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平成24年 第2回定例会(6月) 06月28日−04号




平成24年 第2回定例会(6月) − 06月28日−04号







平成24年 第2回定例会(6月)



平成二十四年六月二十八日(木曜日)

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 議事日程第四号

     平成二十四年六月二十八日

           午前十時開議

第一 一般質問及び質疑、委員会付託

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 本日の会議に付した案件

日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託

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 出席議員 四十三名

  議長        志村 学

  副議長       元吉俊博

            小野弘利

            久原和弘

            三浦正臣

            守永信幸

            藤田正道

            原田孝司

            小嶋秀行

            馬場 林

            尾島保彦

            後藤政義

            竹内小代美

            玉田輝義

            深津栄一

            酒井喜親

            首藤隆憲

            吉冨幸吉

            平岩純子

            江藤清志

            古手川正治

            土居昌弘

            嶋 幸一

            毛利正徳

            油布勝秀

            衛藤明和

            濱田 洋

            三浦 公

            末宗秀雄

            御手洗吉生

            桜木 博

            麻生栄作

            田中利明

            渕 健児

            近藤和義

            阿部英仁

            井上伸史

            荒金信生

            佐々木敏夫

            戸高賢史

            吉岡美智子

            河野成司

            堤 栄三

 欠席議員 なし

 欠員   一名

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 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  副知事       小風 茂

  教育委員長     岩崎哲朗

  教育委員長

            松田順子

  職務代理

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      奥塚正典

  企業局長      堤  隆

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     太田滋徳

  企画振興部長    塩川也寸志

  福祉保健部長    永松 悟

  生活環境部長    直野清光

  商工労働部長    山本和徳

  農林水産部長    阿部良秀

  土木建築部長    畔津義彦

  会計管理者兼

            平田茂雄

  会計管理局長

  人事委員会

            山本清一郎

  事務局長

  労働委員会

            山蔭政伸

  事務局長

  財政課長      長谷尾雅通

  知事室長      草野俊介

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     午前十時四分 開議



○志村学議長 これより本日の会議を開きます。

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○志村学議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第四号により行います。

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△日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託



○志村学議長 日程第一、第七二号議案から第八三号議案まで及び第二号報告、第三号報告を一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。平岩純子君。

  〔平岩議員登壇〕(拍手)



◆平岩純子議員 おはようございます。十七番、県民クラブの平岩純子です。

 私は、この一年間、県民の方からいただいた課題や私が心を痛めている問題について質問をいたします。知事及び執行部の皆様の誠実な答弁をお願いいたします。

 また、何かとお忙しい中、わざわざ傍聴に来てくださった皆様、ありがとうございます。

 六月は、男女雇用機会均等月間です。政府は、「社会のあらゆる分野において、二〇二〇年までにあらゆる場面での女性の占める割合を少なくとも三〇%程度にする」と明記しています。

 私は、四月に政務調査費を使い、国民の幸福満足度世界一のデンマークに行かせていただきました。女性が仕事を持つことは当たり前、女性の政治への参画も当たり前という実態を目の当たりにして帰ってまいりました。

 県でも、各種委員会や審議会での女性参画に意識的に取り組んでいただいた結果、向上しています。けれども、生活の中での性別役割分担意識はまだまだ根強く残っています。男だから女だからではなく、互いの個性を尊重しながら、ともに過ごしやすい環境をつくるためには、教育や目に見える場面でのさらなる充実が求められていると思います。

 それでは、質問に入ります。

 過去を振り返れば、「生殖機能を失った女が生きている価値はない」という趣旨の、いわゆる「ばばあ発言」をした首長がいました。

 今、日本の幾つかの地で首長の暴走がとまらないといった状況をとても危ういものだと私はとらえています。東京都、名古屋市、大阪市、過去には阿久根市がその最たるものではないでしょうか。

 政治、経済の低迷、雇用の不安定、老後への不安など、そしてさまざまな案件で国を二分するような課題を抱えている中、政治は行き詰まり、国民感情の中に閉塞感があります。

 さきに述べた首長たちは、この閉塞感を打ち破るかのような心地よい言葉を巧みに使いながら、マスコミの注目を集め、民衆を扇動してきました。国のやり方を徹底的に批判し、既得権益や公務員バッシングを繰り返すことによって力を発揮し、選挙で支持されてきました。いわゆるポピュリズムです。

 それぞれの首長たちは、沖縄の頭越しに「尖閣諸島を買う」と言ったり、先が見えない中京都構想を打ち出したり、大阪を一つにすると大阪都構想を打ち出したりしています。さらに、多くの問題点を指摘されている教育基本条例を数の暴挙で制定しました。

 私は、地方自治は、中長期的な視野に立ち、住民に根差した丁寧な説明と努力の上に成り立つものだと思っていますが、広瀬知事は、この首長たちの手法をどう受けとめていらっしゃるのか、率直な感想をお聞かせください。

 分割ですので、あとは対面席に移らせていただきます。

  〔平岩議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの平岩純子君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 平岩純子議員には、冒頭、今月が男女雇用機会均等月間であるというお話をいただきました。この問題は大変大事な問題でありまして、これからもさまざま努力をしていかなきゃならないと思っております。

 さて、地方自治における首長につきましてご質問がございました。

 現在、不安定な政治情勢や経済の低迷などによりまして国民の閉塞感が高まっておりまして、各地方で改革を求めるさまざまな動きがあります。

 地域住民の選挙によりまして選ばれた首長が改革の声を上げていくということは、地方公共団体の自主性、自立性を高め、個性豊かで活気に満ちた地域社会を実現するということにもつながる面もあると受けとめております。しかし、そういう場合でも、私は、首長の役割として、地域住民の声をよく承って、住民が真に何を求めているかをしっかり見きわめるということが大変大事だと考えております。その上で、みずからの地域のみならず、日本全体に及ぼす影響も含めて、大きな視野の中で長期的に検討し、腰を据えて改革を実現していくということが肝要だと思います。この点では、現在のさまざまな動きがこれらのことを十分に実践できているのかと疑問に思う面もあります。

 私自身としましては、知事就任以来、県民の皆さんが自由な発想で行う活動を支え、政策、施策に生かしていく県民中心の県政を旨としてまいりました。

 県民中心の県政運営の実現、行政の質の向上、透明性の確保を第一に掲げて取り組んでいるところであります。

 また、地域住民の代表として選挙で選ばれた議員の方々と十分に議論をし、よく考えた上で、丁寧に物事を進めていくということも大変大事だと思っております。

 今後とも、住民を代表する議員の皆さんから寄せられるご意見をしっかりと受けとめながら、信頼関係の構築と対話を大切にして、是々非々の議論を通じて「安心」「活力」「発展」の大分県づくりに努めてまいりたいと思います。

 せっかくのご質問、最後の方は大分県知事の自己PRになりまして、恐縮でございます。



○志村学議長 平岩純子君。



◆平岩純子議員 大変ぶしつけな質問で、本当に申しわけないと思いました。

 ただ、私、デンマークに行って帰ってきて、日本は民主的な国家だと、ずっとそう願ってきたんですけれども、まだまだだなという思いもしましたし、一番足りていないのは、住民にも議員にも主権在民という意識がまだまだ欠落しているのではないかという思いが最近しましたので、大変失礼だと思いましたが、このような首長のことを出させていただきました。

 自分のイデオロギーを押しつけ過ぎるということは、やっぱりとても恐ろしいことだなというふうにも思いましたので、大変失礼いたしました。

 では、次に行かせていただきます。

 東日本大震災と福島原発事故からの課題について質問いたします。

 第一回定例会で、東日本大震災からの復興支援を継続・拡充する取組宣言決議を行いました。決議の中で私たちは、「厳格な検査を実施し、安全基準をクリアしたものを前提にした災害がれきの広域処理について、県民の理解を図りながら」という文言を入れました。それでも私は、瓦れき受け入れは心配、反対と自身の県政報告に書いて、県民の方に厳しいおしかりを受けました。改めて、瓦れきに対する県民の感情が賛成、反対に分かれているということを思い知らされました。

 その後、津久見市では、震災瓦れきの受け入れをめぐり論争が起こっています。

 第一回定例会直後、県民クラブでは、プロジェクトチームを立ち上げ、この問題に取り組んでまいりました。六月十三日から十五日まで気仙沼市、南相馬市、仙台市、そして環境省に伺い、現地の様子を調査してきました。

 例えば、気仙沼市では、瓦れきの仮置き場やそこで分別作業をしている様子を見ました。多くのことを学びましたし、現地に行かなければわからないことがたくさんありましたが、時間の関係で質問に関する部分だけをお伝えいたします。

 対応してくださった市民生活部長のお話では、「最初の国の説明では、オールジャパンでやるということだった」、これは、世界に冠たるゼネコンが中心になってやるという意味だったそうです。「他の市町村に頼ろうなんて思ってもいなかった。そういう説明だった。昨年の七月から、どこの自治体が受け入れると環境省が言い出した」と経緯が説明されました。

 宮城県の震災瓦れきは、当初、環境省が衛星画像から浸水区域を特定し、津波により倒壊した家屋等の災害廃棄物量を推計した千百七万トンよりも少ない六百七十六万トンでした。少なくなった理由は、流出した家屋が多かったこと、解体せずに補修する家屋が相当数発生したこと、市町村による独自処理を実施したことによります。

 一般廃棄物処理しかできない市町村にアスベストの管理やPCBが混入したものの処理を任せたことに対する、市としての憤りを感じました。しかし、市民の苦情を受けながらも、仮置き場の確保や、悪臭や、オオクロバエ、火災と闘いながらここまでやってきたという道筋を語られました。

 働いている人たちは、作業中、マスクをしていますが、私もマスクを外しても嫌なにおいはしませんでした。

 「処理が三年、四年かかっても、自分たちでやる。被災自治体のものを賛成、反対で争ってほしくない。そんなことを望んでいない」と重ねて言われました。

 さらに、「最初は、全国の港湾を利用し、埋め立てをすると思っていた。国のかじのとり方はおかしい。全国の市町村で余剰能力を抱えている民間施設はそんなにないでしょう。ましてや、わずかな量を全国に動かして、どれだけコストがかかると思いますか」とも述べられました。

 この話を聞きながら私は、まず、瓦れきの受け入れを反対、賛成と住民同士が争わないようにすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 そして、瓦れきの受け入れ以外の支援を考えることが重要ではないかと思います。

 部長は、「申しわけなかったが、ボランティアや行政からの支援が本当にありがたかった。市職員は、市職員の応援が一番うれしい。カウンターパートナーが一番いい」と言われています。

 気仙沼、南三陸、石巻、松島と下がって仙台に入りましたが、至るところで大型バスを見ました。土地を覆っていた車も家屋も船も撤去され平地になった場所で、たくさん報道され、目に焼きついた骨組みだけが残った建物の前で、ガイドの説明を聞きながら、訪れた人々の鎮魂が続いていました。

 ふるさとを愛する気持ちはだれもが持っています。ましてや、自分の責任でない原発事故によってふるさとを離れなければならなくなった人々の思いは私たちには想像できないものがあります。しかし、現実に警戒区域となり、居住制限がかけられ、ふるさとを離れている方々のために、大分県にある耕作放棄地や空き家になった家を活用できないでしょうか。望めば、「大分に来られませんか。ここで農業をしませんか。牧畜を続けませんか」と呼びかけてはどうでしょうか。

 さらに、外での活動を抑えられ、思いっ切り遊びたい、遊ばせたいと願っている親子に、「長期の休みに大分に来て、思いっ切り遊んでください」と行政が声をかける活動を組んではどうでしょうか。例えば、県内にある青少年の家などを利用して、教育委員会が中心になって声かけができればと考えますが、いかがでしょうか。

 いずれにしても、西日本は放射能がない状態で、子供たちにストレスを感じさせない場所として存在すべきだと思っています。

 次に、原発の問題です。

 六月十六日に野田政権は、関西電力大飯原発三、四号機の再稼働を正式決定しました。「脱原発依存」と言いながら、「原発をとめたままでは日本社会が立ち行かなくなる」との経済性だけを考えた言葉により、「国民の幸福のため」は、余りに国民の願いとかけ離れ、怒りを感じました。まるで福島原発事故がなかったかのような、福島原発事故以前に戻ったかのような印象を持ちました。

 羽田空港に行くと動く歩道があります。楽で便利はいいけれども、その上をみんな急ぎ足で歩いています。家の中は涼しい部屋、暖かい便座、冷たいビールなど、電気は豊かな暮らしのシンボルでした。原子力エネルギーは、資源に乏しい日本の将来を約束するかのように、エネルギー政策の中心に据えられてきました。私たちは、原子力発電所立地県の人たちの犠牲と危険との隣り合わせで電気を使い続けてきました。しかし、未曾有の大震災と原発事故が起こり、今、私たちの生活のあり方を根底から揺るがしています。

 ことしの夏の節電は、一昨年並みのマイナス一〇%が求められています。

 「便利で豊かな生活のために命を削ってはいけない」と教えてくれたのが福島原発事故で被災された方々です。地震国日本では、どんなに頑張っても原発に安全性を求めることは不可能です。それならば、安全なエネルギーを求めるために私たちの生活スタイルも変えていかなければならないと思います。ゆっくりと生きるスローライフの提唱も叫ばれています。

 知事は、大飯原発再稼働をどうとらえていますか。また、脱原発社会への取り組みとその道筋についてお考えをお聞かせください。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 まず私の方から原子力発電の問題についてお答え申し上げます。

 去る五月五日に北海道電力の泊発電所三号機が定期検査に入って以降、国内の原子力発電すべてが停止をしております。

 これは、福島第一原発の事故がありまして、原子力発電に対する不安や反対が大きいからでありまして、国や電力会社はこれを真摯に受けとめて対応しなければならないというふうに思っております。

 また、私どももできる限り節電に努めて電力を大事に使うこと、そしてまた、中長期的には代替エネルギー等を活用しながら再生可能電力の発電等に努めていくというふうなことも大変大事なことだというふうに思っております。

 このような中で国は、福島第一原発を襲った地震や津波が発生しても事故を防止できる対策と体制が整ったと言いながら、他方で、計画停電や電力価格の高騰といった日常生活への悪影響をできるだけ避ける必要があるという判断によって、関西電力大飯発電所三、四号機の再稼働を決定したものだというふうに思います。

 今回の再稼働につきましては、国と電力会社が責任を持って安全性を確保した上で、地元であるおおい町や福井県の同意を得て決定されたものだというふうに認識をしております。

 これによりまして、関西電力管内における電力需給は一定の緩和が見込まれるものの、九州電力管内の需給見通しには大きな変更はなくて、この夏を乗り切るために昨年以上の節電に取り組む必要があると考えております。

 福島第一原発の事故から二度目の夏を迎えますが、いまだに電力の安定した供給が確保されていないということは残念に思います。

 我が国の発電量の約三割を占めていた原子力発電の多くが停止したままでは、国民生活や経済活動に多大な影響を及ぼすことが危惧されるところであります。

 こうした状況から、少なくとも当面は、原子力発電につきまして、国及び電力会社の責任において、しっかりと安全性を確保し、もちろんその場合に我々は、福島第一原発の事故を経験したということもよく頭に入れて、そうして安全性を確保することが必要だと思いますけれども、その上で地元の理解を得ていくということが大変重要だと思います。

 中長期的には、再生可能エネルギーの導入の拡大を初め、議員ご指摘のライフスタイルの変更も考えながら、スマートに電力需要を抑制し、省エネ、節電対策を強化していくということが大変重要だと思います。

 加えて、環境への負荷、需要家へのコスト負担等さまざまな条件を考慮して、安定的で持続可能なエネルギー構成をつくり上げていくということが必要だと思います。

 現在、国では、八月をめどに中長期のエネルギー政策の見直しを行っておりますけれども、再生可能エネルギーなど、将来の選択肢をよく整理した上で、具体的なビジョンを示して、国民的な議論を経て決定していくということが求められていると思います。

 大分県といたしましては、再生可能エネルギー導入のトップランナーといたしまして、温泉熱や小水力といった特徴あるエネルギーの導入をこれまで以上に促進していきたいと思います。

 そして、成長産業として期待されるエネルギー産業を県経済の新たな牽引産業として、大分県エネルギー産業企業会を中心に、スピード感を持って取り組んでいきたいと思っております。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 私の方から災害廃棄物の広域処理についてと被災者支援の一部について回答させていただきます。

 まず、災害廃棄物の広域処理についてでございます。

 宮城、岩手両県におきましては、平成二十六年三月末までの災害廃棄物の処理完了に向けまして、可能な限りの自力処理が進められておりますけれども、今なお両県合わせまして二百四十七万トンの広域処理を全国の自治体に求めております。

 災害廃棄物の処理のおくれが復興の大きな妨げになっているということから、県といたしましては、被災地が求める限り、広域処理の受け入れに向けた努力を続けていくということにしております。

 広域処理の実施に当たりまして大事なことは、安全の確保と県民の不安の払拭であります。県では、受け入れ基準を定めまして安全確認体制を確立するとともに、こうした基準や安全性について県民の皆さんに説明責任を十分に果たしていく、そういうふうに考えております。

 実証実験によって得られるデータにつきましても、専門家の客観的評価を加えまして、安全を確認し、その結果を公表していくことが重要であるというふうに考えております。

 このように、科学的根拠を示しながら、わかりやすく、丁寧に説明することで県民の理解が得られる、安心が確保できるものと考えておりまして、このような心構えで今後も進めてまいりたいというふうに思っております。

 次に、被災者支援でございます。

 東日本大震災の被災によりまして故郷を離れざるを得なかった方々の思いを察すると、私も、やはり心、胸が痛みます。このために、被災地に向けましては、支援物資四百三十二トン、計三十九回の輸送に始まりまして、職員やボランティアの派遣等を行ってきました。今なお、百六十二世帯、三百五十二人の被災者を受け入れております。まさに県民一丸となって支援の輪を広げてきたところでございます。

 議員ご提案の被災農業者の支援につきましては、既に被災県や農業法人を通じまして本県の就農に関する情報を提供いたしておるとともに、被災地での就農相談会に参加いたしまして、相談を受けております。

 今後とも被災者の心情に配慮しながら就農情報の提供に努めるとともに、希望があれば、農地や住宅の確保、生活相談などきめ細かな支援を行っていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私の方からも被災者支援について一部お答えをいたします。

 被災地の子供たちが一日も早くふるさとで伸び伸びと生活できるようになることが大切であると考えています。

 議員ご提案の青少年施設等を活用した親子の支援については、近隣の国立青少年施設が福島県の小中学生やその家族を対象にリフレッシュキャンプを行うほか、山形県でも夏休みの体験キャンプなどが計画されていると承知をしております。

 遠方であります九州各県では、これまでのところ、同様の取り組みは行われていませんが、被災地の子供が置かれている状況等を踏まえて、支援のあり方について考えてまいりたいと考えております。



○志村学議長 平岩純子君。



◆平岩純子議員 ありがとうございました。

 原発に関する考え方は、私と知事も少し違うということは承知いたしました。

 ただ、大飯原発のストレステストが通過したら、次は伊方原発かなという不安も持っていますので、また、この点はいろいろお話をさせていただきたいと思っています。

 瓦れきの受け入れの件に関して、部長、気仙沼のこの一年三カ月の実態というのを本当に全部お伝えできたらどんなにいいかなというくらい、私も追体験はできなかったかもしれないけれども、本当に悲惨な状況だった。でも、遺体と車と家屋と瓦れきの中から、今ここまでやってきたという、本当にすごいなというものを感じました。

 報告書をつくっていますので、また何かの折に読んでいただければというふうに思っています。

 やっぱり、部長、向こうの方が本当怒っていたのは、一般廃棄物しか処理したことがないんだよって。それが災害廃棄物をするのかというところ、それでもやれと言うからやらざるを得ない。市民からは、わんわん苦情が来るという中での闘いだったと思います。

 そういうところで、ただ、自己完結型で、気仙沼のものは気仙沼でやるんだ。仙台に行ってみたら、もうプラントが再稼働してますし、余剰がたくさん出てきているので、宮城県、ほかの部分でもどんどん入れていきたいと。ただ、石巻エリアは、やっぱり厳しいだろう。そういうところは何とか頼む。でも、それは近隣で処理する方がいいと思うというようなお話も伺いましたので、そこは考えていただきたいと思います。お伝えいたしました。

 ずっとこれまでのいろんな議論を聞きながら、少し整理したいことがありますので、部長にお伺いしたいんですけれども、大分県が震災瓦れきについて受け入れる場合、どこが主体となって発注をするのか、それから、受け入れるところはどこになるのか、そして、県は何をするのか、そこを少し整理させていただきたいんです。



○志村学議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 まず、大分県におきます瓦れき処理について、発注者、発注主体はどこかという質問でございます。

 発注主体は被災地、我々が対象としておるのは岩手県と宮城県の災害瓦れきでございますので、その管内の、岩手県におきましては、岩手県内の広域処理を必要とする市町村が発注主体になるし、宮城県におきましては、仙台市を除きましては、すべて宮城県が市町村から委任を受けてやっておりますので、宮城県が発注主体になると思います。

 それで、大分県が受け入れる場合の受け入れ主体、契約相手といいますか、それは、廃棄物を受け入れる施設につきましては、市町村では一般廃棄物処理施設とか、民間事業者が所有する廃棄物の処理施設とか、セメント工場とか、バイオマスの発電所とか、そういうところが考えられます。そういうところを設置している市町村とか、そういう事業者が相手方になるわけですけれども、大分県が今予定しております太平洋セメント大分工場につきましては、そこが、太平洋セメント大分工場が受託先の契約者相手になるというふうに思います。

 それから、県として何ができるのかということで、まず、大前提の話をさせていただきますと、やはり、先ほどから答弁で申し上げてますとおり、受け入れ基準とか、安全確認の方法だとか、あるいは住民説明会だとか、そういうものを県として住民の皆様に丁寧にやって、安全で円滑に受け入れができるように、そういう前提を我々はする、環境整備に努めるということが、まず一つあると思います。

 そのほかに、風評被害だとか、健康被害だとか、そういうものが起きた場合、我々は、責任を持って、全庁体制で窓口をつくり、国に対して、国が責任をとると言ってますので、それについて対応していきたい。

 あと、具体的な、どこでどういうふうに県が絡んでくるかということにつきましては、段階が多分あると思いますけれども、もし津久見の方で太平洋セメントの実証実験の了解が得られるならば、得られた段階で、まず太平洋セメントさんにお願いをします、実証実験をお願いしますとなります。

 それから、どこのものを受け入れるかと、それからの話になってまいります。どこの市町村の、どこのものを、どのぐらい受け入れるか、どういう状態のものを受け入れるか。そういうマッチングの作業に、我々が、環境省と宮城県、岩手県、そういうところに入っていくようになると思います。

 そこで、我々の示している受け入れ基準だとか、セメント会社が求めている基準だとか、そういうものを示しながら、量とか運搬方法であるとか検査体制だとか、そういうものを示しながら、全部がマッチングができれば、その上でそこと受け入れの契約をするということになりますので、契約の段階まではそこでする。

 それから、契約をしましたら、今度、実際に受け入れる実証実験の段階になります。環境整備として、実証実験の前と後ろで地域の環境線量、それから放射能濃度、海水調査、こういう環境整備をした上で実証実験をやりますが、現地からそのものを運ぶときに、現地から、出るときから、もう向こうの放射能濃度等をはかっておきます。それから、搬入して、焼いて、焼いた後まで、ずうっと放射能濃度等の管理を行い、そのデータを皆さん方に公表し、説明を求めていく、そういう具体的なものまで我々は関与するつもりでおります。

 そして、実際に、それでご理解をいただければ、本格受け入れということになりまして、検査体制につきましては、さっきと同じような形で、全工程において検査をし、公表していくということを我々としては今の段階で考えております。



○志村学議長 平岩純子君。



◆平岩純子議員 丁寧なお話をありがとうございました。

 結局、県は環境整備をしているんだというふうにとらえさせていただきたいと思っています。

 一点、知事にお聞きしたいんですけれども、一昨日の藤田県議の質問のときに「真心が試されている」という言葉を言われました。知事のこの真心が試されているという発言の趣旨をもう少しお伝えいただければと思います。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 私どもは、被災地の支援について、いろんなことをこれまでやってきたと思います。県民の皆さんもいろんなことをやっていただきました。避難生活のために物資を送ろうとか、あるいは復興のための資金を送ろうといったようなことも、これはやっぱり被災地支援の真心のあらわれだと思います。

 また、議員ご指摘のありましたように、いろんな形で現地に手伝いに行って、そして汗を流すということも、これは民間の方も公務員の方もいろいろやらせていただきました。これも真心のあらわれだと思います。

 また、こちらに来て仕事をしませんかというお誘い、そして、そのための住宅も用意いたしました。これも真心のあらわれだと思います。

 さらには、子供たちに、夏休みにこちらに来て、そして思い切り羽を伸ばしてもらうということも大事なことだし、これも真心のあらわれだと思います。

 そういう中で、いま一つ大きな課題になっているのがこの災害廃棄物の広域処理ということでございまして、岩手県や宮城県から、とにかくこれだけの廃棄物があるから、何とか広域的に処理してくれという話が来ているわけでございまして、これについて、やはり我々は、受け入れて処理を手伝っていくということも、やっぱり真心のあらわれではないか。

 ちょっと待てよ。その問題については、もう資金を送ったから、あるいは物資を送ったから、もういいじゃないかというのは、被災地の皆さんにとってみると、やはり、そうか、応援をしてくれないんだなという思いになると思います。

 そういう意味で、今問われているのは、まさにこの廃棄物の広域処理ということでございますから、そのことについて、我々はやはり、協力をして、我々の被災地復興を思う気持ちを一日も早く出していく、あらわしていくということが大事ではないかというふうに思います。

 そうこうしているうちに、太平洋の対岸にいろんな廃棄物が流れ着いております。あの国の市民が、これはえらいものが来た、持ち帰ってくれという話にはなりません。やはり彼らも、これは国際慣行とはいえ、真心持って、きっとこれを受け入れて処理をしてくれるだろうと思います。やはり、そういう世界の中で、我々、同じ国の中でこれを受け入れて処理をするということは大変大事なこと。

 危険なものを受け入れるということになると大変でございますけれども、危険なものではありません。もう本当に放射性物質として扱う必要の全くないものを受け入れようという話でございますから、ぜひそこは理解をして、我々も喜んで受け入れるということをしたいと思います。

 先ほど、被災地の皆さんで、ほかの地域の皆さんに、賛否、意見を割ってまでやろうとは思ってませんという話がありましたけれども、これも本当に、私、被災地の皆さんの気持ちが痛いようにわかります。ここまで応援をしてもらっているのに、これ以上のことを頼んでもという彼らの気持ちだと思いますから、そこはそれを理解して、その上でやはり我々としてできることをやる、それが我々の真心ではないかというふうに思っているところでございます。



○志村学議長 平岩純子君。



◆平岩純子議員 ありがとうございました。

 風評被害を心配されている漁業関係者、農業関係者もいらっしゃいますし、市民運動をされている方もいらっしゃいますし、子供を持つお母さん方がご心配されている向きもあります。

 で、彼女たちが何を心配しているのか。いろいろあると思うけれども、やっぱり内部被曝をとても心配していらっしゃるんです。勉強していらっしゃるし、チェルノブイリの事故の後に子供たちの体に何が起こったか、子供たちがどういう病気になったのか、どういう形で生まれてきたのかということを勉強していると、やっぱり、見えないものに対し非常に不安を抱えていらっしゃるというふうに思いますので、この話はきっと、どこまでいってもたどり着くところはないかもしれないけれども、やっぱり、お互いに丁寧な説明が必要だというふうに思います。

 実は、情報として、これはおとといのことですけれども、細野環境大臣は記者会見で、岩手県内の瓦れきのうち、可燃性のものについては、既に六つの都県で受け入れが始まっているほか、今月に入って五つの自治体が新たに正式な受け入れを表明したことなどから、広域処理に一定のめどがついたという認識を示しましたというNHKの報道がありました。

 それから、昨日は、瓦れき問題は、今、広域処理する瓦れきがないというところで混乱状況に陥っている。北九州の試験焼却で来たものは、木質ではなく、コンクリート瓦れきが混入したものでした。石巻が、一日に千五百トン、仮設焼却炉が動き出したので、出すものがないようですというような、これ、一部の報道です。

 だから、情勢は日々刻々と変化しているんだということを思いました。だから、アンテナを高くして、いろんな情報をしっかりキャッチしてやっていただきたいというふうに思いますし、私たちも、あの決議文を決議した以上、責任があると思っていますので、またこの問題に一緒に考えていきたいと思っています。

 ただ、一つ、部長が言われたことの中に、「瓦れきは、ごみじゃありません。思い出が詰まった、記憶が詰まった本当に大切なものなんです。だから、それをやっぱり大事にしたい」。

 今、緑の防潮堤づくりというような話も出てます。これ、決して大分県でつくるようなものではないけれども、そういうこともやっぱり考えて、広い視野に立って支援をしていかなければならないというふうに思いますので、またよろしくお願いします。

 では、次に行かせていただきます。

 研修施設についてです。

 第一回定例会で守永議員が研修一元化を進める上で質問をした経緯があります。このような中で、研修一元化に要する建設費用などに関しての債務負担行為が今回上程されています。

 日本経済の成熟化、複雑化に伴い、個人の価値観や生き方が変化している中で、県民のニーズの多様化、高度化が進んでいます。非常に混沌としている時代にあって、これからの地域主権を担う県職員及び市町村職員の人材育成はとても重要だと思いますが、今後、一元化を具体化していく上で研修体制をどのように考えているのか、研修一元化の内容はどのような考えに立って進めていくのか、研修施設の機能、規模について県の考えをお聞きします。

 次に、県教育センターですが、四十代後半から五十代前半の教職員の人数が多く、今後十年間でその人たちが退職をしていきます。現場では、ベテラン教職員から若い教職員への指導やそのわざの伝承が欠かせませんが、授業時数もふえ、多忙化の中で、十分な意見交換の時間も確保されない状況です。教職員にとっては、研修は欠かせないものです。近年は、特に社会状況の変化や子供の多様化、わかる授業の構築や生徒指導上の問題、特別支援を要する生徒の急増、そして、地域、家庭を巻き込んだ教育力の向上など教職員に求められているものはたくさんのものがあります。

 県の教育センターは、以前存在していたような、みずから選んで研修するという公開講座も少なくなっているようにも感じるんですが、資質向上を図るためのセンターは、職員研修所と同様に、築後四十年が経過し、老朽化が少しずつ目立っているところもあると思います。

 研修の充実に伴い、今後、県教育センターをどのように活用していくのか、改築も含めて、教育長の見解をお尋ねいたします。



○志村学議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 私から県と市町村職員の研修一元化についてお答えをいたします。

 地方が本格的に自主性、自立性を発揮する時代に向けまして、自治体職員の行政能力向上が喫緊の課題となっております。

 この研修一元化は、市町村からの要望も踏まえまして、県と市町村の職員研修の充実強化を図るものであります。

 研修体制につきましては、財団法人大分県市町村職員研修センターを母体といたします公益財団法人が県と市町村の職員研修を一元的に実施することになります。

 実施に当たりましては、これまでの県の職員研修ノウハウが活用できるよう、財団への人的な支援も行う方向であります。

 一元化後の研修内容につきましては、県と市町村の役割や課題に応じてそれぞれ必要な研修内容を確保しつつ、合同研修を拡充するなど、今後、関係機関によります研修計画等検討会議を通じまして、一元化後の効果的、効率的な研修カリキュラムを策定することといたしております。

 研修施設の機能、規模についてでございます。

 研修は、講義形式のみならず、グループワークでの活発な議論、県と市町村の交流を促進するなど、そのような機能と環境を備えた施設を考えております。

 規模につきましては、現行の県職員研修に加えて、大分市も含めた市町村職員研修が実施できるよう、研修スペースは現在の県職員研修所の約二倍を確保いたしまして、総面積は三千平米程度になるものと考えております。

 以上であります。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 県教育センターのあり方についてお答えをします。

 教職員のライフステージに応じた研修体系の整備と研修内容の精選、効率化を図るため、県教育センターにおいて教職員研修を企画、実施しています。教職員がみずから選択して受講できる研修につきましても、テーマ別研修や土曜セミナーを設けて実施しているところです。

 議員ご指摘のとおり、教職員の大量退職時代が到来し、ノウハウの継承など若い教職員の計画的な育成が喫緊の課題となっています。このため、昨年十月に策定した公立学校教職員の人材育成方針を踏まえ、教員研修権限を有する中核市の大分市や教員養成課程を持つ大学と連携を図りながら、すぐれた授業力や学校の課題を組織的に解決する力を持つ人材の育成を目指し、研修内容の見直しを進めているところであります。

 今後の県教育センターは、そうした見直しを踏まえ、本県の教育課題解決を担う人材育成の中核施設として位置づけ、必要となる研修環境の整備について、隣接する県、市町村職員研修施設との連携を図りながら検討してまいります。

 以上です。



○志村学議長 平岩純子君。



◆平岩純子議員 県の職員センター、それから教員の教育センターとの、食堂部分が共有されている部分があるんですけれども、そこはどういうふうに今後なっていくのか、見通しがあれば少しお聞かせください。



○志村学議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 先ほど教育長の答弁にもございましたように、両施設が連携できる部分は連携をしていきたいと思っております。

 現在も食堂は共有をしておりますので、今後もそこを活用、連携できる部分は連携しながら、両者が利用できる部分は維持をしていきたいと思っております。

 以上であります。



○志村学議長 平岩純子君。



◆平岩純子議員 ありがとうございました。

 研修は、本当に大切なことだと思います。

 教職員の研修について、やっぱり私、学校の中で育つんだというふうに思っています。だから、若い教員がベテランから盗む、学ぶというところ、そして、その姿を見て、またベテランも頑張るという、このいい作用が学校の中にはあると思うんです。それが悉皆の官制研が多くなっていくと、その時間が奪われてしまうという部分もあるのではないかというふうに思いますので、また、この研修のあり方については、文教委員会の中でもお話をしていきたいと思います。

 教育センターには、プラネタリウムがあります。職員が使うものですから、それが余り利用されていないそうなんですけれども、私も実はこの間、夏の星座を見せていただきました。老朽化はしているけれども、とってもすばらしくて、そして、今、一人の先生しか作動できないという。その先生がいないと本当に困ってしまうという状況なんですが、ことしから夏と冬の天体観測も希望があれば行いたいということを次長さんが言われていましたので、理科離れと言われていますが、ぜひまた、子供たちにもそういうことで、少し活用できればと思っていますので、よろしくお願いします。

 では、次に移らせていただきます。

 教育の課題について二点質問いたします。

 別府鶴見丘高校定時制と大分中央高校は、県教委の高校再編計画の中で本年度末で閉校になります。今は四年生しか在籍していません。働きながら学ぶ生徒にとって定時制は重要な役割を担ってきましたし、卒業生も多く輩出しています。一学年だけとなったこの学校の残り九カ月間を充実したものにしてあげたい、立派な卒業式をしていただきたいと多くの関係者が願っています。

 職員の加配は行われていると思いますが、閉校に向けた学校からの要望や願いはどんなものがあるのでしょうか。また、県教育委員会としてどんな支援をしていくのか、お伺いします。

 それから、昨日、濱田県議も質問されましたが、通告しておりましたので、私、また言わせていただきますが、昨年の行政監査についてです。

 「県立学校における教材費などについて」をテーマに行われました。監査の着眼点を六項目置き、教育庁の関係四課と県立学校二十三校を選定し、学校徴収金、関係団体費、学校指定用品の事務が、保護者の信頼にこたえ、適切に取り扱われているかを監査しました。その結果、報告書に示されたとおり、現金の管理や支出等の事務処理に関して改善または検討を要するものが多く認められました。また、保護者が学校運営に必要な費用を負担している状況や、教職員が学校関係団体の事務にかかわることについて学校任せになっている状況も認められました。

 県教育委員会の示したマニュアルが周知徹底されず、校長が学校の中の詳細を知らず、なれない教員が忙しい合間で金銭を管理している状況が浮き彫りになりました。そのような状況の中で現金事故が起こらなかったことは幸いだったと思います。

 県教育委員会として、どのように、ことしから学校徴収金を取り扱うようにしたのか、保護者の負担の軽減にどう取り組んでいくのか。作業チームも立ち上がったとお聞きしていますが、方向性や取り組みについて教えてください。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 まず、別府鶴見丘高校定時制と大分中央高校についてお答えをします。

 両校は、夜間定時制課程として、学習意欲のある働く青少年や中学校で不登校経験を持つ生徒などに高校教育を行ってきました。

 県教育委員会では、これまでも生徒数が減少する中、学習活動が円滑に進められるよう、教員はもとより、就職活動を強化するためキャリアコーディネーターを配置するとともに、学校内外の体験学習などには、少人数のため割高となる生徒負担を減らす支援も行っています。

 生徒に最後まで充実した高校生活を送らせたいという強い思いを、学校、教職員だけでなく、保護者、同窓会が持っているということは十分認識をしております。

 次に、県立学校の学校徴収金と団体費の取り扱いについてお答えをします。

 行政監査において、保護者から集めた現金の管理、使途及び事務処理が不適切であること、また、県、教職員、保護者の負担区分が不明確であることなどを内容とする監査意見をいただきました。

 監査結果を受け、現金を金庫に保管していないなど学校徴収金の不適切な管理については、すぐに改めさせたところです。

 また、学校関係団体費の使途で問題があると指摘された項目のうち、県有財産の修繕料などについては、原則として公費負担とすることといたしました。

 現在、他の指摘事項について、ワーキンググループを設置し、検討を進めるとともに、PTA、校長会など関係者からも意見を集約しているところです。

 今後、この検討結果を踏まえまして、保護者等との負担区分の新しい基準等を八月末までに取りまとめる予定にしています。

 また、現在の取扱マニュアルを見直し、適切で効率的な事務処理の実施、学校徴収金の透明性の確保、保護者の負担軽減を図ることとしています。

 以上です。



○志村学議長 平岩純子君。



◆平岩純子議員 ありがとうございました。

 学校徴収金につきましては、きのう濱田議員が厳しく指摘をされていましたし、きょうも朝刊に、あんなに大きく出るのかというくらい出ていましたので、もう私は述べる必要はないかもしれませんが、監査委員の方の中にこんな意見がありました。「学校の常識と社会の常識が少しずれているんではないか」というようなことも言われまして、私もそうかなと頭を抱えたんですけれども、ただ、スキルがない教員が非常に忙しい合間で仕事をしていたということは事実ですので、できるだけその軽減を図っていただきたいというふうに思っています。

 それから、定時制高校の閉校についてですが、教育長にお伺いしてみたいと思っていたんですが、教育長はまだ就任されて一年たたれていないと思うんですけれども、定時制高校に行かれたことがありますでしょうか。もし行かれたとしたら、どんな感想をお持ちになっていますでしょうか。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 定時制の置かれている別府鶴見丘高校には行きましたけれども、定時制高校そのものについては話を聞いておりません。

 この間、校長の面談をする中で、校長から定時制の話も聞きましたけれども、その中では、やっぱり、最後の一年、最後の最後まできちっと学びたいんだという、要するに、人数が減る中で条件が厳しくなってくる、こういう願いがあるということです。具体的な、こうしてほしい、ああしてほしいというのはございませんでした。

 以上です。



○志村学議長 平岩純子君。



◆平岩純子議員 ありがとうございました。

 ぜひ時間を見つけて、お忙しいと思いますが、定時制に行かれて、そして、励ましていただけたらうれしいなというふうに思います。

 鶴見が今、十三人、それから中央は今、十六人しか生徒がいません。私は、大分に住んでいますので、中央高校によく、いろんな形で伺うんですが、この前、鶴見に夜、行ってみました。大変ユニークな生徒たちと先生が本当によくかかわっているなというふうに思いました。職員は少ないんですけれども、それがチームとして仕事をしているというところに感動しましたし、教育目標の中の重点目標の中に「家族意識で」とあるんです。おおよそ学校教育の中で「家族意識で」などという教育目標を掲げるところはないと思うんですけれども、そういう気持ちにならなければ子供を支えられないというくらい厳しい状況の生徒もいますので、爽風館も含めて六校しかありませんけれども、ぜひ支えていっていただきたいし、振興会の予算も年間四十万しかないんです。これは閉校とは違いますけれども、本当に厳しい状況の中ですので、体育祭だとか、生活体験発表だとか、いろんな部分で、また増額のお願いもしていると思いますので、今後検討していただきたいと思っています。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 ちょっと混乱してました。爽風館には、私、行きました。昼間に行きました。若い人が大変多い。随分、定時制の概念も変わってきているな。まさに、高校の不登校、そういう形の子もいっぱいいるんだなということを感じました。

 また、夜間の高校にも行ってみたいと思います。



○志村学議長 平岩純子君。



◆平岩純子議員 最後に質問いたします。

 通学路の安全についてです。

 集団登校している子供たちの列に車が突っ込み、大惨事になる事故が多発しました。学校では、日ごろから交通安全指導を行い、保護者や地域ボランティアを中心に子供の見守りを行っているものの、通学路のハード面を改善すべき点とドライバーのモラルの向上が余りに欠落している点が浮き彫りになっています。

 ハード面の改良は県内至るところで要求されていると思いますが、具体的な場所を挙げて質問いたします。

 歩行者も自転車も自動車も多く通行する国道四四二号稙田区間は、歩道が余りに狭い場所があるばかりか、歩道がない場所まであり、これまで何度か議会で質問されました。

 二〇一〇年十一月に有志が集まり、国道四四二号宗方・稙田区間整備促進期成会を組織し、定期的な理事会、学習会、現地調査、地元住民や沿線商店へのアンケートを実施してきました。

 アンケートの結果は、昨年度、土木建築部と大分土木事務所へ提出していますし、現地調査にも同行していただいていますので、十分な認識を持たれていると思います。

 すぐにできないこともありますが、雨降りの日の子供たちの登校の状況には厳しいものがあります。通学路の安全確保の観点からどのような改善が見込まれるのか、お示しください。

 最後に、大分市賀来地区にある森の木踏切は、私が議員になった九年前以前から拡幅が求められていた踏切です。賀来小中学校に通う半数以上の子供たちが毎日、通学のために通ります。自転車の高校生や自動車もひっきりなしに通ります。朝は、交通指導員さんが誘導してくださって、やっと命が守られているといった状況でした。自治会からも学校からも要望書が提出されていると思います。

 踏切に沿って賀来から横瀬に抜けるバイパスができて以来、交通量がさらにふえ、大型ダンプも行き来し、ますます危険度が高まってしまいました。

 多くの方のご尽力で踏切の拡幅の見通しがつき、民家の移転も行われ、いよいよ拡幅だと喜んでいたのですが、それ以後進んでいないようです。

 JRと大分市と県と警察で協議を進めていらっしゃると思いますが、その進捗状況はどうなのか、いつごろ拡幅の見通しが持てるのか、教えてください。



○志村学議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 私から二点についてお答えをいたします。

 まず、国道四四二号宗方−稙田間についてでございます。

 この区間は、交通量の増加に伴う混雑や、歩道が狭く、途切れた区間もあるため、混雑の解消や安全な通行空間の確保が課題と認識しております。

 これまで、車のスピードを抑える区画線や通学路表示板の設置など交通安全対策に努めてまいりました。

 昨年度は、期成会の方々とともに歩道の現地調査を行い、その結果を踏まえまして、傷んだガードパイプの修繕など安全対策を実施したところでございます。

 抜本的な対策となる道路改良につきましては、沿道に商業施設が立ち並んでおりまして、拡幅を行う場合に生じる影響が大きいため、慎重に検討を進めております。

 これまでの交通状況調査の結果、通勤通学時に、歩道上で人と自転車が錯綜したり、自転車が車道を走行せざるを得ず、バス等の速度低下を招くなど、改めて当区間の課題が明らかになったところでございます。

 引き続き期成会の方々と協力しながら、地域の実情に応じた安全対策に努めるとともに、課題の解決に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

 続きまして、森の木踏切についてでございます。

 森の木踏切につきましては、道路幅が四メートル程度で、歩道もなく、賀来小中学校の通学路となっていることから、早急な安全対策が必要な箇所であると考えております。

 先に開通した市道バイパスに踏切が極めて近く、歩行者はもとより、自動車通行の安全確保の観点からも対策が急がれます。

 そのため、交差点の形状などを地元関係者、JR九州、大分市、警察と協議を重ねてきましたが、昨年度末、ようやく合意を得たところでございます。

 協議と並行いたしまして工事のための用地取得を行ってまいりましたが、取得に必要な関係機関との調整が難航しておりまして、いまだ工事に着手できていない状況でございます。

 用地が取得でき次第、工事に着手する予定でございます。

 以上でございます。



○志村学議長 平岩純子君。



◆平岩純子議員 ありがとうございました。

 大分市が中核市であるために、私たちに、大分市の議員に寄せられる要望は、土木に関する部分、それから警察に関する部分がとても多くて、そのたびにいろんなところに行ってお話をさせていただくんですけれども、両者ともとても丁寧に対応していただいておりますし、土木費の予算がピーク時の半分以下になって、どれだけ悔しい思いをされているかと思うんですが、できることはやりますと、できないことは時間がかかるけれどもというところで、非常にきちっと話を受けとめていただいておりますので、とても安心、信頼をしておりますが、森の木の踏切は、本当に危険なところで、今は危険だから、みんな気をつけるから、かえって事故が起きていないのかもしれないと思ったりするときもあるんですけれども、私ももう極力通らないようにするんですが、やむなく通るときは、本当に心臓がどきどきしながら通るような踏切になってしまっています。で、一たん事故が起こると、とても大きい事故になってしまうと思いますので、関係機関との話を進めながら、着手ができるだけ早くできるようにお願いしたいと思っています。

 時間を残しましたが、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○志村学議長 以上で平岩純子君の質問及び答弁は終わりました。土居昌弘君。

  〔土居議員登壇〕(拍手)



◆土居昌弘議員 おはようございます。二十番、土居昌弘。これより一般質問を始めます。

 まず、本年度が実行初年度となる改訂版長期総合計画の執行管理についてお伺いします。

 この計画は大分県が進んでいく方向を示したもので、県にさまざまある計画の根幹、いわば大分県の背骨の計画でございます。

 その改訂版の巻頭において知事は、「この計画を自分のものとして、目標の実現に向け、ともに汗を流していただくようお願いします」と県民に呼びかけておられますが、私も、今後この計画を県民に広げていく必要があると思います。

 もとより、このような計画づくりは、つくること自体が目的ではございません。幾ら立派な計画を策定したとしても、それをきちんと実行しなければ絵にかいたもちになってしまいます。それをきちんと、絵にかいたもちにならないように、計画の執行管理が重要であることは言うまでもありません。

 計画を実行するために必要な予算は計画執行の第一段階でありますので、計画に盛り込まれた目標を達成すべく、各政策を着実に実行していただきたいと強く期待するものでございます。

 そして、それぞれの政策の結果責任を示していくためにも、評価されることを前提とした仕組みづくりが必要です。

 県においては、平成十三年度から行政評価に取り組まれており、県議会に評価結果を報告されておりますが、これまでは、政策の内容と成果指標が一致していないものや目標値と実績値に大きな乖離が生じているものなどが見受けられ、もっと県民にわかりやすい形で、的確な評価方法に変更すべきであると考えますが、執行部の考えをお伺いします。

 また、評価されるということを前提として、執行の段階からきちんとフォローアップしていく体制も必要ではないでしょうか。これについても、あわせてお伺いします。

  〔土居議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの土居昌弘君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま土居昌弘議員から大分県の長期総合計画の着実な実行につきまして大変貴重なご意見を賜りました。

 「安心・活力・発展プラン」の改訂版でございますけれども、県民の皆さんとともに練り上げて、その思いが込められた計画でありまして、本年度が実行元年ということであります。

 目標の二十七年度に向けまして、プランの実行にしっかりと取り組んでいくということが大事でございまして、そのためにも進行管理もしっかりやっていかなければならないと思います。その観点から、二つのことが重要かと思います。一つは、お話にもありましたように、わかりやすい評価方法を確立しておくということ、もう一つは、県民参加のフォローアップの仕組みづくりということであります。

 まず、わかりやすい評価方法についてでありますけれども、現在、基本計画の五十七の施策ごとの指標につきまして、毎年度の実績と目標とを比較いたしまして、達成状況や課題などを分析して、今後の方向性を判断する行政評価を実施しているところでありますけれども、これまでも、わかりやすくという観点から、達成状況を、一〇〇%以上の「達成」から八〇%未満の「著しく不十分」までの四段階で、また、今後の方向性につきましては、「拡充」「現状維持」「見直し」の三段階で評価を行っております。

 今後、グラフや図表を活用するなど、達成状況が一目でわかるような見える化を進めていきたいと思います。

 さらに、個別の施策ごとに加えまして、「安心」「活力」「発展」の各分野での達成状況も見やすく工夫するなど、よりわかりやすい評価に取り組みます。

 なお、プランの評価結果につきましては、県議会に適宜報告するとともに、県庁ホームページなどを通じまして公表し、広く県民の皆さんのご意見をいただいていくことにしております。

 次に、フォローアップの仕組みづくりについてでございます。

 プランの見直しに当たりましては、一緒に知恵を絞っていただいた民間委員の方を中心に、県民の皆さんが参画するフォローアップ委員会を新たに設置したいと考えております。その中で、プランに掲げる施策につきまして、進捗状況はどうか、期待された成果は上がっているか、見直すべき点はないかなど、毎年度、厳しく検証いたしまして、今後の取り組みについてご意見をいただくことにしているところであります。

 こうした県民参画の進行管理のもとに、県政推進指針や予算編成方針などにも県民の声を反映させて、毎年度の県の施策につなげていきたいと考えています。

 今後とも、県民の皆さんが参画しやすい環境づくりを進めて、計画、実行、評価、見直し、いわゆるPDCAサイクルを確立して、プランの目標達成に向けてしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 執行管理の仕組みを再設計し直して、長期総合計画のチェック体制をさらによりよくしていただければと願っております。よろしくお願いいたします。

 次に、大蘇ダムについて伺います。

 私たち県議会は、平成二十一年十二月十日に決議をして、国の責任において早期完成を求めてきたところであります。

 こうした中、去る六月十八日に九州農政局から、大分県、竹田市、地元土地改良区等に対し、平成二十五年度以降の大蘇ダムの対策内容の説明がなされました。

 私も説明会に参席してきたところですが、国からは、ダム完成に向けて、受益面積の必要水量を確保するためには、ダムのり面の全面積のコンクリート吹きつけを実施しなければならないこと、次に、抜本的な対策工事費は百億円程度かかること、さらに、本格的な工事は県と市の負担が伴う国営事業でやらせていただきたいことなどについて説明があったところです。

 今回の国の説明で、国として一つの方向性が示されたのではないかと思います。

 県として、国が地元説明会で示した平成二十五年度以降の大蘇ダムの本格対策について、どのような考え、また、どう協議していこうとしているのか、お伺いします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大蘇ダムについてのご質問でございます。

 大蘇ダムの受益地であります大野川上流地域は、大変肥沃な耕地で、また、夏場の冷涼な気候など農業に適した自然条件のもとで、県内最大の高原野菜の産地であります。大分県農業にとって極めて重要な農業生産地域であると考えております。しかしながら、畑につきましては天水に依存していること、水田は慢性的な水不足に悩まされていることから、安定的な水確保を図るために大蘇ダムの建設を進めてきたところでありますけれども、ダム全体からの漏水によりまして地元農家が納得する農業用水の供給ができていない状況となっております。

 このため、平成二十二年でございましたけれども、当時副大臣であった郡司農林水産大臣が来県いたしまして、地元に対して、対策工事のための調査を三年間実施すること、その後については、最終年度である二十四年度に地元と相談する旨の説明があったところであります。

 こうしたことで、国は来年度予算の概算要求を前に、去る六月十八日に、お話のありました調査結果を踏まえた二十五年度以降の大蘇ダム対策について地元説明会を行ったものであります。

 県といたしましては、今回の説明会で大蘇ダムの完成に向けた大きな方向性が示されたというふうに考えております。

 また、その際、地元から大蘇ダムの早期完成を求める強い要望があったことも伺っておりまして、早速、岩本農林水産副大臣に会って、私からも次の三点の要望を行ってまいりました。

 一点目は、所期の機能を発揮できるように、大蘇ダムの抜本的な対策、それも二十五年度予算に反映させること、そして二つ目は、地域の水需要の実態に即した水利権更新を行うこと、三つ目は、将来、地元の維持管理費が増加しないように支援措置を行うことであります。

 特に、この一点目につきましては、当初計画から既に約三十年が経過しておりまして、それでもいまだに完成を見ていないということから、今度こそは信頼できる対策を実施してもらいたいと強く訴えたところであります。

 ところで、お話がありましたように、今回、国が示した対策工事を国営事業で実施するということになりますと、県や竹田市の一部負担という問題が出てまいります。

 これまで対策工事につきましては、地方としては、ここまでつき合ったんだから、あとは国の責任で実施してもらいたいと申し上げてきたところでありますけれども、やはり大事なことは、大蘇ダムを早期に完成させて、一日も早く地元に安定した用水供給を行って、安心して農業ができる基盤をつくっていくということだと思います。

 このため、県といたしましては、これまで約三十年間待ち続けた地元農家の方々と同じ思いに立って、具体的な対策内容について確認するとともに、竹田市、そして何よりも地元の方々の意見を十分に伺った上で、今後の対応について検討していきたいというふうに考えているところであります。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 県の協議に臨む姿勢はわかりました。その方向で私も支持をしたいと思っておりますが、ただし、これまで国は、「大蘇ダムは底の抜けたダムだ。地元に迷惑をかけて申しわけない」と事業の責任者として反省をし、当時の郡司副大臣も平成二十一年に現地に来て、「農家の人々は水を必要としている。その夢を砕かないためにも、今後について検討したい」と述べました。この思いは忘れないでくださいと、協議に当たっていただければと思います。

 荻柏原土地改良区の皆さん方は、自分たちでつくった鏡もちを年末に知事と議長に届けております。昨年末に知事にお持ちしたときでした。荻で米とトマトをつくっている斉藤典子さんが、涙を浮かべながら静かに知事に、切に切に嘆願していました。「竹田から荻に嫁に来るとき、周りの人からは、荻の農家は大変でと言われながら来た。来てみたら、大変どころではなかった。時間水で、夜中に作業をする日々。こんなにつらければ、子供に、帰って農業を継ぎなさいとは言えない。どうか荻の農家に未来を与えてください」と願っていました。この切なる願いをかなえるために、重ねてですが、ご尽力お願いいたします。何とぞよろしくお願いいたします。

 次に、「人・農地プラン」の作成支援についてお伺いします。

 国は、農業が厳しい状況に直面している中、基本となる人と農地の問題を一体的に解決していくための未来の設計図となる「人・農地プラン」の作成を市町村に求めています。

 「人・農地プラン」では、地域での徹底的な話し合いによって、今後の中心となる経営体を明確にするとともに、中心となる経営体への農地の集積や、中心となる経営体とそれ以外の農業者を含めた地域農業のあり方などを決めていきます。これを二年間で、それぞれの地域ごとに作成していくことになるのです。

 このプランの作成は、地域の担い手となる青年就農者に経営不安定な就農直後五年間、毎年百五十万円を給付する青年就農給付金や地域の中心となる経営体への農地集積を支援する農地集積協力金など国の主要施策を受けるための条件となっており、市町村としては早急なプラン作成が求められていますが、実は、現場としては困惑しています。県としても積極的に市町村を支援すべきだと思いますが、見解をお聞かせください。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 「人・農地プラン」は、担い手の確保や農地の集積など地域農業が抱える課題の解決を目指すものであり、農業の構造改革を進める上でも極めて重要な計画であることから、県といたしましても積極的に市町村の取り組みを支援しているところであります。

 具体的には、県庁内に人・農地対策推進プロジェクトチームを設置するとともに、早速、十七市町を訪問し、首長への働きかけや地域課題の把握を行ったところであります。

 今後は、市町村や農業団体などの関係者を対象にした研修会の開催や県内外の優良事例の紹介等を行いまして、プランの作成が円滑に進むよう支援してまいります。

 また、振興局におきましても、個別の相談に応じるとともに、市町村職員と一緒に集落座談会に参加するなど、課題解決に向けた指導、助言を行うこととしているところでございます。

 このような取り組みによりまして県内市町村のより多くの地域で「人・農地プラン」の作成が進むよう、県といたしましてもできる限りの支援を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 できる限りの支援をお願いいたします。

 このプランは、国の新しい事業なので、現場ではわからないことが多いんです。ならば、質問も多いであろうと想定して、問題集、Q&Aをつくって現場での事業導入に使えるようにと思っていたんですが、国の方ではつくっていない。で、何と県の担当者が、知恵を絞り、汗をかいて、つくってくださっております。このような状況には同情いたしますが、現場の農家の方々はそんなことは言っておられません。市町村職員もそうです。どうか、大分県のさらなる支援体制にご期待申し上げ、次の質問に入らせていただきます。

 それでは、新規就農者支援についてお伺いします。

 先ほど述べましたとおり、「人・農地プラン」では、中心となる経営体を定めるとともに、それ以外の農業者を含めた地域農業のあり方を決めることになっております。

 私は、高齢化により農業従事者が減少していく中、定年退職後に地域に移り住み、農業を始めるといった方などについても地域農業の担い手としてしっかりと支援していく必要があると思いますが、県の見解をお伺いします。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 昨年度の新規就農者百八十七名のうち五十五歳以上六十五歳未満が三十一名で約一七%を占めていることや、定年退職者がこれまで培った経験を生かして集落営農組織のオペレーターや経理、販売担当者として参画し、地域農業の中心的な役割を担っていることから、定年退職後の就農者を県農業の担い手として支援することも重要であるというふうに認識をしているところであります。

 県といたしましても、定年退職者を含め、新たに就農する方の技術習得を支援するため、農業大学校を利用した研修や農家で実地に学ぶ就農実践研修を実施しているところでございます。

 就農後も、地元生産者や農業普及指導員などが栽培技術や経営面での指導等を行っているところであります。

 こうした取り組みを通じまして、就農に意欲のある定年退職者に対しましても、スムーズに就農できるよう支援していきたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 地域の農業は、若手の新規農業者だけでは振興できません。集落営農の法人や認定農業者や、当然ながら四十五歳以上の農業を志す人、親と一緒に農業に懸命な人、少量多品目で頑張っている人、こういう人たちも踏まえた農家の総合力で地域の農業は興していかなければならないと私は考えております。

 単に規模拡大を念頭に置いた農業政策は、基盤整備のおくれた、また、できていない中山間地には適していないと私は危惧しております。国は机上の論理で地域を形づくろうとしているのではないかと、私は懸念を感じているところでございます。現場に根づいた政策を国に望むのと同時に、県には、国の政策と現場とのギャップを埋められるような政策を打っていただきたいと切に願っております。

 次に、農地・水保全管理支払交付金についてお伺いします。

 県の平成二十四年度の当初予算が対前年度比二・一%の減額となる中、農林水産部予算は、対前年度比〇・一%の増と、平成九年度以来、十五年度ぶりの増加となっており、第一次産業に対する知事の積極姿勢がうかがわれ、心強く思っているところでございます。

 本県では、平成十九年度から農地・水保全管理支払交付金の活動をスタートさせ、農業者と非農業者の地域住民が一体となって農地や農業施設の維持管理に努めており、多大な効果をおさめていると聞いております。

 竹田市においても、この活動に六十組織で二千二百ヘクタールを超える農地が加入し、平成十九年度に設立した岩瀬・栃鶴地域づくり協議会では、農道沿いの植栽による景観形成、また、地区内の小学生を招いた蛍観賞会、生き物教室など集落全体で幅広い活動に取り組んでおり、このような活動が集落としての機能を支えているように感じております。

 本年度から実施される二期対策においても、多くの地域から新規加入を求める声が寄せられており、平成二十三年十二月に改定された「おおいた農山漁村活性化戦略二〇〇五」では、平成二十二年度末の取り組み面積一万五千八百三ヘクタールを二十七年度には一万八千ヘクタールまで拡大するとされております。

 このような中、本年度の農地・水保全管理支払交付金の本県への国費配分額は、県内の活動組織からの要望額を大きく下回っていると聞いております。農業者が地域と一体となって農地や農業用施設の適正な管理を行い、地域農業の再生はもとより、食料自給率の向上を図る上で、本交付金は非常に有効な手段です。県の当初予算額は活動組織からの要望額を満たすものになっておりますが、国費の確保が最優先であります。

 そこで、県として、国費確保への取り組み及びその見通しはどうか、お伺いします。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 平成十九年度からの第一期対策では、県内の四百九十三組織が農地や農業用水等の適切な保全管理とあわせて、地域コミュニティーの強化や集落機能の維持などに取り組んでいるところであります。

 この事業は、議員の中にもございましたように、きずなづくりに結びついたとの声が多く聞かれるなど、取り組みへの期待度も高く、また、地域にとっても極めて有益であるというふうに認識をいたしております。

 第二期対策初年度となる今年度の国費割り当て額は、要望額のおおむね八割と大きく下回っているところでありまして、追加予算等の見通しは不透明な状況でございます。

 配分に当たりましては、継続地区は要望どおり、第二期から新たに取り組む地区につきましては国の割り当て額の範囲内に抑えることで、できるだけ多くの地区に活用できるよう検討しているところでございます。

 県といたしましては、さきの六月二十一日の国への政策提言の場におきまして、九州地方知事会として予算確保の要望を行ったところであります。

 今後とも、地域の要望にこたえられるよう、あらゆる機会を通じて国に働きかけていくこととしております。

 以上でございます。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 国費は、約八割しかついていないということです。

 これは、農地のみならず、地域全体を、農家と非農家、大人から子供まで地域ぐるみで、田園、自然を維持、再生していこうという事業です。今年度から二期目に入りましたが、この二期目、始まるかどうか心配されておりました。で、始まったということで、農家の皆さんなどは大変喜んでおりましたが、はしごを外されるという事態を迎えております。

 県としましては、引き続き国への要望活動等、現場での対応をしっかりとお願いします。

 次の質問に参ります。

 次は、アユの中間育成施設についてお伺いします。

 アユは、内水面漁業にとって最も重要な魚であり、本県内水面漁業生産額の約半分を占めています。

 アユ漁は、大野川や番匠川、三隈川、山国川で主に行われています。各河川漁協では、資源の維持増大のため、毎年放流を行っており、放流に当たっては中間育成処理施設で稚魚を十センチほどに育成してから放流をしています。

 私の地元竹田市においてもアユ漁は盛んですが、大野川流域には、今申し上げました中間育成処理施設がなく、ほかの地域から放流用の魚を購入して放流をしております。しかし、アユ漁の振興のためには資源の維持増大が大事であり、適切な資源管理の必要性は高まっていくと感じております。

 産業の育成の面からも大野川流域に独自の中間育成施設が必要だと思いますが、県の見解をお伺いします。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 アユは本県の内水面漁業の重要な魚種でありますことから、県では、アユ漁振興のため、内水面漁協が実施する種苗放流事業に対して支援を行っているところであります。

 現在、中間育成は、日田、番匠、山国、津江の四漁協で実施をいたしておりまして、二十三年度は約十七トンを県内へ供給いたしているところであります。

 県全体の放流量は、近年やや減少傾向にあるところですが、四漁協の供給能力でおおむね県内需要を賄えると考えているところであります。

 なお、アユ漁が盛んな大野川流域で、資源の増大を図るため、みずから中間育成に取り組み、さらに放流量をふやすということは意義あることと考えておりますけれども、一方で、新たな施設の整備につきましては、放流需要に見合った生産規模での採算性や高品質な放流アユの安定的生産技術など多くの課題があると考えております。

 いずれにいたしましても、将来にわたって継続的な経営ができるかどうか、まずは運営主体であります地元漁協で十分な検討が必要であると考えているところであります。

 以上でございます。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 引き続き協議のほどをよろしくお願いいたします。

 次に、かつては養護学校と言っていました特別支援学校の専攻科設置についてお伺いします。

 私たちは、高校三年を卒業すれば、就職する、専門学校、短大、大学に進学するといったぐあいに選択肢が与えられています。しかし、障害を持つ方々には、基本的にはそれがありません。が、中には、継続教育の場として専攻科が設置されているところがあります。専攻科とは、高等部卒業後に、学びながら就労するための準備をするところでございます。

 本県では、盲学校と聾学校の高等部卒業後に専攻科があり、盲学校では、あんま、マッサージや、はり、きゅうが、また、聾学校では、工芸、被服、理容の専攻科が設置されております。しかし、大分県では、他の障害については専攻科が設置されておりません。教育を継続して受けたいという要望がある中、私は、知的障害などを対象とする支援学校についても専攻科を設置すべきだと思います。

 そこで、盲、聾学校以外の支援学校に専攻科を設置していない理由と設置に向けての見解をお伺いします。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 専攻科は、高等部を卒業した生徒がより専門的な内容を学ぶことを目的として設置される学科で、盲学校、聾学校の専攻科では、あん摩マッサージ指圧師等の国家試験合格を目指した高度な教育を行っています。

 学習指導要領には、視覚障害者と聴覚障害者を対象とする専攻科の標準的な教科、科目は示されているものの、知的障害者を対象とするものは示されておらず、専攻科の設置は難しい状況であります。

 県教育委員会としては、高等部の進路指導、特に就労支援をさらに充実し、コミュニケーション能力の向上やメンテナンス技能の習得など、自立と社会参加のために必要な力を子供たちに身につけさせていきたいと考えています。

 以上です。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 現在の障害者の雇用率は、平成二十三年六月一日付で、知的障害者雇用率〇・二九%、全国平均の〇・三一%を下回り、全国四十位です。大分県の特別支援学校高等部を卒業した知的障害者の平成二十一年度の就職率は一七・九%で、全国平均二六・七%よりも八・八ポイント低い。これを打開していこうと県の教育委員会では、平成二十年三月に特別支援教育推進計画を策定して、知的障害者の専攻科を設置すると目標を定めております。が、残念ながら、まだできておりません。この辺の過程、どのようになったのか、お伺いしたいと思います。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 昨年九月の教育委員会で、聾学校の高等部の本科及び専攻科に知的障害者対象の職業科を新設するということ、当分の間、延期をいたしました。

 県内で初めての取り組みというところで、どこに置くかといろいろ検討したところなんですけれども、その後の、いろんな声、いろんな状況の中で、ちょっと今は中断をしているという状況でございます。

 以上です。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 いろんな状況というのは、私も共感、賛同もいたしますが、では、一緒になってというところ、ここを例えば、それぞれ、聾学校のよさは生かしながら、別の分教室をつくるとか、こういう対応でご協力をお願いしたという経緯はあるんでしょうか。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 残念ながら、私、ちょっと、そこの詳細まで存じ上げておりません。申しわけございません。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ぜひとも専攻科設置に向けて、引き続きご尽力いただきたいと思っております。

 さて、知的障害者の特徴の一つは、成長するスピードが健常者に比べてゆっくりしていることが挙げられます。ですから、この特徴をとらえた教育を実施して就労につなげていかなければなりません。

 専攻科設置には時間がかかるようですので、では、知的障害者の就労に関しては何もできないかというと、そうではございません。県では、規模の大きい支援学校四校に職業コースを設置し、就労支援アドバイザーを置いて、就労に向けて支援してくださっております。しかしながら、知的障害者のゆっくりとした学びという特徴をとらえた教育がなされているかというと、まだまだではないかと思います。私は、もっと支援教育の質と量を確保していただきたいと考えております。

 質の面でいうと、きちっと学習指導要領の内容を指導できているか、また、量の面では、授業時間を確保できているのか、学習の機会が十分用意できているのかです。

 支援教育の質と量の観点から、教育委員会では、知的障害のある人への支援教育をどうしていきたいのか、見解を伺います。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 知的障害のある児童生徒の質の面に関して言えば、ただいまのところ、喫緊の課題としての質の問題では、職業的な自立をしていく力というふうに考えております。

 そこで、本年度、職業コースを四校に設置いたしました。また、今年度は新たに技能検定制度等を設けております。そういった施策を通じまして、質の向上の課題であります就労していく力を高めていく、こういった努力をしていきたいというふうに思っております。

 また、量的な面につきまして、これは、ゆったりとした学びというのも必要かということですけれども、用意されている制度としては、高等部三年間という中で、いかにその内容を充実させていくか、豊かな内容にしていくかということだと思います。

 ただいま、教職員の質の向上というのも検討課題に挙がっております。次期計画の中で、具体的に教員の質を向上させ、そして一人一人の障害の状況に応じた教育ができるような力をつけて、内容豊かな教育にしていきたいというふうに思っております。

 以上です。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 教職員の質の向上をして、自立していく力をはぐくんでいきたいという答弁をいただきました。まさにそのとおりだと思いますが、やはりそれには、もっと時間が欲しいと思っております。

 例えば、南石垣や臼杵などの支援学校では、下校時間が昼過ぎです。南石垣の水曜日と金曜日は一時四十五分の下校時間。これで十分でしょうか。あくまでも学習指導要領の授業時間は最低基準です。児童生徒の個性を生かしていく観点から、各学校独自に授業時間を設定できます。ところが、現状はこのようです。特別支援学校の授業時間は、学校側の自由裁量、ゆっくりとした学びに沿った教育環境をつくっていただきたいと願っております。

 支援学校卒業のとき、知的障害のある生徒の親からは、「今までありがとうございました。おかげさまで随分と成長しました。だからこそ、もっと学ばせてあげたい」という声を聞きます。また、「留年させてください」という声さえも聞きます。

 今後ともゆっくりした学びを実現できるように、教育の質と量の確保に向けてご尽力をお願いいたします。

 次に、特別支援学校に通う児童生徒の小中学校との副籍制についてお伺いします。

 私は、知的障害のあるお子さんをお持ちの親御さんから、「子供にとって同じ年ごろの子供たちから受ける刺激、その恩恵というものがどれほど大きいか。障害のある子が障害のある子だけいる環境で育つのは余りにも失うものが大きいのではないか」という不安の声を聞きました。

 障害の状態に合わせた適切な教育環境、生活環境を整えるということは大切であると私も理解しますが、地域社会の一員として生活をしていく上で、子供のころから地域の子供たちと交流し、地域とのつながりを持つということも大切です。

 また、特別支援学校に行っていると、成人式の案内も来ないという場合もあるという話を聞きました。実際、成人式の受け付けは中学校単位で、来賓も中学校の先生などです。障害を持った子供も地元の子供という認識を地域の人に持ってもらうということも、障害者が地域で生活していく上で必要であると思います。

 東京都では、特別支援学校に通う児童生徒が、居住する地域の小中学校に副次的な籍を持って、地元の学校にも籍を置く副籍制を導入しております。埼玉県や横浜市でも同様です。

 障害児も地域の子供だという考えを広めるためにも、本県においても導入すべきだと思いますが、見解をお伺いします。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えをします。

 本県では副籍制を導入していませんが、すべての特別支援学校で近隣の学校と年間十回程度の学校間交流を実施しています。また、児童生徒の居住地にある学校とも、小学部で三四・二%、中学部でも一一・五%の児童生徒が交流及び学習活動を行っています。

 なお、副籍制を導入している福岡市での居住地の学校との交流及び共同学習の実施率は、小学部が一〇%程度、中学部で数%にとどまっており、必ずしも交流等の拡大につながっていないという状況もありますことから、国や、あるいは他県の状況を見きわめる必要があると考えています。

 学習指導要領では、小中学校でも障害のある児童生徒との交流及び共同学習の機会を設けることが示されておりまして、県教育委員会といたしましては、近隣や居住地の学校との交流及び共同学習を一層推進し、障害のある子供たちが地域とつながり、地域の中で成長していけるように努めていきたいと考えています。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 学校間交流は、あくまでも交流でございます。福岡の取り組みも答弁されましたが、福岡も、まだまだ、交流をどのようにしていくのかということを考えている段階でございます。

 成人式のテレビニュースを、実は、悲しみを持って見ている親御さんもいらっしゃいます。

 私の地元の竹田支援学校では、竹田市の成人式には行きづらいので、学校独自に成人を祝う会を開いて、大人になったことを祝福しております。昨年度で、もう四回目でございます。

 また、現在、県民条例をつくろうとしている、だれもが安心して暮らせる大分県条例をつくる会では、障害者の暮らしの実態を今調査しております。そこには、地域の周りの目が嫌だという意見もよく見かけます。地域社会でも、障害のある人とない人との社会は違うのかもしれません。支援学校の子供が地元の学校に籍を置いて、地元の学校にその子があらわれたときに、いらっしゃいではなく、お帰りなさいと笑顔で言えるような環境をつくっていただきたいと願っております。

 副籍制に取り組んでいる東京都では、特別支援学校の生徒が、自分の副籍がある地元の中学校の卒業アルバムに、みんなと一緒に載りました。何とすばらしいことではないでしょうか。障害を持つ子供の周りの人々の喜びは、私には言いあらわせません。

 中教審特別支援教育のあり方に関する特別委員会の委員長宮崎英憲東洋大教授は、「地元の普通クラスと特別支援クラス、そして特別支援学校の間にある敷居を低くして、発達段階やニーズに応じて柔軟に学びの場を行き来するような形が望ましい。環境整備を急ぐ必要がある」と述べています。

 あとは、教育委員会のやる気の問題です。障害のある人もない人もともに暮らす社会を築いていく上では、教育課程の取り組みが重要だと考えております。ぜひとも前向きにご尽力いただきますことを心底からお願い申し上げまして、最後の質問に参りたいと思います。

 最後は、空き家対策です。

 竹田市を初め、県内の市町村では、深刻な過疎、高齢化に直面しています。そこで問題となるのが空き家です。

 空き家は、所有者の死亡や経済的理由などにより管理が行き届かなくなり、建物の倒壊や落下物等による危険性やごみの不法投棄、放火などの犯罪を誘発するおそれがあるということで、その適正管理が全国的に問題となっております。

 そういった中、管理が不十分な空き家の所有者に適切な管理を求めたり、従わない場合は所有者の氏名と住所を公表するといった規定を盛り込んだ、いわゆる空き家対策条例を制定する動きが加速しており、今年の四月現在で五十四の自治体で条例が施行されており、本県でも、国東市が三月に、中津市が六月に条例を制定しています。また、罰則や行政代執行による撤去の規定を設けている自治体もあり、問題の深刻さがうかがえます。

 本来、これだけ深刻化している問題につきましては国が法的整備を行うべきでございますが、現状では、検討会を開催するといった動きだけで、やはり、県民の安全、安心を担う県が主体となってこの問題を解決していかなければならないんではないかと考えております。

 また、空き家問題の解決のためには、空き家をふやさないための有効活用も重要だと思います。

 竹田市では、平成二十一年六月に全国に先駆けて農村回帰宣言都市を標榜し、全国から竹田市への移住、定住を推進しており、その移住者の住まいとして空き家を活用しています。

 実は、きのうも市の職員は、静岡県からの希望者を案内したそうです。

 さらに、徳島県神山町では、東京のIT企業が空き家を利用してサテライトオフィスを設け、社員の希望で、一回、数週間から数カ月のペースで神山オフィスでの仕事を選べるという取り組みをしております。

 空き家問題の解決のためには、空き家の適正管理の問題と空き家をふやさないための有効活用を総合的に行っていく対策が求められると思いますが、この総合的な対策が県で必要ではないかと思っております。県の積極的な関与、今後どのようにしていきたいのか、ご見解をお聞きいたします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 総務省の統計でございますけれども、大分県の空き家は、平成二十年に七万七千戸、率にいたしまして、実に一四・一%ということになっておりまして、全国平均の一三・一%を上回っております。

 少子・高齢化や核家族化の進展によりまして今後とも増加が予想されるところでありまして、管理が不十分で放置された空き家は、所有者の特定が難しくなるほか、取り壊しや改修に多額の費用が発生するなど適切な対応が困難となりまして、安心、安全な住民生活に影響を与えることが懸念されるわけであります。

 このようなことから、本年五月に、市町村と連携した効果的な対策に取り組むために、空き家対策検討会を立ち上げまして、空き家の増加に伴う問題点や、国の制度、条例制定等による対応策について協議を始めました。

 今後の空き家対策を検討するに当たりまして、大きく、管理の適正化と有効活用の両面からの取り組みを進めることが大事だと思います。議員ご指摘のとおりだと思います。

 まず、管理の適正化による安全の確保については、現行法では、保安上危険な建物に対しては是正措置を勧告、命令することができますけれども、客観的な基準が示されていないということや、あるいは所有者の所在が不明ということで有効に適用されていないのが現状であります。

 そこで、一部の自治体では空き家の適正管理に関する独自の条例を制定する動きがありまして、県内でも国東市、中津市が既に制定をしているところであります。

 二つ目は、空き家を有効利用して、その増加を抑制するということであります。

 県では、ふるさと大分回帰推進連絡会議を通じまして、市町村と連携しながら、県内の空き家情報や移住に関する支援策を県ホームページで紹介するとともに、東京、大阪で開催されます相談会などを通じまして移住の促進を図っているところであります。

 今後、さらに連携を密にして、空き家情報を収集し、提供の充実に努めていきたいと思っております。

 また、空き家となった古民家を交流施設や体験宿泊施設として再生する地域の積極的な取り組みを地域活性化総合補助金により支援しているところであります。

 空き家の適正管理と有効活用につきましては、所有者の財産権や費用負担のあり方など解決すべき諸課題もありますので、国の設置した空き家対策に関する九州地区ワーキンググループにも参加しまして、市町村のみならず、課題解決に向けた国との連携も図っていきたいというふうに考えているところでございます。

 大変大事な問題でありますので、対策を急ぎたいと思います。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 今後、空き家対策は、県の景観まちづくり室と集落応援室での対応となりますが、今回の質問では、空き家活用ということで、集落応援室の施策として幾つか具体的に提案したいと思いますので、この提案について企画振興部はどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

 まず、現状では、東日本大震災の影響もあって移住希望者はふえておりますが、受け皿となる物件が少ないという事情がございます。これは、改修を必要とする物件が多いため、購入後も多くの資金が必要となり、物件登録、購入には至ってないからです。ですから、賃貸、売買、改修などで何かできないかと思っております。

 また、県では今年度から集落応援室を設置しましたが、県と市町村間とのネットワークがまだ構築されていないのが現状ではないかと思います。また、市町村間も同様です。これを克服するために、例えば、移住コンダクターの養成などの市町村の職員研修や移住者を対象としたセミナーの開催などをして、県としての共同性、進むべきは同じだというところを高めてみてはどうでしょうか。

 また、さらには振興局が持っている地域活性化総合補助金の枠を見直して、先ほど知事は古民家に活用しているということでしたが、空き家など一般的な空き家に活用できないのか、その辺も考えていただければと思っております。

 空き家も地域の資源でございます。このような提案はいかがでしょうか。企画振興部長に見解をお伺いします。



○志村学議長 塩川企画振興部長。



◎塩川也寸志企画振興部長 初めに、私ごとで恐縮ですけれども、私、実家は玖珠町の森という地区でありまして、おかげさまで両親とも健在で暮らしているんですけれども、土居議員のご心配にもありましたとおり、南隣の家と東隣の家は空き家という状況にございまして、私個人にとっても大変切実な問題であります。

 議員からご提案のあったことですけれども、まず、例えば、行政が関与する形で何らかの、空き家の改修ですとか、そういうことに関与できないかというようなことですけれども、このことについては、結局のところ、個人、空き家の所有者の所有権という問題がやはり避けて通れないことでありまして、このことを解決しなければ行政の関与という段階に進むことは難しいのではないかというふうに考えております。

 ただ、第二の提案にもありましたように、市町村との連携につきましては、これは、ご指摘のとおり、これまで十分であったかというと、確かに、足りない部分、あるいは、まだそこまで行き着いてない状況にあったというふうに考えております。

 知事の答弁にありましたとおり、ことしから、市町村との連携のため、検討会を立ち上げたところでありますけれども、これにつきましては、今、土居議員からのご指摘にもありましたように、単にみんなで情報交換をするというだけではなくて、それぞれの市町村と個別に具体的な相談ができるように、県の方としてもいろいろ勉強して、そういう市町村からの相談に乗れるように、あるいは、場合によっては直接住民からの相談にも乗れるように、いずれにしても市町村との連携体制は強くしていかなければならないというふうに考えております。

 それから、第三の活性化補助金の活用のご提案でありますけれども、これについて幾つかの活用事例を、知事の答弁の中でございましたけれども、これについても、先ほどから申し上げているとおりでありますけれども、結局、個人の持ち物であるということがやはり大きなネックになっておりまして、そのため、市町村とも相談いたしまして、その所有権を譲渡していただく、あるいは、所有権の譲渡にまでは至らなくても、何らかの形の、例えば、賃借権であるとかいう、利用権を設定するということを条件にして、補助金による幾つかの産業振興施設、あるいは観光のための施設としての整備が可能になってくるとも思われます。

 また、移住者の方の問題についても、これ、私どもも幾つか具体的な相談をもらっている分もあるんですけれども、具体的な相談等があった段階において、それを解決する方向に向けての議論、あるいは相談というような仕組みづくりというのも考えていかなければならないというふうに考えております。

 以上です。



○志村学議長 土居昌弘君。



◆土居昌弘議員 ありがとうございました。

 個人の所有の問題というところは、市町村でもやっぱり同じ問題を抱えておりますが、しかしながら、市町村は、単独で移住対策を行っております。ところが、やっぱり限界がございます。また、職員の専門性も必要になってくると思います。ぜひとも大分県全体でこれに取り組んでいただきたいと思っております。

 最後に、空き家対策は、単に人口増が目的ではございません。ここに空き家があるから住んでくださいではないのです。ここは重要なところですが、空き家対策の究極の目的は、ここに移り住んで何がしたいか、また、何ができるかを考えることができる人材を発掘し、その移住してきた人と地元の人々が交わることで、この地域を引き継いでいきたいという願いを同じくして、ともに生きていこうとする、この取り組みへの支援だと私は考えております。このことを踏まえながら空き家対策を進めて、大分県が空き家活用最先端自治体となっていきますことを念願申し上げ、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○志村学議長 以上で土居昌弘君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後零時六分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後零時十九分 再開



○元吉俊博副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。後藤政義君。

  〔後藤議員登壇〕(拍手)



◆後藤政義議員 皆さん、大変お疲れでございます。十番、県民クラブの後藤政義でございます。

 昨年の九月の定例会に引き続きまして、二回目の質問の機会をいただきましたことを、先輩、同僚議員の皆様に感謝を申し上げる次第でございます。

 また、本日も傍聴に駆けつけていただきました多くの皆さん、まことにありがとうございます。

 それでは、通告に基づきまして、順次、質問をしてまいります。執行部の皆様の温かい、前向きなご答弁をお願いいたします。また、傍聴者に多少、年配組もおられますので、答弁の声もやや大きく、そして滑舌もしっかりお願いをいたしたいと思います。

 まず最初に、二元代表制における知事と議会との関係についてであります。

 知事と議員を住民が直接選挙する二元代表制においては、知事と議会はそれぞれ託された民意を背景としてそれぞれの立場を主張し合う関係にあり、行政運営について真正面から向き合って議論を重ね、熟議の上に立って住民の負託にこたえるため、それぞれの役割を適切に果たすことが要請をされています。

 そして、我々議員は、議会基本条例の趣旨にのっとり、議会と知事とがよりよい県政の実現に向けて切磋琢磨していく真の二元代表制の確立に努めていかなければなりません。

 また、この一般質問の場において真摯に知事の政策をただすとともに、みずから積極的に政策の提案を行うこともそのための方策であり、知事もそれに真摯にこたえることが大変大切であると考えております。

 そこで、二元代表制における知事と議会との関係について、この場で改めて広瀬知事のお考えをお伺いしたいと思います。

 あとは、対面席からお願いをいたします。

  〔後藤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの後藤政義君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま後藤政義議員には、二元代表制についてご質問をいただきました。私も、大声で、真摯にお答えを申し上げたいと思います。

 地方公共団体における二元代表制では、有権者の負託を受けた議会と首長が互いに民意を代表し、議会が自治体運営の基本的な枠組みや方針を議決し、執行機関をチェックする役割を担う一方、首長は、執行機関を代表して予算を提案、執行し、政策を実行する役割を担うものと考えております。これにより、議会と首長の間で抑制と均衡、権力の分散が図られていると思います。

 このような制度のもと、地方分権一括法によりまして条例制定権の拡大が図られ、法令で国が定めていた基準の一部を、地方の実情に合わせ、条例で規定することができるようになるなど、議会の果たす役割は重要性を増しております。

 また、今議会にも、大分県知事の調査等の対象となる法人を定める条例を提案しておりますけれども、これも議会の監視機能の拡充につながるものであります。

 さらに、議員の皆さんが日ごろの活動におきまして把握された県民の要望や県政への批判といったものが議会の審議などを通じまして私どもに提示されるということも大変重要な機能だと思っております。

 私は、執行機関を代表する知事といたしまして、議会側の真摯な努力を受けとめつつ、県民の目線に立って各種施策を実施する政策県庁の実現を目指していきます。

 これからも引き続き、県政ふれあいトークを初め、県政モニターやパブリックコメントなどを通じて寄せられる県民の声に幅広く耳を傾け、よりよい政策を立案し、実施してまいりたいと思います。

 このように、議会と知事がそれぞれの役割を担いながら、互いに正面から向き合って議論を重ね、車の両輪として、県民のために大分県の発展を期していくということが大変大切だと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 どうもありがとうございました。

 まさに、知事と議会は車の両輪、これはまさに、私どもも同じ考えでこの議会をやっていきたい、私もそのつもりで頑張ってまいりたいというふうに思っておりますが、実は、少しきついことになるかと思いますけれども、昨年の三回定例会で私は初めての一般質問を行わせていただきました。そのとき、先ほども話が出ましたが、空き家、空き地の問題について知事から、私の質問に対して、検討、勉強してみたい、ご提案はよく勉強させていただきたいとのご答弁をいただきました。

 また、高校跡地の売却に関する質問に対しましては、当時の教育長から、売却手続等を円滑に進めるために、本年度に境界確認や測量等を行うとの答弁をいただいたところであります。

 その後、年が明け、二月が終わろうとしても、何も音さたが執行部の方からないもんですから、第一回定例会の前に、あえて私から問い合わせをいたしました。空き地、空き家問題は、今年度は、実は動いておりません、また、高校跡地の測量は、今、発注しておりますと、それだけでございました。

 そういう答弁で、私は、この執行部の対応に本当にびっくりいたしました。これが大分市の議会と執行部だったらどうだろうかというふうなことを考えたところです。

 私の質問は、県民にとって内容が薄く、どうでもよいことだったのだろうか、あるいは、新人の議員だからこんな対応なのだろうか、もしかして会派によって対応が違うんかな、裏を返せば、今までの代表質問や一般質問において質問した議員は、言いっ放しで、その場限りのパフォーマンスだったのだろうか、などなど自問自答いたしましたが、結論的に私が考えたのは、いろんな理由があるにせよ、議会開会中を除き、長年にわたり、議会、執行部とも緊張感が欠けていたのではないのか。先ほど知事がお答えになりましたように、地方自治体は二元代表制であることの認識が幹部職員には薄いのではないだろうか。議場で答えたことは、すべての県民に向かって答えたという認識が本当にあるのか。幹部職員は、役所にいる時間は常在戦場であるという精神は本当に持っているだろうか等々、苦言を呈さざるを得ない。厳しく言えば、ある面の議会軽視であると言わざるを得ないというふうに私は思っております。

 そこで、一般質問等で、検討、調査、研究、勉強します、こうした答弁をしたことについての対応について、質問した議員には当然のこと、全議員にどのようにフォローしていくのか、一定のルールが必要だと思いますが、見解を伺いたいと思います。



○元吉俊博副議長 奥塚総務部長。



◎奥塚正典総務部長 それでは、私の方からお答えをさせていただきます。

 一般質問で検討すると答弁した内容につきましては、これまでも、答弁のとおりに、しっかり検討を行っておりまして、政策として、もう実現できるものはすぐにやっております。また、その検討結果についても、必要に応じて、質問をいただいた議員さんはもとより、常任委員会等で説明をいたしているところでございます。

 議員ご指摘の件につきまして、質問等に不十分な点があったのかもしれないというふうには思っておりますが、そういった意味では、今、ご指摘の点も含めまして、これまで以上にしっかりと説明をしていきたいと思っております。

 中には、内容的に議員の説明が、その地域特有のものであったり、あるいは、すぐに解決できる短期的なもの、あるいは、時間をちょっと要する長期的なものと、いろんなものがあると思いますので、今のご指摘を踏まえて、しっかり対応していきたいと思っております。

 以上であります。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 ありがとうございました。

 実は、私が空白が長過ぎるということから始まったわけですけれども、やはり、難しい問題は難しい問題として、これこれについてはこういうことでありますとか、あるいは、これについては、今、こういうスキームで、こういうふうに動いておりますということについて、少なくともこの議場で言ったことについては、やはりちゃんとその辺の整理をしていただきたいというふうに実は思っております。

 一つの提案ですけれども、大分市では、八年前から、これ、執行部の自主の取り組みなんですけれども、前年度の市議会の定例会において調査、研究、検討と答弁したことについて、その後の取り組みを議会に報告することになっております。少なくとも質問した議員には節目、節目にちゃんと調整をして、議員全員に、その後の経過報告一覧として、第二回定例会開会日に議場で配付をするようになっております。

 これらも参考にしながら、総務部長の責任において早急にルールを定めていただければ大変ありがたいというふうに思いますが、いかがでございましょうか。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 このことについて検討しますと言って、また報告がないといけませんので、明確に申し上げておきますけれども、議会で議論をして、報告をしますとか、検討しますとかいうこのやりとりでございますけれども、これは、それこそ、議会で、議会と執行部のやりとりの中で出てくるものであります。執行部としては、これはもう問題になりませんと、こういう中でも、いやいやこういうふうにやればできるんじゃないかと追い詰められて検討しますということになることもあれば、まあそういうことでございますから、文書のやりとりでできるような、そんな甘いやりとりをしているとは私どもは思っておりません。したがって、一年に一回、文書でこんなことになりましたと報告を出して済むような話ならば、最初から文書を出していただけば質問もしなくてもいいような話かもしれません。我々は、もっと真剣なやりとりをやっているのではないか、こう思っております。

 そして、その結果については、しっかり議員本人に、あるいはまた、議会に報告をするということではないか、こう思っております。文書のやりとりということでは済まない、それだけの緊張感を持ってやっているものであります。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 質問者もそうですけれども、議場で言ったことについては非常に県民の皆さんも真剣に受けとめてお聞きをしておると思いますから、その辺について、今後ともよろしくお願いをしたいというふうに思っております。

 では、次に、急激な少子高齢社会の中で地域を守るために精いっぱい奮闘なさっている地方部の地域力再生に向けた三つの課題について論議をしたいと思います。

 まず一点目は、農作業死亡事故についてお尋ねをいたします。

 農林水産省が公表した二〇一〇年の農作業死亡事故の件数は三百九十八件、年約四百件の水準がこの十年間続いているそうでございます。その背景には、農業の機械化、また、機械の大型化のほか、事故を起こす確率が高い高齢者の就業がふえていることなどが挙げられております。

 事故の年齢割合を見てみますと、六十五歳から六十九歳が二十八件で七%、七十歳から七十九歳が百五十九件で三九・九%、八十歳以上が百三十四件で三三・七%となっており、とりわけ八十歳以上がこの五年間に一・五倍に激増しており、実に六十五歳以上の事故死が全体の八一%を占め、年をとるとともに急激に高まることが鮮明になっております。

 二〇一〇年の事故三百九十八件の実態は、農業機械作業による事故が二百七十八件で七〇%となっており、その機種別では、乗用型トラクターによる事故が最も多く、百十四件、四一%、次いで歩行型トラクター、五十件、一八%、農用運搬車、四十六件、一七%、この三機種で機械に係る事故の七六%を占めているとのことであります。

 この事故発生状況は、乗用型トラクターでは機械の転落、転倒が最も多く、歩行型トラクターでは挟まれていくことが最も多い。また、農用運搬車でも転落、転倒というふうになっております。

 私の住む豊後大野市でも、この二年余りの間に、トラクターやコンバインの下敷きによる事故や山林の伐採中に樹木の下敷きになる、あるいは、ウインチの巻き上げのワイヤーに巻き込まれる等の事故が起きております。今月十八日にも由布市で、六十九歳の方がコンバインの下敷きになるという事故が起こっております。

 他の産業では、業種や会社ぐるみで労働災害防止を徹底して着実に成果を上げておりますけれども、農林水産省が取り組んできた死亡事故一割削減に向けたステッカーによる注意喚起だけでは、なかなか効果が上がらないんじゃないかというふうに実は思っております。

 私は、このように農業就業人口が伸び悩む中で生涯現役を貫く高齢農業者をなくすことは、農業のみならず、地域にとっても大変大きな損失であり、何らかの手を打つことが喫緊の課題であるというふうに受けとめております。

 そこでお伺いしますが、まず、過去十年の県内の農作業死亡事故の実態はどのようになっておりますか。

 次に、これまで県として農作業死亡事故にどのような取り組みをしてきましたか。また、その結果をどのように分析をなさっておりますか。

 今後の対策として、狭い農道の拡幅や舗装、圃場への進入路の拡幅や緩やかな勾配にする等の再整備に取り組んではどうでしょうか。あわせて、JA、森林組合等の関係団体、市町村ともタイアップして、農林業作業における高齢者安全対策事業として、熱中症等も含めた総合的な安全講習に取り組んではどうでしょうか。お伺いをいたします。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 県内の発生状況につきましては、二十二年までの十年間に百一件発生をいたしておりまして、国と同様に横ばいであり、そのうち六十五歳以上の事故は七五%を占めているところであります。

 これまでに、春と秋の農作業安全確認運動期間中の啓発だけではなく、運転技術の向上や安全対策を徹底するため、生産部会や集落営農法人のオペレーターを対象としまして、農業機械の操作研修や農大で行っておりますトラクター・けん引免許取得時の講習などを実施しているところであります。しかしながら、事故件数の減少には至ってない状況でありますことから、一層の取り組み強化が必要であるというふうに考えているところであります。

 今後の取り組みといたしましては、農道の拡幅等につきましては、圃場整備事業や中山間地域等直接支払い制度などを有効に活用することも必要と考えております。特に、高齢者に注意が必要な熱中症対策につきましては、市町村や農林業の関係機関と連携を密にして啓発活動の充実に努めてまいりたいと考えております。

 また、安全対策といたしましては、研修会場をふやすとともに、農業、林業それぞれの作業形態に応じまして、DVD等の教材を活用するなど、視覚に訴えるわかりやすい内容としたいと考えているところであります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 ありがとうございました。

 なかなかやっぱり高齢者の方々は、こういう研修をなさっても参加をされないという方が多いんじゃないかというふうに実は思うんです。

 やっぱりその研修をするときに、だれかリーダーがその牽引役になっていただいて、やっぱり年をとって危ないということを、自分たちはずっとなれているから危なくないというふうに感じているんでしょうけれども、やはりそこを、地域のリーダーがちゃんとその研修に引っ張っていけるような、そういうことを振興局中心にして考えていただければというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。

 次に、集落営農組織等が維持管理する農業水利施設の改修についてであります。

 昨日もこの質問が出たようでありますが、先日のマスコミによれば、「老朽化が進む農業水利施設」との見出しで、主に米づくりを支える県営事業で造成した基幹水路の四五%は四十年の耐用年数を超過したとのことであります。

 具体的には、県内各地に県営事業で造成した二百十七の基幹施設のうち九十八施設が耐用年数を過ぎて更新時期を迎えている、全面的な改修には膨大な予算と時間が必要なため、県としては、計画的な補修補強工事による施設の長寿命化を図る方針で、二〇〇七年度から試験的にストックマネジメントを導入し、これまでに七五%で診断と保全計画の策定が終了しており、これから本格的な対策工事を実施するとのことであります。しかしながら、高齢化や後継者不足が深刻化する中、受益農家が対策工事費の地元負担に応じ切れないという厳しい課題が指摘をされておりました。

 こうした中、私ども豊後大野市においても、集落営農組織化への取り組みが進んでおり、営農継続に向けて懸命の努力が行われております。

 ところが、農地を守り、集落を維持するといった重要な役割を果たしている組織の中には、経営規模が非常に小さな組織も多く、基幹水利施設等の改修に要する事業費の地元負担金を捻出する余力がないため、その場しのぎの応急処置により、ある面では、行きしこ行こか、しようがないという状況があるんじゃないかというふうに思っております。また、このような営農組織が県内には相当数あるのじゃないかというふうに思います。

 そこでお伺いをいたしますが、安心して農業を続けられ、あわせて集落を守るためには、特に経営面積が小規模なため事業に対する効果額が低く、既存の補助事業の適用が極めて困難な組織、団体等においては、農業水利施設の改築保全工事の確実な実施に向けた支援措置が必要というふうに思いますが、見解を伺いたいと思います。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 県におきましては、施設の長寿命化により将来の維持管理費の低減を図るとともに、施設の機能を適切かつ効率的に発揮させるため、国営、県営事業で整備された二十ヘクタール以上の農地を対象とする施設につきまして、平成十九年度から基幹水利施設の保全対策に取り組んでいるところであります。

 しかしながら、土地改良区等が整備した小規模な水利施設の中には、面積規模や効果から事業の採択要件を満たせず、単独では適切な保全対策に取り組めない地区もあるところでございます。そのような小規模な水利施設を市町村内で複数まとめ、面積規模を拡大することにより、事業採択が可能となり得る地域農業水利施設保全対策事業を二十二年度に創設いたしまして、現在、県下六地区で実施をされているところであります。

 こうした小規模な水利施設につきましては、事業主体となる市町村や土地改良区などに対しましてこの事業の活用を促すなど、老朽化対策に取り組んでいきたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 ありがとうございました。

 小規模な組織というのが非常に私は数的には多いんだろうというふうに実は思っております。豊後大野市内しか掌握しておりませんけれども、やはり、そういう団体が何らかの形でこの農業水利施設を守っていきたいという気持ちは、もう重々持っていることだというふうに思っております。中山間地総合整備事業でやろうとしても、やっぱり、先ほど私が言いましたように効果額が出てこない。しかし、もう効果額というよりも、私は、その農地をちゃんと守って耕作をしていただいている、それが放棄地にならないで何とか守れているということも大きな効果じゃないかというふうに実は思うんです。

 そういう点からいくと、その辺をもう少し考えて、県、それから市町村が何らかの形で救う手だて、道筋を検討していただきたい、あるいは研究していただきたいというふうに思っております。その辺を含めて、今後何らかの形で動いていただければというふうに思っております。

 三点目は、県道大分大野線の整備についてであります。

 本路線は、豊後大野市大野町と大分市田尻地区を最短で結ぶ主要地方道であります。その中で大野町安藤から大分市安藤までの間約三・三キロメートルの区間の整備を平成七年度から施工いたしておりましたが、公共事業費の縮減による選択と集中という考え方から、平成十六年七月開催の県事業評価監視委員会の再評価において、接続する県道弓立上戸次線を優先的に整備するため、その間、事業休止と答申されたものであります。

 大野町側の住民の皆さんは、当時、県当局の説明に泣く泣く「やむを得ないが、しようがない」という判断で、今日まで弓立上戸次線の整備進捗状況をかたずをのんで注視をしてまいりました。しかしながら、この七年間の進捗状況を見ていると大野町側はいつになるか想定ができないと不安を訴え、とりわけ道路整備期成会の役員さん方は大変な自責の念にもとらわれております。

 そのような中、昨年三月の東日本大震災を受け、中土師、安藤、沢田の三自治区約百世帯が、谷合い集落がゆえに大きな地震が起きれば道路の寸断による孤立集落になる可能性が高いということを前提に、救急患者の搬送を初め、集落内におけるさまざまな事態を想定した災害対応を地区民一丸となって取り組んでいる状況にあります。

 私もこの地区に対話に出かけてまいりましたが、やはり、地域を守り、元気を出して前進させるためには、道路ネットワーク確立に向けた整備が何といっても最優先かつ最大の課題であり、一日も早く弓立上戸次線に目途をつけて、大野町側の整備に入っていただきたいと熱望しているところであります。

 現在、当面の応急措置ということで現道路に待避所を設置するということには感謝いたしておりますが、地域の生命線として本区間はやはり優先度が高く、当初計画を見直してでも安価なルートを選択していただいて、住民の皆さんが安心して暮らせるよう最大限のご尽力をお願いしつつ、質問をいたしたいと思います。

 まず、大分大野線安藤工区の整備の重要性についてどのようにとらえておりますか、お伺いをいたします。

 次に、弓立上戸次線整備工事の進捗状況について教えてください。

 三点目は、両市の安藤工区の待避所設置工事は何カ所で、何年ぐらいかかるのでしょうか、お伺いをいたします。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 まず、安藤工区の整備についてでございますが、豊後大野市から弓立上戸次線を経て大分市へ至るルート上の安藤工区は、地域の方々の買い物や病院への通院、緊急時の防災活動などを支える重要な工区と認識しております。

 続きまして、弓立上戸次線整備工事の進捗状況についてでございます。

 県道弓立上戸次線は、現在三カ所で事業中であり、端登工区は本年度、佐渡川工区は平成二十五年度供用、また、河原内工区も早期供用を目指しまして、事業を進めているところでございます。

 残る未改良区間につきましては、二車線改良にこだわることなく、比較的短期間で改良できる一・五車線的道路整備などの手法も活用しながら整備を進めていく方針でございます。

 続きまして、安藤工区の待避所設置についてでございますが、地域の方々の利便性を考えまして、応急対策といたしまして、二十カ所の待避所を計画しており、二十年代後半のできるだけ早い時期の完成を目指しております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 本路線は、今、部長がお答えをいたしましたように、私は重要な区間であるというふうに実は思っております。

 知事も実は、中土師の地域、ある集落の集まりに参加をされていたということを私もお聞きをいたしておりますが、知事自身、十分理解をしていると思いますけれども、大分市に住んでおられる子供さんが、実は、退職したら帰りたいんだ、しかし、道路がよくならぬと動きがとれんなという話をしているそうでございます。やはり、そういう形からすれば、一人でも二人でも、全体の数からいえば非常に少ないですけれども、一世帯でも二世帯でも、昔生まれた地元に帰っていただく、そういうことができれば非常に、その地域では、極端に言えば青年部長に即なれるぐらい元気な村になるわけです。そういう点からしますと、土木建築部長、先ほど、大分側の、弓立上戸次線の事業の進捗状況をご紹介いただきましたけれども、一日も早く進めていただいて、何とかこの大野町側の路線に着工していただけるような期日を、夢が見えるような作業の工程を組んでいただければというふうに思っております。

 いつまでと言ったって、これは大変、いろいろ地権者の問題とかありますから、できるだけ早く頑張っていただければというふうにお願いしておきたいと思います。

 次に、高校改革推進計画に関して、二点ご質問をいたします。

 一点目は、地方部の高校存続についてお尋ねいたします。

 県教育委員会は、現在、高校改革推進計画の後期再編整備計画に基づき高校の統合を進めております。この計画を進めていけば、平成二十七年度には別府市の三校及び玖珠町の二校がそれぞれ統合され、十年かけてすべての再編が終わることとなります。

 この計画により総合選択制高校がスタートして七年目となります。県内で一番最初に総合選択制となり、平成十八年度に開校した三重総合高校について考えてみますと、普通科三クラス、産業教育の学科は生物環境科初め三クラスの一学年二百四十名でスタートいたしました。しかしながら、開校六年目の二十三年度から普通科二クラスとなり、現在、一学年二百名となっております。

 本年三月末の豊後大野市の若者の人口を見てみますと、十五歳が三百五十三名、十歳は二〇%下がって二百七十九名、ゼロ歳は何と四〇%下がって二百二十名しかいません。少子化に歯どめがかからない限り、地方部の高校は、将来的にまたなくなる事態になるのではないかと懸念を抱くのは私だけではないというふうに思っております。

 ちなみに、平成二十四年三月の豊後大野市内の中学校からの高校進学者は三百五十二名、そのうち三重総合に進学した者は百二十四名、率にして三五・二%とかなり低い感じがいたしております。

 今日のように全日制普通科の通学区制のない時代において高校を存続するためには、学校と地域が一体となった取り組みで地元の進学率をいかに上げるか、これが何よりも重要ではないかというふうに思っております。

 その点を含めてお伺いをいたしますが、高校や県教育委員会は、地元進学率を上げるためにどのような取り組みを毎年してきたのでしょうか。

 また、再編整備指針では、生徒数の下げどまりを平成二十六年度と予測をいたしておりましたが、さらなる少子化が予測される中、今後、高校を守るためにどのような取り組みをしていくのか、お聞かせください。

 さらには、地方部の高校を守るためには、一定の年限、全日制普通科の通学区制を再度考える必要があるのではないかと考えますが、見解をお伺いします。

 二点目は、産業教育学科に関する質問です。

 今、総合選択制高校は、学科の枠を超えて選択でき、多様なニーズに対応できるという面はありますけれども、学習は広く浅く、昔と違ってプロフェッショナルは育たないなど、さまざまな意見が出ております。総合選択制高校については、そろそろメリット、デメリットが見えてきたのではないでしょうか。

 私は、会派の皆さんと兵庫県の高校を実は視察してまいりました。

 阪神・淡路大震災を受けて、県立舞子高校には、全国で唯一、環境防災科という学科ができていました。この取り組みは、まさに時代にマッチしたものとして全国的に注目を受けており、今後の学科再編に大きなインパクトを与えているのではと大きな期待をいたしているところであります。

 また、長崎県農業教育研究会は、農業系高校在学中に取得した資格や発表会、競技会の成績を点数化し、卒業時に三年間の合計点で評価する全国初の農業系高校マイスター制度を創設し、資格の取得や各種発表会等への積極的な参加を促し、自信と誇りを持って産業界で活躍できる人材育成を行うとしており、これも注目をされております。

 高校の産業教育学科は、今の時代、必要ないという一部の声もありますけれども、これらの取り組みを見ますと、そんなことはないというふうに私は考えております。それぞれの関係者が学校の存在意義や地域での社会的役割をもっとPRする必要があるだろうというふうに考えます。

 そこで、産業教育に関する高校改革推進計画の成果について検証、中間評価を行うとともに、将来の産業教育の深化発展に向けて、他県の取り組み等も参考にしながら、新たな再編を検討していく必要があるのではないかと考えますが、ご見解をお伺いいたします。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 まず、地方部の高校についてお答えをします。

 各高校では、体験入学や高校説明会を実施するとともに、地元中学校教員を対象にした中高連絡会を開催するなど、高校のPRや中高連携に努めています。

 県教育委員会としても、進学力や就職力の向上を図るため、さまざまな事業を行い、地元中学生から選ばれる魅力ある高校づくりを学校と一体となって進めているところです。

 今後につきましても、引き続き中学卒業者数の減少が予測されており、これまでの取り組みを一層推進していく必要があると考えています。

 また、通学区域についてですが、県教育委員会としては、地域の子供は地域で育てることが大切なことであると認識していますが、社会情勢が変化する中、多様化する生徒や保護者のニーズにこたえるためには、生徒が学校を自由に選択できることが必要であると考え、全県一通学区域としています。

 各高校においては、地元中学校との連携を深めるとともに、生徒から選ばれる魅力ある高校づくりに努めることが大切であると考えています。

 次に、産業教育に関する高校改革推進計画の検証についてお答えします。

 産業教育においては、科学技術の進展や環境問題、少子・高齢化などの課題に対応するとともに、地域の特色を生かした学科を設置するという考え方で計画を推進しています。

 成果につきましては、三重総合高校のメディア科学科では、難易度の高い基本情報技術者試験の合格者があらわれるようになりました。国東高校の園芸ビジネス科では、安全、安心な農業生産の管理工程手法であるJGAPを九州では初めて、全国でも三例目に取得するということで、生徒の学習意欲も高まっています。

 また、総合選択制高校という特色を生かしまして、専門学習を深めることはもとより、他学科の学習もできるということから、例えば、農業科の生徒が情報処理検定など商業系の資格を取得するという成果もあらわれています。

 今後につきましては、まずは後期の再編整備を着実に進めていくこととしておりますが、さらなる産業教育の充実に向けて、これまでの取り組みの成果や学校教育を取り巻く状況、地域や生徒、保護者のニーズなどを踏まえ、しっかりと検証してまいりたいと考えています。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 ありがとうございました。

 やはり、地域の高校というのは、どうしても、これがなくなってしまえば、非常にその町は衰退をする一つの要因にもなると思いますので、できるだけ中高連携の取り組みを今以上にお願いをしておきたいというふうに思います。

 それから、検証につきましては、早目の検証、できるだけ早く検証に入っていただいて、二十七年という一つの節目が来ますから、その節目のときに、ある程度、方向性をもう一回見直していく、方向性が見えとれば、非常に私は、この十年というのが大きな価値を生むんじゃないかというふうに思っておりますので、その辺をよろしくお願いしておきたいというふうに思います。

 最後に、大学の農学系学部の誘致についてお伺いをいたします。

 文部科学省は、今月五日、少子・高齢化の進行や地域コミュニティーの衰退、グローバル化によるボーダレス化、新興国の台頭による競争激化や東日本大震災といった国難に直面している状況下で知の拠点である大学の役割は極めて大きいことから、目指すべき社会、求められる人材像、目指すべき新しい大学像を念頭に置きながら、大学改革の方向性を取りまとめた「大学改革実行プラン」を発表いたしました。

 そのプランは、「激しく変化する社会における大学機能の再構築」「大学のガバナンスの充実強化」の二本の柱から成っており、本年度からスタートすることになっています。特に国立大学は来年中に全学部の役割を再定義して改革策を打ち出すよう求め、再編を促しております。

 先月、県内大学の各学長が地元マスコミに戦略を発表していましたが、とりわけ大分大学の北野学長は、切り札として学部の検討を始める、将来性からみれば福祉が大きな核になるだろうと発表いたしておりました。

 ところで、私はこれまで大分県内の大学にはなぜ農学部がないのだろうかと常々思っていましたが、考えてみると、今日までだれかが、あるいは何かの団体が大学の農学部設置を真剣になって要望したことがあったのだろうかという思いが頭をよぎりました。

 今回の「大学改革実行プラン」は、まさにチャンスではないかというふうに思っています。文部科学省の資料によりますと、この少子化の中で大学の農学系学部の志願者数が二〇〇四年以降ふえ続け、二〇一一年度の志願者は十二万人で、二〇〇四年度対比二七%ふえているとのことであります。本年四月には山梨大学に農学系の生命環境学部が設置をされ、二〇一五年には龍谷大学にも農学部が新設予定とのことであります。

 過去に、ある学者が「農業滅びて立国なし」というふうなことを言われましたが、本県も「農業滅びて立県なし」であります。

 我が豊後大野市は、農民経済史をまとめたあの有名な小野武夫農学博士を輩出した地でもあります。農業の実践を学ぶ農業大学校もあり、高校と農大と大学農学部との連携教育による知の拠点として大分県農業の発展につながるものと確信して、お尋ねをいたしたいと思います。

 今日まで、県または団体が県内外を含め、大学の農学系学部の県内誘致を働きかけた経過があるでしょうか。

 二点目は、この「大学改革実行プラン」にあわせ、県内外含め、農学系学部の誘致を働きかける必要があると考えますが、ご見解をお伺いいたします。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大学の農学系学部についてのご質問でございました。

 大分県ではこれまで農学部や農業研究施設の誘致を進めてきましたけれども、久住高原の草地に関心を示した九州大学が昭和五十六年に農学部の高原農業実験実習場を開設いたしました。ご承知のとおりでございます。実は、以降、農学部の誘致に関して実績はないところであります。

 現在、大学が置かれている状況を見ますと、少子化により大学全入が進む中で、全体的には受験者数の減少から、各大学とも生き残りをかけて魅力のある大学づくりに取り組んでおります。例えば、地元の大分大学、お話がありましたように、学生の数と質の確保は死活問題ということで、少子・高齢化社会などを背景として、福祉を核とする学部再編が検討されているところであります。

 学部の新設や再編には、大学としてどのような人材が社会から求められているのか、あるいは学生を引きつける特徴をいかに出すか、加えて経営の観点からの検討も重要となってまいります。

 こうした状況の中、農学部の新設につきましては、大学独自の将来構想によるところが大きくて、県としては各大学の動向を注視したいと考えているところであります。

 地元に大学があるということは、地域の人材育成や地域貢献活動のほか、共同研究などによりまして地元に密着した課題が速やかに解決されることなど、メリットが挙げられるところであります。

 このような観点から大分大学とは、農業大学校の学生と農業体験実習、ワークショップなどを通じた交流や、集落営農法人の育成に対する大学からの支援など幅広い連携を行っているところであります。

 また、高原農業実験実習場がある九州大学とは、平成十九年に包括的連携協定を締結いたしまして、ハウスミカンの省エネ施設栽培技術などの共同研究を実施しているほか、職員の長期派遣や博士課程入学など人材育成にも取り組んでいるところであります。

 さらに、広島大学とも、世界初の豚の凍結精液による人工授精技術を共同開発しました。これは特許を取得しておりまして、県下の畜産農家に普及を図っているところであります。

 少子・高齢化やグローバル化が進展する中、今後とも各大学が持つ強みを生かした共同研究や人材交流などを積極的に進めて、農林水産業の振興につなげてまいりたいというふうに考えております。



○元吉俊博副議長 後藤政義君。



◆後藤政義議員 ありがとうございました。

 確かに、新たに大学に学部を設置するというのは非常に現時点では難しい問題があろうかというふうに私も考えます。ただ、先ほど、知事さんが言われましたように、農業大学校と大学との連携というのは、最後に言われました、特に凍結精液、豚の問題は非常にすばらしいものができたというふうに実は感じております。

 この研究を、今は限られた大学と恐らく研究されていると思うんですけれども、もう少し幅の広い大学、自分の出身大学だけではなくて、いろんな九州の大学も含めて、やっぱり研究をしたいという職員は、恐らく、かなりおるんじゃないかというふうに思います。そういう職員が、人数が少ないだけに行けないという問題もあるかと思いますので、その辺の研究というものからいけば、大学がなくても大分県はやれるぞという意気込みをやっぱり出していただければというふうに思います。そうすることによって、逆にそれが売れていくことによって、大きく膨らんで、大学の農学部という農学系の学科を何らかの形でつくっていこうかというふうなこともないとは限らないと思いますので、そういう点を含めて、大分県には、今、日本文理大学等もあります。ただ、しかし、文理ということになると難しい問題があると思いますが、しかし、近畿大学の中には、生物と理工学を合体させたような学部も実はできております。そういうものができていく、用意をする大学もあるわけですから、いろんな面で、県の職員、今のセンターと大学との連携をより一層深めていただくことをお願い申し上げて、今回の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○元吉俊博副議長 以上で後藤政義君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後一時九分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後二時十四分 再開



○元吉俊博副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。戸高賢史君。

  〔戸高議員登壇〕(拍手)



◆戸高賢史議員 四十一番、公明党の戸高賢史でございます。

 質問の機会をいただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 初めに、医師確保対策についてお尋ねします。

 本県においては、医師を派遣できる体制をつくるための取り組みとして、地域医療を担う医師の育成と県内定着のために、自治医大での医師の育成と卒業医師の市町村への派遣、大分大学医学部の地域枠学生に対する修学資金貸与制度や豊後大野市民病院内の地域医療研究研修センターの設置、僻地診療所への代診医の派遣なども進めておりますが、依然として医師不足は深刻な状況にあります。

 竹田市、豊後大野市の豊肥医療圏では、中部医療圏への依存度が高く、二次医療機能が果たされておりません。

 また、国東市では、平成二十二年に生まれた子供の数は百八十二名に対し、亡くなられた方は五百十四名と人口減少の波が加速しており、百八十二名の出生数の中で産婦人科を経営することはまず不可能であり、その中で地域医療をどう支えていくかは大きな課題であります。辛うじて医師確保ができている地域も、医師の人脈に頼るケースが多く、将来不安を抱えております。

 一昨年、ドクタープールの機能を担う地域医療支援センターを設置する都道府県に対し、医師の人件費も含め、半額を支援する国の予算もついておりますが、この制度を活用し、地域医療支援機構を設置する県も出てきております。

 本県におきましても、医師バンク機能を有するドクタープール制度の確立は重要であります。

 昨年、我が党青年局の知事への要望でも、県立病院が医師を県職員として採用し、地域医療を担う人材として研修制度を充実させ、医師確保に努めることを要望してまいりましたが、広瀬知事もこの制度確立には賛同いただいたと認識しております。体制確立に向けて一層の努力をお願いしたいと思っております。

 県立病院では二十二年度に地域医療部を設置し、昨年度新たに一名採用しております。医師確保は大変でありますが、県職員としての身分を保証し、採用枠を広げるさらなる拡充を要望します。その際は、医師の負担を軽減することが重要であります。地域医療派遣の期間を採用時に明確にし、一定期間の派遣が終了した場合は必ず県立病院へ戻ってくることを確約する必要があります。また、高度・専門医療の県病の特性を生かした研修制度を充実させることも欠かせません。

 以前、三重大学医学系研究科の教授が、医師偏在の背景、要因に関する研究で、離島、僻地での勤務に対する医学生、研修医七千三百名への意識調査を行っておりましたが、その中で「自分の専門性が十分役立つと考えられる場合、離島、僻地での勤務をどう思いますか」との問いに対し、「積極的に従事したい」と答えたのは一〇%前後、「なるべく避けたい」と答えたのも二〇%近くありましたが、「一定期間で済むなら従事したい」と答えた医学生、研修医は五〇%を超えました。この研究の結論として、地域医療の継続には、医師の定着を図るばかりではなく、医師が循環するシステムの構築が有用であり、本人のキャリア形成につながるように勤務期間を設定し、十分な診療支援が得られる環境を整えることで、医療過疎地における医師確保が進む可能性を示唆されました。

 県内のどの地域でも同じ医療の水準が保てるようにすることは県の責務であります。そのために、県立病院地域医療部の体制拡大など、ドクタープールの機能を担う総合的な対策が必要であると思いますが、県の医師確保対策についての見解をお聞かせください。

 以下、対面より質問を行います。

  〔戸高議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの戸高賢史君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま戸高賢史議員からは、医師確保について、大変ご心配の上、ご質問をいただきました。

 全国的に医師不足が深刻化する中でございますけれども、県内でも地域中核病院や小児科、産科などの診療科で医師不足が問題となっております。

 地域医療を担う医師を確保するためには、県内で医師をしっかりと育成し、定着を図るということが最も効果的であると考えております。

 このため、時間はかかりますけれども、自治医科大学に加えまして、大分大学医学部に一学年十三名の地域枠を設けまして、将来の地域医療を担う医師の養成を行っているところであります。

 また、大分大学との連携によりまして、豊後大野市民病院内に地域医療研究研修センターを設置いたしまして、研修医や医学生の地域医療現場での教育、研修の充実を図っているところであります。

 こうした中長期的な対策のほかに、短期的な対策といたしましては、県内の小児科、産科などの後期研修医に対する研修資金貸与などの支援を行うとともに、大分大学と連携いたしまして、小児科や産科の若手医師が安心して地域で勤務できるように教授陣による指導体制を構築しております。

 これらの取り組みの中で、いよいよ本年度から大分大学医学部の地域枠卒業医師が臨床研修に入りました。今後、専門研修を経て、僻地診療所等での勤務を開始いたしますけれども、これから大事なことは、その定着を図るために、医師たちが地域医療の最前線で勤務しながら、キャリアアップを図るということであります。このため、大分大学の協力をいただきまして育成プログラムを作成し、専門性も高めながら成長できるよう支援することで、県内に定着する医師を増加させたいと考えております。

 他方、新たに地域医療を志す医師等につきましても、そのニーズに沿ったキャリア形成を支援しています。これによりましてことし四月には、本県に就職を希望する医師一名を県外から大分大学の臨床教授に採用し、津久見中央病院に派遣したところであります。

 議員ご指摘の県立病院におきましても地域医療部に三名の医師を確保していますけれども、県立病院の持つ高度・専門医療、救急医療などの強みを生かしまして医師の専門性を高めることで、熱意のある医師の受け皿となっております。このため、引き続き、義務期間の終了した自治医科大学卒業医師などを確保しながら、地域医療部の充実を図っていきたいと思います。

 今後とも、大分大学や県立病院等と緊密に連携をしながら、医師の育成、県内定着を着実に進めて、地域医療を支援していく体制づくりに取り組んでまいりたいと思います。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 地域医療部の拡充を図るというご答弁をいただきました。大変にありがとうございます。今後とも、どうぞよろしくお願いをいたします。

 また、今の臨床研修制度上、研修プログラムの中に必須の診療科として地域医療が位置づけられたということは評価できるんですが、これは必ずしも、僻地の研修がプログラムされたわけではないということが一つございます。

 それと、また一方で、この研修医の募集定員の設定についても、医師派遣がどれくらい行われているかということが評価の対象に実はなっているんですが、これについても、必ずしも、この僻地に対して医師を派遣するということ、評価されている状況ではないという今の研修制度の実態なんです。

 こういった弊害も、要するに国に対して要望していかなければいけないというふうに県としても思うんですが、その点について県の見解をお聞かせいただければと思います。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 平成十六年度でございますけれども、新医師臨床研修制度が導入されましたけれども、研修医の都市部への集中やそれに伴う地方の大学病院の医師派遣機能の低下などによりまして、本県におきましても地域中核病院等の医師不足が顕在化したわけであります。そのため、平成二十一年度には、大都市に集中しないように、都道府県ごとの募集定員の上限を設けたほか、地域医療研修の必修化などの見直しが行われましたけれども、依然として医師不足が解消していない状況であります。

 県といたしましては、引き続き、都道府県の従来の定員枠に県で育てた地域枠の加算を認めるなど、制度の見直しなどを要望してまいりたいと思っております。国に対して、そういうことを要望していきたいというふうに思っております。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。

 次に、地域包括ケアシステムについてお尋ねします。

 この地域包括ケアシステムの五つの柱の中で今回は、介護サービスの充実強化と高齢者の住まいの二点についてお尋ねします。

 多くの高齢者が可能な限り住みなれた地域、自宅で介護を受けたいとの思いがある反面、これまで、介護を受ける高齢者の方々は、緊急時などの不安などから施設入所を希望される方が多かったと思います。

 福祉保健生活環境委員会の管内調査で中津の「いずみの園」に伺いましたが、ここでは、夜間対応型訪問介護や、モデル事業として、二十四時間、三百六十五日の訪問介護サービスが行われ、十名ほどの方が登録し、サービスを利用されていると伺いました。

 今年度は、県内で第一号となる定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所として登録を受けました。

 来年度からは、この事業が大分市、別府市でも開始されるとのことですが、その準備状況と今後どのような地域でこのサービスの提供が可能であるか、お聞かせください。

 利用者にとっては、あらかじめ決められた夜間の定時訪問だけでなく、コールセンターに配置された介護福祉士などが利用者のケアコールに応対することで、必要に応じてヘルパーを派遣し、トイレ介助や日常生活の緊急対応も可能であり、安心して自宅に住み続けることができる便利なサービスであります。しかしながら、サービス提供者として、そこに携わるヘルパーや看護師にとって、そのお仕事は過酷であると感じます。よって、今後、県内でこのサービスが拡充されるためには、介護、看護の職員の確保が最も重要であります。県の認識とその対応策についてお聞かせください。

 次に、サービスつき高齢者向け住宅制度についてお尋ねします。

 高齢者の単身世帯や高齢者夫婦のみの世帯が増大しており、サービスつき高齢者向け住宅は希望者に対して供給量は依然不足しており、安定した高齢者の住まいの確保が求められています。

 国では、高齢者世帯や要介護者等の増加に対応し、高齢者が安心して生活することができる住まい、住環境の整備により、その居住の安定確保を図る目的でサービスつき高齢者向け住宅制度を創設しました。これは高齢者住まい法の改正により創設された知事への登録制度でありますが、登録事業者は、住宅の整備に対し、建設費の十分の一、改修費の三分の一を国から直接補助が受けられ、また、所得税や法人税、固定資産税や不動産取得税などの税制上の優遇措置も受けられるとともに、住宅金融支援機構の融資要件も緩和されるなどの利点もございます。

 現在の県内の登録状況について及び制度の普及、推進についてお聞かせください。

 また、県がこの制度を推進するための根拠となる高齢者居住安定確保計画の策定はなされているでしょうか、お聞かせください。



○元吉俊博副議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 それでは、私の方から二点についてお答えをいたします。

 まず、定期巡回・随時対応型訪問介護看護についてでございますが、この制度は、中度、重度の要介護の状態にある高齢者の在宅生活を支えるために、日中、夜間を通じて、一日複数回の定期訪問と利用者からの通報を受けた随時の対応を介護と看護が密接に連携しながら提供するサービスでございます。

 事業者の指定と指導監督の権限は市町村にございます。

 次に、県内の市町村の状況でありますが、既に中津市は、公募により「いずみの園」を選定し、五月からサービスの提供を開始しております。

 大分市、別府市につきましては二十五年度から、そのほかにも、佐伯市、臼杵市、竹田市の三市が二十六年度までにサービスの提供を開始する予定でございます。

 これらの市については、今後、事業者の指定や対象地域の選定等について検討が行われることになります。

 県としましては、地域包括ケアシステムの構築に有意義なサービスであることから、その実施につきまして、市町村に対し、積極的に働きかけてまいりたいと考えております。

 次に、介護、看護職員の確保についてお答えいたします。

 高齢化の進行によりまして、議員ご指摘のとおり、介護サービスを担う人材需要は今後も大幅に伸びると見込んでおりまして、質の高い介護、看護人材の安定的な確保とその定着は喫緊の課題であると認識しております。

 まず、介護職員の確保ですが、県としては、大分県福祉人材センターを設置し、介護職員など福祉人材の無料職業紹介や就職説明会を実施するとともに、離職防止のため、就業後の適切なフォローアップを行う専門職員を配置し、人材の確保とその定着を図っております。

 一方で、二十四年度の介護報酬の改定で、処遇改善加算が新設をされまして、介護職員の給与改善が図られることから、介護人材の定着に向けた施設側の動きを注目しているところでございます。

 次に、看護職員の確保でございますが、訪問看護に携わる看護職員をさらに養成するため、働きながら学べるインターネットを活用した講習会を開催しております。

 また、在宅酸素療法など十のコースの専門分野別講習会のほか、がん患者や高齢者等の在宅ターミナルケア研修などを行いまして、専門的で実践能力のある質の高い訪問看護師の確保に努めてまいります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 私からは、サービスつき高齢者向け住宅制度につきましてお答えいたします。

 まず、現在の登録状況でございますが、この制度につきましては、平成二十三年十二月から県及び中核市である大分市において住宅の登録事務を行っております。

 二十四年六月現在、大分市、別府市、佐伯市、宇佐市の四市におきまして、十五棟、四百五十二戸の住宅が登録されております。

 制度の普及、推進でございますが、「豊の国ゴールドプラン21」及び住生活基本計画におきまして供給促進を図ることとしておりまして、福祉保健部と連携して取り組んでおるところでございます。

 また、高齢者居住安定確保計画は、高齢者向けの優良な賃貸住宅の供給目標や管理の適正化に関する事項等を定めるものでありまして、今年度中に策定することといたしております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 安定確保計画については、これは、県は監督責任があるということでございますので、この登録の制度に見合った状況がなされているかどうかという監督責任はございます。そういう意味では、早目にこの計画を策定していただきたいというふうに思っております。

 次に、住宅セーフティーネット事業についてお尋ねします。

 厳しい経済情勢や雇用の悪化の影響を受け、所得水準の低下により住宅費の負担が大きくなっております。そのため、公営住宅を希望する方の倍率は依然として高くなっておりますが、これからさらに公営住宅の供給をふやすには限界があります。一方、民間住宅には空室が増大しているという状況であります。

 そんな中、平成二十二年に円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策として国の補正予算でストック活用型住宅セーフティーネット整備促進事業が開始され、二十四年度にも民間住宅活用型住宅セーフティーネット整備推進事業として、民間賃貸住宅の空き家を、子育て世帯や高齢者世帯などに入居させるため、バリアフリーや省エネ、耐震化などを含む改修を行った場合、一戸当たり百万円を上限に、改修費の三分の一を補助するものであります。自治体負担はゼロでありますが、自治体に居住支援協議会が設置されていることがこの事業の補助の条件となります。九州では、六月二十一日現在で、福岡、熊本、佐賀、長崎、宮崎が既にこの協議会を設置しておりますが、本県はこの居住支援協議会をいつまでに設置するおつもりで宅建協会などと協議されているのでしょうか、また、この事業の推進についてお聞かせください。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 本事業の主な要件は二つございます。

 一つは、行政、不動産関係団体及び社会福祉法人等の居住支援団体で構成される居住支援協議会の設立または設立に向けた協議の場の設置でございます。もう一つは、災害時の民間賃貸住宅の活用に関する協定の締結でございます。

 居住支援協議会につきましては、今年度中の設立に向けて準備を進めておりまして、事前協議の場が設けられていることから要件は満たされております。

 また、災害時の協定につきましては、県と不動産関係団体との間で今月末に締結しまして、七月上旬にすべての要件が整う予定でございます。

 今後は、不動産関係団体や福祉関係団体等と連携し、広く県民へ周知を行い、事業推進を図ってまいる予定でございます。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 済みません。この事業については、昨年から私、何度かお問い合わせをさせていただいて、早くつくってくれという話をさせていただいておりますので、これ、五月二十四日ですか、もう既に今年度の要望始まっておりますので、急いでその対応がとれるようにお願いをしたいというふうに思っております。

 次に、防災、減災についてであります。

 未曾有の被害をもたらした東日本大震災に続き、東海・東南海・南海地震などの巨大地震、さらには大型台風やゲリラ豪雨、竜巻、火山の噴火などの巨大自然災害が予測される中、国民の命を守る防災減災対策は国家的な緊急課題であります。

 我が党は、自然災害に強い国土の構築を目指し、一九三三年にアメリカのルーズベルト大統領が世界的な不況から脱するために行った公共事業であるニューディール政策と自然災害から国民を守るための防災減災対策を組み合わせた防災・減災ニューディールとして、老朽化した建物や橋、道路、河川施設などの社会インフラを強固にし、今後十年間で集中的に防災減災機能を評価して再整備することを提唱しております。

 コンクリートの耐用年数は五十年から六十年と言われておりますが、日本の高度経済成長期につくられた現在の道路や橋などは、二〇二九年には全国の半分以上が五十年を経過し、一気に老朽化が進みます。

 大分県においても、一九五五年から七三年の十八カ年に全体の四割の建設が集中しており、既に架設後五十年を迎えたものもあります。

 県では約二千三百の橋梁を管理しておりますが、一般的に老朽橋と言われる建設から五十年経過した割合は二〇一〇年では一九%であったものが、二〇二〇年には四三%、二〇三〇年には六二%を超えます。

 先日、弁天大橋を視察し、種々ご説明をいただきましたが、これまで限られた予算の中で予防保全を導入し、維持管理コストを縮減するための努力が進められております。

 これまでの取り組み及び予防保全型維持管理への転換による成果についてお聞かせください。

 しかしながら、この長寿命化を進めるための前提となる目視点検、損傷の評価、劣化要因の推定、対策区分の判定、そして結果のデータベース化、さらには設計施工の図面作成に至る過程にはかなりの時間と労力を要します。ライフラインを守る上からも速やかな検査や耐震化が叫ばれておりますが、それを進めるためには体制づくりが必要であります。そのためには、専門職員、技術職員の人材の確保が急務であると考えます。県の見解をお聞かせください。

 道路や橋梁、上下水道、河川、港湾などの社会インフラは、命を守る公共投資として緊急かつ集中的に行う必要があると思います。そのための体制強化に力を入れていただきますよう、どうかよろしくお願いいたします。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 二点についてお答えいたします。

 まず、社会資本の予防保全型維持管理についてでございます。

 本県では、道路や橋梁などの施設に異常がないか、職員が定期的に調査、点検を行っており、異常が発見された場合は、直ちに補修を行うように努めております。

 このうち、特に高い安全性が求められます橋梁につきましては、平成二十二年五月に橋梁長寿命化維持管理計画を策定いたしまして、予防保全の考えを取り入れた橋梁の老朽化対策を本格的に始めております。

 この計画に基づきまして、平成二十三年度末までに千二百八十橋の詳細点検を行い、二十五年度までにすべての橋梁の一回目の点検が終了する予定でございます。これまでの点検で正確な橋梁の状態が把握でき、緊急度に応じた補修の実施や点検以前に行った補修の効果の検証も可能になったところでございます。

 今後、このように適切な点検と補修を行うことによりまして、施設の長寿命化と維持管理費の平準化を図ることができると考えております。

 その他の施設につきましても、定期的に調査、点検を行い、適切な補修や更新を行うアセットマネジメントに着実に取り組んでいきたいと考えております。

 続きまして、技術職員の確保についてお答えいたします。

 道路や橋梁などの社会資本は、それぞれが異なる特性や構造、材質等を有しておりまして、これらの適切な維持管理を行うために専門的な知識や経験が必要となります。

 これまで、現場に即したコンクリート構造物や橋梁の補修、補強に関する研修を行うなど、研修内容を充実させ、職員の能力を高めているところでございます。また、特殊な技術を要する場合には、必要に応じて外部の技術者を活用しております。

 昨年度は、建設政策課に企画・アセットマネジメント推進班を設置いたしまして、社会資本の維持管理を効率的に推進する体制を整えたところでございます。

 今後も、人材育成に取り組み、技術力のある職員を確保し、適切な維持管理に必要な体制づくりに努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 速やかな点検作業、また、これ、データベース化をきちっとできるような体制を整えて、将来のためにそういう体制を整えていただきたいというふうに思っております。

 六月八日に文部科学省の施設助成課長名で、各都道府県の教育委員会に「公立学校施設の非構造部材の点検に係る財政支援について」と題して、財政支援制度を活用し、体育館の天井材、照明器具、内外装材、バスケットゴール等の落下防止対策を進めるよう通知がなされております。県の非構造部材の点検については非常におくれており、県の地域防災計画にもこの非構造部材についての記載は特に見当たりません。

 本来、学校などの耐震化の完了ということは、非構造部材も含めたものでなければならないと思います。大分県の公立学校における非構造部材の点検の状況と今後の計画をお聞かせください。

 次に、防災教育についてであります。

 大分県地域防災計画の学校等における防災教育の基本方針の中で、「今般の東日本大震災のように想定した被害を超える自然災害等の発生に際しても、みずから危険を予測し回避するために、災害に関する基本的な知識を身につけさせるとともに、習得した知識に基づいて的確に判断し、迅速な行動をとることができる、主体的に行動する態度を育成する防災教育を推進する」とあります。

 防災教育を推進するための取り組みとして、県内では、二十四年度、学校防災教育事業として三校、佐伯市の松浦小学校、臼杵市の海部小学校、中津の城北中学校がモデル校として実施されると伺いました。具体的にどのような取り組みになるのか。

 また、教育課程における防災教育でも示されたように、現在の教育指導要領の制約がある中で、授業にどのようにこの防災教育を取り入れていくのか、お聞かせください。

 五番目、防災士の活用についてであります。

 三千名の防災士養成については、職員の皆様も大変苦労されながら養成に走っておられると思いますが、これ、自治会長などから、その養成した防災士、今回の事業の前、それまでに養成したこの防災士がうまく機能している場合もあれば、全く関与してないという、そういう場合もあるという声をお聞きしました。せっかくこの三千名の防災士を養成して、今後、自主防災組織の中に組み込んで防災活動を行っていただくという趣旨でやっておりますので、どのようにその橋渡しを県がしていくのか、その活用についてお尋ねしたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いします。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 私の方から二点お答えをいたします。

 まず、公立学校施設の非構造部材の耐震化についてでございます。

 平成二十四年四月時点の県立学校における非構造部材の点検調査実施率は六九・二%となっています。

 学校現場では、これまでも学校職員が日々活動する中で施設設備のふぐあいや危険箇所を把握しておりますが、国のガイドブックに沿った年一回の点検を徹底し、本年度は来月末までにすべての県立学校で点検を完了させたいと考えています。

 また、建築基準法に基づき学校設置者と一級建築士などの専門家で実施している定期点検の際に、非構造部材もあわせて点検することとしております。

 点検時に把握した危険箇所につきましては、速やかに補修、改繕するとともに、必要に応じて大規模改造などとあわせて、非構造部材の耐震対策も講じたいと考えています。

 なお、市町村立学校の非構造部材の点検状況は六二・一%となっており、県としては、喫緊の課題である耐震化工事の推進とあわせて、非構造部材の耐震対策についても助言をしてまいります。

 次に、防災教育についてです。

 防災教育のモデル校では、各教科、総合的な学習の時間など学校の教育活動全体を通して防災教育を進めていきます。

 具体的には、例えば算数の教科では、長さの授業で津波の高さと強さを学んだり、社会科の自然環境の授業で自然災害について考えるなど、防災に関連した授業内容を工夫、研究してまいります。

 また、総合的な学習の時間や特別活動では、家庭、地域を巻き込んだ合同避難訓練や地域の防災担当者によるハザードマップの授業など、地域との連携にも取り組みます。

 新学習指導要領の実施に伴い、年間の学習内容が増加しますが、このように工夫をしながら防災教育の時間を確実に組み込んでまいります。

 モデル校以外の学校においては、昨年度配布いたしました防災・避難対策マニュアル等を参考に学校防災計画や学校安全計画を策定しておりまして、地域の実情に沿った防災教育に取り組んでいるところです。

 今後は、モデル校の実践成果を取りまとめた事例集を作成し、すべての学校において活用を進め、実践的防災教育の一層の充実に努めてまいります。

 以上です。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 私の方からは、防災士の活用について回答させていただきます。

 防災士の大きな役割は地域における防災のかなめとなることでございまして、平常時は、各地域の自主防災組織におきまして、住民の防災意識を啓発するための研修会、あるいは防災訓練の中心的な役割を担っていただくこととしております。

 また、災害発生時には、自主防災会長や消防団員などと連携いたしまして、率先避難と声かけ等による避難誘導やその後の避難所運営のリーダー役となることなどを期待しております。

 今後、市町村ごとに、防災士と自治会、児童委員、民生委員等の関係者で構成する連絡会議を新たに立ち上げまして、防災士から定期的に活動状況の報告を受け、情報を共有することとしております。

 小規模集落などの防災士のいない自主防災組織の解消に向けましては、県が養成する防災士の登録名簿の中から防災士の紹介を行うというようなこともやってみたいと思っております。

 また、養成した防災士の自覚とか、意識とか、知識を高めるために、優良な活動事例を紹介するシンポジウム、あるいは技術、専門知識の向上を図るスキルアップ研修などの開催をもちまして、防災士が自主防災組織内で活躍できるように支援をしてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 済みません。先ほどの六九・二%という数字は、これ、小中学校も含めた公立学校ということではないということですね。



○元吉俊博副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 六九・二%は、県立学校における点検実施率でございます。

 市町村は、先ほどお答えをいたしました六二・一%でございます。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 かなりこれ、報道にも出ておりましたけれども、六五%はまだ耐震化されてないという、非構造部材については、という報道もありましたので、ぜひまた、その状況も教えていただければというふうに思っております。

 また、防災教育についてでありますけれども、東日本大震災の津波の被害、また、地震の被害に遭った方で助かった方、この助かった方のうちに、みずから逃げた、また、家族で助けられたという方は六割を超えました。また、地域の方に助けられたというのも三割を超えました。公的機関によるレスキュー隊などの方に助けられたというのは、わずか一・七%だったという数字が出ております。そういう意味からも、こういう自助、共助というのがいかに大事であるかということがわかりますし、防災教育は特に大事であるというふうに思っております。

 また、釜石の奇跡もこの防災教育から生まれたものであると思います。常に想定にとらわれるなということをこの指導者は子供の心の中に徹底していったわけでございます。そういう意味では、この指導者が非常に重要になってまいりますし、指導者の教育をどうされているかということについてもしっかりと考えていかなければいけないというふうに思っております。

 次に参ります。地域維持型契約方式についてであります。

 地域の建設業者は、災害対応やインフラの維持管理など地域社会で重要な役割を担っております。しかしながら、企業体力の低下や小規模化が進んでいることから、採算性が低く、一定の労働者や機械の確保が必要となる地域での維持事業を行い得る企業が減少し、このままでは最低限の維持管理等まで困難となる地域が生じかねないなど、将来的な懸念がされております。

 こうした中、政府は、国土交通省の建設産業戦略会議がまとめた提言を踏まえ、昨年八月に、災害対応や除雪、インフラの維持管理などを対象とした地域維持型契約方式の導入を提唱しました。具体的には、包括発注並びに地域維持型JVの活用でございます。

 入札契約適正化指針の改正に伴い、地域維持型契約方式の導入に必要となる運用準則が定められたことを受け、国交省は、昨年十二月に具体的な運用方法を都道府県に通知しました。

 大分県でも、この包括発注は行われている、活用されているということでございますが、今後増加が見込まれる社会資本の維持管理等も含め、地域の維持管理が持続的に行われるようにするためには、担い手である建設会社の持続的な体制確保に資する地域維持型契約方式の活用が期待されております。県で行われている包括発注の利点と現状をお聞かせください。

 また、地域維持型JV方式を今後導入するお考えはあるか、お聞かせください。



○元吉俊博副議長 畔津土木建築部長。



◎畔津義彦土木建築部長 お答えいたします。

 まず、包括発注の利点と現状でございます。

 本県では、道路については、除雪や災害時の崩土除去及び草刈り等の複数業務をまとめ、道路以外では、河川、砂防、港湾の広範囲にわたる施設の維持業務を一括して、地域の建設業者へ年間委託をしております。これによりまして、施工の効率化と施工体制の安定的確保がなされ、県民からの要請に対しまして迅速な対応が可能となっております。

 特に、冬季の積雪が多く、主要な観光路線であります県道別府一の宮線にありましては、大分、玖珠、竹田の土木事務所管内にまたがる区間の除雪や草刈り業務を三年間の包括契約としております。これによりまして、他に転用することが困難な除雪車等の特殊機材の調達や人員配置など計画的な経営が可能となるとともに、地域に精通した技術者が確保されることによりまして機動的な対応が行える状況になっております。

 また、地域維持型JVの導入についてでございますが、本県では、施設の維持管理は適切に行われ、現時点では業務の担い手が不足するといった状況は生じていないと考えており、地域維持型JVの導入は、今のところ予定はございませんが、維持管理業務の契約のあり方につきましては、今後も引き続き地域の実情を見ながら対応してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 私自身も今のところは地域維持型JVについては必要ないというふうな考えもあるんですが、将来的に見た場合には、やっぱり縮小化して、それに見合う発注形態に合わせられる企業が、うまく合わないという場合も生じますので、ぜひ今後の検討材料にしていただきたいというふうに思っております。

 次に、農業の担い手、人材確保についてでございます。

 青年就農給付金については、土居議員の質問からの答弁もありましたので、少し割愛をさせていただきますけれども、集落営農法人の育成について、先にさせていただきたいというふうに思っております。

 中山間地を多く抱え、小規模農家が多数を占める大分県農業も効率的な農地の利用や多様な人材を生かせる集落営農法人の育成に力を注ぎ、努力されています。

 本県は、集落営農の組織数、そして法人数も全国上位であり、法人化へ向けた支援は成果を上げていますが、無理やり法人化したケースも多く、経営基盤は脆弱であります。この法人化を進めても、収益が上がらず、遊休農地の受け皿として機能しなければ、法人化の目的は果たせないと感じます。

 この法人化で黒字経営をしている組織はどのぐらいあるのか、また、赤字経営をしている組織がどのぐらいあるのか。また、経営基盤の強化等、集落営農法人の育成についてお聞かせください。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えいたします。

 本県では、水田農業の担い手を確保するため、地域の方々と十分協議を重ね、集落営農法人の育成に取り組んでいるところでありまして、平成二十三年度末で五百八十七組織、うち百六十九の法人が設立されているところであります。

 経営状況につきましては、昨年実施をいたしました法人に対するアンケート調査によりますと、回答のありました百二十八法人のうち二七%が「経営は順調、黒字経営」という回答でありまして、六%が「赤字で経営に不安を抱えている」という結果でありました。

 法人の育成状況につきましては、二十二年度から法人の経営強化を図るため、中小企業診断士等による経営診断やニンニク、サトイモなど新規品目の導入を図るなどによりまして収入向上につながる取り組みを推進いたしているところであります。

 また、法人の役員を対象といたします労務管理、生産性向上のための研修、あるいは規模拡大等に必要な機械、施設の導入を支援しているところであり、本年二月には県内七十七法人で構成をいたします大分県集落営農法人会を設立いたしまして、法人間の情報交換を通じた課題解決等につなげているところであります。

 今後とも、地域農業を支える主要な担い手である集落営農法人が将来にわたり力強い農業経営を継続できるよう支援してまいりたいと考えているところであります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 ありがとうございます。

 県内のある五十人程度の集落でございますけれども、そこでアンケート調査がありまして、私ちょっと拝見をしたんですけれども、「後継者がいる」と答えた方は六%、それ以外の方は、「子供はいるけど、する気はない」、また、「後継者のめどがついてない」と答えております。

 また、今使っている農機具が使えなくなった場合、「買いかえる」と答えた方は一〇%で、七割の方は「できることなら、それを機会に農作業を人に任せたい」、このように答えております。

 今のままでは法人化できないという組織があることも十分承知していらっしゃると思いますが、こういう法人化しても未来が持てない、そういう思いでいらっしゃる組織に対してどのように県が支援をしていただけるのかということをちょっとお尋ねしたいんです。



○元吉俊博副議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 やはり、水田農業を核とする、今後の地域農業を支える核となるのが集落営農法人であります。

 そのステップとして、まず、任意の組織をつくるということ、で、法人化を目指すということでありまして、それぞれ法人化をするメリットがあるがゆえに法人化を目指しているところでありますが、今、議員言われたように、非常に規模が小さいというような任意の組織、あるいは法人に対する支援でありますけれども、今回、「人・農地プラン」という、また新たな取り組みがスタートいたします。それによりまして、地域で十分協議をして、その集落を今後どうしていくか、五年先、十年先を見据えた中でその集落をどう維持させていくかという議論を十分していただいた上で、組織のあり方、あるいは将来的な法人化に向けた歩みができるのかどうか。

 当然、今言われているように、地域のリーダーが不足しているとか、担い手がいらっしゃらないとか、そういう問題はあるかと思いますけれども、その中でやっぱり私ども職員がその集落に入って、皆様と意見を重ねながら、その地域にとって将来どうあるべきかというやつを十分議論させていただきたいというふうに考えているところであります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 ありがとうございます。

 自分たちだけでは先が見えているとか、本当に大規模なところに水田管理を行っていただかないともうできないという声があるのはやっぱり事実でございますので、そういうご意見を大事にしながらご指導いただきたいというふうに思っております。

 次に、六次産業化の推進についてお尋ねします。

 六次産業化という言葉がもてはやされて久しくなりますが、なかなか成果が見えてこないのが実情です。

 そのような折、農林水産等の振興や食料自給率向上に寄与することを目的とし、地域資源を活用した農林水産業等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律、いわゆる六次産業化法、これだけ言えばすぐわかったんですけれども、が昨年三月に成立し、政府は、六次産業の市場規模の拡大をねらっておりまして、現在の一兆円から三兆円に拡大し、十年後には、今の農林水産業と同等の十兆円規模に拡大するよう育成していくという大変大きな政策目標を掲げました。まさに、一村一品運動からマーケット起点のものづくり産業への転換の六次産業化が求められます。

 つくったものをどのようにして売るのかではなく、売れるものをどのようにつくるかという発想に立って、加工から流通、販売までをしっかりと産業として確立することが必要であり、そのためには、これまで以上に県は積極的に支援すべきであると感じております。

 そこで、今後、農林水産業の新たなビジネスモデルとして地域活性化の柱となり得るこの六次産業化の推進について見解を伺います。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 六次産業化についてのご質問でございましたけれども、県といたしましては、この六次産業化というのを農林水産業の構造改革の取り組みの一つとして位置づけまして、積極的に取り組んでいきたいと考えておるところでございます。

 食品市場全体に占める生鮮食品の割合が減少している中で、マーケット規模百兆円と言われる食品産業を地域に取り込むということは、農林水産業の新しい展開を図る上で大変重要だというふうに思っております。

 農林水産業が、生産のみならず、食品加工、流通販売などの業態と結びついて、新たなビジネスに取り組むことが大変重要でありまして、県内にも先駆的な取り組みが既に出てきております。

 まず一つは、生産者が主体の六次産業化の取り組みということであります。

 農業部門でございますけれども、豊後大野市で十七ヘクタールを経営する大型カボス農園が、青果のみならず加工品の販売に取り組みまして、新聞広告などを活用して販路を全国に広げているという事例があります。

 畜産部門では、日出町で約二十万羽を飼育する養鶏農家が、自社工場で鮮度の高い卵を使用したロールケーキなどの商品を製造販売し、経営拡大を図っております。

 また、水産部門でございますけれども、佐伯市の「かまえ直送活き粋船団」が「ブリかつ」だとか「熱めし」などを商品化するとともに、店舗展開やネット販売などを手がけております。

 いずれも、みずから生産した農林水産物をブランド化することで付加価値を高め、さらに消費者と直接結びつくことで価格形成力を持って、収益の確保を図っているところでございます。これらは、生産者がみずからやる六次産業化だと思います。

 二つ目は、農商工連携の取り組みということであります。

 伊藤園などの食品産業との契約栽培による商品開発や、あるいは郵便局株式会社との連携による販路拡大も展開されております。農家の経営安定に、これらはつながっていると思います。

 また、県が進めております農業への企業参入によりまして、大手食品関連企業を含む百三十四社が参入しておりますけれども、これらを核とした新たな農商工連携のビジネスモデルも期待できるんではないか、こう思っております。

 これまで農商工連携を進め、全国的に注目されるユズ調味料の開発などを支援してきました大分県産業創造機構に六次産業化の支援窓口が設置されたことで、農林漁業者の総合的なサポート体制も整ったところであります。

 あわせて、ハード整備にも利用できる国の六次産業化推進整備事業や県の地域活性化総合補助金などを活用しながら幅広く支援していきたい、こう思っております。

 六次産業化は、農林漁業者の所得向上のみならず、雇用の拡大や地域経済の活性化にも大きく寄与するものだと考えております。県といたしましても積極的に進めていきたいと思います。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 ありがとうございました。

 サポート体制の窓口が整ったということでございますので、しっかりとその窓口にまず行けるような形のPRをしていただきたいというふうに思っております。

 次に、米軍の低空飛行訓練計画についてでございます。

 垂直離着陸輸送機オスプレイの低空飛行訓練の計画でありますが、昨日の官房長官の会見でも「機材変更ととらえており、配備計画には異議はない」と言われており、このまま行くと八月の配備の方針には変わりないのではないかという懸念もございましたけれども、きょうは、さらにやっぱりもめておりまして、引き延ばしするんではないかという議論もされておりました。

 この件については、二十六日の質問で答弁があり、きょうのアメリカ国防次官補との会談を受けて、さらなる情報提供がなされるというふうに思っておりますので、別の機会にお聞きしたいというふうに思いますが、一点だけ、ちょっと確認の意味でお聞かせ願いたいというふうに思っております。

 この運用に関するレビュー、報告書のレビューでございますけれども、これを拝見しますと、イエロールートの飛行時間は百十一時間、これは恐らく、これまでイエロールートというのがありまして、それを飛んでいた飛行時間が百十一時間であったという、そういうレビューになっていると思いますけれども、今回のオスプレイの年間運用回数を各ルートで五十五回、国内の全ルートで三百三十回、すべてのルートで平均二一%運用が増加することにより、訓練及び即応基準を満たすためには、訓練の二八%を夕刻に、四%を夜間に、これ、夜間というのは十時から朝の七時までの間ということでございますけれども、その間に実施する必要があるというふうに書かれておりまして、これは、今まで、年間、イエロールートで訓練していた飛行時間、この百十一時間にプラスされて、今回のオスプレイの訓練が加わる、そういう認識に思えるんですけれども、見解をお聞かせ願えればというふうに思っております。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 六月二十二日に防衛局が来たときに、担当部長が来て、その審査報告書の内容、あらまし、私の方も報告を受けたところであります。しかし、そのような、イエロールートでの現行飛行時間数がプラスになるとか、どのような、増加するとか、そういうことについて詳しくはまだ聞いておりませんので、そこら辺はちょっとまだ、今の段階で我々、承知してないというのが現状なんでございます。ご了承願います。



○元吉俊博副議長 戸高賢史君。



◆戸高賢史議員 恐らく、すべてを含んで二一%増ということだろうと思いますけれども、それが加わるということであれば、官房長官の言われたこの機材変更というのは、まさに機材追加というふうにとらえた方がいいのではないかというふうに、このイエロールートに関する、我々県民にとっては、そういう認識なんではないかというふうに思っておりますので、しっかりと情報収集をしていただいて、県民の皆さんに安心できるような情報をどんどん提供して、随時提供していただきたいというふうに要望しておきます。

 最後に、災害廃棄物の広域処理についてでございます。

 東日本大震災から一年と三カ月、被災地では、目を覆いたくなるほど、うずたかく積み上がった瓦れきの近くで被災者の生活再建は始まっています。

 「復興がおくれると、若い人はどんどん外に出ていってしまう。そうなると、五年後、十年後の産業の担い手がいなくなる」「毎朝、起きて、瓦れきの山を見てから始まる生活に希望は持てません」などの声が上がっております。

 また、瓦れき処理には国からお金が出るのだから、被災地で時間をかけて処理をすれば雇用創出につながると言われる方がいらっしゃいますが、それは被災していない人の論理であり、被災者は、瓦れきの山を見て、いつも三・一一のことを思い出して心を痛め、雇用も一時的なものではなく安定的な仕事につきたいのにと、やり場のない怒りをぶつけております。

 震災瓦れきの受け入れに反対する映像がテレビで映し出されるとき、この瓦れきの近くで生活している方はどんな思いで見ているのかと考えさせられます。

 東日本大震災で発生した岩手、宮城両県の震災瓦れきの量は、推計で千六百七十九万トンに上り、岩手で平年の十一・四年分、宮城で十三・七年分に相当するとのことであります。環境省によると、ことしの五月二十一日時点で最終処分されたのは、岩手で一一・三%、宮城では一八・四%であり、二〇一四年三月末までに処理完了という目標の達成は厳しい状況と言えます。

 受け入れが進まない最大の理由は放射性物質の拡散の不安でありますが、焼却前瓦れきは放射性セシウムが一キログラム当たり二百四十ないし四百八十ベクレル以下、焼却灰は八千ベクレル以下という国の安全基準に、日本学術会議などの専門家団体も一様に評価し、東京都などがこれまでに受け入れた瓦れきからもこの基準を上回る数値は出ておりません。にもかかわらず、放射能拡散への不安が消えないのは、福島原発事故での、情報を封鎖し、事故への評価のあいまいさと場当たり的な対応を続けた政府への不信が根強くあるからであります。瓦れきの安全基準を決めた政府の検討会も非公開で行われたため、国民の不信を増幅させる結果となりました。

 受け入れの答弁については、これまで何度もありましたので、求めませんが、我々は、早期復興のためには震災瓦れきの受け入れは必要である、広域処理は必要であるという立場で今後とも臨んでまいりたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げ、質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○元吉俊博副議長 以上で戸高賢史君の質問及び答弁は終わりました。

 次に、上程案件に対する質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、これを許します。堤栄三君。

  〔堤議員登壇〕



◆堤栄三議員 日本共産党の堤でございます。

 県政諸般の報告に対する質問について、以下、数点行います。

 まず、県政諸般の報告では、「企業立地によって生産活動の拡大、雇用環境の改善など県経済への波及効果が期待される」としていますが、果たして県経済は本当にこのような期待に満ちた状況となっているでしょうか。

 県内経済の状況では、雇用者数は、知事就任前の平成十四年度と二十一年度の比較では五千百八十人減少し、一人当たりの雇用者報酬でも四百三十五万円から四百三万円に約三十二万円も減少しています。農業就業人口も平成十二年と二十二年の比較で六万五千百五十人から四万三千九百七十七人で二万一千百七十三人の減。農業産出額も平成十四年と二十二年の比較では千四百六十億円から千三百十二億円になっており、百四十八億円も減少しています。企業倒産も平成二十三年度では六十八件と、一部の半導体大企業を除いて個人消費は減少し、多くの県民は景気が回復しているとは到底実感できず、県内経済は疲弊しているのが実態と言えます。一部の誘致企業が県経済を引っ張っているという認識は、圧倒的多数の中小企業や県民の認識とかけ離れているとしか言いようがありません。

 誘致大企業頼みではなく、大分県の自然、資源、歴史や文化、技術、人材などを生かした内発型で地域循環型の経済政策に転換すべきだと思いますが、答弁を求めます。

 また、雇用をめぐる状況も深刻です。

 働き方については、安定雇用の拡大ではなく、非正規雇用が拡大をしています。平成二十一年度の非正規労働者数は、大分県では約十七万六千人います。ある二十歳代の若者は、「年間百五十万円の給料しかなく、家族同居だから何とか生活できる。ハローワーク紹介の会社に面接に行っても二十倍の競争でなかなか就職もできず、結婚もできない」と嘆いていました。若者にこのような将来の夢が持てないような大分県でよいのでしょうか。

 安定雇用の拡大を誘致企業に強く申し入れるべきであり、立地協定書にも明記すべきであります。答弁を求めます。

 そして、大分キヤノンの派遣切りや東芝大分工場の配置転換、日本テキサス・インスツルメンツ日出工場の工場閉鎖に伴う雇用問題について、その後の進展や工場閉鎖についての状況はどうなっているのでしょうか。さらに、県としての雇用安定のための方策はどうとってきたのでしょうか。あわせて答弁を求めます。

 以下、対面にて。

  〔堤議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○元吉俊博副議長 ただいまの堤栄三君の質疑に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま堤栄三議員から大分県の経済、雇用についてご質問をいただきました。

 まず、雇用者数につきましてご指摘がありました。

 雇用者の数は、全国では、この十年で四千四百九十万人から四千二百九十七万人に四・三%減少しておりますけれども、本県では、三十万五千人から二十九万七千人と二・七%の減少にとどまっております。これは、中小企業の雇用者が全国でも大分県でもともに九・一%減少したのに対しまして、本県の場合、進出企業を中心とした大企業の雇用者が五一・五%増加したことによるものと考えられます。

 また、報酬は、全国でも四百三万円から三百八十万円に五・八%減少しており、これは、この間の経済状況を反映した全国的な傾向だと思います。しかしながら、一人当たりの額そのものは、本県が全国を上回っている状況であることを申し添えておきます。

 こうしたことは、これまで半導体関連や精密機械、自動車産業など時代の最先端のものづくり企業を誘致し、誘致企業と地場企業がともに発展する仕組みづくりに努めてきた一つの成果だと考えております。今後も、成長が見込まれる医療機器関連産業やエネルギー産業などの集積を進めていきたいと思います。

 また、農業分野でも企業参入を進め、誘致した企業を核とした新たなビジネスモデルの確立を目指すとともに、国内需要の減少を踏まえて、農林水産物の輸出拡大にも取り組んでいるところであります。

 現在、世界的に経済が低迷しておりますけれども、決して誘致した企業のみが県経済を牽引しているわけではなく、ともに成長している地場企業や生産者がしっかりと県経済を支えているものと認識しておりまして、今後とも、外からの活力を取り込む企業誘致とともに、内なる県内中小企業や農林水産業の底力に磨きをかけていきたいと考えております。

 雇用対策についてもご質問をいただきました。

 企業誘致を推進し、雇用機会を拡大することは、県経済の成長を図り、地域を活性化する上で重要な一つの要素だと思います。このため、立地協定において、従業員の採用に当たっては地元雇用への優先的配慮を定めており、補助金交付に当たっても、新規常用雇用を交付条件としているところであります。

 大分キヤノンでは、ほぼすべての社員が直接雇用に切りかえられていると伺っているほか、本年五月に操業開始した日田キヤノンマテリアルにおいては、全員が常用雇用で、親会社からの出向を除く従業員の八割以上が県内出身者であります。また、東芝大分工場からは、配置転換について、グループ全体で人員の再配置を進め、今期中に完了すると伺っており、日本テキサス・インスツルメンツからは、日出工場に関しまして、従業員の雇用継続を考えながら譲渡先の特定に努めていると聞いております。

 なお、厳しい経済環境の中、若年者の就職率向上にも取り組んでおりまして、ことし三月末における新規高校卒業者の就職内定率は九八・七%と、昨年よりも〇・六ポイント上昇しております。これは、八年連続で九州トップの内定率であります。

 本県の有効求人倍率は、ことし一月には三年三カ月ぶりに〇・七倍台まで回復しましたけれども、なお厳しい雇用情勢にあることから、今後も雇用対策にしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。



○元吉俊博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 中小企業の雇用者が減少するということは、ひいては中小企業の倒産がずうっと続いてきている、つまり地域経済そのものが疲弊をしてしまっているというあらわれの状況だと思うんです。だから、先ほど言いましたように、大分県に合った、そういう状況の中で、内発的、つまり地域から経済を発展させるという、そういうところに力点を置くべきではないかというふうな立場で私は質問いたしましたので、再度、それについてお考えを求めます。

 さらに、雇用の問題について、TIについて、七月をめどに、大体その工場閉鎖、工場の譲渡を打診してきたけれども、譲渡の今現在の状況。先ほど、その具体的な工場閉鎖等の状況はどうなっているかということについて、具体的には答弁がなかったので、今、現状はどうなっているかというのを、再度、TIについて質問をさせていただきたい。

 もう一つは、これ以外、今以外の誘致企業の中で、雇用調整に入っているような案件は県としてつかんでいるのがあるのかどうか、これについても再度答弁を求めます。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 三点の追加質問でございましたけれども、大分県の経済の活性化や雇用機会の拡大ということについては、あらゆる手を打っていくということが大事だというふうに思っております。私は、企業誘致だけをやっているわけではありませんで、企業誘致も大事だし、また、その誘致企業と県内の中小企業が一緒になってビジネスチャンスを広げていくということも大事だし、それから、かねてからある大分県の中小企業がそれぞれに仕事を拡大していくということも大事。いろんな形で企業の活性化を図りながら、その中で県内の若者の雇用機会を拡大していくということではないかというふうに思っています。

 なかなか厳しい時代で、すべてについて思うようにはいきませんけれども、それはもう全国的、いや、世界のこういう状況でございますから思うようにはいきませんけれども、大分県としてできることはやっていくということで、そんな思いで対策をやってきたつもりであります。

 次に、テキサス・インスツルメンツ日出工場の関連でございますが、現在、譲渡先の特定に努めているということ以上には聞いておりません。

 それから、三点目の雇用調整に入っている企業がほかにあるかということでございますけれども、経済、大変厳しい状況でございますから、いろいろ業況の拡大ができない、維持もなかなか難しい、したがって雇用面で調整せざるを得ないというような悩みを持っている企業はいろいろあろうかと思いますけれども、大きな雇用調整に入っているという、大きなケースについては、これ以上は、私は今、聞いてないところであります。



○元吉俊博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 TIについては、具体的な話はまだない、譲渡先を探しているということで、仮にその譲渡先が決まらない場合、これは日出の町議会でもやっぱり問題になっているんですけれども、そうした場合、県として、当然、雇用の安定について町と協力しながらやっていくと思うんですけれども、具体的なそういう方策等は今のところ検討されているのかということが一つ。

 もう一つは、立地協定書の中で、あの協定書の中には安定雇用というのは書いてないんです、地元の雇用を優先するということしか書いてません。だから、そういう非正規雇用を拡大するんじゃなくて、安定雇用の拡大を立地協定書の中に一言入れるべきではないかというふうな立場でお伺いしたんですけれども、それについて。

 その二点を再度お伺いいたします。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 まず一点目、テキサス・インスツルメンツ日出工場の譲渡先が、もしも、うまく交渉がまとまらなかった場合にどうなるかということでございますけれども、これは、私ども、雇用を重視しながらしっかり対策をとっていくということで、必要な対応をとっていくことになると思いますけれども、まずは、私ども、日本テキサス・インスツルメンツの動きをしっかり、知事からも和田社長に対して直接お話をしているところでありますので、対応してくれるように見守ってまいりたいと思っております。

 二つ目の立地協定書との関係でありますけれども、立地協定書には、今、議員ご指摘にあったように、地元雇用を優先する、地元雇用に配慮するということで、進出企業、例えば、日田キヤノンマテリアル、大変配慮していただいていると思っておりますけれども、常用雇用等々につきましては、例えば、補助金を交付する際には、知事からも答弁申し上げましたように、引き続きその雇用をしっかり維持していただくことをお願いしている形になっておりますので、これにつきまして、補助金の交付に際しまして、しっかりやりとりをさせていただきながら対応している、こういった対応でございますので、現時点で立地協定書については、これまでお約束したとおりのものというような運用になろうかと思います。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 立地協定書については、また今後、議論していきましょう。

 次に、県民の安全の観点から、原発の再稼働問題及び再生可能エネルギーの普及問題などは、今、多くの県民の関心となっています。

 政府は、国民生活や経済活動に大きな支障を及ぼすとして電力不足を声高に唱え、大飯原発の三、四号機の再稼働は必要としてゴーサインを出しました。

 今回の再稼働決定は、福島原発の事故原因もわからないまま、とりあえず暫定の安全基準として三十項目を政府が指示をしましたけれども、防潮堤のかさ上げすらできてない、免震事務棟も三年先、それからベント対策なども先送り、そういう状況のもとでの再稼働ということは本来考えられないことであります。

 しかも、政府の、電力不足を一つのおどしにして再稼働を迫るというやり方は、余りにもひどいのではないでしょうか。原発ゼロの決断をすることがいろんな問題を解決する上で非常に大事だと思います。

 今後、九州電力管内の原発及び伊方原発についても、この原発ゼロの立場から再稼働させないという姿勢を国に示すことが必要ではないでしょうか。答弁を求めます。

 また、本来、原発ゼロの立場を明確にしてこそ、再生可能エネルギー開発も本腰を入れて進めることができます。

 知事は、報告の中で、「再生可能エネルギーの開発を進め、エネルギー産業を県経済の新たな牽引産業にする」と表明しています。(発言する者あり)県としてエネルギー産業企業会の立ち上げや新エネ・省エネ導入総合支援事業で、また、経済産業省や環境省でも再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度や温泉エネルギー活用加速化事業など実施されています。(発言する者あり)牽引産業にするくらいの意気込みであれば、予算をふやし、徹底的に重点投資すべきではないでしょうか。そうしてこそ、産業が活性化し、雇用の拡大にもつながります。今後、県政として、どのようにこの分野を位置づけ、牽引産業にしていこうとしているのですか、答弁を求めます。

 議長、ちょっと時計とめて。

 今、何か。(「分割って書いてあるじゃないか」と呼ぶ者あり)今のがまさに分割ですよ。(発言する者あり)分割です。相手にはちゃんと行ってます。皆さんのところに行っているのは、要旨が行ってますから。いいですか。黙ってて。

 以上。では、続けてください。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 二点についてお答え申し上げます。

 原子力発電についてでございますが、福島第一原発の事故から本年が二度目の夏を迎えております。いまだに電力の安定した供給が確保されておらず、県民の生活に大きな影響を及ぼす計画停電や大規模停電の可能性が、万一に備えてとはいえ、議論されていることは極めて残念なことであります。

 発電量のこれまで約三割を占めておりました原子力発電の多くが停止したままでは、国民生活や経済活動に多大な影響を及ぼすことが危惧されております。

 少なくとも当面は、原子力発電につきまして、国及び電力会社の責任において、しっかりと安全性を確保し、住民の理解を得ることが重要であると認識しております。

 次に、再生可能エネルギーについてでございます。

 エネルギー産業につきましては、二〇二〇年には約二百兆円の巨大な世界市場になると言われてもおります。本県には半導体や自動車産業などで培われてきたものづくり技術が集積しておりますので、エネルギー産業は本県の成長産業となる可能性を秘めていると認識しております。

 既存の温泉井戸を活用した湯煙発電など既に全国的な注目を集める取り組みも生まれておりまして、このような地場企業のすぐれた技術を活用しながら再生可能エネルギーの導入拡大を図っていきたいと考えております。

 また、県内企業、電力等のエネルギー事業者、大学などで構成いたします大分県エネルギー産業企業会を中心に、大きく、また、速い変化を受けとめながら、研究開発、人材育成、販路開拓等にスピード感を持って取り組んでまいりたいと思います。

 今後とも、本県の特色と強みを十分に発揮し、再生可能エネルギー導入のトップランナーとして、エネルギー政策日本一の先進県づくりを進めてまいる所存であります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 先ほどの意見でございますが、議事進行上、部局ごとに三分割となっておりますので、ご理解ください。堤栄三君。



◆堤栄三議員 原発の問題については、再度議論を進めていきたい。

 で、再生可能の問題について、個人住宅の太陽光発電は、国が二年間まだありますけれども、もう県の補助金は終わってます。それについて、具体的に県として、太陽光発電の市場を拡大するためにそういうことを検討されてないかということが一つ。

 それと、牽引産業として位置づけるんであれば、担当課は工業振興課のエネルギー推進班ですよね、これを推進室か何かにして、やっぱりそこで重点的にやっていくという姿勢も示したらどうでしょうか。

 この二点、再度お答えください。



○元吉俊博副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 住宅用太陽光発電システムについてでありますけれども、残念ながら、目下の節電、特にピークカットというような要請のある中で、大きくまた動いておると認識しておりますけれども、一番大きな動きのもとになっておりますのは、この七月から施行されます固定価格買い取り制度であろうかと思います。こういった中にも、例えば、住宅用の、住宅の屋根を利用した太陽光発電システムの位置づけ、こういったものが新しく動いてまいりますので、こういった動向をしっかりフォローしながら、大分県において、いかに太陽光発電システムというようなものが地域の持続的なエネルギーのインフラとなるかといったような観点、ビジネスモデルもしっかり確認をさせていただきながら、県内でまた進めてまいりたいと思います。

 また、推進体制につきましては、私ども、今年、商工労働部工業振興課にエネルギー政策班を新設させていただいております。

 このエネルギーに関連する施策は、特に再生可能エネルギーにつきましては、地域にいかなる資源があるか、また、それをどのように実践していくかというところにつきましては、専門的知識と知見、こういったものが必要になってくると思います。こういった知見は、オール県庁でこれを集約して実践していく必要があるというふうに考えておりますので、私ども商工労働部の方がしっかりまとめ役になりながら、県庁全体で進めてまいりますように、取り組んでまいる所存であります。

 以上でございます。



○元吉俊博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 そういう全庁的な推進に対する中核としての推進室もぜひ検討していただきたいというふうに思います。

 最後に、災害廃棄物の受け入れについてであります。

 太平洋セメントの災害廃棄物の受け入れ問題は、県民にとって今、大きな関心となっています。

 本議会でも請願や陳情等も出されておりますけれども、災害廃棄物について、津久見市の自治会や地域住民及び農漁業者の受け入れ反対の意見を尊重することが大切です。

 太平洋セメント大分工場のある入船地区の住民からは、「今でも煙突からの煙はにおいがあるのに、放射能がとれるわけがない」と、生活実態から受け入れに反対の立場を表明していました。

 第一回定例会の議会決議は、「広域処理について、県民の理解を図りながら要請し」となっています。原発事故というこれまで経験したことのない異質の災害に対し、住民の不安や農漁業者の風評被害への不安を感じるのは当然のことです。

 県として、まだ住民の理解が得られていない現状での受け入れ推進はするべきじゃないと考えますが、答弁を求めます。

 また、国に対しては、広域処理の予算だけではなく、住民説明会や瓦れきの放射能検査、住民への情報の公表、風評被害対策など、人的配置も含めて対策を求めるべきです。いかがでしょうか。

 あわせて、国では第四次環境基本計画で「災害廃棄物について、再利用を図り、地域における循環型社会の構築を進める」とうたっています。この立場を再度、県として国に強く上げていくべきではないでしょうか。答弁を求めます。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 災害廃棄物の広域処理についてご質問でございました。

 県では、広域処理の実現に向けまして、受け入れる災害廃棄物は、放射性物質として扱う必要のない、放射能濃度一キログラム当たり百ベクレル以下とする基準を設け、また、現地での搬出から、受け入れ、処理完了までの各段階において放射能濃度や線量を測定する安全確認体制を確立し、こうした安全対策について住民の皆さんに丁寧に説明してまいりました。これは、受け入れに当たりまして、議会から決議をいただいた三点、そのまま、我々も実行しているところでございます。

 今後も、皆さんの不安や疑問に対しまして、丁寧に、かつ、わかりやすくお答えをしていくということで、その解消を図って、広域処理の受け入れを進めてまいりたいというふうに考えております。

 次に、国に対する働きかけも大事でございまして、これまでも全国知事会を通じて情報公開や専門家の派遣等を要望してまいりましたけれども、これに対しまして国からは、全面的に協力するとの回答をいただいております。

 また、風評被害に対しましては、県として相談窓口を設け、全庁体制で取り組むということにしておりますけれども、国も「責任を持って対応する」ということを明確に言っております。確認をしてまいりました。

 次に、災害廃棄物の再利用についての国への提言でございますけれども、現在、被災地におきましては、国のマスタープランにのっとりまして、災害廃棄物の処理を行っております。この中で廃棄物の再資源化、リサイクルが行われております。中でも、コンクリートくずを防潮堤の基礎材料とする事業などは、被災地の再生につながるもので、有効な現地処理方法の一つであると思います。

 また、本県で検討しております太平洋セメント株式会社大分工場での受け入れ、処理は、災害廃棄物をセメントの原料として活用するというものでありまして、これも災害廃棄物の再利用という点では、まさに第四次環境基本計画にも沿ったものであるというふうに考えております。

 皆様方のご注意、ご心配も十分に頭に入れながら、一つ一つ対応をしているところでございます。私ども、こういうことによりまして、引き続きご理解をいただく努力を進めていきたい、こう思っているところであります。

 議員各位には、少なくとも皆様方には、ぜひこういう点においてご理解とご協力を賜りたいと思います。ありがとうございました。



○元吉俊博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 国に対して、人的支援も含めて、対策も含めて、やっぱり求めていくべきだと思うんです。

 五月二十七日の津久見の例の市民説明会のときには、国の担当者は多分来てなかったと思うんですけれども、本来ああいうところに、太平洋セメントに入れるという、そういう判断の中でから説明会を開いて安全性を強調しているわけですから、看護科学大学だけじゃなくて、やっぱり国の環境省からも来て、どういうふうな形になるかということまで、国の責任で本来はやらにゃいかぬ。国が責任とらにゃいかぬわけですから。そういうふうな点でぜひ国に強く要請をしていただきたいというふうに思いますし、あわせて、マスコミの報道の中には、太平洋セメント大分工場の受け入れについて、「会社として地元の同意が前提」というふうに報道されてるんですけれども、これを県として、その地元の同意というのはどこまで指して言われるのかというのを少し聞きたいんですけれども、答弁を求めます。



○元吉俊博副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 地元の同意ということですけれども、県や市がみずからやるわけではありません。企業として受け入れてやれるかどうかということになるわけでございますから、当然、これは地元の同意というのが必要になってくるだろうし、我々もそのことは理解をして進めなければならない、こう思っております。

 したがって、今、どこまで同意をしてもらえばということについて考えがあるかということ、具体的にここまでということは申し上げられませんけれども、できるだけ丁寧に説明をしながら同意を広げていくということではないか、こう思っております。

 おかげさまで、津久見市内におきましても、かなり理解と協力の輪が広がってきていると思いますけれども、ぜひそれをもう少し丁寧にやっていきたいというふうに思っているところでございます。



○元吉俊博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 私の妻の実家も入船の横ですから、あそこ、横通って、セメント町通っていきますけれども、大変心配されています。それはやっぱり住民の本当の気持ちだと思いますから、ぜひそういう点では、地域の住民の方々のやっぱり理解を得ていくということを大前提にしていただきたいというふうに思います。

 最後に、もう一件。

 きのうの答弁の中で、津久見市以外は検討中、検討したいところもあると、市町村の中で。こういう、市町村に非常に温度差があるんですけれども、その部分について、県として何か認識されているのがあれば、これは担当部長で結構ですけれども、お答えください。



○元吉俊博副議長 直野生活環境部長。



◎直野清光生活環境部長 今、私、正確なちょっと日にちは持っておりませんが、全市町村に対しまして現在の取り組み状況について調査をしました。その中で、先般申しましたように、大分市が具体的に三つのことを挙げて、今、検討中だというふうに回答してきておりまして、それ以外のところは、そのような動きはないということでありまして、我々は、基本的に、その判断はやっぱり市町村長さんがされるということの認識に立っておりますので、今、そういう調査をして、状況を把握しておるということであります。



○元吉俊博副議長 堤栄三君。



◆堤栄三議員 これにて分割による議案質疑を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○元吉俊博副議長 以上で堤栄三君の質疑及び答弁は終わりました。

 これをもって一般質問及び質疑を終わります。

 ただいま議題となっております各案件及び今回受理した請願三件は、お手元に配付の付託表及び請願文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。

 なお、他の委員会にも関連のある案件につきましては合い議をお願いいたします。

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付託表


件名
付託委員会


第七二号議案
平成二十四年度大分県一般会計補正予算(第一号)について
総務企画


第七三号議案
大分県知事の調査等の対象となる法人を定める条例の制定について



第七四号議案
大分県税条例の一部改正について



第七五号議案
財産の交換について



第七六号議案
指定特定非営利活動法人の指定の手続等に関する条例の制定について
福祉保健生活環境


第七七号議案
食品衛生法に基づく公衆衛生上講ずべき措置の基準及び営業施設の基準を定める条例の一部改正について



第七八号議案
工事請負契約の締結について



第七九号議案
損害賠償請求に関する和解をすることについて



第八〇号議案
大分農業文化公園の設置及び管理に関する条例の一部改正について
農林水産


第八一号議案
工事請負契約の変更について
土木建築


第八二号議案
工事委託契約の変更について



第八三号議案
大分県立学校職員及び大分県市町村立学校県費負担教職員定数条例の一部改正について
文教警察


第二号報告
平成二十三年度大分県一般会計補正予算(第五号)について
関係委員会


第三号報告
大分県税条例の一部改正について
総務企画



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○元吉俊博副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 お諮りいたします。明二十九日及び七月二日は常任委員会開催のため、三日は議事整理のため、それぞれ休会といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○元吉俊博副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、明二十九日、七月二日及び三日は休会と決定いたしました。

 なお、三十日及び七月一日は、県の休日のため休会といたします。

 次会は、七月四日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○元吉俊博副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後三時四十九分 散会