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長崎県 長崎市

長崎市:平成20年文教経済委員会 本文




2008.06.19 : 長崎市:平成20年文教経済委員会 本文


          =開会 午前10時4分=
西田実伸委員長 出席委員は半数以上であります。ただいまから文教経済委員会を開会いたします。

  〔審査日程について、協議を行った。〕


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西田実伸委員長 それでは、請願第9号「次期定数改善計画の実施と義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書の採択に関する請願について」を議題といたします。
 なお、請願人から趣旨説明を求めるため、参考人としてご出席をいただいております。
 参考人入室のため、暫時休憩をします。
          =休憩 午前10時7分=
       〔参考人入室〕
          =再開 午前10時8分=

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西田実伸委員長 委員会を再開します。
 委員会を代表いたしまして、一言ごあいさつ申し上げます。
 参考人の方におかれましては、ご多忙中のところ、本委員会にご出席いただきまして、まことにありがとうございます。
 なお、本日の審査の進め方ですが、まず初めに参考人の方から趣旨説明を受け、次に参考人の方に対しまして質疑を行います。参考人の方は委員長の許可を得て発言し、また委員に対して質問をすることができないことになっておりますので、ご了承をお願いいたします。
 では、まず、参考人の自己紹介をお願いいたします。
      〔参考人自己紹介〕

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西田実伸委員長 次に、請願の趣旨説明をお願いいたします。

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小宮参考人 失礼します。請願の趣旨説明を行います。
 義務教育費国庫負担制度の堅持と、それから教職員の定数をふやしてほしいという内容です。
 まず、義務教育費国庫負担制度が大切な理由というか、昨年度から給与費の国庫負担率が2分の1から3分の1に削減をされました。もちろん、その残りの6分の1の分は別の交付金の形で出されています。しかし、今年度の定数改善というんじゃなくて、文科省の予算についた7,000名の退職教員等外部人材活用事業というのがあるんですが、文科省予算の中に。要するに、例えば障害児学級だとか普通教室のTTだとか、そういう形に退職された先生たちを短時間でもいいから補助という形で入っていただいて、少しでも大人の目を子どもの教室の中に入れていこうという事業なんですね。
 ところが、この事業の国庫負担率がやっぱり3分の1ですので、正規職員に交付税の形でついている6分の1がついていませんので、県としてはその分を手出しせないかんということで、この予算、文科省にはついている予算なんだけれども、県としてこの分をうちの県にくださいというふうに言えなかったというふうに県教委の担当者が言っています。つまり、国庫負担制度が2分の1から3分の1に削減された影響というんですかね、これがもう既に出てきているということなんです。
        〔図示表示〕

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小宮参考人 ここにグラフがあるんですが、これが戦後の国庫負担率の国庫負担してきた項目の表なんです。この青い部分が給与費なんですよ。職員の国庫負担分の人件費です。その上の部分にちょっと乗っているのが、今ちょっと話題になった教材費とか図書費なんですね。この教材費とか図書費と比較して、給与費というのはやっぱり圧倒的に多いんです。ですから、この給与費の3分の1というのは国庫としてはかなり大きな金額なんです。それを今いじろうとしているという状況。いや、いじって、将来的にはこれを全部なくすということを言っているわけで、今までの図書費とか教材費とか公立学校共済の長期の分のお金とか、そういうこととはちょっとスケールが違うんですね。非常に大きなお金が動くと。
 そうしたときに、義務教育費国庫負担金を廃止して税源移譲した場合、ここに各県の試算が出ています。緑の棒で一番上にあるのが東京です。それに対して、一番下が高知県だそうです。高知県が最低で財源不足として45.8%減少すると。我が長崎県は40%ほど財源不足が生じるだろうと。長崎市もなかなかきついと聞いていますが、長崎県もそういう意味では非常に財源不足に悩んでおりますので、国庫負担制度が崩れると、こういうところに弱い地方というか、人が少ない、企業が少ない地方に非常に影響が大きいということが言われています。
 じゃ、頼りの地方交付税ですが、皆さんご存じだと思いますので、さっとしますが、地方交付税の交付率というんですかね、交付額というんですか、5年で2割以上削減している状況にあると。この辺は東京の石原都知事も今の地方交付税の状況では国庫負担制度を外すなんてとんでもないということを言われているようです。
 それから、ちなみに教材費並びに図書費が国庫負担から外れたということで、わかりやすいだろうということで、このグラフを持ってきたんですが、こちらの紫色になるんですが、紫色のグラフが教材費です。一番右端が国庫負担が外れた時期なんですが、最初はそんなに国庫負担していたころと金額的に変わらないんですが、見てのとおり、平成6年度以降から極端に落ちているんですね。そのときの財政状況もあるんですが、国庫負担を外していくと、どうしてもこういうふうにならざるを得ないという傾向にあります。
 そしたら、図書費、教材費は、学校にもう足りているんだろうと、だから金額が落ちていくんだろうということですが、実際学校の職場で働いていて、そういうことを認識したことはありません。ありませんが、ほかの国と比較した場合に、これは文部科学省の資料なんですが、日本が公財政による初等中等教育費の国内総生産に対する比重ということで、一番下の表なんですが、日本が赤いところですね。ほかの国は、フランス、アメリカ、イギリス、韓国、ドイツという国です。2.7%で日本が一番少ないということです。ちなみに、その上に給与負担比率ということで、国と地方の比率、これはまだ2分の1のときだったんですが、こういうふうになっていて、フランスや韓国、イギリスでは国が全額負担をするというふうになっています。
 義務教育費の国庫負担、それから国が果たすべき役割というのについては、ほかの国との比較とか、時代的な変遷とかいうことも含めてご理解いただけたらなというふうに思ったんですが、やっぱり一番問題なのは、三位一体改革の中で国庫補助負担金に対する改革案が出されていて、いろいろ1期、2期というふうに分かれて廃止していくという流れがあるということだったんですが、これがどうも税源移譲というのが、正直言って僕らには見えてこないです。どういうふうな形でやられるのかわからない状態の中で、国庫負担だけが減っていくという状況になっているのではないかと。
 それで、意見広告が出されているんですが、先ほど業界代表というふうに、おこがましくも言わせていただいたのは、これが日本PTA連合会、いわゆる日Pですね。日Pが出した意見広告です。ほかにも義務教育費国庫負担制度については、ちょっとこれ見にくいと思うんですが、一番上が日本PTA連合会なんですが、それ以外にも、へき連とか育英会ですね。この辺は組合なので、言って当たり前かなと思うんですが、この赤の線を引いているところは義務教育費国庫負担制度は堅持すべきだという意見が書いてあるところなんです。
 裏返してもらって、例えば、ここは全国公立学校教頭会ですね。それから、中核市教育委員会連絡会とか、そういうところがやっぱり国庫負担制度はきちっと維持をしてほしいということを言っています。
 最後に、じゃ、先生たちは今どういう状況なのか。先生たちがもうちょっと頑張って働いて、数をふやすとじゃなくて、今おる先生たちでもっとやれということも可能ですよね。これが各国の比較です。教職員が子どもと向き合う時間が多いということも豊かな教育のための重要な条件なんですが、教科指導以外にやっている仕事について書いてみましたら、日本は11.1、平均ですね。韓国は9.3、欧米諸国は比較的低いということなんです。日本と韓国は、やっぱり教育というのを教科指導だけじゃなくて、全人的な教育という、アジア的というんですかね、というところがありますので、そこを割り引いて考えないといけないとは思うんですが、やっぱり多いんですね。そういうふうな職業としてなっている部分があるだろうというふうに思います。
 じゃ、1時間当たりの給与に換算するとどうかというと、今の水準は、ほかの国と比べて決して高くないんですよ。だから上げてと言っているわけではなくて、今そういう状況ですということです。
 日本の先生の勤務時間は長いということで、日本の先生は1,960時間が平均と。アメリカなどは1,322時間で、OECDの平均は1,695時間ということですから、ここら辺も少し定数をふやしていく、数をふやしていくことで減少していくとかいうことも考えてやったほうがいいかなというふうに思っています。
 余談になりますけど、昨年は西浦上中学校という学校にいました。今、南中学校にいます。私が実感しているのでは、1人当たりの教員数がけた外れに違うんですね。生徒数が多い学校と生徒数が非常に少ない学校というとらえ方をしています。やっぱり、もちろん少ないから子どもの顔も名前も早く覚えるというのもあると思うんですが、やっぱりいろんなことに気がつくというのは、これは間違いないと思います。ぜひそういうふうな形で義務教育費国庫負担制度を堅持しつつ、1人でも子どもと向き合う先生たちをふやしていく手だてを長崎市議会のほうからも国のほうに要望していただきたいなというふうに思います。
 以上です。

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西田実伸委員長 それでは、これより参考人に対する質疑に入ります。

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中西敦信委員 参考人の方におかれては、本当にいろいろなたくさんのパネルを用意していただいて、よくわかる説明をいただいたというふうに思います。
 それで1つお尋ねしたいんですけれども、学習指導要領をまた新しくされて、この間、ゆとり教育ということも言われつつ、基本的には日本の教育というのは詰め込み教育だというふうに思うんですけれども、先ほど趣旨説明の中でも、先生方の子どもと向き合う時間、ゆとりがなかなかないと。そういう中で、教員の方の忙しさというか、どれだけ仕事をしているのかと。そういう中で授業の準備とかに当たる時間がとれていないというふうに聞いてはいるんですけれども、そのあたりの実態というのをもう少しお聞かせいただいて、そういう面からも国がきちんと教育に責任を持つ財政面をやっていってほしいというあたりに触れていただければと思います。ちょっと教えてください。

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小宮参考人 忙しさは以前も今も基本的には変わらないんだと思うんですが、今現在的な特徴としては、子どもたちがやっぱり個別化している。非常に個別化していると。だから、特別支援教育という名前が出てきているように、特別支援、特別という言葉がいいかどうかは別として、そういう意味での個々の対応が必要な子どもたちが非常にやっぱりふえているというのは実態としてあるだろうと思います。そのことがやっぱり特に中学校なんか、僕は中学校なので、中学校などでは、やっぱりそこに寄り添っていくというのが教育の本質だと僕らも思っていますから、どうしてもそこに時間を使うということになりますね。そうするとやっぱり時間外とか、そういうところが自分たちで動いてしまうという傾向にあるんだろうということ。
 ですから、長崎市の教育研究所が措置してくれているスクールカウンセラー制度とか、メンタルフレンド制度とか、現場では非常に助かっています。それは本当にすぐれた制度だろうというふうに思っていて、これが現場と今の研究所の体制が比較的うまくいっているんじゃないかなと思っています。だから、そこら辺にもう少し多くの予算や多くの人がさけるといいかなとは思うんですが、今の忙しさの要因というのは主にそういうところではないかなと。
 学習指導要領の改訂の後の話は、ちょっと今の時点ではわからないんですが、小学校で授業時数がふえるということが言われていて、そうすると低学年の先生が1時間目から帰るまで、5時間目、6時間目までびっちり授業をせにゃいかんと。かなりそれはハードワークだというふうに聞いています。私も小学校1年生、2年生を持ったことがないので何とも言えませんが、やっぱりそういう意味では大変だということを聞いていますので、そういうふうになっていくんだなというふうに思います。
 以上です。

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中西敦信委員 わかりました。あと1つですね。長崎県でも少人数学級が小学校1年生、2年生、中学校1年生と。中学校1年生は35人ですかね。小2も35人ですかね。ということが3年ほど前から導入されて、そういうあたり、先ほど参考人の方も一人ひとりによく気づくと。生徒の問題行動とか、あと学業の面でも、どの子がどこでつまずいているのかよくわかるという話は一般的には聞くんですけれども、そのあたりのこと、参考人あたりでどのように総括というか、されているところがあるのか。あれば教えていただければと思います。

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濱崎参考人 私の学校では、今の3年生が40名で入ってきました。中1ですので、2クラスに分けて20人ですね。40人が20人になったわけですが、定数はふえませんので、2人先生がつくということで、子どもには行き届いた教育はできます。それで、それぞれの先生たちの忙しさは増すということですね。2年生になったときに、当然、1クラスになりました。40名ですね。教室の中も満ぱんですね。一人ひとりを見る暇はありません。子どもとの心の通う教育ということで、生活ノートなんかを見ているわけですが、1日40冊見るというのはとてもじゃないですけど、授業あき時間があっても足らないくらいです。
 また、今3年生で2人転校生がありましたので、2クラスになりました。私は今1年生を担当しているんですけど、40名です。来年1クラスになる予定です。私のクラスにはさっき小宮が言いましたように、特別支援、そういう子どももいます。1クラスになったときに、この子をどう見ていくのかというのはとても不安です。40人を2クラスに分け20人にすれば、すごく目が行き届きます。そういう面では長崎県がやっている制度は定数をふやさない制度なので、そこのところの定数をふやしていけば、それが身になっていくんじゃないかなと思っています。

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深堀ひろし委員 参考人の方におかれましては、日々教育活動、本当にご苦労さまだというふうに思っております。
 素人で申しわけないんですけれども、ちょっと質問させていただきたいんですが、先ほどの定数と関係あるんですけれども、私、地元の中学校のPTAの会長をしているんですが、その先生方の中で臨時採用、臨採という方がいらっしゃって、そういう方でも非常にすばらしい先生方もいらっしゃるわけなんですけれども、今回、請願の趣旨である義務教育費国庫負担金の補助の低下に伴って、そういった臨時採用とか言われる方々の先生がふえるような傾向にあるのかということが1点と、やはりそういった身分が非常に不明確といいますか、不安定な臨時採用という形であれば、私はちゃんとした職業として教師になっている方等が行う教育という意味では子どもたちに与える影響が違うんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、そのあたりについてご所見があれば教えていただきたい。

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小宮参考人 教職員定数を確定するということと、臨採がふえるかふえないかとは、今は直接結びつかない。というのは、総額裁量制を使っているというのもありますし、県の裁量でそこら辺は枠の中で臨採を多目にとるとか、そういうことは可能のようです。
 そうしたときに、一番問題は子どもたちに対する問題というよりは、その先生に対する問題点が多い。つまり、その先生の生活設計が立たないという問題点がやっぱり一番だろうと。生活設計が立たない労働者がふえている学校現場という見方で見たときに、学校現場の不安が出てくる。生活設計ができていないわけですから、いい人ばっかりだったらいいですけど、その中でちょっと気持ちがぐらっとなってしまう。これは正規の先生だってそうなる可能性はあるんですけど、より身分が不安定であれば、そのほうが傾向としては高いだろうという程度だと思います。
 今の臨時採用の先生たちは本当によく頑張っているんですよ。正直言って、私は期間の定めのない採用ですから、見習うべきところがたくさんあると。若いといったら変ですけど、いいなと思うのも含めて、そう思っています。ただ、身分として臨時採用というのは基本的には好ましくないだろうというふうに思います。定数改善計画で定数の幅が広がって、文部科学省からの国庫負担率が上がれば、臨採もふえるかもしれないけれども、正規採用もふえていくという可能性は高いだろうというふうに思っております。

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毎熊政直委員 ちょっと業界の代表ということでという表現がなされましたので、ちょっと疑問に思っていることをお尋ねします。
 まず、義務教育費の国庫負担制度の堅持、これは私どももずっと以前から、日本という国の中で大都市であろうと田舎であろうと、画一的な義務教育を受けるということでは当然賛成しているんですけど。ただ、定数のことを言われましたけど、少人数学級で、例えば40人が20人になったと、そうした場合に、子どもたちにこれだけの教育レベルの向上が見られると、具体的なですね。ただ、先生たちが楽になるという話は聞きますよ。しかし教育レベルがこれだけ上がるという話は具体的なことを聞いたことないし、そして、まして私どもも今、現役はもういないんだけど、学校で勉強じゃなくて、勉強は塾に行って全部学力を高めるんだと、そのために親は高い塾代を負担して、それに一生懸命通わせているという、特に中学校になれば受験が控えていますから、そういう教育現場サイドの話をよく聞くんだけど。
 まずもって国のゆとり教育のひずみもいろいろあろうかと思うんだけど、まず人数ですね。例えば20人になったらいいのか。ましてや、これからどんどん少子化が、それこそ大幅な少子化で生徒数も減っていく。そうすると、当然、教職員の方々も、減らすわけにいかんわけですから、当然、1クラスの子どもたちの数も減ってくるわけですね。そういう流れの中で、あえて少人数学級のここがいいんだよと、具体的にどのレベルが上がるのか、そこら辺のところをちょっと教えていただきたい。

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小宮参考人 まず、定数は子どもの数に応じて定数を配置しますが、子どもたちの数が減っていったら、割合が上がるだけで先生たちの数がふえるとか、そういうことではないですね。
 ですから、人数を減らしたらどういう効果があるかというところでいうと、全国学力調査を今、文部科学省が実証していて、どうも全国学力調査の傾向を見ていくと、PISAの学力調査、あの学力観に基づいて、今、文部科学省は学力観というのをとらえているというふうに理解をしています。
 そうしたときに、諸外国でそこの上位にある国というのは、やっぱり北欧なんですね。ここは徹底した少人数なんです。子どもたちに考えさせる。答えを出すんじゃなくて、よくコマーシャルであっていますが、1足す2は3じゃなくて、例えば問題文のところがあかしてあって、答えがこれになるような物のとらえ方、そういうものを考えさせていくという指導をしていっているんですね。今まで日本の教育は若干そういうところが足りなかったという反省で、そういう問題傾向になっていると思うんですが、そういうものに対応していく、子どもと向き合うために対応していくということになると、先ほど言われた40人よりは30人ぐらいの規模のほうがいいだろうと。
 ただ、例えば学校の中で合唱をしましょうと、子どもたちが合唱しましょうというときには、やっぱり60人ぐらいいたほうが声が響きわたって、子どもたちも非常に充実感があるんですね。そういうときには2人つけて、60人のクラスで音楽の授業をしましょうということはあっていいんだろうと思うんです。そういうふうなホームベースは一定あるとして、中学校の場合は、特に教科の授業によってクラスサイズを変えていく柔軟な教育というのは今後求められていくだろうというふうに思っています。
 答えになったかどうかわかりませんが、以上です。

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毎熊政直委員 確かに教育現場は大変だろうということはよくお伺いをしているんですけど、ただし、今のように少人数学級がいいと。それは極論を申せば、マンツーマンが一番いいわけですよね。しかし、私どもはやっぱり学校の先生というのは聖職として、自分の子どもをお預けして教育をしてもらうと。そうすると、また逆に言えば、30人なり40人なりのそれだけの集団生活も身につけんばいかんという、子どものいろんな徳育とか知育を養うためにですよ。そうすると、古い教育を受けた人間ですから、そういうのも1つの考えであるんじゃなかろうかと私どもは考えるわけですよ。
 ただ、今お聞きしとったら、先生たちの待遇をよりよく改善するとおっしゃっているのか、子どもたちに対する教育力を高めるためにそういうふうにやってくれと言われているのか、そこが僕にはちょっとまだ明確に理解できないわけです。そこら辺のところをどっちなのか、それを教えてください。

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小宮参考人 明確にお答えさせていただきます。
 それは子どもたちの教育、今そこに置かれている現代の子どもたちの教育をどうしたらいいかという中で出てきた考え方です。その中の1つのツールとして、教職員のゆとりというのはあると思います。教職員に心のゆとりや経済的なゆとりがないと、そこのところに目がいかないという1つの道具。道具という言葉はよくないかもしれませんが、ツールとしてはある。だけど、先生たちが楽になれば子どもたちに目が向くという、そういう単純な発想では僕らは考えていない。だから、僕たちが一番教職員組合として思っているのは、現代の子どもたちの置かれている状況を少しでも前進させたい。そして、ちょっと言葉はおこがましいんですが、今の日本の社会の形成者として、やっぱり民主的な子どもたち、大人たちをつくっていきたい。つくっていきたいとはおこがましいですね。そういう手助けをしたいというのが請願の趣旨です。

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濱崎参考人 知育、徳育という話があったんですが、道徳の授業とかも含めて、いろんな子どもの心の教育をやっていっているわけですね。私が最初勤務したときは45人学級で45名いました。教室の中は非常に多くて、やっぱり一人ひとりを見る心のゆとりがどうしてもなかったですね。今20名です。やっぱり一人ひとりが何を考えているかというのはわかります。そういう面ではやっぱり少人数学級というのは非常に徳育、知育も含めて理想的じゃないかなと思っています。

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野口三孝委員 よりよい教育環境をつくるというのは、これはもう先生方だけじゃなくてね、保護者にしても子育てが終わった私どもにしても、それは共通するものだと思いますよ。
 それで、今論議されておる少人数学級というのかな、僕らの場合は、僕らというより、私の場合は戦後20年後半から30年、そうすると当時は1クラス五十何名ですよね。それで、学級にしても6クラス、7クラスあった。それで我々のもうちょっと下になると、2部授業までやっていた。それが懐古的に言うだけではなくて、じゃ、その当時の方々がだめだったのかというと、いわゆる少人数学級ではなかったわけだから、先生方の目が届かなくてすべてだめだったのかというと、そうではない。当時の先生方は一生懸命教育をして育てていただいたわけですよね。
 そういうことはもろもろあるんだけれども、今、少人数学級、確かにそれは何名が適正であるか、非常に難しい線とは思うんだけれども、大変失礼な表現だけれども、ある意味、私は先生方が、本当にごめんなさい。能力が低下してね、これは各小学校にしても中学校にしてもそうでしょう。仮にそれが40人なら、もう見きれませんと。優秀な方々が先生になっているはずだしさ、そんなことは僕はないと思うのよ。
 だから、今、毎熊委員からもあったけれども、何か職場闘争というかな、いわゆる労働条件がよくなることは、そういった意味ではそれは僕も賛成なんです。だから、そこに僕は教育というものを据えて、それを中心にして考え、今先ほどやりとりがあったけれども、私自身は、どうもそこではなくて、いわゆる職場としての、仕事としてのもので、大変失礼だけれども、再々言うけれども、楽になりたいと。そういった意味で、何かそういうものが見え隠れするんだけれどもさ、それは年齢的にも60歳過ぎた私どもの目から見た場合にそうであって、それが間違っているのかもわからんけどさ。だから、端的に申し上げると、そういう目で見られているものもあるわけよ。
 だから、そういった意味で果たして、義務教育の国庫負担制度については何も僕らは反対はないし、当然そうあるべきだという立場で今日までも意見書等を提出しておりますけどね。少人数学級がここで一緒になってくると、いわゆる錦の御旗に隠れたあなた方の、大変失礼、組合員の運動そのものを錦の御旗で隠しているというような気がするんだけれどもさ、それは私の見方が間違っているのかな。

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小宮参考人 間違っているのかなと言われたら、間違っていると思いますと言うしかないのかなというふうに思うんですが、いや、本当にまじめにそうです。僕らは職業的に誇りを持ちたいというのは常日ごろから思っていて、これは教員としてというより教育労働者としてかもしれません。いわゆる働く者として、子どもたちと接していくときに、その仕事をしてよかったなとやっぱり思いたいという、これは働く人はだれでも思うと思うんですけど、だから、そういう気持ちから来ているというふうに考えていただいたほうが、僕はすんなりいくだろうというふうに思います。
 その行きついた到達点の1つに、やっぱり30人なら30人、40人なら40人に、できるだけ多くの大人の目を入れたい。だからケースによっては先ほども申しましたが、スクールカウンセラーにお願いをすることもあるし、退職の先生にお願いをすることもあるし、ということなんですよ。
 今回求めているのは、文部科学省が出して、いろいろ政治的なやりとりの中で、今の時点ではペンディングになっていますが、義務教育学校の定数改善計画が出ているので、それを実行するような方向で話を進めてくれということをお願いしているということです。
 以上です。

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野口三孝委員 今ご答弁いただいたように、確かにあなた方の立場から見ると、先ほどの私の発言というものは間違っておると。立場が全く違うんだから、それは当然かと思うんですよね。だけど、かつてあなた方の組合の代表は、我々は聖職者ではありません、労働者ですということを堂々とおっしゃっていた時代もあったわけよね。ですから、今お聞きすると、聖職者という表現はないにしても、教育労働者というような表現だったかと思うけれどもさ。
 ただ、そういったことで対立していても、子どもたちのためには余りいい結果は出ないんだからあれだけれども、1つだけこれを審議するについて、私の目は間違っておるという指摘をいただきましたので、あと1つだけ教えてください。
 組合は、あなた方は、先ほど例に出したように、かつてあなた方の大先輩はさっき言ったように、聖職ではない、労働者ですと言われている。それは今、組合活動としてはその旗はおろされて、いわゆる聖職者とは思っていないのかどうかわかりませんけれども、だから教職というものが、給与だって普通の公務員よりはいいんですよね。ですから、そういった意味、給料がいいから云々ではないけれども、まず、ご自分を聖職者と思っておるのか。あとそれだけで結構です。

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小宮参考人 僕は国語科なので、聖職というものの言葉の位置づけがちょっとはっきりわからないんですが、聖職者と思ったことはありません。自分の仕事に誇りを持ちたいとは思っています。それでよろしいでしょうか。

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平野だいとし委員 私は2点ほどお聞きしたいと思うんですけど、これは先生方が今ゆとりがない中で大変な仕事をされているということで、そこらあたりの援助というか、そういう観点から、今回の定数計画の内容は、少子化になっていくと、それでも先生の数は減らさないでやっていこうというのが大きな趣旨なんですよね。
 それで、少人数の学級をつくると。先生方が大変な、中には手が回らないというところも出てくるし、今いろんな問題は先生方のそういう目が行き届かないというところでいろんな問題が起きているんじゃないかと思うんですけれども、先ほども話が出てきましたけれども、退職者の方を採用されてというのがありましたよね。あれの1つは、例えばなれないというか、先ほど野口委員から出ましたけど、やっぱり能力的に大変な方もおられると。そういう方々のフォローのためにされたのかなというのは、私もそれはちょっとわからないんですけれども、経験のある退職者の方、そういう方が国としてもやはり必要じゃないかと。手も行き届かないからということで、そういう返礼があったのかというのは私もわからないんですけれども、私の考えではそういう能力のある退職者の方々を配置するということは非常に大きなことじゃないかなと思うんで、そういうことなのかどうかということと、実例として退職者の方が入ってこられているところの状況というのがどうなのかということがまず1つ。
 それから、学校の先生のゆとりというと、やはり事務が煩雑ですよね。いろいろあります。それで、あるところでは、1つの事務局がありますから、事務の職員さんがおられますよね。そういう方たちに学校のいろんな煩雑な事務はもうすべて事務の方に任せて、先生はもう本当に教育という、触れ合うということに向けてというところが、どこかで見たような気がするんですけど、例えば、その中のそれをやっているのはパソコンですよ。事務的なパソコン、それのホームを1つにすると。そして、これとこれは先生方だと、これはもう事務のほうだというふうに、事務を完全にシフト化して、先生方の余裕というのをつくっていくというような取り組みもちょっと何かで見たような気がするんですけれども、そういったこともしていけば、今問題となっているような、いろんなゆとりの関係についても向上をしていくんじゃないかという、これは私の1人の考え方なんですけれども、そういうこともどうなのかと。そういう動きがあるのかないのか。努力をしようとされているのかどうか、そこらあたりも含めて2点ですけれども、勉強のために教えてください。

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小宮参考人 退職者の活用については、やっぱり経験が非常に豊かな方が多いですので、そういう視点で活用されたものではないかなというふうには思っています。ただ、やっぱり体力的には若い人のようにはいきませんので、だからテレビドラマで若い人とペアでベテラン刑事と若手刑事が組むようにやっている光景はあります。非常にほほえましいというか、真ん中ぐらいにいる年代としては非常にいい形で、子どもたちも、じいちゃん先生と呼んだりというようなことがあるようです。
 ですから、そういうふうな意味でいろんな人材が学校の中に入ってくる。これは保護者も含めてなんですが、地域の方も含めて入っていくというのは非常にいいことだろうなというふうに思っております。教員の1つのこれまでの常識を変えてくれる部分があるので、ベテランは教育の場、専門的な部分を、地域の方たちは教育の発想の転換をさせていただけることがありますので、非常にそういう意味では有意義な取り組みだろうというふうに思っています。
 事務のことについては、事務の煩雑さということに、ちょっと濱崎さんのほうで後でまた補足してもらいたいと思っているんですが、確かにおっしゃるとおり、そこのところを手厚くしてもらうということも大事なんですが、ただ、例えば教室の電球が切れておったと。この教室の電球が切れておったというのを事務の先生に教室の電球の切れとったばいと言って終わっている先生と、教室の電球の切れとったけんといって事務室に行って電球取って取りかえている先生と、やっぱりどちらを子どもたちに見せたいかというのはあるんですね。だから、すべてきれいにそれを仕分けするというのが非常に難しい職場だということは間違いないんだろうと思います。
 要するに、今の電球の話で言いましたけど、子どもたちに自分が取り組んでいるというか、動いている姿を見せることが子どもたちの道徳教育とか心の育ちの中で必要な場面というのがあって、子どもたちは仕事をそんなにきれいに分けられませんから。先生は何でもしているというようなところをやっぱり、教育的にそういうことで動いていくということは必要だというときがあります。そういう意味でサポートは大事なんですよ。サポートしていただけるのは非常に大事なんですが、一概に言い切れないところもあると。

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濱崎参考人 補足します。事務と言われたんですが、事務にもいろいろ種類があるんですね。生徒にかかわる事務を事務職員の先生にさせるわけにはいきません。職種柄ですね。不登校の調査とか、いろんな調査があったりする事務があるんですね。これはもう担任がほとんどする事務です。こういうのを事務職員の先生にしてもらうわけにはいきません。
 パソコンの話が出たんですけれども、私、教員になって30年目なんですが、いつぐらいから忙しくなったのかなというと、パソコンが導入されてから忙しくなったんですね。パソコンが導入されたばっかりに、いろんな調査がやってくるんですね。昔、パソコンがなかったころ、まだ輪転機で印刷をしていたころのほうが何かゆとりがあったような気がするんですよね。いろんなことが早くできるごとなって、早くできるから、もっともっともっとと仕事がふえたという、そういう思いがあります。
 ゆとりに関してですが、私は部活動を持っていて、勤務時間は5時に終了するんですけど、季節によって勤務時間が変わります。今は勤務時間は7時ですね。7時まで部活動して、家に帰るという状況です。たまたま自宅が近いからいいんですが、これで通勤距離が1時間ぐらいかかれば、もう8時ぐらいになるというのが現状です。そういうのもゆとりをなくして、自分で自分の首を絞めているんですが、先ほど聖職者の発言じゃないですが、いつも子どものことを考えて生活しているのは事実です。

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平野だいとし委員 ありがとうございました。私も現場のことをよくわからないで言っているんですけれども、これからしっかりまた勉強もしたいと思っていますし、1つ退職者のことは今お聞きしました。また、学生ボランティアとかも入ってきていると思いますので、そういった観点からまた私も勉強させてもらうということと、それから事務の効率化についてはやっぱりパソコンに使われないように、逆に使いこなす。まだ一太郎とか、そういった意外とおくれた、ちょっと失礼ですけれども、そういったものを使われているところもあるんじゃないかなと。現代にマッチしないというか、そういうところも多々あるんじゃないかと思います。そこら辺については、またしっかり私のほうも勉強させていただいて、取り組みをしていきたいと思っております。

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西田実伸委員長 ほかにございませんか。
 それでは、以上をもって参考人に対する質疑を終わります。
 参考人の方におかれましては大変お疲れさまでした。
 参考人は、後ろのほうの席に移動をお願いいたします。
 移動の間、暫時休憩します。
          =休憩 午前10時57分=
       〔参考人移動〕
          =再開 午前11時1分=

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西田実伸委員長 委員会を再開します。
 本請願に対する理事者の見解を求めます。

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太田教育長 それでは、請願第9号「次期定数改善計画の実施と義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書の採択に関する請願について」、教育委員会としての見解を述べさせていただきます。
 まず、1点目の義務制第8次・高校第7次教職員定数改善計画を実施することに対する見解でございますが、次期定数改善計画につきましては、文部科学省は平成17年10月26日に出されました中央教育審議会の答申等におきまして、早期に次期定数改善計画を策定し、少人数教育を一層推進すべきとの提言を受けておりました。
 また、全国市町村教育委員会連合会、全国都市教育長協議会、全国町村教育長会におきましても、現代的な教育課題の解決に向けまして、きめ細やかな教育を推進していく上からも大変重要な問題であると考え、平成17年11月に3団体連名で要望書を、国を初め関係機関に提出いたしたところでございます。
 しかしながら、一方で、国の厳しい財政事情のもと、政府全体としての総人件費改革を行うとの方針が示されましたことから、平成17年12月16日に文部科学大臣と財務大臣が協議し、平成18年度におきまして、義務教育諸学校における第8次定数改善計画を策定しないこととなったものでございます。
 本市教育委員会といたしましては、教育が国の将来を担う人材の育成の根幹であることを踏まえまして、また、改善計画が少人数教育にも資することになるととらえておりまして、今後とも関係団体との連携を図りながら、定数改善計画の実施を求めていきたいと考えております。
 次に、2点目、義務教育費国庫負担制度について、国の負担を2分の1に復元することを含め、制度を堅持することに対する見解でございますが、義務教育は国民として共通に身につけるべき基礎的資質を培うもので、全国どの地域におきましても一定の水準で行わなければならないと考えております。また、国は教育の機会均等とその水準の維持向上について責任を持って行うべきものであり、これを財源的に保障しているのが義務教育費国庫負担制度であると認識しているところでございます。
 政府・与党協議会は、平成17年11月30日、義務教育制度につきましては、その根幹を維持し、義務教育費国庫負担制度を堅持する方針のもと、費用負担につきまして、小・中学校を通じて国庫負担の割合を2分の1から3分の1へ引き下げて、8,500億円程度の減額及び税源移譲を確実に実施することで合意がなされ、今日に至っております。これによりまして、義務教育につきましては国が責任を持って行うということが示されたと考えております。
 本市教育委員会といたしましては、今後とも義務教育費にかかわる必要な財源は国において確実に保障されなければならないものと考えておりまして、関係団体と連携を図りながら必要な財源の確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、3点目の学校施設整備費、就学援助、奨学金など、教育予算の充実のため、地方交付税を含む国の予算を拡充することに対する見解でございますが、地方自治体共有の固有財産であり、すべての住民に対して一定の行政サービスの安定的提供のための財源調整及び財源保障の両機能を有する地方交付税は国の三位一体の改革に伴いまして、長崎市におきましても平成16年度から平成18年度の3カ年間では累計で173億円という巨額の削減がなされたという結果になっております。
 本市におきましては、地方交付税のこのような縮減状況につきまして、市長会等を通じて、さらには市議会にもお願いをいたしまして、機会をとらえて交付税の総額確保という点につきまして要望活動を行っているところでございます。
 本来、国が教育の機会均等とその水準の維持向上につきましては、責任を持って行うべきと考えておりますので、学校施設整備費、就学援助費などの教育費に係る財源につきましては、今後とも国において確実に保障するようお願いしていくとともに、教育費予算全般につきまして、予算確保、拡充のために鋭意努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

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西田実伸委員長 これより質疑に入ります。

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中西敦信委員 参考人の方との議論もあったんですけれども、市教委としての少人数学級の評価はずっとされていると思うんですけれども、本会議でも教育長は答弁で長崎市は40人学級だというふうに言われて、長崎県では学年によってそれぞれ学級編制、数字が決められているというように思うんですけれども、長崎市ではモデル校としてやっている。大半の自治体は県の言うように少人数学級がされているという状況だと思うんですけれども、市としては40人学級だというふうに言うということの意味ですね。長崎県が言うように、少人数学級が全体でできるように広げていくのか。
 そのあたりの受けとめをどういうふうにされているのかなというのが、ちょっとあるんですけれども、そういうことも含めて、少人数学級の評価というものに対する見解をお示ししていただきたいと思います。

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太田教育長 本会議でも私は40人が基準ということを申し上げました。これは国が定めているのが1学級40人というのが基準でございます。これを受けて、本来は県も40人学級を推進しておりました。ところが平成17年だったと思いますが、県のほうが基準を改めまして、これは1学級、小学校の1年生が30人、2年生が35人、3年生から5年生までが40人、それから6年生が35人。中学生が35人、2年、3年が40人という変則的な学級編制でございます。果たしてこれが本当にいいのかどうか。これを議論なく一方的に示されました。やはりこういうことは議論が一番根幹でございますので、やはり大事に議論すべきだろうと。保護者、あるいは学識経験者の方、教員、そういうものを含めていろんなご意見を伺った上で決定されるべきものであろうということを私どもは主張させていただきました。
 このことを保護者の方々、あるいは校長会の方々、そういった方々と教育委員5人でお話をさせていただきました。そして、そういう結果の中でモデル事業としてのスタートをやりたいということで、教育委員会で最終的に結論を出して行ってまいりました。その結果自体について現在まだ、毎年、教育委員、保護者の方々、学校関係者、そういった方からご意見を伺いながら慎重に進めている。これは1回決定しますと、なかなか難しいものであろうというふうに思っております。
 それからもう1つは、私どもの基本的な考え方というのはやはり少人数学級、要するに少人数教育をどうしていくかということでございます。したがって、それには少人数学級編制もございますが、少人数学級指導という形もございます。これのどちらを選択していったほうがいいのか。例えば先ほどもお話が出ていましたように、60人でコーラスとかなんとか、体育とかなんとかの授業のときに60人のほうがいいのかなという話も先生方からありましたように、私もそういうこともあるかなということを思っております。
 そういった形の中で、1つのクラスは40人を維持しながら、場合によってはその先生をもう一人、副担任といいますか、そういった形の中で入れて、あるいは特別支援の子どもたちに対する対応をどうするのか。これは1つの事例として出てきましたのが、福岡県で起こった事件でございますが、先生が小学校の5年生だったと思います。その子どもを何らかの形で注意をしたら、子どもが飛び出ていって、そのままこの子どもは帰らぬ形となったというのもございました。こういったときの対応をどうするのかというご指摘もある方がなされました。なされた中で、それらに対する回答は全くなく、県は実施したということもございます。そういった事例とか、そういったものを慎重に対応していくべきだろうと。
 したがいまして、その学校において、少人数学級編制がいいのか、少人数指導がいいのか、これはやはり私は校長を含め学校で判断していただくのが一番いいことであろうというふうに思っております。そういう認識のもとに、今後ともモデルケースを堅持しながら結論を導いていきたいというふうに考えています。
 以上でございます。

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中西敦信委員 今の教育長のお答えを聞いていると、長崎市としては積極的に少人数学級というもののメリットというか、いい面があるということを確信して進めているということではないなというふうにお答えを聞いて思ったんですけれども、県教育委員会はアンケート調査など、保護者、学校関係者にいろんなアンケートをとっていると思うんですけれども、そのあたりの数字がどうなっているのか。あるいは、全国的に、東京都以外は少人数学級をしている。言われたように、国は1クラス40人というのを変えていないと思うんですけれども、そういう中で今言われた教育長の少人数学級、あるいは私は少人数指導よりも少人数学級のほうが効果が上がっているというふうに聞いているんですけれども、そういう少人数学級に対するとらえ方というのが非常に弱いというふうに思うんですけれども、県教委が示している調査結果などありましたら示していただきたいのが1つ。
 今、先ほど参考人とのやりとりの中でも長崎県は数値だけ示したと。小学校1年生だったら30人でやりなさいと。それで県費負担をして、先生の配置をふやすとか、そういう財政面での保障が、担保が何もなかったという話なんですけれども、東京都以外が少人数学級を進める中で、都道府県というか、県単位で市町村が少人数学級を進めやすいように、財政面での支援をしている。そういうところが幾つかあると思うんですけれども、今、長崎市も県に対して県費負担を求めている、そういう状況だと思うので、実際にどれぐらいの道府県、市町村が少人数学級を行えるように財政面で支援しているのか。そのあたりのことも調べられていたら、お答えいただきたいと思います。

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太田教育長 少人数学級制度の導入につきまして、県が調査したかどうかということについては、私も熟知はしておりませんが、基本的には行っていないというふうに聞いております。それから、前教育長でしたが、お話を伺ったときに、もうこれはやめたいんだというお話もございました。導入してすぐ、2年もたたないうちにそういうお答えが、私と2人の話の中では出てきたということでございます。
 というのは、実態的に申し上げまして、県全体を見たときに、もう既に少人数学級をクリアしているんですよね。平均値からいきますと、ほとんどのクラスで30人を下回っているというのが状況でございます。長崎市内におきましても平均で割りますと30ちょっとでございます。そういった状況の中ですから、少人数学級編制が本当に役立っているのかどうかというのはあろうかと思います。そういったことで、県のほうはそういう考え方を持たれているのかなというふうに思っております。
 それからもう1点、全国的には、これは文科省が一定調査をした事例もございますので、ちょっと私、今ここにデータを持っておりませんが、調査をした結果です。ただ、近くでは大分県、それから佐賀県もやっております。これはすべて県が負担をしております。県がそれなりに相当の財源を投入して実施しておるということです。やはり県がそれだけの覚悟を持って投入をしなければ、この制度は成り立たないというふうに思っております。一回やり始めて途中でやめるというわけにはいきませんので、これを継続的にやるにはそれだけの財源が必要であります。
 長崎県の場合は、先ほども請願人の方からお話がありましたように、財源保障というものができないという中でのご判断でこういった形をとられたんだろうというふうに思っております。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 ちょっと教育長にお尋ねしますけど、先ほど少し答弁の中でも出てきていたと思うんですけど、現在の長崎市内における小学校、中学校の正規教職員の方の数と子どもの数。そうすると1クラスおおむね何名ぐらいの、教師1人当たりに何名ぐらいか割り出してあると思うんですけど、その実態と、そしてあと若干気になるのが、今、学校選択制度の導入の中で、人気のある学校はものすごくふえている。そうでない学校はものすごくクラスの数も、生徒の数も減っているだろうと思いますね。そういう場合に、地域によっては非常に生徒数が少ない地域、そしてまた、今度は逆に多いところもあると思うんですけど、離島は別にして最大格差どれくらい実態をつかんでおるのか。一番生徒数が多いクラス、少ない学校あると思うんですね。複式はまだないでしょうからね。複式は離島を除いて──。今現在あるんですか。
 そうすると、やっぱり複式学級あたりは非常にまた逆に言えば、指導がしにくいという実態もあると思うんですけど、先ほどこの請願に対して、それぞれ教育長の答弁をお聞きし、それからこの趣旨に沿った自分たちの陳情活動をいろいろ進めていきたいという旨の答弁だと思うんですけど、長崎市において、それだけ今現状を、特に、予算は少しでも、やっぱり義務教育に対しては国の予算、県の予算をそれぞれつけていただくというのが大前提だろうと思うんですね。教育だけはですね。逆に言えば、ほかの扶助費がどんどん上がる一方、教育費が下げられるという状況は、やっぱり絶対これは好ましくない状態というふうな基本的な考えを持っておりますので、先ほどお尋ねした件について、教育委員会として実数はどれぐらいつかんでおられるか、ちょっと教えてください。

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鈴木学校教育課長 ただいま毎熊委員のお尋ねに対してお答えいたします。
 1学級のクラスの数と児童生徒の数だと承っておりますけれども、一番多いクラスはやっぱり40人学級がございます。長崎市内の平均でいいますと、小学校は30名、中学校は31名という状況でございます。
 それから、先ほどから少人数学級、長崎市はモデル校でやっているということでございますけれども、平成18年度からスタートしたわけですけれども、当初、小学校10校、中学校9校をモデル校に少人数学級編制で実施をしております。その後、児童生徒数の変化によって、モデル校はずうっとモデル校としてやっております。ただし、1学級のクラスが多い場合には、新たにつけ加えてやっております。
 本年度の場合でいきますと、県の基準、いわゆる少人数学級の1年生30人、2年生35人をオーバーしている学校は施設の関係で、小学校に2校、中学校に1校と、あとはすべて少人数学級の編制で維持されているということでございます。
 さらに、少人数学級編制と少人数指導と2つを総称して少人数教育と。長崎市教育委員会は少人数教育を推し進めたい。学校の実態によって少人数学級編制でいくのか、チームティーチングあたりを取り入れながら少人数指導をしていくのか、このあたりは学校と相談をしながら進めさせていただいているという状況でございます。
 一番いいのは、やっぱり市としても全学年35人。例えば先ほども香焼の先生からありましたけれども、1年生のときは40人で2クラスでできました。2年生になったら1クラスになりましたと、こういうのが学校現場としては少しどうかなという、そういうのもありますので、このあたり一応学校と相談をさせていただきながら進めさせていただいているということでございます。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 長崎市の実態からいえば、小学校においても中学校においても、今現在、少人数教育のほうに必然的になっているんだと。そういう定数で。その中でも次期定数改善計画の実施は求めていくんだというようなことで理解していいと思うんですけど、ただ、先ほどちょっと私どもも参考人の方にお尋ねしたんですけど、教育環境の充実を図るのか、それとも自分たちの職場環境の充実を図るためと、そういうお尋ねをちょっとしたんですけどね。
 ただ、今、教職員の採用試験をこれはもう5年も6年もかかって、ずうっと何回も何回も挑戦されている方はたくさんいらっしゃるわけですね。そういう中で、その間、代用教員とかされて、先ほどの質疑の中でも出てきたんですけど、非常に代用教員のときはその期間は一生懸命仕事をされるんだけど、ところが本採用になったら、何か態度がころっと180度変わってしまったというようなこともよく聞くんですよ。そうすると、今の教職員を目指しておられる倍率ですな、要するに県教委がやっているんでしょうけど、その実態を、例えば30人採用するとき、倍率は何倍ぐらいの方が今教職員を目指して応募してこられているのか、そこをちょっと教えてください。

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太田教育長 実質的にまだ試験が今年度行われておりませんので。ただ、何日か前だったと思いますが、新聞に報道があっていまして、ことしは、たしか19倍になってきていると。教職員についてはふえてきていると。一般の県の職員の場合の応募は低くなったけどというふうな、たしかそういう記事が載っていたというふうに記憶しておりますので、大体19倍ぐらいになっているのかなというふうに思っております。

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毎熊政直委員 この請願の趣旨についてはさっき、市教委としても同じスタンスで押し進めていきたいというようなご答弁で、そういうふうに理解していきますけど、ただ、非常に狭き門の中で教職員という、私どもはやっぱり聖職というとらえ方を当然しておりますので、特に今度、先生方にそういう意識の啓発をまたお願いして、ぜひ市教委としても一定の中でお願いをしたいと要望しておきます。
 以上です。

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重橋照久委員 少々、教育現場のことはわかりませんので、確認という意味でお伺いもしたいと思いますけれども、これで請願の中身をよく見ると、いわゆる少人数教育というのが非常に子どもたちの心の面でも、知的教育の場でも少人数教育というのは有効であると。これをぜひそのまま押し進めてください。そして、押し進めていく中で、教職員をふやしてください。しかしながら教職員の数をふやすには、いわゆる財政的な裏づけというのが今ないから、それを確保するために努力をしなさいというようなことなのかなというふうに感じるわけですよ。
 あとの請願項目の2と3は一定理解できますよね。その一番目は、先ほどから教育長の説明では、中央教育審議会における義務制第8次・高校第7次教職員定数改善計画においても、これは改定しないということで、今結論が出たというようなことをおっしゃいましたね。ということは、今まさに財政的な裏づけがないからだめだと言っているのか。今、教育現場においてそれはもう十分充足できていると。だから見直す必要はないというのか。そこをきょう僕はちょっとお伺いしたいんですよ。
 それと最初の教育長の説明の中で言われた中央教育審議会の中で、現代的という表現がありましたですね。これは非常に大きな要素になっていると思うんですね。我々の学校で学んだ時期と今の子どもたちの学ぶ環境というのは全く違ってきておるし、それと親の認識というかね、モンスター何とかなんていうのもあるような状態ですから、そういう状況というのは劇的に今変化してきているんじゃないかと思うんですよ。
 だから、そういう非常にきめ細かな仕事を教職員は、知育、徳育、体育も、あわせて近ごろは食育も、そして、そういった部分についても非常に負担が大きくなっていると思うんだけど、総枠として今の教職員の人数で、この少子化の時代に本当は生首切って減らすというわけでもないんだから、今の総枠、教職員人数の中でこれをこなしていけるのかどうか。そこんにきの説明をちょっとしていただければなと思いますが。

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太田教育長 今、重橋委員から言われましたように、私の先ほどの話の中で義務制第8次、それから高校第7次というものがございました。これについては、いわゆる文部科学大臣と財務大臣との間で一定の結論が出されて、今現在、白紙の状態になっているということでございます。
 この白紙の状態になったときに、私どもも全国都市教育長協議会というのに加盟しておりまして、私も本会議で答弁させていただきましたように、そこの理事をしてしております。そのとき理事会がありまして、やはり緊急要請を行いたいということで、義務教育につきましては教職員の確保、改善計画を守っていただきたいという要望をさせていただきました。
 高等学校のほうは私もちょっと存じませんのであれなんですが、義務教育につきましては、やはり私どもの会の中では教員の確保というのは大事だというふうに、議論がその方向で進んでおります。
 ただ、今言われていますように、少子化になって、教職員がずっと低減で総額を減らされてきております。減らされているのを一定維持していただければ十分対応が可能かなというのがあろうかと思うんですが、これを子どもの数が減るたびにずっと減らされるということになりますと、いわゆる自然減ですね。自然減までいってしまうと、やはり教育としては、子どもが例えば30人おったときに教員1人でできたのが、10人になって、教員1人じゃなくて0.幾らでいいんですかという話とはまた違うんじゃないだろうかというお考えも、多分皆さんお持ちだろうと。
 そういった中で、そういう自然減というのをせめてとどめていただいて、その分だけは確保していただきたいと。そして、あらゆるそういう子どもたちのいろんな今の教育環境をめぐる問題、課題に我々としても取り組んでいきたいというのが教育長の会議としての中では議論が出て集約されているというふうに考えております。
 ただ、私どもも決して片一方ではやはり財政的な問題を考えないわけではございませんので、無駄なものにつきましては必要ないという考え方でございますが、あわせまして、最近言われています耐震の問題、こういった問題に対しても、やはり必要な財源というのは確保していただきたいということ。
 それから、先ほどもちょっと出ましたけれども、特別支援教育、あるいはそういうカウンセラーとか、そういった方々、こういった方の数の確保というのが今大事ではなかろうかと。数だけじゃなくて、やっぱり能力的なものも含めまして必要だろうと。こういった方々も確保していただきたい。
 だから、単純に教職員だけということではなくて、いろんな角度から考えていただいて職員の確保をしていただきたいというのが、私どもの教育長会としての恐らく一致した考えではないだろうかというふうに思っております。

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重橋照久委員 いみじくも言われましたけれどもね、現代的教育の環境ですね。社会環境と言ってもいいかもしれんけど、そういう中で、今教育長が言われたような心理職でありますとか、そういった関係の、いわゆる教職員とはちょっと違った立場でのスタッフというのはどうしても必要じゃないかと。文科省あたりは相当研究は進めているようですけれども、まだ実際、充足に足るような、そういう配置ができておりませんですね。私はそういったことも今から大きな課題ではないかなと。現代的教育環境を改善という意味では大きな課題だと思っております。
 そういったことを考え合わせるならば、この請願で出てきた部分、一部私も異論はあるところではありますけれども、説明の中身でも異論はあるけれども、総体的に考えるならば、教育委員会におかれては、これはある程度容認できる請願ではないかというふうなことで理解をしておられるのかなというふうに思うので、そこんにきの確認をしたい。
 あわせて1点確認したいのは、県教委が、これは少人数学級との、いわゆる定数のシステムの変更、これについて余り大した意見の聴取もない中で、独断的に策定をされて、今これはちょっと改定する必要があるんではなかろうか、なんていうふうなことで慌てているというようなことでありましたですかね。私はね、こういったことについては、やっぱり厳しく教育現場でのいろんな急激な変化というか、そういうのは、教育内容とともにあってはならんことだと思いますよ。そういうシステムになっても、急激な変化は絶対にあってはならないと。そうせんと、子どもたちも、教職員の中にも、やっぱり安定した教育指針の中でやっていけるという、そういう状況が確立されないと思うんですよ。私はそこんにきはね、強く県教委に対して申し入れをしていただきたいなと。そして、やっぱり正規のシステムに戻していただきたいというふうに思っております。
 先ほど言ったように、請願に対する2、3はわかりますよ。特に1に対して、どうなのかね。整合性を持って市教育委員会にあっても、それを容認すべきことであるというお考えなのかどうか確認をしたい。

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太田教育長 定数改善計画につきましては、先ほど申し上げましたように、私どもも全国の会の中で、いろんな職種、そういったいろんな項目につきまして要求しております。そういった中の1つの項目であることは間違いございませんので、改善計画を実施してほしいという立場は基本的に持っております。
 それで、あと2点、3点目は確かに問題ないと考えておりますが、ただ、3点目の奨学金とか、こういったものは市教委ではなくて、これはあくまでも県、あるいは国の制度でございまして、ここらあたりに私どもがどうのこうのという立場ではないだろうというふうに思っております。
 いずれにしましても、先ほどの中でも義務制の第8次の定数改善計画、これは私どもの直接的な問題でございます。ただ、高等学校7次ということになりますと、これも私どもとはちょっと請願の趣旨自体が、恐らく県に対する請願、そういったものではないかというふうには思っておりますが、そこらあたりは若干違うと言いながらも、異なるのではなかろうかと思いながらも、基本的な考えとしては私どももこれを容認してきたいというふうに思っております。
 以上でございます。

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西田実伸委員長 ほかにありませんか。
 それでは、質疑を終結します。
 次に、討論に入ります。

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鶴田誠二委員 請願第9号「次期定数改善計画の実施と義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書の採択に関する請願について」は、賛成の立場から討論をいたします。
 先ほど来から請願人の説明、あるいはまた教育長の説明の中にもあっていますように、教育力の向上を求められている昨今、以前からすると、やはり教育現場における業務量などのニーズが高まっているというふうに推察されます。きめ細やかな教育を行うためには、やはり少人数学級、そういったものを引き続き求めていかなければならない。しかし、そのためにはやっぱりどうしても財源の裏づけが必要になってくるんじゃないかというふうに思います。
 もう1点は、確かに国において厳しい財政状況でありますけれども、教育問題については全国どこの自治体でもある一定の教育水準というものはやっぱり保っていかなければならない。そのためにも、この国庫負担制度の堅持というものは、ぜひやっぱり国に対して求めていくということはもちろんですけれども、逆に拡充していく、そういうことも今日の中においては求められているんじゃないかなというふうに思います。
 そういう基本的な考え方から、本請願については賛成としての討論というふうにいたします。

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西田実伸委員長 ほかにございませんか。
 討論を終結します。
 これより採決いたします。
 請願第9号「次期定数改善計画の実施と義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書の採択に関する請願について」、採択することに異議ございませんか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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西田実伸委員長 ご異議ないと認めます。
 よって、本請願は採択すべきものと決定いたしました。
 次に、本請願の趣旨は、国に対し意見書を提出してほしいとのことであります。
 ただいま採択いたしました請願につきましては、国に対し意見書を提出するかどうか、委員の皆様のご意見を伺いたいと思います。

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重橋照久委員 意見書の採択に関する請願、請願はそういうことですよね。あわせてね、意見書の文例まで書いてですね。

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西田実伸委員長 文例は、後からまたご相談しようと思っています。

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重橋照久委員 いやいや、これについておりますよ。これはどこでつくったものですか。

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西田実伸委員長 これは提出者の案ですね。

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重橋照久委員 でしょう。ですから、これについては僣越な話であってね、文例として好意で、ここいらで出してくださいというような、そういうことであるということで、それはそれとして、いろいろそこいらで争いたくはないけれども、しかしながら、意見書についての十分ですね、意見書の提出をどうかと言われるから、出されるのは結構だけれども、やっぱりこの議会にふさわしい意見書というものを十分委員長、副委員長等で検討されて、文案を練っていただいた中で私どもに示していただいて、そして、それを出すと、そういうことであるならば僕は意見書を上げるのは賛成ですよ。

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西田実伸委員長 意見書を出すということで決まれば、こちらの正副委員長に任せていただいて、後日また提出して、皆さんのご意見を図ろうと思っていたんですけど。

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鶴田誠二委員 今回の請願第9号の中身そのものが意見書採択を国に求めるという、そういう趣旨であって、私は国に提出をするということも含めて採択をされたと、審議したという認識を持っておりますので、ぜひ国に対しての意見書を提出していただきたいというふうに思います。
 ただ、文案については、もちろんそのスタイル的な問題も含めて、長崎市のスタイルもありますから、その辺については正副委員長で十分内容については精査して、また改めて本委員会に提出していただければ結構じゃないかなというふうに思います。

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西田実伸委員長 ほかに。
 そしたら、皆さん全会一致で出してよろしいということでございます。
 まず、全会一致で意見書を提出するということは決定いたしました。ただし、意見書の文案につきましては、いろいろとご意見もありましたし、本日の審査を踏まえて、あすの文化観光部の後、午後になりますけれども、正副委員長で文書をちゃんと精査して、皆さんにご提示し、協議をいただくということでよろしゅうございますか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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西田実伸委員長 それではご異議ございませんので、そのように取り扱わせていただきます。
〔「要望をちょっと言わせていただいてよござ
いますか」と言う者あり〕
 関連性があればどうぞ。

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毎熊政直委員 先ほど重橋委員も言われたように、現代教育という名称が出てきましたけど、ちょっと今言いかけましたように、参考人からの話もあったように、今の教職員の方々に子どもと向き合う時間よりも、要するに報告書、これはややもすると、私のうがった考え方をすれば、今子どもの世界でも学校の中でも従前考えられないような事件、事故が起きている中でね、そのためにもう言いわけを最初からしとかんばいかんからと、とにかく日誌なり、報告書なりをたくさん書いとってくれと、そしてそれを常に出してくれということで、先生たちが子どもと向き合う時間がそれで非常に疎外されている懸念がありますので、そこら辺の実態をもう一回調査をしていただいて、そして子どもと向き合う教職員の時間を5分でも10分でも長くとれるような、そういう今の報告書なりの体系をちょっとぜひ教育委員会で協議をしていただくようにお願いをしておきたい。
 以上です。

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西田実伸委員長 わかりました。
 理事者交代のため、暫時休憩いたします。
          =休憩 午前11時42分=
          =再開 午前11時50分=

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西田実伸委員長 委員会を再開します。
 次に、第55号議案「長崎市公民館条例の一部を改正する条例」を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

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太田教育長 ご説明申し上げる前に、出席いたしております課長以上の職員を紹介させていただきます。
        〔職員紹介〕

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太田教育長 それでは、第55号議案「長崎市公民館条例の一部を改正する条例」について、お手元に配付いたしております資料に基づきまして、ご説明させていただきます。
 議案書の37ページから38ページでございます。
 この議案は、市民会館内にございます中央公民館の図書室を廃止するとともに、その図書室跡に、新たに研修室を設置し、その使用料を定めようとするものでございます。詳細につきましては、中央公民館長よりご説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。

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濱脇中央公民館長 第55号議案「長崎市公民館条例の一部を改正する条例」について、お手元に配付いたしております資料によりご説明を申し上げます。
 資料の1ページをごらんください。
 まず、1.条例改正の対象となる施設の概要についてでございますが、中央公民館は魚の町の長崎市民会館内に設置している公民館であり、その施設概要につきましては記載のとおりでございます。
 次に、条例改正の目的についてでございますが、現在、閉室しております中央公民館の図書室を廃止し、新たに研修室3室を設置することに伴い、その使用料等を定めようとするものでございます。
 ここで資料2ページの参考の欄をごらんください。
 平面図を掲載いたしておりますが、この平面図の第4研修室、第5研修室及び第6研修室が現在の第1、第2及び第3研修室のことでございます。太枠で囲んだ分がございますが、こちらのほうが図書室でございまして、ここに第1、第2及び第3研修室を新設し、従来の第1から第3研修室を第4から第6研修室へと名称を変更いたします。
 それでは、資料1ページにお戻りいただき、条例改正の内容についてでございますが、使用料の料金体系につきましては記載のとおり利用公民館における現行の料金体系を維持することとしており、それぞれの床面積に基づき算定をいたしております。
 次に、資料の2ページをごらんください。条例の施行日等についてでございますが、新設する3つの研修室の供用開始日を平成20年9月1日といたしております。また、その際、必要な手続き、その他の行為につきましては、供用開始日以前より行うことができるように、準備行為の規定を附則に設けております。
 最後に、資料2ページの下のほうに、研修室の面積、定員及び研修室の利用状況、また資料の3ページに長崎市公民館条例新旧対照表を記載いたしておりますので、ご参照をお願いいたします。
 私からの説明は以上でございます。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。

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西田実伸委員長 これより質疑に入ります。

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浦川基継委員 使用料ですけど、例えば周辺の長与町、時津町、諫早市とかの使用料に比べてどうなのかということだけ、ちょっと教えてもらっていいでしょうか。

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濱脇中央公民館長 私どもは、中央公民館の使用料につきましては、いわゆる地代相当額でありますとか、建物減価償却費、あるいは維持管理費、そういったふうなものをもとに算定をいたしております。それで、他都市といいますか、周辺の町の使用料がどれくらいかということは現実把握いたしておりませんけれども、それぞれの自治体がそれぞれの行政財産使用料条例なりに基づきまして、適正価格を算定しているものというふうに考えております。
 以上でございます。

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西田実伸委員長 いいですか浦川委員。ほかに。

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向山宗子委員 形態のご質問なんですけど、今見たら、第1研修室から第6研修室まで大体同じような定員のお部屋だと思いますが、今回、この改修がもう済まれているのか、というのは、私も不勉強で申しわけないんですが、図書室内の第1、第2、第3研修室は、例えばパーテーションとかで、取っ払ったら広く使えるとか、そういう構造になっているのかどうかだけお教えください。

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濱脇中央公民館長 新設されます研修室につきましては、パーテーションでは仕切っておりません。現在の他の研修室同様、壁で仕切っております。

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西田実伸委員長 よろしいですか。
 それでは質疑を終結します。
 次に、討論に入ります。何かございませんか。
 討論を終結します。
 これより採決します。
 第55号議案「長崎市公民館条例の一部を改正する条例」について、原案のとおり可決することにご異議ございませんか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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西田実伸委員長 ご異議ないと認めます。
 よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 暫時休憩いたします。
          =休憩 午前11時56分=
          =再開 午後1時1分=

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西田実伸委員長 委員会を再開します。
 それでは、請願第5号「六ヶ所再処理工場の本格稼働中止を求める意見書に関する請願について」を議題といたします。
 なお、請願人から趣旨説明を求めるため、参考人として、ご出席をいただいております。
 参考人の入室のため、暫時休憩します。
          =休憩 午後1時2分=
       〔参考人入室〕
          =再開 午後1時3分=

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西田実伸委員長 委員会を再開します。
 こんにちは。委員会を代表いたしまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 参考人の方におかれましては、ご多忙中のところ本委員会にご出席いただきまして、まことにありがとうございます。なお、本日の審査の進め方ですが、まず初めに、参考人の方から趣旨説明を受け、次に、参考人の方に対しまして質疑を行います。参考人の方は委員長の許可を得て発言し、また、委員に対しては質問をすることができないことになっておりますので、ご了承をお願いします。
 なお、発言があるときには手を挙げて、よろしくお願いいたします。
 では、まず、参考人の自己紹介をお願いいたします。
      〔参考人自己紹介〕

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西田実伸委員長 次に、請願の趣旨説明をお願いいたします。

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川原参考人 では、私たちが出しております請願の趣旨について、説明を差し上げたいというふうに思いますけれども、請願の趣旨はたった1点、青森県六ヶ所村に建設された核燃料再処理工場の本格稼働を中止するように、政府に意見書を出していただきたいということでございます。
 その理由に関しまして、私のほうから全般的なこととして説明をいたします。また、特にプルトニウムの利用の問題、それも核兵器転用の可能性の問題に関して、戸田のほうから陳述をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 お手元に請願書はお配りいただいているというふうに思いますので、それを見ながらということで聞いていただければと思います。
 この再処理工場というのは、原発で燃やした核燃料から、燃え残りのウランとプルトニウムを取り出すことを目的とした化学工場であります。国内には現在55基の原発がありまして、全国からこの六ヶ所村に使用済み核燃料が持ち込まれるということになります。事業者である日本原燃の計画では、1年間に800トンの使用済み核燃料を処理し、8トンのプルトニウムを取り出すと、それを40年間稼働させるという計画になっております。
 この1年間800トンという量ですけれども、800トンの使用済み核燃料の中に含まれる放射能、いわゆる死の灰は、広島型原爆に換算しますと約2万5,000発分に相当すると、そういった量になります。それがどれほど膨大な量であるかというふうなことについては、容易に想像をしていただけるのではないかというふうに思います。
 六ヶ所再処理工場というのはそういうものでありますけれども、以下、請願書の記載内容に沿って陳述をさせていただきたいと思います。
 その理由でございます。
 1つ目は、六ヶ所再処理工場は最大の放射能汚染源だということであります。
 原発で燃やされる核燃料というのは、燃料棒の中に原発の中では閉じ込められているわけですけれども、再処理工場では、それが剪断という工程を経て解き放たれるわけですから、環境に拡散しやすくなるということが言えます。気体状の放射能は、敷地にある高さ150メートルの排気塔から空気中へ排出されますし、液体及び固体状の放射能の一部は、廃液として沖合3キロメートルまで伸ばした海底放水管ですね、そこから放出をされるということになっております。核燃料棒を切るという工程の中で、大量に出てきますクリプトンとかトリチウムといった放射能については、残念ながら、この六ヶ所村については除去装置がございませんので、全部垂れ流しということになってしまいます。事故がなくても、原発1年分の放射能を1日で出すというふうに、再処理工場は言われておりますし、これにトラブル、事故等による環境汚染というふうなことが加わっていくということも心配されるわけです。事実、イギリスのセラフィールドとかフランスのラアーグとかいう再処理工場の周辺については、非常に汚染をされているというようなことが伝わってきております。
 今、世界は食糧危機ということが大変問題になってきておりますけれども、したがいまして、我が国でも安心できる安全な食料の供給が、消費者から求められるようになってきております。それに応えるべく、青森県やその周辺の農産業の生産者の中には、無農薬で手塩にかけて農産物をつくっている人たちがたくさんいらっしゃいます。そういったことが農産物が放射能で汚染されるというふうなことになってしまいますと、そういった方々の努力も水の泡となってしまうということでございます。
 また、海のほうですけれども、六ヶ所村が面しております太平洋側、三陸沖になりますけれども、日本有数の豊かな漁場というふうに言われておりまして、海産物にも放射能が濃縮されるという事態になってまいりますし、そういうふうなことになると、本当に取り返しのつかない事態になってしまうというふうに思います。
 2点目でございますけれども、直下型地震が起きる可能性があるということでございます。
 中国四川省の大地震を持ち出すまでもなく、6月14日には岩手・宮城内陸地震が発生しまして、大変な災害をもたらしております。六ヶ所工場を中心とした再処理核燃料サイクル施設敷地内には、新たな活断層が発見をされておりますし、従来存在が確認されておりました沿岸部海域にある大陸棚外縁断層というものとつながっている可能性がある。それで、マグニチュード8クラスの地震が起きる可能性があるというふうに指摘がされているところでございます。
 これに対して日本原燃は、これらの断層については活断層ではないというふうな見解を表明しているところでございますけれども、今回の研究結果を発表されました東洋大学の渡辺教授は、ことし3月に出版された本の中でこのように述べられております。普通の研究者が普通の方法で活断層を認定してきたのに対して、原子力業界だけが特殊な活断層評価を続け、政府がそれを容認してきたというふうに批判をされております。つまり、原子力業界と政府は意図的に活断層を過小評価してきたというふうに言われているわけでございます。
 別に、2006年3月24日には金沢地方裁判所において、志賀原発2号機に関する運転差しとめの判決が出ておりますけれども、これも地震が起きる起きないの、起きる可能性があるないの論争の末に判決が出ております。こういった過小評価ということに対しての大きな警鐘だというふうに考えております。巨大地震に襲われた場合に、再処理施設の健全性は保てないというふうに私どもは考えております。
 3点目でございますけれども、ガラス固化技術に致命的欠陥が判明ということでございます。
 放射能をガラスの中に閉じ込める、それを地層処分するということになるんですけれども、そのためにガラス固化体をつくるわけですが、その工程でガラスに溶かし込む溶融炉という装置がございますけれども、その底に白金属と呼ばれる種類の放射性金属が堆積するという問題が出ております。実は、これは今に始まったことではありませんで、1970年代から運転されている茨城県東海村の再処理工場でも問題になっていることです。今まで東海村の実験的な施設であります再処理工場で、今日まで30年かかって研究してきて、それでも克服できない課題としてこの問題が残っているということに、今なお解決できていないというところに本質的な問題があろうかというふうに思います。技術が未完成だというふうに言わざるを得ないというふうに思います。
 今、そういう問題で再処理工場がとまっているわけですけれども、まさにとまるべくしてとまったというふうに思います。このまま本格稼働というのは中止ということを、ぜひとっていただきたいというふうに思うわけです。
 4点目でございますけれども、高レベル放射性廃棄物の最終処分候補地が決まらないという問題がございます。
 この最終処分の事業は、原子力発電環境整備機構というところが事業主体で実施することになっておりますけれども、市町村を対象に公募しておりますが、県内でも対馬市とか新上五島町で誘致に向けた動きがあるというふうな報道なんかもされておりますけれども、同じ県内に住む者として、やっぱり誘致を認めるというわけにはいかないというふうに思っております。そして、こちらの長崎市議会の方々においても同様な立場に立っていただけるのではないかというふうに思いますし、自分たちが嫌なものを他者に押しつけるというわけにもいかないだろうというふうに思います。
 原子力発電環境整備機構が公募をしてから、もう既に4年半が経過しております。にもかかわらず、応募するところは一つも出てきていない現状でございます。そういう中で地層処分を前提としたガラス固化体をつくるというのは、やはり無責任のきわみだというふうに言わざるを得ないだろうというふうに思っております。
 今、特に距離の遠近的な問題もありまして、北陸地方を中心として全国的に、こうした請願や陳情というのが地方議会で出されておりまして、採択がされるというような動きも出てきております。当市議会におかれましても、ぜひご賢明な判断により、ご採択をいただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、プルトニウムの問題について説明を差し上げます。

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戸田参考人 被爆地長崎という観点から、特にプルトニウムですね、いわゆる核拡散、それから潜在的核武装との関連でご説明をしたいと思います。
 これは非常に複雑な問題でして、論点が多岐にわたるわけですけれども、1枚の資料、両面印刷になっていまして、片方が私の言いたいことのポイント、それからもう片方が、藤田祐幸さんがつくった、この問題についての模式図というものを入れてあります。
 日本の原子力開発は放射性廃棄物をそのまま捨てる、いわゆる直接処分路線ではなくて、核燃料再処理を行う再処理路線というふうになっておりまして、再処理工場でプルトニウムを取り出す、そして、そのプルトニウムを使う受け皿として高速増殖炉。高速増殖炉が難しくて、なかなか進展しないので、つなぎとして軽水炉のプルサーマル利用と。これが隣の佐賀県の玄海原発が恐らく1号になるであろうというふうに言われているものです。
 そして、世界に原子力発電所を保有する国が31カ国ございますけれども、その中で原子力発電所に加えてウラン濃縮工場と核燃料再処理工場を持っているのは、核兵器保有国を除きますと日本だけと。そういう、日本は非常に世界の原子力開発の中で特異な位置にあるわけです。
 そして、もともとウラン濃縮工場というのは広島原爆をつくるため、そして、原子炉と再処理工場は長崎原爆をつくるための施設だったと、そういう歴史的な経緯というものを、ここで思い浮かべてみなければならないかと思います。
 そして、原子炉というのは軍民両用の施設でありまして、原子炉を軍事利用したものが原子力潜水艦、あるいは原子力空母の推進装置、そして、原子力を民事利用したものが原子力発電所と、そういうことになるわけです。
 以下、8項目ほど上げてありますけれども、プルトニウムは大きく分けまして、細かくはもっと細かく分かれるんですけれども、要点だけを申しております。大きく分けて、いわゆる原子炉級のプルトニウム、これは原爆の材料でありますプルトニウム239の純度が低いもの、そして、兵器級プルトニウム、純度が高いものというふうに大別されます。
 その中で、原子炉級のプルトニウムは核兵器にならないということを言われる方がたくさんいらっしゃいますけれども、核兵器にならないのではなくて、高性能な核兵器にならないということです。性能が高くない核兵器であっても十分危険であるというふうに、国際原子力機関では考えております。
 詳細はそこに書いたとおりでして、性能の高くない原爆に換算しますと、日本が既に保有しているプルトニウムは5,000発分になるということです。それを六ヶ所村の再処理工場が稼働しますと、毎年1,000発分をつくり出すという問題です。
 それから2つ目に、ウランとプルトニウムを一緒に抽出するので、核兵器にならないということを言う人がおりますけれども、アメリカのエネルギー省に附属しております核兵器の研究機関でありますアーゴン国立研究所というところでは、分離するのは簡単であるということを指摘しております。
 そして第3に、分離をわざわざしなくても、ウランとプルトニウムの混合物からそのまま核兵器をつくることができるというふうにアメリカの核兵器の専門家は言っているわけであります。
 そして第4に、これは比較的小さな論点でありますけれども、ウランとプルトニウム以外にもネプツニウム237という放射性物質が、核拡散との関連で懸念されるということを、やはりアメリカの核兵器の専門家が言っております。
 以上が原子炉級プルトニウムの話ですけれども、実は日本は核兵器級のプルトニウムを既に相当量保有しておりまして、これは高速増殖炉もんじゅ、そして、その前の常陽という2つの高速増殖炉を日本は持っているわけですけれども、ここでは既に高性能原爆20発分に近い兵器級プルトニウムが製造されていまして、高速増殖炉というのは、原子炉級のプルトニウムを消費して、兵器級のプルトニウムを生産する装置であるから、これはマネーロンダリングに倣ってプルトニウムロンダリングと呼ぶべきだと、そういうことを言っている学者、原子力と潜在的核武装の関係で、日本で一番詳しい学者の一人で、今、長崎県西海市に在住しておられますけれども、藤田先生がそのようなことを言っております。
 そして、6点目ですね、東海1号という原子力発電所がありますけれども、これも既に兵器級プルトニウムを生産いたしまして、再処理のためにイギリスに送られましたから、恐らくイギリスの原爆に使われているだろうと、そのように推定されております。
 そして、7点目ですけれども、既に過去において、高速増殖炉に関連して旧動燃ですね、動力炉・核燃料開発事業団と、アメリカの核兵器を研究する国立の研究所の間で共同研究、技術転用が行われたということをグリーンピースの報告で明らかにされて、1994年に世界に衝撃を与えたと、そういう経緯がございます。
 そして、8点目ですけれども、現在の政府の公式見解としては、自衛のために核兵器を保有しても憲法には違反しないと。しかし、非核三原則があるので、政策的に核兵器は所有しないというのが今なお政府の見解でありまして、それが世界から注目されていると、懸念されていると、そういう事情がございます。
 そして、核兵器のほかにも、いわゆる劣化ウラン兵器に、日本向けに、アメリカが濃縮したときに生ずる劣化ウランが転用されている疑いが強いと、そういうことが指摘されておりまして、そういうさまざまな観点から日本の原子力開発が、核兵器、あるいは劣化ウラン兵器と無縁ではないということで、世界から注目されていると、そういうことがございますので、やはり被爆地長崎として、この問題を深刻に受けとめていただければ大変ありがたいというふうに考えております。先ほどの川原のほうからのご説明とあわせて説明しましたけれども、請願を前向きに受けとめていただければ、大変ありがたいというふうに思います。

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西田実伸委員長 以上ですか。お疲れさまでした。
 これより参考人に対する質疑に入ります。

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中西敦信委員 とても難しいお話で、参考人におかれては、わかりやすく説明をしていただけたんじゃないのかなというふうに思いました。
 それで、1点お尋ねしたいというふうに思うんですけれども、この核燃料サイクルの話だと思うんですけれども、そもそも原子力発電をする、そういう原子力のエネルギーということ、そのものが安全がしっかり保障されていないと、技術的にも未確立だというところがあるというふうに思うんですけれども、さらに、そういうところからどんどんと原子力のエネルギーに頼るというか、そういうものに、こういう再処理をするということはつながっていくだろうということで、大変な危険があるなというふうに思うんですけれども、その原子力エネルギーに、一方では、それがなければ今の日本のエネルギー供給がなかなか難しいという面もあるというのが国民の受けとめだというふうに思うんですけれども、原子力エネルギーに対する、そういうとらえ方ですね。どのようにお考えされているのか。ちょっと質問もなかなかわかりにくかったと思うんですけれども、要は、技術的に確立がされていないと、安全の面でも保障されていない、そういうことについて参考人のほうから考え方を教えていただければと思います。

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川原参考人 エネルギー問題としての原子力利用ということについて、どう思うのかというお尋ねだったというふうに思います。
 実際、電力に関しましては約3分の1、30%が原子力で発電をされておる実態があります。私どもは、ここに名称をつけていますように、原発なしで暮らしたい・長崎の会でございますので、基本的には原子力による発電というのは終息していかなければならないものだというふうに考えておるわけですけれども、今回の請願はそこまで求めているわけではございませんで、再処理という分を中止していただきたいと、本格稼働しないでいただきたいということでございます。
 エネルギー問題としましては、やはり何といいますか、日本政府が考えていますようなエンドレスで核燃料を使っていくということは、やはりどこかで破滅といいますか、取り返しのつかない事態というのを招来してしまう、引き起こしてしまうというふうに思っておりまして、やはり方向としては原子力に頼らないエネルギー開発なり、もしくは生活を見直すと。何でもかんでも利便性を求めるということではなくて、やはり一定環境と調和をした暮らしぶりをつくっていくと、そういう方向に、そういう生活なり社会なりに転換をしていく、そういうことが求められるべきだというふうに思っております。

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戸田参考人 少し補足させていただきますと、原子力が未完成だということについては、いわゆる原子力の推進派の学者の言うことに耳を傾けるのがいいのではないかというふうに考えております。
 2006年に放映されました六ヶ所村ラプソディーという映画の中で、原子力の推進派として知られる東京大学工学部の斑目春樹教授が、原子力発電なんて安心できませんよと、あんな不気味なものと、せめて信頼していただかないと困りますと、そういうことを言っておられるわけですね。ですから、推進派の学者が不気味だから安心できないと言っている、そういうふうな大変難しいものであるということですね。
 それからもう1つ、六ヶ所村の再処理工場の工場長がNCC、テレビ朝日系のインタビューに答えて、私たちは将来千年の計を考えて、原子力の技術が必要になると考えておる、信じておりますというふうに答えました。千年の計というのは、長期的に考えるということと、それから、やはり問わず語りに、なかなか難しいので、課題を解決していくのに時間がかかるんだと、そういうことをほのめかしているのではないかと思います。
 ところが、千年後の人口というのは、千年前の人口、平安時代の人口は数百万人ですけれども、それよりずっと少ないであろうと想像されておりますので、果たして千年後にそんなに電力需要があるだろうかと。
 それから3つ目に、アメリカ政府の公式見解では、放射性廃棄物は1万年間マイナスの影響がないように監視しないといけないんだということを言っておるわけでございます。1万年というのは大変長い時間でございまして、日本政府やアメリカ政府が1万年後にどのような状況になっているだろうかということがなかなかわからないと、そういう問題がございまして、大変難しい問題だというふうに思います。

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毎熊政直委員 私ども長崎市民と、被爆都市の市民として、非常に原発アレルギーというのは一定全員が持ち合わせている感情だろうということは思います。ただし、現実的に言えば、全国で55基、そして30%の電力供給が行われている、このエネルギー確保という面でのバランスの非常に難しい部分があるなと。代替エネルギーを、じゃ、どうするのかということも当然すぐ裏腹で考えなきゃならないというところでございますが、ここで、勉強不足で専門的なことは、今お聞きして、その危険性なるものは十分一定理解できたんですけど、ただ、直感的に昨今の地震ですね、中国においても、岩手、宮城において、そして、ここに直下型地震が起きる可能性が非常に高いところだということで、その理由等もここで記載をされておりますが、具体的にその断層そのものについて、この再処理工場を運営する企業ですね、日本原燃株式会社、ここは断層に対してどのようなコメントというか、把握をしてコメントを出しているのか、そこら辺をちょっと聞かせてもらえませんか。

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川原参考人 日本原燃は長崎新聞の5月25日付でもコメントを出しておりますが、活断層はないと確認しているという立場でございます。日本原燃のホームページを調べましたら、たしか5月28日付だったと思いますけれども、同趣旨のコメントを出しておられます。
 これについては、ここに書いてあります大陸棚外縁断層というものについても、活断層ではなくて死断層、活動していない、活動する可能性のない断層だというふうに評価をされておりますし、敷地内核燃料サイクル施設の直下に横たわっております断層についても、活断層ではないというふうに評価をされております。
 今回の渡辺教授の新しい発見というのは、それをつなげるような意味合いのある地形の形状、断層を発見したということで、それで表面に出てきている断層なものですから、大陸棚外縁断層や地下に潜っている断層も、当然活断層として評価をしなければならないというふうに指摘がされているということでございます。

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平野だいとし委員 私のほうからは、このプルトニウムとかの軍事的緊張を高めるということで、核兵器に利用されるんじゃないかと危惧されているというところに関して、現在、日本の場合は、ご存じだと思いますけれども、原子力の平和利用ということでうたわれて、原子力基本法ですかね、平和利用ということをうたっているわけですけれども、そこのあたりが危惧されているのかなと。あるんだけれども、それがないがしろにされるとか、そういうことが危惧されているのかなということと、それから、再処理工場というのは、必ずIAEAの査察を厳しく受けなければ使えないわけですよね。そういったことに対する危惧というか、何かあるのかどうかという、それも疑われるのかと。そこの2点については、ちょっと考え方をお聞かせ願いたい。

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戸田参考人 もちろんIAEAの査察下にあるわけですけれども、処理量が非常に多いものですから、トン単位で処理するものですから、10キロ単位の俗に言う行方不明量という、これは別に行方不明になるわけではないんですけど、パイプの途中にこびりついて、最後に計測されないとか、そういうのがありますので、査察そのものが技術的になかなか難しいと、そういう問題があります。ですから、10キロ単位で、悪意を持った人がそれを失敬しようと思えば、技術的にそれを防ぐことがなかなか難しいという問題があります。
 確かに平和利用ということが原子力基本法ではうたわれているわけですけれども、その一方で、最初に導入された東海1号、コールダーホール型と言われているものなんですけれども、これはもともと軍用プルトニウムをつくるために開発された炉でして、当時既にいわゆる軽水炉というのがありましたので、わざわざそういう軍用プルトニウムを生産するための炉を導入したということは、そういう意図がなかったとは言えないのではないかということが指摘されております。
 政治家の中にも核兵器を検討すべきだと、そういう意見を持つ人が少なからずいるということで、国際的にはやはり懸念されていると。私たちも将来的に憲法の変更問題とか出てきた場合に、あるいは恒久派兵法とか、いろんな状況が変わってきた場合に、悪い方向に行く可能性がないとは言えないというふうに懸念しております。

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深堀ひろし委員 2点お尋ねをしたいんですけれども、請願の趣旨に関しては、それぞれの立場でいろんなご意見があるというのは、十分認識をした上でお尋ねをするんですが、先ほど来からもちょっとお話が出ておりますけれども、今、日本国内で55基の原子炉が稼働しているということ、これはもう現実です。そして、今、発電されている電気の国内の3割は原子力。九州においては、もう既に4割を超えているという現実があります。こういった中で日々使用済み燃料というのは当然発生をしてきている。請願の趣旨である、本格稼働を中止という請願であるわけですけれども、実際に国内で発生した使用済み燃料、これを、この再処理工場を本格稼働させないとしたならば、じゃ、それはどうするのかという議論に当然なるわけであって、それについては、どうお考えになられているのかということが1点。
 そしてもう一点は、請願の趣旨の一番最初に、最終工程のガラス固化に技術的欠陥が判明した今が最後のチャンスということで、項目の3番目に、ガラス固化技術に致命的欠陥が判明ということが書かれてありますが、これに対して、私もちょっと調べてみているんですけれども、既に6月11日の時点で日本原燃は国に対して、この内容についての報告をしています。日本原燃サイドの話によれば、温度を1,100度の高温に保つことが云々ということを主張されてありますけれども、これについては、沈殿することは温度とは何ら関係がないんだということを、日本原燃は言われております。そういったところに対して、この6月11日に既に回答している内容ということをご存じなのかどうか。その内容について、何かご意見があるのかという2点をお尋ねしたいと思います。

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川原参考人 国の六ヶ所再処理工場の工程を審査する、そういう機関が設けられておりまして、その中に幾つか小委員会とかワーキンググループとか、より専門的に論議をする組織というのが国の審査の中につくられておりまして、その中で、一番下の専門的な組織でありますワーキンググループの中に、日本原燃が報告書を出したということは承知をしております。その内容については、日本原燃がホームページで明らかにしております。一応それを読んでみましたけれども、すべてはやっぱり読みこなせないところがございまして、かいつまんだところだけしか読んでいないんですけれども、いろいろ対策を講じながら運転をしていくというふうに書いてあります。例えば、燃料の濃度を変えていくとか、燃料が流れるスピードを変えていくとかですね。それから、どうしてもたまるということであれば攪拌をするとか、そういういろいろ運転技術のノウハウで対応していきたいというふうに書いてありまして、どうしてもやっぱりそれでもだめならば、もうドレンといいますか、容器を取りかえんといかんだろうというふうなところまで書いてあります。はっきりそこまで書くというのは、反対に、そういうことも起こり得るということを、日本原燃としては一定覚悟せざるを得ないところまで来ているのではないかというふうに思っております。
 この白金属というふうに言われる種類の放射能でございますけれども、これはいわゆる放射性のプラチナみたいなもので、硝酸に溶けないんですね。溶けないので、沈殿してしまう。沈殿することによって、容器の底にくっついてしまうものですから、電流が通りにくくなるということで、温度が下がるというふうに私は理解をしていたんですけれども、それで1,100度が保てなくなってくるというふうに理解をしたんですけど、どっちにしても白金属という物質が沈殿をし、溶融炉、溶かす炉の底に堆積をしていくということについての根本的な解決策は、結局、日本原燃は示し切れなかったというふうに思っております。
 もう少しガラスに閉じ込めるもともとの方法をやり直すとか、そういうことであれば可能性も出てくるのではないかというふうに思いますけれども、今の方法をとる限り、それはちょっと不可能なことなのだというふうに、私は理解をしております。
 以上です。

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戸田参考人 最初のほうの、今、日々発生している使用済み核燃料をどうするかということなんですけれども、国際的に直接処分と再処理という2つの選択肢があって、最終処分場の問題で一番先を進んでいるフィンランドを初めとして、再処理を選択しない、直接処分を行う国が半分ぐらいを占めるわけですね。直接処分と再処理を比較して、再処理のほうがコストが高いけれども、日本は再処理を選択するんだということに政府としてはなったわけですけれども、直接処分が全く問題ないとは決して言いませんけれども、直接処分が抱えている数々の困難に加えて、再処理路線では新たな困難をつけ加えるのではないかと思います。
 その1つが、再処理工場では事故が起こったときに非常に影響が大きいということ、それから、これは高速増殖炉も同じであります。それから、あるいは高速増殖炉では大量の兵器級プルトニウムが生産されることと、そういうふうに直接処分でも多くの困難を抱えていますけれども、再処理路線を選択しますと、さらに困難がつけ加わるという観点から、やはり再処理路線は非常に問題であろうというふうに考えております。

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深堀ひろし委員 わかりました。
 今お答えがあった、直接処分と再処理して処分する話、これは多分見解がもちろん違うとは思うんですけれども、なぜ再処理をするのかという問題ですね。これはあくまでも原子燃料サイクルを確立するがために再処理をするわけであって、結局、直接処分ということは、一たん入れたウランで発電をして、その残った高レベル廃棄物を、ただそのまま処分するということであれば、電力会社が考えている原子燃料サイクルということでは何らありませんので、そういうことは全然目指していないわけですね。そういったことから再処理をする、そのことが1点と、もう1つは、直接処分する量が100とすれば、再処理をして、そして残った燃えかすを処分するときに物量が4割ぐらいに減るわけですね。直接処分すれば100処分しなければいけないところが、再処理をすることによって4割ぐらいになるというメリットもあるわけです。そういう2点が電力会社サイドの主張だというふうに思っています。それは、もちろんご意見はいろいろあるとは思うんですけど、そういった意味から認識をしているところです。
 以上です。

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戸田参考人 原子燃料サイクルと核燃料サイクルを関係させると、今、高速増殖炉で燃料が増殖できると、ウランも有限な資源であるから、燃料を増殖したほうがいいというのが政府の見解、あるいは電力会社の見解ですけれども、高速増殖炉が難しいので、なかなか燃料を計画どおり増殖できないだろうと、それがやはり50年、100年、200年とかかるのではないかと、そういうことが想定されているわけですね。
 ある部分をとると、確かに処分する廃棄物の量は小さくなる面がありますけれども、その一方で再処理工場そのものが巨大な放射性廃棄物になるという問題を初めとして、総合的に考えてみて、本当に再処理路線をとると、放射性廃棄物の質と量が改善されるかどうかということについては、これはなかなか難しい問題があるというふうに考えております。

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重橋照久委員 原発なしで暮らしたいって、これにかわる代替エネルギーというのがつくれれば、それでいいんでしょうけれども、今言っておられる、非常に危険である、将来に禍根を残すというような、そういうご意見だろうと思うんですね。何となくわかるんですよ。ところが、ほとんど、それを聞いておられる、この委員のことを言うとなんですけれども、理事者においてもそうかもしれん。本当に理解している人はほとんどおらんのじゃないかというふうに思うんですよね。もし、それを例えば国策としてやっている、こういういわゆる原発促進、僕らはそれを、ある意味で享受しながら生きているわけなんですけれども、やっぱりそれから出るいわゆる廃棄物というのは、処理に対して非常に危険がある、そしてまた、再処理についても問題があると。しかしながら、国としてはそれを推し進めていっておると、こういう中で、非常に危険であるというようなことを科学的に、物理的に証明をした中で、これは絶対に今なすべきではないというような、そういう学問的な解釈というか、そういうのはないんですか。例えば、あなたたちのグループにおかれて、あなたたちの立場におられる、そういう中で、そういう国策を凌駕する、いわゆる再処理を中止させるというような、今の国策を凌駕するような科学的な根拠というのは示されないんですか。そこいらをちょっとお伺いしたいと思います。

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川原参考人 本当に人間の生きる価値観にもやっぱり影響というか、関係するような話であろうというふうに思うんですけれども、例えば私たちというか、原子力につきましては、この間、原子力発電所の事故というふうなことで、アメリカのスリーマイル島原発事故であるとか、チェルノブイリの原発事故であるとか、非常に大きな原発事故を体験してきております。特にチェルノブイリ原発事故では、周辺30キロ地域は今も人が住めないというふうなことでされておりますし、実はやっぱり本当に人の健康的な生き方といいますか、健康を重んじるのであれば、当然30キロではやっぱりいけなかったのではないか、もっと広く住居規制をかけるべきではなかったのかというふうなことも言われているわけです。長崎にもチェルノブイリの原発事故で被害をこうむった子どもたちが甲状腺の手術をするために、ナシムの招待を受けて来たというようなこともございます。そういうことで、やっぱり一たび事故などが起きれば、壊滅的な被害をもたらすというのは、一定私たちも体験をしておりますので、やっぱりそこから何を学んでいくかということだろうというふうに思います。
 それで、もう1つは、例えばアメリカインディアンにポピ族というのがいらっしゃいますけれども、彼らがいろいろな重要なことを決める際には、7世代先のことを考えて物事を決定するというふうに言われているそうです。やっぱり私たちも今だけの問題ではなくて、100年、200年程度の、少なくともその程度のスパンを持って物事を考えて政策を決めていくという、そういう考え方というのはあり得るし、あるべきではないかというふうに思っております。
 やはり将来的にはウランというのは、行く行くはなくなっていくわけですし、なくなってしまった後は放射能の廃棄物だけしか残らないということになってくるわけです。そういう選択を私たちが本当にしていいのかなというふうに思っております。

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戸田参考人 ちょっとつけ加えて申したいと思いますけれども、原子力への依存がほとんどなかった時代、例えば日本の60年代というのを考えてみますと、人口もそんなに変わりませんし、そんなに不便だったとも思われないわけですね。現在のように、24時間営業を初めとして非常に大量の電力を使う、日本を初めとする先進国のあり方がいいのかどうか。アメリカはそれ以上に極端なところがありますけれども、世界人口の数%を占めるアメリカが世界の資源の4分の1とか3分の1を消費する、日本もそれに準ずるような資源の浪費をしているわけでして、やっぱりそういう人類60億人の平等ということを考えて、先進国だけがそんなにたくさん浪費をしていいのだろうかと。
 それから、現在世代が、ウランも枯渇しますし、高速増殖炉でウランを増殖するというのはなかなか難しいことですから、ウランを使えるというのはせいぜい100年足らずであろうと。それを1万年以上管理しないといけない廃棄物を生み出して、将来の子孫に押しつけると、そういうことが果たして責任があるというふうに言えるのだろうかと、そういうことを考えてみますと、やっぱり先進国の現在世代が浪費をしていると、そういうやり方そのものを恐らく見直さないといけないなというふうに考えるところでございます。

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重橋照久委員 非常に次元の高い、反核の中での反対のいわゆる請願をされておると思うんですよね。僕らもいわゆる被爆者ですから、大変な被害を受けた。アメリカの原子力の開発をやった実験場の周辺、いろんなことが起こっていますよね。チェルノブイリだって大変な惨禍を受けております。そういうのを目の当たりにしてきておるんだけれども、しかしながら、平和利用という中で私たちは、このマイナス部分というのを考慮しない中で、これを享受して今日あると。それでできた副産物が非常に人類のためによくないと、危険であるというようなことであるならば、私はやっぱりそれを凌駕するような理論というものを前提にして闘っていかんと、そういうのはやっぱり推進派には勝ち切らんのではないかというふうに思いますよね。
 それとあわせて、六ヶ所村においては受け入れを容認しているわけですよね。反対の意見も確かにあっているけれども、そういったところをどう考えるのかなと、これは返事は要りません。そういうことで、この反対ということがどうしても私は、今聞いておって、非常に情緒的な、そういうふうな意味での反対というような形にしかならんのじゃないかという気がするわけですね。研究者として、そういう立場にあられるようですが、そういう中でもっと、私たちはできんことですから、やはり研究を進められて、こういうことに対する、中止させるというような、そういうふうな凌駕するような理論というものを形成していただきたい、それを期待しますね。
 そういったことで、あなたたちに対する要望というか、人類の将来のことを考えてのあなたたちの活動と思いますけど、一定理解しますけれども、そういったことを頭に置いていただければなという期待を持っております。
 以上です。

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鶴田誠二委員 どうもお疲れさまです。内容がかなり専門的なものなので、難しい面があろうと。また、単純に核燃料ですかね、中越沖地震が発生して、あそこの新潟県の柏崎刈羽原発、あそこの原子炉が停止したままの状態で、まだ稼働に至っていないということは、いかにプルトニウムが危険であるかということの1つのあらわれではないかなと、そういう受けとめ方をするわけですけれども、そういう中においては、やはり今、請願人のところから出されておる請願の趣旨自体については、特に被爆都市長崎という立場からしても、核兵器廃絶に向かって進んでいる、そういう立場からしても、いわゆるこの種の問題について敏感に受けとめざるを得ないのかなと思っているわけですが、そういう中において、先ほども重橋委員のほうからもお話があったんですが、長崎は被爆都市長崎という形の中で、先ほど言ったように、一種のアレルギーと、そういうものを非常に持っておる。もちろん六ヶ所村、そこの自治体周辺の皆さん方については、そういった気持ちというのは、最も高いものがあるんじゃないかなと思っているわけですけれども、そこが六ヶ所村そのものについては、自治体が容認されているという、今お話があったんですが、ちょっとそこら辺の周辺住民の現状といいますか、この問題に対する受けとめ方といいますか、そういうものについて、もし把握されているのであれば、その辺を示していただければなというふうに思います。

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川原参考人 六ヶ所村に住んでいる方と直接コンタクトをとったことは、実はございません。六ヶ所村ラプソディーという映画がありまして、それは六ヶ所村に再処理工場ができた現在、どう地元の人たちが過ごしているかというようなことをドキュメントタッチで描いた映画です。その中で出てくるのは、やはり生活をするためにはやむを得ないというふうな格好で、六ヶ所再処理工場と折り合いをつけて暮らしていくという方々がいらっしゃる反面、やっぱり先ほど農作物というふうなことも申しましたけども、そういう手塩にかけて農作物をつくっておられる方々は、やっぱりこれと共存はできないというふうに考えておられます。
 それで、六ヶ所村、そして青森県というふうなところにおいては、村議会または県議会というふうなところで一定の意思判断、引き受けるという判断がされていったというふうに思いますけれども、しかし、一方、隣の県の岩手県であるとか、宮城県であるとか、そういうところになると、今度はやっぱり反対であるという決議が岩手県議会においてはされております。地方議会においても、こういうふうに中止をしてくれということではないんですが、岩手県の地方議会においては、放射能を海に出してくれるなという、海洋投棄を規制する法律をつくってくれという決議が岩手県の各自治体、すべてとは申しませんけど、多くの自治体で決議がされているというふうに聞いております。
 したがいまして、やむを得ず生活のために折り合いをつけなければならないという方々がいらっしゃるけれども、これを歓迎してということには、やはりなっていかないというふうに思っております。

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戸田参考人 今のお話にありましたように、経済的に非常に厳しい条件におかれた地域に、そういう原子力関係の施設を、電源三法交付金ですとか、核燃料サイクル交付金ですとか、そういう経済的なインセンティブを与えて受け入れさせると、そういう形にどうもなっているようで、そういう地域的な格差の構造というのが背景にあると思うんですね。
 もともと原子力施設の立地の指針で、人口の多い地域にはつくってはいけないと、そういう施設ですね。ですから、東京とか大阪とか電力をたくさん消費する地域にはつくれないものを、そういう人口が少なくて経済的に厳しい地域に、いわゆる押しつけるという、先ほど言いました斑目春樹教授も言いますように、推進派の学者ですけれども、最終処分場をどこも受け入れないと。これは交付金を2倍、5倍、10倍と上げていけば、どこかで折れるでしょうと。そういう言い方で、いわゆる札束でひっぱたくと、そういう感じになってしまっていると。
 それから、先ほどにお言葉を返すようですが、むしろ推進派のほうが感情的、情緒的であるというふうに感じております。先ほども言いましたように、必要になると信じているとか、千年先のことを考えているとか、あるいは不気味で安心できないけれども、信頼してほしいとか、そういう感情的な発言が出ているわけですね。
 それに対して批判的な、東京大学工学部の名誉教授である月尾嘉男さんは「縮小文明の展望」という名著を東京大学出版会から出しておりますけれども、工学者ですけれども、非常に見識の広い方で、千年先を考えて人類の文明をどのように構想していくのかということを非常に理性的にわかりやすく述べておられまして、いわゆる原子力そのものを論じた本以外でも、そのようなさまざまな業績がありますので、参考にさせていただいております。

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野口三孝委員 1点だけお伺いをしたいんですけど、この種の問題、核に関する問題、総体的に被爆地長崎の場合、特にそうでしょうし、また、広島もそうだと思うんですけれども、核は原爆につながるし、悪だと。原爆は悪だと私も思いますけども、それで、そういった運動をする方、そしてまた今おっしゃったように、推進派のほうがむしろ感情的であると、そういう表現もあったけれども、反対をなさる方々の中にも、現実長崎で、名前は申し上げませんけれども、平和運動の中核というか、むしろ先頭に立たれている方ですけれども、この方の出身地は五島ですけれどもね。そこに再処理施設をつくろうということで、随分動いて努力なさった方も中にはいるんですよ。今でもなさっているんですか、あの方は。
 それで、一方においては、核兵器反対、平和運動の座り込みのときはほとんどいらっしゃる方ですね。それは個人差だから、自分の出身地に、先ほどおっしゃったように自治体として貧しいところがそういうものを誘致するということで、その方はそういう思いがあってしているのかもわかりませんけれどもね。
 それで、ただ言えることは、反対はわかるんだけれども、火力発電にしても、水力にしても、ダム工事にしたって、やっぱり反対運動が起きているんですよね。しかし、電力は必要であり、水資源は必要であるということで、そこの妥協点というか、非常に難しい面もあるんですけどね、自然を壊すという意味ではね。しかし、考え方として、例えば、原子力にしても、より安全な、ずっと今まで研究が続けられてきているんでしょうけれども、政府に対して、より安全と保障をするための研究を続けなさいよと、やんなさいよと言うほうが、私はいわゆる電力事業と考えたときに、先ほども出ておったように、現在、日本で55基がもう既に動いておる。電力の30%はそれで補っておる。洞爺湖のサミットが今度あるけれども、そこで環境問題が主たる議題でしょうけれども、CO2を一番出しているのは火力発電所でしょう。
 そうすると、そういう意味で考えても、より安全な原子力というものが研究がされていくと、私は一方においては環境を守るという、CO2を削減できるという物の考え方もできるわけで、そういった点に着手をしようというお気持ちが全くないのか、もう頭からだめなんですと、危ないんですと、危険なんですと。チェルノブイリ等の事故を見ても、日本の活断層等を考えてみても、将来事故が起きることは目に見えているというようなお立場で反対なのか。その点だけちょっと確認をさせていただきたいと思います。ということは、より安全で、本当に心配ないというような核の利用ができるとなったときには、賛成なさるのかどうか。

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戸田参考人 言われた有名人の方ですけれども、私も特に名前は申し上げませんけれども、その方は京都帝国大学工学部を出ておられまして、東大は嫌いだと言いながら、どうも一流の工学者に対して、どうも幻想を持っておられるんじゃないかと。五島に誘致しようとしているのは再処理ではなくて、高レベルの最終処分場なんですね。それで、もう80歳を相当過ぎた方でいらっしゃいますし、どうも工学に幻想を持っておられるのかなと、そういう気がいたします。
 それから、原子力の研究は私は必要だと思っています。というのは、今すぐやめることができませんし、廃棄物も長期管理しないといけないですから、そういう安全な後始末をするという研究が、これは決して手を抜いてはいけないだろうと、そういう意味で必要だろうと考えています。
 やはり再処理とか高速増殖炉というのは、これまでの普通の55基の軽水炉の問題、抱えているさまざまな困難に加えて、新たにさまざまな困難をつけ加えるものだと思いますので、やはり再処理工場とか高速増殖炉とかプルサーマルというのは、どうも非常に問題がある。普通の原子力に加えて、さらに困難をつけ加えるという意味で問題ではないかと。
 それから、これまでいわゆるスウェーデンの固有安全炉ですとか、今の原子炉のシステムにかわる、よりましな原子炉のシステム等いろいろ提案されていますけれども、私は原子炉工学専門ではありませんけれども、どうもそれも原子炉工学のほうの人に聞いてみますと、なかなかうまい案が見つからないということを、トリウム炉も含めて言われております。
 それから、炭酸ガスの問題ですけれども、石炭火力を減らすために原発をふやしているというのはわかりますけれども、ここ20年余りの経過を見ますと、原子力発電の増加に伴って、石炭火力もふえているわけですね。これは電力の自由化に伴って、石炭が安いということでふえているということもありまして、日本の温暖化対策がなかなか進まないというのは、やはり石炭火力がふえているからと。原子力は出力調整、とめたり動かしたりするときにリスクが大きいので、原子力は動かしっ放しにして、需要への対応を水力、火力で行うと、そういうこともありまして、なかなか難しいという面があります。
 やはり、例えばオール電化をしますと、オール電化って非常に無駄がありまして、電気で加熱をするということ、暖房するということを考えてみますと、熱を電気にして、また熱にすると。それだったら、石油とか天然ガスを賢く使ったほうが、よりエネルギーが少なくて済むということもありますし、やはり総合的にエネルギー利用をきちんと考えて、先進国の使い過ぎを見直しながら自然エネルギーを拡充して、つなぎとしての化石燃料を控え目に賢く使うと。原子力も直ちに全部やめると、なかなかこれは政治的には難しいところがありますので、そういうことも含めて、安全に撤退していくための研究というのは、やはりやる必要があるというふうに考えております。

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西田実伸委員長 以上をもって参考人に対する質疑を終わります。参考人の方におかれましては、大変お疲れさまでした。参考人の方は後ろの席のほうに移動をお願いいたします。
 移動のために暫時休憩をいたします。
          =休憩 午後2時10分=
       〔参考人移動〕
          =再開 午後2時20分=

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西田実伸委員長 委員会を再開します。
 本請願に対する理事者の見解を求めます。

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川口商工部長 請願第5号「六ヶ所再処理工場の本格稼働中止を求める意見書に関する請願について」、見解を申し上げたいと存じます。
 エネルギーは国民生活や、また、経済活動に必要不可欠なものでございます。国においては、資源の多くを海外に依存する我が国の特徴にかんがみ、安定したエネルギーの供給の確保のため、特定のエネルギー資源に過度に依存することによるリスクを避けることを重要と考えています。
 原子力には将来的な石油資源の枯渇問題や、二酸化炭素による地球温暖化や、窒素酸化物による酸性雨など、地球規模の環境問題の解決の点で利点があることから、国は全エネルギー需要の一定程度の割合は原子力で賄おうと考えておられます。
 しかしながら、ウランの供給においても海外に多くを依存する点に変わりはなく、使用済み燃料の再処理によりウランの利用効率を高めて、エネルギーの自立を図るため、核燃料サイクル技術の確立によるプルトニウム利用が計画されているところでございます。
 原子力行政につきましては、原子力の研究開発及び利用は平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営のもとに自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとするとした原子力基本法の基本方針に基づきまして、国において進められているところでございます。
 長崎市といたしましては、六ヶ所再処理工場につきまして、国や地元自治体の動向を見守っていきたいと考えております。
 以上でございます。

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西田実伸委員長 これより質疑に入ります。
 それでは、質疑を終結します。
 暫時休憩します。
          =休憩 午後2時22分=
          =再開 午後2時26分=

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西田実伸委員長 委員会を再開します。
 それでは、討論に入ります。ご意見はございませんか。

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深堀ひろし委員 請願第5号「六ヶ所再処理工場の本格稼働中止を求める意見書に関する請願について」、不採択の立場で意見を申し上げたいというふうに思います。なお、今回は会派を代表しての意見ではなく、個人としての意見として発言させていただきたいというふうに思います。
 本請願は、被爆地長崎の市民として、原子力発電により発生した使用済み燃料の再利用について、安全面において大きな不安と懸念を抱かれていることから発せられた請願であるということは十分理解をしております。しかしながら、先ほどからも議論の中でありましたけれども、原子力の平和利用、いわゆる原子力発電というものは世界的に増大するエネルギー需要に対して、将来にわたり安定的に電力を供給するための中心的な役割を担っている電源であること、そして、発電時にCO2を発生しない、させないということから、温暖化などの地球環境問題にも優位性があることから、今後もベースとなる電源であるというふうに認識をしております。
 また、我が国においてはエネルギー資源の96%を海外からの輸入に頼っているという、極めて脆弱なエネルギー体制にあることから、将来予想される、原油を初めとする化石燃料の枯渇という事態が発生すれば、たちまち現在の経済活動は存続できない状況になると思います。
 このようなことから、日本国内においては何よりも安全を最優先にした上で、原子力発電及びその使用済み燃料を再利用する原子燃料サイクル技術を確立、推進していかなければならないというふうに考えております。そのような中、安全面は大丈夫なのかという懸念があるわけですが、国及び国際原子力機関、IAEAなどの厳しいチェックが行われており、安全面については現時点の技術レベルでは一定担保されているというふうに考えております。
 これらの点を踏まえ、使用済み燃料を再利用するための施設である六ヶ所再処理工場の本格稼働は必要であるとの立場から、本請願については不採択の意見といたしたいというふうに思います。
 以上です。

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中西敦信委員 請願第5号「六ヶ所再処理工場の本格稼働中止を求める意見書に関する請願について」、本請願に賛成の立場から意見を申し上げたいと思います。
 やはり原子力発電そのものが十分な安全の保障がなく、技術的にも未確立な状態があるというふうに思います。この核燃料サイクルの問題は、そういう未確実なものにさらに拍車をかけていくという、そういう大きな懸念があるというふうに思っております。そういう危険な方向にかじを切っていくのではなくて、原子力発電の計画は徐々に減らしていくという方向にこそ、国はかじを切っていくべきだというふうに思います。
 よって、本請願で言われている青森の六ヶ所再処理工場の本格稼働中止を求める意見書を、長崎市議会としても政府など関係機関に提出をするということについては、賛成をしたいというふうに思います。

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西田実伸委員長 ほかにございませんか。
 討論を終結します。
 これより採決いたします。
 ご異議がありますので、挙手により採決いたします。
 請願第5号「六ヶ所再処理工場の本格稼働中止を求める意見書に関する請願について」、採択することに賛成の委員の挙手を求めます。
       〔賛成者挙手〕

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西田実伸委員長 賛成少数であります。
 よって、本請願は不採択にすべきものと決定いたしました。
 理事者交代のため暫時休憩します。
          =休憩 午後2時30分=
          =再開 午後2時36分=

〔商工部の所管事項調査として、所管事務等の
現況等、長崎市、福岡銀行、親和銀行及びふく
おかフィナンシャルグループによる産業振興分
野での連携に関する基本協定の締結、長崎市中
央卸売市場卸売委託手数料の弾力化等及び地域
総合整備資金貸付事前協議中の案件についての
調査を行った。〕

          =休憩 午後3時39分=
          =再開 午後3時53分=

〔教育委員会の所管事項調査として、所管事務
等の現況等、野母崎地区4小学校統廃合計画、
長崎市学力向上プラン及び学校選択制に関する
調査(結果)についての調査を行った。〕

          =休憩 午後5時27分=
          =再開 午後5時32分=

〔上京陳情について協議を行った。その結果は
次のとおりである。
1 陳情項目
(1) 以西底曳網漁業再生プランの推進に関す
  る要望
(2) 農林水産業における燃料油急騰対策に関
  する要望
(3) 造船業次世代人材育成のための研修施設
  に対する支援に関する要望
2 実施時期 平成20年8月上旬とし、期間に
      ついては正副委員長に一任する。
3 派遣委員 西田みのぶ委員長、堤 勝彦副
      委員長、浦川基継委員、中西敦信
      委員、深堀ひろし委員、宮崎高舟
      委員、向山宗子委員
4 案文及び陳情先については、正副委員長に
 一任する。〕


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西田実伸委員長 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
 次回の委員会は、あす10時から開会し、高城台小学校の現地調査を行います。
          =閉会 午後5時38分=
 上記のとおり委員会会議録を調製し署名する。
 平成20年8月11日
 文教経済委員長    西田 実伸