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平成24年 第1回定例会(3月) 03月09日−05号




平成24年 第1回定例会(3月) − 03月09日−05号







平成24年 第1回定例会(3月)



平成二十四年三月九日(金曜日)

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 議事日程第五号

       平成二十四年三月九日

           午前十時開議

第一 代表質問

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 本日の会議に付した案件

日程第一 代表質問

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 出席議員 四十三名

  議長        志村 学

  副議長       井上伸史

            阿部英仁

            近藤和義

            古手川正治

            土居昌弘

            嶋 幸一

            毛利正徳

            油布勝秀

            衛藤明和

            濱田 洋

            三浦 公

            末宗秀雄

            御手洗吉生

            桜木 博

            麻生栄作

            田中利明

            渕 健児

            三浦正臣

            守永信幸

            藤田正道

            原田孝司

            小嶋秀行

            馬場 林

            尾島保彦

            後藤政義

            竹内小代美

            玉田輝義

            深津栄一

            酒井喜親

            首藤隆憲

            吉冨幸吉

            平岩純子

            江藤清志

            久原和弘

            小野弘利

            元吉俊博

            荒金信生

            佐々木敏夫

            戸高賢史

            吉岡美智子

            河野成司

            堤 栄三

 欠席議員 なし

 欠員   一名

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 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  副知事       小風 茂

  教育委員長     岩崎哲朗

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      奥塚正典

  企業局長      緒方浩史

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     太田滋徳

  企画振興部長    池辺英貴

  福祉保健部長    永松 悟

  生活環境部長    照山龍治

  商工労働部長    山本和徳

  農林水産部長    阿部良秀

  土木建築部長    梅崎健次郎

  会計管理者兼

            平田茂雄

  会計管理局長

  人事委員会

            岡 正美

  事務局長

  労働委員会

            光永 尚

  事務局長

  財政課長      尾野賢治

  知事室長      草野俊介

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     午前十時四分 開議



○志村学議長 これより本日の会議を開きます。

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○志村学議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第五号により行います。

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△日程第一 代表質問



○志村学議長 日程第一、これより代表質問に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。元吉俊博君。

  〔元吉議員登壇〕(拍手)



◆元吉俊博議員 皆さん、おはようございます。三十七番、元吉でございます。

 第一回定例会におきまして代表質問の機会を得まして、先輩、同僚議員の皆様に心から御礼申し上げます。

 早速、自由民主党会派を代表して質問に入らせていただきますが、昨日の質問と重複する項目もあろうかと思いますが、執行部の明快なる答弁をよろしくお願い申し上げます。

 昨年三月十一日の東日本大震災から一年が経過しようとしています。一日も早い東北地方の復興を心より願う次第であります。

 さて、日本経済は、リーマンショックによる景気の低迷からようやく回復の兆しも見えてきたやさき、未曾有の東日本大震災に遭遇し、また、円高問題などまだまだ厳しい状況が続くと予想されますが、このようなときだからこそ、しっかりと地に足のついた県政運営を行っていくことが大切であります。

 知事は、昨年十二月に、潮目にある時代の潮流を見据え、長期総合計画「安心・活力・発展プラン二〇〇五」を改定し、夢と希望あふれる大分県づくりに取り組もうとしておられます。

 そこで、プランの政策に沿って、県政の諸課題について、自由民主党会派を代表して質問したいと思いますので、執行部の答弁をよろしくお願い申し上げます。

 まず、産業政策についてお伺いします。

 昨年三月の東日本大震災により、我が国の経済活動は深刻な打撃を受けましたが、官民の総力を結集した復旧、復興努力を通じてサプライチェーンの早急な立て直しなどが図られ、景気は持ち直しに転じてきたところであります。しかしながら、夏以降は、急速な円高の進行や欧州政府債務危機の顕在化による世界経済の減速が国内経済に少なからず悪影響を及ぼしてきています。

 内閣府が公表した二月の月例経済報告では、景気の先行きは「緩やかな持ち直し傾向が続くことが期待される」とされていますが、一方で、「欧州の債務危機による海外景気の下振れや電力供給の制約、デフレの影響、雇用情勢の悪化懸念などが依然残っていることにも注意が必要である」とされています。

 現在、国内の製造メーカーにおいては、歴史的な円高はもちろんのこと、人口減少に伴う国内市場の縮小やアジアなどの新興国の台頭、さらには電力供給制約等の問題も加わり、海外生産拠点の拡大等、グローバルな視点での生産体制の見直しが行われているところであります。

 本県においても円高とグローバル化の波は押し寄せており、アメリカ半導体大手のテキサス・インスツルメンツが生産体制再編の一環として日出工場を来年七月までに閉鎖するということになっております。

 また、新聞報道によりますと、生産の海外シフトを進める大手各社との取引のある県内の地場企業は受注量が減り、「海外展開に追随しなければ生き残れない」と決断を迫られるケースも出ているとのことであります。

 県内の景気についても、日銀大分支店が二月二日に公表した県内金融経済概況の中では、「海外経済の減速等から生産面が弱めの動きとなっており、持ち直しの動きが一服している」とされており、先行きの不透明感は否めない状況にあります。

 このように、我が国の経済はもとより、とりわけ輸出型産業の集積が進んでいる本県経済にとっても現在の状況は大変憂慮する事態であり、このような時代だからこそ、これまで培ってきた産業基盤を一層盤石なものにするとともに、新たな成長に向けた道筋をつけることが重要であると考えます。そしてまた、そのためには、それらを推し進めるための明確なビジョンや戦略を持った本県の産業政策が必要であります。

 そこで、本県経済のさらなる発展に向け、今後の産業政策をどのように描いていくのか、お伺いします。

 次に、創業の促進についてお伺いします。

 先ほど申し上げたとおり、県内経済は持ち直しの動きから一服している状況であり、雇用情勢は有効求人倍率が弱含むなど、依然として厳しい情勢を脱していません。

 このような中、今年度の中小企業白書では、経済の新陳代謝と高い成長力、雇用の創出、社会の多様性の創出といった観点で国民経済に大きな影響力を持つものとして創業が取り上げられています。特に雇用の創出については、「新たな雇用の六割が開業事業所で創出されている」という分析がなされています。

 また、国の中小企業憲章の中でも、創業は「人々が潜在力と意欲を組織の枠にとらわれず発揮することを可能にし、雇用をふやすもの」と位置づけられています。

 このように経済を牽引していくことが期待される創業でありますが、残念ながら一九八〇年代末から開業率が廃業率を大きく下回る状況が続いています。

 平成二十一年経済センサス基礎調査によれば、全国の平成十八年から二十一年の事業所の平均開業率は二・六%であるのに対し、廃業率は六・四%と二倍以上の水準になっています。数値で見ると、四十一万の開業に対し、九十九万もの事業所が廃業しており、調査手法の変更により経済センサス基礎調査では開業が過小に評価される可能性があるものの、そのことを勘案しても、事業所が大幅に減少し、経済停滞の一因になっていることは明らかであります。

 本県においても、平成十八年から二十一年の平均開業率は二・七%と、廃業率の六・四%を大幅に下回っており、全国と同様に事業所数が減少していることがうかがえます。

 さらに、リーマンショック後の世界的な景気低迷や円高、さらには東日本大震災を受けて経済の先行き不透明感が増す中、創業を志す人材の減少も懸念されるところであります。

 しかしながら、本県経済の今後を考えると、経済環境の厳しい今だからこそ、新たな成長、雇用創出のエンジンである創業を促していく取り組みが一層重要になるのではないかと考えます。

 昨日の新聞にも本県の創業倍増計画の一部が記事に出ていましたが、今後の創業の促進に向けた県の取り組みについてお伺いします。

 次に、農林水産業の担い手確保対策についてお伺いします。

 農林水産業は、国民が求める安全、安心な食料を供給するという面からも、本県の産業を支え、地域の活力を生み出すという面からも非常に重要な産業であり、そういう意味では地域そのものの存続を支える産業でもあります。その農林水産業が各地域において持続的に発展していけるようにすることは大変重要であり、言うまでもなく県の政策の重要な柱であります。しかるに、少子・高齢化や過疎化の進行に伴い、農林水産業を支える担い手は減少の一途をたどっており、農業就業人口は、平成十七年の五万四千六百七十六人から平成二十二年には四万三千九百七十二人と約二〇%減少、林業経営体については、六千五百十一経営体から四千五百十四と約三〇%の減少、漁業就業者についても、平成十五年の五千九百五十二人から平成二十年には五千二百十七人と約一二%減少しており、新たな担い手の確保はもとより、持続性のある力強い経営体の育成が大きな課題であります。

 これまでも県においては、マーケット起点のものづくりと力強い経営体の確保育成をスローガンに、持続可能なもうかる農林水産業の実現に向けて取り組んでいるところであり、その成果は、シロネギの県域生産・県域流通の取り組みによる市場競争力の高まりや大分方式乾燥材の高評価による生産量の増大、かぼすブリのブランド化に向けた取り組みなど、広瀬県政発足後、数多くの産物にあらわれてきています。しかし、農林水産業を取り巻く情勢は、景気の低迷や経済連携協定などの国際化の進展、福島第一原子力発電所の事故などによる安全、安心への意識の高まりなど新たな課題を抱え、さらに厳しいものとなってきております。このようなときだからこそ、将来にわたって農林水産業の発展を根底で支えるしっかりとした担い手確保が最も重要であります。

 そこで、農林水産業の担い手確保対策について県の見解と今後の取り組みをお伺いします。

 次に、水田農業の振興についてお伺いします。

 本県の水田農業の現状を見ますと、二十三年産の水稲作付面積は二万三千五百ヘクタールと前年産から九百ヘクタール減少しています。二十二年産米価の低迷や飼料用米などの新規需要米の急激な拡大によるところが大きいと思いますが、高齢化や兼業化の進行、気象変動による不作、さらには国際化の進展による米価の先行き不安など、生産者の稲作に対する取り組み意欲の低下を危惧しているところであります。また、大きな問題であります昭和一けた代の生産者のリタイアがいよいよ現実のものとなり、農村地域そのものが変わろうとしています。

 国は、「食と農林漁業の再生のための基本方針・行動計画」において、「平地で二十から三十ヘクタール、中山間地域では十から二十ヘクタールの経営規模の経営体が大宗を占める構造を目指す」としています。しかしながら、本県の水田農業経営の現状は、二〇一〇年センサスによれば、一経営体当たりの経営面積が一・三ヘクタールで、一ヘクタール未満の経営体が六三・七%を占め、五ヘクタール以上の経営体はわずか三・四%にすぎません。また、集落営農組織につきましては、平成二十二年度末で五百五十八組織あり、うち法人が百五十八組織でありますが、まだ本県の水田農業を支えていくには十分と言えない状況にあります。これらのことは、本県の穀倉地帯である私の地元宇佐市においても言えることであります。

 加えて、中山間地域の多い本県では、畦畔管理や土地改良施設の維持、獣害対策等数々の課題を抱えており、農業再生に向けて、その体質強化は喫緊の課題となっております。

 そこで、これらのことを踏まえ、本県における水田農業の振興についての見解をお伺いします。

 次に、エネルギー政策についてお伺いします。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故の発生を受けて、我が国のエネルギー政策の見直しが進んでおり、国家戦略室エネルギー・環境会議において「革新的エネルギー・環境戦略」の本年夏の策定に向け、論議が始められています。

 戦略の策定に当たっては、新たなエネルギーミックスの実現に向けた三原則、新たなエネルギーシステム実現に向けた三原則、国民合意の形成に向けた三原則の三つの基本理念を定め、経済産業省総合資源エネルギー調査会や原子力委員会等において原案策定が行われているところであります。

 また、福島原発事故以来、再生可能エネルギーに対する期待が高まってきております。

 ご案内のとおり、本県は地熱や森林などの資源に恵まれており、千葉大学倉阪研究室とNPO法人「環境エネルギー政策研究所」のまとめた「永続地帯二〇一一年版報告書」において、再生可能エネルギーの供給量と自給率が全都道府県の中で日本一に位置づけられております。

 昨年八月に成立した「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」が本年七月から施行され、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が本格的にスタートします。

 この制度は、電力会社に対して再生可能エネルギーによる発電を固定価格で一定期間買い取ることを義務づけるもので、先行して導入したドイツなどにおける再生可能エネルギーの普及状況からも推測できるように、我が国においても再生可能エネルギー導入に拍車がかかることは必至と考えられます。

 他方、再生可能エネルギーや省エネルギー等エネルギー関連産業は、今後の大きな成長が期待される新たな分野であると思います。

 本県は、半導体や自動車など産業の集積が進んだものづくり立県であり、同時に、再生可能エネルギー日本一の県であります。

 そこで、エネルギー政策日本一を目指した本県のエネルギー政策についてお伺いします。

 次に、観光戦略についてお伺いします。

 観光とは、中国の易経に言う「国の光を観る」に由来する言葉だと言われています。私は、本県の観光施策を考えるとき、この国の光の意味をよく考える必要があると考えます。

 国の光というのは、本県の光をどう見つけ出し、いかに大切にそれを保ち、輝かせるかということです。新たな価値をつくり出す必要もあるかと思いますが、まず、その土地にある価値をどう地域の人が認め、それを誇りに思い、大切だと思うか、これがなくては国の光は発しないと思うのであります。このための施策は、やや地道で時間がかかるものだと思いますが、例えば、世界遺産になった石見銀山や熊野古道は、ほうっておけばただの廃坑、廃墟であったものを、地域の人が自分たちの大切な歴史、文化だと認めたところから、どう保存するのか、現代の生活にどう生かすのか、子供たちにどう伝えるのかといった活動を始め、世界遺産にまでなったものであります。石見銀山は平成二十一年に五十六万人、熊野古道は年間約十五万人の観光客が訪れています。

 また、さきに提言された大分経済同友会の県立美術館整備の方向性にもあるように、フランスの「ナントの勅令」で有名なナント市では、創造都市を掲げ、現代アートを活用したさまざまな取り組みを市の施策で新たに興し、市をよみがえらせたことで有名ですが、同じように現代アートの取り組みを地域振興や観光に結びつけた例としては、日本では、三十八万人を集める新潟県越後妻有の「大地の芸術祭」や九十四万人を集めた香川県の「瀬戸内国際芸術祭」のような例があります。

 本県でも、ベッププロジェクトが手がけた「混浴温泉世界」で九万人の観光客が別府市を訪れています。あるいは、大分市ロケーションオフィスの活動のように、映画関係者にロケ地の便宜を図ることで多くの県内撮影の映画を生み出し、映画ファンが訪れる場所をつくり出したものもあります。

 今回の「種まく旅人」もその一つだと思いますが、このように、国の光をいかにつくり出すか、あるいは磨くかは、観光を考えるときの重要な施策ですが、本県の観光施策を見ると、いま一つ、この国の光を磨く地道な取り組みが弱いように思います。そして、国の光の磨き上げも含め、それをどのように売り出し、PRし、誘客に結びつけていくかという作業は、中長期的な方向性、戦略のもとに、毎年の事業を取り組んでいくべきものだと思います。

 その点、このたびの「安心・活力・発展プラン二〇〇五」改定版でも、「市町村や観光事業者などとの連携を強め、国内外に戦略を持って売り込み、観光客を呼び込むことが求められています」と触れているところであります。しかし、プランは、一部、具体的なことも触れられていますが、どらちかというと大きな方向性を示したもので、これをどのような手法で展開するのか、当面の目標をどこに置くのかなど観光戦略を別にしっかりと定める必要があるのではないかと思います。

 二月の記者会見でも知事は、「地に足のついた観光戦略を、地道に関係者の意見を聞いて、もう一度しっかり立てていく必要がある」と触れられていましたが、やはり、観光プラットホームの取り組みやツーリズムおおいたの位置づけなど、観光関係者や地域住民、市町村などの話を聞きながら、早急かつ明確に定める必要があるのではないかと考えます。

 全国的に見ても、ほとんどの都道府県では、観光戦略を県全体の長期計画に埋もれさせることなく、しっかりと設定しているところが多いようです。

 そこで、本県の今後の観光戦略についての方向性をいかがお考えか、お伺いします。

 次に、観光と地域振興についてお伺いします。

 県では、平成十六年度に観光と地域づくりを一体的に進めるという観点から、これまで観光は商工労働部、地域振興は総務部もしくは企画振興部にあったものを、まとめて観光・地域振興局として設置したところであります。当時から、観光と地域の歴史、文化、風俗が深く関係しているということは広く認知されていましたが、それを県の組織として明確に打ち出したのは画期的なことだったと思います。しかし、その後の観光・地域振興局の成果については、いま一つ、その成果が見えてきていないような気がします。ビーコンプラザなどでの食のイベントやJRを使ったキャンペーンなどの誘客は行っているようですが、観光事業を進める中で、景観の整備や地域住民の誇り、経済波及効果などにどのくらい効果があったのかなどはあいまいなものが多いように思います。地域の観光振興ではなく、いわゆる大手観光業者振興だという声も聞くことがあります。

 そのような中で今回の組織改正が発表されたわけですが、そこでは、観光・地域局長の下に、さらに観光・地域振興課長を配置しています。素直に見ると、交通政策まで含めた部並びとはいえ、部長権限を観光・地域局長におろし、これまで局長が行っていた地域振興は、例えば小規模集落対策は観光・地域振興課長が統括するというふうになるようですので、全体的に観光の下にすべての地域振興業務を置き、観光と地域づくりのトーンそのもの、特に旧町村部対策など地域振興のトーンが下がってきてしまうのではないかと感じているところであります。

 そこで、次の点についてお伺いします。

 これまでの観光・地域振興局についての評価はどうであったのか、観光と地域づくりを一体的に行うというテーマは維持するのか、あるいは、地域振興がさきに述べた位置づけだとすれば、この新しい組織では、どこに力を入れて、今後どう変わっていくのか、お伺いします。

 観光は、歴史や文化、農業、工業、商業などと関係する総合行政の典型であります。企画振興部のみの対応ではとても対応できないことが多いと考えますが、これまで各部門との連携はどのように行ってきたのか、企画振興部のみの今回の組織改正の中で、地域のさまざまな資源を所管する県庁の各部局との連携はどのように強化されていくのかについて説明をいただきたいと思います。

 次に、ジオパークの推進についてお伺いします。

 このことにつきましては、昨年第四回定例会において、ジオパーク構想について知事にお伺いしたところであります。

 先日、大分空港でジオパークを紹介している手荷物検査用のトレーを拝見しましたが、県や地元自治体の取り組みにより、最近、県内でもジオパークという言葉をよく聞くようになりました。多少おくれぎみの感はありましたが、ぜひ部局を挙げて取り組んでいただきたいと思います。

 ジオパークとは、地質や地形など地球活動の遺産を主な見どころとする大地の公園で、鉱物や地層などの地質資源を保護するとともに、地域資源として教育や防災、観光、地域振興に役立てていく取り組みであります。

 あの世界遺産で有名なユネスコの支援のもと、二〇〇四年に設立された世界ジオパークネットワークが推進組織となり、中国やヨーロッパを中心に、昨年十月現在では、世界二十七カ国、八十七地域が世界ジオパークに認定されています。

 国内ではジオパークが二十カ所あり、そのうち洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島、山陰海岸、室戸の五カ所が世界ジオパークとして認定されています。ほかに十一地域がジオパークを目指す地域として日本ジオパークネットワークに加盟するなど、ジオパークに関する自治体数が百を超えたと聞いております。

 ジオパークに認定されれば、見学者が訪れ、交流人口の増加が見込めることや、自然科学分野の教育、学習機会の増進など地域の活性化が期待されることから、ジオパークは地域振興という観点からとても有効な方策の一つであると考えます。

 ジオパークの認定要件では、大地の遺産が数多くあり、地域住民みずからが遺産の価値と意味を理解し、保護しながら、その価値をさまざまな媒体により伝えていくことや、地元自治体を中心に運営組織と運営計画があること、また、地域の持続可能な社会経済発展を推進していくことなどが求められています。

 ジオパークが地域振興に有効な方策であることが全国的に理解され、知名度が上がってきた現在、ジオパークを目指す地域がふえ、地域間競争も激しくなると思います。

 県では、このような地質遺産の価値とジオパークの意義に着目し、昨年、豊後大野市や姫島、別府市においてジオパークについての理解促進と機運醸成のためのシンポジウムなどを開催したところであり、姫島村と豊後大野市においては、ジオパークの認定に向け、地域が盛り上がりを見せていると聞いております。まさに地域みずからが地域の挑戦として取り組みを進めようとしております。

 本県のすぐれた地質遺産を活用したジオパークの推進により地域の活性化を図っていく取り組みに大いに期待するとともに、実現には県の支援が極めて重要であると思われます。

 そこで、ジオパークの認定に向け、県は今後どのように推進していこうと考えているのか、また、認定の可能性はどうか、県の考えをお伺いします。

 次に、高齢者福祉についてお伺いします。

 本県の平成二十二年十月一日の高齢化率は二六・六%、六十五歳以上の人口は約三十一万七千人と、県民のほぼ四分の一が高齢者となっており、最も高齢化率の高い竹田市では四〇・九%と、既に五人に二人が高齢者という状況になっております。

 今後、昭和二十二年から二十四年生まれの団塊の世代が平成二十七年に六十五歳となり、高齢期を迎えるため、さらに高齢化が進むものと思います。さらに平成三十七年には、後期高齢者と言われる七十五歳を迎え、いわゆる二〇二五年問題に直面することになり、認知症を有する高齢者、医療ニーズの高い高齢者、重度の要介護者の増加やひとり暮らしの高齢者、高齢者のみの世帯のさらなる増加が懸念されるところであります。

 このような中、平成二十二年に厚生労働省が行った調査では、「自分自身が要介護状態になった場合、家族に依存せずに生活できるような介護サービスがあれば自宅で介護を受けたい」と希望した人が四六%、「家族が要介護状態になった場合、自宅で家族の介護と外部サービスを組み合わせて介護を受けさせたい」と希望した家族が四九%となっており、自宅で暮らしたい、介護してあげたいと考えている方が多くいるということであります。

 しかし、家族構成の変化や人間関係の希薄化により家庭や地域の介護力は低下しており、老老介護や孤立死等の問題が発生するなど、ひとり暮らしや高齢者夫婦のみの世帯で要介護状態となった場合、どんなに自宅で生活を続けることを願っても施設入所を選択するしか方法がないのではないかと思います。

 県は、平成十二年に介護保険がスタートして以降、高齢者福祉施策を総合的に推進するため、三年ごとに「豊の国ゴールドプラン21」を策定し、介護サービス基盤の整備等を進め、今年度が第四期の最終年度であり、来年度から第五期計画がスタートします。

 そこで、団塊の世代の高齢化を目前とし、高齢者福祉にどのように取り組もうとしているのか、お伺いします。

 次に、障害者の就業支援についてお伺いします。

 歴史的な円高や世界経済の減速等により、県内の平成二十三年の年間有効求人倍率は〇・六六倍と、依然として厳しい雇用環境が続いております。

 そのような中、ハローワークにおける障害者の新規求職者数の動向を見ますと、平成二十二年度は一千五百三十四人であり、五年前の平成十七年度の一千百三十四人と比較すると三五・三%の増加となっています。中でも精神障害者の増加が著しく、平成二十二年度は四百五十九人と、平成十七年度の百三十五人の三・四倍となっています。

 また、県内の障害者雇用状況については、大分労働局が発表した平成二十三年六月一日現在の雇用状況報告によりますと、民間企業における障害者雇用率は、昨年七月の障害者雇用率制度の改正等の影響もあって、二%と、前年より〇・一六ポイント低下しています。法定雇用率である一・八%と比較すると全国的にも高い水準にありますが、障害種別ごとに見ると、身体については一・六五%と全国トップにあるものの、知的が〇・二九%で全国四十位、精神が〇・〇六%で全国十七位と、身体障害者と比べ、知的及び精神障害者の雇用率は低いままとなっております。

 一方、企業における法定雇用率達成割合は五九・一%と昨年より一・〇ポイント低下し、依然として四割を超える企業が法定雇用率を達成していない状況が見られます。

 先般見直されました「安心・活力・発展プラン二〇〇五」の改定版においても、「障害者が地域で暮らし働ける社会づくりの推進」がうたわれております。今後も障害者の就業支援に係る取り組みの一層の充実が必要であり、特に知的障害者や近年増加傾向にある精神障害者に対する取り組みの強化、企業等に対する雇用環境整備等への支援が重要であると考えます。

 そこで、これまでの障害者の就業支援に関する取り組みとその成果、さらには今後の取り組みについてお伺いします。

 次に、福祉的就労支援についてお伺いします。

 民間企業における一般就労が困難な障害者にとりましても、授産施設などで福祉的就労を行うことは、社会への参加意識や生産活動等を通じた生きがい、生活を支える収入の確保の面などで極めて重要であります。

 本県では、平成十九年度に工賃倍増五カ年計画を策定し、平成十八年度の平均工賃月額一万三千四百八十九円を平成二十三年度には二万七千円に倍増するという目標を定め、福祉的就労を支援してきました。しかし、平成二十二年度実績を見ますと、一万四千五十九円と、十八年度からわずかに五百七十円増加しただけであります。景気の低迷など厳しい経済状況の中、いたし方なかったというのではなく、厳しい状況だからこそ、工賃倍増に向けた新たなる取り組みが必要であります。

 そこで、今年度で工賃倍増五カ年計画は終了しますが、今後の工賃引き上げに向け、どのように取り組もうとしているのか、お伺いします。

 次に、救急医療体制の確保についてお伺いします。

 本県における二十二年の救急自動車による救急出動件数は、対前年比四・六%増の四万六千八百九十八件、救急搬送人員は、対前年比四・八%増の四万四千三百一人となっており、いずれも全国比は下回っているものの、過去最高となっております。

 本県では、休日、夜間に軽症患者に対応する初期救急医療体制、入院や手術が必要な重症患者に対応する二次救急医療体制、複数の診療領域にまたがる高度で特殊な医療が必要な重篤な患者に対応する三次救急医療体制と体系的に整備され、医療機関等のご尽力もあって、救急搬送等による救急患者の受け入れが比較的スムーズに行われているように思います。しかしながら、高齢化の進展や脳卒中、急性心筋梗塞等の生活習慣病の増加に伴い、今後ますます救急患者が増加することが想定され、さらなる救急医療体制の充実が望まれるところであります。

 現在、本県では、救急患者の最後のとりでとなる救命救急センターとして、大分大学医学部附属病院、アルメイダ病院、大分県立病院、新別府病院の四施設が指定されています。

 こうした中、本県では、来年度当初予算に高度救命救急医療体制整備事業を計上し、大分大学医学部附属病院を高度救命救急センターに指定して、より高度な救急医療を県民に提供するための体制づくりを進めることとしています。

 また、これにあわせ、大分大学医学部附属病院を基地病院とするドクターヘリの本年九月の運航開始に向け、体制整備を進めています。

 高度救命救急センターは、全国では二十一都道府県に二十五施設、九州では、福岡県の久留米大学病院に続き、二施設目と聞いておりますが、この指定により、本県の救急医療体制の確保、とりわけ三次救急医療体制はどのように変わるのか、現状、課題を踏まえ、お伺いいたします。

 以上で私の代表質問を終わります。



○志村学議長 ただいまの元吉俊博君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 元吉俊博議員には、自民党会派を代表してご質問をいただきました。まず私から答弁をさせていただきます。

 初めに、産業政策についてのご質問がございました。

 県内経済は、緩やかな持ち直しに一服感が出ているという状況でございます。他方、ダイハツ九州の国内向け軽自動車生産が高水準を維持し、日田キヤノンマテリアルの操業開始が近いなど、本県の産業構造の底力も見られるところであります。

 我々は、足元の景気雇用対策はもちろんでございますけれども、さらに長期的な視点に立って、常に時代の流れを読んで、新たな産業分野の育成を図っていくということが大事だと思います。

 このような考え方に立ちまして、政策県庁としてアンテナを高く掲げ、県民、企業の声を聞きながら、三つの柱から成る「おおいた産業活力創造戦略二〇一二」を策定したところであります。

 第一は、産業集積の進化と新たなエネルギー政策の展開ということであります。

 自動車や半導体関連など、これまで培ってきた産業の競争力強化に努めるとともに、医療機器関連産業や再生可能エネルギーなど新たな成長が期待される分野にも積極的に取り組んでいく必要があると思います。中でもエネルギー分野につきましては、本県の特色と強みを生かしたエネルギー政策日本一を目指して、産学官一体となった総合的な取り組みを進めたいと思います。

 第二は、中小企業の成長、発展に向けた競争力の強化ということであります。

 中小企業は、厳しい環境の中で、変化するニーズをとらえ、迅速な変革など懸命に対応していると思います。そうした中小企業を応援するために、県内に軸足を置いた海外展開への支援だとか、あるいは雇用創出につながる創業支援にも力を入れていきたいと思います。また、県制度資金によるきめ細かな金融支援やIT活用による経営効率化を推進します。さらに、県産品のイメージアップや農商工連携等による商品開発、販路開拓などの支援も行います。

 産業政策の第三の柱は、人材の育成と雇用の場の確保であります。

 労働力人口が減少する中で、大分ではぐくんだ優秀な人材が大分で活躍するように、高校生への技術、技能の指導とともに、県内就職の一層の促進など、大分のあすを担う人材の育成確保に取り組んでいきます。また、障害者や中高年齢者の就業を支援するなど、みんなが生き生きと働ける社会づくりにも取り組んでいきます。

 今後とも、戦略を着実に実行いたしまして、持続的に発展する大分県を目指していきたいと思います。

 次に、観光戦略についてのご質問もいただきました。

 観光は、すそ野が広く、地域への経済波及効果も大きい、いわば総合産業であります。これまでも積極的に観光振興に取り組んでまいりました。

 現在の観光を取り巻く状況は、九州新幹線の全線開通や国際クルーズ船の寄港、格安航空の参入に加えまして、歴史的な円高も重なるなど、大変目まぐるしく変化しております。こうした状況に的確に対応していくためには、議員ご指摘のとおり、具体的な取り組みや達成すべき数値目標を掲げた観光戦略が必要であります。

 私は、その際、大事なことは、次のようなことだと考えて、取り組みを進めたいと思います。

 まず第一は、観光と地域づくりを一体としたツーリズムの推進ということであります。

 これまでも、別府ハットウ・オンパクや豊後高田の昭和の町、安心院のグリーンツーリズムや蒲江のブルーツーリズムなど知恵と工夫で地域資源に磨きをかけた魅力的な観光地づくりが行われてきました。みずからの地域の魅力を再認識し、誇りと愛着を持って取り組む活力あふれる地域づくりをこれからも支援していきたいと思います。

 第二は、地域の歴史や文化、スポーツなどの資源を掘り起こし、あるいは新たにつくり出すということであります。

 六郷満山などの歴史文化遺産、ジオパーク認定を目指す地質遺産、別府アルゲリッチ音楽祭など芸術文化イベント、あるいは広く県民にスポーツ文化を定着させた大分トリニータやヒートデビルズなどのプロチームなど、地域資源を最大限に活用し、観光振興につなげてまいります。

 戦略として考えていかなければならない第三は、効果的な情報発信と受け入れ体制の整備であります。

 テレビ、新聞などのマスメディアに加えまして、ホームページやツイッターなどを活用した情報発信がますます重要になっております。また、観光ボランティアガイドの充実や観光案内の多言語化といった環境整備も大切だと考えております。

 その上で、第四の戦略は、国内外からの誘客促進であります。

 国内では、とりわけ九州新幹線全線開通などによりまして、今後も大いに伸びが期待できる関西圏からの誘客であります。また、海外では、本県の強みである温泉日本一を前面に打ち出して、大型国際クルーズ船の誘致や歩く観光コース「九州オルレ」のコース造成などによりまして、中国や韓国からのさらなる誘客を進めたいと思います。

 このような取り組みを推進するため、現在、市町村や観光事業者などから幅広く意見を聞く三百社訪問を行っておりまして、皆さんの提言や要望を踏まえて、地に足のついた観光戦略を練り上げ、スピード感を持って実行に移していきたいと考えております。

 今ご提案を申し上げております新しい観光・地域局にとりまして最初の仕事が、議員ご指摘のこの戦略づくりということになっていくと思います。

 次に、高齢者福祉についてのご質問がございました。

 高齢化とともに認知症やひとり暮らしなど見守りや支援を必要とする高齢者がますます増加することが予想されておりまして、こうした高齢者が住みなれた地域で安心して生活を送るために、地域全体で支える仕組みづくりが求められております。

 現在策定中の第五期豊の国ゴールドプランでは、団塊世代の高齢化を見据えまして、三つの取り組みを重点的に進めることにしております。

 一つは、高齢者ができる限り在宅で生活できるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを一体的に提供する地域包括ケアシステムを構築するということであります。

 具体的には、高齢者が介護を要する状態になっても、単にヘルパーによる生活援助を提供するということではなくて、医師、看護師やケアマネジャーなどの関係者が本人の意欲を尊重しながら、入浴や散歩、買い物などの日常生活に必要な能力を少しでも回復できるように連携して支援をする体制を整備することだと思っております。

 二つは、認知症対策の推進であります。

 認知症を早期に発見、治療を開始し、重症化予防を図るため、高齢者が身近な地域で適切な医療を受けることができる体制を整備することといたしまして、かかりつけ医に対する専門研修を実施し、認知症の相談、診療のできるオレンジドクターを認定することとしております。

 三つ目は、高齢者の生きがいづくりということであります。

 高齢者が豊かな知識や経験を生かし、生きがいを持って社会参画し、地域社会の担い手となることは、本人にとってはもとより、地域にとっても大変大事なことだというふうに考えております。

 県では、芸能、工芸、スポーツなどに秀でた高齢者三百六十人をふるさとの達人として登録しております。地域のイベントや公民館活動等の講師などに活躍していただいておりまして、二十二年度の派遣実績は約四千五百回にも及んでおります。

 また、高齢者による子育ての見守りや学習指導などの地域活動も着実に広がりを見せておりまして、こうした活躍の場を拡大していく取り組みもしっかり後押しをしていきたいと思います。

 これからも、すべての県民が豊かな高齢期を送ることができるように、県民の皆さんと一体となって、安心して暮らせる地域社会づくりを進めてまいります。

 次に、障害者の就業支援についてお答えをいたします。

 障害のある方が地域で自立して暮らせる社会の実現のためには、ご指摘のとおり障害者雇用の促進が重要であると考えております。

 見直しプランにおきましても障害者の雇用の拡大を目指すこととしておりまして、そのためには次の二つの取り組みを進めてまいります。

 第一に、雇用に理解のある職場づくりということであります。

 今年度、初めての試みとして、企業における障害者の雇い入れ体験を実施いたしました。百三人の障害者の職場実習を通じまして、企業の理解も進んで、二十七人の雇用につながりました。また、職場定着を支援する企業内ジョブコーチの設置を促進しております。

 来年度もこれらによりまして、引き続き企業における障害者雇用への理解、そして雇用の促進に取り組んでいきます。

 第二に、障害者自身の職業能力の向上も必要であります。

 そのため、企業現場を活用した実践的な職業訓練を実施いたしまして、訓練コーディネーターなどによるマッチングや訓練修了後のきめ細かな支援を行っております。昨年度の職業訓練受講者の就職者数は四十五人、就職率は五六・三%と、半数以上の方が就職をしております。

 また、県もみずから県庁職場を活用した知的障害者や精神障害者の実習を行いまして、適性が認められれば、まず県の非常勤職員として就労した上で、民間企業等への雇用につなげる取り組みを行ってまいりました。これまで十二人が民間企業や社会福祉法人に採用されたところであります。

 来年度は、これらに加えまして特別支援学校における取り組みを強化いたします。知的障害者の一般就労に向けまして、宇佐支援学校など四校に職業コースを新たに設置し、外部講師による専門的な技術指導を開始いたします。また、すべての支援学校を対象に、専門のアドバイザーを活用した企業現場での職業訓練や生徒と企業との橋渡しを行います。

 このような企業と障害者双方への取り組みを総合的に進める上で、地域の拠点となるのは県内六カ所の障害者就業・生活支援センターであります。来年度、センターでは、就業支援員によるきめ細かなマッチングなどに加えまして、精神保健福祉士の配置による精神障害者への専門的な相談を行うこととしております。

 今後も、国や市町村、各関係機関との連携を一層強めて、障害者の就業支援にしっかりと取り組んでいきたいと思います。

 次に、救急医療体制の確保についてご心配をいただきました。

 平成二十二年の本県の人口十万人当たりの医師の数は二百四十五人と、全国平均の二百十九人を上回っておりますけれども、一方で、医師の地域偏在や救急・災害医療対策など解決すべき課題も数多くあります。

 中でも救急医療の分野では、高速道路網の整備によりまして多くの地域が県中心部から六十分圏内となっておりますけれども、生活圏域に医師が存在しない、いわゆる無医地区が全国で四番目に多い四十カ所あるということなど、僻地における救急医療体制の強化が求められております。そのため、広域救急医療体制の充実に向けまして、十八年度から実施している防災ヘリ「とよかぜ」の救急運用や福岡県ドクターヘリの共同運航に加えまして、本年九月には大分大学医学部附属病院を基地病院とする本県独自のドクターヘリの運航を開始いたしまして、県内全域をこの三機体制でカバーしていきたいというふうに考えております。

 この大分大学附属病院は、高台に位置しておりまして、津波による影響を受けないことから、災害時の救急患者の受け入れ拠点としても期待されておりまして、現在、夜間照明設備を備えた屋上ヘリポートや給油施設など、基地病院としての機能を持つ救命救急棟の整備を進めているところであります。

 また、高度で専門的な医療が必要な重篤患者の受け入れに対応する三次救急医療体制の充実も課題となっていることから、来年度には、大分大学附属病院を県内初の高度救命救急センターに指定することとしております。

 センターには、精神疾患対応病床五床を含む救急専用病床二十四床を整備いたしまして、これによりまして、広範囲熱傷、やけど、急性中毒等の特殊かつ重篤な患者だとか、あるいは自殺企図者などの身体合併症のある精神疾患患者の救急対応が可能となるところであります。

 今後とも、救急医療体制の充実を図り、すべての県民がいつでも、どこでも安心して適切な医療を受けることができる体制を整備していきたいというふうに考えております。

 私からは以上であります。その他のご質問については、担当部長からお答えをいたします。



○志村学議長 山本商工労働部長。

  〔山本商工労働部長登壇〕



◎山本和徳商工労働部長 私から二点についてお答え申し上げます。

 まず、創業の促進についてでございます。

 創業は、本県経済の活性化に不可欠でありますことから、県では、来年度より年間三百の創業を実現するため、スローガンとして「スタートアップ三〇〇」を掲げまして、創業促進の取り組みを強力に展開することとしています。

 県では、これまでも、県制度資金やインキュベーション施設の整備、提供などによりまして、金融面や運営面で創業を支援してまいりました。

 こうした取り組みに加えまして、二十四年度からは新たに、創業希望者を掘り起こすためのフォーラムや、一般の方向け及び女性の方向けに経営計画作成などの実践的な知識を学ぶセミナーを開催することとしています。

 さらに、県内大学生の起業家マインド、事業を起こしていく心意気を醸成するため、経営者等を招きまして起業について集中的に学ぶ講座を大学で開催するとともに、学生版のビジネスプランコンテストを行うこととしております。

 こうした取り組みを商工団体等の支援機関や金融機関、大学などと連携しながら実施することによりまして、創業を志す方々が夢を実現できるよう、しっかり後押しをしていきたいと考えています。

 次に、エネルギー政策についてでございます。

 本県は、再生可能エネルギー導入のトップランナーとして、エネルギー政策日本一の先進県を目指し、一層の導入促進とエネルギー関連産業育成、この二本柱で政策を推進してまいります。

 再生可能エネルギーの導入促進は、太陽光や風力発電に加えまして、本県の特色を生かした温泉熱、小水力発電などの先駆的な導入を行う企業等を支援します。さらに、自立分散型エネルギーを活用する地域の取り組みを支援する所存であります。

 具体的には、設備導入への助成制度や県制度融資を新設するほか、電力会社への系統接続手続や電気事業法など各種法令の取り扱い等につきまして、コーディネーターによるサポートを行うなど円滑な導入を図ることとしております。

 第二の柱のエネルギー関連産業の育成につきましては、産学官によるエネルギー産業企業会を立ち上げまして、従来の研究開発に加え、専門セミナー開催によります人材育成や展示商談会による販路開拓など総合的な支援を行います。

 さらに、自動車メーカーとの共同による電気自動車の実証走行試験や省エネやスマートコミュニティーなど幅広いエネルギー関連ビジネスの開拓にも取り組み、エネルギー産業を本県の新たな成長産業に育ててまいります。

 以上でございます。



○志村学議長 阿部農林水産部長。

  〔阿部農林水産部長登壇〕



◎阿部良秀農林水産部長 私から二点お答えを申し上げます。

 まず、農林水産業の担い手確保対策についてであります。

 農業では、担い手確保専任職員を配置し、県内外の農業法人や大学等に出向き、本県での就農を働きかけているところでございます。

 また、経験豊富な生産者も加わった就農サポート会議を振興局ごとに設置し、就農から定着までを地域ぐるみでトータルに支援するとともに、離農者の経営資源を新規就農者等へ継承する取り組みも推進しております。

 これらの取り組みによりまして、今年度の新規就農者は、昨年十二月末時点で既に前年度実績の百四十一人を上回り、百五十三人となったところでございます。

 林業では、森林の仕事ガイダンスの開催や緑の雇用事業の活用などによりまして毎年約七十人が、水産業でも、高校生のインターンシップや社会人を対象とした技術習得研修の実施などによりまして毎年約五十人が新たな担い手として就業しているところであります。

 今後とも、県内外での就業相談会、学校訪問、体験ツアーなど積極的な情報発信、就農給付金を初めとした助成制度の活用や研修制度の充実などによりまして、担い手の確保に攻めの姿勢で取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、水田農業の振興についてお答えをいたします。

 本県の水田農業の振興につきましては、大規模化を目指す中核農家への支援に加えまして、集落営農の組織化や法人化を推進してきたところであります。

 集落営農組織数は目標とする六百近くが設立されたものの、その経営規模は九ヘクタールと小さく、経営の安定化が必要であることから、法人化や経営規模の拡大、園芸品目の導入などによる経営体質の強化を進めているところでございます。

 県としましては、この流れを一層進めるために、来年度から新たに始まる「人・農地プラン」の取り組みを積極的に推進していくこととしております。

 これは、集落や地域における話し合いによって、農業企業者や集落営農組織等を地域の中心となる担い手に位置づけまして、そこに農地を集積して規模拡大を図るとともに、地域農業のあり方を定めるものであります。

 このプランに位置づけられれば農地集積協力金などの支援もあることから、策定主体となる市町村や関係団体と連携して構造改革を進め、効率的で安定的な水田農業の確立を目指してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 池辺企画振興部長。

  〔池辺企画振興部長登壇〕



◎池辺英貴企画振興部長 私から二点についてお答えいたします。

 まず、観光と地域振興についてでございます。

 観光・地域振興局は、地元の方には住んでよし、また、観光客にとっては、来ても楽しい魅力ある地域づくりを推進してまいりました。

 例えば、別府鉄輪地区の町並み整備による温泉情緒の再生や名勝耶馬渓の景観整備を実施し、観光地の往年のにぎわいを取り戻してきております。

 地域振興では、宇佐市の日本有数の規模を誇るドジョウ生産のほか、甘酒やネギ焼きなど農業の六次産業化を通じて地域に誇りと愛着を持って活躍する人材を数多く生んできました。

 そうしたことから、観光と地域づくりを一体的に進めるツーリズムは一定の成果を上げてきたものと考えており、引き続きこの方針は堅持してまいります。

 今後の方針でございますが、今回の組織改正では、市町村、観光事業者との連携を強化して地域資源の観光商品化を戦略的に展開する観光・地域振興課と、集落機能の維持に主眼を置いて小規模集落対策や旧町村部対策等に特化する集落応援室を新設いたします。これにより、観光振興と地域政策をより機動的かつ効率的に推進していくこととしております。

 次に、観光振興における部局連携についてのお尋ねでございます。

 観光を中心とした連携につきましては、これまでも部長会議や各部局の課長級職員で構成する政策企画委員会で県庁全体の政策調整を行っています。

 観光につきましても、例えば、教育庁と連携し、宇佐神宮などの文化財修復に合わせて見学ツアーを実施したり、重点地域である福岡や関西圏での観光誘客イベントに、農林水産部や商工労働部と連携し、安全、安心な農林水産物や特産品の出展販売を行うなど、一体的に取り組んでいるところでございます。

 今後につきましても、観光は、すそ野が広く、各部局の施策との関連性が深いことから、ジオパークの取り組みや大規模会議の誘致など、部局横断で対応すべき課題について関係部局でプロジェクトチームを設けるなど、これまで以上に部局連携を強化して全庁的に取り組んでまいる所存です。

 以上でございます。



○志村学議長 照山生活環境部長。

  〔照山生活環境部長登壇〕



◎照山龍治生活環境部長 私からはジオパークの推進についてお答えいたします。

 まず、姫島村と豊後大野市の状況についてでございますけれども、昨年のシンポジウムを契機に両地域では認定に向けて具体的な取り組みが進められているところでございます。

 その中で姫島村では、ガイド養成学習会などを開催する中で、三月十五日に、行政、地域住民、教育研究機関一体となった推進協議会の設立が予定されているところでございます。

 また、豊後大野市でも、推進協議会の設立に向けて、市民セミナー、あるいはワークショップなどを開催しているところでございます。

 次に、認定に向けた県の今後の支援についてでございます。

 新年度においては、両地域が取り組むジオツアーの実施、ガイドブックの作成、地質遺産解説表示の設置など認定要件を備えるための取り組みに助成するとともに、専門家の派遣や認定申請に向けた詳細調査など、振興局等とも連携して支援する所存でございます。

 そのほか、すぐれた地質遺産を有する津久見市や別府市、由布市、九重町においても、今後の機運醸成に向けたシンポジウムの開催などを予定しているところでございます。

 そして、認定の可能性についてでございます。

 日本ジオパーク委員会関係者もたびたび来県する中で、本県の地質遺産や地域の熱意に対する評価は高く、認定に向けて好感触を得ておりまして、姫島村、豊後大野市は二十四年度に認定を申請して、二十五年度の認定を目指しているところでございます。

 以上でございます。



○志村学議長 永松福祉保健部長。

  〔永松福祉保健部長登壇〕



◎永松悟福祉保健部長 私からは障害者の就労工賃についてお答えをいたします。

 今年度まで、五カ年計画に基づき工賃の向上に取り組んでまいりましたが、営業活動や商品開発のノウハウが乏しい、また、大量受注が難しいなどの課題があり、その解決に向け、さらなる努力を要する状況にございます。

 そこで、来年度は、事業所の営業力を強化し、積極的な受注活動が可能となるよう、営業活動のノウハウなどを学ぶ研修を実施いたします。

 また、工賃の低い事業所にアドバイザーを重点的に派遣し、商品開発やコスト削減など企業的経営手法の導入を支援するとともに、複数事業所でチームをつくり、課題の共有や解決策の検討などを行うためのネットワークを構築することといたしております。

 さらに、共同生産受注モデルの確立も重要なことから、「けんちようのパン屋さん」を活用し、販売商品の拡大による売り上げ増を図るとともに、防災備蓄用クッキーの生産を通じた品質の向上や販路拡大を進めてまいります。

 なお、工賃向上に向けた国の新たな指針が今後示されることとなっておりますので、これに基づき県計画を策定し、引き続き工賃の引き上げに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 以上で元吉俊博君の質問に対する答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午前十一時二十分 休憩

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     午後一時二分 再開



○井上伸史副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 代表質問を続けます。吉岡美智子君。

  〔吉岡議員登壇〕(拍手)



◆吉岡美智子議員 四十二番、公明党の吉岡美智子でございます。

 本日は、足元の悪い中、お忙しい中、傍聴者の皆様、大変にありがとうございます。

 それでは、公明党を代表して質問させていただきます。

 一年目でこのような質問の機会をいただき、先輩、同僚議員の皆様に心より感謝を申し上げます。

 広瀬知事初め、執行部の皆様、県民の目線に立った、温かく希望あふれるご答弁をよろしくお願い申し上げます。

 私たち公明党は、昨年の統一地方選で「支え合う社会」を掲げ、大分県ビジョン、公明党のローカルマニフェストを発表いたしました。本日は、そのマニフェストに沿って、県民の代弁者として伺ってまいりたいと思います。

 私ども公明党大分県議団は、女性局、青年局とともに、毎年、予算要望をさせていただき、広瀬知事さんの笑顔で温かなまなざしでの対応に感謝しております。中でも、このたびの県予算には、女性局が強く要望した項目が計上されております。公明党女性局のみならず、多くの女性の皆様、お母さん方からも喜んでいただけると思います。

 それでは、まず初めに、「大分県長期総合計画「安心・活力・発展プラン二〇〇五」ともに築こう大分の未来について」に対する知事の理念をお伺いいたします。

 あの三・一一東日本大震災より一年がたとうとしております。あの日以来、一日も震災のことを思わない日はありませんでした。改めて、亡くなられた方々に深い哀悼の意を表し、一日も早い復興を祈念しております。

 過日、朝日新聞に「教え子が石巻からやってきた」というコラムがありました。バリトン歌手でもあります大分県立芸術文化短期大学の宮本修教授の一文を紹介させていただきます。

 石巻で中学の音楽教師をしているその教え子は、同短大の卒業生です。昨年末、滝廉太郎に会いたくなった彼は、恩師である宮本教授の車で竹田の滝廉太郎記念館に向かいます。その車中で彼が語ります。「被災後、石巻で、ほこりまみれで片づけをしていたとき、瓦れきの町を走る大分ナンバーの車を目にしました。私は、手を休め、その車をどこまでも追いかけていきました。大分県教育委員会の文字があり、駆けつけてくれたんだと思うと、それだけで涙があふれ、うれしさが込み上げてきました。心に熱いものが走り、勇気りんりん、やる気百倍、元気になっていく自分が感じられました。大分県の文字に勇気がわいてきました」と宮本教授は紹介しています。私は、このエピソードの中に、復興、きずな、希望を感じました。

 一九〇六年のサンフランシスコ大地震直後の調査に当たった哲学者ウィリアム・ジェームスは、「体験を分かち合った場合には、苦難や喪失は何か違ったものになる」と結論しました。きずなとは、分かち合いであります。この分かち合いこそが、私たちの希望の契機になるのだと思います。

 一千万本の植樹を進めたワンガリー・マータイ博士は、「民衆のために何かしてあげたいといった気持ちではなく、民衆とともに汗することに徹したからこそ、地域の人々の力を引き出すことができた」と述懐されています。本県から派遣された方々が分かち合い、ともに汗したからこそ、石巻の教え子は元気になられたのだと思います。

 アマルティア・セン博士は、「人間の安全保障は、人間に本来備わっている強さと希望によって立つものであり、みずからのために、また、自分以外の人間のために行動を起こす能力は、人間の安全保障実現のかぎとなる重要な要素である」と訴えています。不安、無気力、停滞といったマイナスの思考を安心、活力、発展へと変えていくためには、何よりも希望をつかみ取らねばなりません。希望は、つくり出すものであり、与えられるものではないと思います。日々の努力の、歯を食いしばっての忍耐の果てに見える命の輝きでございます。

 このたびの震災を受け、未来への夢と希望が持てる大分県を目指す「安心・活力・発展プラン」に対する知事の理念をお伺いしたいと思います。

 次に、減災社会づくりについてお尋ねします。

 安心、安全な地域づくりのためには、暮らしの安全を第一に、災害に負けない大分を構築することが求められます。

 県の長期総合計画には、東日本大震災を受けて、「減災社会づくり」が明記されています。減災社会づくりのためには、まず、実効性のある防災訓練が大切です。

 昨年の東日本大震災のとき、県内にも避難勧告が発令されたにもかかわらず、ほとんどの人々は避難しない状況が見受けられました。また、災害時には避難所生活も考えられますが、防災訓練では避難所での受け入れ体制や生活までの訓練は実施されていません。今後は、避難勧告などを的確に発令できるよう警報の伝達方法の検討や、避難所での高齢者、子供、障害を持つ方々が避難生活できる環境も想定した受け入れ体制や生活までの訓練の実施などをしっかりと行う必要があります。例えば、避難訓練として全国的に広まっており、参加者からは体験の必要性を認識したとの声が多く届いております避難所運営ゲーム、HUGを本県でも実施すべきだと思います。

 そこで、防災訓練の充実についての県の見解をお伺いします。

 次に、家具等の転倒防止対策についてお聞きいたします。

 大分地方気象台は、南海・東南海地震が同時に発生した場合、県内は震度五弱から五強の揺れに襲われると想定しています。さらに、県庁そばには活断層「府内断層」が走っており、これが地震を引き起こした場合は震度六弱になるとも想定されています。地震で県庁が機能不全になれば、情報発信など県民への影響は多大なものがあります。

 そこでお伺いします。

 家庭だけではなく、行政機関、公共施設内の家具等の転倒防止対策や企業等への広報啓発が大切であると考えますが、対策をお聞かせください。

 次に、防災学習センターの必要性についてお尋ねいたします。

 去る二月十七日、政務調査活動として、北海道の千歳市防災学習交流センター「そなえーる」を視察しました。

 「そなえーる」は、災害を学ぶ、体験する、備えるをテーマに、災害の疑似体験や防災学習を通じて防災に対する意識を高めてもらうことを目的にしております。

 同センターは、Aゾーンに、防災学習交流センター、防災訓練広場、ロープ訓練塔、防災備蓄倉庫、常設ヘリポート、Bゾーンには、雨水調整池、消火体験広場、救出体験広場、Cゾーンには、野営生活訓練広場、多目的広場、河川災害訓練広場、サバイバル訓練広場などがあります。災害時には、災害対策の拠点として使用するそうです。私も、過去に起きた阪神・淡路大震災など数々の大地震と同じ揺れを体験させていただきました。さらに、日ごろ使用することのない避難器具を実際に体験し、改めて災害時への備えの必要性を感じてまいりました。

 同施設の利用者は、平成二十二年度が三万七千六百四十四人でしたが、平成二十三年度は、一月までの十カ月間で五万四千六百五十三人の方が利用されたそうです。

 本県におきましても、より多くの県民が過去の災害について学んだり、地域の防災訓練では得られない体験ができるなど防災に関する学びの場があれば、個々人の危機管理の意識は高まるのではないかと考えます。

 そこでお伺いします。

 県民が日常的に防災意識を向上できる場として、特に今後の減災社会づくりへ向け、防災学習センターのような学びの施設が必要かと考えますが、その認識をお聞かせください。

 次に、女性の視点に立った防災対策についてお聞きいたします。

 公明党は、女性の視点で既存の防災対策を見直すとともに、新たな対策を検討するため、昨年の八月十八日、女性防災会議を立ち上げました。そして、東日本大震災での被災三県を除く女性議員と連携し、女性の視点からの防災行政総点検を実施し、六百五十八自治体より調査票を回収しました。調査結果の中で、避難所の女性用トイレや着がえ場所、女性や乳幼児向けの備蓄物資が不足している現状も明らかになり、また、地域防災計画に女性の意見を反映させていない自治体は五四・七%に上っていました。この調査結果に基づき、同年十一月二十四日、野田佳彦内閣総理大臣に十一項目について第一次提言を行いました。この中には、地方防災会議に女性委員を登用しやすくするため、災害対策基本法の改正を速やかに行うことなどが盛り込まれております。

 そこでお伺いします。

 女性の視点に立った防災対策についての県の見解をお聞かせください。また、今回見直しされる地域防災計画に女性の視点はどのように反映されたのでしょうか、あわせてお聞かせください。

 次に、学校での防災対策についてお尋ねいたします。

 公明党大分市議団が学校施設の防災機能の総点検運動を実施しました。私も大分市内十五の小中学校を訪問させていただきましたが、災害を想定した学校での防災対策はほとんど行われてこなかったのではないかと思った次第です。

 今後、防災の拠点となる学校の防災対策、防災機能の強化を進めていかなければなりません。また、災害から児童生徒を守るため、防災に対する知識を持った教職員を育成していくことが必要と考えます。学校施設における転落防止のためのさくや手すり、備蓄倉庫の設置も求められると思います。さらに、避難所指定校への自家発電設備の整備、再生可能エネルギーの利用など、災害時避難場所としての機能拡充も求められます。

 また、防災教育のために、一年に一度は学校給食に防災メニュー日を設けてはいかがかと考えます。災害時の給食として備蓄した非常食を防災メニューとして児童生徒全員が食べれば、防災教育にもなりますし、非常食が期限切れにもならず、費用も給食費の中に含まれるようにすればコストもかかりません。

 そこでお伺いします。

 学校の防災対策の充実をどのようにお考えでしょうか、見解をお聞かせください。

 次に、本県における安心の社会づくりについてお尋ねします。

 一人一人の安全、安心のために、孤立させない、支え合う地域社会を実現することが求められるかと思います。少子高齢化社会を、笑うという字に子供の子、幸せの齢と書きたいと思います。笑子幸齢社会で孤立させない、支え合う地域社会を実現させることで県民の安心した生活を守っていけるのではないかと考えます。

 そこでまず、ドクターヘリの導入についてお聞きいたします。

 救急専用の医療機器を装備したヘリコプターに医師、フライトドクターが搭乗して救急患者を治療しながら迅速に搬送するドクターへリ、我が公明党県議団も早期の導入を求めてまいりました。

 ドクターヘリは、消防職員の現地確認の上、出動要請に従って出動開始となります。また、出動先の離着陸は、どこでもよいというわけにはいきません。既に導入している自治体では、委託事業ではありますが、ドクターヘリの機体を保管する格納庫がないため、待機中はシートをかけて風雨を防いでいるところもあります。そこでは代替機を用意することは困難で、損傷の防止や迅速な出動のためにも格納庫などの設備を整える必要性を訴えています。

 そこでお伺いします。

 ドクターヘリの運航開始の日程と搭乗する医師、看護師などの体制について、場外離着陸場の確保について、消防局との連携について、格納庫の設置も含めたヘリポートの整備について見解をお聞かせください。

 次に、ひとり親家庭の在宅就業支援センターについてお聞きいたします。

 ひとり親家庭は増加傾向にあり、経済的に大変厳しく、子供が小さければ就職も困難な場合が多く見られます。

 広島県では、ひとり親が仕事と子育てを両立できるよう、自宅で仕事がしやすい情報技術、IT関連に特化した職業訓練を支援する県在宅就業支援センターを開設しました。

 本県でも、ひとり親家庭の在宅就職相談や職業訓練について、仕事と子育てを両立できる在宅就業支援センターなどを設置して支援ができないものかと考えますが、ご見解をお聞かせください。

 次に、障害の早期発見についてお聞きいたします。

 発達障害児の早期発見には、五歳児健診が有効であると言われています。国立成育医療センタークリニカルアドバイザー、東京大学大学院医学系研究科の平岩幹男氏のホームページには、「発達障害は珍しい障害ではない。支援より理解を」とあります。

 親は、子育ての最中に、自身の子供の発達障害を疑うことはほとんどありません。就学してから発達障害の様子が見られると言われても、納得するまでには時間がかかります。早い段階で子供の変化に気づくことが望まれます。

 また、障害に必要な療育を早い段階から適切に行わないことにより、発達障害から派生する情緒混乱や自傷行為といった二次障害の問題もあり、早期の発見が重要であります。

 そこでお伺いします。

 発達障害の早期発見に向けた取り組みについてのご見解をお聞かせください。あわせて、五歳児健診に取り組んでいる市町村の現状と課題及び実施できていない市町村にも健診や相談事業を推進していただきたいと考えますが、ご見解をお聞かせください。

 次に、高齢者福祉施策、地域包括ケアシステムの構築についてお聞きいたします。

 二〇二五年には七十五歳以上の人口が約二千二百万人に上るとされ、それに伴い、要介護者も急増すると予測されています。特別養護老人ホームの入所待ちは現在四十二万人に上っており、多くの人が在宅で介護を受けざるを得ないのが実情でございます。ケアを実施していくためには地域包括支援センターが予防の推進など拠点としての役割を担いますが、要介護者の見守りには、近隣住民、民生委員、地域ボランティアの方々、そして社会全体の協力が欠かせません。

 そこでお伺いします。

 地域全体で高齢者を支える地域包括ケアシステム構築に向け、県民への周知も含め、どのように推進されるのでしょうか、ご見解をお聞かせください。

 次に、認知症医療センターの拡充の必要性と認知症対策についてお聞きいたします。

 認知症の早期発見と適切なケアを目指すためには、患者が受診する体制づくりが必要です。認知症にかかわる専門医療の提供や介護との連携の中核機関として認知症疾患医療センターの設置が求められます。

 現在、本県における同センターの指定は大分市に一カ所あるのみで、今後ますます増加する高齢者の認知症対応のために認知症医療センターを複数設置することが必要と考えます。

 そこで、今後の認知症対策についてどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。あわせて、認知症医療センターの複数設置についてのご見解をお聞かせください。

 次に、地域がん登録の推進とがん対策についてお聞きいたします。

 公明党は、国において、がん対策を進めるための法整備を一貫してリードしてきました。特に公明党の強力な推進で、二〇〇九年度から乳がん、子宮頸がんの検診無料クーポンが実施され、検診率が大幅に向上しました。また、今年度から新たに、一定年齢に達した男女を対象に、大腸がんの検診無料クーポンを実施しています。

 本県では、大分県がん対策推進条例が平成二十三年四月一日に施行されています。この中で地域がん登録の推進がうたわれています。これは、がん患者のがんの罹患、転帰その他の状況を把握し、分析するために、がんに係る情報を登録する制度でございます。

 そこでお伺いします。

 神奈川県では、ことしの四月から住民基本台帳ネットワークを活用して、がん登録の推進を図るとしています。本県におきましても、患者の現況確認が容易にできるよう、地域がん登録推進のために住民基本台帳ネットワークシステムの活用について検討すべきだと思いますが、ご見解をお聞かせください。

 また、あわせて、がん対策に対する県の見解をお聞かせください。

 次に、自治体クラウドの推進についてお聞きいたします。

 総務省は、行政運営の合理化、効率化や災害への備え、セキュリティー確保などで自治体クラウドの推進を行っています。この自治体クラウドは、市町村が管理する住民基本台帳や税務などの住民情報が遠隔地にある外部のデータセンターで保有、管理され、ネットワーク経由で利用することのできるシステムでございます。

 このデータセンターの特徴は、耐震免震構造、無停電電源、非常用電源、火災感知報知システム、厳重な入退館管理など厳しい条件が定められております。東日本大震災を機に、庁舎被災による情報の消失を防いで、迅速に業務を再開する効果も期待されております。

 自治体クラウドは、複数の自治体で共同管理することでコスト削減の効果があるとして、総務省は全国展開の推進をしております。

 本県には既に、県と市町村を高速大容量の光ファイバー網で結ぶ情報通信ネットワークの通信網「豊の国ハイパーネットワーク」があります。これはセキュリティーの面からも安心ですから、豊の国ハイパーネットを通してのクラウド化は重要であると思います。

 そこでお伺いいたします。

 災害時に庁舎が被災しても自治体のデータ管理が守られるよう、クラウドの推進が求められます。県内自治体のクラウド導入の現状と導入していない自治体への推進をどのようにお考えでしょうか。また、大分データセンターに蓄積されたデータのさらなる安全性確保のため、バックアップする体制をどのようにお考えでしょうか。

 次に、自転車事故対策についてお尋ねいたします。

 自転車対策が大きな社会問題としてクローズアップされてきました。利用者の増加に伴い、自転車事故は交通事故の二割以上に達しております。警察庁は、昨年十月二十五日、自転車に関する総合対策を打ち出し、自転車は車両であるとの位置づけを明確にし、車道走行を促す対策に乗り出しております。

 このような中、公明党は、昨年十二月十九日に十項目にわたる「自転車走行環境整備についての緊急提言」を発表いたしました。主な内容は、交差点の改善、自転車レーンの設置、条例による取り締まり、自転車保険の拡充などでございます。

 本県におきましても県警が二〇一二年版の総合対策を策定しておりますが、自転車事故減少に向けた各種施策についてどのようにお考えでしょうか、見解をお聞かせください。

 次に、環境対策についてお尋ねいたします。

 快適で住みやすい地域のために、豊かな自然環境を守り育てる大分が求められると思います。公明党は、将来的に原発に依存しない社会を目指しております。

 まず、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度についてお聞きいたします。

 原発に依存しないエネルギー政策の転換の一つとして、自然エネルギーで地域経済を活性化していくことが重要かと思います。再生可能エネルギーは、太陽光や風力、水力、バイオマス、地熱といった自然の力や地域が持つ固有の資源を電力に転換するものでございます。しかし、現在、再生可能エネルギーが年間の発電量全体に占める割合は、わずか一%にとどまっています。発電費用が高額といった問題もあります。こうした問題を解決する仕組みとして公明党が普及を後押ししているのが、電力会社に再生可能エネルギーによる電力の買い取りを義務づける再生可能エネルギー固定価格買い取り制度で、今年の七月からスタートします。

 そこでお伺いします。

 再生可能エネルギーの推進のためには、まず、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の活用を推進する必要があるとともに、そのためにも広く県民へ周知する必要があります。県としてどのようにお考えでしょうか、ご見解をお聞かせください。

 次に、電気自動車の普及促進についてお聞きいたします。

 電気自動車の普及を目指し、県は、昨年、公用車として電気自動車を一台購入しました。二酸化炭素など温室効果ガスの排出量の削減が求められる中、電気自動車の普及は大事であると考えます。

 調査会社の富士経済によりますと、電気自動車の国内販売は、二〇一〇年の二千四百四十台から二〇二〇年には約六万台まで伸びる見込みになると予想しています。電動バイクも、通勤や金融機関の外回り、新聞配達で利用が増加しているようです。そうなりますと、急速充電器の設置拡充など県内のインフラ網の整備が求められます。

 そこでお伺いします。

 電気自動車の普及促進に向け、公用車のさらなる導入や電気自動車購入の補助制度、充電スタンドの設置などのインフラ整備についてどのように考えているのでしょうか、ご見解をお聞かせください。

 次に、レアメタル・リサイクルについてお聞きいたします。

 先日、使用済み小型電子機器回収促進法案の全容が判明し、都道府県や市町村も国に準じてリサイクルに取り組むことを明記しております。

 私は、レアメタル・リサイクルプロジェクトで全国知事会の先進政策大賞を受賞した福岡県を先月、二月十六日に視察しました。

 レアメタルは、家庭用電気製品から産業・医療用機器まで、我が国のハイテク製品製造にとって欠くことのできない重要な原材料の一つであります。また、地球上に存在量が少なく、産出が特定国に偏在しているため、産出国の政治情勢の影響を受けやすい状況にあります。

 このレアメタルは、現在使われている多くの電子機器に含まれており、都市資源と呼ばれ、部品を再利用することが大きな資源となります。

 福岡県は、レアメタル・リサイクルの事業化について行政プロジェクトとして取り組んでおり、産学官で強固に連携した実施体制を組んでおります。その回収モデル事業は九州一円に拡大し、東京都とも連携して、全国で初めて県域をまたぐ広域回収モデル事業を実施しています。そして、二月十五日には、レアメタルのタンタルを再資源化する事業を開始するとも発表しております。

 そこでお伺いします。

 本県が取り組んでいるレアメタル・リサイクルの現状と今後の取り組みについてご見解をお聞かせください。また、レアメタル・リサイクルの事業化をどのようにお考えでしょうか、ご見解をお聞かせください。

 次に、経済、雇用についてお尋ねいたします。

 活力あふれる地域のために、地域の経済力を再生し、雇用を創出、拡大させていくことが求められると思います。

 そこでまず、女性の能力を活用した六次産業化についてお聞きいたします。

 欧米の金融機関の調査では、女性の雇用を改善することで日本のGDPは一五%アップすると言われています。今後、女性の労働力はますます求められることでしょう。

 これからの農林水産業は、市場と連携しながら、新商品の開発や販路開拓をする時代になってまいります。原料の収穫から加工、流通、販売に至るまでのすそ野の広い、いわゆる六次産業にあっては、一大消費者、需要者である女性のセンス、好み、工夫がより求められていくと思います。国は、来年度、六次産業化などにチャレンジする女性を優先的に支援する予算を盛り込んでおり、また、農業にITを活用し、農産物の付加価値を高めるアイデアを情報交換する場として産業連携フォーラムをネットで立ち上げ、六次産業化を側面から支援するとしております。

 そこで、本県としても六次産業化に取り組む女性への支援を積極的にすべきと考えますが、見解をお聞かせください。

 次に、海外観光客の誘致についてお聞きいたします。

 海外からの観光客につきましては、原発の風評被害により大きく減少しました。本県の外国人宿泊客の動向を見ますと、震災後の昨年四月は対前年比で九・五%にまで落ち込み、韓国からの観光客比率の高い宿泊施設などでは大変な痛手となりました。昨年十二月には対前年比六六・七%まで回復しましたが、特に外国人観光客の多くを占める韓国からの観光客は、円高ウォン安などもあり、なかなか昨年並みには戻っていないと聞いております。

 そのような中、昨年五月、知事が大韓航空本社を訪問し、運航再開に努力されたおかげで、運休していた大分・ソウル便が十二月三十日に再開され、低迷していた韓国からの観光客の回復が今後大いに期待されます。しかし、円高ウォン安の状況はまだまだ続いており、積極的な誘客対策が必要でございます。

 また、昨年秋には大型クルーズ船が別府港に寄港し、中国人を中心とした観光客に別府を強く印象づけることができました。クルーズ船で寄港した観光客が将来のリピーターになる可能性や人口が十億を超える中国から海外へ観光に行く富裕層の多さを考えますと、こちらの方も積極的な誘客対策が必要でございます。

 そこでお伺いします。

 円高など厳しい状況でありますが、外国人観光客の動向をどのように分析し、ソウル便活用や大型クルーズ船誘致対策など海外観光客の誘致にどう取り組むのか、お聞かせください。

 次に、教育問題についてお尋ねいたします。

 未来を担う子供たちが希望あふれる人材に成長するために、教育環境の整備が求められます。

 そこでまず、中学校での武道教育必修化についてお聞きいたします。

 この四月から中学一、二年生で武道が必修となり、費用負担の少ない柔道を選ぶ学校が多いと見込まれております。

 名古屋大学大学院の内田良准教授の調査では、中学、高校の柔道の死亡事故は、二〇一〇年までの二十八年間で百十四人、年平均で四人、また、後遺症が残る柔道事故は、二〇〇九年度までの二十七年間で二百七十五件、そのうち三割は授業中で、死亡事故の五割以上は一年生と、初心者が多くなっております。

 事故多発を受け、文部科学省は教育委員会に安全に気を配るよう通知しましたが、心がけや精神論で生徒の命が守られるとは思えません。

 全日本柔道連盟も二〇一三年度からは指導者資格制度を始めるようですが、中学校の先生にこの資格が義務づけられるわけではありません。

 そこでお伺いします。

 保健体育で柔道を指導する先生は、研修、講習をどういう内容で何時間受けられるんでしょうか。

 また、柔道が専門ではない体育教師には、安全対策上の負担が大き過ぎると思います。教員には、生徒を評価する立場と自身の教科指導を評価される立場があります。カリキュラムには、わざの習得、組手まで指導事項として記載されているようですが、県教育委員会は柔道の授業の教員と生徒の評価をどのようにするおつもりでしょうか。

 さらに、ある柔道家は、受け身ができればよい、型を身につけることができれば上出来である、大外刈りや大内刈りなどの頭部を打撲する可能性の高いわざはかけないという指導も大切であると述べております。

 県教育委員会は、具体的な安全基準を示し、頭部損傷を起こさない手だてを講ずるべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 次に、所得連動返済型の無利子奨学金の推進についてお聞きいたします。

 高校生修学支援基金は本年度末で解散するようになっていましたが、国の平成二十三年度第三次補正予算で三年間延長されることになりました。ところが、現下の不況により就職も思うようにならず、就職しても返済に充て得るだけの収入がなかったり、返済する思いはあってもできない状況にあります。そうした現状から政府は、来年度予算に所得連動返済型の無利子奨学金制度、いわゆる出世払い制度の創設を盛り込んでおります。対象者は、貸与時に年収三百万円以下の低所得世帯の学生等となっております。本人が一定の収入、つまり年収三百万円までの間は返還期限を猶予する。そして、年収が三百万円を超えるようになった後、返還開始できるという制度でございます。

 そこでお伺いします。

 学ぶ意欲のある学生が安心して教育を受けられる環境整備のため、所得連動返済型の無利子奨学金制度を県奨学会も導入すべきと考えますが、ご見解をお聞かせください。

 申しおくれましたが、一年目でこのような代表質問の機会をいただき、県議同僚議員の皆様、改めて感謝申し上げます。

 以上で私の代表質問を終わらせていただきます。大変ありがとうございました。(拍手)



○井上伸史副議長 ただいまの吉岡美智子君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいまは、吉岡美智子議員には、公明党を代表してご質問をいただきました。きめ細かな配慮、ご提言も交えながらのご質問でございました。

 議員からは、温かく希望あふれる答弁ということでございましたけれども、さよう心得たいと思います。

 まず、「安心・活力・発展プラン」の理念についてのご質問でございました。

 県政運営の基本は、県民中心の県政であります。県民の思いやニーズを丹念に拾い上げて、県民の心を心として県政を推進いたします。目指すところは、県民が夢と希望を持って心豊かに暮らすことのできる大分県の実現であります。そのために熟慮し、思い至ったのが「安心」「活力」「発展」をキーワードとした県政運営であり、今回見直しをいたしましたプランは、その羅針盤となるものであります。

 まず、安心です。

 議員からは、心温まるお話を伺いました。まさに、震災を契機として、人と人とのきずな、そして、分かち合うことのとうとさが改めて見直されていると思います。

 大分県といたしましても、震災直後から、被災地への物的、人的支援とともに、避難された方々に最大限の支援を行ってまいりました。

 人と人とのきずなは、これからの地域づくりにも大変大事な要素だと考えております。特に、少子・高齢化、人口減少の中では、互いに助け合い支え合う地域力の強化が大変重要であります。このため、プランでは、子育て家庭への応援、高齢者の見守りや障害者の自立支援などさまざまな分野で地域ぐるみでの施策を盛り込んでいます。

 次に、活力であります。

 安心できる社会づくりとあわせて、産業が活力に満ち、地域が活気にあふれていることも重要であります。そのため、農林水産業では、生産額二千百億円の目標を掲げまして、マーケット起点のものづくりや力強い経営体の確保育成などによりまして構造改革を加速いたします。ものづくり産業では、自動車や半導体に加えまして、エネルギーだとか医療関連分野といった新しい分野の産業集積を進めていきたいと思います。サービス業を代表する観光産業も、地域づくりと一体となった戦略的な取り組みを推進してまいります。

 最後に、発展であります。

 安心と活力の大分県が将来に向かって力強く発展していくために、地域を担う人を育て、あるいは発展の基盤となる社会資本を整えていかなければならないと考えております。

 そのため、小、中、高校における学校教育、学校と社会をつなぐキャリア教育、社会に出た後の生涯学習といったさまざまなステージでしっかりと人材を育てます。

 また、大分県にとって高速道路網は、通勤や買い物などの暮らしを支え、地域資源が持っている活力を引き出し、時にして人の命をつなぐ道でもあります。東九州自動車道、中九州横断道路、中津日田道路を初めとした社会資本の整備を急ぎたいと思います。

 新しい「安心・活力・発展プラン」は、県民とともに悩み、考え、そして夢を分かち合ってつくられたものであります。これからも県民と心を合わせ、ともに汗を流して、目標を達成していきたいと考えております。

 次に、女性の視点に立った防災対策についてご心配をいただきました。

 今回の地域防災計画の見直しに当たりましては、東日本大震災の被災地から本県に避難された方々の実体験を伺い、また、意見を書いていただいた手紙も拝見しました。被災地で支援活動に携わった職員からも報告を受け、意見も十分に聞いたところであります。その中には、議員ご指摘のように、災害時に女性への配慮が十分行き届いていなかったという話も含まれておりました。

 例えば、乳幼児を連れて徒歩で避難するのは大変だったということや、避難所に女性用トイレや女性専用の洗濯物を干す場所が不足していた、あるいは、避難所の運営スタッフが男性ばかりで気軽に相談しにくかったことなど、いろいろな実体験が寄せられております。

 このような意見を踏まえまして、今回の計画素案には、まず第一に、県の備蓄物資として、水不足に対応するためのウェットティッシュや女性用品を新たに追加いたします。

 第二に、避難に際しては、徒歩による避難を原則としながらも、乳幼児がいる場合などに自動車を利用するルールをあらかじめ地域ごとに決めておくことといたします。

 第三に、避難所の開設、運営に当たりましては、まず、女性スタッフも適宜配置し、相談しやすい環境をつくります。仮設トイレも男女別とするほか、授乳や着がえなどプライバシーに配慮した居住スペースを設け、女性用の物干し場も確保いたします。夜間照明も整備するなど、女性や子供の安全、安心に配慮いたします。

 今回、計画の見直しに取り組んできた地域防災計画再検討委員会では、被災地で支援活動を行った保健師などを特別委員として招き、多くの意見を伺ったところでありまして、しっかりと女性の視点を反映した地域防災計画に仕上がるものというふうに考えております。大変大事なご指摘でございます。

 次に、認知症対策についてのご質問でございました。

 認知症は、だれでも発症する可能性のある病気でありまして、本県では、平成二十三年で約三万人の認知症高齢者がいるものと推計され、今後さらに増加することが見込まれております。

 私は、認知症になっても人間としての尊厳を保持し、生き生きと暮らせるような体制整備が喫緊の課題であると考えております。

 認知症対策につきましては、これまでも重要施策として位置づけ、重度の認知症高齢者を支援するため、介護従事者の研修やグループホームの整備など介護サービスの充実を進めてまいりました。

 また、認知症疾患医療センターを開設いたしまして、重度の認知症高齢者に対する専門医療の提供や認知症介護の拠点である地域包括支援センターとの連携を進めてきたところであります。

 今後は、認知症を軽度のうちに早期に発見し、治療を開始して、重症化を予防する医療体制の構築を進めることが重要だと考えております。

 このため、来年度は、かかりつけ医に対する専門研修を実施いたしまして、認知症の相談、診察のできるオレンジドクターとして認定することにより、高齢者が身近な地域で適切な医療を受けることができるように支援することにしております。

 さらに、認知症疾患医療センターと二次医療圏ごとに協力医療機関として位置づけております認知症入院病床を持っている十二の専門病院が連携いたしまして、県内のかかりつけ医や介護事業所に対して専門的見地から指導、助言が行える体制を整えてまいります。

 ご提案のありました認知症疾患医療センターの複数設置につきましては、この四月に設ける認知症施策推進会議の中で、認知症の家族会やかかりつけ医、専門医、介護関係者などの意見を伺いながら検討していきたいというふうに考えております。

 今後とも、認知症の高齢者やその家族が住みなれた地域で安心して生活できる社会の実現に力を注いでまいります。

 次に、海外観光客の誘致についてのご質問でございました。

 本県の外国人宿泊客は、年々増加して、平成二十二年実績は過去最高の三十六万人余りと、宿泊客全体に占める割合も伸びておりましたけれども、昨年は震災等の影響を受けて大きく落ち込んでいるところであります。

 そこで、直ちに海外でのプロモーションを行ったところでありますけれども、そういう効果もありましたか、秋以降は持ち直しの動きが出て、香港からの宿泊客は前年の二倍以上、また、中国も、訪日ビザの要件緩和等もあって、前年並みに戻ってまいりました。しかし、外国人客の七割を超える韓国につきましては、原発事故の影響に加えて、歴史的な円高ウォン安もあって回復がおくれておりまして、まだ前年を大きく下回る結果となっております。

 今後は、こうした各国の状況や特性を踏まえた上で、戦略性を持って海外観光客の誘致に取り組まなければならないと考えております。

 まず、最大の市場である韓国誘客対策であります。

 韓国では、近年、個人旅行客がふえまして、ニーズも多様なために、これまでの温泉やゴルフに加えまして、登山や、あるいは韓国で人気の歩く観光コース「オルレ」の整備など、新しい魅力を発信して、リピーター獲得を目指していきたいと思います。

 ご指摘の大分・ソウル線につきましては、韓国人観光客の回復が厳しい中での運航再開でしたけれども、日本人利用者に対するグループ旅行補助などによりまして、一月から二月の平均搭乗率が約八割となるなど、施策の効果が見られております。四月以降は、新たに韓国人観光客のインバウンド対策といたしまして、県内での消費拡大にもつながる商品券を特典として提供することも検討しているところであります。

 経済成長が続き、誘客拡大が期待できる中国でございますけれども、ここには、温泉日本一の大分県を印象づけることが効果的であると思いますから、引き続きインターネットで公開中の「温泉テレビ」などで知名度の向上を図りたいと思います。

 また、昨年大きな経済効果が示された大型国際クルーズ船は、本県のおもてなしが好評を得て、ことしは中国からの寄港が八回に倍増するほか、韓国からの誘客にもつながりました。クルーズ船の乗客が次は宿泊客となるように、官民挙げて受け入れ体制の整備に努めたいと思います。

 今後、さらなる伸びが見込まれる海外観光客について、ソウル便の再開、クルーズ船の寄港を飛躍の足がかりとして、私も先頭に立って積極的に誘客に取り組んでいきたいと思います。

 私からは以上でございます。その他のご質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきます。



○井上伸史副議長 照山生活環境部長。

  〔照山生活環境部長登壇〕



◎照山龍治生活環境部長 私からは、減災社会づくりについて三点、環境対策について二点、お答えいたします。

 初めに、防災訓練についてでございます。

 まず、東日本大震災の検証についてでございますけれども、東日本大震災におきまして、多くの人命が助かり、円滑に避難所を運営していた地区では、避難から避難所生活までの一連の防災訓練を地域ぐるみで常日ごろから繰り返し行っていたということで、日ごろの防災訓練の大切さが裏づけられたということでございます。そのため、災害に上限はない、何よりも人命との認識のもとに、自主防災組織、ボランティア団体、地域住民を広く対象といたしまして、過去最大、最高の地震や津波を想定いたしまして、避難から避難所運営までの具体的な取り組みを盛り込んだ防災訓練のモデルを地域防災計画素案に反映いたしたところでございます。

 そして、避難所運営の訓練についてでございますけれども、ご提案の避難所運営ゲームを用いた訓練は、要援護者対策も含めた避難所運営を疑似体験できる有効な手法であると考えますので、今回の素案に既に書き加えておりまして、各市町村の地域防災計画にも反映するよう情報提供を行ったところでございます。

 次に、家具等の転倒防止対策についてお答えいたします。

 まず、対策の重要性についてでございます。

 県庁舎における家具等の転倒防止対策は、災害発生時の県庁の機能維持の観点から重要でありますので、これまでも書類収納棚やテレビの固定など対策を講じてきたところでございます。

 今回の大震災の教訓を踏まえまして、専門家の意見も取り入れながら、二月に大分県庁舎等におけるオフィス家具等転倒防止対策方針を策定したところでございます。この方針に基づきまして、地震の際に転倒するおそれのある収納棚やロッカーのほか、机、パソコン、コピー機の固定化を行うなど、地方機関を含めた県庁舎全体での対策を進めているところでございます。

 そして、今後の対応についてでございますけれども、市町村所管の公共施設はもとより、企業等につきましても、広報誌やホームページなどを使って、家具などの転倒防止策を呼びかけていきたいと考えているところでございます。

 そして、次に、防災学習についてお答えいたします。

 まず、基本的な認識についてでございますけれども、県民の防災意識の向上に向けて、日常的に取り組む防災学習の場は大事であると考えております。

 県地域防災計画の素案では、児童生徒については学校を、地域住民については公民館等を、だれもが身近に利用できる防災教育、学習の場としているところでございます。

 次に、防災教育の進め方についてでございますけれども、学校等での防災教育につきましては、児童生徒の発達段階に応じた計画を作成いたしまして、指導に当たっていくこととしておりますし、また、地震・津波対応マニュアルの整備などによりまして教職員の防災対応能力の向上にも取り組んでいく所存でございます。

 一方、地域においては、自主防災組織の核となる防災士を育成、配置いたしまして、自主的な防災啓発活動を支援することとしております。

 また、消防学校が作成いたしました啓発用DVDの映像を用いて効果的な防災講話を実施することとしておりますし、さらには、学校と地域が協働して訓練や体験学習を行うなど、相互に補完し合いながら、地域ぐるみの防災教育に取り組んでいく所存でございます。

 次に、電気自動車の普及についてお答えいたします。

 まず、電気自動車普及の必要性についてでございますけれども、県では、第二期地球温暖化対策地域推進計画で、二十七年度に運輸部門のCO2排出量を二十年度比で六%削減する目標を設定いたしました。

 目標の達成には、電気自動車を含めたクリーンエネルギー自動車の普及が効果的であるというふうに考えております。そのため、二十三年度の取り組みといたしましては、大規模量販店や道の駅など県内五カ所で急速充電器の設置を進めておりまして、四月一日から運用を開始する予定でございます。

 また、昨年、公用車として導入いたしました電気自動車を積極的に活用しながら、今後の導入に備え、実用性を検証していくこととしております。

 そして、今後の取り組みについてでございますけれども、二十四年度はダイハツ工業株式会社と共同で電気自動車の実証走行試験を行いまして、走行データの収集や充電インフラ整備の進め方などを検証いたします。そして、販売店やメーカーなどとの研究会を設置いたしまして、物流や輸送などビジネスへの活用の可能性を探ることとしております。

 他方、県の取り組みと軌を一にして自動車販売店が急速充電器を増設する動きも活発になりつつありますので、こうした民間のインフラ整備、あるいは優遇税制の動きも視野に入れながら、電気自動車の普及を積極的に促進していく所存でございます。

 最後に、レアメタル・リサイクルについてお答えいたします。

 まず、基本的な考え方についてでございますが、使用済みの小型家電は一般廃棄物でございます。そのため、その回収は市町村が責任を負っていますが、レアメタルの再資源化のため、県としてもそのリサイクルを積極的に推進したいと考えております。

 次に、本県の現状と今後の取り組みについてでございます。

 平成二十二年度に、市町村や関係事業者等による連絡会議を設置いたしまして情報交換を行うとともに、市町村職員を対象としたセミナーを実施したところでございます。

 さらに、二十三年度には、県と津久見市、国東市、玖珠町の三市町が協力いたしまして、使用済み小型家電の回収、分別解体やレアメタルの含有率の分析を行いまして、産学官で構成する検討会議で事業化に際しての課題の抽出や効率的なリサイクル方法等の研究を行っているところでございます。

 現在、国が平成二十六年四月施行を目指して法律制定を進めておりますけれども、県では、二十四年度も市町村をふやしまして実証実験を行い、より多くの使用済み小型家電を回収する方法やコストの低減などを探り、制度開始時に県内の市町村が積極的にリサイクル事業に取り組めるよう支援していきたいと考えております。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 野中教育長。

  〔野中教育長登壇〕



◎野中信孝教育長 私から三点お答えします。

 まず、学校における防災対策についてお答えします。

 小中学校施設の耐震化については、国庫補助率のかさ上げ延長を踏まえ、平成二十七年度までのできるだけ早い時期に前倒しして進めるよう市町村に対し助言するとともに、予算の確保について引き続き国に要望してまいります。

 転落防止のためのさくや手すり、備蓄倉庫、自家発電設備等については、避難所となる学校及び地域の実情に応じ、市町村の防災担当課と市町村教育委員会とが十分協議しながら整備を進めていく必要があります。その際には、再生可能エネルギーの利用など、学校の防災機能強化に対する国庫補助制度の有効活用も重要です。

 また、小中学校における防災訓練や宿泊研修での非常食の体験などは、児童生徒の防災意識の向上に資するものと考えています。

 県教育委員会では、学校安全防災研修会等を通じて教職員の防災対応能力を育成するとともに、モデル校における実践的な防災教育の事例等を通じて防災教育の推進を図ってまいります。

 次に、中学校での武道教育必修化についてお答えします。

 まず、講習会の充実についてですが、授業中の安全を確保するには教員の指導力の向上が重要です。武道指導者養成講習会では、事故防止等の安全対策や授業の組み立て方を内容とした、二日間、十時間の講習を実施しています。このほか、中学校実技講習会においても、二十一年度から新たに武道を加え、実施してきています。

 次に、教員と生徒の評価です。

 教員の指導力は、学習指導要領の内容を生徒の技能や体力の状況に応じ、安全面に配慮した段階的指導ができているかなどで評価されるものと考えます。

 また、生徒の評価については、指導内容に沿った評価基準を作成し、適切に行うよう指導しているところです。

 今後の安全対策ですが、中学校で初めて武道を体験する生徒が多いことから、受け身などの基本動作を確実に身につけさせ、危険な動作や禁じわざを用いないなどの約束事を守り、安全に留意する態度を育成することが大事です。このため、県教育委員会では授業の安全指針の作成を予定しておりましたが、本日、文科省は、「柔道の授業の安全な実施に向けて」と題する具体的で詳細な安全管理の指針を発表したところです。この指針に不足する部分があれば補充するなどして、指針に沿って、事故の発生しない授業が実施されるよう徹底したいと考えています。

 今後とも、講習会の一層の充実を図りながら、安全で効果的な武道教育が行われるよう指導してまいります。

 次に、所得連動返済型の無利子奨学金についてお答えします。

 高校生修学支援基金につきましては、国の制度改正により、二十四年度以降、住民税の課税額が一万八千九百円未満の世帯等に対する返還猶予など負担軽減を行うことが取り崩しの条件となりました。

 この新たな制度の導入に当たっては、幾つかの課題があります。

 一つは、公平性の問題です。

 返還猶予制度の対象者が基金の貸付条件に合致する所得以下の世帯の奨学生に限られていること、加えて、返還時の年収が三百万円未満の奨学生であっても、貸付時に特定された者しか制度利用できないことです。

 二つ目は、貸付原資の問題です。

 奨学金の回収が遅くなれば、将来、奨学金の貸付人数の確保に支障が出る場合も予想され、今回の基金だけでこの制度を恒久的に維持するには限界があると考えています。

 したがって、国の制度改正の趣旨や制度導入に伴う本県の奨学金制度全体に与える影響、新たな財政負担などを十分に考慮し、他県の動向も注視しながら慎重に検討したいと考えております。

 以上です。



○井上伸史副議長 永松福祉保健部長。

  〔永松福祉保健部長登壇〕



◎永松悟福祉保健部長 私の方からは五点についてお答えをいたします。

 まず、ドクターヘリの導入についてでございます。

 県では、現在の防災ヘリの救急使用による運用と福岡県ドクターヘリの共同運航に加え、本年九月には大分大学医学部附属病院を基地病院とする本県独自のドクターヘリの運航を開始する予定でございます。

 運航体制の整備につきましては、現在、大学附属病院において、ヘリポートや給油施設などの整備を進めるとともに、搭乗する医師や看護師のフライト研修に向けた準備を行っているところでございます。

 また、場外離着陸場確保のため、県内の各消防本部の協力のもと、選定調査を行っているところであります。

 さらに、離着陸の安全確保、出動要請や搬送などの連携強化のために、消防機関や県内四つの救命救急センター等の代表者で構成しますドクターヘリ等運航調整委員会を設置し、協議を進めているところでございます。

 格納庫につきましては、機材の保守整備、また、安全性の確保等の面から重要であり、大学附属病院やヘリ運航会社と設置場所等について検討を進めているところでございます。

 次に、ひとり親家庭の在宅就業支援についてお答えいたします。

 国の調査によりますと、母子家庭の約八五%は就業しているものの、年間所得は二百六十二万円と低い状況にございます。このため、より収入の高い就業を可能にするための支援が必要であります。

 母子家庭等就業・自立支援センターでは、就業相談、就業情報の提供、無料職業紹介を実施しているところでございます。県では、看護師など就職に必要な資格習得費用の助成や修業期間中の生活支援を行っております。

 在宅就労は、家事や子育てを一人で負担するひとり親にとって有効な就労方法の一つと考えますが、安心こども基金事業による在宅就業支援につきましては、業務開拓や費用対効果、特に事業終了後の安定的、継続的な業務の確保など検討すべき課題があるものと考えております。

 今後、先進地の事例も踏まえ、市町村やハローワークと協議しながら、ひとり親家庭に対する就業支援の充実を図ってまいりたいと考えております。

 次に、発達障害の早期発見についてお答えをいたします。

 発達障害は、保育所や幼稚園での集団生活の中で発見されることが多いと言われております。そのため、早期発見に向けて、就学前の五歳児の段階で、市町村における健診や発達相談会の取り組みを拡大していくことは重要であると認識しております。

 現在、県内では五つの市が五歳児に対する健診や発達相談会を実施しておりますけれども、発達障害を診断する専門医などの確保や親の障害受容を含めたその後の継続した支援に苦労されていると聞いております。

 このため、県では、来年度、発達障害などの子供の心の診療を中核的に担います子供の心の診療拠点病院として大分大学医学部附属病院を指定し、市町村が五歳児健診や発達相談会を実施する場合に専門医を派遣する仕組みを構築することで、全市町村における取り組みを積極的に推進していくことといたしております。

 また、あわせて、発達障害者支援専門員を派遣し、親の障害受容や関係者の理解促進を図るなど、市町村や学校と連携しながら親子を継続して支援する体制づくりを進めてまいります。

 次に、地域包括ケアシステムの構築についてお答えいたします。

 高齢者に日常生活の場で介護や医療などさまざまなサービスが適切に提供できる地域包括ケアシステムは大変重要な仕組みであると考えております。こうしたシステムが構築されれば、要介護状態になっても、住みなれた家庭や地域で自分らしい生活の継続が可能となります。そのためには、市町村が設置しております地域包括支援センターの果たす役割が重要でございます。

 今後、センターでは、一人一人のニーズに応じ、介護保険などの公的なサービスと住民の支え合い活動などのインフォーマルなサービスを組み合わせて、総合的に提供する体制づくりに取り組む必要がございます。

 このため、県では、来年度、センターで実施している地域ケア会議の活性化を図り、要介護、要支援者の自立支援を中心に据えて、ケアマネジャーや事業者などが協働、連携するモデル事業を三市で実施することといたしております。

 また、高齢者の見守りには県民の自助や共助が必要なことから、ボランティア研修などさまざまな機会をとらえて理解促進に努めてまいりたいと考えております。

 最後に、がん対策についてお答えをいたします。

 まず、地域がん登録の状況についてでございますが、平成二十三年四月に開始しておりまして、医療機関の協力により登録作業が順調に進んでおります。

 県では、登録された患者の五年後の生存率などを把握するため、平成二十七年度から生存確認調査を行うことといたしております。この調査を市町村への住民票照会により実施する場合には、県、市町村とも事務処理に多くの時間と労力を要することになります。

 議員ご提案の住民基本台帳ネットワークシステムの活用につきましては、県で直接、生存状況を確認できるため、事務の効率化や迅速化が図られるとともに、県内の転居情報も把握できることから精度の向上も期待できます。

 県といたしましては、個人情報保護の審査会の審議も踏まえ、住基ネットの活用を検討してまいりたいと考えております。

 次に、がん対策の推進についてでございますが、二十年三月に策定しましたがん対策推進計画に沿って、喫煙対策を初めとするがん予防、がん検診受診率の向上、がん診療連携拠点病院の機能強化、がん医療に関する相談支援や情報提供、そして在宅医療連携の推進等に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 山本商工労働部長。

  〔山本商工労働部長登壇〕



◎山本和徳商工労働部長 私から二点についてお答え申し上げたいと思います。

 一点目は、自治体クラウドについてでございます。

 県といたしまして、これまで、業務の合理化や効率化を図るため、豊の国ハイパーネットワークなどを活用した県内自治体のクラウド導入を推進してまいりました。この自治体クラウドの推進は、災害時のデータ管理の備えとしても極めて有効であると考えております。

 現在、電子入札業務のクラウドサービスを県と全市町村で共同利用しております。

 また、日田市など三市におきましては、住民情報や税業務などの基幹業務システムでもクラウドを導入しておりまして、ことしじゅうに他の九つの市町村でも導入をする予定であります。

 県としては、引き続き他県の事例やクラウド技術に関する研修会の開催などによりまして、市町村に対する情報提供や助言に努めてまいります。

 また、データのバックアップ体制の強化に向けては、県と全市町村で、ネットワークを利用した保管の方法や場所等について検討を進めております。

 データ保管につきましては必ず二カ所以上とすることなど基本方針を定めたところでありまして、今後ともデータのさらなる安全性確保に努めてまいります。

 二点目は、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度についてであります。

 大分県は再生可能エネルギーの供給量と自給率が日本一でありまして、七月から開始される固定価格買い取り制度は、その導入を一層促進するものとして期待しております。

 買い取りの価格と買い取りの期間につきましては、今後、第三者委員会の意見を踏まえ、経済産業大臣が決定いたします。

 買い取りコストは電気料金に上乗せされるため、電気利用者の負担増に配慮する必要がありますが、再生可能エネルギーの導入促進が期待できる価格と期間が設定されるかどうかがポイントになると考えております。

 県では、再生可能エネルギーの導入促進策として、中小企業や地域が主体となる再生可能エネルギー導入のモデル事業への助成制度や県制度資金の新設による支援を行います。

 また、エネルギー産業育成のために設立いたしますエネルギー産業企業会の取り組みの中で、この固定価格買い取り制度も含めた県の支援制度についての情報提供を積極的に行いますとともに、コーディネーターを配置しまして、相談体制の充実を図る所存であります。

 こうした総合的な取り組みによりまして、太陽光発電を初め、温泉熱や小水力など本県の特色を生かした多様な再生可能エネルギーの導入を促進してまいります。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 太田警察本部長。

  〔太田警察本部長登壇〕



◎太田滋徳警察本部長 自転車の交通事故対策についてのお尋ねでありました。

 過去五年間の自転車事故の発生状況を見ますと、全事故に占める割合は、全国平均で二〇・九%、東京、埼玉、大阪では三〇%以上、千葉、神奈川、愛知、京都、兵庫で二〇%を超えるなど、都市部を中心に高い割合を示しております。歩行者との衝突による重大事故も発生している状況です。

 本県の場合は、全事故の一二・八%が自転車関連事故で、そのうち九六・五%が自動車との事故であります。その実態も踏まえ、本年、「良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策」を策定いたしました。

 主な対策の一つ目は、自転車の通行環境の整備です。

 自転車で歩道通行可とする規制の見直しを進めるほか、道路管理者と自転車専用走行空間の整備を進めてまいります。

 二つ目は、自転車利用者に対する正しい交通ルールの周知と安全教育の推進です。

 日ごろの安全教育のほか、毎月の県民交通安全日等に集中的な広報啓発活動を実施いたします。また、関係機関と連携して、児童生徒ばかりでなく、事故率の高い高齢者層にも体験型の安全教育を推進してまいります。

 三つ目は、自転車利用者の交通違反に対する指導取り締まりであります。

 街頭での指導、警告を強化するとともに、ブレーキ装置を取り外したピスト自転車運転等、悪質、危険な交通違反に対しては検挙措置を講じてまいります。

 一方、自動車運転者に対しても、各種講習等を通じて自転車を保護する意識の向上を図ってまいります。

 自転車は、大分県民にとって必要、日常、身近な交通手段であります。

 県警察では、県民の皆様のご理解とご協力を得てこれらの施策を推進し、自転車事故の抑止に努めてまいります。



○井上伸史副議長 阿部農林水産部長。

  〔阿部農林水産部長登壇〕



◎阿部良秀農林水産部長 女性の力を生かした六次産業化についてお答えをいたします。

 地域資源の高付加価値化を図る六次産業化にはマーケット起点のものづくりの考え方が大切であり、生産者としてだけでなく、生活者の視点をあわせ持つ女性の感性や能力を生かしていくことが重要と考えております。

 県は、今年度から各振興局に担当職員を配置し、専門的知識を有する六次産業化プランナーと連携しながら、ビジネスプランの作成支援や意欲ある人材の発掘に努めており、今年度七件の計画が認定されたところでございます。

 県内には、大分市の「吉野鶏めし保存会」や竹田市の「トマトケチャップのめぐみ会」など女性が主体となった先駆的な事例もございます。

 これに続く女性経営者の育成に向けまして、先月開催をいたしました六次産業化をテーマとしたフォーラムの中で、九重町の農家レストラン「べべんこ」の取り組みも紹介したところであります。

 このような活動を通じまして、農林漁業者の新事業創出につながる六次産業化をさらに推進するとともに、女性の起業に向けた取り組みを支援してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 以上で吉岡美智子君の質問に対する答弁は終わりました。

 これをもって代表質問を終わります。

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○井上伸史副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 明十日及び十一日は、県の休日のため休会といたします。

 次会は、十二日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○井上伸史副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後二時三十三分 散会