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平成25年 第1回定例会(3月) 03月13日−08号




平成25年 第1回定例会(3月) − 03月13日−08号







平成25年 第1回定例会(3月)



平成二十五年三月十三日(水曜日)

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 議事日程第八号

      平成二十五年三月十三日

           午前十時開議

第一 一般質問及び質疑、委員会付託

第二 特別委員会設置の件

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 本日の会議に付した案件

日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託

日程第二 特別委員会設置の件

特別委員の選任

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 出席議員 四十三名

  議長         志村 学

  副議長        元吉俊博

             小野弘利

             久原和弘

             三浦正臣

             守永信幸

             藤田正道

             原田孝司

             小嶋秀行

             馬場 林

             尾島保彦

             玉田輝義

             深津栄一

             酒井喜親

             首藤隆憲

             吉冨幸吉

             平岩純子

             江藤清志

             古手川正治

             後藤政義

             土居昌弘

             嶋 幸一

             毛利正徳

             油布勝秀

             衛藤明和

             濱田 洋

             三浦 公

             末宗秀雄

             御手洗吉生

             桜木 博

             麻生栄作

             田中利明

             渕 健児

             近藤和義

             阿部英仁

             井上伸史

             荒金信生

             佐々木敏夫

             戸高賢史

             吉岡美智子

             河野成司

             堤 栄三

             竹内小代美

 欠席議員 なし

 欠員   一名

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 出席した県側関係者

  知事         広瀬勝貞

  副知事        二日市具正

  副知事        小風 茂

  教育委員長      岩崎哲朗

  代表監査委員     米浜光郎

  総務部長       奥塚正典

  企業局長       堤  隆

  病院局長       坂田久信

  教育長        野中信孝

  警察本部長      大沢裕之

  企画振興部長     塩川也寸志

  福祉保健部長     永松 悟

  生活環境部長     直野清光

  商工労働部長     山本和徳

  農林水産部長     阿部良秀

  土木建築部長     畔津義彦

  会計管理者兼

             平田茂雄

  会計管理局長

  人事委員会

             山本清一郎

  事務局長

  労働委員会

             山蔭政伸

  事務局長

  財政課長       長谷尾雅通

  知事室長       草野俊介

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     午前十時十二分 開議



○志村学議長 これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○志村学議長 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。

 まず、昨年第四回定例会において採択した請願の処理結果につきましては、お手元に配付の印刷物のとおりであります。

 次に、継続請願九については、提出者から取下願が提出されましたので、所管の委員会に回付いたしました。

 以上、報告を終わります。

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○志村学議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第八号により行います。

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△日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託



○志村学議長 日程第一、第一号議案から第五一号議案までを一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。堤栄三君。

  〔堤議員登壇〕(拍手)



◆堤栄三議員 おはようございます。日本共産党の堤栄三でございます。ただいまより一般質問を行います。一年ぶりでございますので、しっかりと答弁をお願いいたします。

 まず、広瀬県政についてであります。

 昨年の総選挙で、民主党政権から自民、公明の第二次安倍政権に変わりました。自民党の大勝は、自民党の公約が支持をされたということではなく、小選挙区制など選挙制度の弊害によってなされたものです。四割台の得票で八割の議席を占めるということからも、これは明らかです。国民は、長らく続くデフレ不況からの脱却、社会保障制度や年金の充実で安心できる老後、若者が安心して働ける雇用環境の安定、生活を破壊してしまう消費税増税中止など望んでいます。大分県政は、このような悪政から県民の暮らしと福祉を守る防波堤の役割を果たさなければなりません。

 しかし、広瀬県政はどうでしょうか。補助金漬けで企業立地を進め、大量の非正規切りが行われても企業へその中止を求めない姿勢。さらに、産業集積を推進する一方で、大分県の基幹産業である農業産出額は、二〇一一年では、九州七県中五位で、千三百三十一億円となっています。知事就任の二〇〇三年では産出額は千四百二十七億円あったのが、この八年間で九十六億円も減少しています。また、長期不況の中、個人、法人県民税の滞納額は二十三億二千七百万円にも上っています。国民健康保険税の滞納世帯も加入世帯比一八%の三万三千六百七十九世帯となっており、うち保険証を交付していない資格証明書発行世帯は四千二百六十七世帯にも上っています。さらに、後期高齢者医療制度の短期保険証発行者も四百七十人に上っています。県民所得も、二〇〇三年の一人当たり平均二百六十三万円から二百二十九万円で三十四万円も減少しています。この実態は、いかに県民の暮らしが疲弊しているかを物語るものであります。

 大分県政として、県民の暮らしを応援する施策を積極的に行い、県民所得をふやして、デフレ不況から脱却しなければなりません。GDPの六割を占めているのが家計消費であります。特に、働く人の賃上げと安定した雇用の拡大が重要です。

 そこで、以下の点について質問いたします。

 雇用の安定についてです。

 現在、働く人の賃金の低下と労働条件の悪化に歯どめがかかりません。昨年の勤労者の平均賃金は、一九九〇年以降で最低となり、ピーク時の一九九七年より年収で約七十万円も減っています。大分県民の雇用者報酬も、一九九八年度と比べて二〇〇九年度は四十五万四千円も減少し、四百三万円になっています。

 全国でも非正規雇用が労働者の三人に一人、若者と女性では二人に一人まで広がり、年収二百万円にも満たない労働者が一千万人を超えています。低賃金で不安定な働き方の非正規雇用の拡大は、正規雇用の労働者の賃金と労働条件の低下、長時間労働に拍車をかけています。これだけ減少すれば、物を買う力が弱まるのは当然です。それがデフレに拍車をかけ、さらなる賃下げへと負の連鎖になります。

 その一方で大企業は内部留保をこの十年間で百兆円も積み増しされ、二百六十兆円にも達している現実があります。例えば、キヤノンでは三兆七千六百九十五億円もあります。この〇・二%を取り崩せば月一万円以上の賃上げができ、一%で一万五千人の正規雇用を生み出すことができます。

 知事として、経済団体に内部留保の活用を要請し、賃上げと正規雇用の拡大を求めるべきと考えますが、答弁を求めます。

 以下、対面演壇にて行います。

  〔堤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの堤栄三君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま堤栄三議員より、企業に対しまして、内部留保の活用によって賃上げや正規雇用の拡大を求めるべきだというお話がございました。

 内部留保は、将来への備えであり、まずは、戦略的、積極的に技術開発や設備投資に投入され、企業の発展に結びつく環境を整えるということが重要だと思います。特に、今、国内経済は改善の動きが見え始めているものの、県内経済は全体として横ばいの動きでありまして、企業の生産活動も一進一退であります。このようなときこそ、景気雇用対策にしっかりと取り組んでいくということが大事だと思います。

 国の緊急経済対策を積極的に受け入れて、投資的事業を前倒しで行うなど需要の喚起に努めるとともに、県内企業が前向きに事業を拡大していける環境を整えてまいりたいと思います。とりわけ、本県の経済を支え、雇用の重要な担い手である中小企業の活性化が必要であります。

 本県産業の底力を発揮させるために、さまざまな業種にわたる産業集積をさらに厚みのあるものとし、市場の拡大を図ります。企業誘致に引き続き取り組むとともに、地場中小企業が集積の一翼を担って事業拡大や新分野に挑戦していけるように支援をしてまいります。また、緊急雇用の基金を活用いたしまして、県内中小企業等の事業拡大に伴う雇用の増加を後押しいたします。これらの取り組みによりまして、本県経済の力強い成長を確かなものにしていかなければならないと思います。

 新政権は、「家計のための経済成長」を掲げております。経済成長は、働く意欲のある人たちの仕事をつくり、頑張る人たちの手取りをふやすためであると言っております。まことにそのとおりだと思います。

 政府は、産業界に対し、報酬の引き上げを要請し、これに応じて、賃金のベースアップや一時金の増額に取り組む企業も出てまいりました。大分県におきましても、それができればいいのですが、九九・九%が中小企業である本県においては、まずは、中小企業活性化を初めとする産業振興にしっかりと取り組んで、持続的な県経済の成長と雇用の安定の好循環をつくり出す中で、中小企業の生産性を高めて、雇用の安定と報酬の増加につながっていけばいい、こう思っているところであります。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 財界など、よく内部留保の問題について、将来的な設備投資の問題だ、ためておく必要があると。しかし、この十年間で百兆円ためているわけです。本来、それを設備投資に回していけば、そこで、雇用だとか、または、そういう資材だとか、そういうふうなものが、経済が循環するわけです。それをずうっとため込んでいくから、非常におかしな姿になってきているわけです。

 ですから、やはり財界に対して、確かに九九・九%、全国でも中小企業は圧倒的多数です。しかし、大分でも、キヤノンだとか、ダイハツだとか、新日鐵だとか、そういうところもあるわけです。それを県としても誘致を進めてきているわけですから、そういう点では、そういう財界にきちんと話をして、内部留保を取り崩してでも、賃上げ、ベースアップの方にぜひ使ってくれというふうな要請は、私は知事としてすべきだというふうに思いますし、確かに、賃上げをすれば労働生産性というのは上がってきます。そうしてくれば、物を買う力というのはよみがえるわけです。そうすると、一時金というのは、あくまでも一時金です。これ、別に私、否定はしません。日産、トヨタ、ホンダ、一時金を引き上げてます。しかし、ベースアップというのは一部なんです。一部の企業しかしてないわけです。そういう点では、毎月の給与が上がるということがやはり、そういう点では、物を買う力を大きく伸ばしてくるというふうに私は思うんですけれども、そういう点で、内部留保を積極的に使って地域経済を活性化させるという、ぜひ県内の財界または国に対しても、そういうふうな立場で要請をしていただきたいと思うんですけれども、再度、答弁を求めます。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 先ほど申し上げたとおりでございまして、政府は既にそういう余裕のある産業界に対しまして報酬の引き上げを要請しているところであります。それに応じて経済界の動きも出てきております。九九・九%が中小企業である大分県の知事が、そのことについて特段に申し上げる立場ではないというふうに思っているところでございます。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 きのうの新聞でも、一発回答、春闘の回答の金額がそれぞれ出ております。ローソンなどは、二十万人、従業員がおるんです。そのうちの、正社員で若手の三千三百人が、今度、ベースアップの対象になっているわけです。そういう点では、圧倒的多数の非正規雇用、パートだとか、アルバイトだとか、そういうところには、ほとんど、このベースアップ、一時金というのは反映されないわけです。つまり、圧倒的多数の部分に反映されるような経済政策をとっていかないと、今のデフレの問題、こういうものというのは解決はしないというふうに私は思うんですけれども、それを、やはり九九%の中小企業のある県の知事だからこそ、財界に、中小企業をもっと繁栄させるために、そういう雇用の安定をさせるために、財界としてこういうふうにやってほしいんだというふうな要請を、ぜひ私はしていただきたいというふうに思います。

 また、県内で働く若い人たちの雇用の安定は、将来の大分県にとっても、また、税収増にとっても非常に大きなもので、欠かせないものというふうに考えます。そのために、以前もちょっと質問したことあるんですけれども、立地協定書の中に、正規社員、または、数年前、大量解雇やりましたけれども、ああいう大量解雇の禁止の協定も、やはり今後、企業立地を進めるときには締結をする必要があるんではないかというふうに思いますけれども、再度、この問題について答弁を求めます。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 財界に対してその話をすべきだということでございましたけれども、一言に財界とおっしゃいますけれども、大分県の経済界というのは中小企業の集まりの団体でございまして、今、そこのところは、大変に長引く経済不況の中でどうやって立ち上がっていこうかというふうに悩んでいるところでございます。そういうところと悩みをともにしながら、とにかく、経済のベースをよくしていって、そうして、議員おっしゃるように、それを従業員の福祉につなげていくということが、そのベースをつくっていくということが大事なもんですから、私はそのことを申し上げているところでありまして、経済成長をぜひ国民の生活につなげていきたいという、そのことはもう全く大事なことだと思いますし、大いにやっていかなければならないことだというふうに思っているということについても、ぜひ誤解のないように申し上げておきたいと思います。

 それから、立地協定の中に正規雇用等々についていろいろ書いていったらいいじゃないかというお話でございますけれども、雇用の拡大ということは協定の中にも入れておりますけれども、あと、どこまで正規雇用で、どこからが正規じゃないとか、そういう議論はなかなか、そこまでやってないわけです。つまり、企業誘致というのは、なかなか、今、地域間で引っ張り合いをやって、厳しい状況の中でぜひ来てもらうというのが今の企業立地協定の現状でございますから、そこんところもよく理解してもらいたい、こう思います。

 来た後、これだけの企業が来ているから当然みたいな受けとめ方をしておられますけれども、これを持ってくるまでにどのぐらい苦労しているのかということもよくご理解願いたいと思います。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 ちょっと角度を変えて。

 内部留保を使って、賃上げ、ベースアップをする場合、それは景気に対して効果があるというふうに認識されておりますか。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 内部留保は、とにかく一生懸命ためた預金ですから、基本的には、これを使って、さらに、経済、企業の技術開発だとか、設備投資だとかに投入をして、そうしてその生産性を高めていきながら、その中で賃上げをやっていくというのが通常のことだと思いますけれども、内部留保が相当たまってて、それを使って成長のための基盤づくりもやりながら、加えてまだ賃上げの余裕もあるということであれば、それをやったらいいと思いますけれども、それがないうちに、その分を使って、全部、内部留保を賃上げに使いましたら、それは持続できないことになるんじゃないか。一時的なものになる。それは被雇用者の方も望むところではないのかもしれない、こう思います。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 一言に二百六十兆円と言っても、本当に莫大な金額です。例えば、百万円毎日使ったとして、二千七百年、一兆円というのはかかるわけです。それを二百六十倍、資本金十億円以上の大企業にはたまっているわけです。その中のわずか〇・二%、一%を崩して、月額一万円以上の賃上げというのはできるんです、これ、実際に。

 本来、景気がよくなれば、物を買う力、出てきます。そうすれば、企業がつくった製品も売れるわけです。そういうふうなことで景気の循環というのは本来やっていかにゃいかぬというふうに思いますので、ぜひ知事としても、別に県内の財界じゃなくて、国に対しても、または経団連等に対しても、ぜひ要請をしていただきたいというふうに思っております。

 続いて、中小企業対策に移ります。

 私も質疑で指摘をしましたけれども、今回、十三カ月予算として社会資本整備に充てておりますけれども、技術者不足などが懸念をされています。さらに、下請との支払いをめぐるトラブルなどや、一次、二次下請の倒産による被害など公共事業ではあってはならないことであります。

 今回上程されている中小企業活性化条例でも下請取引の適正化などをうたっていますが、このようなトラブルを回避するため、また、適正に処理するためには、各協会、元請企業に対する厳しい指導が必要というふうに考えますが、答弁を求めます。

 また、今後の資金需要対策についても、大分県信用保証協会の保証月報を見ますと、ことし一月で県の制度資金保証では一万三千百六十三件、一千六十三億円の貸出実績です。うち、活性化資金保証が多いんですけれども、小口零細企業保証も二千九百三十件あります。零細企業は、保証協会等による個別企業支援会議事業には相談がちょっと厳しいんじゃないかというふうに思われますけれども、その対策はどうするのでしょうか。

 また、保証協会の代位弁済も、全体で百九十四件、十九億三千二百万円となっています。保証料等の収入の確保や県として出損金等の支援も重要だと考えますけれども、どのような対策を立てるのでしょうか。あわせて答弁を求めます。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 二点についてお答えいたします。

 まず、下請取引の適正化についてでございます。

 下請代金の支払い遅延防止など取引の適正化につきましては、公正取引委員会や中小企業庁におきまして、下請代金支払遅延等防止法の違反行為の未然防止や下請中小企業振興法遵守の指導などを行っているところであります。

 県におきましても下請取引の受発注のあっせんを行っている大分県産業創造機構がございますが、この大分県産業創造機構におきまして、平成二十年度から下請かけこみ寺事業を実施しております。相談窓口を設けまして、下請取引に関する苦情、紛争の処理などに取り組んでいるところであります。

 本年度は、二月末までに五十九件の相談をお受けしておりまして、それぞれに助言を行うほか、トラブルと考えられる事案については、無料の顧問弁護士による専門的な相談を行っているところであります。

 県としては、この産業創造機構の取り組みを支援するとともに、毎年十一月の下請取引適正化推進月間を中心に、国等と連携して、親事業者の調達担当者を対象とした講習会の開催やポスターの配付、新聞、雑誌への広告等を行っているところであります。

 今後とも、下請取引の適正化を図るため、国や関係機関と連携いたしまして、下請ガイドラインのより一層の普及などにより、親事業者と下請事業者間の望ましい取引関係の構築に努めてまいりたいと存じます。

 二点目として、資金需要対策でございます。

 小規模企業の相談対応でございますけれども、経営改善等を要する中小企業への個別支援につきましては、中小企業再生支援協議会や、昨年十月に信用保証協会内に設置されたサポートミーティングがその役割を担っております。

 このサポートミーティングは、保証つき融資を受けている小規模企業も支援対象となっております。企業からの直接のご相談にも対応しているところであります。これまでに八社の支援を行っておるのですが、このうち五社が小規模企業という現状でございます。

 県では、保証協会に対する支援としては、平成十五年度に十三億円の損失補償基金を保証協会に設置し、保証に対するリスクを低減することによりまして積極的な保証を促したところであります。

 平成二十年度以降、損失補償は行っておりませんけれども、代位弁済の減少傾向によりまして保証協会の経営基盤は現時点では安定しておりまして、当面、特段の財政支援は考えてはございません。

 ちなみに、県制度資金は、この保証協会の保証債務残高の大宗、五六%を占めております。保証協会による資金繰り支援に県の果たす役割は大きいものと考えております。

 今後とも、保証料補助によります中小企業の負担の軽減でございますとか、ニーズに応じた資金の創設等によりまして、保証の利用拡大を図っていきたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 ぜひ小規模事業者向けの融資制度の拡充、相談があったときにはきちっと相談に乗るという体制を、この前も確認しましたので、ぜひその方向でお願いします。

 では、次に、地域経済の主役である中小企業対策というのは急務ですけれども、特に、おおいた安心住まい改修支援事業、ことし二月末で六十件、八百七十四万円の補助金で、工事高は八千五百六十四万円、約九・八倍の効果となっています。杵築市の住宅リフォーム助成制度では、浴室や洗面所、トイレなどの改修が多いと聞いています。これは、地域の小さな工務店や左官などが受注できるものです。これでこそ、働く人の雇用も確保でき、地域経済にとっても貢献するものであります。景気対策と言うのであれば、住宅リフォーム助成制度を創設し、予算も、おおいた元気創出基金を使ってふやすべきじゃないでしょうか。土木部長の答弁を求めます。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 リフォーム助成につきましては、明確な目的を持って実施することが必要であり、整備の急がれる、高齢者が安心して暮らせる簡易耐震やバリアフリー改修、子育て世帯の住宅改修に対して支援を行っているところでございます。

 また、県産材の活用推進や地元建築事業者の受注機会の拡大といった効果も発揮されているところでございます。

 制度の利用拡大に向けまして、来年度より住宅要件を緩和し、持ち家以外の住宅につきましても対象とすることとしております。

 さらに、市町村が施工者を管内業者に限定していることが申請に至らなかった理由のうち最も多いことから、管外業者による改修でも利用できるように市町村に要請をしてまいります。

 また、従来より働きかけを行ってきた結果、二十五年度より簡易耐震について大分市が制度を導入する意向であり、現在、市議会に予算案が上程され、審議されているところでございます。

 今後とも、リフォーム相談会や事業説明会等を開催し、県民や事業者に事業の周知を図るとともに、引き続き制度を導入していない市への働きかけを行い、利用拡大につなげていきたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 これまでの質疑でも県は、住宅リフォームについては経済効果等があると認めているわけです。一億の予算があれば、十倍ですから、十億の経済効果があるわけです、工事高が。そうなれば、まさに、おおいた元気創出基金を使う枠内に入ってくると思うんです。つまり、地域経済を活性化させるため、そういうふうな目的がやっぱり目標指標として出てくるわけですから、そういう点では、一億の予算で十億の経済効果が出てくる住宅リフォームというのは非常にいいと思うんですけれども、ぜひそれは検討していただきたいというふうに思いますけれども、再度、答弁を求めます。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 リフォーム助成制度の経済効果については議員ご指摘のとおりだと考えておりますけれども、やはり、今は、高齢者が安心して暮らせる住まい、あるいはバリアフリー改修、そういった明確な目的を持って実施することが必要だと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 ぜひ検討していただくということを求めます。

 TPP問題について移ります。

 安倍首相は、二月の日米首脳会談で発表した共同声明について、「TPP交渉参加に際し、一方的にすべての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではない」などと言って、交渉参加を加速する考えを示しました。しかし、この共同声明では、日本がTPPに参加する場合、「すべての物品が交渉の対象にされる」「包括的に高い水準の協定を達成していく」ことを再確認し、聖域については何も述べてはいません。まさに、黒を白と言いくるめる偽りの発言です。

 これに対し、JA全中会長は、「自民党の政権公約をすべてクリアしなければ交渉参加は反対」と表明しました。また、先日、JA大分中央会の役員の方と懇談したときも、「共同声明では聖域なき撤廃が前提ではないと言っているが、TPPとは聖域なき関税撤廃を前提にしたものであり、また、重要品目の除外すら担保されておらず、安倍首相との認識とは明らかに異なっている」と明確に交渉参加に反対する立場を明らかにしました。

 JA全中の交渉参加断固反対決議に対し、知事としての考えはいかがでしょうか。

 また、農林水産省は、関税撤廃で、日本の米の自給率は一割以下、国民が食べる米の九割以上が外国産米になり、その結果、食料自給率は現在の三九%から一三%に落ちるとしています。TPP参加と食料自給率の向上は絶対に両立しません。主食を外国に頼るということでは食料主権は守れません。

 また、「農業は保護され過ぎている」などと言いますが、OECD資料では、日本の農産物の関税率は一一・七%で、アメリカに次いで世界二番目に低くなっているのが実態です。これ以上の関税撤廃等は、大分県の農林水産業にとって壊滅的な打撃となることは必至です。この立場にこそ立つべきと考えますけれども、あわせて答弁を求めます。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 ただいま、TPPと食料、農業についてご質問をいただきました。

 大変難しい問題でありまして、今のお話も謹んで伺わせていただいたところでございますけれども、TPPは、関税の撤廃や貿易の問題だけではなくて、非関税部門の投資とか知的財産など二十一の分野における包括的協定として交渉されておりますから、幅広い業種、あるいは多くの団体が関係して、意見も、さまざまあることは当然のことだと思います。全国農業協同組合中央会の反対のご意見も日本の食料、農業の将来を心配してのことだと思いますし、政府にもよく、そこのところに耳を傾けていただいて、全体として日本のあるべき将来の姿を思い描きながら、しっかりと判断してもらいたいというふうに思っております。

 TPP交渉参加は、参加国の間では、十六回目となる協議を今まさにシンガポールで行っているところでございますけれども、この交渉の枠組みは、参加国だけの問題ではなくて、将来、アジア太平洋地域の実質的な基本ルールになっていく可能性もあるわけであります。

 我が国が逡巡している間に枠組みが形成されて、何も主張できないままに受け入れざるを得ないという状況になると、大変に日本経済にとって不利益が懸念されるわけでございまして、交渉参加に向けて熟慮し、そして決断をして、我が国に有利なルールとなるように主張することが大事じゃないかというふうに思っております。

 一方、農林水産業への影響については、何も策を講じずに関税を撤廃した場合を前提に農林水産省が試算したものだというふうに承知をしております。

 こうした試算が現実のものにならないように、国が国益を考えて交渉する、そして、影響があるものについては、国民が希望を持てるように、しっかりとした対策を早期に打ち出していくということが大事ではないかというふうに思っております。

 本県におきましても、持続的で足腰の強い農林水産業の構築を最重要課題として取り組んでいるところでございます。このため、経営規模の拡大と低コスト農業の実現を図るとともに、拠点市場への安定大量出荷体制による単価の向上、あるいは付加価値を高めるブランド化や六次産業化の推進、さらには、新規就農者や集落営農組織など地域の中核となる経営体の確保育成を進めてきたところであります。

 引き続き、農林水産業の構造改革に全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに思っております。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 アジアの活力を取り込む、それと構造改革のお話、答弁ございましたけれども、今、日本は、ASEANとEPA協定というのを締結しています。これを含めて十三カ国と締結をしています。また、日中韓とは、貿易問題で二〇〇三年より産学官研究が始まり、二〇一二年には終了しております。これらでも十分、アジアの活力というのは取り込んでいくことができるわけです。

 TPP交渉参加国に日本を加えれば、GDPの九割をアメリカと日本で占めることになるわけです。つまり、アメリカの経済政策に従うようなものであります。これでは、決してアジアの活力など取り込めるわけがないんです、幾ら基礎になったとしても。

 あわせて、農業の構造改革と言いますけれども、JA大分中央会との懇談でも、「構造改革できるのは、ほんの一部しかない。小規模の農家は限界がある」というふうに言っております。競争相手は一戸当たりの耕作面積が日本の百倍のアメリカ、千五百倍のオーストラリアと競争できる強い農業などというのは、国土や歴史的な条件の違いを無視した暴論にしかすぎないというふうに私は思います。このような違いをカバーできる構造改革というのは一体どういうものなのかというのを具体的に指し示してください。答弁を求めます。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 そこのところをこれからしっかりと議論していかなきゃいかぬだろう、こう思っています。

 関税で守らなきゃならぬもの、そうではなくて、国内対策で何とか、そうした議論、いろんなものがあるだろうと思います。そこのところもよく議論をしていかなきゃならない。今、とにかく、大変だ、大変だ、だからもう、その交渉に参加すること自体いけない、こう言っておりますから、そうなりますと、とにかく、どんなことが議論になっているかもわからない。したがって、何を主張するかもわからない。もちろん、ルールに対しての主張もできない。したがって、対策も講じられない。国民はますます不安になってくるという、そういう悪循環をとにかく脱しなければいけない、こういうふうに思っております。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 安倍首相は、もうあさってにも参加表明をするんじゃないかというふうに報道もされております。

 情報の問題で言いますと、現在、九カ国とカナダ、メキシコというのが交渉しております。この九カ国、この中で合意されたものは、九カ国が合意したものは、すべて受け入れるというのが前提条件。また、将来合意されるものについても受け入れなければならない、これも前提です。あわせて、交渉中止を新たに参加した国からは申し立てはできない、拒否権はできないというふうなことがこの会談の中でも合意をされているわけです。これは、昨年三月一日の日本政府も、「TPP交渉参加に向けた関係国との協議の結果」という文書の中でも明記をされております。

 また、これには、重要品目について、締結したとしても、七から十年間で段階的撤廃していくというふうに明記をされているわけです。つまり、情報は、こういう、外国が今やっている問題を情報収集する、また、国会の中で議論していく、それが大分県にとってどうなのかということは、情報というのは出てきているわけです。

 また、政府の文書の中でも、七、八年間で重要品目については撤廃していくんだというふうな文書すら出ている。

 こういうふうな状況の中で、いわゆる大分県の農業を守るという立場からすれば、やはり、交渉参加すべきじゃないというふうな立場に立つべきだというふうに私は思います。

 あわせて、TPP交渉参加の前提条件は、米も含めて関税の撤廃を約束することが前提です。実際、カナダは、チーズと家禽類の肉の関税撤廃を表明しなかっただけで交渉参加を拒否されているわけです。これはTPPのアウトラインでも確認をされておりますけれども、「交渉参加とTPP参加は別」などというのは偽りの先送り論でしかないわけです。やはり、知事としてもこの立場に立つことが重要だというふうに考えますけれども、再度、答弁を求めます。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 最初のご質問でございますけれども、後から交渉に参加した国が、前から参加している国で議論し、決めたことを覆すというのはなかなか難しいということかもしれません。だからこそ、早く交渉に参加して、議論をしておかなきゃいかぬという議論もあったわけですけれども、しかし、もうここまで参りました。そういう、後発国として入っていくわけですから、なかなか難しい面があるかもしれませんけれども、そうしたことも含みまして、やはり、交渉に参加していないために、何が決まっているかわからないというのが今の実情ではないかというふうに思います。

 なかなか、後から参加してというのは、難しいかもしれない、難しいところあるかもしれないけれども、しかし、そこをしっかりと、国益を念頭に置いて、議論をしていくというのが交渉ということになるだろうと思いますから、そこのところ、なかなか難しいから、もう交渉に参加しないということで済めば一番いいんですけれども、そうは、今の情勢にあって進まないだろうということは、私の判断でございます。

 それから、米の関税について、どういうことになっていくかということ、これもこれからの大きな論点だろうと思います。これも、関税を引き下げなきゃいかぬ、撤廃しなきゃいかぬということを前提に思い悩むことは何もないんじゃないか、こう思います。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 先ほどカナダの話をしましたけれども、これはカナダでそういうふうな、非常に不利な条件という、覚書をしたことに対して、国内では非常に大きな批判が上がってきているわけです。

 当然、米韓FTAというのが締結されてますけれども、この中で米については、関税というのは、一応、基本的には除いているんです。ただ、このFTAでも、米は、除外の代償として、消費の一定割合を、輸入する量をふやすことだとか、再協議がいつでもできるという二つの条件がつけられているわけです。つまり、永遠不滅にそれが関税撤廃で守るんだというふうな立場の合意じゃないわけです。まさにTPPというのは、それを基本にして考えているわけです。つまり、関税の撤廃及び関税障壁をなくすというのが原則ですから。そういう点では、守るべきものを守ると言ったとしても、それは、七年、十年という一つのスパンという段階だけであって、除外じゃないんです。そういう点では、私は、TPPについては、やはり参加すべきじゃないというふうな立場を、知事としてもぜひ表明をしていただきたいというふうに思いますけれども、再度、その問題について答弁を求めます。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 日本にとって大変センシティブな品目として、お話にありました米、麦、それから畜産の関係があります。そういったものについて、どういう方針で議論をしていくのか、まさに、これから参加をするということになれば、しっかりと国益を守るために議論をしてもらわなきゃいかぬだろう、こう思っているところでございます。

 なかなか守れそうにない、大変だから、もう参加をしないということで済めばいいんだけれども、本当に、食料についても、あるいは工業製品についても、それから資源エネルギーについても、海外との取引というのは、依存度が非常に高い我が国において、交渉に参加しないで我が国だけでひとりやっていけるという立場には全くないだろう、こう思っておりますから、今、唯一あるこのアジア太平洋のルールづくりの会に参加していくということはやっぱり大事なことじゃないかというふうに思っています。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 くしくも、きのう東京で全中主催の四千人規模の大集会が開催されて、決議もされております。そういう点では、農林水産業だけじゃなくて、消費者団体、または労働組合、また、医療団体、いろんな団体がこのTPPについては参加反対というのを表明しているのも事実であります。

 続いて、TPPは、農業と食料だけではなくて、暮らしと経済のあらゆる分野が交渉対象とされています。TPP協定交渉では、政府調達、金融、投資、環境、労働など二十四の作業部会が設けられています。非関税障壁の撤廃の名目で、破綻したアメリカ型ルールが押しつけられ、国の形そのものを大きく変えてしまう内容等持っています。

 特に、食の安全、医療、官公需、公共事業の発注、金融、保険、労働などで、国民の生活や安全を守るルールと監視体制、中小企業を支援する制度などが大きく崩される危険が大問題になっています。だからこそ、全国で今、医師会、中小企業者団体、労働組合、消費者団体などが反対の立場をとっているわけであります。

 県として、このような声にこたえて、国に対して、こういう全体に及ぼすような交渉について反対の立場を明確にすべきだというふうに考えますけれども、再度、その問題についての答弁を求めます。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 TPPにつきましては、食料、農業の問題だけではなくて、大変広範囲な交渉対象を持っておりまして、経済や社会にも大きな影響があるということについてはご指摘のとおりだと思います。

 我が国は、既に十三の国、地域と経済連携協定を締結しておりますけれども、これらの協定にも、政府調達だとか、食の安全、安心など、非関税障壁に関するルールが含まれております。我が国の国益にかない、受け入れ可能なルールづくりは、みずからが加わってこそ実現されるものだというふうに思っております。TPPについても、一刻も早く交渉に参加して、ルールづくりに乗りおくれないということが大切ではないかというふうに思います。

 また、先日の国会答弁で安倍総理は、「国民皆保険制度は日本の医療制度の根幹であり、揺るがすことは絶対にない」と答えております。

 TPPは、十一カ国を相手にした交渉である以上、一方的な主張のみが通るとは限りませんけれども、国民の安全、安心など、国として守るべきは守り抜くというのが当然のことだというふうに思います。

 他方、総理からは、「交渉に参加していないために、参加国同士のやりとりの情報収集は難しい」との答弁もありました。まさに、情報が得られてないために、国民に十分な説明ができない、必要な対策を示せないという悪循環であると思います。まずは、交渉に参加して、情報を収集するとともに、必要な情報や対策を国民に示しながら、国益を主張すべきだというふうに思います。

 参加しないということであれば、一時的にも大変、私も楽な気がいたしますけれども、それで日本の経済社会が成り立っていけるのか、それで大分県がやっていけるのかということを考えますと、やはり、私は、参加して、しっかりと主張していく、しっかりと対策を講じていくということが大事ではないかというふうに思っているところでございます。

 また、貿易立国の我が国におきましては、TPPに参加することによりまして国民的利益を高めていくという視点もあるわけで、それも大事なことだと思います。

 TPPにつきましては、交渉参加を表明してからが正念場でありまして、政府は一体となって我が国に有利なルールを勝ち取るように、そして主導権を握れるように戦略を練って、影響が生じるのであれば具体的な対策を講じていくということでやってもらいたいというふうに思っているところであります。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 医療関係の方で言いますと、ジェネリック医薬品、アメリカ通商代表部は、このジェネリック医薬品等についても、この交渉の対象、知的財産という立場から交渉に上げているわけです。あわせて、自由診療の拡大だとか、混合診療だとか、そういうふうなものを非常に危惧するからこそ、日本医師会等も反対表明をするわけです。

 やっぱり国民の利益を守るということは、そういう交渉に参加すればこういうふうな方向になるではないかというふうなことを本来は明らかにした上で、だから反対なんだ、参加をしないんだということを本来は言わなければならないというふうに思うんですけれども、そういう情報も、本当に、TPP交渉、交渉の参加の状況、または、締結後四年間は秘匿しなきゃならぬというニュージーランドの文書等もあるぐらい、秘匿する交渉の中身になっているんです。ですから、そういう点では、非常に危険だということを危惧されているこの問題についても、知事としても交渉に参加反対という立場をぜひ表明していただきたい。

 今、日本に求められているのは、アメリカ一辺倒から抜け出すこと、アジアを含む各国と経済主権を尊重した互恵、平等の経済関係というのを発展させることがやっぱり重要だというふうに私は本当に思います。

 そういう点で、貿易とか経済関係を拡大すること自体は悪いことなどとは考えておりませんけれども、貿易の拡大の中でも、農業、食料、環境、労働など、市場だけに任せておけば成り立たない分野というのは当然あるわけです。食料主権を初め、経済主権を尊重し、お互いの国の国民の暮らしと権利を守るルールを尊重しながら貿易や経済関係を発展させること、これがやはり二十一世紀のまともな経済発展の方向であるというふうに私たちは考えております。

 日本は、こうした互恵、平等の経済関係を発展させる貿易、投資のルールづくりこそアジアの中で進めていくべきだというふうに私は考えておりますけれども、ぜひこの立場を主張しておきたいというふうに思います。

 続いて、憲法の問題について移ります。

 安倍首相は、選挙後改めて、国防軍創設を視野に入れて、集団的自衛権行使のため、憲法九条の改憲を企てています。その改定のねらいは、日本を海外で戦争する国につくりかえるというものであり、そのときの戦争とは、具体的にいえば、米国の単独行動主義に基づく先制攻撃の戦争への参戦にほかなりません。

 改憲勢力は、憲法の中に「国際貢献」を書き込めということを主張しますけれども、憲法九条の改定とは、世界平和への貢献どころか、日本を米国とともに無法な戦争に乗り出す国に転落をさせ、日本がアジアと世界にとって重大な軍事的緊張と危険をつくり出す根源の国となることを意味します。それが世界の大きな流れに逆らうものであることは余りにも明らかであります。また、その前提として、改憲しやすいように憲法改正発議の九十六条の規定も変えようとしています。

 知事として、憲法九条についてどのように考えているのでしょうか。答弁を求めます。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 憲法九条についてのご質問でございました。

 日本国憲法は、さきの大戦での悲惨な体験を踏まえた、戦争に対する深い反省と不戦の決意のもとで制定されたものでありまして、第九条は、憲法前文で表明された平和主義の原理を具体的に規定したものだというふうに考えております。

 我が国が自由で民主的な平和国家として発展してきたのは、平和、自由、民主主義を基本とする日本国憲法の理念のもと、国民一人一人が恒久平和を念願して、すぐれた英知とたゆまない努力によって、戦後七十年近くにわたり進めてきた国づくりや国際平和への取り組みの結果であるというふうに考えております。

 平和は人類共通の願いでありまして、我が国の憲法の理念が、世界、なかんずくアジア諸国からの日本に対する信頼の基盤となっているということも忘れてはならないというふうに思います。

 こうした中、日本の周辺では、北朝鮮の人工衛星と称するミサイルの発射だとか、核実験の実施だとか、竹島、尖閣諸島をめぐる緊張など緊迫した情勢が続いております。国家と国民をいかに守るか、そのあり方が問われているところであります。

 また、広く世界に目を向けますと、冷戦終結後、二十一世紀に入り、民族、宗教に起因する紛争やテロ事件の頻発、その背景にある貧困や失業、難民支援など、世界の平和と安定のために国連の場などで国際社会が足並みをそろえて取り組まなければならない課題も出てきております。グローバル化する国際社会の中で、日本は、その一員として、国連平和維持活動への協力を通じて、平和と安定に貢献していかなければならないと思います。

 このように、我が国を取り巻く情勢は、憲法制定時と大きく変わってきております。今の憲法九条で対応できるのか、できないのか、どうあるべきかという、そのところは、しっかりと議論されてしかるべきだ、こう思います。

 国家の基本にかかわることですから、幅広く国民の間で議論することが大事なことでありまして、決して拙速に物事を運んではいけないと思っております。

 私の思いといたしましては、現行憲法のもとで、はぐくみ、あるいは醸成された国民の恒久平和への願いというのは、最大限尊重され、あるいは擁護されるべきものだというふうに考えております。

 また、そのためにも、憲法制定時から大きく変わりつつある国際情勢に真摯に向き合って、しっかりと対応していかなければならないというふうに思っているところであります。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 憲法九条は、本当に世界に誇れる宝だというふうに私たちは考えます。

 この憲法九条があるからこそ、自衛隊が外に行って人を殺したり、また、自分たちが殺されたりというのが今までなかったわけです。だから、そういう点で、非常に大きな経済発展を遂げてきたわけです。そういう点では、この憲法九条というのをしっかりと瞳のように守っていかにゃいかぬ。しかし、残念ながら、今、憲法改定発議の三分の二以上という九十六条を過半数以上に変えようではないかという議論も国会ではされておりますけれども、これも、非常に憲法改正の発議をやりやすくする、本来、憲法というのは、国の、そういう権力の乱用を抑えるべきものなのに、それを逆手にとってやろうというふうにしている趣もございますので、ぜひそういう点では、知事の、平和、恒久平和を守るという立場を鮮明にしていただいて、これからも憲法九条をしっかりと守っていただきたいというふうに思っております。

 続いて、日出生台米軍演習及びオスプレイの国内訓練問題について質問します。

 米軍は来年の二月から三月上旬にかけて十回目の演習を実施すると発表されています。また、昨年八月には、陸上自衛隊と在沖縄海兵隊による五回目の合同演習が実施をされています。

 これまでの演習でも、山火事や白燐弾の使用、県道走行など無法な訓練拡大等が見受けられます。県として、昨年十月に、日出生台演習場の使用等に関する協定の覚書を九州防衛局や関係自治体と締結をしています。今後、演習の縮小、廃止をどのように進めていく予定なのでしょうか。

 あわせて、オスプレイの国内訓練についてであります。

 在日米軍は、二月二十八日、日本政府に対し、三月六日から八日にオスプレイ三機を岩国基地に移し、九州から急遽、四国等のオレンジルートに変更し、訓練を実施すると伝え、訓練を実施しました。

 大分県には、防衛省から「岩国飛行場へのオスプレイの飛行情報について」及び「飛来経路変更」のファクスが来ただけで、その規模も日程も、夜間訓練の内容や、なぜオレンジルートに変わったのかなど、全く具体的な内容を知らされていない状況でありました。これは、県民の安心と安全にとって大きな脅威であると同時に、自治体に対して情報開示をしないという国の責任も追及しなければなりません。

 今後、九州で訓練が行われる可能性もあります。今回の低空飛行訓練に対し、県民の安全にとって脅威であるという認識はあるのか。また、国に対し、情報をどのように開示させていくという考えなのでしょうか。答弁を求めます。

 また、私たちが調査したところ、イエロールートと呼ばれる低空飛行訓練ルートでは、大分市、豊後大野市、由布市、九重町、玖珠町、中津市、日田市、佐伯市といった自治体の上を超低空飛行で訓練する計画となっています。その上、攻撃ポイントに駅やインターチェンジ、ダムといった施設を想定しており、傍若無人としか言いようがありません。

 普天間飛行場に配備されたオスプレイは、超低空飛行を繰り返し、市街地や学校の上でヘリモードに切りかえ、着陸を強行しています。日米両政府が交わした安全確保策などなかったかのごとく振る舞いです。

 県として、オスプレイの配備中止とイエロールートや訓練計画の公開、自治体や住民の合意なくして訓練はさせないという姿勢を国に明確にすべきと考えますけれども、あわせて答弁を求めます。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 二点についてお答えをいたします。

 まず、日出生台における米軍演習についてであります。

 米軍の実弾射撃訓練は、沖縄の基地負担軽減のために、SACO合意に基づきまして、国の責任において実施されるものであります。

 県といたしましては、県民の安全、安心の確保を最優先課題といたしまして、全国で唯一、国と協定を結び、訓練日数及び人員数、砲門数等について歯どめをかけるとともに、将来にわたる縮小、廃止を求めているところであります。

 本年度はこの協定の更新の年に当たりまして、これにあわせまして地元住民の意見もお聞きし、滞在期間の短縮、あるいは日曜、祝日の砲射撃開始時間の繰り下げ、冬期の夜間砲射撃時間を午後八時までとすること等を盛り込んだ覚書を新たに取り交わしたところであります。

 今後とも、国に対しまして米軍への協定や覚書の周知徹底を要請し、実効性の確保を図っていくとともに、引き続き訓練の縮小、廃止を求めていくということにしております。

 次に、オスプレイについてでございます。

 県といたしましては、県民の安全、安心確保の観点から、これまでも国に対しまして、具体的な訓練計画の事前説明と安全確保に関する日米合意事項の遵守を求めてまいりました。

 本土での飛行訓練につきましては、いまだ県民の間に懸念があることは認識はしておりますけれども、その払拭のためには情報開示が重要であると考えております。

 このため、三月四日に訓練実施の連絡を受け、翌五日に、直ちに九州防衛局長あてに、安全確保に万全を期すこととともに、訓練情報の開示を強く要請いたしたところであります。

 また、三月六日には、本県を含む関係県の意見も踏まえまして、全国知事会から内閣官房長官、外務大臣及び防衛大臣あてに、情報の開示を求める緊急要請を行ったところであります。

 オスプレイの配備、運用は、日米安保体制の枠組みの中で、日米両政府の合意に基づいて判断されるものであります。

 県といたしましては、県民の安全、安心の確保を最優先課題といたしまして、引き続き国に対して、日米合意事項の遵守、あるいは訓練計画の開示を求めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 一つ、まず使用協定書について、協定の改正じゃなくて、覚書になぜしたのかということ。

 もう一つは、九防に伝える、陸上自衛隊の西部方面総監に要望書を出して、回答が来ました。その回答書の中に、この米軍の使用についても九州防衛局の方に伝えるというふうな文言が入っていると思うんですけれども、それについては、米軍にどのように伝わっているのかというのをつかんでいるのかというのを再度お聞きしますし、私が詰問した一つの観点は、こういうオスプレイについて、県民の安全にとって脅威というふうに認識するのかどうかということを問うておるのです。これもちょっと答弁してください。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 まず、どうして覚書にしたのかというところでありますけれども、これは、九州防衛局と協定の中身で変更ということで我々も随意、努力はしてまいったわけでありますけれども、協定の中身については、やはり、大まかなこと、基本的なことを書こうということで、今回の覚書の、射撃時間の短縮だとか、あるいは滞在期間の短縮等については、やはり覚書に持っていこうということで合意に至ったというところでございます。

 これがどのような方法で伝わっていくのかということにつきましても、やはり、その場で、九州防衛局長も同席をしております。責任を持って伝えるということでございますので、我々は信頼をして、ぜひ伝えていただきたいというふうに考えたところであります。

 それから、オスプレイの訓練、これが脅威に感じているのかどうかということでありますけれども、これは、脅威というよりも、我々は事故に対する懸念というものがやっぱり払拭されてないというふうに感じております。ですから、その日米の安全運航、運用についての事項について、ぜひとも守ってほしいということを事あるごとに申し入れているという状況でございますので、今後とも、そういうことにつきまして、事あるごとに防衛局等に申し入れ、あるいは防衛省等、国の本省の方にも申し入れてまいりたいというふうに考えております。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 九防に伝わっている、責任を持って伝えるというふうに言っているからということなんやけれども、去年の九月十一日、回答もらってますね。それが、きちっとどういう形で米軍に伝わっているのかというのは確認すべきじゃないですか。どういうふうにしているのか。それを再度答弁、それをしてないのかどうかということ。

 それと、もう一つは、オスプレイの飛行訓練については、オスプレイだけじゃない、米軍の飛行訓練全体ですけれども、これは航空法の規定にひっかかります。そうすると、国にきちっと飛行ルートというのは通知をしている、これ、国会の中でも、そういうふうに通知されているというふうに明らかになっているんだけれども、そういう問題については、国から情報というのは、全く、それも来てないという、航空法に基づく飛行ルートについては来てないというのか。この二点を、再度、答弁を求めます。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 協定を結んだものについては、やはり、その場におきましても、九州防衛局長、同席しております。そこら辺については、はっきりと、やっぱり米軍に伝えるというふうにおっしゃってますので、そこはちゃんと伝わっているものというふうに思っています。

 それと、飛行ルートについては、一般的に、米軍の飛行については、米軍が飛行管制の連絡を取りながら、民間の一般飛行機等との飛行経路も頭に入れながら飛んでいくというふうに聞いております。

 そのルートについては、我々の関知するところでもありませんし、連絡もなかったということであります。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 米軍に伝わったかというのを、まず確認したかどうか。伝わっているかどうか、それを答えて。

 それと、航空法でちゃんと飛行ルートを国に報告しているわけでしょう。飛行機のルートの上を飛んだりとか、あと、ドクターヘリの関係とか、いろいろ問題が今あっているじゃないですか。そういうふうに非常に危険な状況の中で、飛行ルートというのは、県として、当然、事前につかまないとおかしいです、安全を守れないわけだから。そういう点について、国にどういう形で、飛行ルートについての開示を求めていくのか。再度、二点。

 米軍にどのように伝わったかというのを確認したのかどうかと、もう一個。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 米軍にどのようにして伝わったのかというのは、我々としては確認はしておりませんけれども、やはり、その確認書を交わす場においても、そういうことをちゃんと伝えるというふうに聞いておりますので、確認もしておりますので、伝わっているものというふうに思っております。

 それから、米軍の飛行ルート、基地間の移動ルートにつきましては、それぞれ米軍が独自にルートの運用を考えることでございまして、我々がそこまで、あえて関知することもできませんので、そのルートの、伝わってこなかったことについて、我々もどうこう言うことにはならないと思いますし、知らされてもおりません。

 以上です。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 関知しないとか、そんなばかな話はないでしょう。県民の安全のために、上空をどういう形で飛ぶのかということ、これ何で県が、米軍がするから関係ないんだというふうな立場とれるんですか。そんなことあり得ぬでしょう。県民の安全のためには、やはり米軍に対して、国に対して、飛行ルートをちゃんとしなさいというふうなことをすること自体が、本来、県民の安全を守るための責務だというふうに私は思います。

 あわせて、米軍に伝わったかどうかというのも確認しないとか、してないとかいうのは、まさに責任放棄でしょう。何のために覚書も結んだんですか。担保するためには、米軍に対して、そういうふうなことをきちっと守らせるのが基本でしょう。

 県として、防衛局と一緒になって、それ、米軍に言うのが当たり前じゃないですか。それをどうして、そんな確認ができないとか言う。ちょっと非常に憤りを感じております。

 時間の関係で次行きます。

 いじめ対策についての提案です。

 今、いじめ自殺が各地で起きて、多くの人々が心を痛めております。大分県下でもいじめの把握件数が二千三百九十四件であり、子供の立場に立った解決策が求められます。

 今日のいじめは、人間関係を利用しながら相手に恥辱や恐怖を与え、思いどおりに支配しようとするもので、時に子供を死ぬまで追い詰める事件に発展し、ネットによる中傷、傷害、性暴力、恐喝などの犯罪ともつながっています。

 多くのいじめ被害者は、その後の人生を変えてしまうような心の傷を受け、大人になっても恐怖で社会に出られないなど後遺症に苦しんでいます。いじめは、いかなる形をとろうとも、人権侵害であり、暴力だとの認識に立つべきと考えますけれども、いかがでしょうか。まず、その認識についての答弁を求めます。



○志村学議長 岩崎教育委員長。



◎岩崎哲朗教育委員長 いじめの認識についてご質問でございます。

 いじめが人権侵害であり、決して許されないものであるという議員の認識、これと大分県教育委員会の認識は全く同じであるというふうに考えております。

 いじめによりまして児童生徒がみずから命を絶つような痛ましい事件が全国で発生しておることは極めて残念なことでありまして、大分県教育委員会としても、これを非常に深刻に受けとめているところでございます。

 いじめの中には、児童生徒の生命または身体の安全が脅かされるような暴力や恐喝など、犯罪として取り扱われるべき重篤な事案もございます。

 こうした事案は当然のことでございますけれども、議員ご指摘のように、すべてのいじめが人格の尊厳を傷つける人権侵害であり、人として決して許されない行為である、このように認識しているところでございます。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 いじめに対する認識でございます。

 いじめは、児童生徒に屈辱感、孤立感、恐怖感など心に深い傷を与え、時に死を考えさせるほどに被害者を追い詰めることがあります。

 このようにいじめは児童生徒の心身の健全な発達に重大な影響を及ぼし、不登校などを引き起こす背景ともなり得る深刻な問題だと考えています。

 いじめは、人として絶対に許されない人権侵害行為であると認識しております。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 本当にそのとおりだというふうに思います。

 それでは、日本共産党として、皆さん方にもこのような資料が行っていると思いますけれども、これの中身について若干説明をさせていただきます。

 まず、以下、学校及び教育行政が行うべきことについて具体的に聞きます。

 いじめの相談があったとき、忙しいから後回しにするなどして重大な結果となるケースが後を絶ちません。学校教育において、どんな大切な仕事があろうと、子供の命が一番大切だという、子供の安全への深い思いを確立することが必要であります。

 この間、学校事故などの裁判を通じて、「学校は、子供を預かる以上、子供の安全に最大限の配慮を払う必要がある」という学校における安全配慮義務が定着しつつあります。この安全配慮義務違反に当たることを、いじめという問題は当たるということを明確にし、学校と教育行政の基本原則とすべきと考えますけれども、答弁を求めます。

 そして、以下、具体的な改革が今度とも必要だというふうに考えます。

 一つ、子供一人一人を丁寧に見られる少人数学級が重要です。県として、三十人学級の対象学年を拡大すべきと考えます。

 二つ、いじめ解決に必要な教職員の連帯や協力に悪影響を与える教職員評価システムや主幹教諭など中間管理職の拡大など中止、見直しをすべきと考えます。

 三つ、いじめ解消率や学力の全国平均以上の割合の数値目標をやめること。このことが、教育行政の上意下達の風潮と相まって、いじめ隠しや子供や学校間の競争激化によって、いじめの発生の土壌となる危険性があります。また、解消率等を目標としても、数字の操作や隠ぺいが起きる可能性もある数値目標設定はやめるべきだと考えます。

 四つ目、専門的ないじめ防止センターを県として設置したらどうでしょうか。

 以上について答弁を求めます。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 まず、いじめへの対応についてでございます。

 学校は、児童生徒が安全、安心な学校生活を送れるようにすべき責務があり、いじめの被害から子供を守らなければなりません。

 いじめの相談には、直ちに対応することはもちろんであり、放置することや隠ぺいすることは許されません。

 子供の命は何よりも大切であり、県教育委員会では、いじめに関する相談に迅速かつ適切に対応できるよう、各学校にいじめ対策委員会を設置し、校長を中心に組織的に対応するよう指導するとともに、重篤な事案やいじめ相談ダイヤルで対応が必要と判断した事案については、随時、報告を求めています。

 次に、少人数学級について。

 本県では、国に先駆けて、小学校一、二学年、中学校一学年で三十人学級編制を実施するとともに、国に対しては少人数学級の拡大を要望しています。

 今後の少人数学級の推進に関して、国は、全国学力・学習状況調査等を活用し、十分な効果検証を行いつつ、教職員の人事管理を含めた教職員定数のあり方全般について検討することとしており、今後の国の動向を注視していきたいと考えております。

 次に、教職員評価システムなどについてです。

 教職員評価システムは、目標管理や人事評価を通じて、困難な課題に挑戦する教職員の育成や学校の組織的課題解決力の向上を図る制度であります。

 主幹教諭は、学校が抱える複雑多様化する課題に対応するため、学校運営を行う校長と教育を実践する教諭とのパイプ役を担うなど、学校組織を円滑に機能させるかなめの職であります。

 これらの制度や職も活用し、いじめや不登校等の課題に対して組織的に取り組む芯の通った学校組織を構築してまいりたいと考えております。

 次に、いじめ解消率など数値目標の設定についてです。

 教育の目的を実現していく上で、教育委員会や学校が目標を持って取り組みを進めることは重要です。目標は、より明確で、具体的なほど、構成員の共通理解が進み、組織を挙げて取り組むことが可能となります。また、達成状況を検証する客観的な評価指標を設定することで、課題を明らかにし、取り組みを改善し、また、成果を確認することができます。このようなことから、数値目標を定めて取り組むことは必要であると考えています。

 いじめや学力に関する目標指標についても、競争や数字そのものが目的ではありません。県、市町村教育委員会と学校が共通の目標のもと、課題を明らかにしながら、持続的、発展的に取り組みを進めることで、学力、体力の向上や豊かな心の育成といった教育本来の目的を実現するために設けているものであります。

 以上です。



○志村学議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 国は三十五人学級の拡大を見送りましたけれども、いじめとは、人権侵害、暴力という認識に立てば、県独自でも三十人学級の拡大は急務だというふうに考えます。予算の問題としてとらえてはならないというふうに私は思います。再度、答弁を求めます。

 また、新大分県総合教育計画では、いじめの解消率や難関大学への進学力アップや学力の数値目標化など設定しております。それを目標設定すると、解消率の多くを先ほど組織的にやっていくんだというお話ございましたけれども、目標設定がさらなるいじめの温床につながるんではないか、意図的な数値の訂正だとか、そういうのにつながるというふうに私は思うんですけれども、再度、その問題について答弁を求めます。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 本県独自の三十人学級につきましては、全国に先駆けて、小学一年生のところのギャップ、あるいは中学一年に上がったところの不登校の増加等に着目をした県独自の施策であります。

 国全体の少人数学級実現の歩みもにらみながら、県の施策もあります。実は、国で行っているさまざまな加配、それを活用しながら本県の三十人学級というのもやってきている実態があります。

 三十人学級の実現によって、さまざまな課題に有効な効果があるかなということが考えられます。学力の面、生徒指導の面、いじめ、その他あるとは思うんですけれども、全体としての少人数学級の実現というのはかなり大きな予算を伴うものです。そういう意味で、今、国にも少人数学級の実現を要望しているところでもあります。さまざまな課題に、現状としては、少人数教育、あるいはチームティーチング、そういった対応で、今現在、解決をしているところです。

 三十人学級を目指していくという姿勢は、そのとおりなんですけれども、当面、三十人学級を実現するという課題で今動かなければならない、そういう状況ではないというふうに考えています。

 それから、もう一つ、目標設定との関係です。

 先ほど答弁で申し上げましたように、あらゆる組織、あるいは目標を持った組織には、当然、目標を掲げなければなりません。数値目標は、その目標を明確にして、その目標に取り組む職員、関係人、一致する、そういう性格を持っています。

 目標が、実は隠ぺいを起こすとか、あるいは数値の操作等を行うというのは、私は、どちらかというと、目標設定、数値目標設定それ自体というよりも、それに向かって動いている組織の問題ではないかというふうに思います。

 その課題がどれほど、そこの現場、子供にとって重要な課題であるのか、それに向かって、どれだけ、本当に切実に求められているのかということをしっかり認識をすれば、数字のごまかしとか隠ぺいで糊塗しようということにはならないんじゃないかというふうに思っています。そういう意味で、数値目標の設定というのが、隠ぺいというか、そういったことになるということについては、ちょっと賛成しかねるというところです。

 それと、済みません、先ほどちょっと答弁漏れがあったようですので、もう一つさせていただきます。

 最後に、いじめの防止ということでご提案がありましたけれども、県教育委員会では、重篤ないじめ事案の解決支援を行うため、福祉機関などで臨床経験を持つ専門家をメンバーとするいじめ解決支援チームを設置することとしております。この支援チームの設置により、学校や教育委員会と連携した、機動的かつ迅速にいじめの解決を支援できるものと考えています。



○志村学議長 以上で堤栄三君の質問及び答弁は終わりました。吉冨幸吉君。

  〔吉冨議員登壇〕(拍手)



◆吉冨幸吉議員 十四番、県民クラブ、吉冨幸吉。

 私は、「日本一のおんせん県おおいた」への取り組みについて質問いたします。

 本日は、平成二十五年第一回定例会において一般質問の機会をいただいた先輩議員及び同僚議員にお礼申し上げます。また、傍聴席の応援団の皆さん、ありがとうございます。

 早いもので、私も本県議会に籍を置き、丸十年となりました。この間、多くの県民からさまざまな声を聞かせていただきましたが、県政に対する評価はまちまちであります。地域や職業による評価の違いはもちろん、年齢による違い、性別による違いなど、格差社会と呼ばれている現代ではさまざまな違いがあります。そして、あたかも県政への評価の違いをごく普通のことだと感じながら、そのような格差社会だからこそ、地元大分県民により、本県の魅力が再発見、評価され、魅力としてつながっていくと思います。そして、一人でも多くの県民から支持され、評価されていくことが大事ですし、そのためには一人一人の県民による検証が必要になると思われます。

 県は、昨年八月に「日本一のおんせん県おおいた」を県外に向けて打ち出し、十月には商標登録の出願申請を行うなど、大分の魅力を再びPRするには大変よい機会を与えてくれました。これは、県民に県内の温泉めぐりなどを通じて、改めてその魅力を再確認していただくためにも、よい機会をいただいたと思っております。

 立派なタイトルをいただき、提案された「日本一のおんせん県おおいた」は、県内の豊富な各種資源を活用するなど、今後どのような構想で挑んでいかれるのか、知事のお考えをお聞かせください。

 そのほかの質問につきましては質問者席より行いますが、この機に、先日の、知事に中津においでいただいた県政ふれあいトークに対して一言お礼申し上げます。

 先般おいでていただきまして、中津のからあげの店主の皆さんが、知事の優しい質問とユーモアあふれる提案によって新たな希望と勇気がわいてきたということを、中津からあげの会に成りかわりまして、お礼申し上げます。よろしくお願いします。ありがとうございました。

  〔吉冨議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの吉冨幸吉君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 吉冨幸吉議員から「日本一のおんせん県おおいた」の今後の戦略についてご質問を賜りました。

 昨年の八月に策定いたしました大分県ツーリズム戦略では、本県の最大の強みである温泉と食を前面に打ち出しまして、「日本一のおんせん県おおいた 味力も満載」の旗印のもと、五つの戦略を推進することとしております。

 まず一点目に、地域の観光素材磨きであります。

 温泉を初め、食や自然、歴史、文化など地域の資源に磨きをかけて、魅力ある観光地づくりを進めます。その際、旅行会社などプロの助言を大いにお借りしたいと思います。また、ツーリズム大学やおもてなし研修などの人材育成にも取り組まなければいけないと思います。

 二点目は、誘客であります。

 国内では、福岡、関西、首都圏の圏域ごとのニーズを踏まえまして、旅好きな女性や知的好奇心の高いアクティブシニアをメーンターゲットに商談会や誘客イベントを実施するとともに、旅行会社や交通事業者と協力しながら効果的な誘客につながる商品の造成や販売に努めたいと思います。海外に向けましては、韓国、中国など重点地域へのプロモーションやクルーズ船のさらなる誘致のほか、通訳ガイドの養成など受け入れ体制の整備にも取り組みます。

 こうした地域ごとの取り組みに加えまして、MICEや教育旅行といった誘客効果の大きい団体旅行も積極的に誘致しなければならないと思います。

 三点目に、情報発信であります。

 「温泉といえば大分」が定着するように、イベント、ウェブなどあらゆる手法を駆使した情報発信を行います。特に、福岡、関西に向けては、テレビや新聞を活用して集中的に大分の情報を発信する「メディアおおいたウィーク」を計画しております。

 四点目は、広域観光であります。

 九州各県との連携による周遊商品やオルレなど新商品の開発に取り組むとともに、県内での広域連携も積極的に支援をいたします。

 これら四つの取り組みを効果的に進めるために、地域観光協会やツーリズムおおいたと手を携えまして、戦略ある現場主義を徹底してまいりたいと思います。

 なお、先週末には、日本で最大の送客実績を誇るJRグループの二十七年夏のデスティネーションキャンペーンに大分県が選出されたところであります。もとより、来年の大河ドラマで黒田官兵衛が取り上げられるというチャンスもあります。こういった機会をしっかりととらえながら観光戦略を展開してまいりたいというふうに思っているところであります。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 広瀬知事には、細部にわたり、熱意ある答弁、ありがとうございました。

 参考のために、質問通告にはありませんが、あくまでも参考のためですが、知事は非常に正直な方と聞いております。そこで、ちょっとだけお尋ねしますが、中津市内の温泉に入ったことがあるかどうか、お聞かせください。お願いします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 一回あります。中津郊外の温泉に入りました。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 ありがとうございました。

 できるだけ、知事、先頭に立って、やはり「日本一のおんせん県」を打ち出したわけですから、県内すべての温泉をくまなく回っていただきたいと思います。

 引き続き、企画振興部長にお尋ねします。他県へのPR及び集客対策についてお伺いします。

 「日本一のおんせん県おおいた」は、商標登録の予定と聞いております。そのネーミングも他県に引けをとらないよいものです。

 県内外からの温泉利用客誘致に向けての取り組みであり、利用者も家族や仲間、友達同士、社内旅行などさまざまであり、その目的も観光、美食、湯治、美容などと多岐にわたり、とてもすばらしい企画です。

 「日本一のおんせん県おおいた」に訪れた方々が、「よかった。また行きたいな」「この次は友達も連れていこう」「もう一度どうしても行きたい」と思うような魅力ある接客サービスを初め、おもてなしも、宿も、日本一の温泉も、イベントも、おいしいものも、受け入れ体制は準備できました。しかし、ありとあらゆる企画をしても、お客さんに来ていただかないことには、すべてが絵にかいたもちに終わってしまいます。来客があってこそ初めて、「日本一のおんせん県おおいた」が成功するのです。

 そこで、お客さんが「ぜひとも大分に出かけていきたい」と思うための戦略及び集客方法についてどのように展開するつもりなのか、お伺いいたします。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 誘客、集客対策についてお答えいたします。

 「日本一のおんせん県おおいた 味力も満載」のキャッチフレーズのもと、「温泉といえば大分県」の定着に向けた積極的な情報発信が重要であると考えております。

 とりわけ、単に大分を知ってもらうだけにとどまらず、自分の時間をつくって、お金を使って、旅費を使って、わざわざ訪れてみたくなるような情報を添える一工夫が大切だろうと思っております。

 具体的には、情報発信に当たって、対象地域やターゲットを絞るとともに、旅行者のニーズに応じた効率的な誘客対策を強化いたします。

 福岡圏域には、旬な情報をタイムリーに発信し、女性やファミリー層の誘客を図ります。

 関西では、ことし十月に大阪駅エリアで官民協働の観光と食・物産のPR、新たな旅行商品の販売活動など、一体的なプロモーションを展開いたします。

 首都圏においては、知的好奇心や旅への関心が高い層への情報発信、あるいはLCCを活用した新しい客層の掘り起こしなどを行うこととしております。

 あわせまして、地域の観光資源に一層磨きをかけ、質の高いおもてなしでお迎えするなど、何度も訪れたくなる魅力ある観光地づくりを進めてまいります。

 以上です。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 次に、経済効果についてお伺いいたします。

 観光地では、来県したお客さんに、宿泊やお土産はもちろん、地域の文化、習慣、風土、伝統的な地域特有の料理や食事、芸能を提供することで喜んでいただきます。当然、温泉地域では、周辺部も含め、どれほどのお金を使っていただけるかなど、大変大きな経済効果を期待していることと思います。

 そこで、県内への経済効果としてどの程度を想定しているのか、お伺いします。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 経済効果についてお答えいたします。

 観光産業は、そのすそ野が広く、食事代や宿泊費、土産代、交通費、施設入場料などの直接経費に加え、食材の仕入れ費用など、幅広い範囲で経済効果をもたらします。

 平成二十二年の観光入り込み客数、およそ千八百万人、県内宿泊客数五百四万人をもとに算出した結果では、観光客の総消費額は千七百三十億円、その経済波及効果は二千四百十九億円と推計されております。

 ツーリズム戦略におきましては、魅力ある観光地づくりを通じて交流人口の増を図り、消費や雇用を拡大し、元気で活気あふれる大分県づくりを目指しております。

 戦略の最終年であります二十七年には、観光入り込み客数で百万人の増、県内宿泊客数で十六万人増の目標を掲げており、これを達成した場合、少なくとも五十億円程度の新たな経済波及効果が生まれるものと試算しております。

 以上でございます。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 すばらしい経済効果を期待できると思っておりますが、しっかり地についた取り組みをしていただきたいと思っております。

 「日本一のおんせん県おおいた」の成功への覚悟についてお伺いします。

 「日本一のおんせん県おおいた」を売り出すことは、本県の観光、地域活性化、新たな雇用創出を初め、数多くの経済効果も期待できます。あわせて、お客さんがゆっくりと温泉につかることにより、居住地とは異なる文化や気候風土、伝統的料理、芸能などに触れ、精神的なゆとりや体のリフレッシュにより新しい夢の創造、やる気も生まれるといった効果があります。

 あの感動的だった大分国体は、大成功をおさめました。多くの県民理解によるおもてなし、精神力、行動力、お金のかからないサービス、頭脳活用、人と人とのヒューマン投資、これまでにない県民挙げての取り組みでした。

 大分国体は、広瀬知事を先頭に、みずから苦労されてのトップセールスや全職員一丸の取り組みが見事に成功し、県民からも高く評価されました。

 あの日本女子サッカー「なでしこジャパン」では、決してあきらめないの精神が勝利をつかみ取ったと聞いております。

 事をなすためには、こういった覚悟を持って継続することが大事ですが、「日本一のおんせん県おおいた」を成功させるために、具体的にどんな覚悟を持って取り組むのか、お伺いいたします。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 「日本一のおんせん県おおいた」への取り組みについてお答えいたします。

 本県は、源泉数、湧出量とも日本一の温泉を初め、豊かな天然自然や食、歴史、文化などすばらしい観光素材に恵まれています。また、宿泊施設や観光施設も全国有数の高い評価をいただいております。にもかかわらず、本県のポテンシャリティーを十分に発揮できているとは言えず、大分県そのものの認知度はまだまだ高いとは言えません。

 そこで、今後でございますけれども、ツーリズム戦略で県観光の方向性を明確に示し、「日本一のおんせん県おおいた 味力も満載」というインパクトのあるキャッチフレーズを打ち出したことで、観光関係者の間には、かつてない盛り上がりが見られているところです。この機を逃さず、県が先頭に立って、官民の力を結集して、着実に事業を推進し、戦略の目標達成に向けて全力で取り組んでいく所存でございます。

 以上です。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 しっかりと取り組んでください。覚悟はできておるようですので、安心しております。

 この質問は、先ほど広瀬知事からちょっと触れていただきましたけれども、黒田官兵衛の質問に入りたいと思いますが、少し残念な気持ちしたんですが、黒田官兵衛の大河ドラマの利活用については、中津市選出の三議員しか本当に質問してないんです。やはり全県的な取り組みをやっていただかなきゃいかぬ。

 大河ドラマ「軍師官兵衛」の利活用についてお伺いいたしますが、初代中津城城主、黒田官兵衛が大河ドラマで来年放送されます。時を同じくして本県では「日本一のおんせん県おおいた」の企画をしており、すばらしいタイミングだと思います。また、大分駅の開通、あるいは美術館の竣工、全国レベルでの放送が県の企画と同時期であることは千載一遇のチャンスであります。

 私の地元では、大河ドラマ誘致運動推進団体、商工会議所、中津市を初めとする多くの団体や市民挙げての取り組みを行っています。のぼり旗を立て、官兵衛を紹介する冊子をつくり、地域での会議で話題に上り、キャラクター商品の開発や発売、官兵衛をデザインした酒類の発売などでムードを高めています。多くの観光客誘致に向けて、全市民一丸で、観光大分県を目指して頑張っています。

 大分県での全体の取り組みはまだまだ見えませんが、ご案内のとおり、官兵衛は、県内や隣の豊前市、いわゆる豊の国の平和統一を目的として、豊臣秀吉の天下統一、平和目的に貢献されたと聞いています。

 鹿児島県では、大河ドラマ「篤姫」効果として、年間八百万人超の観光客でにぎわい、その効果はまだまだ続いていると聞いています。

 県内各地には、イベント、伝統芸能、温泉美容、お祭り、名所旧跡、あらゆる連携商材が存在し、たくさんの隠れた温泉や宿など余り知られていない魅力ある場所もありますので、売り出すよいチャンスです。県指定の北原人形、花傘鉾など文化財もあり、若い旅行者にとっては、古いものを新しく感じることもあります。

 黒田官兵衛は、別府の温泉にもつかったと聞いております。「日本一のおんせん県おおいた」を全国に売り込むために、今後の撮影の際に、湯治の場面など、温泉をうまく活用していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 初めに、中津市選出の議員の皆さんから質問をいただいているだけでも、私ども大変心強く思っております。

 この話が、決定というか、内定いたしました折、広瀬知事には、他の自治体の関係者に先駆けて、NHKを訪れて、会長さんに謝意を伝えたところですので、そうした熱意を持って、引き続き進めていきたいと思います。

 来年放映される大河ドラマ「軍師官兵衛」は、中津市を中心とした県北地域はもとより、広く本県をPRする絶好の機会ととらえております。

 議員の言われるとおり、県内には、温泉を初めとする天然自然や先人から受け継がれてきた伝統芸能や文化財など、全国に発信できる魅力的なものも豊富にございます。これらの観光資源に、より磨きをかけ、情報発信に努めるとともに、NHKに対しては、推進協議会とも連携して、別府の石垣原の戦いなど官兵衛ゆかりの地やエピソードも織りまぜながら、温泉や文化など本県を広く取り上げていただくよう、要望活動も行っていきたいと考えております。

 特に、番組ごらんになっている方はご存じだと思いますけれども、番組終了後、小さなコーナーで、各地域の今の姿が紹介される場面があります。あのコーナーをできるだけたくさん持ってこれるように、これから頑張っていきたいというふうに考えております。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 しっかりしたお答えいただきまして、ありがとうございます。

 先日、一本目の矢、二本目の矢、三本目の矢とある議員が言いましたけれども、三本目の矢は、ちょっと質問内容が優し過ぎて申しわけないんですけれども、一本の矢は折れるが、三本の矢は折れないという言葉があります。

 きのうの中で、例えば、大河ドラマのエキストラはどうだろうかとか、知事に馬に乗って走ってもらったらどうだろうかとありましたけれども、それについてちょっと触れます。

 例えば、我が会派には、専門家の、大河ドラマオタクのビッグがいます。原田孝司議員でありますが、できれば彼を、知事挙げて、県挙げて推薦していただいて、かつらは要らないようですので、十分通用すると思います。

 それから、広瀬知事は、みずから馬に乗ることは避けてください。腰を一昨年手術しておりますので、できれば、奥さんを説得していただいて、奥さんにかわりに出ていただいて、撮影の際に大ヒット祈願できるようにお願いしたいと思います。きょうは帰ったら奥さんを説得してください。お願いいたします。

 それでは、質問に入ります。

 イメージキャラクターの活用についてお伺いします。

 大分国体のかわいいイメージキャラクターであり、すばらしい着ぐるみの「めじろん」は大変印象的です。そのテーマソングは幼児や高齢者から人気も高く、かわいい踊り、キーホルダーを初めとする多くの関連商品など、アイデアいっぱいで魅力的なものでした。

 成功の原動力は、やはり、全職員の熱意、努力、苦労、綿密な企画、計画があったからこそだと思っております。その後、めじろんの着ぐるみなどうまく活用できずに、熱意を感じることもありません。活用の継続性もないように思われます。熱意や継続性において課題があると考えられます。

 一方、隣の熊本県では、全国的にも非常に人気が出ている「くまモン」という、いわゆる、ゆるキャラを効果的に活用し、地域活性化に成果を上げています。キーホルダーや携帯ストラップから熊本県産野菜、果物、米袋、果ては預金通帳まで、熊本県の許可を得て、熊本県産野菜や果実については、くまモンシールのパッケージを使用しています。あらゆる分野で活用されており、それらの商品の売れ行きは、くまモンマークを使用するのとしないのとでは大きな違いが出ております。使用した商品の売れ行きは断トツであると聞いています。今日、イメージキャラクターには、はかり知れない力や使用効果があるのです。

 「日本一のおんせん県おおいた」を目指す上で、めじろんなど、キャラクターの効果を期待して使用する考えがあるのかどうか、お伺いします。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 「めじろん」でございますけれども、人気を博しました国体の後、県の応援団鳥に就任し、主に県内イベントで活用されてまいりました。ことしは、インターハイのSOUTAI鳥として活躍していただくこととなっております。

 また、大分国際車いすマラソンや別大毎日マラソンでのPR活動、昨年末のパロディビデオ選手権最優秀賞を契機にメディアへの露出が急増しております。ゆるキャラブームの中で、貸し出しや意匠、名称の使用申請も大幅にふえているところです。

 今後でございますけれども、「日本一のおんせん県」のキャッチフレーズとともに、めじろんが温泉に入ってくつろいでいるデザインを名刺やポスターで広く活用するなど、全庁挙げて「どこかに一箇所めじろん運動」を展開していきたいと考えております。

 ブームの再来が予感されるめじろんや、先般発表した手ぬぐいをかけた湯おけに顔をつけた「おんせん県」の新たなロゴマークなどを効果的に組み合わせまして、「日本一のおんせん県」を全国に広めていきたいと考えております。

 以上です。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 企画部長、しっかり取り組んでください。

 次に、答弁予定者が山本商工労働部長になっておるんで、ちょっと質問しにくいんですが、長期休暇の取得の環境整備についてであります。

 特に、本県は今までとは異なった方法として、家族や仲間同士で中長期間、気軽に温泉に出かけられるよう、全国に先立ち、長期休暇を取得しやすい環境整備の仕組みづくりを進めるべきではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 長期休暇の取得につきましてお答えいたします。

 まず、県内の労働時間の状況でありますけれども、大分労働局によりますと、平成二十三年の年間実総労働時間は一人当たり千八百八十八時間となっております。これは、前年より三十六時間減少しておりますものの、全国平均より百時間多いという時間になっております。

 これは、県民の皆さんが頑張って額に汗していただいていることのあらわれではありますけれども、他方で、長時間労働につきましては、働く方々の健康維持や企業の生産性向上の観点からも是正していくことが重要であると認識しております。

 このため、県としては、家庭生活と仕事の双方を充実させるワーク・ライフ・バランスを推進しておるところであります。その中で休暇の取得につきましては、心身のリフレッシュや自己研さん、また、家族ぐるみでの育児などの面で有効であると考えておりまして、私自身もしっかりとらせていただいております。

 しかしながら、長期休暇につきましては、制度としては設けられていても、まだ十分に活用されていないなど、取得に向けた課題もあるのではないかというふうに認識しております。

 労使双方の意識を高めまして、「日本一のおんせん県」で県民が県内外の温泉を身近に感じまして、これが休暇取得の後押しになるといたしますれば、関係者皆にとって有益なものとなります。こういったことから、労使双方との意見交換などの場において議論してみたいと考えておるところであります。

 以上であります。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 この問題は、実は、グリーンツーリズムから、平成十五年、過去に、ILO一三二号条約を大分県議会で議決し、その請願を国へ向け働きかけた経緯があります。これは九州知事会において議論されました。平成十五年の大分県議会定例会での議決です。

 同年、安心院町議会、宇佐市議会、いずれも議決したわけですが、同年に国に意見書を提出していただいているわけですが、ILO一三二号条約、つまりバカンス法であります。長期休暇であります。強制力をもって休むことにより、現有観光地の復活、正規雇用の増大、少子化の対策、農泊や宿泊ホテル産業など、はかり知れない経済効果、あるいは精神衛生的な向上があると言われております。

 ちなみに、二〇〇二年の国土交通省、経済産業省の試算によると、これを批准することにより、新しい雇用者が百三十万人、それから経済効果として十一兆円の経済効果があるとしています。このことが新しい雇用及び産業を創出し、「日本一のおんせん県おおいた」の成功につながります。

 ぜひ、また知事にご足労願いたいと思いますが、また、疲弊した農山漁村の再生、過疎地域の歯どめ、少子・高齢化までも、旅館、ホテル業まで、先進地大分県グリーンツーリズムの発展、ひいては、今回の大きなテーマ「日本一のおんせん県おおいた」に大きな拍車がかかりますが、引き続き、批准に向けて全力で取り組んでいただきたいと提案しておきます。提案であります。

 平成二十五年度観光予算についてお伺いいたします。

 予算面では、観光費四億八千六百八十七万円で、前年度比一四二%、金額としては一億四千四百万円程度の増額となっています。表面的には多額ですが、その程度の増額予算で十分な結果が出せるのでしょうか。県民理解が得られるかどうかです。温泉地域や周辺部に、観光浮揚や経済効果が感じられるでしょうか。また、地域の人や利用客に喜んでいただけるかどうかだと思います。

 そこで、一億四千四百万円程度の予算増額で、具体的にどのような効果を期待、あるいは予想しているのか、お伺いします。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 平成二十五年度の観光予算についてお答えいたします。

 新たに策定されましたツーリズム戦略を踏まえ、二十五年度は前年比で四割増、およそ四億円を観光予算として計上いたしました。九州各県と比較しても遜色はないものと考えております。

 増額の内容ですけれども、主に二点ございます。

 一点目は、情報発信の強化です。

 日本一の温泉と豊かな天然自然、おいしい食など本県の持つすぐれた地域資源を積極的に情報発信するため、めじろんや「おんせん県」ロゴも活用しながら、メディアやマスコミなどを通じたPR活動を展開してまいります。

 二点目は、圏域ごとにターゲットを絞り、効果的な情報発信を行い、それぞれのニーズに応じた誘客対策を積極的に展開いたします。

 期待される効果でございますが、こうした事業によりまして、大分の地域ブランドとしての認知度の向上を図り、観光誘客や県産品の販路拡大など具体的な成果につなげたいと考えております。

 また、官民一体となって取り組むことによりまして、事業効果をさらに高めていくことが大切であろうというふうに考えております。

 以上です。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 私自身、その予算では、先ほど部長言ったように、もうソフト面で終わってしまうんじゃないかと。観光地のハード面は大丈夫かと心配しております。

 次に、公式ホームページの活用についてお伺いします。

 次に、「日本一のおんせん県おおいた」の公式ホームページを見ますと、内容は、温泉案内やイベントなど、観光案内もこれまでと何ら変わらないと思います。新たな取り組みですから、今まで大分の温泉地として有名な別府や由布院だけでなく、余り知られていない新鮮で興味ある地域、日田地域、竹田地域などの情報材料を提供することで、一層、「日本一のおんせん県おおいた」の公式ホームページは充実すると思います。

 全県的な温泉の活用策を考えるためにも各地の情報を提供すべきだと思いますが、いかがお考えですか。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 ホームページの活用についてお答えいたします。

 観光情報公式サイトでは、県内主要観光地を初め、年間のイベント情報や季節ごとの特集、さらには現在開催中の国東半島アートプロジェクトや中津市、日田市、杵築市のひな祭りなど旬の情報を掲載しております。

 また、市町村の観光情報も豊富に掲載しており、例えば、中津市につきましては、青の洞門、薦神社といった歴史的建造物や、ハモ料理、中津からあげといったグルメなどさまざまな情報が得られるようになっております。

 今後の取り組みですけれども、議員ご指摘の温泉情報につきましても、サイト内の「おおいた風景写真集」で検索できるよう県内各地の温泉を数多く掲載しているほか、県内在住の三家族にお薦めの温泉を紹介していただく特集などにより温泉情報を発信しておりますけれども、今後は、地域の情報をより充実させ、一層見やすく、わかりやすいホームページにしていきたいと考えております。

 以上です。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 ホームページを見ると、県の公式ホームページと余り変わらないんです。だから、私言ってるんです。

 というのは、知事が県政ふれあいトークで中津市に来た折に、コスモス園を見ました、かかし祭りも見ました。そういったものは、ふんだんに入ってないんです。したがって、今までと何ら変わってないんです。この辺について、企画部長、しっかり取り組んでください。お願いしておきます。

 次に、被災地の復旧と情報提供についてお伺いいたします。

 「日本一のおんせん県おおいた」を推進していく上で、新鮮で興味ある中津地域、日田地域、竹田地域などは、いずれも昨年の集中豪雨の被災地域です。これらの地域を訪れ、温泉を利用したいお客さんが被災地のイメージを持たないためにも、その災害復旧状況について広く情報提供されるべきだと考えます。

 災害復旧状況は現状でどの程度であり、その情報が十分に伝わっているか。現在、把握している範囲でどの程度か、土木建築部長にお伺いします。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 復旧状況でございますが、二月末現在で、道路や河川など被災箇所八百四十七カ所のうち九六%に当たる八百十四カ所について工事を発注しております。そのうち、八・六%に当たる七十三カ所について復旧が完了しております。

 情報提供についてでございますが、観光地へのアクセスなどに必要な道路の規制情報につきましては、被災直後から県のホームページ上の「大分県道路規制情報提供サービス」に掲示をしておるところでございます。あわせて、水害対策会議において、毎月、災害復旧工事の進捗状況を取りまとめ、公表をしております。

 これらの情報につきまして、七月以降、先週末までに、合計五十三万四千六百五十七件のアクセスがございました。

 以上でございます。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 私の方から農林水産関係の災害の復旧状況についてお答え申し上げます。

 農地、農業用施設や林道につきましては、一月中旬までに国の災害査定が終了し、現在、市町におきまして、順次、工事の発注が行われているところでございます。

 農道や林道のうち生活道としても使用されております箇所につきましては、被災直後に土砂の撤去を行っておりまして、現在、通行に支障となっているところはございません。

 なお、農地につきましては、仮畦畔の設置などによりまして、営農対策も含めまして、被災面積のおおむね八割の作付ができるよう、また、林道につきましては、九月以降本格化する木材搬出に間に合いますよう復旧を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 どちらも性急に取り組んでください。

 それから、災害復旧への地元意見の反映についてお伺いいたしますが、先般も部長室を訪ねて、災害地域の中津で一番被害を受けた下郷地域、この地域の自治会長が六、七人集まりまして、地元の意見を余り吸収していただけないという意見いただきました。

 復興、復旧について、被災地域のことを詳しく知り尽くしている地域の人たちの意見を酌み取り、採用しているか聞きたいわけですが、きのう、ちょうど私、帰りの電車の中で電話が入りまして、被災地の中心地の女性からありました。毛利議員はいい質問していただいたと。実は、あの雲与橋は、もう早く賞味期限は終わっているんだと。にもかかわらず、それを、改修するような姿勢が見られないと。それもお願いに行ったはずじゃと。

 部長のきのうの答弁では、たしか八月ぐらいまでに会議をしますと。八月ぐらいで間に合うんですか。六、七が集中豪雨ですよ。梅雨があるんですよ。転ばぬ先のつえという言葉ありますが、この点について、地域の声を十分くみ上げているかどうか、お伺いいたします。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 復旧工事を進めるに当たりまして、被災施設に隣接する土地の所有者や地元の方々、関係者の意見を伺ってきております。

 また、中津市山国町の春田川等では、川幅の拡幅など改良復旧を行うために、災害査定前から地元説明会を行うなど、地元意見の反映を図っております。

 今後も、地元の方々の理解と協力を得ながら早期の復旧を目指してまいります。

 なお、雲与橋のお話ありましたけれども、その付近につきましては、梅雨時期までにその付近の河床掘削を進めまして、次の梅雨時期に備えたいと思っております。

 以上でございます。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 私から農林水産関係の復旧に伴います地元意見の反映についてお答え申し上げます。

 豪雨災害発生直後から、市町や土地改良区等と連携をいたしまして、被災者立ち会いのもと、農地、農業用施設や農作物などの被害状況につきましてつぶさに調査をしてきたところでございます。

 また、被災直後に立ち上げました水害対策会議を現地で開催いたしまして、地元自治体と意見を交わすとともに、国の災害査定が終了した一月からは、市町や農協等とともに集落ごとに説明会を開催し、営農対策も含めまして、地域の意見、要望の把握に努めているところでございます。

 この中で、被災市町から要望のございました農地の復旧に必要な表土や基盤土の確保につきましては、公共工事等により発生する土の情報共有や有効活用につながったところでございます。

 また、取水施設や水路の被災によりまして用水の確保が間に合わない地区からの要望に対しましては、ポンプの貸し出しを行うなど、きめ細かに対応することといたしているところでございます。

 以上でございます。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 農林水産部長も土木建築部長も大変苦労していることはよく承知しております。しかしながら、被災した地域の方々の心情を酌み取ったときには、一日でも早い復興、復旧に努力しなければ、道路は開通しました、しかしながら、一番弱い弱者の農家は、もう耕作もできない、田畑見ると土砂でいっぱい埋まっております。農地についても努力していただいて、早急な復旧、復興に努めてもらいたい。

 それから、土木についても、地域の意見を十二分に酌み取っていただいて、地域の意見を十分に反映していただいて、一日でも早い、と申しますのは、命がかかっておりますので、一人まだ行方不明が見つかっておりません。そういったことも加味して、しっかりこれからも取り組んでください。

 次に、観光地での防犯対策についてお伺いします。

 お客さんの安心安全確保は、欠かせない条件です。本県では、知事が先頭に立ち、他県に先駆け、老朽化しているインフラの改修など前倒しで取り組んでおり、非常に評価すべき取り組みだと思います。

 一方、世界各地の観光地では痛ましい事故が相次ぎ発生しています。本県でも、平成二十二年に別府で観光客殺人事件が発生しました。もっとも、この事件の犯人は警察の努力とネットワークで検挙ができましたが、こういった事件や事故をなくす努力が必要です。

 そこで、特に観光地での防犯対策、あるいは交通対策をどう進めているか、お伺いします。



○志村学議長 大沢警察本部長。



◎大沢裕之警察本部長 お答えいたします。

 大分県警察では、県民等の安全、安心の確保の観点から、犯罪の発生状況に関する地域的特色、長期的あるいは短期的傾向、被害状況、原因等をきめ細かく分析の上、地域の犯罪情勢等に即した効果的な犯罪抑止対策を推進しているところであります。

 例えば、日本有数の温泉観光地を抱える別府警察署管内では、昨年、犯罪の増加する夏場に防犯対策として、警察本部からの応援派遣を行って、日中の街頭活動を強化し、犯罪の抑止に当たったところであります。

 特に、公衆浴場等における脱衣所ねらいが増加傾向にあったことから、重点犯罪に指定し、施設管理者に対する防犯指導、検挙に向けた施設周辺の集中的な警ら等を実施したところであります。

 今後も、観光地などの地域の犯罪情勢に即した犯罪抑止対策に取り組むとともに、地域の防犯ボランティア、行政、事業者等と連携して防犯対策を推進し、県民、観光旅行者等の安全、安心の確保に努めてまいりたいと考えております。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 部長、なぜ私がこの質問したかといいますと、実は、ある地域で交差点の改良工事がありました。その折に、信号機の取りつけと横断歩道の件について、地区の自治会長六名、PTAの役員が二十名、それから、ある警察署の交通課の担当者二名、私も同席しましたが、その折に、そこ、交通量が多いんで、「交通の流れが大事です」と、こういう話しましたから、私はすかさず、「命が大事ですか、交通量が大事ですか、流れが大事ですか」と言ったら、「流れも命も大事です」と。この答弁聞いて、私は驚きました。命が一番じゃないですかね。したがって、私は、そのような答弁がようできるなと、がっくりきたわけです。あいた口がふさがらんというのは、このことです。本当にがっかりしましたので、やはり、事故とか防犯対策を、今後とも部長には重ねてお願いしておきます。

 次に、観光地の土産品についてお伺いします。

 大分県には、農林水産物などを加工した高い評価の六次産品もたくさんあり、特に生鮮食品では、関あじ、関さばと新鮮な海の幸やカボス、白菜、ネギ、タマネギ、トマト、ミカン、ブドウなど数えれば切りがありません。新しい人気者としては、サツマイモの「甘太くん」が評判です。

 自家用車や宅急便の利用が進んだ近年、新鮮な野菜や鮮魚はお土産として喜ばれており、各地の道の駅や土産物屋、宿などでも観光客に求められています。

 今後の観光地の土産品として有望な農産物、水産物があればお聞かせください。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 お土産品は旅の大きな楽しみの一つであることから、どこにでもあるような商品ではなく、その土地に行かなければ手に入らないオリジナリティーの強いものが求められております。そういう意味では、大分県の豊かな天然自然に恵まれた四季折々の農林水産物は、まさに魅力ある土産品であります。観光客が旅の中で体験した「おんせん県おおいた」の「味力」を土産として家族や友人にも味わってもらえることになれば、県産品のブランド化にも大いに役立つものと考えております。

 カボスや乾シイタケに続く今後有望となる土産品といたしましては、本県独自に開発をいたしましたうまみ豊かな赤採りトマトやおおいた冠地どり、県外でも注目度が高まっておりますかぼすヒラメ、かぼすブリなどがございます。

 さらには、豊後別府湾ちりめんに続きまして、ことし新たに地域団体商標に登録をされました岬ガザミなど、地域の特色ある産品の魅力を広くPRし、本県の観光振興を下支えしてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 部長、今説明ありましたけれども、意外と、余り、目に見えてこないんです、新しい有望な商品が。したがって、もう少し、やはりPRをしっかりしていって、県産品の販売に努力してもらいたいと思います。

 次に、県内一次産品の流通についてお伺いします。

 地域の名産品を買って帰ることも旅行の魅力だと思います。大分に来たお客さんから、「大分の温泉に行ったけれども、手ごろなお土産が見当たらない」とよく言われます。本県の農林水産物にかかわる流通及び販売が大都市消費地に傾斜しているのではないでしょうか。県内を十分満たした後に大都市へ流通することが、各地の農林水産物の成功につながる流通の方法ではないかと思います。

 そこで、一次産品の流通の基本的な考え方を農林水産部長にお伺いします。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 県では、多様化するマーケットニーズに対応しまして、大量かつ安定的に供給できる産地づくりに努め、関東や関西、福岡などの大都市圏を中心としまして販売促進に力を入れているところであります。

 一方、遠隔地への出荷につきましては、輸送コストの増加や鮮度保持などの課題もあることから、県内も重要なマーケットであります。私も県内の市場に出向きまして、競り場に立ち、カボスやシロネギ、イチゴなどの販促活動を行ってきたところであります。

 県外と県内のどちらを中心とするかは、価格はもとより、品目ごとに、生産量や他産地の状況、物流等を勘案して判断しているところであります。

 全国でも有数の生産量を誇るシロネギやコネギ、夏秋ピーマン等につきましては、量の強みを生かして大都市に積極的に打って出て、拠点市場におけるシェアを高めることにより有利販売に結びつける戦略をとっております。

 いずれにいたしましても、市況や他産地の状況をきめ細かく分析しながら、より戦略的な販売を行いまして、生産者の所得向上につなげていくことが肝要であるというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 農林部長、しっかり取り組んでください。そういうふうな話が出ておりますので、お願いしておきます。

 次に、電子データの活用についてお伺いしたいと思います。

 本県では、行財政改革の最中であり、その一環として、各分野で可能な限り電子データの活用が見受けられます。この取り組みによって、書類などを無駄に山積みすることなく、機器に保存し、必要なときにすぐ見出すことができます。

 大変よいことだと思いますが、先日、よく利用する理容店の店主から、県への問い合わせについて、とてもおしかりを受けました。

 ある問い合わせについて、「詳しくはメールでください。返答します」とページにあったので、その店主は早速、メールを発信したが、県からは何ら返答がなかったというのです。

 また、県への提出書類についても似たような事例が発生しています。

 昨年、養蜂振興法が改正され、ミツバチ飼育の届け出義務対象者の拡大が図られたため、本県においても、飼育状況などを十分に調査、把握して対応を迅速に図るため、新聞広告などにより、届け出書類の提出をお願いしています。

 その飼育者から、電子データでの届け出書類の提出を提案されました。飼育者は、わずか数箱のミツバチ飼育で、振興局にわざわざ行き、「県職員も忙しく、雑で無駄な感じがした。休みをとって届け出に行かなければならないのに、電子データでの提出になぜしないのか」と指摘されました。

 「日本一のおんせん県おおいた」の成功には、電子データの利活用は欠かせません。例えば、航空券予約、列車予約、宿泊予約など初め、税の申告についてまで電子データの活用が進められていますが、電子データの利活用を進め、簡単な作業を迅速にすべきだと思いますが、お伺いします。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 行政手続の電子化につきましては、平成十六年度から、県内全市町村と共同で電子申請システムを運用しまして、申請者の利便性向上に向けた取り組みを行っているところであります。

 現在、アンケートの回答でありますとか、例えば、施設の利用申し込み、研修会への参加等におきましても、このシステムを活用いたしまして、行政サービスの向上、行政事務の効率化を進めているところであります。

 二十三年度の電子申請件数は七千九百七十一件に上っておりまして、総申請件数に占めるこの電子申請の割合は四割弱、三九・四%となっております。

 「安心・活力・発展プラン」における二十七年度の目標値、五二・六%でありますが、その達成に向け、着実に増加しているものと認識しております。

 行財政高度化指針においても、情報通信技術を活用した事務の効率化、業務改善のさらなる全庁展開を図ることにしておりまして、今年度から新たに薬局関連の手続を電子申請システムに追加するなど、利用の拡大に努めております。

 今、ご指摘のありました養蜂関係の届け出の件につきましては、来年度の電子化導入に向けまして関係課と協議をしているところでございます。

 今後とも、電子手続の推進、データの利活用も含めた情報通信技術の活用によります行政サービスの向上に努めてまいりたいと存じます。

 以上であります。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 ありがとうございます。しっかりと取り組んでください。

 次に、中津地区の道路整備と温泉活用についてお伺いします。

 県の協力もあり、中津市では、ダイハツ車両の生産台数は四十四万台を超えたと新聞で報道されました。

 先日、私の隣の首藤隆憲議員からも、僕もおととい買ったんだよという話がありました。ありがとうございました。

 車両燃費などの改善努力でまだまだ期待できると思いますが、増産に伴い、生産工場で働く人も年々増加の傾向です。工場南側に隣接する諸田地区では、多数の住宅も整備され、地域の住人も多くなり、にぎやかに活性化し、喜んでいるところです。

 道路網も日ごとに整備、改善され、特に工場南側幹線道路中津高田線は、見事にその姿もさま変わりしています。安全な道路整備は、昔からこの地区に住む人にとっても欠かせないことであり、通勤道路の安全は、工場に出入りする人たちにとっても大変重要であります。

 地元では、安全面で心配の残る諸田中央道や農業基盤整備の一環として開発途上の二号線の早期開通などが早期の解決課題の重要な道路です。

 目まぐるしく働く人にとっては、安全な通勤や休日の余暇を利用することは、ストレスの解消やモチベーションの向上につながります。安全な通勤や大分県内の温泉スポットをめぐることは、精神の休みとしては最高の安らぎになります。

 働く人の温泉利用のためにも、中津地区の道路網整備についてどのような姿勢で取り組むのか、お伺いいたします。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 中津地区の道路網につきましては、中津高田線など物流を支える幹線道路と、これらの道路を結び、通勤や買い物、休日の余暇活動に利用する生活道路の両面の整備が重要と考えております。

 中津高田線につきましては、ダイハツ自動車工場入り口から県道鍋島植野線との交差点までの区間につきまして、現在、事業を進めております。

 諸田中央線につきましては、中津市が歩行者の安全確保のために整備を進めており、現在、用地取得を急いでいるところでございます。

 今後とも、議員ご指摘の温泉利用の利便性向上も念頭に置きつつ、中津地区の発展と地域活性化のため、中津市や関係機関と連携を図りながら、道路網整備に取り組んでまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 私からは農道整備についてお答えを申し上げます。

 諸田定留地区二号農道は、JR日豊本線と並行する路線でございまして、農産物の効率的な輸送を図ることを目的に整備を行っているところでございます。また、地元住民の生活道路といたしましても、安全性、利便性の向上に寄与するものと考えております。

 今後の事業の見通しについてでございますけれども、延長千八百メートルのうち約千百メートルにつきましては、圃場と一体的に整備を行ったために舗装工事まで完了いたしております。

 それ以外の約七百メートルにつきましては、用地の確保が必要でありまして、現在、地元のご協力もいただきながら、早期完成に向け、進めていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○志村学議長 吉冨幸吉君。



◆吉冨幸吉議員 ありがとうございます。

 ちょうど、私ごとで悪いんですが、その地域に私は居を構えておるもんですから、朝晩、地域の方々からそういった要望が来ております。今、どちらの答弁を聞いても期待できる答弁だと思いますが、ぜひとも早急にお願いしたいと思います。

 最後に、これ、要望になりますが、今回の一般質問は、私は、「日本一のおんせん県おおいた」の実現に向けて、各方面から伺いました。その答弁は、知事を初め、企画振興部長ほか関係部長からいただきました。できれば、今後は、観光・地域局長や県立美術館推進局長などからもご回答をいただきたいと思います。要望として申し添えておきます。要望です。

 以上で質問を終わります。(拍手)



○志村学議長 以上で吉冨幸吉君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後零時二十六分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後一時三十二分 再開



○元吉俊博副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。近藤和義君。

  〔近藤議員登壇〕(拍手)



◆近藤和義議員 三十二番、自由民主党・無所属の会の近藤和義です。

 質問に先立ち、本年三月をもって後進に道を譲るため勇退されるやに聞いております奥塚総務部長を初め、永松福祉保健部長、直野生活環境部長、阿部農林水産部長の各部長さん、平田会計管理者、堤企業局長、渡辺議会事務局長、山蔭労働委員会事務局長、山本人事委員会事務局長さん、また、この場にはいらっしゃらない退職をされる職員の皆様方には、長年にわたり県勢発展のために、知事を補佐し、率先垂範して敏腕を振るわれました。皆様方のこれまでのご功績と長年のご労苦に対し、心からねぎらいの言葉を送らせていただきます。皆様、本当にご苦労さまでした。ありがとうございました。皆様は、まだまだお若いです。これからの第二の人生での活躍を心からお祈りをいたしております。

 それでは、本日は、感謝の気持ちを込めて、県政諸課題について質問させていただきます。

 最初は、平成の合併を実のあるものにするための施策についてであります。

 平成の大合併により、県下五十八市町村が十八市町村となって、七年から八年が経過しようとしています。国や地方の財政状況、地方分権の推進、少子・高齢化、人口減少社会の到来等々を見据えた国や県の合併推進は、住民が望んだものではなかったにしろ、時代の趨勢として進めざるを得ないものであったと、私はその当時、認識をしたものであります。

 しかしながら、我が町においては、郡内三町の合併計画に対し、住民から大きな反対運動が起き、さらには住民以外の人たちまで入り込むことになった賛否争いには余りにも大きなエネルギーが費やされたことから、新市の将来構想を十分に描き切れないまま合併に至ったため、今もって住民の合意形成もなかなか整いがたいのが偽りのない状況であります。

 折しも、この二十年間が「失われた二十年」と言われているように、長期にわたるデフレ不況が進む中、行き過ぎた構造改革などの影響もあって、合併が直接の原因ではないにしても、町のメーン通りである商店街の衰退は、周辺部の今日的な状況とともに、合併に伴う負のイメージとして重ねられがちであることは否めないところであります。

 合併が苦渋の選択であるなら、単独の選択もまた重い苦渋の決断であったと思います。いずれにせよ、肝心なことは、グローバル化する時代の趨勢に対応できる地方自治体として、多様化する住民の負託にこたえ得る安定的な地方行政の確立を図ることであり、また、住民がみずからの地域を誇りに思えるような魅力のある市町村づくりをどう実現させるかであります。

 県はこれまで、合併に伴う新市建設計画の具体化のための支援とあわせ、特に旧町村部対策においては、道路等のインフラ整備を初め、地域活性化補助金等各種の支援事業を行っており、目に見える成果も出ています。例えば、私の町では、湯平温泉の石畳にマッチした外観創出事業が実施され、湯治場としての湯平温泉の雰囲気が見事によみがえり、地元にも観光客にも好評を得ており、地域の活力を喚起しています。

 こうした県の支援対策が大きな刺激となり、せっかくの合併を何とか生かしたいと、旧町の垣根を超えて新市の将来像を模索する動きが今、我が由布市の住民の間に芽生えてきたことは、私は、合併したことへの大きな意義を感じているところであります。

 知事初め、執行部の皆様には、引き続き各市町村と一体となって、地域振興になお一層の力強いご支援をいただくよう心からお願いを申し上げるところであります。

 このような背景を踏まえ、県都に隣接する由布市の今後について、直接的な市政へのタッチははばかられますが、市選出の県議として合併推進の立場にあった以上は、責任を持って、合併を風化させることなく、後々、「あのとき合併してよかった」と思っていただけるような存在感のある新市づくりを進めていかなければならないと思うところであります。

 そこで今回は、まず、合併に伴う地元の発展について私の考えを述べ、県当局のご所見を伺いたいと思います。

 初めは、挾間地区の水源についてであります。

 ご承知のように由布市は、旧大分郡、挾間、庄内、湯布院の三町の対等合併により誕生し、本年の十月で満八年を迎えます。

 合併当時の人口は三万五千三百八十六人でしたが、現在は三万四千百七十五人ですので、当時からすれば千二百十一人の減少となっています。そのような中、挾間町だけは逆に人口が五百三十四人増加しており、出生数も合併時の百四十人から百八十人と年々増加の傾向にあるなど、他の二町の横ばいないしは落ち込みに対し、挾間町が人口の減少幅を大きくカバーする状況となっております。

 地域にかかわらず、発展、活力の源がマンパワーである以上は、挾間の人口増は由布市発展の重要なキーワードであり、このことは、存続が決定し、今、見違えるような成果を出しつつある由布高校の将来展望に大きく期待がかかるところであります。

 また、挾間町は、地理的には大分、別府の両方に接し、気候も温暖で交通の利便性もあり、大分大学医学部を初め、地域の医療や教育、文化の質も高く、また、豊かな田園環境にも恵まれ、商業もあり、まさに人が住むにふさわしい土地柄を有しています。

 しかしながら、肝心な安心、安全の飲料水に大きなネックがあり、このことが解消されるなら、さらなる人口増はもとより、安心、安全な市民生活がしっかりと担保されると私は確信いたしています。

 これまで、県の助成金をいただきながら、水研究の第一人者であり、大分大学の名誉教授でもあります川野先生を交えての研究会を立ち上げ、挾間町の飲料水についてさまざまな視点から調査研究を進めてまいりました。

 現在、由布市には公共の下水道が全くありませんので、すべての雑排水が大分川に流れ込んでいることから、詳しくは申し上げませんが、現在の給水源が水道の原水として適切でないことははっきりしています。そのため、給水は他の二町にない膨大な処理費を要してなされているわけですが、それでも、水に関心の高い市民は飲み水だけは他から求めているのが現状であります。

 合併をしなければ現在の給水源以外は選択できなかったと思いますが、合併で行政区域が広がったため、関係者が前向きになれば、合併した三つの町がともにクリーンな水道水を利用できることは目に見えています。私は、今、市長初め、市議全員に呼びかけ、お願いをしています。

 子育て世代の最も多い挾間町のためにも、また、由布市発展の全体の問題として、県当局の見解を伺います。

 次に、庄内町についてですが、地理的には市の中心部に位置していますが、この八年間に約千人近い人口減少があり、高齢化率も最も高く、出生数も当時の四十五人から三十人へと下がり続けており、将来に大きな課題を抱えるところとなっています。

 しかし、地勢的には豊かな水や緑といった自然環境に恵まれ、郷土芸能である庄内神楽はつとに有名であり、昔から庄内米と言われるように土壌の質にも恵まれ、米に限らず、特産の庄内梨、トマト、イチゴ等のすべての農産物が味のよいことで知られています。また、阿蘇野地域を中心とする和牛生産は後継者も多く育っており、シイタケの生産者も頑張っています。

 今、地元で、豊富な水資源を生かすための小水力発電や水に関連する産業の立地、また、法人による六次産業化への試みなどの取り組みが始まっているように、庄内地域における振興策は、基幹の一次産業をどう強化、再生させるか、また、水や緑の林業資源を余すことなく有効活用するためには何があるのか、あるいは地域の誇りである庄内神楽の伝統を地域振興にどう生かしていけるのかなど、さまざまなことが考えられます。

 県にはこれまで、道路などのインフラ整備を初め、小規模集落対策など多くの支援をいただいておりますが、新年度には中山間地域総合整備事業として庄内町全域にわたる新たな予算の計上もいただいておるところであります。これまでの懸案が前向きに解消されるものと思っております。

 そこで、県としては、由布市全体像としての庄内地域の将来発展についてどのようにお考えなのか、伺います。

 最後は、湯布院町についてです。

 湯布院町は、以前は別府の奥にある寒村として、一時期は盆地全体がダムになるという話がまことしやかにささやかれたこともありましたが、昭和の合併によって傑出したリーダーを得たことで、町の環境や雰囲気が大きく変わり、才能のある人たちが十分に活躍できる舞台が整い、まちづくりにかけるリーダーたちへの新鮮な魅力と湯布院という美しい自然のたたずまいが相まって広く知られるところとなり、今日の湯布院ブランドが形成されてきたものと私は思っています。

 県下有数の観光地としてさらなる求心力をつけていくためには、まだまだ充実、補完をしなければならない事柄が数多くありますが、特に、多くの人が集い、活動することのできる拠点施設が存在しないことが大きなネックとなっています。少なくとも千席規模のホールがあれば、湯布院における学会や企業等の会合、イベントの開催等のニーズにこたえることができるようになるだけでなく、何よりも市民の文化、福祉の向上、あるいは芸能振興などに寄与できることから、ホールは、クオリティーの高い新市づくりには絶対に欠かせないものであり、今、町民の各種団体から建設への大きな要望が持ち上がっているところです。

 これは、本来、市政の範疇ではありますが、残念ながら市にはまだそのような青写真はないと聞いています。

 そこでお尋ねします。

 県は過去に、別府の観光振興、地域振興のためにビーコンプラザを建設されたと聞いております。そして、県は現在、本格的な観光振興を目指すに当たって、「日本一のおんせん県おおいた」のキャッチフレーズのもと、さらなる観光戦略を推進されようとしています。その一つの拠点となる湯布院の観光について県はどのように考えておられるでしょうか。

 県有施設のバランスある配置という観点からも、内陸部において、その観光振興、地域振興の全体的な底上げを図ることができるような真に必要な施設があってもよいのではないかと思いますが、あわせて県の見解をお伺いします。

 以上、合併した由布市の将来像について、三つの町の特色を互いに生かしながら、それを一体像として推進することが必要であるとの私見を述べました。

 今後の合併の効果を最大限、実のあるものにしていくに当たっては、県の力強い支援が絶対欠かせないものであることから、引き続いての支援をお願い申し上げますとともに、市と一体となった新市づくりについて、今後、県はどのように考えて進められるのか、率直なご所見を伺います。

  〔近藤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの近藤和義君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 冒頭、近藤和義議員には、この三月をもって退職いたします職員に対しまして温かいねぎらいのお言葉をいただきました。名前の挙がりました部長や局長、また、各種委員会の事務局長には、先頭に立って、また、部下職員をよく指導しながら、政策県庁実現に努力をしていただきました。私といたしましても、ただいまのお言葉に心から感謝を申し上げる次第でございます。

 それでは、答弁をさせていただきます。

 議員には、由布市の振興につきまして、挾間地域の水問題、庄内地域の農林業等による振興、そして湯布院地域の交流拠点整備など、それぞれの地域が抱える重要な課題を取り上げながらご質問をいただきました。

 まず私から由布市の振興全般につきましてお答えを申し上げます。

 由布市の合併は、旧三町の皆さんが、互いの個性を生かせるか、地域の将来は大丈夫かなど真剣な議論をした末の、苦渋の中にも将来を見据えた前向きの決断によってできたものと考えております。

 市では、住民の皆さんの思いから、融和、協働、発展を基本理念として、合併市のまちづくりに取り組んでおられます。

 県では、このような地域の思いをしっかりと受けとめまして、新市の円滑な立ち上げや新しいまちづくりはもとより、住民生活の利便性向上に向けた支援を行ってまいりました。

 例えば、約四億円の国の合併推進体制整備の補助金や六億円の県単独の合併推進交付金等を活用いたしまして、旧町の区域を超えて市内全域に配食する給食センターの建設や市内各地域を結ぶコミュニティーバスの運行などが実施されております。

 他方、旧三町の個性が豊かであるがゆえに一体感が生まれづらいという指摘も確かにあるかもしれません。全国に誇る温泉地である湯布院地域、教育、文化、商業施設の集積拠点として人口増加が続く挾間地域、肥沃な農地と特産品に恵まれ、名水と神楽の里で名高い庄内地域と、いずれも特色のあるすばらしいポテンシャルを持っております。これに磨きをかけて、点から線、さらに面へと結びつけていけば、由布市の新たな魅力が創造されるのではないかというふうに考えております。

 既に観光面では、「トライアングル・ステイ・プロジェクト」が進められております。これは、観光客に由布院温泉や湯平温泉等に連泊し、三町の魅力ある観光地をめぐってもらい、滞在時間を延長させようという取り組みであります。

 県といたしましても、中部振興局が窓口となりまして、それぞれの観光地の魅力アップを支援するとともに、昨年十一月には「坐来大分」で由布市のフェアを開催いたしまして、湯布院人気の高い東京での情報発信も行ったところであります。

 また、地元産品を活用したコミュニティービジネスの起業なども支援しておりまして、庄内でとれた黒大豆「クロダマル」は、湯布院でお茶やお菓子に加工、販売され、観光客からも高い評価を得ております。このクロダマルですが、黒田官兵衛にあやかって中津で売ってみてもおもしろいんではないかと思っております。

 引き続き、県といたしましては、由布市の皆さんが一体となって取り組むまちづくりを支援することで、合併の効果が発揮されるように、由布市とともに努力をしていきたいというふうに考えております。

 そのほか、三つご質問ございましたけれども、これにつきましては担当の部長から答弁させていただきます。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 先ほど近藤議員には、私ども退職者に対しまして身に余るねぎらいのお言葉をいただきまして、まことにありがとうございました。心より御礼を申し上げます。

 それでは、挾間地域の水源について私の方から回答させていただきます。

 水道水源には、河川水、湧水、地下水等がありますけれども、多くの自治体が河川水を利用しておりまして、上水道の全取水量の七割を占めております。

 県と関係機関では、由布市や大分市の水源となっております大分川の水質調査を毎月行っております。すべての基準点で環境基準は達成をしております。

 このうち、挾間町の水道取水口付近では、水質の主要な指標であります生物化学的酸素要求量、BODでありますけれども、平成二十三年度の最新の値では、環境基準値で最上位であります水道一級の水質というふうになってはおります。

 由布市もまた、適切な浄水処理を行った上で、水質基準に適合した安全な水道水を供給しております。

 水道施設の整備は、市町村が水源の種類、位置、水量、給水区域の地形などの自然的な条件、あるいは給水人口などの社会的条件を勘案し、計画的に推進するものであります。

 由布市の水道整備計画につきましては、県としましては、必要に応じて技術的な助言等を行ってまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 私の方からは、庄内地域の将来展望、それから湯布院地域の振興についてお答えいたします。

 庄内地域は、黒岳や男池など美しい自然環境に恵まれ、農林業の盛んな地域であります。また、伝統芸能を生かした神楽の里づくりを展開しており、各種イベントを通じて交流人口の増大にも取り組んでおられます。

 近年は、国道沿いに商業施設の集積も進んでおりますけれども、高齢化等により農林業を取り巻く情勢は厳しくなっていると認識しております。

 このため、基幹産業である農林業を推進し、平野部においては、集落営農の強化による庄内米づくりや特産のナシ栽培、イチゴを中心とする施設園芸、中山間地では、畜産やトマト、シイタケ栽培など地域特性を生かした複合経営により生産性の向上を図っています。

 一方、農林業や豊かな自然環境を活用し、湯布院地域の観光業との連携によるツーリズムの振興や挾間地域の商業と連携した地産地消の推進など、今後も地域の特性を生かした振興が期待できると考えております。

 県としましては、こうした各分野の振興に向けた住民の主体的な取り組みを市と連携しながら支援していきたいと考えております。

 続きまして、湯布院地域の振興についてです。

 湯布院は、「日本一のおんせん県おおいた」の中心的な役割を担う地域の一つであり、県外においても高い知名度を誇る国内有数の観光地です。

 特に、由布岳や素朴な田園風景を眺めながらゆったりと過ごせる町の雰囲気やホスピタリティーの高い宿泊施設は、観光客の人気も集め、全国的にも高く評価されております。

 今後の取り組みでございますけれども、湯布院地域の観光振興を図っていくためには、庄内、挾間地域を含めた由布市一体となった地域の観光資源磨きや地域内観光の仕組みづくりなどにより新たな魅力を創出し、さらに多くの観光客に訪れていただく取り組みが必要であろうと考えております。

 なお、議員ご提案の湯布院地域における拠点施設の整備につきましては、かつて県立美術館の建設地の候補地選定に当たっても名乗りを上げていただいたという経緯もあり、市役所の方とも話をしておりますけれども、現在のところ、具体的な計画はないと聞いております。県としても、地域における議論の推移に注目しております。

 今後とも、湯布院が大分県を代表する観光地として県全体をリードしていけるよう、さまざまな観点から支援していきたいと考えております。

 以上です。



○元吉俊博副議長 近藤和義君。



◆近藤和義議員 温かいご答弁をいただきまして、ありがとうございます。含みのある答弁、ご期待をしております。

 全体的な振興を図っていくためには、さらには社会資本整備はもちろん重要でありますが、経済を生み出す産業基盤の強化が欠かせないと思っております。特に、森林資源や水資源など再生可能な地域資源を有効活用できるところのエネルギー産業の立地があれば本当にいいと思っております。そのようなことを含めまして、さまざまな振興を行うために合併特例債が活用できると思いますが、県下のそれぞれの新市では合併特例債をどのように活用されているか、お伺いします。

 また、特例債の使途基準はどのようになっているのでしょうか。

 また、あわせまして、由布市についての財政支出とあわせまして、財政見通しはどのようになっておりますか、県の見解をお伺いいたします。



○元吉俊博副議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 先ほどは、近藤議員には、身に余るねぎらいのお言葉、大変ありがとうございました。

 お尋ねの件について私の方から答弁を申し上げたいと思います。

 まず最初に、合併特例債の活用の状況でございます。

 合併特例債は、合併市が策定をいたしました新市建設計画の実現に必要なハード整備や基金造成に幅広く活用できる制度でございます。昨年の法改正で、発行が可能な期間が十年から十五年に延長もされました。この合併特例債は償還額の七割が交付税措置されるなど有利な制度と言えますが、公債費負担の増加を伴いますために、将来の財政状況等をよく見きわめた上で活用することが必要でございます。

 県内では、全部の合併市で、今年度までに計約千三百八十四億円が、基金の造成、学校教育の施設整備、それから道路整備等に活用されております。

 由布市におきましても、約五十九億円を、基金の造成、小学校、中学校の耐震化事業、給食センターの建設事業等に活用いたしております。

 それから、由布市の今後の財政見通しについてのお尋ねでございます。

 市の二十三年度の決算を見ますと、経常収支比率は九〇・九%と高く、財政の硬直化が懸念はされますが、各種基金の残高は約五十億円と、合併前に比べ、二・八倍になっております。また、将来負担比率など四つの財政の健全化指標から見ても、現時点では殊さら心配する水準にはないと考えております。しかしながら、平成二十八年度から地方交付税の合併算定がえの効果が縮小する一方、ご案内のとおり、社会保障関係費が増嵩傾向にあるため、今後、財政状況は厳しさを増してくるものと思われます。

 わたりの廃止など給与の適正化も喫緊の課題であると考えておりまして、今後とも持続可能な行財政運営が行えるよう適切な助言を行っていく考えであります。

 以上であります。



○元吉俊博副議長 近藤和義君。



◆近藤和義議員 ありがとうございました。

 私は、やっぱり一つの町だけでは力が弱過ぎるんですけれども、三つになったことによってできることを積極的にやっていくことが市の発展につながるというふうに思っておりますので、合併特例債の活用に当たっては、しっかりと県も指導していただきながら、いい方向に進むように、今後ともお願いしたいというふうに思っております。

 次に、草原景観の保全について申し上げます。

 県経済にとって観光産業の果たす役割はますます重要なものになると思います。そのため、今、県は、新年度予算を大幅にアップし、さまざまな観光戦略を推進しようとしています。

 申すまでもなく、観光の要素は、歴史文化の遺産、温泉、食、景観、風土、伝統の行事や祭りなど数多くのものがあり、そのアピールと誘客に当たっては、あらゆる業種や地域、県民挙げての一体となった取り組みが欠かせないものと思います。

 そこで今回は、大切な要素の一つであり、本県が誇ることのできる草原景観や環境づくりについてお伺いします。

 恐縮ではありますが、私は、平成十二年の全国植樹祭にお越しになられた両陛下に、県議会代表の一人として、光栄にもお話をできる機会をいただきました。またとない機会でしたので、大分県の印象についてお尋ねを申し上げました。皇后陛下は、やまなみ沿線の草原景観の美しさについて触れられ、「いつまでも大切に守ってほしいですね」とおっしゃいました。また、天皇陛下は、由布院盆地を湖のように覆う朝霧の神秘的なことなど、変化に富む大分の自然に大変興味を持たれているということをお話になられました。

 このように両陛下が大分の自然の美しさやめったに見ることのできない自然の営みをよくご理解され、関心を持たれていることに、私は大きな励みを受けました。

 私の地元では、シンボルである由布山の南麓にある美しい草原景観を守るために、野焼き学校の開設などをやりまして、後継者の育成を図っておりますが、組合員数が減少して、ぎりぎりのところまで来ています。

 また、野焼きによる死傷事故の発生により、火入れをやめたために貴重な草原景観が維持しがたくなっています。早晩、当該牧野組合だけによる安全な火入れは限界が来ることは目に見えています。

 観光の推進という視点からも、県はこれらのことをどのように受けとめられているのでしょうか、お伺いをいたします。



○元吉俊博副議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 草原景観の保全についてお答え申し上げます。

 草原は、人の手を加えなければ、やがて森林、森林と言いますより雑木林に戻りますことから、放牧を行っている地域では、以前から各地で野焼きが実施されておりました。しかし、森林法により所在地の市町村長の許可が必要なことや、高齢化による人手不足から防火体制が確保できず、現在では久住の稲葉地域や議員の地元の湯布院地域など一部の地域のみで行われていると伺っております。

 このような中、別府市の猪の瀬戸湿原では、地元の皆さんが湿原の自然環境を取り戻し、生物多様性を保全するため、NPO法人を設立して、四十年ぶりに野焼きを復活し、今後は毎年実施すると聞いております。

 自然豊かな草原の景観は観光資源としても大変有益であり、野焼きなどにより景観を維持していくことは重要なことと考えております。

 地域の事情もお聞きしながら、県として支援できることがあれば対応してまいりたいと考えております。

 以上です。



○元吉俊博副議長 近藤和義君。



◆近藤和義議員 一遍休止をすると大変なことになります。今お話がございましたように、猪の瀬戸湿原も復元しておりますけれども、本当に大変な状況がありますけれども、やがてここもまた美しく復活するというふうに思っております。

 本県の草原景観というのは、多くは阿蘇国立公園の中にあり、本県を代表するすぐれた景観であります。多くの人々に安らぎを与えることのできるこの得がたい貴重な空間も、火入れをしなくなれば、いわゆる古野と化して、防災上も非常に危険な要素となるだけではなく、イノシシやシカなどの生息地となってしまいます。

 ある地区では、これらの野生有害獣の寄生によるダニが集落内まで大発生をして、住民は長靴を履かなければ外に出ることができないという、思いもよらない極めて危険な事態も発生をしております。住民の安心、安全を守るために既存の草原景観をしっかり守らなきゃなりませんけれども、再度、県の見解を伺います。



○元吉俊博副議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 草原景観の保全についての再度のお尋ねです。

 今、議員の質問の中にもちょっと出てきましたけれども、熊本県の阿蘇地域の話ですが、熊本県、あるいは阿蘇地域の市町村では、阿蘇地域を世界遺産にするという取り組みが行われております。その世界遺産の構成資産の筆頭に挙げられておりますのが阿蘇の外輪山の草原景観であります。なぜ世界遺産が草原景観に頼るかというと、先ほどの議員の質問にもありましたが、草原というものは放置しておけば雑木林になってしまいます。それが阿蘇の外輪山のように広大な草原景観を維持しているというのは、そこに人々の数世紀、何世紀にもわたる知恵と努力と工夫が注がれており、それこそが歴史的、文化的価値のあるものであるということで、世界遺産にする運動が行われていると聞いております。

 我が県においても、竹田市、それから九重、玖珠両町、それから由布市に至ります草原空間が広がっておりまして、これは阿蘇に劣らぬだけの景観を持っていると思っております。

 したがいまして、しかもその景観を維持する、草原を維持するということは、ご質問中にもありましたように、産業面はもとより、もちろん、衛生面、あるいは環境面、そして今申し上げましたように文化的、歴史的な面からも大変重要なことであるというふうに認識しておりますので、この草原景観の維持、あるいは草原草地の維持ということにつきましては、重要な課題として受けとめさせていただきたい。今後の研究課題とさせていただきたいと思います。

 以上です。



○元吉俊博副議長 近藤和義君。



◆近藤和義議員 世界遺産のことについてまでは触れませんでしたけれども、当然、私は、連携して、そういう取り組みも必要かな、そういうふうに思っております。

 また、草原景観というのは、これはもう単に景観の維持とか風景とかだけじゃなくて、野焼きをすることによって、牧野を活用した畜産の振興、野山の自然な植生の維持など、環境を守るという観点からも大変重要な役割を野焼きは担っておりますし、そういうことからしますと全庁的な取り組みが必要ではなかろうかというふうに私は思っておりますので、そのこともお考えをいただきたいというふうに思っております。

 次は、空港道路沿線の景観について申し上げます。

 観光立県の推進に当たって、空の玄関口である空港道路沿線の荒廃した竹林を山桜やもみじなどの美しい広葉樹に置きかえることができれば、来訪者の大分への印象はぐっと違ったものになると、私はこの路線を通るたびに思いをいたすところであります。

 特に、帰りのときは、失礼をお許しいただき、言わせてもらえれば、荒れた竹林が続くこの空港道路は、「大分は寂れた田舎」との思いがなぜかわいてまいります。それは、この道路が大分の空の玄関道であるからかもしれません。大分の第一印象にとって重要となるこの表玄関道の景観が来訪者の感性に快いものであれば、地元の誇りにもなり得るはずであります。

 有名な吉野山の桜を見た折、花も見事でしたが、その工夫を凝らした配置のすばらしさには驚きました。また、シーズンには毎日三百台もの貸し切りバスが訪れます。全国から吉野の桜を目指して来る人の多さに、美しいものに引きつけられる人の心が地域の活性化に役立っていることを改めて感じたところであります。

 一人でも多くの人に大分に足を運んでもらうためには、ここは一つ、関係者を挙げて油屋熊八翁の志をしっかりと見習いたいものであります。「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」、見事な別府を宣伝するキャッチフレーズだと思っておりますが、「日本一のおんせん県おおいた」のキャッチフレーズもなかなかのものであると思っております。知事の大分の浮揚にかける思いを聞かせていただきたいと思います。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 空港道路の沿線景観につきましてご提案をいただきました。

 観光地に向かう車中から沿道周辺の山野に梅や桜、もみじなどの花木が整備されている美しい光景を見ますと心が和みます。逆に、荒廃林や未整備の竹林が目立つ光景は、議員ご指摘のとおり寂れた印象を与えます。

 県土の保全と良好な景観を確保するために、県では、竹林整備の取り組みとして、地域特性や立地条件を踏まえまして、主要観光地周辺や幹線道路などにおける荒廃竹林の伐採のほかに、広葉樹林への転換等を推進しております。今年度は、由布市、竹田市、日田市、別府市で三・四ヘクタールの整備を行っておりまして、今後も引き続き実施することとしております。

 また、景観整備の活動には、県のみならず、地元有志、民間団体にも県内各地で取り組んでいただいておりまして、このことも大変ありがたく思っているところであります。

 ご指摘の大分空港道路沿線でございますけれども、竹材やタケノコの生産に利用されている竹林もありまして、そのための整備は一部進められておりますけれども、多くの荒廃竹林が目につくことも事実であります。

 空港道路を抜けると、今度は大変広がりのいい鶴見岳や別府湾を見渡す光景がありまして、多くの観光客から称賛をいただいているということを考えますと、そこに至るまでの光景、空港道路でございますけれども、これもまたすばらしいものでなければならない、こういうふうに思っております。

 せっかくのご提案でございますから、早速、関係市町や地域の皆さんとも相談をいたしまして、計画的な取り組みが進められるように検討を始めてみたいというふうに思っております。

 今後とも、大分を訪れる皆さん方に美しい景観を楽しんでいただけるように努力をしていきたいというふうに思います。



○元吉俊博副議長 近藤和義君。



◆近藤和義議員 ありがとうございます。

 私がなぜ山桜ということを申し上げているのかと申しますと、大分の山々、もう半世紀近くにわたって薪炭林としての利用がなくなりました。そのことによりまして、広葉樹、特に山桜が美しい花を咲かせております。

 私どもの森林組合では、荒廃した竹林などを整備して、広葉樹による美しい里山の再現を目指しており、自然を背景に、人里に豊かな環境をつくり出していくことができれば、行く行くは地域の経済にも大きく貢献できるものと思って取り組みをいたしております。

 地域と言わず、大分県全体として、観光の推進に当たって、ごみゼロ作戦とともに、さらに歩を進めて、美しい景観、環境づくりが必要なことだというふうに思っております。

 今、知事さんのご答弁で、関係市町村ともご相談されてやるということでございますので、ぜひともこれはやっていただきたいと思いますが、いま一度、ご答弁をお願いします。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 これまでも、沿線道路、特に高速道路沿い等々には手を入れまして、景観をきれいにするという活動をやってきておりますけれども、空港道路のところは、確かにこれまで、集中的、計画的にやったことはありません。非常に大分県の空の玄関として大事なところでございますので、せっかく森林環境税等もあるわけでございますから、そういうのも使わせていただきながら、ぜひ関係の市町と連携をして、取り組みを早速始めたいというふうに思っております。



○元吉俊博副議長 近藤和義君。



◆近藤和義議員 ありがとうございます。

 私は、空港道路だけではなくて、実は、道路公団にも呼びかけをしておりまして、道路公団にもお聞き届けをいただきまして、杉などを切りまして、桜に今、植えかえております。日本一の景観のいい高速道路をつくりましょうということでやっておりますし、また、公団が塚原の周辺に七ヘクタールほど桜やもみじを植えていただくことになって、今、一緒にやっておるところでございますけれども、みんなで大分のいい環境をこれから一緒になってつくっていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 次は、肉用牛振興対策について述べさせていただきます。

 昨年十月、長崎県で開催された第十回全国和牛能力共進会では、本県も大産地である鹿児島県や宮崎県と遜色のない成績を残すことができ、豊後牛の健在ぶりを示すことができました。これもひとえに、指導に当たった県当局、農業団体及び出品者が一体となった「チーム大分」だからこそなし得た成果であります。

 しかしながら、現状は、手放しで喜んでいられるものではなく、むしろ厳しい状況が続いています。全国的な傾向においても、高齢者のリタイヤによる飼養戸数、頭数ともに漸減をしていますが、大分では他県よりもその傾向が顕著なのであります。

 その原因の一つは、他産地に比べ、この十年余り、子牛の市場価格が振るわなかったことによるものと思っております。また、もう一つの大きなものとして、県内における肥育頭数が少ないことが考えられます。

 お手元の資料をごらんください。

 農水省、日本農業新聞などの統計資料で、一ページには、昨年、全国で取引された上位五十市場の子牛の平均価格が載っていますが、本県の場合は、竹田市にある豊後豊肥市場が四十一位にランクされていますが、残念ながら、もう一つの玖珠市場は五十位以内に入っておりません。

 二ページをごらんください。

 県内の豊後牛生産農家、生産頭数ともに減少し続けていることが一目でおわかりいただけると思います。

 三ページは、上段の方は本県が全国平均を上回っております。このときは、県産のスーパー種雄牛が活躍をした時代であります。

 下段の方になって、だんだん値段が回復しておりますが、このことは、一つには、全共の成果もあったというふうに思っておるところであります。

 最後のページをごらんください。

 全国の飼養状況ですが、九州では福岡に次いで本県が少ないわけですが、今、福岡県が猛烈な勢いで推進をしておりますので、このままの推移であれば福岡にも越されるのじゃないかと私は危惧をいたしております。県としてはどういうような対策をされますか、お伺いをいたします。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 肉用牛の対策についてのご質問でございます。

 議員は肉用牛の問題については大変お詳しい方でございまして、釈迦に説法でございますけれども、胸をかりるつもりでお答えさせていただきます。

 議員には、全国和牛能力共進会の県推進協議会長としてご尽力をいただきまして、感謝をしております。

 県勢が好成績をおさめたことも後押しとなりまして、子牛市場にもやっと活気が戻ってきたんではないか、こう思っております。この機をとらえまして、おおいた豊後牛のブランド力向上や産地の活性化に生産者や関係団体と一体となって取り組んでいきたいというふうに思います。

 県ではこれまで、新規に繁殖経営を始める後継者や規模拡大に取り組む中核農家に対しまして、牛舎等の施設整備や優良雌牛の導入を積極的に支援してまいりました。その結果、平成十九年以降、新たに七名の若手後継者が合わせて二百八十頭の繁殖経営を開始したほか、飼養規模五十頭以上の繁殖農家は七十二戸から九十八戸まで増加をいたしまして、経営規模の拡大は着実に進展をしていると思います。

 また、肥育の方でございますけれども、企業的経営体の誘致等を推進いたしまして、十九年からの五年間で肥育頭数は一万一千八百頭から一万四千五百頭へ増頭が図られたところであります。

 しかしながら、議員ご指摘のとおり、この五年間で繁殖牛は四千三百頭減少しておりまして、高齢者や小規模農家の廃業による減少を中核農家の増頭で補えていないというのが現状です。

 こうした状況の中で生産者の増頭意欲を高める特効薬は、何よりも、子牛や枝肉が高値で取引されて、収益が上がることだというふうに思います。そのため、消費者や流通関係者に認められるブランド力をつけるということが重要でありまして、おおいた豊後牛の量的確保と質的向上の両面から取り組みを強化してまいります。

 繁殖対策でございますけれども、低コスト牛舎等の施設整備や高能力雌牛の導入に引き続き支援をするとともに、優秀な種雄牛の造成にも力を入れます。あわせて、分娩予知システム等の新技術導入や耕作放棄地等を活用したおおいた型放牧など飼養管理の省力化や低コスト化の取り組みも推進しまして、中核農家の規模拡大を後押ししていきたいというふうに思います。

 肥育対策でございますけれども、今年度から空き牛舎等を活用した増頭を支援しております。大規模経営体や県外企業の現地法人等が今後三年間で約四千五百頭の増頭を計画しておりまして、年間二千五百頭以上の出荷が増加する見込みであります。

 また、流通業者のニーズにかなうおおいた豊後牛の生産をふやすために、飼養管理方法を一本化するなど、肥育技術の指導を強化していきたいというふうに思っております。

 流通対策も大事でございまして、県外出荷数の拡大に向けて、県の組織を強化いたしまして、関係団体と一体となって、大阪や福岡等の拠点市場への選抜出荷や統一ブランドによる販路拡大に取り組みたいと思います。

 こうした対策によりまして、肉用牛農家が意欲的に増頭に取り組み、持続的な経営安定が図れる環境づくりを進めていきたいというふうに思っているところであります。



○元吉俊博副議長 近藤和義君。



◆近藤和義議員 万般にわたってのお答えをいただきまして、本当にありがとうございます。

 私は、日本の和牛というのは、外国産牛と決定的な違いが一つあるわけですが、それは、牛肉としてのうまみ成分を構成する脂肪酸の種類が根本的に違うという、和牛独特のすばらしい遺伝子資源を持っております。

 おいしいものを食べたいというのは、これは人類の共通な願いでもあると思いますが、規模が小さいながら、このことがある限り、日本の和牛は、国際的な競争力を有しているものというふうに私は判断いたしております。

 たとえTPPの結果がどうであろうとも、国際的に見て、やっぱり競争力の強い分野を伸ばしていかない限り、日本の農業は高齢化とともにじり貧になってしまうことは、今日の推移を見れば容易にわかることであります。

 今、農業の構造改革が言われておりますが、農地の面的な集積もさることながら、畜産においては意欲のある人たちの経営基盤をどう強化していくかということが、県だけではなく、国の政策にも絶対に欠かすことができないというふうに思っております。そうでない限り、減り続ける豊後牛はもちろん、日本農業に、和牛の減少に歯どめをかけることはできないというふうな思いであります。

 幸いにして、林農相は非常に聡明で合理的な考えをされておりますので、私も共鳴をしておりますけれども、ぜひとも知事さんも、身内でもございますので、農水省の予算も大いに活用していただいて、大分県の畜産振興をやっていただきたいというふうに思っております。再度、ご答弁を願えればありがたいです。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 TPPについてはさまざまご意見があろうかと思いますけれども、私ども、TPPの問題があろうとなかろうと、やはり、今、日本の農業、畜産もそうでございますけれども、しっかりと構造改革をやっていかなきゃならぬ時期だというふうに思っております。

 いろいろ、生産から流通まで全般にわたってしっかりと構造改革を進めていきたい。そのために、生産者や、あるいは業界の団体ともよく連携をとりながら、ともに前に進んでいきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。



○元吉俊博副議長 近藤和義君。



◆近藤和義議員 最後に、阿部農林水産部長にお願いしたいと思っておりますが、私は、つい二、三日前、土居議員と一緒に久住のはなぐり会の四十周年に行ったわけですが、ここは後継者が非常にたくさん残っておりまして、本当に意欲的でございました。

 そういう中でお聞きした話でありますけれども、明治百年で草地基盤整備したんですが、また、それがもう、随分年数がたっておりますので、結構劣化をしておるというようなことも聞きましたし、大分の農業を強くするに当たっては、この中山間地の特色をどう生かしていくかという、シイタケを含めて、全般的には考えられるわけでありますけれども、特に和牛というのは、やっぱり、競争力を持っておりますし、そういう若い人たちの背中をしっかりと押してやることが大事だろうというふうに私は思っております。勇退をされますけれども、次期の農政部長にしっかりと申し送りをしていただきたいというふうに思っておりますので、一言ご所見をお伺いします。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 近藤議員には、冒頭、ねぎらいの言葉をいただきまして、本当にありがとうございました。

 本当に畜産、私も昨年、全共に出席をさせていただきまして、大分県勢の活躍を目の当たりにして、本当に大分のこれまで培ってきた畜産の力強さと底力というのを見せていただいたわけであります。

 そういう中で後継者問題でございますけれども、議員言われるように、そういう地区についてはきちっと後継者はおりますし、また、農業大学校でも常に五、六人の生徒が育っております。要するに、意欲ある若い人たち、こういう人たちをきちっと県としても後押しをしていく必要がある。

 やっぱり畜産というのは、なかなか、生産する面でも初期の投資がかかりますし、技術的な面でもいろんなことがございますので、若い人たちがいかにそういう畜産に円滑に入っていくか、これが非常に極めて重要でございますから、しっかりと県としても後押しをさせていただきたいというふうに思っております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 近藤和義君。



◆近藤和義議員 ありがとうございました。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)



○元吉俊博副議長 以上で近藤和義君の質問及び答弁は終わりました。江藤清志君。

  〔江藤議員登壇〕(拍手)



◆江藤清志議員 本定例会の一般質問のトリを務めさせていただきまする県民クラブの江藤清志でございます。

 また、きょうは、我が由布市から、老人会の森山会長さんを初め、各団体の役員の皆さん方、大変お忙しい中を激励に、また、皆さん方の心をしっかりいただいて、知事を初め、執行部の皆さん方にお訴えを申し上げていきたいと思います。

 私の方からも、まず、質問に入る前に、ことし三月で退職予定されております堤企業局長、奥塚総務部長、永松福祉保健部長、直野生活環境部長、阿部農林水産部長、平田会計管理者兼会計管理局長、山本人事委員会事務局長、山蔭労働委員会事務局長、仲野監査事務局長、渡辺議会事務局長を初めとする、三月に退職される多くの職員の皆さん方の長い間のご苦労に、皆さんを代表して、心から厚く感謝とお礼を申し上げたいと思います。

 私は、県会議員になる前に、市町村共済の理事長を十年間やっておりました。そのデータから申しますと、公務員がやめて、一番危ないのは五年間です。五年間過ぎたら、九十歳から百歳はいくというデータが出ておりますから、どうかひとつ、皆さん方、そのつもりで頑張っていただきたいと思います。

 それでは、早速でありますけれども、質問に入らせていただきます。

 まず初めに、二月下旬、ある新聞に次のような記事が掲載されておりました。

 「アジアの活力を取り込む、経済界や外交関係者が日本の成長戦略を語るときの合い言葉である。しかし、アジアの人口動向を見ると、その活力がいつまで続くか、不透明だ。労働人口の減少は、いずれ貯蓄率の低下につながり、成長率を押し下げる。高齢化で医療費や年金負担はふえ、財政や家計を圧迫する。日本を初めとする先進国が今直面する姿だ。だが、アジア各国は危機感に乏しい印象だ。日本でも、八〇年代には少子・高齢化の到来が予想されながら、十分な対策はとられなかった」と書かれておった内容を読んで、私は、遅きに失する部分もあるかもわかりませんけれども、今からでも対応すれば間に合うとの思いから、二十年後、五十年後、百年後の日本、大分県の将来のために、今回は人口減少社会の問題一点に絞って質問をいたします。

 私は、日々、地元の地域の人たちと一緒に、いろいろな取り組みを行っております。

 幼稚園児や小学校の子供たちと芋や米をつくったり、もちつきやそうめん流しをしたり、昔の遊び、例えば竹馬やこまをつくって遊び方を教えるなど、地域を元気にしようと皆さんと頑張っています。おかげで、子供の遊びについて、県の老人クラブ連合会から「ふるさとの達人」に登録をされています。

 会員は、私を含めて五十名で、高齢化しております。しかし、いろいろなことができます。むしろ、高齢だからこそ、多くのことができると思っております。

 私は、本日、分割で、人口減少社会への対応について質問を行います。しかし、それは、これをしてほしい、あれをしてほしいという要望ではなく、地域から人が減り続ける現実をどう受けとめるのか、今後どのような事態が予想されるのか、そして、私たちには何ができるのか、また、何をしなければならないのかについて、一つずつ一緒に考えていきたいからであります。その根っこにあるのは、「今、手を打っちょかんと」と、こういう思いで、そのような思いを込めて、おとといの油布議員の質問と一部重複するところもあるかと思いますが、問題点を一つ一つ押さえていきながら、以下、質問を行います。

 まず第一に、人口減少の現実を指摘し、その上で今後の予測について伺いたいと思います。

 大分県の人口は、昭和六十年の国勢調査で百二十五万人を記録した後、減少に転じ、現在では約百十八万人まで減少してきています。その直接的な原因としては、出生率の低下、若者の県外への流出を初めとして、さまざまな要因が指摘をされております。

 特に、合計特殊出生率については、昭和二十四年には四・六人であったものが、昭和四十九年には二・一人、平成二十三年には一・五五人まで落ち込んでいます。つまり、女性が生涯を通じて、戦後すぐには四人から五人産んでいたのに、それが二人になり、現在では二人を下回って、このままいけば人口を維持することが難しい状況となっているということであります。その原因はいろいろ考えられますが、私は、安心して産み、希望を持って育てられる環境が失われてきたことも原因の一つだろうと考えています。

 このまま少子化の傾向が続いて、人口の減少が続いていったらどうなるのか。二十年後、五十年後、百年後と先を見据える必要があると思います。

 県として、今後、人口の減少がどのように推移していくと予測しているのでありましょうか。まず、その点についてお答えをいただきたいと思います。

 また、地域では過疎化、少子化が進んでいます。これには、県全域について人口が減少することの影響が広がるという側面と、都市部の自治体と農村部の自治体の違い、また、同じ自治体においても中心部と周辺部の違いが出てくるという側面があります。

 具体的には、農村部の過疎化、少子・高齢化は、今でも深刻な問題ですから、言うまでもなく、もっと大変な事態が予測されます。小規模集落と言いたいんですが、私はあえて限界集落と言わせていただきます。消滅する集落も出てくると思われます。

 今、皆さんのお手元に、参考資料で三枚のカラーの図を差し上げておりますが、まず一ページを見てください。

 これは国土審議会からの資料でありまして、左方のこのグラフを見ればわかると思います。一ページ。

 また、都市部においても、中心街の空洞化や団地の高齢化などの問題もさらに広がっていくのではないでしょうか。さらに、合併した市においても、周辺部への対応は困難を増すように思われます。

 問題はもっとたくさん生じてくるだろうと考えられますが、人口減少が地域社会に及ぼす影響について、現時点でどのように考えているか、知事にお伺いをいたします。

 これから先は、対面席から引き続いて質問させていただきます。よろしくお願い申し上げます。

  〔江藤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの江藤清志君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 冒頭、江藤清志議員から、この三月をもって退職いたします職員に大変行き届いたねぎらいのお言葉を賜りました。まことにありがとうございました。

 私も、やめられる皆さん方が、この危ない五年間をしっかり生き抜いて、ますます元気に活躍していただくことをお祈りしている次第でございます。

 人口減少の地域社会への影響について、まずお答えいたします。

 国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、日本の人口は、平成二十二年の一億二千八百万人から、平成四十七年には一億一千二百万人となりまして、年平均をいたしますと六十四万人の減少ということになります。もう二年足らずで大分県の人口がなくなるという勢いであります。

 こうした人口減少の傾向は、まさに地域経済と地域社会に大きな影響を及ぼすと考えます。

 第一に、地域経済への影響でありますけれども、消費人口の減少によりまして購買力が低下するとともに、生産労働力人口の減少によりまして農業や工業など各種産業の生産力が低下するなど、地域経済の縮小が危惧されます。

 人口減少によりまして、食品を初め、生活必需品を販売する小売店やガソリンスタンドなどが撤退すれば、買い物弱者が増大いたしまして、人口流出に拍車をかける悪循環に陥りかねません。

 第二に、地域社会への影響であります。

 高齢化の進展とともに、集落機能の維持が困難になるなど、地域社会の活力減退が心配されます。地区の道路や水路、水源など生活基盤の維持管理にも支障が出てまいります。また、保水機能など森林や農地が有する多面的な機能の維持や地域の祭りなど伝統文化の継承も課題となります。

 県内の小規模集落は、平成二十年三月には四百四十四で、その割合は一〇・六%でしたけれども、昨年十二月には六百四十八で一五・二%と、その数、割合ともに増加をしております。小規模集落を対象とした実態調査では、鳥獣被害を初め、耕作放棄地や空き家の増大などの課題も挙げられておりまして、県下全域で危惧されるところであります。

 そのほかにも、自治体にとってみますと、税収の減少とともに、医療、福祉、介護など社会保障費の増大が課題となります。また、地域によって人口減少の進み方が異なることから、議員ご指摘のように、都市部と農村部、中心部と周辺部の格差拡大といった影響もあります。

 このように、さまざまな分野に人口減少による影響が及ぶものと考えております。

 大分県の人口推計につきましては、担当の部長からお答えをさせていただきます。



○元吉俊博副議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 先ほどは、江藤議員からねぎらいの温かい言葉をいただきまして、退職者職員に対しましていただきまして、ありがとうございました。アドバイスどおり、五年間、何とか無事に頑張りたいと思います。

 本県の将来推計人口についてお答えをいたします。

 県独自に推計したものはございませんが、国立社会保障・人口問題研究所の最新の公表資料である平成十九年五月の推計によりますと、本県の人口は、二年後の平成二十七年、二〇一五年でございますが、百十五万四千人、十二年後の平成三十七年、二〇二五年には百七万人、二十二年後の平成四十七年、二〇三五年には百万人を切って九十七万一千人となっております。

 しかしながら、この推計は平成十七年の国勢調査をもとに作成したものであり、二十二年の国勢調査で本県は、十七年から五年間の減少率が一・一%となり、減少した三十八道府県の平均二・〇%を下回り、九州では、人口増の福岡県を除き、最も低い減少率になっております。このことは、企業誘致や少子化対策の効果によるものと考えておりますが、今後も減少傾向は続くものと見ております。

 なお、本県の五十年後、百年後の推計値はございません。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 江藤清志君。



◆江藤清志議員 ちょっと原稿が多過ぎて、時間内におさまらんかもしれませんので、調整をしながら、飛ばしていただきますので、その点はご了承の上、答弁いただきたいと思います。

 人口減少が進んでいきますと、当然、さまざまな課題が生じます。以下、予想されます課題について指摘をし、一緒に考えてまいりたいと思います。

 まず、人口減少社会は、家族構成にも大きな影響を与えます。

 今後、核家族化がさらに進み、高齢者や未婚者などの単独世帯がふえていくことが予想されますし、家族構成の変化により家族間での助け合いが難しくなる中で、地域の過疎化、少子・高齢化が進めば、住民が生活に不便を感じる場面も多くなることが考えられます。

 また、家族構成が変化していく中、住民にとって最も深刻な問題となり得るのが福祉であります。

 人口減少社会は、家族に依存した福祉をさらに困難にします。介護保険による高齢者福祉、また、障害者福祉、子育て支援など、これからますます重要になる各種福祉については、財政が厳しいからと切り捨てることはできません。だとすると、むしろ、地域の産業の一つ、重要な就労場所と位置づけ、より積極的に推進していくことが、地域の人口減少を抑え、明るい未来につなげていくための方策となるのではないでしょうか。

 人口減少社会においては、福祉と地域の活性化、就労をあわせて考え、充実していく発想が課題になると考えます。

 また、人口減少社会において地域の産業がどのように変化していくのか、私は、その点を考えることなしに地域の未来を考えることはできないと考えております。

 人口の減少が需要の減少や供給効率の低下をもたらすと、地域住民の生活に関連する産業を中心に、各種産業が撤退していくことが考えられます。このことは、地域住民の生活に支障を来すと同時に、就労場所が減少することを意味しており、そのままにしておくと、就労場所を求めて、さらに人口が流出していくという悪循環に陥りかねません。

 それでは、どのように魅力ある就労場所をつくっていくのか。企業誘致だけでは、各地域に十分な就労場所を提供することは難しいと思われます。

 そこで、人口減少が進んでも地域住民が従事可能な産業として、さきに掲げた福祉のほかにも、地域資源を生かした農業や、それにつながる加工業、第三次産業などを積極的に推進し、就労場所の確保とともに地域の活性化の可能性を広げることが必要ではないかと私は考えております。県のお考えを伺います。

 人口減少社会は、財政面にも大きな影響を及ぼします。

 高齢化が進み、人口が減少していくのですから、生産年齢人口の減少は全体の人口減少の割合以上に高い割合で進んでいくことになります。これにより税収が減る一方で、高齢者がふえれば社会保障支出はふえていきますから、自治体の財政は今以上に厳しくなるものと思われます。高齢化の進展の度合いにより、自治体の格差もさらに広がる可能性があります。

 今、安倍政権下で公共事業が復活し、景気回復につながるのではないかとの期待が高まっております。しかし、私は、さまざまな懸念を抱かざるを得ません。というのも、新たに橋や道路、ダムなどをつくっても、笹子トンネルの事故で注目を集めたように、これまでつくってきた公共建造物に対する補修やつくりかえなどの維持経費が膨大なものになると思われるからであります。

 国土審議会によると、耐用年数を迎えた構造物を同一機能で更新すると仮定した場合、国土基盤ストックの維持管理更新費は二〇三〇年ごろには現在の約二倍になると予測をされております。現状で既に、地域では水路の維持も困難になってきております。

 お配りした図面の二、三ページを見てください。特に、二ページは、左方のグラフ、推計部分、全国平均です。そして右方は、推計ではありますけれども、地方圏になっております。

 それから、三ページには、現在のやっぱり二倍になると予測されておりますように、都道府県、そして右下の市町村、きちっと出されておりますので、これを見ればおわかりをいただけるものと思います。

 私は、新規公共事業に対する膨大な予算は、一時的に景気刺激の効果を一定程度上げることはあっても、長い目で見ると、財政赤字を積み上げ、孫、子の代に大きな負担を残すのではないかと不安を抱かざるを得ないのであります。

 また、人口減少が進めば、人口の分布が変わっていき、都市機能を維持するためにどのような建造物が必要であるかというニーズも変化していくと思われます。したがって、大分県においても、人口減少の予測に基づき、長期的な財政予測と将来の地域デザインを踏まえた公共事業への対応を考えていくことが不可欠であろうと思います。お考えをお聞かせください。



○元吉俊博副議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 私の方からは、地域における福祉就労についてお答えをいたします。

 福祉、介護の分野は、過疎化、高齢化の進む地域にとって、高齢者や障害者、子育て世帯の支援や若者の就労先として重要な役割を担っていると考えております。

 地域の活性化についてでございますが、福祉現場で働く人たちが中心となり、地域づくりに取り組んでいる例といたしまして、高齢者が半数以上を占める国東市の朝来地区では、地元の社会福祉法人が廃校となった小学校を改装してデイサービス等を行う小規模多機能型施設を設置するとともに、その施設を地域住民に開放して、百円居酒屋を開いたり、地域の祭りを復活させるなど、交流の場ともなっております。

 また、防災面においても、福祉サービスの拠点である福祉施設は災害時要援護者の避難支援の拠点ともなることから、地域住民との協働を進めることは重要であると考えております。

 今後とも、こうした福祉現場の力を地域活性化に生かせるよう支援してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 江藤議員には、先ほど、ねぎらいの言葉をちょうだいいたしまして、心から感謝申し上げます。

 私からは、地域資源を生かした六次産業化についてお答えを申し上げたいと思います。

 豊かな地域資源を活用し、生産者みずからが加工、販売を行います六次産業化は、生産振興だけではなく、雇用創出の面からも有効な施策と認識をいたしております。

 農林漁業者からの六次産業化の相談件数は、これまで九十五件に及び、そのうち十七件は事業化に向けた取り組みが進むなど機運が高まっているところでございます。

 その中で、宇佐市の若い生産者五名で設立をいたしました株式会社「ドリームファーマーズ」が、昨年八月にドライフルーツの加工場を建設いたしまして、地元で生産されているブドウやミカンを原料とした商品を首都圏へも販売するなど、着実な広がりを見せているところであります。

 県といたしましては、二十五年度から生産者と加工、販売業者等で構成をいたします六次産業化ネットワーク推進会議を設置いたしまして、新商品開発や販路開拓、施設整備などの事業化に向けた取り組みを支援することとしているところであります。

 今後も六次産業化の推進によりまして魅力ある就労場所を創出し、地域の活性化につなげていきたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 江藤議員には、ねぎらいの言葉、本当にありがとうございました。

 私から公共事業のあり方についてお答えを申し上げます。

 人口減少の中での公共事業のあり方ですけれども、国の公共事業関係費は、ピーク時の平成九年度九・七兆円から、来年度は五・二兆円に減少いたしております。本県の投資的経費も、平成八年度の二千八百五十二億円をピークに、来年度当初予算では千二百七十八億円と総額としては減少してきております。ただ、この間、例えば道路関係予算では、維持系の予算額の割合が一五・〇%であったものから三八・〇%ということで上昇いたしております。

 予算の減少の中でも、産業活動や地域間交流を支えます道路、港湾、防災、減災のための河川、砂防施設など必要な社会資本の整備には着実に取り組む一方で、実情に応じた一・五車線的道路整備などの工夫を凝らして、あわせて、アセットマネジメントによる施設の長寿命化と維持管理費の平準化を図っているところでございます。

 また、人口分布の変化を踏まえました都市機能につきましても、都市交通計画の策定等を通じて計画的に整備していくことといたしております。

 議員ご心配の将来世代の負担には、当然、配慮が必要と考えております。公共事業の重点化や、一方、有利な財源の活用を図ってきました結果、臨時財政対策債を除きます県債残高が十二年連続で減少するなど、その成果があらわれているところであるというふうに考えております。

 以上であります。



○元吉俊博副議長 江藤清志君。



◆江藤清志議員 ありがとうございます。

 ただ、ここで私申し上げたいのは、緊急な課題として、今一番困っておるのは、これから先どうしなきゃいけんのかというのは、土地改良区あたりを初めとする井路の改築なんです。鉄筋コンクリートの耐用年数、五十年ですから、ですから、道路とかトンネル、橋梁あたりも今課題になっておりますけれども、それ以上に我々田舎におる者は、水路がなくちゃ百姓もできんし、生活もできんような状況です。その水路そのものが、どうも、もう改修期限にみんな来ている。由布市だけじゃない、県下では、数多い、ほとんどの水路がそうだろうと思いますので、そこをひとつ県当局として、頭の中に、問題は、金が伴うもので、そして農業はもう今こういった衰退状況ですから、負担金はなかなか無理じゃな、ここが一番悩みの種でありますから、そこをひとつ頭の中に入れて、これはもう答弁は、阿部部長、後日、また二人で話をしよう。そういったことで、きょうはいいです。

 そこで、以上、具体的な課題をさまざまに指摘してきましたが、地域において、住民に密着した行政を行う上で多大な困難が生じると考えられます。県として、この問題に対応することが重要な役割となると思います。

 そこで、知事にここはお答えいただきたいんですが、私が指摘をしておきたいのは、このような現状において、県をなくすことにつながる道州制の導入はすべきでないということであります。

 私たちは、市町村合併の経験があります。功罪いずれもあると思いますが、私は、地域の現状を見るときに、住民に密着したきめ細かな対応が困難になったことは大きなマイナスだったと言わざるを得ません。先般、濱田県議の方からの質問もありましたように、考え方は全く同じなんです。

 そうしたことでありまして、市町村に対する県としての役割を明らかにするとともに、道州制の導入に対するお考えをお伺いいたします。

 また、県の役割の大きなものに治安と教育問題があります。

 これから人口が減少していく中で、地域の治安を担う警察署、また、警察官の数を含んだあり方をどのように考えているのか。地域バランスを考えた適正な配置の考え方について、どのような検討を行っているのか、お伺いをいたします。

 そして、教育関係については、地域では、小中学校は統廃合され、廃校になる学校がふえています。人口が減り、子供が減るから統廃合するわけでありますが、統廃合するとさらに人口も子供も減っていく悪循環になっているように思います。

 発想を変えて、地域の中心に元気な学校を位置づけ直して、そこから地域の未来を構想するような発想を県に持っていただきたいと思うのでありますが、お考えをお聞かせください。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 人口減少社会と道州制についてのご質問でございました。

 人口減少、それから少子・高齢化が進む一方で、経済のグローバル化が進んでおるということでございます。このような時代だからこそ、地方分権の推進によって、地域みずからが活力ある経済圏を創出して、国際社会に向き合っていくということで、国全体を活性化させることが求められているという面もあるわけでございます。その実現手段として、道州制を導入すべきという意見もあります。

 現政権のもとでも、自民党内で道州制基本法案が検討されておりまして、今後、道州制に関する議論を活発化させていくことだろうと、こう思っております。

 本県では、既に平成十九年に県内各界の有識者で構成する大分県道州制研究会を設置いたしました。県民の視点から、道州制のメリットやデメリット、県としての発展可能性等の研究を行いました。

 九州地方知事会におきましても、経済界とともに、研究者も交えまして議論を行い、平成二十年に道州制の九州モデルというのを策定しております。

 いずれの検討におきましても、九州の一体的発展に向けたインフラ整備が可能となるなどのメリットが認識される一方で、議員ご指摘のように、地域アイデンティティーがなくなるんじゃないかとか、あるいは地域間格差の拡大があるんじゃないかといったことについて挙げられております。また、市町村の充実強化がさらに必要になるという指摘もあったところであります。

 地方分権が進む中で、住民に最も身近な基礎自治体である市町村の役割が期待されます。議員は道州制の導入による住民サービスの低下ということを懸念しておられますけれども、道州制の導入となれば、これまで以上に住民生活を支えるための基礎自治体の強化ということもあわせて必要になってくるというふうに思っております。

 県では、従来から、市町村に対しまして、人材育成も含めまして、権限移譲の受け皿づくり、あるいは安定的な財政運営等の支援、助言を行っているところであります。加えて、地域活性化総合補助金によるコミュニティービジネスの立ち上げだとか、全国に先駆けて着手いたしました小規模集落対策による地域産品開発など、地域活性化に向けた支援策を積極的に行ってまいりました。

 道州制導入の際には、こうした基礎自治体を支援する役割を道州がどう担っていくのか、現行の都道府県の区域や行政組織をどう活用するのかといったことも大きな課題だというふうに思っております。

 県といたしましては、道州制に係る国の動向を注目しつつ、これからの国と地方のあるべき姿について、地域のさまざまな声に耳を傾けて、県民視点で幅広く議論を深めていきたいというふうに考えているところであります。



○元吉俊博副議長 大沢警察本部長。



◎大沢裕之警察本部長 私からは、警察署の配置についてお答えをいたします。

 まず、警察署でございますが、二十四時間体制で有事即応に備え、地域住民の生命、身体、財産を守ることはもとより、地域住民への治安に関する情報発信や防犯、防災の拠点と考えております。

 さらに、こうした警察署の配置についてでありますが、事件、事故への迅速な対応等の観点から、有識者の答申を踏まえまして、平成二十二年十一月に警察署等の配置見直し計画を策定いたしました。

 本計画に基づきまして、昨年四月、杵築日出警察署と臼杵津久見警察署が発足し、新たに十五署体制としたところでありまして、当面、現下の十五署体制で県下の治安の確保に努めてまいりたいと考えておる次第でございます。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私の方から小中学校のあり方についてお答えをします。

 学校が地域振興や地域コミュニティーにとって大切な場所であることは理解していますが、学校の統廃合は、何より子供にとって一番よい教育環境とは何かを中心に置くべきものと考えています。

 小中学校の設置者は市町村であり、統廃合は市町村が判断すべきものでありますが、より望ましい教育環境とは何かを保護者や地域住民と十分話し合い、理解と協力を得て進める必要があります。

 今後とも、県内の小中学校が、子供の力をしっかり伸ばし、地域から信頼される学校となるように支援してまいります。

 以上です。



○元吉俊博副議長 江藤清志君。



◆江藤清志議員 ありがとうございました。

 なぜ私は本部長に申し上げたかといいますと、人口が減ってくると、当然、日本も、また、大分県も外人が多くなると思うんです。こうなってくりゃ、はっきりは言われませんけれども、治安がよくなるとは言いかねますから、やはり体制だけはぴしっと、県民の安全、安心のために、その対応はとっていただきたい、こう思います。

 それから、教育長には、もう今の段階では避難場所ということで、学校の、言うなら変更部分が今議論になっておりますけれども、私の言いたいのは、子供が減ってくる中で、やはり学校を中心としたまちづくりを、言うならば、大きな規模で考えた中で学校建設に、言うなら、計画に取り組んでいただきたい、こういうことであります。返事は要りません。

 以上、具体的な問題について県としての考え方を伺ってきましたが、最後に、人口減少の到来に立ち向かうための全体的な対策の進め方として、県民参加による早期の対策、そして抜本的な対策についてお伺いします。

 今すぐにでもできることについてでありますが、第一に、実態と見通しを明らかにし、県民に対して、「このままでは大分県の人口は二十年後には百万人を割ることになりますよ」と積極的に広報することが必要であると思います。そして、広く話し合う場を設け、問題意識を共有し、これからのあり方について意見交換を行うことも必要であろうと思います。人口減少社会フォーラムなどを継続的に開いて、さまざまな立場から意見を出し合うことこそ、今すぐにでもできることではないでしょうか。

 政治への関心が薄れていると言われておりますが、地域に結びついた問題、課題に対しては、県民は強い関心をお持ちであります。人口減少社会というキーワードのもと、大きな動きに結びつけることができれば、地域の希望につながっていくのではないでしょうか。

 私は、人口減少社会の問題を、県民の意識を県政に結びつける絶好のチャンスだと積極的にとらえて、県民参加を実現していくきっかけにしたいと考えていますが、お考えをお聞かせください。

 また、人口減少社会は、今私が述べたような取り組みだけで解決できる問題ではないことも明らかであります。実態の把握に基づいた、よりきめ細かい分析と抜本的な対策を講じることがなければ、問題解決の糸口はつかめないでありましょう。

 県では、地域政策の専門家集団として人口減少社会に対するプロジェクトチームを設置し、さまざまな専門家の力も活用しながら積極的な取り組みを展開していくことが不可欠であります。知事の最後のお考えをお聞かせください。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大分県といたしましては、今、議員から大変危機感を持ってご質問をいただきましたけれども、かねてから、この人口減少社会につきまして、実態と見通しを明らかにしつつ、挙げて人口減少対策に取り組んでいるところでございます。

 人口減少対策、幾つもありますけれども、三つばかし申し上げたいと思います。

 一つは、企業誘致によりまして経済の土俵を大きくするとともに、産業の底力を高めることで、雇用の場を創出し、人口の定着、流入を図ることであります。

 知事就任以来、二百十件の企業誘致によりまして一万四千九百二人の雇用を創出するとともに、農業への企業参入も百五十五件を数えまして、千五百九十三人の雇用を創出してまいりました。

 企業誘致だけではなくて、地元の農林水産業や中小企業の底力をつけていくということも大変大事でございまして、農林水産業の構造改革を進め、商工業では、産業集積の深化や中小企業の振興、新たな成長産業の育成に努めているところでございます。

 ご提案の六次産業化や福祉分野は、地域に密着した有望な産業と考えて、振興しているところであります。こうした取り組みは、大分県食料・農業・農村振興協議会や東九州メディカルバレー構想推進会議など、専門家の参加や産学官連携のもとに、関係者挙げて進めているつもりであります。

 第二は、地域で子供を産み育てやすい環境をつくるということでありまして、子育て満足度日本一を目指して、保育料や子供医療費の助成、いつでも子育てほっとラインの充実を図るとともに、私立保育所の定員増や病児、病後児保育の拡充などに取り組んでいるところでございます。

 これまで、「おおいた子ども・子育て応援県民会議」では、民間有識者からさまざまな英知を集めまして、また、昨年度実施しました子育ての生活実態や支援策に関する県民意識調査では、千四百人以上の保護者から回答をいただき、そのご意見、ご要望を施策に反映させているところであります。

 第三は、地域社会の活力維持のために、互いに助け合い支え合う地域力の強化を図っていくということでありまして、高齢者を地域社会全体で支える仕組みづくりや小規模集落におけるコミュニティー機能の維持など、安全、安心の地域づくりに取り組みます。

 小規模集落対策では、支援対象を広げるとともに、ツーリズムによる交流人口の拡大などで地域の活性化を図っております。これまでも、他県に先んじて小規模集落対策本部を開催いたしまして、全市町村と一緒にこの問題に取り組んでいるところでございます。

 議員の「むつみ会」の活動ございましたけれども、私も県政ふれあいトークで庄内橋爪地区を訪れまして、消防団活動などの取り組みをお聞きしました。こうした活動が県内各地に広がっていくということが、こういう少子・高齢化社会の中で地域の活力を維持するために大事なことじゃないかというふうに思っております。

 県民の参画をいろいろいただきながら、総合計画のもとで人口減少対策を進めておりまして、引き続きこの取り組みは力強く進めていかなきゃならぬというふうに思っているところであります。



○元吉俊博副議長 江藤清志君。



◆江藤清志議員 ありがとうございました。

 最後に、私は、以上述べてきたことを実現するために、地域での経験を踏まえて、みずから県民参加の実現のために取り組んでいることをお伝えしたいと思います。

 生まれる子供が減る一方で、高齢者は急増するということは否定のしようがない現実であります。私の実感としても、地域から子供が減る一方です。若い人の姿はまばらになり、高齢化が進んでいます。しかし、私は、暗い気持ちになるのじゃなく、前向きに、元気に、むしろ高齢者が先頭になって若い人たちのために地域をつくり直していく、この気持ちで取り組んでいけば道は開けていくのじゃないかと考えております。

 私の「むつみ会」では、独居老人の見守り活動を行っております。また、知事にも発会式のときにおいでいただきました、自分たちの地域は自分たちで守るという、こういった立場から、我が老人クラブ「むつみ会」が消防応援隊をつくりました。そして、今でも年末には、知事が「火の用心」と書いていただいた拍子木をたたきながら、一軒一軒、火は大丈夫かえ、こういったことを呼びかけながら、おかげさまでその活動もできておりますから、そうした中で、こそ泥から、カー泥棒がいなくなったというのは事実です。それだけに私たちは、老体にむち打ちながら老人クラブで今頑張っておるところであります。

 こうした行事をやる中で、高齢者はむしろ、これまで、どこが痛えとか、ここが痛えとか言っておった人たちは、だんだん言わなくなってまいりました。そして、事業に参加することによって、楽しかったなと言い始めました。だから、私は、このような取り組みを元気事業として名づけて、地域の人たちと一緒に取り組んでいっておるのであります。

 人口減少社会の対策は、県が地域の人たちと楽しく地域を盛り上げていく元気事業として、県政の中心的な課題として取り組んでいただくことをお願いし、最後に、きょう、一般質問を僕はするんだと言ったら、うちの社協の方から、ちょっと県議、これだけは言ってくださいと。何ですかと聞いたら、大体、今、老人会は、なかなか人が、参加する人が少なくなっている。そうですかと聞いたんですが、そこで、どうすりゃいいのかと。実はと、県庁をやめた偉い方、警察官の偉い方、学校の校長先生あたりの偉い方が、特に退職後、地域に帰ったら、老人クラブに入らん、文句は言うけんど、そういうことでありますので、今回、三月でおやめになる皆さんはそうではないと思いますが、ぜひ六十五歳になったら、五歳は我慢してというのはそこなんです。なったら、老人会に積極的に入って、地域の皆さんのリーダーになって、そして地域を盛り上げていけば、少子化になろうと、人口減少になろうと、大分県の未来は老人クラブで開けていくという、私はそういった気持ちを持っておりますから、以上申し上げて、一分ありますけれども、知事の言葉を、返事をおかりして、終わりたいと思います。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 ただいま、大変地域の将来を心配しながら、いろいろご質問をいただき、最後は「むつみ会」のお話をいただいて、ああいう形で、とにかく前を向きながら、皆さんが地域を守っていくという活動をやっていくんだ、そういうことでこれからも明るい大分県をつくっていこうというお話でございまして、大変感銘深く伺わせていただきました。

 何も感動を受けたのは私だけではなくて、こちらにおられる職員の皆さん、全員そうだと思います。きっと、おやめになった後も、五年間は元気いっぱいやりまして、六十五歳から老人クラブに入っていただけるんじゃないかと、私も期待を込めて聞かせていただきました。ありがとうございました



○元吉俊博副議長 江藤清志君。



◆江藤清志議員 ありがとうございました。これで終わります。(拍手)



○元吉俊博副議長 以上で江藤清志君の質問及び答弁は終わりました。

 次に、上程案件に対する質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、これを許します。竹内小代美君。

  〔竹内議員登壇〕(拍手)



◆竹内小代美議員 皆様、四十三番、無所属「新しい風」の竹内小代美でございます。

 今、和やかな雰囲気の中に、大分県の未来は明るい、退職なさる皆様方、きょういらっしゃる方だけでなく、県下の、県庁の皆様に、本当に心から感謝申し上げます。

 早速、質問に入りますが、学校におけるいじめが大きな社会問題になっています。

 学力、体力などさまざまな能力向上のために、個人や集団が競争し、順位を争うことは、大きな動機づけとなります。しかし、競争や順位にこだわり過ぎると、教師は無理をし、子供の意思を考えないで、体罰も辞さずに、効果を上げようとすることが起こります。子供たちは、うまくいくと喜びや優越感を感じ、うまくいかないと自己否定感や劣等感を味わい、人の価値を優劣で決める習慣がつき、仲間とのきずなも生まれにくくなり、いじめや不登校、非行、体罰も発生しやすくなります。

 いじめのない社会は、まず、だれであっても大切で、だれもが無限の可能性を持ち、だれもが不完全で、しかも成長していくすばらしい存在だということを、子供たちだけでなく、教師や保護者、そしてすべての大人が知り、強く意識することだと思っております。

 封建時代は、上下関係があり、支配と服従が人間関係の原理でしたが、民主主義社会は、不完全であっても自己を大切にし、自己とは意見や態度が違う他者を理解し、尊重し、協働して目的を達成する自他尊重・協働の精神が人間関係の原理です。自他尊重・協働の精神と態度が広まれば、いじめはなくなります。

 そこでまず、あらゆる学校場面で、不完全な自己を受け入れ、前向きになる勇気とたくましさを、そして、自己とは違う他者を理解し、他者が不完全であっても受け入れる優しさが大切だと理論と実践で教え続けることです。

 次に、この自他尊重・協働の精神と態度は、実は、学力、スポーツや音楽、運転技術と同じように、繰り返して学習して練習しなければ身につかないのです。傾聴などで他者に起こっていることを理解し、尊重する実践の練習、心理劇でいろいろな立場を演じる体験を通して他者理解を深める実践練習、自己を素直に洞察し、自己の考え方や感じ方まで知って、他者を尊重しながら自己主張するアサーション技法の練習などを繰り返します。この訓練の繰り返しにより教師自身も成長することができます。

 自他尊重・協働ができる子供は、伸び伸びと元気で学習や運動に励み、競争を楽しむことができます。不登校やいじめがなく、しかも活気のある学校を実現するために、これらの訓練の繰り返しを学校教育に取り入れることはいかがでしょうか。

 では、対面席で伺います。

  〔竹内議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの竹内小代美君の質疑に対する答弁を求めます。野中教育長。

  〔野中教育長登壇〕



◎野中信孝教育長 いじめに関してお答えをいたします。

 自他尊重の精神を養い、社会の中で生きる力をはぐくむことは重要であると考えます。

 これまでも学校では、グループ学習や学校行事、部活動などさまざまな場面で他者と協働して物事に取り組む体験を通して、児童生徒のコミュニケーション力や人間関係力を高める取り組みを行っています。

 また、教員に対しても、カウンセリング技術を初め、児童生徒がお互いに尊重し合う集団づくりなどの各種の研修を実施しています。

 今後とも、児童生徒が自他尊重の精神を養い、豊かな心をはぐくむ学校づくりに向け、教員に対する研修を充実し、いじめのない学校づくりに努めてまいります。



○元吉俊博副議長 竹内小代美君。



◆竹内小代美議員 一生懸命なさっていることは、私もよくわかっております。

 ただ、私は、先日、教育長が、質問に対する答弁で、いじめのない社会はないというふうに思っておられた、まず答弁されたことに、非常に悲しさを感じました。

 できない、いじめのない社会はないと決めたときに、いじめに向かう態度が変わります。そういうことが私に起こりました。コミュニケーションは、相手に何が起こったかで始まります。ただ、表面的な態度だけではありません。やはり、相手に何が起こるかを意識的に訓練をしていく、このことが大切だと思います。幼児の中でももちろん大切ですが、それは試合のようなものです。パスを練習するように、コミュニケーションの練習を繰り返すことが脳を変えていきます。自他尊重が脳の中にしみついて、いろいろな反応に出てまいります。それは、意識として言葉だけで出ているのではありません。体の調子や感情やいろいろな無意識の面で出てまいります。そのことについて教育長のご見解をお願いします。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 幾つかお話しいただいたんですけれども、私、先ほどご説明をいたしました学校のグループ学習、あるいは体験活動の中での子供たちの力というところですけれども、そこでつける力というのは、集団の中で、自分の主張も通しながら、そして相手のこともわかるという、そういう力をというふうに思っています。そういったことを学校教育の中でいろんな場面でつくっていく、そういうのが大事かなというふうに思っています。



○元吉俊博副議長 竹内小代美君。



◆竹内小代美議員 ありがとうございます。

 ちょっと私の説明がまずかったかもしれません。

 スポーツをするときに、試合をすることだけではないんですね、試合のためのパスの練習とかフォーメーションの練習とか基礎訓練をします。それが私の言っているコミュニケーションの練習で、自分を知り、相手を知り、必ず不完全です。それでも受け入れるという体験をします。実戦練習ではなかなかそれが難しいので、いじめが減らないし、不登校が減りません。

 私は、長年、その子供たちとかかわってきて、彼らがどんなに苦しいかということを一緒に感じ、考えてまいりました。その中で出た結論ですので、今後検討していただくとありがたいというふうに思っています。

 以上です。



○元吉俊博副議長 質問を続けてください。



◆竹内小代美議員 うなずいていただいたので、少し距離が近づいたかなというふうなことが私に起こりました。ありがとうございます。

 では、次の質問に移ります。

 次は、江藤議員もご指摘のように、間違いなく人口減少社会がやってまいります。その中で国は、成長戦略を果敢に実行しようとしています。県でも知事が頑張ってくれています。地方も、漸次的な改革だけでなく、抜本的な、ドラスティックな改革が時に必要だというふうに思っています。

 この大きな変化の時代に対応するために、昨年度、私が第一回定例県議会で質問しました二つの事項について、一つずつお尋ねいたします。

 まず、今年度の事業において、県庁のような縦割り組織の中で部局横断的な政策の立案の実施はどのように具体化されていますでしょうか。



○元吉俊博副議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 部局横断的な企画立案体制についてお答え申し上げます。

 「安心・活力・発展プラン」の中で時代の潮流と位置づけました人口減少社会への対応、産業の底力の発揮、グローバル化への対応、それと人材育成は、プランの推進に当たり、部局横断による幅広い視点の企画立案や全庁挙げての取り組みが必要となります。

 現在、部局横断の企画立案は、各部局の政策企画を担当する総務企画監等で構成する政策企画委員会で議論しており、これを政策議題として、各部局長、振興局長による部長会議に提案し、政策の方向性等を決定しているところです。

 本年度は、地域課題の解決や成長産業のあり方、豪雨災害の復旧、復興の方策などについて議論したところです。

 また、その実施に当たっては、対策本部やプロジェクトチームを立ち上げ、関係部局が連携して進めております。例えば、小規模集落対策や海外戦略は対策本部を設置し、高校総体のおもてなしなどの取り組みではプロジェクトチームにより機動的に推進しております。

 こうした部局横断の取り組み、部局横断の取り組みというよりも、もう政策県庁とするという一つの組織体としての取り組みと、職員個人の企画立案能力を高める政策県庁の取り組みをあわせて、全庁を挙げた政策の推進を図っていくこととしております。

 以上です。



○元吉俊博副議長 竹内小代美君。



◆竹内小代美議員 ありがとうございました。

 私も部長がおっしゃることを少し実感しておりますので、どんどんまた頑張ってください。

 次に、新しい改革や提案を積極的に受け入れることができるために、平成二十四年度、執行部職員の意識改革の研修はどのように実践されたでしょうか。その評価はどうだったでしょうか。そして、それがどのように今年度の研修に生かされているでしょうか。お尋ねします。



○元吉俊博副議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 職員の意識改革研修等についてお答えを申し上げます。

 県民の皆様の思いをしっかり受けとめ、政策を企画立案し、実行する政策県庁を実現するためには、職員の意識改革は大変重要であります。行財政高度化指針でも、職員の能力向上や意識改革に重きを置いた取り組みを進めております。

 職員研修では、幹部職員の的確な組織マネジメントが重要でありますことから、二十四年度から全所属長を対象といたしましたマネジメント力向上研修を新たに導入したところであります。

 今年度の取り組みを踏まえまして、来年度は、新採用職員研修に小規模集落応援隊活動を取り入れたり、中堅職員研修にNPOとの協働促進のための現場体験研修を新設するなど、職員の現場感覚をより高める研修を計画いたしております。また、県民の声をしっかりと聞き、より積極的に情報発信することが重要であるため、新任の班総括の研修に広報研修を新たに組み入れることとしております。

 なお、二十五年度予算では、地方機関からの発案により諸課題を解決いたします地域課題対応枠を新設いたしまして、八事業が予算化されましたが、これらは職員の意識改革の成果があらわれたものと認識をいたしております。

 今後とも、高度化指針の着実な実行によりまして、職員の意識改革をさらに進め、政策県庁の実現に努めてまいりたいと考えております。

 以上であります。



○元吉俊博副議長 竹内小代美君。



◆竹内小代美議員 ありがとうございます。

 去年の質問で、知事部局の方と話しておりますと、新しい提案に対して、国を待って、ニーズがあればやります、数値になりにくく、経過が県民にわかりにくい、担当ではありません、問題が大き過ぎます、統合する部署がありません、難しい、できませんという言葉が返ってくることがあったので、それを研修の中で実施してほしいという提案をしていましたが、それはいかがでしょうか。



○元吉俊博副議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 先ほどは、マネジメント力向上研修、所属長を対象とした研修を例示させていただきましたが、そういう中で、県民の声をしっかり聞くための方策、どうしたらいいかということをまず所属長がよく認識をしてくださいと。その他、それぞれの階層研修等におきましても、政策を立てるに当たってどうすればいいかという中に、どのようにそういう県民の皆さんの声を聞くかということもあわせてやっておりますので、それはしっかりやらせていただいております。



○元吉俊博副議長 竹内小代美君。



◆竹内小代美議員 では、最後に、大分市の中心部では、ホルトホール、大分駅、県立美術館と次々と新しい公共の建物が建設され、道路の拡張や変更が大々的に行われ、百年に一回と言われるほどの大変化を遂げようとしています。この大きな行政主導の変化に、地域では、活性化を目指して日夜努力をされております。

 この変化の一つとして、県の管理地である鉄道残存敷があります。この土地の面積と形状や特徴、用途について、今まで検討してきたこと、これからの方向性、大分市中心街の活性化との関連、大分市との連携についてお答えをお願いします。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 鉄道残存敷の利活用につきましてお答えいたします。

 鉄道残存敷は、大分駅の東西に約二キロメートル、面積は約二万五千平方メートル、幅が六メーターから十八メートルと細長く、二百メートル程度の九つのブロックに道路で分断されております。

 昨年七月に地元代表、有識者、大分市、県などで構成する鉄道残存敷利活用検討協議会を発足し、作業部会を設け、地域の住民を初め、商業福祉関係者、子育て世代、学生などによる幅広い意見交換を行ってまいりました。

 作業部会では、県立美術館や大友遺跡などを結ぶ歩きたくなる回廊や、ブロックごとに歴史、文化、スポーツなどテーマに応じた交流スペースを設けることなど、数多くのアイデアが出されております。

 東西に抜ける眺望や四季の変化を楽しみながら、人々が快適に行き交い、思い思いの時間を過ごせる多彩な広場としての利活用の方向性が少しずつ具体化してきたところでございます。

 今後は、パブリックコメントを行うなど広く県民の意見を聞くとともに、本協議会で検討を重ねて、夏ごろには最終的な利活用方針を決定したいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 竹内小代美君。



◆竹内小代美議員 順調に進んでいるようで安心いたしました。

 今、大分市は、大変大きな変化を遂げようとしています。中心街の活性化というのが、私の事務所の周りでは、私も参加して一生懸命やっています。そして、市とだけではうまくいかない、ぜひ県の応援を願いたいと、府内町の人は、なかなか手段が難しいので、考えております。だから、知事だったら、部局の方だったら大丈夫だから、みんなでお願いしましょうと私は言っておりますので、今後とも、幅広い、深い応援をお願いして、私の質疑にかえさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)



○元吉俊博副議長 以上で竹内小代美君の質疑及び答弁は終わりました。

 これをもって一般質問及び質疑を終わります。

 ただいま議題となっております各案件のうち第一六号議案から第五一号議案までは、お手元に配付の付託表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。

 なお、他の委員会にも関連のある案件につきましては合い議をお願いいたします。

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付託表


件名
付託委員会


第一六号議案
大分県の事務処理の特例に関する条例の一部改正について
総務企画


第一七号議案
包括外部監査契約の締結について



第一八号議案
職員の特殊勤務手当支給条例の一部改正について



第一九号議案
職員の共済制度に関する条例の一部改正について



第二〇号議案
おおいた元気創出基金条例の制定について



第二一号議案
大分県使用料及び手数料条例の一部改正について



第二二号議案
大分県税条例の一部改正について



第二三号議案
大分県立美術館の設置及び管理に関する条例の制定について



第二四号議案
工事請負契約の締結について



第二五号議案
工事請負契約の締結について



第二六号議案
工事請負契約の締結について



第二七号議案
大分県新型インフルエンザ等対策本部条例の制定について
福祉保健生活環境


第二八号議案
大分県介護基盤緊急整備等促進基金条例の一部改正について



第二九号議案
大分県介護職員処遇改善等促進基金条例の一部改正について



第三〇号議案
障害者自立支援法等の一部改正に伴う関係条例の整備について



第三一号議案
大分県自殺予防対策強化基金条例の一部改正について



第三二号議案
大分県環境影響評価条例の一部改正について



第三三号議案
指定特定非営利活動法人の指定の手続等に関する条例の一部改正について



第三四号議案
青少年の健全な育成に関する条例の一部改正について



第三五号議案
大分県防災会議条例等の一部改正について



第三六号議案
平成二十四年度大分県病院事業会計資本剰余金の処分について



第三七号議案
大分県中小企業活性化条例の制定について
商工労働企業


第三八号議案
権利の放棄について



第三九号議案
大分県緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部改正について



第四〇号議案
大分県公営企業の設置等に関する条例の一部改正について



第四一号議案
平成二十四年度大分県電気事業会計資本剰余金の処分について



第四二号議案
平成二十四年度大分県工業用水道事業会計資本剰余金の処分について



第四三号議案
平成二十五年度における農林水産関係事業に要する経費の市町村負担について
農林水産


第四四号議案
大分県営土地改良事業分担金徴収条例の一部改正について



第四五号議案
平成二十五年度における土木事業に要する経費の市町村負担について
土木建築


第四六号議案
大分県道路占用料徴収条例の一部改正について



第四七号議案
工事請負契約の変更について



第四八号議案
風致地区内における建築等の規制に関する条例の廃止について



第四九号議案
訴えの提起について



第五〇号議案
警察署の名称、位置及び管轄区域条例の一部改正について
文教警察


第五一号議案
大分県地方警察職員定数条例の一部改正について




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△日程第二 特別委員会設置の件



○元吉俊博副議長 日程第二、特別委員会設置の件を議題といたします。

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  特別委員会設置要求書

 次のとおり特別委員会を設置されるよう会議規則第六十六条の規定により要求します。

        記

一、名称

   予算特別委員会

二、目的

   平成二十五年度予算審査のため

三、期間

   平成二十五年三月十三日から平成二十五年三月二十八日まで

四、付託する事件

   第一号議案から第一五号議案まで

五、委員の数

   四十二人

 平成二十五年三月十三日

発議者 大分県議会議員 久原和弘

 〃     〃    小野弘利

 〃     〃    玉田輝義

 〃     〃    平岩純子

 〃     〃    江藤清志

 〃     〃    油布勝秀

 〃     〃    三浦 公

 〃     〃    御手洗吉生

 〃     〃    田中利明

 〃     〃    渕 健児

 〃     〃    阿部英仁

 〃     〃    佐々木敏夫

 〃     〃    河野成司

大分県議会議長 志村学殿

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○元吉俊博副議長 久原和弘君ほか十二名の諸君から、お手元に配付のとおり特別委員会設置要求書が提出されました。

 お諮りいたします。要求書のとおり予算特別委員会を設置し、第一号議案から第一五号議案までを付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○元吉俊博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、要求書のとおり予算特別委員会を設置し、第一号議案から第一五号議案までを付託することに決定いたしました。

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(参照)

 予算特別委員会に付託した議案

第一号議案 平成二十五年度大分県一般会計予算

第二号議案 平成二十五年度大分県公債管理特別会計予算

第三号議案 平成二十五年度大分県母子寡婦福祉資金特別会計予算

第四号議案 平成二十五年度大分県中小企業設備導入資金特別会計予算

第五号議案 平成二十五年度大分県流通業務団地造成事業特別会計予算

第六号議案 平成二十五年度大分県林業・木材産業改善資金特別会計予算

第七号議案 平成二十五年度大分県沿岸漁業改善資金特別会計予算

第八号議案 平成二十五年度大分県就農支援資金特別会計予算

第九号議案 平成二十五年度大分県県営林事業特別会計予算

第一〇号議案 平成二十五年度大分県臨海工業地帯建設事業特別会計予算

第一一号議案 平成二十五年度大分県港湾施設整備事業特別会計予算

第一二号議案 平成二十五年度大分県用品調達特別会計予算

第一三号議案 平成二十五年度大分県病院事業会計予算

第一四号議案 平成二十五年度大分県電気事業会計予算

第一五号議案 平成二十五年度大分県工業用水道事業会計予算

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△特別委員の選任



○元吉俊博副議長 お諮りいたします。ただいま設置されました予算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第五条第一項の規定により、議長を除く四十二名の諸君を指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○元吉俊博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、ただいま指名いたしました議長を除く四十二名の諸君を予算特別委員に選任することに決定いたしました。

 なお、予算特別委員会は、委員長及び副委員長互選のため、本日の本会議終了後、本議場において委員会を開催願います。

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○元吉俊博副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 お諮りいたします。明十四日、十五日、十八日、十九日、二十一日及び二十六日は予算特別委員会開催のため、二十二日及び二十五日は予算特別委員会分科会及び常任委員会開催のため、二十七日は議事整理のため、それぞれ休会といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○元吉俊博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、明十四日、十五日、十八日、十九日、二十一日、二十二日及び二十五日から二十七日までは休会と決定いたしました。

 なお、十六日、十七日、二十日、二十三日及び二十四日は、県の休日のため休会といたします。

 次会は、二十八日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○元吉俊博副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後三時四十七分 散会