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平成11年  2月 定例会(第1回) 03月01日−03号




平成11年  2月 定例会(第1回) − 03月01日−03号









平成11年  2月 定例会(第1回)



   平成十一年第一回定例会議事日程 第八日目(平一一・三・一)

 一、開議

 二、県政一般に対する質問

 三、散会

平成十一年三月一日(月曜日)

   出席議員(五十一名)

        一番  松島世佳君

        三番  大川美津男君

        四番  松尾 等君

        五番  萩原康雄君

        六番  杉 徹也君

        七番  橋本希俊君

        八番  松尾忠幸君

        九番  高倉洋一君

       一〇番  吉川 豊君

       一一番  橋村松太郎君

       一二番  野口健司君

       一三番  浜崎祐一郎君

       一四番  馬込 彰君

       一五番  中山 功君

       一六番  田中愛国君

       一七番  西川忠彦君

       一八番  野本三雄君

       一九番  川越孝洋君

       二〇番  川村 力君

       二一番  森 信也君

       二二番  前田富雄君

       二三番  平田賢次郎君

       二四番  林田 悧君

       二五番  朝長則男君

       二六番  三好徳明君

       二七番  佐藤 了君

       二八番  西津 覚君

       二九番  奥村愼太郎君

       三〇番  八江利春君

       三一番  末永美喜君

       三二番  田口一信君

       三三番  大石 保君

       三四番  中田晋介君

       三五番  広川 豊君

       三六番  宮崎角治君

       三七番  本多繁希君

       三八番  園田圭介君

       三九番  松田正民君

       四〇番  田中廣太郎君

       四一番  北村誠吾君

       四二番  末吉光徳君

       四三番  谷川弥一君

       四四番  池原 泉君

       四五番  南条三四郎君

       四六番  吉永和男君

       四七番  石本順之助君

       四八番  林 義博君

       四九番  加藤寛治君

       五〇番  吉住重行君

       五一番  古藤恒彦君

       五二番  村山一正君

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   欠席議員(一名)

        二番  松元義隆君

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   説明のため出席した者

       知事       金子原二郎君

       副知事      清浦義廣君

       副知事      澤井英一君

       出納長      宮崎政宣君

       総務部長     森脇晴記君

       企画部長     溝添一紀君

       生活環境部長   田中敏寛君

       福祉保健部長   塩塚吉朗君

       商工労働部長   水谷 正君

       水産部長     木村道夫君

       農林部長     白浜重晴君

       土木部長     梶 太郎君

       交通局長     前田信行君

       雲仙岳災害

                川端一夫君

       復興担当理事

       長崎都心再開発

                勝本 豊君

       担当理事

       教育委員会

                桟 熊獅君

       委員長

       教育長      出口啓二郎君

       教育次長     山崎滋夫君

       監査委員     中川 忠君

       監査事務局長   浦川 勝君

       人事委員会

                栗原賢太郎君

       委員長

       人事委員会

                三浦正秀君

       事務局長

       公安委員会

                田中圭介君

       委員長

       警察本部長    森  喬君

       警務部長     岩田 彰君

       地方労働委員

                木下浩之君

       会事務局長

       選挙管理委員

                原田 薫君

       会委員

       選挙管理委員

                南里雅彦君

       会書記長

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   事務局職員出席者

       局長       水上啓一君

       次長兼

                米倉元治君

       総務課長

       議事調査課長   吉田岩水君

       議事調査課

                立花正文君

       企画監

       議事調査課

                内田喜久君

       課長補佐

       議事調査課

                本田哲朗君

       係長

       主事       永野清士君

       主事       山下尚信君

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           −−午前十時零分開議−−



○議長(村山一正君) おはようございます。

 ただいまから本日の会議を開きます。

 これより、二月二十六日に引き続き一般質問を行います。宮崎議員−三十六番。



◆三十六番(宮崎角治君) (拍手)〔登壇〕改革21、佐世保市選出・公明党の宮崎角治でございます。

 光陰矢のごとしと申しますが、五十四年前、原爆の直接被爆者の私が大衆とともに市、県、国政と懸命に戦った三十数年、空白もありましたが、大半の四期十六年を県政に携わってまいりました。古今たぐいのない詩聖杜甫は、「人生七十古来稀」に因むと申していますが、本員も古希を迎え、議員を卒業いたします。

 本日が最後の質問となりますが、百五十万県民に、直接、間接、なかんずく地域住民の不安の的となっているあまたの事例から抽出して、調査なくして発言なしのモットーどおりに、現地踏査をもとに、ここに意見を交え、具体的に提言、または提唱をしてまいります。金子知事を初め、県当局の対応策を県民の納得いく誠意ある答弁を求めて質問に移ります。

 質問通告のとおり、第一項に県保有地問題、第二項に公有財産の効率的運用、第三項に過疎地域活性化、第四項に教育問題等々について、質問に入りたいと存じます。

 第一に、県保有地の問題についてであります。

 対馬支庁上県総合庁舎敷地譲渡を五十九年の長きにわたり移転登記されていなかった問題でありますが、去る一月二十一日の毎日新聞によると、県総務学事課の話として、「本来あるべき姿ではないのはわかっているが、事情が複雑で解決は難しい。返還訴訟を起こされても時効が成立している」と掲載されています。事実、民法の取得時効の百六十二条の第一項によれば、二十年が経過すると時効であると明記されています。

 この問題は、昭和十五年に地元の土地共有管理組合「米農会」の会員八十二名が、当時の佐須奈警察署の移転建て替えのため、七百四平方メートルを譲渡したが、未登記のまま四十年後の一九八二年に県警本部から県に移管され、総合庁舎が建てられた時点でも譲渡者の大半は死亡、行方不明などで登記できなかったとのことであります。当時の関係者が、県にも譲渡者にもいないための時効でありましょうが、県のお役に立てばと譲渡した人たちの善意、真心を踏みにじる行為と県民に思われても仕方がない。これが個人の土地であれば、何十年も登記しないという非常識はまかり通らないと考えられるが、法で時効とあれば、手の打ちようはないということであります。

 そこで、まずこの未登記の問題に対する知事の所見を伺います。

 次に、問題は、このほかに七千四百三十二筆が未登記と聞くが、ちまたでは、「県は登記関係をきちんとせんもんね」とささやかれていることを知事は御存じでしょうか。県民の税金で取得した県民のための不動産を、時効取得できるからとの安易な考えで、きちんと登記することまでしなかった。放置しているとなれば、その姿勢は、県行政担当者の職務怠慢と言わざるを得ません。金子知事、この七千四百三十二筆の未登記問題をどう処理されるのか、「開かれた県政」をキャッチフレーズとする知事の明快な今後の対応策をしかと承っておきたい所存であります。

 第二に、公有財産の効率的運用についてであります。

 昭和五十四年三月、五年間の歳月をかけて完成した西彼杵郡脇岬港フェリー施設の件についてお尋ねいたします。

 この施設は、何と三億二千五百万円を投じ県工事で完成したのでありますが、その後の維持費として、通常点検費が毎年三十万円、修理費など過去四回で、一回当たり二百万から六百万円を投じて、年間一、二回運航し、百名程度の実績を上げてきたと仄聞するのでありますが、今後、定期就航に結びつく期待も薄く、当初の鹿児島県阿久根港との関係も状況の変化もあり、今後の対応について確たる成果があがるのかどうか、明快な所信を伺いたいのであります。

 第三に、過疎地域活性化への県の対応についてであります。

 大正の詩人室生犀星、「ふるさとは遠きにありて思うもの」という有名な一説を残しました。私のふるさと千々石町、遠きにありて思うふるさとは、雲煙はるか果てしなく広がる橘湾、碧き波寄せる白砂青松の海辺、紫にかすむ雲仙の山々、その山すそにたたずむ千々石は、日本最古の地理書『肥前風土記』に「高来の郷の西北にあるところに土歯の池あり」として、古くから歴史に記され、豊かな自然と文化と歴史の薫りに包まれた、古きよき日本のふるさと、そのままの町であります。

 雲仙岳を源とする豊かな水の恵みは、平成六年の大規模な渇水被害の折にも枯れることなく、平成六年七月三十日から約四十日間、長崎市に日量二万トン、総量二百五十万トン、佐世保には日量百九トン、総量四千三百六十トンの水を、渇水に苦しむ長崎、佐世保両市民に送り続けてきました。運命共同体の立場から送水していただいたと聞き、ふるさとの皆様の温かい御厚意に深く感謝するものであります。

 さて、この千々石町も昨年は町政七十周年を迎え、記念式典が盛大に行われました。ふるさとの振興に多大のお力添えをいただいていることに対し、知事初め、県当局に改めて御礼を申し上げますとともに、今後とも変わらぬ御支援をお願いするものであります。

 知事は、「誇りと愛着のもてる住みよい長崎県づくり」を目指しておられるが、そのためには県下の各市町村がそれぞれの特色を生かし、生き生きと活力あるふるさとづくりを進めていくことが大切であるし、また、県もそれを力強く支援していく必要があると思うのであります。

 今、本員が最も気になるのは、千々石町を初め、過疎市町村にとって重大な影響がある、「過疎地域活性化特別措置法」の問題であります。昨年の第三回定例県議会において、「過疎地域活性化のための新立法措置に関する意見書」を議決し、県議会としても過疎地域活性化のための新たな立法措置を強く要望していますが、いよいよ現行過疎法の期限切れを十一年度末に控え、現在の情勢と今後の県の対応についてお聞かせ願いたいのであります。

 なかんずく、過疎地域活性化特別措置法の法的な要件としては、一つは人口要件であり、二つ目は財政力要件等と相まって、本県の該当市町村数は何と四十五団体、二市四十二町一村、まさに県下の六割が過疎市町村であります。この法により、過疎債の充当や国庫補助の特例や、県による代行制度、人口減によって地域の活性化が低下している過疎市町村の振興にとっては、不可欠の重要な財源となっていることを考えれば、真剣に取り組み、国への接点が強く望まれるところであります。ゆえに、その対応をしかとお尋ねしたい所存であります。

 第四に、教育問題についてお尋ねします。

 まず、NIE教育実践校の拡大策についてであります。

 NIEとは、ニュースペーパー・イン・エデュケーションの略で、学習などの教育現場で新聞を生きた教材として積極的に活用することを目的とした、新聞界と教育界の共同活動のことで、国内では一九八九年に教育界と新聞界が協力して取り組み、一九九八年度には小・中・高で合計二百九十六校が実施中であり、児童生徒約七万二千人が実施中と仄聞しております。我が長崎県では、桜町小学校、長崎中学校、北陽台高校が指定を受けて、着々と成果を上げているのは、実践報告書からしかとうかがえるのであります。

 実践校の担当教諭の自発能動的な努力の実績として、情報源として活用、読解力の向上、中学校では知識の吸収だけではなく、自分を表現する力を養うことができた、生徒も教師も自分の個性や特性を生かしながら相互に学習することができた。また、高校では、社会現象を知ることができ、関心度も高くなった。また、知識が増え、視野が広がったという実績評価、また、教科書と実社会をつなぐかけ橋になること大であると評する学識経験者もあります。

 さらに、事実を通して平和・環境・人権といった問題を考えれば、深く印象に残るという識者の声は、教育県長崎にとって大いなる示唆であると本員は受けとめますが、今後の事業推進と拡大への方途について、教育委員会委員長及び教育長に答弁を願いたい所存であります。

 次に、単位制高校の進展についてであります。

 本員は、平成五年第二回定例会文教委員会で、単位制高校を長崎市にも設置すべきではないかと提案した、その後、本会議などでも本員や同僚議員からも数回提案や要望がありました。

 御案内のとおり、平成五年四月に、県立佐世保中央高校に併設された単位制高校から国公立大学の入試合格者を初めとして、数々の実績を上げてきたことは御承知のとおりであります。この実績をもとに、平成八年第一回定例県議会では、「大胆な提案だが、単位制高校を県立女子短大跡地に設置し、佐世保方式をこの長崎市でも開校されてはいかがか」と提案いたしました。予算案が県議会で可決されたら、二〇〇〇年からの開学も可能という朗報であります。これはまさに二十一世紀への時代の趨勢にこたえた県当局の英知であると高く評価するものであります。

 そこで、本員は次の二点について質問いたします。

 第一は、新年度予算案の決定によって、いつから、どのように、どの所管で進められるのか、構想をお示しいただきたい。

 第二は、県立佐世保中央高校内の単位制高校には、希望者が多く、学級数も増え、現在、十名近くが下宿・アパートから通学していると聞きます。現在、県内八つの県立高校には寄宿舎が設置されておりますが、この単位制高校に寄宿舎を建設される構想はないかどうかということが第一点であります。

 また、全国の事例として、関心度の高い群馬県立尾瀬高等学校では、ハートフルホーム方式として、自宅から通学困難な県内他地域や県外の生徒に対しては、寮をつくらず、学校近くでの民間ホームステイ方式をとり、里親的立場で生徒の成長を見守り、部屋代、指導費を県が負担、食費等は本人負担となっていると聞いております。

 金子知事は県勢発展の基盤は人づくりにあるという思いで、「人づくり日本一の長崎県づくり」を県政の重要な柱として掲げられております。また、出口教育長は、「教育は人づくりを通して未来をつくり出す営みである」と申されておりますが、人づくり日本一の県づくり実現の第一歩として、一考を要する大事なことだと思いますので、県としての所信を伺いたいのであります。

 本席から高うございますけれども、この長きにわたって不肖宮崎、陰に陽に知事初め、三役、関係部長さん、そして幹部の皆様方、なかんずく先輩同僚議員の皆様方が党派を越えて、陰に陽に側面から私に温かいアドバイスを賜ったことを感謝し、本壇からの質問といたします。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(村山一正君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕宮崎議員の御質問にお答えする前に、宮崎議員におかれましては、先ほど今期限りで御勇退するというお話がございましたが、私といたしましては、ちょうど昭和五十年四月に、長崎市から県議会議員に一緒に当選いたし、これまで国会を通して大変いろんな面でいろいろとお世話になった次第でございます。

 特に、宮崎議員におかれましては、通算四期十六年にわたりまして、長崎県のために大変御活躍をいただいております。本当に県議会におきましても、総合開発特別委員会の委員長などを歴任され、かつては教壇に立たれた御経験から、教育問題については人一倍精通しておられ、特に、本日も御質問があっておりました単位制高校の設置に関しては、まことに熱心に取り組みをいただいてきたところでございます。

 今日までのいろいろな県政に対する御指導、御指摘に対して、心から厚くお礼を申し上げる次第でございます。

 今後、議員におかれましては、ますます御健勝、御多幸をお祈り申し上げ、御勇退なされた後も長崎県の発展のために何かと御指導いただければ幸いと存ずる次第でございます。本当に御苦労さまでございました。

 それでは、質問にお答えさせていただきます。

 議員御指摘の対馬支庁上県総合庁舎敷地の一部が長期にわたり未登記となっていることに関してのお尋ねでありますが、議員御指摘のとおり、対馬支庁上県総合庁舎敷地の一部が未登記であります。当該敷地は、昭和十五年六月に、当時の佐須奈警察署の建て替えに当たり、県が土地三筆の七百四平方メートルを寄付受納したものであります。その後、警察署の移転建設に伴い、昭和五十七年九月に、警察本部から知事部局に所管換えを行い、当該敷地に現在の庁舎が建設され今日に至っているという経過であります。

 当時、当該土地三筆のうち総面積の約半分の個人所有地一筆については、登記の手続が完了し、当然のことながら、残りの米農会の二筆についても登記の手続を進めたと考えられますが、会員八十二名の共有地であることから、相続人の所在が把握できなかったこと等の事情により、移転登記の手続ができなかったのではないかと推測されるところであります。

 このような経過の中で、米農会は、昭和六十二年ごろから「当該二筆の土地の所有権はもともと米農会にある」との主張をされており、その後、この所有権の問題に関して、米農会との協議を進めてきたところでありますが、決着するまでには至っておりません。県としては、これからも米農会との協議を重ねながら、解決に向けた取り組みに努めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、県有財産について時効取得できるからとの考えで登記できるものまで放置しているのではないか、また、七千四百三十二筆の未登記問題の今後の対応策についてお尋ねでございますが、県有財産の未登記については、財産管理上の重要な課題として全庁的に取り組んでおり、登記の促進に努めているところであります。

 議員御指摘の時効による取得については、登記までに至らず、結果的に時効完成時期が到来することはあっても、業務を進める上で時効による解決を念頭に置いて未登記のまま放置しているというようなことはございません。

 また、平成九年度末現在で七千四百三十二筆の未登記については、難易度別の整理分類を行い、これに基づいて効率的な登記促進を図るとともに、各事務所等に登記嘱託職員を配置し、さらに登記の専門家である公共嘱託登記協会を活用するなどの対策により解消促進に努めております。

 なお、未登記の大部分を有する土木部では、平成九年度から基本的に未登記となるおそれのある土地については、契約をしないという方針を立てて未登記の発生を防止しております。

 今後とも登記の促進については、新たな未登記の発生の防止に努めるとともに、未登記財産関係者との協議を粘り強く継続するなど、未登記の解消に一層努力してまいりたいと存じます。

 次に、現行過疎法の期限切れを来年度末に控え、現在の情勢と今後の県の対応についてお尋ねでありますが、これまでの過疎法が議員提案であったことから、新たな過疎対策をめぐる国会及び各党の動きを注視していく必要があります。

 現在、国におきましては、今後の過疎対策のあり方について検討が進められており、今年の春をめどに中間報告を取りまとめる予定と聞いております。

 一方、本県においては、議員お説のとおり、昨年の第三回定例県議会で、「過疎地域活性化のための新立法措置に関する意見書」を議決していただき、またすべての過疎市町村議会でも同様の趣旨の意見書が議決されているところであります。

 また、昨年十一月四日には、県、県議会、県過疎地域活性化協議会の主催で、「新過疎法制定長崎県促進大会」を都道府県単独では全国に先駆けて開催し、県民一丸となって新法制定に向けた機運の醸成を図るとともに、国に対しても県内過疎地域の実情等を訴え、新法の制定を強く要望したところであります。

 さらに、昨年十二月には、今後の新たな過疎対策のあり方について、県としての意見を取りまとめ、政府関係機関等に対して報告したところであります。今後とも国等の動向を見守りながら新法の制定による過疎対策の充実強化に向け、関係方面に対し引き続き要望等を行ってまいりたいと存じます。

 次に、脇岬港の施設の利用についてお尋ねでございますが、脇岬港のフェリー施設は、昭和四十六年度、長崎県と鹿児島県を結ぶ観光ルート開発のため計画され、昭和四十九年度から昭和五十三年度の五カ年間で、マイナス五・五メートル岸壁百二十五メートルを事業費二億四千万円で、フェリー可動橋一基を事業費一億一千万円で整備しました。その間、フェリー就航に向け、昭和五十年に町公社、県内の交通会社等で九州カーフェリー株式会社が設立されましたが、オイルショックや人件費等の高騰により採算上就航がなされませんでした。その後、県、関係者とフェリー就航に向けて鋭意努力を続け、昭和六十一年フェリー就航実現に向けた旅客船の臨時就航がなされ、ほぼ毎年二回程度運航されています。また平成元年には、海運会社から不定期航路の開設申請が出され、平成三年に開設されています。さらに、海運会社からフェリー運航計画が出されましたが、実現に至っておりません。

 なお、現在、当該施設では、年間一万トンから七万トンの建設資材等が取り扱われ、有効に活用されております。フェリー可動橋につきましては、今後のフェリー利用に備え、年間平均百万円余りで維持管理をしております。

 脇岬港のある長崎半島では、主要地方道長崎野母港線の国道昇格、野母崎の県亜熱帯植物園の整備など、経済社会情勢が変化してきており、県といたしましては、フェリー就航の実現性を見極め、さらには他航路への移設も含めて施設活用のあり方を検討してまいりたいと考えております。

 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○議長(村山一正君) 教育委員会委員長。



◎教育委員会委員長(桟熊獅君) NIE教育実践校の今後の事業推進についてお尋ねでございます。

 新聞は、私ども大人にとって社会的な生活を営む上で大切な情報源であり、情報をどう受けとめ判断するかは、また大変重要な問題でありますが、児童生徒にとっても同様であり、最新の情報を得ることのできる最も身近な教材、これが新聞であると考えております。また、新聞を教材として活用する意義は、お説のとおり多々あろうかと思いますが、私は児童生徒が新聞からの情報をもとに世の中の動きに目を向けることは、将来を担う人材の育成を図る上からも大きな意義があることと考えております。

 さらに、若い世代の活字離れが憂慮されている中にありまして、児童生徒を活字文化の豊かさに目を開かせ、生涯にわたって新聞に親しむ態度を培う上でも大きな役割を果たすものと考えております。

 このように、新聞を学校教育の中で生きた教材として活用していくことは大切なことだと認識しており、今後、NIE教育事業の推進と拡大について努力してまいりたいと存じます。



○議長(村山一正君) 教育長。



◎教育長(出口啓二郎君) NIE教育実践校の拡大について、教育長はどう考えているかという御質問でございます。

 議員御指摘のとおり、NIEは、一、今日のあふれる情報の中で、児童生徒が自分に必要な情報を主体的に選択・活用できるようになること。二、世の中の動きや社会で問題になっている事柄に関心を持ち、身近な問題として考える態度を育てること。三、活字に慣れさせることで言葉の力を自然に身につけるとともに、生涯にわたって新聞に親しむ態度を培うことができることなど、他の教材では得がたい利点があります。

 現在、本県では、NIE実践校として小・中・高各一校の三校が「日本新聞教育文化財団NIE委員会」の指定を受け、それぞれ多様な実践が進められ、大きな成果を上げております。

 県教育委員会といたしましては、昨年十一月四日に開催されました「NIE長崎県連絡会」主催の「生きる力をはぐくむNIEセミナー」におきまして、後援・協力をするとともに、教員研修の一環として二百名を超える公立学校教員が参加をし、県下全域にNIEを広げる機運を醸成することができました。今後とも県内の日刊紙六社と通信社二社で組織する「NIE長崎県連絡会」と連携を取りながら、NIE実践校の拡大を図るとともに、教育における新聞のさまざまな活用について指導をしてまいりたいと考えております。

 次に、県南単位制高校の進展で、県南地区単位制高校の開校は、いつから、どのように、どの所管で進められ、どのような構想かというお尋ねでございます。

 県立女子短期大学跡地に開設を予定しております県南地区単位制高校につきましては、定時制の昼間部と夜間部、通信制課程を有する新設校として、平成十二年四月開校を目途に整備を図ってまいりたいと考えております。これまで賜りました御指導に対し、改めてお礼を申し上げたいと存じます。

 教育委員会としては、新年度早々にも高校施設として活用を予定している財産について、総務部から所管転換を受け、校舎の内部改修等を進めてまいりたいと存じます。

 また、四月当初から数名の専任職員を配置し、教育方針の設定や教育課程の編成、校名の決定などの諸準備も行ってまいりたいと考えております。

 単位制高校に寄宿舎を設置する構想はないかとのお尋ねでございます。

 佐世保中央高校については、平成九年度までに校舎改築を終え、平成十年度は体育館を建設し、平成十一年度にはグラウンド等の環境整備を行う予定にしております。

 寄宿舎の整備につきましては、経常的な運営費を入寮者負担としているため、恒常的に一定人数を最少でも二十名程度を確保する必要がありますが、現在、佐世保中央高校で下宿・アパート等に入居している生徒は七名であり、寄宿舎を設置しても運営していくことが困難であると考えております。今しばらくは生徒の動向を見守ってまいりたいと存じます。

 次に、群馬県立尾瀬高校のハートフルホーム方式による寄宿制度についての所信のお尋ねでございます。

 議員御指摘の群馬県立尾瀬高校において実施されております「ハートフルホーム方式」は、自宅からの通学が困難な生徒を対象とした一部県費助成のホームステイによる寄宿制度と認識しております。この制度発足の背景としては、一、全国でも珍しい自然環境科を設置しており、他県からの入学希望者も多いこと。二、山間部にあり、通学が不便なこと。三、地元の協力体制が整っていることなどの事情もあると聞いておりますが、学校や地域の特色を生かしたユニークな制度で、今後の寄宿舎整備にかわる一つの方策として、大変貴重な御提言であると存じます。今後、県下全域を募集対象とする他校の生徒との均衡や財源問題等、検討を要する課題もございますので、さらに研究を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(村山一正君) 三十六番。



◆三十六番(宮崎角治君) それぞれ御答弁いただきまして、感謝いたします。

 前段の問題につきまして、知事より協会をつくって、そしてさらに、契約困難な場合には、その用地の問題については一応契約しないと、こういった答弁がございましたが、具体的に七千四百三十二筆の未登記の問題は、恐らく六割から七割ぐらいが土木部の所管じゃないかという感じがするわけでございますが、土木部長、全国的にそういった協会をつくって、さらに問題の解決のためにかなりの成果を上げている実例が日本全国にあるわけでありますが、先ほど知事がおっしゃった協会というのと、その実践的な解決への方途なりというものを土木部長がしかとやっていただきたい所存でございます。

 それから、二つ目に、ドイツに行ったことがあるんですが、ドイツはこういった登記のいろいろな問題につきましては、実態を審査をしております。我が国は何かというと、形式審査というのが大体日本の登記事務所のいろんな方向じゃないか。実態を見て、調査なくして発言なし。あるいは現地に行って、それを精査をして、それをもとにして計画ができるような体制でいかないとだめですと。もう皆さん方は大先輩ですから、この次は孫、孫の次は曾孫、その次は玄孫、その次は大孫、その次が本孫、こういった六親等という日本の戸籍の中から考えれば、例えば、アメリカや外国や、あるいは県外ということになったら、大変に難易度が高いということもわかるわけでありますが、こういった協会をもとにして、より解決への方途について土木部長が考えていらっしゃれば、ぜひひとつお願いしたい。

 三つ目、この問題が解決しなければ、進まなければ、毎年の決算審査特別委員会というのは、何年も何十年も続いてこの問題は山積している、またか、またか。また委員長が報告をしなければならない、そういったていたらくは余り好ましくない。

 四つ目、フェリーの問題につきましては、行ってごらんなさい。私は阿久根まで行ってきたんですよ。幹部の皆さん方、阿久根まで行きましたか、あそこは木材港なんですよ。何もそんなことを考えてるんじゃない。長崎だけ観光目的にしてつくったと言うけども、鹿児島なんかは、実はこの問題があったればこそ、あの国道昇格というのもあったはずであります。そこで今問題になってきているのが、対馬、壱岐、博多でいう大川海運といういろんな問題が、フェリーの建設に今進んでいる。では、その可動橋は売却の可能性も何もないのか、その辺についての所見を四点、しかと答弁を願いたいと思います。



○議長(村山一正君) 土木部長。



◎土木部長(梶太郎君) ただいま議員から公共嘱託登記協会を活用しながら未登記を減らすように努力しているというふうなことに対しまして、その効果はどのようになっているかということでございますけれども、私どもといたしましても、県の公有財産取扱規則にございますように、公有財産を取得したときは速やかに登記の手続をしなければならないということで、先ほど知事が答弁されましたような、いろんな方法によりまして、未登記のまま用地取得をするということがないように努力をしているところでございます。

 先ほどの公共嘱託登記協会を活用してどのような効果が上がっているかということでございますけれども、これはなかなかいろんな問題がありまして、難しい状況でございますが、とりあえず現在の成果でございますが、平成九年度につきましては、そういった協会を活用いたしまして七件ほどのいろんな調査をしていただいたりしまして、未登記の防止に役立てております。

 しかし、いろんな未登記の問題につきましては、特に共有地等につきましては、何百人、何千人という相続の方がおられることもありまして、理論的には登記ができることになるわけでございますけれども、現実には相続される方が行方不明であったり、また、場合によっては外国の国籍を持っておられて、さらに行方不明であるというふうな場合もあったり、また相続人の中で争いがあったり、また境界が不明であるというふうなことがありまして、その中の相続人の一人でも御承諾がもらえなければ登記ができないということもございまして、未登記の問題については現実的には難しい問題があるということを御理解願いたいと思います。

 その中で、先ほど申しましたような、協会などを活用しまして、少しでも未登記の問題を解消するように我々としては努力しているということでございます。



○議長(村山一正君) 三十六番。



◆三十六番(宮崎角治君) フェリーの方はどうですか、可動橋。これからの主要な方途を、施設の問題については、これから非常に検討をして進めるという答弁があったから、具体的にどういうことをしているのかという、フェリー、可動橋。可動橋について売るんですか。



○議長(村山一正君) 土木部長。



◎土木部長(梶太郎君) 脇岬港のフェリーの可動橋の問題でございますけれども、これも確かに今ずっと使われないまま、私どもとしては維持管理をしてきておるわけでございます。このことにつきましては、先ほども知事から答弁がございましたように、野母崎の県亜熱帯植物園等が整備されてきているというふうなこともございまして、長崎半島のいろんな情勢も変わってきておりますので、そういったことでフェリーの就航計画が今後本当に断念すべきなのかどうか、そういったことも見極めながら可動橋についても、今後どうするか考えていきたいと考えておりますし、また、他航路へ可動橋を移転して使うということも考えられますので、こういったことも含めて今後検討していきたいということでございます。



○議長(村山一正君) 三十六番。



◆三十六番(宮崎角治君) 非常にハイペースじゃなくて、スローモーションでやる。遅きに失した。機を見て敏でいかなければならない。本員も昭和四十二年から議員として務めさせていただきましたけれども、やはり政治は手づくりであるのかなという感じがしました。また、決意すれば結果が備わるということを感じました。また、政治家は実績こそ最大の生命であるということを感じました。

 どうか、御在職中にと言えば何でしょうけども、今、方向づけはありありとわかりましたが、ぜひこの問題についての対処策を今日から本当に真剣に取り組んでいただきたいことを強く要望いたします。私も野に帰りましたら、じっとその眼光紙背に徹するあなたの目を見て、そしていろいろとこれからまた後輩たちのすばらしい力に託したいという気持ちでいっぱいであります。

 以上をもちまして、私の質問を終わりたいと思います。



○議長(村山一正君) 八番。

           〔関連質問〕



◆八番(松尾忠幸君) ただいまの同僚宮崎議員の教育問題に関連いたしまして、県南地区単位制高校については、柔軟で多様的な履修形態を有する中等教育の学校の実現を図る目的で県立佐世保中央高等学校ができまして、今後、新たに長崎県立女子短期大学跡地に平成十二年四月に設置されるということになっております。これにつきましては、関係皆様には開設に伴う努力に対し敬意を表したいと思うわけであります。

 そこで、この開設に伴いまして、新年度予算でも今回予算を計上されているところでありますが、施設の内部改修に向けてのそれぞれの準備を進めていると聞き及んでおります。そこで何点か、基本的な考え方につきましてお尋ねをしたいと思います。

 この開設の構想の中で、一、開設時の課程、規模。二、教育活動の特色につきまして、県立佐世保中央高等学校との違いはあるのか、ないのか。三、教職員の配置計画につきまして、現在、県立長崎西校の通信課程の教職員の方々、あるいは長崎市立長崎高等学校の教職員の方々、これはそっくり来年度開設される県南単位制高等学校に併設していくという考えなのかどうか、この点をお聞きをしておきたいと思います。



○議長(村山一正君) 教育長。



◎教育長(出口啓二郎君) 県立短大跡地に県南の単位制高校を開設したいということで今議会に予算をお願いいたしておりますが、これが御承認いただきますと、私どもは平成十二年四月一日開設を目途に諸準備を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 先ほども申し上げましたように、専任の職員を数名配置いたしまして、これから校名はどうするのか、教育内容のカリキュラムはどうするのか、また校歌・校旗につきましても、今後検討をいたしたいというふうに考えておるところでございます。

 また、校名につきましては、一応公募ということも念頭に置きながら対応したいというふうに考えております。

 それから形態でございますが、一応私どもが考えておりますのは、昼間と夜間の定時制、それと現在長崎西校で行っております通信制をあわせた学校にいたしたいということでございます。ただ、長崎市に市立の定時制高校がありますので、もし長崎県が単位制高校を開設する場合には、市の定時制高校を移管したいという要望も承っておりますので、今後これらにつきましても市と協議を進めてまいりたいというふうに考えております。

 それと教職員の配置はどうなるのかというお尋ねでございますが、市立定時制高校、長崎西校で展開されております通信制の教員につきましては、当然単位制高校になってきますと、そちらの方に配置をするということになろうかと思いますが、平成十二年四月一日開設ということを視野に入れながら、平成十一年四月一日の人事異動から既にそれらも視野に入れながら人事を行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 それから、入試の方法等につきましては、まだ今から一年間かけて検討してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(村山一正君) 八番。



◆八番(松尾忠幸君) 単位制高等学校につきましては、全国で初めて自己申告制による傾斜配点方式ということで、ユニークな、全国で珍しいやり方であるということでございまして、今後、長崎でも来年四月一日、相当数の方々が応募されると考えられますが、今後、しっかりこの取り組みをお願いしたいと要望しておきます。

 以上です。



○議長(村山一正君) 六番。

           〔関連質問〕



◆六番(杉徹也君) 脇岬のフェリーのことと、単位制高校の二点について関連質問をいたします。

 まず、脇岬のフェリーの問題でございますけれども、先ほど宮崎議員のお尋ねの中で、知事からフェリー運航会社の申請がされておるけれども、実現に至っていないと、こういう御答弁がございましたけれども、どういう状況なのか、なぜそれが実現に至らないのか、当然このようなことは施設に対してあってしかるべきと思いますが、そういう状況がわかって可能性に期待をしているわけでございますが、いかがでしょうか。



○議長(村山一正君) 企画部長。



◎企画部長(溝添一紀君) お答え不足かもしれませんが、一九六一年にそういう計画がございました。その後、ほとんど運航されておりません。年二回ほど不定期便。これは修学旅行対策で入っておりましたが、その後は実績はほとんど上がっておりません。今、知事が申し上げました、平成三年に不定期航路の開設の申請があり、年二回程度の実績があったということでありまして、その後、海運業者の動きは聞いておりません。



○議長(村山一正君) 六番。



◆六番(杉徹也君) 単位制高校の問題でございますが、宮崎角治先輩より教育の基本について大変な御指導を賜って、私も佐世保の中央高校併設の単位制高校を勉強させていただいて、県南にもという要望を申し上げて、今回実現の運びになるわけでございますが、今、教育長のお答えの中で、規模を松尾同僚議員がお尋ねいたしましたが、規模の数等についてお答えになっておりませんので、どれくらいのクラスの編成をされるのか、将来はどういう数になるのか、学年の制度割はないにしても、全体でどれくらいの学校になるのか。

 それと、中央高校並びに普通高校あたりと比較して、一人当たりの有する面積がわかっておれば、その辺についてもお尋ねをしておきたいと思います。



○議長(村山一正君) 教育長。



◎教育長(出口啓二郎君) 現在、平成十二年四月一日開設を予定しております県南の単位制高校につきましては、昼間部の定時制が普通課程二クラス、それから、これから長崎市との協議に入りますが、夜間の定時制は現在、長崎市立が普通課程二クラス、商業課程一クラスの三クラスでございますので、これを移管するとなると、夜間部が三クラスということになります。

 それから、現在、長崎西校で通信制が三百人定員でやっておりますので、これをそのまま三百人定数ということで開設をいたしたいという予定にいたしております。

 一人当たりの面積等については、資料を持ち合わせておりませんので、後ほど。



○議長(村山一正君) 六番。



◆六番(杉徹也君) 単位制高校の設置については、大変歓迎すべきでありますけれども、私は長崎市から県立短大跡地の一部ないし全部を斜面都市計画道路建設のために用地払い下げの要望書が出されておりましたが、その辺の配慮についてはどうなされているか、お尋ねしておきたいと思います。



○議長(村山一正君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 長崎市からの御要望もございましたし、また、議員もたびたびこの議会でそういったお話もございました。そこで、今、市といろいろな詰めをさせていただいておりまして、一部そういった市の御要望に沿った形で土地を分けてやろうということで検討させていただいております。幼稚園とか、その他一部の土地になると思います。

 それから、道路で必要なところについては、グラウンドも結構でしょうと。それから一部、私もあの辺ずっと見て歩きまして、シーボルト記念館があるんですが、駐車場がないものですから、そういった駐車場敷地としても一部考えようということで今検討させていただいております。



○議長(村山一正君) 林議員−四十八番。



◆四十八番(林義博君) (拍手)〔登壇〕皆さん、おはようございます。

 自由民主党・県民会議の林 義博でございます。

 約二年ぶりにここに登壇をさせていただきます。いよいよ四月には選挙がございますし、もしも変なことになりましたら、二度とここに立てないんじゃないかと思って、日ごろ私がぜひこのことについては、県の方でも頑張ってほしいと常々考えておりますことについて質問をしてまいりたいと思う次第でございます。よろしく御答弁の方をお願い申し上げます。

 まず、学校教育についてでありますが、道徳教育のあり方について、先般、大石議員の方からも御質問がありまして、私も関連質問をしたわけでございますが、これは国の根幹をなすことでありますので、改めて質問をさせていただきます。

 人間はどう生きるべきか、人の道はどうあるべきかということを身につけることが道徳教育だと思いますが、学校だけで教えることは大変難しいことであり、家庭生活の中で親が言って聞かせるなり、両親が範を示すことが最も効果的なことは言うまでもありません。しかし、現在、家族構成は両親と子供は一人という少子家庭がほとんどで、親が子供を厳しくしつけることはほとんどなく、兄弟同士の競争もなく、そのため切磋琢磨の機会が少なく、我慢強さや自制心、他への思いやりなど、人間として基本的な道徳心が育ちにくい状況にあります。

 本来、道徳教育は、幼少のころから家庭においてしっかりと育てられるべきものでありますが、しかしながら、さきに述べたように、現在の少子化の中にあって、家庭状況は必ずしも子供たちの道徳心を育てるのに十分な役割を果たし得ない現状であります。基本的な礼儀や言葉遣いさえ満足でない子供たちがたくさん育っているのを見ると、将来の我が国がどのようになるのかと、憂慮にたえません。そういう現状を考えると、やはり学校教育に期待を託さざるを得ません。心の教育の重要性が叫ばれている今、どうか学校教育において教員が一体となって、全力を挙げて道徳教育に取り組んでほしいと思います。

 そこで、教育長にお尋ねいたします。

 (一)、教育長は、道徳の授業参観をされたと聞きますが、その感想をお聞かせください。

 (二)、道徳教育の充実を図る上から、教員採用時に当たって、どのような工夫がなされているか、お尋ねいたします。

 (三)、初任者研修において、道徳はどのように実施されているのか。また、一般教員の道徳に関する研修はどのようになされているか、お尋ねいたします。

 次に、六・三・三制の見直しと飛び級についてお尋ねいたします。

 現在、中学生の九九%以上が高校へ進学している状況にありますが、中学校は高校の受験校化しており、中学校での楽しい思い出は少ないのではないかと感じられます。いま少しゆとりある中学校生活をさせるべきではないかと思われますが、現行の中学校制度は六・三・三制で実施されているが、私は中等教育段階を一つにし、六・五制にして義務教育化してはどうかとかねがね思っているわけであります。中高一貫教育の導入で六・六制の選択的導入も可能になりましたが、中等教育は一貫性を持たせれば、五年でも十分やれると思います。また、これに飛び級制度を導入すれば、早く卒業できる道が開けることから、早期に社会に出て活躍したり、大学へも入学できるようになるわけであります。

 そこで教育長にお伺いいたします。

 (一)、六・三・三制を六・五制に改め、飛び級制度を導入することを教育長はどのようにお考えでしょうか。

 (二)、教育委員会としてこれを文部省に進達する気はございませんか。

 次に、英語教育のあり方についてお尋ねいたします。

 これまでの英語教育は、主として読むこと、書くことが中心で、文法主義に頼ってきた嫌いがあります。これからの国際社会に生きる人材育成の視点に立つと、英語教育はもっと話すこと、聞くことに力を注ぐべきで、特に中学生に対しては、会話力をしっかりと身につけさせるべきであり、そのためには生きた会話力を十分身につけた力のある教員の養成が必要であります。また、教員採用に当たっては、この視点から人選することが極めて重要であると思いますが、そこで教育長にお尋ねをいたします。

 (一)、中学校及び高等学校における英語教育の現状と課題について。

 (二)、英語教員の採用に当たって、会話能力を評価するためにどのような工夫をしているのか。

 二、県立大学の学部増についてお尋ねいたします。

 佐世保にある県立大学の学部増について、お伺いいたします。

 県立シーボルト大学が、二百億円以上の巨額を投資して、この四月開学されますし、九州文化学園の国際大学にも県は十二億円の助成をされますし、この時期に県立大学の学部増を提言するのは、いささか気がひけるわけでありますが、あえて言わせていただきます。

 現在の大学は、一学部二学科の大学であり、世間的に余り高い評価を受けているとは思われないし、もちろん入学試験も結構難しいし、学生の質もよいと聞いてはおります。しかしながら、単一学部の大学は、全国的には通常高い評価を得られないのが普通であります。県民や佐世保市民が誇れる大学にするには、やはり総合大学にしなければと思いますが、一挙に総合大学というのは無理なことでしょうから、もう一学部増部してほしいというのが私の願いであります。県内の大学では法学部がありませんし、法学部なら学生数も数多く入学させるから、経常経費が少なくて済みます。大学の学部が増加することは、地域文化の向上に大変役立ちますし、学生数が多くなることはまちの中が活気づきます。また、学生一人当たり年間百二十万円は消費するでしょうし、千名学生が増えると、年間十二億円消費しますし、その波及効果は五十億円は下らないと言われております。県北経済が大変冷え込んでいるときに、大学の学部増は経済の活性化にもつながるし、今回の国際大学の建設は、佐世保市にとってそういう意味で大変ありがたいわけであります。

 そこでお尋ねいたしますが、知事の県立大学に対する将来構想をどのように考えておられますか。

 二番目に、大学の学部増について、どのような考え方をお持ちですか。

 三番目に、学生数増加の経済に与える影響をどのように認識しておられるか、知事のお考えをお聞かせください。

 三、道路問題についてお尋ねいたします。

 本県のように南北に細長く、かつ中央部で大村湾により東西の往来が閉ざされた地形においては、地域経済の活性化を図る上で、人や物の流れの動脈である道路網の整備が何より重要な課題であることは言うまでもありません。県においても、今年度から始まった国の新しい道路整備五カ年計画に基づいて努力を続けておられることについては評価をいたすものであります。特に、長崎県ふるさと交通計画の中では、佐世保市と長崎市をおおむね一時間で結ぶことが大きな目標とされております。今後の整備に期待をしていきたいと考えておりますが、さて、現在、佐世保市から長崎市に行く場合、時間的に最も早く行くためには、西九州自動車道や九州横断自動車道などを使っております。しかし、距離から言えば、佐世保市から西海橋を通って西彼半島を縦断して長崎市に至るルートの方がはるかに距離も短く、佐世保市からの方向性もよいと考えております。したがって、このルートがスムーズに走れるように整備がされるとすれば、県内の二大都市であります佐世保市と長崎市との交流はより盛んになり、経済の活性化や西彼半島の地域振興にも効果があるものと考えております。県としても佐世保市と長崎市を短時間で結ぶことを道路整備の最重要課題として、地域高規格道路の西彼杵道路として計画し、ハウステンボスから西彼町までの区間については、国道二〇二号の江上バイパスとして平成三年度から事業化され、一部区間は西海パールラインとして既に昨年十一月に開通されております。西彼杵道路の全体区間は佐世保市大塔町から時津町までの約五十キロメートルと聞いております。全体の整備には、相当の費用と時間がかかるものと思われますが、佐世保市と長崎市の時間短縮のためには最も重要な区間でありますので、着実に事業を進めていかれるようにお願いをしておきたいと思います。

 そこでお伺いいたします。

 (一)、西彼杵道路の整備方針と、現在事業中の区間の進捗状況はどうなっているのか。

 (二)、事業中の区間の中には第二西海橋の計画も含まれているようでありますが、現在の西海橋は観光のポイントとしても地域的になじみの深い橋でありますので、これを阻害しないような配慮が必要であろうと思いますが、どのような計画になっておりましょうか。

 次に、県北北松地域の活性化を図るために、早期の供用が強く望まれている西九州自動車道についてお聞きいたします。

 西九州自動車道のうち佐世保道路については、大塔インターから佐世保みなとインターまでの区間が昨年開通いたしました。これにより周辺の交通の流れが変わり、特に、国道三五号の交通混雑は相当に解消され、佐世保駅前を通過する交通はもとより、佐世保駅周辺の活性化への効果は大きいものと考えております。

 そこでお尋ねいたします。

 干尽町から矢岳町までの進捗状況はどうなっているのか。また、佐世保道路に続く佐々町までの佐々佐世保道路については、平成九年度に都市計画決定され、本年度は予算も相当ついているように聞いておりますが、事業の進捗状況はどのようになっているのか、お尋ねいたします。

 最後に、佐世保市と吉井町を結ぶ、早期完成が望まれている主要地方道佐世保吉井松浦線の妙観寺トンネルの建設促進についてお聞きします。

 妙観寺トンネルを含む改良区間については、平成七年度から事業化されておりますが、なかなか形にあらわれてこないことから県に状況を聞いたところ、用地交渉が難しいとのことで進まないとの説明がありました。しかし、地元の中からは協力したいが交渉に来ないとの話を聞き、県にも積極的に交渉に当たるようにと指導した経緯があります。今年になり用地の状況を聞いたところ、佐世保市側は十九名中十六名、吉井町側二十六名中二十名の契約をもらっているとのことであり、ある程度の工事のめどがつくところまできたのではないかと思っております。妙観寺トンネルの促進に当たって、地元の熱意が並々ならないものがあります。昨年十月には、吉井町において、佐世保市と吉井町を中心とした周辺市町で構成される「子産坂妙観寺トンネル建設促進期成会総会」が開催され、総会決議として、早期完成のため、すべての力を結集し強力な運動を展開していくことが満場一致で決議されております。事業の促進には地元としても協力を惜しまないつもりでありますので、県としても最大限の努力をお願いしておきたいと思います。

 そこで、妙観寺トンネルは、いつ着工して、いつ完成するのか、お尋ねしておきたいと思います。

 四、料飲業の活性化と雇用問題についてお尋ねいたします。

 さきに発表された平成九年度の観光統計によりますと、本県の宿泊客数は延べ千三百二十五万人で、前年度の千四百十八万人に比べ九十三万人の減少となっております。また、宿泊客の飲食・娯楽にかかる消費額については、平成八年度の四百十七億円から平成九年度は三百九十億円と二十七億円も減少しております。一方、飲食業については、昨今の状況を見てみますと、官官接待の自粛が県下に浸透し始めた平成七年ごろから毎年一〇%程度の減収を強いられ、県環境衛生営業指導センターの調べでも、長崎市の四つの加盟団体の組合数も平成七年の千四百七十三店から平成十年は千二百十六店と一七・五%も減少しており、そこで働く従業員の数も約八百人減少いたしております。具体的に店名は申し上げられませんが、県庁の皆さんがよく利用していたA店では、最近質問をいたしましたら、異口同音に「今、官官接待もめったにありませんし、いろいろ勘ぐられるのも嫌ですから、あれ以来大体飲みに行きません」という県の職員の答えであります。五千人を超える県職員の皆さんがすべてこのようなことだとしたら、一人の人を一万円としますと月五千万円、年に六億円のお金が動かないことになります。県庁は県内である意味で最大の基幹産業だと思います。その基幹産業が接待費を全く使わず、その社員が街の中で自費で飲食するのを自粛するとなりますと、その影響は他の企業にも及び、全体的に自粛ムードが高まります。このことを一部の人たちは大変結構なことだと評価している方々がおられます。これは大変な誤りであり、資本主義経済の根幹を揺るがすことになりかねません。今日の不景気の大きな要因の一つとして、国民が将来の生活設計に自信が持てず、お金を使わず貯蓄に走るから経済が停滞していると私は見ています。

 今、国民の総預金額が千二百兆円と言われており、その一割を消費に回せば、日本経済は一気に回復するだろうと思います。国全体にお金が回らないと景気はよくなりません。将来の長崎の味をつくり出す若い板前さんやコックさん、高齢者の片づけ等の従業員の皆さん等、またスナックなどで働く若い女性の多くが母子家庭だと言われております。今、社会を動かしているのは、政治家よりも、行政マンよりも、マスメディアの力が大変大きいと思います。そこで、マスコミの方は今おられないようですけれども、皆さんにお願いでありますが、このような弱者の方たちの職場をなくすことになるような報道はできるだけ控えてほしい。夜の職をなくしたら、昼勤めたらいいではないかと言われる方もありますが、昨今の厳しい経済状況の中で、仮に職があっても子供を抱えた若い女性が生活できるような所得を得るのは難しいのではないでしょうか。観光立県長崎において、旅行業界で言われる三種の神器の一つである食の分野が他県に比べて非常にウエートが高いわけでありますが、飲食業界の衰退は、長崎の食を堪能しようと長崎へ来た人々を裏切り、ひいては観光行政の失敗にもつながりかねない重要な問題であります。知事は観光行政に力を入れるため、観光課を独立させることにしておられますが、その意気込みは高く評価したいと思います。

 そこで、知事に質問いたします。

 (一)、私が申し上げました料飲業界の景気低迷について、知事はどのように認識しておられるか。

 (二)、東京での官官接待には問題もありましょうが、県外からお客様が見えた際に、長崎を売り出す意味でも、地元長崎の味を知っていただくことが大切であり、家庭においてもよそからお客が見えたらおもてなしをするのが我が国の昔からの慣習であります。そのようなときに、接待はされないのでしょうか。

 (三)、職員の自粛ムードが仕事の上でも暗い感じになっておりますし、明るさと活気を持つことが仕事に張りが出るし、人間関係もよくなると思いますが、知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 以上で、本壇からの質問を終わります。(拍手)



○副議長(池原泉君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕まず、県立大学の学部増についてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、大学等高等教育機関の充実は人材の育成はもとより、地域の振興等にも大きな波及効果があることから、重要な課題ということで認識しております。このような観点から、厳しい財政状況の中ではございますが、県といたしましては、このたび私立大学の新設に対する地元市町村への支援措置も講じたところであります。

 一方、長崎県立大学についても、県といたしましては充実を図ってまいることとしておりますが、既設の大学においては、大学の自治に基づきまして、まず大学内部での十分な議論が必要であることから、学内に「将来構想委員会」を設置し、将来構想の策定に向けた検討を既に行っているところであります。

 将来構想の策定に当たりましては、学内の教育研究体制の現状と課題を十分把握するとともに、長期的な視点に立った大学のあり方が議論されるものと考えておりますが、今後、開学予定の県立長崎シーボルト大学及び長崎国際大学の開学後の状況を含め、県全体の高等教育機関の整備状況等について十分見極めながら取り組んでまいりたいと考えております。

 いずれにしても少子化を初め、大学進学率の上昇、生涯学習ニーズの高まりなど、大学を取り巻く環境の変化や社会のニーズの多様化などへの対応はもとより、二十一世紀に向けた本県における高等教育の在り方などについても検討を加えながら、今後とも魅力ある大学づくりに努めてまいりたいと考えております。

 次に、道路問題について、西彼杵道路の整備方針についてお尋ねでございますが、西彼杵道路は、佐世保と長崎を結ぶ最短距離でありまして、西彼杵半島地域の振興、さらには県土の均衡ある発展に資するため、県の道路行政の中でも最も重要な路線の一つとして位置づけ、その整備に向け鋭意努力をしているところでございます。

 佐世保市江上町と西彼町小迎を結ぶ江上バイパスのうち、一期区間の西海パールラインは、昨年十一月末に開通いたしました。残る第二西海橋を含む二期区間につきましては、平成九年度に測量と実施設計を行い、本年度には地元との設計協議が整い、用地取得に着手しております。現在、佐世保市側では用地交渉のための協議を進めている段階ですが、西彼町側は昨年十二月に集団調印を行い、約六割の用地を取得しております。一部工事にも着手いたします。引き続き事業の進捗に努めていきたいと考えております。

 未着手の区間は、整備効果の高い区間から順次整備計画を策定したいと考えて、江上バイパスの南伸と北伸について調査を実施しております。また、時津町から琴海町までの計画策定の調査にも早期に着手したいと思います。

 第二西海橋の計画はどのようになっているかとのお尋ねでありますが、西海橋公園は、御指摘のとおり、すばらしい景観の観光スポットでございます。このため、第二西海橋につきましては、「景観検討委員会」を平成九年度に設立いたしました。その中で周囲の景観に調和し、現在の西海橋とのバランスにも配慮したデザインの検討を行っているところであり、新たな観光資源にもなるようにと考えております。

 次に、西九州自動車道についてのお尋ねでございますが、昨年開通いたしました佐世保みなとインターから佐世保川までの区間は、一部を除き地元との設計協議が整い、用地測量、建物調査まで完了したとお聞きしておりますが、矢岳町のインター付近につきましては、現在、調査設計中であり、平成十一年度に設計協議が行われる予定とお聞きしております。

 また、佐々佐世保道路は、佐世保市内の区間については、平成十一年度設計協議が行われ、佐々町内の区間では近く用地交渉に入る予定と伺っております。今後とも整備促進を国に強く要望するとともに、用地の取得については、地元佐世保市、佐々町とともに最大限の協力をしてまいりたいと考えております。

 次に、妙観寺トンネルについてのお尋ねでございますが、妙観寺トンネルは、佐世保と北松・松浦地域の交流と連携を促進するために計画された約一・七キロメートルの長大なトンネルで、約二キロメートルの取り付け道路を含めて平成七年度から事業を進めております。用地の取得は、集団調印も実現して、佐世保市、吉井町ともに面積比で約九割に達しております。また、取り付け道路の工事にも着手しております。トンネルは、残る用地の取得と取り付け道路の工事の進捗に努めて、平成十三年度の着手予定を平成十二年度末にも着手できるように努力したいと考えております。その後、工事が順調に進めば平成十六年度には完成できるものと考えております。

 残余の答弁につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○副議長(池原泉君) 教育長。



◎教育長(出口啓二郎君) 学校教育について、道徳教育のあり方の中で、道徳の授業参観の感想はどうかというお尋ねでございます。

 昨年、十二月以降、本年一月末までの間に、小学校二学級、中学校十九学級の道徳の授業を参観してまいりました。いずれの学校も予告なしに訪問し、突然の参観でしたが、どの学校においても年間指導計画に沿った授業が実施されており、学年の発達段階に応じた道徳的価値を自覚させる授業の展開がなされておりました。大部分の子供たちは、教師の質問にもきちんと答え、真剣に授業に参加しておりましたが、一部には授業に集中しない子供や、教師の授業の在り方に工夫を要する面も見られ、大変参考になりました。

 今後とも、機会を見つけて参観したいと思っております。また、市町村教育委員会にも努めて学校を訪問し、授業を参観されるようお願いしたところであります。

 次に、道徳教育の充実を図る上から、教員採用に当たってどのような工夫をしているかというお尋ねでございます。

 教員養成課程の大学などでは、道徳教育が必修科目と位置づけられており、教育を行うに当たっての基本的な教員の資質が養成されております。

 教員採用選考試験では、道徳に関する問題を取り入れるとともに、面接や論文の課題の設定に当たっては、教員に求められる道徳観や社会性などの設問を設けており、道徳教育などの重要性を重視しております。

 近年、教育内容は多様化しており、教科の専門性のみではなく、真に教員としてふさわしい倫理観を持った優秀な人材の確保に今後とも努めていきたいと考えております。

 次に、初任者研修において道徳はどのように実施されているのか、また、一般教員の道徳に関する研修はどうかというお尋ねでございます。

 初任者に対する道徳の研修は、初任者研修制度の中で、その実施要項に明確に位置づけられております。

 研修の実施に当たっては、校内研修、校外研修、それぞれにおいて模範授業の参観等による実践的研修や指導主事による専門的指導が計画的になされております。特に、道徳に関する研修は、義務づけられた年間九十日の研修の中で、十三日間程度が充てられております。また、初任者がいつでも活用できるように、道徳教育の基礎的内容を盛り込んだ「初任者研修の手引き」を全初任者へ配布しております。

 一般教員については、校長の指導のもとに、各学校での年間指導計画に沿った研究授業等による校内研修が行われております。また、県教育センターでの研修講座の受講や、豊かな心をはぐくむ教育推進事業等による研究指定への取り組みによって、教員の道徳教育に関する指導力向上を図っております。

 心の教育の充実やいじめの問題等へ対応し、心豊かな子供たちの育成を図る上からも、教員の道徳教育に対する指導力が強く求められております。したがって、今後とも道徳教育に関する教員研修の一層の充実を図り、児童生徒の道徳的実践力の育成に努めてまいりたいと考えております。

 次に、六・三・三制の見直しと飛び級について、教育長はどう考えておるか、また文部省に進達する気はないかとのお尋ねでございます。

 現行の六・三・三制の学校制度については、社会の急激な変化に対応した教育全般にわたる改革が進む中で、今回、中高一貫教育の導入により六・六制の選択も可能になりました。六・三・三制の全面的な見直しにつきましては、一、児童生徒の心身の発達状況との適合、二、高校や大学への進学率の向上、三、大学教育の在り方など、さまざまな観点から幅広い議論が必要であります。

 国では、これまで見直しを含めた論議が審議会等で何度も行われてきておりますが、現在、中高一貫教育の選択的導入が図られたばかりであり、当面はその普及推進に努めていくと聞き及んでおります。

 本県においても、中高一貫教育の研究に着手したばかりであり、六・五制については今後の研究課題にしたいと考えております。

 一方、飛び入学や飛び級などの教育上の例外措置についてですが、科学技術の進展等に対応するために、物理や数学などで希有な才能を持った十七歳以上の生徒に対して、大学への入学を認める飛び入学制度が平成十年度から可能となり、既に一部の大学で実施されております。

 なお、飛び級については、第十四期や第十六期の中央教育審議会でも論議がなされましたが、一、受験競争の激化を招きかねないこと、二、学校内での実施が友人関係など、子供たちの心理状況に好ましくない影響を及ぼすこと、三、保護者に無用の焦りを招きかねないことなどから、社会的合意を得ることは難しく、実施しないことが適当との答申がなされており、実現には至っておりません。

 しかしながら、社会環境の急激な変化や時代の要請から、新しい教育の方向性が模索されている折でもあり、今後もさまざまな視点から教育改革を考えていくことは重要なことであります。

 御提言のありました六・五制や飛び級については、議員御指摘の点も踏まえながら、県内での議論を深め、全国教育長協議会などにおいて十分に論議をしてまいりたいと考えております。

 次に、中学校及び高等学校における英語教育の現状と課題についてのお尋ねでございます。

 これからの国際社会に生きる日本人として、世界の人々と協調し国際交流などを積極的に行うためには、英語による実践的コミュニケーション能力が極めて重要であります。昨年十二月には、平成十四年度から実施される中学校の新しい学習指導要領が告示され、特に英語教育については、次のような点が改訂になりました。一、外国語科が選択的教科から必修教科となり、英語を履修させることを原則とするようになったこと、二、学校週五日制の完全実施に伴い、他の教科の年間授業時間が削減された中にあって、英語は現行の各学年百五時間が確保されること、三、授業においては、聞くこと、話すことの音声によるコミュニケーション能力の育成に重点を置くことなどであります。

 このように英語の重要性が一層強調されており、とりわけ実践的コミュニケーション能力の育成の方針が打ち出され、あいさつや道案内など、実際に言語を使用する活動が展開されることとなっております。

 また、本県の中学校、高等学校の英語教育においては、外国語指導助手の招致により多くの中学校、高等学校では、日本人教師とのティーム・ティーチングなど、生きた英語の授業が展開され、生徒は積極的に英語で話そうとする状況が見られております。なお、外国語指導助手は年々増加し、平成十年度は百三十名が配置されております。その他英語合宿、英語弁論大会、海外修学旅行における交流等、さまざまな教育活動を通してコミュニケーション能力の育成に努めているところであります。

 また、英語担当教員の研修にも力を注いでおり、長期の海外研修、国内における英語教育指導者講座等への派遣、英語教員と外国語指導助手の研修会などを実施し、教員のコミュニケーション能力や指導力の向上を図っています。今後とも外国語指導助手の一層の活用、学習指導方法の研究の推進、教員研修の充実等により、英語の実践的能力を身につけた国際県長崎にふさわしい生徒の育成に積極的に努めてまいります。

 次に、英語教員の採用に当たって、会話能力を評価するためにどのような工夫をしているのかというお尋ねでございます。

 英語教員の採用選考に当たっては、一次試験においてヒヤリングテストを実施するとともに、二次試験においても英会話による質疑応答を取り入れるなど、英会話能力も選考の大きな要素として評価しております。

 さらに、英会話能力にすぐれた人材を確保するため、平成九年度の教員採用選考試験からは、英検一級合格者や英国、米国で勉強する外国人のための英語の学力共通テストであるトーフル五百五十点以上取得者を対象に専門教科試験を免除する方策も取り入れております。

 ちなみに、平成十一年度教員採用試験における英語教科採用内定者十七名中五名が、トーフル五百五十点以上取得者であります。今後とも、英会話能力を有する優秀な教員の採用に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(池原泉君) 生活環境部長。



◎生活環境部長(田中敏寛君) 料飲業の活性化と雇用問題についてのお尋ねのうち、料飲業界の景気低迷についてどのように考えているのかというお尋ねにお答え申し上げます。

 料飲業界は、県経済の浮揚に大きく寄与し、県民の日常生活に潤いと安らぎを与え、本県を訪れる観光客に対する温かいもてなしの場でもございます。また、雇用の場としても重要な役割を果たしているというふうに認識をいたしております。

 議員御指摘のとおり、料飲業を取り巻く環境は、景気の低迷、観光客の減少、消費者マインドの冷え込みなどによりまして、経営基盤が脆弱なこの業界にとりまして非常に厳しいものがございます。このような状況下におきまして、財団法人長崎県環境衛生営業指導センターが中心となりまして、業界の活性化を図りますために、郷土料理の開発とか、接客サービスに携わります者の資質の向上、後継者育成などの事業を「環境衛生営業振興助成交付金」を活用いたしまして取り組んでいるところでございます。

 県といたしましては、景気対策によりまして経済の活性化を図りますとともに、日蘭交流四〇〇周年記念事業を一つの契機といたしまして、市町村や観光関係団体とも連携をしながら、さまざまなイベントの支援を行いますなど、観光の振興に一層の力を注ぎまして、また、コンベンションの誘致を推進するなど、にぎわいの場を創出することによりまして、多くの人々を呼び集め、料飲業界の活性化を図りまして、あわせて雇用の場が確保されるように努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(池原泉君) 総務部長。



◎総務部長(森脇晴記君) 料飲業の活性化に関しまして、県のもてなしの心についてのお尋ねにお答え申し上げます。

 議員御指摘のとおり、本県の観光は、全国でも非常に高い評価を受けております。そして、観光とは議員の御指摘にありましたとおり、歴史や観光施設だけではなくて、ソフトやサービスなど、さまざまな要素の総合力であり、中でも食のウエートは大変大きいと私ども認識しております。そして、それを支える方々の御苦労は並大抵ではないという林議員の御指摘のとおり、その懸命な姿に思いをはせる気持ちであります。また、特に最近の景気低迷は、一段と現状の厳しさを増しておりまして、これまでにないものと存じているところでございます。

 そこで県の姿勢でございますが、まず県民の方々の貴重な税金の使い道を任せられているものとして、その使い道については県民の方々の理解を得る必要があり、この点については一方でまた大変厳しい見方があるのも事実でございます。その上に立って議員の御質問でございましたけれども、「もてなしの心」というものは本県の一つの誇りでございます。県外などからお客様がお見えになったときには、社会通念上、妥当性を欠くことのない範囲内で、もてなしの心をもって接しているところでございます。

 また、景気回復と本県観光の底上げのため、来年度は日蘭交流四〇〇周年イベントなど、大きな予算も組んでおります。今後とも積極的な事業展開により本県観光の振興に努めてまいりたいと存じます。

 以上でございます。



○副議長(池原泉君) 四十八番。



◆四十八番(林義博君) 今、それぞれ答弁をいただきましたが、まず最後の方から申し上げますが、これは知事にと言ったんだけども、知事からお答えいただかなかったですけど、大体知事の気持ちはわかっているつもりですので、よろしいとして、一つ答えがなかったのは、職員がやっておりますと、官官接待をやってるんじゃないかというふうに見られるものだから、自分たちで飲むことさえを自粛してるんですね。昔は仮想送別会とか、やっていたし、歓迎会もやっていたわけですが、それらをこのごろはどこでやっているのか、余り中心部で見られない。どこかへんぴなところでやっているのかもしれませんが、そういうふうに自然になっていきますと、何か隠れてこそこそ飲食をしなければならないと。自分の金を出してやるのに、そういうことでは暗いムードになるわけです。それは決して仕事の上でプラスの面は出てきませんよ。それについて、そこら辺をもう少し改革するような努力を幹部の皆さんはしていかなければ、そういうことが堂々とできるようなムードをつくり出してやるということが、「自分たちの金で飲むのに、どうやっか」と、そういう空気をつくっていかないと、これが他の企業にまで影響するものですから、そのことを強く申し上げたいわけであります。

 また、食糧費を見てみますと、平成七年の決算期で六億七千四百万円だったのが、今、平成十年、平成十一年は二億円になっているわけです。この二億円も果たして完全に使っているのかなという気がするわけで、一部のオンブズマンの人たちがどんなことを言ったか知らないけれども、ああいうのが国民の総体の意見じゃないんですから、あれはほんのごく一部の人の意見でしょう。それを取り上げてどうだ、こうだなんて、判断するのはおかしいと、私はそのように思っておりますので、ひとつそこら辺はぜひ是正をしていただきたいと思うわけであります。

 それから、大学の問題でありますが、知事からお答えをいただきましたが、その中で私が聞き落としたのかもしれませんが、最初のうちにおっしゃったのかどうかわかりませんが、学生数が増えるということは、非常に経済効果が出てくるわけです。例えば、今度十二億円出されたのも、もちろんそれだけじゃないでしょうけれども、経済効果があるから是正をしたというわけじゃないんでしょうけども、知事は経済の波及効果が出るということについてどのように認識をしておられるのか、まず、それをお尋ねしたいと思います。



○副議長(池原泉君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 先ほど、御質問の中にも一人当たり百二十万円というようなお話がございましたので、私もかねてから大学ができると若い方が増えて地域の活力につながってくるし、また、アパートができたり、下宿ができたり、非常に経済的波及効果があるということはよくわかっております。ただ、佐世保で県立大学をもう一学部増やすことにつきましては、問題は内部の充実について、現在ある学部において一定の評価をある程度受けながら、そして次のステップということになっていかないと、学部だけ増設しても、高等教育の教育機関としてということになってくると非常に難しいと思うんですね。

 それから、私は長崎県の人口規模、財政規模からいって、県立大学を二つ持つなんていうのは、本当に財政的には大変な負担なんです。これは正直言って、ほかの、全国を見ても非常に数少ないです。この二つの大学をこれからどうやっていくかということについては、大変な問題だと思うんです。したがって、シーボルト大学がいよいよ四月から開学になりましたので、これはやはり全国からそれだけの評価を受ける学校にすると同時に、県立大学もあるわけですから、これをうまくミックスして、これからの県内での高等教育のあり方をどうすべきかということを真剣に考えながらやっていきたいということで、今回の機構改革もさせていただいておりますし、また、担当になる部長についても、そういった考え方で今後やっていただくようにしておりますので、もうしばらく時間をいただきたいというふうに思っております。



○副議長(池原泉君) 四十八番。



◆四十八番(林義博君) 長崎県みたいな貧乏県が二つの県立大学を持つというのは、非常に大変なことだということは私も理解できます。しかし、長崎県には長崎県の歴史がありますし、大学の歴史というのはそれぞれありますし、本来ならば佐世保市民はどちらかといいますと、シーボルト大学をつくられるときに、統合してほしいというような気持ちが佐世保市民には強くあったわけなんです。ただ、長崎の方は歴史がありまして、しかし、それも長崎市内でできないで、長与町にできたわけです。副議長は長与の人ですから喜んでおられるでしょうけど、長崎市民にしてみれば、また鳴滝同窓会の人にしてみれば、余りうれしいことではないわけでして、そういうことなら、いっそ佐世保にまとめてしまえばよかったんじゃないかなと私は思っておるくらいなんです。こういうようなことによってシーボルト大学ができた、国際大学ができたというようなことによって、そこにも助成金をやった。そこで佐世保の県立大学が忘れてしまわれたら困るなと思って、これだけは忘れないようにしてほしいということで、今日はこの質問をあえてさせていただいたわけで、このことは常に頭に置いていただいて、そして何かのときにぜひ、チャンスがあるときにはぜひ学部増に向けてひとつ努力を、県としては常にそのことを考えておいていただきたいというのが私の希望でありますので、お願い申し上げます。

 次に、教育長にお尋ねしますが、道徳教育に対する学校の先生方の認識ですね、ここら辺が非常に教師間の差があると思うんですね。私は先ほど言いましたように、本来ならば幼児教育は家庭でするべきなんです。それができていない、もちろんできているところもあります。全部できないというわけじゃなくて、しっかりやっておられるところもありますし、それは子供さんを見ればすぐわかります。しかしながら、そういうことができないところが多いものですから、学校でしっかりやってくれということを私はお願いをしているわけで、その学校の指導する先生方に非常に個人差がある。認識がまず足りない人と、非常に認識を持っている方とおられますが、こういう認識の非常に薄い方に対して、こういう先生方の指導を徹底してやっていただきたいというのが、私の今日の質問の趣旨でありますので、そのことを初任者研修とか、初任者研修は一番新しい人だけですから、そうじゃなくて、ベテランの先生方に対しても、大体ベテランの先生方、四十歳代の先生方が生徒のときに受けた教育の先生というのは、我々の年代なんですね。我々の年代というのは余り上等じゃないんです、はっきり言って。戦後の非常にすさんだ左翼的な偏向教育を受けたのが私たちの年代なんですよ。だから、教え方もどうしても偏る場合がありますので、そこら辺で道徳教育は別に左翼も右翼もないんですよね。道徳は人間の社会生活の中で絶対に人に迷惑をかけちゃいけないとか、何も思想は関係ないんですけども、それでも道徳教育というものは、戦前の軍国主義の復活みたいに言われる人がおられるわけでして、全くもって私はけしからぬと、そういう非常識な人は日本国を去っていけばいいんだと思っているぐらいなんですけども、そういう軍国主義と一緒にするなんていうことはけしからぬことだと思っております。道徳教育はひとつ、ぜひ力を入れていただきたいと思うわけであります。

 次に、英語教育ですが、とにかく日本の英語教育はなっとらぬ。中学校・三年間、高校・三年間、大学・四年間、十年間勉強して英語を話せないんですから。十年間英語教育を受けて話せない国というのは、世界で我が国ぐらいじゃないでしょうか。佐世保には外人バーがありまして、今もありますけれども、昔は外人が多かったころ、一年間勤めている子は大体英語を話せます。何も英語の勉強をしているわけじゃないけれども、必要に迫られて英語を使うものですから、ある程度の英語を覚えて、三年も勤めたら商売用語だけじゃなくて、一般的な会話もできるようになるんですよ。だから、三年間中学校でやって何をやっているのかと私は言いたいわけです。本当にむだな教育を我が国は今日まで英語教育をやってきたと、そのように私は思うわけで、教育長は先ほどいろいろとおっしゃいました。今後の教員の採用のあり方についても工夫をしておられるようでございますので、ぜひ期待をしたいと思いますが、現在いる英語の先生のほとんどの人が話せない、聞けない、外人が言ったのを聞いて理解できる英語の先生が何人いるんでしょうか。私は非常に心もとないという気がするわけでありまして、こういう方の研修を今からやっても遅いと言われるかもしれませんが、それじゃ困るわけで、習っている生徒がいるわけですから。

 それともう一つ、高等学校の入学試験のあり方を変えないと、これを根本的に変えないと中学校の英語をそういうふうに変えていくというのは困るわけです。中学校の英語の授業内容を変えるだけ変えて、そして従来の英語の試験をやったら、とても入らないです。とてもパスできない。だから、高校の入学試験のあり方を変えなければならない。それは県内でできるわけですから、県教委として独自の入学試験をつくることはできるわけですから、そういうふうにまず高等学校の入学試験を変えてでも英語の中学校の教育を充実させたいというお気持ちはあるでしょうか。



○副議長(池原泉君) 四十八番、先ほどの前段の答弁があっておりませんが、もういいんですか。教育長。



◎教育長(出口啓二郎君) 高校入試におきましては、現在でもヒヤリング等も行いながら、教師が読み上げたものを聞いて回答するような入試の方法も取り入れておりますし、今御指摘のありましたようなことも参考にして、今後研究をしてまいりたいというふうに思います。

 そしてまた、一般教員の語学力の向上につきましては、当然私どもも今後とも力を入れてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(池原泉君) 四十八番。



◆四十八番(林義博君) ぜひそういう方面に力を入れていっていただきたいと思いますし、また、大学は残念ながらよその県のところが入学試験をやるわけですので、長崎県で高等学校までそういうようなやり方というのはなかなかできないと思いますね。だから、一般的な大学入学試験というのをやらないといけないでしょうけれども、これについてもぜひ全国の教育長会議等がありましょうし、また文部省に対する意見を具申する場もあるでしょうから、できるだけこういうことについて御発言をぜひしていただきたいと、そのようにお願いを申し上げておきたいと思います。

 以上で、終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。



○副議長(池原泉君) 四十一番。

           〔関連質問〕



◆四十一番(北村誠吾君) 林議員の質問の道路のことに関連をしてお尋ねをさせていただきます。

 知事は先ほど、妙観寺トンネル、すなわち佐世保市・吉井町・松浦市を結ぶ主要地方道にかかわる子産坂トンネルが既に完成をし、妙観寺トンネルということで今申されたとおりでございますが、御答弁の中で平成十三年度の着工という見込みをさらに積極的に取り組んで、平成十二年度末にできるだけ着工できるように頑張るというふうな御答弁であったというふうに受け止め、大変感謝をいたします。さらに、平成十六年度中にトンネルの供用ができるようにというふうなことで御答弁をいただいたというふうに思い、これも重ねて感謝をいたします。

 ただ、このトンネルの計画を進める中で、当然のことでありますが、今日まで主要地方道につきましては、特に、北松浦郡吉井町側におきまして、登下校の小・中学生の歩道等の危険箇所の整備なども県道にかかわりまして、逐次要望をしてきたり、お願いをしてきたりしているところでありまして、既に一部改良に着手もしていただいております。ですから、トンネルの供用が平成十六年度ということでありますから、こういうふうな既定の改良部分、危険箇所等、交通安全施設の改良部分についても計画的にやっていただいておりますが、これについては十分、平成十六年度トンネルの供用開始ということを確認をしながら、ぜひ十分の備えをもって計画を進めていただきたい。さらに、北松浦郡の側、吉井町の方でいいますと、国道と主要地方道のタッチをする部分、せっかくトンネルから出てきて、平戸の方へ向かう国道にタッチする部分についてどのように取り付けるのであろうか、あるいは、小塚岳トンネルを開通させていただくことによって吉井・世知原の主要地方道も逐次改良いただいておりますが、これとのタッチ、あるいは立体交差、あるいはMRとのかかわりということについての事柄も出てまいりますので、平成十六年度トンネル供用ということを一つの大きな目標に置いて、今後、今申し上げるような事柄についても、総合的にやっていくんだと、また佐世保側ではまだまだ記憶に新しいMRの踏切における大きな長尺の車両の事故というものもあって、これもまた妙観寺トンネルにつながる道路とMRの踏切というかかわりにおいて、ここも危険な箇所であるから改良をするということで今取り組んでいただいております。こういうふうなものを総合的に取り組んでいくんだというふうな計画を知事、土木部長におかれては十分配慮いただきながら、積極的に取り組んでいただきたいと思いますので、その点について土木部長でも結構ですから、あるいは知事でも結構ですが、心組みを聞かせいただきたいと思います。



○副議長(池原泉君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 議員が日ごろ地元の、特に道路問題については熱心に取り組んでおられることに対して、心から敬意を表する次第でございます。

 御指摘の点につきましては、十分に議員のただいまの御指摘を踏まえて整備をさせていただきたいと、そのように考えておる次第でございます。



○副議長(池原泉君) 二十五番。

           〔関連質問〕



◆二十五番(朝長則男君) 林議員の質問の中の料飲業の活性化と雇用問題に関連いたしまして、質問をさせていただきたいと思います。

 料飲業の活性化ということにつきましては、初日も谷川議員の方からも話があっておりましたし、本日も林議員の方から話があったわけでございます。非常に深刻な問題というようなことで、私どもも常日ごろからとらえておりますし、何とかこれは方法がないのかなというような感じを持っておる昨今であるわけであります。特に、この料飲業界に関しましては、いろいろ行政からの支援策というものが非常に薄いということが常日ごろ言われるわけであります。例えば、建設業に関しては公共事業、不況になれば公共事業と、あるいは農業、水産業、そういう分野につきましてもかなり手厚い保護がなされるわけでありまして、そしてまた、商工業に関してもそれなりの支援対策というものがあるわけでありますが、この料飲業に関しましては、金融上の制度として若干の制度があるというようなことは聞いておるわけでありますが、抜本的に料飲業界に対してもっと行政としての政策面での配慮というものが何か考えられないのか、そういう検討がなされたのかどうか、ただ単に官官接待の是非云々ということではなくて、もっと根本的に何かを考えていくというような、そういう考え方がないのかどうか、お尋ねをさせていただきたいと、そのように思います。



○副議長(池原泉君) 生活環境部長。



◎生活環境部長(田中敏寛君) 料飲業界に対する支援策の話でございますが、現在、私どもとして御支援を申し上げておりますのは、先ほど御答弁の中にも申し上げましたが、料飲業界の経営の健全化、あるいは衛生水準の維持の向上を図っていくことを目的、それからあわせまして、利用者の利益の擁護を図るといった目的をもちまして、県の環境衛生営業指導センターを設置しておるわけでございますが、そこに対しまして、運営等にかかる研修、相談、そういったこと、それから先ほどお話がございました融資の御相談とか、そういったことを含めましてのいろんなことをやっていくために、補助金を出しているわけでございます。これが平成十年度で申し上げますと、二千七百四十万円ほどの補助金を出しているところでございます。それから、県といたしましても、県単の補助金をそういった目的のために二千百万円程度補助をいたしているところでございます。

 それからもう一つは、これも先ほど御答弁申し上げましたが、平成四年から特別地方消費税の一%相当額を交付金としてこの指導センターに交付をいたしておりまして、そういった交付金を財源に、センターの方では料飲業も含めました環境衛生関係の営業の振興を図るといったことで、例えば郷土料理の講習会とか、あるいは専門技術者の養成とか、そういったことなどを中心に取り組んでおられまして、平成十年度では千四百五十万円程度の交付金が出ているわけでございます。そういったことをあわせますと、トータル的には五千万円弱ぐらいの助成をいたしているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(池原泉君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) なかなかこの問題は難しい問題でして、私たちもいろいろと検討させていただいておるわけでございますが、今日はいろいろ関係の方もたくさんお見えになっておるようでございますが、どうぞこれといった具体的なアイデアを出していただければ、また、議員の皆さん方におきましても、こういったことをやれば抜本的な解決につながるんじゃないかといった、そういうお考えがあれば積極的に出していただければ、我々としても前向きでいろいろと検討させていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。



○副議長(池原泉君) 二十五番。



◆二十五番(朝長則男君) 今の知事の答弁、了としたいと思います。

 いろんな業界からの要望かれこれ今から出てくるんじゃないかと思いますので、どうぞ前向きに御検討いただくことをお願いしたいと思います。

 ありがとうございました。



○副議長(池原泉君) 午前中の会議をこれにてとどめ、しばらく休憩いたします。

 午後は、一時三十分から再開いたします。

           −−午後零時六分休憩−−

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           −−午後一時三十分再開−−



○議長(村山一正君) 会議を再開いたします。

 午前中に引き続き、一般質問を行います。田中愛国議員−十六番。



◆十六番(田中愛国君) (拍手)〔登壇〕佐世保市選出の田中愛国でございます。

 この四年間で、私は六回目の一般質問であります。県の考え方がわかるこの一般質問というのを私は毎回楽しみにしておりますので、有意義な六十分にしたいと思います。当局の御協力と、ひとつ簡潔な答弁をお願いをして、始めさせていただきます。

 まず一番に、県の施設の適正配置と運営についてであります。

 (一)、県北に県の施設がほしいということでございます。

 教育委員会の資料によりますと、長崎市には、県の施設で総合体育館、県営野球場、小江原射撃場、美術博物館、長崎図書館があります。すべての施設が県の管理・運営となっているわけで、県の財政で賄われている施設であります。しかし、県北においては、佐世保市を中心に約四十二万人の人口があるわけですが、佐世保市の県立武道館ただ一つであり、しかもその運営は、年間三千万円近い佐世保市の持ち出しとなっております。なぜこういうことになるのか、県の考え方をただしておきたいと思います。

 次に、県北にも県立の文化施設としての美術博物館的なもの、それから体育施設としての総合グラウンド的なものがぜひほしいわけですけれども、県の基本的な構想をあわせてお聞きしておきたいと思います。

 (二)、県民文化ホールについてであります。

 現在、佐世保市に県民文化ホールが建設中でありますが、当初の佐世保市の市民文化ホールの計画と、現在、建設中の県民文化ホールが、その規模、構造において若干変わったと聞いております。なぜ変わったのか、まずお聞きをいたします。

 次に、建設費の財源についてであります。

 県で建設した場合と、佐世保市で建設した場合の財源について違いがあるのかどうか、起債の内訳、内容ですね。それから完成後の維持・管理に対する国の交付税措置は望めるのかどうか、財源についてお聞きをいたします。

 なお、「完成後の管理・運営は、佐世保市で行う」との長崎県と佐世保市の覚書があるそうですけれども、その内容。それから、私ども議会人としては知り得ない情報ですけれども、なぜそういうことになっておるのか。

 次に、維持費については、施設の改修や設備の更新については長崎県の負担となっているわけですけれども、もう少し細目についてお聞きをしたいと思います。

 県北の県の施設は、先ほど申しましたように、この武道館にしろ、今回できる県民文化ホールにしろ、土地は市、建設は県という方程式じゃないでしょうけれども、そういう形になっているわけですけれども、なぜ県の主要な施設なのに、そういうことになるのかどうか。最近の県の施設は、土地を市町村に依存することでトラブルがあっているようなことも聞くわけですけれども、再考の余地はないのか、お聞きをしておきます。

 (三)、インターハイ対策についてであります。

 平成十五年、我が長崎県で開催されるインターハイについては、各競技種目の会場、施設の確保は十分であるのかどうか、お聞きをしておきます。

 二、県と市町村業務の役割についてであります。

 (一)、市場事業について。

 これは私が知り得ている佐世保市の場合を例にとってお聞きをいたしますが、中央卸売市場の魚市場、青果市場、地方卸売市場の食肉市場があるわけですけれども、その整備や管理・運営については多額の経費を要し、相当額の市の持ち出しとなっておるわけです。また、この一方で、この市場事業は、主催する一地方自治体を越えた広域的な流通形態となっているわけですけれども、県として何らかの広域的な流通になっているということに対しての支援策を行うべきと考えるわけですけれども、県の見解はどうなのか、お聞きをいたします。

 次に、食肉市場と併設する屠畜業務の食肉検査員の配置経費も大変な市の持ち出しになっております。県の場合も川棚食肉衛生検査所の問題があるわけでして、単年度の収支状況から見て、企業誘致の意義とこの持ち出しとの関係でどうなのか、この種の施設が県下ほかにもあるのかどうか、ひとつお聞きをしておきたいと思います。財政上の持ち出しについてで結構でございます。

 三、基地問題について。

 (一)、前畑弾薬庫について。

 佐世保市における前畑弾薬庫の移転問題は、喫緊の課題だと認識しております。移転先がどこであれ、移転後の跡地については、必ず佐世保市に返還されるというめどが立ってるのかどうか、また、その返還の方法が軍転法の適用となり得るのかどうか、国にあたられた県の感触をまずお聞きをいたします。

 次に、平成十一年度、この前畑弾薬庫に国の予算がついたという話を聞いておりますが、概略どういうことなのか、お聞かせください。

 (二)、崎辺地区についてであります。

 先般、一部、SSKへの払い下げが決定したようでありますが、このSSKの土地、崎辺西側に至る進入道路については、現在、市の方で建設が計画されているようですけれども、私の知り得る崎辺地区の払い下げについては、東西地域に分けての利用権を認めた当時の審議会の議事録から見ても県の関与があると私は認識をしておるわけですが、どうでしょうか、お聞かせください。

 (三)、倉島地区についてであります。

 海上自衛隊が引き続き使用することで、倉島問題の決着を見たようであります。現実、仮に崎辺へ移転するにしても、その移転費用及び跡地の買い上げ等、これは佐世保市にやってくれということになるわけですから、一地方自治体では到底無理な話であります。従来から私たちが、佐世保湾における基地のすみ分け論でいろいろ話をしておったことが本当に非現実的であったなと、財源の問題を考えなければ空論に等しいなという反省の気持ちを持っているわけですけれども、一地方自治体、佐世保市の財政力ではいかんともしがたい現実について、県の見解をお聞きしておきたいと思います。

 四、道路交通網についてであります。

 (一)、西彼杵道路と東彼杵道路について。

 佐世保市江上町より西彼町の小迎に至る第二西海橋を含むパールラインの完成のめどは、大体我々も聞いております。ただ、長崎−佐世保間の最短コースと位置づけられている西彼杵道路の完成のめどはどうなのか、午前中も林議員から話があっておりましたけれども、どうも完成のめどについては明確な答弁がなかったみたいですけれども、これについてはひとつお聞かせ願いたいと思います。また、この際、私は東彼杵道路を一生懸命やっているわけですけれども、取り組みについて県の見解をお聞きしておきたいと思います。

 (二)、西九州自動車道についてであります。

 昨年、西九州自動車道佐世保みなとインターまでは供用開始をしました。大変便利な道路です。ただ、その先の区間について、例えばドラゴンハイツ、ニミッツパーク、九州文化学園、民家の立ち退き等の用地買収については、現状どうなっておるのか、国の事業ではありますけれども、県も関与されておりますので、その対応をお聞きしておきたいと思います。

 (三)、新幹線のその後ということでございます。

 ようやく変更区間のアセスも済んだようで、この際、従来からの約束事の確認をしておきたいと私は思っているんですけれども、幸い、佐世保市の前市長桟さんも教育委員会委員長の席に座っておられますから、県と市で当時どのような約束事があったのか、約束事は守っていただかなきゃなりませんのでね。その中で特に佐世保線の複線化のめど、それから新幹線の新武雄駅での乗り入れ、もう一つは大村線の改良と新大村駅での乗り入れについて、ひとつ確認をしておきたいと思います。

 五、石木ダムについてであります。

 (一)、水源地域対策特別措置法による事業計画について。

 昭和四十九年に制定されて、同五十七年十二月二十八日、水特法ダムの指定を受けた石木ダムのその地域指定、整備計画は、現在どうなっているのか。私は、特に残存家屋の多い木場郷を中心とした対策を早急に策定すべきと思いますけれども、どうなんでしょうか。

 (二)、県民の森的な構想はどうかということであります。

 西彼杵郡外海町、大瀬戸町、琴海町にまたがる三百八十二ヘクタールの「県民の森」は、平成十年までに五十一億一千三百三十二万円の施設整備をおおむね終了しようとしております。ここで県下二カ所目の地域として、川棚町石木ダム計画地の背後地、ダム集水区域の九百三十ヘクタールの三分の一程度、これは別に数字にはこだわりませんけれども、三百ヘクタール内外を「県民の森」というような形で背後地を整備するような構想は考えられないのか、お聞きをいたします。

 答弁をいただきまして、あと私も自席から再質問をさせていただこうかと思います。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(村山一正君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕田中愛国議員の御質問にお答えいたします。

 前畑弾薬庫の移転後の跡地は間違いなく返還になるのかどうかとのお尋ねでございますが、前畑弾薬庫の移転・返還につきましては、県議会の協力を得まして、佐世保市、同市議会、民間団体とともに国への合同陳情を実施いたしまして、その早期実現に向けて努めてきたところであります。昨年の陳情の際に、久間前防衛庁長官から移転先に関する提言があり、また、前畑弾薬庫の現況調査費が平成十一年度大蔵原案に計上されるなど、一定の前進を見ております。

 この移転が実現した際には、間違いなく返還になるのかとのお尋ねでありますが、私どもは、ともに前畑弾薬庫の移転と返還について国に要望してきたわけでありますので、返還を前提とした移転であるものと考えております。

 軍転法の適用はあるのかどうかというお尋ねでございますが、前畑弾薬庫の敷地は、「旧軍用財産」として「旧軍港市転換法」の対象となり、日米政府間で返還の方向が固まった段階で「旧軍港市国有財産処理審議会」に返還要求について諮られるものと考えております。

 なお、跡地の利用につきましては、佐世保市は「前畑弾薬庫跡地利用検討委員会」の検討結果を得まして、「今後の社会経済情勢の変化、計画の妥当性、関係者の調整、軍転法の関係等もあり、精査していかなければならない」としており、県もこの推移を見守っていきたいと考えております。

 予算についてお尋ねでございますが、平成十一年度大蔵原案に示された調査費は約八百万円でございまして、その内容は、前畑弾薬庫の現有設備の規模と構造調査にかかるものであると聞いております。

 次に、SSKへの崎辺の払い下げが実現したが、進入道路についてはどうかというお尋ねでございますが、御指摘のとおり、国有財産である崎辺の西側半分の敷地は、本年二月に開催された「第二十二回旧軍港市国有財産処理審議会」において、佐世保重工業株式会社へ払い下げることが決定されました。その進入道路でありますが、崎辺町線につきましては、佐世保市の事業として測量設計、地質調査は既に終了しており、平成十年度には潜水、磁気調査が、平成十一年度からは地盤強化や道路建設工事が実施されることとなっておりまして、平成十四年度の完成が予定されております。

 本事業は、防衛施設庁の補助率八〇%の事業で、全体延長八百五十五メートルにわたる崎辺地区への進入道路として建設されるものであり、佐世保市の「轟湾埋立事業」と並行して実施されることになっております。一方、前畑崎辺線は、その予定敷地の一部が前畑弾薬庫にかかるため、前畑弾薬庫の一部返還が前提となりますが、佐世保市では産業・防衛道路としての位置づけで、防衛施設庁から一〇〇%の補助を受けまして、総延長二千九百二十九メートルの道路を建設したい意向であると聞いております。

 県といたしましては、前畑弾薬庫の一部返還につきましても、その早期実現に努めるとともに、前畑崎辺線の事業が市の希望する形で実現できるように尽力をしてまいりたいと考えております。

 次に、倉島地区の問題についてお尋ねでございますが、陸上自衛隊倉島地区の移転につきましては、昭和四十七年六月十五日の佐世保市議会におきまして、「米軍提供施設の払い下げ活用に関する決議」に始まりまして、昭和六十三年に設立された「佐世保港防衛施設関連問題協議会」での協議など、その実現に向けて努力が重ねられてきたところであります。しかし、倉島地区にある佐世保業務隊の一部施設の老朽化が著しく、安全性の観点から、早急な施設整備が必要であることが判明いたしましたが、その時点で、なお移転先のめどが立っていないこと、さらに移転等に要する費用の負担に関して、国が主張する「原因者負担」の壁が厚く、佐世保市が負担することになると財政の面から問題があるとして、昨年十一月の市議会全員協議会の席で、佐世保市長から断念する旨の表明がなされたところであります。商業港の中に海上自衛隊倉島地区が位置するという状況は、佐世保港における軍商すみ分け論の観点からは望ましいと言いがたいものでありますが、政府の中においても、長期的視点からすみ分けの必要性について言及される場面も出てきておりまして、国でも佐世保港のすみ分けについては議論する機運が生じつつあることを感じているところであります。

 県といたしましては、港湾機能を十分に発揮させるためには、佐世保港のすみ分けが必要であると考えており、県議会を初め、本県選出の国会議員の御協力を得ながら、国に佐世保港すみ分けの必要性とその推進について要望してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、県といたしましては、佐世保基地の問題を県の問題としてとらえ、佐世保基地問題全般について協議する「米軍佐世保基地対策連絡会議」を設置するなど、佐世保市と十分に連携を図りながら、基地問題の解決に向け取り組んでいるところであり、今後とも「新返還六項目」の早期実現など、佐世保基地問題に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、西彼杵道路の完成のめどは立っていないため、東彼杵道路への取り組みについての見解はとのお尋ねでありますが、西彼杵道路は、本県の二大都市である佐世保市と長崎市を最短距離で結ぶばかりでなく、高速交通施設に遠い西彼杵半島地域の交通網の抜本的な改善策として整備促進を図っているところでございます。

 今後も、昨年十一月に開通いたしました西海パールラインから西彼町方向への整備促進を図るとともに、他の区間につきましても、整備効果が高い区間から順次調査を進めてまいりたいと考えておりますが、完成のめどについては現時点で申し上げることは困難であります。

 東彼杵道路につきましては、その効果は十分に理解できますが、必要性も認識しているつもりでございますが、しかし、現在は、規格の高い道路がない地域において整備を進めているところでございます。

 また、国道二〇五号は、現道対策として川棚大橋の工事が平成十一年度末の完成を目標に進められております。今後とも、地域高規格道路の候補路線としての調査を促進していただくよう国に要望してまいります。

 矢岳町付近の用地の進捗状況はどうかというお尋ねでございますが、現在、調査設計を実施中であり、平成十一年度に地元との設計協議を実施する予定と伺っております。協議が整い次第、用地測量、建物調査が行われ、その後、用地交渉に着手することになります。

 県といたしましても、事業促進のため、地元佐世保市とともに協力してまいります。

 次に、石木ダムについてお尋ねでございますが、「水源地域対策特別措置法」に基づく地域整備計画につきましては、現在、川棚町が行政側で作成しました振興策の案をもとに地元との意見交換を実施しているところであり、主な事業といたしましては、県道嬉野川棚線の改良や公民館等の施設の整備が検討されております。

 石木ダムを核とした周辺整備のあり方については、地元住民、さらには県民に親しまれる「地域に開かれたダム」を目指しまして、内容を一層充実させるため、今後、地元住民や有識者の御意見など衆知を集め、検討した上で早期に「水源地域対策特別措置法」に基づく整備計画として取りまとめたいと考えております。

 木場郷につきましては、農道、林道の整備など、農林業の振興を目的とする施策が検討されておりまして、石木ダム周辺地域全体の整備計画の中で、木場郷の振興策についても取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、石木ダムについて「県民の森」的な構想はどうかというお尋ねでございますが、石木ダムの後背地を三百ヘクタール買収する場合でも、現在の買収予定面積の約五倍という極めて広い面積になります。

 また、ダム周辺の整備については、原則としてダムの建設によって地域の基礎条件が著しく変化する区域を対象に、生活の安定、利便性の確保、水質の保全等に役立つ計画を策定することとなっております。しかしながら、森林などの自然を生かし、地域活性化に役立たせる発想や自然とともに生きる環境共生的な発想などが重要になってきておりますので、今後、石木ダムを核とした周辺整備を検討する際は、そのような点についても衆知を集め、検討してまいりたいと考えております。

 残余の質問につきましては、部長より答弁をさせたいと思います。



○議長(村山一正君) 教育長。



◎教育長(出口啓二郎君) 県の施設の適正配置と運営についての中で、佐世保市の県立武道館の運営費は佐世保市の持ち出しとなっているが、なぜかというお尋ねでございます。

 県立武道館につきましては、土地の提供と管理運営を佐世保市が行うという前提で、県に対し建設の陳情がなされ、佐世保市が無償貸与を受けている国有地内の中央公園に建設し、平成二年四月一日に供用開始したものであります。佐世保市と国が締結している国有財産無償貸付契約書では、「貸付を受けた中央公園の土地に建設される武道館は、佐世保市が中央公園の施設として自ら供しなければならない」となっており、この条件からも、佐世保市が管理運営を行うものであると判断をいたしております。

 なお、県は、施設の維持補修を行うとともに、使用料収入の範囲で経費を負担しております。

 次に、県北地域に県立の美術博物館並びに総合グラウンドを設置する考えはないかとのお尋ねでありますが、県立の美術博物館は、昭和四十年に現在地に開館し、今日まで本県文化の振興に大きな役割を果たしてまいりました。一方、県北地域には、地域の中核となる文化施設として、佐世保市に佐世保市博物館島瀬美術センターがあり、県展、県現代作家美術展など、各種の展覧会が開催されているところであります。

 県といたしましても、先ほどの展覧会事業を初め、県民文化祭など、その他の各種文化事業の県北地域での開催について積極的に取り組んでいるところであります。

 議員御指摘の県北地域への県立の美術館及び博物館の新たな建設につきましては、建設に多額の財源を要すること、既存施設との役割分担などから、現時点では困難であると考えております。

 次に、県北地域に県立の総合グラウンドを設置する考えはないかとのお尋ねについては、県北地域の総合的なスポーツ施設として佐世保市総合グラウンドや中央公園等があり、広く県北地域住民に利用されているところであります。

 県がスポーツ施設を整備する場合は、全国規模の大会を開催できるような施設を全県的な立場から検討することになります。

 なお、平成十五年に「全国高等学校総合体育大会」を本県で開催することとしておりますが、既に総合開会式及び競技会場地を昨年五月に決定しているところであります。

 今後、全国規模の大会としては国体も考えられますが、必要な施設の整備については、県と市町村の役割分担を考慮し、施設の計画的かつ効率的配置について十分に検討を行っていく所存であります。

 次に、インターハイ対策について。

 平成十五年度に本県で開催する「全国高等学校総合体育大会」で使用する施設の対応は十分であるのかというお尋ねでございます。

 「全国高等学校総合体育大会」の総合開会式場及び二十八競技の会場地につきましては、昨年五月に決定し、公表しております。現在、各競技種目における競技会場の選定を進めているところであります。

 今後、必要となる施設は、飛び込みプールを除き、一部には仮設での対応となる競技種目もありますが、基本的には現有施設や既に計画されている施設を活用することで対応できるものと判断しております。

 以上でございます。



○議長(村山一正君) 生活環境部長。



◎生活環境部長(田中敏寛君) 県の施設の適正配置と運営に関して、県民文化ホールについてのお尋ねでございます。

 まず、佐世保市の構想と県の構想との違いはどうなっているのか、また、なぜ変わったのかとのお尋ねでございますが、佐世保市に建設をいたしております県民文化ホール(仮称)は、佐世保駅周辺再開発事業のリーディングプロジェクトとして、平成十二年度の完成、オープンを目指して事業を進めているところでございます。

 平成五年に佐世保市で策定をされました「佐世保定住・交流センター(仮称)構想」と、現在、建設中の県民文化ホール部分の異なる点についてでございますが、まず市民文化ホールでありますが、大ホールは音楽を主体とした多目的ホールで千八百席、中ホールは室内楽等の音楽専用ホールで四百席、小ホールは平土間形式の多目的ホールとして二百五十席で、全体の延べ床面積は地域交流センターを含めまして二万四千七百十七平方メートルとなっておったところでございます。

 その後、佐世保市から、市民文化ホール部分の県事業化について陳情などを受けまして、平成六年六月に県での事業化を決定をいたしたところでございます。

 現在、建設を進めております「県民文化ホール・地域交流センター(仮称)」につきましては、佐世保市の構想をもとに地元経済団体などからのコンベンション機能の充実などについての要望も踏まえながら、佐世保市とも協議を重ねて基本構想の決定に至ったところでございます。県民文化ホールの大ホールは、音楽を主体といたしました多機能ホール、コンベンション等にも対応できるものとして二千席、中ホールは音楽専用ホールで講演会などにも対応できるものとして五百席、イベントホールは演劇、講演会など幅広く活用できる多目的ホールとして舞台形式で三百五十席を整備をしているところでございます。以上、三つのホール部分と地域交流センターを含めました延べ床面積は、二万二千五百九十八平方メートルとなっているところでございます。

 次に、文化ホールの建設を市で建設した場合と県で建設した場合、その財源の違いがあるのか、また、完成後の維持管理費に対する交付税措置はどうなるのかとのお尋ねでございますが、文化ホールの建設につきましては、県、市いずれで建設いたしましても地域総合整備事業債を財源として建設することとなりますが、県と市の場合では、交付税措置について若干の差異がございます。これを県、市それぞれの財政力に基づいて試算をいたしますと、県で実施した方が約三億円程度の一般財源の負担が少なくなるものと考えております。

 また、建設後の管理・運営にかかる交付税措置は、市町村で地域総合整備事業債により建設した場合のみ交付税措置がございますが、佐世保市については、地域総合整備事業債の発行累計額が交付税措置の対象となる限度額に近く、その算入額は五百五十万円程度になるものと考えられております。なお、県で建設する場合は、交付税措置はされないこととなっております。

 次に、県民文化ホールについての建設後の管理運営についての覚書の内容及び施設の改修、設備の更新がどのようになっているのかとのお尋ねでございますが、県民文化ホール建設後の管理運営についての覚書の内容でありますが、「文化ホールの管理運営は、佐世保市において行い、その経費は市が負担する」というものであります。

 次に、「建設後の施設の改修や設備の更新は県が費用を負担することとし、また軽微なものについては佐世保市が行い、その軽微なものの範囲については県、市が協議をすること」となっております。なお、この覚書は、知事と市長との間で円満に合意されたものとなっております。

 次に、県北の県の施設についての土地を市町村に依存することでなされているが、再考の余地はないかとのお尋ねの部分でございますが、県民文化ホール(仮称)の建設につきましては、先ほど申し上げましたように、平成六年に市民文化ホールの部分について、県において事業化するように陳情を受けて、県で建設することを決定した経緯がございます。その際に、市と協議の結果、建設予定地については、佐世保市において無償で貸し付けるということで円満に合意をいたしているところでございます。御理解を賜りたいと存じます。

 次に、県と市町村業務の役割に関してのお尋ねのうち、屠畜場の施設数と県が設置する食肉衛生検査所の収支状況のお尋ねでございますが、長崎県内におきます屠畜場の設置数は、長崎市と佐世保市の二施設を含め七カ所でございます。長崎市、佐世保市内に設置をされている屠畜場における屠畜検査業務はそれぞれの市長が、それ以外の地域に設置されている屠畜場では、知事が屠畜検査業務を行わなければならないこととされております。

 長崎県が設置している川棚食肉衛生検査所につきましては、昭和五十三年に長崎日本ハム株式会社川棚工場が立地した後、大村保健所から川棚町まで出向いて屠畜検査業務を行っておりましたが、平成元年、検査業務を効率的かつ適正に行うことを目的として設置をされたものでございます。川棚食肉衛生検査所の屠畜検査業務に関する平成九年度の収支状況でございますが、屠畜検査手数料収入は五千八百四十万円で、職員給与費と運営費の支出の合計は一億四千百六十万円となっております。したがいまして、差し引き八千三百二十万円の支出の超過となっております。また、県が設置いたしております川棚、諫早、国見の食肉衛生検査所全体の支出超過は二億一千九百二十万円でございます。なお、屠畜検査業務は、公衆衛生の向上及び増進のため、必ず行わなければならない業務でございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



○議長(村山一正君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) 卸売市場を市が整備する場合、財政上大きな負担を強いられることになることから、県としても何らかの支援をすべきじゃないかというお尋ねでございますけれども、生鮮食料品等に関します卸売市場につきましては、開設の認可、指導監督を国が行います中央卸売市場と、県が行います地方卸売市場とがございますが、御指摘のとおり、佐世保市は現在、青果物・水産物を扱う佐世保市中央卸売市場及び食肉を扱います佐世保市食肉地方卸売市場を開設をしておりまして、その運営や施設整備に多額の財政負担があることは県としても承知をしております。しかし、このうち、中央卸売市場の施設整備につきましては、制度上、国から直接助成がなされることとされておりまして、また、地方卸売市場につきましては、県の「卸売市場整備計画」に基づきまして、県としても一定額を負担をいたしまして施設整備を進めております。

 県としましては、国に対し「全国卸売市場対策協議会」等を通じまして、採択要件の緩和、補助率の引き上げ等、施設整備事業の充実を今後とも強く要望してまいるとともに、卸売市場の運営等につきましても、関係の市とも協議、検討を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(村山一正君) 企画部長。



◎企画部長(溝添一紀君) 新幹線のその後につきまして、従来からの約束事の御確認をという御趣旨の御質問でございます。

 この件につきましては、平成四年に、いわゆる短絡ルートを地元案として決定いたしました際に、県議会で御了承いただきましたとおり、「九州新幹線長崎ルート等の整備に関する基本的考え方」というものに基づきまして、現在、佐世保線等の輸送改善を図るため、県と運行主体であるJR九州並びに地元佐世保市の三者からなる「佐世保線等整備検討委員会」で種々具体的方策を検討しているところでございます。

 佐世保線につきましては、当時の基本的考え方の中に、「長崎市−福岡市間にスーパー特急を設定するときには、佐世保市にも在来線を利用してスーパー特急を直通させる」など、三項目が基本的にうたってあります。しかしながら、現在、三者でJRも含めまして種々検討いたしておりますが、複線化につきましては、今の試算で約二百八十億円ほどの事業費がかかるという問題も具体的に出てまいりました。今後、どのように現実性のある段階的な整備を図っていくかということで、さらに協議を続けてまいりたいと思っております。

 それから、大村線の改良の話でございますが、大村線につきましては三月十三日、マスコミの発表があっておりますが、「特急シーボルト号」の導入により、現行の快速よりも七分間短くなりまして、長崎市−佐世保市間が一時間二十四分ということに相なります。また、大村線の高速化についても、今年予算を計上いたしておりますが……。



○議長(村山一正君) 十六番。



◆十六番(田中愛国君) 答弁が、どうも説明の項目が長過ぎます。説明する必要はないんだけどね。

 県の施設の適正配置と運営について再度お聞きをいたしますが、私は、県北に県の施設が少ないから、ひとつどうにかならないかという問題で、美術博物館的なものとか、総合グラウンド的なものを一つというお願いをしたわけであります。どうも全然そういう配慮といいますか、計画はないようでございまして、大変残念なんですけれども、後で時間があったらもう少しお聞きをいたします。

 その次に、今行われている県北の施設、土地は市町村、建物は県という一つの形ができつつありますね。しかし、これは聞いてみると、スタートはどうもそういうことじゃなくして、どうしても佐世保市が土地を持っておらなければ、そこに建物は建てられないと。教育長の説明は、県が土地を買い取ってやる方法がなかったから、こうなったんだという説明ですよね。そういうこととするならば、今、県がおやりになっている土地は市町村、建物は県という、全然意味が違うところでスタートしているんですね。しかし、その後は、県民文化ホールにしろ、私も仄聞するところ、福江市の何とか施設というのも、「土地は地元で出しなさい。建ててあげましょう。運営費は地元でやりなさい」と言ったら、「いや、そういうのは要りません」と言われたという話も聞くんですけれどもね。この方程式は、私もどうも納得がいかないなというような感じがいたしますが、いかがでしょうか、知事、お答えをお願いします。



○議長(村山一正君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 県民文化ホールの場合は、そういったお約束があるという前提でやっておりまして、長崎市の例えばビッグNとかも、これはたしか市の土地です。そういうことでやっぱり地域によっていろいろばらつきがあるようでございます。いずれにしろ、約束したことはそのままやっていきませんと、途中でそれを変更しますと、ほかのものにいろいろと波及してまいりますので、やっぱり私どもといたしましては、どうしても運営管理費の問題については最初のお約束の形でやらせていただきたい。

 それから、県北と県南のバランスの問題をお話しますと、今度は県央の問題も出てくるし、各地域でいろんな問題が出てくると思うんですね。だから総合的にどうしたらいいかということについて、(発言する者あり)やっぱり総合的に物事を考えながら、これから我々はやっていかなきゃいけない時期ですから、そういう箱物を除いたいろいろな地域の開発につきましても、今、「長期構想検討委員会」の中でそれぞれの地域の特性を持ったものについて、いろいろな御意見を賜りながら、検討いたしておりますので、できるだけばらつきがないような形で、また地域、地域に個性を持ったものをつくり上げたいというふうに思っておりますので、ここではそれはまだ、こういった構想でやるということはお話できませんけれども、なかなかそこは難しいところがあるんじゃないかと思っております。



○議長(村山一正君) 十六番。



◆十六番(田中愛国君) 県北をつくって、それから県央をつくっていただいて結構なんですけれどもね。(発言する者あり)ビッグNなんかの話も出ましたけれども、長崎市の施設の中には、そういうこともあります。土地はですね。ただ、あとの運営はすべて県でやっているんですね。この運営がやっぱり大変なことだという認識を今しているんですけれどもね。

 それで、知事、この県民文化ホールに関して言いますと、完成後どういう形の受け皿になるかわかりませんが、財団法人的なものをつくって受け皿をするとするなら、やはりその財団の出資は、応分の出資といいますか、これは県はどうしてもやっていただかなきゃならぬという感じを持つわけですけれども、この点もひとつお聞かせ願えませんでしょうか。



○議長(村山一正君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) ただいま、どういう形で運営組織をつくるか検討中だそうでございますので、その方向が決まった上で、また検討させていただきたいというふうに思っております。



○議長(村山一正君) 十六番。



◆十六番(田中愛国君) 知事の頑固なところは私も前から知っておりますから、一度だめと言われたら、それはだめでしょう。これは置きたいと思います。

 次に、二番目の市場事業についてですけれども、市場開設者は大変なんですね。佐世保市の場合を例に取りましたけれども、ちょっと数字を挙げてみますと、平成十年度で予算と言いますか、青果・花卉市場で、これは九千九百七十一万八千円ほどの持ち出しですけれども、水産市場では、これは建設費の元利償還分もあるからなんですけれども、六億九千七百万円、大きいんですね。それから、食肉市場、屠畜場では六千七百五十七万円、合わせましても七億七千四百万円ぐらいの金が、佐世保市の場合、この市場事業だけで出ているんですね。平成十一年度予算も七億六千九百万円ほど組んでいるみたいです。その中で、この食肉検査員ですね、この管理なんですが、佐世保市でも検査員九名、作業員一名おりまして、八千二百万円の持ち出しになるんですね。これが基準財政需要額の方に算定でもしてもらうならまだしも、地方交付税の対象になるんですが、これは本当の持ち出しなんですね。県もそうだと思います。そういうことで、企業誘致との絡みでも、企業誘致ができてよかった、よかったと言うけれども、さっき数字聞きますと、大変な持ち出しでしたよね。そういう持ち出しがあるとするならば、ここら辺は今度は県が代表して、国に、この検査員の問題はもう少しどうにかならぬのかと。これはそういう感じがいたしますので、部長、簡潔にお願いします。



○議長(村山一正君) 生活環境部長。



◎生活環境部長(田中敏寛君) 先ほど、屠畜検査業務にかかる数字を申し上げたわけでございますが、今、先生御指摘のとおり、県の場合、運営費にかかる交付税上の算定はございません。ただ、これは一応手数料というのを財源としても取るようになっておりますが、これも地方公共団体手数料例によりまして手数料というのが定められておりまして、これは全国一律になっております。そういうことで今後、今御指摘のような点につきましては十分研究はしてまいりたいと思っております。



○議長(村山一正君) 十六番。



◆十六番(田中愛国君) 三番目の基地の問題に入りますが、前畑弾薬庫、そのままいきますと、軍転審にかかるだろうと。利用をどうするかという問題になるでしょうけれども、道路とか、公園という感じになると大体無償でということになると思います。あと、港湾計画でやるとすれば少しせり出して、また補助事業でやればいいわけですから、私は、この土地は大きな佐世保市の財産になるなと思って、移転先の問題も若干考慮しなきゃならぬかなというような感じも持っているんですけれども、移転先の配慮というのが今後の問題に出てくるわけでございますけれども、ただ今年度予算は、移転先云々というのまでいっていませんから、あくまでも前畑弾薬庫の調査なんだと、そうしますと、この調査をやってると、工事が四、五年かかるとすると、実際移るのは十年先ぐらいでしょうか、知事の感触をちょっとお聞きしておきたいと思います。



○議長(村山一正君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 岩国基地ですか、あれが、たしか私が衆議院議員に当選したときよりちょっと前から沖合移転をやっていましたね。認められたのが二、三年前ですから、要望してから正式に移転費がつくまでに十二、三年かかったと思うんですね。だから今回ついたのは、あくまでも現状把握のための予算なわけなんです。だからそれを見て、どこに移転するかというときに、どれだけの金がかかるかという形になってくるんですが、ただ、決まれば私は早いと思うんです。というのは、思いやり予算の中ですから、岩国の分の予算が流用されるようになります。全体の思いやり予算の中で、これはそれぞれそういった経費を賄っていますので、岩国が終了した時点ぐらいまでに条件整備が整っておれば、岩国というのは一千億円を超す金がかかっていますから、ここの場合は、今のところそれよりも大分少なくて済むような話ということでございますから、私はそういったことで、やり方次第によってはそんなに岩国みたいに時間はかからないんじゃないかというふうに思っております。



○議長(村山一正君) 十六番。



◆十六番(田中愛国君) 次に、崎辺地区の問題ですけれども、東西に分けたときのいきさつから、私は県の関与があるんだということを、ここずっと四年間一貫して言っているんですけれども、道路ですよ。幾ら分割だけしたって、進入道路がなければ使えないわけですから。ただ、幸いSSKの払い下げが決定したようですので、従来から言われていた崎辺の計画、あの当時できた道路計画も生きてくるんじゃなかろうかとは思います。だから、先ほどおっしゃいました前畑崎辺線、産業防衛で一〇〇%ということは、周辺整備の三条予算で多分やられると思うんですけどね。国がやってくれれば、これはありがたいことです。ただ、今までのいきさつからしますと、本当に受けてくれるのかなと。それから、その先の崎辺線、我々は海中道路と呼んでいますが、これは多分、八条予算でやられると思います。補助事業、ちょっと補助率が高いんですけれども、そういうことで、これは多分、佐世保市がそう言ったから、今、答弁なさったというような感じが私もするんですけれどもね。そういうことで進展するとしても、八条にしたって佐世保市が裏打ちをしなきゃいかぬです。八割補助なら二割負担しなきゃいかぬ。そういうことからすると、この道路は、米軍の方もまだ利用権残るわけですからね。自衛隊、SSK、米軍ですから。この海中道路、本当は私は知事が先頭に立ってでも、これは思いやり予算でやるべしと、これは思いやり予算でやらないとおかしいじゃないかというような話をしてもらうとありがたいんですけれども、そうすると裏打ちだけでも少なくて済むんですけれども、三条予算でやれればそれはいいですよ。思いやりと変わりませんから。ただ、思いやり予算は米軍から言わせないと、日本の国で言ったってこれは話になりませんから。そこら辺の問題があるでしょうけれども、これはいいです。これは要望にかえさせていただきたいと思います。

 倉島地区の問題で、何といいますか、原因者負担という言葉がちょっと出ましたね。一地方自治体がもう大変なんですね。港湾計画をして青写真をつくって、そしてこれはこっちに移ってもらって整合性があることをした方がいいということになったとしても、移る予算から、それから跡地の買収からしなさいとなると、これはもう一地方自治体では無理なことだなと。しかし、知事の答弁も、本当に一地方自治体としては大変なことだという話でしたから、私ももうこれ以上、何といいますか、我々としては残念な結果なんですね。我々が今までずっと動いてきた感じからすると、自衛隊に使わせる、使わせない、そんな問題じゃなくして、私は自衛隊は十分やっていただきたい、崎辺で潜水艦基地の誘致ぐらいまでやってもらいたいという気持ちを持っているわけですけれども、そういうことで残念な気持ちでおります。

 基地問題は置きたいと思います。

 あと、道路交通網ですけれども、西彼杵道路に固執なさるのは、西彼杵高規格道路に決まっていますから、これは仕方ないと思います。ただ現実論として、大体五十キロあるんですね。きょうの午前中の質疑もありましたように、小迎までは私もめど立ってると思います。あれから先を考えれば、私は二本立てで西彼杵道路を、東彼杵道路は大体二十キロです。五十キロと二十キロ。この二十キロの方の整備をした方が、私はより効果的じゃなかろうかなと。(発言する者あり)知事、針尾バイパスの終点から東彼杵のインターまでの間は大体二十キロなんですよね。そういうことで、昨年、佐世保市と県北も期成会をつくって、どうしてもやってほしいということを決議したんですけれども、いま一度、この件については、知事、再考の余地はないのか。



○議長(村山一正君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 限られた予算の中で、集中的にできるだけ早く完成させようということでやっているわけなんですよね。道路は、西彼杵道路と東彼杵道路だけじゃなくて、まだほかにたくさんあるわけなんですよ。その限られた予算の中でやっていく、しかも集約して早く完成させるということを考えていった場合、正直言って私はやっぱり西彼杵半島は遅れていると思うんですよ。西彼杵半島から空港まで行くには大変ですよ。私が今見て、全県的に道路網が非常に整備が遅れているのは、これは余り言うたらいけませんけれども、西彼杵半島と島原半島と思います。(発言する者あり)そういった高速道路から一時間で入れるか否かというところをやっぱり優先的にやっていかなきゃいかぬということを考えに持っておりますので、それが一つ。

 もう一つは、東彼杵道路につきましては、一部まだ東彼杵周辺の商店街のいろいろな意見等もあります。私もよく聞いております。この道路をつくると、逆に客が云々というような話もあって、現状、拡幅でしてほしいというような意見もまだあるというように聞いておりますので、一番今やれないというのは最初の考え方で、今の時点ではなかなか一つに集中せざるを得ないということです。



○議長(村山一正君) 十六番。



◆十六番(田中愛国君) これは事の重大性の意味だと思うんですが、長崎−佐世保間を時間短縮することが、私は長崎県の最大の課題だと思っているんです。だから、西彼杵道路の完成のめどが立たないような、これは両方やればいいんですよ。西彼杵道路をやめなさいと言っているわけじゃないわけです。西彼杵道路をやりながら東彼杵道路も、どちらにしてもどうせ十年単位の期間がかかるわけですから。それは知事が、建設省からどんと予算を持ってきてもらえばそれはいいんですけれどもね。だから、そういう意味から、私たちは東彼杵道路に少しこだわりを持つと。これは今よその県を通って行くわけですからね。空港のアクセスとか、そういうことで御理解をいただきたいと思っております。

 それから、新幹線のことでいろいろ企画部長からありましたけれども、私は大体、当時のいきさつを知っていますから、ただ、先ほどの県民文化ホールの覚書にしろ、約束は守るということならば、こちらの約束も守っていただかなきゃなりませんから、それはちゃんと金子県政が何年続くにしろ、ちゃんと守っていただかなきゃならぬという確認を私はここでしておきたいと思って、ここは質問をしたわけでございますから、高田県政で決められたことはずっとおやりになるということで確認をしておきたいと思います。



○議長(村山一正君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 平成四年度に短絡ルートを決めるときは、本当に我々は苦渋の選択をいたしました。一緒になって闘った仲でございますし、私はそのときのいきさつをすべて知っております。私はやっぱり、そういったものを前提にあれを我々も認めたわけなんですから、その約束事はちゃんとやっていただくということで、我々としてああいった形を認めた以上は、この約束については生きているものと私は考えております。



○議長(村山一正君) 十六番。



◆十六番(田中愛国君) 知事、ありがとうございました。

 次に、石木ダムについてでありますけれども、二月現在の石木ダムの損失補償契約状況という資料を私は持っているんですけれども、大体、買収面積で六十一万一千平米に対して、約一割の進捗だということです。用地及び補償金額は、百億円に対して約九%の達成だと。それから、もう一つ、地権者、世帯数関係のことで言いますと、百二十一世帯に対して契約が二三%、地権者の場合は二一%とかいう資料を持っています。少しずつ進んでいるなという感じはしますけれども、もうそろそろ水特法の青写真を出してもらってもいいんじゃなかろうかなと。やっぱり地元の人もいろいろ期待をしておられることもあるでしょう。ただ、今ちょっと聞きました範囲で、県道を改良するとか、公民館をつくる、ちょっと私は規模が小さい感じがしますね。県道を改良する、これは別に水特法でなくたって、やろうと思えばやれるわけですから。公民館ももちろん施設整備のうちに入るでしょうけれども、あと農林道の整備等もありましたけれども、一つは部長、迷惑料という言葉がいいかどうか知りませんけれども、石木の皆さん方は、石木ダムに協力するかわりに、何らかのそういうものがほしいなという気持ちはあられると思うんですよ。だから、私は県民の森にこだわるわけじゃないけれども、そういう背後地もちゃんと買って県が管理をして、自然環境はちゃんと守ってやりますよと。県民の森でやって、いろいろ施設をつくって上からこういろいろ問題が起きるということは、やっぱり問題があるでしょう。ゴルフ場計画が出たときにも問題がありましたからね、農薬はどうするんだと。水源地の上にゴルフ場計画が出たことがあるんです、青写真で。そのときちょうどゴルフ場の農薬問題が激しいときでしたから、こんなばかな案を出してという話が地元にもありました。だからそういう意味では、この背後地といいますか、集水区域といいますか、ここら辺を少し大事に扱ってほしいなという感じがします。お金はかかるでしょうけれども、そういうことで、こちらの方も要望にかえさせていただきます。

 最初に戻りまして、県の施設、私は、長崎県が従来やってこられた国に対するいろいろな要望の中で、大体我々が言う建設省とか、運輸省とかいう感じの問題は、ずっと市町村から上がってきたのにバックアップしながらやってこられたと思います。ただ、防衛施設庁にいろいろな要望が出ているのはどうなんでしょうか。佐世保市からいろいろ出ていますよね。今まで周辺整備の法律でいろいろなことをやっていただいています。それについての把握が長崎県はあるのかなと。この防衛周辺整備の法律を適用した事業があるとは聞きました。まず、その実績だけでもちょっとお聞きしたいと思います。



○議長(村山一正君) 企画部長。



◎企画部長(溝添一紀君) 議員おっしゃいましたように、基地が所在しているということで、国有提供施設所在市町村の助成交付金でありますとか、あるいは先ほど御説明がございました生活環境の整備に関するものとか、あるいは先ほど来の旧軍港市転換法、あるいは特別交付税による措置等多々ございますので、今、資料は持ち合わせておりませんが、かなりのものがそういう基地所在に対して支援がなされているのは事実であります。

 ちょっと事実は今、資料を持っておりませんので、すみません。



○議長(村山一正君) 十六番。



◆十六番(田中愛国君) 詳細は構いません。私は資料をもらいましたけれども、金額的には微々たるものです。だから、せっかく「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」があるわけですね。もちろん施行例もある。それを見ますと、県も三条予算、八条予算ではやれるんですよ。九条だけが市町村、そういう資料になっています。地方公共団体はできるということになっているわけですから。ただ、箱物の実績がないので、私も何とも言えませんけれども、そういうものを利用してでも県北に、県北にといっても佐世保にと言うのと理解していただいても結構なんですけれども、美術博物館的なものが一つ、ニミッツパークの中にでもあって、アメリカの人たちも来て見れるような資料博物館でも結構ですよ。そういうものとか、もう一つ、やっぱり民生安定のためのグラウンド的なものも、「公園緑地その他の公共空き地、三分の二の補助ができる」ようになっているわけですから、これはできるんですよ。箱物は「防衛施設庁長官が定める額」と書いて、定かでないんですね。「一般住民の学習、保育、休養、または集会の用に供するための施設はできる」ということになっていますから、こちらの方は少し勉強してほしいなと要望して、質問を終わりたいと思います。



○議長(村山一正君) 広川 豊議員−三十五番。



◆三十五番(広川豊君) (拍手)〔登壇〕改革21の広川 豊でございます。

 私はこの際、県政参画十五年を振り返りながら、総括的に二、三の古くて新しい課題について金子知事の御所見を承りたいのであります。

 不肖私が、十五年前に初めて本壇上に立ち質問いたしました課題は、朝鮮民主主義人民共和国との善隣友好の促進についてでありました。ちょうどその当時に高田知事は、中国総領事館の長崎設置を実現すべく中国を訪問し、当時の胡耀邦総書記と会談され、相当の成果を得て帰国された折でもありました。中国では、胡耀邦総書記が「朝鮮民主主義人民共和国と韓国との対話は、今後、曲折をたどるかもしれないが、この南北対話の流れは保持できるものと中国は考えている。我々は、皆この動きを大切にしなければならない」と指摘するとともに、「対話が引き続き発展するよう希望している」と述べられ、これに対して高田知事は、「日中両国と南北朝鮮が長崎県で一堂に会し、平和的に交流することが自分の夢である」と発言し、胡耀邦総書記も知事の構想に賛意を表明されたということでありました。

 そこで私は、「今こそ日朝両国民の真の和解と協力の道を理性と勇気を持って切り開かなければならない。日本ないし朝鮮半島水域における漁業上のトラブルも、その根本は南北間の緊張状態がつくり出しているとも言える。その緊張緩和が、本県漁業振興の基本問題でもある。民間漁業協定によって、北朝鮮水域に出漁している対馬・壱岐・五島の百六十四隻に上るイカ釣り船団の漁業者の生活を守るために、そしてまた知事自身の夢を実現するためにもぜひ訪朝していただきたい」と申し上げたことでありました。

 その後、本県議会に「日朝友好促進議員連盟」が結成され、その日朝議連の代表とともに高田知事の訪朝が実現し、本県と北朝鮮との間に歴史的な友好のきずなが結ばれたのであります。その高田県政は、金子県政へと引き継がれました。親子二代にわたって日本の水産業の発展に尽くしてこられました金子知事に、「県政や知事とまみゆる他生の縁」と思い、日朝友好の促進についてお尋ねをいたします。

 改めて申し上げるまでもありませんが、私ども日本人は、長い歴史を通じて民族は常に一つであったし、祖国もまた一つでありました。朝鮮民族もまた同様に、単一民族を悠遠の昔から創造してきた民族であります。それゆえに民族は即祖国であり、祖国即民族であります。にもかかわらず、第二次世界大戦の終結後も、なお東西二大勢力の間に置かれ、南北に分断され、経済、文化、人的交流は断絶を余儀なくされ、肉親、家族の音信を尋ねることすら許されないという民族の悲劇が、戦後四十有余年も続いたのであります。優れた歴史と文化を持つ朝鮮民族に対し、過酷な収奪と皇民政策を押しつけてきた過去の過ちへの反省が朝鮮問題の基本であるとの認識に立って、私どもは社会党の時代から今日まで、長い間、日朝友好の道を追い求めてまいりました。朝鮮の自主的・平和的統一を支持する活動を国の内外にわたって展開をしてまいりました。とりわけ国交のない中での日朝漁業協定の締結について、石橋政嗣元委員長が果たされた役割は大きかったのではないかと思っております。その当時の金日成主席の経済開放政策と連邦共和国制の提案などもありまして、一九八四年九月には、北朝鮮から韓国に水害救援物資が軍事分界線を越えたのであります。四十年の間、越えることのできなかった断絶の障壁を越えて、同胞愛は行き交い、南北両国の経済会談も実現したのであります。残念なことに、その後、金日成主席が他界され、再び南北の間にすきま風が吹いている状況にあります。しかし、一方では、北朝鮮における一九九四年のひょう害、一九九五年・一九九六年の大水害、一九九七年の干ばつと高潮による四年連続の災害による食料難に対して、今度は韓国からの救援物資が、再び軍事分界線を越えているのであります。さらに、韓国から北への観光交流は現在でも盛んに行われ、金剛山観光は昨年一万人を突破したと伝えられているように、民族の交流は着実に進展しているのであります。にもかかわらず、不可解なことに朝鮮半島には軍事対立と緊張が存在し、昨年は北朝鮮からテポドンが発射されて我が国の上空を飛び越えるという遺憾なことがありました。このような北朝鮮の不透明さにいささか困惑の感がありますが、米国は今でも粘り強く米朝協議を続けており、いずれ国交正常化は実現し、日本だけが蚊帳の外という事態になりかねないというさめた見方もあります。事実、昨日の新聞を見ますと、米国のカートマン朝鮮半島和平担当特使は、「年内に南北朝鮮関係に新たな突破口が開かれると楽観している」と述べたと報道されております。脅威といえば、もっとも直接的な脅威を受けるはずの韓国の金大中大統領は、北朝鮮に対するいわゆる「太陽政策」を維持され、日本に対しても北朝鮮との関係改善を行うよう要請されております。実に理性的で賢明な対応であります。その優れた洞察力に救われる思いであります。

 さて、御承知のように、今日の北朝鮮の食料難に対する支援は世界中に拡大をしています。世界食糧会議の呼びかけにこたえて、アメリカ、EU、中国、韓国、日本、特に地方自治体の中では、東京都、埼玉県、大阪府、奈良県、鳥取県、山口県などの都府県を初め、多くの市区町村から、昨年は米、トウモロコシ、小麦など二千トンに近い食料が送られております。

 また、支援組織としては、北朝鮮への農業・食料・衣料の支援組織であるアフムという組織で、代表は三木睦子元首相夫人だと聞いております。その他にも三十数団体へと広がりを見せております。このように人道的立場で北朝鮮の食料難を救うことは、両国民の人間的信頼を高めるためにも意義深いものだと思うのであります。

 そこで金子知事、いかがでしょうか。北朝鮮に対する食料支援活動を展開し、その成果をもって量的多寡ではなく、誠意を持って訪朝し、善隣友好の絆を深めていただきたいのであります。知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、環東海・黄海構想の発展と平和行政の推進について。

 私ども社民党は、一九九〇年に「環日本海圏政策大綱」を発表し、新潟で日本海圏を構成する五カ国の代表と、日本海沿岸十六道府県の代表によるフォーラムを開催をしたことがあります。その基本的な認識を一言で言いますと、日本海は古代から「海のシルクロード」として多彩な文化・経済交流の場として発展をしてきました。しかしながら、日本の近代化以降の百年は、戦争と覇権の舞台になってきました。戦後もまた、東西冷戦の間で政治的に閉ざされた海でありました。ようやく一九九〇年、ボーダーレス化の時代を迎えて、自民党、社会党、朝鮮労働党、三党の共同宣言による日朝政府間交渉が開始され、また中ソ関係、今はロでございますが、中ロ関係の正常化、韓ロ国交の樹立、日韓の経済関係の発展、南北朝鮮の対話、交流の進展が見られるようになったのであります。そこで、「政治よりも経済を、イデオロギーよりも生活を優先させた共通の政策を創造して日本海を平和と友情の海にしよう」という呼びかけであります。そのフォーラムにおいて中国の代表は、「前途洋々の東北アジア協力と開発を」、北朝鮮の代表は、「東海シルクロードの再現を」、韓国の代表は、「アジア版ECとしての東海圏について」、ロシアの代表は、「日本海全域が経済特区の可能性がある」等々の熱心な討議が交わされたことを思い出しておるのであります。

 さて、対馬藩の雨森芳洲は、民族や文化の平等性を基本にして「欺かず、争わず」の原則に立って、日本と朝鮮半島の自主的・平和的な関係に腐心されたと伝えられております。その雨森芳洲に学び、東海・黄海を通じての交流から日本の国は成り立ってきたという、いわば原点に立って環東海・黄海構想が策定されたと思いますが、二十一世紀はアジアの世紀と言われています。それは日本海圏の時代でもあります。アジアを見つめる、世界を見つめるという立場で、日本海圏に目をやる必要があるのではないか、知事のお考えをお聞かせください。

 私どもは、次の世代に何を残し、何を伝えていけばよいのか、私は平和で繁栄する日本海を構築し、それを伝えていかなければならないと思うのであります。日本海全域が経済特区の可能性があるとすれば、準閉鎖性の海の環境問題はどうするのか。回遊する魚に国境はないわけで、その資源管理をどうするかということであります。申すまでもなく、民際外交は、国家間の外交と違った目的と論理と行動様式がありますが、要するに民衆の心を伝える仕事にほかならないと思うのであります。小さいことでも実践を積み重ねていくことで真の理解が生まれるし、そのことが不動の平和を築くことになると思います。日本海を構成する五カ国の自治体レベルで、環境・漁業問題を初め、学術、文化、スポーツなどの交流の場を設ける、そういう努力をしてみたらいかがでしょうか。国際的なイベントは金がかかりますけれども、昔の遣唐使は、別にそろばんをはじいて来たわけではないと思います。それが百年以上たった今日、生きているわけです。知事の御所見をお聞かせください。

 本県は、世界平和への貢献を使命としている被爆県であります。地方自治体として核軍縮や廃絶の道を模索することは、なかなかにして荷の重い仕事ではありますが、インド、パキスタンの核実験で再び核拡散の緊張が高まる中で、国際世論は被爆地からのメッセージを求めております。このときこそ、長崎から核兵器廃絶に向けて世界に届く声を発信し、平和戦略を積極的に提言していくことが求められていると思います。そのためには、まず足元から完全な非核化を進める必要があります。

 そこで、全市町村で非核宣言を達成することがまず必要だと思います。知事のお考えをお伺いします。

 その次に、長崎県みずから「非核平和宣言」に基づいて、長崎港や空港などの非核化に取り組む身近な課題に真っ正面から向き合うことが必要だと思います。高知県の橋本知事は、非核港湾条例案とともに、外国艦船の寄港の際は「非核証明書」を外務省に求める事務処理要綱案を提示されたと報道されています。

 本県においても、「非核神戸方式」のような非核港湾条例と運用要綱を制定する考えはないか、お尋ねをいたします。

 次いで、食料・農業・農村問題についてお尋ねをいたします。

 昨年の九月に、「食料・農業・農村基本問題調査会」の答申を受けまして、農林水産省が策定いたしました「農政改革大綱」を見ました。私の印象は、これまでの基本法より、食料・農業・農村という三つの分野で幅広くとらえられている、そして問題の食料自給率についても、政策推進の指針としての目標を設定することになっていること、また、株式会社の参入の問題でも、農業者の共同体である生産法人の一形態としての会社に限ることにしたことなど、評価できるものも多いのでありますが、私が特に重要視してまいりましたところのいわゆる中山間地への直接補償方式の導入については、公益的役割を果たしている中山間地帯の活性化を図り、耕作放棄を防止するのに直接所得補償は有効であると認めながら、対象地域は限定されたものになっております。あるいは、地域指定を受けていない地域との不公平感の問題や、離島は対象地域になっているのか、いないのか、不明な点も多いのであります。

 そこで知事に、本制度の国における検討状況と県の考え方をお尋ねいたします。

 次に、農林部長にお尋ねいたします。

 森林が荒廃をして自然の営みが壊れた結果、沿岸漁業にまで深刻な影響があらわれてきている、そういう状況判断からお尋ねをしたことがございます。

 本県では、特に、磯焼けが広がっている、そこで、沿岸漁業の振興のために魚つき保安林や水源涵養林の整備が必要なことを強調してお願いをしてまいりましたが、その後の状況をお知らせください。

 それから、「国土保全特別対策事業」、これを自治省が創設したという点を私は実は重く受けとめているわけです。産業政策の観点からではなくて、国土保全の見地から自治省が制度を設けたということを非常に重視しておるわけでありまして、交付税措置、平成十年度は六百億円、市町村分五百五十億円、県分五十億円が予定されている、これはやはり積極的に活用する必要があるのではないか。地域政策課と協調して市町村を指導していただきたいと思いますが、農林部長の見解を承りたいと思います。

 以上が私の質問でありますが、本壇上からの最後のお別れ演説になりました。

 県議会に席を置いて十五年、この間取り上げた課題も多岐にわたっており、また最後ともなりますと、さまざまな感慨が浮かび、総括にはほど遠いものになりましたが、私の意のあるところを御賢察いただければ幸いに存じます。

 皆様もよく御存じの「士農工商」という言葉の意味を改めて広辞林で引いてみました。やはり「封建時代の階級」とありましたが、それでは説明がつきません。ドイツのヘーゲルは、「歴史的な物の見方が、物事の本質をつかまえるのに一番大切だ」ということを言っているわけです。私も、時間の目で「士農工商」を分析してみました。そこには、社会の発展過程の法則が貫かれているように思えるのであります。第二次世界大戦の終結によって、軍国主義から民主主義へ、つまり士の時代は終わりを告げ、荒廃した国土の復興と食料増産で明るい農村の時代を迎えましたが、やがてメガロポリス構想などの工業化政策によって世は工業社会となり、高度経済成長政策とも相まって、工場からあふれ出る製品を世界に売りさばく通商の時代を謳歌しましたが、バブルの崩壊とともに商の時代は終焉したかのように、今かつてない不況に見舞われております。

 昭和の初期、世界恐慌のもと、日本が大陸進出に活路を求め、軍部が台頭してきたときのように防衛論議が盛んであります。防衛は大事なことでありますけれども、平和憲法の枠組みを踏み越えた論議に発展していることに危惧の念を持つものであります。再び、士の時代が到来するのでしょうか。国の将来が憂わしい昨今の政治状況の中で、本議場を去ることに一抹の寂しさを禁じ得ません。しかし、同時に、みずから足りるとする自足の心境であることも本当であります。

 この際、あえて申し上げますと、高田知事の訪朝が実現したこと、あるいは、月の魚十二種類を指定して県魚を制定してはどうかという私の提言が実現したことなどを回想し、皆様の御指導に感謝いたしております。また、一昨年の六月、日中国交正常化二十五周年及び香港返還を記念して訪中し、その際、高田知事は、北京で中日友好協会から「中日友好の使者」の称号をお受けになりましたが、その授与式に参列し、また中南海で李嵐清副首相との会見の席にも同席の栄に浴し、さらには江西省徳安県の共青城に永久に眠る胡耀邦総書記の墓前に花を手向けることができましたことは、私の生涯の思い出になりました。

 議会を去るに当たり、感懐の一端を述べましたが、今日までのよしみでお許しを願いたいと思います。

 議員在職中は、議長を初め、議員皆様の温かい友情と励ましを賜り、知事並びに三役、部・課長初め、職員の皆様、そして県の執行機関すべての皆様方に非常にお世話になりました。心からお礼を申し上げます。

 議員の皆様には、晴れて当選の栄誉をかち取り、再びこの議場で再会されんことを心からお祈りを申し上げまして、私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(村山一正君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕広川議員の御質問にお答えする前に、ただいま御勇退のお話がありましたが、広川議員におかれましては、昭和五十九年五月に県議会議員に初当選され、これまで連続四期十六年間にわたり御活躍をいただいてまいったところであります。

 県議会では、経済労働委員会の委員長、議会運営委員会の副委員長などを歴任されるとともに、特に、福祉の現場の実情に明るいお立場から、福祉行政の充実のために力を注いでこられました。今日の大きな課題となっております障害者福祉、保育行政、老人保健福祉、福祉のまちづくり等々について積極的な御提言もちょうだいいたしました。また、本日も御質問があっておりますように、日本の平和を守る立場から、国際関係の問題にも熱心に取り組まれてまいりました。これまでの御指導、御鞭撻に対しまして深く感謝を申し上げる次第であります。広川議員の今後のますますの御健勝、御多幸をお祈り申し上げますとともに、今後とも長崎県の発展のために何かと御指導をいただければ幸いと存じます。

 それでは、議員の質問にお答えいたしますが、北朝鮮に対する食料支援活動を展開し、その成果を持って訪朝してはとのお尋ねでございますが、隣国に位置する朝鮮民主主義人民共和国との関係改善は、日本にとりまして、とりわけ水産県である本県にとっては大変重要なことであることは議員のおっしゃるとおりであり、私も十分に認識しているところであります。しかしながら、議員御指摘のとおり、過去の一時期、本県が長崎県親善訪問団を派遣いたしまして、善隣友好に取り組もうとした経緯はあるものの、残念ながら、その後の朝鮮半島情勢の変化、日朝関係の冷え込み等により進展していないのも事実であります。

 加えて、現在の日朝関係は楽観を許さない事態にまで立ち至っており、日本政府は、昨年八月の朝鮮民主主義人民共和国の弾道ミサイル発射に抗議いたしまして、国交正常化交渉と食料支援の凍結を行っているところであります。人道的立場での食料支援活動の展開をとの議員の提案については、その趣旨自体に異を唱えるものではありませんし、むしろこのような状況だからこそ実施すべきであるという一つのお考え方もあろうかとは存じております。しかしながら、国の方針や先方の国情が不明な状況の中で、県が主導で実施することについては、客観的に困難な状況にあることも御理解いただきたいと思います。私といたしましては、将来の親善交流の可能性を念頭に置いて、事態の好転を願いつつ、情勢の変化を当面見守りたいと考えております。

 次に、環東海・黄海構想から日本海圏への拡大を図るべきとのお尋ねでありますが、御承知のとおり、環東海・黄海国際交流構想は、本県と一衣帯水の間にある中華人民共和国、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国との間の経済的・文化的交流を推進するため、一九八四年に本県が提唱したもので、東海・黄海を巡る諸国の平和的発展と、ひいてはアジア諸国との経済・社会文化の将来に新たな可能性を見出そうとするものであります。これまで、中国とは本県と友好関係にある福建省、上海市を中心に、また韓国とは「日韓海峡沿岸県市道知事交流会議」による韓国南岸の一市三道を中心に地域間交流を活発に行っております。

 御提案の日本海圏構想につきましては、平成五年六月に、福井県から本県までの沿岸九府県で構成する「環日本海交流西日本協議会」を設立し、環日本海諸地域間の文化・経済等の広域的な交流の共同推進を図っているところでありますが、今後はその充実、発展に努力をしてまいりたいと考えております。

 日本海を構成する五カ国の自治体レベルで、環境・漁業問題などの交流の場を設けてはどうかというお尋ねでありますが、私も基本的には議員の御提案は大変意義があることであり、その趣旨には賛同するものであります。しかしながら、環日本海圏を構成する朝鮮民主主義人民共和国の国情が不明な状況にある現状等をかんがみた場合、客観的に見て実現の可能性には疑問を持っているところであります。したがいまして、現時点では将来的な可能性を念頭に置いて情勢の変化を見守りたいと考えております。

 非核宣言の全市町村の達成はどうなっているかというお尋ねでありますが、県内市町村における非核平和宣言につきましては、平成十年三月の私が就任したときには、四十八市町で六〇・八%でございましたが、二月十五日現在では、全市町村の九三・七%に当たる七十四市町で宣言や決議が行われております。

 本来、非核平和宣言等は、市町村や市町村議会がみずからの主体的な判断のもとに制定すべきものであり、県が行政的に指導すべきものではないと考えておりますが、被爆県として、また「自由と平和の尊厳に関する長崎県宣言」にかんがみ、県内すべての市町村で制定するのが望ましいので、かねてより市町村長会議等の機会をとらえまして宣言の制定促進をお願いしているところであります。現在、未制定の五町村につきましては、一日も早く制定されるように願っております。

 次に、本県において「非核神戸方式」ないしは「高知方式」のような非核港湾条例と運用要綱を制定する考えはないかというお尋ねでありますが、神戸港の港湾管理者である神戸市では、市議会決議を受け、行政措置として昭和五十年四月から、神戸港に入港するすべての外国艦船に対して「核兵器を積んでいない」という証明書の提出を求めております。この証明書の提出を求めることは、いわゆる「非核神戸方式」と呼ばれるものであります。

 また、高知県においては、非核の理念を内容とする港湾施設管理条例の改正案を去る二月二十三日の同県議会に上程し、あわせて外国艦船の入港の際は、外務省に対し、当該艦船が核兵器を積載していないことを証する文書の提出を要請する内容の要綱案を提示しております。本県が管理する港湾において、過去十年間に十二隻の外国艦船が友好親善を目的として入港しておりますが、「非核証明書」の提出は求めておりません。

 本県としましては、「核を持たず、つくらず、持ち込ませず」という「非核三原則」が国の方針、いわゆる国是として堅持がされているところであり、「非核神戸方式」などを本県に導入する考えは持っておりません。したがいまして、証明書を求めることを趣旨とする県条例の改正、あるいは要綱の制定については考えておりません。

 条件不利地域に対する直接支払制度の国における検討状況と県の考え方についてお尋ねでございますが、中山間地域等への直接支払制度につきましては、現在、国におきまして「中山間地域等直接支払制度検討会」が設置され、平成十二年度からの実現に向けて、対象地域や対象行為、対象者及び単価等の具体的な基準の検討がなされております。

 本制度は、離島や半島、中山間地域の多い本県にとりまして、農林業・農村の振興や県土保全等の観点から極めて重要な施策であると認識しておりまして、県内において不公平感を生じないような制度とするべきであると考えております。

 このため、これまで政府施策要望や九州地方知事会を通じまして「特定農山村法」に基づく指定地域に離島を加える等の見直しを要望してまいりましたが、本県に不利なものとならないように、今後とも強く国に要望してまいりたいと思います。

 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。



○議長(村山一正君) 農林部長。



◎農林部長(白浜重晴君) 磯焼け防止等地域環境を守るために、魚つき保安林、水源涵養林の整備が必要と思われるが、現在の取り組みの状況はどうなっているかというお尋ねでございますが、議員御指摘のとおり、魚つき保安林につきましては、複雑で長い海岸線を持ちます本県の沿岸の環境保全や水産資源に重要な役割を果たしているものと認識をしております。

 このため、平成六年度から「緑と水の環境整備事業」等によりまして、魚つき保安林の植栽、下刈りなどを積極的に実施して磯焼けの防止に努めているところでございます。

 また、水源涵養保安林につきましては、緑のダムとも言うべき役割を果たしておりまして、その機能をさらに向上させるために、従来から「水源地域整備事業」などによりまして整備を図っておりますほか、平成八年度からは、県独自で水源として重要な森林を「ながさき水源の森」に認定をいたしまして、良質な水の確保と環境の保全を図っているところでございます。

 今後とも、地域環境を守るために、魚つき保安林や水源涵養保安林などの公益的機能の充実に努めてまいりたいと考えております。

 次に、農村地域を守るために自治省が実施をしております「国土保全特別対策事業」を積極的に推進すべきではないかというお尋ねでございますが、農林業・農村は、御指摘のとおり、生産活動を通じまして、水資源の涵養や環境の保全、災害防止など、公益的・多面的な機能を果たしておるわけでございます。

 このため、県といたしましては、従来から、農村が美しく快適で活力あふれる定住の場として発展をしていくよう、農林業の生産基盤や生活環境基盤の整備を補助事業等を活用しながら推進をしているところでございます。

 議員御指摘の地域総合整備事業債を財源といたしまして、農地整備や景観保全施設の整備などを実施をいたします「国土保全特別対策事業」につきましては、農林地域の活性化を図る上で有効な制度でありますことから、今後、関係部局とも協議をしながら活用してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(村山一正君) 三十五番。



◆三十五番(広川豊君) 御答弁ありがとうございました。

 その中で、知事から過分な御評価をいただき、恐縮をいたしております。

 平和問題こそ政治の原点だと思っております。知事の前向きな政治姿勢をもってするならば、善隣友好の道は必ず開けていくと、こう思いますので、今、知事も将来的な可能性を見ながら取り組んでいきたいということでありますので、よろしくお取り組みの方をお願い申し上げたいと思います。

 それから、せっかくの時間をいただいておりますから、一言だけ御要望を申し上げたいと思います。

 知事の県政方針の中で示していただきました障害者の福祉施策について、障害者の文化活動を振興し、そして社会参加を促進するために「障害者芸術祭」を開催することにしていただいております。また、小・中学生を対象とした手話の教室を実施してノーマリゼーションの理念をさらに定着させたい、あるいはまた開かれた県政の一環として、身体障害者に県庁の閉庁日に玄関前駐車場を開放することにしていただきました。

 私は先般、県下の身体障害者福祉協会のリーダー研修会で、この点を報告をいたしましたところ、参列者から感謝の言葉がありました。

 金子知事には、どうか御健康に御留意くださいまして、心温まる県政を推進していただくよう御要望申し上げまして、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(村山一正君) 二十一番。

           〔関連質問〕



◆二十一番(森信也君) ただいま広川議員の平和行政の推進に関連をいたしまして質問いたします。

 十五年にわたる県議会議員としての活動を振り返りながら、平和の問題、あるいは国民の生きる基本であります食料・農業・農村問題について、国の将来を憂いながら質問をされました。民際外交を積極的に進めながら、小さいことでも一つ一つ積み重ねていく、そのことが必要ではないかと、こういうことから質問があり、非核平和宣言、これも金子県政になりまして、急速に県内市町村の宣言の数が高まっていったと、このことについても私は評価をしたいというふうに思います。ただ、残念でありますのは、そういう中の一つとして「非核神戸方式」、「国が非核三原則を守っておるので本県に導入は考えていない」と、こういうことをおっしゃいましたけれども、そのことについてもう一度、なぜ必要がないのか、地方の立場から、しっかりと平和を守っていこうという視点の中から、高知県の橋本知事が独自の方針を出して頑張っておられる、このことについて私は高く評価し、金子知事もとれる方向で頑張っていただきたい、こういう立場をとるものでありますけれども、その点について、もう一度、なぜ高知県の橋本知事の方針はだめなのか、知事のお考えを聞きたいと思います。と同時に、私は、毎年、平和行政、平和事業を積極的に推進をしていただいておることも、先ほど言いましたように評価をしておるわけでありますけれども、今年も国連軍縮会議十周年の事業をしていただきました。来年度もより積極的にしていただける、こういう理解を持っておるわけでありますけれども、その辺のお取り組みの内容を含めて決意を聞かせていただきたいというふうに思います。



○議長(村山一正君) 知事。



◎知事(金子原二郎君) それぞれの立場で、それぞれの考え方でおやりになっていると思うわけなんですね。私は、先ほどもお話したように、非核三原則を国の方針、国是として堅持されておるわけでございますから、それによって国が責任を持って対応しているものと考えておりますので、改めてそういった措置をする必要はないんじゃないかというふうに考えております。

 それから、今年の平和運動につきましては、細かいことについては後で企画部長から答弁させますが、私どもとしては積極的に今後も取り組んでいきたいと、そのように考えておる次第でございます。



○議長(村山一正君) 企画部長。



◎企画部長(溝添一紀君) 県としての平和事業への取り組みでありますが、御案内のとおり、昨年十一月に第二回の「国連軍縮長崎会議」を開催いたしました。これをさらに発展させるということで、新年度は京都でこの国連軍縮会議が開催される予定でありますが、その参加者の方々を長崎にお招きして「軍縮シンポジウム」を開催したいということが一点であります。また、これは毎年開催しておりますが、「国際市民フォーラム」、これを少しかえまして、世界の教科書を展示する「原爆被爆や核軍縮に関する世界の教科書展」ということを県内二カ所ほどで開催いたしたいと思っております。それらを通じて原爆被爆の状況、あるいは核兵器廃絶についての各国の方々の受けとめ方、あるいは考え方の認識を深めてもらい、さらには県民の平和意識をより高揚していただくということを中心にして、先ほど知事が申し上げました「自由と平和の尊厳に関する長崎県宣言」、これを基調として平和を広げる施策を進めてまいりたいと思っております。



○議長(村山一正君) 本日の会議は、これにて終了いたします。

 明日は定刻より本会議を開き、一般質問を続行いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

           −−午後三時十六分散会−−