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平成25年 第3回定例会(9月) 09月12日−04号




平成25年 第3回定例会(9月) − 09月12日−04号







平成25年 第3回定例会(9月)



平成二十五年九月十二日(木曜日)

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 議事日程第四号

      平成二十五年九月十二日

           午前十時開議

第一 一般質問及び質疑、委員会付託

第二 特別委員会設置の件

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 本日の会議に付した案件

日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託

日程第二 特別委員会設置の件

特別委員の選任

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 出席議員 四十二名

  議長        近藤和義

  副議長       田中利明

            阿部英仁

            志村 学

            古手川正治

            後藤政義

            土居昌弘

            嶋 幸一

            毛利正徳

            油布勝秀

            衛藤明和

            濱田 洋

            三浦 公

            末宗秀雄

            御手洗吉生

            桜木 博

            麻生栄作

            三浦正臣

            守永信幸

            藤田正道

            原田孝司

            小嶋秀行

            馬場 林

            尾島保彦

            玉田輝義

            深津栄一

            酒井喜親

            首藤隆憲

            吉冨幸吉

            平岩純子

            江藤清志

            久原和弘

            小野弘利

            元吉俊博

            井上伸史

            荒金信生

            佐々木敏夫

            戸高賢史

            吉岡美智子

            河野成司

            堤 栄三

            竹内小代美

 欠席議員 一名

            渕 健児

 欠員   一名

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 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  副知事       小風 茂

  教育委員長     岩崎哲朗

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      島田勝則

  企業局長      坂本美智雄

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     大沢裕之

  企画振興部長    塩川也寸志

  福祉保健部長    平原健史

  生活環境部長    冨高松雄

  商工労働部長    西山英将

  農林水産部長    工藤利明

  土木建築部長    畔津義彦

  会計管理者兼

            小野嘉久

  会計管理局長

  人事委員会

            城 尚登

  事務局長

  労働委員会

            安東忠彦

  事務局長

  財政課長      長谷尾雅通

  知事室長      岡本天津男

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     午前十時三分 開議



○近藤和義議長 これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○近藤和義議長 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。

 教育委員会から、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第二十七条第一項の規定により教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価について報告書の提出がありました。

 なお、報告書は、お手元に配付しております。

 以上、報告を終わります。

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○近藤和義議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第四号により行います。

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△日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託



○近藤和義議長 日程第一、第九〇号議案から第一一二号議案までを一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。毛利正徳君。

  〔毛利議員登壇〕(拍手)



◆毛利正徳議員 おはようございます。自由民主党・無所属の会の毛利正徳でございます。

 このたびの質問の機会を与えていただいた先輩議員、同僚議員に深く感謝を申し上げ、中津から傍聴に駆けつけていただいた皆さんにお礼を申し上げて、質問に入らせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 初めに、ダイバーシティ・マネジメントについてお伺いをさせていただきます。

 政府が推し進めるアベノミクスにおいて、力点を置く政策の一つに女性の活躍推進があります。出産や子育てを機とした女性の離職を減少させ、幹部職への登用を促進するなど、女性の持つ潜在的能力を開花させていくことを成長戦略の中核に据えております。このため、今後、企業側には、女性が能力を発揮しやすい組織づくりや仕事のやり方の見直しなどが求められるものと思われます。このように、企業活動における女性を初めとした多様な人材活用手法は「ダイバーシティ・マネジメント」と呼ばれます。

 「ダイバーシティ」とは、余り聞きなれない用語でありますが、多様な人的資源を示す言葉であり、都市計画やお台場などの話ではありませんので、ご了承いただきたいと思います。

 昨年五月には、経済同友会が「ダイバーシティに向けた経営者の行動宣言」を発表するなど、次第に耳にする機会がふえてきましたが、このような背景には、経営の国際化の進展により、日本と異なる社会、文化環境のもとで競争力強化を迫られている企業の事情もあるようであります。

 総務省の調べによりますと、我が国の労働力人口は、十五年前の六千七百九十万人をピークに減少が始まり、昨年は六千五百五十五万人と既に三・五%減少しており、さらに十七年後の二〇三〇年には六千二百五十五万人と推計されております。この三十年間で七・九%も減少するというふうに言われております。

 このような中、単に減少する労働人口をどう確保するかという視点ではなく、女性、高齢者、障害者、外国人などの多様な人的資源を経営に取り込もうとするダイバーシティ・マネジメントの考え方は、人口減少、少子・高齢化に一番悩んでいる日本にとっては大変重要なものではないかと思われます。

 一方、総務省が七月に発表した仕事についている女性の割合は、二〇一二年には、いわゆる子育て世代であります二十五歳から三九歳までが六九・八%と五年前より三ポイント増加をしております。家計収入が減ってきたといった事情もあるかもしれませんが、企業の子育て支援策の充実により働き続ける女性がふえてきております。また、結婚や出産で一たん離職したものの、再就職する意向がある女性は三百万人もいると推計されております。この方々全員が再就職できれば、消費支出など直接的な経済効果は三兆円にも上ると言われております。

 成長戦略の掲げる、女性の活躍推進、女性の役員登用、待機児童ゼロ、育児休業を三年取得できる環境づくりなどを通じて、本県においても女性の活躍やその登用を重視する企業がふえてくると思われます。

 そこで知事にお伺いをしたいと思います。

 このダイバーシティ・マネジメントの考え方も踏まえて、女性の登用についてどのようなお考えがあるか、見解を聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

  〔毛利議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの毛利正徳君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま毛利正徳議員から、ダイバーシティ・マネジメントに関連しまして、女性の登用についてご質問を賜りました。

 多様で活力のある社会を実現するためには、企業活動を初めとして社会のあらゆる分野で女性の持つ能力が認められ、また、その能力を十分発揮できる環境が整備されることが必要であると思います。

 県内におきましては、建築会社が男性ばかりの現場に女性の大工さんを採用して、生活に対する女性ならではの細かい配慮や丁寧な仕事ぶりがお客さんに評価をされまして、この女性は会社で一番の棟梁になって活躍をしているという例もあります。

 また、ある農協では、女性職員を商品開発の責任者に登用したことによりまして、消費者目線での新商品開発で成果があったということでございます。それだけではなくて、その職員を目標とする意欲ある女性職員がふえてきたということもあります。

 ある経済誌の調査でございますけれども、女性管理職比率が高い企業の収益の伸び率は相対的に高い傾向があるという報告もあります。

 このようなことから、女性の活躍推進は、政府の日本再興戦略においても成長戦略の中核として位置づけられております。

 大分県でも、「安全・活力・発展プラン二〇〇五」におきまして、女性のチャレンジ支援や、女性の継続就業や再就職のための環境整備を掲げまして、女性の活躍を支援することとしております。

 一方、平成二十四年の就業構造基本調査によりますと、県内の三十歳から三十九歳の子育て世代の女性の就業率は約七割でございまして、全国平均よりも上回っておりますけれども、まだまだM字カーブの問題が残っているというふうに認識をしております。

 また、雇用者のうちでも管理的職業従事者に占める女性の割合が小さいという課題もあります。そこで、二十二年度では管理的職業従事者が五・八%となっているものを、二十七年度には七%にするという目標を設定しているところでございます。もとより、県職員の女性管理職の登用も率先して進めているところであります。

 これまで県では、大分女性チャレンジサイトでの就労やキャリアアップの情報提供や、女性管理職を積極的に登用している事業者の顕彰、女性の活躍推進セミナーの開催などを実施するとともに、女性が働きやすい環境づくりを進めるワーク・ライフ・バランスなどの普及啓発に取り組んできたところであります。

 さらに、技能の向上を目指す女性に対しましては、仕事をしながらの資格取得への支援、管理職を目指す女性を対象にしたステップ・アップ講座なども実施してきたところであります。

 今後とも、女性の就業や登用はもとより、社会のあらゆる分野におきまして女性が持つ能力を十分に発揮して活躍できる環境整備を進めていきたいというふうに思っているところであります。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 知事から詳しい答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 九州は、女性の活用は特に意識が高いと言われております。

 そこで、知事、ワーママって言葉、ご存じですか。ワーママ、ワーキングマザーと言いまして、働くお母さんということでありますが、もう一つ深い意味合いがあって、最も消費者に近い専門家というとらえ方があるらしいです、企業の中で。

 それで、スマートウーマン推進プロジェクト、特に、企業、今、ローソンが取り組んでいる、お母さん方が集まって、そういうプロジェクトチームをつくって、消費者の視点や、例えば、コンビニはいろんな方が利用しますけれども、みずからコンビニに対する提言もするんですが、そこに集まるお母さん方や女性の意見を地域で集めていって、それを仕事に、改善して売り上げにつなげていくというプロジェクトチームがあるわけです。

 そこで、先ほど知事から庁内の女性の活用を聞かせていただきました。すばらしい取り組みで、成果は出ております。地方自治というのは、それぞれが住んでいる地域のことをやはりわかって、それを吸い上げていって、それを施策にしていくという役割もあります。ですから、さらに女性の視点で、地域で困っていることとか、社会で困っていることを、女性でプロジェクトチームを組んで、政策県庁に反映するということも、これからはさらに必要ではないかと思いますので、総務部長、そういった点では、今後の課題として、そういうふうな、さらなる努力を期待したいんですが、どうでしょう。



○近藤和義議長 島田総務部長。



◎島田勝則総務部長 県庁内で女性職員の率直な意見をくみ上げて、これを施策に反映するという取り組みは大変重要なことだと思っております。そういうことで、私どもも既に幾つか取り組みを進めているところであります。

 昨日の知事答弁にもございましたが、知事と女性職員との意見交換会というものを既に取り組んでおりまして、今年度は四回予定しております。例えば、その中で、税務職場での滞納者からの相談にきめ細かく対応するのは女性職員に特に向いている仕事ではないかとか、そういった前向きな意見も出ているところであります。

 それから、メンター制度というものを設けまして、先輩の女性職員が後輩の女性職員の指導をしたり、相談役になるというような仕組みも設けているところであります。

 それから、今年度からは県庁OBの経験豊富な方を特別相談員という形で嘱託で任命いたしまして、この特別相談員と女性職員との意見交換会というものも設けているところであります。

 県庁内の女性職員ですが、直近の数字で二〇・七%おります。これ、五年前の数字に比べて四ポイントくらいふえているところでございます。新規採用に限って見ますと、四五・五%にも上る数字であります。そういった状況を踏まえまして、女性職員がさらに輝ける、女性職員の活躍の場というものにも今後努めてまいりたいと思っております。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 男性も必要なので、ともに頑張っていかなければいけないと思いますので、よろしくお願いします。

 では、次の質問に進めさせていただきたいと思います。

 厚生労働省が十四万社を対象として行った調査によりますと、二〇一二年の六月一日現在では、高年齢者を六十五歳まで雇用するための措置を実施済みの企業は九七・三%に達し、その内訳は、継続雇用制度の導入が八二・五%、定年引き上げが一四・七%、定年なしが二・七%となっております。また、七十歳まで働ける企業の割合については一八・三%となっております。このような中、従業員三十一人以上の企業で働く六十歳以上の労働者数は、前年より四万四千人の増、二百六十四万人に達していると言われております。

 厚生年金の支給開始年齢が六十五歳まで段階的に引き上げられることに対応して、労働者が希望すれば六十五歳までの継続雇用を義務づけた改正高年齢者雇用安定法がことし四月に施行をされております。

 企業は、継続雇用がふえていくことを踏まえ、雇用の場を確保するための異業種への進出や、次の世代への技術継承などの対応に迫られていると思われます。

 大分労働局の調査によりますと、希望者全員が六十五歳まで働ける県内企業の割合は五九・九%、全国平均の四八・八%を上回っているということであります。少子化により生産年齢人口が減少する中で、労働力の確保や年をとっても働ける地域社会の実現が求められております。

 そこでお伺いをしたいと思うんですが、大分県の高年齢者雇用の状況と、今後を見据えて講じるべき施策についてどのように考えているか、聞かせていただきたいと思います。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 高年齢者の雇用についてお尋ねをいただきました。

 まず、現状であります。

 県内の従業員三十一人以上規模企業において希望者全員が六十五歳まで働ける企業の割合は、全国を一一・一ポイント上回っております。これは、他県に比べて技術者の確保や技能伝承のため、中小企業を中心に高年齢者雇用の取り組みが進んでいることによるものと考えられます。

 他方、県内の五十五歳から六十四歳の就業環境を見ますと、他の年齢層に比べて厳しい状況となっております。

 今後の施策として、県としては、中高年齢者の就業支援を図るために、労働局と連携して、大分県中高年齢者就業支援センターにおいてキャリア・コンサルティングを実施しております。昨年度は五百五十八件の相談があり、高年齢者が持つ職業能力を、経験のない業種や企業でも活用できる可能性などをアドバイスしているところであります。

 今後も労働局と連携して、高年齢者雇用安定法に沿って、希望者全員が六十五歳以上まで働けるよう、高年齢者が持つ経験や技能の活用などについて、企業への周知、啓発に努めてまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 技術の継承、また、即戦力は、もう必ず、高齢者の方は必要だと思います。引き続き努力をしていただきたいと思うんですが、この改正法によりまして若者の雇用にしわ寄せが来るんではないかという心配もされております。

 大分県の経営者協会がことし一月までアンケート調査をした結果、八十三社のうちに十二社は、やはり若者雇用、採用抑制に努めたいというふうな意見が出てきております。したがいまして、高齢者の方に働いていただいて、そして若い人も育てて、技術の継承、さらなる人材育成につなげていかないといけないんですが、その辺のバランスというのが大変難しくなってきますので、若者の採用についても対応が迫られてくるんですが、この辺はどのように考えていくか、聞かせていただきたいと思います。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 まず、高年齢者の雇用につきましては、これ、法にのっとって、しっかり六十五歳まで働ける環境をつくるということの普及啓発と、それから高齢者自身の支援ということはしっかりやっていきたいと思います。

 他方で、若者の就職についても、いろいろな懸念とか心配があります。これに対してもしっかり対応していきたいと考えております。

 まず、大分県では、ハローワークと共同してジョブカフェを設けておりまして、これ、若年者の雇用支援をしております。それから、おおいた産業人財センターをつくりまして、この中でも企業の採用支援、加えて若者などのUターンやJターン、Iターンというのも支援しております。さまざまな施策を通して、大分県全体での雇用環境を改善していきたいということがまず一つ。

 それから、何よりも大分県内で、高齢者も女性も、そして若者も、たくさんの方が働ける場をつくっていくということも県政としての大きな主眼だと思っています。そのために、企業誘致、それから中小企業支援、こういったところをしっかりやっていきたいと考えております。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 期待をしておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、障害者の雇用についてお伺いをします。

 障害者の雇用の現状を見てますと、同じく厚生労働省の二〇一二年の調査では、全国の常用労働者数五十六人以上の民間企業で働く障害者は三十八万二千人で、雇用率で一・六九%と、いずれも過去最高を更新いたしましたが、障害者雇用促進法が義務づけている雇用率二・〇%を達成している企業は全体の四六・八%と、半数まで行っておりません。国は、未達成企業に対し、法定の雇用障害者数に不足する一人につき月額五万円の納付義務を課し、他方では、雇用率を満たし、障害者を多く雇用する企業に対しては調整金を支給するなどしておりますが、企業の意識はまだまだ十分高くなってきておらないようであります。

 このような中、県内企業につきましては、これまでの各種取り組みの結果、成果が出て、障害者雇用率が二・一%と、法定雇用率を上回っている状況であります。

 働くこと、人の役に立つことは人間の幸せの一つであると思います。

 障害者雇用については、大企業はもとより、企業数の大部分を占める中小企業の取り組みが期待されるところでありますが、障害者雇用の拡大に向けて、県としての今後の具体策を聞かせていただきたいと思います。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 障害者雇用についてお答え申し上げます。

 県内企業の法定雇用率達成割合は、全国の四六・八ポイントに対して五八・七%で、若干高目ではあります。しかしながら、まだ四割の未達成企業に対し、障害者雇用に対する理解の促進が必要であります。

 障害者就業・生活支援センターでは、雇い入れ体験事業による就労先の開拓や職場定着などの支援、高等技術専門校等では、企業現場を活用した委託訓練による障害者の就職支援などに取り組んでおります。

 大分労働局によりますと、平成二十四年の精神及び知的障害者の有効求職者数は、前年比二〇%以上増加しております。

 一方、雇用に当たっては企業内に障害特性を理解する援助者が必要だという声もあり、身体障害者に比べて、これらの精神、知的につきまして、就業拡大が図られていないのが現状であります。

 こうした中で、県内には、知的障害者の特性に応じ、工程の分業化や機械化等に取り組み、経済産業省のダイバーシティ経営企業百選に選定された企業もあります。

 委託訓練等の実施に際して、このような企業の取り組みを参考とするとともに、特別支援学校における一般就労に向けた支援など、今後、身体障害者はもとより、精神及び知的障害者を中心に、引き続き積極的な就業支援に取り組んでまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 お手元に資料を配付させていただきました。「一般就労に向けた障害者の相談窓口」という資料であります。左手の縦に、一般求職者、その下は一般障害者、卒業予定障害者ということであります。

 県の取り組みは、本当、すごい努力の結果、全国平均を上回って、感謝を申し上げる次第でありますが、さらには、まだ努力が必要ではないかと思います。

 そこで、障害者の方が働く前に、技術や資格、また、働くいろんなものを学ぶという場所、ここに障害者就業・生活支援センター、別府市のたいようさんを初め、大分市の大分プラザさん、こう書かれております。別府市のたいようさんにおかれましては、A型やB型事業、そして生活支援事業や、いろんなことがありますが、この下は、あとはもう相談窓口であります。

 部長、やはりこれは、教育委員会、特別支援学校とも連携をしていかないといけないと思うんですが、障害者の方が仕事につくまでに、技術や仕事の内容を学ぶのはもちろんでありますが、やはり、仕事に対する姿勢、あいさつから始まって、そして、協調、協力し合う心だとか、散らかってたら、それを掃除するとか、そういう基本的なことを学んで、それを身につけていって、そこから巣立っていって仕事をする、そういうふうな就労支援センター、支援事業といいますか、そういうものがもっと必要ではないかと思うんです。

 実は、私、政務活動として、先般、北九州市の小倉南区にある春ケ丘学園に行ってきました。土居先生がここに行けという、ここに行くと物すごく勉強になるということで、教えていただいて、行って、勉強してまいりました。そこは、今言うように、A型やB型事業もあるし、生活支援とか、いろんな事業があるんですけれども、今言うトライという、就業移行支援事業というのがありまして、そこに学校を卒業した方や、特別支援学校を卒業した方や、ハローワークからとか、いろんな事業所の相談窓口から来た方がそこで学ぶんです。今さっき言ったように、そこは、仕事はコンクリート製品をつくったり、ICの基板を分解したりとか、そういう仕事をしてるんですけれども、その仕事につくということじゃなくて、さっき言った、働く姿勢、働くことにどういうふうに取り組んでいくかということをその作業を通して学んでいく。そして二年間の限定がありまして、半年以内は幾ら合格しても出さない。そして、二年間がピークで卒業していく。そこでもまだ十分でなければ、また戻ってきて、もう一度また取り組んでもらうというような事業を展開しておりました。いろんな勉強もさせていただいて、取り組んでいる人も一生懸命で、そこの指導者が就職先もすべて探して回るというふうな事業で、成果を出していってました。

 そういったことで、ここにあります、私は、今言う別府市のたいようさんを初めとする、そのような、もっと具体的な支援が必要ではないかと思います。

 それで、土居議員が以前した質問に、特別支援学校を出た方に専門学校をぜひつくっていただきたい、そういうことは考えられますかということで、教育長は、専門学校という特別支援学校内においての対応をしていきたいというふうに答弁をいただいております。したがいまして、その特別支援学校の中での取り組み、どのように対応しているのか。

 なおかつ、一般障害者は、商工労働部の方のご支援により、いろんな事業、いろんな事業所を通じていかないといけませんので、その辺の部局の連携をとりながらやっていく必要があると思います。したがいまして、その辺の、もう少し、先ほど言いました就業移行支援もできるような事業所、取り組みというのは考えられないのか。

 それと、障害者の方が、特別支援学校から一般企業に就職をして頑張っているんですけれども、なかなか交通機関が厳しいものがあります。したがいまして、そういったところも支援、障害者の通勤支援事業などを考えていただけないか。

 その点を二つ、三つ聞かせていただきたいと思います。お願いします。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 特別支援学校での一般就労に向けた取り組みについてご質問ございました。

 大分県の特別支援教育において、一般就労率の低さというのは課題でございました。その原因はいろいろあるかと思いますけれども、他県に比べて一〇ポイントほど低かったという状況の中で、他県が特別に何かをやっているというわけではなくて、それぞれの特別支援学校での子供たちの就職力、あるいは一般常識、その他、生活能力等を高める努力をしているというふうに思っています。

 本県での子供たちの、特別支援学校に通う高等部の生徒の職業能力の向上についてですけれども、一般的なカリキュラムに沿った職業教育のほかに、特別にやっているということでは、外部講師による技術指導ということです。これ、メンテナンス、あるいは介護補助業務についての専門的な技術指導を行う。実際に社会に出て力を発揮できる、雇ってもらえるだけの力を身につけるということでの外部講師の技術指導。それから、大分県チャレンジ検定というのもございました。これは、メンテナンスについて、子供たちが一級から十級の能力別の検定を受けて、意欲を高める、実際に技術を身につけるという取り組みです。

 それから、もう一つは、就労率の問題は、卒業して就業の場になる、そこでの企業等の理解がぜひとも必要です。そこで、各支援学校では、地域の企業、それから就業支援機関、それから労働福祉行政の担当者等を特別支援学校に来ていただいて、生徒の理解、そして就業への支援をお願いするようなことも行いました。

 それから、就労支援アドバイザーを設置しておりまして、これは宇佐支援ほか六校に六名を配置しております。企業との調整、企業と生徒のマッチングに取り組んでいるところです。

 このような取り組みを重ねておりまして、実は、二十四年度ですけれども、それまで、二十三年度一六・一%という一般就労率でしたけれども、二十四年度卒の子供については二五・七%まで上がっております。

 特別支援学校での、議員ご指摘の仕事に向かう意欲、姿勢というのは確かに大事だというふうに思います。職場実習、あるいは外部講師の方のお話その他を通じて、そういった力もつけながら、そして就労の場できちっと仕事もやっていける力、そういうのをつけていきたいというふうに思います。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 特別支援学校以外での取り組みでありますけれども、障害者就業・生活支援センターの業務の一つとして、生活面での支援というものもあります。障害者の方の生活習慣の形成や健康管理、金銭管理等の日常生活の自己管理に関する助言だとか、あるいは住居、年金、余暇活動、地域活動、生活設計に関する助言というような機能も持ち合わせております。

 議員がご言及ございました、たいようさんとかがこういうセンターでありますけれども、そこが就労移行支援事業者という、また別の事業者とタイアップしまして、こういう事業を行って、基礎的な訓練をあっせんしているところであります。

 以上です。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 引き続き、就労のために、プラスになるというか、そのための支援、そして、そういう事業所がふえてくるといいなというふうに思っております。

 ちなみに、大分市で、今、「夢のふたば 障害青年学びの場」という名称で、来春、事業を起こそうとしている方たちがいらっしゃいます。また、宇佐市においては、保護者の方が集まって、就労移行に何とか力になり得る事業所を立ち上げようということで、先般、会議などスタートしております。ぜひこういうことも知っていただいて、現状を、現場をどのようにとらえているのか、現場、もう少し見ていただきたい。それがプラスになると思いますので、よろしくお願いいたします。

 では、次に、外国人の雇用についてお伺いをします。

 経団連は、二〇〇八年に人口減少社会に向けた提言書である「人口減少に対応した経済社会のあり方」を公表いたしました。これは、高度な技能を持つ人材や留学生を中心とする移民を海外から受け入れ、日本経済の競争力を保つべきとの見解を示したものであります。かねてから、日本社会には外国人労働者が必要と言われてきたものの、移民の受け入れにまで踏み込んだ提言は、これが初めてであります。

 また、提言書は、働き手となる十五歳から六十四歳までのいわゆる生産年齢人口は、今後五十年間で四千六百万人弱にまで減るというふうにされております。経済社会システムの維持に当たっては、人材確保、活用が欠かせないとしております。そこで、日本型移民政策の検討を掲げ、関連法案の整備や担当大臣の設置を求めるなど、外国人人材の積極的な受け入れを提言し、当時の注目を集めたところであります。

 一昨年、経団連が発表した調査では、外国人を継続的に採用、雇用している企業は、調査対象の五百八十三社のうち四二%となっており、最近では、グローバルな事業展開を進めるために、外国人の採用をふやす企業がふえてきていると思います。しかし、九州の企業では外国人の採用は余り進んでおりません。七十八カ国、二千四百二十人の留学生が在籍し、毎年約二百人の留学生が日本国内に就職している立命館アジア太平洋大学ですら、九州内の企業に就職するケースは一割しかないということであります。

 少子・高齢化が進んでいき、海外に進出するなど企業を取り巻く環境は大変厳しくなっておりますが、これから外国人留学生の積極的な採用に乗り出す企業がふえてくると思います。

 そこで、県は、外国人採用の現状と、今後の外国人採用についての施策をどのように考えているのか、お聞かせ願いたいと思います。



○近藤和義議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 まず、現状でございます。

 県内の外国人の就労状況は、平成二十四年十月現在、技能実習生やアルバイトの留学生を含む総数で二千八百六十人です。そのうち、専門的、技術的分野の就労者は三百九十一名となっております。

 県内企業の状況を見ますと、事業の海外展開や外国人観光客の増加に対応して、県内大学への留学生を中心に、毎年、一定程度の採用が行われております。

 県としては、人口比で大学、高等専門学校に在籍する留学生数日本一の優位性を生かし、留学生に対して、県内企業の魅力を伝え、県内への就職意欲を高めるため、県内企業との交流フェアを引き続き開催するほか、留学生雇用の成功事例も企業に対して紹介してまいりたいと考えております。

 今後とも、県内企業のニーズを把握しながら、大学やハローワーク、大学コンソーシアムおおいたなどと連携して、留学生等の就職促進を図ってまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 引き続きよろしくお願いします。

 次に、過疎対策についてであります。

 過疎地域は、ご案内のとおり、全国の市町村で約七百七十カ所あります。大分県も複数あります。

 今日まで過疎法で投じられた国費は、四十年間で八十八兆円に達しております。一部では成果が出ておりますが、まだまだ過疎に対する対策は必要であるかと思います。

 そのような中、政府・自民党は、中山間地域などの過疎に対する財政支援策を来年度から拡充する方針を固めました。国が返済を支援する過疎債の対象事業に、ごみ処理施設や鉄道の整備や改修、さらには企業誘致のための貸し工場や事業所の建設などを追加する方向で進められていると思います。

 今、都会では、やはり地方に住んで、また都会という二つ型の住み方があるというふうに思われております。そういった点から、過疎とはいいながら、農村の必要性が重要視されておりますので、さらにこの過疎対策が必要ではないかと思いますので、この点について県の考え方をお伺いします。



○近藤和義議長 島田総務部長。



◎島田勝則総務部長 過疎対策に関する質問にお答えいたします。

 人口減少が進んでおりますが、県内過疎地域では、平成十七年から二十二年の五年間で人口がマイナス五・二%と、県平均のマイナス一・一%を大きく上回るペースで減少するという厳しい状況でございます。

 県としては、現に過疎地域に住んでおられる住民の皆さんの生活基盤を維持向上するということとあわせまして、都市からの移住を促進するという、この両面で過疎地域の自立・活性化を図ることが重要と考えております。

 こうした中、平成二十二年の法改正で過疎債のソフト事業への充当が可能となりました。県内では、交通手段確保のためのコミュニティーバスの運行等に活用されているところであります。

 さらに、ご指摘のとおり、現在、過疎債の対象事業を拡大する方向で検討がされております。実現すれば、これまで対象とならなかったごみ処理施設や貸し工場の建設などにも手厚い交付税措置がなされることから、住民の生活基盤の整備も進むものと期待しているところであります。

 また、過疎地域への移住促進も重要であります。県のホームページで各市町村の空き家情報や田舎暮らし体験プログラム等を提供しているところであります。

 県としては、市町村と十分に連携をいたしまして、ハード、ソフト両面にわたって、地域の実情に即した効果的、機能的な対策に取り組んで、過疎地域の振興に力を入れてまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 引き続きよろしくお願いします。

 そこで、一点だけ。

 今、政府・自民党が、それに向けて方針を固めて、いろんな調査をしております。関係省庁が今、いろんな案を出して、二十日に最初の会議をするということであります。それから具体的になってくるかと思いますので、国の動向もぜひ見ていただいて、より手厚い施策をお願いしたいと思います。

 そこで、話は違いますが、日本郵政が、高齢者のお宅を一軒一軒訪ねて、安否情報や相談とか、いろんなことをこれからやろうという、見守りサービス事業を十月一日から始めます。もう既に、自治体と連携して「ひまわりサービス」というのが取り組まれておりますが、今度は郵政が独自にやります。この事業は物すごく細かくて、例えば、郵便局の方が、過疎というか、高齢者のお宅に行って、周辺の人と食事会をしながら意見交換をしたり、足りないものはないかとか、そういう細かい事業をするというふうに、まず最初に北海道、宮城、山梨、石川、岡山、長崎が対象で、百三の郵便事業所で試験をする、それから、来年四月にまたふやしていく、検証をしながら段階的にどんどんふやしていく。ですから、こういった民間の事業の内容もぜひ調べていただいて、取り上げられることがあればとか、連携することがあれば、ぜひ行っていただきたいというふうに思います。

 次に移りたいと思います。

 地域と連携した学びの支援であります。

 去る七月十三日に下村文部科学大臣が豊後高田市を訪れ、「学びの二十一世紀塾・いきいき土曜日事業」の取り組みを視察されました。皆様ご案内のように、この成果は全国に広まっております。

 大臣は、この「学びの二十一世紀塾・いきいき土曜日事業」の内容を見て、「これこそ、今、教育に一番必要ではないか」ということで、感銘して帰ったわけであります。これを全国にどんどん広げていきたいというふうに言っております。

 そこで、このような市民挙げての取り組みが豊後高田市の子供たちの高い学力を支えているものと確信しております。これを全県下に広げていくべきだと思いますが、地域ぐるみで学校と連携しながら子供たちの学びを支援する、このような取り組みは県内の市町村においてはどのようにされているのか、状況を聞かせていただきたいと思います。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 県の教育委員会では、学校、家庭、地域が連携し、地域ぐるみで子供を支える協育ネットワークの構築を推進しています。

 この取り組みは、経験豊富なコーディネーターのもと、地域人材がそれぞれの得意分野を生かし、放課後等における学習支援や文化スポーツ活動など、学びの支援を地域とともに組織的に行うものです。既に全体の八七%に当たる二百五十一の小学校区がカバーされており、放課後等の学習支援は十一市町村で九十七校を対象に実施されるなど成果を上げています。

 特に、議員からご紹介のあった市を挙げた豊後高田市の取り組みや地域と一体となって学力向上に取り組み成果を上げた事例は、本県の先進事例だというふうに考えています。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ということは、教育長、教育事務所単位でいろんなことを考えておりますけれども、それはそれで生かして、その中に今回の高田のような取り組みも常に入れてやっていくという考え方でいいんですか。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 豊後高田市は、ただいま県がご紹介をいたしました協育ネットワークの取り組みの以前から始めております。平成十四年ですから、もう十年やってました。そこも当初は、体験活動等から始まりました。次第、次第にかかわる方、ボランティアにかかわる方もふえて、今では学力向上にも十分効果のあるような取り組みになっています。

 協育ネットワークの取り組みは、中学校ぐらいの単位の公民館を拠点に、コーディネーターが学校で必要な人材をコーディネートしていくという取り組みでございます。高田における十年での今の到達点、他の地域で一挙に行き着くというわけにはいきませんけれども、先進事例として紹介しながら、他の地域でも効果のあるような取り組みになるように進めていきたいと思います。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 引き続き努力をよろしくお願いします。

 それでは、最後に、大分トリニータについてお伺いさせていただきます。

 私は、さきの第一回定例会におきまして、トリニータの最大の経営課題となっている債務超過の解消に向けて、減資と増資は避けて通れないと考え、県はどのように対処していくかということをお伺いさせていただきました。その際、知事からは、「トリニータは、経営危機以降、経営改善に努めてきており、また、県民や経済界などの支援もあって、その経営状況は上向きになりつつある。そうした中で、減資については、県民、経済界、行政が三位一体でトリニータを支えるという枠組みの中で協力すべき」との答弁がありました。その後、四月二十六日に開催された大分フットボールクラブの定時株主総会での決議を経て、六月二十八日に減資が実行されたところであります。

 いよいよ次は、増資を含めた資本政策など、具体的な債務超過の解消策についてでありますが、知事は、増資については、皆さんが増資を決断しやすい環境を整えるためにも、まずはトリニータ自身がこれまで以上に経営努力を尽くすとともに、しっかりとJ1の舞台で戦い抜くことが大切だとの考えを示されました。

 私は思いました。先日、アメリカ大リーグ、ヤンキースのイチロー選手が日米通算四千本安打の大記録を達成し、話題になったことは皆さんもご存じだと思います。その際の報道では、イチロー選手の長年にわたるたゆまぬ努力にスポットが当てられていましたが、日ごろ野球に関心のない人も含めて、多くの国民が感動したんではないでしょうか。改めて彼をリスペクトし、敬意を表する次第であります。みずからも勇気づけられたのではないでしょうか。まさにスポーツの持つ力を実感させられたところであります。

 トリニータが必死に戦い抜くことを見せることが県民に希望を与えることだと思います。トリニータの活躍を期待する多くのサポーターが大銀ドームに足を運んでいた試合もありました。また、経済波及効果も期待できることから、ぜひともJ1で活躍し続けていただきたいと願っております。しかしながら、J1の壁は厚く、トリニータは、現在、最下位という厳しい状況であります。五日に開催された「大分トリニータを支える県民会議」では、現在の成績に対する厳しい意見が出たとの報道もありました。

 私は、このようなときこそ、原点に立ち返って、大分トリニータが県民にとってどのような存在であるか、また、どのようなチームであるべきかを考える時期ではないかと思います。知事の考えを聞かせていただきたいと思います。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 世の中ままならないことはたくさんあるんですけれども、今シーズンのトリニータも、まさにその典型ではないかと、こう思います。

 私も大変悔しい思いをしておりますけれども、県民、サポーターの皆さんも、大変歯がゆい思いをしていると存じます。そうした中にありましても、大分銀行ドームに、今シーズンでも、これまで十六万人の観客が訪れてくれておりまして、関東などのアウエーゲームにも多くのサポーターが応援に駆けつけているということは、本当にこの気持ちはよく見ておかなきゃならぬと思っているところであります。

 昨年、県民、サポーターの皆さんから一億二千万円を超える支援金が寄せられたこともそのあらわれですけれども、目を輝かせながら選手を見詰める子供たちの姿や、あるいは、そろいのユニホームを着て大きな声援を送るサポーターを拝見するにつけまして、トリニータは、多くの県民にとって、我が町、我がふるさとのチームとして大切な存在になっているというふうに思います。

 一方で、トリニータは、責任企業を持たないチームでありまして、地方の経済規模ではチームの運営が容易でないことも事実であります。だからこそ、地に足のついた堅実な経営を行う会社でなければならないというふうに思います。そのためにも、チームは、最後まであきらめずに力の限り戦い抜いて、来季への展望を開くこと、あるいは、フロントは、引き続き経営努力を尽くすことが大事だというふうに考えます。

 さきの県民会議では、各界の代表から「トリニータは県民にとって大事な存在になっている」とか、あるいはまた、「経済波及効果も大きくて、大分の財産である」「どのような状況になっても支えていくべきだ」などといった意見が多く出されたことも事実であります。そういう意見を踏まえて、その県民会議では、これからそれぞれの立場で、つまり、県民、サポーター、あるいは経済界、あるいは行政として、それぞれの立場で何ができるかということを考えていこうじゃないかということで終わったところであります。

 現在、大分FCが、平成二十七年一月以降のクラブライセンスの継続に向けた方策、大変厳しいわけですけれども、その中でどういう方策があるだろうかということについて、まず検討してみようということで検討しているところでございます。

 県としては、今申し上げましたように、県民の思いも大変大事でございます。そこのところもよく考えながら、そしてまた、大分トリニータのこれからの経営上の戦略もよく聞きながら、今後のトリニータのあり方について考えていかなきゃならぬ、こういうふうに考えているところでございます。

 大変歯切れの悪い答弁で申しわけありませんが、悩みに悩んでいるところであります。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 知事の答弁を聞いて、胸が熱く、また、痛くもなりまして、我々も何とかならんかなと思います。とにかく、試合ですから、勝負ですから、勝てばいいんです。勝てば何ということはないんですけれども、勝たないから、みんなやきもきしているんで、多分、県民会議では、「何で勝たんのか」という意見も出たと思います。したがいまして、私は、前回も言いましたが、選手の方にこの場をかりて申し上げたい。やっぱり、何とか、もっと奮起して、やはりそれぞれの皆さんの道でありますし、将来でありますし、ある意味の稼業でありますから、性根を入れて頑張っていただきたい。そうすれば、県民は感動して賛同するんではないかというふうに思っております。

 それで、もう一つ、最後に聞きたいんですが、債務超過についてであります。

 J1で戦うためにはクラブライセンスを維持せんといけません。このためには、二十七年一月までに債務超過を解消しなきゃいけない。県民会議においては、「四億円余りの資金が必要であり、十二月のシーズン終了後には会社としての考えをまとめ、そして、再度、県民会議に諮りたい」ということであります。そのようなことを踏まえて、今後どのように対応していくのか、聞かせていただきたいと思います。



○近藤和義議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 トリニータの債務超過対策についてお答え申し上げます。

 五日の県民会議におきましては、経済界の委員から「増資の必要性については理解できる」との発言もございました。ただ、一方で、「四億円余りという数字は大変大きいものであるので、もう企業再生の専門家も含めて相談してみては」という助言もございました。

 結論といたしましては、大分トリニータは大切な存在であり、みんなで支えるための具体策を勉強していこうと県民会議ではなったのですけれども、こうした意見も踏まえて、大分FCが債務超過解消のための具体的な方策を検討しているところでございます。

 今後、今年末をめどに大分FCから具体的な方策が提案されることになろうと思いますけれども、県といたしましても、県民会議等での議論等を見守ってまいりたいというふうに考えております。

 以上です。



○近藤和義議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ぜひ県民が納得し、安心できる結果を願いながら、きょうの質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○近藤和義議長 以上で毛利正徳君の質問及び答弁は終わりました。酒井喜親君。

  〔酒井議員登壇〕(拍手)



◆酒井喜親議員 二十八番、県民クラブの酒井喜親でございます。

 先輩、同僚議員のお許しをいただきまして、一般質問をさせていただきたいと思います。

 本日は、まだまだ残暑の残る中、早朝から、遠路日田市から傍聴に駆けつけていただきました皆さん方に、この場をかりまして、厚く御礼を申し上げます。

 私も県議会に参画をさせていただきまして、今回で十回目の質問となるところでございます。本日の傍聴者には、十回連続傍聴に駆けつけていただいた方も何名かおられるところでございます。心から感謝を申し上げたいと思います。

 また、昨年の豪雨災害に当たりましては、一年二カ月が経過いたしました。知事を初め、執行部の皆さんの迅速な対応で、予想以上に復旧、復興が進んでおることにつきまして、心から厚く御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。

 さて、今、本当に大ピンチであります乾シイタケの振興につきまして質問させていただきたいと思います。

 本日の傍聴者には、長年、シイタケ生産に頑張っておられ、日本一のシイタケづくりをされている方もたくさん来ておられます。同時に、全国の乾しいたけ品評会におきまして優秀な成績をおさめられた方もおるところでございますので、どうかこの大ピンチの乾シイタケの振興につきまして知事の前向きなご答弁をお願いして、質問に入らせていただきたいと思います。

 さて、大分産の乾シイタケは、六月二十五、二十六日に静岡で開催されました第六十一回全国乾しいたけ品評会において、十五年連続、四十七回目の団体優勝を果たされ、連続記録を更新という華々しい成績をおさめられました。

 「乾シイタケといえば大分県」と言われるまでブランド化が確立され、名実ともに日本一の座を確保しています。

 また、五月末には、国東半島宇佐地域におけるクヌギ林とため池がつなぐ農林水産循環の営みが世界農業遺産に認定され、シイタケ生産意欲が拡大されようとしています。

 しかし、近年、大分産乾シイタケの単価が大幅に下落し、生産者は大変厳しい経営を強いられています。平成十八年から平成二十四年までの平均単価は、一キロ当たり三千五百円から四千六百円程度で推移し、生産者の経営も安定をしていましたが、最近では、一キロ当たり二千三百円前後で、半額に下落をしています。生産者は赤字の状況であります。

 価格下落が続けば、生産規模の縮小、新規参入者、小規模生産者、高齢生産者の生産中止や、小規模化による品質の低下など、生産者への影響が憂慮されています。このままでは生産意欲が減退し、今後、生産量が大幅に減少することは必至です。

 価格下落の要因は、福島第一原発事故の風評被害、経済情勢の悪化による売れ行き不振、消費者のライフスタイルの変化に対する対応のおくれや消費者のシイタケ離れ等が言われています。

 特に私は、消費拡大の取り組みとして、効果的な消費宣伝、若い世代への料理方法のアピールや、加工品、レトルト食品、冷凍食品等の研究開発が重要な課題だと考えています。

 こうした状況の中、広瀬知事は、今定例会に、価格が低迷しているシイタケの消費拡大や生産支援として、大分しいたけ元気回復事業を補正予算として提案されています。生産者の生産意欲が減退しないためにも、できる対策を具体的にスピード感を持って取り組んでいただきたいと思っております。

 そこで、大ピンチであります本県乾シイタケの価格下落と消費拡大について、私の提案を含めまして、知事の見解をお伺いいたします。

 あとは質問席から質問させていただきます。

  〔酒井議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○近藤和義議長 ただいまの酒井喜親君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま酒井喜親議員から、乾シイタケの振興、なかんずくシイタケの最近の消費低迷、価格低迷について、対策のご質問ございました。

 私も最近の乾シイタケの価格低迷には大変な危機感を抱いておりまして、この難局を乗り切るためには、とにかく消費拡大が大事だというふうに考えております。

 質、量ともに日本一である乾シイタケの地位を不動のものとするために、次の三点に全力を挙げて取り組みたいというふうに思います。

 一つは、消費者の視点に立ったものづくりということであります。

 既に販売されている県椎茸農協のレトルトカレーや、あるいは佐伯市本匠の「愛の里工房」の雪ん子寿司というのは、乾シイタケ特有のうまみや香りが手軽に楽しめて、幅広い年代層で好評を博しております。こうした取り組みも参考にして、食品関係企業や料理研究家等と連携して、機内食で提供するシイタケスープとか、あるいは家庭で手軽に使えるレトルト食品などの開発に取り組みたいと思います。

 また、若い世代への消費拡大では、高校生のアイデアを生かした料理コンクールを実施して、商品化やメニュー化につなげていきたいと思います。

 二点目は、新たな販路の開拓であります。

 県内の需要を掘り起こすため、別府市や日田市など観光地の旅館やホテル、高齢者福祉施設などの大口需要者を対象に売り込みを強化してまいります。

 先般、東京のフレンチシェフの団体から大分乾シイタケを使いたいとのご提案もいただきましたので、これを好機ととらえまして、東京や大阪など大消費地の有名料理店へ、栄養価や安全性のデータを示しながら、県も率先して販促活動に取り組みたいと思います。

 海外では、東アジアにおける経済成長や世界的な日本食ブームの広がりに伴いまして、安全で高品質な日本の農産物が注目されております。

 本県がプロモーションを実施してきた香港ではシイタケの販売量が着実に増大していることから、さらに台湾や東南アジアへ販路を拡大したいと思います。

 また、オーガニック食品のニーズが高いヨーロッパ諸国へも、生産者の有機JAS認証の取得を支援して、輸出に取り組んでまいります。

 三点目は、安全、安心な大分シイタケのアピールであります。

 本県では、全国に先駆けてトレーサビリティシステムの導入によりまして生産流通履歴を明確にしております。また、大分乾シイタケ料理の普及を行う食の伝道師を東京など五つの都市に九名配置しておりますけれども、今後は、この伝道師を全国主要都市に拡大して消費のすそ野を広げるとともに、大分シイタケの安全性をさらにPRしていきたいと思います。

 このような取り組みを、市町村や関係団体とも一体となって、スピード感をもって進めていきたいというふうに思います。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 今、知事から三点にわたりまして、特に消費拡大がやっぱり今後のキーポイントということで述べられました。

 この問題につきましては、シイタケというのは、ご案内のとおり、こまを打って、伏せて、やっぱり二年ぐらいかかるんです。こういう半額という状況が続けば、生産意欲がなくなる。そうすれば、シイタケをつくる人がもうほとんどなくなる状況にあるし、また、再出発というのが非常に厳しい状況にあります。

 そうしたことから、濱田県議も質問されましたけれども、日田、玖珠だけじゃなくて、やっぱりいろんな地区からこのシイタケに対して万全の取り組みをしないと大変なことになる。きのう、議長も、生協の会議の中で、シイタケの大ピンチは何とかしなくちゃならないという発言もされておりました。そういうことで、今が一番、このシイタケの生産意欲を高めるために非常に重要だと思います。

 確かに、放射能とかいろんな問題がありますけれども、要は、売れないことがやっぱりこの価格下落につながっておるところでございますから、これからは、そういう消費拡大を重点的に取り組んで、そして価格を上げるような取り組みをしてもらいたいというふうに思いますから、そのことについて、再度、知事の答弁をお願い申し上げたいと思います。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 乾シイタケにつきましては、とにかく大分は、質もそうですし、量におきましても日本一、紛れもない日本一ということでございますけれども、とにかく、そうはいっても売れないことには何ともなりませんので、やっぱりここのところの非常に大事なところは、その消費の拡大だというふうに思っています。

 シイタケというのは、どんな料理でも使わなきゃならないものだという、我々、自信がありましたから、放っておいても使われるだろうというふうに思っておりましたけれども、なかなか、いろんなライバル的な調味料も出てきております。もっと手軽に食べられる、使える調味料も出てきているというようなこともありますので、やはり、もう一度、皆さんが手軽に使えるような、料理のやり方等も含めながら、かつてのように、やっぱりだれもが、どの家庭でも使ってもらえるような、そういうシイタケにアピールをしていくということが大事ではないか、こう思っております。

 それから、もう一つは、シイタケはそもそも、やはり中国や韓国からも来ているわけでございますから、そのもとは中国や韓国にもあるわけですから、そういった意味では、広く韓国や中国、あるいは東アジア諸国に販路があるに違いないというふうに思いますので、そういうところに対する輸出というのは大変大事なことではないかというふうに思っています。

 消費の拡大をまずやるということが一番大事な道でございますけれども、これはなかなか時間がかかるかもしれない。その間に、もう生産意欲をなくしてしまうということになっては大変でございますから、そんなことのないように、久しぶりにまた、臨時的な措置として、ほだ木の造成費用の助成ということを今度、議会の方にお願いをしたというようなことで、その生産意欲を、それまでの間、維持してもらうということについても手を打っておきたいというふうに思っているところであります。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 ありがとうございました。

 知事の全面的なご支援をお願いして、次の質問に入りたいと思います。

 ウッドコンビナートについて質問します。

 ウッドコンビナート造成事業は、県が昭和六十年度に策定した県西部でのグリーンポリス開発構想に基づき、原木市場から製材、乾燥、加工、流通に至るまでの関連の工場を一カ所に集め、木材団地をつくることを目的として、平成六年四月より事業開始をいたしました。団地の先行取得及び用地の造成は日田市の土地開発公社が行い、平成十一年三月に高度な総合木材集積加工団地、つまりウッドコンビナートとして完成し、翌四月から日田市が木材関連企業に分譲を行ってきました。

 しかし、分譲開始から十四年が経過する中、厳しい経済情勢、依然として変わらない木材不況や大幅な地価の下落により保有地の分譲が進まず、平成十九年四月より一般工業団地となっています。

 現在、ウッドコンビナートは、造成地約四十ヘクタールのうち、埋まっているのは約六割にとどまり、空き地も目立っています。また、日田市内の木材産業においても、近代化、高品質化、低コスト化、集約化による生産性の向上については、全体的には十分図られておらず、木材関連産業の浮揚につながっていません。

 こうした中、日田市は、今後とも地域雇用の創出や地域経済の浮揚に資する優良企業の誘致を喫緊の課題として、ウッドコンビナートへの木材関連産業の立地誘導を図り、分譲促進に積極的に取り組んでいます。しかし、昨今の地価の下落が続く中で、今後とも分譲が厳しいことから、将来の財政状況を踏まえ、日田市土地開発公社は解散に向けて準備を進めています。

 そこで、県が西部のグリーンポリス計画に基づき木材団地をつくることを目的としたウッドコンビナートへの企業誘致の取り組みと、基幹産業である木材関連産業の振興に対する支援についてお伺いをいたします。



○近藤和義議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 日田地域の木材産業の振興についてお答えいたします。

 日田地域は、県内製材品の約七割となる三十二万立米を生産するなど、木材産業の重要拠点であります。

 県では、当地域の木材産業強化のため、平成二十一年度から森林整備加速化・林業再生基金などを活用いたしまして、製材加工施設の整備や木材乾燥機の導入を集中的に支援してまいりました。この結果、原木の消費量五万立米以上の、いわゆる大規模製材工場は三社から四社になり、乾燥材生産量は二十一年度の三万六千立米から二十四年度には五万六千立米と一・五倍に拡大もしたところであります。

 引き続き、生産コストの低減や高品質な乾燥材の生産に意欲的に取り組む製材工場などに対して支援を続けてまいりたいと考えております。

 また、ウッドコンビナートへの企業誘致については、当団地は一般工業団地となっておりますことから、引き続き、県内立地を希望する企業に広く紹介してまいりたいと考えております。

 あわせて、市内の木材関連企業が共同で利用する施設の立地について、日田市を含めて、関係者と協議を進めてまいりたいと考えております。

 今後とも、企業誘致や木材産業の振興について、市とともに連携をして支援していきたいと考えております。

 以上です。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 三点について答弁をいただきました。

 製材所を集約するということでできたんですけれども、木材不況の関係でなかなか製材所は上がらないということで、本来の趣旨からだいぶん離れております。

 したがって、製材所関係も非常に今、木材価格の低迷等で厳しい状況がありますけれども、市内の製材業者にそうした呼びかけをするというような答弁ですけれども、具体的にどのように今までしてきたのか、どのような方法で集約、ウッドに上がってもらうような取り組みをするのか、もう少し具体的にご答弁をいただきたいと思います。

 また、企業誘致関係は農林水産部じゃありませんけれども、このウッドコンビナートに対する、そうした企業誘致の話がどのくらいあっておるのか、もしわかればお答えをいただきたいと思います。



○近藤和義議長 工藤農林水産部長。



◎工藤利明農林水産部長 具体的にどういう支援をしてきたかという点でございますけれども、先ほど製材工場について規模拡大というようなことを申し上げましたけれども、今いろいろ予定されているものも含めまして、例えば、貯木場の増設ですとか、乾燥機の増設、そのようなものについて、これまでもやってまいりましたし、今後も、できるだけ支援をしていきたいというふうに考えているところであります。

 二十一年度以降、延べ六十四の製材所等に対しまして、先ほど申し上げました林業再生の県産材の利用促進事業の約七割に当たる十七億五千四百万ほど補助をしてまいりました。そしてまた、今年度も、予定ですけれども、五つの製材所などに対して一億五千万ほどの支援を予定しているところであります。

 集約化、このウッドコンビナートに製材所等を集めるための、いろんな努力をしているかということでございますけれども、先ほど答弁でお答えいたしましたように、木材関連産業、一カ所に集めるというのは、いろんな状況があって、なかなか難しい状況もございます。共同で利用する施設というものも一つの提案だろうということで、先ほど申しましたように、この点について、今、日田市や関係者との協議を進めているところであります。何とかまとめたいということでみんな頑張っておりますので、やっていきたいという方向で考えております。

 それから、企業誘致の関係でございますけれども、今、特にどこというターゲットがあっての議論ではございませんけれども、県としては、企業誘致に向けていろんな優遇制度を持っております。こういうものをできるだけアピールしながら、広く紹介をしていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上です。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 次に、ウッドとも若干関連しますけれども、市町村の土地開発公社の問題について質問させていただきたいと思います。

 昭和三十年代からの高度経済成長は、全国的に都市化を進行させ、土地利用の混乱や土地価格の高騰を招いてまいりました。このような中、地域の秩序ある開発、整備を図るため、公共用地等の先行取得が必要となり、昭和三十八年、財団法人開発公社を各市町村が設立をいたしました。その後、昭和四十七年に公有地拡大推進に関する法律が制定され、この法律に基づき、従来の公社の組織を変更し、土地開発公社となり、現在に至っています。

 この間、道路や学校用地、公民館、運動公園、土地区画整理事業など多くの事業の用地先行取得や優良な宅地を提供するための宅地造成、工業団地などの工場用地の造成を行い、土地開発公社は重要な役割を果たしてきました。

 しかし、現在は、全国的に公共事業の減少や地価の下落が続き、土地開発公社における土地の先行取得の必要性が減少したことから、先行取得は行われていないのが現状です。

 また、経済の低迷により用地の再取得が進まず、土地開発公社が造成した宅地や工場用地などの民間への売却も困難な状況にあります。

 今後もさらに地価の下落は続くと想定されることから、土地の時価評価額が簿価を下回り、あるいは、その差額が一層乖離することとなり、このままでは債務超過に陥る可能性が高いと考えられます。こうしたことから国は、平成二十一年四月、第三セクターや地方公社の抜本的改革を集中的に進めるため、平成二十一年度から五年間に限り発行を認める第三セクター等改革推進債を創設しました。

 ご案内のとおり、各市町村の財政状況は、長期化する景気低迷や少子・高齢化などの影響により、自主財源である市税の減収や普通交付税の合併算定がえによる優遇措置の段階的縮小に加え、社会保障関係の増加などにより、今後ますます厳しくなることが予測されます。一方では、第三セク債を発行することにより、起債償還に係る一定期間の財政負担が発生することになります。

 そこで、各市町村土地開発公社の現状と解散に伴う県の支援についてお伺いをいたします。



○近藤和義議長 島田総務部長。



◎島田勝則総務部長 市町村の土地開発公社についてのご質問にお答えいたします。

 議員ご指摘のとおり、平成二十一年度以来ですが、全国的に土地開発公社の抜本的な改革が進められております。本県でも、もともと公社を持たない九重町を除く十七の市町村で、長期保有土地の解消や公社のあり方等につきまして検討が進められてきました。

 これまでに、公社保有土地のすべてを解消した玖珠町が公社を解散しております。それから、大分市、別府市では、公社の長期保有土地を市の一般会計が引き継ぐ形で公社を解散しております。ほかの市町村でも公社の保有土地の解消等に努めておりまして、その結果、五年以上の長期保有土地の総額ですが、二十二年度末百三十一億円あったものが二十四年度末には約五十七億円となりまして、二年間で約七十四億円、大きく減少しているところであります。

 県といたしましては、これまでも長期保有土地の解消や公社解散の手続等について助言をしてきているところであります。

 日田市では、今年度末に公社を解散の予定でありますが、県としては、先行事例を紹介するとともに、支払利息に特別交付税措置のある、ご質問にもありました第三セクター等改革推進債、いわゆる三セク債が活用できるように協議をしているところであります。

 また、一般会計に引き継いだ後の土地の活用についても、先ほどありましたとおり、企業誘致等、市とも連携していきたいというふうに考えております。

 今後とも、各市町村の公社の状況に応じて必要な助言をしてまいりたいと考えております。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 第三セク債等の支援をするということでございますけれども、私がこの問題を取り上げたというのは、これ、一般会計に繰り入れしたときに、今までは、公社のときは縁故債、いわゆる市中銀行から公社がお金を借りて、その保証を市町村が裏づけとしてやってきたことによってその借り入れができたわけです。

 今後、この開発公社、例えば日田の場合は、一般会計に繰り入れすることによって、約十七億の起債を借りなきゃならない。全体的に公社が今抱えている負債は二十九億で、あと、売れるのが若干ありますから、そうした借り入れをしなくちゃなりません。そうすれば、果たして、今後、地方財政が厳しい中で、銀行からの縁故債がやっぱり厳しくなるというふうに思っております。

 さらには、先ほど言いました合併の算定がえによって、かなりやっぱり一般財源から拠出をしなきゃならない状況が出ます。そうすると、きのうもいろいろ言われておりましたけれども、夕張じゃありませんけれども、財政再建団体になる可能性も、やはり、このことを注視しなければいけないというふうに思っておるところでございますので、そうした心配がないのか。そうしたことについて、もしあるとすればどのような指導をされるのか、その点についてお伺いをいたします。



○近藤和義議長 島田総務部長。



◎島田勝則総務部長 財政健全化をはかる指標が幾つかございますが、その中で将来負担比率というものがございます。公社等の負債を含めて、将来の負担がどのくらいであるのか、はかる指標であります。

 これについて、今ご指摘ありましたとおり、日田市としては三セク債を十七億円発行する予定でありますが、十七億円発行したからといって、すぐにその指標の基準に触れるような状況にはないというふうに考えております。

 それから、その十七億円の資金調達も含めまして、県としてお手伝いをさせていただいているところであります。

 ただ、ご指摘のとおり、今後の地方財政の見通し等を考えますと、いろいろな面で健全化に努めていかなければならないのはご指摘のとおりであります。その意味で、日田市当局の自助努力というものも必要だと考えておりますし、その点で県としても助言をさせていただきたいというふうに考えております。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 今後そういう問題等もありますから、十分注視をしていただきたいと思います。

 次に、四点目の公契約条例と労働条件についてお伺いをいたします。

 ここ数年、公共工事の減少や競争激化に伴う落札価格の低下傾向により、建設工事の現場で働く労働者の賃金にしわ寄せが及んでいます。労働者の賃金が低下するとともに、労働条件の悪化で若者の建設業離れが進み、労働者の高齢化と人手不足が深刻となっています。

 こうした中、佐賀市は、市発注の建設工事で働く労働者の賃金の最低額を定める制度を六月から始めました。受注競争から労働者を守るため、適正な賃金が支払われるよう要綱で規定をしています。

 公共工事に携わる技能労働者の賃金の最低額は、千葉県野田市が二〇〇九年度に初めて公契約条例で規定した以降、六市が条例化をし、いずれも設計労務単価の八〇%から九〇%程度を最低額としています。

 今後、公共工事の人手不足は構造的で、特に中高年の退職が進めば、災害対策やインフラの維持更新にも支障を来すことになります。

 本県においても、昨年七月の豪雨災害の復旧工事を含め、新たな公共工事も増加する中、労働者の賃金などの労働条件の改善は早急に取り組むべき課題であると考えます。

 そこで、公契約条例につきまして、これまで我が会派の藤田議員、守永議員、さらには原田議員が質問をさせていただきましたが、その後、公契約条例の検討状況について知事にお伺いをいたします。

 また、公共工事で働く労働者の労働条件の現状と最低賃金制の導入の検討状況について土木建築部長にお伺いをいたします。



○近藤和義議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 公契約条例についてのご質問でございます。

 地方公共団体が行います契約は、手続に当たりましては、法令遵守はもとより、透明性や競争性や品質の確保ということが求められるのは当然でございます。

 一方で、現場で働く労働者にとりましては、安全で働きがいのある職場が不可欠であるということは言うまでもありません。

 公契約条例につきましては、県としても検討すべき課題として庁内に研究会を設置するとともに、既に条例を制定している千葉県の野田市や東京都の多摩市に職員を派遣いたしまして、情報収集に努めてきたところであります。

 現在の状況を申し上げますと、県が実際に有効な条例を制定するということになると、状況は、なかなか難しい課題があるんじゃないかというふうに考えております。

 まず、客観的な状況といたしまして、我が国は、ILO第九十四号「公契約における労働条項に関する条約」を批准しておりません。このため、関係法令も整備されていないわけでございまして、そういう中で都道府県レベルで条例化をするというのは、なかなか、実効性のある条例化というのは難しいという面があるというのもご理解を賜りたいというふうに思います。

 また、理念の面でもいろいろ議論があるところでございまして、民間の賃金は労使自治の原則で定めるというのが本来の姿ではないか、そこに公が介入するということは、よっぽどの理由がなければいかんのやないかという議論があります。

 また、条例化に伴う公契約コストの増加、もちろん法令遵守ということになりますから、いろんなコストが上がってくるということになります。そうしますと、それについて県民のコンセンサスが得られるかどうかといったような課題もあるわけでございます。

 理念的にもなかなか難しいという状況にあるということでございます。

 ただ、そういう中でございますけれども、公共工事等におきまして、やっぱり適正な賃金水準を確保するということは、発注者である県にとりましても大事なことだというふうに考えております。

 そこで、本年四月でございますけれども、積算の基礎になる公共工事設計労務単価を、実勢価格を反映いたしまして、約一三%引き上げたほか、これまでもさまざまな入札契約制度の見直しを行ってきたところであります。

 中でも、行き過ぎた競争による極端に低い価格での入札というのは、下請企業へのしわ寄せや、あるいは建設労働者の労働環境の低下につながるというおそれがありますので、最低制限価格や低入札価格調査制度の充実に取り組んできたところです。最低制限価格も引き上げたり、あるいはまた、それに基づく調査も丹念にやるというふうなことで制度を充実してきているところでございます。

 公契約につきまして、条例化に向けては、本質的な部分を含めまして、まだまだ課題がありますけれども、今後とも国や各県の状況を注視していくとともに、現実的な対応として、引き続き公共工事の入札契約手続の改善に努めるなど、働きやすい、働きがいのある労働環境づくりに取り組んでいきたいというふうに思っているところであります。



○近藤和義議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 私からは、公共工事における労働者の労働条件についてお答えをいたします。

 県内の建設労働者の所定内給与額は、昨年の厚生労働省の調査によりますと二百七十七万円で、全国三十位、九州では福岡県に次いで二位となっております。

 また、社会保険の加入状況は、昨年の国土交通省の調査によりますと、雇用保険、健康保険、厚生年金のすべてに加入している県内の建設労働者は約七〇%で、全国十四位、九州では佐賀県に次いで二位となっておりますが、社会保険担当機関との連携を図りまして、引き続き加入指導を徹底してまいりたいと考えております。

 なお、最低賃金制の諸課題につきましては、今後とも公契約に関する庁内研究会の中で検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 まあ、公契約は、いろんなことで研究、検討はされておるということでございます。

 一番心配されるのは、非常に今、異常気象の中で、本当に緊急を要する公共工事がたくさんふえております。特に、二〇二〇年にはオリンピックという大インフラ整備が控えておる中で、今後、やっぱり公共工事に携わる労働者というのが、今の状況では本当に少なくなって、緊急時のそうした公共工事が果たして十分できるかという心配をしておるところでございます。

 したがって、今後とも、こういう公契約ということが一番ベストですけれども、これについては何らかのやっぱり制度を設けないと、公共工事に携わる、特に若い人の人手不足というのは、今後さらに顕著になるというふうに私は考えております。

 特に、この問題につきましては、国の方は、余り市町村から上がってきてないというような声もちょっとお聞きしたこともあるわけであります。したがって、今回の公共工事の人手不足というのは、やっぱり、大分県だけじゃなくて、構造的な問題だろうというふうに私は考えておるところでございますから、そうしたことにつきまして、国に対してどのような、この人手不足の要望なり、要請をしていかれるのか。もし何らかの方法があればお聞かせをいただきたいというふうに思っております。



○近藤和義議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 建設労働者の人手不足につきましては、これはもう全国区の問題でございまして、特に最近は、議員ご指摘のとおり、大きな災害が頻発しております。こういった対応も含めまして、国の方でも危機意識を持っておりまして、私どもも、国土交通省の幹部の方と話をする際には、そういった話題になっております。引き続き、そういう意見交換を通じまして、制度改善に向けて努力をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 時間の関係もありますので、次に行きます。

 ダム決壊対策についてお伺いをいたします。

 初めに、私たち県会議員は、平成二十五年度防災士養成研修を受け、受講者全員が合格し、防災士資格を取得いたしました。今後、それぞれの地域において防災力を高める活動に努めてまいりたいというふうに思っております。

 さて、東日本大震災は、地震、津波、原発事故等により未曾有の被害をもたらしました。また、昨年の九州北部豪雨災害は、これまで経験したことのないような大雨で河川のはんらんや土砂災害を引き起こしました。こうしたことから、地震対策や豪雨対策などの大規模自然災害に対する対策や体制強化は図られつつありますが、ダム決壊に関する対策は図られていないのが現状です。

 明治以降、日本で発生したダムの事故は八件、アースダム事故が四件で、地震や洪水時の越流によって事故が発生をしています。

 県内では、昭和二十八年に、当時建設中であった夜明ダム決壊事故が発生をしております。九州北部に壊滅的な被害を与えた西日本大水害の際、筑後川の濁流がダム両岸より越流し崩壊し、ダム本体の水門を破壊しました。

 日田市には、五十九年経過した夜明ダム、四十一年経過した下筌、松原ダムとことし完成した大山ダムがあります。四つのダムは、筑後川の治水、利水と水力発電に寄与していますが、九州北部地域で直下型大地震が起きた場合に、老朽化した下筌、松原、夜明ダムに対して、昭和二十八年の西日本大水害を経験した日田市民は大変憂慮しています。

 ダムの決壊、洪水は、不確定要素の大きな現象であり、それに伴って発生する水の流れの形態は、勾配等その場の条件によって大きく左右されると言われています。

 そこで、ダム決壊防止対策と決壊時のシミュレーションや避難対策などはどのようになっておるのか。また、国管理ダム、松原、下筌、耶馬渓、大分川や、水資源機構管理ダム、大山ダム及び県管理ダムそれぞれについて、河川管理施設等構造令に基づき、地震に対する十分な安全性が確保されているのか、お伺いをいたします。



○近藤和義議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 ダム決壊対策についてお答えをいたします。

 国土交通省所管の県管理ダムにつきましては、河川管理施設等構造令などに基づきまして高い安全性をもって設計されており、ダム建設時には、コンクリートの品質等に対し厳密な管理を行っております。さらに、建設後におきましても、健全な状態が維持されるよう、ダム管理者による日常点検や定期点検に加え、河川管理者においても定期的な実地検査を実施しております。

 国土交通省、水資源機構が管理するダムにつきましても同様であると聞いております。

 これまでの東日本大震災を初めとする過去の大きな地震においてもダムの安全性に影響を及ぼすような大きな被害は発生しておらず、十分な安全性が確保されていると考えております。

 一方、国では、従来の想定を超える極めて強い地震動に対するダムの耐震性を改めて評価するために、指針案を策定し、現在、幾つかのダムでその内容の検証を行っていると聞いております。

 県といたしましても、国の動向を注視しながら、引き続きダムの安全性の確保に万全を期してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○近藤和義議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 点検等はされておるということでございますけれども、建物の場合は、耐震化の診断等をして、いろんな角度からやっぱり安全確認をしておるところでございます。したがって、このダム関係についても、やっぱりある程度、耐震化じゃありませんけれども、住民が安心されるような、こういうことで安全ですよというような説得力のある方法をとらないと、点検をしています、コンクリは大丈夫ですとか、そのことだけではやっぱり住民は納得しないというふうに思いますから、できれば、そうした耐震を含めた診断なんかができて、こういうことで安全ですよということをしていただくことを、ぜひお願いをしておきたいというふうに思っております。

 次に、時間の関係もありますから、最後に、教育問題についてお尋ねをします。

 特に広域人事について、まず最初に質問をいたします。

 県教育委員会は、平成二十五年度の定期人事異動について、全県的な教育水準の向上と教職員の意識改革を図るため、校長や市町村教育委員会の意見を尊重しながら、広域人事を一層促進しています。しかし、県内では、県教委が進める広域人事により、さまざまな年齢層、職種で数々の問題が発生をしています。

 おおむね十年、三地域を経験させる広域人事は、教職員から「長距離通勤を余儀なくされ、時間的、経済的な負担が大きくなった」「引っ越しのため、出費が多い」「単身赴任や転校を余儀なくされることで、妻が仕事をやめざるを得ない。家庭の精神的、経済的な負担が大きい」「地域の行事やまつりごとに出られなくなった」などなど多くの声が上がっていますが、県内では、二〇一一年度末で百六十四名、二年目となる二〇一二年度末では二百二名もの人事異動を強行しています。

 また、人事異動実施要綱に、養護教諭と学校事務職員について「県立学校や教育委員会との人事交流促進」が加えられ、県内で三名が交流することになりました。

 以上のように、現場の教職員は、県教委からの一方的な施策の押しつけや多忙化する子供、保護者の対応で疲弊し切っております。

 広域人事が強行されていることにより、経済的、精神的負担と将来への不安感は多大なものとなっており、教職員の健康で文化的な最低限度の生活は危機的な状況になっているのではないかと考えます。

 そこで、広域人事異動によるさまざまな問題点の状況や実態把握と地域に根差した人事異動方針についてお伺いをいたします。

 最後に、部活動について。

 文部科学省の有識者会議がつくった中学、高校の部活動のあり方に関するガイドラインが示されました。

 ガイドラインでは、なぐる、けるといった行為が許されない指導として明記されました。例えば、柔道で生徒が受け身ができないように投げ、参ったと意思表示をしているのに攻め続けるといったことも許されない指導です。一方、認められる指導は、柔道で初心者に受け身を反復させる、練習におくれてきた生徒に受け身練習を十分にさせてからわざのけいこに参加させるなどの項目が示されています。

 全般的にスポーツ界では時に体罰が必要で、そういう指導が熱心な指導という見方をする向きがありますが、それにくぎを刺しています。また、生徒との間に信頼関係があれば体罰をしても許されるという認識は誤りだとも明記されています。

 しかし、部活動に詳しい専門家は、今回のガイドラインの実施で目に見える体罰は一時的には減るが、いわば、よい体罰と悪い体罰を線引きしただけなので、本質的な問題解決にはならないと指摘しています。また、問題点は、文部科学省は学校教育の一環としての部活動の位置づけをきちんとしてこなかったこと、体罰は、部活動指導を教員個人に頼り、部活動に生徒指導を兼ねることも期待した結果に生じたものであるとも指摘をしています。

 そこで、教育の一環であります部活動の今後の指導指針と体罰根絶の取り組みについてお伺いをいたします。



○近藤和義議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 まず、広域人事についてお答えをします。

 県教育委員会が広域人事異動を進めているのは、三つの理由があります。

 一つ目は、全県的な教育水準の維持向上です。

 教員という人材が大分市を中心とした都市部に偏在している中、広域人事異動を行わなければ全県的な教育水準の維持向上は図れません。特に人材の不足する市町村教育委員会からは、これまで以上に広域人事異動を進めるよう要請をされているところです。

 二つ目は、教職員の意識改革です。

 長期間にわたる同一地域、同一教育環境の中では、教職員が切磋琢磨する環境が生まれず、意識改革が進みません。

 三つ目は、若手教職員の人材育成です。

 採用から早い時期に広域人事異動により異なる環境で多様な経験を積ませることが必要です。

 なお、市町村教育委員会からは、広域人事異動について特段の問題指摘はありません。

 地域に根差した教育の推進に大事なことは、教職員が同じ地域に長期間勤務することではなく、その教職員がいかに意欲を持って取り組むかという姿勢であるというふうに考えており、今後とも広域人事異動を積極的に進めてまいります。

 次に、部活動の指導についてです。

 部活動は、新学習指導要領に「学校教育の一環」と明記されており、生徒の責任感、連帯感の涵養等、学校教育の中で大きな効果を上げています。

 県教育委員会では、これまでも運動部活動指導者講習会の実施や指導指針である「運動部活動指導の手引」を通じて、指導体制の確立や指導者の心構えなどを示し、適正な指導により、スポーツの楽しさや喜びを味わうことができる活動となるよう繰り返し指導を行っています。

 また、本年六月から七月にかけて、すべての公立学校の管理職と教務主任を対象に体罰根絶に向けた研修会を実施しました。

 研修では、いかなる場合においても体罰は許されない行為であること、また、学校組織全体で部活動の運営方針の共有等を図ることを再確認したところです。

 今後とも、体罰根絶に向け、教職員一人一人が強い信念を持つよう促すとともに、指導者だけに運営や指導を任せるのではなく、学校組織全体で適正指導の実現を目指してまいります。



○近藤和義議長 以上で酒井喜親君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後零時一分 休憩

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     午後一時二分 再開



○田中利明副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。後藤政義君。

  〔後藤議員登壇〕(拍手)



◆後藤政義議員 皆さん、こんにちは。四番、自由民主党・無所属の会、後藤政義でございます。

 一般質問の機会を与えていただきました先輩議員、あるいは同僚議員の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。

 また、本日も豊後大野市からわざわざ私の応援に駆けつけていただきました同志の皆さん、本当にありがとうございます。心から御礼を申し上げる次第でございます。

 質問の項目が少し多いもんですからやや早口になるかとも思いますが、ご容赦を願いたいと思います。

 まず最初は、防災減災対策についてであります。

 災害列島日本を象徴するかのごとく、国内では、この三年間に限ってみても、過去の常識を覆すほどの大規模な気象災害が頻発をしております。一昨年は、三月の東日本大震災以降も、七月の新潟、福島豪雨に続き、九月には、百人近い犠牲者を出した台風十二号が紀伊半島を襲いました。また、昨年は、県内に大きなつめ跡を残した九州北部豪雨災害、そしてことしに入っては、夏の山口、島根県の豪雨のほか、大規模な竜巻被害も各地で相次いでおります。

 さらに、南海トラフ巨大地震が今後三十年以内に六〇から七〇%の確率で発生すると想定されていますので、企業、行政、地域住民などが、それぞれの役割を踏まえつつ、防災減災対策に万全を期す必要があります。

 また、私たち一人一人は、いつ起きるかもしれない災害リスクに備え、必要な対策を講じるとともに、県当局におかれましては、先日改定を終えました大分県地域防災計画を、市町村や企業、そして地域の皆さんと連携しつつ、着実に実行していかなければならないと考えております。

 災害時には、まず、自分の身は自分で守る自助が基本であり、続いて地域住民が助け合う共助、とりわけ自主防災組織の活動が大変重要となってきます。

 大きな災害であればあるほど、国や自治体の救助、救援がすぐには期待できず、地域の総合的な力、いわゆる地域の防災力の向上がますます求められています。

 我々県議会においても、近藤議長発案のもと、議員全員が防災士を取得し、県全体の防災力向上の一助となるべく、現在、既に三十一名の議員が防災士を取得したところであり、今後、全議員が取得を目指すこととしております。

 私自身も、今回、防災士取得のための研修を通じて、災害時の心構えや防災、減災に関する意識が本当に大きく変わってきた感がいたします。

 そこで質問に入ります。

 一つ目は、地震津波対策についてであります。

 去る九月一日の防災の日に、国は初めて南海トラフ巨大地震を想定した総合防災訓練を実施いたしました。

 東日本大震災の発生から二年半が経過する中、被災地の復興を急ぐ一方で、今後の重要な課題である南海トラフ巨大地震への備えを着実に進めなければなりません。

 また、継続審議となっている南海トラフ巨大地震対策特別措置法が次の臨時国会で成立をすれば、本県の地震津波対策にとっても大きな後押しになると思います。

 三・一一以降、県、市町村が連携して取り組んできた本県の地震津波対策については、改めて申し上げるまでもありませんが、着実に進んできていると理解をいたしております。

 一方で、この三月に公表された県の地震津波被害想定調査の結果や国の南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループが五月に公表した最終報告には、さまざまな視点での津波対策が盛り込まれております。例えば、津波避難計画の策定や実践的な避難訓練の実施、地域と企業との連携のほか、基幹交通網の確保などの取り組みを求めています。

 県は、今後そうした課題に対してどのように取り組んでいくお考えでしょうか。これまでの取り組みの成果を踏まえながら、着実に対策を講じるとともに、複数年次にわたるプランなどを策定し、進めていく必要があると考えますが、見解を伺います。

 あとの質問は対面席から述べさせていただきます。

  〔後藤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○田中利明副議長 ただいまの後藤政義君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま後藤政義議員には、今、県民が一番心配しております防災減災対策についてご質問をいただきました。

 東日本大震災の発生から、はや二年半が経過いたしました。この間、私は、何よりも人命が第一という思いで、市町村と一体となって地震、津波への対策に力を注いでまいりました。

 まず、地域防災計画の地震津波対策編を抜本的に見直しをいたしまして、あわせて、それまで対策が進んでいなかった津波を新たな課題として市町村と連携して取り組んだところであります。その結果、海抜表示板の設置を終えまして、三百六カ所の避難路や二千五百五十一カ所の避難場所が整備され、津波ハザードマップも全世帯に配布されました。

 また、地域の防災力という点では、多くの防災士を養成し、自主防災組織などで活躍する機運も高まっております。

 こういう中、我が大分県議会の議員の皆さん方が、全員、防災士の取得を目指して勉強されるということで、大変心強い限りで、敬意を表したいと思います。

 私も、被害者と言ってはなんでございますが、皆さんのおかげで、議員が皆、目指すんだから、おまえも取れと、こう言われまして、とうとう約束をさせられたような次第でございます。

 今後は、これまでの取り組みを踏まえまして、南海トラフ巨大地震対策を進めたいと思っております。

 目標は、三月にまとめました地震津波被害想定調査で約二万二千人と推計されました死者数を約七百人に抑えることであります。特に重要な早期避難を初めとしたさまざまな課題に、地域、市町村と一体となって対策を講じてまいりたいと思います。

 一つは、津波避難対策であります。

 海岸部の津波の浸水が想定される自治会等は六百三十ありまして、そうした地域では、まず逃げることが重要であります。どこに、どこを通って逃げればよいか、地域の皆さんで避難行動をまとめ、そして訓練を通して迅速で安全な避難につなげていく必要があります。また、学校や企業に対しても、揺れがおさまり次第、直ちに避難行動を開始するという意識の徹底を図っていかなければなりません。

 二つ目は、地域の防災力の向上であります。

 自主防災組織は、避難訓練の実施や要援護者の支援、避難所の運営など重要な役割を果たします。防災士を確保する自主防災組織の割合を九割以上に高めるほか、女性の視点を生かすために女性防災士を養成するとともに、防災士の能力維持、レベルアップに支援をしてまいります。

 また、企業と地域の連携も大変大事です。臼杵市の下ノ江地区では、災害時の避難誘導や避難訓練への企業の参加に加えまして、企業の施設を避難場所とする協定が締結されました。企業の防災意識を高め、地域と企業の支え合いによる防災力の強化も進めていきたいと考えます。

 三つ目は、そうした取り組みを計画的に進めることであります。

 現在、地震津波対策のアクションプランを、地震直後の避難率向上などの課題も踏まえまして取りまとめているところであります。例えば、先ほど申し上げましたが、死者数を七百人以下に抑制するという目標の達成には、地震終息後五分以内に七〇%の人が避難行動を開始する必要があります。そうした避難率の向上も掲げているところであります。そのため、県が目標指標を設定する自主防災組織の活動促進につきまして、市町村においても実情に応じた取り組み目標を設定することにより、プランの実効性を向上させていきたいと思います。

 常に緊張感を持って、県、市町村、関係機関が密接に連携をして地震津波対策を着実に推進して、県民の安全、安心の確保を図っていきたいというふうに思っております。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 今、知事がお答えになりましたように、いろんな角度からの検討をしていかなきゃならぬというふうに実は思うわけですけれども、確かに二万二千人という数値を聞いたときには非常にショックでありましたけれども、これをいかに七百人以下に抑え込むかという最大の使命がやはり行政にはあるというふうに思っているわけです。そうした中で、東日本大震災で、宮城、福島、それから岩手の三県で、実は二百五十四名の消防団員が亡くなっております。行政、市民、自主防災組織の連携がいかに重要であるかということを、これは物語っていると思うんですけれども、さまざまな公務を背負う人の命というものを救うという、この仕組みづくりも大変大事だというふうに今言われております。

 また、先日のテレビでもちょっと見たわけですけれども、高知県のある町の集落では、高齢者が非常に多くて、支援をしなきゃいかん人も非常に多い。ですから、要支援者と支援をする人、これが非常に拮抗しておって、どうしようもない状況が実は起こっているんだと。単一の集落だけでは動けない。そういう場合にどういう形で避難をしていただくような形をつくるのか。これもやはり、私は、南郡の方、佐伯の方、どういう状況か、ちょっとはっきり存じておりませんけれども、そういう集落もあるんじゃないかというふうに思うんです。それらに対して、やはり、そういうことを想定して、あるいは、そういう集落がちゃんとあるのかどうかもわかっているとは思いますけれども、その対策もきめ細かにやはり講じていかなきゃならぬというふうに思いますので、今後、県の、先ほどの、地震後五分以内に七〇%の人が避難を開始する、こういう大きな目標を持っておりますから、その方向に向かって最大限の努力をお願いしておきたいというふうに思います。

 次に、企業の事業継続計画についてであります。

 東日本大震災では、部品や資材を供給するサプライチェーンの寸断など、想定外の事態に陥り、一定期間、事業活動の停滞を余儀なくされた企業が大変多く見られたとの報告がなされております。このため、各事業者においては、いざ災害が起こった場合など緊急時において、基幹事業の継続や被災部分の早期復旧が可能となるよう、優先して行うべき業務や社員の配置など、事業継続の手法を事前に定めておく必要性が認識をされ始めております。こういった事業継続計画、いわゆるBCPによって、取引機会の喪失やシェアの低減、あるいは企業評価の低下が回避されるということになります。

 また、企業のみならず、公的機関であってもBCPの必要性は同様でありますが、県においては、現在その策定作業を進めており、この秋には成案を得るものと伺っておりまして、大変期待をいたしてもおります。

 民間の動きとしましては、やはり大企業ほど迅速に策定作業を進め、既に計画をまとめた事業者も出てきていますが、中小企業においては、その必要性を認識しつつも、策定のノウハウ不足や資金的な課題もあって、各事業者ごとに策定が順調に進むのか、大変心配されております。

 南海トラフ巨大地震の発生を念頭に置けば、時間的な猶予はそんなにないわけですから、例えば、期間を限定してでも、民間企業、あるいは中小企業のBCP策定を県として強力に支援すべきと考えますが、これまでの取り組み状況と今後の対応方針についてお伺いをいたします。



○田中利明副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 企業の事業継続計画、いわゆるBCPについてご質問いただきました。

 BCPは、事業継続のためのリスク管理だけではなくて、経営の改善にも役立つ重要なものであると認識しております。

 県では、これまでに、BCPの普及啓発を目的としたセミナーを、企業と商工団体等支援機関向けに開催してまいりました。

 また、企業に対して策定ノウハウを提供するために、臨海部に立地している造船や水産加工会社を含む五社のBCPの策定を支援するとともに、その内容を事例集としてまとめまして、ホームページでも公開しております。

 あわせて、支援機関のスキルの向上を図るためにBCP支援マニュアルを作成し、配布するとともに、県主導のもと、支援機関と連携し、個別企業のBCP策定を支援する取り組みを行っております。

 今後は、策定メリットの周知やノウハウの提供を一層進めるため、特に津波の可能性の高い業界団体などと連携した取り組みを行うとともに、支援機関と協力して個別企業への策定支援を拡大させていきたいと考えております。

 加えて、小規模事業者に対しては、策定に大きな負担がかからない簡易版BCPを活用するなど、策定の促進を図ってまいります。

 以上です。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 今後の取り組みをよろしくお願いしたいと思います。

 なかなか、認識的にまだ低いのかなという感じもいたしておりますので、その辺を頭に入れながら取り組みを進めてもらいたいというふうに思います。

 次に、学校現場の防災体制についてであります。

 本県では、昨年度一年間に新たに防災士を三千人養成するなど、人口当たりの防災士の割合が他県を大変しのいでいるとお聞きをしておりますが、加えて、あの東日本大震災において、市内の小中学生全員が津波の難を逃れ、注目を集めた「釜石の奇跡」に象徴されるように、学校現場の防災体制の充実が大変大きな課題の一つと考えております。

 学校での防災教育についてでありますが、そこでお伺いしますのは、県教育委員会が昨年度に指定をした防災モデル校は何校ございますでしょうか。また、他の学校も含めて、昨今取り組んでいる防災教育の内容をお聞かせください。



○田中利明副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 昨年度の防災教育モデル校は、臼杵市、佐伯市の小学校各一校、中津市の中学校一校の計三校です。

 モデル校では、児童生徒自身による防災安全マップの作成、緊急地震速報を使った事前予告なしの避難訓練、避難所生活を体験する防災キャンプなどを実施しました。

 モデル校も含めて各学校では、地域の災害発生のメカニズムや危険度を理解する学習、地震、津波等を想定した避難訓練等が行われています。また、災害時に臨機応変に対応できるよう、登下校時等も想定した、より実践的な避難訓練を行っている学校もあります。

 今後とも、各学校の立地環境等、地域の実情に応じた防災教育を推進してまいります。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 それぞれの学校も配置が違いますから、位置的にも違います、地形も違います、いろんな面があると思うんです。そういう点を加味して、やはり学校の防災教育というのをやっていかなきゃならぬと思います。モデル校三校ですから非常に少ないわけですけれども、もう少し数をふやしてやっていただけないかというふうに実は思うところでもあります。

 次に、学校での防災教育についてでありますけれども、学校現場の体制、それについてちょっとお聞きをしたいんですが、先ほどご紹介をした「釜石の奇跡」というのは、まさに奇跡だったと思います。東日本大震災では、残念ながら多くの児童生徒が津波の犠牲となり、若い命を落としました。

 ある学者の指摘によれば、「多くの人は、一定の防災知識は持ち合わせていても、現実に自分がそうした災禍に遭遇するとは思っていないから対策を怠る。国や自治体任せの防災の人ごと化が一番悪い。防災の本当の敵は、おのれの心の中にあることを認識すべき」というふうに言っております。

 「釜石の奇跡」を導いた群馬大学大学院の片田教授の命の授業では、知識偏重ではなく、子供たち一人一人に生きる力をはぐくむ視点を大切にしているそうですが、やはり学校現場での防災教育を充実するには、職員の果たす役割が極めて大きいものと考えております。

 そこでまず、県内の防災士取得者のうち、教員は何名含まれているのでしょうか。また、小、中、高校において、各学年ごとに少なくとも一名程度が防災士を取得するべきではないかと私は考えますが、教育長のご見解をあわせて伺います。



○田中利明副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 まず、教員の防災士資格取得の状況ですけれども、本年八月末現在、県内に四千四百四十三名の防災士がおりまして、そのうち、八市町に百二十五名の防災士の資格を持った教員がいると把握をしています。

 防災士資格の取得は、教員の防災意識を高めるための有効な手段の一つであると考えます。

 一方、防災の取り組みというのは、各学校の地理的な環境等に応じて行う必要があり、地域住民や関係機関と連携した取り組みであることが重要です。

 各地域には、教員以上に地形や歴史など地域の事情を熟知した多くの防災士がいることから、まずは地域の防災士に協力をいただき、学校と地域が連携した防災教育を推進したいと考えています。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 先生方が、八つの市町で百二十五名ということでございますが、数的には、学校の総体からいきますと非常に少ない数だなというふうに感じました。

 全く、防災士が一人もいないという学校が何校ぐらいありますか。



○田中利明副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 手元の資料ですけれども、九市町村が、教員の中には防災士がいません。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 九つの町の学校には防災士の資格を持った方がいない。これは非常にやはり残念なことなんですけれども、私は先ほど、一学年一人ぐらいという話をしましたけれども、こういう状況であれば、最低、今年度中に一校に一名ぐらいは取っていただく、そのくらいの考え、ございますか、教育長。



○田中利明副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 各市町の教員の防災士取得の状況でございますけれども、これは幾つかの市が、みずから設置している学校における防災教育の関係で、各学校に一人は防災士が要るかなということで取り組んでいるところが幾つかあります。そういうところ、佐伯市、臼杵市、そして日田市などが数十名の単位で防災士を取っております。

 そのほかの市町村については、恐らく、自主的な取り組みの中で教員の方も取っている方がいるかな、そういう状況だというふうに私は思います。

 学校における防災士の役割は、当然、防災士を取得する過程で身につける知識、技能、それが防災訓練、防災教育に役立つというふうに考えております。

 各学校における防災教育について、各市町村の考え方もあると思います。ただ、このような市町において積極的な取り組みもあるということは、各市に紹介をしながら考えていただきたいというふうに、進めていきたいというふうに思います。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 一つの、教育委員会としての大きな、これ、課題として、実は受けとめていただきたいというふうに思います。

 私も勉強しましたけれども、この本を読むだけでも相当な効果があります。これ、三百ページ近くあるんですが、これを、教育長、一回、目を通していただいて、やっぱりこれは防災士を受けるべきだなという感じがあったら、本格的に検討していただく、そのくらいの気持ちで取り組んでいただきたいと思うんです。よろしくお願いをします。

 次に、携帯電話の不感地域についてであります。

 携帯電話は、もはや生活に欠かせないサービスとなっていますけれども、過疎地や辺地等、地理的条件や事業採算上の問題により利用が困難な地域がいまだに多くあります。災害時には、家族は別々の場所で被災することもあり、携帯電話会社が提供する災害用伝言サービスなどは家族同士の安否確認の際に重要なツールとなります。

 そこで、県内の携帯電話不感地域の状況についてお尋ねをします。

 また、県内における携帯電話の基地局の整備状況と今後の整備方針についてお伺いをいたします。



○田中利明副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 携帯電話の不感地域についてお答え申し上げます。

 県としては、これまでも通話エリアの拡大に向けて、携帯電話事業者に対しましては、基地局整備の要請や公共光ファイバーの貸し付けを行ってきたところであります。

 市町村等に対しましては、電気通信格差是正事業により、平成三年度から二十四年度までに二十七地区の基地局整備について助成を行ってまいりました。

 この結果、平成二十四年度末における県内の不感地域は、三十四地区、七百七十九世帯となっており、世帯カバー率は九九・八四%であります。

 今後の整備方針でありますが、今年度は三市、三地区で整備を行い、六十七世帯の不感解消を図っております。これにより、二十五年度末の世帯カバー率は九九・八六%となる見込みであります。

 県としては、引き続き市町村と連携しながら、国や事業者へ働きかけ、残された不感地域の解消に向けて取り組んでまいります。

 以上です。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 ありがとうございます。

 もうあとわずかというふうにお受けをしていいと思うんですけれども、確かに今、携帯電話は、非常に、どこか一つがつながればいいというふうに私は思っているんですけれども、何にもつながらないところが一番困るんだ。できればNTTあたりがつながると、先ほどの伝言ダイヤルできますから、そういう点では非常に便利がいいと思うんですが、あとの数%、本当に数えるほどですから、何としてでも、一年でも早く、この解消に向けて努力をお願いしたいと思います。

 次に、カーラジオのノイズについて質問いたします。

 カーラジオは、車で移動する場合には、ニュースを初め、災害発生や気象情報等を入手できる重要な情報源となります。しかし、車を走らせていると、ところどころで何らかの妨害電磁波によってノイズが入り、時間的には数秒から数十秒間、また、長いところでは、距離にすると県道沿いで約八百メートルにもわたって、ジージーバリバリという、全く聞けない状況になる区間があります。

 ノイズが発生する区間について、幾つかの関係機関を通じて調査をしていただきましたけれども、沿道にある店舗内に設置された業務用冷蔵機器のコンデンサの老朽化が原因でノイズが起こり、そのノイズが道路上の電線に乗って増幅をしているんじゃないだろうかというふうに推察されたところであります。

 さらに、他のルートも私個人的に調査をしてみますと、ノイズが起こる沿道には、食料品やお菓子屋さん、大型冷蔵庫を必要とする店舗がほとんどと言っていいほどあるようにあります。

 そもそもコンデンサーは、最もシンプルなノイズフィルターで、ノイズ成分を除去するものであり、古くなれば交換の必要があるのに放置をされているものが多くて、関係機関としてもお願いの域を出ないのが現状のようであります。

 そこで、防災の面からも、主要な国県道沿いにおいては、カーラジオのノイズ解消に向け、県として何らかの対策を講じる必要はないのか、お伺いをいたします。



○田中利明副議長 西山商工労働部長。



◎西山英将商工労働部長 カーラジオのノイズについてお答えいたします。

 まず、ラジオ放送の現状でありますけれども、NHK等放送事業者によりますと、県内全域をカバーするAM放送の中継局は整備が完了しておりますが、送電線の絶縁体不良などの原因により局所的な受信障害が発生する場合があるとのことであります。

 この受信障害に関する窓口は、電波行政全般を所管する総務省九州総合通信局が設置しており、具体的な相談があれば、原因や影響範囲等の現地調査を放送事業者に依頼し、状況に応じて、関係者に対して改善に向けての依頼や措置命令を行っているところです。

 また、放送事業者においても、直接相談があれば、現地調査や解決に向けた対応を行っております。

 県としては、これまでも必要な都度、国や放送事業者に情報を提供しておりますけれども、いただいた情報があれば、これをしっかりそういう機関に伝え、今後も適切に対応してまいりたいというふうに考えております。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 では、県民の皆さんからそういうふうな情報が県の方に入ってくれば、当然、その分は対応していただける。で、ノイズの除去に努力をするのは県ではないでしょうから、その辺はお願いをして動いていただけるということでよろしいんですね。−−はい、わかりました。よろしくお願いをいたします。

 次に、林業振興についてであります。

 本県の約七割の面積を占める森林は、戦後造成した人工林を中心として着実に成熟しつつあり、長期にわたる育成の時代を経て、今まさに利用期を迎えております。この豊かな森林資源を最大限に活用し、森林の有する多面的機能を十分に発揮していくとともに、森林を擁する地域の活力を創造していくためには、森林から丸太等の林産物を生産する林業、そこで生産された丸太を製材品等に加工して販売する木材産業の育成と自立が重要です。

 本県では、平成二十四年三月、国の第三次補正予算による交付金六十一億円を森林整備加速化・林業再生基金に受け入れ、路網の整備や高性能林業機械の導入、あるいは加工施設の整備に取り組んできたと承知をいたしております。

 しかし、去る七月、この交付金が震災復興関連予算であるにもかかわらず被災地の復興とかけ離れた使途が見られるとして、国から各県に対し、その未使用分について、基金からの返還要請がなされ、先般の県の発表では、本県の返還額は十三億円を超えると見込まれています。

 しかし、今回の国の突然の方針転換による返還は、林業再生基金の活用を念頭に置いて事業を計画してきた本県の林業、木材産業関係者の意欲を損なうばかりでなく、林業、木材産業の成長産業化にも支障を来すのではないかと危惧をいたしております。

 そこで、林業再生基金の活用により、これまでにどのような成果があったのかお伺いをするとともに、今回の国からの返還要請に対して、県としてどのように対応していくのか、お伺いをいたします。

 また、仮に基金から国に返還する場合、来年度の財源に大きな穴があくことになりますが、林業再生基金にかわる財源をどのように確保していくのか、お伺いをいたします。



○田中利明副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 ただいま、森林整備加速化・林業再生基金の返還要請の中で、林業振興、大丈夫かというご心配をいただいておりますけれども、大分県では、平成二十一年度以降、今お話のありました森林整備加速化・林業再生基金を活用いたしまして、川上から川下に至る総合的な対策といたしまして、木材生産力の強化、効率的な加工体制の整備、あるいは木材需要の拡大に向けた取り組みを推進しているところであります。この結果、素材生産量が二十一年の七十三万立米から二十四年には九十万立米に、製材品出荷量も四十一万立米から四十六万立米に増加するなど着実に成果を上げているというふうに考えております。

 この基金につきましては、二十一年七月の設置後、数回にわたって積み増しが行われているところであります。なかなか、林業振興上、有効だということで、評判もよかったもんですから、積み増しがされているところであります。

 このうち、東日本大震災の被災地の復興に必要な木材を全国規模で供給することを目的として、二十四年三月に、今、議員からお話がありましたように、六十一億円が積み増しされたわけでございますけれども、これにつきましては、去る七月二日でございますけれども、農林水産省から、執行済みのもの、それから二十五年度予算に計上したもの、これはしようがありませんけれども、その他の残ったものは返還をしてくれという要請があったところであります。

 本県は、これまで国の事業目的に沿って各般の取り組みを着実に進めてきたところでございまして、それはそれで大変有効に使わせてもらったんですけれども、逆に、被災地に対する事業に使途を厳格化するという国の新たな方針にも真摯に対応しなければいけないというふうに考えているところです。

 そうなりますと、復興関連予算で造成された基金のうち、二十六年度に執行を予定していた約十三億七千九百万円、これは二十五年度予算に使われてないものでございます、残りということでございますけれども、これを国に返還するということになると思います。

 現在、木材利用ポイント制度等によりまして住宅需要が高まるとともに、円安によりまして国産材の価格競争力が回復する中で、県内の林業、木材産業を取り巻く環境は改善に向かっていると思います。しかし、今回の基金の返還というのは、議員ご心配のとおり、本県の関係者の事業意欲をそぐものでありまして、この好機を取り逃がすことにつながりかねないと私も心配しているところでございます。

 本県の林業、木材産業の構造改革は、まだ道半ばであります。今後、競争力を高めて、素材生産量、九十万立米まで来ましたけれども、百万立米の目標を達成していく必要がありますので、そのためには、これまでの取り組みをさらに加速していかなければならないということでございます。そうなりますと、やはり国の支援はどうしても必要だというふうに思っているところです。

 国の方も、今回の返還要請に当たりまして、「全国的な木材の安定供給ができる条件整備については、これからまた配慮するから」、こういうことを言っております。これを踏まえまして、大分県といたしましては、全国知事会及び九州地方知事会の場や国への政策提言を通じまして、必要な財源の確保を強く要請していきたいというふうに思っております。国がそう言っているからといって安心はできませんので、関係の公共団体とも連携をとりながら要請活動をしっかりやっていこう、こう思っております。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 ちょうど今、木材の関係、林業が少し上向きつつあるという状況になったときですから、本当にやるせない状況があるわけですけれども、何としてでも、今、知事がご説明いただきましたように、この基金が本県の林業、木材産業の振興に大きく貢献をしていることは間違いがないだろうというふうに思います。

 この財源、必要な財源であったことを、改めて私も認識をさせていただきました。今後、基金の返還により、本県の林業、木材産業の関係者に本当に大きな影響が出ないように、先ほど知事が言われましたように、国に対して必要な財源の確保を真剣に要請していってほしいというふうにも思っております。

 議会としても、目標は同じでありますから、しっかり取り組んでいかなきゃならぬというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 次に、県道の三重新殿線バイパスについてであります。

 少しローカル的な話になりますが、去る八月二十三日、県道三重新殿線バイパスの内田赤嶺工区七百四十メートルが開通いたしました。改めて、地元のご協力と県当局のご尽力に感謝を申し上げる次第であります。

 また、八月二十五日には中九州横断道路の朝地−竹田間の着工式が行われるとともに、大野−朝地間の二十六年度開通に向けても工事は順調に進捗をしており、開通後は、買い物、医療、地域交流など沿線住民の利便性は格段に向上し、生活圏域の拡大、物流の効率化による産業振興も大いに期待がされております。

 この中九州道の開通効果をさらに豊肥地域全体に波及させるには、国道三二六号や五〇二号とを一日も早く結ぶことが重要であります。

 特に三重新殿線バイパスは、国道三二六号と中九州横断道路千歳インターチェンジを結ぶ約十キロの路線でありまして、三重市街地の渋滞緩和のほか、災害発生時の代替道路、さらには大分市内の救命救急センターへのアクセス改善など、安全で円滑な交通ネットワークを形成し、二十一世紀の豊後大野市の発展に欠くことのできない重要な路線であります。

 本事業は、平成十年度に着手され、現在まで全七工区のうち三工区に当たる三・九キロメートルが完成をいたし、進捗率は三九%となっております。十四年間で進捗率三九%です。残り四工区のうち、内田工区と赤嶺牟礼工区については整備が進んでおりますけれども、牟礼前田工区と秋葉内田工区についてはいまだ事業化に至らず、バイパスとしての機能を果たせていない状況であります。

 一方、近年の通行量の増加に伴い、交通事故の危険性も日々高まる中、牟礼前田工区に位置する上田原地区や牟礼地区の皆さんは、大変大きな不安を抱えており、一日も早い開通を心待ちにいたしております。

 ご承知のとおり、このバイパスは、中九州道とつながってこそ機能を発揮する路線ですので、県としても未着工区間の事業化に向けて最大限の努力をいただけるものと拝察しておりますが、まずは、事業完成に向けた目標年次を示した上で、着実に事業を推進していただきたいと切望しております。

 国の施策も国土強靱化に向けて動き始めましたことから、道路整備も今後、大きな情勢変化を伴うものと思われます。地元の皆さんも、一部地権者の皆さんだけの問題とせずに、地区を挙げてこの事業に協力していこうという思いも持っておりますので、ぜひとも県には、中九州横断道路の朝地−竹田間の開通と歩調を合わせていただいて、三重新殿線バイパスの全線開通を期待いたすところであります。

 そこで、現在事業中の区間の進捗状況と未着手区間の今後の事業化の見通しについて、土木建築部長の力強い意気込みも交えていただきながら、ご答弁をお受けしたいと思います。



○田中利明副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 三重新殿線は、豊後大野市三重町中心部から中九州横断道路へのアクセス道路として重要な路線だと認識しております。

 昨年度までに、千歳インターチェンジへの接続区間及び国道三二六号から農業大学校の間約三・一キロメートルを供用し、本年八月に国道三二六号から市道重正線の間約〇・七キロメートルを供用したところでございます。

 現在、赤嶺牟礼工区及び内田工区約一・八キロメートルにおいて事業を進めております。

 赤嶺牟礼工区約一キロメートルは、平成十七年度に事業着手いたし、二十四年度末の進捗状況は事業費ベースで五九%、残り二筆の未買収用地を除いた区間は既に工事着手済みであり、工事の推進に努めているところでございます。

 内田工区約〇・八キロメートルは、平成二十一年度に事業着手し、進捗率は二三%、現在、用地取得に鋭意取り組んでいる状況でございます。

 これら事業実施中の区間の進捗を図るとともに、未着手区間約四・四キロメートルにつきましても、できるだけ早く事業化し、今後とも全線供用に向け、全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 きょうは、傍聴席に上田原地区の区長さんを初め、期成会の役員さん方も傍聴にお見えいただいておるんですが、この未着手区間をぜひとも事業評価の対象区間として俎上に上げていただきたいと強い願望を持っておりまして、着工に向けて本当に発進をしていただきたいというふうに思っております。

 秋葉内田工区、ここが先行して完成をしてしまいますと、上田原、牟礼の皆さんは、結局、バイパスが三二六の、宇目方向からの車両が全部乗り移ってきますから、今以上に車両がふえてしまいます。ですから、やはり、私が考えるのは、秋葉内田工区、牟礼前田工区、一緒に開通するのがいいなというふうに実は思っている。牟礼前田工区、橋梁がありますから厳しい面があると思いますけれども、できればそういうふうな形をとっていただければ大変ありがたい。

 しかし、財源の問題もありますから、それらを含めて、一年でも早く着工していただきたい。部長の英断に、これはかかっておると思いますが、財源は、お互い、一緒、つくりましょう。私も頑張りますので、何とぞよろしくお願いをしたいと思いますが、部長の、何か言うことがあれば、期成会の皆さんも来ておりますので。



○田中利明副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 全線供用のためにも、今、事業中区間の用地取得に、地元の協力をいただきながら、まずは頑張っていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたしたいと思います。

 以上でございます。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 もうお互いがよろしくよろしくじゃ、これは前にずらんのですけれども。何としてでも事業化に向けて最大限の努力を、本当にお願いをしたいと思います。

 最後に、太平洋新国土軸についてであります。

 九州の東西格差については、今日までさまざまな議論がなされてきましたけれども、現在、東九州自動車道の県内区間は、平成二十六年度の供用を目指して着々と整備が進められております。本年二月の蒲江−北浦間、距離的にはわずか十四・二キロの開通により、宮崎県との地域間交流は、早速、活性化が顕著にあらわれるなど、高速道路が地域にもたらすインパクトの大きさには、改めて目をみはるものがあります。

 そのような中で、今後、本県として、東西格差のさらなる解消に向けて、何をすべきかについて考えてみたいと思います。

 平成二十一年八月、国土交通大臣により決定された国土形成計画の一翼を担う九州圏広域地方計画では、「広域ブロック連携軸の形成を促進する」「海を介した多様なネットワークの形成による中国圏、四国圏との交流連携機能の強化を図る」こととされています。

 また、十月に召集予定の臨時国会では、さきの臨時国会で自民、公明両党が共同提出し、継続審議となっている防災減災等に資する国土強靱化基本法案が審議入りするものと考えます。

 この法案には、国土強靱化に関する基本的施策として、大規模災害発生時の円滑、迅速な避難、救援の確保策として緊急輸送道路の整備が、また、地域間交流、連携の促進では、全国的な高速交通網の構築と日本海国土軸、太平洋国土軸の相互連携などがうたわれております。

 去る四月二十五日に全国知事会の山田啓二京都府知事は、古屋圭司国土強靱化担当大臣と会談をし、防災力強化や新産業育成のため交通網を整備し、人や産業が帯状に集積する国土軸を新たに東北地方や日本海側にも形成するよう要請をいたしました。

 このような動きも踏まえ、県としては、二十一世紀の単なる夢構想というのではなくて、国土軸のリダンダンシー、つまり、多重性の確立も視野に入れて、太平洋新国土軸豊予海峡ルートの実現に向けて、名古屋以西の関係各県と連携を図るとともに、四国、九州各県と本格的に議論を再開すべきと考えますが、知事のお考えを伺います。



○田中利明副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 東日本大震災の発生によりまして、これまでの一極一軸型の国土構造の脆弱性が改めて浮き彫りになったと思います。複数軸を備えた国土形成の必要性というのが再認識されました。

 そこで、全国知事会におきましても、国土軸の代替性の確立と防災力強化の観点から、国土軸の複線化の実現等を内容とする「日本再生デザイン」を取りまとめ、国にも要請を行ったところであります。しかし、昨今の社会経済情勢や国、地方の厳しい財政状況を踏まえますと、近い将来の実現は、なかなか難しいという状況だと思います。

 平成二十年に国が策定いたしました国土形成計画におきましても、高規格幹線道路を初めとした基幹ネットワークを重点に置いて整備を推進するというふうにされておりまして、「湾口部、海峡部等を連絡するプロジェクトについては、長期的視点から取り組む」というふうになっております。

 太平洋新国土軸構想につきましては、本県にとって四国や関西からの物流促進による経済発展や、あるいは災害時における代替輸送ルートとしても重要であります。その必要性は高いと考えますけれども、本県を取り巻く高速道路体系の整備はまだまだおくれております。東九州自動車道、中九州横断道路、そして中津日田道路の早期整備に重点的に取り組む必要があるというふうに考えます。お話のありました三重新殿線の整備も急がなきゃならないような事情もあるわけであります。

 太平洋新国土軸構想を実現するためには、まず、国土形成計画におきましてしっかりと位置づけられることが重要だと考えます。

 県といたしましては、長期的な観点に立って、関係自治体とも連携をとりまして、国等に対して要望活動を行うとともに、防災・減災等に資する国土強靱化基本法案など今後の動きも注目しながら対応していきたいというふうに考えております。



○田中利明副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 七年後の二〇二〇年には東京オリンピックが二回目の開催をされるということが決定いたしましたけれども、三兆円の経済効果がうたわれておるようですけれども、私が考えるに、果たして全国的なものになり得るのか、恐らく一極集中が強いんじゃないかという感を実は持っておりまして、そういう点からすると、火事場の何とかじゃないですけれども、この機を逃しちゃならぬという気持ちを実は持っております。最高のチャンスになり得ないかなと。国土強靱化に向けて、どれだけ動いてくるかというのが今からの自民党の施策でもあろうかと思いますので、そういう点を踏まえたときに、大分県の元気、あるいは浮揚策の、先ほど知事さんが言いましたように、このルートというのは本当に大分にとっては重要なルートだというふうに思っています。

 九州、博多方向、あるいは鹿児島方向とかいう形で我々もずうっと動いてきましたけれども、もうあんまり北とか南を考えるんじゃなくて、東向きに、近畿、大阪、それから名古屋の方向をにらんでいけば、大分はちょうど、来たときに、ハブ的役割を果たせる県じゃないかというふうに思っていまして、そういう点からすると、たかがと言わせていただきますけれども、一兆円レベルのお金じゃないかと思うんです。何とかそれをこの大分の方に持ち込んでいただくことが、私は、二〇三〇年代の前段、そのくらいまでに追い込むことができないかと、実は気持ちを持っております。

 何もかもが、先ほど言いましたようにおくれているというふうに、九州の中でおくれていると悲観をするよりも、東には一番近い大分県がある。四国との連携、近畿、名古屋との連携をしていけば、東西格差を挽回する施策の倍返しができるんじゃないかというふうな感じも受けております。そういう気構えで、今後、執行部の皆さんも取り組みをしていただいて、国の方にも強い要請行動を起こすなり、あるいは、機会あるごとに四国、あるいは近畿、愛知県の方とも連携をとっていただければというふうに思っておりますので、この点について今後ともどうぞよろしくお願いして、私の今回の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○田中利明副議長 先ほどの教育長の答弁に対しまして修正の申し出がありましたので、これを許可します。野中教育長。



◎野中信孝教育長 先ほど、学校現場の防災体制についての再質問の中で、防災士である教員がいない市町村の数、九市町村というふうにお答えをしましたけれども、そのほかに把握をしていない市が一市あります。したがって、防災士である教員のいない市町村数は、九または十市町村であると訂正をいたします。



○田中利明副議長 以上で後藤政義君の質問及び答弁は終わりました。井上伸史君。

  〔井上議員登壇〕(拍手)



◆井上伸史議員 三十六番、井上伸史でございます。

 質問の機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。しかもトリでございます。トリにふさわしい質問かどうかわかりませんけれども、精いっぱい頑張らせていただきたいと思います。

 また、本日は、議会傍聴に地元日田から遠路おいでいただき、本当にありがとうございます。

 また、知事を初め、執行部の皆さん、多数の傍聴でございますので、どうかひとつ答弁のほど、よろしくお願いいたしたいと思います。

 防災、減災につきましては、先ほど後藤議員からすばらしい質問がございまして、重複のところもございますけれども、それだけに災害というのは重要かな、そういう思いでご理解していただきたいというふうに思っておるところでございます。

 質問に行きます。

 平成二十三年三月十一日に発生した東日本大震災から、はや二年半が経過いたしました。この間、気の遠くなるような捜索が日々続く中、いまだに確認できない行方不明者は約二千七百人を数えます。

 また、福島第一原発事故の事態収束もままならない地域も合わせて、二十九万人以上の方々が先の見えない避難生活を余儀なくされていることを思うとき、被災の記憶を決して風化させてはならないと改めて認識する次第であります。

 時と地域を選ばず突発的に襲ってくるこのような自然の脅威に対し、人間社会は大変無力なことを実感させられますが、過去の災害から得られた教訓や英知を結集して、防災、あるいは、せめて減災につなげる対策を講じていく余地は大いに残されているのではないでしょうか。

 それでは、質問に入ります。

 昨年の豪雨災害からの復旧途上にある日田市では、梅雨期を前にした六月九日に、市民挙げての防災訓練を実施いたしました。市役所は全職員が参加し、その他、公的機関相互の連携体制の徹底をいま一度図り、自治会側では、非常用備蓄の充実や自主防災組織の役割確認など真剣に取り組み、従来よりも格段に実践的な訓練となりました。

 しかし、一方、先般五月末、政府の地震調査委員会が見直した長期評価では、日向灘において今後三十年以内に南海トラフ巨大地震が発生する確率が、従来見込みの一〇%から、何と六〇から七〇%へと大きくはね上がっております。

 そのような中、間を置かずに六月上旬には、県は地域防災計画の修正案を公表し、既に改定を終えましたが、今後いかにしてこの計画を地域の実践に結びつけていくかが本当の正念場になるのです。

 南海トラフ巨大地震を初め、津波、台風、原発事故等多岐にわたる災害を想定しつつ、地域防災計画をどのように実行に移していくのか、その具体策について、県内市町村の取り組み状況も含めて、知事のお考えをお伺いします。

 今から対面席で質問いたします。

  〔井上議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○田中利明副議長 ただいまの井上伸史君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 東日本大震災から二年半、ただいま井上伸史議員には、防災減災対策についてご質問をいただきました。

 我々は、東日本大震災、あるいはまた、昨年の九州北部豪雨もそうでございましたけれども、このような大災害から学んだ教訓を忘れることなく、さまざまな災害に備えなければならないと考えます。このため、本年六月でございますが、南海トラフ等の新しい津波浸水予測・被害想定結果や昨年の豪雨災害の検証結果の反映を初め、原発事故も想定した対策を新たに盛り込みながら、地域防災計画を見直したところであります。

 今後は、これらの計画をもとに、具体的な防災減災対策を実践する段階に入ったと考えておりまして、災害に時なしを念頭に、スピード感を持って取り組みたいと思います。

 まずは、実践のための体制づくりであります。

 県と市町村が一体となって防災減災対策を確実に進めるため、昨年度、県と市町村の担当部局で構成する大分県防災対策推進委員会や各振興局ごとに関係機関で構成する防災対策推進ブロック協議会を設置したところでありまして、これらの場を通じまして相互の連携強化と計画の実効性の確保に努めていきたいと思います。

 こうした連携により、市町村では、今回の計画修正で新たに盛り込んだ避難時のサイレン音の統一や津波浸水予測結果等を踏まえて避難訓練やハザードマップの作成等を行うなど、早速、実践の場に生かしているところであります。

 次に、計画を確実に実行するためのロードマップの作成であります。

 地域防災計画の地震津波対策を着実に実践し、その実効性を確保するために、建物の耐震化や避難訓練の実施など具体的な項目とその達成時期を定めたアクションプランを今年度中に見直すこととしておりまして、市町村と目標を共有しながら取り組んでまいります。

 また、何よりも地域住民や自主防災組織等を初めとした地域の防災力を高めていくことが重要であります。

 喫緊の課題である南海トラフ巨大地震への備えにおきましては、早期避難のための実践的な訓練を重ねていくことが必要であります。このため、県では、地域ごとに具体的な避難行動計画を作成するための手引きとなる大分県津波避難計画策定指針をつくりまして、取り組みの中心となる防災士のスキルアップなどにも取り組んでいるところであります。

 防災減災対策を着実に実践していくためには、自助、共助、公助が適切な役割分担のもとに機能することが重要であります。

 今後とも、県、市町村、関係機関が一体となって、防災減災対策にしっかり取り組んでまいりたいと思っております。



○田中利明副議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 県では、国への二十項目にわたる要望、提言を精力的に行っておりますが、九つの新規項目の一つに、先ほど言いました南海トラフ巨大地震への備え、そして緊急防災減災事業を推進するための確実な財源措置を求めております。

 国の概算要求は、総理の判断を待つ消費税も含め、例年にも増して税収の変動要因が多いことから、歳出のシーリングを示さない変則的な要求状況ではありますが、既に九月に入り、国の概算要求の全容も見えてきた時点で、防災、減災での本県の要望反映を知事はどのように評価されているのか、伺います。



○田中利明副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 議員もご存じのとおり、この防災減災対策につきましては、これまで緊急防災減災事業という予算がありまして、それでいろんな事業を推進してきたところですけれども、この事業が本年度限りで終わるということになっているわけであります。したがって、そういうこともあるもんですから、実は、これをこれからも継続してもらいたいということを本年の六月に、直接、総務大臣にお願いしてまいったような次第でございます。

 ちょうど、防災、減災に対する、みんな、全国的な危機感も盛り上がっておりますし、そういった意味で、全国知事会、あるいはまた、九州知事会もそうでございますけれども、南海トラフの影響を受ける沿岸九県で、同じくやっぱり関係の知事会をつくっておりまして、そういうところで波状的に国の方にしっかりと要望をしていきたいというふうに考えているところでございます。

 結局、最終的に決められるのは予算の編成のときということになると思いますので、そういう時期を念頭に置きながらこれからも努力をして、大変重要な予算でございますので、ぜひ確保していきたいというふうに思っております。



○田中利明副議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 予算獲得には、どうかひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。

 それでは、次に移りますが、東日本大震災以降、当然ながら防災、減災の重要性について国民の関心が高まり、全国各自治体ともその対策に力を注いでいます。

 とりわけ大分県においては、地域防災計画の見直しにいち早く着手するとともに、本年三月には、地震、津波による被害想定の調査報告を県民に示しました。

 その中で、津波等の被害防止対策に取り組む市町村を支援する県単独の緊急補助金三億円が大震災後の二十三年七月に予算化され、ことしで三年目を迎えているところですが、過去二年間の補助実績を見ますと、全額を執行できてない状況もうかがえます。

 そこで、この緊急補助金によるこれまでの成果と課題、さらには今後の執行見込みについてお伺いをいたします。



○田中利明副議長 冨高生活環境部長。



◎冨高松雄生活環境部長 津波等被害防止対策事業の成果と課題についてお答えします。

 津波からの早期避難を図るため、沿岸部の十二市町村で海抜表示板の設置を終え、避難路三百六カ所、避難地三カ所を整備しました。

 安全な場所への迅速な避難を進めるため、内陸部市町村を含め、ハザードマップの全世帯への配布とともに、避難所等への案内標識の設置が進みました。

 また、避難後に必要になる非常用備蓄品についても、簡易トイレや毛布など避難所での生活に欠かせない物品の備蓄も進みました。

 他方で、今後、地域で作成が進められる津波避難行動計画に沿った避難路等の整備への対応が課題となります。

 今年度の執行見込みですが、八月末現在の市町村からの申請状況では、避難路、避難地の整備を初めとした事業に約二億六千万円の執行を見込んでいます。

 予算額三億円に対する差額、約四千万円については、事業の前倒し実施を含め、第二次の採択申請を各市町村に照会しているところです。

 以上でございます。



○田中利明副議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 節約したといえばそれまでかもしれませんけれども、こういった重要な災害に対する防止策でございますので、後で禍根が残らないようにしっかりやっていただきたいというふうに思っております。

 そしてまた、やっぱり沿岸部から、どうしても、山村というか、山の方へずっと避難に行くわけでございますので、やっぱり山間部のそういった対応ももっとしていただくと大変ありがたいというふうに思っております。

 次の質問をさせていただきます。

 これまで示された国、県の調査結果によると、南海トラフ巨大地震の際には、県内では震度六強の揺れが発生し、最大で高さ十三・五メートルの津波も予想されます。想定死者数は二万二千人、建物被害は、全壊、焼失が約三万棟に上ると言われております。

 先般、私は、東日本大震災を体験された日本ログハウス協会の芳賀沼会長にお会いした際、当時の震災の状況について、貴重なお話を伺うことができました。

 会長は、緊急時の仮設住宅を木造で対応することは到底できないというのがこれまでの常識となっていたところ、今回の震災後においては、建築物資が十分に整わない状況であったこともあり、一万本の丸太を用いて、約五百棟の木造ログハウスをわずか数カ月で組み立て、緊急仮設住宅として被災者に提供できたというのでございます。また、あわせて会長からは、九州は豊富な木材供給能力を有しており、災害対策にも最大限に活用すべきだとのご指摘もいただいたところでございます。

 本県の進める防災減災対策においても、避難場所の整備や、有事に備える丸太などの木材ストック、木造仮設住宅の導入など、木材の一層の活用可能性を検討できると思います。

 また、最近の動きとして、東日本大震災を境に、全国工務店協会が中心となり、木造応急仮設住宅を大規模災害などに対応できる全国工建の組織化が検討されております。大分県も、このような状況を踏まえ、組織化への協力と指導をお願いいたしたいと思っておりますので、県の考えをお伺いいたします。