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平成11年  6月 定例会(第2回) 06月30日−02号




平成11年  6月 定例会(第2回) − 06月30日−02号









平成11年  6月 定例会(第2回)



一、開議

二、県政一般に対する質問

三、散会

 平成十一年六月三十日(水曜日)

  出席議員(五十一名)

    一番 西村貴恵子君

    二番 冨岡 勉君

    三番 青崎 寛君

    四番 織田 長君

    五番 石丸五男君

    六番 柘植大二郎君

    七番 吉村庄二君

    八番 松島世佳君

    九番 大川美津男君

   一〇番 松尾 等君

   一一番 萩原康雄君

   一二番 坂本智徳君

   一三番 川添 亨君

   一四番 吉川 豊君

   一五番 橋村松太郎君

   一六番 野口健司君

   一七番 浜崎祐一郎君

   一八番 中田晋介君

   一九番 杉 徹也君

   二〇番 橋本希俊君

   二一番 松尾忠幸君

   二二番 川越孝洋君

   二三番 川村 力君

   二四番 馬込 彰君

   二五番 田中愛国君

   二六番 西川忠彦君

   二七番 野本三雄君

   二八番 平田賢次郎君

   二九番 朝長則男君

   三〇番 三好徳明君

   三一番 奥村愼太郎君

   三二番 八江利春君

   三三番 末永美喜君

   三四番 宮内雪夫君

   三五番 松田正民君

   三六番 平山源司君

   三七番 森 信也君

   三八番 前田富雄君

   三九番 園田圭介君

   四〇番 田口一信君

   四一番 大石 保君

   四二番 田中廣太郎君

   四三番 北村誠吾君

   四四番 末吉光徳君

   四五番 谷川弥一君

   四六番 池原 泉君

   四七番 南条三四郎君

   四八番 加藤寛治君

   四九番 浅田五郎君

   五〇番 村山一正君

   五二番 林 義博君

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  欠席議員(一名)

   五一番 古藤恒彦君

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  説明のため出席した者

   知事            金子原二郎君

   副知事           宮崎政宣君

   副知事           澤井英一君

   出納長           出口啓二郎君

   総務部長          溝添一紀君

   企画部長          川端一夫君

   県民生活環境部長      澤本正弘君

   福祉保健部長        永石征彦君

   商工労働部長        古川 康君

   水産部長          徳島 惇君

   農林部長          白浜重晴君

   土木部長          佐竹芳郎君

   交通局長          古賀喜久義君

   教育委員会委員長      桟 熊獅君

   教育長           木村道夫君

   教育次長          西 敏男君

   監査委員          中川 忠君

   監査事務局長        小嶺勝彦君

   人事委員会委員長      栗原賢太郎君

   人事委員会事務局長     豊里義明君

   公安委員会委員長      小鳥居 建君

   警察本部長         森  喬君

   警務部長          服巻正治君

   地方労働委員会事務局長   鈴木強一君

   選挙管理委員会委員     松田幸男君

   選挙管理委員会書記長    村上公幸君

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  事務局職員出席者

   局長            水上啓一君

   総務課長          青木季男君

   議事調査課長        立花正文君

   企画監           奥川義孝君

   議事調査課課長補佐     松本洋一君

   議事調査課係長       本田哲朗君

   主事            山下尚信君

   主事            福田義道君

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     −− 午前十時零分開議 −−



○議長(林義博君) おはようございます。

 ただいまから、本日の会議を開きます。

 これより一般質問を行います。八江議員−三十二番。



◆三十二番(八江利春君) (拍手)〔登壇〕皆さん、おはようございます。

 自由民主党・県民会議の八江利春でございます。

 通告に従い質問させていただきますが、今回は改選後の初めての質問であり、知事並びに関係部長の特段の御配慮をいただき、御答弁賜りますようにお願い申し上げます。

 一、市町村合併の推進についてであります。

 去る六月十五日、国会において、自治大臣は、地方分権一括法などに基づいて、市町村合併を実施した後の市町村数について、「当面、千程度で進める方向」との見通しを明らかにするなど、市町村合併に向けての論議がにわかに高まってきており、また、本県においても、壱岐の合併協議会設置を求める署名活動に向けての動きが報道されるなど、機運が高まりつつあります。

 今日の少子・高齢化社会を迎え、また地方分権を実りあるものとしていくためにも、市町村がある程度の規模と組織、財政基盤を持つ必要があり、そのために合併は有効な方策の一つであると認識いたしております。特に、本県のように離島・半島地域を多く抱え、財政的に厳しい本県の七十九市町村の財政基盤の強化のためにも、私は、市町村合併は他県にも増して必要と認識している者の一人であり、知事におかれても同じ認識を持っておられるものと存じます。

 申し上げるまでもなく、市町村合併は、あくまでも、それぞれの市町村が決定していくことではありますが、市町村を包括する自治体である県が一定の役割を果たしていく必要があると考えております。

 知事におかれましては、本年四月に、全国の都道府県で初めて「市町村合併推進室」を設置されるなど、合併に積極的に取り組まれており、その成果を大いに期待しているところであります。

 このように知事は、市町村合併の推進に向けて積極的な姿勢を明確に示しておられますが、まず市町村合併を推進する上での知事の姿勢と、その具体的な施策についてお尋ねをいたします。

 次に、本年一月に県が実施した市町村合併県民等意識調査の結果を、どう受けとめておられるのか。

 また国においては、合併特例法の改正で合併前の交付税額の保証を十年間に延長したり、過疎債並みの合併特例債を新たに設けたりと、これまでにない思い切った財政支援制度を打ち出しているが、県としてはどのような支援策を検討されておられるのか、お尋ねをいたします。

 二、広域行政の推進についてであります。

 (一)、ごみ処理の広域化。

 近年、我が国の経済社会は、規模の拡大や産業構造の高度化に伴い、増大するごみの量、質の多様化など、ごみ処理は困難さを増し、ごみ焼却施設から排出されるダイオキシンなどについては、全国的な問題となり、長崎県においても施設の老朽化などによる排出減対策は、早急に解決すべき課題であります。

 そこで、本県においては、これらの課題を解決するために、従来の個別の市町村での取り組みでは限界があり、国の指導も踏まえ、一つの行政区域を越えた広域的な視点に立った取り組みが必要となり、去る三月に、「長崎県ごみ処理広域化計画」を策定されたところであります。今後は、この計画に従ってごみ処理を実施する市町村において、広域処理に向けた具体的な取り組みが行われるものと考えておりますが、本計画を策定した県として、計画の達成に向け、どのように取り組んでいかれるのか、お尋ねをいたします。

 (二)、しまの拠点的まちづくり事業。

 平成六年度より進められてきた、大型のしま四地域において、若者にとっても魅力ある情報発信と交流などの拠点となる中核的拠点施設を整備し、にぎわいのあるまちづくりの推進を図る「しまの拠点的まちづくり事業」は、設置されるまちに限らず、しま全体にその効果が波及し、地域全体の活性化を図ることとして、まさに広域的な視点から各地域において計画が進められていたものと認識しております。

 しかしながら、最近の一部新聞報道によりますと、「しまの拠点的まちづくり事業」について全面的に見直し、または白紙撤回するとの報道がなされていることであります。最近の地方財政を取り巻く環境が厳しいことは承知いたしておりますが、しまが直面する若者の島外流出、過疎化、高齢化などの厳しい現状の中で、この事業がしまの住民にとっては、地域の活性化に資するという期待もあったかと存じます。

 そこで知事にお尋ねいたしますが、「しまの拠点的まちづくり事業」について、今後どのように見直しをされるのか、御所見を伺いたいと思います。

 三、九州新幹線長崎ルートについてであります。

 九州新幹線長崎ルートは、国土軸の骨格をなし、活力ある長崎県を築くためばかりではなく、西九州の振興、発展に大きく寄与し得る極めて重要なルートであります。

 また、武雄温泉−新大村間の短絡ルートへの変更や、スーパー特急方式の選択という他に類を見ない血の出るような地元調整を行ってきたことも、我々の記憶には生々しく残っているところであります。

 現在、新幹線の整備については、自由民主党・自由党整備新幹線協議会の方で論議が重ねられておりますが、金子知事は、去る五月十三日の第四回協議会のヒアリングにおいて、九州新幹線長崎ルートが少ない負担で非常に大きな効果を発揮するプロジェクトであり、武雄温泉−長崎間の十年以内の完成を訴えられたと聞き及んでおります。

 自・自協議会は、その後も精力的に会議を開催し、五月十六日開催の自・自協議会において、未着工区間については十年で完成するとの確認がなされたと報道されております。長崎県民は大いなる期待を持って注目しているわけでありますが、未着工区間の総事業費だけでも五兆四千億円と言われ、これを十年で完成させるとなれば、毎年五千四百億円の膨大な事業予算の確保が必要となるわけで、本年度の新幹線建設予算が千六百億円であることを考えれば、自・自協議会が目指している来年度予算の概算要求までには、まだ一波乱も二波乱も起きることが予想されるところであります。

 一方では、地元で解決すべき問題として、並行在来線分離に反対する鹿島市を中心とする関係市町との調整の問題があり、また新幹線建設に伴い生じる地元負担のあり方について佐賀県の井本知事も、「メリットに応じた負担でなければ県民を納得させることはできない」との考えを持っておられるということを聞いております。さらには、現在、環境アセスメントの手続と長崎駅駅部調査が進行中であり、これらが完了しなければ着工することは不可能と考えるものであります。中央における長崎ルートの情勢判断はいかに、県内外の諸問題をどう把握し、調整しようと考えておられるのか、知事の御所見を伺いたいと思います。

 四、経済活性化について。

 (一)、日蘭交流四〇〇周年記念事業と長崎県観光の活性化への取り組み。

 来る西暦二〇〇〇年は、一六〇〇年にオランダ船デ・リーフデ号が九州に漂着し、日本とオランダの交流が始まってからちょうど四百年目に当たることから、日蘭両国において多彩な行事が展開されるところでありますが、殊に我が長崎県とオランダとは、平戸や長崎の出島を通じて、他の地域にはない深い交流の歴史があることから、特に「ながさき阿蘭陀年」と銘打って、さまざまな催しが計画されているところであります。

 本県の基幹産業である観光は、その経済的波及効果は一・六倍とも言われており、大変に大きいものがあり、本県地域経済の活性化には観光の振興が不可欠であります。

 知事も、この点にいち早く着目され、この四月に、「観光物産課」を「観光課」に改組されるのに続き、知事自らを本部長とする「長崎県観光活性化推進本部」を設置して、観光行政を県政の重要な核の一つに位置づけ、その振興に全庁を挙げて取り組むこととされました。まことに先見性に富んだ施策であり、県民の期待するところも大なるものがありました。

 ところで、本県を訪れた観光客数は、平成八年の三千百三十四万人をピークに、平成十年度には三千十八万人と減少しております。これは長引く不況の影響と沖縄や北海道など国内の他の観光地や海外との競争の激化が大きな要因ではないかと考えます。

 この競争に勝ち抜くためには、他県にはない本県の独自性を強調していくことが重要であります。その点、オランダや中国、朝鮮半島などとの長い歴史の交流と、今なお県民の生活や行事などに色濃く残る海外文化の影響は、他の地域には決してまねのできない本県独自のセールスポイントであり、来年の「ながさき阿蘭陀年」は、そのことを全国に発信し、観光客を呼び寄せるまたとないチャンスであると考えます。「日蘭交流四〇〇周年記念事業」の中心となるのは、オランダと深いかかわりを持つ長崎市、佐世保市、平戸市及び西彼町の三市一町であることは言うまでもなく、その取り組みについては、大変期待しているものであります。同時にこの事業の効果を県下全域に広げ、長崎県全体の観光活性化を図っていくような取り組みも、ぜひ必要ではないかと思います。

 さらに「ながさき阿蘭陀年」を西暦二〇〇〇年限りのイベントに終わらせることなく、これを長崎県観光の新たな出発点としてとらえ、積極的な観光振興策を展開していくべきと思いますが、知事の御所見をお伺いしたいと思います。

 (二)、緊急雇用対策についてでありますが、我が国の景気は、依然として極めて厳しい状況にあります。各種政策効果に下支えられて下げどまり、おおむね横ばいで推移していると言われております。

 雇用情勢については引き続き厳しさを増しており、雇用者数が減少し、失業者が増加して、五月の完全失業率は四・六%、完全失業者数は三百三十四万人と過去最高水準で推移しております。

 こうした状況に対応し、国は今月十一日に、雇用の創出と我が国経済の自立的な発展のための「緊急雇用対策及び産業競争力強化対策」を閣議決定し、これにかかる補正予算案を、今次、延長国会において審議しようとしているところであり、この対策については、その実行を強く期待したいと思いますが、特に、国の「緊急雇用対策」の内容と、この対策について県はどのように取り組んでいこうとしておられるのか。また、現在の県内の失業情勢について、どのように対応されているのか、その取り組みと実績についてお尋ねをいたします。

 五、福祉行政についてであります。

 (一)、介護保険制度施行に伴う取り組み。

 急速な高齢化とともに、介護の問題が老後の最大の不安要因になっていますが、現実には家族だけで介護を行うことは非常に困難となってきております。介護保険制度は、介護を社会全体で支え、利用者の希望を尊重した総合的なサービスが安心して受けられる仕組みをつくろうとするものであります。しかしながら、昨今の報道では、来年四月に迫った介護保険制度の実施延期が取りざたされているところであります。

 介護保険をめぐっては、サービスを提供する自治体の準備不足や地域間の保険料格差などの問題が浮上しておりますが、共同通信社などが本年五月実施した「介護保険世論調査」によれば、介護保険制度については、七一・三%が早期導入を支持しております。介護保険制度は、我が国の社会保障制度改革の第一歩としての位置づけのもと、新制度を立ち上げるものであり、多くの県民がこの制度に関し大きな期待を寄せていると同時に、不安を持っていることも御案内のとおりであります。

 そこで、介護保険制度の実施時期についてと、離島・半島地域を多く抱えている本県の円滑な導入等を図るため、県並びに市町村における準備状況はどのようになっているのか、お尋ねをいたします。

 (二)、少子化対策。

 今月十一日に発表された厚生省の人口動態統計によると、女性が一生のうちに生む子供の数をあらわす合計特殊出生率は、全国平均が一・三八と史上最低の数値となっております。幸いにして我が長崎県は一・五八と昨年を上回り、全国で第九位であり、他県に比べると幾分子供を生みやすい環境にあると思われます。

 しかしながら、人口を維持し、国の活力を保つために必要な合計特殊出生率は二・〇八であります。我々は、ともすれば高齢化社会に対する対応にのみ目を奪われ、少子化という社会の根幹を揺るがしかねない事態に対する認識が、いま一歩欠落しているのではないか、このことが二十一世紀の国民生活に深刻かつ多大な影響を及ぼすのではないかと危惧する者の一人であります。

 国においても、昨年十二月、総理の諮問機関であります「少子化への対応を考える有識者会議」の提言を受け、去る五月二十八日、総理以下十八名の関係大臣などで構成する「第一回閣僚会議」が開催され、また本日夕刻、首相官邸において各界関係者の幅広い参加のもとに、「少子化への対応を推進する国民会議」が開かれます。

 このような状況に対して、県としても独自のエンゼルプランの推進など、少子化対策に取り組まれている現在の状況及び今後の取り組みについてお尋ねをいたします。

 また、男女雇用機会均等法が改正されるなど女性の職場環境が大きく改善されて、働く女性が増えています。この方々が安心して結婚、出産、子育てができる環境を整えていくことも少子化対策として重要であり、本県の取り組みについてもお尋ねをしておきたいと思います。

 六、農林水産行政について。

 (一)、新農業基本法と新たな農政ビジョンの策定について。

 我が国経済社会が、急速な経済成長や国際化の著しい進展により大きな変化を遂げる中で、我が国の農林業をめぐる状況も大きく変化しており、国においては、新たな基本法を制定すべく、今国会において、「食料・農業・農村基本法」が審議されているところであります。

 長崎県において、農林業は、地域の基幹産業として就業の場や所得機会を創出し、地域経済社会の維持・発展に大きな役割を果たしており、本県の発展を図る上で農林業や農村の活性化を図ることが、最も重要な課題であると考えます。しかしながら、本県においても、近年、国際化の進展による産地間競争の激化や担い手の高齢化、農業後継者の減少などにより、耕作放棄地の増加や農業生産の停滞など、危惧すべき事態になっております。

 このような状況を踏まえ、県として二十一世紀に向かっての本県農林業・農村の進むべき指針を示す「新たな農政ビジョン」を策定することは、まことに意義深いことであり、早急な検討と策定が望まれるところであります。

 また、新たな基本法の一環として、公益的機能を果たしている中山間地域等について、直接支払い制度が導入されることとなり、現在、国において検討が進められています。しまなど中山間地域等の多い本県にとっては重要な施策であり、本県の実情を踏まえた実効のある制度となるよう働きかけていくことが重要であると考えます。

 特に、対象地域については、特定農山村地域などだけが対象になれば不利益をこうむる地域が生じるおそれがあり、地域間に不均衡が生じないようにしていくことが必要であります。また、本県においては、事業費が多額になると想定されますが、財政事情が特に厳しい状況にあることから、必要な経費については、全額国において措置することを強く国に要望すべきものと考えます。

 そこで、今回策定する「新たな農政ビジョン」についての県の基本的な考え方及び中山間地域など直接支払い制度についての県の対応について、農林部長にお尋ねをいたします。

 (二)、水産行政の今後のあり方について。

 本県水産業は、全国第二位の生産額を誇る重要な基幹産業であり、水産業が地域社会の維持発展に極めて重要な役割を担っております。

 しかしながら、本県の水産業は、水産資源の減少、魚価の低迷、漁業就業者の減少など厳しい状況下にあります。平成十年の本県の生産量は、国際的漁場競合の激しい沖合・遠洋漁業の不振もあって四十一万一千トンで、依然、減少を続けており、生産額も平成二年の二千百億円から現在千六百億円台に低迷している状況にあります。漁業生産の不振は、漁村地域はもとより漁獲物の水揚げ拠点である産地の市場や、その周辺地域にも大きく影響をしているところであります。

 また、我が国は、「国連海洋法条約」に基づき、排他的経済水域の設定や漁獲可能量制度、いわゆるTAC制度が導入され、我が国は本格的な二百海里時代を迎え、国際的な資源管理や日韓漁業協定の締結など、新たな漁業秩序が構築されつつあり、今後、新しい視点からの施策が求められているところであります。

 本県は、二十一世紀に向けた新たな水産業の展開を目指して策定されました「水産四〇〇〇億構想」の実現に向けて、各種施策に取り組まれているところでありますが、沿岸漁業では、藻場の消失などの漁業環境問題がクローズアップされており、沖合・遠洋漁業では、国際的な漁場競合や操業規制への対応、養殖業では、餌料や種苗の安定供給への対応、水産加工においては、安全な食品づくりの品質、衛生管理、いわゆるHACCPの導入対策など、新たな対応をすべき課題が出てきており、水産業を取り巻く環境は大きく変わろうとしております。二十一世紀を目指して、まさに節目の時期を迎えております。これらの現状を的確に分析し、「水産四〇〇〇億構想」の長期展望は持ちながらも、時代に即応した施策を検討する時期にきているものと考えます。

 そこで、今後の長崎県の水産行政のあり方について水産部長にお尋ねをいたします。

 (三)、諫早湾干拓事業の推進について。

 平成十年度に潮受け堤防が完成し、現在、中央干拓地において内部堤防の築堤が急ピッチで進み、同時に優良農地の造成も着々と進められております。この優良農地をどのように活用していくのか、県でも「諫早湾干拓営農構想検討委員会」を昨年設立され、鋭意、検討を進められているところであります。私は何回も議会で営農に関する提言、質問をさせていただいておりますし、地元農業関係者とも「諫早湾干拓の営農計画を語る会」を開催し、いろいろと意見を交わし、私なりの構想も持っておりますが、これまでの他県の干拓地の実情を見る限り、必ずしも農業経営が成り立っているのか、また地域農業の牽引役を果たしているのか、若干の疑念を持っております。その原因は、干拓地が単に農業生産の場として位置づけられ、その営農も結果的に周辺地域の農業形態の延長線でしかないことだと思われます。

 また、新たな農村をゼロからデザインできるはずなのに、景観的な配慮、工夫に欠け、また都市住民との交流などを考慮していないため、非常に景観的魅力とアメニティーに乏しい場になってしまっているのではないかと思います。

 私は、このような思いから、かねてより企業的経営感覚と意欲を持つ優れた農業者や経営体が、地元のみならず広く全国から集まり、新たな農政時代の幕開けをリードするような先進的農業生産の場を創造するとともに、都市住民にとっても魅力ある景観と施設を有し、それらが農業生産と有機的かつ総合的なまとまりを持つ「総合農業公園」的な場であるべきと提言してきました。

 そこで、県が「営農構想」を取りまとめるに当たって、以上のようなことから二十一世紀型農業の視点でまとめられることを強く期待しておりますが、知事の考えについてお尋ねをいたします。

 以上、壇上からの質問を終わり、必要によっては自席から質問させていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕八江議員の御質問にお答えいたします。

 市町村合併を推進する上で、姿勢とその具体的な施策についてのお尋ねでございますが、市町村合併は、あくまでも関係する市町村が自主的に決定する事柄でありますが、少子・高齢化社会への対応、地方分権、行財政基盤の強化、地域住民の日常生活圈の拡大、広域的な地域の振興整備の必要性などの観点から時代の要請であり、今後避けて通ることのできない、県としても積極的に取り組むべき課題であると考えております。

 そのため、今年の四月に、「市町村合併推進室」を設置したほか、庁内を横断的に合併について調査、検討をする「庁内推進会議」を発足させるなど、合併推進体制の整備を図っており、来年の夏ごろには県下七十九市町村を対象にいたしました合併検討モデル案を含む県の「合併推進要綱」を策定しまして、市町村、県民の皆様にお示しをしたいと考えております。

 また、合併機運の高まっております地域につきましては、県のモデル案を待つことなく合併を推進していただきたいと考えておりまして、そのような地域につきましては、県と市町村が一体となりまして、合併について調査、検討する研究会の設置を働きかけるなど積極的に支援をしてまいりたいと考えております。

 以上、申し上げましたように、合併推進体制の整備、合併推進要綱の制定、合併先行実施事例の創出、合併の啓発を本県合併推進の具体的施策として取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、今年の一月に実施した市町村合併県民等意識調査についてのお尋ねでございますが、本調査の結果によりますと、一般県民の約五割、市町村長・議長等有識者の約八割が、「合併が必要である」と回答しており、県民・有識者ともに、「行政のむだを減らす」ということをその最も大きな理由として挙げております。一方、「住民の声が行政に反映されにくくなる」との理由で、合併を不要とする意見もあります。

 したがいまして、市町村合併につきましては、県民の皆様や関係市町村において、少子・高齢化などへの対応といった、市町村がこれから抱える行政課題を踏まえまして、合併をみずからの問題として、その必要性について十分協議していただくことが重要であると考えております。

 次に、合併に対して、県としてどのような支援策を検討しているかというお尋ねでございますが、市町村合併を推進する立場からの県独自の財政支援制度につきましては、現在、「合併特例法」の改正が審議され、また合併にかかる地方財政措置等が検討されているところでありますので、その状況を見ながら今後、検討してまいりたいというふうに考えておりますが、昨日も内部でいろいろと検討いたしまして、当然、県として積極的な姿勢を見せるためには、何らかの支援策を考えざるを得ないかというふうに思っている次第であります。

 次に、「長崎県ごみ処理広域化計画」の達成に向け、どのように取り組んでいくのかというお尋ねでありますが、二十一世紀に向けまして、安全で快適な環境を守りまして子孫に引き継ぐことが、我々に課せられた重要な責務であります。

 県といたしましては、人と自然が共生できる環境を保つため、環境への負荷の少ない循環型社会の構築を目指しまして、「クリーンで潤いのある県土づくり」に積極的に取り組んでいるところであります。とりわけ廃棄物処理にかかる課題といたしましては、議員御指摘のとおり、ダイオキシン類削減対策やリサイクルの推進、また効率的な廃棄物処理の実現などが緊急の課題となっているところであります。このため、これらの状況を踏まえまして、国の方針に基づきまして各市町村と十分協議の上、今年の三月、「長崎県ごみ処理広域化計画」を策定したところであります。

 また、平成十一年度におきましては、県単独の新規事業といたしまして、市町村の広域処理に伴う一般廃棄物処理基本計画の策定経費に対しまして、財政支援を行うことといたしております。

 今後の取り組みにつきましては、市町村の財政負担の軽減を図るため、焼却施設の整備にかかる補助率の引き上げなど、国庫補助制度の拡充を引き続き国に対して強く要望するとともに、技術的な情報の提供や市町村相互間の調整など、各地域の広域処理の実情を踏まえながら市町村と一体となりまして、ごみ処理広域化の積極的な推進を図ってまいる所存であります。

 しまの拠点的まちづくりについてのお尋ねでございますが、「しまの拠点的まちづくり事業」につきましては、住民が生活の利便性を享受でき、若者にとっても魅力のあるまちづくりを推進することにより、住民の生活の向上及び若者定着の促進、並びにしまの活性化に資することを目的としまして、平成六年度より関係市町とも一体となり進めてきたところでありますが、議員御指摘のとおり、大型のしまにおける広域的な効果を求めてきたものであります。しかしながら、県立施設の整備のみに議論が集中した傾向もあり、管理運営も含めたソフト面の施策については、必ずしも十分な議論がなされないまま計画が進められていく中で、設置予定町と周辺町との間には、計画に対する温度差が一部あるのも事実であります。

 今日、事業計画着手時に比べまして、地方財政を取り巻く環境もますます厳しくなる中におきまして、将来的に多額の管理運営費を伴う施設整備のあり方については、長期的視野に立って慎重に議論すべきであると認識しております。また、これからの地域づくりには、地域の主体的な官民挙げての取り組みが不可欠であり、この事業につきましても、計画を公開の上、広く住民参加を得て、事業の効果が広くしま全体に及ぶような計画を構築していく必要があります。

 このような観点から、これまで進めてきました「しまの拠点的まちづくり事業」につきましては、一回立ちどまりまして柔軟に議論することが必要であると存じます。これは決して一部新聞報道にあるような白紙撤回ではなく、関係団体の御理解を得た上で、二十一世紀の新たなしまづくりの展望と方向性を見極めた上で施設整備に限定せず、幅広い視野に立ってしまづくりの重点的施策を再構築していくものであり、広域的な効果については、今後とも重要視しながら進めてまいりたいと考えております。

 新幹線につきまして、中央の情勢についてお尋ねでございますが、長崎ルートにかかる中央の動きは、本年六月一日の自・自協議会におきまして中間報告が発表されております。それによりますと、既着工区間は今後四年から五年、新規着工区間は七年以内で完成することが確認され、その後の協議会で未着工区間については、議員御指摘のように、おおむね十年で完成しようじゃないかということで議論が進められているということでございます。同協議会は、八月末の概算要求を目途に成案を得る方針と聞いておりますが、中間報告にうたわれている既着工区間の早期完成や新規着工区間を七年で実現するためには、現在の年間事業費の約二・五倍の事業費が毎年必要となり、さらに未着工区間を十年以内に完成するためには合計約七倍の事業費が必要である旨、同協議会で示されているところであります。

 また、未着工区間につきましては、課題も整理されまして、武雄温泉−新大村間につきましては、環境アセスメント終了までに平成十二年度いっぱいを要し、着工は、それ以降という課題等が示されているところであります。今後、財源問題など解決しなければならない課題も多く、自・自協議会と政府との折衝が行われる中で、予断を許さない局面も十分予想されますので、事態の推移を慎重に見守りつつ、長崎ルートの早期実現のため、県議会の皆様初め、関係者の方々の御協力を得て、全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 並行在来線の問題についてお尋ねでございますが、並行在来線の問題に関する鹿島市ほか六町との調整につきましては、基本的には佐賀県が調整すべき問題でございますが、私といたしましても、長崎ルートを早期に実現するという立場に立ちまして、昨年の知事就任時や本年の自・自協議のヒアリング前などに、井本知事に直接問題解決を要請したところであります。その際、井本知事からは、両県が整備新幹線を推進するという基本的な方針や並行在来線の問題についても、引き続き責任を持って対処していく考え方には何ら変わりがないことをお約束いただいております。

 地元負担の問題については、佐賀県は長崎ルートについても、鹿児島ルートについても、議員御指摘のような問題意識を持っており、その旨、自・自協議会でも表明しておりますが、それにつきましては、今後、両県で話し合いを続け、解決に努力していくことを確認いたしたところであります。

 昨年十月に始まった環境影響評価の手続につきましては、現在、現況調査に入っているとお聞きしております。第十回自・自協議会では、環境影響評価手続の進捗状況が発表されたところですが、武雄温泉−新大村間につきましては、平成十二年度末にすべての手続が完了する予定とあります。

 長崎駅駅部の調査につきましては、おおむね二年を要するとお聞きしておりますが、昨年五月十四日に開始された「長崎駅部構想調査委員会」は、これまで二回の委員会と四回のワーキングが開催されるなど順調に進捗しており、今年度末に完了するとお聞きしております。

 次に、「日蘭交流四〇〇周年記念事業」の効果を県下全域に広げ、県全体の観光活性化を図っていくような取り組みがぜひ必要ではないかというお尋ねでありますが、オランダや中国、朝鮮半島など海外との交流の歴史は、今なお私たちの生活の中に息づきまして、本県の誇るべき伝統であり、豊かな自然などとともに貴重な観光資源ともなっております。

 「日蘭交流四〇〇周年記念事業」は、このような他の地域にはない本県の優れた観光資源を全国に発信することにより、本県の観光の振興と地域経済の活性化を図ることを重要な目的の一つと計画いたしました。同事業は、現在、オランダと特にゆかりの深い長崎市、佐世保市、平戸市及び西彼町の三市一町と県が一体となって推進しておりますが、これを機会に本県全体への全国からの注目度を高め、事業の効果を県下全域に広げていくことは、議員御指摘のとおり重要な課題であります。このため、「日蘭交流四〇〇周年記念事業」の総合プロデューサーとして新たに市川森一氏にも御就任いただいたほか、開催地以外の県内各地域においても、観光情報の発信や、記念事業に訪れた観光客のそれぞれの地域への誘引策について、先般、立ち上げた「観光活性化推進本部」等の中で検討を行っております。特に、観光客数がいまだに被災以前の水準に回復していない島原半島におきましては、これを観光復興の一大契機とするべく積極的な取り組みがなされております。

 「日蘭交流四〇〇周年記念事業」の多彩な催しと、長崎県が本来持っている優れた観光資源、それにこれらの地域的な取り組みを加えまして、その相乗効果によって長崎県観光の一層の振興を図り、地域経済の活性化を図ってまいりたいと考えております。

 「日蘭交流四〇〇周年記念事業」を来年限りに終わらせることなく、これを長崎県観光の新たな出発点としてとらえ、積極的な観光振興策を展開していくという議員の御指摘でございますが、「日蘭交流四〇〇周年記念事業」を確かに来年だけで終わらせるのではなく、これを新たな長崎県観光の出発点としていくことは、私も計画の当初から考えていたことであり、この点、議員と全く同感であります。この際、西暦二〇〇〇年「ながさき阿蘭陀年」を長崎県の「観光立県元年」と位置づけまして、これまでの長崎県観光の課題を一つ一つ解決して、一層の活性化を図っていく出発の年といたしたいと存じます。

 具体的な事業につきましては、現在、策定中の長崎県観光活性化行動計画に盛り込んで、各部横断的に実施していくこととなります。また、当面「日蘭交流四〇〇周年記念事業」を核とする施策に力を入れ、これを契機に観光案内や観光情報発信の統一的な体制づくりや観光客の期待にこたえる街並みの演出など、観光地としての基本的な課題でありますので、これまで十分でなかった対策に早急に取り組んで、将来につなげてまいりたいと考えております。

 次に、介護保険制度の実施時期、準備状況についてお尋ねでありますが、公的介護が社会全体の課題となっている高齢化社会の日本にありまして、要介護者とその家族は一日も早い制度の実施を待ち望んでおります。着々と準備を進めている市町村や民間企業は、早期実施を望み、宮下厚生大臣も延期はないと言明しております。県としても、予定どおり実施されるものと考えております。来年四月の制度発足に向け、県・市町村では円滑な導入を図るべく鋭意、準備を進めております。

 県では、今議会に「長崎県介護保険審査会の公益を代表する委員の定数等を定める条例案」を上程し、御審議をお願いしております。七月からは、指定事業者の指定申請を受けつけ、八月より指定を開始いたします。また、年内に「介護保険事業支援計画」の策定を行うほか、介護保険制度の県民への周知や市町村指導を行ってまいります。なお、市町村におきましては、六月議会において「介護認定審査会の委員の定数等を定める条例」の制定、十月からの要介護認定申請受付及び認定の開始、年内に「介護保険事業計画」策定、三月議会におきましては、保険料率の決定等が予定されており、県としても、円滑な導入に向けて指導してまいりたいと考えております。

 次に、諫早湾干拓につきまして、御提言を踏まえて今後の営農構想についてのお尋ねでありますが、諫早湾干拓の営農構想につきましては、これまで二回の「諫早湾干拓営農構想検討委員会」で、営農モデル及び土地利用に関する検討を行うとともに、本干拓地農業の展開方向も議論をいただきました。総論の展開方向としては、干拓地の有利性を生かした土地利用型大規模農業の展開を基本として、健全で魅力ある農村空間を創造する視点も踏まえて、環境保全型農業を推進することとし、今後の議論を進めることとなっております。また、土地利用計画につきましては、農地や緑地帯、生態系、都市交流空間等それぞれの機能を総合的に考慮すべきとの意見を出されております。今後、さらに二回の委員会を経て本年度中に県としての営農構想を取りまとめる方針であります

 諫早湾干拓につきましては、御提言等も踏まえまして、二十一世紀日本農業をリードできる魅力ある農業先進地域・農村空間の創造を目標に、さらに検討を深めてまいりたいと考えております。

 残余の質問については、関係部長よりお答えさせます。



○議長(林義博君) 商工労働部長。



◎商工労働部長(古川康君) 国の緊急雇用対策の内容と、この対策についての県の取り組みについて伺いたいとのお尋ねでございますが、国の緊急雇用対策については、一、民間企業による雇用の創出と迅速な再就職の促進、二、国・地方公共団体による臨時応急の雇用、就業機会の創出などを大きな柱として、七十万人を超える雇用、就業機会の創出を目指しております。

 特に厳しい状況にあり、緊急な対応が必要な中高年の非自発的失業者及び学卒未就職者に重点を置いて対策の充実を図るなど、従来からの雇用の維持、安定を中心とした対策に加えまして、雇用機会の創出を最大の目的としております。

 これらの施策は、大枠が示されたばかりでございますので、今後、国とも連携して県の対応を検討しまして、雇用失業情勢の改善に努めてまいりたいと存じます。

 現在の県内の失業情勢についての県の対応と、その実績について伺いたいとのお尋ねでございますが、求職者の増加対策といたしましては、ハローワーク職員が企業を訪問して求人を開拓する求人確保と、面接機会の拡大のためのミニ選考会の開催などの就職支援に最重点を置きまして、就職の促進を図るとともに、新たな雇用の場の創出を図るために地域の雇用開発や、中小企業などの創業を支援する「地域雇用開発等促進法」や、「中小企業労働力確保法」によります助成制度の積極的な活用を図っております。

 また、求人情報の提供サービスを充実するため、パソコンにより求人情報を検索することができる「ハローワーク情報プラザ」を七月五日、長崎市内に開設することとしております。さらに経営や雇用についてのいろいろな相談に応じまして、担当部署へのスムーズな案内を行う電話窓口を設置するため、ただいま準備を進めているところでございます。

 なお、平成十年度の実績としまして、求人開拓により確保した求人は七千六十七人と全求人の一一%を占め、就職促進のためのミニ選考会は、平成九年度の四倍の開催数となるなど、積極的な就職支援を行いました結果、厳しい雇用情勢の中ではございましたが、前年度を上回る二万四千七百十九人の方が就職されました。

 いずれにしましても雇用問題については、現下の厳しい雇用情勢に対応した雇用対策の推進を最重点課題と位置づけまして、積極的に取り組んでまいります。

 次に、働く女性が安心して出産、育児ができる職場環境づくりについてのお尋ねでございますが、県としましては、今年度から施行されております改正「男女雇用機会均等法」や「育児・介護休業法」などの啓発に力を入れているところでございます。

 また、独自の取り組みとしまして、職場と家庭の両立ができる環境づくりのための「家庭にやさしい事業所」普及促進事業や、保育所の送り迎えなどの育児をお互いに援助し合う会員組織「ファミリーサポートセンター」の設置促進事業を本年度から実施しておりまして、働く女性の仕事と育児の両立支援に努めているところでございます。



○議長(林義博君) 福祉保健部長。



◎福祉保健部長(永石征彦君) 県のエンゼルプランの推進により少子化対策に取り組まれているが、現在の状況はどうなのか、また、今後どのような事業に力を入れていくのかとのお尋ねでございますが、少子化の急速な進展は、経済成長へのマイナス効果や地域社会の活力低下などにより、国民生活のさまざまな面において深刻な影響をもたらすことが予想されております。少子化対策は、議員御指摘のとおり、社会保障制度を含めた各種の社会システムの根幹にかかわる重要な課題であると認識しております。

 このため、本県においても、安心して子供を生み、健やかに育てることのできる環境づくりを推進するため、平成九年九月に、「ながさきエンゼルプラン」を策定し、福祉・保健・医療・教育・雇用・生活環境などの分野にわたる各種施策に取り組んでおり、子育て支援についても一層の促進を図っているところであります。

 特に、平成十三年度までに緊急に促進すべき保育対策などについては、整備目標達成に向け、積極的な推進に努めているところであり、延長保育や一時保育については、高い進捗率を示しております。本年度は、その中間年に当たりますので、進捗率が低い事業については、一層の努力を傾けるとともに、今後とも国、あるいは「少子化への対応を推進する国民会議」の動向に十分注意を払いながら、だれもが安心して子供を生み、育てることのできる環境の整備に努めてまいりたいと存じます。



○議長(林義博君) 答弁が残っておりますが、時間ですので、再質問でお願いしたいと思います。八江議員−三十二番。



◆三十二番(八江利春君) 多岐にわたった質問でありましたので、少し答弁がまだ残っております。引き続き御答弁賜りたいと思います。よろしくお願いします。



○議長(林義博君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) 今回、策定を予定いたしております「新たな農政ビジョン」についての県の基本的な考え方はどうなっているのかとのお尋ねでございますが、国は戦後、農政の抜本的な見直しを行いまして、今後の政策推進の具体的な指針となります「農政改革大綱」及びそのプログラムを公表いたしますとともに、今国会に現行の「農業基本法」にかわります「食料・農業・農村基本法案」を提出をし、現在、参議院において審議がなされております。

 このような状況を踏まえまして、県におきましても二十一世紀を展望した「新たな農政ビジョン」を平成十二年度中には策定をすることとし、着手したところでございます。「新たな農政ビジョン」の策定に当たりましては、国の農政改革の動向等を踏まえ、本県におきます農業生産の維持・拡大、担い手の確保・育成、離島・半島地域などの中山間地域の総合的な振興などの課題解決に向けた検討が重要であると認識をしているところでございます。

 また、策定に当たりましては、広く意見をお聞きするために経済・流通業界、学識経験者、消費者、農業者等の代表者からなります「長崎県二十一世紀農政ビジョン検討委員会」を設置をすることといたしまして、また委員の一部についても公募を行っているところでございます。

 次に、中山間地域等直接支払い制度について、県の対応状況はどうなっているのかというお尋ねでございますが、中山間地域等への直接支払いにつきましては、御指摘のとおり、離島・中山間地域を多く抱える本県におきまして、今後の農政に大きな影響を与える制度であると認識をいたしております。このため県といたしましては、これまで政府施策要望などにおきまして要請を行ってまいりましたが、国の中間取りまとめを受けまして、本県の実情を踏まえた制度となるよう市町村、農業団体と検討を進めてまいりました。これらの検討を踏まえまして、去る六月十日に、県議会、市町村、農業団体と一体となりまして、「特定農山村法等の地域以外であっても、同様に生産条件が不利な地域につきましては対象とすること」、また議員御指摘もありました「直接支払いに必要な経費につきましては、全額国において措置すること」などを内容といたします要請を国に行ったところでございます。

 県といたしましては、本制度の円滑な導入とあわせまして、今後の中山間地域の活性化を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 水産部長。



◎水産部長(徳島惇君) 水産行政の今後のあり方についてのお尋ねにお答えいたします。

 本県水産業の振興方針につきましては、平成五年に策定いたしました「水産四〇〇〇億構想」に基づき、各種施策を計画的に推進してまいっております。具体的には、沿岸漁業につきましては、栽培漁業の推進、資源管理型漁業の展開及び漁業生産基盤の整備。水産養殖業につきましては、魚種の多様化による複合養殖への転換。沖合・遠洋漁業につきましては、新海洋秩序のもとでの経営安定対策とTAC制度に基づく適切な資源管理。水産加工業につきましては、新製品の開発とブランド化等に努めてまいりました。

 しかしながら、議員御指摘のとおり、本県水産業を取り巻く情勢は厳しく、漁業生産量、生産額ともに年々減少している状況にございます。

 一方、国連海洋法条約の発効に伴い、TAC制度の導入等水産資源の保存と持続的利用を基本とした水産施策を展開していくための枠組みが緒についたところでございます。

 このような中、本県水産業は、今まさに内外の厳しい状況に的確に対応し、将来に向けて展望を切り開いていかねばならない転換点にあると認識いたしております。

 「水産四〇〇〇億構想」は、二〇一一年を目標として推進しておりますが、本年は第一期の目標年に当たることから、現在、本県水産業の現状の分析及びこれまでに実施してまいりました施策の評価等の検証を鋭意行っているところでございます。

 また、国におきましては、現在、今後の水産業の進むべき方向を明らかにするため「水産基本政策検討会」による検討がなされており、今年の夏には検討結果が公表されると聞いております。

 県といたしましては、今年度行う分析・検証の結果や、国の新たな施策の展開方向を踏まえ、「水産四〇〇〇億構想」を堅持しつつ、新たな海洋秩序に対応した施策の推進等、本県水産業の発展に積極的に取り組んでまいる所存でございます。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 八江議員−三十二番。



◆三十二番(八江利春君) たくさんの質問でありましたので、多岐にわたっての御回答ありがとうございました。一、二点お尋ねをいたします。

 まず、市町村合併の問題につきましては、先ほど知事からの御答弁でありました、前向きに進めておられること、敬意を表したいと思います。

 ところで、国の合併特例法が平成十七年の三月末で一応切れるということになっておりまして、そういうことになりますと、あと五年間が残された日にちであります。そこで今、機運が高まっております、特に、離島を中心とする合併の問題が非常に大きく報道もされ、また我々はむしろ地区外でありますけれども、期待もいたすところでありまして、この合併につきましては、やはりまずその期間内に、できるだけ特別ないろんな措置をして、合併を推進して、それが一つの大きな牽引力と言いますか、モデル的な合併市町村として出発できることが非常にいいんじゃないかと、私たちこう思いますけれども、そのことにつきましては、知事はどのようにお考えなのか、いつごろまでにどういうふうにしたいということがもしあったら教えてほしいと思います。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 今回の法改正で合併のいろいろな、今まで交付税の場合でも五年が十年とか、そういったことを含めての新しい特例法は五年の期限付きということは、その後については、自治省としては相当厳しい姿勢をとってくるというふうに考えざるを得ないというように私は思っております。今まで自治省がモデルケースというのをほとんど発表したことがなかったのに、今回、例えば合併のモデルというのを五つのケースにわたって、そういった例を出しているということを踏まえますと、私はやっぱり国としても今後、合併については積極的に取り組む、そういった姿勢のあらわれじゃないかというふうに思っておりますので、当然、私はこの平成十七年までの間に、できるだけ今後、合併を進めていきたいというふうに思っております。ただ、合併をやっていくためには関係市町村が、法定合併協議会を設置いたしましてから新しいまちづくりの計画の策定などに三年程度かかりますから、非常に五年という期間、厳しいそういった期限、そういった中で果たしてどれほど実現するかどうかわかりませんが、私どもといたしましては、積極的に一つの平成十七年という目標があるという前提の中で、今後いろんな対策を考えていきたいというふうに考えている次第でございます。



○議長(林義博君) 八江議員−三十二番。



◆三十二番(八江利春君) ありがとうございます。都市周辺につきましても合併の機運もありまして、特に離島・半島、そういったことを考えますと、長崎県はより早く合併の機運が高まることを期待をいたしております。

 もう一つお尋ねいたしますが、新幹線長崎ルートの問題につきまして、いろいろ御答弁をいただきました。早期着工を期待している者の一人として、今回、議会終了後、新聞報道によりますと、自・自協議会と同行されてアメリカのコロラド州にあるプエブロ輸送技術センターの方にフリーゲージトレインのことも考えて視察に行かれるということであります。この視察に当たってのより効果を求めておりますと同時に、来年の春にはそのような実験ができるということもありまして、我々も必要であれば議員、あるいは関係首長とも一遍それまでに、同道することができればと思って議長にもお願いをしたいと思っております。この行かれることにつきまして、知事の御感想をいただければと思いますが。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) フリーゲージトレインというのが、これが実用化されますと非常に長崎ルートにとっては大変明るい兆しなんです。というのは、従来、在来線というのは大体一メートルですが、新幹線になりますと一メートル四百あるんです。それが走りながら広くなったり、狭くなったりするということになりますから、従来の在来線を走りながら新幹線路線を走るということになってまいりますので、例えば今、我々はスーパー特急で走らせますと福岡で乗り換えということになっておりますが、これが実現すると、もう乗り換えなくして福岡から東京、大阪まで行くことができるということになります。今、新鳥栖駅というのを、これは長崎ルートの中での新鳥栖駅という位置づけになっておりますが、佐賀県を含めて私どもも、この鹿児島ルートの中で新鳥栖駅を今ぜひつくってもらいたいということで国に要望しているんですが‥‥。



○議長(林義博君) 時間です。

 萩原議員−十一番。



◆十一番(萩原康雄君) (拍手)〔登壇〕改革21の萩原康雄でございます。

 選挙後の最初の議会ですので、私どもに御支援いただきました県民の皆様方にお礼を申し上げ、同時に改革21について若干、御紹介をさせていただきたいと思います。

 改革21は、「議会の改革を目指すすべての人々の共同の力で議会の活性化を図り、日本国憲法の理念を尊重し、公平と公正、自由と民主主義、基本的人権を大切にする県政を確立をし、県民の期待にこたえる」ことを基本理念として、党派を超えてこの理念に賛同し、改革する勇気と政治活動を通じて県政の活性化を目指す十七人の議員で結成したものでございます。(発言する者あり)

 御承知のように、来年四月からは地方分権一括法案の柱であります「地方自治法」の改正で、機関委任事務が廃止となり、県議会の権限は、より拡大をされます。私たちは、県議会が与野党で争う場ではなく、県民の代表として、知事を初めとする執行部のチェックと、条例制定などの政策形成能力が期待をされているということを肝に銘じ、期待にこたえる決意でありますので、議員各位、知事を初め、理事者の皆様の御指導のほどをよろしくお願いを申し上げまして、通告に従い順次質問をさせていただきます。

 一、長期構想についてであります。

 変革する社会に対応して、輝きのある長崎県を築いていくことを指針として、二〇〇〇年を目標年次とした長崎県長期構想「21世紀・成熟社会への出発(たびだち)」が、一九八七年に策定されました。そして、二十一世紀初頭の長崎県の姿を、人口の展望では、産業経済活動の推進と住みよい環境づくりのための諸施策の展開に伴って、目標年次には百六十三万五千人、経済の展望では、各産業の活発な生産活動を通じて多様な雇用機会が得られる経済を期待し、そのための諸施策を展開をすれば年率四・三%程度の実質成長が見込まれ、総生産額は五兆三百九十二億円に、就業人口の展望では七十七万人に達すると見込まれています。しかし、実際には一九九八年の人口は百五十四万二千人、総生産額は一九九六年で四兆八千億円、就業人口は七十二万五千人となっています。いずれも目標を下回ることになりました。長期構想ですので、この間、予期しなかった状況等の変化があったことは容易に想像できますが、人口の展望は計画を策定する上での基本となる数値であり、あらゆる分野に影響を及ぼします。

 そこで、現長期構想をどのように総括をし、どのようなフレームで、どのようなものを織り込んだ新長期構想を策定されようとしているのか、お伺いをいたします。

 二、本県財政の現状と課題についてであります。

 知事は、本年第一回定例県議会において、本県の財政状況は自主財源に乏しく、数次にわたる経済対策の実施に伴う県債の累増等により、極めて厳しい環境下にあると説明をされています。しかし、財政状況が厳しいとは一体どういうことを言い、なぜそのような状況に陥ったかは説明されていません。そこで、財政難、財政危機と言われる現状等について、課題や特徴について、私なりに分析をしてみました。

 財政構造の弾力性を示す経常収支比率は、平成元年から平成四年までは七〇%台に回復したものの、それ以外は厳しい数値であり、平成九年度は、実に九〇・八%と高い数値を示しています。財政の弾力性を見るもう一つの指標に、公債費負担比率があります。この比率が高いほど借金返済に多くのお金が割かれ、財政に余裕がないことを示すと言われていますが、年々、増加傾向にあり、平成九年度末では一八・九%に達しています。二〇%が一つのラインと考えられていますが、これに近づいており、借金返済のための財政的余裕は、かなり制限され、注意を払う必要があります。

 公債費の比率を示すもう一つの指標に、起債制限比率がありますが、一一%台をキープしているものの、これは基準財政需要額に算入される公債費の額が大きくなってきていることを示しています。

 財政を見る場合、単年度の収支や、財政構造の弾力性だけでなく、将来的な債務の負担状況や、積立金の状況にも注目する必要があります。

 まず、地方債の現在高ですが、平成元年度四千百五十四億円だったものが、平成九年度は年間歳入総額を四百六十二億円上回る八千六百四十四億円に達し、急激に起債残高が膨れ上がっています。これは、この間、数次にわたる緊急経済対策を実施したツケと言わなければなりません。

 次に、積立金の現在高は、平成九年度末で平成元年の二・五倍に当たる一千四百四十七億円に達していますが、近年の経済不況による財源不足から積立金の取り崩しが行われており、年度間の財政不均衡を調整する財政調整基金は減少傾向にあります。

 また、減債基金ですが、地方債残高の累積が著しく大きくなっている今日、その返済に充てるのが減債基金ですが、比較的大きいように見えるものの、減債基金残高は県債残高の一割程度に過ぎません。

 平成元年から平成九年までの間で歳入予算は四一%伸びたのに対し、地方税は二八%しか伸びていません。地方税が、その自治体の自主財源の基本と考えるとするならば、厳しい数字と言わなければなりません。

 県の収入の中で、県税以上にウエートを占めるのが地方交付税です。本県の地方交付税の状況は、平成元年度の二千五十七億円から平成九年度には二千三百六十二億円と一四・八%伸びています。しかし、この数字の伸びの陰には基準財政需要額に算入される地方債が存在することを忘れてはなりません。普通交付税に地方債の償還費が算入されても交付税総額がその算入分以上に伸びなければ、結局は他の経費の算入が圧縮されることになります。確かに、交付税措置がある有利な地方債を活用することは、遅れている社会資本の整備を進める上で大事ですが、それは交付税総額が今後も増え続けることが前提となっています。

 また、経常一般財源に占める地方交付税の割合ですが、平成元年度に六〇・七%程度であったものが、平成九年度には六六・七%と六%も上昇しています。地方交付税は、地方の固有財源であり、一般財源でありますが、地方が自主的に調達できる財源ではなく、その配分権が国に留保された依存財源であることを認識すべきです。

 次に、本県の歳出を性質別分類について述べてみたいと思います。支出が義務づけられている義務的経費には、人件費、扶助費、公債費等であります。

 まず、人件費であります。平成元年度から平成九年度までの伸び率は二〇%となっており、人件費の経常収支比率は、平成九年度には四八・六%となっています。

 次に、扶助費でありますが、その性格上、削減することは非常に困難な経費であります。

 次に、地方債の元利償還金に充てられる公債費であります。

 平成元年度と平成九年度を比較しますと、四百四十億円から八百九十一億円と、この九年間で四百五十一億円近くも増加し、伸び率にして実に一〇二・五%の増となっています。これは大規模な建設事業によって地方債が累積したことによるものです。また、公債費についての経常収支比率についても、平成元年度に一一・八%であったものが、平成九年度には二二・四%と大幅に増えています。地方債は、通常三年程度の据置期間があることから、さらに数値が悪化することが懸念されます。

 義務的経費の状況については以上でありますが、平成九年度の義務的経費分の経常収支比率は七三・九%であり、毎年入ってくる自由に使える経常一般財源の七四%以上が、有無を言わさず払わなければならない経費に回されることになります。他にも毎年支払うべき経費があり、結局のところ、自由に使えるお金は一割にも満たないということになります。

 最後に、普通建設事業についても見てみますと、平成元年度の一千八百四億円から平成九年度は二千八百七十四億円で、この間、五九・四%の高い伸び率となっています。その事業の財源として地方債が充てられており、その一部が基準財政需要額に算入されますが、それを差し引いても、さらに膨大な負担が残ることになり、次の世代に大きな負担となります。

 このように見てくると、知事が言われているように、本県財政がいかに厳しいかを改めて知らされます。知事は、健全財政を維持しつつ、景気対策を初め、必要な社会資本を整備しなければならないという二律背反の責務を担っておられますが、財政の弾力性を確保するには、既存の計画を見直すことも必要であります。

 そこで、一点目には、本県財政の現状と、財政運営に対する知事の基本認識、来年度以降の財政見通しについて。

 二点目には、公債費が政策的経費を圧迫すると述べる一方で、起債制限比率には十分制限の範囲にとどまっており、直ちに後年度の財政運営に支障を及ぼすことはないと述べられています。県債の管理に対する基本的な考え方について。

 三点目には、行財政の自主性を確保するには、自主財源の充実が必要ですが、今後、財源をどのように確保されるのか、お伺いをいたします。

 三、観光の活性化対策と雇用対策について。

 まず、観光の活性化であります。

 知事は、去る四月二十六日、本県観光の活性化に全庁を挙げて一体的に取り組むとして、知事みずからを本部長とする「長崎県観光活性化推進本部」を設置されました。観光が、水産業や農林業と並ぶ本県の基幹産業であり、その経済的波及効果も大きいことから、本県経済の活性化には観光の振興は欠かせないものであり、全く同感であります。この間、知事は「観光物産課」を新たに「観光課」に改組されたのに続き、このたび、「長崎県観光活性化推進本部」を設置され、観光行政を県政の重要な柱として位置づけられました。本県でも地域経済の低迷が続き、効果的な景気浮揚策が求められており、しかも、最近の厳しい経済状況に伴って本県観光は低迷を続けている中、時宜を得た施策であり、県民の期待も大きいものがあると思います。本県は、特色ある美しい自然景観や歴史的遺産、文化に恵まれているものの、地域間競争は激しく、その間で存在感を示していくには、観光行政は県政のすべての分野にわたるとの視点で総合的に推進されなければなりません。

 そこで、知事に三点についてお尋ねをいたします。

 一点目は、長崎らしいリゾートの整備を推進してこられた「ナガサキ・エキゾティック・リゾート構想」の整備状況と今後の展望について。

 二点目には、知事は、「長崎県観光活性化推進本部」の設置について、観光振興に総合行政で取り組むと説明をされていますが、具体的にどのようなことか。

 三点目には、推進本部は、「観光活性化行動計画」を策定することになっていますが、観光振興計画については、既にこの二月に「明日の長崎観光を考える会議」の提言が出されているほか、「政策創造会議」などでも論議されています。推進本部で策定されようとしている行動計画は、これらを踏まえたものになると思いますが、具体的で実現性の高いものでなければならないと思います。基本的なお考えをお示しください。

 次に、雇用対策についてであります。

 本日の新聞各紙は、総務庁が二十九日発表した五月の完全失業率は四・六%で、前月と比べて若干の改善が見られているものの、依然として厳しい状況である。完全失業者数は、三百三十四万人と引き続き高い水準で推移しているほか、企業の倒産やリストラなどに伴う非自発的失業者が百六万人、自発的失業者が百十八万人となっている。労働省が発表した五月の有効求人倍率は一段と悪化し、〇・四六倍となったことなどが報道されています。

 一方、県内の雇用失業情勢は、五月の職業安定業務月報によると、有効求人は一万千二百八人で、一般求人が二十七カ月連続で減少したほか、パート求人も十七カ月連続で前年同月を下回ったことから、全体でも二十三カ月連続して前年同月を下回り千五百七十七人減少した。有効求職者は三万三千六百十九人で、前年同月より二千四百二十一人増加している。その結果、有効求人倍率は、引き続き〇・三八倍であり、依然として厳しい雇用環境であることを明らかにしています。

 政府は、過去最悪の雇用情勢に対応するため、総額五千億円程度の今年度補正予算案を今国会に提出する方針と伝えられています。それによると、雇用対策として、県と自治体による採用や、民間委託などで約七十万人の雇用を生み出す。このうち、国や自治体が臨時に雇用するための費用約二千億円で、三十万人強の雇用創出を見込んでいるところが特徴であります。本県においても、雇用創出安定プログラムの作成と実行に向けた具体的な取り組みがなされていると思います。

 そこで、知事に三点質問をいたします。

 一点目には、本県における失業者の実態はどのようになっているか。

 二点目には、本県における雇用創出に対する基本的な取り組み状況について。

 三点目には、国や自治体で三十万人を採用するとした計画の具体化に向けた検討状況についてお尋ねをいたします。

 四、新たな農業基本法制定に対する対応策についてであります。

 近年の我が国における食料自給率の低下、農業構造の変化など、食料・農業及び農村をめぐる諸情勢の現況にかんがみ、食料・農業及び農村に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、現行農業基本法にかわる新たな基本法が現在、国会で審議されています。

 新たな農業基本法においては、一、食料の安定供給の確保、二、多面的機能の発揮、三、農業の持続的な発展、四、農村の振興を基本理念とし、具体的施策としては、一、食料自給率の目標設定、二、農業経営の法人化の推進、三、中山間地等への直接支払いの導入等が示されております。

 このような農政の大転換期に対応するため、県では、二十一世紀に向けた本県農業・農村政策の基本方向及び具体的な施策の展開方向を提示するため、「新たな農政ビジョン」の策定に着手されました。

 そこで、以下のことについて知事の基本的な考え方をお伺いいたします。

 まず、一点目には、「新農業基本法」では、食料自給率の目標を設定することになっていますが、県として、どのように対応していくのか、お示しください。

 二点目には、中山間地域等への直接支払いについては、離島、中山間地域を多く抱える本県においては、今後の農政に大きな影響を与える制度であります。このことについては、ただいま八江議員に御答弁がありましたので、本県の実情を踏まえた実効性のあるものとして取り組んでいただきますよう、要望をいたしておきます。

 三点目には、食料の安全性の確保及び品質の改善を図るとともに、消費者の選択を容易にするため、食料の衛生管理の高度化、食品の表示の適正化など、必要なルールを確立するとされていますが、見直しの内容と、それに対する県の対応についてお伺いをいたします。

 五、土木行政について、二点質問をいたします。

 その一つは、毎年、繰り返される道路の掘り返しはどうにかならないかという問題です。

 道路には、上・下水道、ガス、電気、通信といった市民生活には欠かすことができないライフラインが埋設され、極めて重要な機能を果たしています。こうした公共公益施設の建設工事、道路占用工事は、「道路掘削工事等調整協議会」で調整されているにもかかわらず、頻繁に行われていることが道路の掘り返しにつながっていると思います。そのため、交通渋滞等道路交通への支障と道路の損傷が著しいことから、県民のむだ遣いとの批判につながっていると言えます。

 県では、「道路掘削工事等調整協議会」において、それぞれの長期計画、年間計画、月間計画ごとの調整を図るシステムを通じて、道路工事と占用工事について一元管理されているとお聞きをいたしています。しかし、こうした調整ルールや制度が設けられているにもかかわらず、毎年繰り返されている現状にかんがみ、これを実効性のあるものとするため、道路工事、または道路占用工事が完了した道路について一定期間制限をする「道路の掘り返しを防止する条例」を制定し、規制を強化する必要があると思いますが、御所見をお伺いをいたします。

 二点目は、道路の掘り返しに次いで多いのが、道路工事が毎年度末に集中する問題です。

 三月ともなれば人や物の動きが活発となり、自動車交通も自然と多くなり、その上、相次ぐ道路工事により、市内の道路は交通渋滞に拍車をかけています。この問題は、国や県の予算制度や補助金制度に問題があることは容易に想像できます。最近では、予算の弾力運用によって工事の平準化がなされつつありますが、基本的には補助金制度の抜本改革と、予算制度の転換が求められていると思います。対策についての御見解をお伺いをいたします。

 六、文化財行政についてであります。

 海に囲まれ、多くのしまを持つ長崎県は、古代から大陸への交通の要路として栄え、鎖国時代には海外に開かれた唯一の窓口として、我が国の近代化に重要な役割を果たしてきました。県内各地には、往時をしのぶ歴史の香りが色濃く残っており、これらは歴史の史跡や数々の文化財を通じて知ることができます。文化財は、長い歴史を経て今日に受け継がれてきたもので、何にもかえがたい国民の貴重な財産であり、これを保存・活用しながら後世に伝えることは、私たちに課せられた責務であります。これら文化財を生かした長崎県らしいまちづくりの上からも、過去の歴史遺産の保存と公開・活用が観光資源としても期待されます。にもかかわらず、本県における専門職員は、全国で和歌山県に次ぎ二番目に少ないと聞いています。市町村の場合も担当者が配置をされているのは八市二十一町で四十二名、配置率は全国の四六%に対して三七%と低率にあります。また、埋蔵文化財センター未設置の七県に本県が含まれています。本県には、埋蔵文化財包蔵地が約三千八百カ所あると言われており、今後の開発に伴う発掘調査の増大に対応するには不十分であります。

 そこで、埋蔵文化財行政の現状と今後の対策、埋蔵文化財センターの設置についてお尋ねをいたします。

 最後に、周辺事態安全確保法における自治体の協力についてであります。

 「周辺事態安全確保法」の第九条に、地方公共団体等の協力に関する規定が設けられています。これに関し知事が副会長を務められている「渉外関係主要都道県知事連絡会」は、「適時・的確な情報の提供、地方公共団体の意向の尊重」を要請されています。

 そこで、要請に対する政府の対応、協力に当たって、知事は地方自治の本旨に基づいて対処されると思いますが、基本的なお考えをお伺いをいたします。

 以上でございます。

 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕萩原議員の御質問にお答えいたします。

 まず、長期構想につきましてでございます。

 現行長期構想での人口目標は実績を下回っているが、長期構想をどのように総括するのか、新しい長期構想の策定に当たっては、どういったフレームで、どのようなことを盛り込むのかというお尋ねでございます。

 現行の長期構想におきましては、人口の増加を指標の一つとして掲げておりますが、議員御指摘のように、少子化の急速な進展や、若年層の転出超過がとまらないといったことから、実績との間に乖離が生じております。このような人口等の減少が地域経済の潜在的活力に影響を及ぼすことはあるとしても、現行長期構想が策定された昭和六十二年当時と今日を比較しますと、高速交通体系や地方拠点都市地域の整備、教育・文化・スポーツ施設の建設などにおいては、着実な進捗と成果をもたらしたものと認識いたしております。しかしながら、本県は、議員御指摘の人口減少問題に加え、景気の停滞による雇用問題や厳しい財政状況など、困難な課題が今なお山積しております。

 さらに、今日、我が国全体におきましても、産業構造や社会保障制度を初めとする社会経済システム全般にわたる変革が迫られております。

 このため、二〇一〇年を目標年次とする新しい長期構想の策定に当たりましては、これまでの施策の効果を検証しながら、少子・高齢化等の時代の潮流に対応する基本姿勢を明確にし、本県の将来像と目標を掲げ、今後、実施すべき施策を具体的に構築してまいりたいと考えております。

 構想の内容は、総花的で抽象的なものは極力避けまして、例えば、重点プロジェクトや事業の整備目標、実施期間を設けるなど、具体性を持ち、かつ実現可能性の高い内容として、新しい時代に対応した地方分権や、広域行政のあり方、行政と民間の役割分担と連携などについても盛り込んでまいりたいと考えております。

 さらに、時代に即した新しい地域づくりのあり方の検討を通じまして、各地域ごとに将来像や振興戦略を掲げ、主要な事業計画を明示するとともに、政策評価を含む効率的・効果的な行政運営の仕組みづくりについても検討を進めてまいりたいと考えております。

 こうした内容を盛り込むことによりまして、県民の皆様が二十一世紀初頭の本県の姿を具体的に展望できるようなわかりやすさと特色をあわせ持つ長期構想にしたいと、現在、考えております。

 次に、財政状況が厳しい中で財政の弾力性を確保するためには既存の計画を見直すことも必要である、本県財政の現状と財政運営に対する私の基本認識及び来年度以降の財政見通しについてお尋ねでございますが、本県の財政状況におきましては、常々申し上げておりますように、長引く景気低迷や累次の経済対策の実施によりまして県債残高が累増するなど、大変厳しい状況にあります。

 今年度におきましても、現下の厳しい経済状況や恒久的な減税等によりまして県税が減収になるなど、極めて厳しい財政運営となることが見込まれることから、今回の予算編成に当たりましては、「長崎県新行政システム推進基本計画」や、新たに導入いたしました「事務事業評価システム」に基づきまして、事務事業全般にわたる徹底した見直しと経費の節減に努めたところであります。

 また、来年度以降の財政見通しについてのお尋ねですが、今後とも公債費が増加していくなど、さらに厳しい状況になることが見込まれております。今後とも、県議会を初め、県民の皆様の御理解を得ながら、事務事業全般にわたりまして、さらに徹底した見直しと経費の節減に努めるとともに、時代の変化に伴う新たな行政需要にも積極的に対応し、適切な財政運営を行ってまいりたいと考えております。

 なお、起債制限比率は十分制限の範囲にとどまっており、直ちに後年度の財政運営に支障を及ぼすことはないとしているが、県債の管理に対する基本的な考え方はどうかというお尋ねでありますが、本県の起債制限比率は、平成九年度決算で一一・五%でありますが、全国での順位としては、高い方から十五番目になっておりまして、他県に比べまして財政の硬直化が進んでおることは確かであります。

 しかしながら、その一方で、本県の将来に向けた基盤整備は重要な課題であることから、今後とも、県民が真に必要としている事業につきましては、厳選をした上で、財政状況も勘案しながら、その実施に努めてまいりたいと存じます。

 また、県債の発行に当たりましては、交付税措置のある有利な県債の確保に努めるとともに、県債管理基金の活用などにより、適切な県債の管理を行ってまいりたいと考えております。

 また、行財政の自主性を確保するには自主財源の充実が必要だが、財源をどのように確保するつもりかというお尋ねでありますが、自主財源の充実のためには、その大宗を占める県税の確保に向けて、県内産業の振興により税額の涵養を図ることが最も重要であると考えております。

 このため、交通体系を初めとする社会資本の整備、企業誘致の推進、農林水産業の振興など、活気に満ちた県内産業の育成に今後とも全力を挙げてまいりたいと存じます。

 また、国に対しましても、地方税の充実・強化を求めるとともに、地方が自主的な行政運営を行う上で不可欠な地方の一般財源である地方交付税の充実・確保を引き続き強く求めてまいりたいと考えております。

 次に、「ナガサキ・エキゾティック・リゾート構想」の整備状況と今後の展望についてお尋ねでありますが、「ナガサキ・エキゾティック・リゾート構想」は、平成元年に全国で十一番目に、いわゆる「リゾート法」に基づきまして国の承認を受けて以来、十年が経過したところであります。この間、バブルの崩壊や経済不況の長期化など、リゾート整備にとりまして厳しい環境が続き、全国的な整備の進捗率が二三%と極めて低い状況にあります。その中で、我が長崎県は、ハウステンボスや伊王島スポーツアイランドなどの主要なプロジェクトが供用されるなど、五三%という高い進捗率となっております。また、「ナガサキ・アーバン・ルネッサンス二〇〇一構想」など二つのプロジェクトが現在も進行中であります。残るプロジェクトにつきましては、計画から十年が経過しまして、社会経済情勢も大きく変化している中で見直しが必要なものもあり、今後の景気の動向や、観光のニーズの変化なども見守りながら対処してまいりたいと存じます。

 「長崎県観光活性化推進本部」の設置につきまして、観光振興に総合行政で取り組むなどと説明されているが、具体的にどのようなことかというお尋ねでありますが、御存じのとおり、この四月、複雑・多様化する県民の行政需要に的確に対応するために、従来の縦割り行政を廃止しまして、県の各組織が一体として行政機能を発揮できる横割り総合行政の実現を目指しまして、「部の設置に関する条例」の改正を行ったところであります。

 一方、議員御指摘のとおり、観光の振興は、本県経済の活性化に不可欠であり、緊急に取り組まなければならない課題であります。そのためには集客対策にとどまらず、長崎県を全体として魅力ある観光地として整備していく必要があり、自然や史跡などの観光資源を保護・整備していくことはもちろんでありますが、交通アクセスの改善や特色あるまちづくり、農林水産物等の活用など、県庁の各組織で所管する施策を緊密な連絡調整を図りながら一体的に実施していくことが重要であるというふうに考えております。

 このように観光行政は、総合行政に最もふさわしい分野であり、長崎県の総合行政の第一号と位置づけまして、私を本部長とする「長崎県観光活性化推進本部」を設けて積極的に取り組むことといたしたわけであります。今後とも、県庁全組織が一丸となりまして、観光振興の実を上げることができるよう努力してまいりたいと思います。

 次に、行動計画の基本的な考え方はどうかというお尋ねでございますが、本県の観光が抱える課題や、観光振興策の方向については、この二月、民間の有識者の方々で構成する「明日の長崎観光を考える会議」から御提言をいただいております。「政策創造会議」などにおきましても、観光振興に対するさまざまな御意見をいただいていることは、議員御指摘のとおりであります。このような御提言や御意見は、民間の方々の日ごろの経験に基づいたものだけに大変示唆に富み、貴重なものであると認識いたしております。

 「長崎県観光活性化行動計画」は、これらの御意見や御提言をもとに、ビジョンや方向性を示すだけではなく、実現を前提とした具体的な事業計画として策定しようとするものであり、議員御指摘のとおり、具体的で実現性の高い計画となるように作業を進めております。特に、来年の西暦二〇〇〇年には、「日蘭交流四〇〇周年記念事業」も迫っておりまして、早急に実現しなければならない事業については、迅速に具体的にしてまいりたいと考えております。

 次に、本県における失業者の実態についてのお尋ねでございますが、今年の五月末における有効求職者は三万三千六百十九人で、前年同月より七・八%増加しており、これで三十三カ月連続の対前年比増加となっており、有効求人倍率も〇・三八倍と厳しい状況が続いております。

 このように厳しい雇用情勢の要因につきましては、景気の低迷による企業の採用意欲の低下に加えまして、年齢、職種等のミスマッチによる失業者もあるためと見られ、四十五歳以上の中高年齢者の有効求人倍率は〇・一四倍、職種別では一般事務は〇・〇六倍となっているなど、中高年齢者を中心に、さらに厳しい状況となっているところであります。

 このため、県におきましては、求人の確保と就職支援を最重点に置きながら、求人年齢の緩和指導を行うとともに、中高年非自発的離職者に対する職場体験講習等を実施するなど、求職者の早期就職に努めているところであります。

 雇用創出に対する基本的な取り組みについてお尋ねでありますが、雇用の創出を図るためには、新規開業や新たな事業展開を促進する施策が重要であると考えております。

 まず、技術や資金に対する支援策といたしましては、創造的技術やアイデアをもとに、本県での起業家を目指す人を全国から募集する「新企業創出事業」や新規開業に必要な資金の貸し付けを行う「創業支援資金」を設けているところであります。

 また、地域における新たな産業の創出を促進することを目的といたしまして、今年の二月十六日に施行された「新事業創出促進法」を受けまして、「財団法人長崎県産業技術振興財団」を中核的な支援機関とするプラットフォームを構築したところであり、今後、企業などからの相談に総合的に対応できるワンストップサービス体制の整備を図っていく所存であります。

 次に、人材に対する支援策としては、創業や新分野進出を計画する起業家等が、新たな雇用を創出する場合の支援を目的とした改正「中小企業労働力確保法」による中小企業雇用創出人材確保助成金などを積極的に活用いたしまして、雇用の創出を図ってまいりたいと思います。

 政府の自治体による採用などとした雇用対策の具体化についてお尋ねでありますが、去る六月十一日に政府が策定いたしました「緊急雇用対策及び産業競争力強化対策」において、一、民間企業による雇用の創出と迅速な再就職の推進、二、国、地方公共団体による臨時・応急の雇用、企業による就業機会の創出など、四つの柱の雇用対策が示されております。これらの施策は、お尋ねの緊急地域雇用特別交付金を含めて大枠が示されたばかりで、県といたしましては、厳しい雇用失業情勢にあることを強く認識しながら、今後、国とも連携を深めまして、これらに積極的に取り組むための体制づくりを含めまして、今後、検討してまいりたいと思います。

 次に、「周辺事態安全確保法」第九条による要請に対する協力に当たっての基本的な考えについてお尋ねでありますが、県といたしましては、国民の平和と安全に関する国の施策については、県民の生活に著しい支障を及ぼすことがないよう十分に配慮をしながら、これに協力をしていく所存であります。同法第九条の規定に基づく県への協力要請につきましては、この基本方針に基づきまして、具体的な要請があった時点で判断してまいりたいと考えております。

 なお、同規定の運用等に関しましては、国からマニュアル等が示される予定となっておりますが、引き続き、積極的な情報の提供と地方公共団体の意向の尊重について、国に要望してまいりたいと考えております。

 残余の質問については、関係部長より答弁をさせていただきます。



○議長(林義博君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) 「新農業基本法」の中で、食料自給率の目標を設定することになっているが、県として、どのように対応していく考えかとのお尋ねでございますが、我が国の食料自給率は、主要先進国の中でも最低水準であることを踏まえまして、昨年十二月に公表されました「農政改革大綱」では、食料自給率の目標を設定し、その達成に向けて関係者が一体となった取り組みを行うこととし、国内農業生産の維持・増大を図るため、品目ごとの生産努力目標を策定することとしております。

 また、現在、国会で審議中の新しい農業基本法案の食料自給率の目標は、「その向上を図ることを旨とする」との条文が、衆議院の一部修正で加えられるなど、自給率向上に対する国の決意が示されたところであります。

 県といたしましては、このような国の動き等を踏まえまして、今後、策定をいたします二十一世紀を展望した新たな長崎県農政ビジョンの中で、可能な限り、農業生産の拡大を図る方向で検討してまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、食料の安全管理の対応についての中で、消費者の合理的な選択に資するために、食品表示の適正化の見直しの内容及び県の対応はどのようになっているかとのお尋ねでございますが、近年、食品の消費形態の多様化や鮮度、安全性に対する関心が高まっておりまして、このため「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」、いわゆる「JAS法」でございますが、これの一部を改正する法案が今国会に提出をされております。

 主な改正の内容といたしましては、一つには、従来の品質表示基準は、六十四品目に適応されていたものを、すべての飲食料品に拡大するとともに、原産地表示についても九品目の生鮮食料品からすべての生鮮食料品に拡大をすること、二、有機食品の表示、流通については、第三者機関が認定したもののみを「有機」と表示、流通する有機食品の検査認証・表示制度の創出などでございます。

 県といたしましては、国における制度の見直しに対応いたしまして、有機農業を志向する農家の御意見等も聞き、本県における有機食品の検査認証制度のあり方など、食品表示の適正化が実効あるものとなるように検討をしてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 「道路の掘り返しを防止する条例」を制定し、規制を強化する必要があるのではとのお尋ねでございますが、道路工事及び占用工事につきましては、年間を通じて相当件数に上り、交通渋滞の一要因になっていることは、県としても十分承知しているところでございます。

 こうした工事につきましては、議員御指摘のとおり、各地方機関単位で年度当初、県、市町村等の行政機関及び関係公益事業者等からなる「道路掘削等調整協議会」を開催し、道路工事に関する中長期計画を考慮に入れながら、道路工事と占用工事の施工時期等の調整を図っているところであります。

 さらに、昨年四月一日、長崎県道路占用許可基準の一部改正を行い、道路舗装後の掘り返し抑制期間を延長し、例えばコンクリート舗装については、五年から六年に延長するとともに、新たに年末年始・年度末の占用工事は原則認めないこととして対応を強化したところでございます。

 「道路の掘り返しを防止する条例」の制定ができないかという御指摘につきましては、道路法上、特に電気・ガス・水道等の公益的な占用物件については、道路法の政令で定める基準、例えば、工事の時期が交通に著しく支障を及ぼさない時期であるなどの基準を満たしていれば、許可を与えなければならないこととなっております。先ほど申し上げましたような道路法上の関係規定を適正に運用し、徹底していくことが適切であると存じます。

 続きまして、道路工事が年度末に集中する問題についてのお尋ねでございますが、道路工事の予算や補助金につきましては、単年度主義という原則がございます。このため年度内に工事を施工、完了しなければならないことから、年度末に工事中の箇所が多く見られるという傾向も出てまいります。

 県といたしましては、議員御指摘のような御批判もあり、従来より工事の計画的な執行に努めるとともに、工事国債やゼロ県債等を活用して早期発注を行い、平準化を図っているところであります。今後とも、年度末の工事集中によって交通渋滞など県民の皆様に御迷惑をかけないよう、十分配慮してまいりたいと存じます。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 埋蔵文化財に関するお尋ねにお答えをしますが、本県には三千八百カ所に上ります、いわゆる周知されております埋蔵文化財包蔵地がございまして、これらについて何らかの開発事業等を行うという場合には、議員御案内のとおりに、文化財保護法によって、開発業者がその発掘調査等を行うものというふうに定められております。

 今日、県の事業、あるいは市町村事業におきましても、規模の大きい事業が続いておりまして、それに伴って発掘調査事業も非常に増えてきておりますけれども、これらに従事いたします職員は、先ほど議員からお話がありましたように、県の職員で二十一名、市町村職員で四十二名が従事をいたしておりますが、市町村事業につきましては、県からも派遣応援をいたすなどいたしまして、支障のないような形で発掘調査に努めております。そういうことを踏まえて、開発事業等の円滑な推進と埋蔵文化財の保護との調和を図っておるところでございます。

 なお、県におきましては、今年度二名の嘱託調査員を増員をいたしまして、さらに体制の強化を図ったところでございますが、今後も、そういう思想で努力をしてまいりたいと存じます。

 次に、埋蔵文化財センターの設置についてのお話でございましたが、埋蔵文化財センターというのは、今申し上げましたような各種開発事業の実施、あるいはそういう専門的な知識を持つ人材の育成、あるいは各遺跡から出土いたします遺物の保存、展示、あるいは公開、そういったことをやるわけでございますが、埋蔵文化財の保護と開発事業との円滑な調整や調和を図るという意味からも、あるいは県民の皆さんに郷土の埋蔵文化財に対する理解を深めていただく、親しみを深めていただくという意味からも、重要な施設であろうと認識をいたしております。非常に大事な施設でございますので、そういう認識のもとで、今後、検討を要する大きな課題というふうに存じております。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 萩原議員−十一番。



◆十一番(萩原康雄君) 質問が非常に多岐にわたりまして、大変御迷惑をおかけしましたけれども、御丁寧に御答弁をいただきまして、大筋においては了とさせていただきますけれども、幾つかの点で再質問をさせていただきたいと思います。

 まず第一に、今御答弁をいただきました埋蔵文化財の問題からでございますが、本県における埋蔵文化財の行政に対して、どう積極的に対応をしていくのかと、今の御答弁では、開発に伴って調査をしなきゃならないから、そのときに対応していくと、こういうふうにお話があったわけですけれども、「文化財保護法」において、そういう規定になっておりますけれども、同時に、本県には、こうした貴重な埋蔵文化財がたくさんあるわけでございますので、それを積極的に活用をすると、先ほど観光行政のことで知事の方からも御答弁がありましたように、積極的に観光資源としても活用していくと、こういうふうな御答弁があっているわけです。そうした立場からするならば、もっと積極的にこの文化財行政を進めていくという視点が大切なのではないだろうかと、こういうふうに思います。

 もう一つは、この埋蔵文化財センターについても、今、教育長の方から御答弁をいただきましたように、それほど重要な施設であるとするならば、なぜ今日までそのことについて検討が加えられていなかったのかと、こういうものがあるというふうに思います。そこら辺について御見解をいただきたいと思います。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 文化といいますのは、私は、いわゆる先人の賢い知恵といいますか、賢明な知恵、あるいは生活の感覚、そういったものが形、あるいは音として今日残っているものだと思っておりますし、そういったものに触れるということは、我々がこれからの自分たちの生活を考える上でも大事なことだと思っております。同時に、そういったものに触れるということが、今、議員御提言のような観光資源としても十分に活用し得るわけでございまして、多くの人がそういったものに触れる、あるいはそのことを通して昔を考える、将来を思うということは大事なことだと思います。

 そういった意味で、我々は、例えば壱岐の原の辻遺跡におきましても、そういう施設を整備をしまして、今、展示のスペースを取っておりますけれども、これまでいろんな修復作業等もありまして、大規模な施設において展示をするというほどのレベルになかったというのもございます。したがって、そういう掘り起こされたいろんな埋蔵文化財を展示していくというのは、これからの課題というふうに認識しておりまして、今そういった視点から議論を重ね、検討をしているところでございます。



○議長(林義博君) 萩原議員−十一番。



◆十一番(萩原康雄君) 今のことについてですけれども、余り時間がございませんので、この埋蔵文化財センターですね、今日まで埋蔵文化財センターが重要な施設であると、こういうふうに御答弁いただきましたので、今までそれじゃどういう検討がなされてきたのかと、そのことについてお尋ねをしているわけでございます。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 検討はいたしてまいりましたが、いわゆるどのくらいの財源がかかるのか、あるいはどういうスペースを用意をすればいいのか、あるいはどういう場所に考えるのか、そういったことも含めて部内で議論をしてまいったところでございます。



○議長(林義博君) 萩原議員−十一番。



◆十一番(萩原康雄君) 人的体制についても、まだまだ不十分であるということについては、全国の水準からしてもかなり劣っておるということは事実でございます。この埋蔵文化財センターについても非常に重要な施設であるということについては御認識をいただいているようでございますので、今後、さらに検討を加えていただき、そうした体制をいち早く整えていただきますように要望をしておきたいと思います。

 それから、道路の掘り返し防止対策の問題でございます。

 御答弁をいただいた趣旨については、私もよく理解をいたします。そして、この間、「新行政システム等特別委員会」等の中においても、いろんな論議が重ねられておる、そして、この間、ずっと見直しがなされてきたということについては承知をいたしております。しかし、私が一番目に触れるところは、この県庁の坂でございます。今も下水道工事をされておると思います。多分、去年はガス工事があったと思います。そしてその前だったか、それと一緒かはよく覚えておりませんけれども、いわゆる電線の地中化工事か何かあったと、こういうことで毎年繰り返されておって、この調整会議の中において調整をしておるというふうに御答弁をいただきましたけれども、なかなかその実効が上がっていないということが、やはり問題だというふうに思うんです。

 ここに資料をいただいたところによりますと、今、答弁いただきましたように、コンクリートの場合については五年を六年に延長した、アスファルトの場合については三年を四年に延長したと、こういうことで規制をしておると。緊急の場合について、掘削を認める場合についても、「緊急」とはこういうことですよと、こういうことが書いてあるわけです。つまり管や線の老朽化による取りかえ工事等は、本来の計画に乗っておらなければ「緊急」とは認めませんと、こういうふうになっておるわけです。

 したがって、そういうことを含めて長期、中期、短期にわたってどのような調整が具体的に行われ、なぜここでしなければならなかったと、こういう点について検証されておるのかと、こういう点について非常に疑問を感じるわけでございまして、せっかく県民、市民の皆さんから期待をされてその仕事をしていただき、本来喜んでいただかなければならないのが、毎年掘り返されることによって、何かむだな仕事をしておるという、そういう批判につながっておるということを、やはり私どもとしては受けとめていかなきゃならぬのじゃないかと、こういうふうに思うわけです。

 また、三月に集中するという問題についても、確かに予算制度、その他については問題があるし、そしてこの間、努力をされておるということについてもよくわかります。あるいは今まで災害、その他の中において、予算を留保していた部分で緊急がある部分については、やはり年度末にした方が市民、県民の皆さんの期待にこたえることになると、そういうことで事業が推進をされておるんだろうと、こういうふうに思いますけれども、やはりこれらについても年間の計画の中において、どう調整を図っていくかということが非常に大事だというふうに思いますので、その点については、ぜひそうしたことを踏まえて対処をしていただきたいと、こういうふうに思います。

 掘り返しの問題について条例をつくるということが、難しいということについてはよくわかりますが、同時に、法律の中には、許可をしなければならないということは書いてあるわけですけれども、こういう基準は定めることができるんじゃないかと、こういうこともあります。まして、今後、多分この部分については法定受託事務になるんじゃないかと思いますので、そうしたことを踏まえてよく検討をしなければならないというふうに思いますので、そこら辺について見解があれば、もう一度お聞かせいただきたいと思います。



○議長(林義博君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 掘り返し防止につきまして、道路法の政令等で基準がありまして、それをもっと具体化するために、県の方で要綱とか、規則というものをつくっております。政令等は少し抽象的な表現でございますので、もう少し具体化を図っているのが要綱等でございます。そういうものを今後徹底していきたいというのが一点でございます。

 それから、今、毎年掘り返しがなされているというお話もございましたけれども、各公益事業者も予算がありまして、それぞれ計画的にやっておりまして、単年ごとでは無理だということで、最近では中長期的な掘り返しの計画も出させていただいて、その中で調整を図っていこうということも今始めておりますので、これからそういう面にもう少し気をつけながら対応を図ってまいりたいと思います。



○議長(林義博君) 萩原議員−十一番。



◆十一番(萩原康雄君) 時間がまいりましたので、一言だけ要望をさせていただきたいと思います。

 私は、今回、財政問題について知事に対して具体的な中身をお示ししながらお尋ねをさせていただきました。ということは、やはり財政が財政のプロだけにしかわからないと、県民にやっぱりオープンに公開をして、長崎県の財政状況は今日こういう水準にありますよと、こういう中において、この事業を選択をするためにはこういうことが必要なんですと、県民の皆さんに財政問題をぜひオープンに論議をしていただきたいと、こういう気持ちで御質問をさせていただきました。ぜひひとつ、今後、県民の皆さんが財政問題について関心を持って論議ができるように、さらにこの内容を詳しく公開をしていただくことを要望して終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(林義博君) 関連質問に入ります。松尾議員−十番。

          〔関連質問〕



◆十番(松尾等君) ただいまの萩原議員の質問のうち、「新農業基本法」制定に向けた対応に関連してお尋ねをさせていただきたいと思います。

 今それぞれお話があっておりますように、現在、国においては新しい農業基本法の制定に向けた審議と並行して、基本計画の策定について検討が進められておると聞いております。特に、今回の新しい農業基本法の目玉といいますか、特徴の一つである自給率の数値的目標の設定、そして、これに伴う農地の面積の確保などについて、本年夏を目途に結論を出すということを聞いておるわけであります。しかも、策定に当たっての基本的な考え方は、国全体の数値目標を定めると同時に、地域での目標も同時に設定して、積み上げられて進めていくということが言われているわけであります。

 ところで、本県農業の状況についてでありますが、年ごとの新しい担い手の減少、あるいは農業就業人口の減少だとか、高齢化、さらには、休耕地の増大と集落の減少という傾向が進んでおることは、知事も御承知のとおりでありますが、これに加えて長崎県が持つ特有の複雑な地形、さらには急傾斜地が多く、しかも耕地条件が不利であるという状況の中で、やがて国において策定される自給率の数値目標、あるいはそのための有効農地の確保などについて、本県として今後具体的にどのように対応しようとされるのか、お考えをお示しいただきたいと思います。



○議長(林義博君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) お答えいたします。

 今、お話がありましたように、自給率の目標等を国の方で設定をして、これに向けて生産の拡大を推進していこうという方向で審議をされておるわけですけれども、お尋ねにありました地域での目標というのは、品目ごとの生産努力目標を策定をして、それに向けて努力をしていこうというふうになろうかと思います。

 お話がありましたように、それぞれの地域の振興を図るためには、担い手の確保、それから育成や生産基盤の整備が必要というふうに考えております。可能な限りそういうことを重点的に考えてまいりまして、農業生産の維持・拡大を図っていくということにしなければならないものというふうに思っております。

 特に、担い手の確保につきましては、認定農業者制度の活用等によりまして、経営感覚にすぐれた効率的、安定的な担い手の育成を図るとともに、お話にありました中山間地域等におきましては、地域の特性を生かした集落等を単位とした組織化等を図ることが重要ではないかというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、国の農政改革の動向を踏まえまして、新たな県の農政ビジョンを策定することにしておりますので、この中におきまして農業生産の維持・拡大の方策等について検討をしてまいりたいというふうに思っております。



○議長(林義博君) 松島議員−八番。

          〔関連質問〕



◆八番(松島世佳君) 同僚萩原議員の財政問題に関連をいたしまして、一点だけ質問をさせていただきます。

 平成十一年度当初予算の県税額が一千八十六億円、そして県債発行額が一千十七億円、いわゆる一千万円の収入がある家庭に引きなおしますと、単年度で一千万円の収入がある家庭で一千万円の借金をすると、こういうふうな財政状況にあるようでございます。

 そういう中にあって、地方交付税が約二千六百億円、そして国庫支出金が一千九百億円あることももちろん存じ上げておりますが、そういう中にあって、今年度もさることながら来年度、それから先のことについて、知事にもちろん大きな評価をしますと同時に、金子県政には大変期待をしている者の一人として、知事のスタンスについてお尋ねをいたしたい。

 といいますのは、一昨年、橋本前総理が財政再建をやるんだと、一昨年の十一月ですか、財政再建法案というのを出してきて法律までつくって財政再建をやろうというふうにしました。数カ月うちに、小渕政権にかわりました途端に景気刺激策と、小渕政権は景気刺激策を重点的にやると。左行くぞとやっておって、今度は右行くぞと二、三カ月で変わってしまったわけですね。

 長崎県においてもしかり、財政問題が大変な逼迫をしている状況にあります。そういう中にあって、しかし、行政需要というのはすごく旺盛にあると、そういう中にあって私は知事に、どちらのスタンスで、財政再建というスタンスで県政を推進していかれるつもりなのか、あるいは景気刺激策、すなわち小渕政権スタイルでやっていこうとなさっているのか、この一点を萩原議員の質問の答弁の中で、知事はどっちなのかなというふうな懸念がありましたので、お尋ねをしたいと思います。

 以上です。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 確かに、緊縮財政から財政再建ということで、いま今日が変わりつつあるもんですが、やっぱり景気が悪い間は、県といたしても積極的なことをやらざるを得ないと思うんですね。公共事業を含めてこの二年間、国といたしましては積極的な財政をやっておりますので、当然、我々といたしましても、そういった対応をしていかなければいけない。ただ、その場合、やっぱり効率的に投資効果があるものにできるだけ投資をしていくと、それから緊急性を要するものにやっていくと。したがって、ある程度、取捨選択をしながら、これからの事業というものは考えていかなきゃならないというふうに思っております。

 しかし、この財政再建というのは、もう避けて通ることができないわけなんですから、国、地方を含めて大変な借金を抱えておると。したがって、いずれは県としても、この点については厳しい見直しをしていかなきゃいけないと。したがって、今後の財政運営の中で積極と、それから先ほどもお答えしたように事務一般について節約できるものについては、見直しができるものについては積極的見直しをやりながら、スクラップ・アンド・ビルドというものをある程度考えながら、今後の財政運営というのはやっていかなきゃいけないと、中間型になるんですかね、その辺はそういうことで考えていきたいと思っております。



○議長(林義博君) 午前中の会議はこれにてとどめ、しばらく休憩いたします。

 午後は、一時三十分から再開いたします。

     −− 午後零時十二分休憩 −−

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     −− 午後一時三十一分再開 −−



○副議長(末吉光徳君) 会議を再開いたします。

 午前中に引き続き、一般質問を行います。川添議員−十三番。



◆十三番(川添亨君) (拍手)〔登壇〕自由民主党・県民会議の川添 亨でございます。

 縁あってこういう立場で質問をさせていただくようになりました。本当によろしくお願いいたします。私も初めての議会でございますので、思いを込めて一言述べさせていただきたいと思います。

 金子知事におかれましては、金子県政誕生一年有余、二十一世紀に向け、新しい長崎県づくりのために、県民と対話の中、若さを生かしエネルギッシュに東奔西走、活躍されておりますことに対しまして、心から御礼を申し上げます。(発言する者あり)

 それからまた、理事者の皆様方、一緒に仕事をさせていただきました。それから、県職員の皆様方、本当にお世話になりました。今回、こんなことで戸惑いもあられるかとは思いますが、県勢発展のために、知恵を絞り、お互いに頑張りたいと思っておるようなところでございます。

 それから、議員の皆様方、現職中は大変お世話になりました。(発言する者あり)こんな立場になったところでございますが、戸惑いの方がまだ先でございます。選挙で選ばれたという責任を持って、県勢発展のため、県民の幸せのために頑張らせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。(発言する者あり)

 それでは、質問項目に従いまして御質問をさせていただきたいと思います。

 まず最初は、県勢活性化と長期構想ということでございます。

 午前中の萩原議員の質問と若干ダブる面もあるかとは思いますが、お許しをいただきたいと思います。私は何と申しましても、この長崎県の現状というのを何を見てとらえるかということにつきまして、非常に思いもあるわけでございまして、何と申しましても、やはり人口ということでございます。この長崎県の人口をどういうふうにとらえていくか、それからまた、今後どういうふうにこれを見るかというふうなこと等がやはり現時点での一番大きな課題というふうに思っておるようなところでございます。御案内のとおり、我が長崎県の人口というのは、最盛期には、昭和三十五年でございますが、百七十六万人ございました。これがずうっと減少していきまして、昭和六十年ぐらいまでは若干増加したり、若干減ったりという、そういう一途をたどったわけでございます。昭和六十年の人口が百五十九万三千人、今日、百六十万人とか申す、その人口に近いところでございました。それ以後、我が長崎県の人口というのは、残念ながら、減少の一途になっておるようなところでございます。

 今日の状況を申しますと、平成七年の国調では百五十四万四千人、百五十五万人を若干切ったわけでございますが、その後のことにつきまして申し上げますと、平成十一年の四月一日現在の人口は、推計人口でございますが、百五十二万人というふうになっております。減少数等を申し上げますと、平成七年の時点で、国調は五年ごとありますから、五年の平均がどれくらい減ったかと申しますと、五年間で一万八千人減っておりますので、これを単純に平均しますと、三千六百人ほど単年度で減ったというふうになります。それが例えば、去年の十月一日現在、総務庁が推計を出しますけど、去年の十月と一昨年の十月と、その一年間で、どれくらい減っておるかと申しますと、五千九百六十六名減っております。この人口というのは、全国的に見た場合でも、全国最高の状況であるわけでございます。したがって、近年、また長崎県の人口は、この三千人ぐらいから、五千人、六千人近く単年度で減るという、そういう非常に危機的な状況になっておるというふうに思っておるようなところでございます。

 前回の平成七年の国調のときには、これは減少の率からいきますと全国一番、数からいきますと東京都に次いで二番目だったというふうなことになるわけでございますが、私は、このままいきますと、来年の十月の国調では、率、数とも多分、全国で一番の減少県になるんじゃないかなというふうに推計をしておるようなところでございます。私の推計では大体百五十一万人に長崎県の人口はいくだろうというふうに思っております。そうしますと、あと五年後には間違いなく百四十万人になるわけでございまして、果たして、これでいいんだろうかというふうなことと思います。これは私だけじゃなくて、議員の皆様方もそういう思いであるし、また知事におかれては、やはり県政を担われて、こんなことなのかなというその実感をひしひしと感じていらっしゃるんじゃないかなというふうにも思っておるようなところでございます。そういう中で、私はやはり本当に頑張らなくちゃいけない長崎県だというふうに思っております。前の高田県政時代も、確かにこの問題は深刻に受けとめられて、頑張ってこられたわけでございますけど、ましてや今、より以上にこの必要性が痛感される今日の状況というふうなこと等でございます。

 そういうことで、私は何と申しましても、長崎県のこの人口問題にどう取り組んでいくかというふうなことにつきましては、二つほど考え方があるわけでございますが、一つは、これは施策というのは、総花的ではなくて、広域的な観点での重点的な施策を展開しなければならない。この人口減少をどの地域で、どういう形でその対策を進めるかということがやはり私は今、長崎県の最大の課題というふうに思っております。地域的にはどこということは申しません。これはもう検討されておるというふうに思っておるようなところでございます。

 それから、後ほどの質問ともダブりますけど、長崎県で雇用の確保を図るというふうなことにつきましては、第二次産業ということについて、もう一度やはり考えてみる必要があるということでございます。

 そういう中で、先ほどの萩原議員とも若干ダブりますけど、この長崎県の長期構想というふうなことについて、ここら辺をどういうふうに踏まえて対応しようと考えていらっしゃるのかということでございます。と申しますのは、長崎県の長期構想は大体今年中に骨子ができるんじゃないかなというふうに伺っておりますし、今年度中、来年三月までには大方の案ができるというふうにも承っております。そういう中で、国勢調査というのは来年の十月一日でございますから、そのときに結果が出て、「こんなことだったのか」となって、そこであわてていろいろな対策を立てるとした場合でも、長期構想との整合性というのができないわけでございますので、私はやはり今回の長期構想というのは、そういう来年十月一日現在のいわゆる国勢調査等を見越しての長期構想であってもらいたいというふうに思うようなところでございます。したがいまして、そこら辺について、県はどういう方向で取り組んでいらっしゃるのか、御質問をさせていただきたいと思うようなところでございます。よろしくお願いいたします。

 それから次に、若干最初の質問で触れましたように、長崎県の人口減少等を食いとめようとした場合には、何と申しましても産業振興、新たな雇用の確保というのがいかに重要かということ等でございます。今日のこの日本ということを考えてみた場合に、やはり日本が今日あるのは、何と申しましても物づくりであったわけでございますし、資源のない日本が外国から原材料を持ってきて、そして加工し、付加価値をつけ、今日の経済大国が成り立ってきたというのは、申すまでもないことでございます。現在の経済状況から申しまして、不良債権、あるいはその他の問題等がいろいろ話題になっておりますけど、やはり日本の原点というのは物づくりであるということ、これは忘れてならないことでございまして、この点につきましては国もようやくといいますか、本当にこのことについて真剣に今、取り組もうとしているような状況でございます。物づくりがいわゆるグローバル化され、世界最適地生産を求めて企業が外国に行こうとするときに、日本というのは、日本の技術をどういう形で生かせるのか、何をつくろうとするのか、これがやはり今の最大の課題であるわけでございます。私はそういう面では、国が今考えておりますように、「新事業創出促進法」というのが既に法律で制定をされております。次には、今、国会で論議されようとしております「産業再生法」でございます。それからまた、新たに、国家産業技術戦略として、官民挙げて本当に二十一世紀に向けて日本をもう一度、物づくりに向けやってみようじゃないかという、その意欲が今、あらわれてこようとしているようなところでございます。そういう中で、私は長崎県が今、どういう形でこれに取り組んでいくかということだろうというふうに思っているようなところでございます。

 御案内のとおり、国がやると申しましても、これは日本のどこかの地方がやるということになるわけでございまして、そういう面からは、私はやはり今日、地方分権が進んでいくということからしましても、我が長崎県というのは、これに先んじてそういう施策を展開する必要があるというふうに痛切に感じておるようなところでございます。そういう意味から、長崎県がこの国家が考えておることを先取りして、これをどういう形で取り組んでいくのか、どの地域で、どういう分野を生かせるのか。当然、今、長崎県の技術を集約できるものはこういう部門だとか、あるいはこういう地域はこうだとかというふうなことがあろうかと思います。そこら辺について、県も一生懸命考えていらっしゃるとは思いますけど、やはり特に、この物づくりということ等につきまして、とにかく長崎県としましては先んじてやるんだと。全国で四十七都道府県すべてがこれは国の指定を受けるわけではございませんから、九州で一カ所あるか、二カ所あるか、そういうときに私は、今こそ長崎県というのは、そういう面で立ち上がる必要があるというふうに思っておるようなところでございます。

 参考までに申しますと、長崎県の第二次産業というのは、全国平均の三一・四%に比べまして、二四・七%ぐらいと非常に低うございます。それからまた、例えば、三百人以上の事業所の数なんかも全国に比べて低いし、佐賀県等に比べても少ないというふうな、そういう状況でございます。だから、新しい事業をどういう形で創出していくか、これは長崎県の永遠の課題であると同時に、どうしてもやはり避けて通れない問題というふうに思っておるようなところでございます。

 そういうことで、今後、この問題につきましても広域的観点でどういう形で地域を選定するか、あるいはどういう形の重点投資をするかということでございますし、あるいは長崎県の技術、知識等はどういう形でこれを集約できるか。長崎県では三菱重工等世界でも最たる技術があるわけでございますから、そういう技術をもっと活用できないかというふうなこと等も私どもに課せられた課題というふうなことでございます。ここら辺について、長崎県の取り組みについてお尋ねをいたしたいというふうに思うようなところでございます。

 それから三番目には、新農業基本法の問題でございます。

 この問題につきましても午前中、論議をされておるわけでございますが、私はこの中で、いわゆる農業・農村のもつ多面的機能についてお尋ねをさせていただきたいと思うようなところでございます。

 それは一つは、中山間地域への直接払いでございます。

 お話があっております、私は現行のこの考えられておる制度が果たして長崎県の実情に合っておるのかどうかということを皆さん方にも問うてみたいと思うようなところでございます。この中山間地域への直接払いというのは、いわゆる農村のもつ多面的機能、言うなら、いわゆる自然機能といいますか、国土保全、防災、水資源、環境等を含めてのことで、これを守っていこうというふうなことでなされておるようなところでございます。ところが、現実には、午前中の質問の中にありましたように、この指定につきましては、特別地域の五法の適用地域、いわゆる離島振興法、半島振興法、過疎法、特定農山村法、それから山村振興法と、そういう地域の指定でございまして、特定農山村の指定と申しますのは長崎県でもごく限られております。我が大村のこと等を申しますと、武留路という地域がありますけど、ここだけが指定を受けているというふうなこと等であるわけでございます。御承知のように、いわゆる水が命と、こう言われております。水が命である。大村の萱瀬の水というのは、大村市民はもとより長崎市民の水も賄っているわけでございます。まさしくこれは命の水であるわけでございます。この地域が現在でも圃場整備、自然石を積んでの畦畔の整備等もなされております。こういう地域こそ、私はまさにこの今回の中山間地域の指定を受けるべきであるし、国が目指しておる多面的機能というのは、まさしくこういう面にあるというふうに思っているようなことでございます。こういうところが全く無視されるというふうなこと等につきましては、何と申しましても憤りを感じると同時に、私はやはり農業農村のもつ日本の伝統文化、あるいは日本人の心、これが忘れられておるんじゃないかなというふうにも思っておるようなことでございます。ぜひともそういう面からは、もう一度、この点については御検討をしていただくと同時に、国の方に対しましても訴えていただきたいと思うようなところでございます。

 次に、もう一つは、都市と農村との関係でございます。

 御承知のように、今までは都市と農村というのは別個のものというふうに理解をされておりました。特に、地域の開発等につきましても、例えば、都市計画区域であれば建設省が持つ、あるいは農振地域であれば農林水産省が持つというふうなことで、常に建設省と農林水産省の対立の中の私は地域開発であったというふうに理解をしているようなところでございます。そういう中で、今回、この新しい食料・農業・農村基本法の中では、都市と農村の交流といいますか、共生といいますか、それを持ち上げてきておるわけでございます。これは都市だけでは国民生活のいわゆる豊かさ、潤い、安らぎはできない、やはり農村がもつ自然環境、あるいは雄大な自然を都市のためにどう活用するかということが課題というふうになってきておるわけでございまして、そういう面からは、まさしく今度の新しい農業基本法は、私はやはり時代を見ての農業基本法というふうに思っております。

 そういう中で、今回、私がお尋ねいたしたいのは、農村部での都市開発といいますか、住宅の開発等につきまして、農林水産省と建設省が話をしながら、今後これを積極的に進めていこうというふうなことでございます。そういう中で、法律的にも、優良田園住宅の建設に関する法律等々が制定をされてきております。言うなら、一定の農村地域で土地開発をやる、住宅建設をやるとした場合には、小さい宅地面積じゃなくて、三百平米以上の大きい宅地開発をやってください、そのときには農林水産省サイドは基盤整備等を積極的に取り入れましょう。例えば、道路をどうするか、コミュニティー施設をどうするか、あるいはスポーツ・レクリエーション施設をどうするかということ等について、農林水産省サイドもそういうことで取り組んでいこうというふうなこと等でございます。私は、この事業は今後の日本にとっても必要なことでございますし、ぜひとも我が長崎県におきまして、こういう事業に積極的に取り組んで、できれば全国第一号ともなるようなことを目指すことができないものかというふうなこと等を思っておるようなところでございます。

 四番目の介護保険の問題でございます。

 介護保険につきましては、一点、本当に今日、苦労されて国も県も来年四月の実施に向けてなされておるようなところでございます。そういう中で、今回のこの介護保険というのが、いわゆる家族で介護されておりますものについての適用対象にならないということでございまして、私は日本の家族制度、いわゆる同居率が日本では六割近くもある、ヨーロッパの先進国と言われるところは四、五%しかないということでございますから、家族介護につきましても、やはりこの介護保険の対象にできるような、そういうことはどうだろうか。特に、長崎県のように農村地域等を多く抱えておるところにつきましては、本当にそういう意見が非常に強うございますので、ぜひともそこら辺につきましてはお願いをいたしたい。今年の六月十日には、全国の町村会におかれましても、緊急要望というような形で、同居家族に対する訪問サービスについては介護保険給付の対象としてもらいたいというふうなことで要望もしておるところでございます。こういうことにつきましてもひとつ御所見を承りたいと思っておるようなところでございます。

 それから五番目の池島炭鉱の問題でございます。

 池島炭鉱につきましては、いろいろな経過があって、いろいろなことをやって、ようやくここまできたのかなという実感も持っております。明日七月一日に、国の石鉱審が開かれるというふうなことも承っておるわけでございますが、このときに電力業界の方から一定の話があるというふうにも承っております。平成十三年度までの現行法、それが切れる十四年度以降、電力業界が池島の石炭等を引き取っていただくということになるのかどうか、県民の一人として非常に重大な関心を持っておるようなところでございます。

 金子知事におかれては、衆議院議員の時代から石炭対策特別委員長としてこの問題にも積極的に取り組んでこられました。思いも非常に新たなものといいますか、あるいは感無量のこともあられるんじゃないかなというふうに思っておるようなところでございます。私は何と申しましても、この池島炭鉱を残したいという、そういう気持ちでございましたし、そういう方向に行きつつあるということにつきましては、本当に感激新たなものがございます。労使一体となっての御努力、それからまた、採炭技術、保安技術、世界一とも言われるこの技術でございます。新聞等でも記載されておりますように、地下六百五十メートルを二分でエレベーターが下っていく、それからまた横に五千メーター、あるいは五・五キロメーター進んでいって、一時間ぐらいかかって採炭の現場に行くと、そういう技術がどこにあるかというふうなこと等でございます。今、世界もようやく露天堀りから、いわゆる坑内の方にだんだん、だんだん進みつつあるわけでございます。私は、今日のこの世界で一番優秀と言われる技術、これが日本では外海町の池島炭鉱と北海道釧路市の太平洋炭鉱に二つしか残っていないわけでございますから、長崎県は誇りを持ってこの池島炭鉱の存続にひとつ向けていただきたい。若干の財政負担等もありますけど、そこら辺はある程度は割り切らざるを得ないんじゃないかなというふうにも思っているようなところでございます。知事の御所見をお伺いいたしたいと思うようなところでございます。

 最後に、大村湾の問題でございます。

 御承知のように、大村湾というのは、私はこれは宝の海というふうに考えております。特に、気候温暖、あるいは長崎県の伊木力ミカン、これはまさしく大村湾の海水に依存した農業というふうに私は思っておるようなところでございます。この大村湾というのが私は、だんだん、だんだん危機に瀕してきておるというふうに思っておるようなところでございます。御承知のとおり、大村湾は内海でございます。周辺で宅地開発がなされます。そうしますと土砂が流れ込みます。それはもういや応なく全部大村湾に堆積するわけでございます。この土砂の量等がどれくらいヘドロとなって堆積しておるかということにつきましては、いろいろありますけど、大村湾の一番奥の方の津水湾と言われるところでは、場合によっては十メーターもあると漁民等も申されておるようなところでございます。

 そういう中で、これをどういう形で大村湾を浄化していくかというふうなこと等でございます。今までも、下水道の普及、あるいは海水への酸素、海流の利用とか、あるいは自然の生態系の利用等もあるわけでございますが、そういう中で、私は大村湾の中で一番汚染されておると言われる津水湾に対しまして、今、抜本的な対策を立てる必要になってきておるというふうに思っておるようなことでございます。私の私案等もあるわけでございますけど、県といたしましては、津水湾等に対しまして、どういう御認識で、今後どういうふうな対応を考えていらっしゃるのか、お考えをお伺いしたいと思うようなところでございます。

 初めての質問でございまして、十分意を尽くせないところがございましたけど、よろしくお願いいたしたいと思います。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(末吉光徳君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕ただいま川添議員の質問の前に大変な御激励をいただきましたことをまずもって厚くお礼を申し上げ、また今回、議員の初当選に対して、心からお祝いを申し上げる次第でございます。長年の経験を生かして、どうぞ私どもに対する御指導のほどをよろしくお願い申し上げる次第でございます。

 先ほど、本県におきまして人口の減少が非常に顕著であり、次期国勢調査では数字、率とも全国最下位になることが予想されるが、人口減少が続く中で、本県の現状についてどのように認識しているかというお尋ねでありますが、本県の人口は、議員御指摘のとおり、昭和三十五年をピークとして年々減少傾向が続いておりますが、これは他県への人口流出が続いていることに加えまして、近年、少子化により自然動態も減少傾向を示してきていることによるものであります。こうした人口の減少というのは、経済発展の潜在的な活力を減退させまして、福祉や消防など地域社会の存立基盤をどのように確保していくかという大きな課題を生み出しておりまして、これまで人口増加を前提として組み立てられてきた社会の枠組みを、人口減少社会に適合するものに転換していく方策を講じるべきものと認識いたしているところであります。

 したがって、このような認識のもとに、各地域の実態に即した定住促進対策に今後取り組んでまいりたいと思いますので、今後ともいろいろな面での御指導をよろしくお願い申し上げる次第でございます。

 また、長期構想の中で、人口減少対策、定住促進対策は、総花的に行うものではなく、広域的な観点からの重点的な施策が必要と思うので、それを長期構想の中でどのように生かすかというお尋ねでございますが、人口減少問題に加えまして、我が国自体が社会経済システム全般にわたって変革が迫られている今日におきましては、本県の現状を冷静に分析するとともに、将来を見据え、新しい時代に向けまして、先見性のある施策を展開していくことが何よりも重要であると考えております。このため、新しい長期構想の策定に当たりましては、これまでの枠組みにとらわれない新しい発想と視点で十分に論議を尽くしていくことが大切であると考えております。人口減少対策、定住促進の対策についての基本的な視点といたしましては、子供を生み、育てることに夢を持てる社会の実現を初め、地域経済の活性化と就業機会の拡充、消費生活や教育、文化などの都市機能を高めていくことなどが必要であると認識いたしております。

 また、今日、住民の日常生活圏、経済活動の広域化が進展していることを勘案すれば、県内の各中核都市の成長を図ることによりまして全体的な定住の促進につなげるということも肝要であると認識いたしているところであります。

 現在、「長期構想検討委員会」でこのような視点からいろいろな御議論をいただいているところでありますが、今後、県議会を初め、市町村、県内各界の皆様方の幅広い御意見、御提言を賜りながら、活力と豊かさを創造するための具体性、実現性のある施策を新しい長期構想において打ち出してまいる所存であります。

 次に、同居家族についての介護保険のお尋ねでございますが、同居家族に提供する介護サービスを介護保険給付の対象とするかどうかにつきましては、家族による介護を望む高齢者も多く、家族介護が多くを占めているという現状にかんがみまして、給付対象とすべきという賛成意見と、家族介護への安易な依存を生み、介護の社会化には結びつかないとの反対意見の間で論議されていることは十分承知しております。県下市町村の中には、離島、過疎地域などでサービスが十分に確保できないとの懸念もございます。

 長崎県といたしましては、サービスを確保する上で必要な場合には、地域の実情に応じた弾力的な運用が図られるように、国に対して強く要望してまいりたいと考えております。

 池島炭鉱の問題につきましては、かつて川添議員が担当していたこともあり、大変思いが深いものというふうに思います。私どもも存続について精いっぱい今日まで国に対して働きかけをしてまいりました。七月一日、明日、一応石鉱審が開かれることになっております。その中で存続についての答申が行われるものと、そういった期待を今、持っているところでございます。

 いずれにしろ、私たちはこの池島炭鉱存続につきましては、議会、また県挙げて、行政と議会が一体となって今日まで取り組んできた問題でございますので、今後とも、存続に向けて精いっぱい努力をしてまいります。その過程において我々地方の負担を求められることもあるというふうに考えております。そのときには地域振興、また雇用対策という意味からも、議会と相談して、今後、その点については考えていきたいというふうに考えておる次第でございます。

 残余の答弁につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○副議長(末吉光徳君) 商工労働部長。



◎商工労働部長(古川康君) 国の「緊急雇用対策及び産業競争力強化対策」などに呼応して、今後、県としてはどのような産業振興を図っていくのかとのお尋ねでございますけども、本県では、企業の技術の高度化や競争力のある高付加価値型産業を育成するため、公設試験研究機関などによる技術指導や、産学官による共同研究、県内企業の予備的研究から商品化までの段階的な支援策などを推進しているところでございます。さらに、本年二月十六日施行された「新事業創出促進法」を受けまして、本県においても、新たな事業の創出に関する「基本構想」を策定しまして、新規成長産業の創出と育成に積極的に取り組むことといたしております。

 今後は、去る六月十一日に閣議決定された「緊急雇用対策及び産業競争力強化対策」などを初めとした国の産業振興策に呼応して、企業などからの相談に総合的に対応できるワンストップサービス体制の構築、ベンチャー企業に対するベンチャーキャピタルからの投資の促進、革新的な経営を目指す企業に対する支援措置の拡充、地場企業に対する県内大手企業が有する特許の移転促進などの実施を図っていく所存でございます。

 また、産業の振興を図る上で、地域別の振興方向を示す必要があると思うが、特に県央地域についてはどのように振興していくのかとのお尋ねでございますが、県央地域は高速交通網の要衝の地でございまして、ソニー長崎株式会社やコマツ電子金属株式会社など、我が国を代表する先端技術型の企業が集積をしておりますほか、研究所や事務所などの企業誘致が進められております。また、工業技術センターや長崎県産業技術振興財団が配置されているほか、大学や大手企業が集積している長崎市や佐世保市に近いことから、産学官の連携を図っていく上でも最も適した地域であります。

 このようなことから、県央地域においては、既存の立地企業を呼び水として企業誘致を進めるとともに、地場企業の技術の高度化を図ることにより、先端技術型の企業の集積をさらに高めることとしたいと考えております。また、将来成長が期待される分野の産業集積を進めるため、海洋、環境、バイオ関連などの研究所や大都市圏の事務所の誘致にも積極的に取り組んでまいりたいと存じます。



○副議長(末吉光徳君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) 農業、農村の多面的機能の中で、中山間地域等への直接支払いに関して、これまで果たしてきた中山間地域の重要な多面的な機能と役割を正当に評価して、もっと心の込もった、きめ細かい施策の展開を図るべきとの御意見であったと思いますが、現在検討されております直接支払い制度は、これまでのそれらの評価を踏まえ、今後、中山間地域をどのように振興を図っていくかの中で、その一つとして、公益的機能と生産較差に着目して、直接支払い制度を創設をしようとするものであろうかと思います。その適用に当たりましては、午前中の八江議員の質問にもお答えしましたように、国への要望の中で、五法以外での条件不利地域での適用、それから傾斜の条件等につきましても弾力的に運用をしていただくように要望もしているところでございます。

 いずれにいたしましても、この制度が農家の方々に不公平等が生じないよう、また取り組みやすいものとなることが必要であると思いますし、実施に当たりましては、今後、市町村と十分協議をしていくことになろうかと思っております。

 それから、優良田園住宅の建設につきまして、国においてはどのような施策が出されているか、また、このような動きに対する県の考え方についてのお尋ねでございますけども、農村地域の混住化は、御指摘のように、年々進んでおりまして、国におきましては、平成十年四月に、「優良田園住宅の建設の促進に関する法律」を制定いたしまして、農村地域等における優良住宅建設の促進が図られることになりました。この実現のため、国におきましては、御指摘もありましたように、税制上の特例措置、住宅金融公庫等の融資に当たっての要件緩和、開発許可等の手続の円滑化などの支援が行われることになっております。

 また、優良田園住宅建設計画が認定をされました地域にありましては、農林水産省が農村活性化住環境整備事業を拡充をいたしまして、その周辺の既存集落と一体となった環境整備や農地の整備を行うことができることになったわけでございます。

 このような状況を踏まえまして、県といたしましては、関係部局と連携をしまして、本県における事業推進方策について検討を進めるとともに、事業の推進主体であります市町村への啓発・指導を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(末吉光徳君) 県民生活環境部長。



◎県民生活環境部長(澤本正弘君) 大村湾の浄化と、特に土砂の堆積など水質悪化が著しい津水湾について、抜本的な環境対策が必要ではないかという御質問でございます。

 津水湾を含む大村湾の水質保全対策については、水質汚濁防止法に基づく排水規制や生活排水対策重点地域の指定等に加えまして、条例により、工場、事業場に対して、より厳しい上乗せ及び横出し排水規制等の強化対策を行っております。

 また、昭和六十年に制定いたしました「大村湾水質保全要綱」では、水質保全目標、汚濁負荷量の削減目標及び生活排水処理施設の整備目標等を定めまして、住民及び関係市町等の協力を得まして、各種対策を計画的に推進しているところでございます。その結果、大村湾全体のCOD、いわゆる化学的酸素要求量は、環境基準を超過した状態が続いてはおりますものの、流域における開発や人口の増加等にもかかわらず、ここ数年は二・四から二・八ppmのほぼ横ばい傾向で推移をいたしております。しかしながら、御指摘の津水湾は大村湾の最奥部に位置をいたしておりまして、海水交換が少ない等の地形的な制約のほか、周辺地域の開発が進展していることから、水質は他の水域より悪い傾向を示しているのも事実でございます。

 このため、従来から実施しております汚濁負荷の総量抑制対策の徹底とか、大村湾水質保全要綱に基づく開発行為による土砂流出防止対策の一層の指導徹底を図ってまいりたいと考えております。

 なお、大村湾沿岸一市八町にあっては、「地域戦略プラン」を策定いたしまして、地域資源である大村湾において、一体となった環境保全対策を進めるため、下水道整備や合併処理浄化槽の設置などに取り組むことといたしておりまして、県としても、これらの事業の推進に協力してまいりたいと考えております。

 さらに、今後の新たな取り組みといたしまして、水質悪化の要因となっている窒素、燐にかかる環境基準の類型指定について検討を行うほか、今後、策定予定の環境基本計画や環境影響評価制度に基づく環境保全対策の推進など各種の対策を総合的に活用いたしまして、水質保全対策の推進を図ってまいりたいと存じます。

 また、自然生態系の活用による環境保全対策につきましては、現在、真崎川等において多自然型河川整備が実施されているところでございまして、今後とも、地域特性及び効果等を勘案しながら対策の推進に努めてまいりたいと存じているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(末吉光徳君) 川添議員−十三番。



◆十三番(川添亨君) いろいろと懇切丁寧な御答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 最後の事柄になりますけど、いろいろと環境対策等を含めて大村湾対策、特に津水湾の問題等につきまして御努力をいただいておることにつきましては十分理解ができるわけでございます。私が申し上げておりますのは、今後のことにつきましては、今までのことでは不十分じゃないかというふうなことを申し上げておるようなことでございます。昔のことを申し上げて若干どうかと思いますけど、あの津水湾というところは、昔は横島の海水浴場というのがあったところでございまして、これが昭和四十年代まではありました。それで、国鉄が臨時の駅をその海水浴場期間中は設置しておったというふうなことでございまして、そこら辺に対する重い思い入れを持った人もかなりおるわけでございます。あの地域が昭和四十年代、いわゆる長崎国体前後からの開発等でどうなってきたかということにつきましては、るる申し上げなくても御存じかと思います。それに加えまして、今日、周辺地域でのまた開発等が進んでおりまして、漁民の皆様方はもとより、ほかの多くの方等々もこの問題につきましてはやはり深刻に考えておるようなところでございます。きょうお見えになっている中には、いわゆる漁協の理事の方もいらっしゃいます。この問題等につきましても、どうなるのか、何とかしてもらいたいという切実な気持ちがあるわけでございまして、本当にこれにつきましてはどういう対応の仕方をやった方がいいのか、半分を埋め立てをして、それから調整池、遊水地を設けて外堤防を設けるというふうなこと等だって考えられるわけでございまして、昭和六十年ごろか、そういう計画も一時はあったところでございます。私はまさにこの時期になって、新たにこの問題については取り組まなければならない、そういう現実的な緊急課題になっているというふうなことを申し上げておるわけでございまして、この点につきまして、今すぐどうということではございませんが、ひとつ県の考え方、姿勢をお伺いいたしたいと思うわけでございます。



○副議長(末吉光徳君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) 議員御指摘の、恐らく、津水湾の現在やっております諸施策以外の抜本的な対策を今後どうするかと、こういうことであろうと思います。今、御一例として、埋め立て、調整池、そういったものの御指摘がございましたけれども、私どもの方におきましても、過去に抜本的な対策として、今御指摘のものも含めて、例えば、運河を通したらどうかとか、埋め立てて淡水湖化したらどうなるかとか、海水を導水してきれいなものを持ってきたらどうかとか、あるいは人工島を築造したらどうかとか、いろんなケースで実は検討をしたいきさつもございます。ただ、そのいろんな計画の中で比較検討を行ったわけですけども、全事業をあの中でやるとすると、たしか数千億円単位のオーダーではなかったかと記憶しておりますが、そういう中で、まさに環境対策としての抜本的な有効性といいますか、そういったものの比較検討、あるいは埋め立て後の土地の利用計画を含めた費用対効果がどうであるかとか、そういったところで非常に難しい問題がるるございました。あるいは埋め立てた後、周辺地域で現在計画をされている、進行している事業の調整をどうするかとか、新たに出た土地の利用をどうするかとか、もろもろのことを検討したいきさつが過去にございます。

 ただ、そういうこともございますので、今、議員の御指摘の点につきましては、将来的な課題としては、まさにおっしゃるような面でやはり私どもとしても研究をしていかなければいけない大きな課題ではあるというふうには認識をいたしております。



○副議長(末吉光徳君) 川添議員−十三番。



◆十三番(川添亨君) 大村湾の、特に津水湾の問題につきましては、今すぐどうというふうなことはなかなかと思いますけど、やはりそういう基本的な認識を持っていただいて、ぜひとも前向きに対処していただきたいというふうなこと等を切に要望するところでございます。お願いいたします。

 それから、新たな産業振興というふうなこと等で申し上げておるようなところでございますが、私はやはり県の商工労働部を中心にいたしまして、長崎県の雇用、あるいは新企業の創出等について懸命に努力をされておるというふうなこと等につきましては十分承知もしておるようなところでございます。なかなか結果が出ない、見えにくいというふうなこと等の御苦労もあられるかというふうに思うようなところでございます。この問題というのは、先ほど私が申しましたように、やはり長崎県として、どういう企業を、どの地域で創出していくのかというふうなことが課題だろうというふうに思っております。国におきましては、新たな戦略の中では十三分野とかなんとかというふうなこと等もあらわされておるわけでございまして、これがどの地域に適しておるかとか、あるいはその地域ではどういう企業が一番いいかというふうなことになってくるわけでございます。そうした場合に、私はやはり今後の企業戦略というのは、長崎県だけではなくて、全国的な視野の中で考えていくような、そういうことになるだろうと思うんです。と申しますのは、やはり見た場合に、「長崎県、あの地域というのは非常におもしろいな」とか、「あそこで研究開発をやってみようかな」という、そういう動きといいますか、そういうムードが出てくるようなことでなければ、全国にアピールするようなことでなければ、私はだめというふうに思っているんです。同時にまた、新しく事業を創出するとした場合には、地元の人だったら、いろいろなことで異業種も何もあるわけでございますから、「よし、行ってみようか。あそこに行って連携を取ってみるとできそうだぞ」というふうな、そういうものをアピールするといいますか、そういう動きがなければいけないと思うんです。そういう面では、今回のこの戦略等につきましては、ぜひともやはり全国的な観点から、全国を目に置いたような形でやっていただきたいと思うのが一つでございます。

 それからもう一つは、企業等を創出する場合には、長崎県におきましては科経連、科学産業技術経営者連盟等もございますから、ああいう連盟の活用方法等も十分考えられます。これはよその県にないような形で、あれだけ熱心にされておるわけでございますから、私はぜひともそういう面の御活用もしていただきたいと思うようなところでございます。

 このような考え方に立ちまして、どうお考えなのか、御所見をお伺いいたしたいと思うところでございます。



○副議長(末吉光徳君) 商工労働部長。



◎商工労働部長(古川康君) 議員から御指摘ございましたように、これからの企業誘致戦略、そして産業振興といったものは、ひとり長崎県のみならず、全国、または大きく言えば世界をも視野に入れた中で長崎県の産業がどうあるべきかということに着目をしなければならないというふうに考えております。今回、国の方でも緊急雇用対策、そして産業力強化をうたっておりますけれども、私ども長崎県としましても、こういったものを織り込みながら、長崎県としての産業振興、また企業誘致戦略をどうしなければいけないかということについての見直しは当然、必要になるだろうというふうに考えているところでございます。そして、その際には、私ども行政のみならず、今お話のありましたような科経連のような、そういう民間の集まりも含めた官民一体となったような形で産業振興を図っていくことを検討してまいりたいというふうに考えております。



○副議長(末吉光徳君) 川添議員−十三番。



◆十三番(川添亨君) ぜひひとつお願いいたしたいと思うようなところでございます。

 それから、新農業基本法の問題等でございます。

 私は、先ほど申しましたように、都市と農村の共生といいますか、混在といいますか、やはりこの問題というのは日本が新たに挑戦するといいますか、日本が取り組む大きな今後の課題というふうに思っております。勤勉、忍耐、努力とか、いろいろな日本人のいわゆる根本的な精神と言われておりますものは、私はやはり農村地域から生まれてきたし、農村地域に残っておるというふうに思っておるようなところでございます。そういう面からも、やはり農村地域を単なる住まいということではなくて、日本の心を残す、精神を残すというふうなことからいたしましても、都市と農村との共生、混在ということが今まさしく問われておるんじゃないかなというふうに思っております。

 そういう中で、住宅等の建設につきましても、今まではどちらかと申しますと、例えば、四百坪の農家住宅があった、その横に宅地開発が進むとすれば、その宅地開発というのは、極端に言うと、五十坪か三十坪のそういう小さな宅地であるというふうにもあるわけでございます。そういうものが一団地を形成しておりまして、そして既存の農業集落とその地域というのは連帯感がないわけでございます。せっかく鎮守の森があるじゃないか、あるいは伝統行事があるじゃないか。まさしくそれは無関心でございますし、あるいは農村地域はそこで農業をやっておると、駆除をすれば、すぐ、においがするとか、あるいは野菜のあれでも燃やしますとダイオキシンなんかというふうなことで言われるというようなことで、まさしく農業農村というのは今までは都市からの被害者といいますか、そういう面での農業だったというふうに思っておるようなところでございます。これをどういう形で共生、あるいは混在させる中で、日本の伝統文化、精神を残しながら、新しいまちづくりをやっていくかということが私は今回のこの新しい法律の基本精神というふうに思っておりますし、新農業基本法もまさしくそれを目指しておるというふうに思っておるようなところでございます。したがいまして、農村での田園建設等でございますが、この事業等は、まさしく新しい農業基本法を先取りするといいますか、それに従うような、そういう施策というふうにも思っております。

 そういうこと等につきまして、先ほどの話では、県庁も土木サイド等々とも連携を取りながらこれに取り組んでいくという前向きの姿勢を伺ったところでございますけど、改めてもう一度、この点に絞りまして、ひとつ御答弁をお願いいたしたいと思うようなところでございます。



○副議長(末吉光徳君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) 先ほども御答弁申し上げましたように、この優良田園住宅建設計画が認定されました地域にありましては、農林水産省サイドとしても、住環境整備事業を拡充をするということでございますので、その趣旨にのっとりまして、農林部、または土木部等関係部局連携をいたしまして、今後、積極的に取り組むとともに、先ほども申しましたように、事業主体が市町村でございますから、市町村の啓発指導を図ってまいりたいというふうに思っております。



○副議長(末吉光徳君) 川添議員−十三番。



◆十三番(川添亨君) ぜひともこの問題につきましては、全国でも長崎県が第一号となるぐらいの意気込みでひとつ取り組んでいただきたいというふうにも思っておるようなところでございます。

 それから、介護の問題でございます。

 先ほど知事の御答弁にもありましたように、種々見解があることは十分承知もしているようなところでございます。そういう中で、私がどうしてもこの点について触れておきたいと思いますのは、やはり日本の家族制度とヨーロッパの家族制度というのは根本的に違いがあるというふうな、そういう認識を持っておるということでございます。日本というのは、何と申しましても世代間の同居率というのがまだまだ六割近くあるということでございますし、家族が連携を持っていく、あるいは子は親の背を見て育つとか、孫は子よりかわいいとかというふうなこと等でございますし、また、ちょっと古いかもしれませんが、しゅうとに仕えてきたなら順送りという、私はこれは日本の美徳といいますか、日本の家族制度というふうにも思っておるようなところでございます。今回、私もいろいろな状況で各家庭も訪問をさせていただきました。そういうときに、やはりお年寄りの介護を一生懸命に自宅でされておるところがあるわけでございます。そこにぶちあたります。いろいろと話もさせていただきます。私はやはりこういうことこそは残さなくてはいけないというふうな思いがあります。そういう中での介護保険の問題で、家庭介護の問題でございます。すべてこれを取り上げよう、それはいわゆる家族の介護手当につながるからだめじゃないかという意見もございますし、あるいは家族の介護といいますか、女性の負担は全然軽減されないではないかという、そういう意見もあるわけでございますが、私はそんなことじゃなくて、このことにつきましても家庭で、家族で介護するとした場合には、当然、介護の審査認定はしましょう、それからサービス計画はつくりましょう、総費用は出しましょうと、当然、一割の負担金は公的介護の場合はあるわけでございます。そういう中で、家族、身内で介護する場合には、その何割かを保険の対象にするということであれば、別に何ら差し支えないじゃないかと、そういう考え方を持っております。各老人クラブの皆さん方ともこういう話をさせていただきました。そういうときに「皆さん、いろいろな心配もありますけど、こういうことはどう思いますか」と言ったら、ほとんどがやはり賛成なんです。「そうしてください、それが当たり前でしょう。私たちはそういうことで生きてきているんですよ」と。それがやはり私は切実な声というふうに思うわけでございます。そういうものがどうして国の中で認められないのかというふうなことだろうと思います。全国町村会の緊急要望等につきましても、やはりそういう切実な気持ち、そういう地域があるというふうなこと等は十分御認識をしていただきたいと思うようなところでございます。先ほど知事も申されましたので、長崎県の地域の実態に応じたような形でのことは考えてみたいということでございますから、ぜひともお願いいたしたいというふうに思うようなところでございます。

 それから、最後になりますけど、人口問題等につきまして、いろいろなことでるる申し上げさせていただいたところでございます。私は何と申しましても、この問題は最大の課題と思うと同時に、やはり国勢調査の結果というのは現実に来年、出るわけでございます。出た時点であわてても仕方がない。やはり今の時点でそれを真剣に、深刻に受けとめて対応していただきたいというのでございます。私どももそれに向けての精いっぱいの努力もさせていただきたいと思うようなことでございますので、ぜひともひとつ取り組んでいただきたいと思うようなところでございます。よろしくお願いいたします。

 これをもちまして私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。



○副議長(末吉光徳君) 野口議員−十六番。

          〔関連質問〕



◆十六番(野口健司君) それでは、同僚川添議員の大村湾環境対策の質問に関連して、お尋ねをさせていただきたいと思います。

 お二人の部長さんからそれぞれ答弁がございまして、お聞きしておりましたが、やはりこの問題の重きをどれぐらいにとらえるかという基本的なことから考えますと、どうも我々の考え方と先ほどの答弁の内容とでは大きな温度差があるような気がしてならない。私も四年前に県議会に出てまいりまして、事あるたびに、この大村湾の浄化対策については御質問をしてきたけども、全くその答弁の内容そのものが変わっていない。何でかなと、つくづく私はそう思いながら答弁を聞いておりました。県民生活環境部長の答弁の中には、何とか下水道を整備したり、また水質汚濁防止法、長崎県公害防止条例、上乗せ排水規制条例、これらでやっていますよということだけども、しかし、結果的には、環境基準値を上回っている状況、環境基準値を達成していない状況というものが現実あるわけです。ですから、そのことをどれぐらいの重きとしてとらえていくか、こういうことを考えた場合に、現状のままでいいのかなというのはつくづく思います。川添議員の質問の中にも、この問題については、これまでの発想から転換をして、新しい方策、新しい施策をひとつ展開をしなければならないということがございましたけども、私も実は全く同感であります。

 そういう中で、企画部長さんの答弁に移りました。私は一つ残念だったのは、実は、県も新しい視点からこの問題を始めよう、取り組もうとしているんです。それは何かというと、昨年、県が策定をされました科学技術振興ビジョンです。科学技術振興ビジョンの中に、科学技術をもってしてこの大村湾の浄化対策を新しい視点で、新しい論点でひとつ考えてみようということがしっかりうたわれておるんです。あとはその科学技術振興ビジョンにうたってある、その中身をどう具体化するかということでありましょう。そこで、企画部長さんにお尋ねいたします。科学技術というアプローチから、新しい視点から大村湾の浄化対策に今後どういうふうに取り組んでいこうと思われておりますか、お尋ねいたします。



○副議長(末吉光徳君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) 先ほどお答えをいたしました、将来的な課題の認識という中には、私も、今、野口議員が御指摘になった科学技術の振興ビジョンの中にこれがあるというのは承知をいたしております。それを含めてお答えをしたつもりであります。よろしくお願いいたします。



○副議長(末吉光徳君) 野口議員−十六番。



◆十六番(野口健司君) 部長、私もいろいろ大村湾の浄化対策を考えるんです。先ほどおっしゃったように、莫大な予算を使うものはなかなかやっぱり着手できないでしょう。そういうときに科学技術をどう生かしていくか、これは大きな糸口なんです。そこで、本県におきましても平成八年から、県の工業技術センターで、平成八年、平成九年、平成十年、平成十一年、平成十二年、この五カ年で九千五百万円という予算を計上して具体的にこれはもう研究が始まっているんです。しかも、本年はその五カ年間のうちでもう四年目です。あと一年ちょっと待ちますと、その研究成果が出てくる。工業技術センターは全国どこにでもありますが、海洋・環境科という海のことを専門的に研究するセクションを持っているのは実は本県だけなんです。海洋に関する科学技術というものを論点にして取り組んでいるところは本県の工業技術センターだけなんです。ですから、そういったこともしっかりと踏まえていただいて、研究はしました、その研究のために予算も使いました、しかし、それが具現化できない、具体的できないということではなくて、その辺の整合性もじっくりどうかお考えいただいて、新しい視点、論点、そしてこの問題のしっかりとその重きを考えていただいて、どうかこの問題についてはひとつ前進をしていただきますように強く要望して、関連質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。



○副議長(末吉光徳君) 南条議員−四十七番。

          〔関連質問〕



◆四十七番(南条三四郎君) 川添議員の質問に関連いたしまして、今、野口議員からも質問がございました、大村湾の環境対策の、特に津水湾対策ということで御質問をいたしたいと思います。

 と申しますのは、先ほど企画部長の答弁の中で一項にも出てこなかったなという感じがいたしておるわけでございますが、現在、港湾課の方で港湾事業として着工いたしております。恐らくもう三年以上たっているんじゃないかと、かように考えておるところでございますが、久山港の移転については、水上の上まで、見えるところまででき上がっております。このことも一点もないというようなことが一つ、残念に思ったところでございますが、これにあわせまして、県の港湾課の方で港湾事業をやり、その背後地は諌早市が埋め立てをやるというふうなことまで話し合いができてあるはずと私は認識をいたしておるところでございます。その中で、進入道路の問題でございますが、今、西諌早ニュータウンの方から日大の下を通りまして進入道路を計画をいたしております。これは用地買収がほぼ完了したというように認識をいたしておるところでございますが、六、七年前に諌早市から、久山港線という西側から逃げ道の道路をつくっていただきたいという要望をいたし、土木委員会でこれを認定をいたしておるはずでございます。このことについて土木部長にお尋ねいたしますが、この久山港線の道路計画、これはどういうふうにお考えでしょうか、お尋ねをいたしたいと思います。



○副議長(末吉光徳君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 久山港については、確かに補助事業で今、港湾の整備、それから臨港道路等の整備も進めておるところでございます。今は主に臨港道路の方を重点的にやっておりまして、建設資材等の物流埠頭と臨港道路によってこの道路整備をしていこうという状況でございます。



○副議長(末吉光徳君) 南条議員−四十七番。



◆四十七番(南条三四郎君) この進入道路の問題につきまして、用地買収を完了したと私、先ほど申しましたけれども、なぜに西側を急がねばならないかというふうなことを考えますときに、今、貝津大村線という県道がございますけれども、これが恐らく、交通渋滞をするであろうと、現在でさえ東大川まで朝のラッシュ時にはつかえておるという時点でございます。そういうようなことから、これにダンプ、トラックが入りますと、大きくここが交通渋滞をするであろうということから、久山港線という西側に逃げ道の道路をつくってはどうかということで、諌早市も陳情をし、これを県の土木委員会でも認定をしておるはずです。そういうようなことでこの計画について、この進め方をどう考えていらっしゃるかというのをお尋ねをいたしておるところでございます。



○副議長(末吉光徳君) 土木部長。



◎土木部長(佐竹芳郎君) 先ほども言いましたように、確かに県道等の整備ということでございますが、そちらの方もいろいろ検討しておりますが、今は久山港から高速道路を抜けまして西諌早ニュータウンの方、そちらを早く整備しようということで、そちらの方を重点的に整備を進めているのが現状でございます。よろしくお願いいたします。



○議長(林義博君) 浜崎議員−十七番。



◆十七番(浜崎祐一郎君) (拍手)〔登壇〕自由民主党・県民会議の浜崎祐一郎でございます。

 本日の最後の登壇でございますので、もうしばらくおつき合いください。

 まず、地方分権の推進と市町村合併についてでございます。

 本日午前中の八江議員の質問で重複する部分があると思いますけれども、私は私なりの質問をしたいと思いますので、よろしく御答弁をお願い申し上げます。

 全国的に地方に厳しい意見が出されている時代であります。「こんなところに使わない港か」と、「だれも通らない立派な道路がある」とか言われ、地方の公共施設整備が非難の的となりました。しかし、総体的に見て、私は長崎県の現状は必ずしも整備過剰な事業をしているというふうには思っておりません。このような世論の中、公的な資金の枯渇がすべからくこのような地方財政のいいかげんさが招いたかのごとく風評されているような気がいたします。

 市町村合併が進められております。地方の脆弱な財政基盤ではこれから住民サービスが滞っていくとの危惧を強く前面に出されて論議をされております。交付金もこれからどうなっていくかわからないというようなあめとむちの話の中、市町村としては、合併いたし方なしの見解が強くなっております。私は合併は推進すべきであるというふうに思っております。私の住んでいる島原半島は一市十六町もあります。やっぱりちょっと数が多いというのが印象であります。本来は、合併して財政基盤を拡張し、半島全体をかんがみた施策を推進し、施設なども、各市町村につくるのではなく、ある程度、集中し、効率的に有効利用できることが必要ではないかというふうに考えております。

 しかし、例えば、合併してどこかに本庁を置き、各役場が支庁となり、効率よい人員配置を考えていくと、やはりその地域の隅々までは目が届かなくなっていくのではないかというふうな危惧が持たれると思います。同じ長崎県に住みながら、長崎市や佐世保市のような都市部と既にいろんな意味で格差がある我が島原半島であります。その半島の中ですら、また地域格差が生じるのではないかという心配をするのですが、このような心配はないのでしょうか。

 私は地方分権を進める中、市町村の合併問題の一部が相反するものではないかと矛盾を持っております。地方分権とは、御存じのとおりに、中央に集権してしまって住民に使いづらくなってしまった本来身近な行政体が持つべき権限を地方に戻そうとすることであります。これは本来、少数派であり中央と行政サービスの格差がある地方にも、よりよい行政サービスが身近なものとなるようになり、行政サービスが隅々まで迅速に行われるようになることがこれで期待されるわけであります。ところが、一方では、県は、先ほど申し述べましたとおり、市町村の合併を推進されておられます。このことにより地方は財政的には大世帯となりますが、本来、地方分権によりメリットであるはずの、隅々まで行き届いた行政サービスの提供は、地方も小都市化し、一極集中化することにより、やはり目が届かなくなる可能性もあるのではないでしょうか。賛成しておられる地方の方には、どうせ行政サービスなんかはもともと余り期待はしていない、それよりは、むだな税金を使う事業をやめ、市町村を統合し、ぜい肉を取れば、少しでも税金が安くなれば、これで幸いだというふうに思っている方がいらっしゃるようにお見受けします。本当にそのようなことがあり、地域の人のためになるのでしょうか。

 また、現在、広域圏市町村組合、一部事務組合等がありますが、このようなものにもっと権限を与えて、広域的に必要なものは広域的に、きめ細やかに対応すべきものは市町村行政体でやるという方法が、実は、地域住民にとっては使いやすいのではないかと思ったりしておるのであります。

 これらについて知事はどのように御見解をお持ちか、お聞かせください。

 二、長崎県の観光行政についてであります。

 (一)、知事のトップセールスについて。

 金子県政と高田県政との相違点を挙げると、それぞれの分野でいろいろ論議があると思いますが、県民が期待をし、また県民に最も簡単にわかりやすいことといえば、金子知事は若いということに尽きるのではないでしょうか。そんなことは当たり前だと言われるかもしれませんが、この簡単明瞭なことが意外と難しいことであります。

 私は今回、知事のトップセールスについて質問をいたしております。観光県である我が長崎県の観光振興には、長崎県の顔である金子知事が韓国の大統領のように観光セールスをやってこそ、行動力のある若い知事として評価されるのではないかというふうに思っております。高田知事のときにはなかなか言えなかったことでありますが、金子知事ならば、オランダの下院の議長にごあいさつをすることだけではセールスにならないことぐらいは十分に御理解をしていただいているものというふうに思っております。やはり長崎に来てもらいたい人たちのところへ出向き、そこのエージェントや民間企業の方たちに知事みずからセールスをすることが今しかできないことではないでしょうか。二期目からは副知事とか、部長に代行してもらえばよいのですから、「日蘭交流四〇〇周年記念事業」が来年、開催されるわけですので、ぜひ積極的な外交を展開されるようにお願い申し上げます。

 また、知事は今定例会の冒頭説明の折、本県の基幹産業である観光の活性化に向けて全庁的に総合行政として取り組むために、本年四月、知事が本部長となられて「長崎県観光活性化推進本部」を設置されました。平成八年をピークに二年連続して減少を続けている本県観光のゆゆしき状態を打破するために、「長崎県観光活性化行動計画」などを策定されているようですが、にしきの御旗ばかりが前面に出て、いま一つ、内容が洗練されていないような気持ちが否めません。長崎発のチャーター便も月一回の割合で中国や韓国へ飛んでおりますが、長崎県の熱意が相手の方たちにどれくらい伝わっているのか、興味のあるところであります。

 このような状況下、知事みずからが宣伝広告塔の役割を果たされ、トップセールスを展開されることが重要と考えますが、どうでしょうか。

 三、長崎県の高度情報化についてであります。

 (一)、高度情報化の基本的な考え方について。

 高度情報化につきましては、私は前任期のときから常に質問をいたしておりますので、気持ちも新たに、二期目となって、「長崎県が考えておられる高度情報化とは何ぞや」をお聞きいたしたいというふうに思います。

 私は、長崎県の情報基盤の整備は遅々として進んでいないものと実は理解をしておりました。なぜならば、地理的にも物理的にも不便な長崎県に民間の高度情報事業者が参入して情報基盤の整備をするとは全く考えられなかったためであります。しかし、どこにいても長崎県民が一様にサービスを受けられる状態に現在はなっているそうであります。それはまことにすばらしいことであります。これからその先の細かいサービスの差異というものは、それぞれの民間事業者が切磋琢磨してサービスの向上をすればよいことですし、我が長崎県の高度情報化事業は一応の終焉を迎えたと言っても過言ではないというふうに思っております。これからは高度情報化事業は民間に任せるべきではないでしょうか。大体、行政には、このように日々進化が激しい業種にはついていけないのが事実であり、逆に足手まといになる可能性が強いと考えますが、企画部長はどのようにお考えでしょうか。

 四、長崎県の福祉行政について。

 (一)、福祉のまちづくり構想についてであります。

 一九八一年の国連における「完全参加と平等」をテーマとする「国際障害者年」以降、我が国においても、障害のある人々がいかに社会の一員として共生し、地域の中で普通の暮らしができるか、これまでさまざまな分野で検討がなされてまいりました。

 本県においても、このようなまちづくりを目指して、平成九年三月、「長崎県福祉のまちづくり条例」を制定し、平成十年四月から施行しているところであります。今後は、この条例の施行に伴い、県下各地域で施設のバリアフリー化が進められるものと考えております。

 私は前任期の折、福祉の先進国であります北欧を視察に参りました。大変ためになりました。我が国の福祉に十分生かさなければならない点も多々ありました。その中で、日本がまず見習わなければならないことは、高齢者や障害のある方も地域で普通の生活ができ、みずからの意思で自由に行動し、あらゆる分野の活動に参加することができる、障壁のない社会の実現を目指していくということであります。しかも、地域の人たちがそのことを肌で感じ、理解して協力し合うことが必要であり、行政としては、どこまでそれを手助けできるかだと思っております。

 そこで、県として、どのように福祉のまちづくりを進めていこうとしておられるのか、お尋ね申し上げます。

 (二)、介護保険制度に対する取り組みでございます。

 これも本日、八江議員の方からも質問がございましたが、重複するかもしれませんけども、私も質問させていただきます。

 十月からの要介護認定開始を間近に控え、介護保険への関心は高まっており、最近の世論調査におきましても、来年四月の制度導入を「知っている」と答えた人は八五%と高い比率になっております。しかしながら、制度の仕組みは「全く知らない」と「余り知らない」とが合わせて五七%と過半数を占め、制度の内容が「よくわからない」との声も少なくはありません。また、国や都道府県などによる説明や広報活動について、九〇%が「十分ではない」との結果が出ております。高齢者の人間としての尊厳と幸せを全うできるよう社会的な連帯によって高齢者の介護を支えるという介護保険制度の理念から考えますと、若年世代を含む国民すべての十分な理解と合意が必要ではないでしょうか。

 そこで、県として、来年の制度実施に向け、制度の周知、広報をどのように図っていくのか、お伺いいたしたいというふうに思います。

 五、農林水産業の振興についてでございます。

 (一)、合併の推進について。

 私は今議会、先ほども申しましたが、合併問題を中心にお聞きしているような気がいたしますので、ここでも合併についてお聞きいたしたいというふうに思います。

 農林水産業の中で、それぞれの各種主要団体の合併推進を図られておりますが、現状はどのようになっているのか、お聞かせ願いたいというふうに思います。さきの市町村合併の問題のときにも、県が一方的にあめとむちで推し進める安易な合併の危険性はないのかと心配しておりますというような質問の趣旨でありましたが、それぞれこの問題に関しても各部長の方に、農林水産業の各種団体の合併について御答弁をよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。

 (二)、島原半島の農業基盤の整備についてであります。

 島原半島の農業は長崎県を代表する農業であると実は、私は自負しております。しかし、どうも基盤整備の状況はままならないのではないかというふうに思うわけであります。優秀な農業経営者がたくさんいる我が島原半島で、なぜ畑総などの基盤整備は遅々として進まないのでしょうか。しかし、後継者の育成の観点では、どうしても現状維持ではなく、未来に向け、基盤整備の推進が大変重要であると考えますが、農林部長はどのようにお考えでしょうか。

 (三)、有明海における栽培漁業の推進であります。

 平成二年十一月に始まった雲仙岳の噴火以来、国や県の災害復旧工事等々で有明海の漁場も徐々に回復の兆しが見え始めております。平成八年度に制定されました「がまだす計画」によっていろいろな施策が行われ、特に、有明海の魚種を放流する事業は地元の漁民から大変感謝をされております。御存じのとおり、有明海は、福岡、佐賀、熊本、長崎の四県に囲まれた閉鎖的な漁場であり、海域であります。四県のそれぞれの漁民が相互に入り合った操業をいたしております。しかし、このような共同漁場において何も問題がなく互いに操業できているばかりではありません。特に、近年のように魚がとりにくくなってきていると、特に大変であります。しかも、雲仙岳の噴火災害ばかりか、諫早湾の干拓事業の影響も叫ばれている本県の有明海沿岸漁業者において、他県に比べて魚のとれる漁場が減ってきているのが現状であり、栽培漁業の推進が最も重要な課題ではないかというふうに思っている次第でございます。

 我が県単独の種苗放流事業のほか、回遊する魚介類の資源を維持・増大する種苗の四県合同の共同放流事業や、資源の適正管理をするための行政間の話し合いを密に行って、お互いに少ない資源を管理していくことが大事であります。このような話し合いは現在どのように進められているものか、お教えください。

 また、今後の有明海の栽培漁業に対して、どのように進められていこうというふうにお考えか、部長にお聞きいたします。

 六、文化・スポーツの振興について。

 (一)、施設整備と人材育成について。

 原の辻遺跡等々、長崎県の史跡の整備が着々と進められております。しかし、長崎県にはまだ発掘されていない手つかずの史跡も多数残っているように思われます。これから大変楽しみであります。このような中、長崎県の発掘にかかわっている人たちは、考古学の宝庫であり、他国との文化の交流を突きとめる糸口である我が長崎県の純然たる考古学の専門の職員の方は何名ほどいらっしゃるのでしょうか。

 また、高齢化となり、地方文化の継承が困難な時期にきております。各地で継承者の育成など頑張っておられる地域もあられるとは思いますが、大体は熱心な指導者がおらず、継承する者もつくれず、もはや過去の遺物となって消えかかっている伝統文化がたくさんあることが現状ではないでしょうか。このような地域でしか残せないような伝承の技術や文化を長崎県はどのように守ろうとしていらっしゃるのか。

 また、「平成十五年度全国高等学校総合体育大会」の本県開催が決定し、来年のプロ野球オールスターゲームの第三戦が「ビッグNスタジアム」で開催されるなど、スポーツ振興がメジロ押しであります。しかし、我が県のスポーツの実力は、よりよい資質を生かせず、他県に人材を持っていかれているという現状もあるのを御存じでしょうか。教育は人であります。我が県の人材育成のプログラムがどのようになっているものか、長崎県によりよい指導者が育たないのはどういうことなのか。地域にはよい指導者がいるにもかかわらず、その人たちを確保し、育成するプログラムがあるのか。例えば、教員免許状がなくても登用できるようなシステムがあるのか。高校総体が開催されるわけですから、当然、施設の充実整備を図られていくわけであります。建物はつくればすぐ利用できて簡単でありますが、人材育成には多くの日数がかかり、また結果を出すことも容易ではありません。

 長崎県の歴史を深く掘り下げて解明していきたいと考える殊勝な若者も希有であり、また伝統文化を伝える人たちも高齢化などで数少なくなってきております。優秀な資質を持った人たちが長崎県に残り、これがまた人材を生み、長崎県の宝となるのではないかというふうに私は考えますが、我が県のこのような人材育成、人材確保についての考え方を教育長にお聞きいたします。

 壇上からの質問は以上で終わりますが、答弁によりましては自席から質問させていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕浜崎議員の御質問にお答えいたします。

 住民に身近な行政を目指す地方分権が進められる中で、市町村合併は、住民と行政との距離が遠くなり、行政サービスの低下や合併市町村間の格差が生じるのではないかというお尋ねでありますが、地方分権は、住民に身近な行政をできる限り住民に身近な地方公共団体の権限と責任により行おうとするものであり、より豊かで個性のあるまちづくりや行政を実現しようとするものであります。地方分権が本格化しますと、各地方公共団体の行政能力や職員の政策形成能力の格差が地方公共団体の格差となってあらわれてくることが予想されます。したがいまして、分権の時代に対応した行政体制の整備が特に小規模な市町村において避けられない課題となってきており、その有効な方策の一つが市町村合併であると考えております。

 議員御指摘のとおり、合併によりまして、住民に対し、きめ細かな行政サービスができなくなるのではないか、あるいは合併市町村の中で格差が生じるのではないかとの懸念があることは承知しておりますが、合併によりまして市町村の行財政基盤がより強化され、小規模な市町村では設置が困難な福祉や環境政策などを担当する専門の組織を置くことができたり、従来、十分に確保できなかった保健婦や建築技師などの専門職員の配置が可能となり、高度なサービスが提供できるようになるなど住民福祉の向上を図ることができるものと考えております。

 いずれにいたしましても、市町村合併は地域住民にとって重要な事柄でありますので、議員御指摘の点も踏まえまして、関係市町村において十分検討する必要があると考えております。

 次に、知事のトップセールスについてでございますが、私も議員の意見に同感であります。努めて知事になりましてからもトップセールスをやってきたつもりでございますが、それがまだ議員にはおわかりになっていないようでありますので、(発言する者あり)私の方からも一応お話をさせていただきます。

 昨年の十月には、村山前議長を初め、県議会、経済界からなるアメリカの西海岸経済交流ミッションの団長として渡米しまして、当地において、米国企業とのビジネス提携のためのセミナーの開催もやりました。国際観光船の誘致活動もやってまいりました。また、昨年十一月の県ソウル事務所開設五周年を記念したソウル特別市訪問の際は、記念行事にあわせまして、本県の観光とエアポートセールスを実施するとともに、また今年の一月、上海に行った際にも、中国からの日本への観光旅行解禁という話がありましたので、中国において観光エージェントを五社集めまして、約一時間半にわたりまして長崎を精いっぱい宣伝してまいりました。そのほか、国内においても、バレイショや水産物の大阪や東京におけるPR事業にも関係者の皆さん方と積極的に参加をしております。こういった取り組みがあったからというわけではございませんが、久々の大型企業誘致として、先般、(株)ソニー・エンタテインメントの諫早中核団地への立地が決定いたしましたし、特に、プロ野球オールスターゲームが来年七月、本県で開催されるということは、これは黙っていて決まったわけじゃないんです。(発言する者あり)約一年かかって運動した結果、しかも、それほどの県費を使わなくて、あれだけのイベントができるわけでございますので、精いっぱい頑張っておることについては御理解をいただきたい次第でございます。

 また、観光活性化の問題につきまして、かけ声ばかりじゃないかということでございますが、実は、今、推進本部をつくりまして、これからやろうとしているわけですから、それはできてすぐというわけにはいきませんので、そこら辺はちょっと見守っていただきたいということと、実際言って、言うならば、日蘭交流四〇〇周年記念事業の問題でも、このまま何もしないでおったら長崎県の観光は沈んでしまうと、何かイベントをやることによって県全体の盛り上げをつくることによって観光客の誘客をしなければいかぬし、従来の長崎県をどう売り込んでいくかということを考えたときに、せっかく日蘭交流四〇〇周年記念事業があるから、これを生かして最大限に長崎県を売り込み、そして新たな観光客を誘客しようということの一つの努力をしているわけでございますから、その点についてはぜひぜひ深い御理解をいただきたい次第でございます。

 次に、福祉のまちづくりをどのように進めていこうかというお尋ねでございますが、福祉のまちづくりにつきましては、障害のある人や高齢者などの方々が安全で快適に暮らせるような豊かな地域社会の実現を目指しまして、ノーマライゼーションとバリアフリーを基本理念とする「長崎県福祉のまちづくり条例」を制定しまして、平成十年四月から施行しているところであります。本条例の施行に伴いましては、病院や百貨店などの特定生活関連施設に該当する施設の新築等に当たりましては、条例で定めた「整備基準」を遵守するとともに、事前の届け出が必要であり、県、市町村が一体となって届出書の審査、指導等を行い、条例の実効性の確保に努めているところでございます。

 次に、福祉のまちづくりを推進するためには、県民各位の理解と協力が不可欠であることから、今年度においても、シンポジウムや県民に向けてのハンドブックの作成などの啓発・普及を積極的に実施することといたしております。

 さらに、既存の公共施設のバリアフリー化については、歩道の段差解消、車いす用トイレ、エレベーター等を整備するとともに、民間の施設に対する貸し付け等も実施いたしております。

 今後とも、関係部局との連携を密にするとともに、福祉のまちづくりに対する県民の皆様方の一層の理解と協力を得ながら、すべての人にやさしいまちづくりを推進してまいりたいと考えております。

 残余の質問につきましては関係部長より答弁をさせていただきます。



○議長(林義博君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) 高度情報化の考え方をというお話でございます。

 本県の高度情報化については、県民の生活向上、産業の活性化、行政サービスの向上といった観点から、地域の情報化や行政の情報化が重要な課題であると認識をいたしております。また、具体的な推進のためには、情報通信基盤整備、情報関係の人材育成、公的な情報通信利活用システムの開発といったハード、ソフト両面からの推進が大切であると考えております。

 ただ、今、議員御指摘のとおり、特にこの情報通信基盤の整備につきましては、最近の急激な技術革新や民間ベースでの基盤整備の状況から、民間と行政との役割分担が必要であると考えております。したがって、県におきましては、移動通信用鉄塔施設整備事業や民放テレビ難視聴解消事業などに取り組んできたところでございます。当面は、人材育成や公的な情報通信利活用システムの開発に重点的に取り組んでまいりたいと考えております。

 情報化関係の人材育成につきましては、第三セクターである長崎ソフトウエアセンターなどにおいて、研修事業の充実や新産業育成のための助成等を行っており、また公的な通信利活用システムの開発につきましては、特に、医療を中心とした遠隔医療、あるいは複数の学校間をインターネットで結ぶなど、国のモデル事業の積極的な導入により開発、普及に取り組んでいるところでございます。

 なお、県内の高度情報化については、今後とも、県内の民間企業、あるいは大学などとも十分協議をしながら取り組んでまいりたいと思います。



○議長(林義博君) 福祉保健部長。



◎福祉保健部長(永石征彦君) 介護保険制度に対する取り組み、制度の周知、広報についてのお尋ねでございますが、介護保険制度は、国民の共同連帯の理念に基づき、社会全体で介護を支え、必要な費用を公平に負担する制度であることから、制度創設の趣旨及び内容について、幅広く情報提供を行い、制度に対する理解を十分に得ることが極めて重要であり、引き続き、その周知徹底に努めてまいりたいと存じます。

 今年度は、特に、十月からの要介護認定開始と、平成十二年四月の制度施行開始の二つの節目に合わせ、全世帯配布の県広報誌や新聞広告、テレビスポットなどによる広報を行ってまいります。市町村では、住民に身近な広報誌などにより広報を実施してきたところでありますが、さらに積極的に取り組むよう指導してまいりたいと思います。

 また、圏域ごとに、専門家を講師とする県主催の介護保険制度セミナーを開催するとともに、町村会等の協力を得て、昨年に引き続き、介護保険をテーマとする市町村長トップセミナーを計画しております。

 さらに、インターネットを利用した指定事業者情報の公開などにより、利用者の介護サービス選択の際に必要な情報を幅広く提供することといたしております。



○議長(林義博君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) 現在、農協の広域合併の進捗状況はどうなっているのかとのお尋ねでございますが、農協の合併につきましては、平成九年十一月に開催されましたJA長崎県大会におきまして、「新農協合併構想」を平成十二年度末までに完遂することが決議をされ、現在の県内三十一農協を七ブロック、七農協に統合する広域合併が進められているところでございます。このうち、現在、合併が完了しておりますのは壱岐、対馬の二地区でございますが、他の五地区におきましても合併についての協議、検討が進められているところであります。そのうち、西彼・長崎地区では、西彼中央の三町にわたる四農協が本年四月一日に、「ことのうみ農業協同組合」として新しく発足をし、さらに地区全体の合併に向けた協議が行われておるところでございます。

 また、県央地区の二市七町にわたる五農協におきましても、来年四月の合併に向けて、現在、具体的な協議が進められております。

 南高・島原地区の一市十六町にわたる十一農協におきましては、平成十三年四月の合併を目指して「合併推進協議会」を近く発足することとし、調整が進められているところでございます。

 また、県北、五島の二地区の合併につきましても、農協合併研究会等の中で検討が行われております。

 県といたしましては、農協中央会を初め、関係団体と連携をいたしまして、「新農協合併構想」の実現に向けて努力してまいりたいと存じております。

 次に、島原半島における基盤整備をどのように進めていくのかとのお尋ねでございますが、島原半島地域における基盤整備につきましては、畑地の整備促進を図る「担い手畑地帯総合整備事業」を「がまだす計画」の重点プロジェクトとして位置づけておりまして、十地区、八百八十七ヘクタールの整備が計画をされ、これにつきましては着実に実績を上げつつございます。

 また、農道網の整備につきましては、基幹農道としての広域農道が平成十二年度には全線開通の見込みでございます。この広域農道に結びますアクセス農道は、県営事業や団体営事業によりまして整備をしてまいりたいと考えております。

 さらに、生活環境基盤の整備につきましては、農業集落排水事業の早期着工を目指して啓発活動に取り組んでおります。

 今後とも、御指摘のありました後継者の確保を初め、農業の持続的発展を図るため、生産、生活環境基盤の整備は重要でございまして、地元市、町、関係機関等と連携を図りながら積極的に推進を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 水産部長。



◎水産部長(徳島惇君) 漁協合併の推進状況についてお答えいたします。

 漁業協同組合の合併は、水産行政の重要課題の一つであり、計画的に推進を図っております。

 水産業の振興を図るには、漁村の中核であります漁協の強い指導力と実践力が何よりも不可欠でございます。

 また、信用事業の面からも、早期是正措置制度の導入、情報開示の徹底、ペイオフの実施等、金融機関としての自己責任体制の強化並びに経営の健全性確保がこれまで以上に強く求められており、漁協経営の安定と基盤強化が喫緊の課題となっております。

 県では、「第七次漁協合併計画基本方針」に基づき、系統団体、市町村と一体となりまして、平成十二年度をめどに、一市町村一漁協を目指し、積極的に取り組んでいるところでございます。

 合併に当たりましては、漁協間の財務格差が大きな阻害要因でありますが、平成六年度に創設いたしました「財団法人長崎県漁協合併推進基金制度」の活用等により、その是正を図りつつ、合併を推進しております。その結果、平成八年度から今日までに、百四十二漁協が百十四漁協となりました。

 今後とも、漁業者の合併に対する意識の啓発、高揚を図り、漁協の自主的な取り組みを基本に、関係団体と連携を密にして、強力に推進してまいりたいと考えております。

 次に、有明海における栽培漁業の推進に関連いたしまして、関係四県による共同放流事業の経過と今後の取り組みについてお答えいたします。

 有明海の栽培漁業の推進につきましては、雲仙岳災害対策基金による種苗放流事業や、有明海栽培漁業推進基金の造成に取り組んでいるところでございます。

 議員御指摘のとおり、有明海は、四県漁業者が入り合って操業する共通の漁場であり、栽培漁業をより効果的に推進するためには、関係四県が共通の認識を持ち、緊密な連携を図りながら実施する必要がございます。

 有明海における共同放流事業につきましては、三県知事サミットや四県水産主務部長会等の協議を経て、実施する方向でまとまりまして、平成六年度から、国の補助事業を導入いたしまして、四県共同でクルマエビを対象とした基礎調査事業に着手し、平成八年度までに、有明海から橘湾に至るクルマエビの分布、移動や産卵生態等が明らかとなりました。さらに、平成九年度からは、クルマエビの四県共同放流に向けた効果的な放流手法の開発調査を進めているところであります。

 今後は、漁業者代表等を交えた四県推進体制の確立と共同放流事業の制度化に向けて国へ要望するとともに、クルマエビと同様に、他の魚種につきましても共同放流の実現に向けて努力してまいる所存でございます。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) 文化・スポーツの振興について、いろいろな御指摘を通しながら、人材の確保、育成に努めるべきではないかという御意見でございました。

 各地域に営々として伝承しております文化、要するに地域文化、これを後世につないでいくことは非常に大事なことだと認識をいたしますし、全く議員の御意見と同感でございます。そういう趣旨で地域文化の保存、伝承や、スポーツの振興を図るために、優秀な指導者、あるいは人材を確保していく、あるいは育成をしていくということは大変大事なことだという認識を持っております。

 県教育委員会では、文化、スポーツの分野、あるいは関係施設等に必要な専門職員を配置をするというようなことで、そういう考え方を具体化をいたしておりますし、その任用に当たりましては、学芸員でありますとか、文化財保護を担当いたします職員、あるいはスポーツの分野では、優秀な実績を持ちます体育教員等につきましては、特別な採用方法を講じまして人材の確保を図るというようなことをやっておりますし、長期的な業務見通しに基づく計画的な任用を図ることによって優秀な人材の確保に今、努めているところでございます。

 今後、さらに、そういったことにあわせまして、学校、あるいは教育施設並びに教育庁本庁間との交流等も幅広く行いながら、あるいは民間にありますそういう方々をいろんな場に活用していくといいますか、例えば、無免許でも学校の非常勤講師として指導する立場にもできますし、そういういろいろな方法も講じながら、専門的な能力を高めながら、人材の確保に努め、スポーツの振興、文化の伝承という大きなテーマに取り組んでまいりたいと思います。

 以上でございます。



○議長(林義博君) 浜崎議員−十七番。



◆十七番(浜崎祐一郎君) ありがとうございます。

 まず、知事の方より、今までのトップセールスの内容をるる御説明いただきまして、私の認識が少なかったのかなというふうに思っておりますが、私も四年間、県議をやらせていただきまして、二期目に入っているわけでありますが、私も若い議員でありますので、地元に帰りますと、この四年間の成果を地元で、何をしているのかと、よく言われます。私もそのときに、自分のやっていることを地域の人にわかってもらうのはなかなか難しいなと。そのときに私はいつも思うんですが、言い訳をするよりは、また次、頑張ろうかというふうな気持ちでおりますので、より一層頑張っていただければというふうに思います。(発言する者あり)

 地方分権の推進、市町村合併でありますが、先ほど知事から御説明ありました中にもちょっとあったんですけれども、今、島原半島の場合は、介護保険関係は広域圏、一市十六町でという形で進められているというふうにお聞きいたします。私、先ほどの壇上からの質問でも申しましたとおりに、できることは一部事務組合、広域圏等々でやっていって、それでもすべからくはできないというところで、市町村合併が出てくるんじゃないかなというふうに思っているわけであります。私も、先ほど申し述べましたとおりに、市町村合併推進でございますので、反対はいたしておりません。ただ、議論を進めていく中で、順番としては、そちらが先じゃないかなと、どっちかというと、「交付金がどうなるかわからないよ」というような話の中で進められているようなことも多々お聞きいたしますので、市町村が住民サービスをいかにうまくやっていくか、その上で、財政基盤をどうやってつくっていくかということをまず第一に議論されながら、そういう中で、広域圏でできるものは広域圏でやっていって、市町村でできるものは市町村でやっていって、それでもできない部分はやっぱり合併しないと難しいですよという話を進めていくべきではないかなというふうに思っておりますので、そこら辺の所見をもう一度、お聞かせ願えればというふうに思います。

 それと、高度情報化の件でありますが、私も四年間、高度情報化について質問させていただいておりました。その中では、先ほども言いましたけれども、要するに、基盤整備が遅々として進まないと、そういうことで言ったわけでありますけれども、今回、この一般質問をする中で、企画部の関係の方とお話をする中で、やはり出てくる話というのは、県の方が基盤整備をする段ではないと、もう既に基盤整備はでき上がっておると、その中で民間と競合しながら県がやるべきなのか、もしくは、県と申しますか、例えば、第三セクターのメディアセンターを通じてやるべきなのかということの議論に今なっている。私もメディアセンターにインターネットをつないでおりますし、メディアセンターの中でつくっておりましたインターネットの協議会も実はもう解散をいたしました。そういう中で、これは県が第三セクターでつくっているそういうものがだんだん本当の純粋な民間に移行してきているものじゃないかなと。もともとメディアセンター自体はキャプテンのシステムから始まったというふうにお聞きいたしておりますので、ここら辺が潮どきなんじゃないかと実は思ったものですから、そういう意味で質問させていただきましたので、その点について御返答いただければというふうに思います。



○議長(林義博君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) トップセールスの件につきましては激励と受けとめておきますので、私もどちらかというと自己PRが下手なものですから、これから努めて自分がやったことについては自己PRをしながら、県民の皆さん方に理解いただくように努力をしていきたいというふうに思っております。

 それから、地方分権の問題を含めての町村合併ですが、言うならば、広域的にやれるものから先にやっていけばいいんじゃないかという議員の御意見ですが、そういう形のものがやれるなら、もう既にいつからやってきているわけなんです。ところが、正直申し上げて、確かに今回の介護保険制度の場合は一町だけでは物理的に難しくなったから、結果的には広域的なことでやらざるを得ないという形ができ上がってきたと、しかし、これからの時代を考えていったときに、果たして人口二千、三千でいろんな住民サービスというものに対応していくことができるかどうか。特に、地方分権というのは、権限また財政的な面も県にすべてといかないけども、ある程度はこれからどんどん国から県に委譲されてくると思うんです。当然、委譲されてきたら、我々はそれを市町村にやる必要があるわけなんです。県で受けとめて、県でとめておっては、何のための地方分権かということになるわけですから、やっぱり我々としても極力、市町村に分権をして、市町村でできるものについては市町村でやっていただくと、地域住民の意見を聞きながら、地域住民の立場に立ったいろんなことをやっていただくためには、それが一番ベターだというふうに私は思っております。そういうふうなことになったときに、果たして、それだけの人口規模の人たちでやっていけるかどうか。問題は、要するに、それに要する行政のスタッフなんです。人口二千、千で議会があり、しかも行政がある、そういう形がこれからもずっと許されていくかというと、私は恐らく、難しいだろうと思います。例えば、今回の国の財政的な措置の見方を見ておりましても、今までは、どちらかというと、普通交付税というのは人口が少ないほどに割高になるので、国としてはできるだけ補正をしておったんです。ところが、平成十年度から、三費目においては、人口四千未満にかかる割り増しについては廃止されております。恐らく、国はそういった形をこれからやってくるだろうと思います。そして、例えば、私たちの町でも、昭和三十五、六年ごろにでき上がった町なんです。人口は大体北松、それから五島、離島を含めたそういった地域というのは半分ぐらい減っています。そうすると、人口が従来大体一万だった町が五、六千になっていると思います。そういうことを考えていくと、私は必ずしも島原一市十六町が合併しろなんていう考えは毛頭持っておりません。それは地域は地域のいろんなお互いの長年の歴史というものがありますから、だから、適正規模というのは自治省だって五段階を出しているわけなんですから、そういう中で、これからの新しい行政に対するニーズが多様化する中で、どう対応していくかということについて、適正規模はどうかということは地域でよく考えながらやっていくべきだということであって、別に強制的にやろうという考え方はございません。何も私は強制的にやっているわけじゃないんです。自主的にやらなきゃならぬ。しかし、自主的にやらなきゃいかぬけど、なかなかそれではメリット、デメリット、また必要性というのはよくわからない、だから県としてもいろんなことについてお手伝いをしながら一緒にやっていきましょうということですから。

 ただ、いずれ地方分権が進んで、地方の行政の仕組みのあり方というのは変わってくることは間違いないと思うんです。変わってきてから取り組むのと、変わる前に取り組むのでは、私はやっぱり十分前からやっていった方が即対応できるんじゃないかというふうに思っておりますので、そういう意味で、これからも町村合併というものについては極力進めていきたいけども、強制はしない。これはあくまでも地域住民の皆さん方の総意ですから、だから我々はお手伝いをしながらそういう形でやっていきたいというふうに思いますので、その点については御理解をいただきたいと思います。



○議長(林義博君) 企画部長。



◎企画部長(川端一夫君) メディアセンターのお尋ねでございますが、議員御指摘のとおり、昭和六十一年に三セクとしてメディアセンターが発足をいたしまして、主として最初はインターネットの前身としてキャプテンを主力にやってきたのは御了承のとおりでございます。その後、インターネットが普及をしてまいった関係で、インターネットの接続事業とか、ホームページの作成、そういったものも含めて事業を展開してきた。そういう中で、キャプテンを廃止をして現在に至っていると、こういうことでございますが、主質問の中で議員御指摘のように、今、民間の、特にNTTのOCNというのが急速に全国に普及をしてまいりまして、県内でも、平成十二年度で大瀬戸地区、上対馬地区の二カ所を終えると、大体同一料金エリアですべてがネットできると、そういう状況下になってまいりましたし、現在三セクでやっております事業の競争相手が既に県内の民間事業所の中で三十八社も競合している。そういう中で生きていくというのはなかなか厳しい状況にあるのは御指摘のとおりであります。

 そういう中で、この間、役員会があったわけですが、役員会の中で、ひとつ経営のあり方について早急に検討をしようということに相なりました。そういうことで、今、議員御指摘のような問題点も含めまして、その中で私どもも入って早急に結論を得たいと、そういうふうに思っております。



○議長(林義博君) 浜崎議員−十七番。



◆十七番(浜崎祐一郎君) ありがとうございます。

 知事の再度の御説明は私もよくわかっております。私も、申し述べましたとおりに、合併は賛成でございます。ただ、知事の説明の中にもございましたので、多くは申しませんけれども、今、現状として、やはりそれぞれのケース・バイ・ケースで論議を重ねなければいけないという現状があるんじゃないか。今、知事が説明をされました、三千人規模の、私も話を聞きますと、当然合併しなければいけないところもありますでしょうし、そうでないところもある。私が申しておるのは、いろんなパターンがあるのを、当然、県の方は認識されておりますけれども、市町村の方に行きますと、「市町村はそういうふうなことで合併が推進されているんですよ」という話には余りなっていないような気がします。県が認識をして、それを市町村の方に「合併を推進してください」という話をした場合には、県の中では、いろんなファクター、要因を考えられて合併を推進されていると思うんですが、受ける側の市町村からすると、「もう合併せぬといかぬ。財政的に難しいんだろうな」というような話で、私は説明を受けることが多いものですから、そういうことで短絡的に、一つ合併をすると、「すべて市町村合併していきましょうよ」と。例えば、六千人規模が合併すると、長崎県の各地域の六千人規模は全部合併しなければいけない。あそこも合併した、こっちも合併しよう、あっちも合併しようというふうな短絡的なことではないんじゃないかなと。先ほど知事が説明されましたので、その部分は重々私も理解しております。先ほど申しましたとおりに、合併は推進していかなければいけないというふうに思っておりますが、やはりそういうところは現場サイドの方で、そういうちゃんとした説明をされながら、市町村長がその説明を住民にできるような進め方をしていただきたいというふうに思います。

 それと、企画部長のメディアセンターのお話でございますが、私も当初、メディアセンターを長崎県がセクターでつくっているということで、これは非常に珍しいケースでもありますし、競合するというよりは、先行投資をしながら、これで長崎県の民間業者の方を引っ張っていくという形で推進していっていただきたいというふうなことで四年間、前任期のときには一生懸命、一般質問なり委員会なりで啓蒙してきたというふうに思うわけでございますけれども、至って現在になって、話を聞きますと、先ほど申しましたとおりに、民間の方が非常に先に進んできてしまっているという現状があるわけであります。ここにいらっしゃる議員の皆様は、私が質問をすると、多分、インターネットだろうというふうに認識はされていらっしゃると思いますけれども、当初の答弁が、インターネットじゃないところの、例えば難視聴地域、そういう事業も当然、高度情報化の事業として進めていっていただかなければいけませんけれども、大体今、高度情報化とこういう話をしますと、インターネットとか、メールどうとかこうとか、OCNの話も出ましたが、そういう話になってくると思います。そういう観点では、先ほど企画部長から説明いただきましたとおりに、このセクターをもっと前に進めるか、どうするかというのは早急に判断をしていただきたい。個人的なことで申しますと、私もそこにアドレスを持っておりますので料金を払っております。民間と競合すると非常に厳しい。県議会議員でありますので、当然セクターを使った方がいいなと思って使っておりますけれども、なくなればなくなったで民間のプロバイダーを使った方が非常にサービスがいいというのは本当のことでございます。それが現状でありますので、そこら辺も認識をしていただいて検討いただきたいというふうに思います。

 もう一点、教育長に、先ほど教育長の方から人材の登用については説明がございました。そういう臨機応変な部分をつくっていただいているのは、多分、今に限らず、前々からあるんじゃないかというふうに思っております。私が今回、質問をいたしましたのは、そういう例えば教員免状を持たない、もしくは大枠でスポーツの優秀な指導者を入れるというようなことは必要であると思いますが、制度的に、やはりその確立したものをつくるべきじゃないかなというふうに思っているわけであります。多分、現時点では、例えば、考古学に興味がある人がなろうと思っても、単独に考古学で学芸員になるというのは難しいんじゃないか。まず学校の先生になって、図書館なり文化施設に出向するという形が大半じゃないかなというふうに思ったわけでありますので、最初の質問のときに、原の辻遺跡の発掘の関係の方は何名ぐらいいらっしゃいますかという話をしましたね。だから、そこら辺でちょっとお聞きしたかったんですけれども、そういう意味で、制度的にできないものかというのをお聞きしたいというふうに思います。



○議長(林義博君) 教育長。



◎教育長(木村道夫君) まず、スポーツの優秀な指導者を確保する制度は去年から始めたものでございます。高校、中学校の教員として採用するに当たりまして、全国的なレベル、要するに、非常に優秀な実績を残した者については、いわゆる筆記試験を免除するというような形で特別な選考方法をとっております。

 それから、学芸員の問題でございますけれども、これは学芸員というのは資格職でございますので、学校に配置するということではなくて、基本的には、博物館業務に従事する職員として採用するわけであります。御案内のとおりに、博物館においても、あるいは図書館等におきましても、職員定数というのがございまして、今、優秀な職員がそこにいるから、それじゃ、すぐほしいということで採用できるかというと、なかなかそこら辺が難しいところでございます。先ほども申し上げましたように、長期的な業務計画、あるいは人事の推移を見ながら採用していく、任用していくという段取りになると思います。したがいまして、私どもとしても、ほしい人材がそこにいるけれども、今はどうしても採用ができないというようなことがあるわけでございまして、そこら辺は非常に切ないといいますか、歯がゆい思いをいたすところであります。

 できるだけ優秀な人材を確保していくというのは当然のことでありますので、そういう制度の最大の運用を図りながら努力をしていきたいと思います。



○議長(林義博君) 浜崎議員−十七番。



◆十七番(浜崎祐一郎君) ありがとうございます。

 今、教育長の話を聞きながら思ったんですが、午前中に、萩原議員の質問に、埋蔵文化財センターの設置というのがありましたね。今、話を聞きますと、やはりそういうセンターとか、施設をつくれば、そこに人員が、学芸員なんかが必要になってくる。だから、施設がまずあって、それに対して人材を確保していかなきゃいけないというようなことなのかなというふうに思ったわけなんですが、例えば、現在、原の辻遺跡でやっていますね。そういう施設に学芸員さんが今いらっしゃいますけど、その人数で適正なのか。今、その施設に対する人数なんかが決められているというふうなことを言われましたので、私はそこの制度を、本来的に言うと、枠をもっと広げた方が、実際問題、ちょっと私が耳にしたところでは、学芸員以外の仕事で入られている、その方たちは教職員の免許をまず取られてから、そこに配置をされるというようなこともお聞きしたんです。もともと学芸員をやりたいということで入る枠がないので、とりあえず、その間、学校の先生をしながら、「何年か待ってください。上が抜ければ入れますよ」というようなことに実際、今なっているんじゃないかと実は思っておりますので、そこら辺も考えた制度の見直しをしていただければと、これは要望にとどめておきますので、よろしくお願い申し上げます。

 ありがとうございました。



○議長(林義博君) 関連質問に入ります。野口議員−十六番。

          〔関連質問〕



◆十六番(野口健司君) それでは、浜崎議員の、福祉のまちづくり構想について、この質問につきまして関連してお尋ねをいたします。

 先ほど、この質問に対して知事の方からも答弁がございまして、本県におきましては、「長崎県福祉のまちづくり条例」というのをつくりまして、昨年の四月一日からこの条例を施行をいたしております。大変時宜を得た条例であると高く評価をいたしておりますし、その実効性につきましても大きく期待をいたしておるところであります。この条例の制定に関しまして、当時、私は県議会の厚生委員会に所属をいたしまして、るる議論をした経過がございます。

 そういった非常に期待の高い条例ではありますが、ただ一点、これに関しては私、篤とそれを重要なものと思いまして委員会でも議論した点がある。それは何かといいますと、公民館なんです。いわゆる町内公民館、自治公民館、これのバリアフリー化をどう積極的に推進していくかという議論。実は、これも知事の答弁にありましたけども、特定生活関連施設、いわゆる条例の対象内とするその施設に公民館は残念ながら含まれていない。これもなかなか難しい議論をしたんですけども、公民館そのものは特定生活関連施設、いわゆる条例の対象にはできなかった。それについては私もいいんです。それでいいというふうな判断になりますけども、何せ公民館は長崎県内に二千七百カ所。しかも御承知のとおり、公民館というのは地域の皆様方、またはお体の不自由な方、もしくは高齢者の方にとっても、まさに一番身近な施設でありまして、二千七百カ所というこの公民館という施設をとにかく何とかバリアフリー化できないものかということの議論が厚生委員会でもあったわけです。

 そして、結果的には、県御当局も大変なそういった議論の中での結果に重きを置いていただきまして、公民館のバリアフリー化、いわゆる改修ですね、スロープをつけたり、手すりをつけたり、身障者用のトイレをつくったり、既存の公民館をバリアフリー化の目的のために改修する場合には、県としても少しぐらいの財政支援をいたしましょうということで、今年度の新規事業でこれは始まっている。ですから、厚生委員会の議論を非常に重きに受けとめていただいての新規事業ということでありましたから、私もその点についても大変うれしい。ただ問題は、そういった決定を踏まえて地元の方にお話しますと、「それは改修だけじゃ、なかなか野口君、だめばいと。どうせだったら公民館を建設する折に、当初からそういった制度を県の方としてもつくってくれ」、こういう声が非常に大きいんです。

 そこで、もう時間もありませんので、お尋ねをいたしますけども、公民館という施設、このバリアフリー化について、まず基本的にどうお考えなのか、これが第一点。

 もう一点は、今申し上げました、改修の補助という制度はでき上がったけども、改修ではなくて、公民館を新規につくるときから何かしら県の財政的支援ができないものか。

 この二点についてお考えをお聞きをしておきたいというふうに思います。



○議長(林義博君) 福祉保健部長。



◎福祉保健部長(永石征彦君) 議員はこの条例ができるときから携わっておられたということで、私は新米で、そこらあたりを勉強しておりませんで申しわけございませんが、特定関連施設というものを大分議論をしていただいて指定をしていただいたのではなかろうかというふうに思っておるわけですが、一般的には、議員がおっしゃるように、公民館も入れていただいた方がよかったんじゃないかというふうには思っておりますが、何せ条例はできたばかりでございまして、昨年の議論からしまして、改修ならということで、当面、第一歩を踏み出した時点でございますので、今年、いきなり新規までというわけにはすぐはまいりませんので、検討を今後させていただければというふうに思っております。



○議長(林義博君) 本日の会議は、これにて終了いたします。

 明日は、定刻より本会議を開き、一般質問を続行いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

     −− 午後三時四十二分散会 −−