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熊本県 熊本市

平成20年第 3回定例会−09月05日-02号




平成20年第 3回定例会

  平成20年9月5日(金曜)
┌─────────────────────────────────────┐
│ 議 事 日 程 第2号                         │
│ 平成20年9月5日(金曜)午前10時開議                │
│ 第  1 質問                             │
└─────────────────────────────────────┘
                           午前10時01分 開議
○牛嶋弘 議長  ただいまより本日の会議を開きます。
     ───────────────────────────
○牛嶋弘 議長  日程に入るに先立ちまして御報告いたします。
 去る9月3日開催の各決算特別委員会において、正副委員長互選の結果、平成19年度一般並びに特別会計決算特別委員長に東すみよ議員、副委員長に高島和男議員、また、平成19年度公営企業会計決算特別委員長に藤山英美議員、副委員長に東美千子議員が当選されました。
 以上、御報告いたします。
     ───────────────────────────
○牛嶋弘 議長  日程第1「質問」を行います。
 順次発言を許します。田尻清輝議員。
        〔31番 田尻清輝議員 登壇 拍手〕
◆田尻清輝 議員  おはようございます。くまもと未来の田尻清輝でございます。
 平成20年第3回定例会の冒頭に登壇の機会を与えていただきました先輩並びに同僚議員に厚く御礼申し上げます。
 平成3年9月9日に初登壇以来、10回を迎えることになりましたが、何回この質問に立ちましても緊張いたします。これから幸山市長と議論を戦わせることになると、なおさら緊張して、どこまで質問を展開していいのか判断しかねますが、精いっぱい頑張ってまいりたいと思いますので、幸山市長を初め執行部の皆様の明快な御答弁をよろしくお願い申し上げます。
 ことしの夏は、梅雨明けが早かったせいか、7月、8月が非常に暑く感じられました。雨も少なかったのですが、局地的には大雨洪水警報の発令が多かったようで、異常気象の発生は、地球温暖化によるヒートアイランドによる現象かとも思われます。
 また、本年は、8月8日に北京オリンピックが開催され、これまでで最も多い204の国と地域の参加があり、日本も、柔道、水泳、レスリング等で9個の金メダルを獲得しており、本県出身の末續慎吾選手も400メートルリレーで銅メダルの快挙を挙げられ、皆さんとともにお喜びしたいと思います。
 一方、国内では、8月1日に第2次福田内閣が発足し、9月1日に1カ月で福田総理は政権を投げ出してしまいました。安全・安心の内閣と名づけ、信頼の回復に努めておられたものの、年金問題、後期高齢者医療制度、そして閣僚の発言問題等で支持率の上昇には結びつかなかったようで、自信をなくされたのでしょう。今後の政局運営を非常に危惧するものであります。
 このような時期、幸山市長も2期目の折り返し点に近づいてまいりました。本市の多くの課題に積極的に取り組まれておられますことに敬意を表する次第であります。
 さて、去る6月に第6次総合計画のための基本構想を発表され、本市のさらなる発展のための10カ年計画となされるわけですが、今回は、目指すまちの姿「湧々(わくわく)都市くまもと」と銘打って多くの構想を掲げておいでですが、幸山市長が一番重点を置かれる点はどこですか。お尋ねします。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  田尻議員の第6次総合計画に関しまして、基本構想における重点項目について、一番重点を置いている点はどこかということにつきまして、お答えをさせていただきます。
 今回の基本構想に示しました事項でございますけれども、そのすべてがこれからの10年、新しい熊本市のまちづくりを進めるに当たりまして重要なことばかりでございますが、私といたしましては、その中でも一番ということではございますが、2点につきまして特に力を入れて取り組んでいきたいと考えておりますので、御紹介させていただきます。
 まず、1点目といたしましては、先ほど御紹介もございましたが、基本構想におきまして、目指すまちの姿として掲げました『「湧々(わくわく)都市くまもと」〜九州の真ん中!人ほほえみ 暮らしうるおう集いのまち〜』これを実現するための4つの重点プロジェクトの推進でございます。
 改めまして、その内容を御紹介させていただきますと、次の世代を担う子どもたちの健やかな成長を支える社会と、互いに助け合う、自主自立の地域づくりを進める暮らしわくわくプロジェクト、そして、熊本城に代表される歴史や文化、清らかな地下水、安全でおいしい食など、先人から受け継がれる豊かな恵みの保全と継承に努めるめぐみわくわくプロジェクト、そして、車がなくても不便を感じない、だれもが利用しやすい公共交通体系を整備するおでかけわくわくプロジェクト、さらには、九州新幹線鹿児島ルートの全線開業を契機といたしまして、多くの人々を引きつける魅力づくりと都市のブランドイメージの向上に取り組む出会いわくわくプロジェクトでございます。
 この4つのプロジェクトを積極的に進めてまいりますことで、九州中央の交流拠点として、九州の一体的な発展に貢献できる魅力と活力に満ちた新しい熊本づくりを進めてまいりたいと考えております。
 続きまして、2点目といたしましては、こうした取り組みを進めるに当たりましては、市民、事業者、行政、その三者がそれぞれに役割を担い、協力してまちづくりに取り組む、いわゆる市民協働のまちづくりの推進が不可欠であると考えております。
 このようなことから、基本構想の冒頭に掲げておりますとおり、今回の総合計画におきましては、行政のみならず市民の皆様方と行政とに共通、共有するまちづくりの指針として策定することといたしまして、基本計画におきましては、施策分野ごとの市民、地域団体、NPO等、事業者、行政、それぞれの役割につきまして、協働と自主自立のまちづくり検討会議におきまして議論していただきましたものを具体的に記載してまいりたいと考えております。
 加えまして、このようなまちづくりを迅速かつ強力に推進してまいりますためにも、現行制度において、基礎自治体の中で権限と財源が最も充実した政令指定都市への移行を実現しなければならないと考えているところでございます。
 なお、第6次総合計画の基本計画の素案についてでございますけれども、今議会におきまして中間報告を行うことといたしておりますので、議員各位におかれましては、さまざまな観点から御意見をいただければ幸いでございます。
        〔31番 田尻清輝議員 登壇〕
◆田尻清輝 議員  御答弁ありがとうございました。
 熊本市民が安全・安心でわくわくするようなまちづくりをよろしくお願いいたします。
 続いて、行財政改革についてお尋ねします。
 本市の平成20年度当初予算は、福祉重視、そして財政改革のための公債費重視、そして投資的経費の減少といった一般会計の組み方で、前年と余り変化のない2,078億円強であり、熊本城本丸御殿も無事落成し、熊本観光の目玉として人気復活し、入場者も100万人を超え、昭君之間の豪華絢爛さや大御台所、いろり跡などに人気が集中しているようです。熊本城復元工事は一段落したところですが、私は、今まで一般募集していた一口城主を新たに取り組んだらどうかと思い、ここに提案します。今後も百間櫓や北大手門などの復元工事をどのようにするのかも含めお尋ねします。
 まだまだ行財政改革推進計画は続行されますが、市債発行を抑え、保育園の民間移譲や学校給食、ごみ収集の民間委託、市営住宅の指定管理者導入等、続々、経費節減に努力しておられますが、選択と集中をどうコントロールされていかれるのか、昨年から始まった中心市街地活性化事業においても、行政が事業主体となるのが44項目もあり、かなりの予算が必要です。中心市街地に箱物を多くつくっても、周辺部から人が集まらなければ意味がないと思います。農業、漁業、建設業は今厳しい状況です。周辺が潤うことも考えていただき、皆が中心街へ出かける経済力も心がけてほしいものです。
 本市では、企業立地促進策で、1社当たり上限20億円を助成し、正社員1人当たり50万円の補助をするとのことですが、市内の市関係の工事をする業者は、競争競争で体力も弱まって、給料も遅配するところもあり、市の工事をとったが存続も危ぶまれるという話も聞きます。中心市街地活性化、また、企業誘致も大切ですが、市の工事契約で最低制限価格制度を見直し、80%台の契約率になるよう制度を変えてほしいとの話が多く聞かれますが、改善はできませんか。体力をつけ、次の活性化にもなると思いますが、いかがかお尋ねします。
 また、去る8月、職員の収賄事件が発覚し幸山市長も陳謝されましたが、競輪場の広告宣伝の契約で委託業者の便宜を図った見返りとのことだが、新聞報道によると、所長は、容疑者は契約審査にはかかわられず、どうやったかは考えられないと述べたとあり、ほかに関係者がいたとも受け取れる話ではないかと心配です。
 市は、職員倫理条例や職員倫理規則などをつくり、市事業の利害関係者との接触と交遊禁止を打ち出していますが、果たして効果はあるのか。また、関係者以外との情報交換等にも影響がありはしないか、職員の士気ややる気もしぼんで、市役所全体が沈滞ムードに陥るのではないかと心配です。頑張った職員の表彰などはどうされているんでしょうか。市長は、毎議会陳謝ばかりで、なお改善されていないのは問題があるのではないかと思います。職員倫理規則の効果と影響及び職員の士気向上の取り組みと不祥事防止対策についてお尋ねします。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  ただいま行財政改革の中で職員の不祥事につきましてお尋ねがあったところでございます。
 一昨日の議会初日の提案理由説明の冒頭にも申し上げたところでございますけれども、改めまして、今回の職員の逮捕、市民の皆様方を初め、議会の皆様方の信頼を再び大きく失墜する結果となりましたこと、心からおわびを申し上げたいと存じます。
 ただいま、さまざまな観点から御指摘をいただいたところでもございますし、また、今議会におきましても、市民の皆様方からもさまざまな御指摘をいただいているところでございます。その一つ一つを真摯に受けとめまして、これまで取り組んでまいりました改善策等を改めて見直してまいります中で、再び信頼回復に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、今後とも御指摘をどうぞよろしくお願い申し上げる次第でございます。
 それでは、順次お答えさせていただきます。
 まず、1点目の倫理条例、倫理規則、効果があるのかというお尋ねでございますが、この条例は、職務の執行の公正さに対する市民の疑惑や不信を招くような行為の防止を図り、公務及び市職員に対する市民の信頼を確保することを目的といたしておりまして、職員倫理規則につきましては、この条例に基づき職員倫理の保持を図るために禁止行為や報告義務について規定したものでございます。
 この条例、規則の制定に当たりましては、各職場に配置いたしております倫理管理者及び職場倫理指導員への説明会を開催し、その上で、各職場において職場研修推進制度を活用した研修会を実施いたしたところでございまして、このような取り組みの中で、職員一人一人が全体の奉仕者であるという意識を強く持ち、公務員としての倫理観がさらに高められたものと考えております。
 2点目の関係者以外との情報交換等にも影響がないかという御質問でございますけれども、倫理条例や倫理規則は公務員としての正当な活動を制限するものではなく、市民から疑惑を招きかねない事業者等との行為などを規制したものでございますので、公の場での情報交換あるいは意見交換等までを制限しているものではございません。
 3点目の市役所全体が沈滞ムードに陥るのではないかという御質問でございますが、本市におきましては、昨年度から、各職場がみずから職員の能力開発に取り組むための職場研修制度を取り入れ、職員一人一人が不祥事をみずからのこととしてとらえ、公務員としてのあり方を考えさせるような取り組みを行ってきたところでございます。
 また、公務員倫理研修を通して、全職員が不祥事防止に関し感じたこと、あるいは考えたことを感想文として書き、若手職員で構成する熊本市職員のあり方を考えるワーキンググループにおきまして、市役所の今後のあり方についての研究会を行いますなど、公務員倫理の保持に全力で取り組んできたところでございます。
 さらに、今年度は、職員研修の目標として、職場風土の活性化を掲げまして、風通しがよく人材が育つような組織風土の醸成を図り、職員のやる気を高める職場環境づくりを重点に取り組んでいくことといたしております。今後も人材育成センターでの職員研修や各職場での研修を通じ、職員一人一人が使命感や誇りを持って行動し、意欲とやりがいを持って職務に当たることができますよう、職場環境づくりを積極的に進めてまいりたいと考えております。
 4点目の職員の表彰等についてでございますが、本市におきましては、職員提案に関する訓令を制定いたしまして、市政に対する職員の参加意識の高揚を図り、行政効率の向上に資することを目的として制度をスタートさせております。
 優秀な提案につきましては表彰を行っておりますが、ただ単に表彰だけで終わるのではなく、いかにその提案を実現させていくかを大切にすることによりまして、職員のやる気を喚起させることができると考えております。特に、これからの市政を担う若い職員に対しましては、このような機会を十分に活用し、積極的に政策立案に取り組むことを期待いたしておりまして、このような取り組みにより市役所が活性化を図ることができるのではないかと考えております。
 最後の御質問に関しまして、改めて、私の思いも含め述べさせていただきたいと存じます。
 私が市長として第一に掲げ努めてまいりましたこと、公平・公正で信頼される市政の実現でございます。そして、市民に信頼される熊本市役所の実現には、職員一人一人の意識変革、公平・公正を旨とした日々の業務の遂行が不可欠でございまして、職員とともにその実現に取り組んでまいったところでございます。
 それだけに、不祥事が起こりますたびに、信頼される市政の実現が遠のくことへの無念さとともに、私自身の非力さを感じておりますが、なお、あきらめることなく、信頼回復に努めようと職員に呼びかけてまいったところでございます。
 また、先ほど述べましたような職員研修の目標に職場風土の活性化を掲げ、あるいは倫理規則を制定し、何が市民の疑惑や不信を招くような行為に当たるのか、職員が自主的に判断できるように図ったところでございます。
 このような取り組みを通じ、職員の意識、少しずつではありますが変わりつつあると感じております。そのためにも、なぜこのような事件が再び発生したのか、原因が一個人の問題なのか、あるいは組織的なものなのかを明らかにし、原因究明とともに再発防止に再び立ち向かってまいりますことが、今私が果たすべき責務だと考えております。
 冒頭申し上げたことではございますけれども、改めまして、ただいま議員から御指摘いただきましたこと、あるいは今回の事件につきまして、そして市役所全体についてたくさんの厳しい御意見をいただいているところでございます。その一つ一つを真摯に受けとめまして、これまでとってまいりました対応策を改めて見直しながら、職員とともに市民の皆様に信頼され、そして誇れる市役所を目指してまいりたいと考えておりますので、議員各位におかれましては、何とぞ御指導のほどよろしくお願い申し上げる次第でございます。
        〔谷口博通経済振興局長 登壇〕
◎谷口博通 経済振興局長  私の方からは、熊本城の復元工事についてお答え申し上げます。
 近年の熊本城の入園者は、平成18年の年末から本年5月までの1年5カ月にわたり開催されました築城400年祭によりまして、平成19年の暦年統計で前年より32万人多い121万人を数えております。さらに、平成20年は、復元しました本丸御殿の一般公開などによりまして、8月末現在で、既に前年を上回る132万人の方々に入園いただいております。
 この本丸御殿を初めとする一連の復元整備は、平成9年度に策定いたしました熊本城復元整備計画に基づき、短期計画との位置づけで進めてきたものであります。今後は、馬具櫓一帯などの老朽化が進んだ既存建造物等を対象に、補修を兼ねた本来の復元手法による整備や西櫓門及び百間櫓一帯の復元整備など、関係部局と協議を進めながら、復元整備計画に基づき、順次熊本城を往時の姿に近づけることを目指し、整備を進めたいと考えております。
 そのような中、これまでの復元整備に対しましては、一口城主制度によりまして12億600万円余りの募金が集まっており、復元の貴重な財源として活用させていただいたところであります。
 熊本城の復元整備や補修は、市民を初め多くの皆様の理解のもと協働して進めていくことが大変重要であり、有意義なことと考えております。そのため、次なる整備等にあわせまして、一口城主制度によります募金も再開したいと考えております。
        〔寺本敬司総務局長 登壇〕
◎寺本敬司 総務局長  入札制度の改善についてお答えいたします。
 本市におきましては、極端な低価格での受注が、品質の低下、労働条件の悪化、安全対策の不徹底等につながりやすいことから、最低制限価格制度を導入しているところでございますが、最低制限価格は、工事の種類や内容により個々具体的に算定しております。また、本年4月からは、最低制限価格設定のもととなる最低制限基準額の算定に当たり、労務賃金等を見直し、企業努力による競争が行えるよう、環境整備を行ったところでございます。今後も公正、透明で競争性の高い入札制度の改善に努めてまいりたいと考えております。
        〔31番 田尻清輝議員 登壇〕
◆田尻清輝 議員  御答弁ありがとうございました。
 信頼回復の努力は評価しておりますが、職員の不祥事では、幸山市長は議会のたびに陳謝されておりますけれども、12月議会ではぜひそのことがないようお祈りするものでございます。
 熊本城復元のための一口城主制度は、市民の意識向上にも大変役立っています。復活していただくようで大変期待しております。また、400年祭においては、この「ひごまる」のロゴマークがみやげ物その他多くのものに使われ、大変活性化が行われたと聞いております。この私のネクタイもひごまる、熊本築城400年祭ということで多くの方に勧めたところ、大変好評でございましたことを皆様に報告します。
 また、市の工事に参入している業者は公共工事が減少している中、価格の競争も激しく、市は健全で競争力のある業者の育成をすると言われておりますが、業者の実態調査もしてもらいたいと希望いたします。
 続いて、熊本産院の市民病院への統合についてお尋ねします。
 我が会派くまもと未来では、本年4月、平成20年度に本市が取り組むべき重要課題について、会派としての基本的な考え方を、くまもと未来平成20年度7つの決意としてまとめ幸山市長に申し入れを行いました。その7項目とは、1、産院の見直しについて、2、家庭ごみの有料化について、3、市バスについて、4、政令指定都市の実現について、5、中心市街地の活性化について、6、健全なこどもの育成について、7、議会活性化についてであります。
 我が会派は、9月議会を迎えるに当たり、これらの中でも特に懸案事項となっている熊本産院問題と家庭ごみの有料化について、市民のニーズを踏まえた方向性を明確に打ち出すため、この8月に独自に市民アンケートを行いました。
 そこで、この2点について、アンケート結果を踏まえながら質問したいと思います。
 まず、産院についてのアンケートでは、その前提情報として、産院の現状、市内の産科病床の利用率、さらには、NICUが不足し県外病院への母体搬送が年間25人前後に上ることなどや産院存続を訴える皆様の考えについても、例えば、産院は、赤ちゃんにやさしい病院として母乳育児や産後ケアにも取り組んでいること、平成19年度の収支は、ここ数年の赤字、約1億円から2,600万円余りに改善されたことなどを記載するとともに、熊本市執行部の考え方、例えば赤ちゃんにやさしい病院である市民病院との一体化により、これまでの取り組みを全市的に拡大できることやNICUの増床により、県外への母体搬送が改善できることなどについても記載し、その上で、市の考え方である産院の市民病院への一体化についての賛否をお聞きしました。その結果は、回収した回答数2,135名、そのうち賛成とどちらかといえば賛成が合わせて1,501名で約70%、反対もしくはどちらかといえば反対が合わせて398名で約19%でありました。
 また、自由に記載していただいた御意見のうち、主なものを御紹介しますと、産院のよいところを市民病院に受け継いでいけばいい、産院という場を残すより、もっと広く福祉サービスを充実することが必要で、経済的な援助が必要な人にも産院と同じように市民病院で対応できるのならば特に産院を残す必要はないと思う。母乳育児や産後のケアは民間の病院でもきちんとやってくれるし、10億円もかけて改築するメリットは余り感じない。赤字が減少したとはいえ、市民病院と併存させるのは税金の無駄遣いである。市民病院を充実させるべきであるなどの意見が寄せられております。
 我が会派は、これまでも産院の市民病院への統合推進の立場をとってきましたが、このアンケート結果を見て、さらにその思いを強くしているところであります。
 市民の多くは、アンケートに見られるように、民間でできることは民間でやってもらい、産院を市民病院に統合して、市民病院を充実させることを望んでいるのではないかと考えます。
 そこでお尋ねしますが、今回提案されている病院事業の一体化、すなわち熊本産院の市民病院への統合に関して、その基本的な考え方とねらいを幸山市長にお伺いしたいと思います。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  熊本産院の市民病院への統合の基本的な考え方とねらいにつきまして、お答えさせていただきます。
 熊本産院と市民病院を一体化することに伴う関係条例の改正案についてでございますけれども、平成18年第1回定例会におきまして議決されました熊本市病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例の附則及びこれに関する保健福祉委員会の附帯決議に基づき、本市における妊産婦に対する支援の状況等について、総合的な検討を行った結果、今回の提案に至ったものでございます。
        〔議長退席、副議長着席〕
 個別項目の検討内容についてでございますが、まず、本市における母乳育児の推進や妊産婦に対する支援につきましては、関係機関による取り組みが着実に進みつつございますが、今後、全市的に一層の推進を図りますには、市民病院や各保健福祉センター、民間医療機関等による組織的な取り組みを効果的・効率的に充実していく体制を整備していくことが望ましいと考えております。また、本市における措置、福祉的分娩につきましては、この2年間で市民病院や民間医療機関等におきまして十分対応できる体制が整備されております。
 熊本産院の経営状況についてでございますが、熊本産院においては、助産のみならず一般分娩件数も減少してきております中、毎年の収支差の変動が大きいこと、また、病棟施設等の環境につきましては、今後大規模な投資が必要と見込まれることなどを考え合わせますと、今後の全体的な収支見通しは厳しいものになると考えられます。
 あわせまして、公的医療機関のあり方に関し、本市におきましては、産科医療機関の病床利用率は54%にとどまっており、民間医療機関の病床が十分あると考えられます中、本市の公立病院としての産科医療の果たすべき役割は、民間医療機関だけでは提供が困難な出産前後の母体や新生児の緊急時に対応できる高度医療機能、あるいは関係各科による総合的な医療の提供、そして先駆的な妊産婦支援等であると考えております。
 これらの点を総合的に検討いたしました結果、熊本産院と市民病院を一体化し、各診療科と産婦人科の連携強化による総合的な産科医療体制の充実やNICUの増床など、高度な周産期母子医療体制の強化を図ることとしたものでございます。また、あわせまして、市民病院に助産師外来を新設いたしますとともに、各保健福祉センターにおきましては、育児支援家庭訪問事業を強化いたしますなど、妊産婦支援機能を全市的に拡大し、充実してまいりたいと考えております。
 御紹介いただきましたアンケートはもとより、これまでいただいてまいりました市民の皆様方からのさまざまな貴重な御意見をしっかりと受けとめ、熊本産院で蓄積されたノウハウを生かしながら、全市的に子供を安心して産み育てることができる環境づくりを進めてまいりたいと考えております。
        〔31番 田尻清輝議員 登壇〕
◆田尻清輝 議員  御答弁ありがとうございました。
 昨日、我が会派くまもと未来は、熊本産院と市民病院産婦人科外来と病棟を視察しました。市立熊本産院は、ちょうど母親学級ということで多くの母親も集まっておられましたが、看護師さんたちが丁寧に対応されていました。
 続いて、熊本市民病院へ行き説明を受けましたが、施設や器具類については、NICU室や他の設備も見せてもらい、未熟児の対応にも十分と思え、また、医師や看護師さんたちの対応も大変よかったので、安心して帰った次第でございます。
 続いて、家庭ごみ有料化についてお尋ね申し上げます。
 家庭ごみの有料化に関しては、一昨年の3月議会で執行部から提案された条例改正案を市議会では否決いたしました。その主な理由としては、有料化導入の前にごみ減量の普及啓発などなすべきことがまだ十分なされていないということであったと記憶しております。我が会派は、その際も、ごみ有料化は、地球規模での環境問題が健在する中、ぜひとも必要な改革であるとして賛成の立場をとったのでありますけれども、否決という結果は残念でありました。
 その後、執行部では600回以上に及ぶ地域説明会の開催、マスコミ等を通じたPR、この中には幸山市長主演のテレビコマーシャルもありましたが、さらには、地域での資源物の集団回収への助成や生ごみ処理機購入費助成の拡大など、さまざまなごみ減量啓発活動を展開してこられたことは十分承知しておりますが、結果としては、いまだごみ減量は五、六%程度にとどまっており、目標としている20%以上の減量達成にはほど遠い状況であります。
 今やごみ減量は、全国で各自治体が取り組んでいる喫緊の課題であり、本市においてもこの現状を打開するためには早急に抜本的な対策をとることが必要であります。また、減量を達成できなければ、西部の新工場計画もさらに規模を大きくしなければならないと聞いており、先般、視察いたしました扇田最終処分場においても、搬入量の8割が東部及び西部環境工場の焼却灰ということで私たちは大変驚きまして、その延命化のためには家庭ごみの減量が不可欠であります。
 御承知のように、環境工場や最終処分場の整備に係る経費は膨大な金額であり、ごみ減量が本格的に進むか進まないかは、今後の本市の財政にも大きく影響を与えるものであります。
 このような認識から、私たち会派全員で、先進地であります八王子市に研修に行き、家庭ごみ収集を実際に体験するとともに、その取り組みについて話をお聞きしてまいりました。八王子市では、家庭ごみ有料化と戸別収集、そして資源物回収の拡充をセットとして取り組み、平成13年度の1人当たり1日660グラムから平成17年度には500グラムへと25%の大幅な減量を達成したそうであります。本市でもこのような抜本的取り組みを早急にすべきであると思いますが、有料化の導入に関しては、市民の方々に新たな負担をお願いするものであることから、市民の意向を十分把握して行うことが重要です。
 そこで、先ほど申し上げましたように、我が会派では、この問題についても、市民へのアンケートを行いました。その結果は、有料化導入に賛成及びどちらかといえば賛成が合わせて65%、反対及びどちらかといえば反対が合わせて32%でありました。また、参考として、1袋当たりの価格についても聞いたところ、1袋当たり30円を希望する者が46%、45円が21%でありました。これについても自由に記載していただいたその理由のうち、主なものを御紹介しますと、有料化によって、市民の意識はとても変わるのではないかと思う、それによってごみの減量も実現するのではないかと考える、ごみの減量化が進まないのならば有料化も仕方ない。しかし、我が家では、生ごみは必ず干して乾かして出している。市民一人一人がもう少し努力すべきである。また、自分さえよければという風潮のもと、ごみの捨て方がなっていない。収集場所付近の住民は大変嫌な思いをしているので、できれば戸別収集に移行してほしいなどの意見が寄せられております。
 このアンケート結果を見れば、市民の大方は有料化の導入を容認していると思いますし、袋の価格は大、中、小の20円から45円ぐらいの間を想定するのが妥当であると考えます。
 そこでお尋ねですが、執行部としては、ごみ有料化の導入についてどのように考えているのか、その目的、効果、有料化で得られる財源の使い道、さらには、個別意見でも比較的多かった戸別収集について同時に実施する考えはないのか、幸山市長の御答弁をお願いいたします。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  家庭ごみの有料化につきましてお答えさせていただきます。
 ごみ問題でございますが、改めてでございますけれども、私たちにとりまして最も身近で重要な環境問題でございます。私自身、地球環境を守り良好な環境を次の世代に引き継いでまいりますため、目標としております平成22年度における家庭ごみの20%減量を何とか実現しなければならないと、改めて強い思いを持っているところでもございます。
 さて、家庭ごみの有料化に向けまして、これまでの取り組み、経緯等につきましては、ただいま議員が述べられたとおりでございますけれども、その有料化を導入する目的といたしましては、市民のごみに対する関心をさらに高めていくためのきっかけとすること、そして、家庭ごみの減量及び分別の徹底を図ること、そして、ごみ量に応じた負担の公平化を図ること、さらには得られる財源による新たなごみ減量、リサイクルの仕組みづくりを行うこと、以上の4つでございまして、有料化をごみ減量の有効な手段として位置づけまして、ごみ減量、リサイクルの推進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、有料化の導入によりもたらされるごみ減量の効果といたしましては、CO2排出量の削減による地球温暖化防止へ寄与することはもちろんでございますが、特に、新たな環境工場の規模縮小、最終処分場の延命化といった効果が本市の将来における財政負担の軽減にも大きく寄与するものと考えております。
 次に、市民の皆様から御負担いただきました手数料の使い道についてでございますけれども、循環型社会の形成に向けました新たなごみ減量、リサイクルのための施策に活用することとしており、新たな財源を用いまして、さらにごみ減量、リサイクルが進むというよい循環をつくっていきたいと考えております。
 具体的にでございますけれども、現在焼却処分しておりますプラスチック製容器包装の分別収集、蛍光管や使用済みてんぷら油などの拠点回収の拡大、生ごみの堆肥化等の検討などに取り組んでまいりたいと考えております。また、現在、主に町内会の皆さんに御協力いただいておりますごみステーション管理等への支援やルール違反、不法投棄対策の強化及び子供たちなどへの環境教育の充実などに取り組むこととさせていただきたいと考えております。
 次に、戸別収集についてお答えさせていただきます。
 ただいま議員の方から、会派全員で八王子市に視察に出向かれ、さまざまな調査を行われたとの御紹介がございました。会派を挙げてごみ問題に取り組んでいただいておられることに対しまして、まずは心から敬意を表したいと存じます。
 戸別収集につきましては、平成18年度から2カ年にわたりまして行いましたモデル調査の結果から、一定の減量効果も見られまして、ごみ減量策としての有効性、これはございますものの経費増などの課題も明らかになっております。
 議員が御紹介されました八王子市でございますが、確かに有料化との同時実施によりまして大幅な減量効果を上げ、大きな経費増も伴っていないところでございますけれども、あわせまして、調査いたしました近隣の都市におきましては、大きな経費増にもかかわらず、当初計画どおりの効果が上がっていないなど、都市ごとにその実情は異なっており、現在のところ、本市において戸別収集を導入する費用対効果等につきまして、さらなる調査を行う必要があるものと考えております。そこで、これまでのモデル調査を拡大、充実して実施し、将来の方向性を見きわめていきたいと考えております。
        〔31番 田尻清輝議員 登壇〕
◆田尻清輝 議員  ありがとうございました。
 ごみの有料化や分別、また戸別収集はごみ減量のための有効な手段だと思います。八王子市では、ただの有料化では効果は少ない、1袋当たり大体80円ぐらいが妥当ではないかと。実際に、八王子市では1袋75円で販売されており、熊本市は1リットル1円ぐらいでは、余り効果がないのではないですかと言われましたけれども、アンケートは30円から40円ぐらいが一番多かったです。
 また、組合とか執行部、そして現場と一緒に話し合って、戸別収集の車も1台に2人しか乗っていないということで、私たちもそれは3人ぐらいいないと危なかろうと言いましたけれども、頑張って2人で運転していますということでしたので、執行部の方ももっと頑張っていただきたいと思います。
 また、市民の意識改革のためには一生懸命努力されておられますことには敬意を払いますが、戸別収集はさらなる検証を深めて実施に踏み切ってもらいたいと思います。
 また、小学生のうちから分別収集など教育をしてもらいたいとの意見がありまして、子供が親に、母ちゃんこれは分別が違うよというぐらいに小学校でも教えておけば、大きくなってから完全に分別収集が行えるのではないかというような御意見もあっておりますので、申し添えておきます。
 続いて、政令指定都市についてお尋ねします。
 国の支援により、合併して人口が70万人を超えたら政令市と認めます。権限と財源を大幅に移譲しますと甘い言葉をささやかれ、全国から5つの市が政令市として誕生し、熊本市もそれをねらって努力しているところでございます。市長を初め、関係者の御努力に敬意を払う次第です。既に富合町とは10月6日に合併が決定し、新熊本市は、益城町、植木町、城南町をターゲットに、何回となく任意協議会を行い、いよいよ今月はすべての町が決定を見ることになっていましたが、去る8月21日、城南町は法定協設置案が5対9で否決されてしまいました。幸山市長は、7月1日には蒲島県知事に政令指定都市実現に向けての支援の要請をされ、蒲島知事は、熊本市が政令市になり発展することが県全体の底上げにつながるとして、平成22年3月の合併特例法の期限を考えれば、早期に法定協を設置しなければならないと協力を約束されております。
 そして、知事は、みずから合併政令市の必要性を住民に訴えるため、7月25日に城南町、8月9日に益城町に出かけられましたが、城南町は残念ながら否決され、残る益城町と植木町に望みをつなぐところですが、そのために幸山市長はどのような運動を展開されますか。本日から質問も始まり、市長もなかなか動きがとれない中、益城町も今月中には法定協設置の議案を提出するとのことですが、予断を許さないところです。
 城南町では、任意協議会が終了した7月25日に、県主催で合併政令市セミナーが行われ、蒲島知事は、600人の住民に合併のメリットを強調されたけれども、議会は反対の立場をとったということは、本市の今までの協議会での説明が上辺だけで、議会内に浸透していなかったと言わざるを得ないと思います。
 今後は、益城町、植木町の議会対策が重要ではないかと思います。本市からも、また役場の職員からも議員一人一人に説明、納得を得ることが必要であり、この働きかけをすべきと思いますが、いかがでしょうか。また、法定協を設置しても、1年から2年は県や総務省の承認手続が必要とのことですが、タイムリミットはいつかお尋ねします。また、28日には、熊本市政令指定都市推進協議会が設置され、政令指定都市実現に協力支援するとのことですが、具体的にどのようなことをやるのかお尋ねします。
 ちなみに、九州3番目の都市と威張ってはいますが、それもいつまで続くかわからない状況になってきました。先月25日の新聞報道によりますと、有明海の向こうの長崎県で5つの市長が集まり、合併で合意したとの報道がありました。大村市、諫早市、雲仙市、島原市、南島原市の市長が会合し合併を合意し、長崎市を一緒に合併し、八十数万人の規模を目指すとのことです。合併特例法によらずとも、政令市の条件を満たすものではありませんか。本市も大きく門戸を開き、合志市、菊陽町、嘉島町など、熊本都市圏の百万都市も頭に入れていいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 最後に、権限と財源が最も充実した都市が政令市とのことですが、都市計画では肝心かなめの線引きの権限が県に握られているということは、大胆な都市計画ができません。平成3年、熊本市と合併した旧飽託4町の天明地区や北部地区などは市街化調整区域のため、小学校では複式学級などのところもあり、地域の活性化を図れないところが出ています。
 地域住民は、住宅建築ができれば、子供もふえ、普通学級になるという思いもあります。都市計画決定にも周辺町は大いに関心があるところですが、線引きの権限はなぜ移譲できないのでしょうか。また、財源は移譲されるとのことですが、所得税等を大都市に吸い上げられ、地方は不況にあえいでいる状況で、交付税が頼みの綱でございますけれども、政令市になったらどのぐらいの財源の増額があるのか、お尋ね申し上げます。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  合併政令指定都市に関しまして、5点のお尋ねがございましたので、順次お答えさせていただきます。
 まず、1点目の益城町、植木町への今後の働きかけについてお答えさせていただきます。
 御案内のとおり、本市におきましては、議会及び市民代表の皆様の御協力のもとに、城南町、益城町及び植木町との合併に関する任意協議会、または研究会での協議がそれぞれ終了したところでございます。この協議の場におきましては、それぞれの町の将来像や主要政策課題等につきまして、市と町の間で、熱意を持って真剣に協議を進めてきたところであります。
 しかしながら、先ほどもお話がございましたように、城南町におきましては、先月21日の臨時町議会におきまして、本市との法定協議会の設置議案が反対多数で否決され、これまでの任意協議会で協議したことが町議各位に十分に伝わっていないという結果になり、大変残念に感じているところでございます。
 私は、この結果で、合併の可能性がなくなったとは考えておりません。そこで、私自身、あすでございますけれども、城南町と私どもの合同で開催いたします城南町の住民説明会に出向きまして、住民の皆様が不安に感じておられるような財政問題、あるいは税や都市計画等の問題につきまして御説明申し上げ、その不安解消に努めたいと考えております。
 議員御質問の益城町、植木町への今後の働きかけについてでございますけれども、まず、益城町につきましては、住永町長が法定協議会設置を9月議会に提案したい旨表明されたところでありますが、私自身、昨日、益城町議会で開催されました益城町・熊本市合併調査問題特別委員会の場に出席させていただきまして、市の財政、あるいは益城町が考えておられます諸事業などについての市の考え方を改めまして御説明し、意見交換も行ってきたところであります。
 植木町につきましては、今月1日から町内10カ所におきまして住民説明会を現在開催されているところでございますが、住民の皆様の意見や議会の意向も踏まえまして町長が判断されるとのことであり、まずはそうした状況を見守りたいと考えてはおりますが、機会を伺いながら私自身が出向き説明を行ってまいりたいと考えております。
 このような近隣町との合併に係る動きの中におきまして、議員御質問の合併特例法に基づくタイムリミットについてということでございますけれども、今後、合併実現までには、任意協議会から法定協議会での協議を経まして、両市町での廃置分合議案の可決、さらには県議会での廃置分合議案の議決、そして総務省の告示の手続などなどが必要となってまいります。これらをすべて終了した上で、合併特例法の期限である平成22年3月末までに70万人を超える新市を誕生させる必要がございます。
 次に、先月28日に設立されました熊本市政令指定都市推進協議会、この取り組みについてでございますけれども、各会員の草の根的な活動はもとより、全市民を対象にいたしました講演会やセミナーの開催、会報の発行、ホームページの開設などによりまして、広く市民の皆様への広報活動を展開されると伺っております。
 私といたしましては、民間が主体となり政令指定都市推進に取り組んでいただきますことは何よりも心強く感じておりまして、今後は、推進協議会と連携しながら機運の醸成を図ってまいりたいと考えております。
 次に、熊本都市圏の百万都市の構想についてでございます。
 昨年2月に、御承知のように本市を含めました15市町村で熊本都市圏ビジョンを策定いたしまして、その中で都市圏に政令指定都市を実現し、九州中央における拠点性の向上を図ることを掲げているところであります。この熊本都市圏のそれぞれの市町村も本市の合併相手にふさわしい魅力ある町だと認識いたしておりますが、まずは、現在協議を行っております3町との合併を実現し、政令指定都市効果を生み出していくことが必要であると考えております。
 最後に、線引きの権限移譲と交付税の増額についての御質問にお答えさせていただきます。
 まず、区域区分、いわゆる線引きの権限移譲についてでございますが、現在線引きは本市と近隣市町、2市3町で構成されます熊本都市計画区域で定められておりまして、都市計画区域の根幹となるもので、一つの市町の区域を越える広域的な見地から適切な判断が必要とのことで、都市計画法の定めに従い、県知事決定の事項となっており、そのような観点から、政令指定都市となりましても、引き続き県の権限とされているものと考えております。
 また、交付税の増額についてでありますけれども、熊本市が現状のまま政令指定都市になったと仮定いたしまして、平成18年度の交付税算定ルールに基づきまして、政令指定都市の補正係数や一般財源の増収見込みなどを反映して試算いたしました結果、約80億円の増収が見込まれたところであります。
 いずれにいたしましても、政令指定都市の実現に向けましては、この数カ月が本市にとりまして極めて重要な時期と認識いたしておりまして、それぞれの町と連携を密にし、合併実現に全力で取り組んでまいりたいと存じますので、議員の皆様方のこれまで以上の御協力と御支援を何とぞよろしくお願い申し上げる次第でございます。
        〔31番 田尻清輝議員 登壇〕
◆田尻清輝 議員  御答弁ありがとうございました。
 市長は、昨年の9月議会では、政令指定都市へ向け、背水の陣で取り組むと強い意思を表明され、はや1年が経過しました。富合町との合併は決定しましたが、益城町か植木町のどちらかでも合併しなければ政令市昇格は画餅に終わります。幸山市長の積極的な働きかけをお願いします。
 昨日、益城町・熊本市合併調査特別委員会で説明される様子がテレビで放映されまして、その後、反対派議員はまだまだ議論が足りないという発言もされておりましたので、時間をつくって再度話し合いを希望申し上げます。
 続いて、中心市街地活性化について質問します。
 本市は、九州中央に位置し、国・県等の行政機関が集積する県庁所在地であり、人口は67万を擁する消費都市でもあります。このような中、本市の総生産を産業別に見ても、各種サービスを提供する第三次産業で90%を占め、本市は商業サービス産業中心の都市とも言えるのではないでしょうか。
 平成18年8月に施行された中心市街地の活性化に関する法律に基づき、本市は、いち早く熊本市中心市街地活性化協議会の設立を行い、本市はもとより、熊本商工会議所、交通、商業等の民間事業者等で、株式会社まちづくり熊本を設立。平成19年5月28日、内閣総理大臣より認定を受け、平成19年5月から平成24年3月までの期間で3つの基本方針のもと、熊本らしいまちをつくるため、1、人々が活発に交流し、にぎわうまちづくり、2、城下町の魅力があふれるまちづくり、3、だれもが気軽に訪れることができるまちづくりとして、商店街の歩行者通行量をふやします。そして、熊本城の入園者数をふやします。市電の年間利用者数をふやしますとされ、熊本市基本構想の原点のような基本方針で大変すばらしい計画だと思います。総事業費も47事業で約1,800億円を計上されていますが、新たに熊本城を含めた面積415ヘクタールで、各エリアごとに、熊本駅周辺地区、新町・古町地区、通町・桜町周辺地区、熊本城地区と、4つの地区に47項目60の事業にわたり、それぞれ細かく事業も展開されますが、行政、民間の事業主体も示され、平成23年の新幹線開通までにはかなりの事業も完成しているのではないかと思われます。
 この中で、熊本駅前東A地区市街地再開発事業ですが、ここはもともと民間で再開発事業を試みましたが途中で頓挫し、それを行政が事業主体となったいきさつがございます。また、民間デベロッパーに委託し、九州新幹線が開業する平成23年までには立ち上げる計画でしたが、予定年度内の用地買収の失敗のため、完成がおくれることは、皆様御案内のとおりであります。
 私は、にぎわいのある空間形成と他地区との回遊性の促進や交通機関の結節機能の向上、情報発信拠点、交流拠点としての利便性を考えた情報図書館などの整備に大いに期待を寄せております。その整備に当たっては、ぜひ森の都、水の都にふさわしい駅前をつくっていただけたらと思います。訪れる人の気持ちをなごませる熊本の木々を植えたり、坪井川親水空間整備事業と連動した地下水の豊富な都市のイメージを熊本を訪れた人々に持ってもらうようにしたらどうかと思いますので、よろしくお願いします。
 また、通町・桜町周辺地区では、その整備方針として、1、活力とにぎわいに満ちた空間形成の推進、2、イベント等による商店街のさらなる活性化の推進、3、公共交通機関及び交通ターミナルの結節強化、4、各地区間の回遊性向上による滞留時間の延長、5、業務機能の拠点性の向上、6、まちなか居住の推進とあります。
 この中で、花畑地区では、最近の新聞紙上によると、優良建築物整備事業と商業等基盤整備事業の一環として、株式会社雇用促進事業会が花畑公園周辺を買収して劇場をつくりたいような報道もあり、花畑公園北側を買収され、そちらに産業文化会館のホール施設を新築移転するなど仄聞していますが事実はどうですか。まずお尋ねします。
 また、雇用促進事業会は大変景気がよく元気もよい会社のようで、運営面での厳しさを承知の上で、本市の活性化や文化の振興につながるような劇場建設の計画をお持ちとのことであります。今、国においては、地方の中心市街地の活性化に対し、力を入れているところであり、補助制度もいろいろあるようですので、それらの活用のアドバイスなど、市としてもでき得る支援をすべきと思います。
 そこで、この再開発事業の全体事業費はどれぐらい見込まれているのか、また、国の補助制度など活用できるものはないのか。あるとすれば、幾らぐらい出るのか、また、その際に、市としての負担金額はどれぐらいかお尋ねします。
        〔村上博一都市建設局長 登壇〕
◎村上博一 都市建設局長  私からは、産業文化会館ホール移転及び花畑地区一帯の整備に関する補助金についてお答えいたします。
 九州の拠点都市を目指す本市の将来の姿を考えますときに、2核3モールの一つの核であります花畑地区及び桜町地区の再開発は、熊本城を中心とした中心市街地の回遊性の向上という点におきましても大変重要な事業であり、九州新幹線の全線開業を控え、経済界を初め、市民の皆様などからも大きな期待が寄せられているところでございます。どちらも民間主体の事業でありますが、本市といたしましても、これからの再開発事業の重要性にかんがみ、中心市街地活性化基本計画に主要な事業と位置づけ、事業実現に向け積極的に支援・協力してまいりたいと考えております。
 議員お尋ねの産業文化会館のホール移転についてでございますが、ホールにつきましては利用率も高く、コンベンションや市民文化の振興からも中心市街地に同規模程度のホールは必要であると判断しており、事業の中で、権利変換により機能を確保する方向で考えております。場所につきましては、計画地が花畑公園を挟んで南北2カ所の街区に分かれておりますが、今後再開発計画全体の協議の中で検討し、決定することになります。
 次に、花畑地区再開発に関する補助制度でございますが、優良建築物等整備事業及び暮らしにぎわい再生事業等を活用したいと考えております。また、事業費及び補助金額については、具体的な内容、規模等は未定でございますが、昨年度の国庫補助要望時の試算では、概算事業費約173億円、補助金額は約27億円でございまして、そのうち市の負担額は約14億円と想定しております。
        〔31番 田尻清輝議員 登壇〕
◆田尻清輝 議員  御答弁ありがとうございました。
 花畑地区の産業文化会館は伝統と歴史もある建物です。市民にとってはシンボルであり、ホールなどの利用率も高く、今後の有効活用も期待し、次の質問に移ります。
 続いて、交通問題についてお尋ねします。
 先月26日、幸山市長は、福岡市長、鹿児島市長に呼びかけられ、3市の交流連携協定を締結されました。これは、平成23年春の九州新幹線全線が開通したとき、福岡一極集中や観光客の鹿児島への吸引化を少しでも防ぐためだろうと思いますが、現在、熊本駅の1日乗降客2万886名、福岡博多駅が19万7,040名、鹿児島中央駅が3万4,416名で、熊本に乗降客をふやすことは並大抵のことではないと思います。3市連携、交流締結をなされた幸山市長の英断には敬意を払いますが、今後どのように進めていかれるのかをお尋ねします。
 次に、熊本市は、2環状11放射の道路網の整備を中心に、総合交通体系の整備がなされています。そのような中、本年4月に都市計画道路野口清水線のうち、谷尾崎町から島崎四丁目間1.7キロメートルが新たに開通しました。総延長11.8キロメートルのうち5.5キロメートルが通行可能区分となり、時間にして車で10分余りで走り、地域住民にはもとより、周辺住民からも大変便利になったと喜んでいるところです。私も地域住民として、市当局のこれまでの御努力に感謝申し上げる次第です。現在、新幹線工事において、段山の陸橋がなくなり平面交差となったため、段山電停付近が大変渋滞するようになり、地元自治会からは、点滅信号を定期的に変化する信号への変更や井芹川沿いの自転車道路の縁石の縮小などお願いしてありましたが、どうなりましたでしょうか。
 また、島崎四丁目から先の野口清水線の着工の見込み、また、それに続く池田町花園線、花園池亀線の進捗状況と今後の見通しについてお尋ねします。中心市街地の再開発も必要ですけれども、周辺道路も早急な開通が必要だと思います。よろしくお願いします。
 交通問題で、熊粉踏切の拡幅を陳情していましたが、平成10年当時、工事費が1億数千万円必要とのことでJR九州と協議を重ねるとのことでした。その後、新幹線工事で、工事用の大型車両の出入りが多くなるので、その工事のときに広げるようにしましょうとのことで安心していたら、いざ工事が始まったらもとより狭くなり、歩道も非常に危険な状態になってしまいました。地域の方々も非常に危険とのことで、市当局に苦情を言いましたが、JRが言うことを聞かないので仕方がないとの一点張りで一向に改善する様子はありません。本市も、新幹線工事では、交通局用地の提供等で協力しているのに、なぜ協力できないのか不思議で、市道の幅が決まっているのであれば、新幹線が開通しても踏切はそのままではないのか、拡幅の買い取り問題も発生し、長引くのではないかと、住民は不安でいっぱいです。当局の考えはいかがか、ぜひ早急に拡幅してもらいたく、市道の幅と今後の見通しについてお尋ねします。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  交通問題の中で、私の方から、3都市連携の今後の進め方につきましてお答えさせていただきます。
 今回の3都市連携についてでございますけれども、昨年秋の九州市長会におきまして、私の方から、森鹿児島市長、吉田福岡市長に呼びかけをいたしまして、両市長が快く応じていただき実現したものであり、去る8月26日に、熊本城本丸御殿におきまして、3市長が一堂に会し交流連携協定書に調印させていただいたところでございます。
 ここで改めて、今回の3都市連携の目指すところにつきまして申し上げさせていただきますと、地方分権改革の進展、道州制議論の本格化など、国と地方の役割が見直されております中で、住民に最も身近な存在である市町村の果たすべき役割がますます大きくなっておりまして、これに対応し自立した都市経営を行ってまいりますためには、県境を越えた広域的対応や自治体間の連携が不可欠となっていると感じているところであります。
 このようなことを背景といたしまして、3市の間で、九州新幹線鹿児島ルートの全線開業を契機といたしまして、九州の縦軸を構成する中心都市でございます鹿児島、福岡、そして私ども熊本の3市が連携協力を深めてまいりますことが、九州の一体的な発展を図ります上で極めて重要であると、そういった認識で一致いたしまして、この3市による交流連携に取り組んでいくことといたしたものであります。
 今後は、九州の一体的な発展を目的といたしまして、1つ目が、共同での政策研究、2つ目、各市施設における市民料金の適用による市民交流の推進、3つ目が、3市連携した観光の振興、4つ目として、博物館、美術館、動物園などの地域資源の相互利用、これらの4項目を基本として具体的な連携を進めていくことといたしております。
 議員御指摘のように、熊本駅の乗降客数を含め熊本に訪れる人をふやしてまいりますためには、熊本の陸の玄関でございます熊本駅の周辺整備や、熊本の顔でございます熊本城や中心市街地のさらなる魅力づくりに着実に取り組みますなど、多くの人を引きつける新たな魅力を創出していかなければなりません。また、九州の中で限られたパイを奪い合うという発想ではなく全体のパイをふやすといった、そういう発想を持つことが大変重要であると考えております。
 このようなことから、今後、歴史と伝統ある3市がそれぞれの特性に応じ役割分担を行い、連携し、東アジアを視野に入れたさまざまな取り組みを進めますとともに、これらを契機として、福岡から佐賀、あるいは鹿児島から宮崎、そして熊本から長崎や大分など、いわゆる横軸への連携へと広げてまいりますことで、先ほど申し上げました九州全体の活性化が図られ、熊本に訪れる方々もふえてくるものと考えております。
 私といたしましては、このような連携の推進役あるいは調整役として積極的に取り組んでまいりますことが、九州中央に位置する本市の重要な役割であるととらえておりまして、まずは、今回締結いたしました3都市連携を着実に推進し、本市はもとより九州全体の発展にこれまで以上に貢献していきたいと考えております。
        〔村上博一都市建設局長 登壇〕
◎村上博一 都市建設局長  私からは、特に新幹線及び連続立体交差事業に関連した道路等の3点の御質問にお答えいたします。
 まず、段山電停付近の交通渋滞対策についてですが、新幹線及び連続立体交差事業の高架橋工事に支障となる段山陸橋が去る5月に代替道路に切りかえられました。切りかえの翌朝は、電車通りの交差点を先頭に島崎方面へ最大約1.5キロメートルの渋滞が確認されましたが、警察の御協力のもと、数日間にわたり信号を調整された結果、渋滞の長さは最大300メートル程度まで短くなっているところでございます。
 また、周辺の道路交通につきましても、野口清水線の開通や事前広報の効果などもあり、現在は当初の混雑が緩和され、おおむね滞りなく交通が流れておりますので、関係機関とともにその状況を引き続き注視しているところでございます。本市といたしましても、今後とも周辺幹線道路への迂回や公共交通機関の利用などを呼びかけてまいりたいと考えております。
 次に、野口清水線、池田町花園線並びに花園池亀線の進捗状況と今後の見通しにつきましてお答えいたします。
 まず、先日開通いたしました野口清水線を終点より北へ延伸しまして、それと接続いたします池田町花園線の合計約800メートルの区間につきましては、平成21年度早期の事業認可取得を目指して、現在関係機関と協議中でございます。
 また、井芹中学校北側の野口清水線と、それに接続いたします花園池亀線の山王橋西側までの約600メートルにつきましては、平成19年1月に事業認可を取得し、現在用地買収を進めているところでございます。さらに、この区間に引き続きます花園池亀線の山王橋西側から花園市民センター西側までの約300メートル区間につきましては、本年9月の事業認可取得予定でございます。
 最後に、熊粉踏切の拡幅につきましては、現在抜本的な踏切対策として連続立体交差事業に熊本県が取り組んでおり、鹿児島本線が高架化されました後は、最終的に踏切は撤去され、高架下は歩道を含め、幅員12メートルとなる計画でございます。
 なお、連続立体交差事業が完成するまでの対応につきましても、新幹線開業後の早い時期に、相互通行ができる幅員に拡幅していただく方向で、熊本県を初め関係機関と現在協議を進めているところでございます。
        〔31番 田尻清輝議員 登壇〕
◆田尻清輝 議員  御答弁ありがとうございました。
 福岡市、鹿児島市と共同で、本州、関東、関西方面からの客をぜひ引き寄せていただき、熊本駅へ多くの乗降客がふえるようお願いします。また、道路の整備や人や物の移動を促し、活性化をもたらします。早急な整備をお願いいたします。
 続いて、農業問題についてお尋ねします。
 熊本市の農業は、平成3年2月1日、飽託4町との合併により、農家戸数、農地面積、また、農業就業人口は約2倍に拡大しました。また、県内農産物の中でも、ミカン、メロン、ナス、トマト等、九州屈指の生産都市となり、県下第1位の農漁業地帯となりました。しかし、その後、農業は、国際的枠組みの中で、農産物自由化の波にさらされる厳しい環境にあります。それから18年経過しましたが、農家戸数4,331戸、農地面積6,425ヘクタール、就業人口9,940名と、合併前と同数になってしまいました。
 原油値上げによる燃料の重油の高騰、そしてビニールハウス等の資材、そしてまた、肥料の値上げの三重苦にあえぎ、つくればつくるほど赤字になる農家が大変多くなっていると聞いておりますが、本市はどのようにとらえられているのかお尋ねします。
 また、国の農業政策は、猫の目行政と言われるほど次々と変化し一定性がなく、昭和36年の農業基本法の策定以来、国は食料増産を唱え、畑地の田への開田化、そして品種の改良により、北海道まで米作が可能になったり、秋田の八郎潟など、大型の干拓を推進した直後に米の減反政策を打ち出し、農業振興地域を策定し、農地以外は転用できない農用地の指定等も行い、農家も一体どうやって経営をやっていけばよいかわからないのではないでしょうか。
 ひと昔前までは、米、野菜、畜産と、それなりに一生懸命に働けば、それなりに生活はできていましたが、現在はハウス栽培に家族全員で命がけで頑張ったが、重油の値上げや資材の高騰、そして生産品の価格の頭打ちで利益は出ず、骨折り損のくたびれもうけとなり、夢も希望もない状態であります。熊本市の農家を元気づける政策をぜひ打ち出してもらいたいと思いますが、名案はいかがでしょうか。
 今回、政府は、重油高騰のため、漁業者には燃料費の補助などを出すそうですが、本市の該当戸数は何戸ぐらいで、金額にしてどのぐらいになるのか。また、ことし9月の補正予算案では、ハウス農家のビニールカーテンの補助、また、分厚いプチプチシートの補助が計上されていますが、ハウス農家の何戸ぐらい、また、作物は何に補助を予定しているのか。農政は、ほとんどが国の補助事業に対する予算でありますが、本市の農政の金額は幾らか、また、本市においては、観光と農業の両面から、熊本ブランドひご野菜を15品目指定し、売り出そうとしているが、どのように進めているのかお尋ねします。
 また、一昨年、熊本市農業委員会より、国が示した農業政策や本市独自の財政措置、本市農産物の海外輸出、また、地産地消の拡大について農業委員会に関する法律の規定に基づいて建議が行われましたが、それぞれの取り組みの状況についてお尋ねします。
        〔谷口博通経済振興局長 登壇〕
◎谷口博通 経済振興局長  農業問題について3点のお尋ねですが、まず、燃料、資材等の高騰及びその対策についてお答え申し上げます。
 本市では、暖房を要する冬、春型の作物として、ナス、トマト、メロン等が生産されております。暖房用のA重油価格につきましては、比較的価格が安定しておりました平成16年度と平成20年8月を比較しますと、JAの小売価格で1リットル47円から133円に上昇しております。また、農業用ビニールや肥料等の資材につきましても、品目により差がありますものの、同年度比較で約20%から70%上昇しております。
 さらに、世界的な穀物の高騰によります配合飼料の価格上昇により、農業経営に多大な影響を与えており、農業者の皆様にとりましては、生産意欲の低下や経営の不安などを募らせておられるところであります。このような状況を踏まえ、本市としましても、県やJA熊本市などと連携し、農業生産コスト高騰対策本部を設置し、省エネ対策推進を図るとともに、経営支援や技術支援を行っているところであります。
 次に、お尋ねの本市農業に対する予算額は、平成20年度当初で、人件費を除いて33億2,800万円となっております。今回の9月補正では、市単独事業として、保温用被覆資材の導入について補助をすることとしておりまして、ナス、トマト、ピーマン、メロン、ハウスミカン、バラ等の品目で129戸の農家が導入を予定されておられます。
 また、県事業によります多重カーテンの導入補助では、ナス、トマト、ハウスミカンでそれぞれ3戸、合計9戸の農家が予定されており、市単独事業とあわせまして、約1,350万円の補正予算を今議会にお願いしているところでございます。
 一方、本市の漁業者への燃料補助につきましては、国の燃油高騰水産緊急対策事業が実施予定でありますが、現在のところ窓口となります熊本県漁連には要望が上がっていない状況です。
 以上のような事業に加え、農業、漁業者に対する飼料・燃油高騰緊急対策資金の利子補給のための債務負担行為もお願いしているところでございます。
 続きまして、ひご野菜の取り組みにつきましてお答えいたします。
 ひご野菜につきましては、平成19年度は、料理教室の開催や田崎市場等でのPR活動、水前寺のりを用いたアイスクリームの開発支援など、市民の皆様に対し、認知度の向上に努めたところであります。
 一方、熊本県立大学で開催されました農業生産技術管理学会でのひご野菜を使った料理の紹介など、県外の方々に対しましてもPRを行ったところでございます。平成20年度は、ロゴマークの活用を含め、生産体制が整いつつある熊本ねぎや水前寺せりなどの流通ルートの開発や取り扱い小売店の発掘を図りながら、さらなるPRに努めてまいりたいと考えております。
 最後に、平成18年8月に、農業委員会から4項目の建議が出されておりますので、順次その取り組みの状況をお答え申し上げます。
 1点目の農業者が理解しやすい農業振興計画につきましては、今年度新たに熊本市農水産業計画を策定することとしておりまして、内容につきましては、具体的な方向性や事例等を示すなどわかりやすい計画に努めたいと考えております。
 2点目の農地・水・環境保全向上対策に対する支援につきましてでございますが、現在16地域で取り組まれておりまして、市の負担額3,300万円と国・県の負担額を合わせた約1億3,000万円が地域に交付され、用水路等の資源が保全されているところでございます。
 3点目の攻めの農業としての安全・安心で高品質な市産農産物の海外への輸出でございますが、県や農業団体等と連携を図り、研修会の開催を通して情報提供を行うなど、輸出拡大に向けた支援に努めてまいりたいと考えております。
 4点目の安全・安心の確保と地産地消の拡大につきましては、平成19年度に新たに地産地消推進室を設置したところでありまして、これまでの取り組みに加えまして、さらなる推進を図ってまいりたいと考えております。
        〔31番 田尻清輝議員 登壇〕
◆田尻清輝 議員  御答弁ありがとうございました。
 農業、漁業者等の第一次産業は大変厳しいところです。本市の手厚い保護をお願いしたいと思います。また、地産地消室も創設されていますので、さらなる推進をお願いします。また、都市農業が永続できる施策も進めてもらいたいと思います。
 続いて、消防、防災について質問します。
 まず、熊本市消防団についてお尋ねします。
 消防団の始まりは、江戸時代の火消し組までさかのぼり、歴史とともに呼び名や組織の形は変わってきましたが、消防組織法が施行され、本市の自治体消防は、昭和23年4月に熊本市消防本部として発足したのが始まりで、本年はちょうど発足60年に当たる年であります。
 かつて消防団員は、全国で200万人を超え、地域防火の中核的存在を担っていました。多くは自営業者や農家の人たちで組織されていましたが、時代が変わってサラリーマンも入団するようになり、厳しい訓練や規律、上下関係等も敬遠され、消防団離れが進んできました。昨年は、全国で消防団員数が90万人を割り込むようになり、消防庁は、このままでは地域を見守る人がいなくなってしまうと危機感を募らせ、団員を100万人の水準まで引き上げようと、機能別団員や消防団協力事業所表示制度を設けました。本市においても、女性消防団の強化や消防団員の協力事業所から地域の消防団員に入団可能にし、減少を食いとめています。
 昭和43年以降、消防署の整備は急速に進み、今では山間部以外の火災現場においては消防署の方が早くなり、消防団の役割は、火災の残り火の始末や後片づけ等になってまいりました。しかし、消防団は、都市型水害や台風に加え大規模地震の切迫度が高まっており、災害時の人命救助や土のう積み、避難誘導など大きな期待がかかっていると言われる大学教授もおられます。
 現在、本市には、消防団11方面隊74分団3,282名の団員がいます。地域の守りを担う消防団員の今後の確保策はどのように考えておられるのか、また、富合町合併後の非常備消防体制についてもあわせてお尋ねします。
 また、地球温暖化の影響か、最近は局地的に雨が降り、よく大雨洪水警報が出され、テレビを見ていると阿蘇、山鹿、菊池方面が多く、熊本市もよく警報が出されておりますが、本市としてはどのような対応をとっておられるのかお尋ねします。
 本市の各町内で自主防災クラブを結成されておりますが、各校区の消防団とはどんな連携をとっておられるのか。また、どのようにしようと思っておられるのかお尋ねします。消防団の中には、自主防災クラブが結成されたことすら知らない者もいるので、徹底をしてもらいたいと思います。各市民センターの備蓄倉庫や公園の防災倉庫にある備品、非常食等、時々は地域に開放したらどうかと思いますが、いかがでしょうか。
 また、本年5月、合志市の男性が農薬クロルピクリンを飲んで自殺を図った事件で、搬送先の病院で多数の中毒被害者が発生した事件がありましたが、消防局として、このような薬物中毒や、目視しても判明できないサリンガス等の劇物、毒物事故に対して、今後どのように対応していくのかお尋ねします。
        〔神原節生消防局長 登壇〕
◎神原節生 消防局長  消防防災についての御質問のうち、消防団に関することと、劇物、毒物事故対策の2点につきまして、私からお答えいたします。
 まず、1点目の消防団に関することのうち、団員の確保策についてでございますが、本市では平成18年1月に消防団長を委員長とする熊本市消防団活性化検討委員会を設置し、消防団員の確保や消防団の活性化を図っており、入団促進の広報活動に努めるとともに、女性消防団員の加入促進にも取り組み、年々その数も増加しているところでございます。
 また、議員御案内の大規模災害時に救助活動などを行う機能別団員制度、事業所の従業員の消防団活動を支援する消防団協力事業所表示制度につきましては、他都市の状況を調査し、研究してまいりたいと考えております。
 次に、富合町合併後の非常備消防体制についてお答えいたします。
 富合町消防団は熊本市消防団に統合し、第12方面隊第75分団と位置づけ、そのための定数条例の改正を今議会に提案しているところでございます。なお、今後は、訓練や研修などを通じて早期に熊本市消防団として一体的な活動ができるように努めてまいります。
 2点目の劇物、毒物事故対策についてお答えいたします。
 消防局では、救助隊の編成、装備及び配置の基準を定める省令の改正に基づきまして、昨年10月に中央消防署特別救助隊を高度救助隊とし、西消防署特別救助隊を水難救助専任隊、健軍消防署特別救助隊をNBC災害、いわゆる放射性物質、生物・化学剤及び毒劇物災害に対応する専任隊として、これら災害に迅速かつ的確に対応する体制としております。
 議員御案内の服毒により搬送された病院での中毒事故につきましては、健軍消防署特別救助隊が出場し、その処置に当たったところでございます。今後はさらなる専任隊の充実に向けまして、資機材の整備はもとより、消防局内の研修訓練や各種防災訓練を通して、自衛隊、警察、医療等の関係機関と連携強化を図り、市民の安全を確保するため、より一層努力してまいります。
        〔寺本敬司総務局長 登壇〕
◎寺本敬司 総務局長  私の方から、大雨洪水警報発令時の対応、自主防災クラブと消防団の連携、防災倉庫の開放についての3点にお答えいたします。
 まず、1点目の大雨洪水警報への対応についてでございますが、最近多発しております局地的豪雨に対しましては、特に初期初動の対応が重要でございます。そこで、熊本地方気象台から大雨洪水注意報が発表されましたら、速やかに水防本部を立ち上げ、情報収集のため3名の職員を配置するとともに、その後の気象状況などを勘案し、必要な場合は水防本部の判断で25名の警戒態勢をとることといたしております。
 さらに、大雨洪水警報が発表されましたら、本庁を初め3土木センター、4総合支所に総勢69名の職員を配置する警報発令態勢をとり、現場活動や情報収集などの業務に当たることとしております。このように、状況の変化に応じた適切な態勢をとりつつ、大規模な災害の発生やそのおそれがある場合に、災害対策本部を設置し、全庁的な対応を行うなどの態勢をとることといたしております。
 次に、2点目の自主防災クラブと消防団の連携についてでございますが、地域における防災活動の中心となる組織が自主防災クラブと消防団でございます。その役割として、消防団は専門的知識と装備を有し、救助・救出活動や土のう積み等の現場活動など公助の一翼を担い、一方、自主防災クラブは地域住民の日常的な連携と安全を確保するための自主的な防災組織であり、自助・共助の理念の下に活動を行っております。地域防災におきましては、それぞれがその役割を果たされるのはもちろん、地域全体が一体となった防災活動が重要でございます。
 そこで、総合防災訓練やまなぼうさいなどへ両組織に参加いただき、連携強化を図っているところでございます。
 最後に、3点目の防災倉庫の開放についてでございますが、現在本市では市民センターなどに11カ所の備蓄倉庫を、また公園に防災倉庫10カ所を設け、非常食糧や日用品、災害活動用資機材などを備蓄し、災害に備えております。これらの備蓄品につきましては、地域で行われるまなぼうさい等訓練におきまして、資機材の使用方法や生活物資につきまして市民の皆様へ周知を図るほか、非常食糧につきましては、定期的な入れかえを利用し、炊き出し訓練や防災研修などに活用しております。
 このように、訓練等を通じまして、備蓄品の適切な使用について啓発活動に努めているところでございます。いずれにいたしましても、市民の生命、身体及び財産を守ることは市の重大な責務でありますことから、防災体制の強化を初め、地域防災組織の連携強化や市民への防災意識啓発に取り組み、災害に強いまちづくりに努めてまいりたいと考えております。
        〔31番 田尻清輝議員 登壇〕
◆田尻清輝 議員  御答弁ありがとうございました。
 消防は、市民の生命、財産、身体を災害から守る重要な任務を背負っております。市当局の思いやりをお願い申し上げます。
 また、本市では、年に一度、大がかりな総合防災訓練が行われており、市議会からも視察させていただき、ライフラインの確保や陸上自衛隊、警察、消防等の日ごろの訓練を見せていただき、一応安心しているところでありますが、いつ災害がやってくるかわかりません。また、訓練の成果が十分発揮できる機会がないことをお祈りします。
 久しぶりの登壇で、総花的でまとまりがないところが多々ありましたが、幸山市長を初め執行部の皆様に丁寧に御答弁をいただきありがとうございました。議員の皆様方にも、最後まで御清聴いただきありがとうございました。また、本日はお忙しい中、早朝より傍聴においでいただきました傍聴席の皆様にも厚く御礼申し上げます。
 これで私の質問は終わります。どうもありがとうございました。(拍手)
     ───────────────────────────
○磯道文徳 副議長  この際、議事の都合により休憩いたします。
 午後2時に再開いたします。
                            午前11時47分 休憩
                            ───────────
                            午後 2時01分 再開
○牛嶋弘 議長  休憩前に引き続き会議を開きます。
     ───────────────────────────
○牛嶋弘 議長  質問を続行いたします。藤岡照代議員。
        〔28番 藤岡照代議員 登壇 拍手〕
◆藤岡照代 議員  皆様こんにちは。公明党市議団の藤岡照代でございます。
 本日は、質問の通告を一部変更させていただき、早速質問に入らせていただきます。
 去る7月28日、私たち公明党熊本市議団は、私たちがどのような熊本市を目指しているのかを明らかにするため、ローカルマニフェスト熊本市フューチャービジョンを発表いたしました。
        〔マニフェスト表示〕
 これがマニフェストでありまして、53ページから成っております。また、これが概要版で、自負するわけではありませんけれども、本当にすばらしいものをつくらせていただきました。ありがとうございます。
 さて、ローカルマニフェストについて、市長や議員の皆様はよくおわかりと思いますが、市民の皆様にとっては、何と思われるかと思います。これまで市民の皆さんになじみがあるのが国政選挙での政党のマニフェストだと思います。
 選挙になると各党が一斉に発表し、その内容を競い合っています。一般的に、マニフェストといった場合、国政選挙や知事選挙で政党や候補者が任期中にこういうことをしますと目指すものであり、政策課題を公約する政策綱領のことを言います。今回、私たちは、あえて他都市の議会では発表されることのないマニフェストの地方版ローカルマニフェストの発表に踏み切りました。その理由としまして、大きく2つあります。
 まず、1つ目の理由としましては、御存じのとおり、地方議会には議決権はあっても、どの政策にどれだけの予算を使うのかという予算編成の権限がありません。ここが政府と県知事や市長といった首長との違いです。極端な話ですが、どんなに要望、主張したとしても、予算編成権を持つ市長が理解しなければ1円の予算もつきません。議決権とは、賛成か反対かを意思表示することであり、白黒の決着をつける作業です。そこには、何かを生み出していくという創造的な作業はなかなか伴いません。
 私たち公明党熊本市議団は政策集団であると自負しております。私たちがどのような未来の熊本市をつくろうとしているのか、市民の皆様に提案していくという創造的作業を行い、市民の皆様に発表し、共感の輪を広げ、市民の皆さんとともに行動する必要があると考え、ローカルマニフェストの作成、発表に踏み切りました。
 次に、2つ目の理由としまして、人口減少社会と少子高齢社会の到来といった、これまでに経験したことのない熊本市が大きな転換期を迎えていることです。我が国の人口は、最初の国勢調査が実施された大正9年では5,596万人でした。その後、爆発的に人口は増加し続け、経済成長を支え続けてきました。右肩上がりの経済を国民が謳歌してきた時代でもあります。しかし、平成16年の1億2,779万人をピークに、これまで我が国が経験したことのない人口減少社会に突入いたしました。このままでいくと、何と2055年度には9,000万人を割り込み、高齢化率は40.5%になると推計されております。また、この人口減少社会到来の主要因である少子化が急速に進んでおります。
 人口を維持するためには、一生の間に1人の女性が産む子供の数、これを合計特殊出生率といいますが、2.07人以上必要だと言われており、1975年ごろからは2.0を割り込み、現在は1.26にまで下がってしまいました。こうした人口減少社会と少子化は、これまでに経験したことのない問題を私たちに提起しているのです。それは、65歳以上の高齢者を支える現役世代の割合が激変することです。平成2年では、5.1人の現役世代が1人の高齢者を支えておりましたが、今から12年後の平成32年には2.0人になると推測されております。何と平成2年と比較すると39%になってしまいます。数字だけ見れば、社会が破綻することを意味しております。このほかにも、九州新幹線の全線開通、隣国地域アジアの急速な発展、そして地方分権時代の到来といった新たな時代の転換点を熊本市は迎えようとしております。
 このように、今までのような毎年毎年の要望型の政治だけでは解決できない大変重要な課題が山積している中、中長期的に議会会派である公明党熊本市議団がどのような政治を目指すのかを明確にしなければならない時代になりました。
 これにこたえるために、あえてローカルマニフェスト熊本市フューチャービジョンの発表に踏み切りました。
 さて、マニフェストの策定に当たっては、正直大変な作業が待っておりました。まず、熊本市をどのように読み解くのかから始めなければなりませんでした。そのために、国勢調査の結果や各研究機関の分析結果の検討から始めました。特に、熊本市の人口構成や流動状況の特徴を解明することに精力を集中いたしました。
 この結果、見えてきたのが次のような特徴です。
 1つ目は、周辺の市町村から多くの人が熊本市に来ていることです。平成17年の国勢調査で見ても、昼間に多くを熊本市で過ごす周辺地域からの人々が熊本市の人口の13%を超えるようになりました。この傾向は今後も続くことが考えられます。家は市外の周辺に構えて、仕事や学業は熊本市でという傾向が今後も続くことを考えれば、熊本市で行う施策は、熊本市にかかわるすべての人が熊本市民との視点に立った周辺地域の人たちの満足度も視野に入れた施策でなければならないと考えました。
 2つ目は、福岡市を除く九州のほかの県都と比べ、男女とも20代、30代の若い世代が多いことがわかりました。これは本当にすばらしいことで、活力ある都市の建設が期待できます。
 3つ目は、20代から50代まで満遍なく地元に残る女性が多いことであります。これもすばらしい特徴で、女性の多くが地元熊本市で生きていることを示しております。やはり活力ある都市の建設が期待できます。
 この結果、若い世代が比較的多く、女性の多くが地元に残っているのは、九州では、福岡市と熊本市のみであり、打ち出す政策次第では活気と活力あふれる都市をつくれる可能性が十分にあることがわかりました。
 こうした分析を踏まえて、課題を解決するための第一歩を市民の皆様とともに踏み出すためにどのような熊本市を目指すのか、ローカルマニフェスト熊本市フューチャービジョンでは、その方向性を示す3つのビジョンと、これを具体化する道しるべとなるライフアップマップ、すなわち、5つのターゲットを作成し、個別の政策課題を掲げました。3つのビジョンは次のとおりです。
 1、女性の躍動で未来を拓くまち・くまもとの構築、2、若者を守り・残し・拓く、歴史と文化の国際都市・くまもとの構築、3、市民とともに未来を拓くまち・くまもとの構築の3つであります。
 まず初めに掲げたビジョンが、1、女性の躍動で未来を拓くまち・くまもとの構築についてですが、先ほど紹介いたしましたように、熊本市には、地域に残り、地域を支え、地域とともに生きる女性が多くおります。そうした女性たちが熊本で暮らしてよかったと思える熊本をつくることが求められております。そのためには、女性の視点に立って、もう一度これまでの政策を見直して、女性のための政策展望が重要であります。
 次に掲げたビジョンが、2、若者に守り・残し・拓く、歴史と文化の国際都市・くまもとの構築についてです。次の世代である若い世代に、守り、残し、拓く対象として、地下水、熊本城に代表される数々の歴史文化財、そして新たに育ちつつある文化芸術、さらには県都として全国屈指の農漁業などがあります。さらに、急速に成長し続けるアジア、特に東アジアとどのように向き合っていくのか、国際都市としての熊本の構築が求められております。
 九州地方の人口は、約1,323万人、日本で3番目に大きい島で、世界の島の中では、第36位となっており、経済的にも、台湾やオーストラリアを上回っており、日本の1割経済地域とも言われております。九州は一つとの思いで臨めば、アジアとの関係は大きく開くのではないでしょうか。幸いにして、九州は、都市ごとの特徴を持ちながらも、九州は一つとの意識が非常に高い地域でもあります。
 また、歴史的に見ても九州は、東アジアを介して日本と世界を結びつける結節点としての役割を果たしてきました。こうした利点を生かしてこそ、九州全体の浮揚があると確信いたします。具体的には、九州のすべての各県都と連携した東アジアとの交流の役割分担を提案いたしました。その担い手になり得るのが若い世代です。幸いにして、熊本市は、福岡市に次いで若い世代が多い地域であることがさきの分析でも明らかになっております。こうした次の担い手である若者が生き生きと社会に参加ができるように若者対策の充実を図り、定住を促進するなどの環境整備を図ることも提案しております。
 最後のビジョンが、3、市民とともに未来を拓くまち・くまもとの構築についてです。地方分権は、ますます進められることになります。そして、道州制の議論も本格化してまいりました。こうした国の骨格のあり方が議論されるのは、明治維新時と終戦時だけであり、大変大きな変革期を迎えようとしております。そればかりではありません。さきに指摘したように、少子高齢社会、人口減少社会の到来など、有史以来、私たちがこれまでに経験したことのない事態に入ろうとしております。
 こうした中で、熊本の未来を開いていくためには、今までのような行政主導による画一的な対策では解決しない問題が山積しております。こうした認識に立って、私たち熊本市公明党は、熊本の未来を開くため、市民とともに総力で諸問題に臨まなければならないと考えております。このために掲げたのが、市民とともに拓くまち・くまもとの構築です。この姿勢は、すべての政策課題実現のキーワードになると考えております。
 以上が、私たち熊本市公明党が市民の皆さんと手を携えて目指そうとするビジョンでございます。この実現のための具体的な政策課題50を掲げて、ライフアップ・マップ(5つのターゲット)に分類いたしました。きょうは、時間の都合上、ターゲットの紹介は省きますが、ビジョンの実現に必要な項目をさきに明らかになった女性市民の代表とのワークショップの開催や議員団、そして県会議員などとも協議しながら策定いたしました。今後の展開としましては、まず初めに、今回発表したローカルマニフェスト熊本市フューチャービジョンを広く市民に広報していくことから始めます。そして、それぞれの政策課題の実現のために要望運動やアンケート調査などの調査活動とともに、その実現を議会でも求めていきます。
 以上が、私たちが7月28日に発表したローカルマニフェスト熊本市フューチャービジョンの概要であり、開会日の3日には幸山市長にもお渡しし、その日の午後、公明党市議団政調会を開催し、市役所全局の局長さんとの意見交換会も行いました。
 そこで、幸山市長に2点についてお伺いいたします。
 まず、今回発表したローカルマニフェスト熊本市フューチャービジョンの作成や内容についての感想と、こうした動きをどう評価するかについて考えをお聞かせください。
 次に、現在熊本市で策定を進めている第6次総合計画では、私たちの提案である熊本市フューチャービジョンを反映していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。幸山市長にお聞きいたします。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  ローカルマニフェスト熊本市フューチャービジョンに関しましての2点の御質問につきまして、お答えさせていただきます。
 まず、1点目のこのマニフェストに対する感想と、このような動きをどう評価するかというお尋ねにつきまして、お答えさせていただきます。
 先ほど内容につきましても詳しく御紹介、もっと説明されたかったところだと思いますけれども、いろいろと御紹介があったところでありますが、熊本市公明党におかれましては、今回、本市の将来ビジョンとこれを実現するための道筋をローカルマニフェストとして取りまとめられたところでございまして、その間には大変な御苦労もあったと伺っております。まずもって、関係各位の御努力に対し心から敬意を表する次第でございます。
        〔議長退席、副議長着席〕
 私も、先ほど御紹介もございましたが、3日に説明を受けたところでもございますし、今回お示しされましたローカルマニフェスト、改めまして詳しく拝見したところでございますけれども、少子高齢化の進展あるいは人口減少社会の到来などの時代潮流から、地方分権、地方財政問題、道州制議論の動向等々に至りますまで、地方自治体を取り巻く環境の変化について、詳細な分析、検討を行われておられます。特に人口構造の特色などから、将来ビジョンを構築されますなど、時代の流れや本市の地域特性を踏まえ、選択と集中を基本にされておられますことは、地方財政が一層厳しい運営を余儀なくされております中におきまして、大変重要な視点であろうかと考えております。
 本格的な地方分権時代を迎えまして、これからの自治体運営には、申すまでもございませんが、自己決定あるいは自己責任が強く求められておりまして、私ども執行部はもとよりでございますけれども、地方議会の果たすべき役割、これまでにも増して大きくなってまいります。このような中で、今回のローカルマニフェストにおいて、中長期的に視点に立ち、政策の骨格となる将来ビジョンを示し、市民との意識と行動の共有に取り組まれますことは、地方分権時代の政策提案のあり方に示唆を与えるものと考えているものでございます。
 次に、総合計画への反映についてでございますが、今回のマニフェストで打ち出されておられます将来ビジョンにつきましては、例えば日本一の地下水都市の保全と世界への発信、九州が一つになった東アジアとの交流促進、市民とともに未来を切り開くまちづくりなど、去る6月議会におきまして議決いただきました本市の新しい基本構想の理念やまちづくりの方向性と共通するものも多いと考えております。
 また、5つのターゲットの中で取り上げておられますさまざまな取り組みにつきましても貴重な提案が盛り込まれているところであります。現在、本市におきましては、御案内のとおり第6次総合計画の基本計画、実施計画の策定を進めているところでございまして、マニフェストで盛り込まれている内容につきましてもぜひ参考にさせていただきたいと考えております。
        〔28番 藤岡照代議員 登壇〕
◆藤岡照代 議員  市長のマニフェストに対する評価をいただきました。
 今後、地方議会の果たす役割がさらに大きくなってまいります。私たち熊本市議団、ローカルマニフェスト熊本市フューチャービジョンを将来のビジョンとして、明確にこのように出せたことを自負し、共通認識のもとで、今後しっかりと市民のため、市政発展の推進に邁進してまいる決意でありますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、女性政策についてお尋ねいたします。
 まず初めに、今議会で提案されている男女共同参画推進条例について、まずお尋ねいたします。
 御案内のとおり、我が国では、平成11年6月23日に男女共同参画社会基本法が施行され、その基本理念にのっとり、男女雇用機会均等法や育児介護休業法などの法整備が進められてきました。職場でも、地域でも男女共同参画が叫ばれ、少しずつではありますが、女性の社会参画が進んでおります。男女共同参画は、単に女性が男性と平等の権利をかち取ることだけではなくて、男性も女性も一人一人が人間としてそれぞれの個性と能力を十分に発揮することのできる機会が確保され、差別的な取り扱いが行われることがなく、男女の人権が尊重されることを目指すものでございます。
 少子高齢化や社会経済情勢の変化に対応し、活力がある社会を維持するためには、男女があらゆる分野に社会参画して、男女がともに社会を支え合うことが重要であります。そうした一人一人がそれぞれの個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現のためには、市、市民、事業者が一体となって熊本市の男女共同参画の推進に取り組むことが重要であると認識しております。そのためには、共通認識として、基本理念、そして責務などを明らかにした条例の制定が必要不可欠であります。
 一昨年開催しました2006世界女性スポーツ会議くまもとは、多くの成果を上げ、成功裏に閉幕いたしました。その開催を期に、さらなる男女共同参画推進のために条例制定をという機運が高まり、議会での制定を求める声も受け、ようやく今議会に提案されました。これまで提案してきた一人として私も大変喜んでおります。
 そこでお尋ねいたします。これからの社会経済状況や政令指定都市を目指す本市の現状を踏まえて、市長の条例制定にかける思いと制定後の取り組みについての所見をお伺いいたします。
 さて、冒頭紹介しましたローカルマニフェストでは、3つのビジョンの第1番に、女性の躍動で未来を拓くまち・くまもとの構築を掲げました。これは、九州の各県と県庁所在地の男女別、年齢別、人口構成の比較で、他県にない熊本市の特徴として大変多くの女性が地元熊本市に残っていることが明らかになったことを受けて、熊本市の活性化には総合的な女性対策が大変に重要であるとの認識に立ったものでございます。
 そして、具体的な政策課題を掲げたターゲット1、女性が躍動するまち・くまもとにの中では、13項目の政策課題を提案しております。そのうち、総合女性計画レディースプランの策定について、総合女性案内冊子、女性ハンドブックの作成、配布について、そして女性総合相談窓口の開設について提案とお伺いをいたします。
 まず、総合女性計画(レディースプラン)の策定についてです。マニフェストの策定に当たっては、ことしに入ってから、大学の教授にも御協力いただいて、熊本市の福祉政策を中心にヒアリングを行い、九州の他の県都との違いなどを検証いたしました。この検証作業で明らかになったことは、本来の目的とは別にすべての都市にも言えることでしたが、本市でも女性のためのいろいろな施策展開がなされているにもかかわらず、女性の生涯(ライフイベント)からの視点に立って政策を検証し、位置づけ、系統づける作業がなされておらず、女性のための総合的な計画が存在していないということでした。
 例えば、本市では、平成14年に熊本市男女共同参画プランを策定しております。そして、今回の条例の制定と、確実に一歩ずつですが、男女共同参画社会の実現を目指しております。しかし、女性の生き方は多岐にわたっております。企業といった世界で自己実現を目指す方、家庭や家族の構築で自己実現を目指す方、また、ボランティアなどの社会貢献で自己実現を目指す方、芸術などの分野で自己実現を目指す方などなどです。本当に千差万別と言えます。それらはすべて個性と言えます。また、性差から来る病気や産後うつなどのような精神的な諸問題も存在いたします。
 今回、マニフェストで提案いたしております女性総合計画は、こうした女性の多種多様なニーズにこたえ、熊本市に残り、熊本市を支えてくれているあらゆる女性が躍動できるように、女性のライフイベントに着目し、女性の視点で現状と課題の分析から始めなければなりません。その上で、これまで熊本市が行ってきた各種施策を精査、棚卸しして、さらに進めなければならない課題、修正が必要な課題、新たな展開をしなければならない課題などに分類などを行った上で、総合的な女性計画の策定が求められます。
 身近な言葉で言えば、現在検討している第6次総合計画の女性版と言えるでしょう。当然、現在ある男女共同参画プランは、この下位に位置することになり、その整合性が求められることになります。これを実現するためには、市民の意識調査や今実施されている事業の棚卸しなどから着手しなければならず、すぐにできるものではないということは十分に理解しております。それは、ほかに手本がまだないからです。
 しかし、熊本を愛し、熊本を支え、熊本での自己実現を目指し、熊本で暮らす女性の躍動なくして、熊本市の将来はないと考えれば、その道は遠くても実現のための第一歩を歩まなければならないと考えております。
 そこでお伺いいたします。マニフェストで提案している総合女性計画(レディースプラン)策定の提案についてどのように思われたか、見解をお聞かせください。
 また、女性の生涯(ライフイベント)における課題を明らかにするために、まずは意識調査や現在展開している施策の棚卸しなどが必要と考えますが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。
 これと並行して、今取り組むべき課題が総合相談窓口の充実であります。熊本市では、総合女性センターや本庁での福祉総合相談室、各保健福祉センターでの各種健康相談、母子福祉センターでの相談、市民病院での女性専門外来、熊本産院での出産、育児相談、発達支援センターでの相談などなど、いろいろな角度から相談を受け付けております。大変によいことだと思いますし、現場で担当している職員の御苦労は大変であろうと思います。
 その上での提案ですが、これら相談窓口は、何かトラブルが起きたときの対処やアドバイスを中心にする体制がとられているのが現状であります。それはそれで大きな効果を上げています。しかし、女性の視点でもう一度見直しをしてみると、例えば、何かをしたいと思っていても、どこから手をつけていいのかわからないなど、周りから見ればささいなことのように見える問題で、ひとりで悩んでいる現状があります。
 人が成長するということは、新しい環境、新しい課題への挑戦を意味します。そして、それは、その人にとって未経験な分野への挑戦でもあります。当然、戸惑いや不安がつきものであり、一歩踏み出すことによって打開されると思います。これに対応してこそ女性の躍動がかち取れると考えるものです。
 そのためには、健康、就学、就労、子育て、自己実現、ボランティア参加などなど、ライフイベントごとに起こるニーズや課題に直面したときに、ひとりで悩まないで気軽に何でも相談ができる一次窓口が必要と考えます。これも一遍にできるとは考えていませんが、これまで進めてきた各種相談で蓄積されたノウハウや経験を活用しながら、総合相談窓口開設のための準備を進められないでしょうか。マニフェストで提案している女性のための総合相談窓口の拡充についてのお考えをお聞かせください。
 本日の女性政策の最後の提案ですが、女性ハンドブックの作成、配布です。
 総合女性計画が策定され、女性のための総合相談窓口が拡充されれば、女性がちょっとしたときに、このことはどうすればいいのかなといった疑問や相談窓口がわかる案内冊子をつくることができます。女性が躍動するためのガイドブックになります。ぜひとも作成し、配布すべきと考えております。
 そこで提案ですが、総合女性計画や女性のための総合相談窓口の設置を待たずに、まずは熊本市での総合女性センターや本庁での福祉総合相談室、また、各保健福祉センターでの各種健康相談、母子福祉センターでの相談、市民病院での女性専門外来、そして熊本産院での出産、育児相談、発達支援センターなどなど、あらゆる窓口で展開している相談事業や、県や国の出先機関での窓口などを網羅し、さらには女性のライフイベントごとに想定される、例えば就学、就労、結婚、子育て、そして社会貢献などなどの諸問題についての相談窓口、基本的な対応などを記載したハンドブックの策定のための関係部局による作成の検討会を立ち上げてはどうでしょうか。お考えをお聞かせください。
 以上、3点について、市民生活局長に答弁を求めます。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  女性政策の中から、私の方からは男女共同参画推進条例の制定について、制定にかける思いと制定後の取り組みにつきましてお答えさせていただきます。
 本市の男女共同参画社会の実現に向けました取り組みでございますが、男女共同参画社会基本法、熊本県男女共同参画推進条例に基づき、平成14年3月に策定いたしました熊本市男女共同参画プランに沿いまして、さまざまな施策を展開してまいったところであります。そのような中、先ほども御紹介のございました、平成18年5月、アジアで、そして世界の地方都市として初めて開催されました世界女性スポーツ会議くまもとが条例制定への大きな弾みとなりましたことはお述べになられましたとおりでございます。
 少子高齢社会の到来、人口の減少、国際化、経済活動のグローバル化など、社会情勢が急激に変化いたします中で、男女が互いにその人権を尊重しつつ、責任も分かち合い、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現、市民協働による新しい熊本づくりを進めてまいります上からも重要な課題と認識いたしております。
 このようなことから、今回提案いたしております男女共同参画推進条例でございますが、行政としてその実現に取り組む姿勢や方向性を明らかにいたしました上で、市民、事業者におきましては、一人一人の意識改革とそれぞれの活動の中で、男女共同参画に対する理解を深めていただき、日常的にその取り組みを推進することを目的といたしております。
 また、条例制定後の取り組みに関しましては、市民や事業者への広報啓発の推進を初めといたしまして、第6次総合計画の分野別計画としての男女共同参画プランの策定、さらには男女共同参画に関する全国会議を誘致いたしますなど、その取り組みを広くアピールしてまいりたいと考えております。今後とも男女共同参画社会の実現に向けまして、積極的に取り組んでまいる所存でございます。
        〔原幸代子市民生活局長 登壇〕
◎原幸代子 市民生活局長  私からは、女性政策について3点のお尋ねにお答えいたします。
 初めに、総合女性計画策定の提案についてどのように思うか、そしてその見解をということでございますが、まずもって今回発表されましたローカルマニフェストの中で、女性の躍進で未来を拓くまち・くまもとの構築というビジョンを掲げられ、女性のライフイベントに着目された貴重な提案をいただいたことに、身が引き締まる思いがいたしております。
 本市では、これまで熊本市男女共同参画プランに基づきまして、就労、結婚、そして出産、子育て、介護など、女性のライフイベントへも総合的に、そして計画的に取り組んでまいりましたが、女性の多様な生き方を支援するためには、ライフイベントからの視点も重要なことと認識いたしておりますし、また、市民意識調査や企業実態調査、さらには労働、教育、社会参画の各種データ等によります幅広い視点からの現状把握と分析も必要であると考えております。今後、御提案の趣旨を参考にしながら、新しい男女共同参画プランの策定に取り組んでまいりたいと思います。
 次に、総合相談窓口の拡充についてお答え申し上げます。
 総合相談窓口につきましては、議員がお述べになられましたとおり、市の各施設でさまざまな相談業務を行っているところでございますが、御指摘のとおり、ライフイベントごとに起こるニーズや課題、女性が抱える悩みや不安の解消などさまざまな相談に適切に対応できる一次的な案内窓口も必要と考えます。どのような女性のための相談窓口があるのかといった案内や講演会、イベント、催しなどの紹介については、6月から稼働いたしておりますコールセンター、ひごまるコールでも行っておりますことから、多くの皆様に気軽に御利用いただけますよう、周知に努めてまいりたいと考えております。
 また、拠点施設であります総合女性センター総合相談室でも、これまでの相談業務のほか、一次案内窓口として、女性のライフイベントごとの情報を集積し、提供できるよう、市民活動支援センター、県の仕事就業支援センターなど、関係機関との連携を強化いたしまして、機能の充実に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、女性ハンドブックの作成についてでございますが、現在市のホームページに女性の悩み全般に関する相談窓口一覧を掲載いたしまして、情報の提供に努めているところでございます。しかしながら、議員御提案の女性のさまざまなライフスタイルに対応した悩みの相談窓口の紹介を初め、就学、結婚、子育て、社会貢献などへの基本的対応の手助けとなるハンドブックの作成につきましては、女性の自立支援になりますことから、今後関係部署と連携をとりながら取り組んでまいりたいと存じます。
        〔28番 藤岡照代議員 登壇〕
◆藤岡照代 議員  条例制定は、まさに山が動いたものです。大事なことは、この条例制定後です。
 今、局長から御答弁がありましたが、条例が制定された後には、この男女共同参画に関する全国会議の誘致と総合相談窓口の内容の充実、そして女性の自立支援につながる女性ハンドブックの策定に取り組むとのこと、この女性の活力を今後どう生かすかが大事な視点であると思います。今後もさらなる施策の推進に期待するものでございます。
 では、次に、教育施策についてお伺いいたします。
 まず初めに、特別支援教育についてお尋ねいたします。
 平成19年4月に、特別支援教育がスタートして1年が経過いたしましたが、課題が大きく浮き出した1年でもありました。それは、教師の力量や推進の仕方や取り組みといったハード面だけではありません。理解や認識といったソフト面の課題が浮き出したことです。いまだに先生方の中には、発達障がいに対する理解が十分ではありません。発達障がいのある子供たちがどんなことで困っているのかがわからないで、教師のこれまでの経験と情熱だけで指導するのはいかがなものかと感じております。
 先日、親の会の方からお手紙と要望がありました。障がいのある我が子に出会った瞬間、我が子を守る自分との戦いが始まり、懸命に生きております。命を守る母の強さです。この命の叫びがわかりますか。また、各学校に特別支援学級が配置されたことに感謝しておりますが、まだまだ学校現場の発達障がいに対する認識は、とても厳しい、わかろうとする気持ちがないのではないか。ぜひ何か起こる前に手を打っていただきたいといった必死の思いで訴えられておられます。
 教員の資質の向上につきましても、先生方は努力されているとは思いますが、担任の先生によっては適切な指導がなされていないという現実もございます。自閉症の人が10人いたら10人とも自閉症としての共通項は持っていても育つ環境や理解の仕方で一人一人に対する手だても違ってまいります。それぞれのニーズに合った支援をするために特別支援教育は始まったのではないでしょうか。
 発達障がいのある子供たちは、元来とても優しくてすてきな人たちです。周りが守ってあげることによって、自立した大人に成長していくものと考えます。そのためには、発達障がいのある子供たちのよさを理解できる教員の配置を行うとともに、保護者と一緒に子供たちを支えていくことができる支援体制の整備が早急に求められるものです。
 そこで、今後、学校現場では、特別支援教育をどのように推進していこうとお考えでしょうか。教育長に2点お尋ねいたします。
 まず、1点目としまして、学校現場では、特別支援教育がスタートして1年がたち、各学校において、特別支援教育コーディネーターの指命や校内支援委員会の設置がなされました。この1年で学校は何が変わったのでしょうか。お答えいただきたいと思います。
 2点目としまして、先生方に対する特別支援教育についての正しい理解、研修の充実が必要であると考えます。そして、学校全体で総合的に対応するためには、組織改革とそして意識改革に取り組まなければなりません。組織改革としては、校長先生を中心として、全校的な支援体制としての校内委員会の設置などが挙げられますが、肝心の意識改革としてはどのように取り組みをなされるおつもりでしょうか。考えをお尋ねいたします。
 続きまして、運動部活動の不祥事についてお伺いいたします。
 教師は最大の教育環境と言われますように、人が人を育て、あるいは人を教えるということは、私たちが携わる仕事の中でも最も難しく、かつ崇高なものであると思います。また、教師は、子供たちや保護者はもとより、広く社会から尊敬され、信頼される存在であってほしいと思います。私が考えます理想の教師あるいは教育の原点とは、子供に夢と希望を与える、そして笑顔を与える教師であり、教育であらねばならないと考えております。
 ところが、近年、教育現場の信頼を崩壊させる不祥事が全国的に起こっております。大分県では、本年、教員採用試験の合格や昇進に関して汚職が発覚いたしました。組織ぐるみで慣例的に行われていたと言わざるを得ません。
 熊本県内に目を移しましても、熊本市内の市立高校では、部活動の男性コーチが女子部員に対しての性的暴力及び傷害で逮捕され、市内の中学校でも、部活動の男性教諭による同様のわいせつ事件が起こってしまいました。運動部活動の不祥事の背景には、絶対的な力を持った指導者によって、指導の名のもとに行われる環境があるのではないでしょうか。スポーツを通して、子供の夢をはぐくむ先生方の一部にこのような姿を目の当たりにし、本当に残念でたまりません。
 そこで、今後の運動部活動における、セクハラや体罰などの不祥事の防止に向けた取り組みについてお伺いいたします。
 さらに続きまして、学校現場への扇風機とエアコンの設置についてお尋ねいたします。
 今、地球温暖化が言われております中、年々気温が高くなる傾向です。平年に比べ、季節も約1カ月程度早く進んでいるのではないかと言われております。1年のうちで最も暑いとされている7月21日から8月31日までを夏休みとして設定されているものの、現実は5月の後半から6月の初めに真夏のような暑さを迎えているような状況でございまして、子供たちがこうした気象条件のもとで授業を受けている現状を考えると、厳しい環境であるということは否めません。これまでも授業中は換気に十分に配慮しながら、できる限り良好な環境をつくり出すなど努力を重ねていただいたと思います。
 こうした中、志木市、甲府市、浦安市その他の自治体では、現在扇風機が設置されております。千葉県の浦安市では、扇風機を緊急設置する方針を決めて、全幼稚園教室、全小学校の1年生から3年生までの低学年教室と特別教室に壁かけ型の扇風機を4台ずつ、合計880台設置し、1,000万円の補正予算を計上して、小学校高学年と中学校も来年度には設置する方針です。浦安市長も、もはや精神論ではどうこうできる暑さではなく限界を超えていると言っておられます。
 千葉市では、今年度から全小学校、中学校、養護学校の計177校で普通教室に2台ずつ合計4,600台ほど扇風機を設置し、4,600万円の予算を計上いたしました。また、甲府市や志木市、また宮崎県の野尻町では、天井型を各教室に1台から4台を設置しながら、推進しております。ちなみに、本市では小学校が1,440学級で、中学校が586学級、幼稚園25学級、合計2,055学級があります。これに図書室が136室あります。本市の扇風機設置と図書館エアコン設置費用についてお答えいただきたいと思います。
 この厳しい子供たちの環境を十分に認識して、教室の扇風機の設置をぜひ検討していただきたいと思います。また、図書室は扇風機の設置だけではなく、6月議会の一般質問で有馬議員が、子供たちの叫びが聞こえてくると言われたように、エアコンの設置を要望されております。子供たちの教育環境の整備に、教育委員会は、ぜひ決断していただきたいと望みます。その点について、教育長の所見をお伺いいたします。
        〔小牧幸治教育長 登壇〕
◎小牧幸治 教育長  教育施策についての3点のお尋ねに順次お答えいたします。
 まず1点目の特別支援教育の充実についてでございますが、学校は何が変わったのかということにつきましては、学校現場の教職員の研修内容が当初の発達障がいとは何かというような一般的なものから、現在は一人一人の特性に応じた具体的な支援方法、授業のあり方等、実際の指導に役立つものへと変わりつつございます。
 つまり、通常学級の子供たちを含めた一人一人のニーズに応じる教育へと転換を図ろうとしているところでございます。そのような中、管理職や特別支援教育コーディネーターを中心とした学校を挙げての体制づくりが今進められており、支援を必要とする児童・生徒の存在に気づき、一人一人をより丁寧に見詰めようとする努力をいたしているところでございます。
 次に、教職員の意識改革についてでございますが、保護者の方と一緒に児童・生徒を支えていく意識が大切であり、また、何よりも児童・生徒の姿から適切な指導のあり方を学ぶことが特別支援教育の基本であると考えております。
 そこで、障がいのある子供たちの親の会代表の方や臨床心理士等の専門家を講師に招き、共感的姿勢に立った保護者との連携につきまして、具体的事例を交えた研修に取り組んでおります。
 また、障がいのある児童・生徒の指導のよりどころは個別指導計画であるという考えから、学校が保護者の意見や願いを聞きながら計画の作成、活用を行うよう指導を進めているところでございます。さらに、子供の見方が変われば授業が変わるという視点から、特別支援教育を学校全体で進める研究校を指定し、実践を進めております。今後、特別支援教育のモデル校的な役割のあり方につきましても検討を進めてまいりたいと存じます。
 次に、2点目の運動部活動の不祥事防止についてでございますが、運動部活動におけるセクハラや体罰等は被害者の心に深い傷を負わせますとともに、児童・生徒や保護者、市民の皆様の学校教育に対する信頼を大きく失わせる行為であり、許すことのできないものであると思っております。
 教育委員会といたしましては、今回の中学校運動部活動における不祥事を厳しく受けとめ、教職員一人一人の心にしっかりと届く指導を行うために、教職員及び担当者等を対象としました緊急の研修会を実施したところでございます。
 また、各学校に対しましては校内研修を行い、児童・生徒へのマッサージ及び密室における個別指導を禁止いたしますとともに、複数で見守る指導体制づくりや児童・生徒が相談しやすい体制の整備等を行うよう指導いたしたところでございます。
 今後とも、校長・園長会、部活動指導者研修会やセクハラ相談員研修会を初め、さまざまな研修の機会をとらえまして、教職員の倫理観、使命感の確立を図り、不祥事の根絶を目指して、教育委員会を挙げて、綱紀粛正と意識改革に取り組んでまいる所存でございます。
 最後に、扇風機とエアコンの設置についてでございますが、今日、地球規模での温暖化が進む中、本市の気温の変化を見ますと、平成9年と平成19年7月から9月までの最高気温が30度以上を示しました真夏日は、平成9年の73日に対しまして、平成19年は76日と記録されております。そのうち35度以上の猛暑日は、平成9年の5日に対しまして、平成19年は26日となっており厳しい状況にあると考えております。
 そこで、お尋ねの扇風機とエアコンの設置費用を試算いたしますと、普通教室で1教室当たり4台の扇風機を設置した場合は1億6,000万円程度、また、学校図書館へエアコンを設置した場合は2億6,000万円程度となっております。現在、小中学校の実情を把握するため、普通教室等の室温を測定しているところでありまして、その結果や他都市の状況を参考にしながら、扇風機の設置を含めた暑さ対策を調査研究してまいりたいと考えております。また、学校図書館へのエアコン設置につきましては、今後、設置に向けて努力してまいりたいと考えております。
        〔28番 藤岡照代議員 登壇〕
◆藤岡照代 議員  ぜひ、お母様たちの声、特別支援教育のさらなる推進をお願いしておきます。そして、子供たちのため、そして読書運動がさらに進むように、来年は図書館のエアコン設置については、ぜひ予算を獲得していただきたいということを要望しておきます。
 それでは、次に、高齢者施策についてお尋ねいたします。
 まず初めに、災害時要援護者の支援体制と高齢者の見守りネットワークについてお尋ねいたします。
 平成19年度の国民生活白書でも、家庭、地域、職場というさまざまなつながりが重要であるという観点から調査結果が公表されており、昨今の世相を考えると、非常に重要な観点だと質問に掲げさせていただきました。
 よく、昔と比べて人間関係が希薄になってきていると言われておりますが、そのために数十年前と比較して、地域にあっては、子供たちに対する温かいまなざしが不足し、防犯や防災活動などに対する近隣同士の積極的なかかわりが弱まってきているという声も数多く耳にいたします。地域のつながりの大切さが強調された一例として、震災時の高齢者の安否確認がよく挙げられます。
 昨年の3月25日に起きました能登半島地震で最も大きな被害を受けた石川県輪島市門前町では、地震発生後5時間ほどで、約3,600人いるすべての高齢者の安否確認ができております。その理由の一つとして、ひとり暮らし高齢者などを定期的に訪問する地域の見守りネットワークの体制ができていたことが挙げられており、寝たきりの方は桃色、ひとり暮らしの方は黄色に色分けした独自のマップが役立ったとお聞きしております。
 一方、昨年7月に起きた新潟県中越沖地震では、例えば、柏崎市にはひとり暮らし高齢者と高齢者だけの世帯を合わせると約9,000人の高齢者がいましたが、発生翌日までに安否確認ができたのは約700人、8%で、全員の安否確認を終えたのは、地震発生から5日後だったそうです。その原因としまして、要援護者の名簿は作成しておりましたが、個人情報の取り扱いに慎重だったことなどから、地元との情報の共有が不十分で迅速な安否確認に活用されていなかったようでございます。
 消防庁が公表した調査結果では、全域の要援護者情報を把握しているという市町村は、昨年3月時点で9.7%という現状であり、公明党では、これを重く見まして、国会や地方議会を通じて要援護者の情報把握を含め、支援体制の整備推進を求めております。
 政府も昨年12月、犠牲者ゼロを目指し、平成21年までをめどに要援護者情報の収集、共有などを進めるための避難支援プランを各市町村で策定することを決めており、要援護者を適切に避難させる体制整備が喫緊の課題として自治体に求められております。
 また、高齢化の進展により、今後、認知症高齢者の方々やこれに伴う高齢者虐待もふえることが懸念され、ひとり暮らし高齢者や老老世帯の増加も予測されております。このような中、今後は、日ごろから援護が必要な高齢者の方々を地域と行政が一体となって見守り、支えるためのこの体制づくりが必要だと考えております。
 そこでお尋ねいたします。
 熊本市の災害時要援護者の支援体制の取り組み状況についてお答えください。
 また、日ごろから援護を必要とする高齢者の方々を見守るために、今後どのように取り組まれようと考えておられるのかをお尋ねいたします。
 続きまして、ふれあいごみ収集についてお尋ねいたします。
 ふれあいごみ収集とは、ごみの排出困難者向けの収集のことです。現在、地域コミュニティの希薄化やさらなる少子高齢化が懸念される中で、高齢者や障がい者など日ごろから援護が必要な方々を地域と行政が一体となって支援していく体制整備が喫緊の課題だと思うものです。
 ある精神的、身体的に病んでいる方が5階のアパートに住んでおりました。1階までどうしてもごみを出しに行けないので、朝早く来る新聞配達の方に何とかお願いしておりましたが、時々頼むにも苦慮していたそうです。毎日の生活において不可欠であるごみ出し、当たり前と思っていることに対してこんなに悩んでおられる人がいたのかと、私は今すぐにも不安解消に取り組むべき体制づくりが必要である、早急に取り組むべきだと思いますがいかがでしょうか。
 名古屋市や旭川市また長崎市などにおいては、ひとり暮らしの高齢者や障がい者などごみ出しが困難な方々については、一定の基準を設け、自宅の玄関までごみを取りに行く、ふれあい収集を実施しているそうであります。また、収集に加えて、声かけや安否確認もでき、大きな成果を上げていると聞いております。
 私たちはごみ減量について、戸別収集こそ最大の対策であると一貫して主張しておりますが、ごみ減量という観点とは別に、高齢社会に向けた準備としてのふれあいごみ収集の導入について、どのように考えておられるのでしょうか。考えをお尋ねいたします。
 ここで、2点ほど要望させていただきます。
 まずは、成年後見制度に関してです。認知症や知的障がい、精神障がいなどで判断能力が十分でない方の財産管理や契約などの法律行為などを自分で行うことが困難な方々を保護し、支援するのが成年後見制度でありますが、この制度については、本年1月保健福祉委員会で世田谷区に視察訪問した際、区では社会福祉協議会に委託し、支援センターとして活発に運営がなされておりました。
 そこでは、専門相談員による相談や弁護士による法律相談、申請に必要な書類作成など、手続にかかる支援などが行われておりました。世田谷区では、これを開設してから今日までの経過から制度の普及の手ごたえを感じているということでした。本市においては、ここ3年間の市長申し立てに関する相談件数が29件、そのうち申し立て実績は8件にとどまっているのが現状と聞いております。
 今後、高齢社会に伴って成年後見人の需要はますますふえると予測されますことから、制度の周知を早急に図っていただき、利用者も後見人も安心して頼れる支援センターが熊本市にも必要だと考えます。そこで、現在地域権利擁護事業などを実施している市の社会福祉協議会を活用して実施するなど、ぜひ早急に対応していただきたいと要望しておきます。
 次に、在宅医療、介護への支援について要望いたします。
 在宅で生活される高齢の方はますます多くなり、訪問介護サービスなどを利用される方々も大変にふえております。その訪問のための移動手段は車が中心ですが、昨年の道路交通法の改正によって路上駐車は一切できなくなり、駐車場の確保が問題となってきており、ヘルパーの皆様の御苦労は大変なものと聞いております。これらの方々が働きやすい環境を整えることは大変に重要なことではないでしょうか。
 私は、ある長年在宅医療介護をされている70歳の婦人の方から、駐車場を確保するための一つの方策として、一つの提案をいただきました。それは、企業などの敷地内に社員用やお客様用としてあいている駐車スペースを、サービスを行う時間帯だけ無料で使わせていただくことはできないものかというものでした。そして、ボランティアとして駐車場を登録し貸していただいた企業などは、市政だよりなどで発表したり、看板やワッペンのようなものを提供するなど、感謝や敬意が形になるような仕組みを考えてはいかがでしょうか。市民協働の観点からも有意義なものと考えますので、ぜひこの御婦人の提案を検討していただきますように要望いたしておきます。
        〔甲斐節夫健康福祉局長 登壇〕
◎甲斐節夫 健康福祉局長  高齢者政策につきまして、私の方からは2点のお尋ねにお答えいたします。
 まず1点目は、災害時要援護者の支援体制についてでございます。災害時にみずからの命を守ることが困難である高齢者や障がいのある方など援護を必要とする方々が安全に避難できるように、行政と地域が一体となり支援する体制を整備することが大変重要であると認識しております。
 このようなことから、昨年、災害時要援護者支援マニュアルを作成し、要援護者の登録を開始しておりますが、その登録者数は当初予定した7,000名に対し、本年8月末現在で半数の約3,500名となっております。今後さらに登録者の増加を図るため、支援を必要とする方に対して趣旨の説明を丁寧に行い、登録の推進を図ってまいりたいと考えております。
 また、登録された方々に対しましては、避難支援者や避難場所、避難経路などを盛り込んだ個別支援プランを順次作成しているところでございます。あわせて、災害発生時における要援護者の避難には身近な地域の方々の支援が必要であることから、地域の御理解や御協力を得るための説明会を実施するとともに、自治会、校区、社会福祉協議会、民生委員の皆様等と要援護者登録名簿や個別支援プランの共有を図り、支援体制の整備を進めているところであります。今後とも、福祉や保健を初め消防防災関係部門との連携も強化し、地域と行政が一体となった総合的な支援体制を充実してまいりたいと存じます。
 2点目の高齢者の見守りネットワークについてでございます。
 本市では、緊急通報システムの設置やひとり暮らし高齢者訪問を行うなど、定期的な見守り事業を行っており、また、一部の地域では地域包括支援センターを中心に見守りボランティアの養成や介護予防、地域情報を掲載した地図の作成、配布など地域性を生かし、独自に取り組みが行われております。
 しかし、全市的にはまだ十分には体制が整っていない地域もあり、あわせて認知症による徘徊、高齢者虐待並びにひとり暮らし高齢者の孤独死の増加など、高齢者にかかわる問題も複雑化しており、日ごろから総合的に高齢者を見守るための体制づくりが必要となっております。
 本市といたしましては、地域住民、福祉団体、行政等が連携し、日常的な見守りや情報共有化が図られるようなネットワークづくりを進めているところであり、その一層の推進を図るため、現在見直しを進めておりますくまもとはつらつプランの中に高齢者の見守りネットワークを位置づけ、その構築を図ってまいりたいと存じます。
        〔宗村收環境保全局長 登壇〕
◎宗村收 環境保全局長  続きまして、私の方からふれあい収集についてお答えさせていただきます。
 ふれあい収集とは、ひとり暮らしの高齢者や障がいのある方など、ごみステーションまでのごみ出しが困難な方に対して、申請に基づき各家庭まで収集に伺うものでございまして、これまで議会において御議論いただいたところでございます。
 このふれあい収集につきましては、福祉的な見地からの効果も高いことから、家庭ごみ有料化に伴う市民サービスの一つとして導入を前提にした検討を進めていきたいと考えております。
 そこで、今後、他都市の実施状況の詳細な調査を行うとともに、福祉部門との協議を行い、具体的な仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。
        〔28番 藤岡照代議員 登壇〕
◆藤岡照代 議員  ふれあい収集については、早急なる推進をお願いいたします。
 次に、国民健康保険制度についてお尋ねいたします。
 日本経済は、今大変厳しい状況でございます。このほど発表されました年間のGDP、国内総生産予測によりますと、実質成長率は年間でマイナス2.4%にまで落ち込んでおります。8月29日に総務省が7月の全国消費者物価指数を発表いたしましたが、変動の厳しい生鮮食品を除くと、前年同月に比べて2.4%と急激に上昇しております。生活必需品に限れば、6%も上がっているのが現状です。
 今や家計の状況は非常事態にあります。賃金が伸びない中で、生活必需品の相次ぐ値上げが家計を直撃し、生活費負担が増加しております。物価高に直面する国民生活の不安を解消する重要な時期だけに、この総合経済対策、定額減税は実効性の高い措置として高く評価するものです。また、ことしからスタートした75歳以上を対象とする後期高齢者医療制度におきましても、6月の与党合意を受けて保険料負担を軽減する改善策が実施されたところであり、本市でも後期高齢者の約4割の方々が軽減されたということでございます。
 一方、74歳以下の国民健康保険の加入者の方々の生活も厳しさを増しております。私は、昨年の12月議会におきまして、保険料の負担が重い、支払いが大変であるという市民の皆様の声を紹介し、所得の低い世帯を対象とする新たな保険料の減免制度を導入すべきであると要望し、市長からも減免制度の拡充について検討する旨、答弁をいただいたところであります。国民健康保険は、所得がなくても保険料の負担が生じる制度です。所得が低いほど保険料の負担が重くなります。また、日常品の物価高は所得の低い層により重くのしかかることとなります。これらの皆様の生活不安を少しでも解消するために、ぜひ保険料の減免を実施すべきであると考えますが、改めて現時点における市長の考えをお聞かせください。
 次に、妊婦健診についてお尋ねいたします。
 里帰り出産への妊婦健診の助成についてでございます。妊婦健診は安全な出産のためには14回程度の受診が望ましいとされておりますが、医療保険が適用されないため、1回の受診に5,000円から1万円程度の費用がかかり、母親たちには大きな経済負担となっております。
 そこで、昨年1月、厚生省から妊婦健診の公費負担の望ましいあり方についての通知が出され、昨年12月、私は一般質問において公費負担の拡充について質問をいたしました。その結果、本年4月から本市でも5回に拡充され、大変喜んでいるところでございます。
 また、厚生労働省が本年4月に、全自治体のうち妊婦健診の回数ごとに助成を行っている1,800市町村を対象に、助成回数について調査をいたしましたが、その結果、厚生労働省が最低限として求める5回以上の公費負担を行っている自治体は、本市も含めて1,628に達し、公費負担の平均回数も昨年8月時点よりほぼ倍増していることがわかりました。かねてから公明党が訴えてきました公費負担拡充への全国的な取り組みが裏づけされた形で、まずは一歩前進です。
 さて、里帰り出産への妊婦健診の公費負担についてでございますが、さきの厚生労働省の調査結果によりますと、1、償還払いで対応が461市町村、25.5%、2、里帰りの施設との契約が481市町村、26.6%、3、それ以外の取り組みを実施が222市町村、12.6%となっております。1と2を併用しているケースなどを考慮すると、1,158市町村、63.9%が里帰り出産の健診にも何らかの公費負担を行っていることがわかりました。
 里帰り出産の妊婦健診の公費負担については、本年の第1回定例会におきまして、我が党の鈴木議員が質問し、どこで受診しても同じように助成が受けられるように今後検討していくとの御答弁をいただいておりますが、その後どのようになっているのでしょうか。子育てに優しい熊本市において、里帰り出産の健診の公費負担についての検討状況について、子ども未来局長の所見をお伺いいたします。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  私の方から、保健福祉対策の中で国民健康保険料の低所得者減免につきましてお答えさせていただきます。
 本市におきましては、国の基準により定めた条例に基づきまして、加入者の皆様の負担能力に応じた保険料を設定しておりますが、特に所得の低い方々におかれましては負担が重いのではないかとの御意見を多くいただいてきております。その軽減策につきましては、昨年来検討を進めてまいったところであります。
 本市の保険料賦課における課題の一つといたしまして、他都市と比べまして国保で支払っている医療費が多いため、世帯人数に応じて御負担いただく均等割額が高くなり、世帯人数が多くなるほど保険料が高くなることがございます。このことから、本市の実情に応じた保険料の負担軽減策といたしまして、総所得が100万円以下で世帯人数が3人以上の世帯を対象といたしまして、これらの世帯の保険料額を中核市の平均に近づけますために、年間保険料額の10%を減免することにしたいと考えております。
 具体的な減免額でございますが、3人世帯の場合で、平均年額約1万円、4人世帯で約1万3,000円、5人世帯で約1万5,000円となります。合計約8,400世帯が対象となり、減免総額は約1億700万円になるものと見込んでおります。
 なお、減免の施行につきましては、本年4月にさかのぼり、対象となる全世帯に申請書を送付することによりまして、周知を図ってまいりたいと考えております。
        〔木村正博子ども未来局長 登壇〕
◎木村正博 子ども未来局長  里帰り出産への妊婦健診の助成についてお答えいたします。
 まず、公費負担についての検討状況でございますが、政令市及び中核市を対象に調査を行ったところ、それぞれ約半数の自治体が実施している状況にありました。さらに、実施方法といたしましては、里帰り先の医療機関で健診を受けられ、一時的には、その費用を御負担いただき、その後、領収書を添えて請求し受領するという償還払い方式や里帰り先の医療機関との個別契約の締結などといった対応がなされているところでございます。
 そこで、本市におきましても、具体的な手順を決定するとともに、十分な広報等も講じながら、来年度から県外に里帰りされて健診を受けられる場合の公費負担を実施したいと考えております。
        〔28番 藤岡照代議員 登壇〕
◆藤岡照代 議員  減免制度は市民の皆様から多くの要望があり、今回4月にさかのぼって減免していただくということで、市民の皆様に大変喜んでいただけるものと確信しております。
 それでは、次に、競輪場の汚職問題の対応についてお尋ねいたします。
 さきに、市長の政治姿勢が、大切な職員がやる気をなくして、モチベーションの低下とモラルハザードを招くと指摘いたしました。その象徴的な出来事が下水道事業に絡む収賄での職員の逮捕であり、今般の競輪の広報事業に絡む収賄容疑での職員の逮捕であります。職員の不祥事はとどまることを知らずに、たまりかねて、前議会で制定されたのが職員の倫理条例でありました。
 その直後の逮捕劇であり、極めて残念な事件であります。私も前回の質問の際に下水道汚職問題を取り上げて、綱紀粛正を強く訴えたばかりであります。議会のたびごとに市長の陳謝で始まることに強い危機感を抱くのは、私だけではないと思います。異常事態としか言いようがありません。
 この事件については、コンペも行われていなかったり、登記もされていない架空の会社と契約を結んだり、常識ではあり得ないことが次々と報道されております。
 そこで、何点かお尋ねいたします。
 まず、さきの下水道工事の問題が発覚後、外部有識者による熊本市入札業務検証委員会が設置されました。今度の事件も外部委員会などを設置し、徹底した調査と防止策の検討をお願いすることや、熊本市入札等監視委員会に同様のことをお願いすることなど、対応策を講ずるべきではないでしょうか。また、この問題で防止策も含めて動いているのは、関連部局と契約検査室だけというのが気になります。何よりもトップである市長の危機感が具体的に伝わってきません。せめて副市長をトップに今回の事件の原因究明と今後の防止策を取りまとめることが必要なのではないでしょうか。ぜひお聞かせください。
 その際に大切なことは、不正の入り込む余地のないシステムを構築するということであります。今後の防止策として、まずは、全庁的な実態を把握して、一つ一つの契約案件の適否を厳しく峻別することが必要になると思います。
 その上で業者選定のあり方や相手方の法人登記などを確認する方法や契約そのもののあり方についても全庁的な原則とシステムをつくり上げるべきであります。
 あわせて、全庁的に契約の取り扱い方法を定めた契約事務マニュアルにも不備があるように思います。実態に合わせた的確な内容に訂正していくべきだと思います。
 今後、全庁的な調査と不祥事の防止策について、具体的にどのように取り組んでいかれるのか市長に答弁を求めます。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  競輪場の問題に関しまして、何点か具体的な御指摘も含めましてお尋ねがございましたので、順次お答えさせていただきます。
 副市長をトップとした原因究明、今後の防止策を取りまとめるべきである、あるいは契約について全庁的な調査と不祥事防止策について具体的にどう取り組んでいくのか、さまざまな観点から御指摘があったところでございますので、順次お答えさせていただきます。
 不祥事の発覚を受けまして、直ちに原因究明と再発防止を指示したところでございます。事件の原因究明につきましては、事件の事実関係を経済振興局に、そして関連する契約事務の問題点を総務局で調査してきたところでございますけれども、全庁的な対応が必要であると考えまして、先ほど御指摘もあったように、このたび副市長を長とする調査検証会議を立ち上げたところでございます。
 次に、契約制度構築のお尋ねに関しましては、各局で執行いたしました随意契約のうち、5万円以下の物品購入等を除きまして、すべての案件につきまして、契約期間、契約金額、随意契約の理由等を局ごとにまとめまして、各局の主管部長を長とする局随意契約調査会議で、契約理由及び契約事務処理について各課ヒアリングを行い、その適否を判断し、報告させることといたしております。報告書をもとにいたしまして、総務局の局次長を長とする熊本市随意契約調査会議で再度ヒアリングを行い、契約の適否を判断し、各局に通知して、適正な契約事務の執行に結びつくよう、現在全庁調査を行っているところであります。
 このような調査とあわせまして、現在の状況を外部委員会でございます熊本市入札等監視委員会に報告いたしまして、審議をお願いしてまいります。また、契約する相手として、工事や物品契約等について取り入れております業者登録制度システムをその他の契約につきましても拡充していくことといたしております。
 ただいま申し上げましたような調査検証を進めながら、できるだけ早期に具体的な対策を講じてまいる所存でございます。
        〔28番 藤岡照代議員 登壇〕
◆藤岡照代 議員  今、競輪場の汚職問題の対応についてるる説明がありました。毎回市長の陳謝から始まる議会は、今回でぜひ終わりにしていただきたいですし、今の対応をしっかり心に秘めて取り組んでいくことを要望しておきます。
 それでは、最後に、熊本産院問題につきまして、公明党市議団を代表しまして、廃止反対の立場から質問を行います。
 少々長くなりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 産院の廃止条例は、平成18年3月議会で赤字を3,000万円以内におさめることなどを骨子とした附帯決議をつけて修正がされ、実質、少なくとも2年の存続が決定されたものです。これを受け、熊本産院では、経営改善計画を策定し、この2年余りで、これまでの早産防止や母乳育児の推進、母子への各種支援策等々、赤ちゃんにやさしい病院としてのさまざまな取り組みに加え、リーフレットの作成、配布やホームページの充実などによるPR、そして出前講座や講演会の開催、また土曜診療の実施、人件費等の経費削減など一層の努力を積み重ねてきました。その結果、平成19年度の赤字額は約2,654万円、附帯決議に示された赤字限度額3,000万円を下回る成果を残しました。この市立産院の努力の成果を踏まえながらお尋ねしてまいります。
 まず、先般からの幸山市長の態度であります。マスコミ報道によりますと、去る5月下旬、産院の存廃問題について、議会の論議を見守りたい旨の発言がありました。その後の記者会見では、産院の機能を市民病院と一体化する方向で検討しているとも発言いたしました。さらに、廃止条例を提案するでもない議会運営委員会でも、6月の定例会の提案理由の説明でも同趣旨の発言をされ、議会での論議を求めました。これら幸山市長の言動は議会軽視も甚だしいと、厳しく指摘しておきたいと思います。
 当初の発言を聞いて、産院の存廃についての市長の考えはニュートラルなものかと思っておりました。つまり、赤字額が3,000万円を切ったこともあり、議会の論議の推移を見定めた上で、議会の意向に沿った結論を出すつもりかと私も受けとめておりました。
 ところが、幸山市長は、議会に論議を求めておきながら、一方では市民病院との一体化の方向で検討しているとは、これほど議会をばかにした発言はありません。議会に議論を求めるのであれば、市長としてもその議会の議論の方向に沿って意思決定をするというのが普通ではないでしょうか。そうであれば納得ができます。
 しかし、市長の一連の発言は、極端に言えば、議会がどのように論議を展開しようとも市長である私の考えは廃止で動きませんとの宣言ともとれるようなものでした。これでは、議会で議論する意味がないではありませんか。
 さて、先月30日に現代美術館で開催された出産・育児支援の在り方を考える学習会で、講師である聖マリア学院大学の橋本武夫教授は、ユニセフ・WHO世界保健機構から赤ちゃんにやさしい病院に全国で2番目に認定された聖マリア病院で母子総合医療センター長だった経験などから、児童虐待や子供の犯罪が社会問題化している背景に、母親が乳児期に子供と心のきずなを結べていないことがある、母乳育児が広がれば状況は改善するのだが、乳幼時期の母子ケアの重要性を理解している民間病院は多くはない、赤ちゃんにやさしい病院に認定されている熊本産院はサポートが行き届いているとの発言が地元紙に掲載されており、私もそのとおりだと思います。
 もちろん、産院が取り組んできた母子に対する支援はこれだけではなくて、お母さんと赤ちゃんをともにハッピーにとの医療方針のもと、未熟児や超低体重児につながる早産の防止に全力を挙げたり、ソフロロジー式分娩法やカンガルー式ケア、母子同室を取り入れた最善のきめ細やかな母乳育児、周産期、特に宿泊可能な産後のケア体制、24時間の電話相談体制、母乳外来による母乳育児の普及と推進等々があります。これら熊本産院がこれまで果たしてきた役割についての認識は、市長を初め執行部も同じであろうかと思います。違いは、それをどう評価し、どう今後のあり方に結びつけるかであります。
 幸山市長は、前回の存廃論議の中で、しきりに産院を市民病院と一体化し、産院が培ってきた母子への支援機能を全市に広げていく旨の発言を繰り返されました。しかし、産院を廃止して、本当にその目的が達成できるのでしょうか。
 例えば、産院の母乳外来787件のうちに492件、63%、つまり3分の2がほかの病院で出産した患者であります。これに比べて、残念ながら、市民病院では520件のうち、ほかの病院の患者は47件、9%にしかすぎません。つまり、産院の母乳外来は、ほかの民間病院で出産された方までしっかりとフォローしている実態が浮き彫りです。そのことが全国平均よりは高率な本市の母乳率53.2%を下支えしていることは明確ではないでしょうか。
 また、産院という医療機関があることによって、24時間行われている相談の中で、何か問題があれば、周産期を含めた産前産後の母子の受け入れが直ちに可能であって、これもまた存続が必要な大きな理由でもあります。これに加えて、熊本産院がこれまで取り組んできたさまざまな成果そのものも存続の理由となるということは言うまでもありません。また、産院での出産経験を持つお母さん方が存続を求める理由に共通しているものは、どこよりも安心して出産ができるという声であります。それは、ドクターや助産師、看護師などスタッフの医療技術と心遣いへの信頼感が根底にあるからです。
 その上で、熊本産院と市民病院での出産の環境を比べてみますと、大きな違いがわかってまいります。それは、同じ産婦人科でも市民病院ではさまざまな病気の患者が行き違い、一日に何度も救急車のサイレンが鳴り響くこともあり、ナーバスな周産期の妊産婦にとっては、心理的なストレスになりかねません。それは高度な三次医療を担う総合病院であって、総合周産期母子医療センターという市民病院の性格上、スタッフの意思や技術を超えた環境の問題でもあります。その点、産院という立地条件や産婦人科に特化した病院という性格の違いは、心理的にも物理的にも産院の方が本当に安心して出産ができるとの評価につながっているのは明らかであります。
 それに加えて、費用の問題もあります。一昨年、出産育児一時金が30万円から35万円にアップいたしました。それに符節を合わせるように、民間の医療機関は出産費用が値上げされたところが多いとの苦情も寄せられました。その点、この熊本産院は、27万円から28万円で済むと聞いております。費用面でも安心して出産できるのは熊本産院です。この安心というキーワードこそ重要だと私は本当に思います。
 さらに、病院経営という角度からいいますと、産院の2年間にわたる努力の結果、昨年度の赤字額は2,654万円、附帯決議にある存続の条件であった3,000万円以内におさめることができたことです。これもマスコミ報道でありますが、幸山市長は産院の収支が大きく改善したにもかかわらず、過去に1億円を超える赤字が続いたことを挙げて、将来の経営改善は見込めないとの見解を示したことも聞き及びます。市長の評価は余りにも後ろ向き過ぎるのではありませんか。
 平成18年の廃止という風評被害を乗り越えて、厳しい経営環境にもかかわらず、平成19年度に赤字額の縮小という成果を上げました。このことになぜ着目できないのでしょうか。この経営努力を積み重ねていくならば、将来はもっと収支の改善が見込める可能性だってあるのではないでしょうか。評価するということはそういうことではないでしょうか。
 今、議会に提案された産院の廃止案は将来の収支改善の検証の場を、ツールを奪う行為です。例えば子供や孫が何かに挑戦し、達成までには至らずとも、それなりの成果を上げたとき、親なら子供に何と声をかけるでしょうか。よく頑張ったね、もう一度頑張ってごらん、私はこう伝えます。こう伝えるのではないでしょうか。こうした信頼が、子供を育てるように、何とか19年度は成果を上げた産院に対して、ならば様子を見てみるから頑張ってごらんとなぜ言えないのでしょうか。
 その意味で、本当に恒常的に成果を上げ、さらには改善が進むのかを見きわめるのであれば、あと5年程度の時間をかけて経営状況を見守ることが必要だと思います。来年度から市民病院が地方公営企業法の全部適用を行うということは、附属機関となった熊本産院も存続となれば、一層の経営努力が求められるのは当然であります。産院を存続し、その経営努力を向こう5年間、市民とともに温かく見守ってはいかがでしょうか。
 この5年程度という時期には意味があります。この時期は、合併を実現して政令指定都市になって、ひいては九州の州都を目指そうかという時期に当たることになると思います。なぜこのような話をするのかといいますと、前回の産院問題の際に、福岡市の子ども病院を訪れて田中院長のお話を聞きました。田中院長は、将来はドクターヘリ体制を整え、九州子ども病院を地理的な中心地である熊本につくるのが理想的だと熱っぽく語られました。ドクターヘリの整備法は、既に国会で成立いたしました。もし将来、熊本が九州の州都になることができたならば、州政府の意思と予算で熊本市に九州子ども病院の建設もあながち夢ではありません。
 その中間に当たる時期まで産院を存続し、将来のあり方も含めて、改めて存廃を検討してはいかがでしょうか。それまでの猶予期間として、廃止時期を5年程度延ばすという選択肢もあることを提案したいと思います。
 次に、熊本県保健医療計画とNICUの整備についてお尋ねいたします。
 常に熊本産院の廃止とセットで取りざたされるのが、市民病院のNICUの増床問題であります。この2つを絡めて論じることは、前回の廃止条例には、NICUの増床も同じ条例案に含まれていたことから、当時の我が会派所属の鈴木保健福祉委員長が、幸山市長の条例の提案の仕方には瑕疵があると厳しく指摘しました。今回は、NICUの増床は条例案には含まれてはいないものの、幸山市長は、産院の廃止が認められれば、明年10月には市民病院のNICUを3床増床したい旨の発言をしております。
 前回といい、今回といい、どうして市民病院のNICUを増床するには、熊本産院の廃止が必要との論理となるのでしょうか。少なくとも私には理解ができません。
 熊本県の第5次保健医療計画では、平成20年度までのNICUの整備目標は38床となっており、現在は36床まで整備されております。この計画の整備目標からいっても、昨年度市民病院のNICUが満床のために県外へ母体搬送せざるを得なかった事例が28件もあったことを考えれば、早急なNICUの整備が必要なことは申し上げるまでもありません。
 市民病院にお聞きいたしますと、今の15床に加えて3床単位に整備するのが効率的であるとのことです。例えば、NICUを3床増床し18床とした場合、後方ベッドを8床増床する必要がありますが、これに伴う人件費を含めた収支で見ますと、現在の15床によるNICUの人件費も含めた赤字額約2億円がなんと1億7,000万円にも縮小し、収支が約3,000万円改善すると試算されております。
 このほかにも、NICU3床増床に伴う経費としては、機材は1床当たりが600万円から900万円で、市民病院には3床分のスペースもわずかの改修費用で確保できると聞いております。NICUの増床には新たな負担はないのが現状でございます。
 前回の産院廃止提案は、NICU3床増床による配置基準を満たす看護師15名をそろえるために、その人材を、産院を廃止して人事異動で賄うとの発想から、産院の廃止とNICUの増床がリンクして論じられてきたのであります。しかし、その発想には、本気で市民の命を守るとの意識が抜け落ちているのではないでしょうか。それは、NICUの増床と産院の廃止問題は別々の問題であって、この2つをリンクさせる考え方は、市民の命より経済効率を優先させる発想でしかありません。本気で市民の命を守ろうと思えば、市民病院のNICUと、後方ベッドの増床は、産院の廃止と絡めることなく、今すぐにでも実行に移すべきであります。NICUを3床増床すれば、県外への母体搬送も解消できるとすれば、何を躊躇する必要があるのでしょうか。
 幸山市長も産院の論議の中で、たびたびNICU増床の必要性を認める発言を繰り返しております。ところが、この2年半、とても本気でNICUの増床に取り組んできたとは思われません。NICUを増床したのは、民間病院と熊大病院だけでした。私はここで産院を廃止しなければ、NICUの増床も実施しないという経済効率を優先する政治姿勢を厳しく糾弾して、改めて産院の廃止問題と市民病院のNICUの増床問題を切り離し、市民のかけがえのない命を守るために、直ちにNICUの増床を行うことを重ねて強く要求いたします。
 さて、県の保健医療計画にも記載されていますが、出産を取り巻く現状は、早産などによる低出生体重児、いわゆる未熟児の出生が増加傾向にあり、とりわけ1,500グラム未満の極低出生体重児の出生が増加傾向にあります。御存じのとおり、極低出生体重児は、発達のおくれや合併症の発症などの可能性が高いと言われております。このため、保護者は、出産時ばかりでなくて一生涯不安と負担を抱え込むリスクを負うことになります。そして、それはまた、必然的に高額な医療費負担にもつながってくるのです。小さな小さな命を救いたいという気持ちを大事にしながらも、母子の命を守り、少しでも将来の不安を払拭するためには、極低出生体重児の出生を予防することが最も重要であり、熊本産院が重点的にそれを取り組んできた早産防止は大きな意義があるものです。
 加えて、NICUが定期的にあくような体制が必要でもあります。それは、後方ベッドや入所療養施設などのあきがないためにやむなくNICUへの長期入院を余儀なくされ、結果的にはNICUの満床状態が続き、やむなく母体を県外へと搬送するという悪循環をストップさせるということです。
 特に本市では、NICUから在宅へ移行できるだけの医療ネットワークは未整備であります。これを整備するには、行政と医療関係者の格段の努力と熱意がなくては実現することはできません。先般、保健福祉委員会で視察で訪れた沖縄県立こども医療センターでは、NICUから在宅へ移行できる医療ネットワークの整備を進めて、大きな成果を上げておられました。その開拓者としての努力と熱意に私たちは感動を覚えたものです。本市でも極低出生体重児の予防やNICUの効率的な運用システムの構築について、格段の努力を強く強く要望しておきます。
 さて、この産院の問題の最後に、廃止問題に見られる市の姿勢と職員の不祥事が頻発することとの間に大きな関係性があると思えてなりません。幸山市長は、初登壇された平成14年の第4回定例会で、日ごろから職員との対話を重ねながら、職員全員が市民の視点をいつも忘れずに、市民を顧客と考える行政サービスに取り組むよう努めてまいりますと、初々しい市長の思いが本当に伝わってくるようでありました。今、産院の廃止問題に当てはめて、この市長発言を検証するときに、残念ながら、これらの意気込みと行動は忘れ去られているとしか言えません。この2年半、産院の職員は、全員が心を合わせて、市民の命を守ることを誇りとしながら、改革の努力を堂々と営々と積み上げてきました。その背景には、11万5,000人を超える市民の産院存続を願う声にこたえたいとの思いがありました。それは、職員全員が市民の視点をいつも忘れずに、市民を顧客と考える行政サービスに取り組むよう努めてまいりますとの幸山市長の言葉をそのまま懸命に実践してきた姿そのものであって、この取り組みの姿勢と努力の成果は、大いに評価されてしかるべきであります。
 ところが、前回の産院廃止条例の提案から2年余り、幸山市長は、一回も産院の現場を訪問し、現場で汗を流す職員の思いを聞くこともなかったと聞きます。さすがにこれではまずいと思ったのか、6月議会の前に、事前の連絡もなしに夕方5時ごろ突然産院を訪問して、30分間ほど病院内を視察されたことは、さきの本会議でも指摘されたとおりであります。
 初登壇での、日ごろから職員との対話を重ねながらとの意気込みはどこに行ってしまったのでしょうか。それは、産院職員の懸命な努力と熱い思いを踏みにじる行為であって、自分たちの2年余りの苦労は、一体何だったのかとのむなしさと喪失感に襲われているのではないでしょうか。こうしたことに市の職員は敏感です。産院に限らず全庁的に、心ある職員、意欲を持っていた職員でもやる気をなくし、モチベーションの低下とモラルハザードが蔓延することは容易に想像ができます。
 先ほど、子供や孫が何かに挑戦したとき、親の一言が大切であると指摘しました。幸山市長はよく頑張っていると評価もしております。だからこそ申し上げたい。産院のこの2年間の努力と要望し続けてきた市民の皆さんにさらなる挑戦の機会を与えることから始めるべきであることを申し上げ、公明党の産院問題の質問を終わります。
 ほかにもまだたくさん質問の準備をしておりましたけれども、きょうは以上をもちまして、私の質問とさせていただきます。
 議員各位、そして、お忙しい中にたくさん傍聴に来ていただきました皆様、本当に最後まで御清聴いただきまして、心から感謝申し上げます。
 本当にありがとうございました。(拍手)
     ───────────────────────────
○磯道文徳 副議長  本日の日程はこれをもって終了いたしました。
 この際お諮りいたします。
 9月6日、7日の両日は休日のため休会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
        〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○磯道文徳 副議長  御異議なしと認めます。
 よって、9月6日、7日の両日は休会することに決定いたしました。
 次会は、9月8日(月曜日)定刻に開きます。
     ───────────────────────────
○磯道文徳 副議長  では、本日はこれをもって散会いたします。
                            午後 3時58分 散会




〇本日の会議に付した事件
一、議事日程のとおり





平成20年9月5日
出席議員 48名
      1番   牛 嶋   弘        2番   磯 道 文 徳
      3番   紫 垣 正 仁        4番   田 中 敦 朗
      5番   重 村 和 征        6番   那 須   円
      7番   上 田 芳 裕        8番   前 田 憲 秀
      9番   原     亨       10番   澤 田 昌 作
     11番   倉 重   徹       12番   満 永 寿 博
     13番   大 石 浩 文       14番   高 島 和 男
     15番   田 尻 善 裕       16番   上 野 美恵子
     17番   東   美千子       18番   有 馬 純 夫
     19番   三 島 良 之       20番   齊 藤   聰
     21番   津 田 征士郎       22番   白河部 貞 志
     23番   藤 山 英 美       24番   田 中 誠 一
     25番   村 上   博       26番   東   すみよ
     27番   日和田 よしこ       28番   藤 岡 照 代
     29番   坂 田 誠 二       30番   下 川   寛
     31番   田 尻 清 輝       32番   北 口 和 皇
     33番   中 松 健 児       34番   佐々木 俊 和
     35番   田 尻 将 博       36番   田 辺 正 信
     37番   家 入 安 弘       38番   鈴 木   弘
     39番   竹 原 孝 昭       40番   古 川 泰 三
     41番   税 所 史 熙       43番   落 水 清 弘
     44番   江 藤 正 行       45番   主 海 偉佐雄
     46番   嶋 田 幾 雄       47番   益 田 牧 子
     48番   上 村 恵 一       49番   西   泰 史




説明のため出席した者
  市長       幸 山 政 史    副市長      西 島 喜 義
  副市長      森 田 弘 昭    総務局長     寺 本 敬 司
  企画財政局長   前   健 一    市民生活局長   原   幸代子
  健康福祉局長   甲 斐 節 夫    子ども未来局長  木 村 正 博
  環境保全局長   宗 村   收    経済振興局長   谷 口 博 通
  都市建設局長   村 上 博 一    消防局長     神 原 節 生
  交通事業管理者  石 田 賢 一    水道事業管理者  加 耒 英 雄
  教育委員会委員長 黒 澤   和    教育長      小 牧 幸 治
  代表監査委員   濱 田 清 水    農業委員会会長  森   日出輝
  財務部長     岡   昭 二


職務のため出席した事務局職員
  事務局長     松 本   豊    事務局次長    山 田 利 博
  議事課長     木 村 建 仁    議事課長補佐   大 村   淳