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平成26年 第2回定例会(6月) 06月24日−02号




平成26年 第2回定例会(6月) − 06月24日−02号







平成26年 第2回定例会(6月)



平成二十六年六月二十四日(火曜日)

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 議事日程第二号

     平成二十六年六月二十四日

           午前十時開議

第一 一般質問及び質疑

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 本日の会議に付した案件

日程第一 一般質問及び質疑

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 出席議員 四十二名

  議長        近藤和義

  副議長       桜木 博

            阿部英仁

            志村 学

            古手川正治

            後藤政義

            竹内小代美

            土居昌弘

            嶋 幸一

            毛利正徳

            油布勝秀

            衛藤明和

            濱田 洋

            三浦 公

            末宗秀雄

            御手洗吉生

            井上伸史

            麻生栄作

            田中利明

            三浦正臣

            守永信幸

            藤田正道

            原田孝司

            小嶋秀行

            馬場 林

            尾島保彦

            玉田輝義

            深津栄一

            酒井喜親

            首藤隆憲

            平岩純子

            江藤清志

            久原和弘

            小野弘利

            元吉俊博

            吉冨幸吉

            荒金信生

            佐々木敏夫

            戸高賢史

            吉岡美智子

            河野成司

            堤 栄三

 欠席議員 なし

 欠員   二名

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 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  教育委員長     松田順子

  代表監査委員    米浜光郎

  選挙管理委員長   一木俊廣

  総務部長      島田勝則

  企業局長      森本倫弘

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     奥野省吾

  企画振興部長    日高雅近

  福祉保健部長    平原健史

  生活環境部長    冨高松雄

  商工労働部長    西山英将

  農林水産部長    工藤利明

  土木建築部長    進 秀人

  会計管理者兼

            阿部恒之

  会計管理局長

  人事委員会

            山田英治

  事務局長

  労働委員会

            小嶋浩久

  事務局長

  参事監兼

            長谷尾雅通

  財政課長

  知事室長      岡本天津男

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     午前十時三分 開議



○近藤和義議長 これより本日の会議を開きます。

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○近藤和義議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第二号により行います。

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△日程第一 一般質問及び質疑



○近藤和義議長 日程第一、第七四号議案から第八三号議案まで及び第一号報告、第二号報告を一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。三浦公君。

  〔三浦(公)議員登壇〕(拍手)



◆三浦公議員 皆さん、おはようございます。自由民主党大分県議員団の三浦です。

 質問の機会をいただきました先輩、同僚議員の皆様方に心よりお礼を申し上げ、早速、質問に入ります。

 まず、人口減少を見据えた地域づくりについてです。

 増田元総務大臣ら民間有識者で組織される日本創成会議がまとめた報告書によれば、全国約千八百の自治体のうち、約半数で人口減少がとまらず、消滅の可能性があるということです。

 報告書では、出産年齢の中心となる二十代、三十代の女性が二〇四〇年までに半減し、人口減少がとまらなくなるおそれがある八百九十六の自治体を明らかにしているところです。このような急速な人口減少が地域コミュニティーの機能低下をもたらすだけでなく、医療、介護、教育、もちろん道路や上下水道といったインフラ整備にも強く影響を与えることは想像にかたくありません。

 もちろん財政に余裕があれば話は別ですが、言うまでもなく、日本は、先進国中、最悪レベルの財政赤字国です。国の財政制度等審議会によれば、財政の持続可能性を担保するには、かなりの経済成長を見込んでも、消費税で言えば、さらに一六から二四%の増税、つまり、消費税率を二六から三四%にしなければならないということです。これでは、人口減少対応への歳出拡大どころか、歳出削減こそが必要だと思われます。

 さて、言うまでもありませんが、創成会議の報告書では、我が大分県も大変な状況となっています。配付しております横長の資料がそれです。本県で消滅の可能性が高い、つまり、二十代、三十代の女性が半減するとされたのは、全十八市町村中十一、残念ながら最も可能性が高いとされたのは私の地元国東市です。国東市における二十代、三十代女性の減少率は約七割、確かにこれでは持続可能性が疑われます。もちろん減少するのは若年女性だけではありません。総人口も、大分、別府、中津、日出といったところを除き、あとは軒並み四から五割減少とされています。わずか二十年ほどで人口が半分になっては、将来の消滅どころか、近々の消滅すら危惧されます。

 ちなみに、資料にはおなじみの社会保障・人口問題研究所の緩い試算も載せております。ですが、見てわかるとおり、大勢に影響のない程度の違いしかありません。

 さて、当然ながら人口減少対策の柱となるのは少子化対策ですが、先ほど述べたとおり、出産年齢の中心となる女性自体が少なくなっています。そのため、失敗続きの少子化対策がたとえうまくいったとしても、その効果があらわれるのは五十年後、六十年後です。つまり、我が国、我が県、我が地域の人口減少は、少子化対策で対応できる局面をとっくに過ぎています。

 このような状況を見るにつけて、今後、十年、二十年を見越して安心、安全な地域を維持していくためには、市町村を超え、あるいは県境を超えて政策の集約化や集中投資を進め、地域の集約、集積を促していく必要があると思わざるを得ません。もちろんそれは一朝一夕に進むとは思いませんが、決して少子化対策では対応できない人口減少という現実を直視し、それを見越した持続可能な地域づくりを、県、市町村行政、そして県民挙げて考える時期にあると私は考えます。

 ちなみに、二〇四〇年時点の私の年齢は六十六です。もちろん、長寿社会の中、知事初め、議員各位におかれましては、そのときも必ずやお元気だとは思います。ですが、やはり確率的には、私の方がこの状況を我が目で見る可能性は極めて高い。であるからこそ、強く危機感を私は持っています。

 創成会議が出した衝撃的な発表以来、人口減少問題への危機意識が住民にもある程度共有されつつあるように思われます。この機を逃さず、議論を始めるべきではないでしょうか。

 また、次期長期総合計画では、人口減少社会の対応は最も重要な柱の一つになると思われます。その土台づくりのためにも、現行の長期総合計画の実質的な最終年度となる今、議論を始めるべきと私は考えます。

 以上を踏まえて、県として、人口減少を見据えた持続可能な地域づくりのため、今後どのような施策を講じていこうとお考えか、知事の見解を伺いたいと思います。

 また、るる述べたように、私は、現状における地域の持続可能性に大きな危機感を持っています。知事はどのような認識をお持ちか、あわせて伺いたいと思います。

 さて、日本創成会議は、人口減少による地方部の疲弊を心配する一方で、首都圏への過度な若年人口の集中にも警鐘を鳴らしています。極端に出生率が低い首都圏への若者の集中が人口減少にさらに拍車をかける懸念があるというわけです。

 創成会議では、その対策として、日本各地の広域ブロックごとに中核となる都市を設ける必要があるとの提言をしています。そこに施策を集中投下することで、若者がわざわざ東京に出ていく必要がないと思えるような魅力的な地方都市、はっきり言えば、ミニ東京をつくり出して若者の首都圏一極集中を防ぐという構想です。

 この地方中核都市構想とも言うべき提案は、広域ブロックの区域設定次第では道州制と極めてリンクするものと思われます。私としては、人口減少社会への対応として、今後しっかり検討していくべきと考えます。先日の九州地方知事会の折、佐賀県知事がその必要性に言及したということですが、知事はどのようにお考えか、見解を伺いたいと思います。

 また、国では、人口減少などが進む中で市町村単独で全ての行政サービスを実施することは困難との認識のもと、先日、地方自治法を改正し、自治体間での広域連携を促す仕組みとして連携協約を設けたところでもあります。県内市町村における制度の活用についてどのようにお考えか、県の見解を伺いたいと思います。よろしくお願いします。

  〔三浦(公)議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの三浦公君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま三浦公議員におかれましては、人口減少を見据えた地域づくりについて、日本創成会議の報告書等も引用しながらご質問をいただきました。

 県で昨年度実施いたしました中長期県政シミュレーションでは、二〇四〇年まで人口減少の流れは変えられないものの、合計特殊出生率の向上や二十代、三十代の定着流入を促進すれば、減少カーブを緩やかにし、人口構成のバランスを改善できることが見えてまいりました。県といたしましては、この結果も踏まえながら、人口減少を見据えた地域づくりにこれまで以上に取り組んでいきたいと思っております。

 いろいろやらなければなりませんけれども、まずは、高齢者の健康寿命の延伸など、だれもが元気に長生きできる健康づくりであります。二つ目は、若い世代が地域で子供を産み育てたいと思える子育て満足度日本一に向けた取り組みであります。三つ目は、住民の定住とU、J、Iターンによる流入促進、そして四つ目は、企業誘致や農林水産業の振興を通じた仕事の場の確保、五つ目は、暮らしやすい環境づくりと交流人口の増加であります。

 総合的に息長く取り組まなければならない難しい課題ですけれども、国勢調査の行われました平成十七年と二十二年の五年間で人口減少率を見てみますと、実は本県は、人口増の福岡県を除きまして、九州の中では最も低い一・一%の減少にとどまるという実績もありまして、さまざまな取り組みによって人口減少を緩和することができると思っております。

 今後さらに、人を引きつけ、定住にもつながるような特徴のある地域づくりに力を入れていくことも重要であります。幸い、県内各地にこうした新たな芽が広がっております。

 昨年度は、国東半島宇佐地域の世界農業遺産の認定や姫島村と豊後大野市の日本ジオパーク認定がありました。県南地域では、東九州自動車道の全線開通に向けて、宮崎県と連携した観光振興の取り組み、また、県北地域では自動車産業を核とした産業集積、その他、国見や竹田などアートによる新たな地域づくりも始まっております。

 この機を逃さず、特徴のある地域づくりをさらに推進していくために、今月末には、県内外の有識者で構成する「人口減少社会を見据えた特徴ある地域づくり研究会」を立ち上げまして、集落のあり方や、地域コミュニティーを担う主体なども含めまして、新たな政策展開に向けた議論を始めていくこととしております。

 今後とも県の総力を挙げて人口減少問題に取り組んで、持続可能な地域社会を構築していきたいと考えております。

 魅力ある地方都市についてもご質問をいただきました。

 さきに開催いたしました九州地方知事会議におきまして、人口減少社会への対応について議論をいたしました。九州は合計特殊出生率が高くて、トップテンに六県が入っております。また、人口移動の多くは九州・山口圏内にとどまっているという特徴も持っております。これは、今後の人口問題を考える上で、九州の強み、九州の特性であるというふうに考えております。

 こうした九州の特性も生かしながら、人口減少社会に対する施策を積極的に推進していくという決意のもとで、国に対しましても、人口減少社会に対応する体制の構築と対応策のための恒久財源の確保について、特別決議をもって要請をしたところであります。

 本県におきましても、やはり、それぞれの地域で特色を生かし、魅力あふれる地域づくりを進めていくことが大事だと考えております。

 現在、私は市や町で県政報告会を行っておりますけれども、小藩分立の歴史があるためか、改めてそれぞれに磨けば光る特徴のある地域が多いと感じております。

 別府市では、観光の中核となる別府八湯を生かして、県外客を呼び込もうとさまざまな取り組みが進められております。豊後大野市では、豊かな大地を生かした農業企業参入や付加価値を高める六次産業化に取り組むとともに、日本ジオパークを大いに売り出そうとしているところであります。

 こうした取り組みをさらに進めるとともに、地域において魅力ある雇用の場が整備され、安心して子育てをしながら就労できる職場環境が整えられることも必要であります。

 県では、来年春に開館する県立美術館と隣接する県立総合文化センターをあわせた芸術文化ゾーンを核といたしまして、教育、産業、福祉、医療などさまざまな分野の団体と連携することで、社会的、経済的な課題にも対応していくこととしております。これを受けて、県内各地の芸術文化を活用した創造的な取り組みを支援すべく、先般、創造都市ネットワーク日本に加盟したところであります。

 また、県内には、自然、温泉、食、歴史などのほかに、留学生が半数を占める立命館アジア太平洋大学、雇用効果が大きい産業集積、トリニータ、オートポリスなどのスポーツ文化など、若者を引きつける数多くの地域資源があります。県といたしましては、こうした地域資源を活用して、それぞれの集落や地域、自治体が主体性を持って連携しながら若者が定着できるまちづくりに取り組んでいくことが人口流出を防ぐ上で何よりも肝要であると考えております。

 このため、先ほどの「人口減少社会を見据えた特徴ある地域づくり研究会」の中で、若者に魅力ある地域のあり方も含めて、幅広く検討を進めていきたいというふうに考えております。

 その他のご質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきます。



○近藤和義議長 島田総務部長。



◎島田勝則総務部長 私からは自治体間の連携協約についてお答えいたします。

 人口減少が進む中で、基礎的な行政サービスの提供体制をどう確保していくかが重要な課題となっております。

 そこで、先般、地方自治法が改正されまして、県と市町村の役割分担にこだわらずに、市町村間の水平連携や県と市町村との垂直補完が柔軟に行える仕組みとして連携協約制度が創設されたところです。

 県内市町村におきましても、ご指摘のとおり、既に人口減少が進行しておりまして、将来の見通しも厳しい状況にございます。特に離島や中山間地域においては問題が深刻となっております。このため、本県でも、今年度、姫島村や九重町、玖珠町において、県が町村の役割を補完する連携事業をモデル的に実施することとしております。

 具体的には、振興局の職員を町村の併任職員として役場に駐在させまして、観光振興や水産振興等の分野における取り組みを町村と連携して実施するものであります。この事業を通じまして、連携協約制度の活用も含めた将来の行政サービスの提供体制のあり方について検討していきたいと考えております。

 以上です。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 魅力ある地方都市の創出について、ちょっと私の思いと違うような感じがありました。もちろん、地域それぞれ、特徴ある地域をつくっていくことによって人口減少を防ぐダムをつくっていく、そういうことも大事ですけど、それじゃなかなかとまらないんじゃないですか。ある程度、もうちょっと大きなところで集約していかなきゃとまらないんじゃないですかというのが創成会議の問題提起だったと思うんです。それに対して、私の認識としては、佐賀県知事は、それは確かに必要だねというような認識をされたと思います。

 知事、済みません。もう一度、認識を伺えれば。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 もちろん人口減少社会でございます。その傾向は、減少のテンポを緩和するとかいうようなことはできるかもしれないけれども、大きな方向としては、なかなか変えられないだろうと思っております。したがって、人口減少に伴って、例えば、市町村の合併だとか、あるいは今お話のありました町村と県が連携して行政を効率的に行うとか、あるいは県の間の政策連合だとか、さらには、もっと先に進んで道州制の議論とか、そういったことは当然必要になってくるだろうと、こういうふうに思っておりますけれども、しかし、そのことによって人口減少問題を食いとめるということにはならないかもしれない。したがって、まずは人口減少を食いとめるためにやるべきことを我々は急いでやらなければいけないという認識でお答えを申し上げたところであります。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。結構です。

 先ほど、人口減少を防ぐ上で五つの柱を挙げられました。特に大事なものばかりだと思いますので、お取り組みいただきたいんですが、特に、ちょっと気になったのは健康寿命の延伸について。大分県、かなり健康寿命は悪いんです。もちろん、大分県のはかり方ではいいんですけど、国のはかり方でがかなり悪い。これについては本人の主観も入りますから、いろいろありますけど、そういったものを分析の一つとして、しっかり健康寿命の延伸に取り組んでいただきたいと思います。

 時間ないので、次行きます。

 これについては、特に危機意識というのは年代によってだいぶ違うと思います、人口減少に対する危機意識です。ぜひ、県幹部の皆さんにおかれましては、五割増しぐらいの危機感を持って取り組んでいただきたいと思います。

 それじゃ、次に、東京オリンピックに関連して質問します。

 昨年九月、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック開催地が東京に決まりました。そして、その開催が、東京のみならず、我が国全体にプラスの波及効果をもたらすものと期待されているのはご承知のとおりです。その波を地域に取り込もうと既に多くの自治体で取り組みが始まっていますので、本県においてもしっかりお取り組みいただきたいと思います。

 そこで伺います。

 一点目は、事前合宿の誘致についてです。

 オリンピック開催に合わせ、選手のコンディション調整のため、国内外のチームが日本国内で事前に合宿を行うものと思われます。世界のトップアスリートが地域に来れば地域活性化や経済効果が見込まれるとあって、多くの自治体がその誘致に既に乗り出しています。報道によれば、既に三十道県八市がその取り組みに十七億円の予算を計上しているということです。

 また、本県におきましても、当初予算に約二百万円の事業費を計上していますが、既に他県では、そのためのプロジェクトチームの立ち上げ、あるいは市町村、民間との連携強化といった取り組みが始まっているのに対して、今のところ本県においては具体的な取り組みは見えていません。

 既にスウェーデンのオリンピック委員が福岡県に視察に来たとの報道もある中で、本県の取り組みも一段と加速させる必要があると思われます。

 世界の目が日本に集まるオリンピック開催は、本県にとっても大きなチャンスとの見解を示している本県として、今後、事前合宿の誘致に向けてどのように取り組んでいこうとお考えか、伺いたいと思います。

 二点目は、開催地における大分県の情報発信の強化についてです。

 二〇二〇年の開催に向け、当然ながら世界の目が東京に集まります。その東京での情報発信は、国内外へのアピールとして非常に有効、その強化を図っていくべきと考えます。

 また、二〇二〇年の開催に向け、東京ではさまざまな施設が整備されます。そこに県産食材やその他の素材を売り込んでいくことは、県産品の販路拡大のみならず、大分県の情報発信を図る上でも極めて有効です。ぜひオリンピックの波及効果を本県が最大限に享受できるよう、開催地における情報発信の強化を市町村、あるいは民間とも力を合わせお取り組みいただきたいと思いますが、見解を伺います。

 さて、東京オリンピックの前年には、同じく国際的なスポーツイベントであるラグビーワールドカップの日本開催が決まっています。オリンピック、サッカーワールドカップに次ぐ世界的なスポーツイベントでもあり、その事前合宿の誘致が成功すれば、同じく地域活性化などが見込まれます。また、開催地での情報発信に関しましても、オリンピック同様非常に有効。オリンピックに関連する取り組みと並行し、ラグビーワールドカップの開催に向けた取り組みも行うべきと考えますが、あわせて見解を伺いたいと思います。

 よろしくお願いします。



○近藤和義議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 それでは、私から三点についてお答えいたします。

 まず、東京オリンピック・パラリンピックの県内合宿の誘致についてでございます。

 本県には、国体、全国障害者スポーツ大会やインターハイで活用された多くの競技施設があり、さまざまな競技種目に対応できます。これまでの各競技会では、多くの県民の方にもボランティアとして選手や来県した観客のおもてなしに活躍していただきました。また、二〇〇二年ワールドカップサッカーでのカメルーン、チュニジアチームのキャンプや、昨年二月のなでしこジャパンのキャンプといった世界レベルのアスリートを迎えた経験とノウハウの蓄積があるなど、十分に受け入れる基盤を有していると考えております。

 現在、東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ地誘致に向けて、日本オリンピック委員会、東京都、競技団体等の関係機関から情報収集を行っているところでございます。

 キャンプ地誘致の成功のためには、戦略的かつスピーディーな取り組みをすることが重要であることから、推進組織を速やかに立ち上げたいと思っております。

 市町村や県内競技団体等と連携し、キャンプ地に必要な競技施設、宿泊施設等の情報を取りまとめ、中央競技団体に働きかけを行うなど、誘致に向け積極的に取り組むこととしております。

 二点目は、開催地における本県の情報発信についてでございます。

 県では、東京での情報発信を強化してきたところであり、昨年度は、「坐来大分」を活用した情報発信はもとより、航空会社との共同キャンペーンやLCC大分ー成田間の新規就航を契機とした新たな客層の開拓、MICE誘致の強化などを推進してまいりました。

 さらに、今年度は、新設した県東京事務所の「おんせん県おおいた課」を中心に、PR会社と連携して、東京のテレビ番組等で観光資源や県産食材などの大分情報がより一層取り上げられるようメディアへの売り込みを強化するとともに、羽田空港での大型広告も掲示しているところでございます。

 東京オリンピックの意義として、スポーツ振興のみならず、観光や食及び文化など日本ブランドとしての情報発信も目指しており、その波及効果を大分県も最大限受けられるようにすることが大事だと考えております。

 今後は、市町村や民間事業者と連携して、二十七年の美術館開館、JRデスティネーションキャンペーンなどの好機を生かすとともに、オリンピック開催に向けた各種行事、イベント等を通じて、食材を初めとした大分県の多様な魅力を東京で積極的に売り込んでいきたいと考えております。

 三点目は、ラグビーのワールドカップについてでございます。

 二〇一九ラグビーワールドカップは、現在、組織委員会において試合会場の選定が進められております。本県も組織委員会による試合会場の選定作業に参加し、他の六十を超える自治体とともに開催ガイドラインの説明会や視察などに対応しております。しかしながら、本大会開催会場は十から十二程度と言われており、これから絞り込まれていくこととなります。

 他方、本県においては県民のラグビーへの関心の高さや費用対効果などの課題もあり、状況は楽観できないものと考えております。

 本大会の開催が難しい場合でも、本県には、天然芝の競技場や屋内のトレーニング施設などが各地に整備されており、キャンプ地としての適性を備えていることから、東京オリンピック・パラリンピックとあわせて、ラグビーワールドカップの取り組みも進めていきたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 具体的な今後の取り組みにも触れていただきましたし、ラグビーワールドカップについても、その誘致にも触れていただきました。これから選定、決まっていきますので、期待して、その先の、もし決まらなかった場合の情報発信とか、そういうのについてもしっかり取り組んでいただきたいと思います。

 次に行きます。

 次に、電力関連の行革について。

 県管理ダムの水力発電について質問します。

 東日本大震災以降、再生可能エネルギーの活用に注目が集まっているのはご承知のとおりです。先日、国がまとめた基本計画でも、その導入を最大限加速していくとされています。再生可能エネルギーのトップランナーである本県においても、今後さらなる取り組みを期待するところです。

 さて、それに関連してですが、近年、ダムの放流水を利用した小水力発電が全国で進められているようです。ダムでは常時一定の放流を行っていますが、それを利用した発電であります。比較的簡単に導入できるため、秋田県、岐阜県、九州でも福岡、佐賀県などが着手、また、本県でも九重町の管理する松木ダムで、来年度完成を目指し、取り組んでいるところです。もちろん発電した電力は固定買取制度に基づいての買い取りが保証されます。そのため、再生可能エネルギーの促進のみならず、行革効果も期待できます。また、佐賀県では発電事業者の民間公募も行っていますが、より行革効果を高めるため、そういったことも参考にできるものと思われます。

 本県には九カ所の県管理ダムがございます。ぜひ、県管理ダムを利用した小水力発電について、他県の事例も参考に、今後しっかりお取り組みいただきたいと思いますが、県の見解を伺います。

 もう一点、電力に関連して、県有施設における電力購入について伺いたいと思います。

 電力自由化の中、一定以上の大口需要者については電力会社以外からの購入も可能になった二〇〇五年以来、電力購入の入札を実施する自治体が年々ふえております。例えば、兵庫県では、ほぼ全ての県有施設で実施。入札に当たっては、より競争原理が働くよう、つまり、より多くの事業者が参加できるように、小規模施設については一括して入札するといった工夫をしたようです。その結果、二百四十八施設のうち二百三十九施設をいわゆる新電力会社が落札。従来の関電からの購入と比べ、年間一億二千二百万円の行革効果があったとのことです。

 このような取り組みは、隣県、宮崎でも行っております。ほぼ全ての県有施設で実施しており、年間約六千万円の節約につながったということです。

 本県でも既に県庁本館、新館、別館で実施していますが、先日実施された入札による行革効果は約一千百万円、率にして約一割相当です。特に本年度の入札では、参加業者の増加もあって、行革効果は高くなっております。

 今後加速するであろう電力自由化の流れの中、電力事業への参入に意欲を示す企業がふえていることを考えれば、一層の行革効果も期待できます。このような状況を勘案すれば、今後、入札対象施設のさらなる拡大を図るのは当然と考えます。県の見解を伺いたいと思います。

 また、このような取り組み、地方公営企業法の全適を受ける県立病院でもその必要性は高いと思われます。既に公立病院においても導入事例がある中で、病院局においても積極的に取り組むべきと考えます。見解を伺いたいと思います。



○近藤和義議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 県管理ダムでの小水力発電についてお答えをいたします。

 県管理ダムでは、下流河川の良好な環境の維持のために一定量を放流しておりまして、小水力での安定した発電が可能でございます。これまでも床木ダム等におきまして、建設時に検討を行っておりますが、発電用の放流設備の設置、送電施設の整備、電気専門技術者の配置等に係る費用に対しまして、電力の買い取り価格が低く、事業の採算がとれず断念をいたしました。

 既存のダムで小水力発電を行う場合は、放流設備の大規模な改造や発電施設の設置場所の確保など、さらに費用がかかることが見込まれますが、平成二十四年より再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まり、加えて発電用設備の技術的な進歩もありまして、水力発電におきましても採算がとれる可能性が出てきたと考えております。

 今後、他県の設置事例等も参考としながら、水量、落差の面で発電効率の高いダムにつきまして、個々の現場条件を踏まえつつ、導入の可能性を検討してまいります。

 以上でございます。



○近藤和義議長 阿部会計管理者。



◎阿部恒之会計管理者 県有施設の電力調達についてのご質問でございます。

 平成十二年三月の電気事業法改正によりまして、電力会社以外から電力調達が可能となったことを受け、県庁舎本館及び新館については十三年の十月から、それから別館についても、さらなる自由化によりまして、十七年四月から一般競争入札による契約を実施しております。二十六年度の入札結果では、三館合わせて一千九十六万円の節約ができたところであります。

 電気調達コストの低減は重要な課題であります。昨年度改定した新県有財産利活用推進計画においても、光熱水費契約の見直しを行うことといたしております。

 今後は、新電力の電力供給の状況も踏まえながら、他の県有施設についても一般競争入札の導入に向けて具体的に検討してまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 坂田病院局長。



◎坂田久信病院局長 県立病院の電力調達につきましてお答えいたします。

 現在の九州電力との契約は、主要電力量に応じて段階的な料金単価が適用される最も有利な料金メニューを選択しております。特に県立病院は、災害時におけます災害基幹型の災害拠点病院としての機能を確保するとともに、その他非常時の病院機能を維持できるよう、バックアップ用として予備線契約をあわせて結んでおります。

 経費削減は病院経営における重要な課題でありますが、このため、他の医療施設に対する新電力の電力供給状況を踏まえながら、参入意欲のある事業者の情報収集を進め、一般競争入札の導入を具体的に検討してまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 前向きにお取り組みいただけるというようなことだったと思います。

 阿部管理者初め、お三方には、力強い答弁をいただきましたので、期待させていただきたいと思います。

 次に行きます。

 次は、私もたびたび行っています献血の推進です。

 昨年の合同新聞の報道によれば、近年、十代、二十代の若年層の献血離れが深刻化しているということです。実際にここ二十年を見ても、三十代以上の献血者は増加、あるいは横ばいであるにもかかわらず、十代の献血者は三分の一に減少、また、二十代でも半分足らずに落ち込んでいます。日本赤十字社によれば、現状のままでは、輸血を必要とする人数が最大になる二〇二七年には、約百一万人分の輸血が不足するということです。必要となる輸血量の確保に向け、若年層への働きかけは喫緊の課題です。

 さて、若年層の献血者の減少要因、もちろん少子化もありますが、一つには、高校での集団献血の減少が影響しているとの分析もあります。今、国も、若年層の献血離れを防ごうと「はたちの献血キャンペーン」を行っていますが、その一環として、なぜ若者が献血をしないのかというアンケートを行ったところ、理由の一位は「きっかけがなかったから」というものになっています。かつてそのきっかけとなっていた高校での集団献血の実施率は、ここ二十年ほどで六割から二割ほどに激減、その減少がそのまま若年層の献血離れにつながったと思われます。本県でも二十年ほど前までは、ほぼすべての高校で集団献血を実施していましたが、昨年実施した県立高校はわずか二校にまで減少。

 理由はもろもろあろうかと思いますが、高校での献血は決して強制ではありません。若年層の献血離れを防ぐきっかけを提供する意味で、かつてのように高校での集団献血に積極的に取り組んでもいいのではないか。また、先ほどのアンケートの三位には「特に興味がないから」という残念なものまで入っております。身近な社会貢献である献血の意義を考える機会を設けるという意味でも取り組むべきと考えます。

 以上を踏まえて質問します。

 まず、若年層の献血離れの現状をどのようにお考えか、現状に対する認識を福祉保健部長に伺います。

 また、急速に進む高齢化の中、今後の輸血用の不足が懸念されています。これまで以上に若年層へ献血を働きかける必要があると思いますが、あわせて見解を伺います。

 また、若年層の献血離れを防ぐには、かつてのように高校での集団献血に取り組んでいくことも必要と思われます。しかしながら、これに関連しましては、一部教職員の反対もあると聞くところです。実際に一部教職員組合は、高校での集団献血への反対を運動方針に掲げています。このため、その実施には教育委員会の強力なリーダーシップが必要と思われます。

 そこで、県立高校での集団献血の必要性、どのようにお考えか、今後の積極的な取り組みを期待し、教育長の見解を伺いたいと思います。

 また、一部教職員組合が反対の方針を掲げていますが、私は決して適正とは言えないと思います。教育長はどのようにお考えか、あわせて伺いたいと思います。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 私からは若年層の献血についてお答えをいたします。

 十代、二十代の若年層の献血者数は、最も多かった平成三年の五万六千四百四十人から、二十五年は一万八百六十三人へと大幅に減少をしています。

 現時点では九州ブロックでの広域供給体制の整備により、血液の需給バランスはとれていますけれども、少子化の進展により献血可能人口が減少することや、高齢化に伴い、輸血量が増加することから、将来的には血液不足が懸念されるところでございます。

 こうした中、将来の献血を担う若年層に対して、献血の意義をわかりやすく伝えるとともに、正しい献血知識の普及を図りながら献血への参加について働きかけを強めていく必要があると考えております。このため、具体的には、「はたちの献血キャンペーン」や県内の大学や短大、専門学校の学生で組織する大分県学生献血推進協議会の活動などを充実させることにより一層の啓発を進めていきたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私の方からは県立高校での献血についてお答えをします。

 平成五年度まで九割以上の県立高校で献血が実施されていましたけれども、昨年度は二校でありました。主な原因としては、医療機関の要請により、現在主流となっている四百ミリリットル献血について、年齢制限があり、高校においては対象者が限られているということ、それから、献血の実施日や時間に制約があること等から、高校における教育活動との調整が難しくなっていることなどが考えられます。

 高校生の献血は、一人一人が生涯の各段階で日本赤十字社などの活動を支えることを理解する上で重要だと認識をしています。そのため、管理職や教職員に対して、その意義を周知するとともに、生徒に対しては、保健の授業やホームルームなどを通して献血の意義を十分に理解をさせてまいります。

 さらに、高校における献血については、関係機関と協議をし、課題の洗い出しなどを行いたいと考えています。

 今後とも、職員団体の運動方針のいかんにかかわらず、関係機関と連携して献血に対する啓発に努めてまいります。

 以上です。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 これ、積極的に取り組んでいただけるということですけど、この質問をするに当たって、部局またがっていろいろ聞いたところ、どうも連携がとれてないというようなところありますから、さっき答弁にありましたように、連携をしっかりして進めていただきたいと思います。集団献血についてです。

 次です。次に、教育問題について。

 まず、高校について伺います。

 平成五年に大分県学校教育審議会が「生徒減少期における高等学校教育の在り方」として、高校再編の必要性を県教委に答申してから進められてきた高校再編も、いよいよ来年で終了となります。実に二十二年越しの取り組みによって、公立高校は五十三校から三十六校に再編されることになります。

 地元高校の動向については地域の関心も高く、教育委員会におかれましてはご苦労も多かったことと思います。そのご努力をご慰労申し上げますが、今後の生徒数の減少を見れば、さらなる再編の必要性を感じざるを得ません。本県における今後の少子化の流れを見れば、それは明らかです。

 配付資料の先ほどの裏面、縦長の表がそれです。今後の動向です。

 例えば、昨年の人口推計によれば、高校入学の年齢である十五歳の人数は約一万一千百人です。それに対してゼロ歳児の数は約九千七百人、つまり、十五年後の高校入学対象となる人口は、自然減だけでも千四百人、つまり、一割以上減少します。高校一学級は四十人編成なので、実に三十学級以上が消える計算です。また、その減少率は地域間にばらつきが相当あります。当然ながら、今回、再編の必要性が高かった地方部で総じて高く、大分、別府、あるいは中津といったところを除き、県内では軒並み二割、三割、あるいは四割減少します。もちろん、これ以降も少子化の流れは続きます。とりわけ、今後、団塊ジュニア世代が四十歳を超え、出産の中心となる女性が減るに伴い、その流れは加速するものと思われます。

 さて、今回の再編計画も最終局面に入り、改めて全体を俯瞰すると、いかにも中途半端な感じです。再編計画では、望ましい学校規模を一学年につき六から八学級と明記しながらも、再編後における六学級以上の学校は三十六校中十七校しかありません。また、それ以外の十九校中十一校においては、五学級編制もかなわず、四学級以下。確かに、計画でも「場合によっては四から五学級編制もあり得る」とあります。ですが、これではさらなる生徒減少が見込まれる中で、各地に三学級以下の過小規模校ができるのは明らかです。

 先般の県内視察でも、現場のそのような危惧をたびたび聞きました。実際、来年度にも三学級編制の高校が出る可能性は極めて高い。また、三学級編制となった場合は、教員の配置、あるいは生徒の部活動に支障が出るといった現場の懸念も耳にしたところでもあります。

 もちろん、地域のシンボル、地域活性化の核ともなる高校の統廃合への反発は大きいとは存じます。ですが、高校はあくまで教育の場であって、地域振興の道具などではありません。教育委員会におかれましては、今後も続くであろう生徒減少の流れを踏まえた上で、十年後、二十年後をしっかり見据え、真に子供たちにとって望ましい高校教育の環境を整備すべく、再度の統廃合の必要性も含め、しっかりこれからご検討いただきたい。

 そこで伺いたいと思います。

 再編終了を来年に控え、一学年につき六から八学級という真に望ましい学校規模と大きく乖離している現状を、また、今後さらに乖離していくであろう現状をどのようにお考えか。

 また、大分県教育委員会は高校の適正規模として「四から五学級編制も例外としてあり得る」としていますが、それらをも満たさない高校もあらわれつつあるのが現状です。現場にはそれによる教育効果の低下を懸念する声もあるようですが、どのように受けとめておられるのか。

 さらには、今後も続く生徒減少を見据えた中で、県教育委員会はさらなる再編の必要性をどのようにお考えか。

 以上、教育委員長に伺いたいと思います。



○近藤和義議長 松田教育委員長。



◎松田順子教育委員長 高校の適正規模と再編について私からお答えいたします。

 学校規模の現状につきましては、再編整備により一学年六学級以上を実現した学校であっても、現在、五学級以下となっている例もあり、予想以上に生徒数の減少が進行していると認識しています。

 再編前に三学級以下の小規模校が約四割あったものが、現在はほとんどの高校が適正規模の下限である四学級以上となっています。昨年度実施した高校改革フォローアップ委員会では、このことにより、各教科専門の教員が適正に配置され、部活動もふえるなど、高校が活性化して、教育水準は維持、向上していると評価をされております。

 現在の三学級以下の高校は、地域に根差した中高一貫教育校や芸術系高校に限られており、基本的には適正規模を維持しています。今後も学校規模による教育効果の低下の懸念などの不安を与えないようにしたいと考えています。

 フォローアップ委員会の報告を踏まえ、地域の高校をどのような形で充実させていくかなどについて検討してまいります。その中で、学校教育を取り巻く状況等を見きわめながら、これまで取り組んできた地域に根差した特色ある学校づくりを一層進めることも含め、さらなる高校改革の必要性に関しても議論していきたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 今後の動向を見て、しっかり議論していくと。

 その前の前段、今現在は、要するに問題ないというようなことですけど、せっかくだから聞きましょう。

 これから先の表、ゼロ歳児、十五歳児、十五年後はもう本当に数減ります。将来、三学級編制がどんどんできてきます。それに対して問題意識を今のところ、持っているのかどうなのか。もうこの高校再編、二十二年かかりました。もう今から始めても、この十五年後ですから、早くはないんですけど、どういうふうに認識をお持ちか、伺いたいと思います。



○近藤和義議長 松田教育委員長。



◎松田順子教育委員長 もちろん、人口減少、ひしひしと感じているわけですけれども、やはり取り組むときに、地域の方々、あるいは市町村の意向、そして、あくまでも生徒が幸せで夢が持てるような、そういうふうなものも考えながら高校の再編、そういうものには考えていきたいと思っております。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 済みません。よくわかんなかったんですけど、もう切りましょう。

 六から八学級が適正で、それで四から五学級編制もあり得る。多分、これから人口減少、子供の減少を考えると、三学級編制はどんどんできてきます。そうなると、その三学級編制に対して、できてきた場合はどういうふうに問題があるとお考えなのかどうなのか、ちょっと伺いたいと思います。



○近藤和義議長 挙手をお願いします。松田教育委員長。



◎松田順子教育委員長 高校のフォローアップ委員会とか、いろんなところと検討しながら進めてまいりたいと思っております。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 フォローアップ委員会はフォローアップ委員会、これまでのやつですから、今後のやつを話さなきゃ悪いんじゃないですかと言っているんで、将来の姿が見えていますから、生徒の数とかも見えています。日本創成会議の推計を見れば、多分もうどんどんどんどん社会減もふえていきます。だから、そういった現実を直視して、しっかり今から議論を始めるべきだと私は思います。

 では、次行きます。次は、小中学校についてです。

 先般の県内視察において改めて感じたのが、少子化の中での公立小中学校の小規模化です。もちろん小規模校での教育には一人一人に目配りできるといった利点もありますが、切磋琢磨する機会が少ないといったデメリットも数多く指摘されています。このため、私は、本県教委として、児童生徒の教育環境、あるいは人間関係の構築などから望ましい小中学校の適正規模を示す必要があるものと考えています。もちろんそれを示すべき責任、また、それに沿った整備を行う責任は学校設置者である市町村にありますが、県内の義務教育の質を確保することは県の責務でもあります。現在のところ、小中学校の適正規模をある程度でも示しているのは十八市町村中七市町村のみ。その七市町村の考え方も、ほぼ一致していません。このような状況を見るにつけ、本県教育委員会が、今後のさらなる少子化を見据えた上で、小中学校の教育の質を確保し得る適正規模を示す必要があるものと思われます。

 例えば、和歌山県教委では、小学校について、クラスがえが可能となる各学年二学級を下限とした六学年合計で十二学級から十八学級を適正規模としています。また、茨城県教委では、中学校について、クラスがえが可能で、すべての教科の担任が配置できる九学級が望ましい規模だとしています。

 本県の学校規模は全国的に見ても小さく、一校当たりの児童生徒数は、小学校で言えば全国で十番目、中学校では十三番目に少ない状況です。このような状況を見るにつけ、県内市町村の統廃合の取り組みを促すべく、本県においても他県に倣い、小中学校の適正規模を明示すべきと思いますが、どのようにお考えか、また、本県教育委員会として望ましい小中学校の適正規模を具体的にどのようにお考えか、あわせて認識を伺いたいと思います。

 済みません。ちょっとここで切らせてください。よろしいですか。



○近藤和義議長 分割質問ですので、質問を続けてください。



◆三浦公議員 わかりました。

 それでは、小中学校のことをあわせてさせていただきます。

 さて、一般に小規模校では余裕を持った教員配置が難しくなります。そのため、本県では、国から加配教員を積極的に受け入れ、小規模校にも十分な教員を配置できるよう努めているところです。その結果、児童生徒数当たりの教員数は、小中学校ともに全国で十番ほどと手厚くなっております。残念ながら、現在、それに見合った結果、例えば学力向上といった成果が見受けられない一方で、加配教員の積極的な受け入れによって非正規教員の割合が非常に高くなるという弊害も出ています。

 言うまでもありませんが、加配教員の増加分だけ、正規教員の採用をふやすわけにはいきません。なぜならば、加配は恒久的な措置ではないからです。そのため、加配分については非正規教員を充てざるを得ませんが、その影響もあって、本県における非正規教員の割合は非常に高い。国の調査によれば、平成二十三年における本県の非正規教員の割合は一割を超えます。これは全都道府県中でも六番目に多いものです。そのような状況にある本県では、学級担任にさえ、正規教員ではなく、非正規教員を充てている学校も多々見受けられます。また、非正規教員の確保が難しいため、始業式の前日になっても学級担任が決まらないといった状況にもあるということです。このような状況は決して適切ではありません。その是正のためにも適正規模の学校配置が求められます。

 しかしながら、その一方で、依然として本県における教職員組合への在籍専従職員の割合は高いままです。必要な正規教員を組合活動に張りつけたままというのはいかがなものでしょうか。

 これについては、以前も一般質問で是正を求めたところでもあり、随分と改善はされています。ですが、いまだに教職員数に対する専従職員の割合は、民主党の輿石元幹事長のおひざ元、山梨県に次いで全国二位。特に小学校においては一位です。改めてこのような異常な専従職員の配置については是正を求めます。現状認識とあわせて、今後の方針を確認させていただきます。



○近藤和義議長 松田教育委員長。



◎松田順子教育委員長 小中学校の適正規模についてお答えいたします。

 小中学校の適正規模や統廃合については、設置者である市町村において、各地域の実情に応じ、子供にとってより望ましい教育環境とは何かを保護者や地域住民と十分話し合い、理解と協力を得ながら考え、判断することが重要だと考えています。

 実際、県内の過半数の市町村におきましては、地域の実情等を勘案して独自に適正規模の標準が設けられています。また、この五年間で五十九校の統廃合が行われています。このようなことから、県教育委員会としましては、県内一律の適正規模の標準を示すことは、現在のところでは考えておりません。

 今後とも市町村からの求めに応じて、必要な指導、助言を行うことにより、各小中学校が子供たちの力を伸ばし、地域から信頼される学校となるよう支援していきたいと考えております。

 以上です。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私の方から教職員組合の在籍専従職員についてお答えをします。

 平成二十二年度における在籍専従職員の割合が全国平均と比べ極めて高い状況にあったことから、以降の在籍専従許可の見直しを毎年度行ってきたところです。平成二十六年度の在籍専従職員は、小中学校の職員団体が一団体十五人、県立学校の職員団体が二団体の五人の合計二十人であり、平成二十二年度に比べ、小中学校で七人の減、県立学校で二人の減となりました。その結果、小中学校における在籍専従者の一人当たりの職員数は、平成二十二年度の二百七十人に一人程度であったものが平成二十六年度では四百七十人に一人程度となったところです。

 公務優先の原則の観点から、学校現場における人材確保の必要性なども見きわめながら、今後とも各県における在籍専従許可の状況を注視してまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 わかりました。

 最後、教育長は注視ということですが、当然ながら減らしていく方針でしょうから、ちょっと確認させてください。

 それと、もう教育長で結構です。

 今、文科省の方で、小中学校については、統合の指針、今秋にも出されようというような情報もありますので、ちょっと情報提供いただいて、それが出た場合には、当然ながら市町村と、その指針に向かって連携しながら進んでいくんだろうと思うんですが、確認させていただきたいと思います。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 三年間で、小中学校で七人の減、高等学校で二名の減というところに至りました。考え方としては、学校現場において教職員がどれだけ必要なのか、どういう状況なのかということもしっかり見ながら、そして各県の状況も見ながら、今後判断していくということでございます。

 それから、二点目の小中学校の規模についての国の動きですけれども、法令の中で基本的に小中学校の標準的なクラスというのが定められています。それは、小中学校いずれもですけれども、十二学級から十八学級と、小学校でいえば一学年二クラスと。これはクラスがえができる人数というところです。中学校でいえば四クラスということになりますか。そういう規模ですけれども、どうも実態に合わないということで、今、見直しがちょっと図られています。

 ただ、そういう状況も踏まえながらなんですけれども、県教委として現場を見ていると、小中学校について、市町村、五十数校、既に統廃合しましたと言っていましたけれども、もう十六市町村で取り組んでいる。その中で、ある市町村はやっぱり十二学級にしたいというのもあるし、ある市町村は一学級程度、あるいはその一学級の人数すらも二十人程度かなという基準を設けている。もう市町村によって、かなり差があります。そういう中で、これまで県教委は一律の基準を出してきませんでした。国における検討を見ながら、基準、そしてその役割みたいなものもちょっと研究していきたいというふうに思っています。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 では、それが出たときには、しっかり研究していただきたいと思います。

 それと、前段の専従職員について、これまで減らしてきたから問題ないというようなお話でしたが、私はやっぱり、教職員数でいえば全国で二番、小学校では特に一番というのはおかしいと思うんですが、その辺の認識を伺いたいと思います。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 教職員に占める専従教職員の人数というのは、外から見ますと、その県における先生の、マンパワーの、ある意味余力を示すような感じです。そういう意味で、大分県どうなのかというご批判があるというのは十分理解をしております。本県、実際どうなのか、現場における必要性はどうなのかということをしっかり考えていきたいというふうに思います。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 もっと言いたいところなんですけど、時間がないので、もう次に行きます。

 ちょっとおかしいというのだけはご認識あるから、もう当然おかしいんであれば、これは是正していかなきゃ悪いと思いますので、今後またしっかり言っていきたいと思います。

 最後です。最後に、教員の指導力の向上についてです。

 言うまでもなく、学校教育の成果は教員の力によるところが大です。それゆえに、教員の皆様方には常に自分自身を磨く姿勢を持っていただきたいと思います。そして、その一環として、担当教科に関連する資格試験を推奨することも必要と思われます。

 一例を挙げれば、英語であれば英検やTOEICといったものです。特に本県では今、グローバル人材の育成を目的とするプランの策定を進めています。当然ながら英語教育の充実は必須であって、英語教員の英語力の向上も極めて重要です。

 ところで、国では英語教員に求められる英語力として、英検であれば準一級、TOEICでは七百三十点という目標を設定しています。しかしながら、実際にこれに達している教員は、全国の公立中学校で二四%、公立高校でも四九%しかいないということです。最新の調査では若干上がったみたいですが。

 また、これらの試験の受験経験すらない教員も多く、現状を把握することも難しい状況にあるということです。このような状況を見ても、関連資格の受験を推奨していくことは重要です。

 もちろん、英語以外でもさまざまな教科で同様の取り組みができます。例えば、高校の商業科目であれば日商の簿記一級、あるいは情報処理であれば応用情報技術者試験、かつての第一種情報処理技術者試験といったものなどです。とりわけ、以上のような専門教科では、社会の変化により求められる知識、技能はどんどん変わります。それに対応すべく、知識などを逐次アップデートしていく必要性は高い。そのため、数年に一度、定期的に受けるといったことも必要ではないでしょうか。

 いずれにしましても、担当教科に関連する外部試験の推奨は、教員の自己研さんを促す上で、また、教員の力を客観的に把握する上でも極めて有効です。

 そこで、外部資格試験の積極的な活用についての教育長の見解を伺います。

 ところで、先ほどの国の調査を見ると、英語教員の英語力に若干の不安を感じるところでもあります。ちょうど先週、国は、目標となる英語力に達している教員の割合を初めて都道府県別に公表しましたが、それを見ても、本県の状況は全国平均を若干上回るものの、決して十分とは言えません。

 グローバル人材の育成を目指す本県として、今後、英語担当教員の英語力の向上を目指し、一層の取り組みが必要と考えます。現状認識とあわせ、県教委の見解を伺いたいと思います。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 二点お答えをします。

 まず、外部検定試験等の活用についてです。

 グローバル化に対応できる人材を育成する上で、指導する教員の英語力を把握し、自己研さんを促すことは重要です。このため、二十四年度から設けられた英語教員に対する受験料割引による特別受験制度の利用も含めて、各種研修会で検定等の積極的な受験を勧めています。

 また、社会の変化に応じた専門性を身につけるため、各教員が独自に専門学科の資格取得をするほか、企業における体験型研修や生徒の高度な資格取得のための指導者養成研修に積極的に参加するなど、資質、能力の向上に努めています。

 今後は、教育センターで実施する研修において、外部検定試験等の受験に資するプログラムの導入について検討していきたいと考えています。

 二つ目、次に、英語担当教諭の英語力についてお答えをします。

 国は、目標とする英語力に達している教員の割合を五年後までに中学校で五〇%、高校七五%にするとしています。この目標に対し、本県では、中学校、高校とも二〇ポイント程度の差があり、計画的な取り組みによる改善が必要であると認識しています。

 既に今年度から教員採用選考試験を見直して、英検準一級程度の力を求める実技試験を取り入れるなど、高度な英語力を有する人材を採用するための工夫を行っているところです。

 今後、外部専門機関と連携した指導力向上プログラムの導入を検討するなど、教職員研修の充実を図るとともに、英語教員に求められる英語力について年度ごとの目標値を設定し、その達成状況を検証することにより、五年後の目標達成を目指してまいります。



○近藤和義議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 英語教員の英語力については、特にベテランの方が重要だと思います。もうこれから新陳代謝出る上で、新規採用の方は能力ありますけど、ベテランの方がないというのあります。そういうところをしっかりお願いします。

 それと、この各種資格取得教員の状況なんですけど、各校そういうような状況を把握していませんので、学校ごとで把握できるような取り組みもまた必要じゃないかと思いますので、お願いします。

 以上をもって一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○近藤和義議長 以上で三浦公君の質問及び答弁は終わりました。酒井喜親君。

  〔酒井議員登壇〕(拍手)



◆酒井喜親議員 二十九番、県民クラブの酒井喜親でございます。

 本日は、早朝から、私の地元であります日田市から多くの傍聴者に駆けつけていただきました。この場からでございますけれども、厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。

 本日の傍聴者には、江戸時代後期、日田につくられた水路、小ケ瀬井路の見学路と説明看板が日田市田島の会所山隧道の掘貫口に完成をいたしました。そして、除幕式があり、地元関係者百二十名が出席する中、広瀬淡窓の弟で井路の建造を手がけた広瀬久兵衛の五代子孫であります知事も駆けつけていただき、完成を祝っていただきました。そのお礼をかねて、きょうは傍聴者も参加をしておりますので、後でまたお礼を述べたいというふうに思っております。

 では、早速ですけど、分割によって質問をさせていただきたいと思います。

 初めに、消費税率引き上げ後の景気回復をめぐる諸課題についてご質問をいたします。

 国内の景気は、企業収益の増加、設備投資の持ち直し、雇用情勢の改善により緩やかな回復傾向にあると言われていますが、県内景気はいまだに低調であり、依然として厳しい情勢が続いております。

 特に、本年四月から消費税が五%に引き上げられたことにより、食料品や生活必需品を初め、鉄道や高速道路などの利用料金も値上がりし、消費増税は家庭の負担となっております。

 消費税率引き上げに伴う対策として、国は、平成二十五年度補正予算において、総額五兆五千億円を計上いたしました。そのうち、低所得者などへの影響緩和策としては、臨時福祉給付金、子育て世帯臨時特例給付金を措置していますが、これは一回限りの直接給付であり、予算額も約五千億円程度にとどまっております。残りの五兆円は、法人税減税や公共事業などに充てられるなど、主に企業向けに充てられているものです。

 また、円安の影響により値上がり傾向であったガソリン価格は、先日、五年九カ月ぶりの高値を記録いたしました。ガソリン価格の大幅な高騰は、消費増税とあわせ、家計や企業にも大きな負担となっています。車の利用が欠かせない地方にとっては、とりわけその負担感は大きいものと言えます。

 一方で、ことしの春闘の妥結状況を見ると、全国的には十五年ぶりにベースアップ率が二%台を回復できる見込みとなりました。

 都市部の大手企業では、最終集計でも二%前後のベースアップ率となる模様ですが、県内の状況は、労働団体のまとめによると、一部の輸出関連企業を除き、全国的な水準には及ばず、特に中小企業については、ベースアップがあったとしても低い賃上げ率にとどまっているところです。

 依然として、大企業と中小企業、また、中央と地方の格差は拡大していると言えます。

 県内の一部企業においてはベースアップが見込まれていると聞いているところですが、仮に二%のベースアップがあったとしても、消費増税分を含めた物価上昇率が三%以上になることから、結局は負担増となってしまいます。

 労働者の処遇改善が進まない中で消費税が増税されることは、今後の消費の落ち込みに伴う景気の腰折れを招き、県内の景気回復をさらに遠ざけてしまうのではないかという懸念をしているところでございます。

 そこで、次の三点についてご質問をさせていただきます。

 まず、今回の消費税率の引き上げは本県の景気にどのような影響を与えていると認識されているのか、また、その影響を緩和するため、県はどのような対策を講じているのか、お伺いをいたします。

 また、県は、消費税率の引き上げに伴う対策として、商工会等が行うプレミアム商品券の発行を支援するため、関係予算を昨年度の二倍まで拡大したところです。

 そこで、昨年度の成果と今年度の取り組みについてご質問いたします。

 昨年度の事業の実施により期待した経済効果は得られたのか、また、その事業の成果や課題をどのように把握し、今年度の取り組みに反映しているのか、さらに、今年度の目標と現在の各市町村の取り組み状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。

 また、現政権が掲げるアベノミクスの波及効果は私たちの住む地方ではなかなか実感ができていないという状況の中、県として、ことしの県内における春闘の状況をどのように分析し、それを踏まえて中小企業労働者の賃金水準引き上げについてどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。

 以上です。

  〔酒井議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの酒井喜親君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま酒井喜親議員には、消費税率引き上げの影響等につきましてご質問をいただきました。

 まず私の方からお答えをさせていただきます。

 県では、これまでも景気・雇用対策を県政の最重要課題と位置づけまして、国の経済対策も受け入れながら、積極的に取り組んできたところでありました。その結果、本年三月までの県内景気でございますけれども、国内の景気の回復にはおくれておりますけれども、ようやく企業の景況感も改善をしてきた。そして、有効求人倍率の方も徐々に上昇するなど、緩やかながら持ち直しの動きが続いているというところであります。

 こうした中での消費税率の引き上げということで、景気の回復基調に影響が出るのではないかと心配をいただきましたけれども、日銀の大分支店や地元の経済研究所の調査では、一部に消費税率引き上げに伴う反動減の動きが見られるけれども、緩やかに持ち直しの動きが続いているということであります。

 県が実施いたしました春の五百社企業訪問におきましても、駆け込み需要の反動による売り上げの減少があったという声もありましたけれども、回答のあった三百社のうち、影響があったと回答したのは七十三社ということで、全体の約二五%にとどまっております。これまでのところ、反動減は想定内ということでありまして、県内企業の多くは落ちついて対応できているのではないかというふうに考えております。

 もとより、県では、本年度を景気浮揚の正念場と考えておりまして、消費税率の引き上げも見据えながら、景気回復、雇用安定に向けた積極予算を編成して、現在、その早期執行に力を入れているところであります。

 まず、公共事業により有効需要をつくり出そうというために、防災減災対策や社会インフラの老朽化対策など投資的経費につきまして三年ぶりに千三百億円台を確保して、国の進捗目標を上回るスピードで、できるだけ前倒しするように全力を挙げているところであります。

 次に、地域の消費喚起を図るために、昨年度に続きまして、商工会等が行うプレミアム商品券の発行を支援しているところであります。今年度は、昨年度の倍となる四十四億円の発行総額を見込んでおりまして、予算措置したところであります。既に佐伯市など四市におきまして発行して、今後も大半の市町村で発行される予定となっております。

 雇用面では、基金を活用いたしまして、千百九十八人の新規雇用をつくり出そうといったプランがあります。また、スキルアップ研修など在職者の処遇改善に向けた取り組みを新たに支援しまして、所得の増や雇用の安定につなげてまいりたいというふうに思います。

 こうした足元の景気対策を打つ一方で、中長期的に常に先を見通した手を打っておくということも大切であります。

 企業誘致だとか中小企業の経営革新支援といった基本的な施策に加えまして、地域の雇用や産業活力を生み出す地域牽引企業の育成とか、ロボット関連産業の創出など将来に向かって夢を持つことのできるような施策にも積極的に取り組んで、県経済の持続的な発展に努力をしていきたいというふうに考えているところであります。

 そのほかにもご質問をいただきましたけれども、これは担当部長の方から答弁をさせていただきます。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 私から二点お答えさせていただきます。

 まず、プレミアム商品券支援事業についてです。

 県内消費の喚起を図るため、昨年度実施した商品券支援事業では、県内九市町村で十九億五千八百万円が利用されました。

 商工会等が実施した参加店等に対するアンケート調査では、売り上げが増加したとの回答が約三〇%、来店者数が増加したとの回答が約二六%となるなど、需要の喚起に効果があったと認識しております。また、中小事業者における利用率が八〇%を超え、地域内の経済循環を創出できたと考えております。

 そこで、二十六年度は、全市町村での実施を念頭に支援することとしております。

 一方で、「商品券の発売時期が遅く利用期間が短い」とか、「大型店に対する利用制限をなくしてもらいたい」といった意見もあったところです。

 こうしたことから、商工会等に対しまして、事業の早期実施を求めるとともに、事業目的が利用者に浸透するようにということで依頼をしております。

 今年度は、既に佐伯市など四市で発行されており、今後、日田市など十二市町村において発行が予定されているところであります。

 地域の消費喚起を図るため、今後も引き続き、事業の積極的な活用を促していきたいと考えております。

 次に、労働者の賃金水準についてお答えいたします。

 賃上げの状況でございますが、県内百七十四事業所を対象に実施した調査では、五月末までに賃上げで妥結した七十四事業所の平均妥結額は四千五百八十七円、賃上げ率にして一・七四%です。

 前年比較が可能な五十八事業所の平均妥結額は五千六十七円、賃上げ率は一・九六%で、前年と比べ千二百三十八円、率は〇・四八ポイント上回っているところです。

 賃金改善の動きは拡大しているものの、大企業に比べると県内企業の賃上げ幅は小さい状況となっているのが事実であります。

 今後の取り組みといたしまして、県内景気が緩やかに持ち直している中、本県の多様な産業集積を生かし、自動車や医療など関連企業会の活動をてこに、地場中小企業の取引拡大や新規参入を積極的に支援してまいります。また、将来に向けては、競争力のある商品やサービスを創出するための設備投資や技術開発もしっかり応援していきます。

 このような取り組みにより、持続的な県経済の成長と雇用の安定の好循環をつくり出し、企業が賃金を引き上げられる環境を整えていきたいと、このように考えております。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 知事から、影響が五百社のうち二五%、七十三社であったということで、確かに、一九九七年、三%から五%に上がったときに比べますと、減少率とか回復率が、今回の場合は私ども心配した以上に回復をしているというふうに思っておりますから、できればこういう状況を続けてもらいたいというふうに思います。

 経営者とか消費者、いろんな方に、今、地方の声としていろいろ話をしてみますと、ご案内のとおり、先ほど申し上げたとおり、ガソリン価格が今、全国で一リッター百六十七円、大分県では百七十円台ということになっております。一バレル百ドル程度でありますけど、イラン情勢がご案内のとおり、今、切迫をする中で、これ、一バレルが百五十ドルぐらいになるんじゃなかろうかというふうにもいろいろと予測がされております。そうすると、もうリッター二百円を早く超える状況にあります。そうすれば、なかなか消費にお金が回らなくて、特に田舎に行けば、もうほとんどガソリン代に、これを全部投入しなきゃならないという状況があります。そうしたことにつきまして、これから知事として、九州知事会の会長でもありますし、国も民主党政権のときに、たしか百七十五円を超えれば国の措置をするというふうなこともちょっと記憶の中にあるんですけど、そうした状況が生まれれば、ぜひそういう強い声を、やっぱり地方の声を国にぜひ申し上げていただきたいというふうに思いますから、その点について何かあればお聞きをしたいと思います。

 それから、消費税率の転嫁、価格転嫁の問題が、やっぱり二五%の方が転嫁ができなかったということで非常に苦労しております。こうしたことにつきまして、特に県として、公共工事等も抱えておりますから、買いたたきという言葉は余りありませんけど、もしその把握なり実態監視なりが、転嫁をどのようにされておるか、そういう実態がもし確認されればお尋ねをしたいと思います。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 私の方からガソリン価格の問題についてお答えを申し上げますけれども、もう国の方が今、エネルギーの安定供給ということを言っておりますけれども、エネルギーの安定供給という意味は、当然のことながら、エネルギーの供給が途絶えないということだけではなくて、価格も乱高下をしないで負担ができる範囲でという意味もあるわけでございまして、そういった意味で、総合的なエネルギー政策を講じながら、国民が、あるいは県民が安定的にエネルギーを受けられるような体制をつくっていくということは大変大事なことだと思いますので、我々も強くこのことについては国にも要請をしていきたいというふうに考えているところであります。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 消費税の転嫁についてお尋ねいただきました。

 昨年十月、消費税転嫁対策特別措置法が施行されまして、転嫁拒否行為や転嫁阻害表示について、指導、勧告等の規定が国の方で整備されたところです。各省庁、国の支分部局や、それから都道府県、その他、商工会や商工会議所にも消費税転嫁についての相談窓口が設けられているところであります。

 状況を見てみますと、県の相談窓口では、商工業者からは価格転嫁に関する相談はこれまでないというのが実態でありまして、他方、建設業における相談窓口では、これは土木建築部に設けておりますけれども、一件の情報提供があったということであります。

 その他、県下の商工会や商工会議所においても、いろいろ経営指導員が回っている中で情報収集とかをしているところですけれども、今のところ、そうした価格転嫁に関する相談はほとんどないというふうに我々は承っているところであります。

 以上です。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 商工労働部長にもう一点ちょっとお尋ねします。

 春闘状況が、今、報告をいただきました。ことし春闘で、ある程度ベースアップがあったことによって、やっぱり腰折れが防げたというふうに思っております。

 そこで、春闘関係です。アベノミクスで、経営者にもかなり、そうした消費税を踏まえて、やっぱりベースアップは必要ということで、いろんな経営者団体、経済連等含めてそうした要請をしてまいったところでございますけど、県として、大分県における、経営者における賃上げとか、私どもいろんな要求をしております。格差の問題、男女間の問題は、いろいろな問題、労働者の待遇改善の問題があるわけですけど、そういう点について経営者協会に働きかけをされたのか、もしそのことがあればお示しをいただきたいと思います。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 政府でいろいろな動きがあったということは承知しております。他方で、特に賃金、こうしたことを初めとする勤労条件につきましては、労使の当事者が自主的に決定されていくというのは、これはひとまず原則であろうかというふうに考えております。

 とはいえ、県では、まず、先ほどもご答弁申し上げましたけれども、企業が賃金を引き上げられるような、そういう好環境をつくっていくということが我々行政としてまず求められていると思っております。そういう意味で、中小企業支援策などをまずはしっかり取り組んでいくということ。

 そして、ことしは、知事からもご答弁いたしましたけれども、処遇改善事業、これは厚労省の事業でありますけれども、いろいろなスキルアップ研修などをやることによって従業員の給与条件等が改善できるような、そういう環境をつくっていくという国費がありますので、それを十分活用して普及していきたいと、このように考えております。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 ありがとうございました。

 次に、中津日田道路について質問をさせていただきます。

 地域高規格道路である中津日田道路は、県北と日田地域との人、物の交流を促し、活力ある地域づくりに資するとともに、地域産業の活性化を図る上で重要な幹線道路であり、命を守る道、生活の道、活力を生む道と言えます。

 中津日田道路の総延長は約五十キロメートルであり、中津港から耶馬渓町までの区間三十キロメートルは、既に事業着手され、本年度、国道一〇号と東九州自動車道を結ぶ中津三光道路と臨港道路中津港線が新たに開通することにより、東九州自動車道と中津港が直結されることになります。

 三光本耶馬渓道路は、九州地方整備局が整備を進める国施工区間ですが、同局は中津ICから田口ICまでの区間については二〇一八年度に開通を予定されています。

 東九州自動車道と接続する中津市側に比べ、日田市側の山間部区間は整備がおくれておりましたが、先月、事業化の可否を判断する県事業評価監視委員会が日田山国道路の事業実施を妥当とする回答を知事あてに提出をいたしました。

 これに伴い、中津日田道路の全体的な整備が一段と加速されるものと考えており、ご努力をいただきました広瀬知事を初め、関係者に対しましては心から感謝を申し上げるとともに、引き続きの早期完成に向けた取り組みをお願い申し上げたいというふうに思います。

 今回答申された区間は日田市三和町から山国守実の八・五キロメートルであり、二〇一五年以降に、測量、現地調査を経て、詳細設計、用地取得に入り、二〇一八年から工事着工、事業期間としては二〇一五年度から十年間が見込まれるというふうにお聞きをいたしております。

 日田山国道路の現道である国道二一二号は、冬場は凍結等に伴う交通事故により通行規制が頻発することや、災害時には代替道路がないことなどから、新たな道路の整備は線の地域住民にとっては長年にわたる悲願であります。

 また、本年一月には中津港から木材の大量輸送も開始されたことにより、林業振興における効果も大いに期待されています。

 そこで知事にお尋ねをいたします。

 まず、日田山国道路については、今後は補助事業採択に向けてご尽力をいただくわけですが、予定されている具体的な取り組みについてお伺いをいたします。

 さらに、調査区間にもなっていない耶馬渓−山国間の未着手箇所についても早期の事業化が望まれるところですが、その見通しについてお示しをいただきたいと思います。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 中津日田道路につきましてご質問をいただきました。

 皆様方のお力のおかげをもちまして、いよいよ今年度、東九州自動車道の県内区間が開通いたしまして、本県の高速ネットワークの縦軸が完成するということになります。今後は中九州横断道路だとか、あるいは中津日田道路といった横軸を戦略的に整備していかなければならないというふうに考えております。

 中津日田道路のうち、現在、県が事業を行っております耶馬渓道路につきましては、平成三十年度を開通目標にして事業を進めているところであります。

 また、直轄権限代行で国が事業を実施しております三光本耶馬渓道路の東九州自動車道から田口インターの間は、平成三十年度開通と公表されたところでありますけれども、残る本耶馬渓インターまでの区間につきましても、国に対しまして整備の加速を求めているところであります。

 中津日田道路は、これまで東九州自動車道の進捗にあわせまして、中津市側から整備を進めてまいりましたけれども、日田市側からもいよいよ日田山国道路に着手をしてまいります。

 今年二月に日田市で開催されましたフォーラムでは、早期整備を望む地域の皆さんの声をしっかりと聞かせていただきました。また、先般、事業評価監視委員会より新規事業化が妥当とする答申をいただきました。議員ご指摘のとおりでございます。その際にも、委員の方から早期整備のご意見をわざわざいただいたところでありまして、私の方も決意を新たにしたところであります。

 先週も、平成二十七年度政府予算に関する要望、提言活動の際に、日田山国道路の新規事業化について、国土交通省や財務省にも強く要望いたしまして、好感触も得たところであります。

 今後とも、平成二十七年度の新規事業化に向けては、地元日田市や中津市と一体となりまして、引き続き、あらゆる機会を通じて、粘り強く働きかけていきたいと思います。

 これもご質問がありましたけれども、残る耶馬渓−山国間につきましては、現在、隣接する日田山国道路の事業化を目指しているところでありまして、まずは、この日田−山国間の円滑な事業着手及び事業進捗に努めていきます。

 耶馬渓−山国間の必要性は十分に認識しておりまして、自動車専用道路がミッシングリンクとなることのないように調査を進めてまいります。日田山国道路の進捗状況を見ながら、こちらの道路についても進めていくということになると思います。

 いずれにいたしましても、中津日田道路は、自動車産業を初めとする産業振興や災害時のリダンダンシーの確保、地域住民の生活利便性の向上など、県勢発展の基盤となる重要な道路でありますので、着実に整備をしていきたいというふうに考えております。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 前向きな答えをいただきまして、お礼を申し上げます。

 二十五年度までは、この道路ができるかということで本当に市民は心配をしていましたけど、その方向が二十五年度に環境調査を含めてできましたので、安堵し、今度は事業化が実施されるということで、本当に日田市民は、もう一日も早い開通を今望んでおるところでございます。

 先ほど言いました林業関係も非常に期待していますし、観光関係、さらには製造業の方も、この中津港からやっぱり製品を運ぶことになるといろんなコストダウンになるということで、そういう製造業の方もこれに非常に期待をしておりますから、知事から答弁がありましたとおり、先週、国交省、財務省、国に要請したとき、いい感触を得たということでありますので、早く事業化に向けまして、一日も早い早期完成を望んでおりますので、ぜひその点を強く要望して、次の質問に入らせていただきたいと思います。

 次に、昨今よく聞かれる特殊詐欺被害に関して質問いたします。

 特殊詐欺とは、電話などを通じて指定した口座に現金を振り込ませてだまし取る手口の総称であり、その代表的なものは振り込め詐欺ですが、近年はその手口も巧妙化して、未公開株売買をめぐる詐欺など、従来とは異なる態様の被害が全国的に多発しています。

 警察庁がまとめた昨年の特殊詐欺事件の被害総額は四百八十九億円にも上り、過去最高の被害額となりましたが、これは実に一日に一億円以上の被害が出る計算となります。

 県内でも、警察本部や市町村、金融機関等の地道な努力により、犯人逮捕や水際での被害防止などの成果が報告されているところですが、一方で、本年三月に宇佐市で七十八歳の女性が現金五百万円をだまし取られる事件や、大分市で七十代女性が投資被害の回復を口実に一千万円をだまし取られるなどの事件も発生をしています。

 振り込め詐欺が社会問題化して既に十年になりますが、事態はますます深刻なものとなっています。被害者の過半数は七十歳以上で、六十歳以上を含めると被害者全体の八五%を占めるなど、特に社会的弱者とされる高齢者が狙われている傾向が顕著となるとともに、女性の被害者が男性の三倍にも上っております。

 また、従来、銀行振り込みが中心であった現金の受け渡し方法も、金融機関等でのチェックが厳しくなったこともあって、最近では、直接の手渡しやレターパック、宅配便などを利用したものがふえており、自分が詐欺の被害に遭っていることを全く自覚していない被害者が多いとも言われています。

 マスコミでは大きな事件のみが報道されていますが、実際には被害届を出していないケースも多々あると思われます。また、一度だまされると繰り返し狙われることも多く、最終的に預貯金の大半を奪われるというケースもあり、被害は深刻なものと言えます。

 今後、取り締まりを一層強化するとともに、高齢者に注意を呼びかけるという取り組みだけじゃなくて、家庭はもちろん、県民全体でこの犯罪の撲滅に取り組む段階に来ているというふうに考えています。

 そこで、警察本部長に質問をいたします。

 特殊詐欺については、交通安全対策と同様に、啓発活動が重要であると考えています。これまで以上に、高齢者だけではなく、地域住民を巻き込んだ新たな啓発活動が必要と考えますが、犯罪の特徴を踏まえた上で、今後どのような対策を展開していくのか、お伺いをいたします。



○近藤和義議長 奥野警察本部長。



◎奥野省吾警察本部長 それでは、特殊詐欺対策についてお答えをいたします。

 県下の特殊詐欺の被害は、本年五月末現在で、相談分を含め七十五件、被害総額が約二億七千万円と、いずれも前年同期に比べ増加しており、極めて深刻な状態にあります。

 この種の犯罪は、犯人が被害者の心情につけ込み、巧みな話術で信用させようとするため、だまされない、たとえだまされてもだまし取られないための二重三重の防止策が必要であり、被害者側の抵抗力と地域社会全体のセーフティーネットの強化が急務であります。

 県警察では、あらゆる広報媒体を積極的に活用して、わかりやすいキーワード、例えば、お金をレターパック、宅配便で送ってくれという話は全て詐欺ですといったわかりやすいキーワードを使用した広報啓発活動を推進するとともに、事案を認知した場合には「まもめーる」や報道発表等により速やかに情報発信し、被害防止に努めているところでございます。

 また、本年五月には、被害多発の情勢を受けまして、各警察署の地域警察官が受け持ち地域における高齢者世帯、約九千世帯を個別訪問して啓発活動を集中的に行ったところでございます。

 さらに、今月三十日には、知事部局と共催で、高齢者関係団体、金融機関、宅配業者、コンビニ業者等関係機関による緊急対策会議を開催する予定でございます。

 県警察では、各地域で活動中の防犯ボランティア団体等との連携、協働も強化しまして、地域ぐるみでこの特殊詐欺の被害防止に努めたいと考えております。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 今、県警本部長からありましたとおり、被害が後を絶たない、毎年毎年被害が大きくなっている状況にあります。

 私も何人かからお話を聞いたんですけど、なかなか一般の人は情報がないということで、やっぱりきめ細かな情報がほしいということが言われております。

 そうした中、県警としても、今言いましたとおり、チラシ等を配って地域内を回っている、地域ぐるみでやっているというふうにお聞きをしております。したがって、この問題は、日田市でも公民館事業とか公民館だよりとか、いろんな面で、今、いろんな情報を出しておりますけど、この問題は小グループ、地域の公民館とか小さい町の集まりとか、そういうところでしないと、大きな場所で、県警としてもいろいろしていただいておりますけど、やっぱり大きいところではこれはなかなか説得はできないというふうに思いますから、やっぱりそういう小さい地域でやることが大事と思いますから、交通安全の関係は徹底して県警がやることによって死亡者も事故も少なくなっているいい傾向にありますから、それと同様のそうした取り組みをしてもらいたいというふうに思いますけど、その点何かあればお示しをいただきたいと思います。



○近藤和義議長 奥野警察本部長。



◎奥野省吾警察本部長 議員からのご指摘ありましたように、大きな形での広報、啓発ということも必要でありますが、必ずしも大きな広報をやった場合に、それが末端の全ての高齢者の方、あるいは県民の方に伝わるというわけではございませんので、県警察といたしましても、先ほどもお話しいたしましたように、各地域警察官が自分の受け持ち地域を回って、それで小さな小グループで、あるいは個別に訪問をして、こういう詐欺の被害が出ていますということを啓発するということも、これは防止のために重要であると思いますので、今後そういったこともあわせて実施していきたいというふうに考えております。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 ありがとうございました。

 次に、四点目にあります認知症高齢者対策について質問いたします。

 この項目につきましては、後で私どもの同じ会派であります玉田議員を含め、二、三の方が質問されるようでありますから、特徴的な分だけ私の方から質問します。

 高齢化が急速に進む中、厚生労働省によると、認知症高齢者は年々増加して、既に三百万人を超え、団塊の世代が七十五歳以上になる二〇二五年には約四百七十万人にも上ると推計をしています。

 認知症高齢者の増加に伴い、家族が知らないうちに屋外を徘回して行方不明になるケースも増加するなど、認知症高齢者をそれぞれの地域でどのように支えるのかが大きな課題となっております。

 警察庁の調査では、二〇一三年に全国の警察本部に届け出があった行方不明者になった認知症高齢者は、全国で一万人以上にも上り、県内では五十二人と発表されていますが、このような状況を踏まえ、各都道府県では認知症サポーターの養成を市町村や企業に呼びかけています。

 先日、大分市内の小学生が養成講座を受け、認知症サポーターになったとの報道がありましたが、熊本県では、二〇〇五年から認知症サポーター養成事業に意欲的に取り組み、多数の認知症サポーターを養成しています。サポーターになっているバス運転手が、様子のおかしい乗客の情報を自治体に伝え、認知症高齢者の早期発見につながったという事例もあったとお聞きをしております。

 最近では、金融機関などが社員をサポーター養成講座に参加させるといった企業としての取り組みも進んでおり、また、行政と住民、郵便局、タクシー会社などが一体となり、認知症高齢者の見守りのためのネットワークや捜索時の情報共有システムをつくる動きも出てきています。

 さらに、各地の生活協同組合が各自治体と認知症高齢者見守り協定を結ぶ事例も広がっており、日本生活協同組合連合会によると、平成二十六年五月時点で、四十一都道府県の八十二生協が自治体との見守り協定を締結しています。

 協定の内容は、店舗や配達先で高齢者の様子を見張り、徘回の可能性がある場合には声をかけたりして、異変があれば自治体の担当者に連絡をするというものです。

 ご存じのとおり、生協は、店舗のほかに、毎週同じ曜日の同じ時間に同じ担当者が地域を回り商品を届けています。そのため、担当者はひとり暮らしの組合員や地域の高齢者に直接会う機会が多いという特徴があり、異変に気づいた場合はいち早く連絡、通報を行うことが可能となります。

 日本生協連は、配達先において高齢者の言動に異変を感じたら、警察や消防に通報するなど、生協の特性を生かし、高齢者が安心して暮らせる地域づくりに貢献したい、企業や社会福祉協議会などとも連携し、見守り網を広げていきたいとしています。

 そこで、これらの取り組みも踏まえて、県内において認知症高齢者を認知症サポーターや地域の人が持続的に支援できるシステムを市町村と連携して構築してはどうかと考えますが、県の見解についてお伺いをいたします。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 認知症高齢者対策についてお答えをいたします。

 認知症高齢者が、住みなれた地域で安心して生活できる環境を整備することが重要だと考えます。このため、県では、認知症疾患医療センターの設置や大分オレンジドクターの養成等、早期診断、早期対応に向けた医療体制の整備を進めるとともに、市町村が養成する認知症サポーターの講師となるキャラバンメイト等の人材育成を図っているところでございます。

 こうした取り組みに加え、別府市や津久見市などでは、社会福祉協議会や民生委員、警察、消防、タクシー会社等の協力事業所によるネットワークにより、徘回、行方不明高齢者の早期発見に努めているところでもあります。

 認知症高齢者の増加が見込まれる中、認知症高齢者を地域で見守り、支えるためには、こうした取り組みが全県に広がることが大切であります。

 県といたしましては、引き続き先進事例の紹介等により市町村の取り組みを促すとともに、市町村や警察など関係機関との情報共有や協議の場を設置したいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 今答弁があったとおり、サポーターを全県で養成していくことがこの対策に重要というふうに思います。

 例えば、先ほど生協の話をしたんですけれども、大分県ではコープおおいたが、豊後大野市を初め、社協との連携を今深めておりますから、今後、県内全域に広めるようにしていきたいというふうに思います。

 私もことし、この問題は身近であるんです。認知症の徘回している人が警察の職務質問を受けておりました。たまたまそこに私がちょうどでくわしましたので、そのときに、その方を私が知っておったものですから、直ちにどこどこの誰さんということで、警察の人も大変喜んでいただきました。

 そういう面では、これからこの認知症というのはいろんな面で出てくるというふうに思いますから、ぜひそういう養成なりサポーターを広めていただいて、それと、認知症にならない対策、医療との関係もやっぱり必要だろうと思いますから、医療機関との関係はどのような取り組みをされておるのかという点についてお尋ねしときます。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 医療機関との対策について、どういうことをされているかというお尋ねでありました。

 先ほど答弁の中に申し上げましたけども、大分オレンジドクターを養成、登録しております。この方が、認知症高齢者の相談を受けたり、認知症であるかどうかの診察をしたり、場合によっては専門の医療機関につないだり、あるいは介護のサービスが必要であると判断すればケアマネージャーさん等につなぐといったことで、いろんな役割を担っていただいているところであります。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 最後に、豚流行性下痢への対策について質問をいたします。

 昨年十月、国内では七年ぶりとなる豚流行性下痢の発症が沖縄県で確認され、以後、全国的に広がりを見せ、六月十日現在、農林水産省の調べによると、三十八都道府県で発症、合計二十五万五千四百二十四頭の豚が死亡をいたしました。

 九州においては、畜産王国である鹿児島、宮崎両県を初めとして、被害は全県に及んでおり、鹿児島県では、百六十九農場で約二十二万八千頭が発症し、約四万五千頭が死亡、宮崎県でも、七十八農場で約四万三千頭が発症し、約二万九千頭が死亡するなど、被害は甚大なものとなっています。

 県内でも、三月十二日に私の地元であります日田市において発症が確認されて以降、四月までの間に竹田市、豊後大野市でも相次いで発症が確認され、その後、一時は終息が見込まれたものの、六月十二日に豊後大野市において県下六例目となる感染が確認されたところです。

 感染拡大を防止するため、各県は幹線道路に車両の消毒ポイントを設けるなど対策を講じていましたが、ウイルスの感染拡大経路がまだ解明されておらず、拡大を防ぐには難しいと苦慮している実情です。

 県内の養豚農家は、「哺乳中の子豚はほぼ全滅した。感染のスピードが速く、このような事態は初めてである」と困惑を隠せない状況であります。

 さらには、通常の養豚場よりも格段に防疫体制が整った衛生レベルの高い農場でも被害が発生したこともあり、養豚業者は大きな衝撃を受けています。

 豚流行性下痢は、豚やイノシシが感染する病気で、ふん尿などを通じて広がり、嘔吐や下痢の症状が見られます。今回の感染ルートは特定されていませんが、全国で飛び地のように発生しており、農林水産省は、車両や人だけでなく、野鳥などがウイルスを運んでいる可能性も指摘し、対策を徹底することを求めています。また、感染拡大の一因としてワクチンの不足も指摘されておるところでございます。

 そこで、経済的な損害はもとより、将来の事業継続に不安を抱えている県内の養豚業界に対して県はどのような支援を考えているのか、お伺いをいたします。

 また、被害の拡大を防止するために、他県との連絡など考えておられますか。県は今後どのような防疫対策に取り組んでいくのか、あわせてお伺いをいたします。



○近藤和義議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 豚の流行性下痢への対策についてお答えをいたします。

 現状、全国的に大流行いたしておりますが、県内でも六農場で、県内の年間出荷頭数の三・二%に当たる約八千頭の子豚が死亡するなどの被害が出ております。

 全国の約三割を出荷している九州全県での発生を受けまして、急遽、九州地方知事会で国に対して要望いたしました結果、予算の拡充が図られて、農場などの出入り口を消毒するため設置する消毒機器や消毒薬などの購入に対して支援をしているところであります。

 また、発生農家によっては資金繰りの悪化が懸念をされますことから、農林漁業セーフティーネット資金などの活用についても周知をしているところであります。

 防疫対策でありますけれども、県を越えて多くの生産者が集まる食肉処理場は感染リスクが高いため、九州各県と出荷情報などの共有による防疫対策の強化など連携を図っているところであります。

 また、生産者には農場出入り口の消毒徹底を周知して、ワクチン接種希望者にはワクチンが確保できるよう販売業者を指導しているところでもあります。

 これらの取り組みによりまして、新たな発生防止と早期の沈静化を図ってまいりたいと考えております。

 以上です。



○近藤和義議長 以上で酒井喜親君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後零時五分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後一時三分 再開



○桜木博副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。衛藤明和君。

  〔衛藤議員登壇〕(拍手)



◆衛藤明和議員 十番の衛藤明和でございます。

 今任期四回目の一般質問をさせていただく機会を与えていただき、関係各位に心から感謝を申し上げる次第であります。

 なおまた、今回も広瀬知事さんにお会いしようということで、地元杵築市より、大勢でもないかもしれませんけど、傍聴に駆けつけていただきました。何かとお忙しい中、まことにありがとうございます。お礼を申し上げたいと思います。

 さて、本議会では公共工事を前倒しし、積極的な景気刺激予算であることに対し、時期に合った政策であると評価申し上げるとともに、私がこれから申し上げる要望に対しましても、前向きに取り上げていただき、思い切った景気刺激策にしていただきますよう、よろしくお願い申し上げながら、質問させていただきます。

 まず、大分空港の利用促進についてお尋ねします。

 先ごろ公表されました大分空港の利用状況を見ますと、昨年度の利用者数は百七十一万八千七百人となり、平成二十年度以来五年ぶりに百七十万人台にまで回復してまいりました。平成二十三年度には、東日本大震災の影響などもあり、年間百三十八万人余りにまで落ち込んでいたものの、ここ二年連続で回復基調となり、特に昨年度は、平成二十四年度から一五・五%の大幅増となるなど、目覚ましい成果が上がっています。知事さんを初め関係者のご奮闘に改めて敬意を表する次第であります。

 その要因としては、昨今の景気回復の兆しや「おんせん県おおいた」の話題性の提供、さらには昨年夏の全国高校総体時の需要の伸びなどが挙げられますが、何といっても最大の推進力は、昨年三月末に新規就航した大分−成田線のLCCジェットスタージャパンの登場であったわけであります。

 この格安航空路線を、年間約二十一万人が利用して、全体を大きく押し上げたところであり、就航前から懸念されていた既存各社の羽田線との競合も全くの杞憂に終わり、しかも羽田線自体もわずか一%ではありますが、前年度からの伸びを示していることには、正直、私も意外な驚きを覚えました。

 運賃の安さもさることながら、就航先が一つふえることによって、海外旅行や北関東以北への国内旅行などにおける県民の需要を大きく掘り起こすとともに、県外から本県への新たな誘客にも相乗効果があらわれたものと思われます。

 先日、七月からの一時運休が発表された韓国線の低迷は、日韓関係の悪化や旅客船セウォル号の沈没事故を背景とした旅行自粛ムードが大きく影を落とし、悩ましいところではありますが、国内線におけるこの好循環の芽生えを一過性のものに終わらせず、今後はその安定飛行に向けて、首都圏への戦略的なPR展開など、より新鮮で積極的な取り組みを期待するところであります。

 しかし、九州内の他空港に目を転じますと、福岡、鹿児島、那覇などの主要空港にもLCCが次々と就航を始め、景気の持ち直しにも支えられて近年は総じて利用客数が増加に転じています。

 鹿児島空港では昨年春から駐車場を三割拡張したり、沖縄県は那覇空港付近に来春開設予定の新たな物流拠点を整備しつつあるなど、各県がそれぞれ空港の機能強化を進めています。

 また、国土交通省は、昨年七月のいわゆる民活空港運営法の施行に続き、地方自治体と航空会社が共同で集客計画を策定し、新規就航や増便を行う路線においては、三年にわたる空港着陸料の引き下げを行う方針を打ち出すなど、空港間の競争を促す取り組みを続けています。

 県内でも、東九州自動車道の整備が大詰めに差しかかってきており、本年度内には、大分−宮崎間が全線開通し、一年先には北九州方面とも結ばれることとなりますが、これを空港利用の観点から見ると、北九州空港など近隣空港との競争激化を招く事態も想定されるところであります。

 こういった昨今の情勢を踏まえ、大分空港の機能強化を今後どのように進め、利用客数の伸びにつなげていくのか、知事さんの考えをお伺いしますが、現在、県は、「おんせん県おおいた」、また、世界農業遺産、黒田官兵衛などを看板に掲げ、大分県のPRを全国的に頑張っておられますが、大分空港そのもののPRはいかがでございましょうか。

 実は、昨年、「釧路空港」という演歌が出ました。その影響で釧路空港も利用客がふえたというふうに発表されましたので、芸名、杵築ひろしという歌手が「大分空港」、大分空港初めての演歌を発表して歌いまくっておるようでございますが、最近では、その杵築ひろしが歌うと、「ひろしさん、大分空港を利用するよ」という声が聞こえてくるようになったようでございます。

 そういったことで、ぜひ大分空港のPRをもっと積極的に、また、大分空港のソフト面、ハード面で利用客が喜ぶような大分空港をつくっていただきたいというふうに思う次第でございます。

 また、主要路線である首都圏の好調ぶりと比較して多少気がかりなのが大阪線ではないでしょうか。

 平成二十三年度には年間十八万人まで搭乗者数が落ち込んだ大分−伊丹線ですが、空港全体の利用者数の伸びと同様に、ここ二年間は幾分持ち直し、昨年三月末からは一便増の一日七往復体制となり、昨年度は何とか二十万人台にまで回復してきました。しかし、首都圏路線とは異なり、大阪線はどうしても鉄道輸送との競合関係を意識せざるを得ません。特に、九州新幹線の開業以降、新幹線の利便性、快適性が高まってきており、関西方面に対する空の優位性が相対的に低下している面も否定できませんが、平成二十年度には年間三十一万人を超えていた利用実績を見ますと、大阪線においても、もう少し潜在的な航空需要がうかがわれることから、新たな需要の開拓の余地が残されているのではないでしょうか。

 上々の滑り出しを見せた大分−成田線を初め、ここ数年、格安航空会社は国内でも急拡大してきたところではありますが、ジェットスター社においても、一昨年十月には機体整備士の資格要件の不備などにより関西空港の第二拠点化計画が立ちおくれ、パイロットの人材不足なども含め、乗り越えるべき課題も見受けられます。

 成田線に続くような二匹目のドジョウを見つけるのは、そうたやすいことではないとは承知しつつも、関西方面の利用促進に向けて、LCCの新規就航を模索するのも有望な一策と考えますが、LCC活用の見通しも含め、今後の大阪線の利用促進策についてお尋ねいたします。

 あとは対面席から質問させていただきたいと思います。

  〔衛藤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○桜木博副議長 ただいまの衛藤明和君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいまは、衛藤明和議員におかれましては、大分空港の利用促進につきましてご質問を賜りました。

 大分県は、温泉、食、歴史など豊富な観光資源に恵まれておりまして、加えて多彩な産業が集積をしているというようなこともありまして、大分空港の潜在的な航空需要は大きいと認識をしております。その潜在的な需要を掘り起こして利用を促進していくために、いろいろやらなければならないことがあると思いますけれども、私は特に次の二点が重要ではないかと思っております。

 その一つは、やはり便数の増加だとか、低価格化だとか、あるいは空港アクセスの改善といった、利便性を向上して利用者の視点に立ったサービスを提供するということであります。

 議会のご理解をいただきまして昨年の三月に就航いたしましたLCCジェットスタージャパンの成田便は、若者を中心とした新たな需要を開拓いたしまして、大分空港の利用者数はV字回復をいたしました。まさにこれは利用者のニーズをしっかりと捉えた成果であります。

 LCCに対するニーズは今後ますます高まるものと予測されるため、成田に次ぐ路線誘致にも取り組んでいるところであります。

 そのほかにも、ビジネス客からの要望の多い羽田発最終便の出発時間の繰り下げや、団体ツアーの造成に対応した機材の大型化など路線の充実について、航空会社等への働きかけを強めてまいります。

 また、空港アクセスの向上につきましても、これまで、空港道路の無料化や県南、県北地域からの空港バスの運行などさまざまな取り組みを行っておりまして、今後もその改善に努めてまいります。

 さらに、東九州自動車道の開通等に伴う新たな空港活用策として、九州各県と連携いたしまして、例えば、大分空港と北九州空港、または大分空港と宮崎空港、それぞれ双方の空港を利用した広域的な観光ルートの開発などにも取り組みたいと考えております。

 二つ目は、観光客やビジネス客などに対するPR活動の強化であります。観光客につきましては、これまでも大分空港利用促進期成会を通じまして、航空会社の機内誌やウエブなどを活用し、本県の観光情報の発信等に努めてまいりました。

 本年度も「おんせん県おおいた」に新たな彩りを添える国東半島芸術祭や来春オープンする県立美術館等を積極的にPRすることによりまして、首都圏、関西圏などからの誘客を促進してまいりたいと思います。

 また、ビジネス客につきましては、立地企業や商工会議所を訪問いたしまして、大分空港の利便性向上をPRするなど積極的な利用を働きかけているところであります。

 杵築ひろしなる歌手の「大分空港」という歌も、少しでもCDが売れれば、大変に大きなPR効果があるんではないかと期待をしているところであります。

 地方空港をめぐりましては、仙台空港が民営化に向けてスタートするなど、空港経営改革の流れも現実的なものになってきておりまして、こうした動きも注視しながら、今後とも、大分空港の機能強化や競争力確保に全力で取り組んでいきたいと思っております。

 その他のご質問については、担当部長から答弁をさせていただきます。



○桜木博副議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 大阪線の利用促進について私から答弁させていただきます。

 大分−伊丹線は、二十三年度から座席数が五十から七十数名の機材に小型化され、運航しております。旅行会社からは、機材の定員が少ないために団体向けツアー商品の造成ができないと聞いておりまして、機材の小型化が利用者減少につながるという悪循環に陥っている面もあるのかと認識しております。

 したがいまして、航空会社に対して引き続き機材の大型化を要請するとともに、関西圏域における「おんせん県おおいた」CMの放映や航空会社の機内誌やホームページを活用した本県の魅力、情報の発信に取り組むとともに、大分−伊丹線の航空需要の拡大に努めていきたいと考えております。

 一方、LCCは、大分−成田線の利用実績から見ても、新たな需要の掘り起こしにつながるものと認識しております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 衛藤明和君。



◆衛藤明和議員 ありがとうございます。

 一昨年ですか、この六月議会において、東京線のLCC導入をお願いしながら一般質問をした記憶があります。ところが、早速、その翌年の三月には導入が決まりまして、私本人もびっくりしたわけですが、そういったことから考えますと来年の三月が楽しみでありますから、ぜひひとつ頑張っていただいて、LCC導入をお願いしたいと思います。

 また、知事さんには、ぜひ「大分空港」の歌を練習していただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。

 続けて、デスティネーションキャンペーンについてお聞きします。

 JRグループが総力を挙げて全国から本県への誘客を図る「おんせん県おおいたデスティネーションキャンペーン」まで、準備期間はあと一年となりました。

 昨年九月には、県、市町村を初め、観光、交通関係者や経済、農林水産団体まで、まさに官民一体となった実行委員会が設立され、万全の受け入れ態勢の整備やさらなる観光素材磨きなど精力的に取り組むこととされ、今このキャンペーンでは、百億円を超える経済効果を見込むとともに、二十七年度の県内観光客一千九百万人を目標とするなど、スケールも大変大きく、その成功に多くの期待が集まるところであります。

 また、今年度においても、プレキャンペーンの開催や県内各駅におり立った後の周遊観光バスの実証運行などによって、来年に向けた機運醸成を行うとされていますが、残念ながら四月以降この時期までの間、少なくとも私の地元を見回す限りでは、そのような動きを実感する機会に乏しいのが実情であります。

 そこで知事にお伺いします。

 あくまでも本番は来年夏ではありますが、県内随所でキャンペーンへの足音を感じられるような今年度の重点的な取り組みについて、どのようにお考えでしょうか、お示しを願いたいと思います。

 あわせて、デスティネーションキャンペーンの成功に向けた知事の抱負も改めてお伺いします。

 また、市町村の取り組みへの支援でありますが、実行委員会に加わっている県内各市町村においても、県や関係団体と連携しながらキャンペーンの成功に向けて取り組もうとしています。

 杵築市の観光素材といえば、その昔、商人の町を南北から武家屋敷が挟んでいた全国唯一のサンドイッチ型城下町の風情や、温泉通もうなる山香の風の郷温泉、大田村の白鬚田原神社のどぶろく祭りのほか、最近では新しい名物として九州一の水揚げを誇るハモ料理などが挙げられ、市や観光協会もキャンペーンを契機とした売り出しに躍起になっています。しかし、このような地域の魅力を堪能するために欠かせないはずのJR杵築駅からの二次交通の脆弱さが課題であり、その解決に向けては、県や関係事業者の支援がぜひとも必要となります。

 こういった課題は恐らく地域ごとにさまざまではありますが、デスティネーションキャンペーンの成功を県内各地が実感できることこそ、本県観光の底力を高める成果につながります。

 今後も、各市町村の取り組みをきめ細かく支援いただきたいと考えますが、県としてどのように取り組もうとしているのか、お伺いします。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 来年夏に本番を迎えます大分を目指したデスティネーションキャンペーンにつきましてご質問をいただきました。国内最大級の誘客イベントでありまして、本県の観光を全国に売り出すまたとない機会であるというふうに考えております。

 昨年九月に官民一体となって設立いたしました実行委員会では、商品開発、販売促進、おもてなしの三つの部会を中心にしまして議論を重ねているところであります。

 その中で、暑い時期の開催を考慮いたしまして、「いやします。ひやします。おんせん県おおいた」というキャッチコピーを掲げまして、多くの来訪が期待できるファミリー層や女性、シニア層をメーンターゲットとする戦略を立てているところであります。特に、今年度は次の三点に力を注いでいこうと思います。

 一つは、観光素材の選定と磨きをかけるということであります。

 キャンペーン本番を前に、大分県の強みであります温泉、食、自然、夏のイベント、アートなどを中心に、観光施設や土産品など千件を超える素材を改めて選定するとともに、地獄や宇佐神宮のライトアップ、久住高原星空ウオークなど夏ならではのイベントを市町村、観光協会、民間事業者が連携して企画しているところであります。加えて、JR九州に対しましても観光列車の運行や団体旅行列車増便の要請も行っております。

 二つ目は、旅行会社への商品造成の働きかけであります。

 九月に全国から旅行会社やマスコミ関係者約四百名を招いて開催する全国宣伝販売促進会議では、地元ガイドによる大分の魅力ある観光素材のPRや、旅行商品に組み込めるモデルコースの提案、市町村と旅行会社との個別商談会などを行う予定にしております。会議後には、県内各地をめぐるエクスカーションで、実際に素材を見て、触れて、体感して、大分向け旅行商品のイメージづくりをしてもらいたいと思います。その後も、東京、大阪など全国主要都市で観光素材説明会や旅行会社への販売促進キャラバンなどを随時開催いたしまして、確実な商品造成に結びつけていきたいと思っております。

 三つ目は、受け入れ体制の整備ということであります。

 キャンペーンで大切なことは、訪れた観光客に気持ちよく旅をしていただくという雰囲気づくりであります。観光関係者はもとより、県民の皆さんと力を合わせまして、おもてなしの向上に向けた研修を行うほか、二次交通の整備にも取り組んでいます。来月からは、JR九州と協力いたしましてプレキャンペーンを展開するほか、十月には全国商工会議所観光振興大会が別府市で開催されることになっております。この機会に、大分県のPRとあわせまして、各地域の機運の醸成や課題の把握にも努めていきます。

 来年は、県立美術館の開館、新大分駅ビルの開業、東九州自動車道の開通が重なる歴史的な年であります。県内各地域に全国から多くの観光客に訪れていただくとともに、これを一過性のイベントにせずに、県観光のレベルアップと将来に向けた官民一体の観光推進体制の強化につなげていきたいというふうに考えているところであります。



○桜木博副議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 市町村の取り組みへの支援についてお答えいたします。

 キャンペーン本番に向け、昨年度、市町村、地域観光協会、観光、交通事業者等から成る地域連絡会議を振興局単位に設置して、観光素材磨きや二次交通対策などについて情報交換し、緊密な連携を図ってきたところでございます。

 その中で、杵築市の観月祭や別府混浴温泉世界をキャンペーン期間内に実施する、豊後森機関庫の整備、大分市のトイレンナーレやうみたまごの新アトラクションなど各地域でさまざまな取り組みが企画されております。

 二次交通対策では、国東市と九重町が市町内を巡る観光バスの実証運行を七月から開始するほか、観光タクシーや周遊レンタカー、電動レンタサイクルの導入を検討している市町村もございます。

 このほかにも、受け入れ体制充実のためのガイドの育成や観光案内板の設置、パンフレットの作成など地域ごとに多様な課題があり、県としては、情報提供や助言、振興局を窓口とした総合補助金の活用など、引き続ききめ細かな支援を行っていくこととしております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 衛藤明和君。



◆衛藤明和議員 ありがとうございます。

 県の方の熱意は非常に感じております。ただ、やっぱり市町村の方はまだ盛り上がっていないという感覚を私は強く感じておりますので、今後は市町村に対する指導といいますか、そういった面で頑張っていただきたいというふうに思います。

 問題は、僕はプレキャンペーンが勝負のしどころになるんではないかと思いますので、もう日にちがありません。ぜひひとつ頑張っていただきたいと思います。

 続いて、日豊本線の複線化について、重ねての質問をさせていただきます。

 デスティネーションキャンペーンに向けた取り組みに加え、来年春の開業に向けた新大分駅ビルの工事も着々と進み、大分駅周辺は県都の玄関にふさわしい様相を呈しつつあります。JR九州が大分に注ぐ意欲には、確かに熱いものを感じる機会が多く、大変心強い限りでありますが、残念ながら、日豊本線の複線化は長年の懸案であるものの、その実現に向けた動きが一向に見られません。

 私は、平成十九年の十二月議会、また昨年の六月議会において、大分駅以北の高速化や複線化について質問いたしました。いずれも当局からは、JR九州の慎重姿勢や幾つかの課題を答弁いただくにとどまり、いまだに前進の糸口が見出せません。

 かなりさかのぼりますが、昭和三十六年に日豊本線複線化に向けて杵築市期成同盟会が設立され、続いて、県レベルでも高速化や複線化期成同盟会が結成されました。

 その後、いまだ単線区間である立石−中山香間五・二キロ及び杵築−日出間八キロの計十三・二キロに関しては、複線化の最大のハードルであった用地買収も既に九八%が買収済みであります。

 近年は、線形改良や新型車両の投入によって、大分駅から小倉、博多駅方面への時間短縮は次第に図られてまいりましたが、複線化については現在まで、全く進展していない状況であります。

 複線化の実現には、百億円を超える大きな費用が見込まれますが、この単線区間の大部分を占める杵築市にとりまして、地域の活性化や市民生活の面から何とか前に進めたい悲願となっていますので、JR九州に対する要望などにおいて、県の引き続きのご尽力をお願いするとともに、現状と今後の見通しについて担当部長のご所見をお願いします。



○桜木博副議長 日高企画振興部長。



◎日高雅近企画振興部長 日豊本線は、東九州地域における幹線鉄道として、本県の経済発展や観光振興に加え、県民の生活の足としても非常に重要な路線であることから、高速、複線化などについて、国やJR九州に対し要望を続けております。

 これに対し、JR九州は、大分以北の複線化を含む日豊本線の大規模な設備投資について、需要動向や投資効果を理由として、依然として慎重な姿勢を取り続けております。

 しかし一方で、利便性や安全性の向上に関する要望については、通学時間に合わせたダイヤの改善や駅や高架橋などの耐震化が進められているほか、杵築駅では、今年度、エレベーター設置などによるバリアフリー化が着手される予定でございます。

 今後とも、普通列車の待機時間短縮や、利用者ニーズに対応した柔軟なダイヤ編成が可能となる複線化を初め、日豊本線の利便性の向上について、引き続き粘り強く、国やJR九州に対して働きかけを行ってまいります。



○桜木博副議長 衛藤明和君。



◆衛藤明和議員 ありがとうございます。

 再質問といいますか、私自身、三度目の質問になりますが、これまで三回ともほとんど答弁が同じ、新たな動きが見えない状況が続いておるなというふうに印象を持ちました。

 確かに難しいとは思います。しかしながら、先ほど申し上げましたとおり、杵築市民にとりましては、やはり粘り強く要望していきたい大きな課題であるのは間違いありません。

 そこで、県としても引き続きJR九州との間で交渉のテーブルを絶やさないよう働きかけていただきたいと思いますが、今後の見通しについて、通告しておりませんが、知事さんのお考えを一言、ご所見をいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 日豊本線の複線化につきましては、考えてみますと、通勤だとか通学だとか、そういった沿線住民の生活の利便の面からも、あるいはまた、人や物の交流促進による経済の活性化という面からも、そしてまた、西側に、小倉に新幹線が走っておりますから、そういうところとつなぐことによる全国からのお客さんの誘致といったようなことから考えて、ますます重要になってきていると思います。なかなかJR九州の考え方はかたいんですけれども、打ち破るまでに至っておりませんけれども、ご指摘のように、しっかりとこれは粘り強く、これからも努力をしていきたいというふうに考えているところであります。



○桜木博副議長 衛藤明和君。



◆衛藤明和議員 どうもありがとうございます。

 それと、用地買収を申し上げましたけど、やっぱり用地買収、JRに売った地主が、売ったけども、あのままになっておるがという声も多少聞こえてきます。もちろん、空港と鉄道の活性化が大分県の発展につながると私も信じておりますので、大変でしょうけど、引き続き頑張っていただきたいと思います。

 次に、中小建設業者のインフレリスクについて質問します。

 今議会に提出されている一般会計補正予算案は、東日本大震災や九州北部豪雨からの復旧など、昨今、建設需要が高まる中、工事関係の労務単価の急激な上昇や資材費の高騰に対処するため、県発注工事の適正な施工の確保に向けて必要な費用が計上されています。

 確かに建設現場では、慢性的な人手不足の傾向が続き、県内における労務費は、平成二十四年から約二割もはね上がり、コンクリート資材も大分地区では同じく八割近く高騰するなど、施工業者の負担が大きくなっていたところですので、今回の補正予算は適切な対応と思われます。

 この補正予算の対象となる工事は、公共工事請負契約約款に定められたインフレスライド条項等の適用が可能として受注業者から請求があったものであり、いずれも平成二十四年度時点、つまり価格高騰前の設計単価で積算され、現在も施工中のものであります。

 このようにスライド条項は、あくまでも建設業者側の申請主義を前提とする仕組みであり、比較的大手の業者ではこのような建設コストの高騰にも迅速的確に対応できると思われますが、下請などに多い中小建設業者にとりましても、労務費、資材費等の高騰は、大手の元請同様に大変深刻な問題であります。

 このような建設業界を取り巻く状況は今後も当分の間は引き続くものと思われ、県発注工事にかかわる中小建設業者が抱えるインフレリスクに適切に対応できるよう、何らかの県の支援が必要と考えますが、土木建築部長の見解をお伺いします。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 お答えをいたします。

 公共工事の請負契約におきましては、品質確保と下請へのしわ寄せ防止を目的に、実勢価格の適切な反映が重要と考えております。

 このため、労務費や資材費につきましては定期的に改正を行っておりますけれども、大幅な変動があれば速やかに見直しを行うことといたしております。

 また、昨年度からの労務費値上げに際しましては、労働市場の実勢価格や社会保険料等の法定福利費を適切に反映するなど、技能労働者の就労環境の改善にも取り組んでおります。

 さらに、建設企業を対象とした研修会等を通じまして適正な下請代金の支払い指導を行うとともに、県工事下請苦情相談所を設置し、下請業者からの個別相談にも応じております。

 国は、今月四日、建設工事の適切な施工と担い手の確保を目的に、入札契約適正化法等の三つの法律を改正いたしました。この中で、入札金額の内訳書の提出、あるいは下請業者の工事内容、金額がわかる施工体制台帳の作成を全ての業者に義務づけておりまして、下請へのしわ寄せや不当な中間搾取の防止につながるものというふうに考えております。

 県といたしましても、今回の法改正の趣旨を踏まえ、中小建設業者の就労環境の向上、下請契約の一層の適正化に取り組んでまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 衛藤明和君。



◆衛藤明和議員 ご理解をいただいたようでありがとうございます。

 きょうの新聞に、県税収二年連続増収というのが出ておりました。前年度比三十六億円増額したということでございます。何か予算は余裕があるんじゃないかという印象を受けましたんで、ぜひひとつ、中小企業の育成についてよろしくお願い申し上げたいと思います。

 続いて、交通安全協会についてお伺いします。

 大分県交通安全協会は、半世紀以上の長きにわたり、交通安全を推進する県民運動の中核的な役割を担う公益法人として、地域での交通事故防止と交通道徳の高揚を図るための広報啓発活動を初め、子供からお年寄りに至るまで全ての世代に対して交通安全教育を展開するなど、その活動全般を通じて大きな社会貢献を果たしており、極めて公共性の高い重要な団体であると認識しております。また、私も長年、杵築支部の活動に参加している一人であります。

 協会の主な活動経費は、運転免許の更新の際に、県民の皆さんから任意でいただく入会費収入と自動車学校事業による収入及び運転免許関係事務や法定講習など県からの受託業務に伴う収入、そのほか市町村からの補助金等によって賄われています。

 しかし近年は、入会者の減少による会費収入の落ち込みや受託収入の縮小により、平成十六年度に十三・六億円であった年間収入が、平成二十五年度には約八・三億円足らずと、この十年間で見ますと、約四割近くも落ち込んでしまいました。その結果、平成二十二年度以降、四期連続で経常経費ベースでの赤字が続き、その都度、積立預金の取り崩しで収支不足を補っているものの、このまま推移すれば、平成三十年度には、積立預金の枯渇も懸念されるなど、協会経営は非常に厳しい財務状況にあります。このため、昨年末には協会内に法律、会計、税務、経営などの専門家をメンバーとする検討委員会を設置して、その指導も仰ぎながら財政再建計画の策定を進めるなど、地域での交通安全活動の存続に向けた対策を講じようとしていると伺いました。

 県内では、警察当局の取り組みはもとより、関係機関や団体の広報、啓発などの地道な活動によって、交通事故発生件数は九年連続で減少の一途をたどってはいるものの、高齢者が被害者または加害者となる交通事故は、むしろ増加の傾向にあるようです。

 ここ数年、減少を続けていた交通事故死亡者数でしたが、昨年は残念ながら六十名と前年度から一・五倍も増加し、そのうち高齢者が四十名を占めるという状況です。

 県当局や警察本部としても、今後は高齢者の事故防止対策に重点を置いて取り組むとされているようですが、地域の交通事情に精通した交通安全協会各支部の活動がその中核になり得るものと考えます。

 しかし、実際に街頭において通学時の児童生徒の見守りや啓発活動に当たっているのは、おおむね地域単位で組織され、県内約六百団体にも上る各分会の皆さん方であり、今でさえ、ボランティアで協力をいただきながら何とか成り立っているところでありますが、今後、協会や各支部に割り当てられる予算がさらに減少すれば、活動に最低限必要な経費も捻出できなくなり、地域の交通安全活動は廃れていくことが懸念されています。

 そこで、こういった状況を踏まえ、交通安全協会の財務状況の改善に向けて、まずは収入、支出の両面から分析を行うことが必要と考えますが、支出の抑制もさることながら、収入確保は協会の財務基盤の確立に不可欠であると言えます。このことについて本部長のお考えをお伺いします。

 次に、各支部活動の活性化についてでありますが、私の所属する杵築支部においても、これまで地域における交通安全活動を支えてこられた各分会の皆さん方も総じて年齢を重ねられ、これまでと同様の精力的な活動が維持しづらくなってまいりました。このような状況は県内各支部共通の悩みであろうと推察されるところであり、地域における今後の交通安全活動の活性化は、恐らく全県的な課題と考えます。

 そこで、今後、交通安全協会として、各支部や分会の活動の活性化を図るには、県警を含めた多くの支援が必要と考えますが、どのように対処していくか、本部長のお考えをお聞きしたいと思います。



○桜木博副議長 奥野警察本部長。



◎奥野省吾警察本部長 私から二点についてお答えをいたします。

 まず一点目の交通安全協会の収入確保についてお答えをいたします。

 大分県交通安全協会は、子供や高齢者の交通安全教室、登下校時間帯における街頭活動など地域に根差した交通安全活動を行い、県民の交通安全意識の高揚を図り、交通事故の防止に大きく貢献をしてきたと考えております。

 したがいまして、今後も、県民の安全、安心な生活を確保するために、なくてはならない重要な団体であると考えております。

 協会の安定した財務状況が確立されるためには、自動車学校の事業収入や県からの受託事業収入のほかに、会費収入の確保が特に重要であると考えております。

 県民の理解と協力のもとに得られる会費は、地域における交通安全教育、街頭啓発活動や各種広報活動などに使われておりまして、協会の活動基盤を支える重要なものであります。

 県警といたしましては、協会の活動に対し、県民から理解と協力が得られ、会員の拡大が図られるよう、これまでも協会とともに子供自転車教室や高齢者の訪問指導等の交通安全活動を連携して行ってきておりますが、今後とも、さらに協会が地域に根差した交通安全活動を行い、それを広く広報するなどの対策を推進するように指導、助言を行っていく所存でございます。

 次に、各支部活動の活性化についてお答えいたします。

 街頭啓発活動に従事いただいています支部や分会の方々の高年齢化につきましては、深刻な問題であり、今後の地域における交通安全活動の活性化は全県的な課題であると考えております。

 県警としましては、協会の活動をより活性化させるため、若い人が気軽に交通安全活動に参加できる環境づくりに協会と連携して取り組むほか、幅広い職域、あるいは年齢層にわたる交通ボランティア等と協会が連携して行う取り組みを支援してまいります。

 また、協会の財務状況の悪化が支部や分会の交通安全活動の低下を招くおそれがあるとすれば問題であります。

 県警としましては、間もなく策定されます協会の財政再建計画につきまして、随時進捗状況を確認し、関係部署との連携を強化し、財務状況が早期に改善されますよう、必要な指導、助言を行っていく所存でございます。



○桜木博副議長 衛藤明和君。



◆衛藤明和議員 ありがとうございます。

 本部長はまだ就任して短いですが、十分に大分県の交通安全協会の存続が必要だというふうに受け取りました。ありがとうございます。

 私の支部は、大体、ボランティアが四、五百人おりまして、月に二回、それから夏ゼロ事故運動とかいうときには年に四回、また別に出るんですけども、一番私が言いたいのが、そのボランティアが使う旗だとか帽子だとか、それからたすきとか、そういった交通安全グッズ、これがなかなか要望するだけ手に入らなくなってきたんです。それで、大体、聞いたら、十七支部ですけど、必要な交通安全グッズが年間五千万かかるということのようなんです。ですから、非常に収入が厳しいんで、そこも削らなきゃならぬというような思いがありますんで、せめてボランティアが使用するそういったグッズについては、何とかできるだけの応援をしていただきたい、こういう思いをしておりますので、きょう申し上げた次第でございます。

 どちらにしましても、交通安全協会がこれからも十分に交通安全活動ができるよう、県の方もご協力をお願い申し上げたいと思います。

 時間が余りましたけど、これで終わりたいと思います。きょうはどうもありがとうございました。よろしくお願いします。(拍手)



○桜木博副議長 以上で衛藤明和君の質問及び答弁は終わりました。吉岡美智子君。

  〔吉岡議員登壇〕(拍手)



◆吉岡美智子議員 四十番、公明党の吉岡美智子でございます。

 本日は、質問の機会を与えていただきました先輩、同僚議員の皆様方に心から感謝、御礼申し上げます。そしてまた、本日は最後の質問となりましたので、最後までどうぞよろしくお願いいたします。

 知事さん初め、執行部の皆様方には、温かく前向きなご答弁をよろしくお願いいたします。

 それでは、質問通告に従って、順次質問をさせていただきます。

 初めに、女性の活躍できる環境整備についてお伺いします。

 女性が生き生きと活躍できる社会の構築を目指す「女性の活躍推進加速化法案」が、去る十一日、自民、公明両党から衆議院に共同提出されました。

 同法案では、日本経済の持続的な発展には、社会のあらゆる分野で、女性の持つ能力を最大限に発揮することが重要だと指摘しています。国、地方自治体、企業に対して、女性のワーク・ライフ・バランスの尊重や、男性の育児、介護への参加を促進する施策を求めております。

 公明党女性局は、全国約九百人の女性議員が、本年、各地域の企業や団体を訪問して伺った現場の声を「女性の元気応援プラン」としてまとめ、五月十四日に安倍総理に直接手渡したところでございます。

 さて、去る五月八日、日本創成会議・人口減少問題検討分科会が地方自治体の消滅に警鐘を鳴らした推計が公表され、注目を集めています。二〇四〇年に八百九十六自治体で、子供を産む中心的な世代である二十歳から三十九歳の女性が半減し、最終的にその自治体は消滅する可能性があるとの内容でございます。

 座長である増田寛也元総務相は、「人口減少社会は避けられないが、人口急減社会だけは英知を集めて避ける必要がある」と強調されております。

 本県では、子育て満足度日本一を掲げられておりますが、私はさらに、「女性が輝く日本一の大分県」を掲げて女性の活躍を後押ししていただきたいと思っております。

 そこでお尋ねいたします。

 若年女性の大幅な減少を示唆する日本創成会議の人口推計について、県内自治体への影響をどのように捉え、県として今後どういう取り組みが必要となるのか、知事のご所見を伺います。

 また、国は二〇二〇年に指導的地位を占める女性登用の割合を三〇%とする目標を掲げ、これに向けた実施計画の策定を自治体、企業にも義務づける方針を固めていますが、県内における現状と今後の取り組みについてご見解をお聞かせください。

 また、あわせて県職員の女性登用の状況についてもお聞かせください。

 従業員の子育てを支援する企業が行動計画に定めた目標を達成した場合、申請により、子育てサポート企業として厚生労働大臣の認定を受けることができます。認定を受けた事業主は、次世代認定マーク「くるみんマーク」を商品、広告などにつけ、子育てサポート企業であることをアピールできるわけでございます。

 この制度の県内企業の認定状況と企業の認定促進に向けた県の取り組みについてご教示ください。

 また、県においては、子育て中の女性の就業支援は商工労働部、具体的な子育て支援については福祉保健部が所管しているようですが、窓口のワンストップ化への改善が必要だと考えます。子育て支援を所管する福祉保健部長のご見解をお聞かせください。

 あとは質問席からお伺いします。

  〔吉岡議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○桜木博副議長 ただいまの吉岡美智子君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま吉岡美智子議員には、人口減少問題、特に若年女性人口の減少についてご心配をいただきました。

 国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、本県の人口は二〇四〇年には、九十五万五千人と今より二割減少いたしまして、中でも二十歳から三十九歳の若年女性は、三割以上減少するとされております。

 今回、日本創成会議からは、県内十一市町村で若年女性人口は五割以下になるという試算が示されました。議員ご指摘のとおりでございます。これからは若年女性の定着を図っていくということが、人口減少問題解決の鍵になるというふうに考えます。

 昨年度実施しました県民意識調査では、二十代、三十代の女性における暮らしやすさの重要項目は、子育て環境のよさ、買い物の便利さが一位または二位になっております。したがいまして、若年女性にとりまして、魅力ある地域づくりのためには、基本となる女性の働く場づくりに加えまして、子供を産み育てやすい環境づくりや、あるいは買い物やアートなど若い女性を引きつける地域づくりが大変大事だというふうに考えます。

 まずは、女性の働く場づくりであります。

 立地企業や地場の中小企業での女性の雇用拡大や登用を促すことが大事だと思います。加えて、女性の創業も有力です。県が取り組んでおります創業支援、「スタートアップ三五〇」の取り組みにおきまして、女性の創業実現は全体の二割強であることから、これも女性の働く場づくりとしては大変大事だというふうに考え、一層支援していきたいと考えます。さらに、若い女性の雇用が多いコールセンターなどの企業誘致にも引き続き努めてまいります。

 次に、子供を産み育てやすい環境づくりであります。

 保育料や子供医療費など、子育て世帯の経済的負担の軽減、保育所や地域子育て支援拠点の充実、放課後児童クラブへの支援など、子育て環境の充実を図る必要があります。また、ワーク・ライフ・バランスの一層の推進や、男性の家事、育児への参画意識の向上などに取り組みたいと思います。

 このような取り組みに加えまして、職業訓練期間中の保育料支援や就労体験の実施など、子育て女性の再就職を支援して、M字カーブの解消を図っていきたいと思います。

 三番目は、買い物やアートなど若い女性を引きつける地域づくりであります。

 皆さんお気づきかもしれませんけれども、大分市や別府市の中心商店街には、しゃれたアートギャラリーやカフェがふえておりまして、ショッピングを楽しむ女性の姿も多く見られます。また、国見ギャラリー通りや竹田アートカルチャーといったアートを活用した地域づくりも行われております。こういう取り組みを支援することによりまして、若い女性にとって住みやすい環境づくりを促進したいと思います。

 このようなあらゆる施策を駆使しながら、若い女性の県内定着、県外からの流入を図って、女性が生き生きと輝き活躍できる大分県づくりを私も進めていきたいと思っております。

 その他のご質問につきましては、担当部長から答弁させていただきます。



○桜木博副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 私からは、女性の登用についてお答えします。

 まず、県内における現状です。

 県では、「安心・活力・発展プラン二〇〇五」において、雇用者のうち、管理的職業従事者に占める女性の割合について、二十二年度五・九%を、二十七年度には七%にする目標を設定しています。

 今般、国においては、公務員、法人、団体等における課長相当職以上の者、医師、弁護士などの特に専門性が高い職業に従事する者等、指導的地位にある者に占める女性の割合を、平成三十二年までに各分野において、少なくとも三〇%程度とする目標を掲げています。

 調査の対象は異なりますが、本県の女性役員や起業家などを加えた管理的職業従事者の割合は、二十二年の調査で一四・七%と全国平均の一四%を上回っております。

 次に、今後の取り組みですが、これまで企業の意識啓発セミナーや顕彰事業を実施してきましたが、引き続き企業に対しまして管理職登用に向けた一層の働きかけを行ってまいります。

 また、女性がキャリアを積み管理職として登用されるには、継続就労への支援が欠かせないことから、今後も子育て環境の拡充やワーク・ライフ・バランスの推進に積極的に取り組むとともに、今月末にはロールモデルとなる女性管理職のネットワーク化を図り、交流の場を設けるなど、管理職を目指す女性のキャリアアップを支援してまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 島田総務部長。



◎島田勝則総務部長 私からは、県職員の女性登用についてお答えいたします。

 県職員につきましては、管理職登用の対象となる年齢層に女性職員が少ないことに加えまして、これまでの職務経験の偏りや出産、育児の期間があることによるキャリア形成の不足等といった課題がありまして、二十六年度の課長級以上の職員に占める女性の割合ですが、六・四%にとどまっているところであります。

 こういった課題に対応するように、現在、企画・事業部門や予算・人事部門など政策立案等に参画できるポストへの積極的な配置、それから職員の意識啓発を図りながら女性職員の活躍する場を拡大するように努めているところであります。

 引き続きこうした取り組みを進めることによりまして、女性職員の管理職登用を拡大していきたいと考えております。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 私から、子育てサポート企業「くるみん」の認定状況についてご説明いたします。

 子育て満足度日本一の実現のためには、仕事と子育ての両立支援が不可欠です。「安心・活力・発展プラン二〇〇五」では、平成二十七年度末までに子育てサポート企業の目標を二十社としております。現在は十四社であり、さらなる拡大が必要となっております。

 まず、県の取り組みですけれども、この「くるみんマーク」認定の大きなハードルの一つは、男性従業員の育児休業等の取得が一名以上いることということになっております。このため県では、認定を目指すモデル企業を指定し、男性の育児休業取得を初め、仕事と生活の両立を推進するため、奨励金の支給や社会保険労務士をアドバイザーとして派遣しております。

 平成二十二年度から二十四年度までは各五社としておりましたけれども、昨年、二十五年度は十社、そして今年度は二十社を指定しようということで目指しております。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 子育て中の女性への支援についてお答えいたします。

 県では、子育て満足度日本一の実現に向け、副知事をトップとする次世代育成支援対策推進会議を設置するとともに、各部局の政策担当職員を子ども・子育て支援課兼務とするなど、全庁挙げて取り組んでいるところであります。

 特に、子育て中の女性の就労支援につきましては、福祉保健部、生活環境部、商工労働部の関係三部の職員が定期的に集まり、女性就労支援連絡会議を開催し、施策の検討、連携の強化を図っているところであります。

 こうした取り組みの結果、本年度から子育てママの仕事復帰を応援する就業体験を新たに実施するとともに、就職活動中の無料託児サービスや保育士確保の取り組み等について拡充しているところであります。また、各部の取り組みを盛り込んだ「仕事と子育て両立応援ブック」も作成したところでございます。

 今後とも、関係部局が一体となって、女性が活躍できる環境整備を進めてまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 どうもありがとうございました。

 さらなる推進で、若年女性もまた、女性が輝ける大分県日本一を目指して、よろしくお願いいたします。

 では、次に、子ども・子育て支援新制度について伺います。

 来年四月から本格スタート予定の子ども・子育て支援新制度は、子供の健やかな成長を支援するための重要な施策で、幼稚園、保育所、認定こども園など子育て世代への支援を総合的に提供することを目的としています。

 新制度においては、私立幼稚園に通う子ども一号認定に対する施設型給付は、当分の間、全国統一費用部分、義務的経費と地方単独費用部分、裁量的経費を組み合わせて一体的に支給され、地方単独費用部分は国の示す水準に基づき地財措置がなされることとなっております。

 新制度の目的である幼児教育の提供体制の確保に向けては、県内全ての市町村が地方単独費用部分を含め、国が示す水準に基づく施設型給付を支給するよう、県としてしっかり助言するとともに、財政的な支援も必要と考えます。

 そこで、子ども・子育て支援新制度に対する本県の対応と今後の方針をお伺いします。

 また、この新制度においては、認定こども園への移行を希望する幼稚園があれば、たとえ定員が利用希望者を上回る、いわゆる過剰地域であったとしても、都道府県の計画に上乗せを認める特例を設け、認可できる仕組みが設けられていますので、この特例も用いながら認定こども園の認可を促進すべきであると考えます。県のご見解をお聞かせください。

 一方、新制度には移行しない私立幼稚園もあると思われますが、その場合は、今後も従来の私学助成によって、経常的経費及び預かり保育等に対する財政支援を引き続き行っていく必要があると思います。現行制度に残る私立幼稚園も一定程度は想定し、今後も私学助成の維持、充実を図る必要があると考えますが、ご見解をお聞かせください。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 三点についてお答えをいたします。

 まず、子ども・子育て支援新制度への対応についてお答えいたします。

 平成二十七年四月から本格施行が予定されている子ども・子育て支援新制度は、全ての子ども・子育て家庭を対象に、幼児教育、保育、地域の子ども・子育て支援の質と量の拡充を図るものでございます。

 県としては、これまで新制度の実施主体となる市町村を初め関係者に対し必要な情報提供や助言を行ってきたところであり、今後とも新制度の円滑な施行に向けて取り組みを進めてまいります。

 議員ご指摘の私立幼稚園に対する施設型給付につきましては、国の示す水準も踏まえ、幼児教育の質が確保できるよう、適切な水準の設定について、市町村に助言を行うとともに、県としても必要な予算の確保に努めてまいります。

 次に、認定こども園の認可等についてお答えをいたします。

 認定こども園は、幼稚園と保育所の機能をあわせ持ち、保護者の就労状況の変化等によらず、柔軟に子どもを受け入れられるなど、子どもとその保護者にとってメリットのある施設であります。

 このため、認定こども園への移行を希望する幼稚園や保育所につきましては、たとえ定員総数が利用希望者数を上回っている地域にあっても、基準を満たす限り認可等を行える特例が設けられており、県としては、今後、こうした方針に基づいて、取り組むこととしております。

 最後に、私立幼稚園への助成についてお答えをいたします。

 私立幼稚園は、新制度に基づく施設型給付を受けるか、引き続き現行の私学助成等を受けるか選択することが可能であります。

 子ども・子育て関連三法案に対する国会の附帯決議におきまして、「施設型給付を受けない幼稚園に対する私学助成及び幼稚園就園奨励費補助の充実にも努めるものとする」とされておりまして、現在、国においてこれらの財政支援が検討されているところでございます。

 県としても、こうした動きを踏まえつつ、適切に対処してまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 どうもありがとうございました。

 それでは、次に参ります。

 次に、ひきこもり対策についてお伺いします。

 昨今、インターネットに依存する若者が増加しています。極度のネット依存に陥ると、視力障害、睡眠障害、栄養不良、あるいは運動不足などを引き起こし、ひきこもりになる傾向も多く見られます。

 和歌山県の紀の川病院の宮西照夫ひきこもり研究センター長は、「これまで社会的ひきこもりと見なされ、治療されずに五年以上も経過した若者の家庭の惨状を目の当たりにし、専門家による診断の重要性を痛感してきた。専門外来初診者は一年半で百六十人を超えたが、そのうち統合失調症は二六%、自閉症スペクトラム障害は八%だった。統合失調症で苦しむ人が早く適切な治療を、そして、発達障害を抱え、理解不足から周囲とのあつれきで長く苦労してきた人が専門的な治療やサポートを受けられるようにしなければならない」と主張されています。

 先日、おおいた青少年総合相談所が開設されました。これまで青少年の自立支援にかかわっていた三つの相談窓口がワンストップ化されたことは、利用者にとって大変ありがたく、早速その効果が期待されるところであります。

 そこでお伺いいたします。

 まず、昨年度までの三つの相談窓口におけるここ三年間の相談利用状況をお尋ねいたします。

 また、相談件数などを参考とすれば、県内にはどれくらいのニート、ひきこもりがいると推計されているのでしょうか、あわせてお伺いします。

 おおいた青少年総合相談所では、医療支援が必要と思われる方には心療内科を紹介されているようです。最近では、市内にも民間の心療内科やクリニックが大変多くなりましたが、利用者に話を伺うと、独立した心療内科等を受診するには、周囲の目が気になり、受診をちゅうちょすることも多いようです。その点で、総合病院の中に心療内科があれば、比較的受診しやすいという声をいただきました。

 そこで、公立、民間を問わず、総合病院内に青少年を対象としたひきこもり外来を専門とする心療内科の設置を検討いただけないかと考えますが、ご見解をお聞かせください。



○桜木博副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 まず、青少年の相談窓口の利用状況についてお答えいたします。

 ニート、ひきこもり、就労等社会的自立に困難な悩みを抱える青少年及びその家族をワンストップで支援するため、おおいた青少年総合相談所を、去る六月二日、大分ソフィアプラザビルに開所しました。

 総合相談窓口としての青少年自立支援センターにおけるひきこもりや悩み相談などの相談件数は、平成二十三年度が千三百四十九件、二十四年度が千五百十件、二十五年度が千七百六十三件となっています。

 働くことに悩みを抱えている若者に対し就労に向けた支援を行っていますおおいた地域若者サポートステーションは、平成二十三年度が千六百九十六件、二十四年度が千二百八十三件、二十五年度が三千八十八件となっています。

 児童養護施設退所者等に対し生活や就業に関する相談に応じる児童アフターケアセンターおおいたは、平成二十三年度が九十件、二十四年度が三百六十一件、二十五年度が五百三十六件となっており、三機関とも年々増加しております。

 次に、ニート、ひきこもりの状況についてお答えします。

 相談件数から県内全体のニート、ひきこもり数を推測するのは、相談所まで足を運ぶ相談者は限られているため、難しい状況にあります。

 ニートの状況については、総務省の調査で、十五歳から三十四歳までの非労働力人口のうち、家事も通学もしていない、いわゆるニートについて、同年齢層の総人口の約二・二%と推計されています。本県においては、昨年度、この対象となる人口が約二十二万人であることから、これをもとに推計しますと、約四千九百人の若者がニートの状態にあるのではないかと思われます。

 ひきこもりの状況については、内閣府の調査で、十五歳から三十九歳までの若者の約一・八%が自分の趣味に関する用事以外では外出しないなどのひきこもり状態にあるのではないかと推計をされています。本県においては、昨年度、この対象となる人口が約三十万人であることから、これをもとに推計しますと約五千四百人の若者がひきこもり状態にあるのではないかと思われます。

 以上でございます。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 私からひきこもり外来についてお答えをいたします。

 ひきこもりの方が専門の治療や支援を早期に受けることは何よりも大切であります。

 県としては、おおいた青少年総合相談所等での相談を受け、医療機関を紹介しております。

 現在、県内には、民間の心療内科やクリニックが二十六カ所ございます。また、複数の診療科目を有するいわゆる総合病院のうち、精神科、心療内科を持つ公立病院は六、民間病院は十三あり、ひきこもりの方も含め診療をしているところです。

 この病院の中で大分大学医学部附属病院には、専門のひきこもり外来も設置されているところでございます。

 医療機関の紹介に当たりましては、相談者の意向も考慮しながら行っているところでございます。

 以上でございます。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 どうもありがとうございました。

 推計とはいえ、大きな数字にちょっとびっくりしておりますが、これからの青少年の自立に向けて、さまざまな形での支援をお願いしておきます。

 それでは、次に、若者の投票率向上について伺います。

 憲法改正手続を確定させる改正国民投票法が去る十三日成立しました。改正法は、投票権年齢を四年後に二十歳以上から十八歳以上に引き下げること、公務員による国民投票運動、賛否の勧誘を容認すること、国民投票の対象拡大をさらに検討することなどがその柱となっています。

 また、選挙権における年齢要件についても、「速やかに法制上の措置を講ずる」と規定されています。

 一昨年末の衆院選の投票率は、二十代で三七・八九%となっており、昨年夏の参院選もほぼ同様の水準でありました。日本の将来を担う若い世代には、選挙によって社会が大きく変わることを学んでいただきたいと願っています。

 一例ですが、神奈川県立湘南台高校では、選挙公報や新聞、インターネットで調べた情報をもとに、生徒が各政党の政策を比較しながら討論するなど、選挙への関心を高めようとする取り組みも見られるところですが、若者の投票率の向上に向けて県としてどのような対策を講じているのでしょうか。

 また、昨年の参議院選挙から解禁されたネット選挙運動は、若者の投票行動にどのような影響を与えたと考えられますか、ご見解をお聞かせください。

 また、投票年齢を十八歳以上に引き下げた場合、高校生が選挙に参加する意識を育むための教育が必要と考えますが、高校における選挙の学習についてご見解をお聞かせください。



○桜木博副議長 一木選挙管理委員長。



◎一木俊廣選挙管理委員長 若年層の投票率向上についてお答えします。

 将来の日本を担う若い世代の政治参加は非常に大切なことであると認識しております。そこで、大分県選挙管理委員会としまして、若年層の投票率向上に向けて、若者対象のフォーラムのほか、選挙時には、若者の意識に残るようなインターネットでのCM放送、あるいは学生向けサイトへの広告掲載などを行っております。

 また、将来の有権者となる児童生徒につきましては、ポスターコンクールや選挙出前授業など学校教育と連携した取り組みを行っています。

 出前授業では、小中学校に加え、昨年度から高校も対象としまして、二校で実施したところであります。

 ネット選挙運動解禁の影響についてもお尋ねいただきましたが、明るい選挙推進協会の全国調査によりますと、昨年七月の参議院選挙に関して、インターネット情報を利用した有権者は一割ですが、若年層は二割と比較的多くなっています。若年層はネット利用率が高く、訴える手段としては有用であると考えています。

 なお、ネット情報の利用が低調だった原因としましては、解禁後、初の選挙だったということと、候補者、あるいは有権者ともふなれであったと分析されているところです。

 今後ともさまざまな方法で若年層の投票率向上に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 高校生に対する有権者意識の啓発についてお答えをします。

 高校における選挙の学習については、学習指導要領に基づき、公民科の授業において扱われています。生徒は、選挙制度の意義や我が国の選挙の仕組みを理解することで政治参加の重要性を学んでいます。

 加えて、選挙出前授業では、立会演説会や模擬投票に取り組む高校もあり、選挙について具体的に理解を深めるとともに、世代間投票率の格差など、選挙の抱える課題についても考える授業を実施しています。

 改正国民投票法の趣旨を踏まえつつ、体験型学習などを通じて、政治への主体的な参画意識を高めるとともに、選挙に参加する意欲と態度を養ってまいりたいと考えております。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 どうもありがとうございました。

 ちょっと要望だけしておきます。

 各学校では、生徒会長の選挙がありますけど、これ、本投票と同じように模擬投票、箱を置いて記載するという。記載するときには、結構、高齢者は震えると言いますけど、そういう経験を若者もして、本当に参加をするという方法をとっていただければありがたいと思っておりますので、要望しておきます。

 それでは、次に、胃がん対策についてお伺いします。

 現在、国民の約半数ががんに罹患し、そのうち三分の一の方が亡くなっています。昨年二月二十一日、国が胃がん対策を前に進める大きな決定をしました。国が初めて胃がんの原因としてヘリコバクターピロリ菌を認め、除菌薬を薬事承認の上、保険適用を認めました。これは薬事審査の事例として、かつてない異例の速さではないかと思います。

 そこでお尋ねします。

 胃がん対策については我が会派の戸高議員が何度か質問しており、その際の答弁によれば、執行部も除菌対策の広報の必要性を認識されているようですが、その具体的な取り組み方針について、また、住民検診等でのピロリ菌検査の実施に向けた市町村の検討状況についてお聞かせください。

 また、これまでの答弁の前提であった厚生労働省の胃がん検診ガイドラインは、ピロリ菌除菌が保険適用になる前の内容であります。

 今、国では、がん検診のあり方についての検討が進んでいますが、既に医学的知見に基づいて薬事承認され、保険適用になったこと自体が重要ではないかと考えます。

 県として、胃がん対策として有効なピロリ菌の早期発見の必要性を踏まえ、住民検診の実施主体である市町村に対し、ピロリ菌検査を検査項目に加え、早期発見を推進するよう助言をしてはいかがでしょうか、ご見解をお聞かせください。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 胃がん対策について何点かお尋ねいただきました。お答えをいたします。

 まず、取り組み方針につきましては、ピロリ菌の除菌が胃炎治療に効果があるとして保険適用になったことについて、県のホームページ等で幅広く広報してまいりたいと思います。

 また、市町村の検討状況についてのお尋ねですが、豊後高田市が希望者に対し無料で検査を実施しております。

 また、豊後大野市が国保の人間ドックで無料実施をしております。さらに、中津市、臼杵市、津久見市、宇佐市の四市で、全額自己負担となりますけども、がん検診等のオプションで検診が可能となっております。

 最後に、市町村への助言ということでございますが、現在、国において、胃がん検診の有効性評価に関するガイドラインの見直しが行われておりますことから、その状況を見守っているところでございます。

 以上でございます。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 ご答弁ありがとうございました。

 ピロリ菌の検査は、県民のがん発症とその重篤化を防止して、クオリティオブライフの向上にもつながるものと期待されます。さらに言えば、将来的にがんに罹患して高額な治療を行うよりも、早期発見と早期治療で財政的にも負担が軽減される効果も期待できますので、市町村への助言を前向きにご検討いただきますよう要望しておきます。

 次に、生活排水処理についてお伺いいたします。

 県内の豊かな自然環境を守るため、河川の流域全体で生活排水対策や環境保全活動を一体的に行う豊かな水環境創出事業が、新規事業として今年度から実施されていますが、今回は生活排水処理対策についてお尋ねいたします。

 平成二十四年度末の汚水処理人口普及率は、全国の八八・一%に対し、本県では七〇%、全国第四十四位と厳しい状況が続いております。県内には、下水道整備区域であるために、合併処理浄化槽の設置に対する補助金が申請できない地区もあります。これを受けて、昨年の第四回定例会において土木建築部長は、「平成二十六年度から開始される新たな生活排水処理施設の整備構想を検討する中で、今後、下水道整備に長期間を要する区域は、必要に応じて浄化槽区域への見直しを市町村に助言を行ってまいりたい」と答弁されました。私は、この件に関しては、極力早急な対応が必要と考えています。

 新年度に入り、県としても前向きに整備構想の見直しを進めていただいているものと思いますが、今後の対応方針について知事のお考えを伺います。

 次に、生活排水処理施設の整備がおくれている九重町、玖珠町を重点地区の一つとして生活排水対策が行われるようですが、各市町村は財政が厳しい中、どのようにして事業予算を確保し、実行されるのでしょうか、県のご見解をお聞かせください。

 また、税の公平的使用の観点から比較しますと、下水道事業には一般会計から下水道特別会計に家庭使用料を超える部分については補填がされていますが、浄化槽使用者には行政サービスが十分に行われているとは言えません。

 そこで、今後行われる生活排水処理施設の整備におきましては、各市町村が管理主体となる市町村設置型による整備手法が効率的と考えますが、ご見解をお聞かせください。

 また、浄化槽が十分機能するためには、保守点検、清掃及び法定検査などの適正な維持管理が必要です。しかし、各市町村の補助金で整備された浄化槽のうち、適正な維持管理が行われていない施設は、県全体で三割以上とお聞きしています。

 既に個人が設置した合併処理浄化槽も含めて、市町村が一括管理し、地域全体の生活排水処理施設の管理を高い水準で維持しなければ、河川の浄化にはつながらないと思いますが、ご見解をお聞かせください。

 また、浄化槽に関する法定検査を受けていない場合、県は、浄化槽法に基づき適正な指導、助言、勧告等を行うこととされています。これら未受検者の現状と今後の対応策についてお聞かせください。



○桜木博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 生活排水処理につきましてご質問をいただきました。大変重要な課題だというふうに思っております。

 本県は、豊かな自然環境に恵まれておりまして、特に、美しい水環境は県民共有の財産でございます。この恵まれた水環境を保全して次の世代に確実に継承していくというためには、生活排水処理について十分に手当てをしていく必要があると思います。

 生活排水対策を県民総参加のごみゼロおおいた作戦の主要な施策の一つに位置づけまして、九月十日から一カ月間を「生活排水きれい推進月間」と定めまして、家庭から汚れた水をそのまま流さないように、県民一人一人の意識の高揚を図る啓発活動を実施してきたところであります。

 こうした啓発活動とともに、川や海の水をきれいに保つには生活排水処理施設の普及が何よりも必要であります。県ではこれまで、大分県生活排水対策基本方針に基づきまして、市町村が整備する下水道や浄化槽への補助制度を設けまして支援してきましたけれども、平成二十四年度末の生活排水処理率は七〇%にとどまっておりまして、その内訳は、下水道が約七割、浄化槽が約三割となっております。このため、処理率が四〇%から六〇%台と対策がおくれております河川の上流域に重点を置きまして、今年度から合併処理浄化槽への上乗せ補助制度を設けたところであります。

 一方、下水道の整備には多大な費用と長期間を要すること、整備された区域におきまして約九万七千人分の家庭からの排水管が接続されていない。せっかく下水を整備しましても、そこにつなげてもらえていないということであります。

 さらに、今後は施設の老朽化に伴う維持管理費が増大すること、人口減少に伴い料金収入が低下することなどが見込まれているところでございます。いろいろ課題がございます。

 こうした課題に的確に対応するために、今回の整備構想の見直しに当たりまして、市町村が下水道事業を着実に実施する一方で、完成まで長期間を要する区域については浄化槽区域へ変更し、早期の整備を優先するなどの方策を地域住民の意見を十分に聞きながら進めていくことも大事だと思っております。

 また、下水道の整備済み区域におきましては、早期に接続をしていただくという必要があります。そうしていただくように住民に呼びかけを行うとともに、接続工事費に対する融資などの支援制度を工夫することも必要だと考えております。

 さらに、施設の老朽化に対しましては、アセットマネジメントによる適切な維持管理を進めながら、コスト縮減につながる新技術の導入や人口減少に対応した処理場の統廃合など効率的な手法の導入を助言していきたいと思います。

 これらの方策を市町村と一体となって着実に進めることによりまして、十年後の生活排水処理率を九〇%台に引き上げたいというふうに考えているところであります。

 私からは以上でございますが、その他のご質問につきましては担当部長から答弁させていただきます。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 生活排水処理施設の整備についてお答え申し上げます。

 豊かな水環境創出事業の対象となった筑後川などの河川流域では住民参加によります水環境保全活動が展開されておりますが、上流域での生活排水処理率が低いことから、県ではこれらの地域の合併処理浄化槽への転換を促進したいと考えております。

 事業主体であります市町村におきましても、生活排水処理率の向上は重要な課題となっております。このため、合併処理浄化槽の設置に当たっては、これまでの補助に加えまして、さらに市町村が上乗せ補助する場合には、県が半額を助成するということにいたしました。

 合併処理浄化槽のうち、市町村が設置、維持管理する市町村設置型につきましては、現在、竹田市と佐伯市の一部で実施しております。この手法は、設置時の個人負担が少ない反面、他の生活排水処理施設に比べまして、維持管理に必要な市町村の人員配置等の課題があることから普及が進んでいない状況にございます。しかしながら、清掃、保守点検が市町村により確実に行われ、公共用水域の水質の保全に効果が高いことから、今後とも市町村設置型に取り組むよう働きかけてまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 生活排水処理施設の維持管理についてお答えします。

 浄化槽管理者には保守点検、清掃及び法定検査などの義務がありますが、市町村が浄化槽の維持管理に積極的に関与し、未受検者への働きかけなど、きめ細かな指導、助言等を行うことは、浄化槽の適正な維持管理が図られ、河川の浄化につながるものと考えております。

 県では、こうした観点に立って、浄化槽法に係る法定検査の実施指導などの事務について、市町村への権限移譲を推進しているところであります。

 次に、未受検者への対応策についてですが、未受検者が三割を超えている原因として、法定検査や維持管理の必要性について、浄化槽管理者の認識がまだまだ低いことが挙げられます。このため、新たに市町村や保守点検業者等と連携し、設置の前後に説明書の配布や広報媒体による啓発に取り組んでいるところでございます。

 また、法定検査を受検しない浄化槽管理者に対しては、本年度から保健所等が受検を督促する文書を送付するなど、受検指導を強化しているところです。

 加えて、きめ細かな指導体制を整えるため浄化槽台帳システムの構築も進めており、こうした普及啓発と受検指導の両面から法定検査実施率の向上に努めてまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 一つ再質問させていただきます。

 公共下水道の管理を市町村が行っているわけですが、同様に合併処理浄化槽についても、適正な維持管理を行うための公的な支援が必要かと考えます。特に、年金受給者など低所得者層には、保守点検、清掃料などは大きな負担になりますので、県としても何らかの支援が必要と考えますが、再度ご見解をお聞かせください。



○桜木博副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 浄化槽の維持管理費への公的支援のお尋ねですけれども、全国では二百の市町村が単独で浄化槽の維持管理費への助成を行っておりますが、本県ではまだ助成を行っている市町村はありません。また、都道府県による助成は、全国的に見ても、まだ行われていない状況にあります。

 公的な支援については多額の予算を伴いますことから、市町村の動向や、また、国における制度創設の動向などを十分に見きわめる必要があると考えております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 ありがとうございました。

 それでは、次に参ります。

 次に、防災減災対策についてお伺いします。

 私は、本年一月、東京都豊島区の南長崎スポーツ公園を政務調査活動として訪問しました。この施設は、防災とスポーツ利用などとの複合施設として整備され、地下には防災倉庫が設置され、多目的広場には人工芝が敷設されており、利用者には大変好評のようでした。

 さて、昨年末に公表された大分県広域防災拠点基本構想では、大分スポーツ公園を広域防災拠点と位置づけています。今年度は、公園内の関係諸施設のレイアウトや必要な設備等の検討を進めるようです。

 この構想によりますと、公園内は支援部隊の車両等が多く行き交うことが予想され、一時避難所や災害ボランティアの支援拠点は、県民の安全性確保の観点から、大分スポーツ公園の外に設置することが望ましいとされており、周辺施設を活用することも想定されています。

 そこで、大分スポーツ公園の周辺において具体的にどのような施設の活用を想定されているのか、お尋ねします。

 南海トラフ地震や豪雨災害などへの防災対策には、平時からの防災意識の啓発や訓練等の地域活動が大切です。

 特に、お年寄りや子供など、いわゆる災害弱者に配慮した対策には女性の視点が必要だと考えます。

 公明党女性委員会は、全都道府県の地方防災会議への女性の登用を進言し、本県でも県防災会議に女性四名が就任しました。また、県の地震・津波対策アクションプランでも、平成三十年度までに女性防災士の割合を一〇%にするよう明記されています。しかしながら、現在、本県の防災関係部署には、その業務内容から男性職員ばかりの体制となっています。今後、防災関係部署に女性担当者が配置されれば、女性防災士の相談や災害弱者への配慮など、女性の視点が生かされた施策が充実できるのではないかと考えますが、ご見解をお聞かせください。

 東日本大震災の経験を踏まえれば、ハード対策と並行して、防災教育などのソフト対策の推進も必要と考えます。

 一月に政務調査活動で訪問した文京区では、防災意識を高めるために、小学四年生、中学二年生を対象とした一泊二日の防災宿泊体験を学校行事として教育課程に位置づけて実施しています。また、都立高校でも、防災宿泊体験を教育課程に組み込んでいるともお聞きしました。

 参加した生徒の感想を拝見すると、「自助、共助、公助の三助があることがわかり、災害時は自分の身を守るとともに、地域の力になることがわかった」などとありました。

 そこで、県内の小、中、高校における防災宿泊体験の取り組み状況をご教示ください。

 高校生段階になれば、自助に加えて、学校、地域での共助の大切さについて認識を持っていただきたいと願っていますが、高校における防災教育の取り組みについて、あわせてお聞かせください。



○桜木博副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 まず、広域防災拠点についてお答えします。

 広域防災拠点基本構想では、人命最優先に救助救援活動を迅速に行うため、大分スポーツ公園に、自衛隊、消防、警察等の支援部隊の活動拠点機能やヘリポート、臨時医療施設機能、救援物資の集積、輸送拠点機能を持たせることとしています。

 また、議員ご指摘のとおり、避難所や災害ボランティアの支援拠点は、公園内には設置せず、周辺施設の活用を検討することとしています。

 周辺施設の活用についてですが、具体的には、一時避難所については、市町村が指定した最寄りの場所、施設を利用することとなります。

 なお、スポーツ公園内でイベント等の開催中に災害が発生した際には、観客を施設外に避難させるため、周辺の学校などの活用も検討しております。

 また、災害ボランティアの支援拠点については、大分県総合社会福祉会館内に設置することとなっています。

 さらに、津波の場合は、高台にあり、広域防災拠点にも近い大分県介護研修センター等を候補として具体的な検討を進めているところでございます。

 次に、防災関係部署への女性職員の配置についてですが、被災者対策では、ニーズの把握など被災者に寄り添ったきめ細かな配慮や支援活動が求められます。特に、妊婦や高齢者の方々に対しては、特段の配慮を持った支援活動が重要であり、女性の視点が大切となります。

 県では、このようなことから、東日本大震災の被災地に派遣された県職員を含む女性の保健師や看護師、あるいは避難所生活を経て本県に避難されている女性被災者の方々からご意見を伺うなどして、地域防災計画の見直しに際し、女性の視点を取り入れたところでございます。

 防災対策は全庁的に取り組むべきものであり、県の災害対策本部においても被災者救援部や支援物資部などに女性職員を配置しているところです。

 今後、防災関係部署への職員の配置につきましては、自主防災組織や防災士活動など地域に密着した防災施策を推進していく上で重要なことと考えております。引き続き女性の視点を防災対策に積極的に生かしていくために、今後も防災関係部署への女性職員の配置を検討してまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 防災教育についてお答えをします。

 まず、防災宿泊体験の取り組み状況ですが、県内における防災宿泊体験は、平成二十四年度から始まっておりまして、平成二十六年度では、佐伯市の小学校が四校、中学校一校が取り組んでいます。

 また、豊後高田市においては、関係団体と市教委が協力して、市内の児童生徒、保護者を対象に実施することとしています。

 なお、高校においては行われていません。

 次に、高校における防災教育についてですが、これまでも共助の観点から、近隣の幼稚園、小学校との合同避難訓練の実施や学校に避難してきた地域の高齢者を安全な場所へ誘導するなど、支援者としての立場からの防災訓練も行っています。

 今年度の防災教育モデル校である臼杵高校では、市の総合防災訓練に参加し、地域の高齢者や園児等との避難、自衛隊の炊き出しへの協力などを予定しています。

 今後も、共助の観点から生徒が支援者となる視点に立ち、ボランティア活動等を通じて地域に貢献する意識を高める実践的な防災教育を推進してまいります。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 質問と要望をいたします。

 まず、要望ですが、広域防災拠点の周辺に、災害時の一時避難場所のために、防災学習センターの機能を持たせた施設整備を要望しておきます。

 次に、防災教育につきましては、特に沿岸部の小、中、高校においては津波被害も想定されますので、より積極的に宿泊防災訓練をしていただきたいと考えますが、再度ご見解をお願いいたします。



○桜木博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 災害時において児童生徒が避難所で生活をするというときに、やはり友達やさまざまな人と協力して生活をする力、あるいは避難所での物品配布、あるいは清掃活動に参加をしていくような、そうした支援者としての力、こういうものを育んでいく上で宿泊防災訓練は有効な手段であるというふうに考えています。

 今後とも、子供の発達段階や地域、学校の状況等に応じ、宿泊訓練を初めとしたより実践的な防災教育を推進し、児童生徒がみずから判断し、協力し、かつ生き抜いていく力を育ててまいりたいと考えております。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。

 それでは次に、高齢者の介護を取り巻く課題についてお伺いいたします。

 高齢化が急速に進む中、高齢者が住みなれた地域で自分らしい生活を続けられるための新しいケアシステムの構築は、これからの深刻な超高齢社会への対応に欠かせない喫緊の課題であります。

 さて、今や六十五歳以上のほぼ七人に一人が認知症と言われ、先月放送されたNHKスペシャルにおいて「認知症八百万人時代 行方不明者一万人」という番組が放送されました。事態は大変深刻です。

 四月には、徘回症状のある認知症の男性が列車にはねられて死亡した事故をめぐり、その妻に損害賠償を命ずる名古屋高裁判決が出されました。この事故は、高齢の妻による在宅介護時に発生しましたが、老老介護の果てに配偶者に賠償責任を負わせる判決は大変衝撃的で、このようなリスクを抱えながらの在宅介護は、もはや家族愛の限界を超えています。ましてや、施設ケアから在宅ケア重視への転換が叫ばれている中、今回の判決にやりきれない思いを抱いた方も少なくないと思います。

 そこでお尋ねします。

 昨年県内で行方不明となった認知症の方は五十二人と報道されましたが、このような事態は極力未然に防ぐことが大切です。

 例えば、高齢者施設が日常的に警察との連携を強化したり、あるいはGPS発信機等のICTを活用すれば早期発見につながるのではないでしょうか。認知症高齢者の見守りについて、現状と課題、今後の取り組みについてご見解をお聞かせください。

 在宅介護を担う、いわゆるケアラーが精神的に孤立してしまうと、お世話をしている高齢者への虐待にもつながりかねません。ケアラーが安心して在宅介護を行うためにも、ケアラーへの支援は欠かせません。

 北海道栗山町は、ケアラーの三割が七十歳以上であるものの、ケアラー同士の交流施設が開設され、介護体験を共有できる環境が整っています。ケアラーを支える文化を根づかせることが必要と考えますが、本県におけるケアラーへの支援状況と課題、今後の取り組みについてご見解をお聞かせください。

 昨今では、元気な高齢者が介護施設等でのボランティア活動などを通じて生きがいを創出することも多くなり、そういった活動は社会参加の面からも大変効果があると考えます。

 また、施設等で行ったボランティア活動をポイント化して、自分が介護を受けるときに使える介護支援ボランティア制度を導入する市町村も年々増加しつつあります。

 鳥取県では、介護支援ボランティア制度市町村導入ガイドラインを策定し、実施主体となる市町村での制度普及を後押ししています。

 そこで、県内市町村における介護支援ボランティア制度の導入状況についてお伺いします。

 また、本県としても、同様のガイドラインを策定し、制度導入を促進してはどうかと考えますが、いかがでしょうか、ご見解をお聞かせください。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 三点についてお答えをいたします。

 まず、認知症高齢者の見守りについてでございます。

 現在、各地域では、民生委員や見守りボランティアなどによる見守りが実施されております。また、別府市などでは、警察、消防、タクシー会社等の協力事業所によるネットワークにより、徘回、行方不明高齢者の早期発見に努めているところであります。

 今後は、各地域において、より多くの方による見守り体制を構築することが求められており、県としては、市町村等関係機関と連携を図りながら、認知症サポーターなどの人材育成を進めるとともに、ネットワークの充実強化に努めてまいります。

 次に、在宅介護者支援についてお答えをいたします。

 介護を家族だけに任せるのではなく、社会全体で支えるため、介護保険制度がスタートいたしました。このため、介護保険では、ショートステイやデイサービスなどの利用により介護者の負担軽減が図られることとされております。

 また、介護者支援として県下では、シルバー一一〇番や家族会、地域包括支援センターなどで、介護者からの相談に応じているほか、介護者の交流会等も実施し、その精神的負担の軽減にも努めているところであります。

 今後とも、制度等の周知に加え、こうした取り組みを充実強化することにより、介護者の孤立防止や負担軽減を図ってまいります。

 最後に、介護支援ボランティア制度についてお答えをいたします。

 県内では、平成二十二年度に豊後高田市が、二十四年度に中津市、二十五年度に臼杵市が介護ボランティア制度を導入いたしております。

 今後、要介護高齢者の増大が見込まれる中、元気な高齢者がボランティア活動として要介護高齢者を支援することは大変に重要だと考えております。そのため、県としては、ポイントを付与する介護支援ボランティア制度の導入等、市町村の取り組みを促してまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 ありがとうございました。

 再質問させていただきます。

 地域包括ケアシステムの構築には、地域の見守りや協力も必要です。また、地域包括ケアシステムの言葉そのものを県民に周知することが必要と思います。現状と今後の取り組みについてお聞かせください。

 そしてまた、もう一つは、福岡県は、介護予防ポイント普及促進費として、市町村が行う介護予防ボランティア制度の立ち上げに対する助成金として五百万円を予算計上しています。一自治体に、補助率二分の一、最高限度額五十万円を助成します。

 この制度は、昨年から実施、利用されており、今年度も手を挙げている自治体があります。市町村は、介護予防ボランティア制度の立ち上げには交付金が使えないので、県が支援することで促進をしています。

 立ち上げた市町村は、その後、地域支援事業へ結びつくし、これからボランティアの力が必要なので、取り組む自治体がふえるようだとお聞きしました。本県としても、しっかり促進していただいて、県民総力挙げて高齢社会を心豊かに乗り越えてまいりたいと願っております。再度ご見解をお聞かせください。



○桜木博副議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 何点かお答えをいたします。

 まず、地域包括ケアシステムについてでございますけども、地域包括ケアシステムは地域の高齢者を地域で支えようとするものでありまして、システムを構築する上で見守りや協力等の体制が整備されることは大変に重要だというふうに思います。

 現在は、住民に最も身近な市町村でひとり暮らし高齢者などの見守りとか、配食、買い物支援といった日常生活支援が行われておりますし、老人クラブによる友愛訪問活動、社会福祉協議会における地域の見守り活動、あるいは先ほど申し上げたような市町村における消防等を活用した見守り活動等々行われております。

 県としては、市町村やこうした関係団体への支援を通じて、自助、互助の取り組みが充実するように努めてまいりたいと思います。

 また、地域包括ケアシステムの県民への周知ということでお尋ねがございましたが、現在、地域包括ケア広報キャラバンですとか、地域包括ケア推進大会を実施することで県民への周知を図っております。

 今後とも、こうしたことを通じて県民への周知を図ってまいりたいというふうに思います。

 最後に、ボランティアに関する市町村への支援ということでお話がございました。

 ボランティアを活用した地域の高齢者支援というのは、今後ますます重要になってくるというふうに思います。

 今年度から地域で不足する生活支援サービス等を市町村が立ち上げる際に、その際の経費を補助することとしておりまして、介護支援ボランティア制度の導入もその対象としているところでございます。

 以上でございます。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 何か今、支援をしていただけるというふうに、よかったんですね。ありがとうございます。ぜひ、これから超高齢社会、もう始まっておりますので、豊かに最後まで生きていけれるようによろしくお願いいたします。

 では、最後に、東九州自動車道についてお伺いいたします。

 東九州自動車道は、北九州から宮崎まで本年度中に開通予定と一旦は発表されましたが、その後、椎田南インターー豊前インター間においては整備がおくれると報道されています。

 高速道路は、全体が開通してこそ、その効果が最大限に発揮されるのであり、早期の全線開通をお願いする次第ですが、この区間のおくれにより、本県ではどのような影響があると見込まれるのか、お尋ねします。

 一方、県内区間では、今年度中の開通が確実になっており、現在四時間以上かかっている大分ー宮崎間が二時間五十分まで短縮される見通しです。蒲江では、昨年二月の北浦までの部分開通により、道の駅などで延岡方面からの観光客が大幅に増加しましたが、大分ー宮崎間が開通すれば、人、物の流れはさらに活性化されるものと期待しています。

 ところで、現在、高速道路の宮河内インターー佐伯インター間にはパーキングエリアがありませんので、事故発生時や運転者が休息を必要とする場合などには心配です。また、近年、電気自動車も普及する中、充電スタンドがないのが不便だとの声も聞いています。

 さらには、無料区間となる佐伯ー延岡間が通過されるだけにならないよう、観光面からの対策も必要と考えます。来年夏のデスティネーションキャンペーンを契機に、高速道路の利用者をターゲットとして、本県を観光面からPRするための道路附帯設備の整備も検討いただきたいところです。

 このように、安全面や観光振興の観点から、パーキングエリアや情報案内板のような道路附帯設備のさらなる整備が必要と考えますが、何らかの対策を講じる計画があるのか、お尋ねします。



○桜木博副議長 進土木建築部長。



◎進秀人土木建築部長 二点についてお答えをいたします。

 まず、東九州自動車道についてでございます。

 福岡県側の椎田南インターチェンジから豊前インターチェンジの間は、一部用地取得がおくれておりまして、開通見込みが平成二十六年度から平成二十八年春となりました。全線開通した場合、大分から北九州間で約四十分間の時間短縮が図られる見込みでございますが、開通延期により国道一〇号を迂回した場合、約十分のロスが見込まれております。

 経済団体等からは残念だという声もあるものの、おおむね全線開通することで格段に利便性が向上するという意見もございまして、県としても企業集積や観光振興の面で相当程度の効果が期待できるものと考えてございます。

 いずれにしましても、効果を最大限に発揮できるよう、一日も早い全線開通に向けて、NEXCO西日本など関係機関に、今後とも働きかけてまいります。

 次に、道路附帯設備についてお答えをいたします。

 まず、パーキングエリアにつきましては、NEXCO西日本が平成二十八年度に佐伯市弥生に設置する予定でございます。

 充電スタンドにつきましても、別府湾サービスエリアと玖珠サービスエリアの二カ所に設置する計画となってございます。

 観光振興の面では、佐伯以南の無料区間にはパーキングエリアの計画がないことから、休憩施設の機能を有する「道の駅かまえ」を案内する標識板の設置を国土交通省に働きかけてまいります。

 また、由布岳パーキングエリアにおけますスマートインターチェンジの整備や、現在、下り線限定となっております別府湾スマートインターチェンジのフルインター化といった利便性の向上対策にも取り組んでいるところでございます。

 さらに、大分、宮崎両県とNEXCO西日本が連携いたしまして、県外から観光客が両県内の高速道路を定額料金で自由に乗りおりできる周遊キャンペーンにつきまして、この秋の実施に向け調整を行っているところでございます。

 引き続き、安全面や観光振興の観点から、国などと連携し、こうした取り組みを進めてまいります。

 以上でございます。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 では、二点再質問させていただきます。

 一つは、県内の次世代自動車充電インフラ設置状況についてもご見解をお聞かせください。

 二点目は、誘客の一つとして、蒲江にも充電設備を検討してはいかがでしょうか。ご見解をお聞かせください。



○桜木博副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 お答え申し上げます。

 いわゆる充電設備数でありますけれども、一般に開放されているものは、自動車販売店の五十カ所、それから「道の駅やよい」などに県が整備した五カ所とあわせて五十五カ所となっております。

 県では、去年の六月に次世代自動車インフラ整備ビジョンというものを策定いたしまして、観光施設や商業施設、その他も、主要幹線道路に三、四十キロメートルごとの間隔で配置し、長距離移動の不安解消も図るということで、目標数を百七十八カ所と現在しているところでございます。

 そして、今は、国と自動車メーカーの支援対象に合致すれば、国だけでなくて、全体で設備費の全額と八年間の維持経費が補助されるということになっておりまして、チャンスであります。そういう意味で、現時点の設置希望は八十カ所というふうになっております。

 もう一つ蒲江地域についてもお尋ねございましたが、設置の動きは、実は今のところはございません。ということもありまして、ほかにも空白地域ということがありますので、県としても関係者に働きかけを行っているところであります。

 以上です。



○桜木博副議長 吉岡美智子君。



◆吉岡美智子議員 どうもありがとうございました。

 これから電気自動車もますますふえてくると思いますので、さらなる取り組みをお願いしておきたいと思います。

 きょうは大変多くの質問をしましたので、途中ちょっと早かったり遅かったりと調整しましたが、本当に心温まる前向きなご答弁もたくさんございましたので、これからもよろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○桜木博副議長 以上で吉岡美智子君の質問及び答弁は終わりました。

 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○桜木博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。

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○桜木博副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 次会は、明日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○桜木博副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後三時九分 散会