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平成11年  6月 定例会(第2回) 07月02日−04号




平成11年  6月 定例会(第2回) − 07月02日−04号









平成11年  6月 定例会(第2回)



一、開会

二、第七十号議案及び第七十一号議案一括上程、知事説明、採決

三、県政一般に対する質問

四、上程議案委員会付託

五、請願上程、委員会付託

六、散会

 平成十一年七月二日(金曜日)

  出席議員(五十一名)

    一番 西村貴恵子君

    二番 冨岡 勉君

    三番 青崎 寛君

    四番 織田 長君

    五番 石丸五男君

    六番 柘植大二郎君

    七番 吉村庄二君

    八番 松島世佳君

    九番 大川美津男君

   一〇番 松尾 等君

   一一番 萩原康雄君

   一二番 坂本智徳君

   一三番 川添 亨君

   一四番 吉川 豊君

   一五番 橋村松太郎君

   一六番 野口健司君

   一七番 浜崎祐一郎君

   一八番 中田晋介君

   一九番 杉 徹也君

   二〇番 橋本希俊君

   二一番 松尾忠幸君

   二二番 川越孝洋君

   二三番 川村 力君

   二四番 馬込 彰君

   二五番 田中愛国君

   二六番 西川忠彦君

   二七番 野本三雄君

   二八番 平田賢次郎君

   二九番 朝長則男君

   三〇番 三好徳明君

   三一番 奥村愼太郎君

   三二番 八江利春君

   三三番 末永美喜君

   三四番 宮内雪夫君

   三五番 松田正民君

   三六番 平山源司君

   三七番 森 信也君

   三八番 前田富雄君

   三九番 園田圭介君

   四〇番 田口一信君

   四一番 大石 保君

   四二番 田中廣太郎君

   四三番 北村誠吾君

   四四番 末吉光徳君

   四五番 谷川弥一君

   四六番 池原 泉君

   四七番 南条三四郎君

   四八番 加藤寛治君

   四九番 浅田五郎君

   五〇番 村山一正君

   五二番 林 義博君

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  欠席議員(一名)

   五一番 古藤恒彦君

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  説明のため出席した者

   知事            金子原二郎君

   副知事           宮崎政宣君

   副知事           澤井英一君

   出納長           出口啓二郎君

   総務部長          溝添一紀君

   企画部長          川端一夫君

   県民生活環境部長      澤本正弘君

   福祉保健部長        永石征彦君

   商工労働部長        古川 康君

   水産部長          徳島 惇君

   農林部長          白浜重晴君

   土木部長          佐竹芳郎君

   交通局長          古賀喜久義君

   教育委員会委員長      桟 熊獅君

   教育長           木村道夫君

   教育次長          西 敏男君

   監査委員          中川 忠君

   監査事務局長        小嶺勝彦君

   人事委員会委員       品川宣彰君

   人事委員会事務局長     豊里義明君

   公安委員会委員長      小鳥居 建君

   警察本部長         森  喬君

   警務部長          服巻正治君

   地方労働委員会事務局長   鈴木強一君

   選挙管理委員会委員     藤本勝喜君

   選挙管理委員会書記長    村上公幸君

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  事務局職員出席者

   局長            水上啓一君

   総務課長          青木季男君

   議事調査課長        立花正文君

   企画監           奥川義孝君

   議事調査課課長補佐     松本洋一君

   議事調査課係長       本田哲朗君

   主事            山下尚信君

   主事            福田義道君

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     −− 午前十時一分開議 −−



○議長(林義博君) おはようございます。

 ただいまから、本日の会議を開きます。

 知事より第七十号議案及び第七十一号議案の送付がありましたので、これを一括上程いたします。

 ただいま上程いたしました議案について、知事の説明を求めます−知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕本日、提出いたしました追加議案について御説明いたします。

 第七十号議案、長崎県公安委員会の委員の任命について議会の同意を得ようとするものであります。

 委員といたしまして、辻 洋三君を任命しようとするものであります。

 第七十一号議案は、長崎県人事委員会の委員の選任について議会の同意を得ようとするものであります。

 委員といたしまして、栗原賢太郎君、林田 武君を選任しようとするものであります。いずれも適任と存じますので、御決定を賜りますようによろしくお願いいたします。

 なお、公安委員会の委員の任期半ばで御逝去されました故圓田誠一君、人事委員会委員を退任されます平米雄君には、在任中、多大の御尽力をいただきました。この機会に厚くお礼を申し上げます。

 以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明を終わります。



○議長(林義博君) お諮りいたします。

 ただいま上程いたしました第七十号議案及び第七十一号議案につきましては、直ちに採決することに御異議ありませんか。

          〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(林義博君) 御異議なしと認めます。

 よって、直ちに採決いたします。

 まず、第七十号議案「長崎県公安委員会の委員の任命について議会の同意を求めること」については、原案のとおり辻 洋三君に同意を与えることに御異議ありませんか。

          〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(林義博君) 御異議なしと認めます。

 よって、第七十号議案は、原案のとおり同意を与えることに決定されました。

 次に、第七十一号議案「長崎県人事委員会の委員の選任について議会の同意を求めること」については、原案のとおり栗原賢太郎君、林田 武君に同意を与えることに御異議ありませんか。

          〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(林義博君) 御異議なしと認めます。

 よって、第七十一号議案は、原案のとおり同意を与えることに決定されました。

 これより、昨日に引き続き一般質問を行います。浅田議員−四十九番。



◆四十九番(浅田五郎君) (拍手)〔登壇〕おはようございます。

 質問通告に基づき、知事を初め、関係理事者にお尋ねをいたします。

 昨年の八月八日の新聞で、離島特昇制度への見直しの記事を読み、政党政治家、実業家出身だけあるなと実は感心をいたしたものであります。役人官僚出身の知事ができなかったことを金子知事が就任と同時に取り組み、見直しが実施されますと、年間七億円が節減できるというのですから、知事に大いなる期待を抱いたものです。今、行政改革、地方分権が叫ばれる中で、財政の見直しに取り組み、進んで実行することは大変なことです。中でも公営企業の見直しは、どうしても越えなければならないだけに、その視点に立って意見を述べて、知事の御所見を賜りたいと思います。

 県立病院は、もうここらで各市町村で一つの組合をつくるなどして、地域医療、地域住民の福祉の増進に取り組むときにきていると思いますが、この問題は次の機会にするとして、県営バスの民間への移管、廃止について述べてみたいと思います。

 県営バスは、昭和八年十二月八日、通常県議会に設置案が上程されまして、当時の鈴木知事は設置理由の説明を、「一つは、もって旅客の便益を図り、二つには、逼迫する県財政を救うため、その収益を図らんとするものである」と述べているのであります。昭和九年三月より営業が始まり、平成六年に満六十周年を迎え、今年で六十五年を迎えます。

 公営事業は、全国で二十県、三十二の都、県、市で経営され、県の経営では本県だけで、あとの二十七県は民間で住民の足を守り、大量輸送、あわせて住民福祉に寄与しているのであります。公営企業だけが住民の通勤、通学、生活の足をして貢献しているのでないことをまず認識をしなければならないでしょう。全国の四十七都道府県で本県だけが公営企業を今なお続けなければならないのは一体なぜなのか。県財政に寄与した時代はあったとしても、もう県営存立の意義は喪失しているのではないかと思われてなりません。

 昭和五十六年には、それまでの経営のあり方を問われ、国による財政再建団体の指定を受け、労使一体が責任を感じる努力をして、昭和六十二年に経営改善による計画が達成されたのであります。そのことは高い評価をいたすものの、最大十六億円の累積赤字も、平成九年度の決算では累積赤字はなお二億七千二百九十万七千円が残っているのであります。しかし、長崎県民の税金である一般会計から県営バスへの補助金は、昭和五十六年から昭和六十二年までの七カ年で約三十八億円であります。県民の税金が三十八億円も使われたという事実であります。職員数の削減、労働時間の見直し、給与費の節減、営業所の縮小・統合など、その努力は理解できても、このまま続けていく必要があるのかと率直に感じるのであります。

 公営企業である県営バスを続けようとする理由に、現在、六百二十四系統走っている中で四百六系統、六五%ぐらいが赤字の不採算路線であり、民間企業ではそれを続けて走ってもらえないから県営バスが必要などと言われるのであります。しかし、県営バスは、国の補助で二百五十五系統、全体の四一%、国の基準より収入が下回っている場合には、その走っている地元の自治体から補助金をもらえるようになっております。赤字路線は民間は走らない、住民の足がなくなる、だから県営バスが必要だということになるのでしょうか。公営のバスが走っていない全国二十七県では、すべて民間企業がそれぞれの県民の足を守り、福祉に貢献しており、また、最近では三十二の都、県、市の公営企業の中で民間への移管、廃止に踏み込んでいる企業が増えてきております。

 そこで、県営バス、長崎バスの官民の事業内容をちなみに平成十年度で比べてみますと、県営バスは、車両数四百七十九台、運転手を含む職員数五百六十七人、他に嘱託運転手百七十一人を含めると、職員数七百三十八名となります。給与平均年齢五十一・二歳で六十二万二千九百九円、人件費の割合は運送収入のうち八九・六%。長崎バスは、車両数六百七十五台、職員数千百七人、給与平均年齢四十三・七歳で四十八万三千八百四十九円、人件費の割合は運送収入のうち七二・九%。

 さらに、運賃改定による基準賃率の推移を見ると、昭和三十八年から昭和四十八年までの十年間は、県営バスも長崎バスも基準賃率は同じように推移して八円三十銭、昭和四十九年よりは別々に推移しており、県営バスは八円三十銭より平成九年は三十一円五十銭で二十三円二銭上がりました。長崎バスは、平成九年は二十一円五十銭で十三円二銭上がり、県営バスと長崎バスでは一キロ当たり十円の賃率の差額が生じてきたのであります。なぜ十円の差額が出たのか、これが問題であります。

 また、県営バスと長崎バスの運賃の比較をわかりやすく説明いたしますと、長崎駅発諫早駅着で見ると、網場で百三十円、矢上では百五十円、小ケ倉百八十円、喜々津駅前二百十円の差があり、終点の諫早駅では料金は県営バス八百六十円、長崎バス五百九十円、その差は二百七十円であります。長崎空港まででは四百円の差が出るのであります。長崎市内を両バスが並走する場合は、高い県営バス、安い長崎バスが料金を調節して同じ料金で走ることになっておりますから、それは高くないという理由にはならないでありましょう。

 県営バスは、企業努力をしてここ数年、黒字決算でありますが、それは数字のマジックのように思われてなりません。例えば、収入のうち十年度の決算は一般会計より一億九千百三十三万円、自治省より不採算公共路線対策補助金として一億六千二百二十万一千円、運輸省より地方バス路線維持補助金として一億八千百八十三万八千円で、これは民営にも適用されますが、この補助金、そして駐車場収益として三億五千六百六十四万一千円、費用を差し引き一億七千六百八十万三千円の収益となっておりますが、その駐車場は銅座、魚市場跡、松が枝でありますが、銅座の駐車場は、平成五年に無償で県営バスに移管されております。松が枝駐車場は、臨海開発局より約四百万円の使用料で借りております。魚市場跡地は、臨海開発局より土地を無償で管理委託を受け、使用料として約一千五百万円を支払っております。建物の一部は生産流通課所管の建物を借りております。また、立体駐車場は昭和五十六年に、その土地に交通局が建てております。さらに、民営との基本的相違である税制上の優遇措置による法人税、固定資産税、事業税等、非課税分が多くあることを考えると、単年度の四千四十九万一千円の黒字は、そうした補助金、駐車場からの収益のおかげであり、公営企業の県営バスが民営に移管されるとすると、駐車場収益だけでも一般会計の増収になり、さらに、一般会計より公営企業に補助することはなくなるのであります。

 これからの県営バスの経営は決して容易でないことは、だれもが感じていることだと思います。第一に、昭和四十六年の五千万人の乗客をピークに利用者の減少が続き、毎年三%の減少は二千万人少しで乗客は半分に減り、当然、運輸収入の低下となり、さらに、平成十三年度までに予定されます規制緩和による競争の激化は、ますます公営企業の先行きが明るい状況ではないのであります。

 公営企業の県営バスが何で無理して生き残りをかけるのか、民営でできるものは民間に任せて、公務員としての県民へのサービスはほかでもたくさんできると思いますが、県営バスの今後のあり方については、交通事業会計の収支状況、公的資金投入等の情報を広く県民、市民に公開の上、地域住民の意見を集約をして、例えば、地方交通対策協議会などを設置して、当事者間だけでなく、公正な立場で論議を行い、結論を見出すべきだと思いますが、そのような機関の設置を知事はどのようにお考えになっておられますか。

 赤字路線は、公営企業だけが運行するのではなく、そこに住む住民の要望で、民営企業といえども、国や地方自治体の支援で運行されることは、他の二十七県の事例で明らかであります。県営バスの役割は、この六十五年の歴史でもう十分果たしたものと思われます。二十一世紀の新たな公営企業県営バスについて、設置者である知事の御所見と、民間移管への英断を期待いたしております。

 二、道路行政についてであります。

 (一)、長崎市内の交通渋滞緩和の抜本的な解決策となる長崎外環状線についてであります。

 長崎外環状線は、時津町の元村郷から長崎市の南部の柳田町までの市の中心部を迂回して計画された道路であり、昭和五十年十二月に都市計画の決定がなされておりますが、私は、この計画が持ち上がったときから、長崎市中心部の交通混雑緩和にはぜひとも必要な道路であると確信し、機会あるたびごとに推進に努力をいたしてまいりました。

 しかしながら、全区間約二十二キロメートルのうち、現在までに完成している区間は、時津町から川平町までの約四・六キロメートルでありまして、残る区間のうち川平から西山町までの三・二キロメートルは別線ながら道路公団の長崎バイパスの延伸部として供用され、また、早坂町から田上間の一・三キロメートルは、平成十四年度の完成を目指して工事中であります。これら三区間を加えても約九キロメートルと全体の半分にも達しない状況であり、また、全線完成の目途は立っていないようであります。

 今年、バイパス部が開通予定の国道三四号線日見バイパスでも工事着工から二十三年の期間を経ており、道路事業は短期間にできるものではないことは明らかであります。現在の長崎市内の交通混雑を目の当たりにしまして、交通緩和対策としては今すぐにでも外環状線の全線にわたる工事をしなければならないと考えるものであります。残る未整備区間について、道路公社による有料道路事業や、あるいは民間の力をかりてでもつくらせることはできないのか。また、国や県ではどのような整備方針を考えているのか、お尋ねをいたします。

 (二)、日本道路公団の路線と一般道路との連結についてであります。

 現在、日本道路公団の西山トンネルを利用する場合、川平のインターチェンジでは利用車両は降りられませんし、時津から乗った車も川平では降りられない構造となっております。建設時には予算的なものや構造的なものからできないいきさつがあったのかもしれませんが、地域経済の活性化のためには、いろいろな方面から乗り降りができることが必要であると考えております。特に、今年四月に開校しました長崎県立シーボルト大学の立地に伴い、周辺の物や人の流れも大きな変革を見せています。しかしながら、国際都市長崎にあって国道二〇六号からシーボルト大学に行くのに、一番近い川平有料道路の女の都インターチェンジでは降りられないために、一般道路を回って行かなくてはならない状況であります。長崎の顔としての交通網の整備ということから、出入りが自由にできるインターチェンジが必要であります。そのためには新たに別の路線をつくるよりも、今あるインターチェンジを利用した方が構造的にははるかに安く、早くできそうでありますので、そのような検討の余地がある箇所については、ぜひとも検討していただきたいと思うわけであります。シーボルト大学や周辺開発などを控え、今後の利用が多くなると考えられる女の都インターチェンジ計画について県の考えをお尋ねいたします。

 三、長崎港の活性化についてであります。

 (一)、長崎港の歴史を考えると、戦前より上海航路等の大陸との定期航路やフィリピンなどへの海外の定期貨物の貿易港として栄え、食料品、水産物、農産物、重油などの輸出入船の港として利用され、重要港湾に認定されたのであり、現在も重機械類の輸出を中心とした物流港に至っております。

 しかし、長崎港の年間貨物取扱量は、三年前の一九九六年には全国の港の上位百位にも入っていないのであります。とても大規模物流港ではなく、小の小の港になっているのであり、極めて残念でなりません。港の奥には漁船がいつもたくさん停船しており漁港なのか、港には時には軍艦も目につき、軍港なのか、三菱長崎造船所のおかげで造船業は順調で工業港でもあり、入ってはすぐに出ていきますが、観光船も時には入港し、観光港、商港なのか、少しでも物流の動きがあるから貿易港なのか。かつての元気な長崎港はトレンディーな港でもあったでしょうし、アイデンティティーを持った長崎港は今は一体どこにいったのでしょうか。海からの長崎港の活性化よりも、どちらかというとアーバン関連で長崎港の再開発事業が取り組まれ、国際観光船埠頭、臨海公園、水辺のプロムナードが整備されており、さらに高速海上輸送船、テクノスーパーライナーの母港化についても検討されているようでありますが、今後、二十一世紀を見据えて長崎港をどのような港にしたいのか、金子知事の御所見をお伺いいたします。

 (二)、平成の出島建設についてであります。

 海に突き出た扇型の島、まさに名のごとく、出島は、江戸時代、我が国唯一の海外との交流の窓口として、我が国の経済・文化の発展に重要な役割を果たしてきました。今、長崎港の内港再開発で常盤・出島地区の整備が進められておりますが、その計画の見直しがなされているだけに、トレンディー港によみがえらせるために、ただ単に長崎港の素敵な自然を埋め立てて土地をつくり出すのではなく、子孫にその自然を借りているという精神で、長崎港の新しい土地の誕生に意味を見出すべきであり、長崎港のイメージをアップするためにも今の計画のグリーン広場の水路を延ばして、形はどうであれ、先端部分を橋で渡れる長崎港に突き出た島、平成の出島を、知事、あなたは建設するお気持ちはないのか、お尋ねをいたします。その出島に観光船が停船し、その乗船客を各国の国旗で歓迎し、世界各国との国際交流を目指し、各国の留学生や外交官などが集う国際会館などが設置できれば埋め立てただけの価値は見出せるでしょうし、それが国際都市長崎のグレードアップになりましょう。

 さらに、質の高い本物の県立劇場が出島の手前の広場に建設されれば人々は集まってくるでしょうから、賑わいのゾーンとして活力ある元気なまちづくりになるのではないでしょうか。平成の出島の建設を提言いたします。

 (三)、お宮日の振興について、長崎県観光活性化推進本部長にお尋ねいたします。

 日本三大祭りの一つであるお宮日の三日間は、長崎港の埠頭にお旅所とおくんち広場が設けられるために、本部長である知事も、地域経済に及ぼす効果を考えるとじっとしておれないと思います。長崎の観光を振興し、地域経済の活性化を図るために、お宮日などの祭りが地域経済に及ぼす効果についてどのように認識しておられるのか。

 また、お旅所や、おくんち広場周辺に、龍踊り、コッコデショ、オランダ船、あるいは傘鉾などのだしものなどを観光客向けに展示センターを建設して観光への一層の活用を図っていくお考えはないのか、お尋ねをいたします。

 四、教育行政についてであります。

 (一)、埋蔵文化財課の新設についてお尋ねいたします。

 本県には、各地に全国的にも貴重な遺跡が数多く残されております。まず、国指定史跡のみをとってみても、長崎市の「出島和蘭商館跡」、佐世保市の「泉福寺洞窟」、平戸市の「平戸和蘭商館跡」を初め、島原半島では「島原の乱」の舞台となった「原城跡」、キリシタン大名の有馬晴信の居城であった「日之江城跡」、美津島町の国指定特別史跡「金田城」などは有名であります。

 そして、最近、特に注目されているのが、壱岐の「原の辻遺跡」であります。「原の辻遺跡」は、「魏志倭人伝」に記載された一支國の中心であることが特定されるなど、その学術的評価から平成九年九月に国の史跡として指定されるとともに、これまでの発掘調査から重要な遺物などが発見されております。これらの遺跡は県民が後世に伝えていかなければならないものと考えます。

 さて、これらの遺跡の調査や保存などを担当する部署は、現在、県では教育委員会文化課が中心となって行っております。他に文化課では芸術文化や、青少年の文化活動であるとか、無形民俗文化財、天然記念物等、また、埋蔵文化財については「埋蔵文化財班」が主に担当していることは承知しております。しかし、今、時代のニーズは、これら文化財に光を当て、本県でも建造物の国宝である「大浦天主堂」に匹敵する史跡として「原の辻遺跡」が脚光を浴びておりますが、特別史跡としての指定にはまだ至っておらず、この指定を初め、本県の数ある埋蔵文化財を保護し、観光の活性化とあわせて、この際、この埋蔵文化財行政を独立させ一つの課とすることにより、本県の埋蔵文化財行政をさらに活性化することができるのではないかと考えるのでありますが、このことについてのお考えを教育長にお伺いいたします。

 (二)、学校週五日制についてお尋ねいたします。

 学校週五日制は、平成四年九月から導入されておりますが、それに先立ち、当時の長崎県議会では、整備すべき条件と解決すべき課題が数多くあることから時期尚早と考え、政府及び関係機関に対し、強く再考を促す意見書を提出したところであります。これに対し、県教育委員会は、問題点を洗い出し、必要な条件整備、対策を講じていくとしておられました。以来、休みを月一回から二回に増やして今日に至っておりますが、この間の学校現場における状況はどうなったのか。当時、私たちが指摘しておりましたさまざまな懸念は、不幸にして現実のものになったと言わざるを得ない状況になっております。学校を休みにして多忙な子供たちにゆとりを取り戻すと言いながら、学校の授業、塾や自宅での勉強に多くの時間をとられ、ゆとりのない忙しい生活を送っており、生活体験、自然体験は著しく不足しているのが実情ではないでしょうか。学校では、いじめや登校拒否、学級崩壊が進む一方、子供の非行、犯罪はますます低年齢化、凶悪化しております。こうした問題の背景には、家庭や地域の教育力の低下もあるかもしれませんが、入試改善の検討を初め、家庭や地域での受け皿づくりが十分に行われないままに、拙速に学校週五日制の導入が進められたことにも原因があるのではないか。その意味で文部省及び県教育委員会の責任は決して軽くはないと思うのであります。

 ところが、こうした状況にもかかわらず、平成十四年度からすべての土曜日を休みとする完全学校週五日制が実施されようとしております。県はまた国で決められたことだからと疑いもなく追従しようとしておられるのではないか。地方分権が進められる今日、教育においても独自の施策を展開してもよいのではないか。例えば、新たに休みになる二回の土曜日を先生たちが子供と一緒に自然に親しみ、遊び、ゆっくり相談相手になれる日にしてみてはいかがか。そういう長崎方式があってもいいのではないかと思うのであります。

 そこで、学校週五日制の意義をどのように認識しておられるのか。さまざまな問題がある中で、一たん立ちどまって考えてみてはどうかと国に言ってみる考えはないのか、教育委員会委員長にお尋ねいたします。

 さらに、今日の教育の現状と、来るべき完全学校週五日制の実施に向け、教育長はどのようにお考えになっておられるのか、お尋ねいたします。

 五、中小企業、零細企業対策についてお尋ねいたします。

 まず、昨年の八月に県が創設された「中小企業緊急サポート資金」は、取り扱い期間がわずか四カ月余りという短期間にもかかわらず、利用者数が五千三百八件、保証貸し付け実績五百十億五百十万円と聞き及んでおります。県当局の御努力に対し、敬意を表するものであります。

 ただ、このサポート資金は、当初の融資枠を六十億円と設定し、その後二回の補正を経て、最終的な利用実績は五百十億円にもに上り、当初の融資枠六十億円の八倍強となっております。このことは県の中小企業者の厳しい経営実態に対する認識が甘く、二度も補正を行い、ようやく中小企業者の要望にこたえたものであります。県は、昨今の厳しい資金繰りに苦慮している中小企業、零細企業の厳しい経営状況をどのように認識しておられるのか。今も銀行の貸し渋りが続いていると言われておりますが、どのように対策を講じようとしているのか、商工労働部長にお尋ねをいたします。

 これをもって質問を終わりますが、答弁によりましては自席より再質問をさせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕浅田議員の御質問にお答えいたします。

 県営バスの民営化についてのお尋ねでございますが、県営バスは、昭和九年三月、同月に国立公園に指定された雲仙への旅客輸送手段として県営として設立されたものであり、現在、長崎市、県央地域、島原半島の地域住民の生活路線として利用されているところであります。

 県営バスを取り巻く経営環境は、マイカーの増加と、それに起因する交通渋滞等の走行環境の悪化や過疎化の進行、少子化により、昭和四十六年度をピークに乗客の減少傾向が続き、依然として厳しい状況が続いております。

 このような状況の中、不良債務を抱え、県議会においても特別委員会の設置など、種々論議がなされた時期もありましたが、昭和五十六年度から昭和六十二年度までの七年間、地方公営企業法に基づく準用財政再建を実施し、職員数の削減、労働時間の見直し、給与費節減、営業所の縮小・統合など、総額九十億円に上る交通局独自の節減により、昭和五十五年度末に十五億六千万円あった不良債務をすべて解消するなど、大幅な経営合理化を達成いたしております。

 また、その後も引き続く乗客の減少による減収に対応すべく、毎年、経営健全化に取り組んでおり、十年度末までの節減額も約十億円に達するなど、まさしく労使一体となった取り組みにより黒字経営を続けているものと理解いたしております。私は、この間の努力については、高く評価いたしているところであります。

 県営バスの公営としての役割は、生活路線の維持であると考えております。現在、乗り合いバス路線全体のうち六五%は赤字路線となっておりますが、これまでも地域住民の方々の生活に不可欠な足として御利用いただいており、これからの高齢化社会において身近で安全な交通手段として、その役割は今後ますます増大するものと考えております。また、この地域住民の足を守るという役割を果たすためには、経営基盤の強化が必要であり、そのため附帯事業として県有地を利用した駐車場の経営を行っているものであります。

 一方、県営バスは公営企業であり、その経済性をいかに発揮して効率的な運営を行っていくかは重要な課題であると認識いたしております。特に、二年後には乗合バスの規制緩和を控え、さらに厳しい経営環境が予測されるところであります。

 議員御指摘の点も十分踏まえながら、今後もより一層の経営の効率化に努めるとともに、サービスの向上や地域に密着した運行形態など、利便性の向上を図り、県営バスの使命を遂行してまいりたいと存じます。

 情報の公開については、私は「開かれた県政」を推進しているところであり、また、県営バスも地域住民の方々と密接な関係にあることから、今後、積極的に対応してまいりたいと存じます。

 御提案の「地方交通対策協議会」につきましては、今後の県営バスの経営状況、規制緩和後の状況を見ながら考えてみたいと思っております。

 次に、長崎外環状線推進についてお尋ねでございますが、長崎市の幹線道路網は、その地形的な特性から中心部への一点集中の形態となっており、中心部とその周辺で交通混雑を来しております。このような状態を是正するために計画されたのが都市計画道路長崎外環状線であります。

 この道路は、トンネルや橋梁が多く事業費が大きいため、議員御指摘のとおり、現状では計画の半分も整備されておりません。現在、早坂から田上までの一・三キロメートルの区間を出島バイパスの一部として平成十四年度供用を目標に事業中でございます。

 田上から新戸町までの区間約三キロメートルにつきましては、昨今、地域高規格道路の計画路線として調査区間の指定を受け、女神大橋とも連結した整備に向け、事業着手の準備を始めたところでございます。有料道路事業の導入も検討いたしております。残る区間につきましても、整備手法、事業主体等につきましては、国、長崎市とともに調査検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、利用促進のための女の都インターチェンジの構造改良をというお尋ねでございますが、長崎県道路公社の川平有料道路と日本道路公団の長崎バイパスの西山延伸部は、平成三年三月に同時に供用されました。これらの道路は、地形的制約、有料道路の採算性の面から、昭和町方面から川平インターを通って時津及び西山方面へ行き来することはできない構造となっております。この川平インターを改良することは、大規模な切り土や、複雑なランプ橋の建設が必要となり、費用が膨大となるため、現時点では難しいと考えております。

 川平有料道路の女の都インターにつきましても、有料道路の採算性の面から川平方面へのハーフインターとなっており、時津方向へは行けないようになっております。シーボルト大学が開校して周囲の状況が変わってきたので女の都インターのフルインター化の検討をすべきではないかとの議員の御提案については、地形的制約等厳しい条件もありますが、技術的可能性及び利用台数などの調査検討を今後行うこととしたいと考えております。

 次に、長崎港につきまして、二十一世紀を見据えてどのような港として考えているかというお尋ねでございます。

 議員御指摘のとおり、長崎港は、恵まれた観光資源を生かした観光港として、また、県の基幹産業である造船業や重工業を支える工業港として、さらには、工業品、建設資材、食料品等の貨物を取り扱う物流港としてさまざまな役割を果たしております。

 地区別には、内港地区においては、島しょ圏である長崎県の特殊性にかんがみ、離島地域などへの人流、物流の拠点としての港湾施設の整備をしてきております。このうち市街地にも近接し、観光地としての歴史的、文化的背景に恵まれた地区においては、背後の観光地と一体となった施設の整備、さらには人々の交流拠点の形成を支援するための施設整備を推進しております。

 また、外港地区におきましては、近隣諸国との地理的特性にも留意した物流港湾としての整備促進を図っております。

 このような現状を踏まえまして、二十一世紀を見据え、長崎港が果たすべき役割を考えた場合、物流、工業、観光等のどれか一つの機能に特化した港づくりではなく、可能性のある多様なニーズに対応するための機能をバランスよく配備した港づくりを進めることが得策かと考えておる次第であります。

 次に、常盤・出島地区についてのお尋ねでございますが、常盤・出島地区のうち、緑地及び水辺のプロムナードにつきましては、「ナガサキ・アーバン・ルネッサンス二〇〇一構想」に基づき、検討委員会を設置し、事業を実施しているところであります。埋め立て工事は平成十一年度においては概成し、平成十三年には岸壁の舗装及び水路の本体が完成する予定であります。また、緑地は平成十五年度までに完成させる予定であります。議員御指摘の点につきましては、貴重な御意見として賜りましたが、緑地については、今後、詳細な施設計画を策定し、広く県民が集い、憩える緑地としてまいりたいと考えております。

 常盤・出島地区の売却予定地の土地利用計画につきましては、社会経済情勢の変化に対応した見直しを行うこととして、昨年一年をかけて「アーバン構想推進会議」において熱心な御議論をいただいたところであり、「当面、広場として利用する」という意見を含め、五つの具体的な提案をいただきました。今後は、推進会議からの御提案や、ただいま議員からいただいた御意見も踏まえまして、今後の長崎にとって何が必要かをさらに検討していきたいと考えているところであります。

 次に、お宮日の振興についてのお尋ねでございますが、長崎くんちは、海外文化の影響が色濃く残るなど、長崎らしい風物として重要な観光資源になっていることは、議員御指摘のとおりであり、地域経済に与える効果も大きいものがあると認識をいたしております。

 ちなみに、今年二月に日本銀行が発表した「祭りの経済効果について」によりますと、昨年、平成十年の長崎くんちの人出は三十万三千人と見込まれ、その経済効果は、主催者の支出と宿泊代や土地代等観光客の支出を合わせた直接需要が二十八億円、関連産業への波及効果が四十二億円の合わせて七十億円に上ると推計されております。

 このように、長崎くんちを初め、地域の特性を生かした祭りや行事は、観光資源として極めて重要であり、地域経済への波及効果も大きいことから、今後もその振興に力を注いでまいりたいと存じます。

 傘鉾やだしものなどのおくんち関係資料は、現在、長崎市のグラバー園の長崎伝統芸能館、通称「くんち資料館」に展示され、平成十年には百四十八万人余りの観光客が訪れるなど、好評を博しております。これをお旅所やおくんち広場周辺に展示できないかという御提案でありますが、貴重な御意見として、今後、長崎市とも相談してみたいと思います。

 なお、来年の西暦二〇〇〇年「ながさき阿蘭陀年」には、「日蘭交流四〇〇周年記念事業」の一環として、長崎会場に来場されたお客様に長崎らしい祭りの雰囲気を楽しんでいただけるよう、だしものの常設展示や休日の実演などができないかを検討いたしておりますが、その実現のためには、各踊り町の御理解と御協力が不可欠でありますので、現在、「ながさき阿蘭陀年推進協会」において関係者と協議を続けているところであります。

 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○議長(林義博君) 教育委員会委員長。



◎教育委員会委員長(桟熊獅君) 教育行政についてのお答えを申し上げます。

 まず、私から学校週五日制に関してのお尋ねにお答えをするわけでございます。

 議員は、青少年の健全育成につきましては、長年、実際に熱心な運動を続けられ、そのことに基づきます御意見、御質問でありました。御意見につきましては、貴重な御意見として今後の指針とさせていただきたいと存じます。

 さて、学校週五日制は、子供たちの生活にゆとりを持たせ、学校、家庭及び地域社会における教育の在り方を見直す中で、子供たちの望ましい人間形成を図ることを目的として、平成四年九月から月一回、平成七年四月から月二回という形で段階的に進められてきたところでございます。

 そして、平成四年三月には、県議会とされては時期尚早ということで、政府及び関係機関に対し再考を促す意見書を提出されたところであります。この意見書には実施前に解決すべき課題ということで、学力の低下、学習塾が奪うゆとり等々が指摘されておりますこと、御説のとおりであります。

 これに対しまして、県教育委員会といたしましては、一定の考え方と御指摘に対します対応をいたしまして今日に及んでおるわけでございます。これらの経過等の点につきましては、別途、教育長よりお答えを申し上げます。

 さて、二十一世紀を担う子供たちが未来への夢や目標を抱き、創造的で活力に満ちた豊かな社会をつくる営みや地球規模の課題に積極果敢に取り組み、信頼される日本人として育っていくよう、社会全体で進めていくことが大切であると考えます。

 今後は、保護者や地域住民に対して完全学校週五日制の趣旨について一層の御理解を得るよう、また、子供たちが変化の激しいこれからの社会をみずから学び、みずから考え、主体的に行動できる生きる力の育成に努めてまいりたいと考えております。

 また、完全実施に向けたさまざまな問題点とその対応については、九州地方教育委員長協議会などの場において意見交換をし、万全を期してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) まず、文化財行政を進めるに当たって文化財課を独立させてはどうかという御提言でございましたけれども、御案内のとおり、本県におきます埋蔵文化財行政の推進体制は、現在、文化課の中で進めておりまして、「埋蔵文化財班」という班に十五名、そして、「原の辻遺跡調査事務所」に六名の専門職員をそれぞれ配置をいたしております。これまで、これらの職員によりまして、県内各地のさまざまな遺跡の発掘調査等を通じまして、開発事業等の円滑な推進と埋蔵文化財の保護との調和を図って、その保存・活用に努めてきたところでございます。

 県の埋蔵文化財行政の主な業務を申し上げますと、国、県、公社等が行う各種開発事業等に伴う発掘調査、埋蔵文化財の県民に対する普及・啓発、埋蔵文化財の保護について必要な知識を習得させるための各種の研修事業、さらには、市町村におきます開発事業や史跡の調査に対する支援・指導を行っておるところでございます。

 埋蔵文化財行政の推進体制の今後のあり方ということにつきましては、実は、埋蔵文化財センターをどういうふうにしていくかということを今議論をしておりまして、そういう埋蔵文化財センターのあり方等も含めながら、行財政改革の動向等を見極めて、さらには、効率的な事務の執行体制としてどうあったが一番いいのか、そういうことをさらに研究をしてまいりたいと考えております。

 それから、学校週五日制の導入についての今日までの現状と、来るべき完全学校週五日制の実施に関するお尋ねでございます。

 学校週五日制の導入につきましては、導入当初、いろんな議論がございましたことは、今、教育委員会委員長から申し上げたとおりでございますが、当時、議論をされました学力の低下、あるいは学習塾通いの増加、遊び場や地域活動の場の確保等が懸念されるのでないかという御指摘でございました。私ども教育委員会では、そういったものに対応するために各学校におきます指導方法や内容の工夫・改善について指導するとともに、子供たちの学校外活動を促進をするために、市町村等関係機関と十分に連携をいたしまして、体験活動等の指導者やリーダーを養成をいたします各種の講座を開設いたしますとともに、県の亜熱帯植物園などを初めとします公共施設の無料開放、あるいは学校外活動手引書の作成など、いろいろな手段、手法を講じまして対応してまいりました。

 そうした中で、本年五月に「休業土曜日の子どもの過ごし方」というアンケート調査を実施いたしました。そのアンケートによりますと、「自由に遊んだ」、あるいは「家族とともに過ごした」という答えが過半数を占めておりまして、「学習塾、あるいはけいこごとに行った」という答えはわずかでございました。そういった意味では、学校週五日制の趣旨に沿った子供たちの時間のつくり方といいますか、過ごし方がなされているのではないかと考えておるところでございます。

 実は、私もこの四月に教育長に就任以来、努めて県下の学校を回ってまいりました。いずれの学校でも、子供たちは大変に明るく闊達でございまして、さわやかに映りますひとみの中から非常に明るい声が出てまいりました。そういう胸の熱くなる思いの中で、しかも、子供たちのそういう元気な姿に接することで、むしろ力を与えられたという思いがいたしております。

 完全学校週五日制の導入は、平成八年七月の中教審の答申において提言をされたものでございますけれども、これからの教育は、子供たちや社会全体にゆとりを確保する中で、子供たちの生きる力をはぐくむことを基本にして展開されるものでございます。

 平成十四年度からは、完全学校週五日制が始まりますが、これは教育改革の一環という位置づけの中で、しかも、それに対応した学習指導要領の改訂を伴いまして、軌を一にしてスタートするわけでございまして、みずから学び、みずから考える力を育成する教育への質的転換が図られるものでございます。

 教育委員会といたしましては、学校週五日制の趣旨を御理解いただくように、保護者や地域社会の方々に広報・啓発を行いますとともに、関係機関の協力を得ながら、生きる力をはぐくむための活動の充実に取り組んでまいりたいと思っております。御理解をいただきたいと思います。



○議長(林義博君) 商工労働部長。



◎商工労働部長(古川康君) サポート資金の補正の状況、それと現在の県の中小企業の経営状況についての認識、そして貸し渋りに対する対策のお尋ねでございます。

 「中小企業緊急サポート資金」は、長引く景気の低迷により、売上高が減少して経営状況が厳しくなりました県内の中小企業者に対しまして、県独自の施策としまして資金の円滑な調達を図るために創設したものでございますけれども、貸付金利が一・四%と大変低かったということがありまして、当初の予想を大幅に上回る利用がございまして、七月補正で六十億円を計上した後に、九月補正、そして十一月補正と二回にわたりまして迅速に補正を行ったものでございます。

 このサポート資金を創設した後、昨年十月に国において、いわゆる貸し渋り対策として「中小企業金融安定化特別保証制度」が創設をされまして、これを現在も活用されているところでございます。この制度は、保証要件が緩和されることによりまして、今までよりも利用しやすい制度ということになっておりまして、制度発足後の三カ月で保証承諾実績が三千五百八十四件の六百四十二億円に上っております。今年に入りましてその利用は若干減りつつありますけれども、依然として多くの利用がなされておりまして、制度創設時から五月末現在までの保証承諾実績の累計は五千八百二件の八百八十九億円となっております。

 次に、現在の認識でございますけれども、県内の倒産件数は、昨年十二月以降減少傾向にありまして、これは「中小企業緊急サポート資金」や「中小企業金融安定化特別保証制度」の活用などによって一定の効果があらわれているものと判断をしておりますものの、県内中小企業者の経営状況につきましては、業績不振から体力を弱めている企業も多く、今なお資金繰りは厳しい状況にあるものが多いというふうに認識をしております。

 県としましては、資金繰りが厳しい中小企業者にとりまして、この「中小企業金融安定化特別保証制度」が貸し渋り対策として非常に有効な制度と考えておりまして、引き続き、関係機関の協力を得ながら制度の周知を図るとともに、中小企業者の立場に立った効果的な運用がなされるよう努めてまいりたいと存じます。



○議長(林義博君) 浅田議員−四十九番。



◆四十九番(浅田五郎君) 知事、あなたの答弁を聞きました。知事になってからいきなり県営バスをやめますなんてことは言えないでしょうからね、非常に苦しい答弁だと思いますが、私は、実業家出身である知事が、公営企業だけに頼ったのでは民活ができないと。民活、民活というのは一体何かというと、やはり民間の知恵や汗をどう流させるかということだと思うんですね。そういう面で、知事が答弁の中で、地方交通対策協議会など、考えていきたいという非常に前向きのお答えをいただいただけでも十分だと思います。

 ただ、問題は、なぜ県営バスが長崎バスと違って十円の賃率の差額ができたかということも一つ考えなければならないし、もう一つは、全国の四十七都道府県のうちの二十七県では公営バスが走っていない。そこにも県民がおるし、住民がおるし、市民がおる。その人たちの足は十分確保されているし、生活もきちっとやっているわけです。そういうことを踏まえると、もうここらで本当に、県営バスのこれまでの努力というのは十分わかりますけれども、なぜ再建団体的なものにまで落ちたかというのは、やはり労使のあり方が非常に親方日の丸であったという反省は十分あるわけでありまして、汗を流してみると結局は十六億円の負債を返すところまできたわけでありますから、これからもそういう努力をするとしても、納税者の立場に立って、いわゆる県民の税金をどのように使うかというのが、行政の大きな、知事の仕事であるし、理事者の仕事であるわけでありますから、そういう視点に立って、これからも県営バスというものをよく見ながら、やはり民間の活力を導入する時代が二十一世紀にきたのではないかという視点での私の質問でありまして、知事からは快くそういった協議会をつくるという御意見も聞きましたので、答弁は要りません。ぜひひとつ前向きに御検討いただければ大変ありがたいと思っております。

 問題は、長崎港の活性化の中で、観光港、あるいは物流港、工業港というバランスのとれた繁栄をということでありました。ところが、先ほど私が示した港湾取扱量のランキングに、ここに百港の名前が出ておりますが、まさに小さな小さな港よりも長崎港からは物流がないということなんですね。そのない長崎港にテクノスーパーライナーの母港化を図ろうとして果たしていいのかなということもあるわけです。

 平成九年の全国の港別の貿易額表がここにありますが、それで見ると長崎・三重・式見を合わせて三十四位にランクをされております。成田空港が一番で、横浜、名古屋、東京、神戸、関西空港、大阪、清水、門司、下関だとか、ずっとあるわけです。かつての天下の長崎港が物流の面から見たら百位以下、貨物で見ても三十四位というのは、何かバランスをとり過ぎて目標がないからなのかなという懸念をいたしております。

 さらに、ここにある長崎港への観光船の入港の資料を見ると、一番多かったのは昭和六十二年に四十九隻入っております。平成八年は二十六隻ですが、平成九年は十四隻、あるいは平成十年は十隻しか入っていないわけです。観光船が入らないのに港の前を平成の出島じゃないけれども、埠頭をたくさんつくって本当に観光船が来るのかな、そんな心配をいたしますが、一昨日でしたか、トップセールスマンとしてニューヨークでもそういった誘致をなさったという、その御熱意に十分期待をいたしておりますが、とにかく長崎港のアイデンティティーというのは一体何なのか、もう一度、ひとつみんなで考えなければならないときにきたのではないか。私は、長崎っ子である金子知事に大いなる期待を持って、この長崎港の活性化にぜひ期待をしております。

 もう一つは、観光船と同時に、長崎県は観光立県としての位置づけをなされました。確かに、長崎は観光客がやって来ないと、人が集まるまちでありますから、どうしても人に来てもらわなければならない。そのためにこの常盤・出島地区の空間というのは賑わいのゾーンとしてどれだけ人を集め得るかというその作業が、いわゆる審議会の皆さんの御意見等などを踏まえながら、これから知恵の出し比べでありましょうけれども、私は、少なくとも長崎の日本三大祭りである「おくんち」というものにぜひひとつ目を開いていただいて、グラバー園の近くでは狭くてしようがない、日ごろ、多くの観光客にだしものなどを見せる場所としてのそういった展示センターということを私は指摘したわけでありますが、それにつきましても知事の前向きの御答弁をいただきました。大いに期待をいたしておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 商工労働部長のサポート資金についてのお話、結構でした。今、零細中小企業というのは大変苦しんでおります。高利を借らないとやっていけない、もしも銀行の貸し渋りがなければ高利まで手を出さなくてもやっていけるんだろう、そういったことまで踏まえて、ぜひひとつこういった問題についても、もっともっと保証協会との連携を取りながら、貸し渋りがないような調査をしながら中小零細企業を救っていただきたい。もう中小零細企業の皆さん方にとっては、あなたたちが頼りであるわけですから、よき相談相手として実行に当たっていただきたいと、そのように思っております。

 教育委員会委員長にお尋ねいたしますが、私が質問いたしたのは、長崎県議会では時期尚早であったと。だから、いま一度、中央に向けて学校週五日制ということで本当にいいのかなと。今の教育長のお話を聞くと、何か長崎県は何にも問題がないみたいに、すばらしい教育県長崎を見せていただいたんだけども、どうも私どもが聞いておる、私が知っている長崎県の教育界はまだまだいろんな問題がある。学級崩壊は起こってないのか、学校崩壊は起こってないのか、いじめ、登校拒否はもう何にもないのか。さわやかで健康なまなざしの子供たちに触れましたと、文学者が言うような言葉の表現で話されましたが、現実はもっと厳しいのではないか。(発言する者あり)そのことを踏まえた上で、では学校週五日制というのをやって本当によかったのか。ボランティアというのは給料をもらっていない。給料をもらっている教師のプロが休んで、どうぞ御勝手にで、あるいは地域にひとつお願いいたしますと言って、だれがやりますか。

 昨日の朝日新聞の「声」の欄に、「学校週五日制ゆとりは疑問」ということで宮崎県都城市の十六歳の高校生が書いております。『二〇〇二年度から完全学校週五日制が始まります。土、日曜日が休日になって毎週二連休になります。休みが増えて喜ぶ人もいると思いますが、僕は週休二日に反対です。週休二日は「ゆとりのある生活のため」で、土、日曜日に親子のきずなを深めて親子関係を良くするのがねらい、そんな説明を先生から受けたことを覚えています。週休二日がなかった親たちの時代でも、親子のきずなは今よりもあったはずです。休みがあることと、ゆとりとは関係はないはずです。もう一度、ゆとりある生活について考え直すときだと思います』という御意見が高校生から出ておりました。

 教育委員会委員長に私が言ったのは、文部省に対して本当にこれでいいのかなという、本当にあと二回休んでいいのかと。青少年の非行も増えている、プロが休んで、プロでない素人に自然との親しみなんかの対応をさせていく、それでどうして日本の教育が、今、長崎県の教育も日本の教育も何でもありなんです。休んでもいいんですよ、中学校は何日休んでも卒業証書がもらえる。そういった問題についてトップダウン式じゃなくて、下からの声を文部省に言う気がないのかどうか。

 教育長、私は、学校週五日制ということもさることながら、今の教育現場での状況は、先生方は研修が多い、研修が多いと、何の研修をしているのか、そういった問題についても次の機会にゆっくり聞きたいと思いますけれども、教育委員会委員長に、学校週五日制について文部省はこれで本当にやっていいのか。今、中学生は大変な時代になっておると思うんです。そのことをきちっと言うだけの腹がないのか、私はそのことを聞きたいんです。もう休みありきではだめなんだということです。そのことをあなたに中央の文部省に対して出て行ってでも、長崎県の、日本の子供を救うために学校週五日制は立ちどまっていいじゃないかと、そのくらいのことを言う御意思はないのか、民間であるあなたに対して私はお尋ねしたいと思っております。(発言する者あり)



○議長(林義博君) 教育委員会委員長。



◎教育委員会委員長(桟熊獅君) るる御意見を承りました。学校週五日制ということについて問題なしと、こういうことは毛頭考えてはおりません。それぞれ過半数の、先ほど実態などについてはこういう状況でございますと、こう教育長も報告いたしました。大多数ではございましょうが、残るところの問題というのは、依然として、あるいはもっと強い、深刻というような形であることを認識をしております。長崎方式……。



○議長(林義博君) 時間がありません。

 関連質問に入ります。村山議員−五十番。

          〔関連質問〕



◆五十番(村山一正君) ただいまの浅田議員の学校週五日制の項について、まだ答弁も残っておるようでありますから、まず、そのことについての答弁を求めたいと思います。



○議長(林義博君) 教育委員会委員長。



◎教育委員会委員長(桟熊獅君) 文部省に対して、種々物を申すということは人後に落ちないつもりでありますが、それには時と方法を選ぶ、こういったことが力になる、こういうことは申し上げるまでもないと思います。

 したがって、答弁で申し上げました九州教育委員会委員長会議等でそういうものを論じて今日までもやってきております。そして、そういう声をさらに今度は組織として全国に教育委員会委員長協議会がございます、また、教育長は教育長の協議会があることは、これまた御承知だろとう思います。それぞれに挙げて、そして文部省と話をし、むしろ交渉をするという段階さえも起こるであろうと思っております。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 村山議員−五十番。



◆五十番(村山一正君) ただいまの質問、答弁でありますが、学校週五日制について浅田議員が触れましたように、当時、私ども文教委員会で激論をいたしまして、本当に学校週五日制というのが教育効果として求められることを解決し、さらには、それがなければ学校教育、あるいは本当の教育ができないのかという議論をしました。そして、時の教育長は非常に勇気を持った処置をしてくれたと思うのでありますが、私どもの意見書に対して、長崎県としてはこういう主張をするんだということで自信を持って、あるいは勇気を持って教育長が文部省にきちんと言ってくれたことを記憶をいたしております。

 そのことを踏まえて、本当に学校週五日制というのが、懸念したことが惹起してないか。そして、今日、その目的とするゆとりなり、あるいは地域との、あるいは家庭との教育効果の向上等々について総括をするときに、どういう見解を持っているかという質問だったと思いますが、そこら辺について再度明確に、教育長からがいいと思いますから、お答えをいただきたいと思います。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 先ほど申し上げましたように、今度の完全学校週五日制は、いわゆる日本の教育改革をするその一環という位置づけの中で提言をされております。従来の学校の枠組みを変えてしまうというような提言、答申の中にはそういう提言もあるわけでございまして、確かに、二日間休んで、土、日休んで学力は低下しないのかというような御懸念も皆さんの中には多分にあると思います。そういったことも含めまして、月に一回、あるいは月に二回休んできましたこの経験を踏まえて検証する中で、是正すべきものは是正、改めるべきものは改める、そして、さらに新しく対応すべきものは対応していかなければならない。そういうことで平成十四年度からの開始に向けて議論をして、いろんな方々の御意見も伺いながら対応をしてまいりたいと思っております。



○議長(林義博君) 村山議員−五十番。



◆五十番(村山一正君) 時間がありませんから、要望にとどめますが、改革は必要である。ただ、何のために、現状をどう見て、何が必要だから改革をするというのが、あのとき明確でない。学校が授業をしないで休むということが本当に改革なのかという非常に大きな疑問があったわけです。そのころの議論として、教育ということよりも学ぶこと、学習が大事であって、教育というのは二の次だという議論がややもするとありましたから、私どもは学校というのは教えるところ、学ぶところであるけれども、教えるという認識と機能が落ちているではないか。ましてや、学校の授業時間を休んでという意味が、それは地域や家庭とのつながりは大事だけれども、そこら辺についてきちんと検証しようやと言ってまいりましたので、そういう目で完全実施について取り組みをいただきたい。



○議長(林義博君) 時間です。

 平田議員−二十八番。



◆二十八番(平田賢次郎君) (拍手)〔登壇〕壱岐郡選出、自由民主党・県民会議の平田賢次郎でございます。おかげをもちまして、再び県政の末席を汚すことになりました。初心を忘れずに頑張るつもりでございますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 最初に通告していたのは、公共性問題と離島をめぐる諸問題、特に壱岐についてでございますが、二十八日から二十九日に壱岐・対馬地方で大きな災害が起こっております。議長にお許しをいただいて、緊急に一項目付け加えさせていただきます。

 一、壱岐地方の災害について。

 二十八日から二十九日の災害でございますが、厳原に測候所ができたのは五十二年、それ以来初めてということでございます。二十四時間雨量二百五十七ミリ、降り始めからの雨量が三百二ミリ、大変な被害が出ております。その状況は、県の方でもつかまえておられると思いますけれども、壱岐の場合、死者一名、道路が百六十五カ所被害を受けております。また、不通になったのが九カ所、がけ崩れ百五十カ所というような状況でございます。対馬の方も、先ほど対馬の坂本議員から情報をいただいたんですけれども、美津島町の一集落が孤立しているというようなことでございます。議会の方は、土木委員会委員長西川議員の熱意により、合間を縫って現地視察というスケジュールが組まれているようでございますし、県の方もけさ来たら、大きな「災害対策本部」という看板が下の方に下りてきていましたから、恐らく動きがあったと思いますが、私が心配しているのは、今夜から明日にかけてまた、大きな雨が降るということで、第二次災害等々あるんではないかということで、今、ここでどういう対策をするということは即断はできないと思いますけれども、現地からの声としては、緊急に動いてほしいということが一つ。それから、やれ土木部だ、やれこれは農林部の管轄だということではなくて、ひとつ一本化して、的確な、適切な対策をとっていただきたいというような要望がまいっておりますので、冒頭に県の方のお考えがあればお聞きしたいなと思います。

 それでは、通告に従って質問に入ります。

 二、公共性の確保ということですが、これは何のことだとみんなによく聞かれるんですが、最近、金にまつわるいろいろな不祥事の中に、公金、また公的機関による公的資金、あるいは公共もしくは公共に準ずる団体にかかる事案が非常に多いんです。公共というものに対する自覚の欠如、あるいは、麻痺が社会共通の病巣になっているんじゃないかと考えて取り上げさせていただいたわけでございます。

 つい最近までの不景気だ、大不況だと、この世が終わるんじゃないかというような騒ぎも急に下火になったような気がします。実際には、末端ではまだまだ大変だろうと思います。今日も自殺者が最悪だというような報道もありますが、金融システムの安定に六十兆円、貸し渋りに二十兆円、景気刺激に二十兆円以上と、これだけ金をつぎ込めば、どんな能力のない人が運営をやっても大体景気は上向くはずであります。かわって、今、このような非常事態をもたらした真犯人の追及というんですか、的を得ているかどうかわかりませんが、その一端として長銀、日債銀等の罪状追及がにぎやかであります。住専のときもそうであったように、本来、銀行は民間であるはずであり、好調のときは大手を振ってしたい放題やっていた。非常事態がきて、その収拾に当たっては、公共性を主張させるというような日本は不思議な国でありますが、さすがに国民の目は厳しく、公的資金の投入のかわりに、その背後に鋭いメスが入ってくるということは当然のことであろうかと思います。

 本県の周辺でも農協、漁協、あるいは、福祉法人等々、不祥事件が相次いでおり、我が壱岐でも使途不明金が散見されますが、共通するものは何か。公共性を有する団体が非常に多いということであり、うまみは少数で分けて、被害は不特定多数でかぶるという図式の中で公金が消えていっているのであります。私は、その歯どめはだれがかけるのか。これは、公共性の保持ということが政治全般の大事なテーマだと私は思いますが、国という単位では、これは根本であるから当たり前ですが、ちょっと大き過ぎると。町村では一生懸命やっても小さい。したがって、影響力が限られてくる。そこで私は、県・市というのが一番手ごろで効果的であるということで、そこらから地方分権、あるいは町村合併の必要性にもつながってくるのではないかと思うのでありますが、話はちょっとそれましたが、そこで本論として、公共性として一番守らなければならないものは何か。それは公金の公正な、効果的な使途であり、制度、システムの綱紀の堅持であります。制度のゆるみは、また必ず不正につながるものであると考えております。そのために、県の持つ指導監督権は、重要な役割を果たすと思います。これらのことを前提として、以下二点を質問いたします。

 いわゆる箱物という言葉がはやっているんですが、県は、そういった起債、または補助金を認めるに当たって内容の吟味を十分に行っているか、そして、それが適正に運用されているかどうか、把握されているか、追跡されているか、それを一つお聞きいたします。

 第二は、県が指導監督権を持つと思われるものはたくさんあるんですが、大きなところとして、農林部の農協、水産部の漁協、商工労働部の商工会組織に対して、具体的にどういうような指導・監督を行っているのか、以上、各部長にお尋ねいたしますが、農協については、佐世保でいろいろあったと思いますが、きのう、おとといですか、長崎市のJAでもいろいろ紛糾したと聞いております。私の言わんとするところは、組織だとか、機関・団体というものは、本来の任務、存在の目的、こういったものを見失ったときは、必ず消滅するという考えを私は持っているわけでございます。その例に、卑近なところでは式見漁協というのはなくなったですね、新三重漁協に合併になった。これは消滅したと見ていますし、今、大宝律令の時代から続いている「大蔵」という名前、これが省庁再編成の中で消えるか、消えないか、水面下で相当なせめぎ合いをやっているという状況じゃないかと思います。言わんとするところは、その機関が本来の目的・任務を忘れたときは消滅するぞということでございます。

 三、離島(主として壱岐について)の問題点を取り上げてみます。

 今、離島ということですが、いろいろな問題は、全部壱岐に集約されているんです。例えば一本化の問題でもそうですし、離島航路、航空路の問題、拠点的まちづくりの問題、ほとんど今、壱岐で大問題になっていること、これが共通しているので、大変恐縮ですが、卑近な例、壱岐を事例にとって質問いたします。

 まず、離島の航路、航空路。

 しまにとって航路・航空路は、道路のようなものであり、どんな立派な施設、どんな立派な考え方、行動をしても、しまを訪れる足がなければ何にもなりません。この間から大変問題になりました壱岐の新空港ですが、努力をしてきて、この空港の火を消したら大変なことになるということで頑張ったんですが、残念ながら、壱岐−福岡航空路は中止になりました。県におかれましては、そのあたりは十分に認識いただいておりまして、この撤退の動きを受け、昨年九月九日、離島航空路線の維持存続方法を検討するために「長崎県離島航空路線存続協議会」を設置いただき、途中七回の同作業グループの具体的な検討をはさみ、今年の六月十五日までに五回の協議を重ねられ、去る六月二十一日、知事に対し、一、中型コミューター機を二機導入して、これは四十人乗りぐらいを想定しているようでございます、壱岐−福岡、あるいは、壱岐−長崎、そして、福江−長崎、また、長崎−鹿児島、福江−伊丹、こういうふうに路線を展開するというような答申です。非常にこれは前向きというんですか、積極的な考えだろうと思います。

 二つ目が長崎航空が人員を三十七人体制にする。今、七十人ですね。これだけ業務を広げて半分近いことでやれるというんです。合理化を図った上で、なお赤字が見込まれるアイランダー機による上五島、小値賀路線では、運航で生じる赤字を一〇〇%補てんすると、これは大変画期的な答申だと私は思います。

 三番目に、「長崎航空が抱える累積欠損は、県や地元の支援、株主の減資などの協力で処理する」を内容とする審議結果報告書を御提出いただいたところでございます。

 私は、この報告書は、今年度中に始まる需給調整規制の撤廃に向けて、一部不採算路線から撤退を開始している国内航空業界の動きを受けて、本当、離島が多いです、今後の離島航空路線のあり方について、真摯に検討いただいた結果であり、大変感謝をいたしますと同時に、本年一月末に壱岐−福岡路線が廃止されて以来、大変不便を感じておりました私も含めた壱岐の住民にとっては、早急に結論を出していただき、一日も早く就航できるように望んでおります。

 そのためには、知事のお考えのとおり、累積債務を抱える長崎航空の経営合理化が必要でありましょうし、また、せっかく飛ばしても乗客がいなければ赤字になるわけでありますので、再び路線の休・廃止へつながらないような地元の需要確保対策等々が大前提となると思います。そこで、協議会の審議結果報告を早急に実現してもらいたいという立場に立って、次の三点についてお尋ねいたします。

 一、「長崎県離島航空路線存続協議会」の審議結果の報告を受けた今後の具体的対応について、県の手順、これをお願いしたい。

 二、地元市町村の協力について。

 三、運航主体となる長崎航空の体質改善について。

 特に、この二と三については、今後の展開に大きなネックというんですか、かぎというんですか、ということでございますので、率直なところを聞かせていただきたいと思います。

 また、新聞報道によりますと、去る三月に資本金五千万円で発足した壱岐国際航空が、壱岐−福岡路線を一日五往復として公的補助を受けずに、二年目から黒字化を見込み、早ければ十月末にも就航させたいということであります。大変話がうまくて、飛びつきたくなるところでございます。もし、壱岐国際航空が同路線に就航するとなると、「長崎県離島航空路線存続協議会」が報告された中型機の就航と競合することになると思うのですが、協議会の報告との関係で壱岐国際航空の動きについて、知事というんですか、県がどういう判断を持っているのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、離島航路対策についてでございますが、平成十二年、来年の十月に需給調整という名の規制が廃止され、新規参入が原則自由になります。これは船ですね。私は、今までの離島航路については、海路の五十五年体制と呼んでおります。戦後五十年、一つの枠組みの中で、島民不在の硬直した政策が続いていたと認識しているからであります。したがって、今回の規制の緩和は、大いに歓迎されるところでありますが、反面、航空機のように参入も自由、撤退も自由ということでは、不安も感ずるのであります。離島航路は、一般とは異なった取り扱いをすると聞いておりますが、どのような仕組みになるのか、お尋ねいたします。

 (二)、しまの拠点的まちづくりの見直し。

 このことについては、総論的には、先日の八江議員の一般質問に対する答弁で十分であります。十分というよりも、むしろ、今の時点では、考え方として、また、指針として最高のものではないかと私個人は思っております。つまり、箱物より中身、ハードよりソフト、官主導よりも住民参加、この一つ一つがもっともなことであります。さらに、一部報道されたような「白紙撤回というものとは違うよ」と、明快な答えでありました。これ以上質問する余地はないのですが、ただ一点確認しておかなければならないことがあるので取り上げました。

 県下のしまの四地区で、総額百二十億円規模の事業、その先頭を切った壱岐では、「三十億円規模で県が箱物をつくり、土地と維持費は地元でやれよ」という非常に荒っぽい進め方の中で、前知事と四町は覚え書きを交わし、勝本町が中心となって既に三億円もの投資をして現在に至っているわけです。どんどん進んでいるわけです。この取り扱いが非常に問題であります。「勝本町を例外扱いにする」ということになると、せっかくの英断が根本から崩れる、損なう可能性が出てきます。しかし、白紙撤回という報道によって、地元には県というのか、行政に対する不信感が渦巻いているという現実を踏まえていただき、ここではなはだ自分のところのことで恐縮でありますが、本事業における壱岐のケースについての考え方をお答えいただきまして、この際、広く県民にこの問題の県の真意というものを示していただきたいと思います。

 (三)、海砂の採取にかかる問題。

 昨年、海砂採取に対する反対陳情活動がなされた壱岐・郷ノ浦漁協において、このたびの通常総会で「同漁協地先沖合の海砂採取に反対する」との議決がなされました。さらに、暴力団の圧力に関して特に触れたことは、異例というより、これは異常であり、いかに現地が緊迫した情勢にあるかを物語るものであり、前の県議会で私が警告したとおりの事態が早くも始まっているのであります。許可は、土木部、被害は水産部、あるいは観光資源の関係という大いなる矛盾の中で質問いたします。

 少し変化球から入りますが、まず、海砂採取が漁業に対する影響への因果関係は、なかなか、いろいろなことがあったのでしょう、明確に示されていないようですが、漁民は磯物と呼んでいるウニ、アワビ、ヒジキなどに致命的な被害を与えているという認識が強く、また、特に壱岐の主要な魚種の一つであるハルイカ、いわゆるケンサキイカですね、日本一の産地であったんです。漁獲量が以前に比べて非常に減少しており、この原因として、海砂採取の影響ではないかという疑問を抱いている漁業者の声を聞くのであります。聞くところによると、ケンサキイカは砂にしか産卵しないということであり、海砂採取の影響があるのじゃないかと考えますが、この点について水産部長に、政治的ではなく、科学的な、学術的な見地から見解をまずお聞きいたします。

 次に、本丸である土木部にお尋ねいたします。

 冒頭に触れましたように、この件に関して暴力団が介入している、県警も壱岐警察署も住民と一体となって慎重に対応しているということでありますので、県警の方には適当な時期にお尋ねする機会を持ちたいと思いますが、問題は土木部の姿勢であります。海砂ビジネスは、そんなにもうかるものなのか。私は、今直ちに全面禁止にすべき時期にあるとさえ思いますが、百歩譲って、県としては、せめて現行の規制を厳重に守らせる覚悟が必要であろうかと思います。聞くところ、採取量において、また、総量枠を大幅に超えて、しかも、かなりの量が県外に搬出されているということであります。

 そこでお尋ねいたします。採取量のチェックはどのようになされているのか。また、違反業者に対して、厳正に対処する必要があると思いますが、その考えはあるのか、厳正にですよ。

 二番目に、現状を認める根拠として、県内用骨材の安定供給というものが言われておりますが、県外搬出の実態及びこれらのことに対してどういうふうに県は対応するのか。

 次に、新聞報道によると、「唐津海上保安部が壱岐海域で違法採取を行った本県の四業者を書類送検した」とありますが、県はこのような実態を把握しているのかどうか。また、把握していて、これに対する県としての処分はどうであったのか。甘すぎることはなかったのかどうか。

 以上、海の砂についてお尋ねしますが、事態は今までと変わっているという認識を持っていただくことを切望するものであります。

 (四)、原の辻遺跡について。

 原の辻遺跡については、たびたびお尋ねしております。また、多くの先生に関心を持っていただき、地元の議員としても責任を感じております。

 本年、三月末に地元町の原の辻遺跡保存等協議会が「原の辻遺跡保存整備基本計画書」を策定いたしました。それによれば、「一支国の中心部そのものを遺跡博物館として整備すること」や、「弥生人の生活を知る体験学習の場」などの七つの整備基本方針をもとに、屋外の復元展示や歴史公園などの保存整備が考えられているわけであります。

 私は、ぜひ、壱岐の発展のためにもこの構想が実現されることを大いに期待しているところであります。私は、まず、この間、第一回定例県議会で「今後の保存整備を進める上で、県としてもこれまで以上の取り組み、支援が必要ではないか」と質問をし、県としても「積極的な協力、支援を行っていく」との答弁をいただきました。今後は、いろいろ県・国はやっていただいているんですが、今まで以上に地元の取り組む意欲が大変重要であろうかと思われます。そこで、県の方から見て、保存整備を進める上で地元に対する注文、あるいは、抱えている現状と課題について、教育長にお伺いいたします。

 また、原の辻遺跡からは、これまでの発掘調査により、東アジア及び日本最古の遺構・遺物が発見され、全国的に報道されるなど、弥生時代の国際交流の拠点、オーバーに言うと国際都市としての原の辻遺跡の重要性が全国的にも認識されているわけであります。このような多大な成果を上げている発掘調査も、まだまだ遺跡の規模に比べてわずかしか実施されていないと聞いております。

 今後、さらに、全国的にその知名度を高めるためにも、発掘調査による重要な遺構・遺物の発見が期待されるわけでありますが、県におかれても、計画的な発掘調査が実施されることを地元としては期待しているわけでございます。究極に国の特別史跡指定という問題があります。そこで、今後の県の発掘調査に対する取り組みについて、教育長のお考えをお尋ねいたします。

 主質問は以上でございます。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕平田議員の御質問にお答えする前に、このたびの大雨により被災された県民の皆様に対して心からお見舞い申し上げます。また、突然のがけ崩れにより亡くなられました壱岐芦辺町の箱崎中学校一年立石雄季君の御冥福をお祈りいたしますとともに、御家族の皆様に対して衷心よりお悔やみを申し上げます。

 県といたしましては、災害復旧に全力を注ぐとともに、梅雨前線の活動が依然活発なことから、災害に対する警戒を一層強めてまいり、議員から御指摘もありましたが、今後、全庁挙げて取り組んでまいりたいというように考えておる次第でございます。なお、被害状況につきましては、後ほど土木部長より説明をさせたいと思っております。

 それでは、私からまず離島航路の問題についてお答えをいたしたいと思います。

 私といたしましては、先般の報告書を受けましてお話しましたとおり、県・地元はもちろん、エアーニッポン、長崎空港ビルディング等、航空関係者や民間有識者等に広く御参加をいただき、約十カ月の御議論をいただいたこの報告の内容を重く受けとめておりまして、早く結論を出したいと思っております。具体的には、まだ検討の段階でありますが、先ほど議員からもお話がございましたとおり、報告書の中でも触れられておりますが、中型コミューター機の事業については、報告書で提言されている路線が、県下の離島航空路線を広くカバーするという政策的に意義の高いものであることにかんがみまして、まず初期投資で最も資金を要する機体の購入につきましては、国の補助金と同額を県と地元市町村で補助することによりまして、公的資金で初期投資の負担を可能な限り軽減した上で協議会報告の趣旨に沿って、長崎空港ビルディング、エアーニッポンなど、民間からの出資を広く募ることといたしたいと考えております。

 また、県としても県下離島航空網を育成していく観点から一定の出資を検討する必要があると考えております。さらに、事業主体として長崎航空を活用するための前提となっている累積債務約六億円の解消につきましては、協議会の作業グループでも協議いただいたように、まず経営者の努力によりまして機材の売却益を出し、次に長崎県離島航空振興基金を一部取り崩すことによる補助を行った上で、株主の皆様にも株式の減資に協力をしていただき、累積債務を解消するという方法が最も望ましいと考えております。

 また、アイランダー路線について、路線、便数の見直しを行った上で、どうしても生じる赤字につきましては、県と地元ですべて補てんをしていく必要があるものと考えております。

 ただ、いずれにいたしましても、事業主体である長崎航空の意思決定はもちろんのこと、関係者の皆様の一致した協力がなければ実現できない事業ですので、今後、地元市町村など関係者とも十分に協議をし、議会とも十分相談しながら、早急に具体化してまいりたいと存じます。

 地元市町村の協力についてのお尋ねでございますが、壱岐−福岡路線については、地元壱岐から、「地元の需要創出、立ち上がりの負担金、立ち上がった後の集客等についてできるだけ努力をしたい」という決意が示されております。また、下五島からも同様な考え方が示されたところであります。

 この事業において、収入の安定的な確保を図るためには、議員御指摘のとおり、地元の需要の確保が大前提であり、そのためにも一定割合の利用を地元で確保するなど、再び路線が休・廃止とならないような市町村の積極的な取り組みが必要と考えております。

 運航主体となる長崎航空の体質改善についてお尋ねでございますが、長崎航空は、経営合理化のため、七十名だった人員を、航空宣伝、測量等の事業の廃止並びに退職者不補充等によりまして、今年の四月には十名削減し、六十名といたしております。当初計画の削減目標であった五十名については既にめどがついており、今後、防災ヘリコプター事業の七名を含め、最終四十四名体制に向け、最大限の努力が現在行われているところであります。

 また、定昇・ベアの凍結を初めとする職員の給与の見直し、需要にあった路線網の見直しなど、なお一層の経営合理化に今後努めることとなっております。

 ただ、これまでのように官依存の経営体質から脱却するためにも中型機事業の事業主体となる際には、民間の創意工夫が経営に十分反映されるような資本構成にするとともに、航空の専門家が経営に携わってもらえるよう指導してまいりたいと考えております。

 なお、壱岐国際航空についてのお尋ねでございますが、壱岐国際航空の動きにつきましては承知をいたしておりますが、一般論として申し上げれば、民間ベースで離島航空路線が確保できるのであれば歓迎すべきものでありますが、その前提となる事業免許の申請等も行われていない現段階では、特段のコメントは差し控えたいと思います。

 協議会の報告との関係で申し上げれば、協議会の報告は、単に壱岐−福岡路線に限らず、規制緩和によって既に撤退された福江−関西路線や、年間三億円もの赤字を出し、撤退が強く懸念される福江−長崎、長崎−鹿児島間等の路線の再生を含む全県的な離島路線等の再生を提言いただいており、また、地元壱岐四町はもちろん、下五島地域などからも早急にその実現が要望されているものであることから、私といたしましては、壱岐国際航空の動きに関係なく、早急に県として結論を出さなければならないと考えておる次第であります。

 なお、しまの拠点事業について、壱岐地域はどうなっているかというお尋ねでございますが、壱岐の問題につきましては、今、議員からもお話がございましたとおり、既に勝本町において先行取得した用地等もあります。町に迷惑がかからないように、今後十分配慮しながら、勝本町の意向も踏まえて今後、この問題については協議を重ねながら解決をしていきたいと考えておる次第でございます。

 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○議長(林義博君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 壱岐地方等の災害について、まずお話させていただきます。

 今回の六月二十三日から二十九日までの集中豪雨により、県下では死者一名、負傷者一名、家屋の全半壊八棟、床上浸水四十九棟、床下浸水百九十五棟、がけ崩れ二百十一カ所の被害が発生いたしました。

 特に壱岐郡においては、勝本町で二十四時間最大雨量三百五十・五ミリ、時間最大雨量百二十二・五ミリと、雨量観測史上一位の雨量を記録しております。この激しい降雨により、死者一名、家屋の全半壊七棟、床上浸水十四棟、床下浸水八十八棟、がけ崩れ百四十六カ所の被害が発生しました。県下の被害のほとんどが壱岐地方に集中しており、重大な災害と受けとめております。

 被害状況については、公共土木施設について申し上げますと、現在までの調査では、道路百二十三カ所、河川十二カ所、被害総額が約四億七千万円に及ぶ大きな被害が発生しております。

 交通規制を実施していました六十四カ所につきましては、緊急に土砂を除去する等の応急対策を講じ、これまでに三十五カ所の交通規制を解除し、残りの部分についても関係町において早急に応急措置を進めているところであります。人家にかかるがけ崩れについては、現在も引き続き調査中であります。

 緊急を要するシートの被覆、土砂の取り除き、応急の排水等につきましては、地元、関係町と密に連絡を取り、実施をしておりまして、今後も指導してまいります。

 また、今後も雨が続くことから危険個所については住民に周知を促し、状況に応じ避難などの指導を地元町に行ってまいります。

 なお、本格的な復旧工事としましては、国に災害復旧の申請を行い、早期復旧に努めてまいります。また、その他の対策についても、被害の実態が把握され次第、必要な措置を講じてまいりたいと考えております。

 続きまして、海砂の採取にかかる問題でございまして、採取量の把握とそのチェックはどのようになされているのか、また、違反業者に対しては厳正に対処する必要があると思うが、その考えはあるかとのお尋ねでありますが、採取量の把握につきましては、採取業者に対して月ごとに実績報告書の提出を求めており、その報告書により把握しているところであります。

 また、そのチェックにつきましては、職員が採取業者の事務所へ出向きまして、先ほど申しました実績報告書と事務所に保管してあります諸帳簿、航海日誌、業務日誌等とを突合することにより確認を行っております。

 なお、採取場においては、県が独自で採取船の監視を行っております。これらの検査により、違反の事実が明らかになりましたら、違反者に対し、厳正な行政処分を実施する所存であります。

 県外搬出についての実態及び今後どのように対応するかとのお尋ねでありますが、県外搬出につきましては、要綱制定以前からの商取引があった既存業者の経済的な面を考慮いたしまして、福岡県など六県に限りこれまで容認をしてきておりますが、その実績が二五%台を推移していることは事実であります。議員御指摘のとおり、採取した海砂は、県内建設骨材用として、長期に安定的な供給をすることが原則でありますので、今後、採取業者の理解を得ながら、県外搬出の見直しについて検討してまいりたいと存じます。

 唐津海上保安部が違法採取した本県四業者を書類送検したとあるが、県はこのような実態を把握しているのかとのお尋ねでございますが、違法採取の防止につきましては、海上保安部等関係機関との通報、連絡体制を確立し、その防止に努めているところであります。新聞で報道がなされておりますとおり、平成八年から十年にかけまして、唐津海上保安部より違法採取について十件の通報があったわけでありますが、その中で刑事罰が確定しております六件、四業者につきまして、業務停止処分を行っております。この行政処分は国が示した基準と県の処分内規に照らして行っているものであります。今後も海上保安部等関係機関との連携を取りながら、違反者に対し厳正に対応するとともに、行政処分の基準につきましても、例えば採取船に対する処分を適用する等の内容について検討してまいりたいと存じます。



○議長(林義博君) 総務部長。



◎総務部長(溝添一紀君) 公共性の確保についての中で、市町村が起こす起債の許可に当たって、その内容を十分吟味しておるか、また、許可後の管理運営等について、その状況を把握しておるのかというお尋ねであります。

 市町村の起債の許可に当たりましては、国の地方債計画及びその許可方針などに基づきまして、事業の適債性、将来の財政運営に与える影響、事業効果等を判断して行っているところであります。

 許可後におきましては、政府資金にかかる施設につきましては、大蔵省などの貸し付け機関において事業の適債性等の実地調査が行われております。県としましても、市町村の行財政の指導の一環といたしまして、定期的に財務監督を実施しております。

 また、許可を受けた地方債が、本来の目的以外に使用されていることが明らかになった場合は、繰り上げ償還を含め、是正措置をとるよう指導しているところであります。

 議員が触れられました地方分権の動きでございますが、現在、国会で審議中の地方分権推進一括法案の中におきましては、この地方債の許可制が協議制へ移行するということが盛り込まれております。今後、市町村の自主性と同時に、その責任が一層求められるということになっていこうかと思料いたしているところでございます。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 商工労働部長。



◎商工労働部長(古川康君) 商工会組織に対する県の指導・監督、そして補助金の適正な運用についてのお尋ねでございますけれども、まず指導・監督についてでございますが、商工会、そして、商工会連合会が公共的な性格を有しているということから、その適正な運営が行われますように日ごろから指導・監督を行っておりまして、具体的には運営の状況を把握するために毎事業年度、決算関係の書類を提出させております。また、必要がある場合には、商工会法に基づきまして、業務に関する報告の徴収、職員の立ち入り検査、違法または不当な運営があった場合の警告または勧告、さらには、業務の一部停止または設立認可の取り消しができることとなっております。

 次に、補助金についてでございますが、県は、商工会、商工会連合会が行います「経営の改善発達を支援する事業」及び「商工会指導事業」、この二つに対しまして補助金を交付いたしております。そして、その交付に当たりましては、「補助金等にかかる予算の執行の適正化に関する法律」、そして、「長崎県補助金等交付規則」などに基づきまして、事前にまず申請書を提出させ、内容の審査を行っております。そして、事業の終了後には実績報告書により適正な執行を確認いたしております。

 さらに、これらの事業の実施状況を正確に把握し、補助金の運用の適正化を図るために、定期的に監査を実施しているところでございます。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) 公共性の確保の中で、農協に対して具体的にどのような指導・監督を行っているのかとのお尋ねでございますが、御承知のように、農業協同組合は、農業生産力の増大と組合員の経済的、社会的地位の向上を図ることを目的に設立をされました協同組織でございまして、地域振興の中核として重要な責務を担っております。県は、農業協同組合法の規定に基づきまして、農協の業務運営と会計処理が適正に行われるよう検査・指導を行っておるところでございます。検査は、無通告で実施をいたしまして、信用事業などの各事業の運営状況につきまして検証を行い、不適正な事項についてはその改善を求めております。

 また、農協の信用事業につきましては、昨年四月、早期是正措置が導入をされ、経営の健全化や事業機能の一層の強化が求められておるところでございます。

 県といたしましては、農協本来の使命が発揮されるよう経営の健全化、効率化に向け、今後とも一層の指導・監督に努めますとともに、検査の充実を図ってまいりたいと存じます。

 また、補助金の認定及び適正な運用についてのお尋ねでございますけれども、この件につきましては、ただいま答弁をいたしました商工労働部と同様に、補助事業の審査を適正に行いますとともに、適正な運用についても指導を行っているところでございます。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 水産部長。



◎水産部長(徳島惇君) 漁業協同組合に対する県の指導・監督についてのお尋ねにお答えいたします。

 水産業協同組合法では、漁協の健全な運営を促すため、行政庁の監督権限として、報告の徴収、業務または会計状況の検査、監督上の命令等について規定しており、県は定例的に常例検査を実施いたしております。

 さらに、水産業協同組合法の改正によりまして、平成十年四月からは早期是正措置制度が導入されまして、信用事業実施漁協の健全な運営を確保するために、自己資本比率の状況に応じまして行政庁が必要な措置命令を発動することとなっております。

 一方、漁協の監事による監査機能の充実・強化を図るため、県といたしましては、本年度から監査の折に公認会計士等の専門家を監査指導員として派遣しまして、監事に実地指導、助言を行い、監査技術の向上対策に努めております。

 また、県が行う検査の充実を図るために、無通告による検査方式を導入するなど、今後とも一層の検査の強化に努めてまいります。

 また、補助金の認定及び適正化につきましては、商工労働部と同様に、補助事業の審査を厳正に行うとともに、適正な運用についても指導を行ってまいります。

 次に、海砂採取がケンサキイカの資源に与える影響についてのお尋ねでございます。

 さきに政府が公表いたしました「平成十年度の漁業白書」の中で、水産資源の状態が低迷した背景の一つとして、海砂採取に伴う繁殖・保育の場の喪失による資源の再生産力の低下が挙げられております。

 議員御指摘の海砂採取とケンサキイカの漁獲量との関係につきましては、統計的には明確ではありませんが、ケンサキイカは、海底の砂地に卵を産みつける習性がございまして、一般に水深三十から八十メーターぐらいの砂地に春から夏にかけて産卵場が形成されていると考えられております。このため、産卵海域での海砂採取は、直接的に産卵場の減少や消失につながることが想定されます。このような影響も考えられますことから、海砂採取の同意につきましては、慎重な判断をするよう漁協並びに関係者に対し指導を行っておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) 需給調整規制が廃止されて、平成十二年の十月から新規参入、退出が航路の場合でも自由になるわけでございますけれども、船の場合に、特に新規参入する場合には一般と違ったような取り扱いがあるのかと、こういう御質問でございます。離島と本土、あるいは離島相互間を連絡する航路等であって、住民の通勤、通学、通院等のために利用される航路、あるいは日常生活のための物資の輸送に用いられる航路等につきましては、安定的な輸送を確保する観点から運輸大臣がこれを生活航路として指定をすることになっておるところでございます。生活航路に新たに参入するに当たりましては、その取り扱いにつきましては海上運送法の改正を受けまして、運輸省においてその詳細を検討中でございます。その際、承っておりますのは、一般の航路とは異なりまして、国において航路ごとに定められた運航回数とか、あるいは、旅客定員、運航時間帯、あるいは運航の速度、そういったものの基準を満たしているかどうかについて審査をするということになっております。また、一例を申しますと、退出する場合も通常の場合でありますと、免許が許可になるわけでございますので、事前届け出も、極端に言いますと退出するのに三十日でもいいわけですけれども、今、申し上げました生活航路の場合は特別に退出する場合にも期間を六カ月間延長をして慎重に扱うと、こういうふうになっているわけでございます。県といたしましても、離島航路は島民の皆様の日常生活に不可欠な生活航路であるという認識のもとに、今後ともその維持・確保に努めてまいりたいというふうに思います。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 原の辻の遺跡の保存整備についてのお尋ねでございますが、議員もお触れになりましたように、この三月に遺跡保存についての整備基本計画が策定をされました。それに基づきまして当面地元町が主体的に土地の公有化や史跡整備を進めていくということになっております。したがいまして、地元で取り組むべき課題として出てまりいますのは、まず、土地の公有化を急いでいただくということが一つでございます。

 それから、史跡の追加指定のために……。



○議長(林義博君) 時間がありませんので、再質問でお願いします。

 平田議員−二十八番。



◆二十八番(平田賢次郎君) 質問はそう多岐にわたっていないのですが、答えの方が非常に熱心にされて、時間が足らないようでございますから、私の再質問の時間で引き続きやっていただきたいと思います。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 課題としては、先ほど申し上げました土地の公有化を急いでいただくということと、もう一つは史跡の追加指定をするために、まだ同意をいただいておりません地権者の方の同意取りつけを急がれることが必要です。また、今後の保存整備に向けての地元町の一層の連携強化、これをぜひお願いをしたいと思います。それと、史跡の活用を図るという意味で、民間企業、あるいは、地元住民の方々との官民一体となった支援体制づくりというものも求められてくるというふうに考えております。今後とも、私どもも一生懸命地元に御協力をいたしていく所存でございます。

 それから、県の今後の発掘調査に対する取り組みについてのお尋ねでございますが、平成五年から始めておりますこの調査でございますけれども、平成七年には原の辻遺跡調査事務所を開設をいたしまして、一層の進展を図ってきたところでございます。

 さらに、平成十年度からは県の単独事業として、これまで発見をされました重要な遺構についての重点的な発掘調査を進めております。遺跡の詳細な解明を今後も図っていきたいと思っておりますが、現在、発掘調査を済ませた面積が全体の約四・五%でございますが、これらの中から東アジアで初めて見つかりました船着き場の跡、あるいは日本最古の建築部材であります床大引材や中国製の三翼鏃等といった極めて貴重な発見が相次いでおりまして、改めて原の辻遺跡の重要性と知名度の高揚が図られたところでございますが、今後の発掘調査を進めることによりまして、さらに重要な遺構や遺物の発見が大いに期待をされるところでございますので、特別史跡の指定や保存整備のための貴重な資料を収集をしながら、県としても今後、計画的な発掘調査を進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上です。



○議長(林義博君) 平田議員−二十八番。



◆二十八番(平田賢次郎君) 再質問をさせていただきます。

 公共性の確保ということでお話をいろいろ伺ったんですけれども、非常に適正だとか、適切な指導だとか、答えがあるんですけれども、やっているということですが、適切にやっていれば問題は起こってこないんですね、ちゃんとやっておれば。なぜそういうことが起こっているか。これは各部にわたっているので答えは要らないですが、適正にやっている、適切にやっている、言葉だけじゃなくて、中身まで踏み込んでいただきたいなと思うんです。

 その例は、ずっと言われている談合の問題ですね。談合情報があったと、いつも新聞に出ると、情報どおりであったと。これは土木部長に答えを求めていないんですよ。県の答えは、業者を呼んで聴取したけれども、その事実はないと言った。判で押したようなことがずうっと去年から、つい最近もどこかの町でもあったですね。そういうことなんですよ。これは、例えば民間の業者を呼んで「やっているか」と言うと、「やっている」というのは絶対出てこない。百万年この制度を続けても「やっています」というのは出てこないですよ。それであれば、公共性、公金を扱うという精神を自覚していただいたら、これはやり方が悪いんじゃないか。やっぱりそこで考えにゃいかぬと思うんですね。今もいろいろ適正にやっている、適切にやっている、報告を受けている、報告でだれも違法をやりましたと報告してくることはないんですよ。そこの裏を読まなきゃいけないと私は思います。談合の問題でも、ちょっと言葉が悪いですけれども、民間は私は自由だと思うんですよ。談合をやろうがどうしようが、民間は民間なんですよ。そのかわりペナルティーがあるんです。民間にはペナルティー、責任があるんですよ。今日も新聞に出たように、自殺者が大変だ。個人・民間は、自分で責任をとるんですよ。倒産するとか、自己破産するとか、自殺するとか、これは現実だから、自分で責任をとるんですよ。ところが、公共体は、責任というのはいつの間にかうやむやになっていく、ここに、私はきょう取り上げたところでございまして、答えは要らない。

 もう一つ考えていただきたいのは三セクです。全国どこでも、テーマ物は特にだめですね。先ほど長崎航空も大変だ、サンセットマリーナもきのう質問に出ましたけれども、これは一遍にたくさんやれないということですが、ここも大変なんですよ。なぜか、やっぱり私はわきが甘いと思うんです。民間ならば自分で責任をとる、三セクならばどうもちょっとうやむやだ、そういうところがあるんじゃないか。したがって、私は補助金だとか、先ほどの起債だとかでも、仕掛けのところ、吟味のところに甘さがあっては、一たん生み出されたものは大変なんですよ、育てなきゃいけない。その仕掛けのところを厳重にやれば、それは百点満点は無理だけれども、何とか効果を上げることができる。それで注意喚起のために申し上げたのであります。

 本論に入りますが、最初に取り上げた航空路の問題です。島民は待ちこがれています。理想的にいって、どのぐらいしたら今の答申、それから県の動き、理想的にいって最短何年ぐらいでできるかどうか。わかるかどうか。企画部長で結構です。お願いします。



○議長(林義博君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) 先ほど知事が御答弁申し上げましたが、これの答申を検討する中で、議員も御指摘のとおり、クリアをしなければいかぬいろいろな問題がございます。資金の問題にしろ、あるいは運営会社の問題にしろ、いろいろクリアをしなければいけない問題がございます。それはそれとしまして、要するに最短で私どももそれをクリアせぬといかぬ、わけですが、その中でも一番やはり長くかかるかなというのが、一番の最長の判断をする上での、今、議員に対するお答えになろうかと思いますが、何かと申しますと、やはり中型機にかえた場合の航空機の購入にかかる時間、それと、その購入をした航空機でパイロットを養成しないといかぬ。これには、やはり通常は整備士も含めまして、大体一年から一年半、専門家に聞きますとかかると言われております。したがって、並行しながらクリアするのをいろいろ検討したとして、最短で大体一年半から二年、そうしますと、早くて平成十三年の四月が最短、そういうところかなというふうに思います。



○議長(林義博君) 平田議員−二十八番。



◆二十八番(平田賢次郎君) それでは、しまの拠点的まちづくりの件ですが、これは先ほどで十分なんですね。ただ、私がちょっと心配していることだけ確認というんですか、「見直し」というのは、これは霞ヶ関用語というんですか、官僚用語と言うんですか、大体だめなんですね。「見直し」というのは、もう中止とか、廃止なんです。今回、「見直し」という言葉が出ている。関西では「考える」と言うとだめなんですね。「考えときます」これで私は昔、随分恥をかいたことがあるんですよ、九州の人間は、「考える」というと、本当に考えてくれると思いますから。だから、「見直し」というのを後日、「見直し」と言ったぞと、言わないようにひとつお願いしたいなと思います。

 それから、住民参加、これは大事なところなんですね。今の意見を私は、当初言っていたんです。今、県が考えていることは、当初言っていたんです。ところが、当初の計画では、県会議員、県会議員というのは住民の代表ですよ、一人も入れていない。意見も聞きに来ない、それでどんどん、どんどん進められた。懸念していることがたくさんあったんですよ。しかし、でき上がってしまった。進み出した。これは、だから、今、知事自身に申し上げているんじゃないんですよ。今、住民参加となると、非常に意識との間にギャップがあるんですね。そこの点をひとつ御理解いただきたいなと思いますので、これは答えは要りません。

 海砂の問題であります。

 まずは土木部長にお伺いしますが、その前に新聞をちょっと読ませていただきます。暴力団に関するところには、「特に暴力団を排除すること」、議決の中に入っているんですね。「あらゆる要求を飲まない。金をやらない。ものを頼まない。つきあわない。被害があれば直ちに警察に届け出る。」これは漁協の総会で出された言葉ですよ。根拠はないとは言えないんですよ。作文でもないんですよ。事実だから、もう本当に追いつめられてこういう、全員一致で決議しているんです。

 その最後、要望書に、「今回の理事選は、暴力団の圧力等で一名が立候補を取りやめて無投票になった経緯もあり、選挙規約改正等してほしい。」という要望が漁民から出た。事態は大変なことなんですね。そこで、先ほども県の土木部、部長は今度来られたから、余り詳しい過去のいきさつは報告がなかったと思いますけれども、非常に問題が重大になってきているということで、私がいま一つ質問します。今、罰則を強化している、やっていると言うけど、罰則というのは、基本的には二度と犯罪を起こさせないという目的があるんですね。二度とやらせないと、その点について、例えば行政上の今のシステムで、国がこう言っている、ああ言っているで十分かどうかひとつお答えいただきます。二度と犯罪に向かわせないという観点から。



○議長(林義博君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 今、罰則としましては、業務停止命令、停止処分というようなことで月を限って、数ヶ月ということでやっておりますので、それが、場合によっては罰則としてはそれほどの重さにとられていないんじゃないかという気はいたします。



○議長(林義博君) 平田議員−二十八番。



◆二十八番(平田賢次郎君) 行政のことだから、いろいろと手順・手続が要ると思いますので、罰則の強化については部内の方で検討をしていただきたいなと思います。

 最後に要望でございます。これは原の辻遺跡でございます。

 これは拠点的まちづくりの問題と原の辻とどうも重なってきているんですね。そうすると、拠点的まちづくりの方は、むだだという感覚が出てくるんです。原の辻遺跡の方は、吉野ヶ里遺跡とか何とか、いろいろとにぎやかにやっていますけれども、私は、原の辻遺跡は本当に純粋に学術的に、学問的に、そういう価値を重視してやっていただきたいと、拠点的まちづくりは、どっちかというと付加価値的なものが強いんですね。こうやって離島を活性化しようじゃないかと。活性化ということの中で生まれてきたもの、原の辻遺跡については、弥生の昔からあるものを再認識しようではないかと、そこに大きな原点の違いがありますので、これをオーバーラップしないように、純粋に原の辻遺跡の価値というものを尊重して、今後当たっていただきたいなと、そういうふうに要望して私の質問を終わります。



○議長(林義博君) 午前中の会議はこれにてとどめ、しばらく休憩いたします。

 午後は、一時三十分から再開いたします。

     −− 午後零時十分休憩 −−

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     −− 午後一時三十一分再開 −−



○副議長(末吉光徳君) 会議を再開いたします。

 午前中に引き続き、一般質問を行います。青崎議員−三番。



◆三番(青崎寛君) (拍手)〔登壇〕皆さん、こんにちは。

 どなたもそうだと思うんですが、食事後には眠気が催すものでございますけれども、一時間ほど、ひとつ御辛抱のほどをお願い申し上げたいと存じます。

 今期、県議会議員に初当選させていただきました無所属会派の青崎 寛でございます。過去においては平戸市議会議員としての経験はいたしてまいりましたが、県議会は今回が初めての経験となります。多少の戸惑いはあるとは存じますが、お許しを願い、通告に従いまして質問をさせていただきます。

 第一番目に、金子知事の基本的な政治姿勢についてお尋ねを申し上げます。

 今年は統一地方選挙の年でございました。言うまでもなく、民主主義政治社会の中にあっては、民意を反映する基礎となる大事な選挙であります。それだけに公明正大に行われなければなりません。この選挙がどのようにとり行われたかによって、その国の民主主義の成熟度をはかるバロメーターになると言われているのもそのゆえんであろうと存じます。

 ちなみに、小学館発行の百科事典によると、「正しい選挙のためには、国民は何よりも不断の政治的学習を通じて自覚ある政治的判断力を養い、それによって自主的に投票すべきことに努めるべきであろう。その際の選択の基準について排除すべき幾つかの尺度を挙げてみよう」とあり、その第一として、民主主義の世の中ではデモクラシーを口にしない候補者はいないだろうから、憲法に対する感覚をその検査のためのリトマス試験紙と考えればよい。憲法に難癖をつけて軽んずる候補者は、そのもとでの議会人として不適格な人間と考えてまず間違いない。

 第二に、権力主義者を選ぶな。権力をもてあそぶ者は国民のための政治に真剣な努力を払うはずがない。しかも、彼らは選挙においては、そつのない笑いを浮かべ、いかにも有権者のしもべのような振る舞いを示すであろう。選挙前の低姿勢、選挙後の高姿勢こそは彼らの例外のない態度であると言える。

 第三に、政治的責任無能力者は排除すべきである。勝手な結構ずくめの題目を並べ立てる候補者がいかに無責任であるかは今さら言うまでもあるまい。さらに、偏見、狭量な候補者は結果的には責任無能者と成り果て、身内にはいい親分であっても、国家政策の責めに任じ得る有資格者とは言えない。

 第四に、国際的視野のない見識なき人物は振るい落とさなければならぬ。彼らは郷土の利益をえさに有権者に取り入り、派閥抗争に明け暮れする候補者である。現代の政治においては、議会人に幅広い国際的視野と緻密な政治的判断が要求されている。これを欠く各候補者から代表を出していては政治の貧困を招くことは火を見るより明らかである。

 そして最後に、金権候補者を徹底的に排除しなければならない。彼らは民主主義政治の貧乏神である。彼らの調達する資金源はどこか。それが真っ当な金の出どころでないことは推察するに十分である。パトロンのひもつき候補者が何をするか。彼らはひもの代表者であっても、国民の代表者ではないと記され、議員に対して厳しい態度で臨むよう示されております。

 また、公務員についても、日本国憲法第十五条によって、国民主権の理念のもとに、公務員の選定、罷免権を国民固有のものと定め、一般職の公務員にあっては、国家公務員法、地方公務員法によって、国民全体の奉仕者として公共の利益のために職務に専念する義務、法令及び上司の命令に従う義務、忠実の義務などの職務上の義務と、政治的行為の制限、営利企業からの隔離、秘密を守る義務、信用失墜行為の禁止などの身分上の義務を負うと記されており、改めて初心に返り、県勢浮揚のため努力していかなければならない考えを新たにいたしておるところでございます。

 そこで二、三、知事にお伺いいたします。

 一つは、選挙についてであります。

 知事を初め、各市町村長は、政争に巻き込まれることなく、公正な行政を図るため、選挙にあっては厳正、中立であるべきであり、特に、公的権力を利用した選挙運動や当選に対する干渉は卑劣なる選挙干渉であり、民主主義社会を崩壊させる愚かなる行為と考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 二つ目は、知事、理事者の裁量権についてであります。

 公務員年次報告書の中で、「政策決定や補助金交付などで公務員に広い裁量権がある」のも不祥事の背景にあると示されておりましたが、本県におきましても、昨年来、告発文書がまかれ、第四回定例県議会土木委員会の中でも白熱した論議が交わされていたことを委員会会議録により知ることができました。これらの諸問題も多くは理事者の裁量権にかかわる問題ではないか、会議録を拝見しながら、そのように感じた次第でございます。

 そこで、会議録にある問題を含め、具体的な例を挙げ、以下の問題についてお尋ねいたします。

 去る応募型指名競争入札において、応募受付締め切り時間に間に合わなかった業者のために、締め切り時間を自分たちの裁量の範囲で延長をし、そのおかげでその業者が落札したと言われている問題。これなどは一般社会通念上、少なくとも私は、万やむを得ない事情が発生しない限り時間厳守と考えるのが世間の常識になっていると考えるものでございますが、今回、時間延長の裁量権を行使した理由が余りにも希薄であったのではないか。

 これに対し、今日、諫早市在住の弁護士龍田氏より訴訟をされております県立シーボルト大学の備品納入問題。本来、神聖であるべき大学の建設において、しかも開学を前にしてこのような訴訟を受けるということは、シーボルト大学にとっても不名誉な出来事であり、まことに残念と言わざるを得ません。この事件は、金額的には最低価格であったにもかかわらず、日付記載ミスによって失格になったと報道されておりましたが、日付記載ミスには裁量権は行使できなかったのか。日付記載ミスも、遅刻も、理事者がささいと考えればささい、重大と判断すれば重大、どちらとも判断できるような問題で合格と失格、ここに疑義が生じるのは当然であろうと存じます。「李下に冠を正さず」。

 この際、理事者の裁量権について、庁内統一された基準を制定すべきと考えるがどうか。

 また、入札条件の解釈、運用の誤りで訴訟されたと新聞報道されておりますが、具体的に県民にも理解できるような説明をいただきたいと存じます。

 次に三つ目として、去る四月三十日の毎日新聞・西海評論「平戸の敵を日蘭で」との見出しの記事の中に、「選挙の後には復讐の季節が来ると言われる。相手方を応援した業者を公共事業から外すなどして改宗を迫る」とか、また、『ある県職員の話として、「平戸は自分のところの予算で賄われなければならないから大変でしょう」と言った』などの報道がなされておりました。そして、「金子原二郎知事には、圧力をはねのけることを、担当職員には上司からの圧力に屈しないことを期待したい。事業に使われるのは税金だ。県民は復讐でなく、すばらしい事業を望んでいるはずだ。うわさがうわさで終わるかどうか、マスコミには監視する役割が課せられている」と結ばれております。これらの報道は、知事、理事者は言うまでもなく、議会にとっても屈辱な報道であり、マスコミから監視されるまでもなく、我々議会がその役目を果たさなければならない義務があると思うのでございます。

 しかしながら、残念なことに、現実には報復指名なる行為が行われているとうわさされており、かかるうわさは県民の政治、行政に対する不信を助長させるだけではなく、人への不信感を増大させ、モラルの欠如を促進させる結果となると考えるが、知事は政治生命をかけて、長崎県政下においては断じてそのような不名誉な行為はなされていないと県民に対して断言していただきたいと願うものであります。知事の強い決意のほどを表明していただきたい。

 第二点目として、地方分権と町村合併についてお伺いいたします。

 一昨年、私は、福祉・環境問題における先進地と言われておりますヨーロッパの政治、行政がどのように行われているか、四カ国を訪問して研さんしてまいりました。まず、驚いたのは地方分権の確立であります。いわゆる国は国の仕事、州は州の仕事とはっきりと区分され、市民と直結する政治、行政のすべての権限、予算ともに地方自治体に与えられ、市長、市議会が責任を持ってその地方独自の政治、行政を自信を持ってとり行っている姿を拝見し、多大なる感銘を受けて帰国してまいりました。我が国でも地方分権が叫ばれるようになって久しくなりますが、遅々として進展がなく、二十一世紀を目前にした今日に至るも、旧体制のままの中央集権国家体質から抜け出せず、これが今日の構造的な不況の原因だとも言われているようであります。

 このような中、金子知事が就任され、積極的に町村合併のための諸政策を打ち出しておられますことは御同慶にたえないところでございます。しかしながら、先ごろ行われました市町村合併に対する県民等意識調査にもあらわれておりますとおり、アンケートに対する有効回答率が三八・一%と、県民の関心もいまだ低調なのが現状であり、いかにして県民の関心及びコンセンサスを得ることができるか、今後の課題であろうと存じます。

 さきに配布されました「こえ」県政モニターからの意見の中で、知事の答弁として、「町村合併をしていく方が、まずは職員の数も減るし、町議会議員の数も減るし、町長さんも減るわけですから、行政コストは少なくて済む」と発言しておられました。私は、むしろその本来の目的である行財政改革のためには、近い将来において道州制度であれ、あるいはその他の制度であれ、国の官僚機構や県の行政機構を大幅に縮小し、行政のスリム化とコスト削減を図る必要があり、そのために地方自治体の体質強化をしていく必要があり、そのための市町村合併であることを説明した方が県民のコンセンサスは得やすいのではないかと考えますが、知事の御所見をお聞かせ願いたい。

 二つ目のモデル地域選定と調査目的については、一昨日、先輩議員から質問がなされており、答弁がなされておりますので、割愛をさせていただきたいと存じます。

 次に、第三点として、交通網の整備と環境問題についてお尋ねをいたします。

 県内二時間交通圏という目標に向かって道路網の整備が急がれているようでありますが、現在、その達成状況をお知らせいただきたい。

 また、県政の重要な柱の一つとして、これらの解消に努力がなされておりますことは承知いたしており、御努力に対しては深甚なる敬意を表する次第でございます。県政モニターからの「こえ」の中で、「全部完全に仕上げるには恐らく十五年から二十年かかると思う」と知事が答弁をなされておりますが、これらの問題は、過疎からの脱却を目指して懸命な努力をしている周辺市町村においては、未来への夢をつなぐための最優先課題であると考えております。いま一度、知事の御決意のほどをお伺いしたいと存じます。

 二つ目として、昨年の第四回定例県議会の議事録の中に、西九州自動車道の件について質疑がなされておりました。その中で、『昨年六月に、佐世保市の市民団体から市へ、駅周辺の高架道路について見直しの要望があり、「佐世保道路連絡調整会議」で検討がなされたが、解決できない問題があることが明らかになった』と当時の土木部長からの答弁があっておりました。一日も早いこの道路の完成を願う我々にとっては寝耳に水の驚きであります。これまでの建設計画は市民のコンセンサスを得ないままに着手されていたのか、疑問に思わざるを得ないのであります。

 そこで、これまでの過程と現在の状況についてお知らせをいただきたい。

 次に、さきにも述べましたが、ヨーロッパ研修に参加して反省すべき事柄が幾つかあることを感じてまいりました。その一つに、高速道路や幹線道路は人の住むところ、集まるところには建設しないという福祉と環境に最重点を置いた政治、行政の姿を見るにつけ、我が国も考え方を根本から改革、変革させていかなければ、やがて二十一世紀の、それも近い将来、後悔することになってしまうのではないかという思いに駆られているのも事実であります。六月十八日、長崎市内で事故が起こり、長蛇の渋滞になったことは記憶に新しいと存じます。報道機関でも、「マイカー中心の交通体系に限界」という報道がなされておりましたが、世紀末の今日こそ発想の転換が必要なのではないでしょうか。

 すなわち、環境エコロジーに視点を置いた環境にやさしい交通手段の促進、具体的に申し上げれば、公共交通機関の利用促進になると思いますけれども、都市部の郊外に駐車場を整備し、JRなどの公共交通機関を利用したパーク・アンド・ライドが必要と思うがどうか。また、都市部へのマイカー乗り入れ自粛など、ソフト対策を講じることこそが二十一世紀にふさわしい行政のあり方であると考えますが、理事者のお考えをお聞かせいただきたい。

 第四点目として、水産行政についてお尋ねをいたします。

 長崎県の水産業は、申し上げるまでもなく、本県産業の主幹であります。離島・半島を有する本県にとって水産業の振興はまことに重要であり、郷土の発展を図るためには水産を抜きには考えられません。しかしながら、平成九年の水揚げを農林統計で見ると、四十六万二千トンと前年比八四%と減少しており、沿岸漁業について見ても、六万七千トンと前年の九一%となっております。当局におかれましては、このため、栽培漁業、資源管理型漁業の推進、また魚礁設置による漁場づくりなど、いろいろな振興策を実施しておられることについては十分理解をし、評価をするところでありますが、今日、漁協組合長会での一番の話題は、漁業違反、密漁の問題であります。

 漁業違反、悪質密漁は、漁業秩序の崩壊を招くのみならず、善良な漁民の生活権を脅かす死活問題であり、地元漁業者の怒りは大きいわけであります。しかしながら、密漁の大半は漁業者であり、漁業者の中から違反者を出さないということも大切であります。そのため、それぞれの地先において自警活動の実施をやっておりますが、悪質・巧妙化する密漁には手をやいているというのが実情であり、この状態が推移するとすれば、漁村はますます荒廃し、活力が低下すると思うのであります。

 県北漁業協同組合長会においては、昨年からこの問題に取り組んでおり、関係取り締まり機関との協議や、主要な魚市場への密漁漁獲物の不売買の要請等、活発な論議がなされております。私も、このような密漁漁獲物の不売買の規制は密漁防止に非常に効果的であると考えており、今後ともこのような活動について、県としても大きな課題として認識していただきたいと思うわけであります。当局におかれましても、悪質な密漁を重点的に取り締まるなど、積極的に取り締まりはしていただいておりますが、残念なことに、いまだ十分とは言いがたく、より実効ある取り締まりを願うものであります。幸い平成十一年度予算の中に、新密漁のない明るい漁村推進事業費として新規の財源が組み込まれており、大いに期待しているところでございます。

 そこで、違反操業、密漁撲滅に、より効果的な取り締まり対策として今後どのような対策を考えていこうとしておられるのか、水産部長にお伺いいたします。

 壇上よりの質問は終わります。あとは自席にて、必要であれば再質問をさせていただきますので、議長の方でよろしくお取り計らいのほどをお願いして終わりたいと思います。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕青崎議員の質問にお答えいたします。

 知事の基本的な政治姿勢についてお尋ねでございますが、私は昨年三月、知事就任後の第一回定例県議会におきまして、「県政を進めるに当たりましては、誠実、清潔を信条に、公平で公正な県政を推進していく」ことを決意申し上げたところであり、この一年余り、それを真摯に実行してまいりました。今度とも常にこの姿勢に立って県政を推進してまいりたいと存じます。

 首長などの特別職も含めて、公務員については、その地位を利用した選挙運動が明確に禁止されているところであり、あってはならないことだと理解いたしております。

 次に、指名問題についてのお尋ねでございますが、県工事の発注に際しての業者の指名につきましては、長崎県建設工事入札制度合理化対策要綱及び指名基準に基づき、工事の種別、規模等に応じて、業者の技術力、工事成績、地域性等を総合的に勘案しながら、各部、各地方機関に設置いたしております指名委員会で審議の上、公正、公明に選定いたしております。

 次に、町村合併についてお尋ねでございますが、現在進められています地方分権の趣旨は、国と地方の役割分担を明確にすることによって、新しい時代にふさわしい我が国の基本的な行政システムを構築しようとするものであります。

 地方分権を確実に進めるためには、住民に最も身近な地方自治体である市町村の行財政基盤を確立し、住民への行政サービスの水準を高め、充実していくことが重要であります。そのためには、国、地方を通じ、厳しい財政状況の中で可能な限り市町村行政の効率化を図ることが必要であり、市町村合併は、その有効な方策の一つだと考えております。ただ、市町村合併は、地方分権の観点からのみではなく、少子・高齢化社会への対応や地域住民の日常生活圏への拡大、広域的な地域の振興整備の必要性などから、時代の要請であり、避けて通ることのできない課題であると考えております。

 次に、交通網の整備についてお尋ねでございますが、県では長期的かつ総合的な交通体系を整備するため、「長崎県ふるさと交通計画」を策定しております。この計画は、県内に十二の生活中心都市を設定し、その相互間をおおむね二時間で結び、「全県土日帰り圏」を実現しようとするものであります。同計画を策定した平成二年度から現在までに、高速道路の整備や高速船の就航等によりまして時間短縮が図られ、二時間交通圏の達成状況は生活中心都市間の組み合わせ六十六組のうち、二十六組から三十六組へと十組増加し、達成率は五四・五%に向上いたしました。今後、長崎新幹線、西九州自動車道等が整備されますと、平戸市と長崎市が現在の二時間三十分から一時間十五分程度で結ばれることとなるなど、二時間交通圏の達成状況は、二時間以内で結ばれるものが四十四組、六六・七%、これに二時間十分台で結ばれる十三組を加えると、五十七組、八六・四%に向上することとなります。県民の豊かな生活と県土の均衡ある発展を図るため、県民皆様の御協力を得ながら、長崎新幹線、長崎自動車道及び西九州自動車道などの高速交通網の整備に今後とも積極的に取り組み、「全県土日帰り圏」の早期実現に最大限の努力を払ってまいりたいと考えております。

 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○副議長(末吉光徳君) 出納長。



◎出納長(出口啓二郎君) 県立長崎シーボルト大学事務用備品の入札で提訴された内容についてのお尋ねでございます。

 平成十年十二月十四日に実施いたしました県立長崎シーボルト大学事務用備品の入札は、その調達予定価格が三千二百万円以上であるため、「政府調達に関する協定」に基づく一般競争入札が適用され、外国企業の参加や郵便による入札が可能なほか、公告の日から入札書受領期限までの間、随時入札を受け付ける「期間入札」であることから、通常の入札とは異なり慎重な取り扱いをする必要がありました。そのため、入札書の提出日を示す入札書の日付を厳格にとらえ、当該日付を入札条件とし、記入間違いを起こさないよう文書で指導するなど、その徹底に努めてまいりましたが、それが履行されなかったため当該入札書を無効としたところであります。本件につきましては、入札条件の解釈、運用に誤りがあるとして、諫早市の住民から住民代位訴訟の提起がなされておりますが、県の訴訟参加が認められましたので、当該入札事務処理の正当性を主張してまいりたいと考えております。

 次に、入札事務処理において、庁内統一基準を制定すべきではないかというお尋ねでございますが、物品調達、建設工事ほか、各種入札事務処理の簡素化、適正化を図るため、庁内に横断的な組織を設け、入札事務処理のマニュアル作成を現在進めております。年内に取りまとめを行い、事務処理の統一化を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(末吉光徳君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 佐世保道路連絡調整会議の検討過程と現在の状況はとのお尋ねでありますが、佐世保道路連絡調整会議は、国、県、佐世保市で組織し、事業促進のため連絡調整を行っております。昨年六月、佐世保市の市民団体から「佐世保道路の高架構造見直しに関する要望書」が市に提出されました。都市計画決定の重みはありますが、佐世保市からの要請があり、高架案、地下案、半地下案、平面案について、技術的、制度的課題を連絡調整会議の場で検討いたしました。その結果、安全性、地域分断、工事費などの面から、構造の見直しは困難であることが再確認されました。現在、高架構造の中で佐世保にふさわしい景観となるよう協議いたしております。

 なお、佐世保道路の本年度の事業といたしましては、インターができる矢岳地区などの地元設計協議と、既に協議が整っている地区においては用地交渉を進めるとお聞きしております。



○副議長(末吉光徳君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) パーク・アンド・ライドの必要性、あるいはマイカーの自粛などのソフト対策が必要ではないかという御質問でございます。

 近年、マイカーの普及によりまして、長崎市や佐世保市などの都市部におきましては、慢性的な交通渋滞が発生し、市民生活や経済活動に深刻な影響を与えており、交通渋滞の解消は重要な課題と考えております。このため、建設省、運輸省、県、県警等で組織いたします「長崎県交通渋滞対策協議会」におきまして、新渋滞対策計画を策定いたしまして、バイパスの整備、あるいは交差点の改良、バスベイの設置等のハード事業や、マイカー自粛運動、駐車場案内システムの導入、右折帯、バスレーンの設置といったソフト事業など、総合的な対策を推進しているところでございます。

 議員御指摘のとおり、都市郊外に駐車場を整備し、JRやバス等の公共交通機関を利用するなど、マイカーの乗り入れそのものを抑制することは、渋滞の緩和ばかりでなく、環境にやさしい交通政策としても大変重要であると考えております。

 パーク・アンド・ライドにつきましては、現在利用されている駐車場に加え、新たな駐車場の確保を図るため、JR等の駅周辺を初め、バス営業所、スーパーなどの大型店舗等の駐車場についても活用できないか、具体的に検討をしているところでございます。

 また、マイカー自粛運動につきましても、年間を通じた取り組みやシャトルバスの増便に努めるなど、今後とも関係機関の協力を得ながら交通渋滞の解消に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(末吉光徳君) 水産部長。



◎水産部長(徳島惇君) 密漁・違反操業の効果的な取り締まり方法についてのお尋ねにお答えいたします。

 新たな海洋秩序に対応した栽培漁業の推進や資源管理型漁業の展開を図る上で、漁業取り締まりはますます重要となってきております。

 県におきましては、現在、五隻の高速取締船と航空機を活用いたしました海・空一体となった取り締まりを実施してきております。

 また、県下の海上保安部、県警、県で組織します「長崎県漁業違反取締強化推進会議」を設置するとともに、県下三海上保安部との「漁業違反取締連絡会議」を開催するなど、取り締まり関係機関との連携を図っております。

 さらに、漁業者がみずから実施いたします監視活動を支援し、密漁防止を図るため、平成六年度に創設いたしました「密漁のない明るい漁村推進事業」を、本年度からは「新密漁のない明るい漁村推進事業」として再編しまして、対象海域の拡大と密漁防止の啓発活動等の充実を図ってまいっております。

 議員御指摘のとおり、海区漁業協同組合長会等との連携強化による密漁防止策を講じることが重要であると認識いたしております。

 県といたしましては、近年の悪質・巧妙化しております密漁に対処するため、自警船等との連携を行った取り締まりの実施、最新鋭機器を活用した夜間取り締まりの強化、陸上内偵捜査の充実、県警等との合同取り締まりの実施を行うなど、今後とも実効ある取り締まりに努めてまいります。



○副議長(末吉光徳君) 青崎議員−三番。



◆三番(青崎寛君) 御答弁ありがとうございました。幾つか答弁漏れもあるような感じもするんですが、再質問を順にさせていただきたいと思います。

 まず、選挙についてでありますが、公平、公正にやるのが当然である、これは法律で禁止されているんだから、自分もそのとおりであるということ、それをお約束していただけたということだと思うので、これは了解したいと思います。

 次に、知事、理事者の裁量権ということでお尋ねをしてまいりたいと思うんですが、先ほどマニュアルづくりをすると、今までのやり方に幾らか欠陥があったということをお認めになったと思うわけですね、新しくやり直そうということなので、いわゆる庁内統一したマニュアルづくりをすると。しかし、年内にというのは少し遅過ぎるんじゃないですか。これだけいろんな形で新聞でたたかれ、裁判までされておるんですから、もっと急いでやらなければいけないんじゃないか。私も、この質問書を出した後に、第一回定例県議会総務委員会の会議録を読ませていただいて、「ああ、やっぱり県議会でもこれだけ問題にしていただいておったんだな」と思って、県議会の先輩議員の皆さんに敬意を表したんですけれども、やっぱりこの問題というのは非常に重要な問題だと思うんです。特に、業者にとって失格になるということは、いわゆる飯の種をとられるということなんですから、それを会議録によると、班長が判断してやってしまった、上司には相談がなかったというような会議録のようなんですが、それは本当なんでしょうか。(発言する者あり)



○副議長(末吉光徳君) 出納長。



◎出納長(出口啓二郎君) お尋ねのありました物品調達の入札の問題につきましては、会計課の事務担当者のところでやっておりますが、そこの参事が、一日に数多くの入札をいたしますので、瞬時に判断していかなければならないという場合もございます。本県の場合には入札条件等に厳しく日付を位置づけたということから、その日付が指示した日をオーバーしておった、超えておったということから失格にしたわけでありまして、そういったことも踏まえながら、各部によってもろもろのそういう取り扱いが異なるというのはおかしいんじゃないかということから、今、マニュアルをつくって、統一したものをつくっていこうということで、今、作業を進めているところでございます。県庁内にはさまざまな種類の入札がありますので、できるだけ早い機会にマニュアルをつくりまして、統一した基準でやっていきたいということで、先ほどお答えさせていただいたわけでございます。



○副議長(末吉光徳君) 青崎議員−三番。



◆三番(青崎寛君) それは急がなければならないけれども、年度内しかできないというような答弁のようなんですが、これは壇上でも申し上げたとおり、ある業者は遅刻したのに、それを裁量権で許してもらったんですね。今度の場合は、これが指名の条件であったから許せなかった。一般の市民から、県民から見れば、どっちも同じようなものじゃないかという考えしか持てないんですよ。ですから、早くこれを、こういう場合は裁量権を使っていいけれども、これはだめだという基準をつくらなければ、これだけ大きな問題になりながら今まで放置され、そして年内にしかできないというのは少しおかしいような気がするんですが、もうちょっとこれを急いでつくっていただいて、こういう県民の疑義というものにこたえてもらわなければ、これは業者も大変だと思うんです、どこまで許してもらえるのか。私も、いわゆる日付の問題が出たときに、業者の方に聞いたら、これは、このくらいならちょっと書き直して許してもらったことがあるんですよという話が多いんですよ。ですから、そういう中で変に県民に誤解を与えないためにも、やはりそうしたことについてはちゃんとした説明をするか、あるいは早くマニュアルづくりをして、もう二度とそういう誤解を招かないようなことをしなければ。この前の新聞だって、あれでしょう、大きく載せられたのは、深江で被害を受けた住宅を県はあそこに移築したと、あたかも県がインチキしたような報道がなされました。しかし、いろいろ話を聞いてみますと、そうじゃないでしょう。あなたたちがちょっとした、いわゆる気遣いが足らなかったために、ああいうことを書かれてしまう。ですから、ああいうちょっとしたミスでも、気遣いが足らないことでも、あれだけ大きな報道をされるんですから、こういう重大な問題は、もっと早くちゃんとした庁内統一をして、そして誤解がされないようにやっていただかぬと、県民の信頼は得られないんじゃないかと思うんですが、なるだけ早く、年度内というと来年の三月でしょう、そんなにかかるんですか。



○副議長(末吉光徳君) 出納長。



◎出納長(出口啓二郎君) 先ほど申し上げましたのは、年内に取りまとめを行うということで申し上げましたので、そんなに長くかからないと思いますが、ただ、さまざまの入札が事務担当者の段階で瞬時に決定されるということは、入札担当者の恣意にわたるというようなこともあろうかということも懸念いたしまして、この統一したマニュアルをつくろうと、こういうような場合には上司に相談しろと、そういうようなもろもろ細かいところまでの指示をしたマニュアルをつくっていこうということで、今、準備作業をしているところでございます。



○副議長(末吉光徳君) 青崎議員−三番。



◆三番(青崎寛君) これだけ組織が大きいんだから、なかなか統一したものをつくるのは大変だろうとは思います。しかし、なるだけ急いでひとつこのことについてはやっていただきたいと思うんです。

 それから一つ、知事の裁量権ということについて知事にお伺いしたいんですが、事業における知事の裁量権というのは、どの程度の範囲まで持っておられるというふうに知事は思っておられますか。(発言する者あり)

 いきなり言われてもあれでしょうし、例を申し上げましょうか。例えば、事業を起こしたときに、採択基準というのがありますよね。採択基準が満たされていれば、大体知事はそれを認めなければいけない。例えば、国から補助事業がきます。長崎県にたった一つしかない。そして、七十九市町村にそれを伝達したら、十ばかり出てきた。当局が調べてみたら、採択基準に合うのが三つあった。どうしても、その三つの中から一つを選ばなければならないというときに、私は、そのときがやっぱり知事の裁量権が出てくるんじゃないだろうかと、そう思うわけですね。そのほかのことで変に裁量権を使ったらおかしくなるんじゃないか。例えば、どうしてもあの町を入れたい、採択基準には入っておらぬ、しかし、あれを入れろと言ったら、これはちょいと裁量権の乱用になるんじゃないかと思うわけですよね、この辺についてどうですか。



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 今言われたようなことを、私、今までやったことがないものですから、大体皆さん方から、それぞれ決裁業務というのはきますね、下から印鑑が上がってきますから、最終的には私が印鑑を押すということになっているので、あれはすべてに、いろいろな問題について、それぞれ知事はここまで、それから各局・支庁長の範囲はこれまでとか、いろいろ分かれておるようですけれども、私は私に与えられた権限の中で一応やっておるつもりでございますけれども、今までそういう事例はないし、また三つ残ったとき、どうするかということについても、私は余り自分で考えないで、みんなの意見を聞いて、じゃ、最終的にこれが一番いいかと、やっぱりそれをやって、本当にその地域のためになるかどうか、どれだけその地域は熱意があるかと、そういったようなことを重点的に考えてやるつもりにしております。



○副議長(末吉光徳君) 青崎議員−三番。



◆三番(青崎寛君) まことに立派な御答弁で、大変すばらしい知事だと思うんですが、(発言する者あり)いま一つ逆のこともお伺いしておきたいと思います。たった一つ、これは採択基準に残ったけれども、どうもこの首長は気に食わぬと、そこで離してやろうかいということもないでしょうね。(笑声・発言する者あり)



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 私は、そういうお尋ねはいかがなのかと思うんですよね。(発言する者あり)今まで、いろいろな事業が出てきて、そういうようなことをしたことはありませんし、やっぱり必要なものはやれということでやっていますし、先ほどの新聞を見て、先ほど壇上からのお話を聞いておりまして、私はこの日蘭の問題なんていうのは、長崎県全体にとって、平戸にとって、大変大きな問題という認識を持って取り組んでおります。したがって、選挙が終わった後もいろいろなことを言われておるけれども、予算をちゃんとつけてやらないと、平戸は金がないんだから、長崎県ができるだけ協力してやらなきゃいかんよというような話をしながら今日まで進めてきておりますので、そういうことがないように、これからもちゃんと、そういった疑惑が持たれないように努力していきたいと思っております。(拍手・発言する者あり)



○副議長(末吉光徳君) 青崎議員−三番。



◆三番(青崎寛君) 最終的にはここまで質問したかったんですけど、先に知事から答弁されてしまって、もう言うことがないんですが、本当によろしくお願いしておきます。あの新聞を見て本当に驚くんですよ、あんなことを書かれるのは。いかにもだれかが言ったようなことで書かれております。ですから、ああいう報道がなされないようなことでなければ本当はいかぬと思うんですよね。(発言する者あり)ですから、ぜひひとつそういうことがないようにしていただきたいのと、私は、知事の裁量権は余り使っちゃいかぬとは言っていないんです。使うべきところはちゃんと使っていただきたいんですね。(発言する者あり)そして、特にいま一つ非常に裁量権で重要なのが、例えば採択基準を満たした、ところが、ある市町村は非常に財政力が弱い、そこでひとつ男、金子知事がここで出てくるという、県単事業をつけるというのも、これは裁量権の大きな一つだと思うんです。そういうときこそ、やっぱり裁量権をひとつ使っていただきたい。

 そのほかには、そういうことでお願いしたいと思うんですが、いま一つ、指名権については、先ほど指名のちゃんとした組織の中でやっておると。長崎県告示第五百九十六号、これによって指名をやっているという答弁をいただいたわけなんですが、実は先日、田平土木事務所に行って調べてみたんです。そうしたら、これはある港湾事業なんですが、これは業者の名前は申し上げませんけれども、平成十年の六月に、いわゆる事業が二つあって、そのときこの業者は二つの指名を受けた。七月には三つの事業があって二つ受けた。八月には二つの事業があって、二つ指名を受けた。九月は六つの事業があって二つ受け、十月には二つの事業があって二つ受けた。十一月には一つの事業があって一つ指名を受けておるんですが、十二月に入ってから二つ事業が出たけれども、ゼロだった。一月は二つの事業が出たけれども、ゼロだった。二月には二つの事業が出て一つ。三月は一つの事業が出てゼロ。六月は四つの事業が出てゼロ。これを六月から十一月までの事業数十六の中に十一指名を受けているんですが、十二月から六月まで、十一の事業のうちに一つしか指名がない。こういうことを見ますと、先ほど知事は、ちゃんと指名委員会の中でやっておりますと言われましたけれども、こういう実態が出てまいりますと、本当なんだろうかという気がするわけです。ですから、もしこれが正当なる指名であれば、この工事指名基準のどこに違反したからこうなったのか。ですから、これはだれとは言いません、平戸の業者の中にこの指名基準に違反するような業者がいましたか、そのことをお答えいただきたい。(発言する者あり)



○副議長(末吉光徳君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 議員に提出いたしました港湾の資料からの御質問だというふうに思いますが、議員の言われる内容では業者を特定しかねますので、具体的な回答ができませんが、一般的に申し上げれば、指名回数は工事の内容、規模等によって異なることがございます。



○副議長(末吉光徳君) 青崎議員−三番。



◆三番(青崎寛君) それはわかるんですよ、それはわかるけれども、余りにも極端過ぎやせぬかと。業者にとって指名されるか、されないかというのは、会社が成り立つか、成り立たないかということなんです。これは平戸、特に平戸の業者ですけれども、(発言する者あり)私にとりましては、いわゆる平戸の業者が仕事がなくなって退廃してしまうということは黙って見ておられぬわけです。何らかの理由があってこうなるならわかりますけれども、何の理由もなく、こういう指名のあり方というのはいかがなものか。それこそ私は知事の裁量権で、これはおかしい、ひとつ一回調べてみよう、今こそ裁量権を発揮すべきじゃないかという気はするんですけれども、いかがでしょうか。(発言する者あり)



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 私、今初めて聞きましたので、それはいろいろな事情があってそういうふうになったんだろうと思うんですが、どういう事情だったのかは後で調べてみるということにしましょう。



○副議長(末吉光徳君) 青崎議員−三番。



◆三番(青崎寛君) 知事が御存じないと言うので、幸いでした。ぜひ知事の御努力によって、こういう変な指名のあり方というのは変えていただかなければ、だれがやったかわかりません、田平土木事務所の所長に言っても、はっきりした答弁ができないんです。ですから、こういうことをやるならやるで、県民に、だれに聞かれても、こういう理由でこうしましたと答弁できるようなことで行政というのはやってもらわなければ、これから大変な時代を迎える中で、やっぱり県民同士が疑い始めたならば、これは全く長崎県の繁栄というのは出てこないと思うんです。ですから、ぜひちゃんとした調査をされて、そして、別にこの業者に、いわゆる指名基準に違反するようなことがなければ、もとに戻していかなければいけないんじゃなかろうか、こういう感じがするんです。

 そのほか、松浦からも同じようなものがあるんです、調べてみますと。ですから、ぜひこの点についても調べていただいて、はっきりした回答を後でいただきたいと思うんです。今初めて聞いたのでわからないということであれば仕方ありません。ただ、私は通告しておるんですよ、これを質問するぞということでね。田平土木事務所の所長にも、ちゃんとした回答ができるように、部長まで書類を出しておきなさいよと言っておるんです。ところが、それがきていないということは、ちゃんとした回答ができなかったのかもしれない。ですから、ぜひひとつ再度調査をしていただいて、またここで、本会議でこんなことを言わないですむように、ひとつお願いをしておきたいと思うわけです。(発言する者あり)

 次に、地方分権についてお尋ねしたいと思います。

 私、壇上で、いわゆる市町村合併というのが目的ではなくて、単なる手段でしかない。将来の本当の目標は何だろうというのがまだはっきりわかっていないんじゃないか。国の方でも、将来の市町村の数を三百にするとか、千にするとか、いろいろ言われております。そういう中で、ただただ、将来、財政的に大変だから市町村を合併しなさい、そうすれば町の数も減るし、議員の数も減る、職員の数も減るから、いわゆる行政のコストが安くなると言われても、やはり地方にとっては、いわゆる職場がない、ない上に職員まで減らされて何で合併かという声もあるわけです。ですから、そうじゃないんだと、分権を受ければ、当然、地方の仕事は増えてくる。増えてくれば、職員は減らすどころか、むしろ末端の職員は多くなるだろう。むしろ減るのは国と県なんだということを訴えていかなければ、なかなか市町村合併というのも進んでこないんじゃないだろうか。いわゆる合併委員会の中でも、いろいろ質問がなさておりました。かえってそのくらいなら、今のままがいいじゃないかという委員からの質問まであっておったわけです。そうじゃないんだということを県民にもっと普及させるためには、やはり知事がおっしゃるようなことではなくて、もっと本当の将来の目標はこうなんだということを示した上で町村合併を説いていくべきじゃないかと思うんですが、将来のいわゆる国、県、市、これを三層制にするのか、二層制にするのか、知事のお考え方として、将来はこれが目標なんだ、だから市町村合併が今必要なんだという、何かそういうお考えがあったならばお聞かせいただきたいと思うんですが。



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 何のために合併しなきゃいかぬかということについては、今議会でも随分いろいろとお話をしているのであって、単に町長さんの数が減るから、議員の数が減るからというのは、たまたまある懇談会の席で言ったことをとらえて、その一面だけで、それはそういったことの要素もありますよ、しかし、その一面だけじゃなくして、将来こういった形になるからということは何回もこの議会で言わせていただいておるわけなんですね。だから、その懇談会で言った一面だけをとらえて、そういうふうなことで誤解をしていただくと、これは正直言って、県民からの誤解を生じますので、そういったことではございませんので、ちゃんとした将来目的をもってやっていると。

 私は、最初から言っていることは、これから地方分権がどんどん進んでいくと、そして県に地方分権が進んできたら、県はできるだけ町村におろしていく、町村におろしたら、町村はそういった仕事に対応していくためには、今までみたいな体制ではなかなか難しいんじゃないかと。町の中で企画して町で仕事をやっていく、特に今度、立案して、企画して、自分の町にはどういうものをつくっていかなきゃいかぬかということをこれからは積極的に考えていくためには、どうしてもそういった人材は必要とするし、今の町政規模でそれがやれますかといった話はしたりしています。決して数が減るからだけということでそんなことは言っていませんので、誤解のないようにお願いいたします。(拍手・発言する者あり)



○副議長(末吉光徳君) 傍聴人の方は静かにお願いします。青崎議員−三番。(発言する者あり)



◆三番(青崎寛君) わかるんです、それはね。ただ、余り財政面ばかりが先に出て、じゃ、知事のお考えとしては、将来、いわゆる二層制なのか、三層制なのか、最終的には二層制なのか、三層制なのか、あるいは町村の数が三百なのか、あるいは千なのか、そして理想的な市町村の最小の数はこのくらいまでは合併してほしいというような、そんなあれがあるんですか。そういう最終目標がなければ、ただ将来は財政が厳しくなるから、まとまらなければどうしようもないぞと、いわゆる財政面からだけそういう形の話があっても、将来の展望が開けてこなければ、なかなか合併というのは難しいんじゃなかろうかと、そういう気がするわけです。ですから、将来、いわゆる国、県、市という今の三層制をとっていくのか、あるいは、もう県を廃止したような形で、国と地方自治体とでヨーロッパ型の二層制にするのか、将来こうなるんだという一つの目標というものをやっぱり国か、あるいは知事が示していただかなければ、なかなか、今できないんじゃなかろうか。今は苦しいけれども、将来はこんなに明るいんだという展望がほしいんですよ、でなければ、ただただ財政が厳しくなるから合併だ、合併だと言われても、なかなか市町村はついてこれないんじゃなかろうかという気がするわけなんですけれども、いかがでしょうか。



○副議長(末吉光徳君) 総務部長。



◎総務部長(溝添一紀君) 合併の最終目的はというお話でありますが、現在のところは、一つの構図は国対地方であります。これを従来の主従関係と申しますか、一般的に縦と言われておりますが、これをまず平等ということにしようということであります。

 もう一つは、地方の中の都道府県と市町村のあり方でありますが、これは従来から基本的、基礎的行政体としての市町村と、調整的なもの、あるいは広域的なもの、あるいは補完的なものが広さゆえの都道府県という位置づけでありまして、現在のところ、地方自治法の大改正があっておりますが、この都道府県、市町村という仕組みは動くことはありません。ただ、議員がおっしゃいました合併のモデル案的なものはお示しをするというのは県の責務でありますから、その辺については、ここ一、二年かけて市町村の中で協議する材料をお示しするということは取り組んでいる次第でございます。(発言する者あり)



○副議長(末吉光徳君) 青崎議員−三番。



◆三番(青崎寛君) ぜひ住民の十分納得できるような形のことをやっていただかぬと、このアンケート調査でも、皆さんは五〇%の県民が賛成していると言いますけれども、実際は三八・一%の回答しかないんでしょう。その五〇%の賛成ということは、一六%しかないんですよ、そうじゃないんですか、どうですか。



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 昨日か、一昨日だったですね、何も強制しようということではないんですから、あくまでも町村合併は自主的ですよということもこの前お話したと思うんですよね。だから、我々もそういったことをこれからはモデルケースをつくったりして、合併したらこういった形になりますと、だから、そこでいろいろな判断する材料を与えなきゃ町民の皆さん方もわからないと思います。決して強制するなんてことは一言も言っていません。だから、私は、そういったものを、これからモデルケースを来年までにつくるということも何回もお話をしているし、しかも、財政的なものだけで言っているお話じゃないですよ、いろいろなものの仕組みの中で言っているんです。全国は二段階なるか、三段階なるかというのは、それは将来の構想だから、今この時点で私としてはお話するわけにはいきません。ただ、私は、県内における町村というのはこうあった方がいいんじゃないかなという理想的なものの数字を来年ある程度出しましょうと、そういった中では、そうすることによって、どういうメリットがあり、デメリットがあるかということを出すことによって住民の皆さん方に判断していただこうというようなお話をしているわけですから、一、二のことだけとらえておっしゃられても、なかなかその辺は、ただ、ぜひ御理解していただきたいと思うんですね、決して強制はしません、これはあくまでも自主的な問題ですから。



○副議長(末吉光徳君) 青崎議員−三番。



◆三番(青崎寛君) 私も強制しているとは一言も言っていないんです。いわゆる住民の理解度がこれではまだ足らないよと。回答率が三八・一%、その半分が賛成だと言っても、これでは賛成とは言えないんじゃなかろうか、半分とは言えませんよと。これをもっと多くの理解を得るためには、将来、町村合併すれば、こんなに明るくなるんだよという、その大きな目標を示す必要があるんじゃないかと、こういうことを申し上げておるんであって、私も町村合併推進派なんです。(発言する者あり)いえ、いえ本当なんですよ。ただ、今度の選挙でこれを言ったら票にならないといって、みんなから言われた、そのくらいしか町民の方は思っていないんです、まだ。ですから、もっと宣伝しなければ、町村合併、合併と言ったって、そう簡単にはいきませんよということで申し上げておるのであって、ぜひひとつ、どうか今後とも頑張って、これは前向きに進めるようにお願いしたいと思います。

 次に、私どもにとって一番これは大事なことなんですが、県内二時間交通圏構想というのは、今、特に北松、平戸、生月というのは、これを早く完成してもらわなければ、観光、あるいはその他の事業についても非常に衰退してきておるわけで、どうにかしてこれを急いでつくっていただきたい。そういう中で「地域戦略プラン」というのが最近出てまいりました。これは私ども大変喜んでおるんですが、ただ、幾らか気になるのが、いわゆる予算的な関係で今までの事業はどうなるんだろうか、今までの事業の上にこれが乗っかってくるのか。

 それから、いま一つは、農道、林道、国道、県道、いろんなものがあるんですが、今までの私たちの常識では、いわゆる農林水産省の予算は農道…。



○副議長(末吉光徳君) 時間です。

 関連質問に入ります。冨岡議員−二番。

          〔関連質問〕



◆二番(冨岡勉君) 同僚青崎議員の質問に、一つだけ関連質問をさせていただきます。

 今、説明というか、質問が途中で途切れたんですが、それに関するようなことだと思うんですが、県内の二時間交通圏構想というのを今説明を聞いたんですが、私、例えば長崎と佐世保を結ぶのに、二時間だったら非常にかかり過ぎるんじゃないかなと思うんです。現在、JRで、シーサイドライナーで行きますと一時間二十分ぐらいですか、高速で行っても大体それくらいですね、これは基準は長崎駅から佐世保駅だと思うんですけれど、それをやはり一時間以内ぐらいでやってもらいたいと思うんです。特に、県都長崎と佐世保を結ぶというのは非常に重要な道路、交通手段になると思うので、その点につきまして、現在、西彼杵道路というのが計画されていると思うんですけれども、その進捗状況と、それから、見通しとして何年後ぐらいには一時間以内、あるいは五十分ぐらいになるんだろうか、そういった点を教えていただきたいと思っております。(発言する者あり)



○副議長(末吉光徳君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) まず県内二時間交通圏構想でございますが、佐世保と長崎については一時間で結ぼうという目標でやっております。

 お尋ねの西彼杵道路の関係でございますが、現在、平成六年に地域高規格道路の計画路線に指定されまして、最重点事業ということで積極的に取り組んでおります。昨年、その一部でございます西海パールライン有料道路を供用開始いたしました。現在は第二西海橋を含む区間を江上バイパスとして事業を進めております。

 今後でございますが、西彼町の小迎から大串までの間、それから両方側からということで、長崎側からも事業に着手できるように、今、調査を進めたいというふうに考えております。

 それから、西彼杵道路は延長が五十キロというふうに非常に長いものですから、また、多額の事業費を要しますので、区間を分けて順次整備を進めていくということとしております。全体の完成には長期間を要すると考えられますが、有料事業の導入なども検討しまして、できるだけ早期完成を目指してまいりたいというふうに思っております。



○副議長(末吉光徳君) 冨岡議員−二番。



◆二番(冨岡勉君) 西彼杵道路は一キロに大体五十億円ぐらいかかるというふうに、私、聞いておりますけれども、そうしますと、県の道路予算が大体六百億円、そのうちの一割ぐらいを毎年つぎ込んだとしても約五十年かかるんですね。その期間中は、すなわち佐世保へはやはり高速で行ったり、新幹線ができるかもしれませんが、一時間以内にはならないということになるんじゃないかなと思っております。もし地域高規格道路ができますと、スピード違反をすれば三十分ぐらいで行けるというような、(発言する者あり)佐世保と長崎の距離が非常に近くなり、また、これは県勢の発展につながるんじゃないかなというふうに私自身は思っておりますが、どうでしょう、スピード違反をしなくても、どれくらいかかるかという見通しはいかがでしょうか。



○副議長(末吉光徳君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 現在の時点では、先ほど申しましたように、いつまでかかるということは申し上げる段階ではございません。できるだけ早期に、調査を進めながら計画を進めてまいりたいと思っております。



○副議長(末吉光徳君) 冨岡議員−二番。



◆二番(冨岡勉君) したがいまして、二時間交通圏構想というのは、今の、時間がこんなに世の中短くなっているのに、県内が二時間でというのは少し時代遅れになっていると思っております。私自身は、今の世の中、一時間交通圏構想というのを二十一世紀に、少なくとも長崎と佐世保の間だけは、早急にそういった交通手段を考えていってほしいと思っております。

 終わります。



○副議長(末吉光徳君) 松田議員−三十五番。

          〔関連質問〕



◆三十五番(松田正民君) 知事は、先ほど基本的な姿勢として、公平、公正、清潔を旨にやるつもりだと、やってきておるんだと、そういう謙虚な姿勢を先ほど伺ったところでありますが、なおかつ、それと同時に、今、質疑の中でそれぞれの問題を指摘すると同時に、特に、その中にあって知事及び理事者の裁量権、それから報復指名、そういったもの、あるいは事業を含めて、そういう行為がないように取り組んでいきたいというような話でございました。だが、しかし、現実的にはそのような行為が行われておるのかどうか、公平、公正、清潔の中でその動きが果たされておるのかどうか、そういうことを考えてまいりますと、大変疑問という、そういう感じを持たざるを得ないわけであります。

 その問題については、先ほど指摘をされていたようでありますけれども、あえて改めて申し上げたいわけでありますが、この土木行政については、先ほど知事が申されました入札制度の要綱、あるいはまた指名委員会、そういったいわゆる有識者の皆さん方の総体的な意見の中で総合的に指名というものが組まれておる、間違いのない事実として指名は行われておる、そういう回答でありました。しかし、事実はそのような行為が行われていないですね。

 あえて申し上げますならば、さきの土木委員会などでもお話がありましたように、何らの実績、あるいは経験もない者が指名に入り、仕事をとる。そしてその結果、仕事は別会社に丸投げ、こういった事実というものがあるんでしょう、そういった話も私は聞いておるわけですよ。しかも、先ほど県北地区、平戸地区ばかりじゃありません、選挙後における動きというものを私なりに拝見をしてまいりますと、その指名というものの数、いわゆるある業者を取り上げてまいりましても、それなりの実績と、そしてこれまでの経験というものを踏んだところで、多くの指名を過去においては受けてきたわけであります。だが、しかし、その選挙後においては、近い選挙後においては、全く、その指名というのがほとんど入らない、そういう現実をかいま見ることができるわけです。そのことについて知事は、「初めてのことで、これからの検討としてみたい」というようなことでありますけれども、「自分としては、そういうことについてはまだ存じあげぬ」、そういった話、答弁でもあるようでございますが、そのような答弁、見解でよろしいんですか。私は、その後における知事の発言ないしによっては、その事実関係というものも、今後、具体的に行動を起こしてまいりたいと、そのように思いますが、先ほど青議員の方から指摘をされたことについて、「全く存じあげぬ」、そういう話でありましたが、そのような答弁でよろしいんでしょうか。



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 回数で、数が何月、何月、何月というのは初めてですよ、本当に。だから、初めて聞きましたから、初めてと言ってお話したわけなんです。ただ私は、知事になりましてから、今お話していることは、ペーパーカンパニーはだめだぞと、しかし、これはどこがペーパーとか言うことはしないと、やっぱりちゃんと技術者がおって、そしてちゃんとした仕事をやるようなところを考えながら、そういったことを示していかなきゃいけないよという話の指導は絶えずやっております。そして、できるだけ皆さん方に満遍なく、公平、公正にと言ったって、これはまだどこがとるかわかりませんから、そこまではできませんけれども、ただ、特に私が強調しているのは、そういう技術的な問題と、そういうペーパーカンパニーとか、そういうのは今後やっぱり注意しなきゃいかぬなと。先ほどのお話については、数を何月、何月、何月というのは初めて聞きましたので、そういうような答弁をさせていただきました。



○副議長(末吉光徳君) 松田議員−三十五番。



◆三十五番(松田正民君) 時間がないようですから簡略にお話をさせていただきますが、報復指名のことについては、また別途、機会を見てお話をしたいと思いますが、報復事業についても、これありなんですよ、選挙後においてですね。具体的に申し上げますなら、県下における森林組合、組合の事業をやろうとする、その事業を大きく取り上げてやろうとするにもかかわらず、県の職員の執行部が、いわゆる選挙に引っかけて、「君がそういう行為をするならば、その事業予算はあげませんよ」、しかし、当初予算としては仕事をして上がってきておるわけですよ、上がっておるにもかかわらず、その予算をはねる。それも、しかも執行部、幹部の職員が、予算として計上しない、選挙期間中にそういったまがいの話を執行部がやっておるんですよ、知事、そういうことでいいんですか、執行部がやろうとしておるんですよ。それをやはり長である知事が…。



○副議長(末吉光徳君) 時間です。



◆三十五番(松田正民君) −責任を持って、いわゆる指導というものをよろしくお願いをしたいということを希望しておきます。よろしくお願いします。



○副議長(末吉光徳君) 西村議員−一番。



◆一番(西村貴恵子君) (拍手)〔登壇〕日本共産党の西村貴恵子でございます。

 私は、十二年ぶりに県議会で唯一の女性の議員として議席を与えていただきました。女性は介護や子育て、家族の健康や環境問題、職場でのセクハラや賃金、昇格、就職での差別、夫の暴力など、さまざまな苦労と苦しみを背負わされています。(発言する者あり)それだけに、県政に女性の願いを届けてほしいという切実な思いが党派を超えて私に託されたことを全身に受けとめながら、今後四年間、県民の願い、そして女性の願いの実現のために努力してまいります。よろしくお願いいたしまして、質問に入ります。

 第一に、少子化対策等につき、四点質問をいたします。

 まず最初に、乳幼児医療費助成の年齢拡大と現物給付の実施についてであります。

 厚生省の調査でも、女性が一生の間に生む子供の数は全国平均で一・三八人です。長崎県でも一・五八人と、人口を維持するに必要とされる二・〇八人を大きく下回っています。県が九六年に調査した子育てに関する意識調査では、理想とする子供の数は三人と答えています。理想とする子供の数を生めない理由の一番は、養育費や教育費など、経済的負担が大きいことです。

 昨年九月定例県議会に、「乳幼児医療費制度の拡充と現物給付を求める請願」が新日本婦人の会から出されました。幼い子供の手を引きながら、若いお母さん方が一生懸命に集めた二万三千六百三十八人の署名が添えられたこの請願は、傍聴席から子供の手を握り締め、祈るような思いで見守る母親たちの目の前で不採択になりました。請願の趣旨説明で、「収入も少ない中で子供の病気は待ったなしです。いつでも安心して、お金の心配なく病院に行けるようにしてほしい。給料前に子供が発病しても、窓口で一時的に払うそのお金がなくて、病気をこじらせはしないかと心配しながら病院に連れて行くことができない、そういうことがある。窓口で立てかえ払いがなければすぐに病院に行けるのに」と訴える若い母親たちの声が知事には聞こえますか。この声にこたえてこそ、安心して子供を生み育てられる環境をつくることができるのではないでしょうか。ここにこそ行政の果たす役割があると思います。

 全国的に乳幼児医療費無料の年齢拡大が前進し、九州内でも鹿児島県は五歳児までの医療費が無料です。県内でも大村市や長与町は就学前まで無料です。長崎市はこの定例会で、三歳までの入院の医療費無料化の予算が提案されています。また佐賀県では、九八年一月から償還払いを現物給付に改善しました。乳幼児医療費無料化を就学前まで拡大し、制度を利用しやすくするためにも、償還払いから現物給付に切りかえるべきと思いますが、知事はいかがお考えですか。

 二つ目に、学童保育の充実についてお尋ねいたします。

 安心して働き、安心して子供を生み育てたいと願う父母の切実な願いにこたえているのが学童保育所です。昨年度から小学生の放課後の公の事業として位置づけられました。にもかかわらず、補助金は実際の運営費のわずか四分の一程度にしかならず、指導員の労働条件や父母負担へとしわ寄せされています。学童保育所の円滑な運営のために、県として、家賃や人件費への補助を行い、市町村や親の負担を軽くすることについて、知事のお考えを伺います。

 また、県の施設整備費が余裕教室に限られており、この二年間でたった三教室しかできていません。学校施設内のプレハブ建設など、公有地への建設を求める声が大きく上がっていますが、いかがですか。

 三つ目に、チャイルドシート対策についてお伺いします。

 来年四月から道路交通法が変わり、六歳未満児の子供を同乗する際はチャイルドシートの使用が運転手に義務づけられました。しかし、乳幼児の命を守る上で効果があるとわかっていても、その利用はまだ一割程度です。普及の遅れの大きな要因が値段が高いということです。私もお店をのぞいてみましたが、安いもので一万五千円程度、高いものでは十万円近いものがありました。お店の人の話だと、安いのは安全性に問題があるといって三万円以上の品物をお客さんには勧めていると言っています。しかも、六歳までに三回ほどの買いかえが必要となります。短期間しか使用できないのにこれほどお金がかかれば普及が遅れるはずです。県交通安全協会が七月十二日から貸し出しを開始することを発表しましたが、当面二百台、最終的に五百台です。県内の対象となる六歳未満児は、県交通安全対策課の話だと約九万人です。とても足りません。市町村などでの貸し出しができるよう県の助成を行い、普及を図る必要があると思いますが、いかがですか。

 四つ目に、男女混合名簿の実施についてお尋ねいたします。

 国連で女子差別撤廃条約が採択されて二十年、日本政府が条約を批准して十四年になります。この間、女性の社会的進出や運動によって、差別の是正や地位向上など一定の前進はありますが、雇用の面での男女差別や賃金格差の拡大を初め、男は仕事、女は家庭という固定的役割分担意識も強く、職場、地域、学校、家庭には男女差別が根強く残っています。男性が先、女性が後となっている小中学校の男女別名簿もその一つです。長崎県でも一部、混合名簿の学校が生まれてきていますが、その取り組みの遅れの一番大きな原因が、教育委員会が小中学校処務規則で示す出席簿児童氏名一覧表が男子、女子の順になっており、それを市町村に押しつけているからと聞きますが、どうですか。(発言する者あり)

 また、県の男女共同参画室では、二十一世紀に向け、男女共同参画社会の形成に取り組んでいます。その施策の基本目標の第一番目に、男女平等を基本とした教育、啓発の推進が挙げられ、重点目標を男女平等観に立った教育の推進と固定的役割分担意識の是正としています。教育現場での男子優先名簿の採用は、男女共同参画室の事業に逆行するものと思いますけれども、御答弁をお願いいたします。(発言する者あり)静かにしてください。(発言する者あり)

 三、市町村の国保事業に県の助成を。

 県下どこに行っても深刻なのが、国保税が高過ぎて払えないという多くの県民の声です。県下で国保税を滞納し、資格証明書や短期の保険証しか持たない方が、昨年の六月一日現在で一万六百九十九世帯もあります。私は、県内三つの市と町の滞納者の状況を調べてみました。平成九年度で、ある種の滞納者の所得は二百万円以下が九割を超え、そのうち百五十万円以下が八割以上と低所得者がほとんどです。滞納の原因は、倒産、事業不振、失業、借金と生活苦が七割から八割を占めています。ほとんどの方々が悪質に税金を納めないのではありません。納めるお金がないのです。そのため、商売の運転資金まで国保税につぎ込み、とうとう払えなくなって保険証を持たないという商店主の方や、国保税を払うために農協に借金をし、その借金が払えなくなって夜逃げをしたという農家の方々など、深刻な県民の苦しみが生まれています。

 知事、こうした県民の苦しみを放置できるのですか。この苦しみを救うために、県の市長会が繰り返し強く求めている市町村の国保会計への県の助成を今行うべきではないかと思いますが、いかがお考えですか。また、町民の苦しみをよそに、基金や繰越金をたくさんため込んでいる、そうした町もたくさんあります。一定の取り崩しで国保税の引き下げを指導してはいかがでしょうか。

 次に、順番が入れかわりましたが、県民が安心して利用できる介護保険の改善についてお伺いいたします。

 介護保険の実施まで九カ月と迫った中で、政府に対し、本県議会を初め、千二百を超える地方自治体が意見書、全国市長会の決議や全国町村会の緊急要望などが相次ぎ、低所得者の保険料、利用料の軽減や基盤整備、現行福祉制度によるサービスを続けるための財政支援措置を講ずるよう政府に強く求めています。県内市町村の介護保険の説明会では、保険料の額は幾らになるのか、払えないときはどうなるのか、希望するサービスが受けられるのかなど、たくさんの不安や疑問が出されています。しかし、保険料は実施の直前の三月になるまでわからない、介護サービスの規模についてもわからないなど不透明な状況で、保険料を払っても十分な介護が受けられないのではないかと、さらに不安の声が大きく広がっています。市町村の事業内容を明確にする上でも、県の支援計画を示すことが急がれますが、いつこの計画は出されるのですか。

 また、全国民主的な医療機関、全日本民医連の調査では、現在、福祉として介護サービスを受けている人で、保険料を払えないという方が三割、利用料を払えない人が五割という深刻な調査結果が出ています。これらの人は介護保険が受けられなくなってしまいます。市町村の独自の減免制度や徴収免除などの措置を市町村に指導する必要があると思いますが、いかがですか。

 次に、実情に合った公平、公正な介護認定についてであります。

 利用申請者への調査項目は心身状況が主体のために、全日本民医連の調査では現行サービスを受けている人の三割が排除される可能性が出ています。長崎市でも一六%と言っています。調査は、心身状況だけでなく、家族や収入、住環境など、総合的な判定を行うこと、認定審査委員会の審査は十分時間をとって行い、主治医の意見書や介護審査委員会の専門家の判断を重視することが、実情に合った公平、公正な介護認定に不可欠と思いますが、お尋ねをいたします。

 四つ目に、基盤整備についてです。

 昨日までの答弁で、特別養護老人ホームについては、目標の一〇〇%達成と言われましたが、県内全体で千九百人の方がいまだに入所できずに待機をされています。そのうち、長崎市で六百人、西彼杵郡内では三百二十三人にもなります。しかも、ホームヘルパーの充実は六三%、高齢者生活福祉センターの整備は五三・八%と極めて遅れている実態です。これでは介護保険料を取っても、それにこたえることができない、大きな裏切りになるのではないかと心配をされますが、どのように整備を進めていかれるのですか、お尋ねをいたします。

 五つ目に、香焼町や高島町で、六十五歳以上の医療費に町独自の医療費助成を行っていますけれども、県がやめるように繰り返し指導しているようですけれども、そうした事実があるのかどうか、お尋ねをいたします。市町村の独自性を進め、福祉の上乗せについては尊重すべきであると思いますけれども、いかがお考えですか。

 四、ガイドラインの関連法に対する対応について、知事にお尋ねいたします。

 五月二十四日、戦争放棄の平和の憲法を持つ日本が、戦争をしない国から戦争をする国に乗り出す、こんな恐ろしい憲法違反のガイドライン関連法が成立させられました。今、政府がつくっている自治体・民間協力のマニュアルには、これまで示された空港、港湾の使用、武器・弾薬の輸送、施設や土地の貸与など十一項目に加えて、新たに救急車などによる負傷兵の輸送や、自治体管理の港湾や空港を米軍が使用する際、既にいる船舶や航空機を立ち退かせるよう国が直接依頼することがあり得る、このことが追加されています。

 六月十六日付の西日本新聞は、アメリカが九四年から九五年にかけ日本政府に、朝鮮半島有事の際、長崎空港二十四時間使用や佐世保基地のコンテナ輸送など、後方支援地として長崎県が重要な位置づけに置かれているということが明らかにされました。長崎空港の米軍機の年間使用回数は九八年で三百九回と全国一です。しかも佐世保基地は、弾薬庫移転・新設、LCAC基地の移転・新設、強襲揚陸艦「エセックス」とドック型揚陸艦「ジュノー」の交代配備、さらに今月には七隻目の米海軍救援艦「セーフガード」の配備と、基地が縮小どころか、目に見えて再編、強化されてきています。

 具体的に協力内容を示されてから考えると知事は言っていますけれども、そんな悠長なことを言っている場合ではありません。周辺事態法の九条の発動があれば、どのようなことになるかということが明確に示されているではありませんか。かつて、戦争終結時に悲惨な原爆の被害を受けた被爆県の知事として、ガイドライン法の発動を許さない県民運動の先頭に立ち、(発言する者あり)佐世保基地の撤去を求めること、このことを県民は期待していると思いますが、知事はどのようにお考えですか。

 また、知事は四月二十四日の定例記者会見で、「県民の命や暮らしに支障がない部分については協力する。しかし、できないものはできないと言いたい」と言われていますが、その気持ちに変わりはありませんか。長崎空港や長崎港、病院等、具体的な米軍の要請があったとしても、県民の命と安全を守る立場できっぱりと拒否されるのですね、お尋ねいたします。(発言する者あり)

 (二)、西海町横瀬へのLCAC駐機場の移転について。

 反対住民の議会請願だけでなく、三つの地元漁協が、駐機場の移転でさらに操業海域が制限されたら漁業が成り立たないと反対をしています。佐世保の針尾漁協も反対の意思を示しています。既に県民の安全と生活圏をこれほど脅かしている、こうした基地の増強は中止するべきと思いますが、知事の答弁を求めます。

 以上、お尋ねいたしまして、再質問は自席で行わさせていただきます。(拍手)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕西村議員の御質問にお答えいたします。

 少子化対策として乳幼児医療費助成の対象年齢を拡大できないか、また現物給付はできないかとのお尋ねでありますが、乳幼児の福祉医療費助成制度につきましては、乳児(ゼロ歳児)の健康保持と子育て家庭の経済的な負担の軽減を図るために、昭和四十九年十月に、実施主体の市町村が助成した医療費の二分の一を県が補助する制度として発足したものであります。

 助成対象については、当初、「乳児(ゼロ歳児)の入院」のみでありましたが、順次拡大し、平成五年度に、現行の「三歳児未満の入院、通院」まで対象としたところであります。

 乳幼児に対する福祉医療費の県費補助額は、平成五年度以降増加を続けており、平成十年度は約四億五千九百万円と、平成五年度の二倍となっています。

 このようなことから、年齢拡大につきましては、実施主体である市町村の意向等も踏まえまして検討することになりますが、本県の財政事情からすると厳しい状況にあります。なお、従来から知事会を通して国への制度化の要望を行っていますが、今後ともこの点については強く要望してまいりたいと思います。

 現物給付の実施についてでありますが、現行の償還払いから現物給付へ移行しますと、国保交付金の減額、事務の煩雑化、経費の増加など、さまざまな問題があることから、実施主体である市町村のほとんどが実施を希望しておらず、現時点ではなかなか難しいと思いますが、今後、市町村と相談し、研究してみたいと考えております。

 次に、学童保育の充実についてお尋ねでありますが、放課後児童健全育成事業、いわゆる学童保育については、保護者が仕事等により昼に家庭にいない、小学校に就学しているおおむね十歳未満の児童に対し、授業の終了後に、児童館、児童センター等を利用して、適切な遊びや生活の場を与えて児童の健全な育成を図るものであり、重要な子育て支援施策であります。

 平成九年九月に策定した「ながさきエンゼルプラン」においても、学童保育を七つの緊急保育対策等の一つに位置づけ、平成十三年度までの百五十二カ所の整備目標達成に向けて積極的に促進を図っているところであります。

 昨年度は二十二カ所増の九十六カ所で実施し、本年度も、昨年度実績比一九・五%増、八千八百万円の当初予算を計上して、県単独補助十八カ所を含めて県下百十カ所での実施を予定しております。

 学童保育の実施場所の確保につきましては、子供たちが安全で安心して過ごせる余裕教室の利用を促進しているところでありますが、平成九年の厚生省調査によりますと、全国では学校の余裕教室での実施が全体の二四・五%であるのに対して、本県では三・一%と低い割合となっております。

 このため、平成十年度は、三カ所の余裕教室の改造に対し助成を行ったところであり、引き続き市町村、市町村教育委員会及び学校による検討を重ねていただくとともに、学校敷地内の施設設備について、事業の実施主体である市町村の意向を踏まえて、国庫補助事業である「子育て支援のための拠点整備事業」による整備を検討してまいりたいと存じます。

 また、学童保育への運営費に対する助成については、基本的に国庫補助制度により対応してまいりたいと存じます。

 次に、市町村の国保事業に対する県費助成についてのお尋ねでありますが、介護保険導入に伴い、第二号被保険者にかかる介護保険料相当額が国民健康保険の保険料に上乗せされることになるため、国保の保険料の収納率の低化が懸念されております。現在、国保財政への影響に配慮して国庫で助成することが検討されているところでございます。

 なお、国保事業に対する県費助成については、保険基盤安定化負担金等国保財政安定化対策費として十六億六十万円を助成することにしております。

 このほか、市町村が共同して設立した国民健康保険団体連合会に対しまして、市町村のために実施する医療費適正化のための事業費等として、従来から県単独の助成措置を講じております。国保連合会に助成することで、市町村に対する直接助成よりも限られた予算を効果的に活用できるものと考えております。

 次に、ガイドラインについてのお尋ねでございますが、御承知のとおり、去る五月二十四日、国会における慎重な審議を経まして、我が国の平和と安全の確保に資することを目的とした、「周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律」が成立いたしました。

 県といたしましては、国民の平和と安全に関する国の施策については、県民の生活に著しい支障を及ぼすことがないように十分配慮をしながら、これに協力していく所存であります。

 同法第九条の規定に基づく県への協力要請については、事態の規模、態様により利用形態もさまざまな形となるため、具体的に申し入れがあった時点において、この基本方針に基づき判断してまいりたいと考えております。

 なお、同規定の運用等に関しまして、引き続き積極的な情報の提供と地方公共団体の意向の尊重について国に要望してまいりたいと考えております。

 エアークッションについてのお尋ねでございますが、エアークッションについては、佐世保市崎辺地域にあるLCACの駐艇場の移転先候補として、佐世保港内の五カ所を対象とした調査が平成九年度に福岡防衛施設局により実施されました。その調査の結果、西海町にある米海軍横瀬貯油所が最有力候補地とされ、平成十年十二月、福岡防衛施設局は、同貯油所の測量調査、騒音及び風害の予測調査等に着手、平成十一年五月末には同調査が終了し、現在、調査結果の解析が行われていると聞いております。この間、県としては、最も重要なのは西海町の意向であることから、これを尊重しながら対応するように国に要請し、国においても十分に留意したいとの考えでありました。

 西海町では、町議会が「駐機場移転に関する調査特別委員会」を設置し、独自の調査を行っているところであり、今後、町において意見調整が進められるものと存じますが、県としても、地元の意向を尊重するとの立場から、これを注意深く見守ってまいりたいと考えております。

 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○議長(林義博君) 県民生活環境部長。



◎県民生活環境部長(澤本正弘君) 市町村においてチャイルドシート無料貸し出し事業を実施した場合に県が補助ができないかというお尋ねでございます。

 議員御指摘のとおり、本年五月、道路交通法の一部改正によりまして、六歳未満の幼児を自動車に同乗させる場合は、運転者の責任において幼児用補助装置、いわゆるチャイルドシートの使用が義務づけられることとなりました。その施行日につきましては、先ほど御質問の中で来年四月一日という内容だったと思いますが、まだ施行日は決まっておりませんで、本年の五月十日、公布後一年後ということで、私どもといたしましては、来春施行予定であるというふうに伺っているところでございます。

 この対象となる県内の六歳未満の幼児は、平成十年十月一日現在では九万六百八十二名でございます。このため、県としましては、県警察や市町村、あるいは関係団体等との連携を図りながら、チャイルドシートの使用促進を図るために、その有効性や適正な装着方法について広報、啓発を行うということにいたしております。特に、七月の「夏の交通安全県民運動」でチャイルドシートの使用促進を最重点事項として取り組んでまいります。

 さらに、先ほどお話がありましたように、財団法人長崎県交通安全協会においても、運転者の責任におけるチャイルドシートの使用意識を高め、その利用の動機づけを行うために、七月十二日から県内の二十五地区の交通安全協会を通じまして、当面、二百台のチャイルドシートの無料貸し出しを実施することといたしております。この貸し出し期間は最長一年間といたしまして、貸し出し台数につきましては逐次増やしまして、最終的には五百台になるよう検討しているというふうにもお聞きいたしております。

 お尋ねの市町村のチャイルドシートの無料貸し出し事業に対する県の助成につきましては、全国的にも例がございませんし、基本的には同乗者の安全確保は運転者においてなされるべきものというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 学校における男女混合名簿の実施についてのお尋ねでございますけれども、学校におきます男女平等教育は、児童・生徒一人ひとりの健全な成長を目指した人権教育の中で進めているところでございます。

 男女混合名簿については、いろんな御見解がありますけれども、重要なことは使用目的に応じた適切な名簿の使い分けであろうかと考えております。学校では両性の男性、女性という特性を理解しながら尊重し合うことを重視した教育を進めているところでございまして、このような男女平等を理念として人権教育を進めておる中で、私どもは男女別名簿が直ちに男女平等教育を阻害しているものとは認識をいたしておりません。なお、出席簿の様式でありますとか、あるいは記入例等を示しております準則「市町村立小中学校処務規則(案)」でございますけれども、これは地方分権、いわゆる地方教育行政の改正が予定をされていることから、見直しについて既に検討を行っているところであります。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 福祉保健部長。



◎福祉保健部長(永石征彦君) それでは、県民が安心して利用できる介護保険の改善について、保険料や利用料の減免措置についてのお尋ねでございますが、保険料は負担能力に応じた五段階とされております。市町村民税非課税世帯などの低所得者に対しては、基準額の五〇%、または二五%の軽減をすることになっております。

 利用料につきましては、高額介護サービス費の支給により、負担の上限が設けられますが、低所得者については、その上限額を軽減することが国において検討をされております。

 なお、災害による財産の損害や世帯主の死亡など特別の事由があり、支払いが困難と認められる場合には、市町村が定める条例に基づいて減免することもできます。この点につきましても市町村を指導してまいりたいと存じます。

 続きまして、実情に合った公平、公正な介護認定についてのお尋ねでございますが、各保険者は、客観的で公平な要介護認定を行うため、認定調査員の訪問調査結果による一次判定と、保健・医療・福祉の学識経験者で構成される介護認定審査会での二次判定の二段階で行うことになっております。

 全国一律の要介護認定基準による訪問調査や審査、判定は、家族介護の状況により影響されるものではなく、本人の心身状態に基づくものであります。

 県といたしましては、適正な訪問調査と公平、公正な審査判定を担保するため、認定調査員及び介護認定審査会委員に対する研修を行い、資質の向上を図ってまいります。

 安心して介護を受けられる基盤整備の促進をとのお尋ねでございますが、高齢者保健福祉サービスの基盤整備につきましては、本年度を目標年次とする「長崎県老人保健福祉計画」に基づき、広域的調整を行いながら整備を進めてまいったところであります。

 施設サービス基盤であります特別養護老人ホーム、老人保健施設などや在宅サービス基盤でありますショートステイ、在宅介護支援センターなどにつきましては、おおむね計画目標を達成できる見込みであります。

 一方、ホームヘルパーの確保につきましては、積極的に養成研修に取り組んでいるところであり、特に、民間サービスが参入困難と見込まれる離島、過疎地域等に対して、市町村格差の解消に向けて重点的にヘルパー養成・研修に努めております。

 なお、介護給付サービスの見込み料につきましては、現在、介護保険事業支援計画の作成の中において検討中であります。

 市町村独自の福祉政策の尊重を、香焼町独自の施策として行っている老人医療費の自己負担金免除に対し、県は是正の行政指導を行っているが、どのような考えで行っているのかとのお尋ねでございますが、老人保健法による老人医療費については、国民全体による公平な負担が基本的理念であります。市町村長は法の定めるところに従って実施すべきであり、医療の内容や一部負担金の減免などにつきましては、法と異なる取り扱いはできないこととされております。このような観点から、県といたしましては、香焼町が実施している老人医療費の町単独助成制度について制度見直しの改善指導を行っているところであります。

 なお、厚生省の本県に対する指導監査の中でも、香焼町の単独助成制度については、従来から再三の指摘を受けております。(発言する者あり)

 公的介護が社会全体の課題となっている高齢社会の日本にあって、要介護者とその家族は一日も早い制度の実施を待ち望んでおるところでございますが、着々と準備を進めている市町村や民間企業は早期実現を望み、大臣も延期はないと明言しております。県といたしましても、予定どおり実施されるものと考えております。来年四月の制度発足に向け、県、市町村では円滑な導入を図るべく、鋭意準備を進めております。県では、本議会に「長崎県介護保険審査会の公益を代表する委員の定数等を定める条例」案を上程し、御審議をお願いしております。七月からは指定事業者の指定申請を受け付け、八月より指定を開始いたします。また、年内に介護保険事業支援計画の策定を行うほか、介護保険制度の県民への周知、市町村指導を行ってまいります。

 市町村では、六月議会において介護認定審査会の委員の定数等を定める条例の制定、十月からの要介護認定申請受付及び認定の開始、年内に介護保険事業計画策定、三月において保険料率の決定等が予定されており、県としても円滑な導入に向けて指導をしてまいりたいと思います。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 西村議員−一番。



◆一番(西村貴恵子君) 乳幼児の医療費助成の年齢拡大についてお尋ねをいたしますけれども、財源が非常に厳しい状況ということで、なかなか難しいという御答弁でございましたけれども、財源が厳しい中でも、長崎市では今年度、この六月の同じ定例会の中で、ここに市長の施政方針がありますけれども、「乳幼児の健康保持と子育てに伴う経済的負担の軽減を図るために」ということで実施をして、入院について三歳児までを無料にするということが予算として計上されて、今、審議がされておりますけれども、知事といたしましても、よく言われるのは、子供を安心して生み育てられる、夢を持って子育てができる施策をしたいというふうに言っていますけれども、今、子育てをする上で、養育費や教育費にお金がかかり過ぎてどうしようもないという、こうした状況で子供をなかなか生み育てられないということでございますので、少子化対策として、ぜひともこのことについて検討を加えていただけないだろうか。今後、ぜひともそういう前向きの形で検討していただきたい、そのようにお尋ねをしたいんですけれども、いかがですか。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 西村議員の再質問でございますが、乳幼児の医療費の助成、少子化対策としては、私も非常に効果があるんじゃないかというふうに思っております。本来ならば、これは国がやる事業ではないかと。少子化対策というのは、盛んに今、国家的な事業として取り扱っておるわけですから、私は、こういうものについては、やっぱり地域によって不平等が生まれてくる、そういう可能性がありますので、本来ならば国がですね、こういった問題に積極的に取り組んでいただきたいというふうに思っておるわけでございまして、今後、国に対して強く要望してまいりますが、私も、長崎県の中で御要望にこたえたいというふうに思うんですが、今、長崎県もいろいろな問題を抱えておりますので、そういった財政状況の中で、どこまでこういった形の対応ができるのか、「前向きの発言」と言われると困るんですが、いろいろと検討させていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。



○議長(林義博君) 西村議員−一番。



◆一番(西村貴恵子君) 学童保育所の点についてお尋ねをいたしますが、今後、学校敷地内でのプレハブ等についても検討していくということでありますので、ぜひそのことは施設を増やしていく上で進めていただきたい。

 そこで、運営費についての助成を今していただいているわけですけれども、先ほどお話をしましたように、全体の運営費のわずか四分の一ぐらいにしか実際ならないというのが現場での実態なんですね。なぜそのように厳しいのかといいますと、結局、助成の額が少ないということで、国や県や市町村から出される補助金が少ないために運営費がなかなかうまくいかない。しかも、今進めている学童保育所のほとんどが民家をお借りしたりとかいうことで、家賃などに物すごくお金がかかっていくという、こうした状況もあるわけですね。子供たちを生んで、保育所までは安心して預けられたけれども、しかし、小学校に上がってからは子供を安心して預けられる場所がないということで子供を生めないという方々も、今、実際はおられるわけですから、本当に子育て支援をするということであれば、そこまで見届けていくという温かい政治が求められていると思いますし、もう一つ、指導員の方々の役割というのは、子供さんを放課後預かって、その安全管理を行っていくというのでは本当に公的な役割をされていると思うんです。それなのに、非常に安い賃金の中で運営をしなければならないということで、父母負担も大きくなっていて、学童保育所がありながら、その保育所の利用ができないという父母のそうした声も上がっているわけですから、ぜひその補助金については、家賃だとか、人件費の補助について、県が決断をして出してくだされば、それにあわせて市町村も増やすということもできると思いますので、このことについては御検討をいただきたいと思いますが、いかがですか。



○議長(林義博君) 福祉保健部長。



◎福祉保健部長(永石征彦君) 議員御指摘のとおり、施設の使用料と申しますか、こういうのはかなりの額に上ると思います。そういうことで、本県では学校施設の利用がまだ進んでおりませんので、ここらあたりにつきましては、教育庁ともよく連絡を取りながら、今後は空き教室を有効に利用していこうということでやっていきたいというふうに思っております。

 それから、運営費につきましては、財政状況にもよるわけでございますけれども、本県では最近、急速に児童クラブの設置が進んでおると思います。そういうことで、国庫補助事業も使っているわけでございますけれども、県単独で二十人に満たない分については積極的に運営費の補助もやっておりまして、この方も増加をしております。今後とも、児童クラブの設置につきましては力を入れていきたいというふうに思っております。



○議長(林義博君) 西村議員−一番。



◆一番(西村貴恵子君) 市町村の現場の声としては、学童保育所の問題についての担当が児童家庭課の方になっていると、余裕教室を利用してほしい、大いに積極的に利用せよということで助成がついたとしても、学校現場との関係でなかなか利用ができないというのが実態だから、余裕教室の利用というのが二年間の間でわずか三教室しかないというのが実態じゃないかと思うんです。ですから、そういう意味では、今、現にいつまでも、余裕教室をつくる、大いに利用していけるような状況をつくっていくのは結構ですけれども、その点について教育委員会との連携をもっと密にしながら、教育委員会と福祉保健部の方の担当の責任としてこれを進めていくという、そうした連携の場というのがないと進まないのではないかと思いますけれども、いかがですか。



○議長(林義博君) 福祉保健部長。



◎福祉保健部長(永石征彦君) 先ほど私、ちょっと言葉足らずだったかもわかりませんけれども、そういう意味で、今まではちょっと不足しておったんじゃなかろうかと思いますので、なお一層、教育委員会とは連携をして、空き教室の利用について、児童クラブの設置についてお願いをしていきたいというふうに思っております。



○議長(林義博君) 西村議員−一番。



◆一番(西村貴恵子君) 大いに努力をしていただくとともに、今、現に大変狭い部屋の中で家賃を払いながら頑張っておられるところについての助成などについても、今後、ぜひとも検討していただきたい、このことを要望しておきたいと思います。

 それから、学校の男女混合名簿について、御答弁の中では小中学校処務規則をこれから改正されるというふうに言われましたけれども、私がお聞きしたのはそういうことではないんです。この処務規則で示されている学校の出席名簿の順番が、男子を先に書きなさい、女子をその次に書きなさいということで示されていますよね、教育長。ですから、これに従って県の教育委員会は指導しますから、現場ではやりたくてもなかなかやれないという、そういう拘束があるじゃないかとお聞きしているんですよ。

 県民生活環境部長にお尋ねいたしますけれども、今、女性の男女共同参画室で進めておられますジェンダーのジェンダーフリー、こういう一番大事な方向を求めながら頑張っておられますけれども、そういう立場でこの男女混合名簿についてはどのようにお考えになられますか、お尋ねします。



○議長(林義博君) 県民生活環境部長。



◎県民生活環境部長(澤本正弘君) 国におきまして、男女共同参画社会を実現するための「男女共同参画社会基本法」が去る六月二十三日に公布、施行されております。県におきましても、男女共同参画社会の実現に向けまして、現行の「二〇〇一ながさき女性プラン」の見直しを図っているところでございます。そのプランの柱の一つといたしまして、男女平等等を基本とした教育の推進を掲げております。人間の意識とか、あるいは価値観といいますのは、幼少時から家庭、学校、あるいは地域社会の中で形成されると言われておりまして、人権意識や、あるいは男女平等観を育てる上で教育の役割は非常に大きいものと認識はいたしております。男女混合名簿につきましては、男女共同参画の視点からは、使用目的に応じた適切な名簿の使用が望ましいものというふうに考えておりまして、それぞれの使い分けといいますか、それが大切であろうかというふうに思っております。(発言する者あり)



○議長(林義博君) 西村議員−一番。



◆一番(西村貴恵子君) 県民生活環境部長からお答えがありましたけれども、教育現場での意識だとか、価値観、そういうものが男女共同参画の事業を進めていく上で大いに大事だということで、今、事業を進めておられますし、これは県が一体になって進めていっている事業だと思うんですね。それで、身体検査だとか、そういうものについての名簿は確かに男性と女性とを分けなきゃならないということもあるでしょうけれども、しかし、出席名簿などについて分ける必要はないのではないですか。そういう意味では、今、県が進めている男女共同参画の事業に、教育委員会はまさに足を引っ張る役割を果たしているのではないかと思いますけれども、いかがですか。(発言する者あり)



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 処務規則では確かに男女別に記入するということは書いておりますが、どっちを先にしろということは書いておりませんし、(発言する者あり)現実、学校では男女混合名簿といいますか、要するに混合した名簿を使っているところもあるわけでございまして、決して県の教育委員会が押しつけておるという御理解は、御指摘は、ぜひお解きいただきたいと思っております。これはあくまでも市町村の自主的な対応に判断をお任せをしているというのが県のスタンスでございます。



○議長(林義博君) 西村議員−一番。



◆一番(西村貴恵子君) 市町村の判断に任せるということで言われましたけれども、これまでなかなかそうなっていなかったということで、これは長崎市の議事録です、男女混合名簿について女性の議員が何度も質問をされた。その中での教育長の答弁の中で、都道府県が管理規則、それから処務規則等の案をつくって市町村に示すから、そのとおりにやらなきゃならないんだということで、そうした名簿の作成がされているということを言っておられますけれども、この処務規則の中に男女混合名簿でもいいですよということが書いていないから、そういうことになると思います。本当にそういう立場なら、当然そういうことも書き込むべきではないかと思いますけれども、その点については今後そういうふうに改善なさるわけですか。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) あくまでも先ほど申し上げましたように、これをどうするかというのは市町村教育委員会の判断にお任せをしておるのでございまして、(発言する者あり)これは、準則はあくまでも準則でございますので、それをどうするかというのは市町村の判断でございます。(発言する者あり)



○議長(林義博君) 西村議員−一番。



◆一番(西村貴恵子君) 県の教育委員会は、男女混合名簿については結構ですよという方向を示して、一方では、男女共同参画で、教育現場からまず子供たちが育っていくその環境の中から男女差別の思想をなくしていこうという運動をされているわけですよね。知事にお尋ねしますけれども、県が進める事業が、こっちとあっちと向いているという感じを受けますけれども、いかがですか。(拍手・発言する者あり)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) この問題は、きのう、私たちも勉強会で随分議論しまして、いろいろな御意見があるわけでございまして、それぞれの立場でそれぞれがそれぞれの御意見を言っているようでございまして、なかなか難しい問題でございますので、私もよく勉強させていただきます。(発言する者あり)



○議長(林義博君) 西村議員−一番。



◆一番(西村貴恵子君) ぜひ男女共同参画社会づくりのために、国会でも基本法もできたわけですから、そういう意味では教育委員会の考え方を改めて、同じ歩調で歩んでいただきたい、このことを求めておきます。

 もう一点お尋ねをさせていただきますけれども、介護保険制度の改善のところでお尋ねをいたしました市町村独自の福祉施策に対して県がとやかく口出しをするということで、先ほど答弁の中では、厚生省の指導の中でもそういうふうになっているんだという御答弁でした。しかし、今、それぞれの町がですよ、この中での論議の中で、地方分権などについても、知事の考え方はある点では、地方のそれぞれのやり方、個性というものを大事にして、地方自治体の住民に対しての責任でさまざまな事業を進めなさいという、この姿勢は立派だと思うんです。ところが、その思想が担当課のところまで届いていないんじゃないかと思うわけですけれども、これは高島町もあるわけですよ。

 それと、私は非常に不愉快な思いをいたしました。高島町もあるではないかということで、最初、調査をしましたときに、県の担当のところから、「いえ、高島町は指導した実績はありません」と。しかも、指導した実績はないどころか、「そういう六十五歳以上の医療費を無料にしていた実績すらありません」と、このように私に言って、高島町のことを本会議の議場の中で質問をすれば恥をかきますよと言わんばかりのように言われたわけですね。それで、私は現地に問い合わせてみました。ちゃんと行政指導をされていて、しかも高島町は、そういう厳しい指導のもとで、せっかく町民と一緒につくり上げて、しかもあそこは高齢化がどんどん進んで全国でもトップのところなんですよね。子供たちの医療費を無料にする、その助成に対しては何の介在もしないで、そしてお年寄りの方については冷たい仕打ちをするというふうに私は思いますよ。子供たちも大事ですよ、明日を担う子供たちを育てていくというのは。しかし、お年寄りの方々も、今日の経済を支えるために本当に御苦労なさってきた方々です。それが市町村のそれぞれの選択のもとで、うちの町では年寄りを大事にする、そういう事業をしようということで医療費を無料にして頑張ってこられたわけですよ。ところが、ここに議事録がありますけれども、「これを続けていくと、自分としては、町長としてはやりたいけれども、この事業を続けていくと、ペナルティーとか、この町の将来に対して福祉制度としては継続したい気持ちは十分持っている。しかし、いつまでも続ければ、しっぺ返しを受け、町全体にマイナスになる」と、こんなふうに答えておられるわけですよね、そして、続けてきた医療費の無料化を今、年度を追って有料にしている最中ですよ、こういうことを私は県の指導のもとではやるべきではないと思います。国がそういう誤った指導をしたならば、それをはね返してあげるのが親としての県の責任、仕事じゃないんですか。私は政治というのはそういうものだと思いますけれども、知事の御答弁をお願いしたい。(発言する者あり)知事にお聞きしたい、知事にお聞きしたい、時間がありませんから。(拍手・発言する者あり)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) この歯どめというのが必要なんですね。やっぱり行政の場合は、何でもそれはみんなやりたいという気持ちだと思うんですよ。



○議長(林義博君) 時間がありません。

 関連質問に入ります。中田議員−十八番。

          〔関連質問〕



◆十八番(中田晋介君) 関連質問で、少子化対策としての乳幼児医療費助成の対象年齢の拡大と現物給付の実施について、知事に質問いたします。

 これを求める県民の声は本当に切実であります。そして、これにこたえて伊藤長崎市長は、今度の定例議会でこれまでの二歳時までの医療費助成を三歳児の入院費まで補助対象の年齢を拡大する、六月二十五日に条例案を提案しております。また、佐賀県の井本知事も、昨年の一月以来、それまで償還払いであったものを現物給付に改善しております。

 そこで、まず知事に確認したいのでありますけれども、こうした対策が少子化対策の子育て支援として有効であり、先ほど効果があると言われましたが、そのようにお考えかどうか、確認しておきたいと思います。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 先ほど答弁したとおりでございます。



○議長(林義博君) 中田議員−十八番。



◆十八番(中田晋介君) それを知事はまず国に求めるように言われますけれども、先ほど言われましたように、これは地方の方の事業として一九七四年以来二十五年間、県と市町村が力を合わせてやってきた、いわば地方の単独事業なんですね。ですから、その中で知事が有効で効果があると考えて、そしてやろうと思えば、これはすぐできるんです、長崎市長はすぐやっておるわけですから。お金はあります。対象年齢を一歳拡大するのに大体一億五千万円あればできるということが言われておりますけれども、諫早湾干拓事業には総額三百五十億円、今年一年だけでも二十八億円つぎ込みます。アーバン開発には二十五億六千五百万円、今年一年つぎ込みます。九州横断自動車道関連道路づくりには一年間で六十四億円つぎ込むんですよ。これらを合わせると、公共事業で年間千六百十億円も使います。だから、この流れをこれほど求めの多い県民の暮らしの方向にごく一部、一億五千万円回せば三歳児まで、三億円回せば四歳児までできるじゃありませんか。ぜひひとつそういった方向で、乳幼児医療費助成の年齢拡大と佐賀県が始めた現物給付をやっていくお考えがないか、伺います。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 先ほど西村議員にお答えしましたように、今後の研究課題ということでさせていただきたいと思っております。確かにこれは県と、それから市町村で始まった事業ですが、昨今、先生も御承知のとおり、少子化対策というのは国の大変重要な施策の一つになっていますので、そういった中で、私はこういう効果的なものに対して、しかも全国一律にやった方がやっぱり不平等というのが出てこないと思いますので、これはぜひ国に対して強く要望していきたいという気持ちは今も持っております。同時に、県は県として、またいろいろな考え方を持たなきゃいかぬと思っておりますので、先ほど西村議員に答弁したように、いろいろな面で研究させていただきたいと思っております。



○議長(林義博君) 中田議員−十八番。



◆十八番(中田晋介君) 国の施策を求めるのもいいと思いますけれども、まずはその間、県として長崎市長等とも、また県下の自治体の首長とも力を合わせて、この県民の切実な声にこたえていく。それは大型開発や公共事業偏重をやめて、暮らしに回せばできるということを強く求めておきたいと思います。

 最後に、長崎空港については建設時の七一年に、空港が軍事基地、軍事利用のおそれがある場合は、知事は県民の先頭に立って反対するという覚書が結ばれております。今の時点でも知事はしっかりこれを守られるかどうか、伺います。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) そういう覚書があるということは理解いたしております。



○議長(林義博君) 中田議員−十八番。



◆十八番(中田晋介君) だから、それを久保前知事も高田前知事も守って、高田前知事は政府に申し入れたことがあります。ぜひ金子知事も、その覚書を守って不当な米軍利用を断るという立場を貫いていただきたい、強く要望しておきます。



○議長(林義博君) 以上で、県政一般に対する質問を終了いたします。

 さきに上程いたしました第六十三号議案ないし第六十九号議案、並びに報告第一号ないし報告第十四号につきましては、お手元の議案付託表のとおり、それぞれの委員会に付託いたします。

 次に、第一号請願「新日中漁業協定の早期発効に関する請願書」外三件が提出されておりますので、これを上程いたします。

 ただいま上程いたしました請願につきましては、お手元の請願付託表のとおり、それぞれの委員会に付託いたします。

 各委員会は、お手元の日程表のとおり、それぞれ開催されますようお願いいたします。

 以上で、本日の会議を終了いたします。

 明日より七月十三日までは、委員会開催等のため本会議は休会、七月十四日は、定刻より本会議を開きます。

 本日は、これをもって散会いたします。

     −− 午後三時五十分散会 −−