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平成23年 第4回定例会(12月) 12月05日−02号




平成23年 第4回定例会(12月) − 12月05日−02号







平成23年 第4回定例会(12月)



平成二十三年十二月五日(月曜日)

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 議事日程第二号

     平成二十三年十二月五日

           午前十時開議

第一 議員提出第二七号議案

   (議題、提出者の説明、質疑、討論、採決)

第二 第七四号議案、第八一号議案から第八三号議案まで及び第九一号議案から第一〇四号議案まで(議題、決算特別委員長の報告、質疑、討論、採決)

第三 一般質問及び質疑

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 本日の会議に付した案件

日程第一 議員提出第二七号議案

     (議題、提出者の説明、質疑、討論、採決)

日程第二 第七四号議案、第八一号議案から第八三号議案まで及び第九一号議案から第一〇四号議案まで

     (議題、決算特別委員長の報告、質疑、討論、採決)

日程第三 一般質問及び質疑

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 出席議員 四十三名

  議長        志村 学

  副議長       井上伸史

            阿部英仁

            近藤和義

            古手川正治

            土居昌弘

            嶋 幸一

            毛利正徳

            油布勝秀

            衛藤明和

            濱田 洋

            三浦 公

            末宗秀雄

            御手洗吉生

            桜木 博

            麻生栄作

            田中利明

            渕 健児

            三浦正臣

            守永信幸

            藤田正道

            原田孝司

            小嶋秀行

            馬場 林

            尾島保彦

            後藤政義

            竹内小代美

            玉田輝義

            深津栄一

            酒井喜親

            首藤隆憲

            吉冨幸吉

            平岩純子

            江藤清志

            久原和弘

            小野弘利

            元吉俊博

            荒金信生

            佐々木敏夫

            戸高賢史

            吉岡美智子

            河野成司

            堤 栄三

 欠席議員 なし

 欠員   一名

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 出席した県側関係者

  知事        広瀬勝貞

  副知事       二日市具正

  副知事       小風 茂

  教育委員長     林 浩昭

  代表監査委員    米浜光郎

  総務部長      奥塚正典

  企業局長      緒方浩史

  病院局長      坂田久信

  教育長       野中信孝

  警察本部長     太田滋徳

  企画振興部長    池辺英貴

  福祉保健部長    永松 悟

  生活環境部長    照山龍治

  商工労働部長    山本和徳

  農林水産部長    阿部良秀

  土木建築部長    梅崎健次郎

  会計管理者兼

            平田茂雄

  会計管理局長

  人事委員会

            岡 正美

  事務局長

  労働委員会

            光永 尚

  事務局長

  財政課長      尾野賢治

  知事室長      草野俊介

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     午前十時十八分 開議



○志村学議長 これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○志村学議長 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。

 まず、第一〇七号議案職員の給与に関する条例等の一部改正について及び第一二五号議案職員の特殊勤務手当支給条例の一部改正については、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を聴取した結果、適当と考える旨、文書をもって回答がありました。

 次に、監査委員から、地方自治法第百九十九条第九項の規定により医療政策課など百十カ所の定期監査について、また、同法第二百三十五条の二第三項の規定により十一月の例月出納検査について、それぞれ結果に関する報告がありました。

 なお、調書は朗読を省略いたします。

 以上、報告を終わります。

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○志村学議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第二号により行います。

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△日程第一 議員提出第二七号議案(議題、提出者の説明、質疑、討論、採決)



○志村学議長 日程第一、議員提出第二七号議案を議題といたします。

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    議案提出書

 議員提出第二七号議案

  今冬の電力需給対策における節電の取組宣言決議

 右の議案を別紙のとおり会議規則第十五条第一項の規定により提出します。

 平成二十三年十二月五日

提出者 大分県議会議員 近藤和義

 〃     〃    久原和弘

賛成者 大分県議会議員 阿部英仁

 〃     〃    土居昌弘

 〃     〃    末宗秀雄

 〃     〃    麻生栄作

 〃     〃    玉田輝義

 〃     〃    平岩純子

 〃     〃    江藤清志

 〃     〃    小野弘利

 〃     〃    元吉俊博

 〃     〃    佐々敏夫

 〃     〃    河野成司

大分県議会議長 志村学殿

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(別紙)

 議員提出第二七号議案

  今冬の電力需給対策における節電の取組宣言決議

 東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故等を受けて原子力発電の安全性に多くの国民が疑問を持ち、エネルギー供給が制約される中で、長期的な電力消費の抑制が必至となり、企業や家庭では省エネルギー・節電対策に努めているところである。

 こうした中、九州電力管内においては、原子力発電所の停止に伴い、代替となる火力発電所の補修時期の調整や追加の燃料調達等、供給力確保のための努力が行われているが、今冬の最大需要見通しに対して安定供給に必要な予備力が確保できず、国及び九州電力は、家庭や企業に対して十二月から三月までの間の節電を要請し、特に、十二月二十六日から二月三日の平日八時から二十一時までの間は、五パーセント以上を目標に節電の協力を求めているところである。

 このような事態を受け、大分県では、緊急節電対策推進本部を設置して、県を挙げた取組を行うこととしており、県議会においても、率先して節電に取り組むとともに、県民や事業者の皆様に生活や経済活動に支障のない範囲で節電の取組をお願いしなければならない。

 よって、本県議会は、今冬の電力需給対策において、県民の先頭に立って節電に取り組むとともに、広く県民に節電への協力を呼びかけ、県民が一致団結して節電に取り組む気運の醸成を図ることをここに宣言する。

 右、決議する。

 平成二十三年十二月五日

      大分県議会

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○志村学議長 提出者の説明を求めます。近藤和義君。

  〔近藤議員登壇〕



◆近藤和義議員 ただいま議題となりました議員提出第二七号議案今冬の電力需給対策における節電の取組宣言決議についてであります。

 決議案を読み上げ、提案の説明といたします。

 東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故等を受けて原子力発電の安全性に多くの国民が疑問を持ち、エネルギー供給が制約される中で長期的な電力消費の抑制が必至となり、企業や家庭では省エネルギー・節電対策に努めているところである。

 こうした中、九州電力管内においては、原子力発電所の停止に伴い、代替となる火力発電所の補修時期の調整や追加の燃料調達等、供給力確保のための努力が行われているが、今冬の最大需要見通しに対して安定供給に必要な予備力が確保できず、国及び九州電力は、家庭や企業に対して十二月から三月までの間の節電を要請し、特に十二月二十六日から二月三日の平日八時から二十一時までの間は五%以上を目標に節電の協力を求めているところである。

 このような事態を受け、大分県では、緊急節電対策推進本部を設置して県を挙げた取り組みを行うこととしており、県議会においても、率先して節電に取り組むとともに、県民や事業者の皆様に生活や経済活動に支障のない範囲で節電の取り組みをお願いしなければならない。

 よって、本県議会は、今冬の電力需給対策において、県民の先頭に立って節電に取り組むとともに、広く県民に節電への協力を呼びかけ、県民が一致団結して節電に取り組む機運の醸成を図ることをここに宣言する。

 右、決議する。

 平成二十三年十二月五日

      大分県議会

 以上であります。

 何とぞ、慎重ご審議の上、ご賛同賜りますようお願いいたします。



○志村学議長 以上で提出者の説明は終わりました。

 これより質疑に入ります。−−別にご質疑もないようでありますので、質疑を終結いたします。

 お諮りいたします。本案は、委員会付託を省略いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○志村学議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本案は委員会付託を省略することに決定いたしました。

 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。

 これをもって討論を終結し、これより採決いたします。

 本案は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○志村学議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本案は原案のとおり可決されました。

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△日程第二 第七四号議案、第八一号議案から第八三号議案まで及び第九一号議案から第一〇四号議案まで(議題、決算特別委員長の報告、質疑、討論、採決)



○志村学議長 日程第二、日程第二の各決算関連議案を一括議題とし、これより委員長の報告を求めます。決算特別委員長江藤清志君。

  〔江藤議員登壇〕



◆江藤清志決算特別委員長 決算特別委員会の審査の経過と結果についてご報告申し上げます。

 本委員会で審査いたしました案件は、第二回定例会で付託を受けました第七四号議案平成二十二年度大分県病院事業欠損金の資本剰余金による処理について、第八一号議案から第八三号議案までの平成二十二年度各企業会計決算の認定について、第三回定例会で付託を受けました第九一号議案平成二十二年度大分県一般会計歳入歳出決算の認定について及び第九二号議案から第一〇四号議案までの平成二十二年度各特別会計歳入歳出決算の認定についての決算関係議案十八件であります。

 委員会は、十月十一日から十一月二日までの間に八日間開催し、会計管理者及び監査委員ほか関係者の出席説明を求め、予算の執行が適正かつ効果的に行われたか、また、その結果、どのような事業効果がもたらされたかなどについて慎重に審査しました。

 その結果、各般の事務事業は、議決の趣旨に沿った適正な執行が行われており、総じて順調な成果をおさめているものとの結論に至り、いずれの決算関係議案についても認定または可決すべきものと決定いたしました。

 しかしながら、なお十分とは言いがたい部分も散見されることから、本委員会として、今後、特に改善あるいは検討を求める事項として、お手元に配付の決算特別委員会審査報告書のとおり取りまとめたところであります。

 そのすべての朗読は省略いたしますが、ここでは幾つかの項目について申し述べたいと思います。

 まず、財政運営の健全化についてであります。

 平成二十一年度から中期行財政運営ビジョンに基づき選択と集中による歳出削減及び歳入確保に取り組まれた結果、財政調整用基金が四百十七億円となるなど一定の成果を上げられました。しかしながら、本県財政を取り巻く状況は、皆さんご存じのとおり、東日本大震災や世界的な景気後退などの影響により税収や地方交付税及び国庫支出金が減少するおそれがあるなど一段と厳しさが増すことが予想されることから、今後も引き続き歳入の確保と歳出の削減に努め、中長期的展望に立った健全な財政運営に尽力していただきたい。

 次に、県債発行の抑制についてであります。

 昨年度は退職手当債の発行を見送るなど県債発行の抑制に努められていますが、県の歳出における公債費の負担が大きい状況にあるため、今後も、事業の遂行状況を考慮しながら、県債発行の抑制に努めていただきたい。

 さらに、収入未済額の解消については、各関係機関で取り組みの強化が図られた結果、一般会計及び特別会計並びに病院事業会計においては、昨年度の収入未済額は前年度に比べ減少していますが、全体としては依然として多額に上っていることから、今後も引き続き収入未済額の解消に努めていただきたい。

 また、包括外部監査結果及び行政監査結果の措置状況については、今後、議会に対して報告していただきたい。

 次に、個別事項についてでありますが、まず、小規模集落対策の推進については、小規模集落に居住する住民が今後も安心して住み続けられるよう、安全な飲料水の確保など、小規模集落の抱える課題の解決に取り組んでいただきたい。

 次に、鳥獣被害対策については、これまでも電気さく、防護さくの設置支援など鳥獣被害対策に取り組まれてきましたが、被害額が依然として三億円台で推移しており、生産意欲の低下、耕作放棄地の増加や森林環境の悪化にもつながる深刻な問題となっているため、より効果的な捕獲対策を講じるとともに、狩猟者の確保に努めていただきたい。

 防災・減災予算の確保については、砂防事業において急傾斜地対策を要する箇所がまだ多く残っており、また、河床への土砂堆積が進み、人家が集中した地域において浸水の危険性が増大していることから、今後も県民の生命、財産を守るため、防災・減災対策予算の積極的な確保に努めていただきたい。

 以上、幾つかの項目について述べましたが、当委員会でまとめたこれらの事項については、平成二十四年度の予算編成や今後の事業執行に反映させるなど、適時適切な処理を講じられるよう要望いたしまして、決算特別委員会の報告といたします。

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  決算特別委員会審査報告書

 第二回定例会において本委員会に付託された案件は、第七四号議案平成二十二年度大分県病院事業欠損金の資本剰余金による処理について、第八一号議案から第八三号議案までの平成二十二年度各企業会計決算の認定等についてである。また、第三回定例会において本委員会に付託された案件は、第九一号議案平成二十二年度大分県一般会計歳入歳出決算の認定について、及び第九二号議案から第一〇四号議案までの平成二十二年度各特別会計歳入歳出決算の認定についてである。

 委員会は、十月十一日から十一月二日までの間に八回開催し、会計管理者及び監査委員ほか関係者の出席、説明を求め、予算の執行が適正かつ効果的に行われたか、また、その結果、どのような事業効果がもたらされたか等について慎重に審査した。

 以下、決算の概要及び審査結果について報告する。

 一、決算の概要

 1 平成二十二年度一般会計及び各特別会計歳入歳出決算の概要について

 平成二十二年度の一般会計の決算総額は、歳入決算額六千五十一億九千二百三十九万余円に対し、歳出決算額は、五千九百二十七億七千七百六十七万余円となっており、前年度に比べ、歳入が、五・四四%、歳出が、五・九四%、とそれぞれ減少している。この結果、形式収支は、百二十四億千四百七十一万余円の黒字で、形式収支から翌年度に繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は二十四億三千九十九万余円の黒字となったものの、実質収支から前年度実質収支を引いた単年度収支は二億四千五百十五万余円の赤字となっている。

 収入未済額は、四十五億千四十八万余円で、産業廃棄物税の滞納が増加したものの自動車税、個人県民税などの減少により県税の収入未済が減少したこと等により、前年度に比べ、二億五千三百六十七万余円減少している。不納欠損額は、二億四千四十六万余円で、前年度に比べ、四千八百八十八万余円増加している。これは主には、市町村による個人県民税の不納欠損額が増えたものである。

 次に、十三の特別会計の歳入決算額の合計は、千三百八十八億七千九百四十五万余円に対し、歳出決算額は、千三百六十八億五千七百七十七万余円となっており、前年度に比べ、歳入が、八・二三%、歳出が七・九七%とそれぞれ減少している。この結果、形式収支、実質収支とも二十億二千百六十七万余円の黒字となったものの単年度収支は四億八千二百六十四万余円の赤字となった。

 収入未済額は、十一億五千百七十八万余円で、前年度に比べ、五百六十四万余円増加している。これは主に貸付金償還金の未収が増加したものによる。不納欠損額は、三百二十七万余円で、前年度に比べ、千三百五十万余円減少している。

 なお、大分県心身障害者扶養共済制度特別会計、農業改良資金特別会計、公共用地先行取得事業特別会計の三特別会計が、平成二十二年度末で廃止された。

 2 平成二十二年度大分県病院事業会計決算の概要について

 平成二十二年度の大分県病院事業会計の決算では、総収益が、百四十二億四十五万余円(金額は消費税抜きである。以下同じ。)に対し、総費用は、百四十八億三千八百七十四万余円で、差し引き六億三千八百二十九万余円の純損失となり、前年度繰越欠損金五十一億五千七百九十六万余円とあわせ当年度末の未処理欠損金は、五十七億九千六百二十五万余円となっている。

 県立病院では、患者数及び診療単価の増加によって入院収益、外来収益ともに増加したことから、一億六千三百二十二万余円の医業利益を計上し、七億八千二百八十五万余円の医業外利益とあわせ、経常利益は九億四千六百八万余円となり、純利益も九億二千七百五十九万余円を計上している。

 県立三重病院では、平成二十二年九月十七日で診療行為を停止したため、医業収益が、四億千二十八万余円にとどまる一方、平成二十三年三月までの残務期間の経費等により医業費用が九億三千四百四十一万余円となっており、医業損失が五億二千四百十三万余円となった。このため、医業外利益一億六十五万余円とあわせ、純損失は十五億六千五百八十九万余円となっている。

 3 平成二十二年度大分県電気事業会計及び工業用水道事業会計決算の概要について

 平成二十二年度における電気事業の経営成績は、総収益が二十一億六千二百四十一万余円に対し、総費用は、二十億四千七百五十七万余円で、純利益は、一億千四百八十三万余円となっている。

 また、工業用水道事業については、総収益が二十億九千六百七十四万余円に対し、総費用は、十五億三千六百五十六万余円で、純利益は、五億六千十七万余円となっている。

 二、審査結果

 平成二十二年度の予算に計上された各般の事務事業は議決の趣旨に沿っておおむね適正な執行が行われており、総じて順調な成果を収めているものと認められ、審査の結果、第七四号議案については、原案のとおり可決すべきもの、第八一号議案から第八三号議案までの平成二十二年度企業会計決算、第九一号議案から第一〇四号議案までの平成二十二年度大分県一般会計及び各特別会計歳入歳出決算の認定については、いずれも認定すべきものと決定した。

 なお、本委員会として、今後、特に改善あるいは検討を求める事項について、次の項目にとりまとめたので、平成二十四年度の予算案に反映させるなど、適時適切な処理を講じられたい。

 1 財政運営の健全化について

 平成二十二年度普通会計決算では、財政構造の弾力性を示す指標である経常収支比率は、人件費が減少するとともに地方交付税等の増加により九三・九%と前年度の九六・七%に比べ二・八ポイント低下しており、前年度に引き続き改善しているが、依然として高い水準にある。

 臨時財政対策債を除く県債残高は、約七千八百五十四億円と前年度末に比べ約二百九十三億円減少したが、全県債残高は約一兆三百九十七億円と前年度末に比べ約百六十七億円の増加となった。

 本県財政を取り巻く状況は、東日本大震災や世界的な景気後退などの影響により、税収や地方交付税及び国庫支出金が減少する恐れがある一方、福祉関係の義務的経費の増大が見込まれるなど、一段と厳しさが増すことが予想される。

 平成二十一年度からの「大分県中期行財政運営ビジョン」に基づき、選択と集中による歳出削減及び歳入確保を行った結果、平成二十二年度末の財政調整用基金残高は四百十七億円と前年度末に比べ六十七億円の増加となったが、同ビジョンも平成二十三年度に終了することから、平成二十四年度以降も引き続き歳入の確保と歳出の削減に努め、中長期的展望に立った健全な財政運営に尽力されたい。

 2 県債発行の抑制について

 平成二十二年度公債管理特別会計で、県債利息約百五十六億円を含む約千二百七十二億円が公債費として支出されるなど、県の歳出における公債費の負担が大きい状況にある。

 平成二十二年度においては、退職手当債三十億円の発行を見送るなど県債発行を抑制しているが、今後も公債費負担の軽減を図るため、事業の遂行状況を考慮しながら、県債発行の抑制に努められたい。

 3 収入未済額の解消について

 収入未済の解消については、これまで、各関係機関で、取り組みの強化が図られた結果、平成二十二年度一般会計及び特別会計の収入未済額が、約五十六億六千二百二十七万円と前年度に比べ約二億四千八百四万円の減少となるなど効果が上がっている。しかしながら、個人県民税をはじめとする県税の滞納、貸付金償還金の未収など、県税外を含めた収入未済額全体としては、依然として多額にのぼっている。

 厳しい財政状況の下、財源の確保及び負担の公平性の観点から、市町村や関係機関との連携を強化し、適切な債権管理と厳正な回収に努めるとともに、職員の資質の向上に努め、引き続き、収入未済の解消と新たな発生防止に努めるとともに、安易に不納欠損に至ることのないよう努められたい。

 また、病院事業の過年度分の医業未収金も約一億四千三百四十万円と前年度に比べ約八百九十四万円の減少となっているが、病院事業の健全化のために、一層適切な債権管理を行うとともに、医業未収金の発生防止に努められたい。

 なお、不納欠損処理にあたっては、法に則した厳正な判断のもとに処理されたい。

 4 包括外部監査結果及び行政監査結果に対する措置状況について

 包括外部監査人の報告書により公表した監査結果に基づき講じた措置内容について、議会に対し報告されたい。

 また、行政監査結果に基づき講じた措置内容についても議会に対し報告されたい。

 5 個別事項について

 (1) 小規模集落対策の推進について

 少子高齢化や過疎化の進展により、県内の小規模集落数が増加するとともに、小規模集落の高齢化が一層進んでいる。このため、小規模集落は将来のくらしに大きな不安を感じている状況である。

 小規模集落対策として平成二十年度から実施してきた「小規模集落・里のくらし支援事業」については、小規模集落対策に主体的に取り組むべき市町村の取り組み姿勢に差があるなど未だに課題があるなか、平成二十三年度で終了する予定である。

 また、後継者不足のため給水施設整備に係る費用の負担が困難であるなどの理由で、小規模集落の中には生活の基本的インフラである給水施設が整備されていない集落もある。

 よって、小規模集落に安心して住み続けられるよう、来年度以降も市町村間の取り組み格差の是正や安全な飲料水確保などの課題解決に取り組んでいただきたい。

 (2) 子ども医療費助成について

 子ども医療費の助成については、平成二十二年十月に入院の助成年齢を「未就学児」から「中学三年生」までに拡大を行ったところであるが、子育て満足度日本一を目標とする大分県においては、安心して子どもを産み育てられる環境づくりをさらに進めていくことが求められている。

 よって、助成対象を通院まで拡大するなど、より子育てしやすい環境づくりに向けた制度の見直しに努められたい。

 (3) ヒブ・子宮頸がん等のワクチン接種について

 ヒブ・子宮頸がん等のワクチン接種については、基金事業により十八市町村全てが全額公費負担で実施しているが、基金事業は平成二十三年度で終了となっている。

 現在、国において定期接種化の動きがあるが、東日本大震災の影響等もあり、見通しが不透明な部分があることから、ヒブ・子宮頸がん等のワクチン接種については、県として、助成事業の継続について検討されたい。

 (4) 農林水産業の振興について

 「知恵を出し汗をかいてもうかる農林水産業」「元気で魅力ある農山漁村」の実現のため、平成二十七年農林水産業産出額二千百億円の目標を掲げ「おおいた農山漁村活性化戦略二〇〇五」の見直しが進められているところである。

 本県の農林水産業には、担い手の減少や高齢化、食の安全・安心に対する意識の高まりなど様々な課題がある。

 後継者の育成、安全・安心で消費者や市場のニーズに的確に応える商品づくりなど、戦略の目標達成に向け、さらなる取り組みに努められたい。

 また、事業の成果指標については、広く現場の声を聞きながら、生産者のモチベーションの向上につながる、より有効な指標の設定に努められたい。

 (5) 鳥獣被害対策について

 これまで、有害鳥獣に関する捕獲報償金の創設、電気柵や防護柵の設置支援などの取り組みを進め、イノシシやシカの捕獲頭数は伸びてはいるものの、農林業被害額は依然三億円台で推移しており、生産意欲の低下、耕作放棄地の増加、森林環境の悪化にもつながる深刻な問題となっている。

 このため、安心して農林業に取り組める環境を整備し、適正な生息頭数を維持するためには、捕獲の強化、狩猟者の確保を早急にすすめる必要がある。

 よって、県内における有害捕獲の区域割りをなくすとともに、隣県とも連携し、より効果的な捕獲対策を講じられたい。

 また、高齢化している狩猟者対策として、狩猟免許取得等にかかる手数料の免除や経費の助成及び若年層への取得普及につながる制度の創設を図られたい。

 (6) 防災・減災対策予算の確保について

 砂防事業においては、県下の急傾斜地要対策箇所数三千九百五十四カ所に対し、概成箇所数は千六十七カ所と、整備率が二七%にとどまっており、依然として対策を要する箇所が数多く残存している。

 また、山間部をはじめ河床への土砂堆積が進んでおり、とりわけ人家が集中した区域における近年の豪雨の頻発により、浸水の危険性が増大している。

 今後も、県民の生命・財産を守るための防災・減災対策予算については、積極的な予算確保に努められたい。

 (7) 道路整備の継続等について

 生活道路改繕事業は、小規模改築と道路修繕工事を組み合わせた道路改繕工事を行うもので、短期間で道路の安全性・利便性が向上するなどの効果が出ており、県民の評価も非常に高い事業となっている。

 この事業は平成二十三年度から、暮らしの道再生事業として引き継がれ、生活道路の安全性・利便性向上に寄与しているほか、地元業者の仕事確保の面からも非常に貢献している。

 未だ、要望箇所が数多く残っていることや、地域の雇用を維持する必要があることから、今後も、県民ニーズに対応したきめ細かな道路整備を継続して実施するよう努められたい。

 また、国直轄の道路整備事業において、地元企業が受注できるよう国に要望されたい。

 (8) 日豊本線高架開業後の予算編成について

 平成二十五年度完了予定の大分駅付近連続立体交差事業には、これまで多額の予算が重点配分されてきた。平成二十三年度末には、日豊本線が高架開業する予定であり、来年度以降の本事業予算は大幅に縮小するが、平成二十四年度以降については、その他の公共事業が円滑に実施できるよう、予算編成に配慮されたい。

 (9) 住宅改修支援制度について

 住宅改修への支援制度は、県内中小企業の受注機会の確保と雇用確保につながり、地域経済に与える影響は大きい。

 木造住宅耐震化促進事業は、耐震を目的とした住宅改修支援制度であるが、平成二十二年度の工事実績は二十件、請負工事金額は約六千万円であった。

 平成二十三年度からは、おおいた安心住まい改修支援事業により、高齢者や子どものいる世帯に対し、制度が拡充されたところである。

 今後も、これらの事業や地域材活用事業などを含め、一体的に制度周知を行うなど、利用実績の向上に努められたい。

 (10) 学校におけるICT教育基盤の活用について

 平成二十一年度から二十二年度にかけ、県立学校等において教育用コンピュータやプロジェクターなどの機器の導入や校内LANの整備が飛躍的に進んだことにより、ICTを活用したわかりやすい授業を行える環境が整った。

 しかしながら、国の実態調査からも伺えるように、こうした環境整備にもかかわらず、その活用が進んでいない状況にある。

 このため、授業や校務等への活用方法についての調査研究や学校現場への支援員の派遣強化などにより、ICT機器の効果的な活用及び教職員のICT活用能力の向上を図られたい。

 (11) 再生可能エネルギーの導入促進について

 国は、再生可能エネルギーの導入拡大を進めるため、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気を、一定の期間・価格で電気事業者が買い取ることを義務付けた。

 県においては、県内における再生可能エネルギー導入のさらなる促進に努められたい。

 (12) 大分県地域づくり機構について

 大分県地域づくり機構が実施する分譲事業及び土地造成事業において、未売却用地の地価下落に伴い含み損が発生している。

 今後、同種の事業を行う場合は、将来に損失を発生させないよう、計画段階から慎重に検討されたい。

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○志村学議長 以上で委員長の報告は終わりました。

 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。−−別にご質疑もないようでありますので、質疑を終結し、これより討論に入ります。

 発言の通告がありますので、これを許します。堤栄三君。

  〔堤議員登壇〕



◆堤栄三議員 おはようございます。日本共産党の堤でございます。

 私は、以下の各会計決算について、反対の立場から討論をいたします。

 まず、第九一号議案平成二十二年度大分県一般会計歳入歳出決算の認定についてです。

 日本共産党として、すべての決算に反対というわけではありません。県民の要求が一定程度反映されている支出等も含まれていますが、全体的には住民の暮らし・福祉応援の予算にはなっていないことをまず指摘いたします。

 今回の歳入決算六千五十一億九千二百三十九万円について、地方交付税はやや増加していますが、住民税の増税によって県民の税負担もふえており、その上、県税の不納付欠損金処理もふえています。これは、県民の中に貧困と格差が拡大していることを示すものだと考えます。県民の暮らしや福祉を充実させ、それによって県税収入など自主財源が伸びる施策をとらなければなりません。緊急に財政調整基金等を取り崩し、暮らし応援の予算をふやすべきです。

 また、県債発行残高も毎年増加しており、公債費の増加によって県民向けの予算の削減や中期行財政運営ビジョンによって県職員の削減が進められてきています。その結果、実質収支額も二十四億三千百万円の黒字を計上していますが、県民犠牲による黒字となっているのが現状です。本来、地方自治体としては、このような県民の疲弊した暮らしをいかに応援し、向上させるかが問われています。

 歳出について、約五千九百二十八億円に上る歳出決算が、地方自治法第一条にうたう「住民の福祉の増進を図る」という自治体本来の任務に即していない決算となっていることをまず指摘いたします。

 国の悪政によって、中小企業の倒産、農林水産業の疲弊、雇用や社会保障の後退など、県民生活がぎりぎりまで追い詰められているのが現状です。国のこのような悪政及び東日本大震災と原発事故による被害と影響から県民の命と暮らしを守るのが県の責務であります。しかし、知事は、相変わらずの補助金漬けの大企業立地優先県政を続けています。大企業は、日本国内で労働者や中小企業から絞り上げたお金を、国民の所得や国内投資にも回さず、海外でのもうけに振り向けています。このシステムが内需、家計をやせ細らせ、日本を成長のとまった国にしてしまったのであります。このような大企業へ県民の税金である補助金等を使って誘致を進めても、県民の暮らしはよくなるはずがありません。こうした結果、さらなる貧困と格差が県内でも拡大したのが実態です。

 知事として、資本金十億円以上の大企業にため込まれた二百五十七兆円もの過剰な内部留保と利益を県民の暮らしに還元せよという姿勢に立つべきであり、こうした県政への転換を求めるものです。

 以下、少し具体的に見ていきます。

 雇用対策では、人間らしい雇用のルールをつくること。

 大分県では、誘致を進めた大分キヤノンやキヤノンマテリアルがこれまで大量の派遣労働者等の首切りを行いました。県として、大企業の身勝手なリストラは許さない、働くのは正社員が当たり前という人間らしく働けるルールの確立及びこのような事態に陥らせた大企業の社会的責任の追及と過剰な利益や内部留保の還元などを強く求めるべきです。

 あわせて、労働法制の改正審議にも大分県の実態を示して、製造業での常用型派遣労働は禁止のルールを盛り込ませるべきであります。

 さて、働くルールの問題で、もう一つの大きな問題は、県の中期行財政運営ビジョンで県職員数の総定員を大幅に削減するという姿勢であります。大分県知事部局の職員の非正規職員比率は一四・二%となっており、給料でも正規職員に比べて低賃金となっています。まさに行財政改革の推進で官製ワーキングプアをつくり出していることになります。一定の職員数の確保で県民サービスの向上と、県職員の労働強化をなくすために非正規職員の解消を求めます。

 以上、雇用対策の根本的な転換を強く求めるものです。

 続いて、補助金漬けの大企業立地優先県政から、内需拡大、中小企業者を中心とした地域経済の活性化へ転換すること。

 日本共産党がこれまでも要望してきた中小企業者向け県制度融資枠の拡大等の施策も見られますが、それでも県内の中小企業者の状況は倒産、廃業が後を絶たず、さらに大型商業施設の撤退等で大分市内の空洞化が進んでいます。このような状況下であるにもかかわらず決算では、企業立地促進事業費三億四千二百二十七万円や工業団地開発推進事業費十九億九千四百二十三万円が支出をされています。特に大分キヤノン等には、これまで累計で約六十三億円もの補助金等をつぎ込んで誘致を進めてきました。しかし、キヤノンには、二〇一〇年三月で内部留保額が三兆九千八百七十億円もため込まれています。このような内部留保を持っているキヤノンに補助金など出す必要が全くないではありませんか。その上、最近のタイの大洪水によって生産調整が行われ、大分キヤノンの下請工場で働く非正規労働者に休業等、そのしわ寄せがされています。

 県として、身勝手な生産調整や派遣切り、仕事があれば期間工などの非正規雇用の拡大を行う大企業の立地のために補助金等を出すべきではありません。補助金を、大分県内の中小企業者が倒産、廃業を余儀なくされている現状の改善対策のために使うこと、そして、どのようなリフォームにも活用できる住宅リフォーム助成制度の創設など、地域経済を活性化させる予算へ転換をすべきであります。

 続いて、社会保障制度の充実を図っていくこと。

 子供医療費の入院助成拡大やヒブ、子宮頸がんワクチン等への支出など県民の声に押され実施をしている事業もありますが、安心して子供を医者にかからせるためには子供医療費無料化の実現が求められます。国としても、「無料化は最優先課題として検討していく」と国会でも答弁をしています。県として、その実現を待つのではなく、ぜひ無料化の創設をすべきであります。それが子育て満足度日本一を目指す県の姿勢であるべきです。

 後期高齢者医療制度については、即時廃止が多くの高齢者の声であります。国は、制度そのものの根本問題は解決をせず、名前だけ変えて存続をさせようとしています。県として、差別医療の廃止を国に強く求めるべきであります。

 介護保険制度についても、来年は第五期改定を迎え、保険料の値上げやさらなる介護難民がつくり出されてしまう内容となっています。県として独自の助成を行い、安心して介護を受けられる制度への転換が必要があります。

 また、生活保護世帯も、平成二十一年度に比べ、千百八十一世帯増の一万四千五百五十九世帯となり、失業など収入減が最も多い受給理由になっています。国民健康保険税の滞納世帯も三万五千三百二十五世帯、うち保険証を取り上げられている資格証明書発行世帯は四千六百六十五世帯となっています。これは、県民の暮らしが疲弊をし、まともにお医者さんにかかれないことを物語っています。

 さらに、国も県も国保の広域化の推進を行おうとしています。広域化は、厚生労働省保険局長の通達でも「一般会計の繰り入れはなくし、保険料の値上げに転嫁せよ」と、さらなる値上げを推進し、ますます払えなくなる人がふえ、国保証の取り上げ世帯を増大させる結果になります。

 県として国保の広域化に反対をし、国や県として国保税の値上げを抑えるための緊急支援予算を組むべきであると同時に、国による社会保障の削減に反対し、住民の福祉を守る防波堤の役割を担うべきであります。

 続いて、教育予算の充実で学校教育条件の整備充実を図ること。

 小学校一、二年生及び中学一年生の三十人学級やいじめ、不登校対策への決算など一定評価できる事業も含まれていますが、人事評価制度実施事業を推進することで教員の選別と競争の激化がもたらされようとしています。子供たちには、学力テストによる競争教育の継続など、相変わらずの管理、競争教育の施策を推進しています。

 さらに、毎年、教職員定数条例によって教職員の定数が削減されています。小中学校の非正規雇用は、平成二十二年度と比べても三十九名増の八百六人となっています。その構成比は一〇・八%に上っており、毎年ふえています。県立学校でも平成二十三年度は五百六十二人で、構成比も一五・二%となっています。教育を受ける子供や保護者にとっても非正規を正規教職員にすることが求められており、また、三十人学級の拡大をするためにも、定数の削減ではなく、増員にその方向を切りかえるべきであります。

 そして、三年前の教職員採用をめぐる県教育委員会の汚職事件では、実態が解明されていないにもかかわらず、損害賠償と慰謝料の支出がなされています。大分県教育委員会による不正で、経済的損失とともに、はかり知れない精神的負担を与えた方々に損害賠償と慰謝料を支払うことは最小限の責任として当然のことであります。しかし、だれが口ききにかかわり、だれの指示と責任のもとに点数改ざんがやられたのかなど、この事件の核心部分はいまだ明らかにされないもとで、公費という形で何の責任もない県民に負担を押しつけるやり方は、到底、県民多数の理解を得られるものではありません。

 本来の教育委員会の役割は、上意下達を排し、少人数学級の拡大や正規教職員の増員、臨時講師の解消や管理競争教育の解消など学校教育条件を整備充実することであります。その実現のための予算面からの支援こそ必要であります。この方向への転換を強く求めるものであります。

 農林水産業の振興について。

 農業の振興には、米などの主な農産物の再生産を保障する価格保障と所得補償制度を構築させるとともに、これ以上の輸入野放しを許さないという県としての姿勢が県内農業の再生にとっても不可欠です。また、企業参入や大規模営農に偏った農政では、多様な生産活動を保障することはできません。県内農業を活性化させ、食料自給率の向上や農業の多面的機能の維持は、兼業、高齢者世帯を含む多くの農家が農村に定住し、営農を続けることで可能となります。「非効率」の名で中小農家を切り捨ててきた農業構造改革は、農業と農村を衰退させただけでした。農業に従事している多様な農家をできるだけ多く維持することが、農業産出額の増加、食料自給率の向上等につながるのではないでしょうか。

 あわせて、国が推進しようとしているTPPについても、知事は共同通信社のアンケートで交渉参加賛成のわずか六人の知事の中に入っており、さらなる食料の外国依存を強め、日本農業を壊滅させてしまう方向へ突き進もうとしています。知事として、明確に反省の立場を表明し、日本農業、ひいては大分県農業を守るべきであります。

 県として、農林水産業の振興に真剣に取り組み、再生産可能な農林水産業への転換を求めるものであります。

 日本共産党として、今回の一般会計決算について、県民の暮らしと福祉の充実で県民の所得を向上させ、安心して大分県で暮らせる予算への転換、大企業の身勝手な大量解雇に反対し、雇用を守る県政へ、そして大企業に補助金を出すのではなく、疲弊してしまっている地場中小企業者への支援、農林水産業の振興等を県政の中心に据えること、そして原発事故対策の抜本的改革を求めて、一般会計歳入歳出決算の反対討論とします。

 続いて、第九六号議案平成二十二年度大分県流通業務団地造成事業特別会計歳入歳出決算の認定について。

 これは前県政の負の遺産の一つであり、分譲率は一、二工区合わせて六五・三%であります。売れなければ県民負担だけが残ってしまいます。これも企業誘致事業の失敗の一形態であります。

 第一〇二号議案平成二十二年度大分県臨海工業地帯建設事業特別会計歳入歳出決算の認定について。

 この事業も先ほどと一緒で負の遺産であります。この事業は、大企業、日産の呼び込み方式の事業が破綻した事業です。大企業の身勝手な進出中止も許せませんが、確約のないまま、造成工事を先に進めたという県の責任も重大です。だれもその責任をとろうとしない。さらに、売却しようと思えば大規模な改修工事をしなければならないような土地になっています。まさに大企業奉仕の破綻であり、企業誘致事業の失敗の最たるものです。

 第一〇三号議案平成二十二年度大分県港湾施設整備事業特別会計歳入歳出決算の認定について。

 この決算は、港湾管理と重要港湾などの施設建設を目的とした事業です。一部大企業のための事業に県民の税金投入には反対をいたします。

 最後に、第八三号議案平成二十二年度大分県工業用水道事業会計決算の認定についてです。

 この事業会計は、低廉で豊富な水を臨海工業地帯の大企業群に供給する事業会計です。

 大企業に供給している水の料金は、第一期、第二期事業では一トン当たり八円八十銭、三期事業では十五円八十銭です。一方、一般市民の飲み水である上水道は、一般家庭で、メーター口径十三ミリで一カ月四十四立方メートル使用したとすると、一トン当たりの料金は二百十五円となっています。十四倍から二十四倍もの開きがあり、汚泥処理費など勘案しても、余りにも大企業に甘く、県民に冷たいと言わざるを得ません。大分市民の生活にとって一番大切な水利権の確保を最優先し、工業用水との水利権の見直しを行うことが大切だと考えます。

 また、新日鐵、鶴崎共同動力、JX日鉱日石エネルギーなどは、工業用として安く仕入れた水を船舶などへ飲料水として一トン百八十二円から百九十七円で転売し利益を得ていることは、県民にとって納得できるものではありません。しかし、県は、これを追認するという態度です。自治体として、大分市民の飲料水の確保を重点とした住民本位の水道行政への転換を強く求めます。

 また、今回の決算でも、一億円を繰り出し、一般会計予算の企業立地促進等基金積立金に積み立てるという内容となっています。余りにも大企業優先の予算の使われ方です。一般財源として福祉等に使用できるよう求めるものです。

 以上、各決算認定に対する反対討論を終わります。



○志村学議長 以上で通告による討論は終わりました。

 これをもって討論を終結し、これより採決に入ります。

 まず、第七四号議案について採決いたします。

 本案は、委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○志村学議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本案は委員長の報告のとおり可決されました。

 次に、第八一号議案、第八二号議案、第九二号議案から第九五号議案まで、第九七号議案から第一〇一号議案まで及び第一〇四号議案について採決いたします。

 各決算は、委員長の報告のとおり認定することにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○志村学議長 ご異議なしと認めます。

 よって、各決算は委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。

 次に、第八三号議案、第九一号議案、第九六号議案、第一〇二号議案及び第一〇三号議案について、起立により採決いたします。

 各決算に対する委員長の報告は認定であります。

 各決算は、委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。

  〔賛成者起立〕



○志村学議長 起立多数であります。

 よって、各決算は委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。

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△日程第三 一般質問及び質疑

 志村議員 日程第三、第一〇六号議案から第一二五号議案までを一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。

 発言の通告がありますので、順次これを許します。元吉俊博君。

  〔元吉議員登壇〕(拍手)



◆元吉俊博議員 皆さん、おはようございます。三十七番、元吉でございます。

 第四回定例会におきまして質問の機会をいただきました同僚議員並びに先輩議員に心からお礼申し上げます。

 また、本日は、私の地元宇佐市より、早朝よりたくさんの方に傍聴に来ていただきまして、本当にありがとうございます。しっかり頑張って質問させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、時間の関係上、早速、一問一答方式により、大分県長期総合計画の見直し案を踏まえた質問をしてまいりたいと思います。執行部におかれましては、明快なる答弁をお願い申し上げます。

 まず、長期総合計画の見直しのうち、NPOとの協働についてお伺いします。

 議案として提出されている長期総合計画の改定案には、発展編の三に「多様な県民活動の推進」として「新しい形の公共を担う多様な主体との協働の推進」が盛り込まれています。

 言うまでもなく、NPOを含む民間非営利団体は、行政でもなく、営利企業でもない第三の主体として、県民の多様化したニーズに効果的かつ機動的にこたえるとともに、個々の自己実現の意欲を生かすことのできる仕組みとして今後ますます重要な役割を果たすことが期待されています。

 この背景には、少子・高齢化の進展や大都市への人口集中に伴う従来型コミュニティーの役割の低下や、生活水準の上昇、価値観の多元化に伴う住民ニーズの多様化、高度化、また、財政状況の悪化に伴う行政の役割の見直しなどが挙げられます。

 長寿命化に加え、ワーク・ライフ・バランスといった社会観の変化も生まれてきており、NPO活動は、住民が自己実現の場として、行政や企業がこたえきれない社会の多様なニーズにこたえていく重要な意義を持つようになってきました。

 県内では、十月末現在、四百七十三の法人がNPOとして認証されており、それぞれ、医療、福祉、環境保全、まちづくり等々さまざまな分野での活動が行われています。

 認証法人数は人口比で九州では鹿児島に次ぐ二位となっており、県民のNPO活動に対する意識の高さがうかがえます。今後とも県民の積極的な参加により、新たな地域や分野においてさらなる活動の幅が広がることが期待されているところであります。

 さて、改定案には、NPOとの協働指針を見直し、行政、NPO、企業などの協働推進のための体制整備とその充実を図ることとしており、数値目標とするNPOへの事業委託件数は現状の百二件から平成二十七年度には百二十件と定めていますが、具体性に乏しい感があります。県の施策と結びつけ、特にどのような分野で、どのような方法で育成を図っていく必要があるという具体的な戦略があってこそ、計画が求める政策の遂行につながるのではないかと思います。

 そこで、本県としてNPOの育成について今後どのような戦略で進めていくお考えなのか、また、NPOとの協働が進むことでどのような大分県を目指すお考えか、見解をお伺いします。

 後の質問は質問席からさせていただきます。

  〔元吉議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの元吉俊博君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま元吉俊博議員からは、県の長期総合計画の見直しなどもにらみながら、NPOとの協働についてご質問をいただきました。

 県民ニーズが複雑多様化する中でこれからの行政ということを考えますと、県民のさまざまな思いを弾力的に取り入れていくということが重要でありまして、幅広い分野で活動するNPOとの協働も大変大事になってくるというふうに思っております。

 したがって、NPOの方でも、高い社会貢献意識のもとで、明確な活動目的を掲げて、専門的な知識や技術、あるいは機動力などを駆使して継続的に活動を行うとともに、適切な情報公開によりまして広く社会から信頼されるようになっていただきたいというふうに考えております。

 これまでも、子育て支援に取り組むNPO法人「アンジュ・ママン」や里山保全や環境教育活動を行うNPO法人「碧い海の会」などが行政だけでは手の届きにくい社会的サービスの一端を担って多くの活動を実施し、実績を上げていただいております。

 そこで、こうしたNPO活動をさらに支援するため、環境整備に力を入れていかなければならないというふうに考えております。

 一つは、活動基盤の強化ということであります。

 ソーシャルビジネス講習会や個別の経営指導によりまして経営能力の向上を図っていくとともに、情報公開勉強会での研修や県内のNPOに関する情報を集積いたしました「おおいたNPO情報バンクおんぽ」を活用して情報発信能力を高めてまいりたいと思います。

 二つ目は、資金的な裏づけの強化ということであります。

 企業や県民から資金などの提供を受けてNPOへ橋渡しをする市民ファンドの創設など、NPO活動を社会全体で支える仕組みを構築しなければならないと思います。

 NPOの活動を支えるということになりますと、企業からの支援も大変大事であります。今後、NPOと企業の相互理解を深めるために出会いの場を設けるなど、信頼関係の構築にも取り組みます。

 三つ目は、行政自身の対応であります。

 これからNPOの力を求めることが多くなると思いますけれども、行政としてNPOに任せっきりということではなくて、協働の精神に立って、NPO活動をフォローし、支援していくことも忘れてはならないと思います。

 NPOの皆さんには、福祉、環境、教育、文化、地域活性化など幅広い分野で行政の重要なパートナーとしてますます活躍をしていただきたいと思っております。

 また、東日本大震災でも注目されましたように、災害時におけるNPOの迅速で、きめ細かな被災者支援も引き続き期待されておりますので、その活動を円滑に行うための団体相互のネットワークづくりにも取り組みたいと思います。

 NPOには、これから行政との協働ばかりではなくて、企業や地域などを含めた多様な主体とおのおのの得意分野を生かした協働を進め、ともに夢と希望あふれる大分県の実現に努めていきたいというふうに思っているところであります。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 市民バンクの創設という新たな取り組みもされるということでございますけれども、国では従来、所得税について、優遇措置を講じてきた国税庁長官による認定NPO以外のNPO法人の寄附金については、県が条例で法人を個別に指定すれば個人住民税の寄附金税額控除の対象となりましたが、寄附しやすいという環境づくりにとりましては、本当に、財政基盤が脆弱と言われるNPO法人にとっては安定した財源の確保が期待できる制度であり、積極的に制度の推進を図るべきだと思いますが、また、その内容と寄附行為の積極的な申し出を促すための今後の取り組みについて再度お伺いします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 議員ご指摘のように、認定NPO法人以外のNPO法人の寄附金について、県が条例で法人を個別に指定するということになりまして、それができれば個人住民税の寄附金税額控除の対象となるというようなことで、大変これはNPO法人の活動の活性化に役に立つというふうに考えております。大変効果的な支援になるんではないかというふうに思っておりまして、できるだけ早く運用を開始したいというふうに考えておりますけれども、そのためには、NPO法人として活発に、そして持続的に公益的な仕事をやってくれるというようなことが大事になるわけでございまして、そういった基準をつくって、どのように運営していけばいいのかというようなことにつきまして、市町村との関係もありますので、こういったところも踏まえました検討を進めていきたいというふうに考えております。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 ぜひNPOが本当に大分県行政とともに協働できる体制をどんどんつくり上げていただきたいというふうに思います。

 次に、小規模集落対策についてお伺いします。

 小規模集落対策も四年目を迎え、徐々に広がりを見せつつありますが、平成二十三年三月末現在で五百六十三もの小規模があり、今後ますます高齢化が進み、十年間で二割もの人口が減少するという状況の中、これまで以上に重点的に施策を講じていく必要があると思います。今議会においても、見直しが提案されている長期総合計画の中でも、小規模集落対策が施策の柱立てとして新たに盛り込まれております。

 そこで、小規模集落対策の取り組みについて、提案も含めて三点お伺いします。

 まず、小規模集落応援隊についてお伺いします。

 今後、小規模集落においては、さらなる人口減少と高齢化により人手が不足し、草刈りなどの地域の共同作業が困難になることが確実であり、そのため県では地元企業やNPO等から成る小規模集落応援隊の結成を進めており、既に二百八十二の団体が組織されています。しかしながら、実際に活動を行っている団体は百八十一団体であり、百一団体が活動してないということでありますが、集落においては小規模集落応援隊に対する需要は非常に高いものがあると思います。なぜ未活動の団体が百一もあるのか、その原因と今後の活用について見解をお伺いします。



○志村学議長 池辺企画振興部長。



◎池辺英貴企画振興部長 お答えいたします。

 昨年実施しました応援隊の需要に関する調査では、約一割の集落が既に要請済み、約三割が自分たちで対応できるため応援不要、そして残り半数強の集落が応援要請を検討中であると答えています。

 未活動団体の原因としましては、検討中の集落では、協力を依頼することに抵抗感がある、また、応援隊をおもてなししなければと負担を感じるなどの理由により要請をためらう状況が見受けられました。また、応援を希望する集落は中山間地帯に多いため、距離的な要因もあり、都市部に集中する登録団体への要請が少ないことも影響していると考えています。

 今後は、応援隊の要請を検討している集落等に出向きまして、本年三月にまとめました応援隊活用の手引やDVDを使い、集落の抵抗感や負担感を払拭するよう働きかけるとともに、新聞等を通じまして応援隊のPRにも努め、小規模集落のニーズに沿うよう活用してまいります。

 以上でございます。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 ありがとうございました。

 ぜひ、応援隊が本当に名ばかりにならないように啓蒙していただきたいというふうに思います。

 次に、生活交通の確保についてお伺いします。

 小規模集落地域は、中心部から離れた地域がほとんどで、日常生活用品の買い物や病院への通院など何らかの交通手段が必要となります。小規模集落地域では、調査の結果でも生活の足が一番問題となっており、そこに暮らしていけるかどうか大きな課題となっています。そういった観点から、生活交通の確保について二点お伺いします。

 現在、県では、市町村が支援する民間バス路線やみずからが運行するコミュニティーバス等を対象に運行費助成を行い、地域住民の生活交通の確保を行っています。しかしながら、住民の方からは、運行本数が少なく、利便性が悪いという声をよく聞きます。それを反映してか、私の地元宇佐市でも、多くの路線で空バスで走っている状態が見受けられます。

 そこで、県が支援している一台当たりの助成額や乗車人員等、また、運行に際しての市町村の負担額やコミュニティーバスの活用についてお伺いします。



○志村学議長 池辺企画振興部長。



◎池辺英貴企画振興部長 お答えいたします。

 市町村が支援する民間路線バスや市町村がみずから運行するコミュニティーバス等は地域住民の日常生活を支える重要な移動手段であり、県としましても各市町村とともに生活交通の確保維持に取り組む必要があると考えています。

 平成二十二年度には、十五市町が八十六系統の民間路線バスへの支援と二百二十六系統のコミュニティーバス等の運行を行い、市町の負担額は約四億円となっています。県はこれに対し、生活交通路線支援事業により総額七千万円余りを補助しています。この補助対象系統の輸送人員は延べ約八十六万八千人であり、輸送人員一人当たりにしますと約四百六十円を負担している計算となります。

 以上でございます。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 コミュニティーバスについては、例えば宇佐市の例で見ますと、旧宇佐市で、単純計算でございますけれども、一キロ当たり九十五円五十銭、一リットル当たり七百十六円、一人当たりで見ますと二百十三円で、平成二十二年実績で、旧宇佐市で五系統運行で一万四千四百四十一人、助成金額は県、市合わせまして三百七万六千円となっておりますが、利用者の多い路線と少ない路線、このコストの割合はもう二倍以上にも広がっているということで、むしろコミュニティーバスにかわるような助成の方法もあるんではないかというふうに、精査する必要があるんじゃないかと思いますが、私は、小規模集落対策は、そこに暮らす方が最低限の生活手段を得るためのものではなく、安心して心安らかに生活できるための政策でなくてはならないと思います。

 便利な田舎をつくる、例えば、集落の何人かでタクシーを利用して買い物や病院に行く場合、そのタクシー代を助成するとか、地区民同士での移動手段に対する支援など、住民の生活時間に合わせた生活交通の確保対策を考えるべきだと思いますが、見解をお伺いします。



○志村学議長 池辺企画振興部長。



◎池辺英貴企画振興部長 お答えいたします。

 議員ご指摘のとおり、コミュニティーバス等の中には利用者が少ないものもあります。このため、地域住民のニーズや利用実態に合わせ、より効率的な運行を行い、持続可能なものとすることが課題となっています。

 そうした中で、例えば臼杵市のコミュニティーバス「ふぐバス」のように、道路が狭隘な地区での運行や、商店街や病院にバス停を新設すること等により新たな利用者のニーズにこたえている例もあるほか、予約運行を行う乗り合いタクシーなどのデマンド交通システムの導入も効率的な運行につながるものと思料いたしております。

 県としましては、市町村が取り組む生活交通の確保策について、財政支援に加えまして、こうしたノウハウの提供なども積極的に行ってまいります。

 以上でございます。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 ありがとうございました。

 ただ、コミュニティーバスだけという今の現状を、もうちょっと踏み込んだ、地域に、本当に実態に合った施策を、県も補助する以上、市町村と協議もしていって、本当に地域住民が便利だというようなシステムの構築もぜひつくっていただきたいというふうに要望しておきます。

 次に、観光振興についてお伺いします。

 観光は、申すまでもなく、すそ野の広い分野であり、本県は温泉や豊富な食材、豊かな自然に恵まれていることから、今後、大分県経済を牽引する重要な分野であります。そういった観点から、幾つかの観光振興についてお伺いします。

 まず、ジオパーク構想についてお伺いします。

 ジオパークとは、地球活動の遺産を主な見どころとする自然の公園で、その構想は、地球活動の遺産を学習や観光、ツーリズムに活用するものであります。

 ジオパークは、ユネスコの支援により、二〇〇四年に設立された世界ジオパークネットワークにより世界各国で推進されています。

 現在、世界ジオパークに認定されている日本の地域は五地域ありますが、九州では島原半島ジオパークがあります。また、日本ジオパークに認定されている地域は十五地域であり、九州では、阿蘇、天草御所浦、霧島の三地域が認定されています。

 そんな中、翻って本県の状況を見ますと、姫島のス鼻沖のナウマン象の化石や大海海岸の特殊な堆積構造、津久見市無垢島や網代島の二億年前から四億年前の太平洋プレートがせり上がってできた地質や、その中に太古の宇宙のちりが発見されるなど、他県にまさるとも劣らない地質素材があります。

 知事も、本年第二回定例会の提案理由の説明の中で、県内随所に学術的価値の高い貴重な地形や地質があり、大分県全体としてジオパーク構想を進めたいとおっしゃっていました。しかしながら、日本ジオパークネットワークのホームページには、伊豆や箱根など十一地域が今後、ジオパークを目指している地域として紹介されていますが、残念ながら本県の地域は挙がっていません。

 そこで、今後のジオパーク構想の推進について見解をお伺いします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 ジオパーク構想についてのご質問でございました。

 私も認識不足を反省しているところでございますけれども、大分県には、日本列島の形成過程を解明するための貴重な地殻変動の痕跡だとか、あるいは学術的価値の高い地質遺産が随所に存在いたしまして、大変多様性に富んだ地形、地質に恵まれております。このため、毎年、全国の十以上の大学などから、把握しているだけでも二千人を超える研究者や学生が調査研究のために来県をしております。このような地質遺産を地域遺産として磨きをかけて、新たな観光資源としてはもとより、自然科学の学習活動だとか、あるいは自然保護、防災教育など地域振興に積極的に活用していくということがジオパークの目指すところだというふうに考えております。

 我々の足元やその大地にはぐくまれました暮らしや文化を見詰め直すということで、地域への愛着や誇りが一層高まるということも期待されます。こうした意義に着目いたしまして、本年度からさまざまな取り組みを行っているところであります。

 具体的には、ジオパークへの理解の促進と機運の醸成を図るために、先月、姫島村と豊後大野市でジオシンポジウムとジオウオークを開催いたしました。

 姫島村では、火山が生み出した黒曜石の断崖や褶曲構造、七つの火口跡など、地質博物館とも言うべき島を生かしたジオパークの認定を目指すことが表明されたところであります。豊後大野市では、巨大阿蘇火砕流が生み出した原尻の滝や蝙蝠の滝、滞迫峡の柱状節理など、市内随所に分布しております大地の遺産を生かした取り組みに期待が寄せられたところであります。改めて、関心と期待の高さを私自身認識したところであります。

 また、別府市、由布市、九重町や津久見市では学習会等を開催するとともに、県のホームページでの「大分の地質遺産」の紹介や大分空港でのパネル展示などの情報発信を行うほか、詳細な地質遺産調査も実施しています。

 さらに、今月十八日には別府市でも「世界に誇る温泉資源を生かしたジオツーリズム」をテーマにシンポジウムを開催することとしております。

 ジオパークとして認知度をさらに高めて地域のブランドとして守り立てていくためには、議員ご指摘のように日本ジオパーク委員会の認定が必要であります。その認定要件では、地域住民みずからが大地の遺産の価値と意味を理解していること、地元自治体を中心にしっかりした運営組織と運営計画があることなどに加えまして、案内板や解説板、散策路の整備やジオガイドの養成などの取り組みが求められているところであります。

 今後は、ジオパークの取り組みに熱心な市町村と連携をしながら、認定を目指して、このような課題解決に向けた取り組みを積極的に推進いたしまして、ぜひ地球の息吹や大地の脈動を間近に見、大地の織りなす物語に感動して、学び、楽しめる大分らしいジオパークの推進を図っていきたいというふうに考えております。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 ジオパーク大分の構想についてアバウトながらお聞きしましたが、本当に大分県における自然資源の発掘を中心に、ぜひまた、これが観光に大きく結びつくというような戦略で進めていっていただきたいというふうに思います。

 次に、北部観光における地域道路網の整備についてお伺いします。

 この地域の公共交通網としては東九州自動車道とJRということになりますが、特にJRについては国東方面への新設などあり得ない状況の中、豊後高田市は以前は宇佐駅利用が多かったわけですが、JRが宇佐市にある六駅の中で平成十六年四月に柳ケ浦駅を唯一の直轄駅に決定したという経緯もあり、豊後高田市、宇佐市ともに中心駅を柳ケ浦と位置づけし、物流も含め、そのアクセス整備は喫緊の課題となっているところであります。

 豊後高田市にとりましては、宇佐インター、柳ケ浦駅、中津ダイハツへのアクセスの整備であり、宇佐市にとりましては、国道三八七号から中心駅柳ケ浦までの背骨軸の整備であります。

 本年、ようやく県道和気佐野線までの完成にこぎつけたところでありますが、両市にとりましては、中津高田線までの開通は、観光はもとより、産業面においても、豊後高田市、宇佐市の広域発展の基盤的整備であり、豊後高田市民、宇佐市民の切望する路線であります。

 既に生活道路と化している宇佐本耶馬渓線の柳ケ浦間を市道に編入して、この路線を県道として立派に整備すべきと思うのですが、県の見解をお伺いします。

 また、宇佐市は、大規模圃場整備により九州一の幹線整備がなされており、この現道を使っての豊後高田市から宇佐インターの乗り入れルートは大いに検討する価値があると思いますが、この点についてもお伺いします。



○志村学議長 梅崎土木建築部長。



◎梅崎健次郎土木建築部長 お答えいたします。

 宇佐本耶馬渓線の延伸については、現在、宇佐市とともに柳ケ浦駅周辺道路網整備に係る検討会を設置し、道路構造の見直しや県と市の役割分担、県道から市道への移管などについて協議を進めており、これらの協議状況を踏まえながら今後検討してまいりたいと考えております。

 豊後高田市から宇佐インターへのアクセスを含む当該地域の広域的なネットワークの検討に当たっては、インターへのアクセス機能のみならず、JR柳ケ浦駅へのアクセス機能や中津高田線のバイパス機能などさまざまな機能を総合的に勘案する必要があると考えています。

 なお、ご提案の現道を活用するルートについても、それぞれの道路管理者とともに、どのような課題があるのか、調査してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 どうもありがとうございました。

 観光にとりましても、本当にこの道路網といいますか、アクセスというのは非常に重要でございまして、今、部長から大変前向きな答弁をいただき、感謝しているところでございます。また、道路課長にも前向きに検討していただいたという経緯もございまして、心から御礼申し上げたいというふうに思いますが、この柳ケ浦の県道中津高田線までの整備につきましては、私も過去三回質問してまいりましたが、宇佐市のマスタープランにあります駅南側の開発計画を出すことが大きな宿題となっており、一歩も進んでおりませんでした。これは、平成七年三月に県の街路計画黒川松崎線が決定され、県の街路黒川松崎線ができるという前提の南側玄関口ということでありまして、二十年前から、四代市長にわたる、いまだにマスタープランの中に織り込んでおります。ところが、黒川松崎線の完成がすぐできるのか、あるいは計画が実施に移るのかということになりますと、白紙の状態という中で、黒川松崎線ができない限り宇佐市としても進めない構想でありまして、先ほど答弁いただきました方向での市の都市計画街路の見直しや、それに伴って県が投資するに値するようなまちづくり計画をぜひ県としても市に指導していただいて、早急な整備の進捗が図られますよう切望する次第でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 最後になりましたが、グリーンツーリズムの推進についてお伺いします。

 ご案内のとおり、宇佐市安心院はグリーンツーリズムの発祥の地として、平成四年にアグリツーリズム研究会が発足し、平成八年に安心院町グリーンツーリズム研究会、平成十四年にはNPO法人大分県グリーンツーリズム研究会が発足し、今や、十市十三団体、農泊許可を持つ農家も二百九十三軒と拡大いたしております。

 平成二十二年度には一万八千六百九十四人の方が宿泊し、そのうち教育旅行の方は約一万三千人に上り、まさしく都市との交流による地域の活性化に貢献するとともに、農業の大切さを若者に伝えるという大きな役割を果たしてきています。

 また、農村で暮らす方々にやりがいのある新しい生き方を与えるという新たな産業であり、展望の開ける農業政策の一環であると思います。

 本年三月十一日の東日本大震災以降、日本の農産物の輸入禁止や海外からの旅行者の激減など、農業や従来の観光業にも非常に厳しい状況となっていますが、教育旅行におけるグリーンツーリズム体験だけは、震災の影響を受けることなく、右肩上がりの展開を続けていると聞いています。例えば、大阪市などは八十八校中七十三校が関東以北でしたが、八割が方向変更し、そのうち六割、すなわち大阪市の約半数が九州に変更となっています。今後もこの流れは続くと思いますし、ますます加速していくものだと思います。したがって、その流れに乗りおくれることなく、需要にこたえられるよう、グリーンツーリズムの担い手の確保は重要な施策と考えます。

 現在、農泊許可を持つ農家の方々も高齢化が進んでいる中、新しい担い手の確保は、県として今すぐ取り組まなければならない喫緊の課題でもあります。

 今議会において提案されています長期総合計画の見直しにおいて、「グリーンツーリズムに代表されるような、地域の豊かな自然やさまざまな産業、個性あふれる生活文化に触れながら、ゆっくりと時間をかけて楽しめるツーリズムを推進する」と明記しており、目標指標として、グリーンツーリズム宿泊数を平成二十七年には二万三千六百人にするという心強い目標が掲げられています。

 そこで、今後の本県グリーンツーリズムの推進についてどのようなお考えなのか、お伺いします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大分県にとりまして大変大事なグリーンツーリズムについてご質問を賜りました。

 申すまでもありませんけれども、グリーンツーリズムは、来てくれた皆さん方に非常に感動的な体験をしてもらう、味わってもらうということのほかに、受け入れる農家の収入増加とか、あるいは都市との交流による地域活性化などに大きな役割を果たしてくれているというふうに思っております。

 私はこれまで県政ふれあいトークなどでグリーンツーリズムの実践者から、「お客さんから地域のよさを逆に教えてもらった」とか、あるいは「感激して帰ってもらえるプロを目指す」という声をお聞きいたしまして、利用者だけではなくて、受け入れる方々の心の豊かさにもつながる活動だというふうに感じております。

 日本のグリーンツーリズム発祥の地と言われております安心院から始まったこの活動が、県下全域、さらには全国へと広がっているところであります。特に、農村民泊の心を込めたおもてなしというのは安心院方式と呼ばれまして、訪れた子供たちに感動を与え、思いやりの心や自立心をはぐくみ、別れるときにはお互いが涙する光景が幾度も見られているということであります。

 私は、こうしたグリーンツーリズムは、農村の所得を高めて、地元を元気にし、観光振興にもつながるということから、ぜひ積極的に進めていきたいというふうに考えておりまして、次の三つにつきまして重点的に取り組んでいかなければならないというふうに思っております。

 第一は、受け入れ体制をしっかりと整備するということであります。

 県は、全国に先駆けまして平成十四年に農家民泊の規制を緩和して、開業を後押ししてまいりました。その後も、高いクオリティーとホスピタリティーを確保するために、ワイン特区の認定支援を初め、安全衛生や危機管理講習の実施、円滑な受け入れをサポートするコーディネーターの派遣など、充実を図っているところであります。

 また、新たな担い手確保のために、地域全体で体験や食事、宿泊を分業する仕組みづくりなどもこれからの検討課題ではないかと考えております。

 第二は、魅力ある体験プログラムをつくるということであります。

 これまで体験活動等の指導者を三百九十一名養成してきておりまして、今後もそのレベルアップを図ってまいりたいというふうに思っております。

 あわせて、ツーリズムおおいたに教育旅行誘致協議会を設置いたしまして、観光関係者と農山漁村地域とが連携して、農村民泊と地域の観光資源とを組み合わせた魅力ある商品開発を行っているところであります。

 第三は、マーケットの拡大ということであります。

 県グリーンツーリズム研究会による各地域や農家の魅力を紹介するホームページの立ち上げを支援するなど、効果的な情報発信に努めております。また、関西や中国地域を中心に、旅行会社や学校へのセールス活動、モニターツアーの実施など、これまで以上に教育旅行等の誘致活動を強化していきます。

 今後とも、県グリーンツーリズム研究会を初め、各地域の実践者と連携いたしまして、ともに汗をかきながら、本県グリーンツーリズムの振興を図っていきたいというふうに考えております。



○志村学議長 元吉俊博君,



◆元吉俊博議員 ありがとうございました。

 県もグリーンツーリズムに対して本当にいろんな形で支援していただいて、また、ご加勢をいただいているということもお聞きしておりまして、感謝しているところでございますが、何点か問題もございまして、その中の一つが農泊許可制度といいますか、運用の仕方についてちょっとお伺いしたいと思います。

 農泊許可制度につきましては、今、他県は、いろんな制度の簡素化ということをやっているように見受けておりまして、本県では、冠たる発祥地にもかかわらず、農泊を始める際の条件とする旅館業法の営業許可、運用のあり方が、農泊の担い手の確保や受け入れ人数の大きな足かせになっていると聞いております。

 既に鹿児島県など十三県においては、独自のガイドラインに基づき、中高生の修学旅行や教育合宿といった体験学習型の教育旅行について、旅館業法の営業許可がなくても受け入れできるよう、届け出制や登録制、あるいはインターン制などを導入し、農泊の受け入れ拡大を図るなど、全国的に見ても知事の判断で多様な施策が出されているようです。

 そこで、農泊登録制やインターン制度の導入についてどのように考えているのか、お伺いします。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 私からは農家民泊における許可制度についてお答えいたしたいと思います。

 農家民泊は、宿泊客を家族の一員として迎え入れる温かみを大切にすることとあわせて、施設の快適性や安全性への信頼も一定程度確保することが必要であるというふうに考えております。このため、本県では、農家民泊について、旅館業法に基づく許可を基本としながら、必要に応じて、法律の範囲内で可能な規制緩和を行い、対応しているところでございます。例えば、平成十四年から農家民泊を旅館業の簡易宿所として許可が得られるような緩和措置を行いました。

 今後とも他県の動向にも十分留意しながら、先ほど知事が答弁いたしました本県のグリーンツーリズムの振興も念頭に置いて対応していく所存でございます。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 許可制ということでございますが、教育旅行では、たとえ宿泊させても、宿泊料という名目を設けずに、体験にかかる費用として相当額を利用料金としていただき、旅館業法の許可をとってない団体が、鹿児島初め、既にもう全国で十三県あるわけでございまして、いわゆる民泊の場合は、教育旅行については旅館業法の許可は不要であるという見解が厚生労働省からも出されているところでありまして、教育旅行に対して体験料として徴収する場合は旅館業法の許可は不要であるというふうに考えるわけですが、大分県の見解はどうでしょうか。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 ご案内のとおり、旅館業とは、旅館業法上、宿泊料を受けて人を宿泊させる営業というふうになっております。宿泊料とは、食事の実費相当額、または、社会通念上、食事代と考えられる額を超える宿泊の代価となっておりますので、この考え方で旅館業法について、本件について運営しております。そういうことでございます。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 昨年の、二十二年の宇佐市、杵築市の農泊の受け入れ実態を見ますと八千人、本年が九千人。二十四年度は、相手方に日程を調整してもらいながら、既にもう一万泊が決定している。増加は、他県も同様で、全国的な動向であります。そんな中、届け出制や登録制、または許可制の併用で運用している県は、先ほど言いました、北は秋田から南は鹿児島まで十三県にも上る。各県とも、県としてきちんと取り扱い指針を策定して運営させているわけでございますけれども、九州で見ますと、民泊受け入れ件数は、鹿児島で約七百件、佐賀県で三百五十件、熊本百八十、長崎六百、大分が三百弱ということで、全国で見ると、許可制という一番厳しい今運用をやっているのは大分県と静岡県だと私の方では認識しています。このまんまだと、さらに他県との受け入れ件数の差が広がっていくんではないかというふうに思っておるんですが、農泊は、農村に新しい産業を興すという思いで、行政の何の支援も受けずに、たった四、五人で、強い思いから始まったわけですが、今や農村革命として全国的な規模で展開されております。もと起こしが本県グリーンツーリズム研究会であるわけですが、受け入れ体制は、この許可制のままですと、他県に比べ、大きくおくれをとるという状況にあるんではないかと思っております。

 部長もご存じだと思うんですが、国会において「新成長戦略実現に向けた三段構えの経済対策」というのが昨年九月十日に閣議決定されております。

 そんな中で、あえて本年二月二十四日に厚生労働省健康局の方から通達が各県に参っておると思うんですけれども、それによりますと、「新成長戦略実現に向けた三段構えの経済対策において農林漁家における民宿と民泊の区分の明確化が盛り込まれ、有償で不特定多数の他人を宿泊させる場合には民宿開業に伴う旅館業の許可が必要であるが、教育旅行など生活体験等を行い、無償で宿泊させる民泊の場合は、同法律の規定上適用除外であることを地方自治体に対して周知させるとされたところである。従来より、名称のいかんを問わず客観的に見て宿泊料に当たるものを徴収しない場合は旅館業法の適用対象とならないものとしているところであるが、改めて貴管内の関係団体への周知を図るようお願いしたい」というような通達が来ています。これが、農泊に対して旅館業法を守れという通達に私はどうしても読めないんです。あえて教育旅行の農泊の道を開けということではないかというふうに思っております。そういった意味で、部長の見解をお伺いします。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 先ほどから申し上げておりますとおり、グリーンツーリズムの振興というのは、私ども、大変、県政推進の上で重要なことだというふうに考えております。特に大分県はグリーンツーリズム発祥の県だという自負を持っておりまして、何としても振興を、先頭切って果たしていきたいというふうに考えているところでございます。

 ただいまご質問の件でございますけれども、グリーンツーリズム振興のために私どもとしてはこれまでもいろんな、宿泊をしてくださる皆さん方が快適にやってもらうということも大変大事なテーマではなかろうかということで、旅館業法の、しかし、その中でもできるだけ簡易なやり方だという条項を適用しながらやってきたわけでございますけれども、そうではなくて、宿泊料ではなくて、体験料として、体験をしてもらうということを中心にやっていけばいいんだという考え方もあるかもしれませんので、その辺は、大分県でグリーンツーリズムを推進している皆さん方、どちらがいいのかということもあるでしょう。やはり、これまでどおり、非常に快適性を重んじてやっていくんだということを主張しながら、さすがグリーンツーリズム発祥の地、大分県だということでやっていくやり方もあるでしょうし、そうではなくて、むしろ体験ということを中心にやっていくやり方。これは、どちらがこれから発展していくか考えることだと思いますけれども、そのあたりも事業者とよく話をしながら、要は、大事なことは、大分県のグリーンツーリズムがどうやったら発展していくか、これまでと同じように日本のトップランナーとしてやっていけるかということを十分に考えながらやっていくということではないかというふうに思っております。

 実態を踏まえながら、他県の状況も踏まえながら、よく検討して、結論を出したいというふうに思っております。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 知事の前向きな答弁、ありがとうございました。

 特に、やっぱり県として考えるのは、安全安心第一ということだろうと思います。しかしながら、この大分県グリーンツーリズム研究会は、もちろん自己責任で保険に入っております。保険の内容をちょっと聞きましたら、死亡保険金が一億円、傷害保険金については、本人の過失があろうがなかろうが無条件ですべて支払いするというような内容で、年間三億円まで保障しましょうと。対物保障については一億円というようなことで、他県の取り扱い規定を見ましたら、保険のことも書いてあります。ただ、保険に入んなさいと書いているだけです。そういった意味で大分県のツーリズムというのは、手がける皆さんが、本当にお客さんのそういった万が一のことも考えて、大変高い保険料を払いながらでも安全を確認しているというような状況でございます。

 そんな中で、保健所の職員が、何かあったら責任どうとるのかというようなことを、ばかげたことを言うという話も聞いております。業というのはすべて自己責任でございまして、行政が何かあったら責任をとりましょうという世界はないわけでございまして、そういった意味で、ぜひそういったことも踏まえて、大きく門戸を開放するという方向でお願いしたいというふうに思っております。

 それと、私のあくまでこれは所見でございますけれども、なかなか難しいというとらえ方ばかりを部ではお聞きしたわけでございますが、新聞見ましても、いかにも無許可でやったということで、許可を得てないとか、一切もう受け入れませんという言質をとったような非常に厳しい文面になっております。

 ツーリズムを推進させようとする企画振興部、あるいは農村産業の振興を図ろうとする農林水産部長としてのこのツーリズムに対する考え方をぜひお聞かせいただきたいというふうに思います。



○志村学議長 阿部農林水産部長。



◎阿部良秀農林水産部長 お答えをいたします。

 グリーンツーリズムに伴います農業体験、あるいは農家民泊というものは、先ほど来お話がありますように、農家の所得向上だけではなくて、やはり、都市部の人たちに対して、農業、あるいは農山村についての理解をより深めてもらうものでありまして、このような取り組みを通じて、魅力ある農山村づくり、地域活性化に大きく貢献をしているというふうに思っております。

 現場の方では、普及員がそれぞれの生産活動を通じてグリーンツーリズムについての相談を受けることもございますし、また、農山村の持つさまざまなすばらしい地域資源を発掘して積極的に情報発信するということも考えられます。

 農林水産部といたしましても、こういった取り組みを進めながら、グリーンツーリズムについて、できる限りの推進、支援を申し上げたいと思っております。

 以上でございます。



○志村学議長 池辺企画振興部長。



◎池辺英貴企画振興部長 グリーンツーリズムについて、企画振興という観点からのお尋ねでございます。

 近年、価値観やライフスタイルの多様化から観光ニーズも、先ほど議員ご指摘もございましたが、学び、地域住民との触れ合いなどが重視される旅行へと変化してきております。そういったことも踏まえまして、グリーンツーリズム等の体験型観光の推進を今後の重要な戦略と位置づけております。

 特に、教育旅行の需要につきましてはふえております。一方、各地域間競争は激しくなっていますので、例えば、観光関係者と農山村地域の皆さんが連携して、農村民泊と他の観光資源、例えば、八丁原発電所の地熱に関する環境学習を組み合わせる、留学生との国際交流を組み合わせる、そういった魅力的な商品を造成し、さらには効果的な情報発信とセールスを実施する中で教育旅行の誘致にも努めていきたいと考えております。

 いずれにしましても、グリーンツーリズムを推進する中で観光振興にもつなげていきたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 元吉俊博君。



◆元吉俊博議員 ありがとうございました。

 本当に実績で見ますと、震災後、その前のやつはもう既に予約が入っているわけでございますが、震災後に本県に問い合わせが八校ありまして、一千七百五十九名来たんですが、受け入れたのは、安心院が一校百二十名、南部が一校二百三十名だけ。来年の六月にも二百四十名応募があったんですが、もう受け入れる体制ができないんで、断らざるを得なかったんで断ったということでございます。

 そういった意味で、この震災後の方面変更による受け入れだけでも、長崎は三十校、熊本十三校、佐賀十校、福岡五校、鹿児島六校、本県は二校であります。教育旅行で、農村民泊のない県には来ないわけです。農泊が受け入れられないから、では別府に行きましょうかということにならない。他県にすべて逃げていくというのが現状でございます。

 先ほど知事から別府のジオパークの件もございましたが、本当に別府は、間欠泉、坊主に代表される地獄や明礬の湯の花小屋などありますし、また、先ほど言われました地熱発電所、まさに目で見るジオの宝庫でございます。そういった意味で、こういった別府市のジオパーク構想の中でグリーンツーリズムとの提携を図るということになれば、農泊に一泊、別府のホテルに一泊ということになります。恐らくホテル業界からの強い反発があるんではないかと思っておりますけれども、ホテル業界だけで今、観光が呼べるか。日本一の湧出量を持つ別府温泉ですということで来るのか。来ないわけでございます。ましてや、子供たちの修学旅行というのは、大人になって、彼氏をつくり、彼女をつくり、結婚して子供をつくり、またあの大分に旅行に行こうということで、まさに新たな観光客を掘り起こす原点でございます。そういった意味で、ぜひそういったコラボ、ジオパークとしての別府と、また、農村体験という農泊。農泊が主流になって、別府に観光を呼べるということは必ず来ます。

 例えば、大分県の中学の先生に聞いてもらったら、恐らく、農泊が一泊、別府のホテルが一泊、これが一番いい、そこに行かせたいと言うはずです。なぜかといいますと、農泊で二泊、三泊されますと、先生、たまらないんです。四、五人ずつばらばらに泊まって、朝から晩まで点呼、見回り、子供たちの安全に気を使うということで、先生は休む暇もなく、へとへとです。そういった意味で、まず大分県の観光の本拠地である別府を知っていただくためにも、グリーンツーリズムの受け入れ体制、もっともっと簡素化していただきながら、受け入れ農家をふやしていくという施策を、ぜひ、三部局一緒になって取り組んでいただきたいというふうに思っております。

 どうか前向きに検討していただきますことを重ねてお願い申し上げまして、一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○志村学議長 以上で元吉俊博君の質問及び答弁は終わりました。河野成司君。

  〔河野議員登壇〕(拍手)



◆河野成司議員 四十三番、公明党の河野成司でございます。

 本年七月の第二回定例会の代表質問とあわせまして、本年二回目の質問に立たせていただくことにつきまして、先輩、同僚の皆様に感謝申し上げたいと存じます。

 さて、ことし我が国は、一千年に一度と言われる東日本大震災とそれによる放射性物質拡散問題、さらには台風による大規模水害の発生にも見舞われ、国内経済の成長が押しとどめられる中からようやく復興の緒につこうとするこのときに、国論を二分する環太平洋戦略的経済連携協定、TPPの事前協議参加問題や消費税論議などが政治課題とされ、まさに我々が住む地域社会の今後の姿を左右しかねない重要問題が突きつけられております。今、県の中期目標を定める県総合計画の改定案も上程され、今後どのような地域社会を築いていこうとするのか、しっかりとした議論を進めていく段階であり、今定例会はいつにも増して重要な意義を持つものと考えます。

 そこで、本日は、将来の大分県の姿、大分県の担い手、先々の安全、安心といったテーマに沿って質問させていただきたいと存じます。

 まず、将来の本県の産業、農村環境、若者の県内定着に大きな影響を与えかねない問題としてTPP交渉参加問題、これは、その影響が及ぶ範囲の広範さや長期的な環境変化に本県もさらされざるを得ないという意味から大問題であると私は認識しております。

 ご案内のように、農業従事者を中心とした一次産業従事者の強い懸念、反対の声の中、先月十一日に野田首相はTPPへの事前協議に参加を表明しましたが、これは、事前協議にとどまらず、実質的な協定そのものへの参加表明との受けとめが国際社会にも広がり、国内各種報道機関も、途中からの交渉からの撤退は困難と見て、参加表明と銘打った報道を繰り返しております。

 これについて、交渉に参加しなければ情報が得られないとか、主張すべきところを主張するためにも参加しなければといった積極派の理由づけもありますが、「TPP参加のメリット、デメリットがよくわからず、何とも言えない」という方々が多いという世論調査結果もある中で、十分な前提や制度の仕組みの説明がない段階での野田首相の決定は拙速であるとの声は大なるものがあります。

 貿易立国に向け、積極的な韓国、国内総生産で世界第二位の座を日本から奪った中国におくれをとらないために参加が必要という反論も、その二カ国がそもそもTPPに参加していないことから説得力に乏しいものと感じております。

 そして、農業者だけでなく、消費者からも、次のような不安が強く指摘されていることに十分な回答が得られないままであります。いわく、「TPP参加後の関税の撤廃による国内農業の衰退とさらなる食料自給率の低下、輸入食品の安全性確保への具体的な対策が何も示されていない」、また、いわく、「現在の約一・五倍となる総人口百億人を数十年以内に突破するという宇宙船地球号を支え切れるだけの食料増産が本当に可能なのか。近い将来において、国際的な気候の変動等で世界の食料事情が悪化し、穀物価格の高騰、貿易量の急激な縮小という事態も想定されているにもかかわらず、日本人が飢えるような事態にならないのか」、そして、「一たん衰退してしまった国内農業生産を急に復活させることは、基盤施設の再整備や農業従事者養成という面から不可能ではないのか」などなどの声であります。

 そこでお伺いをさせていただきます。

 広瀬知事は、四十七都道府県知事のうちでも、わずか六名というTPP交渉参加を肯定的にとらえている知事と報道されております。広瀬知事は、単に大分県知事というだけでなく、九州知事会長としても大きな影響力を持つ知事として、その発言が注目されているわけであります。

 そこで、昨年十二月県議会でTPP参加による県内農林水産業への影響は五百六十億円のマイナス影響との試算も公表されている中で、県内農林水産業産出額年間二千億円を目指してきた一次産業振興施策と今回のTPP問題をどのように整合性を持ってとらえていらっしゃるのか、まずお考えをお聞かせください。

 以下、対面演壇に移らせていただきます。

  〔河野議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○志村学議長 ただいまの河野成司君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま河野成司議員から、現下の最重要課題の一つでありますTPPの問題についてご質問を賜りました。

 さきのAPECにおきまして野田総理大臣はTPP交渉に参加する方針を表明しましたけれども、私は、この問題はこれからが大事なときだというふうに思います。ようやく国民的な議論をして進路を決める時期になったというふうに感じております。

 アジア太平洋地域の貿易の枠組みをどうつくっていくかということは、貿易に立脚した日本の存亡にかかわる大事な課題でありまして、TPP交渉の場においても国益をしっかりと主張してもらいたいというふうに思っております。

 また一方で、農業問題を中心に大変大きな懸念を持たれていることは十分に承知をしておりますし、私も議員同様に心配をしている一人であります。特に食料自給率の問題につきましては、世界人口が七十億人を超えまして、今後の経済発展によって食料需要は、いや増しに逼迫をしていくということが予想されます。その中で、間違っても日本が飢えることのないように食料を確保していかなければならないというふうに思います。

 TPP参加を懸念する県内の農業者から、戦後の食料難の時代を支えたのは国内の農業者であるということを思い出してもらいたいと言われましたけれども、安全、安心なものを生産し、食料自給率を高めることの重要性は全くそのとおりでありまして、国内の食料生産に打撃が来ない枠組みをつくるということが重要であります。

 かといって、交渉に参加しないままでは、食料自給率などの真剣な議論も前に進みません。かつてのウルグアイ・ラウンドでは、一粒たりとも米は輸入させないと頑張りましたけれども、結局は、せっぱ詰まってミニマムアクセスを受け入れたのは議員ご承知のとおりでございます。TPPにつきましても、何も交渉しないまま、最終的に貿易の枠組みだけを受け入れざるを得ないという状況に追い込まれてはならないと思います。交渉に参加して有利な条件を引き出すということが大事だというふうに思います。

 そういう努力をしながらも、国内農業に影響が出るところについては必要な対策を講じて、そして生産を維持し、安定した食料供給を図っていくということがどうしても大事だというふうに思います。

 国はこれから交渉に入るわけですから、やはり影響の大きい米、畜産、酪農を中心に、しっかりとした対策を打ち出してもらわなければなりません。

 県といたしましては、TPPをめぐるこれからの国の動きを注視するとともに、知恵を出し汗をかいてもうかる農林水産業を目指して、これまで取り組んできた構造改革に着実に取り組んでいきたいというふうに思います。

 多国間の交渉には時間がかかりますし、仮に発効しても経過措置が長期にわたるということになりますから、当面は、やはり農林水産業の構造改革を進めて、産出額二千億円を達成し、二十七年には二千百億円を目指していきたいというふうに考えています。そのための努力を大分県としてやっていくということではないかというふうに思っています。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございます。

 確かに、ウルグアイ・ラウンドでミニマムアクセス米の導入が、やむを得ず受け入れてしまったということもありました。その結果として、日本に、それがどういう影響を与えたかというその部分も検証しなければならないと思っております。ミニマムアクセス米が日本の農業にどうなったのかという部分についても議論が必要だと思いますが、再質問ということで二点お伺いをさせていただきたいんですけれども、そもそも、TPP参加による国内農林水産業への影響予測という部分についてなんですけれども、経済産業省と農林水産省との間で大きな試算の差というものが出ておりまして、このような、いわゆる政府における前提条件の開示の仕方というものにも大きな問題があるのではないかというふうに私どもは思っております。それが一点。どういう情報を国民に発信するのかという部分について、私ども地方に住む者たちからも、要請というか、具体的な声を上げていかねばならないんじゃないかというふうに思います。その点についてのお考え。

 そして、もう一点は、そういった報道その他による情報が流れることによって、県内の農林水産事業者に対して、将来の不安、不信というものが広がる中において、先々の問題として、その担い手、若い人たちが今後その農業で食べていけるのかどうかという部分の不安につながって、将来的な若年就業者の減少につながっていくんじゃないかということが今大きな心配となって、地域の中で聞こえております。そういった意味で、どのような対策を県として打っていかれようとするのかについてお伺いをさせていただきたいと思います。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 議員ご指摘のとおり、これまでこのTPPに関連いたしまして農林水産省の試算と経済産業省の試算がありますけれども、これは大変まちまちで、一体、国としてどうなっているのかという感じを持たれた方は大変多いんじゃないかというふうに思っています。

 ご承知のとおり、農林水産省の試算というのは、関税を撤廃して何も対策を講じない場合に農林水産業にどういう影響があるだろうかという試算でございまして、大変大きな影響があるという数字が出ております。

 他方、経済産業省の試算は、日本がTPP等に参加せず、ライバルの韓国がこういう形でいろいろ貿易の連携協定を進めていった場合に日本の産業にどういう悪影響が来るだろうかという試算でございまして、全く、前提も違いますし、それから計算の対象も違うわけでございます。大変、国民の判断を迷わせる数字になったんではないかというふうに思います。

 きっとあの数字が出たときには、政府として交渉に参加するのかしないのかということすらまだ決められてない段階の数字でございますから、政府全体として一体的な試算ができなかったということがあるんだろうと思いますけれども、今度は、交渉参加をするんだということで政府も決めたわけですから、統一性のとれた影響調査、試算というのをやってもらわなければならないというふうに思っているところです。

 特に、影響調査ばかりではなくて、どういう対策を講じたら、これがこういうふうに減っていくんじゃないか、また、減っていかなければならないわけです。野田総理も、交渉参加を表明した後、「日本の農業はしっかり守ります」、こういうことを言っておられますから、それじゃそこのところの数字はゼロにしていいのかというところまでしっかり議論をしてもらって、我々は、影響とそれに対する対策をちゃんと評価をして、足らざる場合にはその分をしっかり主張していくということが大事なんではないかというふうに考えているところでございます。

 さて、そういった中で交渉参加というようなことになりますと、日本の農業に対する将来の展望がなかなか開けないということで後継者等も減っていくんではないかというご心配でございますけれども、大変私、残念なことなんですけれども、むしろ今の農業が抱える問題というのは、TPPに参加しないから大丈夫だとか、参加するからだめだというような、そんなものよりももっと深刻なんではないかというふうに考えております。

 関税でこれまでしっかり外壁を固めて守ってきたんだけれども、しかし、農業生産は日本では年々落ちている、農業をやる人もだんだん落ちてきている、耕作放棄地は年々ふえているというような状況でございますから、むしろそこの問題をしっかり分析をして、どう対応するかということを考えながら、その中でTPPへの対応ということも考えていくということをやらなければ大変ではないかというふうに考えております。

 ようやく大分県では、最近、新規就農者がふえてきておりますので、こういう流れを、少なくとも県だけでもしっかりやっていく、そのための構造改革を、今、一刻の猶予もなく取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございます。

 やはり、先ほど申しましたけれども、今後のTPPの交渉状況について、いわゆる重要情報の開示というものについて、非常に国民は関心を持っております。農業者に限らず、どういう影響が我が地域に及ぶのか、こういったことから、知事初め執行部の皆様には、政府に対してしっかりとした情報の開示を求める活動というものに力を入れていただきたい。

 それから、やはり若者が安心して農業に取り組める環境づくりという部分については、少なくとも、将来への不安という部分について、このTPPが及ぼす影響というのは大なるものがあるということをやはり認識していただきながら、そういった若者に安心して農業についていただける環境づくりというものをより一層推進していただきたい、このように要望して、次の質問に移らせていただきます。

 続きまして、四国電力伊方原発の異常事態への対応についてお伺いをさせていただきます。

 内閣府の原子力安全委員会の作業部会が進める原子力事故時の防災指針の見直しについては、これまでに、防災対策を重点的に充実すべき地域、EPZの見直しとして、五キロ圏、原子力発電所から五キロ以内の地域、これを予防防護措置区域、PAZとし、三十キロ圏につきましては、緊急防護措置区域、UPZ、そして大分県も一部が含まれることとなる五十キロ圏、屋内退避や沃素剤服用対策準備区域、PPZというふうに三段階に変更、拡大するという報告書をまとめ、公表しておりますけれども、さらに同部会では、防災対策の重点地域における避難や安定沃素剤服用などの具体的な対応を規定する緊急時対応基準の検討に入ったと報じられております。今回は、区域分けから具体的対応の検討段階に国の方も進んでいるというふうに報道されております。

 そこで、以下、生活環境部長にお伺いさせていただきます。

 このような国の原子力事故時の防災指針見直しにより本県及び県内市町村の原子力災害対策はどのような影響を受けるのでありましょうか、その見通しについてお伺いいたします。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 お答えします。

 現在、東京電力福島第一原発事故を受けまして、国の原子力安全委員会で原子力防災指針の見直しなどが行われております。この見直しの結果、国の防災基本計画の一部を構成する原子力防災対策計画が見直される可能性がありますが、この対策計画の対象区域として本県が含まれることとなれば、県及び市町村も今後の防災計画の見直しの中で必要な対策について検討していくこととなります。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 これはもう前回から国の見直しの方針に従って柔軟に対応するというご答弁をいただいてきておりますので、その方向でしっかりと国の動向を把握していただきながら、県のみならず市町村との連携もとりながら、ぜひぜひ推進方をお願いしたいと思います。

 続いて、九月定例会で生活環境部長がご答弁いただきましたけれども、本県と愛媛県との間の伊方原発異常事態に関する情報伝達に関する確認書の交換ということが答弁でいただいたわけです。その後、具体的にこの交換はどうなったんでしょうか。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 お答えします。

 本年九月一日に愛媛県庁を訪問した際、依頼をし、了承を得ました、国への報告を要する事態のほか、発電所の周囲地域での震度五弱以上の地震の観測、異常音の発生、蒸気の異常な放出、油、薬品等の敷地外への異常漏えいなど、愛媛県が直ちに公表することとしている事案を、公表に合わせてファクスなどにより速やかに本県に対して情報提供をいただくことについて、既にその旨を文書で確認しているところでございます。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 その確認書の合意内容に従って、今日まで愛媛県から情報伝達がどういうふうに行われているのか。例えば、異常事態の発生から、具体的に本県にいろんなファクスであるとか、さまざまな情報伝達手段を用いられて通報があっている、このように思いますけれども、遅延その他、あるいは情報の伝達漏れ、こういったことがないのか、お伺いさせていただきます。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 お答えします。

 本県と愛媛県との連絡体制を構築いたしました平成二十一年八月以降、愛媛県から連絡のありました重要案件は、二十一年度が三件、二十二年度が四件、二十三年度は、本日までのところございません。

 これらの異常事案の発生から愛媛県民への公表及び本県への連絡通報までには四時間から七時間程度かかっております。

 伊方原発での異常事案発生後、公表、連絡通報にこうした時間を要するのは、四国電力から異常通報を受けた愛媛県が、直ちに専門技術職員を現地に派遣して、事実確認や周辺環境に及ぼす影響評価などを行って、事案の程度をA、B、Cのいずれかに区分するために一定の時間を要することによるものでございます。

 愛媛県は、この確認と評価に伴う作業につきましては、県民に誤解を与えたり、混乱を生じさせないように、正確な事実を公表する責任において必要不可欠なものであるというふうにしております。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 そのような愛媛県を仲介役としての情報伝達について言いますと、四国の原発立地県以外の県が、直接、四国電力との間で協定の締結を要望しているという報道も重なっております。

 高知県は、立地県である愛媛県と同等の安全協定締結を求め、また、香川県は、四国電力との原子力安全協定について、情報提供を要請中としつつも、実際にはもう、直接、情報の提供を受けているということも明らかにしております。徳島県も、関西広域連合としてではありますけれども、四国電力に情報提供の申し入れを行ったということであります。その後、関西広域連合の申し入れを四国電力が拒絶ということもありましたけれども、少なくとも我が大分県、距離的にも伊方原発に近い大分県として、何らかの申し入れなど、四国電力に直接の情報の伝達ということを要望するお考えはないのか、重ねてお伺いいたします。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 お答えします。

 愛媛県を除く四国三県と四国電力の情報提供に関する合意は口頭によるものでございまして、その内容は、伊方原発での異常事案の発生に伴う愛媛県と四国電力の共同記者会見後、三県に所在する四国電力の各支店から事案発生の連絡を受けるというものでございます。

 また、四国電力は、原子力災害対策特別措置法によって、異常事案発生時には愛媛県知事及び伊方町長への通報義務がございますし、さらに愛媛県は、四国電力と安全協定を締結して、すべての異常情報が速やかに県に入り、これを公表するという、いわゆる愛媛県方式を確立して運用してございます。そのため、本県は、その愛媛県との間で、伊方原発の異常情報の提供について既に文書確認を行っておりまして、情報内容の正確性、迅速性において、四国電力から情報提供を受ける四国三県と比べて全く遜色がないというふうに考えておる次第でございます。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 遜色ない情報提供という話でありますけれども、それでは、その情報を得て、我が大分県に来た情報が、我が大分県民、大分県の地域にどのような影響を与えるのかという部分について、どのように、だれが分析していくのか。そして、そういった分析能力を持った職員等の養成ということは、今後、具体的な方向性が定まっているんでしょうか、お伺いいたします。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 お答えします。

 伊方原発で発生した異常事案に対しましては、技術面、防災面において、豊富な実務経験を有する専門職員を配置している愛媛県の判定、評価をまずは重視することとなります。

 そして、本県に影響を及ぼす事案が発生した場合には、直ちに防災対策連絡室を設置いたしまして、本県の技術職員や県立看護科学大学の専門教員を招集するなど必要な体制を整備して、速やかに事案の分析と影響評価に対処していくこととなります。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 少なくとも原子力工学の専門家が本県にいないということが一つ大きな課題となっているというふうに伺っております。そういった面でしっかりとした対応策を検討いただきたい、このように要望いたします。

 そして、そういった評価が一定程度出た段階で、愛媛県の場合は、原子力安全・保安院の職員が常駐していて、その評価に基づいて県民に、こういう事態が発生したら、いついつまでに公表する、何時間以内に公表するという異常時通報連絡公表要領というのを定めているわけでありますけれども、こういったものを大分県として定める予定があるのか。また、そういった異常事態の発生が深夜帯等による場合について、どうやって県民にそういった重要情報を伝達するのか、そのような体制、周知方法について、検討状況をお聞かせください。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 お答えします。

 愛媛県から重要な案件、いわゆるA区分事案について速報を受けた場合には、本県への影響や事案の評価を加えた上で、現行の放射性物質事故応急対策計画に基づきまして、夜間、休日を問わずに、速やかに市町村及び関係防災機関、あるいは報道機関に対してファクス送信をいたします。あわせて、県庁ホームページへの掲載や県民安全・安心メールの配信も行うこととしております。

 なお、今回の原発事故のような県域を超えて影響を及ぼす事案が発生した場合には、国の原子力災害対策本部が設置されまして、防災機関や報道機関を通じて迅速な情報発信がなされることとなります。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ぜひ遺漏のないようにお願いしたいと思います。

 また、この異常事態に備えた事前訓練というものも非常に大事かと思っております。

 去る十一月二十日には、九州電力玄海原発が立地する佐賀県及び隣接県である長崎県でそれぞれ独自に住民避難訓練が実施されました。五十キロ圏のPPZに含まれる大分市佐賀関、一千八百世帯、約三千八百人の住民の方がいらっしゃる、また、津久見市の無垢島、二十五世帯、六十人の方がいらっしゃる、こういった地域について、今後、訓練計画を実施するというようなことを予定しているかどうかについてお伺いします。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 お答えします。

 国では、原子力防災対策重点地域、いわゆるUPZを原発から三十キロ以内とする検討が進められております。

 その中で、議員ご指摘の佐賀県では原発から三十キロ圏内において、また、長崎県では十五キロメートル圏内の、いずれもUPZエリアを対象として住民の避難訓練等が実施されたところでございます。

 伊方原発から四十五キロメートル離れている本県といたしましては、国の重点地域の見直し結果を踏まえまして、避難訓練など必要な対応を検討したいというふうに考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 今言われましたとおり、PPZについては、これは屋内退避・沃素剤服用対策準備区域というふうに指定がされるわけでありますから、少なくとも屋内退避とか具体的な行動計画、具体的な訓練というものが実施されるべき地域になるのではないかというふうに思っておりますので、ぜひその点の検討方もお願いしたいと思います。

 時間もありますので、次の問題でございます。貧困の連鎖対策ということで話させていただきたいと思います。

 私は、平成二十年の第二回定例会における一般質問でも、経済的格差の拡大と経済的な困窮世帯に属する児童生徒が再び困窮世帯を形成するという、いわゆる貧困の連鎖問題を取り上げました。そのとき紹介させていただいたのが東京都の学習塾授業料支援事業でありました。課税所得六十万円以下の世帯に対し、中学三年生には年間最高十五万円、そして、その初年度でありましたときには千八百人、高校三年生には二十万円を限度で九百人に無利子で貸し付ける事業を平成二十年度から開始ということでありました。実は、それ以前の平成十七年度から生活保護世帯の中学生以下の子供を対象に、市区町村を通じて年間十五万円を上限とした塾代の補助を行っているということもあわせてご報告させていただきました。

 このときの本県教育長の答弁では、「十五市町村の五十七中学校区を単位に学校支援地域本部というものを設置して、地域の実情に応じて、例えば、さまざまな家庭環境にある子供の学習活動にNPO等を含めた地域の人材を活用するなど、学校の教育活動を地域で支える体制づくりに取り組んでいく」とのことでありました。実際に翌年度から「学びの教室事業」として市町村での支援実施につないでいただいたことでありまして、その点は深く感謝しております。しかし、最近の報道によれば、親が支出する教育費の対年収比率は本年度には三七・七%にも達し、額にして平均百九十万九千円。これは授業料、塾代等の在学費用であって、昨年の三七・六%からさらに上昇して、過去最高になったと報じられました。しかも、額は昨年より実質的に七万七千円減少したにもかかわらず、年収比率はアップしている。これは、年収がそれだけ減っているからこの比率がアップしたんだということで、より厳しい経済状況が反映されているということであります。

 そこで、本県の教育費支出に関する統計調査結果はどうなっているんでしょうか、教育長にお伺いさせていただきます。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 議員ご質問の調査は、本年十一月十八日に公表された日本政策金融公庫による教育費負担の実態調査の二十三年度の調査結果であります。

 この調査は、二十三年二月から三月にかけて国の教育ローンを利用した世帯にアンケートを行い、回答のあった五千二百世帯について結果をまとめたものであります。

 調査の対象となっている在学費用の内容は、小学校以上の学校に在学するすべての子供にかかる費用の見込み額であり、大学等の授業料や通学費、教科書、教材費などの学校でかかる費用に加えて、塾、家庭教師、通信教育費など家庭でかかる費用が含まれています。

 公表資料には県別の調査結果が出ていないため、同公庫に大分県分の調査結果を問い合わせたところ、大分県内からは三十五件の回答があり、年収に対する在学費用の比率は四〇・一%でありました。

 以上です。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 いずれにしても、本県が全国と比べて、特に教育費が少ないとか、そういう実態にはないというふうな方向性は見えるということでよろしいんでしょうか。−−そういう状況、前提に立ちまして、次の話をさせていただくんですが、こういう高額の教育費支出が平均値として出る中、この貧困の連鎖問題で最近よく耳にする生活保護世帯の子供たちが大変心配になるわけであります。一般世帯ではこういう教育費がかけられる。だけれども、では生活保護世帯はどうなのか。

 平成十八年の堺市による抽出調査があります。生活保護世帯で育った人たちの生活保護受給、いわゆる生活保護世帯で育った人たちが今度再び生活保護を受給しているという状況は、三百九十世帯中の九十八世帯、二五・一%、四人に一人がそういう状況にある。さらに、母子家庭出身者では四〇・六%、まさに生活保護世帯で育った子供さんたちがまた生活保護に陥っている。

 そこで、本県における生活保護世帯の増減状況、あるいは生活保護世帯で育った人たちの生活保護受給割合に関する調査というものを実施されているのかどうか、福祉保健部長にお伺いをさせていただきます。



○志村学議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 生活保護世帯の状況についてお答えをいたします。

 まず、生活保護世帯の増減の状況でございますが、リーマンショック以降の厳しい雇用情勢を反映しまして、依然、増加傾向にございます。

 本年十月の速報値では、被保護世帯は一万五千三百四十六世帯、被保護人員は二万二百三十二人、人口千人当たりの保護率は十六・九一人となっております。

 前年の同月比で見ますと、世帯数が七百四十二世帯増加をし、人員は七百八十一人増加しております。千人当たりの保護率で申しますと〇・六六人の増加となっております。

 次に、生活保護世帯で育った方の受給割合でありますが、市福祉事務所を含めた全県的な調査は実施しておりませんが、県の福祉事務所が所管をします町村部の状況を申しますと、生活保護世帯五百二十のうち、世帯主が生活保護世帯で育ったのは九世帯、割合にして一・七%でございます。また、生活保護を受給している母子世帯二十二のうち、生活保護世帯で育った家庭は二世帯で、割合にして九・一%となっております。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 最後の生保受給割合に関する調査ということについて言うと、いわゆる福祉事務所を設置している市の分が全く含まれないということで、いわゆる県が担当している町村部ということでありますから、非常に昔ながらのそういった生活形態というものが維持されるところという意味では、今言う議論の中では、なかなか使いにくい調査結果という認識でよろしいでしょうか。



○志村学議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 やはり都市部と私ども県の方が所管します町村部では、世帯の状況がかなり違いがあります。それで、正式な調査ではございませんが、例えば、大分市の方に確認しまして、生活保護のケースワーカーの方にお聞きしますと、大体一〇%から二〇%ぐらいの実感かな、根拠がしっかりした調査ではありませんが、そういう回答は得ております。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございました。

 こういう貧困世帯の子供たちが再び貧困世帯を形成するという悪循環の原因について、埼玉県では、生活保護世帯の中卒後の進路調査を実施しております。その結果、平成二十二年三月卒の子供たちで全日制高校の進学率は六七・八%、全体平均の九三・五%を大きく下回る上、進路未定も八%となっていたということが明らかにされたわけであります。

 そこで埼玉県では、昨年九月から生活保護家庭教育支援事業として、生保家庭の全中学三年生を対象にして、教員OBなど二十名を県内の福祉事務所に派遣して教育訪問を実施、希望者に対して県内五カ所でマンツーマンの学習教室を開設するという取り組みを進めております。この教室の運営はボランティアを募り、会場も特別養護老人ホームの会議室を借用するなど工夫して実施しているということであります。

 そこで、このような教育支援の必要性をどのように認識しておられますか、知事にお伺いさせていただきます。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 ただいま河野成司議員からの問題提起を聞かせていただきました。

 生活保護世帯への教育支援についてのお問い合わせでございますけれども、家庭の経済状況にかかわらず、あらゆる子供たちが自己実現を可能にするチャンスを持つということは社会経済の基本でございまして、極めて大事な原則だというふうに考えます。

 議員ご心配の生活保護世帯と教育の関係を見ますと、保護世帯の高校等進学率は二十二年度で九二・九%でございまして、全国平均の八七・五%に比べまして五・四ポイント、九州では熊本県に次いで高いものになっております。

 このように学力低下の問題が顕在化しているというふうには必ずしも言えないかもしれませんが、一般世帯の進学率の方は九八・六%でございまして、これに比べると五・七ポイント下回っているという状況でございます。

 私は、子供たちに教育の機会を公平、平等に保障して、だれにも発展するチャンスを与えるということが最も重要であるというふうに考えます。

 本県では、平成二十一年度から学校の教育活動を地域で支える「学びの教室事業」を実施しておりまして、二十二年度には県下十一市町で五十九教室、千五百九十人の児童生徒が参加して、今年度も十二市町、七十一教室で実施をしております。

 この事業では、すべての児童生徒を対象に、放課後や週末等に小学校の余裕教室や公民館等を利用いたしまして、教職員OBなどが学習支援を行っております。

 豊後高田市では、「寺子屋昭和館」として、夏休みに高校生が学習サポーターとなりまして、小学生の学習支援を行うというユニークな取り組みも行われております。

 日出町と東部保健所地域福祉室では、別府大学の学生ボランティアの協力を得まして、「フレンドリー広場」という不登校の児童生徒に対する教育支援を行っております。

 生活保護世帯への対策につきましては、中心となる実施機関の市福祉事務所との連携が欠かせませんけれども、まずは県の実施機関である保健所地域福祉室におきまして、ボランティアの協力を得ながら、生活保護世帯の児童生徒に対する学習支援を検討したいと考えております。

 また、子供の教育につきましては、家庭環境や親の意識等も深く関係しておりますので、生活保護のケースワーカーなどが訪問いたしまして、奨学金制度等の活用も含めて、進学に向けた働きかけも行います。

 生活保護世帯の子供たちが、将来に夢や希望を持って、子供自身の生きる力がはぐくまれて、自己実現が図られるように、福祉事務所等を中心にして、学校関係者など関係機関と連携を図りながら教育支援をやっていきたいというふうに考えております。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございます。

 ただいま知事からご答弁をいただいた「学びの教室事業」、十二市町で実施中というふうにもご答弁いただきました。これについて、実際にこれは教育委員会の方の生涯学習として、社会教育の一環としてやられている部分というふうにも伺っておるわけでありますけれども、この生活保護家庭児童が実際にどういう参加状況にあるのか。そして、参加者が実際どのくらい自己負担をしているのかについて、そして、まだ十二市町ですから、こういう事業をやってない市町もあるわけで、こういった部分について、今後の対応方策についてどのようにお考えなのか、教育長の方でお答えいただければと思います。



○志村学議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 まず、生活保護世帯児童の「学びの教室」への参加状況ですけれども、家庭の経済状況を参加の要件にしていないことから、各市町村とも生活保護世帯児童の参加状況は把握しておりません。

 次に、参加者の自己負担額ですけれども、参加者の自己負担は原則としてありませんが、参加者のおやつ代などの実費相当分については個人負担が相当であるということで、市町村の判断で負担を求めているところがあります。例としては、傷害保険料として年間四百円から六百円、それからドリル代として千円から二千円というのがあります。

 それから、未開設市町村の対応ですけれども、未開設市町村のうち、例えば姫島村の「かにっこ塾」や臼杵市の放課後子ども教室のように県の放課後子ども教室の事業の中で学習支援を行う地域があるほか、中核市である大分市では、一部地域で「学びの教室」と同様の取り組みを行っています。他の市町村については現在開設を検討中ですので、県としてもさらに働きかけをしてまいります。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございました。

 この問題の最後なんですけれども、実は、厚生労働省が来年度予算要求で、学習支援事業に本年度の六倍の五十三億円を盛り込んだという報道もあります。これについて、具体的な内容について情報は得られておりますでしょうか。部長、お願いいたします。



○志村学議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 私ども厚生労働省の関係でございますが、厚生労働省の来年度、平成二十四年度の概算要求では、子供の貧困対策支援の充実として五十三億円を計上しております。

 今年度におきまして生活保護世帯の子供の学習支援を行う事業は、詳しい話になりますけれども、セーフティーネット支援対策事業補助金の中の自立支援プログラム策定実施推進事業、これは十個のメニューがございますけれども、その一つとして生活保護世帯の子供たちのために社会的な居場所づくり支援事業というのがございまして、その一部として位置づけられておりますので、この部分を拡充していくというふうに考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ぜひ本県の具体的な施策の中にどんどんこの部分を取り込んでいただきたいというお願いをしたいと思います。

 続いて、次の問題に移らせていただきますが、若者の県内定住対策ということであります。

 これは昨年十二月の一般質問でも取り上げさせていただきまして、その際、知事答弁では、対策の柱となる考えをお示しいただきました。それは、雇用の場の創出、教育訓練の充実での人材の育成、雇用する側とされる側のミスマッチ解消という施策の方向性でございました。しかし、現在、来春の学卒者の就職内定状況、既に、全国平均では昨年よりやや改善したものの、大卒予定者で十月一日現在が五九・九%、高卒予定者が九月末現在で四一・五%と報じられております。大卒者の内定状況は過去二番目の低水準とされ、本年の春と同様に数万人単位の就職浪人が生じるおそれさえ指摘されている状況であります。

 このような状況が続くことは、アメリカ、ヨーロッパの例を見るまでもなく、若者の社会に対する不満がうっせきし、不安定要素として憂慮すべき状況を生み出すこともあります。

 もちろん、東日本大震災後の生産調整や異常とも言える円高水準、タイの洪水による部品調達の遅延など日本経済にとって大変厳しい環境が連続したことは明らかでありますけれども、これまで雇用のミスマッチとして求人側と求職側の間の意識の乖離問題が取り上げられてきたことも含め、若者の就労に関する意識というのは、こういった厳しい就活環境の中から変わりつつあるのではないかというふうに思います。

 そこで、県内の大卒、高卒の就職内定率について、現状について商労部長にお伺いいたします。

 安部議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 大分労働局によりますと、大分県の十月末現在の新規大卒者の就職内定率は四四・四%でありまして、前年同期を二・六ポイント下回っております。

 また、新規高卒者につきましては、就職内定率は六八・三%と昨年同期をわずかに上回っておりますけれども、求人倍率は〇・八四倍と昨年同期を下回っておる状況でございます。

 このように就職状況につきましては、大卒、高卒ともに予断を許さない状況にあると認識しております。

 このため、県内経済五団体に対しまして、知事と労働局長の連名による高校生の求人確保の要請を行ったほか、就職面接会を開催するなどの対策を講じてきているところであります。

 円高等によります景気減速の影響が懸念されておりまして、今後の求人動向にも注視しながら、教育委員会や労働局とも連携しつつ、引き続き新規学卒者の就職を支援してまいりたいと考えてございます。

 以上です。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございました。

 こういう状況であればあるほど、いわゆる都市部に若者が滞留するという現実の姿が日本社会の大きな病弊としてあらわれつつあるかと思います。その意味で、そういった進学等で県外に出ていった若者たちをどう大分県内に呼び戻すのか、そういった大きな戦略に立たねばならないときだと私は思います。その意味で、帰郷促進を図るための実効性あるミスマッチ対策、県内出身者で大分県に帰らないという人と話をすると、大分に仕事ないから、自分が行きたい仕事ないからという話をよく聞くわけでありますけれども、では東京で仕事があるのかと言われれば、いや、これもないんですという話になってしまう。そこのミスマッチというのをどう解消するかという大きな戦略を立てなければならないんではないか、このように思いますが、県当局のお考えをお聞かせください。



○志村学議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 新規大卒者の就職は依然として厳しい状況にありまして、大企業にこだわらず、早い段階で中小企業に目を向ける学生もふえてきているというふうに考えてございます。

 このように厳しい就職戦線に臨む学生と若い人材を求める県内中小企業とを結びつけまして、就職、採用につなげることは大変重要であると考えてございます。県内とあわせまして、県外の学生に対しても企業の情報をしっかりと伝えていく必要があると考えております。

 そのため、県では、県内のほか、東京や福岡におきましても合同説明会を開催いたしまして、県外の学生と採用意欲のある県内企業とのマッチング機会を提供しているところであります。

 また、学生の就職支援や企業の採用活動に役立ててもらうために、福岡や山口等の県外の大学の就職支援担当者と県内企業の採用担当者とが情報交換などを行う交流会も開催してきております。

 そのほか、インターネットサイト「大分ん企業ナビ」でございますとか、広報誌「分帰点」等によりまして、県内企業の魅力やU、Iターン就職に役立つ情報の提供にも努めておるところであります。

 今後も大学や企業等と連携いたしまして、若年人材の確保に向けた取り組みを推進してまいる所存であります。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございます。

 実は、この若者対策という部分について、どうしても、潜在的な能力を有しながら、地域社会に活力として生かされていない若者対策も重要だと思います。

 これまで、昨年十二月の一般質問等でも取り上げてきた精神保健関係の取り組み、昨年要望、提案したうつ病対策として大きな効果が期待されます認知行動療法の県内普及に向けた取り組みがいよいよスタートするというふうにも聞いております。その具体的内容についてお伺いをさせていただきたいと思います。

 また、自殺対策としても、この療法の一般への周知を図る取り組みが計画されているようにもお伺いしておりますので、具体的にお聞かせください。



○志村学議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 認知行動療法についてお答えをいたします。

 認知行動療法は、うつ病になりやすい考え方の偏りを個別面接などを通じて修正していく精神療法の一つでございます。

 国では、ことし四月に独立行政法人国立精神・神経医療センターに認知行動療法センターが開設されました。センターでは、ワークショップ形式の短期研修や年二十四回行われます通年プログラムなど多様な研修が開催されるようになったため、県では関係機関に積極的な利用を呼びかけたところでございます。

 また、このような中、本県でも今月十一日に認知行動療法の第一人者である認知行動療法センター長の大野裕先生による普及啓発研修を開催することといたしておりまして、医療機関や相談支援事業所等の医師や看護師、精神保健福祉士など約二百三十名が参加する予定であります。

 今後は、こうした普及啓発に加え、こころとからだの相談支援センターにおいて、ロールプレイなどの演習も含めた、より実践的な研修を開催してまいりたいと考えております。

 また、先生ご指摘のとおり、認知行動療法は不安やうつを改善する有効な方法の一つとされていますことから、その考え方は自殺対策に役立つものであると考えております。そのため、県では大分いのちの電話に委託をいたしまして、二月十八日に、いいちこ総合文化センターで開催する自殺対策講演会の中で、広く一般県民を対象に「認知行動療法に学ぶ」と題した講演を予定しております。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 取り組みの推進方、よろしくお願い申し上げます。

 次の質問に移らせていただきます。

 法務省発表の犯罪白書、これによりますと、触法少年等で二十歳前に少年院を出所した方のうち約四〇%が二十五歳までにまた犯罪を犯し、刑事処分を受けているということが明らかにされました。その原因として少年院を出た後の就職先確保の困難性が挙げられ、少年院内での資格取得や職業訓練の必要性が指摘されております。

 また、少年に限らず、我が国の犯罪の約六割が再犯者によって起こされているという事実も公表されておりまして、ここでも、安定した生活基盤である職を得られないことがその原因として挙げられております。

 県内で出所後の受刑者を積極的に雇用していただく協力雇用事業主は百四事業所と伺っております。

 そこで、この触法少年を含めた矯正施設出所後の就労先確保について、法務省等の矯正行政担当部署と県との連携、あるいは県内商工団体等との連携促進はどのように図られているんでしょうか、お伺いいたします。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 お答えします。

 犯罪者や非行少年の更生支援につきましては、更生保護法で民間団体等との連携、協力を国の努力義務とし、県は、これに必要な協力ができるとされております。このため、平成二十二年三月に、大分保護観察所に事務局を置き、経済団体等を会員とするNPO法人大分県就労支援事業者機構が発足いたしまして、協力事業主の新規開拓や就労促進などに取り組んでいるところでございます。

 その中で県では、更生保護活動の啓発のため、社会を明るくする運動に参画するほか、協力雇用主の新規開拓を支援するとともに、保護司会に対して青少年自立支援センターや地域若者サポートステーションの活用を要請するなど、国と連携して取り組んでいるところでございます。

 さらに、本年七月から、非行少年の立ち直りを支援するために、大分保護観察所と県教育委員会、警察などの関係機関、そして保護司など民間支援者を集めた情報交換会を毎月実施して、連携を強化しているところでございます。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございました。

 時間の関係もあり、次に移らせていただきます。

 先般、別府市で四歳児の虐待死事件が発生し、全国報道されて、非常に大きな、県民に対するショックという形で事案が報じられております。どうしても、未然防止が図られなかったことが残念でなりませんが、頭などを殴打されたことで亡くなったこの児童の体には、頭から背中にかけて熱湯をかけられたやけどの跡、そのほかにも全身にたばこを押しつけられた跡も確認されたということでありました。

 このような極めて痛ましい事案が二度と起きないよう、県として今後どのような防止策を講じられようとするのか、知事のお考えをお聞かせください。



○志村学議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 ご指摘の別府市の事件でございますけれども、まことに痛ましく、また、残念でなりません。ご冥福を心からお祈り申し上げます。

 子供にとりまして親は、生きていくための最後の頼りになる存在であります。家庭は、逃げようのない場所であります。そのような中で、子供の人格を深く傷つけて、命をも奪うというような児童虐待は決してあってはならない行為であると思います。

 現在、県におきましても、どうしてこのようなことが起こったのか、しっかりと分析をするために、県社会福祉審議会の児童相談部会の委員に現在把握できている情報をお伝えして、専門的な見地から助言を求めるなど、発生原因の分析、再発防止策の検討を急いでいるところでございます。詳細に分析をしてもらい、詳細に対策を立ててもらおうというふうに思っております。

 今後、児童相談部会からの再発防止策の提言などを踏まえまして、このような虐待が二度と起こらないように、県、市町村や関係者が一丸となって、あらゆる手段を講じていかなければならないというふうに考えております。

 子供を虐待から守るというためには、四つの対策が何としても重要でございます。

 一つは、虐待の未然防止ということであります。

 「いつでも子育てほっとライン」や地域子育て支援拠点における子育て相談体制をさらに充実させて、子育ての悩みや不安を解消して、虐待の未然防止を図っていかなければならないと思います。

 二つ目は、虐待の早期発見ということであります。

 すべての市町村で保育所や学校、警察、児童相談所などの関係機関を結ぶネットワークを強固なものといたしまして、支援が必要な家庭の把握や情報共有を行っていかなければならないというふうに思っております。

 三つ目は、虐待への早期対応ということであります。

 虐待の通報等があった場合には、市町村や児童相談所が直ちに直接、子供と面会して、その安全確認を徹底するということが大事だと思います。

 四つ目は、子供の安全確保ということであります。

 子供の安全が損なわれていると判断されたときには、警察とも連携をしながら、児童相談所長の権限で一時保護を行って、子供の安全を確保してまいりたいと思います。果敢にやってまいります。

 児童虐特は、国や地方を含めまして、社会全体で解決していかなければならない重要な課題であります。今回の事件をしっかりと受けとめまして、関係機関挙げて再発防止に全力で取り組みたいと思っております。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 知事のご決意を、本当に重いものと受けとめさせていただきたいと思います。

 ただ、家庭内のこういった行為を確認した場合の通報義務、医療や福祉に関係されていらっしゃる方に課せられておりますように、現在の法律では事案の早期発見と被害者、加害者の分離ということで事案の重篤化防止ということに重点が置かれているということでありますけれども、こういった問題解決の流れ、スキームというものに対しては、以前から欠落している部分があるんではないかと私は感じております。それは何かというと、単に虐待を行った親を刑事罰の対象とすることで子供たちの将来が本当に救われていくのかという問題であります。確かに、保護され、身体、生命の安全が確保される、でも、その家庭崩壊の大もととなった加害者たちへのアプローチは必要ないのか、そういう問題意識であります。

 全国的に見れば、独自の親子プログラムによって虐待の再発防止や家族の再統合に取り組んでいる事例もあります。一例が、大阪市のNPO法人「チャイルド・リソース・センター」、ここでは、カナダのプロジェクト・ペアレントというプログラムをもとにして独自のCRC親子プログラムというのを開発している。ここでは、大阪府や大阪市から委託された親子を対象にプログラムを実施。週二回のプログラムを八から九カ月間かけて実施していく。個別の親子に応じた本当にきめ細かな内容にしていく中で、お互いに緊張し、面会することさえ嫌がっていた子供たちが、この最終の段階に行くと言葉を話せるようになる。親が面会に来ると、笑顔が出たり、自分から親に寄っていったりもする。そういう結果が得られているということも報じられております。このようなことから、「子供との関係を何とかしたいと願う親は、適切な支援があれば子供の成長を支える親として再スタートできる」と、このNPO法人の代表者は結論づけております。

 そこで、このようなプログラムを用意することについて県はどのようにお考えでしょうか。部長、お願いいたします。



○志村学議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 親子関係の再構築についてお答えをいたします。

 児童相談所が子供の安全を確保するために強制的に親子分離をした場合、保護者が児童相談所の対応に理解を示さず、支援を受け入れるまでに多くの時間を要します。

 また、保護者の意識や家庭環境が改善されたかどうかについても慎重な判断を要することから、家族の再統合には大きな困難が伴うこととなります。

 しかし、子供は本来、親の愛情のもとで養育されるべきであり、可能であれば親子関係を修復し、子供が安心して家庭で生活できるようにするのが望ましいと考えております。

 このため、児童相談所では、保護者教育や家族療法などを通じ、良好な家族関係の再構築を進めるため、親子関係支援・再統合プログラムの実施を保護者に働きかけているところでございます。

 本年度は八例実施し、そのうち、親子関係が修復され、家庭引き取りに至ったケースは四例となっております。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございます。

 ぜひこういった部分について、児相等が一たん保護した児童を家庭へ戻す際に、親御さんにこういった再発防止プログラムへの参加というものを義務づけるような方向性というものを持っていただきたい、このようにお願いをしたいと思います。

 また、同じように家庭内における暴力事件として、いわゆるDV、家庭内暴力問題というのもあります。これは主に配偶者間等でありますけれども、こういった部分についても、加害者側にこのような防止プログラムへの参加等のアプローチという仕方があるのではないかと思いますが、部長のお考えをお聞かせください。



○志村学議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 親子分離をしたケースの再統合につきましては、再虐待が起こることのないように慎重に検討を重ねた上で判断をしているところでございます。

 具体的には、まず、虐待で親子分離したケースの中で、親子関係の修復が可能なケースなのか困難なケースなのかを判断いたします。次に、可能なケースにつきまして、手紙や電話での交流や児童相談所などでの面会など親子関係支援プログラムを実施いたします。その上で、親子関係の再構築状況のアセスメントを行い、家庭復帰を推進するケースか否かを判定し、推進すると判断されれば、親子での外出や外泊など親子再統合プログラムを実施し、その後に家庭復帰を行ってまいります。児童虐待にも実はそういう形です。



○志村学議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 お答えいたします。

 家族が安心して生活していくためには、被害者側だけでなくて、加害者の暴力再発防止に向けた取り組みも大切であるというふうに考えているところでございます。

 現在、アイネスにおきましては、三名の相談員を中心に加害者側からの相談にも対応しておりまして、暴力行為に及ぶ原因やその解決策を模索しているところでございます。

 時には、暴力の背景に何らかの精神的な要因がある困難事例も見受けられますので、精神保健福祉センター、あるいは専門の医療機関を紹介するなどの対応を行ってございます。

 今後は、現在進めている第三次DV対策基本計画の策定にあわせまして、相談員の経験年数に応じた研修や専門研修への派遣などによりまして相談員の資質向上を図りながら、被害者、あるいは加害者それぞれの立場に応じた実効性のある相談体制を整えていく所存でございます。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございます。

 時間の都合で、最後の質問に移らせていただきます。

 交通信号機の更新の問題であります。

 この問題は、実は先般、十一月二十日に、ある報道があったことで、私、驚愕をいたしました。それはどういうことかというと、警察庁が全国の既設信号機について、財政的な問題から、老朽化した信号機の更新が進まず、このままでは全国二十万基を超える信号機の半分を撤去せざるを得なくなるということから、各都道府県に対して撤去の検討を指示したということであります。

 必要性のなくなったものを更新対象から除外していくというもののようでありますけれども、現在設置されているものを半数にしなければ、現実に更新されないものが老朽化して故障や、あるいは倒壊する事故にもつながりかねないというふうな報道ぶりでありました。

 ご案内のとおり本県は、九州一の高齢化率で、かつ、中山間地を中心に過疎地域を多く抱えております。そういった地域の方々には、現実には、幾ら年をとっても買い物、通院のために自動車の運転をやめられないという方々が大変多くなり、また、今後、免許取得が当たり前となった世代の方々が高齢者世代となって、運転者に占める高齢者の比率が一気に上昇していくことは、目前に迫った避けて通れない現実であります。

 このような今回のような警察庁の方針に従えば、信号機の要、不要の検討が始まるかと思うんですけれども、主に交通量や過去の事故発生件数といった地域人口に大きく左右される数値により判断されるとするならば、高齢者比率の高い過疎地でどんどん信号がなくなっていってしまうという事態を招きかねません。高齢者の事故防止という県政の重要課題に、まさに赤信号がともったような危機感を抱きます。

 そこで警察本部長にお伺いをいたします。県警には警察庁からそのような指示が来ているのでしょうか。



○志村学議長 太田警察本部長。



◎太田滋徳警察本部長 信号機整備に関し、最近にあった警察庁からの指示についてのお尋ねであります。

 本年十月下旬、警察庁が開催した交通関係の全国会議において、交通安全施設をめぐる今後の対応について、都道府県警察に対する指示がございました。その中の一つに、信号機については、国、都道府県における現状の予算額では、今後、半数程度しか更新できないことが見込まれるとの前提で、更新の予算確保に努めること、必要性が低くなった、例えば廃校となった小中学校の周辺などの信号機については、撤去も視野に入れた検討をすることなどの内容のものがあったと承知しております。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 それでは、以下の質問はまとめて質問させていただきます。

 今後、県警は、信号機更新に係る計画をどのように見直されようとするのか。そして、現在、信号機は十九年の耐用年数が定められているというふうに伺っておりますけれども、県内の信号機のうち耐用年数超過信号機は現在何カ所あり、また、今後どのような増加が見込まれているのか。そして、更新基準、具体的な既設信号機の要、不要の判断基準はどのように定められているのか。また、撤去対象として検討される信号機について、当該地域の住民、あるいは自治体との意見交換をお考えになっていらっしゃるのか。そして、今後の交通安全、事故の抑止ということに大きな影響を及ぼす今回の方針に対して県警としてどのようにお考えになっているのかについてお聞かせください。



○志村学議長 太田警察本部長。



◎太田滋徳警察本部長 信号機に関し、多岐にわたるご質問でありますけれども、信号機の現状から始まって、私の安全施設整備に関する考え方まで、取りまとめてお話をしたいと思います。

 県内の信号機は、平成二十二年度末現在で二千八十八カ所にあります。このうち、一般的な耐用年数とされている十九年を経過した信号機は三百二十カ所、全体の約一五・三%であります。

 また、信号機の更新基準についてのお尋ねもございました。

 信号機の要、不要の判断は、歩行者や通過車両の交通量、交通事故の発生状況のほか、お子さんや高齢者の方、障害者の方等の安全も勘案し、地域住民の方々の意見にも十分配意して総合的に行っていくとしているものであります。

 本県では、知事初め、関係当局のご理解も得て、平成二十年度から二十二年度までの三カ年で二百六十カ所の信号機を更新いたしました。年平均の更新率約四・二%は、全国平均の約二・六%を上回り、全国四位というものであります。

 今後も信号機の適切な管理に努めますとともに、関係当局のご理解も得ながら、必要な信号機の整備に努めてまいるというのが基本的な考えであります。

 また、地域住民の方々からのご意見の問題もございました。

 平成二十年度から二十二年度までの三カ年で信号機を完全に廃止したというものは、実は県内では一カ所であります。具体的に申し上げますと、臼杵市内の小学校が廃校したことに伴いまして、地域住民の皆様のご意見をお聞きした上で、押しボタン式の信号機を一カ所廃棄したものであります。

 信号機の撤去に当たっては、今後も地域住民の方々のご意見をよくお聞きし、また、必要により道路管理者、自治体の意見も聴取するなどして、慎重に行っていきたいというのが私の考えであります。

 最後に、取りまとめて交通安全施設整備、特に信号機に関する私の方針を申し上げておきますと、交通安全施設の整備、とりわけ信号機の整備については、交通事故対策の中で極めて重要であるというふうに考えています。

 今後も信号機の適切な管理に努めますとともに、関係当局のご理解も得ながら、必要な信号機の設置、更新整備に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○志村学議長 河野成司君。



◆河野成司議員 ありがとうございました。

 ただ、一つ苦言を呈させていただくと、そういった警察庁から大きな、地域の安全対策に影響のあるような検討指示というものが出た段階において、ぜひぜひ議会の方にもお知らせをいただきたい、このように思います。

 以上で質問を終わらせていただきます。大変ありがとうございました。(拍手)



○志村学議長 以上で河野成司君の質問及び答弁は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午後一時八分 休憩

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後二時十二分 再開



○井上伸史副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問及び質疑を続けます。三浦正臣君。

  〔三浦(正)議員登壇〕(拍手)



◆三浦正臣議員 皆さん、こんにちは。十九番、県民クラブの三浦正臣でございます。私にとって初めての大分県議会での一般質問であります。

 今春の統一自治体選挙以来八カ月が経過をいたしましたが、本年第四回の定例会において、それも一般質問の初日、県民クラブの一番手として、この機会を与えていただきました。関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。

 また、本日は、私の地元日出町から、師走の大変お忙しい中にもかかわりませず、多くの皆さんに傍聴に来ていただいております。本当にありがとうございます。

 県議会議員の中で最年少でございます。このすばらしいふるさと大分を私たちの世代が受け継ぎ、さらに発展をさせ、次の子供たちの世代に確実につなげていくことが私たちの責務だと思っております。そのために、微力ではございますが、これからも全力を尽くしてまいります。

 それでは、当面する県政の諸課題や私の地元日出町を初めとする、いわゆる周辺地域が抱える課題について、数点にわたり、分割方式でお伺いをさせていただきます。

 まず、福島第一原発事故の発生で県民の関心が高まっているエネルギー問題について伺います。

 現在、国においてもエネルギー政策の抜本的な見直しが検討される中、本県は、九重町に発電量日本一の地熱発電所や日田市に木質バイオマス発電所、玖珠町に大規模な風力発電設備が運転中であり、太陽光、温泉熱、小水力、さらにメガソーラーの計画等もあり、再生可能エネルギーの供給量と自給率が全国一位であります。

 また、三キロワット以上の太陽光発電システムを導入する世帯に県が購入費の一部を助成する事業の後押しもあり、県内一戸建て住宅での太陽光発電システム普及率は、昨年十二月時点で三・九二%と、前年の全国十一位から四位に急浮上しました。

 さらに、公的機関も導入に力を入れており、市町村施設や学校など、県の支援による導入だけでも三十七施設に上るなど、まさにエネルギー分野での全国のトップランナーであることは言うまでもありません。

 知事も長期総合計画の中で再生可能エネルギー利用への支援拡充や地域の特色と強みを生かしたエネルギー政策を掲げられており、強い意気込みが感じられます。

 そこでお伺いをさせていただきます。

 長期総合計画の改定素案の中で、温泉熱や太陽光、地熱や電気自動車の活用で二〇一五年度に石油換算で計六十三万七千キロリットル分、これは一〇年度比で五万五千キロリットル増の再生可能エネルギーを導入するとされていますが、この目標値は、三月に策定した新エネルギービジョンを踏襲するにとどめたもので、震災以降の情勢変化が反映されていないと思います。

 再生可能エネルギーの供給量と自給率全国一位の本県としては、現状認識を踏まえ、全国を牽引するような新たな高い目標値を掲げ、発信していくことが必要だと思いますが、ご見解をお伺いします。

 また、本県の特色を生かしたエネルギー開発が進んでもいますが、今後の新たな展開と新エネルギー源の可能性についてもご見解をお伺いします。

 さらに、再生可能エネルギーの中で、例えば太陽光では、夜間の発電量がゼロとなり、日中も雨天や曇天では著しく能力が低下をします。風力発電では風量により、小水力発電では水量により影響が出てきます。

 エネルギー分野で最も重要なことは、安定した電力供給だと思います。家庭や市町村施設で発電された余剰電力をためて、必要なときに使用する蓄電池は、電力ロスが少なく、送配電設備への投資も必要ないということで、再生可能エネルギーにとって不可欠なものと注目されており、再生可能エネルギーと並行して、これから開発、普及が求められているところです。

 このような蓄電技術の開発や研究などは、電力の地産地消だけでなく、産業の育成にもつながると思いますが、いかがお考えか、お伺いをします。

 また、これ以降の質問は対面から質問させていただきます。

  〔三浦(正)議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○井上伸史副議長 ただいまの三浦正臣君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま三浦正臣議員から、新しい状況の中で、再生可能エネルギーの開発についてご質問を賜りました。

 大分県は、再生可能エネルギーの供給量と自給率が全国一でありまして、地熱や木質バイオマスなど豊かな天然自然の恵みをエネルギー源として大いに活用しているところであります。

 「安心・活力・発展プラン二〇〇五」の中間見直しにおきましても、基本計画編に「地域の特色と強みを生かしたエネルギー政策の展開」が掲げられたところであります。これは、再生可能エネルギーに関する本県の強みを生かすとともに、東日本大震災を受けて時代の潮流ともなったエネルギー政策の重要性を踏まえたものであります。この中で、本県に特色のある温泉熱や小水力など再生可能エネルギーの一層の導入促進、さらに新たな成長産業としてのエネルギー産業の育成に取り組むこととしております。

 その指標として、本年三月に策定いたしました大分県新エネルギービジョンと同様の、平成二十七年度までに太陽光発電の三倍増や温泉熱発電の新規導入などの目標数値が掲げられております。これは、国の長期エネルギー需給見通し等に加えまして、本県のこれまでの再生可能エネルギーの導入実績や利用可能量調査等をもとに設定したものであります。

 一方、東日本大震災と福島第一原発の事故を受けまして、国ではエネルギー政策見直しの議論が続けられております。中長期戦略について中間的整理といたしまして、一つはエネルギーのベストミックス、二つ目は分散型エネルギーシステムの実現、そして三つ目は国民合意形成の方向性が示されまして、来年夏ごろには決定されるということになっております。

 火力や原子力といった大規模集中型のエネルギーから、地域分散型の再生可能エネルギーの導入が拡大される方向であります。このため、再生可能エネルギーの活用に不可欠な自然条件など地域の事情に詳しい自治体や地場企業の役割がますます重要になると考えております。本県の新エネルギービジョンや今回の長期総合計画の中間見直しは、こうしたエネルギー政策見直しの方向性に合致して、これを先取りする内容となっていると考えます。

 目標数値についてご質問がございましたけれども、新エネルギービジョンに基づく導入促進に努めながら、その実績を検証し、そして再生可能エネルギー導入のトップランナーとして、必要に応じて見直しを行っていこうというふうに考えております。また、来年夏ごろに国の新たなエネルギー戦略が決定され、また、七月には固定価格買い取り制度がスタートすることから、こうした制度変更、情勢変化もよく見きわめていきたいというふうに考えております。

 このように再生可能エネルギー利用に適した自然条件を持つ大分県の優位性を生かして、県内中小企業の温泉熱や小水力などの新技術開発を積極的に支援するなど、エネルギー政策日本一の先進県をこれからも目指してまいりたいというふうに考えております。

 私からは以上でございますが、その他のご質問については担当の部長から答えさせていただきます。



○井上伸史副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 私からは二点についてお答え申し上げたいと存じます。

 まず、本県の特色を生かした新エネルギー開発についてでございます。

 大分県は、平成十八年度に新エネルギー産業化研究会を設置しておりまして、地熱や水力、バイオマス等豊富な再生可能エネルギー源を活用する研究開発を進めてきております。

 こうした技術開発の実績やそれぞれのエネルギー源の利用可能量を考えた場合、温泉熱や小水力、また、小風力発電への期待が大きいと考えてございます。

 具体的な展開といたしましては、温泉熱発電につきましては、温泉の蒸気と熱水を利用した発電技術を開発中でございまして、今年度中に別府市内に実証機を設置する計画となってございます。

 小水力発電につきましては、次世代電磁力応用機器開発による高効率の発電機を活用いたしまして、従来に比べ低い落差でも発電できる小水力発電の実証試験が日田市天瀬町の女子畑におきまして今月中に始まる予定でございます。

 小風力発電につきましては、トンボの羽根の構造を利用し、微風でも発電可能なマイクロ風力発電システムを開発中でございまして、軽量小型の家庭用や防災用電源への活用を検討しているところであります。

 県といたしましては、太陽光のみならず、こうした本県の特色を生かしたエネルギー開発を着実に進めてまいる所存でございます。

 続きまして、蓄電技術についてでございます。

 太陽光発電等の出力が不安定な再生可能エネルギーを家庭等におきまして有効に利用するためには、ご指摘のとおり蓄電池の活用が不可欠でございます。

 現在、家庭用蓄電池として一キロワットアワー級のものが百万円程度で販売されておりますけれども、今後、業務用も含めた普及に向けては、その大容量化や低コスト化などの課題を抱えていると考えてございます。

 国におきましては二〇二〇年ごろを目途に一定の大容量化とコストダウンを見込んでおり、大企業を中心に技術開発が進められているところであります。

 翻って県内におきましては、大学による蓄電池の素材の研究でございますとか、また、企業による太陽光発電と蓄電池を組み合わせた電気自動車の充電システムの開発が行われております。さらに、家庭用電気の自給自足を目指しまして、太陽光発電とガスコジェネにより発電した電気を蓄電池にためまして利用する次世代住宅の実証実験が開始されているところであります。

 今後は、蓄電池も含めましたエネルギー分野につきまして、従来の研究開発のみならず、人材育成や販路開拓までを含めた総合的な取り組みへとステップアップいたしまして、エネルギー産業を県経済の新たな牽引産業としたい、このような取り組みを進めてまいる所存でございます。

 以上であります。



○井上伸史副議長 三浦正臣君。



◆三浦正臣議員 ありがとうございました。

 福島第一原発は、廃炉まで最低でも三十年以上かかり、それには世界初とも言える高度な技術が必要になってくると言われています。

 知事は、大分県新エネルギービジョンの中で、「エネルギーと地球環境の両立は二十一世紀に引き継がれた大きな課題であり、地球環境を守り、限りある資源を次の世代へと引き継いでいく責務を私たちは有しています」と述べられております。私も同感であり、再生可能エネルギーは、地球温暖化対策はもちろん、将来必ず来るであろう大地震に対して、地域分散型のエネルギーを持つことにもなり、防災面でも極めて大切だと思っています。高い潜在能力を秘めた本県のかじ取り役の知事の手腕で、日本一のエネルギー先進県として、次世代に誇れる大分県となるよう、さらなる施策に期待するとともに、私もこのエネルギー問題については今後もしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。

 そこで知事に再度伺いますが、長期計画の中で必要に応じて項目等を見直すということでありましたが、全国に先駆けて高い目標設定の見直しや新たな再生可能エネルギーなどの取り組みを実施することに関してはいかがお考えか、お聞かせください。



○井上伸史副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 大分県は、再生可能エネルギーのための自然条件等には大変恵まれているというふうに思いますし、そういう恵まれた環境を生かして、再生可能エネルギーの面で、やはり日本一をこれからも維持していかなきゃいかぬ、こう思っているところでございます。それがまた、議員ご指摘のように、将来の災害等に対して、災害に強いエネルギー供給構造というようなことになっていくだろうというふうに思っています。

 そんな意味で、これまでも計画的にこの開発を進めてまいりましたけれども、これには、ご存じのように自然条件がやはり一つの制約要因としてあるわけでございまして、どこまで自然条件の中で可能かというようなこともよく検証してみなければいけない。それから、価格の面で買い取り制度ができておりますけれども、この買い取り制度をクリアできるかどうかというところもまた大事な制度面での制約としてあるわけでございまして、そういったいろんな条件を勘案しながら、できるだけ多くの再生可能エネルギーの開発をやっていくということが大事ではないかというふうに考えています。その場合に大事なことは、やはり、この分野でエネルギー産業とでも言うべき産業を興していくということが大変大事なんではないか。それが持続的な再生可能エネルギーの開発設定にとって非常に大事な条件だというふうに考えております。

 幸い大分県内では、これまでの実績等もあるもんですから、この分野でのいろんな地元企業の技術蓄積が出てきております。一社ではなかなか対応できない分については、お互いに連携をしながらやっていくというようなことも出てきておりますので、そういったことを含めながら、地元の産業を興していくといったようなこともこれからの楽しみではないかというふうに思っているところであります。



○井上伸史副議長 三浦正臣君。



◆三浦正臣議員 ありがとうございました。

 次に、若年層の雇用状況についてお伺いをします。

 近年、産業構造が変化する中、農林漁業等の第一次産業や、労働集約産業である建設業や製造業の第二次産業の従事者は減少し、サービス業等の第三次産業の従事者が増加傾向であります。

 また、団塊世代の退職や、経済のグローバル化や企業間競争の激化による就業意識の変化などにより、雇用形態が以前より多様化しています。今後も、国の動向により雇用情勢が大きく変わるかもしれません。このような状況と人口減少社会のもと、若者を中心とした人材育成、職業能力の開発は本県にとって喫緊の課題であります。

 文部科学省の調査によると、平成二十二年度高等学校卒業者の就職率は、全国では前年比一・六%増の九三・二%と改善をされています。本県では、前年比二・九%増の九六・九%と全国平均を上回っています。また、ことし十月の有効求人倍率は〇・六八倍で、引き続き九州第一位を確保しています。

 しかし、本県は、雇用のミスマッチなどにより早期離職率が大変高く、新規学卒者に係る就職後三年間の離職率を見ると、高校生の場合、全国平均三七・四%に対し、本県は四〇・〇%と二・六ポイント高い数値があらわれています。短期大学生の場合、全国平均が三九・九%に対し、本県は四〇・四%とほぼ同じですが、大学生に至っては、全国平均が二九・九%に対し、本県は三八・四%と八・五ポイントも高い数値となっています。離職率は全国平均を上回っているのが現状です。このような状況を踏まえ、お伺いします。

 これまで学校現場と産業界の距離を縮める産学官連携によるインターンシップ等の施策を実施していますが、現在の若い世代の離職率の高さを見ると、人材育成策の取り組みにさらなる改善、強化が必要だと思いますが、今後の対応についてお聞かせください。

 また、この時期になっても就職が決まっていない生徒もたくさんいますし、本日も傍聴席に保護者の方がお見えになっています。高校生の職につきたいという思いに県としても最大限こたえていくことが重要だと思います。

 全国初の就職内定率一〇〇%に向け、地元企業の掘り起こし等、今後、卒業までに県として考えられる具体的な取り組みをお聞かせください。

 また、離職をしてしまうと正社員としての再就職が困難な状況になっています。二十五歳から三十四歳の年長フリーターと言われる私と同世代の完全失業率は、平成二十一年度と平成二十二年度の比較で、全体の五・一%に対し、六・二%と高くなっています。

 県はこれまで、平成十六年から「ジョブカフェおおいた」を設置して、おおむね三十五歳未満の若年者に対して、県内企業情報や職業訓練情報の提供を初め、職業相談、職業支援セミナーの実施、併設のハローワークによる職業紹介など各種就業支援サービスを一括で提供しており、平成二十二年度までの実績として一万二千五百八十五名もの方々が就職を果たしておりますが、登録者数の就職決定率で見ると四一・〇%と低迷しております。このように、「ジョブカフェおおいた」に登録をしても、何年も職につけない方もいます。そのうち、職につくことにあきらめさえ感じ、将来に対する希望を失っていく若者がふえています。若者が、将来に見通しが立ち、みずからの努力に手ごたえを感じることができるような雇用対策についての取り組みをお伺いします。

 また、雇用の確保で言うと、企業誘致が欠かせないと思います。知事は、就任以降、平成二十三年十一月二十二日までに百八十社の企業誘致を成功させてきており、そのうち、私の地元日出町は三社となっております。

 将来に対する希望を失っていく若者がふえる中、前段で述べましたが、人口減少社会において地域に活力を与え、発展させていくために、県内の交通の要衝であります私の地元を初めとする、県内各地への企業誘致がさらに必要不可欠だと思います。現状をお聞かせください。



○井上伸史副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 まず私から三点についてお答えを申し上げたいと存じます。

 まず、若年者の早期離職対策についてであります。

 早期離職の要因といたしましては、若年者におきまして、就職に当たっての企業理解や社会人としての心構えが十分でないといったことが考えられると思います。

 一方で、企業におきましても、若者が働きやすい職場環境を整備するなど職場定着の促進に一層取り組むことが必要と考えております。

 そのため、本県では、教育現場におきまして、義務教育の段階からキャリア教育を導入しております。高校では、企業現場のニーズを踏まえた就職支援、相談を行うキャリアサポーターを配置しております。さらに、インターンシップにつきましては、新たに模擬製造ラインでの実習等を取り入れるといった、創意工夫を凝らしながら実施するなどの取り組みを進めておるところであります。

 県内の中小企業の各社に向けましては、職場環境の改善や人材マネジメント力の向上を図るセミナーの開催でございますとか、内定者及び入社後三年以内の若手社員を対象とした仲間づくりやビジネススキル習得のためのセミナーを開催するなど、職場定着の促進や人材育成に向けた取り組みを行っているところであります。

 今後とも教育現場や企業等と連携を図りながら、若年者の早期離職防止に取り組んでまいる所存であります。

 続きまして、若年者の再就職支援についてでございます。

 若年者が再就職を実現するためには、職業に必要な知職、技能の習得にあわせまして、就業体験やカウンセリングなど、若者が働くことへの自信、意欲を取り戻すための支援も大切であると考えております。

 知識、技能の習得につきましては、高等技術専門校等におきます職業訓練の実施によりまして企業ニーズにこたえられる人材を育成し、県内企業への就職に結びつけているところであります。

 また、就業体験への支援といたしましては、若年者と採用意欲の高い企業とのマッチングを図りますトライアル就業といった事業も実施しておるところであります。

 また、ジョブカフェにおきましては、一人一人の状態や気持ちに寄り添ったカウンセリングや、セミナー等の支援を行っているところであります。

 例えば、自己肯定感が低く、対人関係が苦手な若者が、相談員の親身で粘り強い支援によりまして、正社員としての就職を果たした事例もございます。

 今後も、若者が自分の希望や適性に応じて就職できますように、ハローワークなど関係機関と連携し、きめ細かな支援を行ってまいる所存であります。

 最後に、企業誘致についてのお尋ねがございました。

 企業誘致につきましては、歴史的な円高等によりまして、国内のみならず国外との競争になっております。一段と厳しさを増しておりますけれども、地域経済の活性化はもとより、若者の雇用創出にも直結することから、引き続き積極的な取り組みが必要であると考えてございます。

 第一には、集積効果を発揮していく取り組みであると思います。

 県内には、鉄鋼、石油化学、造船、電気機械、自動車、半導体、医療機器産業が集積しておりまして、日出町にも日本テキサス・インスツルメンツやホンダ太陽などが立地しておるところであります。これらの立地企業を丹念に訪問し、新たな投資の芽を探っていく、こういった取り組みが重要であると考えてございます。

 第二には、時代の流れに対応した産業分野の誘致であります。

 新エネルギーでございますとか、環境、医療など今後成長が見込まれる産業やソフト関連、また、研究開発部門、こういった分野での誘致に取り組んでまいる所存であります。

 第三には、やはり受け入れ体制の整備が重要であります。

 工場適地の掘り起こし、インフラ整備、企業への支援制度の充実、優秀な人材の確保などに取り組みまして、企業ニーズにスピーディーに対応していく必要があると考えてございます。

 今後とも、市町村と一体となりまして、企業誘致活動にしっかりと取り組んでまいる所存であります。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 新規高卒者の就職支援についてお答えします。

 大分労働局によると、十月末現在の新規高卒者の就職内定率は六八・三%と前年同期をわずかに上回っています。しかしながら、新規高卒者に占める就職希望者数が増加し、前年度に比べて求人倍率が下がっており、今後の状況は予断を許さない状況にあります。

 今後の具体的取り組みですが、各学校では、校長のリーダーシップのもと、組織的な取り組みにより、さらなる企業開拓を行い、求人数の確保を図ってまいります。

 また、三者面談の実施や、教職員、キャリアサポーターによる面接指導、就職試験対策など、未内定の生徒一人一人に対するきめ細かな支援を徹底します。

 年明けの一月二十三日には、就職希望者と企業とのマッチングに効果の高い合同面接会を県と労働局との連携で開催することとしております。

 県教育委員会としては、学校と一丸となって、就職を希望するすべての生徒の内定に向けて取り組んでまいります。

 以上です。



○井上伸史副議長 三浦正臣君。



◆三浦正臣議員 ありがとうございました。

 若年者の再就職を促進するには、やはり県内の地元企業への働きかけが必要ではないかと思いますが、商工労働部長のお考えをお聞かせください。



○井上伸史副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 ご指摘のとおり、県内の企業への働きかけは大変重要でございまして、この春及び秋につきましても、大分県知事と大分労働局長の連名での、例えば、新規高卒者の採用枠確保につきましての要請を行っているところでございますし、これは県内経済五団体に対して実施しておりますけれども、その場には野中教育長及び私も参上いたしまして、この秋につきましては対応しておるところであります。

 また、ジョブカフェにおきましても、関係の企業とのつながり、地域の企業とのつながりを重視する取り組みを実施しておりまして、県内中小企業、例えば、ジョブカフェ応援団といったことでの登録もお願いしております。

 こういった関係機関と企業、また、学校と企業、また、経済団体と傘下の企業、こういったさまざまなチャネルを通じまして、就職先、求人の掘り起こしに努めてまいる所存であります。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 三浦正臣君。



◆三浦正臣議員 ありがとうございました。

 若者が不安定な職業にとどまり続けることは、経済を含めた社会全体の活力を低下させ、社会保障制度を不安定にさせるだけでなく、非婚化、晩婚化の傾向を助長し、少子化の要因ともなっています。若者の雇用の確保と人材育成、職業能力の開発は、県としても、今後、将来的に見ても大きな問題だと思っていますので、引き続き力を入れて取り組んでいただきたいというふうに思います。

 それでは、次の質問に移らせていただきます。

 私たちは、これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄の社会を見直し、資源採取、生産、流通、消費、廃棄などの社会経済活動の全段階を通じて、産業廃棄物等の発生抑制、循環資源の利用などを行い、新たに採取する資源を少なくし、環境への負荷を小さくする循環型社会を目指し、将来にわたって自然の恵みを享受できる自然共生社会にも取り組まなければなりません。

 私たちのふるさと大分は、緑豊かな山野、大地を潤す清らかな河川、変化に富んだ海岸線など全国に誇れる豊かな自然環境に恵まれています。これら恵み豊かな環境の中で、先人たちのたゆまぬ努力により、個性的で豊かな伝統や文化がはぐくまれています。この県民共有の財産である恵み豊かな自然と共生し、快適で潤いのある環境を守り育て、子供たちの世代に確実に継承していくことが私たちの責務だと思っています。そういった観点からお伺いをします。

 私の地元であります日出町も、自然豊かで風光明媚な区域であります。特に、町内豊岡地区の湧水は有名で、日出町全体の四〇%がこの水源地の水を利用しており、毎日、町外からもおいしい水をくみにわざわざ足を運んでくださっています。その湧水の水源地周辺は日出町の水道水源保護条例の指定地区とされていますが、その地区内に、ことしの八月十九日に民間企業から東部保健所へ産業廃棄物処理施設の設置事前協議書が提出をされました。過去にも町内大神地区で産業廃棄物処理業者による不十分な管理に起因した可燃ガスや悪臭の発生事故、排水に問題が生じた事例があり、今もそのつめ跡が深く残っていることから、町民の代表である地元議会でも設置反対の決議案が全会一致で可決され、先月、十一月二十五日には意見書が知事あてに提出されていると思います。

 産業が飛躍的に発展する中で、結果として排出される廃棄物を処理するためにこのような施設が必要であることは十分に理解をしていますが、このように日出町民は産業廃棄物処分場に対する反対意識が強くなっています。

 豊かな自然と共生し、快適で潤いのある環境を守り育て、子供たちの世代に確実に継承していくことの重要性を踏まえ、このような条例にある指定地区内での産業廃棄物処理施設の設置について県のご見解をお伺いします。

 次に、震災瓦れきの受け入れについて伺います。

 東日本大震災が発生して間もなく九カ月を迎えます。大量に発生した瓦れきは、原発事故による放射性物質の汚染の影響も重なり、復興の妨げになっています。例えば、石巻市の瓦れきだけでも六百二十万トンで、これは石巻市が処理できるごみの百年分と言われています。東北三県の瓦れきの推定量は二千二百六十万トンとも言われ、これは日本全国で一年間に発生する一般廃棄物の約半分の量となります。県内では、現在も受け入れを検討している市町村はないと認識をしています。国からの要請が全国知事会長に行われていますが、知事の認識として、現状で受け入れが可能なのかどうか、ご見解を伺います。

 また、県内には四十八の産業廃棄物の最終処分場と二百九十四の中間処理施設が設置をされています。これらの施設に対する放射能汚染された廃棄物等の受け入れ基準等はどうなっており、県としてどのような指導を行っていくのか、あわせてお伺いします。



○井上伸史副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 ただいま日出町の産業廃棄物処理施設の問題と被災地からの廃棄物の受け入れの問題、二つご質問ございましたけれども、まず私の方から被災地からの廃棄物の受け入れについてお答えを申し上げます。

 議員ご指摘のように、東日本大震災と津波によりまして、東北三県では、二千二百六十万トンを超える廃棄物が発生して、その処理のおくれが復興の妨げにもなっていると言われているところであります。

 十一月二十一日に開かれました全国知事会では、廃棄物の処理が停滞していることを踏まえまして、野田総理の方から、各都道府県での広域処理について、改めて協力の要請があったところであります。

 今回、東北で発生した災害廃棄物につきましては、原発事故現場からの距離等の関係から、放射性物質に汚染されていないものと汚染の可能性があるものがあるわけでございます。

 汚染がない廃棄物につきましては、この国難とも言うべき事態にかんがみまして、国のみならず自治体も一体となって広域処理のあり方を検討することも大事ではないかと考えているところであります。

 もちろん、その場合でも、県民の安全、安心を守るという観点から、汚染された廃棄物が混入することのないように、事前、あるいは事後の検査を徹底するといったようなことは当然やっていかなければならないというふうに考えております。

 次に、県外から持ち込まれる産業廃棄物につきましてですが、これを受け入れている県内施設に対しましては定期的に放射性物質の測定を実施しておりまして、これまで異常な値は確認されておりません。

 そもそも産業廃棄物につきましては、従来から廃棄物処理法によりまして、年間十マイクロシーベルトを超えるものについては搬入できないという厳しい基準が適用されております。加えて、本県では、不適正な産業廃棄物が持ち込まれないように、平成十七年七月に産業廃棄物適正化条例を制定いたしまして、県外の排出事業者に対しまして、県との事前協議と協定締結を義務づけております。

 震災後は、この協議内容に放射性物質の対策を追加するとともに、埋め立て処分を目的とした県外の排出事業者に対しまして、廃棄物処理法の基準を厳格に運用すること、基準を超えるものは持ち帰りの措置を講ずることを文書で通知しまして、注意を喚起しているところであります。

 さらに、必要に応じまして、県外の事業所へ立入検査を実施して、放射性物質の測定等も行っているところであります。

 これらの対策は九州各県に先駆けて実施しておりまして、最も厳格な対応だと考えておりますけれども、今後も県民の安全、安心を確保するため、徹底した放射性物質対策を講じていきたいと考えております。



○井上伸史副議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 私からは日出町の産業廃棄物処理施設についてお答えをいたしたいと思います。

 県では、産業廃棄物の適正な処理を推進するとともに、生活環境の保全に寄与することを目的といたしまして、条例で、産廃施設の設置に関する事前協議制を設けているところでございます。

 その事前協議に当たりましては、設置計画が関係法令すべてに適合するかどうかを確認するため、まず、関係市町村等に所管事項の適合性について意見を聴取するということになってございます。

 今回の事前協議は、日出町の条例に基づく水道水源保護地域内に、家屋の新築や解体工事等から排出される廃石こうボードのリサイクル施設と廃プラスチックなどの破砕施設を設置しようというものでございますので、事業者に町条例に基づく協議を行うよう指導したところでございます。

 今後、この施設の設置が水源を汚濁するおそれがあるのか否かの町長の判断を待ちまして、その結果を尊重して事業者を指導していく所存でございます。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 三浦正臣君。



◆三浦正臣議員 まず、震災瓦れきの方ですが、今、知事のお話の中で、放射能汚染がないものに関しては、よくわかりました。実際に一般廃棄物で放射能汚染があるものに関しては、では受け入れはないという判断でよろしいんでしょうか。

 日出町の産業廃棄物処分場についてもちょっとお伺いをさせていただきます。

 日出町の決定が大きな影響を与えることは私も十分理解をしております。日出町が施設建設を反対した場合、今回、この地区での施設建設はできないということでよろしいですか。また、日出町が施設建設を認めた場合、その施設への持ち込み物の安全性チェック等については県としてどのように対応されるのか、お伺いをします。



○井上伸史副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 被災地からの廃棄物の広域処分に対する協力でございますけれども、私どもといたしましては、放射能に汚染されていない、つまり、そういった問題のない、したがって、距離的にも現場から離れたものについてならば、事前、事後の十分なチェックをして考えるということもあり得るんではないか、こう思っておりますけれども、汚染されたものについては考えておりません。



○井上伸史副議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 日出町の産業廃棄物についてでございますけれども、認めた場合、反対した場合ということでございますが、設置を可とする内容でございましたら、事業者が県条例に基づきまして説明会を開催するということになりますし、設置不可ということになりましたら、協議内容の変更、あるいは必要な措置を講ずる、指導するということになります。

 また、安全性については、日出町の方から要請ございましたら、協力したいというふうに思っております。



○井上伸史副議長 三浦正臣君。



◆三浦正臣議員 震災瓦れきの受け入れについてでございます。

 放射能物質だけが今、クローズアップをされていると思いますが、アスベストやPCB、水銀、鉛等が瓦れきの中で混在している可能性もありますので、行政だけの判断でなく、そこに住む方々の声もしっかり聞いて慎重に対応していただけるよう、ご指導のほど、お願いします。

 また、日出町の処分場の件でございます。

 この件に関しましては、日出町の判断ということは私も十分理解をしておりますので、県としても注視をしていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げるところです。

 それでは、最後の質問に入らせていただきます。

 本県の刑法犯認知件数は、平成十五年をピークに七年連続して減少して、昨年は八千六百九十一件となり、治安指数は改善傾向にあります。しかし、凶悪犯罪の前兆とも言える子供への声かけ事案の発生が大変多く、子供の安全の確保に向けた対策は重要な課題であります。

 子育て満足度日本一を目指す本県にとって子供の安全確保という観点は、さまざまな施策の根幹ではないかと感じています。

 私の地元であります日出町豊岡・辻間地区では、「しまやま会」という街頭犯罪抑止のボランティア団体があります。「しまやま会」によると、世帯数は約二千九百五十世帯、人口は約七千三百名の地区です。平成十四年中に日出警察署管内で盗犯が三百六十六件発生し、そのうちの四〇%がこの地区を中心に発生していました。さらに、同じ年の街頭犯罪数は県内ワースト一位の百五十四件にも上り、子供たちの安全を守ることを重点に、平成十五年にこの会が発足をされました。発足から三年の平成十七年には、地区内の街頭犯罪数はワースト一位からベストワンになるまでの実績を残すようになり、さらには、平成十八年には「防犯フォーラム二〇〇六」で最優秀賞である地域防犯大賞を受賞され、全国一位にも輝いております。

 この会の役員さんで発足時から中心的に活動されている方が、「この活動により、人の輪、明るい地域づくり、青少年の健全育成へと輪が広がった。社会で忘れられていた連帯意識、思いやりの心やいたわりの心が地域によみがえった。安心、安全なまちづくりは、連帯意識と防犯意識の高揚がとても重要だと感じている。今後も、各団体との連携をとり、情報を交換しながら、犯罪の抑止に努力をしていきたい」とおしゃっていました。

 そこでお伺いをします。

 地域のネットワークを通じて、警察、地域住民、学校、自治体、ボランティア団体、保護者の協働による情報の共有化を図りながら地域が一体となった犯罪を発生させにくい環境づくりには、警察官の方々がもっと地域住民の方々と交流を深めることが必要だと感じますが、警察本部長のお考えや対応をお聞かせください。

 また、平成二十一年二月の治安に関する県民アンケートの中で、「子供を犯罪から守るために、今後、より力を入れるべき対策は何だと思いますか」の問いに、警察官による通学路や学校周辺のパトロール強化が第一位で、六一%の声でした。このような県民の声にどう対応されてきたのか、お伺いをします。

 見せる防犯活動として、防犯パトロール車、通称、青パトがあるかと思いますが、私自身、余りその活動を見かけません。県内での青パトの活動状況もあわせてお聞かせください。

 さらに、「おおいた防犯マップみはるちゃん」や地域の安全に関するメール配信システム「まもめーる」という犯罪地図情報があります。自分の町のどこでどんな犯罪が発生しているかを防犯情報として役立てるシステムです。私自身も加入をしていて、とても役に立つ防犯情報だと思っています。しかし、保護者や子供たちを守る地域の方々の中には知らない方がまだまだたくさんいます。今後の加入促進に向けた取り組みについてお聞かせください。

 子供たちの安全確保という観点で教育長にお伺いをします。

 現在、公立幼稚園に入園時か、小学校に入学時に防犯ブザーが貸与されています。しかし、小学生に子供向け防犯携帯電話を持たせている保護者がふえています。これはどういった携帯電話かと申しますと、あらかじめ登録した数件の番号のみに連絡ができ、登録以外の番号とは通話できず、さらにGPS機能も搭載した携帯電話です。しかし、小中学校ではこの携帯電話を持っていくことが認められておらず、見つかれば保護者に返すことになっています。このように、保護者は子供たちの防犯に敏感になっている現状です。

 他県ではGPS機能つきの防犯ブザーを貸与している自治体もありますが、県として、今後、防犯ブザーからさらに発展した防犯器具などを研究し、導入するなどのお考えはありますか、お伺いをさせていただきます。



○井上伸史副議長 太田警察本部長。



◎太田滋徳警察本部長 地域の防犯対策等につきまして数点のお尋ねがございました。順次お答えしたいと思います。

 まず、地域の防犯対策について、私の考えと施策についてお尋ねがございました。

 その前に、「しまやま会」、大変すぐれた活動をされているということで承知しております。この「しまやま会」の活動を初め、防犯ボランティアの皆様のお力を得て、日出署管内の本年十一月末現在の刑法犯認知件数は、暫定値ではありますが、前年をおおむね二〇%下回っているというところでありまして、改めてその活動に敬意を表する次第であります。

 私は、着任時以来、治安行政に関する基本的な考え方として、安全の確立と安心への協働ということを申し上げてまいりました。これは、まさに地域の皆様と一体となって犯罪を発生させにくい環境づくりを進めていくことでありまして、そのためには、地域の皆様の防犯意識の高揚を図るとともに、防犯ボランティア活動を活性化、定着化させ、地域防犯力を強化することが必要との考えに基づくものであります。

 その具体的取り組みとして、自治会を中心とする防犯ボランティア団体の活動促進に加えて、学生や現役世代の方々の防犯ボランティア活動への参加を促し、防犯ボランティアのライフサイクルとも言うべき各世代にわたる活動の活性化を図っているところであります。

 また、警察と防犯ボランティアの合同パトロールや意見交換会の開催、防犯パトロール隊の拠点整備事業等を行っているほか、防犯ボランティア活動を支援するため、それぞれの団体個別に担当警察官を指定し、活動の助成を行うなど、地域の皆様と一体となった活動を進めております。

 今後とも、県民の皆様との協働によって、地域の安全は地域で守るという意識と犯罪を許さない機運を高めるとともに、警察におきましても防犯対策をより一層強化し、安全の確立と安心への協働を推進してまいります。

 さらに、子供さんへの防犯対策、見守り活動と、それから青パトの状況についてのご質問もございました。

 県警察では、学校や教育委員会、地域等と連携して通学路の安全点検や通学時間帯におけるパトロールのほか、緊急雇用促進事業を活用した登下校時の見守り活動を行うなど、パトロールを強化しているところであります。

 また、スクールサポーターによる子ども安全教室の開催や県下二万八千五百四カ所の子ども連絡所の指定、声かけ事案等発生情報の提供など、こうした対策を実施しているところであります。

 このほか、警察本部に設置した子ども・女性を守る特別対策班による声かけ事案等への積極的な検挙活動、予防活動を推進しております。

 さて、青色回転灯装備車両、通称、青パトの活動状況でありますが、本年十月末現在で、県下、七十九団体、二百三十七台が運用されておりまして、すべての警察署管内において登下校時の防犯パトロールや子供見守り活動に取り組んでいただいているところであります。

 先ほど、見かけるときがということでございましたが、各団体にお願いをしているところでありまして、私は、大分市内で何度か、そういう時間帯に見かけているところであります。

 県警察では、その活動のさらなる活性化を図るため、すべての民間の方の青パトを対象に燃料代の一部支援等を行い、青パトによる防犯パトロール活動の促進を図っているところであります。

 最後に、防犯情報の提供と普及についてのお尋ねがございました。

 犯罪を発生させにくい環境づくりを進めるためには、地域における防犯情報をリアルタイムに提供することが不可欠であることはご指摘のとおりであります。そのため、県警察では、議員ご案内のように、電子メール情報配信システム、通称「まもめーる」と犯罪地図情報検索公表システム、通称「おおいた防犯マップみはるちゃん」を運用し、県民の身近で発生する子供への声かけ事案等の発生情報をより早く、多くの方々に提供しているところであります。

 「まもめーる」の登録会員は、平成十八年の運用開始からおおむね五年たちましたが、現在、二万四千三百八十一人に拡大しております。

 また、「おおいた防犯マップみはるちゃん」のアクセス件数は、平成二十年の運用開始から本年十月末までに延べ十万八千二百九十九件、一日平均八十七件のアクセスがございます。

 県警察では、引き続き学校関係者や保護者団体等への働きかけを行うとともに、さまざまな媒体、機会を活用した広報等を通じ、多くの県民の皆様を対象とし、「まもめーる」の会員拡大と「おおいた防犯マップみはるちゃん」の周知を図ってまいりたいというふうに考えております。

 私からは以上です。



○井上伸史副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 防犯ブザーについてお答えします。

 防犯ブザーについては、県内約七割の小学校で防犯協会や市町村から配布をされています。

 児童等の安全確保を図る具体的な措置は、学校設置者である市町村の教育委員会が各学校の状況を踏まえ判断するものであり、ご提案のGPS機能つき防犯ブザーの導入に関する判断についても同様であります。

 県教育委員会としては、登下校時の事件、事故を未然に防止するため、教職員に対する防犯研修会を開催するほか、市町村教育委員会を通じ、各学校における通学路安全マップの作成や集団登下校などの安全対策について指導し、児童等の危険回避力の向上に努めてまいります。

 以上です。



○井上伸史副議長 三浦正臣君。



◆三浦正臣議員 ありがとうございました。

 昨年、別府市で起こった別府秘湯女性看護師強盗殺人事件は、警察官の方々による地道な捜査により、一年後の、ことしの八月三十日に強盗殺人の疑いで逮捕したことは記憶に新しく、改めて県民の安心、安全を守るという警察官の方々の強い責務を感じたところでございます。

 そういった中、県内では、殺人事件や失踪事件を初めとする、まだまだ多くの、決して許されない犯罪が未解決のままでございます。その地域に住んでいる方々は不安を抱きながら生活を送っていますし、何より、そのご家族の方々の悲しみや心に受けた傷を思うとき、そのような犯罪を二度と起こしてはならない、取り組みが急務であると思います。

 最近の犯罪は、広域化、複雑化、凶悪化、多様化となっています。警察官の方々の日々の多大な努力に敬意を表するとともに、未解決事件の進展を心から願い、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○井上伸史副議長 以上で三浦正臣君の質問及び答弁は終わりました。古手川正治君。

  〔古手川議員登壇〕(拍手)



◆古手川正治議員 議席番号三番、自由民主党・無所属の会、古手川正治でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 質問に入ります前に、まず知事にお礼を申し上げます。

 さきの九月二十日に県東部を襲いました台風十五号により私の地元であります津久見市の奥園川で豪雨による土砂災害が発生し、下流部の小園地区において、約二万立米の土砂が流出をいたしまして、被害が生じました。県当局の速やかな対応により、二次災害につながらず、地域住民への影響は最小限におさまりました。改めまして御礼を申し上げる次第でございます。どうもありがとうございます。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 まず、中小企業対策についてお伺いをいたします。

 二〇〇八年九月にアメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻し、世界的金融危機の引き金となったリーマンショック以来、世界の経済は混沌としており、直近においては、ユーロ圏でのギリシャの財政危機に対し、欧州各国の主導のもと、喫緊の包括的対策により危機が回避され、また、イタリアにおいての信用不信問題は耳新しいことであります。

 そういう中で、日本も例外でなく景気が低迷する中、さきの東日本大震災の発生、また、東南アジアのタイを襲った長きにわたる大洪水により日本の進出企業が大打撃を受けるなど、まさに日本の経済は困窮のきわみと言わざるを得ない状況です。

 そのような中、十月十日付の日経新聞に不良債権のことが取り上げられておりました。銀行融資のうち不良債権予備軍と言える貸し出しが全体の一割、額にして四十四兆円規模に上ることが日銀の調査でわかったと記されています。

 金融庁によると、平成二十一年十二月に施行された中小企業金融円滑化法、返済猶予法により銀行が返済猶予などに応じた貸出金は六月末で累計三十八兆八千五百億円で、本来、不良債権に分類すべき貸出債権が予備軍の中に紛れているとも経済アナリストは指摘をしており、隠れ不良債権は五兆円規模との試算がなされています。中小企業金融円滑化法の導入などにより不良債権化はしていないが、経営改善がおくれていることの裏づけとも指摘されています。

 さて、本県の景気意識調査では、県内経済は緩やかな持ち直しの動きが見られると、若干ではありますが、明るい兆しを示しています。しかし、中小企業者の立場から状況を見ますと、必ずしもそのような状況は見えにくく、ただ現状下で必死になって無駄を取り去り、ぜい肉を削り取り、先々の不透明な中、明るい兆候に期待を託して耐えしのんでいるところであります。一刻も早く先の見える安定した経済活動が営まれることを心から願うものであります。

 知事におかれましては、高い見職、豊富な経験、卓越した知識をもって県政を引っ張っていただいていることに、改めまして心から感謝申し上げる次第であります。

 そこでお伺いいたします。

 現下のこの厳しい経済情勢の中、県内企業の九九・九%を占める中小企業への対策について知事に所見をお伺いいたします。

 また、引き続きまして、金融対策についてお伺いをいたします。

 県の制度資金等さまざまな金融対策により、厳しい経済情勢の中、何とか頑張って経営を維持している中小企業が多くあると思いますが、こうした金融対策に基づく資金支援は、本来であれば市場から退出している企業を残すこととなるため、結果として、市場が縮小している中で企業間の競争を激化させている一因となっていることも確かなところです。無駄を取り除き、ぜい肉を削り取り、あらゆる努力をして経営を続けている企業にとって、そういった経営努力をせず、資金を借りて経営を維持している企業があるとすれば、経済対策としての金融対策が逆効果になってしまう懸念があります。

 そこで、本県の中小企業金融対策について県費を補てんしていますが、その活用状況及び活用による成果についてお伺いをいたします。

 以下、質問席より質問させていただきます。よろしくお願いいたします。

  〔古手川議員、対面演壇横の待機席へ移動〕



○井上伸史副議長 ただいまの古手川正治君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。

  〔広瀬知事登壇〕



◎広瀬勝貞知事 ただいま古手川正治議員からは、県内の中小企業をめぐる諸課題についてご質問を賜りました。

 まず初めに、私からも、さきの水害に対する被害に対しまして心からお見舞い申し上げます。

 さて、中小企業対策でございますけれども、県内の中小企業といわず、中小企業一般でございますけれども、市場の変化に大変スピーディーに対応できる、そしてまた、いろんなニーズにきめ細かに対策が打てるといったような強みがあります。日本の経済をこれまで中小企業が牽引してきたと言われるのは、そういう強みを生かしてやってくれたからだと思っております。

 大分県におきましても、中小企業は、地域経済の活力の源泉であるとともに、雇用を支える存在でありまして、その振興は極めて重要だと考えております。このため、中小企業がその強みを発揮して、さらに発展できるよう、さまざまな取り組みを支援していかなければならないと考えております。

 まず、中小企業が進出企業とともに発展する取り組みへの支援ということがあります。

 自動車関連産業では、進出企業への橋渡しや自動車メーカー技術者による現場指導などによりまして百社を超える企業が取引に参加をしております。

 半導体関連産業では、地場の得意な製品検査技術を中心に、研究開発や人材育成、国内外の販路開拓に取り組んでおります。中には、後工程分野で国内最大級のメーカーに成長した企業もあります。

 また、これまで磨いてきた技術力やスピード感、きめ細かな対応力といったもの、中小企業の強みでございますけれども、これを生かした新たな分野への挑戦に対する支援といったこともやっていきたいと思っております。

 エネルギーの分野でございますけれども、今後は、地域に密着した再生可能エネルギーの開発、ローカルエネルギーが重要になってまいります。供給量、自給率ともに日本一である本県の中小企業が、持てる技術を持ち寄って、連携して、地域の特性に合った温泉熱や小水力発電などに果敢に挑戦して、新たなチャンスをつかんでいけるようにしたいというふうに思っております。

 さらに、高い成長が見込まれる医療機器関連産業では、ことし八月に医療産業新規参入研究会を発足させましたけれども、五十五社もの県内企業、団体が参加するなど、今後の発展が期待されるところであります。ぜひ地元の中小企業とともに、この構想も発展していけばというふうに考えております。

 加えて、経営革新やビジネスプラングランプリなどで意欲のある中小企業への支援を行っているところであります。例えば、ウエットスーツ製造のノウハウから、低温やけどを防ぐ湯たんぽなどのオリジナル商品を開発している企業などが積極的な事業展開を行っております。

 観光産業への取り組みも重要であります。

 何よりも観光客をふやすことが大切でありまして、九州新幹線全線開通による関西からの誘客だとか、あるいは国際クルーズ船誘致などを積極的に行います。また、半年で十万人を集客いたしました「つくみイルカ島」の整備にも支援を行ったところであります。

 さらに、需要喚起、景気対策に向けた取り組みも大事だと思っています。

 来年度は、国の公共事業の削減などによりまして投資的経費の大幅な落ち込みが心配されることから、公共事業の予算要求基準を緩和いたしまして、国の公共事業をできるだけ取り込むことにしております。

 県内経済は歴史的な円高や海外景気の減速などの懸念材料を抱えておりますけれども、今後とも企業ニーズの的確な把握に努めて、中小企業がさまざまな課題に挑戦して、さらなる成長を遂げられるように、しっかりと応援をしていきたいというふうに考えております。

 中小企業金融対策につきましては、担当の部長からお答え申し上げます。



○井上伸史副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 金融対策につきましてお答え申し上げます。

 県では、厳しい経済情勢の中、中小企業の金融支援を重要課題の一つと考えまして、本年度、過去最高となります八百億円の新規融資枠を確保いたしますとともに、中小企業活性化資金の融資限度額を引き上げるなど、制度資金の拡充に努めてまいっているところでございます。

 この制度資金の保証承諾額につきましては、二十年度に過去最高の七百九十六億円となったところでありますけれども、昨年度は資金需要が落ちついておりまして、五百三十億円となったところであります。今年度も、これまでのところ、昨年度並みと見込まれるところでありますけれども、円高等の影響もありますので、今後の資金繰り支援に万全を期してまいりたいと存じます。

 昨年の県内の倒産件数を申し上げますと、一昨年の九十七件から二七%減りまして七十一件となっております。また、ことしの十月末現在でも、昨年の同じ時期よりも減少いたしておりまして、国や県の講じております金融支援策が中小企業の資金繰り改善に一定の役割を果たしていると認識をしております。

 また、制度資金は、経営革新等新たな事業展開を図る企業の後押しもしておりまして、融資を受けて着実に成長している県内企業もございます。

 今後とも、中小企業のニーズに応じた資金を安定的に供給してまいりたいと存じます。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 再質問という形で、二点ほど質問させていただきます。

 金融庁によりますと、今春の監督指針改定で事業の持続可能性が見込まれない債務者に対する銀行の対処法を例示し、「慎重かつ十分な説明をする」と前置きした上で、債務整理を前提として自主廃業などを提案するよう促しており、業種転換や事業再生で再生可能な取引先には、債権放棄も含め、踏み込んだ金融支援を求めています。

 そのような厳しい対応が求められている中で、県下の不良債権予備軍の現状、それを踏まえて県の次年度の金融対策の考え方、そして指導方法について部長にお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。



○井上伸史副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 お答えいたします。

 ご質問で触れていただきました新聞報道におきまして、金融機関の貸出金のうち正常債権である「その他要注意先債権」につきまして、これを不良債権予備軍とする報道内容だったと承知しております。

 この中には、企業の自助努力や金融機関の支援によりまして経営改善が図られるものもありまして、一概に当該「その他要注意先債権」がすべて不良債権予備軍とは言えないというふうに考えてございます。

 そのような前提に立ちまして、県内金融機関の貸し出しのうち「その他要注意先債権」、この二十二年度末の金額はおよそ四千七十億円となっておると承知しております。その前の年度、二十一年度末と比べますと五・五%減少しております。

 県はこれまで企業の経営実態を踏まえた上での貸出審査などを要請してまいっておりますけれども、また、国の監督指針におきましても金融機関が地方公共団体等との連携を求められていることもございます。県等の施策の活用によります中小企業の経営力向上を図るため、県として金融機関に対しましてこうした情報提供を積極的に行っているところであります。

 次年度以降につきましても、金融機関の不良債権額も注視しながら、引き続き県制度資金によります中小企業に対する安定的な資金供給を図るとともに、金融機関や支援機関等との連携によりまして中小企業の実態に応じた支援を行っていきたいと考えてございます。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 具体的な数字を挙げてご説明いただきまして、ありがとうございました。

 そういうふうに、ある程度、不良債権の件数、額ともに落ちついた状態にはございますが、決して、その不良債権が順調に消化をされて、額としてトータルで減っているわけではないというのが現状だと思っております。

 そうした中で、ことしの三月末で緊急対策法が終わるという状況が、震災の流れの中、一年間、ちょっと形を変えて延長されました。やはり、県が次年度も四百二十億、五百億、先ほど、部長、八百億という数字でした。きちっとした形で、今、私は数字の説明ができませんけれども、そういったような額を来年度予算の中でも金融対策とか中小企業対策の中で考えていただいているのか。そうしたときに、緊急対策法が終わったときに、今の四百二十億に近い金額というのは、変わった形で中小企業の新しい施策、先ほど知事がおっしゃっていただいたような形のものに変えて、かなりの額を期待していいものなのかどうなのか。これから検討課題、検討の時期だと思いますけれども、もし触れられれば、ご答弁いただければ幸いでございます。



○井上伸史副議長 山本商工労働部長。



◎山本和徳商工労働部長 二十四年度予算編成に向けましては、現在、鋭意作業中でございますので、追ってご報告を申し上げたいと思いますけれども、先ほど申し述べましたとおり、県内の中小企業の資金繰りに万全を期すという観点から必要な手当てをしっかりと講じてまいりたいと思います。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 引き続き、関連の形でご質問をさせていただきます。

 知事にお伺いをいたします。

 先ほど、県下でもかなりの不良債権予備軍があると。これ、全国ベースでいきますと、地銀で一四%台、第二地銀で一八%台という高い数値でとどまっておるということでありますし、また、最近の商工リサーチのデータによりますと、銀行から返済猶予を受けた企業の倒産件数、従来に比べるとずっと下がってはいるといいながら、一月から八月は前年同期比で三・五倍の八十四件、九月は単月で二十件を超えた、増加傾向にあるという数字が出ております。ただ、まだまだ件数としては少ないとは思っておりますが、そういう傾向が出た。そしてまた、大手銀行の二〇一一年の四月から九月、上半期の決算につきまして、国内の貸出金は貸出不振が続き、先行き不安から企業は設備投資を控え、その結果、貸出金の減少と預金の増加が連鎖的に進んでおります。その預金は、皆さんご案内のように国債の方に回っているというのが現状のようでございます。本業の貸出金に回った預貸率は、九月末で大手行で七〇%、貸し出しに回らずに、預金、これから国債に流れたものが三〇%というふうな数字が示されておりました。これ以上、国ですとか県が資金を預託してまで、そういう企業の援助の意義が薄れてきたのではないでしょうか。そしてまた、そういうことを考慮した場合、金融対策から新たな振興対策に方向転換のときが来ているのではないでしょうか。

 そこで、経済対策に対しての、先ほど知事にお答えいただいた部分と少し重なるところもあるかと思いますけれども、総括的な観点で、平成二十四年度予算編成方針が示された中で、国の公共事業の削減が懸念されるなど経済情勢は依然として厳しい中、即効性が期待できる公共事業等の真水のなお一層の投入をお願いするものでありますが、知事の見解をお伺いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。



○井上伸史副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 議員ご指摘のとおり、金融対策も大変重要でございますけれども、これはどちらかというと、当面の資金不足をつなぐだとか、あるいはまた、設備投資の資金を準備するというようなことになるわけでございまして、しかし、より大事なことは、根っこの、景気をしっかり上向かせていくという、そこのところが大事なことは、もう議員ご指摘のとおりでございます。

 そういう気持ちで国の公共事業を見てみますと、本年度も前年に比べて一〇%ほど削減ということになって、大変厳しい状況でございました。

 公共事業を担う建設業等は雇用拡大等に寄与する産業でございまして、社会資本整備が重要な産業であるということも大事でございます。雇用も非常に大きな部分を占めているというところもあるわけでございます。加えて、大分県では社会資本の整備がおくれているということもありましたので、本年の七月の補正予算では国の事業を積極的に受け入れまして、全体として一〇%の減ということでございましたけれども、大分県では六・五%の減にとどめたということがあります。

 また、加えまして、県単独の土木建築部関連予算を一七・四%増ということにいたしまして、必要な社会資本の整備、あわせて、景気の、何とか地元でできるだけの維持をやっていこうというようなことをやってきたわけでございます。

 さて、いよいよ来年度の予算編成ということになるわけでございますけれども、国の方の動きを見ますと、義務的経費を除きまして、全省庁一律、前年度比一〇%削減というようなことになっておりまして、なかなか厳しい状況になっております。しかし、連続的な公共事業予算の削減というのは、本当にぎりぎりまで来ている地域の実情から言いまして、到底受け入れがたいというようなことで、機会あるごとに国に対して、必要な社会資本整備の予算について、総額確保というようなことを危機感を持って強く訴えているところであります。

 去る十一月二十一日でございましたけれども、九州地方知事会長といたしまして、来年度予算において、復旧復興対策は別枠で確保して、その他の地域にもしゃんと公共事業をやってくれというお願いをしてきたところでございます。それが一つ。

 それから、もう一つ、公共事業の発注ということにもまた配慮していかなきゃいかぬと思っているところでございまして、以前から県内企業の育成のために、優先発注だとか、あるいは分離分割発注を行って、できるだけ地元の企業に仕事が行くようにということでやってまいりました。

 平成二十二年度の土木建築部の工事では、全件数の九四・四%を県内業者に発注しているという状況でございますけれども、これからも、一つは、国からできるだけ公共事業予算を持ってくるということ、それからもう一つは、その事業の発注について、できるだけ地元の中小企業を使いながらやっていくというようなことを心がけて、大変厳しい中で、乏しいながらも努力をしていきたい、こう思っているところでございます。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 知事から心強いお言葉をいただきまして、ありがとうございました。

 二十三年度予算も、かなり県としては景気対策に配慮した形で予算を組んでいただいておるのは十分に認識をしております。しかし、また、二十四年度については、今、知事もおっしゃられましたように、より一層、不透明でもあり、非常に厳しいことがもう予想される中でございますので、やはり地場中小企業として、地域の中で商売を一生懸命する、なかなか外に出ていけない、そういう状況の中でございますので、今のお言葉のように、一層のご配慮をいただきながら、ご指導いただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。

 それでは、次に、防災対策についてお伺いをいたします。

 地震、津波等の大規模災害及び原子力発電事故につきましては、本年の第二回、また、第三回定例会で先輩議員や同僚議員が質問に取り上げられていましたが、改めてお伺いをいたします。

 大規模災害、中でも震災対策についてでありますが、自然災害のうち、地震、そして津波による複合的な被害が発生することは今さらあえて言うまでもなく、その対策は喫緊の課題であり、特にリアス式日豊海岸の県南では、すべての地域が海に面していると言っても過言でなく、背後地は海岸部特有の急峻な地勢から成っており、一たび異変が起これば、まさに被害は甚大きわまりないことが予見されます。

 県におかれましても、長期総合計画「安心・活力・発展プラン二〇〇五」の見直し案を本議会に提案しており、計画見直しに当たり、新たな時代の潮流として減災社会づくりを挙げられ、それに沿った防災計画の見直しも進められています。

 そこで、防災計画の見直しも踏まえて、三点お伺いしたいと思います。

 まず最初に、津波からの避難対策についてお伺いをいたします。

 津波発生時の避難対策は非常に重要であります。特に県南はほとんどの地区が海に面しており、津波発生時の避難対策をしっかりと考えておく必要があります。

 そこで、津波発生時の避難対策について見解をお伺いいたします。

 次に、災害に備えた道路整備についてお伺いをいたします。

 県道大泊浜徳浦線の徳浦−堅浦地区や県道四浦日代線の荒代−鳩浦地区の狭隘区間については、日常生活においても車の離合が難しく、不便をしているところでありますが、震災時には地域住民の避難路として重要な道路であります。ぜひ狭隘区間の解消をお願いしたいと思いますが、見解をお伺いいたします。

 また、耐震岸壁のある津久見港からの災害時の物資の搬送路となる国道二一七号平岩松崎バイパス事業に現在取り組んでいただいていますが、早期完成に向けて一層の事業促進をお願いするものであります。その考え方をお伺いいたします。

 次に、土砂災害警戒区域についてお伺いをいたします。

 さきの会計検査院の二〇一〇年度決算報告では、急傾斜地の崩壊や土石流などの危険地域を指定する土砂災害警戒区域について、過去十年間の基礎調査で指定の必要があるとされた地点のうち約三〇%超は指定が済んでいないとされています。

 そこで、本県の調査結果及び指定状況、また、今後の取り組みについてお伺いをいたします。



○井上伸史副議長 照山生活環境部長。



◎照山龍治生活環境部長 私からは津波からの避難対策についてお答えいたします。

 東日本大震災を通じて、津波発生時には、まず逃げることが何よりも重要であるという教訓を得ました。

 本県では、震災後、大分県地域防災計画再検討委員会を立ち上げまして、県と市町村が一体となって防災計画の見直しを進めるとともに、防災対策についても、スピード感を持って、できることから取り組んでいるところでございます。

 最も急がれる避難対策につきましては、既に大分市などで、津波からの避難の目安となります海抜表示板の設置が進んでおります。また、避難地、避難路の整備も佐伯市、臼杵市、津久見市などで進められておりまして、県といたしましては、こうした市町村の取り組みに対しまして費用の助成を行っているところでございます。

 また、速やかな避難行動には津波情報の迅速かつ確実な伝達が重要でございますので、高度な通信機器のみに依存せずに、停電等も考慮した伝達方法の構築も必要というふうに考えております。そうしたことから、自主防災組識などが、例えばメガホンなどを使って避難誘導するなど、地域が一体となった体制づくりを進めまして、実効性のある避難対策に取り組んでいく所存でございます。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 梅崎土木建築部長。



◎梅崎健次郎土木建築部長 私からは二点についてお答えいたします。

 まず、災害に備えた道路整備についてでございます。

 ご質問の大泊浜徳浦線については、そのうち徳浦から堅徳小学校までの間約三百五十メートルについて、現在、港湾事業の一環として道路整備を行っており、年度内には用地測量に着手する予定でございます。まずは、当該区間の早期完成を図りたいと考えております。

 続きまして、四浦日代線については、本年四月、「つくみイルカ島」が鳩浦に開園し、交通量の増加によって地元住民の日常生活に支障が生じていることも承知しております。

 鳩浦地区の一部狭隘箇所については、越波対策も含めて、早期事業着手に向け、検討していきたいと考えております。

 続きまして、平岩松崎バイパス線でございます。

 国道二一七号平岩松崎バイパスは、津久見市中心部と東九州自動車道津久見インターチェンジを結び、災害時の緊急輸送路としても重要な路線であると認職しています。

 平成二十二年度から事業に着手し、現在、設計や用地測量を進め、用地取得にも一部着手しているところであります。

 今後も引き続き用地取得を進め、事業の早期完成を図りたいと考えております。

 続きまして、土砂災害警戒区域についてお答えいたします。

 本県では、土砂災害防止法に基づき、平成十五年度から毎年度、基礎調査を進め、このうち、二十二年度末時点で、指定の必要がある三千八百六十二地点のうち、二千六百十地点で指定を終えています。未指定は千二百五十二地点で、三二・四%となっており、ほぼ全国と同様の状況にあります。しかしながら、この未指定地点のうち、千九十九地点については、現在、市町村長に意見聴取を行うなど、二十三年度中の指定に向けた事務手続を行っているところであります。

 基礎調査実施済みの危険箇所のうち、残り百五十三地点については、指定に伴う建築物の構造規制や土地価格の低下等に対する懸念から、現時点では住民の理解が得られていない状況です。これらの地区に対しては、法の趣旨を説明し、引き続き指定に向け、努力してまいります。

 また、今後も県土砂災害防止法運用方針に基づき計画的に基礎調査を進め、特に介護施設など要援護者施設や開発が見込まれている地区について優先的に調査、指定を進めていくこととしております。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございました。

 冒頭に知事にお礼を申しました私どもの今回の災害の場所、昭和四十一年につくられた砂防ダムのおかげで、そこに一万立米の土砂がたまることができました。あれがなければ、下に人家が十軒ほどございましたので、甚大な被害に遭ったことはもう間違いないと思っております。そういう意味で、道路のように、今つくったからすぐ効果が出るというものではないと思いますが、やはり砂防ダム、急傾斜地、ずっと県は引き続き地道にやっていただいておりますけれども、引き続きその辺も、ぜひ梅崎部長、よろしくお願いを申し上げます。

 次に、特定健康診査、特定保健指導についてお伺いをさせていただきます。

 老人保健法を改正した高齢者の医療の確保に関する法律に基づいて、平成二十年四月から医療保険者に特定健康診査が義務づけられました。

 特定健康診査は、当該年度に四十歳から七十四歳の者を対象とし、メタボリックシンドローム、内臓脂肪型肥満に着目をした健診を実施し、その健診結果から、生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善による予防効果が期待できる者に対して、生活習慣の見直しをサポートする保健指導を義務づけています。

 また、特定健診、特定保健指導は、国全体の医療費の伸びの抑制を図るというねらいもあるわけです。しかし、一例として、私の地元の津久見の状況を見てみますと、平成二十年度特定健康診査実施率は、目標四〇%に対し三〇・二%、平成二十一年度は、目標四五%に対し三一・五%と、当初の目標を達成していないのが現状です。これにはさまざまな要因があると思われます。もっと多くの市民が特定健診等を受けるためには、制度そのものの普及啓発の問題や、受診するメリット性、また、健診機関による健診料の違い、健診料の自己負担などの課題に原因があるのではないかと考えられます。

 そこで、県内各市町村の国保の特定健診等の受診状況、また、県は、各市町村の計画目標に対し、関係機関にどのような指導をされているのか、そして、受診率向上に向け、どのような対策を講じられているのか、お伺いをいたします。



○井上伸史副議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 特定健康診査、特定保健指導についてお答えをいたします。

 県民の健康の保持増進を図る観点から、県は、特定健康診査、特定保健指導を積極的に推進しているところでございます。

 平成二十一年度の市町村国保の特定健康診査の実施率は三六・八%で、全国の実施率三一・四%を五・四ポイント上回っております。

 また、特定保健指導につきましては二六・三%で、全国二一・五%を四・八ポイント上回っております。

 このように、いずれも全国平均を上回ってはいるものの、二十一年度の目標値には達しておりませず、原因としましては、特定健康診査等の重要性に対する理解度が低いことなどが挙げられます。

 このため、県では、管轄する県保健所の保健師とともに市町村を訪問し、住民への周知方法や効率的な受診機会の提供について助言、指導を行うとともに、保健所が日常的に支援できる体制を整えているところでございます。

 また、市町村の担当課長及び担当者会議を定期的に開催し、先駆的な取り組み等の情報提供を行っているところでございます。

 加えまして、質の高い特定保健指導が受けられるよう、指導に従事する市町村保健師等の一層のレベルアップに努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございました。

 各市町村でかなり受診率の差がある。残念ながら、私の地元津久見は三〇%前後なんですけれども、高いところは五〇%を超えるような受診率のところもある。そういう高い受診率のところの特徴といいますか、何かそういうものがあったら、ちょっとお教えいただければ幸いでございます。



○井上伸史副議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 高い受診実績の市町村でございますけれども、受診実績のよい市町村におきましては、休日や夜間における追加の健診、それから、受診率がどうしても低くなります四十代、五十代の方に的を絞って受診を勧めるなど活動を行っております。

 県では、これらの先駆的な取り組みにつきまして、研修会を開催いたしましたり、市町村に個別に出向きまして情報提供を行うなど、大分県全体で受診実績が向上するように努めているところでございます。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 一〇〇%、一〇〇を目標にしたときの受診率が五〇以下、もしくは五〇前後のところのお話になりますので、難しいところもあるかもしれませんけれども、もっともっと努力をしていただく部分があるかと思います。

 それと、これは制度上、まだ私がちょっと勉強不足かもしれませんけれども、今の高齢化等医療の問題を見ますときに、将来の地域の医療問題を解消するためには、特定健康診査ですとか特定保健指導を、地域医療の充実化のために地元医療機関においてすべて賄っていくことはできないのか。今は健康保険の縦割りでございますので非常に難しいところがあるかと思いますけれども、将来を考えたときに、そういったふうなことは、地域で賄うというふうなことは考えられないのかどうか、その辺についてお伺いをいたします。



○井上伸史副議長 永松福祉保健部長。



◎永松悟福祉保健部長 県内各地域で実施をするには、集団の健診機関の数自体が限られていますことから、一概には可能とは言いがたいところがございますが、基本的には、健診の実施機関と保険者が健診単価等について合意できれば可能であるというふうに考えております。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 どうしても、直接、県の方がすべてを見るということではなくて、やはり国からの指針が非常に大きいと思いますし、厚生の方の問題、いろんな問題を抱えておりますので、ここだけではないと思いますけれども、できるだけやはり県の方からも指導していただきたいと思いますし、昨年の医療費が三十八兆、昨年一年間だけでも一兆数千億、医療費がふえたというふうな、私、データを見ておりますけれども、そういうふうなことを考えたときに、やっぱり今後の医療制度の対策として、非常に地味ではありますけれども、こういう健康診断、健康対策というのをぜひ、県の保健の第一線で働く皆様、私、ヒアリングでいろんなお話を聞かせていただいたときに、やはり非常にそういう意識も持たれておりますし、やりがいも感じられておるように受けとめましたので、ぜひそういう形で一層の努力を、大変地味で、こつこついかなければいけない仕事ですが、ぜひ皆様のお力をかりながら、一歩でも前進できればと思っておりますので、引き続きのご指導、よろしくお願いを申し上げます。ありがとうございます。

 次に、中学校のソフトボール必修化についてお伺いをいたします。

 変化の激しいこれからの社会を生きるために、確かな学力、豊かな人間性、健康、体力の知、徳、体をバランスよく育てることを目的とした文部科学省の学習指導要領の改訂に伴い、平成二十四年度からソフトボールが中学校一、二年生の必須科目になりました。

 財団法人日本ソフトボール協会が全国へ配布している学校体育ソフトボールガイドブックでは、安全性が高く、指導しやすい、ヘルメットもマスクも要らないソフトボールを考案し、狭い競技場や屋内でもプレーすることができ、やわらかいボールやバットといった安全性の高い用具を使用して、楽しく行うことができるレクリエーションであると記されています。

 さらに、基本ルールの適用に際しては、ソフトボールに児童生徒の実態を合わせるのではなく、競技場、用具、人数など、また、児童生徒の実態に応じて指導者の判断で変更することが可能とされており、安全性については十分配慮することとなっています。

 平成二十四年度からの指導要領ということは、来年三月末までに体育授業に用具も指導方法も間に合わせることが必要であります。

 そこで、実施が迫る中、指導者への研修についての現状はどうなのか、また、県としてどのように各市町村へ指導しているのか、お伺いをいたします。



○井上伸史副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 新学習指導要領では、二十四年度から中学校一、二年生の間に、バレーボールなどのネット型、サッカーなどのゴール型とあわせ、べースボール型であるソフトボールの三つの型の球技を履修させることが規定されています。このうちソフトボールは、現行の指導要領にも中学校の球技の一つとして示され、これまでも多くの中学校で扱われてきました。

 保健体育の教員は指導要領に定められたすべての運動領域を指導しなければならないことから、県教育委員会では、一層の指導力向上を目的として、各運動領域の実技講習会を計画的に開催しております。

 ソフトボールについては、平成二十年度、二十一年度に県の主催による講習会を開催し、県下各地域の保健体育の教員が受講をしました。

 来年度から全中学生がソフトボールを履修するようになるため、県教育委員会では、用具の工夫を行うなど、これまで以上に安全面に配慮し、指導要領に示された内容が円滑に実施されるよう、研修会等を通じ、市町村教員を支援してまいります。

 以上です。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 いろんな形で取り組んでいただいておるようでございますが、従来のソフトボールは非常に競技性が強かったわけでございます。今度新しく提案されました学校体育のソフトボールは、けがなどから非常に安全性を配慮した、児童生徒においては、より取り組みやすく制度化されております。

 また、従来のソフトボールへの取り組みは選択制であったのに対し、新しく必須となっていることからも、より安全で、親しみやすくルール化されていると思う次第です。この新しい制度をスピード感を持ってスムーズに県下隅々まで浸透するため、県においての手だてと用具の調達費等の助成にいかに取り組みがなされているか、お伺いさせていただきます。



○井上伸史副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 日本ソフトボール協会が提案をしている学校体育ソフトボール基本ルールや用具については、これまで以上に安全性を重視し、取り組みやすい内容であることから、協会等が主催し、研修会を行った市もあると聞いております。

 指導内容や指導方法については、学習指導要領に基づき、各学校が生徒の実態等を踏まえながら検討することから、今のところ、県教育委員会としては、協会提案の基本ルールを県内一律に導入することや用具の購入について助成を行うことは考えておりません。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 九州の中でも鹿児島ですとか宮崎というのは、小さいときからソフトボールのチームが百、二百とあって、先般、野球経験のないソフトボールの選手がドラフトに指名されたというふうな記事も非常に目新しい形で出ておりました。残念ながら、大分県のソフトボールの注目度というのはまだまだ低いわけでございます。せっかくそういう形で指導要領の中に取り入れていただき、女性にも親しまれるような、本当にだれでもが親しみ、そして、団体競技として、ソフトボールを通じて人格の形成ができるような、そういう思いで、ソフトボール関係者といたしましては、用具ですとか、そういう指導者の育成ですとか、ぜひやっていただきたい。要望させていただきます。よろしくお願いいたします。

 それでは、次に、新設の津久見高校についてお伺いをいたします。

 今、いろんな学校再編の流れの中で、津久見高校、改革の真っただ中でございます。

 県南地域、臼杵、津久見においても来年度から、現在の津久見、そして臼杵商業、海洋科学、三校を統合して、平成二十四年四月に、おかげさまで新設の津久見高校として、現在の津久見高校に設置されます。現海洋科学高校は、分校として、海洋科学校として開校することになっております。

 大事なことは、新設の津久見高校が津久見、臼杵、県南地域の子供にとって魅力ある学校となり、多くの卒業生が地域を、また、大分を、さらには日本を元気にする社会人となってくれることであります。

 そこで、新設の津久見高校をどのような学校にしようとしているのか、見解をお伺いします。

 あわせて、総合選択制の導入の考え方についてもお伺いをいたします。

 また、もう一点、通学手段の確保についてお伺いをいたします。

 津久見高校の本校には、普通科、工業系学科、商業系学科をそれぞれ二学級程度設けると聞いていますが、当然、生徒は津久見市以外からも来るわけですから、学生の通学の足となる交通の便宜を十分に確保する必要があります。

 例えば、公共交通機関のJRを利用するにしても、現在の運行ダイヤでは非常に厳しいものがあるかと思われます。また、路線バスの運行についても同様と思われます。魅力ある学校だとしても、通学条件が悪ければ、津久見高校に行くことを断念する子供が出てくることが危惧されます。

 そこで、通学手段の確保についても見解をお伺いいたします。



○井上伸史副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 お答えします。

 まず、新設の津久見高校についてですが、新津久見高校の本校は、普通科、工業科、商業科をあわせ持つ県南で初めての総合選択制高校であり、分校は、県内で唯一の水産系の学校です。

 統合により六学級規模になることから、生徒が互いに切磋琢磨できる環境が整い、部活動も一層充実するようになります。

 新津久見高校では、「至誠」「感動」「進取」を校訓として、授業はもとより、特別活動や部活動を活発に行い、家庭や地域との連携を深めることとしています。

 育てたい生徒像としては、志が高く、好奇心旺盛で行動力に富む生徒、高度な専門的技能や学力を有し、資格取得や夢実現に意欲的に取り組む生徒、コミュニケーション能力や人間関係形成能力を備えた生徒、あいさつや清掃等を主体的に実践する誠実で自立した生徒を考えています。

 総合選択制は、進路希望や興味、関心など生徒の学習ニーズに応じて幅広く科目選択できる点が大きな特徴であり、新津久見高校では、例えば、他学科の生徒が選択できる科目として、工業技術基礎や簿記、生活英語などを用意しております。

 次に、二点目の通学手段の確保についてですが、現津久見高校では在籍する生徒の四二%がJRを利用しており、学校では、授業の開始時刻をJRの津久見駅到着時刻に合わせるなど、生徒の学校生活に支障がないよう工夫を行っています。

 新津久見高校においても同様の工夫を行うとともに、JRを利用する生徒や臼杵でバスからJRに乗りかえる生徒がふえる可能性もあることから、必要に応じてJRやバス会社に乗りかえの利便性の向上等について要請するなど、通学手段の充実に努めたいと考えております。

 以上です。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 ただ、実際に時刻表を見ていただいたらわかるように、朝晩は問題はないようであります。やはり、お昼の時間帯、二時の時間帯、その前の十時、十一時の時間帯、残念ながら一本もございません。その前に、臼杵までの便というのがどれだけあるのか。佐伯までということは大変難しいかもしれませんけれども、やはり何とかその辺も見ていただいた上で、地域とともにご要望いただければ。やはり部活ですとか、いろんな形がある中で、ぜひ津久見高校野球部を強くしたいもんですから、そういう面でもいろんな形で多くの人に来ていただきたい、そういう思いがしております。

 関連になるわけでございますが、先ほども三浦先生の方から若い方がすぐ会社をやめてしまうというふうな形の話があったんですけれども、進路指導を進める中で、中学校、高校の先生方が、受験の知識だけでなくて、受け入れ側の学校の特色を十分理解させた上で、その生徒に合った進路指導に取り組むのが大事なことだと思っております。現状では、中学校における津久見高校への進路指導、そういったふうなものをどのように指導されておるのか、お伺いをさせていただきます。



○井上伸史副議長 野中教育長。



◎野中信孝教育長 これまで高校再編による新設校の開校に当たっては、広報誌、ホームページを通じて新設学校の概要や特色を県民に伝えてきております。

 中学校での進路指導に当たっては、新津久見高校の特色などが中学生やその保護者に十分に伝わること及び進路目標、興味、関心、能力、適性に応じた適切な進路指導がなされるよう指導することが大切であると考えています。そのため、新津久見高校では、設置学科や部活動、学校生活の様子など学校の特色を知らせるためにパンフレット等を作成し、学校説明会を開催するとともに、各中学校を何度も訪問し、校長や担当教員を初め、中学生にも詳しく説明をしてきているところです。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございました。

 数千枚のパンフレットを配り、地域に幅広い形でPRをされていると聞いております。ただ、そのときに現役の中学校の先生はお一方もお見えになってないというふうなお話も聞いておりますので、その辺も含めて、よろしくお願いいたします。

 それでは、留学生対策についてお伺いいたします。

 別府にあります立命館アジア太平洋大学、APUでは、秋入学の学生が昨年より百人ほど少ない、約四百人との報道がありました。

 春と秋、二回の入学のうち、昨年までは秋に入る学生の九割は海外からの留学生となっていましたが、今回は東日本大震災や福島第一原発事故の影響が要因の一つではないかと言われています。

 留学生の入学者数が大きく減少しています。突発的な現象にしろ、国際大学としての開学の使命のもと、多くの国の方々に入学をしてもらわなければと思う次第です。

 国の大学審議会答申の中で、私立大学の多様な発展として、社会や国民の多様化、高度化する要請に応じた特色ある教育研究の展開が求められています。それぞれの建学の精神に基づく個性豊かな教育研究活動を積極的に展開している私立大学の果たす役割は大きなものとなっており、各大学の多様な発展を一層促進するためにも特色ある教育研究を展開していくことが重要で、また、国際交流の位置づけから、奨学金の充実や外国語のプログラムの実施などを通じて、海外の留学生の受け入れ先として魅力ある国際競争力の高い大学を目指すことが必要とされています。

 まさに、個性豊かな国際感覚を持った教育方針の精神にかなっているのがAPUではないでしょうか。本県としても立地されていることを誇りと思うべきですし、今日の人口減少社会の続く中で、学生総数五千九百八十名、また、関係する諸先生を初め、職員の方を合わせると、はかり知れない地域の活性化とともに、グローバリズムの中の国際色豊かな教育環境ができています。本県への貢献度は、物心両面からも言うまでもないことであります。

 そして、APUで学び、大分になれ親しんだ多くの学生が卒業後、世界各国で活躍されており、間違いなく本県の財産となっていることは言うまでもありません。

 留学生の実態について、APUを事例に、るる述べてまいりましたが、そのほか、県内には多くの留学生が在学しています。

 そこで、二点についてお伺いをいたします。

 留学生の確保について。

 震災の影響や円高といった厳しい環境下でありますが、留学生の確保について県としてどのように支援していくのか、お伺いします。

 また、留学生の人材活用について。

 留学生は、卒業後、出身国でそれぞれが社会人として活躍をされており、国際的なスタンスから本県にとって大きなメリットをもたらしていると思われます。そこで、今後のアジアを中心とした海外戦略の中で留学生をどう人材活用していくのか、留学生の能力を発揮できる仕組みづくりについてお伺いをいたします。



○井上伸史副議長 広瀬知事。



◎広瀬勝貞知事 留学生についてご質問をいただきました。

 まず私の方から留学生の活用についてお答えをさせていただきます。

 留学生は、申すまでもありませんが、出身国と日本、また、大分県をつなぐ未来のかけ橋であります。本県が、大学、短大等に在籍する留学生の数で人口当たり日本一であるということに大変誇りを感じているところであります。

 この留学生たちでございますけれども、これまで、APECハイレベル会合などの国際会議だとか、あるいは国際クルーズ船の受け入れ等に際しまして、通訳だとか、案内のボランティアとして活躍していただいております。

 近年では、県内のホテルだとか、あるいは金融機関、海外業務に取り組む企業への就職といったようなことも定着をしてきているところでございます。

 また、産学官による留学生人材情報バンクを通じまして、留学生の地域活動だとか、あるいは企業での翻訳業務の支援など、人材活用面での動きも着実に進んでいると思います。

 そして、留学生たちは、帰国後も大分県を第二のふるさととして思いを寄せてくれております。以前、私が上海に出張した折でございますけれども、開催されました県人会に多くの留学生OBが集まっておりまして、とても感激した思い出があります。

 五月に策定いたしました海外戦略では、成長が続くアジアとともに我々も発展していこうということを目指しておりまして、留学生の能力を発揮できる仕組みづくりを初め、アジアの人材を取り込むことを主要な柱の一つとしております。

 このため、留学生の外国語能力などをボランティア活動で生かすだけではなくて、多くの企業で活躍できるように、就職相談だとか、あるいはインターンシップ、あるいは県内企業との交流といったようなことを進めているところであります。

 来年二月には、卒業後、帰国する留学生の中から「めじろん海外特派員」を任命いたしまして、特派員には、海外情報の提供だとか、あるいはアドバィザー機能を発揮してもらうとともに、本県の広報マンとして活躍をしてもらうということも期待しているところであります。「めじろん海外特派員」をお願いしようというふうに思っております。

 他方、これからのグローバル化を見据えると、言語や文化の違いなど異文化の体験を通じて国際感覚にすぐれた人材を育成していくということが大変重要でございます。したがって、留学生の多い大分県では、いながらにして外国人に接する機会に恵まれているということでございますから、APUなどの大学と連携をいたしまして、小学校の外国語活動だとか、あるいは交流活動に留学生に参加してもらうということで、児童生徒が多様な文化や物の見方を理解してコミュニケーション能力をはぐくむ取り組みも進めていきたいというふうに思っております。

 こうして、本県の宝であります留学生に県政諸施策で最大限に活躍してもらうということを念頭に置きながら、海外戦略を展開していきたいと考えております。



○井上伸史副議長 池辺企画振興部長。



◎池辺英貴企画振興部長 留学生の確保につきましてお答えいたします。

 立命館アジア太平洋大学に入学しました留学生は、ことしの春が、前年より六十一人減少し、二百三十四人、また、秋入学が、九十四人減少し、三百九十九人となっておりまして、国別では、韓国が最も大きく、四十六人の減少となっています。

 主な原因としましては、原発事故の影響や円高のほかに、韓国や中国等の大学との留学生確保の競争激化が挙げられています。

 本県の留学生対策としましては、私費留学生に対する奨学金交付や大学コンソーシアムおおいたと連携した住宅保証、生活資金の貸し付けなどの生活支援制度があります。

 また、留学生が在学中にさまざまな能力を発揮できるよう留学生人材情報バンクを運営し、企業や団体等とのマッチングの機会を提供しているところです。

 留学生の確保は、まずは各大学の自助努力によるべきものでありますが、県としましては、これらの施策により大分県の暮らしやすさや地域の受け入れ体制などの魅力を高め、放射線量に係る安全情報も適宜発信しながら、留学先に本県を選んでもらえるよう努めていきたいと考えています。

 以上でございます。



○井上伸史副議長 古手川正治君。



◆古手川正治議員 ありがとうございます。

 APUにお伺いいたしましてお話をお伺いしますと、残念ながら、日本国が発する、安全ですよ、放射能の問題もありませんということが、なかなか外国の方から、そのまま受け入れていただけない。ですから、留学生が帰って、直接、自分たちの言葉で説明しなければいけない、そういうお話も伺っておりますので、ぜひ県におかれましても、先般、知事も中国の方に行かれて、もちろんそういうお話はしていただけたと思っておりますが、引き続きよろしくお願いを申し上げます。

 本日はありがとうございました。終わらせていただきます。(拍手)



○井上伸史副議長 以上で古手川正治君の質問及び答弁は終わりました。

 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○井上伸史副議長 ご異議なしと認めます。

 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。

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○井上伸史副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。

 次会は、明日定刻より開きます。

 日程は、決定次第通知いたします。

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○井上伸史副議長 本日は、これをもって散会いたします。

     午後四時二十八分 散会