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平成26年 第1回定例会(3月) 03月07日−05号




平成26年 第1回定例会(3月) − 03月07日−05号







平成26年 第1回定例会(3月)



平成二十六年三月七日(金曜日)

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 議事日程第五号

       平成二十六年三月七日

           午前十時開議

第一 代表質問

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 本日の会議に付した案件

日程第一 代表質問

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 出席議員 四十一名

  議長        近藤和義

  副議長       田中利明

            阿部英仁

            志村 学

            古手川正治

            後藤政義

            竹内小代美

            土居昌弘

            嶋 幸一

            毛利正徳

            油布勝秀

            衛藤明和

            濱田 洋

            三浦 公

            末宗秀雄

            御手洗吉生

            桜木 博

            井上伸史

            麻生栄作

            三浦正臣

            守永信幸

            藤田正道

            原田孝司

            小嶋秀行

            馬場 林

            尾島保彦

            玉田輝義

            深津栄一

            酒井喜親

            首藤隆憲

            江藤清志

            久原和弘

            小野弘利

            元吉俊博

            吉冨幸吉

            荒金信生

            佐々木敏夫

            戸高賢史

            吉岡美智子

            河野成司

            堤 栄三

 欠席議員 一名

            平岩純子

 欠員   二名

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 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  副知事       小風 茂

  教育委員長     松田順子

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      島田勝則

  企業局長      坂本美智雄

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     大沢裕之

  企画振興部長    塩川也寸志

  福祉保健部長    平原健史

  生活環境部長    冨高松雄

  商工労働部長    西山英将

  農林水産部長    工藤利明

  土木建築部長    畔津義彦

  会計管理者兼

            小野嘉久

  会計管理局長

  人事委員会

            城 尚登

  事務局長

  労働委員会

            安東忠彦

  事務局長

  財政課長      長谷尾雅通

  知事室長      岡本天津男

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     午前十時一分 開議



○近藤和義議長 これより本日の会議を開きます。

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○近藤和義議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第五号により行います。

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△日程第一 代表質問



○近藤和義議長 日程第一、これより代表質問に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。佐々木敏夫君。

  〔佐々木議員登壇〕(拍手)



◆佐々木敏夫議員 今回、代表質問をさせていただきます佐々木でございます。きょうはよろしくお願いいたします。

 ことしも二月に入り、春の訪れを思わせるような暖かい日がありましたが、二月十三日の夕刻から十四日にかけての降雪は、ビニールハウスの倒壊などを中心として、大雪の経験に乏しい県内各地の農家に思いがけない被害をもたらしました。

 速報段階では、被害額が十二億円を超えるなど、このようなまとまった農作物の雪害は三十年ぶりとのことでありますが、早速、知事みずから被害に見舞われた農家に足を運んで状況を把握され、被災施設の復旧助成や事業資金の低利融資など県独自の支援策を速やかに講じていただきました。今回の対応は、本県初の雪害対策とのことでもあり、他県に先駆けた迅速な対応に改めて感謝申し上げるところでありますが、今後、被害額はさらに膨らむことも見込まれますので、引き続き市町村とも歩調を合わせた対策をお願いいたします。

 さて、早いもので、あの東日本大震災から間もなく三年が経過いたします。被災地東北では、広範囲にわたっていまだ避難生活を送る方々もおられ、ご苦労をお察し申し上げる次第でありますが、この間、国、地方を挙げての本格的な復興が少しずつ進み、今月末までには宮城、岩手両県で震災瓦れきの処理が終了いたします。

 福島第一原発の廃炉及び汚染水対策は多少の停滞感も漂うところでありますが、安倍総理は、さきの施政方針演説の中で、東京オリンピック、パラリンピックの開催される二〇二〇年には、この東北を創造と可能性の地として世界に発信するとの強い決意を表明されるなど、復興に向けた明るい兆しも幾分見えてきた感がいたします。

 一方、こういった行政の後押しもさることながら、大震災後の逆境のどん底から歯を食いしばって生活の再建に取り組む被災者の姿を時折テレビなどで拝見するたびに、一人一人が持つ復興への強い意思やお互いの心のきずなに私は胸を打たれます。

 昨年のプロ野球では、万年Bクラスであった東北楽天イーグルスが巨人を撃破して初の日本一に輝き、また、先日のソチオリンピックのフィギュアスケートでは、仙台市出身の羽生結弦君が見事に金メダルを獲得するなど、目に見えない東北の底力に後押しされるような快挙も相次ぎ、東北復興の象徴となっております。

 平成十五年の就任以来、広瀬知事も、地域の底力を高めることに主眼を置かれ、「安心・活力・発展プラン」に基づき各般の政策を積極的に展開されていますが、新年度はいよいよこのプランの実質的な仕上げの一年ということであります。

 今議会に上程されました平成二十六年度当初予算案を見ますと、一般会計の総額は五千九百十八億二千万円で、前年度当初予算を百億円以上も上回る三年ぶりのプラス予算となっています。公共事業などが含まれる投資的経費も二年連続でプラスとし、三年ぶりに千三百億円台に乗せるなど、恐らく広瀬県政三期目の仕上げを見据えた積極予算とされています。

 私たち議員も知事同様にこの任期の最終年度を迎えるわけですが、地方が実感できる景気、雇用の回復に向けて、地域の実情をしっかりと見据えて取り組む一年にしていきたいと考えています。

 これから私の質問に入りますが、大分県の将来を見据えた人口増や地域活力を生み出す思いも伝え、質問に入ります。

 東九州自動車道につきましては、知事初め関係者のご尽力で、平成二十六年度全線開通の見通しとなり、県内の交通ネットワークにとって大きな役割を担う大動脈の誕生がすぐ手の届くところまで来ております。

 私たち県民にとって、日常的な生活の道として、また、地域の産業、経済、文化の発展を支える活力の道として、さらには、災害時において県民の生命、財産を守る命の道として、機能を十分発揮するに違いありません。

 このように東九州自動車道の開通効果には大きな期待が寄せられていますが、ここでもう一つの側面から提案いたします。

 ご承知のとおり、瀬戸内海には、明石から淡路島を経由して徳島へ、また、岡山からしまなみ街道ルートで愛媛へと、国家プロジェクトによって複数の物流交通ネットワークが既に整備されております。

 一方、本県は、地理的に四国、関西に向けて開けていることから、九州の玄関口としての特性を有しておりますが、豊後水道には、いまだ利便性のよいルートが確立されておりません。

 現在、本県と四国を結ぶ海の道は四社五航路のフェリーがあり、最短距離の佐賀関から三崎間には一時間一便のフェリーが運航しておりますが、大量輸送機能の面ではまだまだ十分とは言えません。

 私は、本県を名実ともに九州の玄関とするために、このフェリーの佐賀関−三崎間の一時間に一便を一時間に二便に増便することで、時間待ちがなくなり、いつでもすぐ乗れるという利便性の向上により利用者が増大し、大きく改善していただければ、東九州自動車道の開通と同様に、本県と四国間における人、物の流れが飛躍的に活発化すると考えております。また、東九州自動車道との相乗効果も遺憾なく発揮され、九州全域の産業活力の向上や観光の広域化など、九州内の活性化も期待できるものと思っております。

 九州、四国、関西に至る循環型交通体系の確立にもつながりますし、さらに、人の交流が活発化すれば、本県への定住促進などを通じて人口減少の歯どめにもなります。

 私は、平成二十三年の第二回定例会においても同趣旨の代表質問をさせていただきましたが、当時は東日本大震災直後でもありましたが、あれから三年近くが経過し、その間、南海トラフ巨大地震などに備えた防災減災対策が急務となり、また、複数の国土軸を論ずる風潮も芽生えつつある中、再度質問をさせていただきました。

 本県と四国を結ぶルートについては、橋梁、トンネル、それから今、私が申し上げた海の道、フェリー航路がありますが、知事は、この海の道についてどのような活用策を考えておられるのか、改めてご見解をお伺いいたします。

 二番目に、地域の将来像について。

 改めて振り返りますと、いわゆる平成の合併を通じて、本県も五十八市町村から十八市町村にまで合併が進み、おおむね十年の節目を迎えようといたしております。

 私の地元豊後高田市も、平成十七年三月三十一日をもって真玉、香々地両町と新設合併をいたしました。県内各地と同様に、この地域においても、合併以前から人口減少は始まっており、合併前の十年間で見ますと、旧豊後高田市が約六%、旧町村部では一二%の減少と、特に周辺部地域においては既に過疎化が始まっていました。

 特に、合併により町役場もなくなる周辺部では、地域の活気がさらに失われていくのではないかと懸念いたしていましたが、いわゆる小規模集落も年々やはり増加しており、なかなか人口減に歯どめがかかっていないのが現状であります。

 過疎化の進行、特に進学や就職のために若者がふるさとを離れていくにつれて高齢化の進行も加速し、地域の道路の草刈りや祭り行事など地域で支えてきた活動が途絶えがちになっております。

 旧西国東地域のみならず、市町村合併を行った県内自治体では、特に周辺部地域においては、程度の差はあれ、こういった地域の衰退傾向が見られ、県議会においてもこれまで、私を含め、各議員が質問でたびたびその状況を取り上げてまいりました。その都度、知事を初め執行部の答弁は、「合併したから地域が寂れたのではなく、合併しないとさらに寂れるから合併を推進した」と、こういう趣旨でありました。

 確かに、県全体の人口を見ますと、近年では昭和六十年の国勢調査時の百二十五万人をピークとして、その後、減少の一途をたどり、昨年末には百十七万八千人弱と、この三十年で約六%も減少いたしております。

 ちなみに、豊後高田市の一月末の人口は約二万三千人ですが、こちらは市町村合併からわずか九年間で約二千人の減、そして九%を超えるマイナス幅になっております。県全体をかなり上回る速度で人口減少が進んでおるのが実態であります。また、高齢化率については、二〇四〇年には四二・二%に達するとも推計されており、実に二人に一人が六十五歳以上という超高齢社会を迎えます。

 もはや、こういった社会全体の推移を踏まえれば、人口減少と地域の衰退を憂うばかりでは何の解決にもなりません。

 時折、地域の会合に顔を出すと、集まった皆さんから「昔はよかった」という思い出話や「これからこの辺はどうなるんじゃろうか」という不安の思いをお聞きすることがしばしばあります。しかし、中には、「今を悲観するだけではだめだよ。我々が少しでもできることからせんといかん」といった声も聞かれることもあります。

 今もなお逆境に立ち向かう東北の皆さんに倣って、しっかりと現実を直視するならば、これからは人口減少社会を前提とした上で地域の活性化に努めることが大切になってくるような気がいたします。

 そこでまず、将来にわたる本県の人口動態について、県ではどのように推計されているのか、お伺いいたします。

 また、その上で、今後、県の役割として県内各地域の将来像をどのように描き、県民や市町村側にはどのような対応が求められるのか、知事のご認識をお聞かせいただきたいと思います。

 三番目に、地域牽引企業について。

 次に、中小企業の活性化についてです。

 広瀬知事は、就任以来、県外企業の誘致にすぐれた手腕を発揮され、県内雇用の創出に大きな実績を残してこられました。平成十五年度から二十四年度までの十年間の企業誘致は計二百十二社、生み出された県内雇用は約一万五千人に上ります。北部中核工業団地も八五%まで分譲が進み、豊後高田市に十三社が進出していただきました。町の活力につながっていますが、県内の大半の誘致企業は、それぞれの地域にしっかりと根をおろし、地域経済の活性化に寄与いたしております。

 しかし、一方、県内の中小企業は、平成十一年に四万六千社を超え、二十七万三千人の雇用を支えていましたが、平成二十一年には約四万まで落ち込み、雇用者数も約一割ほど減少するなど、人口減少に伴う労働人口の減も影響して、ここ数年、停滞が続いております。

 やっと上向きつつある景気回復の機を逃さず、県内経済の活力をさらに確かなものにするには、やはり元気な地場中小企業の存在が欠かせません。

 知事は、そういった課題にしっかりと目を向けられ、県経済や業界を先頭に立ってリードしていける地場中小企業を育成する新たな事業に取り組むこととされております。

 八十人以上を雇用し、年間三億円以上の付加価値を創出する企業を地域牽引企業と定義し、今後五年以内に三十人以上の雇用拡大や一億円以上の付加価値向上を図る中小企業を地域牽引企業へと導くよう、人材育成や商品開発、サービス力強化の取り組みを手厚く支援しようとする内容でもあります。

 大変画期的な事業であり、私も大いに期待しているところでありますが、企業の成長は一朝一夕に果たせるものではなく、少し長い目で見た支援が必要です。また、地域牽引企業が特定の地域に偏在することなく、県内各地でバランスよく企業活動を展開し、それぞれの地域で活躍していただくことが理想であります。ある程度の複数企業を育成していく必要があるのではないでしょうか。

 また、雇用という観点でいえば、市町村合併前の町村役場そのものが、ある意味、地域を牽引する職場であったわけであります。そういった意味合いでは、地域牽引企業は、各地域の中心部のみならず、市町村合併で生じた周辺部の産業活力を高め、活性化にも貢献できるような企業であっていただきたいと切に願うところであります。

 このような点を踏まえ、県では、今後、複数の地域牽引企業の創出に向けてどのような方針で臨もうとされているのか、知事の思いをお聞かせいただきたいと思います。

 四番目に、年末の第四回定例会で豊後高田市の「学びの二十一世紀塾」を紹介したところですが、早速、二十六年度当初予算案において、こうした取り組みを県内各地に広める事業も盛り込まれており、大変喜ばしく思っております。広く県全体の子供たちの学力アップが図られるよう期待をいたしております。

 さて、昨年十一月、文部科学省は、小学六年、中学三年を対象とする全国学力テストの実施要領を改定し、新年度から学校別の成績公表が可能となりました。公表に当たっては市町村教育委員会の判断を前提としておりますが、市町村教委の同意があれば県教委においても市町村名と学校名の公表が可能となり、県教委も積極的に公表する方針を既に示されております。

 小学五年と中学二年を対象として県独自に実施している学力定着状況調査については既に先行して市町村名や学校名を公表していることからすれば当然の対応と考えますが、公表の内容や方法については各市町村教委と協議するとされております。新年度の全国学力テストは四月二十二日に実施予定となっておりますが、現時点で各市町村教委の公表に関する対応はどのようになっておるのでしょうか。

 また、全国テストの成績公表には、平均正答率の一覧公表や学校の順位づけは行わず、分析結果や改善方策もあわせて公表するなど、六項目の配慮事項が定められましたが、県実施調査の公表においても同様の公表形式とすれば、学年ごとの改善状況も把握可能となり、有益ではないかと考えております。県実施分の公表についてはどのような対応を行うのか、あわせてお尋ねいたします。

 いずれにせよ、大切なのは、結果の公表を単なる現状認識にとどめず、いかにして県全体の学力向上につなげていくかであります。公表結果をもとに、市町村教委とも連携しながら、どのような対策につなげていくのか、教育長のお考えをお伺いいたします。

 随分時間も余っておりますので、皆さんにお願いをしたいと思います。

 豊後高田市では、「そんじょそこら商店街」というドラマを作成していただきました。キャストは、市長役に大分県出身の古手川祐子市長、そして、主人公では、青年役の山本耕史さんや店主の奥田瑛二さん。これは、大分県国東半島で衰退の道をたどっていた商店街が全国から注目される商店街に生まれ変わるまでを書いたドラマだそうです。三月十二日の十時から五十分間、BSで放映されますので、皆さん、ぜひ見ていただいて、地域地域の活性化のヒントになればありがたいな、こう思っております。ぜひ見ていただきたいと思います。

 「そんじょそこら」というのは、方言だと思いますが、どこにもある、ありふれた地域という意味じゃないかと思っております。どうかよろしくお願いします。

 また、執行部には丁寧な答弁をお願いいたします。(拍手)



○近藤和義議長 ただいまの佐々木敏夫君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま佐々木敏夫議員には、自由民主党を代表してご質問をいただきました。まず私から答弁をさせていただきます。

 初めに、四国との航路についてお話がございました。

 本県と四国との間には四航路、一日に三十九往復のフェリーが運航され、二十四年度は約五十二万台の車両と百二十三万人の旅客が利用するなど、九州と四国の間の人、物の流れを支えております。

 また、南海トラフ巨大地震などの大規模災害時においても、フェリーは代替輸送ルートや避難施設として重要な役割を担うと考えております。

 こうした認識を持ちまして、本県では、フェリー航路を維持充実させるため、二十三年度から新たに観光客の利用にもターゲットを広げ、フェリー事業者が行う旅行商品の造成やテレビコマーシャルの放映など幅広く取り組みを支援してまいりました。

 さらに、今年度は、就航先の愛媛県や神戸市とも連携して、「日本一のおんせん県おおいた 味力も満載」をキーワードに観光情報の発信や誘客キャンペーンを積極的に行うなど、フェリー利用者の増加に努めているところであります。

 その結果、順調に利用が伸びておりまして、昨年四月から今年一月までの利用状況は、前年同期と比べて、車両が一〇五・六%、旅客が一〇四・三%となりまして、回復基調にあるというふうに言えると思います。しかしながら、高速道路料金の引き下げなどの影響によりまして利用者の減少が始まった平成二十年度の水準まで回復するには至っておりません。そのため、新たな取り組みとして、東九州自動車道の開通効果をさらに高める必要があると考えております。具体的には、モーダルシフトの促進による効率的な物流体系の定着を図るとともに、フェリー事業者や就航先地域との連携強化による交流人口の拡大、さらに宮崎県との連携による東九州地域のさまざまな魅力の情報発信など、フェリー利用者の増加に向けた取り組みを積極的に展開しているところであります。

 議員からフェリーの増便による交流拡大ということについて、かねてからもご提言をいただき、ただいまもご提言をいただいたところでありますけれども、私どもといたしましては、もう既に一時間一便という、大変便数も多くなっているところもありまして、今度は、人、物の交流をより一層拡大することによって、逆に増便につながる環境を整備していくということが大事ではないかというふうに思っております。

 増便が先か、交流が先かということはあるかもしれませんけれども、既に増便についてはかなり進んでおりますので、今度は、交流の方をふやして、そして増便につなげるという努力が必要ではないかというふうに思っております。

 あわせて、東九州自動車道の全線開通によりまして本県の利便性が向上し、九州の東の玄関口としてのポテンシャルが高まることから、瀬戸内海や豊後水道におけるフェリー航路など海の道の位置づけやあり方について将来を見据えてしっかりと検討していきたいと思います。

 次に、地域の将来像についてご心配をいただきました。

 国立社会保障・人口問題研究所が昨年三月に公表した「日本の地域別将来推計人口」をもとに、本県独自で二〇一五年から二〇四〇年までの人口推計をしてみたところであります。

 二〇四〇年の本県人口は、国の推計では九十五万五千人、二〇一〇年比較で二〇・二%減ということでありまして、高齢化率は三六・七%と約一〇ポイント上昇いたします。これに合計特殊出生率の向上や二十代、三十代の定着、流入といった人口減少緩和策を講じると、中位水準の緩和策で、百三万五千人と百万人台を保ち、一三・五%の減、高位水準の緩和策では、百十万一千人の八・〇%減ということで、かつ、年少人口は増加に転じるということになっております。

 また、六十五歳以上の人口が過半を占める小規模集落の割合でございますけれども、現在一六・五%、二〇二五年には三七・三%、そして二〇四〇年の三一・一%まで微減するという推計になっております。ピークが二〇二五年の三七・三%ということであります。

 このように、二〇四〇年までは、かなりの人口減少緩和策を講じても人口減少の流れを変えることはできない状況でありますけれども、減少カーブを緩やかにするとともに、年少人口割合や高齢化率といった年齢層別人口割合のバランスをある程度改善することはできるわけであります。

 こうした人口減少社会の中で、県内の地域像を考える上で大事な視点が二つあると思っております。

 第一は、企業誘致や産業集積による雇用拡大に努めて、農林水産業の振興、観光や健康、福祉といったサービス産業の充実など、地域の暮らしを立てる産業の多様化を促進し、人が住みついてもらう経済的なベースを整えるということであります。

 第二は、「住んでよかった」「住んでみたい」と思われる地域づくりを進め、人を呼び込むことであります。

 これまでも、美しい天然自然が自慢のところに、ごみゼロおおいた作戦で磨きをかけていただいております。「おんせん県おおいた」も随分と浸透してまいりました。例えば、国東半島では、世界農業遺産や姫島のジオパークの認定、豊後高田市の昭和の町、国東半島芸術祭などの取り組みが地域の魅力づくりに大きな力を発揮していると思います。加えて、子育て世代への支援や高齢者への行き届いた配慮、障害者の自立支援などを実現して、だれもが心豊かに暮らせる地域にするということが大切だと思います。

 人口減少社会への対応は、人口減少緩和策を講じて減少スピードをできるだけ緩やかにするとともに、さまざまな工夫を凝らす必要があります。国全体が人口減少傾向の中で、いかにして人を呼び込み、定着してもらうか、まさに地域の知恵と努力が問われる課題でもあります。

 人口減少を正面からとらえて、無関心にならず、また、あきらめずに取り組んでいくことが肝要でありまして、県もこうした地域の取り組みをしっかりと支援していきたいというふうに考えております。

 中小企業振興、特に地域牽引企業についてご質問を賜りました。

 これまでの十年間、積極的に企業誘致に取り組んできた結果、自動車や精密機械、半導体などの分野で着実に産業集積が進み、この集積の中で磨かれて世界市場に進出した地場企業や立地企業と肩を並べるまでになった企業が出てまいりました。

 また、本県独自のビジネスプラングランプリなどのベンチャー支援策により上場を果たす企業やニッチトップに躍り出る企業も育ってきております。

 他方、これからの産業動向を考察しますと、人口減少に伴う国内市場の縮小だとか、我が国産業インフラの高コスト構造などによりまして企業の生産拠点の海外移転は今後も続くと予測され、国内の企業立地環境はさらに厳しさを増すものと考えております。

 こうした厳しい状況の中、引き続きインパクトのある大型企業の誘致にチャレンジしていきたいと考えておりますけれども、これにあわせて、もう一つの動輪として、県内で育ってきた成長力のある企業をさらに伸ばし、誘致企業に匹敵する、あるいは集積の核になり得る企業にステージアップさせたいということが今回の地域牽引企業の発想であります。

 地域牽引企業の創出に向けましては、まず、企業の成長性や経営者の意欲をしっかりと見きわめることが大事であります。その上で、企業の課題に応じて、単発の支援策ではない、複数年にわたる総合的な支援をしたいと考えております。

 例えば、半導体関連産業では、下請から脱却して付加価値の高い最終製品をつくることを目指す企業があります。その実現に向けては、多くの発注先とリンクしたシステムの開発やそれをオペレーティングできる高度な人材が必要になります。

 また、県内各地に広く存在する食品関連産業では、大手流通との取引開始を通して国内トップシェアを目指す企業もあります。他社との差別化を図るため、消費者ニーズを先取りした新商品の開発や発注に柔軟に対応できる生産ラインの構築が欠かせないことになります。

 このため、今回の支援策では、市場調査を初め、人材確保や商品開発、生産設備導入、さらには販路開拓に至るまで、それぞれの企業が抱えるさまざまな課題に複合的にこたえられる支援を考えているところであります。

 また、このプロジェクトの遂行には的確な経営戦略が重要でございますが、各企業ごとに外部専門家を交えたサポートチームを編成して、きめ細かく支援をしたいと考えております。

 こうした取り組みによりまして、製造業はもとより、商業・サービス業などの幅広い分野で地域牽引企業をつくり出して、地域に新たな雇用や産業活力を生み出していきたいと考えているところであります。

 私からは以上でございます。

 その他のご質問につきましては、教育長の方から答弁をさせていただきます。



○近藤和義議長 野中教育長。

  〔野中教育長登壇〕



◎野中信孝教育長 全国学力テストについてお答えします。

 全国学力テストの結果を公表する意義は、他校の好事例を参考にできること、その上で学力に関する課題を分析することにより、具体的な目標を掲げ取り組んだ結果の検証、改善が一層進むこと、家庭や地域に対する説明責任を果たしつつ、学校と家庭、地域が一体となった学力向上の取り組みが促進されることなどにあります。

 市町村教育委員会に対しては、去る二月五日に、具体的な公表内容や方法、公表する学校の基準等を示し、現在、同意が得られるよう調整を進めているところです。

 県が独自に実施している学力調査の結果の公表についても、公表内容や公表する学校の基準等について、全国学力テストと同様の取り扱いとしていきたいと考えています。

 公表を機に、全国学力テストの分析で明らかになった一時間完結型授業などの効果的な取り組みを全県一体となって確実に進め、本県児童生徒の学力向上に努めてまいります。

 以上です。



○近藤和義議長 以上で佐々木敏夫君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午前十時四十四分 休憩

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     午後一時一分 再開



○田中利明副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 代表質問を続けます。河野成司君。

  〔河野議員登壇〕(拍手)



◆河野成司議員 四十一番、公明党の河野成司でございます。

 本日は、会派公明党を代表して、県政の直面する課題等につきまして質問させていただきます。

 これまでの私の一般質問では、かなり早口で聞き取れないという声もいただいておりました。本日は、ゆっくりとかみしめるように質問させていただきます。知事を初めとした執行部の皆様におかれましても、どうぞ、じっくりかみしめられるご答弁をいただきますよう心よりお願い申し上げます。

 また、本日傍聴においでいただきました後援会の重立った皆様には、大変お忙しい中でのご参加、まことにありがとうございます。

 さて、質問に先立ちまして、先般の大雪により農業施設等に甚大な損害を受けられました施設園芸農家、シイタケ農家、畜産農家等の皆様、そして、交通途絶により不安で不便な生活を強いられた中山間地にお住まいの皆様方に心からのお見舞いを申し上げます。

 また、倒壊したハウスの復旧作業にボランティアとして従事された県、市町村、JAなどの職員の皆様に深く感謝を申し上げたいと思います。

 この災害による農業施設の復旧には多額の費用が必要であり、さらに生産活動の再開とそこからの収入が得られるようになるまでにはかなりの時間を要すことが見込まれますことから、この間の事業運転資金や生活資金の手当てがすぐにも必要であります。

 先月二十四日には、農林水産省から災害関連資金の一部無利子化や助成制度などによる支援が発表され、さらには倒壊ハウスの撤去費用の農家負担を実質ゼロとする補助率かさ上げ等の追加支援策も発表されました。

 県におかれても、さきに公表されました県特定災害対策資金の融資枠拡大、農業近代化資金の上乗せ利子補給、既存貸し付けの償還猶予などの金融支援策に加え、さらに今回、倒壊したハウスの撤去、再建への助成等が盛り込まれました支援策が補正予算五・五億円として計上され、国の補助率かさ上げに呼応するさらなる追加補正予算案提出も知事から表明をいただいたところであります。

 被害に遭われた方々が本当に頼りにしておられますので、事業の再建が円滑に進められますよう、引き続き市町村とも力を合わせ、強力かつ迅速な取り組みを執行部に求めたいと思います。

 また、交通途絶地域にあっては、孤立時の急病人搬送問題や火災発生時の消火活動への不安、医薬品、食料品、燃料の補給対策など課題が浮き彫りになりました。この点は、今後三十年以内にマグニチュード八ないし九の大地震発生確率が七〇%とされる南海トラフ地震とそれによる津波への備えという意味でも貴重な教訓となったものと思われます。

 この問題は、時として人命にかかわることでもあり、地震、津波、風水害などで孤立の危険性がある集落をあらかじめ予測し、道路、河川、海岸の管理者や電気、水道、ガスなどのライフラインの供給者、また、医療、介護サービスの提供者もを交えまして対応策を定めておくことが非常に重要な課題であると考えます。このような課題に対する検討結果が今後の県内自治体の防災計画にしっかり反映されていくのか、県による評価、助言を強く要望いたします。

 本題である質問に入らせていただきます。

 まず、平和、友好関係の構築に向けた環境整備についてであります。

 私たち公明党は、福祉の党、そして平和の党として誕生して、ことし十一月に満五十周年を迎えます。この間、ご案内のとおり、日中友好関係の樹立、発展にも力を尽くしてまいりました。

 今、領有権問題等により中国、韓国などの近隣諸国との関係が緊張する中で、外交、防衛、特に領土保全という重要事項は国家の専権事項でありますが、地方に暮らす私たちとしては、どんな問題が生じたとしても平和的な雰囲気の中で話し合いが進められる環境をつくり出す基盤といたしまして、人と人との交流拡大という人間による安全保障の輪を強化することが肝要と考えます。これは、中国、韓国と地理的に近い九州、なかんずく本県の百年の大計となる重要施策ではないでしょうか。かつて大陸や朝鮮半島からの文物の受容窓口であった九州の歴史的な役割をいま一度果たしていくべきとき、アジアへの窓口としての九州の存在感を示すべきときではないか、このように強く感じております。

 現に、円安や自国内の環境問題の悪化、日本製品の品質への根強い信頼感などにより訪日観光客は大幅に増加していると報じられております。昨年十月から十二月の観光庁による訪日外国人消費動向調査によれば、中国を初め、香港、米国、台湾旅行消費額は、前年同期に比べて大幅増加となったと報告されております。

 中国からの訪日は、前年同期の十七万四千人から三十二万人と八四%の増、香港からは十一万五千人が十九万七千人と七二%の増、台湾からは三十六万九千人が五十四万一千人と四六%の増となったとされております。その結果、特に中国においては、訪日経験のある方、留学経験のある方を含めまして、日本人の礼節、親切さ、安全性第一の社会システム等に触れたことで日本社会や日本人への誤ったイメージが払拭されたとの意見が広く拡散をし、これまでの反日教育やインターネットなどで広められた日本や日本人に対する偏見を打ち破ることにつながっているとも報じられております。生の日本社会を見聞きする交流経験がいかに役立つものかが実証されたものと言えるでしょう。

 また、韓国の代表的な民間調査研究機関、峨山政策研究院が昨年十二月の安倍首相の靖国神社参拝直後に行った世論調査結果といたしましても、七四・五%が「中国と協力して日本の歴史問題を解決すべき」だと答えた一方で、五七・八%が「日本との関係改善のために大統領が積極的に動くべきだ」とし、「動く必要はない」とした三三・八%を大きく上回る結果となりました。

 この日韓首脳会談開催につきましても、支持をする方が四九・五%と反対の四〇・七%を上回っている。私たちが感じている中韓の、まさに反日的なイメージとは離れたものが出ております。

 昨年の秋ごろから韓国メディアの論調も反日一辺倒ではなくなっております。大手新聞であります中央日報も、一月に調査結果を受けた社説として「「国民の相当数が経済や安保で日本を用いていく用日の観点から関係改善を望んでいる。外交もより柔軟になるべきだ」と主張しております。このように、国家間のあつれきと平和友好関係を希求する国民意識とのずれが顕在化してきているのが現実の姿でございます。

 我が党の結党と同じ年、昭和三十九年に開催された東京オリンピックの招致レースの最終段階において、わずか十五分間のプレゼンテーションで情勢を大逆転して東京開催が決定したという歴史があります。そのプレゼンテーションで日本が訴えたこととは次のとおりであります。

 「飛行機が飛ぶ今、世界の距離はぐっと縮まった。だから、私たちのことをファー・イースト、東の外れと呼ばないでほしい。遠いのは人間同士の心の距離だけです。物事は見ないと理解できない。だから東京を見にきてください」というものであります。

 まさに、この歴史的な訴えのとおり、お互いの真の姿を知り合うことが今ほど大切なときはありません。今ほど、崩れざる民衆の間の信頼、連帯を築くことが求められているときはありません。

 日本の自治体と姉妹提携を結ぶ中国の地方都市との交流の動きも出てきております。本県でも今月、中国からの農業関係視察団を受け入れるというふうにも伺っておりますが、自治体交流の積極化、民間交流の支援拡大など、大分県としても積極的に交流の機運を醸成すべきと考えます。県のご方針を伺いたいと思います。

 次に、女性の社会進出に関する問題についてお伺いいたします。

 この問題は、昨年九月議会一般質問で我が会派の吉岡議員も取り上げ、広瀬知事から県職員に関して、「二十五年度は女性の課長級以上の職員の割合は六・六三%というふうになりまして、二十年度の三・九五%からは大きく上昇をしております」とのご答弁をいただきました。

 しかし、昨年十月二十五日に世界経済フォーラムが発表した「二〇一三世界男女格差報告書」によれば、男女平等の度合いが日本は百三十六カ国中百五位と三年連続で順位を下げ、OECD加盟国中ではほぼ最下位と報じられました。

 さらに、この問題は国会においても取り上げられ、そこでは、アファーマティブ・アクション、つまり積極的格差是正措置の必要性すら論議の対象となりつつあります。この是正措置は、和製英語としてはポジティブ・アクションとも呼ばれ、弱者集団の現状是正のための進学、あるいは就職、昇進における直接の優遇措置をその内容としており、厚生労働省が中心となって女性の活躍や格差解消を目的に推進しているものでございます。

 既に十二年前、平成十四年の厚生労働省の発表でも、この点について、「単に女性だからという理由だけで女性を「優遇」するためのものではなく、これまでの慣行や固定的な性別の役割分担意識などが原因で、女性は男性よりも能力を発揮しにくい環境に置かれている場合に、こうした状況を是正するための取り組み」と説明されておりました。その上で、政府は政策目標として、指導的地位において女性が占める割合を二〇二〇年までに少なくとも三〇%とすることを掲げています。もちろん、安倍総理が掲げるアベノミクスの成長戦略の中でも、女性の力の活用は日本の潜在的な成長要因としてクローズアップされていることは皆様ご承知のとおりでございます。

 一方で、女性就業者中の正規労働者の割合、管理職の割合、経営責任者、役員への就任割合などは、OECD加盟各国の平均的な水準に遠く及ばないことも指摘されており、特に大企業の少ない地方ではこのような傾向が一層鮮明であるとされています。

 ちなみに、このような三〇%の目標ということを、政府方針つくっておりますけれども、この方針を先取りするように、我が公明党におきましては、所属の国会議員、都道府県会議員、市町村議員、計三千名の既に三分の一が女性で占められているところであります。

 出産、育児に伴う女性就業率のM字カーブ対策、休業中や職場復帰後のキャリア形成対策、そして当然ながら保育環境の改善という女性が働きやすい環境づくりといった面のみならず、女性の能力を正当に評価、活用できる社会づくりに大分県としてどう取り組もうとするのでしょうか。

 足元を見れば、昨年の知事答弁でも、本年度の大分県庁の女性管理職は全体の六・六三%、課長級以上がということでありますけれども、その二年前の二十三年度の県職員採用者に占める女性比率は、上級職職員で二四・一%に達しております。今後も女性職員の割合は伸びていくと予想されますことから、女性の能力を正当に評価し、管理監督者として養成していくこと、女性を生かしていける組織、人事システムづくりはまさに必然的な時代の流れであります。

 そこで、男女共同参画社会の実現に向け、「まず隗より始めよ」で、県庁における管理職への女性登用率がその年代の女性職員の割合に近づくよう、ポジティブ・アクションの要素も含んだ女性管理職への育成プログラムを策定すべきと考えますが、ご見解をお伺いいたします。

 あわせて、県内企業、団体等にも同様のプログラム策定などを一層働きかけるなど、社会全体で女性が生き生きと活躍できる環境を整えていくことが肝要と思われますが、県としての取り組み方針についてお伺いをいたします。

 続いて、県政の目標設定についてお伺いをいたします。

 県の長期総合計画である「安心・活力・発展プラン二〇〇五」の最終年度となる二〇一五年度が近づき、次の施策目標の策定へと進む時期となっておりますが、その目標策定の前提として、本県の現状を評価、分析する必要があると考えます。その点で大変重要な要素が県内人口でございます。

 昨年一年間で本県の人口は七千四十七人減少いたしました。その内訳は、出生数と死亡数の差である自然増減が四千二百五十四人の減、都道府県間の転入、転出の差である社会増減が二千七百九十三人の減となっております。

 もちろん、日本社会全体で人口減少が進行し、不況の影響で地方から都市部への人口移動が進んでいる背景もありますが、平成二十四年度の人口増減率で本県は全国の値を〇・二九ポイント下回るマイナス〇・五一%となっており、残念ながら全国順位は増減の多い方から三十一位と、九州では長崎県、鹿児島県に次ぐ減少率となっております。しかし、このまま地域社会を支える担い手が失われていくことを甘受するわけにはいかないということは論をまたないと思います。

 「プラン二〇〇五」の当初策定時と一昨年の改定時においては、将来見通しとして人口減少を想定していたと思っておりますが、現在の減少率、現在の姿は想定の範囲内なのでしょうか。

 また、人口減少を見据えた上で安心分野の筆頭項目として定めました子育て満足度日本一という目標達成度をどのように評価されているのでしょうか。少子化対策としての事業効果の検証も踏まえ、お伺いをいたしたいと思います。

 この人口減少問題に関しまして、昨日の知事答弁でも、人口減少のスピードをいかに穏やかにして地域社会に与えるショックを和らげるのかが政策課題とのご認識でございました。

 そこで、私は、より具体的かつ有効な少子化対策の指標となる考え方といたしまして、夫婦が理想とする子供の数と実際に産み育てる子供の数の格差を縮小させる数値目標を定め、これを実現するための、就労、教育、子育て、医療の各施策体系を構築すべきであるとご提案いたしますが、県のお考えはいかがでしょうか。

 そして、私が議会の委員会等の場でかねてから必要性を主張してまいりました、若者の県外流出対策及び県外での就学期後のUターン対策により地域の担い手、後継の若者をいかに県内に定着させていくのかも大きな政策課題ではないかと考えますが、ご見解をお伺いいたします。

 次に、平成の大合併に絡んだ問題についてお伺いをいたします。

 昨年五月に本県、長崎県及び愛媛県で国会議員等に陳情、要望された地方交付税の合併算定がえの縮減問題についてであります。

 この問題は、いわゆる平成の大合併が進んだ地域に大きな影響を及ぼすものとして大変心配されてまいりました。

 市町村合併の促進に向けて総務省は、合併前の複数自治体ごとに算定されていた普通交付税が合併後に一つの自治体として算定されますと、地域全体が受け取ってきた交付税が一気に減少し、合併後の実際の地域の財政需要をカバーできないという課題への対策として、合併算定がえの制度を導入してまいりました。

 具体的には、合併前の旧市町村ごとに算定した普通交付税の合算額を合併後十年間は合併後の自治体に交付するという特例措置のことでございます。

 その特例期間後は、合併後の一つの自治体としての交付税算定、いわゆる一本算定へと五年間をかけて段階的に額を縮減することになっているものであります。

 本県でも、平成十六年度合併の大分市を初めとした八市について、二十七年度から五カ年間で一本算定に移行する予定であります。しかし、旧佐伯市と南海部郡の一市五町三村が合併し、面積九百三平方キロメートルと九州一広い市となった佐伯市の例でもわかるように、合併後の周辺部対策の拠点となる支所や、消防、福祉医療サービスの提供体制の維持などの行政需要は合併後十年で大きく減少するわけではありません。このため、県内市町村においても合併算定がえの段階的な縮小が地域に及ぼす影響に対する不安が広がっていたわけであります。

 このような懸念から、我が党の九州出身国会議員もご要望を受けまして総務省等への働きかけを行ってまいりましたが、今般、総務省からこの問題の改善に向けた案が示されたということであります。

 そこで、この案に対する評価と、これが実現した場合の県内自治体への影響につきましてお伺いをいたします。

 続きまして、県有施設の整備について伺います。

 来年春に県立美術館が開館を迎え、県としての大型施設建設が一息つくタイミングとなります。しかし、先般、広瀬知事も提案理由説明で触れられましたように、大分スポーツ公園の広域防災拠点化、県立芸術文化短期大学校舎の大規模改修、県立総合体育館の将来像の検討など、スケジュール化を目指した展開が図られようとしております。また、このほかにも、かねてから各方面から要望されている施設として県立博物館、武道館なども挙げられます。

 県立美術館の整備に伴う財政負担が一段落するタイミングで新たな整備計画の具体化に期待が寄せられているこれらの施設につきまして、その必要性や時期等について、財源問題も含めた今後の検討手順とそのスケジュールをお伺いいたします。

 また、特に県有施設が集中しがちな県都大分市における施設整備につきましては、県と大分市との間の役割分担や整備条件のすり合わせが必要であり、あわせて他市町村に居住のすべての県民からも納得していただけるような手順や検討の方法が開示されることも重要であります。

 そこで、本日は、折しも大分市においては屋内スポーツの拠点施設となる仮称大分市アリーナの基本構想の策定作業も進められておりますことから、県内の武道関連団体から強い要望のある県立武道館について若干のご提案をしたいと思います。

 各武道団体主催の周年、年間を通じて非常に多くの競技会等での利用、これによる集客力、にぎわいの創出といった利点も見込まれますことから、歴史的なシンボルスポットの少ない大分市において旧大分市文化会館跡地の活用、もっと踏み込んで申しますと、有志の皆さんがその実現に向け活動されておられます府内城再建の話とも連携をして、この文化会館跡地を武道館建設に活用するということにつきまして、ぜひ大分市と積極的なご協議の場を設けられてはいかがか、このようにご提案するものであります。

 これは、県立美術館による芸術文化ゾーンの創出とあわせまして、歴史・武道スポーツゾーンを県都中心部に設けて、一層の回遊性、人の流れをという相乗効果を生み出し得る施策となるのではないかと考えております。

 本日は、大分県空手道連盟の清原今朝勝会長にも傍聴においでいただいておりますが、次期東京オリンピックを見据えた競技力アップの基礎ともなるこのような施設につきまして、ぜひお考えをお聞かせください。

 また、県有施設の整備に対しての大分市との協議の必要性等について県のご見解を伺います。

 次に、県が管理する公共施設の維持管理についてお伺いをいたします。

 昨年の第四回定例会において、県が管理する社会資本の維持管理についてただした我が会派の戸高議員に対し、土木建築部長から、「道路や河川施設などについて定期点検の実施などアセットマネジメントにも取り組んでいる」とのご答弁をいただきました。

 しかし、県が管理する公共施設としては、トンネル、橋梁、港湾や河川の護岸、急傾斜崩壊対策施設、農業用施設といった社会資本に限らず、学校、体育館や庁舎などの建築物のほか、企業局が管理する工業用水道や発電施設など多種多様なものがあります。これらの公共施設は、特に高度経済成長期に建設されたものも多く、その大半が一気に老朽化し、更新期を迎えることは、かねてご承知のとおりでございます。

 我が会派は、巨額の財源が必要となることが確実なこのような社会資本の改修や更新につきまして、県の財政状況から見て、財源の集中的な投資が困難な以上、長寿命化に努め、年度間の改修、更新費用の平準化が避けて通れない課題であると指摘し、施設の現状把握をまず一斉に行って、社会資本の管理部局で横断的にトータルプランを策定することを提案してまいりました。

 さらに、この問題は、単に老朽化対策というだけではありません。国の地震調査研究推進本部により今後三十年以内の発生可能性が七〇%と見込まれる南海トラフ地震への備え、特に想定震源域が西に広げられましたことによりまして本県に隣接する日向灘でマグニチュード八から九の大地震が発生するという最悪の事態も視野に入れれば、待ったなしの課題であるわけであります。

 昨日の土木建築部長のご答弁で、大規模県有施設について、管理者の連絡協議会を設け、管理計画の策定を目指している、大規模施設以外のその他の施設についても管理計画策定でのノウハウを生かしていく方針とご説明がありましたが、老朽化対策としてはそのようなことかと理解も可能ではありますが、先ほど指摘した巨大地震が本県のすぐ近くを震源域として発生するという最悪のシナリオに備えまして、すべての県管理公共施設を対象にした耐震性診断をも含んだ総点検を速やかに実施すべきと考えますが、お考えをお伺いいたします。

 また、財政規模が小さく、職員も限られる小規模自治体ほど、この課題への対応は重荷になっていると心配されております。しかし、県民生活の安全、安心に直結する課題といたしまして避けて通れない問題でありますので、県内市町村に対しても全施設を対象とした総点検への取り組みを勧奨すべきであると、勧めるということでありますが、いかがでしょうか。

 最後に、自然環境や景観の保全をめぐる問題についてお伺いをいたします。

 今、県内では、貴重な世界農業遺産、ジオパーク、ユネスコエコパークなど豊かな自然環境や景観を保全すべき地域の認定をめぐる動きが盛んであります。私もこのような取り組みを高く評価しておりますが、一方で顕在化してきた問題もあります。このようなすぐれた自然環境や景観の保全と開発行為を伴う地域産業の振興をどう調和させるのかということであり、非常に困難な課題をはらんでいると認識しております。特に国策として展開されている電力の固定価格買い取り制度による再生可能エネルギー発電事業展開の動きが環境、景観の保全問題を惹起していることも否めません。

 もちろん、本県の産業育成の柱として重要部分を占める県内の潜在的な再生可能エネルギー資源の活用は強く推進すべき施策であります。しかし、貴重な自然環境は一たん破壊されてしまえば修復は困難であります。

 その前提に立ちまして、まず、由布市塚原地区における市有地売却とメガソーラー建設計画についてお伺いをいたします。

 この問題につきましては、売却契約の解除などに至る一連の経過について幾度も報道がなされました。県民の関心の高まりや地元のさまざまな反応などが見られること、経緯について県側の働きかけも影響というふうにも報じられていることから、何点かについてお伺いをしたいと思います。

 この市有地は、もともと平成四年に開催された全国和牛能力共進会跡地であり、地元住民でつくる塚原財産管理組合が入会権を持ち、管理してきたものの、高齢化等により管理がままならなくなったことから市への売却要請に至ってきたものであります。

 これを受け、由布市では、一昨年十一月に売却先を公募し、その結果、唯一応札し、落札者となったメガソーラー事業を計画する東京の投資会社と昨年四月に約一億四千万円で売却契約を結んでおります。もっとも、実際には、市は、同管理組合の要請を数年前から受けて、売却先を探していたとも報じられておるところであります。

 しかし、このメガソーラー建設計画に対しまして、地元塚原の観光協会や付近住民、別荘地所有者などから、「景観を損なう」「水源地が含まれる」などを理由として反対運動が起こりました。また、入会権を持つ管理組合員からも組合の入会権放棄決定手続の違法性を争う訴訟も提起されるなど、さまざまな問題が派生してきたところであります。

 そのような状況の中、先月十四日、由布市長は、これまでの方針を百八十度転換し、市議会全員協議会の場で契約解除という意思表明をしたものであります。

 一連の報道によってご案内のこととは思いますが、もう少し詳しくこの問題の経過を振り返ってみますと、一昨年十一月の市の公募実施、そして、その翌年、去年の三月に売買契約を締結、四月に臨時市議会において売却の承認がなされまして、契約が有効に成立という手順を踏んでおります。その後、六月の購入代金支払い期限を迎え、一部の支払いがなされた段階において、地元住民の反対等によりこの支払い手続がストップいたしました。その後、昨年十一月には、湯布院町内五つの観光協会と旅館組合が市に対しまして売買契約の撤回、景観に配慮した活用策を求める要望書を提出、その後、県にも景観に係る要望書が提出されました。そして、その翌月、十二月には、住民の提出した建設抑制条例の制定要求陳情を市議会が全員一致で採択しております。年が明け、本年一月には、塚原地区の一部住民によりまして、市有地売買契約が違法、不当な手続により行われたとして住民監査請求もなされました。一方、市は、この一月、五千平方メートルを超えるメガソーラー発電事業等を展開する場合の市への事前協議手続、あるいは事業を抑制すべき区域を設定することを可能とする条例案を臨時市議会に提出、臨時市議会でも可決され、その翌日に施行されました。しかし、今回の投資会社による計画は同条例の適用外、遡及適用しないということから、さきの住民監査請求の棄却が判明いたしました二月十一日において市長は、「監査請求棄却であれば契約どおり計画を進めたい」と表明をいたしました。ところが、そのわずか三日後の二月十四日になりまして、突如招集した市議会全員協議会において市長が市有地売却契約の解除方針を説明、その際に、県から別の売却先あっせんの申し出があったということを説明しております。

 報道によりますと、この県のあっせんという部分につきまして、投資会社との契約が解除された場合には、公益財団法人森林ネットおおいたが土地を買い取ることをあっせんするということでありますが、これについて広瀬知事は、「当該地区の自然景観は保護されるべきものであると考えており、由布市の取り組みを支援したい」とのコメントを出されております。市が制定した条例の適用を受けない今回の対象地につきまして、環境、景観の保全と入会権を持つ方々の利益保護を目指した提案ということであり、知事も大変思い悩んだ末の提案ということも明かされております。

 一方、この段階においても投資会社は、市からの契約解除申し入れに際しまして、「これまで市の指導にも従い、かなりの経費も費やしてきた事業であり、突然の解除申し入れに納得できない」と契約の履行を求めたとも報道されておりまして、契約解除には、法的な問題を含め、かなりの困難が予想されております。

 その後の記者会見におきまして知事は、「今後の利活用計画については、公益財団による買い取りが未定なこともありまして、今、何も考えている段階ではない」と回答されておりましたが、同時に、県からの支援ということで、「今のところ、この財団に対する支援につきまして慎重に考えている」と含みを持たせたという報道もありました。

 以上のような経緯をたどったものでありますが、このように市長が方針転換した要因の一つには県側の働きかけがあったとの説明が地元でなされ、市議会の議論、議決等を急遽覆す状態となるという展開について市議会内でもさまざまな声があるようでございます。

 そこで、これまでの経緯やここに至る県としての考え方につきまして、改めてお伺いをしたいと思います。

 また、今回の県のあっせん案では、県が七五%を出資する公益財団法人が市有地の新たな買い受け先とされております。県は、出資団体として、その経営状況を監督しているわけでありますが、購入価格は一億円を超え、知事の記者会見での発言からいたしますと、利用目的が不明な不動産の購入となる今回の買い取りスキームに、当該財団の健全経営という観点から問題点はないのでしょうか。

 また、県がみずから予定価格七千万円以上の不動産を取得する際には、地方自治法及びこれに基づく大分県県有財産条例により議会の議決が必要となりますが、仮に市有地の購入資金を当該財団に県が支援するとしても、今回の問題では議決を経なくてよいということになります。この点について県はどのようにお考えでしょうか。

 また、私は、貴重な自然環境、景観の保全に対してナショナル・トラスト的な手法が有効であるということは論をまたないものとも思っておりますので、この点もお伺いをしたいと思います。

 ナショナル・トラストとは、もともと歴史的な建築物などの保護を目的として設立されたイギリスのボランティア団体「ナショナル・トラスト」によって行われた活動を原型とするものであります。保護されるべき地域等を設定し、寄附を受けたり、あるいは買い取りを行うなどで入手、次世代に伝えていくために管理、保全していくという活動を行っている団体、あるいは手法そのものを意味しているものであります。これは所有権の移転を伴うものでありますので、当該団体の基盤が強固なものであればあるほど、非常に強力な保全手段となるものと考えます。

 ただ、県による財団への資金的支援については、「公益性が認められれば支援も検討したい」との知事発言が一部で報道されておりますように、公的な資金を使って不動産を取得するという手法にはおのずと制約があるのではないかというふうに思われます。

 そこで、今後も同様の事例が予測されますけれども、こういった買い取りをしなきゃいけないという場合が惹起されることもあり得るのではないかと思いますが、公益性、あるいは価格の妥当性等についてどのように判断されていくのか、その方針についてご見解をお聞かせください。

 また、この自治体による公金支援によるナショナル・トラスト活動への制約という問題に関連いたしましてご紹介をしたいと思うんですが、最近、クラウド・ファンディングという手法が自治体にも広がり、注目されつつあります。これはもともと、賛同するアイデア、あるいはプロジェクトに対して、だれもが簡単に寄附や少額のお金を支払うことができるというインターネット上の仕組みのことであります。使い道がよくわからないということでなかなか活用が進まないふるさと納税制度とは違って、個別特定の目的であるクラウド・ファンディングが今後広がりを見せるのではないかとされております。

 最近の自治体が活用した事例といたしましては、鎌倉市の観光ルート案内板について、その設置費用を募り、寄附者の名前をその案内板に刻むというものがあります。さらに大阪府では、公募、選定したファンディング事業者を補助して支援することにより、民間のみでは伸びていかないクラウド・ファンディングによる市民からの資金調達を活性化させて、ベンチャー企業の創出や中小企業による新事業展開を支援するというものがあります。さらに夕張市では、市内における資金調達を望むプロジェクトの企画に支援をしたり、ファンディング事業者を市がホームページで広報したりするという取り組みを行い、遠く離れた地元出身者等がこのアイデア、プランならと資金を提供してくれる仕組みを地域再生に活用しようする取り組みがございます。

 話は戻って、もともとナショナル・トラストは、市民有志による土地の買い上げ、あるいは自治体に買い取らせるという活動でありますから、環境保護という目的、また、保全対象の価値、こういった目的や価値を理解する方々の協力により進展してきた活動であります。よって、このナショナル・トラスト手法による不動産の取得につきましても、趣旨に賛同する方々の協力、資金を広く集める仕組みがあれば、よりふさわしいものになるのではないかと考えます。

 今後の県内の自然環境、景観の保全活動に新しい資金調達手法を取り入れる団体やグループに対し、大阪府や夕張市のように行政が後押しをするというスキームを用意して、自然環境、景観の保全を全国各地の住民と協働する流れをつくってはいかがでしょうか。ご見解をお伺いいたします。(拍手)



○田中利明副議長 ただいまの河野成司君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま河野成司議員には、公明党を代表して種々ご質問をいただきました。

 冒頭、今回の大雪被害につきまして、被災者、被災地にお見舞いをおっしゃると同時に、県に対しましても迅速に支援策をとるようにというお話がございました。

 早速、補正予算を提案して、皆さん方にご審議を賜り、ご承認をいただいたところでございまして、感謝を申し上げますけれども、それだけでは足りない分もあるということで、引き続き補正予算の検討を進めておりまして、またご審議をお願いすることになろうかと思います。よろしくお願い申し上げます。

 さて、ご質問の近隣諸国との交流についてお答えを申し上げます。

 一昨年来、国ベースでは、中国及び韓国との関係が悪化いたしまして、首脳会談がいまだに開催されていないという状況が続いております。しかしながら、こういう難しいときにこそ、人と人、地域と地域のつながりが果たす役割は大きいものと思います。

 本県では、今般、大分県海外戦略を改定いたしましたけれども、その中では、もちろん、中国、韓国は引き続き重要な対象国として、ビジネスや貿易、観光など経済交流を推進していくこととしております。あわせて、アジア彫刻展などを通じた芸術文化の交流や訪日教育旅行の受け入れによる青少年交流などを積極的に進めてまいります。

 中国につきましては、大分県上海事務所を介しまして、県内企業と中国企業との橋渡しやクルーズ船誘致などを通じた誘客などに取り組んでおります。また、相互訪問を契機に始まった湖北省との交流は三年目を迎えますけれども、職員の相互派遣研修や国際交流員の受け入れなどに広がり、今後さらにビジネス交流などに発展させていきたいと考えております。

 韓国につきましては、大分県LSIクラスター形成推進会議と亀尾中小企業協議会、韓国の亀尾中小企業協議会でございますけれども、そこが昨年の十月に覚書を締結するなど、民間団体によるビジネス交流が展開されております。また、大分・ソウル便等によりまして昨年は二十一万人を超える韓国人観光客が訪れまして、日本一の温泉や近年人気の九州オルレを楽しんでいただいております。

 そして、何より、本県には、人口当たり日本一を誇る留学生が学んでいただいております。全体の三分の二を占める中国、韓国出身の約二千四百人の留学生は、将来、大分県、そして日本との交流のかけ橋となる宝だと思っております。在学中に大分県とのきずなを深めていただくよう、県内企業へのインターンシップや地域イベントへの参加、学校訪問など幅広い交流を促進しております。

 今後とも、中国、韓国とのさまざまな分野での交流を進めまして相互理解を深めるとともに、しっかりとした真の友好関係の基盤づくりにつなげていきたいと考えております。

 次に、女性の登用についてご質問をいただきました。

 女性の就労を促進するとともに、女性の能力が適正に評価され、活躍の場を拡大していくということは、活力ある大分県を実現するため大変重要なことだというふうに考えております。

 そのため、まず、女性の就労を支える環境づくりを推進してまいります。

 女性が安心して働くために、保育所などの整備や病児、病後児保育の拡充などの保育環境の整備にこれまで以上に積極的に取り組んでいきます。

 また、女性の再就職に向けた支援も大事だと思います。託児サービスつきの職業訓練や求職活動中の無料託児サービスの拡充、就業体験を伴う職場復帰支援にも取り組みます。

 さらに、女性の就業の継続に向けた取り組みも大事でございます。再就職ではなくて、もう就労を継続してもらうということが最も大事かもしれません。

 厳しい経営環境にある中小企業の多くでは、育児休業等を取りにくいとの声もありますけれども、女性の継続雇用は長期的には企業にとって有為な人材の確保につながることから、ワークライフバランスセミナー等を通じまして、その重要性を積極的に啓発してまいりたいというふうに思います。

 以上のように女性の就労を確保する環境をつくっていくということも大事でございますけれども、あわせまして、その女性を評価し、登用して活躍してもらうということも大変大事なことだというふうに思います。

 まずは、県庁内の取り組みについてご報告をいたしますけれども、女性職員が多様な職場で能力を発揮し活躍できるように、大分県女性職員キャリア形成指針を策定いたしまして、積極的に管理職への登用に努めるとともに、将来を見据えて、女性職員を管理職に向けて育成するため、企画・事業部門や予算・人事管理部門等に配置するなど、人材育成に努めているところでございます。

 アファーマティブ・アクションのご提案もありましたけれども、そうやって女性職員の人材育成をしていくということが、まず大事ではないかというふうに考えているところでございます。

 女性職員が助言、指導を行うメンター制度の導入や女性職員間の情報交換を目的としたセミナーの開催など、女性職員の意識改革も進めているところであります。

 この結果、課長級以上の女性職員の割合は、目標の六%を超えまして、第三次男女共同参画プランの目標七%に迫るものとなっております。

 次に、県内企業、団体等に対する取り組みであります。

 これまで女性の登用に向け事業者の研修やセミナーを実施してまいりましたけれども、女性の管理職登用は、まだまだ十分とは言えません。これからも企業等に対しまして管理職登用に向けた一層の働きかけや活躍している女性の事例紹介等を積極的に行って、この問題を前に進めていきたいと思っております。

 女性就業者に対する働きかけも重要であります。そこで、女性管理職のネットワークづくりにも取り組みます。また、管理職を目指す女性のためのステップアップ講座を拡充いたしまして、受講者と女性管理職との交流の場を設けるなど、女性のキャリアアップを積極的に後押ししていきたいというふうに思います。

 このように、女性の登用に官民挙げて取り組んでまいりたいと思います。

 次に、少子化対策についてもご心配をいただきました。

 我が国は、平成十七年に人口増減率がマイナスということになりまして、本格的な人口減少社会を迎えております。本県では、それよりも早く、昭和六十年以降、人口の減少傾向が続いているものの、「安心・活力・発展プラン二〇〇五」策定時の平成十七年と二十二年を国勢調査の数値で比較いたしますと、減少率は五年間で一・一%でありまして、この数字は、九州では、人口増の福岡県を除きまして最も低い減少率となっております。こうした大分県の実績は、少子化、人口減少に対しましてやるべきことをやっていけば、都道府県間で違いが出てくるということの証左でもあります。

 また、議員ご指摘の夫婦が理想とする子供の数と実際の子供の数を比べますと、本県では理想の子供の数が二・八一人に対しまして、実際の子供の数が二・一八人となっておりまして、理想と現実の間に乖離が見られることから、この乖離をいかに小さくしていくかということも課題の一つでもあります。

 こうしたこともありまして、本県では、子育て満足度日本一を政策目標に掲げまして、積極的に取り組みを進めてきているところであります。

 具体的には、保育料や子供医療費など子育て世帯の経済的な負担の軽減や保育所の充実など地域で子育てしやすい体制づくりを進め、男性の家事や育児の参加などに取り組んだことによりまして、例えば、六歳未満の子供を持つ男性が家事や育児にかかわる時間が十八年から二十三年までの五年で全国最下位から七位になるなど一定の評価をいただいているところであります。

 このほか、企業誘致や産業の集積、中小企業の振興などとともに、農業への企業参入、農林水産業の構造改革等によりまして経済の土俵を大きくし、人口の流入、定着を図ってきたほか、U、J、Iターンの推進、ワーク・ライフ・バランスの促進などにも取り組んでまいりました。

 このような本県の取り組みは、人口動態に少なからず影響し、人口減少の緩和に効果があったものと考えておりますけれども、現在の人口構成などを踏まえますと、長期的には、人口減少の大きな流れは、やはり変えられない状況であります。このため、今後、各地域が人口減少にどう対応し、特徴的な地域づくりにつなげていくか、それぞれの立場で正面から向き合って粘り強く取り組んでいくことが重要だと思います。

 政策展開を考えていく上で少子化対策や人口減少社会への対応は重要な論点の一つでありまして、議員のご指摘も含めまして、広く県民の皆さんのご意見もお聞きしながら、施策につながる議論を重ねていきたいというふうに考えております。

 次に、県有施設の整備についてご質問をいただきました。

 来年春に開館予定の県立美術館につきましては、県立芸術会館の老朽化対策から検討が始まり、必要性と県民ニーズを十分に把握した上で整備の考え方をまとめ、現在の建設に至ったところであります。

 さらに、この県立美術館と総合文化センターをあわせて芸術文化ゾーンとし、芸術文化の力を活用して、教育、産業、福祉、医療などさまざまな行政課題にも対応していく拠点として、新たな政策展開の役割をも担うように準備を進めています。

 さて、県有施設につきましては、大分県行財政高度化指針におきまして、設立時からの状況変化や利用状況など常に施設のあり方を検証するとともに、戦略的かつ適正な管理、活用を図るため、計画的保全などファシリティーマネジメントの強化を行うこととしております。特に十七の大規模施設につきましては、老朽化に伴う改修経費の増大が懸念されることから、昨年十月でございますけれども、大規模施設計画的保全連絡会議を設置いたしまして、劣化度や優先順位、今後の施設利用のあり方に着目いたしまして、二十六年度前半に新中長期保全計画を策定することにしております。

 一方で、施設の老朽化につきましては、一つの機会ととらえまして、新しい時代の要請として施設整備を検討する視点も大切になります。東九州自動車道の開通や県立美術館の開館などによりまして基盤づくりが進むことから、今後の特徴ある地域づくりのためにも、施設によっては、単なる老朽化対策ととらえるだけではなくて、新たな政策展開につなげていくなど、一歩踏み込んだ検討が必要だというふうに考えています。

 例えば、芸術文化短期大学は、築後三十九年が経過して老朽化が著しく、狭隘な施設となっておりますけれども、芸術文化ゾーンとの連携による新たな役割や若者の定着、流入の期待も増しているところであります。このため、今年度、有識者によるあり方検討委員会を開催いたしまして、教育機能の充実や施設整備を通じた魅力の向上が検討され、今月末に報告書がまとまるところであります。これを受けまして二十六年度には、スケジュールや経費も含めて、改築や大規模改修に向けた施設整備の基本構想を策定したいというふうに考えています。

 また、県立総合体育館の老朽化対策につきましては、地域づくりの核にもなり得る県立スポーツ施設として、そのあり方を検討することにいたしました。先月には、庁内検討会議を立ち上げて議論を開始し、二十六年度には、有識者等によるあり方検討委員会を設置し、必要性や機能などについて検討を行います。

 こうした施設整備などの財源につきましては、行財政高度化指針に基づき、今後の財政需要に備えた各種基金への積み立てのほか、交付税措置のある地方債の活用など、持続可能な財政運営の中で対応していかなければならないというふうに考えております。

 次に、由布市塚原地区の市有地の問題につきましてご質問をいただきました。

 お話がありましたとおり、湯布院は、由布岳を背景に豊かな自然と景観、豊富な温泉に恵まれた日本有数の観光地でありまして、中でも一帯を草原に覆われた塚原地区の自然環境は、地域住民のみならず、県民の貴重な財産と言っても過言ではないというふうに思います。

 この地域は、阿蘇くじゅう国立公園の区域外ということもありまして、開発等に関する規制は特になく、これまで、一部は別荘や宿泊施設として使用されております。

 今回問題となっております土地は、平成四年に全国共進会の会場として使用され、その後は地元の管理組合が管理しておりまして、市としても有効活用策がない中で維持管理等に苦慮していたと伺っております。こうした状況から由布市は、第三者への売り払いによる処分を目的に、メガソーラー建設を予定する事業者を選定いたしました。

 県といたしましては、市議会の議決もあり、地域住民も納得の上での処分であれば、やむを得ないと認識しておりましたけれども、昨年十一月に地域観光協会の代表者などから県に対しまして、共進会跡地の購入と周辺環境に配慮した土地の有効利用の促進について要望があったところであります。また、由布市みずからがことし一月にメガソーラー事業等による開発を抑制するための条例を制定するという動きも出てきたところです。

 県といたしましても、塚原地区がメガソーラーの拠点になっていくことについて、景観上、心配していたこともありまして、住民の要望や市議会の動きも勘案して、塚原の景観を守るという観点に立って、森林ネットおおいたによる支援も可能である旨、提案をしたところであります。

 もとより景観は、地域に最も身近な市町村が保全すべき役割を担っておりまして、かねてから各市町村に対しまして、住民の気持ちに配慮し、しっかりした景観行政を行うとともに、的確な対策を講じるべく働きかけてきたところであります。

 県といたしましても、すぐれた景観をどのように保全すべきかという観点も踏まえまして、由布市と事業者との交渉を見守ってまいりたいと考えているところであります。

 私からは以上でございます。

 その他のご質問につきましては、担当の部長から答弁させていただきます。



○田中利明副議長 島田総務部長。

  〔島田総務部長登壇〕



◎島田勝則総務部長 私からは二点お答えいたします。

 まず、合併市の地方交付税についてであります。

 本年一月、合併市の地方交付税について、面積の拡大等による合併市の新たな財政需要に対応した算定方法となるよう見直しを行うとの国の方向性が示されました。特に、支所に要する経費について、地方の実態に見合う算定とする見直しは、先行的に二十六年度から三カ年をかけて実施するという内容であります。

 この方向性は、本県が昨年五月に、全国で見ても合併が進んでいる長崎県や愛媛県などとともに行った政党への要望や、六月の国への政策提言の内容に沿うものでありますので、評価し、ありがたく思っているところであります。

 今回の見直しによる県内合併市への具体的な効果額は、二十六年度以降の交付税算定を待たないと確定いたしませんが、全国ベースでは、合併算定がえの影響額約九千六百億円のうち、先行して実施する支所経費の見直しにより、三年間で約三千四百億円、三分の一程度が復元されることになります。

 県内の合併市におきましても、合併算定がえの終了による地方交付税の減少が大きく緩和されることになる見込みであります。

 二点目は、県有施設の整備に当たっての市町村との連携についてお答えいたします。

 言うまでもなく、県と市町村との連携は重要でありますが、特に、新たな施設の整備に当たっては、役割分担について調整することが必要となります。

 大分市との間では、重要課題について常に必要な協議が行えるように、副知事のもとに総合調整窓口を設けるとともに、個別案件についても、担当部局同士で情報交換し、連携、協力をしております。

 これまでも、大分スポーツ公園の整備などで連携してまいりました。また、平成二十七年四月に社会福祉法人が開設を予定している情緒障害児短期治療施設の整備に当たっても、同施設内の小中学校分校の設置について大分市と協議し、県として国の補助対象外経費に対しても財政支援をすることとしたところです。

 今後の施設整備についてですが、県立スポーツ施設のあり方の検討については、先ほどの知事からの答弁のとおりでありますが、スポーツ施設に限らず、大規模な施設整備を行う場合には、県立美術館の建設の際もそうでしたけれども、大分市だけでなく、広く各地域からの県民の声を聞きながら検討することが必要と考えております。

 以上であります。



○田中利明副議長 畔津土木建築部長。

  〔畔津土木建築部長登壇〕



◎畔津義彦土木建築部長 私からは公共土木施設等の点検につきましてお答えをいたします。

 橋梁やトンネルなどの公共土木施設につきましては、点検を着実に進めながら適切なタイミングで補修や更新を行うアセットマネジメントに取り組んでおり、特に耐震性が求められます緊急輸送道路上の橋梁につきましては、平成二十九年度までに耐震補強を完了する予定でございます。

 一方、県有建築物のうち床面積がおおむね一万平方メートル以上の十七の大規模施設につきましては、先ほど知事からも答弁ございましたけれども、法定点検に加え、現在、劣化度調査を進めており、その結果を踏まえまして、新たな中長期保全計画を二十六年度前半に策定し、計画的な改修や更新を進めてまいります。

 その他庁舎等の施設につきましても、同様に点検を行い、大規模施設のノウハウを活用して、適切な維持管理に努めてまいります。

 なお、県有建築物につきましては既に耐震診断を終えており、県庁舎本館の耐震工事が完了いたします二十七年度にはすべての施設において耐震対策が終了する予定でございます。

 市町村に対しましては、その重要性にかんがみまして、これまでも道路施設等の点検の促進を要請してきたところでございまして、他の公共施設の点検につきましても、引き続き情報提供や助言を行っていきたいと考えております。

 以上でございます。



○田中利明副議長 工藤農林水産部長。

  〔工藤農林水産部長登壇〕



◎工藤利明農林水産部長 二点についてお答えをいたします。

 まず、公共施設の安全点検についてでありますが、県が管理する十二の漁港すべてについて機能診断を行った上で機能保全計画を策定し、施設補修を実施しております。そのうち、流通の拠点となる佐賀関漁港など五つの漁港については、二十五年度から耐震診断を実施しております。

 このほか、県管理の治山施設については、設置後三十年を経過した二千十三カ所の点検を行い、計画的な改修などを実施しております。

 農林道は、県が整備をした後、市町村に譲渡し、維持管理をしております。

 農道の十三のトンネル、五十六の橋梁については、国の事業を積極的に活用し、二十四年度から点検を実施しており、二十七年度までにすべての箇所が完了する予定であります。

 林道では、二十四年度に十五のトンネル、六十五の橋梁の簡易点検を行ったところであり、二十五年度は豊後大野市で本格的な点検が実施をされており、ほかの市町についても要請してまいります。

 いずれにおいてもライフサイクルコストを考慮し、適切な維持管理に努めてまいります。

 次に、公益財団法人の土地取得についてであります。

 森林ネットおおいたは、定款で、林業の担い手の確保育成、機械化林業の推進、森林の整備及び生活環境の緑化に関する事業などを行い、県土の保全、地球温暖化の防止、林業及び山間地域の振興並びに県民生活の向上に寄与することを事業目的として定めております。

 土地取得につきましては、この目的に沿ったもので、価格も適正なものであれば支障はないと考えております。

 なお、財務状況については、二十五年度は黒字を見込んでいるところでございます。

 以上です。



○田中利明副議長 野中教育長。

  〔野中教育長登壇〕



◎野中信孝教育長 私からは学校施設の安全点検についてお答えをします。

 まず、県立学校施設については、建築年や構造、これまでの改修状況等を台帳管理しています。その上で、日ごろから学校管理者による施設設備の状況把握に努めるとともに、一級建築士等によるコンクリートの劣化や損傷状況、防火設備の動作状況等の法定点検を実施しています。

 また、築後三十年を経過した校舎等は、大規模改造工事を計画的に実施し、機能性の向上や施設の長寿命化に取り組んでいます。

 なお、校舎等の耐震対策については、廃校になる学校を除き耐震診断や耐震化工事は既に完了し、つり天井等の非構造部材の耐震対策も来年度中には完了します。

 市町村に対しては、平成二十七年度のできるだけ早期に耐震対策を完了するよう要請しており、今後、学校施設の点検を含めた長寿命化に関する情報提供や技術指導を行うなど、適切に維持管理が行われるよう助言することとしています。

 以上です。



○田中利明副議長 坂本企業局長。

  〔坂本企業局長登壇〕



◎坂本美智雄企業局長 企業局における安全点検についてお答えいたします。

 企業局の施設については、保安規程等に基づいて、月二回の定期巡視や年一回の停止点検、十年ごとの分解精密点検などを実施しております。

 耐震化については、建物や水管橋で既に実施済みであり、発電所の上部水槽などその他の構築物についても、年次計画に基づいて耐震診断及び耐震化工事に取り組むこととしております。

 なお、本年度より、これまで蓄積してきた点検結果から劣化度を点数化し、施設の状態を客観的に把握することで計画的な維持管理が可能となるアセットマネジメントをシステム化して試行しており、今後、運用の中でさらに改良を行ってまいります。

 また、基礎となる点検や診断は現場における職員のマンパワーに負うところが大きいことから、研修等を通じて点検、診断技術の一層の向上を図ってまいります。

 以上でございます。



○田中利明副議長 塩川企画振興部長。

  〔塩川企画振興部長登壇〕



◎塩川也寸志企画振興部長 公共施設の安全点検の話と由布の塚原の問題と行ったり来たりですけれども、私の方からは、自然環境、景観の保全に係るナショナルトラスト的な手法の導入の可能性とこれに対する県の関与のあり方についてのご質問に対するお答えをいたします。

 景観法におきましては、基礎的自治体である市町村が良好な景観を保全するための条例の制定等の役割を主体的に担うべきものとされております。

 県といたしましては、これまでも研修等を通じ、市町村に対し、景観保護の重要性を説明し、景観条例の制定を促してきたところです。

 今回、由布市塚原地区の事案について、県のかかわりですけれども、一つには、塚原地区の自然景観が県民にとっても重要な財産であり、これが損なわれることは将来に影響を残す可能性があるということ、二つには、由布市が景観の保全に対して条例を制定したにもかかわらず、既に当該土地は、売買契約後、指導要綱に基づく届け出が済んでいるため、条例が適用されないというような問題もございまして、特例的な措置として、由布市に対し、森林ネットおおいたによる土地の買い取りを提案したものであります。

 本来は、法の趣旨にのっとり市町村で景観の保全を図るべきものであり、各自治体には、条例を制定して適切な管理をするよう促しているところです。

 以上でございます。



○田中利明副議長 冨高生活環境部長。

  〔冨高生活環境部長登壇〕



◎冨高松雄生活環境部長 私からはクラウド・ファンディングについてお答えします。

 自然公園の区域においては、自然公園法や条例等に基づき工作物の設置等が規制されているほか、国立公園内の民有地については、国の特定民有地買い上げ事業などにより環境保全が図られています。

 他方、こうした法的な規制等がない区域の自然環境や景観の保全を図るための一つの手法として、ナショナル・トラストが環境保護団体など民間で行われている例もあります。

 本県の豊かな自然環境は、県民共有の財産であるとともに、県外から訪れる観光客にとっても大きな魅力の一つとなっており、その保全に対して関心を持ち、機会があれば協力したいと考える人たちもいると思われます。

 クラウド・ファンディングがこのような人々と財務基盤の脆弱な地元の環境保護団体等をつなぎ、活動資金を効果的に調達する方法であることは承知をしております。

 今後、他県の事例等も参考にしながら、本県においてどのような事例に活用し得るのかなど研究してまいりたいと思います。

 以上でございます。



○田中利明副議長 以上で河野成司君の質問及び答弁は終わりました。

 これをもって代表質問を終わります。

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○田中利明副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 明八日及び九日は、県の休日のため休会といたします。

 次会は、十日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○田中利明副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後二時二十五分 散会