議事ロックス -地方議会議事録検索-


大分県 大分県

平成24年 第4回定例会(12月) 12月04日−02号




平成24年 第4回定例会(12月) − 12月04日−02号







平成24年 第4回定例会(12月)



平成二十四年十二月四日(火曜日)

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 議事日程第二号

      平成二十四年十二月四日

          午前十一時開議

第一 第一〇〇号議案から第一一四号議案まで

   (議題、決算特別委員長の報告、質疑、討論、採決)

第二 一般質問及び質疑

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 本日の会議に付した案件

日程第一 第一〇〇号議案から第一一四号議案まで

     (議題、決算特別委員長の報告、質疑、討論、採決)

日程第二 一般質問及び質疑

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 出席議員 四十三名

  議長        志村 学

  副議長       元吉俊博

            小野弘利

            久原和弘

            三浦正臣

            守永信幸

            藤田正道

            原田孝司

            小嶋秀行

            馬場 林

            尾島保彦

            後藤政義

            竹内小代美

            玉田輝義

            深津栄一

            酒井喜親

            首藤隆憲

            吉冨幸吉

            平岩純子

            江藤清志

            古手川正治

            土居昌弘

            嶋 幸一

            毛利正徳

            油布勝秀

            衛藤明和

            濱田 洋

            三浦 公

            末宗秀雄

            御手洗吉生

            桜木 博

            麻生栄作

            田中利明

            渕 健児

            近藤和義

            阿部英仁

            井上伸史

            荒金信生

            佐々木敏夫

            戸高賢史

            吉岡美智子

            河野成司

            堤 栄三

 欠席議員 なし

 欠員   一名

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  副知事       小風 茂

  教育委員長     岩崎哲朗

  人事委員長     石井久子

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      奥塚正典

  企業局長      堤  隆

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     大沢裕之

  企画振興部長    塩川也寸志

  福祉保健部長    永松 悟

  生活環境部長    直野清光

  商工労働部長    山本和徳

  農林水産部長    阿部良秀

  土木建築部長    畔津義彦

  会計管理者兼

            平田茂雄

  会計管理局長

  人事委員会

            山本清一郎

  事務局長

  労働委員会

            山蔭政伸

  事務局長

  財政課長      長谷尾雅通

  知事室長      草野俊介

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午前十一時六分 開議



○元吉俊博副議長 これより本日の会議を開きます。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○元吉俊博副議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第二号により行います。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△日程第一 第一〇〇号議案から第一一四号議案まで(議題、決算特別委員長の報告、質疑、討論、採決)



○元吉俊博副議長 日程第一、日程第一の各決算議案を一括議題とし、これより委員長の報告を求めます。決算特別委員長小野弘利君。

  〔小野議員登壇〕



◆小野弘利決算特別委員長 決算特別委員会の審査の経過と結果についてご報告申し上げます。

 本委員会で審査いたしました案件は、第三回定例会で付託を受けました第一〇〇号議案平成二十三年度大分県病院事業会計決算の認定について、第一〇一号議案平成二十三年度大分県電気事業会計利益の処分及び決算の認定について、第一〇二号議案平成二十三年度大分県工業用水道事業会計利益の処分及び決算の認定について、第一〇三号議案平成二十三年度大分県一般会計歳入歳出決算の認定について及び第一〇四号議案から第一一四号議案までの平成二十三年度各特別会計歳入歳出決算の認定についての決算議案十五件であります。

 委員会は、十月二日から十月三十一日までの間に八日間開催し、会計管理者及び監査委員ほか関係者の出席説明を求め、予算の執行が適正かつ効果的に行われたか、また、その結果、どのような事業効果がもたらされたか等について慎重に審査しました。

 その結果、各案の事務事業は、議決の趣旨に沿った適正な執行が行われており、総じて順調な成果をおさめているものとの結論に至り、第一〇〇号議案及び第一〇三号議案から第一一四号議案までは認定すべきもの、第一〇一号議案及び第一〇二号議案については可決及び認定すべきものと決定いたしました。

 しかしながら、なお十分とは言いがたい部分、効果が十分に上がっていない事業等も散見されることから、本委員会として、今後、特に改善あるいは検討を求める事項として、お手元に配付の平成二十四年度決算特別委員会審査報告書のとおり取りまとめたところであります。

 そのすべての朗読は省略いたしますが、ここでは幾つかの項目について申し述べたいと思います。

 まず、財政運営の健全化についてであります。

 平成二十一年度から三年間にわたって中期行財政運営ビジョンに取り組まれた結果、財政調整用基金が目標の三百億円に対し四百五十五億円となるなど一定の成果を上げられました。しかしながら、経常収支比率の四年ぶりの上昇、県債残高の増加など懸念すべき状況もあります。このような状況のもと、世界的な景気後退などの影響により税収や地方交付税及び国庫支出金が減少するおそれがある一方、福祉関係の義務的経費の増大が見込まれるなど一段と厳しさが増すことが予想されています。このため、今後も引き続き歳入の確保と歳出の削減に努め、中長期的展望に立った健全な財政運営に尽力していただきたい。

 次に、収入未済額の解消についてですが、各関係機関で取り組みの強化が図られた結果、一般会計及び特別会計の収入未済額は、前年度に比べ減少していますが、依然として多額に上っていることから、今後も引き続き収入未済額の解消に努めていただきたい。

 また、病院事業関係では、医業未収金が前年度に比べ増加したことから、未収金の発生防止、そして早期回収に努めていただきたい。

 次に、個別事項についてでありますが、まず、がん対策については、大分県がん対策推進計画に基づく事業が六つの分野で行われていますが、一般県民には個別の取り組み内容がわかりにくくなっています。よって、事業内容を一体的に取りまとめ、がん対策推進条例を踏まえた積極的な取り組みを推進していただきたい。

 次に、農業文化公園及びマリンカルチャーセンターについては、施設そのものをどうするか、検討すべき時期に来ていると思われます。よって、地元とも協議し、将来を見据えた施設運営や活用のあり方を検討していただきたい。

 次に、新規就農者の確保対策についてですが、農業への企業参入に平成十九年から取り組みを開始し、農業産出額の増大や雇用創出等に効果がありましたが、企業は経営状況によっては撤退等のリスクがあることから、新規就農者や農業企業者の育成にも重点を置いて農業振興に取り組んでいただきたい。

 次に、道路、河川、砂防ダムの適正な維持管理についてですが、道路のり面等の雑草は通行の障害となるため、定期的な草刈りが必要であります。河川や管理型砂防ダムに堆積した土砂等の除去は、水害や土石流防止のため、必要であります。よって、県民の安全、安心確保のため、これらの維持管理にかかる予算を積極的に確保していただきたい。

 以上、幾つかの項目について述べましたが、当委員会でまとめたこれらの事項については、平成二十五年の予算編成や今後の事業執行に反映させるなど、適時適切な処理を講じられるよう要望いたしまして、決算特別委員会の報告といたします。

  〔委員会審査報告書は会議録別冊に掲載〕



○元吉俊博副議長 以上で委員長の報告は終わりました。

 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。−−別にご質疑もないようでありますので、質疑を終結し、これより討論に入ります。

 発言の通告がありますので、これを許します。堤栄三君。

  〔堤議員登壇〕



◆堤栄三議員 おはようございます。日本共産党の堤栄三でございます。

 私は、平成二十三年度各会計決算について反対の立場から討論を行います。

 まず、第一〇三号議案平成二十三年度大分県一般会計歳入歳出決算の認定について。

 本日、衆議院選挙が公示され、民、自、公の三党合意による社会保障・税の一体改革のもと、消費税増税法及び社会保障改革関連法によって暮らしも福祉も切り捨てられようとしています。これを食いとめるかどうかが大きな争点として戦われます。日本共産党は、国民の暮らしと社会保障を守り、発展させることに重点を置いた政治実現のためにも、今後も奮闘する決意であります。

 また、大分県政においては、県民の暮らしを国の悪政から守る防波堤の役割が求められます。しかし、大分県の実態は、国の社会保障改悪路線に沿って、負担し切れない国保税や介護保険料の引き上げ、さらに後期高齢者医療制度等によって県民の福祉、医療は切り下げられてきました。高齢者が受け取る年金は物価スライド制で引き下げられ、さらに解散のどさくさに紛れて今後三年間で二・五%もの削減を実施する法律を強行しました。年収二百万円以下のワーキングプアの増加や事業所得、農業所得の減少など大変な苦労を強いられ生活をしているのが実態です。県として、福祉予算を増額し、安心して暮らせる県政にする責務があり、予算編成もこの立場に立つべきであります。しかし、今回の決算については、この立場に到底なっていないことを指摘し、討論を行います。

 まず、歳入全体です。

 決算では、歳入が約五千九百億円となっています。特に県税は、収入済額が各税目で減少し、平成二十二年度では一千億二千十二万円であったのが、二十三年度では、九百八十六億六千七百八十四万円と十三億五千二百二十八万円、マイナス一・三六%となっています。不納付欠損についても、平成二十二年度と比較して、約三千三百五十万円、一六・四四%増加しています。二十三年度は東日本大震災の影響もありますが、収入が減り、欠損がふえるということは、県民の所得の減少や法人税等の減少が大きな要因と考えられます。

 さらに県債残高は、前年度より十八億九千八百万円増加し、一兆四百十五億円となり、県民一人当たり八十七万円もの負担を担いでいることになります。臨時財政対策債があるからといって、借金体質は変わるものではなく、これまでの箱物行政のツケが今あらわれていることになります。これを改善するためにも、自主財源である県税収入をふやすことが重要です。一部大企業の誘致ではなく、圧倒的多数の中小企業や雇用の安定化及び農林水産業の振興、社会保障の充実等によって、内需主導の経済への転換で税収をふやすことなど、歳入の改革を強く求めるものです。

 次に、歳出についてであります。

 まず一つ目には、雇用対策では正規雇用が当たり前のルールをつくること。

 大分県では、補助金を使い、企業誘致を雇用対策等として推進してきていますが、圧倒的部分は非正規労働者の拡大であります。それさえ、大分キヤノンなどの大企業は、これまで西日本最大の派遣切りを行いました。さらに、東芝大分工場の配置転換や日本テキサス・インスツルメンツ日出工場の閉鎖など県内の雇用環境は悪化しているのが現状です。人間らしく働ける労働のルールを確立し、安定した仕事を保障し、所得をふやす雇用政策への転換を進めることが必要です。

 非正規雇用を安易な雇用の調整弁として利用する使い捨て雇用をやめさせ、均等待遇を厳格に実施し、正規と非正規の不当な差別、格差をなくし、正規雇用が当たり前の雇用ルールをつくるのと同時に、中小企業への資金助成支援を行いながら、最低賃金を一千円以上に引き上げ、働く貧困層をなくすことが大切です。

 県として、解雇中止を企業に求めることと、このようなルールづくりこそ実行すべきであります。

 二つ目の問題として、大企業立地優先政策から内需拡大、中小企業者を中心とした地域経済の活性化へ転換をすることです。

 今回の決算には、企業立地促進事業費として、六件に三億五千万円の補助をしています。これまで企業立地促進補助金や企業立地基盤整備補助金等合わせれば約百四十二億円もの税金投入をしています。企業は、補助金の多寡によって進出を決めるものではありません。このような補助金こそ廃止をし、中小企業分野へ重点投資をすべきであります。

 また、大企業と中小企業との間に公平、公正な取引関係が存在せず、中小企業が大企業の不当で横暴な支配のもとに置かれ、異常な格差がつくられているのは日本に特有のものです。雇用の七割を支える中小企業の経営が安定しなければ、県民の所得をふやすこともできません。中小企業と大企業の労働者の賃金格差を是正することは、労働者全体の所得を引き上げる上で不可欠です。中小企業を大分県経済の根幹にふさわしく位置づけ、本格的な振興策を実施することが大切です。そのため、中小企業と大企業の公正、公平な取引のルールを確立し、不公正な取引をやめさせることや、大型店の身勝手な出退店を許さないルールをつくり、商店街、小売店を活性化することが必要です。

 さらに、公共事業を大型開発優先から生活密着型に切りかえるとともに、官公需の中小企業発注比率を引き上げることや、経済効果の大きい住宅リフォーム助成制度の創設、生活できる賃金を初め、人間らしく働くことのできる労働条件を保障する公契約条例の制定を進めることが大切です。このような方向にこそ転換させるべきであります。

 今回の決算で、おおいた安心住まい改修支援事業は、平成二十三年度一千件目標に対して三十九件で、助成額も五百二十一万円という状況でありました。今後の周知徹底と拡大を期待するものであります。

 三番目の問題として、社会保障制度の充実を図っていくこと。

 県は、子供医療費助成制度で年齢等の拡大を行っていますが、一部負担金を徴収しています。保護者からは、「せめて給食費の自己負担はなくしてほしい」「通院の年齢をさらに拡大してほしい」という切実な声が出されています。しかし、県は、予算がないと言って、この声にこたえようとしていないのが実態です。国が実施をしないのであれば、県として予算措置を行い、真の意味での子育て日本一の県を目指すべきであります。

 さらに今回は、ひとり親家庭の医療費の現物給付方式と一歩進んだかのように見えますが、これまで負担のなかったひとり親家庭にも一部負担金を導入するなど、ひとり親家庭の生活実態を見ないやり方となっています。一部負担金の中止と、重度心身障害者医療費給付事業費にも一部負担金なしで現物給付にするよう求めるものです。

 国保税については、高過ぎて払えない世帯や保険証が取り上げられている世帯が増加し、病院に行けなく死に至る人が出ていることが明らかになりました。これは、国保に対する国庫支出金の削減が行われ、加入者への異常な負担増がもたらされた結果です。県として、このような実態は放置をし、ただ広域化によって安定的な運営を目指すと言うにとどまっています。これでは根本的な解決にはなりません。県として、国に国庫支出金の削減中止とその増額を強く求めると同時に、独自助成をすることによって値下げを実施することが大切です。さらなる値上げにつながる広域化には反対し、人権を無視した差し押さえをやめさせていくべきであります。

 四つ目の問題として、教育予算の充実で学校教育条件の整備充実を図ること。

 今決算では、教職員人事評価制度充実事業を推進しています。これは、子供に寄り添う教師ではなく、管理職などの顔色をうかがう物言わぬ教師をつくり、管理職等の恣意的な判断が教師を追い詰めてしまい、その上、給与面にもリンクさせるという大変危険なものです。今でも精神疾患や病欠が多い教育現場で、さらに精神的に追い詰めてしまうような制度は廃止すべきであります。

 また、高校改革推進の後期再編整備計画によって、今後、完全に農業の独立校がなくなってしまいます。計画策定の「農業高校の基本的な考え方」では総合選択制のメリットのみが強調されていますが、なくなることによって、地域の疲弊や専門校としての知識や農場等による技術の習得等が薄くなってしまうことなどが考えられます。子供の数のみに着眼した統廃合について、保護者や在学生、卒業生から反対の意見が出されています。地域住民の納得が得られないような統廃合は直ちにやめるべきであります。

 人権教育振興として、同和教育を推進し、人権教育研修会にも助成をしています。さらに生活環境部でも、同和問題は終結したにもかかわらず、委託料という名目で同和団体に八百二十万八千円も支出をしています。このような予算こそ廃止すべきであります。

 新学力向上推進事業として、難関大学への進学や予備校講師による講座の開催等によって競争力の激化や子供に格差をもたらす授業が行われています。このような競争力激化や物言わぬ教師づくりを推進していく中で、四年前に教員採用をめぐる県教育委員会の汚職問題が生じました。真相解明はほど遠いにもかかわらず、和解と損害賠償金の支払いで幕を閉じようとしています。この事件からの最大の教訓は、教育委員会の上意下達を排し、少人数学級の拡大や正規教職員の増員、臨時講師の解消や管理競争教育の解消など学校教育条件を整備充実することであります。その実現のための予算面からの支援こそ必要であります。この方向への転換を強く求めるものであります。

 五つ目に、農林水産業の振興を図ること。

 農業の振興には、農産物の価格保障を中心に、所得補償を組み合わせて、安心して再生産できる収入を保障することで農業の抜本的再生への道を開くことができます。また、これ以上の輸入野放しを許さないという県としての姿勢が県内農業の再生にとって不可欠です。企業参入や大規模営農、この支援も必要なことではありますが、これのみに特化した農政では多様な生産活動を保障することができません。県内農業を活性化させ、家族経営への支援などを通じてこそ、農業産出額の増加、食料自給率の向上が達成されるのではないでしょうか。さらに、国が進めようとしている環太平洋経済連携協定、TPPは、農業に壊滅的打撃を与え、食料自給率を引き下げ、地域の雇用と経済を破壊するとともに、中小企業分野や医療や金融など国民生活のさまざまな分野でアメリカの要求が押しつけられることになります。亡国のTPP参加には明確に反対の意思表示を県として挙げ、食料主権を守る立場に立つよう強く求めるものです。

 日本共産党として、今回の一般会計決算の認定について、県民の暮らしと福祉の充実で県民の所得を向上させ、安心して大分県で暮らせる予算への転換、大企業の身勝手な横暴、大量解雇に反対し、雇用を守る県政へ、そして、大企業に補助金を出すのではなく、疲弊してしまっている地場中小企業者への支援、農林水産業の振興等を県政の中心に据えることを求めて、反対討論とします。

 以下、特別会計決算について。

 全国的にも安い工業用水を供給するという大企業優先の事業会計であります第一〇二号議案平成二十三年度大分県工業用水道事業会計利益の処分及び決算認定及び、来る当てのない企業のために無駄な税金投入を行っている第一〇七号議案平成二十三年度大分県流通業務団地造成事業特別会計歳入歳出決算及び、第一一二号議案平成二十三年度大分県臨海工業地帯建設事業特別会計歳入歳出決算及び、輸出大企業のための第一一三号議案平成二十三年度大分県港湾施設整備事業特別会計歳入歳出決算については、いずれも大企業優遇の決算であり、反対をいたします。

 以上で各決算議案に対する反対討論を終わります。



○元吉俊博副議長 以上で通告による討論は終わりました。

 これをもって討論を終結し、これより採決に入ります。

 まず、第一〇〇号議案、第一〇四号議案から第一〇六号議案まで、第一〇八号議案から第一一一号議案まで及び第一一四号議案について採決いたします。

 各決算は、委員長の報告のとおり認定することにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○元吉俊博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、各決算は委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。

 次に、第一〇一号議案について採決いたします。

 本案は、委員長の報告のとおり可決及び認定することにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○元吉俊博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本案は委員長の報告のとおり可決及び認定することに決定いたしました。

 次に、第一〇二号議案について、起立により採決いたします。

 本案に対する委員長の報告は可決及び認定であります。

 本案は、委員長の報告のとおり可決及び認定することに賛成の諸君の起立を求めます。

  〔賛成者起立〕



○元吉俊博副議長 起立多数であります。

 よって、本案は委員長の報告のとおり可決及び認定することに決定いたしました。

 次に、第一〇三号議案、第一〇七号議案、第一一二号議案及び第一一三号議案について、起立により採決いたします。

 各決算に対する委員長の報告は認定であります。

 各決算は、委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。

  〔賛成者起立〕



○元吉俊博副議長 起立多数であります。

 よって、各決算は委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△日程第二 一般質問及び質疑



○元吉俊博副議長 日程第二、第一一六号議案から第一五五号議案まで及び第五号報告を一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。後藤政義君。

  〔後藤議員登壇〕(拍手)



◆後藤政義議員 皆さん、おはようございます。十番、県民クラブの後藤政義でございます。

 今回初めて一般質問のトップバッターを務めます。どうぞよろしくお願いいたします。

 また、本日も、大変お忙しい中、また、きょうは本当に寒い中、豊後大野市から、あるいは大分市内から多くの皆さんが傍聴に駆けつけていただきました。同志の皆さん、本当にありがとうございます。心から厚く御礼を申し上げる次第でございます。

 質問に入ります前に、少し時間をいただきたいと思います。

 いよいよ、本日、衆院選が公示されました。今回の選挙は、経済再生・成長戦略やエネルギー問題、外交、安全保障政策、さらにTPP等、喫緊の課題が山積する中での大変重要な選挙であります。十六日の投開票後は、どの党が政権を担おうとも、政党を超えた政治家の信頼関係の上に、東日本大震災の復興を第一に、スピーディーな政策の実現、国民本位の政治を追求していただくことに大きな期待をいたしているものでございます。

 もう一つは、何といっても先月の大分トリニータの勝利であります。まさにがけっ縁から悲願のJ1昇格を勝ち取ることができました。この劇的な勝利は、最後に県民の総力戦が選手に底力を与えたものであると思いますが、県民にとっても大きな活力となったのではないでしょうか。選手の皆さんはもちろんのこと、県民、経済界、行政が三位一体となって支えてきたチーム大分のあかしでもあります。大分トリニータには、大分県民がついているという誇りを胸に、経営安定の確立も含め、J1で暴れまくっていただきたいということをご期待いたしております。

 また、去る十月末に長崎県で開催されました全国和牛オリンピックにおいて、第一区と第五区で全国第一位の農林水産大臣賞に輝くとともに、他の区でも上位入賞を果たし、団体総合で第三位となりましたことに、近藤和義大分県畜産協会会長初め、生産者、農林水産部関係者の皆様方に衷心よりお祝いを申し上げる次第でございます。五年後の宮城県大会に向けまして、さらなる飛躍に心からご期待を申し上げるものでございます。

 それでは、通告に従って質問に入ります。執行部の皆さんの明快なご答弁をよろしくお願いいたします。

 まず最初に、「安心・活力・発展プラン二〇〇五」の着実な実行に向け、県政推進に当たっての基本的方向を示すため、去る十月十五日に公表されました平成二十五年度県政推進指針についてであります。

 内容は、四つの基本方針のもと、「安心」「活力」「発展」の各分野ごとに取り組みの方針が示され、政策ごとに現状と課題を、施策ごとに主な取り組みを示したほか、ソフト事業を中心に特別枠予算として十五億円の「おおいたプラン加速枠」を設け、十九のテーマで新規事業の予算要求ができることとしています。

 そこで、急速に進む少子・高齢化の中で、今回、私は少子化対策について考えてみたいと思っています。

 一・五七ショックという言葉をご存じの方もおると思いますが、昭和四十一年のひのえうま年という特殊事情で過去最低であった一・五八をも下回った平成元年の合計特殊出生率であります。その後、平成十七年には一・二六となり、政府、自治体も国民も一緒になって強い関心を持ち、さまざまな努力を続けてきました。しかしながら、二〇一〇年、一一年の率は、微増はしたものの、一・三九とほぼ横ばいであり、その努力は、いまだ大きな効果には結びついていないようにあります。

 このまま推移すると、地方部では人口が大幅に減少すると予測されます。人口減少は、地方の疲弊と空洞化という大きな問題につながり、ひいては地域の経済循環そのものが機能不全に陥る可能性をもはらんでいます。

 少子化の大きな原因の一つとして、女性の高学歴化と社会進出が進んでいる点にあるとも言われていますが、これは時代の流れであり、これを当然のこととして対策を考えていかなければなりません。

 よって、重要なことは、家庭、企業、地域など社会全体で子供を産み育てやすい環境を整備する以外になく、大分県政の大きな柱であります子育て満足度日本一の実現がいかに重要な政策であるかというふうに言えると思います。

 二〇一〇年の総務省の調査によりますと、男女とも未婚率は上昇しており、男性では三十歳代前半が四七・三%、後半が三五・六%、女性では三十歳代前半が三四・五%、後半が二三・一%となっており、国際的に見ても我が国は未婚化、非婚化が進んでいることが挙げられています。大分県の男女の未婚率についても、全国の状況と変わらないのではないかと危惧をいたしております。

 現在では、職場で結婚等について話題にすることは、プライバシーである個人の問題に口を挟むためよくないなど、まるでタブーかのような面すらありますけれども、大変な問題ととらえなければなりません。

 一昔前までは、それぞれの地域に世話好きのおばちゃんがいて、仲を取り持ち、多くの男女が結ばれ、世帯を築いてまいりましたが、地域のきずなが希薄な現在では、近所づき合いも年々減り、今ではそのような光景をほとんど見聞きしなくなりました。

 本年七月、豊後大野市で商工会青年部の有志が出会いの場づくりとして「豊コン」といったイベントを開催し、来年春には一組が結納、一組がおつき合いをしているとのうれしい知らせもありますが、費用の面で主催者に個人的な負担も発生をし、また、市の厳しい財政事情から行政の支援も得られないため、定期的な開催が難しいとお聞きをしております。

 そうした中、豊後高田市は、出会い応援事業として、社員などの出会いを応援してくれる企業、団体を「婚活応援隊」として募集したり、お世話した男女が結婚、定住した場合に奨励金を出す「縁結びお世話人」などの報奨制度を設けるなど、行政、企業が一体となった取り組みを行っております。

 このように出産以前の問題である晩婚や未婚の増加を抑えるために、それぞれの地域に合った効果ある施策を、県としてもなお一層強化する必要があると考えます。

 県においても、平成十八年十月にNPOと協働で「おおいた出会い応援センター」を設置し、男女の出会いを支援しておりましたが、平成二十一年度からNPOの自主事業へと移行しているようにあります。

 そこで、自主事業移行後の状況や効果の検証はいかがでしょうか。また、豊後高田市のような積極的な取り組みを全市町村に広げるため、「プラン加速枠」に盛り込み、支援ができないか、知事の考えをお伺いいたします。

 次に、若い世代のライフデザインについてであります。

 安心して子供を産み育てられる保健、医療の充実の中の施策として、「高校や大学と連携し、若い世代が将来、家庭を持つこと、親になること等の機会の提供」とありますが、具体的にどのような施策を講じるのか、お伺いをいたします。

 あとの質問は対面席から行わせていただきます。

  〔後藤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの後藤政義君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま後藤政義議員から冒頭お話のありましたように、本日は衆議院総選挙の公示日でございます。議員各位におかれましては、お立場上、政治のリーダーとして、各陣営の選挙活動に大きな役割を担っておられることと存じますけれども、県民の皆さんが国や地方の将来を見据えて立派な判断ができますように、皆さん方のご健闘を心からお祈りを申し上げております。

 さて、初めに、男女の出会い応援についてご質問がございました。

 県では、子育て満足度日本一の実現に向けてさまざまな取り組みを進めているところでございますけれども、議員おっしゃるように、子育てに至る前の独身者の増加につきましては私も心配をしているところであります。

 本県の平成二十二年における三十代後半の未婚率は、男性が三二・三%、女性が二二・五%となっておりまして、また、五十歳時点の未婚率、いわゆる生涯未婚率は、男性が一七・六%、女性が一〇・一%で、全国平均を下回ってはおりますけれども、未婚化、非婚化が大分県においても進行しているという状況であります。

 こうしたことから、県では、平成十八年にNPOとの協働によりまして「おおいた出会い応援センター」を開設いたしました。二十一年度からはNPOの自主事業へ移行いたしましたけれども、移行後の状況につきましては、ことし十月末までの間に延べ三百七十回のイベントを開催いたしまして、一万五百九十八人の参加がございました。その内容は、レストランなどでの交流会のほか、バスツアーやスポーツ、地域の農業青年等との交流や県外でのイベントなどとなっております。その結果、これまでに報告されているだけでも六十組が結婚をしまして、イベント情報を届ける登録会員数も一万四千人を超えるなど、センターの取り組みは効果が上がっているんではないかというふうに考えております。

 県では、自主事業移行後も、センターの活動につきまして、県のホームページや毎月のラジオスポット放送などによる広報面での協力を引き続き行っているところであります。

 一方、市町村におきましても、地域活性化や若者の定住事業として、八つの市町が出会い応援事業に取り組んでおります。例えば、国東市では、人気のテレビ番組を招致いたしまして、全国から集まった独身女性と地元独身男性との一泊二日の出会いイベントの開催で話題を集めたところであります。

 また、商店街や商工会議所等による街を舞台にした「街コン」と言われる出会い応援イベントもことしから県内各地で大規模に行われております。中津市の日の出町商店街では、二十六店舗を会場に約五百五十人の男女が参加をした「なかつ・街なかコンパ」が好評だったと聞いております。このほか、日田市の屋形船や、九重町の温泉地で男女とも浴衣で参加するユニークなイベントが開催されるなど、地域の特徴を生かしたさまざまな取り組みが行われております。

 このように市町村や民間において地域や経済の活性化にも資する創意工夫を凝らした自主的な取り組みが広がっているところでありまして、私といたしましても、今後ともこうした動きにも大いに期待をしていきたいというふうに考えているところであります。

 その他のご質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきます。



○元吉俊博副議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 若い世代のライフデザインについてお答えいたします。

 少子化が進行する中、晩婚化や未婚化が進み、若い世代が将来、家庭を持ち、親になることを意識する機会が少なくなっております。

 「おおいた子ども・子育て応援県民会議」の中でも、「若者は、厳しい経済状況の中、就職することが精いっぱいで、結婚や子育てを意識できない」といったご意見をいただいているところでございます。このため、若い世代がみずからのライフデザインを考え、結婚や子育てなどをイメージできるような取り組みが必要であると考えております。

 具体的には、大学の講座や高校の家庭科の授業での啓発などを通して、若い世代が生命を次代に伝えはぐくんでいくことの大切さと家庭を築くことの意義について理解を深められるよう支援してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 ありがとうございました。

 先ほど知事さんからもご答弁がございましたように、取り組んでいる町と取り組んでいない町との、ある面の差が出てきているのかなという感じを受けたわけですけれども、そういう点では、全県下、やはり、大きな町であろうが小さな町であろうが、こういう取り組みを進めていくための県の応援、この部分は本当に大切だろうというふうに実は思います。そういう点で、各市町と地元商工会等初めとする、そういう連携も当然深くとっていかなきゃならぬと思うんですけれども、そういう点を、振興局を初めとして、いろんな方向からまた示唆をいただいて、やはり、行政と企業、あるいは、そういう商工会議所あたりの経済団体と、取り組みの熱が入るような施策を振興局の中にも設けていただけると、ある面では動きが出てくるかな、そういう気持ちを持っている若者自体も、今、非常に多いようにございます。若者自身がそういう計画をして動いているという状況をつくっておりますから、そういう点では、少しねじを巻くことによって動きが活発化してくるかなという気持ちがいたしておりますので、その辺のご理解いただければというふうに思います。

 それと、大学や高校、なかなかこれも言うはたやすいものですけれども、中身的に本当にどこまでこういうものが教育として入っていくのかというのは非常に厳しいと思うんです。やはり、例えば高校の家庭科の中で事あるごとにこういう話をしていく、人間とはやはり一人では生きていかれないという大きな根本から子供たちに教えていく。私は、大学生よりも、やはり高校生だろうと思っています。そういう点では、高校生の授業の中にも、あるいは道徳の中にも取り入れる。そういう方向を、やはり福祉保健部と教育委員会の連携もとっていただければというふうに思うところでもございます。

 現在、ワーク・ライフ・バランスの推進ということで実は計画書にうたわれておりますけれども、このワーク・ライフ・バランスの中でいかに目標値に近づけていくか、この推進をもう少し、いろんな団体と提携をいたしておるようですけれども、本格的な動きが見えるような形でやっていただきたいという気持ちが実はいたしております。今後は、それに向けても一層の取り組みを実はお願いをしておきたいというふうに思います。

 それから、実は県職員の中にも大変未婚の方が多いようにございます。これは恐らく知事さんも情報としては知っているんじゃないかと思うんですが、どれだけの数があるかというのは、これはもう別にいたしまして、やはり、広瀬知事のリーダーシップで、県職員は未婚をぐっと抑えるぞという気持ちを持っていただいて、ぐっと何かの機会にやっぱり声をかけていただきたい。非常に、公務員ですから、社会的使命とは言いませんけれども、そういう一つの面がある。その点で知事のハッパがけをよろしくお願いしておきたいと思います。

 次に、地域の底力の向上のための課題として、空き家の問題でございます。

 倒壊の危険性があり、景観を荒廃させるこの空き家問題ですが、その取り組みとして、空き家の適正管理や有効活用の促進が指針にうたわれております。

 土木建築委員会では、先月、空き家対策の取り組みで全国的に評価の高い東京都足立区議会に視察に行ってまいりました。

 足立区の老朽危険家屋対策事業は、平成二十三年度から専任の組織を創設して、十一月一日に条例が施行され、本格的な取り組みに入っております。足立区は、もともと東京の下町ですから木造の老朽家屋が多く、「何かあってからでは遅過ぎる」というのをモットーに、まず、実態調査を行い、危険度の判定基準を策定し、老朽危険家屋台帳を整備したとのことであります。その結果、倒壊などの危険性の高い建物が六十三件あり、早急に撤去してもらうために老朽家屋解体除却工事費の助成制度を創設するなどして、平成二十三年度内に半数を超える三十二件の解体除却ができたそうです。来年度からは助成金も二倍にするとのことで、何といっても「区役所の中の関係部局との連携がまず一番」、そのように説明をされました担当課長さんの、区民の安心、安全を守るという力強い姿勢と熱意に圧倒されました。

 本県では、本年五月に県下市町村を対象に空き家対策検討会議を開催いたしましたが、その後の動きがよく見えません。検討会議は、その後どうなっているでしょうか。県下の市町村に対し、今後どのような取り組みを、どのようなスケジュールで指導、強化していくつもりなのでしょうか。

 また、ある経済研究所の調査によりますと、空き家率は二十年後に二五%近くに達するという報告もあるとのことで、中古住宅の活用を進めるためにも、中古住宅の取得支援、あるいは改修費の補助等を充実させる必要があると言われております。

 先ほど紹介しました足立区でも、前段の実態調査、判定会議、台帳整備等の業務に相当な労力と費用を要したとのことであります。

 各市町村が空き家の実態調査や台帳整備等をできるだけ早く実施をし、中古住宅の利用促進に向けて取り組むためにも、県のやる気、本気、そしてリーダーシップが求められているんじゃないかと思います。県として何らかの支援策を講じたらどうかと思いますが、お伺いをいたします。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 空き家対策についてのご質問をいただきました。

 県では、空き家対策を促進するために、市町村とともに空き家対策検討会議を設置いたしまして、できるだけ有効な対策について打っていこうということで協議をしてきたところでございます。その中で、空き家の所有者を特定し、実態を把握することが要点となってまいります。そして、危険な状態にある家屋につきましては、改修や除去による危険回避の措置を講ずるように所有者に指導、勧告して、適正管理を行うということとしております。一方、活用できるものにつきましては、移住希望者への貸与などの有効利用を検討することとしているところであります。

 まず、空き家の実態把握につきましては、市町村に早急な調査を要請しておりまして、本年度は、津久見市を初め、七つの市町が実施しているほか、来年度には三つの市町村が調査を行う予定になっております。

 中でも危険な家屋につきましては、所有者に対して改修等の措置を指導、勧告するために、市町村において適正管理条例を制定することが必要になってくると思います。そこで、既に制定済みの国東市、中津市の施行状況を参考にしまして、他の市町村においても条例制定に向けた検討を促しております。

 他方で、中古住宅としての有効利用についてはユニークな取り組みも始まっているところであります。国東市国見町では、空き家を工房やギャラリーとして活用して地域振興に取り組んでいるほか、この秋の国東半島アートプロジェクトでは、芸術家たちが中古住宅を「集う家」としてリノベーションして大変注目を集めたり、新たな観点からの有効利用も芽生えているところであります。

 今後も引き続き、国の空き家対策ワーキンググループに参加をいたしまして、法制度の改善や助成制度の拡充につきまして働きかけていくほか、他の自治体の先進的な取り組み事例を収集、分析するなどしまして、市町村とともに問題意識を深めて、より効果的な取り組みを推進していきたいというふうに考えているところであります。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 ありがとうございました。

 知事も今答弁をいただきましたけれども、この空き家の問題というのは非常に難しい問題だというふうに私も思っております。

 実は、先ほどのご答弁の中にありましたように、今年度、七市が調査をする、来年度、三市が調査をする、十市が動き出していただけるという報告でありますけれども、やっぱり調査をすれば、その先の施策がどうなるのかというのが各市町村が一番厳しい点だろうと私は思うんです。当然、調査をすれば、予算を計上いたします。その予算を見た各市町村の議員さんもどういう方向になっていくのかというのが非常に興味があるだろうし、また、方向性を見定めなきゃならぬというふうなことになってくると思いますから、その先がやはり、方向性が見えないと、なかなか自治体は調査に踏み切れないという大きな問題があるのかなという実は気がいたしております。そういう点からしますと、先ほど足立区の視察の模様、お知らせをしましたけれども、やはり大変な状況が起こるという認識が市町村の中に本当にあるのかどうなのかというのも、これが大きな問題だろうと思うんです。

 やはり、今までに何も変わったことはなかったというふうな状況があると思いますけれども、徐々に年数がたてばたつほど、ひどい状況が起こってまいります。火災にしろ、家そのものが、近所に家があれば、それが飛散をするとか、そういう点が徐々に起こってくる時期になってくるんじゃないかという気持ちが実はいたしております。そういう点からすると、やはり、その先のことを何とか市町村も考えて調査に入る。ただ、端的に調査をするだけでは、私はあんまり意味がないというふうに思っているんです。ですから、国東市や中津市がつくりましたように、条例化をして、その条例に基づいて持ち主に本当に依頼をしていく、それがまず最低限の行動だろうというふうに実は思います。そういう点を含めて、この連絡会議の中で、県もやはり強く市町村を指導していただきたい。

 あわせて、先ほど知事もご答弁なさいましたけれども、この足立区の課長さんというのはすばらしいパワーのある方のように拝見をいたしました。こういう人を呼んでいただいて、そして県下市町村集めていただいて、連絡会の中で勉強会をする。彼も「どこでも出てまいります」という話を実はいたしておりました。そういう点からすると、ああいう先進地の本当に担当した熱意のある人を呼んでいただいて、その熱意を各市町村の担当者に伝えていただく、そういう施策をやっていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

 私は、このような施策を遂行するには、スピードと、そして柔軟性とタイミングだろうというふうに実は思っております。その点を考えていただいて、各市町村にもご指導方を願いたい。よろしくお願いをいたしたいと思います。

 次に、平成二十五年度の予算編成方針についてお願いをいたします。

 現在の景気動向は回復の兆しはなく、地方財政にとって懸念材料のみが山積をしております。そうしたことから、特別枠予算や部局枠予算を組むのであれば、地域の底力の向上に向けて、ソフト事業のみに偏らないで、県単事業の増額を考えていただきたいと強く願っております。

 一つには、地域のボランティア活動、集落の苦役等では困難をきわめている問題にも考慮していただきたい。例えば、舗装の傷みが激しい区間では、草刈りがまるでイタチごっこのような状況で本当に頭を悩ましている県道の歩道部の舗装改修工事や、何年も解消できずに数年越しの順番待ちになっている県管理河川の土砂の撤去などがあります。

 そこで、新たに設けた部局枠予算の地域課題対応枠とはどのようなものなのか。私はこれに使えるんじゃないかというふうに実は個人的に判断したわけですが、対応可能なのかどうか、お伺いをいたしたいと思います。



○元吉俊博副議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 予算編成方針におけます地域課題対応枠についてお答えをいたします。

 来年度の予算編成では、地方機関が地域の声を取り入れた提案にこたえるためにこの予算枠を新たに設けたところでございます。

 例えば、豊肥地域の主要な農作物でありました葉たばこが廃作に追い込まれるなど厳しい状況が生じておりますが、農業で培いましたノウハウを生かし、市場で有望な里芋の生産拡大と介護用の新たな加工食品の開発に部局横断で取り組む事業などが現在要求されているところでございます。

 他方、ご指摘のありました県投資単独事業につきましては、地方財政計画がマイナス基調で推移する中、本県では二十三年、二十四年度と二年連続で増額をいたしております。とりわけ、小規模な道路修繕等を行います暮らしの道再生事業、あるいは緊急河床掘削事業など地域の安全、安心にも目配りする予算を増額し、対応しているところでございます。

 今回創設をいたしました地域課題対応枠は、こうした既存事業の拡充とは異なりまして、最初に申し上げましたような地域の将来を見据えた現場発の事業を、創意工夫しながら、それぞれの地域で実践していくことをねらいといたしているものでございます。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 わかりました。

 非常に残念なことでありますけれども、実は、先ほど言いました河川の土砂の問題とか、あるいは道路の歩道が本当に傷んでおるところというのは至るところから草が芽を出すわけなんですけれども、もう土木事務所の方もやっぱり相当苦労しております。いろんな面で、土木建築部長おりますけれども、やっぱり、路線によっては、もうめちゃくちゃに怒られているところもあるんです。そういうところをやりたいんだけれども、やはり予算が非常に厳しいという状況がありますから、緊急度の高い、草ぐらいでは命を取られるということはないだろうというふうな形で延ばし、延ばしいかざるを得ないというのがあると思うんですけれども、やっぱり、私、地域の方々も協力をしていくんだけれども、限界があると思うんです。

 特に河川では、用水路、農業用水を取っておるようなところ、そういうところの土砂というのは本当に困っているところもあります。やはり、順番待ちと言えばそれまでなんですけれども、暮らしの道再生事業も含めて、もう少し予算を、単独予算を増していただければ少しは楽になるかなという感じもいたしますので、各土木事務所、今、六、七千万の暮らしの道再生でありますけれども、二、三億ぐらいのお金があれば、もう少し動けるかという気持ちが実はいたしております。

 そういう点で、この河川の問題と道路の問題、やっぱり地域と一体的に作業ができるものはやる。しかし、やっぱり予算を使わなければ、どうしてもこれは無理だなというものは考えていただきたい。これは要望でございます。よろしくお願いしたいと思います。

 次に、学科の募集停止についての問題でございますが、県教委は、九月の二十五日に突如として、日田林工高校と三重総合高校の県立二校の学科について募集停止を発表いたしました。日田市と豊後大野市の経済界を初め、関係者の皆さんの驚きと落胆は目に余るものがありました。

 その中で三重総合高校については、豊後大野市内唯一の高校で、豊肥地区唯一の専門学校を持つ高校として、歴史ある三重農業高校を初めとする四校を発展的に統合し、県内で初めて総合選択制高校として十八年度に開校いたしました。開所当時から比べますと、今、八十名、実は減っていくという状況が早くも起こりました。

 そこでお尋ねをいたしますが、九月二十四日の教育委員会に向けて、二校の募集停止について事務局が検討を始めた時期をお聞きいたしたいと思います。

 次に、高校改革推進計画についてでありますが、少子化など学校を取り巻く状況は大変厳しい中で、三重総合高校は現在まで四期の卒業生を送り出しております。大変すばらしい成績で、就職、進学とも一〇〇%というふうになっておるわけですが、豊肥地区の市民にとって四校統合されたという苦い経験もありますことから、三重総合高校にかける期待は大変大きなものがございます。市行政、地域が一体となっていろんな支援をしていこうというやさきの今回の発表でありまして、県教委そのものには、机上の差し引きだけで、地域経済のことや、あるいは地域のまちづくりなどといった、それらとの連携を考えるような能力を持った職員はいないんじゃないかというふうな声さえ聞かれております。

 開校後七年しかたたないうちに早くもこのような事態が起きるのか、大変疑問に思っております。平成十七年三月に策定をした高校改革推進計画、将来分析が甘かったのではないのかなというふうに思いますが、見解をお伺いします。

 また、地方部の高校存続に向けて、これまでさまざまな課題や問題点が浮かび上がってきたと考えますが、今後の取り組みについてお伺いをいたします。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 公立高校の入学定員削減について三点ご質問ございました。お答えをいたします。

 まず最初に、学科の募集停止についてでございます。

 公立高校の入学定員の策定については、年度当初から中学生の進路状況など策定に必要な資料を収集整理し、中学校卒業予定者数の中長期的な推移などをもとに、七月上旬から募集停止を含めた本格的な検討を事務局内部で開始をいたしました。最終的には、九月に実施した中学生の進路希望調査の結果も踏まえまして入学定員の事務局案を作成いたしたところです。

 次に、高校改革推進計画についてお答えをします。

 高校の再編整備計画は、急激な生徒数の減少を背景に、生徒の教育環境を守ることを目的に策定をいたしました。

 仮に三重総合高校に再編しなかった場合、豊肥地区では、計画の中で単独校で残すとした竹田高校を除く、三重、三重農業、竹田商業、緒方工業はそれぞれ一学級程度しかない過小規模校になると予測され、こうした状況を避けるため、四校を統合して、平成十八年に一学年六学級の三重総合高校を開校したものであります。

 入学定員につきましては、地区内の中学校卒業者数等を踏まえて策定しています。豊肥地区内の中学校卒業者数は引き続き減少傾向にありますが、竹田、三重総合の両校ともこれまで四学級以上の入学定員を維持しており、切磋琢磨できる環境が確保される等、高校改革推進計画の趣旨は実現していると考えています。

 次に、地方部の高校についてお答えをします。

 高校の再編整備については、生徒が充実した高校教育を受けられるよう、学校の適正規模化を図るとともに、総合選択制の導入も進めてきました。その際には、地域に根差した教育を行うなどの観点から県全体の適正な学校配置を考慮してきました。

 再編された高校では、地域にこたえられるよう特色、魅力、活力ある学校づくりを進めており、全体としてその成果が上がっていると認識しています。

 一方で、開校時に掲げた理念が実現されているのかや総合選択制の利点が発揮ができているのかなどの課題もあります。このため、再編整備による成果と課題を明らかにするフォローアップ委員会を来年度から立ち上げ、地域の高校が地域から信頼され、期待される学校として一層魅力あるものになるように検討してまいります。

 以上です。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 高校の今回の問題は、私も非常に、実はある面では憤りを持ってお聞きをしたわけですけれども、なぜ私が先ほど、この協議はいつごろから始めたのかという質問をしたのは、七月の上旬から開始されたということですから、私は、こういう問題が非常にナイーブな問題で、いろんな面がありますけれども、やはり、こうこうこういうふうな方向が、やらざるを得ない状況が起こっているということを文教の委員会ぐらいでは少し話しておいてもいいんじゃないかという実は感じがするんです。法に基づいて一切言う必要がないというふうな形で考えておるかもしれませんけれども、その点について、私どもも本当に、九月の二十四日の委員会の後、お聞きをして、もう二十五日プレス発表です。何をするというわけじゃないんですけれども、やはり、非常に不信感がわいてくる。いろんな面で、出せるもの、出せないものがあると思いますけれども、今までの教育委員会の大きな問題を起こした経過からしますと、できるだけ県民にやっぱり出していく、あるいは議会にも出していく、そういう中で一緒につくっていこうじゃないかという気がないと私はできないと思うんです。

 大変厳しい話でありますけれども、県教育委員会の方、本当に地域、地方に出ていったことがあるのか、そういう職員がいないんじゃないかとまで声が出ているんです。やはり、地元、あるいは、当然、地元教育委員会はそうですけれども、そういうところと十分協議をしながら、こういう状況があるということを皆さんが知って、やむを得ぬなという状況の中で動いていくというのが私は通常じゃないかと思うんです。

 ですから、教育長も実は、新聞でも発言しておりましたように、地域への配慮が足りなかった。配慮が足りなかったんじゃなくて、配慮しなかったんです、頭から。そういうことだと思う。そういうのがあれば、こういう状況にはならないんです。やっぱり、委員会で逐次、報告できるものはしていく。人数をどうどうどんだけ減すとかじゃなくて、こういう状況が起こっているということは報告していっていいじゃないですか。

 ですから、私は、今回の二十四日の委員会でどのような意見が出てきたのか。議事録を見たら、何にもありません。どういう意見が大勢を占めたのか、お聞きをしたいと思います。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 委員会の中では、三重総合高校についての議論はなかったと思います。委員会の前に、何回かの委員協議会というのがございます。その場でかなり、その他のことについても議論されました。

 今回、募集停止が主に話題になっておりますけれども、全体としては、毎年、毎年の作業、次年度の高等学校の定員をどうするかというお話でございます。近年、生徒数が減少しております。その意味で、毎年のように生徒数の減少に応じた学校の定員削減をせざるを得ません。それは、各地域ごとの中学卒業生の増減の状況、それから、その中学生の進路希望がどうなっているか、そして、県下全域での職業系の高校、あるいは普通科の高校のバランスの関係等々、さまざまな要素を総合的な観点から判断する必要がございます。

 委員会、あるいは委員協議会の中でそういった全体を説明しながら、県下全域でのそれぞれの高校の定数をどうするか、こういう議論がなされたところでございます。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 当然、毎年検討されるということは、これは当然のことだと思いますし、子供がどんどん変化しておりますし、いろんな面で希望も変わってくると思います。それは当然やるべきだと思うんですけれども、そのやっていく段階で、やはり、地域の意見も聞きながら、私が言っているのは、意見も聞きながら、やはり、議会の方向も、議会としてもこういう方向が今出つつある。すべてを議会で報告する必要はないわけです。検討に入ったと。こういう学科までとめなきゃいかぬというのは大変な問題です。そういう点はやはり、議会の方に私は、ある面の報告はいただきたいというふうに実は思っております。

 最後に、教育委員長にちょっとお伺いをしますけれども、教育委員会の制度というのがありますけれども、文科省が出している教育委員会の制度の中で、第三項目めは何と書いておりますか。



○元吉俊博副議長 岩崎教育委員長。



◎岩崎哲朗教育委員長 教育委員会の制度について、三項目めということでございますけれども、「地域住民の意向の反映」というのが記載されております。これは教育委員会制度の存在意義というふうに言われておりまして、我々教育委員は、こういった教育委員会の存在意義につきまして十分認識をした上で委員会を持っているというふうに考えております。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 ありがとうございました。

 ということなんです。地域住民の意向の反映というのが教育委員会制度の大きな柱の一つにあるわけです。ここをやっぱり十分考えていただきたい。そういうことで今後は進めていただきたいというふうにお願いをしておきます。

 最後に、ちょっと時間が少なくなりましたけれども、自転車の交通安全対策についてであります。

 自転車の問題は非常に難しい問題がありますけれども、私も、実はある朝、驚くべき光景に遭遇いたしました。六十歳代と思われる自転車の男性が横断歩道を単行本らしき本を読みながら片手運転で私の目の前を通り過ぎていきました。さらに、右折をしようかということで矢印信号で右折を待っておりますと、本当はもう右折できたんですけれども、後ろの方から高校生の、携帯電話をかけながらの猛スピードの自転車が私の右側を走っていきました。危うく事故になりそうだったんですが、何とか接触せずに済んだわけですけれども、このように、自転車運転中の携帯電話の操作や、あるいは傘を差したままの片手運転、信号無視や、極端に言えば斜めの横断、こういうのが日常茶飯事、目に余るものがあると思います。

 警察庁は、本年十月に自転車の交通ルールの徹底策を議論する有識者の会議を立ち上げました。自転車による交通事故死傷者の六割が交通違反を犯している事態を重視してこういう会議を起こしたわけですけれども、この会議の動向を踏まえ、道路交通法の改正も視野に、今、準備を進めているようでございます。

 自転車の交通事故防止については、昨年の十月から悪質で危険な運転については取り締まりを強化するということになっておりますが、危険運転の抑止にはつながっていないように見受けられます。自転車の安全運転を促進するためには、自転車は手軽な乗り物ですけれども、乗り方によっては非常に危険なものになります。そういう点を考えていただいて、危険な運転の摘発はやるべきだというふうに思っております。

 もう質問はいたしませんけれども、やはり、危ないものは危ないということで摘発をばっちりやっていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

 それから、安全教育ですけれども、この自転車の安全教育というのは非常に難しい面があると思います。いろんな角度で、今、安全教育をしておりますが、私自身は、小さなときから、幼児のときから教えていくべきだろう、小学生低学年から教えていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

 自転車に乗り始めたときから実は覚えていくんだというのがないと、もう高校生とかなると、なかなか言うことは聞いてくれません。アンケートにもあるように、もういろんな面で、警察が取り締まらんのじゃけん、いいじゃないかとか、そういうのもあるわけです。ですから、そういうんじゃなくて、やはり小さなときから自転車の安全運転に対する意識を啓発していかなきゃならぬ。そのためには幼児からやっていただきたいというふうに実は思っております。

 この自転車の安全教育をするための場所というのもなかなかありませんけれども、例えば、各町には児童公園なんてあるわけですけれども、その児童公園を自転車の安全運転講習をするような、教えるような公園に変えてしまうとか、やり方はいろいろあると思うんです。自動車学校、各地にある自動車学校にお願いをして、そういう教育をする、教育の場を設ける。あるいは、県で言えば運転免許試験場ですか、あの付近に用地もあるようですから、もう少し使って、そういう自転車の運転コースをつくったり、経験ができるような、教育ができるようなものをつくる。そういう形で、皆さんが一緒になってこの交通安全教育、自転車は特に大きな事故になります。これだけ少ない若者が一人でも減ることは本当にもったいないわけですから、そういう点を私の方から強くお願いをして、きょうの質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○元吉俊博副議長 以上で後藤政義君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後零時二十分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後一時十八分 再開



○志村学議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。三浦公君。

  〔三浦(公)議員登壇〕(拍手)



◆三浦公議員 皆さん、こんにちは。議席番号が二十六番に変わりました自民党・無所属の会の三浦です。

 早速、質問に入ります。

 まず、人口減少、高齢化社会への対応についてです。

 中山間地域を多く抱える本県では、他に先駆けて人口減少、高齢化が進み、一部の地域では集落機能の維持すら懸念される状況にあります。そのため、県では、地域に暮らしたいと考える住民がいる限り、その暮らしを支えていくのが行政の役割という認識のもとで、そのような集落の維持活性化に取り組んでいるところです。

 ところで、最近、そのような集落は丸ごと移転して他の地域と統合する、いわば地域のコンパクト化を図るべきではないかといった意見が多く見られるところです。これは、県民クラブの久原議員も本年第一回定例会で質問されたところです。

 このような声が聞かれる背景には、言うまでもありませんが、今後見込まれる急激な人口減少、高齢化の進展があります。国の推計によれば、およそ五十年後の日本の人口は約八千六百七十四万人。現在の約三分の二ほどです。それに対して、六十五歳以上の高齢者の人口割合は約四割、現在の倍となります。

 我が国の人口減少、高齢化、いかに急激なものか、見てとれます。もちろんこれは全国平均であって、地方ではさらに厳しい。これでは、今でも人口減少、高齢化に悩む地域の維持活性化は到底望めないのではないか、そのように私は思います。

 さて、もう一つの背景には、今後急増が見込まれる老朽インフラの維持管理更新費の問題があります。国によれば、現在のインフラを維持しようとした場合、約二十年後に見込まれるコストは今の約二倍。それを見越した上で、集落の統合を進めて、必要なインフラのいわば取捨選択を行っていこうということです。

 もちろん、財政に余裕があれば何ら問題ありませんが、皆さんご承知のとおり、我が国は、国、地方ともに大変厳しい財政状況にあります。また、今後、高齢化によって社会保障費は増加の一途で、さらなる悪化が見込まれます。このような状況を踏まえれば、私も地域のコンパクト化は決して暴論ではない、そのように思っております。

 さらに言えば、本県の人口動態など勘案すると、地域のコンパクト化を一部の集落だけではなく、県全体としても考えていかねばならないのではないかとも思えてきます。それほど、本県の今後の人口減少、高齢化は著しいものがございます。

 重々ご承知とは思いますが、先ほどの国の推計をもとに、本県の近い将来の姿を示したいと思います。

 お手元にA3の資料一がございますので、ご参照して聞いていただければと思います。ざっと言います。

 まず、本県の総人口についてです。

 推計の最終年である二〇三五年、今から約二十年後ですが、そのときの人口は約九十七万人。現在の人口から二割ほど減ってます。これを市町村別に見ると、全十八市町村のうち九つの地域で、およそ三割減ります。また、三つの地域では四割も減少ということになります。二十年で人口が三割も四割も減っては、集落機能の維持どころか、自治体機能の維持すら懸念されます。

 次に、本県の高齢化率についてです。

 本県の六十五歳以上の人口割合は、二〇一〇年の二七%から二〇三五年には三六%に増加ということになります。つまり、国に先駆けて高齢化率四割に早々に迫ります。もう五十年かけないで、その半分で四割に迫ります。市町村別では、十の地域で高齢化率四割を超え、また、二つの地域では五割を超えます。本県では高齢化率が五割を超える地域を小規模集落としていますが、そのときには県内のそこかしこに小規模集落またはその予備軍ができているものと思われます。さらに、見込みでは、七十五歳以上の人口割合も五つの地域では三割を超えます。そのような地域を維持できるのか、また、活性化は望めるのか、私は大いに疑問です。

 ちなみに、本県における十四歳以下の年少人口、これも大変すごいんですが、二〇一〇年に十五万人を超えていたものが、二十年後には十万人を割る見込みです。十二の地域で四割以上減って、うち四つの地域では半数以下になります。

 以上が本県のおよそ二十年後の姿です。これより多分悪くなります。この統計、大体悪く推移しますので。そして、この傾向はその後も続きます。もちろん、地域の移転、統合、私も簡単にできるとは思っていません。ですが、このような状況を見れば、これまでの常識にとらわれていては、その変化に対応できないんじゃないかと私は思います。

 人口減少、高齢化する中での大分県の将来像を、地域のコンパクト化も含めて、県民挙げて考える時期に来ているのではないかと私は考えます。今の暮らしを守るのが行政の責任であるならば、十年先、二十年先、安心して暮らすことができる地域をつくることは政治の責任だと思います。知事の見解を伺います。

 また、本県でも他と同様、少子化対策や移住促進といった人口減少、高齢化への対応に取り組んでいます。それらの施策が本県のこのような今後の人口動態にいかほどの影響を与えるとお考えか。これまでの取り組みに対する評価とともに伺いたいと思います。

 以下、対面演壇でさせていただきます。よろしくお願いします。

  〔三浦(公)議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの三浦公君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 三浦公議員には、人口減少、高齢化社会への対応について、資料をお示しいただきながらご質問をいただきました。

 本年一月に改定いたしました長期総合計画「安心・活力・発展プラン」でも、本格的な人口減少社会の到来を時代の潮流としてとらえておりまして、いろんな対応策を展開することといたしております。

 少子・高齢化に伴う人口減少の時代にあっては、互いに助け合い支え合う地域力の強化が重要だと考えます。このため、地域で子供を産み育てやすい環境づくりや高齢者が地域のさまざまな場面で活躍でき、安心して暮らすことのできる仕組みづくりに取り組んでいるところであります。

 集落に安心して住み続けられるように、平成二十年に県と市町村が連携いたしまして対策本部を設置して、全国に先駆けて小規模集落対策に取り組んでいるところであります。本年三月には今後の推進指針を策定いたしまして、集落の実情に即して、地域を元気にする取り組みと守る取り組みをあわせて進めてきたところであります。

 県政ふれあいトークで、「こんな山の中でも楽しくやっています」という声を聞き、住みなれた地域にずっと住みたいという住民の思いがある限り、それにこたえていくという施策を講ずることがやはり行政の責任だというふうに考えております。

 集落機能の維持につきましては、それぞれの集落で対応するだけではなくて、近隣の集落が連携して広域的に支え合う仕組みづくりなども一つの手ではないかと考えています。

 議員ご指摘の地域のコンパクト化につきましては、将来、住民みずから集落の移転、統合といった声が上がれば、その意思を確認して、一つの検討課題として念頭に置きたいと思っているところであります。

 なお、本格的な少子・高齢化社会の到来に備えて、本県の二十年後、三十年後の人口構造や産業構造など、より具体的なシミュレーションの実施を考えておりまして、これをもとに中長期的な政策について今後検討していきたいと思います。

 次に、人口動態への影響と評価であります。

 人口減少対策は、これまで二つの面を中心に取り組んでまいりました。

 一つは、人口減少のテンポをできる限り緩やかにするということでありまして、子育て満足度日本一の実現に向けて、子育て世帯の経済的負担の軽減や出産や育児に対する不安の軽減などに取り組んでいるところであります。

 二つ目は、何といいましても企業誘致などで経済の土俵を大きくすることであります。平成十五年からこれまでに企業誘致で一万四千五百四十一人の雇用を創出し、人口の定着と流入を図ってきたところであります。

 本県の人口は、平成十七年と二十二年の国勢調査によりますと、減少率は五年間で一・一%でありまして、減少した三十八道府県の平均値が二・〇%となっていることと比較しますと、これを大きく下回っておるということでございます。九州では、人口増の福岡県を除いて、最も低い減少率となっております。また、合計特殊出生率の方は、平成十七年の一・四〇が平成二十三年の一・五五に上昇しております。このように本県の人口減少対策は、人口動態に少なからず影響して、人口減少の緩和に一定の効果があったものと考えております。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 これまでの施策が本県の人口動態に十分に影響を与えたというような、最後、締めくくりでした。

 これ、もしかして、福祉部長ですか、この人口動態。今後の人口動態に与える影響、こういった姿が出てます。こういった施策がこの姿を、例えば、これより、人口減少を抑える、あるいは高齢化率を抑える、そういった影響を、こういった施策が緩和するようなインパクトを与え得るものなのかどうなのか、その辺の認識をちょっと伺いたいと思います。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 お答えいたします。

 現在までの施策の効果については、ただいま知事より答弁したところでありますけれども、今後、ここで三浦議員の資料に示されております現象に対して有効な施策となり得るのかというご質問ですけれども、成果については、これまでの施策で一定の成果はあったものと考えておりますけれども、今後、そのままの施策でよいということには必ずしもならないというふうには思っております。ですから、今後さらに急激な減少の予測が示されておりますけれども、それに対しては、現在実施しております施策をさらに研ぎ澄まして、そうした対策をしっかり取り組んでいかなければならないというふうに考えております。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ぜひ期待しておきますが、これから取り組まなければいけない。で、将来の推計、出てますから、当然ながら今のうちに考えているところもあると思うんですけれども、そういった研ぎ澄まされた施策、具体的にちょっと伺いたいと思います。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 これまでに実施しております子育てとか、あるいは企業誘致といったものについては、さらにそれを進める形で展開していきたいというふうに考えておりますけれども、それ以外に、それは先ほど、地域、地域力を高めていくという施策ですとか、そういうものについても、これまで成果を上げてきた施策のさらに一層の展開、それから充実を図りながら進めてまいりたいというふうに考えております。

 ベースは、現在進めてうまくいっている施策のさらなる展開ということになりますけれども、今後、県民の皆さんのご意見等を伺いながら、さらに有効な手だて、あるいは地域において展開していくべき施策等については、しっかりアンテナを高くして、我々としてもいろいろな取り組みを考えてまいりたいというふうに考えております。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 今後の取り組みに期待しておきます。

 近隣の集落の連携で地域力を高めてと言うんですけれども、二十年後は全部がだめになっていくと思うので、その辺しっかりお考えいただきたいと思います。よろしくお願いします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 この問題、大変難しい問題だと思いますけれども、誤解のないように申し上げておきますけれども、少子・高齢化、人口減少というのは、私どもも、時代の潮流として、もう三十年も四十年も前から決まっていることでございまして、なかなかこの流れを変えるというわけにはいかないというふうには認識しております。

 ただ、地域として精いっぱいこれにあらがうことはできるんじゃないかということで、先ほどから申し上げておりますように、子育て満足度日本一、大分県では子供が育てやすいぞということで、できるだけ多くの人に大分県で住んでもらおう、あるいはまた、企業誘致、あるいは地元企業の振興によりまして、大分県ではいい職場があるぞということで、これまた多くの人に来てもらうというようなことによって、人口減少の、この時代の潮流を何とか緩和していこうというのが我々にできる精いっぱいのことではないかというふうに思っています。

 そういう中で、しかし大きな流れとしては、こういう方向があるのは、もうやむを得ないので、そのときに、やはり行政の第一義的な責任としては、自分で住みたい、この地域に住みたいんだという人がいる限り、その人が安心して暮らせるような環境をつくっておくということが大事なんだけれども、議員ご指摘のように、将来にわたってそれでうまくいくかというと、もうこの数字をお示しいただいたような事実があるわけでございますから、そこにできるだけ緩和策を講じながらその先を考えていくということが大事なんで、そのときに、地域間の連携だとか、それでも足りないときにはご指摘のようなコンパクト化といったようなことも念頭に置いてやっていかなきゃならぬことかな、こう思っているところでございます。大きな流れとしては、そんなことを考えながら、今、行政を行っているところでございます。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 二十年後、私、六十前です。ですから、自分自身の問題として、これから問題提起させていただきたいと思っております。

 それでは、次行きます。

 次は、「人・農地プラン」です。

 言うまでもなく、今、地域の農業、農村、危機的な状況にあります。高齢化や後継者不足によって、五年後、十年後の地域の展望すら描けない状況です。そのような状況を打破すべく、国の方針のもと、現在、各地において「人・農地プラン」の策定が進められています。

 集落の話し合いで、今後の集落の担い手はだれか、また、そこにどうやって農地を集積していくのかといった地域のあり方を明確にする「人・農地プラン」は、集落の未来の設計図と言えます。その計画策定は、地域農業が抱える諸課題の解決を図る上で極めて有効と思われます。そのため、県としても、プロジェクトチームを設置し、国や市町村との連携のもと、本年度と来年度の二カ年で、県内全三千三百集落のうち比較的計画策定が容易と思われるおよそ九百集落での策定を目標に、その取り組みを支援しているところです。

 ですが、ご承知のようにその取り組みは決して順調とは言えません。本県における「人・農地プラン」の策定状況は、十一月末時点でわずか四十七集落です。プランの策定期間が三分の一を過ぎているにもかかわらず、目標とする九百集落の六%にも満たない状況にあります。今後さらなる取り組みが求められますが、このように低迷する背景の一つには、プラン策定を促すための施策を十分に活用できていないといったこともあると思われます。

 ご案内のように、国は、地域にプラン策定を促すため、さまざまな施策を講じています。具体的には、計画で担い手とされた新規就農者に給付される青年就農給付金や農地集積を支援する農地集積協力金です。どちらも都道府県を通じて交付されますが、とりわけ年間百五十万円を最長で五年間給付する青年就農給付金、大きな話題になったところでもあります。本県においてはその給付人数を本年度は三百五十人と見込んでいるところですが、これもまた、十一月末時点においても、その青年就農給付金の給付実績は八十三人。見込みの三割にも届いていません。また、農地集積協力金に至っては、およそ九千万円を見込んでいたにもかかわらず、現時点での実績はゼロです。本年度の給付金の申請期限が迫る中で、恐らくこれが今年度末の給付実績になるものと思われます。

 ちなみに、これ、全国的にも同じような状況です。それを見れば、政治主導を掲げる民主党政権における制度設計自体がおかしかったのではないか、そういうふうにも思うところではあります。ですが、そうはいっても、本計画の策定は地域農業の再生を目指す上で極めて重要です。県当局におかれましては、当該給付金などを積極的に活用し、目標達成に向けて、今後さらにお取り組みいただきたいと思います。

 そこで、このような状況を踏まえ、今後、地域における「人・農地プラン」の策定に向け、県としてどのように取り組んでいかれるのか。計画策定の進捗状況に対する認識とあわせて、その具体策を伺いたいと思います。よろしくお願いします。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 県では、市町が作成する「人・農地プラン」の取り組みを支援するため、プロジェクトチームを設置し、市町へ出向き、地域課題の把握や解決への助言などを行ってきたところであります。しかしながら、未来設計図となるプラン作成の意義が地域に浸透してないことや農地の受け手となる担い手が不足していること、さらには新規就農者を地域の担い手として位置づけることに理解を得にくいことなどからプラン作成の取り組みがおくれておりまして、また、市町間でも大きな差が出ているところであります。

 県では、独自にマニュアルやQ&Aを作成するほか、県内各市町の優良事例を紹介する「人・農地プランかわら版」の発行など必要な情報提供を行うとともに、国に対しては、九州地方知事会を通じ、支援策の充実や青年就農給付金の要件緩和の要望を行っているところであります。

 今後とも、市町と連携して、各種研修会や集落座談会などあらゆる機会をとらえ、農業者の理解を深めるとともに、プランの作成と関連施策が活用されるよう支援を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 これについては重ねてさらなる取り組みを求めておきますけれども、多分、このプランの策定を促す上での武器がこの給付金なんです。その武器自体の活用が進まないというのは、やっぱり制度設計自体がおかしいとお考えなのか。もしお考えなら、さっき国に要望されているということですから、どういうふうに要望されているのか、伺います。

 それと、もう一つ、やっぱり目標を達成するには目標管理が重要だと思います。九百集落のうち、今六%ですから、とてもじゃないけど、無理と思います。もう将来的には三千三百全部の集落でつくるという目標ですから。とすれば、本年度、来年度がそのプラン策定の期間ですから、二年間で、大体、その九百じゃなくて、実現可能な目標設定をするべきと思うんですけれども、その辺の目標管理のあり方についての、ちょっとご見解を伺いたいと思います。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 まず一点目であります。

 国の方で、昨年の今ごろだと思いますが、概算要求が示されました。就農給付金につきましては、この概算要求段階では、特に要件としてのものがなく、新規就農者に対してはすべて給付するというような制度設計でございましたけれども、内示段階で、例えば、親元就農はだめであるとか、あるいは雇用就農はだめであるとか、そういった要件が加わったわけでございます。そういうこともございまして、先ほど答弁申し上げたように、九州地方知事会において、この親元就農、あるいは雇用就農についても対象にしてください、こういった要望について、国の方に、九州地方知事会においても特別決議という形で、知事を先頭に要望を行ったところであります。

 それから、現在、私どもとしては、ことし、それから来年、九百集落、現在三千三百集落ありますけれども、その中でやっぱり要件の整っているところを中心に九百集落ぐらいをやっていこうと。これは、県独自の判断ではなく、もちろん市町村とのヒアリング、いろんな意味で市町村との意見交換を踏まえた上での九百集落の目標を掲げました。

 具体的には、例えば、今年度、市町村とのヒアリングの中で、今年度はおおむね、市町村の方から、百七十九、プランをつくっていこうという、そういう話がございましたけれども、現実は、議員ご指摘のとおり、今の時点ではそこまでに至っておらないわけであります。しかしながら、先ほど申し上げたように、やっぱりこのプランというのは非常に重要な未来の設計図ということでございますので、これについては、やっぱり地元の皆様方の理解を得られるように、我々としても市町村と一緒になって取り組んでいきたいというふうに思います。

 では、具体的にどれぐらいかということについては、今掲げた目標をベースに、我々としては取り組んでまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 百七十九集落を目標にしたけれども、四十七しかできてないけれども、来年度末までには九百集落を目指して頑張っていく。では、頑張っていただきたいと思います。しっかりと注視したいと思います。よろしくお願いします。

 では、次です。

 本県のエネルギー政策についてです。

 本年九月、国は「革新的エネルギー・環境戦略」を公表しました。戦略では、てっきり民主党政権売り物の原発ゼロを打ち出すものと思っていましたが、原発については、四十年運転制限の厳格化や規制委員会の安全確認を得たもののみの再稼働、そして新設、増設は行わないといった三原則を掲げるのみとなっています。

 一方、再生可能エネルギーについては、二〇三〇年代の原発ゼロを可能にするため、大幅な拡大を打ち出しているところです。ですが、その中身は、水力を除く再生可能エネルギーを二〇一〇年の二百五十億キロワットアワーから二〇三〇年までにその八倍にもするという空想的なものです。

 そもそも、二〇三〇年代までのエネルギー政策といった長期的な重要課題を一年足らずの議論で、しかも政権末期に駆け込みで決めたこと自体が私自身は納得できるものではありません。本来この問題は、将来の国民生活に責任の持てる電源構成のベストミックスをどう確立していくかということをもっと時間をかけて議論すべきものだと思います。その上で、当面のエネルギー政策として再生可能エネルギーの責任ある導入拡大を推し進めるべきだとも思います。

 そこで、今や風前のともしびともなった民主党政権が打ち出した今回の戦略を、しっかりと責任感を持って県政運営に当たっておられる知事としては、どのように受けとめ、また、本県のエネルギー政策を行っていこうとお考えか、具体策を含めてお伺いしたいと思います。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 エネルギー政策についてのご質問でございました。

 資源小国の我が国におきましてエネルギー政策は、将来にわたって安全、安心な国民生活と安定的な経済活動を維持していくために極めて重要なものであります。

 今回の戦略につきましては、再生可能エネルギーの大幅な普及や拡大、あるいは重要な電源としての火力発電の高度利用、あるいはスマートに電力需要を抑制する機器の導入等によるデマンドレスポンスの国民的展開など評価できる点もあります。

 一方、「二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とする」との目標につきましては、国民生活や経済活動への影響や当面の電力確保策などの道筋が具体的に示されていないところであります。国に対しましては、電力の安定供給確保に向けた着実な対応と中長期的なエネルギーのベストミックスの具体策を示すよう求めていかなければならないというふうに考えております。

 こうした中、県では、みずから取り組むことのできるエネルギー政策を積極的に展開してまいりたいと思っております。自然条件などの優位性を持つ本県におきましては、日本最大級の地熱発電に加えまして、最近、相次いでメガソーラーの計画が発表され、太陽光発電につきましても日本最大級の集積が進んでいるところであります。今後も本県の特色と強みを生かして、第一は再生可能エネルギーの導入促進、第二は関連産業の育成の両面からしっかり取り組んでいきたいと考えております。

 まず、導入促進につきましては、全国的にも注目を集めている湯煙発電を初め、地場企業のすぐれた技術を活用した設備の導入や地域協働で実施する再生可能エネルギーの導入などに対しまして助成をしております。また、再生可能エネルギーの利用や導入に関する各種手続を支援するために、大変煩雑な手続がありますから、これを支援するために、コーディネーターを配置して導入を後押ししているところであります。

 エネルギー関連産業の育成では、本年六月に設立いたしましたエネルギー産業企業会の活動を中心にいたしまして、大きく速い変化を受けとめながら、スピード感を持って取り組んでいるところであります。

 例えば、研究開発分野では、地場企業等で組織する五つのワーキンググループを中心に、新製品や新技術の開発を進めております。また、セミナーの開催によりまして業界の最新情報を提供するほか、西日本最大規模の環境ビジネス見本市に会員企業五社が共同出展をしまして、契約につながる事例など、成果も出てきているところであります。

 また、県内企業の発電事業への参入や工事受注の増加を図るために、現在、県有施設の屋根を活用した太陽光発電に取り組む事業者の募集を行っているところであります。

 さらに、エネルギーファンドの創設による初期投資への支援やオフィスビル等でのIT活用による省エネシステムの導入支援などを検討しているところであります。

 このような取り組みによりまして、再生可能エネルギー導入のトップランナーとして、エネルギー政策日本一の先進県を目指してまいりたいと考えているところであります。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 もう、今、選挙、いよいよ始まりましたので、各政党が脱原発、卒原発、本当もう選挙目当ての軽い言葉がどんどん出ていると思いますけれども、やっぱり、さっき知事言われたように、そんなにエネルギー政策、軽いものではじゃと思います。ぜひ浮わついたものに飛びつかないで、本県として地に足のついたエネルギー政策、しっかりとお取り組みいただきたいと思います。

 では、次行きます。

 本県の消防力について。

 まず、その強化についてです。

 昨年の大震災や頻発するゲリラ豪雨による被害を受け、今、住民の防災意識は日増しに高まっています。それに伴って、地域の安心、安全を守る市町村消防に寄せる期待も同様に高まっていますが、残念ながら本県の消防力、決して十分とは言えません。それを端的に示しているのが消防職員の充足率、マンパワーです。地域に必要とされる消防職員の数は、国が定める消防力の整備指針によって市町村ごとに決められています。これを基準人員と言って、当然ながらその充足率は一〇〇%が望ましいです。ですが、県内市町村における充足率は平均してわずか五五・九%です。六割にも満たないのが実態です。

 また、本県の充足率は、ただでさえ低い上に、市町村間に大きなばらつきもあるようです。市町村ごとの数値は、テロや放火につながるおそれがあるため、公表していません。そこで、最も高い地域と最も低い地域のみ伺ったところ、その数値は、それぞれ八三%と三四・三%です。これ、実に二・四倍もの格差があります。このような実態を踏まえれば、地域間の支援体制の構築も早急に必要と思われます。もちろん、地域の消防力強化は一義的には市町村の役割です。県にできることは限られますが、県民の安心、安全を守るためにも、県としても積極的に地域の消防力の強化に努めていただきたいと思います。

 そこでまず、県としての今後の取り組みを、本県の消防力に対する認識とあわせて伺いたいと思います。

 次に、本県の消防力の強化策の一環として、消防の広域化について伺いたいと思います。

 地域の安心、安全を守る上で、小規模な消防体制では専門的な機材や要員の確保に限界がある、また、日本の人口は今後急速に減少することを踏まえると市町村消防の広域化は不可欠との認識のもと、国は平成十八年に市町村消防の広域化に関する方針を出しました。

 方針では、平成二十四年度末をめどに、管轄人口三十万人以上の消防体制となるよう広域化を進めるとしています。そして、その方針に基づいて、現在、ほぼすべての都道府県が広域化計画を策定済み。本県でも全市町村消防を一つにまとめるとした広域化推進計画を策定していますが、ご承知のとおり、この計画、全く進んでいません。そして、それは全国的にも同様です。

 このような中で、本年九月、国は、改めて市町村消防の広域化の必要性を示した上で、引き続きその推進に取り組む考えを表明しました。目標とする管轄人口を見直すなどした上で、広域化の期限も五年ほど延長するとしています。今回、国がこのような考えを表明したことで、低迷する広域化議論も新たな局面を迎えると思います。

 さて、言うまでもありませんが、広域化の目的は、広域化することによって得られる行財政上のさまざまなメリットを生かして消防体制の充実を図るということです。財政状況が厳しい中で、決して十分とは言えない本県の消防力の強化を図るために、まさに広域化は望ましいものと私も考えます。本県においても、これを機に、改めて市町村消防の広域化に向けて積極的にお取り組みをいただきたいと思います。

 そこで、市町村消防の広域化について県の見解を伺っておきたいと思います。

 ところで、先ほども言いましたが、本県では、地域の消防力を端的にあらわす消防職員の充足率、これ、公開できていません。ですが、私は、これ、積極的に公開すべきと考えています。地域の安心、安全を守る消防の実力、住民の重大な関心事でもあるはずです。また、消防力が不足する地域では、住民が地域の消防力を考えるきっかけともなります。

 例えば、私の地元、国東市の消防職員が九十一人であるのに対して、人口三倍、面積に至っては四倍の日田玖珠地域の消防職員は百三人です。国東と大して変わりませんが、日田玖珠の安心、安全は大丈夫なのか。また、国東市と人口、面積ともにほぼ同じ由布市の消防職員数は六十人です。国東の三分の二ですが、これ、野焼きをしていて大丈夫なのか。あるいは、職員が三十六人の津久見市では、万が一の災害の際に、地域の安心、安全を守れるのか。これ、充足率を明らかにすれば、もちろん口を出される市町村は嫌でしょうが、さまざまな議論が生まれることも期待できます。また、消防力が不足する地域では、おのずと住民の防災意識が高まるものとも思われます。これ、情報を隠していても、決して地域の安心、安全の確保は図れません。

 公開しない理由、先ほども言いましたが、消防力の低い地域がテロや放火の標的になる心配があるからということです。ですが、そのような地域の消防体制こそ心配です。公開してもテロや放火にねらわれることのないような消防体制の構築こそ重要。私は、地域ごとの消防職員の充足率については住民に積極的にお知らせし、もって地域の消防力の向上につなげる一助とすべきと考えています。地域の消防力の公開について県の見解を伺いたいと思います。

 三点お願いします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 まず私からお答えを申し上げたいと思います。

 住民の生命、身体及び財産を災害から守るためには、消防力の強化というのは大変重要だと思います。国は、消防力の整備指針によりまして、市町村が施設や人員等の消防力を整備するための目標値を議員ご指摘のとおり示しておりまして、市町村は、これを目安として、地理的条件や消防需要等を勘案しながら、地域の実情に即した消防体制を条例等で自主的に定めているところであります。

 厳しい財政状況や職員の定数管理が影響して国の基準に対する充足率は十分ではありませんけれども、市町村も防災の重要性を認識して、消防力の充実に向けて、できるだけの努力をしていると思います。

 ちなみに、県内市町村の一般行政職員が五年間で一〇・六%減少する中で、消防職員は三・六%増加をしております。また、本県の人口一万人当たりの消防職員数は十三・〇人と全国平均の十二・三人を上回って、九州でもトップとなっているところであります。さらに、常備消防を補完する消防団員につきましても、人口一万人当たり百三十二人でありまして、全国平均の六十九人を大きく上回っております。

 県といたしましては、こうした状況を見る限り、県内の各市町村では、通常の災害に対応できる消防力を一応は備えているというふうに考えております。

 消防力の強化のためには、まずは各消防本部の充実を図るということが重要でありまして、県といたしましては、市町村消防に対しまして、地域の実情に応じた適正な消防力の確保が図られるように、消防設備の整備や消防団の育成等につきまして、引き続き助言や情報提供を行ってまいります。また、消防学校での訓練や研修を通しまして、各種災害に対応でき、県民の期待と信頼にこたえる人材の育成も図っているところであります。

 他方、私どもが心配しているのは、議員もご指摘がありましたけれども、広域災害や特殊災害への備えであります。その点については、工夫を凝らして、しっかりと体制を整えることが必要だと考えます。

 そこで、県では、全消防本部に働きかけまして、これまで効果的に活用されてこなかった大分県常備消防相互応援協定の運用方法を今年度内をめどに全面的に見直しているところであります。大規模災害等の緊急時には迅速な対応が求められますので、県が各消防本部に対しまして、直接、指示や調整を行い、県内応援隊が出動することを明確にしたいと思います。

 また、通常時においても、車両不在時のバックアップや現場に近い消防署、出張所からの応援出動が円滑に行えるように、実働に重きを置いた仕組みづくりを行います。

 さらに、平素から消防本部相互の連携を高めておくことが重要でありますから、災害を想定した合同訓練等を定期的に実施することにしているところであります。

 そういうことで、それぞれの消防、そして連携した消防活動等について、できるだけの強化を図っていきたいというふうに考えております。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 私の方から二点お答えをいたします。

 まず最初に、消防の広域化についてでございます。

 本県では、平成二十年三月に大分県消防広域化推進計画を策定いたしまして、県下全域を管轄といたしました一消防本部を目指すことによりまして県全体の消防力の向上を図ることといたしておったわけであります。

 県はこれまで、計画の推進に向けまして、市町村や各消防本部に働きかけてきました。しかしながら、大規模な消防本部では広域化のメリットが感じられない一方で、小規模消防本部では消防署等の再編、統合などに不安が残るということや消防本部と市町村の関係が希薄になることへの懸念などから広域化の機運は高まっていないのが現状であります。

 広域化を進めるに当たりましては、さまざまな課題がありまして、全国的にも進展してないのが現状でございます。

 今後は、地域の実情等も勘案しながら粘り強く進めてまいりたいと考えております。当面は、知事が先ほどお答えしましたように、県内消防本部間の連携を強化いたしますとともに、新たに消防団の相互応援協定を締結するなど、県全体の広域的な消防力の向上に努めてまいりたいというふうに考えております。

 次に、地域の消防力についてでございます。

 消防力整備指針に基づく充足率は、国が全国の消防力の整備状況の実態を把握することなどを目的に、市町村を対象に三年ごとに実施する消防施設整備計画実態調査によって算出されるものでございます。

 国の考え方は、全国の消防本部の基準値を合計した場合の充足率、これについては公表しておりますけれども、各消防本部ごとの充足率につきましては、放火やテロ行為等を誘発するおそれがあるということを理由に公表していない、これはそのような取り扱いになっております。

 県といたしましては、調査の実施主体が国であることも考慮いたしまして、公開については慎重に対処すべきものと考えておる次第でございます。

 以上でございます。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございます。

 通常の災害には今の体制で大丈夫、大規模、広域的な災害に対しては横の連携を強くすることによって広域的な消防力の強化を図っていくと。ぜひ前に進めていただきたいと思います。その先に広域化の取り組みを進めていくというようなことです。

 そういった消防力の強化を進めていくためにも、最後のところにかかりますけれども、消防力の公開、私、重要だと思います。先ほど国の調査だから出せないと言ってますけれども、広域化議論の折に、いろんな、何件か出してますから。そこで大体、もう開きというのがあって、それを見ると、やっぱりそれを直していかなきゃ悪いなというような、そういうようなモーション受けるんで、そういったところには前向き、しっかりご検討いただきたいと思います。

 それと、再質問なんですけれども、広域化の取り組みです。市町村消防の本当の広域化の話です。

 粘り強く取り組んでいくと言われましたけれども、やっぱり、ある程度、取り組みには目標設定が大事だと思うんです、先ほどとかぶりますけれども。しからば、国は大体五年ぐらいを、広域化、五年ぐらいをめどに、集中的に広域化を進めていこうというふうにしています。今、大分県の広域化推進計画、これ、期限の定めないんです。だから、それについてはしっかりと設けておくべきと思うんですけれども、期限の設定についてのお考えを伺いたいと思います。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 先ほどの情報公開といいますか、基準値の公表につきましては、ことしの国の調査におきましては、ある程度、県レベルの基準値等については出してもいいんじゃないかというようなこともあります。今後、国についても、そこら辺の意見交換をしてまいりたいと思いますし、市町村の意向も聞いてまいりたいというふうに考えております。

 それから、今後の広域化につきましてのスケジュール的なものでございますけれども、当面、先ほど申しましたように機能強化ということで取り組んでまいりまして、各市町村の今後の取り組み状況等も勘案しながら見定めてまいりたいと考えておりますので、今のところ、いつまでということは考えておりません。ご了承願います。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 広域化の取り組み、口だけじゃなくて、しっかりとお進めいただきたいと思います。

 では、次です。

 もう一点、消防力の強化です。消防団員の確保策について伺いたいと思います。

 地域の安心、安全を確保する上で不可欠なのが消防団です。ですが、近年、団員数は減少を続け、その確保は各地において課題となっていますが、これ、本県においても同様です。さっき、十分とは言われましたけれども、やっぱり本県の消防団員の充足率、七四%です。決して十分とは言えません。

 さて、昨年十月、国から各都道府県に「消防団の充実強化について」という通知が出されています。その中で国は、団員の確保策として、報酬の引き上げなど、その処遇改善を市町村に求めるよう県に要請しています。いわく、消防団員の報酬額などについては交付税算定の際に考慮されているにもかかわらず、団員に支給されるその報酬額は交付税単価より低い。そこで、団員を確保するためにも、その引き上げを市町村に要請してほしいというものです。これ、国が直接言えと言いたいところですが、さて、このような意見はこれまでもさまざま聞かれたところです。そこで、県内の状況を調べてみたところ、確かに交付税単価に比べて、実際の報酬水準、かなり低いです。また、その額は市町村間で大きな開きもあります。

 これは関連資料二です。ごらんいただきたいと思います。もう、ざっと言います。例えば、一般消防団員に対する交付税単価は一人当たり三万六千五百円。にもかかわらず、実際の報酬は、県内平均で約二万五百円です。交付税単価を満たしている自治体はなく、かなり低い水準です。また、最も高い自治体と低い自治体の額は、それぞれ三万四千円と一万五千円です。国からの交付税は同じであるにもかかわらず、県内自治体で約二・三倍もの開きがあるのは、私は問題だと思います。さらに、出動の際に支給される手当についても、交付税単価が一回当たりの出動で七千円であるのに対して、県内平均は、火災などでの出動で一回当たり約二千円と、こちらもかなり低いです。そして、最も高い自治体と低い自治体、大きな差がこちらも見られます。

 もちろん、交付税は自主財源であって、その使途は自治体の判断によるものです。また、各市町村も財政状況が厳しい中でご苦労されていると思いますが、このような状況を踏まえれば、消防団員の確保を図る上でも、市町村は、ある程度、その処遇改善に取り組む余地があるのではないかと私は思います。

 災害の際には命の危機にさらされるおそれもある消防団員の処遇改善に関して、県としてどのようにお考えか。県内市町村の状況を踏まえて見解を伺いたいと思います。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 お答えします。

 消防団員の確保策についてでありますけれども、消防団員数は、機能別消防団制度の導入等によりまして減少に歯どめがかかりつつあるという現状でございますけれども、依然として減少傾向にはあり、高齢化も進んでおりますので、団員の確保が大きな課題とはなっております。そうしたことから、消防団に入りやすく、活動しやすい環境づくりが必要であります。

 普通交付税を算定する際には、消防団員の報酬や手当等の単価が設定されておりますけれども、実態といたしましては、条例によりまして、団長、副団長等の役職に応じて市町村ごとに定められているというのが実情でございます。

 消防団活動は団員の地域に対する献身的な思いで支えられているというふうに思っておりますけれども、県としましても、活動内容に応じた相応の手当が支給されるべきというふうに考えます。報酬、手当等の待遇面で交付税単価を踏まえた適正な措置がとられますように、市町村に対しまして文書通知、あるいは担当者会議などを通じまして要請をいたしているところでございます。

 以上でございます。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 認識、同じでした。改善に向けて取り組んでいただきたいし、もう既に要請もされたということですので、その要請を受けて市町村の改善状況、どうなのか、伺いたいと思います。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 大変申しわけありませんが、今現在どうなったか、改善がどこまでどうされたかというのは、今、私、資料をお持ちしておりませんけれども、また、まとまり次第、ご報告させていただきたいと思います。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 まだわからないということですけれども、まだ要請して間もないんで、しかし、やはり問題があるから要請したんであって、その結果どうなったのかというフォローアップもしっかりお願いしたいと思います。

 では、次行きます。

 次に、教育についてです。

 教育環境が変化する中で信頼される学校づくりを進めるには学校の組織的な課題解決力の向上が必要との認識のもと、現在、県教委はその取り組みを進めています。その一環で、本年九月、具体的な方策を協議する検討会議が提言をまとめたところです。また、検討会議は、その提言の着実な実行によって、目的達成型のしんの通った学校組織の構築を行うよう求めているところでもあります。

 さて、その提言を受けて県教委は、推進プランを策定し、先日公表しました。私も一読しましたが、この提言を踏まえた、実に具体的なアクションプランとなっています。また、その取り組みの進行管理などについても丁寧につくり込まれて、県教委のご努力、見てとれると思います。今後、いよいよ実行段階に移りますが、本プランを絵にかいたもちとすることのないよう、その着実な実行を願うところです。

 そこで、今後の取り組みについて、以下質問させていただきます。

 まず、市町村教育委員会との連携についてです。

 提言の中にもあるように、本県においては概して小中学校の組織的な課題解決力が十分ではないと言われます。恐らく、小中学校では教職員組合が強いからだと思われます。つまり、本プランの着実な実行が特に求められるのは小中学校。そして、その取り組みの主体となるのは設置者である市町村教委です。幾ら県教委がすばらしいプランを策定して、こぶしを振り上げても、市町村教委が積極的にその実行に取り組まなければ本プランの目的は達成できません。

 そこで、地教委の意欲を高め、その積極的な取り組みを促し、小中学校をしんの通った学校組織とするため、県としてどのように取り組んでいくのか。まずその方策について伺いたいと思います。

 次に、主任制度の構築についてです。

 検討会議は、しんの通った学校組織の構築のためには、学校における意思決定システムの見直しが必要としています。そのため、現在十分に機能していない主任制度の強化が必要として、制度の趣旨の徹底やその役割の明確化を行うべきとの提言を出しています。

 また、特に機能していない小中学校の主任については、その任命に際して、県立学校と同様に、設置者による承認を必要とする、いわば承認制度の導入を検討すべきともしています。もしかしたら、組合の方々、嫌がるかもしれませんけれども、その導入によって、主任の責任も明確になって、まさに提言どおり主任制度の構築につながるものと思われます。

 今回のプランにその記述は見受けられませんが、私は、その導入、市町村教委に対し積極的に求めていくべきと考えますので、見解を伺いたいと思います。

 最後に、主任手当の拠出についてです。

 提言の中で検討会議は、教職員組合に対して主任手当の拠出を求めないよう要請すべきとしています。主任制度は、教員間に差別を持ち込む、あるいは管理強化につながるとして反対し、その手当を組合活動に拠出するといった主任手当の拠出運動、言うまでもなく不適切であって、国はこれまでもたびたびその是正を地方に求めてきたところです。また、近年、一部地域では、民主党所属の国会議員の選挙資金にその一部が流れたとの疑いもあって、大いに批判されたところです。にもかかわらず、いまだに続くこの状況に、わかってはいても、改めて驚きを禁じ得ません。その責任を県教委はどのようにお考えでしょうか。その早期の是正を求めて、提言を踏まえた今後の取り組みを伺いたいと思います。

 また、是正に当たっては、県民にその実態を明らかにすることも一助になると思われます。

 そこで、本県における主任手当の拠出運動の実態を具体的に県民にお知らせいただきたいと思います。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 まず、市町村教育委員会との連携についてですが、児童生徒の学力、体力向上や豊かな心の育成等のためには、学校が目標の達成に向けて組織的に取り組みを行うこと、その基盤となる学校運営体制が構築されていることが必要不可欠であり、県教育委員会としては、今後二年半を重点的取り組み期間として、推進プランを通じて、このようなしんの通った学校組織の構築を推進していきたいと考えています。

 今後の取り組みですが、ご指摘のとおり、推進プランを進めるに当たっては、市町村教育委員会と緊密に連携し、計画的な取り組みが必要であります。このため、本年度は、市町村教育委員会に対して推進プランの趣旨を周知するとともに、組織的な学力、体力向上の取り組みや基盤となる学校運営体制を構築するための計画作成を促すこととしています。平成二十五年度、二十六年度は、その計画に基づく取り組みに対する支援や必要な指導を行うこととしています。

 しんの通った学校組織の構築のため、市町村教育委員会との緊密な連携のもと、スピード感を持って取り組んでいきたいと考えています。

 次に、主任制度についてお答えします。

 校長のリーダーシップのもと、学校が組織的に機能するには、学校教育法施行規則に基づく主任の役割は極めて重要です。

 主任には、担当分野に関する豊かな経験や識見を有している者が任じられ、積極的に連絡調整及び指導、助言を行うことが求められています。しかしながら、提言において、一部の小中学校では主任制度が十分に機能していない実態が指摘されています。このため、市町村教育委員会に対し、主任制度の趣旨の徹底や承認制度の導入とあわせ、管理職及び主要主任による運営委員会の制度化や職員会議の位置づけの見直しなど、県立学校に準じた学校管理規則の改正を行うよう文書により要請したところです。

 今後とも、市町村教育委員会と連携しながら、学力、体力の向上やいじめ問題など学校を取り巻く諸課題に対し、主任等が効果的に機能する学校運営体制の構築を積極的に進めてまいります。

 次に、主任手当についてお答えします。

 主任制度は、各種主任が積極的に学校運営に参画し、教育活動が円滑かつ効果的に展開されることを期待したものであり、主任手当の支給は、主任の職務の重要性にかんがみ、これを給与上、評価するものであります。

 現在、相当額の主任手当の拠出がなされているものと諸般の状況から承知しておりますが、一たん給与として個人に支払われた後のことであり、具体的な状況についてはコメントを控えたいと考えます。しかしながら、主任手当を職員団体に拠出することは、主任制度及び手当支給の趣旨に反するものであり、遺憾であります。

 学校が目標達成に向けて組織的な取り組みを行う上で主任等が効果的に機能することが重要であることから、今後、市町村教育委員会を通じて教職員に手当支給の趣旨を徹底するとともに、職員団体に対しては拠出を求めないよう文書で要請してまいります。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 教育長、もちろん市町村教委に対して求めていく、支援する、それは結構なんですけれども、これまでも、主任制度とか、そういうふうに動いてないんであれば、市町村教委に対して、これまでもしっかりやってくれと言ったはずなんです。それを今後、プランつくったから、これをやってくれと言って、ぴらっとやって、通知出して、私、従うとは思えない。そのための取り組みを促すような武器というか、インセンティブを何らか設けないと、なかなか進んでいかないと思うんですけれども、どうでしょうか。それが一点。

 もう一点は、主任手当については具体的なコメントは避けたいと言ってましたけれども、これ、どう考えてもおかしいことなんで、その是正を促すにはやっぱり公表しかないと思うんです。だから、今の言い方だったら、多分、ある程度、具体的にどういうふうになっているのかというのはご存じでしょうから、この場でお答えいただきたいと思います。二点お願いします。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 四月から検討会議での十分な検討を経た上で今度のプランを策定いたしました。そして、小中学校におけるこのたびの組織課題解決力を向上させるための学校組織のあり方について、プランに出ております。これについて、私の方、市町村を指導してまいりましたけれども、単なる指導ではなくて、具体的な市町村の取り組みについて、効果ある取り組みをしていただけるところについての支援は考えていきたい。来年度のことでありますので、まだ十分申し上げることできませんけれども、そういうことしたい。

 それから、もう一点、主任手当の拠出の状況についてですけれども、ある程度、把握はしておりますけれども、正確にここで述べることは若干困難なところがあります。そういう点で、ちょっとご容赦をいただきたいというふうに思います。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 わかりました。

 プラン、着実な実行をやっていただきたい。

 それと、進捗状況については、しっかり公開していただきたいと思います。

 次行きます。

 本県の給与制度です。

 今議会には、退職手当の引き下げや持ち家手当の廃止といった議案が上程されています。云々あります。そこで、残る課題は、給与構造改革における経過措置、いわゆる現給保障の廃止です。

 給与水準を平均で四・八%削減する十八年の給与構造改革に際し、その激変緩和措置として、公務員の給与水準は引き下げられることなく据え置かれています。その現給保障に関しては、既に国では二十六年度からの廃止を決定しているところです。地方でもそれに準じていますが、例のとおり本県の取り組みはおくれています。

 現給保障の廃止については、今後見込まれる公務員の再任用の義務化や雇用の延長を見据えた財源確保といった側面もあるやに伺っております。その廃止もせずに再任用の義務化など、到底、住民の理解は得られませんので、そのときにあわてて廃止となっては職員の方々への影響は大きいと思います。そのためにも早急に廃止するべきと思います。

 さて、本県にはもう一つの現給保障があります。二十年度に行われた級別職員構成是正に際するものです。級別職員構成がおかしい地域なんかそんなにありませんので、事例が少なくて大変申しわけありませんが、同様の見直しを行った鳥取県や大阪府では、既にその廃止を実施、あるいは決めています。現給保障を残したままでは、職務、職責に応じた給与制度、頑張った職員が報われる給与制度にならないためということですが、私も大いに賛同します。

 以上のように私は、本県における二重の現給保障については早急に廃止する必要があると考えます。本年までの勧告で、ほとんどの都道府県が廃止、あるいは廃止の方向性が打ち出されておりますので、本県の人事委員会委員長の見解を伺いたいと思います。あわせて、本県の現給保障の実態をお知らせいただきたいと思います。

 ところで、今定例会には、人事委員会より勧告があった五十五歳以上の職員の原則昇給停止議案が上程されていません。これ、人事委員会制度を考えれば、このようなことは納得できません。もちろん、人事院より同様の勧告が行われた国では、その実施が猶予されたのは承知しています。ですが、それは震災復興予算を捻出するために行っている国家公務員給与七・八%削減の影響です。国からもその実施については、重々するようにと通知を受けているところです。にもかかわらず、このような状況をどのようにお考えか。あわせて人事委員長の見解を伺います。



○志村学議長 石井人事委員長。



◎石井久子人事委員長 お答えいたします。

 給与構造改革における経過措置の廃止等につきましては、級別職員構成の是正の際に措置されている現給保障を含めて、他の都道府県の今後の動向等に留意しながら検討する必要がある旨、本年の人事委員会の報告で言及しているところですが、既に廃止を決定しているところが八府県、それ以外に廃止勧告をしているところが十五県という現状や、国の廃止が平成二十六年度からということを念頭に置きながら、引き続き検討していきたいと考えております。

 また、本県における本年八月時点の現給保障の対象人員は三千九十九人、ひと月当たりの総額は三千六百六十一万円となっております。

 次にご質問の人事委員会における五十五歳を超える職員の昇給停止の勧告につきましては、国において人事院勧告どおり実施されることを想定して行ったものであります。

 本県における勧告の取り扱いにつきましては、国の改定時期が確定していない現状を受けて、今後、国と時期を合わせて実施することとしたと承知しておりますので、知事におかれましては、今後の国の動向に留意して、適切に対応していただきたいと考えております。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 ありがとうございました。

 人事委員長、出張中にもかかわらずご出席いただきまして、ありがとうございます。

 現給保障については、しっかりご検討いただきたいと思います。

 それで、勧告については国に準じた取り組みを県がしたんだろうというようなお話でしたけれども、そうはいっても、やっぱり人事委員会制度を考えると、この勧告に従わないというのは、私は、重要な手続の瑕疵というか、ミスだと思うんですけれども、それについてどのようにお考えか。例えば、遺憾であれば遺憾であると一言言っていただければ。お願いします。



○志村学議長 石井人事委員長。



◎石井久子人事委員長 地方公務員法におきましては、地方公務員の給与は国や他の都道府県との均衡が求められているものでございます。

 今回の知事の判断は、人事委員会の勧告後、国の対応等が明らかになった後の他県における動向等を考慮した結果とお伺いしております。

 現時点の知事の判断については尊重したいと思っております。



○志村学議長 三浦公君。



◆三浦公議員 わかりました。

 そうはいっても、国に準じた取り扱いをよろしくお願いします。

 議長、ここでお願いなんですが、あとちょっとだけあります。ちょっと時間オーバーするんですが、ぜひお認めいただきたいと思います。

 次に、市や町の給与制度です。これ、資料三です。ご参照ください。

 何度も言いますが、本県の市や町の給与制度、異常です。先日の報道によれば、いまだ県内の十の地域でわたりが続き、全国のわたりが存在する自治体の一割を占めるということです。その結果、当然ながら給与水準は上がり続けます。総務省が公表する市町村ごとの状況を見ても、それは明らかです。

  〔発言する者あり〕



◆三浦公議員 県民クラブの皆さん、うるさいようですが、静かにしていただきたいと思います。

 特にわかりやすいのは期末・勤勉手当です。一見して高いのがわかりますが、その額を類似団体ごとのくくりで比較したところ、十八市町村中、十の地域が、それぞれのくくりの中でトップテンに入る高水準となっています。また、それを一般行政職に限定してみたところ、その数はさらにふえ、十一となって、残念ながら私の地元国東市、類似団体中トップワン、私から見ればワーストワンとなりました。

 消費増税が見込まれる中、このような県内市町村の給与制度を早急に是正していかねばなりません。また、その財源を消防団員の報酬に充てろと言いたいところでもあります。県としても引き続きお取り組みいただくよう求めた上で、来年度に向けたその是正状況を伺います。

 さて、このような状況を見るにつけ、国に準じて県が決めた退職手当の引き下げや持ち家手当の廃止についても、県内市町村の動向が懸念されます。県においては、今期定例会に関連議案が上程されています。県内市議会あるいは町議会における状況はどうなっているのか、今後の動向とあわせて伺いたいと思います。



○志村学議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 市町の給与制度についてでございます。

 まず、給与制度の是正状況でございます。

 平成二十一年度に市町村別の状況を公表したことなどによりまして、今年度からわたりを廃止した日出町など五団体で是正が行われたところでございます。しかしながら、依然として十市町にわたりが残存しており、是正に向けた取り組みを進めている団体もございます。

 期末・勤勉手当についてでございますが、水準が高くなる要因といたしまして、県内の多くの市や町で給料カットが実施されておりますものの、手当はカット前の給料をもとに支給されるという点があります。市町に対しては、カットしなくても適正な水準となるよう給与構造を見直す必要があると従来から助言をいたしているところであります。

 次に、退職手当の引き下げ及び持ち家手当廃止の動向でございますが、県内の市町では、今のところ、十二月議会に提案される動きはございません。しかしながら、退職手当に関しては、三月議会提案に向け検討を進めている団体もあり、大分県退職手当組合を含めました各団体に対し、国や県の取り扱いを踏まえ、速やかに必要な措置が講じられるように助言してまいりたいと考えております。また、自宅に係る住居手当に関しても、住民の理解と納得が得られるよう、各市町に対し積極的に助言してまいりたいと考えております。

 以上であります。



○志村学議長 以上で三浦公君の質問及び答弁は終わりました。井上伸史君。

  〔井上議員登壇〕(拍手)



◆井上伸史議員 自由民主党の井上伸史です。私の質問は単純なので、恐らく早く終わるかもしれません。

 本日は、くしくも日本の将来を見きわめる衆議院議員の告示の日でございます。議員の皆さん方におかれましては、置かれた立場の中でご健闘をお祈り申し上げます。

 さて、本日は、私の質問に対し、傍聴に遠路駆けつけていただきまして、まことにありがとうございます。

 日田林工の方が大体、大半来てるんじゃなかろうかというふうに思っております。その辺のところの質問もいたしますので、どうかよろしくお願いをいたしたいと思います。

 そしてまた、質問の内容が地元のことでございまして、大変恐縮でございますけれども、よろしくお願いいたしたいと思います。

 さて、市町村合併によりまして新日田市が誕生いたしましてから八年目を迎えたわけでございます。人口流出による児童生徒の減少で、旧日田郡部の小学校は、平成二十四年度には十二校が四校に、平成二十五年度には四校が一校にと統廃合が加速化いたしております。一方、大分市中心部では、十分な教育ができないことを理由に、小学校の学級編制を四十人から三十人にし、学級数が増加する編成となっているなど、都市部とその周辺部との格差を強く感じています。市周辺部の教育について、質の低下のないよう考慮し、あわせてお願いをいたしたいと思います。

 そのような背景の中、県内の市周辺部の高校では、統廃合と学科編成が論議、実施されるなど厳しい状況になっております。

 ところで、県教委は、九月二十五日に平成二十五年度の公立高校の入学生の定員を発表いたしました。

 午前中にも後藤議員のお話もございましたけれども、平成二十五年度には三重総合高キャリアビジネス科と日田林工高土木科の募集を停止すると唐突に発表したのです。

 私の地元、日田林工土木科の募集停止であることから、これらの経過と県教育委員会の考え方をお尋ねし、また、さらに地元の思いを述べたいと質問の機会をあえていただきました。明確なご答弁をよろしくお願いをいたします。

 私が教育委員会による募集停止決定の一報を受けたのは、停止の発表前日、九月二十四日午後六時過ぎの会食中でございました。電話で、「あす、来年度の日田林工土木科募集停止の発表をします」。停止理由は、「日田市で卒業する中学生が来年度は六十四名減少するため」とのことでした。私から、「卒業生はどこの学校に行くのかまだ進路が決まっていないのに、どうしてか」など反論をいたしました。

 日田林工高校は、今回の土木科、二年前には林産科が募集停止となり、二科続けて募集停止のターゲットにされたことは、何らかの意図があるのではないかと強い怒りと大いなる不満を感じ、その後は食事がのどを通らないほどでございました。

 発表前日の電話報告に、「またか」と思いました。一昨年の林産工学科募集停止の報告も同じ手口であったからであります。その際、ある方から、「募集停止が事前にわかると反対され、知られるとまずい」と言い聞かされたことを思い出しました。

 それにしても、このような大分県教育の方向性を示す大きな問題を県教育関係者だけの偏った判断だけで決定してよいものかどうか、大いに疑問です。

 大分県では、二〇〇八年の問題が全国的な話題となり、さらにその後も教育関係の不祥事が続きました。全国的に注目される中、県教委は、より一層、閉鎖性を強め、外部からの声に耳を傾けず、教育関係者だけの殻の中ですべてを決め、一方的に公表するシステムにかじを切りました。

 県民の声に耳を傾ける広瀬知事の姿勢は高く評価されております。教育委員会は、ここで原点に立ち返り、県教育行政について反省と改革を行う必要を強く訴えます。

 そこでまず、そもそも募集停止の基準の姿が見えないのですが、どういう基準で決定されているのか、お伺いをいたします。

 私の考えるところでは、学科の募集については、「過去数カ年にわたる募集人員の定員割れがある」「地域との関連が薄く、募集の意義がない」「就職実績が悪く、保護者や生徒の不満がある」「学科の内容に問題があり、社会的な批判を受けている」等々を考慮して募集停止が決定されるものだと考えておりますが、日田林工高校につきましては、これらのいずれにも該当しないではないでしょうか。この点について、あわせて見解を求めます。

 降壇して、対面の席に戻り、質問させていただきます。

  〔井上議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの井上伸史君の質問に対する答弁を求めます。野中教育長。

  〔野中教育長登壇〕



◎野中信孝教育長 学科募集停止の基準についてお答えをします。

 学科の募集停止を含む入学定員については、中学校卒業予定者数の増減、入試の状況、中学生の進路希望状況、普通科と専門学科の比率、高校改革推進計画、さらには公立と私立高校の定員比率などをもとに、全県的な視野に立って策定をしています。

 日田市については、中学校卒業予定者数が六十四人減少するため、一学級減らさざるを得ない状況でありました。

 普通科は、日田市内の定員率が県内他地域と比較して最も低いこと、また、高校の適正規模として四学級は維持する必要があったことから、日田林工高校を一学級減としたものであります。

 学科については、五つの専門学科がいずれも一学級しかない中で、林業は日田地域の基幹産業であり、林業科は県内唯一の学科であること、また、県下の建築科や土木科の配置状況、進路希望調査等を総合的に判断した結果、土木科を募集停止することとしたところです。

 以上です。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 募集の経過については、とにかく中卒の減少が一番主だというふうに思います。

 私が言いたいのは、地域での、先ほど四点申し上げましたけれども、こういったことも考慮していただきたい。やっぱりそういったことを含めて判断すべきだというふうに思い、特にまた、いろいろまた後で言いますけれども、専門科等についての停止は、その専門科がなくなったら、もうその後、行けないんです、普通科と違いまして。その辺のところが、地域との結びつきである専門科をなくすことに、やっぱり、もう少し地域のことを考えて判断していただきたいということをお願いしたいわけでございます。

 次に、学科募集停止の説明もございましたけれども、今回のような前日の電話報告は反対を想定したものであるというふうに思っておりますが、募集停止は議決案件でないから、親切心として事前に報告したものだと、そういうふうなとらえ方もあろうかと思うんですけれども、やはり何と申しましても、停止を決定する前に、事前に地元関係者や校長に説明をすべきではないのかというふうに私は思うわけです。反対は反対としてしっかり受けとめ、説明責任を果たすことも、教育者の立場としてしっかり行うべきであると思いますが、ご見解をお願いします。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 学科募集停止の説明についてお答えをします。

 地元の高校の入学定員がどうなるかということについては、中学生や保護者、また、地域住民にとって極めて関心の高い、多くの関係者がかかわる事柄であると認識しています。そのような性質上、入学定員の策定については、教育委員会において、地域の意向も把握しつつ、全県的な視野に立って、さまざまな観点から慎重に検討した上で、その権限と責任において行っています。

 決定に至った経緯やその理由等については、今後ともしっかり説明してまいりたいと考えています。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 申し上げましたが、電話報告、この辺の関係については、ひとつ改善する気持ち、ございますか。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 先ほど、事前にお話をということでありましたけれども、それを行う考えはありません。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 事前に聞く考えはないということでございますけれども、しかし、地域におる住民としましては大変重要なことでございますので、やっぱり、説明する責任、あるんじゃないですか。どうですか。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 今回の日田の学科の定員を策定する過程、先ほどご説明をいたしましたけれども、全体として、日田地域で減らさざるを得ない。その中で、地域の拠点としての日田高校、そして、現在既に四学級しかない日田三隅、そういう状況の中で、日田林工について一クラス減らさざるを得ない。その中でどこをというふうに考えていったときに、ものづくりを支えている電気、機械、これは減らすことはできないだろう。そして、日田地区の基幹産業である林業を担う林業科、これも、というふうに考えました。その次に土木科と建築科でございます。これは、地域の中学生がどの学科をたくさん志望しているかということ。それから、建築科については、現在、大分県では、日田、そして大分市しか学ぶ高校がありません。土木科については、大分市、そして中津市、日田市、三つありました。そういうことから、土木科についての廃止を決定いたしたところです。

 先ほど、教育委員会において、さまざまな視点から総合的に判断する、適切な判断をするために十分な資料等を把握するということですけれども、基本的には、正しい情報のもとに土木科の廃止になった、結論を得たというふうに私は思っています。

 ただ、その中で、土木科が八十年以上歴史のある、地元に、土木科を卒業、修業されて産業界で働いていらっしゃる方がいる、そういった思いのところまで十分把握できたかなと。私の方は、正しく判断するための、最初に十分適切な決定を提示する上での資料収集、情報把握という点について不十分性があったなと、それは考えております。

 しかしながら、先ほど申し上げたような経緯で、教育委員会の権限と責任でこれは決めていく事項だということについては変わりはありません。

 今後とも、適切な結論を得るための、地元から十分な状況把握、それに努めていきたいと考えています。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 その辺につきまして、また後で質問をいたしますので、そのときにまた思いも述べていただきたいと思います。

 日田林工の林産工学科の募集停止について。

 これはもう決定しておることで、どうにもならないかというふうに思っておりますけれども、背景等を申し述べますと、特に箱物家具で有名な大川と並び、日田の場合は、脚物家具としての生産地、木工都市としての日田市の発展があり、同科の卒業生も多く、地元企業に就職したり、活躍しているという実績がございます。また、日田市の千年あかりにおける毎年のすばらしい奉仕活動ぶりは、多くの新聞にも紹介され、地域とのきずなを強く感じております。

 このすぐれた林産工学科を完全に廃科してよいものでしょうか。充実した施設や優秀な教員スタッフとともに地域への貢献度を評価し、現存している林業科の中でコース選択が可能になるような処置はできないものかご検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 日田林工高等学校林産工学科の募集停止についてお答えをします。

 地域産業にとって林産工学は重要なものと考えており、林産工学科の募集停止にあわせて、林業科の教育課程について、一、二年次に林産工学の学習内容を一部取り込んでおります。また、三年次には、科目選択制を導入し、林産工学に関する内容を週当たり最大で十六時間学習できるようにしております。これらによりまして、林業科の中でも林産工学の内容について、従前の林産工学科と専門性において遜色のないものを学べるようにしているところです。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 まずは、やっぱり明確にコースという、そういった選択というか、そういったコースということを明確にしていただけると子供の方も安心して受験の対応できるんじゃないかというふうに思いますので、どうかひとつご検討をいただきたいと思います。

 実は、今回の土木科の募集停止について、現場の校長にも事前に知らされてなかったということを私は後で知りまして、私はこれにも唖然といたしました。せめて、やっぱり現場の校長ぐらいには言わないとどうかなと、即、そういう思いがしたわけでございますけれども、そういった中で、やっぱり校長の戸惑いとか動揺を感じたことと思います。そこでまた、学校の運営を任された現場の校長の役割は何なのかと。そういうことが非常に、知らされなくて何なのかということを考えてやってきたし、私たちも、黙ってそういうふうにされるとすれば何なのかということをやっぱり疑うわけです。その辺のところをお聞きしたいと思いますし、校長の、やっぱり、募集停止を知らされた校長は、何というか、お上からのお達しとして従うのか、それからまた、そういったことを生徒に告げる校長の立場をどう考えておられるのか、その辺のところもひとつお伺いしたいというふうに思っております。

 そしてまた、県の出先の教育機関の役割は何なのか。県から、せっかくその出先としてあるわけですから、そういった調整もやっぱり校長としながらやるべきことではなかろうかというふうに思っておりますが、その辺どうですか。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 現場の校長や出先機関の役割についてお答えをします。

 校長は、県教育委員会が定めた教育方針のもと、それぞれの学校の教育目標を定め、責任を持って学校運営を行っております。

 高校の入学定員の策定に関しては、教育委員会の権限と責任において行っています。県教育委員会としては、学校訪問等で校長等から情報を集め、それを入学定員策定に反映させています。

 教育委員会での決定後は、校長に次年度の教育課程の編成に資するよう説明をしているところです。

 出先機関についてですが、教育事務所は、主に市町村立小中学校での教育活動に対する指導助言や小中学校教職員の人事業務を行っているものです。

 以上です。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 校長の、言いましたように、校長の立場、どうかその辺のところも、別に私は校長に頼まれたわけじゃないんです。校長も困るだろうなと、そういうふうに思ったわけなんで。ですから、そういったことで、校長も立場があると思うんです。その辺のところ、今後十分考えて、先ほど言いましたように、校長には、こういったことでやるというようなことで、少しでもやっぱりお話しされた方がいいんじゃないですか。

 それと、校長に就任する場合に、教育長と校長とお話するでしょう。あなたは、ここの高校に行って、将来のこと、どう考えますかという対談をしますね。そういったときに、こういったことも話さないんですか。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 ことし春、各校長と面談いたしましたけれども、主に、それぞれの校長がそこの学校をどういうふうにつくろうとしているか、私としては、そういうふうなテーマで議論をいたしました。

 年度当初、職員の方が各学校を回って、もっと深い話をしていきます。そのときに、その学校での課題等の中に、それぞれの学科で学ぶ生徒の意欲だとか、あるいは、どういう子が来ているのか、それから、卒業していった就職先でどういう方面に行っているのか、それぞれの学科の卒業生が、その地域社会で求められている内容をしっかり教えて、そして卒業させていっているのか、そういったテーマでお話をしていると思います。

 そういう中で、そこの地域の高校がどういう、普通科、あるいは職業科、それぞれがどれほど求められているか、熱望されているか、そういうことも把握をしています。それを最終的な九月の定員策定に反映しているということでございます。

 そういった年度当初の私との話し合い、職員との面談等も通じて、しっかり把握をしたいというふうに思います。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 今後、やはり校長だけには、やっぱり何らかの報告しながら、検討していただきたいということを強く要望いたします。

 次に、現在、いじめ問題、虐待の問題等々山積しております。教育のあり方が問われ、大きな社会問題となっていることはご承知かと思うんですけれども、今回のような、電話による報告のような行動は、県教委の体質、資質に大きな問題があると考えずにはいられません。

 地元の思いを新聞のコラムで、原文のままでございますけれども、紹介をさせていただきますと、「県教委が突如、来年度の日田林工土木科の募集停止を表明したことに、地元の建設業界から「日田の将来をつぶす気か」と憤りの声が上がった。事前に相談はなかったという。市長や県議の要望を受け、県教育長は、建築科に土木コースを設ける折衷案を示した。少子化が進む中、募集停止は時代の流れだが、地域の将来に直結する問題でもある。七月の豪雨以来、治水対策は見直しが迫られており、土木科の募集停止が地元の意を酌んだものか、疑問に思う。同校では本年度で林産工学科が閉鎖されるが、県教委の募集停止の進め方には、一方的で、行き当たりばったりの印象すら受ける。少子化とどう向き合うか、県民とともに考えることが県政のあるべき姿だ」と取り上げております。

 また、地元建設業界からも切実な募集停止の見直しの要望をいただきました。その中で、「七月の豪雨による家屋の浸水、道路崩壊、河川、山林の決壊など今まで経験したことのない豪雨被害を受け、家屋瓦れきの片づけ、敏速な緊急な工事など建設関連社員の動員に協力したことで市民から喜ばれた」という話もありました。

 また、「地元日田の建設六十五社は社員総数八百名を擁し、そのうち日田林工高土木科出身者は二百三十三名と、各社の中核として活躍をしている。社員の多くは、周辺日田、玖珠出身者で占められており、このまま日田林工に土木科がなくなれば、将来、建設業界に支障を来す。ひいては、各種災害の緊急対策時において、地域貢献に影響が及ぶことが危惧される」といった話も聞きました。

 昨年の東日本大震災の復興に向けての取り組みの中で、各自治体は復興に最も必要な土木系技術者の不足がネックになっている。

 今回の募集停止は、単なる数値だけで判断されているようにしか思えません。

 また、建築科を建築土木科と科名変更の際、教育長が「地元への説明不足で、配慮が足りなかった」と反省のコメントを述べていますが、ここで言う地元への配慮とは何でしょうか。そもそも、地元に説明する気持ちはない。理解に苦しみます。

 募集停止は、教育長を中心に高校教育課で審議、協議され、教育委員会に諮り、承認されれば決定となります。今後も、生徒減少に伴い、停止、統合廃止が続きますが、県教育委員会として、今後もこのような手法で取り組むものなのか、お伺いをいたします。

 また、岩崎教育委員長はこのような進め方をどう思われているのか、お伺いをいたします。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 募集停止の手続についてお答えします。

 先ほど、るるお話をいたしましたけれども、今回、募集停止をした日田林工高校の土木科について、最終的には、引き続き土木技術者の育成の場を確保したところでありますが、地域ニーズの把握という点で配慮が十分ではなかったというふうに考えています。

 今後については、生徒数の減少が進む中、より一層、地域ニーズの把握や情報収集に努めてまいります。



○志村学議長 岩崎教育委員長。



◎岩崎哲朗教育委員長 学科募集停止の手続について、教育委員長としての意見を求められましたので、申し上げたいと思います。

 入学定員、それから学科募集停止の手続に関しましては、先ほど議員がご説明しましたとおり、教育委員会で審議をして決定することになっております。

 原案につきましては、先ほど教育長からのお話がありましたように、全県的な視野に立って作成した原案ということで、教育委員会の方に実は提示をされます。県教委におきましては、教育委員会の委員会会議での協議、それから審議というものと、さらに委員協議会、これは非公開でやっておりますけれども、委員協議会等を活用いたしまして、これまでも教育委員会事務局の方でつくられた原案につきまして慎重に協議をしてきたところでございます。

 先ほどから議員がいろいろとご指摘になったような点、実はレーマンコントロールということで、各地域から地域出身の教育委員の皆様方の意見もございまして、いろんな質問が既にその段階で出ております。ほとんど、そういう意味では、今ご懸念のあったような点につきまして、委員からも、教育長、事務局サイドに、いろいろ質問が出ているところでございます。

 そういう中で教育委員会といたしましては、先ほどから教育長が答弁なさいましたような、全県的な視野に立ってこうあるべきだということで決定をした、その議案について承認をしたという経緯がございます。

 考えていただきたいのは、生徒数が減少する中で学級数の減少が避けて通れないという、これはもう事実があるわけでございまして、そういった課題に対してどういう方向性を持って対処するかということでございます。

 入学定員の策定につきましては、地域への影響が極めて大きいものであるというのは、教育長を初めとする教育委員会の現場サイド、そして私たち教育委員も、みんな共通の認識でございます。したがいまして、何とか地元の方々への配慮をどういうふうにしたら行えるかということについて、みんな真剣に議論をしてきたわけでございます。

 今後とも、教育委員会といたしましては、地域ニーズを適切に把握いたしまして、より丁寧に審議を行っていきたいと思っております。

 それから、一点、誤解があると悪いので、補足させていただきますけれども、先ほど教育長は、以上のような事柄について、説明する気持ちはないとは言ってないわけです。説明責任をちゃんと果たしますというふうに言っております。ただ、問題は、事前に地元の方に報告するかどうかということでございます。

 これにつきましては、いろんな考え方があるわけでございまして、現在のところ、教育委員会では、県政の全県的な視野に立って物事を決定する場合に、いろんな功罪がある点について考慮した上で、今のような体制が望ましいんではないかということで、県教委でそういう方針のもとに行っているものでございます。

 これにつきましては、いろんな議論があろうかと思いますけれども、これまでやってきて、かなりの程度、それなりに成果は上げているものと思っております。

 今回の日田林工高校の土木科の問題につきましては、地元の方々のその後のご意見をお伺いいたしまして、県教委としては、土木科の持っている科目について、残ったところと一緒にしまして科名も変えたということでございます。そういった実情を見ますと、より丁寧にやりたいというふうに先ほど申し上げましたのは、以上のような点であるというのをご理解いただければと思います。

 以上です。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 根本は中卒の減少というようなことであろうかと思うんですけれども、何回も申しますけれども、数だけで判断してほしくない、そういう思いがしておりますし、それから、午前中の後藤議員も言われましたけれども、私も委員会の会議録を入手したわけでございますけれども、その中に、日田林工の土木科の廃止の件につきましての提案はありましたけれども、質問とか質疑はあんまりなかった、すんなりと承諾されている、承認されているということに、ちょっとがっかりいたしたわけでございます。

 ですから、できれば、「災害を受けた地域でもあるし」とか、「もうちょっとそういったことで地域に配慮すべきではなかろうか」という言葉が欲しかったんですけれども、議事録を見ましたところ、そういったものがないもんですから、非常にその辺のところがちょっと寂しいなというふうに思ったので、今後、地元の意向も酌んで、検討の一つ、課題の一つ、それも含めて、ひとつ決定をしていただきたいというふうに思っておるところでございます。

 次に、これまで学科の募集停止を実施した学校における学力向上などの効果や実績があれば、その点について、あわせてお示しをいただきたいと思います。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 学科募集停止の効果についてお答えをします。

 学科の募集停止は、地域の生徒数の減少等から行ったものであり、当該高校の学力向上等の効果を期待したものではありません。

 募集停止となった学科の生徒は、有終の美を飾ろうと懸命に努力しており、地域での活動や専門分野を生かした活動に取り組んでいます。

 県教育委員会としては、このような生徒の取り組みや学科の募集停止となった学校の教育活動をしっかり支援してまいります。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 とにかく、募集停止した学校の経過、どうなっているか、どのようになったかということは、後で述べますけれども、もう少し注視して、募集停止して、学力が下がったということでは困るということを申し上げたいわけでございます。

 次に、幾つかの現場の実例をご紹介しながら申し上げたいと思いますけれども、津久見高校には普通科、機械科、電気科がありましたが、新津久見高開設に伴い学科再編がなされ、平成二十四年度は、普通科定員八十人に対して欠員十四、会計システム科と総合ビジネス科の二科では、合計九名の欠員を生じています。改名、新設して間もない会計システム科、総合ビジネス科の欠員をどうとらえておられますか。

 また、豊後大野市の来年度の中卒生はマイナス四十六名となることが見込まれることから、三重総合高校のキャリアビジネス科が募集停止となりましたけれども、これももう百年の伝統と歴史のある学校、学科を廃止し、これも質問ございましたけれども、改名、新設して間もない、いわゆる五、六年で、さらに学科停止をすることについては、私は理解しがたいものがあります。

 このような中で大分東高校には、園芸ビジネス科、園芸デザイン科が新設をされます。

 百年を超える歴史のある全国に誇る農業高校を廃止し、さらに自営者養成農業高校として指定された山香農業高校を廃止してまで、大分市郊外に園芸ビジネス科や園芸デザイン科を新設する理由と教育課程の将来像を伺います。

 また、これまでの歴史ある農業高校は、もともと郡部の強い設置要望に基づいて設置されたものであると理解しておりますけれども、このたび大分東にできる農業系の学科は大分市民が要望していたものなのか、この点についてお伺いします。

 ある元教員が、学校の経営成功、存続の秘訣は地域の結びつきが大きな要素であること、それらの学校が地域に存在することについて地域住民が喜びを感じるような学校、学科づくりが学校の繁栄につながっているという他県の調査結果を聞かせてくれたことがあります。このように願い、期待するものですが、こういったことができるのか、懸念をするものでございます。

 何回でも申しますけれども、心配するのは、懸念するのは、単なる定員確保のためで終わり、定員が不足すれば募集停止すればよいという考え方になることです。今後、百年先とは申しませんが、せめて三十年程度の将来を見据えた農業高として、地に足がついたしっかりした人材の育成を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 大分東高校の農業系学科の新設についてご質問ございました。

 まず、新津久見高校については、残念ながら欠員が生じてしまいました。中学生に選ばれる魅力ある学校づくりに向けて、現場の取り組みを一層支援してまいります。

 大分東高校の農業科については、大分市民からの要望に基づくものではありませんが、それぞれの地域に合った農業を学習できるよう、県内各地にバランスよく農業系学科を配置するという全県的視野から新設したものであります。

 大分東高校では、地域農業の将来を見据え、これからの時代の都市型農業及び農業関連産業の担い手や本県農業の指導的役割を果たす人材の育成を目指すこととしています。そのため、地域の企業的な農業経営者等と連携した教育や総合選択制を活用した大学等への進学指導に努めてまいります。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 とにかく、やっぱり地域の住民の皆さん方の要望に基づいたことでなければ長続きしない、そういうことであろうというふうに思っておりますので、どうかひとつそういったことを肝に銘じながら、学校の、教育の指導をお願いいたしたいと思います。

 次に、技術系の学科は存続させる方向で私は検討すべきだと基本的には思っております。

 管理技術の知識を取得した技師などが東日本大震災を境に強く求められている昨今、コンサルタントや測量技術者が不足すれば災害の早期復旧ができません。

 言うまでもなく、東日本大震災以降、防災に対する国民の意識は高まり、防災の見直しや安心して暮らせる県土づくりが喫緊の課題となっております。

 ことしの夏、予想のつかない大雨で北部九州は多大な被害を受け、河川、道路、農地災害等の復旧、復興が重要な課題になっており、日田、玖珠、中津地域におきましても、必要なときに技師がいないということでは復旧ができません。今回の土木科の募集停止は緊急時の防災対策に逆行するものと考えますが、いかがでしょうか。

 知事は、募集停止と災害は関係ないと言われましたが、確かに直接関係はないと思いますが、昨今の災害状況からして、先ほど申し上げましたような技術者の養成は喫緊の課題と考えます。また、農業や工業の職業系学科を卒業した生徒は、その多くがそれぞれの分野で地域に残り、地域の担い手として活躍をされております。

 そこで、職業系高校のあり方についてどう考えておられるのか、知事の見解をお伺いいたします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 お答えいたします。

 さきの豪雨災害の復旧、復興に際しましては、多くのボランティアの皆さんにご支援をいただいたほかに、被災箇所の応急対応に当たっては、地元の建設会社の存在というのが地域の皆さんにとっても大変心強かったんだと思います。

 このような中、日田林工高校の土木科の存続という地元の強い思いというのは私も十分理解しているところであります。

 生徒数が減少するという中で日田林工の学級減はやむを得ないというところもありますけれども、県教育委員会としても、そのような地元の日田林工土木科に寄せる熱い思いというのを酌み取って、最終的には、これまでと同様に土木科の学習ができるように、建築科を建築土木科に変更したというふうに思っております。

 さて、県内高校の専門学科についてのご質問でございますけれども、約二千百名の就職希望者のうち、七五%を超える生徒が県内に就職しておりまして、本県の産業の担い手や、あるいは地域社会を支える人材として幅広く活躍をしているということは私もよく理解をしております。

 専門学科は、このような地域や産業の発展に貢献する技術者を育成する上で欠かすことのできない役割だというふうに考えています。

 例えば、日田林工高校の生徒が廃材を使用した住宅用の木材ボードを開発したり、臼杵商業高校の生徒みずからが地域産品を仕入れて販売する町中にぎわいプランを提案するなど、産業や商店街の活性化にも大きく貢献をしております。三重総合高校におきましても、先日開催されました収穫感謝祭には多くの地元の皆さんが参加しまして、大変にぎわったと聞いております。

 このような生徒の活躍を見るたびに、専門学科が地域の担い手を育成する役割をしっかりと果たしてくれていると感じております。

 今後さらに生徒数の減少が見込まれますけれども、子供たちが夢に向かって努力し、自己実現を図れるように、高校教育のあり方について引き続き考えていく必要があります。

 先ほど、高校再編について、場当たり、行き当たりばったりというお話がありましたけれども、こういう流れがあるからこそ、第一次、第二次の高校再編をやって、そうして学校を廃止しないで、ちゃんと存続できるような体制をつくっているということもよく理解をしていただいておると思います。

 そういう中で職業系高校につきましても、これまで果たしてきた役割や成果を大切にしながら、専門教育の充実はもとより、活力、魅力ある専門学科のあり方について、教育委員会が知恵を出して、地域の産業や社会の担い手となる人材育成を図ってもらいたいというふうに考えているところであります。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 ありがとうございました。

 とにかく、災害後のやっぱり土木科の募集停止というようなことでございましたので、恐らく住民の皆さん方が、これはどうしたことか、そういった思いがあったんではなかろうかというふうに思うわけでございますので、その辺のところも含めて、また、今後のありようにつきましてご検討していただきたいと願うばかりでございます。

 次に、先般、日田商工会主催における平成二十四年度の功労者等の表彰がございまして、従事者二百三十名の方が表彰されたわけでございますが、同じことで恐縮でございますけれども、こういった方々が地域に根づき、地域に貢献されたあかしである、やっぱり地域を支える火を消してはならぬということを痛感いたしたわけでございます。ですから、そういった意味で、教育の観点から、やっぱり計画的に地域のニーズに沿ったマニュアルをつくるということが必要じゃなかろうかというふうに思っておるところでございます。

 日田地域は、ご存じのように広瀬淡窓の生誕の地でございますし、非常に教育に熱心な地域と考えております。そのような背景の中で、公立高校三校、それから私立高校二校が創設されてきたのです。しかしながら、日田市の人口は平成二十四年度で約七万人弱であり、周辺の過疎は加速化し、限界集落や少子・高齢化の問題など、学校運営は一段と厳しさを増すのではないかと危惧をいたしておるところでございます。

 現在、日田市内には、先ほど申し上げたわけでございますが、五校の公私立高校がございますけれども、お互いの共存共栄の必要性を踏まえ、公立校の定数も、県下一律でなく、市周辺部に沿った定員を決めるなど、地域が寂れないようなことを考えていただきたい。中卒者の減少著しい日田地域です。この地域での教育指導と将来の教育像をどのように考えておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 日田地域の高等学校教育についてお答えします。

 日田地域の生徒数は総じて減少傾向にあり、過去五年間の入学定員の状況を見ますと、日田林工高校以外にも、平成二十年度に日田三隈高校が一学級の減、平成二十一年度に日田高校が一学級減であり、市内の三校ともそれぞれ減少しております。しかしながら、日田市内の県立三校は、それぞれの学校の特色を生かしながら魅力ある学校づくりに努めています。

 将来像については、現時点でお示しすることはできませんが、県教育委員会としては、今後、さらなる生徒数の減少が見込まれる中で、地域ニーズの把握に努め、各校の取り組みやこれまで地域に果たしてきた役割がより一層効果的なものになるよう各学校を支援してまいります。



○志村学議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 日田地域だけではないかと思いますけれども、そういった、いわゆる周辺が非常に中卒者の減少が著しいというようなことでございますので、そういうことを踏まえて、どうかひとつ十分検討していただきたいというふうに思っております。

 次に、おおいた安心住まい改修支援事業についてお伺いいたします。

 この事業は、高齢者施策が施設入所型施策から住みなれた地域で心豊かに暮らしていく在宅推進型施策に移行する中、高齢者が安心して自宅で生活できるための住宅のバリアフリー化や子育て世代のニーズに即した子供部屋増築やその間取りの変更などを支援するものであります。高齢者や子育て支援といった福祉施策について、土木建築部が事業を行う部局横断的な事業であります。

 しかし、平成二十三年度において当初予算額一億百二十五万円を計上しておりましたけれども、結果としてこの事業の利用は三十九件、五百二十一万円にとどまり、目標千件の三・九%である約一億円が未執行となりました。これも決算報告に掲げておるところでございますけれども、私は、少子・高齢化が進む中、時宜を得た事業だと思っておりますけれども、利用が少なかった原因、課題をどう分析し、改善するのか、ご見解を伺います。

 それから、平成二十五年度も要綱を変えて事業を進めるということでございますけれども、現況をお知らせいただきたいと思います。

 最後になりましたけれども、学校の統廃合が進んでおるところでございます。マイクロバスが運行されておりますけれども、一度に六、七台で移動するような状況であり、市道、県道が交差するような通学路は、狭い危険個所が多いことから、道路の整備要望が後を絶ちません。道路改良を強く要望いたしまして、質問を終わります。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 おおいた安心住まい改修支援事業についてお答えをいたします。

 まず、利用実績が少なかった原因、課題でございますが、平成二十三年度は、大分市を含む六市において事業の導入が図られなかったことや、収入要件が厳しく、申請者の収入超過等により申請に至らなかったこと、また、県民及び建築事業者に対する制度の周知が十分にできなかったことなどが考えられます。

 今後の対応でございますが、今年度は既に十六市町村で実施されておりまして、大分市、杵築市は高齢者住宅のバリアフリー改修に対する助成制度などを独自で設けておりますことから未実施でございますが、二十五年度の事業導入に向けて引き続き働きかけを行っているところでございます。

 改修経費の経済的負担が大きな高齢者や子育て世帯への支援をさらに進めるために、今年度から世帯の収入要件の一部を緩和しまして、対象世帯を拡大したところでございます。

 今後とも、リフォーム相談会や事業説明会等を開催し、県民や事業者に事業の周知を図るとともに、引き続き利用拡大に向けた制度の改善を検討してまいります。

 さらに、今年度の実施状況でございますが、ことしの十月末段階で、高齢者の簡易耐震が一件、バリアフリー改修が三十六件、子育て支援のための改修が十件の計四十七件でございます。

 以上でございます。



○志村学議長 以上で井上伸史君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後三時二十三分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後三時三十八分 再開



○志村学議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。古手川正治君。

  〔古手川議員登壇〕(拍手)



◆古手川正治議員 十九番、自由民主党・無所属の会、古手川正治でございます。

 このたび質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、早速、質問に入らせていただきます。

 議員になりまして、質問のたびに経済対策という形でお話をさせていただいておりますけれども、今回も金融経済対策をメーンに質問させていただきたいと思います。

 我が国の経済は、二〇〇八年のリーマンショックにより、世界経済が急速に収縮する中で大きく落ち込みました。そこから種々の対策、努力によって回復に向かう動きが見えつつありましたが、昨年の三月の東日本大震災により再び大きく落ち込むことになりました。その後も欧州の債務問題やタイの洪水といったショックに見舞われまして、昨年から非常に厳しい状況が続いています。

 こうした中、日銀は、金融緩和策として、国債などの資産買い入れ基金の規模を十一兆円増額し、九十一兆円に拡大することを十月三十日に発表しました。九月に十兆円増額し、八十兆円にしたばかりでしたが、景気の現状が弱含みと判断し、二〇〇三年四月以来、九年半ぶりとなる二カ月連続の緩和に踏み込んだということになります。しかし、一部の日銀関係者や産業界では、市場には既に低金利の資金がだぶついており、効果は限定的だとの見方もされています。

 また、九州経済産業局は、二〇一二年七月から九月期の地域経済産業調査結果として、日中関係の悪化による中国向け製品の生産減や国内外の半導体需要の低迷により、九州七県の景況判断について「持ち直しの動きが弱まっている」と十月末に発表しましたが、これは三・四半期ぶりの下方修正となっています。

 一方、中小企業の借入金返済を猶予する中小企業金融円滑化法が来年三月末で終了となります。制度としては、この経済情勢の厳しい中、資金面で苦しい企業の駆け込み寺として、それなりの役割は発揮できたと思う次第でありますが、いかんせん一過性のもので返済を先延ばしにしてきただけのことであり、その間、経済情勢の好転も見ることなく、ただただ延命を図ったにすぎず、中小企業者の背骨を真っすぐに引き伸ばす域には到底至っていません。来年三月末で終了すれば、中小企業は金融支援という後ろ盾を失い、倒産件数が大幅にふえることが懸念されています。

 国においては、来年期限切れとなった後も、経営再建を支援するための検査、監督を継続することを十一月一日に発表しています。経営改善計画を策定する見込みがある場合などは、支援を受けた中小企業への貸し出しを不良債権としない措置を恒久化することを盛り込み、金融機関に資金供給を続けるよう促しています。

 そこで伺います。

 県内の金融円滑化法の活用状況について、具体の説明をお願いします。

 また、制度を活用した企業の中には、経済情勢が依然として厳しいことなどが理由で、申請時の経営改善計画書に基づいた運営が困難になっている企業が出ているのではないかと思われます。金融円滑化法の期限である来年三月末時点において運営の困難が予測される企業数などの状況予測をお伺いいたします。

 次に、金融対策についてお伺いいたします。

 中小企業の連鎖倒産を防ぎ、地方景気への影響を和らげる目的から、円滑化法の終了に伴う対策として、中小企業向けの再生ファンドの設立などの金融対策について、第二回定例会で私の質問に答えていただきました。景気がますます悪化する中でのその後の取り組み状況について伺います。

 次に、中小企業振興条例についてお伺いをいたします。

 中小企業は県内経済を支える重要な役割を担っていることを踏まえ、県は、行政や経済団体、金融機関などが一体となった中小企業のサポート体制の強化を図る一環として、中小企業振興の指針となる基本条例の制定に向けた取り組みを進め、条例案を本年度中に完成するとお聞きしています。県下の中小企業者は、混迷する経済情勢の中、今後の企業経営戦略の指標として活用を図っていきたいと大いに期待をしています。

 伺います。

 条例案の作成作業の追い込み段階であると思いますが、現在の検討状況及びその条例の骨子等、条例制定に向けた知事の思いをお聞かせください。

 次に、中小企業サポート推進会議の取り組みについてお伺いいたします。

 県は、中小企業の事業再生・経営改善サポートすることを目的に、金融機関、支援機関、行政が連携を強化し、事業再生や経営改善に向けた支援を実効性のあるものにしていくための県中小企業サポート推進会議を十月二十五日に設立されていますが、その具体的な取り組み方針並びに実施体制についてお伺いをいたします。

 次に、経済の浮揚策についてお伺いをいたします。

 二〇〇九年度の大分県民の一人当たりの平均所得額は二百二十九万円で、一九九六年度以降で最も低かったことが県の市町村民経済計算の推計結果として発表されました。これは、さきのリーマンショックがまさに大分県の経済を直撃したことのあらわれと言えます。〇八年度から二十三万六千円減り、下げ幅九・三%も過去最大となっています。県の経済成長率はマイナス八・七%で、全国ベースから見ますと茨城県に次ぐワースト二位とダメージの大きさが一目瞭然であります。

 平均所得額ということで、地域ごとに産業構造に特色があり、一概に押しなべて評価はできないかもしれませんが、県下十八市町村のうち十三の市町村で所得が減少しています。中でも減少率の著しい国東市、大分市、杵築市、三市はいずれも大手企業から成る輸出産業が基盤となっていて、まさに世界の経済情勢が如実に反映された結果となっています。

 そこで伺います。

 各地域、産業構造ごとにそれぞれ経済情勢に違いはありますが、経済の浮揚策が生産性の向上、雇用の向上、ひいては個人の所得の向上につながっていくものであります。県は、どのように経済浮揚策に取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。

 次に、建設業の育成、支援についてお伺いいたします。

 地場企業の育成の観点から申し上げますと、県下の建設業は大きく衰退をしています。県下の主要産業、すそ野の広い産業として県内の経済を長年にわたり牽引してきたことは間違いありません。昨今は産業構造が変わり、また、ある程度、インフラ整備がなされたとはいえ、ものづくりとしての建設業は必要不可欠であると思う次第であります。

 地域の建設業は、立ちおくれている地域社会資本整備の担い手であり、多くの就業機会を提供するなど、地域の基幹産業として経済、社会の発展に欠かすことのできない役割を担っています。また、災害時には、その被害を最小限にとどめ、早期復旧を図る上で、地域の実情を熟知している地元建設業の迅速な対応が不可欠であります。また、建設業は、地域ごとの特色を色濃く持った産業であり、地域に密着した地場産業として社会貢献がより一層発揮できる産業でもあります。

 そこで伺います。

 社会資本整備の下支えとなる県下の建設業に対する育成、企業活動の支援など対策についてお伺いをいたします。

 あとは対面席の方で質問させていただきます。よろしくお願いいたします。

  〔古手川議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの古手川正治君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 古手川正治議員には、金融経済対策につきまして、当面する重要諸課題のご質問を賜りました。まず私の方から二点お答えを申し上げます。

 一つは、中小企業振興基本条例についてのご質問でございます。

 本県の中小企業は、企業数で言いますと九九・九%、雇用者数で言いますと八三・七%を占めておりまして、経済や雇用を支える極めて重要な存在であります。このため、中小企業振興を常に県政の重要な柱と位置づけまして、中小企業の持つ強みを伸ばし、課題に対応することで、さらに発展できるよう、さまざまな振興策を講じてまいりました。

 これまでの取り組みによりまして、頑張って力を伸ばす中小企業も出てきておりますけれども、全体では、高齢化や人口減少とも相まって、この十年間で企業数、従業員数とも大きく減少しております。

 また、昨今は、景気の減速感に加えまして、資金調達面でも、セーフティーネット保証の見直しとともに、中小企業金融円滑化法の期限切れが迫るなど、中小企業を取り巻く環境は日々厳しさを増しております。

 こうした状況を踏まえまして、中小企業を勇気づけ、元気に事業活動を進めてもらえるよう、基本条例の制定に取り組んでいるところであります。

 条例化の意義は三点あると考えております。

 第一は、中小企業者に対しまして、中小企業が本県経済の主役であることを明らかにし、自信を持って積極的に事業に取り組めるよう、我々の支援に向けた決意や基本方針を明確にすることだと思います。

 二つには、中小企業の振興に当たりましては、行政はもとより、中小企業支援団体、金融機関、大企業、大学等も明確な責任や役割を持って、一体となって取り組むことを示すことであります。

 三つ目は、県民に対しまして、本県の経済や雇用のみならず、地域社会を支える重要な役割を果たしている中小企業の発展のために、理解と協力を求めるものであります。

 条例案の取りまとめに当たりましては、これまで中小企業が、みずからの頑張りはもちろんですけれども、多くの関係者の支援の中で発展してきたとの認識に基づきまして、できるだけ幅広い意見を丁寧に聞いていくことにしております。

 地場企業や進出企業、学識者などによる検討委員会では、「小規模企業に配慮すべきだ」とか、「進出企業も中小企業の事業拡大に協力したい」とか、「県民も消費活動を通じて行動すべきだ」といった貴重な提案をいただいております。経済団体や労働団体を初め、企業訪問でも多くの意見が寄せられているところであります。

 現在は、これらをもとに、素案段階でございますけれども、本県中小企業の現状や強み、中小企業を皆で支える決意をうたった前文に始まり、基本的施策では、経営の安定、拡大や創業の促進、人材確保、内発的経済循環の創出を示すなど、随所に大分県らしさを盛り込んでいます。

 引き続き、広くご意見をいただきながら、磨きをかけて、実効性と特色を備えた成案に仕上げてまいりたいと考えているところであります。

 次に、経済の浮揚策についてご質問でございました。

 我が国の経済はデフレ状況にありまして、景気浮揚に向けては、需給ギャップの解消に向けた政府による果敢な需要創出が何よりも待たれるところであります。そうした思いもありまして、県としても、厳しい財政状況の中、今年度予算は十三カ月予算ということで、投資的経費が前年度を上回るよう措置したところであります。さきの豪雨災害につきましても、災害査定の進捗により年内にも工事発注が本格化し、復旧、復興を急ぐことで経済面の押し上げにもつながっていくものと考えているところであります。あわせて、経済の伸展に不可欠な企業の成長を後押しし、水害で被災した企業を支援するために、金融支援策の充実などにも意を用いているところであります。

 このような経済情勢の中、本県経済の持続的な発展には産業の厚みを増していくということが重要でありまして、そのため、やはり企業誘致は効果的であると思っております。企業誘致は、直接的に投資や雇用を創出するだけではなく、集積が集積を生む効果を持っておりまして、地場企業の活躍の場も広がっていきます。今年度も厳しい状況ではありますけれども、既に十三件の立地が決定しております。農林業でも同様のことが言えるわけで、引き続き農林業の企業参入を促進してまいりたいというふうに考えております。

 次代を担う新たな産業の育成も重要な課題であります。景気変動に強く、高い成長が見込める医療機器関連産業を初め、次世代電磁力応用研究の実用化により地場企業の新分野進出を促進してまいります。また、本県の豊富なエネルギー資源の活用に向けまして、再生可能エネルギー関連の技術開発や事業参入を加速化したいと考えています。

 加えて、今後は農林水産物などの地域の資源を一層活用していくことが重要だと思います。農商工連携をさらに進めまして、県内各地に広がりを持ち、成長の余地が大きい食品加工業の育成に力を入れたいと考えています。

 本県の場合、観光業を中心とした商業、サービス業の振興も大事であります。全国で話題となっている「日本一のおんせん県おおいた 味力も満載」を前面に打ち出して誘客拡大を図るとともに、商店街復活に向けた仕掛けづくりやヘルスケアなど新たなサービス産業の創出に取り組んでまいります。

 今後とも、国内外の情勢をしっかりととらえまして、県内産業のさまざまな課題に迅速に対応することによりまして、足腰の強い産業構造を確立させ、経済の浮揚に結びつけたいと考えています。

 なお、議員ご指摘の二十一年度県民経済計算は確かに厳しい結果でありましたけれども、二十二年工業統計では製造品出荷額等が前年比で三二・二%増加しておりまして、二十二年度県民経済計算は相当に回復しているものと期待をしているところであります。

 私からは以上二点についてお答え申し上げました。その他の点につきましては、担当の部長から答弁させていただきます。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 私から三点につきましてお答えを申し上げたいと存じます。

 まず、金融円滑化法の活用状況等についてでございます。

 本年九月末時点の県内六つの金融機関における金融円滑化法に基づく条件変更の実行状況でございますが、複数回の条件変更を含めました累計におきましては、件数にいたしまして約二万四千件、金額にいたしまして約七千八百三十億円となってございます。また、実行率につきましては、それぞれ九七・八%、九八・一%と非常に高い割合になっております。

 金融機関に確認したところによりますと、これらの条件変更を受けるために策定いたしました経営改善計画がございます。この計画どおりに進捗している企業は、残念ながら少ないのではないかというふうに認識しております。しかしながら、経営改善が図られていないこれらの企業に対しましても金融機関が支援を継続していることもありまして、お尋ねの来年三月末で運営が困難となる企業数につきましては、現段階では、予測として申し上げる数字は持っておりません。

 県といたしましては、県内企業、金融機関の動向をしっかりと見守りながら、来年四月以降、経営難に陥る企業が急増することのないように、二十五年度においても資金繰り対策に万全を期すなど必要な支援を行っていきたいと考えております。

 次に、金融対策についてでございます。

 さきの定例会におきまして、事業再生を支援するため本年度創設させていただきました事業引継円滑化資金の活用事例をご紹介申し上げました。

 その後もこの資金の周知に努めた結果、債務超過に陥っておりました水産関係の小売業者が、この資金を活用し、事業を再生することができた、こういった事例が出ております。

 このような県制度資金によりまして円滑な資金供給を行うことに加えまして、さまざまな経営課題を抱えた中小企業の経営力の向上を図ることが重要と考えております。すなわち、金融支援と経営支援をパッケージで効果的に実施する必要があるものと認識しております。このため、平成二十二年度から県といたしましては地域金融勉強会を開催いたしまして、金融機関に対し、県等の中小企業支援策の情報提供などを行ってきたところであります。さらに今年度は、この取り組みを進めまして、金融機関だけでなく、関係支援機関と一体となった大きな枠組みをつくることといたしました。この結果、本年十月二十五日に大分県中小企業サポート推進会議を設立させていただいたところでございます。

 最後に、この中小企業サポート推進会議の取り組みについてでございます。

 この会議は、県と保証協会が事務局となりまして、県内金融機関や政府系金融機関、再生ファンドを運営いたします大分ベンチャーキャピタルのほか、商工団体や中小企業再生支援協議会等の支援機関で構成しております。

 この推進会議は、構成機関相互が経営支援策や再生事例に関する情報を共有することを通じまして地域全体の再生スキルの向上を図ることを目的としております。

 また、この推進会議を通じて中小企業再生支援協議会や新たに設置されました経営サポート会議の活用を促していくこととしております。

 この新たに設置されました経営サポート会議と申しますのは、比較的小規模な企業の経営改善や事業再生に個別に対応するものでございまして、本年十月に保証協会が立ち上げたものであります。

 金融円滑化法の失効を見据えまして、経営改善等に懸命に取り組んでいる中小企業を、地域の力をいわば結集いたしまして支援していきたいと考えているところでございます。

 以上でございます。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 私からは、建設業の育成、支援についてお答えさせていただきます。

 建設業は、災害時の緊急対応はもとより、地域の経済や雇用に貢献する地域にとってはなくてはならない産業でございます。しかし、近年の建設投資の減少などによりまして厳しい経営環境に直面しております。

 県では、地域の経済活動や生活を支える社会資本を整備するための予算確保に努めるとともに、優先発注や下請企業としての活用促進などによりまして県内企業の受注機会の拡大に努めております。その結果、平成二十三年度の土木建築部発注工事では、全件数の九五・五%を県内企業に発注しております。

 また、企業がみずから進める構造改善の取り組みも重要であることから、コスト管理などをテーマとしたセミナーを開催するとともに、企業合併や新分野進出に取り組む経費の一部を補助するなど建設業の経営力強化を図っております。

 今後とも、地域社会、防災活動等に貢献する県内建設業の育成、支援に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございました。

 知事にお答えをいただきました中小企業振興条例、やはり中小企業、親方が元気でなければ企業は存続できません。そういった意味で、条例を一つの旗印として、我々も元気が出せるように、そういう条例をきちっと制定していただければありがたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

 そして、部長にお答えをいただきました、数字も挙げていただきまして、ありがとうございます。

 経済誌によりますと、円滑化法について、貸付条件変更後の倒産件数が一月から十月の累計で、全国で百九十三件、前年が百二十六件ということで、徐々にやっぱりふえてきている。そして、原因別で見ますと、やっぱり不況型、販売不振と赤字の累積というのが約八割を占めておる。特に、赤字の累積というのが増加率で五九%ということで、改善ができずに、赤字だけがたまっていって、もうどうしようもない、そういう会社が徐々にふえてきている。そしてまた、業種別で見ますと、やっぱり、建設業が二五%、そして製造業が三〇%、両分野で五〇%を超えているというような数値が出ております。

 また、先ほど知事のご答弁の中で、二十二年度、回復基調にあるよと。ただ、二十三年度、統計ではまだ出ておりませんが、今の状態を見ますと、輸出産業が決していいはずがないというふうに理解をいたしております。

 そして、いろんな経営者の会合の中でお話をしますのに、県南の造船、これは、もう皆さんも多分ご案内と思いますけれども、非常に先行きを、経営者の方、懸念をされております。そうして見たときに、県内全域が、基幹のものがすべてが悪くなる、そういう状況が考えられるのではないかというふうに思っております。

 これまでも、改めまして「おおいた産業活力創造戦略二〇一二」の商工労働部のきめ細かい対応、本当にいろんな形で県ができる努力は一生懸命していただいておると思いますし、そういう小さなことの積み上げが本当の足腰をつくるということで大事だと思っております。引き続き続けていただきたい。相当に辛抱しながら地域の方に理解いただく、また、金融機関の方にもまだまだ教育が必要だと思っております。そういう部分も含めて努力をしていただきたい。

 ただ、これを、ここ数年、そういうことを踏まえながらやっていただいても、なかなか改善ができなかった。そして、一層悪くなるという現状でございます。なかなか、私自身も具体の知恵を持っているわけではございませんけれども、また一緒になって、地域の声、いろんな中小企業の経営者の皆さんの声をお伺いしながら、県サイドとも意見交換をぜひさせていただきたいと思いますので、引き続きいろんな形でご支援をいただけたらというふうに思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 次に、通学路の安全対策についてお伺いさせていただきます。

 ことし四月に京都府の亀岡市安詳小学校の児童ら十人が死傷するなど通学路の交通事故が相次いで起きたことは耳目に真新しく残っています。これを受けて文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課は、通学路の交通安全の確保の徹底について、平成二十四年五月三十日付で各都道府県主管課長あてに依頼し、その中で通学路における緊急合同点検等実施要領を示すとともに、六月には通学路における緊急合同点検に関する報告様式等についても通知し、通学路の危険箇所の点検手順や提出期限などを明示しました。

 文部科学省は、国交省、警察庁と対策について検討を行い、九月の三省会議で「全国の公立小学校と特別支援学校小学部計二万校の通学路のうち、事故の危険が考えられる約七万カ所について、八月末時点での緊急点検の結果、うち六万カ所に安全対策が必要」と公表し、具体策を十一月末までに検討するよう各自治体に求めました。

 その後、国土交通省道路局によりますと、各自治体から寄せられた具体的な対策については、一、今回の点検で初めて必要になったもの、二、緊急性があるもの、三、今年度内に工事が完了するものに仕分けた上で、事業にかかわる経費の一部を国が補助して進めると説明しています。具体的には、路肩のカラー舗装やガードレール設置、用地を伴わない歩道の設置などが行われることとなっています。

 結果、政府は、十月末に、三十四道府県の通学路で緊急安全対策を実施することを閣議決定しました。子供や保護者たちに通学路の危険性への不安が強く、安全対策実施の緊急性と必要性が高いと判断された百五十八事業に、平成二十四年度予算の予備費を活用し、約四十八億円が計上され、今年度内に完了させることとなっています。

 いずれにしても、予算措置ができなければ、絵にかいたもちにすぎず、計画倒れになってしまい、児童を危険から守ることにはほど遠くなります。積極的な予算措置が通学路改善に大きくつながることは間違いありません。児童を危険から守るという観点から積極的な取り組み及び関係市町村への適切な指導をお願いするものであります。

 そこでお伺いいたします。

 今回の調査結果並びに国の予備費を活用した本県の事業計画について伺います。

 また、今年度の事業ということで、四月の新学期に間に合わせることが前提であると思われます。本県のその達成目標についてお伺いをいたします。

 また、事業実施には地方負担が伴いますが、国からの特別な措置等が施されていれば、あわせてお伺いをいたします。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 通学路の安全対策は、学校、警察関係者と共同して、危険箇所の抽出、対策の検討を行ってまいりました。その結果、現時点では、県内における危険箇所は約一千百カ所、うち対策必要箇所は約九百カ所、道路管理者として県が行う対策箇所は約二百五十カ所となっております。

 これらのうち、緊急性が高く、即座に工事に着手できる三十六カ所について、国の予備費一億五千万円が十一月三十日に内示されました。これにより、ガードレールの設置や用地取得が終了した箇所の歩道設置など必要な対策を実施してまいります。

 対策を行う三十六カ所のうち、大規模な掘削を伴う一カ所を除いた三十五カ所につきましては、新学期までに対策を終了させる予定でございます。

 残りの対策箇所につきましても、今年度の既決予算や次年度以降の予算を活用いたしまして、優先的に対応してまいりたいと考えております。

 なお、予備費を活用した事業の地方負担額につきましては、後年、度元利償還金に交付税措置のある補正予算債を一〇〇%充当できることとなっております。

 以上でございます。



○志村学議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 通学路というのは、やはり、地域ごとに、ある意味、生活道路でもございます。これ、通学だけでなくて、震災時の避難道ですとか、生活道、そういったのにもかかってきます。これ、県だけでなくて、どうしても市町村の担当分野といいますか、そういうものの方が多くなると思いますので、先般、津久見市での交通団体での会合、警察、市役所の方とともにお話をしたときにお伺いしましたら、危険箇所の報告はいたしましたと。その後は返答が返ってまいりませんでした。ぜひその辺も、いろんな形の中で県の方からご指導いただきまして、一日も早く安心して児童が通学できるように措置をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 次に、指定管理者制度についてお伺いをいたします。

 指定管理者制度とは、住民の福祉を増進する目的を持って、その利用に供するための施設である公の施設について、民間事業者等が有するノウハウを活用することにより、住民サービスの質の向上を図っていくことで、施設の設置の目的を効果的に達成するために、平成十五年九月に設けられたものです。

 その後、本制度は、その導入以降、公の施設の管理において、多様化する住民ニーズへの効果的、効率的な対応に寄与してきたところです。しかし、地方公共団体においてさまざまな取り組みがなされる中で留意すべき点も明らかになってきたことから、改めて制度の適切な運用に努められるようにと、各都道府県知事、各指定都市市長、各都道府県議会議長、各指定都市議会議長あてに平成二十二年十二月に総務省自治行政局から通知がされています。

 先般、広域行政・行財政改革特別委員会で奈良県の施設の運営状況の調査に行ってまいりました。大分県と一概に比較はできないかもしれませんが、そこで感じたことは、古来から悠久の奈良の文化を守り、存続、継承し、未来に引き継ぐのだという気風が強いということです。行政の手では限界がある、そこで民間の手をかりて貴重な財産を守っていくのだという思惑がひしひしと伝わってきました。

 本県での運用実態を見てみますと、その目的が、行財政改革の一環として、経営改善といいますか、経費節減、県の予算縮減に主眼を置くところが大方となっているのではないでしょうか。

 いずれにしましても、施設の設置に当たっては、その時代の流れの中で適切に導入を図ってきたものであり、社会が必要とした結果として、それは当然のことと思う次第であります。その後の社会情勢の変化として、少子・高齢化に伴う人口減少、また、人々のニーズの多様化と大きな変化が生じてきたことから目を背けるわけにはいきません。その中にあって県当局は、時代の変革に対応しながら、積極的に施設の整理、再編成、そして経費節減に取り組んでおられます。その結果として、種類、量、経費面等で相当の整理がなされ、その成果が十分に出ていると思われます。また、その努力に感謝するものであります。

 指定管理者制度運用計画については、平成二十三年七月付の指定管理者制度運用ガイドラインで示されていますように、事きめ細かく方針、方策が示されています。中でもモニタリング及び評価の項目については一歩も二歩も踏み込んだ内容となっており、関係者皆様のご苦労が十分にうかがわれます。また、その成果が随所で発揮されてきていると思います。

 各施設の運営にめり張りを持ち、創設時の目的、使命感を明確にし、そして県民の貴重な財産として存続させ、県民の思いが込められた、真に生かされた施設として、その目的が達成されるような取り組みを願うものであります。すばらしい施設がお荷物であってはなりません。財産として後世につなげていくことも、今携わっている我々の責任であり、義務と思います。そして、さらなる運用の改善などの取り組みを推し進めていただくと同時に、多くの人を引きつける、引き寄せる仕掛け、コンセプトが必要ではないでしょうか。そうでないと形骸化の一途をたどっていきます。

 伺います。

 以上の観点から、指定管理者制度を活用している施設の本来の設置目的の遂行、また、県民サービスの向上について、いかに取り組み努めていくか、管理委託者としての考えをお伺いいたします。



○志村学議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 指定管理者制度についてお答えをいたします。

 民間活力の導入によりまして、経費節減だけでなく、多様なニーズに効果的に対応し、住民サービスを向上することも目的といたしまして、県では、平成十八年度から指定管理者制度を取り入れたところでございます。

 この制度を導入しても、施設の設置者は、あくまで県であります。任せっ放しになってはならないと考えております。

 そこで、指定管理者制度運用ガイドラインに基づきまして、募集時には、設置目的や運営の方向性、目標指標を明確化するとともに、指定後は、毎月、業務報告書で実施状況を確認し、また、モニタリングにより進捗状況や効果を検証の上、改善すべき点は指導しているところであります。

 また、昨年度から、外部有識者による専門的見地と利用者の視点からの第三者評価を行っております。その中では、利用者アンケートの活用策や集客、地域との交流促進など、県民目線でのサービス向上の項目が重要視をされているところであります。

 さらに、利用者サービスの一層の向上につなげるため、指定管理者からの提案を受けまして、県が経費を負担してサービス改善にも取り組んでおり、今後も多くの利用者に愛され、満足いただける施設運営に努めてまいります。

 以上であります。



○志村学議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 一概に指定管理と申しましても、現在二十五施設ですか、それぞれの施設の特色が違いますから、同じようにはいかないんだと思いますが、それぞれにしっかりと主体である県の考え方、そして、先ほども決算特別委員会で出ておりましたマリンカルチャーですとか農業文化公園、ああいう施設をこれからつくるということはもう不可能だと思っております。やはり、マリンカルチャー、後でお伺いしますが、高速道路等の絡みも含めて、県南の核になり得る施設だというふうに私も感じておりますので、そういうことも踏まえて、ぜひ引き続き進めていただきたいというふうに思います。よろしくお願い申し上げます。

 次に、保育所における三歳以上児の主食についてお伺いをいたします。

 現代社会における生活問題の重層性の中で食の問題が指摘され、保育所においても食育は重要な保育の要素となってきました。

 食生活や健康、子育ての問題が顕在化し、認識されていく中で、二〇〇四年十二月に「子ども・子育て応援プラン」が厚生労働省雇用均等・児童家庭局から発表され、その重点施策の中に食育の推進が挙げられ、二〇〇九年四月までの間に食育を推進する市町村、保育所の割合を一〇〇%にするという目標が提示されました。その後、保育所における食育に関する指針、平成十七年には食育法が施行され、保育所や家庭における食育が推進されてきました。

 現在、各保育所は、保育の中に食育を明確に位置づけ、食育の計画を作成し、子供の生活や発達特性、家庭への支援を見通した食育を実践することが求められています。このように、子供がその生活時間の大部分を過ごす保育所における食育は重要な保育の要素となってきました。

 一九四八年の児童福祉法施行後、保育所での給食は必須となっており、保育内容の一環として給食は日々の子供の食を営む力を育てる礎となってきました。保育所の長い歴史の中でこれまでも食に対して非常に大切に取り組んできた経緯があり、食の場を通じて仲間と食べる楽しさや人とのかかわり、配膳、下げ膳、調理をしてくれる人への感謝の気持ちなど、生涯にわたる食生活の基礎を養ってきています。

 おかずは温かいけれども、主食は弁当箱で持参した冷たいご飯、認可保育所の昼食でこんな光景は珍しくありません。三歳以上児の場合、おかずは保育所に調理が義務づけられていますが、主食は国の補助金の対象外となっているためであります。この規定は六十四年前につくられたものであり、現在、食育の大切さが問われる時代において改善を求める動きが出てきています。

 現在の公的保育制度は戦後間もない一九四八年の児童福祉法施行とともに始まっており、このとき、国が補助する保育所運営費の対象を「三歳未満児は主食及び副食費、三歳以上児は副食給食費とする」と規定したことにこの問題は端を発しています。

 三歳になるまではご飯も保育所が用意し、三歳を境に対応が異なることについて厚生労働省保育課は、「当時の経緯はわからない。財源の問題もあり、離乳食など調理の手間がかかる三歳未満児だけ国で見ている」と説明されています。

 六〇年代ごろから自治体が独自に米代を補助したり、保護者が米代を負担したりして保育所で炊くところもふえてきたと聞いています。大分県内でも自治体が米代を支給しているケースもあると聞いています。

 「そもそも食糧難で米の配給制度があった戦後にできた規定であり、当時は家庭での負担はある程度仕方がなかったかもしれないが、現在も主食を持参させるのは、衛生的にも、食育の観点からも理由がない」と有識者は指摘しています。

 「O−157による集団食中毒の発生以来、給食には厳しく衛生面に気を使っているのに対し、矛盾している」と、保護者団体「長崎の保育を充実する会」は二〇一〇年から国に規定の改善を求めています。

 そこで伺います。

 保育所における県内の三歳以上児に対する主食の扱いについての状況と、県として指導をいかにされているのか、お伺いします。

 また、改善策として県は、食育の推進からぜひとも、その規定の改善を積極的に国など関係機関に働きかけていただきたいと思いますが、所見をお伺いいたします。



○志村学議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 保育所における三歳以上児の主食についてお答えをいたします。

 まず、県内の保育所の取り扱いの状況でありますが、三歳児以上を受け入れている県内二百七十八園のうち、主食について、自宅からの持ち込みが二百六園、七四・一%、それから、保護者に負担を求め、園で提供しているのが二十二園、七・九%、保護者の負担なく園で提供しているのが五十園、一八・〇%となっております。

 次に、県の指導でございますが、三歳児以上の主食の取り扱いにつきましては各保育所の判断にゆだねられており、県としては、保育所指導監査の際に、主食の提供の有無を含め、衛生管理や食育の取り組みなど食事の状況全般の確認を行っているところでございます。

 国への働きかけについてでございますが、三歳児以上に主食を提供する場合は保育料への上乗せや設備の追加整備が必要となるため、保育の実施責任を有する市町村や保護者、保育所の意見を伺いながら慎重に対応してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 どうもありがとうございます。

 知事、子育て満足度日本一をうたう大分県が、私も陳情を受けてびっくりしたんですが、小さな子供がきょうのように寒い日に冷たいご飯を、私らの学生時代は、冷たいご飯、弁当が当たり前でしたけれども、ちょっと驚いております。いろんな面で課題は多いかと思いますが、ぜひ前向きな取り組みをお願いさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、次に、東九州自動車道の早期完成についてお伺いをいたします。

 東九州自動車道は、北九州を起点として、大分市、宮崎市を経て、鹿児島市に至る延長約四百三十六キロメートルの高速自動車道であります。

 東九州自動車道の変遷をひもといてみますと、昭和六十二年、第四次全国総合開発計画における高規格幹線道路網構想一万四千キロメーターの一部として閣議決定されたのが発端であります。その後、多くの経緯を経て、平成十五年十二月に、第一回国土開発幹線自動車道建設会議において蒲江−北川間が新直轄区間に選定され、平成十八年二月、第二回国土開発幹線自動車道建設会議において椎田南−宇佐間、津久見−佐伯間が有料道路方式で、また、佐伯−蒲江間が新直轄方式で整備されることになりました。そして、平成十九年二月に佐伯−県境間が着工され、現在、関係機関により工事完成に向けて鋭意努力をいただいています。

 東九州自動車道は、沿線にある福岡、大分、宮崎及び鹿児島四県の九百十万人にとって、経済は言うまでもなく、災害時や緊急医療時に不可欠な命の道、地域活性化、経済の浮揚の源としての活力の道、さらに、身近な暮らしに必要な生活の道として必要な社会基盤であり、その早期完成は沿線住民の悲願となっています。

 さらに、南海トラフ巨大地震が発生した場合には、甚大な被害が懸念される東九州地域にとって、東九州自動車道は、大津波の影響から逃れる基幹ネットワークとして、その整備が急務であります。

 道路は、点ではなく、線であります。東九州の発展を考えたとき、一刻も早く全線開通することにより、高速ネットワークにおいて格差が生じている西九州に一歩でも近づき、経済の浮揚、地域の活性化を図り、そして「九州は一つ」としてのグローバルな社会経済の営みが見出されると思います。

 本年五月に国土交通省九州地方整備局から示された事業計画では、供用開始は、佐伯−蒲江間が平成二十八年度、蒲江−宮崎県北浦間については従来どおり平成二十四年度として発表されています。九州地方整備局は、佐伯−蒲江間について、工事の技術性並びに事業予算に懸念を示されていますが、広瀬知事は五月十四日の定例記者会見で、「大きな予算の中で、いろんな予算上の弾力性もある。また、技術的なことは、どんどん進めていけば先が見えてくることもあるでしょうから」と強く言われています。そして、平成二十六年度中の供用をあきらめずに運動を展開していくと言われています。

 大分県民は言うまでもなく、宮崎県民、また、その先につながります鹿児島県民も開通による効果に大きな期待をされています。

 また、先日の十一月九日には、大分、福岡、宮崎、鹿児島の四県と北九州市でつくる東九州自動車道建設促進協議会と東九州軸推進機構の主催のもと、東九州自動車道建設推進中央大会が東京で開催されました。会長であります広瀬知事は、東九州自動車道の必要性を、「南海トラフで大地震が発生すれば、沿線は大津波が予想される。関係者一丸となり、命をつなぐ道として全線開通に努力を」と呼びかけをされています。まことに力強い言葉であります。県民にとりましては、早期完成に向けて大きく希望がわいてくる言葉でもあります。

 折しも衆議院議員選挙の真っただ中でありますが、いま一度、多くの人が結集し、そして思いを一つにして、政府、国の機関に働きかけをしていく必要があると思います。国に働きかけ、お願いをして、大分県民の総意を酌み取ってもらいたいと思う次第であります。

 そこで伺います。

 平成二十六年度までに東九州自動車道の全線供用開始をお願いしてきている中で、大分県の佐伯−蒲江間の平成二十六年度供用開始実現に向けた現在の取り組み状況及びこれからの行動についてお伺いをいたします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 古手川議員を初め、県議会の皆さん方には、東九州自動車道の早期完成につきまして大変お力をいただいておりまして、心から御礼を申し上げたいと思います。

 おかげさまで、北九州−大分−宮崎間につきましては、ほとんどの区間が平成二十六年度までに供用予定ということになっております。これが完成いたしますと、宮崎で九州縦貫自動車道とつながることになるわけでございまして、悲願であった九州を循環する高速道路ネットワークがようやく構築されるということになるわけであります。

 しかしながら、佐伯−蒲江間と宮崎県の北浦−須美江間の二区間は二十八年度供用予定ということになっておりまして、まさにミッシングリンクとなってしまいそうな雰囲気でございます。

 ご承知のとおり、この二区間は、南海トラフ巨大地震による津波の影響を直接受けるところでもありますから、命をつなぐ道としての価値も大変高いわけでございます。一日も早く完成させなければならないというふうに考えております。

 こうしたことから、佐伯−蒲江間につきましても二年前倒しで二十六年度の供用を目指しておりますけれども、トンネル工事のスピードアップと必要な予算の確保が課題となっておりまして、かねてからこの二点について国に要請しながらさまざまな取り組みを展開しているところであります。

 県内では、経済界が主体となりまして、早期開通を求める新聞意見広告を、本年、二度にわたり出したほか、沿線市町など関係団体も早期完成の機運を盛り上げるカーステッカー運動の展開を行っております。

 このような県内の動きと連動いたしまして東九州自動車道建設促進協議会では、八月に宮崎市で地方大会を、十一月には東京都で中央大会を開催するとともに、国の予算編成作業にあわせまして、国土交通省や財務省等関係機関へ早期完成と必要な予算の確保を強く要請してまいりました。

 また、九州地方知事会といたしましても、十月末に「九州・山口地域の活力創造と安全・安心を確保するための社会資本整備について」の特別決議を行いまして、九州地方知事会長として関係機関へ、東九州自動車道などの着実な整備について提言活動を行ったところであります。

 さらに、全国知事会国土交通常任委員長といたしましても、総理大臣や国土交通大臣など関係者へ直接訴えてまいっております。

 国の厳しい財政状況や震災復興等を勘案すると、佐伯−蒲江間の二十六年度完成は今なお予断を許さない状況だと思いますが、ここがまさに正念場でありまして、引き続き、国の来年度予算編成作業も注視して、さまざまな立場から、あらゆる場面をとらえて、北九州−大分−宮崎間の二十六年度、ミッシングリンクなしの供用が実現できるように関係機関へ粘り強く働きかけていきたいというふうに思います。

 議員各位にも、ぜひこれからもよろしくご支援のほどお願い申し上げたいと思います。



○志村学議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 最初の質問の、やっぱり経済対策という面から見ましても、これは大分県だけではなくて、やっぱり九州全域、東九州だけでなくて、九州全域の経済効果というものが、私が言うまでもなく、非常に期待できると思います。そういった面で、これから先、経済情勢がなかなか好転しない状況ということも前提にした世の中だというふうにも思っておりますので、ぜひ知事のリーダーシップのもと、県民総意で二十六年度の開通を目指してともに頑張っていきたいと思いますので、どうぞ先頭に立って、よろしくお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)



○志村学議長 以上で古手川正治君の質問及び答弁は終わりました。

 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○志村学議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○志村学議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 次会は、明日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○志村学議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後四時三十四分 散会