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大分県 大分県

平成26年 第3回定例会(9月) 09月09日−02号




平成26年 第3回定例会(9月) − 09月09日−02号







平成26年 第3回定例会(9月)



      平成二十六年

             大分県議会定例会会議録(第二号)

      第三回

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平成二十六年九月九日(火曜日)

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 議事日程第二号

                         平成二十六年九月九日

                             午前十時開議

第一 一般質問及び質疑

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 本日の会議に付した案件

日程第一 一般質問及び質疑

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 出席議員 四十一名

  議長     近藤和義

  副議長    桜木 博

         阿部英仁

         志村 学

         古手川正治

         後藤政義

         竹内小代美

         土居昌弘

         嶋 幸一

         毛利正徳

         油布勝秀

         衛藤明和

         濱田 洋

         三浦 公

         末宗秀雄

         御手洗吉生

         井上伸史

         麻生栄作

         田中利明

         三浦正臣

         守永信幸

         藤田正道

         原田孝司

         小嶋秀行

         馬場 林

         尾島保彦

         玉田輝義

         深津栄一

         酒井喜親

         首藤隆憲

         平岩純子

         江藤清志

         久原和弘

         小野弘利

         元吉俊博

         荒金信生

         佐々木敏夫

         戸高賢史

         吉岡美智子

         河野成司

         堤 栄三

 欠席議員 一名

         吉冨幸吉

 欠員   二名

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 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  副知事       太田豊彦

  教育委員長     松田順子

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      島田勝則

  企業局長      森本倫弘

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     奥野省吾

  企画振興部長    日高雅近

  福祉保健部長    平原健史

  生活環境部長    冨高松雄

  商工労働部長    西山英将

  農林水産部長    工藤利明

  土木建築部長    進 秀人

  会計管理者兼会計管理局長

            阿部恒之

  人事委員会事務局長 山田英治

  労働委員会事務局長 小嶋浩久

  参事監兼財政課長  長谷尾雅通

  知事室長      岡本天津男

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     午前十時十三分 開議



○近藤和義議長 これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○近藤和義議長 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。

 まず、監査委員から、地方自治法第百九十九条第九項の規定により東部振興局など二十六カ所の定期監査の結果について、また、同法第二百三十五条の二第三項の規定により八月の例月出納検査の結果について、それぞれ文書をもって報告がありました。

 なお、調書は朗読を省略いたします。

 以上、報告を終わります。

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○近藤和義議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第二号により行います。

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△日程第一 一般質問及び質疑



○近藤和義議長 日程第一、第八五号議案から第一一五号議案まで及び第一号諮問を一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。深津栄一君。

  〔深津議員登壇〕(拍手)



◆深津栄一議員 皆さん、おはようございます。二十八番、県民クラブの深津栄一でございます。

 今定例会におきまして質問をさせていただく機会をいただきました先輩、同僚議員に対して、深く感謝を申し上げます。

 さて、私たちにとって忘れられない、いや忘れてはならない災害である東日本大震災から早くも三年半を経過いたしました。また、最近では、想定外と言われる豪雨など、全国各地で発生し、それに伴う災害も頻発いたしております。

 先月二十日未明に広島市を襲った豪雨では、一昨年の九州北部豪雨と同様、短時間に記録的な雨量が観測され、瞬く間に住宅地を飲み込んだ大規模な土砂災害が発生しました。これによって七十二名の方々がお亡くなりになり、いまだ二名の方が行方不明となっております。犠牲となられた方々に対し、心からご冥福をお祈りいたしますとともに、かけがえのないご家族や知人を失い、あるいは心身に深い傷を負われた方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。一日も早いご回復と日常生活への復帰をされることを心から願っておるところであります。

 さて、今月一日は防災の日でありました。この日は、関東大震災の発生を機として、災害についての理解を深め、平常時からの備えについて認識してもらおうと創設されたものであります。ことしもこの日を中心に、地震、津波、大雨、台風などの災害を想定いたしました防災訓練が全国各地で行われました。

 災害を完全に防ぐことはできません。しかし、自然災害に対して、これまで先人たちがとうとい命と引きかえに残してくれた貴重な英知を、私たちはしっかりと生かさなくてはなりません。

 「災害は忘れたころにやって来る」、この言葉も先人たちの貴重な言い伝えの一つであります。災害列島日本で暮らす我々は、自然災害に対し常に緊張感を持って暮らしていかなくてはならないことをいま一度肝に銘じながら、早速質問に移らせていただきます。

 まず、土砂災害の防止対策についてお伺いをいたします。

 一昨年の九州北部豪雨災害では、「これまでに経験したことのない」と表現された一時間に百ミリ近くの雨が県内に大きな爪跡を残しました。記憶に新しいところでありますが、その後も国内では、高知、京都、兵庫のほか、北海道などで記録的な豪雨が観測され、土砂災害も頻発しているところであります。

 さて、日本は国土のおよそ七割を山地が占めており、土砂災害の危険箇所は全国に約五十二万五千カ所ほどあると言われております。しかし、そのうち、特に土砂崩れなどの危険がある土砂災害警戒区域は、危険箇所のうちの七割弱程度の指定にとどまっております。大分県における土砂災害の危険箇所は約二万カ所に上り、全国で五番目に多くなっておりますが、土砂災害警戒区域は三千四百四十二カ所、指定率は一七・五%となっており、九州各県の平均五七%、全国平均では六七・五%と比較しても、大きく下回っていることから早急の対策が必要であると言えます。

 土砂災害警戒区域は、県が土砂災害の危険箇所を調査し、指定した後、当該市町村においてハザードマップを作成し、住民に周知することになっております。一部では、警戒区域に指定されますと資産価値の低下を招くとの住民の懸念もあって指定が容易に進まないという側面もありますが、他県では、「指定されました地域の住民の間では迅速な避難や防災への意識が一段と高まった」という声も聞かれるなど、やはり県民の安全、安心のために速やかに指定を進めていくことが必要であると考えております。

 国でも、このたびの広島の土砂災害を受けて、土砂災害警戒区域の指定に向けた自治体への支援強化の検討に着手しておりますので、今後の自治体の取り組みの後押しになるのではないかと期待をいたしております。

 土砂災害に備え、警戒区域指定を促進するとともに、予算面の課題はありますが、優先順位をつけて砂防ダム、擁壁などの施設整備を行うなど、ソフト、ハード両面における総合的な土砂災害対策に取り組むべきと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。

 また、今回の広島の災害では、避難勧告の発令時期についても課題となりました。このことは広島だけではなく、本県みずからの問題としても捉えていくことが必要であります。夜間や未明における避難勧告等の発令は、確かに判断が難しいところでもありますが、本年四月に国から示された避難勧告等の新ガイドライン試行案などを参考に、市町村において避難勧告や避難指示などを適時に発令できるよう、気象台や関係機関と連携をとりながら、県としてしっかり市町村の運用を支援していく必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。

 これからの質問は対面席より行います。よろしくお願いいたします。

  〔深津議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの深津栄一君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま深津栄一議員から土砂災害対策等についてご質問を賜りました。

 本県は、急峻な地形が多く、二万近い土砂災害危険箇所があることから、広島市の災害は決して他人事ではなく、県民の生命と財産を守るために、ハード、ソフト両面から対策をしっかり講じていかなければならないと認識したところであります。

 これまでもハード対策として、砂防ダムや急傾斜地崩壊防止施設、地すべり対策施設などの整備に努めております。

 実施に当たりましては、人家が五戸以上ある六千七百十九の危険箇所を対象として、特に災害時要援護者関連施設や避難所、避難路にかかわる箇所などを優先的かつ計画的に整備しておりまして、その整備率は平成二十五年度末現在で二五・九%と、ほぼ九州平均の水準となっております。

 こうした取り組みによりまして、一昨年の九州北部豪雨では、由布市の岳本川などで砂防ダムが土石流や流木を捕捉いたしまして、下流域の住宅や観光施設の被害を大幅に軽減するなど効果を発揮したところであります。

 しかしながら、全ての危険箇所の整備には膨大な費用と時間を要するために、住民の早期避難を促すソフト対策が重要となります。

 ソフト対策では、まず毎年、出水期前の五月に土砂災害危険箇所の点検を行いまして、住民の皆様に結果をお知らせするとともに、対策が必要と判断される箇所につきましては、仮設防御柵の設置など応急対策を実施しているところであります。

 土砂災害危険箇所の具体的な位置につきましては、市町村が作成するハザードマップの配布や県のホームページへの掲載によりまして周知をしているところであります。

 中でも、議員ご指摘のありましたように、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等の指定は、関係住民に対して情報の周知徹底を図り、市町村と協働して警戒避難体制を構築する上で大変重要な取り組みであります。

 そのため、これまで指定に合意が得られていない地域に対しましては、防災への機運が高まっている今日、改めて説明会を開催するとともに、区域指定に必要な基礎調査を加速してまいりたいというふうに思っております。

 加えて、一たび大雨などによりまして土砂災害発生の危険度が高まった際には、土砂災害警戒情報を気象台と共同で発表しているところであります。

 この警戒情報は市町村単位の発表となるために、より詳細な情報として、五キロメートル四方の危険度を十分間隔で地図上に示す土砂災害危険度情報を県のホームページによりお知らせをしているところでありまして、これらの情報は、市町村が避難勧告などを発令する判断材料となっております。

 今後とも、国の関係法令の改正の動きを注視しながら、ハード、ソフト両輪による総合的な土砂災害対策を急いでまいりたいというふうに考えております。

 議員からは避難勧告等の運用についてもご質問をいただきましたが、これにつきましては担当部長から答弁をさせていただきます。



○近藤和義議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 避難勧告等の運用についてお答えします。

 集中豪雨などから住民の安全を確保するためには、市町村において避難勧告などを発令する際の明確な判断基準を定めて適時に発令し、それを住民に確実に伝えることが何よりも重要です。

 広島市の土砂災害を受け、早速、先月二十九日に開催しました緊急防災・減災対策会議においても、具体的な指標による判断基準の設定、例えば土砂災害警戒情報が発表されたら避難勧告を発令するなど、市町村長が明確に判断できるよう、見直しを改めて要請したところです。

 今後、市町村との個別の協議などを通して早期の見直しを支援してまいります。

 また、これまでも避難勧告等を発令する際の判断材料として、土砂災害危険度情報や雨量・河川水位観測情報をホームページ等により提供してまいりました。

 そうした中で、今回の広島市の土砂災害では、夜間、早朝の避難勧告等の難しさが再び課題として表面化しました。

 県としましては、土砂災害に関するきめ細かな情報を提供するため、県庁内はもとより、大分地方気象台との協定に基づいて職員の派遣を要請し、市町村に対する昼夜にかかわらない支援体制を一層強化してまいります。

 また、状況によっては、県から市町村に直接、避難勧告等の発令を促してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 深津栄一君。



◆深津栄一議員 改めて再質問をさせていただきたいというふうに思います。

 きょうは、九月九日、皆さんご存じのとおり救急の日というふうにも言われておりますし、九月は、災害の頻繁に発生する、命と暮らしを守るため、県民の関心が非常に高い月だというふうに私は認識をいたしております。今だからこそ、防災の意識をより高めて、そして、より安心な、安全な地域をつくっていくための対策がこの九月だというふうに私は認識をいたして、改めて質問をしたわけであります。

 県の方も、しっかりと地域の方々と連携をとりながら頑張っておることは一定の評価をするとともに、しかし、現実、先ほど申し上げたように、土砂災害警戒区域の指定率も平均よりはるかに低い、九州で最下位という状況の中で、大分県として、結果的に数字から見た場合におくれておるというふうに言わざるを得ないというのが現実であります。

 そういう思いで、県民も、協力できる部分とか、また、自分たちの命と暮らしを守るための汗をかいていただかないといけないわけでありますと同時に、やっぱり県や市町村が連携をとりながら、しっかりと県民のリーダーシップをとってやっていかないと、災害はいつやって来るかわからない。ちょっときついかもわからんけど、あすかもわからない。非常に他人事ではない思いで災害の怖さを知っておるつもりであります。

 そういう思いを込めながら、再度、知事なり、生活環境部長にお伺いしたいんですが、先ほど知事の答弁の中で、市町村と連携をとりながらという答弁がありました。確かに市町村と連携をとってやっていただいておるとは思うんですが、年間と言った方が答弁しやすいと思うんですが、年間にどの程度、具体的に情報交換をするような組織づくりの中で議論をされて、その議論された課題として、どういう課題があって、今後、具体的に対策としてどういうふうにやろうとしておるのか、市町村との連携と課題について、改めてお伺いいたします。



○近藤和義議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 防災対策に対する市町村との連携、あるいはそれについての課題というお尋ねでございます。

 先ほど申し上げましたように、私ども、広島市の土砂災害対策を受けまして、まだ検証が今進められているところでございますが、現在可能な限りわかっております情報を受けまして、これを本県に置きかえた場合に、どのような対策があの時点で講じていくことが可能かといったようなことで、例えば、深夜、豪雨の中でのことでしたけれども、果たしてあの時間帯に避難勧告の発令がどうだったのか、これを本県に置きかえた場合に、広島県、あるいは広島市の災害に対する体制がどうだったのか、そして、避難勧告等の発令については、もう少し早目に出すことはできなかったのだろうか、あるいは、もっと言いますと、住民の皆さんに、それより前に、もう少し準備も果たしてできなかったのだろうか、こういったことを私ども、市町村の防災担当部長、土木担当の所管部長の皆さん方と広島市の事例を検証する中で意見交換をしてまいりました。これが八月二十九日でございます。

 ちょうど八月二十一日の日には、防災対策の幹事会を開きまして、ことしの台風十一号、十二号の方が先に来ましたけれども、八号、これは沖縄県に特別警報が出たわけですけれども、こういった大きな台風におきまして、県、市町村の事前の準備をどういった形でできるか、その防災行動計画といいますか、そういったものについても試行しまして、それを八月二十一日の日にも検証するような形で、お互いの、災害が来る前の準備段階と、どういうふうにすべきかといったようなことの意見交換もやってまいりました。

 現在、県と市町村におきましては、防災対策推進委員会及び幹事会におきまして、今回のような土砂災害、大雨、あるいは地震、津波等につきまして意見交換を行っておるところです。

 また、地震・津波対策アクションプランにつきましても、市町村と情報を共有しながら、その進捗状況について管理をいたしているところでございます。

 以上でございます。



○近藤和義議長 深津栄一君。



◆深津栄一議員 いろいろ、何々会議、何々会議とやられておることはよくわかるんですが、私が言いたいのは、先ほどもちょっと言いましたけど、答弁なかったけど、年に何回ぐらい市町村との情報交換をされておるんですか。これは、各土木事務所なり、振興局という窓口がありますから把握しにくい部分もあろうかと思いますが、県庁としてどの程度把握されて、現場の第一線の地域の状況をどういう機会を捉えながら吸収しているのか、また、県としての考えを示しておるのか、そのことをお聞きしたいんです。



○近藤和義議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 お答えします。

 私ども、防災危機管理課、防災対策室、一課一室の中で、それぞれ県の方で示した方針をただ市町村の方にお任せするのではなく、それぞれ職員に担当地域も決めまして、その中で市町村の方での防災対策はどの程度進んでいるかということは、頻繁に意見交換をしております。何回という回数で示すというと、これは相当な回数になっていると思います。そして、市町村の現場に出向きまして、市町村の防災担当部局の職員から市町村の中における防災対策の課題等を聞きまして、必要なものがあれば、それを予算措置をするなどして、市町村との連携を固めながら、防災減災対策を進めているところでございます。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 部長の答弁を補足させていただきます。

 この防災対策、危機管理は、トップの意識が非常に大事だというふうに考えております。したがいまして、東日本大震災以降、毎年、年二回ぐらいでございますけれども、県下市町村長さんにお集まりをいただきまして、私ももちろん、県の幹部も出席をいたしまして、防災に関する勉強会、情報交換の会をやっております。

 また、先ほども申し上げましたけれども、現場での情報交換というのも大変大事でございまして、今、部長からご答弁をいただいたようなものもありますけれども、加えまして、例えば、土砂災害防止ということになりますと、県の土木の担当の者と、それから市町村の担当の方が、毎年、出水期前の五月でございますけれども、全県下の土砂災害危険箇所を見回って、そして情報を共有しながら、必要な対策も、応急対策もやっているというようなことでございまして、トップの意識改革、意識の共有と、それから現場での情報交換といったようなことを両方兼ねながら、しっかりやっていかにゃいかんなと思っておるところです。議員ご指摘のとおり、そこのところは心してこれからもやってまいりたいというふうに思っております。



○近藤和義議長 深津栄一君。



◆深津栄一議員 ぜひ県民の命と暮らしを守るために、取り組みをさらに強化していただくことを強くお願いして、次に参らせていただきたいというふうに思います。

 地域コミュニティーの維持の観点から三点についてお伺いをいたします。

 まず、人口減少社会の対策についてであります。

 私は、先月十九日に開催をされました時事通信プレミアムセミナー「自治体消滅 人口減少社会の今、何をすべきか」に参加をいたしまして、元総務大臣の増田寛也さんによる講演を拝聴し、地方の大きな課題であります人口減少社会について改めて危機感を強くしたところであります。

 人口減少社会に向けた取り組みについては、これまでに多くの議員が質問し、問題提起をいたしておりますので、重ねての質問になるかとは思いますが、それだけ重要かつ深刻な課題と認識をしておりますので、執行部といたしまして真摯に受けとめていただきたいというふうに思っております。

 日本の人口は二〇〇八年の一億二千八百八万人をピークに減少し、推計では二〇五〇年には九千七百万人程度となる見通しということで、さらに五十年後の二一〇〇年には五千万人を割るのではないかとも推計されております。

 本県の人口推移を見ますと、五年前の二〇〇九年十月一日以前の一年間における自然減は二千四百八十五人で、社会減と合わせますと四千四百九十五人の人口減でありましたが、直近の二〇一三年十月一日以前の一年間では七千七十五人の減となっており、人口減少の流れが年々加速しておる状況がうかがえます。

 さて、本年五月八日、日本創成会議は、二〇四〇年には全国の千七百九十九自治体のうち約五割を占める八百九十六の自治体が消滅の可能性があるとの予測を発表いたしました。特に、そのうちの人口が一万人未満の小規模な五百二十三自治体は消滅の可能性がさらに高いとも指摘されております。

 また、七月には、人口問題の議論において東京の問題は避けて通れないという意見もある中で、全国知事会議が佐賀県で開催されました。今回の会議は、地方開催の会議としては二〇〇八年以来となる舛添東京都知事の出席もあり、人口減少問題について、現状の課題、早急に取り組むべき政策などについて全国の知事による活発な議論がされたところであります。

 国においても、各省庁から提出されました二〇一五年度予算の概算要求には、人口減少対策に関する施策が重点的に盛り込まれているようであります。

 私は、人口減少を緩和するには、まず、地方の活性化が必要と考えております。そのために、地方で生活する県民が学校や病院、公共交通等を不便に感じることなく利用できるなど、安心して暮らせる社会環境づくりが重要と考えますが、全国知事会議における議論を踏まえ、人口減少社会への対策について広瀬知事の決意をお伺いいたします。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 人口減少社会についてのご質問でございます。

 今、国も地方も人口推計をにらみながら人口減少問題が盛んに議論されております。

 我々が理解しておかなければならないのは、このまま何もしなければ、そういった推計が現実化するということであります。

 本県では、こういったことを早くから意識しまして、その対策をとってきたつもりであります。企業誘致や産業集積などによりまして雇用の拡大に努めてきたこともありまして、国勢調査における平成十七年度から平成二十二年度の五年間の人口減少率は、人口増の福岡県を除きまして、九州の中では最も低い一・一%の減少にとどまっております。

 また、昨年度実施いたしました中長期県勢シミュレーションでは、若者の定着、流入を促進するとともに、仮に二〇二〇年に合計特殊出生率を現行の一・五三から昭和五十年代と同じ一・八〇まで高めますと、二〇四〇年においても百万人台で減少がとどまり、人口維持水準の二・〇七まで合計特殊出生率を高めますと、今度は百十万人台でとどまるということであります。このため、これまで子育て満足度日本一を目指して、子供を産み育てやすい環境づくりを進めてきたところであります。

 今後は、今以上に総合的、積極的に人口減少の緩和策を図ることが大事だというふうに考えております。そのため、いろいろ取り組まなければならない課題がありますけれども、次の四つのようなことを特に必要だと考えているところであります。

 一つは、子供を産み育てやすい環境づくりなどを一層推進しまして、合計特殊出生率の向上を図っていくということであります。

 二つ目は、今おられる方にいつまでも元気で長生きをしていただくということも大事であります。高齢者の平均寿命と健康寿命を延ばすよう努めます。

 三つ目は、県内津々浦々に仕事の場をつくるということであります。

 地域に密着した農林水産業や地場商工業の振興、特に農林水産業の現場に立地する食品産業の振興だとか、廃校を活用したIT企業の誘致などに力を入れる必要があるというふうに考えております。

 四つ目は、集落機能と集落のあり方についてであります。

 これまで取り組んできた小規模集落対策を引き続きしっかりと進めてまいります。例えば、佐伯市宇目では、古くから各地域で行われていた祭りを一堂に会した「うめ秋大祭」として開催することで、祭りの存続と地域の活性化の両立を図るということをやっております。

 今後の集落のあり方といたしましては、一つ一つの集落を守っていくことができれば、もちろんそれが一番いいのですが、それができなければ、複数の集落がネットワークを組んで、全体として集落機能を果たしていくということも考えなければならないというふうに思います。将来の集落の形としてどういうものがよいのかということについても、これからよく考察をしておかなければならないと思っております。

 人口減少の流れを変えるには、かなりの時間がかかります。いかに努力して人口減少の流れを変えていくのか、その緩和を図っていくかが、何よりも重要な課題であります。危機感とスピード感を持って緩和策に取り組むとともに、人口減少の中でも心豊かに暮らしていける地域づくりを進めていきたいというふうに考えております。



○近藤和義議長 深津議員、分割質問ですので、あとの質問二つまとめてやってください。



◆深津栄一議員 先ほど知事の方から答弁をいただき、四つの課題、そして四つの対策ということで、減少社会における対策をぜひ力強くやっていただきたいということを強く求めておきたい。

 減少社会は、これは大分県だけの問題じゃなくて、全国の問題でもあるんですが、原因として、都市、東京に集中しておるのが大きな要因で、資料的にはそうなっておるようであります。

 と申しますのも、大学に行くので、田舎から東京に行く、また、大都市に行く、そして卒業した後もそのままそこに住んでしまう。当然、地方に若い人が残らないので、そういう受け入れの態勢が地方に求められておる。その大きな受け入れとしては、働く場をいかに確保していくか、このことが、若者がUターンもしくはIターンできるんじゃないかなというふうに思っておりますので、今後、引き続いて、企業進出含めて企業誘致に力を入れていただくことを強く求めてまいりたいと思います。

 次に、市町村合併の検証と今後の対応についてお伺いいたします。

 時間の関係がありますので、端折って質問をいたしたいというふうに思います。

 合併をしなかった町村の中には、地域の努力によって大きな成果を出しているところもあります。しかし、合併新市における問題として、合併後十年間の特例措置でありました合併算定がえの終了により地方交付税が減額されることから、今後の財政運営が懸念されております。

 そこで、この十年間を総括して、県は市町村合併をどのように検証しているのか、また、合併市が今後取り組むべき諸課題をどのように捉え、県としてどのように支援していこうとされているのか、見解をお伺いいたします。

 次に、地域の文化や伝統芸能の継承についてお伺いいたします。

 地域に根づいた文化は、若者のふるさとへの思いをより育み、また、古くから地域に残る伝統芸能は、地元の人との深いきずなに支えられながら、世代を超えて受け継がれてまいりました。しかし、近年、若者の都市への流出が継承者不足を招き、地域の文化や伝統芸能が次第に消えてしまいつつあります。これらは一旦途絶えますと、その復活は大変難しいのが実態であります。

 そこで、地域の文化や伝統芸能の灯を消さないため、地域の方々の強い思いに寄り添いながら、行政として何らかの支援を行うことが必要と考えますが、その現状と今後の取り組みについてお聞かせください。



○近藤和義議長 島田総務部長。



◎島田勝則総務部長 市町村合併についてお答えいたします。

 先ほども人口減少について議論がございましたが、人口減少の問題というのは、市町村合併が議論された当時から懸念されていたところであります。特に、当時から地域活動や集落機能、さらには財政悪化等により行政サービスが維持できなくなる恐れも指摘されていたところであります。仮に合併をしなければ、市町村を取り巻く情勢というものは一層深刻になっていたのではないかと考えております。

 合併市では、防災担当など専門組織の新設や保健師、建築技師等の専門職員の充実が図られました。職員数や人件費の抑制、地方債残高の減といった効率的な行政体制の整備と行財政基盤の強化も進んでおり、合併の成果は着実にあらわれていると考えております。

 また、周辺部対策につきましては、当初から問題意識を持っておりまして、県全体で毎年約三百億円の予算を優先配分してまいりました。その成果として、例えば、先ほども佐伯市の宇目地区の例が出ましたけれども、この地区では、まちづくり協議会が総合補助金等を活用して、配食サービスを行ったり、地域のイベントを行ったりしておりまして、旧町村部の活性化や集落機能の維持につながっていると考えております。

 他方、合併市への優遇措置である合併算定がえも段階的に解消される時期を迎えております。これについては、県と合併市とで連携をいたしまして国への働きかけを行いました。その結果、交付税の減少を緩和する方向での見直しが行われることとなりました。

 県としては、引き続き、合併市における行政サービスの充実や行財政基盤の強化など市町村合併の成果が住民の皆さんに実感していただけるように、しっかりと合併市を支援してまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 私から地域の文化、伝統芸能の継承についてお答えいたします。

 地域の文化や伝統芸能は、県民共通の財産であり、しっかりと継承すべきものと考えております。

 県では、後継者育成に悩む地域の民俗芸能の伝承者数や年齢構成等の実態把握を行うとともに、小規模集落が祭りなどの準備やみこし担ぎ等に活用できる応援隊制度を創設したことで、これまで延べ三十八地区で成果を上げてきたところでございます。

 また、総合補助金、里のくらし支援事業や国のコミュニティー助成事業などを活用して、地域の文化や伝統芸能の継承を図っております。

 具体的には、歴史的保存価値の高い日田市の小ケ瀬井路の見学通路を整備したり、国東市の修正鬼会の要素を盛り込んだ新しい盆踊りを生み出す取り組み、それとか、先ほど来、話が出ております祭りの支援等を行ってきました。

 このほか、中津市に伝わる北原人形芝居などの伝統芸能がございますけれども、これを映像化し保存する活動や、その魅力発信にも取り組んでおります。

 今後も地域に出向き、地域と行政が一体となってしっかり支援してまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 深津栄一君。



◆深津栄一議員 再質問したいところでありますが、時間的にあと十分程度しかありませんので、次に進めさせていただきたいと思うんですが、最後、要望ということになろうかと思いますが、周辺部の自治体は、小学校、中学校、そして高等学校も統廃合されまして、子供たち、若い人が住みたくても住めない状況になっているのも事実であります。

 鶏が先か卵が先かわかりませんけど、どっちにしたって、そういう状況の中で、若者定住と言いながらも、そういう環境ができてない、また、つくれてないというような状況の中で、なかなか厳しいものがあるかな。しかし、子供や生徒が少なくて学校が運営しにくい、もしくは、子供たちが競争がなかなかできないというような教育環境の中で、非常に難しい状況ということも十分わかりますが、今後、前向きに、統廃合を優先するんじゃなくて、やはり、特に小学校の低学年の方々が何キロも離れたところに、朝早くから、暗いうちから学校に通うようなことのないように、子供たちの立場に立った統廃合もやむを得ず考えていただきたいということを、子供たちの思いを大事にしていただきたいということを強く要望しておきたいというふうに思います。

 続いて、三項めの東九州自動車道の開通を見据えた観光誘客についてお伺いいたします。

 九州全体の発展の中でかなりおくれをとっておりました感がありました東九州側については、地域住民の悲願でありました東九州自動車道は今年度内に県内全域が開通することとなっております。知事を初めとする関係者のご尽力に対して、改めて深く敬意を表し、感謝をする次第であります。

 開通のメリットを最大限に生かすために、県内では、名実ともに日本一の温泉を売りにして、県外からの観光客を誘致しておりますが、県南地域では新鮮な海産物など多彩な水産資源も活用しながら、県内外の誘客に取り組んでおります。

 東九州自動車道は、大分市の松岡から宮崎県の川南までの区間約百五十キロについてはパーキングエリアがありません。また、佐伯インター以南の県南区域は無料であり、自由に乗りおりできるようになります。

 そこで佐伯市では、現在、高速道路利用者をターゲットに、ドライブ休憩の客を呼び込むための観光施設を整備いたしております。この施設は、全線開通によって佐伯市が通過点とならないことを回避するとともに、近隣の道の駅などとの相乗り効果も発揮するものとして期待をされておるところであります。

 また、本年七月には、県と佐伯市が、佐伯市内と宮崎県北部の道の駅などを訪れた約四百人を対象とした東九州自動車道の利用についてのアンケート調査を実施したと聞いております。

 私は、県南地域への観光誘客を図るためにも、地域の個性を生かしつつ、他の観光地との連携も必要になろうかというふうに考えますが、アンケートの調査結果などを踏まえ、東九州自動車道の開通を見据えた観光客誘致に今後どのように取り組んでいこうとしているのか、お聞かせ願います。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 東九州自動車道の開通を見据えた観光誘客についてお答えいたします。

 これまで、東九州自動車道の開通を見据え、宮崎県向けの情報発信やイベントの出展に努めてきたこともありまして、ことし三月の蒲江−宮崎間開通以降、宮崎を中心に県外からの観光客が大幅に増加しております。

 一方、議員からご指摘をいただきました今回のアンケートの結果を見ますと、「佐伯の観光地が思い浮かばない」とか、「アピールが足りないんじゃないか」、いろんなことでアピールが十分じゃないんじゃないかというような声、情報発信の不足、弱さを指摘する声も目立ちまして、まだまだPRが不足しているということを感じております。

 そこで県では、今月十七日に高速道路を利用した誘客という形で、これからの展開が見込まれる広島市のマツダスタジアムで、佐伯市、由布市と連携したPRイベントの実施を予定しております。

 また、今月二十日からは、三カ月間限定でございますけれども、近県を発着する車を対象に、大分、宮崎両県内の高速道路を定額で乗り放題とするキャンペーン、名前を「大分宮崎ドライブパス」と名づけましたけれども、これを九州で初めて実施いたしまして、さらなる誘客の起爆剤とする、そういうことを考えております。

 こういったことで地域の周遊を促しまして、県南地域の自然や食といった非常に豊かな観光資源を存分にアピールしたいと考えております。

 引き続き、佐伯市や観光協会など地域の取り組みがございます。こうした取り組みを積極的に支援していきまして、宮崎に加え、北九州や中四国なども情報発信、セールス活動に力を入れまして、誘客を促進してまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 深津栄一君。



◆深津栄一議員 県南の観光誘致というよりも、大分県の観光誘致になろうかと思いますが、県南は今、自動車道は開通しつつ、大きな盛り上がりをしておるんですが、ぜひ、県南、佐伯市が通過点にならないように、大分県にしっかりとどまってもらうように、そして県南の佐伯市にお客が来て、そして、そのついでじゃないですが、いろんなところを回っていただいて、活性化を図っていただく役割を果たしていただきたいというふうに思うんですが、改めてお伺いしたいんですが、ご存じのとおり平成二十八年度に弥生パーキングができる予定でありましたけど、三十三年になる、五年延長されるというふうに聞いております。いろんな理由があると思うんですが、先ほど申し上げたように、松岡から川南まで百五十キロ、非常に長い区間がありますから、当然、佐伯市、無料区間でおりて、そこでトイレ休憩も兼ねてやっていただくことはありがたいことなんですが、ただし、弥生パーキングが五年間延びたその理由をちょっと明らかにしてほしい、それがまず一点。

 そして、佐伯の堅田インターが堅田の運動公園のところにできる予定なんですが、そこに市場とか、いろんな施設ができる予定になっておるようですが、これは知事の認可の関係もありますので、知事のお考えを、より充実した、そういうパーキングにできないものかどうか。弥生のパーキングは別にして、インターをおりて、そしてそこを大分県の南の玄関として、大いに足どめ、食いとめる役割を果たすような、広大な敷地に今、準備をしておりますので、知事の認可の関係もありますので、決意をお伺いしたいと思います。

 以上です。



○近藤和義議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 まず、弥生パーキングが三十三年に延びたという理由でございますけれども、一つは、あそこは山を大規模に削って造成をいたします。そうなると、用地は四車線分確保しておりますけれども、そういう残土処理の問題が出てくる。それと、工事費用の問題がありまして、五年ほど延びたという経緯がございます。

 ただ、我々といたしましては、先ほど議員おっしゃられた蒲江のインターパークでありますとか、それから弥生のインター付近の部分につきまして、本来は道の駅があれば路線上にそういう案内看板が出せるんですけれども、そういうところにつきましても看板が出せるように、そういうところは本線からそういう施設が利用できるように、案内するような標識を立てていただくように、今、国土交通省の方に要請をしている、そういう状況にございます。

 以上でございます。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 県南振興についての決意ということでございますけれども、私ども、皆さん方もそうだと思いますけれども、東九州自動車道、お互い、長い間、努力をしてまいったわけでございます。その思いは、やはりこれによって、大分県、新たな振興の礎をつくろうと。特に、県南にぜひ光を持ってこようというようなことでやってまいったわけであります。

 したがって、議員のご心配がありましたように、ここを通過点にするということでは、これまでの努力が何だったのかということになりますから、ここが誘客の拠点として活用できる、そのために魅力的な県南をつくっていくということが大変大事なことだというふうに思っております。

 これまで、東九州自動車道と、それから港の結合による県の発展基盤をつくるとか、県南の発展基盤をつくるとか、いろいろ努力をしてまいったわけでございますけれども、いよいよ東九州自動車道が来るということになりますから、本当に意を決して、ぜひ地域の振興策をしっかり講じていかなきゃならぬという思いでございます。佐伯市と力を合わせまして、そこのところにはぜひ力を入れていきたいというふうに思っております。



○近藤和義議長 深津栄一君。



◆深津栄一議員 ぜひ、県南、大分県の発展のために、東九州を生かしていただきたいということを強くお願いして、次に参ります。

 あと三項目、五分以内でやらないといけないので、もう申しわけありませんが、前置きはなしで、一括して質問に入らせていただきたいと思います。

 四つ目のスポーツ振興でありますが、本県は二〇〇八年のチャレンジ大分国体を開催いたしました各種の競技施設を有しておりまして、二〇〇二年ワールドカップサッカーでは、日田市や佐伯市がキャンプ地として選手やサポーターを迎え、見事におもてなしをいたした実績もあります。

 県は、先月一日に、キャンプ地誘致に向けた推進組織を庁内に立ち上げるなど取り組みを本格化する中、市町村宛ての意識調査も実施したと聞いております。キャンプ地誘致は、当然ながら県内経済の効果も十分期待されることから、市町村と連携をとりながら戦略的に進めていくべきと考えますが、現時点における県の方針についてお伺いいたします。

 次に、スポーツを通じた子供の健全育成についてであります。

 県においては、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックに向けた選手の育成強化に取り組んでいると思いますが、一方で、オリンピック・パラリンピックを契機にして、子供たちがスポーツに積極的に取り組むことにより、夢や希望を持った子供たちに育ってもらうことも大切だというふうに考えます。

 そこで、スポーツを通じた子供たちの健全育成について教育長の考えをお聞かせ願います。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 私からオリンピック・パラリンピックの合宿誘致についてお答えいたします。

 東京オリンピック・パラリンピックの合宿誘致につきましては、二〇一六年にございますリオオリンピック・パラリンピックの際に、次の大会である東京の合宿地の情報が示されるということになりますので、近々、何らかの基準が明らかにされるものと考えております。

 県では、それに先立って、合宿誘致を視野に入れた組織改正を行いました。そこで、市町村の担当者を集めた連絡会議を開催いたしまして、誘致を狙う競技種目や施設の有無についての調査を実施したところでございます。

 現在、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会や競技団体、各国大使館等を訪問し、セールス活動や情報収集を行うとともに、あわせて本県の情報を発信しているところでございます。

 その際、議員からご指摘いただきましたように、サッカーワールドカップのときのキャンプ誘致、あるいは大分国体のときの各地域でのおもてなし、受け入れという、大分にとって非常に優位なものがあると認識して行動しているところでございます。

 今後、組織委員会の合宿候補地調査が実施される予定でありますので、市町村や県内競技団体等とも連携いたしまして、必要な競技施設、宿泊施設等を精査して、取りまとめていこうと思っております。

 あわせて、合宿の実績をつくって、県民の機運を醸成する。これ、息の長い活動でございますので、そういうことが大事でございますので、来年八月、北京で行われる世界陸上の合宿誘致を初めとした取り組みも進めていこうと考えているところでございます。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 スポーツを通じた子供の健全育成についてお答えをします。

 スポーツは、次代を担う青少年の体力を向上させるとともに、他者を尊重し、ルールやマナーを守り、自分の役割や責任を果たす態度を育むなど、人格の形成に大きな影響を及ぼすものです。また、成長期における心身の健康の保持増進など、子供の健全育成に大きな役割を果たしています。

 県では、学校体育の充実はもとより、スポーツ少年団や総合型地域スポーツクラブ、中学、高校の運動部活動を通じて、子供たちが日常的にスポーツに親しみ継続的に取り組めるよう、指導者の資質向上など活動の充実に努めています。

 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、スポーツに対する関心が高まってくることから、この機会を生かして、一人でも多くの子供たちがスポーツを通じて夢や希望が持てるよう、一層のスポーツ振興を図ってまいります。



○近藤和義議長 深津栄一君。



◆深津栄一議員 スポーツ振興、非常にキャンプ誘致も含めて大変難しいことだろうというふうに思いますが、大分県は、広瀬知事初め、今力を入れている「おんせん県」、この温泉とスポーツというのはいろんな意味で深いかかわりがありますから、ある意味では、国内外に大きくアピールするチャンスだというふうに思うんです。

 これを生かして、スポーツを通じて観光客に来ていただくのも結構ですが、やっぱり温泉に入って、日本の温泉のよさを改めて大分で知ってもらう。そして、大分のよさを知ってもらった上で、生活にも、定住できるように売り込んでいくような「おんせん県おおいた」を目指していただきたい、これが大きな力になろうかと思いますが、改めてその決意を聞かせてください。

 それから、キャンプ誘致の関係で、スポーツ振興の立場から当然やらないといけないわけですが、子供たちのスポーツへのかかわり方などを教えるというんですか、身近に感じるという機会になろうかと思うんですが、教育の立場でそういう機会をつくる、オリンピック・パラリンピックを生かして、子供たちにそういうスポーツの大切さと、そして心身ともに養う場をつくるような教育の時間をつくって、子供たちに教育するような、関心を持たせるような場をつくる考えはないのかどうか、教育長に改めてお伺いします。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 「おんせん県おおいた」という形で、現在、大分県の観光に大変注目が集まっております。来年には、大分駅ビルの開業、それから県立美術館の開館といった形、そして東九州自動車道も開通するという大分県観光にとって非常に重要な年を迎えます。こうした中、九月三日から、JRのデスティネーションキャンペーンが来年開かれますが、これの全国宣伝販売者会議をいたしましたけれども、そういう中でも大分県に対する関心が非常に高まっているということを実感させられることとなりました。

 こうしたこともありますので、私ども、こういうオリンピック・パラリンピックのキャンプ地誘致ということにつきましても、この「おんせん県おおいた」ということをしっかりと活用して、一緒に宣伝していくという態度で臨んでいきたいと考えております。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 日本での東京オリンピックというのは、子供たちにとっても、スポーツに取り組む機会、その意欲の向上に非常に意義があるというふうに思います。大分県からもぜひオリンピック選手を出したいという思いです。

 ことしから高校生について、これまでになかったような強化指定というのを行うことにいたしました。そういった、身近でオリンピックに出場する、世界に通用するすばらしい技術を持った選手に触れることは大変大事だというふうに思います。県内からオリンピックに出ていく選手の育成とともに、いろんな機会を通じてそういったオリンピックレベルの選手に触れる機会をつくっていけるような、そういうことをちょっと考えてみたいというふうに思います。



○近藤和義議長 深津栄一君。



◆深津栄一議員 ぜひ東京オリンピックを成功させて、大分県も、より全国に広めるような機会にしていただければありがたいと、強く求めて、次に参ります。

 伊方原発についてであります。

 伊方原発につきましては、もう、これまでにも何回も質問いたしておりますが、改めてお伺いしますが、伊方の北方六キロしか離れてないところの海底には、国内最大級という大きな中央構造線の断層帯が走っております。これがもし地震でも起きますと、瞬く間に伊方原発は崩れてしまう、また、放射能は放出する可能性が非常に高いということが言えるかと思います。これまでの教訓をいかに生かすかということも含めて、我々は、伊方原発に対して非常に心配をしておるところであります。

 大分県から四十五キロしか離れてないということもありまして、この伊方原発に対して、地震等の大規模災害が発生した場合について、県としてどのように危機意識を持ちながら、どのような防災対策を考えているのか、改めてお尋ねいたします。



○近藤和義議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 伊方原発についてお答えします。

 福島第一原発事故は、地震、津波と原発事故による複合災害がもたらした、これまでの想定をはるかに超えた事故となりました。この教訓から、原子力災害対策は、何よりも県民の安全、安心の確保を最優先に、複合災害等の過酷な事態をも念頭に対策を講じていく必要があると考えております。

 このため、本県は、国が定める原子力災害対策を重点的に講ずべき三十キロ圏外にありますが、万一の事態に備え、現在、原子力災害対策重点区域に準じた放射性プルーム対策を中心とした防護対策等に取り組んでいるところです。

 そして、これらの対策の実効性を確保するため、有事の際にとるべき具体的な手順等を定めた原子力災害対策実施要領を本年三月に作成し、環境放射線モニタリングの実施や安定ヨウ素剤の配布等に必要な要員体制、あるいは資機材等についても実践的な整備を進めているところです。

 また、事故発生時に適切な対策を講じるためには、愛媛県との連携を深めながら正確で有用な情報を収集することが特に重要となります。

 本年十月には、愛媛県の訓練に合わせ、オフサイトセンターへの要員派遣や、市町村や関係機関、操業中の漁船への情報伝達等を盛り込んだ、より実践的な訓練を行うこととしております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 深津栄一君。



◆深津栄一議員 最後に、オスプレイについてお尋ねをいたします。

 迅速に情報収集をしながら、安全なオスプレイの訓練に関する問題になろうかと思いますが、本県をめぐるオスプレイの訓練場所に関する情報があればお聞かせを願いたいというふうに思うんです。これまでの情報収集における取り組みを踏まえ、県民の安心、安全を確保するための今後の取り組みについてお聞かせを願います。



○近藤和義議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 オスプレイについてお答えします。

 国は、本年一月に防衛省内に専門委員会を設置し、米軍のオスプレイ訓練の本土への移転を検討しています。

 県として、国に対して随時、オスプレイの訓練移転等に関する情報収集を行っていますが、これまでのところ、オスプレイの訓練場所に関する情報は一切ありません。

 本県においては、これまでオスプレイの飛行訓練が実施されたとの情報は得ていませんが、県民の安全、安心を確保するため、国に対して、訓練情報の事前説明と飛行実態の情報開示、日米合同委員会合意事項の遵守を機会あるごとに要請してきたところでございます。

 また、オスプレイが岩国基地へ飛来する際には、直ちに情報連絡室を設置し、市町村やマスコミ等に情報提供を行ってきております。

 今後も引き続き、国に対する要請やオスプレイに関する情報収集、提供等をしっかりと行ってまいります。

 以上でございます。



○近藤和義議長 以上で深津栄一君の質問及び答弁は終わりました。嶋幸一君。

  〔嶋議員登壇〕(拍手)



◆嶋幸一議員 自民党の嶋幸一でございます。

 まずは、二〇一九年に日本で開催されるラグビーのワールドカップについて質問をしたいと存じます。

 先般、ブラジルで行われたサッカーのワールドカップ、残念ながら日本代表はグループステージを突破することができませんでした。

 しかし、このワールドカップを通じて、スポーツが国民の気持ちを一つにし、夢を共有し、世界につながっていくことであるということを改めて感じることができました。

 このサッカーのワールドカップやオリンピックと並ぶ国際的なスポーツ大会がラグビーのワールドカップでありまして、夏季オリンピック、サッカーワールドカップに次いで視聴者が多く、世界で延べ四十億人が視聴する大会でございます。

 ラグビーというスポーツは、選手がひたむきに前に進んで本気でぶつかり合う。そこから生まれる人と人とのつながり、きずな。試合が終わればノーサイド。相手への友情と尊敬の精神。これらは今を生きる我々全ての人に必要と言えるものであります。また、ラグビーワールドカップはサッカー同様、国民の気持ちが一つになり、世界につながる祭典であります。

 日本での開催は、ラグビーの伝統国以外、当然アジアでも初めてのもので、世界から二十チームが参加し、予選リーグと決勝トーナメントを合わせ、合計四十八試合が全国の十から十二の会場で開催されることになっています。

 そんな中、県は国際スポーツ大会の関連事業を推進しようということで、体制の整備、強化をしております。

 もちろん、オリンピック・パラリンピックのキャンプ地誘致に向けての取り組みも大切だと思いますが、競技会場が基本的に東京に集中するオリンピック・パラリンピックと違って、ラグビーは全国各地でありますから、大分の開催ということになれば世界じゅうのラグビーファンが大分を知ることになります。また、世界最高峰の選手の力とわざは、次世代を担う大分の子供たちに必ずや夢と感動を与えてくれる、そう思っています。

 招致に必要な条件は、より多くの人に観戦してもらうための施設、そして大会運営に必要な施設やボランティア、訪日者及び観戦目的観光者へのホスピタリティー、それから、ラグビーを理解し楽しむことができる風土も必要だと思います。

 大分県には四万人収容のスタジアムもあり、かつては芝の生育も構造上難しい環境でしたが、さまざまな工夫によって、その状態も世界のトップ選手が訪れても恥ずかしくないコンディションを整えることができる。

 また、二〇〇二年のサッカーワールドカップを成功させ、世界の人々との交流やボランティアを経験した大分県民、もちろん観光地としてのホスピタリティーを含めた総合的なポテンシャルの高さ、加えて大分県民にとってラグビーは、舞鶴高校の全国大会での活躍や、本県出身選手の大学、社会人ラグビーでの活躍などにより、かなり身近なスポーツであり、県民の関心も非常に高いものがあります。

 そう考えますと、大分県は、九州の中で最もワールドカップ誘致に有利な条件を満たしているのではないかと思います。

 大分開催が実現すれば、先ほども申し上げましたけれども、世界のラグビーファンが大分を訪れることになりますし、世界じゅうの約四十億人の人々がこの大会をテレビ観戦をするわけでございます。

 二〇一一年のニュージーランド大会のテレビ中継においては、試合と試合の合間に開催地の紹介があり、その地域の特色や名物などが紹介されていまして、世界に広く「日本一のおんせん県おおいた」の名を知らしめる絶好の機会になります。翌年は、ワールドカップ以上に外国からの観戦客が多いオリンピックがありますから、東京でのオリンピック観戦を計画する外国人に、存分に大分をPRすることができると思います。

 既にワールドカップ日本大会組織委員会は、開催に興味を持つ二十二の自治体を視察し、本県もその視察を受け入れ、話し合いの機会もあったと聞いております。

 立候補の締め切りは来月、十月に迫っております。十一月以降、候補地の視察が行われて、来年三月ごろ開催地が決定される予定と聞いています。今月一日に、有志の会が集めた約五万四千の熱い思いが込められた署名を受け取られた知事に、このラグビーワールドカップ招致についての考え、意気込みをお伺いしたいと思います。

  〔嶋議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの嶋幸一君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 嶋幸一議員からラグビーワールドカップについてご質問をいただきました。

 ラグビーの元フランス代表選手が、次のように言っております。「自分はラグビーを通して、人は人を征服して生きるよりも、ともに生きることが重要だと学んだ」。ラグビーは、体と体をぶつけ合う激しい競技だと思っておりましたけれども、その根底に流れる本質をあらわした言葉だと思います。こうした精神が広く受け入れられまして、ラグビーは今や世界の人気スポーツの一つとなっております。

 二〇一九年に日本で初めて開催されるラグビーワールドカップは、一都市のみの開催ではなくて、広く全国で開催されるものでありまして、世界じゅうの関心が集まる大会を地方で開催することは、元気で豊かな地方を目指す意味からも価値があるものというふうに考えております。

 平成二十一年に日本開催が決定して以来、本県での開催の可否を検討してまいりましたけれども、議員ご指摘のとおり、本県には三つの強みがあるというふうに考えます。

 まずは、大分のラグビーには伝統があります。県民の関心が高いということであります。全国優勝を誇る大分舞鶴高校の活躍に県民は心を躍らせ、大学ラグビー伝統の一戦と呼ばれる早明戦や、トップリーグの試合などの観戦を楽しんでまいりました。こうしたことから、高校生や社会人に加え、近年は、小学生や女性にもラグビーの裾野が広がっております。

 二つは、国際大会開催の実績を持って、九州最大の収容規模を誇る全天候型の大分銀行ドームを有しているということであります。

 三つ目は、これまでの二〇〇二年のサッカーワールドカップなどの大規模大会や国際車いすマラソン大会などの経験から、試合の運営や観客の宿泊、輸送、ボランティアなど、大会開催に必要なノウハウの蓄積があるということであります。

 また、開催の効果として、これまで本県では機会の少なかったヨーロッパからの観光客の受け入れなど経済効果も期待できるのではないかと思います。加えて、翌年の東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ地誘致をより効果的に進めることができます。さらに、スポーツを通じた地域間交流は大会終了後も継続され、人、物、情報の交流が盛んに行われるきっかけになるものだというふうに思います。

 一方、いろいろ問題もありまして、開催に当たりましては、大会運営に当たる組織が大丈夫かどうか、あるいは費用対効果の検討で十分に計算が成り立つのかどうか、あるいは、今後、厳しい誘致競争も予想されるけれども、それも大丈夫だろうか、あるいはまた、会場の利用につきまして、サッカーのJリーグの理解が得られるかどうかといったようないろんな課題があるわけであります。

 こうした中、九月一日でございましたけれども、県のラグビー協会の皆様から、一カ月で五万四千人を超える県民の署名を添えた誘致要望書を受け取ったところであります。

 このような県民の熱い期待に応えるということができるように、開催に伴う、ただいま申し上げましたような諸課題について検討を急いで、前向きな結論が得られるように努力をしていきたいというふうに考えているところであります。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 いろんな心配もあるということでございますが、有志の会の活動にみずから署名をされた知事でございますから、心の中には強い意気込みがあるというふうに信じております。

 この大分開催を現実のものにするには、もう余り時間がありませんから、さまざまな開催効果、特にラグビーを軸にしたお話ありました。大分の知名度アップやインバウンド振興、広く理解をしてもらい、早期に、余り時間ありませんから、オール大分の体制を各界がしっかりスクラムを組んで整備していかなければならないと思っておりますが、その辺のお考えもあれば、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 私も署名いたしましたけれども、あれは署名が一万人も集まるかどうか心配だったもんですから、つき合いをしたんですけれども、五万四千という、大変びっくりしております。

 それから、今、各界の力を集めていかなければいけないというお話がございました。本当に、もう十月には結論を出さなければいけません。試合誘致に立候補するということになりましたときには、これはもう本当に厳しい誘致競争がその後待っているわけでございまして、議員の皆様方にもお力をいただかなければならないと思いますし、あるいは市町村の皆さんにもお力をいただかなければならないし、経済界にも、それから、いろんな各界に活躍しておられるボランティアの皆さん等々、まさに県挙げて、この誘致の実現と大会の成功に向けて結束して努力していかなきゃならぬと思いますんで、ぜひその際には皆さん方のお力をいただきたいというふうに思っているところであります。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 みんなで力を合わせて問題もクリアして、大分招致が現実のものになるように、ともに力を合わせていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 次に、少子化、人口減少問題について伺いたいと思います。

 この問題については、これまで、国政であれ、地方政治であれ、たび重なる議論がなされてきました。本議会でもさまざまな指摘や提言がありましたし、執行部も、その対策を検討し、種々の施策に取り組んでこられました。しかし残念ながら、少子化、人口減少には一向に歯どめがかからないのが現状であります。

 少子化、人口減少は、経済成長への制約、社会保障制度の危機、超過疎化する地域の衰退などにもつながり、我が国の経済社会にとって深刻な問題であることは申し上げるまでもありません。

 実効性ある少子化対策、少子化に歯どめをかける対策を講じていくためには、このまま少子化、人口減少が進めば、日本の経済社会にとって、かなり大きな足かせになるという危機意識、そして、少子化対策を講じても、確実に出生率を回復させ、人口減少を緩和することはかなり難しい状況にまで至っているという危機意識を私たちは共有する必要があると思います。

 先般、若年女性が大幅に減少する全国の八百九十六自治体を消滅可能性都市と位置づける人口推計が発表されましたけれども、私は、こうした危機意識が日本全体としてはまだまだ足りないと思います。まずは、この危機意識を共有することが少子化に歯どめをかける対策を生み出していく契機になるのではないかと思います。

 大分県においても、需要の低迷、人手不足の慢性化といった形で社会にあらわれる個別の問題は、根本のところは少子化問題とつながっているわけですから、少子化への対応が進めば、個別の分野での対策はずっと効率的になると思います。

 県もこれまで全庁的な取り組みをしてきたと思いますが、改めて少子化、人口減少についての県民の危機感を醸成し、危機意識の共有を図るよう取り組んではいかがでしょうか。見解を伺いたいと思います。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 少子化、人口減少についてお答えいたします。

 県は、少子高齢化、過疎化が進む中で、地域の存続への危機感を受けまして、全国に先駆けて、市町村とともに小規模集落対策本部を立ち上げて実施してまいりました。

 人口減少対策として、子供を産み育てやすい環境をつくるため、子育て満足度日本一の取り組みなども行ってまいりました。

 少子化、人口減少対策を効果のあるものにするためには、議員ご指摘のような危機意識を県民と共有することは大事であると思っております。

 最近、日本創成会議の提言を初めとして人口減少社会に対する危機感がデータを示しながら、強く主張されるようになってまいりました。

 こうした中、県民の間に人口減少に対する危機意識がさらに高まってきたと考えております。

 県は、この機を捉え、「人口減少社会を見据えた特徴ある地域づくり研究会」を立ち上げるなど、これからの政策展開を検討しているところでございます。

 今後とも、県を挙げて人口減少社会に立ち向かう機運を醸成してまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 危機意識の共有の次は、踏み込んだ対策であるというふうに思います。

 少子化の大きな原因は、皆さんご認識のとおりだと思います。未婚化と晩婚化、晩産化の進展でありまして、もう一歩踏み込むべきところは、これまでの取り組みが決して十分とは言えない結婚、出産に対する対策であります。

 結婚に対する価値観を示す生涯未婚率の全国平均は、平成二年、男性が五・五七%、女性が四・三三%であったのが、平成二十二年には、男性が二〇・一四%、女性は一〇・六一%。要するに、平成二年は、結婚していない男性は約十八人に一人、女性は約二十三人に一人だったものが、二十二年には、男性が五人に一人、女性は九人に一人になり、この二十年で未婚率がかなり高くなったということであります。

 仮に、平成二年以降、未婚化が進まなかったとして計算すると、平成二十二年の合計特殊出生率は一・八〇、出生数は百四十一万人となりますが、現実には、出生率は一・三九、出生数は百七万人ですから、未婚率の上昇が出生数の減少につながっていることは明らかであります。

 大分県においても、平成二十二年の生涯未婚率は、男性が一七・六九%、女性が一〇・一二%で、それぞれ約六人に一人、約十人に一人が結婚していないということで、全国的な傾向と同様であります。

 結婚するかしないか、子供を持つか持たないか、これはすぐれて個人の判断であり、行政が強制できるものではありませんが、その個人個人の決断、行動の積み重ねが、将来の大分県や国の活力や姿を決めてしまう重要な要素となっているという事実、まずは受けとめるべきであると考えます。

 これまでのように、晩婚化、未婚化の背景にある労働市場など、結婚を取り巻く環境に働きかける政策を強化することももちろん大事ですが、中高生や若者に対して、人生における結婚、結婚して持つ家族の意義を改めて訴えかけるなど、従来より一歩踏み込んだ施策を講ずるべきと思いますが、県はどのように捉えておられるのか、伺いたいと思います。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 未婚化や晩婚化、晩産化が進む中、若い世代の皆さんに結婚や出産について考える機会を持っていただくことは重要だと考えております。

 そのため県では、平成二十五年度から次代の親づくりの取り組みを進めております。

 具体的には、社会保険労務士や保育士、子育て中のお父さんやお母さんなどを招いて、仕事と結婚、子供を持つこと、命の大切さなどのライフデザイン講座の講義を県内四つの大学と一つの短期大学で実施しています。

 また、若い世代の皆さんの意識啓発のために、親しみやすい漫画形式の啓発冊子を作成いたしまして、県内の大学、高校やコンビニ等で配布したところでもあります。

 啓発冊子は県内の高校において、家庭科の副読本として活用しておりまして、授業を受けた高校生からは、「自身の将来について、もっとしっかりと考えないといけない」といった感想も聞かれたところであります。

 引き続き、若い世代の皆さんへの啓発に努めてまいります。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 さらに踏み込んでいただいて、そして広く取り組んでいただきたいというふうに思います。

 それから、年齢が上がるにつれて妊娠する力が低下することに関する正しい知識というものが不足しているのではないかと思います。

 高齢出産のリスク等々、適宜適切に情報提供を行っていくことが大切だと思いますが、その対応状況もお聞かせください。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 若い世代が早いうちから不妊等についての正しい知識を持つことがこれまた重要でございます。

 昨年度、県といたしましては、若者向けの啓発用漫画本を作成し、市町村や保健所、県内の大学や企業に配布するとともに、ホームページに掲載して広報に努めているところであります。

 また、企業等に出向いて講義を行う出前講座を実施し、二十カ所で四百三十五人の方に受講いただいたところであります。

 今年度は、これらの取り組みに加えまして、大学の学園祭や成人式の機会を活用して啓発活動を行いたいと思っております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 いろんな対策を展開していくことが必要でございますが、少子化対策を実効あるものにするため、県の危機感や少子化対策への覚悟、本気度を示し、さらに戦略性を持って、そして長期的に取り組むべき政策課題であることを県民に明示することが必要だと思います。

 県の「新おおいた子ども・子育て応援プラン」では、総合的な計画のアウトカムの指標が設定され、最終的な効果指標として合計特殊出生率を全国トップレベルへ引き上げるとされていますが、本県の出生率は、全国的には高いところで安定しているものの、順位は下がっているのが現状です。

 そこで、女性に結婚、出産を押しつけるといった誤ったメッセージと受け取られないよう丁寧に説明するのを大前提として、少子化対策の最終的なゴールをよりわかりやすく、例えば、未婚率、出生率、出生数などの数値目標を設定することも意義があり、有効ではないかと考えます。

 知事が掲げる子育て満足度日本一の目指す姿は、私は、子供を産み育てることが楽しい大分県で子供がふえていくということだと思います。

 先日、大分市内での講演会で、「少子化、人口減少は今後五年が勝負だ」と述べておられた知事の今後の少子化対策についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大分県では、平成二十一年度から子育て満足度日本一を政策目標に掲げまして、積極的に各般の施策を推進しているところであります。

 具体的には、保育料や子ども医療費など、子育て世帯の経済的負担の軽減、あるいは、保育所の整備など地域における子育て支援の充実、そして、男性の育児参画の促進など、子育ても仕事もしやすい環境づくりなど総合的な取り組みを進めているところであります。

 こうした取り組みによりまして、本県の合計特殊出生率は平成二十年の一・五三から二十五年には一・五六へと上昇して、全国平均を上回っておりますけれども、依然として人口を維持できる水準には至っておりません。こうした状況が続けば、二〇四〇年の本県人口は九十五万五千人になるという推計もありまして、確かに危機感を持って取り組みを強化していかなければならないというふうに思っております。

 取り組みを進める上で、まず、子供を持つことに関する県民の意識について着目をして調査してみますと、子供を持ちたいと思っている方が結構多いということであります。理想の子供の数を尋ねてみますと、平均して二・八一人、三人でございます。実際の子供の数を尋ねてみますと、平均して二・一八人、二人でございます。問題は、この理想と現実の乖離でありまして、これをいかに理想の方に近づけていくかということが大切だと思います。幸い、子育て世代の皆さん方はその理想の方を高く持っておられるわけだから、そこに近づけていけるように、そちらを選択できるように環境を整えていくということが大事だと思います。

 こうした乖離が生ずる原因といたしましては、若者の雇用情勢や、ワーク・ライフ・バランス、そして経済的な状況、保育環境、育児に関する不安などさまざまなものが考えられることから、今後とも、関連する施策にまさに総合的に取り組んでいきたいというふうに考えます。

 本年は、子育てに関する総合的な計画であります「新おおいた子ども・子育て応援プラン」の改定の年であります。現在、有識者や県民の皆さんの声を聞きながら、その策定に当たっておりますけれども、これまで、就学前の保育、教育の充実や、結婚、妊娠、出産、育児までの切れ目のない支援の充実などのご意見をいただいているところであります。議員ご指摘の評価指標のあり方も含めまして、今後とも県民の皆さんのご意見を伺いながら、より実効性のある計画にしたいと思っております。

 あわせて、農業への企業参入や農林水産業の構造改革を進めるとともに、企業誘致や産業の集積、中小企業の振興などによりまして、若者を引きつける魅力ある仕事づくりや雇用の場の確保に取り組んで、人口減少社会を見据えた地域づくりを進めることも大事だと思っております。

 このような取り組みによりまして、将来にわたって豊かで活力のある大分県、住んでよかった、住んでみたいと思われる大分県を目指していかなければならないというふうに考えております。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 ありがとうございました。

 人口減少、少子化にかかわる政策というのは、基本的には国の責任で取り組むべきものであると思っていますが、子育て満足度日本一を掲げる大分県として、これまでと違う、少子化に歯どめをかけることのできる対策をリードしてもいいのではないかと思っていますので、今後の取り組みに大いに期待をしたいというふうに思います。よろしくお願い申し上げます。

 来年四月から施行が予定されている子ども・子育て支援新制度は、子供や保護者の置かれている環境に応じ、保育所、幼稚園、認定こども園などの多様な施設、事業者がそれぞれの特性を生かし、良質で適切な保育、教育、子育て支援を総合的に供給し、一人一人の子供の健やかな成長を支援することを目指すものであります。

 既に、実施主体となる県内市町村では、今後五年間の保育、幼児教育などの需要を調査、推計し、地域の実情やニーズを踏まえた供給体制などを盛り込んだ「子ども・子育て支援事業計画」策定に向けて、子ども・子育て会議で議論がなされております。

 今議会には、幼保連携型認定こども園の認可基準等に関する条例案が提出されていますが、今後は、県として実施主体の市町村を支援するとともに、広域性と専門性を有する立場から、市町村子ども・子育て支援事業計画や関係者の意見を踏まえた県支援計画を策定することになっています。

 大分県には、新制度の円滑な施行に向けて、市町村と連携をした取り組みが求められていると思いますが、現在の状況をお聞かせください。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 現在の取り組み状況でございますが、制度の実施主体である市町村に対する説明会や意見交換会を開催し、制度の周知徹底を図るとともに、市町村計画策定に当たっての個別のヒアリングを行い、ニーズ量等に関する内容の確認や助言を行っております。

 また、幼稚園や保育所などに対しまして、説明会の開催のほか、認定こども園への移行を希望する園の相談などにも応じています。

 今後は、県の支援計画策定に向けて、市町村計画とも整合性を図りつつ、教育、保育の量の見込みや提供体制の確保策など県全体の数値を取りまとめていくほか、新たな幼保連携型認定こども園の認可など、新制度の施行に向けた準備を滞りなく行っていくこととしております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 部長の答弁の中にもありました事業計画における保育、教育等のニーズ量、量の見込みは、この新制度において最も重要な事項でありますが、市町村のニーズ調査、量の見込みの算定方法は、基本的に国の手引きで示された全国一律の方法で行われていると聞いています。

 しかし、国の子ども・子育て会議において、「次世代育成支援対策推進法に基づく市町村行動計画策定時の調査における課題として、実際の必要量よりも見込み量が多く出る傾向がある」という指摘がなされ、今回も同様の現象が考えられます。また、算出方法の考え方は、「地方版子ども・子育て会議等の議論を経て、各自治体で適宜判断を」といった国の文書も出ているところでございます。

 こうした中、全国的にも、調査時における希望と実際のサービス提供実績との整合性についての議論が行われ、修正も広がっております。県内でも、見込み量と実態にずれがある地域の話も聞いております。

 私は、市町村のニーズをできる限り正確に把握するためには、全国一律の方法ではなくて、個別に工夫する必要があったのではないかと思います。

 県の計画における量の見込みについては、地域の実情や考え方、実態を加味していくべきだと思いますが、その考え方について、あわせてこの量の見込みとも関連しますが、需給調整の判断基準となることを踏まえた上で、その設定が求められている区域設定の考え方もご答弁をいただきたいと思います。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 教育、保育等の量の見込みや教育、保育提供区域の設定に当たりましては、現在、市町村において、国が示した手引きによる推計などを踏まえつつ、地域の実情や実態を適切に反映させるべく、子育て支援関係者や保護者、住民代表などから成る「子ども・子育て会議」を開催し、議論がなされているところであります。

 今後、各地域での議論を踏まえた市町村計画が策定されますけれども、県計画における量の見込みや区域の設定につきましては、こうした市町村の計画を踏まえた上で、県の「おおいた子ども・子育て応援県民会議」のご意見を伺いながら決定していきたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 区域の設定によっては、供給不足で認可せざるを得なくなる結果として供給過多を招くことにもなりますから、そうならないような配慮、要するに地域の実情をよく考えていくということだと思います。

 新制度では、認定こども園への移行を、供給が需要を上回る地域であっても、需要に都道府県計画で定める数を加えて、これに達するまでは認可、認定を行う特例措置があります。

 もちろん、認定こども園への移行の希望には配慮、支援が必要ですが、需給調整もできると言いながら、特例措置として都道府県計画数を大幅に上乗せをすれば、需給バランスを崩すおそれがあり、新規参入施設や既存施設の経営に影響を及ぼすことも懸念されます。

 この新制度は、既存の幼稚園、保育所からの移行は義務づけない、保育所、幼稚園、認定こども園を通じた共通の給付を創設し、幼稚園と保育園を緩やかな形で一体的にしていくことでございます。特例措置については、新制度の円滑な運営に向けて、地域の実情によっては法律の趣旨を踏まえた需給調整に軸足を置く。また、認定こども園の促進が必要な地域もあるでしょう。双方の観点を持って、何よりも実施主体である市町村の考え方、できるだけ正確なニーズを踏まえ、柔軟に、慎重に検討すべきだと思いますが、いかがでしょうか。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 二十七年から予定されております新制度では、認定こども園への移行を希望する幼稚園や保育所があれば、認可、認定の基準を満たす限り、供給過剰地域であっても認可等を行えるようにし、認定こども園への移行を促進する特例措置が設けられております。

 特例措置における県計画で定める数については、区域内の現在の利用状況、施設の移行希望など区域の実情を踏まえ、「おおいた子ども・子育て応援県民会議」の意見を聞いた上で設定したいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 先ほど申し上げましたように、この制度は、保育園と幼稚園を緩やかに一体的にしていくことでありますから、一定の方向に過度に誘導することのないように注意をしてほしいと思います。

 いずれにしても、真に子供の育ちや保護者の子育てを支える制度になるように、福祉的視点、生活の視点、しっかりと持っていただきたいというふうに思います。よろしくお願い申し上げます。

 続いて、歯と口腔の健康づくりの推進について伺いたいと思います。

 県は、昨年三月に「歯科口腔保健計画 新・歯ッスル大分八〇二〇」の改訂版を策定しました。十二月には歯と口腔の健康づくり推進条例が議員提案で制定されました。

 当然、計画も条例も、単に言葉や理念に終わらせてはいけない。つくっただけでなく、具体的にどう進めて、どう実行するのか。そして、しっかりと成果を出していくことが大切だと思います。

 計画には、ライフステージに応じた対策を行っていくとされております。

 まずは、成人・高齢期について伺います。

 大分県民の平均寿命は、男性が八十・〇六歳で全国八位、女性は八十六・九一歳で第九位と長寿県でありますが、健康寿命ということになりますと、男性は六十九・八五歳で三十九位、女性は七十三・一五歳で三十四位と、一転、全国下位になり、平均寿命との差も大分県は全国平均より大きい、男性が十歳、女性が十四歳であります。

 この差をゼロに近づける、健康寿命を延伸するには、歯と口腔の健康づくりが重要でありまして、特に鍵となるのが成人・高齢期の世代であると思います。

 県も、歯科健診の受診促進など「八〇二〇運動」に取り組んでおりますが、医科・歯科連携を推進することも重要だと思います。

 例えば、成人期の歯周病と糖尿病とは大きくかかわり合いがありますから、糖尿病患者を診る医師は、定期的に歯科健診の受診を働きかける、あるいは歯周病患者を診る歯科医師は、糖尿病の内科検診を勧めるといったことなどを医師会、歯科医師会を通じてお願いすることなどが大事だと思います。

 とにかく実効性のある取り組みをしていくことが「八〇二〇運動」の達成率を上げ、健康寿命の延伸にもつながっていくと思いますが、今後どのようにこの運動を進めていくのか、伺います。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 県では、昨年改定した歯科口腔保健計画に基づき、成人・高齢期の対策として、特に歯周疾患の予防や早期発見、早期治療の重要性について普及啓発に努めています。

 具体的には、市町村、事業所による歯科健診実施の働きかけや、県民に対し、かかりつけ歯科医等による定期的な歯石除去や歯面清掃等を呼びかけているところです。

 また、歯科衛生士等も参加した多職種協働による地域ケア会議を活用し、ケアプランに口腔ケアを取り入れるなど、口腔機能向上にも取り組んでいます。

 一方、近年では、生活習慣病と歯や口の健康との間には深い関係があり、医科・歯科の連携が重要であることが認識され始めており、具体的な取り組みも進んでいます。

 例えば、糖尿病の重症化予防に向けた対策を強化するため、各保健所単位で医師会や歯科医師会などの関係者が連携した検討会を開催しています。

 また、がん患者の口腔ケアを推進し、感染症や合併症のリスクを下げるための取り組みが、今月より、県歯科医師会と県内四病院との連携により開始されています。

 今後とも、こうした「八〇二〇運動」の取り組みを通じ、成人・高齢期世代の健康寿命延伸に努めてまいります。

 以上でございます。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 県条例には、「八〇二〇運動」を推進するために、毎年十一月八日をいい歯の日として、十一月を「大分いい歯の八〇二〇推進月間」というふうに設定をしています。条例制定後初めて迎える十一月八日、この十一月にはこれまで以上に重点的な取り組みを考えておられると思いますが、ぜひお聞かせをください。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 現時点でございますけれども、普及啓発用のポケットティッシュを作成いたしまして、十一月八日、いい歯の日を中心として街頭啓発を行いたいと考えております。

 また、月間行事といたしまして、十一月二十九日には、歯科健診普及のための県民対象の講演会を実施することとしております。

 さらに、市町村、保健所等に、いい歯の日、八〇二〇推進月間における普及啓発の取り組みをお願いしていきたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 健康寿命の延伸には、この「八〇二〇運動」をしっかりやっていただきたいと思いますが、歯を失ったらそれで全てがだめというわけでは私はないと思います。残っている歯を大切にし、歯のないところには、よくかめる入れ歯を勧めていくなど細かい配慮も必要だと思いますんで、よろしくお願いをしたいと思います。

 次に、フッ化物洗口についてであります。

 虫歯予防効果が高く、WHOなどが日本の歯科医療や歯科保健における立ちおくれを強く指摘しており、また、本県における虫歯予防の取り組みの中でも特におくれているのがフッ化物洗口でございます。その効果は、もう申し上げる必要もないと思います。

 フッ化物洗口は、萌出間もない歯に使用したときに最も大きく効果があらわれ、乳歯は生後六カ月から三歳半ごろまで、永久歯は四歳から中学三年生ごろまで効果があると言われております。

 そこで、保育所や幼稚園に対する普及啓発の強化が必要だと思いますが、取り組み状況をお聞かせください。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 県では、歯の健康が子供の心身の発達に大きな影響を及ぼすことから、総合的な虫歯予防対策に取り組んできたところでございます。

 フッ化物洗口もその一環として、平成十五年度から保育所、幼稚園において開始され、昨年度は八十三施設、二千七百二十四名の幼児が洗口を行っております。

 こうしたフッ化物洗口が実施されることによりまして、虫歯予防はもとより、その保護者がフッ化物洗口の有効性等について理解を深めてきていると認識しております。

 県では、これまで、フッ化物洗口を行う保育所、幼稚園への助成に加え、各圏域別の公開講座の開催や、冊子、パンフレットの作成等を行うとともに、昨年度は、フッ化物洗口マニュアルを作成するなど、その普及に努めてまいりました。

 今後とも、県歯科医師会等と連携しまして、フッ化物洗口のさらなる普及に努めてまいります。

 以上でございます。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 学齢期について伺います。

 この学齢期については、過ぐる議会で、県も全ての市と町を訪問し、首長、教育長に説明をし、具体的方法、期待される効果、安全性などへの理解が進むように研修や啓発を行うということでございましたが、効果も安全性も国内外の多くの研究により示されているフッ化物洗口の重要性、周知徹底をすることはもちろんですが、実施について要請をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 例えば、虫歯のない者の割合は、小学校で四五%以上というのが平成三十四年の目標値ですが、現時点で達成できていない市や町の小学校に、歯科医師会、歯科衛生士会の協力も得て、直接出向いて、歯磨き指導やフッ化物を使った歯科保健指導を行うなどの取り組みが大切だと思いますが、ご所見を伺いたいと思います。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 学齢期におけるフッ化物洗口の実施についてでございます。

 やはり首長さん、そして市町村の教育長さんが本当にしなくちゃいけないというふうに考えていただくことがとても大事だということで、既に昨年の七月から八月にかけて、全ての市町に出向いて、直接首長と教育長に実施の要請を行っているところです。

 また、昨年十二月に大分県歯と口腔の健康づくり推進条例が施行され、フッ化物洗口等科学的根拠に基づく虫歯予防対策が基本施策に位置づけられたことを受けまして、市町村教育委員会教育長宛て、フッ化物洗口の実施に向け、文書で要請をしているところです。

 今年度、まだまだ実施状況、なかなか進んでいないところですけれども、これまで姫島村で実施していたことに加え、特別支援学校において取り組みが進んでおります。また、市町村においても、モデルで実施する市、あるいは一斉実施の準備をしている市、さらに実施に向けての検討会を設けた市もございます。

 今後、市町村教育長会議などの機会を通じて要請するとともに、特に虫歯の本数の多い町村については、再度出かけていって要請をしたいというふうに思います。

 また、小学校に直接出向いて要請をするということについても大変大事だというふうに思っています。

 今年度、新たにフッ化物洗口についてのDVDを作成いたしまして、全ての学校に送付をいたしました。そのDVDを活用して、各学校のPTA等での学習会等に使ってもらいたいというふうに考えております。

 以上のような取り組みを通じまして、各学校でフッ化物洗口が進んでいくように、引き続き努力してまいりたいというふうに思います。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 しっかりやってください。

 次に行きます。

 改正地教行法が六月に成立し、来年四月から、教育委員長と教育長を統合した新教育長をトップとする新たな教育委員会制度がスタートします。

 新たな制度では、知事が主宰する総合教育会議で、教育の振興に関する施策の大綱を策定することが定められ、また、学校の統廃合など予算が絡む教育行政の整備や、いじめ、不登校、自殺など緊急時の対応も話し合うなど、知事の意向を教育行政により反映させることにつながり、諸課題にさらに責任ある対応を図るということが期待されているところでございます。

 これまでも、知事は教育委員会と意見交換を行ってこられたと思います。教育委員会もその意見を反映する努力をしてこられたと思いますが、こうした意見交換がようやく制度化をされ、知事の指導力が強化されるわけですから、知事の教育への深い見識やリーダーシップも期待されていると思います。

 そこで知事は、新たなこの制度に対してどのような評価をしておられるのか。また、教育に対してどういったリーダーシップが求められているとお考えか、お尋ねをいたします。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 新しい教育委員会の制度についてのご質問でございます。

 今回の改正は、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、地方教育行政における責任体制の明確化、迅速な危機管理体制の構築、首長と教育委員会との連携の強化などを図ったものと承知しております。

 私は、教育委員会制度のあり方を考えるときに、平成二十年に本県で起きた大変な不祥事のことを思い出さずにはおられません。あのとき、私は、県政を預かる知事といたしまして、県民の信頼を取り戻すために、何としても教育行政を再生しなければいけないと決意をしたところであります。そして、しつこく果敢に徹底的な再発防止と教育改革を進めるように教育委員会に強く要望するとともに、知事部局との人事交流を拡大するなど教育委員会を後押ししたところであります。

 教育委員会も同じ思いで改革を進めていただき、公正で透明性の高い教員採用試験が実現するとともに、先日公表された全国学力・学習状況調査の結果において小学生が九州トップレベルの学力となるなど、本来の使命である子供の育成においても成果が見られるようになってきたと思います。

 私は、教育行政を進めるに当たって大事なことは二つあると考えております。

 一つは、知事と教育委員会との信頼関係であります。

 教育に対しましては、さまざまな立場からご意見があり、新制度でも政治的中立性を確保するため教育委員会が引き続き置かれることになっておりますけれども、知事は県政全般を統括する立場から、県民の意見が教育行政に反映されるように、必要なときには要望もしながら、教育委員会を支援する必要があると考えております。

 平成二十年の事件以降、知事と教育委員会が、お互いの信頼関係のもとに連携を進めてきておりまして、本県は、今回の改正が目指していることを先駆けて進めてきたと思っております。今後、新しい制度のもとで、県民の信頼により一層応えられるように、連携を進めることが大切だと考えております。

 もう一つは、教育委員会と市町村教育委員会、学校現場の信頼関係であります。

 県教育委員会と市町村教育委員会が歩調を合わせて学校現場を支援してきたことで、学力向上といった成果が上がってきたのだと思います。今後一層協力して取り組みを進めてほしいと思います。特に、具体的な目標のもとに、その達成に向けて学校組織全体で取り組む芯の通った学校組織の推進に期待をしているところであります。

 今後とも、新しい教育委員会制度のもとで、知事と教育委員会、学校現場が信頼関係の中で、それぞれの役割と責任をしっかりと果たして、子供たちの夢が実現できるように、大分県の教育をさらに向上させていきたいというふうに考えております。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 ぜひ責任と権限の所在が一致をした、そして、民意を適切に反映する、しっかりとした体制で取り組んでいただきたいというふうに思います。

 総合教育会議についてもお尋ねをいたします。

 この会議は、主宰する知事と教育委員会で構成をされますが、教育委員会と同じような組織では、屋上屋を重ねることになりかねません。会議には、必要があれば関係者や学識経験者を加えることができますから、人選、体制はどうするかということも備えておくべきだと思います。

 総合教育会議を先取りする形で、幅広い教育関係者が大分県の教育課題を議論する、そういうことも考えていいと思いますが、この総合教育会議について教育長はどのようにお考えでしょうか。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 来年度設置される総合教育会議は、首長が主宰し、首長と教育委員会が、教育振興に関する施策の大綱の策定、教育条件の整備等重点的に講ずべき施策、緊急の場合に講ずべき措置について協議、調整を行うものです。

 総合教育会議の構成員は首長と教育委員に限定されていますが、協議を行うに当たって必要があると認めるときは、関係者または学識経験を有する者から意見を聞くことができるとされており、例えば、大学教員やコミュニティースクールの委員、PTA関係者、企業関係者などが想定されます。

 総合教育会議の運営に関する事項は首長と教育委員会の協議により決定するものでありますが、総合教育会議が民意を反映した教育行政の推進に資するものとなるよう検討していきたいと考えております。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 今回の制度改正には、知事の意向に左右されて危ないとか、知事のご答弁にもたびたび出てきました教育の政治的中立性が保てないなどの批判が一部にあります。しかし、そもそも地方の教育、国の定めた学習指導要領に基づいて行われておりまして、知事が何でも決められる制度にさま変わりするわけではないと思います。それよりも、日々の学校生活において教員個人の考え方が児童生徒に影響を与える場面が多く、直接子供たちに触れ合う教員にこそ政治的中立性は求められるものだと思います。

 政治的行為や特定の政治思想やイデオロギーを生徒に押しつける活動、特に、歴史教育については、一方的な主観で過去に起こったと言われることをそのまま現代に当てはめることではなくて、その時代の背景や客観的事実を教えることが、本当の意味で教育の中立性を保つことになるのではないかと思います。

 未来を担う若者には、教員個人の考え方、それに過度にとらわれることなく、さまざまな物の見方や考え方を教えて、多角的、多面的に考える姿勢、未来の指針を探り出すことができる思考力や、冷静に意見を戦わせる表現力、討論力を育んでいくことが重要であります。教員、先生方の自制力や客観性が教育の中立性を確保することになると思います。この教育の中立性確保についてはどのようにお考えでしょうか。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 教育は、人格形成の途上にある児童生徒に対して重大な影響を与えるものであることから、政治的中立性を確保することが求められています。特に、歴史教育では、客観的、学問的な研究成果を踏まえながら、事実を事実として正しく指導し、我が国及び世界の歴史に対する理解を深め、国際社会に主体的に生きる日本人としての自覚と資質を育成することが重要です。

 今後とも、教育の政治的中立性を確保しながら教育行政に取り組んでまいります。



○近藤和義議長 嶋幸一君。



◆嶋幸一議員 現場においても、この政治的中立性、しっかり確保していただいて、せっかく新しい制度になるわけですから、この新しい制度のもとで、新たな大分県の公正な教育モデルというのをつくってほしいと思います。

 終わります。ありがとうございました。(拍手)



○近藤和義議長 以上で嶋幸一君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後零時二十一分 休憩

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後一時二十五分 再開



○桜木博副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。戸高賢史君。

  〔戸高議員登壇〕(拍手)



◆戸高賢史議員 三十九番、公明党の戸高でございます。質問の機会をいただき感謝申し上げます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 近年の地球温暖化の影響からか、この夏も全国各地で局地的な豪雨が頻発しました。七月九日には長野県南木曽町、また、八月に入り、六日には岩国市でも集中豪雨による土石流などで死傷者が出る事態となりましたが、中でも八月二十日未明に広島市北部を襲った豪雨は、百ミリを超える観測史上最多の時間雨量を記録し、山裾に広がる住宅地を一気に襲った土砂災害の発生により七十名を超える方々のとうとい命が奪われました。ここに謹んでご冥福をお祈りいたしますとともに、自然災害の脅威を改めて実感したところであります。

 ところで、一連の報道を整理してみますと、今回の大惨事の背景には、複数の要因が絡み合っているようであります。まず、広島県は、全国最多の約三万二千の土砂災害危険箇所を抱え、中国地方一帯がもろい真砂土で覆われていることも原因の一つです。また、広島市当局による避難勧告・指示の発令が後手に回ったことも問題視されているようであります。ほかにも、防災行政無線や自主防災組織の機能不全なども指摘されていますが、私が何よりも重視したい問題点は、いざ災害が起こった際に迅速な避難行動に移る前提となる住民一人一人の防災意識の熟度であります。

 今回、行政の避難勧告等を待たずに自主的に避難された方々も相当数に上ると思われますが、正確なデータはないものの、住民全体で見れば、その割合はわずかと推測されます。例えば、ちょうどその一週間前に超大型の台風十一号が本州に上陸し、三重県四日市市内の約三十一万人に避難指示が発令をされましたが、実際の避難者は一%未満の四百七十人にとどまったほか、少しさかのぼりますが本県でも、東日本大震災のときに県内沿岸部に発令された津波警報による避難勧告の際の行動率は、わずか一・八%でありました。

 本県では、大震災以降、知事みずから先頭に立って、県民の防災意識の向上に精力的に取り組まれ、この六月末時点で、防災士は五千三百二十一人と、依然として人口比率で全国トップを維持し、自主防災組織の活動も各地域で活発になりつつあります。

 しかし、平時においては高まってきた防災意識を、災害時もみずからの命を守る行動に瞬時につなげるためには、県民全体に向けてもう一押しの防災意識の醸成に取り組む必要があると考えます。

 そこで、今回の広島市での土砂災害を踏まえて、いざ災害が発生した場合における県民の防災意識の醸成について、知事の問題認識や所見をお聞かせいただきたいと思います。

 以下、対面より質問させていただきます。どうぞよろしくお願いします。

  〔戸高議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○桜木博副議長 ただいまの戸高賢史君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま戸高賢史議員から災害時における防災意識についてご質問をいただきました。

 今回の広島市の土砂災害は、短時間での記録的な大雨により、しかも、深夜という住民が迅速に安全な避難行動をとりにくい状況の中で発生いたしました。

 私は、この災害に接し、いつ何どき起きるかわからない災害に対して、避難勧告等、行政による対応はもちろんですが、やはり自助、共助の取り組みも大切であると改めて認識したところであります。県民一人一人が、まずは、自分の身は自分で守るという意識、そして、自分の置かれた状況からとるべき行動をみずから判断できる力を身につけていただくことが重要であると感じました。

 そうしたことから、災害における危険が差し迫る状況においては、行政が避難勧告の発令等を迅速に、的確に行い、また、住民一人一人が適切な行動がとれるように、防災意識のさらなる醸成を図らなければなりません。議員ご指摘のとおりだと思います。

 その一つは、自主防災組織の活動を通じた住民の防災意識の醸成だと思います。

 日田市五和地区では、九州北部豪雨を教訓に八地区が合同で防災訓練を、臼杵市神崎地区では、深夜に発生した伊予灘を震源とする地震を教訓に夜間避難訓練をそれぞれ実施しました。また、豊後高田市では、地域住民が参加した避難場所や避難路等の確認、防災マップの作成など、各地域で防災意識の醸成につながる活動が自主的に行われているところであります。

 こうした活動を広げていく上で重要な役割を果たすのが防災士だと思います。県内の防災士は八月末で五千三百二十五人となりまして、県議会議員の皆様方も三十六人が資格を取得されておられます。

 本年四月には、防災士の活動を支援する自主防災組織活性化支援センターを設置したところでありまして、引き続き防災士の養成を行うとともに、より実践的な防災訓練の企画、実施などスキルアップにも取り組みます。

 もう一つは、防災教育などによる防災意識の醸成であります。学校では、防災マップの作成や防災キャンプの実施など児童生徒の発達段階に応じた防災教育に取り組んでおりますけれども、特に津波からの避難について、ことしの十二月から、地震体験車による揺れの体験とあわせて津波の怖さを学び、揺れたら身を守り逃げるという意識の醸成を図ってまいります。

 また、地域におきましても、繰り返し起こる地震や津波について、先人の残した教訓から災害の歴史を学ぶ機会の拡大に努め、その教えを心にとどめて行動する意識の浸透を図っていきたいというふうに思います。

 こうした取り組みを通じまして、いざというときにみずからの判断で安全な場所に避難し、あるいは建物内のより安全な場所に移動するなど、命を守る行動がとれるように防災減災対策を着実に進めていかなければならないというふうに考えております。



○桜木博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 午前中の深津議員の質問でもありましたけれども、土砂災害警戒区域に指定するということは、莫大な予算と時間と、また、地権者の土地の評価が下がるといった、そういった問題さまざまあるということで、なかなかやっぱり進むのが難しいという状況にある中で、県民の防災意識を高めていく、それは本当に最重要ではないかなというふうに思っておりますんで、どうかさらに進めていただきたいというふうに思っております。

 ただ、その警戒区域の指定の方も着実に進めていかなければならないのは事実でありますし、そんな中で、土木事務所の今の防災班の体制で準備から基礎調査から住民説明から、市町村と連携をとりながらやるんですけれども、現実的に三名とか、別府でも三名、大分でも四名、そのほか各土木事務所、砂防の班は三名体制でやっています。それで本当に大丈夫なのか、しっかりと技術職員の強化もしていかなければいけないんじゃないかなというふうに思いますが、その点、土木建築部長、突然で申しわけございませんが、体制強化について答弁をお願いしたいというふうに思います。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 土木事務所の土砂災害体制のことについてご質問いただきました。

 今、警戒区域の指定に当たりましては、土木事務所の職員だけでなく、砂防ボランティアというNPO団体がございまして、そういった方々のお力をかりながら、ともにそういう指定の作業にも当たっております。

 実際に警戒態勢に入るような場合、土砂災害の危険度情報を出すような際には、県庁の砂防課も一体となって機能しておりまして、市町村に対して避難勧告をそろそろ出した方がよいのではないかといったようなことも直接やるような体制にしております。

 したがいまして、やはり、もっと人員をふやしてということができれば、それはその方がよりよいとは思いますけれども、ある程度、現有勢力の中で、人員の中で、それなりの対応をまだまだしていけるというふうに判断しているところでございます。まだまだ努力してまいりたいというふうに思っております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 ありがとうございました。

 いずれにしましても、ソフト、ハード両面で進めていくということが大事でありますんで、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 次に移ります。エネルギー政策についてであります。

 福島第一原発事故から三年が経過しました。いまだに放射能汚染の問題は未解決のままでありますが、この事故をきっかけとして、これまで原発に大きく依存してきた日本のエネルギー事情を見直すべきとの声が国民に広がってきました。

 全国で稼働していた原子力発電所が次々とストップする中、国と電力会社は電力の安定供給に向けた当面の策として、鉱物性燃料への依存を高めており、昨年二十七兆四千四百三十八億円までに達した鉱物性燃料の輸入額は、国の貿易赤字を過去最大の十一兆四千六百八十四億円にまで悪化させました。しかしながら、地球温暖化を危惧する声も依然として大きいものがあります。

 原発依存からの脱却と地球温暖化の防止、この二兎を追うためには、再生可能エネルギーの早急な開発、普及が待たれます。

 九州・沖縄地方産業競争力協議会は、ことし三月に九州・沖縄地方成長産業戦略、九州・沖縄Earth戦略を発表しました。政府の日本再興戦略を踏まえた上で、九州・沖縄地域において重点化すべき戦略産業分野を明確にし、具体的な取り組みを検討した上、実行すべき事項を定めています。

 注目すべきは、戦略分野の第一に、エネルギー供給をクリーン分野として掲げ、九州におけるエネルギー市場規模を、現在の〇・五兆円から二〇二〇年には三兆円に拡大するとともに、低廉な価格で必要なときに必要な量のクリーンエネルギーを安心して利用できる社会の実現を目指すとしている点であります。

 具体的には、九州における水素エネルギー、地熱エネルギー、海洋エネルギー、高効率火力発電エネルギーの供給拠点化と、省エネルギーを先導していく拠点の形成を掲げています。

 本県の再生エネルギーの取り組みは、全国の三六・八%に当たる九十九万メガワットアワーもの発電が行われている地熱発電を筆頭に、水力やバイオマスなどを合わせると自給率は二二・九%にも上り、全国第一位という状況であり、まさに再生可能エネルギーのトップランナーとしての注目を集めております。

 そうした中、県では、新たな掘削を必要としない湯煙発電や地中熱の利用など、エネルギーにおける地産地消の取り組みも期待されているところでありますが、今後のエネルギー政策をどのように展開していくのか、お聞かせください。

 ところで、本年度、私は、大分の地熱や湯煙発電を初め、四月に福岡のエネファームや燃料電池自動車等の水素エネルギー関連施設、五月に長崎県五島市の浮体式洋上風力発電、潮流発電の候補地など、九州各地の再生エネルギーのポテンシャルを調査してまいりました。

 九州大学伊都キャンパス内にある次世代燃料電池産学連携研究センターでは、佐々木一成センター長から丁寧な説明をしていただきました。

 水素をエネルギー源に利用する水素社会の到来は目前であり、それは物を燃やさずにエネルギーを得る第二の産業革命とも言えます。夢の社会実現に向けた十年以上にもわたる粘り強い取り組みについてお聞きしました。

 四月には、国のエネルギー基本計画が閣議決定されました。この中で水素は、将来の二次エネルギーの中心的役割を担うことが期待できると位置づけられ、国として水素を重視する明確な方針が明らかにされ、具体的には、燃料電池自動車の導入を推進するため、四大都市圏を中心に二〇一五年内に百カ所程度の水素ステーションを整備することが示されました。あわせて、水素社会の実現に向けた総合的なロードマップを早急に策定し、着実に取り組みを進めていくことも明記されています。

 水素社会の実現に向けて国が大きくかじを切る中、最近の報道によると、燃料電池自動車は予定より前倒しで市販されようかという情勢になっているそうであります。

 先ほど申し上げたとおり、国のエネルギー基本計画では、二〇一五年内に百カ所程度の水素ステーションを整備するとしておりますが、福岡、北部九州を含めて全国的にも、設置のための経費や維持管理費が高額なため、水素ステーションの整備は余り進んでいないのが現状であります。

 本県はこれまで、電気自動車の急速充電設備の増設を先行してきたと思いますが、地球温暖化に役立ち、また、災害時や緊急時の電源確保等にも活用できる次世代の乗り物として期待される燃料電池自動車について、県内での普及をどのように考えているのか、お聞かせください。

 また、五島市の椛島沖で環境省が進めている洋上風力発電の実証実験の施設では、野口市長がわざわざ案内役を買って出てくださいました。

 野口市長は、少子高齢、過疎化する国境の島を再生可能エネルギーの島として再生させたい、そのために、洋上風力発電を実証実験から実用段階まで早く持っていきたいと並々ならぬ決意を語っておりました。

 現在、一基だけ稼働している実証実験施設ですが、今後実用化し、百基まで拡大する計画があり、これが実現すれば、五島市が消費している電力以上の発電ができるそうであります。既に余剰電力の利用方法まで検討している段階だそうで、一つの方法として余剰電力を水素にして蓄積することも検討しているとのことでありました。

 県内各地域でエネルギーの地産地消を進めること、また、余剰電力が発生した場合は、水素として備蓄し、地消、活用していくことも重要と考えますが、この点について県の見解を伺います。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 ただいまエネルギー政策全般、そしてまた、燃料電池等々につきまして、具体的な施策についてご質問いただきましたけれども、まず私からエネルギー政策全般について答弁をさせていただきます。

 資源に乏しくてエネルギー需給構造に脆弱性を抱える我が国でございます。エネルギー政策の要諦は、安全性を前提とした上で、安定供給を第一に、経済効率性の向上と環境への適合を図っていくということであると思います。国のエネルギー基本計画でも、この考え方を基本にしまして、供給構造面については、各エネルギー源の強みが生き、弱みが補完される、多層的な構造の実現を目指しているところであります。

 こうした中で、自然条件等の優位性を持つ大分県では、多様で豊かな再生可能エネルギーの導入促進とそれを推進する産業育成の二本柱でエネルギー政策を推進しているところであります。

 導入促進につきましては、地域分散型のエネルギー供給インフラの整備にとどまらず、地域の活力創出に結びつけることが重要だと思います。

 由布市奥江地区でございますけれども、国や「おおいた自然エネルギーファンド」の支援によりまして、温泉熱発電とキクラゲ栽培ハウスの整備が進みまして、小規模集落内の活性化が図られようとしております。

 日田市や豊後大野市の未利用材によるバイオマス発電事業は、森林所有者の所得向上に結びつき、また、佐伯市の工場跡地を活用した輸入ヤシ殻による発電事業は、地元雇用の創出や物流など経済活動の活性化が期待されるところであります。

 県も、別府市に湯煙発電システムとスマート農業ハウスを整備いたしまして、発電と熱の多段階利用の先進モデルとして全国に情報発信し、観光誘客にも結びつけたいと考えております。

 第二の柱でございますが、これは再生可能エネルギーにより新たな産業を興す産業育成ということであります。

 再生可能エネルギー導入促進の基盤となる産業育成によりまして経済活性化を図るために、県内の産学官連携のもと、エネルギー産業企業会を設立いたしまして、人材育成、研究開発、販路開拓の三つの面から総合的な取り組みを進めているところであります。

 これまでの活動の結果、湯煙発電や青空コンセントなど独創的な製品が生み出されております。また、小水力発電分野では、タービン技術に強みを持つ企業を中心に、全国で十分に通用する技術力を持った地場企業連合が育ってまいりました。

 加えて、電力自由化に伴う新ビジネスや水素など今後の有望分野の最新情報を提供して、エネルギー産業のさらなる集積を進めていきたいと考えております。

 エネルギー産業は、国際的にも成長が見込まれることから、九州の産学官民が一体となって新たな牽引産業化を推進しております。本県としては、再生可能エネルギーのトップランナーとしてこうした議論をリードするとともに、地域振興、産業振興といった再生可能エネルギー活力創出日本一を目指してまいりたいというふうに考えているところであります。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 私からはまず、燃料電池自動車についてお答えいたします。

 燃料電池自動車は、石油燃料を使用しない環境負荷が少ない移動手段であるとともに、災害時などの非常用電源としても活用の期待がされております。

 このため、早くから水素社会の実現に取り組んでいる九州では、知事会を通じて水素ステーションの整備や運用コストの低減につながる規制緩和の要望を行ってきております。

 経済産業省が六月に公表した水素・燃料電池戦略ロードマップでは、水素ステーションの自立的商用展開が可能となるのは二〇二〇年以降とされており、高額な車両価格と相まって本格的な普及には時間を要すると予想されております。

 また、現在、国が政策的に進めている水素ステーションの整備計画は、いわゆる四大都市圏が中心であり、残念ながら現時点で大分県への整備予定はない状況になっております。

 こういった状況ではありますけれども、九州唯一のコンビナートが立地し、水素供給に優位性を有している大分県の特徴を生かした水素の利活用の検討や、九州地域戦略会議に設置された水素ワーキングへの参画を通じて、水素社会の実現に向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。

 もう一つ、エネルギーの地産地消についてお答え申し上げます。

 分散型の再生可能エネルギーの普及と電力システム改革によりまして、エネルギーの需給構造は大きく変わろうとしております。

 エネルギーの地産地消も視野に入れたスマートコミュニティーの取り組みが全国各地で実施される一方、太陽光発電の大量導入によって電力系統への接続がなかなか難しくなってきている地域が増加するなど新たな課題も発生しているところであります。

 今後、新たな電力システムを構築するためには、蓄電や制御技術の向上が不可欠になると考えております。

 特に蓄電技術の開発は急務であり、国では大型の系統用蓄電池の実証実験を北海道で行っているところと承知しております。

 また、再生可能エネルギーで発電した電気で水を分解して、発生する水素を蓄え、利用する実証プロジェクトについてはドイツなどが先行して取り組んでおるところですが、まだ効率やコスト面から、実用化には時間を要するものというふうに考えております。

 しかしながら、再生可能エネルギーの導入拡大が継続する状況や、国の水素に対する取り組みの方向性を踏まえまして、本県においても、地域の活性化に資するエネルギー政策をさらに推進していくよう検討していきたいというふうに考えております。

 以上です。



○桜木博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 ありがとうございました。

 先ほど部長がおっしゃったように、水素ステーションには、ドイツでは一億五千万円ぐらいですけど、日本は安全規制を張っているために五億円程度はかかるということと、車両自体が当初は一億円しました。それから比べれば、今の出てくる七百万円というのは安いのかもしれませんけれども、やっぱりまだ高い。それでも政府が一台につき三百万円程度補助するんではないかというふうに今言われております。国が力を入れている中ですんで、先ほど部長がおっしゃったように、水素を供給する、大分県の優位性が一つはありますんで、ぜひ今後のエネルギーのベストミックスを考える上で、この水素についても重要視していただきたいなというふうに思いますんで、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、次に移ります。

 医療を取り巻く諸課題についてであります。

 さて、我が党は、急速な高齢化の進展を見据えて、医療、介護を一体的に捉え、住みなれた地域での継続的な国民の生活を支えるために、地域包括ケアシステムの実現を推進してまいりました。今回は、医療を取り巻く諸課題について質問させていただきます。

 本年六月に、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律が成立し、医療法の一部が改正されました。

 今回の改正では、都道府県内の二次医療圏ごとの各医療機能の将来必要量などを定める地域医療構想を策定し、病床の過剰と過疎の調整を行うことなどが盛り込まれました。

 本県においても、産婦人科や小児科がなくなった地域があります。過剰の調整は可能と思われますが、過疎の調整は容易ではないと考えます。地域医療構想の策定を前に、地域間の病床数の偏在解消についてどのように対処されるおつもりか、見解を伺います。

 次に、精神科救急医療体制について伺います。

 本県においても精神科受診者数が増加しております。ふだん、診療所で受診する患者にとって、夜間、休日、また急変時の救急体制整備は重要であります。本県における精神科救急医療体制の現状と、精神科受診者が増加する中で、今後、体制整備をどのように進めるのか、見解を伺います。

 次に、在宅の人工呼吸器使用患者についてであります。

 我が党では、在宅の筋ジストロフィー患者が用いる人工呼吸器の電源確保について、外部電源の保険適用を提案し、実現したところでありますが、人工呼吸療法を受けている在宅患者は、県内にどのぐらいいらっしゃるのか、また、人工呼吸器が必要な患者が在宅生活を望む場合に、地域で暮らし続けることができるための方策、安全策をどのように考えているのか、見解を伺います。

 続いて、予防について伺います。

 持続可能な社会保障制度を維持するためには、制度へのアクセスを抑制するよりも、制度を使わなくて済む健康な人をふやすことが重要であり、つまりは予防が重要であります。

 胃がんを予防するための、ピロリ菌の除菌の薬事承認と保険適用が昨年二月に実現をしましたが、この医療費削減効果は三千億円との試算があります。また、自民、・公明両党で推進し実現した成人用肺炎球菌ワクチンの定期接種化については、五千百二十億円の医療費削減効果が示されています。さらに、今や国民の一割が中等症以上の罹患をしているとも言われている睡眠時無呼吸症候群の治療は生活習慣病の予防にもつながります。

 健康な生活につながる予防、早期発見、早期治療を促す取り組みをあわせて行わなければ、地域医療、介護のニーズは増大するばかりであります。県として、こうした予防医療にさらに力を入れるべきと考えますが、見解を伺います。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 四点についてお答えをいたします。

 まず、地域医療構想についてお答えします。

 今回の地域医療構想は、急性期に偏在しがちな病床を回復期や慢性期の病床などに機能分化し、地域の医療機関が相互に連携を図りながら、地域にふさわしいバランスのとれた医療提供体制を構築していくことを目的としています。

 今後、県では国から示されるガイドラインを踏まえ、一つには、二〇二五年の医療需要、二つには、目指すべき医療提供体制、三つには、それを実現するための施策などを地域医療構想として定めることとしています。

 議員ご指摘の小児科や産婦人科などの地域的偏在を解消していくことは何より重要であると認識しておりまして、現行の医療計画においても重要課題として掲げ、取り組んでいるところであります。

 具体的には、現在、大分大学医学部地域枠の設置や、県内の小児科や産婦人科に勤務する後期研修医への研修資金の貸与などにより、小児科医などの医師の確保に努めており、引き続きこのような取り組みを進めてまいります。

 次に、精神科救急医療体制についてお答えします。

 救急医療の中でも、特に自傷他害のおそれのある患者については最優先の対応が求められることから、民間病院の協力を得て、夜間、休日を含め、二十四時間対応しています。

 また、夜間、休日に限らず、患者が薬物を過剰摂取したことなどにより身体症状の急変が生じた場合の受け入れについても課題であることから、大分大学医学部附属病院救命救急センターにおいて二十四時間対応しております。

 さらに、夜間、休日の精神科医療に関する相談に応じるため、精神科救急電話相談センターを設置し、平日は十七時から二十一時、休日は九時から二十一時まで対応しております。

 精神科救急医療体制については、県のみならず、県精神科病院協会など関係機関が一体となって整備していかなければいけません。

 今後とも、引き続き関係機関で協議を行い、さらなる充実に努めてまいります。

 三点目の在宅の人工呼吸器使用患者についてお答えをいたします。

 人工呼吸器使用の在宅患者数につきましては、県下の全医療機関を通じて、本年六月一日時点で調査をいたしましたが、二百三名となっており、こうした患者が地域で安全に安心して生活していくための支援が大変重要であると認識しています。

 このため、県では、特に重篤で常時人工呼吸器を使用している在宅の患者五十一名に対し、本人の同意を得た上で、保健所の保健師が戸別に訪問し、家族によるサポート体制などの実態把握に加え、停電時の対応方法などについての相談や必要な指導等を行っているところです。

 また、平成二十五年四月からの障害者総合支援法の施行により、難病患者も、ホームヘルプサービスや、短期入所、日常生活用具の給付が、障害福祉サービスとして受けられることにもなっております。

 今後とも、人工呼吸器を使用する在宅の患者さんが地域で安心して暮らせるよう、医療機関等と連携しながら支援してまいります。

 最後に、予防医療についてお答えをいたします。

 県民一人一人が健康に暮らせる社会の実現を目指し、県では、「第二次生涯健康県おおいた21」に基づき、疾病の発症予防と重症化予防に取り組んでいます。

 具体的には、減塩三グラム、野菜摂取三百五十グラム、プラス千五百歩の取り組みを呼びかけているほか、脳卒中や心筋梗塞等の危険を高める高血圧症の予防のため、減塩対策であるうま塩プロジェクトにも取り組んでいるところです。

 また、このたび、協会けんぽと連携し、健診受診率向上など、健康づくりに積極的に取り組む健康経営事業所の登録も始めたところです。

 議員ご指摘のとおり、ピロリ菌の除菌や、成人肺炎球菌ワクチンの定期接種等については、予防医療の充実のため、県としても県民に広く周知を図っております。また、おたふく風邪ワクチン等の定期接種化についても、国に要望しているところであります。

 今後とも、健康寿命の延伸に向け、発症予防とともに、病気の重症化を防ぐ予防医療を推進してまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 精神科の救急について、一点質問させていただきたいと思います。

 今の体制は、二十四時間体制、大分大学で取り組みということで、その分については、かなり話し合いを進めてきて、非常に評価できるというふうに思っております。ただ、合併症を伴うものに限定されているということになっていたと思うんですが、その辺はちょっと部長、お話をお聞かせください。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 先ほど答弁でちょっと触れさせていただきましたけれども、合併症を併発している患者さんにつきましては、大分医科大学の方で受け入れて対応していただくということでありまして、それ以外の方につきましては、民間病院による二十四時間体制の中で対応していただくということでございます。



○桜木博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 ありがとうございました。

 それ以外の方を民間病院で受け入れるという形に一応なっているということなんですが、なかなかこれ、受け入れてもらえないケースがほとんどでありまして、実態を把握していただいて、その辺の解消をするにはやはり、きちっと体制をとらなきゃいけないのかなというふうに思います。

 これまでも議会でも何度も質問がありまして、その体制整備の強化をお願いして、また病床数の課題やら、医師の確保やら、かなり課題があるんで、それを克服していかなきゃいけないという答弁はありましたけれども、それを具体的にどう進めていくのかということをきちっと我々にも示していただければというふうに思っています。

 また、夜間、深夜に容体が急変した場合に、自傷他害のおそれがあるということで、どうしても警察官を呼んで保護してもらわないといけないという状況になっているんですが、この保護件数が年々増加傾向にあるということで、警察本部長にちょっとお聞きしたいんですが、最近の保護の取り扱い状況、また精神保健福祉法に基づく通報が、どのような傾向と、また、その要因があるのかということをちょっとお聞かせいただければと思います。



○桜木博副議長 奥野警察本部長。



◎奥野省吾警察本部長 それでは、警察本部から保護の状況について報告をさせていただきます。

 平成二十五年中の保護の取り扱い総件数は一千百件でございまして、そのうち、精神錯乱による保護の件数は二百四十四件でありました。また、本年八月末現在では、保護の総件数は八百三十七件ございまして、そのうち、精神錯乱による保護が百八十二件であります。

 なお、このうち、夜間、休日に保護した件数は百二十七件ということで、約七割を占めております。

 保護の傾向としましては、総件数の方は、大体一千百のレベルで過去五年間推移しておりますが、精神錯乱者の方の保護の件数につきましては、おおむね百八十台から二百五十件弱という形で、約二割が精神錯乱者の方の保護ということで占めております。

 このうち、精神保健福祉法二十三条に規定されております保健所に対する通報につきましては、二十一年が四十九件だったんですけれども、その後、年々増加しておりまして、昨年は百三十三件ということで、かなり通報件数がふえてきている状況にございます。

 以上でございます。



○桜木博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 ありがとうございました。

 かなり件数がふえて、今年度もこの調子でいけば、また上回るというような状況があります。警察官は二十四時間体制で勤務して、何かあれば現場に直行して、本当に危険がないかということで、どうするかということで判断を迫られるわけですけれども、その場合に保健所に連絡します。そして、一次鑑定、二次鑑定の先生が鑑定をした上でその後の対処が決められるということになっておりますけれども、現実的にやっぱりタイムラグがある。警察官、二十四時間、すぐ行って、それから連絡をして、措置入院とか、いろいろその後の対応するには、先生方も自宅待機をされている方ということもあったりするもんですから、日ごろから連携をきちっととっておく必要が十分にあるんではないかというふうに思っておりますし、現場でもそういう課題がちょっと出てきておりますんで、ぜひ連携を深めていただきたいというふうにお願いをしておきます。

 次に移りたいと思います。

 次に、今年度に入って成立したアレルギー疾患対策基本法と難病の患者に対する医療等に関する法律、いわゆる難病法に関連して、二点お伺いします。

 まず、アレルギー対策についてです。

 現在、国民の約半数が、気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎、花粉症、食物アレルギーなど、アレルギー疾患にかかっていると言われております。このアレルギー疾患は、本人や家族にとってつらく悲しい生活を強いるケースが数多くあります。しかし、今日まで、このアレルギー疾患に対する根本的な治療法が確立されていないことから、医療施設や地域によって治療方法に差があるなど、アレルギー疾患対策におけるさまざまな課題が指摘されてきました。

 このような中、昨年、食物アレルギーを持つ児童が給食後に死亡する事故が発生し、県議会でも各会派から質問がありましたが、「このような事故を二度と起こしてはならない、今こそ基本法を」と一刻の猶予も許されない中、我が党が先頭に立って取り組んできたアレルギー疾患対策基本法が本年六月に成立しました。

 その内容として、国が進めるべき基本的施策として、専門的知識や技能を持つ医師や薬剤師、看護師、保健師など医療・福祉従事者の育成、全国どこでも適切な医療を受けられる医療機関の整備、アレルギー疾患の発症メカニズムの解明による予防法や根本的な治療法などの研究、治療に必要な医療品、医療機器承認への迅速な対応、学校の教職員などに対する研修機会の確保、患者や家族に対する相談体制の整備、大気汚染の防止、森林の整備、アレルギー物質を含む食品の表示充実などが盛り込まれております。

 さらに私は、アレルギー疾患に対する知識と適切な対処法の普及に取り組むとともに、最新の医療ガイドラインに沿った診断と治療、さらには自己管理によってアレルギー症状をコントロールすることを可能とし、アレルギー疾患を発症しても、一人一人が安心して普通に暮らせるような生活環境を構築していくことが急務であると考えます。

 今回の基本法成立により、まず、国が基本指針を策定することと思いますが、法律の施行は来年の五月であります。速やかに対策がとれるよう、県として、国と連携をとりながらアレルギー対策を推進し、あわせてアレルギー疾患対策の推進に関する県計画を策定する必要があると考えますが、県の見解を伺います。

 次に、難病対策についてです。

 本年五月、難病患者の悲願であり、約四十二年ぶりの抜本改革となる難病の患者に対する医療等に関する法律が成立しました。

 従来の難病対策は、医療費の助成に法的裏づけがなく、医療費がかさむ長期療養などへの支援は不十分でありました。しかし、難病は誰でも発症する可能性があり、難病で苦しむ患者を社会全体で支えることは、国民全体の安心や共生社会の実現のためにも必要であります。

 これまで、難病患者の医療費助成の対象は五十六疾患に限定されていましたが、約三百に拡大することにより、受給対象者も約七十八万人から百五十万人に広がります。医療保険の高額療養費制度についても負担の軽減が図られるとともに、厚生労働大臣が定める基本方針に生活・就労支援が盛り込まれ、患者の社会参加への支援も強化することが期待されています。

 現在、百十疾患が先行指定され、来年一月に本格施行となることから、本県においてもその準備や体制整備を進めていることと思いますが、対象となる疾患の拡大に対し、医療の提供側が十分に対応できるのか、不安に感じております。

 そこで、今後の難病対策を推進するための指定医、指定医療機関の体制整備状況について伺います。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 二点についてお答えをいたします。

 まず、アレルギー対策についてでございます。

 県では、これまで、瞬時に重篤な症状を引き起こすおそれの大きい食物アレルギー対策に重点的に取り組んできました。

 具体的には、医師会や学校、保育所等の関係機関、教育委員会と連携して、対応マニュアルの作成や、アレルギー物質を含む食品表示の徹底、食物アレルギーの実態調査、学校栄養職員などへの研修等を行ってまいりました。

 また、アレルギーを悪化させるおそれのあるPM二・五の測定など、大気汚染対策にも取り組んでまいっております。

 県計画につきましては、本年六月にアレルギー疾患対策基本法が成立し、今後、国においてアレルギー疾患対策基本指針が策定されることになっていることから、その動向等も踏まえながら必要性を検討してまいりたいと考えております。

 次に、難病対策についてお答えいたします。

 来年一月から施行される、いわゆる難病法では、新たに指定医による診断書の作成が求められることとなります。

 現在、診断書は、関係学会認定の専門医等により作成されているところでございますが、今後は、こうした専門医等を指定医として指定する手続が必要となるため、現在、指定に向け、関係機関と協議しているところであります。

 また、新制度では、指定医とともに、医療機関も指定する必要がございます。

 この指定については、現在、県との契約に基づき診療を行っている医療機関を指定したいと考えております。

 また、対象疾患が拡大することに伴う指定医や指定医療機関の確保につきましては、当該患者を現に診療している医師や医療機関を指定することで対応できるのではないかと考えているところであります。

 こうした取り組みに加えまして、難病患者に対する県の支援拠点であります難病相談・支援センターとの連携強化を図りながら、制度の円滑な施行に向け努めてまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 来年一月ということで、本当に関係者の方は大変だと思いますし、また、これから三百まであるということですから、本当に大変だと思います。そういう意味で、本当にご苦労されていることと思いますが、ぜひこれは速やかに受けられるような形にしていただきたいというふうに思っております。

 また、今お話がありましたように、指定医、指定医療機関ということで今準備を進めているところでありますけれども、懸念されていた、これはやっぱり指定医の診断書が必要になるということで、難病指定医が近くにいない、遠距離通院を強いられる可能性があるんではないかということもいろいろ指摘をされているところでありますが、大分県においてそういうことは今のところ例はないということでよろしいんでしょうか。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えいたします。

 そういう方が全くいらっしゃらないというところまで断定はできませんけれども、例えば、今回の制度というのは、この難病に係る医療費について助成をするということでございますので、例えば、その方が大分県の方で県外の医療機関で受診されていて、大分県の方で医療費を助成すると仮になれば、それについては県外の医療機関が指定医療機関になると思いますので、その医療機関に対して難病の医療費を助成する、こういった手続になろうかと思います。



○桜木博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 はい、わかりました。

 最後に、消費者教育について質問させていただきます。

 最近、ネット社会の進展に伴い、消費者トラブルが相次いでいます。

 高度情報化、グローバル化が急速に進み、消費生活の環境が多様化、複雑化する中で、子供や若者が一人の消費者として安全に自覚的に行動できるよう、早期からの消費者教育を充実させることが喫緊の課題となっております。

 本年六月に政府が閣議決定した消費者白書によると、二〇一三年度に全国の消費者センターなどに寄せられた消費者トラブルの相談件数は約九十二万五千件と、九年ぶりに増加に転じ、四十二都道府県で二〇一二年度を上回る結果となっております。消費者庁は、六十五歳以上の高齢者からの相談件数が前年度より五万三千件多い二十六万七千件と、高齢者人口の伸びを大幅に上回るペースでふえていることが大きな原因ではないかと分析をされております。

 また、未成年に関する相談件数が、二〇一〇年以降、毎年約二倍のペースで増加していることも問題となっています。最近では、子供が親のクレジットカードを無断で使用し、ゲームのアイテムを高額購入していたといった課金に関する相談も多数寄せられており、国民生活センターが注意を呼びかけている状況であります。

 こうした問題に対応するため、茨城県水戸市では、ふえ続ける消費者被害を防止し、消費生活の安定と向上を目的とする水戸市消費生活条例を本年三月に制定をし、二〇一二年に施行された消費者教育の推進に関する法律で市町村の努力義務とされている消費者教育推進計画の策定を義務とするなど、自立した市民の育成に力を注いでおります。

 我が党は、同法案の実現を先導してまいりましたが、消費者庁の創設や法テラスの開設など、一貫して消費者行政についても取り組んでまいりました。本県においても、消費者教育推進計画の策定を初め、消費者教育の充実に積極的に取り組む必要があると考えますが、これまでの取り組みの成果や現在の課題を踏まえ、今後の取り組みについてどのように考えておられるのか、県の見解を伺います。



○桜木博副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 消費者教育についてお答えします。

 県は、これまで、消費者が身近なところで相談できるよう、市町村の消費生活センターの設置等を支援し、消費者相談体制の充実強化を図ってまいりました。

 平成二十五年度の消費生活相談の現状を見ますと、高齢者に対する健康食品の送りつけや若者のインターネット被害に関する相談が増加しています。

 そこで、高齢者の被害を防ぐため、高齢者や福祉関係者等を対象に、昨年度は百六十五回の出前講座を実施したところであります。

 また、教育委員会と連携し、児童生徒や保護者、教職員を対象に、ネットトラブルに関する講習会を昨年度百四十一回実施したほか、また、情報モラル研修も六十八校で実施いたしました。

 今後の取り組みについてですが、消費生活の環境が多様化、複雑化する中で、このような消費者教育を受けることができる機会を充実していくことは、今後ますます重要となります。

 そこで、学校や地域などさまざまな場において、教育機関を初め多くの関係者と連携して、ライフステージに応じた消費者教育を体系的に推進していくため、消費者教育推進計画の策定に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 今、この消費者教育推進計画の策定、また地域協議会の設置、これについては県はどのように考えておられるのか、お聞かせ願えればと思います。



○桜木博副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 消費者教育推進計画ですけれども、これは先ほど答弁申し上げましたように、策定に取り組んでまいります。

 それから、地域協議会につきましては、消費生活審議会の中に、法律の消費生活審議会委員さんと地域協議会の委員さんはほとんど重なり合う部分が多いものですから、消費生活審議会の部会として地域協議会を設置したところでございます。

 以上でございます。



○桜木博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 ありがとうございました。

 四分残りましたけど、以上で質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)



○桜木博副議長 以上で戸高賢史君の質問及び答弁は終わりました。毛利正徳君。

  〔毛利議員登壇〕(拍手)



◆毛利正徳議員 皆さん、こんにちは。自由民主党の毛利正徳でございます。

 初めに、大分経済の状況と中小企業支援についてお伺いさせていただきたいと思います。

 ことしの四月に消費税率が五%から八%に引き上げられて、はや五カ月が過ぎました。増税前には、全国的に想定を上回る駆け込み需要が発生し、一月から三月期のGDPは、前期比年率六・一%増の高成長を遂げました。

 一方、四月以降の状況を見ると、四月から六月期のGDP成長率は、前期比年率六・八%減と大きく落ち込みを見せております。

 内訳を見ますと、民間消費が前期比五%減、住宅投資が前期比一〇・三%減となるなど、駆け込み需要の反動減が大きな要因となっております。食料品を中心に、駆け込み需要の反動減が見られ、小売や公共工事やマンション建設なども影響が出ているなど、「経済は消費増税を乗り越えられるか」との声が、その当時、高まったことは事実であります。六月の鉱工業生産指数も、自動車製造業などで出荷が減り、在庫が大幅に積み上がったことから生産が抑えられ、大きく低下をいたしました。

 八月の政府月例経済報告では、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動も和らぎつつあるとしながらも、駆け込み需要の反動の長期化に留意する必要があるとしております。

 さらに、県内に目を転じますと、日銀大分支店が公表した六月の短観によりますと、企業の景況感は、全産業の指数が三月調査に比べて一二ポイントマイナスと、六・四半期ぶりに悪化をいたしました。製造業は六ポイントマイナスで、非製造業は一六ポイントマイナスという結果であります。

 このような結果を見ますと、直接的に年間八兆円の負担増となる三%分の税率引き上げによる反動減は、やはり大きかったことになります。

 一方、我が国の景気回復基調を受け、雇用情勢は改善していますが、七月の九州・沖縄有効求人倍率は、先月から〇・〇二改善して〇・八九倍で、一九九二年二月以来、二十二年五カ月ぶりの高水準を達成しており、二〇〇九年七月の〇・三七倍を底に、改善傾向が続いております。製造業や卸売業、小売業で求人がふえており、消費増税は雇用情勢には影響を及ぼしていないように思われます。

 本県の有効求人倍率も、先月より〇・〇二改善して〇・九〇倍となり、医療、福祉関係での求人増加があらわれていると言われております。

 それでは、九月期以降の景気はどうなっていくのでしょうか。私は、景気回復の鍵を握るのは賃金の動向ではないかと考えます。

 消費増税によって、消費者物価上昇率は前年比プラス三%台を推移しています。賃金については、今春の賃金交渉で一部がベースアップするなど、例年を上回る水準にあると同時に、外食サービスや小売、建設などの業種では、労働の需要が逼迫して、賃金値上げの圧力が起きております。しかしながら、労働力の高齢化や非正規雇用の増加の要因もあり、六月の現金給与額は前年比一%の上昇、七月は二・六%の上昇と徐々に伸びてきているものの、物価上昇率三%に追いついていないのが現状であります。実質所得目減りの起きていることは重く受けとめなければならないと思います。

 景気回復基調が腰折れをしないよう、政府も県も経済対策をしっかりやっているところではありますが、このように実質賃金が低下し、消費拡大が見通せないことに加え、ガソリンや原材料価格の高騰、一部業種における人材不足など、地場中小企業を取り巻く経済環境は厳しいものがあります。

 そこで、消費税率引き上げが県内経済に与えた影響及び今後の見通しも踏まえながら、県として中小企業への支援、振興策をどのように行っていくのか、知事にお考えを聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

  〔毛利議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○桜木博副議長 ただいまの毛利正徳君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま毛利正徳議員から、景気情勢にご心配をいただきながら、中小企業の振興策についてご質問を賜ったところであります。

 今月公表のGDP速報では、第二・四半期の成長率が先ほどの数字からもう一段悪くなりまして、年率換算マイナス七・一%となりまして、消費税率引き上げに伴う影響が思いのほか大きいのではないかとの見方もあります。

 県内中小企業の中には、「税率引き上げ分を転嫁できていない」、あるいは「買い控えにより売り上げが落ちている」といった声もあります。確かに消費税率引き上げによる影響はあると思いますけれども、地元の経済研究所の調査では、「一部に弱い動きが見られるけれども、緩やかな持ち直しの動きが続いている」としておりまして、先行きについても改善を見通しております。また、日銀大分支店も同じような見方を示しているところであります。

 景気に大きな影響を与える消費の動きでございますが、賃金動向に注目していたところであります。県内企業の賃金や夏季一時金も、十分ではないとの見方もありますけれども、昨年を上回る額で妥結するなど、明るい兆しもあるところであります。

 一方で、天候不順や原材料価格の高騰といった逆風もあります。県内の旅館やホテルの皆さん方は、消費税率の影響よりも、むしろこの天候不順ということが大変に響いているということを言っております。七月から九月の景況を十分注視していく必要があると思います。

 県では、昨年来の景気回復の動きをしっかりと取り込めるように、さまざまな施策を講じているところでございます。

 まず、地域での消費を喚起し、商店を活性化するため、商工会等が行うプレミアム商品券事業を支援しておりまして、今後の予定も含めますと、十五市町村で、およそ三十三億円の商品券が発行される見込みであります。

 これとあわせまして、より直接的な中小企業の育成振興にも力を入れています。

 県制度資金による資金繰りや経営革新等に加え、本県の強みを持つ業種に特化した支援や成長段階に応じた支援などにも取り組んでいるところであります。

 県内製造事業所の二五%を占める食品産業は、本県の中核産業とも言えます。本年二月に設立した、「おおいた食品産業企業会」への支援など、食品産業を本県の成長産業に発展させることを目指します。

 創業・ベンチャー支援にも力を入れております。

 創業支援では、平成二十四年度から三年間で一千件を目指しておりまして、年度ごとの目標数値を上回る創業者が誕生しているところであります。

 成功すると、経済効果の高いベンチャー企業の育成にも、ビジネスプラングランプリなどによりまして、引き続き積極的に取り組んでいるところです。

 成長意欲があり、ポテンシャルの高い地場企業をこれまでにないレベルで支援する地域牽引企業創出事業も今年度から始めたところです。七月に三社を支援対象といたしましたけれども、経営者の意欲も高く、事業計画も飛躍的な成長性を感じまして、大いに期待しているところであります。

 今後も、中小企業の実態に合ったきめ細かな支援策を講じていくことによりまして、県経済の持続的発展に努めていきたいというふうに考えているところであります。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 政府の数字や日銀大分支店が出しているのはしっかり受けとめて、ただ、知事が申したように、やはりことしの夏は冷夏、天候がよくなく、野菜や果物がそんなに評価が高いものではなく、先日、私も買い物に行ってきましたら、キャベツが一玉四百円ぐらいという高値でありました。やはりこういったものは、現場、しっかり消費者の目線で見ないとわからないものがあるかと思いますので、こういったところをぜひこれからも調査をしていただいて、大分県独自の政策展開をして、さらには中小企業を支援するという観点から融資制度の充実も、もう一度きっちり見ていただいて、前向きにやっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。

 次に、ものづくり産業の育成についてお伺いさせていただきたいと思います。

 我が国は現在、企業の海外生産拠点の展開が進んでおり、国内におけるものづくり産業の競争力の低下が懸念されています。

 内閣府が二月に公表した、東京、名古屋証券取引所に上場している企業の企業行動アンケートの結果によりますと、上場企業の七割が海外で生産を行っております。海外に生産拠点を置く理由は、「現地、進出先近隣国の需要が旺盛又は今後の拡大が見込まれる」が五〇・八%と半数を超え、「労働力コストが安い」が約二割となっております。

 今後も海外生産比率は上昇する見通しです。海外生産の拡大により、自動車関連産業を中心に、国内での生産数は伸び悩んでいるのではないでしょうか。このような状況下においては、製造業を初めとする中小企業には、海外に負けないような、競争力強化を図るため、コスト削減や生産性の向上が求められます。

 製造業に従事する労働者は年々減少傾向にあるものの、製造業が日本の雇用を支える中心的な産業であることには全く変わりはありません。大分県においても、製造業労働者は労働者全体の約一五%を占め、大変重要な産業であります。

 そこで、中小製造業への支援策について、県内のものづくり中小企業を守り、育成、発展させるため、どのような取り組みを考えているのか、聞かせていただきたいと思います。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 中小製造業への支援についてのご質問でございました。

 本県の製造業の強みは、積極的な企業誘致によりまして、鉄、化学、自動車など国内の有力企業がバランスよく立地するとともに、立地企業による支援や継続的取引から県内中小企業が力をつけて、厚みのある産業集積が進んでいるということであろうと思います。

 さらに、この集積が医療やエネルギー分野など新たな産業を創出するという、集積が集積を呼ぶ効果も出てきております。この強みを継続、発展していくためには、まずは、力強い企業集団をつくり上げて、業界全体の底上げを図るということが大切だと思います。

 このため、主要な業界ごとに企業会を設置いたしまして、それぞれの業界の課題に応じた取り組みを支援しています。

 例えば、自動車関連企業会では、自動車メーカーから品質、コスト、納期を強く求められることから、技術力向上研修や現場改善によるコスト競争力の強化に力を入れております。

 また、LSIクラスター形成推進会議では、「世界の情報を大分へ、大分の技術を世界へ」を合い言葉に、世界に通用する半導体クラスターの形成を目指しているところであります。

 さらに、県内製造事業所の二五%、雇用の一四%を占める食品産業は、本年二月に食品産業企業会を立ち上げました。七十社を超える会員が商品開発や大手サプライチェーンとの取引に向けた活動を行っておりますけれども、先月二十二日には、本企業会の目玉となる食品オープンラボを開設したところであります。

 ラボでは、販路拡大につながるパッキングや試作、評価が簡単に行える機器をそろえておりまして、魅力ある新商品が数多く開発されるものと大いに期待しているところであります。

 食品産業を支援することは、農商工連携という形で農林水産分野への波及効果も大きいことから、しっかりと育てていこうと思っております。

 あわせて、個々の企業のニーズにも的確に対応することが必要です。技術的な課題を抱えている企業には、産業科学技術センターが中心となりまして、技術相談や企業ニーズに応じた技術研修、共同研究等によりまして、きめ細かなサポートをしております。販路開拓で悩む企業には、産業創造機構が取引あっせんによる受発注のマッチングを支援しておりまして、昨年度は百三件の取引が成立して、全国十位となっているところであります。

 今後も、業界と個別企業に対する両面からの支援によりまして、県内中小製造業の育成発展に努めていきたいというふうに思います。

 特に、人口減少社会を見据えて、若手技術者の確保・育成、そしてアジアを中心とした海外販路の開拓を大きな課題と認識して、産業界ともしっかりとスクラムを組みながら、具体的な対策を練っていきたいというふうに考えております。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ものづくり産業育成は、知事のお話にありましたとおり、やはり人材育成が一番だと思います。これからやはり、いい人材をどうやって育てていくのか。以前にも私、質問したことがあるんですが、やはり大分県には、すばらしい人材、また、企業を退職しても、OBでも、まだ活躍している方がいっぱいいらっしゃいますし、まだ活躍できる人もおりますので、そういった方々の人材発掘にも力を入れて、さらなる育成に力を入れていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

 次に、電気自動車の普及策とその活用についてお伺いしたいと思います。

 大気汚染や温暖化ガス排出量の増加が深刻な中国では、環境に優しい電気自動車の普及を重視し、購入に対する補助金を継続していくことを決定していることから、今後ますます普及が進んでいくことが予想されております。

 我が国においても、自動車からのCO2排出量が国全体の約二割に及んでおり、電気自動車の次世代自動車の普及拡大によるCO2削減効果について大きな期待が寄せられております。

 電気自動車の次世代自動車アクションプランを示した経済産業省の「次世代自動車戦略二〇一〇」では、次世代自動車の車種別普及率を二〇三〇年までに五〇%から七〇%とする目標を掲げております。

 このうち、電気自動車とプラグインハイブリッド車についての普及目標は二〇%から三〇%であり、本年度、市場投入が発表され、注目を集める燃料電池自動車が一%から三%の普及目標であることからも、当面は、電気自動車とプラグインハイブリッド車を中心に普及が進むことが予想されます。

 普及目標を後押しする支援も充実しています。平成二十一年からは電気自動車などの購入補助金が創設され、平成二十五年からは公共性の高い充電スタンドの設置について国から三分の二の補助金が交付され、残りの三分の一についてもトヨタ、日産、ホンダ、三菱の自動車メーカー四社による支援制度ができて、この結果、県内でも電気自動車や充電スタンドの姿が目につくようになってまいりました。

 こうした環境にも優しく、国も推進をしている電気自動車の普及のため、県はどのような取り組みを行っているのか、また、再生可能エネルギーのトップランナーである大分県として、地域活性化の起爆剤として、電気自動車もうまく活用していくべきではないかと思います。見解を聞かせていただきたいと思います。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 お答え申し上げます。

 航続距離に課題のある電気自動車の普及には、充電設備の充実が不可欠であります。このため県では、平成二十五年に次世代自動車充電インフラ整備ビジョンを策定し、民間事業者による整備を促進しているところであります。

 整備に当たっては、他県からの観光客の利便性にも配慮いたしまして、主要幹線道路沿いや観光施設などに重点的に配置するよう促しております。

 最近聞き取ったところによりますと、県外ナンバーの電気自動車が充電している姿も見受けられるようになってきたということであります。

 議員ご指摘のように、環境に優しい電気自動車と再生可能エネルギーを組み合わせることは、特に環境意識の高い層への訴求力があると認識しております。

 中津市の企業が開発しました太陽光発電充電システム、名前としては、青空コンセントというのがございますが、小型電気自動車を、姫島、本耶馬渓、福沢旧居に配置し行った周遊観光の実証実験が好評であったことから、ジオパークで脚光を浴びております姫島村におきまして、本格的な観光周遊に活用することとしております。

 今後とも、地域活性化策の一つとして、再生可能エネルギートップランナーである本県の強みを生かしまして、電気自動車の利用環境向上に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 今の答弁の中で、県内の観光地やいろいろなところに充電スタンドを設置していくということでありますので、大分県のそういう方向性が出たということで、具体的にその計画をどのようにして立てていくのか、これからいつぐらいをめどにやっていくのか、そういうご議論はされているんでしょうか。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 充電インフラを整備するのは民間が主体にはなりますけれども、先ほど議員がご指摘されたように、国が三分の二、残りの三分の一も、拠点によっては民間企業が補填をするということで、実質一〇〇%補助が受けられるような場所がございます。

 このためには、まず、県が昨年つくったビジョンというのは、このビジョンをつくることによって一〇〇%の補助が受けられるということになりました。そのビジョンをつくる際にも、観光だとか、誘客に沿った幹線道路沿いだとか、そういったところを重点的にやろうということで、先ほど申し上げたとおりであります。

 数字としては、ビジョンの確認申請受け付け状況ということで申し上げますと、県のビジョン確認申請があった箇所については、国の補助事業の申請を受けやすくなるというところですけれども、現時点では、設置済みの箇所は五十五カ所、六十九基ということになっておりますが、今後、そうした補助金を受けられる可能性が高い地域としましては、我々、そのほかに約百数十カ所は立てております。もちろん、民間が主体ではありますけれども、こうしたところに設置することが可能であるということをビジョンを示しながら民間の方にもお示ししていきたいというふうに考えております。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 今、全国の自治体が、この制度というか、こういった方向にどんどん傾いていっておりますので、先ほど申しましたとおり、大分県は先頭を走っているわけでありますので、ぜひほかの県にも負けないように、観光の起爆剤としてでも、ぜひ民間にもPRをして、できるだけ早く、多く設置を目指していただきたいというふうに思います。

 以上であります。

 次に、「坐来大分」についてお伺いさせていただきたいと思います。

 今定例会では、県が出資する公社等外郭団体の経営状況が報告されていますが、そのうち、首都圏においてますます本県の情報発信力向上の役割が期待される「坐来大分」。

 「坐来大分」は、大分ブランドの確立を目指し、首都圏での県産品の販路拡大や商品開発、観光誘客を促進するための情報発信力が高い東京・銀座に平成十八年に設置され、今年度で九年目を迎えています。

 食品バイヤーや都内飲食店へ向けた食材の紹介、市町村と連携した地域フェアの実施、地元生産者への首都圏情報のフィードバックなど、「坐来」のスタッフの方々は大いに頑張っていただいているように思います。

 このような取り組みにより、これまで全国のテレビや多くの雑誌、新聞などで大分の食材等が多く取り上げられるとともに、設立当初から昨年まで「坐来」の店長兼総料理長として現場で指揮をとってこられた梅原現顧問が地産地消や日本の食文化の普及などのさまざまな取り組みに尽力されてきた料理人を顕彰する料理マスターズにおいて最高賞を受賞をするなど、上質な大分の魅力のPRに大いに貢献されて、評価しているところであります。

 そのような中、「坐来」は、内装や設備の老朽化に伴い、先月、約一千九百万円の予算をかけて、オープン後初めてともなる店内の改修を行いました。

 改修期間中には、「坐来」のスタッフが由布院の高級旅館でおもてなしの研修を行ったり、リニューアル後のサービスの質の向上を図ったということもお聞きしました。

 その一方で、今議会に提出されました「坐来」の平成二十五年度決算を見ますと、平成二十二年度以来、赤字となっております。ディナーの売り上げが落ち込んだことなどからということで原因の説明を受けましたが、赤字経営は事業の運営に支障を来すことから、改善策を着実に実行していかなければなりません。

 同時に、首都圏における大分の旗艦店として、上質な大分のイメージをいかに浸透させていくのか、県産品の販路開拓をどのように進め、成果につなげていくのかなどの課題に対し、原点に立ち返って取り組んでいく必要があると考えます。

 「坐来」は、オフィスビル八階という立地的にはいささか不利な環境にありながら、レストラン型アンテナショップの先駆けとしてこれまでやってまいりました。

 首都圏を中心に、各自治体のアンテナショップが乱立し、それぞれがしのぎを削る中、今後も存在感を保ち続け、さらなる飛躍を遂げるためには、これまでの成果を発展させるとともに、物販の強化や他県のアンテナショップとの連携など新たな取り組みが求められていると思われます。

 また、県内では、東九州自動車道の全線開通、県立美術館のオープン、JR大分駅ビルの完成、デスティネーションキャンペーン、また、全国では二〇二〇年の東京オリンピックなど大型イベントを控えて、大分県が大きく変革する千載一遇のチャンスが来ていると思われます。

 そこで大分県は、「坐来」のこれまでの成果をどのように分析をして、これからこの千載一遇をチャンスとして「坐来」の活用をしていくのか、大分県の今後の取り組みを聞かせていただきたいというふうに思います。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 「坐来」の活用についてお尋ねがございました。

 本県では、全国に先駆け、レストラン型のフラッグショップ「坐来大分」をオープンさせ、食を通じて、すばらしい大分の産品や自然、歴史などを情報発信し、あわせて販路開拓に取り組んできたところです。

 情報発信では、テレビや雑誌等のメディアに積極的に売り込みを行うことによりまして、全国ネットで県産食材や加工品、それらにかかわる人々が紹介されるなど、毎年百件を超えるパブリシティーが実現しており、高い広報機能を発揮しているところであります。

 販路開拓では、商談会において首都圏の嗜好に合う調理例をバイヤーに提案することで、効率よく食材の商談が成立し、百貨店やホテル、レストランなどに販路が広がってまいりました。このようにして、「坐来」を活用した生鮮品、加工品の売り上げは、平成二十五年度では一億円を超えているところでございます。

 近年、こうした取り組みを評価しまして、各県自治体も相応の資源を自治体が投入しまして、首都圏に同様なレストラン型ショップを構える事例もふえてきているところであります。

 今後とも、世界農業遺産認定地域五県合同によるフェアやデスティネーションキャンペーン商談会、県立美術館や県内各地の情報発信など、関係機関と連携しながら、時宜を得た大分情報の発信や販路開拓に努めていきたいと考えております。

 以上です。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 今の意気込みは十分に伝わってきたわけでありますけれども、先ほど申し上げたとおり、やっぱり赤字が出ているということは、何で赤字が出たのかという。ディナーの売り上げが落ち込んだことが原因ということも一部あるというふうに聞いておりますけど、その根本のところをきっちり改善していかなければ再スタートにはならないんではないかと思います。そういった意味では、経営状況、この平成二十五年度の決算を踏まえて、今後の改善策、具体的にどのようにやっていくかというところを聞かせていただきたいと思います。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 「坐来大分」の経営改善についてお尋ねがございました。

 「坐来」の平成二十五年度の売り上げは一億七千二百五十二万円で、対前年比では百十三万円の減、税引き後の当期純損益はマイナス五百九十二万円となっております。

 赤字の理由としては、大きく二つございまして、一つは、売り上げの約八割を占めるディナーの客数が九千四百四人で、前年度比マイナス七百十一名となったこと、二つは、食材の売上原価が増加したことなどによります。

 このことから、今後は、新規顧客の開拓と売上原価の管理強化の二点を重点に取り組むこととしております。

 新規顧客の開拓では、県と関係する企業への営業活動を強化するとともに、首都圏での広報を拡充する中で、メディア関係者に対して「坐来」の情報を積極的に提供しているところであります。

 また、新たな取り組みとして、インターネットのレストラン検索サイトへの加入、来店客数の少ない土曜日の特別メニューの提供、ワークショップの開催、日本酒や焼酎を楽しむイベントなどを実施していく予定であります。

 経費節減策としては、「坐来」、東京事務所、そして我々で体制を組みまして、食材の目標原価率を定め、厳格な原価管理に取り組んでいるところであります。

 今後とも、経営安定化に向け、「坐来」及び関係機関と連携をしていきたいと考えております。

 以上です。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 経営についてというと、私は素人でよくはわかりませんけれども、今、部長の答弁を聞きますと、新規顧客を狙って、さらにはいい素材を集めるという、もちろん、それはそれであると思うんですけど、リピーターの方、よく来た方が来なくなった、そこの原因は何があるのかというところもひとつやっぱり調査するべきではないか。

 さらには、いいものであれば、高くても食べていただく、購入していただくというのは普通でありますので、と同時に、先ほどお話しした、やっぱり経費の削減というところをどこまでシビアにやっていくのかということも重要な課題ではないかというふうに思われます。

 そこで、この改修費に千九百万円をかけるということで、これは県が負担をしているわけでありますけれども、経営の主体は株式会社大分ブランドクリエイトなんですが、この会社にもそういった改修にかかわる経費を負担させるべきではないかと思うんですが、そこの考えはどのように思われますか。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 今般の「坐来」の改修費の負担についてお尋ねをいただきました。

 今回の改修は、世界農業遺産や県立美術館のオープン、JRデスティネーションキャンペーンなど大分への誘客の好機と捉え、県として首都圏での情報発信機能をさらに強化するという必要があったというのが一つでございます。

 その機能を担う「坐来」は、九年目をおかげさまで迎えましたけれども、顧客ニーズもあることから改修をすることとし、内装には県産材をふんだんに使用し、また、顧客ニーズのございました個室の設置なども行うこととして、八月二十一日にリニューアルオープンしたところでございます。

 今回の改修では、施設の内装工事に係る設計及び工事費として約千九百七十三万円を県が負担しまして、そして、テーブル、椅子など備品の補修や什器の買いかえ等、飲食業として必要なものについては大分ブランドクリエイト株式会社が約二百三十五万円を負担し、それぞれで負担をしているところでございます。

 以上でございます。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 負担率はわかりましたけど、それと同時に、やはり一番重要なのは、県がお金を出して改装したから、経営主体であるブランドクリエイトは多少負担したけど、頑張るんだと、そういう意気込みはもちろんですが、それだけで本当に改善できるのかなというのが私が直感するところなんですけれども、そこのところの経営主体である株式会社と県との意思の疎通というか、経営に対する意見交換とか、細かいことというのはどのようにやってされているのか、そこはどのようにお考えでしょうか。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 まず、組織としては、県という行政組織、それは東京事務所も含めてございます。そして、株式会社大分ブランドクリエイトがございまして、社長の方は、民間の方をお招きして社長をしていただいております。株主総会、取締役会という中で、県もガバナンスを働かせるということは当然しておりますけれども、一番はそこの株主総会等で、株主の方からも経営状況については大変厳しいお言葉をいただきます。それに対する改善の方策を取締役会で決め、株主総会に諮るというプロセスの中で、今年度どうするかというご提案をさせていただく、株式会社サイドからするということになっております。ただ、それだけではなくて、東京事務所、商工労働部の担当部局、私も含めてですけれども、今年度、それから今後の好機を捉えて、どのような「坐来」の活用をしていくかという活用面と、そして経営基盤をしっかりさせるというところで、これまでの体制がよかったのか、それは、料理長も含めて、バックオフィスにいる管理部門も含めて、このままでよかったのかという検証をして、改善策を示し、株式会社サイドと商工労働部サイド、両者で密に連絡をとりながらやっているところであります。これは半年に一度ということではなくて、本当に頻繁に連絡をとり合いながら、毎月の原価管理も見据え、顧客の伸びなども見ながら、しっかりやっているというところであります。結果を出していきたいと考えております。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 大いに議論をして、調査もして、必ず黒字になるように頑張っていただきたいというふうに思います。期待しております。

 それでは、最後に、耶馬渓ダムについて質問させていただきます。これは耶馬渓ダムの取水についてであります。

 耶馬渓ダム建設に伴い、昭和四十九年から大分県と北九州が利水によるダム建設工事費用を負担することになり、総工費は約四百四十八億円で、大分県の負担率は一二・七%、金額にして五十七億一千万円、これは北九州も同額を負担しております。

 そして、昭和六十年度のダム完成後から毎年、ダム水源対策費を大分県は北九州市と同様に負担してきております。その額は年間三千三百万円から、多いときで八千五百万円の多額であります。平成二十五年度までの累計は約十九億四千六百万円になります。

 ダム全体の管理の総額は約百四十三億一千万円で、大分県、北九州市、それぞれ一二・七%を負担しております。

 その間の平成八年度に大分県は当時の通産省、通産大臣に、昭和五十年に策定をしていた工業用水計画変更を届けております。

 当初の計画では、大分県は県北の中津市、宇佐市、豊後高田市、真玉町に一日六万五千トンを給水する計画でありましたが、中津市、宇佐市に五万五千六百トンに変更しております。その理由として、ダイハツ関連産業による新規給水で約四万三千六百トンが見込まれ、また、県北の企業はいずれも地下水を利用しているが、やがて、地下水の減少と塩分の混入で新規需要が期待できると見ていたようであります。残りの一万トンは、中津市の水道水に転用をしているというふうに聞いております。

 ダム完成後の平成二年四月に給水を始める計画でありましたが、平成八年の計画変更で期日を平成十九年四月からに変更しております。しかしながら、現在まで給水をした実績は全くありません。

 そこでお伺いしたいんですが、多額のダム水源対策費用を負担しながら、一度も給水に至らなかったことというのは、説明責任を果たすという観点から、詳しい理由、そして、今後の方針を聞かせていただきたいというふうに思います。お願いします。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 お答えいたします。

 国による耶馬渓ダムの建設に当たりまして、県は、県北地域の企業誘致のために工業用水の確保が必要と考えまして、ダム使用権を設定いたしました。

 それに伴いまして、ダムの管理費につきまして、その一部を建設時の負担割合に応じまして毎年支出しているところでございます。

 平成九年には、中津市の水道事業の拡大を受けまして、ダム使用権の一部を譲渡いたしました。現在では、県の負担は一二・七%ということになってきております。

 ダム計画時に想定いたしました企業の立地でございますけれども、オイルショック等の影響もありまして実現に至りませんでしたけれども、平成に入りまして、県北地域にはダイハツ九州など多くの自動車関連産業が立地いたしまして、好調な生産活動を展開しております。

 この企業立地に伴う地下水調査の結果、今のところ、工業用水につきましては、地下水等で賄われているという状況にあります。

 来春には、東九州自動車道がおおむね全線開通いたしまして、さらなる企業誘致の推進の観点からも工業用水を保持していることというのは、大きな強みとなります。加えまして、今後の地下水の不足等に備えた安定的な水源の確保も重要でございます。

 また、新たな水源開発には、膨大な時間と経費を要することになりますので、管理費負担は伴いますが、引き続きダム使用権を保持し、水資源の活用に努めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 部長、私がお尋ねしたのは、給水をしなかった理由はということなので、その理由は今明確に答えられていないのが一点。

 それと、平成二年にまずスタート、そして平成八年に中津市に譲渡して、途中で変更、十九年度に新たにする定期的にそういう計画変更や、時期があったわけなんですけど、その間に内部で協議をしなかったのか、なぜ給水をしていないのかとか、そういう議論はなかったんでしょうか。それが一点。

 それを先に聞きます。済みません。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 今の使用権につきましては、現在、福岡県と大分県で五対五、半分ずつという配分になってございます。福岡県の配分を、さらに必要ないかといったようなことにつきましては、定期的に協議を重ねておりまして、最近では平成二十年に五対五、今のままでいきましょうという結論に至っております。

 その前に、平成十六年の六月には、県内の市町村、あるいは北九州市、そういったところに需要はないかという打診をいたしまして、いずれも今の段階でないというようなことの回答をいただいております。

 いずれにしましても、定期的に水資源の活用方策について関係市町村と協議をしながら、その方策を探ってきたという経緯はございます。

 以上でございます。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 協議の内容は聞きましたけれども、最初の給水をしなかった理由というのが、まだはっきり聞かれていないので、そこはどうなんですか。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 最初の答弁で申し上げましたけれども、ダム計画時に想定した企業の立地というのは、オイルショック等の影響がありまして、その後、実現に至りませんでした。その時点で給水の見込みが途切れたわけでございますけれども、平成に入りまして、ダイハツ九州、そういった企業が進出してまいりましたけれども、地下水調査をやった結果、地下水で賄えるという結論になりまして、工業用水のダムからの補給というのは必要なくなったという状況にあります。

 ただ、今後まださらに、東九州自動車道等が来年完成いたしまして企業立地の進展が見込まれますことから、この工業用水については、保持しておきたいというふうに考えておるところでございます。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 年間三千三百万円から、一番多いときで八千五百万円、年によってこの負担率が違うという、この辺もよくわからないんですけど、ここのところも聞かせていただきたい。

 それと、今後の期待ということは十分にわかりますけれども、今日までも今後の期待ということでずうっと来たわけで、結果的にはこのような状況なので、これだけの多額のお金をいただいて給水をしていないわけですから、やっぱり説明責任というか、きちっと計画変更のときに対外的にも説明をするべきではなかったかというふうに私は思うんですけど、部長、その点、どのようにお考えでしょうか。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 給水量の変更というのは、中津市の上水道の変更に伴った時点で変更したというふうに認識をしております。

 それから、説明責任ということでございますけれども、その点につきましては、今後十分に留意してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ぜひ説明責任を果たしていただきたい。結果責任を求めているわけではありませんので、そこは実施していただきたいと思います。

 それと、今後の方針についてであります。

 先ほど、協議をしたということでありますが、さらには、方針が今後、もっと具体的に立てられていくとすれば、水利権の放棄ということではなくて、負担率を変えていくことも、もう一度、北九州や京築と協議する可能性があるんではないかというふうに思われますので、そこのところを内部で、ぜひ、よく議論をしていただいて、前向きに今後の方針を立てていただきたいというふうに思います。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○桜木博副議長 以上で毛利正徳君の質問及び答弁は終わりました。

 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○桜木博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。

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○桜木博副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 次会は、明日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○桜木博副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後三時十四分 散会