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長崎県 五島市

平成18年  9月 定例会 09月13日−02号




平成18年  9月 定例会 − 09月13日−02号







平成18年  9月 定例会



◯出席議員(26名)

     1番 清川久義君

     2番 熊川長吉君

     3番 草野久幸君

     4番 菊谷岩雄君

     5番 中村康弘君

     6番 柿森弘幸君

     7番 江川精一郎君

     8番 椿山恵三君

     9番 柿森 誠君

     10番 神之浦伊佐男君

     11番 宗 藤人君

     12番 古川雄一君

     13番 永峯 満君

     14番 橋本憲治君

     15番 江川美津子君

     16番 向原安男君

     17番 荒尾正登君

     18番 谷川 等君

     19番 田橋良康君

     20番 谷川福美君

     21番 山田権治君

     22番 仁田一成君

     23番 中尾剛一君

     24番 林 忠男君

     25番 志内勝利君

     26番 浦 藤彦君

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◯欠席議員(0名)

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◯地方自治法第121条の規定に基づく出席者

     市長             中尾郁子君

     助役             岩村 進君

     収入役            江頭憲一郎君

     富江支所長          吉田孝司君

     玉之浦支所長         柿山信行君

     三井楽支所長         原田善一君

     岐宿支所長          平田秋男君

     奈留支所長          赤瀬 博君

     総務課長           窄 善明君

     豊かな島づくり市長公室長   赤尾邦幸君

     企画課長           島  悟君

     財政課長           木戸庄吾君

     水道局長           中野基樹君

     建設課長           岸川和彌君

     都市計画課長         富山博彌君

     農林課長補佐         橋口明敏君

     水産課長           村中清志君

     商工観光課長         谷川良二君

     生活環境課長         中村健一君

     税務課長           道端金俊君

     市民課長           道下俊夫君

     社会福祉課長         手島仁助君

     長寿対策課長         近藤英海君

     健康政策課長         吉谷清光君

     教育長            末永文隆君

     教育委員会総務課長      小林正治君

     学校教育課長         山下彦幸君

     生涯学習課長         福島正市君

     監査委員           高木長幸君

     監査委員事務局長       松倉正光君

     会計課長           奥野音之君

     農業委員会事務局長      松野 悟君

     選挙管理委員会事務局長    山本政義君

     消防長            江口秀美君

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◯議会事務局

     局長             松野音幸君

     次長             山下傳一郎君

     議事係長           中里亀之君

     書記             城山玲子君

     書記             横枕孝規君

          平成18年9月13日(水)議事日程表

議事日程 第2号



日程番号
議案番号
件名
備考



議案第110号
五島市立養護老人ホーム条例の一部改正について
文教厚生委報告



 
市政一般質問について
 





番号
質問者
質問要旨



向原安男議員
1 五島の「くらしの現状」と将来を展望して
 ? 市民アンケートから
  イ くらしの現状と問題
  ロ 中尾市長への期待と批判
 ? 総合計画の実践のために
  ・市民との協働
  ・住民自治と地域計画
 ? 自治基本条例の早急な検討
 ? 市長は「くらしの現状」打破に全エネルギーを
2 子ども達の「人格の完成」を願って
 ? 学校教育の現状と見解
 ? 教育基本法「改定」について



谷川 等議員
1 一般行政
 各支所で行われている行事等について、見直しをする考えはないか
 ? 夏まつり
 ? 体育祭
 ? 産業まつり
2 消防行政
 ? 消防区域の見直しについて



草野久幸議員
1 福祉行政
 ? 新介護予防サービス体制について
 ? 介護施設への行政指導について
2 農業行政
 ? 畜産(牛)振興策について
3 環境行政
 ? 今後の各支所清掃センターの運営について



江川精一郎議員
1 企画財政
 ? 行財政改革の進捗状況について
2 会計
 ? 五島市の財産の状況について
  イ 有価証券
  ロ 出資金
  ハ 債権(貸付金)
3 農林行政
 ? 有限会社 岐宿農研について



                         =午前10時00分 開議=



○議長(浦藤彦君) おはようございます。

 出席議員は定足数に達しました。

 議事日程第2号により、直ちに本日の会議を開きます。

 文教厚生委員会に休会中の審査を付託した案件中、先議をお願いした議案につきましては、議長の手元まで審査の結果が報告されております。



△日程第1 議案第110号 五島市立養護老人ホーム条例の一部改正について

 を議題といたします。

 文教厚生委員長の報告を求めます。



◆文教厚生委員長(柿森誠君) (登壇)おはようございます。

 文教厚生委員会の報告をいたします。

 当委員会に先議を求められておりました議案第110号 五島市立養護老人ホーム条例の一部改正につきましては、9月11日、本会議終了後、第2委員会室におきまして慎重な審査を行い、お手元に印刷配付いたしております委員会審査報告書のとおり結審いたしましたので、その概要を申し述べます。

 本案は、平成18年10月1日から養護老人ホームたちばな荘の経営を社会福祉法人秀峯会に移譲することに伴い、現在、2つの養護老人ホームについて規定している本条例中、たちばな荘関係部分の条文整備を行い、五島市立養護老人ホーム松寿園条例に改めるため、所要の規定の整備を行うほか、介護保険法等の一部改正に伴い、同じく10月1日から養護老人ホーム松寿園に外部サービス利用型特定施設を併設し、介護保険法第8条及び第8条の2各項に規定する要介護者及び要支援者に対する訪問介護等の事業を実施するため、所要の規定の整備を行う必要があることから提案されたものであります。

 審査では、まず、松寿園に新たな介護事業所を併設し、介護認定を受けている入所者に対しサービスを提供するということであるが、サービス提供を受ける対象者は何名いるのか。また、10月1日時点でサービス提供体制を整えることができるのか。さらにスタッフ等の人員配置は従来のままでできるのか、説明を求めました。

 理事者によりますと、松寿園には現在46名の入所者がいるが、そのうち23名が要介護等の認定者であり今回の対象者となっている。また、10月1日のスタートに間に合わせるため、今回先議をお願いしたものである。

 13日に議決をいただければ、その時点で県に申請等を提出することにしており、今のところ10月スタートに間に合うものと考えている。

 また、人員配置については、養護施設、特定事業所、訪問介護事業所それぞれに配置基準があり、松寿園の基準で言えば、養護施設に支援員が2人、特定事業所に2人、訪問介護事業所に2.5人、合計6.5人以上配置する必要がある。その基準に基づいていろいろとシミュレーションを行い試算したところ、8.5人は配置する必要があるとの結果になった。今より4.5人程度増員になるが、パートを配置したいと考えているとの説明でありました。

 これに対し、松寿園はこれまで措置費により運営されてきたと思うが、10月以降介護保険でサービスを提供する分、措置費は減ることになるのか、説明を求めました。

 理事者によりますと、措置費については運営費全体の8割程度に減少し、残りの2割が介護保険で給付されるものと考えている。なお、措置費単価も松寿園の場合、現行では一人当たり約12万円となっているが、10月1日以降は事務費で約7万6,000円、残り約4万円が支援費加算という形になる。ただし、この支援費加算は、あくまでも介護保険が適用にならない方に対するものであり、介護保険適用者については介護保険で給付されることになるとの説明でありました。

 次に、たちばな荘を民間移譲するということであるが、行政改革や財政問題で余りに急ぎ過ぎているのではないか。松寿園が介護事業所を併設し、介護サービスを提供することができるのであれば、たちばな荘でも事業所を立ち上げてサービスを提供し、その経営状況を見た上で民間移譲についての検討をしてもよかったのではないか、説明を求めました。

 理事者によりますと、確かに検討委員会の中でも10月ではなく4月からの民間移譲でもいいのではないかという議論はなされたが、民間移譲という結論が先に出ていること。また、例えば市の方でたちばな荘の特定施設化をして10月から3月までサービスを提供したとしても、4月に民間移譲した場合、入所者に混乱が生じるのではないかという懸念、さらには建物が老朽化しており、1年でも早く建てかえをしたいという考えから、10月1日から民間移譲をすることになったとの説明でありました。

 これに対し、現在、たちばな荘に勤務している職員等の処遇はどうなっているのか、説明を求めました。

 理事者によりますと、総務課の方で事前に松寿園を含めた異動希望調査を行っている。現在、たちばな荘には、職員が13名、パート職員が8名勤務しているが、パート職員のうち6名は引き続きたちばな荘での勤務を希望していることから、移譲先の法人にはその旨を伝えており、引き続き雇用が可能と聞いている。残り2名については自己都合で退職することになっているとの説明でありました。

 以上が審査の概要でありますが、討論において、松寿園で特定事業所を立ち上げて新しくサービスを提供するということは、入所者のためにもよいことだと思うし賛成できるが、たちばな荘の民間移譲については、合併前の運営が広域圏で行われていたため、それぞれの自治体が責任を持って整備計画等を話し合わなかったことが民営化を急ぐ大きな要因の一つとなっていると思われるし、将来の再建計画等が論議されていれば今のような状況にはなっていないものと思われる。また、行政改革を進めるに当たって、余りにも民間移譲を焦り過ぎているという思いから、本案については反対であるとの意見が述べられましたので、採決を行った結果、賛成多数により、本案につきましては原案を可決すべきものと決定いたしました。

 以上で文教厚生委員会の報告を終わります。(降壇)



○議長(浦藤彦君) 議案第110号の文教厚生委員長の報告に対し、質疑を行います。

 質疑を終わります。

 討論を開きます。

 まず、反対討論を行います。



◆15番(江川美津子君) 議案第110号 五島市立養護老人ホーム条例の一部改正について討論を行います。

 まず、松寿園で特定事業所を立ち上げて新しくサービスを提供することは、入所者が安心して生活できる環境を整えることになるので大いに賛成です。

 次に、たちばな荘の問題です。たちばな荘の民間移譲については、合併前の運営が広域圏組合で行われていたために、それぞれの自治体が責任を持って整備計画等を話し合わなかったことが民営化を急ぐ大きな要因の一つになっていると思われます。将来の建てかえ計画等が論議されていれば、今のような状況にはなっていないと思います。たちばな荘は老朽化が進んでおり、入所者の生活環境整備のためには早急な建てかえは必要だと理解しておりますが、行政改革を進めるに当たって、余りにも民間移譲を焦り過ぎていると思います。公営施設の民間移譲については、厳しい財政状況であっても、さきに民間移譲ありきではなく、もう少し時間をかけた論議と検証が必要だと思います。

 以上の理由からこの条例案には反対です。



○議長(浦藤彦君) 次に、賛成討論を行います。



◆10番(神之浦伊佐男君) 私は、議案第110号 五島市立養護老人ホーム条例の一部改正について賛成の立場で討論をいたします。

 公立の社会福祉施設については、開設当初は民間主導の量的整備が進まない中、先導的役割を担うため開設された経緯があります。近年は、民間での整備も進み、公立施設としての必要性が薄れております。そういった最近の福祉を取り巻く環境の変化を踏まえ、長崎県を初め全国的に公立施設の民間移譲が進められるのは時代の一つの流れであること。また、当市の厳しい財政事情を考えた場合、行政のスリム化は避けて通れない問題であり、今回のたちばな荘の民間移譲もやむを得ないとの考えから、本案につきましては賛成いたすところでございます。どうか議員の皆様方の寛大なるお考えをよろしくお願いいたします。



○議長(浦藤彦君) 討論を終結し、採決いたします。

 採決は起立により行います。

 議案第110号に対する文教厚生委員長報告は、原案可決であります。委員長報告のとおり、可決することに御賛成の方は起立願います。

 〔賛成者起立〕



○議長(浦藤彦君) 起立多数。よって、議案第110号は、文教厚生委員長報告のとおり、原案は可決されました。



△日程第2 市政一般質問について

 これより、印刷配付いたしております一般質問順序表により一般質問を行います。

 まず、16番 向原安男議員。



◆16番(向原安男君) (登壇)おはようございます。

 質問いたします。

 五島の厳しい暮らしの現状と将来を展望しての急がれる課題についての質問です。

 日本共産党市議団は、本年も小離島を含め、約2万世帯に市民アンケートを届け、市政への意見や要望を聞かせていただく活動に取り組みました。現在、335通の回答が寄せられています。9月11日に中間集約を行い、アンケート結果と各設問へ寄せられた意見を整理し、市長にお届けいたしました。

 私は、市民の暮らしと中尾市政への評価を中心に市長の見解を問います。

 アンケートの設問で、「長引く不況のもとであなたの暮らし向きはいかがですか」。「よくなった」、「悪くなった」、「変わらない」の3つの選択をお願いし、意見欄も設けました。296名の回答で、よくなった2名、悪くなった224名、変わらない70名という結果であります。7割から8割の市民の皆さんが、暮らしは悪くなったと答えています。また、寄せられた意見を胸痛む思いで読みました。市長は、現在の市民の暮らしの現状をどのように認識され、一番の問題点はどこにあると考えますか。

 また、中尾市政についての市民の評価も問いました。

 昨年のアンケートと比較してみると、よいとの評価がふえています。しかし、その比率は1割に満たず、悪いとの評価は約4割であります。この市民の評価を、アンケートへの意見も含めてどのように受けとめられますか。さらに、この厳しい評価の原因を市長はどのように分析されますか、答弁を求めます。

 さきの6月議会で、総合計画の確実な実践のために、住民自治を基本に地域計画づくりを急ぐ必要があると質問いたしました。

 市長は、市民と協働して実現する、地域にもう少し密着した振興計画みたいなものができないか内部検討してみたいとの答弁でありました。地域計画づくりがどの段階まで進んでいるのか、答弁願います。

 総合計画を住民自治に基づき、地域計画を含めて確実に実践するためにも、遅きに失したとは言え、自治体の憲法とうたわれる自治基本条例を五島市でも早急に検討すべきと考えますが、市長の認識とあわせてお答え願います。

 市長は、五島市の厳しい財政危機に直面し、その打開に奮闘されています。一方市民のアンケートに寄せられた暮らしの実態は、市長も読まれたとおり、現在の暮らしの深刻さと同時に将来への展望を持てない危機的な状況に置かれています。市長は、残りの2年間、市民の暮らしの現状打破に的を絞り、全エネルギーを傾注すべきと考えますが、見解を求めます。

 最後に教育問題です。

 今、全国的にいじめや不登校、学級崩壊など、学校教育の現状は引き続き深刻であります。現在の学校教育は、受験中心の詰め込み教育、競争教育が基本になっていて、それが高校、中学から小学校に至るまで支配的な流れになっています。そして、この受験中心の教育が、学校を荒廃させ、子どもの世界を荒廃させ、さらには、その中で形成される社会人をもゆがめる深刻な要因となっていると私は考えますが、教育長見解を求めます。

 以上、壇上からの質問を終わります。(降壇)



◎市長(中尾郁子君) (登壇)おはようございます。

 16番 向原安男議員の質問にお答えいたします。

 まず、市民アンケートから五島の暮らしの現状と問題についてのお尋ねでございました。毎年、市民アンケートを実施しておられます活動には敬意を表します。

 市長に就任しましてから今日まで、積極的に地域に出向きまして、市民の生の声を聞くように心がけ、市民の暮らしぶりや要望についてお伺いし、そして、実践できますことは即実施するよう心がけております。

 多種多様な市民ニーズの中でも、とりわけ、働きたくても働く場所がないという深刻な声は非常に多くて、市政の重要課題は雇用の場をいかにして確保するかにあると強く認識をいたしております。

 有効求人倍率では、国内では下位に位置します長崎県にあって、その中でも対馬に次いでワースト2である五島市は大変厳しい状況でございます。しかし、産業を活性化させ、若者が島内に定着することなくして五島の発展はないものと考えておりますので、全力を挙げて取り組んでまいります。

 次に、私に対する期待と批判についてのお尋ねでございました。

 五島市も発足して2年が経過いたしました。この間、新生五島市の発展のため、私自身、全身全霊をもって市政運営に携わってきたところでございます。

 しかしながら、合併後の大変厳しい財政状況の中にあって、市民の皆様方の御期待すべてに思うようにおこたえすることができない状況にあることも事実でございます。目的とする住民福祉の増進に向けては、できることから、できる道がないか、常にその達成に向けて取り組んでいる状況でございます。

 五島市がただいま置かれている現状から、市民の皆様方の御期待におこたえすることの第一は、財政の健全化を図ることでございます。そう私は認識いたしております。

 合併時に持ち込まれました公債費の大きさ、基金の取り崩しなどにより、平成19年度には準用再建団体への転落が必至となるような状況の中でございましたが、現在、財政健全化計画を策定し、厳しい財政状況を乗り越えるべく取り組んでいることに御理解を賜りたいと存じます。

 全国の多くの地方自治体を取り巻く情勢は、補助金や地方交付税の削減により一層苦しい財政運営を強いられております。また、市民の皆様方におかれましては、税制改正によります老年者控除や配偶者特別控除の廃止などがあります。そのことによって税負担の問題、また、医療・介護の自己負担の増加など、ますます厳しい状況に市民生活が置かれていることを大変憂慮いたしております。

 このような状況の中でも、市民生活の安全・安心を第一に考えた施策を講じてまいりたいと考えております。今後とも市政運営に対する市民の皆様からの御指摘を真摯に受けとめ、議会のお力添えをいただきながら、五島市発展のため邁進してまいりたいと存じます。よろしく御協力をいただきますようお願いを申し上げます。

 次に、総合計画の確実な実践のための地域計画づくりについてのお尋ねでございましたが、議員御指摘のように、総合計画を達成するためには、下支えする各分野の振興計画があれば、幅も厚みもさらに深みも加わることは言うまでもございません。そのため組織機構と財政につきましては行政改革大綱、財政健全化計画をつくり補完する役割を持たせましたが、産業ごとや地域ごとの計画があればとの思いから内部検討を約束をいたしました。

 まだ、結論には達しておりませんが、現在、産業別計画の一つでございます「水産業振興基本計画」に着手をいたしております。これは、各地区の漁業者の実態、毎日沖に出ていらっしゃる漁業者の意見を聞いて、より現実に実際に即したものをつくるために、そういう話し合いといいますか、意見聴取をいたしました結果、今、その振興計画を策定実施をいたしているところでございます。委員会もできまして、1回目が終わりました。

 地域計画でございますが、現在、策定しております振興実施計画を支所ごとに整備をして、地域審議会の皆様の御意見を伺いながら、有効な計画の策定について検討してまいりたいと考えております。

 次に、自治基本条例を早急に検討すべきとのお尋ねでございますが、全国的に見ましても、まだ多くはございませんが、自治基本条例、またはまちづくり基本条例といった形で検討され、条例化している自治体もございます。

 基本条例をつくるとなれば、どのように位置づけるか、市民憲章を初め総合計画や各種方針、宣言などとの調整や整理が必要となります。

 一方、地方分権の流れが一層加速することが予想されています今日、地方自治体の果たす役割も多岐多様にわたって変化をし、必要性については認識いたしておりますが、いましばらく検討の時間をいただきたいと存じます。

 次に、市民の暮らしの現状打破に全エネルギーを注ぐようにとのお尋ねでございましたが、最初にも申し上げましたように、市民の切実で優先度の最も高い課題は雇用の創出であると認識をいたしております。あらゆる機会をとらえ、あらゆる人脈を頼り、全力を挙げて取り組んでおりますが、今後もその実現に向けて努力をし続けてまいります。

 2項目めの教育関係につきましては教育長より御答弁申し上げます。(降壇)



◎教育長(末永文隆君) 教育関係についてお答えを申し上げます。

 いじめ、不登校に関しましては、全国的にここ数年減少傾向にありましたが、16年度の統計では、いじめ、不登校、暴力行為等が増加、あるいは数は減少しておりますけれども、割合で横ばいの傾向にあるというふうに伝えられておるところでございます。

 しかしながら、私も議員御指摘のとおり、いじめ、不登校、暴力行為などの問題は、学校教育の緊急かつ重要な課題であるというふうに認識しておるところでございます。加えて、私たち長崎県の教育界挙げて深く認識しなきゃならない課題としては、命にかかわる教育の充実を真摯に受けとめておるところでございます。

 学校教育の現状について申し上げますと、平成14年度の新学習指導要領が施行され、15年度の一部改正を受けて指導要領に基づいた教育活動を展開しているところでございます。

 この改定の基本方針2点、完全学校週5日制のもとで、各学校がゆとりの中で特色ある教育を展開し、子供たちに基礎・基本を確実に身につけさせること。2つ目が、みずから学び、みずから考える力、言いかえますと「生きる力」を育む、このことでございまして、新指導要領のキーワードであります「生きる力」を要約いたしますと、確かな学力、豊かな人間性、健康・体力であり、教育の私どもが不易部分であるというふうに考えておる知・徳・体のバランスを持った育成であろうというふうに受けとめております。

 議員が御指摘いただきました、これまでの受験中心の詰め込み主義、あるいは競争教育等の反省の上に立った教育改革であるというふうに私は認識しております。現在、学校現場では、総合的な学習の時間など創意工夫を含め、この新指導要領の趣旨に基づいた教育活動を展開しているところでございます。

 しかしながら、先ほど申し上げました命にかかわる問題とか、いじめなどの課題は、依然として深刻なものであり、新指導要領の趣旨に基づいた教育の充実に努める所存でございます。以上でございます。



◆16番(向原安男君) お二人から答弁いただきましたが、教育問題の方から再質問させていただきたいと思っております。

 ただいま、教育長の答弁を聞いておりましたら、今、文部省が進めている教育はすべて100%子供たちのためになるというような見解だというふうに受けとめたんですが、そういうふうに僕は受けとめましたのでね。

 若干時間をいただいて、現在の学校教育がどういうふうに行われているかというのを少し、いろいろ私なりに勉強しましたので、教育長中心にお伺いをいたします。ジャーナリストの斉藤隆夫さんという方がおられるんですが、この方が三浦朱門さんと江崎玲於奈さんという人にインタビューしているんですよ。三浦朱門さんというのは作家ですけども、元教育課程審議会の会長で教育基本法の改定を推進された方らしいんですよ。こう言っているんですよ。いいですか。

 そのインタビューに対して、「できん者はできんままで結構、戦後50年、落ちこぼれの底辺を上げることばかり注いできた労力を、できる者は限りなく伸ばすことに振り向ける。100人に1人でいい、やがて彼らが国を引っ張っていきます。限りなく非才無才には、せめて実直な精神だけ養ってもらえばいいんです」って言っているんですよ。大多数の子どもたちを「非才無才」と言っているんですね。こういうふうに言っているんですよ。

 それから、江崎玲於奈さん、この方は元教育改革国民会議の座長をされている方で、名前ぐらい皆さんも知っておると思いますけど、こう言っているんです。「ある種の能力が備わっていない者が、幾らやってもねえ、いずれは就学時に遺伝子検査を行い、それぞれの子供の遺伝子情報にあわせた教育をしていく形になりますよ」と言っているんですよ。

 教育長、このお二人の日本の教育の改革をするトップの人たちの言い方、考え方ですよ。それでね、子供たちを1%のエリートと99%のその他に選別して、エリートだけを育てればいいと、そして、その他はエリートに従順に従うような実直な精神だけ養えばいいと言っているんですよ。そう言っているんですよ、インタビューでね。それで、またその江崎さんの話というのは、ある意味人間の能力は遺伝で決まるということですよ。本当にもうあきれましたよ。日本の教育者のトップについている人の発言ですからね。

 教育長は、こういう日本の教育界の政策のトップに立つ人たちがこういう考え方を持っている、あるいは発言をしているということを知っておりましたか。そしてまた、こういう考え方に対して、教育長はどのような見解をお持ちですか。



◎教育長(末永文隆君) お答え申し上げます。

 そういうふうな考え方があるということは、私も承知しております。しかしながら、私どもの公教育の責務というのは、そういうふうな考え方にくみしないということが大切だろうというふうに思っております。

 私ども、先ほど議員の方では、文科省の言うことがすべてということで認識していると、私の方の発言というふうに御発言いただきましたけど、私ども公教育に携わる者としては、やはり指導要領が一つの根幹である、その指導要領の趣旨を生かした教育を行うということは、私どもにとっては大切なことだというふうに認識しております。以上でございます。



◆16番(向原安男君) 五島市がどういう教育の実態をやられているか、いろいろ聞く時間がなかったんで、全国的にこういうことが行われている事例でしか、僕はきょう問うことができないので、それについては御了承願いたいと思います。

 全国的には、俗に言う習熟度別指導、それから外部から見れば、外部の親から見れば、到達目標別授業というふうに理解していいというふうに、僕は東京のそれなりの専門家の人にきのう聞いたんですけどね、そういうふうな立場で聞きますからね。現実にこのような到達度別授業が行われているのか、五島市でも行われているのか、そのことについてお伺いをいたします。全国的にやられているんだけれども、五島でもそういうのがやられているのかということをお伺いをいたします。



◎教育長(末永文隆君) 私どもの方でも習熟度別学習は取り入れております。以上でございます。



◆16番(向原安男君) 言葉から言うと、習熟度別指導とか、非常に言葉の響きはいいんですけれども、私はどういうことかというふうに私の理解を申しますから。

 いわゆる2003年度に学習指導要領が変えられたそうでありますけれども、2003年度、平成15年度ですよ、その資料持っていますが、いわゆる「できる子できない子では、学習の目標と内容が違っていてもいい」というふうにされたというふうにその資料にはあるんですよ。教科書も二重基準でつくられるようになって、少なくない教育現場で、先ほど教育長言われました到達目標別授業を行われているということなんですが、教育長、私の理解ですからね、どの子にも同じ山に登るということが目標でなくて、いいですか、理解度の早い人はこの高い山に登らせていいよと。いいですか。そいで理解の遅い子、この子には標準的な教える水準があるんだけれども、それを教えなくていいと、低い山に登っていいというふうなことだというふうに私は理解するんですが、いかがですか。

 もう本当に大変ですよ。そういう子にはここまで教えなさいと、教えていいよと、ゆっくりした子には、失礼だけれども、ちょっと低い山、この目標でいいよというふうな改定だというふうに理解するんだけれども、それはどうなんですかね。実際に、そういう私の今の理解に間違いないですか。



◎教育長(末永文隆君) 議員御指摘のとおり、平成14年度に新指導要領がスタートいたしまして、翌年15年度に改正をされました。その中で発展的学習を取り入れてもいいというふうな、いわゆる教科書に示されてないもので発展的学習を取り入れてもいいというような趣旨が今の議員の御質問だと思っております。そして、これはあくまでも議員が言う別の山があるんではなくって、議員の御質問のとおりでいきますと、学習指導要領の一つの頂上はありますけれども、その頂上をきわめていくと、その上に発展的なものもいいんですよというふうなとらえ方を私はしております。

 そのために習熟度別学習を、私どもが子供のころというんでしょうか、若いころに受けた習熟度別というのは、できる子供とできない子供を分けてしまって、そして、目標も内容も違う方法をやっておった。そうではなくて、今の習熟度別学習は、目標は同じでございます。そして、その理解度の早い子と遅い子がおりまして、その中でどういうふうな形の理解を、方法を示すことによってその目標に到達できるのか、そのことをねらいとして習熟度別学習を取り入れているのが現状でございます。以上でございます。



◆16番(向原安男君) 教育長は教育の専門家ですから、その学校のこと僕わからないんで若干食い違う点があったら勘弁してもらいたいと思うんだけれども、平成15年度に出された学習指導要領の改正点というのを僕も資料でこれ取りました。確かに私が読んでみると、小学校も中学校も、結局教える内容というのはあると、こんな書いているんですよ。ここは新しく変わったんですよね、これ。変わったということを認めてくださいよ。今まではこういうやり方はなかったんですよ。どういうふうに書いているかと言ったら、要するに、そういう標準、基準があると、示したい内容を特に必要がある場合には、第2章以下に示したような内容を加えて指導することができる。これが先ほど言った僕が高い山に登っていいということだというんですよ。

 それから、必要によっては、学校においては特に、今度は低い山だと僕は思うんだけれども、「学校において特に必要がある場合には、この事項にかかわらず指導することができる」と、非常にわかりにくいんだけれども、ちょっと失礼だけど、理解の遅い人には、学習指導要領で決まっていますよね、それを全部教えなくてもいいというのが文科省の改定の基本的な考え方だと思うんですけれども、いかがですか。この解釈ですよ、僕が言うのは。文科省がこういう通達を出しているんだから。

 新しく出したんですよ、これ。今までなかったのを出したんですよ。今までのとどこが変わったかといったら、そういうことを公然と文科省が認めるということなんですよ。進めるということ。これを大いにやらせようという方針なんです、文科省が。そういうふうに思うんですけど、いかがですか。



◎教育長(末永文隆君) 今、私も先ほど申し上げましたとおり、15年の改正の段階で、議員が御指摘のとおり、発展的な学習、いわゆる指導要領に示したものを、特にそれ以上のものを加えていいというのは先ほども申し上げました。

 この理由といたしましては、現在の中で指導要領に基づいた学習指導をやっておりますと、どうしても先に進んだ子供たちがいる、その子供たちをどうするのかというと、待たせた事態があったわけです、同じ目標に並べるために。しかし、その子供たちに発展的にその学習を加えることが、もっとこの子を伸ばすんだったら伸ばしてもいい、そういうふうな意味合いだというふうに受けとめております。



◆16番(向原安男君) 教育長は現場におられるから、そういうふうに具体的にものを見ていくと思うんだけれども、先ほど言いましたように、文科省の本当の狙いはそうじゃないんですよ。先ほど言った三浦朱門さんとか江崎さんみたいに、1%のリーダーだけをつくればいいと言っているんですよ。大きな枠組みの動きを僕は言っているんですよ。あなたが気づいているか気づいていないかは別なんだけれども、そういう方向で日本の教育界全体が動かされているんですよ。というふうに私は思うんです。あなたがどういうふうに認識しようが、大きな流れはそういう方向で文科省はやろうということですよ。別に国会の文部科学大臣とやれじゃないから、別にこれ以上言う必要ないけれども。そういう中でのあなたの責任もあるということを僕は認識してほしいんですよ。いいですか。そういうことです。

 私が心配するのは、こういう習熟度別指導が政府の旗振りのもとでどんどん限りなく今広がっていっているというふうに言われているんですね、広がっていると。それで、これを一気に上から押しつけていこうということなんだけれども、小学校の早い段階から習熟度が固定化されて、いわゆるできる子できない子のレッテルが張られて、子供たちに大きな傷になるというふうに思うんだけれども、教育長の考え方いかがですか。こういう教育が進んでいくと、そういうふうになると思うんだけれども、いかがですか。



◎教育長(末永文隆君) 先ほどの御質問の中と重ねて申し上げますと、そういうふうな議論とか、そういう発言があっていることは私自身も承知しております。しかし、先ほど申し上げましたとおり、私ども公教育に携わる者については、言葉をかえて言うならば、できる子できない子、そういうことの差別化については、また格差社会というのをつくり出していくことについては、断固として私ども防いでいかなきゃならないというふうに思っております。

 そういう意味合いで、私どもとして五島市の教育の中で、できる子できない子、そういうふうな差ができるような教育は推し進めるつもりは毛頭ございません。そういうふうなものが推し進められるようであれば、そのことについては指導を加えてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。



◆16番(向原安男君) 教育長は一生懸命、五島の全部の子供たちの責任者ですよ。自分の子供ですよ、言うなれば。自分の子をどう教育するかということですよ。他人の子であっても自分の子供ですよ。どういう教育をするかということは大事なことですよ。今、文科省がそういう大きな流れできているわけだから、あなたが防波堤にならなきゃと思います。

 それで、私が心配するのは、教育長があれこれ言われるけれども、大きな流れとして、ずっとそういう方向でやられてきていて、率直に言って、僕は五島市の教育界も学校現場にもそれは入り込んできていると思いますよ、文科省のやり方がこうだからさ。あるいは、なくても今からやられてくるんですよ。こういう方向で行けって言うんだから、あなたが言葉でどう言おうと。

 そうすると、理解が遅くて進むのがゆっくりの子供たちは、自分はだめな子ではないかというのが、小学校の段階からそういうレッテルが張られて学校に行きづらくなってくるんではないかというふうに私は心配するんだけれども、教育長いかがですか。こういうことをやられたらという意味ですよ。



◎教育長(末永文隆君) お答え申し上げますけど、五島市の教育を守るという立場については、自分自身心に戒めてまいりますし、そのことは進めているとおりでございます。ただ、議員が御指摘の発展的学習のとらえ方、それから習熟度別学習のとらえ方について、このことについて御指摘のように発展的学習を取り入れたり、習熟度別学習を取り入れることは問題があるんだというような、そういうふうな御意見があることも事実でございます。しかし、そこの中で、習熟度別学習の持つ大きなねらい、いろいろな理解の仕方があるので、その理解の仕方に応じた学習の仕組みを、学習の手だてを組み立てていこうとする、その目標は子供たちの中に理解の遅い子供、理解の早い子供を同じような目標に到達できるという、そのねらいでございます。ですので、議員がいろいろ懸念をされておりますけども、そういうふうな格差社会を学校の中につくるようであれば、そういうものについては私どもは断固として、学校現場を学校訪問等しながら私どもも授業を見させていただいておりますので、そういうふうなものが見られるような授業の形態、あるいは学校経営については、私どもは断固として指導してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。



◆16番(向原安男君) 今度の教育基本法の改定で、教育振興計画というのがつくられるというふうになっているようであります。そして、その先取りの具体化が来年度全国で一斉に6年生と中学3年生ですか、全国小中学生対象一斉学力テストが具体化されているんだけれども、これがやられたらすべての学校と子供に成績順の全国順位をつけるということになると思います。

 これは競争と選別の教育を恐ろしい勢いで加速させることになるんではないかと私は危惧するんですが、この子供たちをこのような競争に追いたてることで本当の学力がつくと思いますか。教育長いかがですか。



◎教育長(末永文隆君) 今回、学力検査を行うことを文科省が決定して進めておりますけれども、前回行われまして、それから消えていった学力、いわゆる学力論争の中にありました。

 そういうふうなことも反省のもとに学力検査を行い、指導した内容がどの程度子供たちに定着しているのか、子供たちの学力を、学力論争はいろいろございますので、本当の学力というのはどこまできているのか、そういうふうなのを調査する学力テストというふうに私どもは受けとめておりますし、今、議員が御指摘の、いわゆるそのことによって全国のランクづけ、それを公表することによってそういうものが出てくるであろうと思いますし、その学力テストの取り扱いについて、私どもについてもそういうふうな競争主義のものが入らないように文科省の方は手続を進めているというふうに私どもは理解しておりますので、この学力テストについても私どもは受けとめて進めてまいりたいというふうに考えております。



◆16番(向原安男君) 教育長は、教育長という立場でいろいろ文科省が進めることは、大体基本的に間違いないというような前提に立っているように私は思うんですよ。私はそういうふうに理解するんですよ、あなたの答弁を聞いててね。

 それで一斉学力テストの問題で旗振り役をやったのは、中山前文科省大臣ですけれども、もっと教育に、経済分野でもそうだけれども、教育の分野にも競争原理を導入するためにこれをやるんだと言っているんですよね。これは大臣が言っているんですよ。何でやるんですかと言ったら、「教育にも競争原理を導入するためにやるんだ」と言っているんですよ。あなたが言うように、実際の子供たちの力はどうかということじゃないんですよ。そういうふうに言っているんですよ、大臣自身が。そう言っているんですよ、頭ひねらなくていいですよ、調べればわかりますから。それが一つ。

 それから、東京都でどういうのがやられているか。今、東京都は独自に一斉学力テストをやってて、学校のランクづけをやっていますよね。学区制も廃止していますよね、知っていると思うけれども。そうすると、東京都でも成績の悪い、公にしているわけだけれども、俗にいう成績の悪いところの学校には新入生ゼロという学校が4つも5つも出てきているという事実をご存じですか。



◎教育長(末永文隆君) 2点お答え申し上げます。

 中山元の文科大臣が競争原理の言葉を出したことを私も理解をしております。ただ、この競争原理という中で、競争に、競争原理論争が一時期ありましたけれども、競争の中にも悪を呼ぶ競争と、やはり正しい競争というのは学校教育の中にも必要なんだということは私どもも理解をしておりますし、競争原理即悪というふうには考えておりません。

 それから、今、御指摘の部分についての、学力テストをやったことによって学校の希望者が少なくなっている、そのことは私どもは把握しておりません。ただ、私どもも私ども教育委員会主催での学力テストも事実行っておりますので、そのことについての対応は間違いなく進めていきたいというふうに考えております。



◆16番(向原安男君) 教育長と見解が違うんですが、私は、学校の中では競争じゃなくて協働し合うこと、助け合うことを学ばせるのが大事だと私は思っております。そういう学校もあるんですよ、後で紹介しますが。学校の中にまで競争原理を持ち込まなくていいんですよ。悪であろうが、よくても。結局、本当に助け合うという、要するに協働していく、そういうやり方もあるということを言っておきますからね、学校の中で一番大事なのは。後で話しますから。

 それから、「おまえの学校はだめだな」、例えばこういうことが進んでいくと、例えば福江でやりますよ。失礼ですけれども、例えばそれぞれの学校があって、学校間の格差が出てくると、そうすれば子供たちが何かの協議会で一緒になるらしいんですよね。「おまえの学校はだめな学校だね」と言われるらしいんだよ、東京では。そういうことも出てくるんですね。悪い競争、いい競争と教育長は言うけれども、あんまり僕は子供たちの段階からそんなに競争はしなくていいんですよ。人格の形成をまず完成したがいいんですよ、その上で競争は自然についてくるの。

 教育長、前の60年代の学力テストのこと、「愛媛教育残酷物語」という本が出ましたが、読んだことありますか。



◎教育長(末永文隆君) そのことについては、私どもも注目しております。そして、前の学テ論争にあったような、私どもも現場でその学力テストの中に入っておりましたので、そのことについての反省は十分私も認識しているつもりでございます。

 そして、もう一つ競争原理なんですけども、認識が若干議員と私と違うような気がしておりますけれども、子供たちの生活の中に競争原理を持ち込むことは、助け合うことを殺してしまう、そうじゃないというふうに私は考えております。

 子供たちの中に競い合うということ、例えば「九九の段をあなたがきょう覚えたね、よし、じゃあ私はあしたまでに絶対覚えるよ」というようなこの競い合いというのは、やはり教育の中にぜひ必要であろうと思います。その競い合い、競争の中で格差をつけていくことについては、いろいろな問題が派生するだろうと思いますけれども、やはり競争のない世界というものについては、学校教育の中には僕はあり得ないというふうに考えておりますので、いい競争、そしてそのことが助け合いを阻害する、そういうふうなものではないというふうに、議員が御指摘の人格の形成というのはそういうものの総合的なものでなければならないというふうに私は理解をしております。以上でございます。



◆16番(向原安男君) 香川県が6年連続日本一だったということで、隣の愛媛県が追いつけ追い越せということで競争になったんですね。当時かかわった、たまたまその当時生徒だった、その学力テストを受けた人がこういうことを書いているんですよ、今、教師になっているんだけれども。国語のテスト中だったらしいんだけれども、先生がずっと見て回って、見てみたら漢字が間違って書いているのね。そうしたら、その先生がコツコツと叩くんだって、その生徒の脇で。先生がそういうふうに教えるわけですよ、間違っているよと机叩いて。それで、その子供が書き直したらしいんですよ。教員になっているんですよ。そのときにその間違いを訂正した漢字は今でも覚えているというふうに言っているんですね。

 それともう一つは、香川県でどういうことが行われてきたかといったら成績を上げないとよくないから、できの悪いと言ったら失礼だけれども、理解度の遅い人は学校を休ませたんですよ。そういうところまでいって批判を受けて廃止になったというのが経過です。それが経過ですよ。このことが起こり得ないと、東京では現に起こっているわけだけれども、起こり得ないというふうに、どういうふうにしてあなたは確信持って言えるんですか。こういうこと起こり得ないということ。



◎教育長(末永文隆君) 議員御指摘の学力テストの悪い例、学力テストに対する対応、香川県を中心とした学力テストの結果を上げるために、そういうふうな操作をしたということは私も十分承知しております。

 そして、東京都の例を挙げますと、私はよくは承知しておりませんけども、東京都の学力テストを出して、そのことをすべてオープンに公表してしまう。そのことがいろんな弊害を生んでいるというふうに、学力テストの目的は、これは外部的なものではなくて内部的なものなんだと私は理解をしております。どういうふうな指導方法をし、どういうところに陥没点があるのか、それを外部的に出して外部の競争をあおるようなことについて使用したことが、過去の学力テストの中でも問題点だろうというふうに理解をしております。そういうふうな意味でするならば、今回の学力テストに応じても、やはり文科省はその検査の結果をどう外に出すのか、公開するのかについては十分慎重な対応を今しておりますので、その指導の中で、そして、私どもも私どもが持っている考え方の中で対応してまいりたいというふうに考えております。



◆16番(向原安男君) 教育長は非常にまじめに考えられると思うけれども、文科省の考えていることはあなたが考えている以上に大変なことなんですよ。あなたの理解を超えることが考えてられているし、行われようとしているのが今の現実なんですよ。

 今度いろいろ、次にどなたが総理大臣になるかという話になっているけどね、ある方こう言っているんですよ。小学校の公の学校であっても、成績の悪いところはつぶせと言っているんですよ。そういうことを言っている人もいるんですよ。民営化せろと言っているんだよ、そういう公の学校を。そういうことまで言っているんですよ。そこまで大きな動きがきているということを、教育長は認識した上でやっていただきたいんです。

 非常に教育長はまじめだから、文科省の言うことは一字一句「そうだ、そうだ」と受けとめるんじゃないかと、あなたの言っていることはそういうふうに見えるんですよ。もうちょっと大きな視野で見てほしいんですよ、動きを。そういうふうなことを僕は言いたいんですよ。やっぱり近くにおれば見えないこともあるんですよ。そういうことを私は言っているんです。教育のトップだから言っているんですよ。五島市の子供たち全部の責任があなたにあるから私は言っているんですよ。そういう目で見てくれということを言っているんですよ。そういう複眼で見ながらやらないと、気がついたときは間違うんですよ。そういうのが私は恐ろしいんです。いや、今いいです。恐ろしいんだと言っているんですよ。もう次にいきますからね。その後で一緒に答えてもらって結構ですよ。

 確かに今、人格の形成とかと言ったけれども、この間6月議会でしたか、フィンランドの教育を言いましたよね。学力世界一に2年連続なったという話をしましたね。本当に大きな話をして悪いんだけれども、今、どういう教育をやって学力世界一になったのかと、2年連続ですよね、それはもう知っていると思うから。

 3つあるそうですけれども、1つは競争主義を学校から一掃したそうであります。それで9年間の義務教育の中で、ほかの子供たちと点数を競うためのテストは一切行われていないそうであります。それで、教育長は言われましたね、習熟度別学級編制も前やっていたそうですよ。これを1985年に廃止して、どの子にもわかるまで教えるようなそういう教育に方向転換したそうであります。これが1つ。

 2つ目、学校と教師の自由と自律性を尊重したということですよ。非常に自由な、教育委員会から縛られるとか、そういうことじゃないんです。非常に学校と教師の自由と自律を尊重して、教科書検定は廃止をして、教科書は学校ごとに自主的に選ぶ、行政のやることは何かといったら教師の管理ではなくて、管理じゃないんですよ、間違わんように。その方は教育専門家としてどのように発達していくか、その教師が。そこを全力で支援するというのが行政の仕事だそうであります。

 3つ、それから、これはもうちょっと国のあれが違いますが、義務教育だけじゃなくて、高校から専門学校、大学まで、すべて教育は無償だと。教育条件整備に本当に国や行政は力を入れて、20人学級がいうなれば当たり前だというようなところまでやって学力世界一になったそうであります。ちょっと詳しく申しましたが。

 だから、いいですか、今、日本の現在の教育基本法が目指していることばっかりなんですよ、このフィンランドがやられているのは。教育基本法の精神とか、考え方をそのまんま引き写しなんですよ、これ。フィンランドはこの間言いましたように、フィンランド教育改革に当たって日本の教育基本法を参考にしたとこの間言いましたけれども、結構な本に載っていますからね、それくらいは。調べればすぐ出てきますよ。そういうのをひとつ教育長とやり取りしましたけどね、ちょっと紹介しておきますね。

 それから、愛知県の犬山市ですけれども、ここは全国でただ一つ来年の一斉学力テストに参加を保留しているんです。全国で一つだけだそうであります。なぜここが保留したかというと、要するに、できる子、普通の子、できない子に分ける習熟度別指導をここでは一切とってないそうですよ、犬山市の教育委員会はとってないそうです。首をひねらなくていいからさ。

 それで、何でそういうふうに言っているかというと、教育委員会の学校教育課長さんがこう言っているんだけれ