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福岡県 久留米市

平成22年第3回定例会(第5日 9月10日)




平成22年第3回定例会(第5日 9月10日)





             平成22年9月10日(金曜日)





              会    議    録





                 (第5日)





             平成22年9月10日(金曜日)





                     =午前10時00分開議=





 
〇出席議員(41名)


   1番 甲 斐 征七生 君


   2番 江 口 善 明 君


   3番 栗 原 伸 夫 君


   4番 山 村 太 二 君


   5番 今 村 敏 勝 君


   6番 田 中 良 介 君


   7番 別 府 好 幸 君


   8番 石 井 俊 一 君


   9番 甲斐田 義 弘 君


  10番 後 藤 敬 介 君


  11番 永 松 千 枝 君


  12番 藤 林 詠 子 君


  13番 坂 本 よう子 君


  14番 田 中 功 一 君


  15番 吉 住 恵美子 君


  16番 秋 吉 秀 子 君


  17番 金 丸 憲 市 君


  18番  欠     員


  19番 原 口 和 人 君


  20番 塚 本 篤 行 君


  21番 永 田 一 伸 君


  22番 市 川 廣 一 君


  23番 堺   陽一郎 君


  24番 大 熊 博 文 君


  25番 森   多三郎 君


  26番 上 野 健三郎 君


  27番 堀 田 富 子 君


  28番 青 柳 雅 博 君


  29番 本 村 英 幸 君


  30番 坂 井 政 樹 君


  31番 石 橋   力 君


  32番 吉 田 帰 命 君


  33番 原 口 新 五 君


  34番 佐 藤 晶 二 君


  35番 八 尋 義 伸 君


  36番 新 山 正 英 君


  37番 江 頭 幹 雄 君


  38番 寺 崎 いわお 君


  39番 井 口 正 美 君


  40番 川 地 東洋男 君


  41番 田 中 多 門 君


  42番 秋 吉 政 敏 君





〇欠席議員(0名)





〇地方自治法第121条に基づく出席者


  市 長             楢 原 利 則 君


  副市長             橋 本 政 孝 君


  副市長             臼 井 浩 一 君


  企業管理者           稲 益 冨支典 君


  教育長             堤   正 則 君


  企画財政部長          村 上 克 己 君


  総務部長            萩 原 重 信 君


  契約監理室長          伊 藤 幸 一 君


  会計管理者           中 園 雄 介 君


  市民部長            川 原 良 郎 君


  健康福祉部長          平 塚 文 成 君


  子育て支援部長         奈良崎 洋 治 君


  環境部長            中 島 年 隆 君


  農政部長            森 山 純 郎 君


  商工労働部長          荒 木 猛 夫 君


  都市建設部長          赤 星 文 生 君


  文化観光部長          辻   文 孝 君


  田主丸総合支所長        古 賀   護 君


  北野総合支所長         八 尋 幹 夫 君


  城島総合支所長         中 園 敬 司 君


  三潴総合支所長         平 尾 孝 治 君


  上下水道部長          中 尾 泰 治 君


  教育部長            大 津 秀 明 君


  総務部次長           岡 部 由起男 君


  財政課長            鵜 木   賢 君


  企画調整課長          甲斐田 忠 之 君





〇議会事務局出席者


  局 長             田 中 俊 博 君


  次長(兼)総務課長       吉 田   茂 君


  議事調査課長          福 島 光 宏 君


  議事調査課課長補佐(兼)主査  橋 本 広 昭 君


  書 記             古 賀 義 啓 君





〇議事日程(第5号)


第 1 一般質問


第 2 第 83号議案 交通事故による損害賠償の専決処分について


第 3 第 84号議案 交通事故による損害賠償の専決処分について


第 4 第 85号議案 交通事故による損害賠償の専決処分について


第 5 第 86号議案 交通事故による損害賠償の専決処分について


第 6 第 87号議案 交通事故による損害賠償の専決処分について


第 7 第 88号議案 強風で吹き上げられたテントに起因する屋根瓦等破損事故によ


            る損害賠償の専決処分について


第 8 第 89号議案 交通事故による損害賠償の専決処分について


第 9 第 90号議案 交通事故による損害賠償の専決処分について


第10 第 91号議案 平成22年度久留米市一般会計補正予算(第2号)


第11 第 92号議案 平成22年度久留米市国民健康保険事業特別会計補正予算(第


            1号)


第12 第 93号議案 平成22年度久留米市老人保健事業特別会計補正予算(第1号)


第13 第 94号議案 平成22年度久留米市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)


第14 第 95号議案 青木団地No.1棟新築工事請負契約締結について


第15 第 96号議案 部京住宅No.1棟他新築工事請負契約締結について


第16 第 97号議案 諏訪野地区貯留施設築造工事請負契約の一部を変更する契約締


            結について


第17 第 98号議案 交通事故による和解契約締結について


第18 第 99号議案 久留米市ひとり親家庭等医療費の支給に関する条例の一部を改


            正する条例


第19 第100号議案 久留米市体育施設条例の一部を改正する条例


第20 第101号議案 久留米市営住宅条例の一部を改正する条例


第21 第102号議案 久留米市都市公園条例の一部を改正する条例


第22 第103号議案 久留米都市計画事業花畑駅周辺土地区画整理事業施行規程の一


            部を改正する条例








〇議事の経過


◎ 開     議


○議長(栗原伸夫君) おはようございます。


 これより本日の会議を開きます。


◎ 日 程 第 1


○議長(栗原伸夫君) 日程第1、一般質問を行います。


 順次、質問を許します。


 12番藤林詠子議員。(拍手)


 〔12番藤林詠子君登壇〕


○12番(藤林詠子君) おはようございます。


 12番、みらい久留米、藤林詠子です。通告に従い質問いたします。


 1.児童虐待対策について。


 まず、虐待死亡事件についてお尋ねします。


 6月末に市内の5歳の子が母親による虐待で死亡するという事件が起きました。市長は、3日、9月議会提案理由説明の冒頭にこの問題に触れられましたので、重大な問題と受けとめられていらっしゃると思います。


 市の検証委員会、裁判、プライバシー保護を承知した上で、次の3点お尋ねします。


 事件に至る経過、市のかかわりはどうだったのか。この事件から反省することは何か、市の検証委員会に出す前に市として整理されたものをお尋ねします。検証委員会に期待することは何か、そして今後にどう生かしていくのか、お尋ねします。


 2.虐待の予防、発見、支援を推進するために、現状と課題、今後の施策についてお尋ねします。


 まず、発見の現状について、市長の見解をお尋ねします。


 虐待の事実のうち、市が把握し、関与できているものは一部ではないかと思いますが、いかがでしょうか。また、保護者自身や子供自身が出すSOSにこたえ切れていないと思いますが、いかがでしょうか。


 次に、各施策について質問します。


 私は、昨年6月議会で、児童虐待対策と母子保健の関連、子育ての困難さを抱える保護者を支援する事業、その視点での事業展開・事業評価が少ないことなどについて質問しました。江藤前市長からは、率直な反省と前向きな答弁をいだきました。実際にその後、子育て支援部も保健所も努力され、この1年、それぞれの事業は充実に向かっていると私は評価しています。


 しかし、そのさなかに死亡事件は起きました。「虐待対策を徐々に充実させていく途中だった」と、私は亡くなった子に向かって言えるだろうかと考えました。到底言えません。さらに今、虐待状況にあるのにだれも気づいてあげてない子供がいる、支援が届いていない子供がいるであろうことを考えますと、私は議員として、やはり気づいたことは行政に向かって厳しく指摘し、スピードをもって改善させなければいけないと改めて思います。


 そこで、具体的な課題の指摘に入ります。


 まず、母子保健と子育て支援の課題を列挙します。統計の数字を上げる時間がありませんので省略しますが、産後の新生児訪問、こんにちは赤ちゃんの訪問率は上がったものの、必要な人への継続的な支援が少なく、関係機関との連携が少ないです。妊婦・新生児のハイリスクの人のフォローも少なく、10代の妊娠、産後うつ病など、子育てのスタートが大変な方を把握しながらも、十分な支援ができていません。母子保健も子育て支援センターも、訪問による支援が極端に少ないです。


 また、保健師の地区担当を昨年度から始めたにもかかわらず、母子保健は地区担当にしていないため、主任児童委員などの地域の人と保健師のつながりができていませんし、地域の妊産婦同士をつなぐこともできていません。そして、何より、施策全体が虐待予防、早期支援としてコーディネートされていないというのが現状の課題です。


 これらの課題について、市長の見解を伺います。


 次に、相談体制です。


 家庭子ども相談課では、児童虐待について、通告、相談を受け、支援をコーディネートしていくのですが、現状からして、その人数と専門性が不十分ではないかと思います。市長はいかがお考えでしょうか。


 次に、市職員、教職員の研修と認識についてです。


 市民に児童虐待通告の啓発を行っている一方で、市職員は、児童虐待についてどれだけの認識を持っているのか、疑問に思います。例えば、保護課の職員は生活保護世帯を訪問しますが、保護世帯の子供の問題のとらえ方には職員間のばらつきが大きいのではないでしょうか。


 水道料金の滞納で水道をとめに行った家庭に子供がいると気づいた職員は、家庭子ども相談課にライフラインがとまると伝えているでしょうか。国保の臨戸訪問、住宅課、市のさまざまな業務の中で、児童の状況が放置できないことを知ることがあるはずですが、市役所の職員から家庭子ども相談課への連絡は、ごく一部です。


 市では、平成20年度に、児童虐待について、全部局を対象に1度研修を開かれていますが、不十分なのではないでしょうか。


 それから、教職員の研修です。


 子供の問題にかかわる方々に伺いますと、児童虐待についての対応は、学校によって、また先生によって、大きく異なるとうかがいます。ばらつきはあっていいのですが、最低レベルの認識が担保されていないのは問題です。子供が親から虐待を受けることは悲惨なことですが、さらに所属する学校によって発見やその後の支援に差が出ることは、さらに悲惨なことです。管理職を中心に正しく認識していただくことが早急に必要だと思います。


 市独自で教育センターを設けて3年目になります。児童虐待についての研修は一度も行っていません。教職員研修は児童虐待防止法で義務づけられており、教育委員会の認識の低さをあらわしており、私は腹が立ちます。この現状について、教育委員会の見解を伺います。


 次に、地域づくりについてお尋ねします。


 県と異なり、市町村の児童虐待対策は、予防や早期の支援を行っていくこと、そのための地域づくりをすることだと思います。今回の事件、また大阪の事件の報道もあって、市民の関心が高まり、通告がふえることはいいことです。しかし一方で、若い保護者が「泣かせたり、人前でどなると通告されるんじゃないかとびくびくするよ」とおっしゃるのを聞きますと、それは目指す社会ではないなと思います。


 虐待通告をふやすことよりも、支援や相談をふやし、支え合いをふやすことが大切です。今の母子保健事業では、ピアサポートや地域づくりの考えが欠けています。母子保健にしろ、子育て支援にしろ、市が行う事業が住民の支え合いをふやす方向に向かわなければいけないという基本的な考え方に基づき、具体的な提案を行います。


 まず、校区を単位とした支え合いをつくるために、赤ちゃん全戸訪問・子育てサークルの見直しです。


 現在、保健師や保育士で行っている赤ちゃん訪問を地域の主任児童委員や児童委員の協力を得て実施してはいかがでしょうか。そして、校区単位で、月齢別、またはお誕生の季節ごとでも結構ですから、赤ちゃんの集まりをすることです。その後、3歳の幼稚園入園まで、子育てサークルの定期開催をコミュニティセンターで行います。どちらも全国的に行われており、大変好評です。


 今、久留米市では、すくすく子育て委員会が好評なのは、ベビーカーを押していける距離の知り合いをつくる機会を設けることで、孤立を防ぎ、育児不安を語り合える仲間や先輩を持つことができるからです。


 もっと多くの方がつながれる機会として、保健師、保育士の支援と地域の協力で赤ちゃんの集まりをつくっていくといいと思います。こうして、3年後、6年後の地域つながりをイメージしてつくっていくことが、地域づくりには必要と思います。保健師や保育士の支援が、こういう地域づくりを展望したものであってほしいと思います。


 2つ目の提案は、ファミリー・サポート・センター事業、里親事業への校区単位、地域単位での取り組みです。


 どちらも事業も担い手が少ない現状ですが、自分の住む地域にそのニーズがあることが知られていません。身近にサービスニーズを持つ子供がいて、専門性がなくても、市民の普通の生活の中で自宅で協力できることがあることをもっと市民に知らせることが必要です。


 今回の虐待死亡事件で、あのお母さんはなぜ追い詰められたのか、他人ごととは思えない、虐待予防のために自分でできることを何かしたいという市民が、私の周囲にはいっぱいいらっしゃいます。「子育てを手伝いたい」という市民に具体的な活動を提示して、お願いする仕組みをもっとつくらなければいけないと思います。


 「子育てのあるべき姿」を評論するよりも、今困っている親子にちょっと手助けをしてくれることが大切です。子供の入院に付き添うために、兄弟児を遠くの施設に預けた母子家庭のお母さんがいました。校区内で里親登録した人がいれば委託をしてもらえたし、保育園に通い続けられたでしょう。


 去年、えーるピア久留米で開かれたシンポジウムで話された筑後市の里親さんは、市の広報紙で里親が紹介されたのを見て、電話をかけたのが里親になったきっかけだったとおっしゃいました。


 久留米市内のある里親さんは、虐待のニュースがテレビで流れたとき、里子に向かって、「あんたたちのお母さんは偉いね。あんたたちのことを大事に思っとるけん、ちゃんとここに預けたとよ」と話すそうです。その方は、私に「こんなに虐待のことが報道されるなら、ひどい親がいる、という報道だけじゃなくて、虐待してしまうくらい子育てがきついなら、一人で頑張らんでいいよ。預けるという選択肢もあるよともっと報道してほしい。里親で預かってても、実の親は実の親でとても大切だと思って育てている」とおっしゃいました。


 里親もファミリー・サポートもたくさんPRすることで、担い手をふやすだけでなく、孤立した育児中の方に「人の手をかりていい」とメッセージを送ることができるし、それが必要なことだと思います。


 3点目、要保護児童対策協議会です。もっと予防のために、この協議会は事業展開をすべきだと思います。今提案したようなことは、この協議会がもっと機能していれば、協議会のメンバーから出てくる提案でしょう。


 例えば、糸島市では、中学校区単位で協議会を開き、さらに問題別に部会を開いています。日常の支援で連携できる人々が顔を合わせる場でなければ、この協議会は機能しないと考えたから、そうしたそうです。


 すべての校区で一斉にではなく、一、二校区だけでもモデル的にスタートしてみたらどうでしょうか。また、そのためには、協議会をコーディネートできる人材が必要です。この協議会の事務局は家庭子ども相談課です。相談体制の人数、専門性について先ほど尋ねましたが、協議会のコーディネートができる職員も必要です。


 以上、子育て支え合いの地域づくりについて提案です。市長の見解をお尋ねします。


 最後に、CAPプログラムの導入について。


 CAPのプログラムは、虐待の予防、発見に有効と言われています。実際にプログラムの後に自分の体験を話しに来る子供もいるそうですし、大人ワークショップをしますので、保護者や教職員が子供の体験を受けとめ、ケアできていると聞いています。


 虐待の発見には、他人が気づくだけでなく、子供自身がSOSを発信しやすくなることがとても大切です。児童相談所にも家庭子ども相談課にも、子供自身が電話をしてきて、保護を求めることがあるそうです。また、小学校高学年以降は、悩みの一番の話し相手は友達であることから考えますと、なかなか発見されにくい10代の虐待について、友達がきちんと受けとめられる力を育てることは重要です。


 このCAPプログラムは、教職員ワークショップも含めてPTA予算や保育園・幼稚園の自主経費で行われています。しかし、これは、関心のある一部の学校だけが取り組むのでいいのだろうかと思います。また、関心があっても、小規模校などでは、PTA予算も小規模ですので、負担できないと聞きます。


 幸い、市内にはCAPプログラムの実施団体がありますので、全校実施が可能です。佐賀市や宮崎市のように予算措置をしていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。


 2.医療的ケアの必要な障害児者の短期入所について。


 重度の障害や病気を持ち、人工呼吸器や経管栄養、胃ろうなどの医療的ケアを必要とする子供たちがいます。この子供たちの短期入所、ショートステイができる施設が遠方にしかなく、利用しにくいと保護者から伺います。保護者のニーズについては、市も既に把握しているはずです。


 養護学校を含めお母さんが付き添い、夜間も起きての介護をしている状況です。お母さんが体調を崩せば、即施設入所となってしまう状況は、「障害のある人もない人もともに暮らせるまちづくり」を掲げる久留米市としては問題です。


 地域生活を可能にしていくためには、お母さんの休憩も必要です。兄弟がお母さんをひとり占めできる時間も必要です。また、本人にとっても、親以外の他人の介護で安全に過ごせる体験が必要です。しかし、市外にあるような大きな施設設置が財政的にも厳しいのが現状です。


 そこで、平成20年度に市内の社会福祉法人が厚生労働省の補助金で行った事業で、介護保険の小規模多機能事業所に看護師、ヘルパーの配置をして、医療的ケアの必要な17歳の子供の宿泊を試みました。そのお母さんの話では、本人の状態も安定していたし、自宅にも病院にも近いここなら利用したいということでした。


 市内の介護事業所の一部は、デイサービスで障害児者の利用に取り組んでいて、障害者支援のノウハウがあるので、宿泊を伴う支援についても可能性があると思います。利用ニーズがあり、サービス提供の意欲が事業所にあり、国の補助で試みも行って成果と課題の整理を出した事業について、市で早急に検討し、実施すべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。以上、1回目の質問を終わります。(拍手)


                     =〔降 壇〕=


○議長(栗原伸夫君) 楢原市長。


○市長(楢原利則君) おはようございます。


 藤林詠子議員の御質問にお答えをいたします。


 1項目めの児童虐待対策についての(1)の虐待死亡事件についてでございますが、まず事件の概要、市のかかわりでございますけれども、この問題につきましては、昨年12月に市民からの通報を受けて以降、久留米市を中心に対応を図ってきたところでございます。この間、母親に対しましては、関係機関と経過観察を行いながら、電話や家庭訪問などを繰り返し、相談を受けながら支援を継続してきたところでございます。また、当該ケースにつきましては、要保護児童対策地域協議会として進捗管理を行い、保育所や児童相談所とも連携を図りながら対応をしてまいりました。


 反省点でございますが、久留米市といたしましては、市を初めとする関係機関が虐待を把握し、対応をしていたにもかかわらず、未然に防止できなかったことを深く反省し、現在、事件への対応についての問題点や課題等について組織内部での検証を進めているところであります。


 具体的には、1点目には、子供の安全確認や虐待リスクの評価などケース対応が不十分であった。2点目には、地域での見守りなど関係機関との連携が不十分であった。3点目には、虐待を未然に防ぐ取り組みが不十分であったなどに課題があったととらえております。


 そして、検証委員会への期待と今後の対応でございますが、学識経験者、医師及び民間団体の代表者など5名で構成いたします市独自の検証委員会を8月26日に立ち上げております。専門的見地から内部検証の妥当性を評価していただくとともに、今後市として取り組むべき課題等についての検討をお願いしているところでございます。


 当委員会では、11月をめどに検証報告書を取りまとめていただく予定でありますが、委員会からは、適切なケースマネジメントのあり方、ケース管理における関係機関との連携のあり方、児童相談・児童虐待に対応するための組織体制のあり方、未然防止に向けた取り組み、対応などにつきまして、提言をいただきたいと考えております。


 今後につきましては、提言の趣旨、内容などを十分踏まえまして、再発防止に向けた取り組みを徹底し、久留米市としての虐待への対応力をさらに高め、今後二度とこのような事件が繰り返されないよう最善の努力を払ってまいりたいと考えております。


 次に、児童虐待防止対策の(2)の御質問の虐待の予防、発見、支援を推進するためにの項目のアでございます。発見の現状についてお答えを申し上げます。


 児童虐待は、地域住民からの通告と学校や保育所などの関係機関からの通告、また保護者や子供からの相談により発見をされております。


 久留米市では、こうした虐待の早期発見・未然防止や虐待への適切な対応、関係機関との円滑な連携を目的として、庁内外のネットワークであります久留米市要保護児童対策地域協議会を平成18年2月に設置し、この協議会の中で虐待防止に取り組んでまいりました。


 特に、昨年度は、虐待の早期発見・未然防止の徹底、関係機関が連携したケース管理の整備、この2つの視点で見直しを行うとともに、関係機関の拡充や実務責任者研修の実施、届出保育施設などの協議会構成機関以外の機関への働きかけなど、早期発見のための取り組みの充実を図ってきたところでございます。


 しかしながら、通告がなかった機関がある、地域による通告件数のばらつきがあるなどの状況も見受けられまして、すべての構成機関の職員が児童虐待の認識を持ち、通告できているか、また、市民の皆様に広く児童虐待の発見や防止を呼びかける取り組みにつきましても、まだ不十分な状況にあります。さらに、発見の網の目から漏れている組織の協議会への参加など、さらにきめ細かな虐待防止のネットワーク充実に向けた取り組みを行う必要があると考えております。


 今後の対応でございますが、久留米市といたしましては、虐待のサインを見逃すことなく発見できる、また虐待の未然防止に向けた取り組みを進める必要があると認識をしておりまして、要保護児童対策地域協議会を中心に、虐待を発見しやすい機関への啓発や、広く市民に虐待の発見啓発を呼びかける取り組みなど、さらに施策の充実を図ってまいりたいと考えております。


 (2)のイになりますが、各施策についてのまず(ア)母子保健・子育て支援についてでございます。


 まず、現状について申し上げます。児童虐待の予防の観点から、母子保健におきましては、妊娠届け出時に妊婦等からの相談・アンケートによる状況把握を初め、妊産婦・新生児訪問や未熟児・ハイリスク児等の訪問、4カ月児乳児健診の未受診者へのアプローチなどによりまして状況把握を行い、虐待につながるおそれのあるようなリスクを有する方に対しての妊娠・出産・育児期における支援を行っております。


 また、保健師や助産師等の専門職による電話や家庭訪問での保健指導の実施や、臨床心理士等による相談会の開催などによる支援も実施をしているところであります。


 子育て支援においては、子育ての孤立化の防止や不安、ストレスの軽減・解消を目的に、地域子育て支援センター事業やエンゼル支援訪問事業などさまざまな事業に取り組んでおりますが、特に新生児訪問とともに乳児全戸訪問事業として実施をしておりますこんにちは赤ちゃん事業においては、虐待を未然に防ぐという視点から、家庭の養育状況などにより子育てのハイリスク家庭としての把握、さらにはその後の支援に取り組んでいるところであります。


 また、母子保健・子育て支援担当間では、ケース会議や定期的な継続支援会議などを開催し、虐待リスクの高い家庭に対し、母子保健・子育て支援それぞれにおいて、家庭訪問等の支援を実施している状況にあります。しかしながら、御指摘のように、個々の家庭、ケースに応じた適切なサービス提供に課題があると認識をしております。


 今後は、状況に応じた支援サービスを調整・提供できる体制整備、具体的には目的に応じたサービス調整力など、児童虐待に直接携わる職員のスキルの向上や専門職員の確保とともに、保健・福祉・子育て・教育などの支援サービス機関の地域とのさらなる連携を図っていく必要があると考えております。


 こうした認識のもとで、今後、体制の充実並びに母子保健・子育て支援の連携強化に努め、きめ細やかな家庭支援を行うことで、児童虐待を未然に防ぐべく、施策の充実を図ってまいりたいと考えております。


 次に、(イ)の相談体制の専門性等についての御質問がございましたが、児童虐待相談につきましては、ここ数年、対応件数が増加するとともに、相談内容が複雑化、専門化し、久留米市要保護児童対策地域協議会の機能強化によって、市に求められます役割、責務もさらに重たいものとなってきております。こうしたことから、児童虐待にかかわる相談員個々人の資質向上とともに、対応方針の決定、重症度・緊急性の判断など、組織全体としての専門性もあわせて求められているところでございます。


 今後につきましては、虐待のサインを見逃さないよう関係機関との連携をさらに深め、よりきめ細かな対応、専門的な対応ができるような組織体制を目指しまして、要員面との拡充の必要性、専門職の配置や外部の専門家の活用など、質・量両面から充実を図ることも速やかに検討し、再発防止に努めてまいりたいと考えております。


 (ウ)の職員、教職員の研修、認識についての御質問でございますが、その中で市職員の研修についてお答え申し上げます。


 市職員の研修につきましては、児童虐待に関しましては人権研修の一環として位置づけをしておりますが、具体的な取り組みといたしましては、実質的に一部の関係部局にとどまっている状況となっております。


 児童虐待防止法では、児童虐待と思われる児童を発見した際の通告義務や、発見しやすい立場にある者への早期発見に向けた努力義務とあわせ、関係する職員への人材育成や研修など、地方公共団体として講ずべき責任があると明記されております。


 また、ひとり親、貧困、孤立等の児童虐待のリスク要因を把握する環境にある職場との連携は、虐待の未然防止を図る意味におきましても非常に重要であると認識をしております。今回の事件を受けまして、児童虐待の課題が、関係する部局に限られた問題ではなく、全庁的課題であり、ひいては地域を巻き込んだ全市的課題であるという意識づけが必要であると考えております。


 そのためにも、全庁的取り組みとしての姿勢を明確にし、効果的な研修を行う中で全職員の意識を深め、児童虐待に対する予防対策、早期発見、早期対応ができる人材の育成を職員研修等の中で図ってまいる必要があると考えております。


 次に、御質問の(2)虐待の予防・発見・支援をするためにのウでございますが、地域づくりにつきましては、具体的施策等の御提案がありました。この件につきましてとあわせまして、エのCAPプログラムの導入につきましては、奈良崎子育て支援部長から回答をさせていただきます。


 次に、2項目めの医療的ケアを必要とする障害児者の短期入所についてお答えをいたします。


 お尋ねの医療的ケアが必要な障害児者が宿泊できる短期入所施設につきましては、常時介護に当たっている保護者の皆様の疲労回復や介護負担の軽減、また障害児者以外の子供と親の触れ合いの時間を確保するためにも、大変重要な役割を果たすものであると考えております。


 現状でございますが、平成21年度には11名の方が延べ129日間短期入所を利用されていますが、施設が久留米市の中心部にはなく、通所に長い時間を要し、保護者の負担や本人への身体的負担が大きく利用しづらいことから、市中心部での設置を望まれる意見があるところでございます。


 こうした中で、平成20年度には、御質問の中で触れられましたが、厚生労働省のモデル事業として、重度の心身障害児が介護保険の小規模多機能型居宅介護事業所を利用して宿泊を行うという注目すべき試みが、市内の社会福祉法人において実施をされております。この取り組みでは、保護者の介護負担の軽減や地域の社会資源であります小規模多機能型居宅介護事業所の新たな活用の方向性が確認できたことなど、一定の効果があった反面、継続して実施をしていくためには、受け入れ体制や費用負担のあり方など、解決すべき課題もあることが明らかになったところであります。


 そこで、今後についての考え方でございますが、障害者福祉施策の基本理念である「障害者が住みなれた地域で普通に暮らせるまちづくり」の視点からも、医療的ケアが必要な障害児者が宿泊できる施設について、利用しやすい形で確保していくことは大変重要であると認識をしております。このため、小規模多機能型居宅介護事業所を利用した短期入所について、国などの動向を踏まえながらも、事業を実施する場合の受け入れ体制や公費負担などの課題につきまして、今後研究を進めてまいりたいと考えております。私からは以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 堤教育長。


○教育長(堤正則君) 1項目めの児童虐待対策のうち、教職員の研修についてお答えを申し上げます。


 学校における児童虐待対策につきましては、市教育センターで教職員を対象として、平成20年度、平成21年度に講師を招いての研修を実施いたしました。また、本年度は、「子ども虐待対応マニュアルの配布にあたって」をテーマに啓発研修を行ったところでございます。


 さらに、各学校では、DV・児童虐待等を含めた人権・同和教育の一環として推進してきたところでありますが、これまで児童虐待に的を絞った研修については実施しておりません。


 今後の対応についてでございますが、学校の教職員は、虐待を発見しやすい立場にありますので、このことを自覚し、児童虐待防止法にありますように、児童虐待の早期発見に努めるとともに、通告義務を認識して、情報の把握を行うことが求められております。


 そこで、各教職員及びスクールカウンセラー、さらに民生委員等からなる生徒指導サポーターやスクールソーシャルワーカー等、学校と地域が連携し、日ごろから協力して児童生徒の状況把握に努めている状況でございます。


 今後、早期発見等の機能をさらに充実させますために、現在作成中の教職員向け「子ども虐待対応マニュアル」を活用し、これまでの内容を充実させた市教育センターの研修を実施しますとともに、校内研修を通して教職員一人一人への浸透を図っていきたいと考えております。


 次に、CAPプログラムについてお答えを申し上げます。


 初めに、CAPプログラム実施の現状についてでございますが、CAPプログラムは、自己や他者の尊重などについて、子供や保護者、教師、地域住民が学ぶことで、子供が持っている「自分を守る力」を引き出すとともに、地域ぐるみで子供たちを守っていくことを目的として行われる参加型の学習であると認識しております。


 本市の学校現場におきましては、主に学校とPTAが連携した事業として取り組まれておりますが、市教育委員会が交付します「21生き活きスクール推進事業交付金」を活用し、生き活きスクール実行委員会と学校との連携により実施している学校もあります。


 今後の対応についてでございますが、学校は、児童生徒の状況を把握しやすい立場にありますことから、児童虐待防止法により、学校及び教職員に対し児童虐待の通告義務と発見の努力義務が課されております。また、軽度や中度の虐待の場合、通告の結果、ほとんどは在宅指導のケースとなることから、学校は児童生徒の見守りを継続して行っていくことが必要になります。


 そのため、現在、学校で優先して取り組まなければならない課題としては、教職員に対し、発見・通告・見守りが適切に行えることを目的とした研修であると考えております。この研修の実施に当たりましては、現在、家庭子ども相談課と連携して作成中の教職員向けの「子ども虐待対応マニュアル」を活用し、その浸透を図っていきたいと考えております。


 なお、CAPプログラムについては、新たな費用負担の仕組み等も含めて、子育て支援部や要保護児童対策地域協議会との連携を図り、検討を行いたいと考えております。以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 奈良崎子育て支援部長。


○子育て支援部長(奈良崎洋治君) 1.児童虐待対策について、(2)ウ、地域づくりについてお答えいたします。


 まず(ア)赤ちゃん全戸訪問・子育てサークルの見直しについてでございますが、まず現状について、乳児全戸訪問事業について、久留米市では、第1子対象の「新生児訪問」は保健師及び助産師、第2子以降が対象の「こんにちは赤ちゃん事業」は保育士が訪問を実施し、すべての乳児の育児環境が確認できる体制づくり、育児家庭支援が必要な家庭には継続的な支援を行っているところであります。


 また、子育てサークルについては、主任児童委員を中心としたすくすく子育て委員会による子育てサロンが各校区で開催され、参加した保護者がその後に自主的に集い交流する動きも見られるところでございます。


 今後の方向性についてでございますが、きめ細かな児童虐待防止と適切な家庭支援を行うために、主任児童委員等との協力体制が重要でありまして、赤ちゃん全戸訪問についても、主任児童委員の活動状況などの実態等もお聞きしながら、今後の連携のあり方について検討してまいりたいと考えております。


 また、同じ地域に暮らす保護者同士が支え合うことが子育ての孤立を防ぐ地域づくりにつながることは十分認識しており、子育てサークルなど、今後、個々の地域で保護者同士が支え合う活動を発展させていくにはどういった支援が適切か、十分検討してまいりたいと考えております。


 次に、ファミリー・サポート、里親事業についてでございます。


 まず、ファミリー・サポート・センター事業は、会員数は平成22年7月末現在832名と、援助活動も平成21年度で延べ2,496件と、ともに順調に伸びを見せている反面、見守り会員が少ない地域もあり、地域ごとに安心して預けることができる体制までには、いまだ至っていない状況にあります。


 里親については、募集や制度の周知は制度を所管する福岡県を中心に進められ、現在、福岡県全体で224組登録されていますが、この久留米市内で登録されている里親は13組にすぎません。


 今後の方向性ですが、御指摘のように、地域の方々と協働し、地域で子供や家庭を支える体制を築いていくことは、虐待の未然防止にもつながると考えています。具体的には、主任児童委員や子育てサークル等で活動されている方々など児童福祉に理解のある方々を中心とした地域の方々に、ファミリー・サポート・センターや里親制度の実情やニーズについて積極的にお示しし、事業・制度への協力・参加を促してまいりたいと考えております。


 次に、(ウ)要保護児童対策地域協議会についてでございますが、現状については市長がお答えしたとおりでございますが、虐待の未然防止や早期発見という観点での地域の支援ネットワークづくりについては、いまだ十分ではないと認識しております。


 今後の方向性ですが、虐待を未然に防止するには、地域で親子を孤立させないための支援が、また虐待が起こったときには速やかに通告していただくことが重要でございます。また、地域の子供は地域で支えるのが基本であり、虐待を受けた子供について地域の方々に家庭の見守りをお願いするなど、地域の方々の支えが虐待の対応、未然防止、早期発見への大きな力となります。


 地域における虐待の未然防止や支援ネットワークを築いていくためには、要保護児童対策地域協議会を有効に活用し、充実を図ることが重要であり、協議会の運営をコーディネートできる人材の確保や中学校区単位での協議会の開催等など、他市の先進事例の取り組みも研究しつつ、久留米市の実情に合った方法について今後検討してまいりたいと考えております。


 次に、(2)のエ、CAPプログラムの導入について、CAPプログラムは、児童虐待の未然防止や被虐待児への対応等の視点からのプログラムとして開発され、幼児期の児童や児童にかかわる大人向けのプログラムも開発されています。


 幼児期の児童のかかわるCAPプログラムは、児童虐待防止に一定の効果があると考えており、久留米市としましては、幼稚園、保育所とも要保護児童対策地域協議会の構成団体でもあることから、協議会活動の一環として対応できないか、先進市の事例等も把握しながら検討してまいりたいと考えております。以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 12番藤林詠子議員。


 〔12番藤林詠子君登壇〕


○12番(藤林詠子君) 2回目の質問です。


 医療的ケアの必要な障害児者の短期入所については要望します。


 私の知る子供さんが若くして亡くなられました。4歳、8歳、15歳、17歳、短い生涯を精いっぱい生きた彼ら、彼女らが、この家族に囲まれ、友達と出会い、地域で生きられて、久留米市民でよかったと思ってくれているだろうと思います。一方、入所施設で亡くなる子供さんもいらっしゃいます。


 子供が地域で家族で暮らすという当たり前のことをより可能にするために、民間や保護者が努力した試みを生かして、早急な取り組みをされるよう要望いたします。


 次に、児童虐待については、表面的な対策の見直しではなく、本当に推進するために市長に考えていただかなければならないことを2点質問いたします。


 1つは、人材の育成についてです。相談体制や要保護児童対策協議会をコーディネートする人材については取り組まれるよう答弁されました。これは、今の家庭子ども相談課の職員個人の問題だけではありません。それは市長もおっしゃったとおりです。もう少し踏み込んで、人材が乏しい背景を考える必要があります。


 私は、久留米市の組織として2つ問題があると思います。1つは、保健師の層が薄いこと、もう一つは、福祉系の相談の専門性が低いことです。


 保健師の層の薄さについては、合併、保健所設置、毎年の採用で5年前に2人だった保健師がやっと38人になりました。進んでいる自治体、糸島市や東大阪市では、母子保健をベースに児童虐待対策が行われています。会派で視察した熊本市、鹿児島市も、標準的な保健師を採用してきた結果、母子保健事業で行う標準的な虐待予防ができています。これが久留米市には乏しいんです。


 もう一つの背景は、福祉の専門性です。福祉事務所として、生活保護、高齢者、障害者、母子、婦人相談を抱えてきました。もしそれぞれで人材が育っていれば、平成16年に児童相談が市町村の事務になったとき、もっとスムーズにスタートできたのではないかと思います。組織として、福祉系の相談窓口に異動した職員が育つような仕組みになっていないのが課題です。OJTを含む研修の仕方も問題があります。また、福祉相談の専門性をどう高めるかについて、系統立った人材育成方針を出してこなかったため、福祉職の専門職の採用の必要についても検討するベースが乏しかったと思います。


 この2点、保健師、福祉の専門性について、採用、研修、人材育成を怠ったことが、今、住民サービスの質としてボディーブローのようにきいているのが現状ではないでしょうか。こういう背景をよく反省いたしませんと、本当に相談業務に当たる人材育成はできないと思うわけです。


 市長は、組織全体の専門性とおっしゃいました。そのとおりです。市長は職員出身ですので、これらの経過をよく御存じです。これらを踏まえて、市長の見解をお尋ねします。


 2つ目です。地域づくりについてのとらえ方、市長の政策の中での位置づけ方です。


 虐待を予防する地域づくりは市民との協働です。市民との協働については、市長が出された中期ビジョンの中で、協働推進の指針づくりに取り組むとして、今進んでいます。これが、きれいな作文ではなく、使えるものとして定着することが必要です。使えるものにするためには、この虐待予防の地域づくりの中での市民との協働をリーディングケースに位置づけられてはいかがでしょうか。


 児童虐待対策は、市民との協働が進めやすい要素がいっぱいあります。市民の関心が今高まっていること、自分も何かしたいと思っている人が少なからずいること、かなめとなる家庭子ども相談課の職員の熱心さについてはかかわる人の中で一定評価されていること、NPOと校区の活動がそれぞれにあること、子育てサークルの積み上げた実績があること、保育園、幼稚園、病院の民間機関のかかわりがそれぞれに熱心であること、児童虐待について市民協働モデル事業で昨年NPOと取り組んだ実績、官民で一緒に取り組む事業メニューが多いこと、子育てフォーラムやオレンジリボンキャンペーンを控えていることなどです。


 これらの要素がいっぱいある中で、要保護児童対策協議会をどう回すのか、課題を抱えています。そして、保健師や保育士、行政事務の第一線の職員に協働推進の視点が希薄です。


 このような現状で、課題を抱えていることは、協働が進む、協働を進めやすい要素を持っているということでもあります。何より、市役所内外の関係機関や民間団体が、家庭子ども相談課に「この時期だからこそ一緒にやりましょう」とエールを送ってくれていることがはっきりと見えていることが、協働を推進する力になっています。協働の指針づくりをしている企画調整課が一緒に絡むことで、地に足のついた指針がつくれるのではないかと思います。それが、以前から私が指摘している役所だけで協働の仕組みづくりをするのではなく、市民と一緒に協働の仕組みをつくってくれという問題の解決にもなります。市長にこのことについて見解を伺います。以上、質問を終わります。


                     =〔降 壇〕=


○議長(栗原伸夫君) 楢原市長。


○市長(楢原利則君) 藤林詠子議員の2回目の御質問にお答えをいたします。


 まず、専門性の確保のための職員についてでございますが、保健師等についての久留米市の職員の採用、あるいは人材育成の経過は、御質問のあったような、そういったような状況でございますが、久留米市といたしましては、保健師の設置あるいは今からさきの市民の皆様の健康づくりの地域展開、こういったような視点に立ちまして、保健師の採用等継続しながら、市民の皆さんの健康づくり等についてを中心にしながら、充実を図っているところでございまして、今後もさらにこれを継続する必要があるだろうと認識をしております。


 次に、福祉の専門職についてでございますが、先ほども回答いたしましたが、組織としての対応力を高めるためには、やはり専門職が必要であるというふうに思っております。リスクアセスメントから支援方針の決定、あるいは重症度、そして、緊急性の判断など、いわゆるソーシャルワークの専門性に欠けていたということを反省をしております。そのようなことから、専門職として社会福祉士等の福祉専門職の職員配置、採用、職員配置を現在検討しているところでございます。


 次に、2項目めの市民との協働についての御質問でございますが、これは先ほど子育て支援部長のほうから回答いたしましたように、虐待の未然防止や早期発見という視点からの地域の支援ネットワークづくり、これが最も重要ではなかろうかというふうに私も感じているわけでございまして、そのために市として取り組んでおります市民との協働、確かに御指摘のように、その中のリーディング事業的な位置づけとしては、大変最適で、また効果のあるものではなかろうかというふうに今御質問をいただきまして、私も感じたところでございます。


 御指摘の点等も十分参考にさせていただきながら、現在進めております市民との協働の仕組みづくりについて、今回の件を十分踏まえた上で、そして、児童虐待の防止対策を一日も早く市として確立できるようにという視点からも、参考にさせていただいて、今後検討を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 27番堀田富子議員。(拍手)


 〔27番堀田富子君登壇〕


○27番(堀田富子君) 27番、みらい久留米議員団、堀田富子です。通告に従いまして順次質問をいたします。


 1.財政運営について。その1、平成21年度の基金取り崩し「ゼロ」について。


 江藤前市長の「平成21年度の決算における主要4基金の取り崩しゼロ」は、久留米市新行政改革の大きな目標として楢原市政に引き継がれました。


 平成21年度の決算状況を調べてみますと、歳入面では約15億円の税収減、歳出面では、扶助費約15億円増、人件費は広域化に伴う消防を除きますと、実質的には減にならない厳しい財政状況のようです。


 このような状況にもかかわらず、「主要4基金取り崩しゼロ」の目標は達成されたとお聞きしています。21年度目標が達成できたのは、地方交付税の大幅増額や臨時財政対策債及び国の経済対策臨時交付金、つまり依存財源による要因と言えます。


 基金取り崩しゼロ目標達成は評価すべきことですが、21年度だけの一時的なものではないはずです。平成22年以降も基金に頼らない財政運営を基本にすることは当然のことですが、今後の財政を見通したとき、今から一定額の基金の確保が必要だと考えます。


 財政運営は、「入るを量って出ずるを制す」と言われるように、歳入に見合った歳出の削減が基本です。


 久留米市は、経常収支比率が高いことから、歳出の削減は市民生活に密着したサービス削減に直結します。


 一方、久留米市は、合併後の地方交付税は特例として加算されている約25億円は、平成27年度から5年間毎年度削減されゼロになります。そのスピードにあわせて歳出も減らさないと財政運営は成り立ちません。市民サービスの低下を極力抑えるためにも、また、もし市民サービスを削減せざるを得ない状況になったときは、市民に対しての十分な説明と時間が必要です。そのためには、一時的に基金を活用せざるを得ないことにもなります。そのための必要額を基金として持っておくことが必要です。


 財政運営の最後のよりどころとも言えます主要4基金の残高は十分と言えなくても、必要額が確保されなければなりません。平成21年度末の主要4基金の現在高は、ピーク時と比べどの程度減少しているのでしょうか。


 江藤前市長に、「主要4基金はどれくらいあればよいのか」と質問をしました。そのとき、「最低でも50億円以上は確保したい」と回答されました。


 平成20年度の主要4基金のうち、財政調整基金残高は約17億円弱でした。財政調整基金は標準財政規模の10%が目安ということもお聞きしました。この金額が約60億円です。このことから考えますと、本市の基金は他市と比較した場合、少ないほうではないかと思います。福岡県内の他市あるいは中核市と比較した場合、どのようになっていますか。状況を明らかにしていただいた上で今後に備えて基金取り崩しゼロから、中長期を見通し、基金をふやす方向に目標を立てなければなりません。お考えをお尋ねします。


 その2、中長期財政見通しについて。6月、久留米市中期財政推計を提示されました。難しいということで、なかなか中期財政推計は示されませんでしたが、今回、提示されましたことは、持続可能な財政構造を構築するために議会も責任を一層強くするものです。中期財政推計では、人口の増減見込みを織り込まずに推計されています。久留米市の現在までの動向としては人口減少は続いており、近い将来、人口30万人を割り込むという推計もあります。


 そうなりますと、事業所税を初めとした税収の減収が考えられます。また、人口減は地方交付税にも影響するのではないでしょうか。


 このような不安材料とともに、国及び地方の長期債務残高は22年度末で約862兆円の見通し、さらに円高、完全失業率5.3%、有効求人倍率0.52倍という厳しい社会経済情勢は、常態化しつつあります。今、推計されています交付税は担保できにくい状況です。そこで、中長期財政見通しについてもお尋ねします。


 2.行財政改革について。その1、人件費について。


 厳しい財政状況の中、健全財政の確立を図り推進しなければなりません。そのために、行財政改革も必要でしょう。しかし、行財政改革によって行政サービスが向上したのか、民間委託拡大で民間労働者の賃金引き下げや労働条件の悪化につながっていないのか考えなければなりません。


 平成17年度から平成21年度の5年間で職員削減は133人純減になっています。133人純減は、ガス事業民間譲渡46人を含め、ごみ収集業務、保育所民間移譲、学校給食民営化、学校校務員委託などの現業的部分を民間委託にすることで、職員の減を図ってきました。


 その結果、民間委託先では非常勤がふえ、賃金の低下、労働条件の悪化ということも起きています。民間委託をするなら、まず公契約制度などを整備することです。この件の議論は後日させていただきます。


 また、市職員の人員は削減されました。しかし、業務量は減らず、職員一人一人に対する負担は増大しているのが現状です。財政健全化への取り組みとして、職員数のさらなる削減を挙げ、具体的に平成22年度から平成27年度までの間に、職員100人以上の純減を目指すと数値目標を掲げておられます。


 具体的に職員100人以上の純減は何をされるのでしょうか。低賃金労働者をつくりふやす行財政改革ではなく、まずは組織、制度、業務の見直しを行い、現在の仕事のやり方そのものから見直していくことが先ではないでしょうか、お考えをお尋ねいたします。


 その2、行財政改革とワーク・ライフ・バランス。


 男女がともに仕事の責任と家庭の責任を両立させるために、労働時間に関する考え方をかえていくことで、働く時間と家事労働時間に立って労働時間をどのように規制するかです。さらに、職員の地域参画の保障も必要です。ワーク・ライフ・バランスや地域参画は、職員の質の向上にもつながります。


 今回の行政改革行動計画では、「職員のワーク・ライフ・バランスにも配慮し、時間外勤務の削減等を推進」と掲げてありますが、課長補佐以下の時間外勤務時間数を見ますと、平成20年度よりも21年度は減らないで、かえって増加しているのが実態です。職員100人以上純減と、職員のワーク・ライフ・バランスの2つが本当に両立できるのでしょうか。お尋ねします。


 3.生活保護、自立支援プログラムについて。厚生労働省は、平成17年度生活保護自立支援プログラムの積極的な導入を図るよう通知を出しました。久留米市においても、受給者の状況に応じて、経済的自立、社会的自立、日常生活自立を目指す自立支援プログラムを策定されました。しかし、プログラムの検討が必要です。リーマンショック以降、久留米市においても稼動能力を有すると考えられます生活保護世帯が急増しています。そのために、就労支援のプログラムが中心になっています。


 しかし、就労したくても職がない、求職活動が長期化し、働くことに意欲をなくした人、職がなく、社会とのつながりをなくし孤立した人などには、今の自立支援プログラムでは、自立につながりにくいものです。


 釧路市に会派で視察に行きました。釧路市では、公園や動物園の清掃などのボランティア、介護ヘルパー同行ボランティア、介護・病院・障害者作業所へのボランティアを行うなどの取り組みで、社会的生活を営むためのステップアップの場となっています。そのことで、人とのかかわりやつながり、必要とされ、認められることによる自尊感情の回復へつながっていました。


 また、学業や進学の環境が十分に用意されていない、生活保護受給者の子供が成長し、再び生活保護になるという貧困の連鎖を防止するために、学習支援を生活保護受給者が行っています。外出する機会が少なくなった生活保護受給者が勉強を教えることで、彼ら自身が生き生きし始められていました。アンペイドワークであっても、自分を生かし、あてにされ、社会とつながりを通して、自分自身を確認する生活保護受給者の社会的な居場所づくりが就労につながるステップになります。このような生活保護自立支援プログラムについてお尋ねいたします。


 4.少人数授業と少人数学級について。


 都道府県教育委員会連合会を初めといたしまして、教育関係団体から子供一人一人にきめ細やか指導をするためには、教員が子供と向き合う時間を確保しなければならない。そのためには、少人数学級実現をと長年要望が出されました。


 ついに、文科省は公立小学校で新学習指導要領の円滑な実施や教員が子供と向き合う時間の確保による質の高い教育の実現を目指すとして、8月27日「新・公立義務教育諸学校教職員定数改善計画(案)」を発表いたしました。


 学級の上限人数の引き下げは30年ぶりで、6年間で1学級の上限人数を現行の40人を小1、小2で30人、小3から中3までは35人に段階的に実施する計画です。


 来年度は1、2年生の35人学級の実現になっています。しかし、厳しい財政状況の中、今後、財務省との折衝では曲折が予想されます。ようやくここまで来ました。ぜひ実施に向けての要望を出してください。


 さて、現在、久留米市は、市単独事業として、小学校1・2・3年生、中学校1年生の学年で1学級35人を超える学年に、非常勤講師を配置し、少人数授業を実施しています。少人数授業の結果、学力向上への効果も上がっています。この少人数授業のための非常勤講師の勤務時間数は週30時間、1日6時間勤務になっていて、一般的に午後3時30分で勤務時間は終わります。


 しかし、実際には、子供の対応や担任との打ち合わせ、書類の整理など、時間内だけでは足りず、毎日のように時間外勤務を強いています。そのため、学校現場からは「ぜひ8時間勤務、常勤講師にしてください」との声が強いのを御存じだと思います。


 来年の通常国会で採択されれば、来年度本市の小学校1・2年生の少人数授業は、少人数学級に移行します。その財源で非常勤講師から8時間勤務の常勤講師にできるのではないでしょうか。


 その際、学校によっては、学校の実態に応じまして、少人数学級にしてもよいというような学校事情に応じた弾力的な運用はできるようにしてください。


 3点お尋ねします。これで1回目の質問を終わります。


                     =〔降 壇〕=


○議長(栗原伸夫君) 楢原市長。


○市長(楢原利則君) 堀田富子議員の御質問にお答えをいたします。


 財政運営についての(1)の平成21年度の基金取り崩しゼロについてでございますが、久留米市の平成21年度の決算につきましては、現在、監査委員の審査に付している段階ではございますが、主要4基金の取り崩しをゼロとすることができました。これを達成することができましたのは、人件費の削減、そして、新行政改革行動計画に基づきます、これまでのさまざまな取り組みの積み重ねが要因の一つと考えておりますが、御指摘のように、地方交付税の増額及び経済対策臨時交付金の活用という依存財源によるところが大きかったところであります。


 また、今年度以降も主要4基金に頼らない財政運営を基本としたいと考えております。


 そこで、基金の現状についてでありますが、地方自治法第241条の規定によりまして、普通公共団体は個別の法律によりまして設置を義務づけられているもの以外は条例によって基金を設けることができるものとされております。つまり、どのような基金をどういう目的で設置して、どれだけ積み立てるかは各自治体の判断に委ねられていることになります。


 例えば久留米市におきましては、新たに平成15年度に退職手当基金を設置しましたし、21年4月にはガス事業の精算による基金を積み立てた地域・生活振興基金を設置したところであります。


 また、基金の運用につきましても、各自治体の判断によりますために、同じ名目の現在高でありましても、その運用方法によっては、自治体間に隔たりが出てくる可能性がございます。そのため、一部使途に一定の制限がかかるものも含みますが、総基金の現在高を比較するほうが自治体の蓄えをより正確に計ることができると言えると思っております。


 平成20年度の普通会計決算におきます基金の現在高を県内の他の市と比較してみますと、市民一人当たりの額は、久留米市が約4万5,000円であります。県の平均が約10万6,000円、県内28市のうち22番目となっております。また、標準財政規模に対する割合は、久留米市が21.7%であるのに対して、県平均は47.5%、県内21番目といずれも低い水準になっております。


 久留米市では、これまで財政調整基金以外に減債基金、都市建設基金、土地開発基金の3基金についても、実質的な年度間の財政調整に活用できるために、財政調整基金に準ずる主要4基金として取り扱ってきた経緯がございます。


 御質問の中でございましたが、平成に入ってからでございますが、最もその4基金の残高の額が大きかったのは、平成7年約130億、平成21年度末では約63億円という現状でございます。


 そこで、実質的な財政調整のためには、主要4基金の現在高を見るべきということを申し上げましたが、その比較がなかなか困難でありますので、この中の財政調整基金について県内の他の市との比較を申し上げますと、久留米市の市民一人当たりの額は、県内28市のうち27番目、また、標準財政規模に対する割合も2.7%と県内平均の16.3%、中核市平均の8%と比較しても下回っている状況であります。


 また、財政調整基金の現在高の推移を見てみますと、平成元年度末には約58億2,000万円ありましたが、三位一体改革に伴う財源不足の補てん等により、大きく減少をしておりまして、現在は約17億1,000万、標準財政規模比でも19.4%から2.7%へと大きく減少をしております。


 今後、景気変動や国の制度改正など、先行きが不透明な状況において、また、平成27年度からの交付税削減に対応するためにも、基金が果たす役割は大きくなるものと考えられます。


 そのために、各会計年度における税を初めとした歳入は、その年度に実施する行政サービス等の歳出に充てるということが基本とならなければなりませんが、そうしながら、当年度の徹底した歳入確保・歳出削減の取り組みなどにより、生み出された財源につきましては、翌年度以降の安定的な財政運営を図るために、一定の基金積立も検討する必要があると、このように考えております。


 財政運営の2項目めの中期財政見通しにつきましては、村上企画財政部長から回答させていただきます。


 次に、御質問の2項目めの行財政改革についてでございますが、まず、人件費についての御質問でございます。


 久留米市の財政は、歳入面では景気後退の影響で、法人市民税を初めとする市税収入が減少傾向にあります。また、広域合併に伴います地方交付税の約年25億円の特例措置がなくなることが確定をしております。


 一方、歳出面では、扶助費や公債費などの義務的経費の増加や特別会計への繰り出しなど、厳しい財政運営が続くと予測をされます。


 このような情勢におきまして、義務的経費の中でも大きな割合を占める人件費の抑制は不可避であると考えておりまして、言うまでもなく、人件費は、職員数と給与からなるものでありまして、その両面からバランスよく取り組む必要があると考えております。


 御指摘の職員数につきましては、17年度から21年度までを期間としました第6次定員管理計画におきまして、中核市移行に伴います新規業務への人員配置を行う一方で、さまざまな見直し等によりまして、133人の純減を図ったところでございます。


 しかしながら、依然として厳しい財政運営が続くことから、新たな行政改革行動計画においても100人以上の純減の目標を掲げて、次の定員管理計画を策定をしているところでございます。


 今後の取り組みでございますが、第7次の定員管理計画では、仕事のやり方そのものの見直しも含めまして、聖域なくすべての事務事業の見直しを行いまして、選択と集中、そして、業務の効率化や削減に努めたいと考えております。


 具体的には、事務事業の重点化や集約化と的確に連携した要員配置、民間委託等の計画的な推進、簡素で効率的な組織づくりを推進するため、行政運営体制の見直し、多様な任用形態の活用、人材育成と職員の意識改革による行政運営の効率化などに取り組むことによりまして、要員の適正化を図り、ひいては人件費の抑制につなげていきたいと、このように考えているところでございます。


 行財政改革の2点目の行財政改革とワーク・ライフ・バランスにつきましては、萩原総務部長から回答いたします。


 御質問の3項目めの、生活保護自立支援プログラムについてでございます。平成17年度から始まりました生活保護自立支援プログラムは、それまでの生活保護行政が、最低生活の保障に重きを置いていたものを、もう一つの法の趣旨であります「自立の助長」の取り組みを強化させるために導入されたものであります。


 このプログラム制度の特徴といたしましては、世帯ごとの支援に加えまして、個人ごとの援助計画を作成し、支援する制度としたこと、それから、社会福祉士等の有資格者の活用や外部委託による支援を認めたこと、さらに、各福祉事務所が地域の実情に応じ、独自のプログラムを策定する制度としたことなどが挙げられます。


 久留米市におきましては、自立支援プログラム制度創設前の平成16年度に国のモデル事業として、退院促進個別援助プログラムをスタートさせ、以降、元ホームレス支援プログラムや就労支援個別援助プログラムなどのプログラムを開始してまいりました。このプログラムにつきましては、毎年見直しを行っており、今年度は就労支援個別援助プログラムを見直し、民間企業のキャリア・カウンセラーを活用した就労支援カウンセリングプログラムとして実施をしております。


 今後の取り組みについてでございますが、自立支援プログラムの取り組みにつきましては、生活保護を取り巻く社会情勢の変化に対応するとともに、随時見直しを行っていく必要があるものと認識をしております。


 また、厚生労働省の研究会が7月に取りまとめた報告書を受けまして、今後国において、自立支援のあり方や各自治体の取り組みを促す具体的な施策について検討が進められると思っております。


 今後、見直しを行うに当たりましては、この制度の特徴であります外部委託の活用と地域の独自性に念頭に、久留米市としては、民間団体との協働の視点等も取り入れながら、国の動向や釧路市などの他市の実例等も参考にさせていただいて研究を進めたいと思っております。以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 堤教育長。


○教育長(堤正則君) 4項目めの少人数授業と少人数学級についてお答えを申し上げます。


 久留米市の少人数授業の取り組みについてでございますが、本市の独自の取り組みとして、平成15年度から段階的に実施して、18年度から現在の体制になっております。児童生徒の確かな学力を育成することを目的として、1学級35人を超える小学校1・2・3学年と中学校1学年に対して非常勤講師を配置し、少人数授業を行っておりまして、少人数学級と同様の効果があると考えております。


 今後の対応についてでございますが、1つ目の国への要望についての御質問ですが、本市といたしましては、少人数授業、少人数学級の実施は非常に有効であると考えておりますので、今後とも市町村教育委員会協議会を通して、国や県に対し、35人学級の確実な実施と、そのための財政的支援を要望していきます。


 なお、この件につきましては、福岡県市長会からも要望がなされております。


 2つ目の少人数授業講師の勤務時間等の御質問につきまして、国の計画案では、平成23年度において、小学校1・2学年における35人学級の導入が計画されています。そうしますと、市独自で行っている少人数授業は、小学校1・2年生分が国及び県の負担になり、3年生と中学1年生分が市負担で残ることになります。あくまで概算要求の段階ではありますが、国の計画が決定した場合は、市負担額が軽減されることになりますので、子供の確かな学力を育成するための授業などに活用できればと考えております。以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 村上企画財政部長。


○企画財政部長(村上克己君) 1項目めの財政運営についての中長期財政見通しについてお答えいたします。


 中期財政推計につきましては、1つには、財政運営の健全性を確保するための基礎的データとして、2つ目には、中期的な視点から施策・事業の選択と集中を行う際の財源の目安として、政策事業充当可能額を22年度から25年度までの4カ年、歳入一般財源は31年度までの10カ年の期間で策定をしたものでございます。この推計に当たりましては、現時点で数値的に見込むことのできる変動要素を考慮したもので、御指摘の今後の人口動態、あるいは景気変動による税収の変動、さらには今後の税制改正、地方交付税総額を含む、地方財政対策の動向の影響などにつきましては考慮をしていないところでございます。


 これは、今後の大きな課題であります、平成27年度以降に段階的に減少する地方交付税の合併算定がえの影響を市民の皆様にわかりやすくお示しすることに主眼を置き、今後の大枠としての財政状況の推移を共有化しようと考えたからでございます。


 次に、人口減少の影響や最近の地方交付税の状況における財政推計についてでございますが、今後の久留米市の人口動態は、このまま推移すれば減少傾向になることが予想されます。人口が減少しますと、個人市民税の納税者の減につながりますし、さらに事業所税につきましては、国勢調査人口と住民基本台帳人口がいずれも30万人を割り込むと課税団体ではなくなってしまうことなど、税収減は避けることができません。


 なお、中期財政推計では、平成23年度以降の地方交付税には措置されないものとしておりました別枠加算について、来年度は引き続き措置されるよう総務省が概算要求をしており、この点は財政推計を上方修正する要素でございます。


 しかしながら、国と地方の長期債務残高は御質問にもありましたように、平成22年度末で862兆円と見込まれるなど、国と地方の財政を取り巻く環境は悪化の一途をたどっており、こういった地方交付税の特別な措置がいつまで続くかは大変不透明であります。


 中期財政推計では、今後の政策経費充当可能額が減少することが想定されておりますが、先ほど申し上げましたような人口動態や景気変動による税収、国の政策など大きな変動要素を抱えており、一段と厳しい財政状況に陥る可能性も否定できないというふうに考えているところでございます。


 したがいまして、今後の行財政運営につきましては、今後とも歳入に見合った歳出となるよう、さらなる効果的な事業仕分け、事業の優先順位や実施時期を含めた調整に取り組む必要があるというふうに考えているところでございます。


 また、人口減少に歯どめをかけるためにも、就業の場の拡大が暮らしやすいまちとしての生活環境基盤の整備、さらには個性と魅力ある中核都市としての都市基盤の整備など、定住人口増に向けた施策を展開して、市民の皆さんが誇りと愛着と持ち、住み続けたいと思っていただけるとともに、市外からも住んでみたいと思われる魅力ある都市を目指して、中期ビジョンに基づきます「市民一人ひとりを大切する市政 安心、活力に満ちた久留米」づくりを着実に進めてまいる必要があるというふうに考えているところでございます。以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 萩原総務部長。


○総務部長(萩原重信君) 2項目めの2点目、行財政改革とワーク・ライフ・バランスについてお答えいたします。


 厳しい財政運営が続く中で、要員の適正化など、行財政改革の推進が不可欠である一方、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取り組みが社会的にも要請されていると認識をしております。このワーク・ライフ・バランスを実現するためには、職員がやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たす一方で、子育てあるいは介護に必要な時間や家庭、地域、自己啓発等に係る個人の時間を持てる健康で豊かな生活ができるような環境づくりが必要であると考えております。


 また、ワーク・ライフ・バランスを推進することで、結果的に業務能率の向上や現在の行政改革行動計画が目指しております行政サービスの質の向上へとつながっていくものと考えております。


 このような考えのもと、行政改革や特定事業主行動計画の中で、時間外勤務の縮減や育児休業の取得促進等の目標を掲げ、さまざまな対策を進めてきたところであります。


 しかしながら、これまでの実績を見てみますと、時間外勤務の縮減や年次有給休暇、男性職員の育児休業取得率などは、それぞれの計画に掲げた目標数値に達していないなど、十分な成果が上がっているとは言えない状況となっております。


 そこで、今後の取り組みとしては、まずは事務の効率化を図りながら、業務の削減にできるだけ努めていきたいと考えております。その上で、時間外勤務縮減対策として、本年8月より毎週水曜日に加えて、毎月19日の日を「育児の日」として新たに定時退庁日としているところですが、今後は管理職のマネージメント機能を強化することで、職員間の時間外勤務の平準化に努めるなど、さらなる縮減強化策に取り組んでいきたいと考えております。


 また、特定事業主行動計画の取り組みにつきましても、全職員への計画の周知徹底は当然ですが、育児休業等の取得促進に向けて、実効性のある対策を講じてまいりたいと考えております。以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 27番堀田富子議員。


 〔27番堀田富子君登壇〕


○27番(堀田富子君) 2回目、質問と要望をいたします。


 初めに、財政運営についてですけれども、先ほどの回答で総基金の比較でも低い基金であるということがわかりました。私はその中でも、特に一般財源として自由度が高い財源不足を補います財政調整基金の現在高が標準財政規模の2.7%にも満たないということ、福岡県の28市の中で27番目というのは、余りにも少ないものじゃないかなと思いました。


 前江藤市長は、50億円以上には今以上の景気低迷や冬の災害など、不測の事態が生じた場合でも、当面、財政運営が可能であるようにという意味が含まれていると私の質問に回答されました。これが活用できますのは、財政調整基金だと思います。だから、財政調整基金には、中核市平均8%ということが出ておりましたけれども、この程度には確保すべきではないかなと思います。そのため、先ほど基金積立の必要性を明らかにされましたので、今年度の歳入一般財源の見通しを踏まえられまして、基金を増額できる見込みかどうかお尋ねいたします。


 次に、少人数授業、少人数学級の件なんですけれども、教育長が「子供の確かな学力をつけるために」という大くくりの回答をされました。この件につきましては、財源も伴いますので、市長の回答をお願いいたします。


 今学校では配慮を要する子供たちが本当に年々増加しております。そのために、教職員は子供たちを丁寧に教育するために、家庭に出かけたり、子供とじっくり話をしたり、さらに緊急時の対応も大変多くなってきております。また、ことし4月、20数名の講師不足で新学期も始まっております。人材不足、こういう条件では人が集まらないという結果ではないかなと思います。そのために、非常勤講師の1日6時間勤務を今回の国の動きとあわせまして、常勤講師として採用してください。先ほどの大くくりではなくって、少人数授業の授業として使っていってほしいのです。これは、管理職を初めまして現場の切実な声でございます。市長、御回答をお願いいたします。


 次は、要望でございます。中期ビジョンに学力向上と不登校解消は挙げてあります。この2つに成果を上げております自治体は、やはり教職員を手厚く配置してあります。効果を上げるために、市単独の少人数授業の拡大が重要でございます。特に6年生は、中学校に送り出す最後の学年です。小学校6カ年の振り返り学習というのがありますが、その中で習熟別指導するなどにして、中学校に向けて学力をつけていくということが大変重要なキーポイントではなかろうかと思っております。そこで、6年生にも少人数授業を実施されますことを要望いたしまして、2回目の質問、要望を終わります。


                     =〔降 壇〕=


○議長(栗原伸夫君) 楢原市長。


○市長(楢原利則君) 2回目の御質問にお答えをいたします。


 まず、平成21年度の基金取り崩しゼロについての2回目の御質問でございますが、22年度の歳入一般財源の見通しでございますけれども、当初推計と比較をいたしますと、市税につきましては3億8,000万円ほどの減ということを見込んでおります。地方交付税につきましては、基準財政需要額におきましては、地方財政計画で示された対前年度比4%の伸び率で推計をしておりましたけれども、実際には5.5%の伸び率で算定をされましたことと、一方では、基準財政収入額につきましては、個人市民税などが推計よりも少ない額で算入をされたことによりまして、地方交付税の額が最初の積算よりかふえたというような形になっております。


 さらに、臨時財政対策債では、新方式による算定が行われたことと思われまして、現時点では、臨時財政対策債を含みますと18億6,000万円増の交付税が286億2,000万円と見込まれておりまして、市税と地方交付税の合計、差し引くといいますか、それでいいますと、約15億近くの増が見込まれるというふうに思っております。


 御質問の基金への積み立てでございますが、今後さらなる厳しい財政運営が見込まれる中で、長期的な視野に立った計画的な財政運営を行っていきますためには、一定の積み立てを、一定の額を確保することが必要であるというふうに思っております。そこで、今年度は現時点ではまだ確定ではありませんけれども、今後年度末に向けたさまざまな財政事情の動向でありますとか、経済情勢の変動に伴います最終的な市税の歳入見込みも含みました全体的な収支動向には、まず注視をする必要があると思っておりますが、その状況次第では久留米市の財政調整基金等の現状、そして、今後の交付税の見通しの厳しさ等も、長期的な厳しさ等も踏まえた中では、積み立ての検討をする必要があると、現時点ではそのように考えております。


 次に、少人数授業と少人数学級についての市長としての回答をさせていただきますが、少人数学級の実施につきましては、小中学生のすべての教科で全国平均以上の学力と、平均以下の不登校出現率、そして、平均以上の不登校復帰率、これを実現をするために、非常に有効だというふうに思っております。教育長からもお答えをいたしましたが、あくまでも概算要求の段階ではありますけれども、国の計画が決定をした場合は、市の負担額が軽減されることになりますので、この財源につきましては、御質問の趣旨を踏まえた子供の確かな学力を育成するための、いわゆる少人数授業の充実に活用すると、そのような視点で、教育委員会と協議を行いたいと思っております。以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) これにて一般質問を終結いたします。


◎ 日程第2・日程第22


○議長(栗原伸夫君) 次に、日程第2、第83号議案から、日程第22、第103号議案までを一括議題といたします。


 これより質疑に入りますが、通告があっておりませんので、質疑を終結いたします。


 ただいま議題となっております各議案については、お手元に配付いたしております議案審査付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。


 以上で、本日の議事日程は、全部終了いたしました。


 お諮りいたします。


 委員会審査等のため、明11日から16日までの6日間、休会したいと思います。


 これに御異議はありませんか。


 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○議長(栗原伸夫君) 御異議なしと認めます。


 よって、明11日から16日までの6日間、休会することに決定いたしました。


 来る17日、午前10時から本会議を開きます。


 本日はこれにて散会いたします。


                     =午前11時38分  散会=