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平成11年  2月 定例会(第1回) 02月22日−01号




平成11年  2月 定例会(第1回) − 02月22日−01号









平成11年  2月 定例会(第1回)



   平成十一年第一回定例会議事日程 第一日目(平一一・二・二二)

 一、開会

 二、開議

 三、会期決定

 四、会議録署名議員指名

 五、議長報告

 六、決算審査特別委員長報告、質疑・討論、採決

 七、各特別委員長報告

 八、第四号議案乃至第五十九号議案一括上程

 九、知事議案説明

 十、散会

平成十一年二月二十二日(月曜日)

   出席議員(五十二名)

        一番  松島世佳君

        二番  松元義隆君

        三番  大川美津男君

        四番  松尾 等君

        五番  萩原康雄君

        六番  杉徹也君

        七番  橋本希俊君

        八番  松尾忠幸君

        九番  高倉洋一君

       一〇番  吉川 豊君

       一一番  橋村松太郎君

       一二番  野口健司君

       一三番  浜崎祐一郎君

       一四番  馬込 彰君

       一五番  中山 功君

       一六番  田中愛国君

       一七番  西川忠彦君

       一八番  野本三雄君

       一九番  川越孝洋君

       二〇番  川村 力君

       二一番  森 信也君

       二二番  前田富雄君

       二三番  平田賢次郎君

       二四番  林田 悧君

       二五番  朝長則男君

       二六番  三好徳明君

       二七番  佐藤 了君

       二八番  西津 覚君

       二九番  奥村愼太郎君

       三〇番  八江利春君

       三一番  末永美喜君

       三二番  田口一信君

       三三番  大石 保君

       三四番  中田晋介君

       三五番  広川 豊君

       三六番  宮崎角治君

       三七番  本多繁希君

       三八番  園田圭介君

       三九番  松田正民君

       四〇番  田中廣太郎君

       四一番  北村誠吾君

       四二番  末吉光徳君

       四三番  谷川弥一君

       四四番  池原 泉君

       四五番  南条三四郎君

       四六番  吉永和男君

       四七番  石本順之助君

       四八番  林 義博君

       四九番  加藤寛治君

       五〇番  吉住重行君

       五一番  古藤恒彦君

       五二番  村山一正君

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   説明のため出席した者

       知事       金子原二郎君

       副知事      清浦義廣君

       副知事      澤井英一君

       出納長      宮崎政宣君

       総務部長     森脇晴記君

       企画部長     溝添一紀君

       生活環境部長   田中敏寛君

       福祉保健部長   塩塚吉朗君

       商工労働部長   水谷 正君

       水産部長     木村道夫君

       農林部長     白浜重晴君

       土木部長     梶 太郎君

       交通局長     前田信行君

       雲仙岳災害

                川端一夫君

       復興担当理事

       長崎都心再開発

                勝本 豊君

       担当理事

       教育委員会

                桟 熊獅君

       委員長

       教育長      出口啓二郎君

       教育次      長山崎滋夫君

       監査委員     中川 忠君

       監査事務局長   浦川 勝君

       人事委員会

                栗原賢太郎君

       委員長

       人事委員会

                三浦正秀君

       事務局長

       公安委員会

                田中圭介君

       委員長

       警察本部長    森  喬君

       警務部長     岩田 彰君

       地方労働委員

                木下浩之君

       会事務局長

       選挙管理委員

                松藤 悟君

       会委員長

       選挙管理委員

                南里雅彦君

       会書記長

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   事務局職員出席者

       局長       水上啓一君

       次長兼

                米倉元治君

       総務課長

       議事調査課長   吉田岩水君

       議事調査課

                立花正文君

       企画監

       議事調査課

                内田喜久君

       課長補佐

       議事調査課

                本田哲朗君

       係長

       主事       永野清士君

       主事       山下尚信君

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           −−午前十時零分開会−−



○議長(村山一正君) おはようございます。

 ただいまから、平成十一年第一回定例会を開会いたします。

 これより、本日の会議を開きます。

 この際、公安委員会委員長より新任の警察本部長を紹介したい旨の申し出があっておりますので、これを受けることにいたします−公安委員会委員長。



◎公安委員会委員長(田中圭介君) 公安委員会委員長の田中圭介でございます。

 本年二月五日付けの人事異動でかわりました警察本部長 森 喬君を御紹介申し上げます。(拍手)



○議長(村山一正君) 次に、会期の決定をいたします。

 本定例会の会期は、お手元に配付いたしております会期日程表のとおり、本日より三月十二日までの十九日間とすることに御異議ありませんか。

           (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(村山一正君) 御異議なしと認めます。

 よって、会期は十九日間と決定されました。

 次に、会議録署名議員の指名をいたします。

 本定例会の会議録署名議員につきましては、松田正民議員及び田中廣太郎議員を指名いたします。

 次に、さきに配付いたしましたとおり、知事より知事専決事項報告書が提出されておりますので、御報告いたします。

 次に、議会閉会中の付託事件、並びに諸会議の経過等につきましては、お手元に配付いたしております前会報告書のとおりでありますので、御了承をお願いいたします。

 次に、議会閉会中の継続審査事件として、決算審査特別委員会に付託いたしておりました認定第四号「平成九年度長崎県一般会計決算及び各特別会計決算の認定」につきましては、既に審査を終了されておりますので、この際、委員長の報告を求めることにいたします。

 林委員長−四十八番。



◆四十八番(林義博君) (拍手)〔登壇〕決算審査特別委員会の審査の結果について、御報告申し上げます。

 平成十年第四回定例会において、本委員会に付託されました認定第四号「平成九年度長崎県一般会計決算及び各特別会計決算の認定」につきましては、去る一月十八日から二十六日までの九日間にわたって委員会を開催し、慎重に審査いたしました結果、認定すべきものと決定いたしました。

 審査に当たりましては、予算の執行が適正かつ効率適に行われたか、又、行政効果はどうか、さらに、今後の財政運営においてどのように改善すべきかなどの事項に着目して、監査委員の意見等を参考として、出納長を初め、理事者の説明を受け、慎重に審査を実施いたしました。

 まず、決算の状況でありますが、平成九年度の一般会計と特別会計を合わせた決算総額は、歳入が約八千四百九億円、歳出が約八千百四十一億円となっており、差引形式収支では、約二百六十八億円の剰余金が生じておりますが、この剰余金の中には翌年度へ繰り越した事業の財源約二百一億円が含まれており、これを差し引いた実質収支は約六十七億円の黒字となっております。

 又、歳入及び歳出の対前年度比は、それぞれ八三・四%、八二・八%となっており、その減少は主に雲仙岳災害対策基金にかかる資金借り入れや同基金への貸付金等が減少したことによるものであります。

 なお、一般会計及び各特別会計の歳入、歳出については、ともにほぼ適正に執行され、それぞれの事業もおおむねその目的が達成されたものと認められました。しかしながら、本県経済が低迷する中、県財政は依然として厳しい状況にあり、今後とも、社会経済情勢の変化に対応した諸施策の効率的な遂行が重要であります。

 次に、委員会における主な論議事項のうち、特に是正、改善を求めることとされたものについて、御報告いたします。

 まず、予算の繰越については、計画的な執行に留意し、事業効果を十分発揮するためにも、繰越が生じないように努めることとの指摘がありました。

 また、収入未済については、実態把握に努め、滞納者の実情に応じた対策を講じ、なお一層収入の確保に努めるべきであるとの指摘がありました。

 さらに、登記事務の促進については、県有地の未登記解消に向けた努力により一定の成果を上げているところであるが、今後、さらに未登記の原因や難易度等を十分精査し、効果的な方策を講じ、可能な限り解消に努めることとの指摘がありました。

 なお、審査の過程において、決算審査特別委員会の審査結果が次年度の予算に反映されるよう早期に開催すべきであるとの意見があり、委員会の総意として、議会運営委員会に対し、検討方依頼したところであります。

 さらに、理事者から提出される資料の一部について審査の参考に資するよう、よりわかりやすく改善すべきであるとの意見があり、善処方要望したところであります。

 その他、主な論議事項としては、一、契約の変更について、一、入札制度の改善について、一、監査体制の充実について、一、未利用県有地の有効活用について、一、補助金、負担金等の効果について、など種々の活発な議論が交わされましたが、その詳細については、この際省略させていただきます。

 今回、指摘をいたしましたそれぞれの事項につきましては、今後、知事初め、理事者において十分検討され、善処されることを切望するものであります。

 以上をもちまして、平成九年度決算審査特別委員会の審査報告といたします。

 議員各位の御賛同を賜りますよう、よろしくお願いいたします。(拍手)



○議長(村山一正君) お諮りいたします。

 本議案は、質疑討論を省略し、直ちに採決することに御異議ありませんか。

           (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(村山一正君) 御異議なしと認めます。

 よって、直ちに採決いたします。

 認定第四号は、委員長報告のとおり認定することに賛成の議員の起立を求めます。

           〔賛成者起立〕



○議長(村山一正君) 起立多数。

 よって、認定第四号は、委員長報告のとおり認定されました。

 以上をもちまして、決算審査は終了いたしましたので、本件に関する特別委員会は廃止することにいたします。

 御苦労さまでございました。

 次に、現在設置いたしております離島・半島地域振興特別委員会、経済活性化対策特別委員会及び新行政システム等特別委員会の付議事件の調査に関する経過等について、順次、報告を求めることにいたします。

 西川委員長−十七番。



◆十七番(西川忠彦君) (拍手)〔登壇〕離島・半島地域振興特別委員会の活動状況について、御報告申し上げます。

 本委員会は、平成十年第一回定例会において設置され、その付議事件は、離島振興対策及び半島地域振興対策であります。

 なお、設置後、本日までの間に委員会三回、県内現地調査二回、県外現地調査一回及び上京陳情二回を実施いたしました。

 個々の活動につきましては、その都度、前会報告書により報告しておりますので、ここでは、これまでの調査結果及び主な論議事項についてのみ、御報告を申し上げます。

 まず、半島地域振興対策についてでありますが、理事者より本県では、平成七年十二月に策定しました三半島地域の振興計画に沿って、今後も交通通信基盤の整備、産業の振興、生活環境の整備、高齢者の福祉の増進、教育・文化の振興など地域の特性に応じた各種施設の推進を図っている。

 特に、島原半島地域については、平成九年三月に策定した「がまだす計画」の二十七のプロジェクトと関連事業を確実に推進し、今後の復旧・復興事業についても、地元及び関係機関と十分協議し最大限の効果を上げられるよう努力していくとの説明がありました。

 次に、離島振興対策につきまして、昭和二十八年の離島振興法制定以来、平成九年度までの県下の離島振興関係公共事業費総額は約一兆五千百十二億円となっているところであるが、本土と比較して、なお社会生活基盤等の遅れが認められることから、今後も、従来のハード・ソフト両面の充実はもとより、医療・生活環境の整備、水産資源の確保等、まだ改善を要する分野についても引き続き諸施策を推進し、本土との格差解消に努めたい。

 なお、離島航路については、高速船の導入とダイヤ改正等により、島民の利便性の向上と交流人口の増加が図られ、地域の活性化に大きく貢献するものと期待しており、今後とも島民の意向が航路改善に反映されるよう関係機関へ要請していきたい。

 航空路については、エアーニッポンが壱岐・福岡間からの撤退の意向を示しているが、離島航空路線は、地域住民の利便性と地域活性化にとって大変重要であるとの認識から、長崎県離島航空路線存続協議会を設置し、今後の路線存続のための具体的方法を検討している。

 また、県内離島航空網を形成する長崎航空株式会社については、非常に厳しい経営状況のため経営改善が急務であり、県職員を一名派遣し、経営改善計画の策定を行っているところであるとの説明がありました。

 これに対して、平成十三年度までには航路の需給調整が廃止されるが、しまとしまとを結ぶ航路への赤字補てん及び現在の生活路線への影響についての質問に対して、今回は、海上運送法改正であり、補助金制度等を規定する離島航路整備法は当面改正の動きはないと聞いており、基本的には現在の離島航路補助制度は維持されていくとの回答がありました。

 また、団体客のため離島住民がジェットフォイルに乗れないという状態が発生しており、島民の足の確保のためにも臨時便で対応するよう業者に指導をするべきではないかとの質問に対し、今後、団体客の予約状況等を勘案し、島民の足の確保が図られるよう事業者に要請したいとの回答がありました。

 次に、壱岐・福岡航空路線からのエアーニッポンの事業撤退の動きに対する地元からの要望等を踏まえた協議会等の対応についての質問に対し、地元からは、地域活性化のためにもぜひとも存続してほしいとの意向が示されており、協議会では、エアーニッポンから路線ごとの収支説明書を開示してもらい内容を検討しているところであり、厳しい状況であるが、路線の存続について今後協議していきたいとの回答がありました。

 また、運航費補助等の創設についての質問に対し、現在、離島航空に対する国庫補助制度が検討されているので、県としても、今後、国の制度を参考にしながら補助制度について検討していきたいとの回答がありました。

 これに対し、一義的には現在の路線を維持する姿勢を堅持することが肝要であるが、しまの人々の生活路線の確保のためにも関係機関と十分協議し、最善の方法がとられるようお願いしたいとの意見がありました。

 次に、「しまの拠点的まちづくり事業」に伴う中核的施設の整備に関する地元負担の軽減についての質問に対し、市町村の財政が急速に硬直化してきている現状にかんがみ、施設の建設に当たっては、有利な財源措置が図られるよう地元と十分調整を行い、地元負担の軽減に努めてまいりたいとの回答がありました。

 その他、委員会において論議等がありました主な事項は、一、対馬島内における交通機関の連携について、一、遠距離児童生徒に対する通学補助金の状況について、一、情報通信網を社会基盤として利用した遠隔地のハンディ克服について、一、島原手延べそうめんの現況について、一、航路の交付税基礎数値への取り入れについて、などがございましたが、この際は省略させていただきます。

 以上、簡単ではございますが、離島・半島地域振興特別委員会の活動状況の報告といたします。(拍手)



○議長(村山一正君) 高倉委員長−九番。



◆九番(高倉洋一君) (拍手)〔登壇〕経済活性化対策特別委員会の活動状況について、御報告申し上げます。

 本委員会は、平成十年第一回定例会において設置され、その付議事件は、総合交通対策、水資源対策及び経済浮揚対策並びに産炭地振興対策であります。

 設置後、本日までに委員会二回、県内現地調査二回、県外現地調査一回及び上京陳情二回を実施しております。

 個々の活動につきましては、その都度前会報告書により報告しておりますので、ここではこれまでの調査結果及び主な論議事項についてのみ御報告を申し上げます。

 まず、総合交通対策についてでありますが、理事者より我が国最西端に位置し、大消費地から遠い本県においては、経済活性化を図るためにも、高速交通網のより一層の整備促進が必要であり、九州新幹線長崎ルートの早期着工及び西九州自動車道の整備促進に努めたい。

 また、地域高規格道路、重要幹線道路等についても整備促進を図り、県土の均衡ある発展、交通混雑の緩和に努めたい。

 また、国際定期航空路線長崎ーソウル便については、現在運休中であるが、国際県長崎として国際定期航空路の維持存続は重要であるとの観点から、運航再開に向け努力したい等の説明がありました。

 これに対し、九州新幹線長崎ルートについては、活力ある長崎県を築くため必要不可欠な基幹交通施設であることから、今後とも、佐賀県等とも協力し、早期着工に努められたい。

 西九州自動車道の整備促進については、県北地域の振興を図る上で大きな効果をもたらすものと期待されるため、なお一層の整備促進を図られたい。

 また、経済活動の広域化を図り、県土の均衡ある発展を促進するためにも、長崎ー佐世保間の所要時間の短縮が必要であるとの観点から、JR佐世保線等の輸送改善、東彼杵道路の建設促進等、今後とも積極的に取り組んでもらいたいとの意見がありました。

 さらに、本県の地理的利便性を生かし、韓国、中国、台湾との経済交流の拡大を図るため、国際定期航空路線として、長崎ーソウル便の再開に努めるとともに、長崎ー台北便の積極的な誘致活動を図り、国際航路についても取り組む必要があるとの意見がありました。

 次に、水資源対策についてでありますが、理事者より水資源の安定的確保は経済活性化を図る上で重要であり、今後、水需要の増加が見込まれることから、「水資源の有効利用社会づくりのための指針」に基づき、多様な水資源の開発、水の有効利用対策等、計画的、効果的な推進を図りたいとの説明がありました。

 これに対して、水資源の確保は、ダム建設適地の減少、建設コストの高騰等により厳しい状況にあるため、多様な水源の確保を図る必要があり、海水淡水化計画の推進、森林等の有効活用に積極的に取り組むべきであるとの意見がありました。

 また、水の有効利用を図るため、「長崎県南部広域的水道整備計画」については、県は指導的立場から、関係市町との協議を進め、指導、助言を行い、事業主体となる企業団の設立に努めることとの意見がありました。

 石木ダム建設については、二十一名の方々と損失補償契約を締結したとのことであるが、水資源の安定的確保を図るためにも、同ダムの建設が必要不可欠である。

 今後、ダム建設推進派に対する支援体制を強化し、あわせて、水源地域の振興策を早急に策定し、関係者等とより一層の協力を図りながら、反対住民の方々の理解が得られるよう努められたいとの意見がありました。

 次に、経済浮揚対策についてでありますが、理事者より、我が国経済は景気の低迷状態が続き、本県経済についても依然として厳しい状況が続いているため、国の「総合経済対策」を踏まえ、公共事業等の上半期契約目標率を過去最高の八三%に設定する等、県内景気の維持、拡大に努めている。

 また、経営に支障を来している中小企業に対し、必要な資金の融通を図り、経営基盤の強化を支援するための「中小企業緊急サポート資金」を創設し、経営の安定に努めてきたところである。

 なお、このような厳しい経済状況にかんがみ、中小企業の経営安定化対策、雇用対策、消費需要の拡大対策を三本柱にたてて経済活性化を図りたいとの説明がありました。

 これに対して、中小企業者にとって、「中小企業緊急サポート資金」は、時宜を得た制度であると評価はするが、厳しい経済環境であるため、資金の適正な利用が図られるよう、長崎県信用保証協会並びに金融機関に対する指導に努めるとともに、信用保証協会の保証枠の拡大等についても弾力的な対応を図られたいとの意見がありました。

 また、県が造成した工業団地への企業誘致については、企業の進出が進んできているところであるが、今後は県内企業についても、県外からの企業誘致と同等の効果が見込めるものであれば、その立地を認めるべきであるとの意見がありました。

 次に、産炭地振興対策についてでありますが、池島炭鉱の維持存続を図るため、北海道と連携して取り組んでいるところであるが、平成十四年度以降の石炭鉱業のあり方については、石炭鉱業審議会が昨年六月、通産大臣からの諮問を受け、一年後を目途に審議中であり、この審議結果が池島炭鉱の将来を左右することになるので、今後、関係団体となお一層の連携を取りながら維持存続に努めたいとの説明がありました。

 これに対し、将来のエネルギー問題を国策としてとらえた場合、池島炭鉱の維持存続は絶対に図るべきであり、そのためにも県、関係機関はもとより、地元選出国会議員、県民挙げて世論を形成する必要があるのではないか。

 また、池島炭鉱がコスト削減のため努力しているが、県としても可能な限り協力すべきであるとの意見がありました。

 その他、委員会における主な論議事項として、一、交通信号機の設置について、一、観光振興対策について、一、中心市街地活性化法の施行に伴う対応について、一、中小企業金融安定化特別保証制度の創設に伴う対応について、一、公共事業の達成状況について、一、雇用対策について、一、暴走族対策について、など種々活発な論議が交わされましたが、その詳細については、この際は省略させていただきます。

 以上、簡単ではございますが、経済活性化対策特別委員会の報告といたします。(拍手)



○議長(村山一正君) 松尾忠幸委員長−八番。



◆八番(松尾忠幸君) (拍手)〔登壇〕新行政システム等特別委員会の活動状況について、御報告申し上げます。

 本委員会は、高度情報通信システム対策、科学技術振興対策、地方分権推進対策及び県庁舎等建設を付議事件として、昨年度に引き続き設置されたものであります。

 設置後、本日までに委員会二回、県内現地調査二回、県外現地調査一回及び上京陳情一回を実施しております。

 個々の活動につきましては、その都度前会報告書により報告しておりますので、ここではこれまでの調査結果及び主な論議事項についてのみ御報告申し上げます。

 まず、高度情報通信システム対策についてでありますが、理事者より、情報通信基盤の整備については、国の電気通信格差是正事業の実施による移動体通信サービスの普及や民放テレビの難視聴解消に努めており、特に携帯電話については本年三月末までには役場単位ではあるが、県内全市町村で利用できるようになる。また、昨年三月に策定した「長崎県地域情報化構想」を踏まえ、国のモデル事業の積極的な導入にも取り組んでいる等の説明がありました。

 これに対して、情報化社会の進展により、情報の価値はますます重要性を増している。本県は離島・半島が多く、特に民放テレビ等については、依然として全県下に情報が届きにくい地域があり、行政の公平性とか、地域格差解消のためにも、早急にこれら難視聴地域の普及促進に努めてほしい。

 また、インターネット等、国のモデル事業の取り込みについても、国が予算措置できない部分については、県単独事業を創設してでも推進してほしい等の意見がありました。

 次に、科学技術振興対策についてでございますが、理事者より、県民が豊かさを実感するためには、豊かな生活環境の創造と活力ある産業社会の実現が極めて重要であり、本県における総合的な科学技術振興を図るため、昨年七月、「長崎県科学技術振興ビジョン」を策定・公表した。この趣旨に沿い、「長崎県科学技術振興会議」を設置し、その中で産・学・官の連携や県民への普及啓発に取り組みながら、積極的な科学技術の振興に努めていきたい等の説明がありました。

 これに対して、本県の産業振興を図るためにも科学技術のレベルアップは必要不可欠なものであり、保健、環境、水産養殖業、農畜産物の技術開発等あらゆる分野において、より高いレベルでの人材育成が必要となる。今後、公設試験研究機関の連携強化や、個々の研究の連携を図る等、より実効性のある施策を検討してほしい等の意見がありました。

 次に、地方分権推進対策につきましては、理事者より、市町村合併について国が合併推進の指針を策定し、県もこれに基づいて合併推進要綱を策定することが求められていることから、県として独自に県下で七千五百人を対象にアンケート調査を実施し、三月までにはその成果をとりまとめ、自主的な市町村合併に向けた施策を展開していきたい等の説明がありました。

 これに対して、従来、地元説明会等県民に対する啓発を行ってきているところであるが、合併推進のため、今後、市町村合併についてのメリットの説明により一層努めるとともに、理想的な合併のパターンを策定してみてはどうかとの意見もありました。

 次に、県庁舎等建設の時期についての質問に対し、国の財政構造改革集中期間終了後に財政状況を勘案して検討する方針であったが、財政構造改革が当分の間停止されたところである。しかしながら、今日の厳しい経済状況下での県庁舎建設については、公有水面埋立申請に伴う環境アセス調査や、関連事業である浦上川線の南々伸道路(大波止〜尾上間)の完成、また平成十四年度から予定されている国の次期漁港整備長期計画の採択等、総合的な検討が必要であること等から、財政状況の見通しは別にして、着工が可能となるのは平成十九年度以降になる見通しであるとの答弁がありました。

 これに対し、国の財政構造改革は今後また復活する可能性もあるので、県としての県庁舎建設の基本的筋道だけは持っていてほしいとの要望がありました。

 その他、委員会における主な論議事項といたしまして、一、学校におけるパソコンの整備について、一、コンピューター西暦二年問題について、一、公設試験研究機関のあり方について、一、市町村合併の法的手続きについて、など種々ありましたが、この際は省略させていただきます。

 以上、簡単ではございますが、新行政システム等特別委員会の活動状況の報告といたします。(拍手)



○議長(村山一正君) 次に、知事より、第四号議案ないし第五十九号議案の送付がありましたので、これを一括上程いたします。

 ただいま上程いたしました議案について、知事の説明を求めます−知事。



◎知事(金子原二郎君) (拍手)〔登壇〕本日、ここに、平成十一年第一回定例県議会を招集いたしましたところ、議員の皆様には、御健勝にて御出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 開会に当たり、県政運営について所信を申し述べますとともに、平成十一年度当初予算案について、その概要を御説明申し上げたいと存じます。

 本県を取り巻く経済・社会情勢は、長引く景気低迷、急速な少子高齢化の進行、情報化・国際化の進展、地方分権の推進など大きな変革期に直面し、これまで経験したことのない転換期を迎えております。

 私は、知事に就任して一年、機会あるごとに県下各地に足を運び、現場における実状の把握を行うとともに、各地で生き生きと活躍している県民の皆様とお会いし、じっくりお話を伺うことに努めてまいりました。

 改めて、本県がこのような担い手の方々により支えられていることを痛感し、県民の立場に立った県政運営に努力しているところであります。

 県勢浮揚の施策を講じるに当たりましては、現状分析を十分に行い、前例にとらわれることなく、新たな発想や視点で積極果敢に実行することが大切であると考えております。

 厳しい経済状況の中、県民の英知を結集し、新年度は、まずもって長引く景気低迷からの脱却を図るため国と一体となって経済対策を着実に講じるとともに、新しい時代に向けての本県の基本構想づくりなどに取り組んでまいりたいと存じます。

 今後とも、県民皆様の御支援と、議員の皆様の温かい御指導と御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

(経済、財政の動向と当初予算)

 最近の我が国経済は、個人消費が全体として低調であるとともに、設備投資が大幅に減少しているなど、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況であります。政府は、現下の厳しい状況から脱却し、国内総生産の実質成長率が〇・五%程度のプラス成長へ転換を図るため、金融システムの安定化、社会資本の重点的な整備、恒久的な減税等を柱とする緊急経済対策を推進し、我が国経済を中長期的な安定成長につなげることとしております。

 平成十一年度の国の予算は、経済再生元年との位置づけのもと、いわゆる十五カ月予算の考え方のもとに、平成十年度第三次補正予算と一体的にとらえ、景気回復を最重点として編成され、この結果、国の一般会計予算は、八十一兆八千六百一億円で、前年度に比べ五・四%の増となっております。

 また、新年度の地方財政計画は、国と同一基調のもと、巨額の財源不足を地方特例交付金、地方交付税特別会計借入金、地方債の増発等でまかない、景気回復への取り組みを行うとともに、少子高齢社会に向けた総合的な地域福祉施策や生活関連社会資本の整備等に重点的に対応することとして策定され、その結果、計画規模は八十八兆五千三百億円で、前年度に比べ一・六%の増となっております。

 一方、本県経済も、造船や重電機器関連では総じて高操業を維持しているものの、企業の設備投資は中小企業を中心に抑制されているなど、引き続き厳しい状況にあります。

 こうした中で、本県の平成十一年度の当初予算は、「夢と希望あふれる二十一世紀の長崎県づくり」に向けて積極的に取り組むこととし、一、活力にあふれる長崎県づくり、二、いたわりと温もりのある長崎県づくり、三、人づくり日本一の長崎県づくりの三つの柱に沿った施策を展開し、県勢の活性化と均衡ある発展を期することといたしました。

 中でも、新しい時代の要請や多様化する行政需要に的確に対応するため、県内経済の活性化対策、少子高齢化対策等県民生活の質の向上に資する対策を県政の重要課題として予算編成を行ったところであります。

 本県の財政状況は、自主財源に乏しく、数次にわたる経済対策の実施に伴う県債の累増等により極めて厳しい環境下にあります。このため、新行政システム推進基本計画や新たに導入した事務事業評価システムに基づき、事務事業全般にわたる徹底した見直しと経費の節減に努め、限られた財源を重点的に配分するとともに、なお不足する財源については、特例的な起債措置や基金の取崩しによって補てんすることといたしました。

 この結果、平成十一年度の一般会計当初予算の総額は、八千四百二十七億三千一万九千円で、前年度に比べ三・六%の増となっております。

(新しい長期構想の策定)

 二十一世紀を目前にし、社会・経済の環境が大きく変貌する中、本県の現状を見つめ将来を展望し、質の高い豊かさを実感できる県民生活の実現と活力ある県土づくりを進めていくための基本指針となる、新しい長期構想の策定に取り組んでまいります。

 昨年十月には、県内外の有識者と公募委員による長期構想検討委員会を設置し、構想策定に当たっての考え方や方向性、県勢浮揚のための重点事項等についての意見交換を行い、その後、「産業経済」、「生活文化」及び「地域づくり」の三つの小委員会に分かれて、本県の現状、課題についての分析を進めているところであります。

 今後、さらに将来に向けた本県の進むべき方向について検討を重ね、本年中に構想の骨子を取りまとめることとしておりますが、県民の皆様の御意見や創意を十分に反映するよう、検討委員会においても常に開かれた議論を進めるとともに、県議会を初め、市町村、県内各界の方々から幅広く御意見、御提言を賜りながら、これからの本県の姿を展望できるような具体性、実現性の高い構想の策定に取り組んでまいります。

(政策創造会議の取り組み)

 県政の主要課題に対する取り組みについては、県内外の専門家の御意見や県民の英知を幅広く結集し、二十一世紀を見据えた実効ある施策を打ち出していくことが何より重要であると考え、そのための新たな企画・立案の仕組みとして、政策創造会議を設置いたしました。

 この政策創造会議においては、当面、「諏訪の森再整備」、「総合的な産業政策」、「人づくり」の三テーマで部会を設置し、民間の専門家や一般県民からの公募委員の方々に政策形成過程から参画いただき、今後実施すべき施策についての御提言をいただくこととしております。

 これから、さらに、さまざまな角度から特色ある施策についての総合的な検討作業を進めていただくこととしており、平成十一年度中には政策提言として取りまとめ、県民の皆様に公表してまいりたいと考えております。

 一、活力にあふれる長崎県づくり

(日蘭交流四〇〇周年記念事業の推進)

 我が国と歴史的に関係の深いオランダとの交流は、西暦二年に四〇〇周年を迎えます。

 とりわけオランダとのゆかりが深い本県といたしましては、西暦二年を「ながさき阿蘭陀年」と位置づけ、長崎市を初めとする関係団体とともに、本県ならではの記念事業を展開し、新たな交流の契機にするとともに、本県観光の一層の振興や新しいまちづくりに活用してまいりたいと考えております。

 記念事業については、その骨格を示した基本構想を昨年八月に公表したところであり、さらに、去る二月十九日には、事業の具体的な内容を盛り込んだ基本計画を公表いたしました。

 今後は、この基本計画に沿って、各種事業の実施に向けた準備を行うとともに、県内外に向けて広報活動を積極的に展開し、開催機運の醸成や観光客の誘致に努めてまいりたいと存じます。

 また、こうした業務を効果的に進めるため、関係団体による推進組織の設立に向けて鋭意取り組んでまいります。

 記念事業の目的を達成するためには、広く県民各界各層の参加が不可欠であり、皆様の御理解と御支援をお願いするところであります。

(魅力あふれる地域づくりの推進)

 長崎地域のアーバン構想のうち、常盤・出島地区の土地利用計画については、アーバン構想推進会議において検討を重ねております。多くの有益な御意見を賜り、これらを平成十年度末までに御提言として取りまとめていただくこととしており、今後は、それを踏まえて、県都長崎市の再生にふさわしいまちづくりを目指して、さらに検討を進めてまいりたいと存じます。

 佐世保地域のレインボー計画については、県民文化ホール(仮称)の建設を初め、佐世保駅周辺地区での鉄道高架化事業、平面街路事業などを進め、県北地域の拠点都市にふさわしい産業・文化・交通機能の整備に力を注いでまいります。

 また、県北地域の海洋クラスター都市構想については、県北地域の活性化に向けた民間主導の先駆的な取り組みであると高く評価されております。今後は、平成十年度中に策定予定の九州地方開発促進計画への位置づけを国に対し強く要請するとともに、関係市町村や佐賀県とも連携を図りながら、構想の具体化に向けて支援してまいりたいと存じます。

 島原地域の「がまだす計画」については、雲仙・普賢岳噴火災害からの地域再生に向けて官民一体となって取り組んでいるところでありますが、去る二月二十日、島原深江道路の開通式が執り行われたのを初め、島原市秩父が浦町から下折橋町までが地域高規格道路の整備区間として指定を受け、国の直轄事業として新年度から工事着手のための諸調査が実施されることとなりました。

 また、火山観光化を進めるための中核施設である雲仙岳災害記念館(仮称)については、平成十四年度の開館に向けて、新年度から実施設計に着手するほか、土石流被災家屋保存公園についても本年春のオープンを目指して整備を進めております。

 今後とも、民間と行政が一体となって安全で魅力あるまちづくりに全力で取り組んでまいる所存であります。

(しま、半島、過疎地域及び産炭地域の振興)

 しま、半島、過疎地域につきましては、基幹産業である農林水産業や地場産業の振興を初め、地域の核となる人材の育成、居住環境の整備等、特に若者が定住できる環境づくりを推進し、地域のもつ豊かな自然環境や資源を活用した魅力ある地域づくりなど、賑わいのあるまちづくりを創出するための事業を、市町村と一体となって進めてまいりたいと存じます。

 なお、現行の過疎地域活性化特別措置法については、平成十一年度末に失効期限を迎えることから、現在、国において、新法制定に向けた検討がなされておりますが、本県としても、新法による過疎対策の充実強化がなされるよう、昨年に続き、関係方面に対して要望してまいりたいと存じます。

 産炭地域については、池島炭鉱の維持存続が大きな課題であります。池島炭鉱は、評価の高い生産・保安技術を有する炭鉱であるとともに、地域の基幹産業として大きな役割を果たしております。

 現在、国の石炭鉱業審議会において国内石炭鉱業のあり方について審議中でありますが、今後とも、地元外海町を初め、関係団体と連携を取りながら、炭鉱の維持存続に努力してまいりたいと存じます。

(しまの航空路線の存続)

 しまの航空路線については、撤退・運休が既に始まっており、これまで、「長崎県離島航空路線存続協議会」において、路線の存続について協議を重ねてまいりましたが、昨年十二月に、作業グループを設置し、事業主体のあり方等について、より具体的に検討しております。

 一方、長崎航空におきましては、一部事業の廃止及び人員の削減、職員給与の見直し等を柱とする経営健全化計画を策定し、既に取り組んでいるところであります。

 県といたしましては、今後の国庫補助制度及び地方財政措置の検討状況を踏まえながら、単年度赤字が発生しないよう対策を検討してまいりたいと存じます。

(九州新幹線長崎ルートの整備)

 九州新幹線長崎ルートは、活力ある長崎県を築くためには不可欠の基幹交通施設であります。

 現在、長崎駅駅部調査と環境影響評価の手続きが並行して鋭意進められておりますが、環境影響評価につきましては、二月九日、環境影響評価方法書に関する知事意見書を日本鉄道建設公団に対し送付いたしました。(工事の騒音あり)

 県といたしましては、長崎駅駅部調査と適切な環境影響評価手続きを早期に完了していただき、一日も早い長崎ルートの着工を国及び関係機関等へ要請してまいる所存でありますので、県議会におかれましても、引き続き、御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

(幹線道路の整備)

 九州横断自動車道の長崎から長崎多良見間については、現在日本道路公団、県、長崎市の三者で一丸となって用地交渉を進めておりますが、工事についても本年度中に早坂工区及び中尾トンネル工区に着手される予定であります。今後とも地元長崎市と協力しながら、事業促進に向けて努力してまいります。(工事の騒音あり)

 西九州自動車道のうち、佐世保道路については、佐世保インターから佐世保みなとインター間が供用開始されているところでありますが、残る矢岳町までの区間についても、事業の促進に向けて力を注いでまいります。佐々佐世保道路については、用地交渉が鋭意進められる予定であり、今後とも、地元市町とともに事業促進のために協力してまいる所存であります。

 地域高規格道路については、去る十二月十八日、長崎市大浜町から田上間の長崎南環状線のうち女神大橋が整備区間の指定を受け、残りの区間も調査区間の指定を受けたところであり、今後の整備促進に大きな弾みになると考えております。

 都市計画道路浦上川線については、長崎市茂里町から幸町までの事業区間内にあります県交通局が、先般、西部ガス株式会社長崎支店用地に移転することで合意したところであります。また、尾上町から元船町までの南々伸区間についても、地域高規格道路の整備区間の指定を受けたところであり、今後、整備促進に向けてより一層努力してまいります。(工事の騒音あり)

 次に、一般国道のうち、多良岳山系を貫く国道四四四号は、昭和五十四年から事業を進めてまいりましたが、最終工事箇所の平谷黒木トンネルが完成し、三月十六日から全線供用開始の予定であります。これにより、大村市と佐賀県鹿島市を初めとする両県の地域間交流が大いに促進されるものと期待しております。また、長崎市飽の浦町と大浜町を結ぶ国道二〇二号飽の浦トンネルが三月十九日に開通予定であります。これにより、長崎市西部地域の交通アクセスが改善できるものと考えております。

 また、平成三年度から事業を進めております大島大橋については、本年中に供用開始ができる見通しとなりました。

(技術立県対策の推進)

 科学技術の振興による中小企業の技術の高度化を初め、農林・水産物の高付加価値化などにより産業の振興を図ることが大きな課題であります。

 このような中、昨年七月には、本県の今後の科学技術振興の指針となる「長崎県科学技術振興ビジョン」を公表するとともに、その推進母体となる「長崎県科学技術振興会議」を設立して、本県として、今後取り組むべき科学技術振興施策に関する具体的な議論を進めるとともに、本ビジョンを県民に周知するためのシンポジウムや科学技術フェアの開催、県研究機関の一般公開などを行っております。

 また、本県の産業の高度化、活性化を推進するためには、技術の振興を図ることが重要な課題であり、このため、工業・窯業の両技術センターや、長崎県産業技術振興財団を核として、研究開発の推進、中小企業の技術開発への支援、産学官の共同研究の推進など積極的に取り組んでまいる所存であります。

(企業誘致の推進)

 産業構造の多様化・高度化、雇用の創出等を図るため、企業誘致は極めて重要であります。このため、関係市町村と一体となって、全国屈指の奨励措置を有効に活用しながら、高付加価値型企業の誘致に全力を尽くしております。

 このような中、県北地区については、昨年、佐世保テクノパークの分譲予定地が残りわずかになったことから、新しい工業団地の造成を計画し、最適地の選定を検討してきたところであります。

 今般、交通アクセスの優位性、分譲単価、造成費用などについて比較分析を行った結果、佐世保市三川内地区の横手、木原両町にまたがる地域を最適地として、選定いたしました。

 今後は、地権者を初め、地元関係者の方々に当該計画への御協力をお願いし、用地測量及び基本設計に着手したいと考えております。

(観光・物産の振興)

 特色ある美しい自然景観や歴史的遺産、文化に恵まれた本県にとって、観光は主要産業の一つでありますが、最近の厳しい経済状況に伴って低迷を続けております。

 このような中、本県の観光振興のあり方について、各界有識者からなる「明日の長崎を考える会議」で検討されてまいりましたが、このたび、その提言を受けたところであります。今後、これを踏まえて本県の中長期的な観光振興計画を策定し、事業展開を図ってまいりたいと存じます。

 特に、新年度は、日蘭交流四〇〇周年記念事業を来年に控えて、大都市圏からの大型のモニターツアーを実施するなど、誘客宣伝に積極的に取り組んでまいります。

 さらに、県内コンベンション施設の整備が進む中、コンベンション誘致にも積極的に取り組むとともに、近年の観光客のニーズの変化を踏まえ、体験型観光についても推進してまいります。

 また、先般、運輸省の外郭団体において全国五十八カ所の観光地の格付けが公表され、長崎が最高ランクに評価されております。これを励みとして、他の地域を含め、なお一層の魅力アップに努めてまいりたいと存じます。

 物産の振興については、本県の特性を生かした新たな特産品の開発に努めながら、大型の県産品フェアの開催や全国主要都市での物産展を通じて、県産品の普及宣伝と販路拡大に努めてまいりたいと存じます。

 また、地場産業である波佐見焼が本年、開窯四〇〇周年を迎えるに当たり、産地として一層の発展を期して開催される記念事業に対し、支援を行うことといたしております。

(雇用対策の推進)

 本県の雇用情勢は、昨年十二月の有効求人倍率が〇・三九倍と二十年ぶりの〇・三倍台に低下し、一段と厳しい状況にあります。

 このため、離職者に対しては雇用保険給付等によりその生活の安定を図りながら、国の「雇用活性化総合プラン」による諸施策を積極的に実施し、求人の確保と就労機会の拡大を図り、就職の促進に努めてまいります。

 また、厳しい就職状況となっている新規学卒者の就職対策については、引き続き求人の確保に努める一方、教育機関との連携を取りながら就職の促進に努めてまいります。

 次に、長崎高等技術専門校の再編整備については、平成十三年四月の開校に向けて、新年度は、建物の建築工事に着手してまいります。

(農林業の振興)

 農林業・農村は、国民の生活に欠くことのできない食料等の生産活動を通じて、国土・環境の保全、水資源の涵養、地域文化の継承等、公益的、多面的な機能を発揮しておりますが、近年、担い手の減少、高齢化や過疎化の進行等が一層顕著になるなど、大きく変化してきております。

 このような中、国においては、新たな農業基本法を制定し、国民全体の視点に立った政策を再構築することとしております。

 このため、本県におきましては、国の新たな政策の方向を踏まえつつ、平成十一年度中に、本県の実態に即した農林業・農村のあり方や基本理念等を盛り込んだ新たな農政ビジョンを策定したいと考えております。

 農林業の施策を講じるに当たりましては、経営感覚に優れた担い手の育成・確保は極めて重要な課題であり、地域農業の基幹的担い手である認定農業者や新規就農者の支援強化等を積極的に行ってまいりたいと存じます。

 また、農業生産基盤や快適な生活環境基盤の整備を促進するため、ウルグァイ・ラウンド農業合意関連対策を積極的に推進するとともに、本県農産物の銘柄確立と消費拡大対策を充実強化してまいりたいと存じます。

 さらに、農業協同組合については、運営の健全化を図るため、監査指導体制の強化に努めるとともに、新農協合併構想の実現に向け、引き続き広域合併の推進を支援してまいります。また、森林組合についても、新年度から組織・経営基盤強化のため広域合併の推進に取り組んでまいりたいと存じます。

 諫早湾干拓事業については、平成十年度中に潮受堤防工事が完成し、今後、内部堤防工事が本格化してまいりますが、今後とも、諫早湾干拓事業の早期完成を国に強く要望してまいりたいと存じます。

(水産業の振興)

 水産業は、私たちの豊かな食生活を実現する上で重要な役割を果たしているとともに、本県の基幹産業として、地域経済の発展に多大の貢献をしております。

 しかし、水産業を取り巻く近年の状況は、漁業資源の減少、新たな漁業秩序の構築など多くの課題に直面しており、新しい視点からの施策が求められております。県としては、関係業界や市町村と一体となって、これらの課題に全力で取り組んでまいる所存であります。

 まず、沿岸漁業については、県下各地域において栽培漁業推進体制の整備・強化と地域栽培基金の造成、種苗生産施設の整備を推進するとともに、新魚種の種苗量産技術の開発に取り組んでまいります。さらに、沿岸海域の漁業生産力の向上を図るために、県単独事業による沈船等を利用した魚礁の設置により、漁場の整備を推進してまいります。そのほか、広域化、悪質巧妙化している密漁対策として、監視体制の拡充による密漁防止の強化を進めてまいります。

 流通加工については、水産加工品のブランド化や活魚・鮮魚の首都圏など大消費地への販路拡大をより一層推進してまいります。

 また、漁業協同組合の経営基盤強化が喫緊の課題となっており、漁協合併を積極的に推進しているところでありますが、さらに、漁協運営の健全化を図るため、監査指導体制の強化に努めてまいります。

(日韓新漁業協定の発効に伴う操業条件等の合意)

 去る一月二十二日に発効した新たな日韓漁業協定については、両国間で操業条件等の協議が整わず韓国水域内での操業が一時中断しておりますが、二月五日、ソウルでの実務者協議において合意に至りました。

 これにより、大中型まき網漁業、以西底曳網漁業等の韓国水域への入漁が可能となったものの、本県に隣接する東海の一部水域へ韓国の流し刺網漁業等の入漁を受け入れることとなり、漁場競合による関係漁業への影響や安全操業の確保が懸念されることから、その対策と徹底した取締体制の整備について、引き続き国に対し働きかけてまいりたいと考えております。

 二、いたわりと温もりのある長崎県づくり

(高齢者保健福祉施策の推進)

 在宅保健福祉サービスの提供並びに老人保健福祉施設の整備などについて、各圏域において、均衡のとれたものにするとともに、高齢者の生きがいと健康づくりを推進してまいります。

 特に、介護保険制度の円滑な導入は最も重要な課題であり、これまで介護保険事務の広域化に向けて、各地域ごとに市町村と精力的に協議を進めてまいりましたが、去る一月八日、県内で初めて、対馬六町において広域化に関する基本合意書の調印が行われたところであります。

 今後、要介護認定の開始など、制度施行へ向けた準備が本格化してくることから、県としては、市町村の広域化への取り組みに対し積極的な指導と支援を行うとともに、格差のない介護サービスが受けられるよう基盤整備に向けた各種の施策を講じるなど、平成十二年四月からの円滑な制度導入に向けて、万全を期してまいる所存であります。

(児童福祉施策の推進)

 児童福祉施策については、「ながさきエンゼルプラン」の方向に沿って、子供が健やかに育まれ、子供を生み育てることに喜びや希望をもつことができる社会を実現するために、国や市町村を初め、関係団体等と連携を図りながら、子供の環境づくりと子育て支援対策を積極的に推進してまいります。

 特に、延長保育や低年齢児保育の促進、放課後児童クラブの整備などについて、さらに力を注いでまいります。

(障害者福祉施策の推進)

 完全参加と平等の目標のもと、障害のある方々が積極的に社会参加できる地域社会の実現を目指して、長崎県障害者プランに基づき、保健、医療、教育、雇用などの各分野との調整を図りながら、障害者への理解を深め自立を促進する、総合的な施策を推進してまいります。

 新年度は、障害者の文化活動の振興を図り、社会参加を促進するため「障害者芸術祭」を開催するほか、小・中学生を対象に「ゆとりの時間」を活用して手話教室を実施することにより、障害者への理解を深める施策を講じてまいります。

 また、開かれた県政の一環として、身体障害者の皆様に、県庁の閉庁日に玄関前駐車場を開放し、利用していただくことといたしております。

 次に、社会福祉法人の運営健全化については、法人役員の研修を実施するなど不祥事の防止対策を講じるとともに、監査指導体制の強化に努めてまいります。

(保健医療施策の推進)

 健康は明るい生活の基本であり、県民すべての願いであります。

 このため、生活習慣病対策として健康運動の普及、食生活改善等の施策や、難病対策、母子保健及び精神保健福祉対策を積極的に推進するとともに、公的医療機関の充実やしまの医療の確保、救急医療体制の整備、看護婦等の養成確保などに努めてまいりたいと存じます。

 なお、田平町において建設を進めておりました新県北保健所が、本年三月下旬に竣工の運びとなり、四月一日より供用開始の予定であります。

 また、地域の中核的な医療機関である県立島原温泉病院並びに離島医療圏組合の五島中央病院については、平成十三年度中の開院に向けて、新年度から建築工事に着手することとしております。

 さらに、経営移譲の対象となっております国立対馬病院については、平成十一年度中を目途に、離島医療圏組合が移譲を受ける方向で、関係機関との協議が進められているところであります。県といたしましても、地域医療の確保に向け、引き続き力を注いでまいりたいと存じます。

 次に、原爆被爆者対策については、被爆者の高齢化など環境の変化を踏まえ、被爆者の実態に即した保健、医療、福祉にわたる援護対策の充実に努めてまいりたいと存じます。

(環境保全対策の推進)

 人と自然が共生できる、環境への負荷の少ない循環型社会の構築を目指し、「クリーンで潤いのある県土づくり」に積極的に取り組んでまいります。

 このため、環境の保全に関する施策を総合的に進めることとしており、地球温暖化等の環境問題への適切な対応を初め、環境影響評価の一層の推進、自然公園整備等の自然とふれあえる地域づくりに努めてまいります。

 また、廃棄物対策については、分別収集やリサイクルの徹底等によるごみ焼却量の減量化、処理施設の適正な維持管理に努めておりますが、新年度は、市町村との連携による不法投棄撤去モデル事業の推進、ごみ処理の広域化に向けての支援のほか、廃棄物公共関与事業についても、関係の方々の御理解を得る努力を払いながら推進をしていく所存であります。

(下水道の整備促進)

 快適で住み良いふるさとづくりに向けて、県においては市町村の公共下水道事業、農村漁村の集落排水事業、合併処理浄化槽の設置等への支援に努めてまいります。

 また、平成五年度から県事業として整備を進めてまいりました大村湾南部流域下水道は、いよいよ平成十一年度末に一部供用開始の予定となっております。

 この供用開始に向けて、県と関係市町が一体となって流域下水道の維持管理を行い、あわせて市町村公共下水道事業の普及促進を図るため、「財団法人長崎県下水道公社」の設立についても準備を進めることとしております。

 さらに、公共下水道過疎代行事業については、既に実施中の千々石町、江迎町に続き、新たに伊王島町において実施したいと考えております。

(水資源の確保)

 地形的に厳しい条件下にある本県では、水資源の確保は重要な課題であり、将来の安定的な水需給に対応していくため、各種施策を計画的かつ広域的に推進してまいります。

 このため、笛吹ダムを初めとする十一の多目的ダム及び宮ノ川ダムを初めとする六つの生活貯水池の建設や調査を推進してまいります。

 さらに、農業用水の確保については、ため池の改修等を計画的に進めるとともに、水源涵養ミニダムについても、整備促進に努めてまいります。

 また、石木ダムの用地取得については、先月末までに二十八世帯、三十二名の方々と損失補償契約を締結しております。新年度は、生活再建に不可欠である代替宅地の確保に全力で取り組むとともに、ダムを核とした周辺整備構想について地域住民の御意見など衆知を集め検討してまいります。

 今後とも、地域住民の方々との対話を重視し、反対住民の方々にも粘り強く御理解を求め、県議会の御協力を賜りながら、早期着工ができるよう最善の努力を尽くしてまいります。

 三、人づくり日本一の長崎県づくり

(学校教育の充実)

 二十一世紀の本県を担う心豊かでたくましい人材を育成するため、新しい時代の要請に応じた教育の推進に努めるとともに、教職員の情熱や使命感の高揚と資質の向上を図り、あわせて学校施設など教育環境の整備を促進してまいりたいと存じます。

 県南地区単位制高校については、早期設置の要望等を踏まえ、県立女子短期大学跡地に平成十二年四月に設置することとして、新年度は、施設の内部改修や開設に向けての諸準備を進めてまいります。この単位制高校は、生徒一人ひとりの能力、適性、進路等に柔軟に対応するとともに、講座や施設を県民に広く開放し、開かれた学校づくりを目指してまいります。

 また、小学校・中学校・高等学校・大学が互いに連携し、教員相互の切磋琢磨や実践的研修等を行うことにより、教員の指導力の向上を図り、児童生徒の学力の充実に努めてまいります。

 さらに、中学生を対象に、生きる力を育むとともに、心の教育の一層の推進を図るため、地域での職場体験学習等を実施し、主体的に判断し行動する力やともに生きる心・感謝の心を培ってまいります。

 そのほか、学校給食食器について、新たに陶磁器製食器を導入する市町村に対し助成を行うことにより、暖かみのある魅力ある学校給食の実現を図るとともに、子供たちの物を大切に扱う心を育て、あわせて本県の地場産業である窯業の振興を促進してまいりたいと存じます。

(高等教育の推進)

 平成七年八月に二学部四学科からなる新しい県立大学の設置構想を発表して以来、これまで準備を進めてまいりました「県立長崎シーボルト大学」については、昨年十二月二十二日に文部大臣より設置認可を受け、いよいよ四月開学の運びとなりました。

 本県は、シーボルトの鳴滝塾に象徴されますように、近代高等教育の黎明の地であります。二十一世紀を迎えるに当たり、再びこの長崎の地に志ある多くの若者が集い、大きく育っていくとともに、本学が全国に情報を発信し、その名を馳せる大学となることを願っております。

 シーボルト大学の開設により、本県は佐世保市の県立大学と合わせて二つの大学を有することになりますが、両大学のそれぞれの特長を生かすとともに、互いの連携も進め、高等教育の一層の推進を図ってまいりたいと存じます。

 また、私立学校の振興につきましては、学校教育における役割の大きさに鑑み、積極的に取り組んでいるところでありますが、新年度から県内の私立大学が私費留学生の負担軽減を図るために実施する授業料減免に対し一部助成を行うこととしております。

(生涯学習の推進と青少年の健全育成)

 県民一人ひとりが、生涯にわたり、いつでもどこでも自由に学ぶことができるよう、生涯学習の推進に努めてまいります。

 このため、市町村・大学等との連携を一層緊密にして「ながさき県民大学」の充実に努めてまいります。

 また、青少年の健全な育成を図るための社会環境づくりに努めるとともに、地域の総合的な教育力の向上を目指し、新年度から家庭・学校・地域の三者が一体となって、開かれた学校づくりとボランティア活動の推進を図ってまいります。

(文化の振興)

 心豊かでゆとりと潤いのある暮らしを実現するため、広く芸術文化に親しむ機会を拡充するとともに、長崎県らしい文化の振興を図り、新たな地域文化の創造に努めてまいりたいと存じます。

 国指定史跡「原の辻遺跡」については、九州北部三県姉妹遺跡締結を記念して、三遺跡交流こどもフォーラムを行うほか、今後とも地元と一体となって、遺跡の保存・整備に取り組んでまいります。

 さらに、県立美術博物館においては、彫刻家富永直樹先生から寄贈を受けた作品の展覧会や日蘭交流四〇〇周年記念「東インド会社の陶磁名品展」など、魅力ある企画展覧会等を開催してまいります。

(スポーツの振興)

 近年、本県スポーツ界におけるジュニア層の活躍は目覚ましいものがありますが、さらに、県全体の競技力の向上を図るため、重点的な強化策や指導者の養成など具体的な施策を実施してまいります。

 特に、平成十五年度には、全国高等学校総合体育大会が本県で開催される予定であり、開催年度に高校生となる現中学生から素質ある選手を発掘し、育成・強化に力を注いでまいります。

 また、その一環として、県立女子短期大学の学生寮をスポーツ合宿施設に改修し、年間を通した計画的な選手強化を図ってまいりたいと考えております。

(男女共同参画の促進)

 男女がともに個性と能力を発揮し、生き生きと活躍できる「男女共同参画社会」の実現に向けて努力してまいりたいと存じます。

 特に新年度は、第五回世界女性会議が平成十二年六月にニューヨークの国連本部で開催されることに伴い、世界女性会議に向けたフォーラム等を開催するなど「男女共同参画社会」に対する社会的機運の醸成に努めることとしております。

(国際化の推進)

 今日、世界ではあらゆる分野において国際化が進展し、それに伴って国際社会における相互依存関係が深まるとともに、地域が主体的に参画していかなければならない時代を迎えております。

 このため、本県のもつ地理的、歴史的特性を生かしながら、アジアを初めとする関係諸国との幅広い交流に努めてまいる所存であります。

 私は、去る一月十八日、上海において除匡迪市長と会談し、本県と上海市の友好関係の促進を図るとともに、中国からの日本への観光旅行解禁を前にして、本県への誘客宣伝を行ってまいりました。また、翌十九日には北京において唐家セン外務大臣を初めとする要人と会談し、本県と中国との友好の絆を一層強めてまいりました。

 その折、中国要人から先般の中国大洪水に対する本県の義援金活動について深い感謝の意が表明されました。

 今後とも、市町村や民間団体との連携強化による人材の育成、各種国際交流支援基盤の整備、県内の国際化に対応したまちづくり等総合的な施策を推進し、国際県長崎の構築に努めてまいりたいと存じます。

(平和行政の推進)

 本県は、広島とともに世界に類例のない被爆県として、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現のために積極的に貢献する責務があると考えております。

 昨年十一月に開催された第二回国連軍縮長崎会議においては、長崎を世界最後の被爆地とする決意を再確認する決議が初めて採択されるなど、核軍縮への取り組みを世界に向けて発信したところであります。

 こうした県民の平和意識の高まりを背景に、県内市町村においても平和宣言等の制定が進んでおります。新年度も引き続き「国連と軍縮シンポジウム」の開催等を通じ、平和へ向けた国際理解や核兵器廃絶を強く訴えてまいりたいと存じます。

 このような中、去る二月十日、米国は六回目の臨界前核実験を実施いたしました。県としては、誠に遺憾に存じ、これに強く抗議を行ったところであります。

 その他

(情報公開の推進)

 開かれた県政を推進するために、このたび「県政情報の提供等の推進に関する要綱」を策定し、本年四月から施行することといたしております。

 これからは、情報公開条例に基づく公開のみならず、本要綱に基づいて県政の重点施策にかかる計画や主要事業の進捗状況など、県政に関する様々な情報を積極的に提供していくこととしているほか、審議会等の会議の公開や審議会委員の公募制の導入等についてもあわせて実施することといたしております。

 今後とも、情報公開の推進に一層努めてまいりたいと存じます。

(行政改革の推進)

 少子高齢化、情報化の進展、地方分権の推進など社会経済情勢が大きく変化する中で、住民の複雑・多様化する行政需要に的確に対応するため、本県では、平成七年十一月に「長崎県新行政システム推進基本計画」を策定し、平成十二年度までを計画期間として、その実現に向けて鋭意努力しているところであります。

 策定時に比べ、地方行財政を取り巻く環境が厳しさを増していること、さらに、行政改革の取り組みについて、県民にわかりやすいものとすることが求められていることなどから、一般行政部門の職員について計画期間内の削減目標を定めるほか、現行計画の目標をできるだけ数値化することなど内容の見直しを行うとともに、進捗状況について積極的に公表していくこととしております。

(市町村合併の推進)

 市町村合併については、住民の日常生活圏の拡大、少子高齢社会への対応など、その推進は時代の要請であります。

 地方分権推進計画においても、市町村が合併を検討するに当たり、その指針となる合併推進要綱を県が策定するよう求められるなど、県の役割が拡充されてきております。

 このため、県としても、これまでの機運醸成に加えて、独自に、一般県民や有識者の方々に対し市町村合併等の意識調査を行ったところであります。

 新年度は、本調査結果も踏まえ、自主的な市町村合併に向けた施策として、市町村合併検討モデルの策定に着手するほか、県の合併推進体制も充実させ、市町村合併を積極的に推進してまいりたいと存じます。

(県庁舎の整備)

 新しい県庁舎の整備に当たっては、都市計画道路浦上川線(南々伸)や漁港事業等の関連事業の実施が必要であり、これらの事業が順調に進捗したとしても環境整備が整いますのは、早くても平成十八年度頃と考えられます。

 したがいまして、着工が可能となるのは平成十九年度以降になると考えておりますが、具体的な着工時期については、本県の財政見通し及び関連事業等の進捗状況を注視しながら検討を続けてまいります。

(県の組織改正)

 これからの新しい時代を見据え、県民の多様化する行政への需要に機動的に対応するため、庁内の各部が相互に連絡調整を図り、一体として行政機能を発揮することができる組織の編成を目的として、平成十一年四月一日からの実施に向けて、組織改正を予定しております。

 まず、雲仙岳災害復興室でありますが、本格復興に向けた諸事業が軌道に乗って順調に進捗していることから、半島振興策の一環として、企画部地域政策課内に再編することとしております。

 長崎都心再開発推進局については、元船地区の整備がおおむね終了したことや常盤・出島地区の倉庫群の移転等の完了並びにアーバン構想の取りまとめについても一応の見通しがついたことに伴い、今後は、周辺陸域部を含めた総合的なまちづくりの観点から事業を推進していく必要があることから、土木部都市計画課内に再編することとしております。

 さらに、企画立案機能の強化及び政策形成過程への県民の参加を一層推進するため、企画部企画課及び政策審議室の業務を整理し、企画調整課及び政策課とすることとし、生活環境部については、県民生活環境部と名称を変更するとともに、企画部より統計課を移管し、県民生活に関する行政をさらに幅広く進めてまいります。

 また、少子化等厳しい環境にある私立学校の振興を図る必要があること及び長崎シーボルト大学の開学により佐世保市の県立大学と合わせて県内に二つの県立大学を有することになることから、学事行政の一層の推進を図るため、学事振興課を新たに設置することとしております。

 次に、福祉保健部においては、福祉、保健、医療の連携をこれまで以上に推進し、県民にわかりやすい組織とするために、所管業務を見直し課名を変更するほか、平成十二年度からの介護保険制度の円滑な導入に向け、実施主体である市町村を支援するため、介護保険準備室を介護保険推進課として充実強化してまいります。さらに、商工労働部においては、観光行政を強化するため、観光物産課を観光課とするとともに、流通対策に関して農林・水産部門との連携強化を図るため、商工労働政策課内に物産流通振興室を設置することとしております。

 次に、これまで申し述べました事項との重複を避けながら、議案関係について御説明いたします。

 まず、平成十一年度当初予算でありますが、一般会計の予算額は、八千四百二十七億三千一万九千円、特別会計の予算額は、二百十二億四千八百二十四万一千円、企業会計の収益的支出及び資本的支出の総額は、三百十七億八千三百万六千円となっております。

 次に、平成十年度補正予算でありますが、今回の補正予算は、国庫支出金の決定等に伴う事業費の増減、その他年度内に執行を要する緊急な事業費について計上いたしました。

 一般会計三百二億一千七百二十六万八千円の減額補正、特別会計十五億六千三百四十五万五千円の減額補正、企業会計二十億五百万円の減額補正をいたしております。

 この結果、平成十年度の一般会計の累計予算額は、九千二百八十七億六千九百七十二万八千円となっております。

 次に、予算以外の議案のうち、主なものについて御説明いたします。

 第二十号議案「長崎県外部監査契約に基づく監査に関する条例」は、地方自治法の一部改正に伴い、外部監査契約に基づく監査に関し必要な事項を定めようとするものであります。

 第三十九号議案「被災者生活再建支援金の支給に関する事務の委託について」は、被災者生活再建支援法の施行に伴い、支援金の支給に関する事務を委託しようとするものであります。

 第四十号議案「契約の締結について」は、上県地区賀佐トンネル工事の請負契約を締結しようとするものであります。

 その他の案件については、説明を省略させていただきますので、御了承を賜りたいと存じます。

 以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明を終わります。

 何とぞ、慎重に御審議の上、適正なる御決定を賜りますようお願い申し上げます。



○議長(村山一正君) ただいま知事説明中、議場の管理について不行き届きの点がありましたことをおわびいたします。

 本日の会議は、これにて終了いたします。

 明日から二月二十五日までは、議案調査のため本会議は休会、二月二十六日は、定刻より本会議を開きます。

 本日は、これをもって散会いたします。

           −−午前十一時三十二分散会−−