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熊本県 水俣市

平成29年12月第5回定例会(第4号12月 7日)




平成29年12月第5回定例会(第4号12月 7日)





 



       平成29年12月第5回水俣市議会定例会会議録(第4号)





平成29年12月7日(木曜日)


                 午前9時29分 開議


                 午後0時12分 散会


 (出席議員) 16人


福 田   斉 君  小 路 貴 紀 君  桑 原 一 知 君


塩 ? 達 朗 君  田 口 憲 雄 君  藤 本 壽 子 君


? 岡 朱 美 君  田 中   睦 君  谷 口 明 弘 君


? 岡 利 治 君  牧 下 恭 之 君  松 本 和 幸 君


中 村 幸 治 君  岩 阪 雅 文 君  谷 口 眞 次 君


野 中 重 男 君


 (欠席議員) なし


 (職務のため出席した事務局職員) 5人


事 務 局 長 (岩 下 一 弘 君)  次     長 (岡 本 広 志 君)


次     長 (鎌 田 みゆき 君)  参     事 (前 垣 由 紀 君)


参     事 (上 田   純 君)


 (説明のため出席した者) 15人


市     長 (西 田 弘 志 君)  副  市  長 (本 山 祐 二 君)


総合政策部長  (帆 足 朋 和 君)  総 務 部 長 (本 田 真 一 君)


産業建設部長  (関   洋 一 君)  総合医療センター事務部長


                             (久木田 美和子 君)


総合政策部次長 (深 江 浩一郎 君)  福祉環境部次長 (? 沢 克 代 君)


産業建設部次長 (城 山 浩 和 君)  水 道 局 長 (山 田 雅 浩 君)


教  育  長 (吉 本 哲 裕 君)  教 育 次 長 (藪   隆 司 君)


総合政策部政策推進課長


        (梅 下 俊 克 君)  総務部総務課長 (緒 方 卓 也 君)


総務部財政課長 (設 楽   聡 君)


        ──────────────────────────





〇議事日程 第4号


      平成29年12月7日 午前9時30分開議


第1 一般質問


1 田 中  睦  君  1 「水銀に関する水俣条約」と水俣病について


             2 小学校運動部活動の社会体育への移行について


             3 小中学校教員の超過勤務削減について


             4 認知症見守り・SOSネットワーク模擬訓練について


2 野 中 重 男 君  1 水俣病について


             2 「水銀に関する水俣条約」の締約国会議第1回会合(COP1)


               について


             3 市庁舎建設の進捗状況について


             4 徳冨蘆花(徳富健次郎)生誕150周年に向けて


                                    (付託委員会)


第2 議第77号 専決処分の報告及び承認について


         専第6号 平成29年度水俣市一般会計補正予算(第5号)  ( 各委 )


第3 議第78号 専決処分の報告及び承認について


         専第7号 平成29年度水俣市一般会計補正予算(第6号)  (総務産業)


第4 議第79号 水俣市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について (総務産業)


第5 議第80号 水俣市企業立地条例の一部を改正する条例の制定について   (総務産業)


第6 議第81号 水俣市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について    (総務産業)


第7 議第82号 平成29年度水俣市一般会計補正予算(第7号)        ( 各委 )


第8 議第83号 平成29年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)(厚生文教)


第9 議第84号 平成29年度水俣市介護保険特別会計補正予算(第2号)    (厚生文教)


第10 議第85号 平成29年度水俣市病院事業会計補正予算(第1号)      (厚生文教)


第11 議第86号 平成29年度水俣市水道事業会計補正予算(第2号)      (総務産業)


第12 議第87号 水俣市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について


                                     (総務産業)


第13 議第88号 平成29年度水俣市一般会計補正予算(第8号)        ( 各委 )


第14 議第89号 平成29年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算(第4号)(厚生文教)


第15 議第90号 平成29年度水俣市介護保険特別会計補正予算(第3号)    (厚生文教)


第16 議第91号 平成29年度水俣市水道事業会計補正予算(第3号)      (総務産業)


        ──────────────────────────


〇本日の会議に付した事件


 議事日程のとおり


        ──────────────────────────


                               午前9時29分 開議


○議長(福田 斉君) ただいまから本日の会議を開きます。


        ──────────────────────────


○議長(福田 斉君) 日程に先立ちまして、諸般の報告をします。


 本日、川野福祉環境部長から、所用のため本日の会議に欠席する旨の届け出がありましたので、お知らせします。


 次に、本日、市長から条例案1件及び補正予算4件の提出がありましたので、議席に配付しておきました。


 次に、監査委員から平成29年9月分の一般会計、特別会計等の例月現金出納検査の結果報告及び財政援助団体の監査結果並びに、教育委員会から教育に関する事務の管理及び執行状況の点検及び評価について提出があり、事務局に備えつけてありますから、御閲覧願います。


 次に、本日の議事は議席に配付の議事日程第4号をもって進めます。


 以上で報告を終わります。


        ──────────────────────────





◎日程第1 一般質問





○議長(福田 斉君) 日程第1、昨日に引き続き一般質問を行います。


 順次質問を許します。


 なお、質問時間は、答弁を含め1人70分となっておりますので、そのように御承知願います。


 初めに、田中睦議員に許します。


  (田中睦君登壇)


○田中 睦君 おはようございます。無限21の田中睦です。


 つい先日、東京からおいでになった1人の女性を市内数カ所御案内しました。


 その方は、阪神淡路大震災、東日本大震災、福島原発事故、そして熊本地震などの被災地に何度も足を運び、ある教育誌に被災地の子どもたちの記事を連載しておられる方です。


 熊本で先月、講演をされた折に、参加しておられた方の感想の中に、被災地と水俣とが重なっていると、そういう感想を受けられたそうで、御自身がまだ水俣に来たことがなく、ぜひ水俣に足を運んでみたいということで、つい先日、水俣に入られました。こうやって水俣に思いを寄せて訪問される方が、国内外を問わず数多くいらっしゃいます。私は、水俣には人を引きつける魅力があると思っています。私もその魅力に引き寄せられて、水俣に住みついた一人であります。それぞれが感じている水俣の魅力をアピールしていけばというふうに思っています。


 では、通告に従って質問に入ります。


 1、水銀に関する水俣条約と水俣病について。


 ?、9月に開かれたスイスのジュネーブでの水俣条約締約国会議に西田市長も参加されましたが、会議に参加しての所感をお聞かせください。特に、水俣市としての水俣病を初めとする課題の解決に向けての決意を伺いたいと思います。


 ?、患者の坂本しのぶさん、環境省から親善大使に任命された水俣高校生の澤井聖奈さんを初めとする水俣からの参加者との事前の打ち合わせはどのようなものだったのか。


 ?、水俣条約の前文には、水銀の適切な管理が必要との認識が示されています。それに照らして考えると、水俣湾埋立地の水銀を含むヘドロの管理についても検討されるべき問題だと思います。水俣湾埋立地の水銀を含むヘドロの管理については、護岸の老朽化や地震などによる水銀の漏出が心配されます。この点についての認識はいかがか。


 次に、小学校運動部活動の社会体育への移行について、お尋ねします。


 ?、これまで、各種目協会と協議を重ねてこられたと思いますが、そこでは主にどのようなことが議論されたのでしょうか。


 ?、先ごろ示された基本方針には、生涯スポーツの基礎を培うとありますが、競技力向上との兼ね合いはどう考えるのか。子どもやその保護者、指導者の意向が合わない場合も出てくるのではないか。基本となる考え方をお聞かせください。


 ?、指導者の確保の見通し、人数や指導時間等も考慮しなければならないと思います。その見通しは立っているか。


 ?、今後のタイムスケジュールはどうなっているのか。


 3、小中学校教員の超過勤務削減について、お尋ねします。


 ?、教員の超過勤務は減っているのか。


 ?、6月議会で、4月、5月の年度始めの時期の超過勤務が減少しているとの報告がありました。減少の要因は何か。


 ?、土曜授業分の振りかえはきちんと取られているのか。


 ?、ストレスチェックについては6月議会で、本年度から市が実施主体となるので、各学校の実態が把握でき、指導が可能となる旨の答弁がありました。本年度分の結果の把握状況がどうなっているのかをお知らせください。


 4、10月に行われた認知症見守り・SOSネットワーク模擬訓練についてお尋ねします。


 ?、この訓練の趣旨は何か。また、昨年とことしの訓練の違いは何か。


 ?、訓練を実施して明らかになったこと、成果と課題は何かをお尋ねします。


 以上が本壇からの質問です。


○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。


 西田市長。


  (市長 西田弘志君登壇)


○市長(西田弘志君) 田中議員の御質問に順次お答えします。


 まず、水銀に関する水俣条約と水俣病については私から、小学校運動部活動の社会体育への移行について及び小中学校教員の超過勤務削減については教育長から、認知症見守りSOSネットワーク模擬訓練については、福祉環境部次長からそれぞれお答えをいたします。


 初めに、水銀に関する水俣条約と水俣病について、順次お答えします。


 まず、スイスのジュネーブでの締約国会議に参加しての所感、特に水俣市としての課題解決に向けての決意を伺いたいとの御質問にお答えをいたします。


 水銀に関する水俣条約締約国会議第1回会合(COP1)は、9月24日から29日の日程で開催され、私は水俣市を代表して参加をいたしました。そして会期内の9月28日の「水俣への思いをささげる時間」というプログラムの中で、スピーチを行いました。その中で、水俣病や水銀汚染の問題、将来の水俣や世界への思いを語るとともに、水俣病を経験した水俣市民の思いを世界に発信することができ、大変有意義な時間となりました。また、会期内に多くの関係者と接することにより、水俣に対する注目や関心の高さを感じることができ、水俣病を経験したまちとして、水俣病のような悲惨な被害が二度と発生しないように、なお一層の国際貢献を果たしていかなければならないと決意を新たにした次第でございます。


 次に、坂本しのぶさん、澤井聖奈さんを初めとする他の参加者との打ち合わせはどのようなものだったのかとの御質問にお答えします。


 水俣への思いをささげる時間におけるスピーチ内容について、今回NGOからの支援によりCOP1に参加した胎児性水俣病患者の坂本しのぶさんとは、事前の9月12日に意見交換を行いました。坂本さんが、条約の水銀規制がしっかりしたものとなるように訴えてほしいと述べられたのに対し、私は、世界中で水銀被害が発生しないよう規制を推進してもらえるよう提言し、水俣条約をよりよい条約にしたいとお答えをいたしました。


 また、今回環境省から水俣条約親善大使として派遣された澤井さんとは、スピーチ内容についての具体的な打ち合わせは、日程が合わずできませんでしたが、8月31日、水俣条約親善大使の就任報告に水俣市役所に来ていただいた際に、水銀汚染の悲劇を二度と繰り返さないよう、地球の未来を考え、水銀のない世界の必要性を発信していきたいという澤井さんの思いを聞くことができました。水俣で育った若い世代を代表して、水俣で経験したことを世界に向けて話すという役割をしっかりと果たしてほしいと激励した次第でございます。


 次に、水俣条約の前文には、水銀の適切な管理が必要との認識が示されている。水俣湾埋立地の水銀を含むヘドロの管理については、護岸の老朽化や地震などによる水銀の漏出が心配される。この点についての認識はいかがか、との御質問にお答えします。


 水俣湾埋立地につきましては、水俣湾内の25ppm以上の総水銀を含む汚泥を処理し、環境復元を目的とする水俣湾公害防止事業として、昭和52年から平成2年までの約13年の期間と約485億円の費用をかけて工事が実施されました。


 この水俣湾埋立地につきましては、整備完了から現在27年経過しておりますが、管理を行っている熊本県に確認したところ、水俣湾に堆積していた水銀を含む汚泥については、現時点では最も安全な方法で管理されていると考えており、今後も引き続き丁寧に安全性を確認しながら維持管理を行っていくとお聞きしております。市といたしましても、市民生活や環境に影響がないよう引き続き適正に管理していただくよう県にお願いしてまいります。


○議長(福田 斉君) 田中睦議員。


○田中 睦君 2回目の質問をいたします。


 COP1での市長のスピーチ全文を何回か読み返しました。自身が水俣出身と言えなかったこと、そこから、子どもたちには水俣出身という誇りと、差別や偏見に負けない心を持ってと呼びかけられています。また、水俣病は過去のことではなく、この瞬間も健康被害に苦しんでいる人がいると訴えられています。そして、水俣条約に込められた決意に応えるため、水俣のあらゆる資源を活用して世界に貢献したいというふうに述べておられます。


 水俣の資源といえば、資料館などの施設、それから水俣の自然を挙げられていましたが、そのほかに私は環境への高い意識を持つ市民、それから環境を守る取り組みそのものも大きな資源ではないかというふうに考えています。そして、何よりも水銀被害を受けられた患者・被害者こそ水俣病の教訓を訴える力のある大きな宝だと考えています。


 2013年10月、水俣条約を採択する外交会議の開会に当たって、安倍首相がビデオメッセージを寄せています。その中で、水銀被害を克服した旨の発言をしています。どこを見ればそんなことが言えるのかと憤慨したことを覚えていますが、それから4年たった今も状況は変わっていないというふうに思います。


 水俣条約については、水俣病を繰り返さないという考えが中心になっているというふうに思います。


 今回のCOP1で、坂本しのぶさんが繰り返し訴えた「水俣病は終わっていません」など、一連の発言が参加者に大きな感動を与え、条約に被害者の心を注ぎ込むことができたように私は思っています。


 そこで、改めてお尋ねします。


 水俣病については、未認定患者の救済、現在も裁判に訴えざるを得ない状況があること、不知火海沿岸住民に対する健康調査の必要性など、問題は残ったままです。これらの問題解決に向けて、COP1に参加し世界からの注目や関心の度合いを感じられた今、どのような思いを持っておられるのかをお聞かせください。


 それから、水俣から参加された方の派遣について、坂本しのぶさんは、環境省からの患者派遣予定はなかったというふうに聞いております。患者を参加させ、この条約に魂を吹き込みたいという思いを持つ人たちが働きかけ、国際的なNGOのネットワークであるIPENからの支援も受けて、費用の大半はカンパで賄っての参加だったようです。


 2つ目の質問です。埋立地の管理について。


 水俣湾埋立地は整備完了から27年が経過したと言われましたが、工事着工は1977年ですから、40年がたっているわけです。海に接するセルの耐用年数は50年とされています。県の有識者委員会は2050年までは大丈夫というふうにしていますが、埋立地には有害な水銀が集めて埋められたままであることに変わりはありません。県に対して、現在の状態を維持するだけでなく、将来に負の遺産を残さないためにも、水銀の浄化を含めた方針を立てるよう要望する考えはないかをお尋ねします。


 2点です。


○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。


 西田市長。


○市長(西田弘志君) 2点ございました。


 1点は、COP1に参加をし、坂本しのぶさんのお話をされたスピーチを聞いて、環境担当の方、たくさんいらっしゃって、その現状を見て、どういった感じを持って、そして今後、水俣病の対策について、どう向き合っていくかということだったというふうに思っております。


 COP1に参加されました坂本しのぶさん、9月28日の「水俣に思いをささげる時間」で水銀の恐ろしさを伝えるため、スウェーデンで開かれた国連人間環境会議に参加したことや、水俣病の症状悪化のため、今回が最後だとの思いで参加したことについて、スピーチをされました。さらに、水俣病は終わっていない、公害を起こさず、女性、そして子どもを守ってほしいというメッセージを述べられました。これに対しまして、参加者からは大変大きな拍手を受けられたところでございます。


 私もCOP1に参加をし、現地で坂本しのぶさんのメッセージを聞き、そのときの会場の雰囲気をじかに感じました。改めて、水俣病の解決について、決意を新たにするとともに、世界で水俣病と同様の被害を二度と発生させないよう、情報発信の大切さについて感じたところでございます。


 2点目、水銀の埋立地の問題でございます。


 県・国は、現状が一番安全な管理というふうな認識だというふうに思っております。議員がおっしゃられました水銀の浄化についての要望等は、またこういった御意見があるということを伝えていきたいというふうに思います。


○議長(福田 斉君) 田中睦議員。


○田中 睦君 坂本しのぶさんのメッセージとそれに対する世界の反応を感じられて、改めて水俣病問題の解決について決意を新たにしたということだったと思います。


 不知火海沿岸住民の健康調査について、最後にお尋ねします。


 特措法の対象地域外からも多数の一時金支給該当者がありました。このことから、対象地域の指定、いわゆる線引きが妥当だったかを検証する意味からも健康調査が必要と考えます。これまでは、そういう意見があったことは国、県に伝えますという返事でしたが、もっと積極的に働きかける考えはないかどうか、それをお尋ねいたします。


○議長(福田 斉君) 西田市長。


○市長(西田弘志君) 健康調査についての御質問でございます。


 何回もこの議場でこのことについては、答弁をさせていただいているところでございます。健康調査につきましては、特措法にも国が実施をするという記載があるわけでございます。現在、国のほうでも手法の開発ということで、現在は伺っております。市としましても、水俣病の早期解決及び市民の健康不安が解消されるよう、できるだけ早くその調査手法を開発し、実施していただくよう国には今後も必要に応じて、お願いをしていきたいというふうに思っております。


○議長(福田 斉君) 次に、小学校運動部活動の社会体育への移行について、答弁を求めます。


 吉本教育長。


  (教育長 吉本哲裕君登壇)


○教育長(吉本哲裕君) 次に、小学校運動部活動の社会体育への移行について、順次お答えします。


 まず、これまでの種目協会との協議では、主にどのようなことが議論されたのか、との御質問にお答えします。


 本年9月議会でもお答えしましたとおり、7月18日から7月25日にかけて、各種目協会へのヒアリングを行いました。その結果としまして、各種目団体とも共通して言えることは、学校の部活動から社会体育へ移行することについて、小学生の受け入れをどのようにしたら受け皿になるのか前向きに考えておられました。


 具体的に各種目団体と協議しました内容としましては、活動時間に伴う指導者派遣並びに活動場所等についてでした。また、指導者の養成のための講習会の実施についても御意見をいただいておりますので、基本方針に基づき、具体的な方策等について内容を詰めていく中で、さらなる協議を重ねていきたいと考えています。


 次に、基本方針には、生涯スポーツの基礎を培うとあるが、競技力向上との兼ね合いはどう考えるのか。子どもや保護者、指導者の意向が合わない場合も出てくるのではないか、との御質問にお答えします。


 今回、基本方針を策定するに当たり、一番重要視したことは、本市の小学校に通う子どもたちが、現在部活動として行っているスポーツ活動ができなくならないように、現在の環境をできるだけそのままの形で移行を行い、その後、社会体育としての保護者や地域住民等の理解が深まり、既存の社会体育クラブが受け皿になっていくようにと考えております。


 既に保護者や子どもが競技力向上を希望されて、部活動以外の各種目協会等が実施されている社会体育クラブに加入しておられるところもあるので、さらなる受け皿として充実していただきたいと考えておりますし、また、新たに受け皿をつくっていきたいという種目団体もおられますので、並行して支援してまいりたいと考えております。具体的には、今後、各種目団体等と協議をさせていただきながら保護者等のニーズに対応できるよう努めてまいります。


 また、今回の基本方針は、これまでの部活動の活動指針と同様、勝利至上主義ではなく、子どもの発育発達段階に応じてバランスよく体力の向上につながるようにと考えております。


 議員が御指摘のとおり、子どもや保護者、指導者の意向に合わない場合が生じることも十分に考えられますので、今後、基本方針に基づき立ち上げを行う予定の保護者会及びブロック連絡会等で趣旨を理解いただくとともに、必要な助言等を行ってまいります。


 次に、指導者の確保の見通し(人数、指導時間等)は、立っているのか、との御質問にお答えします。


 現状としましては、基本方針が策定したばかりでありますので、指導者の確保については、これから具体的に人数や指導時間等を含めて、今後立ち上げを行う保護者会並びにブロック連絡会及びクラブ運営協議会等で協議していく予定であります。その議論の中で、体育協会や体育協会に所属する各種目協会の協力や地域での人材を活用するなど、指導者確保を図ってまいりたいと考えております。


 次に、今後のタイムスケジュールはどうなっているか、との御質問にお答えします。


 今後のタイムスケジュールとしましては、現在、各小学校長に説明を行っており、今後各部活担当の先生、各保護者代表及び自治会等への説明を行います。その後、各クラブの保護者会並びに中学校単位のブロック連絡会の立ち上げを行います。教育委員会としましても、並行してブロック連絡会をまとめる組織の立ち上げを行い、ブロック連絡会からのさまざまな問題について助言指導を行い、指導者派遣要請に関しては、体育協会と連携し対応を行うとともに地域の人材の活用も図ってまいります。


 また、各クラブの指導者に対しては定期的な指導者研修会を実施することで、児童の発育発達段階に応じた適切な指導者育成を予定しており、平成31年4月からの完全移行に向けて取り組んでまいりたいと考えております。


○議長(福田 斉君) 田中睦議員。


○田中 睦君 小学校の運動部活動の顧問や、指導者を学校教員が担っているのは熊本県ぐらいで、全国的に見ても、特異であるとの報告があります。小学校の運動部活動が社会体育に移行することは教員の負担軽減につながると思うのですが、移行に当たってはクリアしなければならない問題がまだ幾つもありそうです。11月24日に移行するための基本方針が示され、説明を受けましたが、その後、何度も読み返してみましたけれども、なかなかどういう形の活動になるのか、私自身イメージが持てないような状況です。


 今の答弁では、社会体育に移行する際にも、できるだけ現在のスポーツ環境を変えないでやりたい、勝利至上主義ではなく、体力向上につながるようにと考えている。現在、競技力向上を目指して活動している社会体育クラブには、さらに充実してほしい。新たな種目クラブについては、今後協議しながらニーズに応えていくといった答弁ではなかったかと受けとめています。


 種目団体へのヒアリングを行ったということですが、私も幾つかの種目協会の方に尋ねてみました。そしたら、どこもアンケートをもとに1回だけヒアリングがあったということでした。


 指導者の派遣や活動場所、指導の時間帯など、今後協議を重ねていくということなので、早目にその場を設けてスピード感を持って進めてほしいと思います。


 では、基本方針を中心にお尋ねをします。


 まず1番目に、今回策定した基本方針と今後教育委員会で策定する実施要綱の違いは何でしょうか。


 2つ目、水俣っ子クラブ運営協議会の構成メンバーはどうなっていますか。また、組織図の中学校ごとのブロック連絡会メンバーについても、お尋ねをします。


 3つ目、社会体育移行に伴って、子どもの送迎が必要となる場合が出てくるのではないでしょうか。経済的負担がふえはしないか。また、活動までの子どもたちの過ごし方が心配される。これらの点についての見解を伺います。


 4番目、現在の部活動では実施していない種目についても行う準備があるのでしょうか。例えば、卓球で考えますと、4つのブロックごとにクラブをつくるのというのはちょっと難しいかもしれません。それで、市の体育館で活動をするというイメージを持っています。それから、ハンドボールやソフトボールなどの名前も挙がっていますが、それらのチーム競技はある程度の人数がそろわないと実施できないでしょうから、これも例えば、市の体育館、あるいはグラウンドを使うとすれば、どこか1つだけグラウンドを使っての活動になるのではないかというふうに思っています。このような活動をイメージしていますが、どうでしょうか。


 以上です。


○議長(福田 斉君) 吉本教育長。


○教育長(吉本哲裕君) 今、4点ほど第2質問がございましたけれども、今回策定した基本方針と今後教育委員会で策定することとしております実施要項との違いは何かというお尋ねであったと思います。


 今回策定した基本方針と今後策定する実施要項の違いですけれども、基本方針では、基本となる考え方を示しており、実施要項については、基本方針をより具体的に示すため、特に組織の位置づけや役割分担の内容等を明確化していきたいと考えております。


 2点目でございますが、水俣っ子クラブ運営協議会の構成メンバーは決まっているのかと。また、各中学校ごとのブロック連絡会の構成メンバーについて、学校長及び部活担当の先生も入るイメージ、そのとおりなのかというお尋ねであったと思いますけれども、水俣っ子クラブ運営協議会のメンバーは、現在のところまだ決まっておりません。早急に運営協議会の規約を作成し、構成メンバーを決めていきたいと考えております。


 また、ブロック連絡会の構成メンバーについても、今後連絡会の規約を作成し、決めていくことになりますが、基本は自治会等の地域の代表者や保護者の代表者、指導者の代表者などは、想定しておりますが、学校長や部活担当の先生方が直接構成メンバーに入ることは、今のところ考えてはおりません。


 社会体育移行に伴う送迎等の必要性及び経費、または活動が始まるまでの子どもたちの過ごし方について、お尋ねがございましたけれども、保護者アンケート結果を踏まえまして、既存の部活動を行っている各学校を活動拠点として取り組んでまいりますので、基本的には送迎等の必要はないものと考えています。しかしながら、中学校区を1つのブロック単位としての、取り組みとなりますので、各ブロックごとの状況に合わせて、今後さらに検討していく必要があると考えております。


 また、経費面につきましては、具体的にはこれから各保護者会等と協議をしていくことになりますが、基本方針で示したとおり、クラブの運営経費は、保護者が負担する会費をもって充てることといたしておりますので、極力保護者の経費面での負担にならないように、運営のやり方等も含め、調整を図ってまいります。


 また、部活動が始まるまでの子どもたちの過ごし方については、各クラブの保護者会及びブロック連絡会で協議し、保護者、地域住民等で見守り等が行えるような環境づくりを行っていきたいと考えています。


 4点目に、現在部活動としてなかった種目について、ニーズがあれば対応できるのかといった質問でございますが、部活動としてなかった種目については、各種目協会と協議が進み、環境が整えば、対応は可能だと考えております。また、センター方式での対応をイメージしているとのことでありますが、各種目協会が主催して実施する場合は、センター方式での対応となるとの意見が多かったと存じます。今後、各種目協会等との協議の中で、さまざまなケースが出てくるのではないかと考えております。


○議長(福田 斉君) 田中睦議員。


○田中 睦君 今聞いていて、基本方針と実施要綱の違いについては、まだよく理解ができませんでした。今後、明確になることを期待しておきます。


 最後に1つ、お尋ねをします。


 以前、本市でも社会体育で活動していた時期もあったように記憶していますが、一部で練習が過熱化したとも聞いています。過熱化を防ぐために考えていることは何かをお尋ねいたします。


○議長(福田 斉君) 吉本教育長。


○教育長(吉本哲裕君) 指導者の過熱化を防ぐために、基本方針の中で、勝利至上主義に陥ることなく、児童の発育・発達に応じた適切なスポーツ活動を行うための重要なポイントだと考え、遵守事項として活動日数を原則平日4日以内とし、活動時間について、放課後から午後7時までとするなど、具体的に制限を設けて示しており、指導者には十分理解していただくように、教育委員会としても指導、助言を行っていく予定であります。


○議長(福田 斉君) 次に、小中学校教員の超過勤務削減について、答弁を求めます。


 吉本教育長。


  (教育長 吉本哲裕君登壇)


○教育長(吉本哲裕君) 次に、小中学校教員の超過勤務削減について、順次お答えします。


 まず、教員の超過勤務は減っているのか、との御質問にお答えします。


 平成29年4月から10月まで、超過勤務時間が月100時間を超えた教職員の割合は、13.4%であり、延べ170人いました。小中学校別の割合では、小学校10.4%、中学校17.8%でした。平成28年度の10月末時点では、超過勤務時間が月100時間を超えた教職員の割合は、18.5%、延べ248人でした。ここ3年間の同時期では、最小の数値にまで減少してきていますので、各学校に取り組みを一層推進するよう今後とも指導してまいります。


 次に、6月議会で年度初めの4月、5月の超過勤務が減少しているとの報告があったが、要因は何か、との御質問にお答えします。


 これまで取り組んできた各学校の成果があらわれてきていると考察しています。大別すると、3点ございます。職員の意識改革、組織としての体制づくり、業務の効率化に集約できます。


 1点目の職員の意識改革としては、「私の定時退勤日」として、職員室にボードを掲示して全職員に周知することによって帰りやすい雰囲気の醸成を図る取り組みが効果を上げています。


 2点目の組織としての体制づくりでは、業務を分担しカバーし合う組織づくりがなされていることが挙げられます。


 3点目の業務の効率化では、行事の後に次年度の計画案作成まで行う事後プランの取り組みが、担当職員の負担軽減や会議時間縮減につながり、好循環の効果を上げています。市校長会議等の場で、さまざまな取り組み事例を紹介し、各学校の現状に応じて、今すぐ取り組めるアイデアの導入を呼びかけてきました。今後とも、働き方改革を推進し、超過勤務縮減に努めてまいります。


 次に、土曜授業分の振りかえはきちんと取られているのか、との御質問にお答えします。


 本年度の土曜授業は、11月末までに5回実施しています。その分の振りかえは、既に取得済みであったり、取得期限日までに取得を計画したりして、各学校で確実に実施予定であると確認しています。また、1つの学校で2人の職員が、振替日にやむを得ず学校内で短時間の業務を行った実態がありましたが、ほぼ全員が適切に振りかえを取得できていました。今後とも、振りかえの確実な取得を徹底し、健康で生き生きと働きやすい職場環境づくりに努めてまいります。


 次に、ストレスチェックについて、本年度分の結果の把握状況はどうなっているか、との御質問にお答えします。


 本年度は9月28日から10月24日までを実施期間として、ストレスチェック検査を実施いたしました。


 受検対象者は臨時採用を含む教職員、学校用務員、特別支援教育支援員、読書活動推進員の総計229名です。結果につきましては、検査委託先である日本赤十字社熊本健康管理センターに確認したところ、近日中に発送予定であるとのことですので、届き次第、適切に対応してまいります。


○議長(福田 斉君) 田中睦議員。


○田中 睦君 ここ3年間、超過勤務が月に100時間を超えた人の割合、延べ人数ともに減少していることは大変いい傾向だと思います。ぜひ、今以上に減少の幅が大きくなるような取り組みをお願いしたいというふうに思います。


 職員の意識改革として、「私の定時退勤日」を挙げられました。このことについてお尋ねします。


 従来は、各学校で毎週何曜日かを定時退勤日と設定して、早く帰るよう呼びかけていたように思いますが、それとどう違うのでしょうか、これが1点目です。


 次は、要望です。


 取り組み事例の紹介と活用について、現在、市の校長会議等で行われているそのような事例研究、それはぜひ今後も続けていただいて、現場での超過勤務削減に生かしてほしいというふうに思います。


 お尋ねの2点目は、労働時間の把握についてです。


 ことし1月に厚生労働省が、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインを定めました。それによると、労働時間の把握については、単に労働時間数だけでなく、始業・終業時刻を使用者が確認し、記録する必要があるとなっています。つまり、日々の残業が何時間、一月の合計で何十時間あったということの把握だけではだめだということで、毎日何時に出勤して何時に退勤したかの確認と記録が必要ということだと思います。職員の自己申告ではだめだと言っています。


 現在、市内の小中学校においては自己申告制になっていると思われます。ガイドラインでは始業・終業の確認の方法としては、使用者みずからが労働時間を確認する場合を除き、タイムカード等の客観的な記録を根拠とすることとなっています。これに対してはどのように対応されますか。


 3つ目はストレスチェックの活用です。


 これについては大変期待をしています。ストレスチェックは一人一人が行うものでしょうが、それを個人に返すだけでなく、ぜひ学校ごとの傾向を分析し、学校に応じた対策や指導に役立ててほしいと思っていますが、それについてはどうでしょうか。


 4つ目、6月議会で、休日に自主的に仕事をしていると、そういう答弁があり、私は自主的にではないと、勤務時間内に終わらない業務量があるからだというふうに言いました。現場の先生方に減らしてほしい業務を組合のほうで尋ねています。その中で、一番多かったのが調査・報告でした。いろいろな調査が学校現場におりてきて、それをまとめて報告するのに大変時間がかかり、負担を感じているようです。最近は、その調査・報告を求めるのが、メールでおりてくることが多くなっているようです。中には、報告期日まで数日しかないこともあるというふうに聞きました。また、教育委員会関係のものだけでなくて、他の部署からの調査もかなりあるようです。同じような内容のものをまとめるとか、何か調査・報告を減らす方向で取り組んでほしいと思いますが、この点については、どうでしょうか。


○議長(福田 斉君) 吉本教育長。


○教育長(吉本哲裕君) 4点ほどございましたけれども、まず、「私の定時退勤日」というのを各学校設けておりますけれども、どのような取り組みなのかということですが、私の定時退勤日とは、例えば、私は今週の金曜日は、定時退勤しますという自己申告を行い、職員全員が見て、確認ができるよう、終業時のボードに明記することで、周知を図るという取り組みです。


 メリットとして、当該職員は周囲に気兼ねをすることなく、帰りやすくなったり、自分で業務計画を立て、業務の効率化を図ったりすることができます。


 また、周囲の職員は、当該職員以外で業務を進行したり、互いにフォローしたりして、チームとして、協力体制が強化されるようになっています。


 このような好事例をこれからも各学校に紹介しながら、生き生きと働きやすい学校づくりを進めてまいります。


 厚生労働省から示された労働時間の適正な把握のために講ずべきガイドラインについてのお尋ねがございましたが、ガイドラインの中に労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置の1つとして、使用者は労働者の労働日ごとの始業、終業時刻を確認し、適正に記録することとございます。


 これまでの学校現場では、自己申告や管理職の目視による確認等によって、勤務時間を把握していました。教育委員会としては、議員が先ほど提言ありましたように、客観的な記録及び把握ができるよう、先行事例等の情報収集を行い、方策を検討してまいりたいと思います。


 ストレスチェックについてのお尋ねがございましたが、各学校ごとの傾向を分析して、指導に生かしてはという趣旨であったかと思います。ストレスチェックの結果については、報告が上がってきました段階でつぶさに状況把握して、適切に対応してまいりたいと、そのように考えております。


 それから、最後に各学校に教職員宛てにいろんな調査・報告が来ておりますけれども、業務を減らすという観点から、調査・報告を減らすことはできないのかといったお尋ねであったかと思います。


 各学校現場には、かなりの数の調査をお願いし、報告していただいています。その大部分は、国や県からの調査になります。国や県も重複する調査を減らすべく毎年見直しを実施されているところです。教育委員会でも、調査を学校にお願いしないように努力しています。しかしながら、学校現場にしか回答できない内容も多々ございます。そういった現状でございます。今後も国や県に対しては、機会を捉えて、調査数を減らすように求めてまいりたいと、そのように考えております。


○議長(福田 斉君) 田中睦議員。


○田中 睦君 勤務時間の客観的な把握と記録には、財源が必要となる場合もあるでしょうから、先行事例の研究等をもとに実効性のある方策を検討していただきたいというふうに思います。


 また、ストレスチェックの活用については、先ほど申し上げましたが、先生方一人一人を見ることも大事ですが、学校を一つの集団として捉えて、その職場環境を改善するための資料として活用していただきたいというふうに思っています。


 超過勤務が100時間を超える人が減ってきているというのは好ましいことだとは思います。現場の工夫があり、また、教育委員会の指導の成果というのがあらわれているのでしょう。しかし、過労死ラインと言われる月に80時間をさらに超えるような人たちが、まだ7、8人に1人はいるということです。これは決して安心できる状況ではないと思います。さらなる削減に向けての意気込みを最後にお聞かせください。


○議長(福田 斉君) 吉本教育長。


○教育長(吉本哲裕君) 超過勤務を削減するということにおいて、月に80時間、または2カ月連続で平均60時間以上の超過勤務を行っている教職員は減ってきているとはいいましても、心身の健康状態が大変心配でございます。面接等の対応ができるよう、繰り返し各学校に周知してまいります。


 また、各学校の工夫や取り組みにより、超過勤務が減少してきていますので、今後とも好事例の紹介を継続するとともに、指導を重ねることで、超過勤務が少しでも減るよう努めてまいりたいと思います。


○議長(福田 斉君) 次に、認知症見守り・SOSネットワーク模擬訓練について、答弁を求めます。


 ?沢福祉環境部次長。


  (福祉環境部次長 ?沢克代君登壇)


○福祉環境部次長(?沢克代君) 次に、認知症見守り・SOSネットワーク模擬訓練について、順次お答えします。


 まず、この訓練の趣旨は何か。また、昨年とことしの訓練の違いは何か、との御質問にお答えします。


 本市では、認知症の人が在宅でも安心して暮らしていけるよう認知症に対する正しい理解の普及・啓発活動に努めるとともに、地域ぐるみで認知症の人とその家族を支援をする体制を構築しています。この訓練の趣旨は、支援体制の維持普及と地域住民が認知症の人に関心を示し、徘回等で行方不明者が発生した際に早期発見・保護につなげてもらうために実施するものです。今年度で8回目の訓練となりました。訓練では自治会長や民生委員、多くの地区住民の方々の参加と御協力をいただき、昨年度は浜町等の2区と古賀・栄町等の19区で実施しました。今年度は10月に長野町等の7区と深川等の9区で実施しております。


 また、今回の訓練で初めての試みとして、GPSを活用した位置情報による捜索のデモンストレーションを行いました。これは、徘回者役に小さな発信機を持たせ、その信号をGPSがキャッチし、家族等が登録した携帯電話等に位置情報を送るシステムです。行方不明になるおそれのある方やその御家族が安心して暮らすための手段の一つとして住民の皆様に情報提供できたと考えております。


 次に、訓練を実施して明らかになったこと、成果と課題は何か、との御質問にお答えします。


 昨年度、声をかけることの難しさについて御意見をいただいておりましたので、認知症の方への接し方について、より多くの方に学んでいただくため、7区と9区それぞれ2回ずつ認知症サポーター養成講座を事前に実施しました。また、実施後に広報紙で本訓練の特集を掲載しましたので、多くの市民の方にも模擬訓練の取り組みを周知できたのではないかと考えております。


 また、認知症見守り・SOSネットワーク体制については、徘回等の心配のある方を御家族等から事前登録していただくことで、その人の特徴等が関係各所にFAXで伝達されます。今回の訓練結果から、FAX送信による情報伝達は、送受信に時間がかかること、また、営業時間外等に受信した場合、情報が活用されないことがわかりました。しかし、FAXは広く普及している通信手段であり、紙媒体で情報が確認できるというメリットもあります。FAX以外の手段として、防災行政無線や熊本県防災情報メールサービス、警察のゆっぴーメール等の普及により、情報を得る機会をふやしていただくよう市民の皆様へ登録を周知したいと思います。


 捜索情報を広く発信できれば、早期発見につながることが期待されますので、さらに普及に向けて取り組んでまいりたいと思います。


○議長(福田 斉君) 田中睦議員。


○田中 睦君 ことしで8回目になるということでしたが、正直言って私はこれまで無関心でした。


 今回は地元の7区と9区での実施だったので参加をしました。参加をしたといっても、実施本部の旧深川小学校、深川生涯学習センターでモニターを見ていただけの話なんですが、訓練の様子は市報の11月号のトップに写真をたくさん入れて紹介してあったので、多くの市民に伝わったかと思います。


 そこでお尋ねをします。


 初めての試みとしてGPSの活用がありましたが、その発信機はどのようなもので、徘回の心配がある方に対してはどんなところに、あるいはどんな物に取りつけるのでしょうか。


 2番目、ネットワーク体制について、家族からの事前登録の内容はどのようなものでしょうか。また、ネットワークに協力する関係各所とはどのようなところですか。


 3つ目、情報伝達については、FAXは送信に時間がかかったということですが、今回の場合、何カ所に送信して、どれぐらいの時間がかかったのでしょうか。また、夜間の情報伝達は、どのように工夫しておられるのでしょうか。


 4つ目、参加者の感想にどのようなものがあったのでしょうか。また、今後に生かしたいものは、その中になかったかどうか、それをお尋ねします。


○議長(福田 斉君) ?沢福祉環境部次長。


○福祉環境部次長(?沢克代君) 田中議員から4点ほど御質問いただきましたが、まず1点目ですけれども、GPSの活用について、発信機とはどのようなものなのかということでございますが、まずGPS発信機につきましては、横4センチ、縦5センチ、厚さ1センチのマッチ箱程度の大きさでございます。小型のもので、いつも身につける服のポケットや靴に取りつけることができます。振動も感知し、動き始めを家族等にメールで通知しまして、GPSの位置情報により、居場所がわかるという仕組みになっております。


 次の2点目の御質問ですが、認知症見守り・SOSネットワーク体制についてでございます。


 家族からの事前登録の内容は、どんなものか。また、ネットワークに協力する関係各所はどこか、との御質問でありましたが、事前登録に必要な内容につきましては、名前や住所、それから生年月日といった基本的な情報に加えまして、身長や体重、歩き方や癖等の身体的な特徴と、よく行く場所といった行動の特徴です。合わせて、最近の写真の提供もお願いしております。


 また、このネットワークに御協力いただく関係機関としましては、公的機関のほか、介護事業所やタクシー会社、コンビニ、郵便局、新聞各社の販売センター、商店、ガソリンスタンド、薬局、建設業協会等があります。幅広い分野の方から見守っていただいております。


 次の3点目の御質問でございますが、情報伝達について、FAXは時間がかかったとのことだが、何カ所で何分かかったか。また、夜間の情報伝達はどうなっているのか、との御質問でございました。


 まず、FAXによる伝達時間につきましては、電話回線の混みぐあいで若干変わります。これまで夕方の時間帯に72件送信して、1時間37分程度かかっておりましたが、今回は市民課といきいき健康課で手分けをして送信するようにし、50分程度まで時間を短縮しております。


 また、夜間の情報伝達につきましては、さきに申し上げましたとおり、FAXでは有効に情報が生かされないことが想定されますので、各種メールサービスや防災行政無線等を活用しながら、臨機応変な対応をしているところでございます。


 最後の御質問でございます。参加者の感想はどのようなものがあったか。また、今後に生かしたいものがあるのかということでございます。


 参加していただいた方からの感想としまして、徘回されている人に声をかけた後の対応やグループで声をかけた場合の役割分担、また、警察や消防署への通報の仕方を学びたいという御意見もいただいております。


 また、今後に生かしたいものにつきましては、認知症サポーター養成講座等により、認知症の方への接し方や、声のかけ方については、啓発に努めておりましたが、さらに実践的なことを学ぶカリキュラムを検討したいと思います。


 8年間の訓練を経て、さらに実践的な段階へステップアップしたというふうに感じております。


○議長(福田 斉君) 田中睦議員。


○田中 睦君 時間が気になっております。


 私もいつ認知症で見守られる立場になるかもしれません。自分の意志でどうにかなるようなことではないと思い、決して人ごとではないと感じています。


 訓練の様子を見て、防災と通じるところがあるというふうに思いました。それは、地域の中でのつながりが大切になってくるという点です。今回、訓練が行われた深川地区にしても、長野町の地区にしても、地域でお互いに顔見知りの関係ができている、あそこにはお年寄りが一人で住んでおられるとか、体の不自由な方があの家にはいらっしゃるとか、そういうことをお互いよく知っているというふうに思います。ふだんからよく挨拶が交わされております。ですから、地域内で見知らぬ人を見かけたら、気にとめる人が多いのではないかというふうに思っています。


 今後、このような取り組みを通して、声かけや通報の仕方を学ぶ場を提供してもらい、安心安全なまちづくりを進めてほしいというふうに思ってます。挨拶や困っている人に対する声かけなど、ソフト面の充実というのは、ハード面の整備同様大切なことだろうというふうに思っています。


 安心安全なまちを実現するために、いきいき健康課だけでなく、危機管理防災課あるいは市民課、福祉課、教育委員会などの連携が重要だと思います。これについては、市役所全体にかかわることですから、市長のほうに答弁をお願いしたいと思います。


○議長(福田 斉君) 西田市長。


○市長(西田弘志君) 市民の安心安全という観点からいきますと、市全体で取り組むようなことであるというふうに考えております。


 縦割り行政の中で、昨日のふるさと納税の中で、各課を横串を通した組織の提言がされておりましたが、今、縦割り行政の弊害を市だけではなくて、県、国も言われております。この訓練等も福祉にかかわる部分もそういったところを横串を通す、また風通しのいいそういった行政組織にしていきたいというふうに考えております。


○議長(福田 斉君) 以上で田中睦議員の質問は終わりました。


 この際、10分間休憩します。


                               午前10時44分 休憩


                               ─────────


                               午前10時52分 開議


○議長(福田 斉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 次に、野中重男議員に許します。


  (野中重男君登壇)


○野中重男君 皆さん、こんにちは。日本共産党の野中重男です。


 市民生活の向上を願って質問します。


 国会では、両院において、大陸間弾道ミサイルを発射した北朝鮮に対し、厳重に抗議する決議を全会一致で採択しています。この決議では、北朝鮮に対し、一切の挑発行動をやめ、核・ミサイル計画を放棄して、朝鮮半島の非核化の取り組みを要求しています。その上で、国際社会は経済制裁の完全履行を通じて外交努力による平和的解決を模索すべきだと提起しています。この流れが大きくなることを期待したいと思います。


 さて、市政について具体的に以下、質問いたします。


 1、水俣病について。


 ?、熊本県及び鹿児島県への水俣病認定申請者は何人か。


 ?、熊本水俣病では幾つかの裁判が行われている。その種類、名称及びそれぞれの原告数は何人か。


 2、水銀に関する水俣条約の締約国会議第1回会合(COP1)について。


 ?、2017年9月にスイスのジュネーブで開かれたこの会議には、日本から西田市長や環境大臣を初めたくさんの方が参加されている。どのような方が、どこの派遣で参加されたのか。


 ?、西田市長には環境省から会議への参加要請があったのか。


 ?、COP1の正規の会議とは別に、それと前後してさまざまな会議が開かれたと聞くが、どのような会議が持たれたのか。


 ?、市長や水俣高校の澤井聖奈さんらが参加し発言した「水俣への思いをささげる時間」というのが設定されているが、どのような交渉が行われ企画となったのか。また、市長や胎児性患者の坂本しのぶさんはどのようなスピーチをされたのか。


 3、市庁舎建設の進捗状況について。


 ?、市長は建設場所を決め、現在では設計事務所を選考するのにプロポーザル方式をとっているが、この方式について国土交通省の考え方はどうか。また、被災した近隣市はどのような方式か。


 ?、プロポーザル方式とコンペ方式の違いは何か。また基本設計、実施設計の違いは何か。


 ?、プロポーザル方式で公告はしたのか。またどのように設計事務所は決まっていくのか。


 ?、設計事務所決定までには1次審査と2次審査があると聞く。審査の公平性は担保されるのか。


 ?、地元設計事務所は関与できるのか。


 ?、公告の時点で提示した水俣市の理念や課題はどんなものか。


 4、徳冨蘆花(本名徳富健次郎)生誕150周年に向けて。


 ?、水俣では多くの文化人が生まれ、また生活されていた。徳富一敬、徳富猪一郎(ペンネーム蘇峰)、徳冨蘆花(本名徳富健次郎)、谷川健一、谷川雁、渕上毛銭、高群逸枝、石牟礼道子氏などである。その中で徳冨蘆花は概略してどのような文化人だったのか。


 ?、水俣市は蘇峰・蘆花生家を整備し、今でも多くの来訪者が来られている。蘇峰研究会や蘆花研究会があると聞くが、どのような方が研究されているのか。


 ?、徳富蘇峰については、水俣市教育委員会も関与した副読本があり、これは有志の先生方が執筆され、教育委員会が費用を出したと聞く。これはどのような経過でつくられ、現在どのように活用されているか。


 ?、蘇峰の生誕150年企画が4年前に行われた。どのような企画がされたのか。


 以上、本壇からの質問を終わります。


○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。


 西田市長。


  (市長 西田弘志君登壇)


○市長(西田弘志君) 野中議員の御質問に順次お答えします。


 まず、水俣病については副市長から、水銀に関する水俣条約の締約国会議第1回会合(COP1)について及び市庁舎建設の進捗状況については私から、徳冨蘆花(徳富健次郎)生誕150周年に向けてについては教育長から、それぞれお答えします。


○議長(福田 斉君) 水俣病について、答弁を求めます。


 本山副市長。


  (副市長 本山祐二君登壇)


○副市長(本山祐二君) 初めに、水俣病について、順次お答えいたします。


 まず、熊本県及び鹿児島県への水俣病認定申請者は何人か、との御質問にお答えいたします。


 水俣病認定申請者について、熊本県及び鹿児島県に確認しましたところ、本年10月31日現在で、熊本県が960人、鹿児島県が996人で合計1,956人とのことでした。


 次に、熊本水俣病では幾つかの裁判が行われている。その種類、名称及びそれぞれの原告数は何人か、との御質問にお答えいたします。


 熊本水俣病で係争中の裁判につきまして、国及び熊本県等に確認したところ、損害賠償等請求訴訟としまして3件、認定義務づけ等請求訴訟としまして1件原告7人、食品衛生法に基づく水俣病の法定調査等の義務づけ等請求訴訟としまして1件原告1人、地位確認請求訴訟としまして1件原告2人の4種類6件の訴訟が現在係争中とのことでした。


 なお、損害賠償等請求訴訟の3件につきましては、1件は国家賠償等請求訴訟としまして原告8人、2件目はノーモア・ミナマタ第2次国家賠償等請求訴訟が熊本、東京、大阪の3カ所で争われ、原告が3カ所合計で1,500人、3件目は損害賠償請求訴訟としまして原告1人とのことでございました。


 以上です。


○議長(福田 斉君) 野中重男議員。


○野中重男君 今、御答弁いただいたように1,900人近い方たちが認定申請をされていて、多くの訴訟もされているということでした。これらは一日も早く解決することが必要ではないかなというふうに思います。


 なお、健康調査について、2回目の質問で予定していましたけれども、田中議員の質問でほぼ同趣旨の質問でしたので、ここはカットします。


 2回目の質問は、1点だけ聞きます。


 水俣病被害者の救済に関しては、私は平成27年12月議会で、国立水俣病総合研究センターの研究者の論文を示して、この論文が不知火海沿岸には幅広い範囲に被害があって、水俣病特措法の救済範囲を広げるべきだと述べていることを紹介して、市長の見解を伺いました。これに対し、市長は、昭和48年の熊本県が実施した健康調査の資料や今回の論文などは非常に貴重であり、今後の患者や被害者救済問題に生かしていただきたいと国や県に伝えると答弁されています。また、本年9月議会では水俣病問題の認識として、水俣病問題の解決に関しましては、やはり救済されるべき全ての人が救済されることが考えられると答弁されています。この認識については、今も変わってないという認識でよろしいんでしょうか。


 以上、1点です。


○議長(福田 斉君) 西田市長。


○市長(西田弘志君) 1点、御質問でございます。


 27年の12月議会、また本年の9月議会の答弁、認識、変わったことはないかということでございます。


 平成27年の12月議会におきまして、健康調査の資料等につきましては、大変貴重であるということ、またそのとき、議員からもございました御意見につきましては、国、県に伝えていくというふうな答弁をさせていただいておりますが、その認識は現在も変わっておりません。


 また、本年の9月議会において、救済されるべき全ての人が救済されることが水俣病問題の解決と考えられるという答弁でございましたが、こちらについても、認識は変わっておりません。


 以上でございます。


○議長(福田 斉君) 野中重男議員。


○野中重男君 3回目の質問をします。


 不知火患者会が闘っているノーモアミナマタ第2次訴訟は、いよいよ審理が大詰めに差しかかっていると聞いております。水俣病についての司法の流れは、判決が出ると国はまた負けるという流れであります。政府には被害者の立場に立って、これをどう早く解決するかということが求められているというふうに思います。


 不知火患者会に聞きますと、新たに裁判希望者が数百人単位で待っておられるということですから、さらに原告がふえるんだろうと思いますけれども、そういう意味でも、市長には被害者に一番近い自治体の首長であるという立場からも、国・県に早期解決するために言うべきことはぜひともきちっと言っていただきたいというふうに思いますけれども、これについてはいかがですか。


 以上、1点です。


○議長(福田 斉君) 西田市長。


○市長(西田弘志君) 水俣病が発生したこの首長として、今後、国、県に言うべきことは言っていただきたい、言うべきではないかという御意見についてでございます。


 水俣病が発生した市の市長として、一日でも早く水俣病を解決していく必要があるというふうな考えでございます。そのためには、救済されるべき全ての人が救済されることが水俣病の解決と考えておりますので、必要な内容については、今後も国、県に伝えていきたいというふうに考えております。


○議長(福田 斉君) 次に、水銀に関する水俣条約の締約国会議第1回会合(COP1)について答弁を求めます。


 西田市長。


  (市長 西田弘志君登壇)


○市長(西田弘志君) 次に、水銀に関する水俣条約の締約国会議第1回会合(COP1)について、順次お答えをいたします。


 まず、2017年9月にスイスのジュネーブで開かれたこの会議には、日本から西田市長や環境大臣を初めたくさんの方が参加されている。どのような方が、どこの派遣で参加されたか、との御質問にお答えをいたします。


 水銀に関する水俣条約締約国会議第1回会合(COP1)は、9月24日から29日の日程で開催され、日本政府を代表して中川雅治環境大臣等が出席をされました。水俣市からは市を代表して、私が参加しましたほか、環境省から水俣条約親善大使に任命された水俣高校の澤井聖奈さんと水俣環境アカデミアの古賀所長が派遣され、さらにNGOからの支援により、胎児性水俣病患者の坂本しのぶさん等が参加をされました。


 次に、西田市長は環境省から会議への参加要請があったのか、との御質問にお答えをいたします。


 COP1については、当初、環境省から水俣市職員等の派遣について提案がありました。水俣の名を冠した国際条約の会合において、水俣病の教訓を伝えるとともに、メッセージを発信することは大変有意義であり、世界の水銀対策の推進に貢献できるものと考え、水俣病を経験した本市を代表して私自身が赴き、発信すべきであろうと判断をいたしました。その趣旨を環境省にお伝えし、国連環境計画(UNEP)の水俣条約暫定事務局と調整いただくことにより、会合への参加とスピーチする機会を得ることができました。


 次に、COP1の正規の会議とは別に、それと前後してさまざまな会議が開かれたと聞くが、どのような会議が持たれたのか、との御質問にお答えします。


 COP1開幕日前日の9月23日に、NGOの会合が開催されました。坂本しのぶさんが出席され、水銀をきちんと規制してほしい、一緒に考えてほしいと訴えられたとのことであります。その他、会期2日前から1週間、水銀ウイークと称して、水銀に関する健康・環境などをテーマに各種会議や研究イベントが開催されておりました。さらに、COP1会場となった国際会議場内にはブース展示が設置され、本市の紹介や環境の取り組みについて展示を行っていただきました。


 また、個別に国連環境計画(UNEP)のイブラヒム事務局次長、欧州連合(EU)議会の議員の方々、地球環境ファシリティの石井CEO(最高責任者)などから会談する機会をいただき、水俣に対する注目や関心の高さを感じることができました。


 次に、市長や水俣高校の澤井聖奈さんらが参加し発言した水俣への思いをささげる時間というのが設定されているが、どのような交渉が行われ企画となったのか。また、市長や胎児性患者の坂本しのぶさんはどのようなスピーチをされたのか、との御質問にお答えをいたします。


 「水俣への思いをささげる時間」は、水銀問題の原点である水俣の水銀汚染について思いをはせることで、それまでの事務レベルの交渉からその後の閣僚級会合において、より力強い内容の合意を引き出すとの趣旨で、暫定事務局が企画し、会期内の9月28日に設けられたプログラムであります。


 このプログラムの中で、私はスピーチを行いましたが、経済発展を最優先したことが水俣病の被害を拡大した原因の一つであり、このことは水俣病の教訓の一つであること。また、分断されたコミュニティーの再構築や破壊された自然環境の再生は簡単ではないこと、さらには水銀による健康被害や環境破壊を繰り返さないようにするため、本市がこれまで培ってきた知識や経験などあらゆる資源を活用して世界に貢献したいと述べるとともに、この水俣条約COP1の開催は、歴史に残る記念すべきスタートであるというメッセージを発信いたしました。


 一方、坂本しのぶさんは、15歳のときに、水銀の恐ろしさを伝えるため、スウェーデンで開催された国連人間環境会議に行ったことや、水俣病の症状が悪化しているため、今回が最後だと思って参加したことについてスピーチをされました。さらに、水俣病は終わっていない、公害を起こさず、女の人と子どもを守ってほしいと世界に向けて発信をされました。


○議長(福田 斉君) 野中重男議員。


○野中重男君 私も報道で読んだんですけれども、「水俣への思いをささげる時間」というのが閣僚級の会議と会議の間に、UNEP事務局と環境省との間で企画されて、そこで坂本さんや市長や澤井さんやいろんな方が発言する機会がつくられたというふうに見ていましたし、今、答弁もいただいたんですけれども、それぞれ坂本さん、澤井さん、市長の発言などに対して、参加者や世界の報道機関はどのような反応を示したのかということと、もう一つ、これも報道で見たんですが、水俣高校の生徒さんたちが墨書、水墨画というのもありますけれども、墨だけで描く絵、墨書、僕らが子どもから親しんできたのは習字ですよね。習字紙に水俣という漢字を書いたものを500枚ぐらい用意して配ったという報道があるんですけれども、これについて、世界の人たちの反応はどうだったんでしょうか、これが1点目です。


 2点目は、今回のCOP1で確認されたことは何だったのか。


 以上2点、お伺いしたいと思います


○議長(福田 斉君) 西田市長。


○市長(西田弘志君) 2点ございました。


 1点目は、坂本しのぶさんの発言、また澤井さん、私を含めてスピーチ、意見に対して、どういった反応だったのかということ、また、会場で配りました墨書についての反応の御質問が最初にございました。


 坂本さんのスピーチに対し、会合参加者からは大変感銘を受けたというふうな反響があったと思っております。エリック・ソルハイムUNEP事務局長からは、閣僚級会議のスピーチの中で私や坂本さんについて、水俣の悲劇が再び起こらないように、悲劇を希望に変えるために取り組んできたなど、御紹介をいただいたところでございます。


 私は海外メディアから直接に取材を受けることはございませんでしたが、水俣への思いをささげる時間について紹介している海外のメディアもあったというふうに聞いております。


 また、墨書につきましては、500枚、水俣高校生が書いてくれたわけでございます。書道部である澤井さんを初め書いていただいて、COP1のブース、展示会場等で私も澤井さんも、スタッフも含めて、一緒にお配りをしました。大変好評でございました。墨書を受けられた方の中には、以前、水俣に来られた方も結構いらっしゃって、水俣を思い出したり、ぜひまた水俣に行きたいという方も話の中でありました。


 墨書自体は、「水俣」と習字紙に書いたんですけれども、向こうから見るとイラストに見えるみたいで、私の話したアメリカの方は、もうぜひ事務所に張りたいということもおっしゃっていました。会場の方と水俣が非常に近くなったような感じがしておりました。


 そして2点目、COP1で確認されたことはどういったことかということでございます。


 本会合では、条約運営に関する事項、また条約実施に必要な手引きなどが採択されたというふうに聞いております。


 具体的には、途上国の水銀対策のための資金支援に関する事項、また小規模な金採掘現場で精製のために用いられる水銀の対策、また、大気中に排出される水銀の削減のための手引きなどを決定したというふうに聞いております。


○議長(福田 斉君) 野中重男議員。


○野中重男君 ありがとうございました。


 ジュネーブでの会議の様子が少しずつ浮かび上がってきたかなと思います。


 今の話と報道を見ていて、水俣高校はスーパーグローバルハイスクールということで、英語に関しても随分学習していろんな人たちと交流する機会がふえているようですけれども、澤井さんの英語のスピーチ、私も読ませていただきました。全部わからなくて、久しぶりに英語の辞書を引きながら、訳しながら読んだんですけれども、もちろん先生たちの援助もあったんでしょうけれども、しっかり自分の言葉で自分の思いを英語でスピーチされたという、こういう若者が育っていくということが大変うれしいなというふうに思ったところです。


 それで、今後の資金援助だとか金採掘現場での水銀使用などについて決められたということですけれども、こういう対策が進んで、海洋での汚染等がなくなるということに進めばいいなと思っています。


 3点目の質問です。


 この国際会議に、市長は初めての参加だったと思いますけれども、どのようなお考えをお持ちでしょうか、1点だけです。


○議長(福田 斉君) 西田市長。


○市長(西田弘志君) 国際会議に参加して、私も初めての経験でございましたが、どういったことを考えられたかということでございます。


 それと、最初に澤井さんのスピーチのお話が出ましたですが、大変先生もつきっきりで練習をされて、英語自体がお好きということで、会場の中でも英語でスピーチをされて、非常に評価が高かったというのを一つ御報告させていただきたいと思います。


 この会議に参加しての思いですけど、今回COP1に参加をし、水俣病や水銀汚染の問題、水銀や世界への思いを語るとともに、水俣病を経験した水俣市民の思いを世界に発信することができたわけでございます。


 今回、本会合に参加したことで、水俣病が発生したまちの市長として、水俣病問題の解決に向けて努力し、世界で二度とこの水俣病のような水銀による被害が発生しないよう、なお一層の情報発信と国際貢献に努めなければならないというふうに改めて認識したわけでございます。


 百四、五十カ国以上、そして2,000人以上の方が参加する非常に大きな会議でございました。


 会場では、水俣コンベンション、水俣という名前がもういろんな会議、会合で飛び交っておりまして、水俣の発信は非常にできたというふうに思っております。


 今後、この途上国の問題が非常に議論をされていました。先進国として、いろんな国がそういったところをまた御支援をしていただきたいというふうに思ったところでございます。


○議長(福田 斉君) 次に、市庁舎建設の進捗状況について、答弁を求めます。


 西田市長。


  (市長 西田弘志君登壇)


○市長(西田弘志君) 次に、市庁舎建設の進捗状況について、順次お答えをいたします。


 まず、市長は建設場所を決め、現在では設計事務所を選考するためにプロポーザル方式をとっているが、この方式について国土交通省の考え方はどうか。また、被災した近隣市はどのような方式か、との御質問にお答えします。


 国土交通省では、質の高い建築設計を実現するために最も重要なのは、設計者の能力や経験などの資質と考え、具体的には、設計者の持つ創造力や技術力、これまでの経験の蓄積に基づく専門家としての豊かなノウハウが必要であり、そうした設計者の選定方法としてプロポーザル方式が望ましいと考えています。


 また、熊本地震で被災した近隣市では、八代市、人吉市、天草市が本市同様、公募型プロポーザル方式で設計者を選定したほか、大津町も同方式による設計者選定の手続を進めており、未実施の市町を除いて全ての市町が同方式を採用している状況であります。


 次に、プロポーザル方式とコンペ方式の違いは何か。また、基本設計と実施設計の違いは何かとの御質問にお答えします。


 プロポーザル方式は、設計者の能力を評価対象とし、具体的な課題に対する技術提案を求め、設計者を選定する方式であります。


 一方、コンペ方式は、建築デザインを評価対象とし、明確な設計条件に対する設計案を選定する方式であります。


 このように、プロポーザル方式とコンペ方式は、設計者である人を選定するのか、具体的な建築の設計案を選定するのか、大きく異なるものであります。


 プロポーザル方式は、公正性、透明性、客観性を持つ設計者の選定が可能になるほか、コンペ方式と比較して、設計者選定までの費用、労力など参加される設計者の負担が小さく、発注者と設計者の共同作業が可能で、発注者の意向も反映しやすいなどの特徴があります。


 また、基本設計は、建物の構造や配置、各階の基本的なレイアウト、備えるべき機能や設備、内外のデザイン等を基本設計図書としてまとめるものであり、新庁舎の具体的な完成時の姿の基本となります。


 なお、本市においては、基本設計の初期段階において、必要な機能、施設及び手法を示す整備方針、建設場所、施設の規模及び周辺施設の整備に関する考え方を示す施設計画、スケジュール及び事業費を示す事業計画等を定めることとしております。


 実施設計は、基本設計図書に基づく工事施工を考慮した上で、デザインと技術面の両面にわたって詳細な設計を進めるもので、工事施工に向けて、工事費の具体的な積算も行います。


 次に、プロポーザル方式での公告はしたのか。また、どのように設計事務所は決まっていくのか、との御質問にお答えします。


 本市では、去る11月27日に新庁舎建設基本・実施設計業務公募型プロポーザルによる設計者選定の募集を開始しました。


 設計者決定までの手順としましては、学識経験者及び専門的知見を有する者などで構成される水俣市新庁舎建設設計者選定審査委員会において、参加者から提出された書類を非公開で審査する1次審査と、選定された設計者から具体的な課題に対する技術提案書等をもとに、プレゼンテーション及びヒアリング審査を公開で行う2次審査の2段階で設計者を選定いたします。


 その後、最優秀者及び優秀者をそれぞれ1者ずつ選定し、最優秀者と委託契約等について協議等を行い、合意を経て契約を締結するという手順になります。


 次に、設計事務所決定までには1次審査と2次審査があると聞く。審査の公平性は担保されるのか、との御質問にお答えします。


 審査の公平性については、国土交通省が示すガイドラインとともに、熊本地震で被災した近隣市等、先行する自治体の事例も参考にしながら検討してまいりました。


 検討の結果、設計者選定を行う審査委員については、参加者の技術提案に対し、適切な技術評価を行う必要があるため、建築計画、建築設計、建築構造、環境・設備のそれぞれの分野の学識経験者と行政関係者から構成される水俣市新庁舎建設設計者選定審査委員会を設置し、審査の公平性を図ったところであります。


 また、参加者からの不正な接触、要求を防ぐため、審査委員の公表については、2次審査のプレゼンテーション及びヒアリング審査まで非公開とすることにしていることから、公平性は担保されるものと考えています。


 なお、国土交通省では、設計者の知的財産の漏えい防止と審査の公平性を担保するため、審査は原則非公開で開催するよう推奨されておりますが、本市では、できるだけ市民にも理解していただけるよう、2次審査のプレゼンテーション及びヒアリング審査は公開で実施し、市民傍聴のもと公平な審査が担保されるよう努めてまいりたいと考えております。


 また、審査の際には、参加者名を伏せて審査し、公平に提案内容のみで審査するようにしているほか、参加者に対しても、先行している自治体の事例を参考にしながら、審査実施要領に失格事項を設けているところであります。


 次に、地元設計事務所は関与できるのかとの御質問にお答えをいたします。


 今回の事業には、できれば地元の設計事務所も関与していただきたいと考えており、地元設計事務所は、共同企業体または協力者での参加を想定しております。


 このため、地元設計事務所の参画機会を与えるため、1次審査の評価項目に、地元育成への貢献を設け、地元設計事務所が共同企業体または協力者として参入する場合を評価し、実績に加算することとしております。この1次審査の得点は、2次審査に加算することから、参加者にとっても考慮すべき審査項目の一つとなっていると考えております。


 次に、公告の時点で提示した水俣市の理念や課題はどんなものか、との御質問にお答えいたします。


 公告の時点で提示した水俣市の理念については、水俣市新庁舎建設基本構想に基づき、市民の安全・安心を確保し、誰もが使いやすい、環境に配慮した庁舎と定めており、この基本理念を実現させるために、災害に対する安全性の確保、市民サービスの向上、誰もが使いやすく、市民に親しまれる庁舎、維持管理しやすい庁舎、環境への配慮の5つの基本方針を掲げております。


 なお、公告の時点で提示した課題についても、基本構想に掲げる各基本方針の中で、核となるキーワードを中心に示しているところであり、今回のプロポーザル参加者には基本構想を踏まえた提案をいただきたいと考えているところであります。


○議長(福田 斉君) 野中重男議員。


○野中重男君 多岐にわたって質問しましたけれども、答弁ありがとうございました。


 この市庁舎の建設についての最大のネックは財源だったと思います。以前から、市庁舎はもう古くなっていて、建てかえなきゃいけないという議論がありました。なかなか踏み切れなかったのは、新たに40億のお金がかかったとして、公的建物の建てかえのための基金は8億円ちょっとしかありません。残りの30億円を、庁舎の建てかえは国からの補助がありませんから、基本的には自主財源、あるいは自分で借金してこれを賄わなきゃいけないというのが庁舎の特徴でした。30億借金するとなると、元利償還金が発生しますから、その分毎年の支出をどこかでカットするか抑えるしかないと。政策的経費が狭められてしまうというのがあって、随分悩ましい問題であったというふうに思います。


 それで、地震があって、益城だとか、宇土だとか、八代、人吉あたりも被災して、建てかえに一般単独災害復旧事業債が使えるということになって、何としてもこれは水俣市も活用させてもらえないのかということで、市長とか職員の人たちが必死になって資料をつくられたというふうに思います。実務的にそういう資料で県や国の担当者を説得すると同時に、政治面では、議長や議会や、県選出の県議や国会議員団や比例代表の国会議員団にも要請されて、これが最終的に起債発行が認められて、85.5%が補助されるというふうになったと。これに積み立てている8億何千万円をプラスすると、新たに借金する必要なくて、庁舎が建てかえられるというのは、市民にとっては、大変なメリットだったんではないかなというふうに思います。努力された関係者の方々に本当に感謝申し上げたいなというふうに私も思っているところです。


 それで、2回目の質問をします。


 基本設計に入るまでに水俣市のほうで決めておくことが幾つかあるのかなと思うんですけれども、これについては、どう考えておられますか。


 2点目は、節目で市民に公表していただきたい、そして公開しながら進めていただきたいと思いますけれども、どう考えられるでしょうか。


 以上、2点お願いします。


○議長(福田 斉君) 西田市長。


○市長(西田弘志君) 2点ございました。


 基本設計に入るまで、本市で決めておくことはどんなことがあるか、まず1点目でございました。


 先ほど答弁もいたしましたが、基本設計業務の中で具体的な新庁舎の整備方針や施設計画、そして事業計画等を定めることとしておりますが、議員御指摘のとおり円滑に基本設計業務を進めることができるよう、設計に入るまでに水俣市として内部での検討を進めてまいりたいと考えております。あわせて、市職員の声を新庁舎建設に反映させるために、本年8月に設置いたしました水俣市新庁舎建設庁内検討会議の中でグループディスカッション、また庁内関係部署へのヒアリング等を重ねていく、また新庁舎の機能や配置、構成等についても検討してまいりたいと考えております。


 2点目の節目等で市民の皆様方に公表していくべきではないかという御意見でございました。


 これにつきましては、新庁舎建設に関する進捗状況等につきましては、市民の方々、非常に大きな関心を持っていただいているところでございます。今、御指摘がございましたように、節目節目では、市民に公表していくことは、これは非常に大切だと考えております。


 具体的には、市報であったり、市のホームページ等を初め、先行する自治体の事例幾つかあると思いますので、そういったものを参考にしながら、効果的に市民の皆様方に公表に努めてまいりたいと考えております。


○議長(福田 斉君) 野中重男議員。


○野中重男君 これからのプロポーザルに向けて幾つか提示した資料にしろ、あるいは基本設計段階で提示する資料にしろ、もうかなり膨大で、私の力でそれを全部紹介するというのはとても無理なんですけれども、今提示されたような機能だとか建設の規模だとか、あるいは周辺の整備だとか、こういうものを含めて、今答弁されたように進めてもらうと同時に、あるいは決算委員会等でもいろんな要望が出されていますので、これらも踏まえて、これから着実に遺漏なきように進めていただきたいということをお願いして、この質問は終わります。


○議長(福田 斉君) 次に、徳冨蘆花(徳富健次郎)生誕150周年に向けてについて、答弁を求めます。


 吉本教育長。


  (教育長 吉本哲裕君登壇)


○教育長(吉本哲裕君) 次に、徳冨蘆花(徳富健次郎)生誕150周年に向けてについて、順次お答えします。


 まず、水俣では多くの文化人が生まれ、また生活されていた。その中で徳冨蘆花は概略してどのような文化人だったか、との御質問にお答えします。


 徳冨蘆花は、徳富蘇峰の5歳離れた弟で、2歳まで水俣で過ごしています。同志社や大江義塾で学んだ後、兄蘇峰が立ち上げた民友社で記者や翻訳、新聞小説の執筆に当たりますが、国民新聞に掲載していた小説「不如帰(ほととぎす)」が反響を呼び、続いて刊行した随筆「自然と人生」、自伝的小説「思い出の記」も明治屈指のベストセラーとなり、文豪としての確固たる地位を確立しました。


 作風は描写が細かく、特に自然を描写した美しい文章に定評があるほか、キリスト教の影響も受けていると言われています。


 また、ロシアの文豪トルストイに心酔し、彼のもとを来訪した後はその影響で、晴耕雨読の生活を送ります。晩年まで20年過ごした家と広大な敷地は、現在東京都の公園「蘆花恒春園」として親しまれています。


 次に、蘇峰研究会、蘆花研究会があると聞いている。どのような方が研究されているのかとの御質問にお答えします。


 現在、水俣市では、蘇峰の顕彰・研究をされる水俣市蘇峰会があります。


 水俣市蘇峰会は、徳富蘇峰・蘆花生家や蘇峰記念館の館長を経験された方や学識経験者、水俣の文化・歴史に関心のある方が在籍し、活動を行っておられます。


 また、蘆花については、蘇峰、蘆花に見識のある方々が、蘆花生誕150周年記念誌発行委員会を立ち上げられ、来年度の生誕150年を記念する冊子の執筆のため、蘆花の研究をされておられます。


 次に、徳富蘇峰の副読本について、どのような経過でつくられ、現在どのように活用されているか、との御質問にお答えします。


 御質問の副読本は、蘇峰の生誕150年記念事業の一環として、平成25年3月に教育委員会が発行しました。当時、蘇峰の記念事業をどのようなものにするか、蘇峰会とお話をする中で、小中学生に蘇峰の業績をわかりやすくまとめた冊子が必要ではないかということになり、発行を決めたものです。執筆は、蘇峰会に所属しておられた岩崎徹先生がされました。市内の各小中学校に配布するほか、徳富蘇峰・蘆花生家や蘇峰記念館にて1冊500円で販売し、年間40冊から60冊程度、来館者の方に購入いただいております。


 次に、蘇峰の生誕150年企画が4年前に行われた。どのような企画がされたのか、との御質問にお答えします。


 御質問の生誕150年に伴う事業は、平成24年度から25年度の2カ年にわたって行いました。事業の内容は、さきに述べた副読本の発行のほか、市報に蘇峰の記事の連載を行ったり、記念式典や、蘇峰会や熊本近代文学館と連携した顕彰会などを開催しました。また、子どもたちにより蘇峰に親しんでもらうため、勉強会の開催や生家の研修室を夏休みの学習の場として開放しました。このほか、市内外の蘇峰関連史跡をめぐるツアーや蘇峰関連のマップ発行、蘇峰をテーマとする講談の関連事業を行いました。


○議長(福田 斉君) 野中重男議員。


○野中重男君 答弁ありがとうございました。


 今回、私が徳冨蘆花生誕150年に当たり、顕彰や学習の提案に至った経過なんですけれども、実はことしの秋になりまして、市内のある先輩から、来年は蘆花生誕150年になる。水俣市としてこれを記念し、何か取り組みができないのかというお電話をいただきました。そのときは、はいと返事はしたものの、徳富蘇峰の弟であることは知っていましたけれども、蘆花についてはほとんど知らない、勉強したことがない状況でした。これは何とかしなければならないと思いまして、今答弁にありましたけれども、教育委員会をお訪ねして、岩崎徹先生に時間をとっていただいて、快く詳しく御説明いただきました。この御説明で、自分なりに輪郭が少し見えてきましたので、その先生の話をもとに、図書館で蘆花関係の資料を当たりまして、私の手元にある日本近代関係の歴史の資料なども学習し、きょうに至っています。


 蘇峰についてはもう言うまでもないことですけれども、皆さん承知のとおりです。新聞や本の発行で東京で大きな財を築き、言論人として、年表を見て驚いたんですけれども、49歳で貴族院勅選議員になるなど目をみはる活躍をされています。勅選議員というのは、天皇から勅命で貴族院議員になりなさいというふうになるのが勅選の議員というふうになっております。そういう活躍もされました。


 それから、東京に出られてから何と水俣に19回も帰っておられて、市民と接しておられたという話も先生からお伺いしました。


 ちなみに、市役所前に建っている淇水文庫、あれは蘇峰さんゆかりのものであるということは知っていましたけれども、これもお話を聞いて驚きました。昭和4年ですけれども、蘇峰さんが水俣に来たときに、1万円の寄附を当時の水俣町にされたんだそうです。今のお金に換算すると、1億1,000万円です。これをもとに、水俣町は、あの淇水文庫をつくろうという決断をされて、鉄筋コンクリート3階建ての建物ができているというのもわかりました。


 それで、蘇峰のお父さんは、いわゆる徳富一敬さんというんだそうですけれども、この方のペンネームが徳富淇水さん、それからとって淇水文庫という名前がつけられたというのも聞きました。これも新たな発見でした。


 それで、蘆花については、今答弁ありましたように、蘇峰よりも5歳年下であるということ、それから同志社で学んだということ、何と6カ国語くらいを同志社の英学校で学習して、話したり読んだりすることができた人なんだそうであります。


 水俣に関連する書物はどんなものがあるか、今、教育長の答弁の中でも幾つか出していただいたんですけれども、「思出の記」という本があります。この中には、蘆花のおじいさん御夫婦が住んでおられた水俣川沿いのある家のことが書いてあって、三方が海につながっていて、後ろのハゼの木があるという記載もあります。


 それで、何とこの本は、これも本で調べたんですけれども、最初、1,000部印刷して、昭和に入ってからも増刷されていまして、合計で145版の増版をされています。1回1,000冊として、14万5,000冊印刷しているということなんですね。あの時代にこれだけの売れ行きがあるということは、いかにこれが庶民に受け入れられたかということを示すものではないかということを改めて読みました。それで、日本の文学界でも大文豪として言われたということが答弁にもあったとおりです。


 もう一つ、蘆花の人間像を語る上で、紹介しなければいけないことがあります。それは、蘇峰との間で仲たがいをしたというのが大変有名になっていますけれども、そのきっかけになったのは、蘆花が1902年に、蘇峰が社主の国民新聞に書いた霜枯日記という文章があるんですけれども、これが執筆者に無断で削除・修正されたということに怒って、実は、告別の辞を書くということに至ったんだそうです。


 おもしろいのは、そのころ自主出版した本の冒頭に、この兄との告別の辞を入れて、むしろこちらのほうが有名になったということも逸話として伝わっております。


 もう一つ、これは日本近代に残る出来事だと思いますけれども、1910年5月に起きた大逆事件ということについてです。


 長野県で1人の男が逮捕されたことをきっかけに、この事件はすぐ終わるというふうに担当検事も言っていたんですけれども、天皇家の人々を爆弾で殺害しようとしたとして全国で自由主義者、無政府主義者が相次いで逮捕される事件が起きました。この事件は、いきなり大審院、今で言うと最高裁で審理され、傍聴も認めず、たった1回の審理で24人にいきなり死刑判決が言い渡されると。6日後の1月24日には、12人が絞首刑になる、こういう事件であります。


 これについて、後の内閣総理大臣になった原敬は、こういうふうに言っています。「官僚派がこれを産出せり。弁解の言葉もない」と、そう言っている事件なんです。


 このとき、蘆花はどうしたか。新聞でこの事件のこと、裁判のこと、判決のこと知りまして、実は、明治天皇に助命嘆願の手紙を2回書いて、これを兄の蘇峰に届けています。そして、しばらくしたら、当時の第一高等学校ですね、今で言うと、東京大学ですけれども、弁論部の若者が蘆花を訪ねてきて、東大で講演してくれという依頼がありまして、蘆花はこれを引き受けております。そして、一校の演壇に黒の紋付はかまで立つんですけれども、大講堂は立錐の余地もなく通路や演壇まで埋まり、蘆花が登壇する直前になって「謀叛論徳冨蘆花」の張り紙が出されて、場内は静まり返ったそうです。


 蘆花が何をしゃべったか、その文章も全部残っています。ちょっと紹介しますと、「私は天皇陛下が大好きである。我らの脈管には勤皇の血が流れている。吉田松陰や明治維新の勤王攘夷の志士にせよ、時の権力から言えば謀叛人である。今回逮捕された者たちも有益の志士である。自由平等の新天地を夢見ている。身を献じて人類のために尽くさんとする志士である」という演説しています。


 当時の世相の中でこういう事件について、ここまで行動し、発言した文化人はいないと。文学者の森鴎外、石川啄木というのが同時代の人としていますけれども、この件については文書を残しておりますけれども、それは日記の中であって、外に出したことはないんだそうであります。これは、日本近代の歴史に残るということで、いろんな歴史の本だとかいうものに記録されているというのもわかりました。私も、蘆花は、現代の先駆的視点の持ち主であったのではないかというふうに思うに至りました。


 そこで伺いたいと思います。


 来年は蘆花生誕150年です。研究しておられる先生方もおられます。今さっき答弁があったように、執筆にも既に入っていただいているということも伺っています。その先生方の力もかりて、水俣が誇るべき文化人について、みんなで学習する機会ができないかというふうに思います。


 4年前の蘇峰さんのときのいろんな企画もあるようですから、それらも参考にしながら、教育委員会として計画をつくられたらどうかと思いますけれども、いかがでしょうか。


 1点です。


○議長(福田 斉君) 吉本教育長。


○教育長(吉本哲裕君) 徳富蘆花生誕150年ということで、いろいろとお調べいただいております。詳しく調べられた議員の労に対して、敬服する次第でございますが、来年度事業につきましては、現在、予算の要求段階でございますけれども、蘆花に関する研究家をお招きしての記念講演会の開催や蘆花の記念誌を活用させていただいての勉強会の開催などを考えております。


 また、機運の醸成を図るために、蘇峰記念館や蘇峰蘆花生家などに生誕150年ののぼりを立てたり、記念館横に懸垂幕の掲示を考えております。


 ほかにも蘇峰記念館に蘆花関連の資料の紹介コーナーを設置するなどを考えているところであります。


○議長(福田 斉君) 野中重男議員。


○野中重男君 いろんなことを計画していただければいいなというふうに思います。


 どうすればいいか、私も案があるわけではありませんけれども、いずれにしても、来年は明治維新150年でもあるんです。蘆花の生誕150年でもあります。ですから、この150年というのは、日本が豊かになってきたという歴史でもあります。その中において、人々が生きてきた歴史でもあります。いろんな面から多角的にこの企画をつくってもらえればいいなというふうに思っていますけれども、これについては、いかがお考えでしょうか。


 同じような質問になっちゃって、申しわけないです。


○議長(福田 斉君) 吉本教育長。


○教育長(吉本哲裕君) 議員御指摘のとおり、来年度は蘆花生誕150年でありますけれども、同時にまた、明治維新150年の年でもございます。


 蘆花は、誕生後すぐに元号が慶応から明治に改元されたことから、蘆花を明治の子と呼ぶ学者もいるとの話もございます。


 蘆花を通して、明治以降150年の時代の変動に触れるような事業の展開は、大変有意義なことだと考えます。来年度はまずは蘆花に焦点を当てる事業を行い、蘆花の認知度を高め、顕彰することをメーンにしていきたいと考えておりますが、御指摘の点も踏まえながら、今後取り組んでまいりたいと考えております。


○議長(福田 斉君) 以上で野中重男議員の質問は終わりました。


 これで本日の一般質問の日程を終わり、今期定例会の一般質問を終結します。


 この際、5分間休憩します。


                               午前11時59分 休憩


                               ─────────


                               午後0時3分 開議


○議長(福田 斉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 これから提出議案の質疑に入ります。


        ──────────────────────────





◎日程第2 議第77号 専決処分の報告及び承認について


            専第6号 平成29年度水俣市一般会計補正予算(第5号)





○議長(福田 斉君) 日程第2、議第77号専決処分の報告及び承認についてを議題とします。


 本件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認めます。


        ──────────────────────────





◎日程第3 議第78号 専決処分の報告及び承認について


            専第7号 平成29年度水俣市一般会計補正予算(第6号)





○議長(福田 斉君) 日程第3、議第78号専決処分の報告及び承認についてを議題とします。


 本件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認めます。


        ──────────────────────────





◎日程第4 議第79号 水俣市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について





○議長(福田 斉君) 日程第4、議第79号水俣市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。


 本件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認めます。


        ──────────────────────────





◎日程第5 議第80号 水俣市企業立地条例の一部を改正する条例の制定について





○議長(福田 斉君) 日程第5、議第80号水俣市企業立地条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。


 本件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認めます。


        ──────────────────────────





◎日程第6 議第81号 水俣市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について





○議長(福田 斉君) 日程第6、議第81号水俣市営住宅条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。


 本件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認めます。


        ──────────────────────────





◎日程第7 議第82号 平成29年度水俣市一般会計補正予算(第7号)





○議長(福田 斉君) 日程第7、議第82号平成29年度水俣市一般会計補正予算(第7号)を議題とします。


 本件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認めます。


        ──────────────────────────





◎日程第8 議第83号 平成29年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)





○議長(福田 斉君) 日程第8、議第83号平成29年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)を議題とします。


 本件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認めます。


        ──────────────────────────





◎日程第9 議第84号 平成29年度水俣市介護保険特別会計補正予算(第2号)





○議長(福田 斉君) 日程第9、議第84号平成29年度水俣市介護保険特別会計補正予算(第2号)を議題とします。


 本件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認めます。


        ──────────────────────────





◎日程第10 議第85号 平成29年度水俣市病院事業会計補正予算(第1号)





○議長(福田 斉君) 日程第10、議第85号平成29年度水俣市病院事業会計補正予算(第1号)を議題とします。


 本件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認めます。


        ──────────────────────────





◎日程第11 議第86号 平成29年度水俣市水道事業会計補正予算(第2号)





○議長(福田 斉君) 日程第11、議第86号平成29年度水俣市水道事業会計補正予算(第2号)を議題とします。


 本件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認めます。


        ──────────────────────────





◎日程第12 議第87号 水俣市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について


 日程第13 議第88号 平成29年度水俣市一般会計補正予算(第8号)


 日程第14 議第89号 平成29年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算(第4号)


 日程第15 議第90号 平成29年度水俣市介護保険特別会計補正予算(第3号)


 日程第16 議第91号 平成29年度水俣市水道事業会計補正予算(第3号)





○議長(福田 斉君) 日程第12、議第87号水俣市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてから、日程第16、議第91号平成29年度水俣市水道事業会計補正予算第3号についてまで、5件を一括して議題とします。


        ──────────────────────────


○議長(福田 斉君) 提案理由の説明を求めます。


 西田市長。


  (市長 西田弘志君登壇)


○市長(西田弘志君) 本定例市議会に追加提案いたしました議案につきまして、順次提案理由を御説明申し上げます。


 まず、議第87号水俣市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について申し上げます。


 本案は、平成29年人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定等に準じて、本案のように制定しようとするものであります。


 次に、議第88号平成29年度水俣市一般会計補正予算第8号について申し上げます。


 今回の補正は、歳入歳出それぞれ1,113万9,000円を増額し、補正後の予算総額を、歳入歳出それぞれ149億4,682万4,000円とするものであります。


 補正の内容といたしましては、給与改定等に伴う人件費の調整を計上いたしております。


 なお、財源といたしましては、第17款繰入金、第19款諸収入をもって調整いたしております。


 次に、議第89号平成29年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算第4号について申し上げます。


 今回の補正は、歳入歳出それぞれ39万2,000円を増額し、補正後の予算総額を歳入歳出それぞれ47億8,545万5,000円とするものであります。


 補正の内容といたしましては、第1款総務費に給与改定等による人件費の増額を計上いたしております。


 これらの財源といたしましては、第9款繰入金をもって調整いたしております。


 次に、議第90号平成29年度水俣市介護保険特別会計補正予算第3号について申し上げます。


 今回の補正は、歳入歳出それぞれ29万6,000円を増額し、補正後の予算総額を、歳入歳出それぞれ32億8,783万7,000円とするものであります。


 補正の内容といたしましては、第1款総務費に給与改定等による人件費の増額を計上いたしております。


 これらの財源といたしましては、第6款繰入金をもって調整いたしております。


 次に、議第91号平成29年度水俣市水道事業会計補正予算第3号について申し上げます。


 今回の補正は、平成29年度水俣市水道事業会計予算第3条に定める収益的支出の額を63万4,000円増額して、補正後の収益的支出の額を4億905万4,000円に、第4条に定める資本的支出の額を5万8,000円増額して、補正後の資本的支出の額を2億1,789万2,000円とするものであります。


 補正の内容といたしましては、収益的支出及び資本的支出に、給与改定等に伴う人件費の増額を計上いたしております。


 以上、本定例市議会に追加提案いたしました議第87号から議第91号までについて、順次提案理由を御説明申し上げましたが、慎重審議を賜り、速やかに御可決くださいますようよろしくお願い申し上げます。


○議長(福田 斉君) 提案理由の説明は終わりました。


 この際、提出議案調査のためしばらく休憩します。


                               午後0時10分 休憩


                               ─────────


                               午後0時11分 開議


○議長(福田 斉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 これから、先ほど市長から提案理由の説明がありました議案の質疑に入ります。


 議第87号水俣市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてから議第91号平成29年度水俣市水道事業会計補正予算第3号についてまで、本5件について質疑はありませんか。


  (「なし」と言う者あり)


○議長(福田 斉君) 質疑なしと認め、これで質疑を終わります。


 ただいま質疑を終わりました議第77号から議第91号まで議案15件は、議席に配付の議事日程記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。


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○議長(福田 斉君) 以上で本日の日程は全部終了しました。


 次の本会議は、14日午前10時から開き、議案の採決を行います。


 討論の通告は、13日正午までに通告願います。


 本日はこれで散会します。


                               午後0時12分 散会