりどころにしているところがもしあるとするならば、それは直ちに改めなければなりません。


 あくまでも、どのようなことであろうとしっかり情報公開できますよ、ちゃんと説明責任を果たしますよという職員気質を市役所全体に醸成することが求められており、事業のコーディネーターである職員全員に、市民と協働でまちづくりを進めていく上で、これらは1つの大きな道具であるという共通認識や考え方を定着させなければなりません。


 こうした観点から、職員の主体性を引き出す人材育成の重要性を強く感じますが、御見解を伺えますでしょうか。


 人材育成のためには、相応の職場環境が、つまり畑が必要だということは言うまでもありません。


 一般の企業や事業所、さらに市役所も同様ですが、社会は人と人が結ぶ営みで成り立っています。そうした観点から見れば、これまでに築いてきた仕事のやり方、仕組み、また、長い歴史の中で培われた上意下達の意思疎通の手法などは、よい意味も悪い意味でも、これまでの行政運営上、一定の役割を果たしてきました。


 しかし、釘宮市長が都度強調されていますとおり、これからは、自治体間競争の時代でありますから、これまでの仕事の仕方を壊さずに守ること、また、決められたことをただ忠実にこなすこと、さらには、意思疎通の方法を上意下達のみに依拠していては、事業のコーディネーターである職員の主体性を引き出すことはできません。


 そうしたことから、平成18年度予算の編成に当たり、財政部門の改革として、さまざまな課題は内包しつつも、各部局別に予算執行を組み立てる制度に改めたことについて、人材育成の観点からも高く評価したいと考えています。


 各部からすれば、限られた予算の中で、それぞれの事業にみずから優先順位をつける仕事が加わったこと、これまで財務部がすべての部門のすべての事業について掌握しての営みから、部門ごとに分財したことで、これまでと違った責任分担ができましたし、これを通して、財政部門を含む17部局すべてにおいて、すべての管理職に新たな組織マネジメント能力が問われるばかりか、関係する職員全員に、文字どおり事業のコーディネーターとしての認識が次第に育つことになると考えます。


 そこで、私は、今後の人材育成は、集合方式かつ机上での研修制度の充実もさることながら、OJT??オン・ザ・ジョブ・トレーニング、実際の仕事を通して、行政運営に必要な能力や政策能力が開花できる職場環境の充実が不可欠と考えます。換言するならば、次代の大分市を担う人材の育成のための畑づくり、あるいは、今ある畑を肥やすための仕組みをどのように構築するかが大きな課題と考えられますが、市長の御見解をお聞かせください。


 人材の育成でいま1つ申し上げたいことは、職員の人権意識の醸成についてです。


 人権の世紀と言われる21世紀において、相互に共存し、平和で豊かな社会を実現するためには、市民一人一人に人権尊重の精神を涵養することが不可欠です。そのために、行政職員には公務員として、また、人権教育、啓発の推進者として、人間の尊厳の確立という崇高な精神に基づいた高い人権意識と差別に立ち向かう意欲と実践力を持った人材が求められます。


 残念ながら、私たちの身の回りには、我が国固有の問題である同和問題を初め、さまざまな人権問題が現存しておりますし、社会情勢の進展に伴う新たな人権問題も生じています。


 大分市においても、2003年に差別落書き事件が発生し、また、先般は行政職員による差別発言が惹起したと聞いていますが、こうした事態は二度と招来させてはなりません。そのためにも、市職員の人材育成は大変重要であると考えていますが、市長の御見解と今後の人材育成にかける決意をお聞かせ願えればと思います。


 さて、日本のインフラ、社会資本の整備を中心的に担ってきた団塊の世代の方々が、2010年をピークに一たん企業社会を卒業いたします。これによる一番の影響は、国も自治体も直接財政に響くこと、また、次なる働き場所や活動場所の確保が大きな課題になること、正規及び非正規雇用など、社会の雇用、就労形態が一段と変わるであろうことが挙げられます。


 調べでは、この世代の方々は、一たん離職して以降も、約8割がボランティア活動を初め、社会貢献活動など、何らかの形で働き続けたい、活動を続けたいという意向を持っており、仕事はしないと引退を決めている人は16%にすぎないと言われていますから、ここに着目した政策の立案も視野に入れるべきことは論をまちません。


 今議会でも、新規事業として、団塊世代と中高年の就労推進事業が盛り込まれていますが、団塊世代の働き手が一どきに正規雇用でなくなる時期には、社会の主な労働力が不足しますし、これまで建設してきた道路や学校、住宅などの社会資本の再整備が間に合わなくなると分析する深刻な調査もあります。


 これは、今ある施設や設備は、30年以上前に建設されたものが中心であり、既に改修や再構築の手を入れなければならない箇所が多く、2010年以降に次々と更新もしくはリニューアルの時期を迎えることになるという指摘でもあります。


 事実、国内でも山陽自動車道や東北新幹線などでトンネル内の腐食により構造物が落下する事故が発生しており、大分市でも、アスファルトの剥離や側溝ぶたの脱落等による車両事故、歩行者の事故が発生し、損害賠償が徐々に増加していることは記憶に新しいことです。


 耐震補強工事や、建てかえ時期に差しかかっている小中学校校舎の数々、下水道部門でも、基本の処理施設や配管等が、改修や再構築の時期を迎え、抜本的改修作業も予算化し、本格的に始められようとしています。


 水道事業でも同様に、施設や設備の老朽化による水道管の破損事故で、道路の冠水、陥落による道路封鎖など事故が多発しており、この大分市でも、この5年間で約20億円、そうした改修のためだけの手だてが行われています。


 財政状況が厳しい昨今、社会資本の再整備や更新が難しい中で、かつ、近い将来その担い手が大量に退職期を迎えることを考えますと、関係部門を中心に、横断的な見えない部分への投資計画、並びに再構築のための中長期計画、また、これを担う技術力の調達も必要ではないかと考えます。改めて御見解をお聞かせください。


 次に、環境行政のうち、今注目されていることの1つに、容器包装リサイクル法の見直しが挙げられることと思います。


 平成7年6月、新しいリサイクル社会の構築を目指すため制定された容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律、通称容器包装リサイクル法が施行されて10年目の見直し時期に差しかかっています。


 この法律が制定された当時、日本は、生活様式の多様化に伴い、一般廃棄物の排出量が著しく増加していました。そのため、全国的に一般廃棄物の最終処分場、焼却施設の立地などはますます困難な状況となり、ごみの減量化を図るのは、なるべく発生させないこと、再使用すること、また、リサイクルすることが、限りある資源の有効利用につながるという論議が起こり、一般廃棄物のうち約6割を占める容器包装廃棄物の適正な処理が急務の課題となり始めていました。


 その結果、いわゆる容器包装リサイクル法が制定され、消費者には徹底した分別排出、市町村には、消費者が分別排出した廃棄物をリサイクルできるような分別基準適合物にすること、同時に、事業者には、市町村によって中間処理された廃棄物を、みずから製造、販売した量や金額に応じてリサイクルするなどの役割が明確にされました。


 その後、循環型社会形成推進基本法、家電リサイクル法、自動車リサイクル法など、個別法も逐次策定され、今日に至っていますが、しかし、そうしたそれぞれの役割や義務が明らかになったにもかかわらず、容器包装リサイクル法の最も大きな弊害として、リサイクルにおいて手間と経費のかかる収集、選別、保管が自治体の税金で賄われることにより、その分はリサイクル費用が商品価格に加えられず、ペットボトルや缶などは、結果として、この法律制定以降、商品の生産量が2倍にも3倍にも飛躍的に増加したという矛盾が指摘されてきました。


 こうした中、産業構造審議会や中央環境審議会などで、容器包装リサイクル法に関する協議がさまざまに行われ、前述の役割分担の見直しでは、事業者は拡大生産者責任等を踏まえ、自治体の分別収集選別保管について一定の役割を果たすことが適切であると考えられており、費用の一部を負担することも検討すべき課題に挙げています。もちろん、こうした場合は、前提として、自治体の処理コストの透明化、処理の効率化は言うに及ばず、消費者による分別排出の徹底等が必要であることは述べるまでもありません。


 また、今注目を集めているレジ袋の有料化について、容器包装の中で一定の役割を果たすものの、年間使用量300億枚、プラスチックごみの約15%を占めると言われていますから、事業者の努力などを後押しし、有料化などを通じ削減する方策について検討を行うべきであるとされており、小売店での無料配布を禁止する法的規制や自主協定等の締結などを講じることで、買い物袋の持参を促進するべきであるとの議論が行われています。


 さらに、ごみ収集の有料化についても論議が及んでおり、消費者へ廃棄物の処理コストの認識や分別の排出の徹底、異物混入の防止などを挙げつつ、有料化を推進すべきであるとの見解をまとめています。


 そこで、いわゆる容器包装リサイクル法の見直しを来年に控え、自治体としての役割を引き続き担うことは前提に、自治体からの声を国に反映すべきと考えますが、その際、前述した幾つかの観点から、役割分担の見直しを初めとする課題についてどのように考えておられるでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。


 さて、少子化、高齢化が顕著な今日、その影響及び人口の減少傾向が大分市の将来にどのような影響を与えるか、その動向を見きわめることは、他のどの政策づくりにも増して重要な要素であることは申し上げるまでもありません。


 国立社会保障・人口問題研究所が推計した人口の減少傾向は、当初、2007年から急速に始まるとの予測でしたが、今や2006年を待たずして出生数の減少傾向とともに、実際に人口の減少が始まってしまいました。


 社会を持続的に発展させていくためには、各世代とも平均的な人口の推移でなければなりませんが、人口の減少傾向は、大分市においても顕著です。


 本年2月末の年齢層別人口統計で見ると、団塊の世代と言われる55歳から59歳までの人口が3万9,656人であるのに比較し、ゼロ歳から4歳までの合計は2万2,391人と、この2つの世代間に1万7,000人余りもの開きがあります。また、50歳から54歳までの世代との比較でも、1万2,000人以上の人口差が歴然としています。


 しかも、この間、2回の市町村合併を含め、市域の拡大とこれに伴う人口増加を加味し、また、今から50年前の昭和30年の大分市の総人口が20万204人、平成18年2月末現在が46万5,707人であることなどを考え合わせると、いかにも長寿社会になったとはいえ、年代に逆比例の人口減少傾向とも言うべきで、しかも、拍車がかかっています。


 そこで、釘宮市長は、今日の人口減少の本質的な原因は何にあるととらえておられるでしょうか。


 また、人口減少の最も大きな誘因の1つであろう少子化の傾向が、これからの大分市のまちづくり、あるいは社会にどのような影響を及ぼすと考えておられるのか、御所見をお聞かせください。


 先日、タクシーで自宅に向かう途中、60歳代のドライバーが「実は、私たち男兄弟4人が共同でお金を出し合い、関西にいる親を介護しています。ところが、主として面倒を見ていた3番目の弟が、介護疲れからノイローゼになり、うつ病を発症してしまいました。このままだと親の命を奪いかねないので、親だけ大分市に連れ戻ろうと思っています。何かよい施設があったら教えてください」と話し始めました。


 新聞紙上でも、介護を担っている人のうち、約6割にうつ病の傾向があると報じる記事を目にしたばかりでしたので、このドライバーの話は無関心ではおれず、これから、超高齢社会を前に、老老介護の問題を初め、また1つ新たな社会問題が生じ始めていると思えてなりませんでした。


 介護保険制度は、発足から6年が経過しようとしています。利用者は、全国的にも当初の倍の350万人に上り、一方、サービスを提供する事業者は、発足当初から1.5倍の12万事業所に増加しています。この点、在宅介護であれ、施設介護であれ、サービスの質が問われ始めており、このたび、2回目の制度見直しとあわせて、介護保険法の改正が行われることとなりました。


 そこで、私は、このたびの介護保険制度改正に際し、さまざまに解決すべき課題が積み残されていると認識していますが、まずは、大分市として、この改正介護保険法の趣旨に基づく事業の運営を、各事業者との間でどのように再構築なされるお考えか、お聞かせください。


 また、介護保険制度のみならず、福祉行政全般にわたり、外部による第三者機関の設置で、より客観的で公平、公正な施策の展開が可能になると考えています。


 つまり、利用者の実態や家族の声、ケアマネジャーや介護福祉士、第一線の現場で働くホームヘルパーの実態や声などを把握し、これらを次なる事業の展開や見直しの際に活用できるシステムの構築が必要だと考えますが、見解をお聞かせください。


 以上申し上げてまいりました、人に目を向けた政策、施策の充実もさることながら、人々が暮らす上で欠かせない食料の調達と安全性確保も大きな課題であることは言うまでもありません。


 ところが、それを主に担う大分市の農業は、従事者の減少は言うに及ばず、宅地や団地開発など都市化の影響を受け、耕地面積も次第に減少しているのが実情です。また、日本の農業は、既得権を守るため、農地法を盾に長い間他の分野からの農業参入を拒み続けてきました。その結果、一部専業営農者の自立は促すものの、小規模営農者には、例えば農機具の購入に伴う負債の増加などから逆に離農を促進するという皮肉な事態を生じさせています。このままでは、後継者の育成もままならず、大分市農業の真の意味での振興には、大変大きな課題が横たわっていると申し上げなければなりません。


 そこでまず、大分市農業の後継者育成に関して、基本的な見解をお聞かせいただきたいと思います。


 一方、食の安全性の観点からも、農業政策の受け持つ範囲は決して狭くありません。文部科学省や学校、教育委員会などでは、食育を論議の俎上に上げ、これをいかにして浸透、定着させるかとの協議が活発に行われています。


 私は、こうした食の安全、安心を担保するため、これまでの農業政策の一部を方向転換し、有機農業の振興を検討すべき時期ではないかと考えます。


 これは、釘宮市長が就任当初政策的に検討され、公約にも挙げておられる環境農家の推進にも極めて有効な政策課題となりますし、そのための農地確保は、大分市内でも、周辺地域など活用の幅は大いにあります。


 ところで、有機農業の有用性は、大分市にも大分駅前に店舗展開している大手全国チェーンの居酒屋で実証されていることにお気づきでしょうか。


 この居酒屋では、来店されるお客様の食の安全、安心を確保するため、オーナーみずからが有機農業を事業として展開され、全国に5カ所所有する有機農場から、全店舗への食材比率は、今のところ10%程度だと言われていますが、供給しています。また、こうした有機農業を絡めた事業が、現在全国的になぜか若者から注目されているといいます。


 この飲食チェーンで働く若者が、なぜ今この有機農業に魅力を感じ始めているのか。それは、都市型の職業にはない新鮮な体験、つくる喜び、仕事の達成感、顔の見える仲間があることに加え、有機農業は、環境循環型産業という新しい産業規範を持った挑戦的な分野でもあるからだと言われています。


 国外でも、ドイツの市民農園で有機栽培が盛んであると聞いたことがありますが、市民農園のような趣味農業でも、栽培技術の指導を無料で自治体から受けることができるそうです。


 また、ドイツには国の有機農業試験場が8カ所あり、それらの研究と実験によって開発される技術はだれでも享受することができるとも聞きます。


 したがって、今盛んになりつつある有機農業に対し、ドイツの例のように、国や自治体による研究など、後押しがあれば、有機農業の普及がさらに進むことになると思います。


 そこで、今日の日本の農業全体を取り巻くさまざまな環境の中で、今後の大分市農業をいかに発展、継承させようとお考えか、また、食の安全確保のために、従来からの農業も堅持しつつ、有機農業の普及、転換について、具体的に取り組まれるお考えがないか、改めて御見解をお聞かせいただきたいと思います。


 さて、議会冒頭に平成18年度予算の説明を受けましたが、予算編成の改革として分権型予算制度を導入し、各部局の自主、自立的な判断が重んじられることとなりました。


 こうした釘宮市長の方針、改革への思い入れは、先ほど申し上げましたように、人材育成の観点からも、極めて有効であることを高く評価したいと思います。


 さらに、新年度の重点施策として、市民の要望をもとに、多くの新規事業が盛り込まれていることや、年間を通じて取り組むべき3つの大きな柱を明確にし、予算執行にめり張りをつけるなど、これまでにない、わかりやすい市政運営の実現に、大変大きな期待を寄せています。


 今まさに、安心、安全のまちづくり、防災や危機管理システムの構築などは喫緊の課題ですし、そのための地域コミュニティーの再生が極めて重要です。また、地域コミュニティーの再生を通じ、市民の健康増進も同時に図れるなど、体系的な、しかも、時宜を得た予算の組み立ては、市民から見てもわかりやすく、注目に値するものだと言えましょう。


 歳入の構成上、基金の活用はやむを得ないものとしますが、基礎的財政収支において、これまで3年間、常にプライマリーバランスに配慮した予算策定は、市民のニーズが多種多様に拡大している社会環境下の取り組みとしても高く評価できます。まして、財源捻出は、行政改革アクションプランの改善目標数値を既にクリアしていることが背景にあり、三位一体改革でこの3年間に45億円もの影響額がありながらの予算立てに、改めて、釘宮市長を頂点とする関係部門の努力に深甚なる敬意をあらわしたいと思います。


 そこで、今回の予算制度の改革について、分権型予算制度の導入で、改めて縦割り行政を助長することになりはしないでしょうか。


 また、市政横断的な課題についての取りまとめ方、及び重点政策経費と各部局における重点政策、施策とのすり合わせなどについて整理が必要になりはしないかと考えます。


 さらに、少し早いかもしれませんが、今回の予算制度改革が実を上げることとなれば、今後において財務部の位置づけ、及び機能と組織の扱いについて検討を要する時期が来ると考えますし、いわば、財政規律を担保できる仕組みの構築も求められると考えますが、あわせて御見解をお聞かせください。


 次に、中央教育審議会は、文部科学大臣から諮問された、今後の初等中等教育改革の推進方策について、地方分権時代における教育委員会のあり方、今後の教員養成・免許制度のあり方について、3つの事項に対し、昨年10月26日までに「新しい時代の義務教育を創造する」というタイトルのもとに、答申書を取りまとめています。


 今回の答申は、平成15年3月20日に行われている教育基本法と教育振興基本計画のあり方についての答申、また、「子どもの体力向上のための総合的な方策について」、及び「食に関する指導体制の整備について」などの答申を踏まえた形で論議が重ねられており、中でも注目すべきは、主として、この3件の諮問による審議を通じ、改めて、この時期に義務教育の目的や理念を定め、その上で、新しい時代の新しい義務教育がいかにあるべきか、そして、そのための教育改革の必要性と教育委員会の改革、教育における都道府県と市町村の役割、協力関係の課題などが協議、整理されている点にあります。


 義務教育の費用負担のあり方は、マスコミでも多数報道され、どのような結論に至ったか、御承知のとおりですが、今次中教審の協議の中に、自治体における教育委員会が抱える課題などについて多くの関係組織や団体からの意見も聴取し、審議を行っている点にも注目することができると思います。


 さきの定例会で、私は、こうした中央教育審議会の論議、及び答申が行われている状況を踏まえ、大分市における教育改革の道筋をもっと明確にすべきではないかと申し上げましたが、中教審を中心とした全国的な論議の推移と比較し、大分市教育委員会における協議の実態には、大きな乖離があるように思えてなりません。


 そこで、教育長にお伺いしますが、昨年行われた中央教育審議会答申に対し、どのように評価するのか、基本的な立場から見解をお聞かせいただきたいと思います。


 教育委員会のあり方については、既に、地方分権時代における教育委員会のあり方部会のまとめが、平成17年1月13日に中央教育審議会地方教育行政部会として発表されています。その中で、教育委員会に対して指摘されている問題点とその要因や、教育委員会の組織及び運営の改善、教育長、教育委員会事務局のあり方の見直し、首長、議会と教育委員会の関係なども種々論議されています。


 その上で、教育は、地域住民にとって身近で関心の高い行政分野であり、また、特定の見方や教育理論の過度の重視など、偏りが生じないようにする必要があることから、専門家のみが担うのではなく、広く地域住民の意向を踏まえて行われることが必要である、また、そうした教育行政を実現するためには、教育の専門家や行政官ではない住民が、専門的な行政官で構成される事務局を指揮監督するいわゆるレイマンコントロールの仕組みが必要であるなども意見として出されているようでありますから、大分市教育委員会の論議が、こうした意見と無関係に進むことは考えられません。


 したがって、これからの教育委員会及びその組織機構を含めた改革の道筋についても、重点的に見解をお伺いしたいと思っています。


 あわせて、少々個別的な課題にはなりますが、先ほど、教育は、専門家のみが担うのではなく、広く地域住民の意向を踏まえて行われることが必要だという論議があると述べさせていただきましたが、子供の教育は、学校だけで担えるものではなく、地域社会や家庭を含めた3者が、それぞれの役割を果たし、連携協力しながら行うことが重要であることは言うまでもありません。


 中でも、私は、家庭が極めて大きな役割を担っていると考えますが、このような連携協力のためには、学校、保護者、地域住民が、子供をどのように育てていくかについて考え方を共有することが不可欠であり、教育行政も、保護者や地域住民の意向を十分に把握し、それが反映できるシステムや仕組みを構築しなければなりません。


 同様に、保護者や地域住民が、学校運営も含め一定の権限と責任を持って教育に積極的にかかわっていくことで、学校教育の改善充実や地域全体の教育力も向上させることができると思います。


 そこで、保護者や地域住民の意向が反映できる仕組みとして、全国的に検討が進み、18年度中には100を超える地域でも導入が検討されている学校運営協議会、通称コミュニティースクール制度の導入を検討されてはいかがでしょうか。


 大分市では、既に、学校評議員制度を導入済みですが、学校運営協議会には、まず、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の規定に基づき、教育課程の編成、その他、教育委員会規則で定める事項について、校長が作成する基本的な方針の承認を行う権限が付与されています。


 2つに、学校運営協議会の運営に関する事項では、教育委員会または校長に対して意見を述べることができるほか、3点目に、教職員の採用、その他の任用に関する事項について任命権者に対して直接意見を述べることができ、その意見は任命権者に尊重されることになっています。また、学校運営の基礎である教育課程や教職員配置について、保護者や地域の皆さんが責任と権限を持って意見を述べることが制度的に保障され、学校長は学校運営協議会が承認する基本的な方針に従って、学校運営を実施することが任されるという制度です。


 分権時代の地域における教育のあり方を方向づけする1つの施策として、学校運営協議会制度導入を検討してはいかがかと考えますが、見解をお聞かせください。


 最後に、現在論議が繰り広げられている学校選択制及び小中一貫教育についての基本的見解は、さきの12月議会でお伺いをいたしました。


 特に、先ごろの新聞紙上では、学校選択制について、慎重論が60%を超えているとの報道がありましたし、また、この件に関する意見が多数寄せられているとも伺っています。


 一方、小中一貫教育に関しては、実施に向けた調査検討、対象となっている賀来小、中学校への視察も行われ、実施時期を見定めた協議が行われていることと思います。


 しかし、現在協議が進んでおります小中一貫教育の取り組みとともに、小、中の義務教育と前後する教育課程との連携をどのように図るお考えなのか、いま1つ明確ではありません。つまり、幼小一貫教育の課題も重要ですし、まして、やがて県立中学校の設置とともに、中高一貫教育も実際に身近なものとして具体化されますから、これとの連携をいかに図るかが重要でしょう。


 既に、私立高校では中高一貫教育が実施されて久しく、有名大学を目指し、英才教育に似た12歳から18歳までの一貫教育が行われています。


 大分市教育委員会は、教育行政の果たす役割として、大分市に育つ幼稚園から高校生までの間の児童生徒の教育環境づくりについてどのようにお考えでしょうか。


 特に大分市は、県教育委員会との連携の中、公立、私立の別なく、中高一貫教育に進む生徒をも網羅した教育方針が不可欠ではないかと考えますが、最後に御見解をお伺いし、以上で、おおいた市政クラブを代表しての質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。


○副議長(渡部義美) 釘宮市長。


○市長(釘宮磐)(登壇) おおいた市政クラブを代表しての、35番、小嶋秀行議員の御質問に対し御答弁申し上げます。


 なお、教育問題につきましては、教育長が答弁申し上げますので、御了承をお願いいたします。


 まず、新たな大分市総合計画の策定に関する御質問のうち、時代の潮流についてでございますが、2010大分市総合計画には、高齢社会の到来を初め、9つの時代の潮流が盛り込まれており、日本社会が成熟期へ移行する中、それぞれの時代の潮流が大きく流れを変えているものと認識をいたしております。


 特に、人口構造等に関する流れの変化は著しく、平成8年の現計画策定時には、高齢社会の到来としてとらえておりましたが、現在では、高齢人口の増加と年少人口の減少が同時並行的に進む少子・高齢化の進行、さらには人口減少社会の到来として認識する必要があると考えております。


 また、情報化につきましては、情報そのものの価値が高まるとともに、インターネットなどにより、いつでも、どこでも、だれもが、簡単に必要な情報が入手、活用できる社会が到来し、地方分権につきましては、市町村合併の急速な進展、さらには道州制の検討も進められるなど、本格的な地方分権時代が到来したと認識いたしております。


 今回の総合計画策定に当たりましては、こうした時代の大きな流れやその変化をさまざまな角度から検討し、新たに派生する課題に的確に対応していくための取り組みを、施策の大綱、さらには分野ごとの施策の体系の中に盛り込んでまいりたいと考えております。


 次に、2010大分市総合計画の進捗状況についてでございますが、現計画には、大きくは目標年次までには終了することが確実なもの、それから、当初から目標年次を超えて計画されたもの、さらには、行政が普遍的に取り組んでいかなければならないものに分類される、本市のまちづくりについてのすべての施策や事務事業が盛り込まれており、全体としては、それぞれの施策や事務事業の着実な進捗が図られているものと認識をいたしております。


 また、目指すべき目標として、「まちづくり基準」が盛り込まれておりますが、これらのうち、審議会における女性委員の割合や上水道の普及率、市道の舗装率など、目標に近づいている項目がある一方で、市民体育館や公園面積など、今後、その達成に向け一層の取り組みが必要なものもあると考えております。


 次に、都市像についてですが、総合計画に掲げる都市像は、当該市町村の計画体系や、施策の目標となるべきものであり、その市町村の自然、歴史特性や社会、経済的諸条件を踏まえ、個性的で創造的なものであるべきと認識をいたしております。


 この都市像につきましては、議員皆様を初め、多くの市民と議論を重ねながら、本市のまちづくりの目指す方向を明確に示すものとなるよう定めてまいりたいと考えております。


 次に、これからの展望及び主要な重点施策の推進についてですが、太平洋新国土軸構想の推進、農業公園の整備、仮称「市民みどりの健康公園」の整備を除く重点施策につきましては、着実な進捗が図られているものと認識をいたしております。


 太平洋新国土軸構想の推進につきましては、大型の国家プロジェクトが見直されるという時代の大きな流れの中で、その具現化の道のりは大変厳しいものと認識をいたしております。


 また、農業公園の整備につきましても、農業の振興と観光事業の推進を目指す拠点としての整備は、全国や県内の箱物的な農業公園が、観光面の観点から苦戦を強いられていることなどから、その整備のあり方について慎重な検討を加える必要があると存じます。


 さらに、仮称「市民みどりの健康公園」の整備につきましては、平成20年の第63回国民体育大会の受け皿としての機能を視野に入れながら整備を検討しましたが、その機能を必要としなくなりましたことから、基本計画の目標年次である平成19年までに整備することは、極めて厳しい状況にございます。


 こうした重点施策は、将来の夢として盛り込まれた側面もありますことから、今回は、本市の身の丈に合った、より実現性の高い計画の策定を目指していくこととしておりまして、そのあり方について検討を加えているところでございます。


 次に、総合計画の基本計画と個別計画との整合性についてでございますが、2010大分市総合計画が策定された平成8年当時は、行政分野ごとの個別計画が十分に整備されていなかったことから、総合計画の基本計画の中に具体的な事業計画などまでが盛り込まれ、これを受けた第2次基本計画も同様の方針のもと策定をされておりますため、大変ボリューム感のあるものとなっております。その後、御案内のように、福祉分野を中心に分野ごとの計画づくりが法律等で要請されたこと、さらには、高度化、多様化する市民ニーズに的確に対応していくため各行政分野ごとの個別計画の充実を図ってきたところでございます。


 こうした経過から、今回の総合計画の見直しに当たっては、総合計画の基本計画と各行政分野ごとの具体的な推進計画である個別計画との役割分担を明確にする中で、施策の体系等、整合性を図ることとし、今後、議会を初め、市民の皆さんと議論を重ねながら、大分市の目指すまちづくりの方向性が容易に理解できるよう表現に配慮するなど、市民にわかりやすく、簡潔な構成に取りまとめてまいりたいと考えております。


 次に、大分市自治基本条例の制定に向けた基本的な考え方についてでございますが、自治の基本理念を明らかにするとともに、自治の基本原則を定め、市民、議会及び執行機関のそれぞれの責務や役割を明確にするためのルールづくりとして条例を制定し、あるいは制定しようとする動きは、全国に徐々に広がっております。


 本市におきましても、市民との協働のまちづくりに向けたルールづくりが必要であるとの認識のもと、大分市市民協働基本指針策定懇話会を設置をいたしまして、本年9月の制定を目指して、現在大分市市民協働基本指針づくりに取り組んでいるところでございます。


 全国の条例化の動きを見てみますと、本市のように、市民協働の基本的な考え方のみを取りまとめたいわゆる市民協働条例として制定する動きと、市政に係る重要事項について市民の意思を把握するための住民投票などの規定までを盛り込んだいわゆる自治基本条例を制定しようとする動きの大きく2つに分かれております。


 市民と協働のまちづくりを進める本市におきましては、市民参加、参画は時代の大きな流れととらえ、その体制づくりに鋭意取り組んでいるところであり、まずは、市民の目線からの協働の基本指針づくりを急ぐこととし、あわせて、自治基本条例の制定に向け、議員各位を初め、市民皆様と十分議論を重ねながらその取り組みを進めてまいりたいと考えております。


 次に、個別条例、個別計画の体系的整理についてですが、これまで法令の求めに応じて条例を制定する場合などにおきまして、御指摘のように、それ以前に策定した個別計画を追認する形で条例が制定されることがありました。基礎的な自治体である本市が処理する事務の大部分が法令にその根拠がありますことから、やむを得ない措置であったものと考えております。


 こうした中、本格的な地方分権の時代を迎え、自己責任、自己決定の原則のもと、今後、本市の主体的な判断による条例の制定の機会がふえてくるものと考えており、その条例に基づく施策を体系づけ、計画的に展開するため、個別計画の策定が必要になることが想定されますことから、御提言の趣旨も踏まえまして、個別計画の策定の根拠を条例に求めるなどの体系づけについて、十分今後検討を加えてまいりたいと考えております。


 次に、自治基本条例と総合計画の関係についてでありますが、総合計画につきましては、地方自治法第2条第4項の「市町村は、その事務を処理するに当たっては、議会の議決を経てその地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定め、これに即して行なうようにしなければならない」との規定に基づき全国のすべての市町村が策定しなければならないものであり、それぞれの市町村の総合計画は、当然それぞれの市町村の主体的な判断のもと策定されるものであります。


 先進の自治基本条例を検証いたしますと、総合計画についての規定が盛り込まれている条例が見受けられますが、その多くは、総合計画の策定時における市民参加など計画策定の基本的な手続を規定するにとどまっているようであります。


 したがいまして、このような条例を策定する段階におきましては、総合計画の位置づけの規定のあり方につきましても十分検討する必要があるのではないかと考えております。


 次に、市民協働の基本理念についてのお尋ねでございますが、地方分権改革により国と地方が対等となった今日、地域にかかわる多くの物事を地域みずから決定し行う地方自治の確立と、これに基づく地域の自立が求められております。


 地域の自立とは、地域に住むすべての個人や団体、企業と行政が自己決定、自己責任の原則に基づいて常に協働し、産業、福祉、教育活動等にわたって活力ある社会を形成することであります。そのためには、市民の負託によって市政が行われる行政主導型の社会から市民が自己の責任と価値観に基づいて行動する市民自治社会への転換により市民と行政がお互いに目標と理念を共有して一丸となってまちづくりを行っていくことがより重要となってまいります。


 自分たちの地域に何が必要で、サービスをだれが担うのか、市民と行政が対話を重ねながらまちづくりを進めることこそ住民自治であり、本市が目指す市民協働のまちづくりがまさにそのものであると認識いたしております。この場合の協働の領域につきましては、その都市の特色や時代の進展によりさまざまな段階や形態が想定されますことから、それぞれの行政課題ごとに、どの領域でだれと協働するのが目的達成のために最も効果的であるかなどを検証し、民との望ましい関係を構築していかなければなりません。


 この民との協働の仕組みを示す大分市市民協働基本指針につきましては、現在策定懇話会において御検討いただいているところであり、私の思いは、その議論の中で反映していただけるものと考えております。


 次に、情報公開条例における市民の知る権利についてのお尋ねでございますが、本市におきましては、平成10年10月に市政に関する情報について原則公開とする情報公開条例を施行し、その後、平成16年6月には条例の全部改正を行い、市の説明責任を明記するとともに、公文書や公開請求者の対象範囲を拡大するなど、さらなる情報公開制度の充実を図ったところでございます。


 この条例の「目的」に規定をされております市民の知る権利を「尊重する」を「保障する」という表現に改正することにつきましても、条例の改正時に情報公開制度の運営に関する重要事項の1つとして情報公開審査会へ諮問し、十分論議をしていただき、「尊重する」を「保障する」としても、市民の知る権利の内容や公開の方法が実質的に変わるものではないとの判断から、変更の必要はないとの答申をいただいており、本来、情報公開条例が市民の知る権利を具現化したものでありますことから、変更いたさなかったものでございます。


 市といたしましては、今後とも、市政の場において市民の知る権利を尊重し、市民への説明責任を果たしていくとともに、市民の皆様と情報の共有化を図ってまいりたいと考えております。


 次に、人材に係る御質問にお答えいたします。


 まず、職員の主体性を引き出す人材育成についてでありますが、地方分権時代における職員に求められる資質を象徴的な言葉で表現した場合、確かに、御指摘のように「主体性」という言葉が1つのキーワードになるのではないかと考えます。中央集権的な行政システムのもとでは、国、県からの通達や指導等から逸脱することなく忠実に事務を執行する能力が重視されるといった側面もあり、住民から職員に市の事業等についての問い合わせや苦情があった際には、「国、県が定めたルールですから」といったたぐいのせりふをいわば常套句として責任ある対応を免れてきたケースも少なくなかったのではないかと思います。


 地方分権時代においては、地域住民とともに自主性、主体性を持って地域の特性に合った施策を立案、実施し、みずからその責任も負うといったことが求められてまいりますことから、職員につきましても、上司から命ぜられたことのみを行う、あるいは前例を踏襲するといったことではなく、市民の視点に立って何ができるか、何をしなければならないかをみずから主体的に考えるとともに、住民の皆さんに対しましても情報を的確に、そしてわかりやすくお示しする中で十分に納得をいただける説明を行える能力が必要となります。


 本市といたしましても、各種研修を初め、職員提案制度やアントレプレナーシップ制度等を導入することにより職員が主体的に自己の能力を開発、発揮できる仕組みを構築することにより、その効果も着実に上がってきているのではないかと考えております。


 次に、人材育成のできる職場環境づくりについてでありますが、組織のパフォーマンスを向上させるには長期的な取り組みが必要なことは言うまでもありませんが、行政を取り巻く環境が大きく加速度的に変化する中にあっては、まずもって、現在いる職員の能力、資質を高め、対応していくことが不可欠であり、そうした能力は、やはり御指摘のように、OJT、すなわち担当している仕事に懸命に取り組む中でこそ最も効果的に培われてくるものととらえており、そういった意味からも、職場環境づくりが人材育成のかなめとなるものと考えております。


 そのため、これまで庁内の分権化に向けた新たな予算制度の導入や事務決裁規程の見直し、さらには部局長による仕事宣言など、職員が新たに委譲された権限のもと、主体性と責任を持って業務を遂行する仕組みを導入してきたところでございます。


 また、職員が職責や業務内容を越えて自由にみずからの考えを述べ、議論を戦わせる中で、すぐれた意見を積極的かつ速やかに取り入れるといった風通しがよく柔軟で懐の広い職場づくりが必要と考え、その取り組みの一環として、今年度より、職場ごとに毎月「課内・ボトムアップ・推進会議」、これは私のティー・トークに対抗してできたものでありますが、通称「かぼす会議」を開催し、各課が抱える課題とその解決方法につきまして自由に討議を行うといった取り組みも始めております。


 今後とも、こうした取り組みをさらに発展させるとともに、職員が相互に切磋琢磨しながら個々の能力を磨きつつ、連携が必要な場合は一丸となって課題の解決に当たるといったチームプレーもしっかり行うことのできる職場風土を醸成していきたいと考えております。


 次に、人権意識の醸成についてでありますが、本市では、同和問題を初めとするあらゆる人権問題に対する取り組みとして、今後の中長期的な人権施策の推進指針となる大分市人権教育・啓発基本計画を平成16年12月に策定し、市民と行政が一体となって、思いやり、優しさからさらに一歩踏み込んだ行動力を涵養する人権教育や人権啓発について積極的に進めているところであります。


 そのような中で、御指摘のような差別事象が起こったことにつきましては、あってはならないことであり、反省もし憤りも感じているところでございます。


 市民の模範たるべき職員に対しては、すべての職員が全体の奉仕者である公務員として必要な人権感覚を身につけ、大分市あらゆる差別の撤廃と人権の擁護に関する条例の趣旨を踏まえ、みずからが啓発する立場にあることを自覚し、他人の痛みを自分の痛みとして感じ、決して差別を見逃さない、許さない感性を培い、差別をなくすための行動力のある職員でなければならないと考えております。このようなことから、新任職員等の世代別研修、管理職員等を対象とした人権・同和問題研修、各職場における職場研修、さらには市民啓発講演会等への派遣研修を実施いたしております。


 今後におきましてもこの研修を充実させてまいる考えであり、特に管理職員が人権問題の講師となって行う職場研修等の場で、職員それぞれの思いや考え方など十分な意見交換を行うことにより差別のない社会の構築を目指し、すべての職員の人権意識についてその醸成を図ってまいりたいと考えております。


 次に、社会資本再整備のための長期計画づくりについてでございますが、現在、既存の道路、公園、下水道などの社会資本の老朽化に伴う維持管理や更新にかける費用の増嵩が大きな課題となっており、将来にわたって安全で安心な市民生活を確保するためには、これまで以上に社会資本の維持補修などの再整備にかかる投資に重点を置いていくことが求められております。


 本市における社会資本の活用につきましては、適正かつ効率的な運用はもとより、検査システムの整備や新工法等の採用などにより施設自体の延命化を図るとともに、例えば、旧稙田支所の例のように、施設本来の目的を果たしたものについてもその目的外の利用を検討することといたしており、既存の社会資本を最大限有効活用することを基本としております。こうした考えのもと、大規模な更新に係るものについては全庁的な取り組みとなる実施計画において、また、通常の維持管理的なものについては、部局裁量枠予算の中でその緊急度や優先度を勘案して計画的な整備を行うことといたしております。


 次に、技術力の調達についてでございますが、団塊の世代が一斉に退職することにより、これまで人的蓄積に頼ってきた熟練を要する技術やノウハウが後進に伝承されることなく喪失してしまうのではないかという2007年問題が危惧される中、本市におきましても、平成19年度から10年間の大量退職期を控え、知識や経験、技術力を有する職員を退職後に嘱託職員や再任用職員として積極的に活用するとともに、さまざまな形で民間のノウハウを活用する中、技術力を調達するための取り組みを進めてまいりたいと考えております。


 こうした技術やノウハウの確保のもと、現在の市民生活や産業活動を発展的に維持し、そして次世代の市民が豊かで安心できる地域社会を確保できるよう、限られた財源の中で中長期的な視野を持って効率的かつ計画的な社会資本の再整備を進めていかなければならないと考えております。


 次に、容器包装リサイクル法の見直しについてでございますが、本市はこれまで、法の見直しに向けて全国市長会や全国都市清掃会議などを通じまして、事業者が製品の生産、販売段階だけではなく回収やリサイクルまで責任を負ういわゆる拡大生産者責任の徹底や、市民、事業者、行政の役割分担の見直しなどについて国に要望してきたところでございます。


 法の改正に向けた環境、経済産業両省の最終報告案は、消費者による分別、洗浄、汚れの除去などを一層徹底すること、自治体の取り組みにより再商品化費用を削減できた場合は事業者が自治体に削減分の2分の1相当を還元することや小売店におけるレジ袋や紙製の手提げ袋等の無料配布抑制のための法的措置を講じ、買い物袋持参を促進することなどが骨子となっています。この中には、自治体負担の軽減につながる拡大生産者責任に基づく事業者による容器包装廃棄物の発生抑制や再商品化に関する具体的な取り組みが明確にされておらず、依然として、市民、自治体に負担を強いるものとなっていると言わざるを得ません。


 循環型社会形成推進基本法において、循環型社会づくりにおける発生抑制、再使用、再資源化の3Rは物をつくる段階で想定されており、事業者責任のもとで行われるのが基本原則でありますことから、まず、拡大生産者責任があり、それを補完するものとして自治体に廃棄物処理責任があるということを容器包装リサイクル法において明確にしていく必要があるのではないかと考えております。


 次に、人口減少の本質的な原因は何にあると考えるかとのお尋ねでありますが、なかなか難しい質問でありまして、人口減少の原因につきましては、1980年代には結婚していない人の増加によるものが主なものとされておりましたが、1990年代以降では、夫婦の出生行動の変化が出生数を抑制していると言われており、晩婚化や働き方の問題等が複雑に絡み合っているものと考えられます。


 平成17年版少子化社会白書によりますと、日本人の平均初婚年齢は、昭和50年が夫27.0歳、妻24.7歳であったのが、平成16年では夫29.6歳、妻27.8歳となっており、約30年間で夫2.6歳、妻3.1歳と遅くなっております。また、子育て期にある30歳代男性の4人に1人は週60時間以上就業しているなど、育児期に子供に向き合う十分な時間を持つことができなくなっており、依然として子育ての負担が女性に集中するという結果となっていることや、育児休業制度など、子育てと就業の両立を目指した制度も十分な活用が進んでいないこともその背景にあるものと考えられます。


 さらに、最近では、フリーターやニートの増大による経済的不安も出生率の低下につながっているものと考えられます。


 次に、少子化の傾向が、大分のまちづくり、社会にどのような影響を及ぼすのかとのお尋ねでございますが、まず、少子化は人口に占める高齢者の割合を高め、年金、医療、福祉の社会保障の分野における現役世代の負担が増大するとともに、介護保険や医療保険の制度運営にも影響を来すなど、住民に対する基礎的なサービスの提供が困難となることが考えられます。また、単身者や子供のいない世帯が増加し、社会の基礎的単位である家族の形態の変化が地域社会のつながりの希薄化を生み、近隣との身近な助け合いを妨げることにもつながっております。


 さらに、子供同士の交流の減少や過保護化などにより社会性が育ちにくくなるなど、子供自身の健やかな成長への影響も懸念されます。


 今後とも、結婚や出産をためらわせる不安や負担の軽減を図り、子育てをしやすい環境整備を進めるため、次世代育成支援行動計画の積極的な展開を図る中で、なお一層の少子化対策に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、改正介護保険法の趣旨に基づく事業運営について、各事業者との間でどのように再構築するのかとのお尋ねでございますが、今回の制度改正は、サービス利用者の増加に伴う介護費用をどう賄うかが大きな課題とされ、明るく活力ある超高齢社会の構築、制度の持続可能性、社会保障の総合化が見直しの基本視点とされております。


 このため、介護の重度化を防ぐための予防重視型システムの構築、在宅サービスと施設サービス利用者の負担を公平にするための施設給付の見直し、住みなれた地域での生活を支えるために創設される地域密着型サービス、地域における総合相談、支援、介護予防マネジメント、虐待防止、権利擁護事業など、包括的支援事業を担う中核機関として地域包括支援センターの設置などが制度化されたところであります。


 このようなことから、本市におきましても、本年4月からの新たな介護保険制度が適正かつスムーズに実施されますよう、居宅介護支援事業者や介護サービス事業者に対し、制度改正の趣旨や改正内容、事務手続等について説明会や研修を積極的に行っているところでございます。


 今後は、市職員としての保健師等を増員し、制度の持続的、安定的な運営を図るため地域包括支援センターの適正な運営に努めるとともに、ケアプラン作成業務の事業者への個別指導や大分市居宅介護支援事業者連絡協議会の活動支援、さらには、介護サービス事業者に対する連絡会議を必要に応じ開催し、趣旨の徹底や指導、助言を行ってまいります。


 次に、福祉行政全般にわたり外部による第三者機関を設置することについてのお尋ねでございますが、施設利用者やその家族等からの苦情に対し適切な対応が図られるよう、平成12年6月に国において、社会福祉事業の経営者みずからが福祉サービスに関する苦情解決のため苦情解決責任者の指定、第三者委員の設置、苦情解決の手順、解決結果の公表等を行うことを内容とした苦情解決の仕組みの指針が示され、本市におきましても、この指針にのっとり、ほとんどの社会福祉法人において第三者委員、施設代表者、利用者代表で構成する福祉サービス相談委員会が設置されているところでございます。


 そこで、本市では、その仕組みについて利用者へ周知するための掲示やパンフレットの配布、さらには第三者委員の氏名と連絡先を利用者の目につきやすい箇所に掲示し、あわせて、意見箱を設けるなどの措置をとり、利用者が福祉サービスを適切に利用することができるよう支援するとともに、苦情に対して円滑、円満な解決の促進や事業者の信頼や適正な運営の確保を図るよう指導をいたしているところでございます。


 また、県におきましても、大分県社会福祉協議会内に公正、中立的な立場にある社会福祉、法律、医療の学識経験を有する委員で構成された大分県運営適正化委員会が第三者機関として設置されており、福祉サービスに関する苦情等に当たっております。


 なお、ケアマネジャーやホームヘルパー等、施設の第一線で勤務する職員の実態や声などにつきましては、まずそれぞれの関係する法人内において把握し、課題の解決に努めることが必要ではないかと考えております。


 また、市といたしましても、施設職員の勤務実態等の把握は重要なことと認識をいたしておりますことから、それぞれの法人によって運営状況が異なり、その把握が困難な側面もございますが、指導監査室や関係部署が合同で行う定期の指導監査や関係部署が随時に行う調査等において、今後とも、職員処遇の改善指導や実態把握等に努めてまいりたいと考えております。


 次に、農業後継者の育成についてお答えします。


 農業には、食料の供給機能のみならず、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全等の多面的な機能があり、この機能は、農業、農村の持続的な営農活動により維持されているところであります。


 しかしながら、農業従事者及び農地は、都市化の進展等により年々減少してきておりまして、このままでは、農業、農村の持つ多面的機能が十分に発揮されなくなることが予測されます。


 このようなことから、国は、食料・農業・農村基本計画において、担い手の育成を重要な課題の1つと位置づけ、認定農業者及び集落営農組織等の育成に関する施策を展開してきているところであります。


 本市におきましても、後継者を含めた農業の担い手の育成は重要な課題の1つとして受けとめており、農業を持続的に行える農業経営体の育成を図るため、認定農業者の育成や法人化を含めた経営改善に対する支援、集落営農組織の育成、さらには、「農」のある暮らし支援事業等による新たな農業の担い手の掘り起こし等を進めているところであります。


 今後、関係機関と連携する中で担い手への支援を総合的に行い、育成に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、大分市農業の発展、継承についての考え方でありますが、農業、林業、水産業は、人の命を支える基盤として、日々の市民生活に欠くことのできない重要な役割を果たしています。農村の有する自然や地域資源などは、大切な社会資本であり、次世代への良好な維持、継承が重要であります。


 本市は、多くの農村集落を擁しておりますが、都市化が進展する中にあっても、秩序と調和の保たれた特色のある農業、農村振興策が求められております。


 また、消費者の安全、安心な農産物に対する関心の高まりや、健康、教育分野などとの連携による食育の推進、都市部との触れ合い交流など、農業、農村に求められる期待や役割は大きく、関係機関や団体との連携による新たな施策も必要となっております。


 そのため、現在、このような課題にこたえ、今後の農業振興指針を定めるべく、市民、農業者の意向調査や関係団体等からの御意見をいただく中、農業振興ビジョンの策定に着手をいたしております。


 その中で、農業を支える多彩な人づくり、信頼される魅力あふれる物づくり、特性を生かした地域づくりを進め、将来にわたり発展、継承される都市型農業の振興に努めてまいりたいと考えております。


 次に、有機農業の普及、転換についてでありますが、農業も近年、食に対する安全性への関心の高まりを受け、収量や生産性を追求する時代から、品質や安全性をも重視する時代へと変わってきております。


 特に、平成11年に、土づくり、化学農薬、化学肥料の低減を一体的に行う持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律が制定されて以来、生産現場では、農業の持つ循環機能を生かし、環境負荷の軽減に配慮した栽培に取り組んできております。


 本市においても、現在、こうした環境や安全性に配慮した環境保全型農業を支援するため、大分市エコ・アグリ推進支援事業により、エコファーマーや「e−naおおいた農産物認証制度」、有機農産物認証制度等に取り組む農業者を対象に、栽培管理の指導や病害虫の防除に効果的な資材購入等への助成を実施いたしているところでございます。また、市内の畜産農家との連携や、剪定枝等を使った堆肥の利用など、地域資源循環型農業への取り組みも推進いたしております。


 今後とも、生産性にも留意しつつ、一層の環境保全型農業及び地域資源循環型農業を推進してまいりたいと考えております。


 次に、今回の予算制度の改革についてでありますが、分権型予算制度は、各部局に財源を配分することにより、各部局が主体的な判断のもと、優先度や緊急度による事業選択を行い、財源のより効率的、効果的な活用を図ろうとするものであります。


 したがって、この制度では、予算編成に当たって各部局の判断が優先されることになりますが、類似した事業が各部局で予算化されるなど、部局の枠を超えた総合的、横断的な編成に取り組まなければ、非効率的な予算執行を招く可能性もあり、いわゆる縦割り行政の弊害を助長する結果となりかねない面もあります。


 このため、予算編成方針におきまして、他の部局に関連する事務事業については、事前に十分な連絡調整を図り、重複を避け、整合性を欠くことのないよう注意を喚起するとともに、予算査定の場におきましても、横断的な調整を図りながら、効率的で効果的な予算となるよう努めたところでございます。


 ちなみに、平成18年度重点的に取り組むことといたしております「地域コミュニティーの再生」「市民の健康づくり」「安心・安全のまちづくり」の3つの事業の中には、これまで継続的に取り組んでまいりました事業もございますが、それぞれ各部局の縦割りの中で実施されていましたため、事業効果といたしましては、必ずしも満足のいくものとはなっていない事例もございました。


 今回の新たな予算制度の導入を絶好の機会ととらえ、この3つの事業を部局の枠を超えて横断的に体系化し、財源配分はもとより、人材の適正配置も行う中で、より効率的、効果的に実施できる体制を整えてまいりたいと考えております。


 また、重点政策経費につきましては、予算編成に先立ち、企画部所管の実施計画において調整を行うことといたしておりますが、企画部と各部局とで重点政策経費の位置づけやとらえ方が異なる場合もございます。


 このような場合には、実施計画と予算との整合性を保つための調整が求められるわけでありますが、そのためには、企画部と財務部がこれまで以上に連携を深める必要がありますし、今後早急に現行の実施計画のあり方を含め、企画部と財務部の組織機構の見直しを検討する必要があろうと考えております。


 また、分権型予算制度を実効あるものにするためには、最終的には各部局にそれぞれ予算担当部署を置き、各部局の主体的な判断を基本に、企画部並びに財務部がより連携した形で、各部局間の横断的な調整を行う必要があります。


 こうしたことからいたしますと、財務部はこれまで以上に事務事業に対する総合調整機能が強化された組織としての位置づけが求められてまいりますし、また、この調整機能に加え、各部局の市債発行や扶助費など、義務的経費の増嵩などに対する牽制機能や、自主財源の安定的確保のための調整機能なども財政規律を担保する上から、強化する必要があると考えております。


 いずれにいたしましても、初めての試みでもあり、課題も生じてきておりますことから、今後、分権型予算制度の適切な執行について、予算編成、執行管理、決算に至るまでの一連の流れの中で検証を行い、この制度をより実効性のあるものとするため、財政運営上の組織、機構、機能等を含め、検討してまいりたいと考えております。


 以上で私の答弁を終わらせていただきます。


○副議長(渡部義美) 秦教育長。


○教育長(秦政博)(登壇) 教育行政についてのお尋ねにお答えいたします。


 まず、中央教育審議会の答申に対する評価についてでございますが、昨年10月26日にまとめられました答申は、新しい義務教育を創造するための構造改革の基本方針を示しており、義務教育の根幹の保障は国の責務であることを前提にしつつ、市区町村の役割を明確にし、市及び学校が義務教育の実施主体として、より大きな権限と責任を担うシステムへ転換すべきことなどについて述べております。


 特に、教育活動を担う教師と学校の役割を重視し、質の高い教師が教える学校、生き生きと活気あふれる学校の実現のために、学校の教育力、すなわち学校力を強化し、教師の資質、能力を背景にした教師力を高め、次代を担う子供たちの豊かな人間力の育成を図ることが義務教育の目標であると強調されております。


 この答申は、今後の義務教育の全体像をあらわしたものであり、学ぶ意欲、規範意識、体力などの低下傾向が指摘される中、子供たちの確かな学力、豊かな心、健やかな体をバランスよくはぐくむため、教職員の意識改革を背景に、信頼と創意工夫に基づく開かれた学校づくり、信頼される学校づくりなど、教育改革を進めております本市教育行政にとって的確な道しるべになるものと受けとめております。


 次に、教育委員会やその組織機構を含めた改革の道筋に対する見解をとのお尋ねでございますが、さきの中央教育審議会の答申においては、教育行政の中立性や継続性、安定性の確保、首長が広範な事務を処理する中で、教育を担当する専門性の確保が必要であるという教育委員会制度の重要性が指摘をされており、本市教育委員会といたしましても、同様の認識をいたしているところでございます。


 現在、教育改革が精力的に進められている中で、教育委員会は21世紀の新たな教育を創造する責務を担っており、現在の教育委員会制度に一定程度の改革の方向性を持つことは、まさに時代の要請であると考えております。


 本市教育委員会におきましても、そのような時代の潮流を先取りする形で、毎月の定例会の際に、各学校長を交え、学校経営に係る課題について具体的な論議を深め、その活性化に努めているところでございます。


 今後とも、国の動向を注視しながら、みずからがその先頭に立って改革に踏み出していかなければならないと考えております。


 その改革の具体策の1つとして、組織機構の改革が論じられているところであり、生涯学習、とりわけ文化やスポーツ行政などは、市長が取り組んでいる地域づくり施策とも相まって、その成果もより高まっていくことも考えられますことから、組織機構の市長部局への移管を含む弾力的運用について、今後十分に検討してまいりたいと考えております。


 次に、学校運営協議会制度の導入についてでございますが、学校運営協議会制度は、保護者や地域住民が一定の権限と責任を持って学校の運営に参画し、それぞれが創意工夫を生かして特色ある学校づくりを進めていくことをねらいとするものであり、平成17年12月現在、全国9都府県の34校において実施されているところであります。


 本市におきましては、保護者や地域住民の学校運営への参画のあり方を検討する中、平成13年度に学校評議員制度を導入するとともに、平成15年度からは、学校運営の状況について積極的に外部評価を行い、その結果も含め、情報の提供を行っているところであります。


 また、本年度からは、市独自に、特色ある学校づくり推進事業を開始し、保護者や地域住民の意向を生かすとともに、各学校の実情に応じた多様な教育活動の充実に努めているところでもあります。


 学校運営協議会制度の導入につきましては、これまでの学校運営の改善の取り組みをさらに一歩進める新たな公立学校の仕組みであるという点に着目し、教育委員会といたしましても、学校運営協議会を設置している学校を視察し、当該校において、学校と保護者、地域住民とが一体となった学校づくりが展開されていると受けとめてきたところでございます。


 しかしながら、運営委員による教職員人事への関与、校長との運営方針の調整、委員の選出等、慎重に対応する必要もありますことから、本市の実情を踏まえながら検討を進めてまいりたいと考えております。


 次に、幼稚園児から高校生までの間の児童生徒の教育環境づくりについてでございますが、子供を取り巻く社会が著しく変化している現在、子供一人一人の人格の完成を目指し、心豊かでたくましい日本人を育成することは、教育の重要な役割であると認識しているところでございます。


 この役割を遂行するためには、人格形成の基礎が養われる時期である幼児期から青年期を見通し、発達段階に応じて、みずから学び、考え、行動するなどの生きる力をはぐくむ教育を推進することが肝要であると考えているところでございます。


 本市教育委員会といたしましては、教育の連続性、系統性を重視したきめ細かな指導を充実する上から、教員同士の情報交換会や子供同士の交流体験など、幼、小、中学校種間相互の連携や接続の改善に積極的に努めているところであり、現在、その具体的な施策である小中一貫教育の導入に向け、準備を進めているところであります。


 また、県内中高一貫教育の実施等、新たな教育環境が整備されつつある状況を踏まえ、本市教育委員会として、その対応について検討する時期に至っていると認識をいたしているところでございます。


 今後とも、中核市としての独自性を維持するとともに、県教育委員会との連携を一層深めつつ、生きがいと活力をはぐくむ教育文化都市のあすを担う子供の育成に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○副議長(渡部義美) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 次会は、あす16日午前10時に開きます。


 本日は、これにて散会いたします。


          午後2時48分散会





地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する


 平成18年3月15日











大分市議会 議長    長田教雄











      副議長   渡部義美











      署名議員  井上香龍











      署名議員  二宮博