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熊本県 宇土市

平成27年 9月 定例会(第3回) 09月11日−04号




平成27年 9月 定例会(第3回) − 09月11日−04号







平成27年 9月 定例会(第3回)



         平成27年第3回宇土市議会定例会会議録 第4号

            9月11日(金)午前10時00分開議

1.議事日程
 日程第1 質疑・一般質問
  1.芥川幸子議員
   1 「日本版ネウボラ」の取組みについて
   2 子どもの貧困について
   3 日常生活用具給付等事業について
  2.福田慧一議員
   1 小中学校教職員の勤務状況について
   2 地籍調査について
   3 マイナンバー制度について
 日程第2 常任委員会に付託(議案第65号から議案第81号)
 日程第3 常任委員会に付託(請願・陳情)

2.本日の会議に付した事件
 議事日程のとおり

3.出席議員(18人)
    1番 今 中 真之助 君       2番 西 田 和 徳 君
    3番 田 尻 正 三 君       4番 園 田   茂 君
    5番 宮 原 雄 一 君       6番 嶋 本 圭 人 君
    7番 柴 田 正 樹 君       8番 平 江 光 輝 君
    9番 樫 崎 政 治 君      10番 野 口 修 一 君
   11番 中 口 俊 宏 君      12番 藤 井 慶 峰 君
   13番 芥 川 幸 子 さん     14番 山 村 保 夫 君
   15番 杉 本 信 一 君      16番 村 田 宣 雄 君
   17番 浜 口 多美雄 君      18番 福 田 慧 一 君

4.欠席議員(なし)

5.説明のため出席した者の職・氏名
 市長      元 松 茂 樹 君   副市長     池 田 信 夫 君
 教育長     浦 川   司 君   総務部長    益 田 輝 明 君
 企画部長    荒 木 繁 男 君   市民環境部長  山 本 桂 樹 君
 健康福祉部長  那 須 大 和 君   経済部長    田 川 修 一 君
 建設部長    下 鶴 治 久 君   教育部長    前 田 保 幸 君
 会計管理者   中 熊   聡 君   総務課長    中 川 玲 子 さん
 危機管理課長  瀧 口 卓 也 君   財政課長    杉 本 裕 治 君
 企画課長    石 本 尚 志 君   まちづくり推進課長
                             川 上 誠 志 君
 福祉課長    野 口 泰 正 君   子育て支援課長 小 山 郁 郎 君
 健康づくり課長 舩 田 元 司 君   地籍調査課長  田 尻 清 孝 君
 学校教育課長  佐美三   洋 君   指導主事    前 田 一 孝 君

6.議会事務局出席者の職・氏名
 事務局長    宮 田 裕 三 君   次長兼庶務係長 西 山 祐 一 君
 議事係長    清 塘 啓 史 君   議事係主事   志 垣   勲 君




                午前10時00分開議

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○議長(村田宣雄君) これから,本日の会議を開きます。

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△日程第1 質疑・一般質問



○議長(村田宣雄君) 日程第1,質疑並びに一般質問を行います。発言通告があっておりますので,順次これを許可します。

 13番,芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) 皆様おはようございます。公明党の芥川でございます。今定例会に際しまして,質問の機会を与えて頂きありがとうございます。

 まず,今回の台風18号から変わった低気圧の影響で記録的な大雨により被害に遭われた方に心よりお見舞いを申し上げます。

 それでは,通告にしたがいまして,順次質問をさせて頂きます。

 今回は,日本版ネウボラの取組みについて,子どもの貧困について,日常生活用具給付等事業についての3点につきましてお伺いをさせて頂きます。執行部の皆様には,誠意あるご答弁を頂きますようよろしくお願い申し上げます。



○議長(村田宣雄君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) それでは,最初に,日本版ネウボラの取組みにつきましてお伺いをいたします。

 女性が生き生きと活躍できる社会構築のためには,仕事と家庭の両立支援と共に,女性が持てる力を最大限発揮できるようにすることが重要だと考えます。しかし,妊娠,出産や子育て,介護などにより離職を余儀なくされる女性がいます。働きたい女性が安心して仕事と育児,介護を両立できるよう,女性がやりがいを持って働き続けられる社会環境を整備する必要があります。女性の活躍を支えるためには,妊娠,出産,子育ての各ステージに応じた継続的な支援が不可欠であります。子ども子育て支援新制度の着実な実施と共に,放課後子ども総合プランの推進に加え,妊娠,出産,育児の切れ目のない支援を行う,母子支援地域拠点の整備普及が望まれています。

 子どもに関する行政手続きや相談は,その都度様々な窓口に行かなくてはいけません。もちろんそれぞれの専門家のサービスや支援を受けるということはとても重要でございますが,例えば,子どもの持病や家族の事情など,毎回説明が必要になることに面倒だなということもあるはずです。フィンランドでは,どの自治体にもネウボラという子育て支援を行う施設があります。ネウボラという言葉,初めて聞かれる方もいらっしゃると思います。ネウボラとは,福祉大国であるフィンランドの子育て支援の制度のことで,フィンランド語でアドバイスの場所という意味です。妊娠から出産,子どもが生まれたのちも基本的には6歳まで切れ目なくサポートを提供する総合的な支援サービスでございます。ネウボラには,保健師や助産師がおり,ネウボラで支援するための特別な教育も受けているそうです。ネウボラに詳しい吉備国際大学の高橋睦子教授によりますと,ネウボラの役割をネウボラで行うことの面は対話,話すこと,こまめに話を聞き,家族に寄り添うことが第一です。そして,母と子どもを中心としつつも父やその子の兄弟も含めて,家族全体を支援してくれます。ネウボラの保健師は,そうした精神的ケアも含め,いろんなトレーニングを積んだ人達なので,家族は信頼と親しみを込めてネウボラおばさんと彼女達のことを呼んでいるのです。と,説明をしております。

 国の産前産後の母子への支援策である,妊娠・出産包括支援事業も4月から本格実施をされています。産前産後の切れ目のない子育て支援を行う上で大切なのが産後ケアです。厚生労働省は,2014年度,産後ケアも重点的に行う妊娠・出産包括支援モデル事業を20府県の29市町村で実施し,新年度からは恒久事業となりました。日本政府もネウボラに注目しており,昨年末にまとめた人口減少策や地方創生の総合戦略は,妊娠,出産,子育ての切れ目のない支援が必要だとして,ネウボラを参考にした包括的な支援センターの設置を提言し,ワンストップの相談窓口を整備することを明記し,2015年度までに150カ所,それからおおむね5年後までに全国展開を目指すとしています。

 本市でも,子育て支援においては,これまでも担当課の職員の皆さんには積極的に推進して頂き,大変感謝をしているところでございます。

 そこで,本市における妊娠中から就学前に子どもがいる家庭を対象とした妊娠期から子育て期における様々な助言,支援など切れ目のない支援体制の現状につきまして,健康福祉部長にお伺いをいたします。よろしくお願いします。



○議長(村田宣雄君) 健康福祉部長,那須大和君。



◎健康福祉部長(那須大和君) おはようございます。芥川議員のご質問にお答えをいたします。

 先ほど議員のほうからネウボラについてお話がございましたけども,確認のために私のほうからも説明させて頂きます。まず,「ネウボラ」とは,フィンランドの制度で妊娠から子育てにおける様々な助言,支援などのサービスを,そこでほとんど無料で受けられる制度です。語源としては,「アドバイスを受ける場所」という意味があるそうでございます。

 対象は,妊娠から6歳までの子どもがいる家庭で,特徴としては,?全ての世帯が対象であること。?できるだけ同じ保健師が最後まで担当すること。?育児に関するほぼ全てがひとつの場所で完結できること。というのが挙げられ,全ての家庭と子どもに切れ目のない支援ができる,それがネウボラでございます。

 さて,本市における妊娠期から子育て期までの支援体制の現状についてですが,まず,妊娠期については,健康づくり課において,?妊娠届出・母子健康手帳の交付時に,管理栄養士による妊娠中の食事に関する話,保健師による妊娠期の健康に関する話,宇土市の母子保健事業の紹介,母子手帳,妊婦健診受診票の使い方について説明をいたしております。また,妊娠届出書の記入事項により,抱えている課題を聞き取り,必要な妊婦に対しては支援を行っております。?妊婦健康診査事業として,健康な妊娠・出産を迎えるために,出産まで14回の妊婦健康診査費用の公費助成を行っております。

 産後期については,健康づくり課で次の4つの事業を実施しております。?乳児家庭全戸訪問事業として,赤ちゃんが生まれてから3カ月になるまでに全ての家庭を保健師が訪問し,育児環境,子育ての状況の確認及び保護者の相談に応じております。?乳幼児の定期健康診査(3カ月・6カ月・1歳6カ月・3歳児健診,2歳児歯科健診)において,ふだん気になっていることや心配なことを小児科医や保健師・管理栄養士による相談を行っております。?健診以外にも,子どもの健康,発達をサポートするための乳幼児教室・健康相談・心理相談を実施しております。?月齢・年齢に応じての乳幼児の予防接種を実施しております。

 続きまして,育児期の子育て支援については,子育て支援課において,次の6つの事業を実施をしております。?産後ママサポート(産後生活支援事業)として,出産後の体調不良等や多胎児出産により,家事や育児が大きな負担となっている家庭に対して,産後支援ヘルパーを派遣して,家事や育児等の支援を行っております。?保育所における一時預かり事業として,仕事・病気などの理由により一時的に育児が困難になった場合に,お子さんの預かりを行っております。?地域子育て支援拠点事業として,子育て支援センターやつどいの広場において,子育てに対する不安や悩みを解消するために,気軽に集まって育児の相談や情報交換ができる場所を提供しています。?子育て短期支援事業として,病気や出産といった理由で子どもの世話を家庭で行うことが困難な時,児童養護施設でお子さんの預かりを行っております。?病児・病後児保育事業として,病気又は病気の回復期のお子さんの預かりを行っております。?ファミリーサポートセンター事業として,子育ての援助を受けたい人と援助を行いたい人の相互扶助組織があります。

 以上のように,健康づくり課,子育て支援課,保育所等と連携協力しながら,妊娠期から子育て期における様々な助言・支援を行っております。

 また,健康づくり課においては,保健師を地区担当制にし,できるだけ同じ保健師が妊娠期から一貫して関わりを持つように,先ほど申しました事業に取組んでおります。

 以上でございます。



○議長(村田宣雄君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) ご答弁ありがとうございました。健康福祉部長からのご答弁によりますと,本市での子育て支援体制については,健康づくり課,子育て支援課,保育所等と連携協力しながら,妊娠期から子育て期における様々な助言・支援を行って頂いているということです。

 また,健康づくり課においては,保健師さんを地区担当制にして,できるだけ同じ保健師さんが妊娠期から一貫して関わりを持つように事業に取組んでおられるということでございますが,身近に相談できる人がいない妊産婦さんにとっては,大変心強いことだと思います。

 このように,同じ保健師さんが妊娠期から一貫して関わりを持つということは,とても素晴らしい取組みだと思いますし,おそらく全国の中でも先進的な取組みではないかと思います。今後も何でも気軽に相談できる,例えば,かかりつけ保健師さんのような体制をさらに強化して頂きたいと思います。よろしくお願いをいたします。

 このネウボラを参考にした埼玉県和光市の和光版ネウボラは,一人ひとりの子どもとその家庭状況に合わせたオーダーメイド子育て支援を目指しています。こうした支援ができるのは,母子健康手帳を地域の子育て支援センターでの交付の段階で妊娠と育児の不安まで意見交換できるようにして,何でも相談できる雰囲気をつくり,出産前後に関わる課題が起きても見過ごさない体制を構築しているそうです。その上で,市と支援センター職員,医師などが連携する会議で聞き取った情報などを基に,必要な支援策を個別に策定する。個別支援は詳細に必要性を検討するため,結果的にも経費の無駄削減にもなると言っています。

 また,各自治体の子育て支援包括センターに,保健師やソーシャルワーカーなどの専門家を配置する動きもみられます。これまでは医療と福祉はそれぞれにおいて独立した機関でしたが,日本版ネウボラは,子育て世代包括支援センターを中心に連携することにより,必要なときに,必要な機関への紹介が可能になりますので,妊娠中の健康や悩み,子どもの発達を切れ目なく見守ることにより,障がいや病気の早期発見につながります。

 また,窓口が一つになることで,相談がしやすくなることは,家族の様々な問題への早期対処にもつながってくると思います。例えば,育児ノイローゼや家庭内暴力,児童虐待といった育児と子どもの健やかな成長を阻む様々な問題の予防や早期発見につながることが期待されております。

 本市でもこのように,子育て世代包括支援センターを拠点としてあちこち行かずに済むようにして,窓口一つで各機関の紹介や育児に関する相談など,便利で切れ目のない支援を受けられる宇土版ネウボラとして,是非取組んで頂きたいと心から願うものであります。

 本市でも,子育て支援の事業として独自の工夫を凝らしながら実施されており,ネウボラのような支援がなされていると思いますが,これらの行政手続きや相談などワンストップで包括支援するということに課題があるように思います。

 そこで,健康福祉部長にお伺いをいたします。これらを宇土市で実施するに当たっての課題及び拠点の整備についてお伺いをいたします。



○議長(村田宣雄君) 健康福祉部長,那須大和君。



◎健康福祉部長(那須大和君) ただいまのワンストップで包括支援するための課題及び拠点の整備についてお答えをいたします。

 まず1点目として,先ほど現状について答弁させて頂きましたが,これらの事業については,健康づくり課と子育て支援課において実施をしております。実際には,母子保健事業と言われている部分と子育て支援事業と言われる部分があるということです。したがって,ワンストップで実施するために市の組織として事務分掌や人員配置をどうするのか,包括支援をする場所をどこにするのか等の課題が出てきます。

 2点目としては,職員の確保という課題が挙がってきます。「日本版ネウボラ」を実施するには,子ども・子育て支援交付金の対象事業である利用者支援事業の母子保健型を実施することになると考えます。この事業は,市が直接実施することもできますし,事業所へ委託することもできますが,職員の配置要件として,子育て支援員基本研修を修了し,相談及びコーディネート等の業務の実務経験があることが必要となります。重ねて要支援者に対しては,支援計画の立案,教育・保育・地域子育て支援拠点等との連携も必要となってくることから,多岐にわたる情報と技術が必要とされます。包括支援内容のほとんどは,健康づくり課において原則地区担当制で実施をしています。本市の年間出生数が現在約300人で,就学前までとしますと対象者が約1,800人,現在の人員体制からするとコーディネーター1人に対し支援者が約200人となり,理想的な対応を実施するには困難な状況にあります。

 3点目に,拠点整備,特に施設整備についてですが,拠点をどこにするかによって整備状況が変わってきますが,市の直営で実施するのであれば,現在の保健センターを活用する方法が一番現実的ではないかと考えます。

 いずれにしても,国においても子育て世代包括支援センターとして,妊娠・出産包括支援事業の展開を推進しているところであり,厚生労働省の公表では,現在,全国で29の市町村が実施をされています。本市においても,各部署で妊娠期から子育て期までの相談支援等を実施していますが,これをワンストップで総合的なサービスを行うためには,大きな課題を解決する必要があります。市民にとって利用しやすい制度であることが一番と思いますので,検討するに当たっては,関係機関と連携し,実施している自治体について調査研究等を行っていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(村田宣雄君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) ご答弁ありがとうございました。国においても子育て世代包括支援センター,日本版ネウボラが全国展開へ向けて動き出しております。まだまだ日本では受けられる支援を自分で探すというのが当たり前のようでございます。是非,宇土市では,市民の皆様の誰もが安心して出産,子育てができ,必要なときに必要なアドバイスや支援を受けることができるように積極的に取組んで頂きたいと思います。子育てするなら宇土市と言われるように,定住促進につながる施策をどうぞよろしくお願いいたします。

 それでは,次の質問に移らせて頂きます。

 次は,子どもの貧困につきましてお伺いをいたします。

 子ども達の健全な成長を願うのは,社会全体の希望であり,責務であると思います。平均的な所得の半分を下回る世帯で暮らしている18歳未満の子どもの割合を示す,子どもの貧困率は1990年代から上昇傾向にあり,厚生労働省の2014年7月の調査で,2012年には16.3%と過去最悪を更新しています。子どもの6人に1人が生活困難な環境にあるということで,その人数は300万人にのぼると言われています。政府は,子ども達が生まれ育った環境によって将来が左右されない社会を目指して,昨年1月,子どもの貧困対策法を成立させ,8月には子どもの貧困対策大綱を閣議決定し,各都道府県は貧困対策計画をまとめる努力義務が課せられました。子どもの貧困を解決するには税制をはじめ,様々な支援策が必要です。このため,福祉や教育,保健など,多くの分野で横断的な政策を打ち出せる自治体の役割があまりにも大きいと考えます。

 さらに,今年4月からは,生活困窮者の支援制度が始まりました。働きたくても働けない,住むところがないなど,生活全般にわたる困り事の相談窓口が全国に設置され,昨日,健康福祉部長からも紹介がありましたように,自立相談支援事業,住居確保給付金の支給,就労準備支援事業,家計相談支援事業,就労訓練事業,生活困窮世帯の子どもの学習支援,一時生活支援事業などが始まりました。こうした意味で,今年は子どもの貧困対策元年でもあります。政府は,親から子への貧困の連鎖を断ち切るため具体的な対策として,学校教育による学力保障を徹底し,教育費の軽減を図る他,幼児教育の無償化,夜間中学の設置推進などを相次ぎ掲げました。さらに,厚生労働省は,ひとり親家庭の支援の一環として,親の学び直しをサポートする事業も始めました。最終学歴が中学卒業や高校中退の人で高校卒業程度認定試験合格を目指す場合に,通信講座を含む受講費用の最大6割,上限15万円を補助するということです。保護者がよりよい条件で就職,転職を行うためには,高校卒業と同程度の学力は必要との判断からです。貧困には,負の連鎖がつきまといます。経済的な理由で進学を断念せざるを得ない子ども達は,成人しても安定した収入を得られる職に就けず,親と同じように貧困にあえぐケースが多いといいます。

 生まれ育った環境で将来が左右される事態は,本来あってはならないことということです。しかも不十分な食生活の影響で栄養が偏りがちになり,健康面も心配されます。子ども達への支援は,次の時代を担う大人を育てることでもあります。子ども達が将来に希望を持てるよう手厚い政策を着実に進めて,今,目の前にいる子どもを救うために自治体は政策を総動員するべきだと思います。子ども達はこれからの社会を担う存在です。彼らを支えれば我が町の未来も変わるはすです。このような思いから健康福祉部長にお伺いをしたいと思います。

 まず,子どもの貧困に関わる所得や資産の格差解消に向けたひとり親への就業支援などの取組みについてお伺いをいたします。

 また,4月から生活困窮者自立支援制度では,子どもの学習支援が自治体の任意事業に組込まれました。厚生労働省の移行確認調査によりますと,学習支援は約35%の自治体が実施予定となっていました。本市でも3月議会の中での市の答弁としては,本市において生活困窮家庭の子どもを対象に学習支援事業を熊本県と共同の委託事業として実施予定となっておりましたので,本市の取組みにつきまして,健康福祉部長にお伺いをいたします。よろしくお願いします。



○議長(村田宣雄君) 健康福祉部長,那須大和君。



◎健康福祉部長(那須大和君) まず,ひとり親家庭に対する就業支援の取組みについてお答えをいたします。

 平成26年1月,「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が施行され,子どもの将来がその生まれ育った環境に左右されないよう,また貧困が世代を超えて連鎖することがないよう,国として様々な対策が講じられているところです。

 特に,ひとり親家庭で,保護者の雇用形態が非正規であるケースでは,収入が少なく,子どもの養育や教育にかかる費用を十分に支出できないという状況が,さらに次の世代の貧困を招くという,いわゆる「貧困の連鎖」に陥ることが指摘されています。市としても,ひとり親家庭に対して,就職に有利な資格所得やスキルアップを図ることができるような就業支援を行っております。

 まず,母子家庭等自立支援教育訓練給付金事業として,雇用保険制度の教育訓練給付の指定講座,就職に結びつく可能性の高い講座で国が定めるものなどを受講し,ヘルパー2級や医療事務などの講座を終了した者に,教育訓練経費の一部を給付しています。平成26年度の受講者はありませんでした。

 また,母子家庭等高等職業訓練促進給付金事業として,看護師,介護士,介護福祉士,保育士など,定められた33資格取得のため,修学期間のうち2年間を上限に,生活費の一部を助成する給付金を支給しています。平成26年度には2人の方がこの制度を利用されました。

 さらに,熊本県の事業ですが,熊本県母子家庭等就業・自立支援センターが主催する,就業支援講習会では,無料で調剤薬局事務やパソコン技能検定対策講習を受けることができます。

 しかしながら,これらのように就職に有利になるような支援制度が整備されていますが,実際の受講者数は毎年数人程度に留まっているのが現状です。今後は制度の周知体制の充実を図ると共に,相談体制の確保に努め,受講を促す働きかけが必要であると考えております。

 次に,生活困窮者自立支援法に基づく,子ども学習支援の取組みについてお答えをいたします。

 生活困窮者自立支援法に基づく任意事業のひとつである子どもの学習支援事業は,生活困窮世帯の子どもの居場所づくりや学習支援を行うことで,将来,再び生活困窮に陥ることの防止を図る事業であります。本市では,当該事業を県及び他市と協定を締結して共同で民間事業者へ委託し,実施をしております。

 生活困窮者自立支援法は,様々な理由で自立したいが生活ができなくなるおそれのある世帯を対象とし,生活保護に至る前に必要な支援を行い,自立の促進を図ることを目的としておりますが,子どもの学習支援事業に限っては,生活保護受給世帯の子どもも対象となります。

 このため,中学生までの子どもがいる世帯に対し,生活保護世帯には,担当ケースワーカーから,また,生活困窮者自立支援法に基づく自立相談支援事業を実施する,うと自立相談センターでは,相談支援員から当該事業の紹介を行い,利用の促進に努めております。

 なお,平成27年8月現在で生活保護受給世帯と,うと自立支援センターの支援対象世帯合わせて3世帯4人が当該事業に参加をいたしております。

 以上でございます。



○議長(村田宣雄君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) ご答弁ありがとうございました。本市では,ひとり親家庭に対する就業支援の取組みとして,就職に有利な資格試験やスキルアップを図ることができるような就業支援をして行っているということですが,実際は,受講者の数は毎年数人程度に留まっているのが現状だということです。このような講座を受講できる状況にある人はそう多くはいらっしゃらないのではないでしょうか。大半は生活に追われ,受講したくてもできない状況にあるのではないかと思います。ここに何らかの支援が必要ではないかと思いますので,このこともよろしくお願いをいたします。

 また,生活困窮世帯の子どもの学習支援が盛り込まれたことで,各地では,貧困による教育格差をなくそうということでいろいろな取組みが広がりつつあります。本市では,子ども学習支援事業は実施しており,利用の促進に努めているということですので,さらによろしくお願いをいたします。

 子どもの貧困について,最後に市長にお伺いをしたいと思います。

 子どもの貧困対策の推進に関する法律が施行され,子どもの貧困対策に関する大綱が閣議決定をされました。このような国の動きについて,市の認識をお伺いしたいと思います。市長,よろしくお願いいたします。



○議長(村田宣雄君) 市長,元松茂樹君。



◎市長(元松茂樹君) お答えをいたします。

 今お話がありました,「子どもの貧困対策の推進に関する法律」というものは,明日の日本を支えていく子ども達が,自分の可能性を信じて前向きに挑戦することにより,未来を切り拓いていけるよう,子ども達の成育環境を整備すると共に,教育を受ける機会の均等を図り,生活の支援,保護者への就労支援などと併せて,子どもの貧困対策を総合的に推進しようという目的により平成26年1月に制定をされております。

 この法律の制定を受けまして,昨年8月になります,平成26年8月に「子どもの貧困対策に関する大綱について」が閣議決定をされております。

 この大綱の主な基本的な方針として申し述べますと,まず,?貧困の世代間連鎖の解消と積極的な人材育成を目指す。?第一に子どもに視点を置いて,切れ目のない施策の実施等に配慮をする。?子どもの貧困の実態を踏まえ,対策を推進するなど,10の項目が挙げられております。

 当面の重点施策としまして,教育の支援,生活の支援,保護者に対する就労支援,経済的支援などを実施していくことになります。

 次に,宇土市においてでございますけれども,先ほど健康福祉部長が答弁をいたしましたとおり,子育て支援課では,保護者への就労支援や経済的支援等を行っております。福祉課においては,生活困窮者自立支援制度に基づく子ども学習支援等に取組んでおるところでございます。さらに,教育分野で申しますと,教育委員会では,貧困家庭に限らず,学習内容の習熟の程度に応じた個別指導を実施しております。その他スクールソーシャルワーカーを配置し,貧困家庭を含めた児童やその保護者への相談体制の充実等の教育の支援にも取組んでいるところでございます。

 子ども達の将来がその生まれ育った家庭の事情等に左右されてしまう場合が少なくなくありません。貧困が世代を超えて連鎖する,いわゆる貧困の連鎖が起きているのが現状であると認識をしております。貧困は,子ども達の生活や成長に様々な影響を及ぼしますが,子ども達にその責任はありません。そのため,全ての子ども達が夢と希望をもって成長していける社会の実現を目指す施策が求められていると思っております。

 子どもの貧困対策は,貧困の連鎖が発生しないよう取組んでいくことが一番重要ではないかなと考えております。そのためには,子どもに対する教育の支援,学校教育による学力の保障と安心して教育を受けられる環境の整備が必要でありまして,その環境を保障する上で保護者に対する就労の支援,あるいは生活の基盤を支える生活の支援,経済的支援等が必要であると認識をしております。また,貧困に陥った場合,早期発見・早期ケアを行っていくことも非常に重要でございまして,教育分野,福祉分野はもとより,地域社会とも連携して取組んでいく必要があると認識をしております。

 子どもの貧困対策については,国においても,「子どもの貧困対策会議」で具体的施策等について議論されている状況にあり,今後,国の動向を踏まえまして,継続的に対処していきたいと考えております。

 以上です。



○議長(村田宣雄君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) 市長,ご答弁ありがとうございました。市長がおっしゃるように,貧困の連鎖が発生しないように取組んでいくことが重要だと思います。どうか全ての子ども達が夢と希望をもって成長していける宇土市になりますことを心から願っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは,最後に,日常生活用具給付等事業についてお伺いをいたします。

 昨年5月,厚生労働省が日常生活用具給付等事業の給付対象品目にDAISY図書と大活字図書を加える制度変更がありました。

 そこで,本市では,視覚障がいの方に大活字図書を日常生活用具給付等事業の給付対象にされるのかをお伺いをいたします。健康福祉部長,よろしくお願いします。



○議長(村田宣雄君) 健康福祉部長,那須大和君。



◎健康福祉部長(那須大和君) お答えをいたします。

 はじめに,日常生活用具給付等事業についてご説明をいたします。日常生活用具給付等事業とは,障がい者の日常生活上の便宜を図るため,障がいの種類や程度に応じた用具を給付し,福祉の増進を図ることを目的とした事業でございます。

 ご質問の大活字図書については,本市の日常生活用具給付等事業の給付対象とはなっておらず,県内他市においても同様の状況でございます。

 本市の日常生活用具給付等事業においては,視覚障がいの方が図書を読む際に活用できるものとして,視覚障がい者用拡大読書器があります。これは図書をそのままカメラを使用して読み込み,モニターに拡大して表示するものであります。持ち運びができる携帯型のものや,スキャナーのように文字情報を読み込み,音声で読み上げるものもあります。

 また,拡大読書器を使用しても図書を読むのが難しい方に関しては,視覚障がい者用ポータブルレコーダーがあります。これは,DAISY(デイジー)方式で記録された図書を音声で読み上げるものです。DAISYとは,視覚障がい者や普通の読書を読むことが困難な人々のためのデジタル録音図書の国際標準規格のことで,DAISY図書は目次から読みたい章や節,任意のページに飛んで聞くことができることなどが特徴でございます。

 機器の給付状況といたしましては,平成23年度からの5年間で,拡大読書器を7台,ポータブルレコーダーを4台給付いたしております。

 現状では,これらの機器を利用して頂くことで,視覚障がいがある方も読書を読んだり聞いたりすることができますので,大活字図書を日常生活用具給付等事業に追加する必要は今のところはないと考えますが,今後,視覚障がいがある方からご要望があれば,県内他市の状況を踏まえながら,追加を検討する必要が出てくるのではないかと思っております。

 なお,大活字図書につきましては,現在,市立図書館に専門のコーナーがあり400冊程度収蔵されていますので,今後図書館とも連携しながら,市民の方への周知を図っていきたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(村田宣雄君) 芥川幸子さん。



◆13番(芥川幸子さん) ご答弁ありがとうございました。大活字図書につきましては,今後市民の皆様に周知を図っていかれることをお願いいたしまして,私の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(村田宣雄君) 18番,福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) おはようございます。日本共産党の福田です。

 今回の質問では,1,小中学校の教職員の勤務状況,2,地籍調査について,3,マイナンバー制度について,この3点について質問をいたします。市長はじめ担当部長の誠意ある答弁をお願いをいたしまして,質問席より質問をいたします。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) まず,第1点の小中学校教職員の勤務状況について質問をいたします。

 文部科学省は,昨年11月に公立の小中学校451校を抽出し,そこで働く9,848人の教職員の勤務実態調査を行い,その調査結果を7月27日に発表しております。それをみますと,平均の在校時間は,教諭の場合,小学校で11時間35分,中学校で12時間6分,さらに学校で仕事が終わらず,家に持ち帰ってする時間は小学校で1時間36分,中学校で1時間44分で,OECD参加34カ国の中で最も長く働いている,このことが明らかになっております。仕事の中で負担を感じる割合が高かったのは,?,保護者や地域からの要望や苦情への対応,?,研修や事前リポートや報告書作成,?,国や教育委員会などの調査対応などとなっております。一方,授業の準備,放課後の学習など,児童生徒へ接する仕事などについては,比較的負担を感じていなかったと,このようになっているわけであります。本来の仕事以外の業務について負担を感じ,長時間勤務の原因にもなっております。本市の教職員の勤務実態や長時間勤務の主な原因も大体このような傾向ではないかと思いますが,この点について,?,?合わせて,教育部長に答弁をお願いいたします。



○議長(村田宣雄君) 教育部長,前田保幸君。



◎教育部長(前田保幸君) 福田議員のご質問にお答えをいたします。

 まず,教職員の勤務実態についてお答えをいたします。

 宇土市の小中学校教職員の勤務実態については,毎月全職員に対して調査を実施しております。今年6月の在校時間の調査結果は次のとおりです。いずれも平均値になります。教諭・講師は,小学校10時間56分,中学校10時間9分。事務職員・栄養教諭は,小学校9時間6分,中学校8時間21分。教頭・主幹教諭は,小学校10時間57分,中学校11時間35分,校長は,小学校9時間25分,中学校9時間46分となっております。

 次に,教職員の長時間勤務の主な原因についてお答えいたします。

 主な原因としましては,部活動の指導,教育相談,授業や行事の準備,報告書等の作成,保護者・地域からの要望への対応等が挙げられます。

 以上でございます。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 答弁では,小学校,中学校ともだいたい全国平均よりも勤務時間は短くなっておりますが,長時間勤務についての変わりはあまりない,このように思うわけであります。特に長時間勤務の主な原因につきましても,だいたい全国的には共通している,このように思うわけであります。そして,この問題に対する文部科学省は5点にわたっては改善点を出しております。?,校長のリーダーシップによる組織的なマネジメント,?,教員と事務職員等の役割分担,?,業務の効率化,情報化,?,地域との共同推進,?,教育委員会によるサポートの5点を挙げていますが,私はこうした一般的なことでは解決策にはつながっていかない,このように思うわけであります。

 学校現場では,いじめや校内暴力,不登校,支援を必要とする児童生徒の増加など,学校を取り巻く環境は複雑化し,大きくも変化しておりますし,教職員の対応も大変難しくなっております。教諭と児童生徒の接する時間を増やし,授業の準備などに時間がとられるようにするためには,中学校3年生までに35人学級にするなど,1クラスの児童生徒を減らし,教職員を増やし,全体の勤務時間を減らすなどの対策が必要だと,このように考えるわけであります。

 特に,長野県では,既に中学3年生まで35人学級が25年度から実施をされて負担軽減につながっている,このような報告も受けているわけであります。県や国に対して,教職員の増員を強く要望すると共に,市独自の対策としても支援人員を増やすなど,負担軽減により一層力を入れていく必要がある。このように思いますが,教育長の答弁をお願いいたします。



○議長(村田宣雄君) 教育長,浦川司君。



◎教育長(浦川司君) お答えします。

 長時間勤務の改善対策として,1つには,教職員の増員や1学級の児童生徒数の人数を減らすことが考えられますが,このことについては宇土市独自での変更はできません。公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律によって,小中学校等教職員定数の標準及び学級編制の基準が規定されています。この数を標準として,都道府県の教育委員会が定めることになっています。ただし,都道府県の教育委員会は,児童又は生徒の実態を考慮して特に必要があると認める場合については,規定により定める数を下回る数であっても,その数を一学級の児童又は生徒の数の基準として定めることができるとしていますので,熊本県では,小学校1年生だけでなく,2年生まで35人学級を実現させています。教職員の多忙感の軽減のための教職員の増員については,県下14市の首長さん達で組織する熊本県市長会で,国への働きかけを行って頂いているところであります。引き続き要望してまいりたいと考えています。

 宇土市においても,児童生徒の学習支援や教職員の負担軽減のため,特別支援教育及び学習支援のため,非常勤職員を小学校に20名,中学校に6名配置しております。この非常勤職員の配置については,他の市町村と比較しても手厚く配置しているところであります。

 また,今年度5月に小学校及び中学校の部活動の指針を改定いたしました。PTA代表,社会体育代表及び学校代表からなる小学校の部活動社会体育移行対策委員会を立ち上げ,小学校の部活動を社会体育に移行する準備を進めています。平成28年度末には移行を完了することにしています。実質的な教職員の負担軽減が実現することで,放課後,児童に学習を指導したり,相談活動をしたり,体育的行事の練習を行ったりするなど,これまで以上に児童と向き合う時間の確保ができると考えています。

 その他,各学校では,負担感軽減のために,業務の電子データ化や業務負担の分散化,外部から依頼される業務内容の見直し,また学校行事の見直し,定時退庁日の設定などを行い,長時間勤務の改善に取組んでいるところであります。

 以上です。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) より一層の人員配置など支援をお願いしておきます。

 次に,地籍調査について質問をいたします。

 地籍調査は,国土調査法に基づいて行われているわけでありますが,国土の開発及び保全,並びにその利用の高度化に資すると共に,地籍を明確にし,土地資産の保全や土地取引の円滑化を図る,この目的で実施されていると思いますが,市がこれまで取組んでこられた調査地域と今後の計画について,まず経済部長にお尋ねをいたします。



○議長(村田宣雄君) 経済部長,田川修一君。



◎経済部長(田川修一君) 福田議員のご質問にお答えします。

 地籍調査は,昭和26年に制定されました,国土調査法に基づいて行われております。

 昭和26年から始められた地籍調査でございますが,事業の進捗が不十分であったということから,更なる調査の促進を図るため,昭和37年に国土調査促進特別措置法が議員立法により制定されました。そして,これに基づく,国土調査事業10カ年計画による国の行政上の措置が明記されたことで地籍調査が計画的に推進されることとなっております。

 本市におきましては,昭和38年度に第1次国土調査事業10カ年計画により地籍調査を開始しています。当初は,平板測量で走潟地区の全部,宇土地区,轟地区,緑川地区,網津地区の一部を昭和52年度まで実施し,その後,10年間の休止の後,昭和62年度からは座標測量で轟地区の残り部分の調査を平成元年度まで実施しております。平成2年には宇土市地籍調査実施条例を制定し,宇土地区,緑川地区,網津地区の残り部分と,新たに,花園地区,網田地区の調査を実施し,平成25年度で宇土市内全域の地籍調査が完了しております。

 今後は,平成26年度から座標測量による再調査の要望がありました走潟地区の再調査を行っておりまして,平成30年度まで走潟地区の調査を継続する予定としております。

 以上です。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 調査は,走潟地区から進められまして,宇土,轟地区など7つの地区全部が平成25年度までに調査が終了し,26年度から5カ年計画で走潟地区が座標測量による調査が行われる,このような答弁であります。

 そこでお聞きいたしますが,網田地区の調査は既に19年度から25年度にかけての網田での調査は終了しておりますが,この7カ年の計画の中で地籍調査課の職員は何人程度,この調査に参加をし,仕事をしてきたのか。また,この7年間の事業費の総額はだいたいどのくらいかかり,その財源内訳はどうなっているのか。この点についてお聞きをいたします。



○議長(村田宣雄君) 経済部長,田川修一君。



◎経済部長(田川修一君) 網田地区の地籍調査の誤りにつきまして,現時点で誤りと把握しておりますのは,上網田町・下網田町になります。その部分に限って申し上げます。

 最初に,調査期間は,平成19年度から29年度までの期間です。

 まず,これに伴う人員について申し上げます。平成19年度,常勤職員9名,平成20年度から22年度におきましては,常勤職員のみ8名,平成23年度から25年度におきましては,常勤職員6名,非常勤職員1名となっております。

 次に,費用について申し上げます。平成19年度,2,988万円,平成20年度,2,150万円,平成21年度,2,321万円,平成22年度,1,697万円,23年度,1,245万円,平成24年度,1,306万円,平成25年度,2,244万円,合計1億3,951万円です。平均すると年間当たり約2千万円になります。

 最後に,財源内訳を申し上げます。国が2分の1,県が4分の1,市が4分の1となり,全て公費負担となっております。

 以上です。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 網田地区の調査につきましては,当初計画では25年度までと聞いておりましたが,いろいろな問題が発生し,29年度まで伸びたのかと思いますが,そこで網田地区の調査につきましては,今述べられましたように,毎年だいたい7名から9名の職員があたり,事業費につきましては,年平均だいたい2千万円,全体で1億4千万円,財源内訳は,国50%,県が25%,市が25%で,全額公費負担で個人負担はないということであります。この調査では,19年,20年,22年度の3年間については,既に法務局に登記が済んでおりますが,21年度は一部が登記済みで,多くがまだ登記はされていない。また,23年度から25年度の調査につきましても問題が多く,再調査が必要である。こういうことで全部がまだ登記はできていない,このようになっているわけであります。間違いの原因というのは,関係法規や規則に基づいて作られております,調査に当たっての基本方針,ルールがしっかり守られていないところにあると思いますが,どのような種類,あるいは分野,項目で間違いが出ているのか。再調査修正期間はどのくらいかかるのか。地権者など関係者に対する対応など,どのようにされるのか,部長にお聞きします。



○議長(村田宣雄君) 経済部長,田川修一君。



◎経済部長(田川修一君) 最初に,どのような誤りがあるのかについてお答えします。

 本来であれば地籍調査は,国土調査法,国土調査法施行令,地籍調査作業規程準則等関係法令に基づいて実施すべきでありましたが,調査結果の一部にこれらの法令に基づいた調査が行われていなかったことが,誤りが発生した要因だと考えております。

 具体的な誤りの種類としましては,里道,水路等法定外公共物が適正に確保されていない。分筆,合筆が適正に処理されていない。現地確認不能地及び不存在地等が適正に処理されていない等。主に,この3点だと思っております。

 次に,誤り修正に必要な期間についてお答えします。

 網田地区の地籍調査の誤り修正につきましては,平成25年度調査分から平成19年度調査分まで遡及し修正を行うこととしております。早急に修正すべきであるため,今年度から修正業務に着手いたします。それに必要な期間につきましては,今後の現地での再立会いや測量にどのくらいの期間を要するかにより,大きく左右されると思っております。

 最後に,修正についての今後の方針をお答えします。

 調査に当たっての方針といたしましては,地権者の財産保全の観点に立ち,誤りと考えられる箇所の洗い出しを早急に行い,地元区長等への説明を行った後,地権者等と共に現地で再立ち会いをし,地権者の了解を得た上で誤りの箇所の修正を行っていきたいと思っております。

 以上です。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 誤りの原因については,?,里道,水路等が適正に確保されていない。?,分筆,合筆が適正に処理されていない。?,現地確認不能地等が適切に処理されていない。など3点挙げられていますが,これは調査の基本部分が数多く含まれていると思いますし,その他にも適正な地目が設定されていないとか,あるいは隣接字及び隣接大字の接合確認ができていない。こういう点もまだ含まれているわけであります。こうした誤りが出ているのは,関係法規を守らず調査が進まれてきたことにあると思いますが,なぜこうした誤りがチェックできなかったのか。原因はどこにあると考えておられるのか。単なるミスではありませんし,こうした大きな問題が発生しているのに,なぜ公表せず,処理をしようとするのか,この点についてもお聞きしたい。

 これまでの網田地区以外の調査では,小さなミスはあったかと思いますが,大きな間違いは起こっておりません。なぜ平成19年度から25年度の7年間の調査に多くの誤りが集中しているのか。例えば,平成21年度は20の字区を調査をされて,そのうち9の字区で誤りが起きておりますし,24年度では7つの字区で4つの字区で間違いが起きている。だけん,当然その字区の中でたくさんの関係者がおられる,こういうふうになるわけであります。

 そこで,誤りの原因と今後の対策について,部長にお尋ねをいたします。



○議長(村田宣雄君) 経済部長,田川修一君。



◎経済部長(田川修一君) 誤りの原因究明と今後の対策につきましては,今後,継続して十分検討してまいります。

 現時点で把握しています範囲で申し上げますと,大きな要因は,1つ目に,誤ったルールが継承されてきたことだと思います。そのため,誤っているのにも関わらず,それが本来のルールだと信じ込んでいた。2つ目に,地籍調査に関して十分な知識がなく,経験も不足している職員が調査を行った。3つ目に,担当職員に調査業務を全て任せっきりにしていたため,課内の十分なチェック機能が働かず,誤りの実態調査が遅れることとなった。

 そこで,今後の進め方といたしましては,1つ目に,担当職員の地籍調査に対する意識改革を行う。2つ目に,国土交通省が派遣する地籍調査アドバイザーの積極的な活用を図る。3つ目に,外部が開催する研修に積極的に参加し,共通認識を向上させる等,以上が必要であると思っております。なお,一部につきましては,常に進めているものがあります。

 最後になりますが,関係機関と十分に協議を行い,スピード感を持って誤り修正に努めていきたいと思います。

 以上です。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 原因について,3点挙げられました。誤ったルールが継承されてきたということでありますが,そうであるならば,誤った時点以降の調査については,全て間違っておらなければなりませんが,しかし,同じ調査項目でルールを守って調査をされているところと,ルールを守らず誤って調査をされているところがあります。市が保管をしている字図の原簿,公図に沿って調査をすれば,間違うことはないと思いますが,説明をして頂きたいと思います。

 第2点の地籍調査に関して,十分な知識がなく経験が不足している職員が調査にあたったということを挙げられておりますが,測量や図面の作成などは,当然委託をした測量会社がされると思いますし,知識や経験が不足していても調査はできるんじゃないかと思うわけであります。これまでの網田地区以外の調査にも6地区全て新しい職員が配属をされて,調査にあたっておられますが,大きな問題は出ておりません。経験不足などは理由にはならない,このように思いますが,説明をお願いしたいと思います。

 第3点の担当職員に調査,業務の全てを任せたのでチェック機能が働かず,実態把握が遅れたということでありますが,部長や課長は何をしていたのか。組織の機能が働いていない,なぜこのような状況になっているのか,この点についても併せて答弁をお願いいたします。



○議長(村田宣雄君) 経済部長,田川修一君。



◎経済部長(田川修一君) 誤りの原因につきましては,先ほど答弁したとおりでございますが,少し詳細にご説明いたします。

 最初に,誤ったルールが継承されてきたことについて具体例を申し上げますと,本来,里道・水路等につきましては,公図にあるものは,そのまま現地に復元する必要があるのでございますが,現地調査前の準備段階で,公図から素図と呼ばれる調査の基礎となる図面を作成する際に,里道と水路を取り違える。また,現地調査の段階でも,「現場にないものは削除し,現場にあれば創設する。」等,現況主義に偏った調査が見受けられているということがございます。

 次に,地籍調査に関する知識・経験の不足している職員が調査を行ったということにつきましては,従来,ベテランと新人職員の2人体制で現場調査を行ってきたものを,平成18年くらいから職員1人体制に変更したこと。これにより,新人職員が配属後すぐに現場に1人で出るようになったこと。18年度までは,地籍調査課は,管理係と調査係の2係体制だったのが,平成19年度から地籍係の1係体制となり,チェックが甘くなったことは否めません。

 最後に,誤りの実態調査が遅れることとなったことにつきましては,担当職員に準備作業から現場調査まで業務全て任せっきりにしていたため,課内の十分なチェック機能が働かず,調査結果のチェックを経験年数の長い職員に任せっきりにしてきたことにより,管理・監督職員による十分な検査体制が確保されず,結果として,誤りを発見することが遅れてしまったということでございます。

 いずれにせよ,職員一人の自覚と,課としての組織体制が十分機能していなかったことが今回のような事例をまねいたと考えております。

 以上です。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 調査の基礎となる図面を作成するときに,水路と里道を間違ったということでありますが,これは公図にある何メートルか幅の水路とか,あるいは里道,これはまあ確保して,民有地との境界を設定されていると思いますし,修正につきましてもそう難しくないのではないかと思いますが,問題は,調査段階で現場にない場合は削除する。つまり,公図には,水路や里道があるのに,現場にはもう当然埋まってしまって,あるいは草が生え,木が生えて確認できない。だから,そういうところだからこの調査をするわけでありますが,そういうところはもう削除をする。現場にあれば創設をする。いわゆる現況主義をとっておられる。まあ現況主義は,税務課が固定資産課税するときにはそうされますけども,地籍調査課でやる場合には,当然,法律に基づいて,公図を基本にして,それに併せて調査をしないと,現況主義の調査というのは,それはもう地籍調査ではありませんし,そういう法律に違反するような調査は当然法務局でも誤った登記はできない,こういうことは明らかであります。だからそういう点で,やはりその基本に基づいた調査をしない,それが大きな問題じゃないかと思うわけでありますし,また,経験の長い職員にチェックをお願いしたということでありますが,こうしたベテランの職員であれば,チェックをすればだいたい間違いというのは,公図と突き合せればすぐわかると思いますが,その誤りを発見できないということは,当然そのチェックをしていない,このようなことではないかと思うわけです。だから,19年度から25年度までの7年間,調査が終了した後で問題になる。まさにその部長も課長も,さらにはベテランの職員も調査をしない,チェックをしない,まさにその組織としての機能がほとんど機能していない。私はこういう自治体というのは,聞いたことないし,県下でもない,このように思います。そして,考えてい頂きたいのは,この調査対象というのは,先ほど言いましたように,21年とか24年とかも半分近く誤りが字図で出ておりますし,対象者が200人とか300人,こういう数ではない。少なくともその数倍の方々の地権者を対象にした再調査をしなければならない,このようになっていると思いますが,この点について,もう一度部長に聞きますけども,だいたいどのくらいの期間かかるのかということと。財政的にも私は相当掛かる。少なくとも今後は75%の国・県の補助金は出ませんし,事業費は全て単独,こうなりますから,相当な事業費が掛かると思いますが,この点,もう一度どのくらい掛かるか確認をしたいと思いますので,答弁をお願いします。



○議長(村田宣雄君) 経済部長,田川修一君。



◎経済部長(田川修一君) まず,誤りの修正におきましては,最低でも3〜4年は必要になってくると思っております。

 その間,土地の異動等にご迷惑をお掛けすることは間違いありません。ただ,調査結果全てが誤りというわけではございませんから,法務局等との調整により,対応していきたいと考えております。しかし,対応できない部分につきましては,地権者へ理解して頂けるようしっかり説明していきたいと考えております。

 次に,費用についてお答えします。

 誤り修正につきましては,一般財源での対応になると考えております。

 なお,どのくらいの費用が必要かにつきましては,職員で直接できるもの,コンサルタントに委託する必要のあるものなどいろいろなケースが想定されます。今年度当初予算で1,500万円程度計上して頂いておりますが,全部の修正を完了するのにはこの額では不足すると考えております。具体的な額につきましては,今申し上げましたように,いろいろなケースが考えられますので,現在積算を行っている段階でございます。したがって,はっきりお答えする状況にはございません。

 いずれにせよ,スピード感をもって対応しなければならない案件だと考えております。

 以上です。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 再調査は,これまでよりも大変だと思います。これまで立ち合いをされた方でも何でその済んでいるのにするのかと,こういう声も出てきますし,当然,境界とか何とかというのは,逆にプラスになるよりもマイナスになるところが多いわけで,大変だと思いますが,この間違っているところはやっぱり調査をし,修正しなければ法務局に登記ができないし,関係者の方々,地権者に大変迷惑を掛けるわけであります。大変だと思いますが,地権者の協力を得て,できるだけ早く調査が終了するようにお願いをしておきます。

 そして,この問題については,まだ全体が解明されていないということでございましたので,市長には答弁を求めませんでした。この問題については,しっかり調査をし,総括をされて,今後議会や市民にわかるように説明を是非して頂きたい,このことをお願いいたしまして,次のマイナンバー制度について質問いたします。

 マイナンバーは,子どもからお年寄りまで全ての国民に12桁の番号を付し,税や社会保障,災害など,3分野の個人情報を国や自治体が管理をし,来年1月より運用が開始される予定であります。また,制度がスタートしていないのに,今国会では,新たに銀行口座や特定健診,予防接種などの情報が追加されることが決まりました。この制度については,国の調査でも名前は聞いたけども内容は知らないと答えた人が50%を超えておりますし,東京商工リサーチの調査でも,企業が対応はできているというのは,わずか2.8%となっております。全体として,自治体も企業も対応が遅れているといわれますが,市の準備はどうなっているのか,制度の周知はどうなっているのか,この点についてもお聞きいたしますし,10月5日から地方公共団体システム機構から個人番号が簡易書留で郵送されることになっております。通知を受け取った場合に,市民からいろいろな問い合わせがあると思いますが,それに対する市の対応はどうなっているのか。併せて,企画部長に答弁をお願いいたします。



○議長(村田宣雄君) 企画部長,荒木繁男君。



◎企画部長(荒木繁男君) マイナンバー制度の市の準備状況についてお答えをいたします。

 福田議員ご存じのとおり,マイナンバー制度は,国民全員に12桁の個人番号を割り当て,政府や自治体が社会保障や納税などに関する情報を効率的に管理し,正確な所得把握で公平・公正な社会保障サービスの提供を目指すものであります。

 10月から始まるこのマイナンバー制度の内容について,詳しく知らない国民やマイナンバーを取扱う民間事業者が多いということが各種調査で明らかになっていることは認識をしております。

 本市では,今年の1月から1人でも多くの市民の方が関心を持ってもらえるように,広報うとや市ホームページにマイナンバー制度の目的である,?公平・公正な社会の実現,?国民の利便性の向上,?行政の効率化の3項目の内容を中心に啓発記事を連載し,市民に対して周知を促しているところであります。

 また,市が主催します会議・イベントにおいての説明や宇土市商工会等の協力のもと,市内企業の勉強会に出向き,マイナンバー制度の説明も行っております。今後も,市民や民間事業者に対して制度を理解して頂くよう引き続き説明会の開催に努めていきたいと考えております。

 マイナンバーの通知カードの受け取り方法については,世帯主宛てに世帯員分の通知カードが簡易書留で発送されます。市では,地方公共団体情報システム機構(J−LIS)に発送業務を委託していますが,10月から全国一斉に郵送されますので,各世帯への配送日に差が出てくる可能性があります。この点につきましても市民に対しての啓発を行っていきたいと考えております。

 通知カードの各世帯への到着後の対応につきましては,未到着の問い合わせや制度の内容,通知カードの活用方法等様々な質問等が寄せられることが考えられますので,国では,マイナンバー専用のコールセンターを設置しています。しかし,身近で気軽な相談窓口が必要であることから,宇土市役所においても電話対応等の担当部署を決めており,万全な態勢で対応していきたいと考えています。

 以上であります。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 次に,個人情報の保護対策についてお聞きいたします。

 この制度を早くから取り入れているアメリカや韓国では,大量の個人情報が流出をし,不正使用や成りすましなど,大きな被害が出ておりますし,この制度の見直しが強まっております。6月には,日本年金機構から125万人の個人情報が流出をし,公的機関のずさんな管理が明らかになり,国民の批判も強まっておりますし,マイナンバーによる情報管理に対する不安も広がっております。年金機構の情報管理流出を受けて,総務省や厚生労働省は全国の全ての自治体に対し,流出対策が十分とられているかどうかの緊急調査を行っておりますが,この調査に対する市の取組みはどうなっているのか,お聞きしたい。

 また,番号法の27条では,個人情報が自治体でしっかり保護されているかどうか,事前に特定個人情報保護評価をし,公表することになっておりますが,この点どうなっているのか。マイナンバー制度開始に伴う個人情報の保護について,制度面,システム面でどのような対応をされているのか,この点についても併せて答弁をお願いいたします。



○議長(村田宣雄君) 企画部長,荒木繁男君。



◎企画部長(荒木繁男君) はじめに,マイナンバー制度に係る制度面の個人情報保護措置についてお答えをいたします。

 まず,番号法においては,個人番号は何にでも利用できるというものではなく,社会保障,税,災害対策と利用できる事務の範囲が限られています。加えて,個人番号を含む個人情報を提供したり,収集したり,保管したりすることは,番号法で限定的に明記された場合を除いて禁じられております。

 本市における対応としては,この番号法に基づき,市が保有することとなる個人番号を厳格に取り扱うために,番号法にのっとった定義規定や,個人番号の提供,収集,保管の制限を加えるなどの宇土市個人情報保護条例の一部改正案を,今定例会に提出させて頂いているところです。

 また,番号法では,個人のプライバシーの権利利益の侵害を未然防止するなどの措置として,第27条で特定個人情報保護評価について定めています。個人番号をその内容に含む個人情報ファイルを保有しようとするときは,その前に,ファイルの取扱いについて番号法で定められた事項を自ら評価し,国の第三者機関である特定個人情報保護委員会に届け出るなどの必要があります。この特定個人情報保護評価を行うことによって,個人番号を扱う事務の的確な把握を行い,また,評価書の中で個人番号の漏えい等のリスクを分析し,そのようなリスクを軽減するための措置を講ずること,さらにそれが保護措置として十分であると認められることを自ら宣言することで,組織及び職員の個人情報保護の意識の醸成につながるものと考えております。

 本市では,住民基本台帳事務をはじめ18の事務について既に評価を行っております。作成した評価書は,特定個人情報保護委員会に提出し,当該委員会のホームページで公表されています。評価内容は,市のホームページでも閲覧することができます。

 次に,システム面についてお答えをいたします。

 福田議員ご指摘のとおり,日本年金機構へのサイバー攻撃など,その手口は年々高度化かつ巧妙になってきております。そこで,国においては,マイナンバー制度の開始までに自治体が行うべき情報セキュリティ対策のガイドラインを8月下旬に示しました。このガイドラインの内容は,マイナンバー制度開始までに,住民基本台帳システムがインターネットにつながらないように対策を講じること。また,万一のサイバー攻撃等に備えて,被害を最小限に留めるための対策をあらかじめ講じておくことなどが主な内容となっています。

 宇土市では,国のガイドラインが示すとおり,以前から住民基本台帳システムや税システムなど,個人情報を取扱う基幹系システムは,インターネットに接続している情報系システムと相互通信ができないように,完全に分離しております。

 また,情報系ネットワークは,本市は,シンクライアントを活用していますのでで,全てデータセンターで一括管理をしており,また独立行政法人の情報通信研究機構が実施します対サイバー攻撃アラートシステム(ダイダロス)への加入により,不審な通信の有無を24時間自動監視するなど,県内でも比較的高い情報セキュリティレベルにあると考えています。

 なお,万一に備えての対策につきましては,国のガイドラインにしたがい,情報システムにアクセスできる人の制限やアクセス記録の管理などの項目について,情報セキュリティポリシーの見直しに取りかかっております。この他にもシステム運用面の今後の対策として,生体認証の導入なども検討したいと考えております。

 以上のように,制度面やシステム面で十分な対策を講じることとしておりますが,それを扱うのは職員であり,人であります。個人番号の取扱い原則をいかに職員が理解し,遵守していくかが鍵になると考えております。今後も,非常勤職員を含む全職員に対する研修を実施するなどして,個人情報の保護の徹底を図っていきたいと考えております。

 以上であります。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 部長の答弁では,制度面でもシステム面でも十分対策をとっておるというころであります。しかし,情報流出の危険性というのは,私は避けられない,このように思うわけであります。1つは,100%情報漏えいを防ぐ完全なシステム構築は不可能であるということでありますし,2つ目には,意図的に情報を盗み,売る人間がいる。3つ目には,一度流れた情報は流通売買されて取り返しがつかない。4,情報を1カ所に集めれば集めるほど,利用価値が高くなり,攻撃されやすくなる。このような面も常に持っているわけであります。そして,8月27日の参議院の国会審議の中で,山口担当大臣は,100%安全はあり得ない,悪意をもった人は必ず出てくる,このような答弁を担当大臣もしているわけであります。

 また,テレビ朝日の8月23日の世論調査で,マイナンバー制度について説明をし,来年1月から始まります,あなたは予定通り始めることはよいと思いますか,思いませんか,こういう問いに対して,「思います。」は29%,「思いません。」は54%となっておりますし,この世論調査から見ますと,54%の国民が反対をしている,このようになっているわけであります。確かに,この制度は,国や自治体にとっては大変効率的で便利であります。しかし,国民にとっては,徴税強化や社会保障削減に利用され,あるいは情報流出の不安がいつもつきまとう,ほとんどプラスにはなりませんし,こうしたカードがなくとも日常生活には何一つ支障ない,このように思うわけであります。

 そこで,国に対して,市長は是非中止を求める,そうした考えはあるかどうか,お聞かせ願いたいと思います。



○議長(村田宣雄君) 市長,元松茂樹君。



◎市長(元松茂樹君) 福田議員のご質問にお答えをいたします。

 今,危惧される面をいろいろお話をされたとおり,確かに100%安心ということはありませんし,状況によっては非常に危険な状況になるというのもよく理解をできます。しかしながら,このマイナンバー制度は,メリットも非常にあるわけでございまして,そことのバランスが非常に難しいのかなと思っているところでございます。

 メリットの面から少し申しますと,各機関がいろんな個人情報を管理しておりますが,同じ人の情報であることを正確かつスムーズに確認できるための大きな基盤になるということ。国や地方公共団体で分散管理する個人情報の連携が非常にスムーズになってくるということです。

 具体的には,マイナンバーの活用によりまして,公平・公正な社会の実現として,所得や他の行政サービスの受給状況を把握しやすくなり,負担を不当に免れること,あるいは不正な受給の防止に役立つと共に,本当に困っている方に対してのきめ細やかな支援にもつながると思っております。

 また,国民の利便性の向上としては,以前大きな問題となりましたけれども,年金,あるいは福祉などの申請時に,用意しなければならない書類が非常に減ってきまして,行政手続も簡素化され,国民個々の負担が軽減されると思っております。

 さらに,行政の効率化としましては,他の機関との情報連携によりまして,これまでに要していた照合等の時間が削減をされまして,国民の行政ニーズにこれまで以上に対応できるようになり,被災者台帳の作成などにもマイナンバーを活用できますし,迅速な行政支援が期待できると思います。

 マイナス面がある一方で,このような様々なメリットをもたらすものでもあります。今年10月の制度開始に向けて,今万全の態勢を目指して準備をしているところでございまして,現時点で,国に対して延期,中止を求めることは考えておりません。

 ただ福田議員のご指摘のとおり,個人情報の漏えいや成りすましによる不正利用がなされるのではないかという懸念があることは十分に承知をしております。それ故に,先ほど総務部長が申し上げましたとおり,国任せにせず,何でもかんでも国に任せるのではなく,市としても制度面やシステム面で十分な対策を講じて,さらに全職員が高い意識を持って個人情報の保護の徹底を図っていかなければならないと考えているところです。

 以上です。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 公正・公平と,こういう立場からも大変大事であると言われました。国民の多くは,所得を正確に把握されて正しく納税をしていると思いますが,脱税をするような人というのは,当然こうしたマイナンバー制度ができてもそれに対応した手を打つということは明らかでありますし,富裕層は当然まあ外国に資金を移動する,こういうことも言われております。そして,国はできるだけ多くの個人情報を集めて,将来は企業に提供して企業のその業務拡大といいますか,これにまでつなげていく,こういう考えもあるわけで,これも個人の了承なしに名前だけ伏せて提供する,もうとんでもないと言わなければなりません。市長は,延期,中止は求めない,このように言われました。個人情報は,市の機関からだけではなくして,どこの機関から流出するかわかりません。そうした場合,被害を防ぐためには,迅速な対応が必要になるわけでありますが,先ほど言いましたけども,この市の地籍調査課,そういう状況を見ますと,今の市の状況で大丈夫なのかな,このような不安を持っておりますが,この点について,一言,市長の考えをお聞きしたいと思います。



○議長(村田宣雄君) 市長,元松茂樹君。



◎市長(元松茂樹君) 市の体制にも不安があるというようなことでございます。地籍調査課の例も出して頂きましたけれども,行政,この組織の体制を考える場合に,やはり何が大事なのか。あるいは,どこに力を入れるべきなのかというのは,これは年々変わってくるところでございます。そういう意味で地籍調査に対する甘い部分が,体制としてですね,市の体制としてあったのは,これは否めないことでございます。そういう反省も踏まえまして,特にこの情報セキュリティは大事でございますし,特に内部からの漏えいというのは絶対に防がなければならないという思いでおります。そういう意味でも,こういった情報を扱う部署に対してましては,人材の配置も含めまして,絶対に失敗のないように市民の皆様に,あるいは国民の皆様に迷惑が掛からない,掛けることがないように体制を取っていきたいと考えております。

 以上です。



○議長(村田宣雄君) 福田慧一君。



◆18番(福田慧一君) 今回,3点について質問いたしました。地籍調査の問題というのは非常に大変だと思いますが,できるだけ体制あたりを強化をして,早く解決されるようにお願いをいたしまして,今回の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(村田宣雄君) 以上で,質疑・一般質問は全部終了いたしました。

 質疑・一般質問を終結いたします。

             −−−−−−−○−−−−−−−



△日程第2 常任委員会に付託(議案第65号から議案第81号)



○議長(村田宣雄君) 日程第2,市長提出議案第65号から議案第81号までの17件につきまして,本日配布の平成27年第3回市議会定例会議案常任委員会付託一覧表のとおり,それぞれの所管の常任委員会に付託をいたします。

             −−−−−−−○−−−−−−−



△日程第3 常任委員会に付託(請願・陳情)



○議長(村田宣雄君) 日程第3,請願・陳情については,議席に配布の請願・陳情文書表のとおり,所管の常任委員会に付託をしましたから,ご報告いたします。

 なお,議案第57号から議案第64号までの8件につきましては,平成26年度宇土市一般会計並びに特別会計歳入歳出の決算の認定であります。後日,決算審査特別委員会を設置の上,これを付託すると共に,閉会中の継続審査といたします。

             −−−−−−−○−−−−−−−



○議長(村田宣雄君) 以上で,本日の日程は全部終了をいたしました。

 なお,常任委員会は,14日,経済建設常任委員会,15日は文教厚生常任委員会,16日は総務市民常任委員会となっておりますので,よろしくお願いをいたします。

 次の本会議は,9月25日金曜日に会議を開きます。

 本日は,これをもって散会をいたします。お疲れ様でございました。

             −−−−−−−○−−−−−−−

                午前11時40分散会





    平成27年第3回市議会定例会常任委員会別付託議案一覧表

総務市民常任委員会
 議案第68号 宇土市職員の退職手当に関する条例及び宇土市職員の再任用に関する条
        例の一部を改正する条例について
 議案第69号 宇土市個人情報保護条例及び宇土市手数料条例の一部を改正する条例に
        ついて
 議案第72号 平成27年度宇土市一般会計補正予算(第5号)について
 議案第81号 専決処分の報告及び承認を求めることについて
  専決第18号 平成27年度宇土市一般会計補正予算(第4号)について

経済建設常任委員会
 議案第65号 平成26年度宇土市水道事業会計決算の認定について
 議案第66号 平成26年度宇土市公共下水道事業会計決算の認定について
 議案第67号 専決処分の報告及び承認を求めることについて
  専決第15号 平成27年度宇土市一般会計補正予算(第3号)について
 議案第72号 平成27年度宇土市一般会計補正予算(第5号)について
 議案第74号 平成27年度宇土市簡易水道事業特別会計補正予算(第1号)について
 議案第77号 平成27年度宇土市漁業集落排水施設整備事業特別会計補正予算(第1
        号)について
 議案第79号 平成27年度宇土市水道事業会計補正予算(第1号)について
 議案第80号 平成27年度宇土市公共下水道事業会計補正予算(第2号)について
 議案第81号 専決処分の報告及び承認を求めることについて
  専決第18号 平成27年度宇土市一般会計補正予算(第4号)について

文教厚生常任委員会
 議案第70号 宇土市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会設置条例について
 議案第71号 宇土市乳幼児医療費助成条例及び宇土市こども医療費助成条例の一部を
        改正する条例について
 議案第72号 平成27年度宇土市一般会計補正予算(第5号)について
 議案第73号 平成27年度宇土市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)
 議案第75号 平成27年度宇土市奨学基金特別会計補正予算(第1号)について
 議案第76号 平成27年度宇土市介護保険特別会計補正予算(第2号)について
 議案第78号 平成27年度宇土市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)につい
        て
 議案第81号 専決処分の報告及び承認を求めることについて
  専決第18号 平成27年度宇土市一般会計補正予算(第4号)について
     平成27年第3回宇土市議会定例会請願・陳情文書表

 *継続審査になっている陳情*
┌──┬────┬─────────────┬───────────┬────┐
|受理|受 理 |  陳 情 の 件 名  | 陳情者の住所・氏名 |付 託 |
|番号|年月日 |             |           |委員会 |
├──┼────┼─────────────┼───────────┼────┤
|  |    |道州制導入・労働法制改悪に|熊本市神水1-30-7 熊本|    |
|平成|    |反対し,最低賃金・公務員賃|県労連        |    |
|26年|H26.9.05|金の改善を求める意見書の提|道州制阻止キャラバン熊|総務市民|
|4 |    |出に関する陳情      |本県実行委員会    |    |
|  |    |             |実行委員長 中原 誠 |    |
├──┼────┼─────────────┼───────────┼────┤
|平成|    |「川内原発1・2号機の再稼|宇土市門内町60-2   |    |
|27年|H27.6.11|働に当たって、九州電力に対|牛乳パックを回収を広め|総務市民|
|2 |    |して住民説明会開催を申し入|る会         |    |
|  |    |れることを求める」陳情書 |舛田 千絵      |    |
└──┴────┴─────────────┴───────────┴────┘

 *陳情*
┌──┬────┬─────────────┬───────────┬────┐
|受理|受 理 |  陳 情 の 件 名  | 陳情者の住所・氏名 |付 託 |
|番号|年月日 |             |           |委員会 |
├──┼────┼─────────────┼───────────┼────┤
|  |    |             |宇土市築籠町183    |    |
|平成|    |高齢者が地域で活躍できる場|公益社団法人     |    |
|27年|H27.7.14|の拡大に取り組むシルバー人|宇土シルバー人材センタ|文教厚生|
|5 |    |材センターへの支援の要望 |ー          |    |
|  |    |             |理事長 池田 信夫  |    |
└──┴────┴─────────────┴───────────┴────┘