議事ロックス -地方議会議事録検索-


大分県 大分県

平成26年 第1回定例会(3月) 03月10日−06号




平成26年 第1回定例会(3月) − 03月10日−06号







平成26年 第1回定例会(3月)



平成二十六年三月十日(月曜日)

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 議事日程第六号

       平成二十六年三月十日

           午前十時開議

第一 第七一号議案及び第七二号議案

   (議題、提出者の説明)

第二 第七一号議案

   (議題、質疑、委員会付託)

第三 第七一号議案

   (議題、常任委員長の報告、質疑、討論、採決)

第四 一般質問及び質疑

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 本日の会議に付した案件

日程第一 第七一号議案及び第七二号議案

     (議題、提出者の説明)

日程第二 第七一号議案

     (議題、質疑、委員会付託)

日程第三 第七一号議案

    (議題、常任委員長の報告、質疑、討論、採決)

日程第四 一般質問及び質疑

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 出席議員 四十一名

  議長        近藤和義

  副議長       田中利明

            阿部英仁

            志村 学

            古手川正治

            後藤政義

            竹内小代美

            土居昌弘

            嶋 幸一

            毛利正徳

            油布勝秀

            衛藤明和

            濱田 洋

            三浦 公

            末宗秀雄

            御手洗吉生

            桜木 博

            井上伸史

            麻生栄作

            三浦正臣

            守永信幸

            藤田正道

            原田孝司

            小嶋秀行

            馬場 林

            尾島保彦

            玉田輝義

            深津栄一

            酒井喜親

            首藤隆憲

            江藤清志

            久原和弘

            小野弘利

            元吉俊博

            吉冨幸吉

            荒金信生

            佐々木敏夫

            戸高賢史

            吉岡美智子

            河野成司

            堤 栄三

 欠席議員 一名

            平岩純子

 欠員   二名

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  副知事       小風 茂

  教育委員長     松田順子

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      島田勝則

  企業局長      坂本美智雄

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     大沢裕之

  企画振興部長    塩川也寸志

  福祉保健部長    平原健史

  生活環境部長    冨高松雄

  商工労働部長    西山英将

  農林水産部長    工藤利明

  土木建築部長    畔津義彦

  会計管理者兼

            小野嘉久

  会計管理局長

  人事委員会

            城 尚登

  事務局長

  労働委員会

            安東忠彦

  事務局長

  財政課長      長谷尾雅通

  知事室長      岡本天津男

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午前十時二分 開議



○近藤和義議長 これより本日の会議を開きます。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○近藤和義議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第六号により行います。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△日程第一 第七一号議案及び第七二号議案(議題、提出者の説明)



○近藤和義議長 日程第一、第七一号議案及び第七二号議案を一括議題といたします。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第七一号議案 平成二十五年度大分県一般会計補正予算(第五号)

第七二号議案 美術品の取得について

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○近藤和義議長 提出者の説明を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま上程されました議案について説明申し上げます。

 まず、第七一号議案平成二十五年度大分県一般会計補正予算第五号についてであります。

 先月中旬の大雪による農林業の被害は施設に集中しておりまして、個々の生産者にとっては生産手段を失いかねない甚大な被害となりました。

 県では、一日も早い復旧、復興につながるよう、国に先駆け、独自の融資制度である特定災害対策資金を発動し、融資枠を三億円から五億円に拡大した上で、最大で無利子となるよう利子補給も行うとともに、ハウス等の撤去から再建に要する費用についても六割の助成を行うこととし、先日、議決をいただいたところであります。これにより、直ちに、被災農家への撤去、再建の支援手続を開始しております。

 議員の皆さん方からも雪害について万全な対策を講ずるようご指摘をいただいたところでありますけれども、私もハウス等の撤去については、直接、生産につながらないことから、これで十分かと思案していたところであります。折しも、国の補助率の引き上げがあり、これを活用し、農家の負担が出ないよう助成することにいたします。あわせて、再建につきましても国の補助率が引き上げられたことから、国、県、市町合わせて六割から八割に助成を拡大し、再建を後押しします。

 なお、最近の調査でハウス等栽培施設の被害額が十一億円から十三億円となったことに伴いまして所要額を増額いたします。

 以上が予算の内容でありまして、追加する補正予算額は五億一千二百万円であります。これに伴う財源は、国庫支出金四億一千二百万円、財政調整基金繰入金一億円であり、今回の補正額に第四号補正予算を加えますと、雪害に対する直接支援は十億六千二百万円となります。

 次に、第七二号議案美術品の取得についてであります。

 三月六日に補正予算の議決をいただいたことに伴い、大分県美術品取得基金に二億円を積み増したところであります。その上で、県がこの基金を活用し、社団法人全国社会保険協会連合会の所有となっている、いわゆる南海コレクション五十点を取得することにつきまして、大分県県有財産条例第二条の規定により議決を求めるものであります。

 取得予定金額につきましては、美術品の評価額三億九千九百八万円から芸術会館に寄託されている期間の管理経費九千九百九十五万円を差し引いた二億九千九百十三万円であります。

 以上をもちまして、提出しました議案の説明を終わります。

 何とぞ、慎重ご審議の上、ご賛同いただきますようお願い申し上げます。



○近藤和義議長 これをもって提出者の説明は終わりました。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△日程第二 第七一号議案(議題、質疑、委員会付託)



○近藤和義議長 日程第二、先ほど議題となりました議案のうち、第七一号議案を議題とし、これより質疑に入ります。−−別にご質疑もないようでありますので、質疑を終結いたします。

 ただいま議題となっております第七一号議案は、所管の総務企画委員会及び農林水産委員会に付託いたします。

 この際、常任委員会開催のため、暫時休憩いたします。

     午前十時八分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午前十一時一分 再開



○近藤和義議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△日程第三 第七一号議案(議題、常任委員長の報告、質疑、討論、採決)



○近藤和義議長 日程第三、第七一号議案を議題とし、これより両常任委員長の報告を求めます。農林水産委員長深津栄一君。

  〔深津議員登壇〕



◆深津栄一農林水産委員長 農林水産委員会の審査の結果と経過についてご報告申し上げます。

 本委員会で審査いたしました案件は、今回付託を受けました議案一件であります。

 委員会は先ほど開催し、部長ほか関係者の出席説明を求め慎重に審査いたしました結果、第七一号議案平成二十五年度大分県一般会計補正予算第五号のうち本委員会関係部分については原案のとおり可決すべきものと全会一致をもって決定いたしました。

 なお、審査の過程において、農家負担を軽減するため、さらなる支援をお願いしたいという意見がありましたことを申し添えておきます。

 以上をもって、農林水産委員会の報告といたします。



○近藤和義議長 総務企画委員長三浦公君。

  〔三浦(公)議員登壇〕



◆三浦公総務企画委員長 総務企画委員会の審査の経過と結果についてご報告申し上げます。

 本委員会で審査いたしました案件は、今回付託を受けました議案一件であります。

 委員会は先ほど開催し、部長ほか関係者の出席説明を求め慎重に審査いたしました結果、第七一号議案平成二十五年度大分県一般会計補正予算第五号のうち本委員会関係部分については原案のとおり可決すべきものと全会一致をもって決定いたしました。

 以上をもって、総務企画委員会の報告といたします。



○近藤和義議長 以上で委員長の報告は終わりました。

 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。−−別にご質疑もないようでありますので、質疑を終結いたします。

 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。

 これをもって討論を終結し、これより採決いたします。

 本案は、委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○近藤和義議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本案は委員長の報告のとおり可決されました。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△日程第四 一般質問及び質疑



○近藤和義議長 日程第四、第一号議案から第四〇号議案まで及び第四二号議案から第五二号議案までを一括議題とし、先ほど議題となりました第七二号議案を含め、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。守永信幸君。

  〔守永議員登壇〕(拍手)



◆守永信幸議員 二十一番、県民クラブの守永信幸です。

 この第一回定例会、一般質問の一番手を仰せつかりました。このような機会を与えてくださった同僚議員、そして諸先輩方に、大変ありがたく、お礼を申し上げます。

 また、傍聴においでの皆さん、長い時間お待たせしましたけれども、お待ちいただき、本当にありがとうございます。精いっぱい頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

 二月十二日からの大雪については、大分県下でも交通網やライフラインに被害が発生し、特に農業被害については、園芸ハウスの倒壊や果樹、野菜などの作物被害も発生する中で、被害額については十四億円を超えるということにも及んだようです。

 先ほどの補正予算でも、農家の再生に向けて補助率を上乗せするという議案だったんですが、議案としては認められたわけですけれども、被災された方々に対しては心からお見舞いを申し上げたいと思いますし、これらの農家の方々が再生産に向けて意欲を持ち続けられるように、被災者の心のよりどころとなれるよう、知事を初め、職員の皆様の取り組みに期待を寄せるところでもございますので、何とぞよろしくお願いいたします。

 では、早速、質問に入りますが、防災学習について初めにお尋ねします。

 東北地方一帯におびただしい被害をもたらしましたあの東日本大震災からきょうで丸三年が経過をいたします。

 当時、震災に起因して発生した福島原発事故も国内外に大きな衝撃を与えましたが、改めて自然災害の脅威を痛感した政府や多くの地方自治体では、未来の予期せぬ災害に備えて防災減災対策を一気に加速させた三年間でもあったと思います。

 日本全体が震災直後の動揺に陥っていた翌四月に、私の県議会議員としての活動が始まったわけです。早いもので一期目の最後の一年を迎える春ともなったわけですが、震災以降、本県でも、三期目を迎えた広瀬知事の方針の中で、早速、二〇一一年度の肉づけ予算に計上された三億円にも上る津波等の被害防止対策事業を皮切りに、積極的な防災減災対策を講じてこられました。国の防災計画の見直しを待ついとまを惜しみながら、県独自に先行して地域防災計画の見直しにも果断に着手され、自主防災組織の活性化にも取り組まれたわけです。

 中でも、当時、社会的認知度も低く、県内でもわずか千三百名ほどしかいなかった防災士について、その養成を進め、ことしの一月末までに県内で五千七十六人の防災士が育成されるという状況にも達しています。この一地方の県にして、実数では東京都に次いで全国二位、また、人口比でいけば全国トップの地域防災先進県ともなったわけです。

 私もせんだって防災士の資格を取得しましたが、災害から身を守る手だては、自助、共助、公助であるということを学びました。中でも、災害発生時には一時的に混乱が予想される公助、行政からの助成を待つというのではなく、家族内の自助、あるいは住んでいる地域における共助の大切さといったものを再認識いたしました。そして、地域の共助の中心となるのが防災士というわけです。

 地域の皆さんが災害時にきちんと命を守るすべを身につけるため、日常での防災士の果たす役割は大きいところです。自主防災組織には、少なくとも一人は防災士がいる体制を早期につくり、次なる災害に備えていくことが大切だろうと思います。

 しかし、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの場合でもその傾向が伺えるのですが、災害発生後の当分の間は国民の防災への関心は一時的に高まるものの、時の経過とともに災害への脅威は次第に薄らいでいくのが残念ながら通例です。これでは、防災や減災への取り組みは単なるはやりであって、決して効果につながらず、同様の被害が後世で繰り返されてしまう、そういう結果になってしまいます。やはり、自然災害の怖さを風化させないことが、まずは防災、減災の入門編であると思います。

 東日本大震災に見舞われた三陸地方では、古くから頻繁に津波に苦しめられてきました。「津波てんでんこ」という言葉は、そうした歴史を通じて高められた平時からの防災意識を裏づける言葉として、当時話題にもなりました。昔から営々と培われてきた地域防災力の高さがあの釜石の奇跡につながり、その主役ともなった釜石小学校の校歌は、「いきいき生きる」で始まる希望の歌として、当時、避難所で避難生活を送った地域住民の心の支えとなったというエピソードも記憶に新しいところです。

 本県でも、甚大な津波被害をもたらした一五九六年の慶長豊後地震、一七〇七年の宝永大地震、一八五四年の安政南海地震などの史実が地震津波対策の参考とされています。これらはいずれも百年から百五十年の間隔で発生していることから、被災の記憶を次代に語り継いでいかなければ歴史的な大災害がもたらす被害の連鎖を断ち切ることはできません。次代を担う子供たちにどのような防災教育を行い、いかにして次の世代に引き継いでいくのか、人間の英知が問われています。

 私たちの住む身近な地域が過去にどのような自然災害に見舞われたのかという史実を具体的に知る機会を設け、被災の歴史を振り返ることで地震など自然災害の脅威を実感できるような啓発型の施設整備が必要ではないかと思っています。

 例えば、佐伯市米水津の龍神池。ここは海跡湖で、通常は背後地の山から供給される泥が湖底に堆積していくのですが、大きな津波が押し寄せたときだけ、津波によって持ち込まれた海の砂が堆積するため、結果として湖底の地層を見れば津波の歴史が刻まれており、米水津小学校の旧間越分校には、その地層のサンプルが保管されているという状況でもあります。また、米水津村における地震、津波の記録文書も貴重な資料として残っており、将来的にこの地域を襲うであろう津波のありようを現実味を持って知ることのできる素材がそこにあるというわけです。子供たちだけでなく、我々大人にとっても、これらの情報を素材として学ぶ意義は大変大きいと思います。

 そこで知事にお伺いします。

 県民がそれぞれの地域において、このような貴重な災害に関する情報資源を活用し、体験、学習できる場を設け、災害の歴史、教訓を広く県民へ伝承していく取り組みが重要であると考えますが、その点についてはいかがでしょうか。

 あとは対面席の方から質問させていただきます。

  〔守永議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの守永信幸君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま守永信幸議員のご質問に対してお答えを申し上げます。

 冒頭、このたびの大雪被害について、被災された方々へのお見舞いとともに、県にもしっかり支援をするようにというお話がございました。

 本日、早速、支援のための補正予算につきまして、ご審議を賜り、ご承認をいただきまして、この場をお借りしまして厚く御礼を申し上げる次第でございます。

 さて、防災学習についてのご質問でございました。

 私たちは、東日本大震災から多くの教訓を学んだところであります。いわく、ご指摘のありました「津波てんでんこ」という教訓もありました。想定にとらわれずに逃げるんだというお話もありました。また、日ごろからの備えや訓練が必要だというお話もあります。こうしたいろんな教訓は、たとえ時が経過しようとも、決して忘れてはならないことだというふうに思います。

 大分にも、有史以来、お話がありましたように、慶長豊後地震や宝永地震、安政南海地震などによりまして、少なくとも七回の大津波が襲来しております。先人たちは、後世の安全を願い、その事実を古文書や石碑などの形で数多く残しております。また、津波の歴史や規模を伝える遺産も残っております。その記録や言い伝えは、昨年まとめました地震津波被害想定の礎となりまして、今後の対策の方向性を決定する上で重要な根拠にもなったところであります。

 私たちは、先人の思いにこたえ、みずからを守る対策を着実に講じるとともに、そうした災害の事実や教訓をさらに後世に引き継ぐ使命があると考えております。

 県では、本県を襲った三大地震による津波の様子や被害の状況を記した古文書などを調査、分析いたしまして、先般、「おおいたの地震と津波 歴史が鳴らす警鐘」と題しまして、お手元にお配りしておりますけれども、冊子をつくりまして、また、パネルもあわせてつくったところであります。早速、その記録や古文書などを活用いたしまして、津波の歴史や教訓を沿岸部の方々に巡回して伝える展示会を今月の八日にスタートさせたところであります。

 市町村におきましても、佐伯市では、十一・五メートルの津波が到達した養福寺の石碑や看板の設置、龍神池の海底に堆積した地層の常設展示なども行っております。杵築市におきましても、八幡奈多宮の津波記録を語る取り組みが行われています。

 こうした取り組みとあわせまして、それぞれの地域の実情に応じた学習機会の確保につきましても、市町村と連携して取り組んでまいります。

 一つは、学校における防災の学習であります。

 防災教育を通じまして、みずから考え命を守るために行動する能力の育成を図ってまいります。これに加えまして、地震や津波への防災意識を高めるため、地域に伝わる災害の歴史などを学ぶ機会の拡充をやっていきたいというふうに思います。また、新たに地震体験車を導入いたしまして、小学生を中心に体験学習も充実させたいと思います。

 ただいま申し上げましたのは学校における防災の学習でございますけれども、もう一つは地域における防災学習、これも大事だと思っております。

 津波の浸水が想定される区域内では、自主防災組織等によりまして避難行動計画が作成されて、避難訓練が実施されます。そうした場を活用いたしまして、地域の津波の歴史などを再認識していただき、津波避難の意識を高めていきたいというふうに思っております。

 地震津波対策に当たりましては、被害を最小に抑えるために、県民一人一人が津波の歴史や教訓の理解を深め、迅速に避難行動を開始することが大事でございます。議員ご指摘のとおりだと思います。そのことに全力で取り組んでいきたいというふうに思っております。



○近藤和義議長 守永信幸君。



◆守永信幸議員 丁寧な答弁、ありがとうございます。

 来年度予算に広域防災拠点基本計画策定事業が計上されていますが、二〇一三年度から広域防災拠点基本構想策定委員会を開催しながら検討を進めているようなんですけれども、委員会での検討状況がどのようになっているのか知りたいと思います。

 また、県民クラブで政務調査活動として静岡県の地震防災センターを訪ねていったのですが、地震津波災害や防災についての展示資料も充実してまして、地震の揺れを体験できる施設も、起震車と同じものを部屋という形で施設の中に整備しているとか、充実した広報啓発の施設ともなっていました。

 静岡県の場合は、東海地震の発生や富士山の噴火などを想定して、かなり前から県民への啓発活動を進めてきたその成果のようなんですけれども、大分県において今後整備する広域防災拠点施設に防災用品を展示したり、起震施設、起震車も含めてですけれども、など広報啓発のための施設の整備を検討してはどうかと思うのですが、そのような議論は出ていないのでしょうか。また、何かお考えをお持ちであれば、お伺いしたいと思います。



○近藤和義議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 今後整備する広域防災拠点に広報啓発のための整備を検討してはどうか、その議論の状況はどうかというお尋ねでございますけれども、昨年十二月に公表しました大分県広域防災拠点基本構想では、既存施設を最大限活用するという観点から検討を行い、大分スポーツ公園は広域防災拠点として適当であるとの考えを取りまとめたところでございます。来年度は、広域防災拠点基本計画を策定する中で、スポーツ公園内のゾーニングや大銀ドーム内会議室の詳細レイアウト、また、通信や自家発電など必要となる設備等の検討を行うこととしております。

 ご質問の広報啓発のための施設の整備については、これまで検討委員会の中では検討、議論はしておりません。

 広報啓発につきましては、先ほど知事が答弁いたしましたように、地震体験車やパネル、また、この冊子等を使いながら、県民への啓発活動に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 守永信幸君。



◆守永信幸議員 まだ全体の構想そのものが議論の途中であるというふうなことだと思いますので、ぜひ、後世にきちんと伝承していけるような形での運営と、施設整備も継ぎ足し、継ぎ足しということはなかなか難しいと思いますので、基本的な部分をきちんと固めていくということでの議論をお願いしたいと思います。

 特に通信設備等については、ケーブルがかなり張りめぐらされている大分県下の情勢もありますので、その中でメーンの防災施設になるというところがきちんと、入り口部分の情報端末なり、ケーブル施設を備えられるように、今の状態とあわせて検証もお願いしておきたいと思います。

 ちょっと時間も余りありませんので、次の質問に移らせていただきますが、昨年の第二回定例会で土居議員が障害者への差別を禁止する条例の早期制定について質問されました。その際に平原福祉保健部長から、「障害者差別の解消に向け、関係者や関係団体の意見をしっかり伺いながら、適時的確に対応していきたい」との答弁がありました。

 障害者差別禁止条例については、県議会の政策検討協議会において議員提案条例としての検討項目に掲げられており、一月十五日には協議会のメンバーで千葉県とさいたま市へ調査にも出向きました。

 障害のある方々やその家族からは、「条例ができたおかげで、我慢しながら遠慮して暮らすのではなく、はっきりと社会に対して自分の意見が言えるようになった」といった声や、「どこに相談すればよいか迷わずに済むようになった」というお話を伺い、条例化を進めた自治体では、その効果がしっかりとあらわれているということを確認することができました。

 一方、本県でも、だれもが安心して暮らせる大分県条例をつくる会から、昨年十一月に条例制定に向けての請願が提出されており、付託を受けた福祉保健生活環境委員会では継続審査とされています。また、政策検討協議会においても、このつくる会の作成した条例素案について、共同代表らから説明を受け、内部で検討を重ねているところでもあります。

 この条例が目指す理念は、県民が日々暮らしている社会の仕組みの中で、障害のある方々がいかに社会参加しづらい環境にあるのかを私たちに気づかせてくれるものでした。一段と高齢化も進む中、こうした弱い立場の方々は今後ますますふえていくことは避けられません。だれもが安心して暮らせるまちづくりの実現を目指すことは、まさに時代の要請とも言えると思います。

 そこで、広瀬知事にお尋ねしたいのですが、再来年の四月には障害者差別解消法の施行も控えています。今後、県として、障害者差別の解消と障害のある方々の社会参加をどのように進めていくのか、知事の思いをお聞かせいただきたいと思います。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 障害者の暮らしやすい社会づくりについてのご質問でございました。

 障害を理由とした差別の解消だとか、あるいは障害のある方の社会参加を進めるということは大変重要なことだというふうに思います。

 県ではこれまでも、人権尊重社会づくり推進条例に基づきまして、あらゆる差別の解消に取り組むとともに、障害者の社会参加に向けまして、障害者が自力で公共交通機関を利用できるよう後押しする取り組みなどを進めてきたところであります。

 こうした中、国の方では、障害を理由とするすべての差別の禁止だとか、障害者の社会参加の促進を目的とする国連の障害者権利条約に平成十九年に署名をいたしまして、その批准に向けて、二十三年には障害者基本法を改正し、また、二十五年には障害者総合支援法を施行いたしました。さらに、障害者差別解消法を制定するなど法整備を進めて、本年一月に条約の批准を行ったところというふうに伺っております。

 こうした状況も踏まえまして、県の方では、本年度、障害者施策の基本方針となります「障がい者基本計画」を十年ぶりに改定することとしております。

 改定に当たりましては、約二千人の障害者を対象にいたしまして実態調査を行いましたけれども、その中では、「障害者に対する理解や思いやりが足りない」、あるいはまた、「特異な目で見ないでほしい」といった障害者からの大変切実な意見や、あるいは「障害のある者、ない者とがともに生活できるような社会を望むんだ」といった家族からのご意見をいただきまして、改めて障害者の差別解消や社会参加への取り組みをより一層強化していかなきゃならないというふうに考えたところであります。

 こうした障害者などの意見も取り入れまして策定する基本計画でございますけれども、七つの方針を今後の取り組むべき方向として掲げることにしております。もうすぐできると思いますけれども、七つの方針を掲げることにしております。

 具体的には、まず、地域生活支援といたしまして、グループホームの整備などの住まいの場の確保だとか、あるいは障害児支援の充実などを進めていきたいと思います。また、雇用・就労といたしまして、障害の特性に応じた就労の場の確保と共同受注体制の整備などによる工賃向上などに取り組むこととしております。さらに、文化・スポーツといたしまして、障害者秋の交歓会の開催など文化芸術活動の推進や障害者スポーツ大会、国際車いすマラソン大会の開催などスポーツの振興に取り組むこととしております。

 これらに加えまして、今回、「権利擁護」というのを「差別の解消・権利擁護」と改めまして、相互理解の促進や社会参加を妨げる障壁の除去など、これまで以上に取り組むこととしております。

 これまでは、この計画では権利擁護ということだけでございましたけれども、これに差別解消も加えまして取り組むということでございます。

 こうした取り組みによりまして、障害の有無にかかわらず、だれもが互いに人格と個性を尊重して理解し合いながら、ともに支え合って暮らしていける社会の実現を目指していきたいというふうに思っております。



○近藤和義議長 守永信幸君。



◆守永信幸議員 今、ご説明いただきましたけれども、障害者基本計画をつくられる際に実態調査の状況を踏まえてというふうなお話もありましたように、まず、現場でどうなっているのかというのをきちんと見ていただくということが大事だろうというふうにも思っています。

 障害のある方々の親にしてみれば、暮らしづらい社会の中でさまざまな障壁を親子で一緒に乗り越えてきた。また、もし親である自分がいなくなったときに、この子はどうなるんだろうという不安にいつもおびえながら生活をしているという実態があるわけなんです。その不安をぬぐうことができない。この親亡き後をどう社会が抱えていけるのか、そういった部分に切実な悩みを抱えているという方々もいらっしゃるわけですので、障害を持った子供たちをしっかりと支えていける、そういった社会を構築することが何よりも大切だろうというふうにも考えています。

 差別禁止条例の今後の取り扱いについては、議会においても議論される、議会の中でも議論されると思いますが、執行部と議会とが活発な意見交換を行うということが、よりよい方向性を見出すべき課題とも思いますので、何とぞ今後ともよろしくお願いをしておきたいと思います。

 ちょっと時間の方も限られておりますので、次の課題に移りますけれども、介護保険制度についてお尋ねします。

 厚生労働省は、介護と医療のサービス提供体制を見直すということで、医療・介護総合推進法案を今国会に提出しています。介護保険法関連では、市町村が実施主体となる地域支援事業の見直しが柱となっていまして、要支援一及び二の区分の方について、訪問介護や通所介護など予防給付の一部がこの地域支援事業に移行するとされています。

 具体的な国会議論の状況を見守らなければなりませんけれども、市町村事業として実施される中で、国は、多様なサービス内容に応じて柔軟な運営基準、単価設定等を可能とするほか、NPOやボランティア等多様な主体によるサービス提供の実施を目指しているようです。

 近年は介護保険料の負担も次第に大きくなっていまして、全国平均で見た場合に、現状の第五期の介護保険料四千九百七十二円が、二〇二五年には八千二百円程度にまで引き上がると厚生労働省は推計しています。

 県内市町村では、第五期、今の平均保険料については五千三百五十一円で、全国平均よりも高い状況にありますが、最も高い市町村が六千二百五十円、最も低い市町村で三千五百円とその格差もかなり開いています。

 介護保険料の引き上げや受給年金額の減少傾向が進む中で、県民、とりわけ高齢者の方々が今後どこまで負担できるのかといった不安を抱いているところでもあります。また、市町村ごとに受けられる介護サービスにも格差が出てしまうのではないかと心配される声も聞かれます。

 そこで、今回の法改正によって県民の皆さんに不利益を与えることはないのか、お伺いしたいと思います。

 とりわけ、現在の利用者が必要なサービスを受けられなくなるような状況とならないのか、各市町村の状況も踏まえ、あわせてお尋ねします。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えをいたします。

 今回の改正は、予防給付の一部を市町村事業へ移行するなどのサービス提供体制の見直しと、利用者負担を一定以上の所得者については引き上げる一方、低所得者の保険料負担を軽減するなどの費用負担の見直しが主な内容となっております。これは、給付と負担のバランスのとれた持続可能な介護保険制度としていくために行われるものでございます。

 こうした中、要支援者向けの訪問・通所介護につきましては、市町村が行う地域支援事業へ移行することにより、サービスが受けられなくなるのではないか、市町村のサービスに格差が生じるのではないかといった懸念があることは承知しております。

 この移行は二十七年度から二十九年度末までに行われることとなっておりまして、県といたしましては、必要なサービスを利用できるよう、市町村への円滑な移行に向けた取り組みを支援していきたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 守永信幸君。



◆守永信幸議員 ありがとうございます。

 意向調査をしながら、サービスが低下してしまうということのないように、円滑に市町村の方に事務が移行できるようにお願いをしたいと思いますが、特に大分県では高齢化率が徐々に高まっており、先日報告のあった大分県の中長期県勢シミュレーションの標準シミュレーションで見た場合に、二〇三五年には老年人口比率が三五%を突破し、二〇四〇年には三六・七%に達すると見込まれています。介護給付費についても二〇四〇年に二千四百二十二億円となり、二〇一〇年との比較では一七五%の増加となる見通しとなっています。このような情勢のもとで、急増する高齢者に対応できるように、総合的、計画的に介護基盤を整備していくことが必要だと思いますが、その点はいかがでしょうか。

 また、地域によって介護労働者の確保も難しい状況もあるようです。しかし、ある意味で地域の新たな雇用の場として開拓できる分野でもあるというのも事実だろうと思っています。

 そこで、介護労働者の処遇を改善し、生涯働ける環境をつくっていくことや、小規模集落が増大していく地域の雇用のあり方として考え得ることがあるのではないかと思うのですが、それについてはいかがでしょうか。



○近藤和義議長 平原福祉保健部長。



◎平原健史福祉保健部長 お答えをいたします。

 まず、介護基盤の整備につきましては、県としても重要であると認識をしております。この介護基盤は市町村が見込むサービス利用料をもとに整備していくこととなっておりますので、県といたしまして、今後とも市町村と密接に連携しながら、総合的、計画的に進めていきたいと思っております。

 また、介護サービス事業所の整備は、地域に新たな雇用の場が生まれることでもあります。県としては、こうした従業者、従事者の確保定着を図っていくことが課題であると認識しておりまして、交付金や介護報酬の加算制度等を活用した給与改善等を行っているところであります。

 以上でございます。



○近藤和義議長 守永信幸君。



◆守永信幸議員 ぜひ、地域、特に小規模集落がふえていく中で、そこで安心して暮らしていけるということのきっかけにもなる部分だと思いますので、しっかりと市町村と連携をとりながら議論をお願いしたいと思います。

 では、次の質問に移りますが、高卒就職者の離職対策についてなんですけれども、総務省の労働力調査によれば、昨年の完全失業者数は二百六十五万人で、率にして四・〇%でした。調査結果を年齢階層別に見ますと、十五歳から二十四歳の若者世代では三十六万人で六・九%、二十五歳から三十四歳の層は六十六万人で五・三%となっており、さらに非正規雇用者率を見たときに、三十年前には一五・三%程度であったものが、昨年には三六・七%にまで増大しています。中でも、十五歳から二十四歳の若者層では、学生バイト等を除くと三二・三%、二十五歳から三十四歳では二七・四%となるなど、若者を取り巻く雇用環境の厳しさがそこにうかがえるわけなんですが、昨年末の十二月二十七日に大分労働局が、若者の使い捨てが疑われる企業に対して実施した過重労働重点監督の結果を公表しています。

 立入検査の対象となったのは、従前から長時間労働や労働基準関係法令の違反の多い業種、匿名で相談があった事業所などの中から選定した県内の五十八事業所で、そのうち五十二事業所で違反があり、労働局から是正勧告書が出されたとのことでした。

 違反事例としては、時間外労働時間の管理が不適切であったり、平均八十時間を超える時間外労働をさせた雇用者に対し、健康管理上の配慮から行われるべき面接がなされていないなどといったものでした。

 また、二〇一二年度中に時間外勤務の割り増し賃金が不払いと指導された案件のうち、さかのぼって割り増し賃金を支給したケースについては、百万円以上の大型のものに限ってみても十四事案、対象労働者は千七百七人、追加支給総額は九千三百十七万円に上るということです。

 県内でもかなりの違反事例があったのだなと再認識をしたところなんですが、先日、私は、ある方から気にかかる相談を受けました。その方は、高校卒業後、学校のあっせん先に就職したわけなんですが、朝五時から夜八時まで働かされて、しかも週休は一日のみという過酷な勤務が待っていたとのことでした。しかも、幾ら時間外労働に従事しても、その分の賃金が支払われていなかったようなんです。新規に就業して、賃金自体もそんなに高いものではなかったようですから、ほとほと疲れ果ててしまい、二カ月目には全国一般労働組合に相談をし、雇用主との交渉を行ったのですが、三カ月目に入って、とうとう体がもたずにやめてしまうということになりました。その後、雇用主からは時間外勤務分をさかのぼって支給されたのですが、この話を伺ったときに、どうしてこのような企業を学校があっせんしたのだろうかというふうに思ったんです。

 高卒者の就職内定率は次第に改善の方向にあるようですが、地元での就職を希望してもなかなか雇ってくれる企業がないという中で、高校の先生のお世話をいただいて就職はできたものの、労働環境が厳しい職場も多いようです。せっかく雇ってもらったのだからという負い目があるのかもしれませんが、労働法制度について若干なりの知識があれば、もう少し早い段階で労働環境を改善できる余地もあったのじゃないかと非常に残念に思っています。

 商工労働部では、各高校に出向いての労働関係法令についての出前講座を行っていますが、県内すべての高校を網羅できていないというふうにも伺っています。せめて、生徒指導に当たる教員の皆さんが基礎的な労働関係知識を身につけることがまずは必要だと感じています。

 そこで、県内企業における高卒就職者について、三年以内の離職率がどの程度となっているのか、お伺いしたいと思います。

 また、離職理由やその背景などについてどのように分析されているのか、あわせてお伺いします。

 それと、高校卒業後に社会に出たフレッシュマンは、仕事やプライベートの悩みなどさまざまな不安に陥りがちだと思います。そういった悩みをどこかに相談したいときに、母校が手を差し伸べることができたら、卒業生の持つ安心感はかなり高まるのではないでしょうか。大分労働局や知事部局と連携をして、しっかりとした労働環境下で働けるように教育委員会が取り組むことができればなおさらのことだと思います。

 学校ごとに相談窓口を整えるなど、卒業生が離職を決意する前に、母校に相談できる体制が必要ではないかと思いますが、その辺についてはいかがでしょうか。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 私からは、新規高卒者の早期離職の背景等についてご説明いたします。

 若年者の職場定着は、県としてしっかり取り組まなければならない大事な課題だと認識しております。このため、生徒に対しては、就労意欲を高め、働く上で必要な労働法令やマナー等を学んでもらう労働講座のほか、ジョブカフェにおいても内定者向け講習会を実施しており、今年度は延べ四十六の高校で実施をいたしました。

 また、企業に対しましては、人事マネジメント等、職場定着に役立つセミナーを実施しております。

 ご質問の本県の高校卒業者の三年以内離職率でありますが、平成二十二年三月卒で、低い方から全国六番目の三五・八%となっております。

 生徒からは、「思っていた仕事と違う」「人間関係がうまくいかない」との声が、他方、企業からは、「若者をじっくり育てる余裕がない」「コミュニケーションがうまくとれない」との声も聞かれております。

 生徒には職業人としての心構えが、企業には若者が働きやすい職場環境の整備が必要であり、今後とも粘り強く教育現場や企業と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私から高卒就職者の相談窓口についてお答えをします。

 高校生の就職については、学校が大分労働局や商工労働部など関係機関と連携して、生徒一人一人の希望がかなうよう取り組んでいるところです。その上で、就職後も職場に定着できるよう気軽に母校に就業に関する相談に来ることができる体制づくりも必要と考えます。このため、卒業生に対する支援として、専門学科を持つ高校、就職希望者の多い総合学科や普通科の高校を対象に、職場での悩み事や離職、転職に係る相談等に応じる卒業生相談窓口を設置するよう指導しており、現在、対象となる二十七校のうち十五校に設置をされています。

 相談窓口では、相談に来た卒業生を励ましたり、専門の相談機関を紹介するなど適切な対応に努めているところです。

 二十六年度当初には、対象となる学校すべてに卒業生相談窓口を設置し、周知に努めるとともに、関係機関と連携して、卒業後の支援体制の充実に取り組んでまいります。



○近藤和義議長 守永信幸君。



◆守永信幸議員 ありがとうございます。

 高校を卒業して就職をされる方というのは、多くの場合、実業系の専門学科を持った高校ということが中心になるんだと思いますが、この労働法制についての知識を得る場というのは、案外、小学校から高校、大学を通じてみても少ないんです。社会に出て、以前ですと労働組合が、こういった権利が労働者には保障されているんだということを組合員に対して説明するという場がありましたし、かなりの方が就職をして労働組合に加入しているという状態があったんですが、場合によっては労働組合そのものがない企業もありますし、加入率そのものも二〇%を切っているという状況の中で、いわゆる、教育課程の中でそういう知識を与えないことには、なかなか社会に出て、社会とはこんなもんなんだという形の判断しかできないケースも多いんじゃないかと思います。

 ブラック企業の定義みたいなものはないんでしょうけれども、県下の各企業がブラック企業のような状態に陥ることのないように、当然、中小企業も含めて、県下の企業に指導をしていくというのは大事だろうというふうに思います。それとあわせて、よく多いのが、ブラック企業が新しく入ってきた社員に対して、「こんなこともできないのか。これじゃお金を払えないよ」というふうなことを言うとか、そういった目に余る処遇なり、対応というのがブラック企業の根底にあるみたいなんです。そういったことについては、やはり、雇用者が知識として、そういうことじゃないはずだというのをきちんと認識していくということが大事じゃないかと思いますので、大分県の中小企業一つ一つが若者を大事にし、雇用者を大事にし、そして、雇用者とともに、従業員とともに企業が発展するんだという気持ちになれるように、ぜひ指導も、振興策もとっていただきたいと思いますし、やはり、そういった中で、やりがいを持って、そして、大分県の発展のために、この仕事の中で頑張っていっているんだというふうな気持ちで働けるように教育もお願いしたいというふうにも思いますので、その点では、ぜひこれから、さらに充実をお願いしていきたいと思います。

 最後の質問に移らせていただきますけれども、公契約をめぐる情勢なり、公共工事に関する部分なんですが、東日本大震災の復興に伴う公共事業の増に伴って、東北では、建設業者側の人夫や機材が不足し、建設資材の高騰なども重なって、入札不調や不落札が相次いでいるとのことでしたが、最近では九州各地でも同様の状況が見られ、公共工事の発注が滞る事態が生じていました。

 財務省によると、全国の公共事業は、一九九八年度の十四兆九千億円をピークとして、リーマンショック後の二〇〇八年には七兆三千億にまで、十年間にわたって、ほぼ半分になるという減少傾向が続きました。その結果として、鉄筋工やとび職などの熟練を要する作業員の賃金低下が後継者不足を招いていたところへ、一昨年から九州北部豪雨の復旧特需や昨年の緊急経済対策などが皮肉にも拍車をかけるといった複合的な要因が絡み合った形にあるようです。

 国では、公共事業発注における労務単価の引き上げなど、事態の打開に向けて対策を講じていますが、いずれにしても、このような状況が続けば、今年度の事業執行が停滞し、おのずと翌年度への繰り越し工事がふえる結果となり、せっかくの新年度の積極予算も発注段階でつまずき、景気回復の後押しや県内消費の喚起に支障が生じるのではないかと思っています。

 そこで、今年度の県の発注工事に関する入札状況と年度内の執行予定をお示しいただき、あわせて、適切な労働条件の確保など発注の円滑化に向けた県の対応についてお伺いするとともに、公契約のもとで働いている方々がどういう労働環境で働いているのか、きちんと把握されているのかどうかをお伺いしておきたいと思います。

 公契約で働く中にありながら低賃金で働かされているということがあってはならないんではないかというふうに考えていますので、その辺について、状況を把握されている部分をお伺いしたいと思います。



○近藤和義議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 私からは県発注工事につきましてお答えをさせていただきます。

 今年度二月末までに、県全体で入札しました二千五百七十四件の工事のうち百九十一件で不調や不落札が発生いたしましたが、発注時期や工事規模等を見直し、再度入札した結果、百三十一件で既に契約に至っております。一月以降、不調等の発生数は大幅に減少しており、入札の状況は落ち着いてきております。

 執行状況につきましては、昨年度、九州北部豪雨の影響によりまして十二月末時点で約七〇%と低迷いたしましたが、今年度は災害復旧工事も順次完了してきたことなどから約七五%と回復をしてきております。

 今回の国の補正につきましても、二月から準備を始め、今後、計画的な発注を予定しております。

 また、国と歩調を合わせ、労務単価を昨年四月に約一三%、先月約七%引き上げるとともに、社会保険の未加入企業に対する指導を積極的に行うなど労働環境の改善に取り組んでおります。

 加えて、昨年七月に、適正な価格での受注につながるよう、最低制限価格等をおおむね二%引き上げました。

 今後も、公共工事の入札状況や賃金水準の実態、資材等の実勢価格などを注視しながら事業の円滑な執行に努めてまいります。

 以上でございます。



○近藤和義議長 島田総務部長。



◎島田勝則総務部長 公契約における労働者の環境についてということですが、公契約といっても定義が明確でありませんので、代表的な例として、指定管理者における労働環境についてご答弁申し上げます。

 指定管理者の従業員の労働条件ですが、企業活動の中で労使の話し合いで決定されることが基本であります。それが基本ではありますけれども、施設の運営に当たりまして、従業員の労働条件の確保というものはサービス水準の維持向上のためにも重要であることから、県としては、基本協定において労働関係法令の遵守を特に義務づけているところであります。

 また、基準となる委託料の積算におきましても、人事委員会が公表している民間給与を参考に、職責や職能に応じました人件費単価を設定するとともに、運営実態を踏まえた人員配置を見込むことによりまして、適正な運営が行えるだけの人件費を含めた委託料を確保しているところであります。

 また、指定管理者の選定をする際には、利用者の視点に立って、運営能力やサービス向上の取り組みなどを総合的に審査しておりまして、提案金額のみをもって指定管理者を選定するようなことはしておりません。

 また、選定した後も、外部評価を導入いたしまして、施設管理やサービスの内容について、人員体制も含めましてチェックを受けておりまして、現在、すべての指定管理者が適正であるとの評価をいただいているところであります。

 以上です。



○近藤和義議長 以上で守永信幸君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午前十一時五十八分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後一時一分 再開



○田中利明副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。桜木博君。

  〔桜木議員登壇〕(拍手)



◆桜木博議員 十五番、自由民主党・無所属の会、桜木博でございます。

 きょうは傍聴者はいませんが、しっかり質問をしますので、答弁の方もよろしくお願いいたします。

 今定例会の一般質問初日に質問の機会をいただき、先輩、同僚議員に心から感謝を申し上げたいと思います。

 冒頭、まず、先般の大雪により農作物や農業施設等の被害に見舞われました農業関係者の皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。

 県では、早速、国、地元市町村とも連携の上、被災した農業施設等の復旧に、経営安定を支援する緊急対策を講じていただきましたが、先日、国の追加支援策を打ち出されたことも踏まえて、さらなる補正予算を速やかに編成され、本日提出されました。

 私ども議会としましては、被災された農家の皆さんを初め、関係者の方々に一日も早く復旧支援の春一番をお届けしようということで、先ほどの議会で全会一致で予算議決がなされ、私も大変うれしく思う次第でございます。

 知事を初め、職員の皆さん方は、この一連の雪害対策予算を迅速に執行していただき、農業の円滑な再建支援に向けて引き続きご尽力をお願いいたします。

 それでは、早速、質問に入らせていただきます。

 まず、財政運営について伺います。

 政府は、一月二十四日、一般会計として過去最大の九十五兆八千八百二十三億円に上る平成二十六年度予算を国会に提出しました。既に二月六日に成立した二十五年度補正予算と合わせれば百兆円を超える大型予算となっています。

 一方、本県の平成二十六年度当初予算案も大変積極的な姿勢となっており、五千九百十八億二千万円と三年ぶりのプラス予算が組まれました。公共事業等が含まれる投資的経費も三年ぶりに一千三百億円台となって、一昨年の豪雨災害の対応がほぼ終了する災害復旧費を除けば、伸び率は四・三%の大幅増となっております。

 昨年来、安倍内閣が強力に推し進めるアベノミクスによる円安効果等により、全国的に見れば輸出産業を中心に業績の回復が見られ、特に自動車関連産業などにおいては各社とも過去最大級の増益を計上して、賃金のベースアップも期待できるほどの勢いとなっていますが、足元の県内経済においては、まだまだ景気回復の実感が乏しいのが実情でございます。

 広瀬知事が就任以来、一貫して取り組まれる本県の行財政改革がもたらしましたこれまでの成果は大いに評価するところですが、上向きかけている景気回復の局面における県の財政運営のポイントは県税収入の確保とその増収を図ることだと思います。その実現のためには、個人、法人を含めた事業者の所得向上に向けて、農林水産業や中小企業の支援に力を入れるとともに、公共事業などの投資的経費をふやし、県内景気の底上げを図ることが肝要ではないでしょうか。

 県の一般財源が限られる中、国の補助金や交付金等を活用しながらの財政運営と将来的に目指すべき財政健全化の取り組みはなかなか思うに任せない部分もあろうかとは思います。

 そこで、広瀬知事は、各分野の諸課題にくまなく目を配りつつ新年度当初予算を編成されたと思いますが、県内の景気の現状を念頭に置いて、特に重点を置いた分野と今後の財政運営上の留意すべき点について知事のご見解を伺います。

 あとは対面席より行います。

  〔桜木議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○田中利明副議長 ただいまの桜木博君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 桜木博議員のご質問にお答え申し上げます。

 冒頭、大雪対策についてご心配を賜りました。改めまして、迅速な補正予算の成立に心から感謝を申し上げます。私どもも、今お話がありましたように、この皆様方のご意向をよく体しまして、雪害対策を迅速かつ有効に使っていきたいというふうに思っているところであります。

 さて、財政運営についてのご質問でございましたけれども、県内の景気は、一部に緩やかに持ち直しの動きがありますけれども、消費や投資面で厳しい情勢がなお続いております。さらに、消費税率引き上げということになりますと、景気の腰折れも懸念されることから、二十六年度を景気浮揚の正念場と考えまして予算を編成したところであります。

 二十六年度予算の柱の第一は、景気雇用対策であります。

 需要喚起のために投資的経費を一・七%のプラスといたしまして、中でも防災減災、施設の老朽化対策を着実に進めまして、また、東九州自動車道などの基盤整備もしっかりと目配りをしました。また、地域の消費拡大ということも大変大事でございますから、プレミアムつき商品券の発行を四十四億円に拡大したところであります。さらに、緊急雇用基金を活用いたしまして、千百九十八人の雇用創出をすることにしております。

 予算の眼目の第二は、「安心・活力・発展プラン」の仕上げということであります。

 国の農業政策が大きく転換していく中で、もうかる農林水産業を目指した構造改革を進めるとともに、業界をリードする地域牽引企業を育成するなど、産業の底力発揮にも力を注いだところであります。これは将来の税源涵養にもつながると期待をしているところであります。また、こういうときだからこそ、子育て世代や高齢者、障害のある方、だれもが安心して暮らせる地域づくりに全力を挙げたいと思います。

 第三は、新たな政策展開であります。

 人口減少社会を見据えた対応や県立美術館開館、東九州自動車道開通など大分県の基盤づくりが進む中で、将来発展に向けてどう取り組んでいくのか、前広に政策検討をしてまいりたいというふうに思います。

 このように果敢に政策を展開するためには、その裏打ちとなる財政の健全化をおろそかにすることはできません。予算額は三年ぶりにプラスとしたところでありますけれども、その中で人件費は行革努力によりまして減少し、公債費も県債の発行抑制によりまして減少することになっております。これにより、社会保障関係費が増加する中でございますけれども、義務的経費は減少することになりまして、財政の弾力性も随分出てきたところであります。

 また、景気回復に伴う法人関係税の伸びや消費税率引き上げに伴い県税も五年ぶりに一千億円台を回復しまして、積極予算を後押ししたほか、国の交付金の活用など財源にもさまざま工夫を凝らしたところであります。

 財政調整用基金の取り崩し額も、行財政改革を始めた十六年度以降では最小の七十億円といたしまして、県債残高も当初予算段階で八年ぶりに減少に転じまして、財政基盤もようやく整ってきたというふうに思います。しかしながら、地方財政は、なお十兆円を超える財源不足を抱えております。臨時財政対策債に依存する構造に変わりはないというふうに考えなければなりません。国は二〇二〇年度までに基礎的財政収支を黒字化する方針でありまして、こうなりますと、地方財政への影響、特に一般財源総額が今後も確保されるかどうか心配もあるわけであります。だからこそ、たゆまずに行革実践力を発揮いたしまして、強固な財政基盤を確立するために気を引き締めて努力していくということも一方で大変大事だというふうに思っているところであります。



○田中利明副議長 桜木博君。



◆桜木博議員 やはり、行財政改革できるところはどんどんしながら進めていく、発展させていくところはどんどんまた新しい政策でもって発展を、大分県経済が活性化するようにひとつよろしくお願いをいたします。

 次に、中津日田道路についてお伺いをいたします。

 中津日田道路は、中津市と日田市を結ぶ地域高規格道路として、平成六年に計画路線に指定されて以来、ことしで二十年目を迎えます。

 一方、東九州自動車道は佐伯−蒲江間の開通が一年前倒しとなり、平成二六年度内に九州を循環する高速道路ネットワークが形成される運びとなりました。東九州自動車道の全線開通は、本県経済を初め、東九州経済の発展、ひいては九州全体の発展に寄与するものとして大きな期待が寄せられています。

 中津日田道路は、この東九州自動車道と大分自動車道を結ぶだけでなく、中津のダイハツ九州を初め、福岡、久留米、北九州など北部九州一円に点在する自動車生産拠点をつなぎ、また、キヤノン製品や日田で生産される木材の輸出拠点へのバイパス機能も果たす高速交通体系として極めて重要であります。さらに、一昨年の北部九州豪雨で証明されましたように、災害時に国道二一二号線が寸断された場合の代替道路として、本県と九州各地を結ぶ広域観光の足としても重要な役割を担うことから、その早期整備が熱望されているところであります。

 全体延長約五十キロのうち、中津側から順次整備が進んでおり、耶馬渓山移までの八・六キロが既に供用されています。残りの区間についても国と県が一体となって整備が進められていますが、日田側約二十キロの未着手区間のうち、山国町守実から日田市三和の間の約八・五キロの事業化を目指して、先月二十三日に期成会主催のフォーラムが開催されました。当日は知事もおいでいただきましたけれども、大変大勢の市民が来場し、地元の関心の高さと早期整備に向けての期待の大きさを感じたところです。

 ただ、一点気がかりなのは、山際を通る計画路線であるため、冬場には降雪や凍結のおそれがあり、路面の冬季対策が必要ではないかという点でございます。

 このフォーラムの冒頭で広瀬知事は、「平成二十七年度には事業に着手したい」と初めて具体的な時期に言及され、会場でお話を聞いていた私も大変意を強くしたところでございます。

 改めて、中津日田道路の整備の進捗状況と、現在、環境調査中の山国−日田間の事業化に向けた知事の決意を伺います。

 次に、道路の維持管理について伺います。

 昭和四十年代の高度経済成長期に国内で自動車が普及するにつれて、本県においても産業の発展や県民生活の環境改善に向けて交通インフラの整備が着々と進められました。当時つくられた道路、トンネル、橋梁等は、築後ほぼ半世紀が経過して老朽化が進み、その機能を維持するためには、改修、補強や改良など、ストック管理の必要性が急速に高まっております。

 本県の当初予算における道路維持管理費を見ますと、現在提出されている二十六年度予算案も含め、過去五年間は、おおよそ百五十億円程度で推移しています。

 本県は、山間部が約七割を占めており、急峻な地形が多く、全体延長も長いため、古くて狭いトンネルや橋梁が点在し、側溝の整備、ガードレールの取りかえ、路面のオーバーレイ、のり面の草刈りなどさまざまなメンテナンスを計画的に実施していく必要があります。

 かつては、集落の皆さんが集まって定期的な草刈りなど、道路を守るボランティア作業に精を出し、また、災害時には、小さな土砂崩れ程度なら、協力してその応急対応にも当たっていたところですが、県内には過疎高齢化が急速に進む地域も多く、最近ではそういった地域の協力も期待しづらくなっております。

 山間部を中心として、さほど交通量の多くない区間もあるわけですが、主要幹線であれ地方路線であれ、道路の維持管理はしっかりとやっていくことが求められ、一方、毎年用意できる予算には限りがあるのが現状です。

 そこで、県が管理主体となる道路関係インフラの総量と、将来にわたって必要と推計されるそれらの維持管理費の見通しについてお聞きします。

 また、効率的な維持管理に向けて今後どのような対応が必要になるかについて、あわせてお伺いをします。

 次に、日田地域の道路整備について伺います。

 日田地域は、四方を山に囲まれた盆地であり、国道だけで六路線、主要地方道や一般県道を含めた県管理の道路は三百六十一キロにも及び、これは県内十二土木事務所の管内で二番目に長い実延長となっております。

 一方、日田土木事務所管内では、県管理国県道の改良率が平成二十四年度当初時点で五九・二%と、最も高い国東土木事務所管内の八七%と比較すると三割近くも差をつけられており、県道に限っても改良率は四九・四%と、県内で最も低い状況であります。

 ここ数年は、土木建築部のご努力もいただき、少しずつ改良が進んでおりますが、まだまだ県内土木事務所管内で最も低く、道路改良がおくれている状況にあります。

 管理する実延長が長く、急峻な道路が多いなど地勢的な問題もあり、改良する際の経費効率が悪い事情も承知していますが、地元の方々の道路整備を望む声は依然として多く寄せられており、地域を挙げて協力いただける箇所はたくさんあります。

 ぜひとも、改良に向けた環境が整う場所から優先的に、年率三%程度までピッチを上げて改良を進めていただきたいと考えますが、県の前向きな答弁をよろしくお願いします。



○田中利明副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 道路の整備につきましてご質問を賜りましたけれども、まず私から中津日田道路につきましてお答え申し上げたいと思います。

 議員ご指摘のとおり、中津日田道路は、東九州自動車道などと一体となって高速道路ネットワークを形成いたしまして、北部九州に集積する自動車産業を支えるとともに、水郷日田や名勝耶馬渓、黒田官兵衛で盛り上がる中津などの広域ツーリズムに寄与する県勢発展の基盤となる重要な道路だと期待をしているところであります。さらに、大規模災害時には、住民の避難や緊急物資の輸送を支える大切な役割も担うと思います。

 現在、中津港から耶馬渓町までの約三十キロメートル間で事業に着手しておりまして、平成二十六年度には、県道中津高田線から中津港までの三・四キロメートルと国道一〇号から東九州自動車道までの三・〇キロメートルの供用を予定しているところであります。こうなりますと、東九州自動車道と中津港が直結されまして、物流の効率化が大いに図られるものというふうに期待しています。

 東九州自動車道から耶馬渓町までの事業中の区間も、国と連携し、着実に整備していきたいと思います。

 残る約二十キロメートルの区間につきまして、自動車専用道路にしていきたいというふうに考えております。しかし、この区間、ご承知のとおり、区間も長くて、一度に整備することは難しいため、まずは、現道に課題の多い日田市三和から山国町守実までの八・五キロメートルの区間について環境調査やルート検討などを進めてきたところであります。

 大変お待たせいたしましたけれども、いよいよ日田側の事業に着手してまいりたいと思います。

 議員ご懸念の冬季の凍結につきましては、峠を越えるトンネルの標高を現在の奥耶馬トンネルより約百メートル下げまして勾配を緩やかにする計画としていることから、大幅に改善されるというふうに考えておりますけれども、さらに技術的検討を加えていきたいというふうに思います。

 今後、環境調査の取りまとめや事業評価などの手続を進めてまいりますが、新規事業化には国の支援も大変大事であります。

 先日の日田でのフォーラムでは、会場には座り切れないほどの参加者であふれる中、地元の代表者が林業や観光の振興、冬季の安全性向上や災害時の交通確保など中津日田道路への期待の大きさを直接国に訴えてくれました。まことに手ごたえを感じたところであります。

 本区間の事業に着手することで中津日田道路全体の姿が見えてくるというふうに考えておりまして、今後も日田市や中津市と一体となって早期整備に対する地元の熱い思いを国に届けていきたいと思います。そして、平成二十七年度の新規事業化を実現していきたいというふうに考えております。

 私からは以上でございます。

 その他のご質問については、部長から答弁させていただきます。



○田中利明副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 私からは二点につきましてお答えいたします。

 まず、道路の維持管理についてでございますが、県が管理する国道、県道の延長は三千二百二十四キロメートルあり、この中に橋梁二千三百九十二橋、トンネル二百四十九本、道路照明灯六千七百十二基、道路案内標識千四百九十七基、歩道橋五十二橋、ガードレール千六百四十キロなど多くの道路施設がございます。

 これらを効率的に維持管理するためには、施設の状態を的確に把握し、その結果を踏まえた施設ごとの長寿命化計画の策定が必要と考えており、その中で必要な対策の内容や時期を定め、その費用を推計してまいりたいと考えております。

 既に計画を策定しております橋梁では、五十年間に要する維持管理費を約五百億円と推計しておりますけれども、現在実施している詳細な点検結果を踏まえまして、平成二十六年度に見直しを行う予定でございます。

 その他の道路施設につきましても、二十七年度までに策定する長寿命化計画の中で維持管理費の推計を行ってまいります。

 今後とも、道路の安全性の確保、維持管理費の縮減等に向けまして、点検を着実に進めながら、補修や更新を適切なタイミングで行うアセットマネジメントの取り組みを進めてまいります。

 次に、日田地域の道路整備についてでございます。

 議員ご指摘のとおり日田土木事務所管内の改良率は十二土木事務所の中で最も低い状態でございますが、これは、管理延長が長く、地形が急峻で工事費がかさむことなどが要因と考えております。

 管内では、日田玖珠線や宝珠山日田線などの未改良区間の整備を着実に進めており、この五年間の改良率の伸びは二・七%となっております。これは、全土木事務所の中で五番目でございます。

 一方、現道が二車線改良済みであることから、直接的には改良率の向上にはつながらない国道二一二号日田拡幅や、今後事業化していく中津日田道路、さらに、のり面などの防災対策事業や交通安全事業も重要と考えております。

 また、現地の実情に応じた一・五車線的道路整備や側溝のふたかけによる幅員の確保など、早期に効果を発揮するような整備も大切でございます。

 今後とも、地域のさまざまな課題やニーズに的確に対応した道路整備を着実に進めてまいります。

 以上でございます。



○田中利明副議長 桜木博君。



◆桜木博議員 ありがとうございます。

 特に日田管内の道路の改良率が大変低いということで一例を申し上げますけれども、県道朝田日田線の改良率が二〇・六%と県内の中でも特に低いわけでございます。この路線には、先般も土砂崩れ等がございましたし、また、孤立した集落もございますけれども、国が整備をしました林業対策としてのスーパー林道もございます。林業振興の観点も、また、木材搬出道路としても極めて大事な路線だろうというふうに思いますので、ぜひ早期の改良が必要じゃないかというふうに思いますが、その点についていかがでしょうか。



○田中利明副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 朝田日田線の改良率が県道の中でも下位であるということは十分認識をしております。

 朝田日田線では、現在、銭花工区で二車線の改良事業を、また、三春原工区で一・五車線的道路整備事業を実施しております。銭花工区は、約七百五十メーター区間の二車線改良及び通学路の歩道設置でございます。また、三春原工区は、離合所設置や視距改良となっております。

 当面は、現在事業中区間につきまして、地元の協力をいただきながら用地買収を進め、早期完成に向け、鋭意努力してまいりたいと考えております。

 また、ただいまお話のございました防災対策事業にも積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○田中利明副議長 桜木博君。



◆桜木博議員 ありがとうございます。

 次に、小中学生の学力向上対策について伺います。

 毎年四月に実施されている全国学力・学習状況調査には、県内で、小学六年生、中学三年生、いずれも約一万人が参加しています。

 国語と算数が対象となった小学六年は、全国二十四位と過去最高の結果となりましたが、内容を見てみると、全国平均を上回ったのは算数の知識分野のみで、算数の活用や国語の知識、活用はいずれも全国平均に届いていません。

 中学三年は、国語、数学を合わせた全国順位は三十六位で、両教科とも全国平均以下という結果でした。

 小中学校ともに、九州順位は若干上がっているものの、教育委員会が目標に掲げた九州トップレベルという水準までには、まだまだ課題が残されています。

 一方、全国調査とあわせて、小学五年と中学二年を対象とした県が実施する学力定着状況調査では、小学五年は国語、算数、理科の三教科とも全国平均を上回ったものの、中学二年は国語、理科、英語が全国平均を下回っております。

 なお、市町村別に見ると、例年どおり、豊後高田や宇佐、中学では新たに玖珠町等が総じて偏差値が高く、他の市町村との差が開いている状況です。

 高校、大学への進学や就職等に向けては中学での学力定着が最も大切だと思いますが、当然、その手前の小学校での基礎学力がまずかぎを握っているのではないかと思います。

 また、私としては、特に中学の理科、英語の学力の低さが気になっていますが、この現状を県はどのように分析をし、対策を検討されているのでしょうか。

 また、かねがね指摘されていますが、本県の教員一人当たりの児童生徒数は、小中学校ともに全国で十一番目に少ない状況です。これは、つまり、裏返せば、教員数が多く丹念な指導ができる状況にありながら児童生徒の学力に反映されていないという結果とも見てとれます。教員の指導力の底上げを図り、学力向上につながるよう、どのように対策を立て、取り組んでいくのか、教育長にお伺いをします。

 次に、先進地視察についてです。

 私は、平成二十一年第三回定例会の一般質問で、秋田県、福井県、石川県など成績がよい県への先進地視察を行い、その成果を本県の学力向上につなげたらどうかと提案いたしました。

 県教育委員会では、その年の十一月以降、秋田県の由利本荘市への視察を皮切りに、これまで二百一人の教員等が先進地視察に派遣されています。

 こうして行われた視察の成果が、教員の指導力を高め、児童生徒の学力向上として実を結び、全国テストの結果も年々改善しているものと考えます。

 当然ながら、中学校の先進地視察についても実施しているわけでございますので、視察で得た成果を学校現場に反映するといった取り組みをいま一度見直す必要があるのではないでしょうか。今後の取り組み方針を教育委員長にお伺いをします。

 次に、大学への進学指導についてであります。

 一般的に、東大、京大を初め医学部系などいわゆる難関大学への進学状況を見ますと、近年では、平成二十二年度入学者が最多で二百七十七人、以降、年々減少が続き、昨年四月の入学者は二百四十六人にとどまるなど、合格者が伸び悩んでいるのが気がかりです。

 全県一区の通学区制への移行後、県内各地の成績上位者が大分市内の特定の進学校に集中する傾向を見越して、県教委では、地域ごとに重点拠点校を指定し、進学指導体制の強化に努めていますが、この取り組みが難関大学への進学にどう影響しているのでしょうか。

 また、大学への進学指導は、単に生徒の学力の輪切りで行うものではなく、生徒自身の将来への夢や希望にも沿った形で取り組む視点も大切であり、ある意味、先生方も悩ましい部分もあると推察されますが、そういった中で、今後どのようにして難関大学への進学実績を向上させていくのか、お伺いをします。



○田中利明副議長 松田教育委員長。



◎松田順子教育委員長 私からは先進地視察についてお答えさせていただきます。

 平成二十一年から、成果を上げている先進地七都府県に教員や市町村教育委員会指導主事二百一名を派遣しました。

 これまで、優先課題である小学校の学力向上を図るため、小学校への先進地研修を重点的に実施し、参加者の授業力の向上はもとより、報告会等の実施によるすぐれた授業方法の共有化が図られ、小学校の授業改善が進んでいます。

 一方、中学校では、これまで学力向上支援教員による授業公開等を通じて授業改善を進めてきましたが、依然として学力が伸び悩んでいる状況です。そこで、来年度は、中学校への先進地研修を重点的に実施し、その成果を授業公開等を通じて広げていきたいと考えております。

 また、平成二十六年度に新たに立ち上げる市町村の教科代表をメンバーとする授業改善協議会の場を活用しまして、先進地のすぐれた取り組みを還流することにより中学校の学力向上を図っていけたらと思います。

 さらに、全域の授業改善協議会に先進地の中学校のスーパーティーチャー等を招聘して、すぐれた取り組みを直接聞く機会の提供なども行っていきたいと考えているところです。

 私からは以上です。



○田中利明副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私から二点お答えをします。

 まず、学力向上対策についてです。

 全国学力テスト初年の平成十九年当時、小学校の学力向上が最優先の課題であったため、学力向上支援教員の配置や算数の基礎的な知識を定着させるために作成した問題データベースの活用等、小学校に重点化した施策を行ってきました。その結果、小学校では、学力向上の成果があらわれ始めています。

 一方、中学校においては学力が伸び悩んでおり、中学校に重点を置いた早急な対策が必要であると考えています。

 本県の中学校の多くは、教科担当が一名ないし二名の小規模校で、校内での授業改善が教員個人に任される現状があります。そこで、各市町村の国語、英語等の各教科の研究組織と連携して教科ごとに授業改善協議会を立ち上げ、教員間のネットワークの中で指導方法を研さんすること等を通じて指導力の向上を図っていくこととしています。

 また、今年度立ち上げた、全小中学校の校長や各教科の担当教員が参加する全域の授業改善協議会を来年度も引き続き実施します。その中で、国、県の学力調査の結果分析に基づく学力向上のための改善点を共通認識とし、全教員一実践による授業改善強化月間の実施など、全県一体となった学力向上の取り組みを進めてまいります。

 次に、大学への進学についてお答えします。

 議員ご指摘のとおり、難関大学の合格者数は、平成二十二年度以降、年々減少傾向が続いており、課題と考えています。

 各地域の進学力を強化する目的で導入した拠点校については、難関大学の合格者が導入前に比べれば増加はしているものの、県全体と同様、やはり平成二十二年度をピークに減少傾向となっています。

 難関大学への進学力向上については、実績のある高校の取り組みや指導力のある教員の手法の共有を図るとともに、教員、生徒がよい意味で高め合い、競い合う環境が必要であると考えています。そのため、拠点校を中核に、過去の入試問題の研究やそれを踏まえた作問研修、県外の先進校視察等による教員の指導力向上プログラムや、指導教諭や予備校講師による難関大学志望生徒を対象としたセミナー等を行い、互いに切磋琢磨する場の創出に取り組んでいます。

 今後、学校の課題意識を高める中で、難関大学を初めとした生徒一人一人の進路希望が達成できるよう、拠点校はもとより、県全体の進学力向上の取り組みの充実強化を一層進めてまいります。



○田中利明副議長 桜木博君。



◆桜木博議員 子供の人生形成上、学力がすべてではないということは十分承知しておりますけれども、やはり学力も非常に大切だということで、今後いろいろと政策を新しく出していただいておるようでございますので、期待をいたしております。

 再質問を一つだけさせてもらいます。

 改訂版の「二〇〇五」において、二十七年度までに学力が全国平均以上の児童生徒の割合を七割以上にするという目標を立てていますが、二十五年度の結果はどうだったのでしょうか。

 また、目標達成に向けた今後の取り組みはどうなのか、教えていただけますか。



○田中利明副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 学力が全国平均以上の児童生徒の割合七割以上、この目標は県独自の学力調査の目標でございます。平成二十五年度の結果でございますけれども、七割の目標に対して、到達点として、小学校では六三・四%、中学校で五七・八%でございました。

 プランの策定スタート時、平成十六年ですけれども、このときは、小学校では五一・八%、中学校で五二・八%でしたので、小学校では一一・六ポイント改善し、中学校でも五・〇%の改善となっております。

 小学校は、学力向上の取り組みの成果があらわれて、着実に全国平均以上の生徒の割合がふえている、中学校では、課題が残っているという状況でございます。

 今後の取り組みですけれども、小学校については、これまでの取り組みを継続いたしまして、学力向上支援教員の活用による一時間完結型授業の一層の展開、さらに、習熟の程度に応じてきめ細かい指導を続けていきたいというふうに思っています。

 課題であります中学校については、先ほどお話をいたしましたけれども、市町村ごとの各教科の研究組織を活性化させ、同じ教科の教員同士が授業を見合い、磨き合うということで授業力向上を図っていきたいと思っています。

 また、来年度は、英語に関して、基礎力の定着のための問題データベースを導入する予定でございます。また、習熟度別指導推進員も来年度は中学校に重点的に配備をする、このような取り組みを通じて中学校の学力の向上を図っていきたいというふうに考えています。



○田中利明副議長 桜木博君。



◆桜木博議員 続いて、自主防災組織についてお伺いをします。

 東日本大震災以降、県が養成に力を入れている防災士は、県内で既に知事を初め五千人を超え、実数では東京都に次いで全国第二位、人口比で見れば、瞬く間に愛媛県を抜いて全国トップとなりました。

 また、各地域での防災、減災に向けた取り組みの大切さも全国的に浸透が図られ、自治会や自治区ごとに自主防災組織が新たに結成されており、本県でも市町村の自治会長のもとに自主防災組織が置かれています。

 しかし、大半の自治会長は高齢者であり、新たに防災士の資格を取得しようとしない場合が多く、また、町内に防災士資格の取得を呼びかけても、なかなか希望者がいない自主防災組織も多く、結果として五千人の防災士の約三分の一は消防団員や公務員の皆さんに偏っています。私の地元校区八町内でも半数以上がこのような職種でありますが、いざ災害発生時には、この人たちは職務として自分の職場に駆けつける必要があるため、結果として、町内には防災士がほとんどいなくなることが懸念されます。

 防災士は、平時の情報収集や教育、訓練に参加しながら非常時に備えますが、要介護者の支援や避難者の誘導等については、それぞれの地域で自主的に自助、共助の一環として活動すべきとされています。しかし、自主防災組織は、消防団とは異なり、あくまで任意団体ですので、防災訓練中や災害時の実際の活動中に負傷したり、最悪の場合には、災害弱者の犠牲となって人命を失うことにもなりかねませんが、現時点では何の身分保障もなく、いざそうした状況が現実に起こってしまうとなると大変気の毒でやり切れない思いがいたします。

 そこで、防災士でもございます知事さんに伺います。

 県内にいる五千人の防災士の皆さんに対して、どのようなことを期待されていますか。また、自主防災組織の活性化と組織化を推進する行政としては、自治会単位で傷害保険等を手当てするなど、防災士が安心して活動できるよう、何らかの制度の裏打ちを行ってはどうかとの提案をしたいのですが、ご意見をお伺いしたいと思います。



○田中利明副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 自主防災組織のことにつきましてご質問を賜りました。

 災害が発生した場合には、被害を最小限にとどめるために、まず、地域の防災力を高めておくということが大変大事だと思います。そのため、県の方では、自主防災組織の結成を進めて、そのかなめとなる防災士を養成するとともに、レベルアップ研修だとか、防災士相互のネットワークづくりなど、防災士が地域の中で活動しやすい環境づくりに努めてまいりました。

 私も、県会議員の皆さん方の大部分が防災士をお取りになるということなので、防災士の資格にチャレンジいたしましたけれども、今、実際に地域のために役に立つだろうかと考えますと、やっぱり日ごろから訓練をしたり、あるいはレベルアップ研修等々をやっておく必要があるなと。それがないと、自分自身、皆さんは違いますけれども、自分自身、余り役に立たないかもしれない。こういうことでございますので、ここのところのフォローアップが非常に大事なんじゃないか、こう思っているところでございます。

 東日本大震災で、多くの人命が助かって、円滑に避難所が運営されていた地区では、避難から避難所運営までの一連の訓練を日ごろから地域ぐるみで行っていたということであります。私は、このような教訓から、地域の防災リーダーとしての防災士の皆さんに次のようなことを期待しているところであります。

 一つ目は、何といいましても防災意識の高揚であります。

 日ごろから防災士が中心になって、地域における防災学習や避難経路、避難場所の確認、避難訓練の実施等によりまして早期避難の重要性を地域の住民に意識してもらうということが非常に大事じゃないか。意識づけ、意識の高揚というのが大切ではないかというふうに考えています。

 九州北部豪雨で被災しました日田市吹上町では、自主防災会を立ち上げまして、役員や防災士を中心に防災対策に積極的に取り組んでおりまして、大変頼もしく感じているところであります。

 二つ目は、災害発生時の率先避難の実践であります。

 発災時にいち早く周囲に避難行動を呼びかけ、あらかじめ定められております避難場所等に率先避難をしていただくということが大変大事であります。とにかく避難をしていただければ、その後の安否確認や救助などの支援は、市町村と一体となって迅速に対応するよう、県として全力を挙げて取り組みたいというふうに思っております。

 三つ目は、避難所の運営支援であります。

 避難所では、被災者ニーズの把握など被災者に寄り添ったきめ細かな配慮や支援活動が求められるところであります。特に、妊婦や高齢者の方々には特段の配慮を持った支援活動が重要であります。このような考え方から女性の視点が大変大切となると思います。

 臼杵市では、女性防災士のネットワークづくりが進みまして、活発な活動が行われておりまして、こうした取り組みが県下に広がっていくということを期待しているところであります。

 地域の防災リーダーとして、防災士の皆さんにはボランティアとしての誇りを持って活動していただいていると思いますけれども、防災訓練中や災害時でも安心して活動できる環境整備もまた重要であります。

 議員ご提案の防災士の傷害保険も、そういう方策の一つだというふうに思います。一部の市町村では、防災士を支援するため、保険の導入を検討していると聞いております。

 県といたしましても、防災士の皆さんが安心して活動できるように、傷害保険の導入につきまして市町村とも協議をしてみたいというふうに考えているところであります。



○田中利明副議長 桜木博君。



◆桜木博議員 前向きなご回答をいただきまして、大変ありがとうございます。

 私どもも、校区八町内で自主防災組織をつくりまして、横の連携をとろうということで、また、教育訓練にも努めることにしております。ひとつよろしくお願いします。

 最後に、使用料等の改定について伺います。

 私は、今年度、監査委員に任命され、四月以降、委員監査や決算審査などを実施させていただきました。特に、年間延べ三十二日間にわたる委員監査では、知事部局はもとより、学校現場も含めた教育委員会、警察本部など県の組織の多くを訪れる機会を得ましたが、それぞれの所属で県の業務の専門性や多様性に触れながら、改めて職員のご苦労、奮闘にも接することができました。私自身、議員生活も長くなりましたが、大変貴重な一年となった感がいたします。

 そういった監査委員活動の中で、県が県民の方々に提供するサービスの対価として収納している県有施設等の使用料や各種の申請、登録の際の手数料などの状況も細かく見てまいりました。

 ところで、本年四月からの消費税率の引き上げに伴い、鉄道運賃や電気料金を初め、公共料金も改定されますが、消費税は最終的にサービスの受益者が負担する間接税ですので、民間企業と同様に県が徴収する使用料や手数料の額を改定する必要があるとして、今議会に関連の条例改正案が提案されているところです。これらの議案を見ますと、大分県使用料及び手数料条例の一部改正を初め、県立病院の入院費、企業局の工業用水の料金、道路占用料など多くの改定が提案されていますが、中には額を据え置くものや、例えば総合文化センターのグランシアタの利用料や県営住宅の家賃、そのほか各種手数料など、当然影響を受けるはずの改定案が見当たりません。また、額の改定を個別に見ると、一概に三%の引き上げとはなっていません。

 県が徴収するこのような各種料金は、大半がサービスの受益者負担ではありますが、県民の負担が大きくなることは事実ですので、今回の額の改定については、その考え方を県民に対してわかりやすく、早く示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、本定例会での関係議案の議決は三月下旬となっておりますが、四月から新たな料金を負担することとなる県民が円滑に対応できるよう、ある程度の周知期間が必要ではないでしょうか。県民への周知について、現在どのように取り組んでいるのか、お伺いをいたします。



○田中利明副議長 島田総務部長。



◎島田勝則総務部長 お答えいたします。

 本県の使用料及び手数料は、全部で百六十九項目ございます。ですが、このうち県営住宅の家賃や高等学校の授業料など、消費税法上、非課税となる項目が相当数あります。今般、課税対象となります三十四の項目について、ことし四月からの消費税率の引き上げに当たりまして、引き上げ分を適正に転嫁するための条例改正をお願いしているところであります。

 改定の額は、国が政令で標準金額を示すものについてはその額としております。標準金額が示されていない本県独自の項目については、現行の額にすべて百五分の百八を乗じております。

 端数処理が問題となりますけれども、千円未満のものについては十円単位で端数処理をしております。千円以上、一万円未満のものについては、政令では百円単位で処理しておりますけれども、本県では、よりきめ細かく対応するということで五十円単位での端数処理を行っております。端数処理の関係で、必ずしも百五分の百八にならないものが出ているというところであります。

 さらに、企業局の工業用水の料金や病院局の特別室料のように、県自体が事業法人とみなされ、消費税の納付義務のある項目については一円単位とするなど、よりきめ細かく金額を定めているところであります。

 総合文化センターなどにつきましては、利用料金制ということで、条例では利用料金の上限と下限を定めるのみでありまして、その範囲内で指定管理者が料金を決定する仕組みとなっております。これらについても条例改正の必要はありませんが、今回、指定管理者において、県に準じて消費税の引き上げ分を転嫁することとしております。

 これらについての県民への周知についてですが、利用料金制の施設につきましては条例改正を必要といたしませんので、既にお知らせの文書の配布やホームページへの掲載などにより県民への周知を図っているところであります。

 今回、条例改正をお願いしている使用料、それから手数料については、議会でご審議をいただきまして、議決された後に、速やかに県の窓口やホームページにおいて使用料等の改定額を掲示するなど、できるだけ丁寧に周知に努めたいと考えております。

 以上であります。



○田中利明副議長 桜木博君。



◆桜木博議員 一般的に、議会に提出された議案は議決を経なければ、執行部としては具体的な対応には移れないというのが道理であります。

 今度の議会の閉会日は三月二十七日になっておりますので、四月一日から実施ということになりますと、非常に県民も困る部分があるんじゃないかというふうに思いますし、影響も少なからず出てくるだろうというふうに思っております。

 議決を条件とすることを書き添えた上で、早速きょうからでも広く周知に努めるきめ細やかなサービスこそが、要するに行政サービスの基本じゃないかというふうに思いますが、議員のご理解もいただく必要がありますので、執行部の柔軟な対応を要望して、私の質問を終わりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。(拍手)



○田中利明副議長 以上で桜木博君の質問及び答弁は終わりました。小嶋秀行君。

  〔小嶋議員登壇〕(拍手)



◆小嶋秀行議員 二十四番になりました、県民クラブ、小嶋秀行です。

 あらかじめ提出いたしました通告に基づいて、分割方式で質問させていただきます。

 二月の雪害に対しましては、午前中、守永議員からお見舞いの言葉を述べられましたので、私の方からも、罹災者の皆さん方には早期の生産再開を心からご祈念を申し上げまして、質問に入らせていただきます。

 初めに、今回も地方分権についてであります。

 当初、政府は、昨年秋の臨時国会において道州制にかかわる法律案を提出するとしておりましたが、その動きは今のところ鈍く、先日の報道では、自民党内の論議が再開され、通常国会に法案提出の予定があると報じられておりました。

 一方、これまでの長年の地方分権改革推進の流れから、一昨年暮れの政権再交代以降、政府は、昨年三月に地方分権改革推進本部を設置し、四月には地方分権改革有識者会議を、また、そのもとに専門部会を置き、協議が行われています。これと並行して六月には、いわゆる第三次一括法が成立いたしました。義務づけ・枠づけの見直しをさらに進めることとし、基礎自治体への権限移譲について促進することが盛り込まれました。

 ただ、これまでの動きは、本質的に地方の意向に沿ったものではなく、中央省庁が既得権益を手放さない、小出しにしているといった印象が極めて強く、平成二十一年十月の地方分権改革推進委員会の第三次勧告に基づき国と地方の協議の場が設置されていますが、地方六団体とのかかわりが実効あるものとなっているのかどうか、いま一つ明確ではありません。

 まして、これまで論議を重ねてきました国の出先機関の見直し等に関する論議は、関係法案提出直前まで到達していたにもかかわらず、事実上棚上げ状態であり、先行きは全く不透明となっております。現在の官僚主導の政治体制、与党絶対多数の間は、前述した、一般的な行政改革以上の本格的、そして本質的な地方分権改革の論議は全くと言って期待できません。

 そこで、国の出先機関の見直しを勧告した平成二十年十二月の地方分権改革推進委員会の第二次勧告以降、政権再交代後の現在の政府・与党における地方分権改革論議は、これまでと比較して優先順位が極めて低いとの学者、評論家の評価もあるようですが、国の出先機関の見直しを含む地方分権改革に関し、九州地方知事会の会長をお務めの広瀬知事はどのように感じておられるでしょうか、お伺いをいたします。

 また、報道によれば、昨年十月の九州地方知事会で、現下の地方分権改革論議をめぐる環境の中、特別決議で地方分権改革及び道州制について触れられていますが、今定例会の提案理由説明には地方分権改革に関する項目もなく、説明もございませんでした。今後どのようにこの論議を推進していくお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。

 以降、対面席から質問させていただきます。

  〔小嶋議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○田中利明副議長 ただいまの小嶋秀行君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 小嶋秀行議員のご質問にお答え申し上げます。

 地方分権についてのご質問でございました。

 少子高齢化や人口減少、経済のグローバル化が進む中で、行政課題は高度化、多様化し、さらには広域化しております。こうした課題に迅速かつ柔軟に対応するためには、地方みずからの意思と責任で課題解決を図る地方分権型の新たな国と地方のあり方を議論していく必要があると思います。

 現在、国の方では、これまでの分権改革の積み残しや地方の要望を踏まえた権限の移譲などを内容とする第四次一括法案を今通常国会に提出しようとしております。また、地方の代表者も参画する有識者会議におきまして、提案募集方式や手挙げ方式を取り入れた今後の分権改革の方向性の取りまとめを急いでいるところであります。他方、自由民主党では、国と地方のあり方を抜本的に見直す道州制の法案が検討されていると伺っております。

 私といたしましては、こうした国の議論には、地方が主体的かつ積極的に参画していくべきだと考えております。

 これまで県では、平成十九年に大分県道州制研究会を設置いたしまして、道州制のメリットやデメリットなどの研究を行いました。

 また、九州地方知事会でも、平成二十年に経済界とともに道州制の九州モデルを策定したほか、当時の政府・与党の対応と呼応いたしまして、国の出先機関を丸ごと受け入れる九州広域行政機構の提案も行ったところであります。昨年秋の会議では、さまざまな形が考えられる道州制につきまして、「中央集権体制の見直し、地方の求める真の地方分権改革として取り組まれるべきだ」と決議をしたところであります。

 国の出先機関改革は確かに議論がとまっておりまして、道州制に係る法案の取り扱いにつきましても、今のところ明確になっておりません。

 もとより大事なことは、地域を活性化させ、地域住民の幸福度を高め、国の発展につなげていくことであります。道州制導入ありきということではなくて、まずは国家の将来像を明確にする必要があります。その上で、道州制がその実現手段としてふさわしいか、都道府県制度の中で対応できないかなど幅広く地方と議論していけば、権限配分や国の関与、税財源のあり方など住民にとって本当に望ましい形が見えてくるものと思っております。そのときには、九州広域行政機構をめぐる議論の内容や経緯も役立ってくると考えているところであります。

 県といたしましては、こうした議論が本格化する際には、県全体の活性化と県民福祉の向上を第一に、地域のさまざまな声に耳を傾けながら、主体的かつ建設的に参画してまいりたいと思います。

 また、議論の行方にかかわらず、分権の担い手として行財政基盤の強化を図り、これまでの改革の成果も十分に活用して、県民の皆さんが豊かさを実感できる大分県づくりに着実に取り組んでいくということも大事だと思っております。



○田中利明副議長 小嶋秀行君。



◆小嶋秀行議員 基本的に私も知事の今のご答弁に同感で、賛成でございます。将来像をもっと明確にすべき、そして議論すべきだということについても同様に思っております。

 先ほど私の発言の中で、知事の提案理由の説明に分権改革に関する項目がありませんでしたと述べましたが、私の記憶では、平成二十三年二月定例会以降、翌年、二十四年の第一回定例会、それから第二回定例会において九州広域行政機構に関する報告が行われており、それ以降は、もう一年以上、知事の提案理由の説明から分権改革に関する項目が見つからないのではないかと私は認識をしております。

 ただ、それ以後、昨年第三回定例会の私の一般質問に対しまして、今言っていただきましたように、「今後も地域のことは地域の意思と責任で決定できる、そして実行できるよう分権改革に取り組んで、国民、あるいは住民が豊かさを実感できるような社会の実現を目指していきたいと考えています」とお答えになっていただいておりましたから、ある意味では、あえてこういう質問も必要なかったのかもしれませんが、しかし、一方で、さまざまな動きの中で、先日、給与削減拒否の市町村制裁で補助金額減額という新聞報道がありました。記事によると、一三年度補正の頑張る地域交付金で給与削減の有無で補助の割合に差を設けるというもので、政府は、給与を削減した行革に熱心な市町村への配分を手厚くした、制裁に当たらないということでありましたが、これは明らかに、交付金等で地域を操るという意味で、地方分権に逆行するものだと申し上げざるを得ませんし、こうした事態は決して繰り返してはならないのではないか、このように私は考えるわけでございます。広瀬知事には、こうした中央集権的策動をぜひ否定していただきまして、かつての答弁でも述べていただいたような、今申し上げたような答弁で述べていただきましたような、今後もあらゆる機会を通じて分権改革に関する論議を持続的に取り組んでいただきたいと考えております。

 改めて申し上げるまでもありませんが、分権改革論議はやはり、地方六団体の中で、あるいは地方自治体の首長から積極的にアプローチをする以外に議論は進んでいかないのではないか、こういう状況の中では進んでいかないのではないかというふうに考えておりますので、今後も引き続き基本的スタンスを持続いただきながら議論に参画していただきたい、積極的に進めていただきたいということを改めて申し上げまして、次の課題に移らせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 二項目めは、昨年、議員派遣により実施した海外調査を踏まえた質問であります。

 まず第一は、バイオマス発電に関してです。

 今回の県議会海外調査において、ヨーロッパ、特にオーストリアのバイオマス発電を中心とした再生可能エネルギー事情を調査してまいりました。

 オーストリアでは、電力生産の六八%が再生可能エネルギーであり、熱源としては木質バイオマスが多くを占めているとのことでした。林業、木材産業が主要産業の一つであることから、それから発生する廃材や間伐材を利用して熱をとっているとのことです。

 訪問したシマリングバイオマス発電所では、稼働中の発電機四基のうち三基が天然ガスと重油で、一基がバイオマス発電ということでした。そのバイオマス発電プラントでは、最大二十四・五メガワットの電力供給のほか、最大三十七メガワットは地域へ熱供給をしており、約四万八千戸の電力、一万二千戸の地域暖房として使用されていました。

 こうした大規模なバイオマス発電プラントが建設可能である要因として、一つは、半径百キロメートル以内に豊富なバイオマス資源が存在し、必要とする原料の八〇%を調達できるなど森林資源や水資源が豊富なこと、二つ目に、国自体が原子力由来の電力に依存しないエネルギー政策であること、三つ目に、自治体からの補助金があり、起業しやすいことが挙げられています。

 県内でも、近年、日田市バイオマス資源化センターや日田ウッドパワー、グリーン発電大分天瀬発電所が運営開始しており、近く豊後大野市においても、企業誘致ではありますが、民間のバイオマス発電が開始される予定となっています。

 ただ、本県の再生可能エネルギーは国内でも一、二を争うほど進んでおりますが、木質バイオマス発電は、今のところ大幅な拡大基調にあるとは申せません。

 海外調査後、所属する県民クラブで岡山県真庭市勝山地区を政務活動で調査しましたところ、既に地域循環型のバイオマスタウンができており、地域経済の牽引的な役割も果たしていました。

 そこで、木質バイオマス発電を推進するに当たり、県内の豊富な森林資源についてどのような供給体制を構築するのか、県のご見解をお聞かせください。

 また、強い印象を受けたのが、オーストリアでは、初期投資を中心に、自治体からの助成により起業が促進されたというものです。

 今後、二十年、三十年先を展望すれば、このような環境整備も必要と思われますが、木質を含むバイオマス発電全般の推進について戦略的にどのように取り組まれるのか、ご見解をお聞かせください。



○田中利明副議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 私から木質バイオマス発電の燃料供給体制についてお答えをいたします。

 県内三カ所の木質バイオマス発電所が本格稼働すれば、年間約三十万立方メートルの未利用木材が必要となります。

 一方、平成二十四年の素材生産量は約九十万立方メートルで、これに伴い発生した発電用の未利用木材は約三十万立方メートルと見込まれまして、その需給バランスはおおむね均衡すると思われます。

 昨年十一月に日田市で稼働したグリーン発電大分では、地域の素材生産業者や運搬業者、チップ業者など十八社が協議会を設置し、必要となる年間約十万立方メートルの未利用木材を供給しているところであります。

 また、豊後大野市に建設中の発電所では、約十五万立方メートルを使用する計画であり、県南、豊肥地域に加え、中部地域を含む地域からの確保やチップ工場の新設など、供給体制の構築を進めているところであります。

 「おおいた農山漁村活性化戦略二〇〇五」に掲げる二十七年の百万立方メーター達成に向けて着実に素材生産量が増加をしておりまして、これに伴いまして未利用木材も増加をいたしますことから、燃料の安定供給は可能であろうと見ております。

 以上です。



○田中利明副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 私からはバイオマス発電全般の推進についてお答え申し上げます。

 森林資源が豊富な本県では、林地残材やバークの有効活用により林業、木材産業の活性化にもつながることから、木質バイオマスを中心にバイオマス発電の推進に積極的に取り組んできております。

 また、日田市では、家畜ふん尿や生ごみから得られるメタンガスで発電を行っており、地域課題の解決にも貢献しております。

 このようなことから、本県のバイオマス発電の供給量は平成二十三年度末現在で全国九位であり、昨年十一月に稼働した日田市や二十七年に稼働予定の豊後大野市の発電所が加われば、さらに上位にいくものと考えております。

 バイオマス発電は、木材や家畜ふん尿、生ごみ等の原料を適正なコストで安定的に確保する必要がございます。

 県としては、木材など原料の需給バランスや調達コスト、さらには、これらを原料とする他産業への影響にも配慮しながら、地域の活性化とともに、持続可能なバイオマス発電の取り組みを推進していきたいと考えております。

 以上です。



○田中利明副議長 小嶋秀行君。



◆小嶋秀行議員 ありがとうございました。

 安定的な確保はできるであろうというお話のようでありましたが、我々が調べた範囲では、やはりまだまだ課題も多いのではないかというふうに言われておりました。

 特に、昨年、特別委員会で調査しました北海道の士別市では、本来の事業であるパネル生産により発生した端材を利用して自社で使う電力を発電していましたし、岡山県の勝山でも集成材を生産する過程で発生する端材を使ってペレットを生産して、そのペレットを活用して発電、地域暖房、温水プールなどに活用しておりました。つまり、木質バイオマスを推進するには、単にそれだけを目的に木材を切り出すことでは採算性が低いということも言われておったと記憶しております。

 バイオマス資源が豊富な地域に集成材の製造工場などを確保して、それをセットによる副産物として出される端材等を使って木質バイオマス発電をするという仕組みにつきましても今後検討する必要があろうかと思いますが、これに関しては、後日、馬場議員から詳細な質問がありますので、ここでは避けておきますが、バイオマス発電は、木質を活用するにしても、それ以外の廃棄物を活用するにしても、それぞれの地域内で循環することで、その地域の経済が活性化され、雇用が生まれるという好循環となるものだと考えております。これをどのように確立するかが課題だとも考えておるところです。

 そこで、オーストリアで調べたように、再生可能エネルギーのうちバイオマス発電が占める割合を拡大していくことは国のみならず地方自治体としても重要な課題と考えておりますが、お聞かせいただきたいことは、改定される大分県新エネルギービジョンでどのようにこれを位置づけ、どのように導入促進させていくか、一点だけお聞かせいただきたいと思います。



○田中利明副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 今回改定される大分県新エネルギービジョンの改定は、固定価格買い取り制度による再生可能エネルギーの急速な普及を受けて、導入目標のみを改定するものでございます。そのうちバイオマス発電については、二十七年度の導入目標を、現在の目標である一万八千七十五キロワットから三万六千百八十五キロワットへ約二倍に上方する案としております。

 現行の大分県新エネルギービジョンでは、バイオマスエネルギーの導入方針として、産学官連携によるバイオマスに関する研究開発や未利用のバイオマス資源の利用促進を図ることとしております。

 今後の取り組みとしては、先ほど申し上げたとおり、バイオマス資源の利用可能量や事業の経済性を見きわめた上で、地域活性化に資する持続可能な事業の推進を図っていきたいと考えております。

 以上です。



○田中利明副議長 小嶋秀行君。



◆小嶋秀行議員 地球温暖化の影響といいますか、地球温暖化に対する効果も非常に大きいものと私理解をいたしておりますので、これからのエネルギービジョン、目標値を少しずつでも改定をしていただいて、このバイオマス発電、木質バイオマス発電を普及促進していただけるように、ぜひ推進していただけるように、よろしくお願い申し上げておきたいと思います。

 それでは、次の項目に移ります。

 海外調査を踏まえた質問の二点目は、「おんせん県おおいた」のPRです。

 オーストリアでは、ウイーンのベッドタウンであり、保養地でもあるバーデンを訪ねました。バーデンとは温泉という意味だそうですが、当地の温泉は二十七度から三十五度と日本の温泉ほど高くありません。そのためでしょうが、フィットネスセンターやスイミングプールが温泉施設に併設され、人々はプールサイドでのんびり過ごすなど、日本の温泉風景との根本的な違いを実感いたしました。しかし、このような活用には歴史があり、ハプスブルク皇帝フランツ一世やモーツァルト、ベートーベンもその昔、保養地としてここを利用していたそうでございます。

 そこで、「おんせん県おおいた」の温泉のよさを世界に向かって発信していくためにも、古きよき湯治場といいますか、医療や保養という面からももっと海外にPRしてはどうかと思います。

 医療というとかたく考えてしまいますので、保養、リハビリ、エステなどのイメージで温泉施設などの環境を整えることで、アジア諸国のみならず、ヨーロッパからの誘客にも有効ではないかと考えますが、いかがでしょうか、見解をお聞かせください。



○田中利明副議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 温泉を生かした誘客についてのご質問です。

 本県の温泉ですけれども、十種類の泉質を有しておりまして、これを生かしたヘルスツーリズムについては、別府市の機能温泉浴、温泉泥パックなどのエステ、竹田市での現代版の湯治とも言える温泉療養保健システム、由布市における自然景観と温泉を活用したアンチエイジングなどさまざまな取り組みが進められております。

 そのような中、昨年は、東アジアを中心におよそ三十二万人の外国人宿泊客が訪れ、県内各地域の温泉を楽しんでいただいております。

 ヨーロッパからの観光客はまだ少ない状況ではございますけれども、昨年四月、KLMオランダ航空の福岡−アムステルダム直行便が就航するなど、九州全体で誘客活動に取り組んでおりまして、今後増加が期待されるところです。

 このため、本県にもより多くのヨーロッパからの観光客を呼び込めるよう、「日本一のおんせん県おおいた」のさまざまな魅力について情報発信するとともに、温泉を利用した健康保養型のへルスツーリズムについても、今後、地域の観光協会や旅館ホテル関係者等と研究していきたいと考えております。

 以上です。



○田中利明副議長 小嶋秀行君。



◆小嶋秀行議員 幸いと申していいと思いますが、新しくツーリズム戦略などもはっきりさせていただいておりますし、また、海外戦略も、全部は私も読み上げておりませんが、発表されておりますので、そういうものの中から、東南アジア、アジア地域のみならず、ヨーロッパからも本当に日本の温泉を訪れてみたいというふうに思う動機づけをしっかりできるようなPRをぜひよろしくお願いしたいと思いますし、そのことを本当に今度の海外視察で感じましたので、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。

 以上を申し上げて、次に移りたいと思います。

 次に、防災対策の中でもソフト面について、特に防災における人材育成、大分県地域防災計画に示す災害に強い人づくりを中心に質問させていただきます。

 初めに、大分県議会では、平成二十一年第一回定例会において、議員提出議案として大分県減災社会づくりのための県民条例を採択し、同年四月一日から施行しました。

 この条例は、自然災害の発生を防ぐことはできないが、その被害は県民一人一人の日ごろの努力によって減らすことができる、つまり、災害による被害や犠牲者を限りなくゼロに近づけることを精神とするものであります。

 県は、この条例の精神を受けとめ、第十条に規定する県の責務にのっとり、大分県地域防災計画に基づく活動を展開されていると考えております。

 そこでお伺いいたします。

 県が行わなければならない公助のみならず、自助、共助に基づく防災対策の重要性の啓発、県民や企業等の自発的な防災活動の促進を図るため、これまでどのような取り組みをされてきたでしょうか、お伺いいたします。

 それから次に、今では防災活動の中心として欠かせない防災士の配置について、私は、基本的に基礎自治体が中心となって取り組むべき重要な課題と考えてきました。この点、数年前から大分市が進めてきた先駆的、先進的な取り組みは大変参考になるものです。

 防災士は、各自の所属する地域、職場などでの活動が求められる役割ですから、まずは地域の最小単位である自治会での活動が期待されます。

 大分市では、平成十八年から防災士をすべての自治会に配置する取り組みを進めており、日ごろから自主防災組織で活動する防災士が避難誘導や講話などに取り組んでおります。

 そこでお伺いいたします。

 県が育成した防災士の活用について、各市町村とどのような連携がとられていますか。また、県が育成した防災士のうち、どれくらいの方が現在こうした自治会での活動に継続的に取り組まれているか、把握している数字がありましたらお答えください。

 また、県でも、一昨年度から昨年度にかけて集中的に防災士の養成を行い、広瀬知事を初め、幹部職員も認証をお受けになったことは、本県における防災対策への関心の高さを内外に示すすばらしいことだと認識をいたしております。

 ただ一方で、県内の女性防災士は、現在のところ約八%程度であり、いざ自然災害が発生し、避難所生活を余儀なくされる場合に、女性の人権に配慮した対策が図られるのか大変危惧しておるという声もたくさん聞きます。

 したがって、女性防災士はもとより、女性の防災リーダーの育成も重要ですし、当然、各市町村も十分に理解をしている課題だと考えますが、今後の女性防災士、女性防災リーダーの拡大について、県は、市町村との連携を含め、どのようにお考えでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。

 次に、現在、本県が育成している防災士をベースに、年齢階層や専門性などに沿ったカテゴリーを設定しつつ、本県が独自に地域防災計画に記す災害に強い人づくりについてです。

 大分県地域防災計画に、幼児から小、中、高と発達段階における防災教育が示されております。そうした発達段階ごとに、避難すること、自分の身は自分が守ることなど基本的な認識を強く持たせることに近年関心が高まっていると感じています。

 そこで私が提案したいのは、知事が認証するジュニア防災士の創設です。このジュニア防災士とは仮称ではありますが、それぞれの発達段階ごとに少しずつスキルアップさせることで、それぞれの学校内でも防災訓練などにおいて重要な役割を果たすことが期待できます。このような資格があれば、学ぶ楽しさとともに資格を取得する達成感もあります。なおかつ、この経験をもとに、将来、防災士へのステップアップを促しやすく、県内で就職する場合において、防災リーダーとして相当大きな役割を果たすことも大いに期待できるわけですが、いかがでしょうか。

 そして、いま一つ、本県における災害に関する人材育成体系の一つに防災科学的知識を有する防災士等の育成のためのスキームづくりを提案したいと思います。

 先進的な取り組みをしている静岡県地震防災センターを会派の政務活動で調査いたしましたところ、静岡県では、災害科学的基礎を持った防災実務者を「ふじのくに防災フェロー」として静岡大学と連携して育成しています。

 そこで、本県でも、既に日本防災士機構が認証した防災士五千名余のうち、県内各市町村や各企業内の防災関係担当者から希望者を募り、県内の大学等と連携して、地震学、地理学や地質学、気象学等に関する専門的知識を有する上級防災士として独自に育成し、豊の国防災士などの名称で認証してはいかがでしょうか。これにより市町村ごとに迅速な防災危機管理活動が実践できるのではないでしょうか、見解をお伺いいたします。



○田中利明副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 私からは四点についてお答えいたします。

 まず、減災社会づくりについてです。

 県では、毎月一日の「県民減災社会づくりの日」のラジオ、メールによる啓発を初め、住民参加型の防災訓練の実施や防災フォーラムの開催、さらには安全・安心メールの活用促進など、住民一人一人の防災意識の向上を図ってまいりました。

 その上で、自主防災組織の結成を進め、その活動のかなめとなる防災士の養成に取り組み、本年一月末では五千名を超え、人数では東京都に次いで全国第二位、人口比では全国第一位となっております。

 また、自主防災組織の活動を活性化するため、防災アドバイザーの派遣や防災士のフォローアップ研修などを各地域で実施しているところでございます。

 こうした取り組みから、今年度の県及び市町村実施の防災訓練への参加者数は、これまで約三万二千人に上るなど、地域の防災活動は年々活発化しています。

 さらに、企業に対しても、災害などの緊急事態に備えて事業継続計画の策定支援を行っているところでございます。

 また、企業においては、自主防災組織と連携して、高齢者や介護が必要な方への避難支援や避難場所の提供などの活動も進んできています。

 次に、防災士の活用についてお答えします。

 防災士の養成に当たっては、防災士が未配置の自主防災組織、社会福祉施設、学校等での確保や女性防災士の養成を最優先に、市町村から推薦のあった者を対象に実施しております。

 養成しました防災士については、市町村と連携し、今年度、各地域で二十七回、約千四百人に対しスキルアップのための研修を実施してきたところです。

 このように、地域の防災力を高めるため、防災士の養成、研修に当たっては、市町村と連携を密にして取り組んでいるところでございます。

 県、市町村等が養成した防災士の配置先についてですが、自主防災組織のほか、社会福祉施設、学校等となっております。このうち、自治会、自主防災組織への配置状況は、昨年五月の調査では三千八百九十四組織のうち千九百三十五組織で、人数にして二千九百八十人の防災士が配置されています。

 今後とも、市町村と連携し、自治会などに対し積極的に働きかけを行い、自主防災組織等への配置を進めてまいります。

 次に、女性防災士についてお答えいたします。

 避難所の運営では、女性ニーズの把握や高齢者の不安解消など被災者に寄り添った支援活動が求められることから、女性の視点が大切であると考えております。このため、県では、女性防災士の養成を重点方針の一つに掲げ、市町村と連携して養成、拡大に取り組み、本年一月末現在で女性防災士は四百三十六人となっています。

 こうした中、臼杵市では、養成した女性防災士六十四人が横の連携を深め、知識、技能の向上を図ることを目的に協議会を結成し、自発的に研修会を行うなど積極的な活動を行っております。今後、女性防災士の確保を促進するとともに、各地域でこうした取り組みを進め、女性の防災リーダーの育成に努めてまいります。

 さらに、大規模災害時に女性の力を結集できるよう、新たに女性防災士や女性消防団員等県内各地域の消防防災に携わる女性を対象とした合同訓練や意見交換会を実施するなど、ネットワークづくりにも力を入れていくこととしております。

 次に、防災士の育成についてお答えします。

 まず、ジュニア防災士についてでございますが、学校では、授業や防災訓練などを通して主体性をはぐくむ防災教育が行われています。また、地域では、これまで、火災や災害の予防方法を学ぶ目的で少年消防クラブなどが多数結成されています。

 議員ご提案のジュニア防災士は、既に創設しています静岡県を見ますと、養成講座を修了し、地域の防災活動に参加した小、中、高校生に資格を付与しており、児童生徒が防災について深く考えるきっかけになっているものと思われます。

 今後、ジュニア防災士の創設については、市町村、関係機関と協議をし、検討してまいりたいと考えております。

 次に、上級防災士についてでございますが、防災士のうち、市町村や企業の防災関係担当者が防災に関するより深い専門的知識を持つことは、防災活動上、有益であると考えております。

 静岡県における上級防災士の育成は、高度で専門性の高い講義、実習等を伴うもので、資格取得には一年から一年半程度の期間が必要であると聞いております。制度の創設には防災に関する多くの専門家の協力なども必要であることから、今後の研究課題としていきたいと考えております。

 本県では、まず、実践力を備えた防災士の育成を目指して、スキルアップ研修の充実を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○田中利明副議長 小嶋秀行君。



◆小嶋秀行議員 減災社会づくりのための県民条例が議員提案でできて、そして、ここまで動いているとは私も正直言って承知をいたしておりませんでした。非常に有効な条例ができて、それに基づいて県の動きがさらに増進されているということで、これについては、さらにまた強化をしていただければというふうに思っております。

 それから、防災士の活用につきましては二千九百人ということでお伺いをいたしました。五千人からしますと六〇%ぐらいの方の、いわゆる組織率というふうに言っていいのかもしれませんが、今そこまで高まっているということでしょう。

 私、こういう問題提起をさせていただいたのは、大分市の例で、大分市で認証を受けた人は、大分市が第一期、二期、三期、四期、五期、六期、七期ということで認証して、それぞれ期数別に組織稼働しておりますが、大分県で受けた我々は、みずからが、私も持ってますというふうに言わないと、それぞれの期数に入っていかなかった。私は七期なんですけれども、七期、八期に入っていなかったという例がありました。ですから、多分、県内でもそういう事例がまだあるのではないかと私も思っておりますので、その辺はさらに精査をしていただいて、ほぼ一〇〇%が、やっぱり、せっかく認証、苦労なさって認証されているわけですから、ここはしっかり活動していただけるような環境づくりをお願いしたい、このように考えています。

 女性防災士の養成につきましては、ことし予算がついておりますので、これでしっかりまた活動が、充実をしていくであろう環境づくりができると思っていますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 最後に、ジュニア防災士も含めて、上級防災士の関係ですが、体系化ということを私も、本来、一番聞きたいところはそこであります。

 今感じているのは、防災士を五千人育成しました。知事も、先日の代表質問に対する答弁でも、自分も受けたけれども、本当にこのままだと、いざとなったら通用するのかなというふうにおっしゃっておられました。五千人の方がすべてそうとは思いませんが、でも、その中の大多数の人は、本当にこれで大丈夫なのかなと思っていらっしゃる方、たくさんいらっしゃると思うので、私は、五千人の中から希望する人でいいと思うんですけれども、それぞれカテゴリーを設けて、時間かかりますけれども、そしてお金もかかるかもしれませんが、そういうカテゴリー別に研修をしていく。そして、大学等とも連携を、大分にはなかなかないのかもしれませんが、そういう大学等とも連携をとっていけるような環境づくりも県の方で努力していただきながら、市町村とも連携を深めていくというふうにして、ぜひ、ジュニア防災士から、それから防災士、そして上級防災士、そして最後は、もう一つ、災害科学的な知識を持った防災士の上、さらに、かねてより申し上げておりますように、気象予報士あたりについても、そういうスキルや資格も望めるような、そういうものを体系的に構築していくということが大分県に求められているんではないかというふうに私は思っております。

 せんだって伺いました静岡の防災センターの所長さんは、「防災に関する課題は各県で異なっている。それぞれの地域で防災士の育成方法も違うはずだというふうに思っている」ということを熱っぽく言っておられました。

 今私が言っているのは、静岡に似た体系をつくったらどうかというふうに、ある意味では言っているのかもしれませんが、しかし、せんだって、前の議会でも申し上げたとおり、例えば、日田で災害が起こったときに、日田に起ころうとしている状況を、その地域にいる災害科学的な知識を持った防災士がいたら、これは危ないぞというふうに、そこではっきりわかるわけです。そこには気象台の目は届いていないわけですから、気象台に連絡をする、あるいは自治体の首長に、これは危険だということを通知して、そして必要な情報をさらに流していく、住民に流していく、自主防災組織がしっかり動けるような環境をつくっていくというふうな流れをつくっていくというのは、私は、今、本当に大分県としては求められていることではないか、このように考えますので、ぜひそういった体系づくりも今後検討をしていただきたいというふうに思っています。

 例を出すまでもありませんが、伊豆大島でも、皆さん、いろんな情報を得られていると思います。あの伊豆大島でも同じような体系がもしできていれば、あそこまでのひどい状況には、これは勝手な言い方ですが、ならなかったのではないかというふうな憶測も私自身としてはあります。ですから、ああいう経験をもとに考えるならば、もっともっと体系的な研修制度をソフトの面で構築をする必要があるというふうに私は思っておりますので、ぜひご検討をよろしくお願いいたしたいと思います。

 以上申し上げて、次に移ります。

 次に、株式会社大分フットボールクラブの経営体制について申し上げます。

 先日、二月二十三日の日曜日にトリニータの選手、役員を励ます会が開催されていました。いよいよJ2シーズンが開幕し、選手はもとより、役員関係者も気持ちが高まってきていると思います。三月二日の開幕戦は残念ながら黒星スタートとなりましたが、昨日のホーム戦では一勝を上げ、サポーターである私はもとより、周りのファンたちも、苦しいときだからこそしっかり応援しようという気持ちを新たにしたのではないかと思います。

 今定例会では、大分フットボールクラブに対する出資金も予算提案されておりますが、これらにより、万全ではないまでも、当面の財務状況の改善対策が講じられると期待をされています。

 そこで私は、単刀直入に申し上げて、この財務状況に一つの方向性が示されたこの機会に、社長の交代を含む経営体制を刷新してはどうかと考えています。私は、現在の体制に批判的な立場で申し上げているわけでは、決してありません。現経営陣の方々は、語り尽くせないほどご苦労されたことは承知をしております。だからこそ、運営財源の問題で一つの区切りをつけることができたこの機会に、ある意味で、完全なる民営化とでも申しましょうか、経営体制の抜本的見直しによって、文字どおり再出発するということが必要だと考えるからです。ご見解はいかがでしょうか、お伺いいたします。



○田中利明副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大分トリニータの件についてのご質問でございます。

 昨日は、実に四百九十日ぶりのホーム勝利でございまして、私も、ようやく皆様の前で顔合わせができる、そんな思いで、ほっとしてきょうは参った次第でございます。

 トリニータでございますけれども、経営基盤が弱いために、設立当初から厳しい経営を強いられてきたわけでございます。特に、平成二十一年には深刻な経営危機に直面いたしまして、財務体質の改善等を図るためにさまざまな対策を講じる一方で、Jリーグ初め、関係者と協議を重ねてきたところであります。その結果、経営の抜本的な見直しが必要であったことから、現行の経営体制を形成したというふうに考えてもいいと思います。

 現経営陣は、スポンサー企業の獲得や集客対策などあらゆる収入の確保に努めて、また、職員の削減や給与水準の大幅な引き下げなど徹底した合理化と経費の削減に努めてまいりました。その結果、二十二年度から二十五年度の決算見込みを含めまして、四期連続で一億円を超える黒字を計上しています。

 それでもなお、二十五年度末で四億円を超える債務超過が見込まれておりまして、これを二十七年一月までに解消して、Jリーグのクラブライセンスを維持するということが当面の大きな経営課題であります。

 このため、トリニータでは、おおいたPORTAファンドの活用を含めまして、四億二千万円の第三者割り当て増資を行うことといたしまして、県も、これまでの三位一体の経緯や県民、サポーターの思いなどを踏まえまして、経済界や市町村とともに出資いたしまして、再建を後押ししたいと考えているところであります。

 この第三者割り当て増資が完了しますと、債務超過は解消されまして、再建に向けた新たなステージへ進むということになりますけれども、ファンドが取得する株式の買い戻しも控えておりまして、なお厳しい経営状況にあることに変わりはない、こう思っております。

 このように経営再建というのはまだ途上でありまして、大分トリニータは、、地域社会と一体となったクラブづくりという理念のもとで、現在の経営体質を維持し、そして経営の立て直しを進めるという判断をいたしましても、それは大分トリニータの判断としてはやむを得ない判断かな、こう思っているところでございます。

 もとより、トリニータの経営というのは、議員ご指摘のように、民間の力、自由な発想で進めるというのが本来の姿だと思います。トリニータの経営努力が評価されて、ぜひ経営に参画したいというような声が経済界等から上がってくるというようなことになれば、また、そうなるようにしっかりと経営状況を監視して、県民、経済界とともに三位一体の精神にのっとって支えていきたい、そして、議員ご指摘のような姿に行く行くなっていけばいいな、こう思っているところでございます。



○田中利明副議長 小嶋秀行君。



◆小嶋秀行議員 ぜひ、今答弁いただいたような方向で努力をいただきたいと思いますし、今回は、私も問題提起をさせていただいたという程度にとどめまして、今後、いろんなところの調査もしながら経営に関しては少し意見も言わせていただきたい、応援者の一人として頑張っていきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 最後は、大分県交通安全協会の運営について申し上げます。

 この質問を行うこととしました直接の引き金は、地域の交通安全協会の活動に参加をして、この数年、会計の取り扱いを含め、活動が縮小しつつあると感じているからでございます。

 支部と地域の分会との関係性がいま一つしっくりいっていない面も見受けられますし、特に、これまでは地域分会単独で会計処理を行ってきたものが、公益財団法人化されたということもありますが、今では変更されております。このように会計処理が変更されたのは、交通安全協会全体の財務状況の悪化も、会費納入するドライバーの減少に起因することもあるのではないかとも考えております。

 そこで、最近の県交通安全協会の運営全般について、財務状況を含め、その現状をどのようにとらえているか、警察本部長のご見解をお聞かせください。また、会費の納入者拡大に向けた対策についてどのようにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。



○田中利明副議長 大沢警察本部長。



◎大沢裕之警察本部長 お答えいたします。

 公益財団法人大分県交通安全協会は、交通安全に関する啓発や指導等の活動を通じ、県民の交通安全に関する生涯教育を担い、交通事故の抑止に貢献している重要な団体であると認識しております。

 交通安全協会は、平成二十四年度の公益財団法人認定以降、各支部ごとの財務及び人事管理を一体化し、業務の効率化に取り組んでいるところでありますが、財政状況は近年厳しくなっております。

 議員ご指摘のとおり、会員加入率の低下により会費収入が減少したことも大きな要因の一つと考えられます。

 会費は、すべて、子供や高齢者の交通安全教育、地域における街頭啓発活動等の交通安全活動、広報活動などに充てられており、協会の活動基盤を支える重要なものであると承知しております。

 県警といたしましても、交通安全協会がその活動実態等を県民に知っていただき、その理解のもと会員の拡大を図り、活動がより活性化し、交通事故防止に寄与できるよう、必要な指導を行ってまいりたいと考えております。



○田中利明副議長 小嶋秀行君。



◆小嶋秀行議員 私自身の問題意識といいますか、それと比較をしてというと大変失礼かと思いますが、大変簡潔かつ、ある意味では大変期待外れな答弁をいただいたと思います。

 挙げてみますと、百八十四万円、県からの支出が今あります。これは二十四年度です。それから、委託料が約二億三千万円。そして、各市町村から五千八百六十二万円の支援金が出ております。それは交通安全教室などを行う女性職員等の人件費に充てられますから、余った分は返さなきゃなりませんけれども、その半分額についてはこの会費から出されているんではないかと思います。

 県のOBが今二人、役員として、そして職員として三十名いると聞いておりますから、こういう点を見てみましても、県や県警との関連が交通安全協会、極めて強いと申し上げなければならないわけです。そういう強い関係にある県の交通安全協会、赤字が三年連続して続いていまして、そして、今、十三億円ぐらいのお金、流動資産はあるというふうに言われておりますし、また、六億円、七億円、八億円ぐらいの固定資産なども自動車学校等であるというふうにも言われておりますが、しかし、そこまで関与が濃いところにあって、本部長のご答弁では、少し問題意識が薄いのではないかというふうに私感じておりますので、再度、この交通安全協会、三年連続して赤字になっている、会員を拡大しなきゃいかぬ状況についてどのようなご認識を持っておられるか、再度お伺いしたいと思います。



○田中利明副議長 大沢警察本部長。



◎大沢裕之警察本部長 先ほども申し上げましたが、議員ご指摘のとおり、会員加入率の低下、協会の財政状況に大きく影響するほか、交通安全活動の低下を招くおそれがあるところであります。

 また、加入率の低下がドライバーの交通安全意識の低下によるものだとすれば、非常にゆゆしき問題であると考えられるところであります。

 協会におきましても、会員に対して割引等のサービスを提供する協賛店制度の拡充やマスメディアを通じて協会の活動内容の周知を図るなど加入率の向上に努めるとともに、平成二十五年十二月、有識者を含む財政再建計画検討委員会を設置し、会費収入増加策を含めた具体的な財政再建計画を作成しているところであります。

 県警では、協会とともに子供自転車大会や高齢者の訪問指導等の交通安全活動を行い、その活動を通じて広く県民の方々に協会の活動に対する理解を得られるよう連携しておりますが、今後さらに協会の財政状況を含めた適正な運営について十分な指導監督を行ってまいりたいと考えております。



○田中利明副議長 小嶋秀行君。



◆小嶋秀行議員 ありがとうございました。

 もしかしてですけれども、この議場にはいないと思いますが、県の職員の皆さんの中にも、そして学校の子供たちに交通安全を教える先生方の中にも、大変失礼な言い方ですが、交通安全協会に会員として参加をしていない方も多数おられるのではないか、今、三四%の加入率だということのようですから、これらについても可能な限り精査をしていただくことをぜひお願い申し上げて、質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○田中利明副議長 以上で小嶋秀行君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後二時五十八分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後三時十一分 再開



○田中利明副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。濱田洋君。

  〔濱田議員登壇〕(拍手)



◆濱田洋議員 十一番、自由民主党・無所属の会、濱田洋でございます。

 きょうは、雪の玖珠郡から多くの皆さんが応援、傍聴に来ていただきまして、大変ありがとうございます。

 また、きょうは早朝より雪害の追加予算の審議がありまして、ちょうど私の出番が一時間おくれまして、お待たせいたしましたことにおわびを申し上げて、その分、しっかり質問させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。

 さて、本年はソチオリンピック、今はパラリンピックが開会をされております。羽生結弦選手を初め、十代の選手が大活躍をしております。ただ、いろんなスポーツで、例えばゴルフ界、あるいはバレエ界、いろんな分野で十代の選手の活躍が目立ちますけれども、この活躍に、産経新聞の二月四日のコラム、「世の中には一万時間の法則があるらしい」というふうに書かれております。どういうことかといいますと、こういうふうに十代でいろんな分野で活躍をする方は、五、六歳ぐらいから一万時間、一日に三時間、練習、修行をやるとすると、ちょうど十年かかるんであります。その時間が一万時間であります。

 なぜそういうことを申し上げるかといいますと、広瀬知事の「安心・活力・発展プラン」、これは十年の長期の計画であります。県庁の皆さん何千人が、十年の間、一万時間を、県民に活力、安心を与えるために頑張ってこられたわけであります。総時間にすると数千万時間になろうかというふうに思いますけれども、その成果はいかにということを今回問いたいというふうに思うわけでございます。

 社会の変化、特に、あしたでちょうど三年を迎える東日本大震災、あるいは人口減少社会、そしてグローバル化、いろんな社会情勢が大きく変化をしてまいっております。そういう変化に対応するために、十年の間、少しずつ修正や、あるいは変更をやったこの「安心・活力・発展プラン」であります。

 いよいよ最終年度の一年間、これまでのいろんな活動の成果、そして、あと一年、仕上げにどういう覚悟をもって取り組みをなさるのかをお伺いさせていただきたいというふうに思うわけでございます。

 きょうの大分合同にも海外戦略を見直すという記事も出ておりました。いろんな社会的条件が大きく変化をしておりますし、そういうことを含めて広瀬知事にお伺い申し上げたいというふうに思います。

 あとは質問席からさせていただきます。

  〔濱田議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○田中利明副議長 ただいまの濱田洋君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 濱田洋議員のご質問にお答え申し上げます。

 長期総合計画についてご質問を賜りました。

 「安心・活力・発展プラン二〇〇五」は、一昨年の改定を経まして、目標年度の二十七年度を目前に控えて、現在、その取り組みに全力を挙げているところであります。

 これまでの取り組みを振り返りますと、安心の分野では、子育て支援、高齢者の見守りや障害者の自立支援、医療の充実、ごみゼロおおいた作戦、小規模集落対策などを積極的に進めてまいりました。活力の分野では、農林水産業の構造改革や企業誘致、産業集積、あるいは中小企業の振興、そしてツーリズムの推進などに一定の成果を上げてきたと思います。発展の分野では、学力、体力の向上や高校再編など学校教育の充実、信頼回復に向けた教育改革、東九州自動車道など広域交通網の整備、芸術文化の振興などに成果が見えてきました。

 この結果、プランの目標指標につきましては、二十四年度の年度目標に対する達成状況は、一〇〇%達成と九〇%以上のおおむね達成を合わせますと、全百九十二指標のうち百六十五指標、率にして八五・九%の指標が順調に進捗しております。

 また、昨年末に実施しました県民アンケート調査の結果では、本県の暮らしやすさの問いに対しまして、「暮らしやすい」と答えた方の割合は三〇・二%と、プラン策定前の平成十六年の調査に比べますと一〇・三ポイントの上昇、「どちらかといえば暮らしやすい」の回答を合わせますと実に六〇・六%となりまして、前回調査を八・五ポイント上回っております。これは、回収率が五八・八%と高かったことなども合わせますと、これまでのプラン推進の成果によるものと考えております。

 私が申し上げるのもいかがかと思いますけれども、せ