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熊本県 宇土市

平成28年12月 定例会(第4回) 12月06日−03号




平成28年12月 定例会(第4回) − 12月06日−03号







平成28年12月 定例会(第4回)



         平成28年第4回宇土市議会定例会会議録 第3号

            12月6日(火)午前10時00分開議

1.議事日程
 日程第1 質疑・一般質問
  1.野口修一議員
   1 市民生活と環境・安全について
   2 街並み景観と観光について
  2.中口俊宏議員
   1 ふるさと応援寄附金について
   2 宇土地区の水害防止対策について
   3 船場川を中心としたまちづくりについて
  3.芥川幸子議員
   1 防災対策の充実に向けた取組について
   2 震災後の「心のケア」について
   3 市民の健康づくり促進について

2.本日の会議に付した事件
 議事日程のとおり

3.出席議員(18人)
    1番 今 中 真之助 君       2番 西 田 和 徳 君
    3番 田 尻 正 三 君       4番 園 田   茂 君
    5番 宮 原 雄 一 君       6番 嶋 本 圭 人 君
    7番 柴 田 正 樹 君       8番 平 江 光 輝 君
    9番 樫 崎 政 治 君      10番 野 口 修 一 君
   11番 中 口 俊 宏 君      12番 藤 井 慶 峰 君
   13番 芥 川 幸 子 さん     14番 山 村 保 夫 君
   15番 杉 本 信 一 君      16番 村 田 宣 雄 君
   17番 浜 口 多美雄 君      18番 福 田 慧 一 君

4.欠席議員(なし)

5.説明のため出席した者の職・氏名
 市長      元 松 茂 樹 君   副市長     池 田 信 夫 君
 教育長     太 田 耕 幸 君   総務部長    荒 木 繁 男 君
 企画部長    山 本 桂 樹 君   市民環境部長  石 田   泉 君
 健康福祉部長  中 川 玲 子 さん  経済部長    田 川 修 一 君
 建設部長    野 添 秀 勝 君   教育部長    前 田 保 幸 君
 会計管理者   佐美三   洋 君   総務課長    杉 本 裕 治 君
 危機管理課長  瀧 口 卓 也 君   財政課長    川 上 誠 志 君
 企画課長    石 本 尚 志 君   まちづくり推進課長
                             光 井 正 吾 君
 環境交通課長  伊 藤 誠 基 君   福祉課長    野 口 泰 正 君
 子育て支援課長 岡 田 郁 子 さん  健康づくり課  舩 田 元 司 君
 被災者支援室長 池 田 和 臣 君   商工観光課長  島 浦 勝 美 君
 土木課長    草 野 一 人 君   都市整備課長  尾 崎 洋 一 君
 学校教育課長  小 山 郁 郎 君

6.議会事務局出席者の職・氏名
 事務局長    宮 田 裕 三 君   次長兼庶務係長 淵 上 真 行 君
 議事係長    清 塘 啓 史 君   議事係主事   志 垣   勲 君




                午前10時00分開議

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○議長(山村保夫君) ただいまから,本日の会議を開きます。

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 日程第1 質疑・一般質問



○議長(山村保夫君) 日程第1,質疑・一般質問を行います。発言通告があっておりますので,順次これを許可します。

 10番,野口修一君。



◆10番(野口修一君) 皆さん,おはようございます。政風会の野口でございます。12月議会で質問の機会をいただき,ありがとうございます。月日の経つのは早く,熊本地震から7か月が過ぎようとしています。まだまだ解体修理ができずにおられる御家庭も多く,日々,心傷む思いを持っております。一日も早い復旧を願っております。

 今回の一般質問は,市民生活と環境と安全について,街並み景観と観光について質問をさせていただきます。執行部におかれましては,簡潔明瞭な回答をお願いして,これから後は質問席より質問させていただきます。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) 最初の質問に移ります。昨年12月にペット飼育のマナーとペット飼育に関する条例制定について質問いたしました。このときのテーマは,犬の飼育を中心に質問しましたが,今回はもう一つの人気ペットの猫を中心に質問させていただきます。

 震災で被災した家庭が避難所へペットを同行できず,車中泊を長くされた老夫婦や一人暮らしの高齢者のことが被災直後に新聞やテレビで何度も紹介されたのを思い出します。ペットは,家族同様に思いを共有する家族の一員であります。我が家にも高齢で歩くことができないミニチュアダックスがいて,食事も,下の世話も,私たち夫婦の朝夕の日課になっております。犬,猫も年を取れば歯も抜け,歩けなくなり,介護も必要となります。ペットショップでは,動物の飼育に必要な飼い主としての責任について,18の項目を説明してハンコをもらわないと販売ができないことが義務付けられていると聞きます。最近は,さらに獣医の指導を受けることも求められ,特に飼い主のモラルが問われる事件がテレビ等で報じられることが多々あります。今回は,犬,猫の飼育の中での飼育頭数が10匹以上のペットを有する家庭について,現状報告とマナー,条例についてお尋ねをいたします。

 まずはじめに,現在,宇土市の飼い犬の保有数はどれぐらいいるのか,できれば一家庭の保有頭数も分かれば御報告をいただくことと,飼い猫に関しては登録はないと思いますが,どれぐらいの家庭が猫をペットとしているのか,日本の総人口比で割り出してもそう変わらないと思いますので,予想頭数でよいので御報告いただけると後の質問がしやくなりますので,現状を市民環境部長に報告願います。



○議長(山村保夫君) 市民環境部長,石田泉君。



◎市民環境部長(石田泉君) それでは,野口議員の御質問にお答えします。

 宇土市における犬の登録頭数は,平成28年11月24日現在で1,572頭となっております。猫につきましては,登録制度がありませんのではっきりとした頭数は分かりませんが,一般社団法人ペットフード協会が平成28年1月に発表した犬,猫の推計飼育頭数の全国合計では,犬が991万7千頭,猫が987万3千頭と,ほぼ同数となっております。これからすると,宇土市における飼い猫も,犬の登録頭数とほぼ同数の1,500頭前後ではないかと推測されますが,これは,あくまでも推測ということで御了承をお願いします。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) 報告ありがとうございます。昨年の報告と同じ内容と思いますが,この回答を踏まえて,次の質問に移ります。

 今回のペットについての質問のきっかけは,昨年12月の一般質問の検証もありますが,一番は10月15日に放送されたNHKのクローズアップ現代+に高齢者家庭のペットの多頭飼育についての特集がありました。犬や猫,さらにはウサギなどの飼育で不妊手術を施さず,捨てられずにどんどん飼育数が増えていき,ついには飼い主が高齢で最後は亡くなり放置される,いわゆる飼育崩壊の現状を取り上げたものです。昨年12月の質問で取り上げた犬の多頭飼育の例もありますが,そのとき以来,ほかにどんな苦情が市へ来ているのか,特に多頭飼育に関する苦情は相談件数も報告いただけるとありがたいです。

 また,苦情に対する対応はどうしたか。さらに,今後,多頭飼育の飼い主責任を明確にするため,先進自治体では多頭飼育を行う家庭は届け出をさせたり,条例などで規制するところもあると聞きますが,先進地の事例報告と今後の市としてペットの多頭飼育について,条例等も含めどんな取組をしていくか,お考えをお聞かせください。市民環境部長,お願いします。



○議長(山村保夫君) 市民環境部長,石田泉君。



◎市民環境部長(石田泉君) お答えします。

 高齢者世帯等が長期入院や施設入所等によって,ペットが飼えなくなり放置されているといった苦情は現在のところあっておりません。多頭飼育による苦情は,ここ3年間では平成26年度2件,平成27年度2件,そして今年度も1件,受け付けております。苦情があった場合,飼い主等に対して,熊本県動物の愛護及び管理に関する条例に基づき,保健所と連携をして,飼い主に対して適正に飼養するよう指導を行っております。

 また,議員が先ほど申されたとおり,多頭飼育に対して届け出を義務付ける条例を制定している自治体もありますが,熊本県下ではまだあっておりません。本市におきましても,現在のところ,多頭飼育の届け出を義務付ける考えはありません。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) 市民環境部長,答弁ありがとうございます。震災後のごみ処理など忙しいときに,何でこんな質問をするか,気分を害されるかもしれませんが,市民の困りごとを解決することも市の大きな仕事と思っておりますので,もう少しペットの質問にお付き合いお願いします。

 報告から苦情として上がってくるのは年に数件ですが,地域を回ると3頭から6頭いるような家庭が結構あること,特に犬の場合は飼い主が高齢になり,頭数が多いと犬の散歩もままならず,犬はストレスが溜まり来訪者を見つけるや,けたたましく吠える声に近所は迷惑をします。隣家では,なかなか苦情を言えない事情も耳にしています。実は,我が家の犬は声帯を切られてかすれ声しか出ません。友人の獣医師から中途でゆずってもらった,病院で手術用の血をもらうための献血犬でした。多分,最初の飼い主が周りの苦情を考えてその処置をしたのだと思います。ペットの苦情は,古くて新しい問題で,皆さんも御存知の江戸時代の元禄の頃,五代将軍徳川綱吉が出した生類憐れみの令があります。この法は,犬,猫,鳥,魚類等のペットの殺処分禁止です。人間とペットの共存は,近隣の隣人関係を含め,今後も続く古くて新しい市民の重要な課題と考えています。まして,これから高齢者世帯が増え,子どもが家を出たり,パートナーが他界をすると,寂しさからペットを飼う家も増えると思います。避妊できずに多頭飼育になるケースも多くなると危惧します。犬は登録が義務づけられていますが,猫の登録義務はなく,どれだけ家庭で飼われているか,特に猫は田舎では放し飼いが普通なので,いろいろなところで繁殖をしていますし,街中では飼い猫から野良猫を増やす結果につながっているケースも結構あります。まだ条例などの市制を考えないと答弁をされましたが,苦情として報告されるだけの判断ではなく,今後に行われる市民生活のアンケートなどにペットに関する質問を挙げることで,ペット飼育のモラル向上につながる工夫をしていただくことをお願いすること。さらに,生類憐れみの令以来,ペット飼育に関する考えは,市民それぞれに価値観が異なり,住民生活のトラブルや事件につながる,どこでも起きる課題ですので,先進自治体の状況を常に関心を持っていただき,宇土市が市とペットが幸せに暮らせるまちづくりを目指す条例が早く制定されることを願い,この質問を終わります。

 3番目の質問にいきます。ペットに関する最後の質問ですが,今年10月に数日間,朝のバラエティ番組で報じられた関東のある住宅地での出来事です。高齢者姉妹が野良猫に餌付けをして,周囲に様々な迷惑を掛けている話題とか,宇土市にもそのような野良猫に餌付けをして迷惑を掛けている近隣の市民からの意見がありました。実は,宇土市の西部の中山間地の地区では,たくさんの猫を飼っている家庭があり,避妊等の対策をしないで飼育崩壊状態になり,周辺へ迷惑を掛けていることも知りました。逆に熊本市の獣医グループが野良猫の避妊手術の無料奉仕活動をすることが11月の熊日新聞で取り上げられていました。全国でも同様に活動が始まっていることからも,野良猫の餌付け問題,ペット,特に猫の多頭飼育崩壊に興味を持ち,次の質問をいたします。

 実際,市民の何人かが野良猫の餌付けで猫が集まり,繁殖して,さらに数が増え,周囲にいろいろな迷惑を掛けているとの話を聞きます。そこで,市にどんな苦情が来ているのかを知りたいことと,餌付けをする方がその周辺からの苦情で対策を取るように意見されても,動物保護等の理念から反対の行動をする人もおられると聞きます。先進自治体の取組には,御近所迷惑の対策として,10匹以上の多頭飼育をする場合,市への届け出をしてもらうことや,周辺の迷惑の対応に対する,どうするか明記させるなど,予防策をしている地域もあると知りました。今後,野良猫の餌付け防止策を宇土市はどのように対応していくのか。昨年12月の議会の一般質問の対応に加えて,今後の対策等についてお考えをお聞きします。市民環境部長,お願いします。



○議長(山村保夫君) 市民環境部長,石田泉君。



◎市民環境部長(石田泉君) お答えします。

 野良猫に対する餌付けの苦情につきましては,今年度はまだあっておりませんが,平成27年度が3件,そして平成26年度も3件となっております。いずれも,野良猫のふん害が主なものです。苦情対応として,保健所や施設管理者,区長さんと協力をしながら,猫等に餌を与えないようにお願いする看板の設置や注意チラシの回覧,あるいは個人が特定できる場合には戸別訪問による指導を行っております。

 野良猫に対する餌付けは,生活環境保全上,多くの問題を抱えており,また,更なる増殖にもつながっていきますので,広報等による周知,そして個別指導を行っていきたいというふうに考えております。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) 答弁ありがとうございます。26年も27年も3件,その苦情が,どこからかは,この場では言いにくいと思います。家庭にいる犬,猫の多頭飼育は,飼い主に責任があります。放し飼い状態のペットの猫は,管理範囲を超えて家庭外をうろうろしています。実は,猫のいる家庭で飼育管理能力をはるかに超える頭数がいる家は,住宅周辺で猫がどれだけ増えているか,飼い主が本当に知っているのか心配をします。このような飼育崩壊のケースが高齢者世帯に起こり始めているのも現実だと思います。後の話が長くなりますが,野良猫の餌付けでその周辺にたむろする猫は計り知れない数がいること。さらに,無責任にかわいそうとの思いで奉仕のつもり,動物保護のつもりで餌を家の前に置くとどんどん集まって来ますし,そして繁殖します。それが猫を飼う家庭周辺のトラブルの基になっています。答弁には個別指導をやっていきますとありますが,土曜日に慰問で仮設住宅団地を回ると,家の中にペットが飼われていました。被災者の救助は理解しますが,共同住宅のマナーに反してのペットの同居をどう指導するのか。ペットとの共存は高齢者社会になり,ますます取り組まなければいけない行政の課題ということをお伝えして,この質問を終わります。

 今後も年に一度程度,ペットに関する質問をしていきたいと考えておりますので,市民生活とペットについて,先進自治体の動きに関心を持ち続けてほしいと願います。

 次の質問に移ります。ここ1年間で小学生の朝の登校の列に車が突っ込み大きな事故になったり,高齢者の暴走で歩行者をはねたりと,歩行者が被害を受ける事故が多く報じられます。3月議会では,事故を起こす側の後期高齢者の運転問題について質問しましたが,今回は受ける側の実状を実証するため,さらに小学校入学後の事故の予防策について質問をいたします。

 まず,小学校低学年の交通事故の現状について,宇城署管内,熊本県内の交通事故の中で6歳,7歳,8歳が関わる事故件数と死亡,けが人の過去2年間の数についてお聞きします。市民環境部長,報告ください。



○議長(山村保夫君) 市民環境部長,石田泉君。



◎市民環境部長(石田泉君) 野口議員から,6歳・7歳・8歳児童の交通事故の状況ということでございますが,宇城警察署に照会しましたところ,年齢刻みによるデータ抽出は難しいとのことです。まず,この点につきまして御了承をお願いします。また,データは毎年1月から12月までの1年間になります。

 事故発生件数につきましては,熊本県全体,宇城警察署管内,宇土市で発生した事故件数,その中で就学前児童,小学生が関与した事故件数になります。また,死亡者,負傷者につきましては未就学児童と小学生と分けて説明を行います。なお,宇城警察署管内,宇土市につきましては,小学1年生から3年生までの低学年児童の数字も,併せて申し上げたいというふうに思います。

 最初に,平成26年度と平成27年度の交通事故発生件数について申し上げます。

 平成26年は,熊本県内7,584件,宇城警察署管内488件,宇土市内159件,うち未就学児と小学生が関与した交通事故は,それぞれ313件,20件,そして3件というふうになっております。平成27年は,熊本県内6,641件,宇城警察署管内445件,宇土市内127件,うち未就学児と小学生が関与した件数は,それぞれ261件と19件,そして4件というふうになっております。

 次に,未就学児の交通事故死亡者,負傷者数について申し上げます。

 平成26年,熊本県内の死亡者は0名,負傷者は153名。宇城警察署管内の死亡者も0名,負傷者は10名。宇土市内の死亡者も0名で,負傷者は2名となっております。平成27年,熊本県内の死亡者は0名で,負傷者が122名。宇城警察署管内の死亡者も0名で,負傷者が15名。宇土市内の死亡者も0名で,負傷者が5名となっております。

 次に,小学生の交通事故死亡者,負傷者数について申し上げます。

 平成26年,熊本県内の死亡者は0名で,負傷者が221名。宇城警察署管内の死亡者も0名で,負傷者が15名,うち低学年児童が7名。宇土市内の死亡者も0名で,負傷者が3名,うち低学年児童が2名。平成27年,熊本県内の死亡者は0名で,負傷者が189名。宇城警察署管内の死亡者も0名で,負傷者が9名,うち低学年児童が6名。宇土市内の死亡者及び負傷者は0名。

 以上となっております。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) 詳しい報告ありがとうございます。

 少し数字を整理するために読み直しをします。県内の26年,27年の事故発生件数の合計は1万4,225件中,小学生の関わる事故は576件,そのうち未就学児の死亡が0,負傷者は257名,小学生の死亡者0,負傷者は410名。宇城管内の26年,27年の事故発生件数の合計で993件中,小学生の関わる事故は39件,そのうち未就学児の死亡は0,負傷者は25名,小学生の死亡は0,負傷者は24名,うち低学年が13名。宇土市内の26年,27年の事故発生件数の合計は286件中,小学校低学年の関わる事故は7件,そのうち未就学児の死亡は0,負傷者は9名,小学生の死亡は0,負傷者は3名,うち低学年が2名ということになります。

 負傷エリアの地域データではなかなか表現できないのですが,昨年の全国の事故状況調査をした資料があります。皆さんのお手元に配布している資料ですが,事故年齢の中で歩行中に事故に遭う件数が,7歳の1年間が他の高齢者も含めた事故年齢の中で突出して多いことを示しています。これは,広域財団法人交通事故総合分析センターの今年6月発行の資料です。実は,この資料は宇土市民体育館の配付資料の棚にありました。市民環境部や教育委員会には届けられておりません。この資料の最後のページにこんなことが書かれています。7歳児の歩行中の事故の特徴をまとめると,73%が日中発生し,薄暮期と合わせると93%が発生している。平日の死傷者数は土曜日の2倍,日曜日の2.5倍となっている。小学校が始まる6歳から登下校中の事故が増加するが,遊戯中や訪問中など,登校以外の通行目的でも7歳が最も多い。男の子の死傷者は女の子の2倍,男の子のほうが危険な行動をしている傾向があると推定されるとあります。さらに,説明の中で注目したいのが,一旦小学校に入学して事故が急増する7歳から,その後も事故が多いのではなく,7歳を過ぎると急激に事故が減少しているのです。このような報告から,現在小学校で行われている交通安全教室,さらに入学前にどんな交通指導をしているのかを含め,時期,場所,関わる人,説明方法について具体的に報告をお願いします。教育部長,報告願います。



○議長(山村保夫君) 教育部長,前田保幸君。



◎教育部長(前田保幸君) 議員の御質問の交通安全教室の取組の現状についてお答えをいたします。

 現在,2園ある本市の幼稚園での交通安全教室の開催につきましては,園児が道路を通行する場合における安全の確保並びに,将来,様々な場面で道路を通行するときに,安全に道路を通行しようとする意識を養うことを目的として,宇城地区交通安全協会の交通安全教育講習員を講師として招き,毎年,各幼稚園内の幼稚園ホールにおいて,年3回実施をしております。

 第1回目の交通安全教室は,幼児に対する保護者の影響力は極めて大きく,保護者が日頃から基本的な交通ルールを守り,子どもに手本を見せることが必要であることから5月頃に園児の保護者を対象に道路の歩き方,具体的には右側を歩くこと。特に歩道があれば歩道を歩き,歩道が無い場合には路側帯を歩き,歩道も路側帯も無い場合には右端を歩くことを,またチャイルドシートやジュニアシートの重要性については,子どもの体型にあったものを着用し,大人が「カチッ」と音がするまでベルトをしっかりしめることなどを,また,幼児の自転車の乗り方などについては,自転車は道路では乗せない。自転車に乗らせる場合には,公園や広場で乗ることなどの御指導をいただいております。

 第2回目の交通安全教室は,10月頃に全園児を対象に,車の乗り降りの仕方や信号が青になっても右左の安全を確認してから横断することや,信号が変わりそうな場合は,次の青信号を待って横断するなど,信号機のある横断歩道の渡り方など交通ルールについて,御指導をいただいております。

 第3回目の交通安全教室は,2月頃に小学校入学を控えた年長児を対象に,幼稚園内に歩行者用信号機を持込み,信号機のある横断歩道,見通しの悪い道路,信号機も横断歩道も無い道路,信号機が無い横断歩道,踏切を渡って学校に通う場合など,様々な条件での通学の仕方について,実践的に子どもたちが安全に登下校できるように御指導をいただいております。

 このような年3回の交通安全教室の取組をとおして,幼児に対して基本的な交通ルール等を習得させることにより,安全に道路を通行できるように教育活動を行っております。

 次に,保育所における現状について御説明いたします。就学前の幼児が通う保育所は,私立で現在13か所あります。夜間保育を除く12の保育所では,月に1回「交通安全指導の日」又は「交通訓練の日」等の名目で交通安全に対する指導が行われており,夜間保育所においても年3回の交通安全に対する指導が行われています。それぞれの保育所によって,その内容や対象年齢について工夫されており,宇城警察署や交通安全協会の協力を得ての講話,紙芝居,園庭での模擬信号機などを用いた実技指導などを年間計画に沿って実施されています。

 また,園外保育等でも,保育所児童に対し,担当保育士が道路の歩き方,注意点などの声かけをしながら交通規則の遵守や身の安全を守ることの意識付けについて取り組まれています。

 さらに,一部の保育所においては,年長児を対象に,小学校通学のための交通安全指導や地域性に応じて学校までの通学路をイメージして歩いたり,保護者が共に歩いたりといった取組も行われています。

 以上でございます。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) 詳しく交通安全指導について,就学前のことも含めて知ることができました。ありがとうございます。この報告を聞き,次の点も主要候補に加えていただけると非常に検討してほしいのです。先ほどの数字の説明のし直しで足りなかったことを見ますと,宇城管区内と宇土市内の低学年の事故の動き,これをもし分析することが可能であれば,多分7歳が6割近くのパーセントを占めるのではないかなというふうに考えております。その点からも,交通事故分析度フォームに基づいて7歳を過ぎると事故が減少する点について報告があります。皆さんのお手元の資料にありますので,目を通していただけると助かります。7歳にかけて死傷者が増加したということは,その裏には事故に至らなかった多くの危険な状態があったと思われ,7歳を過ぎての登下校の頻度や外で遊ぶ機会は変わらないにもかかわらず,死傷者が減少したということは,子ども自身が危険な状況に遭遇し,その経験を通してどのような行動が危険なのかを学んだことで,死傷者数が減少しているということではないかもしれないという分析もされています。

 そこで,今後交通安全教室の取組について,小学校入学前に子どもだけでなく保護者も加えた交通安全教室を何度もする必要があると思いますが,事前教育の一環として,さらに詳しく,あるいは頻度を高めて交通安全のための指導を取り組む考えがあるか,教育長にお尋ねをします。



○議長(山村保夫君) 教育長,太田耕幸君。



◎教育長(太田耕幸君) 野口議員の御質問にお答えいたします。

 先ほどの部長答弁と重複しますが,幼稚園,保育所とも交通安全教室などの交通安全に関する教育を,年間を通じて実施しています。歩行中の交通事故の死傷者数を分析した交通事故総合分析センターのレポートによれば,5歳から9歳までの死傷者が最も多く,特に7歳がピークとなっております。特に7歳児の死傷者数は,成人の2.5倍,65歳以上の高齢者の約2倍というデータが出ております。就学前児童に対する交通安全教室等の実施は,交通事故の未然防止の観点からも大変重要なことであると考えております。

 したがいまして,今後も就学前教育の一環として交通安全に関する教育を幼稚園,保育所をはじめとする関係機関と協力して,保護者への啓発も含めて取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) ありがとうございます。今後もさらに入学前の交通安全指導を繰り返し行っていただくことと,お示しした交通事故分析センターの資料からも,児童一人一人の生活範囲で危険と思われる箇所を保護者と共にチェックし,その現場で実際に車と出くわす状況を実物を使い,よりリアルに体験し,身体に応じさせるような取組を加えると,7歳児の体験するヒヤリ感に近い学びをすると思います。先月,どこの高校かちょっと忘れましたけれども,スタントマンを使い,実際に自転車が車と衝突するとどうなるか,全生徒の前で実演して見せていました。それも幾つものパターンで事故を実現し,ヒヤリ体験を記憶させるのです。18歳の人は初めて車を運転するときに若葉マークを付けて運転初心者を周りに理解させ,運転者の仲間入りを果たし,晴れて1年過ぎたときに若葉マークが取れます。1年間に何度かヒヤリ体験をしながら運転が上手になっていくと思います。保護者に送り迎えされた保育園,幼稚園の幼児から未知の世界へ飛び出す7歳の1年間に,この宇土市から一人も事故に遭わせない努力はもちろんですが,人生の中で最も多い事故年齢7歳の前に,交通事故の怖さ,危機回避の学びを強化していただくことをお願いして,市民生活と環境・安全のテーマの最後の質問を終わります。

 2番目の質問テーマは,街並み景観と観光についてです。街並み景観についての最初の質問は,4月の熊本地震で熊本城が被害を受け,多くの県民が悲しい想いを持ったように,宇土市でも古い時代の街並みが幾つも被害を受けました。特に先年から旧家の和風建築が軒並み被害を受け,寂しい想いをしています。宇土の旧市街は,細川置藩,宇土藩の城下町として栄えてきました。天草街道から美里,矢部,延岡に抜ける旧街道等の横軸と薩摩街道の縦軸が交差する交通の要所でもあります。今回,旧市街地の和風建築は,多くは被害を受けましたが,その件数を知りたいので,江戸後期から明治大正期の旧市街地の被災家屋の件数と解体状況を健康福祉部長,報告願います。



○議長(山村保夫君) 健康福祉部長,中川玲子さん。



◎健康福祉部長(中川玲子さん) 御質問にお答えいたします。

 旧市街地の本町及び新町の範囲内で,市が把握しているものについて申し上げます。

 まず,本町・新町でのり災状況としては,り災判定で半壊以上が119件,一部損壊が249件ございます。そのうち,公費解体と自主解体を合わせて38件の解体申請があり,半壊以上のり災判定件数に対して,約3割の方が解体を希望されています。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) 報告ありがとうございます。すごい数だなというふうに感じております。古い家屋が被害を受けたことを件数が示しているのではないかなというふうに感じるのですが,解体のほうは時間がかかりそうだというふうに解体現場などの状況からも推察いたします。

 それで,少し視点を変えた景観整備についての質問を一つして,本来の目的の景観整備のほうの質問に移りたいと思います。

 何で今頃こんな質問をするのかというふうに思われる方もおられるので,観光の視点から景観整備というものを考えていただくような質問をしたいと思います。ここ5年,東アジアの経済発展により,毎年,海外からの観光客が増え続けています。震災で熊本県の被災地周辺は落ち込みましたが,九州以外の地域は変わらずに増え続けています。その観光客の中で,アジアからの大型フェリーの来訪者を宇土へ呼び込むことはなかなか難しいですが,宇土へ来る可能性を持っているのはヨーロッパ,北米,オーストラリアの個人やグループの観光客であること。先月,福岡でのインバウンドの研修や私の主催する観光テーマの異業種交流会のメンバーからも意見が出ていました。九州のインバウンドの観光客の4割は,韓国からの来訪者です。果たして宇土市へ韓国からの観光客は何を見に,知りに体験しに来るか,私は今,見当がつきませんが,ここ10年,市の取組のおかげで小西行長の城があった宇土,さらにヨーロッパでは小西行長の歌劇も亡くなってから数年で上演されたことを知りました。宇土は,いつの時代を海外へ紹介するのが良いのか,考えないといけないと思います。ヨーロッパや北米,オーストラリアの観光客は,多くが京都や奈良に向かいますが,そこにはバスで移動する団体客も多くいます。私の考える宇土市への海外からの観光客は,個人や夫婦,小グループを想定した話です。いわゆる自己実現の旅,自分だけが興味を持ち,自ら訪ねる旅のスタイルです。先週,今週でNHK,BSの番組「こころ旅」の放送は熊本でした。火野正平さんが緑川駅から三角線に乗る風景が映っていましたが,この番組のようなことをする人は,日本では国民の中に100人に1人か,或いは千人に1人かもしれません。しかし,自らの興味で旅をする,見たい風景や物語の場所を訪ねる旅行者が,実は先進諸国の中の3地域の観光目的の約70%と分析されています。

 そこでお尋ねをします。熊本の観光客の状況について,宇土市への海外からの観光客数は分からないと思いますが,過去3年,熊本へ来られた宿泊者は分かると思いますので,報告をお願いします。

 加えて,海外のどの地域から来られた方か分かれば,何%かの報告も含め,経済部長,報告願います。



○議長(山村保夫君) 経済部長,田川修一君。



◎経済部長(田川修一君) 3年間遡及いたしまして,日本と熊本県内への外国人宿泊者数をお答えいたします。

 まず,観光庁が毎年実施しております宿泊旅行統計調査から引用いたしまして,日本への外国人宿泊者数は,平成25年,2,104万5,530人,平成26年,2,848万6,490人,平成27年,4,222万8,740人でございます。平成25年と平成27年を比較しました場合,約2倍強に増加しております。

 次に,熊本県が毎年実施しております観光統計から引用いたしまして,熊本県内への外国人宿泊者数をお答えいたします。平成25年,42万3,400人,平成26年,48万3,891人,平成27年,64万3,831人となっております。

 最後に,今,お答えいたしました熊本県内への外国人宿泊者数を地域別にお答えいたします。順序として,地域,宿泊者数,宿泊比率の順にお答えいたします。平成25年,ヨーロッパ8,587人,2%,北米9,667人,2.3%,オーストラリア1,619人,0.4%,その他の地域40万3,627人,95.3%。平成26年,ヨーロッパ1万405人,2.2%,北米8,567人,1.8%,オーストラリア2,236人,0.5%,その他の地域46万2,683人,95.6%。平成27年,ヨーロッパ1万2,369人,1.9%,北米8,959人,1.4%,オーストラリア3,019人,0.5%,その他の地域61万9,484人,96.2%。

 以上となっております。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) 詳しく分析された報告をありがとうございます。まだまだの数字ですけれども,実はここ10年間,この3地域からの来訪者は微増・微減はありますが,そう変化が無いとJTB福岡支店の海外からの来訪者の担当は語っておられました。増えているのはアジアからの客です。平成25年ヨーロッパ,北米,オーストラリアの3地域からの客は40万3,627人中1万9,773人,4.8%,26年は46万2,683人中2万1,280人,4.5%,27年は61万9,484人中2万4,347人で3.9%。本当に微増はしていますが,東アジアの観光客の爆発的な急増の動きとは違って安定をしています。ここ1年内に御輿来海岸を3地域から来られた人もいたというふうに聞いております。潮谷義子前知事の同時通訳をされた熊本同時通訳協会の最相博子代表は,何十人という観光客ではなく,個人でも小グループでも来訪してくれるような物語を持つ街並み景観を整備し,特に3地域の共通語といえる英語表記を増やすこと。各店舗にも英語表記を指導していくと,観光客は必ず来ると長い通訳経験,海外の観光客を語ってこられた方のアドバイスには,私は未来があると思っています。

 前置きというか,この話が長くなりますが,三つ目の景観整備の質問は,その地域からの観光客の興味の一つ,物語を持つ景観・街並みについてです。宇土市の旧市街地で江戸期,明治期,大正期の風情を残す施設や住宅が今春の震災で大分減りました。また,減ることにもなります。そこで,旧市街地で取り崩し家屋を解体して現地で住まわない家庭の数,さらには江戸期からの家屋で,旧家で現地に残って建て替えをするような考えの家族は何割いるのかについて,分かる範囲で結構ですので,健康福祉部長,報告をお願いします。



○議長(山村保夫君) 健康福祉部長,中川玲子さん。



◎健康福祉部長(中川玲子さん) 御質問にお答えいたします。

 本市の旧市街地を形成している街並みは,小西行長公が築かれた近世宇土城を中心とした城下町として栄え,明治期には熊本県南の商工業の中心地として栄えるなど歴史的にも重要なスポットであります。

 また,市指定文化財である高月邸をはじめとした武家屋敷や船場橋界隈など,人々が生活する上で潤いとなる文化的景観が数多く残されており,本市における貴重なスポットであるとともに重要な観光資源であると考えております。今回の震災により,先に述べました文化財においても被害を受け,旧市街地を形成した歴史的価値のある家屋についても同様に大きな被害を受けております。中でも,半壊以上の大きな被害を受け,解体せざるを得ない家屋の中には,通りに面した町屋造の家屋など,議員御指摘のとおり古い木造家屋が多くを占めており,旧市街地で38件の公費解体等が行われます。

 そこで,解体後の建て替え等についてでございますが,旧市街地において公費により解体した家屋の所有者がそのまま同じ場所で建て替えを行われるかどうかは,解体申請の際に意思確認ができておりませんので,現時点での把握は困難ではございますが,解体後の再建時に行われます生活再建加算支援金の申請により一定数は把握できるのではないかというふうに考えております。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) 詳しい報告ありがとうございます。震災対応で忙しい時期に復興支援課には,景観形成の根拠となる数値を出してもらったりと,手間を取らせましたが,なぜこんな質問をしたか,これから後の話をお聞きいただいて,御理解いただけるとありがたいです。

 宇土市へは,中国あるいは東アジアからの観光客は,これからもまだ少ないと思います。クロス21に免税専門店のショップができました。観光客から見ると,どこの免税専門店のショップも品揃えに限界があり,不満とのネット情報もありますので,フェリーからの観光客が宇土市外へ流れることは考えられません。先月初め,経済産業省関連組織のNPO法人が福岡市で主催したインバウンドの研修会に参加をしました。JTBの海外からの観光担当者は,ヨーロッパや北米,オーストラリアの観光客は数名のグループ,夫婦二人,一人で自己の興味を確認しに出掛ける方が70%いると説明をされていました。先ほどの数字とよく似ているんですけれども。また,現在東海大学九州キャンパス内に観光学科があります。その小林寛子教授は元々オーストラリア在住で,オーストラリアから18泊19日100万円のツアーを企画し,日本へ何度も来られた方です。その観光目的は,体験型の旅行プログラムでした。毎回バスが満席になったそうです。この現地体験,滞在を含む着地型観光には,着地地の歴史的な物語も含め,興味をそそる歴史的な景観,街並みが必要と語っておられます。このことを踏まえて,街並み景観整備について,最後の質問をさせていただきます。

 今春,熊本が受けた未曾有の自然災害,熊本地震ですが,このような直下型大地震は,近いものでは阪神淡路大震災の地震,明治以後で大きな直下型といいますと10万人を超える犠牲者を出した関東大震災があります。大地震後の復旧・復興事業の歴史に学ぶところは大いにあると思っています。関東大震災直後,間もないときに,当時の東京市長の後藤新平氏は,この震災を期に安全・安心の地域をつくる目的を打ち出し,敷地の1割を寄附させ,曳屋という伝統工法を使い,道路の拡幅と防災に強い東京を創り上げました。私は,熊本地震で被災した宇土市の旧市街地を魅力ある歴史風景を取り戻すチャンスと捉え,市民の郷土への復興意識に訴え,景観形成への関心を喚起するために船場橋界隈の風情を広げ,岡山県の倉敷の歴史とまではいかなくても,魅力ある景観整備に取り組む機会ではないかと思っています。旧市街地の景観形成についての今後の取組,先進自治体などの報告も含め,建設部長にお尋ねをします。



○議長(山村保夫君) 建設部長,野添秀勝君。



◎建設部長(野添秀勝君) お答えいたします。

 熊本地震におきましては,御承知のとおり,宇土市でも古い建物が被災し,船場橋等の重要な歴史的な資源も損壊しております。1日も早い修復や復旧が必要であると認識しております。

 野口議員の御提案は,震災を期に旧市街地において,魅力ある歴史的風景を取り戻すチャンスと捉え,魅力ある歴史的な街並み保存の景観整備に取り組んではいかがかという御主旨の内容であると思います。

 歴史的な街並み保存ということで言うと,全国にも幾つかの先進事例がありますので,紹介をさせていただきます。代表的なものが,岡山県の倉敷市ではないかと思います。全国でも早い時期から街並み保存の意識が芽生えていた倉敷では,昭和43年に倉敷市伝統美観保存条例,昭和53年に倉敷市伝統的建造物群保存地区保存条例,さらに平成12年には倉敷市美観地区景観条例を制定するなどし,住民の方々などと共に歴史的景観の保全が図られてきたそうです。

 また,平成20年11月に「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」,通称,歴史まちづくり法と申しますが,これが施行されたことにより,山口県萩市では,本法律に基づく萩市歴史的風致維持向上計画を策定しました。萩市は多年にわたり歴史的遺産を守り,伝統文化を継承し,地域の誇りを育んできたところであり,特に街並み保存については,全国の先駆的な役割を担ってきました。この運動の一環として平成16年に「萩まちじゅう博物館」構想を立て,NPO萩まちじゅう博物館の皆さんを中心に市民と行政が一体となって構想実現に意欲的に取り組んでおり,萩市の歴史的風致の維持向上を図っていくこととしています。

 九州の先進地事例としましては,大分県の「豊後高田昭和の町」の取組もその一つではないかと思います。豊後高田市の中心市街地が一番元気だった時代の「昭和30年代」をテーマに,商業と観光の一体的振興策として,往時のにぎわいを取り戻すべく,昭和の建築再生・歴史再生等に取り組まれ,「人通りよりも犬や猫の方が多い。」と言われた時代から,現在では,年間30万人を超える観光客が訪れるようになったとのことであります。

 また,県内では,山鹿市の八千代座周辺の宿場町の街並み再生,松合の白壁づくり,菊池市隈府の街並み再生など,様々な地域で,景観整備に取り組んでおられます。

 このように他県の先進事例では,市民と行政が一体となって歴史的な景観の保全が図られているようです。

 第5次宇土市総合計画・後期基本計画においても,宇土地区のまちづくりに対する住民の思いとして,「歴史的資源をいかした交流が盛んなまちにしたい。」ということが掲げてあり,必要性は十分認識をしておりますが,景観計画等を策定する場合,個人や事業者の資産まで規制することになるため,街並みを保存したいという地域住民の一体的な関心の高まりが必要と考えております。

 市としましても,地域から景観に関する意見を収集し,関係各課とも協議しながら,市民の皆様と共に景観を意識したまちづくりを目指していきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山村保夫君) 野口修一君。



◆10番(野口修一君) いろいろ県内外,倉敷のことも含めて御説明いただいてありがとうございます。全国で著名なまちづくりはもちろんですけれども,身近な県内の菊池,山鹿,宇土市松合の白壁づくりのまちづくりのお話をしていただき,具体的なイメージが分かり,後の話がしやすくなりました。豊後高田や萩の事業視察に何度も出掛けましたが,その地域の歴史で,全国へ売り出す価値のある時代考証を熱心にやられていること,その当時の街並みに近づけるが,実は現代の材料を使い,維持管理もしやすい工事方法を取り入れておられました。萩は,江戸300年の長州藩の歴史と維新の歴史から街並みの景観整備を進めています。新築も含みますが,既存建物,正面と側面,道路から1メートルまでの改修助成を対象にしておられます。私が行ったときには,当時,萩の予算は年間5棟分だけでした。でも,10年を過ぎると50棟になります。そうすると,和風の街並みの風情が出てきます。短期で実現するのではなく,豊後高田や,あるいは倉敷のように,長期のスパンのまちづくり,あるいは歴史的な検証をするような風情を醸し出せばいいかなというふうに思っています。萩は,来年は明治維新150年に当たります。吉田松陰没後150年,約5年間,幕末の歴史の検証活動に併せて街並み形成を行っていて,毎年の観光客を維持し,増やしているというところは学ぶことに大いにあるのではないかと思います。宇土市が,もし世界にアピールするとすれば,戦国時代の末期,豊臣政権の重要な役割を果たした小西行長を中心に,江戸時代の宇土細川支藩の歴史も絡めた物語をアピールし,ヨーロッパ,北米,オーストラリアからの熊本への昨年の客からすると,全客の3.9%,2万4,347人のうち,せめて4%から5%が1千人から1,200人ぐらいになるんですけれども,そこを目標に5年後,あるいは10年後を呼び込めるような街並み形成をすれば,その効果は計り知れない可能性を秘めていると思っています。

 あとの要望話が長くなりますが,宇土に歴史地区を形成する価値は大いにあると思っていますので,もう少し景観形成の話をします。倉敷の成功は,歴史地区形成の取組は40年を超えました。豊後高田は15年ぐらいでしょうか。震災復興に長い年月が必要ですが,これから目指す街のイメージは,この震災から7か月が経った今,必要ではないかと私は考えております。再度言いますが,関東大震災直後に東京市長の後藤新平氏は,この震災を期に安全・安心のまちをつくる目的を掲げられました。現代は成熟期に入った日本,そんな時代に地方都市の宇土が震災を受けました。新たな生き残り戦略,未来の宇土のイメージを市民へ伝えることは,とても大事ではないかと考えています。第5次宇土市総合計画に景観形成の視点を加味すること,震災後の市民意識調査を行っていただき,歴史地区の形成,景観整備や先進国3地域からの観光客誘致を目指すことも含め,市のビジョンに加えていただくことを要望して,この質問を終わりたいと思います。

 今回の質問は,市民生活と環境と安全について,街並み景観と観光についてお尋ねをいたしました。執行部におかれましては,詳しく,丁寧で,数値的にもいろいろ出していただき,本当にありがとうございました。

 これで,私の一般質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(山村保夫君) それでは,議事の都合により,暫時休憩いたします。11時10分から会議を開きます。よろしくお願いいたします。

             −−−−−−−○−−−−−−−

                午前11時02分休憩

                午前11時10分再開

             −−−−−−−○−−−−−−−



○議長(山村保夫君) 休憩前に引き続き,会議を開きます。

 質疑並びに一般質問を続行いたします。

 11番,中口俊宏君。



◆11番(中口俊宏君) おはようございます。中口でございます。

 今定例会におきまして,質問の機会をいただき,感謝申し上げます。

 質問事項は,一つがふるさと応援寄附金,二つ目が宇土地区の水害防止対策,三つ目が船場川を中心としたまちづくり,3点について,以後,質問席から質問いたします。



○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。



◆11番(中口俊宏君) 質問の一つが,ふるさと応援寄附金について質問いたします。

 その一つが,過去3年間の寄附の状況,その使途先,これまでの返礼品につきましてお尋ねをいたします。

 このふるさと応援寄附金,ふるさと納税制度におきましては,自分の選んだ自治体に寄附をした場合,寄附額のうち2千円を超える部分につきまして,所得税と住民税から原則として全額が控除される制度であります。例えば,年収700万円の給与所得者の方で扶養家族が配偶者のみの場合,本市,宇土市に対して3万円の寄附をされた場合について,この3万円のうち2万8千円の控除があり,実質的に2千円を寄附することになります。寄附した人が,その寄附金3万円に応じまして,宇土市から返礼品を指定して,それがもらえるというものです。先日,インターネットで本市の返礼品につきまして検索をいたしました。3万円の返礼品の中に馬刺しのセットがありました。その内容は,特上の霜降り100グラム,霜降り100グラム,赤身が200グラム,レバー100グラム,それにごま,塩,醤油で,この商品がもらえるということであります。実質2千円でこの豪華な馬刺しセットがもらえる。寄附をした人は,安い買い物であるかと思いますし,宇土市には3万円の寄附が入り,収入になる。事業所,商店につきましては,売り上げにつながる。つまり,全ての人に利益をもたらすということで,私は素晴らしい制度だと思っております。このふるさと応援寄附金,ふるさと納税制度は,9年目になるかと思いますが,本市における過去3年間の寄附の状況,その使途先,これまでの返礼品につきまして,企画部長に質問をいたします。



○議長(山村保夫君) 企画部長,山本桂樹君。



◎企画部長(山本桂樹君) 御質問のふるさと宇土応援寄附金の過去3年間の寄附状況と,その使途及び返礼品についてお答えいたします。

 ふるさと応援寄附金の過去3年間の市への寄附額は,平成25年度が217万4千円,平成26年度が275万8,800円,平成27年度が499万9,001円となっております。

 使途(使い道)につきましては,寄附していただいた方に,教育に関する事業,子育て支援に関する事業,環境に関する事業,その他市政運営全般の4分野の中から指定していただくことにしております。

 これまでに支出した実績としましては,平成20年度に開催した市制50周年記念行事に118万5千円を活用し,平成26年度に寄附者の御意向により宇土小学校に15万円分の図書を購入しております。

 ちなみに,寄附金は,ふるさと宇土応援基金として平成27年度末現在で約1,440万円を積み立てております。

 返礼品につきましては,平成27年度までは2万円以上寄附していただいた方には,本市の名産品としてメロン,若しくはデコポンを,1万円以上寄附していただいた方には,市観光物産協会が宇土の厳選お土産品として審査・認定している「うとおみや」の11種類,若しくは観光カレンダーの中から1種類を選んでいただいておりました。

 以上でございます。



○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。



◆11番(中口俊宏君) このふるさと応援寄附金,ふるさと納税につきまして,朝日新聞の11月19日に投稿があっております。これをちょっと紹介いたします。タイトルが,「ふるさと納税先選びにわくわく」というような期待を込めた投稿であります。

 内容は,ふるさと納税ブームが続いております。私はりんごが大好きなので,今年初めて産地の長野県の市に納税をいたしました。ふるさと納税は,自治体間の御礼品競争が過熱し,まちづくりに貢献するという本来の趣旨から逸脱しているという批判があります。しかし,でも私は御礼の品を工夫することも自治体の力量だと感じております。また,財源が少ない地方のまちづくりに役立つことは間違いありません。最後に,この方は,何と言っても現地に行かなくても特産品が手に入るのは魅力です。納税後,私の家には箱入りの真っ赤なりんごが届きました。来年はどこに納税しようかとわくわくしておりますというような投稿であります。この投稿の方の意見と,私も全く同感であります。このふるさと応援寄附金,納税につきましては,今後もブームが続くかと思います。投稿にありましたように,御礼の品を工夫すること,これも自治体の力量です。また,税収の少ない自治体にとっても貴重な財源になります。

 そこで,本市へ寄附をする方,利用者を多くすること,そのためには返礼品を何にするのか,これが極めて大切で重要になってくるかと思います。先ほど返礼品につきましてインターネットで検索しましたと申しました。返礼品の取り扱いにつきましては,個人商店といいますか,そういった店が多いような感じがしました。しかし,それも是非必要であります。併せまして,今後の将来的な課題,提言,お願いといたしまして,網田漁協や住吉漁協等と連携を密にされて,有明海ののりなど季節に応じた海産物も返礼品の一部にしてもらいたい。また,JAとの連携のもと,季節の野菜,果物をも返礼品にするなど,対組織的な関わりを持ってもらいたい。連携の強化も必要ではないかと思います。こうやった組織的な活動を進めることによりまして,一つの産業として地域の活性化にも貢献できないかというふうに考えております。

 これらの点を踏まえて,今後の対策につきまして,企画部長にお尋ねをいたします。



○議長(山村保夫君) 企画部長,山本桂樹君。



◎企画部長(山本桂樹君) 御質問のふるさと宇土応援寄附金制度の利用増を目指した今後の対策についてお答えいたします。

 平成27年度までの状況につきましては,先ほどお答えしたとおりでございますが,今年度に入りまして,ふるさと宇土応援寄附金を増やす方策について検討に取り組みました。途中,震災の影響で中断を余儀なくされましたが,この10月からリニューアルを行っております。リニューアルの内容は,返礼品における還元率を引き上げるとともに返礼品の種類を,これまでの14種類から121種類に充実させ,さらには,寄附者の利便性を図るためインターネット上での申込手続きを簡素化するシステムを導入いたしました。

 返礼品の充実につきましては,のり,肉,米,伝統工芸品等の返礼品を随時増やし,現在は140種類を用意しているところでございますが,寄附額も増加しており,11月23日現在で3,069件,5,444万900円の寄附額となっております。特に,リニューアルして返礼品の種類を増やしました10月7日からの約1か月半で2,894件,4,285万4,900円の寄附をいただいております。

 また,インターネット上での申込手続きを簡素化し利便性が向上したことも,寄附額の増加に少なからずつながっているものと思っております。

 今後の寄附額増の対策につきましては,議員御指摘のとおり,本市の海産物,農産物をはじめ返礼品の種類をさらに充実させていくとともに,返礼品のPRや寄附金の活用状況の広報にも取り組んでまいりたいと考えております。

 ふるさと宇土応援寄附金の寄附者・寄附額が増えることで返礼品の発注も増え,本市の生産者・事業者の利益増,販路開拓・拡大,リピーターの確保等,本市経済の活性化につながりますので,今後も寄附者増に向け,積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。



◆11番(中口俊宏君) ただいま,部長のほうから答弁がありました。このふるさと応援寄附金,大幅に増加しております。これは,所管課でありますまちづくり推進課の皆さんの努力の賜であり,大いに評価すべきであります。今後,更なる活躍を期待をいたします。

 2点目の質問に入ります。2点目は,宇土地区の水害防止対策について質問をいたします。その一つが,今年の6月に大雨がありました。この大雨によりまして,宇土地区の被害状況についてお尋ねをいたします。今年の6月20日,21日,大雨によりまして,特に網田,網津の西部地区におきまして大きな被害をもたらしました。本市では,人的被害も発生しております。この大雨によりまして,宇土東小学校校区の道路におきましても,あっちこっちで冠水し,車両が通行できなくなりましたし,また,児童生徒の登校にも大きな支障が出ておりました。この6月の大雨によります宇土地区の被害状況につきまして,建設部長に質問をいたします。



○議長(山村保夫君) 建設部長,野添秀勝君。



◎建設部長(野添秀勝君) お答えいたします。

 6月20日未明の大雨では,時間雨量が120ミリを超える激しい雨に見舞われ,宇土市市内全域において,甚大な被害を受けております。宇土地区では,幸いにも道路や河川などの公共土木施設の大きな被害はありませんでしたが,当時,庁舎機能があった市民体育館周辺や中央線など,これまであまり冠水したことが無い地域においても,道路等の冠水が見受けられております。家屋等につきましては,船場川や大坪川が受け持つ流域,特に,綾織区,江部区,城之浦区などで,住宅地の浸水被害が発生しており,調査結果によりますと,宇土地区は床上浸水が2件,床下浸水が52件との報告を受けております。

 以上でございます。



○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。



◆11番(中口俊宏君) その2番目に,水害に弱いとか,あるいは船場川,大坪川の改修状況について質問いたします。先ほどの答弁の中で,これまであまり冠水したことはない地域におきましても,道路等の冠水が見られたとのことであります。宇土地区におきましては,これまで他の水害が発生しており,特に船場川と大坪川流域の,今,答弁がありました綾織,江部,城之浦区では,言うならば水害の常襲地帯となっております。

 これらの水害の要因として考えられることは一つ,二つ目が船場川,大坪川の改修事業の進捗状況につきまして,建設部長に質問をいたします。



○議長(山村保夫君) 建設部長,野添秀勝君。



◎建設部長(野添秀勝君) はじめに,浸水被害の要因について,お答えいたします。

 浸水被害の要因としましては,一概には言えませんが,まず,これまでに経験したことのない大雨により,宅地周辺の排水溝や小さな水路が排水しきれず,住宅地が浸水する状況になることが考えられます。また,宅地化や商業施設の開発が進み,水田が少なくなったことによる雨水の貯留機能の低下や,宇土地区は地形的に海抜が低いうえ平坦地であることから,水路や河川等の縦断勾配がゆるやかで,水の滞留時間が長いことも考えられます。さらに,水路や河川等に集まった雨水は,準用河川の船場川や大坪川へと流れ込んでおりますけども,御承知のとおり,これらの河川は感潮河川であることから,潮位に左右されやすいなど,あらゆる要因により浸水被害が発生するのではないかと考えられます。

 次に,船場川,大坪川の河川改修事業の進捗についてお答えいたします。

 船場川は,馬之瀬橋付近を起点とし,「コダマ樹脂」横までの区間,約2,800メートルについて,国の事業認可を受け,河川改修事業に取り組んでいるところでございます。これまでの整備状況としましては,南段原町の雨水貯留施設を整備した後,起点から「蝦さ橋」付近までの区間,約1,200メートルにおいて護岸整備を行っており,今年度からは,既設護岸の損傷が著しい旭団地付近の護岸整備に取りかかりたいと考えています。大坪川におきましては,船場川との合流地点を起点とし,松原町にあります「大坪川橋」までの区間,約1,200メートルについて,国の事業認可を受け,河川改修事業に取り組んでいます。整備状況としましては,「新観音橋」付近から「大坪川橋」までの上流区間,約540メートルは既に整備が完了しております。残りの下流区間の約660メートルについては,現時点で,右岸護岸約190メートルと左岸護岸約550メートルの整備が完了しており,残りにつきましては,長期的にはなりますが,引き続き,改修を行っていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。



◆11番(中口俊宏君) 次に,この水害対策の重点対策につきまして質問をいたします。

 私は,水害から市民を守る,そういった重点対策の一つは,松原排水機場,ここを整備する,あるいは河川を拡幅する,ではなかろうかというふうに考えております。27年度から事業が始まっているとのことですけども,1年でも,1日でも早く整備できるよう取り組む必要があると考えております。

 また,宇土地区の土地の活用についても,水害防止対策が必要かと思います。特に江部区の前田地区,ここにつきましては,これまで企業の進出の話があったと聞いておりますし,現在ではスポーツ施設の建設誘致につきまして,私ども有志議員により活動を始めております。この前田地区は水害に弱いところであり,スポーツ施設の誘致,建設を進める上でも必要なことの一つが水害防止対策であります。市民を水害から守り,安全・安心な地域社会の実現と併せて,活性化対策につきましても水害防止対策は重要な課題でもあります。本市の取り組む今後の重点対策につきまして,建設部長に質問をいたします。



○議長(山村保夫君) 建設部長,野添秀勝君。



◎建設部長(野添秀勝君) お答えいたします。

 水害防止対策の重点対策としましては,当然,河川改修において,河道断面を拡幅するのも一つの対策でございますが,船場川と大坪川は感潮河川であり,特に潮位が高い満潮時には自然排水の流下能力が低下する状況になり,地形上の観点からも,船場川・大坪川の雨水を浜戸川へ強制的に排水する施設が必要だと考えております。

 現在,船場川下流部に松原排水機場があり,毎秒20.8立方メートルを吐出できるポンプが設置されております。しかし,近年の降雨量の増加や流域開発による流出量の増加,さらに,施設の老朽化に伴い,平成27年度に国の事業採択を受け,県営事業により松原排水機場の改築事業に着手されております。

 設置場所としましては,船場川と大坪川の合流地点の最下流部に計画され,吐出量は,既存の排水能力より17.2立方メートル多い,毎秒38立方メートルとなっていることから,宇土地区全域において,大きな効果が見込まれることが考えられます。

 しかしながら,全国的に見ても昭和40年頃から本格的に排水機場の整備が進められてきた結果,既に一般的な耐用年数である20年をはるかに経過した施設がほとんどであります。熊本県内におきましても,県下163ある機場に対し,約6割に当たる101の機場が耐用年数を超過している中,順を追って改修計画がなされておりますけども,予算配分が年々減少傾向になっているのが実情でございます。

 今後は,宇土市としましても,地域防災に大きく貢献する排水機場の早期竣工に向け,予算措置等について,国・県に対し強く要望をしていきたいと考えております。

 以上であります。



○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。



◆11番(中口俊宏君) 部長のほうから,今後,宇土市として地域防災に大きく貢献するのは松原排水機場の早期竣工である。また,今後は予算措置について,県・国に強く要望していくというような大きな期待がもてる答弁がありました。この水害防止対策の再条件は,松原排水機場の早期竣工だろうとの認識であり,宇土市の方針であります。では,今後,何をやるべきか,どういった要望活動をするのかが課題,問題になろうかと思います。私,この要望活動,陳情活動につきまして,大切さ,重要性につきまして,最近,特に感じたことがあります。これは,地域高規格道路の宇土道路の予算のことであります。27年度は1億3千万円,28年度は補正を含めて11億円余りの予算が付いております。事業も進んでおります。来る11日には,宇土道路の起工式が予定されております。これだけ進んだのは何か。私,考えますに,市長をはじめ執行部の皆さんや地域高規格道路促進対策等特別委員会の委員の皆さんが国交省や県選出の国会議員の方々に陳情活動,要望活動を続けておられたことが功を奏したものであり,私にとりましても良き教訓でもあります。

 これらを踏まえまして,宇土市の水害防止対策につきましては,私ども有志議員によりまして,宇土地区の水害防止のため,関係地域の方々と連携をいたしまして,宇土市や県に対しまして松原排水機場の1日でも早い早期竣工につきまして,陳情,要望活動を予定をしております。執行部の関係部署におきましても,今後,御支援・御協力をお願いいたしまして,この質問を終わります。

 3点目は,船場川を中心としたまちづくりにつきまして質問をいたします。その一つが震災後の船場橋周辺の景観づくりについてお尋ねをいたします。

 船場橋周辺の景観は,宇土市を代表する観光スポットであります。特に5月,6月の新緑の美しさ,それと1月,2月,雪が降った際,エノキの枝に雪が積もります。4,5年前だったと思いますけども,大雪が降って,枯れ枝にずっと雪が積もりました。私もあそこに見に行きました。あの光景は,今でも脳裏から離れませんけども,当時のカレンダーに,宇土市のカレンダーか,観光物産のカレンダーか,表紙になったかと思っております。この船場橋を中心としました周辺につきましては,素晴らしいものがありますけども,4月の地震で船場橋も大きな被害を受けました。今後における船場橋や周辺の景観づくりについて,教育部長に質問をいたします。



○議長(山村保夫君) 教育部長,前田保幸君。



◎教育部長(前田保幸君) 質問にお答えをいたします。

 江戸時代,船場橋周辺には宇土細川藩蔵屋敷や武家屋敷が整備されるとともに,荷物の集積場としてにぎわい,宇土における物流の拠点として機能しました。現在でも市指定有形文化財の船場橋をはじめ,船着場跡や轟泉水道の最終井戸が残り,川の両側に植えられた市指定天然記念物エノキ群が往時の姿をしのばせます。この景観が高く評価され,平成24年度には熊本県が選定した「くまもと歴町50選」に船場橋周辺が選ばれております。

 船場橋周辺は,市民の憩いの場や宇土を代表する観光スポットとして多くの方が訪れていますが,熊本地震によって船場橋の石材に亀裂が生じたり,欄干が転倒するなど大きな被害を受けました。危険防止のため地震直後より立入禁止の措置をとり,現在も通行できない状態となっております。また,地震後の詳細調査によって,石材と石材の間に隙間が生じたり,外側への石材の張り出しが認められるなど,橋全体が大きなダメージを受けており,元の状態に戻すには一度解体し,再構築する必要があることが判明しました。

 現在,国の災害査定が終了し,復旧工事に向けた準備を進めているところです。船場橋は,周辺の歴史的な景観を形づくる構成要素の中でも中心的存在に位置付けられます。地震後の船場橋及び周辺の景観づくりに向けて,まずは船場橋を元の姿に戻すことが喫緊の課題でありますので,防災面に配慮しながら,その取組を進めてまいります。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。



◆11番(中口俊宏君) その2点目の植樹帯の管理と景観づくりについて質問いたします。

 船場橋下流には,植樹帯が整備され,時期になりますとアジサイやショウブがきれいな花を咲かせております。しかし,この植樹帯の土留めを支える杭が腐食しており,一部に景観を損なっているのが現状であります。これまで質問しておりますけども,平成26年3月当時,私,文教厚生常任委員会に所属しておりまして,その際,教育長のほうからこのことにつきまして答弁がありました。船場橋両岸の植樹帯は,指定文化財の管理として,平成26年度から3年かけて修理していく計画であります。また,護岸の関係もあることで,一度に抜き取るのではなく,腐食したところを修理する方法をとりたいとの答弁があっております。何もかも一遍にやってくれというのじゃありませんけども,これらを踏まえて,現在までの工事の進捗状況,管理状況,今後の景観づくりにつきまして,教育部長に質問をいたします。



○議長(山村保夫君) 教育部長,前田保幸君。



◎教育部長(前田保幸君) 質問にお答えいたします。

 船場橋周辺においては,ふるさと創生事業の一環として,平成元年度に「船場橋周辺保存整備基本計画」を策定し,本計画に基づき平成2年度から5年度まで4年間にわたり保存整備工事を行っております。船場橋下流の植樹帯は,平成4年度から5年度にかけて本保存整備工事の一環として整備したもので,当該植樹帯にはアジサイや花ショウブを植栽しておりますが,整備から25年近く経過し,経年劣化によって土留め用の杭木上部が腐れて景観を損ねている箇所があります。

 この杭木については,常時水面下及び水面に近い部分は環境が安定していることから腐れなどの著しい劣化は認められず,土留めとしての機能は維持しております。このことを考慮し,平成26年度に緊急性が高い範囲において杭木の上部の腐朽部分を切断し,新たに切断面上部に木材を継ぎ足す処理を杭木100本分,約15メートルにわたって行いました。しかし,現段階において腐朽している杭木全てを交換するには至っておりません。

 現在,市では我が国最古の現役上水道「轟泉水道」や,県内の現存する武家屋敷としては最も古い「旧高月邸」を核とした国の重要文化的景観の選定を目指した取組を計画しております。将来的に国重要文化的景観の選定が実現されれば,植樹帯を含む船場橋周辺の再整備を実施するための国庫補助等の財源確保が期待されます。

 植樹帯周辺には,船場橋や船着場跡,轟泉水道の最終井戸等の貴重な歴史遺産がありますが,市指定天然記念物のエノキ群や植樹帯のアジサイなどの植物は,これらの歴史遺産に彩りを与えて良好な景観を形成し,船場橋周辺の総体的な魅力を高めています。これらの植物や付帯施設を適切に維持管理していくことも,船場川を中心としたまちづくりや景観の保全にとって重要と考えております。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。



◆11番(中口俊宏君) 今,部長のほうから新たに工事したところは約16メートル,100本分を工事したというふうなことでありますが,この場所は確か一番下流,下の方ですね。一番腐食しているのは,今,井戸があります,お地蔵さんがあります,あの下です。あそこが柱が,杭が腐ってしまって,土が川まで落ちる。優先順位につきましては,教育委員会のほうで検討してもらいたいと思っておりますけども,この植樹帯の腐食した杭の取り替え工事につきましては,地元の有志の方々から相談がありました。私も宇土市にとって,この船場橋周辺の景観にとって,是非必要であるといったことから,これに取り組んでおります。

 先ほど申しました腐食が一番進んでおりますのは,井戸とお地蔵さんがありますけども,あの下のほうです。もう一回,現場を確認していただければと思います。

 また,この腐食した杭を取り替える際には,その周辺にマッチした大きさとか,形とか,色とかを検討をお願いいたします。

 少しずつでも結構です。計画的な事業の推進をお願いをいたしまして,私の質問を終わります。



○議長(山村保夫君) 13番,芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) 皆様,お疲れさまです。公明党の芥川でございます。震災後,初めての質問をさせていただきます。

 熊本地震の発生により,まもなく8か月になろうとしています。改めまして,4月の熊本地震,6月の集中豪雨で被災をされました市民の皆様にお見舞いを申し上げます。

 今回は,熊本地震を教訓にして,防災対策に対しまして,更なる充実をお願いする意味で質問をさせていただきます。執行部におかれましては,未来に安心ができるような答弁をいただきますようお願いをいたしまして,質問席より質問させていただきます。



○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) それでは,通告にしたがいまして質問をさせていただきます。

 まずはじめに,防災対策の充実に向けた取組につきましてお伺いをいたします。

 私は,今年3月の質問で,国土強靱化地域計画の策定に向けた本市の取組についてお伺いをいたしました。この国土強靱化地域計画の策定について,今後も発生するであろう大規模自然災害等から市民の命,財産を守ることを最大の目的として,そのための事前の備えを,効率的かつ効果的に行うとの観点から,早急に策定するべきではないかと質問させていただいたところでございました。ところがその1か月後,まさか震度7の地震が,しかも2度起きるとは誰もが思いもよらなかったことだと思います。しかし,その大変な中,元松市長をはじめ市職員の皆さんは不眠不休で震災の対応に奔走していただきましたことに感謝の想いでいっぱいでございます。本当にありがとうございました。4月14日の前震,16日の本震の後,多くの市民の皆様は避難所に避難をされました。まずは,災害時の避難所につきまして,市民の皆様が戸惑われたことや不便に思われたことなど,改善していただきたいことなど,何点かお伺いをさせていただきたいと思います。

 本市には,指定された避難所が何箇所かありますが,熊本地震の際には,窓ガラスや天井の一部といった非構造部材が破損や落下したことにより使えなかった避難所があり,避難所に来たのに中に入れなかったという方もいらっしゃったようでございます。また,熊本地震避難所アンケートを実施されました学校のトイレ研究会の結果によりますと,本市でも3か所,走潟地区体育館,轟地区トレーニングセンター,緑川地区トレーニングセンターで聞き取り調査をされたわけでございますが,避難所で不便に思ったことは何かとの問いに対して,1位がトイレ,2位が入浴・シャワーと,食事や飲み水などよりもトイレや入浴が切実な問題との結果が出ておりました。また,常設トイレにおける困りごとはとの問いに,和式便器が多いとの答え。改善,希望点はとの問いかけに,洋式便器の設置の答えが一番多かったとの結果も出ておりました。アンケート結果のように,避難所のトイレが和式だったために足腰の弱い方や高齢者の方などが大変困ったと多くの方からお聞きをいたしました。このようなことから,耐震化がされていない指定避難所は早急に耐震化を進めるべきだと思います。また,トイレにつきましても,施設によっては古いトイレがあるところなどもありますので,和式トイレを洋式トイレに変えることも急ぐ必要があると思います。総務部長に,指定避難所の耐震化及びトイレの洋式化の現状と今後の取組についてお伺いをいたします。

 次に,避難所の拡充についてお伺いをいたします。今回の震災の折りには,地区の公民館などに被災された方もいらっしゃいました。避難者が多く,指定避難所だけでは到底足らなかったと思います。避難所の拡充として,地区の公民館なども避難所として指定できないか,検討していただきたいと思います。

 次に,福祉避難所についてお伺いをいたします。災害時には体の不自由な高齢者の方や障がいをお持ちの方,妊産婦といった災害弱者に対して特別な配慮が求められます。しかし,熊本地震では,そうした人たちを優先的に受け入れる福祉避難所の機能がスタッフ不足などを理由に十分に発揮されていなかったということでございました。福祉避難所は,自治体が災害救助法に基づき,民間の介護施設,障害者福祉事業者等と協定を結び,指定をするものでございます。国の指針では,紙おむつや医薬品などを整備することが望ましいとされ,手すりやスロープなど,バリアフリー環境も整備をされています。本市の福祉避難所は,市保健センターと介護施設5か所となっておりますが,熊本地震のときはどのような状況だったのでしょうか。問題点も多くあったのではないかと思います。今後の対策として,どのようにされるのか,市のお考えを総務部長にお伺いをいたします。よろしくお願いします。



○議長(山村保夫君) 総務部長,荒木繁男君。



◎総務部長(荒木繁男君) 芥川議員の御質問にお答えをいたします。

 まず,指定避難所の耐震化及びトイレの洋式化について,お答えをいたします。

 地震時の指定避難所としては,市内小中学校の体育館,市民体育館,地区体育館などの社会体育施設,市民会館,老人福祉センター,花園コミュニティセンターなどの施設を指定しています。また,今回の地震では,学校側の協力もいただき,市内小中学校の校舎も避難所として開放いたしました。市内小中学校の体育館については,全て耐震補強は実施済となっています。社会体育施設については,宇土市武道館と宇土市スポーツセンターの耐震診断の結果,補強が必要との指摘があっておりましたが,今回の地震で被災をしたため,災害復旧及び耐震化の改修を行う予定であります。その他の施設については,耐震診断の結果,補強不要とされております。

 また,トイレの洋式化につきましては,避難所の運営において,清潔な環境を保つことは重要な要素であります。避難所によっては,汲み取り式のトイレになっているところもありますので,今後,避難所の環境整備として,トイレの洋式化等について,関係各課と協議を行ってまいります。

 次に,避難所の拡充についてですが,現在,自治公民館を避難所として指定できないか検討を行っております。避難所として指定するためには,公民館の立地場所や環境等を十分に考慮して指定する必要がありますので,現在,宇土市内全ての嘱託員にアンケートを行っているところであります。

 最後に,福祉避難所についてお答えをいたします。

 本市においては,保健センターと現在協定を締結している施設5か所の計6か所を福祉避難所として指定しています。熊本地震に際しては,被害の大きさから保健センターは障害のある方を含め一般の被災者も受け入れました。他の5か所については約25名の要支援者やその家族を自主的に受け入れています。今回の地震では,発達障がいがある児童の保護者から,避難所についての問い合わせがありました。子どもが場所に慣れず不安定になり,声を出してしまうこともあるため,一般の避難所では他の避難者の迷惑になるので個室などはないかとの内容でありました。現在,協定を結んでいる福祉避難所5か所は全て介護保険施設であり,うち2か所は身体障害者の方は受け入れをしていただけますが,知的障がい者,精神障がい者及び発達障がい者の受け入れ施設が無い状況であります。

 今後は,要支援者のそれぞれの事情に配慮した福祉避難所の確保に向けて,様々な状況に対応できるよう,介護保険施設,障害者支援施設及び児童通所支援事業所などとの協定締結に向けた協議や一般の避難所に,福祉避難所に近い機能を有したスペースの確保の検討を進めていく予定であります。

 以上であります。



○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) 御答弁ありがとうございました。指定避難所の耐震化及びトイレの洋式化,避難所の拡充,福祉避難所について前向きな御答弁,検討していただくということで,よろしくお願いをいたします。福祉避難所について,さらに重要な視点は,本当に困っている災害弱者ほど孤立しがちで,声を上げにくいということだと思います。そして,福祉避難所の存在自体を知らない人も多いので,周知徹底は必要不可欠であります。想定外だった熊本地震の教訓を生かして,早急に手が打てるところは手を打っていただきたいと思います。市民のどなたでもが安心して避難できる場所の提供を,どうかよろしくお願いをいたします。

 それでは,災害発生時における避難所運営についてお伺いをいたします。災害発生時には,災害対策基本法等に基づき,予防,応急,復旧等というあらゆる局面に応じ,国と地方公共団体の権限と責任が明確化されております。地域防災計画では,防災体制の確立,防災事業の促進,災害・復旧の迅速・適正化等を高めており,さらに多様な災害発生に備え,地域防災マニュアルや避難所運営マニュアル等を整備することになっております。4月の熊本地震では,一部自治体の避難所運営に自治体職員が関わったことにより,災害対応に支障を来すケースが見られたところであります。国や県との連携や対口支援の受け入れなど,自治体職員は特に初動期にあたってしまうと,被災者救助を含め災害復旧に重大な影響を及ぼしかねません。内閣府が公表している避難所の良好な生活環境の確保に向けた取組,方針には,市町村の避難所関係職員以外の方でも避難所を立ち上げることができるよう分かりやすい手引きの整備が必要であるとなっておりますが,避難所運営について,本市として運営マニュアルは作成されていたのか。また,熊本地震を受けて改定も考えておられるのか,総務部長にお伺いをいたします。

 また,本市にも他の自治体から多くの職員を派遣していただき,避難所運営やり災証明書関係業務等を支援してくださったところではございます。私も避難所を回らせていただきましたが,そのときにほかの自治体から応援に来られていた職員の方から,市との連携がスムーズに取ることができなくて,避難所を運営していく上でいろいろと困ったことなど,お叱りを受けたことがありました。このような想定外の災害が起こり,特に初動期は市民の皆様の安全・安心を確保するために職員の皆さんはどのような思いで対応にあたられていたか,様々な対応に大変御苦労をお掛けしたことだと思います。

 このようなことから,受援計画も作成していく必要があると思います。このことも,総務部長にお伺いをいたします。



○議長(山村保夫君) 総務部長,荒木繁男君。



◎総務部長(荒木繁男君) 御質問にお答えいたします。

 まず,通常の台風や大雨などに伴う避難所の開設につきましては,市内7か所の避難所を開設し,避難所1か所につき3名の職員を配置しています。避難所を開設する際には,従事する職員は,『災害等に伴う避難所担当職員マニュアル』に沿って避難所の運営を行っているところです。今回の熊本地震に伴う避難所につきましては,4月14日の前震が発生した直後に市内全ての小中学校を含め16か所を開設し,避難者への対応を行ったところですが,4月16日に発生した本震後は,最大で6,500人程度の市民が市の指定避難所に避難して来られましたので,3名の職員では避難者への対応が厳しかったこともあり,マニュアル通りには運営ができなかったため,来年度には地域防災計画の修正も含め,今回のような大規模災害も想定した避難所運営マニュアルの改定も行ってまいります。

 次に,5月頃から避難所運営を他の自治体職員で対応をしていただきました。その際に災害対策本部(市役所)の連携がなかなか取れなかったとのことですが,各避難所には無線機と携帯電話を配布して,連絡体制の充実を図ってきたところですが,そういった意見があったことは真摯に受け止め,今後の災害対策に生かしていきたいと思います。

 大災害発生時には,避難所運営のほかにも,支援物資の受け入れや避難所への配送,り災証明書の発行など,通常業務以外の業務が膨大になり,市役所職員だけでは災害対応が困難になるため,先ほど申し上げましたとおり地域防災計画書,業務継続計画(BCP)などを含め,熊本地震の経験を最大限に生かした『受援計画』も作成し防災対策の強化を図ってまいります。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) 御答弁ありがとうございました。来年度に地域防災計画書の修正も含め,今回のような大規模災害も想定した避難所運営マニュアルの改定を行い,熊本地震の経験を最大限に生かした『受援計画』も作成し,防災対策の強化を図っていくとのことでございますので,どうぞよろしくお願いいたします。

 次に,備蓄倉庫の拡充についてお伺いをいたします。今回の熊本地震では,物資の不足を訴える声が相次ぎました。本市においても,物資の確保には市民の皆さんに大変御苦労をお掛けしたように思います。本市には,備蓄倉庫が5か所ありますが,市に備蓄している備蓄品では,大変不足したように思われました。また,今回のような大規模災害等があったときは,到底足らないと思いますが,今後,備蓄倉庫の拡充につきましてはどのように考えておられるのか,お伺いをいたします。

 また,各地区の公民館等に市民の皆様が多く避難されたと伺っておりますが,そのことについての対応はいかがでしょうか。総務部長にお伺いをいたします。よろしくお願いします。



○議長(山村保夫君) 総務部長,荒木繁男君。



◎総務部長(荒木繁男君) 御質問にお答えをいたします。

 本市が現在,整備している備蓄倉庫と備蓄品の数につきましては,市内に5か所(宇土市役所駐車場・境目児童公園・防災センター・住吉中学校・網田小学校)に備蓄倉庫を整備し,食糧(缶入りのパン)8千食,(クラッカー)8千食,飲み物(ペットボトル500ミリリットルの水)8千本を備蓄しておりました。

 熊本地震が発生した4月16日の本震直後には,指定避難所で約6,500人の市民が避難をされ,本市が備蓄しているものを配布しましたが,その日のうちに全ての備蓄品が不足した状況でした。

 全国から送られる支援物資におきましては,震災後3日目頃から本格的に届くようになりましたが,それまでは本市と災害協定を締結している山崎パンからの御支援で食料を配布してまいりました。

 全国各地から送られてきた支援物資は,多種多様な物資が大量であり,現在においても宇土市民体育館と網津地区多目的研修施設において保管している状況ですので,新しく轟公民館の敷地内に約300平米の大型備蓄倉庫を本年末までに完成を目指しています。

 次に,各地区公民館(自治公民館)への市民が避難をされた場合,市の指定避難所ではないため,支援物資が届かないことが考えられます。各地区の嘱託員から災害対策本部に連絡をいただいて,支援物資を取りに来ていただければ,配布をしていたのが現状でした。

 そこで,各地区公民館の現状を把握するために,市内全嘱託員へ公民館等のアンケートを行っており,災害に強い公民館であれば,市の指定避難所として指定することも検討しています。指定ができた公民館においては,各地区の自主防災組織運営において避難所を開設していただき,備蓄品を保管することも検討していく必要があると考えています。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) 御答弁ありがとうございました。新しく轟公民館の敷地内に大型備蓄倉庫が今年度中に完成するということでございます。また,災害に強い公民館であれば,市の指定避難所として指定することも検討するということなので,どうかよろしくお願いいたします。

 次に,ハザードマップの充実についてお伺いをいたします。私は,東日本大震災が発生した年の平成23年6月議会におきまして,東日本大震災の教訓を踏まえ,また,市民の皆様から市で作られているハザードマップは東日本大震災で起きた規模に対応できるのか,どこに逃げたらいいのかとの不安の声を基に,これ以上のことを想定し,見直す必要があるのではないかと,防災マップ,ハザードマップを1冊に統合して作成をすることや,備蓄,防災倉庫の設置につきまして質問をさせていただきました。その後,備蓄倉庫が設置されまして,防災マップとハザードマップを1冊に統合することに関しては,関係機関と協議をしていくということでございました。

 今回,本市がこのような想定をはるかに超える連続大地震や豪雨によって被災するとは思いもよらなかったことだと思います。今後,本市では,ハザードマップなど見直されることと思います。今後の計画につきまして,総務部長にお伺いをしたいと思います。

 また,今回の震災後にも市民の皆さんは避難場所など,どこに逃げたらいいのか分からなかったなどの声が聞かれました。市民の皆様が一目で見て分かるように,明確なマップが作成できないかと思います。そして,個人においては,防災ハンドブックなど,先進地の事例など参考にしていただき,より分かりやすいマップの作成をお願いをしたいと思います。

 このことも併せて,総務部長にお伺いをいたします。よろしくお願いします。



○議長(山村保夫君) 総務部長,荒木繁男君。



◎総務部長(荒木繁男君) 御質問にお答えをいたします。

 まず,本市のハザードマップにつきましては,土木課で平成19年12月に,洪水・高潮避難地図として校区ごとに作成し,市内全戸に配布している状況です。また,防災マップにつきましては,平成21年度に大雨や台風・地震等の災害ごとの避難場所,津波の避難ルート等を市内7地区ごとに作成をしています。

 今後につきましては,ハザードマップでの洪水や高潮に加え,津波の浸水地域,土砂災害警戒区域等の情報と,防災マップでの避難場所や避難ルート等の情報を一括して確認できるよう,校区ごとに,仮称でありますけども「(仮称)総合防災マップ」を作成しまして,全戸に配布をする計画であります。

 また,台風や地震等による津波・高潮・堤防決壊など,災害ごとの避難ルートにつきましては,校区ごとでは避難場所や避難ルートも異なる場合があることから,もう少し小さい分類,例えば幾つかの行政区ごとでの作成も検討してまいります。

 次に,防災ハンドマップにつきましては,個人で携帯できるような大きさで,家庭でできる防災対策などを掲載したハンドマップも作成する方向で検討してまいります。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) 御答弁ありがとうございました。市民の皆様の安全・安心のために,国の防災安全交付金などを使っていただき,早急に取りかかっていただくようお願いをいたします。

 防災対策の最後の質問でございますが,被災者台帳「被災者支援システム」につきましてお伺いをいたします。被災者台帳とは,災害が発生した場合に被災者の援護を総合的かつ効果的に実施するための基礎となる台帳であり,災害対策基本法第90条の3第1項において,市町村の長が作成することとされております。被災者台帳を導入することによって,被災者の状況を的確に把握し,迅速な対応が可能になるほか,被災者が何度も申請を行わずに済む等,被災者の負担軽減が期待をされています。このため,近年,東日本大震災や広島土砂災害,熊本地震等大規模災害のみならず,災害が多発する中,被災者台帳の作成の認識が高まりつつありますが,全国の自治体では,その作成は必ずしも進んでいないそうでございます。こうした実態を踏まえ,内閣府防災担当においては,平成26年度被災者台帳調査業務報告書を取りまとめ,地方自治体に対して先進事例集,導入支援実証報告及びチェックリストを提示しております。この内閣府の報告書において,被災者支援システムは被災者台帳の先進事例の一つとして取り上げております。このシステムの最大の特徴は,家屋被害ではなく,被災者を中心に捉えている点でございます。住民基本台帳のデータをベースに被災者台帳を作成し,これを基にり災証明書の発行,支援金や義援金の交付,救援物資の管理,仮設住宅の入退去など,被災者支援に必要な情報を一元的に管理をいたします。これによって,被災者支援業務の効率化はもとより,被災者支援業務の正確性及び公平性を図ることができます。この被災者支援システムを提案させていただき,本市でも導入をされていたわけでございますが,今回の被災では市の本庁舎が損壊したわけですので,このシステムを活用することができたのかどうか。また,今後の被災者台帳システム等の活用方針はどのように考えておられるのか。総務部長にお伺いをいたします。



○議長(山村保夫君) 総務部長,荒木繁男君。



◎総務部長(荒木繁男君) 御質問にお答えいたします。

 被災者台帳等の情報システムとしましては,地方公共団体情報システム機構が,汎用ウェブシステムとして全国の地方公共団体に無償で公開・提供されている「被災者支援システム」がございます。これは,被災者台帳をはじめ,避難所の入退所情報や仮設住宅の入居等をはじめとした,災害対応に関する情報を管理するシステムです。

 本市でも,平成25年度にこのシステムをサーバーにセットアップしておりまして,利用できる環境にありましたが,本庁舎が損壊したことにより,電算サーバー室への立ち入りができなかったこともあり,また,データを入力するためのパソコン端末の準備ができなかったことや,避難所と本部とのデータの送受信等の整備が不十分だったことなどにより,今回の熊本地震では活用できておりません。代わりに,現在は,熊本県からの紹介がありました「被災者台帳・生活再建支援システム」を利用していますが,これは新潟大学教授を中心として,防災科学技術研究所や防災関連のシステム開発を行っている民間企業などが共同で開発されたシステムです。

 今後,より一元的・効率的な情報システムの導入を検討するとともに特に災害対策本部と各避難所をオンラインで情報共有できるようにするため,各避難所においてもインターネットができる環境を整備する必要があると考えております。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) 御答弁ありがとうございました。今後は,より一元的,効果的な情報システムの導入を検討し,災害対策本部と各避難所をオンラインで情報を共有できるようにするため,各避難所においてもインターネットができる環境を整備する必要があると考えていらっしゃるということです。どうぞよろしくお願いいたします。

 続きまして,震災後の心のケアについて,市民の心の健康を守るための市の取組についてお伺いをいたします。熊本地震の発生からまもなく8か月を迎えます。被災者を取り巻く課題は百人百様だと思います。とりわけ仮設住宅で暮らされている被災者の方々は,入居期限が終わる2年後の住まいをどうするか,生活再建に向けた不安などでいっぱいではないでしょうか。現在,本市の仮設住宅では143戸,350人の方々が暮らしていらっしゃるということでございますが,この方たちの心のケアも進めていく必要があると思います。仮設住宅に入居されている方たちを対象にした心の健康を守る取組につきまして,健康福祉部長にお伺いをいたします。



○議長(山村保夫君) 健康福祉部長,中川玲子さん。



◎健康福祉部長(中川玲子さん) 御質問にお答えいたします。

 本市では被災された方に対して,安心した日常生活を支え,生活再建と自立を支援するため,見守り,生活支援,地域交流などの総合的な支援を行う「宇土市地域支え合いセンター」を本年10月に設置し,宇土市社会福祉協議会に委託して運営しております。

 具体的な活動内容は,現在4名の生活支援相談員を配置し,被災者の孤立防止等のための見守り・巡回訪問などを通じて,各種専門機関等と連携・協力しながら,様々な相談や困りごとへの対応を行っております。また集会所でのサロン活動などのコミュニティ・交流の場づくりのお手伝いを行い,生活再建と自立の支援を行っております。

 心のケアとしては,ボランティア団体とも協力しながら,花の力で心を癒す花セラピーやハンドマッサージなどを行いながら傾聴することで被災者の心の安定を図るように活動しております。

 また,健康づくり課では,このセンター事業の健康支援分野を担当し,仮設住宅を中心に心身の健康管理を実施しております。具体的には,被災地健康支援事業として事業委託をし,センターと連携しながら活動を開始いたしました。内容としましては,保健師や看護師・管理栄養士等の専門職が個別に巡回し心身の健康状態を把握し,要支援者については個別に健康・栄養支援等を実施しております。また,「くまカフェ」という名称で,集会所において毎週半日,リハビリ体操や健康・栄養相談を実施しております。この二つの活動を中心に「身体と心のケア」に取り組んでいるところです。今後は,この活動をみなし仮設住宅や在宅へと広げていく予定でございます。

 また,被災者の心のケアを支援する拠点として,熊本県が「熊本こころのケアセンター」を設置いたしました。各種専門職を配置し,学校保健,母子保健,地域保健,職域保健等と精神科医療機関とのネットワークを形成するとともに,仮設住宅入居者等への訪問支援などを行い,被災者の心のケア体制をつくっていくものです。本市としましても当該センターの機能を十分に活用し,心の不調や認知症相談の初期対応や専門機関への引継ぎなどに対応していきたいと考えております。今後も被災者一人一人に寄り添いながらニーズの吸い上げや個々の課題を把握し,専門機関へのつなぎや関係機関との連携をとりながら被災者の心のケアを行ってまいります。

 以上でございます。



○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) 市民の心の健康を守る取組につきまして,詳しい御答弁ありがとうございました。被災をされた方々が生活再建へ向けて希望を持って,その人らしく自立した生活ができるよう,被災者に寄り添い心のケアをしていただくことをお願いをいたします。

 それでは,最後の質問に移らせていただきます。最後の質問は,市民の皆様が笑顔で,元気に,健康で暮らせる取組につきましてお伺いをいたします。健康ポイント制度につきましては以前も質問させていただきましたが,先般開かれましたまちづくり座談会の中で市民の方より健康ポイント制度について御意見があっておりましたので,再度質問させていただきたいと思います。

 以前,委員会で兵庫県豊岡市の健康ポイント制度について視察に行きました。豊岡市は,市民の皆様が明るく楽しい日々を送ることができるまちづくりを目指すため,健康という視点を取り入れて,その一環として健康づくりへの動機付け及び運動習慣の定着を促し,平成23年8月より健康ポイント制度をスタートされております。あれから5年,歩いて暮らすまちづくり,みんなで健康づくりに取り組もうと,健康,環境ポイント制度として以前より充実された取組になっておりました。健康づくりとエコな活動に対しポイントを付与し,貯めたポイントで小中学校等への寄附や各種施設利用券等に交換できる。その上で,1年の交換ポイントが1万ポイント以上の人の中から,毎年抽選で景品が当たる,このような仕組みになっております。参加者も年々増えているようです。本市でも,このように健康ポイント制度を取り入れて,市民の皆様が明るく楽しく日々が送られますように,本市でもこの制度を取り入れたらどうかと思いますが,健康福祉部長に本市のお考えをお伺いいたします。



○議長(山村保夫君) 健康福祉部長,中川玲子さん。



◎健康福祉部長(中川玲子さん) 御質問にお答えいたします。

 健康ポイント制度は,運動したり,健康診断を受けたりすることで,ポイントを受け取り,品物や商品券などに交換できる制度で,近年では,市民の皆様に健康を維持してもらい,ひいては,医療費を削減させることを目的に複数の自治体で取り組まれております。

 また,国においては,持続可能な医療保険制度を構築するため,平成30年度から医療費適正化への取組や適正で客観的な評価指標に基づき,努力していると評価される市町村に対し交付金を交付する保険者努力支援制度が実施されることになりました。さらに,平成28年度から特別調整交付金の算定に際し,保険者努力支援制度の趣旨を前倒しで反映されることになり,健康ポイント制度につきましても,個人へのインセンティブ(動機付け)の提供の実施として,取組の評価指標の一つにも掲げられております。

 今後,ますます高齢化社会が進む中で,一人一人が健康づくりへの取組を実践していくことが重要になります。個人の健康づくりへの取組と,それを支援する地域と行政が一体となった取組が望まれることから,本市におきましても,健康ポイント制度の導入につきまして,先進自治体の取組が,受診率の向上や健康維持につながっているかなど,その取組事例や効果を参考に検討したいと考えております。

 以上です。



○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) 御答弁ありがとうございました。前向きな御検討をよろしくお願いいたします。

 市民の皆様が1日も早く,明るく楽しい日々が送れますことを祈り,一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(山村保夫君) 以上で,本日の質疑並びに一般質問を終わります。

 次の本会議は,明日7日水曜日に会議を開きます。

 本日はこれをもって散会をいたします。ありがとうございました。

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                午後0時29分散会