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平成26年 第2回定例会(6月) 06月26日−04号




平成26年 第2回定例会(6月) − 06月26日−04号







平成26年 第2回定例会(6月)



平成二十六年六月二十六日(木曜日)

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 議事日程第四号

     平成二十六年六月二十六日

           午前十時開議

第一 一般質問及び質疑、委員会付託

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 本日の会議に付した案件

日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託

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 出席議員 四十二名

  議長        近藤和義

  副議長       桜木 博

            阿部英仁

            志村 学

            古手川正治

            後藤政義

            竹内小代美

            土居昌弘

            嶋 幸一

            毛利正徳

            油布勝秀

            衛藤明和

            濱田 洋

            三浦 公

            末宗秀雄

            御手洗吉生

            井上伸史

            麻生栄作

            田中利明

            三浦正臣

            守永信幸

            藤田正道

            原田孝司

            小嶋秀行

            馬場 林

            尾島保彦

            玉田輝義

            深津栄一

            酒井喜親

            首藤隆憲

            平岩純子

            江藤清志

            久原和弘

            小野弘利

            元吉俊博

            吉冨幸吉

            荒金信生

            佐々木敏夫

            戸高賢史

            吉岡美智子

            河野成司

            堤 栄三

 欠席議員 なし

 欠員   二名

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 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  教育委員長     松田順子

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      島田勝則

  企業局長      森本倫弘

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     奥野省吾

  企画振興部長    日高雅近

  福祉保健部長    平原健史

  生活環境部長    冨高松雄

  商工労働部長    西山英将

  農林水産部長    工藤利明

  土木建築部長    進 秀人

  会計管理者兼

            阿部恒之

  会計管理局長

  人事委員会

            山田英治

  事務局長

  労働委員会

            小嶋浩久

  事務局長

  参事監兼

            長谷尾雅通

  財政課長

  知事室長      岡本天津男

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     午前十時三分 開議



○近藤和義議長 これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○近藤和義議長 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。

 まず、第一回定例会において採択した請願の処理結果につきましては、お手元に配付の印刷物のとおりであります。

 次に、監査委員から、地方自治法第二百三十五条の二第三項の規定により五月の例月出納検査の結果について文書をもって報告がありました。

 なお、調書は朗読を省略いたします。

 以上、報告を終わります。

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○近藤和義議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第四号により行います。

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△日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託



○近藤和義議長 日程第一、第七四号議案から第八三号議案まで及び第一号報告、第二号報告を一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。元吉俊博君。

  〔元吉議員登壇〕(拍手)



◆元吉俊博議員 皆さん、おはようございます。三十五番、元吉でございます。

 平成二十六年第二回定例会において質問の機会をいただきまして、先輩、同僚議員に心よりお礼申し上げます。

 今回は、三点にわたり質問させていただきます。多少重複する部分もありますが、執行部の明快なる答弁をお願いし、質問に入りたいと思います。

 県の平成二十五年度の最終予算を見ますと、財政調整用基金の残高は四百四十三億円、前年度に比べ十億円の増となっています。また、県債残高については、前年度末から三十九億円減少し、実に七年ぶりに県債残高が減少に転じるなど、着実に財政基盤の強化が進んでいる様子が見てとれます。

 広瀬知事は就任以来、大分県行財政改革プラン、続いて中期行財政運営ビジョン、また、現在は二十七年度までの四年間にわたる行財政高度化指針と三期にわたり不断の行財政改革に取り組んでこられました。この十一年間で臨時財政対策債を除く実質の県債残高は、実に二千百三十億円も減少しています。あわせて、平成十七年度に策定した「安心・活力・発展プラン二〇〇五」についても、急激に変化する社会経済情勢に対応するため、一昨年の改定を経て、一貫して県民中心の県政を旨とし、二十七年度を目標として、プランに掲げた各般の施策の実現に向けてご尽力いただいており、財政再建と各分野における活力ある発展という相反する政策を見事に成し遂げてこられたその手腕に心より敬服する次第であります。

 今任期の最終年度となる本年度を、プランの実質的な仕上げとする意気込みで県政のかじ取りに臨まれている姿に、先日行われました宇佐市での県政報告会でも、皆さん大変感銘を受け、来期に向けての大きな期待の声が聞かれたところであります。

 引き続き、本県のさらなる力強い発展のため、ご尽力いただきますようお願い申し上げ、質問に入らせていただきます。

 まず、災害時の避難についてお伺いします。

 県地域防災計画については、平成二十四年三月に、地震・津波対策編を中心に抜本的な見直しが行われました。しかし、同年七月に発生した九州北部豪雨により、災害情報の住民への伝達方法の見直しや自主防災組織のさらなる体制整備など新たな課題が浮き彫りになりました。

 また、国においても大規模広域災害における国や県の機能強化などを盛り込んだ防災基本計画の改正や新たに原子力災害対策指針の策定が行われるなど、防災・減災に向けた取り組みが加速化したことを受け、本県でも昨年六月に、計画の各編である地震・津波対策編、風水害等対策編、事故等災害対策編の改正がなされています。

 最近では、陸上自衛隊西部方面総監部による初めての九州七県合同の大規模な訓練も行われ、一方、宇佐市においても、昨年十一月、市の総合運動公園や天津小学校を会場として総合防災訓練が実施され、約千六百人の市民が避難訓練や炊き出し訓練に参加いたしました。また、ことし三月には、宮熊自治区で住民みずからが主体的に企画した防災訓練も行われ、避難行動要支援者の搬送や避難所開設、炊き出しなどに百人以上の住民が参加しております。

 このように、各機関や各自治体で防災計画を実践するための取り組みが進んでいますが、大事なことは、地域で暮らす一人一人が、災害発生時に頭で考えるのではなく、とっさに避難行動に移る、そんな反射的な習慣を身につけることが第一であります。

 国は、昨年十月の伊豆大島の台風被害の教訓を踏まえ、ことし四月に「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」を取りまとめ、その中で、市町村防災行政無線について、「大雨で音がかき消される」といった弱点を指摘しています。もちろん、伝達手段は、防災行政無線だけでなく、ケーブルテレビ、緊急速報メール、消防団や自主防災組織による直接的な声かけなどがありますが、大切なことは避難の呼びかけが住民に届くかどうかであります。

 県は、地震・津波対策アクションプランの中で、早期避難の徹底により、想定調査結果で示された死者数約二万二千人を約七百人にまで抑制できるとしていますが、災害時の避難が確実に行われるような仕組みづくりは各市町村で進んでいるのでしょうか、お伺いします。

 あとは対面席から質問します。

  〔元吉議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの元吉俊博君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま元吉俊博議員から災害時の避難についてご質問をいただきました。

 近い将来、確実に発生する南海トラフ巨大地震に対しましては緊張感を持って対策を進めているところであります。

 中でも、約二万二千人と想定される死者数をどれだけ抑えられるかということを最優先課題として、市町村と連携をして早期避難の徹底に取り組んでいるところであります。

 このため、一つは、地域ごとの津波避難行動計画の作成です。

 地震発生時に、どこに、どのルートで避難すればよいかなどを地域で決めていただくものでありますけれども、佐伯市では対象の百五十二地区全てで計画ができ上がりました。臼杵市や津久見市、豊後高田市は今年度前半での完成を目指して、その他の沿岸市町村も早期の完成に向けて計画的に取り組んでいただいております。

 また、これと並行いたしまして、避難後に孤立状態となる場合に備えまして、計画に定められた避難先を県としても確実に登録をするとともに、自衛隊など関係機関との連携を図って、すぐに救助救援体制を整えられるように取り組んでいるところであります。

 もう一つは、避難訓練の実施であります。

 強い揺れを感じたときには、津波警報や避難指示の情報を待たずに、あらかじめ決めた高台等への避難場所に迅速に安全に避難できるよう訓練していただくことが大事であります。

 浸水想定区域内の自主防災組織等による避難訓練の実施率は、二十五年度は六一・六%という結果でありました。県南三市では九割程度でしたけれども、中にはまだまだ実施率が低い市町もあることから、早期にすべての自主防災組織で実施されることを目指して、市町村等への働きかけを強化していきたいと思います。

 去る三月十四日午前二時六分、伊予灘を震源とする震度五弱の地震がありました。そのときは、すぐにテレビをつけて津波の心配がないことを確認し、安心してまた布団に入った方も多いと思います。

 しかし、南海トラフ巨大地震は震度六強ですから、あれよりも三段階上の揺れとなります。電気は消え、テレビもつかない状況の中で、自分で判断して避難しなければなりません。懐中電灯や避難用リュックをまくら元に置いていたか、そんな準備ができていなかった人が多いのではないでしょうか。あの地震は、避難行動計画に基づく実践的な訓練を繰り返し行うことの必要性を改めて教えてくれたと思います。

 県といたしましては、訓練で中心的な役割を担う防災士の配置を充実するとともに、そのレベルアップに取り組んでいます。また、訓練を通して明らかになる、例えば、避難の呼びかけがちゃんと聞こえたかとか、避難路の階段が狭く、通りにくいことはなかったかとか、夜間は暗くて足元が見えないといったような課題はなかったかといったようなことを検証いたしまして、それぞれの課題に積極的に対応していきたい、そしてまた、そういう対応をする市町村にも支援をしていきたいというふうに考えているところであります。

 このような地域の避難体制づくりと同時に、やはり、住民一人一人の避難意識の醸成も大変大事であります。地震体験車や地震、津波に関する歴史資料などを活用しながら、学校や地域における防災教育にしっかりと取り組んで、住民の避難行動につなげていきたいというふうに思っているところであります。



○近藤和義議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 大変丁寧な説明、ありがとうございました。

 避難訓練も当然やっていかなくちゃいかぬのですけれども、私は、昨年の委員会でも申しましたけど、サイレンの徹底、ぜひやっていただきたい。委員会でサイレンを聞きましたけど、本当にこれで大丈夫かなというようなサイレンでございました。

 例えば、平地の避難、あるいは高台避難、二種類の本当に緊迫したけたたましいサイレンを決めてもらって、ぜひこれを市町村で徹底していただきたい。まだ、宇佐市でもほとんどそういった危機感がないというのが現実でございます。このサイレンが鳴れば、みずからが即座に避難せにゃいかんのだという目安になるというようなことをまず徹底させて、その上で避難対応訓練でないと早期の対応というのは十分にできないのではないかと思っていますので、本当に空襲警報のようなサイレンをぜひ決めて、徹底していただきたいというふうに要望いたします。

 次に、所管委員会でありますが、大きく変貌を遂げようとしている農業問題は私ども宇佐市にとって最も重要な課題の一つであります。あえて質問したいと思います。

 国は、昨年十二月に農林水産業・地域活力創造プランを策定し、国内外の需要の拡大、生産現場の強化などの四本柱で、国際競争に勝てる経営体の育成と所得倍増を目標に掲げ、今後十年間で担い手の農地利用が全農地の八割を占め、米の生産コストを四割削減する農業構造を確立するとしています。

 本県でも、本年四月から担い手への農地集積、集約に向け、県当局と農地中間管理機構の指定団体である農業農村振興公社による事業着手がなされ、早速その基本計画が策定されたと聞いております。

 ところで、私の出身の宇佐市は、土地利用型農業を展開する県内最大の穀倉地帯であり、昭和三十九年に始まった国営駅館川総合開発事業を契機として、昭和四十五年から県営大規模圃場整備事業等により、二十年余りの歳月をかけて、平たん部の旧宇佐市だけでも約四千三百九十ヘクタールの圃場整備が行われました。その後もシートパイプ等の暗渠排水による排水対策を実施したことにより、この広大な農地は畑作適地としても整備され、稲作と連作障害のない畑作の複合的農業が可能な圃場となったわけですが、まだまだ米麦中心であり、野菜を加えた輪作経営はごく一部でしか行われていないというのが現状であります。

 農業後継者の育成や常時雇用体制の確立を図るためには、農閑期をなくし、年間を通して常に販売収入が得られる体制づくりが必要ではないかと思います。

 今や米麦については、機械の大型化が進み、ほとんど全ての作業は機械で行われ、最大の重労働はあぜ草管理であります。三反切り十ヘクタールの縦畦畔だけでも三千メートルに及ぶわけですが、実際、農家の方々に話を聞いてみますと、「畦畔管理がなければ、時間的、体力的にも省力化でき、輪作経営もできるし、それができれば常時雇用もできる。所得も上がるし、企業農家として十分成り立っていける」という意見もあります。

 昨年、西日本一とされる鹿児島のキャベツ生産農家を視察しましたが、輪作により三十人の若者が常時雇用として働いていました。私は、そのとき、水田適地であり畑作適地でもある至れり尽くせりまでに整備された宇佐平野の圃場ならば、こうした取り組みも実現可能ではないかと強く感じましたし、宇佐市で本気で企業化に取り組んでいる農業法人の方々や認定農業者の皆さんとの話でもそうした意欲を十分感じ取っているところであります。

 農業生産額の減少、農業従事者の高齢化、耕作放棄地の増大など我が国の農林水産業、農山漁村の現場を取り巻く状況が厳しさを増す中、私も担い手への農地の集積集約化は喫緊の課題であると思いますが、目標達成の鍵は第一が圃場の大区画化であると考えています。

 本県の水田の圃場整備済み面積は約二万八千ヘクタールと聞いていますが、ただし、一ヘクタール規模の大区画は、平成二十四年度時点で、そのうちわずか三百十一ヘクタールほどで、ほとんどが基準の三反圃場という現状のようです。

 こうした中、既に畦畔除去し、六反、九反圃場に整形するレーザーレベラー三セット、これは六百五十万円するそうですが、県、市の半額補助により、宇佐市では三法人が導入し、活用しているところであります。特別なオペレーター技術も不要で、農家みずからが使え、十五センチの田面高低差までなら、畦畔除去をし、コンピューター制御でプラス・マイナス二・五センチまで整形できるというすぐれものだそうです。私も宇佐市の平たん部の圃場を見て回りましたが、七、八割はレーザーレベラーによる大区画化が可能ではないかと感じました。

 政府が言うように、農地の八割、九割を担い手に集積させ、あわせて農地を大区画化させるということは、現場ではまさしく「言うは易く行うは難し」の感もあり、実際、農業法人や認定農業者、集落営農の方々に会って話を聞くと、多くの課題や難題が見えてきます。

 県が今日まで力を入れてきた集落営農化、法人化による農地集積をさらに進化させ、畦畔除去による大区画化で省力化を実現させることは極めて重要であると考えます。それによって生まれる余剰労働を生かした輪作経営、多品目生産体制の確立による農家所得の倍増なども現実味を帯びてまいります。

 ぜひ、全勢力をかけて臨んでいただきたいと考えますが、まずは、そのファーストステップとなる担い手への農地集積集約化、また大区画化を推進する上でどのような課題があると認識しているのか、さらには、そうした課題にどう向き合い、どのように解決していこうとしているのか、見解をお伺いします。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 農地の集積集約化及び大区画化についてご質問を賜りました。

 担い手の高齢化と減少が進行する中で、本県農業が継続的に発展して地域が存続できるよう、いち早く構造改革に取り組んできたところであります。これをさらに進めるためには、力強い経営体に農地を集積せざるを得ないとの思いから、農地の九〇%の集積を目標にして農地中間管理事業をスタートさせたところであります。

 農地の集積集約化、さらに大区画化を推進するための課題、難題は大きく二つあると考えております。

 一つは、集積集約化における出し手と受け手のマッチングであります。

 後継者はいないけれども、先祖伝来の農地を自分の代で手放したくないという出し手、規模を拡大したいけれども、適当な農地が見つからないという受け手、加えて集積しても農地が散在しておって、移動や水管理に手間取って効率的な経営につながらないということが大きなネックになっております。

 その解決には、地域内の多くの方の参加のもとに、地域農業を支える担い手を明確にして、今後のあり方を定めた「人・農地プラン」の作成が重要であります。農地の集積、集約に当たって、農地中間管理機構を通すことで、使途が自由な地域集積協力金やリタイアする農家への経営転換協力金などのメリットが出てまいります。これらによって、農地を生かし、経営の効率化を目指していきたいと思います。

 例えば、お地元の宇佐市安心院町では、地域の合意によりまして、およそ二百ヘクタールに及ぶ農地再編を行うことにしておりまして、地場企業等の参入で新たな雇用も期待されているところであります。これは今後の中山間地域におけるモデルケースになるというふうに、私どもも大いに期待をしているところであります。

 第二の課題は、平野部で大区画化する場合に、水管理や機械の大型化等の営農上の不安であります。そこのところができるかどうかという不安でございます。

 このため、農地の整備に当たりましては、水路のパイプライン化や地下水位制御システムを導入するなど、水管理の省力化、自動化を進めます。また、大区画圃場の平たん性を維持するために必要なレーザーレベラー、議員から写真が提出されておりますけれども、このレーザーレベラーや効率的生産に必要な大型機械の導入には国の交付金等を活用した支援が可能となっております。

 今年度は、平野部に位置する宇佐市川部地区で五十ヘクタールを超える農地の大区画化を進める計画をしております。

 このように宇佐市は中山間地域から平野部に至るまで本県の農地問題が集約された地域でありまして、この構造改革をぜひ成功させて、他の地域にも拡大したいと考えております。

 今年度から県内全域の市町村に四十四の重点地区を設置いたしまして、県、市、町、地域等が一体となって農地の集積集約化を加速させていくことにしております。

 このような取り組みによりまして、生産コストの削減や経営の多角化を進め、農業の振興と地域の活性化に結びつけたいというふうに考えております。



○近藤和義議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 ありがとうございました。

 中間管理機構の職員体制はどうなっているか、お伺いします。



○近藤和義議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 お答えをいたします。

 県では、三月二十七日に農地中間管理機構として大分県農業農村振興公社を指定いたしました。公社における中間管理事業の推進体制として、新たに農地中間管理統括官一名と農地課三名を四月一日に設置いたしまして、また、そこには県から二名の職員を派遣したところであります。

 各振興局に、管内市町村のこの事業の促進連絡調整を図るための一名の駐在員、北部の振興局は二名ですけれども、これも配置いたしました。ですから、公社では、本社が六名、振興局に駐在をする駐在員七名、十三名の体制で推進をすることとしております。

 また、加えまして、各市町と委託契約を結んで推進を図っていきたいというふうに考えております。



○近藤和義議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 本県の認定農業者、法人、集落営農組織は、二十五年度では五千三百十八ということになっておりまして、法人組織は県全体で六百十一となっておりますが、農地の集約も相当進んできていると思います。

 先日、東部振興局に伺いましたときに、その法人の内容について尋ねまして、東部のほうでは、ほとんどが利益や収益、もうすべて、米も含めて法人で処理して、分配するということで、個人個人の耕作権といいますか、土地の管理というものはないという法人がほとんどだということで、そういうところは、大区画化も農地の移動も大変やりやすいと思うわけでございます。

 一方、宇佐市におきましては、集約率は七五%を超えようとしていますけれども、特に平野部では、米麦を主体とする集落営農法人が三十三あると聞いております。実際に一般企業のように、米からすべてを法人の売り上げとして、また、管理状況もそれぞれ従業員としてやっているという、名目ともにそういった形をとっているというのは、私が知っている限り、三法人しかございません。あとは、法人にはしておりますけど、それぞれの耕作地をそれぞれが管理し、それぞれが収益を得るというようなことで、まさにトンネル的な法人が非常に多いというふうに見ております。

 そういった意味で、県下で本当に法人として、従業員体制あるいは従事加算方式で、きちんと完全に法人の資産管理として、農地の管理も含めてやっているというのが何法人あるのか、教えていただきたいと思います。



○近藤和義議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 今のご質問を整理いたしますと、一般企業と同じような形態まで進んでいるところがどの程度かというお話だと思いますけれども、まず、集落営農法人の経営形態につきましては、特に規制がありませんので、さまざまな見方なり整理があります。

 まず、その組合員が法人に農地を貸し出すということが第一の前提になりますけれども、この利用権設定をしている法人というものが昨年度の調査では百五十二法人ありまして、調査対象が百八十三ありましたので、全体の八三%ほどということになります。残りは直接は設定をしていない、こういう組織は作業受託を経営の柱としているというようなことになります。

 また、給与の問題といいますか、直接雇い上げて、それに見合った賃金を支払うというようなことにつきましては、二十四年度のアンケート調査によりますと、対象がその時点で百四十五法人ございましたが、給与の支払い組織が二一%、三十組織、そして、従事の分量配当組織が百十五、八割近いということで、完全に賃金を支払うという組織は二割ほどであったということであります。



○近藤和義議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 ありがとうございました。

 土地利用が百五十二法人、八三%が法人になっているというのもわかるんですけど、それは帳面上の問題でございまして、実際はそれぞれが管理をしているというところが非常に多いということで、大区画化にするためには、この土地利用権の交換がスムーズに行くというのが大前提でございまして、そういった意味で現場で話を聞いてみますと、土地利用の換地は大規模圃場整備をやったときよりも難しいんではないかという声がだんだん聞かれます。というのが、大規模圃場整備は猫の額のような田んぼ、農道はかまぼこのようなあぜ道、水は入らないと。その当時は、それぞれがほとんど自作でした。何とかせんといかんと、財産的価値もないということで、農家が迫られたということが一つ。それと、とにかく県が物すごいエネルギーで、この宇佐平野を初めとして、圃場整備に取り組んだということが、まず、県の職員の熱意というのがこれを達成させたというふうに私は思っております。

 そういった意味で、耕作者が本当に大局に立った理解が必要であると思いますが、また、あわせて入作の問題や、今、政府が進めている一般企業の農業参入等で、ますます将来複雑になっていくということで早期の推進が求められるというふうに思いますが、ぜひ、中間管理機構、あるいは振興局、市役所に任せるんではなくて、本当に県の農政部が特に熱を入れて、各地域に入り込んでこの大区画をやらないと今後の農業はやっていけないということと含めて、大区画をやることによって、採算性も高くなり、経営も成り立つということを本当に理解してもらうような機会をどんどんつくっていただきたいと思います。見解をお願いします。



○近藤和義議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 ただいま、県が直接、しっかりこの取り組みを進めろという激励というふうにも受け取りましたけれども、三月の終わりに中間管理機構を設置して、その時点から県のほうとしても積極的な取り組みを進めております。農政担当の審議監をリーダーといたします、また、関係する全ての課長が参加する推進会議を既に立ち上げをいたしました。

 先ほど知事から申しましたように、重点地区などを含めまして、四十四地区持っていますけれども、こういう場所にも直接出向いて、市町村、振興局、農業関係団体と一体となりまして、この事業を進めていきたいというふうにも考えております。

 既に、審議監がそれぞれの市長、それから町長等に面談をいたしまして、この事業の意義、それから有用性、重要性などについても直接説明をして、理解をいただいているところであります。

 こういう機会、あらゆる機会を利用して県も積極的に出ていって、事業の成功に導いていきたいというふうに考えておりますので、ぜひ、特に宇佐市におきましても成功事例をつくりたいという思いでやっておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。



○近藤和義議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 ぜひ、本当に農業者、生産者の理解を早く得ていただいて、もう土地交換してでもやろうという雰囲気をつくっていただきたいというふうに思います。

 それと、レベラー三セットですけども、宇佐市は自前を含めて四法人が持っております。ただ、その法人が主に使っているということで、ことしも十四地区から要望が上がっておりまして、今、振興局で振り分けもやっているようなんですけども、あと先は機械ずっと置いたままなんです。これをやっぱり進めるためには、JAかどこかに委託窓口をつくるなりして、本格的に集約をやると同時に、どんどんレベラーが入れるというようなオペレーターの養成も含めた体制を立てるべきであるというふうに思いますが、その点について見解をお伺いいたしたいと思います。

 それと、農業者に実際聞いてみますと、今の持っている機械、大型農家の話ですが、六反圃場が最適だという話をよく耳にします。というのが、水の管理、それから、ミストで追肥をやる場合も、六反ならあぜを通って田んぼの中を行くのは一回でいいと。九反になると四回、二往復せんといかんのでとても大変だという話も聞いておりますし、まず、一番皆さんが心配しているのが、今、十万円の補助で畦畔除去やっております。大区画やっております。ただ、これが四、五年すると、また整地しなくちゃいかんという時点になったときに、また金を出してやれるのかということが一番懸念しております。

 そういった意味で、もう六反であれば、自分のところのハロー、田植えのときに土を引っ張るやつですけど、ハローで六反なら自分たちでやれるんだというところも大きなポイントのようです。

 そういった意味で、理由としては、水管理、その後の整形、それから作業管理といった意味で、今の現状では六反が一番やりやすいということも聞いておりますので、そこら辺も現場の声を聞きながら推し進めていただければいいのかなというふうに思っております。見解を伺いたいと思います。



○近藤和義議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 今、二つほど質問があったと思いますけれども、まず、レーザーレベラー、大変高い機械であるというようなことで、JA等の委託を進めたらどうかというご提案でありました。

 今ありましたように、六百五十万円という大変高い機械であるというようなことで、これの効率を上げるという意味でも、できるだけそれの受益面積というものは拡大して活用することで機械そのものの減価償却コストを下げていくということが必要だろうと思っております。

 実際にレーザーレベラーは所有していないけれども、圃場のならし作業はぜひしたいという生産者もいらっしゃいます。このために、所有している法人がほかの集落なりに出向いて作業受託を行う効率のよいシステムができれば、受益面積というのもさらに広がるというふうに思いますので、ご提案のJAなどが窓口になって、受委託の仲介を実施するということは、非常に有効な手段ではないかと考えております。

 ただ、オペレーターは、機械所有組織の構成員、技術が要りますので限定されることになりますので、受委託の計画を立てる場合にはかなり時間の制約もある。これは、特に宇佐の場合には、米と麦が表、裏でつくられます。その間の時期にならしをすることになりますので、かなり集中するという問題もありますので、そこら辺も考慮しながらやる必要があるかというふうに思います。

 それから、区画は六反圃場が一番いいのではないかという現場の声があるというお話でありました。

 確かに、現状を見ると、そういう声もあるやに聞いておりますけれども、要は、一区画の一番適正な面積というものは、生産者の持っている技術、それから、機械類、そういうものをあわせて、どの広さがいいのかということを決定していく必要があろうかと思います。

 今、そういう、六反がいいという生産者の方は、恐らく背負い式の散布機というものを利用されていると思います、行ったり来たりが一回で済むというようなことは。ところが、もっと大型の機械、ズームスプレイヤーという、ウイングが右左に広がった大きな乗用型の防除機があります。こういうものが入っているところは、逆に大区画ほど効率がいいというようなこともありますので、生産者のそういう所有機械の状況、それから今後の経営をどうするかというところの意向、そういったものをしっかり確認をしながら適切な面積に整備をしていく必要があろうかというふうに思っております。

 以上です。



○近藤和義議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 圃場の広さについては、今、部長の言われるとおり、機械次第では一町でも一町五反でもいいと思うんですけれども、サイド、サイド、レベルをかけなくちゃいかんという部分について、やっぱり自分のところのハローで引っ張れるという部分が一番皆さん懸念しているところのような気がします。そこ辺も含めてしっかりと対応していただきたいなというふうに思います。

 実際に、橋津営農組合よりもの郷でやった結果を見ますと、二八%省力化している。今回、本当にまだなれていないんですが、恐らく三〇%は優に省力化できるということになろうかと思います。ぜひそういうことで進めていって輪作経営に結びつけていただきたいと思いますが、宇佐市では、大麦若葉やクロダマル、ニンニク、ブロッコリー、枝豆、タマネギなどの栽培も進んではおりますけども、まだまだほんの一部であります。

 こういった単収アッププログラムも提示しながら、希望の持てる農業経営フォーラムを開くなど、大区画化の必要性を農家の皆さんに一日も早く浸透させて、将来の見えるような、後継者の育つような農業基盤の確立に全力を挙げていただくことを要望して、次の質問に移りたいと思います。

 最後に、交通体系の整備と観光誘客についてお伺いします。

 昨年六月に閣議決定された戦略市場創造プランには、二〇一二年の時点で年間八百万人余りであった訪日外国人旅行者を二〇三〇年までに三千万人へと伸ばし、二〇一〇年実績の旅行消費額一兆三千億円を四兆七千億円に、雇用効果は二十五万人を八十三万人にふやすという目標が盛り込まれました。

 その後、昨年は、外国人旅行者数が一千三十六万人と初めて一千万人台を突破し、安倍総理も年明け早々に「二〇二〇年の東京オリンピック、パラリンピックを追い風として二千万人を目指していきたい」と表明されるなど、今後も観光立国の実現に向け、国や地方自治体、経済界などが一体となった取り組みが進められてくると思います。

 こうした中、昨年二月には、成長するアジアマーケットの観光客を呼び込むために、九州七県が九州アジア観光アイランド総合特区に認定され、特区ガイドの育成が進むなど、九州が一体となった訪日旅行者へのサービスの向上が図られているところであります。

 一方、本県に目を向けますと、平成二十三年の大分空港の利用者は、過去二十年間で最低の百三十八万三千百四十三人にまで落ち込みましたが、昨年度は、ジェットスターの新規就航も追い風となり、五年ぶりに百七十万人を超え、百七十一万八千七百九人となりました。ことしに入ってからは、来月からのソウル便の運休といったマイナス要因が出ているものの、全体的には観光、ビジネス両面とも回復基調にあると思われます。

 ところで、東九州自動車道開通後は、宇佐−北九州空港間は約六十キロの高速道路でつながり、所要時間にすれば、わずか四十五分程度となります。これは、県北地域の県民にとって、大分空港よりも北九州空港のほうが近くなるということを意味し、地元の大分空港でなく、他県の北九州空港の魅力が大きく高まることにもつながります。

 地方空港間の競争が激化する中にあって、空港へのアクセスの良否は、利用者にとって重要な要素です。現在、県北地域から大分空港へは一日四便の快速リムジンバスが運行され、近年ではバス停の増設や自家用車の無料駐車場の確保など、バス利用者の利用向上を図る取り組みも行われていますが、いずれも利用者確保のための決定打にはつながっていないと思われます。

 県として、こうした状況をどのようにとらまえ、また、打開策を講じていこうとしているのか、見解をお伺いします。

 また、私は、昨年二月定例会において、東九州自動車道の全線開通に向け、隣県宮崎を視野に入れた観光誘客について質問いたしましたが、早速、昨年十一月には本県と宮崎県当局及び両県の観光団体であるツーリズムおおいた、みやざき観光コンベンション協会で構成される東九州広域観光推進協議会が発足し、協働して両県の観光開発に乗り出したと聞いております。

 東九州自動車道が開通すれば、九州で最も市の面積が広い佐伯市と二番目に広い延岡市を縦断する無料区間、いわゆる日豊フリーウエーが実現しますし、北部九州、南九州、中国地方の三つのエリアを発着する車が連続三日から四日間、大分、宮崎両県の高速道路を定額料金で自由に乗りおりできる大分宮崎ドライブパスの導入をNEXCO西日本が九州初の試みとして検討しているとも伺っています。

 このように大分、宮崎を売り込むさまざまな戦略がこの一年間で動き始めていますが、東九州自動車道の開通を見据え、昨年からの神話の里宮崎と「日本一のおんせん県おおいた」のコラボレーション、両県連携による観光振興への取り組み状況と成果はどうなっているのか、また、周遊型観光に向けた今後の戦略をどのように進めていこうとしているのか、その具体策をお伺いします。

 ところで、この東九州自動車道について、四月に大変残念なニュースが報じられました。豊前市の用地をめぐる所有者との交渉が難航しているため、今年度中の全線開通を断念し、開通目標を二〇一六年春に延期したというものでした。

 県北地域の皆さんからも落胆の声が聞こえていますし、福岡や本州からのビジネス、観光客の誘客のためにも一日も早い開通が望まれているところであります。隣県のことではありますが、現在の状況と今後の見通しについてお伺いします。

 いろいろと申し上げてまいりましたが、このように高速道路については、ようやく西側と肩を並べることができますが、一方で、大きく立ちおくれているのが日豊本線の高速化であります。

 一時は国会議員によるフリーゲージトレインの導入という構想も浮上していましたが、いつしか立ち消えになったままであります。

 九州新幹線の鹿児島ルートは平成二十三年三月に全線開通し、現在整備が進む長崎ルートについては、フリーゲージトレインの導入が既に決定され、八年後の平成三十四年開業予定となっております。両ルートの完成をもって九州新幹線は全線開通したということであるならば、東側、日豊本線には新幹線整備計画の予定すらないということになります。

 東九州新幹線の整備計画の格上げ、フリーゲージトレイン方式による日豊本線への新幹線乗り入れを本県と宮崎県などが一丸となって強く要望していくべきと考えますが、今日までの取り組み状況はどうなっているのか、お伺いします。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 私から三点についてお答えいたします。

 まず最初に、県北地域からの大分空港へのアクセスについてでございます。

 県北地域からの大分空港へのアクセスは、マイカーや社用車の利用が大半であるために、これまでは空港駐車場の拡張や駐車料金の引き下げ等に取り組んでまいりました。

 また、公共交通として空港まで乗りかえなしでアクセスできる空港バス「ノースライナー」を大分空港利用促進期成会が運行してまいりました。

 今後、東九州自動車道の開通後の県北地域から大分、北九州両空港までのアクセスでございますけれども、例えば、自動車利用の場合で言いますと、宇佐インターチェンジの場合は、大分空港の方が距離も五キロほど近く、また、加えて無料区間が圧倒的に長いという状況がございます。

 また、大分空港は、羽田線に加えて、伊丹線、名古屋線、さらにLCCの成田線が就航しており、羽田線だけの北九州空港に対して路線が豊富でございます。今後はさらに、便数やダイヤの充実を航空会社に働きかけて、大分空港の利便性も高めていきたいと思っております。

 これらの大分空港の優位性等を積極的にPRするとともに、「ノースライナー」については、北九州空港との競合が激しくなる宇佐市を中心に、利用者のニーズに沿った運行のあり方を市やバス会社等と検討していくこととしております。

 次に、東九州自動車道の開通を見据えた観光振興についてでございます。

 昨年十一月に設立した東九州広域観光推進協議会では、東九州自動車道の開通に向けて、中国、四国地方や北部九州を中心に観光宣伝と誘客を共同で進めております。

 本年一月には、松山市のマスコミや旅行会社など二十二カ所へ訪問セールスを行い、間近となった自動車道開通とフェリーを活用した東九州周遊観光をPRいたしました。

 今年度は、両県の多様な魅力を余すところなく発信していくために、モデルルートも盛り込んだ広域観光パンフレットを作成するとともに、広島、松山、北九州などに出向き、旅行会社、マスコミへのセールス活動やイベントでの観光PRを積極的に行うとしております。

 現在、高速道路会社と調整を進めている議員からご指摘いただきましたドライブパスは、開通により特に増加が期待される北部九州や中国地方から車で訪れる観光客に対して、大分、宮崎両県の各地域へ足を伸ばしてもらうために実施する九州初の広域連携による周遊割引キャンペーンでございます。

 事業推進に際しては、九州観光推進機構やフェリー、レンタカーなど交通事業者とも連携して、効果的な情報発信と誘客促進に努め、開通に向けた万全の準備を進めたいと思っております。

 三番目に、東九州新幹線についてでございます。

 東九州新幹線の整備については、大分県や宮崎県など関係自治体で構成する東九州新幹線鉄道建設促進期成会などにより、国やJR九州に対する要望を続けてまいりました。

 平成二十三年三月の九州新幹線鹿児島ルートの全線開業、二十四年六月の西九州ルート着工認可を踏まえまして、九州地方知事会として、平成二十四年度から、次の展開となる東九州新幹線の整備計画路線への格上げを国に要望しているところでございます。

 また、フリーゲージトレイン導入については、県内市町などとともに日豊本線高速複線化大分県期成同盟会において、同じく国やJR九州に対し要望を続けております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 東九州自動車道の状況についてお答えをいたします。

 懸案の用地につきましては、現在、福岡県収用委員会におきまして、補償金や明け渡し期限などを決定する収用裁決に向けまして審理中であるというふうに聞いております。

 収用裁決後は、土地の所有権移転、建物の撤去、文化財調査などを行いまして、その後、三十万立方メートルを超える土砂の掘削、盛り土、舗装工事などを経て開通に至ることになります。

 NEXCO西日本におきましては、「開通目標を平成二十八年春に見直したが、一日でも早く開通が実現できるよう努力する」としておりまして、工期短縮のために、大型重機の投入、アスファルトプラントの増設を行うなど、鋭意工事を進めているところでございます。

 県といたしましても、引き続き、福岡県側の動向を注視するとともに、北九州−大分−宮崎間の早期全線開通に向けまして、NEXCO西日本など関係機関に強く働きかけを行ってまいります。

 以上でございます。



○近藤和義議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 ありがとうございました。

 特区ガイドについてちょっとお伺いしたいんですけど、大分県は六人と最下位であったということなんで、鹿児島は二十一人、福岡は二十人ということで、ぜひ、大分も中国あるいは韓国の方々の旅行客が多いわけで、もう少し力を入れて特区ガイドをどんどんふやしていただくように要望したいと思います。

 それと、大分空港の件でございますけども、西部地域は福岡空港に流れる、県北は北九州に流れるというような大分空港にとってちょっと厳しい状況も出るかなというふうに思っております。

 そういった意味で、特に、この西部と県北、利用者に差はつけられないと思うんですけど、大分空港で行こうというような何かインパクトのある対策を、ぜひ知恵を絞って講じていただきたいというふうに思いますし、先ほど部長言われましたように、高速で行ったら、こっち、大分空港の方が近いんだということもぴんときていません。向こうはすうっと真っすぐですから、向こうが近いような気がします。そういったこともしっかりPRして、大分空港を使って皆さんが旅立っていけるように、ぜひ知恵を絞って宣伝していただきたいというふうに思います。

 それと、JRの件でございますけども、例えば、東九州自動車道の期成会だとか、中津日田だとか、地域を挙げてやっております。JRに関しては、私も少なくとも市議会議員のころから、地域を挙げてとか、自治体挙げてとかいうような目立った活動はないと思います。確かに要望は上げているでしょうけど、やっぱりそういったものを宮崎県と一緒に取り組んで、これはやっぱり国の施策として国会議員が力を入れてくれないと、JR単独ではなかなか踏み込めないというふうに感じております。そういった意味で、本当に国の施策として目を向けられるような、住民活動まで立ち上げていただいて、ぜひ進めていただきますことを要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○近藤和義議長 以上で元吉俊博君の質問及び答弁は終わりました。藤田正道君。

  〔藤田議員登壇〕(拍手)



◆藤田正道議員 二十二番、県民クラブ、藤田正道です。

 きょうは、足元の悪い中、傍聴にお越しいただいた皆さん、ありがとうございます。

 今回の一般質問では、将来を見据えた課題として知事も提案理由説明の中で触れられました人口減少社会について、会派での勉強会や県内各地の現場で見聞きしてきたことを踏まえ、私なりに考えている諸課題を取り上げてまいりたいと思います。

 六月二十一日付の週刊誌に「全国民必読「人口四千三百万人」ああニッポン三十年後の現実」というセンセーショナルな記事が掲載されました。

 国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計をもとにすれば、二一一〇年の日本の人口規模は約四千三百万人と現在の関東一都六県の人口とほぼ同程度まで縮小する、今でさえ多くの産業界が人口減少に苦しんでいる中、さらにこれから三十年の間に働く人がいなくなり、会社が消えてしまう、あるいは、客がいなくなり、市場そのものが消滅してしまう、こういう二つのパターンを原因として日本社会から仕事がなくなっていくと予測しています。

 知事も提案理由で言及されましたが、本県の人口は三十年後には九十五万五千人にまで落ち込み、実に別府市と国東半島を合わせた現在人口に相当する約二十四万人余りの大幅減となる見通しです。

 ここで、お手元の資料?をごらんください。これは、昨年五月に「デフレの正体」や「里山資本主義」の著者、日本総合研究所の藻谷浩介主席研究員を招いた会派での勉強会の資料ですが、ごらんのとおり、一九八五年から二〇一〇年までの二十五年間で生産年齢人口は既に約十万人も減少しています。さらに三十年後には二十二万人の減少が見込まれています。単純比較ですが、これは県内の事業所で働く従業員総数五十五万人の四割にも相当し、県内の雇用や経済に大きな影響を与えるのは必至です。

 また、この年齢層は総じて消費性向も強く、最近の一人当たり県民所得二百四十七万円をこの二十二万人全員が仮に県内消費に回していたとすると、三十年後には年間約五千五百億円の購買力が県内から失われる計算となり、県経済にとっては、二〇〇七年の県内小売業の年間販売額が一兆二千億円ですから、これの半分近くになる巨額のマイナス要因となってきます。

 こうした人口減少問題に対応するため、ことし一月に広域行政・行財政改革特別委員会で視察した静岡県では、二〇四〇年までに四〇%から五〇%もの人口減少が予測される小規模な自治体は、このままでは住民サービスの維持が困難になるということで、今年度からの行財政改革大綱に、新たに、市町や民間と連携した行政運営という視点での施策を盛り込んで、県による垂直的な補完、近隣市町との連携による横の補完など新たな仕組みづくりを検討するために、県と市町で行政経営研究会を立ち上げることとしておりました。

 一方、広瀬知事におかれましても、今議会の提案理由において、「人口減少社会を見据えた特徴ある地域づくりについての研究会を立ち上げる」と述べられましたが、今なぜこの研究に着手しようと決断されたのでしょうか。また、どのような観点から分析、検討を行い、その研究結果をどのように活用していくのか、知事の考えをお伺いいたします。

 また、これまで人口減少社会への対応ということでは、子育て環境の整備による人口の自然増拡大の取り組みや企業誘致による社会減防止対策、あるいはU、J、Iターンの促進による社会増拡大の取り組みなど、人口減少をいかに食いとめるかという視点での対策をお聞きしてきましたが、今回は、これまでの人口減少、とりわけ生産年齢人口の減少が本県の社会、経済に与えてきた影響を踏まえて、今後の人口減少社会を見据えての地域づくりをどのように進めていくのか、知事のお考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

  〔藤田議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの藤田正道君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 藤田正道議員から人口減少社会を見据えた地域づくりについてご質問を賜りました。

 大分県では、平成十七年、十八年に大規模な市町村合併が行われましたけれども、これは、来るべき人口減少社会を見越して、いかに行政サービスを維持するかという考えによるものであります。「安心・活力・発展プラン」の子育てや高齢者支援等の諸施策も人口減少対策という一面があります。

 今年度は、プランの目標年度を控え、実質的な仕上げの年でありますけれども、時間の経過とともに新しい課題も出てきました。中でも一番大きな課題が、議員もご指摘の本格的な人口減少社会の到来だということであります。このため、昨年の国の人口推計結果を受けて本県独自の中長期県勢シミュレーションを実施したところであります。時あたかも、我々が心配してきた人口推計と影響予測が出てきたと思います。

 そこで、人口減少社会に真っ正面から向き合って今後の地域づくりをまさにどうやっていくのか検討するために、この研究会を立ち上げるものであります。ここでは、県内外の有識者や実践者を委員として迎えまして、人口減少の緩和策はもとより、集落の維持、活性化や、人口減少の中でも心豊かに暮らせる地域づくりなどの観点から、従来の発想にとらわれずに、幅広く議論していただきたいと思います。その結果は今後の新たな政策展開に結びつけていこうと思っております。

 次に、生産年齢人口が減少する中で、いかに地域の社会、経済を支えていくかというご質問でございました。

 これまでは、社会的影響が一番出やすい小規模集落に対しては、全国に先駆けて、県、市町村一体となって小規模集落対策本部を立ち上げて、集落機能の維持、活性化等を図っております。また、経済面の実績では、一九八〇年からの三十年間で生産年齢人口が約九万人減少したにもかかわらず、県内総生産は二・三兆円が四・三兆円と約二倍に増加をしております。

 今後の地域づくりを進める上で、人口減少問題は、自然増と社会増の両面から取り組む必要がありますけれども、私は特に、第一に多様な人材が活躍できる環境づくり、第二に生産性の向上が重要だと考えています。生産年齢人口の減に対応するためには、この二点かなと思っておるところでございます。

 多様な人材の活躍では、女性の就労や創業支援、女性登用の促進、ワーク・ライフ・バランスの一層の推進などに取り組んでいきます。また、健康寿命の延伸と、働く意欲のある高齢者の雇用促進を図るとともに、障害者の雇用にも力を入れます。

 生産性の向上では、誘致企業や地場企業の設備投資への支援、農林水産業の構造改革、IT活用による効率化促進等を図ります。さらに、ロボットや3Dプリンターの活用など最先端技術への支援にも取り組みたいと思います。

 このようにあらゆる施策を総合的に実施することで、生産年齢人口が減少する中でも、何とか地域経済の維持、発展を目指していきたいというふうに考えているところであります。

 大変難しい問題でございますけれども、これからも知恵を絞って対応していきたい、こう思っているところであります。



○近藤和義議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ありがとうございました。

 今回の研究会では、減少対策の緩和策、それから集落の維持と活性化、そして心豊かな地域づくり、加えて、その後の答弁の中で地域経済の維持、発展というもの、これも非常に重要な課題だという答弁をいただきました。

 そういう観点も踏まえて、私なりに考えている、大きくは三つの課題になるんでしょうか、一つは週刊誌が指摘していました人口減少により市場が消えていく問題、それから、人口減少で働く人がいなくなるという問題、そして、人口や財政規模が縮小していく中での行政の対応という観点で何点か取り上げさせていただきたいと思います。

 一つ目が買い物弱者対策ということで、実は、政務活動の一環で、四月十七日と五月二十七日の二日間、県内の卸売事業者の方と一緒に配送先の県南と豊肥地域を回ってきました。その中で、小売店事業主や移動販売事業者の方々、あるいは来店したお客様などの声を通して、食料品や日用品の買い物の現状について調査したところですが、実はここまでひどい状況だとは思っていなかったというのが率直な感想です。

 例えば、私が小中学生時代を過ごした津久見市の日代地区では、主な五つの集落ごとに二、三店舗はあった食料品、日用品を扱う商店が全てなくなっておりまして、辛うじて駅前のAコープが唯一残っておりました。津久見市全体で見ても、昭和四十五年、私が小学校二年生当時ですが、この当時、三百七店舗あった飲食料品店が平成二十四年のデータでは七十八店舗と四分の一にまで減少しています。当時、三万四千人の人口が平成二十二年に一万四千人余りも減少して、生産年齢人口も二万一千人から一万一千人へと半減しております。この結果、特に人口減少が激しかった周辺地域の商店は、生産年齢人口の減少により市場そのものが先細りし、ほぼお店自体が消滅してしまったということではないかと思います。

 今回訪れた浦々や山間の集落は、いずれも同じような状況でしたが、地域で頑張っている商店主の皆さんは一様に、「昔、地域にお世話になった恩があるからやめられない」、また、後継者のいない店主からは、「うちがなくなったらほかに買うところがないから、私が働けるうちは採算がとれなくても頑張る」、そういう声も聞かれました。

 さらに、人口減少と流通の変化は、商店だけではなく卸売事業者も淘汰し、今後、地域商店への商品供給の面でも支障が懸念されます。既に、県南、豊肥地域の卸売業者は、食品に関して言えば、商社系以外は実質一社のみとなっており、この会社がなくなると卸売先の約四百もの地域の商店が廃業を迫られることになります。

 また、商店から離れた集落や移動手段のない方々の買い物は移動販売により支えられていましたが、私が見聞きした現状と生産年齢人口の減少の予測を重ね合わせると、県内の食品、日用品を取り扱う商店は、今後、加速度的に減少し、移動販売に対するニーズがさらに高まってくるものと思われます。

 移動販売業者の方によると、「毎日大体十カ所前後の販売地点のあるルートを週二回訪問して、顧客は一日当たり五十人から六十人程度。ただ、高齢化で人数も一人当たりの販売額も年々減少している。新しい顧客開拓のためにほかの地域にも行きたいんだけれども、既存の販売地域の顧客がゼロにはならないので訪問はやめられない」、そろえていない商品もお客さんから頼まれれば入荷して買い物代行をしたり、一週間顔が見えないお客さんには電話をして見守りや安否確認などのサービスも実は行っておりました。

 以上の状況を踏まえてお尋ねいたします。

 県では、平成二十四年から買い物弱者支援事業に取り組んでおられますが、これまでの成果と課題についてお示しください。また、市町村や商工団体との連携の状況についてもご教示願います。

 また、今後の買い物弱者対策に当たっては、今、何とか地域の買い物を支えている卸売や小売、そして移動販売の各事業者への支援を通じて、買い物弱者や買い物困難地域をこれ以上ふやさない、いわば予防の取り組みが極めて重要と考えます。

 卸売業では、廃業や統合、買収などにより地場業者が激減し、大半が商社系の卸売事業者となっていますが、「」採算性が優先され、ケースや箱単位でなければ卸してもらえないため、月一、二回しか配送に来ない、あるいは取引額が月五十万円を下回ると即座に取引を打ち切られる。安定的な仕入れができないため廃業せざるを得なくなった小売店もあった」というふうに聞きました。

 他方、取引を打ち切られた店舗からの要請を受ける形で、採算のとれない配送ルートを数多く抱えながらも地域商店を支えている地場の卸売事業者もおられまして、こういった事業者と連携した施策も今後必要だと考えますが、ご見解をお願いいたします。

 また、県は、商工団体、商店街などを通じた小売店への経営指導、商店街の再生事業や個店対策などに取り組んでいますが、今、私が申し上げたような地域の買い物を支える商店に対して、事業継承に向けた経営指導や後継対策により、県として地域商店の事業継承を支援することも重要であると考えますが、見解を伺います。

 あわせて、昨年制定された大分県中小企業活性化条例の趣旨も踏まえて、地域住民一人一人がみずからの生活の支えとなる地域商店や商店街の必要性を再認識して積極的に利用することで、商いとしての採算ベースの確保に協力しようとする意識も欠かせないと考えます。こういった地域住民の利用を促進するための取り組みの必要性についての県の見解をお伺いいたします。

 最後に、移動販売関係ですが、商店がなくなった地域の暮らしを支える移動販売事業者については、車両関係費用の負担が大きく、特に最近は燃料費の高騰で利益が大幅に減少しているそうです。買い物弱者への支援という観点では、移動販売事業者に対する燃料費補助など、その事業の安定と継続に資するような直接的な支援制度も必要と考えますが、県としてはどのようにお考えでしょうか、見解をお伺いいたします。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 私から二点についてお答えいたします。

 最初に、買い物弱者対策についてでございます。

 平成二十四年度から二カ年で五地域を支援いたしまして、その対象は四つの市町三十一地区でございます。新たに六百七十六世帯が宅配や移動販売のサービスを利用することができるようになりました。

 あわせて、議員からもご指摘がありましたように、高齢者の見守り活動や集いの場の提供等、安心して地域で暮らせる基盤づくりにも貢献できていると思っております。

 そうした中で、高齢化や人口減少が進む中で宅配等が継続するためには、住民の買い物ニーズの把握と利用促進に協力していくということが不可欠でございます。九重町においては、移動販売事業者、自治会、商工会等から成る連絡会議の活動、これはアフターフォローでやっていまして、その成果が着実に上がっておりますので、今後は、ほかの市町に対しても同様の取り組みを働きかけていきたいと考えております。

 また、市町村や商工団体との連携状況でございますけれども、この事業を開始する際に、振興局が設置する地域調整会議に市町村や商工団体も参画しておりまして、住民等の需要側と宅配事業者等の供給側との調整や、地元商業者との販売ルート、営業エリアなどのすみ分け、地域住民の利用促進の機運醸成等に連携して取り組んでいるところでございます。

 二点目に、移動販売事業者についての支援のご質問がありました。

 県では、買い物需要が小さい小規模集落等への移動販売事業は採算を確保することが大変難しいことから、事業者負担の最も重い車両を含む初期費用を助成しているところでございます。これにつきましては、県の補助率を四分の三と高く設定し、残りの四分の一の半分は市町村が見るという形になっていますので、当初の負担をできるだけ抑えて、事業開始後の運営経費の低減につながるように配慮しているところでございます。

 それから、実際の効率化に向けての取り組みを幾つか紹介させていただきますと、佐伯市宇目地区の宅配事業においては、生鮮食品や冷凍食材の配達が可能な保冷機能を装備した車両導入を、これは更新という形で支援いたしまして、宅配エリアを拡大してもらうことで新たな顧客をふやし、収益の改善を図っております。

 また、今年度、事業に取り組む杵築市の大田地区では、住民が望む灯油の宅配サービスに絞っていくことで効率的な運営となるような工夫をしております。

 県としては、小規模集落における移動販売事業者が住民の買い物ニーズに応じた品ぞろえをして顧客をふやすことによって収支改善を図れるように、連絡会議の場等で関係者への働きかけを行うなど、経営の安定と継続の両面から支援しているところでございます。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 私からは、地域商店について、地場の卸売業者との連携、あるいは事業継続、そして地域住民の利用促進について、お尋ねがありました件につきましてお答え申し上げます。

 まず、流通実態と卸売業者との連携についてでございます。

 地域の商店は、住民に直接商品を届ける身近な場所として生活の利便性を確保するとともに、コミュニケーションの場として地域ににぎわいを与えるなど、その必要性は単に経済の効率性だけで論ずることはできないというふうに考えております。

 県ではこれまで、地域の商店の販売先を拡大し、商業機能の維持を図る観点をもって商工会などが行う宅配や移動販売事業を支援するなど、住民に商品を届けるといった流通の最終段階での対策に力を注いできたところであります。

 議員が調査され把握されました地域商店への商品の流通、特に仕入れルートの構造も含む全容については、県としては必ずしも十分につかんでおりませんでした。こうしたことから、県としても流通の実態を調査するとともに、議員からご指摘のありました地場の卸売業者との連携などについても研究してまいりたいと考えております。

 また、地域商店の住民利用と事業継続につきましてでございます。

 地域商店の事業継続のためには、住民がその理解と協力のもと、地元の商店や県内製品を積極的に活用し、売り上げを維持することが大切だと考えております。

 その一環として、商工会等が行うプレミアム商品券事業やグルメイベントなどのにぎわい創出に対して県として助成するなど、地域での消費喚起を創出する仕組みとして県内各地域で展開しているところであります。

 さらに、大事なことは、商店が消費者に必要とされ、選ばれるための自助努力を行うことだと考えております。

 県ではこれまで、魅力ある個店づくりに向け、経営者の意識改革や経営改善を市町村及び商工団体などと一体となって支援してきており、大きな成果を上げていると考えております。

 今後も、地元市町村や商工団体等と連携して、地域商店を支援するとともに、地域の商店を皆で支えようという意識づくりに努めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○近藤和義議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ありがとうございました。

 今、商工労働部長のお話で、これからの卸の流通ルートについても目を配っていくというお話もいただきましたけど、ぜひお願いをしたいと思います。

 それと、地域商店の自助努力というのもありますけども、実は、回った商店の中でも後継者のおられるお店というのは、お店で待っているだけではなくて、訪問販売を行ったり、あるいは配達、配送をやったり、いろいろな取り組みをしながら次世代へと継承していこうという意気も見られましたので、そういう意味では経営指導、これは、今までの、既存のお客さんだけではなく、そのお店を拠点として、周辺のマーケティングも含めて、こういったお客さんのこういうニーズも取り込めばお店として継続できるという新たな視点での経営指導も行いながら、今、実は、息子さんを呼ぼうかどうか迷っているというお店も幾つかありましたので、そういった後継者になるであろう方々も含めた連携がとれるようなサポートをぜひ商工団体の皆さんとやっていただきたいというふうに思っております。

 それと、最後に移動販売関係なんですけども、実は、車両の関係は非常にお金がかかって、冷蔵設備をほとんど持っているので、冷蔵設備も含めて車の傷みが激しくて、大体、タイヤは一年に一回全部かえないといけない。冷蔵設備に関しては、三、四年でボロが来て、修理しなきゃいけない。一回の修理代が二十万とか三十万とかやっぱりかかっちゃう。大体、毎日走っているので、十年で車体がいかれてしまうという、買いかえが必要だということなんです。

 そうすると、今後の事業継承を考えたときに、今、車両の初期費用としての四分の三というのがありましたけども、例えば、買いかえの費用に対する助成をどうするかだとか、特に、本当に燃料費が厳しくて、収益がもろに燃料費の高騰分で削られているという状況で、お一人だけ、息子さんが継いで、一緒に、二台で回っているという方がおられましたが、この移動販売の方も後は絶対継がせられないなという話が多く聞かれましたので、そういった面での支援もぜひお願いしたいと思うんですが、現行の販売事業者に対する助成について、もう一度、何か考えがありましたらお願いしたいと思います。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 五例の事例があると言いましたけれども、そのうち一例は買いかえの分の補助でございます。ですから、車両についての買いかえというのは私ども視野に入れております。

 燃料費の負担が大変厳しいというご意見も伺っておりますけれども、県の方の今の考えとしては、初期投資の部分をしっかりと抑えて、その後の平準化につなげていくという考えをしております。

 議員からいただいたご意見については、しっかりと受けとめて検討させていただきたいと思います。



○近藤和義議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ありがとうございます。

 さらに移動販売のニーズは高まってくるという実感があるんですけども、実はそういった業者の方々の横のつながりというのは、毎日やっぱり商売に出られているので、極めて難しい。今後ふえるエリア、例えば、県の事業で支援を受けたところと受けずに自力で頑張っているところにちょっとやっぱり差があるなという気がするし、そのすみ分けというか、担当するエリアも今は自主的に調整されているような感じなんです。一度は何かサポートをしながら、そういった事業者の方の横のつながりをつくりながら、必要な事業を続けられるようなサポートというのもぜひ考えていただきたいなと思いますけども、その点では、例えば、県民のミニマムとして、最低限、週に二回は住んだ地域で、移動手段を持たなくても買い物ができる、豆腐や牛乳やみそや砂糖、こういうものの買い物ができるという買い物券みたいな物差しを持って、その物差しに合わない地域については、そこを回る事業者の方も含めたサポートを考えるような仕組みというのも検討できないかということをぜひ提案させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、人材の確保対策。

 人が減って事業が続けられなくなる、そういった危惧もございますけども、人口減少、とりわけ生産年齢人口の減少が産業活動に与える影響は、既に県内企業においてもあらわれつつあり、六月十三日の大分合同新聞朝刊は、大分財務事務所と日本政策金融公庫の県内事業者を対象とする調査結果として、建設、運輸、小売業などを中心に人手不足が経営課題になっていると報じています。

 ここで、資料?をごらんください。これは、資料?と似ていますけれども、昨年五月の勉強会の資料ですが、実は、福岡市の年齢構成別の人口推移を推計したものです。

 人口減少は全国的な課題なんですが、実は、都市と地方、あるいは地域ごとにその減り方に差異があります。

 お手元の福岡市の例では、生産年齢人口が減少に転じると同時に、六十五歳以上の高齢人口が急激に増加していきます。この傾向はほかの都市圏も同様で、これまで他の道府県からの転入もあってふえ続けていた生産年齢人口が頭打ちになり、今後は減少に転じます。あわせて、急速な高齢化の進行で医療、介護、福祉分野の施設では求人が急速に拡大していくことが予想されます。つまり、今後は、県内の働き手の減少はもとより、こうした都市部の人材需要、吸引力が高まることで、都市圏との間で生産年齢人口の奪い合いが激化していくことが予測されます。

 実際に、大分市内のプラント関連企業では、現場作業員の確保が近年難しくなっており、建設業界の関係者の話では、土木や建築の施工管理技士などの現場を支える技術者は、絶対数の減少もさることながら、年齢についても、三分の二以上が五十歳以上、高齢化が顕著になっています。

 運輸業界のトレーラードライバーなども同様ですが、一定の実務経験が資格取得の要件となっている職種では、専門高校の学科の見直しや定数削減などにより新規就業者の減少が見込まれ、中長期的には人材確保が大きな課題になりそうです。

 こうした建設・運輸業界の人材不足は、これまでは一時的なもの、あるいは雇用のミスマッチなどととらえられてきましたが、実は既に人材の絶対数そのものが不足してきており、そのために労働市場でミスマッチを調整する余力がなくなってきていると考えられます。

 そこで、人材確保の視点から三点伺います。

 本県では、今後、六十五歳以上の高齢者は微増から微減傾向に転じるという予測ですが、既に竹田市などは頭打ちから減少へと転じています。ただ、その中を見てみますと、八十五歳以上の人口だけは二〇四〇年まで増加し続けると想定されています。

 こうした人口推計に基づき、今後必要な高齢者向け医療・福祉関連施設数や、そこで必要とされる働き手の数などについて推計していく必要があるとともに、その人材確保について市町村と調整していくことも重要と考えますが、医療・福祉分野の人材確保について、現状と今後の対策をお伺いいたします。

 同様に、商工業や建設業、運輸業などの産業分野ごとに事業所数や就業者数の現状把握と今後必要となる就業者数の推計並びにその確保策などについて、各関係団体とともに協議、検討する体制も必要と考えますが、このような体制の必要性についてご意見をお伺いいたします。

 あわせて、専門高校の学科や募集人員の設定に当たって、県内の各職場を支える資格者や技能者の将来推計や必要数なども含め、各産業界との協議や意見聴取も必要と考えますが、資格者や技能者の育成についての現状と今後の対応についてお聞かせください。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 私からは、まず医療・福祉分野の人材確保についてお答えをいたします。

 医療・福祉分野では、現在でも慢性的な人手不足に悩んでおりまして、その人材確保は大変重要な課題であります。

 このため、例えば、看護職員に対して、新人職員への研修や相談支援体制の充実等により離職防止に努めるとともに、一日看護職場体験の実施など、出産や子育て等で離職中の看護職員の再就職を促進しているところであります。

 また、福祉分野では、大分県福祉人材センターにおいて、介護職員に対する就業後のフォローアップにより離職防止を図るとともに、無料職業紹介や職場体験等を通じた人材の確保に努めているところであります。

 今後、高齢者が最も多くなる二〇二五年や、七十五歳以上の後期高齢者が最大となる二〇三〇年を見据えまして、必要となる職員数や施設定員等の推計作業を含め、より一層の対策が求められるところであります。

 このため、潜在的有資格者や学生等に対する就業支援を強化するとともに、あわせて、介護ロボット等の導入による職員の負担軽減やタブレット端末などの情報機器等を活用した業務の効率化等による職場環境の整備、改善を促進してまいります。

 こうした取り組みを通じ、今後とも医療・福祉分野の人材確保を図ってまいる所存でございます。

 以上でございます。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 私からは就業者数の確保についてお答えいたします。

 本県経済の持続的発展のためには、各産業分野での人材確保といったことが重要であります。

 個別産業分野ごとでは、既に人手不足が顕在化している建設業においては、就労環境の改善、業界のイメージアップ、若手技術研修など人材確保に取り組んでおります。また、医療・福祉分野においても同様の対策がとられるなど、産業ごとに人材確保の取り組みが進められている分野もございます。

 他方、人口減少社会が進展し、分野にかかわらず、絶対的な人手不足といったものが見込まれる中で、生産活動を支える人材を将来にわたって確保していくことが極めて重要です。

 このため、県では、若年者、女性、障害者、高齢者など働く意欲のある全ての人の社会参加を促す施策を講じていっているところであります。

 具体的には、女性就労の特徴であるM字カーブの解消、障害者の一般就労の促進、フリーターやニートへの支援の充実、高齢者の能力の活用など、潜在的労働力の掘り起こし等に取り組んでおります。

 今後とも、将来的な就業者確保に向けて、各産業界や関係機関との連携を深めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私から、有資格者、技能者の育成についてお答えをします。

 専門高校の学科やその入学定員については、地元自治体等の意見も参考にしながら適正な配置等を行っており、例えば、入学定員に占める工業科の割合が一五・二%で全国でも高い水準にあるなど、専門的な技能を学ぶ機会を確保しています。

 また、昨年度、約二千五百名の就職希望者のうち、七六%を超える生徒が県内に就職をしています。これは九州で二番目に高く、専門性を持った人材を求める県内産業界の要請にこたえることができていると考えています。

 さらに、県内企業経営者等との意見交換会や専門高校が行う企業訪問等を通して、産業界が求めている資質や能力を含めた人材の確保などについて意見も聴取しているところです。

 専門高校が地域産業の担い手を育成する役割をしっかりと果たせるように、今後も引き続き産業界と連携した取り組みを行い、専門的な知識、技能を身につけさせるとともに、将来活用できる資格の取得を促し、スペシャリストとなる人材の育成に取り組んでまいります。



○近藤和義議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 それぞれの分野ごとに、人口減少の中で働き手の確保が極めて重要な課題になるということは、それぞれの部門においても把握をされて、取り組みをされているということがよくわかりました。

 実は、私も知り合いの会社を回ってて、この人口減少のグラフを持っていって、こんな状況で福岡もこれから少なくなるんよということで聞きますと、実は、もう既に人がなかなかとれんのやというところが結構多いんです。

 あわせて、福岡が本社の会社の方に聞くと、そこの会社は部門ごとに、本社採用、福岡採用と大分の地場採用とあるんですけども、「どうしても福岡の方に持っていかれるんや」。大分の地場の採用がなかなか難しくなっている、こういうお話も伺うんです。

 これから人口減少が目に見えてさらに深刻になっていき、特に九州の場合は福岡との人の取り合いというのが多分これからまさに厳しくなってくるだろうと思うので、県全体、産業界、そして学校の分野も含めて、長期的な計画を持って、こういう分野にはこういう人材がこれだけの人数要るというもとでの、例えば学科の設定であったり、もちろん子供たちにも無理してここに行けということは、これは絶対できませんから、若いうち、今、中学校単位でのインターンシップ等あると思いますけども、小学生の時代から、それぞれの持っている仕事は社会の中でこういう役に立っているんだという、また、その働いている人のやりがいだとか、仕事それぞれに対するモチベーションを与えるような仕組みというのもつくりながら人を育てていく。これ、大分県総ぐるみでの人材確保というのを考えていく必要があると思いますので、この点についてもぜひお願いをしたいと思います。

 あわせて、人口が減る中で、ダウンサイジング化していきます。生産性も上げていくという知事の答弁もありました。ただ、そうは言いながらも、やっぱり一時的にどうしても人が足りなくなってしまう。場合によっては、仕事はあるし、もうかっているんだけども、人が集まらないで倒産してしまうというような企業が出てこないとも限らない状況になっておりますんで、そういう面で、今、政府では、国内の労働力不足を補うために、外国人技能実習制度の実習期間の延長や受け入れ職種の拡大を検討しているという報道があります。

 このことについては、制度の趣旨を逸脱しているという批判もありますけども、本県においても、農業や水産加工業を初めとした一部製造業では、既に外国人技能実習生が生産力の一部を担っているのが現実です。

 県内における現状も踏まえて、今後の人材確保策としての外国人技能実習制度の活用について、どうお考えでしょうか、お願いいたします。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 まず、県内における状況でございますが、県内の外国人労働者数は、平成二十五年十月一日現在で三千四十五人です。そのうち、技能実習生は全体の四六・四%でございます。人数は千四百十二人でありまして、前年よりも三十四人増加しております。

 技能実習生の実習先は、産業別では、製造業が全体の六〇・一%に該当する八百四十八人と最大でありまして、その他、卸小売業、農業など幅広い分野にわたっております。

 技能実習制度につきましては、日本再興戦略において、国際貢献を目的とする趣旨を徹底するため、制度の適正化を図るとともに、対象職種の拡大や実習期間の三年から五年への延長、受け入れ枠の拡大等を検討することとされております。

 県としては、これら国の動きを注視するとともに、そもそも外国人技能実習生の労働力に頼らざるを得ない実態があることを踏まえて、外国人技能実習制度の活用も含めて、人材確保の対応策を検討していきたいというふうに考えております。



○近藤和義議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ありがとうございました。

 この外国人技能実習制度の活用も含めての人材確保を検討していくということですけども、実は、この技能実習制度、例えば、実習生が雇用主を殺害したというニュースが流れたり、週刊誌の中でも、外国人の安い労働者を集めてきて低賃金で働かせているというようなイメージがありますが、基本的には、実習生と言いながらも、日本の労働法はすべて適用になる。最低賃金はもとより、労働基準法、労働安全衛生法も適用になっているという前提なので、これを徹底すれば、我々日本国民と同じ労働者の上で技能を身につけていただいているという立場が維持できるだろうというふうに思っています。

 一方、送り出す側について、私は大分・カンボジア協会でカンボジアを回っていますけども、現地の中学校が、実は一年間に新入生が百二十人入るけども、二年生に上がれるのはこのうちの五、六十人しかいないんです。あと残りの人は、家の仕事を手伝ったり、結構、タイとか、よその国に非合法で働きに行っている人も多いんです。やっぱりそういう状態よりも、無理してでも中学校を卒業すれば現地の日系企業に就職できる、日系企業で働けば日本でさらに研修する機会を持つことができる、このような循環をつくっていく必要もあるだろうと思いますし、そういう意味でこの技能実習制度にかかわる啓発も非常に大事だという感じがしています。

 大分・カンボジア協会では、現地の中学校で日本語教室もやっていますんで、これからできれば高校生にもこの日本語教室を広げて、現地の企業の方に聞くと、一番心配なのが、安全教育が言葉や文化の違いでなかなかできない。そしてもう一つは、親会社とか元請の会社の構内に入ったときに身分の保障がどうしても、元請の会社からチェックで外国人労働者はということになるので、こういった点も県などがリーダーシップをとって、産業界全体で扱ってもらえると大変助かるという声も聞いていますので、そういった面も含めて対応いただければありがたいなという気がしております。

 そして、次に広域行政についてお伺いをしたいと思います。

 人口減少社会における広域行政ということで、実は、昨年第一回の定例会では、広域行政に関連して九州地方知事会の政策連合の取り組みについて質問させていただきました。知事からは、「今後ともあらゆる分野において広域的な行政課題を掘り起こして、九州が一体となって政策連合に取り組んでいきたい」との答弁をいただきました。

 国レベルでは出先機関の廃止や広域行政機構の議論は進んでおらず、道州制の議論についても、全国町村会などの反対もあり、目指す姿も具体的な議論も先行き不透明なままとなっています。

 これからを考えると、都道府県、市町村の人口減少が進み、各自治体の財政規模は縮小し、職員数も絞り込まざるを得ないと考えますが、そうした人口減少社会の中で、住民の安全、安心を確保し、行政サービスの水準を維持していくためには、公共施設の共有化や医療・介護施設の共同設置、災害復旧、復興で必要となる土木技術者の確保など、広域行政や市町村間、あるいは各県間の広域連携が不可欠と考えますが、連携のあり方について知事はどのようにお考えか、お伺いいたします。

 また、先ほどの人材確保の中でも取り上げましたが、本県では高校改革推進計画で、専門高校から総合選択制高校への再編整備が進み、これまで専門高校が持っていた専門性が薄れて、各産業分野が求める資格者、技能者を育成する機能が維持できなくなっているのではないかと危惧しております。

 前回の質問の際に、福岡、長崎、山口三県が水産高校実習船を共同で建造し、運航しているというお話がありました。同様に、今後、広域連携を図ることにより、県教育委員会の枠を超えて、隣県の専門高校と共同して、育成する生徒の専門性を維持する必要もあるかと考えますけども、どのようにお考えでしょうか。お願いします。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 初めに、私から広域行政についてお答えをさせていただきます。

 人口減少がこのまま進行いたしますと、現在の自治体の機能が維持できなくなるという懸念ももちろんあるわけでございます。このような人口減少も見通して、本県では先手を打って多くの地域で市町村合併が行われたところであります。地域の皆さんにとって苦渋の選択であったと思いますけれども、県としても積極的に支援してきたところでありまして、合併を通じて行財政基盤の強化がむしろ図られたというふうに考えております。

 しかし、合併市を含めまして、すべての市町村にとって今後の人口減少に対処していくことがまた切実な課題となっております。県といたしまして、県と市町村の役割分担もこれまで以上に柔軟に考えて対応していく必要があると思います。そこで、今年度、姫島村や九重町、玖珠町と連携いたしまして、県による行政サービスの補完のモデル事業に取り組むこととしております。今後、県と市町村の間や市町村相互の間の連携を一層進めていきたいというふうに考えております。

 私は、こういった地域の連携や市町村合併は、人口減少の結果として追い込まれてから取り組むべきものではなくて、それぞれの地域が発想豊かに、特色ある地域づくりを進めるためにこそ取り組む必要があるのではないかというふうに考えております。

 九州・山口地域の合計特殊出生率は、各県の努力もありまして、一・六〇と、全国より〇・一七高いわけであります。本県は全国十二位ですけれども、九州各県はベストテンに六県も入っているという大変いいデータもあります。

 また、地域間の人口移動を見ますと、全国的には首都圏への一極集中というのが進む中で、九州・山口地域は地域内の移動の割合が約五〇%と首都圏に次いで高くて、地域の結びつきの強さも持っているところであります。

 さらに、九州・山口地域は、アジアの玄関口としての地理的優位性に加えまして、自然、温泉、食という魅力的な資源も備えております。これらのポテンシャルを生かして、国際競争力のある経済圏を形成していくということが、定住人口や交流人口の増加につながっていくというふうに考えております。

 本年三月には、経済界とともに、九州・沖縄地方成長産業戦略を取りまとめました。今後、九州が一体となって医療、ヘルスケア、農林水産業、食品、観光等の戦略産業分野において具体的な取り組みを進めていきたいと思います。

 九州地方知事会では、これまで、九州はひとつの理念のもと、九州広域行政機構の提案も行ってきました。九州全体としてどのような姿が望ましいのか、道州制も含めた国と地方のあり方の議論に、地方の立場から積極的に参画、提案していきたいというふうに思っているところであります。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私から専門性を有する高校生の育成についてお答えをします。

 少子化による生徒数の減少を背景に、生徒の教育環境を守ることを目的とした高校再編を進める中で、農業や工業、商業などの単独校の数は減少したものの、職業系専門学科を新設するとともに、総合学科及び総合選択制高校において専門の教科を学ぶ機会を確保することによりまして、各地域での教育水準を維持しております。

 昨年度実施した高校改革フォローアップ委員会でも、専門学科における専門科目の単位数や一学級当たりの教員数は減少しておらず、専門性は担保されていると評価されたところです。

 現在、工業における技術力の向上のためのものづくりコンテストや、農業の専門性を高めるための農業クラブなどの九州大会や全国大会で、他県の教員と連携して高校生の専門性の向上を図っています。

 また、教員の専門的な指導力を高めるため、他県の専門高校と相互の人事交流を実施しています。

 今後とも、他県とも協力しつつ、専門性を有する高校生の育成を図ってまいります。



○近藤和義議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ありがとうございました。

 知事の今の答弁ですと、今後の研究会の中でもそういった連携も含めた研究が多分されるんだろうと思いますので、ぜひお願いをしたいと思います。

 一方、教育長のご答弁で、今、本県の中の専門性は担保されているということでしたけども、これから先を見たときに、今までがどちらかというと、生徒数が減ってくるので学校の数がそれに合うかどうかという形で減ってきた。今のまま減っていくと、この担保できているという部分も非常に危ういのではないかという気がしております。

 例えば、津久見高校の海洋科学校、こちらでは、船乗りさん、船長さんや機関士を養成する専攻科もありますけども、例えば、各県の水産高校がそういうものを子供が減って希望者もないからということでやめてしまうと、九州の中で育成する機関は極めて限られたものになって、産業界での人材確保というのが非常に厳しくなってくるんです。ですから、そういう意味では各県の教育委員会も含めて、産業界も含めて、そういった教育が担保できる制度というのもぜひ検討していただきたいと思いますが、その辺のお考えはいかがでしょうか。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 再編計画は、最後の段階に来ておりますけれども、今後さらに人口減少も見込まれる中で、どういうふうな形で次の高校課題が出てくるかというのは、今、教育委員会内部での議論を始めたというところでございます。その議論の行方ということになると思います。

 また、水産高校は、確かに大分県で一つございます。現在のところ、四十名の定員をほぼ満たすというような状況でございます。しっかり船もあり、専門的な教育が現在できている。将来的にどういう問題が出てくるか、また考えていきたいと思います。



○近藤和義議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 またその点については機会を見つけてお話を伺いたいというふうに思います。

 最後に、新しい公共についてお伺いをいたします。

 市民、NPO、民間企業などが公共的なサービスの提供主体となり、行政がそれを裏方として支える新しい公共の取り組みについては、昨年の第三回定例会でも質問させていただきました。

 その際、知事からは、さまざまな行政分野において、より質の高い、きめ細やかなサービスを提供するためには、NPOや専門知識、技術を持つ企業等と協働することが大変重要であるという認識のもと、NPO活動のさらなる活性化を図り、協働を進めていきたいという答弁をいただきました。

 新しい公共の推進は、現在は、住民ニーズに合ったより質の高いきめ細やかなサービスを提供することができるといった面でとらえられておりますけども、先ほどの広域行政の取り組みと同様に、今後は、人口減少社会への対応策としても有効であると思われます。

 そうした意味でも、NPOや民間企業などの活力を生かした公共サービスの提供を一層推進していく必要があると考えますが、今後の人口減少社会に向けて、新しい公共の推進、NPOや民間企業等との協働についてのお考えをお伺いいたします。



○近藤和義議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 新しい公共についてお答えします。

 人口減少社会への対応として、今後、NPOと企業、行政が協働して質の高いきめ細やかな公共サービスの提供を行っていくことが重要になると考えております。

 まず、NPOと企業との協働です。

 NPOの中には、運営資金や情報発信能力にまだまだ課題もあります。そこで、社会貢献活動に意欲的な企業が実施する助成事業や協働プログラム等の合同説明会を今年度開催したところです。

 なお、助成事業については、昨年度も、水環境保全に取り組むNPO法人や、海外との文化交流を行っているNPO法人などが活用をしたところです。

 また、災害や環境保全などのテーマで、企業とNPOに対し、出会いの場を提供するための地域協働ひろばを開催することとしております。

 次に、NPOと行政との協働です。

 協働の形は、委託、補助などさまざまでありますが、県としては、特に提案公募型の委託がNPOの持つ専門性などの特性を発揮できるすぐれた手法であると考えています。

 昨年度の委託件数は、環境保全や森林づくりなどの事業で八十四件から百十四件に、うち提案公募型委託件数は三十五件から七十四件に増加したところであり、着実に協働は図られていると考えております。

 今後とも、NPOとの協働を庁内で協働推進連絡会議などを通じて推進してまいります。

 以上でございます。



○近藤和義議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 人口減少が進んでいく中で、それぞれ製造業においては働く人も減るかわりに、その稼ぎによって食べていく県民の数も減っていくので、生産性を上げるという形でうまく移行もしていくんだろうと思うんですけども、例えば、八十五歳以上の高齢者はふえていく。そうすると、福祉関連の人材というのはますますふやしていかなければいけない。また、インフラも当然ながら守っていかなけれいけない。そういった技術者も確保していかなければいけない。減らしていけるところと人材を維持しなければいけないところが、これからまさに二つに分かれてくるということになってまいります。

 そういう意味では、NPOや地域に根差している企業の方々の活用方法も、今回、今後の地域のあり方を考える上ではぜひ検討素材として上げていただきたいなという思いを持っていますし、その他の本日提起をさせていただいた課題も今後の研究の中で、あるいは各部の中で検討し、そして対応していただくことを最後に重ねてお願いさせていただきまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)



○近藤和義議長 以上で藤田正道君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午前十一時五十八分 休憩

     午後一時三分 再開



○桜木博副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。古手川正治君。

  〔古手川議員登壇〕(拍手)



◆古手川正治議員 三番、自由民主党大分県議員団、古手川正治であります。本日は質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。

 先週の大分合同の、今、各市議会の話題が掲載されておりますが、その中で私の地元津久見市の津久見市議会、定員十四名でありますけども、一般質問の方が議長を除いて十三名の方が手を挙げて、最終的には十二名の方が一般質問をされたと。非常に明るい、いい話題を掲載していただいておりました。その中の十名の方は、昨年、私の一般質問のときに、この議場に傍聴に来ていただいて、いい意味で、執行部の皆さんの答弁、知事の姿勢、そういうことを感じて帰ってくれまして、その中で、津久見市の市議会としてのあり方、そういうふうなことを今、一生懸命やっていただいた一つの成果だというふうに思っております。そういう地元に負けないように、私もきょうは一生懸命質問させていただきます。どうぞ知事よろしくお願い申し上げます。(「頑張れ」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。

 それではまず、国土強靱化地域計画についてお伺いをさせていただきます。

 昨年の十二月に制定された国土強靱化基本法では、国は、大規模な自然災害などに対する社会資本などの脆弱性を評価した上で、国土強靱化基本計画を策定し、省庁の縦割りを解消しつつ、地方自治体や民間業者などが連携して強靱な国土づくりに取り組むとされています。

 その後、政府がこの四月に公表した脆弱性評価の結果によると、南海トラフ巨大地震などでの津波被害が想定される地域では、海岸堤防整備率が三一%、水門、樋門が自動化され、遠隔操作できるのは三三%にとどまるなど、全体として道半ばの段階という厳しい評価となっています。

 なお、六月三日には、国土強靱化基本計画が閣議決定され、今後の施策分野ごとの推進指針が示されたところであります。

 一方、基本法第十三条では、都道府県、または市町村は国土強靱化地域計画を定めることとされており、本県としても速やかにこの地域計画を策定し、国と一体となって取り組みに着手すべきと考えます。

 国土強靱化地域計画の策定は、地域住民の生命と財産を守るために非常に重要でありますので、計画策定に向けた取り組み状況について広瀬知事にお伺いをいたします。

 以下、対面席より質問させていただきます。

  〔古手川議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○桜木博副議長 ただいまの古手川正治君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま古手川正治議員から国土強靱化地域計画についてご質問をいただきました。

 本県は、一昨年の九州北部豪雨災害を初め、台風や集中豪雨など、これまでも幾度となく甚大な被害を経験してまいりました。さらに、南海トラフ巨大地震が今後五十年以内に約九〇%の確率で発生するとされておりまして、これはもう必ず来るという覚悟で、しっかりと備えていかなければならないと思っております。

 こうしたさまざまな自然災害に対しましては、「何よりも人命」との思いで、避難路の整備や防災士の育成などの対策とあわせまして、避難や早期の復旧復興に不可欠な東九州自動車道などの整備を積極的に進めているところであります。

 このたび国は、大規模自然災害に備えた事前防災を進めていくために、国土強靱化基本法に基づく基本計画を策定したところであります。本県といたしましても、県民の生命、財産を守り、安心の大分県づくりを加速させるために、積極的に同法の地域計画を策定して、スピード感を持って予防的対策に取り組むことが大事だと思っております。

 特に、玉来ダムを初めとした治水対策や土砂災害対策、大規模津波に備えた海岸堤防の整備、橋梁、建築物の耐震化等のハード対策に加えまして、自主防災組織による避難訓練やBCPの策定などさまざまな分野の対策を総合的に進めていくことが必要だと思っております。

 このため、計画の策定に当たりましては、まず、国土保全や住宅都市、産業構造、保健医療、福祉、エネルギー、さらには、これに絡むサプライチェーンなどさまざまな分野において脆弱性評価を行いまして、どこに対策が必要かを見きわめたいと思っております。そして、対策の目指すところを掲げて、行政と民間事業者が連携を密にして、総力を挙げて取り組むことが肝要であると思います。

 早速、来月にも関係部局長から成る委員会を立ち上げます。これと並行いたしまして組織する有識者会議の意見も伺いながら、地域計画の策定に全庁体制で取り組んでいくこととしております。

 また、一たび被災すれば再生困難となる大分臨海コンビナートなど重要な産業施設、これは産業施設だけではなくて、その背後には二万六千世帯、五万六千人の市民が生活をしているわけでございますけれども、その防災対策や大規模災害時に不足する医療救護体制の整備など、地方の取り組みだけでは十分対応できない国家的な課題もあります。こうした課題につきましては、国に対しまして、地域の取り組みが円滑に進められるように、必要な支援を要請していきたいというふうに思っております。

 さらに、計画の推進に当たりましては、その裏打ちとなる予算の確保も必要不可欠であります。全国知事会の国土交通常任委員長として、強靱化を加速させる予算を確保するよう、関係大臣に直接訴えていきたいと思います。

 今後も、国や市町村、民間と一体となって、国土強靱化の取り組みを進めることによりまして、県民が安心して生活できる県土づくりに全力で取り組んでまいりたいと思います。



○桜木博副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 強靱化計画にかかわる中で、国の計画の中で国土強靱化地域計画策定モデル調査実施団体を募集されておりました。国土強靱化地域計画策定モデル調査にかかわる第一次実施団体については、応募数が二十八件、十三道県、十六市区町、そのうち十二の団体が六月三日をもって決定されております。この募集については、県はどのような対応をされたのか、お伺いをいたします。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 お答えをいたします。

 モデル調査の実施団体に決定されますと、専門家の助言を受けられるという利点がございます。本県におきましては、昨年度から既に国土強靱化の取り組みに向けて情報収集を行ってきておりまして、さらに、策定に対しての検討も行ってまいりました。今年度からは、土木建築部に計画策定の職員が配置されております。また、南海トラフの巨大地震による津波想定の決定、あるいは大分臨海コンビナートの地震津波検討会、こういった場におきまして、有識者会議を設定して意見を伺っております。こうしたことから、専門家からご意見をいただく環境というのも実は整っておるということでございます。

 こうしたことから、今回、応募を見送りましたけれども、今振り返りますと、全国からの知見を集めてよりよい計画とするためには、積極的に応募すべきだったかというふうな思いも持っております。

 今後は、国からも情報がいただけるということで確約をいただいておりますので、大分県にふさわしい計画となりますように全力で取り組んでまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 先ほど知事の答弁いただきましたように、課題が非常に広範囲でありますので、限定的な形でというふうに私も言うつもりはございません。いろんな機会を捉えて、ぜひ積極的に、一日も早く、ある新産都の方から、ちょうど南海トラフ等の情報が大きく流れたときに、ああいう情報を今、県は打ち出して、これは注意喚起の意味が大きかったんでしょうけども、企業として大分の臨海のエリアに設備投資がなくなりますよと、そういうお話をいただいた時期があります。そのとき、私は、「それはあんた、日本中全部海やから、海外に行くんですか。産業によっては、それは無理でしょう」というふうな形で、半分冗談のような形で返したんですけども、やはり今、一緒になって民間とともにという形でありますし、実際やっていただいておりますけども、ぜひその辺、迅速に進めていただきたい。

 そういう中で、私の地元津久見市でありますが、重要港湾である津久見港がございまして、セメント生産の基幹工場であります。そして、そのセメントの搬出拠点となっておりまして、大変重要な役割を担っております。大規模災害などでインフラ整備の根幹となるセメント、これを搬出するに当たって、早く対策を講じておかなければならないと思っておりますが、津久見の港湾施設である埠頭ですとか岸壁等についての対策が、少しでも、今まとまった部分があれば教えていただきたいと思います。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 お答えをいたします。

 津久見港の岸壁につきましては、堅浦地区で水深七・五メーターのバースを、一カ所でございますけれども、平成二十八年度の完成を目途に整備を進めてございます。

 それから、青江地区におきましては、これも水深五・五メーターでございますけれども、既に一バース、耐震強化岸壁として整備が済んでいるところでございます。

 この耐震強化岸壁につきましては、大規模被災時には、当面、救援物資の搬入等が優先されるものというふうに考えております。

 セメントの搬出等につきまして、民間の利用ということでございますけれども、今、既にセメントにつきましては民間の桟橋がございまして、専用の桟橋がございまして、そちらから搬出されているという状況にございますけれども、その民間の桟橋の強化ということにつきましては、企業のBCP等で既に検討されているものではないかと考えております。

 今後も、全国の重要港湾、津久見港もこれに含まれますけれども、重要港湾、港全体のBCP等の策定ということを平成二十八年度を目途にやっていくということが決まっておりまして、これには民間の施設の利用も入ってまいります。また、関係者も、海上保安庁、それから運輸支局、大分県といったことは全部、民間も含めて入ってまいりますので、そういった中で、そういう民間セメント搬出等に向けて、どういった対策をとっていくのかということが定まっていくことになるというふうに考えております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 岩手県の大船渡市のセメント工場、大変話題になりましたけども、瓦れき等も含めて、そういう大変重要な位置づけにあるかと思いますので、ぜひご検討をいただければと思っております。よろしくお願いをいたします。

 それでは、次に、農業、水産業の振興についてお伺いいたします。

 「人・農地プラン」の策定についてでございますが、農地を荒廃から防ぎ、いかに担い手に集積していくかが日本農業の喫緊の課題となっております。

 国は、二〇〇七年一月から農地政策に関する有識者会議の場で検討を始め、十一月に「農地政策の展開方向」について公表しました。農地政策の改革に向けて、農地の面的集約を促進する仕組みの全国展開や所有から利用への転換による農地の有効利用の促進など、五つの取り組みを挙げています。

 とりわけ、改革のポイントとなる農地の面的集約を進めるため、農地情報をデータベース化し、農地の所有権と利用権を分離して、規制の見直しを行い、担い手に農地の集積を進めます。また、集積の促進に当たっては、専任組織を設置することとされ、市町村、農業委員会、農地保有合理化法人、土地改良区など関係機関との役割分担や機能の整理等が今後必要とされています。

 また、地域農業のあり方について、地元での議論を通じて合意形成を図りながら、地域の中心となる認定農業者などの利用権取得を支援し、持続可能な力強い農業経営を実現するとされており、この四月から、農地集約について仲介役を果たす大分県農地中間管理機構が設立されました。

 県は本年度策定した「おおいた農山漁村活性化戦略アクションプラン二〇一四」において、農地中間管理機構を活用し、担い手への農地利用集積を促進することを明記されましたが、今後、中間管理機構が市町村等と連携して、認定農業者や集落営農組織等の担い手と農地所有者、いわゆる出し手との間の貸し付けや売買の仲介を進めていくこととなりました。しかしながら、耕作地の七割が中山間地域に位置する本県の地域特性を考慮した場合、果たしてこの計画どおりに農地集約が着実に進むのか、疑念と不安が生じてきます。また、農地の出し手に対する税の優遇制度のあり方や、農地集約に向けた地域の合意形成の進め方など、さまざまな課題も見え隠れしています。

 そこで、まず、この農業政策のベースとなる「人・農地プラン」の策定集落数の状況についてお伺いをします。

 また、「人・農地」の策定は、アクションプランに掲げる重要施策に位置づけられており、策定集落数の目標値も精査の上で設定されていると思いますが、その達成にはかなりハードルが高いのではないかと危惧しています。「人・農地プラン」の策定集落目標数をどのようにして設定したのでしょうか。また、目標達成に向けての具体策についても、その内容をお伺いいたします。

 次に、養殖業の海外への販路拡大についてお伺いをいたします。

 「アクションプラン二〇一四」の水産業分野では、魚類養殖業の経営安定と地域適性に応じた養殖業の振興に取り組むとされています。

 県では引き続き、大分県海外戦略に基づき、世界的な日本食ブームなども追い風としながら、農林水産物や加工品の輸出拡大を図ろうとしています。

 ここで、津久見市の地域、地場産業として頑張っているブリ、マグロの養殖業者さんについて紹介をさせていただきます。

 この企業は、県内を初め、四県、五漁場で養殖事業を展開していますが、拠点となる本社を津久見市に置いています。年間総生産量一万二千トンのうち、津久見市では三千五百トンを生産し、大規模消費都市圏への安定供給に取り組んでいます。また、地域産業の発展の一翼をしっかりと担い、津久見市民の雇用創出にも大いに貢献されているところです。

 同社は、養殖漁場から加工工場に至るすべての生産ラインにおいて、国際的な食品安全基準であるHACCPの承認を取得しており、安全、安心、おいしさの追求を企業戦略の核に据えています。同社の取り組みは、本県の海外市場への販路開拓とその推進に十分寄与できるのではないかと思います。

 そこで、県の六次産業化や海外戦略の推進にぜひともこの津久見産のブリ、マグロの取り組みを入れていただきたいと思いますが、これから津久見を初めとした今後の県内養殖業の海外への販路拡大に対する具体的な県の支援策についてお伺いをいたします。

 次に、ブリ養殖のための稚魚の確保についてであります。

 県中部から県南にかけては、気候も温暖で良好な地形に恵まれ、稚魚の成育に適した条件が備わっており、かねてよりブリの天然種苗による養殖が精力的に行われていますが、昨今の資源不足と相まって、稚魚であるモジャコの確保は苦しい状況が続いています。モジャコは、近海での確保が難しいことから、鹿児島県沖合まで稚魚の採捕に出向きますが、採捕の許認可は各県知事の扱いとなっております。資源確保の原理原則は理解できますが、もっと広範囲での採捕活動ができないものでしょうか。

 県の水産業の一翼を担うブリ養殖業の盛衰にかかわることでもあり、県においても、他県との調整が図られるよう、国の所管官庁への働きかけを強くお願いするとともに、今後、稚魚の確保にどのように取り組むべきか、県としての所見をお伺いいたします。



○桜木博副議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 三点についてお答えをいたします。

 まず、「人・農地プラン」の策定についてであります。

 策定集落数の状況でありますが、平成二十四年度から各市町村で策定が進められまして、二十五年度末で五百六十九集落、二百六十六プランが策定をされております。

 目標数の設定方法でございますが、「人・農地プラン」の策定は、農地の受け手となる中心的経営体を地域の中で話し合って決める取り組みであります。このため、特に農地の受け手となる集落営農組織などのある約八百集落に、新たな担い手の確保が見込まれる百集落、これを加えて、県全体で九百集落の目標としたところであります。

 今年度は、創設されました地域集積協力金などのメリットを最大限に活用しながらプラン策定の支援を行い、あわせて、プランの策定が進んでおります、例えば、由布市などの取り組みを積極的に情報発信をしてまいります。

 加えて、津久見市など五つの市に、地域での話し合いの場の設定などを行う地域連携推進員七名を配置いたします。

 各市町では、今年度新たに四百を超える集落でプランの策定を進めておりまして、目標達成に向けて取り組んでまいります。

 次に、養殖業の海外への販路拡大についてであります。

 現状、ブリ、ヒラメなど養殖業の経営安定には、海外での販路開拓による価格の安定や出荷量の拡大が非常に有効であります。

 本県からも養殖ブリが北米やタイなどへ年間約六億円輸出をされております。

 津久見市の養殖業者は、現在、既存の輸出先に加えまして、近年、需要が伸びておりますEUへ養殖ブリを輸出する準備を進めておりまして、県としても本年三月に改定した海外戦略では、EUを新たなターゲットとして位置づけしたところであります。

 今後につきましては、EUへの水産物輸出には厳しい衛生管理基準を満たした加工施設の認定が必要でありまして、そのための製氷施設も完備いたしましたことから、県としても今年度中の認定取得に向けて尽力いたしますとともに、輸出開始に向けたEU市場の調査などの取り組みを支援してまいりたいと考えております。

 また、香港などアジアへの輸出に取り組んでおります県漁協などにも、引き続き支援をしてまいりたいと思っています。

 今後は、養殖ブリに限らず、マグロなど主要県産養殖魚の海外への販路開拓、販路拡大に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、ブリ養殖のための稚魚の確保についてであります。

 ブリ稚魚の採捕につきましてですが、ブリの稚魚は、資源保護のため、十五センチメートル以下の採捕が禁止をされておりますが、養殖用に採捕をする場合には知事が特別に許可をしている状況であります。

 ブリ稚魚の漁場は、黒潮に沿って形成をされていますことから、本県としても広範囲に漁場を確保することは大変重要であると考えております。このため、各県のブリ稚魚採捕漁業を国の承認制にするなど、広域的な資源管理を行うよう県漁協と一緒に要望していきたいと考えております。

 また、人工種苗の生産技術開発でありますけれども、近年、ブリ稚魚の採捕量は極端な増減を繰り返しておりまして、養殖生産量も不安定な状況でありますため、資源の保護や種苗の安定供給の観点から、人工種苗への転換に向けて国や民間の研究機関が技術開発を進めている状況であります。

 現在、県では、ブリ養殖業の経営安定に向けて、ヒラマサとの複合養殖を促進するために、人工種苗の生産供給に取り組んでいるところですけれども、今後は、このヒラマサの技術開発で得られた知見を踏まえて、また、国の技術指導も得て、ブリ種苗の生産技術開発に取り組んでいきたいと考えております。

 以上です。



○桜木博副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 「人・農地プラン」につきましては、今議会でも多くの先輩議員の皆さんが取り上げておりますし、先ほど午前中でも詳しく元吉議員が取り上げていただきました。

 先般、管内調査のときに北部振興局で、振興局長力徳さんの力強いお言葉をいただきながら、反面、私の地元津久見は稲作というものがございません。ミカン畑でございます。そうした中で、そういう形、先ほども、津久見を含めて、いろいろそういう相談の機関をつくりましたという答弁をいただきましたが、実際に津久見のミカン畑、段々畑が、そういう農地集約のような形もしくはほかの形でもいいんですが、これからどういうふうにやっていけばいいのか、地元議員としてなかなか結論を出せないところでありますので、それにつきまして何か部長のほうからコメントございましたら、いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。



○桜木博副議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 津久見市の「人・農地プラン」、特に樹園地ということであります。

 ミカンの生産者四十六名を含む五十五名の認定農業者が、今、津久見市にはいらっしゃいます。こういう人たちを「人・農地プラン」の中心的な担い手として位置づけて、うれしいことに、市内全域三十三集落で十一のプランが策定をされております。

 この策定によりまして、今後の農業について話し合いが進んで、荒廃地対策、また、後継者の確保についても協議がなされているところであります。特にミカン栽培については、優良農地の維持を目的に、今、鳥獣害の防護柵が百六十キロメートル設置されておりますが、この延長も検討されているところであります。

 また、この防護柵内の荒廃園地に県の有望品種であります大分果研四号、それからサンクイーンなどが導入されて、荒廃地対策としても、今、活用が進みつつあります。

 また、この「人・農地プラン」の策定によりまして青年就農給付金の交付が可能となりますけれども、新規に若い後継者が二名就農されまして、この「人・農地プラン」が担い手対策としても活用されているという状況にございます。

 以上です。



○桜木博副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 ちょっと私、そこまでのことを存じ上げておりませんでしたので、地元に関する「人・農地プラン」の現状を資料としていただければというふうに思っております。

 津久見のミカン園も一部荒廃してまいりましたし、今、頑張ってやっていただいている地域も、地域ごとに見ますと、もう専業の農家さんが七十歳以上の方ばかり、あと五年たてば、そこも荒廃して、ある意味、津久見のミカン園というのは津久見市内の景観であります。そういう思いの中で、少しでも早く、そして、なかなか農地というのは外からの人を受け入れがたい、いろんな課題があると思いますけれども、地元と一体になって、そういうことを解決していきたい。地元議員としてもそういう思いが強うございますので、ぜひいろんな面で情報を伝えていただければと思います。よろしくお願いをいたします。

 それと、ブリについてでありますが、国内においては、ブリを初め、養殖業の需要の拡大のためには、かぼすブリとか、スダチだとか、ミカンブリだとか、そういうふうな形の産地間競争でなくて、大分県のかぼすブリの特色であります、また、魅力であります、かんきつ系の餌を与えたかんきつ系のブリ、そういう形で需要拡大を図ったほうがいいんじゃなかろうか。

 そしてまた、海外については、現在のブリの主要な輸出国はアメリカ、部長おっしゃいましたように、EU、中国、そして東南アジアとなっておりますが、日本産の品質ですとか、安全性というのは高く評価されて、これからも一層成長することは間違いないと思っております。

 そこで、海外戦略を推し進めるにおいて、量、質は物流の基本であります。各県ごとに単独でPRするのではなくて、世界を相手にジャパンブランドというふうな形で定着をさせていただき、国内ブリの主要な生産県であります鹿児島、愛媛、高知等と共同、連帯して、そういうジャパンブランドというふうな形で取り組むのが大事じゃないかというふうに感じておりますが、いかがでございましょうか。



○桜木博副議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 これから人口減少社会を迎えるということで、国内消費だけを競っても、なかなか難しいという状況があるということで、海外に打って出るということは大変大事だと思っております。

 一昨日改定されました日本再興戦略を見ますと、各県別、個別ではなくて、オールジャパンの輸出戦略を推進して日本の農林水産物の国際競争力を強化するということになっております。それによりますと、来年度から国のほうで水産物などの品目別輸出団体を設立して一層の輸出促進に取り組むとされております。

 これまでの各県の個別の取り組みというものをまとめるにはいろんな課題も多いわけですけれども、今後の国の政策というものをしっかり見て、大分県にとってより効果的な輸出促進対策を実施していきたいというふうに思っております。

 以上です。



○桜木博副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ちなみに、国内の、私調べましたところでは、ブリの養殖の生産高は約十五万トン、若干減少傾向のようでありますが。一方、今、海鮮丼の中には輸入のサケがどーんと真ん中に乗っております。非常においしいです。そのサケの輸入量、は二〇一二年には三十万トン。チリですとか、ノルウェーが大半を占めているようでございます。そのノルウェーの養殖サケの生産量は、二〇〇五年が六十四万トン、二〇一二年が百二十三万トン、七年間でもう倍増であります。そして、売上高といいますか、それは、天然のものの一・五倍から二倍ぐらいの価格になっているようであります。そして、これからも十分これは伸びていくというふうな形で聞いております。

 先週、上京しておりまして、羽田で待っておりましたら、テレビに、イオンのテレビ宣伝の中で、ノルウェーからイオンまで生のサケが五日で届く、ノルウェー人がサケを抱えて、そういうCMが目に飛び込んでまいりました。これはイオンがPRをしているということであるんでしょうけども、そしてまた、地元の業者さんはこういうふうに言います。「どんな環境で育ったか、どんな餌を食べて育ったか、それもわからない天然のものよりも、管理された環境のもとで生産された生産履歴のはっきりとした養殖物の方が安心で安全で、そしてまたおいしい。外国の人はそういう価値観を持っておりますよ」、「本当ですか」「いや、そうなんです」。

 そして、知事もよくおいでいただきます四浦の漁師さんが言います。「ゴルフの賞品には養殖のブリが一番うまい」と、それぐらい、今、ブリの味は非常に改善されてきておりますし、本県のかぼすブリも本当にいいものだと思っておりますので、そういう意味の中で、先ほど、マーケット起点のものづくり、お客様にやはり、まずブリのよさ、魚のよさを知っていただくというところから始めて、ぜひ、大分だけでなくて、他県とともにこのブリの養殖、非常に県南の主産業でありますので、ぜひ頑張って取り組んでいただきたいというふうに思っております。

 それでは、次に移らせていただきます。

 次に、芸術文化の振興についてであります。

 さて、県立美術館につきましては、建設工事も順調に進み、現地では次第にその姿が見えてまいりました。美術館といいちこ総合文化センターをつなぐ屋根つき歩道橋、ペデストリアンデッキも組み上がり、いよいよ施設の全貌も思い描けるほどになり、十月末の完成が待たれるところです。

 一方、両施設の指定管理者となっている県芸術文化スポーツ振興財団では、新見館長みずからが先頭に立って、美術館の来春オープンに向けて、開館記念展や初期の企画展などの準備に当たっておられます。オープニング展には、県内の小学生全員約六万人を無料招待する、県全域としては国内初の試みも大変楽しみですし、来年秋には、昨年、我々県議会議員が調査団として訪問し、協力を要請したオーストリア演劇博物館から、あのクリムトの代表作「ヌーダ・ベリタス」もやってくるなど、新見館長の豊富な人脈を存分に生かした展示計画が大いに期待されるところです。

 また、この五月からは、財団スタッフが小、中、高校に出前授業に出向き、美術の魅力を広める取り組みも既に始まっています。

 このように美術館が県民に提供するソフトの面での取り組みもかいま見えてきましたが、美術館での開催企画や展示計画は、他の美術館の実例を見ますと、少なくとも一、二年先あたりまでスケジュールや展示内容を固めて、広く県内外に向けた告知やPRを進めていく必要があるのではないでしょうか。

 しかし、展示会の企画を組み立てていくには、長期的な収支計画を整え、ある程度の予算の裏づけを確保する必要に迫られます。さらに、開館当初において充実した企画を提供することは、当然ながら、やはり県民を引きつける魅力的な展覧会を絶えず打ち出していくことが県立美術館の使命でもあります。

 五月末に県では、美術館と総合文化センターをあわせた芸術文化ゾーンを拠点として、芸術文化を新たな政策展開に生かそうと有識者による研究会を立ち上げましたが、今後その場で具体的な取り組みが議論され、芸術文化の振興を進めていこうとすれば、ここにもやはり事業予算の確保が課題となってまいります。

 そこで、県として、今後の芸術文化の振興に当たって取り組もうとする事業をどのように捉え、必要な財源をどのように確保していくのか、お考えをお聞かせください。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 芸術文化の振興についてのご質問でございました。

 芸術文化は、人々の創造性を高めて、心のつながりをはぐくみ、心豊かな生活を創造するとともに、国内外に向けた情報発信などを通じて、活力のある地域社会の形成にも寄与するものであると考えます。

 大分県では、これまで、県民参加の芸術文化活動や、伝統文化への支援に加えまして、大分アジア彫刻展や別府アルゲリッチ音楽祭など世界レベルの芸術に触れる取り組みを進めてまいりました。最近では、別府現代芸術フェスティバルや国東半島芸術祭など県内各地で特色ある取り組みが広がっております。まずは、こうした地域の特色を生かす取り組みをしっかりと支援していきたいというふうに思います。

 次に、県立美術館を中心とした取り組みでありますが、現在、来春の開館記念展の準備を進めておりますけれども、展覧会を通じて、本物の芸術に触れ、五感で感じてもらえる機会を提供するとともに、小学生の開館記念への招待、これは将来の大事なお客様という計算もあるわけでございますけれども、こういった招待事業や学芸員によるワークショップなど、県民とともに成長する美術館としての取り組みを推進しております。

 また、美術館といいちこ総合文化センターの両施設を芸術文化ゾーンとして、県内のさまざまな芸術文化団体や施設等と連携を図ることで、県内全体が芸術文化で彩られるような取り組みも進めていきます。

 さらに、芸術文化の持つ創造性を活用して、教育、産業、福祉、医療など、さまざまな分野の団体等と連携して、少子高齢化や過疎化への対策、新商品、サービスの開発など、社会的、経済的な課題にも対応していきたいと考えています。既に県内では、芸術・文化が商店街に新たな店やお客さんを呼び込む効果があらわれていると思っております。

 他方、大事なことは、県立美術館における魅力ある企画展や芸術文化ゾーンを活用した事業など、息長く実施をすることであります。このため、議員ご指摘のように、今後、新たに取り組む施策を含めまして、芸術文化事業に必要な安定的な財源の確保を図っていきたいというふうに考えております。

 現在、芸術文化スポーツ振興財団や県にそれぞれ基金を設けまして、事業に活用しております。財団基金の方は五億円、県の基金の方は約三億円から始まったんですけれども、いずれの基金の残高も、有効に使わせていただいているもんですから、年々減少しております。このままでは近いうちに底をつくということになります。

 このような状況から、まずは財団において国庫補助金や企業協賛金等の獲得に取り組み、県におきましても、今年度新たに企業局の県政貢献を受け入れまして、県基金へ積み立てたところであります。

 県といたしましては、今後、必要となる経費の精査を行った上で、毎年度の財源状況も踏まえて、芸術文化の関係事業費を中長期的に支えていく仕組みを検討していきたいというふうに考えております。



○桜木博副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 非常に楽しみにもしておりますし、私どももヨーロッパの視察の中で新見館長さんとも非常に、親しくと申しますか、そういうご縁をいただいた中で、すばらしいパワーと活力、考え方を持たれた方だなというふうに思っております。

 そしてまた、私、二月に津久見のロータリークラブに学芸員の方においでいただきまして、進捗状況ですとか、美術館の考え方、そういうことを説明していただきました。そのときに、学芸員の方が大分県内、地域をくまなく回り、例えば、津久見の石灰でつくるフレスコですとか、津久見の石灰石の風情ですとか、セメントの風情、そういう地域のよさ、そういうものを学芸員さん、実際見て、いろいろ整理して、美術館の中で大分県各地の特色という形で紹介もしていきたいとか、そういうふうなお話をいただきまして、ロータリークラブのメンバーも非常に喜んで、感心しながら話を聞かせていただきました。

 そういう考え方が、新見先生初め、きちっとした考え方として持たれているということを改めてまた感じたところでございますので、財政、予算の問題は、非常に難しさ、そして厳しさもあるかと思いますが、知事おっしゃるように、きちっと中長期的な展望に立った中で、いい美術館、全国に名立たる美術館になるように、ぜひ頑張っていただきたい。よろしくお願い申し上げます。

 それでは、次に移らせていただきます。

 次に、これも地元の話題でございますが、津久見市四浦地域の観光インフラの整備についてであります。

 「温泉はないけれども、河津桜と碧い海とイルカが迎えてくれる早春の津久見市四浦へようこそ」、冒頭にこういうキャッチフレーズが飛び出しています。季節は多少移ろいましたが、今もまさにその心境であります。

 四浦地域では、地域の触れ合い、にぎわいの場として創設をして、約十年前から地元の人たちが河津桜の植樹に取り組んでおり、その数は現在三千八百本余り、四浦に春を求める観光客をお迎えできるまでになりました。この春には第二回豊後水道河津桜まつりが開かれ、あわせて、つくみイルカ島に隣接する漁村センターでも、鳩浦地区の皆さんが地元でとれた新鮮な海の幸を提供するとともに、太鼓の演奏なども披露し、お客様をおもてなしさせていただいたところです。

 この期間中の観光客は、個人客を中心として前年比三五%増の二万七千人となりましたが、やはり東九州自動車道の延伸に伴う宮崎方面からの観光客が増加していました。今後も県内外に広く知っていただき、多くの観光客に来ていただくことを願うものであります。

 もう少し分析してみますと、県内からの観光客は増加したものの、県外からの観光客は全体の一割弱にとどまり、前年比でも四・九%も減少しております。その要因について、ツアーを主催した旅行社の調査結果によると、一、道路の幅員が狭い、二、団体向けのビューポイントが少ない、三、迂回路などの表示がわかりづらい、あるいは少ないなどの意見が多く寄せられ、県外誘客の足かせとなっている現実がうかがわれます。

 また、現地で指摘された問題としては、県道四浦港津井浦線の蔵谷から市道高浜線合流地点の間において、道路幅が狭く、見通しが悪いため、大型バスと一般車の通行に支障を来したり、大型バス同士の離合が不可能であった。通行状況を明示する表示板、対向車検知等が設置されていない等もありました。

 定着しつつある観光客を逃がすことは、県が掲げる地域の活性化、地場産業の育成に水を差し、対策を怠れば、地元の努力も水の泡となってしまいます。このままでは、今年度末に迫る念願の東九州自動車道の開通を十分に生かせなくなるのではないかと一抹の不安を感じています。

 このような現地の状況を踏まえ、津久見市四浦地区における観光案内板や迂回路表示板の設置、あるいはビューポイントの整備、道路の幅員拡幅、線形改良などの対策について今後どのように取り組んでいくのか、県の見解をお伺いいたします。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 お答えいたします。

 四浦半島は、地形が急峻で海岸が迫っていることもありまして、県道には、幅員が狭く、線形が悪い箇所があることは十分に認識しております。

 このため、交通量の多いつくみイルカ島までの区間につきましては二車線整備を、その先は線形不良箇所等の局所的な整備を進めているところでございます。

 具体的には四浦日代線におきましては、鳩浦地区で昨年度より工事に着手いたしまして、現在は道路護岸の整備を行っております。

 また、四浦港津井浦線におきましても、落ノ浦地区で線形不良箇所の整備に着手し、現在、用地測量を実施中でございまして、完了後速やかに用地買収、工事に着手する予定でございます。

 また、県としても、ツーリズムを支援する道路整備は重要と考えておりまして、ビューポイントにつきましては、市や地元地権者等と調整いたしまして、県道沿いのふさわしい場所で整備してまいります。

 さらに、観光案内板等の設置につきましても、観光客にわかりやすいものとなるよう、関係機関で協議しながら、しっかりと取り組んでまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 そうした中で、私、先般も土木建築部長、当時、畔津部長にご質問させていただきました。四浦の鳩浦地区の、今、道路工事をおかげさまで進めていただいておりますが、そういう中で、今、企画振興部において、イルカ島観光、大変力を入れていただいております。その観光地としての準備といいますか、その中で、道路整備、私は鳩浦地区の歩道の設置をお願いいたしました。道路の延長の歩道ということでなくて、観光地として、そういう歩道機能を先に、もしくは前局長の日高部長もいらっしゃるんですが、あのイルカ島の周辺を水辺にたたずむような、小さな子供さんとか、お年寄りの方がどうしても今、イルカ島のお客さんとしては多くなっているでしょうし、その開拓をしなきゃいけないんですが、そういう人たちがゆっくり過ごせるような、そういうスペース、そういったふうな考え方のもとで、あそこの仙水小学校の周辺を含めて、今、ああいった形の学校になって休校になっておりますので、そういう絵がかけないんだろうかと。これは地元の津久見市がかかなければいけない課題かもしれませんけども、なかなか進んでおりません。そうしたときに、道路だけでなく、そういうふうな、あの地域の新たなあり方というか、そういうものがどうなんだろうか。これは進部長にお伺いするのか、日高企画部長にお答えいただくのかでありますが、よろしくお願いいたします。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 お答えをいたします。

 今、ご質問いただきました鳩浦地区でございますけれども、確かに海岸と、それから、集落が近接しておりまして、歩道設置を新たに設ける場合には大幅なコスト増になるといったことがございます。

 一方で、沿道住民の安全性ということを考えますと、歩道設置を考えた場合には、どうしても集落側ということになります。そしてまた、駐車スペースの問題も出てまいります。しかしながら、イルカ島への観光客が多いといったこと、それから沿道環境の整備とか歩行空間の確保に向けて、どのようなことが可能かといったことも今ご提案いただきましたので、市や地元とよく調整しながら、観光市にふさわしい道路となるように研究をしてまいりたいというふうに考えております。



○桜木博副議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 前中部振興局長という立場ではなくて、企画振興部長という立場で少し答えさせていただきます。

 津久見市で行われている観光の取り組みというのは、非常に私もびっくりするぐらい成果が出ている活動であろうと思っております。

 そういう中で、県としては、活力づくり総合補助金というものを用意して、いつでも市の、あるいは地域の要望にこたえる準備をしております。

 私どもがもっと積極的に出ていけということであれば、積極的に出ていって、地域の方と話をして、その中でどういう形で事業が進むのかということを話し合うということは、いつでも私どもはしていくべき課題であろうと思いますので、また、ぜひ声をかけていただいて、中部振興局、あるいは私ども一緒に考えさせていただければと考えております。



○桜木博副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 非常にありがたいご答弁をいただきまして、両部長ありがとうございました。

 私も地元議員として、その節には一緒に取り組ませていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。

 それでは、次に、県立高校の入学者の確保についてであります。

 県立高校の適正配置に向けて、県教育委員会は、平成二十年八月に後期再編整備計画を策定しました。地域に子供たちが少なくなっている現状から、子供たちにとって真に望ましい学校づくりはいかにあるべきかという教育の本質を見据えた考え方に立った再編整備指針を示され、臼津地域では、臼杵商業高校、海洋科学高校、津久見高校を統合し、従来の津久見高校を本校、海洋科学高校を分校とした新津久見高校が平成二十四年四月に開校しました。しかしながら、ことし三月に行われた県立高校の入学試験では、一次試験を実施した全日制四十二校のうち、十七校で募集人員に達成しない定員割れが発生しており、津久見高校でも普通科、会計システム科で定員割れとなりました。

 県教育委員会は、定員割れの主な原因として、少子化の影響で地域の中学校卒業予定者が少なくなっていることを挙げています。確かに卒業生の減少は否めないものの、諸条件が重なって定員割れが進んでいるのではないかと危惧しています。例えば、その学校の魅力や教育ビジョンが受験生やその保護者に十分に伝わっているのか、あるいは遠距離通学に伴う負担軽減は十分なのかなど解決すべき課題はまだ残されているのではないでしょうか。

 私も平成二十三年の第四回定例会において、遠距離通学の不便さの解消策について質問しましたが、先日の新聞にも、遠距離通学を余儀なくされることが家族への負担になってきているのではないかとの問題提起が掲載されたところであります。

 そこで、この春の志願状況を踏まえ、来春の入学者の確保対策の一環として、各高校が生徒を引きつけるために、その高校の魅力や教育ビジョンを積極的にPRしていく必要があると思いますが、その取り組みについて県教育委員会の考えを伺います。

 また、通学費の支援制度として、現在、大分県奨学会の奨学金制度がありますが、県教育委員会として遠距離通学生に対してさらなる通学費の支援を拡充できないか、その考えをお伺いいたします。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 二点お答えをします。

 まず、県立高校における入学者の確保についてです。

 高校における入学者の確保については、地元中学生から選ばれる魅力ある学校づくりを行うとともに、地域との連携を深めることが大切と考えています。

 こうしたことから、現在、各高校とも地域の期待にこたえられるよう、特色、魅力、活力ある学校づくりを進めており、県教育委員会としても、さまざまな事業を通して、そのような取り組みを支援しています。

 各高校においては、体験入学や中高連絡会の開催、中学校の進路PTAへの参加など、高校のPRや中高連携に努めています。

 また、地元自治体や商店街等と連携した商品開発に取り組んだり、小、中学生への出前授業を実施したりするなど、地域との連携を大切にした取り組みも行い、新聞や市町村の広報誌を用いて、地域住民へPRをしています。

 今後とも、地元の市町村教育委員会と連携して、地域に根差した教育活動を充実させるとともに、中学生や保護者への一層の情報提供に努めることで、地域に信頼され、選ばれる、魅力ある学校づくりを推進してまいります。

 次に、通学費の支援についてお答えをします。

 通学費等奨学金制度は、高校改革推進計画に伴い、遠距離通学となる生徒を支援するため、平成十八年度から実施しています。

 貸与に当たっては、学力基準は設けず、所得基準のみで採用しており、これまで申請のあった有資格者については全員採用することができています。

 平成二十五年度は、各学年の定員二十一名に対し、一年生が二十名、二年生十名、三年生十一名の計四十一名を採用しています。

 各学年とも定員に満たない状況であるので、この奨学金を活用していただきたいと考えています。

 また、県では今年度の入学者から、低所得世帯に対して、新たに返還の必要のない高校生等奨学給付金を支給し、授業料以外の教育費の経済的負担を軽減することとしており、この給付金制度実施後の状況を注視していきたいと考えています。



○桜木博副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 さまざまな形で努力されていることはよく理解をしております。ただ、取り組まなければいけないことが多過ぎて、基本は何だと、何かという形がどうしても隠れがちになるんじゃないか。昨今、非常に社会情勢が厳しい中で、私も経営者の一人でありますが、会社の経営理念というものが非常に今求められております。経営者がいかに社員に対して明確にその会社の位置づけというものを披露し、そして、それについて方針、行動指針を決めていくというものであります。

 そういうふうな形で、私は各校にも、そういうふうな各校なりの理念、例えば、大分県では広瀬知事が掲げる安全、安心、活力、発展、すばらしい経営理念だと思っておりますが、そういったふうなものが要るのではないか。

 先日、津久見高校の未来教育懇話会というのが第一回の会合を開いておりました。津久見の子供は津久見で育てるという基本方針に沿って、高校の将来像をこれから話し合っていこうというふうな形であります。そうしたときに、やはり進学ということが求められ、ただ、今、一クラスです。実績もできておりません。新たに商業科のあり方をどうするか、「つくみ蔵」とか、いろんな形でも模索をしております。じゃあ、津久見高校全体としてどうすればいいのか。そういうこともこれから相談。そうしたときに、地域の中での相談もあるでしょうし、やっぱり県としての指導、中心になるものを一つ。

 先般、会派の教育問題調査会で、これはちょっと特殊だと思いますが、神奈川湘南、私立の開成、そして、埼玉の浦和高校、見学させていただきました。浦和高校は、浦高理念として、尚文昌武、文武両道ということです。そのもとに、世界のどこかを支える人材を育てる、少なくとも三兎を追え、無理難題に挑戦しろ、勉強、部活、行事も全力、仲間と一緒に乗り越えろ、はっきりこれをうたっております。そういうふうなものが、ちょっと特殊な学校だと思っていますけども、例えば、そういうふうなもの。そういうことを地域とともにまた考えさせていただければというふうに思っております。

 そして、奨学金については、やはり、地元だけでは、少子化の中で、先ほど教育長は、十年、十五年先はまだこれからの検討課題ですと答弁をされておりましたけども、もうはっきりそういうことになったときに、今、五学級が、津久見高校維持できません。そうした、私は外から、電車の問題ですとか、バスの問題ですとか、そのための経費、負担の問題ですとか、そういうふうなことも今からやっぱり取り組んでおかなきゃいけない。津久見の商業科は競争相手は大分商業だと、私、地元で言っているんです。そういうふうな広い考えとともに、地域の子は地域で、これを重ねなきゃいけない。非常に難しい課題ではありますが、そういう課題に津久見の地元としても、市内一校の高校として取り組んでまいりますので、ぜひ一緒に考えていただきたいし、また、ご教示いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 大変張り切ってやり過ぎて、一題、振興局の話題を、残念ながらきょうできませんでしたので、知事また次回の機会に振興局の話題をさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○桜木博副議長 以上で古手川正治君の質問及び答弁は終わりました。久原和弘君。

  〔久原議員登壇〕(拍手)



◆久原和弘議員 三十三番、県民クラブの久原和弘でございます。一般質問も最後であります。議員の皆さんもお疲れと思いますけど、どうぞ最後までご協力をお願いしたいと思います。もう少し辛抱してください。

 また、傍聴者の皆さん、きょうは雨の中、ご苦労でした。よろしくお願いします。

 私は、今度の質問の中でもみんなが言っていた、いわゆる人口減少社会の問題です。これに絞って、一つは、いろんな角度から、角度を変えてちょっと質問をしたいと思うんです。そういうことで、よろしくお願いしたいと思います。

 私は、県会議員になってもう二十年になりました。これまで、平松知事、そして、今現在の広瀬知事、二代の県政に携わってきたわけです。

 私が考えるに、平松県政時代は、まさに行け行けどんどんの時代です。ビーコンプラザ、大分香りの森博物館、OASISひろば21、大分農業文化公園、スポーツ公園ビッグアイ、今は大銀ドームと言うんですが、などの大型施設を建設し、県内の至るところに農免道路をどんどんどんどん走らせて、スーパー林道もどんどんどんどんつくってきた。それは広瀬県政にとって、まさにそれを整理するのが広瀬県政になってしまっているんじゃないか、何かそんなことを感じております。

 そんな大がかりな整備を果たしてきたにもかかわらず、一九八五年から始まった本県の人口減少に歯どめをかけることはできず、近年では一段と人口減少社会が進んでいるわけであります。

 先ほども言いましたように、それぞれの皆さんからの質問もありましたが、重複する部分はありますけど、私なりに少し角度を変えて提起をしたいと思います。

 まず一つは、ちょっと国会になるんですが、アベノミクスについて知事のほうに聞きたいと思います。

 広井良典氏の著書「人口減少社会という希望」の中に、日本の人口の推移の表があるわけです。皆さんのお手元に、その表を見てください。資料一として配付しております。

 日本は、明治維新からの約百五十年で人口が一億人近く増加しています。明治維新のころは三千三百万人近くだったのが、どんどんどんどんふえていった。いわゆる明治維新以降の富国強兵、敗戦以降の高度経済成長といった拡大、成長、上昇の政策によって人口はふえ続けてきた。しかし、二〇〇四年をピークに、今度は一転して人口減少社会に入っています。まさにジェットコースターに乗っているようなもんです。上がって、ぼこっと下がっている。

 著書では、人口減少は「大変な問題」としながらも、「見方を変えると、明治以降の私たち日本人が、拡大、成長、上昇の政策により相当な無理をしてきたのではないか。この十年ないし二十年は、そうした方向が根本的に限界に達し、あるいは無理に無理を重ねたその矛盾や疲労がさまざまな形の社会問題となってあらわれておるというふうに見るべきではないか」と記しております。また、「高度成長期の成功体験が染みついている人たちは、経済成長がすべての問題を解決してくれると考えているが、人口減少社会に対応するには、拡大、成長、上昇期の発想では限界があるんだ」ということを指摘もしています。

 こうした指摘もある中で、人口減少社会の観点から見て、大企業の要望ばかりに目を向け、労働者や家庭への配慮に欠けた安倍政権が推し進めるアベノミクスについて、本県への影響について、まず考え方をお伺いします。

 そして、もう一つは、県民の幸福度について、知事にもう一つ伺いたいんです。

 江戸時代の末期から明治の初めにかけて日本を訪れた外国人は、日本ほど幸せに見える国民はいないと言われたそうです。昨年九月に国連が発表した二〇一三年国別幸福度ランキングでは、日本は四十三位という結果でした。高度成長等によって日本人は豊かになりましたが、江戸末期に比べ、幸福度は逆に下がってしまったと言えます。

 その要因として、広井氏の著書では、「江戸時代末期の日本人は、急激な人口増加の手前にあった。その後、百数十年にわたり、富国強兵、経済成長といった拡大、成長の急な坂道を上り続けることが習性となり、いつも忙しく働き回っていることや仕事中毒であることが日本人の属性であるかのように形成されていったから」と書かれています。

 また、「人口減少社会への転換は、上昇への強迫観念から脱出し、本当に豊かで幸せを感じられる社会をつくっていく絶好のチャンスと考えられるのではないか」と提言しています。私も、これからの人口減少社会では、物質的、金銭的豊かさよりも心の豊かさを感じられる社会をつくっていくことが大切であると考えます。

 そうした幸福度に注目した先進的な取り組みをしているのが、東京都の荒川区であります。私は、県民クラブの馬場議員と今年の三月に訪問して話を伺いました。

 荒川区は、区政のドメインとして、事業領域と言うんですが、「区政は区民を幸せにするシステムである」と定め、荒川区民総幸福度(GAH=グロス・アラカワ・ハピネス)と区民の幸福度をはかる指標とし、幸福度を高めることを自治体の目指すべき目標としております。

 話を聞く中で特に強調していたことは、「顧客の満足を無視して品を売る時代ではないように、もはや自治体が住民の幸せの実感を無視して行政を行う時代ではありません。GAHの研究は、区が区民目線に立って区民の幸福度が増すように、温かい血の通った行政サービスをしていくための世界的先端研究です」ということでした。

 本県の人口減少社会への対応策として、大分県民総幸福度(GOH=グロス・オオイタ・ハピネス)向上という観点から政策展開してはというふうに私は考えるんですが、知事の見解を伺いたいと思います。

 もう一つは、人口減少社会における政策についてであります。

 これまで、人口減少社会に、私自身も思ったんですが、何としても歯どめをかけなければいけないという、そのために何が必要か、どうすべきかという、これが私の今までの提案の主軸だったんですが、本当にそうなんだろうか、むしろ人口減少社会はやむなし、その上で日本の人口はどのくらいが妥当なのかというふうに考えるようになったんです。それは、昨年十月三十一日から十一月七日の県議会の海外調査団の一員として、ヨーロッパ四カ国を調査して感じましたんですが、例えば、ドイツとかイタリア、日本とほぼ同じ面積、ドイツの人口は八千二百万人、イタリアは六千万人。訪問していないが、フランスは日本の一・五倍の面積を持ちながら、約六千万人です。ヨーロッパの人口を勘案しながら、これからの日本のあり方を考えていくのも一つの対策ではないかと感じました。

 我が国では、高齢化の中で死亡者数の増加が今後も当面続くため、人口減少は引き続き進んでいくと考えられます。しかし、このまま底なしに減ってしまえば、日本は消滅します。ある水準に達するまでに人口減少に歯どめをかける行政の底力が必要になってきます。

 本年五月、日本創成会議は、二〇四〇年には、八百九十六市区町村で二十から三十歳代の若年女性が五割以上減るということを言っておりますけど、これはもうそれぞれの皆さんからも発表があったんですが、本県でも若年女性が五割以上減る自治体が十八市町村のうち十一市町村に上るというふうに言われております。

 資料二に県内の表を抜粋していますが、ごらんいただきたいと思います。

 試算によると、県内すべての市町村で若年女性が減少し、その人口も大分市以外はすべて一万人を切る状況になります。この表からすれば、若者の定住対策は早急に取り組むべきであろうと考えます。しかし、何度も言いますが、人口減少は今後も進んでいくのです。

 そこで、本県に見合った人口と下げどまりの時期を予測または設定し、その人口と時期に対応した政策を進めてはどうかと考えますが、見解を伺いたいと思います。

 以下、対面演壇において質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。

  〔久原議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○桜木博副議長 ただいまの久原和弘君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま久原和弘議員から、人口減少社会に関連しまして、大変難しい問題提起をいただきました。

 まず、私のほうから答弁させていただきます。

 初めに、アベノミクスについてのご質問がございました。

 平成二十四年の十二月に第二次安倍内閣が発足して以降、ご承知のとおり、いわゆる三本の矢で経済再生とデフレからの脱却を目指した政策が推進されております。

 本県といたしましても、国が打ち出した経済対策等を積極的に受け入れるとともに、投資的経費を確保し、新規雇用を創出するなど、景気雇用対策を強化したところであります。

 その結果、日銀大分支店が公表した五月の県内金融経済概況を見ても、景気動向は消費税率引き上げの影響で、一部に弱めの動きは見られるものの、基調としては緩やかに持ち直しの動きが広がっているとされております。

 また、県内の経済研究所が行ったことし一月から三月の業況調査では、二十四年ぶりに「業況がよくなった」という割合が「悪くなった」を上回るなど、景気回復の兆しがあらわれております。

 こうした経済の好循環が続きまして、持続的な経済成長が図られれば、将来への夢や希望へとつながるものと期待をしているところであります。

 その上で、今大事なことは、国の成長戦略を追い風にして、「安心・活力・発展プラン」の仕上げに取り組み、可能な限りの人口減少緩和策を講じていくことであります。

 具体的には、保育所の待機児童解消など、子育て満足度日本一の実現を目指した取り組みや女性の就労を促進するとともに、女性のキャリアアップや活躍の場の拡大を支援します。

 また、企業誘致によって経済の土俵を広げるほか、農林水産業では構造改革を進め、商工業では産業集積の深化や中小企業の振興を図ります。さらに、新たな成長産業の創出や創業の促進に努めていきます。

 今月末には人口減少社会を見据えた特徴ある地域づくり研究会を立ち上げまして、議員が質問で引用された千葉大学の広井教授も委員として加わっていただきます。この研究会では、人口減少の緩和策はもとより、集落の維持、活性化や人口減少の中でも心豊かに暮らすことのできる地域づくりの観点から、幅広く議論していただきたいと考えております。

 このように国の経済対策や成長戦略も取り込みながら、経済基盤を一層強固にしながら、成熟社会における心の豊かさを実感できる大分県づくりを進めていきたいというふうに考えているところであります。

 続きまして、県民の幸福度について、GOHのご提案も含めてご質問をいただきました。

 昨年度実施した県民意識調査では、大分県民の幸福感は十点満点で平均六・六点となっておりまして、全国平均の六・四点を上回っております。幸福感の重要項目は、健康状況、家族関係、家計の状況が上位となっておりまして、心の豊かさと物の豊かさでは七五%の方が心の豊かさを重視するとしております。

 一方、県に対するニーズは性別、年代別でさまざまでありまして、成熟社会の中で県民の価値観が大変多様化しているということを思わせます。

 二十代、三十代の若者は、子育てや教育環境の充実、買い物の便利さ、所得の増加といった意識が高く、また、心の豊かさや精神的なゆとりなども求める傾向があります。四十代、五十代では、景気雇用対策や医療の充実、豊かな自然環境などへの意識が高く、六十歳以上では、健康状態や高齢者福祉、医療の充実に加えまして、若者の定住対策などへの意識も高くなっております。

 議員から大分県民総幸福度、グロス・オオイタ・ハピネスの向上というご提案がありましたけれども、今申し上げましたとおり、幸福感のベースにはいろんなものがありまして、年代によっても相当な違いがあります。これらを一括して幸福感追求ということはなかなか難しいんではないか、そこのニーズをかぎ分けて、そして政策を形成していくということが必要なんではないかというふうに考えております。

 そのため、「安心・活力・発展プラン」の仕上げを行うとともに、今後の政策を検討する際には、次の三つの視点が必要であると考えます。

 一つは、全世代で関心の強い安心、安全についてであります。

 子育て満足度日本一の取り組み、高齢者が地域で安心して暮らせる地域包括ケアシステムの構築、障害者の自立支援、医療提供体制の充実などを進めます。また、南海トラフ巨大地震に備えるなど、防災減災対策に力を入れたいと思います。

 二つ目は、幸福感のベースにある家計や就業のための産業振興や雇用創出であります。

 企業誘致や産業集積による雇用拡大、地場中小企業の振興、農林水産業の構造改革を図ります。観光やヘルスケアといったサービス産業の充実など産業の多様化を進めます。あわせて、女性や高齢者、障害者の活躍の場を広げていきます。

 三つ目は、心の豊かさを実感できる社会づくりであります。

 芸術文化ゾーンを核にした県民の創造性の発揮や、豊かな自然環境の保全と活用、地域におけるコミュニティーの再生、スポーツに親しむ機会の充実を図ります。また、子供の自己実現のため、知、徳、体をはぐくむ学校教育を推進します。

 人口減少社会に真っ正面から向き合って、心豊かに暮らすことのできる大分県づくりを目指して、しっかりと県政を推進していくことが県民の幸福感につながっていくんではないかというふうに考えております。

 その他のご質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきます。



○桜木博副議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 人口減少社会における政策についてお答えいたします。

 本県に見合った人口をあらかじめ設定するということではなくて、人口減少の緩和という観点で、昨年度、中長期県勢シミュレーションを実施いたしました。

 合計特殊出生率と二十代、三十代の若者の社会動態である純移動率を変化させて推計するということで行いました。

 今の状態が継続するとして行われた国の推計では九十五・五万人、これ、二〇四〇年でございますけれども、これを、合計特殊出生率一・八〇、純移動率を現状想定よりも三・五倍引き上げるとした中位水準の推計では百三・五万人になります。合計特殊出生率を二・〇七、純移動率を現状想定の五・五倍とした高位の水準では百十・一万人という形になります。

 この推計により、人口減少は下げどまりは難しいんですけれども、努力して改善していけば、減少カーブを緩やかにして、人口構成のバランスを改善することは可能であると思っております。

 そのためには、合計特殊出生率の面では、子供を産み育てやすい子育て満足度日本一の実現、ワーク・ライフ・バランスの一層の推進などの取り組みが大切でございます。

 純移動率の面では、企業誘致や農林水産業の振興等を通じた仕事の場の確保、U、J、Iターン等による人口の流入、定着が大切でございます。

 今後とも、こういった人口の減少緩和につながる施策を積極的に講じてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 久原和弘君。



◆久原和弘議員 今、三つの問題について質問をさせていただいたんですけど、知事の「安心・活力・発展プラン」の仕上げの年として、三つの問題意識を持ってやろうという。安心、安全、いわゆる産業振興、雇用誘致、心の豊かさを実現する、こういう三本の柱というのは、これはこのままGOHに使うてん全然問題ないなというふうに感じたんです。それは、荒川区が出しているやつとあんまり変わらんのです。そういうふうな感じで、やっぱり、一つのことについてつくっていくということが大事だなということを私感じている。

 人口減少社会の中で何が問題なのかということを考えたときに、もとを断たんとだめなんよ、もとを。もとは何かというと、まず少子化じゃ。そしてもう一つは、やっぱり、今までの行け行けどんどんの時代じゃない、この時代に対する対応をどうするかとかいうようなことについて考えな悪い。

 少子化問題というのは、どうやってやるかということについては、もう子供を、例えば、今、産みにくいわけですから、あるいは、そういうふうな状況じゃない、いわゆる人口減少社会の中で今一番問題なのは、ニートだとか、あるいは非正規雇用の労働者がいっぱいおっちょって、子供を産むようなシステムというか、段階というか、なるようなところにはなっていないような気がするんです。ここんところをどうするかということが一番大事なんですから、子供を一人産んだら手当として十万円やる、二人産んだら二十万円、三人産んだら三十万円やる。こげやったら、月三十万もろうたら、子を産むわ、みんな。そういうふうな、もう政策的にせにゃだめなんです、そういうふうに。

 それで、例えば、もう成長政策なんか考えたときに、私、この前、農林水産委員会で行ったんですよ。行ったというのは、久木野尾川地区の事業ということで、久木野尾川地区のダム建設の現場を見に行ったんです。立派なダムができ上がっちょった。これは日出生台のダムですから、の用地ですから、「これ、何ぼかかったんか」と言うたら、「九十二億五千七百万」、九十二億ですよ。それで、ほんなら受益者用地はどんくらいあるのかいと言うたら、これ、調べてもろうたんよ。受益者用地。そしたら、八十六町。いいかい。一町一億よ。こげなもん、あんた、例えば、小さなため池を二つか三つつくりゃ十分間に合うぐらいのところなんよ。国の銭じゃき、いいじゃねえかじゃ、もうだめなんよ。こういうのをどげするか。それで、見たら、この受益者を見ると百二十八戸という。百二十八軒しかねえんよ。これ、皆、百姓しよるかどうかというのはわからん。百二十八軒といったら、一軒七千万じゃ。九十億あんのやけん。こげな人たちを山香の周辺部に集めて、ずっとするのがいいんじゃ。例えば、私、山香んことはようわからんけん、野津んこと考えたんです。わからんけん、野津を考えてみる。

 まず、地域を残すためには何をしなきゃならんかというふうに考えたときには、まず一番大事なのは、役場、支所、これがなかりゃ困る。小中学校がなかりゃ困る。病院がなかりゃ困る。スーパーがなかりゃ困る。そして、あと交番もあったほうがいい、というふうな感じで、こんだけそろうたら、そこにおるんや。こんだけそろうたら。そして、そこを、五キロ圏内の中に住まわせるようにして、百姓はそこから出ていくんや。七千万円も一軒に銭やりゃ、そこに皆来るわ、そして、そういうふうな集落をつくるんや、ミニ集落を。そして、そのやつについては、私が今言った五つか六つは絶対外さんというようにしたら、人間は定着する。そこに住む。そして、大きな買い物をするときには、野津ん場合は大分まで来りゃいいんや。たった三十キロしかねえんやから。そしてから買い物すりゃいいんや。ところが、定住は野津にすりゃいい。そして集落を守らんと、何ぼいろいろんことしてから、農免道路をつくったり、スーパー林道つくったりしたからったってん、人はおらんごとなる。どんどんどんどん減ってくる。もう、何と言うかな、つけ焼き刃と言うんか、いろんな事業をしたからったってん、絶対つまらんのや。だから、そういうふうにしていくということを感じることが大事だと思う。

 あとは、じゃ、その人たちが生活できんやねえかというような問題がある。だけど、もうこれも、スイスなんかで、私が前も言ったことあると思うんですけど、三千メートル級に住んでおれば、三百万、所得保障する。そして、乳牛飼うたり、羊飼うたりしてしよったら、そこでバターだとかチーズをつくったら、それは自分たちのボーナスなんよ、それをつくって出したら。そうしてあのハイジの世界を守っちょる。だから、私が言うたように、それがなかったら、やっぱり、大分県と一緒に、我々は、野津の方じゃ、ぶうそらやまと言うんですけど、もう荒れた畑になるわけ。

 だから、やっぱり西神野だとか東神野だとかいうのが私ところあるけど、どんどんどんどん人減りよるけど、あそこから炭焼きの煙が出て、出よったところを見りゃ、そこではやっぱり、きれいな空気を、森を守ることによってきれいな空気を、きれいな水を大分市民は大野川の上流の人から、みんなからいただいているんだと。だから、その人たちが住んでいることによって、大分市民は税金として、その人たちの所得保障をしたらいいやん。そげな政策にもう変えていかんとだめなんや。もう貧すりゃ鈍するでどんどんどんどん減って、もうだめになっていくと思うんですが、いかがでしょうか。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大変難しいお話でございましたが、二点お話があったと思います。

 一つは、大分県が県民の幸福度向上のためにやっている「安心・活力・発展プラン」の推進というのは、久原議員のおっしゃるGOHではないかということでございますが、それはもう認識の違いで、そういうことであれば大変幸せでございますけども、問題は、私どもちょっと心配をしておりますのは、幸福度という言葉でくくるにしては、県民の皆さんの価値観が大変多様化をしている。したがって、その多様化した価値観というものをそれぞれにしっかり見きわめながら、それぞれの皆さんの幸福度を上げていくということをやらないと、一概にGOHということだけでは政策ははかり切れないところがあるというところがこれからの難しいところではないかということを申し上げた次第でございます。

 第二番目に、少子高齢化対策を進めるに当たっての政策について、本質を突くような政策をしろということでございました。

 もっとも、問題は、基本的な問題は、少子化ということにあるんだから、もっと子供を産み育てやすい環境をつくる必要があるじゃないか。そのときに、産み育てやすい環境といっても、ワーキングプアがあったり、ニートがあったりということでは産む気にならないではないか、むしろ、みんなが幸せを感ずるような、そういう世の中をつくって、そして少子化を克服するようなことをしなければいけないということでございまして、これもそのとおりだと思います。

 特に、これからの少子化対策を考えるときに、やっぱり日本は成熟社会に来ているわけですから、その成熟社会の中での少子化や、成熟社会の中での雇用機会の拡大といったのを考えていくというのは、これまでの高度成長時代のやり方とはだいぶ違うだろうと。そこんところが大変難しいところであるということは事実だと、こう思います。

 議員が、道をつくりダムをつくれば人が来るわけでは決してないというお話がありましたけれども、そのとおりだと思います。

 他方、議員がおっしゃる、人を住まわせるためには、支所があって、小学校があって、スーパーがあればいいというお話でございますけれども、それでは決して人は住みつかない。住みつかないから、小学校がなくなり、支所がなくなるわけでございますから、そっちもちょっと極端ではないかと思っているわけです。

 本質は、どうやってこの成熟社会の中で、人が子供を産み育て、そして、そこに人が定着し、人が集まってくるのかということでありまして、そういうところを考えていかなきゃいかんのじゃないか。小学校をつくる、支所をつくるというのは発想が逆ではないかと思っている次第でございます。



○桜木博副議長 久原和弘君。



◆久原和弘議員 それは卵が先か、鶏が先かという問題であって、結局、それがなくなったら、もうだめなんや。そやけど、さりとて、それを残すためにどうするかとかというような問題意識なんやから、そこんところは、いずれにしろ、貧すりゃ鈍するで、もとを断たにゃだめなんや。だから、そこんところから出発すれば、必ずできると思う。

 創成会議が出したやつでも見ても、もう、あんた、百年後は人口が四千三百万人なると言うんやけん。大分市の人口と、大分市が今、四十三万人じゃから、四千三百万ということは、百分の一県ということが大分県は言われるわけですんで、四十三万人おりゃいいというわけです。そげな世界は、ちょっと想像しただけでも大変な時代だと思うんで、今後また一緒に議論していきましょう。

 そこで、続いて、もう一つはエネルギー政策です。ここんところの問題について、ちょっと私の考え方について言いたいと思うんです。福井地方裁判所は、五月二十一日に、大飯発電所三、四号機の原子炉運転差しとめの判決を言い渡しました。判決では、「原子力発電所の稼働は人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきものである」、「原子力発電技術の危険性の本質とそのもたらす被害の大きさは、福島原発を通じて十分に明らかになった」と指摘しました。

 また、原発の稼働が電力供給の安定性、コスト削減につながるとした関西電力の主張に対して、「運転停止で多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失と言うべきでなく、豊かな国土とそこに根をおろした国民の生活を取り戻せなくなることが国富の喪失である」と退け、さらに、原発はCO2排出削減に資するもので、環境面にすぐれているとした関西電力の主張に対しても、「福島原発事故は我が国最大の公害、環境汚染であり、甚だしい筋違いだ」と否定しました。

 国は、今年四月に閣議決定したエネルギー基本計画の中で、原発を重要なベースロード電源と位置づけ、再稼働する方針を示しましたが、この判決を無視することなく、原発政策の見直しへとつながることを期待しているところであります。

 さて、本県は再生可能エネルギー導入のトップランナーであるわけです。私は、これまでも述べてきたように、再生可能エネルギーの地産地消を拡充し、再生可能エネルギー日本一の本県を他県にない理想郷として売り込み、安全で安心して住める大分県として確立すべきだというふうに考えております。

 グローバル社会の中で、日本の大手企業の新規進出先は、すべて海外へシフトされている。そして、先ほどから提起しているように、人口減少社会が続くんです。もはや、これ以上電力は必要ない。こんな社会に突入するんですから、電力小売り自由化が進む中、まず、本県からエネルギーシステムの転換を図ってはどうかと考えますが、見解を伺います。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 エネルギー政策についてお尋ねがありました。

 我が国のエネルギー政策は、電力システム改革や地域分散型システムや地域活性化に資する再生可能エネルギーの導入の加速化など、大きな転換点を迎えていると認識しております。

 再生可能エネルギーの導入拡大には、地域のコンセンサスやコスト面での課題克服に加えて、出力が不安定な太陽光等の大量導入への対応として、ITや蓄電池などによる地域内の需給バランスの最適化を図るといったスマートコミュニティーのシステムづくりなどの検討も必要となってまいります。

 本県では、かねてから、その再生可能エネルギーの導入拡大に努めるとともに、産業振興や地域振興につながるさまざまな先進的な取り組みを行ってきたところです。

 例えば、由布市の鳴沢地区の共同太陽光発電を支援しまして、地域のコンセンサスづくりのモデルを構築してまいりました。また、低コストな湯煙発電の開発と、これを活用した分散型発電と余剰熱の有効活用といった、地域内での多段階利用の取り組みなども推進しております。

 こうした先進的な取り組みをさらに加速させ、今後とも、本県が我が国における再生可能エネルギーの推進やエネルギーシステム転換などの先導的な役割を担っていければいいかなというふうに考えております。

 以上です。



○桜木博副議長 久原和弘君。



◆久原和弘議員 そのとおり。そういう担えるようなことをした方が私いいと思うのは、もう人口はどんどん減っていく、私が先ほど産業は海外へシフトしたというふうに言いましたけど、これは「文藝春秋」の七月号に載っていたんですが、中野剛志さんが言いよるんやけど、いわゆる大企業が海外へ逃げていくというのは法人税が高いからなのかどうなのかということで、また法人税を下げろとしたんですけど、そんなもんじゃないんやと。そんなもんじゃない。そもそもこの言説がうそなんですと。

 ジェトロの調査は、これは二〇一二年ですが、日本企業が海外へ進出する理由で一番多いのは、当然ながら「海外に需要があるから」が七四%、「国内の需要減」が五五%、国内法人税の税負担が大きいとかというのは四・三%しかないというんです。だから、このことからすると、大企業は、日本にとどめておくというのはもう無理なんです。もう需要があるところしか、どんどん出ていかんですから。だから、むしろ逆に、海外に出た企業にどうやって税金を取るかということを考える、そういうシステムを考えんとだめじゃねえかなと思うんですけど、そういう意味では、そういう立場に立って、もう原発というのはトイレのないマンションと言われるように、トイレがないマンションを何ぼ建てたって、もうだめだと思うんです。やっぱり安定したエネルギーなんか言ったって。だから、そういうことも考えたって、これは、大体、部長との共通認識で、やっぱり、自然エネルギーはふやしていかなきゃならんというところについては一致したようでありますから、そのくらいにしておきましょう。

 県立高校の適正配置の問題なんですが、これも先ほど、古手川議員も言いましたけど、私も臼杵に住んでいて、三月十日の合同新聞に「最後の卒業生に思う」と題して、次の記事が掲載されていました。

 「臼杵市では、一日に臼杵商業高校、二日に野津高校で最後の卒業式と閉校式があり、高校の長い歴史に幕がおりました。なくなってしまうことがわかっている母校で、精いっぱい三年間を過ごした最後の卒業生の代表あいさつに目頭が熱くなった」というふうに言っております。「一定規模の保持を求め、教育効果の向上を目指し進めている高校再編。しかし、それで生徒同士や教員、地域とのつながりの熱が冷めてしまっては本末転倒だ。この熱を受け継ぐような教育行政を求めたい」と、臼杵支局の宗岡記者がまとめていたんですが、私も両校の卒業式と閉校式に出席しました。卒業生一万二千八百四十二人を輩出した臼杵商業高校は百六年の歴史に幕を閉じ、野津高校は卒業生五千八百七十四人を輩出して、六十五年の歴史に幕を閉じました。

 本県では、二〇〇五年三月に高校改革推進計画が策定され、現在、二〇一五年度までの再編整備計画が実施されており、臼杵商業高校、野津高校の閉校もこの再編によるものです。この計画では、適正規模を一学年六から八学級、状況により四から五学級とした適正規模化を進めることとしておりますが、この計画には、私は当初から疑問を呈しています。

 人口減少社会の中で、今後も生徒数の減少は予想されます。二〇〇八年第二回定例会の私の質問でも指摘したように、今後もこの計画に示された適正規模化を進めるとすれば、ますます高校は統廃合され、大分市に十数校、別府市に数校、中津、日田、佐伯、それぞれ一校あれば事足るんです。あとはもう何にも要らんごとなる、高校は。

 そこで、本年二月の高校改革フォローアップ委員会の報告内容も踏まえて、具体的に、十年後どこに何校残っているのか。また、二〇一六年度以降の高校再編整備計画を、まだ六学級から八学級にするじゃとか、教員の適正配置をするためには六学級とか八学級なからにゃ悪いとか、あるいはスポーツが、人数が多うなからにゃスポーツなんかが、部活がようでけんとか、そげなばかなことを言いよんのか。ちょっとそこら近所について。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 県立高校の適正配置についてお答えをします。

 高校の再編整備においては、子供たちにとって真に望ましい学校という視点に立って、さまざまな生徒の学習ニーズに対応するため、総合選択制高校など、新しいタイプの学校の設置、導入や適正規模化などを図ってきました。

 昨年度実施した高校改革フォローアップ委員会では、再編整備における適正な学校規模や学校、学科の配置などについての検証を行いました。

 委員会の報告では、再編整備により地域の高校が適正規模で維持されており、各教科専門の教員が適正に配置され、部活動もふえるなど、高校が活発化して、教育水準は維持、向上していると評価されたところです。

 一方、今後一層少子化が進行することが見込まれることから、地域の高校をどのような形で充実させていくかなどについて検討をしてまいります。その中で、学校教育を取り巻く状況を見きわめながら、これまで取り組んできた地域に根ざした特色ある学校づくりを一層進めることも含め、さらなる高校改革の必要性に関しても議論してまいりたいと考えております。



○桜木博副議長 久原和弘君。



◆久原和弘議員 結局、何言いよるかわからん。

 高校改革フォローアップ委員会の報告をまとめた部分では、地域との連携というのがあったと思うんですけど。高校改革推進委員会の再編整備委員会では、子供たちにとって真に望ましい学校という視点に立って進めると。子供たちにとって真に望ましい学校という視点、地域との連携、もうそれは関係ねえんやというふうになるんかい。

 そして、同時に、適正規模が必要とした理由は、厳しい現実の社会を目前にした高校生にとって、社会性、自主性、協調性等をはぐくむために、多くの個性的な生徒と出会い、お互いに切磋琢磨する環境が大切である、だから六学級から八学級というのやな。

 それで、教科、科目の専門性を確保するために専門の教員の配置を必要とする。そのために六学級から八学級なからにゃ悪いと。

 興味、関心において、多くの部活動の中からいろんなものが選択できることを挙げています。これも六学級から八学級なからにゃ、それができん。だから、そういうふうにすると今まで言うてきたんじゃ。

 だから、そんなことしよったら、私がさっき言ったように、もう高校がねえなるやねえかい。そんなことでいいんかいというのが、適正規模、適正化を見直して、その地域にとって適正な県立高校の規模に整理していく必要がある。だから、その地域によって、例えば臼杵ならば、臼杵高校一校ぐらい残していいんやねえかい。それを、もう大分からようけ来よるんやけんあるいはもう、臼杵には生徒がおらんのじゃから、もう閉鎖します。さっき古手川さんの話聞きよったら、津久見なんか、じき対象になるごと。二年たちゃ、もうだめなんじゃろう。二年切れば。今じゃ。そげんふうになってしまうんじゃねえかい。そんなことでいいかな。もう一遍言うてくれ。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 何日か前に教育委員会に電話が入ってきまして、「うちの地域の高校の再編は来年ですか、いつですか」と聞いているところがありまして、「いや、再編整備計画は十七年から一生懸命取り組んできました。とりあえず今年度で一段落するところです」と。県民の方に、このまま引き続いてどんどんどんどん同じような形でやっていくんではないかという誤解があるようですけれども、この間取り組んできた再編整備、特に適正規模についていろいろ議論ございますけれども、開始する前に、一学年三学級以下の高校が二十ありました。これ、一つが分校で、十九が本校です。これ、現在、分校が四つになっていますけれども、本校は、中高一貫校が緑丘という、本当にそういう極めて例外なところです。

 当初、考え方始めました、六から八が一番望ましい、地域の状況によって四から五。まさにその形を実現してきました。これは、この十年間の取り組みの基準であります。基準をつくるときにも、真の望ましいクラスはどのくらいかと議論を踏まえた上で、地域の実情を見てつくってきた議論でございます。

 先ほどご答弁いたしましたけれども、今後の方向については、まだまだこれから議論するところです。地域の高校をどのような形で充実させていくかという議論の中で、今後の高校改革の必要性についても議論していくと、そういうことでございます。



○桜木博副議長 久原和弘君。



◆久原和弘議員 今の話を聞くと、「あんたが言いよるのもわからんこともねえけん、ちょっと参考にするわい」というように聞こえたけど、まあ、そういうことでいいな。

 ちょっと時間も残っているようですけど、これで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○桜木博副議長 以上で久原和弘君の質問及び答弁は終わりました。

 次に、上程案件に対する質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、これを許します。堤栄三君。

  〔堤議員登壇〕(拍手)



◆堤栄三議員 臼杵市、同じ出身でございますけど、私は大分弁でしゃべりたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。共産党の堤でございます。

 まず、今回上程をされました議案に対する質疑を行います。

 知事は、諸般の報告で、四月の消費税率引き上げによる影響について、「基調としては緩やかに持ち直しの動きが広がっている」と増税による影響を小さく見ていますが、多くの県民の実態とはかけ離れた認識だと思います。

 ある飲食業者は、四月、「消費税が八%になり、電気、ガス、仕入れなどの値上がりで、毎月三万円以上の負担増となる。値段は、周りが上げていないので、自分のところだけ上げるわけにはいかない。本当に増税は死活問題」と胸のうちを語っていました。

 内閣府の街角景気ウオッチャー調査でも、四月の景気の現状判断DIは四一・六と三月に比べ一六・三ポイントも悪化しています。四月は、家計動向関連、企業動向関連、雇用関連とすべてのDIが低下をしました。下落幅は、東日本大震災が発生した二〇一一年三月以来の大きさです。駆け込み需要の影響があったことを考えても、増税後の販売や生産の低下による落ち込みは明らかです。

 増税によって県内景気は悪化しているという認識に立つべきではないでしょうか。知事の答弁を求め、対面演壇にて行います。

  〔堤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○桜木博副議長 ただいまの堤栄三君の質疑に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 堤栄三議員から消費税率引き上げの影響についてご質問を賜りました。

 消費税率五%から八%ということで引き上げになったわけでございまして、やっぱり個々の関係者にとってみると大きな負担になってきたという、そのことについては厳粛に受けとめなければいけないと思いますけれども、全体としての影響ということについて考えてみますと、例えば、日銀の大分支店等の調査では、県内景気は「消費税率引き上げに伴う反動減があるけれども、緩やかに持ち直しの動きが続いている」としているところであります。また、昨年秋に県が実施しました五百社企業訪問の際には、約半数の企業が「影響が出そうだ」と心配をしておられましたけれども、春の企業訪問では、「影響があった」と回答した企業は全体の約二五%にとどまっております。これらの結果などから、今のところ、反動減は想定の範囲内と見ている企業が多いと認識をしているところであります。

 一方で、中小企業の中には、「駆け込み需要の反動で売り上げが減少している」との声もありまして、影響を受けた企業があるのももちろん事実であります。

 本年度は、消費税率引き上げも見据えて、需要喚起のための投資的経費の増額や早期執行などに力を入れるとともに、あわせて、県制度資金による資金繰り支援や商工会等による経営相談等、中小企業の経営改善のため、引き続ききめ細かな対策をしているところであります。

 なお、全国的に見ましても、確かに四月の景気ウオッチャー調査では、駆け込み需要の反動によりまして景況感は低下しましたけれども、最新の五月調査では、百貨店、スーパーなどで反動減が和らいだことから、現状判断DI、先行き判断DIとも、四月に比べまして三・五ポイント上昇するなど改善傾向が示されております。

 今後とも、県内の景況を注視しながら、中小企業の経営安定や地域経済の活性化にしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 五百社訪問の結果を私も見てみましたけども、二者択一の形で設問されているんではないか。つまり、影響があるのかないのか、この二つだけなんです。ですから、仮にそういういろんな影響があったとしても、全体的にはないかなというふうな、設問の方法によってはアンケートの結果も違ってくるんではないかなというふうに思います。そういうアンケートのやり方についてです。

 それとあわせて、四月の実質賃金の問題でいくと、前年比でマイナス三・四%であったんです。四月として、この二十年来、最大の落ち込みというふうになっております。つまり、十年ぶりの賃上げをはるかに上回る増税を押しつけられて、世論調査でも七、八割の国民が消費税増税で生活が苦しくなったというふうに答えております。

 大分県の現金給与賃金水準も、前年比で〇・二%減少しておりますけども、私とすれば、これがやっぱり実感だろう。つまり、ここから出発をしていろんな政策というのをやっていかないと、やはり、非常に困っている方がたくさん中小企業の中におられるわけだから、そこを重点にした政策のために、そういう認識にまず立つべきだというふうに私は考えております。再度、知事の答弁を求めます。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 ご指摘の点、わからないでもないんですけれども、四月の実質賃金の調査等によりますと下がったということでございます。確かに春闘の状況調査をやりますと、大企業の方は早く片がついておりますけれども、四月、五月、まだまだ片づいてないというところがありまして、そのあたりは本当に、賃金の方は上がらずに消費税が上がったというような、負担感が多い方も多かったんだろうというふうに思います。

 そういうことを含めまして、全体として消費税引き上げの影響をどういうふうに見るかということは、しっかりこれからも見きわめていかなければならぬというふうに思っております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 やはり、県内中小業者とか県民は、営業とか生活に大変不安を抱えております。消費税の増税というのは、さらなる倒産を招く危険性があります。

 一方、輸出大企業等一千社の内部留保、二〇一三年度に合計で前年度より二十三兆円以上ふえているんです。消費税を価格にすべて転嫁できます。輸出戻し税として莫大な還付すら受けています。例えば、トヨタ自動車は、二〇一二年度事業年度で約一千八百一億円、キヤノンでは四百六十五億円、主要二十社で一兆二十二億円、導入後二十四年間で四十七兆円もの還付金が大企業に入っております。しかし、中小企業の約六割は、価格に全部及び一部しか転嫁できず、身銭を切っているのが実態です。大変不公平だと考えます。

 知事は、切れ目のない対策として公共事業やプレミアム商品券発行など実施をすると言っておりますが、来年一〇%へ増税されれば、このような対策すらもすっ飛んでしまいます。増税ストップの決断を政府に大分県として求めることこそ、一番の景気対策になると考えますけども、知事の答弁を求めます。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 厳しい日本の財政状況とか、あるいは急速に進む少子高齢化という現状の中で、税制抜本改革法によりまして、平成二十七年十月から消費税率を一〇%に引き上げるということが予定されているわけであります。

 しかしながら、さらなる消費税率の引き上げというのは、経済状況を十分に踏まえて検証して、また、せっかく戻りつつある景気を下振れさせない対策を講じて実施するということが必要だろうというふうに思っております。予定されているからそのまま行くというわけにはいかないんじゃないか。

 一昨日、閣議決定されました経済財政運営の基本方針の中でも、消費税率一〇%への引き上げにつきましては、税制抜本改革法にのっとりまして、経済状況等を総合的に勘案して、平成二十六年中に判断を行うということとされております。

 現在、デフレ脱却と経済再生に向けた取り組みによりまして日本経済には明るさを取り戻しつつありますけれども、県といたしましても、景気、雇用の動向を注視しながら切れ目のない対策を講じるということで、地域経済を下支えしていきたいと考えているところであります。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 ことしいっぱいで大体増税をどうするかというのを決めるというのは、骨太の方針で出ておりますけども、大分県としての実情を訴えて、増税ストップをぜひ、知事を先頭としてやっていただきたい、このことをお願いして、次に移ります。

 まず、県民アンケートの高齢者対策についてです。

 知事は、新たな政策展開について、県民アンケートの結果、高齢者福祉や医療の充実等、今後取り組んでいかなければならないと言っています。

 高齢者、障害者福祉のアンケート結果を見ると、「在宅介護や在宅医療の充実」と答えた方が約五〇%に上っています。しかし、国が行おうとしている医療・介護総合法では、介護保険制度の根幹を揺るがすものとなっています。

 第一回定例会では、要支援一と二の方々について、「市町村への移行については、県内すべての市町村が移行できるものと認識している」と答弁をしていますが、昨年、県社保協が実施したアンケートでは、「市町村として受け入れられない」と回答したところ、「受け入れはできると思うが難しい」など戸惑いの声も多く寄せられています。今回の制度の改定では、十分なサービスを受けられなくなるのは明白だと思いますけども、部長の答弁を求めます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 介護保険制度についてお答えをいたします。

 介護予防訪問・通所介護の市町村事業への移行につきましては、市町村が地域の実情に応じ、多様な主体による柔軟な取り組みにより、効果的かつ効率的にサービスを提供できるようにするものであると思っております。

 本県におけるサービス利用者は、平成二十六年二月現在、約一万二千二百人となっています。また、サービス提供事業所につきましては、全市町村に所在し、総数は八百八十二カ所となっています。

 移行に当たりましては、こうした八百八十二カ所の現在サービスを提供している事業所の参画も可能でありまして、高齢者の状態に応じた適切なサービスが提供されるものと認識をしております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 今の内容については予算の確保が前提ということになるんですけども、しかし、今、国がどういうふうに考えているかというのは、現行制度のままなら、毎年五、六%のベースで伸びていく要支援者向けの給付金の自然増、これを三から四%、これ、後期高齢者の人口伸び率と一緒なんですけども、その三、四%で抑え込む方針を掲げているんです。実質的に予算が削減されるわけです。それでまともな、今までのようなサービスを受けられるというふうに言うんでしょうか。再度答弁を求めます。

 また、八百八十二事業所があるというふうに言われました。こういう事業所が委託を、今、現状で、第六期事業計画改定するんでしょうけども、その八百八十二事業所が委託を受けるという方向が、今どういう状況になっているんでしょうか。再度答弁を求めます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 二点についてお答えをいたします。

 予算の獲得ということにつきましては、今後の予算編成過程を見てみないとわかりませんけれども、今回の介護保険制度の改定といいますのが、既存の介護事業者による既存のサービスに加えまして、多様なサービスが多様な主体により提供されることにより、利用者がこれまで以上に自分にふさわしいサービスを選択することができる仕組みを目指すということでありまして、介護保険の世界で、例えば、百かかっていたものが、今回の制度に移行することで百はかかれないかもしれない、今のままの水準でいきますと。そういう制度もあるのかということで、財政的には予算も獲得するという今のところの国の方針を聞いておりますので、何とかなるのではないかというふうに思います。

 次に、サービス事業者が委託を受けるのかということについてでございますけれども、これは今後の事業者の考え方になると思いますけれども、少なくとも市町村の方が委託をするということができますし、市町村からして、現在あるサービス事業所抜きに介護予防の訪問介護ですとか通所介護というものを提供できるということはなかなか考えにくいというふうに思いますので、市町村の方からも事業所に向けて働きかけがあるものと認識をしております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 百のうち、それ以下にもなるということは、サービスの低下もやむを得ないというふうなことにとってしまいかねませんから、それはぜひないようにそういうのはしていただきたいというふうに思います。

 それと、特養の入所申し込みの関係です。

 今、六千二百二十七名の申し込み者がいますけども、原則三以上じゃないと入所できんごとなります。そのうち、要支援、要介護一、二の方というのは二千二百八十九人に上りますけども、こういう方々は法律が施行された場合、一体どういう方向に行くんでしょうか。答弁を求めます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えをいたします。

 特別養護老人ホームの入所につきましては、今回の介護保険制度の改正で、原則、要介護三以上の高齢者に限定されることとなりましたけれども、要介護一、二の方であっても、例えば、認知症高齢者であり、常時の適切な見守り、介護が必要などやむを得ない事情があれば特例的に入所が認められることとされております。

 県といたしましては、特別養護老人ホームの計画的な整備とともに、高齢者の在宅生活を支援するため、通所や訪問、宿泊を複合的に利用できる小規模多機能型居宅介護サービスなどの整備を促進してまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 原則ですから、やむを得ない事情というのは、当然、法律に入っていますけども、今そういうふうな状況というのは大分県でつかんでいますか。どれぐらいいるかというのは。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 基準というものが今後省令で定められるということになっておりますので、今のところ詳細に承知しているわけではありません。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 結局、在宅介護がメーンになってくるわけです。そうした場合、介護職員等も不足していますし、在宅で本当にそういう方々を受け入れることができるかと非常に危惧があるんです。そこら辺の状況というのはどういうふうに考えておられます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 在宅生活を支えるということが地域包括ケアシステムの一つの大きな目的でありまして、そのためにこそ、そうした多様な、NPOですとか、ボランティアの方を巻き込んで、地域で生活を支えるシステムをつくろうということでありまして、そういう意味で、今回の介護保険制度の中で介護保険制度の仕組みとして、そういった事業者も参入できるという道を開いたものでありまして、こういった事業者の獲得により介護保険制度の円滑な実施ということに努めていきたいというふうに思います。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 NPOとかボランティアというところに丸投げする、市町村事業で丸投げしてしまうというのが非常に今回の法律の問題点の一つでもありますから、そこら辺はぜひ今後詰めていきたいというふうに思います。

 続いて、第八三号議案の、教職員の定数の削減条例等についてなんですけども、今回の条例改正によって、県立学校の職員が六十四人、市町村立学校県費負担教職員が四十八人削減されます。二〇一〇年から見ると、百七十一人、百五十三人の定数削減となります。県立学校の二〇一四年度の教員数は二千九百九十二人中、非正規は四百四人、一三・五%に上っています。また、小中学校の教員数は六千九百十六人、うち非正規は七百十五人、一〇・三%の比率です。

 臨時講師等の方々は、一般の教員と同じ業務を行い、責任感を持っています。教育環境をよくするためにも、定数は削減ではなくて、正規教職員の拡大と非正規の是正が今必要ではないでしょうか。教育長の答弁を求めます。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 本県においては、児童生徒数の減少に伴い、基礎定数が減少する中、いじめ対応等の児童生徒支援などといった加配定数を確保することにより、多くの教員を学校に配置しています。

 国の加配による教員定数は、予算の範囲内で措置される単年度ごとの定数であり、将来的に継続される保障はないことから、その多くを臨時講師として配置せざるを得ません。そのため、国に対しては、法律改正による教職員定数の改善を要望しているところです。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 教育長、つまり、法律の改正がない限りは教職員定数の増というのは求めないということでよろしいんでしょうか。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 現場の状況から、多くの教員を必要としたい、確保したいということで、いろんな要請にこたえる加配をたくさんとっています。この加配でしか国が制度設計されていないという状況においては、国に法律改正を強く要請していくということをやっていきたいというふうに思っています。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 実数においても、この五年間で県立学校で二百十五人、小中学校でも百九十一人減少しております。二〇一三年度の病気休職者百十四人のうち、精神疾患が七十二名、六三・二%、また、同年度までの十年間で、教育長も含めて十二人の方が自殺をしております。経済的な理由等もあるでしょうけども、やはり現場での業務等、多忙化の原因もあると考えられます。実数の減少と精神疾患及び自殺との因果関係をどう考えているのでしょうか、再度答弁を求めます。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 定数の削減は、生徒数の減少に伴いまして学級数の減少、プラスの要因としては、特別支援学級の増その他ありますけれども、基本的には国の標準法等によって定まっていくものです。

 病気休暇、その他の疾患については、さまざまな理由がございます。それについての対応としては、保健施策の充実その他で手当てをしていく、こういう形で対応していきたいというふうに考えております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 ちょうど、きょうの新聞の一面に、例のOECDの、教員、中学校の先生の多忙化という問題が出ておりました。これは、世界的に見て、日本の中学校の先生は非常に授業時間外の課外の時間が多いというふうなOECDの調査結果が出ているんですけども、この問題についてどういうふうに考えておられるのかとあわせて、ハンドブックを三月につくっております。あの中では、有給休暇の取得だとか、または会議の整理の仕方とか、いろんなことを書いておりますけども、三月から多分するんでしょうけども、それをいかに現場の先生たちに、ハンドブックの中身について周知徹底をしていくのかという点について、再度お伺いをいたします。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 けさの新聞報道にございました、OECD諸国と比べて日本の教員の勤務時間が長い。その中で見ていきますと、ご指摘のとおり、授業時間はそうでもないんですけれども、部活、あるいは事務処理といった部分が多いというふうになっております。

 これまでも事務処理の軽減のための、例えば、ICT化、パソコンの配備等による事務処理の軽減、あるいは会議の削減、その他の軽減策に取り組んできましたけれども、より一層そういうものに取り組まなければいけないというふうに感じたところです。

 それから、ハンドブックについてですけれども、これはもう既につくり始めてだいぶなります。つくり始めたのが十九年か二十年、ちょっともうだいぶなります。いろんな要望もありまして、昨年度からホームページにも載せるようにいたしました。すべての職員がいつでも見られるというふうにしております。

 この中で、先ほど言いましたICT機器の活用、地域人材の活用、それから、その学校での勤務実態改善計画をつくって全職員でチェックをするとか、あるいは研修、会議等の精選等の取り組み、よい事例が出ております。こういうのを周知しながら、負担軽減に取り組んでいきたいというふうに思っております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 産休代替だとか病気代替の臨時講師等もいますけども、小中学校では臨時講師がクラスの担任を受け持っているということも聞いております。しかし、原則一年で契約が切れてしまい、これでは子供たちの状況を十分つかんで学習に生かすことというのはなかなかできにくいんではないでしょうか。また、同一労働、同一賃金の原則からも逸脱しているんではないでしょうか。答弁を求めます。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 子供たちの状況をしっかりと把握し、学力、体力の向上を図っていくには、教員個々の力量に任せるのではなく、校長等のリーダーシップのもと、一体的な教育活動を行う学校運営体制を構築し、毎年の子供たちの情報がきちんと引き継がれるよう組織全体で取り組んでいくことが何よりも重要です。

 また、二十四年度から臨時講師の経験年数に応じた研修を体系的に実施し、指導力向上に努めています。

 臨時講師等の給与は、他県との均衡で決定し、全体としては九州各県に比べ遜色なく、講師等の多くは、正規職員と同様に給料表が適用され、通勤手当や住居手当、期末勤勉手当も支給されているところです。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 給料表が適用されているので、同一労働、同一賃金の原則に逸脱をしていないという、そういう認識でよろしいんでしょうか。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 同一労働、同一賃金との関係で言いますれば、臨時講師は正規職員の代替として配置を行っているため、教育活動については児童生徒へ教員とほぼ同様の業務を行っていますけれども、主要な分掌主任等の職務を行うことはないため、正規職員と同一業務を行っているとは考えておりません。

 また、臨時講師の給与についても、地方公務員法の適用があるということですので、いわゆる均衡の原則に従って、国、他の地方公共団体の給与その他と均衡を失しないようにという原則がございます。その関係で、現在の臨時講師等の給与が定まっているというふうに理解しております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 二〇一三年三月の補正で給与の額が確定して、約三十二億減額しております。また、財政調整用基金も四百数十億の残が積み増しするぐらいなんですけども、本来そういうのを、国が決めている定数以上に県だとか市町村がやってもそれはいいわけです。単費で使えばいいわけですから。そういうふうな予算の配分を県としてしていく方向は考えていないんでしょうか。再度求めます。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 減額補正の分については、たしか退職金だと思います。

 正規職員、臨時職員、県の単費でということでございますけれども、現在のところ、国の標準法に従って、国の義務教育費国庫負担制度というのが根幹にあります。それに乗っかって人件費等の手当てをしてまいりたいというふうに考えております。



○桜木博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 いわゆる子供の教育を、私は、予算がある、また、つまり加配が、定数内であれば当然、国からの予算というのはおりてくるんですけども、それ以外の定数の増については、当然、県単の予算というのは必要になってくるわけです。

 だから、私たちやっぱり考えるのは、小学校の一学年、二学年でもいいから、本当に一つでも多く、三十人少人数学級をすること、それについての定数は県が持ってもいい、市町村と一緒にやってもいいということを私たちは考えているわけです。ですから、定数の削減は絶対にやめるべきだということを求めて、質疑を終わります。

 以上です。



○桜木博副議長 以上で堤栄三君の質疑及び答弁は終わりました。

 これをもって一般質問及び質疑を終わります。

 ただいま議題となっております各案件及び今回受理した請願二件は、お手元に配付の付託表及び請願文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。

 なお、他の委員会にも関連のある案件につきましては合い議をお願いいたします。

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付託表


件名
付託委員会


第七四号議案
平成二十六年度大分県一般会計補正予算(第一号)
関係委員会


第七五号議案
大分県税条例の一部改正について
総務企画


第七六号議案
大分県税特別措置条例の一部改正について



第七七号議案
物品の取得について



第七八号議案
工事請負契約の変更について
福祉保健生活環境


第七九号議案
工事委託契約の締結について
土木建築


第八〇号議案
訴えの提起について



第八一号議案
工事請負契約の締結について



第八二号議案
訴えの提起について



第八三号議案
大分県立学校職員及び大分県市町村立学校県費負担教職員定数条例の一部改正について
文教警察


第一号報告
平成二十五年度大分県一般会計補正予算(第六号)について
関係委員会


第二号報告
大分県税条例の一部改正について
総務企画



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○桜木博副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 お諮りいたします。明二十七日及び三十日は常任委員会開催のため、七月一日は議事整理のため、それぞれ休会といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○桜木博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、明二十七日、三十日及び七月一日は休会と決定いたしました。

 なお、二十八日及び二十九日は、県の休日のため休会といたします。

 次会は、七月二日定刻より開きます。

 日程は決定次第通知いたします。

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○桜木博副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後三時二十五分 散会