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平成25年 第1回定例会(3月) 03月08日−05号




平成25年 第1回定例会(3月) − 03月08日−05号







平成25年 第1回定例会(3月)



平成二十五年三月八日(金曜日)

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 議事日程第五号

       平成二十五年三月八日

           午前十時開議

第一 代表質問

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 本日の会議に付した案件

日程第一 代表質問

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 出席議員 四十三名

  議長         志村 学

  副議長        元吉俊博

             小野弘利

             久原和弘

             三浦正臣

             守永信幸

             藤田正道

             原田孝司

             小嶋秀行

             馬場 林

             尾島保彦

             玉田輝義

             深津栄一

             酒井喜親

             首藤隆憲

             吉冨幸吉

             平岩純子

             江藤清志

             古手川正治

             後藤政義

             土居昌弘

             嶋 幸一

             毛利正徳

             油布勝秀

             衛藤明和

             濱田 洋

             三浦 公

             末宗秀雄

             御手洗吉生

             桜木 博

             麻生栄作

             田中利明

             渕 健児

             近藤和義

             阿部英仁

             井上伸史

             荒金信生

             佐々木敏夫

             戸高賢史

             吉岡美智子

             河野成司

             堤 栄三

             竹内小代美

 欠席議員 なし

 欠員   一名

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 出席した県側関係者

  知事         広瀬勝貞

  副知事        二日市具正

  副知事        小風 茂

  教育委員長      岩崎哲朗

  代表監査委員     米浜光郎

  総務部長       奥塚正典

  企業局長       堤  隆

  病院局長       坂田久信

  教育長        野中信孝

  警察本部長      大沢裕之

  企画振興部長     塩川也寸志

  福祉保健部長     永松 悟

  生活環境部長     直野清光

  商工労働部長     山本和徳

  農林水産部長     阿部良秀

  土木建築部長     畔津義彦

  会計管理者兼

             平田茂雄

  会計管理局長

  人事委員会

             山本清一郎

  事務局長

  労働委員会

             山蔭政伸

  事務局長

  財政課長       長谷尾雅通

  知事室長       草野俊介

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     午前十時三分 開議



○志村学議長 これより本日の会議を開きます。

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○志村学議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第五号により行います。

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△日程第一 代表質問



○志村学議長 日程第一、これより代表質問に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。荒金信生君。

  〔荒金議員登壇〕(拍手)



◆荒金信生議員 おはようございます。三十七番、荒金信生でございます。

 第一回定例会におきまして代表質問の機会を得まして、同僚議員の皆様にお礼申し上げます。

 昨年七月の豪雨災害から八カ月が経過いたしました。被災後、知事初め、執行部の方々には、全庁挙げて復旧に取り組んでいただいており、一日も早い復旧を心より願う次第であります。

 さて、日本経済は、東日本大震災からの復興需要などにより昨年夏場にかけて回復に向けた動きが見られましたが、世界経済の減速等を背景に景気の底割れが懸念される状況でありました。

 政府は、二十五年度の我が国経済は、世界経済の緩やかな回復が期待される中で、金融政策、財政政策、成長戦略の推進により回復が進むとしていますが、TPP問題などまだまだ予断を許さない状況が続くと予想されます。私は、このようなときだからこそ、しっかりと地に足のついた県政運営を行っていくことが大切であると思います。

 そこで、県政の諸課題について自由民主党会派を代表して質問をいたしたいと思いますので、執行部には明快なる答弁をよろしくお願いいたします。

 まず、豪雨災害の復旧、復興についてお伺いいたします。

 昨年七月の豪雨災害は、日田市や竹田市、中津市など広い範囲で甚大な被害をもたらしました。土木関係施設では、道路関係施設が七百七十四カ所、七十三億円、河川関係施設が千三十三カ所、百六十五億円、その他砂防施設などを含めますと二千九十二カ所、二百七十四億円もの被害となり、農林水産業関係でも用水施設や農地のあぜの崩壊など一万二千二百七十三カ所、二百十一億円もの被害となり、その他教育関係施設などを合わせると全体で実に一万四千七百七十七カ所、五百八億円もの被害となりました。

 知事は、災害発生と同時に被災地に入り、直接、被災現場を確認し、被災者を見舞うとともに、被災者の声を聞きながら早急に復旧に取りかかられました。

 県職員の対応も早く、全庁挙げて復旧に取り組む姿勢に敬意を表する次第であります。

 しかるに、被害箇所が多いこともあり、国の災害査定が遅いところではことし一月上旬までかかったところもあるということで、梅雨時期、作付時期への対応が懸念されるところであります。

 一月末に公表された復旧・復興推進計画の進捗状況では、道路の復旧については、百四十五カ所のうち本復旧が十一カ所、河川の復旧については、五百四十九カ所のうち本復旧が二十カ所、農地、農業用施設等については、四千百五十七カ所のうち本復旧が五十八カ所ということであり、今後の見通しについて不安を感ずるところであります。

 そこで、今後の復旧、復興の見通しについて見解をお伺いいたします。

 TPPについて。

 さきの日米首脳会議を受けた共同声明では、両政府は、日本がTPP、環太平洋パートナーシップに参加する場合には、すべての物品が交渉の対象とされること、日本が他の交渉参加国とともに、二〇一一年十一月十二日にTPP首脳によって表明された「TPPの輪郭(アウトライン)」において示された包括的で高い水準の協定を達成していくことをまずもって確認しています。

 さらに、TPP交渉参加に際し、一方的にすべての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではありません、そういうことも確認をされています。

 このことをもって安倍総理は、聖域なき関税撤廃が原則ではないとの認識のもと、交渉参加について早期に判断することを表明しました。

 今回の共同声明は、従来から米国が主張してきた包括的で高い水準の協定を達成していくという基本に何ら変わりはなく、すべての物品が交渉の対象とされることも確認されており、到底、聖域を確保できているとは言えません。

 また、県議会は、二十二年十二月、さらに二十三年三月の二回にわたり、政府に対して、TPPについて慎重に判断するよう意見書を提出しています。

 国民への情報開示、国民的議論がなされない中で、政府が拙速な判断を下さないよう政府に対してくぎを刺す必要があります。

 こうした状況がある中で、TPPに関して知事に二点質問いたしますので、ご意見を伺わせてください。

 今回の共同声明で、自動車部門や保険部門に関係する残された懸案事項に対処し、そのほかの非関税措置に対処し、及びTPPの高い水準を満たすと確認されております。

 このことは、農業分野だけでなく、非関税障壁である国民皆保険制度や遺伝子組みかえ食品の安全性の問題など、私たちの暮らしの全般にかかわる問題が含まれています。

 ISD条項、投資家・国家訴訟制度、食の安全、安心、医療、保険など自民党が政権公約とした六項目すべてが遵守されない限り、国民の信頼を得ることにはならないと思いますが、総理は六項目すべてを判断基準とするかについては明言を避けております。

 食品の表示問題や皆保険制度の維持など県民の命と暮らしに直結するこの問題について知事はどう考えているか、お聞かせを願いたいと思います。

 また、今回の共同声明につきましては、米国内での反応は「何も進展はなかった」と我が国の報道と一線を画しており、また、「共同声明の記述は巧みな表現が用いられており、米国のマスコミは解釈に戸惑っている」とし、読み手によって都合のよい解釈ができる内容であることも指摘されており、米国が例外扱いを容認した旨の記載は全くないと聞いています。

 日本の報道各社の論調は、従来よりTPP容認の記事が多く、その問題点の指摘がなされていませんでした。今回の報道も「聖域が確保された」との論調でありますが、本当に確保されたのか、甚だ疑問であります。

 聖域の具体的な品目等については何も議論されておらず、「最終的な結果は交渉の中で決まっていく」と共同声明では確認されており、このことは、聖域は確保されるかどうかわからない、最悪の場合、何も確保できない可能性もあると言っているのと同じことであります。

 これまで我が国が締結した自由貿易協定、FTA、経済連携協定、EPAで関税を撤廃したことがない農林水産物は八百三十四品目で、全農林水産品の三五%であります。例えば、米については、米で一品目ではなく、その内容は細分化され、もみ、玄米など五十八品目にも分かれるなど、その内容は細かく分かれています。こうした中、米、麦、牛肉、乳製品、甘味資源など我が国農業における重要品目の除外が実現できるのか、甚だ疑問です。

 米韓FTAでは、韓国が関税の撤廃の対象から除外できた農産物は全農産物の二%しかありません。

 日米首脳会談に先立ち、米国側は、「日本は、米といった重要品目を含めて、すべての分野を交渉しなければならない」、カーク通商代表の発言です。「自動車等の未解決問題に対処することがTPP交渉への参加条件。すべての品目をテーブルにのせ、包括的な協定を目指す」、これは同じくフローマ国家安全保障補佐官が述べており、共同声明にもその内容が盛り込まれていることから、米国側の主張はこれまでと何ら変わらないことがうかがえ、聖域なき関税撤廃が原則であることがわかります。

 こうした状況になった場合、本当に聖域なき関税撤廃が前提でなかったと大手を振って政府は言えるのでしょうか。

 どう見ても、共同声明は、TPPの特徴である聖域なき関税撤廃を前提にしたものとしか理解できないし、また、重要品目の除外も保証されていません。

 さらに、今回の日米共同声明は、二カ国間での確認事項であり、日本における農産物、米国における工業製品など二カ国間で貿易上の微妙な問題が存在することを確認しておりますが、TPP参加の他の国々、特に農産物輸出国のオーストラリア、ニュージーランドがこの声明を確認したわけではないにもかかわらず共同声明を出したことに甚だ違和感を感じましたが、これでTPPが実質的には日米の二カ国間による貿易協定を目指す以外の何物でもないことが明白となりました。

 また、今後、政府において統一した新たな試算がなされる予定ではありますが、TPP交渉に参加した場合、平成二十二年の農林水産省の試算では、国内農業総生産額が四兆一千億円減少します。食料自給率も四〇%から一四%へと大きく減少します。この試算に基づき大分県への影響を考えてみますと、本県基幹作物である米や畜産を中心に壊滅的な被害をもたらすことが予想され、県内農業産出額は約四割減少しかねない状況に追い込まれることが予想されます。

 さきの集中豪雨による農地、農業施設等の復旧、復興がままならない中で交渉参加が表明されれば、疲弊し切った農家は農業再開をあきらめかねません。そうなると、大分県の農業、農村振興を図ることができないばかりか、地域経済、地域社会は崩壊してしまいます。

 北海道では、TPPに参加すれば地域経済、社会は崩壊してしまうということで、地域経済、地域社会を守るために、知事が先頭に立ち、参加阻止活動を展開しています。TPPが、農業の問題だけでなく、農業にかかわる多数の産業、加工業やサービス業にまでその影響が及ぶ、そこで暮らす人々の生活を脅かすものであることを理解すれば当然の行動であります。

 JA大分中央会の佐藤会長が、日米共同声明を受けてJAグループ大分として「聖域なき関税撤廃を前提とした声明以外の何物でもなく、総理に対し強い憤りを感じる」との声明を発表していますが、この声明は、農家が将来を見通せない農業、農村振興に不安を抱いていることを意味し、県下農民の声を代弁したものであります。農業振興を掲げる行政としても重く受けとめる必要があります。

 TPPが及ぼす本県農業、農村への影響について知事のお考えをお伺いします。

 次に、日本テキサス・インスツルメンツ日出工場の撤退に伴う離職者対策について及び半導体産業の振興についてお伺いいたします。

 ことし一月三十日、県内企業のジェイデバイスは、ルネサスエレクトロニクスより半導体製造の後工程拠点を六月上旬までに取得すると発表しました。昨年十二月の富士通の後工程拠点の取得と合わせれば、年間売り上げ一千億円超となり、半導体後工程受託メーカーでは売り上げ規模で世界五位以内に格付されるとお聞きしています。

 昭和四十五年に佐伯市で株式会社仲谷電子製作所として設立された同社は、平成二十一年に東芝、アメリカのアムコーテクノロジー社と資本提携を行うとともに、東芝から後工程部門を譲り受け、ジェイデバイスへと社名変更し、成長してきました。

 ジェイデバイスは、今回の製造拠点の取得に伴う事業規模の拡大により、一層のコスト競争力を備えることとなります。また、今年度中には、杵築、臼杵両工場への設備投資や雇用創出も見込まれ、半導体産業の一層の集積につながるものと期待しているところであります。

 さて、一方で、日本テキサス・インスツルメンツ日出工場については、ことしの六月末をもって撤退することが表明されています。

 多くの県民の将来への期待を受けてTIが日出町に進出を決定したのは、今から四十年前の昭和四十七年のことです。

 進出決定の翌年には、当時のビューシー社長が、「末永く相互に有効かつ有益な関係を持てることになったことを大いなる喜びとしている」と表現し、その近代的設備と最高の自然環境に恵まれ、世界十七カ国、四十工場の中で「世界一の工場」と絶賛された日出工場が完成、操業を開始しました。

 その後、半導体の設計、開発、生産に加え、アジア各地の工場群へ技術支援を行うマザー工場としての役割を担うなど、TIの主力工場へと目覚ましい発展を遂げました。

 しかし、二十一世紀に入ると汎用品を中心に国際的な価格競争が激化したことから、量産機能は労働コストの安いアジア諸国へシフトし、日出工場ではパソコンや携帯電話、デジタルカメラなど幅広い用途に使われるアナログICの生産が中心となり、従業員数も最盛期のおよそ千八百人から最近ではおよそ五百人となるなど操業規模は縮小されました。

 さらに、操業開始後、約四十年が経過し、大幅な改修が必要な時期に来ていることから、昨年一月にTI本社の役員会議において、より大規模で先進的な工場へ生産を移管することが半導体競争の中でベストであるとの結論に至り、日出工場の生産設備を更新することなく、工場閉鎖の決定が発表されました。

 その後、TIは、国内外を問わず譲渡先を探す努力を続けましたが、結局は実を結ばず、昨年十二月には、和田社長が知事を訪問し、「今後は従業員の就職先の確保に軸足を移す」として、事実上、工場の存続がほぼ不可能となったと聞いています。

 工場閉鎖の発表を聞いた従業員からは、「急な話で実感がわかない」「まだ何も考えられない」といった声が聞かれました。従業員の半数以上は四十代、五十代で、住宅ローンや教育費の負担など、今後の生活に大きな不安を抱えている方もいます。また、県内や地元に残って働くことを希望する方が大半ですが、地元での再就職に関する情報が得られず、従業員の皆さんは大きな不安を抱えているとも聞いています。

 私の地元別府市にも多くの従業員の方が住んでおり、何とか再就職先が確保できないかと思っております。

 しかし、工場の閉鎖まで残された時間はわずかとなりました。後工程の終了は今月末、ウエハー製造の前工程は六月末となっており、合わせて四百名を超える従業員の再就職先の確保はなかなか難しいものと思われます。

 人生の岐路に立たされている従業員の皆さんに一刻も早く再就職を実現していただくことが絶対に必要と考えています。

 そこで、県として、これまでどのような再就職に向けての支援を行ってきたのか、お伺いいたします。

 また、県内の景気は、一部に需要増加の動きが見られるものの、全体として横ばいの動きが続いている中で、地元での再就職に時間を要する離職者も出てくると思われます。県として、今後実施する再就職支援策をどのように考えているのか、お伺いをいたします。

 次に、今後の県内半導体産業の振興についてお伺いします。

 かつて栄華を誇った日本の半導体産業が苦境にあえいでいますが、世界市場に目を向けますと半導体産業は決して縮小傾向にはありません。その時ときどきの景気の影響を受けることはあっても、中長期的には、これまで同様、緩やかながらも成長を続けると見込まれています。このような中で、県内半導体産業の振興についてどのように行おうと考えているのか、お考えを伺います。

 次に、海外戦略についてお伺いします。

 県は、平成二十三年五月に海外事業の羅針盤となる向こう三年間の海外戦略を策定し、アジアに開かれた飛躍する大分県の実現を目指すとしています。

 その戦略策定から約二年が経過し、この間、知事みずからが中国や韓国を訪れ、トップセールスを行うなど、積極的な海外プロモーション活動が行われていることを大変頼もしく感じております。

 さきの香港プロモーションでは、豊後牛が初めて海外に提供され、今後の新たな販路開拓が大いに期待されるところであります。

 そこで、これまでの取り組み状況とその成果についてお伺いします。

 一方、国際情勢は、東日本大震災の影響、尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化など日々大きく変動しています。とりわけ、日本人のアジア近隣諸国に対する考え方が大きく変わってきており、内閣府が昨年十一月に発表した「外交に関する世論調査」では、中国に「親しみを感じる」とする者の割合が前回よりも八・三ポイント低下の一八・〇%、日中関係が「良好だと思う」とする者の割合が前回より一四・〇ポイント低下して四・八%となっています。

 他方、東南アジア諸国に「親しみを感じる」とする者の割合は、前回より六・五ポイント上昇し、五七・九%となっています。

 このようにアジアを取り巻く国際情勢は大きく変動しており、その時代に合った戦略こそが必要であり、時代を的確にとらえた羅針盤となるよう戦略の見直しを検討すべきと考えます。海外戦略の見直しについて県の見解をお伺いします。

 また、戦略の重点国、地域としてタイやベトナムが挙げられておりますが、最近の両国の経済発展は目覚ましく、さらに関係を深めていくべきと考えますが、タイやベトナムについて現在どのような取り組みが行われているのか、また、今後どのような取り組みを考えているのか、お伺いいたします。

 次に、エネルギー政策についてお伺いします。

 昨年七月から再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度がスタートし、全国的にも導入が加速しており、資源エネルギー庁が十二月に公表したデータでは、十一月末現在、つまり、制度が開始されて五カ月間で認定された設備容量は三百六十四・八万キロワットに達しており、認定ベースとはいえ、制度開始時に想定された今年度の導入見込み二百五十万キロワットを既に大きく上回った実績となっています。

 また、この認定された施設のうち、およそ九割が太陽光発電であり、住宅、非住宅合わせて三百二十六・二万キロワットに達しています。

 確かに、資源の乏しい我が国のエネルギー事情や環境面での影響を考えれば、エネルギー自給率の向上、CO2排出量の削減など再生可能エネルギーの導入拡大は歓迎すべき面が多いと思います。

 電力の安定供給についてもしかりであります。国においては、この夏も電力需給が厳しくなることを予想し、節電を求める方向で検討に入っていると聞いています。

 昨年夏については、一〇%の節電に加えて計画停電の準備まですることとなり、電力不足がいかに日々の生活や経済活動に不安や不都合を生じさせ、さまざまな悪影響を与えるかを思い知らされました。安全、安心な県民生活と安定的な経済活動のため、電力の安定供給は必要不可欠であります。このため、新たな電力の供給源として再生可能エネルギーへの期待が高まり、導入拡大が急がれることはもちろん理解できます。

 県内ではメガソーラーの立地も相次いでいるようでありますが、太陽光発電システムの利点であるメンテナンスフリーの特徴が災いして、産業立地の目的の一つである地域雇用の確保にはつながっていません。また、太陽光発電は、現在、買い取り価格が高く、この負担は最終的には消費者の電気料金に上乗せされるため、コスト負担が大きい太陽光発電がふえ過ぎると、一般家庭や中小企業の電気料金の負担増が心配になります。

 自然環境に恵まれ、既に再生可能エネルギー日本一と言われる大分県は、地熱、温泉熱、農業用水路による小水力、森林活用のバイオマスなど、太陽光以外にも特色ある再生エネルギー源が各所に、また、豊富に存在しています。

 私の地元別府市でも、温泉の蒸気と熱水を活用した湯煙発電が来月から稼働を始めるということであります。

 しかし、先ほどの資源エネルギー庁の公表データでは、本県の設備認定の状況も、九九・九六%、ほとんどすべてが太陽光発電であります。

 再生可能エネルギー導入のトップランナーを標榜する大分県として、この状況をどうとらえ、また、県内中小企業の再生可能エネルギーの参入をどのように後押ししようとしているのか、お考えをお伺いします。

 次に、ジオパークの推進についてお伺いします。

 このことにつきましては、同会派の元吉議員が昨年の一般質問におきましても質問をいたしました。

 ジオパークとは、地質や地形など地球活動の遺産を主な見どころとする大地の公園で、鉱物や地層などの地質資源を保護するとともに、地域資源として教育や防災、観光、地域振興に役立てていく取り組みであり、あの世界遺産で有名なユネスコの支援のもと、二〇〇四年に設立された世界ジオパークネットワークが推進組織となり、中国やヨーロッパを中心に、昨年十月現在で世界二十七カ国、九十地域が世界ジオパークに認定されています。

 ジオパークに認定されれば、見学者が訪れ、交流人口の増加が見込めることや、自然科学分野の教育学習機会の増進など地域の活性化が期待できることから、ジオパークは地域振興という観点からとても有効な方策の一つであると考えられています。

 国内のジオパークは、昨年九月に新たに五地域が認定され、二十五カ所となっており、今後も多くの地域が認定に向けての取り組みを加速していくことが予測されます。

 本県におきましては、姫島村と豊後大野市が来年度の認定に向け準備を進めており、認定されることを願っておりますが、来年度も多くの地域がジオパーク認定を目指していると聞いておりますので、県を挙げての支援が必要だと考えます。

 そこで、姫島村と豊後大野市の認定に向けての支援並びに今後のジオパーク推進についての見解をお伺いします。

 最後に、いじめ対策についてお伺いいたします。

 文部科学省が昨年行った緊急調査では、四月から半年間の小、中、高校でのいじめ件数は十四万四千五十四件と、二十三年度一年間の二倍を上回っています。

 本県においても、二千百五十七件、千人当たりの件数は十六・六件であり、全国八位と、大変多くのいじめがあるということになります。

 いじめは、その程度によって許されたり許されなかったりするものではなく、どのようないじめも許されるものではありません。また、いじめは、いじめを受ける児童生徒には何ら非がなく、いじめる者が一〇〇%悪いということであります。

 私は、その根本的なことを教育委員会、学校、教職員がしっかりと認識し、行動に移すことがまず必要であると思います。

 学校現場は、えてして一般社会から隔離された場所になりがちであるため、教職員のいじめへの対応はいじめ問題を深刻化するかどうかを大きく左右することから、いじめの程度に差を設けず、いじめをみずからの問題として切実に受けとめ、徹底的に取り組むことが必要であります。その上で、学校全体の問題として、あるいは地域全体の問題として、いじめ解決に取り組むシステムづくりが求められます。

 また、いじめは、どの児童生徒にも起こり得るものであることも確かであり、いじめを受けたときに気軽に相談できる体制づくりも求められています。

 そして、滋賀県大津市の中学生いじめ自殺問題のような悲惨な事件が起こらないように、しっかりとした対策を講じる必要もあります。

 そこで、いじめ対策に対する教育長の見解をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○志村学議長 ただいまの荒金信生君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま荒金信生議員には、自民党の会派を代表して、県政諸般の課題につきまして、ご意見も披瀝いただきながらご質問を賜りました。まず私の方からお答えを申し上げます。

 初めに、県内各地に甚大な被害をもたらした豪雨災害の復旧、復興についてご質問をいただきました。

 県では、被災直後から全庁挙げての水害対策会議を立ち上げまして、被災市町での現地会議の開催など、国や市町と連携して、全力で復旧、復興に取り組んでまいりました。

 復旧、復興に当たっては、現場の状況もしっかりとつかみながら、全体像を復旧・復興推進計画にまとめまして、この計画に沿って、被災者の立場に立ってきめ細かく支援をし、道路、河川や農地など複合的な被災箇所の復旧につきましては、連携を図り、総合的に行ってきたところであります。

 また、毎月の水害対策会議でしっかりと計画の進捗管理を行いまして、復旧状況を県民の皆さんに公表してまいりました。

 主な進捗状況について申し上げます。

 住宅再建のための支援金や県内外からの義援金によりまして、被災者の生活再建を進めていただいております。

 農業共済による被害補償や商工業への特別融資によりまして農林水産業、商工業等の事業の再生が図られているほか、医療、福祉や教育、文化施設等の復旧もほぼ完了いたしました。

 公共土木施設では、八百四十七の事業箇所の九割を超える箇所で復旧工事に着手いたしました。大きな被害を受けた中津市の国道二一二号については、今月末に全面復旧するなど、本復旧に向けた工事が加速しております。また、農地、農業用施設は被災箇所が四千百五十七カ所と膨大でありまして、国の災害査定も公共土木施設が優先されましたけれども、一月中旬には災害査定がすべて完了しまして、順次、工事発注が進んでいるところであります。

 次に、今後の復旧、復興の見通しについてでございます。

 道路は、梅雨どきまでに一部を除きまして完了する見込みであります。河川、砂防は、被害が大きかった山国川や有田川、玉来川などにおきまして拡幅や築堤などの大規模な工事となることから、梅雨どきまでの完了箇所は全体では約六五%となる見込みであります。完了が間に合わない箇所は、出水時に再度被害を受けないように、河床掘削による流路の確保や寄せ石による川岸の補強などでしっかりと対応を講じてまいりたいと思います。

 農地、農業用施設につきましては、ことしの作付ができるように用水の確保や復旧を急ぎます。復旧工事が完了しない箇所でも、仮畦畔の設置などの営農対策によりまして、面積にしておおむね八割の農地で作付ができるようにしたいと思います。

 こうした復旧の見通しや営農対策につきまして、被災地の方々に安心していただけるように、順次、集落ごとに説明を行っているところであります。

 復旧、復興に向けて、引き続き県職員による業務支援や工事受託などを通じまして被災市町を後押しするとともに、工事の進捗管理を密に行うなど、最優先で取り組んでいきたいと思っております。

 次に、TPPについてご質問をいただきました。

 TPPについてはいろんな議論がありますけれども、我が国の経済、社会のよって立つところを考えますと、少子・高齢化の現状、食料自給率の状況、資源エネルギーの海外依存等を直視しますと、国際ルールの中でともに生きていくという道しかないと思います。TPP抜きにして、これからの日本の社会は考えられないのではないかというふうに思います。

 しかしながら、TPPは、交渉に参加しないと詳細な情報が得られず、詳細な情報がないために、国民に十分な説明ができない、対策も示せないという悪循環に陥っているのが現状であります。

 先日の日米首脳会談で聖域なき関税撤廃が前提ではないことが確認されました。また、アメリカの自動車輸入関税に関する日米事前協議も進みつつある今、交渉参加の機は熟したものと考えております。

 さて、その交渉でありますけれども、主張が異なる十一カ国を相手に二十一に及ぶ幅広い分野で議論が交わされます。交渉である以上、一方的な主張のみが通るとは限りませんけれども、少なくとも国民の安全、安心が損なわれることのないように、そういうことになるような事態は避けていかなければならないというふうに思います。

 ご指摘の食の安全、安心や医療、保険の問題につきましては、我が国は世界に誇るべき基準や制度を持っていると思います。堂々と議論をし、国として守るべきものをしっかりと守り抜く必要があるというふうに考えます。

 他方、国際社会で生きる我々としては、交渉参加国の非関税障壁の撤廃や緩和によって利益も得られるという攻めの視点も大事であります。さまざまな規制や手続の緩和が進めば、より貿易や投資が容易になります。また、TPPでは、食品や製品の安全基準、事故情報の共有体制なども整備すると聞いていますので、海外食品等の安全情報が幅広く入手できるとともに、日本の安全基準を海外に広めるチャンスでもあるわけであります。

 いずれにしましても、交渉参加の動きは加速しております。政府には、交渉で主導権を握って、我が国に有利なルールを勝ち取れるように、しっかりと戦略的に戦ってもらいたいというふうに思っているところであります。

 TPPと本県農業につきましても、しっかりと議論し、対応しなければならないと思います。

 農業は、食料の供給という面だけではなくて、環境や国土の保全など公益的機能も持っております。加えて、地域経済、地域社会を支える非常に重要な産業であります。このため、農業、農村を守っていくことは大変大事なことであります。

 TPPにつきましては、まだ交渉に参加していないために、具体的に各国が何を主張し、どういう方向で議論されているのか、残念ながら詳細はわかっておりません。しかし、参加国それぞれに強みと弱みがあることは事実で、それをどう見きわめながら日本の国益を守っていくかということが重要だと思います。

 特に、農業分野では、米や麦、畜産などに対する影響が心配されておりますけれども、まずは交渉に参加し、有利な条件となるようしっかり主張して、その上で必要な国内対策を講じていかなければならないと思っております。

 例えば、米では、一部輸入米もありますけれども、やはり日本の米がおいしいというファンは多くおります。和牛肉につきましても、値段は高いけれども肉質がよいと、好んで食べてくれる消費者も多数いるわけであります。

 本県農業、農村の状況を見ますと、中山間地域での高齢化の進行や耕作放棄地の増加などさまざまな課題を抱えております。本県の農業が活力を保ち、将来にわたり持続していくためには、TPPへの参加のいかんにかかわらず、国内外の大きなマーケットで生き残っていける構造改革がぜひとも必要であります。

 このため、県といたしましては、認定農業者の規模拡大、低コスト化、新規就農や企業の農業参入の促進などの力強い担い手づくりを進めるとともに、国内外の消費者から好まれる安全、安心なザ・オオイタ・ブランド確立に向けて全力で取り組んでいるところであります。

 なお、平成二十二年に国がTPP参加による影響を試算しておりますけれども、これは関税をゼロにして、対策を何ら講じないことを前提としているため、厳しい結果となっていると承知しております。だからこそ、こうした結果にならないように万全の対策を講じていくという必要があると考えております。

 次に、日本テキサス・インスツルメンツ日出工場の撤退に伴う離職者対策についてご質問をいただきました。

 私は、昨年十二月、日本テキサス・インスツルメンツの和田社長から、「日出工場の譲渡に努力を重ねてきたけれども、やはり困難である。今後は、従業員の再就職について、もちろん会社の方でも努力するけれども、大分県においても支援をお願いしたい」と要請されたところであります。

 産業構造がダイナミックな変遷を遂げる中で、多様な産業集積を誇る大分県といたしましては、よくよくこれから心していかなければならないことだというふうに痛感したところであります。

 和田社長の訪問を受けまして、早速、大分労働局や別府市、日出町などと協議を行いまして、直ちに「日本テキサス・インスツルメンツ日出工場雇用対策等連絡本部」を設置いたしました。まずは、県内の再就職先を確保するということで、商工労働部を中心に百を超える企業を訪問したところであります。その結果、約四十社、約二百七十名の求人の掘り起こしができております。

 日出工場におきましては、満五十歳以上の従業員には企業年金が支給されることから、まずは四十九歳までの二百四十名に対して、早目の再就職支援が必要となっています。このため、今後は、これらの従業員を中心に、求人を掘り起こした企業とのマッチングが重要だと考えております。

 二月十五日には、二十九の企業に参加をいただいて会社説明会を開催いたしました。約四百名の従業員が出席をいたしまして、熱心に説明を受けていたと聞いております。

 また、従業員の中には、職業訓練を希望している方も半数近く見られます。二月八日には農業分野の就業相談会を開催いたしまして、約八十名が参加をいたしました。職業訓練では、離職時期に合わせて訓練の開始時期や収容定員を設定するなど適切に対応することとしております。

 引き続き、大分労働局や関係市町と連携しながら、従業員が円滑に再就職できるよう支援していきたいと考えております。

 来年度は、国の補正予算を活用して、雇用創出を目的に、事業拡大を目指す中小企業に対しまして、県、市町村による支援を行います。また、県内半導体関連企業が行う新規雇用者への職場研修や競争力強化のための研究開発、新分野進出等に対する支援も拡充することとしています。

 県といたしましては、このような取り組みを早急に進めることによりまして、従業員の再就職を支援し、あわせて、半導体産業を初め、県内の産業活力の創造と雇用の場の確保に全力で取り組んでまいりたいと思います。

 次に、海外戦略についてのご質問をいただきました。

 戦略策定後の二年間を振り返りますと、歴史的な円高や東日本大震災、原発事故の影響など海外戦略を推進する上で極めて厳しい環境にありました。この中にあって、県産品や観光を売り込むため、私も先頭に立たせていただきまして海外プロモーションを実施し、海外において大分を応援していただくキーマンの発掘や県人会、留学生OBとの連携を図るとともに、県内企業の海外展開に向けたビジネス交流の枠組みづくりを進めてきたところであります。

 具体的な成果といたしまして、県産品の輸出促進では、ナシが生産者と一体となった販売促進等によりまして昨年度の五十七トンから百二十四トンと大幅に増加したほか、丸太が約六千立方メートルから九千立方メートルに達する見込みとなっております。

 国際観光の振興では、東日本大震災で落ち込んだ海外からの宿泊者数が「日本一のおんせん県おおいた」のアピール等によりまして着実に回復してきております。また、中国や韓国からの大型クルーズ船の寄港によりまして今年度は二万二千人が訪れ、さらに、別府港改修など受け入れ体制の整備によって来年度は十四万トン級の超大型船も寄港する予定となっております。

 ものづくり産業の振興では、半導体分野における国際競争力強化に向けた韓国、台湾とのビジネス連携が進んだほか、東九州メディカルバレー構想につきましては、アジアに貢献する医療産業拠点づくりを目指しておりまして、来年度はアセアンなどから医療関係者を招いたセミナーを開催することとしております。

 次に、海外戦略の見直しについてご質問がございましたが、世界第二位の経済大国となり、巨大な市場でもある中国は、引き続き戦略上重要な国と考えております。日中関係が厳しいこういうときにこそ、上海事務所の活用や一昨年から始めた湖北省との交流促進などを通じまして関係強化に努めることが重要ではないかと思います。

 また、アセアン地域は、高い経済成長を続け、我が国と既に経済連携協定を締結するなど、チャイナプラスワンとして注目を集めておりまして、同地域の位置づけが見直しの重要なポイントの一つであります。

 このうちタイにつきましては、近年、本県への観光客が大幅にふえまして、ナシ、乾シイタケ、ブリなどに続き、豊後牛の輸出も予定しておりまして、来年度は、観光も含め、試験的にプロモーションを実施いたします。

 ベトナムなど他の諸国につきましても、興味、関心を持つ県内企業に対しまして引き続き支援をしていきたいと思います。

 今後とも、TPPの動向を含め世界経済の状況を注視しながら、海外戦略を積極的に推進することで、アジアに開かれた飛躍する大分県の実現を目指していきたいと思います。

 そのほかにもご質問をいただきましたが、これにつきましては担当部長から答弁をさせていただきます。



○志村学議長 山本商工労働部長。

  〔山本商工労働部長登壇〕



◎山本和徳商工労働部長 私から二点についてお答え申し上げます。

 半導体産業の振興についてであります。

 世界の半導体市場につきましては、ご指摘のあったとおり、アジア地域が牽引いたしまして、緩やかな成長が継続していくものと見込まれております。

 一方、国内におきましては、国際競争の激化によりまして事業再編や工場の統廃合が加速しておる状況であります。

 本県におきましては、半導体産業の振興を図るため、LSIクラスター形成推進会議を設置いたしまして、進出企業と地場企業の共生発展を目指し、技術力の向上とビジネスチャンスの拡大等に取り組んできておるところであります。このような取り組みを通じまして、世界有数の企業が誕生するなど、地場企業の底力もついてきております。

 今後の取り組みでございますが、今後も急速に成長いたします台湾、韓国等との交流の場を広げまして、グローバル人材や技術人材の育成に取り組みます。あわせて、企業競争力の源泉となります研究開発などにつきまして支援を充実いたします。これらの取り組みにより、世界に通用する半導体クラスターの形成を目指してまいります。

 さらに、半導体分野にとどまらず、半導体で培いました技術や人材を活用いたしまして、エネルギーや医療機器など成長が見込まれる新分野への参入の促進を図る考えでございます。

 次に、エネルギー政策についてでございます。

 県では、地域の特色や強みを生かしまして、スピード感を持って再生可能エネルギーの導入促進と関連産業の育成を加速させているところであります。

 大分県内におきましては、太陽光発電が全国トップクラスで導入が進む一方で、ほかの再生可能エネルギーにつきましても導入の動きが進んでおります。

 新たなバイオマス発電施設が日田市で着工されております。地熱発電につきましても、九州電力大岳発電所や県内中小企業の発電施設の設備の更新や増強の動きが見られるところであります。

 温泉熱、小水力発電の技術開発も、エネルギー産業企業会の活動を中心に、地場企業の先進的な取り組みが進展しております。本県の強みを生かした大分の技術による新たな発電システムの構築に手ごたえを感じているところであります。

 また、太陽光につきましても、県有施設の未利用スペースの活用によりまして、県内中小企業の発電事業への参入の実績づくりにつなげているところであります。

 さらに、ビルやマンションのエネルギーマネジメントシステムや、コージェネレーションなど省エネルギー化の取り組みに対しても支援を行ってまいります。

 これらによりまして、本県のエネルギー需給構造を強化するとともに、中小企業のビジネスチャンスの拡大に全力で取り組んでまいる所存であります。

 以上でございます。



○志村学議長 直野生活環境部長。

  〔直野生活環境部長登壇〕



◎直野清光生活環境部長 私からは、ジオパークの推進についてお答えをいたします。

 姫島村では昨年の三月十五日に、豊後大野市では五月十七日に、市町村、地域住民、教育研究機関が一体となった推進協議会を設立いたしまして、主体的な取り組みを進めております。

 これまで認定に向けた取り組みといたしまして、住民向けのセミナー、シンポジウム、小中学生を対象とした教育学習活動、地元ガイドの養成講座等を計画的に実施をしております。

 県としましても、財政支援を含め、講師派遣や資料提供など、その取り組みを全面的に支援しております。

 今後、五月二十日に行われます公開審査、それから夏の現地審査等につきましても対応の充実強化を図りまして、この秋の認定が確実なものとなりますように引き続き支援をしてまいります。

 県内には学術的価値の高い貴重な大地の遺産が随所に存在しておりまして、本年度、竹田市、九重町、別府市及び津久見市の四地域におきましても、ジオパークに対する理解を深めるために、シンポジウムを開催したところでございます。

 今後とも、積極的に取り組む市町村に対しまして、県としまして、これまで培ったノウハウ等を提供するなど、その取り組みを支援してまいります。

 以上でございます。



○志村学議長 野中教育長。

  〔野中教育長登壇〕



◎野中信孝教育長 いじめ対策についてお答えします。

 いじめは、絶対許されないことです。しかし、どの学校でも、どの子でも起こり得ることであり、教師の目から見えにくいところで発生することも少なくありません。このため、教師が積極的にいじめを見つける努力をすることや子供が相談しやすい体制をつくる必要があります。

 県教育委員会としては、早期発見、早期対応が何よりも重要であると考えており、学校に対して、組織的に対応すること、警察や福祉など関係機関との連携を強化することを指導しています。

 また、重篤ないじめ事案が発生した場合、専門家による解決支援が迅速に図れるよう、いじめ解決支援チームを新たに設置し、早期解決を支援することとしています。

 さらに、児童生徒がいつでもいじめの相談ができるよう、学校での相談体制の整備を推進するとともに、二十四時間いじめ相談ダイヤルの充実を図ってまいります。また、協育ネットワークなどの取り組みを通じて地域との連携を推進してまいります。

 以上です。



○志村学議長 以上で荒金信生君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午前十一時十一分 休憩

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     午後一時三分 再開



○元吉俊博副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 代表質問を続けます。戸高賢史君。

  〔戸高議員登壇〕(拍手)



◆戸高賢史議員 皆様、こんにちは。公明党の戸高でございます。

 広瀬知事を初め、執行部の皆様並びに関係職員の皆様には、国の予算編成作業がおくれたため、大変にご苦労されたことと思います。公明党会派を代表し、皆様に心からの敬意と感謝を申し上げ、質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 初めに、財政運営について伺います。

 本県の二〇一三年度一般会計当初予算案は、総額で前年度を下回っておりますが、事業費や投資的経費は増加しており、また、国の大型補正予算を積極的に受け入れ、十三カ月予算として、防災・減災ニューディールの思想の入った景気刺激の色合いの濃い積極予算となっております。

 税収の大幅な伸びが見込めない状況で、政策の選択と集中を図りながら、歳入、歳出のバランスをどうとっていくかは難題であります。また、財政規律を保ちながら景気雇用対策や防災減災対策といった喫緊の諸課題に対応する一方、中長期的な成長及び発展の布石をどのように打っていくのか、今後さらに知恵を絞っていく必要があると考えます。

 そこで、今後の財政運営のあり方について所見を伺います。

 次に、災害復旧の現状と課題について伺います。

 本県に甚大な被害をもたらした豪雨災害より八カ月がたちました。災害発生時からの迅速な情報収集、応急復旧の対応、災害査定、生活再建支援など、これまでの復興にご尽力いただいた関係者、職員の皆様に心から感謝を申し上げます。

 これから本格復旧へ向けた事業が行われてまいりますが、現状についてはさきに答弁がありましたので、私の方からは災害復旧に向けて二点お伺いします。

 まず、治水ダム及び砂防ダムについてであります。

 今回の災害で治水ダムや砂防ダムの重要性、必要性を再認識させられましたが、命を守る公共事業として、当時の国土交通大臣も「しっかりやる」と答弁した玉来ダム建設の進捗状況はどうなっておりますでしょうか。お聞かせください。

 また、砂防ダムでせきとめられた大量の土砂、大きな岩盤を見ると、これがなければさらに被害が大きくなるということがよくわかります。せきとめる箇所を数段つくることにより安全が確保されます。

 砂防ダムの役割、そして今回の豪雨災害で砂防ダムが果たした役割についてお聞かせください。

 また、二十五年度の事業でも行われますが、砂防ダムの除石の対応は、梅雨時期までにどの程度まで可能でしょうか。作業は大変危険であります。安全対策も万全にお願いいたします。

 二点目は、地元建設業者の育成についてであります。

 今回の災害復旧、とりわけ応急復旧に対応するためには、地元建設業の方々の存在は大変重要でありました。しかしながら、これまでの長引く不況の影響により、仕事量が激減し、倒産や異業種への転業などで、地元の業者がいなくなるという事態が起こっています。いざ対応をお願いしようにも業者がいない、他地域からの応援をお願いしようにも忙しくて行けない、最小限で人員を賄っているので人手が足りないということでありました。

 災害が全県に広がり大きくなれば、災害発生初期の段階では、こういった事態はどこでも起こり得ることでございますので、地元の業者を守り育てることが重要であります。

 地元建設業者は、地域の道や橋、建物などを一番よく知る町医者としての役割を果たしております。そんな町医者を守るためのご尽力をお願いしたいと思いますが、地元業者の育成についてお聞かせください。

 次に、地球環境への取り組みについてお伺いします。

 環境汚染と資源枯渇からかけがえのない緑の地球を守ることは人類にとって最重要の課題であり、何よりも未来の世代に対しての我々の責務であります。貴重な資源と緑豊かな自然環境を後世に伝えていくために、これまでも大量消費、大量廃棄の産業構造からの脱却、生活スタイルの転換が求められてまいりました。本県においても、知事を初め、担当部局のご努力もあり、県民の意識も変化してまいりました。そして、震災を経験し、改めてエネルギー資源の大切さも学びました。

 かつては、企業も環境保全を推進することは産業活動を阻害するものであるとの考えが大半であったものが、環境と発展は車の両輪であり、環境保全に取り組むことが産業の発展に直結するものであるとの認識に変化してまいりました。自然破壊、損傷は、人類の生存の危機に直結します。

 環境モデル都市である北九州市は、かつては公害の街でありました。降下ばいじんが降り注ぎ、洞海湾は、工場からの廃液により絵の具を流したような海となり、七色の海と言われました。しかしながら、行政と市民が一体となった取り組みで、魚のすむきれいな川や海に生まれ変わりました。

 大分は、そんな環境モデル都市よりもはるかに美しい自然や清らかな河川に恵まれており、この環境を県民の財産として守っていかなければなりません。県では、大分県環境基本条例に基づき、大分県新環境基本計画を策定し、着実に取り組みを進めていただいておりますが、これからの環境を守る取り組みについて知事のお考えをお聞かせください。

 大分の自然の特徴の一つに、変化に富んだ海岸線があります。潮流や気候、複雑な地形から漂着ごみの滞留などの影響も受けやすい環境にあります。

 平成二十一年に、海岸漂着物の円滑な処理及び発生の抑制のため、海岸漂着物処理推進法が制定され、本県でも、大分県きれいな海岸づくり推進計画を策定し、美しい海岸づくりを総合的に推進するための取り組みがなされております。

 以前、漂着ごみ対策重点海岸となっている佐賀県唐津市の高島海岸を視察しましたが、中国や韓国から流れ着いた薬品ケースや注射器などの医療廃棄物が多数あり、調査や撤去にも危険が伴うと感じました。

 プラスチック製品や漁具、養殖用の網、タイヤなどは以前からありましたが、最近は海外からの漂着ごみが目立つようになっています。

 県及び市町村の調査では、ここ最近は、豪雨災害時を除いては、それほど多くないとされておりますが、不法投棄防止や発生抑制は引き続き強化しなければなりません。

 また、今回の国の補正で漂着ごみの撤去については国十割負担での予算が確保されていますが、本県もこの予算を利用されるという考えでよろしいでしょうか。県内海岸線を守るための漂着ごみ撤去の取り組みとともにお答えください。

 次に、水環境として、生活排水処理対策についてお尋ねします。

 県民の水道水源保全及び快適な生活環境づくり、また、観光資源としての豊かな水環境の保全は行政の重要な使命であります。

 平成二十三年版大分県環境白書の水環境の現状報告として、二十二年度環境基準項目等の水質汚濁の状況調査結果が報告されております。調査結果はこれまでと変わらないものの、健康項目で、二河川の二地点で環境基準未達成、生活環境項目で、河川四十三水域中三水域、海域二十一水域中一水域でCODまたはBOD基準が未達成、窒素、燐では、一湖沼一水域で未達成となっております。

 水質汚濁の最も大きな原因は生活排水によるものであります。排出元である各家庭において適切な処理、浄化をしなければ水質の改善は望めません。

 生活排水処理施設には、コミュニティープラントなどを含む公共下水道や集落排水処理施設、浄化槽などがありますが、これまでは密集地や民家が点在する地域ごとに区別し、より最適な事業効率を考え、これらの施設を使い分けてきました。しかしながら、下水道には、百メートル離れた数軒へ管を引くのに二千万近くの工事費がかかるという不経済さと、つくれば、その後は必ず維持管理費が発生するという問題があります。維持管理には莫大な費用がかかるため、特別会計予算では賄えず、一般会計から補てんしている自治体が多く、財政の圧迫を招いてきました。そのため、本来使うべき土木予算も縮小せざるを得ない状況であり、浄化槽への転換が図られてきました。

 また、今般の震災で断絶した下水道管の復旧には長期間を要するため、短期復旧が可能で震災に強い浄化槽への転換が見直されております。

 大分県では、生活排水処理対策として平成十年三月に大分県・全県域汚水適正処理構想を策定し、平成二十二年三月の「大分県生活排水処理施設整備構想二〇一〇」にて見直しました。この見直しで五万人以下の市町村での公共下水道等の整備はコスト高につながることを勘案し、経済比較等を行った結果、公共下水道等の集合処理区域の十区域が合併処理浄化槽区域へ変更されました。

 大分県における汚水処理人口の普及率は平成二十三年度末において六八・六%であり、全国平均の八七・六%、九州平均の八〇・五%に対し大きく下回っております。この原因は、区域見直しを行ったにもかかわらず、生活雑排水を未処理のまま排水するくみ取り式トイレ及び単独浄化槽から合併浄化槽への転換が遅々として進まないことにあります。国は、この転換を促進するため、市町村型、個人設置型等の補助制度をつくり、予算も増額してきましたが、大分県では、公共下水道の見直しがあったにもかかわらず、浄化槽転換整備の予算はふえておりません。市町村の事業だと県が責任を放棄し対策を怠るならば処理率はさらに他県におくれをとることになり、水環境、自然環境を語ることすら恥ずかしくなる思いもいたします。県は、この事態をどう認識しておられるのでしょうか。また、今後の対策についてお答えください。

 そして、この浄化槽転換整備と連動して必要となるのは維持管理及び監督指導であります。公共下水道等の集合処理施設の維持管理は自治体管理となっているため問題はないものの、浄化槽の維持管理は個人に負うところが多いため、平成十八年の浄化槽法改正で行政の指導、監督が盛り込まれました。

 維持管理は、保守点検、清掃、法定点検などでありますが、法定点検について申し上げれば、設置時に行う七条検査では問題ないものの、その後の十一条検査の検査率は非常に低いのが現状であります。そのため、指定検査機関などは、啓発や推進のための事務作業などの負担もふえております。

 熊本県では、浄化槽の現状を正確に把握するための実態調査を二十一年から二十三年度の三年間かけて実施し、その調査結果を反映させ、法定検査システムとリンクさせた浄化槽管理台帳システムを二十三年度に構築しました。このシステムの構築前は、浄化槽法施行以前から設置されている浄化槽について確認できないものがあったり、制度の周知不足により設置や廃止、届け出のない移動が台帳に反映されていなかったり、十一条検査の受診率が低く、早急に対応しようにも、県及び市町村が保有するデータや指定検査機関が保有する法定検査データが別々のデータベースとして管理されているため、効率、効果的な取り組みができないなどの問題がありました。しかし、このシステムを構築することで、現状が把握でき、検査データのリンクによる適正な管理が可能となり、未受検浄化槽の抽出機能を付加したことで未受検者への適切な指導が可能となりました。さらには、市町村、地区別の設置状況の把握が可能となったことにより、生活排水対策を検討する上で有効なデータが得られるようになりました。

 大分県でも、関係行政及び指定検査機関や業界での浄化槽台帳情報の共有システムが必要ではないかと思いますが、ご見解をお聞かせください。

 次に、観光振興についてお尋ねします。

 毎分二十九万一千三百四十リットルの湯がわき出している大分県は、まさに「おんせん県」という名にふさわしい地であります。大分ツーリズム戦略に基づき、次々と手を打っていくこと、発信力を強化していくことをお願い申し上げます。

 観光は、国の成長戦略の一つであり、東日本大震災からの復興にも大きく貢献するものであります。国の観光立国推進基本計画では、観光をめぐる現在の課題を克服し、日本の成長を牽引するべく、これからさらなる飛躍をするための方向性として、観光のすそ野の拡大と観光の質の向上を掲げています。

 目標値として、国内における旅行消費額を平成二十八年までに三十兆にすることや、訪日外国人旅行者数を三十二年初めまでに二千五百万人とすることを念頭に、平成二十八年までに千八百万人とするとされております。

 そのための施策として、観光地域のブランド化や複数地域間の広域連携など、国内外から選好される魅力ある観光地域づくりや、オールジャパンによる訪日プロモーション、国際会議等のMICE分野の国際競争力強化、休暇改革の推進などが挙げられておりますが、大分県として、発信力をさらに強化し、魅力ある大分の知名度を上げていかなければならないと思います。そのためには、確かな観光戦略とそれを推し進める予算の確保が必要であります。

 これまで大分県の当初予算に占める観光予算の割合は、人口比で比較しても、九州はおろか、全国でも下位に位置していました。確かに、観光に関する予算は、多面にわたるため、正確に比較するのは難しいものの、きちんと当初予算に反映することは、観光に対する県のビジョンを示すことであります。予算も増額していただいておりますが、豊かな観光資源も、品質のよい県産品も、世に知らしめてこそ、さらに磨かれます。県の観光予算に対する考えをお聞かせください。

 次に、キャラクター戦略として、「めじろん」の活用についてお尋ねします。

 二〇一〇年に誕生した熊本県のキャラクター「くまモン」は、依然、大人気であります。関連商品の昨年、二〇一二年の一年間の売上高は三百億近くに上り、日経新聞の調査では、くまモン商品を利用した企業の九割が「売り上げに効果があった」と回答しております。くまモンが登場すると物産展の売り上げがはね上がるため、百貨店などからの出演依頼もひっきりなしに寄せられ、今では、熊本県の物産展だけでなく、九州各地の物産展にくまモンへの出演依頼があると聞きます。熊本県の知名度向上とそれに伴う地元の経済効果への波及に大きく貢献するものとなりました。

 二年ほど前、私は、東京の方にめじろんのぬいぐるみが欲しいと頼まれて、めじろんグッズを製造している会社に尋ねると、バッジやボールはありましたが、ぬいぐるみは既に製造中止となっておりました。たまたま別府駅の売店で三つ置いてあるのを発見しましたが、そこにはその何倍ものくまモンが並べてありました。売れるものを置くのは商売として当たり前でありますが、少し寂しい思いがしました。

 くまモンとめじろんでは誕生した背景も違います。

 くまモンの誕生は、皆様ご承知のことと思いますが、少し紹介します。

 九州新幹線全線開通の一年前、二〇一〇年三月十二日に、熊本県庁が展開中の「くまもとサプライズ」のマスコットキャラクターとして登場。その年の九月、熊本色を排除し、大阪を徘回し、観光名所に出没。一切のメッセージを持たず、都市伝説化。ツイッター、ブログも開始。出没した写真などをツイッターで拡散。口コミ拡大でサイトへ誘導。翌月、熊本サプライズ特命全権大使として、知事から一万枚の名刺配りのミッションを与えられる。実は公務員、大阪に出張中との素性を明かし、五十種類のユニークなポスターを駅や中づり広告として展開。ポスターは盗まれるほどの大人気。十一月、これまでの口コミによるバズ効果をマスメディアで一般大衆に拡散。カゴメとのコラボ商品を開始。くまモンを探せ大作戦で、大阪出張で一万枚の名刺配りに嫌気がさして失踪し、知事による緊急記者会見。ツイッター上で話題に。二〇一一年一月に、くまモン商標の無料化。三月に九州新幹線の開通を迎えます。この一年間の活動後、熊本県営業部長に昇進。その後は、熊本の食を売り込む活動を展開します。

 くまモンの関連予算は二十三年度で八千万でありましたが、その費用対効果は非常に高いものがあり、九州財務局や多くのメディアなどでもこの熊本県の戦略が紹介をされております。

 一方、めじろんの誕生日は十二月二十四日のクリスマスイブ、その日は、くしくも日本で一番、鳥が食べられる日であります。めじろんは七面鳥ではありませんが、同類が誕生日に食べられてしまいます。

 背景はともかく、規模は小さくとも、誕生時には十億円以上を稼ぎ出す効果はありました。キャラクターは時の経過とともに飽きられてしまいますが、SNSなどを活用するなど話題づくりの戦略によっては大きく飛躍する可能性も秘めております。大分県のキャラクターであるめじろんをこれからどう生かしていくのか、お聞かせください。

 県独自の広報戦略を展開するには、柔軟な発想に加え、多様な意見を多く取り入れて議論を活性化することが必要であります。担当部局だけでなく、いま一度、県庁職員の英知を生かせる、ひらめきも気軽に提案できる体制を構築していただきたいと思いますが、ご見解をお聞かせください。

 次に、かぼす大使について伺います。

 豊の国かぼす特命大使並びにかぼす大使の皆様には、魅力ある大分、物産や観光をPRしていただき、ふるさとに大きく貢献をしていただいております。

 先日、高知県観光特使をされている方にお会いしました。高知県は、「県庁おもてなし課」の映画化が決まり、話題となりましたが、その高知県観光振興部おもてなし課が作成した「わざわざ行こう 志国高知 リョーマの休日」と書かれている名刺をいただきました。その名刺は、美術館や龍馬記念館、博物館、動物公園など二十二の県立施設が無料で利用できる入場券となっており、観光特使の方も、「人と会うたびに高知の魅力を語ることが、みずからの営業も後押しする話題づくりとなるため、喜んで名刺を配っている」とのことでありました。

 かぼす大使の皆様も名刺を持っていただいておりますが、本県にお越しいただくためのツールの提供や特典を有するある種の特権が必要ではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 また、かぼす特命大使、かぼす大使の方々は、日本各地で活躍されております。観光戦略はもとより、本県のイメージアップ戦略のためにも、かぼす特命大使、かぼす大使の方々に本県のPRを積極的に行っていただくための仕組みづくりを再検討すべきと思いますが、名誉会長である知事の見解を伺います。

 児童養護施設を退所された児童の方への支援について伺います。

 児童虐待相談件数は、依然として増加傾向にあります。全国の児童相談所に寄せられた平成二十三年度の児童虐待の相談件数は五万九千八百六十二件であり、児童虐待防止法が施行された平成十二年度の一万七千七百二十五件に比べて三・四倍となっております。

 本県についても増加傾向にあり、平成二十三年度は九百二十八件と過去最高であり、平成十二年度の二百二十五件に比べ、約四・一倍となっております。

 こうした状況を背景に、虐待を受けた子供たちが児童養護施設に入所する割合もふえております。現在、県内に九つある児童養護施設に約三百五十名の児童が入所していますが、そのうち半数以上が過去に虐待を受けた経験を持つという状況にあります。また、発達障害等のある入所児童も増加してきています。

 虐待は、身体的な暴力によって生じる傷害だけではなく、情緒や行動、自己認知、対人認知、性格形成など児童に深刻なダメージを与えることから、虐待を受けた子供の多くは、自己肯定感が育ちがたく、生きていくために必要な意欲や人間関係を築くための社会性の獲得に大きな困難を抱えることがあります。

 また、こうした児童は、一般家庭の児童と比べ、両親の経済的、精神的支援が期待できないことなどもあり、児童養護施設を退所した後の自立生活が非常に厳しくなる場合があるので、施設を退所した子供たちが一般家庭の児童と同じスタートラインに立ち、社会に自立していけるよう支援を充実させることが必要であると考えます。特に、虐待を受けた児童や発達障害、精神疾患のある児童は、高校中退や早期離職をするケースも多く、きめ細かな支援が重要と考えます。

 施設を退所した児童が安定的な生活を維持できるようにするための自立や就業に向けた支援について、現状や課題、今後の取り組みについて伺います。

 次に、元気高齢者の地域活動支援について伺います。

 大分県の平成二十三年十月一日現在の六十五歳以上の高齢者人口は三十一万七千百四十九人で、高齢化率は二六・八%となっており、県民の四人に一人が六十五歳以上の高齢者となっています。地域によっては四〇%を超えるなど、さらに高齢化が進んでいるところもあり、買い物や病院への移動、あるいは伝統行事の継承などに不安を持つ人も多くなっており、地域の活性化を図る上で高齢者自身がお互いに支え合うことも求められております。

 しかし、近年、ますます近所づき合いが希薄化する中で、会社勤めを長くされてきた方などは、そもそも地域社会とのつながりが余り強くなく、定年を迎えて退職した後、趣味やスポーツなど自主的な活動に参加することはあっても、なかなか、それぞれが住んでいる地域での活動にスムーズに参加できないのが実態ではないでしょうか。

 地域で高齢者が活動する場所というと一番に老人クラブを思い浮かべますが、私の地元別府市の老人クラブの加入率は、平成二十三年度末現在、一一・〇%と県内でも最も低く、また、このところ、ずっと減少している状況にあります。これは全国的な傾向でもあります。

 今後、高齢者の仲間入りをする団塊の世代を初め、社会のさまざまな場面で元気に活躍する高齢者はたくさんいます。これからは、人生九十年時代を前提に、高齢者が主役となって豊かな人生を享受できる超高齢化社会の実現を目指していかなければなりません。

 本県でも介護保険の認定を受けていない、いわゆる元気な高齢者は八割おられますが、私は、こうした方々が地域活動に積極的に取り組んでこそ、地域が活性化すると考えます。

 そこでお尋ねします。

 高齢者が具体的に地域活動を行うためには、県はどのようなことが課題と考え、また、どのような取り組みをしようとしているのか、お伺いします。

 高齢者施設の防火対策について伺います。

 二月八日に長崎市で認知症高齢者が生活するグループホームで火災が発生し、七十から八十代の高齢者四名が命を落とされました。本来、安心して暮らせるはずの介護施設でこのような惨事が起きたことは大変痛ましいことであります。

 これまでも、二〇〇六年に長崎県大村市で、二〇一〇年に札幌市で、それぞれ七名が死亡するグループホーム火災が発生しております。再びこのような悲劇を繰り返すことのないよう、施設に携わる関係者の努力と行政の監督並びに支援体制が必要であります。

 これらの事故は、事前に対策を講じることで、未然に防ぐことや事態を縮小することも可能であります。大きな火災が起こるたびに消防設備設置の重要性が議論され、スプリンクラーの設置など防火対策や設置基準の強化がなされてきました。国の基準では、延べ床面積二百七十五平米以上の施設にはスプリンクラーの設置が義務づけられておりますが、それ以下の小規模な施設には義務づけがなく、設置が進まないことから、一平米当たり九千円の補助がされることとなっておりますが、自己負担が重過ぎるということで、なかなか設置に踏み切れない施設もあったようであります。

 全国で認知症高齢者は三百万人を超えるとのことであり、グループホームなどの介護施設は増加傾向にあります。惨事を繰り返さないためにも、施設の調査や対策強化が必要であります。

 大分市消防局がグループホームなどの介護施設に対し特別調査を行った結果、消防訓練の未実施や火災報知器、スプリンクラーなど六施設で不備があったことが新聞でも紹介されておりました。

 先日の朝日新聞でも、九州、山口、沖縄のグループホームのスプリンクラーの設置状況が掲載されておりましたが、本県では関係者のご努力で未設置が一施設と、他県より設置が進んでいる状況であります。

 高齢者施設のスプリンクラーについては、平成二十一年の定例会で公明党の河野議員が質問をし、設置推進を強く要望しておりました。

 県内調査の状況と、他県に取り組み事例を示す意味で、どのような指導、取り組みがなされてきたのか、お聞かせください。そして、未設置箇所がなくなるよう、さらなる取り組みをお願いしたいと思います。

 また、施設運営のために必要最小限の職員で運営されている小規模なグループホームなどの施設では、火災発生時などの緊急時の避難の際には地域との連携が重要であります。地域との連携がスムーズに図れるよう、グループホームの所管窓口である市町村との連携を強化して支援していただくことを要望しておきます。

 次に、障害者就労施設等からの優先調達について伺います。

 昨年六月に成立した障害者優先調達推進法が本年四月から施行されます。同法は、国や独立行政法人等に対し、障害者就労施設等からの製品購入や清掃などの業務委託を優先的に行うよう義務づけるとともに、地方公共団体に対しても、障害者就労施設等の受注機会の増大を図るよう努めることを求めています。

 現在、国などが商品の購入や業務委託をする際は競争入札による契約が原則となっており、民間企業に比べ競争力の弱い障害者就労施設が契約するのは難しいのが実情であります。また、施設や自宅で働く障害者がふえる一方、景気の低迷により民間企業からの仕事の依頼は減少しており、さらには障害者施設への発注が不安定なため、国からの安定した仕事を求める声が高まっていました。こうした状況を踏まえ、障害者の就労機会を増加させ、自立を促進することを目的として本法律が制定されました。

 この法律は、自民、公明の両党が二〇〇八年に提出し、政権交代で廃案となった「ハート購入法案」をほぼ踏襲した内容となっております。

 この法律によって、自治体には、障害者就労施設等の受注機会の増大を図るための必要な措置を講ずる努力義務が課せられます。それを実効あるものにするために、物品の調達目標を定めた調達方針を策定し、公表しなければならず、その方針に即して調達を実施し、調達実績は取りまとめて公表することとされております。

 大分県では、これまでも入札の際に障害者雇用促進企業を一者追加指名するなど特例措置を講じておりますが、これまでの実績はどのようになっておりますでしょうか。

 また、推進法の施行後の対応はどのようになるのか、お聞かせください。

 全庁的な取り組みが求められることから、各部出先機関や関係団体との連携並びに事業者への周知など速やかに行い、障害者就労施設等の受注拡大に結びつけられるようご尽力をお願いいたします。

 最後に、がん対策についてお尋ねします。

 平成二十年三月に作成された「がん対策推進計画」に基づき、がんの予防やがん検診の受診率の向上、がん診療連携拠点病院の機能強化、また、相談支援、情報提供、そして在宅医療連携の推進等など積極的に取り組んでいただいておりますが、その推進計画に基づいた取り組み状況と今後の課題をお聞かせください。

 一昨年の一般質問で、がん対策として、胃がんの大きな原因とされるピロリ菌の感染による慢性胃炎について、県のがん対策の一環として検診を推進することを提案させていただきましたが、厚生労働省は、先月二十一日、ピロリ菌の感染による慢性胃炎の除菌治療を保険診療の対象とすることを承認しました。

 呼気検査などでピロリ菌感染を調べ、内視鏡で胃炎と確認されれば、除菌治療は保険適用となります。除菌は胃酸を抑える薬と抗生物質を組み合わせて行い、一週間程度の薬の服用で除菌できれば再感染のおそれは低いとされております。

 これまでは胃潰瘍などに進行するまで慢性胃炎の除菌治療は保険対象外でありましたが、保険が適用されることで胃がんの予防と患者数の減少が期待されます。

 胃がんで亡くなる人は年間五万人、がんの死因の二位となっております。胃がんと診断される人は毎年十二万人ほどに上り、その多くにピロリ菌がかかわっていると見られております。

 日本人のピロリ菌感染者数は三千五百万人にも上るとされ、胃酸の分泌が不十分な幼少時に口から入り、成人後も胃の粘膜にとどまり続けます。また、水道などの衛生環境が不十分であった時代に幼少期を過ごした世代に感染者が多いと言われております。

 夕張市での取り組みの例がたびたび紹介されます。胃がんの死亡率が全国平均を三〇%余り上回っておりましたが、市の診療所がピロリ菌の除菌を積極的に呼びかけた結果、胃がん死亡率が逆に全国平均を九%下回ることになりました。

 一昨年の一般質問の答弁では、血液検査、呼気検査、内視鏡検査などの難点ばかり挙げて消極的でありましたが、胃がんとピロリ菌との関係が認められ、保険適用となった今、自治体が行う検診のあり方については、もう見直さなければならない段階に来ていると思います。ピロリ菌の抗体、ペプシノーゲン、尿検査ほか、組み入れていく段階に来ていると思います。それでもやらないというのであれば、大腸がんのクーポンを使って検診した場合、そこで得られた便の検体を利用して検査ができないでしょうか。

 今回の保険適用を機に、県も、遅々として進まない検診率向上対策が一歩でも前進するための一助として、除菌を積極的に呼びかけるとともに、自治体が行う検診にピロリ菌検査を取り入れるお考えはないでしょうか。

 以上で質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)



○元吉俊博副議長 ただいまの戸高賢史君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 戸高賢史議員には、公明党を代表されて、環境や観光、医療、福祉などを中心に、ご提案も交えながらご質問をいただきました。まず私の方からお答えを申し上げます。

 初めに、地球環境への取り組みについてのご質問でありました。

 本県は、全国に誇れる豊かな自然環境に恵まれております。県民共有の財産でありまして、かけがえのないふるさとの環境を将来の世代へと確実に継承していくために大分県新環境基本計画を平成十七年に策定いたしまして、さまざまな環境保全施策を総合的かつ計画的に推進してまいりました。しかしながら、今日においても、日常生活や事業活動に密接にかかわり、人類の生存基盤を脅かす地球温暖化問題を初め、引き続き取り組むべき多くの課題があります。また、東日本大震災に伴う福島第一原発の事故により、エネルギー政策のあり方が問われる中、節電や省エネルギーなどへの取り組みが一層求められております。

 こうした環境を取り巻く状況の大きな変化を踏まえまして、昨年の三月でございますけれども、計画を見直して、新たな課題に積極的に対応しているところであります。

 特に、再生可能エネルギーの導入に向けた取り組みを一層進めるとともに、節電、省エネの取り組みなどを強化しております。

 再生可能エネルギーにつきましては、その自給率と供給量が日本一という本県の特色、強みを生かしまして、環境負荷低減と産業振興の両立を図るため、今年度は湯煙発電など新エネルギーの事業化に向けた支援を開始したところであります。

 また、節電、省エネにつきましては、県民の皆さんに「こども省エネチャレンジ作戦」や「家庭エコ診断」などへの取り組みをお願いするなど対策の充実も図っております。

 新年度からは、省エネ型製品の購入などへのポイント付与によりCO2排出抑制に九州全体で取り組む九州版炭素マイレージ制度の創設などによりまして、さらに取り組みを加速いたします。

 また、県では、県民とともに、県民運動として、身の周りのごみ問題から地域の環境保全、さらには地球温暖化問題まで視野に入れて考え行動する「ごみゼロおおいた作戦」を展開しておりますけれども、本年はこれが十周年の節目となります。

 これまで「県民一斉ごみゼロ大行動」などの取り組みに参加していただきました多くの県民の皆さんに感謝を申し上げるとともに、十年を期して、これからの地域の環境保全活動を担う新たなリーダーを養成する「ごみゼロエコール」の開講などにより、県内各地域で多様な年齢層を巻き込んで、県民運動の輸をさらに広げていきたいと考えております。

 それにしましても、最近、隣国からの越境汚染が懸念されているPM二・五の問題などを見ますと、今日の環境問題は、これまで以上に地球的規模で考えなければならないことを痛感しております。適切な外交努力を重ねて、関係国が互いに手を携えて、問題解決に向けてしっかりと取り組んでいく努力が必要だと思います。

 次に、豊の国かぼす特命大使、かぼす大使についてのご質問を賜りました。

 かぼす大使の制度は、県外在住の本県出身者や本県とゆかりのある著名人をかぼす特命大使に、また、県内にある県外企業の支社長や支店長等から帰任される方々をかぼす大使に任命し、大いに本県のPRをしてもらおうというものでありまして、私も名誉会長を仰せつかっております。

 大使の皆さんは、さまざまな分野で本県の事情に精通されておりまして、観光宣伝や農林水産物、加工食品の販路拡大にご支援をいただく一方、企業誘致や都市圏の有益な情報の提供などお力添えを賜っておりまして、本県の政策推進に大変貢献をいただいています。

 昨年七月に「坐来大分」で開催された豊の国かぼす特命大使の懇談会には私も参加をいたしまして、大使の皆さんと意見交換をし、最新の大分情報を紹介するとともに、さまざまな分野の貴重な情報も、またいただいたところであります。

 今後とも、皆さんとは交流を深めながら、産業、経済、文化など多岐にわたって県勢の発展にご支援、ご協力をいただきたいと考えております。

 現在、県では、観光振興の観点から、本県を訪れる観光客に対しまして、観光施設や飲食店などの割引クーポンつき観光ガイドブックを発行しているほか、旅行会社などが実施する大分キャンペーンにおいても割引特典サービスを用意しておりますけれども、これからはかぼす大使の皆さんにもご活用いただくよう取り組んでいきたいと思います。

 議員ご提案の特典等につきましては、大変興味深い取り組みだと思いますけれども、どの程度の誘客効果があるかなどをよく検討してみる必要があると考えております。

 次に、児童養護施設退所児童への支援についてご心配をいただきました。

 虐待などさまざまな事情により家庭を離れて児童養護施設で生活している子供たちが、保護者からの援助が期待できない中、自立した社会人として巣立っていけるように支援するということは大変大事なことだと考えております。

 施設の子供たちは、高校卒業を機に退所いたしますけれども、本県では就職後一年以内の離職率が三四・四%となっておりまして、全国の一般家庭も含めた高卒後一年以内の離職率一七・二%の二倍という大変厳しい状況にあります。

 このため、県では、就職に当たって必要となることの多い自動車運転免許を取得できるように、国の就職支度金に加えまして、県単独で十万円を支給するなど、就職に向けた支援を充実しております。

 また、平成二十三年四月には「児童アフターケアセンターおおいた」を設置いたしまして、身近な相談相手がいない施設退所者に対する相談や退所を控えた高校生等を対象に自立につながる社会適応訓練を行っているところであります。

 このセンターでは、設置後二年間で約百名の相談に応じてまいりました。その中で、県内のホテルや福祉施設等に就職が決まった事例も出ております。現在も十八名に対しまして個別の支援を重点的に行っているところであります。

 一方で、就職できなかったり、就職しても継続できない子供も多く、こうした子供は、自分に自信が持てずにあきらめてしまったり、コミュニケーションスキルが不足していることからトラブルになりやすいといった傾向があります。このため、県といたしましては、将来の自立を見据えた早い段階からの支援を行うことといたしまして、来年度から施設入所児童を対象にロールプレイ、模擬演習でございますけれども、こういったことを通じてコミュニケーション能力を養成するとともに、職場見学等を通じて早期の職業観の形成を図る事業に新たに取り組んでいきたいと思っております。

 あわせて、児童アフターケアセンターに新たに就労支援員を二名配置いたしまして、児童養護施設と連携して、施設退所者の自宅や職場訪問を行うなど、生活の安定や職場定着に向けた伴走型のきめ細かい支援を行いたいと思います。

 児童養護施設で頑張っている子供たちが夢を持って巣立っていけるように、若者の就労や自立を支援するNPO法人やハローワークなど関係機関とも連携をとりながら、社会的自立を積極的に支援してまいりたいと思います。

 元気高齢者の地域活動の支援についてご質問を賜りました。

 先日公表されました都道府県別の平均寿命は、五年前の調査から、本県の男性は一・〇八歳延び八十・〇六歳、女性が〇・八六歳延びて八十六・九一歳となっておりまして、延び幅では、それぞれ全国五位、全国二位という大変喜ばしい結果となりました。

 豊富な経験、知識、技能を有する高齢者が元気で生きがいを持って地域で活動していただくことが大変大事であると考えております。

 平成二十三年に県が実施いたしました高齢者の社会参加等に関する意識調査では、「地域活動に参加したい」と答えている方は六三・五%と、二十年に国が調査した全国の数値よりも九ポイント高い結果でありました。

 その一方で、活動の場の一つである老人クラブでは、指導者の不足によりまして活動を休止した事例があるほか、退職後に新たに地域活動をしようにも、具体的にどこで何をしたらよいかわからないという声も届いております。

 県内では、例えば、県外から日田市上津江町に移住し、農家民泊やパン教室などで地域に溶け込み、地域のリーダー的存在として活躍されている七十歳代のご夫妻や、竹田市久住で、食育ボランティアとして学校での講習会や配食サービスなどを続けながら、「食」をテーマに七十歳代後半で新たな組織を立ち上げた女性など、地域を支えている元気な高齢者は大勢おられます。

 こうした高齢者がさらにふえていくように、県では新たに、六十歳代の高齢者を対象に実践的な活動を組み入れた講座の開催など、学習の機会を幅広く提供する「おおいたシニアリーダーカレッジ」を開講いたしまして、老人クラブの指導者を初め、地域の担い手となるリーダーを養成いたします。

 また、豊かな経験、知識を生かし、地域で活動するきっかけを求める高齢者のために「ふるさとの達人」の登録も進めておりまして、二百六十一の個人、団体が活動しているところであります。

 本年度は、児童館での水鉄砲づくりなど、達人と児童が交流いたしまして、参加した親子にも大変好評を博しました。こうした活動の場を放課後児童クラブや福祉施設などにも広げていきます。

 今後とも、元気高齢者の地域活動を支援し、長寿で豊かな高齢期を送れる大分県づくりに取り組んでまいります。

 がん対策についてもご質問を賜りました。

 今や二人に一人はがんになり、三人に一人はがんで死亡しておりまして、がん対策はまことに重要な課題であります。

 本県ではこれまで、大分県がん対策推進条例や大分県がん対策推進計画に基づきまして、がん対策に重点的に取り組んでまいりました。この結果、平成二十三年のがんによる七十五歳未満の年齢調整死亡率は人口十万人当たり七十七・二人と低い方から全国七位であり、減少傾向にあります。

 この要因といたしましては、受動喫煙の防止など積極的な予防対策に取り組んだことや、七カ所のがん診療連携拠点病院において医療従事者の育成に取り組み、放射線療法や化学療法を推進してきたことが考えられます。

 また、療養生活の質の維持向上のため、拠点病院における相談支援体制の整備を図るとともに、退院後も切れ目のない医療を受けられるように、地域のかかりつけ医や訪問看護師等のチームによる在宅医療提供体制の構築を進めております。

 残る課題は、がん検診の受診率の向上であります。目標の五〇%に対しまして、二十二年度の胃がん検診受診率は一〇・五%と目標を大きく下回っております。

 がんは、早期発見、早期治療により克服できる病気となりました。そのため、受診率の向上に向けて、検診に無関心な方への働きかけとして、大分駅構内の映像広告やがん検診車のラッピング広告など普及啓発を強化いたします。

 がん検診は、休日受診や料金の面でも受けやすい環境が整ってまいりました。県民の皆様にも、ぜひ定期的にがん検診を受けていただきたいと思います。

 今年度末に改定する推進計画では、国の計画を踏まえまして新たな課題にも取り組みます。

 一つは、働く世代のがん対策です。

 国の調査では、診断後に四人に一人が退職を余儀なくされております。今後、医療機関において就労や経済的な問題に対応できる相談員を育成し、退院後の療養と就労の両立を支援します。

 二つ目は、症例数自体が少ない小児がんであり、医療体制の整備が課題となっております。今後、全国に十五カ所整備された小児がん拠点病院との連携体制を構築いたします。

 県といたしましては、引き続き早期発見や質の高い医療の提供、療養環境の整備に向けて、関連施策を充実していきたいと思います。

 その他のご質問については、担当部長から答弁をさせていただきます。



○元吉俊博副議長 奥塚総務部長。

  〔奥塚総務部長登壇〕



◎奥塚正典総務部長 私から財政運営についてお答えを申し上げます。

 将来にわたって多様な行政課題や県民ニーズにこたえるには、自主財源の確保を図り、各種事業の質を高めることが肝要であります。

 自主財源の確保では、企業誘致や地場企業の育成によりまして県経済を活性化させ、税収の増加を図ります。あわせて、遊休地や庁舎空きスペースの有効活用、公共施設へのネーミングライツの導入など地道な収入確保に取り組んでまいります。

 歳出面では、事務事業評価や政策・施策評価等を通じまして、より効果の高い事業ヘスクラップ・アンド・ビルドを図ります。部局枠予算も今年度の事業点検により約二・六億円の節減効果を生み出したところであります。

 こうした歳入、歳出両面の取り組みを徹底することで財源を捻出し、限られた中でも、大規模災害に備えた防災減災対策や新たな成長分野の産業育成、また、大分県の発展を担う人材育成に取り組んでいます。

 また、豪雨災害の復旧、復興や景気雇用対策に積極的に取り組みましたが、国の交付金など有利な財源を活用し、県債残高の抑制に努めているところでございます。引き続き、県民ニーズにこたえつつ、財政規律を保持しながら財政運営を行ってまいります。

 以上であります。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。

  〔畔津土木建築部長登壇〕



◎畔津義彦土木建築部長 私からは三点についてお答えいたします。

 まず、治水及び砂防ダムというご質問の中で、玉来ダム建設の進捗状況ですけれども、玉来ダムは、ダム検証の影響で二年程度のおくれが生じておりますが、今年度は、このおくれをできるだけ取り戻すべく、ダムの実施設計と用地測量を並行して進めてまいりました。来年度は、引き続き設計を進めるとともに、用地買収に着手する予定でございます。

 今後とも、地元住民の気持ちを受けとめ、理解と協力を得ながら、一日も早いダムの完成を目指してまいります。

 次に、砂防ダムの役割でございますが、砂防ダムには、山腹崩壊等により発生する土石流災害から県民の生命や財産を守る役割がございます。

 今回の豪雨災害では、由布市の岳本川や湯の坪川、日田市の志谷川におきまして、土石流を受けとめ、人的被害を防ぐことができました。

 また、被災地域の渓流では、洪水とともに流れる土砂や流木を捕捉し、下流域の被害を軽減いたしました。

 砂防ダムの除石につきましては、緊急性の高い二十六カ所のうち岳本川等六カ所で完了しております。残りの二十カ所につきましては、梅雨時期までに完了することとしております。

 続いて、地元建設業者の育成についてでございます。

 昨年七月の豪雨災害では、地元建設業者がいち早く被災現場に駆けつけ、崩落土の除去等の応急復旧を行い、住民の安全、安心の確保のために大きな役割を果たしました。このように、地元建設業者は災害対応などで地域を支える、なくてはならない存在だと考えております。

 県では、地元建設業者への優先発注など受注機会の拡大に努めるとともに、企業みずからが進める経営力強化や技術力向上の取り組みも大変重要であることから、引き続き、セミナーの開催や企業合併経費の一部補助などを通じまして、積極的にその支援に取り組んでまいります。

 今後とも、地域の守り手となる地元建設業者の育成、支援に努めてまいります。

 次に、生活排水処理の現状と対策でございますが、生活排水対策は生活環境の改善や水環境を保全するための重要な施策と考えております。

 県では、大分県生活排水対策基本方針に基づきまして、県民に対する普及啓発を行うとともに、市町村が実施する生活排水処理施設整備に対して県費助成制度を設け、公共下水道事業や浄化槽整備事業等に取り組む市町村を支援してまいりました。

 平成二十三年度からは、国とあわせ、単独処理浄化槽の撤去に対する上乗せ補助の対象を拡大し、合併処理浄化槽への転換に向けた支援を強化したところでございます。

 近年、国、県ともに浄化槽整備に係る予算が減少傾向となっているものの、本県では、市町村のニーズをしっかり把握し、必要額を確保しております。

 合併処理浄化槽への転換促進には県民意識の高揚が不可欠であることから、今後とも市町村と協力して県民への普及啓発に取り組むとともに、引き続き予算の確保に努め、生活排水対策を着実に推進してまいります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。

  〔直野生活環境部長登壇〕



◎直野清光生活環境部長 私から二点についてお答えをいたします。

 まず、漂着ごみの撤去についてでございます。

 県では、海岸漂着物処理推進法に基づきまして、平成二十三年十二月に大分県きれいな海岸づくり推進計画を策定し、海岸漂着物の実態調査、処理など、総合的に施策を展開しております。

 自治会やボランティア等による海岸清掃活動も活発でありますことから、森林環境税を活用した支援事業を設け、県民参加による美しい海岸づくりに取り組んでおります。

 また、沿岸市町村が行います海岸漂着物処理に対しましては、産業廃棄物税を活用した補助事業も実施しているところでございます。

 このたび、国におきまして総額百億円の地球環境保全対策費補助金が予算措置され、先月末に各都道府県に向けた説明会が開催されました。これを受けまして、県では、事業説明会を開催いたしまして、各市町村に対して、この補助金を活用した積極的な事業展開を促してまいりたいというふうに考えております。

 次に、浄化槽の適正管理についてお答えをいたします。

 本県における平成二十三年度の法定検査実施率は三二・〇%と全国平均の三一・八%と同程度でありますが、やはり低い水準にあると考えております。この原因としましては、まず、法定の検査や維持管理の必要性について浄化槽管理者の認識が低いことが挙げられます。

 水環境保全の観点から、県では、市町村職員等に対しまして、法定検査の受検指導に必要な知識、技能を習得するための研修を実施しております。

 また、法定検査を実施する指定検査機関には、浄化槽管理者に対しまして、検査結果をわかりやすく説明するとともに、浄化槽の正しい使用方法や維持管理の必要性についての助言を行うことも求めております。

 このような取り組みによりまして、法定検査実施率の向上に努めているところであります。

 浄化槽台帳情報の共有システムにつきましては、現在、環境省におきましてデータベース化などに関するマニュアルの作成が予定されておりますので、これらを踏まえまして導入について検討してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 塩川企画振興部長。

  〔塩川企画振興部長登壇〕



◎塩川也寸志企画振興部長 私の方からは、観光予算と「めじろん」の活用についての二点についてお答えいたします。

 初めに、観光予算についてですけれども、ツーリズム、あるいはツーリズム政策の推進に当たって大事なことは、予算額もさることながら、知恵を絞り、工夫を凝らし、いかにして地域の魅力を高めて、確かな誘客につなげていくかということです。

 ツーリズム戦略で打ち出しました日本一の温泉、あるいは味力満載の食を中心とした「おんせん県」としての情報発信は、全国的にも注目され始めております。

 このチャンスの入り口を逃さず、温泉に加え、すぐれた食材など地域の観光資源を生かして、名実ともに「日本一のおんせん県」を目指し、魅力ある観光地づくりにつながる効果的な事業を推進していくことが大事だと思います。

 このような考え方に立った上で、必要な予算を確保することも、また大事なことです。新年度の観光予算は、前年度からおよそ四割の大幅増となる、およそ四億円を計上しております。

 他県と単純な比較は難しいところもありますけれども、九州各県の状況と比較してみますと、長崎、鹿児島の両観光大県に次ぐ予算の水準を確保できるのではないかと考えております。

 次に、「めじろん」の活用についてでございます。

 めじろんは、本来の役割でありました国体が終了いたしましてから、大分県の応援団鳥に就任して活躍していただいております。

 そして、本年七月、北部九州高校総体が開催されることになっておりますけれども、その場では、大分県のSOUTAI鳥として広報活動をしていただくことにしております。

 最近のゆるキャラブーム、あるいは昨年末のパロディビデオ選手権最優秀賞などを契機として、テレビなどメディアへの露出が急増しております。

 先月の別大毎日マラソンや先週のトリニータ開幕戦でのPR活動など活躍の場を広げているところです。その成果もございまして、民間事業者のめじろんの意匠、あるいは名称の使用件数も急増しているところです。

 今後は、名刺、あるいは出版物等にめじろんを刷り込む「どこかに一箇所めじろん運動」を初め、めじろんの商品開発や販売拡大を働きかける「めじろんグッズ増殖計画」を官民を挙げて展開していく、また、写真コンテストや県外イベントへの積極参加、SNSの活用などにも取り組み、本県の認知度アップや観光誘客など地域への波及効果につなげていきたいと考えております。

 また、めじろんの活用を含めまして、今後の広報戦略に当たりましては、広報委員会を中心といたしまして、県庁内情報共有システム等を通じた職員提案のほか、広聴制度による県内外からの意見聴取など、多様なアイデアを集約できる体制づくりに努めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○元吉俊博副議長 永松福祉保健部長。

  〔永松福祉保健部長登壇〕



◎永松悟福祉保健部長 私の方からは三点についてお答えをいたします。

 まず第一点目、高齢者施設の防火対策についてであります。

 長崎市の火災を受け、県内すべての認知症高齢者グループホーム百二十七施設について、市町村の消防本部が県の要請により緊急査察を実施した結果、倉庫等の増設部分のスプリンクラーの不備や消防訓練未実施等が判明したため、早急な改善を指導したところです。

 これに加え、建築基準法で定める耐火構造や排煙設備等についても調査を進めており、これまでに百十一施設の適合を確認し、残る十六施設は三月十五日までに調査を完了する予定であります。

 なお、今回問題となったスプリンクラー設置について、法的には問題ないものの、県内で唯一、未設置の施設に対しては、引き続き訪問調査等で安全の確保を指導してまいります。

 県としましては、これまで、指導監督権限を持つ市町村とともに、関係法令や国の通知等に基づき指導しているところですが、特に力を入れた取り組みとしては、平成二十二年度から実施したグループホームの防火安全対策の追跡調査とスプリンクラー整備の重点的指導の二点が挙げられると思います。

 今後とも、緊急避難時の地域との連携を促進するなど、防火安全対策の徹底に努めてまいりたいと考えております。

 次に、第二点目、障害者就労施設等からの優先調達についてお答えいたします。

 まず、これまでの実績ですが、県の特例措置による障害者雇用促進企業への発注額は、二十三年度では六者に対して千八百七十六万円となっており、二十四年度は、二月までで既に昨年実績を上回っております。

 障害者優先調達推進法への対応につきましては、来月からの法施行に向け、さらなる制度の周知徹底と発注可能業務の洗い直しなどを行うため、庁内連携の協議会を立ち上げます。

 市町村に対しては、先月、具体的な物品等の調達事例について情報提供するとともに、今後の発注拡大を直接働きかけたところです。

 来月以降は県の協議会に市町村も加え、調達目標の達成に向け、一層の発注促進に取り組んでまいります。

 他方、施設に対しましては、アドバイザー派遣等を通じて製品の品質向上を図るとともに、新たに共同受注窓口を設置し、大量受注できる体制を整備いたします。

 また、施設が受注できる物品等について県のホームページに掲載するなど、施設の情報発信を支援し、受注機会の拡大につなげてまいりたいと考えております。

 最後に、三点目、胃がん対策についてお答えをいたします。

 がん検診は、健康増進法に基づき市町村が実施するとされており、県は、国のガイドラインに基づき、検診の適切な実施や精度管理について指導、助言を行うこととされています。

 国のガイドラインでは、血液や尿のピロリ菌抗体検査及びペプシノーゲン検査による死亡率減少効果を判断する証拠は不十分であるとして、現時点では市町村が実施するがん検診の方法としての推奨をいたしておりません。このため、市町村に対し、がん検診にピロリ菌抗体検査の導入を助言することは困難な状況にございます。

 また、大腸がん検診時の検体の活用についてでございますが、便潜血検査とピロリ菌検査では使用する保存液の成分や検査方法が異なることから、同じ検体の利用はできない現状にあります。

 他方、ピロリ菌除菌による胃がんの発症予防については、その効果が期待できることや、保険適用の範囲が拡大されたことから、除菌の有効性について広く県民に情報提供してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 以上で戸高賢史君の質問及び答弁は終わりました。

 これをもって代表質問を終わります。

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○元吉俊博副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 明九日及び十日は、県の休日のため休会といたします。

 次会は、十一日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○元吉俊博副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後二時十七分 散会