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大分県 大分県

平成26年 第3回定例会(9月) 09月11日−04号




平成26年 第3回定例会(9月) − 09月11日−04号







平成26年 第3回定例会(9月)



      平成二十六年

             大分県議会定例会会議録(第四号)

      第三回

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平成二十六年九月十一日(木曜日)

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 議事日程第四号

                        平成二十六年九月十一日

                             午前十時開議

第一 一般質問及び質疑、委員会付託

第二 特別委員会設置の件

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 本日の会議に付した案件

日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託

日程第二 特別委員会設置の件

特別委員の選任

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 出席議員 四十一名

  議長     近藤和義

  副議長    桜木 博

         阿部英仁

         志村 学

         古手川正治

         後藤政義

         竹内小代美

         土居昌弘

         嶋 幸一

         毛利正徳

         油布勝秀

         衛藤明和

         濱田 洋

         三浦 公

         末宗秀雄

         御手洗吉生

         井上伸史

         麻生栄作

         田中利明

         三浦正臣

         守永信幸

         藤田正道

         原田孝司

         小嶋秀行

         馬場 林

         尾島保彦

         玉田輝義

         深津栄一

         酒井喜親

         首藤隆憲

         平岩純子

         江藤清志

         久原和弘

         小野弘利

         元吉俊博

         荒金信生

         佐々木敏夫

         戸高賢史

         吉岡美智子

         河野成司

         堤 栄三

 欠席議員 一名

         吉冨幸吉

 欠員   二名

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 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  副知事       太田豊彦

  教育委員長     松田順子

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      島田勝則

  企業局長      森本倫弘

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     奥野省吾

  企画振興部長    日高雅近

  福祉保健部長    平原健史

  生活環境部長    冨高松雄

  商工労働部長    西山英将

  農林水産部長    工藤利明

  土木建築部長    進 秀人

  会計管理者兼会計管理局長

            阿部恒之

  人事委員会事務局長 山田英治

  労働委員会事務局長 小嶋浩久

  参事監兼財政課長  長谷尾雅通

  知事室長      岡本天津男

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     午前十時二分 開議



○近藤和義議長 これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○近藤和義議長 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。

 教育委員会から、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第二十七条第一項の規定により、教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価について、報告書の提出がありました。

 なお、報告書はお手元に配付しております。

 以上、報告を終わります。

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○近藤和義議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第四号により行います。

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△日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託



○近藤和義議長 日程第一、第八五号議案から第一一五号議案まで及び第一号諮問を一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。首藤隆憲君。

  〔首藤議員登壇〕(拍手)



◆首藤隆憲議員 県民クラブの首藤隆憲です。質問通告に従いまして、早速質問に入らせていただきます。よろしくお願いいたします。

 さて、皆様ご承知のとおり、日銀が八月十一日に公表した金融経済月報によりますと、「わが国の景気は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられているが、基調的には緩やかな回復を続け、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響も次第に和らいでいくとみられる」とのことであります。

 こうした景気回復が、安倍政権による大規模な借金財政による大胆な金融政策と機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢、いわゆるアベノミクスの効果であるのかどうか、真価が問われてくるときであります。しかしながら、景気回復基調にあるということは、大変よいことだと思いますし、本物にしなければならないと思います。

 このような中、気になるのは、県内への経済効果の波及についてであります。大銀経済経営研究所の八月基調判断によりますと、「一部に弱い動きが見られるが、緩やかな持ち直しの動きが続いている」とのことであります。言葉だけを捉えれば、こちらも日銀の月報と同じく、県内景気は回復基調にあるということは確かですが、私は、県内企業の業績向上が、そこに働く労働者の賃金にきちっと反映され、労働者が懐の暖かさを感じることができるようになったとき、初めて景気は回復したと言えるのではないかと思います。

 経済、産業の発展は、県民全てに共通する願いですが、その発展を通して生まれる利益がどのように配分されていくのかということが重要であると思います。資本の側の蓄積や株主配当に重点を置くのではなく、公平な分配を原則として、バランスをとるとともに、そこに働く人々に重点を置き、働く人たちの生活力や経済力を向上させ、消費購買力を高めていくことによって、企業の売り上げが伸び、働く人々の賃金がふえ、さらにまた、消費購買力が高まっていくという好循環を築き上げていくことが真の景気回復の実現につながると思っています。

 これまで何年もの間、官民を問わず、労働者の賃金は、低水準で推移してきました。公務員は民間準拠という言葉で賃金が引き下げられ、一方の民間においても、公務員が下がっている、業績がよくないとして賃金水準が引き下げられてまいりました。

 今後は、このような悪循環を好循環に転換をしていかなければなりません。私は、官民を問わず、景気回復のため、さらには優秀な人材を県内に確保していくためにも、賃上げが欠かせないことだと思っています。

 こうした中、ことしの人事院勧告では、月例給が平均〇・三%、ボーナスが〇・一五カ月分と、ともに七年ぶりの引き上げが勧告されています。しかしながら、その一方では、給与制度の総合的な見直しとの理由により、二十七年度から給与水準の約二%が引き下げられるとともに、地域手当の一部が引き上げられる勧告がなされました。

 私は、大分県民として、この地域手当制度について、非常に悔しく思っています。なぜならば、地域手当は、いわゆる民間賃金の高い地域だけに支給される制度だからであります。勧告による一部引き上げが行われたとしても、県内にある国の地方機関に勤務する国家公務員には全く支給されません。このため、月例給、ボーナスともに、今年度はプラスの勧告が出されましたが、二十七年度からの見直しが、もしそのまま適用されるということになれば、結局、本県を含む地方では、大幅なマイナスにしかなりません。

 人事院勧告で示された二十七年度からの給与水準二%引き下げは、本県における人事委員会勧告にも少なからず影響を及ぼすことになるのではないかと思っています。しかしながら、これまで申し上げたとおり、真の景気回復は、賃上げを端緒とする経済の好循環によってもたらされると信じています。

 知事におかれましては、今回の人事院勧告の取り扱いに慎重に対応していただくよう、切に要望申し上げ、質問に入ります。

 まず、景気回復に向けた取り組みであります。

 県内経済の好循環、真の景気回復を実現するためには、中小企業を初めとした県内民間企業の労働者が、景気回復を実感できるようにならなければなりません。

 知事は、今定例会冒頭の提案理由説明において、「今後も、新たな産業政策により、若者を引きつけていく魅力ある仕事づくり、雇用の場の確保に全力を挙げていく」と述べられました。県民が景気回復を実感できるようにするためには、どのような取り組みが必要と考えているのか、知事のご見解をお伺いします。

 以下、対面席のほうから質問させていただきます。

  〔首藤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの首藤隆憲君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 首藤隆憲議員には、景気回復に向けた取り組みについてご質問をいただきました。

 経済成長の流れを取り込み、県民が景気回復を実感できるように、県では本年度を景気浮揚の正念場と捉えまして、景気、雇用対策を県政の最重要課題の一つとして取り組んでいるところであります。

 広く県内で景気回復を実現するには、まず、消費の拡大が必要であります。そこで、県下各地域で直接消費を喚起するとともに、雇用の安定や所得の増につながる施策を進めているところであります。

 地域における消費喚起では、商工会等が行うプレミアム商品券事業を支援しておりまして、既に実施済みのものも含めまして、本年度は十五市町村で約三十三億円の発行が見込まれているところであります。

 雇用の安定という点では、緊急雇用創出基金を活用して雇用拡大に取り組み、六月末までに、目標とする千二百人の三分の一に当たる四百十四人の雇用を創出しております。あわせて、就労者の賃金引き上げなど、在職者の処遇改善に向けた支援にも取り組んでいるところであります。

 県経済の持続的な発展を図るには、こうした即効性のある景気、雇用対策を進める一方で、本県の強みである産業集積の厚みを増すなど、中小企業の成長、発展を支援するということも大変大事だと思っております。

 これまで同様に、企業誘致を積極的に進め、新たな雇用を創出するとともに、地場企業が活躍できる経済活動の土俵を広げて、ビジネスチャンスの拡大を図ってまいります。

 同時に、東九州メディカルバレー構想による医療機器やロボット関連産業、温泉熱や小水力など、本県のポテンシャルを有効利用したエネルギー産業など、集積効果を生かした新たな産業の創出にも取り組んでまいります。

 また、広く県内の雇用拡大や他産業への波及効果が期待できる産業分野の育成も大切であると思っております。

 例えば、食品産業でございますけれども、県内製造事業所の二五%、雇用の実に一四%を占めておりまして、各地に関連企業が点在するなど、地域経済を担う重要な産業となっているところであります。

 加えて、原材料の供給を担う農林水産業の振興にもつながることから、食品産業を本県の成長産業へと発展させるよう、集中的に支援をしてまいります。

 また、県内企業の中で飛躍的な成長を通じて、地域の雇用や産業活力を生み出す意欲と実力のある企業を地域牽引企業として、強力に支援してまいります。

 さらに、将来の雇用や画期的な産業創出につながる創業・ベンチャー支援にも力を入れていきたいと思っております。

 国におきましても、持続的な経済の好循環の実現を目指し、地域経済再生を最重要課題としているところであります。こうした動きを的確に捉えて、本県の強みを最大限に生かしながら、引き続き景気回復に全力を尽くしていきたいというふうに考えております。



○近藤和義議長 首藤隆憲君。



◆首藤隆憲議員 今、ご答弁をいただきまして、ありがとうございました。

 私、特に申し上げたいのは、今回の状況で、賃金の据え置きとか、切り下げとか、連続でありまして、具体的な引き上げは七年ぶりということでありますが、いわゆるこれまでの経済の悪循環を招いていた、そういった状況を、ことしから好循環へと、やっぱり転換をしていく極めて重要なときだと思っております。

 そういった意味で、先ほど申し上げましたように、賃金が実質的に引き下げられるというようなことになりますと、大変な状況ではないかなという感がいたすわけであります。大分県は地域手当から外れましたけど、これはなぜかというと、おとといラジオで放送されておりましたけれども、大分県の実質賃金は去年からずっと大幅に下がっておるというような状況があります。いろんなデータを見ても、やっぱり上がっているという状況があらわれていないというのが現実でありまして、この地域手当から外れたんだろうと思っております。景気回復を図る中で、やっぱり大分県の実質的な賃金の引き上げを何としても大いにやっていただきたい。そのことが最終的には消費購買力や、県庁だけで言わせていただければ、人材の確保とか、職員の皆様方の、いわゆる士気にも大きく関連することだと思っておりますので、そういった点をぜひご考慮いただきたい。そして、そのことの結果が民間企業にも及んで、大分の景気回復の牽引力になるような、そういう施策をしていただきたい。そのことを心からお願いを申し上げさせていただきたいと思っています。

 次に、農村の活性化についてであります。

 経済波及効果については、地方の隅々までにその影響が及ぶような取り組みが求められていますが、特に本県は、多くの中山間地域を抱えているという現状を踏まえるとき、農山村にある小規模集落をいかに活性化させるかということも、もう一つの重要な課題であると思っています。

 近年、山村にある小規模集落は、まさに崩壊の一途をたどっており、今すぐにでも消滅してしまうのではないかと危機感を抱いています。

 買い物難民と言われ、イノシシや猿等の有害鳥獣の被害に悩まされるなど、生活に苦慮している状況であり、多くの方々から、その窮状が訴えられ、県や市町村による対策が進められていますが、早急な取り組みを重ねてお願い申し上げたいと思います。

 さらに私は、山村のみならず、最近では、農村集落にも崩壊の兆しが出てきているのではないかと危惧を感じるようになりました。

 農村集落においては、農業の後継者が不在で、耕作放棄地が増加し、農地の荒廃が進んでいることは、ご案内のとおりであります。農村は、食料を供給する役割だけでなく、生産活動を通して、国土の保全、また水源の涵養、良好な景観の形成、文化の継承等、さまざまな役割を果たしてきました。

 農村社会は農作業を中心に結びつき、集落の維持管理や共同作業等を通して、個人ではなく、お互いに助け合いながら、地域社会を維持してまいりました。しかし、近年では、集落の人口減少や高齢化により、農道や畦畔の草刈り等、農村の生活環境の維持管理が困難になってきており、集落としての機能が大幅に低下をしています。

 さらには、空き家の増加により、防犯や景観など、さまざまな問題も生じており、お祭りやイベントを初め、消防団活動など、地域のコミュニティー活動を維持、継続することも困難になってきております。

 平成二十年の第一回定例会において、知事は、他県に先駆けて小規模集落対策を打ち出され、それ以後、熱心にこの問題に取り組んでこられました。その結果、企業やNPO、ボランティア団体などで構成する小規模集落応援隊の組織化が進められ、集落の草刈りや清掃活動、祭りの準備、みこし担ぎ、集落道の補修などの取り組みが活発に行われるようになりました。

 さらに、農村への移住対策や農業の担い手確保対策なども含め、きめ細かで多様な対策が講じられてまいりました。しかしながら、この問題の根は相当に深く、農村を取り巻く環境は、さらに厳しさを増していることから、これらの施策を講じても、いまだに農村集落の存続が困難になってきています。

 私は、広大な面積を持つ農村集落の崩壊は、その多面的な機能の喪失を意味することから、単なる地域の崩壊にとどまらず、このまま放置すれば、市町村、県、さらには日本全体の崩壊へと突き進んでいくのではないかと、強く心配をいたしております。

 農村集落を活性化させ、今後も存続させていくために、今後どのような政策を展開していく必要があるのか、知事のご見解をお伺いいたします。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 これからの農村集落の維持、活性化について、ご心配をいただきました。

 農村集落は、農業生産を通じまして、食料の供給や地域経済の維持、発展、雇用の確保という重要な役割を担っておりますけれども、それだけではなくて、豊かで美しい天然自然を守るなど、多面的な機能を保持発展させることも大変重要であります。

 農村集落の活性化に取り組む場合には、この農業の振興、地域支援を活用した活力の創造、集落機能やコミュニティーの維持といったようなことを、しっかりと考えて取り組む必要があるというふうに考えます。

 まず、農業の振興につきましては、農業の構造改革を進めるとともに、もうかる農業を実現する取り組みを加速させる必要があります。

 集落営農では、これまで目標としてきた六百組織を育成したところでありまして、例えば、旧野津原町の上詰地区では、鳥獣被害ゼロを達成いたしまして、後継者も戻り、さらには、漬物など農産加工品にも積極的に取り組んでいるところであります。

 また、竹田市荻町の「田んぼ屋のじり」は、条件不利農地を次々に引き受けまして、雇用による大規模稲作経営を行って地域を支えております。

 さらに、杵築市でございますけれども、「南俣水里の農場」は、米や麦の効率的な経営に加えまして、収益性の高いナスの栽培に取り組んで、経営の多角化を目指して頑張っているところであります。

 農村集落の活性化を考える場合に大事な二つ目の視点は、地域資源を活用した活力の創造ということであります。

 国東市では、廃校を活用した乾シイタケの加工場の整備、日田市では林間ワサビの加工品づくり、豊後高田市では耕作放棄地が植物油の原料である菜の花畑に再生したところであります。

 集落の悩みである有害鳥獣につきましても、豊後大野市では整備したイノシシ肉の加工場で、おいしい紅茶煮の生産を開始するなど、地域の創意ある取り組みが次々に生まれております。

 三つ目の集落機能、コミュニティーの維持でございますけれども、集落応援隊が、春には集落の農業用水路の清掃活動を、収穫の秋には祭りの準備を応援するなど、きめ細かな支援を行っているところであります。

 臼杵市では、農村集落の中心部の空き家を地域づくりの拠点である「コミュニティハウスあかり」へと整備し、地域の人が集まりやすいように、都会の若者を地域おこし協力隊として住み込ませました。そこでは、集落外の人との交流活動も始まるなど、まさに農村集落に明かりがともったと言えます。

 県では、こうした活動を支援するため、総合補助金については、補助限度額の引き上げや複数年度の補助を可能とするとともに、里のくらし支援事業の対象区域を小規模集落から山村地域などに拡大いたしまして、高率補助とすることで地元負担を五%にするなど、制度を大幅に拡充したところであります。

 今後とも、このように元気で活気あふれる農村集落づくりを、県を挙げて推進して、議員のご心配のような農村の荒廃のないように努めていきたいというふうに思っております。



○近藤和義議長 首藤隆憲君。



◆首藤隆憲議員 ただいま答弁をいただきまして、ありがとうございました。

 私が一番申し上げさせていただきたいのは、そういう施策がいっぱい展開されておりまして、農業の生産高にしても一千四百億円、農林水産全体でいけば二千億円を超えるという、そういう状況になっていくことは本当に喜ばしいといいますか、ありがたいことであると思いますが、私がさらに申し上げたいのは、その農業をする地域は、やっぱり農村の方々にとりましては生活の場であると思うんです。その地域が、子供さんにとりましても、奥さんにとりましても、いろんな家族の皆さんにとっても、生活の場でありますので、住みやすいといいますか、そこに誇りが持てるとか、そういったものをぜひ考えられないものかなあと思う次第であります。

 特に、今まで答弁いただいたのは、ある意味ではハード面の整備であったと思うんですが、私はソフト面という気持ちから、やっぱりその地域に誇りを持てるとか、あるいは愛着が持てる農村づくりという、心といいますか、精神的といいますか、そういういわゆる農村づくりというのが必要になってくるんではないか。そうしないと、人がいなくなってしまって、農村が崩壊の方向へと行くんではないかなという感じがしますので、特に都市部から近いところにおいては、そこでしっかりとした生活の場が確保できるような、そういう施策を望むものであります。

 ソフト面といいますか、いわゆるそういう指導を、これが農政になるのか、私は、もっともっと違う意味での都市計画とか、あるいは企画とか、そういう分野にもまたがるかもしれませんけれども、やはり農村地域でしっかりと生活ができる、そういった気持ちを醸成できるような、指導をお願いしたい。私も地域、田舎の出身でありますが、やはり昔ながらの、いわゆる助け合いの心を持って、隣人愛があふれるような地域が本当にいいなあという感じもいたすわけであります。そういった地域を醸成するための施策というものを、簡単ではないと思いますけれども、これからしっかりと検討していただきたいということを、あわせて申し上げさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 それから、次に、第二次産業といいますか、ものづくり産業に対する支援について質問をさせていただきます。

 本県では、本年度末までに東九州自動車道の県内区間が全面開通し、来年の春には新大分駅ビルが開業予定であり、四月二十四日には県立美術館が開館するとともに、七月から九月にかけては、おんせん県おおいたデスティネーションキャンペーンが実施されることなどから、その経済効果の波及は大いに期待されるところでありますが、私は、県内経済をしっかりと支え、活性化させていく役割を担うのは、やはり企業の皆さんではないかなと思っています。とりわけ、これまでも県内の経済においては、牽引的な役割を担っていただいている、ものづくりを中心とする第二次産業のさらなる振興、発展は、今後も欠かせないものであると考えています。

 「おおいた産業活力創造戦略二〇一四」の第二の柱として、中小企業の成長、発展に向けた競争力の強化が位置づけられていることからも、特に中小企業への強力な支援が重要であると考えています。

 そこで、第二次産業、ものづくり産業に対する支援、とりわけ、中小企業に対する支援について、これまでも人材育成や技術開発などの支援が行われてきましたが、事業の成果を踏まえて、今後どのような具体策を講じるのか、見解をお聞かせいただきたいと思います。

 また、ものづくりに関して、県産業科学技術センターでは、本年二月に3Dプリンターを導入し、既存の機器とも連携して、データの取得から解析、シミュレーション、データの出力までを一貫して処理できる開発環境を整備しました。県内には自動車や半導体、医療機器関連産業向けの製品開発に取り組む企業が多いことから、3D関連の開発環境を生かし、県内企業を総合的に支援することとしていますが、3Dプリンターの活用の現状と今後の取り組みについてお聞かせください。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 初めに、第二次産業に対する支援についてお答え申し上げます。

 本県の第二次産業の強みは、多様な業種がバランスよく、かつ厚みを持って集積していることであります。この強みを継続、発展させていくことが大切であると考えておりまして、このため、主要な業界ごとに企業会を設置し、研究開発や人材育成、販路拡大を中心に、それぞれの業界の課題に応じた取り組みを支援しているところであります。

 例えば、自動車関連企業会では、会員の取引参入に主眼を置き、品質、コスト力向上に力を入れており、取引参入数は平成十八年の設立当初の約二・七倍となる百四件に拡大しております。

 エネルギー産業創出を目指すエネルギー産業企業会で開発された湯煙発電は、全国でも注目を集めているところであります。

 そして、LSIクラスターや医療産業新規参入研究会も新製品開発などで着実に成果を上げていることから、引き続き、企業会や支援団体と連携しながら、各企業ニーズに沿った、きめ細かな支援に取り組んでまいりたいと考えております。

 特に、ものづくりの命である技術の継承、そして、それを支える若手人材の確保、育成は喫緊の課題と認識しております。大分県工業連合会など民間団体の協力を得て、現場目線に立った人材育成に力を入れていきたいと考えております。

 続きまして、3Dプリンターの活用についてお答え申し上げます。

 県の産業科学技術センターでは、3Dプリンター導入以降、県内企業への三次元造形技術普及に向けまして、関連機器の貸し付けや設備導入を後押しする研修会などを実施しております。

 既に関連機器を導入した企業が出るなど、3Dプリンターへの関心は着実に高まっております。

 センターの機器利用も活発で、プラスチック成形品金型の三次元データ作成や医療関連機器の開発段階での試作などに活用されておりまして、今年度の利用実績は八月末で三十九件となっております。

 また、昨年十一月に大分県工業連合会がセンター内に設置した三次元技術研究会におきましても、二十社を超える企業が、3Dプリンターを活用した新商品開発など、新たなビジネスモデルの創出を目指して熱心に活動しております。この取り組みにつきましても、センターとして積極的に支援しているところです。

 引き続き、県内企業に対し、商品開発コストの削減や新たなビジネスチャンスなどが見込まれる3Dプリンター技術の普及に努めてまいりますが、特に、最先端の三次元造形技術に対応できる人材の育成に取り組んでいくこととしております。

 以上です。



○近藤和義議長 首藤隆憲君。



◆首藤隆憲議員 今、答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 お話がありましたように、私は企業を支える一番大きなのは、やっぱり人材の育成だと思っております。特に大分県の経済の牽引力を果たすのは、やっぱり大きな企業の皆さんであると思います。大きな企業の人が発展をして頑張っていただきたいという気持ちの中に、大きいところでありますから、具体的にこういうことはというのは、なかなか難しいかと思いますけれども、いわゆる人材、技術者とか技能者とか、そういった人たちが今、交代期を迎えていると思うわけであります。こうした人に対する継承ということが一番大切なことであろうかと思います。とりわけ企業にとりまして、この協賛企業とか、あるいはまた、支援企業というのはいっぱいあると思うんですが、そういったところに中小企業という立場で、失礼になるかもしれませんが、しっかり力を入れていただきたい。そういうところが人材を育成していくことが、いわゆる技術、技能を継承して、そういった人材を育成していくことがやっぱり一番大きな企業を支えていく大切なことではないかと思います。また、地元の工業高校、あるいはその他の高校を卒業した皆さんが、就職先として、大きな活路になるんではないかという感じがしますし、県外に流出するというような言葉もよく聞かれますが、そういったことを引きとめていく、大分県内にとどめ置くというような役割も果たしていくことにつながるんではないかなという感じが私はいたしますので、そこら辺をしっかりと、人材育成等に、協力といいますか、支援をしていただきたい。

 そのことによりまして、企業が、大きな企業を支えることができる体制ができれば、これからの企業誘致に関しても、私は一番大きな武器になってくるんではないかなという感がいたします。そういった技術、技能の力をしっかりとさせていくことが、これからの大分県にとって、あるいは一番大切なことではないかと思いますので、そこら辺に対して、しっかりと人材育成、開発、そういったものを含めた支援をお願いしたいと思うわけでありますが、そういった点についての考えがあれば、よろしくお願いします。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 先ほど言及しました、例えば、県工業連合会でやっていただいている人材育成も、連合会、工業会の方々に聞きますと、やはり今後の若手人材を育成していくということが、大分県のものづくり産業にとって非常に大切だということで、それをやりたいということでありました。

 単に座学の講習ということではなくて、講師の方を招いて、ものづくりの技術の継承ということをしっかり勉強していただくとともに、それを一回目の合宿、二回目の合宿の合間に、その研修に来られた研修生がお勤めになっている企業に実際にどういうふうに新しい技術を持ち込めるかとかというような、企業の現場に帰って、どう生かせるかということまで講師の方がしっかり面倒を見る、そういった集中的な技術指導とか継承ということもやっております。

 何より、中小企業が技術を継承し、また、技術を発展していくということが、大分県の経済を支えると思っております。また、議員がおっしゃったように、そのような企業がたくさんふえることによって、立地企業と連携して、あるいは立地企業がさらに大分県はすばらしい中小企業がいるので、大分県に行こうかというような思いも強くしてくれるのだと思っております。まずは、地場の企業の技術力の継承と発展をしっかり支えていきたいと考えております。

 以上です。



○近藤和義議長 首藤隆憲君。



◆首藤隆憲議員 ありがとうございました。今、お話がありましたように、工業立県であります大分県にとりまして、今の話が一番大切だと思いますので、これからもしっかりと進めていただきますことをお願い申し上げたいと思います。

 それでは、次にエネルギー政策について質問します。

 現在、再生可能エネルギーが推進され、原子力にかわるさまざまなエネルギー源が注目されていますが、その一方で、いずれのエネルギーにおいても、安全性やコストなどの面で問題を抱えているのも事実ではないかと思います。

 当然ながら、将来を見据え、安全性を確保しつつ、世論の了解のもとにエネルギー政策を転換していくことは必要だと思いますが、当面の安定的な供給量の確保とコストを考えると、原子力による電力供給を視野に入れることも必要ではないかと思っています。

 現在のようにフル稼働で対応している火力発電がメーンということになると、原料である化石燃料のコスト高に伴い、さらに電気代が上昇し、利用者の負担が増加することも気になりますし、万が一、火力発電所でトラブルが発生した場合、安定した電力供給ができなくなれば、産業界や生活への影響も懸念されるわけであります。

 また、労働者の賃金がなかなかふえない状況下で、消費者物価の上昇により、実質賃金が低下し、加えて消費税引き上げの影響も考慮すると、家計への大幅な負担増にもつながります。

 今後は、効率的なエネルギー利用のための省エネルギー技術に関する研究開発や設備、システムの導入など、省エネルギーに対する取り組みが、より一層求められると思いますが、県の考えをお伺いします。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 エネルギー政策について、特に省エネルギー政策についてお尋ねをいただきました。

 本県では、豊かな自然環境を重要な地域資源と捉えまして、多様な再生可能エネルギーの導入促進とエネルギー産業の育成の二本柱でエネルギー政策を推進しているところであります。

 議員ご指摘のとおり、エネルギーについては、供給サイドだけでなく、需要サイドの取り組みも重要と認識しており、創エネや省エネ設備に対する補助制度とコーディネーターによる支援により、エネルギーの効率的な利用も推進しているところであります。

 産業育成のために設立したエネルギー産業企業会の活動の中でも、省エネ関連のセミナーを開催し、人材育成に努めるとともに、省エネ型の無電極照明の実証試験や大型の省エネ給湯器の販路開拓を支援してきたところであります。

 そして、大分県ではございませんが、県外では、大手建機メーカーによる購入電力を大幅に削減した新工場が稼働するといった事例も見られてきております。

 このように省エネは、競争力の強化にもつながることから、県内にも国の補助金などを活用した、こうした設備更新を、省エネとともに競争力強化ということで、一層促進していきたいと考えております。

 また、未利用熱を利用した農業、旅館向け省エネ技術開発や、ITや蓄電池等によるエネルギー管理システムの推進など、さらなる省エネにも取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。



○近藤和義議長 首藤隆憲君。



◆首藤隆憲議員 ただいま省エネについての答弁がございましたが、もちろん、私どもは、そういった省エネルギー対策について、企業に対する問題、いろんなところでご努力をされていることを評価させていただきますし、また、私どもも省エネ、節電についても、大いに努力をしていかなければならないと思っております。

 ことしは、冷夏で何とかという話があるようでありますが、昨年はかなり厳しかったという、後で聞く話でありますけれども、本当に厳しい状況があったという話も承っておりますので、そういった点につきまして、しっかりとあれしていただきたいと思うし、その中で、やっぱり単に偏った感覚だけではなくて、先ほども申し上げましたように、エネルギーの安全性が一番大きいと思いますが、安全性、それからまた、安定性、そしてまた、コストということも含めた総合的な視点から考えていただいて、これからのエネルギー政策というものをしっかりと進めていただきたい。そのことを強く申し上げさせていただきたいと思います。

 限定的な、頭から決めるということは、やっぱり非常に危険だと思いますので、そういったこともしっかりと、研究開発といいますか、そういったことを進められますように、要望といいますか、お願いを申し上げさせていただきたいと思います。

 それでは、最後になりますけれども、子育て支援について質問をさせていただきます。

 待機児童の解消に向けた保育の量的拡大・確保、教育・保育の質的改善、地域における子ども・子育て支援の充実を図るため、国は、子ども・子育て支援新制度の来年四月からの施行に向けた準備を進めています。

 新制度では、市町村ごとに現在の認定こども園、幼稚園、保育所等の利用状況や今後の利用希望を把握し、現状の施設の状況等を踏まえた上で、向こう五年間の事業計画を策定することとされており、現在、県内の市町村においても、この新制度に対応するために、その事務に追われている状況であると聞いています。

 そうした中で、私がこの新制度の中で最も気になることは、待機児童の解消と保育の質の向上という二大テーマが同時に求められているということであります。この問題は、いずれも保育に欠かせない重要なテーマでありますが、新制度では、対象児童が、これまでの「保育に欠ける」から「保育を必要とする」というぐあいに見直されます。つまり、保育所やこども園に入所できる対象児童数が大幅に拡大するのではないかということであります。端的に言ってしまえば、待機児童数は大幅に増加することになりますので、その児童を受け入れる教育・保育施設の数、保育士・幼稚園教諭の数を確保できるのかということでありますし、保育士・幼稚園教諭の質をどう確保していくかという課題となります。

 数の確保を追い求める余り、質の確保がないがしろにされると、保育の質の向上という新制度の二大テーマの一つが成立しなくなります。そのために私は、保育の質の確保について、喫緊の課題であると考えています。

 新制度の施行に伴い、保育需要の増加が見込まれますが、保育士、幼稚園教諭の数を確保しながら、その一方で、どのように保育の質を確保していくのか、県の見解を求めます。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 ご指摘のとおり、保育を担う人材の確保と保育の質の向上は、重要な課題と認識しております。

 県では、平成二十五年度から大分県保育連合会に委託して、潜在保育士の再就職支援を行っておりますけれども、今年度はさらに職業紹介ができる保育士・保育所支援センターを設置し、専任のコーディネーターのもと、施設とのマッチングをきめ細かに行っているところであります。

 また、保育の質の確保につきましては、新任保育士等に対し、保育技術等の向上に向けた研修を実施するとともに、新制度の施行をにらみ、幼稚園教諭と保育士との相互理解を深めるためのセミナーを開催しています。

 また、生活困窮や発達障害など、特別な配慮が必要な子供と、その保護者を適宜、適切に支援できるよう、今年度から新たに、子供と日々接している保育士を医療、保健、福祉に精通した保育コーディネーターとして養成しており、現在、県下で九十人の保育士が学んでおります。

 こうした取り組みにより、今後とも、保育の質の向上に努め、量と質の両立を図ってまいります。

 以上でございます。



○近藤和義議長 首藤隆憲君。



◆首藤隆憲議員 今、答弁をいただきましたが、部長にお伺いしたいんですが、特に県内のこの待機児童が、今まではほぼゼロに近い、横浜がゼロだとか、大分市も何十だとか、ほかの市町村はありませんとかいう、そういう数字みたいな感じがあったんですが、この制度が変わりますと相当にふえると思うんです。横浜なんかでも相当な数字だと言われておりますし、大分市においてもそうだと思うし、そういった新制度に移行すると、どのくらいの人数の人が希望されるのかどうかという、そういういわゆる数の推移といいますか、そういったものを把握しているのかどうか、お伺いしたいと思いますし、把握しておられれば、それについての数字を市町村ごとに教えていただければありがたいと思います。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 今回、新制度におきましては、各市町村がニーズ調査を行うということで、これまで以上のニーズがあるということが明らかになってくるというふうに思います。そういうことで、各市町村、現在、その必要量、ニーズ量と供給量ということで把握をしておりますけれども、お尋ねの全ての市町村の状況については、まだ把握をしておりませんけれども、例えば、大分市が、子ども・子育て会議に出した資料によりますと、三千人ほどが必要ではないかといった数字がございます。

 以上でございます。



○近藤和義議長 首藤隆憲君。



◆首藤隆憲議員 今、ちょっとお伺いした数字では、大分市がこれまで何十人かという、二桁の数字であったと思うんですが、これが三千が待機児童ということになりますと、とてもじゃないけど、受け入れが可能なのかどうか、大変なことにつながっていくだろうと思っています。そういったことの県内全体の数字は承っていないということでありますが、承知していないということでありますから、これからぜひそれは数値化していただいて、それに対する取り組み、大きいと思います。今まで二十とか八十とか、時によっては違うような数字の大分市が三千人を超す方が待機児童ということになったら、本当にその児童の皆さんが入所できるのかどうかというのは、大きな作業だと思います。

 だから、横浜なんか何万人ということがゼロというのは、つながるんではないかなという話もございますし、財政負担も含めて、保育士さん、幼稚園の先生方のそういった確保というのが、極めて大変な作業になってまいると私は思いますので、そこら辺に対して、しっかりと取り組みをしていかないと大ごとだと、いろいろ心配する面もありますけれども、そういった点をしっかりと取り組んでいただきますように、あえてということは申しませんが、よろしくお願いさせていただきたいと思います。

 それから、もう一つ、保育の質の向上と言いますと大変失礼ですが、最近、保育士さんが、結構きつい仕事であるということからやめられるという話を聞いてみますと、やっぱり勤務労働条件の賃金が安いというような、条件がよくないという話が非常に多いようであります。やめられた方にアンケートをとった資料によりますと、もし条件がよくなれば、やめた後も、あるいは家庭に入った人も、六〇%の方々が復帰をしたいという意向も持っておられるというような話があります。私は、やっぱり先ほどの話ではありませんけれども、保育士、幼稚園の先生方の、特に私立とか認可保育園になると思いますけれども、そういった皆さんの勤務労働条件の改善が、一番これから大事になるんではないかなという感じもいたします。そこら辺に対する何か具体的な対応策とか、そういうものを考えておることがあるのかどうか、もしあればお聞かせいただきたいと思います。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 今回の新制度の中で、いわゆる公定価格ということで、各幼稚園、保育所に支給をされるということになります。

 各園では、そういった公定価格をベースにして、それぞれ施設を運営していくということになりますので、その中で人件費をどういうふうに賄っていくかということは、一義的には、各園の判断によるものというふうに思いますけれども、そうした中で県といたしましては、勤務労働条件の改善に向けて、事例を研修会等で情報提供するなどして、よりよい勤務労働条件になるように努めていきたいというふうに思います。



○近藤和義議長 首藤隆憲君。



◆首藤隆憲議員 ありがとうございました。ぜひそういった意味で、大変な作業があると思いますけれども、しっかりと取り組んでいただきますことをお願い申し上げたいと思います。

 総じまして私が申し上げたいのは、今のこの時期に、何といっても賃金を引き上げていき、消費購買力を増していくということが、経済の発展の一番大きな課題だろうと思いますので、きょうは人事委員会の事務局長さんもいらっしゃいますが、しっかりと勘案をいただきますことをお願い申し上げて、質問、要望を終わらせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。(拍手)



○近藤和義議長 以上で首藤隆憲君の質問及び答弁は終わりました。土居昌弘君。

  〔土居議員登壇〕(拍手)



◆土居昌弘議員 皆さん、おはようございます。六番、土居昌弘、ただいまから一般質問を始めます。

 まず、高齢者福祉についてです。

 県民の四人に一人が六十五歳以上の高齢者となっている本県、中でも、地元の竹田市、実は、昨年の九月末現在で高齢化率は四二・三%です。もちろん、県内一、そして、全国でもトップクラスであります。

 このような長寿社会、重要なことは、高齢者の方々がどのようにして暮らしているのか、とりわけ、どれぐらいのお年寄りが元気で住みなれた地元で暮らしているのかということであります。

 県では、平成二十四年三月に、五期目となる「豊の国ゴールドプラン21」を策定し、誰もが豊かな高齢期を迎えられる地域社会の実現を目指して、さまざまな施策を実施することになっております。

 では、ここで、人口動態調査と国勢調査から導かれる大分県の平均寿命を見てみます。男性が八十・〇六歳で全国八位、女性は八十六・九一歳で九位となっており、伸び率では男性が全国で五位、そして女性は何と全国トップクラスの二位であります。数字の面では、本県の高齢者福祉施策の方向性が間違っていないことがうかがえます。

 一方、国民生活基礎調査をもとに算出された健康寿命、つまり、日常生活に制限なく、健康で暮らしていける期間ですが、本県の平均健康寿命は、男性が六十九・八五歳、全国三十九位の低位にとまっております。平均寿命からこの健康寿命を差し引いた、いわば何らかの障害を有する期間は十・二九年と、何と全国ワースト一位であります。ちなみに、女性の健康寿命は七十三・一九歳で全国三十四位、障害期間の長さは十三・八九歳で全国ワースト三位ということで、男性とほぼ同様の傾向が見られます。

 中でも、私が注目しているのは、竹田、豊後大野、両市とも障害期間が県平均よりも長く、豊肥地区が県全体の障害期間を延ばす結果となっています。

 私は、この課題を次期ゴールドプランの中で明確に掲げ、いかにしてこの障害期間の短縮を図り、健康寿命を延ばしていくか、ここに思い切った対策を打つべきではないかと考えております。現状認識と今後講じ得る対策について、また、それを踏まえ今後の高齢者福祉のあり方について、知事のご見解をお伺いします。

  〔土居議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの土居昌弘君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま土居昌弘議員には、高齢者の福祉、特に高齢者の平均寿命と健康寿命を挙げてご心配をいただきました。

 議員ご指摘のとおり、本県の平均寿命は男女とも全国十位以内となっております。しかしながら、健康寿命の方は男女とも三十位台ということでございます。

 一方、昨年実施いたしました県民アンケートでは、幸福感を判断する際の重要項目として、健康状況を挙げる方が五六・六%と最も多くなっております。

 まさに、健康寿命を延伸し、健やかに暮らすことが県民の願いでありまして、その実現が県にとって大変重要な課題であるというふうに認識しています。

 このため、まず、県民一人一人が、高齢期にかかわらず、青壮年期から健康の維持、増進に努めることが大変大事であります。

 県では、「第二次生涯健康県おおいた21」に基づきまして、減塩三グラム、野菜摂取三百五十グラム、プラス千五百歩の運動を掲げまして、食生活の改善や運動習慣の定着を図るとともに、生活習慣病の重症化予防や、家庭、地域、職場など社会全体で個人の健康づくりを支援する環境づくりにも取り組んでいるところであります。

 竹田市では、暮らしのサポートセンター・久住「りんどう」を立ち上げていただいて、要支援者等を対象に、栄養改善教室や認知症予防運動などに積極的に取り組んでおられます。また、豊後大野市では、身体や口腔機能等の向上を目指す「げんき学校」の開催や、生活機能の維持向上に向けた作業療法士などによる訪問指導の実施など介護予防に意欲的に取り組んでおられます。

 加えて、県では、身体機能の低下した高齢者が、元気で自立した生活を取り戻すことができるように、自立支援型のケアプランを策定していくための地域ケア会議の取り組みを支援しております。また、介護サービス事業所向けの生活機能向上支援マニュアルの作成や、高齢者が気軽にできる体操の普及などにも努めています。

 さらに、高齢者が、豊かな知識や経験を生かし、生きがいを持って社会参加することも大切であると思います。

 このため、「おおいたシニアリーダーカレッジ」を開催するなど、地域活動の担い手となる高齢者を養成しております。また、先ほどの竹田市「りんどう」では、健康づくり教室に参加した高齢者の中から、生活支援サービスなどの新たな担い手があらわれるなど、住民相互の支え合いも始まっているところであります。

 現在、地域包括ケアシステムの構築に向けた「第六期豊の国ゴールドプラン21」を策定中でありますけれども、健康づくりと介護予防の推進、そして、生きがいづくりと社会参加の推進を重点施策に位置づけて、高齢者が住みなれた地域で、いつまでも元気に暮らせる地域づくりを目指してまいりたいというふうに考えております。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 県の方向性はよくわかりました。

 ですので、ちょっと細かい方向性についてではなくて、手段というか、方法について伺いたいと思います。

 九月七日の日曜日には、竹田市で初めて、いきいき健康フェスタが開催されて、多くの市民が健康寿命を延ばそうと一緒に考え、一緒に体を動かし、学んだことを習慣にしていこうとしていました。

 また、豊後竹田駅前の商店街では、おしゃべりサロンを夜間開いて、商店街の商店主などが集い、健康づくりに励んでいます。一般的にこのようなサロンは、昼間に農村部の集落で開かれるもので、商店街での取り組みは珍しいです。すばらしい取り組みだと私は感じております。

 県は、このような県下のよい事例を集めて、それぞれの自治体に発信し、それを参考にして、役所や県民が自主性、主体性を発揮して、自助、互助の力で健康づくりをしていこうという取り組みを広めていかなければならないんではないかなと思っております。この辺のところを平原部長にお伺いします。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 ご指摘の点につきましては、大変大事なことだというふうに思っております。

 今、議員の方から、竹田市の事例についてもご紹介いただきましたが、県では、竹田市や豊後大野市のほか、地域包括ケアシステムモデル市としての豊後高田市や杵築市の事例など、県下各地域の介護予防や健康づくりの取り組みが進められておりますことから、こうした事例について、他県の事例も含めて、これまでも担当者会議や研修会等を通じて市町村へ情報提供をしてきたところであります。

 また、今年度からは、新たに介護予防体操を地域で普及させるためのアドバイザーの派遣も始めたところでありまして、今後とも、こうした取り組みを通じまして、各市町村における健康寿命の延伸に向けた取り組みを支援してまいりたいと思います。

 以上でございます。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 一人ではできないかもしれないことが、みんなとならできるかもしれません。できたら、より身近な関係の人がいいです。個人に諭していくということも大事ですが、地域での取り組みをさらに磨き上げて広めていくことも大事ですので、今後も健康寿命の延伸政策について、力を奮っていただければなと思っております。

 次に、起業支援について質問いたします。

 我が国では、国内で営業活動を行う事業所のうち、新たに開業した事業所の割合を示す開業率が四・六%と、諸外国に比べて著しく低く、このことは国内における産業の新陳代謝が進んでいないことをあらわします。

 国内における新たな事業展開のしやすさを示す起業環境ランキングを見ても、日本は世界第百二十位に低迷しており、地域経済の活性化のためには、起業環境の改善が不可欠であると考えられます。

 こういった状況を改善するため、政府は昨年の成長戦略において、国内の開業率を欧米並みの一〇%に引き上げる目標を定めました。

 県内でも、特に各市周辺部では過疎化の進行による市場の縮小やデフレなどにより、不況が長引き、地域の活性化も失われつつあるのではないかなと危惧しております。

 地域経済の一角を担ってきたはずの会社にも、廃業が相次ぎ、新たに開業する事業者の数を大きく上回っているのが現状です。例えば、竹田商工会議所の会員の中を見てみましても、平成二十一年度から二十四年度までの間において、開業数は四十一件であったのに対し、廃業数は七十二社に上っております。着実に地域の商店が消えていくとともに、当然のことながら、働く場所もなくなってきています。

 県内全体でも、平成十八年から二十一年の事業者の平均開業率は二・七%で、九州では長崎県の二・五%に続いて、低い方から二番目、一方、廃業率は六・四%と、福岡県に次いで二番目の高さを示しており、この状況を何とか打開していかなければなりません。私は、特に、周辺地域の経済活性化を考えたときに、起業リスクを最小限に抑えられるような、いわば小さな起業ができる環境を整備することが大事ではないかなと思っております。

 そこで伺います。

 まず、起業に対する県の支援体制と支援の現状をお示しください。

 あわせて、県として、小さな起業がしやすい環境を整備するためには、どういった施策が有効と考えているのか、そして、今後どのように取り組んでいくのかについて、知事のご見解をお聞かせください。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 起業の支援についてご質問をいただきました。

 起業、創業は、社会にイノベーションをもたらして、新しい雇用を創出する重要な要素だと思っております。短期間に業容を拡大するベンチャーや、まとまった雇用の受け皿となるビジネスなど、創業の形はさまざまだと思います。その中で小さな創業は、チャレンジの裾野を拡大する大事な存在でありまして、人口減少社会で地域に幅広く雇用機会をつくっていくという観点からも、大変重要な役割を担っているというふうに思っております。

 県では、創業の裾野を拡大しようということで、「スタートアップ一〇〇〇」を目標に掲げまして、支援機関と連携しながら、セミナーを通じた創業者の掘り起こしや、国の補助金を活用した支援などを行ってきたところであります。支援件数は、二十四年度が三百四件、二十五年度は四百二十四件と、目標を上回る実績を上げております。

 小さな創業を今後さらに活発化するためには、創業希望者が具体的な準備作業に入るきっかけづくりと、創業時のリスクの低減という二つの視点に立った環境整備が必要だというふうに思います。

 一つ目のきっかけづくりにつきましては、誰かに相談しながら、自分にもできるという自信を育む仕組みが不可欠であります。

 創業を漠然と考えている方を対象とするセミナーを開きまして、支援機関に加えて先輩経営者をネットワーク化して、気軽に相談できる体制を整えているところであります。

 二つ目に、創業時のリスクを認識してもらって、そのリスクの低減を支援する仕組みも大事だと思います。

 まず重要なのは、収益と借り入れのバランスなどを捉えた事業計画の磨き上げでありますけれども、ここでも先輩経営者が大きな役割を果たします。県が民間に委託した創業準備セミナーでは、女性経営者グループが受講者のプランの具体化をサポートし、多くの創業が実現しました。こうした民間のサポート力は、今後も大いに活用していきたいと考えております。

 また、地域の行政や商工団体によるきめ細かな支援も創業のハードルを下げる有効な手段だと思っております。竹田市で菓子の製造やレストラン経営を行う「あじさい加工所」では、補助金の活用や法人化の際に、市や支援機関の丁寧な助言を受けて、創業を実現したところであります。本年一月に施行された産業競争力強化法では、市町村による創業支援の取り組みを強化する制度が創設されましたけれども、同法に基づく事業実施機関として県内市町村が認定を取得できるよう、県も強力にバックアップをしていきたいと思っております。

 さらに、地域の農産品を活用した創業など少額の資金調達につきましては、県の地域資源補助金を活用するほか、インターネットで広く資金を募るクラウドファンディング等の新たな手法も提案してまいります。

 このように、順次ステップアップできる環境を整えて、創業しやすい大分県を実現してまいりたいというふうに思っております。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 「中小企業白書二〇一四」では、第二章に起業・創業、第三章に事業承継・廃業が充てられています。これを、商店街がシャッター商店街と呼ばれる現状をどのように改善していくかという視点で読んでみますと、現状分析として、廃業もやむを得ないと考えている経営者の七割が、事業承継を検討することなく廃業やむなしという考えに至っていることが見えてきます。当然のことながら、その店舗の今後の活用も考えていません。こうした現状を踏まえてみれば、対策として、今後の商店街のあり方を考えて、廃業に際しては、民間、公的支援機関を問わず、相談できる体制が必要です。先ほど知事も答弁されましたが、それが各地に必要だと私は感じています。

 また、白書によれば、起業に関しても、「相談する相手はいなかった」と答える起業家の割合が最も多いんです。

 つまり、起業率を高めていこうと思えば、この相談体制を早期に構築して、廃業する人、開業する人の相談に乗り、問題を解決できるように導き、また、ケースによれば、廃業と開業をマッチングしたりする機能を発揮していくことが大事ではないでしょうか。この辺につきまして、西山商工労働部長にお伺いします。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 ただいま議員から、商店街の廃業と、そしてまた起業される方とのマッチング、あるいは相談体制について、白書を引きながらご質問いただきました。

 まず、各地域における起業相談、特に各地域でございますけれども、そのコアというか、核になりますのは、やはり商工会議所でありましたり、商工会の経営指導員の方々というふうになろうかと思います。他方で、空き店舗対策は、現時点、商店街振興組合や、そして市町村が中心となって、その役割を担っていらっしゃるというふうに考えております。こうした創業と空き店舗対策に対する商工団体、商店街、行政のそれぞれの情報共有をしっかり進めていくということが、今、議員がおっしゃられた問題意識の解決につながっていくのではないかと思っています。

 こうした観点からしますと、竹田市の商店街、竹田市は、先進的な取り組みが進められているのではないかと我々は考えております。情感あるまちづくりに、こうした工芸家や芸術家とともに、地域資源を活用したレストランや居酒屋、そして、食品製造販売などの数多くの移住創業者が出てきているということであります。また、地域おこし協力隊からの創業希望者も多数いるというふうに伺っております。

 そして、商工会議所が空き店舗情報を持って紹介するほか、相談や交流機能を持った市の施設も市街地に昨年発足するなど、商店街への移住や創業の可能性、環境整備は、他の地域に先んじて進んでいる地域ではないかなというふうに我々は考えております。

 こうした地域における商店街の創業を加速できますように、私どもとしても、現場に近い商工会や商工会議所、商店街などの機関が相互に情報共有と発信ができるよう、そういう充実に向けまして、そうした連携強化を側面からしっかり支援できるように対応してまいりたいというふうに考えています。以上です。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 まさにおっしゃるとおりで、商工会議所や商工会、そして市町村行政との情報の共有化、そして、その上で空き店舗をどのように活用していくかとか、廃業もしくは開業の相談に乗っていくかというところはとても大切になってきますので、その辺、バックアップの方、よろしくお願いいたします。

 次に参ります。

 高校教育についてです。

 まずは、進学指導重点校についてお伺いします。

 県教育委員会では、八校の進学指導重点校を県内各地に指定し、大学などへの進学を目標として、新入学の一年時から文字どおり重点的な指導教育体制を整えているとしていますが、過疎地における重点校は期待に沿える成果が見えていない感がいたしております。

 今、県教育委員会は、習熟度別指導に力を入れておられますが、もう一歩それぞれの地域に足を踏み入れて、学校を取り巻く実情を見ていただきたいと思います。

 例えば、私の地元の重点校となっています竹田高校の場合、上野丘高校と比べれば、全体的に明らかに学力差が見られますが、それでいて、習熟度別指導の成績評価は、最難関大学や難関大学への合格者数という同じ尺度で両校を評価しがちではないかなと思っています。

 過疎地域の重点校の習熟度別指導は、最難関大学や難関大学を目指すというよりも、入学時の学力を確実に伸ばすことにより、国立大学などにより多くの合格者を送り出すことが重視されるべきだと私は思っております。

 もちろん、県内のどの高校からでも最難関大学に進学できる教育環境の整備は大切ですが、その機能に過度に固執すれば、学力にばらつきがある生徒個々の実情や希望に沿った指導ができないのではないかと危惧しております。

 特に、過疎地域の重点校においては、習熟度別指導をより充実徹底することにより、生徒一人一人の学力向上につなげていただくことが重点校全体の魅力づくりにつながると私は考えますが、県教育委員会の見解を伺います。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 地域の生徒は地域で育てるという基本的な考えのもと、地域の普通科高校のうち八校を進学指導重点校に指定し、進学力向上の支援を行ってきました。

 ことし三月の卒業生の国公立現役合格率は八校平均で四一・三%であり、県平均の二倍以上の成果を上げています。一方、最難関大学や難関大学の合格者数は、平成二十二年三月卒業生をピークにこの四年間減少しています。

 難関大学進学へ向けた環境の整備とともに、議員ご指摘のように、生徒一人一人の実情に応じた進路指導のあり方が重要であると考えています。そのため、一人一人の志望達成に向け、学習習熟度別指導に係る教員を配置しておりまして、八校には、英語と数学で各一名加配し、学力に応じた授業を実施しています。

 また、県教育委員会指導主事による計画的な学校訪問で、実情に適したクラス編成や授業の目標設定などの指導、助言を行っています。

 今後も、このような取り組みを充実徹底し、生徒一人一人の学力を向上させ、地域の進学指導重点校としての魅力を高めていきたいと考えています。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 過疎地の重点校では、実際、頭のいい子は中心部、上野や舞鶴や、その辺にとられて、また、受験生が全入するという、つまり定員割れの事態も起こっております。その結果、生徒の学力差が出てきております。そのためにも、習熟度別指導のあり方をどれだけ生徒の成績が伸びたかというところにも視点を置いて、しっかりと指導していっていただきたいと思っております。

 次に、学校事務の体制について伺います。

 県立高校の事務補佐は、学校の清掃をしたり、会計事務や教員の生徒指導を広く補佐するなど、学校運営上、大切な役割を担っております。しかしながら本県では、生徒数を加味した割合で見ると、他県と比較して事務補佐が圧倒的に多く、平成十八年ごろから適正な職員数への削減が課題とされてきました。

 そこで、平成二十年三月三十一日付の県立学校長に対する教育長通知によって、事務補佐の職の原則廃止の方針が示されました。

 その際、五十歳代の事務補佐は定年までの間在籍できるという特例措置により、当時、約百五十名の事務補佐が継続雇用となりましたが、その後、次第に退職されて、現在では二十名となっております。

 ところが、その事務補佐が減っていく一方で、現場の教員や事務職員だけでは業務が十分に消化できず、実は、教員は事務作業にも追われ、少数の事務職員でさえ週末出勤を強いられるという現状が見られます。

 この事務補佐の廃止という改革の目的を再度ここで検証し、完全廃止に向かう学校現場の窮状をどう把握しているのかについて、まずはお伺いします。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 県立学校の事務補佐員の職の見直しについては、事務補佐員の業務内容の見直しや、さらなる人材活用を図ることが目的であります。

 また、各学校では、平成二十年度より学校全体の業務の見直しに当たって、組織改善委員会を設置し、学校の教育活動が円滑に行われるよう取り組んでいます。

 県教育委員会では、その取り組み状況や学校現場の実情を、毎年の学校訪問で把握しながら、事務補佐員が従来担ってきた業務の簡素化や効率化を図っています。

 例えば、剪定などの環境整備に係る外部委託の推進、高機能印刷機の導入による印刷業務の効率化、一人一台パソコンの導入による文書収受の効率化等を進めてきたところです。

 生徒数の減少による学校の小規模化に伴い、事務室の体制も小規模化する中、より組織的な対応が必要です。そのため、財務会計事務体制の強化や人事交流、研修等による事務職員の人材育成、活用を図ってまいります。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 改めて言及したいのですが、事務補佐員を平成十九年度の百五十二名に戻せと言っているのではありません。改革を進める中で弊害が出てきているので手当てをとお願いしているのです。

 これまで事務補佐員がしていた業務、例えば、テスト用紙の印刷、今では、特に休み時間なんかは印刷機の前に教員の列ができております。また、クラス会計や学年会計ももちろん教員の仕事になっております。世界一忙しい教師と言われるゆえんでございます。また、学校の管理や整備についても、事務補佐員のかわりに年二回の清掃業者や庭師が来るだけでは十分ではありません。やはり日々の手入れが必要でございます。

 組織的に手当てができるように委員会で検討している、そして取り組んでいるということですが、やはりそこには無理があるんではないかなと思っております。やはり支援スタッフとか、そういった人員が必要ではないかと思うんです。特に、PTA会費等の少ない過疎地の学校においては。これについてどのように思われますか。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 事務補佐員の職の廃止に伴い、事務の見直し等を行ってまいりました。それによって、学校での事務の改善等、学校に設置する組織改善委員会が負担の軽減、あるいは均てん化を図るという趣旨で活動してまいりました。

 これまで随分、事務の改善等を行ってまいりました。学校等によって、よくできているところ、あるいは体制によってまだ不十分なところもあろうかと思います。そういった声を現場からも聞きながら、さらなる改善の方法を考えていきたいというふうに思います。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 さらなる改善の方法を、現場の皆さんと協議しながら対策を練っていただきたいと思います。

 次に、これからは個別の案件ですが、まずは竹田高校の受験要件についてお伺いします。

 平成二十四年の第四回定例会の一般質問で、私は、県外生の竹田高校受験の要件緩和を求めたのに対し、野中教育長は、直ちに検討すべき段階ではないと答弁されました。こういう内容です。今、県の受験条件では、基本的に県内に家族と住んでいないと県立の高校は受験できません。ただし、中津と日田は福岡と関係が密なため、隣接する県外地域の取り決めで福岡県の隣接中学校から県外者の志願手続なしで大分県立の高校を受験できるようになっております。

 これはなぜかと問うたところ、例えば、中津は豊前、大分県と福岡県の一体的な社会があると答弁され、そして、生徒が学ぶということだけではなく、生活面できちんとサポートできるかというところを一番重視しているとおっしゃいました。豊肥地区では、このような取り組みを考えていないという答弁でございました。

 そもそも生徒が少ない地域で、進学校の定員を維持しようと思えば、竹田高校を阿蘇久住の麓にある進学校とすることも必要ではないでしょうか。

 このことは阿蘇や黒川の生徒にしてみれば喜ばしいことにもなりますし、地域に進学校が存続していくということは、豊肥地区全体にとりましても大変ありがたいことでございます。

 あれから二年近く経過しますが、そろそろ検討段階を迎えているのではないかと期待しておりますので、ご答弁をお願いします。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 県立高校においては、まずは県民のために教育を行うことを優先して考える必要があり、県外生の受け入れについては、生活圏をともにしている隣接地域に在住していることや、あるいは当該高校に他県にもないような特色のある学科があることや、あるいは受け入れ態勢が整っていることなど、このような点を考慮すべきと考えています。

 竹田高校においては、伝統ある普通科進学校として地域に根差した特色ある学校づくりをより一層進めていきたいと考えています。

 受験要件の緩和については、今後の少子化の進行や地元竹田市の保護者等の意向を見ながら研究していきたいと考えています。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 研究していくということでございますので、よろしくお願いします。

 その研究を進める上での一つの判断といいますか、再質問させていただきます。

 竹田がどういう地域かとまず申し上げたいと思います。例えば、荻地域です。実に多くの家庭が阿蘇や高森、波野から血縁関係を結んでおります。もちろん、熊本県側にもその逆があります。また、拝田原のショッピングエリアでは、熊本ナンバーの車両をよく見かけます。さらに、この日曜日に開催されます竹田薪能、多くの黒川の宿も支援してくれております。そして最後に、何といいましても、久住地域には肥後藩の地域がたくさんあります。つまり、生活圏をともにしている地域であります。この辺も考えていただければなと思いますし、熊本県立の高校では、定員の五%までは県外の生徒を受け入れています。私が二年前に一般質問してからの間を見てみますと、竹田市の中学校を卒業した竹田市民の生徒が、熊本の県立高校へ平成二十五年度で三名、平成二十四年度で四名進学しています。

 やはり隣接した地域でございますし、生活圏も一緒です。機会を均等にと思うんですが、この辺どのように思われますか、お伺いします。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 生活圏、経済圏の一体性ということについて、私の方が申し上げましたのは、これまでの歴史的な形成の中で現在の中津市と日田市の例外があるということでございます。

 今、議員ご指摘の荻、あるいは拝田原等で隣接市町村との交流もあるということであります。またそういった点も研究していきたいというふうに思います。

 また、熊本県が五%の県外生を受け入れているということについては、本県が同じような判断をするに当たって必要になれば相談をしていきたいというふうに思います。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 検討の方を進めていただければなと思います。

 次に、三重総合高校久住校の学生寮について質問いたします。

 三重総合高校久住校に近接する学生寮は、三十五年前に国が建設した木造二階建てで、当時の久住町の支援で、二十四年前から学生寮として使用されており、現在は保護者と教員の全員で支えられる運営委員会が管理主体となっています。

 年月の経過によって建物は激しく老朽化、そんな中、この夏、二度にわたってこの寮でつくった弁当に虫やウジが混入するという事態が立て続けに発生しました。

 まず、七月二十四日に、寮が生徒や先生のためにつくった弁当にウジが、また、八月二十八日にも虫の混入があり、豊肥保健所からも指導を受け、厨房の改良工事を実施したところであります。

 平成二十三年の第二回定例会において、私は、老朽化した学生寮の早期改善を求め、当時の小矢教育長から前向きな答弁をいただきました。

 また、野中教育長も平成二十四年二月に久住校を訪れ、状況を把握してくださいましたが、それ以降、何らかの対応の見通しはないのか、改めて改善の取り組みについて進捗状況をお伺いします。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 三重総合高校久住校は、農業技術者養成の専門高校として、畜産や野菜など、地域に根差した特色ある教育活動に取り組んでいます。

 学生寮については、竹田市が所有するものを保護者等で組織する寮管理運営委員会が借り受け、竹田市から補助も受けながら運営されています。

 今回の虫の混入事案については、保健所の指導を受けながら、厨房や食堂について、捕虫燈の設置、ドアの改良、網戸の改修等が行われました。

 学生寮の老朽化の課題については、設置に至るこれまでの経緯なども踏まえ、地元竹田市や管理運営委員会と連携して、どういった対応が考えられるのか、協議していきたいと考えています。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 運営委員会と竹田市とともに協議しながら改善に努めていくということでございますが、少々細かな点を聞いていきたいと思います。

 まずは施設の問題です。

 生徒が生活する寮ですので、この春に寮の耐震化が問題になりまして、久住校が県教委に相談したところ、県教委は、寮は竹田市の持ち物なんで、竹田市と相談してと、相談にも応じてくれなかったと私の調査で判明しております。

 県立高校の生徒のための寮です。これで本当に寮の課題を解決していこうとされているのかというのがちょっと疑問でございます。

 先ほど答弁いただきましたので、改めていくということでございますので、三つの点について、まずはお伺いしたいと思います。

 耐震化の問題、まず初めです。

 二番目が、古くて小さな厨房が今回の事件の発端です。古くて小さな厨房、これをどうするのか。

 そして、食堂を通らなければ新館と呼ばれる生徒たちの部屋に行けないという、食堂が廊下化しているんです。食堂の中に動線があるということで、こういう施設の問題、どう考えているのか、協議を進める上で、県の意見を持たなければならないと思いますので、まず県の意見をお伺いしたいと思います。県教委、お願いします。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 先ほど答弁をいたしました久住校の老朽化の問題と同様、第一義的には所有者である竹田市が実施すべきと考えていますけれども、県としてどういった対応が考えられるのか、竹田市や管理委員会と協議をしていきたいと考えています。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 済みません。でしたら再質問をしますが、寮の管理のあり方です。

 保護者と教員の善意から成る運営委員会が管理していますが、夜間や日曜日など生徒が寮で過ごす間は、教員の皆さんがいてくれております。宿泊してくれております。調理員も雇い、食事も弁当にも当然お金がかかります。ここを生徒の寮費、一人月三万円と竹田市からの運営費補助、年間二百万強、これを充てて運営しています。県費はゼロです。

 この辺どのように考えているのか、どうしていこうとされているのか、教育長に伺います。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 寮の設置、管理運営につきましては、現在、大分県が設置し管理運営している山香農業高校の寮、それから海洋科学高校の寮、それぞれその高校の教育目的等から設置をし、管理をしているものです。

 久住校については、県として寮を設置するという判断ではなくて、当時の久住町の厚意、それから、父兄その他関係者の熱意で現在のような形になっています。

 現在の寮の管理が運営委員会、あるいは先生のボランティアという形になっているのは事実でありまして、これについても、これまで寮の管理運営委員会が管理してきた、そういった経緯ももう一度検討しながら、竹田市と話もしてみたいというふうに思います。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 済みません。畳みかけるようで申しわけないんですが、調理員についてお伺いしたいと思います。

 今回、事件を起こして、調査して、調理員とお話ししました。

 その方は、今まで自殺の記事を読むたびに、何でみずから命を絶つのと思っていましたが、でも今回の件でその気持ちになりましたと答えてくれました。涙を浮かべながらです。

 朝四時過ぎから厨房に入って生徒のために食事や弁当をつくっています。もう一人の非常勤の調理員が、手の足らないときには手伝ってくれるという状況です。

 しかし、今回の事柄で、この体制を見直さなければならないんじゃないかなと思っております。ここは早急に対応をお願いしたいと思うんですが、その辺の見解について、教育長の考えをお伺いします。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 久住校の学生寮におきましては、現在、常勤の職員一名と非常勤職員一名が寮生の朝食、弁当、それから夕食の調理をしているというふうに思っています。

 今回、弁当に虫が混入するという事件を受けて、調理員の心労が甚だしかったというふうに伺っております。

 厨房、あるいは調理の体制がどのような状況にあるかについては、改めて調査もしてみたいというふうに思います。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 しっかりと調査をされまして、対応をとっていただきたいと思っております。

 久住校は、小さな学校の大きな希望という言葉を掲げ、久住山の麓で畜産などの農業教育を通じて、すばらしい人材を育んでいる、しかも地域を挙げてです。このことは、県下でも特色のある学校の一つではないかなと思っております。

 今現在、久住校の在校生を見てみますと、県下三十一の各地の中学校から集まってきております。つまり、久住校での特色を考えれば、寮はどうしても切っても切れない施設なのです。本腰を入れた対応を強く求めますので、今後の対策をよろしくお願いいたします。

 最後ですが、久住山を生かした地域づくりについて伺います。

 まずは、竹田市側からの久住山へのアクセスについて伺います。

 阿蘇くじゅう国立公園は、ことしで指定八十周年、これを機として環境省では、この国立公園のすばらしさを改めて多くの皆さんに知っていただこうと、ガイドマップの作成や記念行事の開催等を通じて、この地域のPRに取り組んでおり、当然のことながら、久住山を抱くこの本県も、それに歩調を合わせて、阿蘇くじゅう国立公園の魅力づくりの一役を担っているところでございます。

 久住には、決して阿蘇には負けない魅力がありますが、訪れる方々の注目度の面では、やはり阿蘇に軍配が上がっている現状がございます。

 さらに、久住山に年間十六万人の登山客が訪れていますが、その動向を見てみますと、九重町側からの登山客が何と九割を占めており、竹田市側の登山客は一割程度にとどまっております。

 そこで、久住山の登山客を今後ふやしていくためには、やはり竹田市側の登山口や登山道の整備に力を入れて、山歩きの環境改善を図ることが喫緊の課題だと言えます。今、その一環として、竹田市では、周遊バスの運行や久住沢水登山口のビジターセンター建設などに向けた検討を精力的に進めているところでございます。

 赤川登山口は県が管理者ですし、竹田市が構想を練っている沢水キャンプ場は、平成二十五年度まで県の管理施設でございました。ぜひとも久住山への竹田市側からのアクセス改善に向けて、県としても力添えをいただきたいと思うんですが、そして、久住の魅力を発信していきたいと思っておるんですが、県の見解をお伺いします。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 竹田市側からの久住山へのアクセスについてお答えいたします。

 久住山は、日本百名山の一つでありまして、南麓に広がる久住高原は、はるか祖母傾、阿蘇を望む雄大な眺望と個性豊かな温泉も兼ね備えた本県有数の観光資源であると考えております。県としても、その魅力を竹田市と一緒に情報発信しているところでございます。

 竹田市側の登山口は、国道四四二号の拡幅工事によって、まず道路のアクセスが少しよくなっております。現在、竹田市において検討されている登山口へのアプローチの改善により、さらに登山者にとって便利になるものと思われます。

 県では、赤川登山口の駐車場やトイレの整備を実施しまして、赤川登山道や九州自然歩道からの登山者の利便性は向上しております。また、登山道の危険箇所改善や標識等の整備を継続して行っておりまして、登山者の安全性も高まっております。

 勾配が急な赤川登山道は、昨年開催された全国高校総体の登山競技にも利用されるなど、中・上級者向けの魅力あるコースとなっております。

 こうした利便性の向上やコースの魅力をPRしながら、登山客の増加に結びつけたいと考えております。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 登山道の改善は進んでいるということですが、まず、総務省の大分行政評価事務所は、この春に、九州自然歩道が傷んでいるので改善をしてくれと県に求めております。この改善ぐあいはどういうぐあいになっているのか、お伺いします。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 ことし三月、総務省の行政評価におきまして、環境省に対して九州自然歩道の五十カ所について、整備の不備が指摘されたところでございます。

 この九州自然歩道につきましては、三位一体改革により、平成十七年度から、国立公園内における九州自然歩道の整備は国の直轄事業として実施すべきものとされている意見もございまして、国と協議を進めているところでございますが、現時点では県の管理部分も残っておりまして、五十カ所のうち三十九カ所は、現在、県が管理している部分でございました。

 県としましては、利用者の安全確保がまず第一という観点から、早急に改善すべき八カ所の整備を八月中に終えたところでございます。

 その他の箇所については、環境省に対して整備するよう要望しているところでございます。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 次に、登山道です。

 赤川登山道の管理者は県です。しかしながら、岳麓寺登山道など、特に大船山系の登山道に管理者が決まっていないところが多くあります。この現状を県はどう考えているのか、お伺いします。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 久住山の登山道でございますけれども、電力会社が所有する平治岳周辺を除きまして、その大半は国有林地の中にございます。

 登山道は、昔からの慣行によりまして人々に利用されてきておりまして、九州自然歩道のように環境省や県が整備した箇所については引き続き、その管理を行っているところでございますが、その他については、地域や利用者、愛好者などが整備しているケースが多い状況でございます。

 利用者がふえて登山道の改善、改良などを行う必要が生じたときには、地元自治体を中心に、こうした登山の愛好者、あるいは自然環境保護団体などの意見を聞きながら対応していくことになると思われます。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 地元自治体中心にということでございますが、やはり県もそこに加わって、しっかりと管理をしていっていただきたいと思っておりますし、定まっていませんので、やはりどこかが責任持って管理すべきだと私は感じております。その辺も検討をお願いします。

 さらには、登山口周辺の整備であります。久住山北側の登山口には、駐車場とトイレが設置されておりますが、南側の登山口では整備されていないところが多いです。

 レゾネイトクラブくじゅうの前から登る朽網から法華院へ行く登山道の登山口でさえ整備されておりません。この辺についてはどうお考えか、お伺いします。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 今、議員からご指摘いただいた方向、いわゆる朽網分かれというところを経由する登山道になると思いますけれども、こちらの方につきましては、登山口が三カ所、大きく言えばあると思います。県では、そのうち、登山者の多い沢水のキャンプ場に駐車場及びトイレを整備いたしました。

 先ほど議員からも、最初のご質問の中で話がありましたように、この沢水キャンプ場の方は竹田市の方でさらなる活用を考えております。現在でも駐車場等については余裕がありますので、今そういう状況でございます。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 そのほかの二つの場所についても、やはり検討していただきたいなと思っております。よろしくお願いします。

 久住山の振興における市町との連携について、最後にお伺いします。

 久住山には、竹田市、九重町、由布市からの登山口があり、県の振興局の管轄もそれぞれ豊肥、西部、中部にまたがっていますが、このような状況では、軸を一つにした久住山振興策に取り組めないんではないかなと思っております。

 祖母傾山系では、竹田、豊後大野、佐伯の三市にまたがっている点ではくじゅう連山と同様ですが、今年度から、県と三市が連携、協力してエコパークへの登録を目指すという動きが出ております。大変有意義ですばらしいことであると歓迎している次第でありますが、そこで私は、久住山の魅力を生かした地域振興についても、広域行政を担う立場から、県が地元の市町をまとめていただきたい、そして計画的な、効果的な施策を打ち出していく必要があるんじゃないかなと考えますが、いかがでしょうか。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 久住山を生かした地域振興についてお答えいたします。

 久住山を生かした地域振興に当たっては、久住山の自然環境の保全、それと、それを生かした観光の振興に関係市町と県が連携して取り組むことは重要だと考えております。

 まず、自然環境の保全では、県と竹田市、観光協会、環境省等でくじゅう地区管理運営協議会を組織しておりますので、ここで継続的な保護活動を推進しております。

 また、観光の振興では、竹田市など三県十市町村で構成する阿蘇くじゅう観光圏が、昨年四月に観光庁の広域観光圏に認定され、久住、阿蘇、高千穂をめぐる広域観光ルートを形成し、着地型商品の造成や、情報発信を今行っております。

 また、本年は、国立公園指定八十周年、やまなみハイウェイ開通五十周年という記念の年に当たります。竹田市などと連携しまして、ガイドマップの作成や宝めぐり、サイクリング大会といった新たな広域誘客イベントを一緒に展開しているところでございます。

 来年のデスティネーションキャンペーンに向けて、地元市町と協力して、くじゅうの山並みの雄大な自然景観を有する久住高原をモデルコースに組み込み、旅行会社に積極的に提案している状況でございます。

 今後とも、関係市町等と連携しながら、久住山の魅力を生かした地域振興に努めていきたいと考えております。



○近藤和義議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 デスティネーションキャンペーンもいい契機として活用していただければなと思います。

 いずれにしましても、久住山は私たちの誇りであります。そこをより多くの人々に楽しんでいただきたいと考えております。

 阿蘇くじゅう国立公園指定八十周年を機に、この年を久住山ルネサンスの年とし、再度、振興策を練り直してくださいとお願い申し上げ、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○近藤和義議長 以上で土居昌弘君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午前十一時五十四分 休憩

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     午後一時二分 再開



○桜木博副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。尾島保彦君。

  〔尾島議員登壇〕(拍手)



◆尾島保彦議員 皆さん、こんにちは。二十六番の県民クラブ、尾島保彦でございます。

 今回、農業問題を中心に五項目の質問を行いますので、最後までよろしくお願いを申し上げます。

 まず、農業問題です。

 相次ぐ台風の襲来や活発な前線の活動など、ことしの夏は全国的に異常気象が続き、日照不足や長雨による農作物への深刻な影響が各地に広がっています。

 水稲では、日照不足で株が張らず、稲が徒長し、中山間地域を中心に、いもち病の発生が確認されたことから、県は平成五年以来となる警報を発表しました。八月二十七日に農林水産省が発表した八月十五日時点の米の作況指数では平年並みでしたが、八月の西日本の日照時間は、統計をとり始めた昭和二十一年以来最も短く、長雨と日照不足による影響が大変心配されています。

 また、大豆など他の作物も長雨で手入れが行き届かず、品質劣化や収量低下が懸念されます。九月三日の大分合同新聞にもその状況が報道されていますが、野菜や果樹などの被害も深刻で、生産者だけでなく、品薄による価格高騰により消費者にも大きな影響が及んでいます。

 県では、八月二十五日に気象変動対策会議を設置し、農作物の被害状況を把握するとともに、その対策について検討し、生産者への情報伝達を徹底するとのことですが、農家の収入減による経営圧迫対策を初め、野菜等の価格高騰による消費者物価の上昇は喫緊の課題となっています。早急な対応が必要だと思いますが、今後の見通しと、その対策についてどのようにお考えか、お伺いをいたします。

 さらに心配なのは、二十六年産の米価です。農業新聞などを見ますと、関東早場米の市中取引価格は、六十キロ当たりで昨年と比較して二千五百円近くも安くなっており、一万円台の大台を割れているケースも出ているとのことです。

 事実、宇佐市院内町では、お盆前後に収穫された早期コシヒカリのJA仮渡し価格がお盆前で一万五百円、お盆以降では一万円となっており、昨年と比べて二千円安いという状況です。早場米がこの価格ですから、これから収穫が始まる普通作となれば、もっと安い価格になることを覚悟しなければなりません。

 ことしの稲の作柄は、収量が少なく、品質の低下が心配される上に、価格も安く、さらに減反廃止に向けての米の直接支払交付金もことしから半額の七千五百円に減額されます。稲作農家にとっては厳しい実りの秋となりそうです。大規模農家や米専業農家ほど大きな打撃を受けることになります。

 今後の米の価格状況をどのように推測し、また農家に対してどのような支援が必要であるとお考えでしょうか、県の見解を伺います。

 次に、新規就農者について伺います。

 高齢化の進展により農業就業人口が激減し、地域農業の担い手不足が深刻化する中、新規就農者は金の卵にも等しい存在となっています。

 県のデータによりますと、昨年度の新規就農者は百九十七人で、調査データのある昭和五十年以降、二番目に多く、中でも四十歳未満が百三十六人で全体の七割を占めております。若年層の就農者がふえているということがうかがえます。

 就農形態別では新規雇用就農者よりも新規自営農業者の方が多く、地域農業の担い手として大いに期待されています。

 県は、増加の要因として、既存の農業者を企業的経営体として育成してきたこと、企業の農業参入を進め雇用就農の受け皿づくりを進めてきたこと、県内外に向けて積極的に担い手確保に取り組んできたなどの効果のあらわれだと分析をされていますが、全くそのとおりだと感じています。

 一方で、景気回復基調の中、他産業においても雇用が拡大し、人材不足が叫ばれていますが、ことしのように天候に左右されやすい農業の厳しい現実を目の当たりにしたとき、新規就農者年間二百人の達成はハードルが高いようにも感じられます。そしてまた、既存の就農者が果たして今後農業を続けていくことができるのか、とても心配です。

 そこでお伺いいたします。

 私は、新規就農者を安定的に確保するためには、情報発信が何より重要だと考えています。他県のUJIターン希望者に対するアプローチが活発化し、誘致競争が激化する中で、県は農業の魅力を学生やUJIターン希望者、特に女性に対して、本県における就農の魅力をどのように発信しているのでしょうか。情報発信のあり方を含め、今後どのような新規就農者確保対策を展開していくのか、県の施策の方向性について、ご答弁を願います。

 次に、本県における企業の農業参入についてお伺いします。

 県は、これまで高齢化や担い手の不足により増加している耕作放棄地の解消や雇用の創出などによる地域農業の活性化を目指し、企業の農業分野への参入に取り組んできました。

 具体的には、平成十九年度から製造業などの企業誘致の手法を農業にも導入して、経営力や資金力にすぐれた企業の農業参入を積極的に推進し、参入時においては、農地の確保や営農計画策定への支援、農地やハウス等の整備への補助を行うとともに、フォローアップとして栽培技術や販路開拓への支援を行うなど、職員によるワンストップ対応により、多岐にわたる手厚い支援を行ってきました。このような取り組みの成果として、昨年度までに県内外から百七十六社もの参入が実現しました。

 しかしながら、近年では、これまで多くの企業が参入してきた建設業について、公共事業の増加により本業が好調なため、昨年度は参入実績がわずか二社にまで減少するなど、農業参入の傾向が大きく変化をしています。県は来年度末までに二百社が参入することを目標にしていますが、私はこれまで以上に企業誘致の手法を拡大して、接触してこなかった業種の企業にまで対象を広げ、参入を促進していく必要があると考えています。

 そこでお伺いいたします。

 県は、このような状況を踏まえ、目標達成に向けて今後どのような企業の参入を目指していくのか、また来年度以降の新たな戦略についてどのように検討しているのか、お答えをお示しください。

 最後に、六次産業化の推進について質問します。

 国は、平成二十二年に「地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律」を成立させまして、第一次産業の振興や地域活性化を図る一つの手段として六次産業化を進めようとしています。

 第一次産業である農林水産業が、単に農林水産物の生産にとどまらず、加工、販売といった第二次産業、第三次産業まで巻き込んで農林水産物の付加価値を高めることにより、生産者の所得向上や農山漁村の雇用創出につなげるという六次産業化の取り組みは、私も大いに期待しています。

 県内においては、お茶などの加工用原材料を生産する農家や農業法人、参入企業がふえています。特に、豊後高田市や宇佐市には青汁の製造工場が立地しており、契約栽培により、県北・国東地方を中心に、原材料である大麦若葉やケールが約二百三十ヘクタール栽培されており、安定した全国有数の供給地となっています。

 このように、県内に原料の加工場が立地されれば、県内で生産された新鮮な農林水産物をわざわざ輸送費をかけて県外の工場に出荷する必要がなくなり、安定した出荷先が確保されることで産地化が進み、地域の活性化に大きく寄与できるものと考えています。

 私は、本県の農林水産業を今後も維持していくために、六次産業化はこれまで以上に推進していくべきと考えます。

 そこで、知事、このような本県における六次産業化の現状を踏まえ、拠点となる加工工場の誘致を含め、今後どのように六次産業化の推進を図っていこうとお考えなのか、ご見解をお伺いします。

 以降、質問は対面席から行います。ありがとうございました。

  〔尾島議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○桜木博副議長 ただいまの尾島保彦君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま尾島保彦議員から農業をめぐる問題につきまして、具体的な課題を上げてご質問をいただきました。まことに恐縮でございますけれども、私から冒頭、一番最後のご質問であります六次産業化についてお答えをいたします。

 農林水産業のステップアップを目指す六次産業化は、地域資源を活用して新たな付加価値を生み出すことで、生産者の所得向上や雇用を生み出すことになります。生産現場と加工、販売が近接するということで、地域経済にも大きな波及効果をもたらすものであります。

 今、県内では食品産業と融合、連携を図る六次産業化のさまざまな取り組みが始まっているところであります。

 一つは、生産者みずからが起業するものであります。

 宇佐市安心院町では、若いブドウ生産者が組織したドリームファーマーズという会社が、自然の甘みや酸味が凝縮された無添加の干しブドウを開発いたしまして、特定の百貨店やネットの販売により、大変高い単価で取引に成功しているところであります。

 二つ目は、農業者と食品産業が連携してものづくりを進める農商工連携の形であります。

 宇佐平野では、麦の生産農家と大分県酒造協同組合が連携をいたしまして、本県が開発中の焼酎用オリジナル品種の大麦を使用した味わい深い焼酎の開発に取り組んでおりまして、新たな大分ブランドへの期待も高まっているところであります。

 三つ目は、食品加工技術を持った企業がみずから生産に参入し、六次産業化を進める取り組みであります。

 これまで県内には百七十六の農業への企業参入がありましたけれども、中でも大分サンヨーフーズ、ハマノ果香園などの食品関連企業は四十三社と約四分の一を占めておりまして、本県の六次産業化の中核となっております。

 また、伊藤園と連携した茶園造成は二百ヘクタールまで拡大することとなりまして、県北、県南への加工場の建設も検討されているところであります。

 しかしながら、六次産業化を進めるには、偏在する地域資源や人材の確保、流通、販売のネックの解消など多くの課題がありまして、県としても積極的に支援を進めているところであります。

 まず、六次産業化、農林水産業と商工業の連携に向けて、新たな掘り起しや現地での技術支援を行うため、農業の専門知識を有するアグリプランナーを今年度から県産業創造機構に配置したところであります。

 また、本県を原料の供給地域から九州の加工拠点に転換するために、本年二月、おおいた食品産業企業会を立ち上げまして、先月には、産業科学技術センター内に食品の試作や試験ができる機能を備えた「おおいた食品オープンラボ」を開設いたしました。今後、広く利用を呼びかけて、新たな商品開発に弾みをつけたいと考えております。

 農林水産業の成長産業化のためには、市場を意識し、消費者の需要に応じて産品を生産、供給するマーケットインの発想が不可欠であります。今後もこの基本姿勢に立って、六次産業化の促進によりまして、地域の持っている潜在力を引き出して、新たな所得と雇用の創出につなげていきたいというふうに考えております。

 私からは以上でございますが、その他のご質問につきましては担当の部長から答弁させていただきます。



○桜木博副議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 私から四点についてお答えをいたします。

 まず、天候不順の農作物への影響についてであります。

 八月は記録的な日照不足となり、月間日照時間の少ない記録を県内にある気象庁の十三観測地点のうち、七地点で更新をしたところであります。

 このため、県では気象変動対策会議を設置し、農作物への影響や対策の実施状況などについて情報を収集しているところであります。

 生産者には、ケーブルテレビやメールなどによって、施肥や排水対策、防除などの情報提供を徹底するとともに、現地での指導を強化したところであります。

 今週に入りまして天候が回復をしてまいりましたけれども、今後も天候不順が続いた場合には、水稲では登熟不良による減収や品質低下、また園芸品目ではイチゴの炭疽病の広がりや、トマトの着果不良、カボスの着色不良などが懸念されております。

 生産者の経営に大きな影響が出ないように、引き続き注視をするとともに、それぞれの作物の状況に応じた防除や排水対策など、きめ細かな指導に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、米の価格についてであります。

 現在、米の価格は低下傾向にありまして、それには三つの要因があると考えられます。一つは、本年六月末の民間在庫が市場隔離分を除いても、国内で二百二十二万トン増大しているということであります。二つは、本年の作柄が本県はやや厳しい状況にあるものの、主産地の東日本では、やや良から良と、全体的には豊作が予想されていること。三つには、ことし上半期の一世帯当たりの購入量が対前年九四%となるなど、依然として消費の減少が続いていることであります。

 農家の所得を確保する対策としては、米、畑作物の収入減少影響緩和対策、ナラシ対策といいますが、さらにこの制度に加入していない生産者を対象としたナラシ移行のための円滑化対策があり、これらを活用するように進めてまいります。

 また、今後の米生産において最も重要なことは低コスト化であります。大規模農家や集落営農法人の育成とあわせて農地中間管理事業を活用した農地の集積、集約化を図るとともに、中山間地域では経営の多角化や畦畔管理の省力化を進めるなど、米価の下落に対応できる産地づくりを支援してまいります。

 三つ目が新規就農者の確保についてであります。

 新規就農者の確保に向けて専任の二名の職員を含む八名の班体制で職員を配置し、県内外の農業教育機関などに出向き、就農情報の発信と相談活動を実施しております。

 本県独自のセミナー、相談会を既に福岡市、大分市の三会場で開催し、百九十八名の参加があったところであります。本年度は首都圏等で都合七回開催することとしております。

 また、農大生や農業系高校生を対象に、雇用型農業に取り組んでいる企業的農業者等が直接農業の魅力を語る講義を実施するほか、中学校の進路指導担当者を農場に案内する取り組みも行っております。

 新規就農者が増加する中で、豊後大野市の就農学校修了生の二名を初め、昨年は三十四名の女性が就農したところであります。

 今後は、県内で活躍をしている夫婦や女性をセミナーや広報誌で紹介するなど、女性に対して職業としての農業の魅力を積極的に発信していきたいと考えております。

 新規就農者の確保は、地域社会を支える担い手としても重要な課題でありまして、今後とも積極的に取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 それから、企業の農業参入についてであります。

 県では、これまで力強い経営体を確保、育成するために平成十九年度から他県に先駆けて、他産業からの農業参入に取り組んでおります。

 具体的には、福岡県などでのセミナーの開催、九州の食品産業等へのアンケート調査を行いまして、参入希望のある企業を直接訪問して、誘致に向けた総合支援をしてきたところであります。最近では、建設業からの参入が減っておりますが、昨年度には福祉施設から三社が参入し、現在も数社から相談を受けているところであります。

 県としては、引き続き他産業からの農業参入に取り組みますとともに、今後は販路があり、また農産物を扱った経験のある食品流通、加工業者や障害者の雇用の場を求める福祉事業者の企業参入にも力を入れてまいりたいと考えております。

 本県は標高ゼロメートルの海岸部から九州では珍しい高原地域を有する県でありまして、これらの地理的な優位性をPRしていきたいと考えております。

 また、他県に先駆けて取り組んできた実績、これまで培ってきたノウハウにさらに磨きをかけまして、新規参入はもとより、参入企業の規模拡大、多品目経営を積極的に支援してまいりたいと考えております。

 以上です。



○桜木博副議長 尾島保彦君。



◆尾島保彦議員 ありがとうございました。

 ことしの天候不良の状況というのは、今後の動向でかなり変わってくると思うんですが、先ほど米価の話がございました。米在庫が相当数あるということ、それから消費が減った。そしてまた、全国的には作柄が豊作傾向にあるという、そういったことから考えれば、今後、より一層この米価の上昇というのは望めないわけで、県にとっては深刻な影響、特に農家に深刻な影響が出ているということを具体的に数字で申し上げたいと思います。

 実は、平成二十四年度の米生産額が大分県は三百七億円なんです。現在言われておりますように、二千円から二千五百円ぐらいの価格の下落ということになれば、一五%から二〇%ぐらい下がりますから、単純計算で仮定の話で申しわけないですが、一五%安で四十六億円、二〇%になりますと実に六十一億円という被害といいますか、影響が出るわけで、これは農家のみならず、大分県の経済にも大きな影響があるんではないかというふうに思っております。

 それから、生産がもう既に原価を割った状況になっているということを訴えたいと思います。特にことしのように、収量は減る、品質が悪いということになれば、先ほど一万円とかいう話をしましたが、あれは一等米の価格ですから、例えば二等、三等になると、六百円、あるいは千五百円ぐらい価格が下がる現状もあります。

 仮に、これも仮定の話で申しわけないんですが、一俵当たり九千円ということになると、平年作で八俵で七万二千円、これに定額補助の七千五百円を加えても八万円弱ということになります。ナラシ対策を受けるところは、加入されている方については低減分の約九割が返ってきますから、それはそれでいいんですけど、ナラシ対策にも実は落とし穴がありまして、部長ご案内のように、いわゆる米価変動補填交付金、ナラシ対策、この前、農水省の大分地域センターでちょっと聞いてみましたら、ことしの加入が九百六十一件の申し込みで、対象面積が二千二百ヘクタール程度ですから、県の作付面積に占める割合は一〇%にも満たないんです。ですから、一割の方がこのナラシ対策の恩恵は受けるけれども、あとの方は受けないということになります。

 それから、ことしに限り、ナラシ移行のための円滑化対策が組まれておりますが、これもご案内のように、掛け金は不要ですが、検査が必要なんです。昨年度の数字を見ますと、大分県の農林水産統計では約十一万五千トンが生産されており、そのうち農水省の資料では三万三千二百トン余りが検査されているんです。この率は全体では二九%ですから、もちろん保有米も含めてですが、七割の方がこの対象から外れる、いわゆる緊急対策のナラシ対象から外れるということで、なかなか額面どおりに今回の価格の補填はやってもらえないという状況があります。

 ですから、先ほど今後の農業のあり方についても答弁をいただきましたが、コスト低減をやっていく、あるいは大規模化をやっていくということだけでは、今回の価格下落に対応できなくて、将来とか近い将来、米作、稲作を断念するような農家も出てくるんではないかと大変心配をしております。

 以上、ちょっと米価格に対する思いだけを発言させていただきました。

 新規就農者の確保についてです。

 農業を始めるにしても、農業というのは事業ですから、農機具を買う、あるいは用地を確保する、倉庫を建てる、かなりの資金が必要なんです。

 特に、自営就農者の方について、例えば、これまで借金を抱えて経営が立ち行かなくなり、撤退したようなケースはないのか、お伺いをしたいと思います。

 それから、先ほど女性就農者の話もあったんですが、よその自治体では特に農業女子を募集するような取り組みがやられております。これは女性に地域の農業を支えてもらうという期待もあるわけですが、やはり定住促進の狙いも大きくて、農業女子の獲得に特化したとは言いませんが、そういった視点も必要ではないかと思いますので、この点についてどうかと思います。

 それから、農家が高齢化する中で、もうやめたいという農業者はいっぱいいるんです。農家自身には、いわゆる自分の中で引退計画を持っておられます。年齢が、体力が限界に来ればやめる、あるいは機械が壊れればやめるといった何かのきっかけがあればやめたいという人がいっぱいいるんですけれども、今回、農地中間管理機構ができまして、担い手の募集がやられました。この機構を活用した新規就農者の獲得に大いに力を入れていただきたいと思うんですが、その辺の考えはいかがでしょうか。

 あと、ちょっと考えておりますが、もう時間がございませんので、以上でございます。お願いいたします。



○桜木博副議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 ただいま三点、再質問があったかと思います。

 まず、新規就農者の定着の状況でございます。

 平成二十一年度から二十五年度の五年間で就農された八百八十四名を対象に、ことし六月三十日現在の状況を調査いたしましたところ、自営就農者が五百十九名、そのうちの定着率は九一%、四百七十一名でありました。残念ながら四十八名の方が離農されているということであります。

 主な理由としては、農業が合わなかった。本人以外の事情から体調不良等が多く、経営不振が理由の方は五件ですけれども、いずれも現在は他産業に従事されているということであります。

 二十五年度から気象変動などに対応できる技術習得と経営ノウハウを産地や部会でしっかり学ぶ就農学校の設置を進めておりまして、就農のスタートから安定的な営農が行えるように支援してきております。

 次に、女性の新規就農者の確保対策についてであります。

 平成二十三年度から二十五年度の三年間の女性の新規就農者は八十五名でありまして、新規就農者全体に占める割合は一四%となっております。現在、県内各地域で取り組まれております就農学校研修生の応募要件は、基本的に一組二名としているところが多くて、例えば豊後大野市のピーマンのインキュベーションファームでは、昨年の二名を含めて、これまでに五名の女性農業者が誕生しております。現在も六名の女性がここで研修中であります。今後とも職業としての農業の魅力とともに、住居や子育て支援などの情報もあわせて発信をすることによって、女性の就農者確保に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、農地中間管理機構を活用した新規就農の促進についてであります。

 農業を始めるに当たっては、生産する品目や営農計画を定めた栽培及び経営技術の習得、農地の取得、販売先の確保といった三つの大きな課題があると認識をしております。その中でも生産する品目や施設の規模などの条件に適した農地を新規就農者みずからが探して取得、または賃貸することはかなり困難なことであります。そのために、本年度から開始した農地中間管理事業を活用して、将来の地域農業を担う新規就農者への農地集積を進めますとともに、リタイヤをする農業者が保有する経営資産を新規就農希望者に丸ごと移譲するという農業の経営の第三者継承にも、今、取り組んでいるところであります。

 以上です。



○桜木博副議長 尾島保彦君。



◆尾島保彦議員 ありがとうございました。次に参ります。

 ある自治体職員のグループが、二年間にわたりまして千人を超える県民に対し、困り事アンケートを実施いたしました。その聞き取りでは、「近くの店が減る」、「子供の病気、休日の保育」、「高齢者のひとり暮らし」、「移動手段がない」、「病院がない」、「空き地や空き家がふえている」、「若い人や子供が少ない」、「近所づき合いが昔のようにない」などの回答が寄せられました。回答いただいた方々の思いは切実で、どれも重要な問題です。

 しかしながら、これらの困り事を市民の自助努力で、また自治体だけで解決することは非常に困難です。私はこの問題についての解決のキーワードは協働であると考えています。協働とは、自治体と住民が力を合わせて問題を解決していくことです。

 豊後高田市で実践されている子育て支援における協働の取り組みについて紹介をいたします。

 平成十六年に市の直営で始められた子育て支援事業を、三年後に、その利用者であった子育てを経験した母親たちが結成した子育て支援団体に委託いたしました。その支援団体の名は、フランス語で天使、お母さんを意味する「アンジュ・ママン」といいます。

 活動範囲を真玉、香々地地区にまで広げるとともに、転入してきた母親などの孤立しがちな家庭を訪問したり、昭和の町商店街の方々と協働して、子育て応援団「おひさまひろば」を開設するなど、その活動は多種多彩です。

 豊後高田市もアンジュ・ママンの入る「健康交流センター花いろ」に子育て・健康推進課を置き、協働して子育て支援ができる仕組みをつくり上げています。さらに、現在では子育て中の母親の就労支援にも取り組もうとしています。この取り組みは、社会問題となっている児童虐待や子供の貧困問題等を防ぐことにつながり、より積極的な少子化対策、定住対策にもなるのではないかと感じているところです。

 協働という言葉が使われるようになってから、かなりの時間が経過いたしましたが、まだまだその体制や活動は十分とは言えません。これから人口減少社会を迎えるに当たり、地域住民の減少や地方交付税の合併算定がえの終了などにより、市町村の収入が減少することが見込まれ、これまでと同じような水準の行政サービスが継続できなくなるのではないかという懸念があります。

 私は、地域やそこで暮らす生活者の困り事の解消を初め、地域を維持していく上で、今後はこれまで以上に行政と住民の協働の必要があると考えています。知事はこれらの課題にどのように取り組んでいかれるのか、見解を伺います。お願いいたします。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 人口減少だとか高齢化が進む中で、地域の基礎的なインフラであるバス路線の廃止だとか、あるいは商店の閉店といった地域でのサービス利用に困難な状況が生じつつあります。

 県はこれまで、全国に先駆けまして、小規模集落対策本部というものを立ち上げまして、この課題に市町村と連携して対処するとともに、多様な主体とのパートナーシップの構築を進めてきたところであります。

 こうした中、議員からご紹介のありましたNPO法人「アンジュ・ママン」の取り組みのほかにも、国東市のNPO法人「きずな」による買い物弱者への支援だとか、日田市の、「つえ絆くらぶ」による高齢者住宅の庭木の剪定など、お互いに支え合う事業が実施されているところであります。

 また、NPO、ボランティア、企業が集落応援隊として、草刈りや道の補修など、地域を守る活動を行っている例もあります。

 このように地域での困り事の解決のために、行政と多様な主体が連携をいたしましてやっていく事例も多々ありますけれども、これからもさまざまな取り組みによりまして、議員おっしゃるように協働というのをさらに進めていく必要があるというふうに考えます。

 まずは、地域の課題解決に向けた協働について県民の理解を深めるということであります。

 そのため、各地区の社会福祉協議会やボランティア団体、NPOなどが一堂に会する機会を設けまして、活動が活発なNPO等の協働事例の発表などを通じて、協働の必要性や効果について、それぞれの地域で認識をしていただいて、機運を高めていきます。

 次に、地域を支える担い手の確保ということも大事であります。

 例えば、宇佐市でございますけれども、院内、安心院地区を中心に校区ごとにまちづくり協議会が設置されまして、自主的な活動に取り組んでおりますが、その活動の核となる人材が不足しているという問題があります。このため、市ではこのような人材をコーディネーターとして配置いたしまして、各集落の現状を分析しながら、地域づくりについての計画を策定することとしております。

 県といたしましては、このような担い手確保の取り組みを市町村に対して広めていきたいというふうに考えております。

 さらに、地域での支え合いの仕組みづくりも大事であります。

 国東市では、社会福祉法人が廃校を活用して百円居酒屋を開設し、地域住民に交流の場を提供しております。また、臼杵市では、自治会が総合型地域スポーツクラブや老人会などと連携いたしまして、世代を超えた健康づくりを進めているところであります。

 こうした新しい形での協働を進めていく上で、これから人口減少が進む中、複数の集落がネットワークを組んで、それぞれの集落が協働し合って、全体として集落機能を果たしていくといったようなことも考えておかなければならないと思います。

 今後とも、多様な主体との協働をさらに推進して、地域の課題解決に当たることで、心豊かに暮らすことのできる大分県をつくっていきたいというふうに思っております。



○桜木博副議長 尾島保彦君。



◆尾島保彦議員 どうもありがとうございました。

 次に、介護保険について質問いたしたいと思います。

 今回の改正では、高齢者が住みなれた地域で生活を継続できるようにするため、介護、医療、生活支援、介護予防を充実し、地域包括ケアシステムの構築を図ることや、保険料上昇を抑えるため、所得や資産のある人の利用者負担を見直す一方で、低所得者の保険料軽減措置を拡充するなど、負担能力に応じた費用負担の公平化が主な内容となっています。

 具体的には、要支援一、二の要介護者への介護予防給付のうち、訪問介護、通所介護を市町村事業である地域支援総合事業に移行し、また一定以上の所得を有する事業者の負担が現在の一割から二割へと引き上げられます。

 特別養護老人ホームについても、新規入所者を要介護三以上の高齢者に限定することで、在宅の生活が困難な中・重度の要介護者を支える施設としての機能に重点化されることになりました。要介護一、二の高齢者については、やむを得ない事情があれば例外的に入所を認めるということにはなっていますが、基準が曖昧なまま運営されますと、在宅生活が極めて困難な方でも要介護度が低いという理由から切り捨てられ、新たな介護難民が生まれるのではないでしょうか。このような介護保険制度の改正に対する本県の対応についてお伺いします。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 まず、要支援者向け訪問、通所介護の市町村事業への移行につきましては、七月二十八日に国のガイドラインが示されたところでありまして、県としては、研修会の開催等を通じ、移行に向けた市町村の取り組みを支援してまいります。

 また、利用者負担の見直しにつきましては、現在、国において所得区分等についての検討がなされているところであり、その動向を注視しているところであります。

 さらに、特別養護老人ホームへの特例入所につきましては、国において、その判断基準や市町村の関与の手法を含む入所判定手続についての指針が示される予定であります。

 その内容を踏まえ、施設関係団体と共同で本県の特別養護老人ホーム入所指針を見直し、透明かつ公平な運用を図ってまいりたいと思います。

 今後はこうしたことも踏まえ、平成二十七年度からの三カ年を計画期間とする「第六期豊の国ゴールドプラン21」を策定する中で、地域の実情等を十分に把握しながら、今回の制度改正への対応が円滑に行われるよう市町村を支援してまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 尾島保彦君。



◆尾島保彦議員 再質問します。

 介護保険費用というのは増加の一途をたどっています。市町村についても、かなり厳しい財政の中で大きな負担があるということで、一番心配されるのは市町村でそういった今後行われる地域支援事業の中身にばらつきがないかということ、それから特に今まで介護サービスを利用してきた要支援一、二の方が、これから市町村が取り組む事業に変わるわけですけど、そういった意味で今までの保険サービスに対するサービスの低下、そういったものがないのかどうか、それから、二つ目には、今まで細かいサービスを展開している、例えば単独型のデイサービスセンター、あるいは小規模のヘルパーステーション、こういったところが、今後、要支援一、二の方が地域支援事業に移行することで、経営が苦しくなるんではないかという懸念があるんです。その辺について県の見解を伺いたいと思います。

 以上です。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 二点についてご質問があったと思います。

 まず、一点目の地域支援事業に移行することについて市町村間でばらつきがあるのではないかというご懸念でございますけれども、先ほど申し上げました第六期の「ゴールドプラン21」をつくる中で、市町村からの聞き取りを行いながら、十分に指導していきたいというふうに思っております。

 小規模施設への対応につきましては、現在、国においてサービスの質の向上や柔軟な事業運営、経営の安定性を図る観点から、人員設備基準の緩和等が検討されているということでありますので、県としてはその動向を注視していきたいというふうに思っております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 尾島保彦君。



◆尾島保彦議員 それでは、高校の課題に移ります。

 平成二十一年三月に公示された高等学校学習指導要領では、学校図書館の利活用について、「学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り、生徒の主体的、意欲的な学習活動や読書活動を充実すること」とされており、同要領解説総則編では、「学校図書館については、教育課題の展開を支える資料センターの機能を発揮しつつ、生徒が自ら学ぶ情報センターとしての機能と、豊かな感性や情操をはぐくむ読書センターとしての機能を発揮することが求められる」とされています。

 これらを踏まえ、本県の県立高等学校においても、図書館教育の推進が一層図られるべきであると考えますが、そのためには推進力となる教職員個々の意識醸成と力量の向上が不可欠です。

 そのための方策として、私は実践の成果を広く伝えることができるようなモデルを示すことが重要であると考えます。

 例えば、新たな試みとして、図書館教育について全国が学びに来るような高校をつくることも考えられますが、この点も踏まえて県立高等学校における図書館教育の推進について見解を伺います。

 次に、本県では昨年度から県立学校総括安全衛生委員会委員現地指導が開始されました。昨年度は七校で実施され、本年度は十六校で実施される予定です。他県同様、本県においても教職員の長時間労働やメンタルヘルスが課題とされる中、早期に全ての学校への現地指導が実施され、県立学校の労働安全衛生の水準が上がることが期待されています。

 他方、学校では衛生管理者や推進者が学級担任や分掌主任などを兼ねているため業務が重なり、衛生管理者としての役割を十分に果たせていないという現状もあると聞きます。

 また、昨年度は不幸にも高校生の転落事故が発生し、私たちは厳しい教訓を得ましたが、労働安全衛生法に基づく職場の安全点検が徹底されていれば、生徒の安全確保にもつながっていたのではないかと考えられます。

 そこで、衛生管理者や推進者を選任するに当たって、その機能が十分に果たせるようにするため、学校現場に対してどのような指導をしているのか、また安全確保に向けた点検のあり方についてどのように考えているのか、見解を伺います。

 就学支援金についてです。

 公立高等学校授業料無償制度が、本年度の入学者から高等学校等就学支援金制度に変更され、後期中等教育は再び家庭の責任に帰す方向にかじが切られました。

 私は、家庭の格差を乗り越えて、誰もが実力を発揮できる社会づくりを実現するためには、子供たちの学びは社会全体で支えるべきと考えています。就学支援金が受給対象家庭の子供に確実に渡ることにより、学び続けたり、学び直すことが可能となります。

 一方で、今回の制度変更に伴い、学校現場では短期間に多大な量の事務を処理することとなりました。このような中、制度の周知漏れなどにより、本来受給資格があるにもかかわらず、未申請となった例があるのではないかと、とても心配しています。文部科学省も、都道府県に対し、新制度の円滑な運用を求めています。

 そこで質問ですが、就学支援金の受給資格対象者への制度の周知について、どのような方策がとられたのでしょうか。また、学校現場の事務量がふえることについて、教育委員会と現場の役割分担や人員配置などの体制整備が十分であったのか、見解を伺います。

 また、学び直しの場にもなっている爽風館高校のような履修単位で授業料が決まる生徒たちへの就学支援金について、国は支給対象単位数に上限を設けていますが、国の制度を超える生徒たちの授業料を私は県が応援すべきだと考えていますが、いかがでしょうか。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 四点ご質問がございました。お答えいたします。

 まず、県立高校における図書館教育についてです。

 高等学校において学校図書館を計画的に活用した教育活動を展開することは、生徒の主体的、自立的な学習や読書活動を推進する上で重要であると考えます。

 多くの県立高校では、朝読書、読書会などの読書活動や総合的な学習の時間での調べ学習などを実施していますが、それが一部の教科、教員にとどまるケースもあり、学校全体で計画的、組織的に取り組むことが必要です。

 このため、今年度、学校長、司書教諭、学校司書を対象として三回の県立学校図書館教育推進者研修を実施することとしています。

 その中で図書館利活用教育の意義に関する講義、他県の先進事例の紹介、自校の課題解決を図るための協議等を行い、教職員の意識醸成と力量の向上を図っています。

 また、県教育委員会の計画に基づき、別府青山高校を先進的な実践校とし、学校図書館の機能を効果的に活用した教育活動の展開に取り組んでいるところです。

 今後、その取り組みを別府新設高校が引き継ぐとともに、成果を県内に波及させ、より一層の図書館教育の推進を図っていきたいと考えています。

 次に、労働安全衛生についてお答えします。

 県教育委員会では、労働安全衛生法及び大分県立学校職員安全衛生管理規程に基づき、県立学校における労働安全衛生体制を整備しており、衛生管理者や衛生推進者は、その中核としての職務を担っています。

 衛生管理者等については、各学校の実情により、学級担任や保健主任、進路指導主任などの校務分掌を兼ねている場合があります。県教育委員会では、安全衛生管理体制の整備を各学校長に文書で要請するとともに、衛生管理者や衛生推進者任せにしないためにも、学校長と衛生管理者等を対象とした研修会を開催することにより、体制の充実に努めています。

 今後一層、県立学校総括安全衛生委員会による学校現場に対する現地指導や研修会等を通じて、校長、教頭の管理監督のもとで、衛生管理者等の適正配置など組織的な体制の充実を図るとともに、職場巡視の充実等により学校の安全確保に努めてまいりたいと思います。

 次に、高等学校等就学支援金制度についてお答えします。

 就学支援金制度の周知については、本年一月に授業料の制度改正の概要についてホームページに掲載するとともに、二月には中学三年生を対象に制度を説明したリーフレットを配布いたしました。

 また、三月に実施した各高校の入学者説明会で制度改正の内容を詳しく保護者に説明したところです。

 なお、支援金の受給申請に当たっては、申請をするか否かの意思表示を書面で求め、申請しないとした保護者に対しても、再度、制度についての説明を行い、要件を満たす場合には申請を促し、申請漏れ等がないように努めました。

 また、事務処理体制については、本庁担当課の指導体制を強化するとともに、処理に多くの時間を要する生徒の住所、氏名、保護者の所得等、受給認定に必要なデータ入力を外部に委託するなど、学校現場において過度の負担とならないよう事務の軽減を図ったところです。

 最後に、単位制高校の支援金についてお答えをします。

 単位制高校の場合、国が定めている支給上限単位数は年間三十単位、卒業までの通算で七十四単位となっています。単位制授業料を設定している爽風館高校の場合、年間三十三単位まで履修でき、また他の定時制三校の場合、卒業に必要な単位数が七十五または七十六単位となっています。

 このことから、公立高等学校授業料無償制度が本年度より就学支援金制度に変更されたことに伴い、就学支援金の支給上限を超えて履修する生徒については、その上限を超える単位分の授業料を新たに徴収することとなりました。

 県教育委員会としては、学ぶ意欲のある生徒の修学の機会を保障することは必要だと考えています。

 学校教育法施行規則では七十四単位以上修得した者に修了を認めるとしており、上限を超える単位分についても支給対象とするよう国に対して働きかけているところです。

 以上です。



○桜木博副議長 尾島保彦君。



◆尾島保彦議員 図書館教育についてですが、利用したい人だけが訪れるような図書館ではいけないと思います。図書館が日ごろからごく自然に教育の場として活用される仕組みづくりが大変重要であると考えますので、実践校ではぜひ覚悟を持って、全国から研修に訪れるような、そういった図書館教育を確立していただきたいというふうに考えます。

 それから、衛生管理者でありますが、特に業務の重要性をやはり校長を初め校内の中で皆さんが共通理解として持って、年度初めの校内勤務分掌といいますか、その際に、優先的にやっぱり任務を決めるような、そういった人選が大切ではないかと考えます。

 支援金制度についてですが、今回、未申請者がかなりいらっしゃいました。一番心配するのは、この中に本来は受給資格があるのに申請していない人がいるんではないか。授業料が月額九千九百円ですから、年間に置きかえますと十二万円弱、非常に大きな金額です。

 教育委員会、ことしの一月からホームページや中学生に対する説明、保護者に対する説明を繰り返してきましたし、また保護者の方に意思表示を求めて確認をしたということがありますが、聞くところによりますと、中には保護者の方の理解不足もあって、なかなかそういったことがうまく表示できないということもあったと聞いております。そういった点を留意していただきたいと思います。

 それから、七十四単位を超える件ですが、ちょっと資料をいただきまして、文部科学省の調査を見ますと、低所得者世帯の不徴収も含めて、二十七都道府県が不徴収となっているんです。金額的にも安い、それから対象も少ないということもあるのかもしれませんけど、全国的な傾向から考えて、今後の見解も含めてお伺いしたいと思います。これは再質問です。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 単位制高校の就学支援金について、再度、全国状況を踏まえてのご質問でした。

 先ほどの答弁、申し上げましたように、国に対し働きかけているところでありますけれども、学ぶ意欲のある生徒の修学の機会を保障する、県教育委員会でも必要だというふうに考えておりまして、支給上限を上回る単位分の授業料について、どんな対応ができるか検討したいというふうに思います。



○桜木博副議長 尾島保彦君。



◆尾島保彦議員 最後になります。メガソーラーについて質問いたします。

 メガソーラーの設置に伴う課題です。

 メガソーラーについては、大分臨海工業地帯の埋立地が日本最大級のメガソーラーの集積地になっていることを初め、県内各地で遊休地、未利用地、公有地などを活用した設置が進んでいます。

 特に、これまでは空き地を利用した設置がほとんどでしたが、最近では適地が徐々に減少したためか、開発行為を伴う計画も見られるようになりました。景観保全や林地開発をめぐるトラブルも発生するようになっています。住民の理解を得ながら、メガソーラーの設置を円滑に進めるためにも、県はガイドラインの策定やワンストップ相談窓口の設置等の体制づくりをする必要があると考えますが、県の見解を伺います。

 以上です。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 メガソーラーについてお尋ねいただきました。

 県では、新エネコーディネーターを配置し、県庁内に相談窓口を設置しております。

 メガソーラーに関する相談に際しましては、大規模太陽光発電システム導入手引を作成し、これに基づき、事業採算性や技術的な内容に加え、農地転用や林地開発などの手続を十分説明し、必要に応じて庁内関係部署との協議の場も設けているところであります。

 一方、守るべき自然や景観等につきましては、各地域で実情が異なるため、地域に最も身近な市町村が保全すべき役割を担っているところです。このため、県としては統一的なガイドラインは示しておりませんが、各市町村に対しまして、住民の気持ちに配慮した景観行政を行い、的確な対策を講じるよう働きかけてきております。

 既に七市町が景観条例等で事前届出を制度化しているところであります。

 トラブルの未然防止には、まずは発電設備の認定情報を得ることが大切です。そのため、設備認定を行っている国に対して、発電事業者への指導、助言、報告徴収といった権限の移譲を、九州地方知事会を通じまして要望中であります。

 引き続き地域との共生を図りながら、再生可能エネルギーの円滑な導入促進に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○桜木博副議長 以上で尾島保彦君の質問及び答弁は終わりました。濱田洋君。

  〔濱田議員登壇〕(拍手)



◆濱田洋議員 皆さん、こんにちは。議席番号十一番、自由民主党、濱田洋でございます。

 きょうは、まず、玖珠郡から多くの皆さんが傍聴、応援に来ていただきました。高い席ではありますけれども、厚く御礼を申し上げます。ありがとうございます。

 さて、私は議席番号十一番でありますけれども、きょうは九月十一日、二〇〇一年のあの九・一一から十三年を経過しました。日本の仏教でいえば、本日は十三回忌であります。お亡くなりになった方々、また、負傷された方々に深く敬意を表するとともに、哀悼の意をささげ、そして、世界の平和の来ることを念願する次第でございます。

 さて、小林一茶の俳句に、「雪とけて 村いっぱいの子供かな」、そういう句がございます。私は、地方創生、地方を再生する、この言葉を見たり聞いたりするたびに、この句を思い浮かべるわけでございます。

 春が来て、村いっぱいに子供の歓声が聞こえる、この風景が日本の村々からなくなって何十年たつでしょうか。

 この村いっぱいの子供を、もう一回再生をする、そういう日本国をつくるのが、この日本の地方再生、地方創生の本部ではなかろうかというふうに考えております。

 そういう中で、今回、改造安倍内閣ができました。地方創生の担当の大臣ができました。いよいよ、本当に本気で政府も、日本の再生、そして、これまで多くの質問等もあっておりますけれども、人口減少社会、あるいは高齢化社会の到来、こういう問題に国挙げて取り組みをする、まず覚悟の一歩であるというふうに思っております。

 私は平成十九年に県会議員にならせていただきました。三月がありますから、七月の第二回定例会が初めての県議会でありましたけれども、そこで、私は広瀬知事に、広瀬県政二期目のスタートに当たっての地方の格差社会、東京と地方、各県都と地方都市、あるいは小規模の町々、その対応をどういうふうに取り組んでいくのかを質問させていただきました。その答弁として、知事からは、「安心・活力・発展プラン二〇〇五」の施策をしっかり取り組んで、そして、格差の少ない、格差が固定化することのない社会の実現に努めていきたいという答弁がありました。

 あれから、はや八年が過ぎようとしております。この格差社会が、この八年間でどういう変化をしたのか、まず知事にお伺いを申し上げたいと思います。

 以下は対面席で行います。

  〔濱田議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○桜木博副議長 ただいまの濱田洋君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま濱田洋議員から、格差社会について問題提起をいただきました。

 議員から平成十九年にご質問をいただいた格差社会について、私からは、県民の皆さんが地域や年齢、性別などにかかわらず、安心して生き生きと暮らすことができる大分県をつくっていくことが、何より大切であり、そのため、三つの観点で取り組んでいくんだということを申し上げました。

 一つは、景気の回復をできるだけ幅広い業種や地域に均てん化して県民所得の向上につなげていくということでありました。

 その後のリーマンショックに端を発した世界同時不況や、東日本大震災の発生もありましたけれども、企業誘致や農業の企業参入を県下全域で進め、中小企業振興条例による地場企業の育成にも努めました。また、国の経済対策も受け入れながら、景気・雇用対策を積極的に実施してきた結果、県内景気も緩やかに持ち直しの動きが広がっていると思います。各地域においても景気回復が実感できるよう、引き続き努めてまいりたいというふうに思います。

 あのときお答えしました二つ目は、知恵を出して汗を流した者が報われる社会をつくる、また、地域の発展につながるよう活力の芽を育てていくんだということでありました。

 農業の構造改革や農商工連携によるコミュニティービジネスの育成、個人の技術や知恵を最大限に生かしたベンチャー企業の育成を進めてまいります。また、幅広い地域の発展を図るため、世界農業遺産やジオパークの取り組み、祖母傾ユネスコエコパークの登録に全力を挙げます。玖珠町の豊後森機関庫の新たな動きにつきましても、そういった意味で大変注目をしているところであります。

 三つ目は、均衡ある地域の発展につながる社会基盤の整備、公共サービスの提供、安心して暮らすことのできる地域づくりであります。

 東九州自動車道や中九州横断道路、中津日田道路など県内全域で高速交通体系の整備を進めております。県立美術館の開館も間近となりました。それらを活用して地域の諸課題への対応を進め、人口減少に伴う小規模集落対策に市町村とともに積極的に取り組んでまいります。また、喫緊の課題であります南海トラフ地震などを想定した防災・減災対策にも引き続き取り組んでまいります。

 教育につきましては、全ての子供たちが平等に機会を享受し、格差や貧困の連鎖にならないようにすることが大変重要であります。このためにも、九州トップレベルの学力を目指した取り組みを進めておりましたけれども、お地元の玖珠町や九重町も頑張っていただきまして、大変成果があらわれてきたというふうに考えております。

 大事なことは、個人や地域が多様な価値観を生かして、自由で挑戦しやすい環境の中で努力した者が報われるという社会であります。そして、誰もが何度でも挑戦できる制度と、安心できる社会的セーフティーネットの構築も大切であります。

 引き続き、「安心・活力・発展プラン」の取り組みを進めまして、格差の少ない、格差が固定化することのない社会の実現に努めてまいります。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 ありがとうございました。

 まず、私も、一番最初の県議会で、この格差社会、質問させていただきました。今、知事さんのご答弁にありましたけれども、国の大きな財政出動や、あるいは、広瀬知事を先頭に県政でも一生懸命格差をなくすため、また、地方をどうするかという視点から、以来ずっと、ご努力をいただきました。

 しかし、やはり今、この創生本部、地方を創生する本部を立ち上げて、日本の将来を見据えていく、これをやらなきゃならない社会が、格差が進んでおる社会だというふうに私は捉えさせていただいております。

 一九八〇年に、かの堺屋太一氏が「団塊の世代」という本を発表されました。いわゆる戦後ベビーブームでどんどんどんどん人口が膨らんだ、もうその世代が六十代後半になっております。

 この団塊の世代で膨らんだ人口の波、それが数々の流行や需要を創出していった。そして、一面では過当競争や過剰施設を残して、年老いたときに、今まさに七十歳に近づいております。このときに、日本民族の秋が到来をする、そういうふうに堺屋さんは述べられております。まさにこのときに、もう一回日本を再生しよう、日本を取り戻そうということが起きておりますけれども、今回の創生本部、あるいは来年度予算に向けてのいろんな概算要求等も見ますと、これは各新聞に概算要求のいろんなものが出ておりますけれども、一面を使ってこういうふうに出ておるのは、これは九月二日の読売新聞でございます。いわゆる大きく概算要求に人口減対策、一億人を五十年後に保っていく、そういういろんな各省の概算要求が出ております。

 これを見ると、六つの省庁、経済産業省、総務省、国土交通省、文部科学省、農林水産省、厚生労働省、いろんな要求が出ておりますけれども、これも当然、県政で創生を取り組まなきゃなりません。そういうときに、こういうような多くの省庁にまたがる、この受け皿は県庁としてどういうふうな考えでおられるのか、質問をさせていただきます。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 議員もご承知のことと思いますけれども、総理大臣が何か大きな方針を出しますと、それが各省にとっては予算要求の大チャンスでございますから、各省挙げて関連づけまして予算要求をするということがあるわけでございまして、今のところ、国で示されている予算というのは、そういう程度のものだろうというふうに思っております。

 その中で、本当に地方の創生のために必要なものは何か、有効なものは何かということを選んで手を打っていくというのが、これからの国の作業だろうというふうに思っているところでございます。

 私ども大分県は、この問題については、既に議員と格差社会の議論をしたころからもう認識をしておりまして、人口減少社会が到来する、そのために手を打つべきことをしっかりやっておかなきゃならぬということをやっておりましたので、県挙げて取り組んでおりました。

 せっかく国もこういう形でやってくるという時代になりましたから、我々もそんな気持ちで、これまでの体制をしっかり確認しながら進めていきたいというふうに思っております。

 私どもは、もう既にうまく連携をとりながらやっておりますから、これによって新たな組織をつくるということが今さら必要だとは考えていない状況であります。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 例えば、いろんな省にまたがっておりますけれども、やっぱり経済活性化や都市のインフラ整備、あるいは子育て支援、こういうものに広く今回は焦点が当たっております。

 もちろん、県庁の各部でそれぞれに取り組むことも必要だというふうに思いますけれども、私はやはり、地方を創生する、大分県をつくりかえるというならば、ある程度集中して、一つに絞って、まとまった部署が必要じゃないかなというふうにも感じております。

 これは来年度以降からの予算でありますから、来年度予算の編成に当たって、ぜひそういうことも一考いただきたいなというふうに思っております。

 次に、やはり地方創生の関連でありますけれども、この一番もとになった、前岩手県知事の増田さんの日本創成会議では、地方拠点都市を充実させて、東京や大阪の大都市に人口が流出する防波堤を築こうというような意見の提言がなされております。

 これは、一面では当然のことでありますけれども、例えば大分県を見ても、人口が少しずつでもふえておるのは県都大分市だけであります。大分市が防波堤になって、全ての産業雇用や、学校や、文化や、いろんなものをできるとは思いません。やはり地方、もっともっと零細の地方、あるいは町村にも、人が住んでいます。今度のテーマも、「まち、ひと、しごと」というのが創生本部のテーマであります。まちが生き生きとして、人が住んで、そして仕事がある、それが創生するテーマであります。

 そういうことを考えたときに、いわゆる地方の中核都市にいろんな資源を集中して、大都市に流出するダムになろうという考え方について、どういうふうに考えておるのか、お答えをお願いします。



○桜木博副議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 魅力ある地方都市についてのご質問にお答えいたします。

 総務省の地方中枢拠点都市、定住自立圏構想や国土交通省の高次地方都市連合、コンパクトシティ構想など、国レベルでこうした地方のあり方が既に示されております。

 日本創成会議の若者に魅力のある地域拠点都市は、これらの内容を凝縮し、民間の立場で提案していることに意義があるものと受けとめております。

 地方のあり方については、議員からもご指摘いただきましたけれども、こうした複数の枠組みも参考にして、大分県の産業構造や歴史、文化、市町村ごとの人口規模のばらつきなどの事情も考慮して、人口減少対策の中で、人口減少社会に関する研究会の意見も踏まえて研究していくこととしております。

 小規模市町村への取り組みも必要でございますので、自治体間の連携協約制度の活用も視野に入れまして、今年度、姫島村や九重町、玖珠町において県が町村の役割を補完するなどの連携事業をモデル的に実施しているところでございます。

 この事業を通じて、将来の行政サービスの提供体制のあり方について、検討していきたいと考えております。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 これからは、いわゆる少子化、出生率がなかなか回復をしない。しかし、今、地方は何でもっておるか。やはり高齢者が、先ほどの団塊の世代等がたくさん住んでおる。今からは、この高齢者が減少していく。この社会を迎えるというのが一面では人口減少の大きな問題になっております。

 地方の町では、どんな構造になっておるか。やはり医療や介護、あるいは相互を含めて高齢者を支える産業の比率が非常に高いわけであります。これがだんだんだんだん空洞化していく。

 また、消費動向に関しても、最大のキャッシュフローは年金であります。地方の中規模の都市で考えてみると、年金が三分の一、公共事業が三分の一、そして地方の独自の産業が三分の一、こういう構造になっておるというふうに言われております。こういう社会を、今からどう堅持していくか、この問題についてはどういうふうにお考えですか。



○桜木博副議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 各自治体、県でいうと各市町村の産業構造をめぐる状況というのは、当然、一律ではございませんけれども、特に地方部に行きますと、先生が言われましたように、年金で生活されている方が数多くいらっしゃいます。それから、公共事業は地域にとって非常に重要な役割を果たしているという実態があることも私ども承知しております。

 こういった各地域地域における人の暮らしという状況は、私ども現場に出向いて常に把握するように心がけてまいるつもりでございます。



○桜木博副議長 濱田洋君に申し上げます。

 通告に基づいて質問をしてください。



◆濱田洋議員 そういうふうでありますんで、いろんな意味で、やはり地方をどうしていくかということは重要な課題でありますので、例えば、今までの質問を含めて、いわゆる人口流出の前提を言うたわけでありまして、人口流出の防波堤といいますか、そういうものについてはどういうふうにお考えですか。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 濱田議員のご質問、これからの人口減少社会を考えていくときに大変大事な問題だというふうに考えております。

 これからの人口減少社会、地方としてどう対応するかということについては、一つは、やはりお話がありましたように、ただいまおられる皆さん方にいつまでも元気で長生きをしていただくということが大変大事でございます。

 それから、もう一つは、やはり子育て世代の皆さん方に、子供を産み育てやすい環境を提供して、しっかりと合計特殊出生率を上げていくということ、そして、もう一つは、産み育てた子供たちが、この地域に定着をしてやっていける、あるいはまた、できれば県外から、UターンでもJターンでもIターンでもいいんですけれども、人様に来ていただいて人口減少を緩和していただくということが大事だと思います。そういうためには、やっぱりしっかりと仕事ができる環境をつくっていくということが何よりも大事だと思います。

 そんな意味でいろいろ考えてみますと、一つは、農林水産業、全国で平均しますと、大体、農林水産業のウエートが全体の中で一・二%ぐらいでございますけれども、大分県は二・一%ぐらいということで、また地域によっては大変そのウエートが高い地域もあります。そういう農林水産業は、やはり県内津々浦々にそういう仕事の場所を提供してくれるという意味で、これを振興していくことが非常に大事なことであります。

 加えて、我が県は、中小企業が多々ありますけれども、その中でも仕事の場として、あるいは事業の数として、食品加工業が大変多い。そこのところをしっかりてこ入れをしながら、地域地域で仕事ができるような場所をつくっていくということも楽しみでございます。中小零細企業をしっかりと育てていくということも大事ではないかなというふうに思います。

 それから、もう一つは、やっぱりそれだけでは十分にやっていけませんから、外部から人なり資本なり持ってきて、そして県内で事業をやってもらう。企業誘致もそうでしょうし、農業企業参入もそうでしょうし、いろんな形でそういうものを持ってきて、そして県内に雇用の機会をつくっていくということも大事というふうに考えております。

 これまでも随分、産業集積によりまして雇用も一緒に持ってきたということで、お話がありました大分市、それから中津、豊後高田は、そのおかげで人口減少が起こらないで済んでいるというところもありますから、そういった意味でも、やっぱり外から持ってきて場所をつくっていくということも含めて、働き場所をつくっていくということが大変大事なんではないかと。そんなことを念頭に置きながら、この厳しい人口減少社会、いかに大分県が人口減少のそのカーブを緩和できるかどうか。これは場合によっては、ほかの県との競争になる可能性がある。ほかの県から連れてくるわけですから、連れてこられた県にとってみると大変でございますけれども、厳しい競争になるかもしれないけれども、そういうことでやっていくというのがこれからの数年間ではないかというふうに考えております。ぜひそんなことをしっかりやっていきたいというふうに思っています。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 ありがとうございました。

 玖珠工業団地もようやく進入路が入ってまいりまして、ぜひ一日も早い企業誘致、担当の玖珠町も九重町も一生懸命になっております。ぜひ県もよろしくお願い申し上げます。そして、若者の雇用の場を一日も早くつくっていただきたい。ぜひよろしくお願いします。

 次に、空き家対策について質問をいたします。

 この問題は、もう何回も県議会でも質問されました。しかし、ここ数カ月、新聞でも空き家対策に対する記事が非常に多うございます。

 そこで、改めて質問をさせていただいているところでありますけれども、今、日本の全戸数というのは六千六十三万戸というふうに言われております。そのうちの一三・五%、八百二十万戸が空き家になっておる。そして、その中でも、全く放置された空き家というのが三百十八万戸にも上るというふうに言われております。大分県でも、調査では、約一万戸あるというふうに聞いております。やはりこの対策を、いろんな意味で早急に、また、ずっとずっと、恐らく空き家はふえていくというふうに思いますけれども、この新聞の調査でも、やっぱりアンケートで五一%の人が空き家の増加について不安を感じる、やはり不審者の侵入とか犯罪、そして老朽化等で、あるいは雑草が茂って環境が非常に悪化しておる、そういう問題などがいろんな項目として挙げられております。

 今から日本が、外国人観光客を一千万人を超えて、オリンピックまでには二千万人を目指そうと。やはり私は日本の隅々の景観が一番大事だというふうに思っておりますけれども、その景観を壊す空き家対策、県としても、それからの取り組みはどういうふうになっておるか、お聞かせください。



○桜木博副議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 まず、空き家が増加していく理由について少しご説明させていただきます。

 国の調査によりますと、全国と同様、本県においても住宅数の方が世帯数よりも上回る状況があるんですが、それがさらに拡大しているという状況があります。

 具体的にこれを地方で見てみますと、子供が都市部に出ていく、高齢になった親が介護施設へ入所したり死亡したりする、子供は帰ってこないわけで、それで空き家になるケースが多いという状況がございます。

 また、そうすれば空き家の賃貸が進めばいいわけでございますけれども、その賃貸が進まない理由として、国の意識調査によりますと、相応のリフォームに費用がかかる、あるいは、一度貸し出すと戻ってこない、家賃滞納の対応が大変等が挙げられております。

 このため、県としては、まず、市町村と連携して、所有者が空き家を適切に管理することを求めていくこととしております。

 その中で、全体の七割を占める利活用可能な空き家については、移住や別用途への転用など再利用を促進してまいります。

 今後、市町村は、空き家の所有者に対してアンケートを実施することとしておりますので、そのアンケートの結果を見ながら、空き家になった理由や管理の状況、今後の予定などをしっかり聞き取っていきたいと考えております。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 空き家の適正管理についてお伺いいたします。

 今、県内では八つの市町村が、所有者による適正な空き家の維持管理の義務づけなどを規定した空き家の適正管理を推進する条例を制定しております。また国ではこれから、空き家等対策の推進に関する特別措置法案も近々上程されるというふうに聞いております。

 そういう意味で、適正管理、最も必要だというふうに思いますし、一面では、例えば、取り壊したら、更地にしたら、固定資産税が二倍か三倍に上がる、そういう税制上の問題もあるようでございますけれども、そういうものに対する県の考え、対策はどういうふうでありますか。



○桜木博副議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 空き家の適正管理の問題につきまして、県は市町村と連携して大分県空き家対策検討会を設置しております。そこで空き家の適正管理条例の制定を初めとした空き家対策について協議を重ねております。

 現在、議員ご指摘のように、条例制定は八市町村までふえまして、その中で、空き家の所有者に対して、住宅を放置し危険な状態にすることのないよう、適正な管理を義務づけております。

 今年度は、空き家所有者の特定を進めるとともに、空き家の適切な管理、活用方法等を掲載した空き家管理・活用マニュアルを市町村と協力して今作成しているところでございます。

 今後は、このマニュアルを活用して、所有者に適正管理の必要性を周知するとともに、市町村の窓口等で個々の事案に即した指導を行ってまいります。

 議員がご指摘の法案が成立すれば、県の空き家実態調査で判明した三割を占める倒壊等のおそれのある危険な空き家について、市町村に所有者特定の調査権が付与され、代執行も含む行政処分が実行できるようになりますので、空き家の適正管理は一層進むものと思っております。

 また、固定資産税の話がありましたけれども、この話につきましては、国の方に善処方の要望をお願いしているところでございます。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 同じくその利活用、これも非常に大事な視点だというふうに思いますけれども、利活用についてはどういうふうな考え方でやられておりますか。



○桜木博副議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 具体例からちょっと申し上げさせていただきますと、空き家を地域コミュニティーの維持に活用する取り組みとして、例えば、国東市で古民家をカフェに改修して地域のサロンにしたり、空き家をアートによるまちづくりの中核施設として再生するなど、県内各地でこうした取り組みが行われておりまして、県では、こうした取り組みに対して、総合補助金などを活用して積極的に支援しております。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 特に、景観、あるいは防犯、いろんな意味で大切なことでありますので、ぜひ力を入れて、この空き家対策はお願い申し上げたいというふうに思います。

 次に、コミュニティ・スクールについて質問いたします。

 いよいよ後期の高校再編、来年四月一日で終了いたします。我が玖珠地方の、もう百二年の伝統になります県立玖珠農業高等学校、そして、九十周年を終わりました森高等学校、それぞれ約一世紀の歴史を閉じて、来年四月一日から新しい高校がスタートいたします。

 今議会にも、設置条例の一部改正の議案が提案されております。この中で、先般の新聞発表で、新しい県立高校には、九州の公立高校で初めてコミュニティ・スクールの制度を取り入れるというふうに報道されました。

 このコミュニティ・スクール制度について、教育長のお考え、そして、なぜ九州で初めて導入されるのか、その意思についてお伺いいたします。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 地域の声や活力を生かした学校づくりを推進するとともに、玖珠美山高校への我が町の高校としての意識が高まることを目指して、コミュニティ・スクールを導入することといたしました。

 現在、教育内容について検討しているところでございますが、総合的な学習の時間の中に、地域のたくみに聞く、達人に聞く時間を設け、地域の人材を積極的に活用したいと考えています。

 また、小中学校のコミュニティ・スクールと連携し、地域の課題や地域が求める人材を踏まえた系統的なキャリア教育に取り組んでいきたいと考えています。

 導入の効果としては、地域住民が学校運営に積極的に参画することにより、地域を挙げて学校を支援する体制づくりが進むとともに、教育活動の継続的な改善、充実につながることを期待しております。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 新しい制度を導入するということは、やはり先ほど答弁でありましたように、この玖珠町では逐次、中学校から小学校、コミュニティ・スクールを実施しております。

 きょう、ある運営委員の方に朝のウオーキングで会いました。主力のメンバーでありますのでお聞きをしますと、これは九月三日の新聞に発表された全国の学力テストの町村別の成績表でありますけれども、何と玖珠町は小中学校とも全国平均を上回っている、九重町もほとんどの科目で全国平均を上回っている。これは、コミュニティ・スクール制度を取り入れた結果が非常に大きいというふうにおっしゃっていました。そういう効果は、県教委としてはどういうふうに捉えられておるか、お聞きします。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 玖珠町では、現在、小学校四校、中学校四校がコミュニティ・スクールに指定されています。

 成果としては、三つあると考えています。

 一つ目は、教職員について、地域の積極的な支援を得たり、地域から教育活動が評価されたりする中で、授業を初め、より質の高い教育を行おうという意識が向上したことです。

 二つ目は、保護者、地域について、学校運営に積極的にかかわることにより、我が学校といった意識が高まるとともに、地域自体の活性化が図られたことです。

 三つ目は、子供たちについてです。

 地域住民から関心や期待をもって見守られていることにより、安心して学校生活を送り、授業改善も進む中で、目覚ましい学力向上の一因となるとともに、地域行事にも積極的に参加する中で、地域に貢献しようという意識も生まれてきたというふうに考えております。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 我々も小中学校で非常に大きな成果をおさめたというふうに認識をしております。しかし、高校は、いわゆる範囲が広いんです。例えば、今度の学校は農業系もあります。場合によっては、大分県じゅうから生徒が入学するかもしれません。あるいは、各市町村にまたがるかもしれません。小中学校の例に倣えば、玖珠町では学校運営協議会の運営委員が各学校に約十五名おります。だから運営委員は町内だけでも百人を超しております。地域の方々がそれだけ学校に関心を持って、先生にはひょっとしたらプレッシャーになるかもしれぬけれども、やっぱりそういう地域の目があることが、学校の緊張感を生み、いい成績につながっておる、私はそういうふうに認識をしておりますけれども、この運営委員をどうせ高校も選定をしなきゃなりません。その選定基準、あるいは、やはり現場を知っておる周りの町の教育委員会との連携、そういうものについてはどういうふうに考えておるのか。

 そして、玖珠の成績アップの中には、毎週一時間程度、各学校で、約四十五名の、いわゆる教員のOBの方々や、いろんなキャリアを持っておる方々が寺子屋教育をやっております。こういうことも一つの大きな成績アップにつながっておるというふうに認識をしております。

 そういう点について、特に選定の基準、両町教育委員会等を含めた連携はどういうふうにされるのかをお聞きします。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 玖珠美山高校のコミュニティ・スクールについては、玖珠、九重の両町長や町教育長などによる開校支援委員会からの提案を受け、県教育委員会において導入の方針を決めました。

 コミュニティ・スクールは、地域との連携により運営するものであり、もとより、町教育委員会との連携は不可欠です。そのため、委員の選任につきましても、両町教育委員会の意見を伺うこととし、町教育委員会の関係者にも委員に入るようお願いしたいと考えています。

 さらに、導入後においても、両町教育委員会と継続的に協議しながら、小、中、高、十二年間を通じた地域に根差した教育活動が行えるよう、適切な人員を協議会委員に選任していきたいというふうに思います。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 この選任について、ひとつ、どういうお考えかをお聞きしたいんでありますけれども、この新聞、あるいは、この玖珠町のパンフレット、これは町内だけのコミュニティ・スクールでありますけれども、教員人事や教育活動に関する意見を出す役割を担うと、特に教育人事というふうに書かれておりますけれども、これはどういうふうに理解をすればいいんですか、お聞きします。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 学校運営協議会の役割について、一つは、その学校の教育課程の編成、その他基本的な方針を運営協議会において承認する、これが一つ大きな仕事でございます。

 それから、もう一つ、この協議会ができる仕事として、その学校の職員の任用に関する事項について、当該職員の任命権者に対して意見を述べることができるというふうになっております。

 協議会において、その学校の課題を達成するのに、こういう力を持った教員を配置してほしい、具体的にはそのようなお話が考えられるのかなというふうに思います。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 そういうふうにプラスに発揮されれば非常にいいんですけれども、マイナスの要素も考えられるんじゃないですか。そういう点はどういうふうに思いますか。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 協議会が、そこの学校の諸課題とのかかわりの中で、具体的にどのような効果をもたらすような動きができるかなということを考えております。まずは、やはり積極的なところでご意見をいただきたいというふうに思っております。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 それじゃ、あくまでやはり、九州で初めての高校のコミュニティ・スクール制度でありますので、ぜひこれが本当に有効に活用、あるいは発展して、そして玖珠郡の教育が、先ほど言いましたように、一世紀の伝統を持った高校が、いわゆる玖珠郡から見れば、社会の大変化の来年スタートであります。そういうことを考えたときに、十二分にこの制度が活用、発展することを、ぜひ教育委員会で見守って、そして、ご指導をいただきたいなというふうに思います。

 最後に、脱法ドラッグについて質問させていただきます。

 これも、非常に新聞で取り上げられ、また、テレビ等で重大な交通事故の原因になっておるというふうに報道されております。前は脱法ドラッグというふうに言われておりましたけれども、脱法ではちょっと甘いんじゃないか。それで公募した結果、危険ドラッグというふうに名称が変更になったというふうに聞いております。

 全国でも、このドラッグに手を出した方が約四十万人はおるというふうに言われております。

 今、県内のドラッグを使っておる方々は、どの程度認識、あるいは確認をされておるのか、まずお伺いいたしたいと思います。



○桜木博副議長 奥野警察本部長。



◎奥野省吾警察本部長 それでは、ご質問のありました危険ドラッグの県内での使用状況について、把握している範囲でお答えいたします。

 現在、県内でどのくらいの危険ドラッグが使用されているかということについては、正確なデータはございません。

 警察としましては、これまで県内において危険ドラッグの使用、所持、あるいは販売、こういったもので検挙した事例はまだございません。使われているかもしれませんけれども、現在、警察では、そのような事例を把握して検挙した事例はございません。

 また、先ほど話がありました危険ドラッグの影響による交通事故と認められる事案についても、県内ではまだそのような事案は認められておりません。

 以上でございます。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 一面では覚醒剤よりも幻覚等がひどいんじゃないかというふうに報道されておりますけれども、基本的に、例えば、この前の発表では、全国で販売箇所が二百何カ所あった。ただ、先般の大都市の立入検査では、もう既に二、三十カ所が廃業しておるというふうに報道されております。

 今、大分県では全く販売箇所というのはないわけですか。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 県では、九州厚生局麻薬取締部や県警察本部と情報交換を行う中で販売店舗の把握に努めておりますけれども、現時点では、その存在は確認しておりません。

 以上でございます。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 どちらにしても、今はないということでありますけれども、聞くところによると、インターネット等でかなり簡単に手に入るということも報道されております。

 やはり覚醒剤にしても、これ、私は非常に印象に残っておる記事が、これは産経新聞ですか、七月二十七日にありました、日本民間放送連盟が昭和五十八年に制作・放映した公共広告の名文句、「覚醒剤やめますか、それとも人間やめますか」、いわゆる覚醒剤は非常に恐ろしいものであります。特に、若年層に広がっておるというふうにもお聞きをしております。「覚醒剤やめますか、それとも人間やめますか」、これは名文句でありますけれども、非常に恐ろしい言葉であります。

 先ほど来、大分県には販売箇所も、あるいは常用者もないというふうにされておりますけれども、含めて、これからも、まさに絶対に入ってこない、そういうことをお願い申し上げるとともに、最後に、警察官の立入調査、これは条例で定められておるのは、今、大阪府だけなんです。今九月議会で愛知県が条例制定をするというふうに聞いております。

 今後、大分県の取り組み、あるいは条例制定の方向についてお伺いします。



○桜木博副議長 奥野警察本部長。



◎奥野省吾警察本部長 警察官による条例に基づく立入検査、立入調査に関してお答えいたします。

 県警といたしましては、県等と現在連携して、この危険ドラッグに関する情報収集等に努めております。

 先ほど申し上げましたように、現在、県内において、この販売店舗を把握していないことや、県内で危険ドラッグにかかわる事件、事故等の発生がない状況などを踏まえまして、現在、直ちにこの条例に基づく立入権限等の規定を整備しなければならない状況にはないと考えております。

 しかしながら、やはり薬物情勢の変化によっては、県と連携して柔軟に対処する必要も出てくると考えております。

 したがいまして、今後も引き続き、警察としましては、県や税関など関係機関と連携しまして、危険ドラッグの販売店舗等の情報収集を行うなど、この種の事案の摘発に積極的に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 濱田洋君。



◆濱田洋議員 ありがとうございました。

 やはり広瀬県政の掲げる「安心」「活力」「発展」、この安心の大分県をつくるために、ぜひご努力をお願い申し上げたい。

 そして、地域創生は、これから五年、十年の県政の大きな課題であるというふうに思います。広瀬県政の大きな柱として、今後もしっかり目標に定められてやられることをお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○桜木博副議長 以上で濱田洋君の質問及び答弁は終わりました。

 次に、上程案件に対する質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、これを許します。堤栄三君。

  〔堤議員登壇〕(拍手)



◆堤栄三議員 日本共産党の堤でございます。

 二〇一三年度の決算議案について質問いたします。

 まず、災害対策。

 広島の土砂災害は、甚大な被害を出しました。

 大分県でも、土砂災害危険箇所が一万九千六百四十カ所もあります。要対策箇所の整備率は、大分県は二五・九%です。全国平均や九州平均より進んでいるといっても、多くが未対策の状況となっています。さらに、土砂災害防止法に基づく警戒区域の指定は、まだ一七・五%しか進んでいません。都道府県が調査し、市町村の避難計画やハザードマップ作成が義務づけられています。

 広島の土砂災害を踏まえ、県として、この進んでいない状況についてどう考えているのでしょうか。また、今後の調査及び避難計画の作成をどのようにする予定なのでしょうか。答弁を求めます。

 以下、対面にて。

  〔堤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○桜木博副議長 ただいまの堤栄三君の質疑に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま堤栄三議員から、土砂災害対策についてご質問をいただきました。

 ご指摘のように、広島市の土砂災害がございまして、それを見るにつけても、やはりこの土砂災害対策、しっかりと対応しなきゃならないと私どもも考えているところでございます。

 土砂災害の警戒区域の指定でございますけれども、実際、指定ということになりますと、現場踏査などによりまして地形や地質などの状況を一つ一つ確認する基礎調査というのが必要になります。そしてまた、現地の立ち入りには地元関係者の同意も必要になるということもあります。さらに、指定による資産価値の下落の懸念などによりまして、住民との合意形成にも時間を要するということもあるわけであります。そういう事情がありまして、なかなかはかどっていないというのが現実だというふうに思っております。そんなことでございまして、危険箇所が非常に多いという状況の中で、指定率が非常に低くなっているわけであります。

 しかしながら、近年の局地的な集中豪雨などによりまして頻発する土砂災害を踏まえまして、警戒区域の指定は、住民へ情報の周知徹底を図り、あるいは市町村と協働して警戒避難体制を構築する上で重要な取り組みであります。

 このため、基礎調査が済んだ箇所のうち、これまで警戒区域の指定に合意が得られていない地域につきまして、防災への機運が高まっている今、改めて説明会を開催し、推進していきます。

 さらに、基礎調査が終了していない箇所につきましても、避難体制の整備が急がれる人家五戸以上の要対策箇所、これが二万カ所のうち六千七百十九カ所、のうち、さらに要対策箇所ということになりますと四千四百二十カ所ということでございますけれども、これを優先してやるということで調査を加速させていきたいというふうに思っております。

 この調査の結果を踏まえまして、明らかとなった被害範囲などを、市町村が策定する避難計画に的確に反映させて、住民がより迅速に避難できるよう、関係部局が連携して支援していきます。

 今後とも、国の関係法令の改正の動きを注視しながら、県民の生命と財産を守るために、ハードとソフトの両輪による総合的な土砂災害対策にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 災害が発生した広島県の場合は、警戒区域指定というのは、危険箇所というのは全国最多、三万カ所を超えております。それでも三七・五%という指定が進んでいるわけです。大規模土砂災害が起きる前に対策をとることが県としての役割だというふうに思います。

 確かに、そういうふうにおくれていることに対する認識です、どういうふうな思いと。それと、今後、具体的な取り組みについてどうされるのでしょうか。再度答弁を求めます。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 これは、この議会で各党派からもいろいろご指摘をいただいたところでございますけれども、やはり土砂災害対策については、区域指定についていろいろ調査をしなければならない、調査に当たっては、立ち入りについて地元関係者の同意も必要だとか、いろんな理由はありますけれども、やはり私どももこれについてはおくれていると。特に、我が大分県は急傾斜地の多いところでございますから、おくれているのはやっぱり非常に問題だというふうに考えております。これについては、できるだけ急いでやらなきゃいかんなというふうに思っております。

 先ほど申し上げましたように、全体として二万カ所ありますけれども、危険箇所が六千七百十九カ所あるわけで、そのうち、まだ指定が終わっていないのが四千四百二十ということでございますけれども、もう既に基礎調査が終わって、まだ住民の皆さんの同意をいただいていないというところもありますから、まず、それについては、今すぐに話をもう一度やってみたらいいんじゃないかということで、すぐやろうと思っております。

 それから、次に、未指定の四千四百二十カ所のうちの基礎調査が終わっていないところを、とにかく基礎調査をやって進めていくというようなことで、とにかく人家のある箇所から順次進めていきたいというふうに思っております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 指定の合意が得られていない地域の今後指定について住民合意をとっていくと。

 具体的に、今現在、指定の合意が得られていない地域というのは何カ所ぐらいあるのかということと、再度、住民説明会を開催していく予定というふうにお話がありましたけれども、それはいつごろから実施をしていくのか。それを再度お伺いいたします。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 お答えいたします。

 基礎調査は終わっておりますけれども、地元の同意が得られていなくて指定が終わっていないというところは九十八カ所ということでございます。

 それから、そういった箇所の地元説明というのは、できれば今月中ぐらいから段取りに入りまして、ここ一、二カ月のうちから開始してまいりたいというふうに考えております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 確かに、非常に予算も人材も必要ですから大変だと思いますけど、ぜひそれは早急にしていただきたい。

 あと、砂防事業についてですけれども、決算の説明書を見ると、砂防費が約七十億円というふうになっております。十年前の砂防費決算額は約九十億円、決算ベースで大きく減少しているというのが実態です。

 このような事業執行で推移をしていけば、要対策箇所の工事が完了するのにどれくらいの年数がかかるのか。また、県民の命と財産を守るために、どのように予算を確保し、進捗率を上げるつもりなのでしょうか。答弁を求めます。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 お答えいたします。

 この砂防事業でございますけれども、昭和七年に別府市の境川において着手して以来、約八十年以上にわたって整備を続けてきております。要対策箇所の整備率は九州平均と同水準とはいえ、いまだ二五・九%という状況でございます。

 砂防施設の規模は、地形、地質により異なりますので、整備年数の算定は困難でございますけれども、全ての工事を完了させるには膨大な費用と年月を要することは疑いのないことであろうというふうに考えてございます。

 そのため、まずは、災害時の要援護者関連施設、あるいは避難所、避難路などを優先的かつ計画的に整備を進めているところでございます。

 一方で、近年の全国的な公共事業予算の減少を受けまして、本県の砂防関係予算も同様に減少傾向にございましたけれども、一昨年の九州北部災害の関係から、やや上向き加減になってございます。

 しかしながら、整備を加速させるには、やはり国の公共事業予算の確保が必要不可欠でございます。災害に強い県土づくりに向けまして、本年も六月、八月と国土強靱化を加速させる予算を確保するように国に要請してまいりました。

 引き続き、土砂災害防止法の改正の動きも注視しながら、予算の確保を積極的に働きかけてまいります。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 九州北部豪雨の関連で災害予算が結構ふえているというのが実態でしょう。ただ、通常砂防など交付金で実施される事業についての決算も、やはり七十五億円から四十四億円と、四割以上削減されているんです。今、国に対して要望をしているというんですけれども、広島のああいう緊急な状況の中で全国的にもそれは出てきていると思うんですけれども、今、国の対応というのは、予算についてはどういうふうな形になっているんでしょうか。再度答弁を求めます。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 予算の概要でございますけれども、概算要求では全体で一・一六倍という国交省の概算要求基準が出ております。その中には、当然、砂防予算もそれに準じて入っているというふうに承知しております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 もう一つ、県として、五キロメッシュの土砂災害危険度情報を十分ごとにインターネットで更新しております。危険度を知る上で本当に大切というふうに考えるんですけれども、ただ、住民がこれを見なければ、やはり意味がないんです。

 それで、どういうふうに今の自分が住んでいる地域、非常に細かく出るわけですから、これ、周知をして危険度情報というのを発信していくつもりなのか。再度答弁を求めます。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 お答えいたします。

 例年、出水期前に、テレビやラジオ、新聞などさまざまなメディアを通しまして、土砂災害に対する日ごろの備えと早目の避難ということを呼びかけております。その中で、土砂災害危険度情報につきましても広く県民に紹介をしているところでございます。

 また、NPO法人の砂防ボランティア協会と協働で、毎年五月に大分市の商業施設で行っております砂防関係のイベント、こういったところでも紹介をしております。

 さらに、自治会単位で開催する土砂災害防止に関する説明会というのをやってございますけれども、直接、この場では関係住民、地元住民に危険度情報の活用を呼びかけております。

 一方で、市町村防災担当者に対する認知というのが一番大事だと思っておりますけれども、これは土木事務所ごとに説明会を開催いたしまして、迅速な避難勧告、避難指示の発令に結びつきますように、防災情報の活用の徹底ということをお願いしております。

 今後とも、危険度情報を含みます土砂災害に関する情報につきまして、あらゆる機会を通じて広く県民に周知してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 次に、公害防止対策についてお伺いします。

 新日鐵住金大分工場から排出される降下ばいじんや粉じんについて、昨年の第三回定例会でも、降下ばいじんの管理目標値についてさらなる規制強化を求めております。執行部として、「今後も大分市と連携し協定の遵守を監視する。引き続き低減に向けて指導していく」と答弁しております。

 しかし、現状は、城東地域にアンケートをまきましたけれども、この回答の中でも、「福岡から大分市に引っ越してきたが、においが物すごく臭いのにびっくりした。また、ベランダや車の汚れも福岡市にいるときと全く違い、ひどい」など、背後地住民というのは、ばいじん公害のひどさを訴え、その対策を求める声が多数寄せられました。

 私もこの声を八月、環境省へも届け、対策の強化等を訴えてきましたけれども、県として企業に対してどのように指導しているのでしょうか。また、ばいじん被害は低減していると考えているのでしょうか。生活環境部長の答弁を求めます。



○桜木博副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 お答えします。

 降下ばいじんについての法規制はありませんが、県は、大分市と新日鐵住金との三者で公害防止協定を締結し、降下ばいじん対策として、集じん機や散水装置の設置などの対策の強化を求めてきたところです。

 これらの対策の進捗、実施の状況については、協定に基づき定期的に市と合同で立入調査を実施し、監視しています。

 その結果、降下ばいじん量は、新たに管理目標値を定めた平成十八年度以降、敷地境界における平均値では一月に一平方キロメートル当たり六・〇トンの管理目標値を下回っています。また、市が集計した苦情件数におきましても過去五年平均で十六件でありますが、昨年度は十一件でありました。

 事業者は、環境モニター制度や住民との意見交換会を定期的に実施し、県も住民の意見や相談の内容については、大分市から情報収集するなど、状況の把握に努めているところでございます。

 今後も、公害防止協定に基づき、新日鐵住金に対し、降下ばいじん対策を計画的かつ総合的に推進するための三カ年計画や、具体的な方策として毎年作成を義務づけている環境保全計画書に基づき、これらの対策が着実に行われるよう、大気汚染防止法を初め環境法令を所管しております大分市と連携して監視してまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 細目協定の中で、月六トンというふうな規定がありますけれども、背後地に住んでいる人間とすると、なかなか低減していないというのがやっぱり実感なんです。対策としていろいろ講じてきているというふうに言っておりますけれども、しかし、そこに住んでいる方々とすれば、早い話が、上から、マウンドでは十トン、舞鶴小学校では三トン、落ちてくるんです。それをやっぱり生活する中で毎日感じているわけです。

 それに対して、やはり大分市が実際にはいろいろ立入調査等をやっているんだけれども、県としても、大分市と一緒に、企業に具体的にそういう住民の意見を持って入っていくということが、私は公害をなくすという、本当にきれいな大分市をつくっていくためには、それは必要だと。また、それにかけるだけのお金がないわけじゃないと思いますので、そういうような立場で、ぜひ企業にも指導してほしいと思うんですけれども、そういう立場で再度どうされるのか、答弁を求めます。



○桜木博副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 お答えします。

 大分市に寄せられました苦情、相談の状況、あるいは、ばいじん公害をなくす会大分の皆様が実施したアンケート調査結果、近隣住民の声や被害の内容については私も承知しております。

 また、事業者が実施しております環境モニター制度や住民との意見交換会で寄せられた意見と住民の皆さんの声、これらの苦情に配慮して被害が軽減できるよう、県と大分市、新日鐵住金との間で構成しております粉じん対策検討会などを通じて対策を講じるよう求めておるところでございます。

 こういった被害の皆さん方の苦情等々につきまして、次期三カ年計画がまたありますので、この十月ごろには、こういった住民の皆様方の声を反映した対策を講ずるように、県としても要請をしているところでございます。

 以上でございます。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 ぜひ三カ年計画の中にそういう声を反映させるものにしていただきたいというふうに思いますし、この問題で、環境省を招致してという話を昨年しましたけれども、それについて、今後どういうふうな、関係住民との意見交換を環境省を交えてやっぱりするという、こういうふうなことを私たちは要請してきたんだけれども、県としても一緒に要請していただきたいんだけれども、その考えはどうでしょう。



○桜木博副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 先ほど申し上げましたように、工場の近隣住民の皆様方から寄せられております粉じんや、あるいはにおいの苦情相談、あるいは市民団体の皆さんの住民アンケート結果、これにつきましては私どもも承知しておりますし、その苦情等の内容については会社に対しても伝えており、その苦情の都度、あるいは県、市、会社で構成しております粉じん対策検討会などを通じまして、強くその対策を講ずるよう要請しております。

 その意見交換会の開催についてでございますが、やはりこれにつきましては、大気汚染防止法、あるいは悪臭防止法等の事務を所管しております大分市において判断されるべきものと考えております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 では、次に行きます。

 第九四号議案の幼保連携型認定こども園の条例について、まず、来年四月から実施される子ども・子育て支援新制度、施設への補助金となる公定価格の仮単価が示されました。仮単価では、幼児一人当たりの単価を小規模園で高くしたものの、大規模な施設では園児の単価を四分の一ほど低く設定。認定こども園には大規模園も多く、補助金減で運営ができない園が出る可能性があります。これに対してどのような対策を講じているのでしょうか。答弁を求めます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 公定価格は、教育、保育に通常要する費用等を勘案して国が定めております。

 費用の中には、園長人件費など施設の規模の影響を受けない固定経費や、施設の維持管理などスケールメリットが働く経費が含まれていることから、大規模な施設の方が、子供一人当たり単価が低くなっているところであります。

 県といたしましては、新しい公定価格のもとで円滑に制度が施行されるよう準備を進めてまいります。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 それによって保育、教育の質の低下を招かないのかという心配もあるんですけれども、それはどうでしょう。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 基本的に、この公定価格の中でやっていただくということでありますし、その公定価格の中で算定された価格は、それぞれの、例えば保育所、幼稚園で、通常かかっている経費をベースに算定されたものと理解しておりますので、この中で運営ができていくのではないかなというふうに思いますし、そういう意味では保育の質の確保も一定程度できるというふうに考えております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 では、待機児童の解消についてお伺いします。

 保育研究所の試算によりますと、保育所から認定こども園に移行した、定員九十人の園の場合、保育園児の十五人を幼稚園児に入れかえるだけで年間約二千八百四十五万円の増収となります。幼稚園児は保育園児より保育時間が短いにもかかわらず、幼稚園児に大きく上乗せされた単価設定だからであります。これでは、幼稚園児を獲得した方が運営費がふえるメリットがあることになり、保育園児の待機児童解消にはつながらないし、しかも幼稚園児の争奪を引き起こしかねません。これで待機児童の解消ということがされると考えているのでしょうか。答弁を求めます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 平成二十七年四月からの本格施行が予定されています新制度では、待機児童の解消が最重要課題の一つとなっております。

 このため、国の指針におきましては、各市町村は、二十九年度末までに、保育ニーズに見合ったサービスの提供を目指すこととされておりまして、現在、各市町村において、その提供体制の確保の内容等を盛り込んだ事業計画の策定を進めているところであります。

 県としても、各市町村における待機児童解消に向けた取り組みが進むよう、助言を行ってまいります。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 単価によって差があって、保育園児と幼稚園児は単価の差があります。これによって、保育園児じゃなくて幼稚園児を入れたりとか、そういうふうな問題が出てくるんではないか。それについて、県としての対策というのは何か考えているんですか。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えします。

 今回の新制度におきましては、今、ご質問にあったように、保育園の方が幼稚園の方に入るということで、認定こども園になるということについては、そういうことを希望する園があれば、それはそれで認定こども園になってくださいというのが一つあります。

 ただし、今の例でいきますと、九十人のところで十五人の幼稚園が出てきたということになりますと、十五人分、保育ニーズのところが穴があくわけで、そこについては市町村の方で、その穴をどう埋めるかということについて十分検討していくということでありますので、地域の事情によって幼稚園のところに行くということについて、県としてストップはできないけれども、ただし、あいた保育のところについてはしっかり提供体制についてカバーしてくださいということを市町村に助言することとしております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 まさに、そこが一つ問題があるんです。新制度になると、施設基準を緩和して受け皿をふやし、利用調整によって待機児童を保育所以外の施設に振り分けるようになってくるわけです。これでは全体的な保育水準の低下につながるのではないでしょうか。これについて答弁を求めます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 認定こども園、それから保育所、幼稚園については、それぞれ今回、条例の方で最低限提供すべき設備、人員の基準ということで、その中で、そういう人員配置をすることで保育の質の確保を図るということになっておりますので、議員が心配されるように、それぞれが保育の質に格差が出てくるのではないかということにはならないのではないかなというふうに思います。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 それでは、職員の確保の問題についてお伺いします。

 幼児では、幼稚園と保育所と保育時間が違うのに基本単価が同じ。幼稚園にはチーム加算がついているのに保育園には加算がないなど、幼稚園、保育所、認定こども園と施設ごとに単価に不平等があります。

 子供一人一人の保育と職員の処遇に格差が出ていることは、児童福祉法の理念にも反することです。どこに行っても同じサービス、働く人の処遇でも同じ保障をすべきというふうに考えますけれども、答弁を求めます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 今回、国が示しました公定価格が、認定こども園、幼稚園、保育所の施設類型によって異なっております。この理由は、職員の配置基準が違うこと、教育、保育時間に長短があること、あるいは給食提供の有無など、こういった実態を勘案いたしまして、それぞれの施設において通常要する費用に差があることを踏まえ、それに応じた価格設定にあるということを認識しております。

 県としては、繰り返しになりますけれども、制度が円滑に運営されますよう、幼稚園、保育所等のさらなる理解を深めるべく、丁寧に対応してまいります。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 そしたら、もう一つ、財源の問題がありまして、量と質の改善をするために、消費税を一〇%にしても約四千億円不足するというふうに言われています。また、幼稚園の教諭や保育士の給与月額を改善する予算、また十一時間の保育標準時間を保障する保育単価の引き上げのための予算というのは全く含まれていないわけです。

 このように、財源が不確定では、どこでも一緒の保育や働く人のための処遇というのは改善されないのが明白と考えますけれども、再度答弁を求めます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 二十七年度の厚生労働省の概算要求ということで、この子育て支援部分については事項要求ということで入っておりまして、これから年末にかけて予算編成過程の中で、この財源確保について検討がなされるものというふうに思いますけれども、県といたしましては、二十七年四月の新制度発足ということを予定して準備を進めてまいりたいというふうに思います。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 事項要求というのは、あくまでも事項要求であって、これはもうほとんど実現が難しいという部分も多いんです。概算要求が当然あるわけですから。そういう点では、ぜひ県としても、こういうふうな、我々とすれば消費税の増税でから充てるというのはおかしいというふうに考えておりますけれども、それ以外の財源でからこれを充てていただきたいということは、ぜひお願いをしておきたいというふうに思います。

 最後に、第四条の趣旨についてです。条例には第四条の中に「基準の向上」というふうにありますけれども、これはどのようなときに発動されるものでしょうか。答弁を求めます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 幼保連携型認定こども園は、児童福祉施設としての保育所及び学校としての幼稚園の機能や特徴をあわせ持つ施設であります。

 このため、この設備及び運営に関する基準は、現行の児童福祉施設と学校に関する基準をベースとして定めたところであります。

 ここで、現在の児童福祉施設の設備及び運営に関する基準には、最低基準を理由に、現行の水準を低下させてはならない等の規定を設け、それを義務づけているところであります。

 今回、幼保連携型認定こども園の基準を定めるに当たりまして、この規定を準用することとし、その実効性を担保するために、条例案の第四条で児童福祉施設の規定と同様に勧告について定めているところであります。

 今後、義務づけ違反の事象が生じた場合には、この規定の適用を含め、適切に対応していくこととしております。

 以上です。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 基準以上のことを求める場合も、これを活用できるということですか。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 これは、それぞれの施設の努力によって最低基準以上のサービスの基準がありますけれども、これを県の方からここまで上げろということではありません。これを施設の都合で、勝手な都合と申しますか、これを最低基準まで下げようとするときには、もう今までせっかくいい基準でやっているんだから、それはちょっと考えたらどうかという趣旨でございます。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 以上で質疑を終わりますけれども、ぜひ内容についてよくしていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上です。(拍手)



○桜木博副議長 以上で堤栄三君の質疑及び答弁は終わりました。

 これをもって一般質問及び質疑を終わります。

 ただいま議題となっております各案件のうち、第八五号議案から第一〇〇号議案まで及び第一号諮問並びに今回受理した請願五件は、お手元に配付の付託表及び請願文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。

 なお、他の委員会にも関連のある案件につきましては合い議をお願いいたします。

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付託表


件名
付託委員会


第八五号議案
平成二十六年度大分県一般会計補正予算(第二号)
総務企画


福祉保健生活環境


商工労働企業


文教警察


第八六号議案
平成二十六年度大分県港湾施設整備事業特別会計補正予算(第一号)
土木建築


第八七号議案
平成二十六年度大分県電気事業会計補正予算(第一号)
商工労働企業


第八八号議案
大分県の事務処理の特例に関する条例の一部改正について
総務企画


第八九号議案
工事請負契約の変更について



第九〇号議案
工事請負契約の変更について



第九一号議案
工事請負契約の変更について



第九二号議案
物品の取得に係る契約の変更について



第九三号議案
薬事法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備について
福祉保健生活環境


第九四号議案
大分県幼保連携型認定こども園の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について



第九五号議案
母子及び寡婦福祉法の一部改正に伴う関係条例の整備について



第九六号議案
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正について



第九七号議案
おおいた子ども・子育て応援県民会議条例の一部改正について



第九八号議案
大分県病院事業の設置等に関する条例の一部改正について



第九九号議案
海岸の占用料等及び海底の土地の使用料等の徴収に関する条例の一部改正について
土木建築


第一〇〇号議案
大分県立学校の設置に関する条例の一部改正について
文教警察


第一号諮問
退職手当支給制限処分に対する異議申立てに関する諮問について
総務企画



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△日程第二 特別委員会設置の件



○桜木博副議長 日程第二、特別委員会設置の件を議題といたします。

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  特別委員会設置要求書

 次のとおり特別委員会を設置されるよう会議規則第六十六条の規定により要求します。

                 記

一、名称

   決算特別委員会

二、目的

   平成二十五年度決算審査のため

三、期間

   平成二十六年九月十一日から平成二十六年十二月三十一日まで

四、付託する事件

   第一〇一号議案から第一一五号議案まで

五、委員の数

   二十一人

 平成二十六年九月十一日

発議者 大分県議会議員 志村 学

 〃     〃    河野成司

 〃     〃    阿部英仁

 〃     〃    後藤政義

 〃     〃    嶋 幸一

 〃     〃    三浦 公

 〃     〃    麻生栄作

 〃     〃    三浦正臣

 〃     〃    守永信幸

 〃     〃    深津栄一

 〃     〃    首藤隆憲

 〃     〃    久原和弘

 〃     〃    佐々木敏夫

大分県議会議長 近藤和義殿

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○桜木博副議長 志村学君ほか十二名の諸君から、お手元に配付のとおり特別委員会設置要求書が提出されました。

 お諮りいたします。要求書のとおり決算特別委員会を設置し、第一〇一号議案から第一一五号議案までを付託の上、期間中、継続審査に付することにいたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○桜木博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、要求書のとおり決算特別委員会を設置し、第一〇一号議案から第一一五号議案までを付託の上、期間中、継続審査に付することに決定いたしました。

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(参照)

決算特別委員会に付託した議案

第一〇一号議案 平成二十五年度大分県病院事業会計決算の認定について

第一〇二号議案 平成二十五年度大分県電気事業会計利益の処分及び決算の認定について

第一〇三号議案 平成二十五年度大分県工業用水道事業会計利益の処分及び決算の認定について

第一〇四号議案 平成二十五年度大分県一般会計歳入歳出決算の認定について

第一〇五号議案 平成二十五年度大分県公債管理特別会計歳入歳出決算の認定について

第一〇六号議案 平成二十五年度大分県母子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出決算の認定について

第一〇七号議案 平成二十五年度大分県中小企業設備導入資金特別会計歳入歳出決算の認定について

第一〇八号議案 平成二十五年度大分県流通業務団地造成事業特別会計歳入歳出決算の認定について

第一〇九号議案 平成二十五年度大分県林業・木材産業改善資金特別会計歳入歳出決算の認定について

第一一〇号議案 平成二十五年度大分県沿岸漁業改善資金特別会計歳入歳出決算の認定について

第一一一号議案 平成二十五年度大分県就農支援資金特別会計歳入歳出決算の認定について

第一一二号議案 平成二十五年度大分県県営林事業特別会計歳入歳出決算の認定について

第一一三号議案 平成二十五年度大分県臨海工業地帯建設事業特別会計歳入歳出決算の認定について

第一一四号議案 平成二十五年度大分県港湾施設整備事業特別会計歳入歳出決算の認定について

第一一五号議案 平成二十五年度大分県用品調達特別会計歳入歳出決算の認定について

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△特別委員の選任



○桜木博副議長 お諮りいたします。ただいま設置されました決算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第五条第一項の規定により、お手元に配付の委員氏名表のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○桜木博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、ただいま指名いたしました二十一名の諸君を決算特別委員に選任することに決定いたしました。

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 決算特別委員氏名表

         阿部英仁

         志村 学

         古手川正治

         竹内小代美

         油布勝秀

         衛藤明和

         三浦 公

         井上伸史

         田中利明

         守永信幸

         原田孝司

         尾島保彦

         酒井喜親

         平岩純子

         江藤清志

         久原和弘

         小野弘利

         元吉俊博

         荒金信生

         戸高賢史

         吉岡美智子

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○桜木博副議長 なお、決算特別委員会は、委員長及び副委員長互選のため、本日の本会議終了後、第三委員会室において委員会を開催願います。

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○桜木博副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 お諮りいたします。明十二日及び十六日は常任委員会開催のため、十七日は議事整理のため、それぞれ休会といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○桜木博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、明十二日、十六日及び十七日は休会と決定いたしました。

 なお、十三日から十五日までは、県の休日のため休会といたします。

 次会は、十八日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○桜木博副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後三時三十九分 散会