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平成11年  6月 定例会(第2回) 07月01日−03号




平成11年  6月 定例会(第2回) − 07月01日−03号









平成11年  6月 定例会(第2回)



一、開会

二、県政一般に対する質問

三、散会

 平成十一年七月一日(木曜日)

  出席議員(五十一名)

    一番 西村貴恵子君

    二番 冨岡 勉君

    三番 青崎 寛君

    四番 織田 長君

    五番 石丸五男君

    六番 柘植大二郎君

    七番 吉村庄二君

    八番 松島世佳君

    九番 大川美津男君

   一〇番 松尾 等君

   一一番 萩原康雄君

   一二番 坂本智徳君

   一三番 川添 亨君

   一四番 吉川 豊君

   一五番 橋村松太郎君

   一六番 野口健司君

   一七番 浜崎祐一郎君

   一八番 中田晋介君

   一九番 杉 徹也君

   二〇番 橋本希俊君

   二一番 松尾忠幸君

   二二番 川越孝洋君

   二三番 川村 力君

   二四番 馬込 彰君

   二五番 田中愛国君

   二六番 西川忠彦君

   二七番 野本三雄君

   二八番 平田賢次郎君

   二九番 朝長則男君

   三〇番 三好徳明君

   三一番 奥村愼太郎君

   三二番 八江利春君

   三三番 末永美喜君

   三四番 宮内雪夫君

   三五番 松田正民君

   三六番 平山源司君

   三七番 森 信也君

   三八番 前田富雄君

   三九番 園田圭介君

   四〇番 田口一信君

   四一番 大石 保君

   四二番 田中廣太郎君

   四三番 北村誠吾君

   四四番 末吉光徳君

   四五番 谷川弥一君

   四六番 池原 泉君

   四七番 南条三四郎君

   四八番 加藤寛治君

   四九番 浅田五郎君

   五〇番 村山一正君

   五二番 林 義博君

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  欠席議員(一名)

   五一番 古藤恒彦君

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  説明のため出席した者

   知事            金子原二郎君

   副知事           宮崎政宣君

   副知事           澤井英一君

   出納長           出口啓二郎君

   総務部長          溝添一紀君

   企画部長          川端一夫君

   県民生活環境部長      澤本正弘君

   福祉保健部長        永石征彦君

   商工労働部長        古川 康君

   水産部長          徳島 惇君

   農林部長          白浜重晴君

   土木部長          佐竹芳郎君

   交通局長          古賀喜久義君

   教育委員会委員長      桟 熊獅君

   教育長           木村道夫君

   教育次長          西 敏男君

   監査委員          中川 忠君

   監査事務局長        小嶺勝彦君

   人事委員会委員       −平米雄君

   人事委員会事務局長     豊里義明君

   公安委員会委員       田中圭介君

   警察本部長         森  喬君

   警務部長          服巻正治君

   地方労働委員会事務局長   鈴木強一君

   選挙管理委員会委員     原田 薫君

   選挙管理委員会書記長    村上公幸君

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  事務局職員出席者

   局長            水上啓一君

   総務課長          青木季男君

   議事調査課長        立花正文君

   企画監           奥川義孝君

   議事調査課課長補佐     松本洋一君

   議事調査課係長       本田哲朗君

   主事            山下尚信君

   主事            福田義道君

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     −− 午前十時零分開議 −−



○議長(林義博君) おはようございます。

 ただいまから、本日の会議を開きます。

 これより昨日に引き続き一般質問を行います。橋本議員−二十番。



◆二十番(橋本希俊君) (拍手)〔登壇〕皆さん、おはようございます。

 西彼杵郡で二期目の当選を果たさせていただきました改革21の橋本希俊でございます。よろしくおつきあいをいただきますようお願いいたします。

 質問に入ります前に、ごあいさつを申し上げます。

 政治・経済を初め、世の中の仕組みが大きく変化していく中で、我が県は、金子知事の県政運営によって新しい時代が切り開かれようといたしているのであります。そのような時代の大きな節目の中で、議員の立場から再び県政に参画して、知事初め、執行部の皆様に意見を述べさせていただく機会を得ることができました。どうか向こう四年間の任期を全うする中で、地域のためには無理難題も数多く申し上げることになると思いますし、政策や事業の推進には厳しいチェックによって是々非々を明確にしたいと思っております。そのためには、不断の情報開示と十分なる説明をお願いする次第であります。そのことによって金子知事が標榜される「見える県政」の実現に貢献できるものと確信します。何とぞよろしくお願い申し上げます。

 なお、本日、東京では、「石炭鉱業審議会政策部会」が開催されるとのことであり、池島炭鉱の長期存続に向けては、金子知事初め、地元自治体、県議会、県民の方々の絶大なる御理解と御協力によって政治の場にその判断が委ねられるに至っているのであります。本日、開催される政策部会の討議は、まさに答申を目前にした重要な会議と伺っており、本当に気になるところでありますが、「存続」の二文字がより鮮明になることを念じながら、当面する県政の諸課題について質問をさせていただきます。

 まず初めに、行財政改革と見える県政の推進についてであります。

 自治省は、地方分権の具体的な取り組みが本格的に進められることとなることから、これに対応するため、平成九年末、地方公共団体に対して、地方分権の成果を十分に上げるための体制整備を求め、「地方自治・新時代に対応した地方公共団体の行政改革推進のための指針」が示されたのでありました。その指針は、一、平成六年、指針に基づき策定された大綱の見直し、二、数値目標の設定、三、住民によるオープンな行政改革推進、四、地方分権の推進に対応した視点、五、財政構造改革との関係、六、一層簡素で効率的な行政システム、七、広域的な視点、八、サービス精神と経営感覚などを示唆した内容になっておりまして、前向きな気持ちと強い自覚を持って独自の工夫を加えながら、より積極的に行政改革に取り組むよう求めました。

 今年、機関委任事務制度の廃止を柱とする地方分権法が施行される見通しであります。地方自治体では、直ちに地方主権の体制整備が直近の課題となるわけであります。そのような状況の中、本県においては、平成十一年度予算編成に当たり、職員みずから行う事務事業評価の試行に着手されました。その結果、千三百十九の事業数に対して評価がなされ、百三十三件が見直され、一部廃止、縮小、統合などの措置により、二十一億一千九百五十九万二千円の節減額を得たとのことでありました。

 次に、今度は別の取り組みといたしまして、本年度横割り総合行政への転換を図るため組織の再編に着手されました。この組織の再編は、事業の取り組み、進捗によってその効果が発揮されるものであり、一年たってみなければ評価できないのであります。

 そこで、今年度から着手されたこの二つの行革について質問いたします。

 まず、試行された事務事業評価システムの問題点と今後の展開をどのように考えておられますか。

 さらに、自己評価にはおのずから限界があると思われますが、どのように改善されますか。

 次に、横割り総合行政の推進をどのような分野に拡大されるか。昨日、萩原議員の質問にもありましたが、特に、県民の関心が高い道路改修工事などのふくそう、あるいは、他の公共工事などとの重複の回避など、横割りによる効果が期待されます。そのような視点に立った組織の再編は考えられませんか。

 次に、推進中の事業であっても、見直しによって、廃止、縮小、統合などの意思決定が必要であります。これまでの習慣から、いわゆる事業の推進には苦痛は生じないと思いますけれども、後戻り、あるいは中止というものに対しては、相当の苦痛が伴うものであると思います。

 そこで重要なことは、情報の開示にあると思います。進捗中の事業であっても常に情報を開示し、事業の進捗について県民に判断を求める勇気も必要であると思いますが、いかがでしょうか。見直しを最大限に効果ならしめるため、行財政改革のための基本的な理念の確立がまず必要で、その理念を県民に理解していただいた上での大胆な改革の着手となると思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。

 二、広域行政の推進についてお伺いします。

 これもまた、自治省は、広域行政の必要性を強調して、その取り組みを進める方法として、複数の市町村が合体して一つの市町村として取り組む市町村合併と、個々の市町村はそのままで連携調整して取り組む広域行政があるとしています。そして、広域連合は、その有力な手法として位置づけています。今、県内では介護保険制度の導入に向け、広域連合で取り組んでいる西彼杵地区などがあり、その実効には大いに期待されます。ほかに広域的な取り組みとして、このたび県が発表したごみ処理広域化計画があります。さらに、水資源を広域で共有する計画があるほか、既存の広域市町村圏協議会が存在しています。また、このほかにも地域戦略プランなど、地域の特色やニーズに対応した広域的な取り組みがあります。

 このように広域的な取り組みは次々に発生しておりますが、市町村の組み合わせには若干の違いがあります。それぞれ目的が違うことからそのようなことになっていると思いますが、県民から見ると、どうして一体的な広域の区割りにならないのかとの疑問があります。いっそのこと最大公約数的な組み合わせの合併で対応してよいのではないかとの素朴な考えもありますが、このような状況に対して、将来をどのように見通し、集約化を図っていくか、考えをお伺いいたします。

 もろもろのニーズや状況にかんがみ、市町村合併のガイドラインが示されるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。この質問は、昨日も回答があっておりますけれども、再び質問をさせていただきます。

 三、環境行政の推進についてお伺いします。

 (一)、本県における環境アセスメント制度の見直しについて伺います。

 今日の環境問題は、複数・多様化の傾向にあり、ダイオキシンなどに代表される有害化学物質に関する問題や地球温暖化などの地球レベルの問題にまで及んでおります。これらの環境問題の要因は、開発行為のほか、通常の事業活動や私たちの日常生活も指摘されているところでありますけれども、この点につきましては、昨年の第三回定例県議会におきまして「開発行為と環境保全対策」というとらえ方の中で、今後の環境行政がどうあるべきかについて質問させていただきました。

 開発行為と環境行政との関係では、特に、住民の立場に立った環境保全型の開発行為を目指す観点から、計画の早い段階において環境への影響を十分に見極め、適切な環境保全措置を確保する必要があると考えます。このような中、国においては、「環境影響評価法」がいよいよ本年六月十二日をもって全面施行され、大規模開発事業にかかる適切な環境配慮を目指して動き出したところでありますが、各都道府県の環境アセスメント制度においても環境影響評価法との整合を図るため制度の見直しが進められているようであります。

 本県でも昭和五十五年に制定された「長崎県影響評価事務指導要綱」に基づく環境アセスメント制度を見直すに当たって、昨年十二月に「長崎県環境審議会」に対し、「制度の在り方」について諮問され、去る六月二十一日に同審議会会長から知事に答申がなされております。

 この答申を見ますと、制度見直しに当たっての基本的考え方が示されており、また、「制度の実効性確保の観点から条例化が適当である」とされておりますが、この点につきましては、私もこれまで条例化の必要性を述べてきたところでありまして、そして、今議会初日の知事説明の中でも「早期に条例化を図る」との意向を示されました。

 そこで、県としては本答申を受け、本県アセスメント制度の見直しについてどのように進められるおつもりなのか、次の二点についてお尋ねいたします。

 一つは、条例化を進めるとのことですが、今後のスケジュールはどのようになりますか。

 二つ目は、答申では、制度見直しの基本的な考え方について、本県の地域特性に配慮すること、法の趣旨を尊重すること、住民参加の拡充を図ることなどについて述べてありますが、県として見直しを進められるに当たっての基本的姿勢についてどのようにお考えなのか、お尋ねいたします。

 (二)、今年三月に示されました「長崎県ごみ処理広域化計画」についてお伺いします。

 県は、ごみ焼却に伴うダイオキシン類の発生や最終処分場の確保など、ごみ処理を取り巻く環境にかんがみ市町村に対して「広域化計画」を示して、平成三十年をめどに県内を七つのブロックに集約する方針で臨んでいます。すなわち、今後のごみ処理に当たっては、一、ダイオキシン類の削減、二、焼却残渣の高度処理、三、資源化、すなわちリサイクルの推進、四、余熱利用の推進、これはサーマルリサイクルと言われております。五、最終処分場の適正化、六、効率的なごみ処理による経費節減などの対策を講ずるために広域化処理を目指すことになっています。

 しかるに、この計画を実行するに当たっては、リサイクルの推進を踏まえた分別排出の統一化、広域化に伴うごみの搬送など、住民の生活と深くかかわる多くの課題があると思われます。特に、広域化で懸念されるのは、ごみ搬送の長距離化によるコストアップであります。特に、本県のように複雑な地形や多くの離島を有するブロックでは、焼却施設の稼働率を確保しつつ、効率のよい搬送システム、あるいは、ごみの排出地域での固形化などによる搬送負荷の軽減など、各ブロック域の特性に応じたシステムを考える必要があると思われます。ついては、これらの課題に対処するため、各ブロックにおける効率的な処理システムを構築して、住民に提示しながら理解を求めていく必要があると考えますが、県は今後どのように対応していくのか、お尋ねいたします。

 四、介護保険の円滑な導入についてであります。

 (一)、保険料とサービス料金の見通し。

 二〇〇〇年四月、介護保険がスタートしますが、サービスの内容を決める要介護認定が今年十月から始まるとのことであります。保険者となる地方自治体は、その準備を重ねて、徐々にスタートラインに集まりつつあるようでございます。

 そして、また、参入する民間の在宅サービス事業者も投資を始めておるようでありまして、一斉にそのスタートラインに並んでいくと、そして、号砲が鳴るのを待っているというのが、表面上の現状ではないかと思われます。

 しかしながら、いよいよ秒読み段階に入り、残された時間が少なくなってくるにつれ、介護保険の給付額を決める認定基準が複雑で理解されるのかとか、ランク分けされた要介護時間内に心の通ったサービスができるのかなど、不安な要素が山積していると聞いております。そのような中で保険料の基準額をどうするのか、ホームヘルパーなどの介護報酬を幾らにするのかなど、介護保険の根幹に関わる問題が横たわっているのであります。

 本県においては、準備を進めている市町村にとって、人口構成や地理的な面で大きなハンディを抱えているところにとっては、保険料とサービス料金のバランスがうまくいくのか、サービス提供量が確保できるのかというような悩みがあります。

 そこでお尋ねいたします。まず、県内における保険料とサービス料金の見通しをどのように考えておられますか。

 (二)、サービス基盤の整備状況。

 次に、現在、長崎市や大村市の単独ブロックを含め、県内十五の広域ブロックで準備作業が進められていますが、サービス基盤の整備状況、あるいは見通しはどのようになっていますか、お尋ねします。

 (三)、この問題で質問が若干飛躍いたしますが、介護保険の導入による経済への波及効果について伺います。

 去る六月二十三日、朝日新聞の論壇で、やまのい高齢社会研究所長の山井和則氏は、『現在の低迷した経済状況の中で、時まさに、雇用創出と内需拡大が至上命令であり、「新しい経済政策」として介護サービスの充実に力を入れれば、一石二鳥ではないか』と指摘し、さらに、茨城県福祉部の調査研究結果の事例から「ホームヘルパーの雇用や老人ホーム建設などの介護型公共事業は、従来の建設型の公共事業に比べて経済波及効果が高く、雇用創出効果も一・五倍という推計が出ている」と紹介しています。さらに、「介護型公共事業は、三千二百を超える市町村ごとの地域に密着した事業であるため、地域の中小企業に対する経済効果が大である」と述べています。

 このほか、同趣旨の研究結果が、大阪地方自治研究センターからも報告されておりまして、産業連関表を駆使した経済波及効果を述べています。

 このように、介護保険の導入による経済効果は、特に雇用の面で大なるものが想定されますが、本県ではその効果をどのように試算されていますか、お尋ねをいたします。

 最後に、コンピューター二〇〇〇年問題への対応についてお伺いいたします。

 自治省では、西暦二〇〇〇年問題による業務への影響を発生させないようにするため、対策本部を設置し、行動計画に従って地方公共団体に対して迅速な対応を要請しています。そして、対応状況については、四半期ごとに結果をとりまとめて公表していると聞きますが、本県の状況についてお尋ねします。

 なお、この問題には、首相官邸の高度情報通信社会推進本部において、「コンピューター二〇〇〇年問題に関する行動計画」が設定されてスタートしたのでありますが、各省庁はプロジェクトチームなどの体制を整備し、責任体制を明確化して推進中であるとのことです。

 本県においては、中小企業者向けの対応を喚起する施策はよく見受けられますが、県民の生活や安全、あるいは生命にかかわる分野に対応した姿が見受けられません。問題の日まであと六カ月に迫っておりますが、県民が安心できる状況にあるのか、次の点について伺います。

 まず、重要システムと言われる県の電算システムへの対応状況、さらに、その危機管理対策はどうか。また、県内市町村の対応状況はいかがか。

 次に、消防・防災ネットワーク、医療や金融機関などの対応状況は、どのように把握されておりますか。

 以上、お尋ねをいたします。

 質問を終わります。答弁をよろしくお願い申し上げます。(拍手)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕橋本議員の御質問にお答えいたします。

 まず、事務事業評価システムについてお尋ねでございますが、事務事業評価システムにつきましては、平成十一年度の当初予算編成におきまして新たに導入したところでありまして、県の施策の必要性や目標等につきまして、県民にわかりやすい形で説明していく必要があることから、可能な限り数値目標の設定に努めたところであります。しかしながら、事業によりましては、目標値を設定することが困難なものも多く、必ずしもすべての事業についてこの評価システムが有効に機能したとは言いがたい面もあるので、その改善につきましては今後検討してまいりたいと考えております。

 また、この評価システムは、担当課の自己評価を基本としておりますが、予算編成作業を通じまして、さらに財政課が評価を行いまして、最終的には、結果については公表し、客観性、透明性を高めるように努力しているところであります。今後とも県職員の一人ひとりが、日常の業務について、原点に立ち返って考えていく手段として、また、県の施策の必要性や目標等をわかりやすい形で説明していく手段として、このシステムを今後活用してまいりたいと存じております。

 それから、道路工事の重複の回避など、横割り総合行政による効果が期待される分野があるが、今後どのように進めていくかというお尋ねでありますが、私は、今年度の組織改正に当たりまして、従来の部を中心とした縦割り行政から、各部を横断した「横割り・総合行政」への転換が必要であると考え、そのための基本方針を「部の設置に関する条例」の中に盛り込み、明確化を図ったところであります。

 議員御指摘の道路改修工事や電気・ガス事業者等による占用工事の重複の回避につきましては、県下の各地方機関単位で、年度の当初に、県・市町村等の行政機関及び関係公益事業者等からなる「道路掘削等調整協議会」を開催いたしまして、工事の施工時期等の調整を図っております。こうした工事の重複の回避について、関係地方機関との連絡・調整を密にしまして、「横割り・総合行政」を進めることで一定の成果を上げていくものと考えております。

 この「横割り・総合行政」につきましては、現在、観光・物産流通につきまして、全庁一体となってこれを推進するため、各部がその分野ごとにフォローしあう体制をとっているところであります。今後、さらに、高齢化社会対策等の重要課題についても、現在の庁内推進本部等の活用を図るなど、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 ただ、議員御指摘の道路の問題に関係いたしましては、これは外部の機関との問題がございます。私どもが今考えている横割り行政というのは、県庁内での横割り行政でございまして、したがって、これは外部との間の、先ほども答弁いたしました調整協議会の中で、それぞれがもう少しオープンにお互いの工事内容等を出し合って、そういった重複工事が行われないように働きかけをしていかなきゃいかぬかなというふうに思っております。

 それから、次の市町村間の広域的な取り組みと市町村合併との関係についてお尋ねでありますが、現在の各市町村を取り巻く緊急な行政課題となっております介護保険の実施や一般廃棄物の処理など、単一の市町村で取り組むには困難な事務や、共同して処理することが効率的な事務については、市町村同士が連携をし、広域的に取り組むことが有効な方策であります。これらの広域処理については、それぞれの事業ごとの規模のメリットや目的が異なることから、関係市町村の区域が異なってきております。

 一方、構成市町村間で協議を要する広域連合や一部事務組合といった広域行政体よりも、市町村合併の方が意思の決定や事業実施などを単一の団体で迅速に行うことができることから、はるかに効率的であります。最終的には、合併協議会の中で広域行政体のあり方が関係市町村で調整されるものと思われますが、議員御指摘のとおり、今年度から着手する合併検討モデルの策定に当たりまして、広域行政体の状況なども踏まえまして検討してまいりたいと思います。

 先ほどの新行政システムの中で、事業の見直しにおける情報の開示のあり方と新行政システム推進基準計画の見直しについてお尋ねでありますが、県政の運営の推進に当たりまして、情報公開の重要性については十分に認識をいたしているところでございまして、このため情報公開条例に基づく情報公開のみならず、新たに「長崎県県政情報の提供等の推進に関する要綱」を制定いたしまして、県政の重点施策にかかる計画や、主要事業の進捗状況など、県政に関するさまざまな情報を積極的に現在提供しているほか、審議会等の会議の公開や、審議会委員の公募制の導入等についてもあわせて実施しているところであり、積極的な情報公開に努めているところであります。

 また、三年以上継続している県の単独事業については、事務事業評価システムを導入いたしまして、公共事業についても再評価システムを導入するなど、立ち上げた後の事業に対する検証、評価についても積極的に取り組んでいるところであります。今後とも推進中の事業について、県民の判断の手助けとなるように、わかりやすい形での情報提供に一層努めるとともに、事務事業の見直しについても一層取り組んでまいる所存であります。

 また、本県では、平成七年十一月に「長崎県新行政システム推進基本計画」を策定し、平成八年度から十二年度までを計画期間としてその実現に鋭意努力をしているところであります。その後、景気の低迷等、地方行財政を取り巻く環境が厳しさを増しまして、また、行政改革への取り組みについて住民にわかりやすくすることが求められていることから、今年の二月に、現行計画を一層充実し、さらに計画目標をできるだけ数値化することなどを内容とした見直しを行ったところであります。議員御指摘の抜本的な見直しにつきましても議論はいたしました。しかしながら、現行計画は、民間の委員や議会総務委員会の十分な審議を経て策定したものでありまして、また、計画期間である五年間のうち残りがあと二年間となり、全庁的な取り組みが既に進んでいることなどから、現段階ではこの計画を着実に実行することが効果的であると判断したところでございます。今後とも時代の要請にあった行政運営体制の整備、充実に取り組むことは、行政に携わる者として当然のことであり、今後の社会経済情勢を見ながら、さらなる取り組みを行ってまいりたいと考えております。

 次に、環境行政の推進についてお尋ねでございますが、本県の環境影響評価制度につきましては、これまで昭和五十五年に制定しました「環境影響評価事務指導要綱」に基づき行政指導として実施してきたところであります。

 このような中、国におきまして「環境影響評価法」が平成九年六月に公布されまして、今年の六月十二日をもって全面施行されておりますが、この法律では各県の環境影響評価制度について法の趣旨を尊重するように要請しております。このため、本県制度につきましても法律との整合を前提とした制度の見直しを行うこととし、昨年十二月に「長崎県環境審議会」に対しまして「制度の在り方」について諮問し、去る六月二十一日に答申をいただいたところであります。

 今後は、環境審議会からいただいた答申を尊重し、健全で恵み豊かな環境の保全及び県民の健康で文化的な生活の確保等の実現を図るため、これまで以上に環境保全に配慮した環境行政を推進すべく、県議会等の御意見もいただきながら、来年度当初からの施行を目指し、早急に条例化を図る所存であります。

 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○議長(林義博君) 県民生活環境部長。



◎県民生活環境部長(澤本正弘君) 私の方からお答え申し上げます点は二点ございますが、まず第一点、環境影響評価制度の見直しを進めるに当たっての基本姿勢についてのお尋ねでございます。

 本県の環境影響評価制度の見直しに当たっての基本的考え方につきましては、「長崎県環境基本条例」の基本理念にのっとりまして、また、「環境審議会」の答申を尊重いたしまして、住民参加の拡充、行政運営における公正の確保と透明性の向上など、制度の充実・強化を図ることといたしております。特に、本県は、美しい海岸線や自然公園に代表されますように、自然環境に恵まれた地域特性を有しておりまして、これらに十分配慮した制度とする必要があると考えております。

 このため、具体的な対応といたしましては、環境保全上からの住民意見を十分聴取し、事業に反映させるために、事業者が調査に入る前のより早い段階から手続を開始すること、また、審査の信頼性、公平性、客観性を確保する観点から、専門家等で構成される第三者機関の意見を聞く制度を導入するなどの措置を講じてまいりたいと存じております。今後は、これらの対策によりまして、開発事業の実施にかかる環境配慮がより適切に行われるように努めてまいる所存であります。

 第二点、ごみ処理広域化の課題に対処するため、各地域の特性に応じた効率的な処理システムや住民の理解が必要と考えるが、県はどのように対応していくのかとのお尋ねでございます。

 御高承のとおり、「長崎県ごみ処理広域化計画」につきましては、市町村と十分な協議の上、本年三月に策定をいたしたところでございます。この計画に沿ってごみの広域処理を実施するに当たっては、ごみ処理が住民の日常生活に密着した行政であることを十分踏まえまして、住民の理解と協力をいただきながら推進しなければならないと考えているところでございます。

 このため、県におきましては、県民の生活環境の保全や県全体の大枠の計画策定主体としての立場から、市町村における具体的な計画の実施状況等を逐次把握をいたしまして、市町村相互間の調整や指導・助言を行うとともに、県民に対しましては、各種の広報媒体等を活用するなど、周知を図りまして、理解を得るよう努めてまいりたいと考えております。また、要請があれば、現地に赴きまして、直接住民に説明することも考えているところでございます。

 一方、ごみ処理の実施主体であります市町村においては、広域組織体制や効率的な処理システム構築の基本となる「一般廃棄物処理基本計画」を策定することとしておりまして、県としましては、本年度、計画策定経費に対する助成を行うことといたしております。

 また、ごみの搬送システムにつきましては、いろいろな技術が開発されつつございますが、県は各ブロックの実情に対応できるよう、最新技術に関するあらゆる情報の収集に努めまして、技術的指導・助言を行うこととしております。今後とも各地域の実情を踏まえながら、市町村と一体となって、より効率的な処理システムの実現を図ってまいる所存でございます。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 福祉保健部長。



◎福祉保健部長(永石征彦君) 介護保険の円滑な導入について、保険料とサービス料金の見通しについてのお尋ねでございますが、保険料につきましては、現在、その算定基礎となるサービス量の見込みを調査・集計しており、今後、各保険者がこの結果に基づき、介護保険事業計画を策定する中で介護サービス費用を計算し、来年三月、市町村議会において保険料率を決定する予定であります。

 なお、県においては、制度発足時の保険料は、県下平均三千百八十四円と試算しております。

 サービス料金と密接な関係がある介護報酬単価は、現在、国において検討されており、今月中にはその骨格が示され、来年一月ごろに正式に決定される予定であります。この報酬単価の骨格が示されるころから、各事業所は順次サービス料金を決定していくものと思われます。

 次に、サービス基盤の整備状況についてのお尋ねでございますが、介護を必要とする高齢者への保健福祉サービスにつきましては、県老人保健福祉計画に基づき、本年度を目標年次として生活圏域を基盤とした広域的調整を行いながら、在宅並びに施設サービスの基盤整備を図ってまいったところであります。このうち、特別養護老人ホームや老人保健施設などの施設サービスにつきましては、おおむね目標を達成できる見込みであります。

 一方、在宅サービスにつきましては、ホームヘルパー研修修了者が少ない地域や民間サービスが参入困難と見込まれる離島・過疎地域などにおいて、重点的にヘルパーの養成研修を行ってまいりました。今年度も引き続き養成研修を行い、市町村格差をなくすよう努めてまいります。

 また、引き続きデイサービスセンターや在宅介護支援センターにつきましても整備に努めてまいります。

 なお、介護給付サービスの見込み量につきましては、現在、介護保険事業支援計画の作成の中において検討中であります。

 続きまして、介護保険導入による経済効果についてのお尋ねですが、平成十年度に実施されました経済企画庁による全国規模の試算では、平成十二年における経済波及効果については、投資総額の約二・三倍、雇用創出効果で見れば、十年間に約一・六倍の増加が見込まれております。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 総務部長。



◎総務部長(溝添一紀君) コンピューター二〇〇〇年問題について、まず県の対応状況はいかにということであります。

 コンピューターのいわゆる西暦二〇〇〇年問題につきましては、本県におきましても問題の発生を未然に防止し、また、発生した場合は、その影響を最小限に抑えるということで、国の行動計画に沿って適切な対応を図っているところであります。

 このため、本年二月には、全庁的な組織といたしまして「長崎県コンピューター西暦二〇〇〇年問題対策連絡会議」を立ち上げまして、各部局の責任体制を明確にしたところであります。現在、県では九十四業務、電算システムを活用いたしておりますが、そのうち七六%、七十二業務が点検、修正作業及び模擬テストまで終了いたしております。九月末までには、すべて完了する計画で進めております。

 特に御案内がございました県民の生命、生活、もしくは財産等にかかわるいわゆる重要システムが三つございます。県税、財務、交通局の総合でありますが、このシステムについては、おおむね完了をいたしております。

 それから、二点目が危機管理対策はいかにということでございました。

 今、申し上げました重要システムにつきましては、不測の事態が生じた場合という想定のもとに、連絡体制、代替措置、復旧体制等を定めた「危機管理計画」を各業務担当課で作成をするということにいたしております。

 それから、三点目が市町村の対応状況であります。

 市町村におきましても市町村税、住民記録、財務会計などにコンピューターシステムを活用いたしております。

 県といたしましても、昨年来、市町村に対しまして、国の行動計画に沿って迅速に対応するよう文書、あるいは各種会議を要請するとともに、四半期ごとに進捗状況についても調査を実施し、報告をとっております。現在、ほとんどの団体、一団体残っておりますが、プログラムの修正作業に取り組んでおります。すべての団体において適切かつ迅速な対応がとられるよう指導もしてまいりたいと思っております。

 それから、消防・防災ネットワークについてのお尋ねであります。

 県では、防災行政無線通信システムを持っております。この防災機器につきましても、すべて今年の夏過ぎまでには、また、同時に市町村が有しております防災行政無線、並びに消防本部が有する消防無線につきましても、秋までには対応が終わる予定といたしております。

 また、医療の対応状況ということでありますが、先ほど来御案内がありましたが、国の本部から厚生省を通じて全医療機関に対して自主的総点検をいたしております。その集計結果を受けまして、対応が不十分な医療機関に対しましては、早急に取り組むよう福祉保健部を通じて指導をいたしているところであります。

 なお、県立病院につきましては、プログラムの修正等、対応が必要な機器等の修正を含めまして秋までには終了する予定であります。

 それから、金融機関の対応のお尋ねでありますが、金融監督庁の監督下にあるところの銀行など、並びに商工労働部が所管しております信用組合につきましても、本年九月末までには他の金融機関などとの外部接続テストを終了する予定との報告を受けているところであります。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 橋本議員−二十番。



◆二十番(橋本希俊君) おおむね答弁をいただきました。さらに、引き続き質問をさせていただきたいと思っておりますが、私の質問の主なところは、今日はぜひ行財政改革について重点的に質問させていただきたいと思っております。したがって、その前に、そのほかのことについて若干質問をさせていただきます。

 ただいま、最後に答弁いただきましたコンピューター二〇〇〇年問題、庁内で協議会か、検討委員会かをつくりまして対応しておられるということでございますが、庁内のシステムについては一番身近なところで、その進捗については当然理解を得ながらやっていけると思うんですけれども、問題は、医療だとか、あるいは金融だとか、そういう外部のことについて、やはり県としてちゃんとした理解を、進捗状況についても、あるいは問題点がどういうところにあるかということを十分にやっぱり把握をしておく必要があるんじゃないかと。そして、これはいたずらに広報することで不安を募ってはいけませんけれども、住民、県民が安心できる何らかのものは見えるようにしていかないと、この二〇〇〇年問題が本当に変な状況になっていくんじゃないかと、そういう危惧もいたすわけです。今日の長崎新聞にもこの二〇〇〇年問題が取り上げてありました。いろいろ訴訟問題まで起こるような懸念があるということを書いてあるわけですけれども、その場合に、やっぱり行政の広報なり、あるいはその情報の開示なり、それが一番重要な役割を果たしていくんじゃないかと私は思うわけでして、その辺について、もう一度総務部長、お尋ねをさせていただきたいと思います。



○議長(林義博君) 総務部長。



◎総務部長(溝添一紀君) 確かに、今、御案内申し上げましたように、国の対策本部から所管部を通じて医師会、あるいは商工会議所等々の連絡は密にいたしておりますが、議員御案内のように、中小企業庁の方が新聞に安心するような広告を大きく出しておりました。その辺につきましては、私どもも県の広報媒介等使って県民に御安心いただけるような何らかの広報対策を考慮してまいりたいと思います。



○議長(林義博君) 橋本議員−二十番。



◆二十番(橋本希俊君) 次に、介護保険の導入にかかわる経済効果のことであります。

 もう本当に、この経済状況、なかなか低迷した状況が続いておりまして、介護保険の導入にいろんな課題を残しながらも、雇用の創出だとか、いろんなことが予想されるわけでありまして、そして、お金が回っていくという、そういうことがもうはっきりしておるわけであります。経済企画庁が示された概算といいますか、その辺、今、部長からも報告がございましたけれども、私は、特に、この県政に占める経済上の介護保険の効果というのはかなり大きいものになっていく感じがいたします。そういう影響が大きいと予想される経済への影響については、やはり県としてもどういう波及効果が出てくるのかということは試算をしながら、そして、より効果的な対策を講じていくこともある一面必要なことではないかと。そして、今、もう既に各ブロックでもって実施計画についてはどんどん進めておられるわけですから、その中にいろいろ県のサポートをする役割もあるかと思いますけれども、やっぱりこれは県全体として眺めてみたときに、そういった視点からの検討は本当に必要ではないかと私は思います。この問題について、唐突ではございますけれども、知事、何らかそういうことをやっていく体制というか、どこかでやる必要があるのではないかと思いますが、いかがでございましょうか。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 先般、先生方を中心として、たしかいろいろな雇用対策についての陳情がありました。その際にも私からもお答えしたのですが、やっぱり新しい介護というのは新しい雇用を生み出すということで、県としてもいろいろな立場でそれに対して積極的に対応していかなきゃいかぬということでお約束をしまして、その後、私も各部長に指示はしておるのですけれども、昨日も内部でいろいろ検討したのですが、なかなか数字がつかみきれないわけなんですね。単純に計算すると、大体数字で介護に要する費用が、長崎県だけでも八百億円くらいの年間の数字になってくると。そういう数字を見てみますと、これは新しい新規の事業ができてくる可能性は随分あるなということで考えておるのですが、ただ、それに関するというと、介護に関するというと、ホームヘルパーとか、ケアマネージャーとか、例えば従来からの看護婦さんとか、お医者さんとかという方は積極的にそういったケアマネージャーの試験を受けたりするのですが、ホームヘルパーの場合はなかなか、できるだけ各地域ともホームヘルパーの研修を受けるようにお願いはしておるのですが、非常に数がまだ少ないですね。だから、やっぱり家庭の主婦の皆さん方も積極的にそういったホームヘルパー等の研修を受けていただいて、そして、そういう新しい仕事につく可能性を求めていただいた方がいいのじゃないかというように思っております。

 いずれにしろ、私から見ても県の体制が十分ではないように思っているんです。これは私が責任者ですから、こういうことを言うのはおかしいのですが、何回となくこの件については、私も部長には言っているし、担当のそれぞれの方を何回も直接呼んで話をして、新規雇用はどういうものが起こるか、本当にそれを見極めて、そして、積極的に県がやっぱり指導し、バックアップするべきじゃないかということで、これこそ福祉保健部だけではなくて、商工労働部も含めて積極的に取り組むようにお話をしておるんですが、十分にお答えできないということで、大変申しわけなく思っております。今後、また、よく各部に話をして徹底をしたいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思っております。



○議長(林義博君) 橋本議員−二十番。



◆二十番(橋本希俊君) 早くそういう情報が出てくることを期待いたしております。

 次に、ごみ処理の問題ですが、私の質問で言いたかったことは、いよいよ七ブロックに向けて、それぞれ体制の整備なり、あるいは施設整備、そういうものがこのごみ処理は進んでいくわけでありますけれども、広域化で懸念されるのは、やはり搬送距離が長くなる、今まで一つの自治体の中で車が動き回っておればよかったものが、山越え野越え、あるいは海を渡って運ばなきゃいかぬと、そういうことが出てくるわけでございまして、当然これは住民負担にかかわる問題ではないかと思います。今、現状は、処理施設が近くにあるから、それでいいわけですけれども、したがって、そのコストをどこかで吸収することが必要だと。このリサイクル法は、マテリアルリサイクル、あるいは、サーマルリサイクルということによって、ごみから出るエネルギーなり、あるいは循環システムでもって、その部分を少しでも吸収するようにというのがこの趣旨ではないかと思っております。今、ばらばらに行われておりますリサイクルも、やはり足並みがそろうような自治体の対応が必要になってくるわけでして、当然、各ブロックでそういうことが検討なされていくと思いますけれども、どこまで、どういうものに施設上の補助がついて、あるいは、それは厚生省のいろんな補助制度があると思いますけれども、問題は運用面でどういうふうになっていくかと、運用面は恐らくその単体でもって、自治体でもって賄っていくということが、恐らくそういうことになるんじゃないかと、あるいは一部事務組合、あるいは公営企業ですか、そういう形でやっていくとなると、自主採算性になっていくわけですから、住民負担というのは当然多くなっていくと、私はそう予想するわけです。したがって、やはりこれは平成三十年が目標でありますけれども、早くそれにかかわる、住民の理解を得るようなシステムを開示するなり、あるいはいろんな情報をもって徐々に理解を深めていくというステップがどうしてもこれは要るんじゃないかと。一つの事務局でせっせせっせと計画を立てるだけではなくて、こういうふうに変わっていくんですよという、それが必要ではないかと私は思っております。これは要望にとどめておきますけれども、ぜひそういうスタンスで今後も進めていただきたいと思います。

 次に、広域化のことですが、私はこの介護保険の広域化計画で特に思っておるわけですが、どうして広域で取り組まにゃいかぬかというのは、平等性だとか、いろいろありますが、そういう格差がないようにということですが、もう極端な話ですけれども、家族が核家族化してきて、家族で見られないという状況になってきて、地域で支えなければならないと、そういうことからこの保険がそういうふうになってきているわけです。それと同じで、市町村がお互いに隣同士支え合わなければ、これからの行政はやっていけないと、そういう視点にもっと私は住民自身も立たなければいかぬのじゃないかと、そういう視点が、どうもこの合併問題に欠けておるような気がいたします。支え合わなければやっていけないんですよと、生き残り策なんですよ、一方ではまちづくりの新しい原点なんですよと、そういうことをぜひ、これは県が旗振り役だと、私は今、思っております。したがって、それぞれブロックで協議会なり、研究会なり、いろいろなものが行われておりますけれども、そういった視点でぜひ進めていただきたいと思っております。

 そこで、この行革のことにつきまして、具体的な点を事例的に取り上げてちょっと質問をさせていただきます。

 行革は、それぞれ職員みずから行う行革もあれば、あるいはいろんな委員会を設けて見てもらうというやり方、いろんな手法をとっておられて、金子知事が就任されてから、かなりその意思が通じて、いろんなやり方を施行されておる、進めておられるということに対しては敬意を表するわけでございます。しかし、進捗している事業そのものが、手がくだされておるもの、あるいはそうでないもの、ちょっとアンバランスがあるような気がいたします。だから、要するに、見直しのルールがどうなっているのかと、そんなことがちょっと感じられるわけですが、例えば最近、新聞でも報道がありました「しまの拠点的まちづくり」、これは上五島、あるいは下五島、壱岐、対馬、四カ所、それぞれこの計画が進捗しておったわけですけれども、実態はいろいろ違うわけですね。それが束ねて見直しというふうになった。それはもう恐らく県の意思決定だと私は思っております。しかし、それには同列、同じような感覚で地元はきたとは考えられません。いろんな要因があって、共通する問題はかなりあるのじゃないかとは思いますけれども、「寝耳に水」などということになるようでは、これは地元の理解を得た対応じゃないのではないかと。やっぱり見直しに当たっては手順がいる、ルールがいる、そういうきちっとしたものがいるのではないか。そういうことから、こういうやり方でやるんですよというルール、あるいはその理念を持ってこの見直しは進めるべきではないかと私は思っております。そのことについてが一つ。

 それから、もう一つは、これは県の直接運営しているところではございませんけれども、マリーナ事業です。サンセットマリーナ、これは一昨日ですか、副知事が今度社長に就任されて、これは言ってみれば県が誘致した企業、経営体であるわけでして、累積赤字は相当なものがこれからもまた見込まれるかもしれない。内部ではいろいろ人員を削減するなり、いろんなことをしてやっておりますが、その辺について、ちょっとこれは当然手をつけるべきじゃないかという思いがあるわけですけれども、時間がありません。ちょっと簡単に御答弁をお願いいたします。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 「しまの拠点的まちづくり」の見直しは、別に寝耳に水じゃなくして、もう一年ぐらい前からちゃんとお話を内々に進めながらやっておりました。したがって、新聞ではああいうことをお書きになった方もいらっしゃいますけれども、こういうふうな方向を少し考えられないかということについては、それぞれの部署を通じて随分お話をし、各部長がそれぞれに町村長にも話をしております。決して唐突にやったわけではございません。また、唐突にやるなどということをしたらうまくいかないということはよくわかっておりますので、当然そういったものは手順というものが必要であると思いますので、これからも手順は大事にしていきたいというふうに思っております。

 サンセットマリーナの問題につきましては、私としては、まずは長崎航空を手がけ、次はサンセットマリーナと思っております。一度に二つも三つもというわけにはいきません。長崎航空だってこれは大変な問題なんですからね。今までほとんど手をかけてなかった。それをこれだけ、将来の離島の全体的な航空路も考えながら抜本的にこの赤字をどう消していくかということは、これは大変な問題なんです。だから、次のサンセットマリーナにつきましても、ただ、このサンセットマリーナについては、私は生かさなきゃいかぬというように思っています。私も何回か行っておりますが、ただ、生かすにしてもトヨタに経営権をお願いしておってあれだけの赤字を出しているわけですから、もう少し全体的な、総合的な見直しを今後やっていかなきゃいかぬかなというように思っております。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 関連質問に入ります。松尾忠幸議員−二十一番。

          〔関連質問〕



◆二十一番(松尾忠幸君) 同僚橋本議員の介護保険制度の導入に関連いたしまして、二、三質問させていただきたいと思っています。

 昨日からもこの問題については同僚議員から質問をされておりますが、十分理解はしているわけでございます。いよいよ来年四月一日から、既にもう十月から認定事業モデルが開始されたというような話も承っているわけでございますが、しかし、この制度につきまして、なかなか理解をされていない部分が随分あるんじゃないかと思っております。私は、そういった話を承っているところであります。

 そこで、重複するわけでございますけれども、再度、市町村の運営主体、市町村が運営主体でありますけれども、この準備不足がかなりささやかれているわけでございますが、この点はどのように本県ではなっているのか、あわせましてこの制度の理解不足、この周知徹底をどのように考えているのか。

 二点目には、特に本県の場合は、広島、長崎というのは被爆都市でございます。被爆者が非常にいらっしゃるわけでございますが、同制度の被爆者の方についての対応、この点がどのように、国の動向といいますか、「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」というのがあるんですけれども、この制度についての対応の仕方。

 三点目には、同制度につきましては、要介護者、要するに支え合う、あるいは家族だ、地域だ、家族で支えられないために二〇二〇年代がピークになるだろうと言われているんですが、そこで県のボランティア協会、ボランティアセンターがありますけれども、在宅に対する今後のボランティアの役割といいますか、そういったものについてお尋ねしておきたいと思います。



○議長(林義博君) 福祉保健部長。



◎福祉保健部長(永石征彦君) 介護保険についてのお尋ねでございますが、議員御指摘のように、介護保険につきましては、初めての事業でございまして、みんなで支えてやるという趣旨の制度でございます。そういうことからいたしまして、広報活動が十分に行われなければ理解を得られないというふうに思っております。そういうことで、市町村が主体ではございますけれども、県といたしましても、新聞の広告であるとか、県の広報紙であるとか、テレビ、ラジオ、そういうので広報活動をやっております。また、市町村の担当者に対するセミナーであるとか、市町村長さんに対するトップセミナー、こういうのを予定しているわけでございまして、そういうのを受けまして、市町村でも現在、みずから各集落等に出向いていかれて説明をなさっておられるような状況でございます。

 第二点目の原爆についてでございますけれども、原爆につきましては、「原爆被爆者に対する援護に関する法律」というのがございまして、そちらの方で現在対応しているわけでございますけれども、介護給付につきましても対象ということになりますので、その点につきましては、被爆者の負担につきまして、いろいろ問題点も出てくるというふうに考えられますので、そういう面につきましては、新たな負担が生じないようにということで国にも要望してまいってきているところでございます。

 それから、要介護のボランティアについてでございますけれども、ボランティアにつきましては、これまで公的福祉サービスは行政の措置制度ということで行ってこられたわけでございますけれども、今後は、市民も参加をして、行政サービスの不足分を補完するというようなことになるかと思います。で、ボランティアセンターなどが従来より行政に対して要望を行ってきましたが、全体的には行政補完ということで、今後は高齢になったり、障害を持つ人が、地域の中で自立した生活が続けられるよう、自己決定によるサービスの選択ができる福祉サービスということが求められております。そういうことからしまして、ボランティアセンターにおきましても現在も居宅サービスは実施されておられますが、これを指定事業者ということで申請があって、県の方で指定をいたしますれば、そういう事業に参入してこられるというふうなことになります。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 大川議員−九番。

          〔関連質問〕



◆九番(大川美津男君) 同僚橋本議員の質問に関連して、具体的に名前が出ました長崎サンセットマリーナの件について、一点質問をさせていただきたいと思います。

 御存じのように九三年でしたか、設立をして、そして長崎県も大株主、二五%を有しているわけですか、一億円の出資をもってしておりますが、ずっとやってこられて六年余り、もう七億円の赤字になっておるわけですね。もちろん会社設立して、すぐに黒字にかわっていくということも少ないわけでしょうから、ある意味では織り込み済みの部分もあったかもわからないと思います。でも、この七億円という数字は、その範疇ではないというふうに私は思っています。そういう意味で、昨年の一月だったですか、長崎県も五億円の融資をいたしまして、十年後の、要するに平成十八年ですか、一括返済というふうな話で県の議会の方もオーケーをした経緯があるわけでございますが、そういう状況の第三セクター、全国的にもたくさんあるようでございますけれども、この第三セクターを今、知事がお答えになった、「これは続けていかねばならない」というふうに思っておられる、その意味合いがよくわかりません。もう一度御説明ください。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 私自身が、サンセットマリーナを見まして、もう少しやり方によっては生かせるのじゃないかなと、そういう感じを受けましたし、せっかくあれだけの施設をつくっているわけでございますから、やめるのは簡単だと思うんですね。しかし、やめたら、これはまるまる県の五億円はどうなるかという問題が出てくると思います。しかし、トヨタのマリーン部にお願いして、七年間やって累積赤字が七億円ですから、もともとの最初の計画と随分内容が変わってきている感もするわけなんです。最初、私がいろいろと説明を受けたのでは、随分いろんな話があっておりました。例えばトヨタさんが新しいボート部門に乗り出すから、そのボート部門関係が国内でどんどん販売して、その停留地にするから係留も満員になるとか、そういった話がいろいろとあったみたいなんですね。ところが、そういうのがみんなだめになって、みんなというわけではないですが、ほとんど最初の目標の数字には達していないと。したがって、あそこまでつくった設備ですから、今後、長崎の海洋的なレジャーを生かしていく中で、どういうふうに活用していくかということについて、もう少し検討させていただきたいという意味での先ほどの発言でございますので、その点については御理解いただきたいと思います。やはり検討した結果、最終的な結論を出すということになりますから、ここでどうだこうだということについては、まだまだ私としてはお答えできない状況でございます。



○議長(林義博君) 大川議員−九番。



◆九番(大川美津男君) ありがとうございました。

 状況を見て、私たちは素人ですから、そんなに詳しくはわかりませんが、ただ、右肩上がりで回復していく状況が、なかなかにして見えないというのが実態だというふうに思います。そういう意味では、長崎県は大口の株主ですから、また融資をしていくとか、そういうことというのが、今、行革という形の中でいろいろお話がございましたことも踏まえて考えますと、なかなかにして難しい。そういう意味では、今までどうあったか、あるいは誘致をした経緯、そういうのは別にしまして、本来どうあるべきかと、もう一度英断をすべき時期にきているのじゃないかと、そういうふうに思いますから、どうかその辺のタイミングを逸しない方向づけをよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 終わります。



○議長(林義博君) 野本議員−二十七番。



◆二十七番(野本三雄君) (拍手)〔登壇〕自由民主党・県民会議の野本三雄でございます。

 質問通告に基づき、順次質問いたします。知事並びに関係理事者の前向きの御答弁をお願いいたします。

 一、ナガサキ・アーバン・ルネッサンス二〇〇一構想問題であります。

 (一)、推進会議報告書への今後の取り組みについて。

 構想策定から十年以上経過した中で、知事は、常盤・出島地区の売却予定地を中心に、将来の長崎にとって、今、何が一番大事であるかとの観点のもとに、県民、市民が憩い、観光客も集い、人々が交流してにぎわう場所として、どのような活用方法があるかを検討していただき、意見の取りまとめを行っていただくよう、五十三名からなるナガサキ・アーバン・ルネッサンス二〇〇一構想推進会議委員に依頼し、その委員の皆さん方は御多忙の中に、しかも短期間で九十八ページからなるすばらしい報告書を提出していただいております。その御苦労に敬意と感謝を申し上げたいと存じます。

 そこで取りまとめられた事業プランのA案「まちをつくり楽しく集う」、B案「ミュージアムとアメニティ構想」、C案「複合コンベンション機能を持つ長崎新都市空間の創造」、D案「長崎の再生、活力と魅力ある長崎の実現」の四案に、E案として「百年の大計にふさわしい計画づくりの提言」がなされましたが、そこで、質問の第一点は、知事としての率直な感想をお願いいたします。また、今後、県としてどのように取り組み、進めていかれるのか、お伺いいたします。

 第二点は、長崎市及び市選出県議団より陳情されている三千席規模の大ホールと、七百から千席の中規模専門ホールをあわせ持つ芸術劇場は、県都長崎市に必要不可欠であり、リーディング施設として早期着工のお考えはないか、御所見を賜りたいと思います。

 (二)、長崎駅周辺地区再開発と県庁舎移転問題について。

 当地区は、新都市拠点創造ゾーンで、現在、長崎市によって土地利用の指針となる区画整理事業調査を平成十二年度を目途に実施中でございます。

 一方、「ここから始まる新しい長崎」アーバン構想の基本理念に沿う計画の一環として、長崎市初の大型多機能複合商業施設が、二〇〇〇年秋完成を目指して、去る六月十七日に着工されました。続く長崎本線連続立体交差事業や、新幹線長崎駅舎の大型プロジェクトがあり、同時に、これら計画と切り離しては考えられない魚市跡地については、都市計画道路浦上川線南々伸が、近く都市計画決定されることで、土地利用計画の策定が可能になります。そこで、平成九年第三回定例県議会において、県庁舎の予定地として表明がなされ、その後、本年二月三日の新行政システム等特別委員会において、「財政の見通しが立てば、二〇〇七年度にも着工可能」との回答も得ております。念のために、前回の質問は昨年十二月三日でありましたので、あえて今議会に取り上げさせていただきました。なぜ今、県庁かについて私見を述べさせていただきます。

 現県庁舎跡地をどのように再生するか、その土地利用問題、長崎市庁舎も同じ運命の建てかえ問題があり、当然のことながら、新庁舎周辺のインフラ整備等も含め、新しいまちづくりが始まる、その経済的波及効果は大きいし、景気対策ともなる、そのような視点から、新庁舎の基本構想の策定をと申し上げてまいりました。改めて知事の御所見をお伺いいたします。

 二、道路交通行政問題について。

 (一)、国道四九九号対策と今後の取り組みについて。

 この国道四九九号線は、同僚中山 功前県議が熱心に、しかも執念のごとく、早期完成に向けてただしてきた問題であります。今回の質問に先立ち、現地を踏査してまいりました。

 質問の第一点は、竿の浦工区全長二・五キロメートル及び蚊焼工区一・一キロメートル、その他未改良区間も含め、進捗状況と、今後の取り組みと完成目標についてお伺いいたします。

 質問の第二点は、過去においてこの国道四九九号を補完するため、磯道より毛井首までの湾岸道路として地元関係住民より陳情、要望がなされ、県当局も検討をされた経緯があると仄聞いたしております。今日、道路を視野に入れた港湾計画案の地元説明が行われているとのことでありますが、現況をお伺いいたします。

 (二)、浦上川線南々伸道路問題について。

 都市計画道路浦上川線南々伸を地域高規格道路として計画決定しようとすることにかんがみ、隣接する関係地権者十社より一部計画の見直しについての要請を受けました。

 その内容は、一、物流倉庫の関係から大型トラックの出入りが不可能となる、二、旭大橋ルートへの利用が迂回せねばならないということで交通混雑が予想される、三、現道からの乗り入れ口がないなど、企業にとっては死活問題になりかねません。どのように対処されようとしておられるのか、土木部長にお伺いいたします。

 (三)、路面電車の延伸構想について。

 路面電車は、時代遅れの過去の乗り物ではなく、今、これからの時代のニーズにマッチした、新しい都市交通システムとして再評価されています。長崎市は、調査費二千万円で、昨年に続き、今年度はその可能性についての調査検討を実施いたしております。県も「長崎市路面電車延伸等検討調査研究会」のメンバーであり、熟知のことと存じます。当面、終点赤迫から六地蔵間六百メートルの延伸について、これまでの調査、経過と今後の取り組みについてお尋ねいたします。

 三、水産業の振興について。

 (一)、新日中漁業協定の早期発効について。

 平成八年七月に、国連海洋法条約が我が国においても発効し、同条約に基づく排他的経済水域が設定され、平成九年一月からは漁獲可能量、すなわちTAC制度が実施されるなど、我が国漁業は新たな枠組みによる資源管理体制が緒についたところであります。

 このような中、隣国である韓国に対しては、両国との漁業協定の関係から排他的経済水域が適用されないという大きな問題が残されていたため、新しい海洋秩序の構築に向け、両国との新漁業協定の交渉が精力的に行われてまいりましたことは御承知のとおりであります。この新漁業協定交渉に関し、韓国との間においては、今年一月に、念願の沿岸国主義に基づく新漁業協定が発効となり、二月からは相互入漁も再開され、秩序ある操業がなされているところであります。

 しかしながら、中国との間の新漁業協定は、平成九年十一月に署名がなされ、既に一年半以上経過しているにもかかわらず、いまだ発効に至っておりません。中国漁船は、現行の協定のもとで従来どおりの操業を続けており、本県周辺海域では、依然として国内ルールを無視した操業と漁具被害が後を絶たず、また、東シナ海においては中国の底びき網漁業、流し網漁業が漁場を独占し、日本漁船の操業が排除されるなど、無秩序な状態と聞いております。このままでは、我が国排他的経済水域のみならず、東シナ海においても資源が枯渇してしまうという事態が懸念されております。外交交渉は国と国との問題でありますが、直接的に影響を受けている本県の水産業界は、一丸となって国に対し要望活動を行うことが必要であると考えます。

 そこで、新日中漁業協定の早期発効に向けた今後の県の対応についてお尋ねいたします。

 (二)、長崎魚市場の活性化について。

 長崎魚市場は、本県水産物の一大流通拠点として、長崎市内及び周辺地区を初めとして、西日本の各地を主体に、国民へ動物性たんぱく質の供給を図る重要な役割を担っております。さらに、市場に関係する多くの業界を含み、本県経済の活性化に大きくかかわる重要な位置を占めております。

 しかしながら、長崎魚市場の新長崎漁港への移転後の取り扱い量は、平成二年の二十二万九千トン、九百五億円をピークにその後減少し、昨年の取り扱い量は十五万五千トン、六百三十六億円となり、平成二年対比では、量は約六八%、金額で七〇%と落ち込み、市場関係者の事業経営は極めて厳しいものとなっております。

 また、今後の水揚げについても、昔から長崎魚市場の主力漁業であった以西底びき網漁業の大幅撤退による水揚げ減、沿岸漁業及びまき網漁業の水揚げの減少傾向、中国を主体とする輸入水産物の伸びの停滞傾向などから厳しいことが予想されます。

 さらに、近年の経済不況の影響や、若年者を中心とする魚離れなどが反映し、需要の低下が見られる中で魚価の低迷が続いており、関係者の士気を一層弱めるものとなっている現状にあります。

 このような中で、業界においては生き残りをかけた対応が模索されており、今後の成果に期待しておりますが、激化する市場間競争や複雑な競争社会にある流通業界においては、魚市場活性化に向けた取り組みは単純にいかない難しさがあるところでございます。

 そこで、長崎魚市場の開設者である県として、移転当時と比べ大幅に変化した現状を十分踏まえて、対応を検討する時期にあると考えます。長期的には、観光との有機的な連携や、農産物などを含めた生鮮食料の供給拠点として、市場周辺地域及び施設の活用などの研究課題の検討も必要と考えますが、当面の課題としての質問の第一点、魚価を高める対策として、活魚等付加価値を高める対策及び販路拡大などの対策に積極的に取り組む必要があると考えますが、いかに考えておられますか。

 第二点は、魚介類に対する消費需要が落ちている中で、需要を喚起する対策についてどのようなお考えをお持ちなのか、お尋ねいたします。

 第三点は、長崎魚市場の活性化の一方策として、昨年の第二回定例県議会で提案いたしました南氷洋捕鯨船団の長崎寄港誘致の件が、その後どうなっているのか、お尋ねいたします。

 (三)、栽培漁業の推進について。

 申すまでもなく、離島・半島を多く抱える本県においては、水産業、とりわけ沿岸漁業が地域経済を支える大きな柱となっておりますが、このほど発表された農林水産統計速報によれば、平成十年の本県沿岸漁業生産量は六万六千三百トンと前年を下回っており、依然として厳しい状況が続いております。我が国は平成八年に「国連海洋法条約」を締結し、平成九年からは排他的経済水域の設定やTAC制度の導入など、新たな海洋秩序の時代を迎えております。このように、各国の沿岸二百海里経済水域体制の確立が進み、沖合・遠洋漁業が一段と厳しい状況に直面する中で、沿岸漁場への依存度は今後ますます高まってくるものと思われます。県当局では、これまでも沿岸の水産資源を維持・増大し、沿岸漁業の振興を図るための施策として、漁場の造成や資源管理型漁業の展開、栽培漁業の推進などの取り組みを進めてこられたことに対して敬意を表する次第です。そこで、依然として低水準にある水産資源の増大を図るためには、より積極的に栽培漁業を推進していく必要があると考えますが、これからの取り組みについて御所見をお伺いいたします。

 四、農林業の振興問題。

 (一)、新たな農政ビジョンへの取り組みについて。

 最近の我が国の農業をめぐる厳しい情勢を踏まえ、国においては戦後農政を抜本的に見直すべく、「農政改革大綱」を示すとともに、新たな「食料・農業・農村基本法」の制定に向けた取り組みがなされています。その基本理念の一つとして、農業の持続的発展が掲げられ、農業生産のもととなる担い手の確保・育成が重点施策として取り上げられています。

 その内容について見ると、多様な就農ルートを通じた幅広い人材の確保・育成を図ることが重要であるとして、従来の農家の後継者を確保するという観点だけではなく、農業外からの就農も含めた、新規就農の促進を重点課題として進めていくこととして、今後は、新たに農業法人等への就農を通じた新規就農の促進や、リース農場制度を活用した新たな経営継承システムの構築などに積極的に取り組むこととされています。これまでの農業の後継者については、ともすると農業は農家の子供が継ぐものとする傾向が強く、施策もそこに重点が置かれてきましたが、私は、二十一世紀に向けて農業を産業として発展させていくためには、「農業は国民だれしもが選択できる職業である」という方向で施策の展開をしていくことが必要であると考えており、今回の担い手対策の成果に期待するものであります。

 県においては、これまで担い手対策は農政の最重要課題として取り組んでこられ、特に新規就農者の確保という観点では、しまにおける担い手公社の設立など、積極的な展開をし、県外からの就農者が誕生するなど、一定の成果を上げています。しかしながら、現在の県の農業の状況について見ますと、農業生産は停滞しており、一方で耕作放棄が増加するなど、その活力が低下してきています。特に、担い手の状況について見ると、新規就農者は平成十年度で八十三人と、依然少ない傾向にあり、長崎県農業の維持・発展という観点から危惧すべき事態となっています。

 そこで、質問の第一点は、担い手公社を中心とする新規就農対策により、具体的にどのような新規就農者が誕生しているのか。

 第二点、国の農政改革の動向に対応して、県においても新たな農政ビジョンを策定することとしていますが、担い手の確保・育成については、今後、どのように展開していこうと考えているのかについてお尋ねいたします。

 (二)、ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策について。

 ウルグアイ・ラウンド農業合意による影響を極力緩和し、我が国農業の体質の強化を図るため実施されているウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策は、実施からはや四年を経過してきました。この間、本対策は、農業基盤の整備を重点として取り組まれてきましたが、平成九年の行財政改革により、事業費総額六兆百億円は維持しながら、実施期間を二年間延長することが決定されております。最近の農政は、現在進められている新たな農業基本法制定や、それに伴う食料自給率の目標設定、また、二〇〇〇年に迫った次期WTO農業交渉、それを見据えた米の関税化への移行など、国民の注目を集めています。

 このような状況の中、国においては新たな農業基本法のもと、中山間地域等への直接支払いなど、国民的視野に立った各種施策が検討されており、また県においても、このような国の動向を踏まえ、二十一世紀に向けた新たな農政ビジョンを策定されるとのことであり、我々はその成果を大いに期待しているものであります。

 しかしながら、我が国農業への国際化の影響は大きく、スーパーなどには外国産の果物、野菜、畜産物が所狭しと並んでおります。さらに、長期間にわたる景気低迷は、農産物価格の水準を下げ、産地間競争は激しさを増し、農家経営を圧迫しております。これら厳しい競争下におかれている農家の方々の御苦労は大変なものであると考えます。このような状況を打破し、農業・農村の活性化を図るためには、現在進められているウルグアイ・ラウンドの農業合意関連対策の確実かつ速やかな実施が必要であろうと思います。特に、本県の基盤整備率は、全国平均より低いため、農家の規模拡大、生産性の向上やコスト低減を一層推進するため、一日も早い生産基盤の整備が急がれます。この件につきましては、農業団体も本対策が農業者に取り組みやすいものとなり、効果的に実施されることを強く望んでいると聞いております。残された期間は少なくなりましたが、本対策は、本県農業の足腰を強くし、今後の発展の基礎となるものと理解しておりますので、県におかれましては、これまで以上の取り組みをお願いするものであります。

 そこで、本県におけるこれまでの取り組みの状況とその成果についてお尋ねいたします。

 五、商工労働行政問題。

 (一)、観光対策について。

 私は、昨年九月にこの壇上におきまして、本県経済の活性化を図るためには、他県にはない本物の歴史・文化、さらには自然に触れることなど、すべてできるのが我が長崎県の特色であることから、観光の重要性を述べさせていただきました。また、私の考えに対し、知事も同様な認識を示され、観光立県に向け積極的に取り組む決意を示されました。このことは、本年四月の機構改革において、これまでの商工労働部観光物産課から「観光課」を独立するとともに、観光振興担当として部長級の理事を配置されております。

 また、四月二十八日には、低迷する本県観光の人気回復に向け、観光活性化行動計画を策定することを明らかにされ、知事を本部長に、各部局長で構成する推進本部を設置されております。

 私は、このように的確な判断のもとに迅速な対応をとられた知事の決断と、加えて、昨日の本会議で西暦二〇〇〇年を「観光元年」と位置づけた、知事の観光発展に取り組む意欲を高く評価するものであります。

 そこで今回、私は、改めてコンベンションに積極的に取り組む必要性を述べさせていただきますが、コンベンションの開催は、経済的な波及効果に加え、コンベンション産業がすそ野の広い産業であることから、若い人たちに魅力ある雇用の場の創出が期待できるからであります。

 今日、国内の失業率はこれまでにない厳しい状況にあります。大学や短大を卒業しても就職できない学生、商業系や工業系の高校を卒業しても、その就職は厳しく、現在の若者にとって、その未来は不透明なものであります。

 私が提案しているのは、コンベンションの主催者が一番望む誘致の条件となる、コンベンション開催に対する各種補助制度の創設であります。県内関係市町の先頭に立った取り組みができないか、知事のコンベンションに対する考えと、これまでの検討の状況についてお尋ねいたします。

 (二)、企業誘致対策について。

 企業誘致活動において、平成五年度から平成十年度まで、実数にして五千二百四十六社、延べ七千八十六社と精力的に活動されながら、誘致実績として、県全体で、平成六年三社、平成七年二社、平成八年七社、平成九年五社、平成十年ゼロ、平成十一年一社、合計十八社、実数五千二百四十六社の〇・三四%と、努力の割には報われていないのであります。また、昭和三十八年度から三百五十社の誘致に成功しているが、うち五十六社は撤退されています。

 そこで、質問の第一点は、雇用対策の上で企業誘致は重要であるが、その場合のネックとなっている問題は何か、土地の分譲価格がネックとなっていないか。

 第二点、企業誘致を促進し、雇用の場を創出するため、未分譲の工業団地や未利用の県有地の分譲単価をさらに低減、極端に言うと、ただ同然にしてでも早期売却すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 以上、本檀からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕野本議員の御質問にお答えいたします。

 アーバン構想の中で、推進会議報告の提言についての感想と、今後の県としての取り組みについてお尋ねでございますが、アーバン構想のうち常盤・出島地域の売却予定地の土地利用計画につきましては、社会経済情勢の変化に対応した見直しを行うこととし、「ナガサキ・アーバン・ルネッサンス二〇〇一構想推進会議」において検討いただいたところでございます。

 報告書では、当面、広場として利用するという意見を含め、五つの具体的な提案をいただきました。今回の推進会議においては、初めて公募委員の参加を得まして、意見の活発化が図られたことや、委員みずからがとりまとめ作業に当たり、各プランが策定されたことなど、これまでにない新しいやり方で進められたものと評価いたしております。本報告書の取り扱いにつきましては、提案された貴重な意見を踏まえ、各種の取り組みを行っております。

 具体的には、まず、アーバン構想については、これまで県議会においても多くの御意見をいただいており、これらの貴重な御意見を改めて整理するとともに、この土地の活用のあり方が長崎市全体の土地利用にとっても重要であることから、各種公的施設との調整も必要であること等にかんがみ、長崎市との連携をより緊密にするために、「長崎県・長崎市都市づくり連絡会議」を組織したところであります。事業の進め方についても、今後の社会経済情勢の変化に弾力的に対応できる開発整備のやり方について専門的な研究を始めております。さらに、アーバン構想を多くの県民に御理解いただき、意見を反映するため、各種の広報媒体を通じて情報の発信にも努めているところであります。今後、県議会を初めとするさまざまな場で、十分な御議論をいただきながら、さらに検討を進めてまいりたいと存じます。

 三千席の大ホールと七百から千席の中規模専門ホールをあわせもつ芸術劇場を選考すべきであるとのお尋ねでありますが、常盤・出島地域の売却予定地の土地利用計画につきましては、昨年一年かけて「アーバン構想推進会議」において御検討いただいたところでございます。今後は、推進会議からの御提案や、ただいま議員からいただいた御意見も踏まえ、今後の長崎にとって何が必要か、さらに検討していきたいと考えております。

 次に、アーバン構想の中で、長崎駅周辺の県庁舎建設について基本構想等を早く打ち出す考えはないかというお尋ねでございますが、アーバン構想の中で長崎駅周辺地域は特に重要な位置を占めているところでありまして、当地域の主要事業の一つである連続立体交差事業につきましては、平成十年度から県単独調査に着手し、本年度は補助調査の新規採択を受け、鋭意検討を進めております。

 また、これと一体的に実施すべき土地区画整理事業についても長崎市が調査を行っているところであります。

 さらに、当地域の中核をなす九州新幹線長崎駅ルートの長崎駅部については、平成十年度から二カ年で駅の位置、規模などを決定するための駅部構想調査が行われているところであります。これらの事業については、長崎駅周辺という極めて貴重な空間を高度に利用しようとするものであることから、事業実施主体間の緊密な連携を図りつつ推進する必要があると考えております。

 また、新しい県庁舎の整備に当たっては、都市計画道路浦上川線や漁港事業等の関連事業の実施が必要であり、これらの事業が順調に進捗したとしても、環境整備が整いますのは早くて平成十八年度ごろと考えられます。したがいまして、着工が可能となるのは、平成十九年度以降になると考えておりますが、現在の状況では、基本構想を策定することは長崎駅周辺の動きを初め、庁舎機能の変化などもあり、建設時の環境に適応せず、また、現時点で、他県の例から見ても建設費が七百億円から一千億円程度と予想されることなどから、具体的な時期については、本県の財政見通し及び関連事業等の進捗状況を重視しながら検討を続けてまいりたいと考えております。

 次に、コンベンションの開催に対する県の補助制度についてお尋ねでございますが、コンベンションにつきましては、一般的に通常の旅行に比較いたしまして消費単価が高いことや、会議前後に周辺観光地への入り込みが期待できるなど、観光の活性化にとりまして極めて効果的でありまして、議員御指摘のとおり、雇用の創出等、地域経済に対する波及効果も大きいものがあると考えております。

 県内のコンベンション施設としては、現在、長崎市の「アリーナかぶとがに」、「長崎ブリックホール」、「長崎市民会館」や大村市の「シーハットおおむら」などが整備されているほか、平成十二年度には佐世保市に「アルカスSASEBO」が完成し、島原市にも「島原復興アリーナ」が建設中であるなど、県下の各拠点で誘致のための環境が整ってきております。

 このような中、県といたしましては、長崎国際観光コンベンション協会などとも連携を図りながら、積極的な誘致活動を展開しております。

 コンベンションの誘致には、施設整備や誘致活動のほか、観光地としての魅力の向上などを並行して進めることが必要ですが、御指摘のように、開催に対する助成の有無が誘致の決め手となる場合も考えられます。議員御提案のコンベンションに対する助成制度につきましては、現在、必要に応じて個々に予算化することで対応しておりますが、全国的には九つの県で助成措置が制度化されております。現在、観光活性化推進本部において、本県観光の活性化についての方策を鋭意検討しているところであり、コンベンション誘致につきましても、助成制度の創設を含め、検討してまいりたいと存じます。

 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせたいと思います。



○議長(林義博君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 国道四九九号の事業の進捗状況と今後の取り組みはどうかとのお尋ねでございますが、一般国道四九九号は、現在、長崎市竿の浦工区、三和町蚊焼地区、野母崎町古里工区で事業を進めております。このうち竿の浦工区は、人家密集地域の二車線道路を四車線に拡幅する大規模事業で、現在、用地の進捗率は約五割、事業の進捗率では約三割の状況となっております。本年度も、引き続き用地の取得と土井の首中学校前の改良工事を進めてまいります。工区全体の完成時期は、予算と用地取得の現状から見て、現時点では明言できない状況でございます。今後とも、用地の先行取得に努め、混雑緩和に効果のある区間から工事を実施していきたいと考えております。

 蚊焼地区では、県道深堀三和線との交差点部の改良工事を平成十四年度完成を目標に促進しております。残る区間につきましても、用地を取得できた箇所から順次工事を進めていきたいと考えております。

 古里工区は、今年夏ごろの完成を目指してまいりましたが、一部の用地取得に時間を要しております。また、改築が必要な未着手の区間につきましては、施工中の箇所や他路線の事業の進捗状況を勘案しながら、緊急性や整備効果の高い区間から整備計画を検討していきたいと考えております。

 次に、国道四九九号を補完するため、磯道より毛井首までを湾岸道路として整備することについてのお尋ねでございますが、磯道より毛井首までの湾岸道路につきましては、以前より狭隘な市道の交通改善及び地域の活性化を図るための港南まちづくり計画の検討を、県、市で進めてまいりました。なお、港湾計画上の臨港道路としての対応の可能性につきましては、引き続き検討していくこととしております。

 次に、都市計画道路浦上川線南々伸を地域高規格道路として計画決定することに伴う地元意見への対応についてのお尋ねでございますが、都市計画道路浦上川線の南々伸区間であります元船町から尾上町間については、平成十年十二月に地域高規格道路「整備区間」の指定を受けまして、都市計画決定の作業を進めてまいりましたが、平成十一年六月十五日、長崎県都市計画地方審議会の承認を得まして、所要の手続を経て行っているところであります。議員御指摘の意見が周辺住民から出されていることは承知しておりますが、本道路は、地域高規格道路としての性格や地形上の制約等を総合的に勘案して計画をしております。今後は、詳細な調査と地元との協議を十分に重ねて対応を考えながら事業を進めてまいりたいと存じます。

 次に、路面電車の赤迫から六地蔵間六百メートル延伸の経過と今後の取り組みについてのお尋ねでございますが、議員御指摘のとおり、路面電車は、都市内交通の改善策として非常に効果的な手段であるとともに、環境にやさしい交通機関として、今日、全国的に注目されております。

 このようなことから、長崎市においては、平成十年度に、国、県、市、軌道事業者で構成する「長崎市路面電車延伸等検討調査研究会」において、路面電車延伸の検討を行ってまいりました。その中で、赤迫から六地蔵間六百メートルの軌道延伸につきましては、国道二〇六号の再拡幅、沿道地権者のコンセンサス、バス事業者との競合、軌道事業者の新たな投資を初めとするさまざまな課題が明らかになっております。平成十一年度は、当研究会においてこれらの課題の詳細な検討を行っていくことになっております。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 水産部長。



◎水産部長(徳島惇君) 新日中漁業協定の早期発効に向けた県の対応についてお答えいたします。

 新日中漁業協定は、平成九年九月に日中両国間で大枠合意に至りまして、同年十一月に署名が行われたところでございます。しかし、既に一年有余が経過しているにもかかわらず、操業条件等について両国が意見の一致を見ていないことなどから、いまだ発効に至っておりません。

 この間、新日韓漁業協定は本年一月に発効し、日韓両国漁船は、同協定に基づく新たな操業条件のもとで、秩序ある操業を行っているところでございます。

 このような中、中国漁船は従来の協定により操業を継続しており、韓国漁船との間で著しく不均衡な状態が続いていることは議員御指摘のとおりでございます。

 また、本県周辺海域におきまして、中国漁船の集団操業による漁場荒廃、漁具被害及び避泊による被害等が継続して発生していること、並びに東海における漁場競合がますます激化していることから、県といたしましては、新たな日中漁業協定の早期発効に向け、西日本四県漁業関係団体等とともに合同陳情等を重ねてまいりました。

 さらに、六月三日には澤井副知事を代表として、県漁連、まき網業界、底びき網業界等とともに、本県選出国会議員、農水省、外務省及び関係団体に対し本県の実情を訴え、強力な陳情を行ったところでございます。

 今後とも、県議会の御支援をいただきながら、新協定の早期発効に向け、関係業界と一体となって、引き続き国等に対し、強く要望してまいる所存でございます。

 次に、長崎魚市場の活性化について、魚価を高める対策、消費需要の喚起対策及び国の捕鯨船団の寄港誘致の件についてお答えいたします。

 魚価向上対策につきましては、活魚出荷による魚価の向上を図るため、平成三年度から活魚施設の整備を進めてまいりましたが、本年度も施設の改良、水槽の大型化等を行っております。

 また、「長崎海鮮街道開発事業」により、大消費地である首都圏での長崎の魚のPRやパイロットショップを設置する等、積極的に情報発信を行い、本県魚介類の販路の拡大に努め、魚価の向上を図ってまいります。

 魚の消費需要の拡大策につきましては、昨今の家庭における魚離れ傾向に対処するため、昨年度は長崎、佐世保、松浦の三市場関係団体の協力のもとで、小・中・高・短大までの六十八校、二千六百人の児童・生徒などを対象に魚の調理実習を実施いたしました。

 今後とも、次世代を担う若年層の魚食への関心を高め、魚の消費拡大を図ってまいります。

 また、毎年、長崎魚市関係団体が、日ごろ市民になじみのない魚市場を開放し、魚の消費拡大の目的で開催する「新長崎さかなまつり」への支援を行っております。

 次に、国の調査捕鯨船団の新長崎漁港への入港につきましては、昨年九月に関係機関に対し、県民の寄せる期待が大きいことを説明し、要望したところでございます。

 全国的にも未寄港地からの寄港要望が多い状況にありますが、引き続き国等に対し強く要望してまいります。

 次に、栽培漁業の今後の取り組みについてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、国連海洋法条約に基づく新しい海洋秩序の中で、栽培漁業や資源管理型漁業の展開による沿岸漁業の振興がますます重要となっております。

 県では、漁業者みずからが種苗調達経費を安定的に確保し、アワビ、ウニ等の地先種の放流量増大を図るために行っている「地域栽培漁業推進基金」の造成に対し出捐するとともに、必要に応じ種苗生産施設の整備拡充を進めております。

 また、主にマダイ、ヒラメ等の広域種を対象とする放流事業の展開を図るため、平成十年度から「栽培漁業ジャンプアップ実践事業」を実施いたしております。

 今後とも、新魚種の量産技術の確立や効果的な放流技術の開発を進めるとともに、国の補助事業等の積極的な活用により種苗の大量放流を行い、「沿岸一〇〇〇億構想」の達成に向けて水産資源の維持・増大に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) 新たな農政ビジョンへの取り組みについての中で、担い手公社を中心とする新規就農対策により、具体的にどのような新規就農者が誕生しているのかというお尋ねでございますが、担い手公社の設置につきましては、新規就農者の確保・育成対策の一環として強力に推進してまいりました。この結果、平成六年十月に峰町総合開発公社の設置を初めといたしまして、これまでに五つの公社が開設をされ、新規就農者の研修受け入れや、遊休農地の管理耕作、特産物の加工・販売等、地域活性化に向けての多様な取り組みが展開をされているところでございます。

 中でも、新規就農者の研修につきましては、県内外から受け入れておりまして、これまでに二十二名の方々が研修を修了しております。そのうち十五名については、下五島、対馬地域におきまして、施設野菜を初め、露地野菜やタバコ作の営農活動に取り組んでおられまして、また、二名につきましては、公社のトラクター等のオペレーターとして活躍をされております。県といたしましては、これらの方々が地域に根差した営農を展開していけるように、今後とも積極的に支援をしてまいりたいと存じております。

 次に、国の農政改革の動向に対応いたしまして、県においても新たな農政ビジョンを策定することとしているが、担い手の確保・育成については、今後、どのように展開をしていくのかとのお尋ねでございますが、担い手の確保・育成対策につきましては、これまでも新農政プランに沿いまして、県農政の重要課題として取り組んでまいりました。具体的には、「認定農業者制度の推進」、「農業大学校における研修教育」、先ほど御答弁申し上げました「担い手公社の設置促進と活動の支援」、「新規就農希望者に対する支援措置」などを推進してきたところでございます。

 今後の担い手の確保・育成につきましては、議員御指摘の国の農政改革大綱の動向等も踏まえまして、これまでの支援措置等の成果を十分検証をしつつ、新たな農政ビジョンにおいて効果的かつ実効のある対策を策定をいたしまして、積極的な展開を図ってまいりたいと考えております。

 次に、ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策についての中で、本県におけるこれまでの取り組みの状況とその成果はどうかとのお尋ねでございますが、ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策は、離島など条件不利地域の多い本県にとりまして、極めて重要な施策として積極的に推進をしておりまして、平成十一年度までの五年間で、国は累計で二兆三千百二十九億円、本県では六百二億円の予算措置をいたしております。これまで、農道や圃場整備、集落排水などの農業・農村基盤整備として百八十三地区、光センサーを利用したミカン選果場などの集出荷施設の整備として十四カ所、畜舎などの畜産施設として二十カ所、就農支援資金貸し付け百十件等を実施しております。これらによりまして、県下全域にわたる生産基盤や生活環境の整備が加速されるとともに、地域の特性を生かした園芸作物や肉用牛などの産地づくりの拠点となる施設整備に大きな成果を上げております。

 今後とも、国の施策とも連携を図りながら、本県農業の体質強化に向けまして、本対策の着実な推進に努めてまいりたいと存じます。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 商工労働部長。



◎商工労働部長(古川康君) 雇用対策の上で企業誘致は重要でありますけれども、その場合のネックは何かと、分譲価格ではないかと、そして分譲価格をさらに低減してでも早期売却すべきではないかという御質問でございますけれども、確かに御指摘がございましたように、本県の企業誘致件数はここ数年低迷をいたしております。その根本的な要因は、全国的なものではありますけれども、景気の停滞の長期化に伴う企業の投資意欲の減退というふうに考えているところでございます。本県の場合、企業誘致が進まない要因として、一つには大都市圏からちょっと距離があるということ、労働力確保に地域によっては不安があること、そしてまた、御指摘がありましたように、土地の造成価格が高くなるということがあって、どうしても分譲価格が相対的に高くなるというふうなさまざまな要因が複合しているものというふうに考えておるところでございます。

 そこで、本県では、以上のような理解のもとに、立地しやすい条件を整えるために、投資額に応じた助成を行っておりまして、その限度額は十五億円と全国でも有数の助成措置となっております。これによりまして、間接的に土地の分譲価格を低減することができるのではないかというふうに考えております。議員の御提案の趣旨を踏まえまして、今後、私どもでは、全般的な企業誘致推進施策のあり方を検討する必要があるというふうに考えておりますので、その際の参考とさせていただきたいというふうに考えております。



○議長(林義博君) 野本議員−二十七番。



◆二十七番(野本三雄君) ありがとうございました。それぞれ御答弁をいただきましたので、ちょっと不満とするところの再質問をさせていただきます。

 県庁舎問題につきましては、金子知事になってからも、私は質問をさせていただいております。しかしながら、答弁の中身としては、全く実は進んでいないと私は思うわけであります。確かに、その裏づけとなる諸条件のことは、私も理解できる部分はあります。しかし、大事なことは、いろんな形の中でやはり検討する、だからそういう意味では、アーバンの推進会議等々にも、移転の予定地は魚市跡地で、これはアーバンに入っているわけですから、ここに移るということになると跡地をどうするかという問題、こういうものも一体的にその会議の中で論じてもらってもいいじゃないかと思うわけであります。もちろんそういうことを正式に投げかけていただいたらどうかとも思うわけであります。やはり私は、もちろん財政状況等々についてはずっとずっと言われておりますが、しかし、この土地を仮に売却しますと、売却益があるわけでありますので、そういうものとプールして考えれば、何もそう遠い時期の問題ではない、それはあそこの港湾の整備、漁港の整備等々、護岸を耐震的な構造に見直すと、そういう物理的なものは理解いたします。しかし、せめて基本構想ぐらいということについて、私はずっと申し上げてきたわけでありますが、基本構想は、私はその時点で変わることがあっても、それは全部そうです。今、皆さん方がこれまで行政がやっている基本構想等々の問題というのは、私はその時点も、あるいは実際着手する時点についての差というのは、当然これは変更があってもおかしくないし、それが見直しとして検討されることは全く問題はないと思うわけでありますので、知事、ひとつこの県庁舎問題については、あそこに県庁舎が間違いなく行きますよということ、それをやはり県民、市民にはっきりさせるという部分というのが大事ではないかと思うわけであります。そういうことについて、あそこに移転しますと決まっているけれども、着工することは問題だと言われる意味は、実質、起工式をして着工するには、まだまだ検討する問題があるということは知事の御答弁のとおりでありますが、やはり基本構想ぐらいは、ぜひ、私は早目にやってもらった方が、跡地の問題をどうするか、それとまた、この県庁の跡地の問題によっては、長崎市の問題も出てきますし、あるいは、周辺のいろんなものについての動きもやはり変わってくるわけでありますから、今のところ対岸の旭町地区の高層ビルの開発においても、都市計画決定をされておりますけれども、これがテナントの問題というけれども、テナントの問題もまだ県庁舎が見えないものですから、私は、そういうことについて、やはりあの問題について突っ込みができないという要素もあると思っております。

 そのようなことで、知事、私がこの答弁について若干不満を持っているというのは、そういう意味で、もっともっと県庁舎を移すについてのすべての背後要素、そういうものが浮き彫りにされなければ、私は知事の答弁をそのまま受け入れるわけにいかない私の立場でありますし、そういうことですから、どうぞひとつ、その辺について知事、御答弁をお願いいたします。(発言する者あり)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) お気持ちはよくわかるんです。ただ、私はやらないと言っているわけではなくて、先ほども壇上で御答弁したように、今、新幹線の駅を含めて駅部の調査をしております。そういった新幹線の駅とか、それから立体交差を今いろいろと計画しているし、区画整理も計画しております。そういったことも踏まえながら、あれは一年か二年で大体出てくるわけですから、そういったことが出てきてからやった方が、基本構想を練るのがいいんじゃないかという考え方なんです。だから、逆に、あそこにやるということはもう皆さん方で決めたわけでしょう。(発言する者あり)だから、要するに前知事が、一応、皆さん方と話し合って、(発言する者あり)したがって、そういう前提の中でいろいろな基本構想がこれから、今さっき言ったような基本構想が練られていっているわけですから、そういった新幹線を含めて、駅を含めて、当然建物をつくるということになってくると、例えば長崎県営バスのターミナルがありますね、こういった問題だってどうするのかといったことも出てくるでしょう、総合的な交通体系のあり方とかですね。だから、私は、そういった、今、やっているものが見えてきた時点でやっても遅くないんじゃないかなという考え方なんです。



○議長(林義博君) 野本議員−二十七番。



◆二十七番(野本三雄君) ありがとうございました。少し見える感じがしたわけであります。(発言する者あり)

 おっしゃるように、浦上川線南々伸の問題がきちっと決まって、線が引かれてくると、当然土地利用計画が立てられるわけですから、今すぐその問題とは思いませんので、それを見極めていくと、一、二年後にはそういう基本構想も着手できるんじゃないかというふうに思いますので、そういうことも踏まえて、そしてまた知事、「皆さんが決めたんでしょう」じゃなくして、これはもっともっと自信を持って話してもらわぬと、皆さんたち、いろんなことで、それはうちの近くに持ってきてくださいと言う人がおるわけですから、もうこれは流れの中でとらえておりますし、それと我々も特別委員会でぴしっとした形の中で方向づけをされておりますし、前知事もきちっとそこに、現在地を考えながらも、その上に立って見ても、やはり魚市跡地がいいという結論を出したわけでありますので、どうかひとつ、今のような御答弁は今後なさらないようにして、(発言する者あり)金子知事の自信を持っての県庁舎の取り組みをお願いしたいと思います。(発言する者あり)

 それと、先ほど、実はこの南々伸道路問題について土木部長より御答弁がありましたけれども、これは港湾機能を有した、要するに港湾として荷揚げを含めたところでずっと今も続いているわけですね。だから、あそこにそういう流通倉庫関係ができているわけです。それを使えないような新しい浦上川線南々伸ができてくるというのは問題があるということで、そういう機能を停止させると、これは大変なことなんです。だから私は、都市計画地方審議会の方で一応通過をしたと聞いておりますけれども、これはもう本当に死活問題と思いますので、この点について、考え方で今、部長は、これからそういうことも再度また調査もするということでありますので、調査の段階では、十分そういうことを見極めてやってもらわなきゃいかぬと思いますけれども、その点、もう一度御答弁をお願いいたします。



○議長(林義博君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 浦上川線南々伸の計画で、一部の区間でカーブの関係で現道に接していないところが現実にあります。その両脇に道路が取りついていまして、そこからは出入りできるわけですね。あと、そういう問題等が、細かい話でございますが、残地の利用をどうするかとか、それから機能的にちょっと迂回しますけれども、取り付け道路を考えていくとか、いろんな検討ができると思いますので、十分にそういう地権者の方等とも協議をさせていただきまして、十分納得がいくような対応も考えていきたいと思っております。



○議長(林義博君) 野本議員−二十七番。



◆二十七番(野本三雄君) 部長、何かあなたの話を聞いておると、再度検討を加えていってということ、地権者との関係も十分打ち合わせながらと言っていますけれども、もっともっとこういう問題は、もう皆さんの立場からは、ああいうことで描かれれば、どういう問題が起こってくるかというのはわからぬわけはないわけですね。だから、もっとそういう時点で、こういう計画になる可能性があるということで、地方審議会にかける前に、縦覧がされたから、それでわかったわけですけれども、やはり生活のできない、営業ができない、今、企業問題で私は、先ほども誘致も含めて話に出しましたけれども、そういう大事な地場企業を手助けしていかないといかぬ、後押しせにゃいかぬときに、仕事のできなくなるような形の、幾らその道路を私が急げと、都市計画決定を急げと言っても、人の土地はどうでもいいという形の中で急げと申し上げたわけではありませんので、これはもうこれ以上のことはここで論議もされないと思いますけれども、もし、その問題について、知事、何か考えとして、今、部長の答弁を聞きながらお答えができましたら、お願いいたします。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 議員の趣旨はよくわかりますので、そういった方々が困らないように、十分に配慮して検討させていただきます。



○議長(林義博君) 野本議員−二十七番。



◆二十七番(野本三雄君) ありがとうございました。ぜひ、よろしくお願いいたします。

 それと、時間も余りございませんけれども、先般、六月八日に国道四九九号で事故が発生しましたが、このとき、県としては「構造上の問題はなかった」と、新聞等で私は見せてもらいました。現地に私は行ってまいりましたけれども、必ずしもそう言い切れない部分があると、そのことは、この大浦署が的確にとらえていると私は思うんです。「勾配の見直し、滑り止めのカラー舗装、中央線を右側に寄せる、左側のガードレールに反射矢印を設置、国道と合流する市道の間に白線を引く」と、あとの問題は別として、やはりあそこにはそういう事故につながる要素が十分あると、こういうふうに指摘をしているわけでありますから、どうぞひとつ、これはもう要望ですけれども、今後、新しくつくる道路というのはこのようなことにならないように、そしてまた、福岡トンネルのコンクリートのコールドジョイントの問題もありましたけれども、長崎県も他事ではないと思いますから、こういうこともやはり土木部としては調査をすべきではないかと思います。これは要望にしておきます。

 さて、それでは水産振興、あるいは農林振興については、時間もないので、私は幸いに農林水産委員会に所属しておりますので、内容については委員会の方で詰めてまいりたいと思います。

 ただ、知事、コンベンションに対する助成の問題で、助成措置、あるいは創設を含めて今後、検討していただくということでありますけれども、もう他県には九県やっているということもありますし、せっかく知事さんが二〇〇〇年を「観光元年」という決め方をされて、私は本当に時宜を得たことだと思っていますが、そういうものの背中合わせと思っておりますので、ぜひこれは早く創設をお願いしたいと要望をしておきます。

 それから、今、水産、農林問題を含めて、あるいは商工部門も含めて、即売会とか、展示会とか、いろんものが長崎県内でも毎年行われているわけでありますが、私はこういうものを、例えばさかな祭り(水産部)とか、ふれあい農業まつり(農協五連)、水産加工振興祭(水産部)と、いろんなことで行われていることを一会場で、農林・水産というのはこれは切り離せないわけですね。そういうことですから、これを商工労働部の物産流通振興室のことになるのか、何か一つ、こういうものをまとめてやるということについて、私は今、それが一番、何と言いますか、第一次産業も含めた、あるいは長崎の県産品を含めて一つにまとめる方がいいと思いますので、その点を強く要望して終わりたいと思います。(発言する者あり)



○議長(林義博君) 関連質問に入ります。西川議員−二十六番。

          〔関連質問〕



◆二十六番(西川忠彦君) 野本議員の先ほどの浦上川線南々伸の件に関連して質問をさせていただきます。

 野本議員は、これはもうここでやめますということだったわけですが、私にとってはそうはいかぬわけでありまして、(笑声)大波止一帯の倉庫群、これは先ほど言われるように当然荷揚げ場があるわけですから、荷揚げ場の前に倉庫があるというのは、これはもう全国どこでもあるわけです。そこにすばらしい高規格道路をつくっていただくということは、これはまたすばらしいことでありますけれども、あそこを利用しておられる方たちが、高規格道路という性格上、そうむやみにあっちからもこっちからも入れぬわけでありますから、平面交差でするならば、この問題は確実に出てくるというのは、私は昔から予測をしておったわけですが、いよいよその問題が出てまいりました。

 しからば、どうすればいいかと、私自身の考え方を申しますと、いつも一つ覚えで、高架道路、高架道路と言っておりますが、そこらの立体化のことを今後少し、先ほど部長さんが「いろいろ検討してみましょう」と言われたわけですから、これ幸いと思ってこの関連質問をしているわけですが、立体化ということを少しその考えの中に入れていただけないものか、部長の見解を聞きたいと思っております。



○議長(林義博君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 都市計画上では、平面道路で、中央分離帯がある規格の高い道路ということで都市計画決定をさせていただいております。このまちの何といいますか、大波止通りを間に挟んで起・終点になる道路でございますので、その利用の仕方とか、そういうことの観点から、一応平面道路で都市計画決定させていただきました。今の件につきましては、新たな提案ということで、また、十分今後、検討させていただきたいと思います。(発言する者あり)



○議長(林義博君) 午前中の会議はこれにてとどめ、しばらく休憩いたします。

 午後は、一時三十分から再開いたします。

     −− 午後零時十六分休憩 −−

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     −− 午後一時三十一分再開 −−



○副議長(末吉光徳君) 会議を再開いたします。

 午前中に引き続き、一般質問を行います。田口議員−四十番。



◆四十番(田口一信君) (拍手)〔登壇〕自由民主党・県民会議の田口一信でございます。

 県政の幾つかの事項について質問をさせていただきます。

 本日、私の地元から、多数の方に傍聴に来ていただいております。質問事項が多岐にわたっておりますが、知事及び関係部長及び教育長の御答弁をよろしくお願い申し上げます。

 一、長崎新幹線について。

 (一)、財源問題。

 長崎新幹線の建設に必要な費用は、平成四年に、いわゆる井本案、すなわち、ルートを武雄温泉から大村に抜ける短絡ルートにして、スーパー特急を走らせるという案にするという長崎県としての方針を変更したときには、その建設費用は二千三百八十億円ということでした。佐世保回りのアセスルートでは五千二百億円もかかるのと比べて非常に安くつくという説明で、私たちはそういうことも考慮に入れて、井本案への方針変更に賛成した経緯があります。

 ところが最近では、長崎新幹線の建設費は八千二百億円という言われ方がなされており、二千三百八十億円とは随分額が違います。しかし、この八千二百億円というのは、実は、鳥栖から長崎までの全部をフル規格で建設した場合の費用でありまして、武雄温泉から長崎までだけの路盤をつくってスーパー特急を走らせるというためだけの費用ならば、半額の四千百億円で済みます。また、長崎県の要望としても、スーパー特急によるという要望を、現在まで変更してはいないはずです。私が心配するのは、八千二百億円という数字があまり強く出ると、金がかかり過ぎるという財政当局の攻撃の材料ともなりましょうし、また、県民一般の中でも、地元負担の大きさに対する懸念から、新幹線不要論が強くなるのではないかということが心配でございます。フリーゲージの技術の採用によって、スーパー特急でもフル規格の新幹線にそのまま乗り入れることが可能となりますから、本県はスーパー特急によるのだという、そういう方針と、それに必要な建設費はそれほど多額ではないということをより強くアピールすることが必要ではないかと思いますが、知事のお考えをお伺いいたします。

 それから、新幹線建設の財源のスキームに関して意見を申し上げますが、高速道路はその建設及び維持管理に要する費用のほぼ全額を利用者が支払う料金による収入によって賄う仕組みとなっております。利用者は、自分が受ける便益、すなわち、高速道路を利用することによって、移動に要する時間の短縮ができるという便益を料金として負担しているわけです。これは、全国一本のプール制という仕組みになっているんですが、いずれにせよ、利用者が支払う料金で、全国の高速道路網が建設されているということができます。それならば、新幹線という高速鉄道も、そういう便益を料金収入に取り込むことによって建設費を賄うことができるはずだと考えられます。一キロメートル当たりの建設費は、新幹線も高速道路もあまり差はありません。維持管理に要する費用の差はあるとは思いますが、一方、鉄道は大量輸送という特性もあります。料金収入によってかなりの建設費の負担ができるはずだと、私は思います。

 また、一方、新幹線の経済波及効果として、長崎新幹線が開業すれば、その後十年間で、県内総生産額は、平成八年価格で、一兆二百億円の増、税収は千五百四十四億円の増になるという試算があります。開業十四年で、長崎新幹線は投資額を回収できるという試算が出ております。これは、長崎県内だけの経済波及効果だけですから、全国の整備新幹線の建設開業に伴う経済波及効果は莫大なものになると考えられます。それならば、そういう経済波及効果をうまく財源に取り込むことができれば、財源問題は、一時的にどこかでその資金を負担しておけばよいという結論になります。すなわち、いずれ税収の増加という形で戻ってくるのだから、税金で負担しておいてもよいというふうに言えるわけであります。JRは、料金収入によってどの程度建設費を負担できるのかということを明確にする必要があります。また、国は、JRが負担しきれない部分を公共事業によって負担するという考えをもっとはっきりさせる必要があると思います。現在は、十兆円余りもある公共事業の中のわずか三百億円余り、すなわち、〇・三%しか公共事業として負担されておりません。運輸省と建設省という縦割り行政の垣根もそこに障害になっていると思います。新幹線建設の財源については、公共事業でもっと大きく負担して、新幹線を早期に建設し、開業させて、その経済波及効果を税収で回収するという考え方で進むべきだということを、本県としても強く主張し、早期建設を目指すべきだと思いますが、知事のお考えをお伺いいたします。

 (二)、並行在来線。

 並行在来線の経営分離は、地元の住民の側からしてみれば、ある意味では、JRの身勝手な話と言えなくもないと思います。すなわち、優等列車が走らなくなるという意味で、長崎本線が新幹線の並行在来線だという説明はわかるけれども、それなら諌早−長崎間も同じではないかということになると思います。その諌早−長崎間を分離しないのは、この区間は乗客が多いということでありますから、そうすると、JRはおいしいところだけ自分で経営すると言っているのと同じことになります。そういう言い方はなかなか納得が得られにくいと思います。しかも、経営分離した部分も鉄道として残し、地元自治体などの協力によって経営を成り立たせていくということですから、逆に、経営が成り立つのであれば、JRから分離する必要はないと言えるのではないかというような疑問もわいてきます。なかなかこの問題は難しいと思います。第一、JRの経営改善のために肥前山口−諌早間を分離するというのであれば、JR自身が地元折衝などにもっと努力をすべきではないかとも思います。地元自治体の協力を得る仕組みをつくるためには、直接にJRの経営という形では不都合だということであるならば、その部分をJRの一〇〇%出資の子会社とする方法もあると思います。そもそも経営分離する区間の選定がJRの意向に委ねられているわけだから、その分離の仕方もいろいろあってよいはずであり、子会社方式が絶対にだめだという理屈はないと、私は思います。経営分離の対象となる地元の住民に対しては、ある意味ではJRの身勝手と取られるかもしれないけれども、しかし、経営分離が新幹線建設の必要条件なのだから、分離せざるを得ない。しかし、子会社という形にして、地元自治体に協力してもらいながら、路線はJR路線として扱うから理解してほしいというような説明が必要なのではないかと思いますが、お考えをお伺いいたします。

 (三)、その他。

 新幹線問題は、これから当分の間、本県にとって重要な課題として続くと思われます。そうした場合、運輸省などの情報を常に十分に取れる体制をつくっておくことが大事ではないかと私は思います。現在も人事交流として、企画部交通政策監が運輸省から出向で来ておられますが、さらに加えて、効果的に政府部内の情報を得るために、長崎県職員を運輸省に派遣することも行ってはどうかと思います。お考えをお伺いいたします。

 二、農政について。

 (一)、農政ビジョン。

 現在、新しい農業基本法案が国会で審議中であり、この法律の成立、施行を受けて、本県でも新しく農政ビジョンを策定する運びになっております。今回の農業基本法の改正によるこれからの農政の考え方は、国民の食料の確保ということに加えて、農業・農村がその生産活動を通じて、国土・環境の保全、水資源の涵養、緑や景観の提供、地域文化の継承などの公益的・多面的な機能を発揮していることに着目して、種々の施策をとっていこうという考え方であります。その中で特に、中山間地域の所得補償の観点からの直接支払いの導入がとりざたされているところです。私は、農業・農村の有する公益的・多面的機能を否定するものではないし、中山間地域における農業を維持するために所得補償が必要だという考え方も理解できると思います。しかし、最近、その面ばかりが強調されているようで、本来の農業政策はどうなっているのかなということが心配に感じられます。

 私は、農業政策の基本は、やはり産業政策だということをはっきりとさせておくことが大事だと思います。農業を産業として成り立つものにする、競争力のある強い産業に近代化して、諸外国とも対抗していく、そういう基本的な姿勢をはっきりしておかないと、やる気のある人が農業に来ないし、農業は衰退していくことになると、私は思います。やる気のある人に、近代的な経営でどんどん農業をやってもらって、競争力のある強い農業を打ち立てていくという基本的な考え方を忘れるべきではないと思います。

 県の農政ビジョンを策定するに当たっては、そういう基本的考え方で臨んでいただきたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。

 (二)、広域農道。

 大村・東彼広域農道は、知事が策定する大村・東彼広域営農団地整備計画の中に、平成九年に既に入れてもらっておりますが、まだ着工の予算が認められておりません。昨年十二月に、東彼杵町里郷の国道で、車の正面衝突事故が発生した際には、国道が通行止めとなりまして、迂回路もなく、通過車両のみならず、地元の生活用車両も支障を来しました。農業を円滑に営むためには、どうしてもこの迂回路となります、この広域農道の建設が緊急の課題だと思われます。

 この広域農道の着工の見通しなど、現在の計画の進捗状況はどうなっているのか、お伺いいたします。

 三、福祉関連産業の育成について。

 来年四月から介護保険制度が実施されることになっており、特にこれから在宅の介護ということが重要になってまいります。

 ところで、各家庭のもろもろの環境が、お年寄りが生活するのに十分快適な状態に整えられているのかと言えば、そうではないであろうと思います。例えば、電話にしても、玄関口に置いてある家が多いと思いますが、お年寄りは呼び出し音が鳴っているうちに電話まで行き着くことができずに切れてしまっていることも多いのではないかと思います。それならば、お年寄りのそばにコードレス電話を一つ置いておけばよいわけですが、しかし、すべての家庭でそうなされているのかどうかについては、それはその家族がそういうことに気づくかどうかによるわけでありますから、十分にはできていないであろうと思われます。同様に便器にしても、ベッドにしても、あるいは車椅子にしても、それがあればお年寄りがもっと快適に生活できるはずなのに気づいていないということが多々あるのではないかと思います。そもそもそういう福祉関連の機器に関する情報が十分でないし、そういったものの流通の仕組みも十分ではありません。どこにでもあって気軽に買えるという状況ではなく、手に入りにくいし、第一、値段も高いと思います。また、こういった機器のリサイクルの仕組みもできていないと思います。しかし、これからこういった福祉機器の分野を初め、福祉関連の産業は大きく伸びる可能性があるし、また、伸ばしていって、より快適な生活をお年寄りなどに提供していくことが重要だと思います。

 そこで、このような福祉関連の機器などに関する情報の提供を十分にしていくことについての考え方、及びこれからそういう福祉関連の産業の育成・発展に力を入れていくべきだということについての考え方をお伺いいたします。

 四、学校給食における陶磁器食器の導入促進について。

 昨年の第三回定例県議会で、私が、小中学校の学校給食用の食器に陶磁器を導入することを促進するようにと提言しましたところ、県としても積極的に対応していただきまして、市町村教育委員会に対して文書で要請をするとともに、導入する市町村に対する補助制度まで創設していただきました。おかげで県内の多数の市町村で、陶磁器の導入に踏み切る動きが出てきていることは大変ありがたいことでございまして、知事の御配慮に改めて御礼を申し上げます。どうもありがとうございます。

 しかし、実際に導入する段階では、発注者が各市町村だということもあって、ほかの県の業者が入札に参加して落札したりするケースも出てきているようでございます。これにはもちろん、県内の生産地の体制を整えなければならないという事情もありますけれども、今回の陶磁器導入の趣旨は、児童の健康保持ということとともに、県内の産業の育成ということもその趣旨としてあるわけでありますので、そういう趣旨を県内の市町村にさらに徹底していただくようにお願いしたいと思います。この点についてのお考えをお伺いいたします。

 五、教職員定数について。

 現在、学級編制の基準は四十人でありますが、余りにもその運用がしゃくし定規ではないかという感じがあります。例えば、ある小学校の二年生は、四十一人で二クラス、すなわち、二十人のクラスと二十一人のクラスになっているのに、その下の一年生は、生徒が減って四十人なので四十人の一クラスになっているというぐあいです。これは非常にアンバランスに感じられまして、こういう場合には、二十人のクラスを二つつくるというようにもっと弾力的な学級編制ができないものかというふうに思います。そういう学級編制の弾力化ということについて、お考えをお伺いいたします。

 また、こういう場合、どうしても基準によって四十人の一クラスしかできないというのであれば、それでは、教職員の定数の配分を弾力的に行って、そういう四十人のクラスには担任を二人配置するということもできるのではないかと思います。特に、小学校の低学年は生徒の世話が大変ですから、担任二人というのはよい方法ではないかと思います。

 また、先生と生徒という人間関係においても、性が合うとか、合わないとか、そういう要素もあるわけですから、そうしますと、生徒から見て性が合わない先生には、何か相談したくても話がしづらいというような場合もあると思われますが、そういうときにもう一人の先生がいれば、その先生に相談できるということもあると思います。勉強の面でも、生徒の理解度に応じた指導がやりやすいとも考えられます。このような学級担任の複数配置ということについて、お考えをお伺いいたします。

 それから、長崎市内の中心部の小学校は、一学年の生徒数が極めて少なくて、ほかの学校の生徒数と合わせてちょうどよいくらいの生徒数になる場合もあるようです。そういう場合には、校区を越えて学級を編制するという方法も考えられると思います。そういう弾力化についての考え方についてお伺いいたします。

 六、観光行政について。

 二年ほど前の長崎のおくんちのお上りの日、県庁坂の下のあたりで行列が来るのを待っていたら、後ろの方で男の人たちが、「どこをどうやって来るのか、案内がないのでさっぱりわからないな」と話しているのが聞こえました。実は、そのとき私もよくわからなかったので、何となく人が集まっているところに行って見ていたところでした。

 また、さらに何年か前、おくんちの前の晩に強い雨が降っているので、あしたは奉納踊りがあるのか、ないのか電話で聞こうとしたことがありましたが、そのときは市役所にかけてもわからず、諏訪神社にかけても電話が出ず、結局わからずに、ようやく翌朝八時半ごろになって、一時間遅れで行いますということを聞いたということがありました。おくんちという祭りはもちろん、氏子たちが行う祭りでありますから、自分たちがわかっていれば、それで済むということかもしれませんが、しかし、おくんちは既に長崎市の重要な観光資源になっているわけですから、もう少し、外から来る人に丁寧に説明する姿勢があってもよいのではないかと、そのときは思いました。

 長崎駅前に設置された道路標識のハングル文字は、道路の基準に合わないから消されることになっていますが、しかし、それならば、ハングル文字や中国文字の標記が市内に十分あるかと言えば、そうではありません。

 また、JRの長崎駅発着のポケットサイズの時刻表、こういうものですが、この時刻表には、浦上、喜々津、諌早の発着時刻は書いてありますが、ハウステンボス駅の発着時刻は書いてありません。外から来る観光客の気持ちに沿った対応ができているのかどうか、疑問に思われることがまだまだたくさんあると思います。「もてなしの心」が観光客を迎える基本だと思いますし、長崎県の主要産業の一つが観光業でありますから、いま一度、観光行政を再点検したらどうかと思います。お考えをお伺いいたします。

 七、障害者芸術祭について。

 本年度、新しい企画として、「障害者芸術祭」が計画されております。私は、障害のある、ないという区別すら、それぞれの人の個人差という概念で包括できると思っております。例えば、オリンピック選手など、百メートルを十秒以下で走る人もおりますけれども、私は十五秒以上かかります。二十秒で走る人もおれば、三十秒で走る人もいる。あるいは一分かかる人もおる。十分かかる人もいる。一時間かかる人もいる。いろいろな人がいると思いますが、すべてそういう差は、各個人の能力の差だというふうに考えることができると思います。何秒で走れば障害がないと言えるのか、あるいは何分以上かかるならば障害があると言えるのか、その区別ははっきりわかりません。そういう意味で、障害がある、ないという区別ではなくて、個人の身体の能力や知的な能力というものは、すべて各個人により差があるだけだと言えると思います。芸術的な能力も全く同じで、絵のセンスのある人、書道のセンスのある人、音楽のセンスのある人、あるいは短歌など言葉のセンスのある人、それは人によってさまざまで、いわゆる障害者であるか、ないかということには全くかかわらず、いろいろな能力を持っている人がおられると思います。いわゆる障害者がそういういろいろの能力を持っておられるということは極めて当然のことでありますけれども、その当然のことを世間一般に知ってもらうということは大変意義のあることだと思います。そういう意味で、今回の「障害者芸術祭」という企画は極めてよい企画だと私は思っております。そこで、本年度計画されております障害者芸術祭の内容をお伺いいたします。

 以上をもちまして、本壇からの私の質問を終わり、必要に応じ自席から再質問いたします。

 御清聴ありがとうごさいました。(拍手)



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕田口議員の御質問にお答えいたします。

 長崎新幹線についてのお尋ねでございますが、長崎ルートの地元案は、従来から県民の皆様に広くお知らせしてきたとおり、武雄温泉−長崎間に新幹線規格新線を建設しまして、武雄温泉から博多までは在来線を利用するスーパー特急方式であり、先般開かれました自・自の協議会のヒアリングでも、本方針に基づきまして、私から十年以内の完成を要請してきたところであります。

 先般の自・自協議会で、未着工区間についての最近の線区別事業費が示されたところでありますが、御指摘の八千二百億円という事業費は、議員御指摘のように、フル規格で、長崎ルートを建設した場合の事業費であり、スーパー特急方式であれば四千百億円であります。建設費等、新幹線に関する重要な情報については、今後とも誤解のないように、県民の皆様に広く周知をしてまいりたいと考えております。

 次に、財源スキームについてお尋ねでございますが、整備新幹線の建設につきましては、平成八年に、現在の基本スキームが確立されたところでありますが、同スキームは、議員御指摘のとおり、既設新幹線の売却収入や利用者負担を新幹線のJRへの貸付料という形で取り入れた上で、残る事業費について公共事業方式により新幹線の建設を推進するという考え方であります。新幹線の経済波及効果については、極めて大きいものがあり、早期に開業させて、税収により回収すべきという議員の考え方に、私も賛成でございますが、現実には国の予算編成の中で、公共事業費に占める新幹線のシェアは〇・三%に過ぎず、現在、自・自整備新幹線協議会においても、財源確保問題が大きな課題となっております。長崎ルートを初め、整備新幹線を早期に完成させるためには、財源の問題は避けて通れない課題でもあり、自・自協議会でも、今後、財源確保策について積極的に協議していく旨が、小里座長から発言されているところであります。私も、先に開かれた自・自協議会の知事ヒアリングで、公共事業費の重点配分等による建設財源の安定的確保について要望してきたところであり、また、整備五線期成同盟会等他のルートとも連携を取りながら、公共事業費の拡大について、今後とも強く要望してまいりたいと考えております。

 次に、並行在来線についてのお尋ねでございますが、並行在来線につきましては、民営化されたJRの経営に過重な負担をかけることを避け、「第二の国鉄」をつくらないという観点から、平成二年十二月二十四日の政府・与党申し合わせによりまして、「建設着工する区間の並行在来線については、開業時にJRの経営から分離することを許可前に確認すること」とされております。長崎ルートについては、平成八年十一月に、JR九州が肥前山口ー諌早間の経営分離を行うことを表明しているところであり、また、先の自・自協議会のヒアリングにおいても、同社社長は、同区間については経営を分離せざるを得ないとしているところであります。

 なお、JR九州は、子会社による経営は、資本関係が密接であれば経営責任が求められ、並行在来線を分離したことにならないとの立場をとっております。JRが身勝手ではないかという御指摘でございますが、並行在来線の経営分離は、民営化されたJRの経営に過重な負担をかけないという、前述の政府・与党申し合わせの基本的な考え方であります。

 他方、JR九州は、地域の鉄道会社としての社会的使命を果たしていただかなければならないと考えており、並行在来線鉄道のサービス水準の維持が図られるように、JR九州に対し多面的な協力を求めていきたいと思います。

 次に、長崎新幹線に関しまして、運輸省を初め、政府部内の情報収集を効果的に行うために、県職員を運輸省へ派遣してはどうかというお尋ねでございますが、現在でも、新幹線の問題につきましては、情報の収集についてはちゃんとできております。的確に情報が入り、それに対して十分な対応も今までやってまいりました。特に、ほかの県以上に、私は情報が入ってきているというように思っております。ただ、それは表に言えないことが随分たくさんあります。したがって、なかなかそういった情報収集がうまくいってないんじゃないかという誤解を生むことがあるかもしれませんが、私は、今の交通政策監は大変優秀で、大変な努力をしておるというように評価いたしておりますし、ただ、交通政策監は新幹線だけの問題でこちらに来ていただいているわけではなくて、県政全般にわたってのいろんな業務に携わっていただいております。したがって、現時点で県庁の職員を東京に派遣いたしましても、これ以上の情報は得られないのではないかというように、私はそのように思っておる次第でございますので、よろしく御理解をいただきますようにお願い申し上げます。

 次に、農政ビジョンについてお尋ねでございますが、近年、農業・農村のもつ多面的機能に対する評価が高まっておりますが、これは本来、農業生産活動を通じて発揮されるものであります。本県の農業は、地域経済の維持・発展を支える基幹的産業として、大きな役割を果たしており、農業を産業として発展させることは極めて重要であります。このため、現行の「新農政プラン」においても、農業が若者にも魅力ある産業となるよう、地域の特性と、農業者の創意と工夫を生かした産地づくりを目指して、各種施策を積極的に推進しております。

 新たな農政ビジョンの策定に当たりましては、国の農政改革の動向を踏まえまして、やる気のある農業者を積極的に支援し、競争力のある足腰の強い農業が確立できるように、施策の検討を進めてまいりたいと考えております。

 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○副議長(末吉光徳君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) 農政についてのお尋ねの中で、広域農道の問題で、大村・東彼広域農道の着工の見通しなど、計画の現在の進捗状況はどうなっているのかというお尋ねでございますが、大村市から東彼三町を結びます広域農道は、当地域の農業振興を図る上で大変重要でございまして、地元でも平成九年に「広域農道建設促進期成会」を設立をされまして、早期着工に向けて検討を重ねられてきたところでございます。

 県といたしましては、地元要望の強い大村市から東彼杵町までの十一キロメートル区間を新規地区として、平成十二年度に国の採択が行われるように、条件整備等に、関係機関と一体となり取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(末吉光徳君) 福祉保健部長。



◎福祉保健部長(永石征彦君) 福祉関連産業の育成について。

 福祉関連の機器などに関する情報の提供を十分にしていくことについての考え方に関してのお尋ねでございますが、介護機器に対する需要は今後ますます大きくなるとともに、介護機器に関する知識が重要となるものと考えております。このため、県におきましては、県民への介護意識、介護技術の普及を図るとともに、介護機器及び介護用品の普及を図ることを目的として、「長崎県介護実習・普及センター」の運営事業を実施いたしております。同事業におきましては、各種の介護機器も活用した家庭介護実習・体験のほか、福祉用具の展示、選定及び利用方法などについての相談に応じるとともに、情報誌やラジオ番組などを通じて、情報の提供を行っております。

 また、各地域に開設されている在宅介護支援センターにおきましても、福祉用具の紹介、選定、使用方法などに関する相談及び助言を行っているところであります。今後とも市町村が発行する広報誌への情報掲載の依頼を行うほか、関係各機関との連携を密にして、介護機器に関する情報の提供に取り組んでまいります。

 また、障害者芸術祭について。

 障害者芸術祭の内容はとのお尋ねでございますが、障害者芸術祭は、障害者の文化及び芸術活動の振興を図るとともに、積極的な社会参加を促し、あわせて障害者保健福祉についての県民の理解を深めるために、「障害者の日」の関連事業として実施するものであります。

 内容は、十二月十一日、長崎ブリックホールにおいて、ベートーベンの交響曲「第九」の合唱を中心とし、絵画や書を初めとした障害者作品展や、授産製品などの展示即売なども行うことを考えております。

 特に、「第九」の合唱については、障害のある人、ない人がともに練習する中で交流し、一つのものをつくり上げていくことにより、相互の理解が深まることを期待しております。この事業を実施するに当たり、より多くの県民の方々に参加していただけるよう、障害者団体、音楽団体並びに関係行政機関で構成する「実行委員会」を設け、具体的な企画内容の検討を進めているところであります。

 以上でございます。



○副議長(末吉光徳君) 商工労働部長。



◎商工労働部長(古川康君) 高齢者介護などの機器を中心とする福祉関連産業の育成発展に力を入れていくべきではないかという点でございますけれども、本県では、全国平均を上回るペースで高齢化が進んでおりまして、先ほどもありましたように、介護機器に対するニーズというのは、今後、ますます高まっていくものというふうに考えております。

 このようなことから、工業技術センターにおきまして、今年度から、福岡・佐賀の工業技術センターとの共同研究で、高齢者が自在に動くことができるベッドや車椅子の開発を進めてきております。

 また、財団法人長崎県産業技術振興財団では、県単独の支援事業であります「新企業創出事業」によりまして、車椅子等を、いわばオーダーメイドのような形で、利用者に合った形で設計・製作するシステムを開発する企業に対して助成を行いました。現在では、利用者の体型に合った使いやすい車椅子などが商品化されておりまして、平成十年度から販売が開始されたところでございます。

 さらに長崎大学では、大学を中心とした産・学・官の連携によりまして、坂道を自動的に上り下りすることができる装置の開発の共同研究が行われているなど、活発な取り組みがなされているところでございまして、私ども、県といたしましても、今後力を入れていきたい分野であるというふうに思っているところでございます。

 次に、観光につきまして、長崎県の観光行政を観光者の利便を考えて再点検してはどうかというふうなお尋ねでございましたが、県では、観光の振興が本県の地域経済の活性化に不可欠であるという考え方で、この四月に、知事を本部長としまして、「長崎県観光活性化推進本部」を設置して、観光行政に総合的に取り組むこととしたわけでございますけれども、御指摘の観光行政の総点検につきましても、本部の重要な役割の一つとして、現在、進めているところでございます。

 特に、議員が例として挙げられました、観光情報の適切な提供ということにつきましては、私どもとしても、観光地としての基本的な課題であるというふうに思っておりまして、必要な情報を必要なときに、わかりやすく伝えるという観点から、いわばお客様の立場に立って、現行の案内体制や情報提供システムの再検討を行ってきております。

 その成果につきましては、現在、策定作業を進めております「長崎県観光活性化行動計画」に具体的な事業計画として盛り込むこととしておりますけれども、特に、来年の西暦二〇〇〇年「ながさき阿蘭陀年」には多くの観光客の方がお見えになるということがございますので、実施可能な事業から早急に取り組んでまいりたいというふうに考えております。



○副議長(末吉光徳君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 学校給食における陶磁器食器の市町村への導入促進についてのお尋ねでございますが、学校給食における陶磁器食器の導入につきましては、児童生徒の物を大事にするという、そういう心を育てることも含めまして、魅力ある学校給食の実現を図ることとあわせまして、本県の重要な地場産業であります陶磁器産業の振興を図るということも強く意図しながら、先ほど議員から御紹介がありましたように、本年度から、陶磁器食器及び関連設備を整備する市町村に対しましては補助を行うという制度を創設をしまして、目標年次を定めて、導入促進を図っているところでございます。

 また、県商工労働部からも、本年六月には、市町村教育委員会に対しまして、県内産陶磁器の学校給食への採用について、文書をもってお願いがされているところでございます。私どもといたしましても、教育長会議、あるいはそのほかいろんな機会をとらえまして、県内産陶磁器食器の学校給食への積極的な導入につきましてお願いをしているところでございますが、今後とも機会あるごとに、そういう働きかけをしてまいりたいと考えております。

 それから、教職員定数に関連をいたしまして、学級編制の弾力化についてのお尋ねと、それから複数の担任の配置についてのお尋ねでございますが、田口議員が御指摘になったように、四十人を単位といたします学級編制におきましては、確かにアンバランスを感じるということは私も理解をいたすところでございますけれども、小中学校の学級編制につきましては、教育の機会均等のための全国の一律の基準でございます、いわゆる義務教育標準法によって行われておりまして、県独自の裁量による弾力的な運用は困難でございます。

 また、学級担任の複数配置については、必要に応じ、個々の教科指導におきまして、複数の教員で指導いたしますティームティーチングを実施するなど、教育の充実を図っているところでございます。

 なお、学級編制の弾力化や教職員配置のあり方については、平成十年九月、中央教育審議会から答申がなされておりまして、これを受けて、現在、国におきましては、平成十三年度以降の次期教職員定数改善計画も踏まえながら、「教職員配置の在り方等に関する調査研究協力者会議」というのが設置をされ、そこで今、検討がなされておりまして、その動向に注目をしてまいりたいと考えております。

 それから、同じく教職員定数に関して、都市部における少人数学級を適正規模にするために、学級編制などの弾力化ができないかというお尋ねでございますが、各学校の通学区域は、市町村教育委員会が設定をいたしまして、原則として、これに沿って児童生徒の就学すべき学校を指定をされております。議員御指摘のような学級編制を行うことは、市町村教育委員会の判断により、制度上は可能でございますけれども、このような特定学年の子供だけが他学年の子供とは異なる学校へ通うことになりまして、通学距離や学校への適応、あるいは地区内における子供たちとのつながりの希薄化など、子供や保護者の心身の負担が生じると考えられます。さらには、児童がいない学年が存在する、発生をする、そういう学校運営上の問題も生じることが予想されます。

 県教育委員会といたしましては、御提案のような学級編制には問題が多いという認識でございますけれども、校区の見直しや統廃合を考慮した検討がなされるべきものというふうに考えております。そういう立場で保護者の理解を求め、実情に即した市町村教育委員会の対応について指導をしてまいりたいというふうに存じております。

 以上でございます。



○副議長(末吉光徳君) 田口議員−四十番。



◆四十番(田口一信君) 御答弁をありがとうございました。

 並行在来線のことにつきまして、もう少し私の意見を申し上げておきたいと思いますが、「第二の国鉄」をつくらないという観点から並行在来線を分離すると、こういうふうになっておるわけでありますけれども、私は「第二の国鉄」というその言葉そのものが非常に抵抗感があるわけなんです。といいますのは、この「第二の国鉄」云々という言い方というのは、すなわち、過去に国鉄が多額の赤字を出しましたけれども、それは政治路線によるんだと、いわゆる赤字ローカル線をたくさん抱えたために国鉄が赤字にならざるを得なかったんだという言い方になるわけでありまして、すなわち、あの赤字の、大きな赤字の国鉄自身の責任というものを隠ぺいするような言い方になっている。こういう言い方をするということは、国鉄自身の、過去のそういった大きな赤字を出したその責任をうやむやにするような言い方であると、私はこのように受け止められるんです。だから、私は「第二の国鉄」というふうな言い方というものは非常に抵抗感があるんです。国鉄自身がもっともっと合理化努力をすべきであった。もちろん、急速なモータリゼーションの進展というものがあって、非常に鉄道経営の環境が悪くなったんですけれども、そういった環境の変化に十分対応できなかったがために、国鉄の大きな赤字が生じたというふうに私は言えるんです。言えると思います。そういう意味で、「第二の国鉄」云々という言い方は、そういった国鉄自身の責任感というものが少しも感じられないような言い方のように聞こえまして、私は非常に抵抗感があります。

 そういう意味で、この鹿島を走る長崎本線についてもですが、私は国鉄が本当に鉄道の経営者として真剣に合理化努力をして、何とか自分たちの鉄道として頑張ってみるんだと、経営に頑張ってみるんだと、そういう強い気持ちがあって、それでもなおかつ、どんなに頑張って合理化をしても、やっぱり分離をした方がいいんだと、そういう結論に達したから仕方なく分離をお願いをするというような、そういう本気になって、この鉄道経営を考えるという、そういう姿勢がないと、なかなかこの並行在来線の分離の問題は、地元には理解ができないだろうと、こういうふうに思うから私は、国鉄のことを厳しく言っておるわけであります。

 それは、この新幹線を建設をするというそのこと自体もそうなんです。新幹線を建設をするということ自体は、JRの経営によい結果をもたらす、そういうふうに言っとるんですから。そうしたらば、JR自身がもっともっとこの新幹線建設そのものに本気になって取り組んで、JR自身があちこち頼んで回って、むしろ長崎県知事にも、佐賀県知事にもつくってくださいと、JRの方が頼みにきてこそ当然じゃないかと思うんです、私は。そのJRの経営の改善に資するんですから、今回の新幹線は。新幹線によってJRの経営を改善をすると。そしてなおかつ、ローカル線についても、努力はするけれども、最大限の努力はするけれども、どうしてもこの鹿島のあたりは分離せざるを得ないんだと。そういう真剣な気持ちで、本気で、新幹線及び並行在来線の問題にはまり込んで一生懸命やってほしいと、私はそう思っているんです。だから、私はさっきからJRに対して、大変厳しいことを言いますが、私はJRが各県の知事さんたちと一緒になって、はまり込んで、そしてなるだけ早急に並行在来線の問題なんかを解決してもらってですね、なるだけ早急に新幹線を建設してほしいと、新幹線をなるだけ早く建設してほしいという、こういう気持ちから、私はJRに対する厳しい気持ちを言っております。

 そういう意味で、どうぞ知事さんも、そのJRをはまり込ませて、本気でこの新幹線問題にはまり込ませてですね、一緒になって頑張っていただきたいと、こういう気持ちを持っとるわけなんですが、そういうお気持ちについて、知事さんのお気持ちをちょっとお聞かせいただきたいと思います。



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 「第二の国鉄」という言葉が悪かったら、これは取り消します。

 ただですね、新幹線の場合はですね、JRがやらないと言ったらできないということになってるんですよね、それはもう御存じでしょう。例えば、かつて短絡ルートになったときも、私は当時短絡ルートは反対してましたからね、そのときに、我々がどうしても短絡ルートではのめないと言ったときに、長崎県を含めて、佐世保市の市民会館の中でお話したことは、「JR九州がやらないと言ったら、新幹線はできないんですよと、JR九州が短絡ルートしか認めないと言ってるんだから、それでやらない限りは新幹線はできないんだから、もう長崎県全体があきらめなきゃいけないんだから、あきらめてください」というような話だったわけですよ。だから、私たちは、そういったJRの考え方であるし、将来、経営を引き継いでやっていく立場からの発言であるのならばやむを得ないだろうといって、我々は苦渋の選択をしてですね、了解した。これは、今の立場は違いますから、前の立場の話ですが、それで今度は、今回の自・自会議の中でも、JRがどういうふうに発言するかということは非常にポイントになっているんです。だから、私は、東京で自分の県としての立場の説明をした後、その後の足ですぐ福岡に飛んで、JRの社長ともお会いして、くれぐれもJRの方からの発言において、長崎県の新幹線については、ちゃんと採算に合うという発言をしてくださいと。もし、仮に間違って採算合いませんなんて言ったら、もうそれで終わりなんですよ。それほどJRの考え方というのが、この新幹線に非常に左右される、そういう形になってしまってるんですよ、この新幹線というのは。そういう前提の中で私たちも苦慮しているわけですから、そりゃ、言いたいこともありますわ。(笑声)しかし、私たちはまず新幹線を、今、自・自の中の協議の中でどううまくやって、そして、一日も早く着工するかということでやると、今のやり方しかないんじゃないかというように思ってるんですよ。だから、決して、並行在来線につきましても、気持ちはようわかる、それはもうほんとおっしゃるとおりなんです。しかし、そういったいろいろな流れ、いきさつ等があって、こういうふうな形になっているということについては、ぜひ御理解していただきたいということをお願いいたします。



○副議長(末吉光徳君) 田口議員−四十番。



◆四十番(田口一信君) 知事の苦渋のお気持ち、十分よくわかります。JRはほんとに、鉄道の経営者として頑張ってほしいという、私の気持ちでありますので、どうぞJRと力をあわせて、早期にこの新幹線建設に結びつくようにですね、頑張っていただきますように、お願いを申し上げます。

 それから、福祉関連産業の育成ということを、私、先ほど提言しましたし、これからの本県の産業政策の中でも、特に、そういった福祉関連の産業というものに力を入れていかなければならないというふうに私は思っております。

 そこで、現在、昨年創設されました「政策創造会議」の中でも、産業政策部会などの議論において、そういう議論がなされておるのではないかというふうに思うのですが、その産業政策部会が、本県のこれからの産業のあり方というものについて議論がなされていると思うんですが、そういったところでは、そういった福祉関連産業を育成していこうとか、そういうような議論がなされていないのかどうか、その点についてお伺いいたします。



○副議長(末吉光徳君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) 今、議員御指摘がありました産業政策部会、前に開かれました特別委員会の折にも触れて御披露いたしましたけれども、まさに、議員おっしゃるとおりの御指摘があってございます。ありまして、今、その可能性といいますか、そういったものをどうするか、いろんな庁内の関係のところにも照会をしたりして、要するに、今、委員会の方と県庁の内部等においてやりとりをさせていただいて、より、そのことについての議論を深めさせていただいている最中でございます。



○副議長(末吉光徳君) 田口議員−四十番。



◆四十番(田口一信君) 特に、この福祉の面からいろんなものを、私は見直してほしいというふうに思っているんですが、それは結局、ある意味では需要の喚起、景気対策というふうなことにもつながっていくだろうと私は思っております。例えば、先ほど電話の話もしましたけれども、あるいは住宅、それぞれの個人の家の住宅をもう一回見直して、段差をなくすように、各住宅をリフォームしていくとか、あるいは二階建ての家でもエレベーターをつけるとか、お年寄りが上がり下がりできるようにエレベーターをつけるとか、いろんな福祉の面から、全般的な私たちの生活そのものを見直して、それでリフォームなどを進めていくということによってですね、非常に大きな需要の喚起ができるんではないかと、結果的に。そして、景気対策にもなるし、福祉の充実にもなるというふうに私は考えられるので、特に、そういった方面に力を入れていくべきじゃないかなというふうに思っております。

 そういう意味で、福祉行政と土木行政、あるいは福祉行政と産業政策行政、こういったものが一体となって、連携を十分にとってですね、進める必要があるというふうに思っております。例えば、福祉のまちづくりというものをこれから推進をしようということで、推進要綱などができているんですが、そうしたらば、土木部の年間の予算が千数百億円あると思うんですけれど、そのうちの百億円でもいいです。百億円は福祉のまちづくりのための予算ですよと、そういうふうに土木部の予算を位置づけをして、そして、その福祉のまちづくりのために、どんどんこういうことをやりたいというふうなことを市町村がどんどん上げてきたらそれに予算をつけると、そういうふうなやり方をすることでもできるであろうというふうに思いますし、そうやって両方、お互いの行政が横の連絡を取りあって進むのが重要なんじゃなかろうかなというふうに思っております。特に住宅関係なんかでも、福祉部の方で住宅の改造の補助制度なんかをですね、福祉行政の方で、たしかつくったりしておられると思うんですが、そういったものの限度額は二十万だとか、五十万だとか、話にならないような低額の制度のように思われるし、もっと土木行政の方に取り込んでいけば、もっと大きな手厚いのができるはずであります。

 そういう意味で、福祉行政と土木行政、あるいは先ほどから取り上げておりますような福祉行政と産業行政、そういった横の連絡を取ってですね、そして全体的な需要喚起と、景気対策という観点からも、これに取り組んでいただきたいというふうに思っております。

 車椅子で言いますれば、現在、四万円から十万円以上もするような値段だと思います。考えてみると、自転車なんていうのは一万円以下で、そこら辺どこでも売っているんです。車輪が二つで、あんまり構造的にかわらぬ車椅子が何で四万円もするのかなと、私は思います。もっとどんどんつくることによって、自転車並みぐらいの安い値段で手に入るようにできるはずと私は思っておるわけです。あるいは、自転車メーカーが車椅子をつくればいいんじゃないかというふうに私は思います。そういうように産業面で、福祉というものをもっと産業の側から取り上げてやっていただくということが非常に重要じゃないかなというふうに思っておりますので、そういう意味で、横の連絡を密にしながら進めていっていただきたい、そのお考え方についてお伺いいたします。



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 大変貴重な御意見でございますので、今後、議員の御意見等も踏まえて、県政の中で積極的に反映していきたいというように考えておる次第でございます。



○副議長(末吉光徳君) 田口議員−四十番。



◆四十番(田口一信君) 最後ですが、教育長の方からお答えがありましたが、非常に都市中心部の小学校の校区を越えて学級編制をするというのはなかなか難しいと、問題が多いというふうなお話でございましたので、こういったことにつきましては、校区の統廃合という形で進めなきゃならぬということであろうと思います。児童数が減っていっているというのは非常に残念なことでありますが、現実のことでもありますし、より効果的な教育を行うためには、統廃合もしていかなければならないというふうなところもあるんであろうというふうに思います。進めるというお話でございましたが、その統廃合についてのお考え方を再度お聞かせいただきたいと思います。



○副議長(末吉光徳君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 先ほど申し上げましたように、要するに、校区を越えて子供たちが違う校区の子供たちと交流をする、それはそれで一つの交流が生まれると思いますけれども、やはり身近にあります仲間、友達との交流が薄くなるということは、やはりそこはそれなりにいろんなことがやっぱりあると思います。そういうことも踏まえまして、やはり一つの地域の子供たちがまとまって交流ができる、そして、その一つのまとまりをもってまた違うまとまりとの交流を図っていくと、そういう広がりをやはり大事にしたいと思いますから、先ほど申し上げましたように、やはり基本的になすべきこと、校区の見直しなら校区の見直し、統廃合であれば統廃合である、そういう基本的な、抜本的な取り組みをやはりきちっとしていかなければ不自然さが残っていくものだと思いますから、そういう視点で指導をしてまいりたいと思います。



○副議長(末吉光徳君) 柘植議員−六番。



◆六番(柘植大二郎君) (拍手)〔登壇〕改革21の柘植大二郎でございます。

 通告に基づき質問をいたしますが、今日的な緊急性を御理解の上、質問の機会を与えていただいた同僚議員に感謝を申し上げておきたいと存じます。

 私は次の質問を行い、知事並びに教育長、関係部長の見解を求めたいと考えています。

 それは、一、佐世保港の再開発について、二、佐世保基地問題について、三、県発注工事の県内企業への優先発注について、四、長崎県立野崎養護学校の佐世保市中心部への移転並びに高等部教育の実施についての四点であります。順次、項目ごとに質問をいたします。

 まず、佐世保港の再開発についてでありますが、佐世保港における米海軍基地周辺の現状と私の所見を申し述べたいと思います。

 佐世保港は、御案内のように、まれに見る天然の良港でありますが、残念ながら、この天然の良港を生かしきっていないことが、佐世保市経済が発展しない大きな要因の一つになっていると考えています。佐世保港は、米海軍基地のウエートが高く、驚くなかれ、港の八三%は米海軍の制限水域であり、そのことが港の開発、発展に重大な阻害要因となっているのであります。そして、佐世保港は、米海軍佐世保基地及び海上自衛隊地方総監部としての軍港機能、劣弱でありますが、商港機能、また、海・岸壁・港を活用する民間産業・企業が入り乱れ混在しているところに、他の国内米海軍基地と著しく異なる特異性があるのであります。

 特に、立神地区には六つのドックがありますが、そのうち第二ドックは、海上自衛隊と米側の共同使用ドックで、ほか五つは佐世保重工業株式会社の所有であります。第三ドックは、佐世保重工業株式会社所有でありながら、米側より七日前に使用通告されると、使用期間の長短に関係なく、無償で貸与させなければならない、屈辱的かつ理不尽な協定さえあります。

 一方、立神係船地は、旧日本帝国海軍が巨費を投じ築造したもので、国有財産でありますが、岸壁の第一号から第九号まで、米側への提供施設になっております。佐世保重工業株式会社は戦後まもなく、第二号・第三号・第四号・第五号岸壁を、米側の同意のもとに四十年近く、常時使用してきましたが、今日では、第二号・第三号岸壁をも米軍が優先使用権を行使し、立神係船地九岸壁のうち、七岸壁を常時独占使用しているのであります。その結果、佐世保重工業株式会社は、第四号及び第五号岸壁のみの使用となり、今日では、さらに米軍は佐世保重工業株式会社の存続の生命線である第四号・第五号岸壁の明け渡しを再三にわたり通告をしてきているのであります。

 これらの岸壁の歴史的経過に若干触れておきますと、戦後、我が国の経済復興に造船産業の育成が重要だとの観点に立ち、海軍工廠の施設を最大限に生かさなければならず、第一号から第五号岸壁及び、その背後地、ドックは必要不可欠な設備であることを日本側交渉団は米国へ粘り強く主張、背後地は昭和二十八年に返還、払い下げられました。しかし、岸壁問題は、背後地の返還、払い下げ後十年を経て、米側への提供という形で決着がつきました。しかし、米側は佐世保重工業株式会社に、平時には自由に第二号から第五号岸壁の常時使用を事実上認めたため、第二号から第五号岸壁に付属するクレーン及びそのレール、ガス、エア、水道、蒸気等のパイプ、動力線、通信線などのユーティリティを返還、払い下げられ、佐世保重工業株式会社の所有となっています。佐世保重工業株式会社は、その後四十年近く、第二号から第五号岸壁を新造船の艤装工事、修繕船の改修工事、重量物の水切り、陸上構造物の搬送等の主力岸壁として、我が国経済、地域経済の発展に寄与してきたのであります。佐世保重工業株式会社が企業活動を継続していく上になくてはならない岸壁設備であることを御理解いただきたいと考えるのであります。

 今日、米側の第二号・第三号岸壁の常時使用は、佐世保重工業株式会社にとって、生産岸壁の縮小を余儀なくさせ、操業の減少に追い込んでいるのであります。また、米海軍救難艦「セーフガード」が佐世保基地に新たに追加配備され、同基地を母港とする米艦船は、「ベローウッド」を含め、計七隻となります。このような現況の中にあって、立神係船地における岸壁事情はさらに窮屈になり、「新ガイドライン関連法」が成立した今日、その頻度はさらに高まるものだと容易に推測されるのであります。

 佐世保基地問題は、複雑かつ深刻さを増しているのであります。前述のとおり、第四号・第五号岸壁は、佐世保重工業株式会社にとって経営上必要欠くべからざる岸壁であるだけに、米国が優先使用権を行使し、強行にこの岸壁を使用するならば、佐世保重工業株式会社の経営計画に重大な障害となり、操業縮小を柱とした大幅な人員削減を求めることと同じことになります。米側は、日米安保条約地位協定を盾に、第四号・第五号岸壁の使用を強行するならば、佐世保重工業株式会社に生活の基盤を置くすべての労働者三千人とその家族を含め一万人、また、その経済的影響を受ける市民は、生活防衛をかけて敢然と立ち上がることでありましょう。既にその予兆が出てきているのでございます。私には、両者の対峙する構図が浮かんでくるのであります。

 また一方、知事、御高承のとおり、中央においては、佐世保港における米海軍基地、隣接する海上自衛隊、民間産業、企業の現状と将来を見据え、戦後を引きずっている現状にかんがみ、久間元防衛庁長官を座長とする本県選出国会議員及び国会議員の有志からなる「佐世保基地問題を考える議員懇談会」が設置されています。ありがたいことであります。

 米海軍佐世保基地は、スービック基地の閉鎖により、従来より増して朝鮮半島に近く、アジア太平洋地域における重要な軍事拠点になっていることから、民間産業・企業間において新たな摩擦が生じ、第二の沖縄になってはならないとの共通認識があったと聞き及んでいます。その摩擦の解消の基本政策として、佐世保港を軍港、商港、民間産業・企業をすみ分けることを提言し、また、岸壁不足を指摘しているのであります。今日、限られた時間内において細々としたことを申し上げるつもりはありませんが、ぜひ、ぜひ、知事、議員諸兄に、この佐世保基地をめぐるせっぱ詰まった現状を御理解を願っておきたいと考えるのであります。

 私は、佐世保港の現状と将来を見据え、佐世保港全体を視野に入れた米海軍基地、海上自衛隊等の軍港としての機能、商港としての機能、港、海を活用する産業・企業としての機能に、合理的かつ効率的にすみ分けるべきと考えますが、改めて知事の御見解を求めます。

 また、議員懇は、立神地区の岸壁不足を指摘していますが、これを解消するため、岸壁を増設する必要があると提言されています。その増設場所については、米海軍基地内におけるジュリエットベースンが有力な適地と考えます。知事の御見解を求めます。

 また、この地に増設されますと、立神岸壁内を第一号から第五号岸壁までを佐世保重工業株式会社に、そして、六号から九号までを米軍へと整理することは物理的に可能だと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、第四号岸壁・第五号岸壁を米軍が強行に明け渡し要求をしてきた場合、知事のとるべき姿勢について質問いたします。

 前述のとおり、佐世保重工業株式会社は、第四号・第五号岸壁を明け渡すと企業として苦境に立たされると判断されますが、そのとき知事は、県民・市民生活を守る立場から、国・米側に対し、明け渡しを回避すべく先頭に立ち、政治生命をかけて取り組んでいく御決意はおありでありましょうか。御信頼申し上げておりますが、知事の御決意を披瀝願いたい。

 いずれにしても、佐世保港が我が国国民の生命と財産を守る国防としての視点と、地域経済に貢献する産業・企業が両立するよう、国策に協力する県民・市民・産業・企業に過度に悪影響が及ばぬよう、国の責任において早急に問題点の解消に当たるべきと考えますが、知事の明快な御見解を求めます。

 次に、基地問題に取り組む知事の姿勢と今後の活動についてであります。

 金子知事が就任早々「基地対策班」を新設されました。基地問題は単なる経済問題でなく、民生の安定、本県が目指す国際都市づくり、また、外交上からも重要性があることは論をまちません。その重要性にかんがみ、「基地対策班」を設置されたことは、その政治的先見性に敬意を表するものであります。しかし、今日逼迫する基地情勢の中にあって、県の対応、動きが県北、なかんずく、佐世保市民に伝わってこないのであります。これが私の本問題に対する偽らざる評価であります。その一因として、佐世保港の港湾管理者が佐世保市長であるため、県としての指導といいますか、本問題に対する市と連携した対応が希薄になって、県・市と一体となった中央への政治的インパクトを与えていないのではないかと懸念いたしております。私の邪推であれば幸いでありますが、今日の佐世保基地問題は、まさに県民・市民生活そのものであり、知事、市長が住民福祉と生活の安定、向上をさせるために先頭に立ち、国、米側及び「佐世保基地問題を考える議員懇談会」に積極的に働きかけていく強い姿勢がなければ前進は望めないと考えますが、知事、いかがでしょうか。

 次に、「基地対策班」について御質問します。

 「基地対策班」は、基地問題を解消するため、その対策を検討する部署だと心得ています。具体的に質問します。岸壁問題のほかに、前述した三ドック問題、ジョスコー線の返還についても一向に解決しない、この問題について現状をどのようにとらえ、どう打開していこうと考えておられますか、まず御質問いたします。

 また、立神地区におけるPCB汚染土除去工事についてでありますが、佐世保市の要請に基づき、起因者究明及び工事負担割合が未確定にもかかわらず、佐世保重工業株式会社は佐世保市の求めに応じ工事着工し、本格工事に伴う工事海域の一時使用許可を米側に求めたところ、米側より許可条件として、PCB汚染土問題に対し、「米国に一切の責任はなく、費用は負担させない」の文言を承諾するよう申し入れているのであります。工事は休止の状態であります。当時、米海軍がかつて第一ドック、第二ドック、第三ドックで米艦船を頻繁に造修しており、その際、PCB含有塗料を使用し、ドック周辺におけるPCB汚染土蓄積に関与したか、このことの究明が今なお続けられています。汚染土蓄積に関与したかどうかは、本来、港湾管理者と米側で争われるべきで、一民間企業に対し、前述の文書回答を求めることは筋違いであると考えますが、県の見解を求めます。

 なお、米側は佐世保市に対し、「海軍はPCBを含む塗料を承知していないし、使用したことはない」と文書回答していますが、平成八年五月二十一日付けの米国海事司令部からの二回目の情報公開法に基づく資料によって、米艦船塗料のサンプル調査の結果、全サンプルの約四〇%からPCBが検出された事実によって、米海軍は「いかなるときにもPCB含有塗料を使用したことはない」との文書回答は偽りであったことが判明しています。佐世保市長は、過日の議会で、「海事司令部の資料により、米海軍のPCB含有塗料の使用は限りなく黒に近い灰色になった」と答弁しておられますが、この点について、知事、どうでしょうか。

 次に、基地対策の組織的機能強化について意見を述べたいと考えます。

 前述したとおり、基地問題の解消には県・市の連携が絶対不可欠であります。新ガイドライン関連法が成立した今日、なお一層、米海軍基地が存在する佐世保市との連携が求められます。基地問題の今日までの経過と現状認識をより確かにし、誤りのない対応をする必要があります。そのためには県北振興局に基地対策担当者を配置したらどうですか。基地問題は今日的にも、中・長期的にも長崎県政にとって他の自治体にない特異性があるだけに、誤った対応は許されません。確信を持った対応が必要です。県として、現地に調査団を派遣し、広く実態調査を行い、問題点を整理し、今日的な問題、課題に対し、新たな認識の上に立った対応をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 重ねて申し上げますが、基地問題は国策上の問題であるだけに、関係する民間企業のみの対応では一定の限界があること、知事の今日までの豊富な政治経歴から培った政治力をいかんなく発揮していただき、一日も早く基地問題が前進、解決しますよう御奮闘方期待申し上げ、本項の質問を終わります。

 次に、県発注工事の県内企業への優先発注についてであります。

 今日、県下の雇用情勢は極めて厳しいものがあります。五月の有効求人倍率は〇・三八倍と、一を大きく割り込んでいますし、失業率は四・六%であり、この状態は当分の間、このまま推移すると見られ、日本経済全般から見ても、急速な回復は望めない実情下にあります。県下の製造業は、一言でいうと、この長期化する不況の中で仕事量不足が続き、企業体力が限界点に近づいている、極めて憂慮する状況下にあろうと言えます。そこで、県発注工事の県内企業への優先発注を知事に訴えるものであります。こういうときでありますから、県北・県南に均てんある発注をお願いしたいと考えています。

 次に、教育関係について要望いたします。

 それは、長崎県立野崎養護学校を佐世保市中心部へ移転並びに高等部教育を受けられるよう検討していただきたい。本件は、佐世保市より、県に対する重点要望事項として要請されていますので、簡略に趣旨説明をいたします。

 佐世保市に在住する肢体不自由児の通学施設として、小学部に三十五名、中学部に十五名、計五十名の障害児が在学しています。当施設が市街地から遠隔地にあり、保護者が毎日送迎していますが、その負担が重く、また、障害者への教育環境のあり方として多くの人たちと……。(拍手)



○議長(林義博君) 時間です。再質問でお願いします。

 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕柘植議員の御質問にお答えをいたします。

 佐世保港の利用につきまして、軍港、商業、港・海を活用する産業・企業のすみ分けについてのお尋ねでございますが、佐世保港におきましては、米軍、海上自衛隊、民間企業等が狭隘な中に混在していることから、いろいろな種々の競合問題等が発生しており、これを抜本的に解決していくためには、議員御指摘のように、私もすみ分けが必要であると考えております。このことについては、国においても、今年の三月の参議院予算委員会において、防衛施設庁長官から、「立神第四号・第五号岸壁の問題も含め、佐世保港全体の利用の在り方ということを視野に入れて、基本的な調査費を平成十二年度概算要求に計上したい」との前向きな発言があっております。

 また、本年四月一日には、防衛施設本庁及び福岡防衛施設局内に、競合問題等の円滑かつ適切な処理を図るため、「佐世保問題対策委員会」が設置されたところであり、今後、積極的な取り組みがなされていくことが期待されます。県といたしましては、佐世保市と一体となって、当面の課題である立神第四号・第五号岸壁の競合問題を含め、佐世保港のすみ分けの早期実現に向けて、国に対し強力に働きかけていきたいと考えております。

 次に、ジュリエットベースンについてのお尋ねでございますが、立神地区の岸壁不足については、国においても十分に認識されているところであり、新たな岸壁の確保については、今後、現状の分析を踏まえながら、佐世保港全体のすみ分けの中で検討が進んでいくものと理解しております。その際に、ジュリエットベースンも一つの候補地として想定されているものと考えておりますが、いずれにいたしましても、県といたしましては、佐世保市と連携を密にしながら、地元の考え方、実情等が十分に反映されるように、国に対し積極的に働きかけていきたいと考えております。

 次に、立神第四号・第五号岸壁の米側の明け渡し要求に対する知事の、私の取るべき姿勢についてお尋ねでございますが、立神第四号・第五号岸壁は、SSKの生産拠点として必要不可欠な施設であり、その明け渡しは一企業の問題にとどまらず、地域経済に及ぼす影響には深刻なものがあることは十分に認識をいたしております。県といたしましては、抜本的な解決に至るまでの間、明け渡し問題については引き続きその回避に向けて、先頭に立って積極的に努力をしてまいる所存であります。

 次に、基地問題を解消するため、県と市の連携についてお尋ねでございますが、基地問題については、単に佐世保市だけの問題ではなく、県としての重要かつ緊急な課題として強く認識しているところであります。また、この問題では、基地がある佐世保市の意向を十分に尊重していくことも重要であると考えております。県といたしましては、これまでも佐世保市と緊密な連携を取りながら積極的に取り組んできたところでありますが、今後とも佐世保市と一体となって、「佐世保基地問題を考える議員懇談会」の協力も得ながら基地問題の解決に努力をしてまいる所存であります。

 県発注工事の県内企業への優先発注についてのお尋ねでございますが、従来から県工事の発注に際しましては、ダムやトンネル、大型橋梁などといった工事の規模や技術面での必要上やむを得ないものを除いては、地元発注を原則としてやってまいりました。また、大規模工事においても、共同企業体方式によって、県外業者、県内業者、あるいは県内業者同士の組み合わせを行わせ、県内企業の受注機会を確保いたしております。しかしながら、二十四億三千万円以上の政府調達協定に基づく、いわゆるWTO対応の工事につきましては、国外、国内の地域要件による資格制限ができないといったものもあります。

 なお、昨年度の県内企業への発注実績を申し上げますと、土木部所管の工事で見れば、件数で九〇%、金額で八三%の割合となっております。さらに、下請や資材発注につきましても、議員御指摘のような市場原理や義務づけした場合の独占禁止法との関係などから難しい面もございますが、現在、契約に際して、元請業者に対し文書で、県内企業への下請や資材発注を要請するなど、業界の御協力を強くお願いしているところであります。今後とも、県内企業の育成や景気対策の実効性を図るためにも、県内企業への優先発注に一層努めてまいりたいと考えております。

 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○議長(林義博君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) 私の方から、五点ほどお答えをさせていただきたいと思います。

 まず、第一点は、第三ドックの返還使用協定の改定問題について、どうとらえ、どう打開していくのかという点でございますが、SSK第三ドックの返還使用協定につきましては、昭和四十三年三月の日米合同委員会の合意に基づきまして、昭和五十年二月、日米地位協定によりまして、議員御指摘のとおり、使用の七日前通告による米軍の優先無料使用を内容としたものであることは御指摘のとおりでございます。平成八年に発生いたしました佐世保港を母港とする強襲揚陸艦「ベローウッド」の修理のための第三ドック明け渡し問題は、SSKの経営に重大な支障を生じることから、国による浮きドックの米軍への提供で解決が図られたところであります。しかしながら、今後も大型米艦船の修理の必要性が生ずれば、再び第三ドックの明け渡し問題が発生することが予想されることから、県といたしましても、SSK・国・米軍の関係三者が早期に協定改定に向けて協議を進められるよう、国に対して働きかけを行ってまいりたいと思います。

 二点目が、ジョスコー線の返還問題でございますが、ジョスコー線は、SSKの敷地を分断をしており、同社は、生産活動の効率化を図るため、この用地の返還、払い下げを要望されております。また、SSKとしては、同社構内地下に埋設されている米軍ケーブル線等、電力線であるとか、監視ケーブルであるとか、通信線とか、あるいは光ファイバー、そういったものが埋設をされているものを、同社の経費負担によりまして、市道へ移設する意向が示されたところで、現在、現地関係機関において、移設にかかる技術的な検討が行われていると聞いているところでございます。県としましては、「新返還六項目」、平成十年からでございますが、その一つとして、ジョスコー線の返還について、国に対し要望しているところですが、SSK構内の地下埋設の米軍ケーブル線等の市道への移設につきましても、これが早期に実現されるよう努力してまいる所存であります。

 二点目のPCB汚染土の除去工事の問題でございます。

 佐世保港におけるPCB汚染土の除去経費の負担問題につきましては、SSKでは、米国の情報公開制度を利用した関係情報の収集と分析が行われ、それをもって米軍の関与を主張されてきたところであります。一方、国においては、佐世保市の要望を受け、市を通して入手したSSKのPCBに関する米軍関係情報を分析し、米軍の関与はない旨の報告が市になされましたが、当該報告の内容については、SSKの見解と異なっているところから、佐世保市としてはSSKと協議の上、国に対し再度質問書を提出しているところであります。県としましても、この問題に対して、引き続き適切な対応がなされますよう国に対して要望してまいりたいと思います。

 なお、PCB汚染土の除去工事を行うために必要なSSKの共同使用許可申請に対する米軍の許可条件につきましては、現在、SSKと福岡防衛施設局の協議が進められているところであります。去る五月二十四日、佐世保市長が共同使用許可問題と米軍関与の事実関係究明問題を別問題として取り扱うよう国に要請をしているところであり、県としても、今後、佐世保市と一体となって、早急に許可が得られるよう国へ働きかけてまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、県としましては、基地問題の解決に当たっては、今後とも適切な問題点の把握に努め、それに基づく効果的な対策等、積極的に取り組んでまいる所存でありますので、御理解を賜りたいと存じます。

 それから、県北振興局に基地対策担当を配置するつもりはないかとのお尋ねでございます。

 基地問題は、県としての重要課題であるとの認識につきましては、知事が先ほど申し上げたとおりでございます。昨年度の組織改正では、基地対策の担当理事を設置するなど、基地対策部門の拡充を図るとともに、佐世保市との基地問題を広く協議する「米軍佐世保基地対策連絡会議」を設立いたしまして、基地問題について、県・市共通の認識のもとに対応すべく、緊密な連絡体制を確立いたしているところであります。県北振興局に基地対策の連絡担当の職員を配置するよりも、本庁において一元的に取り組む現体制が、佐世保市との連携においてもスムーズにいくと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。

 それから、現地に調査団を派遣し、広く実態調査を行うべきではないかという御質問でございますが、基地問題の解決のためには、現地の実態を十分把握しておくことは重要なことであり、県としては、日ごろからその実態把握に努めているところでございます。さらに、調査団という形での派遣というものが必要なのかどうかについては検討させていただきたいと思います。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 柘植議員−六番。



◆六番(柘植大二郎君) 初登壇でありまして、少し力が入りまして、時間配分をあれしましたので、ひとつ御容赦のほどお願いしたいと思いますが、まず、教育関係の問題について、少し時間が足りませんでしたので、追加をして御質問をいたしたいと思いますが、まず、先ほど中途まで野崎養護学校の在学の状況を説明しておりましたので、少しつけ加えさせていただきます。

 当施設が市街地から遠隔地にあり、保護者が毎日送迎していますが、その負担が重く、また、障害者への教育環境のあり方として、多くの人たちとの共生の中で、体験を重ね、成長していくものであること。健常者と障害者のバリアを取り除く見地からも、施設の中心部移転を早急に検討していただきたい。

 また、県北地区に、肢体不自由児が学べる高等部がなく、高等部教育を受けられる体制が必要だと考えます。父兄におかれましては、義務教育が終了後、さらに高等部三年間の教育が受けられないことは、非常につらいことだと涙の訴えとともに署名運動を行い、広く社会に訴えておられます。障害者が強い精神力を持って人生を送れるよう、行政が手を差しのべるべきだと考えます。県当局の深い御理解の中で早急に実現できるよう、検討方お願いいたしたい。

 教育長からの御答弁をお願いをして再質問いたします。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 野崎養護学校の佐世保市中心部への移転と高等部の設置についてのお尋ねでございますけれども、野崎養護学校は、昭和五十四年に、県立コロニーに入所いたしております児童の就学のために設置をしたという経過がございますが、現在、五十名の在籍者のうちに、自宅からの通学生が三十一名でございまして、今、議員御指摘のように、自宅通学生を保護者が毎日送迎されているという実態は、私どもも承知をいたしております。しかし、市中心部への移転につきましては、移転用地の確保、あるいは、新校舎の建設と、それに伴います国庫補助金の返還及び県立コロニーに入所いたしております児童・生徒の通学をどうしていくかというような問題も含めまして、いろいろ解決すべき課題が多いというふうに考えております。

 また、県下には、肢体不自由児を対象とした養護学校が四校ございますけれども、高等部を設けておりますのは、諌早養護学校一校でございまして、ここには県下全域を対象とした寄宿舎も備えております。これまで、高等部は、一定の学習効果が期待できるような学習集団として、一学年二学級、十八名程度の人数が継続的に見込まれる場合に設置をしてまいりました。県教育委員会といたしましては、野崎養護学校の市中心部への移転と、高等部の設置につきまして、引き続き設置形態のあり方や全県的な養護学校の適正配置の問題等も含めまして、研究をしてまいりたいというふうに存じております。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 柘植議員−六番。



◆六番(柘植大二郎君) 野崎養護学校の件につきましては、今、全県的な見地から検討したいという教育長の御答弁でございますが、確かに、いろいろシステム的にも現状を含めた中で難しいことであろうと、すぐ、さっと解消していく問題ではなかろうかというふうに思いますけれども、全県的な見地からということになりますと、そういう姿というものを、いわば検討していくということでございますから、でき次第、速やかに明らかにしていただきたいということを含めて、答弁を了とさせていただきたいと、こういうふうに思っております。

 基地問題について、時間がございますので、少し細かい問題になりますけれども、ジョスコー線の問題でございます。

 企画部長は、「現地関係機関で技術的な検討をされておる」と、こういうお話でございますが、ということは、ジョスコー線の移転ということについては、日米間で合意が得られているのでございましょうか。その上に立って、技術的な検討がなされておると。技術的な検討がなされておるということは、どことどことどこが技術的な検討に入っておるのでございましょうか、お答えを願います。



○議長(林義博君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) 先ほど御答弁申し上げましたが、現地でしてるというのは、SSK、市、それから米国、それに防衛施設局、この四者が現地関係機関ということでございましょうが、その中で、要するに、埋設物を市道に移設する場合の技術的検討、つまり、市の市道側としては、市の市道敷の中に敷設された埋設物を移設が可能かどうかというのは、これは市が検討することですね。それから、米軍としては、それを移設することによって、極端に言いますと、何か障害になることがあるのかどうか。それぞれの立場によって、その四者が技術的な究明をしているというふうに伺っております。



○議長(林義博君) 柘植議員−六番。



◆六番(柘植大二郎君) それでは、今、このジョスコー線の移転が進まないという大きな理由は、この技術的な問題がまだ合意をみていないということなのか、ジョスコー線を市道に移転、埋設するということが、日米間で合意形成がなされていないという判断をなされているのか、もう一点、お伺いいたします。



○議長(林義博君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) 最初は、要するに、ジョスコー線を返還してくれということでございましたが、要するに、中に埋設物があるということが、極端に言うとネックになったわけですね。だから、そのネックを解消するには、それを移設することについて、技術的な問題点はないかということでございますので、その技術的な問題点を、要するに、お互いが問題ないということであれば、そこで問題は先に進んでいくということではないかと思います。その一番最初のところの移設の問題のところで、今、お互いが協議をしましょうということになっていると、こういうふうに理解をいたしております。



○議長(林義博君) 柘植議員−六番。



◆六番(柘植大二郎君) いま一つ、知事に御見解をお願いをしたいと思うのでありますが、米海軍佐世保基地を取り巻く情勢についてであります。

 これはどういうことかといいますと、私は、佐世保基地を取り巻く情勢というのは、かなりスピードアップされてきているのではなかろうかというふうに考えます。すなわち、米海軍佐世保基地は、周辺有事の際の軍事的準備体制は七、八分、もう完了しているのではないかというふうに考えています。その理由は、米海軍救難艦「セーフガード」が佐世保基地に追加配備されたということで立証できるのではなかろうかというふうに思っております。この救難艦の性格は、知事、御高承のとおり、負傷兵の輸送とか、損傷を受けた艦船の曳航等の任務を担当する救難艦でございまして、このことで、周辺有事の際の、佐世保港を母港とする艦船の機能はすべて整ったのではないかと考えるべきではなかろうかというふうに思います。

 あと一つは、沖縄に駐留する海兵隊の動向が一つあるというふうに思います。朝鮮半島における軍事的な問題が発生をしたときに、わざわざ佐世保港から南下して、沖縄で海兵隊を積んで朝鮮半島に出向くということは、これは考えられない時間的なロスでありますから、海兵隊の駐留ということも、あるいは佐世保基地を米海軍は望んでいるんじゃなかろうかということもおおよそ想像ができるのではないかと思います。

 私は、ここで言いたいのは、周辺有事の際における米側の体制が着々と進んでおると、着々と進んでおると。ということは、先ほど知事に、全力を挙げて第四号・第五号岸壁をお願いをしたいということを御要請し、知事も「そのことについて全力を挙げて努力をしていく」ということを言われまして、その決意のほどに喜んでおるところでございますけれども、それさえもでき兼ねるような状況がひしひしと迫ってきておるのではなかろうかというふうに感じるのでございます。そういう意味では、今後、「新ガイドライン関連法」が通ったということで、地方自治体として、やはり危機管理ということも含めた産業、企業、あるいは県民・市民生活に与える影響度というものを十分考慮した中で、早急な対応策を県としても考えるべきじゃなかろうかというふうに思われます。

 我々は、かつて朝鮮動乱の経験をいたしておるわけでございまして、佐世保市民といたしましては、あの生活環境、おどろおどろした生活環境を、我々は目の当たりにかいま見ておるわけでございますので、県としても、この着々として進められておる佐世保港立神岸壁の状況の中から、早急に岸壁問題にいたしましても、県民生活の問題にしましても、全ての問題について、検討を急がにゃいかぬのじゃなかろうかということを申し上げておるのでございます。そのためには、やはりそのような事態にどう地方自治体として対応していくべきか、国の要請もありましょう。国の要請で協力できるところもありましょうけれども、協力できない部分もありましょう。国が補完をするということであれば協力できるという部分もいろいろあるわけでございまして、いざ、危機的な状態になってそのことを検討しておっては間に合いませんので、プロジェクトチーム等々をつくりながら、この種の問題の検討を急ぐ必要があるんじゃないかというふうに考えるわけでございます。

 そういう意味では、佐世保基地を取り巻く状況について、佐世保市民は非常に危機感を抱いておるわけでございまして、そのことについての認識をもう一度、御見解を述べていただきますならありがたいと思いますが、よろしくお願いいたします。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) ただいまの柘植議員のいろんな御見解につきましては、これは大変微妙な問題もございますし、また、個人的な、そういったいろいろな情報収集した上での今回のお尋ねというように思いますので、いろいろと私どもの方に具体的な話がきておれば、私の方でまたお答えいたしますが、そういったことも現時点ではございません。したがって、特にまた、国防上の問題に関しましては、これはもう国の問題でございますので、大変申しわけございませんが、その点についての御答弁については御理解をいただきたいというふうに思っております。



○議長(林義博君) 柘植議員−六番。



◆六番(柘植大二郎君) 知事の答弁は、その域しか出ないんじゃないかなというふうに思っておりますけれども、私は、国から要請があったと、あるいは朝鮮半島でドンパチが起こったと、それからの対応では私は遅いんじゃないかというふうに思っております。なぜならば、朝鮮動乱も勃発したのは、予測なき勃発でございまして、そのときに相浦の陸上自衛隊では、負傷兵が上がって野戦病院をつくったり何だりした過去の経験があります。そういう意味からは、この問題については、全ての中に県民、市民が被害者的な立場に回ることが十分予測されることでありますから、十分なる対応をお願いをしておきたいというふうに思っております。

 知事の答弁は要りません。



○議長(林義博君) 関連質問に入ります。森議員−三十七番。

          〔関連質問〕



◆三十七番(森信也君) 同僚、柘植議員の基地問題に関連いたしまして、質問いたします。

 ただいま柘植議員より、県北地域経済に大きな影響力を持つSSKが、基地が存在をし、米軍の一方的な通告により大きな被害をこうむる、理不尽な協定が存在する。そういう中でのSSKの厳しい、差し迫った実態、そういうものについてのお訴えもあり、その解決に向けて知事に努力をしていただきたいと、こういう質疑が交わされました。私もぜひ、知事にこの問題をしっかりと受け止めていただいて努力をしていただきたいということを強く希望しておきたいというふうに思いますが、その中で、情勢認識につきましてございませんでした。私は、この辺の情勢認識をやはりしっかり持っていただくということが、基地問題に対する対応の、まずスタートではなかろうかなというふうに思います。(発言する者あり)

 昨日の萩原議員質問のガイドライン問題に関します質疑も、自治体に対する協力、そういうものが具体的に要請があってから検討すると、こういうことでございました。私は、あのガイドライン、九条問題は、文書じゃなくて電話でも要請をしますよ、中身については公開しないこともありますよと、こういうものも含んでいるわけですから、しっかりと私は受け止めていただきたいというのが基本にありますが、そこで知事、お尋ねします。(発言する者あり)

 そこでお尋ねいたしますが、この問題を解決するためにすみ分けをやっていくと。このすみ分け論が出てきたことにつきましては、我々もかねてから要求しておりましたけれども、具体的になってきたということにつきましては、知事の政治家としての今までの立場もあられ、また、久間元防衛庁長官、あるいは光武佐世保市長を含めて、大変な努力があって、第四号・第五号岸壁からこの問題が出てきて、混在する佐世保港をすみ分けしていこうと、調査費も概算要求をしますと、こういうことで、一歩前に出てこようとしてるということでは評価をするわけですが、そういう部分のすみ分けも、じゃ、どういう形でやっていくのか。認識がぴしっとしたものがなければ、すみ分けもどういう方向になっていくのか、ここのところを危惧を持つわけですが、そこでですね、このすみ分けというものに対する知事の基本的な考え方。私は、基地の整理・縮小という立場で臨んでいただけると、このように認識をしております。(発言する者あり)いままでもそういう立場で、「渉外関係主要都道県知事連絡会」等を通じ、知事は副会長として国にいろんな問題について要望されてきたわけであります。そういう基本的な認識、その中に私は、前畑弾薬庫も、佐世保市長は「返還していただく、そういう立場で努力をしたい」ということをおっしゃってるわけですから、この前畑弾薬庫問題を含めて、全体的な佐世保港のすみ分けと、こういうふうになっていくというふうに理解をしますけれども、そういう立場でもまたぜひ、すみ分けを進めていただきたいというふうに思いますけれども、この問題に対する知事の認識をお尋ねいたします。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 佐世保港においては、米軍、海上自衛隊、民間企業等が狭隘な中に混在していることから、種々の競合問題が発生しておりまして、そのため、これを抜本的に解決して、それぞれの機能を効率的に発揮させるためにはどうしたらいいかということから、すみ分けの必要性が生じてきたものであり、それが前提となっているものであります。本年四月一日には、佐世保港の競合問題等の円滑かつ適切な処理を図るために、「佐世保問題対策委員会」が国において設置されましたが、この動きに合わせまして、福岡防衛施設局において、県・市も含めた地元との現地協議会の設置についても準備が進められているところであります。県といたしましては、地元の考え方、実情等が十分に反映されるように、積極的に国に働きかけていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 川村議員−二十三番。

          〔関連質問〕



◆二十三番(川村力君) 同僚柘植大二郎議員の一般質問に関連いたしましてお伺いいたします。

 先ほど森議員からも関連がございましたので、基地問題、あるいは民間企業とのすみ分け問題等につきましては置きまして、柘植議員が最後に質問されました県内企業への優先発注問題です。

 知事は、県内企業の育成や景気対策の問題等もこれあり、県内企業への優先発注につきましては一層努力をすると、簡単に言えば、そういう御答弁もございました。土木部長に、具体的に、平成九年度と平成十年度分で結構なんですが、全体的な公共事業の工事予算と合わせまして、県内企業への発注件数とか、発注金額をもう少し具体的に示してもらいたい。平成十一年度の予算、あるいは見通し等があれば、あわせてお伺いしたいということが一点でございます。



○議長(林義博君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 平成九年度、予算的には千四十七億円でございますが、県内の金額としまして八二・二%、件数では八八%のシェアです。

 それから、平成十年度は千二百四十億円でございまして、県内企業は金額的には八三・一%、件数的に九九・四%というシェアになってございます。

 平成十一年度につきましては、ちょっとまだ精査ができてませんので、手元に持っておりません。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 川村議員−二十三番。



◆二十三番(川村力君) ほかにも農林部の関係とか、水産部の関係もあると思うんですが、それぞれの委員会の中でもやっていただきたいというように考えております。

 そして、最後に野崎養護学校のことを、柘植議員、一生懸命おっしゃりたかったんですが、ちょっと時間の関係もございます。たまたま私、昨年、文教委員会に所属しておりましたが、野崎養護学校の移転と、それから高等部の設置問題ですね、県民の十万人を超えるような署名と、それから請願も、我が県議会で通ったように記憶しておりますので、全般的なそういう流れの中で、諌早にはあるけれども、また県北にもと、なかなか難しい。私の判断では、どうも教育長は、「難しい、難しい」というようなお話に承りました。十万人を超える署名も集まった、請願も通ったということを踏まえまして、もう少し、もう少し積極的に取り組んでいただけないか。

 たまたまこの運動をされておった会長さんのお子さんが亡くなられたと、移転とか、高等部の開設を待たずに亡くなられたというお話も私、聞きまして、ぜひ、教育長に前向きに取り組んでいただきたいというふうにお願いするんですが、御所見があればお伺いいたします。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 高等部の開設の問題、それから市中心部への移転の問題は、先ほど、基本的な考え方を申し上げたところでございますが、確かに、保護者の気持ちとして、自宅から通いやすいところに、通学しやすいところに施設をつくってほしいというお気持ち、それはよくわかりますし、より高度な学習をさせたいというお気持ちも理解をするところでありますが、先ほどから申し上げておりますように、こういう盲・聾・養護学校というのは、非常に通学範囲を広く設定をして、設置をいたしております。小学校、中学校みたいに、小さな校区で設定をしておりませんので、ある意味では、そういう不便さというのはやむを得ない部分を御理解をいただかなければならない部分があろうかと思います。したがいまして、この問題は、今の、どういうふうな形で配置をしていったがいいのか、あるいはどういう形であれば配置ができるのか、学校の形態も含めまして、いろいろ研究をしてみたいと、こう思っているところでございます。少し、お時間をおかしいただきたいと思います。(発言する者あり)



○議長(林義博君) 本日の会議は、これにて終了いたします。

 明日は、定刻より本会議を開き、一般質問を続行いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

     −− 午後三時三十五分散会 −−