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平成24年 第3回定例会(9月) 09月11日−02号




平成24年 第3回定例会(9月) − 09月11日−02号







平成24年 第3回定例会(9月)



平成二十四年九月十一日(火曜日)

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 議事日程第二号

      平成二十四年九月十一日

           午前十時開議

第一 一般質問及び質疑

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 本日の会議に付した案件

日程第一 一般質問及び質疑

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 出席議員 四十三名

  議長        志村 学

  副議長       元吉俊博

            小野弘利

            久原和弘

            三浦正臣

            守永信幸

            藤田正道

            原田孝司

            小嶋秀行

            馬場 林

            尾島保彦

            後藤政義

            竹内小代美

            玉田輝義

            深津栄一

            酒井喜親

            首藤隆憲

            吉冨幸吉

            平岩純子

            江藤清志

            古手川正治

            土居昌弘

            嶋 幸一

            毛利正徳

            油布勝秀

            衛藤明和

            濱田 洋

            三浦 公

            末宗秀雄

            御手洗吉生

            桜木 博

            麻生栄作

            田中利明

            渕 健児

            近藤和義

            阿部英仁

            井上伸史

            荒金信生

            佐々木敏夫

            戸高賢史

            吉岡美智子

            河野成司

            堤 栄三

 欠席議員 なし

 欠員   一名

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 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  副知事       小風 茂

  教育委員長     岩崎哲朗

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      奥塚正典

  企業局長      堤  隆

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     大沢裕之

  企画振興部長    塩川也寸志

  福祉保健部長    永松 悟

  生活環境部長    直野清光

  商工労働部長    山本和徳

  農林水産部長    阿部良秀

  土木建築部長    畔津義彦

  会計管理者兼

            平田茂雄

  会計管理局長

  人事委員会

            山本清一郎

  事務局長

  労働委員会

            山蔭政伸

  事務局長

  財政課長      長谷尾雅通

  知事室長      草野俊介

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     午前十時十四分 開議



○志村学議長 これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○志村学議長 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。

 第九九号議案職員の特殊勤務手当支給条例の一部改正については、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を聴取した結果、適当と考える旨、文書をもって回答がありました。

 以上、報告を終わります。

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○志村学議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第二号により行います。

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△日程第一 一般質問及び質疑



○志村学議長 日程第一、第八五号議案から第一一四号議案まで及び第四号報告を一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。桜木博君。

  〔桜木議員登壇〕(拍手)



◆桜木博議員 皆さん、おはようございます。自由民主党・無所属の会、二十九番、桜木博でございます。

 今定例会において一番最初に質問の機会を与えていただきました先輩、そして同僚議員の皆さん方に感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 七月に起きました梅雨前線豪雨被害について、自由民主党災害対策本部としてたびたび調査した結果を中心に質問を行いたいと思いますので、執行部の真摯な答弁を、県民のために、よろしくお願いをいたします。

 最初に、この豪雨のため、死亡された方々、あるいは、家屋が全壊したり、床上、床下浸水した方、また、その他の被害に遭われた方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。

 今度の災害は、地球温暖化によるのか、今までに経験したことのないような一時間当たり八十ミリ超、所によっては一時間当たり百十ミリというゲリラ豪雨が福岡、熊本、佐賀、そして大分の半分近くの中津、日田、竹田、豊後大野の一部、湯布院、玖珠町の一部を襲い、甚大な被害をもたらしました。所によっては、昭和二十八年の災害以上の被害だったと言われています。

 七月三日から五日、七月十一日から十四日に降った雨のため、複数回の床上や床下浸水をこうむった住宅もあり、中には、一回目の被害後に畳がえをしたり、電気製品の買いかえをしたのに、二回目の十四日に、また、それらがだめになったという家もございます。

 県全体で死者は三名で、全半壊二百二十八戸、一部損壊八十八戸、床上浸水千六戸、床下浸水千五百七戸、合計二千八百二十九戸が住宅被害を受け、倉庫等の非住宅も五百八十七戸が被災をしました。何より、三百十八世帯、八百四十一人という方々が孤立状態に陥ったということは特筆すべきことでございます。

 各地域の避難勧告や指示の対象者は合わせて八万一千人という多数に上りましたが、早目に勧告等が出され、また、昼間であったのが幸いして、死者、負傷者の数の増加に歯どめがかかったのではないかと思われます。

 ただ、私も、日田市全域はもちろん、中津、竹田等の県下各地を調査いたしましたが、その惨状は目を覆いたくなるほど惨たんたるものでした。

 災害発生と同時に知事は、由布、日田、中津、玖珠、竹田等の被災地に入り、現場を見て情報収集や調査をし、被災者を見舞うとともに、被災者の声を聞きながら、県として早急な復旧を何からすべきか指示をしていただき、まことにありがたく、住民にとっては涙の出るような思いでございました。そのため、県職員の対応は素早く、関係部職員の日夜を問わぬ勤務による調査や集計でだんだん被害も明確になり、また、野田総理を初めとする各種災害調査団や国会議員対応が適切に実行されたことに、災害対策本部、県執行部に対し、心から感謝をし、敬意を表する次第でございます。

 関係者のご尽力により、過去にない速さで政令二百八号及び政令二百十四号激甚災害法激甚災害指定を受けることができ、農林水産については、七月三十一日閣議決定、八月三日公布、土木公共施設については、八月十日閣議決定、八月十五日公布となりました。

 被害が明確になるにつれ、膨らむ被害額は、八月二十七日発表によると、八月二十四日現在の集計で、土木建築関係二百七十四億四千七百万円、農林水産関係が二百十億一千六百万円、その他、商工労働、教育、福祉の合計が十七億七千万円で、被害総額は五百二億三千三百万円となり、そのほかに住宅被害の分が加算をされますと過去にない大規模な災害であることが明確であります。問題は、これから住民が安心、安全な生活ができる支援策とそのための復旧・復興計画であります。

 そこで質問をいたします。

 知事は、今度の県下を襲ったゲリラ豪雨を伴う梅雨前線豪雨災害に対し、どのような思いをお持ちか、お聞かせいただきたいと思います。

 また、明確になってきた被害の早急な復旧、復興に対する知事の思いをお聞かせいただきたいと思います。

 以降は、対面席より質問いたします。

  〔桜木議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの桜木博君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 今回の災害に当たりましては、議員各位には、個人としても、また、会派としても、早急に現地に赴き、その上で復旧、復興に対する貴重なご提案をいただきまして、心から御礼を申し上げる次第であります。

 私もつぶさに被災状況を見て回りました。河川のはんらんにより、道路や農地、社会福祉施設や学校、商業施設などの広範かつ多様な分野に被害が及んでおります。これは過去に例のないもので、豪雨による水害の脅威を改めて実感したところであります。

 それだけの被害がありながら人的な被害が少なかったのは、行政による避難勧告、避難指示が適切に行われたこと、あるいは自衛隊の救助活動が迅速に行われたこと等いろいろ状況はあったと思いますけれども、それぞれの地域や個人が状況に応じて的確に判断し避難するなど、常日ごろの防災訓練等によりまして培われた自助、共助の力が発揮されたということは大変に大きなことだというふうに思います。

 一方で、私が特に心配したのは、余りに大きな被害で、被災された方々の気持ちまでくじけてしまわないかということでありました。

 ようやく整備したビニールハウスがすべて流された若い夫婦にお見舞いの言葉もない思いでありましたけれども、奥さんが「大丈夫、やります」という力強い言葉を聞きまして、大変に安心をしたところです。二度にわたり浸水をした商業施設の経営者からも、「絶対に再起するんだ」という声が返ってまいりました。

 大きな痛手をこうむりながらも意欲的に再起に取り組む方々がいる限り、私としては、復旧、復興は大丈夫という思いでありまして、そういう方々を何としても応援していかなければならないというふうに考えております。

 今回の水害は広範かつ多岐にわたることから、県は、全庁挙げて復旧、復興に取り組むことといたしまして、被災直後の七月六日に、すべての関係部局を構成員とする水害対策会議を立ち上げたところであります。また、被災市町にも赴きまして意見交換を行うなど、緊密に連携をとりながら対策を進めております。

 先月二十七日には、水害対策会議におきまして、復旧・復興推進計画を策定するとともに、対策に必要な補正予算を取りまとめたところであります。

 この計画には、次のような三つの思いを込めております。

 第一は、道路、河川や農地などいろんな分野での復旧、復興に当たり、関係機関が連携を図りながら総合的に行うということであります。

 第二は、被災者の立場に立って、国の制度などで対応できないところをきめ細かく支援をするということであります。

 第三は、復旧、復興の全体像とその段階的な進め方をお示しいたしまして、県民や被災市町に安心をしていただくということであります。

 その内容は、住宅再建など被災者への支援を初め、被災農家の負担軽減など農林水産業、商工業等への支援、教育、文化施設の復旧、道路、河川や農地等の本格復旧、さらに、災害に強い社会資本の整備など防災機能、防災力の強化といったことであります。また、被災市町に対しまして、県職員による人的支援も行うことにしております。

 復旧、復興を迅速、着実に進めるため、計画の進捗管理も大事であります。水害対策会議におきまして、毎月、進捗状況を確認するとともに、被災地での水害対策会議を再度開催するなど、現場からの意見、要望等をお聞きして、必要に応じて計画の見直しも行っていきたいと思います。

 被災された方々が一日も早く安心して暮らせるように、被災市町、国と一体となりまして、全力を挙げて、迅速かつ着実に復旧、復興に取り組んでいきたいと思います。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 ありがとうございました。

 私は、災害査定についてちょっとお尋ねしたいというふうに思いますが、七月三日、十四日に起きたにもかかわらず、激甚災害の指定は早くできた。しかしながら、被害に対する災害査定が、九月十八日とかそれ以降、二カ月ぐらいに分けて段階的にやっていくというようなことでございますけれども、これらが、県の方で準備ができたやつから災害査定が県でできるように、権限の移譲と申しますか、査定事務の権限を県に移してもらえるような制度改正をすべきじゃないか、求めるべきじゃないかというふうに思いますが、いかがでございましょうか。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 災害査定を県の方で行うようにすれば、迅速な復旧、復興ができるんではないかというご質問だと思いますけれども、なかなか時間がかかっているという感想をお持ちだと思いますけれども、まず、災害査定を受けるには、施設の管理者、県や市や町ということになりますけれども、被災箇所の調査を行って、工事の範囲だとか、復旧工法などを検討して、そして測量や設計を実施して工事費の概算を整理して申請するということでありまして、やっぱりどうしても二カ月程度を要するということになります。

 また、せっかくそこまで市や町が作業して積み上げたものだから、それをもう県の方で査定をしてやってしまえばいいじゃないかということでございますけれども、残念ながらこの災害復旧は国庫補助の申請ということになるもんですから、国庫補助を県の方で査定してしまう、これは大変、県には便利がいいんですけれども、そこまではなかなか言いづらいかなということで、今、苦慮しているところでございます。

 将来、国の権限の移譲等々が進めば、そういうこともできるようになるかもしれませんけれども、今のところは国の予算ということでやっておるもんですから、そういうことに、そこは、査定権限はやっぱり国にお任せするよりしようがないかなというふうに思っています。

 ただし、私どもとしましては、一日も早く復旧、復興をなし遂げたいというふうに考えておりまして、そのことを国にも強くお願いしておりまして、国の方でも、例えば、個別の積み上げではなくて、総合単価ということで、一定規模以下の事業については、もう総合的に単価を計算してやっていいとか、あるいはまた、一々現場を見てやるんではなくて、一定規模以下の査定については、机上査定といいますか、そういうことで、机の上で話を聞いて、ああもうこれはこれだけというようなことで査定をしてくれるというようなことを踏まえながら、できるだけ簡素、早急に査定ができるような手を考えてくれているというふうに思いますし、そういうことを県としても強くお願いしていきたいというふうに考えております。

 また、査定をまつまでもなく、緊急に施行する必要のある工事もたくさんありますから、そういうものについては査定前着工という制度を活用しながら、こちらで思い切ってそういう制度も利用した復旧、復興をやっていきたいというふうに考えているところであります。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 今お答えになった中で、査定前の着工というような形で、私、国の方にも、県の方にもいろいろと聞いてみますと、それぞれ思いが違うというのは、国土交通省の方は、もう名刺つきでいただいたんですけれども、査定前着工制度というのがあるからどんどん利用してほしいと言うにもかかわらず、都道府県においては、なかなかそれが進まない。一方、都道府県の方は、やってしまうと、後になって、ここからここまではちょっとそれは無理だ、ここまでしか入れない、一〇〇%はできませんというようなことで後で削られるというようなことがあるもんだから、なかなか進められないというような話も聞いております。

 そういうことで、考えますと、住民のためですから、できるだけ着工前の、査定前着工制度をできる限りやっぱり使っていただいて、次の雨が来る前とか、あるいは台風が来る前にどんどん復旧、復興を進めていただかないと無理かなというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。

 それから、もう一つ大事なことでございますけれども、今回のレベル、もしくはそれ以上のゲリラ豪雨が来たときに、同じような復旧、復興をやっておった場合には、またすぐやられてしまうという可能性がございますので、県費を投入してでも改良復旧をすべきだと思いますが、その見解をお伺いいたします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 初めに、査定前工事でございますけれども、これについては、少なくとも大分県については、この復旧査定前工事については、一定の要件はありますが、そう難しい要件でもありませんので、それをクリアするものについては思い切って活用していきたいというふうに考えております。

 それから、これからのことで、やはり、同じような大雨、集中豪雨のときに心配がないように、県費を投入してでも、復旧ではなくて、改良、改修までやるべきじゃないかというお話でございまして、これはご指摘のとおりでございまして、国の方も、国管理の河川、道路について、同じように、やはり災害対策ということではなくて、改良工事をやらなきゃいかぬかな、改修までやらなきゃいかぬかなということを議論しているところで、我々もそのことをお願いしているところでございます。

 我々自身も、県の管理の河川、道路についても、同じような思いで、ただ旧に戻す、復旧というだけではなくて、これからの安全、安心を念頭に置きながら、必要に応じて改良、改修までやっていきたいというふうに考えているところです。

 ただし、例えば河川なんかになりますと、市や町の管理、県の管理、そして下流になりますと国管理ということになりますので、この辺を一体的にあわせてやらないと、一方だけで改修をやっても、流れがよすぎて、今度は下の方ではんらんするというようなことになりますので、その辺はよく連携をとりながらやっていきたいというふうに考えているところであります。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 復旧に当たりまして、被災地の活性化、あるいは経済効果ということにつながってくると思いますので、それぞれの地域の建設業をできるだけ使っていただきたいというふうに思います。

 今のように県下の経済が低迷しておるような時期でございますので、できるだけそういうふうにしていただけたら地域にも活力が出てくるんじゃないかと思いますので、土木建築部長さんに見解をお伺いいたします。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 まず、今回の災害に当たりまして、地域の建設業の皆様には、被災地における初動対応、そして復旧工事につきまして大変お世話になりました。心から御礼を申し上げたいと思います。

 今後の復旧につきましても、やはり、地域の実情に詳しい地域の建設業者の皆様の協力を得まして、一日も早い復旧を目指してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 ありがとうございました。

 よろしくお願いします。

 次に、災害時の住民避難について伺います。

 今度の災害ほど、土木、農林水産被害のほかに、住宅被害の多かったことはございません。県下で死者三名、全半壊を含む住宅被害が二千八百二十九戸、短時間で急激な増水が起こったにもかかわらず、避難勧告や指示の放送が聞こえなかった、あるいは、停電のためにテレビや電話も使えず、孤立した集落が二十二地域、八百四十一名にも及びました。

 早目、早目に避難情報を出した市町もあり、人的被害は最小限でとどまりましたけれども、市や町の避難の放送が聞こえず、あるいは、携帯の地域情報はメールとして届いていても、住民がその避難情報の区分がわからない、また、今までの経験で大丈夫だろうというように安易に考えて避難をしないなど、五万一千七百三十七世帯、十三万人もの住民に避難情報を出していながら、実際に避難所に行った方々は第一回目は大変少なく、二回目の被害では、その恐ろしさを知り、避難をした人たちが多かったというふうに聞いております。

 そこで、災害時の住民避難体制はどうなっているのか、あるいはまた、今後どのように改善していくのか、お知らせをいただきたい。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 それでは、災害時の住民避難についてお答えをいたします。

 まず、災害避難情報の伝達については、市町村長は、人的被害の発生する可能性が明らかに高まった場合には避難勧告を、それから、人的被害の危険性が非常に高いと判断される場合には避難指示を発令するということになっております。

 これら災害避難情報の伝達は、防災行政無線、防災情報メール、広報車の巡回等、複数の手段によって行われておるのが現状でございます。

 今回の災害では、一部の地域におきまして、必要な災害情報の放送が聞こえなかったり、あるいは避難が迅速に行われなかったケースもあるという報告を受けておりますが、現在、市町村と一体となって検証を行っているところでございます。

 今後の改善策といたしましては、防災、減災には、まず避難することが大事であり、そのため、避難情報をより早く、より広く、わかりやすく発信することが極めて重要であるというふうに感じております。

 県では、市町村からの情報を多様な手段により迅速に県民へ伝達するために、全市町村と結ばれた防災用の情報システムがございます、GISがありますけれども、この改修について、今回の補正予算でお願いをしているところでございます。

 あわせて、情報を受け取る住民の方々の防災意識を高めることも大変大事なことであると思っております。避難訓練を繰り返し実施するなど、自主防災組織の活性化にも鋭意取り組んでいるところでございます。

 このように可能なものは速やかに実行しつつ、今回の災害の検証結果につきましては地域防災計画にも反映させていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 やはり避難をスムーズにやるということが大事なことだろうと思いますけれども、特に、過疎地、あるいは高齢者で動けない方々、これらの方々の避難体制、あるいは伝達、誘導、こういうものが必要ではあるんですけれども、どういうふうにするのかというのが一番大事なことだろうと思います。その点について、再度お尋ねします。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 私の方から全般的な話をさせていただきますけれども、やはり要援護者の避難体制というのは大変重要なことであると認識をしております。やはり、日ごろからの活動の中で、どこにどういう人がいる、そういう、地域の結びつきといいますか、地域のやっぱり支援体制というものは常時確認をしておかなければならない。そのためにはやはり、地域の自主防災活動とか自治会活動とか、そういうものがやっぱり活発、活性化してないと、なかなかそこまでの活動に結びつかないというふうに思っています。

 我々としましては、まず、今年度、防災士等を三千名養成いたしまして、必ずその地域の自主防災組織の中にそういう防災士が入って、そういう地域の援護活動をどうするか、地域の防災訓練をどうするか、こういうものを計画立案し、訓練をし、そして、そういうものを地域の人々に認識をしてもらって、危機管理意識を高めていく。そういうことで、何かのときには、お互いに声をかけ合って逃げる、一緒に逃げる、そういうことがやっぱり可能になるんではないかというふうに思っていますので、そこら辺の、自主防災組織の活性化といいますか、そういうことにも力を入れながら、そういうものがシステマチックにできていけばいいなというふうに思っております。

 以上でございます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 そこで、個人情報と避難、救済の兼ね合いというのが非常に難しくなってくるだろうと思います。今のような時代に、個人情報だ、個人情報だということで、自治会の中のいろんな、家族の状況等は、自治会長と民生委員は知っているわけです。ところが、自治会長、民生委員は、数が多いもんですから、実際に救助は、なかなかできません。やっぱり消防団員に頼る。消防団員には、そういう情報が流れていない。個人情報保護法の関係で、どうしてもそれは流してはいけないというような形に一応なっているもんですから、実際に救助に当たる消防団員が状況を知らないということがあって、なかなかスムーズにいかないということも聞いておりますので、その点の改良をどういうふうにやるかということをよろしくお願いしたいと思います。

 次に、土木関係災害のうち道路災害について伺います。

 今回の大雨は、七月三日から五日と十一日から十四日と数回にわたり、五十ミリ以上の豪雨が中津、日田、竹田、玖珠等に降りました。レーダーエコーの分析では、最大、一時間当たり百十ミリという、今までに経験のない豪雨が降り、県、市町がそれぞれ管理する道路で、八月二十四日現在で七百七十四カ所、七十三億四千七百万円という大きな被害となりました。

 中津市は、主に山国川沿い、日田市は全域、竹田市は玉来川流域と、それぞれ河川沿いの国、県、市道で被害が出ており、一部では、山沿いのために、土砂崩れによる通行どめや橋梁の土台部分の流失等がありました。それぞれの市で異なった特徴があるように思われます。

 また、道路路盤の下を水が流れたために、路面のアスファルトにしわがよったり、はがれたり、路盤ごと流されているところもあります。その結果、当初二百十四カ所が通行どめとなり、日田市や竹田市荻町のように全体が一時孤立状態になったところもございます。

 今後大事なことは、被害場所の早急な災害復旧と県民生活をいかに早くもとの状態に戻すことではないかと思います。

 そこで、国の災害査定はいつからどのような体制で行われるのか、そして、いつ終了するのか、また、いつまでに工事は完了し、本来の道路状況に復旧、復興する見通しなのか、お伺いをいたしたいと思います。

 また、災害に強い大分県の道路づくりをどのように進めていくのか、特にこれからは地球温暖化による亜熱帯特有のゲリラ豪雨に強い道路づくりを考えなければならないと思いますが、その対策をどう考えていますか、お伺いをいたします。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 二点につきましてお答えをいたします。

 まず、道路の復旧、復興についてでございますが、災害査定は、昨日の十日から始まっておりまして、十一月の初旬まで、八週間連続で行われる予定でございます。

 管内の被害が大きな土木事務所については、他の土木事務所や本庁からの職員を派遣するとともに、長崎県、宮崎県、鹿児島県からの応援職員三名を配置いたしまして、十六名を増員した体制で災害査定に臨んでおります。

 これまで、地域の生活や経済への影響を最小限にとどめるべく、被災直後から土砂撤去など道路の応急工事を実施してまいりました。

 今後、本格的な復旧に向けまして、査定終了後、順次着工いたしまして、橋梁工事など時間を要するものを除きまして、来年の梅雨時期までには完了する予定でございます。

 続きまして、災害に強い道路づくりについてでございます。

 豪雨や地震など災害への対応におきましては、道路の役割は非常に重要だと認識しております。今回の災害でも二百十四カ所の全面通行どめが発生するなど、県民生活に支障を来し、大変ご不便をおかけしたところでございます。

 これまで、防災点検により危険箇所を把握し、土砂崩れや落石を防止するのり面対策工事を実施するとともに、改良工事においては、防災面に配慮した工法の採用やルート選定を行ってまいりました。特に、市町村役場や病院など重要な拠点間を結ぶ緊急輸送道路や通行どめにより孤立する地区が生じるおそれのある道路で重点的に防災対策を進めているところでございます。

 ゲリラ豪雨など異常な降雨が多発する中、今後も引き続き道路施設の点検強化やのり面対策工事、改良工事等による防災対策を着実に推進し、災害に強い道路ネットワークづくりに努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 ありがとうございます。

 頑張っていただきたいところでございます。

 これだけ多くの被害箇所がありますが、今申しましたように、半分、八割近くの予算が今度ばっと来るというようなことになりまして、仕事はだあっと出しても、なかなか地域の経済が今まで低迷しておりますので、従業員が少ないとか、いろんなところ、事情がございます。そうすると、あっちこっちからやっぱりせざるを得ぬというような、そこのバランスをよくとっていただいて期間内に終わるようにしてもらいたいと思うのですが、これが査定から三年間という期限がございますので、その間に、県道、それから市町村からの受託の道路やら含めましたときに、間に合うのかどうかを再度お伺いします。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 先ほど申しましたように、道路は生活に密着した施設でございますので、大変被害の大きい状況ではございますが、しっかり頑張って、三年以内に終わらせる見込みでございます。

 なお、道路につきましては、三年と言わず、より早期に復旧をしたいと考えておりますので、また、市町村におきましても、しっかりサポートをしながら進めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 次に、河川災害についてお伺いをいたします。

 二十八年災からおよそ六十年が経過したとはいえ、ゲリラ豪雨に伴う短時間での急激な増水と山地崩壊による流木や瓦れき等により、護岸がかくも脆弱で、もろく破壊されるものとは思いもよりませんでした。山間地の中小河川が特に破壊され、堤防の決壊、道路の損壊、田畑の崩壊や土砂による埋没へつながり、被害を大きくしています。

 今回の災害は、昔つくられた間知石を積んだだけの護岸や丸い石を積んだままのところもあり、これらの多くは崩れて跡形もなくなっております。また、最近つくられた護岸では、裏側に水が入り、ぐり石が抜けて、護岸が何メートルもまとめて川側に倒れたり、あるいは田の方に傾いたりというような状況になっております。また、立ち木のまま橋にひっかかり、その上に小さな瓦れきがたまって橋の上を土砂が越えたり、あるいは両端を水が削っているのが特徴です。これらの結果、周辺の田畑や住居を流失させたり、堤防を破壊し、床上、床下浸水等、多くの被害を引き起こしています。したがって、河川の復旧、復興については抜本的に考え方を変える必要があるのではないかと思います。

 そこで、県当局は、この河川被害千三十三カ所という余りに多い被害箇所をどのように分析し、今後の河川の復旧、復興を行っていこうとしているのか、お伺いをします。

 また、県河川だけでも五百九十二カ所あり、その上、市町からの受託を加えたら、査定後三年間で終わるのかという心配もいたしておりますが、いかがでございましょうか、お伺いをします。

 次に、河川に多くの土砂が堆積して、二次災害を起こしかねない状況になっております。これらは早期に河床掘削をしていただかないと、田畑の被害、住居の浸水がさらに拡大するのではないかと思いますが、どのようになさるのか、お伺いをいたします。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 二点につきましてお答えをいたします。

 まず、河川の復旧、復興についてでございます。

 災害復旧に当たりましては、まず、現地調査を十分に行い、被災原因をしっかり究明した上で、その原因を除去できる適切な工法を選定することといたしております。

 特に河川では、形状、勾配などの特性や周辺環境も踏まえ、現地に適合する工法を総合的に検討してまいります。

 また、災害復旧事業では被災施設を原形に復旧することが原則とされておりますけれども、再度災害防止の観点から、原形復旧にとどまることなく、被災状況に応じて改良復旧も提案してまいりたいと考えております。

 一方、復旧体制につきましては、先ほど申し上げましたように、県外からの応援も含めまして、土木事務所への増員による強化を図ったところでありまして、査定が終わったものから順次、工事発注を行い、早期復旧を目指してまいりたいと考えております。

 二点目の河床掘削についてでございます。

 今回の豪雨により、多くの河川において、上流域から流下した土砂で河道が埋塞し、家屋や道路などに浸水被害をもたらしました。

 埋塞箇所のうち、日田市の串川や玖珠町の金吉川などでは、再び大雨が降ると人家や公共施設に甚大な被害が生じるおそれがあるため、応急工事により堆積土砂の除去を行いました。

 その他の箇所につきましても、災害査定で河床掘削を提案するとともに、今回、県単独事業で約七億三千六百万円の増額補正をお願いしているところでありまして、今後、できる限り速やかに堆積土砂の除去を行い、浸水被害の防止に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 河床掘削につきましては、国の補助事業で行うのが原則だろうと思いますけれども、三割以上でないとできないとかというような規定もあるようでございますが、県の単独事業で行うのと国の事業で行うのと、そのすみ分けはどうなっているのか。

 そしてまた、これからどれぐらい単費を投入せにゃいかぬのかというのは、おおよそ予想がわかれば教えていただきたいし、補正を三百五億組んでいただいておりますけれども、その中で現在どれくらいの単費をこのために使っておるのか、わかったらお教え願います。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 河床掘削につきましての補助事業と単独事業の区分けの問題でございますが、先ほど議員もおっしゃっておりましたが、河道断面の三割程度以上が埋塞し、人家、公共施設等に甚大な被害を与えた場合、あるいは次期出水でこれらのおそれが大きい場合で、工事の費用が百二十万円以上になるものにつきましては補助事業の対応となります。

 これ以外につきまして、緊急を要するものについては単独事業で対応するということにしております。

 なお、事業費につきましては、先ほど申しましたように、県単独事業で七億三千六百万円の補正をお願いしているところでありまして、この河床掘削につきましては、このうち約六億円程度を想定しております。

 以上でございます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 ありがとうございました。

 しっかりよろしくお願いします。

 次に、農地、農業用施設の復旧、復興について伺います。

 一時間に八十ミリから百十ミリという経験したことのない豪雨が何回も襲い、弱まったかと思えば、さらにまた五十ミリから六十ミリの強い雨が降るといったことが断続的に続いたため、堤防が決壊し、山国川、花月川、玉来川その他の川沿いの田畑が流失したり、土砂に埋ずまってしまい、耕作不能となっています。また、圃場整備をしたばかりの水路や田んぼののり面が崩れてしまっています。

 これまで本県では、農業産出額一千四百四十億円を目指し、新規就農者の確保、専業農家の育成、集落営農の推進、大規模農家の育成、大分ブランドづくり等に力を入れてきましたが、いま一歩のところで災害に遭い、これで停滞するのではないかと心配をいたします。

 そこで、一万カ所、百五十三億円に及ぶ農地、農業用施設等の復旧、復興をどうするのか、また、農林水産部と土木建築部が連携をしながら復旧、復興をしないと進まない箇所が大部分だというふうに思いますが、どう期間内にやっていくのか、お伺いをいたします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 今回の災害は、河川のはんらんということから起こっております。農地、農業用施設の被害が大変多く発生をしております。

 県では、災害発生直後から被害状況の把握のため、県職員延べ二百七十五名を甚大な被害を受けた四つの市や町に派遣いたしまして、八月三日までに被害調査を完了させております。

 あわせて、水路の崩落や土砂の流入等によりまして緊急に用水確保対策が必要となっておる水田につきましては、査定前着工制度等も活用いたしまして、土地改良区等による仮設パイプの設置などの応急工事を行いまして対応してきたところであります。

 これからの本格的な復旧工事につきましては、市町が主体となって国庫補助事業を活用して行いますけれども、ようやく国の災害査定も九月下旬には始まるという予定となっておりまして、県としましては、国に対して、査定の早期完了と十分な予算の確保を要望しておるところであります。

 また、国庫補助の対象とならない復旧工事費四十万円未満の小規模災害をどうするかという問題もありますけれども、これにつきましては、激甚災害の指定を受けたことから、市や町の起債を活用した復旧事業を後押ししていきたいと思います。市や町が起債をして支援をいたしますと、その起債については相当後から国が面倒を見るということになっておりますので、これを活用してもらいたいというふうに思っております。

 他方で、被災農地の復旧に伴う地元負担には、災害用低利融資で支援するほか、圃場整備事業の償還金を返済中の農家等には、償還繰り延べ等によりまして負担の軽減を図るということも考えているところであります。

 今後は、市町によりまして、早期着工に向けて多くの要員が必要となるわけであります。県といたしましては、延べ千二百三十九名の県職員を市や町に派遣するとともに、九州・山口九県災害時応援協定に基づきまして九州各県から農業用に三名の応援をいただくなど、総力を挙げて被災地を支援してまいりたいというふうに考えております。

 次に、農林水産部と土木建築部との連携についてでございますけれども、農地の復旧が河川災害との調整不足でおくれる、ちぐはぐになるということのないように、工法や工事発注時期の設定、あるいは工程管理につきまして、市や町と土木事務所等との連携を十分に図っていかなければなりません。このために、県の振興局が積極的に調整機能を発揮するということにしております。

 また、河川の復旧が防災機能を高める改良復旧となる場合には農地の形状が変わることもありまして、農地と河川の復旧計画の調整を両部で緊密に行いながら、速やかに復旧を進めてまいりたいというふうに考えております。

 今回の災害によりまして農家の方々が営農意欲を減退することのないように、復旧・復興推進計画に基づきまして、一日も早い復旧に向けて全力で取り組んでいきたいというふうに考えております。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 ありがとうございます。

 高齢者の農業者の中には、今回の災害復旧で、また負担がふえちゃったというような人もおるわけで、農業をやめてしまおうかと悩んでいる方々がおられます。精神的にも金銭的にも、そういう方、悩んでおるわけですが、今お話しのように、市町村では起債が認められて、その起債の九五%は交付税で返ってくるということでございますけれども、残りの分については、来年度ぐらいにならないとまとまらないというようなことでございますけれども、農業者の方の負担になるわけでございます。

 それで、一つお願いは、できるだけ県等が出していただいて、県費を出していただいて、限りなくゼロに近いような負担に、農家の方々が意欲を起こすように努力をしていただきたいということをお願いしたいと思います。

 次に、林業関係施設の復旧、復興について伺います。

 林業再生について、県は今日までいろいろ政策を打って、支援を続けながら活性化をしようとしてきましたが、先般の災害で、林道、作業道は、雨で川のようになり、破壊されてしまい、立ち木は倒れ、放置林は土砂崩れを起こしています。この林地崩壊と林道、作業道の破壊は一千カ所以上になり、林業関係被害は現在五十億二千万円となっていますが、これからも山奥の調査が進めば、さらにふえると思われます。この災害は、木材搬出を阻み、市場への木材供給を減少させ、製材業への悪影響が懸念されるところです。

 そこで、この数多い林業被害の調査と復旧、復興をどう計画、実行し、大分県林業の再生を図ろうとしているのか、お聞かせください。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 被害状況の把握につきましては、県、市町村、森林組合の職員など、延べ二千二十六人で現地調査を行いまして、林地崩壊や林道災害の被害額を八月中旬に確定をしたところでございます。

 林地崩壊では、二次災害が懸念されるなど特に緊急を要する箇所に対しまして、堆積土砂の除去等の応急工事を県単独事業で実施したところであります。

 なお、本格的な復旧工事は、緊急治山事業により十一月から着手することとしているところでございます。

 次に、林道災害では、事業主体となります市町村に県職員を派遣し、工法決定等の技術支援を行い、国の災害査定を踏まえまして、十一月末から復旧工事に着工する予定であります。

 また、災害復旧事業の対象とならない林道や作業道につきましては、木材搬出の早期回復を図るため、県独自の支援策に加えまして基金事業の拡充により事業主体の負担の軽減を行うなど、きめ細かな対策を講じることとしているところでございます。

 これらの取り組みによりまして、木材の安定供給に不可欠な路網などの早期復旧に努め、林業再生を図ってまいります。

 以上でございます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 林業の再生で、被災した林業者の支援も必要になってきますけれども、どのように考えておるのか。

 そしてまた、大分県の今の森林の造林関係で、大分県森林づくりが非常に大事になってくるだろうと思いますが、そこのところをどういうふうに計画を今後しておるのか、もう一度お尋ねします。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 被災されました林業関係者の支援というのは非常に重要でありますが、先ほど申し上げましたように、まず、路網を整備し、再生産ができる、そういう体制をいち早く築くということが何よりであろうというふうに思っております。

 そういう中で、個別に林家の皆様方の支援、そういったものにつきましては、やはり、関係機関と、森林組合を中心としながら、よく話を聞きながら調整させていただきたいと思いますが、何よりも、いち早く路網整備をきちっとやり上げるということが先決であろうというふうに思っているところであります。

 以上でございます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 ありがとうございました。

 次に、中小企業への復興支援について伺います。

 中津市では、山国川沿いの観光地で経営する本耶馬渓、あるいは山国等の小売業の加工所が被害に遭い、日田市では、旧市内全域の製造業や小売業が百八十一戸、竹田市では、玉来川沿いの製造業や小売業等、県下合わせて三百八十九戸、十三億六千七百万円という被害になっています。

 県として素早い金利の融資制度で支援策を打ち出していただき、感謝をしているわけでございますけれども、そこで質問ですが、県下の中小企業の被害状況、復興状況をどうとらえて、復興に向けた支援を行うのか、また、被害件数が数百件あるにもかかわらず、県の融資制度を利用したのは八件、二千四百万円しかないようですが、この状態を県はどのように分析しているのか、お伺いをいたします。

 それから、この被害は全国版で朝から一日じゅう、テレビ、新聞等で毎日報道されたため、二次被害をその他の面でも引き起こしております。被災地はもちろん、鉄道や道路の通行どめのため近づくことができない観光地はやむを得ないにしても、例えば、被災をしていない日田、天瀬、竹田、湯布院の温泉、ホテル等のキャンセルといった風評被害が起きております。日田市の豆田やその他の地域でも風評被害による客の減少が見られるなど、大きな影響を与えています。

 そこで、この風評被害による観光関係の再建、活性化はどうするのか、お伺いをしたいと思います。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 私から、初めに中小企業への復興支援についてお答え申し上げます。

 復興支援におきまして大切なことは、被災事業者の気持ちがくじけたり、折れたりされないよう、関係者が一体となって支えることだと思います。事業再開意欲をこれらを通じて減退させないことが大事だと思います。

 このため、最初の水害が起きた後、直ちに低利の特別融資を用意するとともに、その後の被災で被害が拡大したことから、八月六日には、過去最低利率となります緊急融資制度を設けたところであります。

 また、こうした低利融資とともに重要なことは、被災事業者の方々に寄り添ったサポートだと考えます。

 現在、関係する商工会議所、商工会等におきましては、事業再開計画等につきまして、窓口での相談や職員による直接訪問などを通じまして親身な対応に努めているところでございます。

 保険金給付の代理手続を初め、毀損した決算書の写しの提供や融資申し込みの手助けなどさまざまな対応がございますので、これらにつきまして、きめ細かな支援を行っているところであります。

 制度融資の貸し付けにつきましても、徐々にふえまして、先週末の時点では十八件、七千七百八十万円となっております。

 また、日本政策金融公庫の貸し付けも、二十件、一億円に達しておるというふうに聞いております。

 相談状況を踏まえますと融資がさらに増加すると考えられますが、被災直後は生活や店舗等の復旧に追われるため、その後に保険金算定や改修費用の見積もりといった手続がこれから進んでくるのではないかというふうに考えております。よって、引き続きまして、被災事業者に対しまして融資制度の周知を図るとともに、商工団体等と連携いたしまして事業再開に向けた支援をしっかり進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上です。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 私の方から被災地の観光支援についてお答え申し上げます。

 七月の県内宿泊客の動向でございますけれども、対前年同月比で九八・八%、対前々年比で九八%となっておりまして、八月につきましては、現在集計中でございますけれども、引き続き厳しい状況が続いていると認識しております。

 県では、こうした事態に対し、被災後直ちに観光協会等と連携いたしまして、地域活性化総合補助金による元気回復キャンペーンを展開するとともに、テレビ、新聞や街頭宣伝、あるいは、先日、大阪で実施いたしました「おおいた竹ものがたりインせんちゅうパル」などのイベント等を通じて、被災地を中心に大分県の元気を積極的に情報発信しているところです。

 福岡を初め、関西、首都圏で、PR効果の高い情報媒体の活用やイベント参加、マスコミ招聘などにより、引き続き元気情報の発信に努めてまいります。

 また、旅行会社との連携によるウェブ会員向けのツアー募集、さらにはJR九州や旅行代理店のキャンペーンと連動した取り組み等によりまして、これまで減少した分を取り戻すぐらいの覚悟で取り組んでまいりたいと考えております。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 素早い取り組みをいただいて、本当にありがたく思うわけでございますが、こういう災害のときは非常事態でございますので、高齢者が今ほとんど商店等を運営しているところが多ございます。こういう方々が、もうどうしようかというふうに悩んでおる方が非常に多いんです。再開するのか、あるいは、そのためには金を借りなきゃならぬ。もうやめようかというようなところもございますので、私どもが今まで商工会関係でからずっと見ておりますと、こういうときには、保証料を県が全部出してでも、再開する意欲のある人には支援をしていただくということにできないのか。よろしくお願いします。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 今回設置いたしました、八月六日から運用しております九州北部豪雨等災害復旧特別融資につきましては、これは相当思い切った融資利率及び保証料率の減免を行っております。

 今お尋ねのありました保証料率につきましては、なかなかゼロということにはなっておりませんけれども、通常は〇・八五%以内というような保証料率が一般でありますが、今回、保証料率につきましては年〇・二五%ということで、過去にない減免措置を図っておるところでございます。

 こういった内容についても関係の皆様によくご理解をいただきまして、このような制度の利用も含めまして、事業の再開につきまして、元気を出していただけるように、関係の中小企業団体等々と一緒に、また、市町と一緒になって頑張っていきたいというふうに考えます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 昔から士農工商と言われておりますので、できるだけやっぱり商工業者に支援を、ひとつよろしくお願いいたします。

 次に、中津日田高規格道路の整備について伺います。

 もうこの道路につきましては、平成十五年以来、何回も聞いております。いまだ日田側、山国−日田間が調査区間になっておるようでございますけれども、航空写真は撮っているものの、完成させる気があるのか。日田の市民の多くは、国や県に対して不満を持っております。

 一般的に道路は両側から始めるのが普通ではないかと思いますが、日田側は、いまだ白紙のままで、ルートも決まっていない。そうした中、久留米市長は、しっかり国に対して早期完成の要望を出すなど活発な動きを見せています。

 さらに、今度の災害のように二一二号線が何カ所も通行どめになれば、その代替道路が必要でございます。キヤノンやダイハツは、部品を運ぶのに道路が通行どめになれば、計画生産に狂いが生じます。

 知事におかれましては、早急に事情をご賢察の上、進めてくださるようお願いをしたいと思います。そのために、現状分析と今後の心意気をどうぞお聞かせいただきたいと思います。

 最後に、国道二一〇号線の長谷地区代替トンネル道路計画の立案についてお伺いをいたします。

 日田市の夜明ダム沿いにある国道三八六号線、二一〇号線とも水面からの高さが低く、いつも豪雨のたびに、ぎりぎりか、もしくは二一〇号線のように何回か冠水して通行どめになっております。

 今回も、トンネル内を激しく噴出する水、あるいは山側からの土砂、それから、住宅地がダムの水面に近いために七十センチぐらい道路が冠水をして、朝から夕方まで通行どめになっております。避難者も指定の場所に行けず、分かれて避難をしたというのが現実でございました。

 加々鶴トンネルについては、国の管理で二一〇号線でございますので、昭和四十年完成と聞いておりますけれども、五十年経年と昔のつくり方のため、大型車がいなかったというようなこともありまして、水漏れが多く、カーブもあり、大変危険を感じております。また、高さも低くて、大型車同士で離合する場合には、一方がとまって離合しておるというような状況のため、側面の壁をこすりながら通るため、傷跡がたくさんございます。

 そこで、県内外の通行者が安心して二一〇号線を通るため、川下から虹峠付近まで、今のトンネルが四百メーターだそうでございますけれども、これを何とか、一・五キロぐらいの長さで済むそうでございますけれども、奥側に代替国道トンネルを掘るように国に要望していただけないかと思いますが、お伺いをいたします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 初めに私の方から中津日田高規格道路についてお答えを申し上げます。

 中津日田道路は、北部九州の自動車関連産業を初めとしました産業集積を促すとともに、広域的な観光交流を下支えするという面でも重要な道路であります。

 ちなみに、自動車産業は、九州を国内の生産拠点ととらえまして、工場の機能強化を進めているところでございます。中津市のダイハツ九州では、昨年度の生産台数が過去最高の四十一万六千台を記録いたしまして、さらには、来年五月からエンジンの生産拠点である久留米工場の生産能力を現状の一・五倍に引き上げるということも表明しているところであります。

 引き続き、県経済の成長を図り、地域を活性化するためには、その基盤となる交通インフラの整備が大事でありまして、中津日田道路は活力の道として不可欠な道路であるというふうに考えております。

 さらに、中津日田道路には、災害時に住民の避難や緊急物資の輸送を支えて、主要道路を代替する大切な役割もあるというふうに認識しております。

 このたびの豪雨災害によりまして、中津市と日田市を結ぶ国道二一二号が至るところで寸断され、通行どめになったことで、地域の方々には大変ご不便をおかけしました。

 その一方で、本年三月に開通いたしました中津市本耶馬渓町落合と耶馬渓町山移を結ぶ本耶馬渓耶馬渓道路五キロメートルが代替路として活用されまして、災害時にも役立つ命をつなぐ道としての真価を発揮したところであります。

 議員ご指摘のように、中津港から中津市耶馬渓までの約三十キロメートルは事業着手しておりますけれども、日田市を起点とする中津市耶馬渓町までの約二十キロメートルというのは事業に着手できていないというのが現状であります。

 日田市側の約二十キロ区間につきましても、基本的には自動車専用道路にしたいというふうに考えておりますけれども、地形が急峻で技術的な検討を要する箇所があるということ、あるいはまた、コスト面での課題もあるということであります。

 しかしながら、この道路の重要性を踏まえますと、少しでも早く使いやすい道路をつなげていくということが何よりも大切なことでありまして、勾配が険しい箇所やカーブが急な箇所など課題の多い区間から順次事業に着手をしていきたいというふうに考えております。

 一時的には現道を活用することになりますけれども、段階的に整備を進めることによりまして中津日田道路全体の完成につなげていきたいというふうに考えております。

 今回の豪雨災害で改めて認識させられました災害時に果たす役割の大きさも十分に踏まえながら、できるだけ早く着手できるよう、事業化に向けた準備を進めていきたいというふうに考えております。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 私の方から国道二一〇号加々鶴トンネルについてお答えいたします。

 国が管理をしております国道二一〇号加々鶴トンネルにつきましては、これまで国土交通省が適宜、漏水防止工事を実施してきました。トンネル付近の豪雨時の安全な通行を確保することは重要であり、漏水や土砂崩落防止などの維持工事を必要に応じて実施するよう、今後、国へ求めてまいります。

 一方、同路線では、岩盤崩壊が懸念される日田市天瀬町赤岩地区で、平成十五年より防災対策として国土交通省がバイパス整備を進めておりまして、県といたしましては、当該区間の早期完成を図る必要があると考えております。

 議員ご提案の内容につきましては、国土交通省へ伝えまして、その可能性について検討をお願いしたいと思っております。

 以上でございます。



○志村学議長 桜木博君。



◆桜木博議員 どうもありがとうございます。

 特に中津日田高規格道路につきましては、やはり今度の二回目の災害の後に代替バイパスとして非常に役に立っておるということが明確になっておりますので、日田側も、キヤノンの下の交差点付近とか、そういうところがもう通行どめになる、三八六号線も陥没する、二一〇号線も通行どめになる、日田市が一時、全市が孤立するというようなことにもなりましたので、ぜひとも早期に完成ができるように知事にお願いをいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 これをもちまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○志村学議長 以上で桜木博君の質問及び答弁は終わりました。酒井喜親君。

  〔酒井議員登壇〕(拍手)



◆酒井喜親議員 皆さん、おはようございます。十四番、県民クラブの酒井喜親でございます。

 本日は、先輩、同僚議員のお許しをいただきまして、質問の機会を与えていただきましたことに心から感謝申し上げます。

 また、本日は、何かと大変お忙しい中、遠路、日田市から傍聴に駆けつけていただきました皆さん方に、この場から厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

 本日の傍聴者の中には、今回の豪雨災害により被災された方々も駆けつけていただきました。特に、地域のため、町内のため、自宅が被害を受けながら、不眠不休の中で災害活動に尽力をいただきました羽田町の自治会長さんや、橋梁が崩壊し、一カ月間通行どめとなり、高齢者の通院のため、ボランティアで搬送された岩美町の自治会長さんもお越しいただいております。本当にありがとうございました。

 先ほどの桜木議員と重複する点もあろうかというふうに思いますけれども、被災者の一日も早い安心の暮らしのために、具体的に前向きなご答弁を、知事の方によろしくお願いを申し上げたいと思います。

 私の質問は、分割方式によりまして質問をさせていただきたいと思います。

 さて、七月の梅雨前線豪雨により犠牲となられた方々には、心よりご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆さん方に衷心よりお見舞いを申し上げます。

 また、昼夜を問わず復旧、復興にご尽力をいただいた関係者の方々には、心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

 広瀬知事も、数回にわたる現地視察、被災者への激励や、関係自治体に出向き、各首長や幹部職員と本格的な復旧に向けて意見交換を行うなど、積極的に対応していただき、感謝いたしております。

 私たちも、県民クラブと自由民主党で、七月十一日に日田、中津両市の被災地を調査し、被災者の訴えを聞き、その声への対応を知事に対して強く要請してまいりました。

 また、この間、浸水除去の排水用ポンプ車の派遣や一級河川の応急措置等を行った国土交通省、給水車配備や避難者の輸送を行った自衛隊並びに全国的なご支援をいただいた行政関係者、被害を受けた民家の片づけを、猛暑の中、駆けつけて、お手伝いをしていただいたボランティアの方々、地元自治会長や消防団の方々に衷心より改めてお礼を申し上げます。

 気象台は、今回の梅雨前線豪雨を「これまでに経験したことのないような大雨」と危機感をあらわすために発表いたしました。

 日田市におきましては、七月三日午前七時ごろから降り始めた雨が一時間当たり八十・五ミリという豪雨となり、午前八時半には花月川がはんらんするなど、花月川、有田川、小野川沿いの広い範囲で浸水被害が発生をいたしました。

 また、災害復旧作業に追われたやさきの七月十四日には、七月三日を上回る猛烈な豪雨に再び見舞われ、仮復旧中の花月川などがはんらんするなど、さらに被害が拡大する結果となりました。

 被害は中津市、玖珠町も同様で、竹田市も甚大な被害を受けました。

 日田市、中津市、竹田市、玖珠町の三市一町を中心に記録的な降水量であった梅雨前線豪雨災害から二カ月を迎えましたが、各地で河川はんらんや土砂災害を引き起こし、市民生活に甚大な被害を与えてまいりました。県の統計では、八月二十四日現在、被害額は五百億円を超え、死者、行方不明者四名、住宅の全壊三十六棟、半壊百九十二棟、浸水被害は二千五百十三棟に上っております。

 今回の梅雨前線豪雨災害については、激甚災害に指定され、災害復旧事業の国庫補助率が上積みされることから、県としても本格的な災害復旧に向け、測量及び設計等を緊急に対応する必要があります。今回の災害を大きな教訓ととらえ、被災者のご意見等を伺いながら今後の防災体制のあり方を見直すとともに、災害に強い、県民が安心して暮らせるまちづくりに向けて全力で取り組まねばならないというふうに考えております。

 そこで、私も連日、現地調査を行い、多くのご意見をお伺いしましたので、数項目にわたりまして、早期復旧、復興に向けてご質問をさせていただきたいと思います。

 まず最初に、梅雨前線豪雨災害に伴う復旧、復興についてご質問をいたします。

 さて、梅雨前線豪雨の被災者支援や災害復旧事業費など五十五事業、約三百五億円を盛り込んだ、総額三百五十四億四百五十万円の一般会計補正予算が本議会に提案されています。

 また、豪雨災害に伴い、県水害対策会議がまとめた復旧・復興推進計画を発表され、甚大な被害を出した農業、林業や土木分野を初め、自治体の要望が反映されたさまざまな支援策が盛り込まれています。

 今回の豪雨では、これまで経験したことのない被害に見舞われ、道路や河川や田畑など多くの被害を受けましたが、その原因は、河川改修のおくれにより水位が上昇したための堤防決壊や、想定外の雨量により流木が橋にひっかかり、それがせきとなり、周りが浸水したことなどが考えられます。ぜひとも、地域防災計画と豪雨被害原因を検証すべきであるというふうに思います。

 現場の声として、河川改修工事着工に当たっては地域の方々との事前協議、災害復旧工事は原則として原状復旧となっているが、今後の水害防止のため、改良、改修工事を含めて実施すべきであることや、農地の被害復旧については農地所有者負担をなくしてほしいという点、農家や林業家の意欲のため早急な復旧をしてほしいといったものがあります。また、河川敷の立木による被害対策についての検討が必要だという声もお聞きいたしました。

 そこで、豪雨災害に伴う復旧、復興については、現場実態を踏まえた効果的かつ迅速な実施が求められていますが、その点を中心にご見解をお伺いいたします。

 二点目として、災害廃棄物処理についてご質問をいたします。

 今回の梅雨前線豪雨で被災地には大量の瓦れきや災害ごみが発生し、その処理が大きな問題となりました。

 日田市では、いち早く建設業協会の皆さんや各種団体の方々が収集、運搬に当たっていただき、焼却については一日十六時間体制から二十四時間フル稼働とし、四カ月程度で処理することとなっています。

 当面は、各市の自力並びに広域処理で対応しますが、今後、台風などによる二次被害が出るおそれも考えられます。

 今回、大分市、佐伯市が広域処理の受け入れを打診するなど側面支援の動きがあったことから、本県全体での広域処理の検討を行うべきであると考えますが、県の取り組みについてお伺いをいたします。

 三点目として、災害弱者対策についてご質問をいたします。

 自然災害の際に決して忘れてはならないことは災害弱者への対策です。特に障害者や高齢者への対策は、視覚、聴覚障害者などへの災害時の情報伝達システムや福祉情報伝達システムの整備、福祉避難所の整備、さらには数多くの避難訓練の実施など、平時におけるきめ細かな準備の積み重ねが不可欠であることを痛感いたしました。

 だれもが安心して安全に暮らすことのできる社会を構築するために、災害弱者への支援の仕組みを実効性のあるものとすることは極めて重要なことです。

 そこで、今後の災害弱者対策についてどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

 また、各市町村の要援護者台帳の整備状況とその運用並びに調査、点検の現状と課題について、あわせてお伺いをいたします。

 四点目に、災害時の広報についてお伺いいたします。

 梅雨前線豪雨に関する気象状況や被災状況等については、各報道機関との連携により直ちに報道されました。反面、報道された各地の被災状況は、風評被害とも相まって、観光客激減の一因となりました。

 豪雨災害以降、日田、中津、竹田の三市を中心に、宿泊予約は約七千件ものキャンセルが続出し、夏の観光シーズンは大打撃を受け、地元経済、雇用に大きな影響を及ぼしています。

 三市の観光関係者は、県の支援を受け、豪雨からの復興をアピールしようと、八月には観光宣伝隊が福岡都市圏で精力的に活動しました。

 また、明るいニュースとして、JR久大本線日田−大分・別府間のみで運転していた特急「ゆふいんの森号」が先月二十八日から通常運転となり、観光関係者も安堵しています。

 今後とも、県やツーリズムおおいたなどの支援をいただき、関係各市町村の観光復興を目指したいと考えています。

 そこで、観光施設等の風評被害の影響も踏まえ、県の災害時の広報のあり方及び今後の取り組みについてお伺いをいたします。

 災害関係、最後になりますけれども、災害ボランティアの活用についてご質問をさせていただきます。

 災害ボランティアの方々は、浸水被害を受けた住宅等の片づけを、猛暑の中、駆けつけて、お手伝いをいただき、被災者から大変喜ばれました。しかしながら、被災した日田市、中津市、竹田市で活動した災害ボランティアは九千六百人余りで、日田市と竹田市の社会福祉協議会は災害ボランティアセンター、中津市社会福祉協議会は支援のための本部、拠点を設置して受け入れを行いましたが、ボランティアの受け付け場所が被災地から離れていたことや、被災者ニーズと活動とのマッチングに苦労し、ボランティアの待ち時間が長くなったケースがあったことから、職員研修が必要ではないかと痛感をいたしました。

 もちろん、一義的には市町村の問題かもしれませんが、ボランティアセンターの立ち上げの場所の設定、行政と社会福祉協議会の連携、住民への周知等、県として今回の課題について今後どう対応するのか、以上の点についてお伺いをいたします。

  〔酒井議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの酒井喜親君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 梅雨前線豪雨災害からの復旧、復興についてご質問を賜りました。私の方から数点お答えを申し上げたいというふうに思います。

 それに先立ちまして、今回の災害に当たりましては、議員ご自身、あるいは会派といたしましても、直ちに現地視察をされるとともに、いろいろ復旧、復興に対しましてご提案をいただきました。このことにつきましては、心から御礼を申し上げる次第でございます。

 このたびの豪雨災害は、県内の広域で、また、多様な分野で甚大な被害となっているところであります。このため、被災直後に大分県水害対策会議を立ち上げまして、被災者への支援、道路や河川等の応急復旧など迅速に取り組んでまいりました。

 これからは、本格的な復旧、復興に向けた取り組みへと進めていかなければならないわけであります。その際、被災箇所の状況や被災者、被災市町の声など現場の実態を踏まえた対応が大変大事だというふうに思っております。議員ご指摘のとおりであります。

 私も、現地に出かけまして、被災箇所をつぶさに見て回り、被災された方々の話も伺ってまいりました。さらに、特に被害の大きかった四つの市町では、現地で水害対策会議を開催するなど、市長さんや町長さん初め、担当職員とも意見交換を行って、緊密な連携をとっているところであります。また、土木事務所や県の振興局におきましても、同じ思いを持って、それぞれの現場で対応してもらっております。

 こうした現場の意見、要望等を踏まえた取り組みの全体像として、復旧・復興推進計画を先月二十七日に策定したところです。今後は、この計画をもとに、総合的かつ計画的に取り組んでいきたいというふうに思います。

 特に、現場からの要望が強くて、迅速で効率的な復旧、復興につながる取り組みは、県独自の支援策として計画に盛り込んだところであります。例えば、被災者への支援では、国の住宅再建制度の対象とならない地域や被害状況でも県独自の支援金を支給するということにしております。

 農林水産業への支援では、玖珠町古後地区など、農地復旧の農家負担が大きくて、復旧の意欲がなえてしまうといった話を伺っております。このため、圃場整備後の被災農家に対する金融支援、せっかくお金を借りて圃場整備をしたのに、また災害復旧のための借金をしなきゃならぬということで、そういう場合の支援も考えたところであります。

 また、国の補助対象とならない小規模災害農地の復旧につきましても、農地等小災害復旧事業債を活用するなど、農家負担を軽減するというようなこともとらせていただきました。

 復旧工事では、道路や河川など公共土木施設と農地との一体施工によりまして迅速に対応するとともに、河川工事では、再度の災害を防止するための改良事業を行うなど、被災状況に応じた取り組みを進めているところであります。

 さらに、県職員が被災市町の復旧事業を応援するとともに、効率性や技術的難度の面から、復旧事業の一部を県の方で受託をして行うということも行いたいと思います。

 また、防災力の強化では、今回の被災地での災害情報の伝達などを検証いたしまして、地域防災計画に反映させたいと思います。

 また、河川内の流木被害も大変ありました。これも踏まえまして、広葉樹林化など災害に強い森づくりを進めることとしております。早速、先日、農林水産省に出かけていきまして、そういう提案、要望をやってまいりました。

 今後とも、本計画の推進に当たりましては、被災地の意見や要望等、現場実態を踏まえて、計画の見直しを含めた進捗管理を行って、全力で、迅速かつ着実に復旧、復興を進めたいというふうに思っております。

 次に、災害時要援護者対策についてのご質問もありました。

 私が被災の翌日に現地に参った際に、市の福祉事務所の職員から「要援護者の情報がなかなか入らないで苦慮している」、あるいは、そういう中でも「絶対に死者を出さないようにできる限りのことをやるんだ」といったような言葉を聞いてまいりました。

 今回、幸いにも、避難のおくれや避難先での体調悪化により亡くなられるというような最悪の事態は回避できたところでありますけれども、これは、市町村の早目の避難勧告や職員の尽力はもとより、民生委員、自治委員を中心とした地域の支え合いや自主防災組織による日ごろからの訓練のたまものだと思っております。

 先ほど議員からご紹介のありました日田市での被災者のための救援活動をなさっていただいた現場の皆さんにも、心から御礼を申し上げたいというふうに思っているところであります。

 私は、要援護者への支援は、今後の防災対策の最重要課題の一つであるというふうに考えます。

 そこで、要援護者台帳の整備状況でありますけれども、すべての市町村が既に作成しておりまして、随時、見直しや情報を更新しております。しかしながら、要援護者情報を消防署や自主防災組織と共有していない市町村があること、また、多くの市町村では同意を得られた一部の要援護者だけの情報にとどまっていることから、災害時には避難支援や安否確認に困難を来す懸念があります。

 このような中、今回の災害で、地域で要援護者支援の核となる民生委員、自治委員が被災した場合の対応の難しさも浮き彫りになりました。頼りの民生委員、自治委員ご自身が被災するということもあるわけでございまして、その場合には本当に困ったことになるというようなこともありました。

 中津市では、民生委員が持っておられた要援護者台帳が流されたものの、市の社会福祉協議会の台帳で安否確認ができたというふうに聞いています。これは、平常時から民生委員、社会福祉協議会、自主防災組織などの関係機関の間で共有する体制があったからこそだと考えております。

 このため、県では、市町村が個人情報保護条例に基づく審議会を活用して、要援護者の同意がなくてもその情報を平常時から関係機関で共有するよう全市町村に要請をしようと考えております。

 また、今回の災害では、一部の地域で避難情報が伝わらなかったという、これも議員からご指摘ありましたけれども、その課題も踏まえまして、視覚障害の方や聴覚障害の方などにも避難勧告等の情報が迅速かつ的確に伝達できるように、県民安全・安心メールやエリアメール等の自動配信システムの構築に取り組みまして、市町村との連携強化を図っていきたいというふうに考えております。

 さらに、要援護者が支障なく避難生活を送られるように福祉避難所の指定を促進するとともに、要援護者が引き続き福祉医療サービスを受けられるように福祉施設等との連携を図っていきたいというふうに考えております。

 県といたしましては、県民の命を災害から守るため、市町村や関係機関とともに、今後とも全力で取り組んでいかなければならないと思っております。

 次に、災害ボランティアの活用についてのご質問もございました。

 今回の災害では、県内外から延べ一万人に及ぶボランティアの方々にお集まりをいただきまして、炎天下、泥出しや水を含んで重くなった畳の運び出しなど大変な作業を行っていただきました。たび重なる被害を受けて「心が折れそうだ」と落胆された住民の皆さんの心の支えにもなってくださいました。ボランティアの皆さんには、行政の手の届きにくいところまで行動力や温かい気持ちを示してもらいまして、被災地の復旧に活躍していただきました。本当に心から感謝を申し上げる次第であります。

 今回は、被災地の厳しい現場に大変多くの災害ボランティアの皆さんを受け入れるという、本県にとって初めての経験となったわけであります。

 県では、県社会福祉協議会と連携いたしまして、現地災害ボランティアセンターの立ち上げや、あるいは広報に関する支援、振興局職員のセンターへの派遣など、災害ボランティアに関する総合調整に当たったほか、ボランティアバスを運行いたしまして、約四百人にご利用をいただきました。また、延べ六百人を超える県職員も災害ボランティアとして活動をさせていただきました。

 一方で、災害ボランティアセンターの立ち上げや運営につきまして課題をご指摘いただいているところでありまして、現在、市町村や社会福祉協議会と協力をいたしまして、今回の対応についての検証を進めているところであります。

 その中で、ボランティアに参加した方々やボランティアを受け入れた被災者の方々の声をお聞きして、また、被災者に多様なニーズがある中で災害ボランティアの皆さんにどんなところまでお願いするのかといった議論もしたいと考えております。

 その上で、県と社会福祉協議会で、災害ボランティアセンターの立ち上げ手順やボランティアとニーズのマッチング手法などを取りまとめたマニュアルを策定しまして、各市町村には、このマニュアルを地域の実情に合わせた実効性の高いものに仕上げていただこうというふうに考えております。

 あわせて、被災者ニーズとボランティアの橋渡しが確実にできるように、災害ボランティアセンターの立ち上げや運営を担当する県、市町村、社会福祉協議会等の職員に、各市町村単位での研修や訓練も進めていこうというふうに考えております。

 今後、大規模な災害等が発生した場合でも、ボランティアの力が被災地で十分に発揮されて、救援や復旧が円滑に進むように、各市町村、社会福祉協議会と連携をして、このことについてもしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 私からは以上でございますが、その他のご質問については担当の部長からお答えさせていただきます。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 私の方から災害廃棄物処理についてお答えを申し上げます。

 今回の災害では、日田市、中津市、竹田市、豊後大野市の四市で合計約一万四千トンもの大量の災害廃棄物が発生をいたしております。

 このため、県では、平成十年に県内全市町村と締結をいたしておりました災害時応援協定に基づきまして、市町村のごみ処理施設の状況をも踏まえながら、被災市に対して広域処理の働きかけを行ったところでございます。

 また、津久見市長からの申し出もありまして、高い処理能力を持つ太平洋セメント株式会社大分工場での受け入れが可能になったこともありまして、その活用につきましても被災市に示したところでもあります。

 加えて、平成十九年に県が建設業協会、あるいは産業廃棄物処理業協会などと締結をいたしております応援協定に基づきまして、早期の廃棄物処理に向けた支援が行われたところでございます。

 今後とも、市町村間での広域処理はもとより、民間事業者とも協働いたしまして、大規模災害等に対処してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 私から災害時の広報のあり方についてお答え申し上げます。

 災害時広報の役割といたしましては、まず第一に、県民が求めている情報を的確に把握し、正確かつ迅速に届けることが第一と考えております。

 特に災害発生時におきましては、人的被害や住家被害、避難指示や勧告、道路、河川の被災状況などを市町村や国の機関等と連携しながら適宜、情報発信していくことが必要であると考えております。

 また、復旧段階におきましては、道路やライフラインの復旧状況、あるいはボランティアの募集など、被災者の生活に直結した情報提供に力点を置いていきたいというふうに考えております。

 さらに、復興期におきましては、先ほどの風評被害というような問題も含めまして、県内外に被災地等の復興をアピールすることが必要となりますため、現在、大分の元気を伝えるメッセージをテレビやラジオで、福岡を初め、全国に向けて積極的に発信しているところです。

 今後とも、県内各地の秋の観光情報や観光地を結ぶ道路の復旧状況等について、市町村や観光関係者と連携しながら、県のホームページやツイッター等も活用しながら積極的に広報してまいりたいと考えております。

 以上です。



○志村学議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 知事を初め、部長の皆さんには本当に前向きなご答弁をいただき、被災者の方もかなり安心をされたんじゃなかろうかと思います。ただ、やっぱり一日も早い復旧を願いたいというふうに思っております。

 本来であれば、再質問をたくさんしたいわけですけれども、あとの項目の関係もございますから、次の点につきましてご質問させていただきたいと思います。

 日田高等技術専門校建築科の活用方法についてご質問させていただきます。

 県立日田高等技術専門校の建築科が平成二十四年度で廃止されるとの報告を受けています。建築科の廃止について、地元の団体との協議はなく、突然の報告でありましたが、廃止となった以降の機械設備等は、そのまま残して、職業訓練校の生徒に使用させると伺っています。

 県立日田高等技術専門校は、情報ビジネス科、建築科、造園科の三科があります。各学科には各二十名の訓練生が在籍していますが、日田市では建築関係の仕事が少ないため、一年間の訓練を終え、高等技術専門校の建築科を卒業しても、現在の企業ニーズの実態を考えると関連業種に就職できにくい現状です。しかしながら、林業を初めとする木材関連産業が基幹産業である日田市は、大工や左官職人が多く、また、重要伝統的建造物群保存地区に指定される豆田地区には今なお古い建築物が多数残っています。

 そこで、建築科廃止後については、地元技能士会等の団体と十分協議の上、木造建築技術者のわざを継承していく場となるよう、施設の有効活用を含めてどのように考えているのか、お伺いをいたします。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 日田高等技術専門校建築科の廃止でございますが、これは昨年十月に策定いたしました第九次大分県職業能力開発計画に基づきまして、二十三年度中から関係者、関係団体との意見交換をさせていただきながら、その方向性を定めたものでございます。

 この日田高技専の建築科の廃止後の施設の有効活用でありますけれども、今後は、地元技能士会など関係団体からのご要望も踏まえまして、建築科の訓練用の機械設備を活用いたしまして、地元建築関連企業の在職者を対象とした訓練を継続することとしております。

 その際、訓練内容につきましては、議員ご提案のとおり、関係者のニーズを踏まえたものとしたいと考えております。これを通じまして地元の人材育成や技能継承を支援していきたいと、かように考えております。

 県といたしましては、地域産業を支える人材育成という高等技術専門校の役割を果たすべく、しっかりと取り組んでまいる所存であります。

 以上でございます。



○志村学議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 答弁をいただきました。

 現在、今ご答弁いただいたとおり、情報ビジネス科、建築科、造園科の三科があります。訓練生も、毎年、非常に多く、今、入っております。そういう中で、やはり地域ニーズに応じた格好で、この三科については、絶対、今後とも三科を設置していくのか、その点について再度お尋ねをさせていただきます。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 高等技術専門校、中津にあります県立工科短大も含めまして、職業訓練につきましては、先ほど申し上げました地域産業を支える人材育成ということが使命でございます。こういった観点からどのような人材育成が必要となるのかということにつきましては、私どもとして、しっかりこのニーズをとらえ、そのために必要な体制を整えていくということになろうかと思います。そのためには、場合によっては必要な体制の見直し、訓練科の見直しということは、可能性としては当然あり得ると思いますけれども、これについても、このような前向きな対応としてしっかり考えていきたいと思いますし、関係の皆様のご意見もその過程でしっかり受けとめていきたいと思いますので、この点、お答えを申し上げます。

 以上でございます。



○志村学議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 次の質問に入らせていただきます。

 消防団員の確保及び防災士の養成についてでございます。

 消火活動だけじゃなく、災害時の救助や避難誘導などに当たる消防団の団員が年々減少をしています。

 三月十一日の東日本大震災では、二百五十三名の消防団員が亡くなられています。このように消防団員の方は、災害現場で最前線に立って住民のために尽力をいただいているわけですが、今回の梅雨前線豪雨災害においても、本県の消防団員の皆さん方には、迅速な避難の呼びかけや人命救助等、多面的に対処していただきました。

 県内には、現在、二十七消防団があり、団員数はこの十年間で千人近く減少し、平均年齢も二・四歳上昇しています。その要因は、地域住民の高齢化、減少だと思われます。

 消防団員の減少は全国的な問題となっており、消防庁は、二〇〇五年、すべての火災や災害時に出動する基本団員のほか、特定の時間や活動にだけ加わる機能別団員制度を導入しました。機能別団員の導入や消防団の広域化などで団員減少は歯どめがかかりつつありますが、今後、若い世代の消防団員がふえなければ、将来の団員確保にはつながらないと考えています。

 そこで、災害時の対処に当たる消防団員の確保は喫緊の課題でありますが、県のこのことに対する今後の確保対策についてお伺いをいたします。

 次に、地域防災活動のリーダーである防災士の養成についてお伺いをいたします。

 防災士の役割は、主として地震、水害など自然災害発生時にスムーズな避難を実施するなど、防災のリーダーとして、家庭や職場、地域の消防や警察などの公的機関、民間組織、あるいは隣人たちと力を合わせ、さまざまな活動を行うものであります。

 本県は先進県として防災士を養成中でありますが、今回の災害を踏まえた防災士の養成の取り組みについてお伺いをいたします。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 二点についてお答えをいたしますす。

 まず、一点目の消防団員の確保についてでございます。

 今回の災害に当たりましては、消防団は避難誘導や行方不明者の捜索、流木の撤去作業等を献身的に行っていただきまして、日田市では団員が浸水した家屋から高齢者を救出するなど、その重要性が証明されたところでもございます。

 全国的にも消防団員の減少、高齢化が進む中、本県におきましても、特に三十歳未満の団員の減少が顕著でございます。若い世代の団員をふやすことは喫緊の課題というふうに考えております。

 県では、団員の確保を図るために、平成十九年度から機能別消防団員制度を導入するとともに、若い世代に消防団の意義や活動内容をより広く理解してもらうために、高校生を対象としたハイスクール消防クラブの育成事業に加えまして、新たに大学生等に対しましても、消防団の体験活動、あるいはセミナーの開催等を通じまして入団促進を働きかけているところでございます。

 また、団員の活動につきまして職場の一層の理解と協力を得るために、市町村と連携をいたしまして消防団協力事業所認定制度の普及を図るとともに、消防団活動が家庭や地域ぐるみで応援してもらえるようにマスメディア等を通じて積極的な広報活動を行うということを考えております。

 それから、次に防災士の養成についてでございます。

 今回の災害では、自主防災活動が活発な地域におきましては避難が円滑に行われたと聞いておりまして、地域の防災活動における防災士の重要性を改めて認識したところでございます。

 今年度は、まず、防災士三千人をめどに養成研修を行い、量的に充足することに努めたいと考えております。

 養成した防災士には、地域の自主防災組織に加入をしていただいて、これを支える人材として、避難訓練の実施など地域の防災活動で活躍してもらうよう研修を充実させるなど、質的な向上にも努めてまいりたいというふうに考えております。

 そこで、今月四日には、防災士や自治会長など防災関係者約九百名を集めてシンポジウムを開催いたしておりまして、防災士を、自治会や消防団、行政との橋渡し役として、地域でしっかり活用できるよう訴えたところでございます。

 また、市町村ごとに防災士と自治会、児童委員、民生委員等の関係者で構成する連絡会議のようなものを立ち上げまして、定期的に防災士から活動状況の報告を受け、そして情報を共有しようということを考えております。

 今後とも、スキルアップ研修などを通じまして最新の知識、あるいは地域防災活動に生かせる情報を伝えるとともに、防災士が自主防災組織の中で十分活動できるように、舞台づくりにも、県として強力に支援をしていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 次に、内水面漁業の振興についてお伺いをいたします。

 県内には、筑後川を初め、水量豊富な河川が多く、漁業協同組合は十五組織も存在をしています。しかし、淡水魚の養殖業者は宮崎県の半分と少なく、まだまだ発展の可能性を秘めた業種と言えます。

 本県には、かつては安心院の水産試験場、現在では農林水産研究指導センター水産研究部浅海・内水面グループ内水面チームが配置されていますが、大分県の内水面漁業の今後のあり方についてお伺いをいたします。

 次に、大分県のドジョウ養殖業の組織化と需要の拡大についてご質問をいたします。

 私は、先月、県内のどじょう吉野養殖場、農林水産研究指導センター水産研究部浅海・内水面グループ内水面チーム、月ノ俣養魚場の三カ所について、まちづくりの方々と現地調査を行いました。

 ご案内のとおり、ことしはウナギの価格がかつてないほど値上がりをしています。不漁などの影響で庶民には高ねの花となりつつあることから、ウナギにかわる大分県ドジョウ養殖と内水面漁業強化を地域の活性化につなげたいといった現場の声を聞きました。

 大分のドジョウ養殖業者は、「栽培技術はあるので、組織化を図り、安定的な出荷をすれば、需要の掘り起こしはできる」、月ノ俣の養魚者は、「稚魚用の六つのプールのうち、三つは生産調整をしている。十年前に養殖を始めたときは採算がとれたが、現在は需要先が少なく、経営は厳しい」とのことでありました。

 そこで、本県の生産目標は四十トンで、一億円の売り上げを目指していますが、今後、県全体の組織化と需要の拡大をどのように行うのか、お伺いをいたします。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 二点についてお答えをいたします。

 まず、内水面漁業の振興についてでございますけれども、本県には九十九水系、五百八十四河川がございまして、このうち九水系に漁業権が設定され、多くの漁業者や遊漁者が漁場として利用しているところでございます。

 また、地熱や温泉熱に恵まれた地域ではウナギ、スッポン、ドジョウの養殖業が、豊富な湧水が得られる山間部ではアユ、エノハ、ニジマス等の養殖業が営まれております。

 県では、河川での水産資源の維持と生産振興を図るため、内水面漁協が実施するアユやウナギ等の種苗放流に対しまして支援を行っているところであります。

 また、養殖業に対しましては、農林水産研究指導センター水産研究部内水面チームが種苗生産や飼育の指導を現地で行っており、スッポンや屋内養殖ドジョウが県北を中心に地域の特産品となっているところでございます。

 引き続き県としましては、アユ等の種苗放流を支援するとともに、ドジョウなど養殖技術の指導や販路拡大に取り組んでまいります。

 次に、ドジョウ養殖の振興についてでございます。

 県内のドジョウ養殖は、農林水産研究指導センター水産研究部が開発をいたしました屋内高密度養殖という独自の生産技術を用いまして、平成十七年度から生産を開始したところであります。

 十八年度には、生産者、流通業者で構成をされます「大分どじょう屋内養殖協議会」を組織し、養殖技術の向上、販路開拓に取り組んでいるところであります。

 その結果、大分ドジョウは他県産に比べ臭みがなく、骨がやわらかいという高い評価を得て、東京の老舗専門店「駒形どぜう」や佐渡トキ保護センターなどの販売先を確保することにより、二十三年度の生産量は十トンを超えたところでございます。

 今後は、当協議会の活動をさらに支援し、唐揚げや南蛮漬けなど新たな商品開発を進めるとともに、ドジョウの食文化が定着をしております北陸、北関東などの市場関係者や飲食店に対しまして、マーケターを活用し、販路の拡大を積極的に図ってまいりたいと考えているところでございます。

 こうした取り組みによりましてドジョウ養殖の生産拡大を図り、平成二十七年には生産量四十トン、産出額一億円の達成を目指してまいります。

 以上でございます。



○志村学議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 再質問させていただきます。

 内水面漁業につきましては、各漁協からいろんな要望があるというふうにお聞きをしております。特に、先ほど申し上げたとおり、安心院の農林水産研究指導センター、ここに行ったときに、もうこの現状では、恐らく内水面漁業は今後消滅をするんじゃないかというふうに私は危惧をいたしました。特に、水の問題等含めて、あそこでは十分対応できないということもお聞きをさせていただきました。

 したがって、確かに四十年、五十年前は、非常に淡水魚をよく食べておりましたけれども、冷凍技術等の進展によりまして海魚を多く食べるようになったんであります。しかしながら、昔の味というのは忘れられないというふうに思いますから、もう一回、内水面漁業に対する、そういう研究センター、どこがいいか、特に冷水魚等を含めまして、どういう場所がいいかを十分調査して、再度この内水面に力を入れていただきたいと思いますが、そのことにつきましてのご答弁をいただきたい。

 と同時に、ドジョウの問題も、技術的に本当にすばらしいものがあります。やっぱり研究の成果が出ております。それなりにPRなりすれば、大分県の食文化、特に大分県のブランドとして、このドジョウを全国に情報発信できるというふうに私は確信をしておるところでございますので、あとは需要をどう拡大するかということになろうと思います。それと組織の問題もありますけれども、いろんなところに行ってお聞きをしますと、昔はドジョウ料理をしておったけれども、もう最近は扱ってない。どこからどのようにして仕入れたらいいか、そのこともわかりません。もしそういうのがあれば、再度、そうしたドジョウのてんぷらとか、柳川鍋とかをやってみたいという思いの方もおるわけでありますから、そうした需要に対する対応について再度お尋ねをいたします。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 内水面漁業、今、産出額が二十億円ということで、毎年、そういった規模で推移をいたしております。内水面漁業、今後もやっぱり発展をしていかなければいけないというふうに思っております。

 研究機関の問題につきましては、現研究員で、いろんなエノハの問題、マスの問題、議員ご指摘のように冷水魚の対応について、技術的な指導、そういった体制は十分されているんではないか、あるいは、九大との連携とか、いろんな大学との連携もしておりますので、そういった支援体制というものは十分できるんではないかというふうに思っているところであります。

 ただ、ご希望、ご要望等については、十分お聞きしながら、支援の強化、こういったものに努めてまいりたいと思っております。

 それから、二点目のドジョウの関係でございます。

 議員ご指摘のように、非常に最近はウナギが高騰しておりまして、その代替としてドジョウが注目されている。県内には、そういったことで生産が拡大基調にあるということでありますが、先ほど申し上げましたように、やはり何といっても需要拡大をどう図るかということでございまして、現在あるところだけではなくて、その食文化が定着しているところにマーケターを派遣して、具体的な販路拡大に取り組む。それから、議員ご指摘のように、県内の飲食店に対しても、やはりPRをしていかなければいけないということで、県内対策、そして県外対策あわせて需要拡大を図ってまいりたいというふうに思っております。そのためには、協議会の組織の活性化、これも非常に重要でありますので、現在、県はオブザーバーとして入っておりますので、その中で十分議論をさせていただきたいというふうに思っているところであります。

 以上でございます。



○志村学議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 ありがとうございました。

 最後に、日田・玖珠地域の新設高校についてご質問をいたします。

 高校改革推進計画を受け、二〇〇八年八月に策定されました後期再編整備計画によれば、日田・玖珠地域においては、二〇一五年度に玖珠農業高校と森高校を統合し、農業系学科と普通科を擁する五学級程度の総合選択制高校として、校地を現玖珠農業高校に設置するとされています。

 地域住民は、地域の高校に対してさまざまな教育活動を期待し、高校は、期待にこたえるべく、学習環境の工夫と改善を積み重ねてきています。それゆえに、新設校においてこれまでと同水準の教育が保障されるのか、関心の集まるところです。

 また、高校の再編、統合は、言うまでもなく地元の中学生の進路選択に大きな影響を及ぼすため、統合後の方向性はできる限り早く住民に明確に示すべきだと考えます。

 玖珠農業高校と森高校の場合もそれぞれが、地元の農業振興の担い手を育てるという大きな役割を背負った農業高校として、また、玖珠地域に学びながら上級学校への進学を目指せる普通科高校として実績を上げてきました。

 現在、両校で行われている部活動の機会を維持しようとすればグラウンドなどの体育施設が十分ではありませんが、統合によって両校が地域で果たしてきた役割が果たせなくなることがあっては高校改革推進計画を策定した目的に沿うことにはなりません。

 そこでお伺いをいたしますが、新設校の設置場所は最終決定しているのか。また、決定しているのであれば、それはどこかをお示しください。

 また、新設校における施設整備について、子供たちを中心に据えて教育環境の保障を考えるという観点で、教育条件面でどのような課題があると把握し、課題解決のために、予算等どのように対処することになっているのか、計画を具体的に示していただきたいと思います。

 住民の声を受け、去る七月十一日の第一回教育委員会において、在校生全員が校舎を移動する一括統合が確定したとお聞きをしていますが、どのような住民の声があったのか、具体的にお伺いをいたします。

 最後に、統合による将来ビジョンについてどのように考えているのか。

 以上、四点についてお尋ねをいたします。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 玖珠農業高校と森高校の統合についてお答えします。

 新設校の設置場所は、後期再編整備計画で示したとおり、現玖珠農業高校を校地とする予定です。

 新設校の施設整備については、統合により生徒数がふえることから、普通教室や選択教室のほか、部活動の場所等の整備が必要です。そのため、現在、整備の内容や時期等について検討をしているところです。

 一括統合については、地元の協議会が地元中学一、二年生とその保護者を対象にアンケート調査を行った結果、一括統合を望む意見が大半を占めたとして、玖珠、九重両町長を初め、地元の代表者から成る「高等学校再編に係る玖珠・九重地区推進協議会」から要望が寄せられたところです。

 将来のビジョンとしては、これまでの両校の伝統や実績、特色を踏まえ、農業教育や進学指導体制の一層の充実を図ることにより、地元の期待にこたえられる魅力ある学校づくりを進めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○志村学議長 酒井喜親君。



◆酒井喜親議員 再質問させていただきます。

 最後に、魅力ある学校ということで今ご答弁をいただきました。しかしながら、玖珠郡中学校卒業生の予測推移を見ますと、現在が二百六十八名、七年後は百九十七名という予想が立っております。その中で、特に中学校を卒業した子供たちが、十八年では約六割が地元に残った。しかしながら、現在は五三・九%しか残らないという状況がある。したがって、今後、これで一括統合になりますけれども、将来的には、そうした推移の中で、恐らく、魅力ある学校づくりがなければ子供たちが地元に残らないだろうという、そうした憂慮もされておるところでございます。したがって、このまま推移すれば、合併ありきで、もう近い将来、分校か廃校になる、そういう状況も心配をされております。

 したがって、これをきっかけに、魅力づくりの学校をどのように考えておるのか、特徴ある魅力づくりの学校について検討すべきというふうに考えますが、その点について、最後、お伺いをいたします。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 新しい学校がどんな姿になっていくのか、ただいま玖珠農業高校と森高校で協議会をつくっておりまして、各校の現状分析を行い、学校構想の原案等を考えているところです。

 玖珠・九重地区における進学状況の厳しい状況を踏まえながら、農業高校であれば、今、農業教育について取り組んでおります、地元の農業、地元の農業課題としっかり結びついた農業教育、地元の農業等から支えられる、あるいは地元の農業に還元できるような農業教育、そういったもので魅力をつくっていく必要があるかな。

 それから、進学実績につきましても、森高校は頑張っております。これからも、多様な学生、生徒たちがいるんですけれども、一人一人の力の状況に応じた工夫をした進路指導、進学指導等も踏まえて、しっかり大学進学の希望にこたえられるような、そういった高校をつくらなくちゃいけないというふうに思っています。

 そういった方向で、しっかり地元の人たちから選ばれる高校づくりに努めていきたいというふうに思います。



○志村学議長 以上で酒井喜親君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後零時二十七分 休憩

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     午後一時三十三分 再開



○元吉俊博副議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。毛利正徳君。

  〔毛利議員登壇〕(拍手)



◆毛利正徳議員 自由民主党・無所属の会の毛利正徳でございます。

 きょうは、中津市から、私を支えていただいている方がたくさん来ていただいて、ありがとうございます。

 それでは、通告に従いまして質問に入らせていただきたいと思います。

 まず初めに、農業振興、園芸戦略品目の流通戦略についてお伺いをさせていただきたいと思います。

 大分県では、昨年十二月に見直した「おおいた農山漁村活性化戦略二〇〇五」において、平成二十七年の農林水産業産出額を二千百億円に持っていくという高い目標を定めました。そのうち農業産出額は、平成二十二年目標の千四百億円から千四百四十億円、四十億円をふやしておる中で、園芸品目が五百六十億円から六百億円に上方修正され、農業の増加分を園芸分野でいかにふやしていくかがかぎとなるという計画であります。果たして、この目標は本当に達成できるのでしょうか。

 本格的な人口減少社会が到来して、とりわけ高齢化が進む農山村において担い手不足が一層深刻さを増す中で、今後、農業産出額を増加させていくのは、率直に見て、相当な困難を伴うものと憂慮をしております。

 これまで、園芸戦略品目の生産規模拡大は、大規模リース団地の整備や企業参入の促進などで着実に成果が上がっているものと思われております。しかしながら、燃料や資材が高騰を続け、生産コストが高まる一方で、昨年の東日本大震災以来の野菜価格の低迷は長期化し、再生産価格を維持できず、やむなく廃作を迫られる農家も後を絶たない状況であります。私の地元中津市においても、中山間地域を中心に年々耕作放棄地がふえていく様子は見るに忍びがたいものがあります。

 今後、園芸産出額目標六百億円を達成するためには、生産量の拡大はもちろんのこと、いかに販売単価を引き上げるかが重要であります。一円でも高く販売するための戦略こそが、農家所得をふやし、農業経営を安定させ、ひいては農業の魅力を高めたり、担い手の確保にもつながっていくものと強く考える次第であります。

 全国チェーンの大規模量販店やコンビニエンスストアの増加、さらには外食、中食需要の拡大、食の安全、安心に対する消費者の関心の高まりなど社会経済環境の変化に伴い、農産物の流通は多様化が進んでおりますが、こうした変化にいかに対応していくかが大切であり、強い者が生き残るのではなくて、変化に対応できた者こそが生き残れるのであります。

 また、産地間競争が激化する中でマーケットの需要にいかにきめ細かに対応していくか、他産地との差別化を図るための工夫も必要ではないかと考えられます。

 農産物の販売は、本来、農協が担うべきであろうが、残念ながら大分県農協の体制は盤石とはいえず、さらには、系統共販率が年々低下する中で県の果たすべき役割はより一層重要性を高めております。

 農家の方々の熱い期待にこたえるべく、園芸品目の販売拡大に向け、いかなる流通戦略をもって取り組んでいくのか、知事にお伺いをさせていただきます。よろしくお願いします。

  〔毛利議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの毛利正徳君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 園芸品目の流通戦略についてお答えを申し上げます。

 議員ご指摘のとおり、マーケットの変化に機敏に対応していくことは、知恵を出し汗をかいてもうかる農林水産業の根幹をなすものであります。これまでもマーケターの活動や大消費地でのフェア等を通して最新の流通情報の収集を行うとともに、産地へのフィードバックに努めてまいりました。

 先般も大阪の百貨店や卸売市場でトップセールスを行い、私も生産者と一緒に店頭に立って、しゅんを迎えた日田梨やピーマンを売り込んでまいりました。こうした取り組みを通じまして集めた流通現場や消費者の声をもとに、園芸品目の販売拡大に向けて三つの戦略を柱に取り組んでいるところであります。

 まず一つは、県域生産・流通体制の整備であります。

 大阪市場での意見交換でも量の拡大や安定出荷を強く要請されましたけれども、戦略品目を中心に県内産地を一つにまとめ、拠点市場を定めて一元出荷体制を整備してまいりました。その結果、イチゴに続いてシロネギも京都市場でシェア一位を獲得しまして、キロ単価も市場平均を五十円以上上回るまでになっております。

 二つ目は、加工、業務用の販路開拓であります。

 女性の社会進出や単身世帯の増加等に伴いまして、外食や総菜の購入がふえて、野菜需要の過半を加工、業務用が占めるに至っております。

 外食産業などのバイヤーとマーケターが直接交渉し、ギョーザ用のシロネギや飲食店向けカット用コネギなど、昨年度だけでも新たに百トン以上の商談をまとめてきたところであります。

 三つ目は、消費者に魅力のある商品づくりであります。

 完熟により濃厚な味わいと体によいと言われるリコピンを多く含むことで好評な「赤採りトマト」は、県内に産地が広がりまして、この三年間で約四倍の三百トン近くまで生産が拡大しました。大人気の高糖度カンショ「甘太くん」も、昨年の品不足を受け、貯蔵庫を整備するなど、今年度は二倍の千五百トンを超える出荷を見込んでおります。収穫時期や貯蔵期間に一工夫加えることで、こうした高付加価値化が可能になるわけであります。

 これらのブランドづくりの取り組みをさらに加速するため、食品商社や量販店等と連携協定を締結し、民間企業が有する販路の情報や商品開発のノウハウ等の活用も図っているところであります。加えて今年度からは、大分県農協が流通販売チームを新設し、農協と県双方のマーケターが一体となって販売機能の強化に取り組んでおります。

 今後とも、マーケティングアドバイザーや流通関係企業とも連携をとりながら、アンテナを高く張って、実需者のニーズを先取りしたマーケット起点のものづくりを推進しまして、園芸産出額目標六百億円の達成を目指してまいりたいというふうに考えております。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 今、知事の答弁を聞かせていただいて、知事を先頭に一丸となって目標に向かって突き進んでいるということがよくわかりました。

 そこで、ちょっと一点だけお伺いしたいのは、やはり高い目標を掲げるということはすばらしいことでありますが、四十億円という高い目標額、それには、二十四年、二十五、二十六、二十七というこの四年間をかけて、もうスタートはしてるんですが、やはり、年度ごとの目標を定めるべきではないかというふうに私は思います。

 さらには、国際展開、海外戦略なくして、これも達成はできないのではないかと思いますが、そういう点について聞かせていただきたいと思います。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 議員ご指摘のように、せっかく六百億円という数値目標を掲げているわけでございますから、そこに至る工程表といいますか、年度ごとの目標というのができれば大変いいな、こう思っているところでございます。

 ただ、議員ご承知のとおり、園芸品目の生産及び販路の拡大ということになりますと、なかなか構造的な手当てをしていかなきゃならぬというところがあります。市場に商品を集中する、その市場をどこに定めていくか、そして、そこの市場を戦略的に拡大していくというようなことも必要ですし、それに伴って、企業参入等も含めて生産体制を強化していくということも大事でございまして、そういう戦略的な取り組みが必要なわけでございますから、年度ごとに目標を定めるということが果たして可能かどうかということもあると思います。しかし、せっかくの目標を達成するためには、定めていくというのも非常に大事なことかもしれませんので、ぜひ検討はしてみたい、こう思います。

 もう一つ気になるのは、毎年、商品価格が変動するもんですから、それに連動して数値が変わっていくというような面もあるもんですから、そのあたりも含めて、どういう検討ができるかどうか考えてみたい、こう思っております。

 それから、国際展開のお話でございましたけれども、これについては、全体として残念ながら国内市場が縮小していく、大きな方向としてはそういう方向になっているわけでございますから、やはり我々も国際展開というのを農業分野でも考えていかなきゃいかぬ、こう思っております。

 現に、いろんなものについて国際展開を行って、苦労は多いんですけれども、成功している例もありますので、それは特に中国等を念頭に置きながら考えていきたい、こう思っているところでございます。そのために、販路開拓のためのフェア等も海外でやるというようなことも大事かな、こう思っているところでございます。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 いずれにしても、この目標を達成するには、私どもも、県民と一緒になって、一体となって頑張る必要があると思いますので、ぜひ、引き続き努力を、よろしくお願いします。

 では、続いて、豪雨災害からの復旧、復興についてお尋ねをしたいと思いますが、午前中は、我が会派の災害対策本部長桜木議員、また、同じ県議会の先輩が質問しましたので、全体のことに対しては、県が先頭に立って、いろいろ取り組んでいただいているということがよくわかりました。

 私は、特に中津市において、豪雨災害に遭った現地に足を運び、さらには、直接、被害に遭われた方、そして、いまだなお、生活、いろんなことに苦しんでいる方のいろんな意見、要望を聞かせていただきましたので、それを率直に伝えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 特に、きょうは九月十一日でありますが、東日本大震災が発生して一年半が過ぎました。やはり、東北一体となって復旧、復興に向けて走り出して、その中で九州豪雨ということで、東北の人も九州を心配して、そして、さらには我々も東北の復興を願い、これこそ、日本国民が一体となって日本再生に向けて、それぞれができることは何かということで引き続きやはり支援をしていくことが必要ではないかというふうなことであります。そういう気持ちを込めて質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 いろいろ災害が起きて、知事を先頭に、午前中もありましたが、各災害の現場に入っていただいて、対策会議をしていただいて、要望を聞いて、一つ一つを前向きに進めていただいて、着実に復旧に向けて進んでいると思いますが、特に私が申したいのは、中津市の土木施設の復旧、復興をどのようにとらえて、計画しているのか。

 今回の豪雨は、特に、山国川、また、山国地区の春田川などの河川を初め、国道二一二号線や県の道路であります山移大島線の道路崩壊など多くの土木施設に被害が発生をしました。

 そこで、この土木施設の被害状況と今後の復旧に向けた取り組みについて詳しく聞かせていただければと思いますので、お願いします。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えをいたします。

 中津市におけます土木施設の被害につきましては、八月二十四日現在で、県と市合わせて三百五十五件、五十五億円余りとなっております。そのうち、県管理の道路で六十件、八億八千万円、河川、砂防で百六十四件、二十七億九千万円余りとなっております。

 復旧に当たりましては、被災直後から地域の生活を支える道路などの応急復旧に努めるとともに、河川や砂防施設などにつきましても、人家が近接する箇所で土砂撤去や土のう設置など、再度災害の防止に取り組んでまいりました。

 特に、全面通行どめとなっておりました国道二一二号耶馬渓町戸原地区では、応急工事により八月二十日に片側交互通行としたところでありまして、現在、年内の全面復旧を目指して工事を進めているところでございます。

 中津市内では、九月十八日から災害査定が始まりますので、その後、速やかに工事を発注するとともに、流失した市道の柳ケ平橋の災害復旧事業を受託するなど中津市への支援も行い、早期の復旧を目指したいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 今回の豪雨は、やはり、山国川がはんらんして、大きく被害をもたらしたということが一番中心であります。

 山国川は、耶馬渓ダムから下流が国、国土交通省で、その上は、県の管理といいますか、県の管轄であります。

 そこで、きょうの大分合同の朝刊にも掲載されましたし、先日、読売新聞にも取り上げられた馬渓橋、耶馬渓の三大橋と言われているこの橋でありますが、地域の方から、これを撤去してほしいという要望が出ております。それは、この馬渓橋というのは、特に橋梁が普通の橋よりも物すごく広く、そこに流木がひっかかってはんらんをするということであります。ただ、下郷にも橋があります、石橋があります。そして、本耶馬渓にも石橋があります。これらは、やっぱり観光の名所になったり、地域の文化財として親しまれてきた重要なものでありますから、この撤去に向けて、まずは地域住民の方の安全をどういうふうにしていくかということが大切だと思うんですが、私が思うのは、やはり、山国川、さっき言った耶馬渓ダムより下が国、そして上は県、これは県と国がやっぱり一体となって、特に県が主体性を持って方針を定めていくことが、この橋の改修、橋は市道で市のものでありますが、でも河川の改修というのは国であったり、県であったりということがありますので、河川改修計画とともにこれをどうするかということを、方針を立てるべきではないかというふうに思うんですが、その点どうでしょうか、お考えを聞かせてください。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 今、議員からお話のございました馬渓橋につきましては、国土交通省管理の河川にかかっております橋でございまして、私ども、まだ市から馬渓橋の撤去についてのお話を伺っておりませんので、今後、市を通じましてお話をお聞きしながら、国とも協議を進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 いずれにしましても、この橋の撤去や河川改修計画など、また、ご相談、いろいろ要望があると思いますので、ぜひ現地の方の声も大切にしていただきながら改修計画というのを立てていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 そこで、一つだけ、午前中にもありましたが、この災害において、河川のはんらんで、国道、市道にもはんらんした。県の努力で本耶馬渓に企業誘致をしていただいて、本耶馬渓で活躍していただいている企業があります。この企業の災害の対策もいち早く行っていただいて、そして水路の改修に取り組んでいただいておりますが、今回は、豪雨、山国川、例えば、大分県の中、耶馬渓だけじゃ、中津市だけじゃありません、いろんなところでこういう集中豪雨の被害が出ております。さらには、気候変動やゲリラ豪雨がいつ来るかわかりません。そうしたところで、県が企業誘致を進めていく中で、今回の災害で被害を、たまたまそういうところがあったんですが、それが風評被害につながらないように対策していく必要があると思いますので、その方向性というか、その考え方を聞かせていただきたいと思います。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 災害というものは、国内、大分県に限らず、どこでも起こり得ることでございまして、大分県といたしましては、被災企業に対する支援、防災の備えを充実するということが、被災企業に対する支援のみならず、大分県に対する企業誘致にはプラスになるものだというふうに考えてございます。

 具体的には、今お話でも触れていただきましたけれども、被災した工場用地について、市町村等による給排水施設などの復旧に対する助成制度を創設し、支援したいということを今議会にも提案させていただいているところでございます。加えまして、大分県で持っております防災地理情報システムというものがございます。これに進出企業の位置情報を入力することによりまして、企業の被災情報を迅速に把握できる体制を整えることとしております。これらを含めまして、進出企業に対するワンストップによるフォローアップを行いまして、企業誘致に引き続きしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 引き続き企業誘致に力を入れていただいて、大分県は安心であるというところをぜひアピールしていただきたいというふうに思います。

 続いて、農林水産施設の復旧、復興についてお尋ねをしたいと思います。

 農地や林地など多くの施設が被災をされております。特に中津は、山国川に隣接してます小祝漁港、小祝では、ご案内のとおり、今回の災害によって多くのヘドロや土砂が流れ込んで、そして漁業に対する、漁ができないとか、さらにはアサリの養殖など壊滅的な被害を受けることになっております。このような農林水産施設の被害の状況と今後に向けた復旧の取り組みをぜひ聞かせていただきたいと思います。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 中津市におきます農林水産業被害の状況についてでございますけれども、農業が二十一億円、林業が八億五千万円、水産業が四億二千万円で、農林水産業全体で三十三億七千万円、このうち、農地、林道、漁港などの公共施設の被害額は二十七億円となっているところであります。

 早期の経営再開を図るために、耶馬渓地区では、破損した取水施設に仮ポンプを設置するなど応急処置を実施し、豊前海では、底びき網漁の支障となる海底に堆積した流木等の除去を行う県漁協に対して支援を行ったところであります。

 堆積土砂によりまして漁船の航行に支障のあった小祝漁港では、査定前着工によるしゅんせつで暫定航路を確保するとともに、年度内には導流堤の補修とあわせ、本復旧が完了予定であります。

 また、土砂によりまして埋没したアサリ増殖施設につきましては、被災施設の掘り出しや移設に対し支援することとしておりまして、今月中にも復旧する見込みとなっているところであります。

 さらに、九月中旬から国の査定が始まる林地崩壊や治山施設の復旧につきましても、早期に着工ができますよう努めるとともに、中津市に対しましては職員派遣などの支援を行い、早期復旧に向け全力で取り組んでまいります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 漁港と漁場という、大きく二つに分けてやはり考えていかないといけないと思います。

 漁港に対しては、今、部長が答弁いただいたように、早速、いろいろな手当てをしていただいて、そして、もう既に漁港の工事とか発注もしていただいておりますし、そして、航路においても、そこもしゅんせつをしていただいたりしております。

 ただ、漁場なんですが、ヘドロを含めた土砂、流木、特にヘドロを含めた土砂が、行っていただくとわかるんですが、二十センチぐらいたまっておるんです。これについては、なかなか水産庁も、過去の例がなく、処理をどうしていいかと。簡単に言いますと、漁場ですから、潮が引いた後に、例えば、ブルドーザーじゃないけれども、何かでこうしていくとか、そういうこともできませんし、なかなかやっぱり難しいような状況なんです。多少、先般、台風が近く来ましたので、それによって少し流されたかなというような状況はありますが、まだまだ船が漁に出るときに、底びき網が使えなかったりとか、ほかの立て網といいますか、そういうこともなかなか難しい。特に流木については、干潮、満潮がありますから、なかなかその状況が見えないんですが、漁業をされている方に聞くと、まだ完全ではないと。今日までやっていただいたのを、やはりもう一度、定期的に見ていただいて、さらには、同じような形で対策をしていただきたいというふうに言っております。

 そこで、国の災害対策事業といいますか、これを見てみますと、三つに大きく分かれているんですが、今さっき部長が申していただいたそういう事業とか、流木が港についたら、それを揚げるとか、例えば、加工するとか船を置いているところとか、そういう場所については災害事業が適用されてるんですけれども、漁場については、国の災害に対する事業というのはないんです。これは漁師の方の、漁業組合の方の強い願いもあるんですが、こういったものをぜひ県から国に対して、災害に対する事業を適用してほしいということを言っていただくことが必要ではないかというふうに思うんですが、その点についてお考えを聞かせていただきたいと思います。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 議員ご指摘のように、漁場対策というのは中津の水産業振興にとっては非常に重要なことでありまして、今回の災害に伴ってヘドロ等の堆積があるという状況の中で、これにいかに対応していくかということも非常に重要な課題であります。

 現在、漁協とも十分連絡をとりながら、その対策、いかにすべきかということも協議をしているところでありますけれども、今、議員ご提案のように、やはりそういうところにも国の対策が必要ではないかというご提案でございます。

 私どもとしては、今回の災害につきまして、あらゆる機会に、今、議員ご提案のような件もあわせて、国の方にも話をさせていただいているところでありますけれども、現状においては、議員からお話がありましたように、まだメニューの中に入ってないという状況でございます。しかしながら、現場の声を十分、国の方にもお伝えをしながら、何とか災害の中に組み込んでいただくように我々としても努力をさせていただきたいと思っております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 アサリの再生事業ということで、既に被害が起きたところも、全体で五百億円ですか、そのうちの、今回、四十億円の分が被害を受けた。その後に、さらに場所を変えて計画して進めていっていただいているということであります。地域の方も、県民も期待していると思いますので、ぜひ進めていただきたいんですが、先ほど申したとおり、今回のこのような被害を受けて、初めて、自然の猛威というか、河川のはんらんを現実にしたときに、その影響がやっぱり海に来た。そうすると、農林水産業のさらなる発展を考えたときに、やはり、農林水、特に、森林の対策とか、いろんなことがこれからも求められてきます。そういったものが一体となって、海に対して、いい漁場ができるんではないか、再生につながっていくんではないかというふうに思っております。

 中津、小祝沖の豊前海では、十年前の漁獲高、今、もう二三%に落ちております。このままだと、これがもう壊滅するんではないかという心配もありますので、こういう災害を機に、そういったところの観点からも対策、政策に取り組んでいただきたいということで、ぜひ農林水産部長と土木建築部長にその辺を、これからどういうふうに考えていかれるかということをお聞かせ願いたいと思います。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えいたします。

 議員言われるように、農業、林業、水産業のつながりの中で、特に今回は山から木が流れるという状況でございます。これにつきましては、先般、知事が早速、林野庁長官、あるいは農林水産省の方に赴きまして、災害に強い森づくりということについて提案をし、また、要望させていただいたところであります。

 具体的には、河川沿いについて、やはり深根性のある広葉樹が必要ではないか、あるいは急傾斜地、そういうところには針広混交林を広めていく必要があるんではないか。これは、昨年の和歌山県、奈良県の例でもしかりであります。今回、本県も壊滅的にそういう災害が出たわけでありますので、これにつきましては大分県としても積極的にそういった対応をさせていただきたいと思いますが、普遍的に国の方にもきちっと位置づけをしていただいて、我々がそれに取り組むことにしやすい環境をつくっていただきたいということで、先日、ご要望させていただいたところであります。

 こういった災害に強い森づくり、これを今回の教訓として、改めて、森づくりはいかにあるべきかということを国に対しても要望し、また、県みずからもやっていこうということで考えているところであります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 もとより治水につきましても、そういった、山づくりから海に至るまでの間の総合的な対策が必要だと思っております。今回も、県北、県西部、あるいは豊肥地区での災害、流木の影響が大でございまして、こうしたものを見るにつけ、そういった方向性をしっかり認識しながら進めてまいりたいと思っておりますが、いかんせん、山づくり、長期にわたると思っておりまして、そういう長期間の対策を見据えながら、現実的に近々の流木対策も進めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 両部長の力強い答弁、ありがとうございます。大いに期待しておりますので、よろしくお願いします。

 では、次に進めさせていただきたいと思います。

 社会福祉施設の復旧支援についてであります。

 今回の豪雨により高齢者のデイサービスセンターや保育園など被害に遭ったところが多く、どの施設も毎日利用する施設であり、速やかな復旧が必要だと思いますが、復旧の見通しと県の支援についてお伺いをさせてください。



○元吉俊博副議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 それでは、社会福祉施設の復旧支援についてお答えいたします。

 中津市では、特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、認知症対応型グループホームが各一施設、それから保育所三施設が被災をいたしました。このうち四施設の復旧は既に完了し、デイサービスセンター耶馬渓と下郷保育所が休止中でございます。

 復旧の見通しでございますが、デイサービスセンター耶馬渓につきましては、床の張りかえや空調機器の取りかえなどを行い、年内に再開の予定でございます。下郷保育所につきましても、園舎全面の壁や床の張りかえ、園庭の汚泥の処理などを行った上で、同じく年内に再開の予定でございます。

 県といたしましては、休止しております施設を利用しておりました高齢者、児童が近隣の施設等で引き続き適切なサービスが提供されるよう中津市と連携を図るとともに、心理的ケアが必要な幼児等につきましては児童相談所が中心となって支援を行ってまいります。

 また、本議会で老人福祉施設及び児童福祉施設の復旧経費として、合わせて五千八百四十九万二千円を補正予算案に計上しているところでありまして、早期の復旧を支援したいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 引き続き支援をしていただきたいんですが、先ほど申しましたとおり、この施設も山国川のそばに全部ある施設であります。したがいまして、この復旧ができて、安心して皆さんが利用しているところなんですが、やはり、片や、毎日不安があるわけであります。したがいまして、やはり、山国川の河川改修計画とともに、災害におけることでこういう施設が被害に遭ったわけですが、やっぱり私は、これはもう新しく見直して、この山国川自体をどういうふうに改修していくかということが必要ではないかというふうに思いますので、その辺は国に向けて要望もしていただいて、また、さらに県が強く、主体となって考えていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。

 次に、被災住宅の再建支援についてお伺いさせていただきます。

 今度の被害は、非常に被害戸数の多さがありまして、今回の補正予算に三億七千九百万円もの住宅再建支援予算が計上されております。市町村への補助率が二分の一ということで、住民の方への支援額はその倍の七億五千八百万円と大変大きなものであります。しかもこれは国の制度の対象にならない被災住宅に対する県単独の支援ということでありますので、これに国の制度分を加えるとさらに大きな支援額となります。

 今後、住宅再建や補修に伴い、迅速に支援が実施される必要がありますが、被災住宅の再建支援の内容についてお伺いさせていただきたいと思います。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 お答えをいたします。

 被災住宅の再建支援についてでございますけれども、この制度には国と県の制度がございまして、国の制度では、被害の規模によりまして適用される市町村が限定されまして、かつ、住家の全壊または大規模半壊が対象となっております。今回の災害では、中津市、日田市、竹田市が適用対象となりました。

 県では、平成十八年度に創設いたしました独自の制度によりまして、国の制度では対象とならない市町村にも範囲を拡大しているほか、さらに半壊、床上浸水の場合も対象としております。

 支援金は、全壊の場合は最高三百万円、半壊の場合は最高百三十万円など、被害の程度や再建方法等に応じて支給される仕組みとなっております。

 支援金の支給に当たりましては、大事なのは公平かつ迅速な被害認定が不可欠であります。そこで、県としましては、被災後速やかに国と協議をいたしまして、被災した市や町の職員向けに研修会を実施いたしました。そして、全壊や半壊等の判断基準についてばらつきがないように努めるとともに、早期の被害認定が行えるように支援をいたしたところでございます。

 既に支援金の支給は始まっておりまして、被災者の一日も早い生活再建に向けまして、市や町と連携を図りながら支援金が速やかに支給されるように努めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ぜひともよろしくお願いいたします。

 では、次に進めさせていただきます。

 エネルギー問題についてであります。

 初めに、再生可能エネルギーの導入についてであります。

 東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故を契機に、再生可能エネルギーについては、これまでの議会の中でもたびたび議論をされてまいりました。その必要性と今後の導入、推進につきましても何度となく議論され、執行部の再生可能エネルギーの必要性の認識については十分に理解をしております。

 そのような中、国による再生可能エネルギーの全量買い取り制度の導入により一層の導入が予想されていましたが、七月一日の開始以降、大分市東部の臨海工業地帯における国内最大級となる計画を初め、県企業局も参入、さらには民間企業も参入などがされております。その勢いは、既にビジョンの二十七年度目標を達成するものであります。

 そこで、今後の再生エネルギーの導入、推進に対する県の見解をお伺いします。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 現在、国におきましては中長期的なエネルギー政策の見直しを行っているところでありますけれども、この中におきまして再生可能エネルギーの導入目標の引き上げは確実であろうというふうに私ども認識しております。

 また、議員触れていただきましたように、固定価格買い取り制度の開始後、本県におきましても再生可能エネルギーの導入が進んできております。これらは、地域に密着したエネルギー供給インフラの充実が図られるものとして期待されるところであります。

 さらに、これらの導入、拡大に伴いまして、発電事業はもとより、設備販売、施工、メンテナンスなど関連するビジネスチャンスが広がってきているものと認識しております。

 この固定価格買い取り制度の買い取り価格につきましては、最初の三年間は事業者の利潤に特に配慮するとされております。再生可能エネルギーの導入促進とエネルギー関連産業の育成を加速していくことが今求められているというふうに考えてございます。

 導入促進につきましては、地場企業のすぐれた技術を活用した研究開発への支援やコーディネーターによる各種手続の支援などによりまして、地域の特色を生かした取り組みを強力に後押ししていきたいと考えております。

 また、関連産業の育成につきましては、県内企業がビジネスモデルを確立し、新たな商機、ビジネスチャンスをつかまえることができるよう、大分県エネルギー産業企業会を中心に、研究開発、人材育成、販路開拓の取り組みを加速、充実させていきたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 答弁の中に関連企業の育成ということが出ました。これについて、もう少し詳しく、どのようなところに力を入れていくんだということが具体的にわかれば教えていただきたいと思います。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えします。

 まず、関連産業の育成に関連しては、例えば、今、実用化されていないけれども、製品開発によって普及が期待されるようなもの、例えば、大分県の特色が生かされるものとして、湯煙発電のシステムでございますとか、小水力発電システムでございますとか、こういったものについての研究開発の支援、また、パートナーのマッチング、こういったものを図っていくということがございます。

 これらに加えまして、今、実用化、もう既に利用可能な技術をビジネスとして使っていく、太陽光発電システムについて、いかにこれを効率的に導入していくか、また、蓄電、また、エネルギーの需給管理のシステム、こういったものについても県内企業が取り組んでいっていただけますように、世の中の早い動向をしっかりキャッチして対応していくということを後押ししていきたいというふうに考えております。

 以上です。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 ぜひとも全力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。

 続いて、節電対策についてお伺いさせていただきます。

 原子力発電所の停止により、この夏の節電要請は一昨年比で一〇%とされまして、昨年の七%の実績に加え、さらに三%以上の節電という極めて高いハードルでございました。

 暑い夏でありましたが、県民の皆さんの省エネへのご協力、ご理解、企業の皆さんの積極的な省エネ、節電への取り組みによりまして、何とか、ことしも計画停電や大規模停電を起こさず、九月七日、節電要請期間を終えることができました。県民の皆さんに、この場をかりて、深くお礼を申し上げる次第であります。ありがとうございます。

 また、国及び九州電力からの節電要請に対し、五月二十三日にはこの夏の節電対策を取りまとめ、県としての節電と県民、企業に対する節電の呼びかけなど積極的に節電対策に取り組まれた執行部の方々に対しましても、心からお礼を申し上げたいというふうに思います。

 そこで、この夏も暑い夏で終わったわけでありますが、今後しばらくは続くことだと思います。

 国のエネルギー政策の無責任さには腹立たしさを感じますが、現政権にこれ以上のことを望んでも無駄と思いますので、しばらくはしっかりと節電対策を行っていく必要があるかと思います。

 そこで、今回の対策を踏まえた、この冬以降の節電対策について知事の見解をお伺いします。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 節電対策についてのご質問でございました。

 この夏の節電につきましては、一昨年比一〇%削減ということに加えまして、万一の場合の計画停電の備えを行うなど大変厳しい内容でございましたけれども、県民及び事業者のご理解とご協力によりまして、何とか無事に乗り切ることができたというふうに思っております。議員同様、私からも、改めて皆様に御礼を申し上げる次第でございます。

 期間中、九州電力では、火力発電所について、長期停止中の発電所を補修し再稼働させたほか、定期検査や定期補修を繰り延べし、フル稼働させたところであります。トラブルによる稼働停止なども発生しまして薄氷を踏む思いもしましたけれども、県民及び事業者の節電の取り組みなどによりまして計画停電を避けることができたと思います。

 電力の安定供給は、安全で安心な県民生活と安定的な経済活動のために不可欠であります。国におきましてはエネルギー政策の見直しを行っておりますけれども、いまだ確固たる方針が定まっていないということは、まことに遺憾であります。節電要請がたびたび繰り返され、県民生活の不安や事業活動の制約が深刻にならないように、ぜひ、今年の冬を初め、当面の電力需給対策についてしっかりと答えを出すとともに、信頼のできる中長期の方針を打ち出してもらいたいというふうに思います。

 いろいろ、節電でしのげばいいじゃないかということを言われますけれども、それに伴いまして大変な犠牲を強いられているわけでございまして、一日も早く、しっかりと需給対策を定めてもらいたいというふうに思っております。

 一方、今回の節電の取り組みには多くの成果も生まれております。県庁でも率先した取り組みを行いました。例えば、ピークカットのための昼休み時間の一時間繰り下げという新たな試みでございましたけれども、さらにエアコン、エレベーターの徹底した使用抑制など、目標を上回る二〇・五%の節電を達成したところであります。

 また、この夏の新たな取り組みである家族そろってのお出かけキャンペーンには、観光施設などから百三十件のお出かけ先のメニューが提出されまして、多くの皆様が参加されたと思います。家族のきずなを強めるとともに、新たな大分の魅力発見やライフスタイルの見直しにもつながったんではないかというふうに思います。

 さらに、家庭での節電に楽しく取り組んでもらう節電コンテストでは千件を超える応募がありまして、各家庭での取り組みのきっかけにしていただきました。

 このように電力を大切に賢く使うというこの夏の経験が県内の多くの家庭に広がって、継続した取り組みになってほしいと思います。

 県といたしましても、県民及び事業者の皆様の省エネの取り組みに対しまして、セミナーの開催による普及啓発や省エネ診断等により引き続き支援してまいりたいというふうに思います。

 この冬の電力需給の見通しでございますけれども、いまだ明らかではありませんけれども、安全、安心な県民生活と安定的な経済活動のために今後の電力需給状況について引き続き注視していくとともに、国及び電力会社に対しまして電力供給の確保に向けて迅速で着実な対応をぜひお願いしたいというふうに思います。いつまでも節電に頼るというのは、本当に長い目で見て、大変な損失になるというふうに思います。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 知事のおっしゃるとおりであります。ただ、今回の節電対策については、やはり県民意識の向上につながったんではないかというふうに思っております。それぞれがそれぞれの立場で考えていくということが大切だということを身にしみたと思います。これからもまた、これは実のある活動になるんではないかというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。

 では、最後に、医療政策についてであります。

 まず初めに、がん対策について。

 がんは日本人の死亡原因の第一位であり、平成二十二年のがんによる死亡者数は三十五万三千四百九十九人で、総死亡者数の三割の方ががんで亡くなっております。本県におきましても昭和五十六年から死亡原因の第一位となって、これらの問題に取り組んでいただいて、平成十九年にがん対策基本法が制定をされました。この法律に基づき二十三年度までのがん対策推進基本計画が策定され、本県におきましても国の基本計画に沿って二十四年度までのがん対策推進計画を策定いたしました。

 推進計画では、全体の目標として、今後の十年間で、一、がんによる年齢調整死亡率を二〇%減少する、二、すべてのがん患者及びその家族の苦痛の軽減並びに療養生活の質の向上を掲げ、個別目標として、二十四年度までの五年以内にこれを目標とする、三、放射線療法及び化学療法の推進並びに医療従事者の育成、四、治療の初期段階から緩和ケアを実施する、五、がん登録の推進、六、がん検診の受診率を五〇%以上にするなど多くの目標を掲げて、がん対策に取り組んでおります。

 議会といたしましても、平成二十三年に議員提出議案として大分県がん対策推進条例を制定し、推進を図っているところであります。

 そのような中で国は、本年六月に、平成二十四年度から二十八年度までの五年間を対象とした新たながん対策推進基本計画を策定されました。

 この基本計画によりますと、重点的に取り組むべき課題として新たに、働く世代や小児へのがん対策の充実を掲げ、個別目標として、一、五年以内に小児がん拠点病院を整備し、小児がんの中核的機関の整備を開始する、二、就労に関するニーズや課題を明らかにした上で、職場における理解の促進、相談支援体制の充実を通じて、がんになっても安心して働ける社会の構築を目指すなどの目標が掲げられております。がん患者を含む国民が、がんを知り、がんと向き合い、がんに負けない社会を目指すとされております。

 今後、本県におきましても、新たな基本計画に沿って県の推進計画を見直すことになりますが、これまでの推進計画に基づくがん対策の評価と新たな基本計画を見据えた今後のがん対策に対する県の見解をお伺いします。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 がん対策についてのご質問でございます。

 これまでの大分県がん対策推進計画の評価につきましては、まず、全体目標の達成状況を見ますと、平成二十二年のがんによる七十五歳未満の年齢調整死亡率は七七・四と低い方から全国六位でありまして、減少傾向にあります。

 また、がん患者及びその家族の苦痛の軽減並びに療養生活の質の向上ということにつきましては、緩和ケアに従事する医師を育成するとともに、退院後も切れ目のない医療体制の整備を図っておりまして、がん患者の療養生活の質は向上しているというふうに考えております。

 次に、個別目標でございますけれども、その第一の放射線療法及び化学療法の推進並びに医療従事者の育成につきましては、県内七カ所のがん診療連携拠点病院で、この四年間に延べ一万六千二百五十三名の医療従事者に研修を実施したところであります。

 また、治療の初期段階からの緩和ケアの実施ということにつきましては、医師や看護師、薬剤師等で構成される緩和ケアチームを有する医療機関数が五から十に増加したところであります。

 さらに、病院におけるがん診療の評価を行う院内がん登録につきましても、すべての拠点病院で実施するとともに、昨年からは地域別のがん罹患率、生存率等を把握する地域がん登録も開始をしたところであります。

 しかしながら、残された最も大きな課題は、がん検診の受診率の低迷であります。目標の五〇%に対しまして、平成二十二年度の胃がん検診受診率は一〇・五%と目標値を大きく下回っております。

 今や、二人に一人はがんになり、三人に一人はがんで亡くなっております。しかしながら、がんは、早期発見、早期治療によりまして克服できる病気となっておりまして、県では、受診しやすい環境整備と企業との連携による県民への周知を図ってまいりました。がんに負けない社会に向けまして、県民の皆さんには、ぜひ定期的に検診を受けていただきたいというふうに思います。

 次に、今年度改定する推進計画でございますけれども、国の計画を踏まえ、新たな課題にも取り組みたいと思っております。

 一つは、ご指摘の、働く世代のがん対策であります。

 国の調査では、診断後に四人に一人が退職を余儀なくされております。今後は、医療機関において就労や経済的な問題に対応できる相談員を育成し、退院後の療養と就労の両立を支援していきたいというふうに思います。

 二つ目は、小児がん対策であります。

 診療経験の少ない医療機関もありまして、医療体制の整備が課題となっております。今後は、全国に十カ所程度整備される予定の小児がん拠点病院と連携いたしました医療体制を構築したいというふうに考えます。

 県としては、引き続き、がん対策推進条例の趣旨やがん患者の代表等のご意見も踏まえまして、がんになっても安心して暮らせる社会の実現に向けて、関連施策の充実に努めていきたいというふうに考えております。



○元吉俊博副議長 毛利正徳君。



◆毛利正徳議員 ありがとうございます。

 知事の答弁にもありましたとおり、やはり早期発見、早期治療、そのためには検診を受けるということでありますので、その検診を積極的に進めていくということが必要でありますので、よろしくお願いします。

 それと、今度の政策に、知事からもありましたが、小児がん拠点病院、これは仮称でありますが、全国に十カ所ということであります。特に、この小児がんの患者は、治療後に、経過が長いもんですから、晩年の後遺症だとか合併症とか、そういうものが発生するということで、特に今日まではおくれておりましたので、ぜひこれらのことも県の重要課題として取り組んでいただきたいというふうに思います。

 では、最後に、中津市民病院についてお伺いさせていただきます。

 平成二十二年より建てかえを行ってまいりました中津市民病院が、新しく、十月一日から診療を開始します。今月の九月十五日に竣工式をさせていただきます。これも、広瀬知事を初め、執行部の皆さん方のご支援のたまものだと思っております。ありがとうございます。

 市民病院は、高度医療や小児・周産期医療等の充実、地域がん診療連携拠点病院や二次救急医療機関、災害拠点病院として、中津市を含む北部医療圏の中核病院であり、今後、住民が安心して生活するために必要な医療を提供する施設であります。住民の病院に期待する声は大であります。

 この市民病院における医師不足や産婦人科の休診なども過去ありました。この医療体制を確保していくためには県の支援がなくてはなりません。県の考え方をお伺いします。



○元吉俊博副議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 それでは、新しい中津市民病院についてお答えいたします。

 中津市民病院は、二次救急医療機関としまして、中津市のみならず、宇佐高田地域からも患者を受け入れるなど、県北部の地域医療に大きく貢献をされております。このため、県では、新病院建設に当たりまして、救急や災害医療を初め、小児・周産期医療、がん医療などの強化に必要な施設設備の整備に対し補助しております。

 また、県の地域中核病院勤務医の国内外の留学支援制度や後期研修医に対する研修資金の貸与制度等によりまして医師確保に努めるとともに、特に産婦人科医師の確保につきましては、大分大学と連携し、若手医師が安心して勤務できるよう教授陣による指導体制を構築するなど、常勤医四名のうち二名の確保を支援しているところでございます。

 中津市民病院が引き続き北部医療圏において十分な機能を発揮できるよう、今後とも中津市や大分大学等と連携し、できる限りの支援を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 以上で毛利正徳君の質問及び答弁は終わりました。井上伸史君。

  〔井上議員登壇〕(拍手)



◆井上伸史議員 自由民主党の井上伸史でございます。

 まず、梅雨前線における豪雨災害の対応につきまして質問させていただきますけれども、きょうは、午前中に桜木先生、酒井先生、そしてまた、中津の毛利先生から災害について質問がございました。重複をいたしますけれども、それだけに早期復旧を願っているというふうなことでご理解をいただいて、よろしくお願いをいたしたいと思います。

 被災地、被災者の方々に、まずはお見舞いを申し上げ、そしてまた、知事におかれましても、再度、現地に赴くなど、本当にいろいろと対応していただきまして、まことにありがとうございます。

 私は、七月三日に大雨の情報がありましたので、四日の議会最終日に備え、早目に家を出たところでございます。

 高速道路九重インターから乗れるのか気にしながらも、強風の続く中、何とか大分インターに着きました。まさか日田全域が豪雨に襲われるとは夢にも思っておりませんでした。なぜなら、今まで集中豪雨といえば、相場は決まって私の住む上津江村が襲われていたからでございます。

 平成五年の集中豪雨による山林の土砂崩れで二名の職員をなくしました。そしてまた、平成十七年には二名の村民をなくした苦い経験を持っております。

 また、土砂災害で崩壊した住居内の土砂除去作業中に、あわや二次災害の発生ということもあり、危機一髪で消防団員は災害を逃れることができました。それから、小康状態時における現場点検は、これを機に取りやめたのでございます。責任者の判断の難しさを感じておるところでございます。

 今回、上津江でさしたる被害のなかったことは不思議なぐらいだ、そういう思いでございます。

 さて、大分県下の被害額は、話がございましたように、八月二十四日現在で約五百二億円とも言われております。

 今回の補正で、災害関係で三百五億五千万円、そのうち土木建築部で二百八億九千万円の補正と大半を占めております。

 ところで、県議会災害対策連絡協議会で土木部門での聞き取り調査の意見を集約いたしましたので、県の対応をお伺いいたします。

 土木委員という対応で一般質問をちゅうちょいたしましたけれども、災害の大きさや県民の思いを伝えるのも、いわゆる委員会の役目ではなかろうかというふうに思っておりますので、あえて質問をさせていただきます。

 お話がございましたが、査定前着工制度の活用を図り、早急な復旧に努めていただきたいことでございますけれども、私はこの制度があるということを知りませんでした。市の職員などがこの制度を把握しているのか定かではございませんが、市民から、今回、土砂を除去してほしいとの要望があるたびに、「どうにかならないか」と役所に尋ねるのですが、「査定がないと動かせない」とつれない返事で断られるのが大半でございました。事前着工が可能であれば、臨機応変に対応していただきたい。これだけ多くの災害だと、いつ復興できるのか、返答に困る場合もあります。

 ところで、今までに査定前着工の実績はどのくらいあるのか、また、積極的に活用していただきたいが、査定前着工に対する見解をお伺いいたします。

 次に、災害査定の早期実施に向けた査定事務の市町村支援についてお伺いをいたします。

 早急な査定で早期復旧をしていただきたいというものでございますが、合併等で市の職員は多くなったけれども、災害等の技術の職員はまだまだ足りません。

 そこで、災害査定事務についての市町村支援をどう考えておられるのか、お伺いをいたします。

 次に、河川の災害復旧に合わせた改良についてでございますが、これも質問ございましたけれども、災害復旧は原状復旧が基本と言われておりますけれども、市民の声を聞くなど現状把握を十分に行い、必要に応じて改良を実施していただきたいと思うものでございます。

 今回の災害を契機として、データを検証し、県の管理河川と国の直轄河川のデータを突き合わせ、整合を図り、長期的視野に立った災害に強い河川とするための河川改良を行っていただきたいと思うのですが、見解を伺いたいと思います。

 これも重複いたしますけれども、農地等災害復旧に係る個人負担の軽減についてでございます。

 高額の負担は農業意欲を損ない、高齢化も相まって農業の継続が厳しく、この際、やめざるを得ないという声もあります。

 そこで、農地災害復旧に係る個人負担の軽減について県の見解をお伺いいたします。

 次に、私設橋梁の復旧の支援についてお伺いしますけれども、日田市におきましては、昔から個人の生活用に家の前に私設の橋がかけられておりますけれども、今回の災害によりその橋が流されるなどの被害を受けております。

 私設ではございますけれども、住宅と同じように生活のために必要なものであり、この橋の復旧につきましても支援をいただきたいと思いますが、ご見解をお伺いいたします。

 次に、玉来ダムの早期完成についてお伺いをいたします。

 今回の出水では、稲葉ダムと玉来ダムの水系で明暗が分かれたと言われております。筑後川水系でも、花月川流域、そしてまた、下筌、松原ダム等の、いわゆる筑後川等に明暗が分かれたとの例があります。

 とりわけ、お話ししましたように竹田・豊後大野地域の県民の安全を考えると、玉来ダムの早急な着工に努め、早期完成を目指してもらいたいという思いがしますが、見解をお伺いいたします。

 次は、降壇をいたしまして、対面といたします。

  〔井上議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの井上伸史君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 井上伸史議員からは、今回の水害の早期復旧、復興につきまして種々ご質問を賜りました。大変恐縮でございますけれども、私からは、一番最後の玉来ダムの整備についてお答えを申し上げさせていただきます。

 竹田市では、過去に、昭和五十七年、平成二年と大きな水害に見舞われたことから、県では、稲葉川、玉来川の河川改修にダム建設を加えた総合的な治水対策に取り組んでいるところであります。

 今度の水害の被害状況を見ますと、これまでに経験したことのない大雨にもかかわらず、ダムが完成しておりました稲葉川沿いではほとんど被害はありませんでしたけれども、他方で、ダムができていない玉来川沿いでは甚大な被害が生じておりました。改めてダムの効果を認識すると同時に、何としても玉来ダムを早期に完成させなければという思いを強くしたところであります。

 一昨年には稲葉ダムが完成いたしまして、あとは玉来ダムとの気持ちで事業を進めていたやさきに、例のダム検証の対象に挙げられまして、ようやく昨年の十月にダム事業継続が認められたという経緯があります。結果として、二年程度のおくれが生じてしまいました。それでも地元では、本年三月、玉来ダム対策協議会が設立されまして、協力体制が整ってきたところであります。

 また、本県には、竹田市周辺の複雑な地質条件を克服して、稲葉ダム建設で培った技術と経験もあります。

 今後は、こうした地域の協力や技術力をばねに、現在進めております用地の境界確認やダムの詳細設計などダム本体の着工に向けた準備作業をさらに加速していきたいと考えております。

 いずれにしましても、災害に強い県土づくりに向けて、地域の皆様や関係する機関の協力、支援をいただきながら、一日も早いダム完成を目指していきたいというふうに考えております。

 私からは以上でございます。その他のご質問については、関係部長から答弁させていただきます。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 私の方からは二点についてお答えをいたします。

 まず、査定前着工についてでございます。

 災害復旧工事は、本来、災害査定の後に着手するものでありますけれども、早急な対応が必要なものにつきましては、災害査定を待たずに、被災直後から応急工事が可能となっているところであります。

 査定前着工は、被害の拡大防止や生産活動の維持はもとより、住民の安全、安心の確保の観点からも有効と考えているところであります。

 今回の豪雨災害では、河川の取水施設の破損に伴い、水田へ給水するポンプを設置したものや用水路に堆積した土砂の撤去など百四件、漁港の航路に堆積した土砂のしゅんせつ二件となっております。

 本制度の活用につきましては、毎年、市町村に対し文書や説明会の開催などにより周知を図っており、被災直後におきましても災害応急用のポンプの貸し出しを呼びかけたところでございます。

 また、被災した市町において開催した水害対策会議におきましても、日田市を初めとする市町に対し活用を促したところでございます。

 今後とも、制度の周知と有効活用を進め、迅速な復旧に努めてまいります。

 次に、農地等災害復旧の個人負担についてでございます。

 今回の災害は、激甚災害に指定されたことによりまして国庫補助のかさ上げが行われ、補助率は今後査定される復旧工事費に応じて決定されるものでございます。

 なお、同規模で同じく激甚災害に指定された平成九年災害を例にとりますと、農地では九五%、農業用施設では九八%程度の補助率となることが想定され、農家の負担は大幅に軽減されると考えております。

 残る農家負担につきましても、さらに軽減する措置を設けている市町村もあるところでございます。

 最終的に生じる農家負担につきましては、今回の豪雨災害復旧のために国が措置した無利子資金の活用も可能であります。

 一方、補助対象とならない復旧工事費四十万円未満の小規模な災害につきましては、市町が有利な起債を活用することで農家の負担軽減を図ることができると考えております。

 県としましても、このような各種制度を活用して、できる限り農家の負担軽減が図られるよう関係機関に働きかけているところでございます。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 私からは三点についてお答えをさせていただきます。

 まず、査定前着工についてでございますが、公共土木施設の査定前着工は、通行に著しい支障がある箇所、再び大雨が降ると施設や背後地に甚大な被害を与えるおそれがある箇所などで、災害査定を待たずに着工ができる取り扱いでございます。

 今年度の査定前着工の実績は、日田市夜明の国道三八六号や玖珠町古後の金吉川など、県、市町村合わせまして百四十四カ所に上ります。

 引き続き、災害担当者会議などを通じまして、県、市町村職員に対する災害復旧制度の周知徹底を図るとともに、制度を有効に活用し、災害復旧事業の円滑な執行を推進してまいりたいと考えております。

 続きまして、河川改良についてでございます。

 被災箇所の復旧は原形復旧が基本となりますが、単に従来の施設を復旧するだけではなく、被災原因を踏まえ、その原因の除去を念頭に置いた工法を選定することとしております。

 また、家屋などへの甚大な浸水被害が発生している箇所につきましては、河川断面の拡大や形状の是正などによりまして流下能力を向上させる必要がございます。

 このような箇所につきましては、現在、河川沿いの土地利用状況やこれまでの被災状況、上下流のバランス等を踏まえまして、国とも協議しながら、改修事業について検討を始めている状況でございます。

 三つ目は、私設橋梁の復旧についてでございます。

 河川にかけられている私設の橋が流失した場合の復旧につきましては、公共施設の橋梁とは異なり、災害復旧事業の対象とはなりません。しかしながら、橋の用途にもよりますが、例えば、生活福祉資金の活用であるとか、農業用であれば低利融資が活用できないかなど、県の関係部や地元日田市とも協議しながら個別に相談に応じていきたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 私からは、災害査定事務の市町村への支援についてお答えをいたします。

 豪雨災害後の初期復旧対応といたしまして、七月三日から八月三日までの間、農業土木と林業の分野では、延べ五百八十五人の県職員が被災市町と連携しながら農地や林道等の被害状況の調査を行ってきたところでございます。

 今後、本格化いたします復旧工事に必要な支援につきましても、県から被災市町に出向きまして、直接、要望をお伺いしました。その要望を踏まえまして、八月から十二月にかけまして、農業土木で延べ千二百三十九人、林業で延べ四百六十一人、土木で延べ五百九十二人の人的支援を予定しているところでございます。全体では、一日に平均をいたしますと約三十人近い人数となると思います。

 支援内容といたしましては、既に行っております査定設計書の作成指導に加えまして、今後は、災害査定時の現地支援、また、工事発注に向けた設計書作成の支援等を行うこととしております。

 今後とも、被災をいたしました市町のニーズを的確に把握し、早期復旧、復興に向けた支援を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 査定前着工につきましては、既成概念にとらわれず、これは大半が市町の判断で、私は、負担等におきましてもかなりのことができるというふうに判断しておりますので、その辺の調整方を県もリードしてやっていただければいいな、そういうふうに、査定と含めて、負担も、そういうふうに感じておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

 それからまた、査定事務につきましても、今後まだまだ、技術等につきましても不足しておるというふうに思っておりますので、まだ続きますので、どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。

 それでは、次に林業の振興について質問しますが、その前に、第二回の定例会におきまして質問しました事項の案件につきまして、答弁をいただいた内容や現在の状況を踏まえて、再度、質問をいたしたいと思います。

 申し上げました林業の振興についてでございますけれども、前回、素材生産の低コスト化を図るということで、機械化導入と作業路整備により、山で働く若者の意欲が高まることで、素材生産量が上がるなどの効果が確かにあらわれております。搬出経費におきましても、八千円から五千二百円と削減できたと報告もございました。しかしながら、最近における原木価格の相場は下落をいたしまして、丸太価格は、いわゆる直材といいますか、高値価格で一万五百円から一万三千円しますけれども、直材は、伐採全体の、ヘクタール当たり、大体三〇%ぐらいしかとれておりません。ほかは、曲がり材、C材、D材でございまして、その価格が八千二百円から九千円で推移しておるものでございまして、考えてみますと、採算ラインが恐らく一万円前後ではなかろうか、一万円ではなかろうかというふうに思っておるところでございます。

 したがいまして、機械化、作業路整備等実現はできておりますけれども、今の丸太価格相場の状況が続くと、若い人の賃金を下げることにも限界があり、機械のリース代を払うこともできなくなるような影響が出てきます。県の森林ネットあたりも、機械のリースの支払いも大変厳しいものになるんではなかろうかと心配をいたしておるところでございます。

 そこでまた、補助金があるのでいいのではないかと言いますけれども、今回の造林補助金制度の改正で、原則、間伐材の搬出が義務づけられますと、搬出の経費がさらにかさみ、採算がとれない状況となります。

 そこで、素材生産の現状認識についてどう考えていらっしゃるか、お伺いをいたします。

 一方、「木材加工で、製材経費が七千円から三千五百円に削減できる」と佐伯広域森林組合を引き合いに出して答弁をされましたが、この組合は林業加速化基金等によりまして機械化整備がかなり進んで、加工能力も向上いたしておりますけれども、機械整備などしたくてもできない製材所が多くて、佐伯広域森林組合とはどうも比較になってないんじゃないか、そう思う次第でございます。

 また、他の地域におきましても機械整備で規模拡大を図る、進めるというふうなことでございますけれども、これももう一部の業者であり、昨今の丸太、製品価格では規模拡大などできる状況ではないと思いますが、いかがでしょうか。

 それからまた、木材の海外輸出の推進を図るということでございますけれども、今までにも県も多くの対策を手がけてきました。

 以前も申しましたように、海外輸出はC材、D材、悪いものよりも、直材など良質材を一回手がけたらどうかという質問をしたわけでございますが、再度、見解をお伺いいたします。

 その後の韓国、台湾への輸出の成果と今後の取り組みをお伺いいたします。

 いろいろと申し上げましたが、森林の整備なども必要不可欠なところでございますけれども、木材の価格上昇をどうするのか、言いかえれば、木材の販路拡大にもっと思い切った施策を打つべきと考えますが、販路拡大に向けた見解をお伺いいたします。

 ところで、平成二十三年度に国の予算を受け入れて実施いたしました、一戸当たり二万五千円から四十万円を補助する地域材を活用したリフォーム事業の実績を聞くと、四月から開始し、九月には予算オーバーで打ち切りとなるなど、県民には大変好評だったとお聞きをいたしております。そのような状況の中で、今年度は一千六百万円に減額をされてしまったのは理解できません。

 地元日田市では、市単独事業の木材リフォーム助成が四年目だと思いますが、市民に大変好評であります。本年度は七千二百万円の予算計上をし、被災地の家屋補修も加わりまして、既に予算オーバーで打ち切りとなってしまい、それは不公平だとの声もあるぐらいであります。

 ところで、前回、「県内の木材需要を喚起するために地域材活用住宅の推進を図る」と言われましたけれども、リフォーム事業は、一億一千万円から、先ほど言いました一千六百万円に減額をいたしております。推進を図るとはどういうことでしょうか、わかりません。言葉だけなのでしょうか。ご見解をお聞きしたいと思います。

 好評であるリフォーム事業、特に被災地で木材を使いたいという声などに行政としてもっと対応すべきと思いますが、県の見解をお伺いいたします。

 さきの九月二日の新聞に「国は二〇一三年度に木材利用エコポイント制度を創設する方針を固めた」と掲載されていましたが、付与ポイント、一戸当たり二十万円から三十万円となる国産木材を利用することで地域経済の活性化につながると思うが、県のさらなる推進を期待するものでございます。

 次に、木質バイオマス発電における未利用木材の確保についてお伺いをいたします。

 木質バイオマス発電における調達価格の算定根拠についてと未利用木材の取引価格についての質問をいたしました。今回は、未利用木材の確保について質問をいたします。

 まず、今回のバイオマス発電の日田市天瀬町への誘致決定、また、進出に当たって、今回の補正予算で八億円の支援をしていただくことに対し、地元議員として感謝を申し上げます。

 ただ、バイオマス発電を進めるに当たって、林地残材の納入量、価格等について課題があります。

 未利用木材のチップの取引価格は一立米当たり七千円というふうなことでございましたが、製材取引からすると、到底、採算のとれる話ではありません。林地残材であっても、搬出経費、運送経費を考えると山からの搬出は厳しいものがございます。

 今回の設備は年間十万立方メートルの集荷を見込んでいますが、価格の面を考えますと集荷量の確保は難しいものと考えますが、見解をお伺いいたします。

 いずれにしましても、買い取り価格制度で間伐を行うことができ、健全な森林整備と林地残材を有効活用した発電がお互いに連携した形で推進されることを期待いたします。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 林業振興について、ご見識を交えながらいろいろご質問をいただきました。

 まず、私の方から木材の販路拡大についてお答えを申し上げたいと思います。

 憂慮しておりました木材価格につきましては、六月を底に、現在は、少しでございますけれども、値上がりの方向に転じているということでございますけれども、依然としてユーロ安等による安価な輸入材の流入は続いておりまして、予断を許さないという状況だと思います。

 木材マーケットの拡大は本県林業振興の基本でありまして、県内外、海外など多くの販売チャンネルを確保、拡充しながら全力で取り組んでいっているところでございます。

 まず第一点は、県内対策であります。

 県内の需要を喚起するには、公共施設の木造化や木造住宅の建設推進が重要であります。県では、これまでも県立高校などの木造化、木質化に取り組むとともに、今度の県立美術館の外装や収蔵庫の内装などにも積極的に木材を活用することとしております。

 市町村におきましても、全団体で木材利用促進法に基づく基本方針が策定されておりまして、公共施設等への木材利用の促進が期待されるところであります。

 木造住宅につきましては、現在、工務店に対する支援を行っておりますけれども、来年度、農林水産省は、ポイント制による地域材活用住宅の支援を打ち出しておりまして、その制度の創設に大いに期待をしているところであります。

 二点目は、木質バイオマスによる木材需要の拡大であります。

 県では再生可能な自然エネルギーの導入を推進しておりまして、これまで採算がとれず搬出されなかった間伐材等をチップ化いたしまして燃料や発電用に活用したいと考えています。

 今回、補正予算で提案している木質バイオマス発電所が稼働すると、新たに毎年十万立米の木材需要が生まれます。

 三点目は、県外販路の拡大であります。

 本県製材品の約七割は県外に出荷されておりまして、市場評価が高い大分方式乾燥材を主力商品として、マーケターやトップセールスによる大手木材商社等への販促活動を進めるとともに、大消費地での住宅建材フェアに参加する県内企業を支援しております。

 四点目は、海外輸出であります。

 現在、台湾、韓国に向けて杉原木を主体に輸出しておりますけれども、中国においては、日本の建築基準法に当たる木構造設計規範を見直して、杉やヒノキを構造材に指定する動きが出ております。そうなると製材品輸出も期待できることから、この動向を注目しているところであります。

 今回の災害を受けて、先般、林野庁長官に、災害に強い森づくりについて提言し、これからは河川沿いや急傾斜地などの人工林は広葉樹林への転換を図る必要がある旨言ったところでありますけれども、先方からは、そのような伐採、植えかえを円滑に進めるためにも木材の販路拡大が不可欠だという話がありました。こうした視点からも、今後の木材マーケットの拡大に引き続き全力で取り組んでいきたいというふうに考えているところであります。

 その他のご質問については、担当の部長からお答えさせていただきます。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 私から五点についてお答えを申し上げます。

 まず、素材生産の現状についてでございます。

 平成二十七年の素材生産の目標を、間伐の生産性一人一日当たり五立米、生産コストを一立米当たり五千二百円と定め、施業の集約化や機械化等を推進しているところであります。

 素材生産の担い手であります認定林業事業体は六十一社まで増加をしたものの、目標を達成した事業体はトライ・ウッドなど四社にとどまっており、全体としても四立米に達していない状況となっております。これは、技術者の不足や路網整備のおくれなどから効率的な作業システムが十分に機能していないことが要因と認識しているところであります。

 このため、基金事業により集約化面積の拡大や路網の集中整備、高性能林業機械の適正配置を加速するとともに、今年度から三年間で森林施業プランナーや機械オペレーターを約二百名養成するなど人材育成を強化することとしているところでございます。

 こうした取り組みにより効率的な作業システムを早期に定着させ、生産性五立米以上が実現できる認定林業事業体を育成することで素材生産の低コスト化を図りたいと考えております。

 次に、木材加工の規模拡大についてであります。

 木材は国際商品でありまして、円高ユーロ安に加え、大型製材工場で生産された価格の安い輸入木材に対抗するには規模拡大による一層の低コスト化が必要であり、その支援を行ってきたところであります。

 平成二十一年度以降、森林整備加速化・林業再生基金を活用し、規模拡大に取り組んだ製材工場は二十一社に及んでおります。

 こうした取り組みにより、原木消費量五万立米以上の大規模製材工場は二十年度の三社から二十三年度には五社に増加し、県内原木消費量の約五割を占めるようになっているところでございます。

 木材市況は依然として厳しい状況にありますが、これまで以上の販路拡大に努めながら、今後とも基金事業を最大限に活用し、大手住宅メーカーや商社など大口需要者に商品価値の高い製材品を安定的に供給できるよう、さらなる製材工場の規模拡大、効率化を進めていきたいと考えております。

 次に、木材の海外輸出についてでございます。

 本県の木材輸出先である台湾、韓国では、その用途が土木用資材等であるため、県内の製材業に配慮し、良質材を輸出の対象とせず、価格面で折り合う杉の曲がり材等が主体となっているところであります。しかしながら、近年、素材生産量の増加や価格の下落など流通環境が変化したことから、ことしの三月、韓国に向けて、ヒノキの直材の輸出を行ったところであります。

 原木の輸出量は、取り組みを始めた二十年度の二千七百立米から二十二年度の一万一千立米まで着実に増加をしてきたものの、二十三年度は、円高などの影響を受けまして、六千二百立米にとどまっている状況となっております。

 一方、製材品や内装材につきましては、二十三年度に韓国やフィリピン等へ四千七百立米が輸出されているところであります。

 木材輸出は将来を見据えた県産材の重要な販路の一つであり、良質材の輸出も含め、今後も継続的に取り組んでまいります。

 次に、地域材活用住宅についてでございます。

 議員ご指摘の事業は、国の緊急経済対策等を積極的に活用し、単年度の事業としまして地域材の住宅活用に取り組んだものであり、新築三百十九件、増改築五十七件に助成したところであります。

 県では、木材需要を喚起するため、引き続き地域材の活用を促す必要があると考え、二十四年度におきましては、森林環境税を活用し、新たに地域材を使った住宅の建設を行う地域の工務店に対し助成することとしており、約百棟を見込んでいるところでございます。

 国の二十五年度概算要求におきまして、ポイント制による地域材活用住宅や公共建築物の木造化に対する支援が盛り込まれているところです。こうした国の施策とも連携をとりながら、地域材を活用した住宅の建設を促進してまいりたいと考えております。

 なお、今回の豪雨災害により住宅が被災した方に対しまして、県独自の住宅再建資金を給付するため、約三億八千万円の補正予算を本議会に提案をしており、こうした取り組みも地域材の活用につながるものと期待しているところでございます。

 最後に、木質バイオマス発電における未利用木材の確保についてでございます。

 今回の補正予算に計上している木質バイオマス発電に要する原材料の多くは、これまでは採算が合わず林地に放置されてきた未利用の間伐材や伐採の際に発生する枝や端材であります。県内では、こうした林地残材が毎年四十万立米程度発生していると見込まれているところであります。そのうち、これまで切り捨てられていた曲がり材などの低質な間伐材を伐採、搬出し、発電用の燃料として加工するチップ工場へ一立米当たり六千円ほどで販売できれば、これに間伐補助金を加えることによりまして、山元でも採算が合うと考えているところであります。

 このような中で、毎年十万立米を安定的に確保するため、県としましては、地域の素材生産事業者の組織化など原料供給体制の強化を図るとともに、枝や端材を効率的に収集、運搬するシステムの構築を進めていくこととしているところでございます。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 まず、プランナーとの関係につきましては、今までいろいろと県の方も、普及員とか、そういったことでやっておられます。私は、プランナーというのは民間からの採用の方がいいんじゃないか、そういうふうに思います。

 それと、機械化で二十一社にふえたというようなことでございますけれども、機械化がふえ、相当、量はできたんだけれども、今度は売れないというのが非常にネックになっておりますので、どうして売るかというようなことが、これまた課題ではないかということでございます。その辺のところも視野に入れながらふやしていただきたいと思います。

 それから、地域材の住宅等につきましては、私は減額されたことがなぜかなというふうに思うので、減額せずに、先ほどちょっと言いましたように、被災地等々もございますので、三億ほど組んでいるというようなことでございますけれども、そういった制度があること自体を住民が余りよく知らないんです。ですから、その辺のところの周知徹底と市町村との連携というのを保ちながら、連携しながらやることが私は必要である。そういったものを、話を煮詰めて進めてやっていただきたいというふうに思っております。

 それから、木質バイオマスにつきましては、これは、前回も申したように、ちょっとやっぱり課題があるし、また、今後の推移をちょっと見なきゃ判断ができないということもございますので、そういうことを私たちも注視しながらやっていきたいと思っております。よろしくお願いいたしたいと思います。

 それでは、次の質問に入ります。

 この質問も毛利議員さんからお話がございました再生エネルギーの質問をいたしますけれども、質問後三カ月足らずで我が山村にも太陽光発電施設の問い合わせがあるなど、企業の反響に目をみはるものがあります。県内の太陽光発電施設は全国五位であり、これまで公共施設への設置など、県は積極的に取り組んでおりますが、その効果、成果がどんなもんであったのかという説明を余り私は聞いておりませんし、その辺の取り組み方をお聞きしたいと思います。

 それから、小水力発電の取り組みについてでございますけれども、先般の新聞で「生かせ再生エネ、商機到来、活気づく県内」と紹介され、山村に住む我々には非常に関心深いものでございました。

 お話がございましたように、別府市の湯煙発電の例や、県土地改良事業連合会は農業用水路の利用で、「初期投資は高いけれども、関心を持つ改良区は大変ふえている」という報道がございました。

 買い取り価格制度の創設で農村再生の起爆剤となるのか、県の取り組みに大いに期待をするものでございます。

 前回の答弁で竹田市城原や天瀬町の小水力発電の例を挙げていましたが、私も竹田の方の現場に出向きました。国の補助金の利用ですばらしいものができているというふうに感じたわけでございますけれども、設置経費が五千万円で三十六軒分の発電力しかない。そしてまた、天瀬も資金回収に年月がかかり、果たして小水力発電の地域拡大に期待できるものなのかと考える次第でございます。

 前回申しましたように、愛知県の取り組みを紹介しましたけれども、投資額は百億円と高いのですけれども、農業用水路を利用した発電で二万戸の電力が賄えるとの試算には魅力を感じたところでございます。

 そこで、前回申し上げましたけれども、本県は、山間部、そしてまた、適地も豊富ではなかろうか、小水力発電に思い切った取り組みができると考えますが、再度、取り組みについて、見解をお願いいたします。

 それから、次に大分県エネルギー産業企業会の取り組みでございますけれども、再生エネルギーや省エネルギーの重要性が高まり、その導入の促進とあわせてエネルギー産業の市場拡大が期待される中、エネルギー産業を県経済の新たな牽引産業とすることを目指して、六月に百六十八社から成る大分県エネルギー産業企業会が発足をいたしましたが、説明ございましたけれども、今後、具体的にどのような活動をするのか、一堂にこの百六十八社が集まって、どのような話をされ、どのような取りまとめをするのかが、ちょっといまいち、具体的な取り組みがわかりませんので、ご説明方お願いします。

 それから、再生可能エネルギーの取り組みについては、メガソーラーは京セラなどの企業、八丁原の九電、それから風力ではJEN玖珠などの企業が主体ですけれども、これまで申し上げてきた項目も含めて、今後の再生可能エネルギーの推進について、県独自事業として積極的に支援していくのか、それとも企業活動主体で考えていくのか、その方針が不透明なところがあり、ちょっとわかりませんので、県の見解をお願いいたしたいと思います。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 四点についてご質問がございましたので、お答えを申し上げたいと思います。

 まず一点目、太陽光発電についてでございます。

 これまで県におきましては、この地域、日照時間が長いという強みがございます。これを生かしまして、個人住宅と公共施設への太陽光発電の導入促進に取り組んでまいりました。

 その成果でございますが、個人住宅につきましては、平成二十二年度と二十三年度に補助事業を実施いたしました。これに伴いまして、事業実施前には全国十一位でありました普及率、これが全国五位になったところでございます。順位を引き上げることができました。

 公共施設につきましては、県庁舎等二十五の施設に導入をいたしました。発電量のモニタリングなどを通じまして、太陽光発電に係る知見を私ども県としても蓄積してきているところでございます。

 お話にありましたとおり、固定価格買い取り制度の開始以降、県内各地でこの太陽光発電の動きが活発化しておりまして、相談窓口を設け、これを支援しているところでございます。

 県内でも、中山間地であります由布市鳴沢地区におきまして、住民が共同して住宅の屋根に太陽光発電を設置する屋根貸しのビジネスモデルが計画されておりますので、県は今年度、これをモデル事業として支援をいたしたいと思っております。

 太陽光発電につきましては、気象条件に左右されるなどの課題もありますけれども、昼間の電力供給量を増加させることによりまして地域のエネルギー供給インフラの充実に貢献するものであります。

 今後とも、エネルギー産業企業会の活動などを通じて積極的に情報提供を行いますとともに、民間企業を含めたさまざまな主体による新たな導入モデルを大分県において創出し、支援していきたいと考えてございます。

 次に、小水力発電についてでございます。

 小水力発電は、農業用水路や中小河川が多く存在する本県の特色を生かすことのできるエネルギーであることはご指摘のとおりでございます。

 県内には、既にお話しいただきました城原井路を含めまして五カ所の小水力発電施設が稼働しておりまして、三十七カ所の農業用水路において利用可能量の調査を終了しております。現在、その三十七カ所のうち四カ所におきまして施設設置に向けた調査、調査段階を進めまして、実施しておるところであります。

 また、県内企業が連携して、より効率的な小水力発電システムの開発を行っておりまして、日田市女子畑のほか、複数箇所で実証実験などを計画しておるところであります。

 この小水力発電につきましては、ご指摘にもありましたとおり、初期コストが高いこと、また、水利権の手続に時間を要することなどが普及に向けた課題と認識しております。このため、私どもとしては、実証実験の成果を生かしてコストダウンを図るとともに、小水力発電を企業会の重点的な研究開発の柱の一つに位置づけまして、県内企業の一層の取り組みを促進したいと考えてございます。

 水利権につきましては、国における規制緩和の動向もございます。こういったことも踏まえながら、コーディネーターによる手続のサポートなどにより支援してまいりたいと存じます。

 今後とも、地域、企業、行政の連携を強化いたしまして、小水力発電の一層の導入を進めていきたいと考えてございます。

 次に、大分県エネルギー産業企業会についてであります。

 すそ野が広く、今後の市場拡大が期待されますエネルギー関連産業、これを県経済を牽引する産業へ育てていくため、産学官連携のもと、大分県エネルギー産業企業会を本年設立いたしました。会長には、グーグル日本法人の前名誉会長であります村上憲郎氏に就任いただいたところであります。

 この企業会におきましては、地場企業を中心に会の運営を行うこととしておりまして、研究開発、人材育成・交流、販路開拓、この三つの部会を設けて活動を展開してまいります。

 具体的には、研究開発部会におきましては、すぐれた技術力を持つ地場企業を中心に、エネルギー関連製品や技術の開発等を進めております。例えば、県内企業同士が連携した湯煙発電や小水力発電のさらなる開発、改良に取り組んでいるところでございます。

 人材育成・交流部会におきましては、エネルギー産業への新規参入等に関するセミナーを開催したり、先進地の視察などを行いまして、この分野に関する大きく早い変化をしっかりとらえるための活動を行うこととしております。

 最後に、販路開拓部会では、県外展示会への出展によりまして県内企業の技術や製品を積極的に外に売り込むとともに、ビジネスモデルに磨きをかける提案等を通じまして企業の再生可能エネルギーや省エネルギーの取り組みを後押ししていく、こういった活動を行います。

 これらの各部会の積極的な活動をエンジンに、全国でもユニークなこのエネルギー産業企業会活動を成果に結びつけていきたいというふうに考えております。

 最後に、再生可能エネルギーの導入に関する県の関与の考え方でございます。

 再生可能エネルギーの導入につきましては、地域に密着したエネルギー供給インフラの充実という面と成長が期待されるエネルギー産業の市場創出といった二つの面で大きな意義があると考えております。その際には、民間企業の主体的な取り組みによって導入が進んでいくものと、新たな市場の開拓に向けて県の積極的な支援が必要なもの、この両方があるのではないかと考えております。

 例えば、太陽光発電などは民間企業主体で事業計画が打ち出されておりまして、県としては、しっかりとしたビジネスモデルの構築が図られるようコーディネーターによる専門的な相談体制をしいている、こういったかかわりではないかと存じます。

 他方、現時点では実用化には至っておりませんけれども、県内企業の技術の融合によりまして実用化また普及の可能性があるものにつきましては、県として力強く後押しをしていきたいと考えております。

 例えば、先ほども述べました湯煙発電でございますとか、マイクロ水力発電などにつきましては、産学官連携による研究開発の支援を行っております。

 このような考え方のもと、再生可能エネルギーの導入支援につきましては、エネルギー産業企業会を中心に、スピード感を持って取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 再生エネルギーにつきましては、一番懸念することが、大体どのくらいかかって、どのくらいの時期に採算とれるかというのが、非常に県民としては、また、一個人としては、そういう一番関心のあるところでございまして、その辺を示唆することがやっぱり県の役目じゃないか、公共的に。これだから、これだけの投資すれば、将来こうだから安心だよという、そういうような安心感を持てるような、そういった指導といいますか、そういったことも必要だと思うんですけれども、その辺についてどうですか。

 余り、どんどんどんどん企業が来ちゃって、何かわからんまま投資しちゃって、あら、こんな、二十年後に電力、回収ができなかったということになると非常に困ると思うので、その辺のところの考え方をお聞きしたいと思います。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 議員のご指摘は、まことにそのとおりでございまして、その点、私どもとしても、やはり、しっかりとしたビジネスモデルでこの再生可能エネルギーの導入を進めていくかどうか、この点が極めて重要なポイントだと思います。

 ご案内のとおり、どれだけの施設を整備するか、その出力の効率はどうか、これについてのメンテナンスはどうなるか、また、電力の系統にどういう形で結びつけていくか、このあたりは技術的にも資金的にも非常に詰めどころが多ございますので、こういったところのしっかりとしたビジネスモデルを持って、県内企業に再生可能エネルギー導入に取り組んでいただきますように、私どもとしては、コーディネーターを配置しておりますけれども、さまざまなご相談にも預かり、助言も申し上げ、後押しをしていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 その辺のところをどうかよろしくお願いをいたしたいと思います。

 次に、大分トリニータにつきまして質問させていただきます。

 経営状況の厳しい中、若手選手を中心としたチームでありますけれども、J1昇格に向け、現在、プレーオフ圏内の五位と、よく健闘していると私は思っておる次第でございます。J1に昇格すれば二十億の経済効果があるとの試算もあり、ぜひとも頑張ってほしいものでございます。

 ご存じのとおり、J1昇格のためにはJリーグからの借入金を十月までに返還する必要があるということで、県民、経済界、行政が文字どおり三位一体で返済金を手当てすることになっております。

 県民から既に一億二千万円もの寄附が集まっており、行政も県と市町村が五千万円ずつの負担をするということで、今議会に五千万円の支援予算が計上をされております。

 我が会派といたしましても、大分トリニータの頑張りを見ても、五千万円は支援すべきだと思います。しかし、三億円を返済いたしましても、約六億円の負債を抱えており、今後さらにしっかりとした経営努力をする必要があります。

 選手強化のための経費は惜しまず使うべきだと思いますが、選手以外の人員については、もっとスリム化するために、思い切った組織改革などの経営の安定を図る必要があると思いますが、知事のご所見をお伺いいたします。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大分トリニータについてのご質問でございます。

 トリニータは、ご承知のとおり、平成二十一年にチーム存続が危ぶまれる経営危機に陥りました。そのため、ユニホームスポンサーや企業広告の獲得、後援会組織の拡大、集客対策など収入の確保に努めるとともに、経費の削減にも取り組んできたところであります。

 議員ご指摘の組織のスリム化につきましては、人員削減と給与水準の大幅な引き下げをあわせて実施してまいりました。

 J1に在籍をしておりました平成二十一年度と直近の二十三年度で比較をいたしますと、監督、選手などトップチームでは、四十四人から三十五人と九人減らしまして、人件費は九億六千五百万円から二億二千八百万円と七億三千七百万円削減をしております。また、その他の職員につきましても、五十六人から四十三人に、給与等も二億三千百万円から一億四千八百万円と八千三百万円削減しました。中でも、スクールコーチや下部チームのスタッフは最低限を維持した上で、事務職員を三十二人から二十二人に削減するなど徹底した合理化を行っております。

 こうした取り組みと県民の皆さんの懸命なサポートの結果、二十二、二十三年度と二期連続で一億円を超える黒字決算となるなど、ようやく経営基盤も強化されてきたというふうに考えております。

 チームは、Jリーグから借り入れをしているため、費用の増加を伴う選手強化などは、Jリーグと協議をする必要がありまして、トリニータだけで自由に行うことはできません。このような制約のもと、監督、選手、フロントが一丸となって、今回の県民、経済界、行政による三位一体の支援にこたえようと、J1昇格に向けて懸命に戦っております。

 確かに、今回の三位一体の支援によりましてJリーグからの借入金を完済しても、多額の債務超過であることに変わりはなくて、その解消は大きな課題であります。

 J1へ昇格することができれば、入場料やスポンサー料など収入の増加が見込まれることから、債務超過の解消も早まることが期待できます。

 J1ともなれば、選手強化による魅力あるチームづくりを行うことも必要となりますけれども、その際も、過去の轍を決して踏むことのないように、当面は堅実な経営を第一にせざるを得ないというふうに考えております。

 これからもチームの経営は大変厳しい状況が続くと思われますけれども、トリニータは、県民、経済界、行政が三位一体で支える地域スポーツのかなめであります。しっかりサポーターの支持を得ながら、地域に密着した、地域とともに成長するチームとして、県民の皆さんの支援にこたえられるように最善を尽くすことが大切だと考えております。



○元吉俊博副議長 井上伸史君。



◆井上伸史議員 言うまでもございませんけれども、大分トリニータは、とにかく大分県の代表のサッカーチームでございますので、早く再建をして、強いチームになって、J1に昇格していただきたいと念ずるものでございます。

 それでは、最後に、前回、新幹線網を活用した夜間物流についての質問を申し上げましたけれども、この提案につきまして、早速、志村議長の配慮で、九州議長会に本県の要望として採択、要望されたことに対しまして感謝を申し上げる次第でございます。

 提案いただきました件につき、先生に報告をいたしましたところ、大変喜んでおられました。

 運営上、技術的課題は当然だと思いますけれども、鉄道にかかわる方も提案者におられるので、実現の可能性に期待をするものでございます。

 九州知事会としても、ぜひご検討いただきまして、広瀬知事にもよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 今後、県議会五十六分勉強会などに招いていただいて構想をお聞きするのもよろしいんではなかろうかと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 ちょっと、時間はまだ三分ほどございますけれども、これで質問にかえさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○元吉俊博副議長 以上で井上伸史君の質問及び答弁は終わりました。

 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○元吉俊博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。

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○元吉俊博副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 次会は、明日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○元吉俊博副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後三時四十一分 散会