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平成25年 第1回定例会(3月) 03月12日−07号




平成25年 第1回定例会(3月) − 03月12日−07号







平成25年 第1回定例会(3月)



平成二十五年三月十二日(火曜日)

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 議事日程第七号

      平成二十五年三月十二日

           午前十時開議

第一 一般質問及び質疑

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 本日の会議に付した案件

日程第一 一般質問及び質疑

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 出席議員 四十三名

  議長         志村 学

  副議長        元吉俊博

             小野弘利

             久原和弘

             三浦正臣

             守永信幸

             藤田正道

             原田孝司

             小嶋秀行

             馬場 林

             尾島保彦

             玉田輝義

             深津栄一

             酒井喜親

             首藤隆憲

             吉冨幸吉

             平岩純子

             江藤清志

             古手川正治

             後藤政義

             土居昌弘

             嶋 幸一

             毛利正徳

             油布勝秀

             衛藤明和

             濱田 洋

             三浦 公

             末宗秀雄

             御手洗吉生

             桜木 博

             麻生栄作

             田中利明

             渕 健児

             近藤和義

             阿部英仁

             井上伸史

             荒金信生

             佐々木敏夫

             戸高賢史

             吉岡美智子

             河野成司

             堤 栄三

             竹内小代美

 欠席議員 なし

 欠員   一名

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 出席した県側関係者

  知事         広瀬勝貞

  副知事        二日市具正

  副知事        小風 茂

  教育委員長      岩崎哲朗

  代表監査委員     米浜光郎

  総務部長       奥塚正典

  企業局長       堤  隆

  病院局長       坂田久信

  教育長        野中信孝

  警察本部長      大沢裕之

  企画振興部長     塩川也寸志

  福祉保健部長     永松 悟

  生活環境部長     直野清光

  商工労働部長     山本和徳

  農林水産部長     阿部良秀

  土木建築部長     畔津義彦

  会計管理者兼

             平田茂雄

  会計管理局長

  人事委員会

             山本清一郎

  事務局長

  労働委員会

             山蔭政伸

  事務局長

  財政課長       長谷尾雅通

  知事室長       草野俊介

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     午前十時二分 開議



○元吉俊博副議長 これより本日の会議を開きます。

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○元吉俊博副議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第七号により行います。

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△日程第一 一般質問及び質疑



○元吉俊博副議長 日程第一、第一号議案から第五一号議案までを一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。麻生栄作君。

  〔麻生議員登壇〕(拍手)



◆麻生栄作議員 皆さん、おはようございます。自由民主党の麻生栄作です。

 任期の折り返し点を迎え、この二年を振り返り、時代が求める県政について整理をしてみたいと思います。

 あの東北の大震災と福島の原発事故からちょうど二年が、本県を襲った豪雨災害から八カ月が過ぎ、人災は避けなければならず、天災は備えなければならない警句を体験させられました。

 安倍首相は、施政方針演説の初めに、大分県が生んだ先哲、福沢諭吉の「一身独立して一国独立する」「苦楽をともにするにしかざるなり」を引用し、強い日本をつくるのは私たち自身であり、だれかに寄りかかる心を捨て、それぞれの持ち場で、みずからの運命を切り開こうとする意思を持って、くじけず、あきらめず、懸命に生きる人同士が助け合って、未来を切り開こうと国民に呼びかけました。

 また、我々は何のために政治を志したのかと問いかけ、丁寧な議論を積み重ね、謙虚に合意を得る努力を進めることを表明されました。

 グローバル化が進む昨今、政治には、国際軸、国家軸、地方軸、国民生活軸が求められ、国家目線、国民目線、市民目線が大事となり、その軸と目線のバランスはもちろん、政治哲学が必要となります。

 前政権では、多くの歯車が欠落し、市民目線だけの国民生活軸を優先する余り、利己的に偏り、社会構造まで利己的に誘導してしまった感が否めません。

 先日、マイケル・サンデル、ハーバード大学教授の白熱教室@東北大学「私たちはどう生きるのか」、被災地住民千人参加の本質を追求する究極の議論を見て、政治とは何か、社会をどう築くのかを考えさせられました。

 今議会には、県民の幸せを願う事業予算が組まれ、本県にとって今一番大事なのは、いかに効果的に情報を発信するかという広報戦略であり、イメージ戦略との認識も示されました。東京トレンドランキングなどの指標からも課題は明らかです。東京在住県関係者からも、アンテナショップも他県に比べ敷居が高く、間口も狭いとの評判も寄せられています。

 ただ、こうした中でPRだけを優先する姿勢ならば、県民さえよくなればとの利己的な考えにとどまり、成果は出ないのではないかと危惧の念を抱きます。

 東北の震災並びに本県豪雨災害後、大分県民はもとより、被災地の方々はもちろん、他都道府県の人のために、そして海外の人へ、本県にしかできないものは何か、その確かな理念や進むべき目標がとても大事となります。

 自民党県連では、党本部からの指導のもと、地域経済再生本部を設置し、地域における新たな産業を創出し、雇用拡大につながる「地域」「中小企業・農業」「事業革新」などをキーワードにした大分県の経済成長戦略を三月末までに取りまとめ、党本部、日本経済再生本部に報告する予定であります。

 そこで、本県成長戦略に、県民が目的に向かって邁進できる、人のために一生懸命汗を流せるような確かな理念や進むべき目標を示せないかと模索しております。

 本県の強みは、全国トップの自然エネルギー供給量と自給率を誇る自然エネルギー利用推進県であること、アジアに近い地理性と半導体、自動車、医療などの産業集積からリスク分散生産拠点としての比較優位性があること、宿泊施設の魅力度一位など観光需要の受け皿がある観光振興県であることなどが挙げられます。

 一方で、ブランディング、マーケティング力、発信力が弱く、宝の持ち腐れとか、小藩分立の名残か、県市町村は独立色が強く、コラボが見えないとか、地域づくりの中長期ビジョンが本当にあるのかといった厳しい指摘もあります。

 こうした中、本県経済成長戦略を考えるとき、必死にビジネスの芽を探して工夫している若い経営者の元気な企業も多く、内向き志向から決別し、この地域でこうなりたいという強い意思のもと、前へ、上へ、外へ突き進もうとすれば、本県経済の展望は明るく、幾らでもチャンスはあるものと信じます。

 そこでまず、時代が求める本県経済成長戦略に必要な確かな理念や進むべき目標についてどうお考えか、お伺いいたします。

  〔麻生議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの麻生栄作君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 麻生栄作議員より経済成長の戦略についてご質問をいただきました。

 私は、かねてより「安心」「活力」「発展」の大分県づくりを進めております。その目標に向かって、新政権の成長戦略も取り込んで、本県の強みを最大限に発揮させていきたいというふうに考えております。

 第一は、さまざまな業種にわたる産業集積の厚みを増して、市場を拡大していくことが大事だと思います。

 集積の核となる企業誘致に引き続き積極的に取り組むとともに、地場中小企業が集積の一翼を担いながら取引や技術開発を通じてレベルアップし、事業拡大を図るように支援をしていきたいと考えております。

 そうして磨いた技術力や製品で国内外の市場に挑戦していくことも大事な戦略だと思います。半導体や自動車部品などはボーダーレス化が進み、競争は激しくなっておりますが、それだけにチャンスも大きくなっていると思います。観光や農林水産品についても、大きな人口だけではなく、所得水準も高まっているアジアに果敢に挑戦していくべきだと思います。

 第二は、次代を担う新たな産業の育成、創出です。

 景気変動に強く、高い成長が見込める医療機器関連産業を初め、次世代電磁力応用研究の実用化により地場企業の新分野進出を促進します。また、本県の豊富なエネルギー資源を活用し、再生可能エネルギー関連の技術開発や事業参入を加速します。加えて、農林水産物などの地域資源を一層活用し、農商工連携をさらに進めます。県内各地に広がりを持ち、成長の余地が大きい食品加工企業を地域活性化の核として育成するように努めていきたいと思います。

 本県の場合、観光を初めとしたサービス産業の振興も課題であります。「日本一のおんせん県」ならではのおもてなしと本県が誇る多彩な食材による安全、安心な食などを総合的に提供することで相乗効果を発揮できると思います。

 また、高齢化の進展や健康志向の高まりを受けて、地域包括ケアシステムとも連携したヘルスケア産業の創出にも取り組みます。

 第三は、こうした産業の競争力の源泉である人材の育成戦略であります。

 本県産業がバランスよく成長していくように、人材面においても、若者や女性など多種多様な個性とスキルを持った人材を確保して育成し、それを就労に結びつけたいと思っております。商工業、サービス産業、農業が持つ本来の魅力を正しく伝え、求職者との効果的なマッチングを促進するとともに、キャリア教育や職業訓練等を充実していくことが重要だと思います。

 今後とも、国内外の情勢を的確にとらえまして、県内産業のさまざまな課題に迅速に対応し、持続的に発展する大分県を目指したいと思っております。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 経済成長のための確かな理念や進むべき目標、県民に伝わったのかなと思います。具体的な部分から質問に入らさせていただき、後ほどまた質問いたします。

 次に、本県成長戦略のビジネスの芽として、腰痛治療と温泉について質問をいたします。

 私は、昨年十一月から腰の病に苦しんでおります。よいと言われることはすべて試みておりますが、温泉が最も効果があったように感じております。

 この腰痛、厚生労働省の平成二十二年国民生活基礎調査による、病気やけがなどで自覚症状のある有訴者率が断トツに高い数字を示し、苦しんでおられる方が多いのです。しかも、整形外科に行ってレントゲンやMRIを撮って飲み薬や湿布を処方するものの、手術を決断するのはリスクも高く、理学療法士の指導によるリハビリも忙しいドクターの指示のもとでは限界があり、悩み続ける方が多いようです。理学療法士によるリハビリも、患者数が多く、急性期までの保険適用が実態で、もう少し治療を続けられれば健康づくりにもつながり、結果、再発を抑止でき、医療費を抑えられる事例も多いと聞きました。

 本県では、東九州メディカルバレー構想を進める中、大学などとの連携による医療機器開発に助成するとともに、医療福祉機器開発に向けた作業部会の設置も表明されており、温泉療法、おいしい食材、温暖な気候によるメディカルツーリズム、長期滞在型ヘルスツーリズムなどの可能性も広がっております。

 そこで、多くの国民が苦しんでいる腰痛にスポットを当て、腰痛患者の皆さんのお役に立てる、温泉県ならではの保険適用特区などを含めた経済成長戦略構想を検討することを提案し、それに対する考えをお聞かせください。



○元吉俊博副議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 それでは、腰痛治療と温泉についてお答えをいたします。

 県内では、豊富な温泉を生かして、これまでも別府や湯布院の医療機関を中心に温泉療法の研究が行われております。

 県としても、温泉運動指導員の養成を初め、腰の筋力を強化し、腰痛改善に効果がある水中運動プログラムの開発を行うとともに、保健医療機関や健康産業、観光関係者などと連携して温泉を活用した地域活性化策に取り組んでまいりました。

 温泉療法への医療保険の適用につきましては、これまでに別府市ほか国内六自治体が特区申請しておりますが、いずれも科学的有効性や安全性が確保された治療法とは言えないという理由で認められておりません。

 しかしながら、議員ご提案の趣旨も踏まえ、高齢化の進展と健康志向の高まりを追い風に、本県の誇る温泉を生かしたヘルスツーリズムなど、経済面での振興にもつながる健康と観光を融合した取り組みについて検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 この件に関しましては、ぜひMICEあたりでも、脊柱管狭窄症学会とか、ヘルニア学会とか、そういったものも大分で引っ張ってやっていただくといいのかなと。

 ことしの冬は、特に私も寒かったもんですから、ヘルメット潜水さんの、ビジネスグランプリでとられた腰に巻く湯たんぽ、これで大変助かったような思いもしてますし、飲用温泉水によって血流をよくするとか、いろんなことも見えてくるのかなと思っておりますので、ぜひ検討していただければと思います。

 次に、本県成長戦略の芽の二点目として、シーニックバイウェイの具現化について質問いたします。

 本県の課題でありました東九州自動車道など高速道路のミッシングリンク解消が進もうとしております。本県は、衣食住の観点から見れば非常に豊かであり、あえて外に出なくても食べていけるということに安住していた気がしてなりません。とても優しい県民性を持っているものの内向き志向で、外との競争に弱い県経済の現状がありましたが、高速道路網の発達は、交流人口の増大と経済競争の激化を間違いなく引き寄せてまいります。そこで注目したのがシーニックバイウェイです。観光や地域活性化を目的にした、景観のよいわき道、寄り道といった意味だそうです。

 県内では、「九州横断の道 やまなみハイウェイ」「豊の国歴史ロマン街道」「日豊海岸シーニック・バイウェイ」などの三ルートが登録され、新たに「別府湾岸・国東半島海べの道も」申請中とのことであります。

 市民、企業、NPO法人、行政などによる協働で取り組むこのシーニックバイウェイの具現化は、本県に求められる大事な要素ではないでしょうか。

 小藩分立の名残から地域の独立色が強く、コラボが見えないとされる本県の弱みに対して、この地域がこうなりたいという強い意思のもと、民間の力でリスクをとって構想をつくり、行政を巻き込んでいく、民間と県、市町村とのコラボが不可欠なこの事業は、まさに弱みを強みに変換する最適な挑戦と言えます。

 ビューポイント整備や情報バンク、オープンカフェ、ライトアップ、アートの展開、通り名による道案内、フォトコンテストなどによって効果を上げている事例もあります。

 道路敷用地を活用しての道の駅やそこでの特産物販売とIT活用による集客に通販、さらには路面舗装による音楽効果の演出、例えば、交通安全対策として、路面舗装にスピードダウン策を講じている竹田の「荒城の月」が聞こえるように、別大国道や県下海岸沿いの道路にサザンオールスターズの海に似合う音楽が聞けるようにするとか、話題づくりによる情報発信もおもしろいと思います。

 そこで、本県地域経済の成長戦略の芽として、シーニックバイウェイの取り組みを強く後押しする考えはないか、伺います。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 シーニックバイウェイにつきまして。

 本県の成長戦略を考える上で観光振興や地域活性化を図ることは重要であり、みずからの地域の魅力を再認識し、誇りと愛着を持って取り組む地域づくりへの支援が必要と考えております。

 シーニックバイウェイは、地域が主体となって風景や町並みなどを美しく魅力あるものにすることにより、訪れる人と迎える地域住民の交流を促進する、道路を活用した観光振興や地域活性化を目指す活動でございます。ツーリズム戦略の一環として、本県の活力を支える取り組みの一つになり得るものと認識しております。

 現在、県内の三つのルートでは、沿線の民間グループが主体となりまして、景観保全や清掃活動、町歩きツアー、地域資源を活用した体験教室などを行っております。

 県といたしましても、これまで「ぐるっとくじゅう周遊道路」の整備や統一標識の設置などを行い、活動を支援してまいりました。

 今後も、国や市町とともに、各地域の民間グループと連携しながら、景観復元のための樹木伐採やビューポイントの整備など地域主体の活動を支援し、観光振興と地域活性化を一体的に推進していきたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 次に、成長戦略の芽の三点目として、きのうも議論されましたが、豊予海峡ルートについて質問します。

 我が国の存在基盤である海を徹底してオープンなものとし、自由で平和なものとすることが求められています。お隣の県との行き来すら不便なままでは、本県の成長には限界が見えてきます。

 これまでもこのルートには多額の調査費が投下されてきたにもかかわらず、この調査結果報告書は今も公文書保管庫で眠ったままであります。東九州自動車道の開通が見通せるようになった今、東の海へ目を向けることこそ、本県経済の成長戦略につながるものと考えます。

 今すぐ、橋をかけろとか、トンネルを掘れとは申しません。本県と四国を結ぶ海の道であるフェリー航路を高速道路に認定し、その乗り継ぎ料金もETCなどで簡単に割引精算できる仕組みを構築し、交流人口をふやせないかと思案し、政府・自民党に提案することを模索しております。

 豊予ルートを本県成長戦略の芽として、再び発想と視点を変えて検討する考えはないか、質問いたします。



○元吉俊博副議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 本県は、豊予海峡を挟んで四国を経由し、または瀬戸内海を通じて直接関西につながる地理的特性があり、それらを結ぶ複数のフェリー航路により海上ネットワークが形成されております。

 こうした状況を踏まえ、昨年度改定した「安心・活力・発展プラン二〇〇五」では、関西の活力を本県の発展につなげるため、フェリー航路の利用促進を主な取り組みとして位置づけ、これまでもフェリー事業者が行う利用促進策や経営改善の取り組みを支援してまいったところです。

 今後は、東九州自動車道の全線開通によって四国、関西との海上ネットワークの強化がますます重要になることから、県としては、これまでの支援に加え、今後、フェリー事業者や就航先の自治体と連携して積極的に大分の観光情報を発信するとともに、議員ご提案の仕組みも含めて、海上ネットワークの強化策を検討してまいりたいと考えております。

 以上です。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 次に、成長を考える上で交流人口の増加は欠かせない要因となるわけですが、その際、県都中心部の交通結節機能強化は欠かせないと考えます。

 新年度、大分都市圏総合都市交通対策推進事業が計上されておりますが、その目的と内容をご説明いただくとともに、どう成長戦略につなげようとしているのか、お示し願います。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 大分都市圏総合都市交通対策推進事業は、これからの高齢化社会への対応や交通混雑の解消に向け、大分市と連携して総合的な交通計画を策定するものでございます。

 ことしの秋に、大分市と周辺四市一町の住民を対象に、人の動きに着目したアンケートを実施いたします。具体的には、特定の一日の行動に関する移動目的や交通手段を初め、公共交通の改善ニーズなどについて調査を行うものです。これらの結果をもとに、自家用車のみでなく、バスや鉄道などの公共交通機関や自転車などの特性を勘案し、うまく組み合わせて利用できる仕組みづくりや幹線道路の整備について検討する予定でございます。

 今後、この計画に基づく交通施策を戦略的に進めることによりまして、過度に車に依存せず、快適で人に優しい都市づくりに取り組み、交流人口の増加や中心部のにぎわい創出につなげていきたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 先ほど海を徹底的に開くことについて触れましたが、県都の旅客の海の玄関でもある西大分港の港湾整備も重要な成長戦略の一つであります。今後の取り組みについてお示し願います。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 西大分港の整備についてお答えいたします。

 西大分港は、大分と神戸を結ぶフェリーが就航しており、取扱貨物量は年間約六百万トン、乗降客は約二十万人と、物流や観光の拠点として重要な役割を担っております。

 近年、フェリーが大型化されたことから航路や泊地を拡張することが課題となっております。加えて、大分県地域防災計画では、地震災害時における救援物資等の海上輸送の拠点港に位置づけられており、耐震化が求められております。このため、今年度から国直轄事業として航路の拡幅や泊地のしゅんせつ、フェリー岸壁の耐震強化に着手しており、今後とも港湾計画に基づき機能強化に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 いろいろとご答弁をいただきまして、ありがとうございました。

 国は名目成長率二・七%を目標にしておりますが、本県もしっかりとその中で成長を具体的に果たすという役割があろうかと思います。ただ、残念ながら、県段階で、その目標指標というものがなかなか見出せない、こういう問題も認識しておりまして、県民総生産とか、県民所得とか、何らかの形の目標指標を検討していただき、また、私ども、党本部に対して県連としても成長の提案をしてまいる覚悟でありますので、ぜひご指導をお願い申し上げておきたいと思います。

 次に、活力ある大分県づくりについて質問をいたします。

 フェイスブック友達の総理がこの正月、出光興産創業者出光佐三氏をモデルにした歴史経済小説「海賊とよばれた男」を読み返したのを知り、早速、私も読んでみました。「ならん。一人の馘首もならん」。敗戦の夏、何もかも失い、借金だけが残り、売る商品もない中、社員一人の首を切ることなく、たくましく再生していくさまに感動しました。まさに、一個人商店の経営者の意志と勇気を思い知らされました。このモデルとなった商店の再生や成長の節目に大分県人や大分の金融機関の支援があった事実を知り、誇りに思いました。

 さらに、あの時代に、世界の大競争の荒波にためらうことなくこぎ出していった商店を支えた企業の一つに、今回、アルジェリアで犠牲になった日揮という企業があったことも初めて知りました。徳山の製油所プラント建設に三年要すると言われていたものを十カ月でなし遂げたのが日揮だったのであります。その日揮が、今また大分の地で新エネルギー確保のためのプラント建設に着手しているのも奇な縁であります。今でこそ、いずれも優良大企業となっていますが、スタートは一個人商店であり、中小零細企業でありました。

 当初、政府が中小企業憲章を閣議決定、それを受け、県中小企業家同友会の皆さんを初めとする県経済界でも積極的な勉強会を重ね、行政への働きかけがある中、県でも中小企業振興基本条例制定の検討を始めたわけでありますが、「振興」という言葉から「活性化」へと一歩踏み込んだところに知事の意思を感じました。

 そこで、今議会に上程された中小企業活性化条例の制定について質問をいたします。

 この条例案前文には、県下の中小企業の現状、課題や強み、役割、中小企業の活性化に向けた県民の決意を記されております。制定プロセスでの中小企業経営者から寄せられた意見も多いと思います。それらすべてを表現することは難しかったのではないでしょうか。寄せられた件数は、中小企業者の関心の高さであり、意思でもあると言えます。その数をお示しいただくとともに、特に感ずるところのあったご意見があれば紹介ください。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 中小企業活性化条例に対するパブリックコメントの内容につきましては、その対応状況とともに、現在、ホームページで公開させていただいております。

 県条例に対するものとしては大変多くの、八十六件ものご意見が寄せられたところであります。改めて、本条例に対する期待の大きさを私どもとしても感じたところであります。

 主なご意見と、それを受けて変更した点を三つご紹介したいと存じます。

 一つは、「基本理念への小規模企業の特記は評価できるが、具体的な記述が欲しい」とのご意見がございました。これを受けまして、「小規模企業の経営面や資金面に配慮して振興を図る」旨に変更させていただいたところであります。

 二つ目は、「中小企業の依存体質をなくし、学ぶ姿勢を喚起する記述にすべき」、すなわち、だれかに頼るのではなく、みずから取り組む中小企業であるべきとのご意見がございました。これを受けまして、第四条を「中小企業の自助努力」に改めた上で、「自ら意欲を持って創意工夫を重ね」という表現を加えさせていただいたところであります。

 三つ目として、第十八条の「意見の聴取」という条項がございます。県では、これまでも企業訪問等によりまして意見聴取に努めてまいりましたけれども、条例制定を機に、条例推進委員会や地域懇話会などを設けまして、一層、中小企業者の声を大事にしたいと考えておったところであります。そのような中で、「意見を聞く場の条項を設けてほしい」とのご意見が多数ございましたことから、新たに条文として加えさせていただいたところであります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 今、地域での中小企業、小規模事業者の現場における挑戦は、SNSなどを通じて情報発信されており、苦悩もかいま見えます。大分駅周辺開発に伴う大型建設現場での下請など地場中小零細企業への元請大手の理不尽な計画変更などに対し、くじけず、あきらめず、粘り強くやり遂げる県内中小零細企業の若手経営者の姿勢にたくましさを感じることもあります。

 この条例で定められております一条から三条の「目的」「定義」「基本理念」に隠し味があればお示しください。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 本条例案の検討に当たりましては、中小企業の経営者の皆様を初め、数多くの方々からご意見をちょうだいしたところであります。そうしたお声をお聞きする中で、条例本文にはなかなか書き込めない思いでございますとか決意を前文としてしっかり表現させていただくことにいたしました。

 そのため、第一条「目的」でありますけれども、これはむしろ簡潔にいたしまして、中小企業の活性化により県経済の持続的発展や県民生活の向上につなげるとしたものであります。

 第二条の「定義」につきましては、条例検討委員の中の金融機関、大企業、大学の方々から、役割を担う主体として明記してほしいとのご意見もあったところであります。

 第三条「基本理念」につきましては、寄せられたご意見の中に「経営者のあるべき姿を示す必要がある」でございますとか、「いい人材や技術、資源、産業集積があるのに活用されていない」といったご意見、また、「中小企業の多くは小規模企業なので、その意識を持ってほしい」などの声があったところから、それらを反映させていただいたところであります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 また、第四条から十一条に明記されております「自助努力」「県の責務」「中小企業支援団体の責務」「市町村の役割」「金融機関等の役割」「大企業の役割」「大学等の役割」「県民の理解と協力」は、他県条例と比べても特徴があります。その特徴について自慢してください。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 まず、主役であります中小企業者がみずから努力して事業活動に取り組むことをうたわせていただくとともに、そうした中小企業を県や中小企業支援団体がしっかりサポートすることを明示させていただいたところであります。

 第七条からの市町村、金融機関、大企業、大学等の役割は、ご指摘のありましたとおり、他県では記述が少なく、本県条例の特色となっております。これらの主体が連携することで実効性ある振興策を展開していきたいと考えております。

 また、本条例の検討を行う中で市町村でも条例化の動きが出てきておるところでございまして、市町村での取り組みの充実強化が今後期待されるものであります。

 第十一条につきましては、県民へのメッセージとして「県民の理解と協力」を設けたところであります。記述としても、地域商店や県内製品の利活用に協力を求める一歩踏み込んだ表現にさせていただいたところでありまして、本条例の特筆すべき点だと考えております。既に他県からも注目されておりまして、しっかりと県民の皆様にPRをしてまいりたいと存じます。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 第十二条にて「基本方針」を示されて、十三条から十七条において、さらに具体的に新しいチャレンジを応援する仕組みを明記されております。その意図は何でしょうか。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 第十二条は、小規模企業を初め、中小企業の経営規模などを勘案しながら、中小企業振興の基本方針を五つお示ししたものであります。

 それを受けまして、第十三条からは、具体的に、経営安定に悩んでいる経営者、さらに飛躍したいと考えている経営者、創業したいと思っている若者など、それぞれの立場に応じた県の施策を明確にするとともに、事業を行う上で不可欠な人材確保や働きやすい環境整備などを示したものであります。

 第十七条におきましては、県外資本の大型店の進出やネットショッピングの拡大など、こういった状況の中で、苦境にある地域の商店街や中小企業の皆さんに元気を取り戻してほしい、元気を出してほしいとの思いから、「中小企業の活用による地域内の経済循環の創出」を掲げさせていただいたところであります。

 こうした施策を積極的に展開いたしますことで、「中小企業が元気を出せる」「中小企業が誇りを持てる」「中小企業を皆で支える」大分県、前文に記載させていただいておりますけれども、このような大分県を目指していきたいと存じます。

 以上です。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 この条例の一番のポイントは、十八条から二十条にあると言っても過言ではないと私は考えます。

 先ほども答弁ありましたが、第十八条の「意見の聴取」については、フォローアップ委員会の設置を想定しますが、本庁のみならず、各振興局単位など、現場に近いところでの意見聴取も大事と考えます。基本的な、このフォローアップについての考えをお示し願います。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 第十八条の趣旨についてお答えいたします。

 変動が激しい経済環境の中で、産業政策を行う者としては、常にアンテナを高く張り、現場の声を広く聞いていく必要があるものと存じます。このため、春、秋の五百社企業訪問を初め、さまざまな方法で中小企業者の方々からご意見を伺い、施策に反映してきたところでございます。

 これからは、こうした取り組みとともに、本条例の制定を機に、条例をフォローアップする推進委員会や、ご指摘のとおりの振興局単位の地域懇話会を定期的に開催いたしまして、情報提供と意見交換にしっかり努めてまいりたいと存じます。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 次に、第十九条に「計画の策定」と公表を明記しておりますが、「おおいた産業活力創造戦略二〇一三」見直しの中でこの中小企業活性化条例をどう生かしていくのか、今後の見直しスケジュールとあわせて、中小企業の官公需調達額や率の目標設定についてもお示しを願います。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 毎年、中小企業の声をお聞きし、策定してきております「おおいた産業活力創造戦略」でございますけれども、この条例制定を機に、第十九条「計画の策定」に規定する計画として、この戦略を正式に位置づけたいというふうに考えてございます。

 戦略の策定におきましては、これまでの産業競争力の強化を図る視点に加えまして、条例の第十二条に掲げる五つの基本方針に基づき、商工労働部の施策のみならず、全庁で関連する中小企業振興施策をしっかり盛り込んでいきたいというふうに考えてございます。

 現在、その作業を鋭意進めておりまして、条例や予算のご承認をいただきまして、それ以降、お示しをしたいというふうに考えてございます。

 また、厳しい経済情勢の中で中小企業の受注機会の確保は極めて重要であります。

 国は、毎年、官公需の中小企業向け契約目標を定めております。二十四年度は、五六・三%が国の示した目標でございました。都道府県では、既に中小企業からの調達率が高率なため、目標値を定めるところは少ないのが現状であります。かかる大分県、本県におきましても、二十三年度実績におきましては七百四十六億円、八七・一%となっておりまして、うち公共工事を見ますと九二・六%となっております。

 官公需につきましては、WTOの政府調達協定が適用される一定金額以上の契約につきまして一般競争入札とせざるを得ないところがありますが、それ以外につきましては、四半期ごとの発注計画を公表するとともに、分離分割発注や県内企業を優先した指名入札などによりまして、中小企業の受注機会の拡大に努めてきているところでございます。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 ただいま答弁ありましたけれども、地場中小企業への優先発注を中小企業者は最も求めているんだけれども、なかなか実感と今お答えいただいたこと、乖離しているということをよく嘆いて言われます。そういった実態と違うという意識含めて、細かく調査をして、取り組みをもう一度お願いしておきたいと思います。

 第二十条には、施策に必要な「財政上の措置」が明記されていますが、その意図をもう少し詳しくご説明いただければ幸いです。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 中小企業関連予算につきましては、議員の皆様を初め、商工団体、労働団体等からも、その確保を強く要請されてきているところでございます。

 これまでも厳しい財政状況が続いてきておりますけれども、商工労働部の当初予算につきましては、過去十年間で前年度を下回ったのは、基金事業の減少などの特殊要因による二回のみでございまして、平成十五年度の約三百五十七億円の予算額に対しまして、二十五年度予算案につきましては約五百五十一億円と、一・五倍とさせていただいているところであります。

 施策の構築に当たりましては、社会経済情勢の変化を敏感にとらえるとともに、中小企業の方々の声をしっかりお聞きし、資金繰りや人材確保など、ニーズにこたえる支援となるよう努めてきているところでございます。

 今後とも、中小企業の皆さんが元気に活躍できますよう、覚悟を持って、しっかりと充実感のある予算の確保に努めてまいりたいと存じます。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 予算特別委員会でさらに詳しい説明を受けることになりますが、ただいまの財政措置に対して、働く意欲のある人たちに仕事をつくり、頑張る人たちの手取りをふやし、家計のやりくりを少しでもよくすることにつなげるために、特段、この財政上の措置で配慮した点ございましたら、お示しください。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 働く意欲のある人たちに仕事をつくり、頑張る人たちの手取りをふやしていくことは大変重要であります。そのために、先ほど知事が答弁申し上げました大分県の成長戦略、これを着実に実行し、県経済を持続的に発展させていくことが必要であると考えます。

 県や中小企業支援団体など関係者が連携いたしまして、一体となって中小企業の活性化を図るとともに、外からの活力も積極的に取り込みながら経済を循環させていきたいというふうに考える次第でございます。

 以上であります。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 ありがとうございました。

 中小企業と一くくりにしてしまいましたが、特に小規模事業者とか個人事業者に光が当たるように取り組んでいただきますようお願い申し上げたいと思います。

 同時に、農商工連携とか、産学官、六次産業化などいろいろあるわけでありますけれども、こういったものの相談窓口の一元化、ワンストップサービスができるような取り組みも要望として出てきておりますので、ご配慮いただきますように。

 また、消費税に関しまして、これから見直しが行われるわけでありますが、納税回数とか、そのシステム含めて、我々も国に対して見直し改善を求めていかなければならないという認識でおります。ぜひそういったことも意識を持って対処していただけばと思います。

 また、金融円滑化法に関しましても、いろんな取り組み、示されておりますけれども、倒産防止共済の問題、こういった部分の取り組みについて、一括で追加納金できないかとか、いろんな提案も出ておりますので、そういった部分も今後の検討課題として求めておきたいと思います。

 次に、三点目として、発展する大分県づくりの人材育成について質問をいたします。

 本県は、近世において小藩分立をしていた歴史的環境から各地域に藩校などの学校が充実しており、日本教育史資料によりますと、幕末期の私塾、寺子屋数は九州でも断トツの一位の人材育成先進県であり、多くのすぐれた人材が輩出されております。

 人材育成には、あの人のようになりたいとか、あんな生きざまをしてみたいといった動機づけも大事です。教育の原点は、みずから学ぶ能動的動機づけとも言えます。

 先般、母校大分上野丘高校の卒業式において、卒業生の答辞の中で、学ぶことの本当の意味をオーストラリアへの修学旅行の際に気づいたという話がありました。教育の原点を学び直させられた気がいたしました。

 また、昨年末からことしにかけて、県議会議員出前講座として出向いた小中学校でも、学ぶことの本当の意味をみずから意識して授業準備をし、児童生徒の質問に答えたつもりですが、現場の先生方のご苦労を痛感したところであります。

 学ぶことの本当の意味に近づくために、県教委として力を入れようとしていることをまずお示し願います。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 子供が生涯にわたって学び続け、社会の中で自己実現を図る上で、学ぶ意欲をはぐくむことが重要と考えています。そのためには、郷土の先人や社会で活躍する大人を知ることなどを通じて、夢やあこがれを持ち、その夢に近づくための具体的な目標を意識することが大切です。

 県教育委員会では、例えば、総合的な学習の時間において、学校図書館を活用して郷土の先人についてみずから調べ、それをもとに考えたことを発表し、生き方について考えを深め合う探求的な学習を推進しています。

 また、宇宙飛行士や科学者、グローバルに活躍する方々の実体験を直接聞くことにより、生徒が夢を持ち、その実現に向け、みずから学び続ける意欲をはぐくむ、そういう取り組みを行っているところです。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 ありがとうございました。

 関東大震災後の復興財源を調達することに奔走し、国会議員定数やみずからの警護を削減し凶弾に倒れた大蔵大臣、日銀総裁を務めた日田出身の井上準之助や、知事が「新時代おおいた」のエッセー「風紋」でも紹介されてました、日本史史上最も不名誉な降伏文書署名という仕事を買って出た義足の男、三重町生まれ、杵築出身の重光葵外務大臣など、今の時代にも求められる先人がたくさんこの大分から輩出をされております。ポツダム宣言受諾の御前会議参加者六人中三人が大分県人であり、県出身の軍人たちが終戦に導き、日本を救ったことも県民の誇りであります。

 国連総会で国連再加盟をなし遂げた重光葵が「日本は東西のかけ橋になる」と英語で行った演説は今でも語り継がれています。その演説一カ月後死亡した際には、国連議場でインドネシア代表の発案で黙祷がささげられたことでもその功績の大きさがわかります。

 また、地元に凱旋した折に揮毫した「志四海」という言葉は、今でも杵築高校に大きく掲げられ、生徒の励みになっていると聞きます。

 この国連演説は、中学や高校の英語の教科書に載せることを提案し、取り組みを求めておきます。

 今紹介した二人は叢書にはまだ残されていないように、ふるさとの先哲には、まだ十分スポットが当たっていないことが残念です。他県では、校長室の横に必ず、郷土の歴史・先哲史料館を設置し、校長みずから伝えているところもあると聞きます。本県での取り組みをお示しください。

 先哲史料館で編さんされた先哲叢書や「おおいた情報大事典」で編さんした映像資料などの学校現場での活用実態や、まだ叢書になっていない先人の伝え方の実態はどうなっているのかもあわせて伺います。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 郷土や我が国の発展に尽くした先人の生き方を学び、郷土への愛着と誇りを持つとともに、みずからの生き方を考えることは、子供の学習の動機づけに大変意義があると認識しています。

 県教育委員会では、大分県先哲叢書の普及版をすべての学校に配付するとともに、授業等でも活用できるよう必要冊数を貸し出しています。各学校では、これらを活用して先哲の功績や生き方、教えなどを学習しています。

 また、先哲叢書以外の先人についても、県教育委員会が編集した副教材「おおいたの歴史」「おおいたの歴史と文化」を活用し、授業で取り上げるようにしています。

 こうした郷土の先人に学ぶ学習は、社会科や道徳の時間、総合的な学習の時間などを中心に、地域の歴史研究者の協力も得ながら、各地域の特色に応じて実施されているところです。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 児童生徒が学ぶには、まず、先生自身がこうした先哲の生きざまを学び、伝える努力が求められると思います。学校図書館法第二条には、児童生徒だけでなく、先生も本を読みなさいとあることがポイントだと思います。

 図書館資料については、学校の図書館運営委員会で購入計画について議論され、方針を打ち出すことになっています。この運営委員会委員長も、校長であったり、教頭であったり、一教諭と、学校によってまちまちになっています。

 そこで、まずは、図書館運営委員会の組織のあり方については、校長が大方針を十分目配りできる仕組みへの改善が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 市町村立学校の図書館運営委員会の詳細な状況については把握できていませんが、県立高校の委員会については、図書館の年間利用計画の作成、図書資料の選定や除籍、図書館活動の評価などを役割としており、ほとんどの学校に設置されています。

 また、委員会の構成について調査したところ、四割強の学校で校長が委員長を務め、四割弱が教頭という状況であります。しかしながら、委員長が校長でない学校においても、校長は、委員会からの報告を受け、指示をするなど、図書館運営に関与しています。

 校長の学校経営方針を図書館運営にも反映することは重要なことであり、引き続き学校を指導してまいります。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 先ほど学校図書館法第二条の話をさせていただきましたが、児童生徒と教職員用の図書資料予算、これの配分比率実態はどうなっているんでしょうか。例えば、八対二とか九対一とか、基準が示されているのかどうか。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 県立学校の図書館資料予算は、学校管理運営費の中で図書費として各学校に配分しており、生徒用と教員用の区分は定めていません。

 配分を受けた各県立学校では、図書館運営委員会が中心となってアンケート調査を行うなどニーズを把握し、生徒用、教員用の図書を購入しています。

 全校調査は行っていませんが、例えば大分上野丘高校の平成二十三年度の購入実績を見れば、生徒用が七割、教員用が三割となっております。

 なお、市町村立学校の図書館資料については、各市町村で予算措置をされているため、配分比率の実態は把握をしておりません。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 先生自身が学ぶ姿勢を示すことが重要だと思いますので、再度、取り組みを求めておきたいと思います。

 先生自身が本を読み、学ぶことの本当の意味を子供たちに伝えられる取り組みについて、何か具体例があればお示し願います。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 所管の……。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 では、後ほどまた、具体例があればお願いをいたします。

 また、図書館資料に関しましては、金額によって備品費と消耗品費で購入するものに分かれているそうです。そのため、管理も、図書台帳であったり、財産目録に記帳するなど違いがあります。書棚の場所が、内容やテーマが同じでも、金額によって別の場所に管理されているケースも見受けられます。学ぶことの本当の意味につながるような図書館資料の管理運営方法への改善の取り組みをお示し願います。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 学校図書館については、生徒がみずから学ぶ学習情報センターとしての機能と、豊かな感性や情操をはぐくむ読書センターとしての機能を発揮することが求められます。

 購入したすべての図書は図書リストで管理されており、備品扱いの図書は備品台帳にも掲載されます。

 各学校では、利用しやすいよう、百科事典などをまとめて参考図書としたり、郷土の先人や歴史コーナーを設置するなど、児童生徒の読書意欲の向上を図る工夫もなされています。

 全集など大型で高額な図書については、持ち出しを禁じたり、他の場所に置き、司書の管理のもとで貸し出し可能となっている場合もありますが、図書の配架に当たっては、児童生徒がより使いやすく、みずから進んで学ぶことができるよう工夫することが重要であり、来年度は新たに、学校図書館を活用した教育の充実に向けて専門アドバイザーを派遣することとしております。

 先ほど、ちょっと答弁ができませんでした。この場で、あわせてお答えをいたします。

 先生自身が本を読んで、学ぶことの本当の意味を子供たちに伝える具体的な取り組みということでございます。

 教員が先哲叢書などを読んで、そこから学んだことを子供たちに語り、夢や目標を持たせることが大切です。それに加えて、子供自身が先人の生き方を調べ、みずからの生き方を考えていくような授業を実施するということも、子供たちが主体的に生きる態度を身につける上で重要です。

 教員は、そのような授業の実施を目指して、学習の動機づけとなる人物を紹介するために、子供の興味、関心、また、発達の段階に応じた本を複数用意するため、さまざまな本や資料をたくさん読むこととなっていきます。このような準備をした上で実施される授業ということで、例えば豊府中学校では、郷土の先人三十六人を取り上げて、関心のある人物をグループで選び、読書やインタビューで調べたことをもとにポスターを作成して説明し合う、このような授業を繰り返して行うことによって、子供に生涯にわたり学び続ける意欲を喚起する、そういうことが大事だと思います。

 教員自身の学びということについて言えば、現在、学校図書館で確保しております図書のうち、先ほど三割程度が教材というふうに申し上げました。実は、その内容というのは、専ら指導の専門書的なものが多いというふうに思います。教員が子供に伝えるべき内容を幅広く身につけていくことは大事だということもあります。校長がその学校での課題を認識して、適切に教員にアドバイスをして、子供が具体的な夢を持ち、それに向かって強く進んでいきたいという気持ちになるような、それを伝えられるようなものを読めるように指導していきたいというふうに思います。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 期待をしております。ぜひ頑張っていただきたいと思います。

 それでは、最後に、美術館の設置及び管理に関する条例制定について質問します。

 大事業ですから、走りながら考え、やってみて問題があれば、その場で改善し続ける柔軟性が求められているはずです。おおらかで柔軟性を持った議論も必要となります。そういう意識を持って、大分市美術館建設議論経験者として、提案を交えながら見守ってまいりましたが、条例の名称や今回提示された利用料金などを定める案の構築経過を見て、少し心配になりました。

 芸術文化ゾーン創造委員会委員が我々に主張していたこととは幾分違った経過が見受けられるばかりか、管理運営の重要ポストの一角に横滑りし、そこに座るようであります。

 痛快なまでに明治政府からの出仕命令を拒み続け、公に対峙して私であることにこだわり続けた「やせ我慢の精神」を著した福沢諭吉を初め、在野の気風が漂う大分県において、財団への随意契約での任意指定が想定される中、県職員OBの天下り枠がふやされ、決して許されない、共感を得られないという批判が上がってしまいます。心配なので、ただしてまいります。

 今回、美術館建設に関して中心的役割を果たされた委員の方から、これからの美術館は、所蔵品はもちろん、建物の維持メンテナンス費用を稼ぎ出すことは当たり前、将来の建てかえ費用も稼いで、積み立て、備える覚悟が求められると主張されていたので、大変心強く、今回の議案上程に至った白熱した本質議論の報告を楽しみにしておりました。

 そこで、美術館運営費の試算をどのようなスキームで構築されたのか、まず伺います。



○元吉俊博副議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 美術館運営費の試算、特に利用料金の試算について申し上げます。

 一般的に公の施設の利用料金は、維持管理費、あるいは減価償却費など必要とされる経費を見積もり、収支を勘案して設定されるのが通例であります。ただし、県立美術館は、すぐれた美術作品の鑑賞や学習機会の提供、創作活動や作品発表への支援等の役割が求められており、収支のみで利用料金を定めることは考えておりません。

 例えば、所蔵作品展は、美術館が収集した本県出身作家等の魅力ある作品をより多くの県民に見てもらえるよう、気軽に観覧できる料金が望ましいと考えております。また、展示室、研修室等の貸し出しも、レベルの高い全国巡回展の誘致や県民の作品発表、体験学習等ができるような料金とする必要があります。そのためにも、利用促進の観点から利用者の負担感も考慮し、他県美術館の水準等を参考としながら利用料金を設定したものです。

 美術館全体の収支管理につきましては、利用料金の対象とはならない、例えば、自主企画展ですとか、ショップ、カフェなど自主事業の収益拡大に積極的に取り組んでいくこととしております。

 以上です。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 なかなか質問をした趣旨、そのままお答えをいただけないようでありますので、ちょっと視点を変えて質問します。

 今回の利用料金設定に関しまして、現在、県や県教委などが所有する所蔵品を初めとする芸術、美術品などを展示することになるわけでありますが、その総財産額は幾らか、まずお示しください。



○元吉俊博副議長 平田会計管理者兼会計管理局長。



◎平田茂雄会計管理者兼会計管理局長 お答えいたします。

 現在、県が保有しております絵画や彫刻などの美術工芸品の数は一万一千七十五点で、評価額の合計は百一億五千七百九十二万円余りとなっております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 先般、建設局の方からいただいた所蔵作品、企画の方が把握しているのは約七十七億、今の県有財産では百一億ということでありまして、そういうことから今のような企画部長の答弁になったと、このように推測されるわけでありまして、もうそれ以上は申しませんけれども、その総財産をどのような頻度で、どのように展示し、活用していくかが大きな課題となるわけでありまして、利用料金の設定に関して、どのようなコスト計算をされ、その前提となる稼働率も、どのような条件設定のもとで、どのように利用料金を設定されたのか、もう少し詳しくご説明を願います。



○元吉俊博副議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 所蔵作品を展示して県民の皆さんに鑑賞機会を提供することは、県が保有する県民の財産を還元するという意味からも重要なことと考えております。

 これまで芸術会館では、スペース等の制約もあり、十分に所蔵品を展示できなかった。県立美術館は、約三倍の展示スペースがあるので、季節感を持たせたテーマ設定にするなど、二、三カ月をめどに展示がえを行い、年間を通じて多くの作品を紹介することができると考えております。また、芸術会館以外にある美術作品についても、現在管理するところと協議して、美術館で活用することも検討したいと考えております。

 いずれにいたしましても、保有する財産の活用につきましては、それ自体が大きな価値を有しているということ、その大きな価値をどうすれば県民の皆さん、あるいは県外から訪れた皆様に見ていただけるかということをしっかり考えながら、今度、美術館の管理運営に生かしてまいりたいというふうに考えております。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 今回の利用料金の設定の前提としては、光熱水費は、照明と空調経費を計上したり、清掃費は、県立総合文化センターの清掃費の平米単価を使用して試算されたとか、コレクション展示に係る支出は、個人一般入場料を三百円と設定するとか、年間所要入場者数を七万九千人に設定したとか、いろんな詳しいお話も伺っているわけでありますけれども、いずれにしても、百一億の財産をいかに運用していくか、活用していくか。一般的なもので、基金であれば、百一億を利回り〇・一とか〇・二とかで運用していくというように聞いております。いずれにしても、いかに美術館として稼ぎ、維持費用を捻出し、将来の建てかえ費用まで備えるめどを見出せるのか、そういった視点も大変重要になってくるんじゃないか。その検討結果については、開館までもうしばらく時間ありますので、さらに検討して、できる部分とできない部分も含めて、我々に示して、県民に示していただいて、この美術館をもっともっと生かしていこう、大事にしていこう、そういう機運を高めていただくことを強く求めておきたいと思います。

 最後に、先ほども触れました杵築高校の重光葵の「志四海」という揮毫や絶滅危惧種のニホントキのはく製や木村琢一画伯のトキを描いた絵画など、そうした逸品が本県にはあります。寄附当時の財産価値にて台帳に記帳されたままでありますが、現在では驚くほどの価値になっているのではないかと予想されます。

 現在、県教委が把握している各学校の美術品などは、大分県会計規則や会計規則運用通知に基づき、評価額百万円以上のものを重要物品として把握、管理しているようにあります。

 現在、県立学校重要物品保有状況一覧には百件が記載されていますが、先ほど紹介したものは、当時の評価額のままで取り扱われ、記載されておりません。間違いなく該当するようなものも出てくるのではないかと思います。再鑑定を含めた調査をする考えはないか、伺います。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 県立学校で管理をしている美術工芸品は、そのほとんどが同窓生や地域の先達等のご厚意により寄附をされたものです。

 これら歴史的、文化的な価値を有する美術工芸品は、児童生徒の郷土を愛する豊かな心の育成や芸術教育の推進に寄与することから、寄附者の意向を尊重し、重要物品のいかんを問わず、校内に展示をしているところです。

 また、県立学校では、重要物品だけでなく、すべての美術工芸品を備品管理システムに登録し、適切に管理をしております。

 美術工芸品の価値を再認識することは必要と考えますので、芸術会館の学芸員等による調査を実施したいと考えています。

 引き続き、生徒の豊かな心の育成など、寄附者の趣旨に沿えるよう、今後さらに活用を図ってまいります。



○元吉俊博副議長 麻生栄作君。



◆麻生栄作議員 ありがとうございます。

 美術館建設をするこの際に、今は教育委員会の所管の部分、お話をいただきましたが、県有財産とか、あるいは市町村財産、あるいは県民が持っているものの中に意外と隠れたものがあるやもしれません。そういう意味で、郷土のお宝を見出す機運を盛り上げるような取り組みも提案しておきたいと思います。

 美術館に関しましては、今回、予算編成からのコラボ、市町村や民間美術館との準備が必要だ、そういう事業構築もされているようでありますけれども、先般、高山辰雄生誕百年の記念展にお伺いをいたしまして、大分市美術館と芸館の連携、初めてのいい展示会があったやと思います。

 ただ、Eテレ「日曜美術館」でやっておりましたこの高山辰雄生誕百年記念の映像、この番組を見たときに、せっかくのそういったものを、映像紹介とか音声案内、あるいは展示手法の中で、若い、何歳のときの作品だとかいったようなことも含めて、もっともっと工夫してやっていただいたら、見る側も、ああ、これはすばらしいなという意識も出てくるのかな、あるいは、生きざまを学ぶことにもつながったのかなという気もいたしております。

 いずれにしても、学芸員の育成とか、芸館の学芸員を財団への完全移籍はできないかとか、その方が効果が上がるとかいったことも含めて、地方公務員の人事制度、以前から私は提案しておりますフェロー制度的なことも含めた、いろんな取り組みをしていくことも必要ではないかと思っておりますので、ぜひとも研究をお願いしておきたいと思います。

 最後に、確かな理念や進むべき目標について、ぜひみんなでもっと考えて、県民に「安心」「活力」「発展」だけではなかなかまだ伝わらない部分を、もう一工夫ひねり出していくことができればと思っておりますので、そのことを強く求めて、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○元吉俊博副議長 以上で麻生栄作君の質問及び答弁は終わりました。原田孝司君。

  〔原田議員登壇〕(拍手)



◆原田孝司議員 県民クラブの原田孝司であります。

 まずもって、今回の質問の機会を与えていただきました先輩、同僚議員の方々に感謝を申し上げます。

 また、広瀬知事、執行部の皆さん方には、謙虚に質問していきますので、答弁のほど、よろしくお願いいたします。

 まず初めに、教育行政について質問いたします。

 県教委は、学校の組織的課題解決力向上検討会議の提言を受け、「目標達成に向けて組織的に取り組む芯の通った学校組織推進プラン」を平成二十四年十一月二十六日に発表しました。私も学校教育を組織的に取り組むことは重要なことだと考えていますが、このプランの中身については疑問を感じております。

 そもそも、このプランのもととなった「学校の組織的課題解決力向上について」という提言の中の「学校運営組織の現状と課題」として、「教職員は、一人一人が納得しないと動かない。教職員に火をつけるのが教頭の役割である」とあります。しかしながら、一人一人が納得するまで時間をかけて話し合うことはとても大切なことであり、一人一人が納得しないで動くことは、ややもすると独善的な教育になる危険性があると私は考えております。

 推進プランには、「具体的な目標のもと、目標達成に向けて組織的に取り組みを進める基盤となる学校運営体制として、校長のリーダーシップのもと、ミドルリーダーたる主任等が効果的に機能するミドル・アップダウン・マネジメントや効率的な意思決定システムが構築されることが必要不可欠と考えた」と書かれています。これを推進することは、まさに、一人一人が納得しないで動く結果となり、大きな誤りだと考えています。

 さらに、提言では、「教職員は、使命感を持ち、共通のベクトルのもとで働いているときには多忙とは思わない」と書かれています。自分の生活を犠牲にしながら頑張り続け、精神的に追い詰められる教職員の現状を余りにも無視した表現だと私は思います。

 この「芯の通った学校組織推進プラン」は、教育現場の自主性を失わせることとなり、当初の目的である「学校は、目標に向かって組織的に取り組むことで最大のパフォーマンスを発揮できるようになる」という目的と矛盾するのではないかと考えます。教育長のお考えをお尋ねします。

 続いて、体罰の問題であります。

 学校での体罰が明らかになるたびに、社会問題として大きく取り上げられています。体罰は、決して認められることではありません。しかしながら、私も小学校の教職員として勤務していた二十三年の間に、とりわけ若い時期において、反省しなければならないことがあります。当時、問題行動を起こした子供たちへの反省を促すための指導というような気持ちで、頭をたたくなどの体罰をしていた時期がありました。その結果、その子供たちの心を少しでも傷つけたのであれば、心から謝らなければならないことだと考えています。だからこそ、今、教育現場から体罰を一掃することの重要性を感じています。体罰は、暴力以外の何物でもありません。

 そうした中、友人の教職員からこんな話を聞きました。彼は、中学校で生徒指導を熱心にやっています。人情味にあふれ、生徒や保護者からの信頼も厚い教職員です。その彼が、「ちょっと怒っただけでも、生徒から「体罰や体罰や」とはやし立てられる」と言うのであります。戸惑いながら取り組んでいる姿が痛々しく感じます。

 今回、県教委、また、各地教委は、所管の学校で体罰にかかわる調査を行っていますが、その状況とこれからの取り組みについて、県民クラブ、深津議員の代表質問で答弁をいただきました。

 教育現場からの体罰の一掃とともに、あわせて、現場の教職員、とりわけ生徒指導に苦慮している多くの教職員をどのように支援しているのか、お尋ねいたします。

 続いて、教育委員会制度について質問します。

 大阪市立桜宮高校バスケットボール部に所属する体育系学科生徒が自殺した問題は、自殺の遠因に同部顧問教諭による体罰があったとして、橋下大阪市長主導により、今春の同校体育系学科入試が中止される事態に発展しました。しかも、予算執行の停止までほのめかした上での決定であります。

 教育は、その独自性を守るために、教育委員会制度が制定されています。文部科学省は、政治的中立性の確保、継続性、安定性の確保、地域住民の意向の反映という点で必要不可欠な制度だと示しています。さらに、教育委員会制度の目的として首長からの独立性を挙げ、「行政委員会の一つとして、独立した機関を置き、教育行政を担当させることにより、首長への権限の集中を防止し、中立的、専門的な行政運営を担保するもの」としています。それからすると、橋下市長の行動は許されるべきものではないと考えています。

 首長は教育行政へ干渉すべきではないと私は考えますが、教育委員会の独立性について、県の考えを改めてお聞かせください。

 以下の質問は対面席でさせていただきます。

  〔原田議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの原田孝司君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま原田孝司議員から、教育行政について、重要な三点についてご質問を賜りました。順番が逆になりますけれども、まず私の方から教育委員会の制度についてお答えを申し上げたいと思います。

 今お話のあった大阪市の事案をお聞きいたしまして、私は、平成二十年に本県で起きた大変な不祥事のことを思い出しております。あのとき、私は、県政を預かる知事といたしまして、県民の信頼を取り戻すために、何としても教育行政を再生しなければならないと決意をしたところであります。そして、しつこく果敢に徹底的な再発防止と教育改革を進めるように教育委員会に強く要望をするとともに、知事部局との人事交流を拡大するなどいたしまして後押しもさせていただいたところであります。

 教育委員会も同じ思いに立って改革を進めていただきまして、問題の発端となった教員採用試験は、今では、おかげさまで、全国でも有数の公正で透明性の高い試験制度になったというふうに思います。

 こんな経験から私は、教育行政を進めるに当たって大事なことは二つあるというふうに考えております。

 一つは、知事と教育委員会の信頼関係でございます。

 教育に対しましては、さまざまな立場からご意見があり、政治的中立性を確保するため教育委員会が設けられていると考えますけれども、知事はまた、県政全般を統括する立場から、県民の意見が教育行政に反映されるように、教育委員会を支援する必要があるというふうに考えます。教育課程の編成や教職員の人事、賞罰などは教育委員会の所管事項として担っていただき、知事は、予算等を通じまして、教育行政に県民の声をしっかり反映することが必要であるというふうに考えております。

 教育委員会に対する意見の反映ということを考えますと、通常時とこの間の不祥事のような非常時といろいろ場合があろうかと思いますけれども、いずれにしましても、やはり県行政全般を担当する者として申し上げなきゃならぬことはあるし、また、そのことについて教育委員会も考えていただくということが必要になります。

 いずれにしましても、信頼関係を持ってやっていくことが大事かというふうに思っています。

 もう一つは、教育の目的であります知、徳、体の実を上げるための礎となる教育委員会と学校現場の信頼関係であります。

 最近、大きな社会問題となっているいじめや体罰の問題については、両者が連携した迅速な対応が求められております。元気よく子供に向き合えるよう、先生方の健康管理の充実も必要だと思います。何よりも、大分県の子供たちの学力、体力をしっかり上げていかなければならないと思います。

 こうした多くの課題を解決していくためには、県教育委員会、市町村教育委員会、学校現場がそれぞれ今以上に意思疎通を図って、歩調を合わせて取り組みを進める必要があるというふうに思います。特に、全学校が具体的な目標を定めて、その達成に向けて学校組織全体で取り組む芯の通った学校組織の推進に期待をしているところであります。これは、子供たちのためにももちろん大事なことですけれども、先生一人一人のためにも大変大事なことではないかというふうに考えております。

 これまでの教育再生の取り組みによりまして、学力向上などにおきまして、少しずつ成果が見られるようになっております。

 今後とも、知事と教育委員会、学校現場が信頼関係の中で、それぞれの役割と責任をしっかりと果たして、子供たちの夢が実現できるように、県民の期待にこたえていきたいというふうに思っております。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私の方から二点お答えをします。

 まず、「芯の通った学校組織推進プラン」についてです。

 子供の学力、体力の向上を図るとともに、いじめ等の諸課題に迅速、適切に対応するためには、学校が具体的な目標を設定し、学校組織全体で取り組むことが必要であると考えています。そのためには、教職員がおのおのの価値観で行動するのではなく、校長のリーダーシップのもと、一体的な教育活動を行う学校運営体制が必要です。

 他方、校長がリーダーシップを発揮できる体制というのは、管理職がトップダウンで一方的に指示を出す体制ではありません。ミドルリーダーたる主任が各分野の責任者として教職員の考えを集約し、分掌間の意思疎通を図りながら校長を補助して効果的に機能する体制であると考えています。

 このような体制のもと、教職員の主体的な参画意識を高めながら、目標達成に向けて組織的に取り組むのが芯の通った学校組織であり、これにより教職員の目標が明確となり、学校のパフォーマンスが向上するとともに、教職員が一人で問題を抱え込むことを防ぐことも可能となると考えています。

 次に、教育現場における体罰についてお答えをします。

 体罰は、学校教育法十一条で禁止された行為であり、体罰を用いて効果のある指導はできず、むしろ力による解決への志向を助長するおそれがあります。

 県教育委員会では、教育現場から一切の体罰をなくすよう、現在行っている体罰実態調査の分析結果を踏まえて、教職員研修等で徹底してまいります。

 暴力行為など問題行動を繰り返す事案には、児童生徒との信頼関係を高めることや学校が組織として毅然とした指導を粘り強く行うことが大切です。このため、研修を通じて適切な指導について理解を深め、教員の指導力向上を図るとともに、生徒指導等に組織的に取り組む芯の通った学校組織の構築を推進してまいります。

 一方、学校だけで解決できない事案が発生した場合には、ちゅうちょなく、スクールサポーターや警察等の関係機関と連携し、教育センターや生徒指導推進室も一体となって解決を支援してまいります。

 以上です。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 今、知事から教育委員会制度について答弁いただきましたけれども、よく理解できました。

 ただ、私が言いたいのは、知事は教育委員会についていろいろ言うなということではないんです。大局的な側面でやっぱりバックアップを、ぜひ知事としてリーダーシップを発揮していただきたいというふうに考えています。

 時間が限られていますから、「芯の通った学校組織推進プラン」についてのみ再質問いたします。

 先日、この議場において堤議員が、教職員の定年前退職がふえていることにかかわり、教育環境の悪化によるものではないかと質問しました。その質問に対し教育長は、「親の介護や自身の病気療養等によるもので、職場環境の悪化によるものでないと考える」と答弁しました。その答弁を聞いて、私は、正直、驚きました。親の介護や自身の病気療養というのもあるんでしょうけれども、退職を考える方々の根底に、きつくなった教育現場の実態というものが間違いなくあると私は考えているからであります。

 今回、「芯の通った学校組織推進プラン」について質問しました。私は、校長のリーダーシップを否定しているのではありませんが、このプランに欠けているものがあると感じています。それは、教育現場の最前線で頑張っている方々の実態や思いが全く反映されてないじゃないかということであります。そのため、県教委と教育現場の思いがどんどん乖離しているんじゃないかと感じています。

 この提言やプランをまとめる過程で、教育現場の声として各地教委や校長先生方の意見を聞いたのでしょうが、例えば、一般教職員や、また、県教委が反目しています教職員組合の意見も聞く必要があるんではないでしょうか。そのことなくして組織的な教育改革はできないと私は考えますが、いかがでしょうか。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 教育委員会と学校の先生方との意思疎通については重要なことだというふうに考えております。

 こうしたことから、県教育委員会では、地域ごとに校長先生方との意見交換を重ねるとともに、教育委員も、私も時間の許す限り学校に出向いて先生方の意見を伺っております。

 教育委員会の各課でも、それぞれの分野で現場の先生方との意見交換を行っています。その場で出された意見、あるいは要望については、教育委員会の施策に反映できるよう努めているところです。

 こうした取り組みの結果として、これまで遠く感じていた県教育委員会が身近に感じられるようになったという声も届いており、学校現場との意思疎通は適切に行われていると考えています。

 以上です。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 若干認識が違う部分もありますから、県教委の取り組みについてこれからも質問していくことを述べて、この項の質問を終わりたいというふうに思います。

 次に、雇用をめぐる問題について質問いたします。

 政権が変わり、アベノミクスへの期待も込め、円安が進行し、輸出産業の業績が回復傾向にある反面、原油など輸入品の価格高騰が進んでいます。また、これまで抑えられてきた公共投資が、老朽インフラ対策などにより一気に増加することになります。このような急激な経済状況の変化に伴い、雇用環境も大きく変化していくと考えられます。景気回復により求人がふえることは大いに好ましいことですが、今後は、需要と供給に関してはミスマッチが発生することも心配されます。県内の雇用動向をどのようにとらえ、雇用対策を進めていくのか、お伺いします。

 また、日出町の日本テキサス・インスツルメンツ日出工場の撤退に伴う約五百人の従業員の再就職について、大分労働局、県商工労働部、産業雇用安定センター大分事務所が離職者等雇用対策本部を設置し、懸命に対策に取り組んでおられることに感謝申し上げます。

 この件は、荒金議員が代表質問で質問されましたし、知事も詳しく答弁されたので、質問をいたしませんが、約九割の従業員が地元での再就職を望んでおり、再就職のさらなる支援を要望するものであります。

 続いて、ハローワーク求人票の記載事項について質問いたします。

 男女雇用機会均等法や高年齢者雇用安定法の趣旨により、多くの方々に雇用の機会を与えるため、現在、ハローワークの求人票には、特別なものを除いて年齢や性別の記載がありません。しかしながら、その求人票をもとに実際に面接に行くと、「うちは男性を求めている」「年齢が行き過ぎている」と言って、会社の窓口で断られるといった話をよく聞きます。私のところにもそういった相談が寄せられています。

 また、実は、私の娘も昨年春に大学を卒業しましたが、卒業までの一年間のいわゆる就活の中で、求人票を見て応募したところ、採用担当者から「うちが求めているのは男性です」と言われ、嘆いていたことがあります。

 さらに、賃金などの雇用条件も実際と違うという話も聞くことがあります。

 東日本大震災後においても、求人票には作業内容が詳しく書かれておらず、実際に連れていかれた就労場所は福島原発だったということが報道されていました。

 労働者の権利を守るためにも、求人票に書かれている内容と実際の雇用条件が違う場合があるということは看過できません。県にもそういった相談があるのではないでしょうか。もちろん、ハローワークは労働局の管轄であります。ハローワーク求人票の記載事項と実際の雇用条件等が違う問題について県はどのように考えているのか、お聞かせください。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 雇用をめぐる問題についてご質問いただきました。私からまず雇用対策についてお答えいたします。

 県内の雇用情勢は、有効求人倍率が昨年八月から六カ月間連続で〇・七五倍ということで、足踏み状態が続いております。九州トップクラスではありますけれども、まだまだ状況は厳しいというふうに認識をしております。

 そこで、まずは、国の緊急経済対策による緊急雇用交付金を活用いたしまして、これから事業拡大を目指す中小企業に対して、県、市町村による支援を行って、千人の新規雇用を創出していきたいというふうに考えております。

 今後は、国内経済の改善に伴いまして求人の増加が期待されるところですけれども、少子・高齢化の進展によりまして県内の労働力人口は減少が見込まれております。このような中、本県の活力ある産業、経済の持続的発展のためには、だれもが意欲と能力に応じて生き生きと活躍できるように、就業支援の強化をしていかなきゃならないというふうに思います。これは、企業の競争力の源泉たる人材の確保、定着を図る県内企業への支援でもあるわけであります。

 若年者に対しましては、引き続きキャリア教育を推進するとともに、県内新規学卒者の就職面接会等を開催したいと思っております。二十五年度には、県外進学者を対象にいたしまして、県内企業の合同説明会を、東京や福岡に加え、大阪でも開催する予定であります。

 他方、雇用対策につきましては、受け皿の県内企業の採用力の向上ということも大変大事でございます。このため、産業人材サポートセンターを新設いたしまして、採用力の強化に向けた支援を行うとともに、U、J、Iターンを希望する即戦力人材とのマッチングを行っていきたいというふうに考えております。

 女性に対しましては、保育所の待機児童の解消を図るために、私立保育所の増改築等の支援を行うとともに、職業訓練のときの保育料を助成するなど、就業環境の整備に積極的に取り組んでいきたいというふうに思います。

 また、中高年齢者に対しましては、大分県中高年齢者就業支援センターにおきまして、キャリアコンサルティングなど、きめ細かい支援を行っております。昨年四月の開設以来、四百三十三名の就職に結びつけておりまして、引き続きセンターを活用して就業を支援していきたいというふうに思います。

 障害のある方に対しましては、障害者就業・生活支援センターを核といたしまして、就業支援を行っております。二十五年には、新たに関係機関との連携促進や就業支援を行う担当者を特別支援学校等に増員いたしまして、支援を強化していきたいというふうに思っております。

 加えまして、企業の誘致や産業集積の進化、新たな成長が期待される分野にも積極的に取り組みまして、雇用機会の増大を図っていきたいと思います。また、各種の企業会活動を通じまして、産学官連携による人材育成にも取り組んでいきたいというふうに思います。

 これらの施策を積極的に推進して、働く意欲のある方々の就職を実現することによりまして、ひいては活力のある大分県づくりを目指していきたいというふうに思っているところでございます。

 日本テキサス・インスツルメンツ日出工場のことについてもご心配がありましたけれども、この方々の地元での再就職支援につきましては、大分労働局や別府市、日出町などと連携をいたしまして、県としてしっかりと取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

 私からは以上でございます。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 私からは、ハローワーク求人票の記載事項についてのご質問にお答えをいたします。

 企業の採用選考につきましては、本人の適性と能力を基準として、厳正に行われるべきものであります。

 雇用対策法や高年齢者雇用安定法、男女雇用機会均等法によりまして、労働者の募集、採用時における年齢制限や性別による差別は、一部を除き禁止されているところであります。

 これに違反するような事案は、県民の働く意欲を損なうことはもちろん、中小企業にとっても、活力の源泉となる人材の確保に大きな支障となるものと認識しております。

 このため、県では、労働者や使用者等に対しまして、採用の際に求人企業に労働条件の明示義務があることを、資料配布や出前講座等を通じまして、周知、啓発を続けております。

 求人票と実際の労働条件の相違に関する労働相談につきましては、県でもしっかりと受けとめて、適切に助言を行っているところであります。求人票記載の不適正事案につきましては、ハローワークが個別に求人企業への指導を行うところになります。

 今後とも、労働局やハローワークと連携いたしまして、適切に対応してまいりたいと存じます。

 以上であります。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 まず、知事の答弁、ありがとうございました。

 雇用というのは、生活の自立だけでなく、最大の経済活性化だというふうに私は考えていますので、これからもぜひともお願いしたいと思います。

 また、ハローワークの求人票については、今、部長の方から答弁ありましたけれども、男女雇用機会均等法や高年齢者雇用安定法の趣旨がまだまだ十分に生かされてない部分があるということを指摘させていただきます。

 今ありましたように、企業への指導と啓発、ぜひお願いしたいというふうに思います。

 ハローワークは、いわゆる虚偽記載については、罰則規定、三十万円以下の罰金というのもあるんでしょうけれども、それ以上に、やっぱり啓発と指導が必要だと私は考えています。

 続いて、社会資本整備について質問いたします。

 本県は、全国一のトンネル県であります。県内のトンネル数は五百五十で、二位の千葉県の四百四十九を大きく上回り、都道府県道に限っても百五十七で、二位の北海道は百十一であります。

 一方で、高速道路などのインフラの寿命は、適切な維持管理なしでは約五十年と言われ、まさに高度成長期に集中的に整備されたインフラが寿命に近づきつつあります。

 中央自動車道笹子トンネルの天井崩落事故は、その老朽化対策が緊急課題であることを図らずも浮き彫りにしました。

 これに対し、国は、新年度予算で、老朽インフラの再構築として、すべてのインフラの安全性の総点検を行うとともに、老朽化対策、事前防災減災対策等を一体的、総合的に実施するため、かなり積極的な予算措置がされるようであります。

 ただ、地方公共団体の受け入れに当たり、幾つかの課題があると感じています。

 一つ目は、技術職員の問題であります。

 昨年の豪雨災害からの復旧、復興もまだまだこれからであり、本県の技術職員の数で今後対応できるかという問題であります。国土交通省では、地方道の橋やトンネルの改修工事を国が代行する制度をつくるとのことですが、技術職員の増員など、今後どのように対応していくのでしょうか、お答えを願います。

 二つ目は、土木、建設現場での従業員不足の問題であります。

 既に、昨年後半以降、東日本大震災後の復興需要により作業員や測量、設計などの技術職不足が問題となっています。官民合わせた建設投資は、平成四年度の八十四兆円をピークに減少傾向をたどり、平成二十二年には半分程度の約四十兆円まで縮小。それに伴い、建設業の就業者も四百九十万人程度まで減少しています。少子化に加え、高学歴化によるホワイトカラー職場の希望者がふえる中、十分な人材を確保するのは難しいと言われていますが、どのように対応していくのでしょうか。

 三つ目は、コンクリートなどの資機材不足と価格の高騰の問題であります。

 これは、二つ目の問題とあわせて、既に県内でも入札が不調に終わるケースが発生しているようですが、県はどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 三点につきましてお答えをいたします。

 まず、社会資本整備に係る技術職員の確保についてでございますが、各土木事務所では、技術職員だけでなく、事務や現業職員等で施設の調査、点検や水防体制等の業務を分担するなど、全職員を挙げて業務に当たっております。

 昨年七月の豪雨で大規模な被災を受けた際には、直ちに応急復旧に取りかかり、本庁や他の土木事務所が応援体制をとるとともに、他県より三名の応援派遣を受け、被災箇所の調査や十一週にわたる国の災害査定に対応いたしました。その後も、引き続き発注準備を進めた結果、二月末までに被災箇所の九六%の工事発注にこぎつけることができました。

 一方で、必要な社会資本の整備に加え、各施設の老朽化対策や事前の防災減災対策もぬかりなく進めなければなりません。こうしたことから、今後も限られた人員の中で職員個々の現場対応能力を高めるとともに、アセットマネジメントによる効率的な維持管理など、さまざまな仕組みを織り込みながら、組織としての対応力も強化してまいりたいと考えております。

 続きまして、建設現場での作業員の確保についてでございます。

 本県でも、建設投資額の減少に伴いまして、建設業の平成二十二年度の就業者数は、十二年度に比べ、三割減の約四万九千人となっております。中でも二十九歳以下が六割減となっており、若年者の確保が課題となっております。

 建設業が人材を確保していくためには、社会資本整備や災害対応の担い手として魅力ある産業であると理解されることが必要であると考えております。このため、建設業界では、高校生の現場就業体験の受け入れや実習授業への講師派遣などに取り組んでおります。

 県といたしましても、建設業での働きがいや役割などをPRするため、小中高生や地域住民を対象とした工事現場見学会を開催するなど、建設業への理解を深める活動を行っております。

 また、就労環境の改善に向けて、今年度から建設業許可申請や経営事項審査時に、社会保険等への加入指導にも取り組んでおります。

 今後とも、こうした活動を通じて、建設業が果たす役割の重要性のアピールやイメージアップに取り組み、人材確保につなげてまいりたいと考えております。

 最後に、資機材の確保でございますが、県内では、昨年七月の豪雨で被災した道路や河川などの復旧工事が本格化し、一部地域では、河川護岸用ブロックや仮設道路用の敷き鉄板などの資機材の不足が生じております。このため、県内のブロック製造工場へより一層の増産を要請するとともに、県内外からの資機材の供給見通しを発注機関を通じて施工業者へ情報提供してきました。現在では、ブロックの供給も徐々に改善されつつあります。

 また、二月に行った市況価格調査によりましてブロックの価格の上昇が確認されたため、三月五日に県の設計単価を改定し、今後発注する工事に反映できるようにしております。

 このような中、先月、国、県、建設業者及び資材業者団体で構成する建設資材対策九州地方連絡会が緊急開催され、各地の建設資材の需要見通しや価格の動向について相互に情報交換等を行ったところでございます。

 今後もこの連絡会を通じ、国や関係団体等と情報を共有し、資機材の不足が見込まれる場合には増産要請を行うなどによりまして安定的な確保に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 担当部局は本当に大変だと思いますが、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。

 次に、大規模災害への対応について質問いたします。

 南海トラフ地震の発生確率は五十年以内に九〇%とかなり高くなっており、小中学校等の公共施設は大災害時の避難施設として重要な拠点となっています。その耐震化は緊急を要することだと考えています。

 小中学校の建物の耐震化は進んでいる状況にあるようですが、体育館の天井材や照明器具などのいわゆる非構造部材の公立小中学校の耐震対策実施率は、昨年四月現在二六・八%と、建物の耐震化に比べて大幅におくれています。

 東日本大震災では、体育館の天井の落下など非構造部材による被害が相次いで発生し、多くの死傷者が出たと聞いています。市町村においては、校舎本体の耐震化を優先し、非構造部材の耐震化まで手が回らない状況にあるのではないかと思います。

 避難施設となる公立小中学校の非構造部材の耐震化について、現状と今後どのように取り組んでいくのか、お聞かせください。

 次に、大規模災害時の水道、ガス、電気などのライフラインの確保について質問いたします。

 大規模災害時、ライフラインの復旧は、運営する企業の取り組みにお願いするしかないわけでありますが、復旧するまでには時間がかかります。復旧するまでの各自宅や各避難所でのライフラインの供給について、隣接県との連携も含め、どのような対応を想定しているのか、お答えください。

 また、防災拠点の考え方についてお尋ねします。

 大分県は、広域防災拠点として大分スポーツ公園を指定し、必要となる防災機能や区画配置等の調査検討を来年度行うこととしていますが、それはそれでとても重要なことだと考えています。しかし、大規模災害時のことを考えると、広域防災拠点は複数箇所用意しておく必要があるのではないかと考えています。被害により施設自体が使えなくなった場合、アクセス道路が分断された場合、さらには愛媛県伊方原発の事故による放射能の影響等を考えなくてはならない状況も想定されることから、大分スポーツ公園のほかに、さらに内陸部にも広域防災拠点のバックアップ体制を考えておく必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 さらに、地域防災力の中核となる防災士の養成についてお尋ねします。

 実は、私もおくればせながら、先月、防災士試験に合格し、先日、登録申請をしたところであります。この防災士講習、とても勉強になりました。防災士や災害ボランティアの必要性、重要性を改めて感じました。この防災士養成研修は、防災訓練を進める上で必要不可欠な知識を学習することができる絶好の機会であり、防災士の役割、災害時医療、災害ボランティア、行政の災害対応、災害時要援護者対策など防災対策に関するさまざまな内容を習得することができました。

 私の参加した別府会場は、今年度、県内での最後の最終会場ということで、県内より多くの方が参加していました。中には、セーラー服姿の女子高校生も参加していました。

 この防災士養成研修、防災、減災への理解を深め、災害発生時の対応力を高めることができることから、先ほど言いましたように高校生や大学生、企業などにも積極的に取り組んでもらいたいと思います。とりわけ、若い世代の防災士の育成というのが重要だと考えますが、いかがでしょうか。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私の方から公立小中学校施設の非構造部材の耐震化についてお答えをします。

 平成二十四年四月時点の耐震対策の実施率は二六・八%で、全国平均の三二%を下回っています。

 その主な理由としては、校舎等の耐震化率が県平均七九%と低い中で、建物の耐震化を優先し、二十七年度までに完了させるためということでありました。

 国は、致命的な事故が起こりやすい屋内運動場の天井等に関する点検及び対策について、手厚い財政支援や専門的な技術支援を強化し、耐震対策を加速するとしています。

 県教育委員会としても、先月、小中学校施設の耐震化に関する市町村との情報連絡会を開催しました。その中で、県立学校の非構造部材の耐震対策の具体的な進め方について情報提供するとともに、国の補助制度を活用し、早急に対策を講じるよう強く助言したところです。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 私から三点お答えをいたします。

 まず、ライフラインの確保についてでございます。

 災害時には、県は、ライフライン事業者が行う応急復旧のために、緊急輸送道路、あるいは復旧作業道路の確保の支援を迅速に実施しなければなりません。しかしながら、一たんライフラインが寸断された場合、その復旧や支援到達には時間を要することが想定されます。そのため、家庭におきましては、復旧までの備えといたしまして、常日ごろから三日分以上の水や食料のほか、懐中電灯等を準備しておくことが大事だと思います。

 避難所運営を行う市町村では、自家発電機、あるいは投光機、ガスにかわる炊き出し用機材、飲料水確保のためのペットボトルや浄水器等の備蓄を行うこととしておりまして、県もこうした資機材等の整備を支援しておるところでございます。

 また、大規模災害時においては、県は、自衛隊に対しまして、給水車、あるいは炊事車、発電機等の支援要請を行います。

 同時に、県の備蓄物資を市町村へ供給するとともに、大手スーパー等との災害時応援協定に基づく飲料水等の物資を提供することといたしております。

 また、九州・山口各県、関西広域連合、全国知事会との応援協定に基づきまして、広域支援を求めるなど、ライフラインの確保を図ることとしております。

 次に、広域防災拠点についてでございます。

 東日本大震災のような大規模災害時には、やはり全国から集まる応援部隊の活動拠点機能、あるいは物資の集積分配機能などを持つ広域防災拠点が必要になると思います。

 敷地が広くて、津波による被害を受けない高台に位置すること、あるいは高速道路とも近接していることなどから、県としては、大分スポーツ公園を広域防災拠点として現在位置づけております。

 今月末に公表いたします地震・津波被害想定調査の結果をもとに、新年度、有識者や自衛隊、消防などの防災関係機関等で構成する調査委員会を設置いたしまして、大分スポーツ公園において必要となる防災機能、あるいは区画配置等について調査検討を進めることとしております。

 この調査委員会におきましては、広域防災拠点のあり方や規模等について調査を行いますとともに、また、補完拠点の必要性も含めまして検討していくということを考えております。

 それから、防災士の養成についてでございます。

 今年度は、自主防災組織のリーダーとなり、地域の防災活動を企画、実践する防災士を多数養成いたしました。その過程におきまして、多くの受講者から「自分たちの地域は自分たちで守るという意識づけができた」という声も聞こえておりまして、防災意識の向上にも役立ったというふうに認識をしております。

 県では、学校や企業等が実施をいたします防災教育、あるいは防災訓練にアドバイザー等を派遣いたしまして、若い世代への防災知識の普及に努めているところでございます。

 今年度は、例えば、大分大学と連携いたしまして、防災講座を開設しまして、三十二名の防災士が養成されたところでございます。資格取得に限らず、防災知識を深めることは、地域の防災活動への関心が高まり、災害発生時の対応力の向上にも役立つと思っております。

 今後の取り組みにおきましても、新任防災士研修の開催、あるいは地域防災推進フォーラム等への参加を呼びかける、そのようなことをしまして、次世代を担う人材の育成に力を入れていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 答弁、ありがとうございました。

 大分スポーツ公園は、まだまだこれから始まったばっかりですから、二つ目をという話にはならないのかもしれませんけれども、ぜひともことしの調査の中で、また複数のこともぜひ頭の中に入れておいていただきたいというふうに思っています。

 続いて、平和をめぐる問題について質問いたします。

 私は、日出生台演習場に隣接する日出生小学校小野原分校に三年間勤務していました。小野原分校の校舎は窓ガラスが二重になっているのですが、毎日、銃声や砲弾の音、ヘリコプターやジェット機の音を聞いていました。勤務していたときに、日出生台の歴史や分校の歴史を調べ、地域の方々と本にまとめました。そこで、いろんなことがわかりました。演習場内に牛を放牧できるのも、国内の自衛隊演習場で日出生台演習場しかありません。これも、これまでの長い歴史によるものです。日出生台の台地は、地元の方々のふるさとであります。

 しかし、日出生台で行われる米海兵隊実弾射撃訓練及び日米共同訓練の実施については、周辺地域の住民から多くの不安の声が聞こえてきます。先日、深津議員が私たち県民クラブの代表質問を行い、「縮小、廃止の動きは全く感じません」と発言しました。私も同感であります。

 そこでお尋ねします。

 昨年八月に行われた日米共同訓練の実施に伴う影響や問題点について、どのように分析、検証し、今後対応していくのか。

 また、来年二月上旬から三月上旬にかけて実施が見込まれる米海兵隊実弾射撃訓練について、県として具体的にどのように縮小、廃止に向けた取り組みを進めていくのか、伺います。

 次に、米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの飛行についてお尋ねいたします。

 危ないと言われているオスプレイは、昨年、普天間基地に十二機配備されました。さらに、今後、二〇一四年までに、さらにプラス十二機を配備し、合計二十四機が普天間に配備される計画となっています。

 そのような状況の中、先週四日には九州防衛局から、六日から八日の間に本県上空を含むイエロールートでの低空飛行訓練が実施されると通告されたものの、翌五日には四国上空のオレンジルートへと突如として変更されました。この間、県及び関係市町村は、緊迫感に包まれる中、情報収集に追われましたが、結果として振り回されただけに終わりました。

 このような重大事案について、米軍及び九州防衛局からの情報提供に関し、時期や内容等を含めたそのあり方について、住民不安を増幅させた今回の事態を踏まえて、どのように考えるのか、お尋ねいたします。

 今後、いずれ本県上空を含めたイエロールートでの低空飛行訓練の実施について、九州防衛局からその通告がなされることが予想されますが、県としては、情報収集発信体制や県民の安全確保対策、万が一の事故発生に備えた対応等、どのように対処する方針か、伺います。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 二点についてお答えします。

 まず、日出生台における米軍演習及び日米共同訓練についてであります。

 まず、日米共同訓練でございますが、陸上自衛隊の訓練の一環といたしまして、昨年八月、日出生台演習場で五回目となる訓練が実施されました。

 県は、事前に国に対して、地元の観光や行事に配慮した実施時期の調整や住民説明会の開催、安全対策の徹底等を要請いたしました。

 また、訓練期間中は、演習場周辺の巡回パトロールを実施いたしまして、県民の安全、安心の確保に努め、事件や事故の発生もなく終了いたしました。

 訓練終了後、地元住民からは、採草、放牧の最盛期でもある夏期の訓練実施は避けてほしいとの意見もありまして、今後とも国に対しまして要請を行っていきたいと考えております。

 次に、米海兵隊の実弾射撃訓練につきましては、沖縄の負担軽減のために、SACO合意に基づきまして、国の責任において実施されるものでございます。

 県におきましては、県民の安全、安心の確保を最優先課題といたしまして、全国で唯一、国と協定を結び、訓練規模等に歯どめをかけているところでございます。

 本年度は、この協定の更新にあわせまして、訓練時間、滞在時間の短縮等を盛り込んだ覚書を新たに取り交わしたところであります。

 今後も、国に対しまして米軍への協定や覚書の周知徹底を要請しまして、訓練の縮小、廃止を求めていくことにしております。

 次に、オスプレイについてでございます。

 オスプレイの飛行訓練につきましては、これまでも国に対して、訓練計画の具体的な内容に関する事前説明と安全確保に関する日米合意事項の遵守を求めてまいりました。

 こうした要請の結果、九州防衛局からの情報を受けまして、市町村、報道機関等を通じて県民の皆様にいち早く、今回はお伝えすることができたところであります。

 しかしながら、この九州防衛局からの情報は詳細な内容が不明であったために、さらなる訓練情報の開示と安全性の徹底を求めたところであります。

 また、三月六日には、全国知事会からも、内閣官房長官、外務大臣及び防衛大臣へ情報の開示を求める緊急要請を行いました。

 今後とも関係情報の収集に努め、訓練が実施される場合は、今回と同様に、情報連絡室を設置いたしまして対応する方針であります。

 あわせて、飛行したオレンジルートの関係県の状況等も参考にいたしまして、今後の対応を今検討しているところでございます。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 社民党大分県連合と大分県平和運動センターを中心として、日出生台対策会議というものが結成されています。この日出生台対策会議でたびたび九州防衛局に申し入れに行きますが、申し入れても、返答はいつも、「上に伝えます」と言うだけであります。さらに、この場で「県民の安全を守るつもりはないのか」と尋ねますと、「私たちの仕事ではない」と答えます。

 県民の安全確保は、大分県でしかすることができません。ぜひとも、これから縮小、廃止に向けた具体的な取り組みを期待しています。

 また、オスプレイの問題については再質問を行います。とても重要ですので、細かくなりますが、お答えください。

 まず、イエロールートからオレンジルートへの変更について、いつ、どこから、どのような方法で、どのような理由で変更の連絡はあったのか。確認のため、お答えください。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 訓練コースの変更につきましては、三月五日十五時五十三分に九州防衛局から電話とファクシミリにより連絡を受けています。電話は、もう直前でございます。

 それから、変更の理由は、三月七日から八日にかけて行われる陸上自衛隊の訓練との兼ね合いということでございました。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 今、陸自訓練との兼ね合いというふうに連絡があったと言いますが、新聞やテレビは「日出生台演習場での演習のため」と報道されていました。

 報道関係者に聞きますと、それぞれの新聞社やテレビ局が九州防衛局に「陸自訓練との兼ね合いとは具体的にどういうものなのか」と質問し、「日出生台演習場での演習のため」と九州防衛局から返答があったということで報道されていたようです。

 大分県として、日出生台演習場での演習のための変更であったことをどのようにして認識されたんでしょうか。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 本土での飛行訓練が実施される三月六日から八日の間に、日出生台演習場で陸上自衛隊の砲射撃訓練、百二十ミリの迫撃砲が予定されているということを陸上自衛隊湯布院駐屯地の方に確認をいたしました。

 そして、日出生台演習場の米軍使用協定に基づいて、火気等の使用については事前に我々の方に報告するようになっていますけれども、それで確認をしましたら、確かにそういうふうになっておりましたので、確かにそこで行われるんだなという確認をいたしたところであります。

 以上であります。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 「日出生台演習場での演習のため」という報道を聞いて、私は、オスプレイは日出生台演習場で離発着するのではないかと思ったんですが、大分県として、オスプレイによる日出生台演習場での離発着についてどのようにお考えですか。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 本土で行われるオスプレイの訓練につきましては、岩国飛行場及びキャンプ富士をベースキャンプにしまして、イエローコースなどの六つの飛行を行うというふうになっておりまして、そのときに行われるのは低空飛行訓練と空中給油訓練などの飛行訓練だと聞いております。

 しかし、昨年の九月にオスプレイの沖縄配備に際しましてまとめられました日米の合意事項におきましては、離発着を伴う飛行訓練を行う可能性については、今後、日米間で検討することになっておるというふうになっております。ですから、何も相談なしに離発着が行われるというようなことはないものと考えております。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 連絡なしでは行えないものと考えているということでありますが、私は、日出生台演習場の米軍基地化というものを懸念しています。何をもって米軍基地化と考えるかという問題もあるんですが、オスプレイの日出生台演習場での離発着が実施されれば、それはまさに日出生台演習場の米軍基地化であると考えますが、大分県としてどのようにお考えでしょうか。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 今の議員のお話は仮定の話であるというふうに思いますけれども、離発着を伴う訓練が実施されるのであれば、当然、先ほど申しましたように、国から十分な説明があるものと思われます。

 以前から、訓練内容、計画については、詳しく説明をするように求めております。その説明をしっかり聞いて、今後備えていきたいというふうに考えております。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 離発着となれば、必ず、転換モードが行われます。オスプレイは、試験飛行時代の四回と実戦配備後の三回の計七回の墜落事故を起こしています。そのうちのモロッコでの墜落事故は、離陸時での事故であります。いわゆる転換モードのときの空力的不安定さが原因だと報告されています。

 また、離発着やホバリング時には、オスプレイのエンジンから猛烈な下降気流と二百度以上の熱風が出され、生態系に影響を及ぼすとの指摘があります。

 これからイエロールートの飛行訓練が行われることの懸念と、地域住民の安全、環境保護のために、オスプレイの日出生台演習場での離発着に強く反対するものであることを述べて、この項の質問を終わりたいというふうに考えます。

 次に、取り調べの可視化について質問いたします。

 まずもって、日々、県民の安全に尽力されている県警の皆さん方に感謝の気持ちを伝えたいと思います。

 この二年間、文教警察委員会に所属し、その取り組みのほんの一端を知った限りですが、とりわけ、二〇一〇年九月、別府市明礬で起きた女性看護師強盗殺人事件は、隠れた部分となっていた秘湯での事件であり、地元の観光、経済に及ぼす影響も大きく、犯人の逮捕は別府市並びに別府市住民にとって感謝の気持ちでいっぱいであります。

 そうした県警の皆さん方の日ごろのご尽力には大変敬意をあらわすところでありますが、全国的には、警察の取り調べのあり方が問われる冤罪事件が起こり、警察捜査に対する国民の信頼が揺らいでいるのではないかと考えています。警察の信頼回復のためにも、取り調べの可視化は重要な課題であり、質問させていただきます。

 県警では、平成二十一年から、容疑を認めた裁判員裁判事件において、取り調べ可視化の試行が始まり、昨年四月からは、裁判員裁判事件全般と知的障害者が容疑者の全事件についても拡大され、一月末現在で四十五件の実施例があったと伺っています。また、取り調べの可視化の装置が今月末までに新たに八機整備され、可視化に向けた環境が充実されると聞いています。

 このように県警においても取り調べの可視化が着実に進んでいることは、私は画期的なことだと考えていますが、今後はぜひすべての事件において導入すべきと考えています。

 四十五件の可視化の試行を行った結果、その効果や取り調べについて何か具体的な変化があったのか、また、すべての事件に取り調べの可視化を導入することについてどのような課題があるとお考えでしょうか。



○元吉俊博副議長 大沢警察本部長。



◎大沢裕之警察本部長 お答えいたします。

 平成二十一年四月から全国的に取り組みを開始した取り調べの録音、録画の試行につきましては、昨年四月からの拡充を踏まえ、昨年十二月に警察庁が、当県の実施状況を含んだ全国の試行状況の途中の検証を行い、結果を公表しております。

 警察庁の検証結果によりますと、取り調べの録音、録画は、供述の任意性、信用性等の的確な立証方策となり得るものとの認識を明らかにしております。

 具体的には、裁判員裁判対象事件に係る試行では、供述の任意性の立証上、有力な証拠となるなどの意見があります。また、知的障害を有する被疑者に係る試行については、取り調べ官の作為的な取り調べがないことを明らかにできるなどの意見があります。

 他方で、取り調べの全過程を一律に録音、録画することは、真相解明に支障を及ぼすおそれがあることから適切ではないと示されているところであります。

 いずれにいたしましても、取り調べの録音、録画のあり方を検討するために必要な実証的資料を収集するため、数多くの試行を積み重ねる必要があることを踏まえ、本県といたしましても、現在、録音、録画装置の整備を鋭意進めているところではありますが、全国的動向を踏まえつつ、一層積極的に試行に取り組んでいく所存でございます。



○元吉俊博副議長 原田孝司君。



◆原田孝司議員 容疑者本人が録音、録画を拒否する場合もあるようですが、パソコン遠隔操作事件では、容疑者が取り調べの録音、録画を求め、それがなされてないという理由で取り調べを拒否していると報道されています。現在進行形の事件ですから、コメントを求めるものではないですが、可視化の促進を象徴する事件となっているのではないかと私自身は考えています。

 すべての事件での導入を要請するとともに、これからも県警の皆さん方の活躍を祈念し、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○元吉俊博副議長 以上で原田孝司君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後零時十九分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後一時四十二分 再開



○志村学議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。毛利正徳君。

  〔毛利議員登壇〕(拍手)



◆毛利正徳議員 自由民主党・無所属の会の毛利正徳でございます。

 きょうは、私が大変お世話になっている中津市の支援者の方が傍聴に駆けつけていただきました。心から感謝を申し上げて、質問に入らせていただきたいと思います。

 まず初めに、大分トリニータについてお伺いをさせていただきます。

 J1も開幕し、三月二日に行われた開幕戦では、夜七時の開催にもかかわらず、一万七千人もの観客が大銀ドームに詰めかけました。

 聞くところによりますと、FC東京のサポーターは千人を超え、試合当日、大分市内のシャトルバス乗り場には、ドームに向かうバスを待つ東京からの観客などで長蛇の列ができたそうであります。まさに、その熱気はJ1ならではのものであり、本県へ与える経済効果も大きなものがあると、改めて実感したところであります。

 そのような中、先日、大分トリニータの青野社長が記者会見で、「県民、経済界、行政の三位一体の支援と経営努力を重ねながら、何とか黒字を確保し、債務超過の削減に努力をしてきた。今後は、クラブライセンス取得のための債務超過解消を平成二十七年一月までに行わなければならない。そのために、まずは、減資を今回実施したい。会社としての再スタートを切るためにも、一〇〇%減資としたい。その上で、クラブライセンスの期限である平成二十七年一月までに増資を募っていきたい」という趣旨の発言をされていました。

 確かに、会社が言うように、クラブライセンスの期限である平成二十七年一月までに債務超過を解消するのは至難のわざだと思います。債務超過解消の最終手段として、減資、増資は避けて通れないのかなというふうにも思います。

 現在、県は、トリニータに八百株、額面四千万円の出資をしていますが、県はトリニータが行おうとしている減資及び増資による資本政策についてどのように対処しようとしているのでしょうか。お考えをお伺いさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

  〔毛利議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの毛利正徳君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 毛利正徳議員から大分トリニータの経営再建についてご質問を賜りました。

 大分トリニータは、昨年、奇跡的なJ1昇格を果たしまして、県民に元気を与えていただきました。私も、先日、J1開幕戦に応援に行ってまいりましたけれども、大変多くの観客がドームに集まりまして、自分たちが支え、ここまで持ってきたんだという熱い気持ちで応援をする姿を見るにつけまして、まさにトリニータは大分県民にとって大切な財産になったと感じたところであります。

 経営危機以降、トリニータは、経営体制の刷新、あるいはユニホームスポンサーや企業広告の獲得、後援会組織の拡大、集客対策など収入の確保に努めるとともに、事務職員を二年間で三十二人から二十二人へと十名削減いたしまして、加えて給与水準を大幅に引き下げ、ボーナスを廃止するなど、徹底した合理化と経費の削減に努めてきたところであります。その結果、二十二年度、二十三年度と二年連続で一億円以上の黒字を確保いたしまして、特に二十四年度は、県民の皆様からのご支援もあって、三億三千二百万円の黒字が見込まれ、経営危機時には約十二億円ありました債務超過額も六億円弱まで圧縮されたところであります。

 J1昇格は収入面でも追い風になっておりまして、シーズンパスは目標の七千五百席を大きく上回り、スポンサーの獲得も順調に進んでおります。また、支出面では、人件費を引き続き抑えるとともに、試合運営を職員全員で行って委託費を節減するなど、さらなる経費の抑制に努めることで、二十五年度、二十六年度合わせて約三億円の黒字を見込むなど、経営状況は上向きになりつつあります。

 そうした中、経営面での最大の課題は、さらに残る三億円の債務超過をクラブライセンスの期限である二十七年一月末までに解消するということであります。

 このため、トリニータは、新たな会社を興す気持ちでゼロからのスタートを切るべく、まずは一〇〇%の減資によって多額の累積欠損金の圧縮を行って、抜本的な経営体質の改善を図るということで増資を受け入れる環境を整えたいと、株主に対して要請をしているところであります。

 これまで必死に支えていただいた県民、経済界の思いを無にせず、トリニータが将来にわたって持続可能なクラブとなることが何よりも重要だというように思います。そのような思いから、経済界や支援団体で構成される株主の皆さんの一〇〇%減資に対する理解も進みつつあるというふうに伺っているところであります。

 そうした中で、県として、どうこれに対応するかということでございますけれども、県民や経済界、行政が三位一体でトリニータを支えるという枠組みの中で、こういう状況のもとですから、減資に協力すべきではないかというふうに思っているところであります。

 債務超過を解消するためには、今後、増資が必要となりますけれども、皆さんが増資を決断しやすい環境を整えるためにも、まずはトリニータ自身がこれまで以上に経営努力を尽くすとともに、しっかりとJ1の舞台で戦い抜くことが大切ではないかというふうに思っているところであります。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 J1昇格に対して、多くの県民の理解、そして、企業初め、大分県知事を初めとする各市町村の自治体職員の方、地域の方の努力ですばらしい結果が生まれて、大変喜んでいることだと思います。特にスポーツは、勇気や感動を与えて、経済が低迷している中では、その感動や勇気でやる気を起こすという効果も出てきたんではないかというふうに思っています。それだけに、減資、増資に対して、やはり一番重要なのは県民の理解ではないかというふうに思っております。

 三億円の寄附を超える結果を得て、そこには多くの理解があったと思います。再度またこのスタートということになると、県民理解に対してどのようにして説明責任を果たしていくのだろうかというふうに思っております。再スタートと同時に、やはり経営でありますので、職員の方や役員の方、そして多くの方の努力もありますけれども、さらに努力をしていかないといけない。選手の方にも、それぞれの選手の、やはり職でありますから、選手の方に、もう一度原点に立ち返って、肝に銘じて頑張っていただかないとというふうに思っております。

 そういった意味では、その経営、今後、同じようなことが起こらないためにも、経営をしっかり見ていく必要があると思いますが、県民の理解を得るためにどのような努力をしていくのか、知事の考え方をお伺いしたいと思います。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大分県は、とにかくこの大分トリニータに対しまして、四千万円、額面では四千万円の出資をしているわけでございまして、その分は資本という形で県民の財産になっているわけでございます。その分が、一〇〇%減資ということになりますと、無に帰するということになるわけでございますから、大変悩ましいところであることは事実でございます。

 しかしながら、県民、サポーター、そして経済界、あるいは行政もそうでございますけれども、一生懸命支えて、ここまでやってきた。会社の方も、経営合理化の努力をやってきた。加えて、監督、選手がここまで頑張って、J1の昇格を果たしたというようなことがあります。ここまで参りますと、今度は、さらに、せっかくの昇格、そして、これから頑張るぞということになりますと、将来に向かって、やはり、みんなで努力をしてやっていくということが大事だというふうに思いまして、県としては、県民の皆さんのご理解をいただきながら、この減資に応ずるのかな、こう今思っているところでございます。

 もとより、これから、いろいろ皆さん方のご理解をいただくようなご議論もいただかなきゃいかぬと思いますけれども、一つは、やはり、そういうバックアップのもとに、大分トリニータ自身が経営改善の努力をし、そして改善の見通しをしっかりつけられる、県民の皆さんもそれが理解できるというところまで持ってこれるかどうかというのが一つ。

 それから、やはり、大分トリニータというチームが、県民の期待にこたえて、一生懸命戦ってもらう姿を見せられるかどうかということもあろうかと思います。

 そして、やはり、これから先、計画に沿って、しっかりと経営改善ができるかどうかということを県としてもしっかり見ておく、そして県民の皆さんに説明していくということが大事なのかな、こう思っているところでございます。

 かつての経営再建の際に、はしの上げ下げまでしっかり見てまいりますと、こう申し上げたわけでございますけれども、それでもこういう状況になったということで、大変じくじたる思いでございますけれども、これからもしっかり様子を見ながら、県民の期待にこたえる経営ができるように、そちらの面でもしっかり押さえていかなきゃいかぬ、こう思っているところであります。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 減資に応じるということは、県民の貴重な財産を失うわけでありますから、知事が今申し上げたように、ぜひ県民の理解を得るために、説明責任、努力を果たしていただきたいと思いますし、もう一点だけお願いしたいのは、今、多くの方が支えていただいていますが、やはり企業は、大分市中心じゃなくて、外の方の方が多いみたいでありますので、ぜひこの際、大分県大分市を拠点に置くチームでありますから、大分市の企業の方にも十分理解をしていただいて応援をしていただくように、引き続き努力をしていただきたいというふうに思っております。よろしくお願いします。

 次に、雇用対策について質問させていただきたいと思います。

 中小企業の人材確保でありますが、中小企業の持続的な成長を支えるのは、言うまでもなく人材であり、人材こそ競争力の源であります。

 近年の就職環境の悪化から中小企業に目を向ける大学生などが増加しているものの、求人票などの限られた情報では中小企業で働く魅力が十分に伝わらず、雇用のミスマッチが生じております。

 中小企業における大卒者などの採用活動は、多くの大学生などが利用する大手ナビサイトへの登録費用が高額であり、活用しづらく、大企業と同じ土俵では関心を集めにくいという状況にもあります。

 また、中小企業は、採用も不定期であるとともに、採用活動に人員を割くことが困難なことから、求人票を出す程度にとどまり、大学などと顔の見える関係を構築することも困難な状況であります。

 さらに、新卒者などを採用できたとしても、人材育成への投資を必ずしも十分に行える環境にないことが採用や育成の抑制要因となっており、離職率にも拍車をかけています。

 若者の雇用確保と地元企業の活性化を図るために、これら若者の関心が中小企業に向かうような取り組みを行うとともに、中小企業みずからが人材確保や職場定着の課題に取り組むことを支援することが必要と思いますが、見解をお伺いします。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 中小企業の人材確保支援についてお答えいたします。

 県内の中小企業で働く魅力について考えてみますと、経営者と従業員との距離の近さでありますとか、ものづくりのためのすぐれた技術の習得などといった働きがいが得られやすいことなどが挙げられると思います。

 学生が就職先を選択する際、仕事の内容ややりがい、また、充実感を重視する傾向が強まっておるところでありますので、中小企業ならではの魅力を若者にしっかり伝えることが重要であると考えております。

 このため、新設いたします産業人材サポートセンターにおきましては、民間のノウハウを活用し、人材確保に積極的な中小企業に対しまして、効果的な魅力発信や採用活動をアドバイスするなど、採用力を高める取り組みを行ってまいります。

 また、県内だけでは充足することが難しい即戦力人材の確保を支援いたしますため、U、J、Iターン希望者の紹介、あっせんを無料で行うということにしております。

 加えまして、県では、首都圏や九州の県外大学を年間四十校以上訪問しておりまして、県内中小企業の情報提供を行うなど、就職支援窓口とのネットワークを築いているところであります。

 今後とも、優秀な人材が県内中小企業で活躍できる環境づくりに取り組んでいきたいと存じます。

 以上でございます。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 今の答弁を聞いて、大学を四十件ほど回っているということで、努力をしているということはわかります。引き続き、ぜひ人材確保に努めていただきたいと思います。

 特に、働く意欲を持つすべての人たちの就業の実現というのを目標に掲げて、それを講じていく必要があると思いますので、特に今、製造業の就業者がやっぱり少なくなってきておりますし、医療や福祉というサービス産業は増加しておりますので、本県においては、その分野における中小企業の人材確保というのが一番やっぱり必要ではないかというふうに思っております。

 今議会で提案されています大分県中小企業活性化条例におきましても、中小企業における人材の資質向上というのがうたわれております。そういった観点から、ものづくり産業の人材確保、我が国はやはり、ものづくりで、輸出をして、この大国をなし遂げた日本でありますから、もう一度その原点に返って、人材確保、ものづくりの人材確保をしていくべきではないかと思われますので、その人材確保、育成をどのように推進していくのか、続いてお答えをお願いします。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 ものづくり産業におけます人材の確保育成についてお答えいたします。

 県内ものづくり産業の持続的発展のためには、優秀な若手人材を育成し、県内で活躍してもらうことが重要でございます。

 高校生には、即戦力となり得る技術者の育成を図るべく、熟練技能者等がじかに高校生に指導を行い、国家資格取得を支援しておりますが、これを引き続き実施してまいります。

 県が実施する職業訓練におきましては、産業政策に沿ってカリキュラム等の改善を行いまして、企業が求める人材の育成に努めてまいる所存であります。

 また、中小企業の在職者の技術、技能の向上を支援するための訓練を充実させてまいりたいと存じます。

 県立工科短期大学校におきましては、QCサークル活動の導入支援とものづくりの基盤技術であります金型保全人材研修を継続して実施することといたしております。加えまして、二十五年度には、課題でありますコスト競争力強化に向けまして、低コストで生産設備を改良、製造するための技術講座の開設を予定しております。

 また、今後成長が期待される医療機器産業においては参入を目指す中小企業の指導講習や、半導体産業におけるグローバル競争力を高めるための人材育成にも取り組んでまいりたいと思います。

 これらの施策を積極的に推進しまして、本県の活力の源でありますものづくり中小企業の発展を支援してまいる所存であります。

 以上であります。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 やはり、ものづくり人材を確保するためには、高校生はもちろんですけれども、もっと小学生や中学生のときから興味を持っていただいて、その道に進む、その分野に自分の能力を生かしていきたいというような関心を持ってもらわないといけない。県内には、ご案内のとおり少年少女発明クラブというのがあります。我が中津市は、まだないわけでありまして、今、青年会議所の方々と、ぜひ中津市も設立するべきだということで水面下で動いている部分があるんですが、県が把握している少年少女発明クラブの中の活動というのは、やはり県が導くところがあるんではないかと思いますけれども、その辺の取り組みなど、今後の展開があれば聞かせていただきたいんですけれども。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 今触れていただきました少年少女発明クラブ、県内各地域でさまざまな活動を行っていただいております。

 例えば、毎年、全国で課題が設定されまして、それに対して、どのような作品を提供するか。例えば、ゴム動力で発電をして、それで走る車といったようなテーマが一例でありますけれども、こういったものに大分県代表として参画します少年少女発明クラブの皆さんと私も直接触れ合うことが毎年ありますけれども、大変、科学、また、ものづくりへの興味、関心を、目をきらきらさせておっしゃっていただくのがやはり印象的であります。

 また、それを引率される保護者の皆さんも、同じようにまた興味、関心を呼び覚まされているところを私もじかに接しておりますので、こういった子供時分からの科学への興味、関心、また、ものづくり、ものづくりの体験教室なども行っておりますけれども、こういった関心を高めていく活動も、私ども、知事部局、また、教育庁とも連携いたしまして、しっかり展開していきたいと存じます。

 以上であります。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ぜひ今後とも、市町村と連携をとりながら、県がリーダーシップを持って、その場を提供して、その中から将来の日本を背負う科学者が出ると大変喜ばしいことでありますので、よろしくお願いしたいと思います。

 次に進めさせていただきたいと思います。

 次は、自殺対策についてであります。

 日本は、以前から自殺の多い国と言われてきております。金融機関による貸し渋り、貸しはがしが引き金となり、企業倒産が相次いだ平成十年には、前年比三五%も増加し、三万人を超えてしまいました。それ以降、平成二十三年まで、十四年連続で自殺者数が三万人を超えるという大変な状況が続いてきております。

 平成十八年には自殺対策基本法が施行され、自殺対策を総合的に推進していく体制が整えられてきているところでありますが、多くの自殺は、個人の自由な意思や選択によるものでなく、社会的、経済的な要因を含むさまざまな要因が複雑に関係して心理的に追い込まれた末の死であり、これを行えば自殺が必ず減少するといった特効薬があるわけではありません。それゆえに大変難しい取り組みが望まれるわけでありますが、そのような中、平成二十四年の全国の自殺者数が二万七千七百六十六人と十五年ぶりに三万人を下回りました。前年より二千八百八十五人少なく、三年連続の減少であります。減少率は、統計をとり始めた昭和五十三年以降で最大ということであります。本県においても、平成二十三年に十二年ぶりに三百人を切り、二十四年には二百七十九人と二年連続で三百人を下回りました。徐々にではありますが、対策の取り組みが実を結んできたのだと思います。しかしながら、平成九年に比べるとまだまだ多く、手を緩めることなく、今後もしっかり取り組んでいかなければならないと思っております。

 そこで、減少傾向にある要因をどのようにとらえられているのか、また、今後の対策についての見解をお伺いさせていただきたいと思います。



○志村学議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 それでは、自殺対策についてお答えいたします。

 まず、自殺者数の減少要因についてでございます。

 明確に分析することは困難でありますが、平成二十二年から三年連続して減少していることから、自殺予防対策強化基金を活用して県や市町村の啓発活動や相談事業を強化したことなどが功を奏しているのではないかと考えております。

 また、二十四時間、三百六十五日、悩み相談を受け付ける「いのちの電話」を初め、約三十もの団体が相談窓口を開設していることも、自殺者数の減少に寄与しているものと考えております。

 次に、今後の自殺対策ですが、自殺の主な要因の一つであるうつ病について、早期発見、早期治療のため、かかりつけ医と精神科医の連携強化を図るなど、引き続きしっかり取り組んでまいります。

 また、自殺を考えたことがある若者が増加傾向にあることから、若年層対策も強化をいたします。友人や家族など身近なゲートキーパーの存在の重要性を若者に周知、啓発するとともに、大学などと連携し、命の大切さをテーマとした講演会などを開催いたします。

 今後とも、医療や警察、法テラス等の関係機関と連携を図り、さらなる自殺者数の減少につなげてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 NPO法人の「ライフリンク」代表の清水康之さん、先般、「自殺実態白書二〇一三」を特命担当大臣、森まさこ大臣に提案をしました。この中身を見てみますと、やはり、五つ、自殺の減少、減ってきたのは五つあるというふうに言っております。

 まずは、地域のデータの公表、さらに、先進的事例のモデル、先進県、取り組んだ事例がある、さらには、さっき申し上げたネットワークの構築だとか、財源の確保ができてきたということを言われておりますので、やっぱりこういうことが成果が出たということなので、私もこの白書の中身を見ましたけれども、すごい膨大な資料であります。これを政府に提案しましたので、これから政府がそれをもとにさらなる施策を出していくということでありますので、ぜひ、部長、ここの点をもう一度よく見ていただいて、大分県として何ができるかということを考えていただきたい。

 というのが、この資料の中に、自殺をされた家族の方が生活の中で何かサインをキャッチしたかということに対して、ほとんどキャッチが見られない。悲しいかな、サインに気がついた遺族はわずか九・八%だということでありますので、やはり、頼るところがないとか、自身で悩んでしまうというのが結果だと思いますので、繰り返しになりますが、この提案書をよく見ていただいて、十年にわたっての調査の結果でありますので、ぜひ参考にしていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

 では、次に、本県のイメージ戦略についてお伺いさせていただきたいと思います。

 ある民間コンサルタント会社が昨年実施した全国都道府県の魅力度ランキング調査で、本県は、全国第三十一位、九州第六位と位置づけられており、この調査は、全国二十代から六十代の消費者を対象にしております。認知度や魅力度、情報接触度や地域イメージ、いわゆる歴史、文化の地域、スポーツの地域など九十七項目について調査してランキングされたもので、本県のブランド力の現況を示したものだと言われます。

 日本一を誇る温泉や豊かな食材など豊富な地域資源を有する本県にとって、いささか残念な結果として見ておりますが、それはそれで素直に認めざるを得ません。

 県外観光客の誘致や県産品の販売などを図る上でもブランド力は欠かすことができず、このブランド力の向上が本県発展の大きな課題と言えます。

 そこで、私なりにこの現状を考えてみますと、豊富な地域資源を有しながらも全国にうまく情報発信できてない、伝わってない、すなわち本県の知名度の低さが大きな課題だと思われます。言いかえれば、本県の知名度を向上させ、イメージアップを図ることが、大分県ブランド力の向上のために必要であると考えられます。

 そこで、県は、これまでどのようなイメージアップの取り組みをされてきたのでしょうか。

 昨年、「日本一のおんせん県」を打ち上げ、全国的に大きな話題となったように、斬新でインパクトのある取り組みが期待されます。

 また、イメージアップには、「大分」という統一したイメージを持たせることが必要であり、各産業を飛び越えたイメージづくりを部局横断的に行うべきだと考えますが、イメージアップについてどのように考えているのか、本県のイメージ戦略についてお伺いをさせていただきたいと思います。お願いします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 イメージ戦略についてのご質問をいただきました。

 大分県には、豊かな天然自然やその中ではぐくまれたおいしい食、あるいはすぐれた文化財など、おおよそ観光資源と呼ばれるものは何でもあるような気がいたします。それゆえ、本県を訪れました皆さん方の満足度は極めて高く、特に宿泊客の満足度は、国内客が全国第五位、外国客では二位という評価を得ております。

 しかし、残念なことは、何でもあるということと大分県の認知度というのは必ずしも結びついていないのが実情であります。

 県ではこれまで、大阪でのせんちゅうパル、イオン九州での「大分うまいものフェア」などの県外イベントを開催いたしまして、好評を博してまいりましたけれども、対象が参加された皆さんや口コミ情報に触れた方々に限定されるということで、本県の認知度を高めるには不十分ではないかというふうに思います。

 また、多くの人がその情報に触れることができるテレビや雑誌による県外広報は全国でも下位にあるという調査結果もあることから、全庁挙げて大分を広く印象づける広報を展開する必要があると考えていたところであります。

 本県を取り巻く状況を見ますと、平成二十六年度からはNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」が放映されます。平成二十七年春には、新しい県立美術館やJR大分駅ビルのオープンが予定されております。同じ二十七年夏には、全国規模となるJRデスティネーションキャンペーンが実施されるということになっておりまして、これからの三年間というのは大分県が全国から注目される絶好の機会になるというふうに思います。

 そこで、こういう時期をとらえまして、第一に、福岡や関西都市圏でのテレビコマーシャルや新聞広告を使った短期集中的な広報によりまして、本県の認知度を高める新たな戦略として「メディアおおいたウィーク」を年三回展開したいと思っております。一期間を三週間といたしまして、まずは「日本一のおんせん県おおいた 味力も満載」をテーマとしたテレビコマーシャルを放映いたします。あわせて、この期間を中心に各部局のイベントを集中的に実施するほか、ユーチューブ、ホームページ、ツイッターなどで広く情報発信をいたしまして、相乗効果を高めていきたいというふうに思っております。

 また、昨年末のパロディビデオ選手権の最優秀賞を契機に、ブームの再来が予感されます大分県応援団鳥「めじろん」にも、名刺や出版物等のデザインや県外イベントへの積極参加など、本県のイメージアップに一役買ってもらおうというふうに思っているところでございます。

 今後は、庁内はもとより、県民の皆さんと一緒になって、「日本一のおんせん県」やめじろんを活用した統一イメージの醸成に努めて、本県の認知度を向上させていきたいというふうに考えているところであります。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 イメージ戦略、民間企業もイメージ戦略はいろいろなところから研究を重ねております。

 イメージ戦略研究所というのがありまして、その中で一つだけ目にとまるものがあったんですが、要するに、つくり手は見せたい内容を出す、でも、受ける方は知りたい情報を探す、そこがどうしても一致しない、すれ違いがあるということが多くあるというふうに言われております。

 したがいまして、先ほど申し上げた、やはり二十代から六十代という年齢層がありますので、その年齢に応じて、やっぱり見たいものとか、こういうのを探しているというのが違ってくるんだと思いますので、その辺のところをよく情報収集して、研究を重ねていっていただきたいというふうに思います。

 それで、知事の答弁の中に大河ドラマのことがありましたが、大河ドラマについて、もちろん中津市もそうですが、大分県にとっても、PRする絶好の機会だと思います。

 大河ドラマ「軍師官兵衛」は、初代中津城の城主であり、昨年の議会で我が中津市選出の馬場議員も質問しました。きょうは私が質問して、あしたは吉冨議員がします。三本の矢で攻めていきたいと思いますので、ぜひ知事にも、その辺は快く受けとめていただいて、ぜひ、ともに頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 そういったところで、ご案内のとおり、平成二十年に放映された「篤姫」は鹿児島県に二百六十二億の経済効果、「龍馬伝」は五百三十五億、兵庫県は、昨年放送された「平清盛」でも百九十三億円であります。すごい経済効果がありますので、これをいかにチャンスとしてとらえて、みんなで努力することが重要ではないか。

 この大河ドラマは、ご案内のとおり、四国・九州平定戦などで活躍し、秀吉から豊前の国十二万石を与えられ、中津城を築城した軍師黒田官兵衛、来年一月から放映されます。

 これをいかにしていくかということで、もう既に軍師官兵衛推進協議会を立ち上げて、いろんな議論をしていると思いますので、この協議会の中でいろんな議論があると思います。

 したがいまして、中津市及び大分県がいかにこのイメージアップや観光振興として取り上げていくのか、どのような戦略を持っているのか、ぜひ聞かせていただきたいと思います。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 黒田官兵衛に関する答弁については私の方からさせていただきたいと思います。

 黒田官兵衛につきましては、議員のご質問中にもありましたけれども、一五八〇年代の後半の九州平定戦以降、豊前中津に領地を与えられ、それから文禄・慶長の役を経て、関ケ原戦に至るまでの十数年を中津城主として過ごしてきた、そのあたりの歴史は、比較的、これまで取り上げられることの少なかった、特に九州としての歴史は取り上げられることが少なかったので、大変興味深いものになるであろうと、私自身、大変楽しみにしております。

 放映される「軍師官兵衛」につきましては、全国に豊前中津と大分県を知ってもらう絶好の機会で、これを観光振興にも最大限生かしたいと考えております。

 そのため、中津市を初め、黒田官兵衛ゆかりの自治体や観光協会、企業などで構成する「大河ドラマ軍師官兵衛推進協議会」に県も参画し、観光資源の発掘や機運の醸成など、具体的な取り組みについて検討を行っているところです。

 また、NHKには、黒田官兵衛ゆかりの地やエピソードなど具体的な資料をお示しして、本県がドラマの舞台として、なるべく多く取り上げてもらえるよう要望活動も行っていきたいと考えております。

 県としては、ツーリズム戦略総合対策事業の中で黒田官兵衛のPRイベントやツアー商品の造成などを計上しており、今後、推進協議会などとも協力して進めていきたいと考えております。

 県立歴史博物館では、来月後半から行われる企画展「サムライの姿」において、所蔵する黒田如水、長政親子の肖像画を公開する予定であり、話題づくりとともに郷土の歴史を知るきっかけにしていただきたいと思っております。

 官兵衛とともに、本県、中津市が脚光を浴び、地域の振興につながるよう、今後とも各方面の取り組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。

 以上です。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ぜひ、引き続きお願いします。

 それで、知事、今回の大河ドラマ、またNHKが高視聴率をねらっているのは、配役にV6の岡田准一さん、この男前を起用したことが話題になっております。それで、ぜひこの岡田准一さんに大分に来ていただいて、一緒に盛り上げていただけないかという声もあります。

 したがいまして、推進協議会、八市五町で設立をしておりますので、その八市五町の首長さんはもとより、多くの方に協力をしていただいて、やっぱり県が名誉会長でありますので、先頭切ってイベントを仕掛けるべきではないかと思います。

 例えば、提案でありますが、県知事が先頭を切って馬に乗っていただいて、そして各市町村の首長さんも乗ってアピールをしていくとか、そういうちょっと発想を豊かにした展開も必要ではないかというふうに思います。

 というのが、やっぱりキャッチフレーズ、いろんなインパクトが必要なんです。先日、中津に来ていただいたふれあいトークで、ハモ御膳、黒田官兵衛も食べたというハモを一緒に食べさせていただきましたが、戦いの中で城井城主、築城ですけれども、築城の宇都宮鎮房に攻め込んでいったという歴史があるんですが、その築城は何を掲げているかというと、「ようこそ敵地へ」というタイトルを掲げているんです。これは、別府にも言えることでありますから。

 ですから、やっぱり八市五町、いろんな知恵を出して、そして大分県が全体で盛り上げていくということが、今後の、大河ドラマだけじゃなくて、今後の大分県をアピールしていくいろんなものにつながっていくんではないか。その第一弾をぜひ知事が先頭切って馬にまたがっていくとか、そういうのをやっていただければ大変ありがたいと思うんですが、ちょっとその辺の感想があれば。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大河ドラマ「軍師官兵衛」の放映というのは、本当に大分県にとりますと、初めての大河ドラマである、こういうふうに思います。絶好のチャンスだと思いますので、発想も豊かに、馬も恐れず、しっかりとPRをしていきたい、こう思っております。いろいろまたご相談を申し上げたいと、こう思っております。よろしくお願いします。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 部長、そういうことですから、推進協議会でぜひ手を挙げて発案していただきたいと思います。

 では、続いて、小規模集落対策についてお伺いさせていただきたいと思います。

 少子・高齢化や過疎化が進展し、中山間地域を中心に、六十五歳以上の高齢者が集落人口の半数を占めて、集落の自治や冠婚葬祭などの社会的共同生活が困難となり、集落の維持、存続ができないという状況が各地で見受けられます。また、集落の衰退は、その集落の問題だけにとどまらず、県土の保全や水源の涵養、農村景観への影響などからも見過ごすことのできない大きな課題となっております。

 そのような状況の中、大分県はいち早くそれらの集落を小規模集落と位置づけ、平成二十年四月には、知事を本部長、各市町村長を構成員とする大分県小規模集落対策本部を設置して、集落に住み続けられるための取り組みへの補助や草刈りなど集落の共同作業を手伝う小規模集落応援隊など財政的及び人的の両面から支援をし、その取り組みは他県に先駆けて行われたものであり、集落住民から多くの感謝の言葉が寄せられているなど、大いに評価されているものと思っております。

 しかしながら、小規模集落は平成二十四年三月末現在で六百二地区となり、小規模集落対策の取り組みを始めた平成二十年三月末現在の四百四十四地区より百五十八地区も増加しております。全自治区に占める割合も、平成二十年三月末一〇・六%から二十四年三月末は一四・一%と三・五ポイントも上昇しております。今後もこの傾向は続いていくものと予測されますが、小規模集落対策について考え直す時期に来ているのではないでしょうか。

 そこで、小規模集落の現状とこれまでの取り組みの成果についてお伺いします。また、ふえ続ける小規模集落に対して今後どのように取り組むのか、あわせて聞かせていただきたいと思います。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 小規模集落対策についてのご質問でございましたけれども、小規模集落が多く存在する中山間地域は、県土の保全だとか、あるいは水源の涵養だとか、安全、安心な食料の供給といった大変重要な役割を担っていただいているところでもあるわけです。一方で、高齢化の進展によりまして、農林水産業の担い手不足だとか、あるいは集落機能の低下だとか、交通手段の減少など、住民の生活環境や暮らしにも不安を抱える状況であります。

 そこで、県では、他県に先駆けまして、平成二十年に小規模集落対策本部を立ち上げまして、市町村と連携して集落応援隊制度や里のくらし支援事業を創設し、集落機能の維持や交通手段の確保、あるいは緊急搬送体制の整備など、住民の暮らしに安心を取り戻し、元気や活力の回復を図る取り組みを進めてきたところであります。

 これまでに集落応援隊は、百三十三地区に対しまして、二百九十四回の活動を行っております。例えば、国東市赤松地区では、ソニーセミコンダクタ株式会社の有志が、草刈り活動の支援のみならず、耕作放棄地にソニー農園をつくりまして収穫祭を行うなど、新たな交流が生まれております。

 また、里のくらし支援事業は、六十六地区において実施しております。宇佐市では、集落の垣根を超えて、旧町村部の小学校単位で協議会を設けまして、策定したまちづくり計画に沿って、地域内の集落道路の整備やイベントを共同で行うなど集落が連携した新たなコミュニティー活動が展開されております。

 しかしながら、議員ご指摘のとおり、小規模集落は年々増加し、昨年末で全自治会の一五%を超える状況になっております。また、これまで対象としていなかった地域でも、小規模集落と同様に集落機能の低下が懸念されるなど新たな課題も生じておりまして、これまでの枠を超えて、より広い範囲で問題をとらえて支援をしていくということが必要になってきたというふうに思っているところでございます。

 そこで、小規模集落対策の対象を山村、離島や、あるいは小規模集落になりつつある地域にも拡大いたしまして、集落の実情に沿って補助率や補助限度額を拡充するなど、地域コミュニティーの維持や活力づくりに向けたさまざまな活動への支援を充実強化しているところであります。

 さらに、買い物や通院など住民の生活の足として有効なコミュニティーバス等の増便を図るため、新たに市町村の小型ワゴン車の購入に支援するほか、飲料水等の確保についても対策を講ずることにしております。

 今後も地域住民の切実な声をしっかりと受けとめて、地域で安心して暮らしていけるように全力で取り組んでいかなきゃならぬと思っているところであります。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 今、答弁の中にもありました飲料水、特に生活用水の確保というのを、やっぱり問題を抱えているんではないかと思います。

 我々は、生活の中で、水道をひねれば、蛇口をひねれば、すぐ水が出てくるわけですけれども、まだまだ、山間部や海岸部にある小規模集落では、十分な対応がなされてないという、やっぱり雨水が濁ったりして、それをどうしても飲用水に使ったりとかいうふうな状況がありますので、過疎化、高齢化により給水施設の維持管理が困難な部落もありますので、その辺をどのように考えているのか。

 また、昨年の梅雨前線豪雨では、日田市や竹田市、中津市などの山間部においてもそのような給水施設が大きな被害を受けておりますので、早急にこれは対策を練っていく、水問題に対して真剣に取り組んでいく必要があるんではないかと思っていますので、今後の具体的な対応策をどのように考えているか、聞かせていただきたいと思います。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 小規模集落等の生活用水の確保でございますけれども、昨年十月に行いました小規模集落等の生活用水に関する調査によりますと、六百四十八の小規模集落のうち百四十の集落におきまして渇水や濁り水などの問題を抱えているということが判明しております。

 また、昨年の豪雨災害では、山間部の湧水など、脆弱な水源が甚大な被害を受けております。やはり、小規模集落等における生活用水の確保というのは喫緊の課題であるというふうに思っております。

 県としましては、平成二十一年度からNPOと連携いたしまして、小規模集落の給水施設の整備を支援するモデル事業を県内十二地区で実施してきておりました。その結果、安価で維持管理が簡単な給水施設の実用化、あるいは現地指導ができるNPOの育成など大きな成果が得られております。

 新年度からは、この成果をもとに、水問題の解決に向けまして、小規模集落等の給水施設整備に計画的に取り組む市町村に対しまして、全国で初めてになりますけれども、支援制度を創設いたしまして、給水施設の整備を加速することとしております。

 あわせて、昨年の豪雨災害の教訓を踏まえまして、代替水源の確保など新たな支援制度も設けまして、安全で安定的な生活用水の確保を図っていくということにしております。

 以上でございます。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 その全国で初の支援制度を大いに期待しておりますので、よろしくお願いいたします。

 では、最後に、山国川の河川整備計画についてお伺いさせていただきたいと思います。

 昨年七月の豪雨は、県内に大きな被害をもたらしました。

 私は、昨年の第三回定例会において、地元中津市における復旧、復興の観点から、土木施設、農林水産施設の復旧に向けた取り組みや社会福祉施設の復旧支援、被災住宅の再建支援について執行部の見解を伺いました。執行部からは、復旧に向けた真摯な答弁をいただき、私も一日も早い復旧に向けて、執行部と一緒になって、微力でありますが、取り組んでいるところであります。

 そのような中、今回、質問の機会をいただきましたので、山国川にかかる雲与橋のかけかえについて質問します。

 この雲与橋については、地元下郷地区の方が県に要望として声が届いておりますので、あえてこの質問をさせていただきました。

 下郷地区の雲与橋は、一九二九年にかけられた鉄筋コンクリートづくりの橋で、四つの橋脚がありますが、昨年の豪雨被害の折に橋脚に流木などがひっかかり、ダム化したことによってはんらんを招いたとし、住民から山国川を管理する国及び県に橋のかけかえ要望がなされております。

 現在、国及び県において山国川の河川整備計画の見直しを進めているようでありますが、雲与橋のかけかえについてどのような方針になっているのか、お伺いをさせていただきたいと思います。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えをいたします。

 山国川につきましては、再度災害の防止、軽減に向け、まずは、河道に堆積した土砂の除去を実施することとしておりますが、抜本的には、拡幅等の改良を加味した計画に基づきまして、河川改修を行う必要があると考えております。

 こうしたことから、下流を管理する国と連携し、河川整備計画の策定を進めており、今月四日に一回目の学識者の意見を聞く懇談会を開催したところでございます。

 雲与橋のかけかえにつきましては、現地の測量や河川の整備手法の検討結果を踏まえ、今後、橋梁の管理者である中津市と協議をし、その方針について、八月末を目途に策定予定の整備計画に反映していきたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 中津市と協議をして、その中で具体的な策を練って、八月に決定をするというふうにとらえさせていただきます。

 それは、かけかえということもあり得るということで理解していいんでしょうか。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 ご案内のとおり、雲与橋の前後では河川断面が若干狭いということがございまして、河川の処理能力の拡大をするための何らかの方策を考えなきゃいけないと考えておりまして、かけかえも一つの手法だと考えております。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ぜひその辺は、先ほど申したはんらんの原因だとか、どのようにすれば同じような被害が出ないかということを入念に調査して、地元要望はかけかえてほしいということであります。ただ、いろんな状況も考えないといけないので、その辺を慎重にやっていただきたいというふうに思います。

 それで、部長、同時に河床掘削も進めていかなければならないと思います。そうすると、土砂がたまります。県内の被害があったところ、土砂も多いんですが、先般、山国川の国直轄の分で、土砂を撤去して、中津市の清掃センターの手前に埋め立てたり、中津市の高規格道路の建設地に持っていくというふうな計画が進められてますが、この県の管轄の分の土砂の処理はどのように考えておりますか。答えていただきたいと思います。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 県管理区間の河床掘削の土砂につきましても、中津日田道路の建設現場をまずは考えておりまして、不足する場合には他の民間の場所等も考えまして、今後処理したいと考えております。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ぜひそこは、もう既に山国川の、今、国の直轄の分だけでも三万五千という量でありますので、県の管轄でどれぐらい出るんかわかりませんけれども、その辺は、民間とか、また、東九州自動車道の建設場には持っていけないんでしょうか。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 東九州自動車道の建設現場は、その工区内の土砂の流用を図ることで盛り土の充足を図ると聞いておりますので、そこは処分地としては適してないと考えております。



○志村学議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 いずれにしても、今、山国川のことだけを聞きましたが、大分県内、ほかにもありますので、ぜひその辺は十分加味して考えていただきたいと思います。

 以上をもって、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○志村学議長 以上で毛利正徳君の質問及び答弁は終わりました。藤田正道君。

  〔藤田議員登壇〕(拍手)



◆藤田正道議員 五番、県民クラブの藤田正道でございます。どうぞよろしくお願いします。

 私は、十五年ほど前に「九州がアジアの大国になる日」という本を読みまして、その当時、九州を一つの国として見た場合、OECD加盟国中で、人口では十二位、そしてGDPや国民所得では九位という順位にある大国であり、また、その潜在能力は、さらに大きいものがあるということでした。その中には、「九州は一つということが単にかけ声だけではなくて実態を伴い出したときには、アジアの中心になれるはずだ」というふうにも書かれておりました。

 私は、以来、九州トータルで政策や経済活動の広域的な連携がとられることによって、相乗的に各県の経済力、あるいは県民生活の向上につながるのではないかというふうに考えてまいりました。

 ただ、残念ながら、二〇〇八年のデータを見てみますと、GDPは世界第二十四位のノルウェーと同程度ということで低下しておりまして、まだこの我が九州国の潜在力、あるいは総合力というものが十分発揮されてないのではないかというふうに感じております。

 そういう感想も踏まえながら、九州として、また、大分県としての広域的な政策課題への対応について、三点ほど伺わせていただきたいと思います。

 まず、広域行政に関しては、これまで議会においても、国の出先機関の受け皿としての九州広域行政機構、あるいは道州制に関してさまざまな議論が行われてまいりましたけれども、知事からは常に「九州は一つという思いで、九州地域の活性化と住民福祉の向上を第一に取り組んでいきたい」と、そういう決意のこもったご答弁をお聞きしてまいりました。

 広域行政には、ご存じのように道州制、あるいは九州広域行政機構のように国の事務や権限をより住民に身近なところに移譲しよう、移管しようという受け皿となるもの、また、各県の事務を持ち寄って、効率、効果的な広域運用を行う広域連合、さらに、九州地方知事会の政策連合のように共通の政策課題について各県が連携して取り組むもの、こういったものがありますけれども、今回、三点目の広域での連携の取り組みについてお伺いをしたいと思っております。

 九州地方知事会では、各県に共通する政策的な課題について、共同で政策をつくり上げて、連携して実行していく、そういう政策連合の取り組みを行っています。

 ことしの一月末現在で四十のテーマが政策課題として挙げられており、その中には、九州各県で申請書類の統一様式化を持ったり、産業廃棄物税の導入、あるいは、昨年の豪雨災害の復旧、復興に関しての技術職員の相互派遣など、既に効果や実績を上げているものがある一方で、観光や産業振興など各県の利害関係もあって政策連合としての限界があるように見受けられるものもあります。

 まず、広域的な行政課題解決の取り組みとしてのこの政策連合のこれまでの成果、あるいは課題、もしかしたら限界について、九州地方知事会長でもある知事はどのように評価されているのかをお伺いしたいと思います。

 また、関西広域連合は、関西全体の広域行政を担う責任主体づくり、そういうことを目的として、十一の府県、政令市で構成をされています。そして、国の出先機関の権限や事業などの受け皿としての役割を備えるとともに、広域連合の法的な位置づけをもとに、構成する府県、政令市からそれぞれの事務を持ち寄って、広域での事業展開を行っています。

 具体的に国からの権限移譲については、政権交代以降、不透明な状況になっていますけれども、現在既に防災、産業振興、環境保全など七つの分野で広域での事務を取り扱っております。

 具体的な事務、事業の内容を見てみますと、災害発生時の広域応援体制の強化や海外での観光プロモーションの実施など、大半が九州地方知事会が政策連合で取り組んでいる政策課題と重複しておりますけれども、例えば、ドクターヘリの運航、あるいは調理師、製菓衛生師、准看護師などの試験の実施や免許の交付など、広域連合が事業主体となって取り組むことで効率面や住民福祉の向上につながるものも含まれております。

 例えば、ドクターヘリについて言えば、九州、山口では、平成二十五年度中に全県で運航が開始され、それぞれの県ごとに事業を行っていくということになりますけれども、関西広域連合においては、構成する七府県のエリアを広域連合のドクターヘリがカバーすることで、ヘリの機材の調達や整備、運航管理、あるいはパイロット、整備士、医師、看護師の確保や育成、または労務管理も一体的に実施をしております。

 現在、政策連合で取り組まれている、あるいは取り組もうとしている政策課題の中でも、広域での事業展開がより行財政の効率化、あるいは住民福祉の向上につながるケースも少なくないというふうに思われますけれども、九州地方知事会において、または知事として、九州での広域連合の設置について現在どのようにお考えでしょうか。

 最後に、昨年の豪雨災害では、直接被災した各地とあわせて、大分市から中津市まで広い範囲での海岸部で、流木など漂流物被害も漁業に大きな被害を与えておりました。

 例えば、こうした災害時には、山口県や愛媛県の清掃船にも、その回収に協力してもらうなど、相互支援の協定を締結できないかとか、あるいは、周防灘海域、特に姫島のクルマエビの放流等についても共同でできないかとか、また、豊後水道のアジ、サバについても、愛媛県の間で資源保護や増殖の取り組みができないかとか、そしてまた、きのう、きょうも話題に上がってましたけれども、フェリー航路を挟んでの広域交通の整備など、海で面している山口、愛媛など中国、四国各県とも共通するような広域課題があるというふうに思われるんですけれども、現在、中国、四国各県との連携についてはどのようになっているのでしょうか。

 以上、よろしくお願いいたします。

  〔藤田議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの藤田正道君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 藤田正道議員のご質問にお答え申し上げます。

 初めに、政策連合についてのご質問でございました。

 九州地方知事会では、九州、山口各県の知事が結束いたしまして、「九州は一つ」の理念のもとで、国への提言活動を行うだけでなく、政策協議とその実行に重点を置いて、政策連合の取り組みを進めております。

 広域的な行政課題に対しまして、各県が連携して対応策を練り上げ、実行し、課題の解決を図る政策連合は、九州地方知事会のまとまりのよさと先進性を示す取り組みでありまして、平成十六年度以降、四十に上るテーマで連携を進めております。

 例えば、産業廃棄物が県境を超えて移動する実態を踏まえまして、九州各県が一斉に産業廃棄物税を導入いたしました。この結果、九州内の焼却施設や最終処分場への搬入量が減少したほか、他県からの流入につきましても抑止効果があらわれるなど、産業廃棄物の排出抑制やリサイクル促進の成果が得られております。

 また、産業振興の面では、自動車メーカーによる相次ぐ工場の新増設を契機にいたしまして、九州自動車・二輪車産業振興会議を設置しております。この会議では、部品メーカーを対象とする合同商談会の開催だとか、地場企業に対するアドバイザーの派遣などを実施しています。この取り組みは、地場企業の振興にとどまらず、国内外の自動車メーカー等に対しまして、カーアイランド九州というブランドイメージを定着させ、各県の企業誘致にも貢献をしております。

 このほか、福岡、長崎、山口の三県が実施した水産高校実習船の共同建造、共同運航の取り組みは、大幅な行政コストの削減につながっております。また、県に対する申請書や届出書等九十五様式の統一化を行いまして、これによりまして事業者、住民の負担軽減が図られているところであります。これらの取り組みは、行財政改革の効果も上げております。

 このように、政策連合は、各県が単独で実施するよりも、より効果的かつ効率的に政策課題を解決することができ、住民サービスの向上にも資するものと自負しているところであります。

 他方、政策連合といえども、各県の事情も全く同じであるわけではありません。各県の議会の議決をいただいて予算化され、実行に移されるものであります。また、各県間で競争関係にある課題につきましては、政策連合になじまない面もあるわけであります。これは、現行の都道府県の枠組みのもとでは、むしろ当然のことだというふうに考えます。

 今後とも、あらゆる分野において広域的な行政課題を掘り起こして、九州が一体となって政策連合に取り組んでいきたいというふうに考えております。

 各県が競い合うべき分野では競い合い、連携すべき分野では連携することで、九州全体の発展と活性化を図っていきたいというふうに考えております。

 先ほど、ご質問で、海外との比較のお話ございましたけれども、ご存じのとおり、九州全体でまとめますと、人口や面積ではオランダに匹敵する、こう言われておりますが、他方、経済力ではオランダの半分以下ということでございますので、一緒にやっていけばオランダぐらいの発展はできるものと、相当伸び代があるんじゃないかと楽しみにしているところでございます。

 次に、広域連合についてお話がありました。

 先ほどは政策連合でございまして、今度は広域連合でございます。

 九州地方知事会は、先ほど申し上げた政策連合のように、九州の一体的な発展を目指す取り組みを進めてまいりました。こうした活動が下地となりまして、民主党政権における国の出先機関原則廃止の方針に呼応いたしまして、国の出先機関を丸ごと受け入れる九州広域行政機構の構想を提案したものであります。

 この構想では、出先機関の受け皿を設置するため、新たな制度の創設を求めていましたけれども、国は現行の広域連合制度をべースとした法案を提示してまいりました。ここで提示された特定広域連合の仕組みは九州の主張が多く取り入れられたことから、私どもとしても一定の評価をし、法案成立を求めていたところであります。

 一方、関西広域連合の方は、府県の事務の広域的な処理とあわせまして、国の出先機関の権限移譲の受け皿という二つの目的を持って設立されたわけでございます。政権交代によりまして出先機関の移譲は実現していないことから、現在、この関西広域連合では、広域防災や広域観光など七分野の持ち寄り事務の広域的な処理にとどまっております。

 九州では、関西広域連合が実施しているような広域的な事務につきましては、四十テーマに及ぶ政策連合や災害時の相互応援協定の締結、経済界との協議による九州観光推進機構の設立などによりまして実施をしているところであります。

 自治法による広域連合の場合、持ち寄り事務の執行のため、新たに特別地方公共団体を組織し、専任職員の配置や一定の財源措置などが必要となります。九州では、現在の政策連合の取り組み等で県域を超えた広域連携は十分可能だと考えているところであります。

 九州広域行政機構のように、国の出先機関の事務、権限、人員、財源等を丸ごと受け入れるのであれば、広域連合のような新たな行政機構を設立する必要があるというふうに考えますが、現段階では、国の出先機関の丸ごと移譲は実現しておりません。九州地方知事会の中でも、今のところ広域連合を設置しようという話は出てきておりません。

 引き続き、広域連携が必要な政策課題につきましては、各県とよく相談しながら、政策連合等を活用して九州の一体的な発展と住民福祉の向上に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

 もう一つご質問ございました。これにつきましては、担当部長から答弁させていただきます。



○志村学議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 私から中国、四国地方との広域連携についてお答えをいたします。

 中国、四国地方は、九州に隣接をいたします重要な地域であります。中でも、周防灘、豊後水道を挟んだ山口、愛媛両県は、本県と古くから人的な交流があり、歴史的、経済的にも深いつながりを持っております。

 全国知事会の災害協定におきましても、九州と中国、四国地方は相互応援のパートナーとされております。

 山口、愛媛両県とは、三県合同の異業種交流会や国東市の瀬戸内高等学校駅伝大会など相互交流が活発に行われております。

 山口県は、九州地方知事会の一員でもございまして、政策連合の取り組みといたしまして、クルマエビ、ヒラメなど水産資源回復の共同研究や、先ほど知事がお答えしました福岡、長崎両県との、水産高校の水産実習船の共同運航などで連携をしているところでございます。

 また、大分県は、愛媛県とトラフグの資源回復に向けた稚魚の共同放流や伊方原発の事故を想定いたしました対応について緊密な連携を図っているところでございます。

 今後とも、県民福祉の向上と地域の発展につながる政策課題につきまして、山口、愛媛を初め、中国、四国地方の関係県との連携を深めていきたいと考えております。

 以上であります。



○志村学議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ありがとうございました。

 今のところ、広域連合については、国の出先機関を受け入れるという時期を見ながら検討していくということでご答弁をいただいたと思うんですけれども、私、先月、九州・沖縄未来創造会議に傍聴で参加をさせていただいて、その中で関西広域連合議会のお二人の議員のお話、やりとりを聞かせていただいて一番印象的だったのは、例えば、観光や産業の面で、その広域連合議会の中で、それぞれの各府県の利害が対立する問題があって大変じゃないですかという質問に、極力、議員としては、そういう利害関係を抜きにして、関西一体での発展を中心に議論をやってますという答弁でした。

 やっぱり、形や統治機構としての行政機構という問題もありますけれども、そこに住んでいる議員初め、県民の意識が、県境を除いて一体的にやっていこうという雰囲気づくりが非常に大事だというふうに感じたんですが、その広域連合で事務を一体的に取り扱うというのは、そういう事務の効率化という面もありますけれども、やっぱり、住んでいる県民同士の意識を高めていく、そういう効果も非常に大きいんではないかという感じがしましたので、質問に取り入れさせていただきました。

 九州は一つということで、県民意識の高揚も含めて、知事、リーダーシップをとって、ぜひ頑張っていただきたいというふうに考えております。

 オランダ並みの経済力を求めて、私どもも頑張っていきたいというふうに思います。

 続きまして、東九州自動車道の全線開通に向けた観光や物流戦略についてお伺いをしたいと思います。

 今議会のこれまでの議論でも触れられてまいりましたけれども、東九州自動車道が全線開通をして、九州を循環する高速道路ネットワークが完成することで、九州全体の産業、経済、文化の一体的浮揚が図られることが期待をされております。それと同時に、これまでの人、物、情報の流れが大きく変化するとも言われております。

 平成二十二年に財団法人九州経済調査会が大分と宮崎両県に立地する企業や法人に対して行った「東九州自動車道全線開通による効果に関するアンケート調査」では、この調査段階で開通していた区間について、約七割の企業が事業にプラスの効果があると認識をしており、特に営業活動での人の移動にかかわる効果が顕著で、それぞれの商圏も隣接地域へ大きく広がると予想されていました。

 また、人、物の移動に関する設問に対して、大分県内の企業、法人が開通後に利用がふえるであろうとして挙げているのが、実は、港湾では北九州・下関港、空港では新北九州空港、そして貨物輸送では北九州貨物ターミナルであって、逆に大分港や大分空港に関しては利用が減るであろうとしておりました。

 九州の高速ネットワーク完成による生産誘発額は三兆九千億円、そして十五万人の雇用創出効果があるということですけれども、よほど効果的な対策を講じなければ、いわゆるストロー化現象で、その多くが福岡県に流れていってしまうのではないかと危惧されます。

 私たちも前倒しによる平成二十六年度中の県内全線開通を求めていますけれども、開通が早くなるということは、それだけ競争が前倒しでやってくる、そういう対策も早くやらなければならないということになります。

 それで、東九州自動車道全線開通後の交通物流戦略ですが、先ほどのアンケートにもありましたが、大分市から約一時間の距離が最大のネックになっている大分空港、これは、ドル箱路線である東京羽田間で朝五時台から深夜二十四時まで毎日十七往復していて、かつ、現状でもJRとバスで一時間半余りという北九州の新北九州空港との競合にさらされるということになるわけですけれども、一部、延岡方面からの利用がふえるんではないかと期待をされますが、大分空港の利用促進について、現在どのような対策を検討されているのでしょうか。

 また、近年、特に力を入れているポートセールスですが、コンテナ貨物による輸出入の取り扱いも、先ほどのアンケートにありましたように、北九州・下関港へとさらに流れていくおそれがありますけれども、県としての見通しはいかがでしょうか。

 また、大分県ツーリズム戦略によると、誘客戦略として、高速道路の利用による福岡圏域、そして航空路のある首都圏域、鉄道やフェリー航路のある関西圏域を対象にして、女性、団塊の世代をメーンターゲットにした商品づくりやプロモーションに重点的に取り組んでいるようですが、これからは、高速道路を使ったファミリー層をターゲットにした、一泊二日程度で手軽に楽しめる商品を提供して、北九州、あるいは山口県を初めとする中国地方、さらに宮崎、鹿児島といった南九州、そして愛媛など四国方面への働きかけも重要だというふうに思われますけれども、いかがでしょうか。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 私から、東九州自動車道全線開通を見据えた大分空港の利用促進ということ、それから観光振興という、この二点についてお答え申し上げます。

 まずは、東九州自動車道全線開通を見据えた大分空港の利用促進についてでございますけれども、これまで大分空港は、県内各地からのアクセス面での課題や低価格帯の路線がないことなどから、これまでも空港バスの運行改善や空港道路の無料化等の対策を講じるとともに、スカイネットアジア航空の誘致に取り組むなど、大分空港の利便性向上、利用促進を図ってきたところです。

 今後、東九州自動車道の全線開通を控えているわけですけれども、もちろん出口としての大分空港、つまり、県民の皆さんが大分空港から出発していただくという取り組みに係るノースライナー、サウスライナー等の利便性の向上等には、当然、引き続き努めてまいりますけれども、特に今後、力を入れたいと考えているのが、入り口としての大分空港、つまり、関東、関西方面から大分空港に来ていただいて、大分空港から九州各地に拡散していただくという形での入り口としての大分空港の利用促進に特に力を入れたいと考えております。

 具体的には、今月三十一日から大分−成田間にLCCのジェットスター・ジャパンが就航することで、価格面での大分空港の競争力が格段に高まり、新たな利用客層の掘り起こしが期待される。

 それから、今後、航空会社や旅行代理店と連携して、大分の魅力情報の発信、大分空港を起点に東九州自動車道を活用した九州の周遊観光の推進、MICEの誘致など、県内外の旅行需要の拡大を図り、大分空港の利用促進に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、観光振興でございます。

 平成二十三年度の観光実態調査によりますと、福岡県を初め九州各地からの観光客の八割以上は車を利用して来県しており、東九州自動車道の全線開通により、今後、北九州や、宮崎など南九州はもとより、山口、広島など中国地方からも誘客のチャンスが大きく広がると考えております。

 また、四国からの来県者は、六割以上がフェリーを利用して車で大分を訪れておりまして、今後、大分を経由して九州を周遊する観光客の増加が期待できるところであります。

 東九州自動車道全線開通後の取り組みですけれども、今後は、本県が誇る温泉や食など豊富な地域資源を生かし、ファミリー層も視野に入れて、サービスエリアでの観光PRやフェリー事業者との共同イベントのほか、旅行誌等での地域を絞った情報発信など、誘客対策の強化を図ってまいりたいと考えております。

 以上です。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 私からは大分港のコンテナ貨物の利用促進についてお答えを申し上げます。

 国の重点港湾となっております大分港にあります大在コンテナターミナル、この大在コンテナターミナルは、唯一、県内で国内外への定期コンテナ航路を有しておりまして、上海へ二日、釜山へ一日で輸出できるなど県内企業の物流基盤となっております。しかし、この大在コンテナターミナルには、輸出貨物に比べ、輸入貨物が少ないとの特性があります。このため、輸出用の空のコンテナ、貨物を積んでいないコンテナをわざわざ調達しなければならない、そのためにコストがかかるといったことが利用促進の足かせとなっておりました。これを解決し、輸出をさらに後押ししていくため、二十三年度に輸入コンテナ助成制度を創設させていただいております。この結果、昨年の輸入貨物取扱量は過去最高となったところであります。

 さて、ご質問にもありました航路数の多い北九州港等でありますけれども、これらの港で取り扱っている荷物でも大分港を利用することが経済合理的なものもまだまだあるのではないかと考えております。

 年百回を超える荷主訪問を実施したことで、北九州港を利用していた荷主が大在コンテナターミナル利用に切りかえた例もございます。この結果、輸出入を合わせた昨年の貨物取扱量は、二十三年に比べ、二十四年は二・六%増加したという結果も出ております。

 東九州自動車道全線開通でありますけれども、この全線開通そのものは、本ターミナルを含め、県内の各港の注目度も高まり、むしろ有利となるということで前向きにとらえたいと考えております。

 今後、さらに利便性のPRに努めまして、安定した航路維持など県内企業に役立つ港を目指してまいりたいと存じます。

 以上であります。



○志村学議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ありがとうございました。

 今の答弁も踏まえまして、昨日の佐々木議員、そして、本日、麻生議員と、両先輩も触れられておりましたけれども、長い目で見れば、大分は、縦軸である東九州自動車道、そして横軸である大分自動車道、中九州横断道路、そしてまた、海を挟んで四国自動車道ということで、道路交通の結束点でもあって、西の鳥栖と並ぶ東の大分というふうに位置づけられる環境にもありますし、また、北九州・門司と並ぶ九州の表玄関としての役割と可能性も期待をされるわけであります。

 そうした観点から、やはり全線開通に向けて、北九州、南九州、そして中国、四国、関西との交流を進めて、相互乗り入れによる観光プロモーションやキャンペーンの実施など、我が県がやっぱりイニシアチブをとって人、物の動きを生み出していくような実績づくりが非常に重要だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

 そして、もう一つ、大分流通業務団地、そして先ほどのコンテナターミナルも含めた、大分を新たな物流拠点とするための基盤整備、そして各地域への働きかけも同様に重要だろうと思います。そのために、フェリー航路の利便性を向上させ、利活用を促進するための交通インフラ整備も、昨日、知事も答弁で触れられておりましたけれども、関係自治体と連携をして早急に進めるべきだと考えます。

 具体的に言いますと、例えば、大分市で言えば、宮河内インターから四国へのフェリー乗り場のある佐賀関方面への経路ともなる都市計画道路の花園細線、これも東九州自動車道の開通と同時に整備されることが望ましいというふうに考えますけれども、現在の見通しはどのようになっているんでしょうか。

 以上、お願いいたします。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 循環型交通体系の整備についてお答え申し上げます。

 本県は、複数のフェリー航路により、関西、中国、四国とつながる海上ネットワークを有しております。

 今後、東九州自動車道の全線開通により、これらの航路を通じて、県内を初め、九州各地と関西、中国、四国との双方向で人や物の流れがさらに活発化することが予測されます。

 そのような中、本県が九州の表玄関としての役割を担っていくため、今後、フェリー事業者や就航先の各自治体との協力体制をさらに強め、相互の観光情報発信による交流人口の拡大や効率的な物流に向けたモーダルシフトの促進などの取り組みが重要と考えております。このため、フェリー事業者等とも連携して、九州各地や中国、四国からの誘客対策に取り組みます。また、関西では、十月に大阪駅エリアで観光プロモーションを開催するなど、対策を強化してまいります。

 以上です。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 私からは交通インフラの整備についてお答えいたします。

 人や物の交流を拡大させ、本県産業の底力を高めるためには、高速道路や空港、港湾等を結ぶ交通ネットワークの整備が重要と考えております。

 特に、東九州自動車道とフェリー乗り場がある佐賀関方面とのアクセスとなります国道一九七号につきましては、物流面から重要な役割があると認識しており、これまで東バイパス四・五キロを平成十三年に開通させ、昨年三月には古宮小志生木バイパス二・二キロメートルを開通させてまいりました。さらに、今年度からは、道路幅員が狭く、大型車の通行に支障を来しております一・六キロメートルの大志生木拡幅に着手したところでございます。

 都市計画道路花園細線の整備につきましては、大志生木拡幅や周辺で整備を進めております臨港道路などの効果を検証した上で、経済情勢や産業の立地動向等を踏まえながら取り組むべき課題と考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 誘客で、新しく対象となるそれぞれの地域に活動を進めていくということなんですけれども、できれば、特に四国と南九州については、例えば、宮崎、鹿児島と我が大分県が一緒になって四国の方に行って共同でキャンペーンを張る、あるいは、南九州を対象に、四国の各県と連携して、我が県が音頭をとってキャンペーンをやる。そういうことで、大分は、こういう交通の拠点なんだよというアピールというものも必要なのではないかという気がしておりますし、そういうことを主張することによって、先ほど言いました西の鳥栖と並ぶ、大分は物流の拠点だよということのアピールをすることで、集積といいますか、流通業務団地の利活用促進だとか、あるいは交通体系の整備だとかにもつながってくるんではないかという気がしておりますので、ぜひそういう観点での積極的な対応をお願いしたいというふうに思います。

 また、インフラの整備も同様に並行して進めていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、再生可能エネルギーの普及促進についてお尋ねをいたします。

 昨年七月、全量固定価格買い取り制度、いわゆるFITが導入されて以降、本県の再生可能エネルギーの普及は目覚ましいものがあります。

 再生可能エネルギーの普及促進について、昨年第二回定例会で私の質問に対して、答弁では、FIT導入後は、地域の強みを生かした新しい取り組みの掘り起こし、湯煙発電など県内企業の技術力を生かした研究開発の推進、地域住民等による再生可能エネルギー導入のモデル地域への支援などに取り組むとのことでしたが、この三点の進捗状況についてお教えいただきたいと思います。

 また、FIT導入以降、太陽光などでは、一昨年改定された新エネルギービジョンにおける平成二十七年度の導入目標数値を、推進会議において、ことしの夏以降にも上方修正するとの報道がありました。

 数値目標ということですけれども、現実的には、その数値の大部分は今後のFITの動向次第という側面が強く、現在の目標値の定め方では、どの部分が県の施策によって推進された結果なのかが見えにくくなっていると思います。例えば、地熱、温泉熱、あるいは風力、水力などでは、県が研究開発を支援している湯煙発電、小風力、小水力の導入実績が見えるようにするなどの工夫が必要だと思いますけれども、どのようにお考えでしょうか。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 二点についてお答え申し上げます。

 まず、再生可能エネルギーの普及状況についてであります。

 再生可能エネルギーの導入に当たりましては、地域の特色と強みを生かした取り組みが大切であるとの認識で、引き続き取り組ませていただいております。

 豊富な日射量を生かし、大分市の臨海部では国内最大級の太陽光発電の集積が進んでおりますほか、地場企業によります県制度資金を活用した地熱発電施設の更新整備、また、森林資源を活用した新たなバイオマス発電施設の着工などの取り組みが県内において進展しております。

 研究開発の分野におきましては、エネルギー産業企業会研究開発ワーキンググループにおきまして、「日本一のおんせん県おおいた」の強みを生かし、全国的に注目を集めております湯煙発電のほかに、水路の流水エネルギーだけで発電する新たな小水力発電システムなど、将来の実用化が期待される技術の開発が進んでおります。

 地域での取り組みにつきましては、由布市庄内町鳴沢地区におきまして、集落ぐるみで太陽光の共同発電に取り組んでおりまして、売電収入を地域おこし活動に活用することとしておられます。

 この鳴沢地区では、既に、住宅の屋根等十七カ所に合計七十二キロワットの設備が設置されておりまして、「三月六日に売電を開始しました」と、うれしい報告を受けたところであります。

 次に、エコエネルギーの導入目標についてであります。

 再生可能エネルギーには、太陽光発電のように国の制度設計が県内の普及状況に大きく影響するものもあれば、温泉熱や小水力など地域の取り組みが導入の成否を左右するものもございます。

 そのため、現行の新エネルギービジョンの導入目標につきましても、例えば、太陽光は国のエネルギー供給計画に即した推計を行っている一方で、温泉熱や小水力につきましては、策定時点での導入可能性や計画を織り込んで目標を定めている、このような整理になっております。

 来年度中には、現行掲げております新エネルギービジョンの導入目標については、達成が見込まれる状況になっております。

 先月開催した新エネルギービジョン推進会議におきましては、今後の国のエネルギー政策の決定を踏まえ、目標値を見直す方向で各委員の皆さんのご意見が一致したところであります。

 この再生可能エネルギーの導入につきましては、県がさまざまな形で後押しをさせていただいております。

 例えば、コーディネーターによる相談対応に始まりまして、資金調達、研究開発、技術開発、販路開拓、人材育成などの支援に幅広く関与しております。このため、県は、あらゆる種類の再生可能エネルギーの推進にかかわることとなっておりますけれども、ご指摘も踏まえまして、本県の特色や強みがよりわかりやすい目標値設定をぜひ検討したいと考えるところであります。

 以上であります。



○志村学議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 現在、我が県でこれだけ再生可能エネルギーが普及しているのは、FITだけではなくて、やっぱり県の全面的な後押しがあってのことだろうというふうに思いますので、引き続き努力をお願いしたいんですが、実は、FITの導入前後から私のところにもさまざまなご相談やご意見が届いておりまして、今後の普及推進を図る上で何らかの対策が必要ではないかと思われるような事例がありますので、ちょっとご紹介させていただきたいと思います。

 太陽光に関しては、今、爆発的に申し込みがあって、現場では受付や調査業務に大きな負担が生じていますけれども、今後、夏場の晴れた日にそれらが一気に発電を始めた場合の電圧や作業者の安全管理について、現場の制御や管理の技術が追いついていけるのかという不安を、これはもう、私、個人的に感じていることであります。

 そして、現実の問題としても、休耕農地や傾斜地に太陽光発電所が建設された地域では、これまで草木や農地が雨を吸い取っていたものが一気にパネルに流れるということになりまして、大雨の際、雨水が一気に流れ出して、排水路からあふれて、人家に被害が生じているケースも既に発生をしております。

 また、景観への配慮を心配して佐賀県の吉野ケ里遺跡周辺でのソーラー開発に反対運動が起きたり、富士宮市では富士山ろくの景観を守るために規制を行う条例改正の動きもあるというふうに聞いています。県内でも、メガソーラーに対して、景観の悪化を心配する地元の方の声も直接お聞きをしているところです。

 風力発電では、適地が山間部や半島部に限られるということから、環境影響調査から用地の取得、地元への説明など着工までの導入期間が長期にわたるため導入が進んでいないという現状がありますし、木質バイオマス発電については、燃料となるチップの原料にこれまで山林に放置されていた間伐材や未利用材が利活用されることで林業の活性化につながるという関係者から期待の声が上がる一方で、先進地においては、燃料チップの供給体制の問題からフル操業ができなかったり、三十二円という高い固定価格が設定されたにもかかわらず、FITの制度設計時に算定委員会が試算した燃料費原価の半値程度でしか原料材が買い取られていないなどの課題もあるようです。

 そこでお伺いをいたします。

 ちょっと言い方は悪いかもしれませんけれども、無秩序に拡大しているように見受けられます太陽光発電など再生可能エネルギー関連施設の立地に当たって、環境や景観の保全、災害の未然防止の観点から、どのような規制、制限があるのか、お伺いをいたします。

 また、そうした課題や対応について県の関係部署間でどのように連携がとられているのか、その状況についてもお願いいたします。

 また、風力発電の建設には着工まで最低でも三年以上かかると思われますけれども、現在の二十七年度の導入目標達成に向けて今後どのように取り組まれていかれるか、お伺いをしたいと思います。

 そして、現在、日田で建設中の木質バイオマス発電プラントは、林野庁の森林整備加速化・林業再生基金事業として県を通して発電施設整備費の半額が補助されているだけに、雇用対策という側面も有しています。また、今次補正予算でも森林整備加速化・林業再生基金に二十億円が積み立てられ、木質バイオマス利用施設の整備推進にも充てると聞いております。公費を投入し、私たち県民も電気代に賦課金として上乗せをして支払うことになるだけに、地域の林業を中心とした経済効果や雇用創出効果を上げることが求められ、同時に、持続可能かつ森林所有者や素材生産者、チップ加工業者などすべての関係者への公平な利益配分が確保されるような燃料の供給体制の整備が課題になります。

 そこでお伺いしますが、そうした雇用や地域経済への波及対策も含めた燃料の供給体制を今後どのように構築していくのか、お教えをいただきたいと思います。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 私から三点についてお答えを申し上げます。

 まず、再生可能エネルギー関連施設の設置規制についてでございます。

 この再生可能エネルギー関連施設の設置に関しましては、設置場所や設備内容、また、開発規模等によりまして、各種法令の定める目的に応じ、必要な規制や手続が定められております。

 例えば、森林、国土の保全を目的といたします森林法におきましては、一ヘクタールを超える民有林を利用する場合、県の林地開発の許可が必要となっております。

 自然公園法では、すぐれた自然の風景地の保護でありますとか、生物多様性の確保などを目的としておりまして、国立、国定公園等の自然公園区域内での工作物の設置に関しては、許可や届出の手続が必要となっております。

 このほかにも、環境保護や災害防止の観点から、地熱発電であれば温泉法、小水力発電では河川法や砂防法、バイオマス発電では廃棄物処理法などの環境関連法令によりまして許可申請等の手続が定められております。

 また、農地法では、農業生産の基盤である農地の確保を主な目的としておりまして、農地転用に関しましては、市町村の農業委員会への届け出と県の許可が必要となっております。

 次に、再生可能エネルギー普及に向けての庁内連携での課題対応についてであります。

 再生可能エネルギー関連施策の推進につきましては、商工労働部工業振興課を中心に、庁内関係課との連携により対応しておるところであります。

 例を申し上げますと、先日、小水力発電の案件のご相談におあずかりした際、農業用水や河川管理の担当課と協議を行う中で、課題として、国に水利権の許可を得ることが必要であるということ、また、そのためには年間を通じた流量調査が必要であることなどが判明したところであります。このため、今年度は調査の開始にとどまったわけでありますけれども、来年度からは当該水利権許可の権限が県に移管されることとなっておりまして、今回の経験も生かして、引き続き関係課との連携を図りながら、円滑な導入を進めたいと考えております。

 また、メガソーラー建設の相談を受けた際には、その設置希望箇所に応じまして、土地利用の担当課とともに対応に当たっております。

 再生可能エネルギーの適切な導入を図る上で生じた関係部署における現場の課題につきましては、現場の知恵と県庁の組織とネットワークで克服いたしまして、地域に根差したビジネスモデルとなるよう、しっかり後押しをしてまいりたいと存じます。

 次に、風力発電についてでございます。

 固定価格買い取り制度の開始後も風力発電につきましては、風況、風の状況が著しく良好な北海道や東北地方などの一部地域を除いては導入が進んでいない状況にあると認識しております。

 県内におきましては日田市前津江村や玖珠町で稼働しておりますが、県内には、風況の比較的良好な地域は少なく、山岳部が中心になっておることもありまして、近年、風力発電施設が新しく設置された例はございません。

 導入が進まない要因といたしましては、送電線や取りつけ道路が必要となり、コスト面の課題等があるものと認識しております。

 国においても、同様の事情から、北海道における送電網の強化等を進めているところであります。

 県では、地場企業による導入の取り組みを新エネコーディネーターが支援しておりまして、風力発電の計画の相談もございます。助言等を行いながら、その動向を見守っていきたいというふうに考えております。

 また、スマートマイクロ風力発電、これはトンボの羽根の構造を利用しまして、微風でも発電可能な風力発電システムでありますけれども、この研究開発が地場企業と県内大学の連携によって進んでおります。こうした取り組みについても後押しをしたいというふうに考えておるところでございます。

 以上であります。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 私の方から木質バイオマス発電の燃料供給体制についてお答えをいたします。

 日田市の木質バイオマス発電所が稼動いたしますと、年間十万立方メートルの木材を必要とすることから、これまで採算が合わずに放置をされておりました木材の有効活用が図られるとともに、森林整備が進むことが期待されております。

 また、発電はもとより、チップ加工、木材の集荷、運搬などの関連事業におきまして新たに約七十人の雇用が見込まれるほか、発電事業で毎年約十一億円の新たな収入が生まれ、このうち約七億円が森林所有者を初めとする原料供給者に還元されることとなっているところであります。

 しかしながら、間伐材に加え、これまでほとんど流通をしていない枝や端材など十万立方メートルを確保することは容易ではございません。このため、昨年、素材生産者、それから運搬業者、チップ業者等から成ります協議会を組織したところでございます。この中で、発電事業者と原料の価格設定や年間の供給計画につきまして協議を行い、現在では燃料の供給に一定のめどがついたところであります。

 今後は、低コストな集材システムや運搬方法など、より効率的な供給体制の構築に向け、関係者と一体となって取り組んでまいります。

 以上でございます。



○志村学議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ちょっと、一つずつ確認をさせていただきたいと思います。

 太陽光発電に関しては、一定の規模以下であれば、地権者、あるいは同意を得た開発事業者が、九州電力と経産省へ申請するだけで設置が可能となっております。そして、その申請の内容、あるいは行われる調査というのは、あくまでも技術的なものだけで、周辺の自然環境、あるいは生活環境、景観への影響などが一切考慮されてません。

 先ほどの雨水が流れ出すような問題が出た場合には、地元自治体は、その排水溝の改修工事などの費用負担が発生するんですけれども、現時点では、事前に関与する法的な裏づけがありませんし、景観条例の対象地域、あるいは自然公園の対象地域外であれば、地域の観光資源となっている自然環境に影響が出る場合でも事前に関与することができません。事業計画そのものを今の段階では自治体が把握すること自体が困難な状況となっています。

 今議会に第三二号議案で提案されています大分県環境評価条例の一部改正では、戦略的環境アセスメント制度が導入されて、対象となる事業については、事業実施段階前に計画段階配慮事項を検討して、技術審査会、そして市町村長、なお、知事が意見を申し述べることができ、また、努力義務でありますけれども、住民の意見聴取も行うことというふうにされています。

 ただ、対象は太陽光で、事業面積が七十五ヘクタール以上ということで、メガソーラー、二ヘクタールあれば設置が可能なので、大部分が対象外ということになっています。

 そこで提案なんですが、こうした再生可能エネルギーの立地に関する情報を、先ほどもありました各部局、関係各所から集約をする体制と、あと、この新しい条例で定められている計画段階配慮事項の検討に準じた配慮書などを事業者が計画段階で県あるいは自治体に提出をして、事前に行政や住民が想定される影響や課題を把握して対応ができる仕組みづくりというものが検討できないかと思いますが、いかがでしょうか。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 再生可能エネルギーの普及を進めていく上で、ご指摘のような周辺環境への配慮というのは大変重要であります。これらについては、まずは事業者が適切に対応するということではあります。しかしながら、現状におきましては、大分県、私どもでご相談にあずかる際には、周辺環境への配慮のやや前の段階でありますところの、経済的、技術的にビジネスモデルとしてしっかりしたものかどうかといった案件がまだまだ多く、また、それに対して私どもが助言を差し上げているというような段階かなという印象を持っております。

 このため、ご提案のような、事業者に対し、計画段階において配意書を提出させる仕組みについて、現時点で実施することは考えておりませんけれども、再生可能エネルギー導入の動きは大変早く進んでいく可能性があります。周辺環境への配慮に関しても、常に問題意識を持ちながら再生可能エネルギーの導入を進めていくという対応を当面とってまいりたいと思います。

 いずれにいたしましても、再生可能エネルギーの導入にかかるさまざまな課題があるとのご指摘、まことにそのとおりでありますので、まずは、私ども、ご相談にあずかることが大事と考えております。

 先ほど答弁申し上げましたように、関係部署がしっかり連携いたしまして、さまざまな課題に対応してまいりたいと考えております。

 以上であります。



○志村学議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 それで、商工労働部の方で集まった情報、自治体、立地自治体の方との連携というのはどのようになっているでしょうか。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 当然、立地自治体との関係でも情報を共有させていただいて、立地自治体におきましても、再生可能エネルギーの導入というのは、新たな試み、初めての試みであることがまた多ございます。こういったところと私ども、情報交換、意見交換をしっかり密に行いながら対応している、これが現状でございます。

 以上であります。



○志村学議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ありがとうございます。

 いろんな事例が今後出てくると思うんです。環境に影響を与えるもの、生活環境に影響を与えるもの、そういうものも集約をして、事前に自治体と連携しながら、そういう被害が生じないような対策をぜひ考慮しながら進めていただければと思いますので、よろしくお願いします。

 そして、風力に関してですけれども、環境アセスメント法の対象事業となって、一万キロ以上の出力を持つものは、法的に環境影響評価調査が義務づけられるということで、さらに長期化が避けられない状態となってますし、これ、地熱も一緒ですけれども、やっぱり、いろいろな健康被害等の心配をされる問題もあるので、自治体が絡まなければ、なかなか進んでいかないという実態がございます。

 そして、全く別の観点なんですけれども、ビジョンの中の風況予測図を見てますと、風力発電に必要な平均秒速六メートル以上の地点としては、先ほどおっしゃった山間部と、それから県南の四浦半島、鶴見半島となっています。

 私は、第四回の定例会、一昨年ですけれども、防災対策で、津波が来た際の、県南半島部に緊急避難経路として、尾根伝いに避難路をつくるべきではないかという質問をしましたけれども、当時の土木建築部長からは、必要性は理解するけれども、費用面で無理だという答弁がありました。

 四浦半島には、実は近年、少なくとも三回の風力発電の事業計画が持ち上がっていますけれども、いずれも環境アセスから用地交渉等で、導入期間が長いことなどから事業化が断念されてきた経緯もありますので、提案なんですけれども、当然ながら地元の理解というのが大前提になりますが、県や市がかかわりながら、複合防災施設として半島部に風力発電事業を進めることはできないだろうか。

 具体的には、建設やメンテナンス用の取りつけ道路、緊急避難路や輸送路として利用して、その敷地や建物を二次の避難場所や、あるいは避難物資の倉庫として使うというような形で、取りつけ道路の建設費のコスト低減を図る。

 また、先ほど送電線の問題もありましたけれども、発電事業者と今度は地元の電力会社で設備構築を折半しながらやるとか、相乗的な取り組みができるんではないかと思っておりますが、これについてお伺いしたいと思います。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 お話にもございましたとおり、半島部におきまして風況が良好な地域というのが、一般的には、半島の尾根の部分でありますとか、先端の地域であります。そして、そのような地域の周辺には、残念ながら集落が多くないといったようなことも一般的な状況かと思います。

 こういったことを踏まえますと、風力発電施設を防災複合施設として整備するご提案につきましては、このような発電施設としての適地と避難場所としての適地、双方の適地性が一致するかどうかが課題ではないかというふうに考える次第です。

 お話にもありましたとおり、発電事業としては、送電線等々のコストの対応も必要になります。

 しかしながら、大変具体的なご提案をちょうだいいたしましたので、このいただいたご提案につきまして、関係自治体にお伝えし、議論してみたいと存じます。

 以上であります。



○志村学議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ありがとうございました。

 最後に、木質バイオマスですけれども、FITの調達価格等算定委員会のコスト試算では、一キロワット当たり、未利用木材の場合には三十二円という高い価格での買い取りになります。森林所有者や素材生産事業者への配分となる素材価格は、トン当たり七千三百五十円、そしてチップ加工業者への配分は、燃料チップの発電事業者への販売価格、トン当たり一万二千円から、先ほどの七千三百五十円を差し引いた、トン当たり四千六百五十円となっていますので、本来であれば、この価格で買い取っても、事業としては、採算性、さらに補助金が入ってますので、が得られるはずなんですけれども、こういった価格での設定が可能なのかどうかということ。

 一方では、そういう価格で買い取ると、今、そういった材を使っている加工業者の方の原料価格の高騰というものにつながってくるので、非常に難しい問題があるんですけれども、例えば、その差額を利用して、遠隔地、日田でありますけれども、竹田方面からも材を集める、その収集のコストにそういう差額分を回すような工夫ができないのかどうか、こういうことをお伺いしたいと思います。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 今、その供給体制のお話だと思いますが、買い取り価格三十二円ということでございまして、現在、先ほどご答弁申し上げました協議会の中で、いろんな関係者が、入っております協議会の中で、価格設定が提示をされ、その中で、お互い、両者が納得する価格設定となっているというふうに聞いております。

 この価格の問題というのは、やはり、価格が低ければ燃料調達ができないという問題がありますし、逆に高ければ発電事業者の経営の圧迫要因にもなります。ですから、適正な価格ということが非常に重要でありますけれども、そういう中では、日田地域、非常に林業が盛んに行われている地域でありますので、そういう立地を生かした形の中で、現時点では十万立方メートルの供給が可能であるという状況でございます。

 今後、先ほどお話がありました、例えば、竹田でありますとか、そういうところの地域からのという分については、将来、その日田地域での十万立方メートルが将来的にわたって確保できるかという状況を見守る必要がありますけれども、竹田地域から運搬をしていくというよりも、むしろ、日田中心地域から集材をした方がより低コストでできるんではないかというふうに思っているところであります。



○志村学議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 低コストで集めると、この制度として設定をされた価格の余剰分が全部事業者に集約をされてしまうという形になろうかと思いますので、その辺また、委員会の中でもいろいろとお話を伺えればと思います。

 最後に、中小企業の人材確保、育成についてでございます。

 これ、先ほどから先輩議員の方からもご質問があってますので、私の方からは公契約条例の活用についてお伺いをしたいと思います。

 実際に、中小事業者の方々のお話では、需要が減退する中で公共事業を初めとする官公需での一般競争入札が拡大をされて、また、民間需要でも従来の取引関係にかかわりなく競争見積もりが大勢となって、結果として、質よりも価格を重視した競争が激しくなり、優秀な人材を確保する労働環境整備、あるいは採用後の人材育成に回す余力がなくなったという話が聞かれます。

 私は、無駄な出費や不正な取引は当然排除されるべきと思いますけれども、県民生活を支える中小企業が、地元の優秀な人材を確保できるための一定の労働条件を確保し、スキルアップに取り組めるような発注価格が担保される仕組みづくりが必要と考えています。

 公共事業の発注では、現在、総合評価落札方式が導入され、CPD制度の取り組み状況、あるいは専門資格の保有など、応札企業が技術者の能力開発を行うインセンティブとなる項目も含まれていますけれども、働く人にかかわる一定のコストを担保するものではありません。

 そういう意味で、これまで守永議員、原田議員が一般質問で取り上げてきました公契約条例は、中小企業における労働コストの担保や労働条件の向上、人材の確保にも資する仕組みづくりも可能と思われますけれども、これまでの検討状況はいかがでしょうか。

 また、県民の理解と協力ということで、中小企業活性化条例案では県民の理解と協力を求めておりますけれども、県民は、商品のエンドユーザーであり、かつ、直接の購入者、発注者となる消費者でもあります。

 郊外型の大規模店舗やネット通販での消費の拡大で、地域の商店や団地のスーパーが廃業あるいは撤退し、日常の買い物が不便になったという話もよく聞かれます。そういう意味で、最終消費者である県民に対しても、この条例制定の意義、掲げる理念、中小企業活性化や人材の確保育成とみずからの消費生活のかかわりなど啓発をして理解を広めていくことが非常に重要だと考えますけれども、具体的にどのようなアプローチを考えておられるのでしょうか。よろしくお願いします。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 二点についてお答え申し上げます。

 まず、公契約条例についてでございます。

 公契約条例につきましては、現在までに、全国の中で、首都圏の六市と一特別区で制定されております。直近では、昨年十二月に神奈川県厚木市で制定されまして、本年四月から施行される予定と伺っております。

 県では、平成二十三年十二月に条例を制定した東京都多摩市の状況調査を本年二月に行いました。さらに、関係部局による庁内研究会を昨年八月と本年二月の二回開催いたしておりまして、条例の制定効果や影響について議論を行っているところであります。

 実務的な課題としては、賃金の下限額の適切な設定でございますとか、対象となる労働者の実態把握等が挙げられるものと認識しております。

 例えば、賃金の下限額を設定することによりまして、賃金以外の部分でのコスト削減が取引企業への負担転嫁とならないかといったような点、あるいは、その賃金が公契約以外の事業についても適用、波及していくのかといった論点があるものと理解しております。

 県といたしましては、引き続き、公契約条例を制定した自治体のその後の状況をフォローしてまいりますとともに、課題の検討、研究を続けてまいりたいというふうに考えております。

 次に、中小企業の振興に関する県民の理解と協力についてお答え申し上げます。

 中小企業が県民生活や地域社会に不可欠な存在であって、その活力が本県活力の源であることを県民にご理解いただき、中小企業の発展に協力していただく、これがこの条例の本旨であります。

 具体的には、県内製品やサービス等を常に意識していただいて、よいものを購入、利用していただく、よいものを購入、利用する前に、よりよいものを生み出せるように身近な中小企業と触れ合っていただく、こういったことが生活の向上や中小企業の活性化につながることを県民の皆様にしっかりご認識いただきたいというふうに考えるところであります。

 そうした役割の一翼を県民の皆様が担っていることを周知させていただくためのアプローチは、現時点で大きく三つ考えております。

 第一に、まずは職員みずからが中小企業振興の重要性に高い意識を持つこと。生活する地域で率先して中小企業を活用する姿を示すとともに、機会をとらえて不断に情報発信を行っていくことが考えられると思います。

 第二に、中小企業支援団体であります商工会や商工会議所等が市町村とタイアップして実施いたします地域商品券事業などがあります。こういった取り組みを通じまして、地域商店の利用等の意識啓発を改めて図りたいというふうに考えます。

 第三に、県民の皆様向けにわかりやすい啓発パンフレットを作成させていただいて、行事等で活用するとともに、その内容を広報誌やメディアなどを通じまして幅広い世代にPRしていきたいと存じます。

 以上の取り組みによりまして、中小企業振興の機運を高め、県民意識の醸成を図ってまいりたいと考えております。

 以上であります。



○志村学議長 藤田正道君。



◆藤田正道議員 ありがとうございました。

 私も、県民PRという点では、ともに考え、行動してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 本日は、どうもありがとうございました。(拍手)



○志村学議長 以上で藤田正道君の質問及び答弁は終わりました。

 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○志村学議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。

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○志村学議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 次会は、明日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○志村学議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後三時五十六分 散会