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福岡県 久留米市

平成22年第1回定例会(第3日 3月 8日)




平成22年第1回定例会(第3日 3月 8日)





             平成22年3月8日(月曜日)





              会    議    録





                 (第3日)





             平成22年3月8日(月曜)





                     =午前10時00分開議=


 
〇出席議員(40名)


   1番 甲 斐 征七生 君


   2番 江 口 善 明 君


   3番 栗 原 伸 夫 君


   4番 山 村 太 二 君


   5番 今 村 敏 勝 君


   6番 田 中 良 介 君


   7番 別 府 好 幸 君


   8番 石 井 俊 一 君


   9番 甲斐田 義 弘 君


  10番 後 藤 敬 介 君


  11番 永 松 千 枝 君


  12番 藤 林 詠 子 君


  13番 坂 本 よう子 君


  14番 田 中 功 一 君


  15番 吉 住 恵美子 君


  16番 秋 吉 秀 子 君


  17番 金 丸 憲 市 君


  19番 原 口 和 人 君


  20番 塚 本 篤 行 君


  21番 永 田 一 伸 君


  22番 市 川 廣 一 君


  23番 堺   陽一郎 君


  24番 大 熊 博 文 君


  25番 森   多三郎 君


  26番 上 野 健三郎 君


  27番 堀 田 富 子 君


  28番 青 柳 雅 博 君


  29番 本 村 英 幸 君


  30番 坂 井 政 樹 君


  31番 石 橋   力 君


  32番 吉 田 帰 命 君


  33番 原 口 新 五 君


  34番 佐 藤 晶 二 君


  35番 八 尋 義 伸 君


  36番 新 山 正 英 君


  37番 江 頭 幹 雄 君


  38番 寺 崎 いわお 君


  39番 井 口 正 美 君


  41番 田 中 多 門 君


  42番 秋 吉 政 敏 君





〇欠席議員(2名)


  18番 石 橋   剛 君


  40番 川 地 東洋男 君





〇地方自治法第121条に基づく出席者


  市 長             楢 原 利 則 君


  副市長             臼 井 浩 一 君


  企業管理者           稲 益 冨支典 君


  教育長             堤   正 則 君


  企画財政部長          村 上 克 己 君


  総務部長            橋 本 政 孝 君


  契約監理室長          中 島 年 隆 君


  会計管理者           三小田 一 郎 君


  市民部長            川 原 良 郎 君


  健康福祉部長          萩 原 重 信 君


  子育て支援部長         奈良崎 洋 治 君


  環境部長            森 光 秀 行 君


  農政部長            森 山 純 郎 君


  商工労働部長          荒 木 猛 夫 君


  都市建設部長          堺   康太郎 君


  文化観光部長          中 園 雄 介 君


  田主丸総合支所長        古 賀   護 君


  北野総合支所長         眞名子 文 男 君


  城島総合支所長         中 園 敬 司 君


  三潴総合支所長         平 尾 孝 治 君


  上下水道部長          広 田 耕 一 君


  教育部長            吉 武 健 一 君


  総務部次長           岡 部 由起男 君


  財政課長            鵜 木   賢 君


  企画調整課長          甲斐田 忠 之 君





〇議会事務局出席者


  局 長             田 中 俊 博 君


  次長(兼)総務課長       吉 田   茂 君


  議事調査課長          蒲 池 輝 典 君


  議事調査課課長補佐(兼)主査  大 塚 貴 弘 君


  議事調査課事務主査       橋 本 広 昭 君





〇議事日程(第3号)


第1 一般質問








〇議事の経過


◎ 開     議


○議長(栗原伸夫君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。


◎ 日 程 第 1


○議長(栗原伸夫君) 日程第1、一般質問を行います。


 代表質問を順次許します。


 41番田中多門議員。(拍手)


 〔41番田中多門君登壇〕


○41番(田中多門君) おはようございます。


 41番、田中多門であります。みらい久留米議員団を代表して、質問をさせていただきます。


 まず、市政運営方針についてであります。


 楢原市長におかれましては、先の選挙での御当選と市長就任をお喜び申し上げます。


 楢原市長は、江藤前市長の補佐役として、3年近くにわたって副市長を務められ、市長選に当たっても江藤市政の継承を第一に掲げられておりました。選挙時のあいさつにおかれましても、「道半ばにして突然の病で辞任された江藤市長の志を受け継いで、市民の皆様とともに久留米市の新たな飛躍へ挑戦します」という決意を表明されたところであります。


 しかしながら、今回の投票率は30.25%と、歴代市長選の最低投票率にとどまった選挙でもありました。低投票率の原因としては、初めから結果が分かっていた、あるいは、選挙戦までの日程が短く、市民の関心を集める争点に欠けていたという意見や、公約に具体性がなく、ビジョンもはっきり見えないという声が聞こえたものであります。市長の任期となるこれからの4年間は、申すまでもなく、九州新幹線の全線開通や都市計画道路の開通はもとより、ソフト分野においては、少子高齢化対策や教育問題、さらには、中心市街地の再生と活性化など、避けては通れぬ大きな課題が山積しているところであります。このような中で、楢原市長が継承しようとされる志とは何なのか、また、前市長が進めてこられました政策、施策をどう継承されるのかを具体的にお示しいただきたいと思います。


 次に、楢原カラーについて質問いたします。


 江藤前市長は、二期目の基本テーマとして、「市民のための市政改革の断行」、2つ目に「市民一人一人が生きがいを持って安心して暮らせるまちづくり」を掲げて市政運営に当たってこられました。そして、現場主義と迅速な行動をモットーとして、強いリーダーシップを発揮してこられたと言われております。


 今回の選挙のさなかには、選挙戦において、市職員出身者では思い切った改革はできないのではないかという懸念の声も耳にいたしました。


 また、大変な社会経済環境の中にあって、しかも地方分権と言われる大きな変化の時代にあって、市長のかじ取りの一つ一つが久留米市の命運を左右すると言っても過言ではありません。久留米市民は、前市長の側近、失礼な言い方をしますとコピーとしての楢原市長だけを期待したのではなく、楢原市長自体への期待と信頼あってのことだと思っております。大変に厳しい地域経済環境、雇用情勢の中で、新市長の責任と期待、使命は極めて大きいものと考えております。市長はどのようなスタイルで楢原カラーを出して、久留米市民の未来を切り開いていかれるおつもりでありましょうか。お聞かせいただきたいと思います。


 続きまして、財政問題についてでありますが、まず21年度の決算見込みについてお尋ねいたします。


 去る12月議会において、我が会派の堀田議員が、21年度の決算見込みについて質問し、歳入不足に対する危惧の念と、歳出面での問題点を指摘したところであります。昨年11月時点での決算見込みについては、そのときに答弁をいただいたところでありますが、年度末、つまり、この3月末を間近にした現時点において、改めて平成21年度の決算見込みについてお尋ねするものであります。久留米市の台所は大丈夫でありましょうか。そして、久留米市の未来は安心できるものでありましょうか。


 次に、22年度の歳入見通しについてであります。


 国においては、昨年9月に政権交代が行われ、民主党、社民党、国民新党で構成された新政権は、予算編成の基本理念として、コンクリートから人へ、新しい公共、未来への責任、地域主権、経済成長と財政規律を掲げ、国民生活を安定させ、セーフティーネットを強化していくための財政の持続可能性を高めていくとしております。


 また、国の予算総額は、前年度比3兆7,512億円増の92兆2,992億円で、当初予算としては過去最大の規模になる一方、地方財政計画の歳出面は、職員の給与や地方単独事業の削減などで抑えられ、歳入面は地方交付税が前年度比1兆733億円増の16兆8,935億円と、7年ぶりに総額が増加しましたが、地方税収は3兆6,764億円減少でありまして、32兆5,096億円となる見込みとのことであります。その結果、地方財政規模は、前年度比4,300億円減の82兆1,200億円程度になり、地方全体の財源不足は過去最大の18兆2,168億円にも上る見込みであると聞き及んでおります。加えて、平成22年度末の国、地方合わせた長期債務残高は、先般の質問でも出ましたが、約862兆円となるとのことであります。


 こうした状況の中、久留米市におきましても、依然として地域経済に明るい見通しが立てられる状況にはほど遠いと思われます。昨年12月時点で申し上げますと、全国の失業率は5.1%と高止まりしており、有効求人倍率は全国で0.46倍、久留米市において0.42倍と依然として低水準で推移しており、職につけない新卒者や失業者が増え、また職についている人でもボーナスカットや賃金引き下げなどにより所得が減少している状況にあります。個人所得が減れば消費が低迷するわけでありますから、企業収益も落ち込むことになり、本市の個人・法人税収が減少するのではないかと危惧しているところであります。


 また、久留米市には、現在、合併支援措置として、約25億円が地方交付税に上乗せされておりますが、それを前提として予算編成がなされており、それでも19年度決算での経常収支比率は95.9%でありまして、中核市の中では41中核市のうち32位でありまして、類似都市間での比較におきましても、財政状況が決してよいとは言えない状況であります。


 先ほど申し上げましたように、地方交付税に上乗せされている25億円につきましては、平成26年以降は5年間かけてゼロになっていくわけでありますから、このままでは26年度からの財政運営は成り立たなくなることも想定されます。単純に考えますと、現在の市税収入額を維持できたとしても、交付税減少分の25億円と、それに社会保障費自然増加分の金額を歳出削減しないことには、財政運営が成り立たないことになります。


 このような状況の中で、今回は暫定予算であり、歳出面を含めた見通しが立てられないことは理解いたしておりますので、22年度通年を見据えた上での歳入見通しについてのお尋ねといたしたいと思います。また、21年度と比べてどういったことが言えるのか、あわせてお聞かせいただきたいと思います。


 次に、平成21年度臨時交付金の有効活用のあり方についてであります。


 日本経済の現状は、景気は最悪期を脱したとはいうものの自立性に乏しく、また、失業率は高水準にあるなど、依然として厳しい状況が続いております。


 本市におきましても、雇用や賃金の低下、消費の低迷など厳しい現実があります。この深刻な事態は、市民生活だけでなく、企業や商店の経営をも圧迫しておりまして、1日も早い回復が市民共通の願いであります。久留米市の補正予算を提出されるに当たっては、本市の政策課題を解決するために、国の緊急経済対策費を初めとする予算を活用し、市民生活の安心と本市の活力、発展を導き出すことが大事であると考えます。昨年6月の補正予算から、国の臨時交付金を財源とした数々の事業を実施されておりますが、これらの活用について、具体的にどのような方針に基づくものなのか、実績・成果は上がっているものなのか、お尋ねします。


 そもそも、国の経済危機対策交付金は、将来に向けた地域の活性化のために、地方単独事業に充てるものと聞いております。久留米市として、深刻な経済危機に対応し、冷え込んだ市民の家計を温めるためには、地場中小零細企業の営業を支援して、足元から地域経済を活性化していくために、有効に活用されなくてはなりませんし、実効性のある効果的な経済対策につながらなくてはなりません。また、公共投資臨時交付金についても、真に地元中小企業者の仕事おこしにつながる公共事業にこそ生かす必要があると考えるものであります。しかしながら、一方では、国の経済危機対策の財源は、多額の赤字国債であることを考えますと、地方自治体での使われ方を市民の視点でチェックする必要性を感じるものであります。真に久留米市の経済活性化につながっているかの検証を、どのようにお考えでありましょうか。見解をお尋ねするものであります。


 次に、これらの臨時交付金とあわせた補正予算債の活用についての考え方と、地方債残高の推移についてお尋ねします。


 地方債は、公共施設の建設事業など、多額の財源を必要とする場合に、資金調達の手段として発行されるものであります。この建設事業費の財源となる地方債は、その発行量の増減によって、事業の量を調整することが可能であります。景気対策等において、重要な機能を果たしていることと一定の理解は示すものでもあります。しかしながら、当然、無計画な借り入れを行えば、その元利償還金が経常経費となって、財政を圧迫することは明らかでありまして、ブレーキをかけることも必要であります。


 今回、地域経済危機対策の関連事業を実施するために、多額の地方債を活用されておりますが、その活用状況と地方債残高の今後の見通しをお尋ねするものであります。


 次に公共事業、とりわけ施設整備に当たっての考え方を伺います。


 先ほどから、地方財政の厳しい状況を申し上げておりますが、地方財政を圧迫している要因の一つには、過去の公共事業による膨大な量の公共施設、いわゆる箱物の老朽化があります。この施設の整備・補修が借金の返済、運営管理費、将来の更新、いわゆるメンテナンスという負担増を負うこととなり、本市の財政に大きな負担を与えているものと考えます。当然のことでありますが、要・不要の議論が前提でありますが、単純な言い方をすれば、施設を減らせば年間の歳出額の削減につながり、経営効率の改善につながるものと思われます。


 特に、問題となるのは、これまでもしばしば監査からの指摘にもあったかと思いますが、公共施設の建設と経営、すなわち運営面でのコストの一体化が全くと言っていいほど計画されていないことに驚かされるものであります。老朽化した施設、機能的に重複する施設などの見直しの取り組みなど、また、いかにコストのかからない施設内容とすべきかが、これからの公共施設計画の最重要課題になると思います。


 久留米市を含め、今、多くの自治体は厳しい行財政改革に取り組んでいることと思いますが、問題なのは、手をつけやすい変動費だけを削減し、構造的には従来の自治体経営と何ら変わりがないのではないかと思われるところであります。久留米市でも、公会計整備が進められていると聞いておりますので、コストと事業の実態が的確に把握できるようになることが、自治体経営の重要な手法であり、経営改善への大きな推進力となると思っております。建設費用、管理費用、解体費用等を含めたトータルコストの導入など、急いで取り組むべきだと考えるものでありますが、いかがでありましょうか。


 次に、人権問題についてお尋ねいたします。


 2月22日の新聞に、突然、久留米市立高校の教育職員が、久留米市民に対して部落差別を利用した脅迫文書を送付した事件が、そして脅迫及び業務妨害の容疑で逮捕されたことが掲載されました。後日受けた報告によりますと、当局では、このような文書が送りつけられていることを昨年9月に把握し、その後、対策会議を設置し、いかなる理由によりこのような文書が送られるのか、また、原因者の特定はできないのか、さらには、警察を含めた関係機関との連携について等々協議されてきたとのことであります。


 しかしながら、何も知らされていなかった私どもにとりましては、まさに突然で驚愕の状態であったわけであります。


 報道の内容が事実であるとするならば、本事件の容疑者となった教育職員が被害者に送付したとされる部落差別を利用した脅迫文書、この内容は相手の人格を蔑視し、存在さえも否定する人権侵害と脅迫以外の何物でもありません。とりわけ教育職という立場にある者が、部落差別を利用して市民を脅迫するという行為は卑劣きわまりないことであり、決して許されるものではありません。部落差別に限らず、あらゆる差別の根絶に取り組むべき教育の現場において発生した事件であるだけに、今日までの本市の取り組みと成果に根底からの疑問を抱かずにはいられません。市職員として、長年、人事研修を担当とする総務部の経験をお持ちの市長、あるいは教育委員会の責任者である教育長に今回の事件に対する見解と、今後の対策を求めるものであります。


 次に教育問題について、まずは、市立高校及び組合立高校の今後のあり方についてお尋ねをいたします。


 少子化が進む中での学校運営を考えたとき、また、耐震化や施設の老朽化に伴うなどの施設整備費がふえていくことが想定される中で、今後の3つの高校のあり方についてどのように考えていかれるのかお尋ねをするものであります。


 かつて、高校の年間運営費が1校約5億円と言われたころに、本市の2校の運営費は15億円を要しており、平均的な高校運営費を大きく超えておりました。これを契機として、久留米市立高校検討委員会が設置され、今後の市立高校2校のあり方が審議検討されましたが、明確な方向性が確認されることなく今日に至っております。


 さらに、1市4町の合併により組合立三井中央高校も、組合立とはいえ、実質久留米市の責任において運営することになっているのが現状であります。三井中央高校を組合立の特色を生かして、今後どのような学校運営を図ろうとされているのか。もちろん関係団体との協議が必要でありますが、その基本的なお考えをお尋ねいたします。


 また、南筑高校も久留米商業高校も、歴史と伝統ある久留米市の高校としてその存在を誇っているだけに、今後の少子化社会の中でどう生徒を確保し、育て、両校の伝統を生かした高校として運営していくのか慎重な取り組みが求められるものでありますが、近い将来、必ず直面する問題として準備する必要性を強く感じるものでありますが、いかがでありましょうか。両校の今後の運営について、その基本的な考え方についてお尋ねをします。


 次に、高校の授業料実質無償化についてお尋ねするものであります。


 本年1月23日から3日間、山形市で開催された日本教職員組合の第59次教育研究全国集会では、教育の現場で、生活に窮する子供たちの実態が生々しく報告されました。北陸地方の高校教諭のもとには、授業料が払えない、積立金を滞納し修学旅行に行けない、夏服の着がえがないなど、生徒や保護者からの悲痛な訴えが次々と寄せられているとのことであります。あるいは、光熱費を抑えるために、たまにしかふろに入らせてもらえない子供、1年に一、二回しか理容店に行けず髪が伸び放題の児童、これは福岡県の公立中学校の先生のレポートであります。社会の底辺であえぐ子供たちの実態を浮き彫りにした報告であります。


 保護者が低賃金、長時間労働など厳しい労働環境に置かれ、経済的にも時間的にもゆとりがないことが子供の問題行動や低学力と直結しているとの指摘もあります。貧困ゆえに低学力、あるいは経済格差が教育格差を生じさせているという状況は、決して許されることではないと考えるものであります。


 現在、国会において、公立高等学校にかかわる授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案、いわゆる高等学校等授業料の無償化法案が審議されています。この法案は、「家庭の状況にかかわらず、すべての意志ある高校生等が安心して勉学に打ち込める社会をつくるため、公立学校の授業料を無償化するとともに、公立学校就学支援金を創設して、家庭の教育費負担を軽減するものである」とされています。


 私は、日本の将来を築く人の教育こそ、まさに将来を支える最も重要な課題であり、社会の大きな支えとなる人材を育てる高校教育において、その費用を社会全体が負担するという高等学校授業料の無償化は、画期的な制度改革であると思うものであります。


 市民を大切にするまちづくりに取り組むと示された市長は、高等学校授業料の実質無償化をきっかけとして、教育と貧困、経済格差の解消に今後どのように取り組まれるおつもりかお尋ねします。


 あわせて、病気や事故などを原因として、留年を余儀なくされた生徒に対する対応については、どのようにお考えでありましょうか。


 次に、健康福祉行政についてであります。


 少子高齢化の進展や経済状況の低迷等により、福祉サービスに対する市民のニーズが非常に増加しております。


 特に、昨今では、核家族の進展の中で、子供や高齢者、あるいは障害者など、社会的弱者と言われる方に対する虐待や孤独死等の事案が頻発しております。これらは、従来であれば家族や地域の中での支え合いや助け合いの中で未然に防止されてきた課題でありますが、時代状況の変化の中で、いわゆる影の部分として、今後ますます広がっていく問題であろうと憂慮しております。


 また、一昨年の世界的金融危機以降、長引く景気の低迷により、生活保護申請が急増している状況にあります。このことは、ここ久留米市においてもしかりであります。倒産や派遣切りなどの影響で、働き盛りが家も職も失うという、非常に厳しい状況が続いております。その結果、これまで親子や兄弟、親戚間などで支え合ってきた家族の経済的基盤が土台から揺らぎ、そのしわ寄せが高齢者や子供など弱い立場の方々に向かっているように思われるのであります。高齢者や障害者、子供など、各福祉課題に対する考え方の方向性についての見解を求めるものであります。


 次に、健康づくりについてであります。


 健康は、安心して暮らすまちづくりの基本であり、まちの活性を高めるためにも必要不可欠なものであります。当然のことながら、健康を損なうと仕事や生活に支障を来すとともに、医療費の増加、ひいては国保財政を初め、市の行政運営にも影響を及ぼすものであります。


 久留米市では、これまでもさまざまな健康づくりの施策に取り組んでこられたところでありますが、その取り組みの成果はどうだったのか、そろそろ一定の検証と評価を行い、見直しが必要なところについては改善していくべきではないかと思われます。


 また、最近、ようやく下火に向かってはいますが、昨年来、新型インフルエンザの流行により、多くの市民もその影響を受けたものであります。幸い、今回は毒性が低いタイプであり、パニックを誘発するような事態にはなりませんでしたが、今後も新しいタイプが発生する可能性は否定できないと思われます。


 楢原市長は、医療・福祉など、安心できる地域づくりを重点施策の一つにされています。市長の健康福祉行政ビジョンに基づく健康づくりや、万一に備えた健康危機管理に関する対応方針についてお尋ねをするものであります。


 続きまして、県事業負担金についてであります。


 国直轄事業負担金や県事業負担金のあり方が、国と地方の、また、都道府県と市町村の役割分担の中で、今大きな問題となっています。国直轄事業に関しては、全国知事会において、「事業主体の国が負担すべきであり、責任明確化のためにも速やかに廃止すべき」との要望を以前より継続して国に提出してきた経過があります。


 また、地方分権推進委員会においても、平成9年の第二次勧告で「維持管理費に係る国の直轄事業負担金については、段階的削減を含め見直しを行う」とされ、さらに平成19年の中間的な取りまとめの中で、「直轄事業負担金の廃止・縮減等についての地方の自主性・裁量性を拡大する方向で検討すべき」とされております。


 このような中、平成20年12月には、大阪府が直轄事業負担金の支払を拒否したことをきっかけに、見直し論議が一気に高まったところであります。これらの結果、国直轄事業に関しては、平成22年度政府予算案で負担金制度の見直しに関して、直轄事業負担金制度の廃止の第一歩として、「平成22年度から維持管理に係る負担金制度を廃止する」という方針が示されたところであります。これらの経過を受けて、都道府県事業に対する市町村負担金についても、国直轄事業負担金と同様の問題があるとの認識のもとで、見直しの動きが見られるようになってきました。今回、福岡県においても、平成22年度以降の市町村負担金の見直しの整理がなされたことは、課題解決に向け、大きな前進として評価するものであります。


 その内容として、「負担金に含まれている事務費はすべて廃止する。道路、港湾、漁港、海岸、急傾斜地崩壊対策、砂防については事業負担金を廃止する」これにより、21年度、県の当初予算ベースで全体の約7分の1、金額にして10億8,000万円が廃止されると聞いております。一定の、そして大きな評価をしているところであります。


 しかし、一方では、土地改良、流域下水道、農道、林道、街路整備など久留米市に影響が大きい事業は、受益者が限定されることにより、引き続き、負担金を求めるということになっています。この内容では、本市にとっても、さらなる見直しを要求していく必要があると思います。国直轄事業負担金問題と同様、市町村負担金問題についても、その改革は地域主権の実現に向けた第一歩であり、さらに適切な制度となるよう求めていく必要があると思いますが、今回の見直しによる本市の平成21年度ベースでの負担額軽減がどの程度出てくるのでありましょうか。また、この分は丸々本市が有効に使うことのできる財源に充てることができるのでありましょうか。また、残されている本市での課題は何があるのでありましょうか。あるとすれば、どのように対処していけばよいのでしょうか、見解を求めます。


 次に、資金管理運用についてであります。


 アメリカのサブプライム問題に端を発した金融不安は、2008年9月のリーマン・ショックを受けて、百年に一度と言われる世界的な金融危機に拡大しました。その結果、実態経済は言うに及ばず、世界同時株安や各国中央銀行による政策金利の引き下げなど、金融市場や投資環境にも大きな影響を与えています。


 1年半を経過した現在、日銀によりますと、「我が国の短期金融市場は、やや長めの金利も含め、金利は低い水準で安定的に推移している」と報告しております。このように、市場金利は低金利が続いておりまして、本市の安定的かつ効率的な公金の運用には、非常な御苦労があろうかと推察するものでありますが、歳計現金や基金などの運用管理につきましては、市場環境に目配りしながら、安全性の確保を第一にした上で、効率的な運用も追求する必要があろうかと思います。


 また、平成17年からペイオフが全面解禁となり、個人や企業とともに自治体も金融機関が破綻した場合、1,000万円とその利息部分のみしか保護されないことになりました。そこで、ペイオフ実施後の久留米市の歳計現金、基金などの公金の安全性の管理対策として、どのような取り組みをされているかお尋ねします。


 また、非常な低金利の中、当面、活用の見込みのない基金については、安全性を確保するとともに、基金を活用するまでの期間を把握した上で、収益性を考慮した運用も目指すべきかと考えます。


 総務省の調査では、全国24の市町村が、総額430億円の仕組債を購入し、公表している市町村だけでも、その評価額は2割から3割以上が目減りしているという状況だそうであります。


 本市では、厳しい財政状況を踏まえ、行財政改革の取り組みの一環として、歳入確保のため、市税等の収納率の向上、市有地の売却など、さまざまな取り組みを展開されておりますが、こうした歳入確保のための手段の一つとして、先ほど申し上げた歳計現金や基金などの公金の効率的な運用について、さらなる取り組みが必要と考えますが、いかがでありましょうか。公金運用に当たっては、これまでどのような成果があったのか、また、今後どのような取り組みをされるおつもりなのかを伺います。


 次に、市の借入金である地方債について、特に、債費負担の軽減という視点から伺います。


 地方債の借り入れは、現在の施設整備などの費用を事業実施年度に借り入れし、後年度の世代で償還していくものであります。中核市としての都市づくりや多様な課題解決を行っていく上では、地方債の活用は、一定、やむを得ないとは考えておりますが、しかし、地方債の償還は借り入れた後、一定期間続くものであるために、後世代の負担軽減という観点も極めて重要なものであります。本市が、自治体独自で資金調達されております、市中銀行からの縁故債については、借入利率が低いことが第一条件であり、また、将来の公債費負担の軽減のためにも、少しでも安い金利で借り入れなくてはなりませんが、金融機関等の協議に当たって、どのような取り組みがなされているのでありましょうか。


 次に、上水道事業について質問いたします。


 現在、さまざまな観点から、水に対する関心が大変に高まっております。世界的に見た場合は、人口増加や経済成長、さらには、地球温暖化による気候変動などに伴って、水の需要が増加してきており、これらは水質汚濁や水不足といった深刻な水問題も引き起こしております。


 一方、我が国の水行政を見てみますと、従来は安定的な水量の確保を中心に、安全で衛生的な水質の確保や水域の環境保全などの面から施策が実施されてまいりました。


 しかし、社会経済の状況の変化とともに、その課題も変化してきております。今日の我が国の水道事業は、新たな課題に直面しているとも言えます。少子化の進行と人口の減少、また節水意識の浸透などとともに、低迷する経済活動等の影響もありまして、水需要は全国的にも減少傾向にあると考えられております。


 こうした状況下にありながら、多くの水道事業体におきましては、経済成長期に見られた都市域の拡大に合わせて集中的に施設の整備が進められてきましたが、これらの水道施設については、今後、本格的な更新時期を迎えると思われます。こうした施設の更新に要する投資については、料金収入の増加をもたらすものではなく、費用のみが増加するものでありまして、我が国の水道事業の経営環境は、ますます厳しさを増すものと考えるところであります。


 久留米市を見ますと、1日の最大供給水量では、筑後川に10万3,000トン、県南広域水道企業団を通じて、現在建設中の大山ダムの完成を前提として、日量4万6,000トンの水利権を確保しておりまして、合計14万9,000トンの水利権を有している状況にあります。


 さらに、合併前の旧町が、それぞれの計画に従い、県南広域水道企業団を通じて小石原川ダムに要望していた日量5,070トンを引き継いでおります。小石原川ダムにつきましては、昨年の政権交代を機に、新たな事業段階に入らず、ダムによらない治水が可能か検証する対象になっているダムでありますが、この分を合わせると、久留米市は15万4,070トンの水利権を持つわけになります。この15万4,070トンという水を前にして、現在、久留米市の水需要はどのような状況となっているのでありましょうか。現状でも十分に足りている、というよりも、余っているとも考えられますが、先ほどから申し上げているような設備のランニングコストも含めて考えた場合に、需要と供給のバランスは真剣に考えておく必要があると思います。今後の需要予測についてどのような予測をされているのか、お尋ねをするものであります。


 最後に、市営住宅の課題と方向性についてであります。


 平成18年には、国民生活の安定向上と社会福祉の充実を目指して、住生活基本法が制定されております。この中では、国及び地方公共団体は、住生活の安定と向上を進めるための施策を策定し、実施する責任と義務を負うこととなっています。


 久留米市におきましても、少子高齢化や人口減少社会の到来を目前にして、子育てに適した居住環境の整備、あるいは高齢者の安心確保、さらには住宅に困窮する市民へのセーフティネットの確保など、さまざまな課題が山積していると考えているところであります。生活の基盤となる市営住宅の果たす役割は、昨今の経済環境のもとでは、ますます重要性を増していると考えるものであります。


 しかし、現状はいかがでありましょうか。久留米市には、いまだに600戸の木造住宅があり、その多くが昭和20年代、30年代に建設されたものであります。老朽化が著しく、また、下水道供用区域内であっても下水道に接続されておらず、さらには、浴室や給湯設備のない住宅や、民有地に建設されている市営住宅も見られるなど、すべての市営住宅が決して良好な生活環境にあるとは言えない状況であります。市営住宅ストック総合活用計画に基づく計画的な建てかえ事業も3分の2程度での進捗状況であり、これで安心・安全な市民生活が営めるか疑問に思うものであります。同時に、不安を感じるものであります。さらにバリアフリー対応もしかりであり、今後、これらの課題をどのような方向で解決していかれるのか、その見解をお伺いして1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)


                     =〔降 壇〕=


○議長(栗原伸夫君) 楢原市長。


○市長(楢原利則君) おはようございます。みらい久留米議員団を代表しての田中多門議員の御質問にお答えをいたします。


 まず、1項目めの市政運営方針についてでございます。


 江藤市政の継承についてということで御質問がございました。私は、先の市長選挙におきまして、江藤前市長の志を受け継ぎたいと訴え続けてまいりました。


 江藤前市長の志とは、まずは、「久留米をよくしたい」との一念でありましたし、「トップクラスの市役所を目指したい」ということでもございました。


 そして、2期目の市政運営に当たりましては、「魅力と活力ある新久留米市づくり戦略」を基本テーマといたしまして、「一人一人が生きがいをもって安心して暮らせるまちづくり」を掲げておられました。


 私は、そうした理解の上で、江藤前市長の志を受け継ぐということでございまして、その志は、私が市政運営の基本的視点として掲げております、「人」、「安心」、「活力」の3つのキーワードとして引き継いでいるものと思っております。


 江藤前市長とスタイルの違いはありましても、私のやり方で久留米市の発展のために全力を尽くす所存でありまして、これまで以上に、市民の皆様の期待にこたえることができる市役所づくりを進めてまいる覚悟でございます。


 一方で、前市長が急な病気になられましたのはわずか半年前のことでございますが、その間、国では政権交代があり、事業仕分けや新しい考えでの予算編成が行われるなど、近年の社会経済情勢の変化は極めて早いものがございます。私は、個々の施策につきましては、これまでの経過などを尊重しながらも、改めて精査を行いまして、進めるもの、見直すものを果敢に判断するという姿勢で臨みたいと考えております。


 次に、楢原カラーについてということでの御質問がございました。


 私は、提案理由でも触れましたが、厳しい行財政環境の中で、迅速で的確な行政を進めるためには、職員一人一人がさらに意識と能力を高め、常に市民の立場に立って、より深く考え行動できる職員となることが必要であると考えております。


 市長就任に当たりましての当面の市政運営について、提案理由でも御説明しましたとおり、3つのキーワードと5つの重点施策を示させていただきました。今後、改めて中長期のビジョンを整理をする考えでございますが、そのためのリーダーシップの発揮は当然というふうに考えておりますが、考える職員、行動する職員を育成をし、市役所全体の総合力を高める中で、私が目指します「市民一人一人を大切にする市政、安心、活力に満ちた久留米づくり」を具体的に進めてまいりたいと考えております。


 次に、2項目めの財政問題についての御質問でございます。


 まず、平成21年度の決算見込みについての御質問がございました。先の12月本会議におきまして、本年度の決算見込みについては、「歳入一般財源の増及び義務的経費の減で、当初、財政計画比4.4億円の収支好転見込みとなる一方で、法人市民税過年度還付金が3億5,000万円増加することによりまして、好転効果を縮小させる状況となっている」と申し上げました。


 その後、ことし2月早々に、改めて本年度の決算見込みのヒアリングを行いました。


 まず、主要な歳入一般財源でございますが、地方交付税につきましては、12月時点と変わりません。それから市税におきましては、法人市民税の悪化傾向は依然として続いておりますが、固定資産税等の好転が見込まれまして、当初財政計画比3億5,000万円の増を見込んでおります。


 次に、歳出の義務的経費でございますが、人件費は早期退職者の動向等の精査を行い、また扶助費につきましては、保育所運営費の減などがあり、義務的経費全体で当初財政計画比6億2,000万円の減を見込んでおります。


 以上のように、平成21年度は、歳入一般財源と義務的経費で、当初財政計画比9億5,000万円強の好転見込みとなっておりますが、そこから、先ほど申し上げました法人市民税過年度還付金の増加3億5,000万円を引きますと、約6億2,000万円の好転見込みとなっております。このため、平成21年度決算におきます主要4基金取り崩しゼロの目標は、前回と同様に、現時点では達成可能であると考えております。


 次に、平成22年度の歳入見通しでございますが、歳入一般財源の見通しにつきましては、市税は2月早々に積算をいたしました決算見込みを踏まえ再推計をしましたところ、平成21年度財政計画と比較いたしますと、個人市民税は7億8,000万円の減、法人市民税は3億3,000万円の減、その他の増減分を含めた市税全体で377億程度となる見込みでございまして、6億8,000万円の減と見込んでおります。


 一方、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税につきましては、平成22年度地方財政計画が大幅に増額されましたことに基づき再推計した結果、266億5,000万円、平成21年度財政計画比37億3,000万円の増加を見込んでおります。


 これらを含みまして、歳入一般財源トータルでは、対21年度当初財政計画比23億8,000万円増という推計結果を出しているところでございます。なお、地方財政計画におきます一般財源の総額の対前年度比は1.7%程度の伸びとなっております。


 そこで、今後の財政運営でございますが、久留米市では予算編成の日程の都合上、平成22年度一般会計では、暫定予算を編成いたしておりますので、限られた財源をどのような政策に配分していくのかにつきましては、今後編成をいたします通常予算で具体化をしていく予定であります。通常予算の編成に当たりましては、現在の厳しい社会経済情勢を踏まえまして、地域経済の活性化につながる政策とともに、市政運営方針で述べました、「人」、「安心」、「活力」の3つの基本的視点、5つの重点施策に沿って、さらなる事業の選択と集中、量から質への転換、行財政改革の推進を行い、将来にわたって持続可能な健全財政の確立を目指してまいりたいと考えております。


 御質問の2番目の2項目めの、平成21年度臨時交付金の有効活用のあり方につきましては、村上企画財政部長から回答させていただきます。


 2項目めの3点目、施設整備のあり方について回答を申し上げます。


 全国的に非常に厳しい現在の財政状況下におきまして、過去に建設された箱物施設の借入金の返済及び日常の管理運営につきましては、各自治体の財政運営を硬直化させる大きな要因の一つとなっております。加えまして、施設の補修費や大規模な更新につきましては、多額の費用が見込まれますものの、一般的に国庫補助制度や地方債の借入などの財政措置もなく、財源の手当てが困難な状況にあります。


 このような中、久留米市の公共施設に対する基本的な考え方といたしましては、市民のニーズに合った性能や機能を充足しながら、必要な量の施設を良好な状態に保ち続けることが、最も効果的かつ効率的な施設サービスの姿であると認識をいたしております。そのためにも、新たな施設整備に伴い機能が重複することになる近隣の類似施設や、時間の経過に伴いニーズの減少等が見られる施設につきましては、利用の実態などを踏まえ、機能の見直しや統廃合を含めた廃止なども検討していく必要があると考えております。


 なお、平成22年度から始まります次期の行政改革行動計画におきまして、市内の公共施設につきましては、利用状況の調査、分析を行い、公共施設のあり方について検討を進めていきたいと考えております。


 続きまして、公共施設整備におきますトータルコストの考え方の導入についてでございますが、トータルコストの考え方に基づきます公共施設の整備とは、施設整備を企画する段階から、設計、建設、完成後の管理運営及び維持補修、さらには解体までを含めた施設のライフサイクルコストが最も効率的になるよう考えて、整備を行うものでございます。この施設の維持管理経費は、壊れたから直すといった事後的な処置ではなくて、計画的な改修を行いますことで建物の長寿命化を図りますとともに、維持管理経費を平準化してトータルで縮減できるということで、既に一部の自治体において積極的に導入をされているところもございます。


 久留米市におきましては、公共施設整備につきまして、毎年の予算調整において、施設整備の必要性を判断した上で、建築に関する初期投資をできるだけ抑えるというイニシャルコストの低減と、施設完成後の運営管理及び維持補修といったランニングコストについて、可能な限りの効率化を図っているところでございます。


 また、地方債の借り入れにおきましては、交付税措置のある地方債を活用することによりまして、実質的な負担が軽減できるよう努めております。加えまして、先の12月の議会で補正予算において承認をいただきました、公共施設の情報を一元管理する久留米市施設カルテシステム、これを活用することによりまして、計画的に効率的な改修を行うことで施設の長寿命化を図るというトータルコストの考え方に一歩近づいたのではないかと考えております。


 今後につきましては、施設整備の企画段階から、トータルコストの考え方に基づいた施設整備のあり方について現在の状況をさらに進めるため、先進自治体の状況など、調査研究を進めてまいりたいと考えております。


 3項目めの人権問題につきまして、市長としてどう受け止めて対処するのかといった御質問がございました。


 人を大きなキーワードといたしまして、行政を今後推進していきたいと考えております私にとりましても、そして、これまで人権行政を進めてまいりました久留米市にとりましても、今回の事件は極めて遺憾なことだと重く受け止めております。


 久留米市人権教育・啓発基本指針にありますように、特定職業従事者として、最も高い人権感覚を求められます教育職員が、このようなあるまじき行為をしたことは決して許されないと判断をしております。しかしながら、その事件の内容等につきましては、現在、捜査中でもございます。今後、分析を十分行いまして、教育委員会と連携しながら、今から先の久留米市の教育啓発計画の点検等を必要に応じて行い、必要な、そして十分な対処を行っていきたいと考えているところでございます。


 次に、教育問題につきまして、高校の実質無償化、授業料の無償化について御質問がございました。


 現在、国会におきまして、いわゆる「高等学校等授業料の無償化法案」が審議をされております。


 一方、久留米市におきましては、今日まで独自の制度として久留米市奨学金及び久留米市特別奨学金制度を設けまして、経済的理由により高等学校等での就学が困難な市民の方々への支援を行ってまいりました。これらの奨学金は、県立高等学校の授業料相当額を奨学金として給付をすることにより、就学の道を開き、社会に有用な人材を育成することを目的に実施いたしております。これにつきましても、制度発足以来、生徒の皆さんの進路保障に大きく貢献をしてまいったところでございます。


 平成22年度から、高等学校等授業料の実質無償化が制度化されれば、これまで、これらの奨学金を担っておりました県立高等学校の授業料相当額の給付という役割は、一定達成することになります。その一方で、就学に対する経済的負担という側面では、授業料以外にも入学金、制服代、教科書代、教材費などの諸経費が必要となっているのが現状でありまして、各家庭の経済状況によっては、さらなる支援が必要ではないかと考えております。


 そこで、このような状況を踏まえまして、平成22年度以降の久留米市奨学金制度につきましては、これまでの授業料相当額である月額1万100円を給付するとの考えから、授業料の実質無償化が実施された後にも必要となる高等学校への就学経費全般に要する経費に充てるため、月額7,000円を給付する制度へと一歩踏み込んだ見直しを行いながら引き続き実施する方針で、今議会におきまして条例の改正をお願いしているところでございます。


 私といたしましては、このような取り組みは、高等学校等への就学支援として、全国の中核市の中でもトップクラスのものではないかと自負をいたしております。御指摘のような経済的格差の改善と、就学機会の実質的な公平性の担保の観点も踏まえ、高等学校等への就学の道を開き、社会に有用な人材を育成してまいりたいと考えておりますので、ぜひ新年度から新たな奨学金制度について実施させていただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。


 なお、御指摘の病気等でやむを得ない事由による留年等に対しましては、福岡県におきましても授業料を徴収しない方向で検討されていると聞いておりまして、久留米市といたしましても、その方向で対処していきたいと考えております。


 御質問5項目めの健康福祉行政についてお答えをいたします。


 御指摘のように、昨今の環境変化によりまして、人々の生活を取り巻く社会環境、暮らしを支えるセーフティネットとしての社会保障制度が大きく変化をしました。さらには、従来の施策の枠組みでは十分に対応できないような複合的な課題や、市民の生活に影響を及ぼす新たな課題などが顕在化しつつあると認識をしております。


 こうしたさまざまな環境変化や課題に適切に対応して、将来にわたって市民の地域での安心した暮らしを確立をしていくことが、自治体に求められる基本的な使命の一つだと考えております。このため、市政を担うに当たりまして、「安心」をキーワードの一つとして、みんなが安全に安心して暮らせるまちづくりを目指すこととしております。また、医療・福祉など安心できる地域づくりを重点施策として掲げておりまして、健康福祉行政の果たす役割は、極めて重要であると認識をしているところです。


 このような認識のもとで、私は次の4点を政策展開の柱として、今後の健康福祉行政に取り組んでいきたいと考えております。


 まず1点目は、福祉課題に応じたそれぞれの制度の適切な運用であります。社会保障に係るもろもろの制度について、地域の実情や支援を必要とする人々の実態を踏まえながら適切に運用・適用し、真にサービスを必要とする人に適切な量の、よりニーズに即したきめ細やかなサービスの提供に努めていきたいと考えております。このため、障害者や高齢者など、分野ごとに策定している計画に基づき着実な取り組みを行い、その中で地域生活を支えるサービス提供基盤や相談拠点の整備を進めてまいります。


 2点目は、地域福祉の推進でございます。分野別・対象者別の政策展開に加えまして、地域に着目し、地域の活性化やまちづくりの視点も踏まえながら、地域社会を基盤とした新たな支え合いの仕組みづくりに取り組みたいと思っております。具体的には、平成19年に策定した「地域福祉計画」に基づき、市民との協働の理念のもと、行政と地域住民、関係機関や団体などが一体となって、地域における要支援者の生活課題の解決のための仕組みづくりを進めてまいります。


 3点目は、健康づくりの推進であります。


 市民一人一人の自主的・自発的な健康づくり活動の活発化や、その活動を地域で支えていく仕組みづくり、保健指導の積極的かつ確実な実施により、健康の保持・増進を図っていきたいと考えております。また、医療資源の集積という地域特性を生かし、関係機関との連携による医療体制の充実を初めとして、必要な医療を必要なときに受けられるような環境づくりを進めてまいります。なお、健康づくりにつきましては、新たな方針を定めスタートしたばかりでございますが、必要に応じ、体制、それから施策の点検等を行っていく必要があると認識をしております。


 4点目は、健康危機管理の強化でございます。


 昨今の新型インフルエンザの流行に見られるような、市民の健康や生活環境を脅かす健康危機に対し、平時には情報の収集や分析、監視業務などを通じて、その発生の未然防止に努めます。また、発生時には、状況を的確に把握をいたしまして、地域の保健医療資源や関係機関を有機的に機能させることにより、健康被害の拡大防止・早期除去に努めていきたいと考えております。


 今後は、このような方向性のもとでさまざまな事業を進めてまいりますが、その際には、保健・医療・福祉の各分野間の連携確保を図るとともに、市民の皆様との協働の視点を踏まえた取り組みとして推進してまいりたいと考えております。これにより、サービスの相互的な提供が可能となり、あわせて共助による地域での支援の仕組みづくりにもつながるものと考えます。今後とも、すべての市民が住みなれた地域で、健康で安心してその人らしい自立した生活を送ることができる社会の実現、すなわち、みんなが安全に安心して暮らせるまちづくりを目指して、しっかりと取り組んでまいりたいと思いますので、御支援と御協力をお願い申し上げます。


 6点目の県事業負担金についてお答えをいたます。


 国直轄事業負担金制度の見直しにあわせまして、全国的に県事業負担金の見直しの動きが見られる中で、福岡県では、平成22年2月18日に、「公共事業に係る市町村負担金の見直しについて」を公表され、平成22年度以降の県事業負担金の整理がなされたところでございます。道路、漁港、海岸、傾斜地崩壊対策、砂防事業に係る市町村からの負担金は、22年度以降廃止するということでございます。


 次に、土地改良、農道、林道、重要港湾、流域下水道、街路事業に係る負担金は、今回の見直しの対象外として、今後、市町村と協議をしていく予定である。事務費は、負担金の対象外とする。このような内容でございます。


 そこで御質問の久留米市の平成21年度予算ベースにおきます県事業負担金でございますが、まず、道路改築事業が県営事業費1億4,700万円に対し、県への負担金は約2,200万円でございます。街路事業は、県営事業費約13億2,500万円に対し、県への負担金は2億2,600万円でございます。砂防事業については、県営事業費5,000万円に対し、県への負担金は500万円でございます。農政関連の基盤整備事業は、農村振興総合整備事業など県営事業費約20億円に対し、県への負担金は約2億7,000万円となっております。今、申し上げましたうち、道路改築事業と砂防事業が見直しの対象事業に該当し、これが平成22年度以降廃止をされるということでありまして、21年度の予算ベースでは、約2,700万円の負担額が軽減となるという積算になります。


 今回、県から提案されました見直しの方針では、役割分担の見直しとしまして、一部の事業は市町村への移管等について、今後協議を行うこととされております。仮に、一部の事業や一般県道等の路線が市町村に移管された場合には、施設の改良整備費や維持管理費など新たな財政負担が生じまして、負担額の軽減分以上の財政負担が生じる可能性があります。また、負担金の廃止に伴いまして、全体事業費が縮小されれば、事業の進捗や新規事業化の遅れが懸念されます。一方では、今回、負担金が継続とされた街路事業等におきましても、負担率の軽減、または廃止の検討など、今後、継続して協議をしていくべき課題があると認識をいたしております。


 今後の対応でございますが、これまで県事業負担金に対する取り組みは、福岡県市長会を中心として議論を行いまして、県との協議を進めてまいりました。平成22年2月17日には、福岡県に対しまして、市町村負担金見直しに係る緊急提言を行いまして、見直し実施に当たって整理すべき課題や、さらなる見直しを含め、今後とも十分な協議を実施するよう強く求めたところであります。久留米市といたしましても、県事業負担金は県内市町村共通の課題であると認識しておりますので、今後とも福岡県市長会等と連携した対応を図ってまいりたいと考えております。


 御質問の7項目めの資金管理運用につきましては、三小田会計管理者より回答をさせていただきます。


 8項目めの上水道事業につきましては、広田上下水道部長より回答させていただきます。


 9項目めの市営住宅の課題と方向性につきましては、臼井副市長より回答いたします。


 私からは以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 臼井副市長。


○副市長(臼井浩一君) おはようございます。私から、9項目めの市営住宅の課題と方向性についてのお尋ねにお答えさせていただきます。


 久留米市における市営住宅政策は、住宅に困窮する低額所得者の居住安定確保を図る観点を中心に、平成18年度に見直しを行いました「久留米市市営住宅ストック総合活用計画」に基づき、また、「多様な整備による安心で快適な市営住宅ストックの形成」を基本理念といたしまして、その供給を展開しているところでございます。


 そのような中で、現状で主な課題として、次のような課題がございます。


 まず1点目は、お尋ねの中にもありましたように、耐用年限を大幅に超過した老朽木造住宅が約600戸あり、安全性や生活環境にも問題があるため、早急な解消が必要となっていることでございます。


 また、2点目といたしまして、住宅の質、あるいは住環境の面から、例えば駐車場や浴室が設置されていない、また下水道に接続されていないような住宅があること。また、高齢者等に対応したバリアフリー化など、整備率が低いことがございます。


 また、3点目といたしまして、ニーズの大幅な変化といたしまして、入居を希望される世帯の家族構成、また年齢層が多様化し、住宅セーフティネットとしての機能をより一層果たしていくことなどが求められている。以上のような課題があるわけでございます。


 このような中、一方で、国におきましては、住宅政策の量から質への転換を図る、住生活基本法が制定され、居住の安定の確保、良質な住宅の供給を初めとする基本理念が示されております。


 これを受けまして、久留米市としての今後の取り組み、方向性といたしましては、市営住宅を含めた総合的な住宅政策の指針となります「久留米市住生活基本計画」の平成22年度策定に向けて、現在、作業を進めているところでございます。


 この中で、市営住宅の計画的整備につきましては、安心できる地域づくり、にぎわいづくり、子育て支援にもつながる重点施策として位置づけまして、具体的な数値目標を掲げることとしております。


 例えば、市営住宅の供給機会数、それから木造住宅の解消年度、バリアフリー化率、このような目標設定を積極的に盛り込んで、これを実現するための具体的な対策に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。また、高齢者、障害者、一人親世帯、子育て世帯、災害被災者、DV被害者、離職者など、住宅の確保に工夫を要する低額所得者に的確に供給できるよう、今後供給方法の充実にも努めていくこととしているところでございます。


 これらの取り組みにより、市民一人一人の皆様が、安全に安心して暮らせる市営住宅の整備及び供給の推進に努めてまいる所存でございます。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 堤教育長。


○教育長(堤正則君) 初めに、人権問題についてお答え申し上げます。


 このたびの市立高校教育職員による事件につきましては、市議会の皆様に大変な御心配と御迷惑をおかけし、申し訳なく思っております。この事件は、当該教育職員が、久留米市民に対して、人権侵害及び脅迫のはがき等を送付し、脅迫及び業務妨害の容疑で逮捕されたものでございます。このことは、極めて遺憾なことでございまして、子供たちを教え導き模範となるべき教育職員が、このような容疑で逮捕に至りましたことは、痛恨の極みであります。久留米市人権教育・啓発基本指針にありますように、特定職業従事者として、最も高い人権感覚を求められる教育職員が、市民の人権を侵害し、脅迫するなどあるまじき行為であり、決して許されないことであります。


 この事件の被害に遭われた市民の方は、心労によりまして体調を崩されたと聞いております。深くおわびしたいと考えております。


 市教育委員会といたしましても、これまで学校訪問や定例校長会、教育センター主催の各種研修会におきまして、校長及び人権・同和教育担当者を初めとする教職員に、人権・同和教育推進のかなめとしての役割を担ってもらうための研修を進めてまいりました。また、久留米市人権・同和教育夏期講座や人権・同和教育研究の指定校発表会への参加を、すべての教職員の研修の場として位置づけてまいりました。また、市立高校の教職員につきましては、県教育委員会の主催する高等学校教職員を対象とした研修会への参加を中心として、人権・同和教育への理解を深め、有効な教育推進がなされるよう指導・支援してまいったところでございます。


 しかし、残念ながら、教育職員の人権感覚の育成、差別に対する科学的認識に関しまして、人権・同和教育の研修が十分ではなかったと認識せざるを得ません。今後、さらに、各学校におきまして、一人一人の教育職員としての使命や自覚を高め、教職員としてあるべきモラルについて、校内で機会を設けて再認識させてもらうこと、また、常日ごろから教育職員同士の円滑なコミュニケーションが図られ、相互理解、相互支援体制、協働意欲の向上に留意してもらうことなどを要請しております。


 今回の件を十分に踏まえ、再発防止はもちろんのこと、人権・同和教育の研修及び啓発につきまして、今後とも充実を図ってまいりたいと考えております。


 次に、教育問題のうち、市立高校及び組合立高校の現状の取り組みと今後について、お答え申し上げます。


 まず、市立高校の現状についてでございますが、久留米市立高等学校の活性化に関しましては、平成15年3月、久留米市立高等学校検討審議会で、学科等の整備、学校の特色化、研修制度の充実強化等の答申を受けております。


 この答申を受けまして、南筑高等学校では、推薦入試、一般入試のほかに第?期入試によって生徒の入試機会をふやす入試制度の改革、合格後に生徒みずからが進路を選択できる教育課程上の類型制の導入、進学指導を柱とした教育課程の編成及び指導方法の工夫や改善を図っております。


 また、久留米商業高等学校は、普通教科に加え簿記や情報などの専門教科の重視、就職のみならず進学に有利な資格取得を目指すことができる教育課程の工夫、進路希望者だけを集めたクラス編成を生かした指導等により、進路希望の実現を図ってきております。


 その成果といたしまして、南筑高校においては、国公立大学に複数の合格者が出てきております。また、久留米商業においては、商業系高校ならではの特色を生かした進学校としての実績を高めております。


 このような学校独自の工夫した取り組みにより、両校とも毎年の入試倍率は1.4倍前後と県内の公立高校の中でも比較的高い志願率で推移しているところであります。しかし、市立2校への入学希望者は安定しておりますものの、厳しい雇用情勢等の変化に伴い、進学に比べて、特に就職の実績は十分とは言えず、両校とも進路指導のさらなる充実を課題としているところであります。また、校内に学校改革推進委員会を設置し、検討をしていく中で、さらに生徒のニーズ等に応じていくための教育活動上の課題、教職員間の相互理解や相互支援、協働意欲向上等の学校運営上の課題が見えてまいりました。


 さらに、組合立三井中央高等学校におきましては、平成14年の三井中央高等学校将来構想検討委員会の改善計画答申を受け、普通科総合コース、普通科ライフデザインコース、ビジネス科に学科再編をし、それに基づく教育活動の特色化、活性化に取り組んでまいりました。あわせて、定員割れを打開するための広報活動の拡大や、中途退学防止等への対応を図っております。


 これらの各学校の状況から、本年度からは、市立2校に三井中央高校を含め、各教育委員会事務局による情報の共有化や各校の課題解決の場として久留米地区都市立高等学校連絡協議会を発足させまして、定期的に学科、コースの教育活動の活性化、学校運営のシステムの検討、人事交流等について協議を行ってきているところであります。


 今後も、この久留米地区都市立高等学校連絡協議会を通じて、南筑・久商・三井中央高校が今までに培ってきた歴史と伝統を踏まえ、地域に根差した高校として存在意義をさらに高めるとともに、地域から信頼される公立高校を目指し、学校の活性化を推進し、特色ある学校づくりを推進するよう指導してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 村上企画財政部長。


○企画財政部長(村上克己君) 財政問題についてのうち、平成21年度臨時交付金の有効活用のあり方について回答いたします。


 まず、平成21年度国の臨時交付金についてでございますが、国の平成21年度第1次補正予算では、地方公共団体が経済危機対策を実施しやすくするために、総額1兆円の地域活性化・経済危機対策臨時交付金、総額1兆3,790億円の地域活性化・公共投資臨時交付金が計上されております。


 また、国の第2次補正予算では、総額5,000億円の地域活性化・きめ細かな臨時交付金が計上されております。これらの久留米市への配分額は、経済危機対策臨時交付金が約13億9,000万円、公共投資臨時交付金が約39億8,000万円、きめ細かな臨時交付金は約6億5,000万円を見込んでいるところでございます。


 久留米市では、臨時交付金を山積するさまざまな課題に対応しますとともに、地域経済の浮揚につなげていくために有効活用するとの方針で、これまでの補正予算に計上した経済危機対策に活用してまいりました。具体的には、6月補正予算には、私立保育所施設整備費補助金など計10事業に約2億円、9月補正予算には校舎等耐震補強事業や都市基幹公園整備事業など計35事業に約11億3,000万円、12月補正予算には、情報通信ネットワーク整備事業や荘島体育館改築事業など計10事業に約9億4,000万円を計上いたしました。また、3月補正予算案には、小学校太陽光パネル設置事業や道路、河川、下水道及び各種公共施設の維持補修事業など、45事業に約38億4,000万円を活用させていただく予定といたしております。これによりまして、公共投資臨時交付金の一部を基金に積み立てる分を含め、久留米市に交付される臨時交付金を全額活用することとなりまして、久留米市がこれまで抱えていた老朽施設の改修や政策課題の一部について、その解決が図られることとなります。


 次に、これまでの久留米市の経済危機対策の地域経済に対する効果についてでございます。


 現時点で、効果を把握することは大変難しいところでございますが、一例で申し上げますと、地場企業の発注機会の確保につきまして、本年度2月までの工事や工事に附帯する業務委託等の市内事業者との契約実績は約124億8,000万円、市内事業者の受注割合は全体の約93%となっており、これを昨年度同時期の実績と比べますと、契約実績では約5億9,000万円の増、受注割合では約17ポイントの増となっております。


 このことは、久留米市の経済危機対策により、実施する公共事業が地元業者の仕事おこしに寄与している一面と言えるのではないかと考えております。


 また、3月補正予算案に計上させていただいております事業や繰り越しして実施する事業には、地場の中小・零細企業が受注できる小規模の改修事業も多数含んでおりますので、引き続き地域経済の活性化につながっていくものと考えております。


 次に、臨時交付金とあわせた地方債の活用についてでございますが、本年度の経済危機対策に当たり、国は地方負担に対する財政措置として、充当率100%の補正予算債を活用できることとし、後年度において、その元利償還金の半分程度を地方交付税に算入することとしております。


 このことから、久留米市では、公共投資臨時交付金の対象となる国庫補助事業に臨時交付金を直接充当するかわりにこの補正予算債を充当し、浮いた臨時交付金を他の単独事業の財源に回す工夫を行いました。具体的には、6月、9月、12月の補正予算と今回の3月補正予算案で、合計の約44億6,000万円を公共投資臨時交付金の代替財源として活用し、財源効率を最大限高めるよう努めたところでございます。


 次に、地方債残高の推移についてでございますが、近年、合併特例債や地方交付税の代替措置でございます臨時財政対策債の発行が増加しているために、久留米市の一般会計の起債残高、地方債発行額、若干ではありますが増加傾向にあります。


 このために、地方債の活用に当たりましては、これまでも今回の補正予算債のように、有利なものから優先して活用するよう心がけているところでございます。今後とも、将来の公債費負担へ十分注意を払いながら、計画的かつ効率的な視点に基づきまして、節度ある地方債の活用を図ってまいる所存でございます。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 三小田会計管理者。


○会計管理者(三小田一郎君) 資金管理運用について、久留米市のペイオフ対策、公金の効率的運用、それから縁故債の利子軽減の3点について御質問がありましたので、御回答を申し上げます。


 平成17年4月のペイオフ全面解禁から、金融機関が破綻した場合には、1金融機関当たり元本1,000万円までとその利息分は保護されますが、超過した部分につきましては、清算配当に応じて支払われることとなりました。このため久留米市では、ペイオフの対象とならない決算用預金の活用、預金と借入金との相殺、3番目に、預貯金以外でより確実な国債等への分散という3点のペイオフ対策を実施し、現在、公金は全額保護されているところでございます。


 次に、地方公共団体の公金の管理につきましては、地方自治法により「最も確実かつ有利な方法により運用しなければならない」と規定されておりまして、久留米市におきましても、平成14年度に資金管理及び運用基準や債券運用指針を定めまして、その時々の資金需要を十分踏まえた上で、金融商品を活用した運用を行っているところでございます。具体的には、元本の安全性の確保を最重視し、歳計現金につきましては、決済用預金、普通預金、短期の債券で運用しておりまして、基金につきましては、償還期限10年を最長とする国債・地方債、そして大口定期預金等による効率的な運用に努めているところでございます。


 この結果、平成20年度決算におきましては、約1億円の運用実績を上げましたが、リーマン・ショック以降の金利の低下から前年度同様の運用益確保が困難となっております。


 そこで、運用利益の増加を図る対策といたしまして、一つに資金需要を高い精度で把握するための資金管理システムの構築、2つ目に、より有利な長期債券への買いかえ、3つ目に数日間でも利益の確保ができる債券の現先取引の活用、以上のようなきめ細やかな対応を行いまして、本年度は2月末までに8,827万円の運用実績を上げているところでございます。


 最後に、縁故債の利子軽減につきましてお答えいたします。


 現在、縁故債につきましては、市内に本社、支店を持つ銀行、信用金庫や農協に呼びかけまして、入札を行い、低い利率のものから採用しているところでございます。低金利時代とはいえ、借り入れ金利は高く、今後も縁故債の借り入れに際しましては入札を行い決定し、また一時的な資金不足につきましては、できるだけ既存基金の振りかえ運用を行いながら、利息の軽減に努めてまいります。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 広田上下水道部長。


○上下水道部長(広田耕一君) 8項目、上下水道について、(1)上下水道事業における水需要についてお答えいたします。


 久留米市は、現在、筑後川からの自己水利権10万3,000トンと、平成25年度より供給開始予定の大山ダム事業を前提とした配分水量4万6,000トンを含めて、14万9,000トンの水利権を確保しております。さらに、合併前の旧町では、それぞれ旧田主丸町分4,370トン、旧城島町分100トン、旧三潴町分600トンの合計5,070トンを小石原川ダムに要望されており、合併後、久留米市が引き継いでおります。


 久留米市の水需要の現状は、平成18年度、1日最大給水量が8万9,208トン、平成19年度8万8,058トン、平成20年度8万5,608トンと減少傾向にあります。こういった状況は全国的な傾向であり、節水意識の高まりや節水器具の普及、大口需要家の地下水への転換などの影響によるとみられています。


 今後の需要予測としては、田主丸地区及びうきは市の一部を新たに給水区域とする久留米市水道事業計画変更認可を国より得ておりますが、この中において、新たに給水区域となる田主丸地区や未普及地域への水道普及などによる給水人口の増加や、産業団地の工場用水の増加等を見込み、目標年度である平成29年度の計画1日最大給水量を14万5,800トンとしております。


 現在の1日最大給水量とは一定の差がありますが、下水道などの社会資本整備、水供給の優位性を生かした産業政策の進展などに加え、近年の降雨量の変動幅拡大など、異常気象による渇水懸念などの状況から、ある程度の余裕を持った水利権確保が必要と考えているところでございます。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 41番田中多門議員。


 〔41番田中多門君登壇〕


○41番(田中多門君) 2回目の質問をさせていただきます。


 楢原市長のこれからの御検討を、それにまた、私たちも応援した責任を十分に踏まえて久留米市をつくっていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。


 それぞれの答弁をいただきましたが、時間の関係もあります。一つは、県事業負担金について、もう一度質問させていただきたいと思っております。


 見直しの方針というのは、非常にありがたいと思っております。ただ、地方議会、特に市の議会に籍を置く者として、ひがんで申し上げるというんじゃないのですが、いつも県との交渉・対応というのは、一段も二段も三段も県が市を低く見て交渉しているんじゃないかという気がしてならないわけであります。


 今ありました。どうしても必要だ。しかし、必要ならば応分の負担をしてもらわなくちゃなりませんよ。そういうことが、例えば、いろんな事業の裏負担にもつながってきていると思いますし、どうしても弱い立場がどちらになるかというところがあるんじゃないかなと思っております。こういう点については、個々の事例について詳しく申し上げる時間はございませんが、やはり毅然とした態度、姿勢で対応していただきたい。


 それから、やはり市長会、全国市長会等を含めて、あるいは福岡県市長会含めて、各市長さんとの連携をとっての取り組みを県のほうにきちんとしていただきたいと思っております。やはり、これは市民に対する説明責任が、最も求められる問題ではないかなと考えているところであります。


 それから、今、広田部長から御答弁いただきました水事業に関する見込みなんでありますが、あまりに水利権と実質的な必要量・消費量、水事情の現状というのが大きく食い違ってはしないかなと思うわけであります。半分ちょっとじゃないかなと。結局、こういうのが責任水量制に転嫁されていって、結果的には久留米市の市民の負担になっていると思うわけであります。なかなか答えにくいんじゃないかと思いますが、小石原川ダムが必要かどうか、そういうところまで踏み込まなくではいけないと思うんです。誰も今まで言えなかった。数字だけが一人歩きしてきたんじゃないかなと。今考えまして、今説明を聞いて、田主丸が供用地域になったからといって1日最大給水量14万5,800トンと、誰が信じるものでありましょうか。今の約倍の消費が進まなくてはならないということであります。この点は、きちんと出していただいて、水道事業というのは、道路や河川と違いまして、原則的には受益者負担という経営方針で行わなくてはならない。したがいまして、受益者に必要のない負担を絶対にさせてはならない。それが経営であろうかと思っております。現在の水利権の、今でも57%ちょっとぐらいしかない水事業に対しまして、明確な経営方針をつくっていただきたいなと考えております。その点にありましては、もう一度お願いいたします。


 以上で、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)


                     =〔降 壇〕=


○議長(栗原伸夫君) 楢原市長、何かありますか。はい、どうぞ。


○市長(楢原利則君) 福岡県の市町村負担金の見直しに関しましてですが、県への姿勢、そして市長会を活用した中での久留米市としての動き等についてお答えをいたしますが、県に対する姿勢につきましては、対等な関係というような前提の中で、政策提言等を積極的に行っていきたいと思っておりますし、市長会の中では、久留米市は中核市になりまして、市長会の会長は江藤市長ではございませんが、市長会の中での役割というのは大変重要な責任を担っております。そういった中で、福岡県市長会の中で、市長会をリードするといったような気持ちを持って、このような国・県に対します働きかけ等については、力を尽くしてまいりたいと思っております。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 広田上下水道部長。


○上下水道部長(広田耕一君) 2回目の御質問にお答えいたします。


 小石原川ダムは、水資源開発のマスタープランであります「筑後川水系における水資源開発基本計画」、フルプランでございますが、平成5年度に位置づけられ、小石原川沿川の治水、筑後川水系の渇水、河川環境の維持用水対策とか、福岡県南地域の水道用水確保を目的として平成18年3月に事業実施計画が認可され、現在、生活再建工事が実施されております。


 昨年9月、国の政権交代に伴いまして、新たな段階の小石原川を切りかえる転流工に入らないことになっており、平成22年度にこの事業の検証が行われるとされております。


 小石原川ダムの計画では、有効貯水容量3,910万トンとなっており、その内訳は容量に対する割合で、渇水対策47.8%、不特定用水29.9%、水道用水11.8%、治水対策10.5%となっております。このうち、渇水対策用水とともに、不特定用水は、小石原川並びに筑後川の正常流量を確保し、河川環境の維持、既得用水取水の安定化を図るなど重要な役割があり、特に夏場においては、絶対的に不足している状況であります。筑後川本流の流水に依存する久留米市としても、一定量の確保は必要と考えております。


 一方、水道用水としましては、福岡県南広域水道企業団構成団体の水道普及率が低いことから、普及率向上に伴う需要増加が見込まれますが、久留米市における必要性につきましては、新たな給水区域における普及の状況などの需要の動き、さらには社会情勢の変化などを踏まえ、その動向を詳細に分析するとともに、国が行う当ダム事業の検証を注視し、適切に対応してまいりたいと、そのように考えております。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) この際、暫時休憩いたします。午後1時から再開いたします。お疲れさまです。


                     =午前11時38分  休憩=





                     =午後 1時00分  再開=


○議長(栗原伸夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。代表質問を続行いたします。


 30番坂井政樹議員。(拍手)


 〔30番坂井政樹君登壇〕


○30番(坂井政樹君) 皆さん、こんにちは。


 30番、公明党の坂井政樹です。公明党議員団を代表して、通告に従い順次質問させていただきます。


 まず冒頭に、2期6年半の間、自分の体を顧みず、ただひたすらに久留米市のために走り続けて、病に倒れられ、退任を余儀なくされました江藤守國前市長の御奮闘に対しまして、会派を代表して心より感謝と敬意を表するものであります。また、地域主権の牽引役として、前市長の後継として新しい久留米市のかじ取り役に就任された楢原利則新市長に大いに期待し、熱いエールを送るとともに、心から祝福し歓迎申し上げます。


 さて、一昨年のリーマン・ショックに始まった世界同時不況と地球温暖化などの世界的課題は、各国の政策対応もあって一応小康状態を取り戻したように見えるものの、ドバイ・ショックや各国に共通の雇用問題、さらにはヨーロッパにおけるギリシャの財政悪化など、いまだ出口の見えない状況が続いています。


 ある識者の問題提起によると、現代文明が行き着いた一つの位相、現代人がいや応なく直面せざるを得ないデクリネーション、衰勢の時運、大まかに言ってペシミズム、悲観主義、さらにはニヒリズム、虚無主義と総称される時代精神にその根源があるとして、フランスの論客、エマニュエル・トッド氏の著書、「経済幻想」の金融主導のグローバリズムに対する「社会のあらゆる足かせから、個人を開放することを望みながら、貨幣とその蓄蔵をあがめる中に、安全を求めようと怯えて震えている小人をつくるのに成功したにすぎない」を引用して、この小人の顔を表から見ればマモニズム、拝金主義、裏から見ればニヒリズムであり、金銭が全ての尺度で、それ以外の価値基準を持たない価値空位時代の産物であり、外的・物質的条件の整備はあくまでも対処療法にすぎず、人間の価値基準をどれだけ金銭や利益を手にすることができるかといった経済的能力にゆだねていく生き方、すなわち近代文明のトレンドはソ連型社会主義の興亡という壮大な試練をくぐり抜けた後も軌道修正できないとして、何のためを忘れた欲望の肥大化にブレーキをかけ、経済的能力を専ら人間の価値基準とすることは、価値観の空位・欠落であると看破する意識の転換が必要だと指摘しています。多少難しい表現ですが、これからの時代社会の趨勢を展望し、確かなる形をつくっていくためにも確認しておく必要があると思い、引用させていただきました。


 そこで、1番目の質問ですが、楢原市長の今後の市政運営の基本的な考え方については、提案理由の説明を大まかにまとめると、世界や日本国内の状況の変化に対して、国全体が戦後歩んできた枠組みからの大きな転換に立っているとの認識に立ち、特に、新政権の誕生に伴い、地域主権改革が進められることにより、基礎自治体としての自主自立の行政運営と結果責任が強く求められ、地域の力を問われることを自覚する必要があるとの基本認識に立ち、将来にわたる住民の福祉、活力の向上と発展化、輝きの喪失と暮らしにくい生活に不安を抱える停滞した都市となるのかの大きな岐路に立っていると指摘され、九州新幹線の開業効果を生かした広域的な都市求心力の強化、市民に一番近い基礎自治体として創意工夫を発揮した地方分権の確立、選択と集中、量から質への転換、行革の推進による持続可能な健全財政の確立が課題であるとの認識に立ち、人、安心、活力の3つのキーワードを基本視点として、「1.子育て支援や教育などの人づくり、人権の尊重」「2.医療・福祉など安心できる地域づくり」「3.農・商・工業の元気づくり」「4.にぎわいづくりや広域求心力づくり」「5.行財政改革による質の高い市役所づくり」を掲げておられますが、私は、楢原市長が今後の久留米市の行政運営を進めるに当たって、人、安心、活力をキーワードとするとされていることに対して、その中でも基本的な柱とするものが何であるのか、市長の市政運営に対する決意とあわせてお聞かせ願いたいと思います。


 続きまして、2番目の質問ですが、協働のあり方についてであります。この件につきましては、今までも何度となく質問させていただきました。


 久留米市は、平成22年度より、総合計画の第2次基本計画の後期5カ年を迎えます。その総合計画の基本視点の柱が市民との協働であります。今までも協働の仕組みづくりの取り組みは、健康福祉部を中心に事業化が進められてきたと思いますが、受け手の地域コミュニティや市民にとって、協働の実感やその意義に対する認識が深まっているとは言いがたいものがあります。また、職員の協働に対する認識も全庁的な高まりにはなっていないと思いますが、市長はどのように感じておられるのでしょうか。協働のあり方についての現状認識と課題についてお尋ねいたします。


 続きまして、3番目の質問ですが、これも繰り返し質問させていただいておりますが、本市の経常収支比率の問題であります。


 財政が破綻した北海道夕張市の事例を教訓にして導入された、地方財政健全化法に基づく健全化判断比率について、昨年10月に、総務省が2008年度決算を対象にまとめた結果によると、早期健全化基準以上の団体は、大阪府和泉佐野市、北海道歌志内市など22市町村であり、再生団体は夕張市だけでした。また、日本経済新聞社がNEEDS、日経の総合経済データバンクを使って分析した2008年度の全国783市、東京23区の決算によると、経常収支比率は全市平均で92.0%と5年連続で90%を超え、中でも深刻な大阪府高石市や奈良県天理市など30市が100%を超え、健全とされる水準の80%を下回ったのは22市でした。前年度に対比すると0.5%改善したことになりますが、その要因は、地方再生対策費という交付税の特別枠が創設され、交付税が前年度比4.2%増加したことと、職員の給与が全体の97%の761市で前年度を下回り、16市が2けた減となっていることや、外部への業務委託費など物件費も全市の71%、553市で減少しており、公共事業など投資的経費が57%に当たる443市で減少、中でも309市は2けた減などの行政改革が要因となっています。我が市も20年度の決算では、全国と同じように前年度比0.5%改善していますが、中核市・特例市の平均で90%から91%程度と比較すると、久留米市の財政の硬直化は著しく進んでいると言わざるを得ません。


 昨年の第4回定例会において、堀田議員の質問に対して、執行部の答弁は「平成20年度の経常収支比率が改善した主な要因は、人件費の削減と地方交付税の増加」との答弁でしたが、これは全国的な動向と同じであると言えます。また、昨年の第1回定例会での平成19年度の決算における経常収支比率が、18年度決算に比べ2.2%悪化した要因についての私の質問に対して「分母である一般財源が、地方交付税の削減などによって減少したため」との答弁でした。結論から言わせていただくと、悪化にせよ、改善にせよ、いずれも地方交付税という他律的な要素に久留米市の経常収支比率は影響されているとの認識だと言わざるを得ません。


 しかし、地方交付税の増減が経常収支比率の変動に直結するということであれば、交付税への依存度による違いはあるかもしれませんが、他の類似都市も同様の状況であると言えるのではないでしょうか。そこで、他の類似都市と比較して、経常収支比率が高いのはどこに原因があると思われるのか、今までも前市長から「身の丈に合った財政運営を目指す」との発言をお聞きしてまいりましたが、久留米市の経常収支比率の動向を見る限り、行財政運営が身の丈に合っていないのではないかと思われます。また、歳出予算の水準は、歳入一般財源の水準に見合ったものになっていると言えるのか、御見解をお伺いいたします。


 続きまして、4番目の質問ですが、これも毎回質問させていただいております事業仕分けでございます。


 昨年の政権交代により、民主党政権のもと、さまざまな仕組みの見直しがされていますが、行政刷新会議の主導で予算編成過程での目玉となった事業仕分けは、概算予算がそもそも必要なのか、最終的に税金がどのように使われているのか、予算の優先順位はどうなっているのかなどを、外部の視点を入れて公開の場で議論することにより、予算編成の透明性を高めることを目的として始められました。その評価については意見が分かれるところですが、重要な国家予算について、わずかの時間の議論で結論を出していいのかといった声や、短期的に効果の検証ができない事業はばっさり切り捨てられることの疑問や批判の声、中には古代ローマ帝国の統治手法を比喩したパンとサーカスに例える声など、各方面からさまざまなハレーションが起こりました。もとより、この事業仕分けは、前政権のもとでも進められておりましたが、公開の場で議論することや仕分け人の構成などが国民の目に見えなかったために評価されなかったと思われます。今回の事業仕分けについては、少なくとも国民の関心を、税の使われ方に向かせるだけの効果はあったと評価するところです。


 一方、久留米市でも、21年度の3年間にわたって、久留米市版事業仕分けに取り組まれましたが、その結果として6億5,000万ほどの効果があったと聞いております。その数値の評価については判断が分かれるところですが、問題はその取り組みの過程と対象にあると思います。果たして、健全財政の確立に向けて、あらゆる事業を聖域なく仕分けすることができたのか、最も根本的な視点で取り組めたのか、疑問に思わざるを得ません。地方財政はこの2年、政権はかわったものの、地方に対する交付金を増額する方向にあり、一定環境はよくなるとの認識はあるものの、依然として国の財政が逼迫していることに加え、前述したとおり、世界経済の先行き不透明なことやデフレスパイラルに歯止めがかからなければ、一層の景気経済の低迷が続き、歳入の原資である税収が大幅に減少することは必然であり、財源確保はますます困難になる反面、社会の成熟に伴う住民ニーズの高度化により財政支出の膨張は論を待ちません。しかも、久留米市では、合併支援措置として加算されています25億円に上る地方交付税の合併算定替が27年度から毎年5億円減少し始め、5年後の31年度にはゼロになることも想定した上で、財政の健全化に取り組まなければなりません。5年後、さらには10年後の一般財源収入を見据えて、その枠の中で限られた財源で何を優先するべきかしっかり議論し、財政の体質をスリム化せねばなりません。そうしなければ、久留米市の財政は早晩破綻するのではないかとの危機感を強く持っているところです。仮にそうなれば、将来の市民から、議会も執行部もその責任を問われることになると危惧しております。そこで、楢原市長は、現在の事業仕分けのあり方や成果をどのようにとらえられているのか、また、真に聖域なき事業仕分けに取り組むお考えがあるのかお尋ねいたします。


 続きまして、第5番目の質問ですが、市職員の世代交代に伴う人事配置と人事管理についてであります。


 昨年は、人材育成とマネジメント、職員のモチベーションについて質問をさせていただきました。今回は、ピークを迎えた団塊の世代の大量退職に伴う対応について、市長のお考えをお聞きしたいと思います。


 我が国における戦後の第1次ベビーブームで誕生した、いわゆる団塊の世代の大量退職に伴い、さまざまな組織において、急速に世代交代が進みつつあります。2007年問題としてクローズアップされた問題ですが、組織の新陳代謝を促進させ、活性化につながると同時に、組織が有する伝統や技術の継承が円滑になされるのか、ベテラン職員不在の中で、大きな時代の変化に対応できるのかといった問題があることが指摘されており、その対応が喫緊の課題と認識されていました。


 我が市におきましても、来年度末までには、多くの幹部職員を初めとして、大量の職員の定年退職が見込まれるとお聞きしていますが、知識や技術の継承が円滑に行われ、適切な行政運営が担保できるものか不安を禁じ得ません。また、自治体を取り巻く環境も、急激に変化するものと思われます。地方分権の流れは一段と加速し、地域主権がキーワードとなりつつあります。「ひもつき補助金から一括交付金へ」に象徴されるように、上級官庁の指示待ち行政から、自治体の職員みずからが課題を発見し、自己責任を持って課題解決に当たるという自治体組織の行動原理そのものを見直す必要が生じる時代になったと言っても過言ではないと思います。


 そのような中で求められる職員の能力も、これまでと違う能力が求められていると思います。例えば、農業行政を例に挙げてみますと、県内随一の粗生産額を誇る本市の基幹産業である農業を持続的に発展させるためには、担い手の育成や耕作放棄地対策などの基本的課題から、地産地消や農商工連携の推進まで、課題は山積しております。また、国の農業政策も、農家の戸別所得保障制度や農業基盤整備等の土地改良関連事業の大幅予算削減など、大きな転換点を迎えています。


 農業行政には、長い歴史や経過がありますが、国の政策は、猫の目行政とやゆされるぐらいの転換を繰り返しており、今後の見通しもつかないと言っても過言ではありません。そのような状況の中で、久留米市農業の実情を踏まえ、農業関係団体や商工分野とも十分に連携しながら、久留米市独自の効果的な政策を立案・実施する能力が求められており、急速に職員の世代交代が進む現状の中、農業行政を担う人材の確保は大きな課題であると思います。


 マネジメントの父と言われるピーター・ドラッガーは、「人はコストではなく資源である」と説いています。その資源である人をどう育て、どう活用するかは、今後の久留米市の行政運営を考える上では、極めて重要な問題であると考えます。


 楢原市長は、就任式の訓辞の中で、地方自治体の役割が大きく変わってくることを認識して、考える職員、行動する職員となることを職員に求めておられますが、私も、久留米市にとって、時代の変化に対応できる人材の育成や登用が重要であると思います。特に、重点的に進めるべき分野については、長期的な視野に立ち、必要な人材を配置する必要があると思います。そこで、市長に就任された今、今後世代交代が急速に進む中での人事配置や人事管理をどう進めていこうとされているのか、お考えをお聞かせください。


 続きまして、第6番目の質問ですが、国は地方分権改革推進委員会の勧告を踏まえた施策を実施するために、地方主権戦略会議を内閣府に設置しました。国と地方自治体の関係を、国が地方に対して優越する上下関係から、対等の立場で対話のできる新たなパートナーシップの関係へと根本的に転換し、地域のことは地域に住む住民が責任を持って決めることのできる、活気に満ちた地域社会をつくることを目標としています。


 具体的には、まず義務づけ、枠づけの見直しと条例制定権の拡大、国と地方の協議の場の法制化などですが、地方には、その受け皿としての地域主権の担い手としての確かな能力が求められています。


 冒頭に引用させていただきました識者の指摘のとおり、何のためという原点に返るべきだと思います。


 これまでの政策決定のプロセスは、ほとんど国が制度設計を行い、地方へ委任して業務を執行するというパターンだったために、地方は政策の当事者となり得ず、責任の取り方もあいまいになっていたのではないでしょうか。真に地域主権である、地方が主役の国づくりの中核を担うためには、地方は自前の政策を立案していくことが必要となるのではないでしょうか。


 政策は現場にあるとよく言われますが、市民と常に接する現場を抱えた市町村のほうが、国よりも生きた政策をつくることができると思うのです。地域主権の時代を勝者として生き抜くためには、市の行政が高度なスキルを身につけて、トータルにマネジメントすることが求められます。


 久留米市は、これまで事業採択判断の局面や事業進捗の進行管理において、総体的な立場での調整を図ってきたと言えるでしょうか。いわゆるビッグプロジェクトでは、事業を阻害するさまざまな要因が内在していることが通常であり、事前及び実施過程において、部局横断的な調整がうまくいかないと、事業の遅延に伴う事業費の増大を招き、財政圧迫につながります。地域主権という時代を目前にして、総合調整機能を強化すべきではないかと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。


 続きまして、第7番目の質問ですが、新産業の創出についてです。


 昨年は、リーマン・ショック以来の世界経済の危機的状況に対して、世界中の政府による低金利政策や財政出動などの政策が一斉に発動された年でしたが、国際的な経済実態はばらつき、横一線に並んだような政策の限界を露呈しています。学習院大学の佐々木教授によると、「今後は、金融危機の原因の克服や新しい成長戦略の取り組みがテーマになる。つまり、財政金融政策での危機からの出口戦略を模索するだけではなく、政治主導でそれぞれの経済構造のあり方を見直す作業が同時に始まる」としています。つまり、持続可能な安定した国づくりのためには、健全財政の構築と同時に、政治主導の成長戦略が欠かせないとの指摘であります。


 さて、久留米市の産業の動向を市内総生産の数字で見ると、1990年度を100とした指数では、2006年度が112.5と12.5%の伸びを示していますが、2000年度の116.0%をピークに低下して、マイナスないしは縮小傾向にあります。2000年以降の全国及び福岡県の経済成長率は、2001年度を除き、1%から2%程度の成長となっていることと比較すると5%から6%の格差がついたことになります。また、2006年度の国内総生産は553兆円、福岡県内総生産は約19兆2,431億円となっており、久留米市の約9,133億円と比較すると国内の0.17%、605分の1、福岡県内の4.7%、21分の1であり、人口の割合、全国の417分の1、福岡県内の17分の1から判断すると、久留米市の総生産額は全国よりかなり低い水準と言わざるを得ません。今まで久留米市は、産業団地の造成による企業誘致に力点を置き、雇用と税収の確保と同時に、経済の活性化に取り組んできました。しかし、今後を展望するときに、誘致の努力は継続していただきたいとは思うものの、久留米市のポテンシャルを生かした成長戦略が必要であると思うのです。


 その一つが緑であります。今、時代はグリーン・イノベーションが脚光を浴びています。今まで何度となく質問させていただいた地球温暖化に対する取り組みは、世界的経済危機の中で経済再生の鍵とも言われており、低炭素社会の形成は世界の共通目標となっています。しかし、二酸化炭素の吸収源として大きな効果をもたらす緑化産業は、全国でも有数の生産地でありながら、その業績は悪化しているのが現状です。そこで、全国に発信できる緑化産業として、産学官の連携によるグリーン・イノベーションの取り組みができないかお尋ねいたします。


 また、我が市は、全国でも有数の医療集積地であります。長崎県では、県のコーディネートによる、中国の新富裕層をターゲットにした観光戦略が功を奏しているとの報道がありました。佐世保市の病院で、人間ドックに入るプランを組み込んだ一人当たり30万円から50万円のパックだそうですが、非常に評判がよいとのことでした。久留米市も、他都市に負けない医療ポテンシャルを有しているわけですから、周辺自治体も巻き込んだ観光戦略が描けないのかお尋ねいたします。


 さらに、福岡県は自動車関連企業の集積基地としての戦略を進めてきており、一定その成果が上がっておりますし、企業側もまた単なる生産拠点としてだけではなく、開発拠点としての位置づけを図り始めております。それに呼応して、北九州空港の物流拠点としての整備や、近隣の港湾のスーパー港湾化を模索しているところです。また、さらには、バイオ産業にも力を入れることを表明しております。


 久留米市は、福岡県と協力して取り組んできた福岡バイオバレープロジェクトがあります。久留米大学のがんペプチドワクチンが話題になるなど、先端的な研究に取り組んでいることは承知していますが、それらの取り組みが産業として、市内の総生産を押し上げるほどの効果を生み出し、また、企業集積が進んでいるようには見えません。バイオテクノロジーというのは、再生医療やナノバイオ分野など、非常に広範囲の分野で活用でき、成長産業となる可能性は高いものがあります。ましてや、久留米市には、活用できる資源が豊富にあり、地場で活用できる技術と資源に着目して、バイオテクノロジーを活用した産業創出にどのように取り組まれるのか、お尋ねいたします。


 続きまして、8番目の質問は、教育問題についてお尋ねいたします。


 まず初めに、教育改革プランについてですが、平成18年に策定された同プランは、23年度に最終年を迎えます。昨年、中間総括が発表されておりますが、主に学習到達度と不登校児童生徒の推移、そして自分が好きと答える子供の割合の3つの観点から、成果評価が行われています。この中間総括を生かして、最終年度に向けた取り組みの課題整理と、確かなる成果を上げるための方向づけを明らかにした上で、最終的な仕上げに望むべきであると思います。


 さらに、教育改革プランに掲げられている5つの具体的な目標、人間性豊かな子供の育成や学力の保障と向上、生徒指導上の諸問題の解決や障害のある子供の学校生活の充実、信頼される教師の育成については、ハードルが高い目標であり、計画期間の5年間では達成困難な部分もあるかと思います。


 そこで、引き続き、次期改革プランを策定し、久留米市の教育改革を推進することが必要であると考えます。特に、その推進に当たっては、現プランの成果と課題を明らかにした上で、新学習指導要領などの社会情勢の変化や、現在の久留米市の子供たちの実態などを踏まえた実効性のある重点化したプランとする必要があると思います。


 そこで、次の2点についてお尋ねいたします。


 まず、第1点目は最終年度についての取り組みについてであります。昨年度の中間総括の成果と課題を受けて、5カ年間の教育改革プランの最終年度に向けて、どのような取り組みを強化していく必要があるのか、また、どのような取り組みを進めておられるのかお聞かせください。


 その上で、第2点目ですが、平成23年度以降の第2期教育改革プランの策定について、どのような考え方で臨まれるのか、また、どのような視点からその策定を考えられているのかをお聞かせください。


 続きまして、設立2年目になります教育センターの充実についてお尋ねいたします。


 今、鳩山政権では、その信憑性は別として、社会全体で子供たちを支える必要性を訴えていますが、私は、かねてより、教育は将来の社会経済の基盤を支える人材を育成する最良の手段であり、社会のための教育ではなく、教育のための社会の実現が目標とされねばならないと主張させていただきました。このことは、市長が掲げられているビジョンの人、安心、活力にも共通すると思います。


 さて、平成20年の中核市移行に伴い、久留米市は、地域を支える人材育成の大きな拠点としての教育センターを得ることができました。教育に対し、熱い情熱を持ち、高い指導力と人間力あふれる教職員の育成が進められております。また、研修につきましては、幼児期から社会人までの長期にわたる取り組みを視野に入れた展望が必要であると思いますが、久留米市独自の研修の取り組みに期待しているところです。


 しかし、期待が大きいだけに、今の教育センターにつきましては、ハードの面から納得できるものではありません。建設予定地は確保されているものの、暫定施設での運営であり、学校現場とセンターのネットワーク化や研修機能の確保、情報のデータベース化など、多くの課題を抱えているのではと危惧しているところです。本来、新久留米市の未来を決めるのは、今の子供たちを育てる教育のいかんにかかっている。教育センターの設置は、久留米を発展させる人材の育成を目指したもので、市を挙げての最優先課題であるとの思いから設立されたものであり、その充実が求められていると思います。


 そこで、教育センターが2年経過し、その成果と課題は何か、さらに今後、中核市久留米の教育の象徴としての教育センターの構築をどのように考えておられるのかお尋ねいたしまして、第1回目の質問を終わります。


                     =〔降 壇〕=


○議長(栗原伸夫君) 楢原市長。


○市長(楢原利則君) 公明党議員団を代表しての坂井政樹議員の御質問にお答えをいたします。


 1項目めの市政運営の基本的な考え方についてでございます。


 まず、基本的な姿勢でございますが、私は提案理由で説明をいたしましたとおり、今後の市政運営に当たりましては、地方自治の原点であり、自治体の使命であります住民の福祉の増進を基本的な姿勢として、市民一人一人を大切にする市政、安心・活力に満ちた久留米づくりを推進してまいりたいと考えております。


 そして、その基本的視点としまして、「人」、「安心」、「活力」の3つのキーワードを掲げさせていただきましたが、この3つのキーワードにつきましては、どれが柱ということではなくて、それぞれが関連し合うものでありますので、それぞれの視点での取り組みを進めてまいりたいと考えております。ただし、その関係性から申しますと、先ほど申しました、住民の福祉の増進からしまして、安心や活力を視点としました取り組みも、その向かう方向は住民一人一人の福祉でございますので、基本となるものは「人」という視点であると考えております。特に、長期的な将来を展望した視点では、人を中心に置いたまちづくりが最も目指すところであるというふうな考え方を持っております。市民一人一人の生活に思いを寄せながら、未来の久留米を担う人づくり、人間が人間らしく心豊かに生きられる社会づくり、市民が躍動する地域づくりなど、市民本位のまちづくりを進めたいと考えているところでございます。


 そのようなことから、施策全般におきまして、人を視点として取り組みを行ってまいるわけでございますが、直接的な重点施策としましては、1点目に掲げております子育て支援や教育などの人づくり、人権の尊重という分野におきまして、保育所の待機児童の解消や地域の子育て支援拠点の整備、学童保育所の適正規模化など、きめ細かで総合的な子育て支援、また、学力向上や不登校対策、障害児の発達支援充実など、教育委員会と連携した教育改革の推進、あらゆる差別のない社会、男女共同参画社会づくりなどに重点的に取り組んでまいりたいと考えております。


 2項目めの協働のあり方について、お答えを申し上げます。


 新総合計画におきまして、「協働」を基本視点として掲げ、行政主導から協働によるまちづくりへの転換を進めておりますとおり、より市民ニーズに合った市民満足度の高い市民主体のまちづくりを進めるためには、行政運営の可視化を進めながら、市民との協働により地域社会の多様な資源や活動を、まちづくりに取り込むことが重要であると認識をしております。


 久留米市の協働に関する取り組みは、福祉、子育て支援、環境衛生分野等におけるボランティアと連携・協力した事業の実施や、NPO団体等が指定管理者となり公共施設の管理運営を行うなど、一定拡大はしておりますものの、部局や協働手法に偏りが見受けられるなど、不十分な面も多いと感じておりまして、今後、さらに協働推進の取り組みが必要であると考えております。


 協働を推進していく上での課題としましては、市民との協働によるまちづくりの意義について、市民の皆様とのさらなる認識の共有化を図ること、そして職員の協働に関する共通理解、意識醸成を高めることが必要ではないかと思っております。私は、そのためには、職員が地方自治の本質について改めて考え、そこから出発することが肝要だと考えております。


 つきましては、今後の取り組みとしまして、まず、協働に対する基本認識や協働の進め方を改めて分かりやすく明確化し、職員間の共通理解を図るとともに、市民との協働によるまちづくりの必要性やあり方について、市民の皆様とのさらなる認識の共有化を図ってまいりたいと思っております。そして、市民の皆様や職員にとって協働が見える、実感できるような仕組み・仕掛けや、全庁的に協働を推進するための体制などを整備してまいりたいと考えております。


 3項目めの経常収支比率についてでございますが、久留米市では、歳入面では、市税収入が他の中核市に比べまして非常に低い。そして、それを交付税で補うというような現状でございまして、そのことが最大の要因で、経常収支比率が高いという状況であると、そのように認識をしております。江藤市長は、国等の交付金などを活用して、それを補って積極的な事業展開を図ってこられたわけでございます。今後も創意工夫は当然必要でございますが、歳入歳出両面にわたります見直しは極めて必要であると、そのように基本的に認識をしております。具体的な御質問の答弁につきましては、村上企画財政部長からお答えをさせていただきます。


 続きまして、4項目めの久留米版事業仕分けについてでございます。


 久留米市では、財政環境が厳しさを増す中で、身の丈に合った持続可能な財政運営を進めていきますために、標準経費を除く、政策枠配769事業、戦略・主要政策一件査定261事業のすべてについて行政内部におきまして、事業の必要性や実施主体のあり方などを洗い直し、また、一部事業につきましては、専門的な識見を有する外部アドバイザーからの意見も聴取する久留米市版事業仕分けに取り組んでまいりました。


 これまでの事業仕分けの成果につきましては、一般財源削減など、一定の効果は上がっておりますものの、行政内部による評価が中心であり、外部の意見を聞く事業が少なかったこと、市民に仕分けの経過を詳細にお知らせできなかったことなどの課題もあったものと考えております。


 そうした中で、激変する社会経済状況や久留米市の厳しい経済・雇用情勢、都市拠点機能や求心力の低下が続く現状を考えますと、久留米市におきましては、さらに厳しい行財政環境が続くものと認識をしております。


 特に、歳入におきましては、今後、合併特例債や地方交付税の合併算定替などの特例措置が終了するなど、歳入環境は一層厳しさを増します。一方、歳出におきましても、社会保障費の増加や新中間処理施設整備、学校施設の耐震化、子育て支援、新市建設計画主要事業など、取り組まなければならない課題も山積しております。これらの厳しい歳入環境や山積する行政需要を考えますと、これまでもすべての政策的事業について、事業仕分けを行ってきたわけではありますが、さらなる効果的な事業の選択と集中、量から質への転換に取り組む必要があると認識をしているところであります。


 今後の事業仕分けの取り組みにつきましては、昨年実施されました国の事業仕分けなども参考としながら、また、市議会の皆様とも御相談しながら、より外部の視点を積極的に取り入れるなど、効果的な事業仕分けに取り組んでまいりたいと考えております。


 5点目の職員の世代交代に伴う人事配置と人事管理について、お答えをいたします。


 団塊の世代の大量退職時代を迎えまして、久留米市においても、既に職員の大量退職が始まっている状況でございます。平成18年度以降、退職者は徐々に増加し、今年度末におきましても、行政職で約90名が退職予定でありまして、さらに来年度には、一つのピークを迎えます。行政職で100名を超える退職者が見込まれます。


 このような状況の中、多様化・高度化する行政需要に対応し、質の高い行政サービスの提供を継続的に行っていくためには、職員採用において優秀な人材の確保に努めるとともに、職員一人一人がレベルアップを図り、これまで職員が長年にわたって培ってきた知識や技術、ノウハウを円滑に次の世代へ継承していくことが喫緊の課題でございます。そのため、適切な人事配置や人事管理を行うことが、これまで以上に重要になるものと認識をしております。


 現在の人事配置につきましては、実績・能力記録などから個々人の能力や特性などを正しく評価するとともに、職員みずからが毎年度提出する自己申告書などを通じて、個々人の意向も踏まえ、人事配置の基本原則である適材適所の原則による配置を行っております。また、若年層の職員につきましては、ジョブ・ローテーション制度によりまして、人材育成に着目した人事配置を行っております。


 人事管理につきましても、平成11年度から、職員の能力と意欲を引き出すことを目的として、職員に合わせて目標管理・業績評価制度、目標申告制度、実績・能力記録制度などを導入し、人事評価や人材育成につなげているところでございます。


 御指摘のとおり、急速に世代交代が進みますことから、今後はより一層適切な人事配置や人事管理が不可欠であると考えているところでございます。


 今後の人事配置についてでございますが、適材適所の基本原則を踏まえながら、中長期的な視点に立って、適切な行政運営が継続されるような配置に努めますとともに、特に、重点的に推進すべき分野におきましては、時代の変化にこたえられるような能力を有する職員を、積極的に登用・配置したいと考えております。


 また、円滑な世代交代を行うためには、再任用職員等の活用も手段の一つと考えております。


 人事管理につきましては、能力や実績の評価による能力主義をより一層進め、信賞必罰により職員の意欲を喚起し、市民の期待にこたえられる人材の育成を進めてまいりたいと考えております。また、知識や技術の伝承の観点から、ゼネラリストとスペシャリストのバランスにも配慮した複線型の人事管理を進めてまいりたいと思います。


 地方自治体を取り巻く環境がこれまでになく大きく変化をしている中で、市職員にはこれまで以上に大きな役割が求められておりまして、環境の変化や市民の皆様のニーズを十分に受け止めて、考える職員、行動する職員となるような人材マネジメントに取り組んでまいる所存でございます。


 御質問の6点目の総合調整機能について、お答えをいたします。


 我が国におきます国と地方の関係は、平成12年の地方分権一括法以来進められてきた地方分権の流れがさらに加速をし、地域主権へと向かっております。このことは、これまで以上に地方自治体における自己決定・自己責任が求められていることにほかなりません。自治体の自主性が強化され、自由度が拡大する地域主権社会への転換の中では、時代と地域の実情に合った政策を自治体みずからが判断をして実行できるかが、自治体の将来を大きく左右することになります。そのようなことから、自治体においては、今後、これまで以上に総合調整機能を十分に発揮し、迅速かつ的確な意思決定をすることが求められるものと認識をしております。


 久留米市におきましては、従来から、部を単位として事業の企画、調整、管理機能を持たせる事業部制的な組織運営、そして、ライン部門・スタッフ部門の区分によります効率的な組織運営を基本とした組織運営を行う一方で、行政の総合性を確保しながら迅速で的確な意思決定を行うため、組織の細分化をできる限り抑制し、スタッフ部門や各部総務機能の強化などによりまして総合調整機能を担保してまいりました。


 さらに、行政部門間の総合調整を円滑に行うために、政策会議や調整会議などの行政会議を制度化し、運用をしておりますほか、庁内プロジェクト組織も活用し、複数の部局にまたがる課題に取り組むなど、いわゆる縦割りの弊害の排除に努め、総合調整機能を充実・強化をしてきたところでございます。


 今後、地域主権時代の行政運営を迅速かつ的確に推進するためには、総合調整機能のさらなる強化をいかに図っていくか、十分な検討を行う必要があると考えております。また、平成20年9月に市議会の行財政改革調査特別委員会からいただいた組織に関する提言におきましても、総合調整機能の強化・充実を進めるよう要請をされているところでございます。


 こうした市議会からの要請も踏まえまして、速やかに現行組織の検証を行い、地域主権時代に対応した迅速で的確な意思決定ができるよう、総合調整機能が十分発揮される組織の構築に努めてまいりたいと考えております。また、政策の総合調整や意思決定に際しましては、現場からの声を十分に聴取するなど、ボトムアップとトップダウンのバランスのとれた組織運営に努めてまいる所存でございます。


 7項目めの新産業創出について、お答えをいたします。


 久留米市の持っている資源を活用した独自性のある産業創出政策が必要ではないかということで、3つの視点で御質問いただいたわけでございますが、まず、緑化産業についてお答えを申し上げます。


 久留米市の緑化産業の現状でございます。久留米市は、植木類及び果樹・苗木などの全国有数の産地を形成しておりまして、久留米市の農業産出額326億円の約26%を占める84億円の産出額を示しておりまして、久留米市農業の主要な農産物となっております。しかし、長引く不況の影響、生活様式の変化、それから公共事業の減少によります需要の低下や価格低迷など、厳しい状況が続いております。


 現在の取り組みでございますが、一つには緑化産業振興の取り組みを行っております。植木・苗木の振興のため、生産技術向上研修会等への支援、つつじまつり等のイベント開催への支援、潅水施設の設置等について県の補助事業を活用した支援等を行なっております。また、普及宣伝活動としてツツジの展示PRや、特に、今月20日より、2010国際ツバキ会議久留米大会、第20回全国椿サミット久留米大会を開催し、久留米の緑化産業の情報発信を行っているところでございます。さらに、新たな振興策を検討するため、植木類の生産流通実態調査や生産者流通販売者団体との情報交換を行ってきたところでございます。


 そこで、産学官連携の取り組みでございますが、この取り組みとしましては、地域農業資源活用産学連携研究会を設置しております。この研究会は、久留米地域の豊富な農業資源を活用して、研究会参加の各機関が意見交換などを行うことによりまして、地域農業の新たな展開方向を目指すとともに、地域の企業との連携による産業振興を図ることを目的としております。この中で、具体的には、久留米の特産でありますツバキを活用した事業展開として久留米ツバキ研究開発プロジェクト等に取り組んでいるような状況でございます。


 次に、連携でございますが、久留米市の特色として、農林業関連の試験研究機関が集積をしておりまして、この特色を生かし、各機関が有する研究成果などを有効に活用して、久留米市の農業振興を図っていくことが重要だと考えております。


 そのために、久留米市農林業関連試験研究機関等連絡会議をことしの1月に立ち上げ、各機関との情報交換や意見交換を行う場を整備をし、連携強化を図っているところでございます。


 そして、今後の取り組みでございますが、緑化産業の厳しい状況を打開していくためには、関係団体等との情報交換を深めるとともに、新品種の開発や新たな活用策について、市内に多くの試験研究機関が集積をしております利点を生かした取り組みを進めてまいりたいと考えております。地域農業資源活用産学連携研究会や久留米市農林業関連試験研究機関等連絡会議を中心に、試験研究機関との連携をさらに強化し、緑化産業の振興を図ってまいりたいと考えております。


 2項目めの高度医療集積を生かした観光振興についてでございますが、久留米市では平成17年2月の広域合併、そして平成23年春の九州新幹線鹿児島ルートの全線開業を見据えまして、18年3月に久留米市観光・コンベンション振興基本計画を策定し、この中で「健康」をキーワードにした施策を含む7つの観光振興施策を推進をしているところでございます。


 一方、国におきましては、観光庁が医療観光に関する研究会を昨年7月に立ち上げ、今後は中国を対象とした医療観光の実証実験に取り組むこととしております。


 久留米市は、高度医療機能が集積した都市でありまして、この高度医療を受診するために全国から多くの患者が訪れております。このように、他の市と比べ多くの医療機関を有することから、医療を地域資源として全国にアピールし、新しい産業創出に取り組みますことは、久留米市の交流人口の拡大を図る上でも非常に重要だと考えております。


 現在、医療機関との情報交換を行いまして、特に、久留米大学とは、全国からがんペプチドワクチンによる治療のために訪れる患者さんたちの受け入れ支援などについて検討を始めております。


 久留米市には、久留米大学を初め、先端的ながん治療を行っている病院があります。また、平成25年の春には、新鳥栖駅前に、体への負担が少ない最先端のがん治療法として注目されている重粒子線がん治療施設、九州国際重粒子線がん治療センターが国内では4番目、九州では初めて開設する予定であります。新幹線開業に合わせ、久留米市を初め、クロスロード協議会エリアである鳥栖市を含め、がんの先端治療ができる地域として、九州だけではなく西日本地域、さらに東アジアに広くアピールできると考えております。今後、広い視野で見た中で、高度医療によるがん治療において、鳥栖市との相乗効果も期待でき、医療資源を生かした観光振興づくりについて検討を進めていきたいと思っております。


 3点目のバイオ産業の振興について、お答えを申し上げます。


 バイオテクノロジー産業はIT産業と同じように、それ自身が新市場を形成するだけではなく、他の部門の産業を支援するものとしての性格を持つため、地域企業における産業化プロセスの強化、競争力向上、新産業の創出や地域経済の活性化につなげるため、極めて重要であると考えております。


 その施策としまして、平成13年度から県と協力し、バイオテクノロジーを核とした新産業・バイオベンチャーの創出や、関連企業研究機関の一大集積拠点・バイオクラスターの形成を目指し、福岡バイオバレープロジェクトに取り組んでおります。


 現在、中核的な事業として、文部科学省の知的クラスター創成事業を活用しまして、久留米大学医学部やバイオベンチャーにより、がんペプチドワクチンの開発を進めているところでございます。まだ、自由診療ではありますが、昨年4月には、久留米大学に全国初のがんペプチド外来を開設するなど、実用化に向け着実に開発が進展をしております。


 また、久留米市リサーチ・パークに設立しました福岡バイオインキュベーションセンターや福岡バイオファクトリーを拠点に、米のDNA分析による品種判定、種のないカキや未利用カキを活用した新食品の開発、その他環境関連、創薬など、さまざまな分野におきまして、バイオテクノロジーを活用した事業展開をしております25社程度のバイオベンチャーの集積が進んでいるところであります。バイオ自身の新市場と言えるバイオベンチャーの創出ということでは、市内の生産額を押し上げるほどの事業規模にはまだ達していませんが、今後、バイオの集積を進める中で、バイオ産業と農林水産・食品・ゴムなど、久留米市が特色を有する地域産業等を結びつけ、産業融合・産業間連携を促進することで、地域産業の競争力強化につながる多くの相乗効果が期待できると考えております。


 久留米に多くの地域資源がありますし、がんペプチドワクチンにつきましても、久留米大学という素晴らしい資源があるからできるものでございます。今後とも県との協力のもと、久留米の地域資源とバイオテクノロジーを活用したベンチャーの創出に、積極的に取り組んでいきたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 堤教育長。


○教育長(堤正則君) 教育問題につきまして、初めに教育改革プランについてお答え申し上げます。


 第一期教育改革プラン最終年度に向けての取り組みについてでございますが、平成18年8月に策定をいたしました5カ年計画の久留米市教育改革プランは、平成22年度、来年度に最終年度を迎えることになります。


 これまでの取り組みに対しましては、教育改革プランの進行管理をお願いしております教育改革推進会議からも、おおむね成果を上げているとの評価をいただいておりますが、特に、最終年度に向けての取り組みを考えます上では、学校現場との協働体制をさらに強化する必要があるとの御意見等をいただいたところでございます。


 そこで、学力の保障と向上及び不登校問題の解消、小中連携教育の推進と特別支援教育の充実が、教育改革プラン最終年度に向けての喫緊の課題であるとの認識に立ちまして、学校現場との新たな協働体制づくりに着手いたしたところです。


 具体的には、小中学校の校長会や教頭会、教務主任会の代表と、市教育委員会の担当指導主事により編成しました久留米市教育改革プロジェクトチームを2月22日に新たに立ち上げて推進役とし、先生方とつなぎながら、より実効性のある取り組みとしていくことといたしております。あわせて、学校外の関係機関の持つ専門性を活用した不登校改善プログラムの実施や、スクールソーシャルワーカーの配置、小中連携教育を推進するためのコーディネーターの配置など新たな施策につきましても、本議会にお願いしているところでございます。


 同時に、教育改革プランを推進します上では、例えば、早寝・早起き・朝ごはんに代表されますような生活リズムの向上や食育など、学校における取り組みだけでは十分な効果を上げることが困難な部分もございます。そこで、市教育委員会が主体となり、教育改革推進会議や小中学校PTA連合会と共同し、市民への呼びかけを行いたいと考えております。その中には、平成14年6月に議決されました「子どもの笑顔があふれるまち宣言」にございます、私たち大人が子供たちを見守り支えるための行動を、市民への、例えば自尊感情・感謝の育成、規範意識の育成、コミュニケーションなどからなります7つの呼びかけとして具体的に提起し、市民全体で子供たちの健全育成に取り組む機運を高めてまいりたいと考えております。


 次に、第二期教育改革プランについてでございますが、まず、平成22年度には、第1期教育改革プラン最終年度としての取り組みの充実を図ることが重要と考えております。


 その中で、今回、新たに取り組みます施策を含めて、学習到達度、不登校児童生徒数、自分が好きと答える子供の割合の3つの観点から評価を行い、成果と課題を明らかにする総括を行いました上で、平成23年度からの次期教育改革プランの策定に着手したいと考えております。現段階では、学力向上と不登校問題の解消という喫緊の課題を解決しますための方策として、小中連携教育を忠実に展開する、より重点化した次期教育改革プランについて検討することとしており、そのための組織づくりや策定計画の具体化に努めてまいりたいと考えております。


 次に、市教育センターについてお答え申し上げます。


 初めに、市教育センターのこれまでの成果についてでございますが、中核市移行に伴い、平成20年度に設立しました市教育センターは、本年度2年目を経過し、教職員研修事業・教育課題研究事業・教育活動支援事業の3つの事業を柱に、教職員の指導力向上、信頼できる教員の育成に努めているところでございます。


 この2年間の成果といたしまして、これまで県教育委員会が実施しておりました研修講座のうち、約5割に当たる講座を本市独自で実施しますとともに、本年度も地元12企業の協力を得た社会体験研修を実施しますなど、地元に密着した研修の実施に努めてまいりました。その結果、9割以上の受講者から「満足した」という評価を得られております。また、小中連携教育・外国語活動・特別支援教育などの本市喫緊の主要な教育課題について調査・研究を行い、その成果を各学校へ情報として提供し、シンクタンク的な役割も果たしてきております。さらに、教員が授業実践を整理し改善を図ります教育論文の奨励に努め、本年度は合併後5年間で最高の応募数となりました。この結果、福岡県の教育論文でも、昨年、ことしと2年続けて本市の教員が優良賞を受賞するなど、県下での高い評価につながってきております。


 このように、学校から近い市内で研修を行い、本市の指導主事がその研修・研究の企画や指導に当たりますことで、受講する教員との信頼関係が築けたり、地元の人材や企業等の協力を得た研修が可能になったりと、身近な市教育センターとしてのメリットを生かした研修・研究機能が充実しつつある状況でございます。


 次に、市教育センターの課題と対応についてでございますが、市教育センターは、現在、暫定的な施設であり、研修室は一般貸し出し用の部屋を使用しておりまして、他団体も使用するために、100名を超える研修室の確保や協議を行う諸研修室の必要数の確保が難しいこと、参考図書や資料などの閲覧室や授業づくりなどを相談する部屋の確保ができていないことなど、不自由な面も生じている状況でございます。


 さらに、議員御指摘のように、本市の教員が、研修の内容や蓄積された情報をいつでも必要なだけ取り出せるためのデータベース化やネットワーク化に関しましても、現在のコンピューターサーバーの容量では、十分な情報蓄積が難しい状況にございます。あわせて、市教育センタースタッフにつきましても、研修講座が今後も大幅に増加する見通しでありますことを考えれば、各教科担当や特別支援教育担当などの専門性を有するスタッフの確保がさらに必要となると考えられます。


 このような課題に対応しまして、本来の市教育センターの機能が十分に果たせるようにしていくために、市の教育のシンボルとなり得るような市教育センターの構築につきまして、今後とも総合的に判断しながら、検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 村上企画財政部長。


○企画財政部長(村上克己君) 3点目の経常収支比率について、お答えいたします。


 まず、平成20年度経常収支比率についてでございます。昨年の市議会定例会におきまして、久留米市の平成20年度の経常収支比率につきましては、前年度95.9%から0.5ポイント改善の95.4%になったと御報告させていただいたところでございます。この理由といたしましては、人件費の減少や普通交付税の増加などの好転要因が0.5ポイントの改善につながったものでございます。


 次に、他の類似都市との経常収支比率の比較でございますが、経常収支比率は0.5ポイント改善いたしましたが、平成19年度の中核市や特例市の平均値が90%から91.1%であり、久留米市の経常収支比率は、中核市や特例市と比較いたしますと4から5ポイント高く、久留米市の財政の弾力性は他の中核市と比較して良好とは言えない状況であります。


 その原因を19年度決算の一人当たりの金額について中核市と比較し、分析してみますと、歳入総額は、久留米市34万3,300円、中核市平均34万3,100円と大差がないものの、うち市税は久留米市12万9,800円、中核市平均16万1,200円と久留米市が3万1,400円少なく、大きな開きがあります。なお、市税に地方交付税を加えましても、久留米市18万1,800円、中核市平均19万4,100円と、久留米市の金額がまだ1万2,300円少ない状況でございます。


 一方、歳出総額は、久留米市33万8,700円、中核市33万5,300円と、久留米市の金額が3,400円多いという結果が得られております。


 また、平成18年度決算をもとにいたしました経常収支比率に関する監査意見でも、「久留米市民一人当たりの歳出額は中核市平均歳出額より1,300円多く、歳入は1万1,300円少ない状況となっている」との意見をいただいております。


 以上のことから、久留米市の経常収支比率が中核市平均より高い原因は、主要な歳入一般財源であります市税と地方交付税の金額が少ないこと、一方、歳出は逆に、中核市平均より多いことにあると言えると思います。


 久留米市の経常収支比率が95%程度という状況は、経常的な行政コスト部分を賄うために、経常的な一般財源のうちの95%が必要となっているため、政策的な事業や臨時的な事業には、残りの5%程度しか活用できないことを意味いたします。この状況は、歳出の経常的経費に必要な一般財源は、経常的な一般財源収入の範囲内に収まっているものの、財政の弾力性に乏しいと言わざるを得ません。今後のさまざまな行政課題に柔軟に対応していくためには、今後とも積極的に歳入歳出両面にわたる見直しを行い、歳入に合った歳出をベースとした行財政運営を目指すことが喫緊の課題であります。


 そのための取り組みといたしまして、まず、歳出面につきましては、民間委託など、さらなるアウトソーシングの推進によるコスト見直し、事業仕分けや行財政改革などの推進による事業の優先順位や実施時期を含めた見直しに取り組むことが求められます。


 次に、歳入面におきましては、市税等の収納率向上対策、国県補助事業の活用による財源効率化など、歳入確保に積極的に取り組んでいかなくてはなりません。


 以上のように、さらなる事業の選択と集中、量から質への転換、行財政改革の推進の徹底など、自助努力で解決できることを着実に実行しながら、弾力性のある財政構造を堅持していきたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 30番坂井政樹議員。


 〔30番坂井政樹君登壇〕


○30番(坂井政樹君) 第2回目は、質問と要望とさせていただきます。


 まず、第1番目の質問、市政運営の基本的な考え方についてですが、基本となるものは人であるとの答弁でした。私は一貫して、政策の柱に教育を置くべきだと主張してまいりました。池尾和人慶応大学教授は、アメリカの過剰消費の影響で、拡張局面になった2002年から2007年を除くと、20年間日本経済は停滞していたと分析し、その原因として2つの大きな変化に対応できていないためだと結論づけています。その一つが、内的変化に対応するための社会システムに転換していなことを挙げ、日本の教育予算がOECD加盟国中、相対的に低いことがその要因の一つであると指摘しています。


 もとより、我が市は、子育て関係の取り組みにおいては、他市に比べて充実していますし、基本的には、国の抱える問題であると思いますが、将来の都市間競争に勝ち抜くためにも必要な視点であると思いますので、6月の本予算編成と中長期的なビジョンづくりの中で十分勘案していただきたいことを強く要望させていただきます。


 続きまして、協働のあり方についてですが、「市民との認識の共有化を図り、協働が見える、実感できるような仕組み・仕掛けや、全庁的に協働を推進するための体制などを整備したい」との答弁でしたが、そのためには、まず、職員が何のための協働なのかを十分理解して発信することが必要だと思います。また、今までも、繰り返し指摘されたことでもありますので、早急に具体的な取り組みをしていただくことを強く要望させていただきます。


 続きまして、経常収支比率について、「財政の硬直化との認識のもと、歳入に合った歳出をベースとした行財政運営を目指すとの課題認識に立って、事業の選択と集中、量から質への転換などで、弾力性のある財政構造を堅持していく」と答弁されましたが、27年度から毎年5億円減少し、31年度にはゼロになる合併算定替は、経常収支比率が1%6億円で換算すると、4%に当たります。つまり、社会保障費など事務的経費の伸びがゼロと仮定しても、31年度の経常収支比率は限りなく100%に達するということであります。


 また、EUのパンドラの箱と言われるギリシャは、深刻な財政危機に陥り、その国際価格が昨年の11月より下落を続け、債務不履行リスクが取りざたされました。その結果、EUの信頼を揺るがしています。


 一方、アメリカの格付け会社は、日本の長期国債の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」弱含みに引き下げましたが、日本の抱える長期債務が年々増加を続けていることが、その理由の一つになっているものと思われます。


 週刊エコノミストによると、日本の国債のCDS、クレジット・デフォルト・スワップのレートが、中国国際のレートを一時上回ったと伝えています。CDSとは、保証料と引きかえに、信用リスクを肩がわりしてもらう保険に似た金融商品のことであり、デフォルトリスクが高まるとCDSレートが上がるため、日本国債のデフォルトの可能性が中国国債よりも高くなったと市場が判断したことになります。今後の国債価格や金利の動向を注視する必要がありますが、少なくとも調達コストに悪い影響が出るのは必然です。同様に、地方債の資金調達におきましても、市場の信頼を得ることが重要です。


 地方債のデフォルトリスクは、地方財政健全化法の担保により、理論上、自治体財政の悪化が、直ちに地方債の資金調達に影響することはないと言われていますが、シティグループ証券の江夏あかねシニアクレジットアナリストによると、「地方債の投資家にアンケート調査したところ、将来負担比率を見て分析しているという回答が一番多かった」と言っているように、地方自治体が連結経営の時代に入ったことで、自治体のリスクを広くカバーする将来負担比率に注目が集まっていると同時に、比率の数値だけでなく、「将来負担を構成する中身を見ていく必要がある」との総務省財務調査課の見解のように、早期健全化基準を下回っても安心とは言い切れないようです。


 このようなことから、久留米市が健全財政を目指すには、経常収支比率を抑制するとともに、地方財政健全化法の健全化判断比率の一つとなっている将来負担比率にも注意する必要があると思いますが、見解をお聞かせください。


 続いて、事業仕分けについてであります。


 市長は、「行政内部による評価が中心であったり、外部の意見を聞く事業が少なかったこと、市民に仕分けの経過を詳細にお知らせできなかったとの課題認識に立ち、効果的な事業仕分けに取り組んでいく」との答弁でした。先に述べましたとおり、身の丈に合った財政運営のためにも、徹底して、仕分けの中で、基礎自治体として最低何をするべきかというスキームを明確にして、安定した行政運営のスタイルを構築する必要があるのではないでしょうか。再度、仕分けに取り組む市長の決意をお聞かせ願いたいと思います。


 次に、人事についてですが、「配置については、中長期的な視点に立つと同時に時代の変化にこたえられる人材の積極的な登用をしていく。また、管理については、能力主義の推進と職員の意欲喚起による人材育成を進め、環境の変化や市民ニーズを受け止めた考える職員、行動する職員を生み出すマネジメントに取り組む」との答弁でしたが、20年の第1回定例会で示させていただきました、千代田区の事務事業一覧表を活用したマネジメントサイクルを参考にしていただきたいと思うのです。日常の業務推進の過程で、常にスキルアップが図れるような取り組みが必要だと思っていますので、検討していただきたいと強く要望いたします。


 次に、総合調整機能についてでありますが、「速やかに現行組織の検証を行い、調整機能が十分発揮される組織の構築に努める」との答弁でした。迅速に対応していただきますようにお願いいたします。


 次に、新産業の創出についてでありますが、私は、3点について、久留米市の成長戦略という観点から質問させていただきました。


 1923年、関東大震災の復興計画の一環として15カ所につくられた同潤会アパートは、戦後普及した団地やマンションなど集合住宅のモデルとなりましたが、このイノベーションは国が主導したものであります。


 東京大学教授の松井彰彦氏は、「閉塞感の中の日本経済」という寄稿の中で、日本経済の成長の可能性について、「敗戦直後に高度成長期の到来を予見した下村治氏のありとあらゆる弱点を言いつのり、今にも破局が訪れるような予言をする人々を見ていると、アンデルセンの『みにくいアヒルの子』を思い出す。その人々は、日本経済をアヒルかアヒルの子と思っているのではないか。実際の日本経済は美しい白鳥となる特徴をいくつも備えているにもかかわらず」との言葉を通して、自分たちの潜在力に目を向けることの重要性を指摘しています。


 私は、この質問をするに当たって、議員として初当選をした平成11年の最初の質問を思い出しました。「新たな産業創出の基盤に、ユニバーサルデザインの概念を取り入れては」という質問でした。基本的には、発想の転換がキーワードでありまして、従来型の発想で検討すればいいというものでありません。しかも、グリーン・イノベーションは、時代の要請でもあります。民間には、例えば、溶岩パネルの開発などに見られるような、地域にある資源を活用した企業もあらわれておりますが、行政がコーディネートすることによって、新たなモデルの開発が進む可能性を秘めていると思います。久留米市が、安定的に将来も都市魅力を保つためにも、全力を挙げて取り組まれますことを要望いたします。


 最後に、教育問題ですが、次期教育改革プランの作成に当たっては、現状の徹底した分析と課題の整理をした上で、効果的なプランをつくっていただきたいと思います。また、教育センターの件ですが、本来の機能を果たすためには、スペースや人的課題など、多くの問題を抱えていると言えます。このたび、久留米市の5つの大学や短大でつくる学術組織、高等教育コンソーシアムが設立され、旧ダイエー六ツ門ビルにサテライトキャンパスが設置されますが、連携等も含めてセンターの移設を検討すべきではないかと思いますが、センターの今後の展望について、ぜひとも市長の見解をお尋ねいたします。


 以上で、私の質問を終わりますが、最後に私が主張しております「政策の柱に教育を」ということについて、いくつかの識者の言葉を借りて申し述べさせていただきたいと思います。まず、20年定例会の質問で引用させていただきました、秋田県の寺田知事は「20年後、30年後の時代を担う子供たちをはぐくむため、子育て支援と教育の充実を社会全体で支えることが秋田の発展に不可欠だ」と訴えました。御承知のとおり、秋田県は文部科学省が実施した、全国学力・学習状況調査で、ほとんどの項目で全国トップを誇っています。


 また、今回は質問いたしませんでしたが、2007年にユネスコが中心となって編集しました地球環境問題に関する提言書「地球との和解」では、世界の第一線で活躍する学者・ジャーナリストが地球環境問題への対応が手遅れになりつつあることに警鐘を鳴らしています。その論文の中で、1972年にローマ・クラブによって発表された「成長の限界」の主筆デニスメドウズによると、「30数年前までは、まだ、人類の活動がこの惑星の本質的過程を損傷するほど大きくなり得るとはほとんど誰も考えが及ばなかった」とし、「72年の段階では、人類は成長の限界内にいたが、当時36億人だった地球人口は65億人に膨れ上がり、工業生産高や金属使用量は2倍以上となってしまった。ある試算によると、72年の人類は限界の85%に位置していたが、今は125%になっており、世界中がアメリカの消費レベルに到達するには、さらに4個の地球が必要である」としています。解決に必要なのは、「我々の文明の基礎をなす価値観の変革だ」とし、松浦晃一ユネスコ事務局長は、「問題群解決の決定的な鍵となるのが教育と文化である」と結論づけています。


 以上、今後の楢原市長の市政運営に当たる際の判断基軸の一助になればと思い、付言させていただきました。御清聴ありがとうございました。(拍手)


                     =〔降 壇〕=


○議長(栗原伸夫君) 楢原市長。


○市長(楢原利則君) 2回目の御質問にお答えいたします。


 まず、4項目めの久留米市版事業仕分けについての決意でございますが、先ほども申し上げましたとおり、将来にわたりまして、久留米市が持続可能な健全財政を確立するためには、今まで以上に、より選択と集中の徹底が不可欠であると、このように認識をしておりますので、事業仕分けにつきましては、今後、外部の評価を積極的に取り入れた、より効果的な事業仕分けに取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、8項目めの教育プランと教育センターについての御質問でございますが、私は再三、未来の久留米を担う人づくりを重要な市政運営の目標であり、課題として位置づけをさせていただいております。そこで、教育問題につきましては、教育委員会と連携いたしまして、教育改革を一緒になって推進していきたいと、そのように考えているところでございます。子供たちが、充実した学校生活を過ごし、そして次の世代の久留米を担う人材を育成していきますためには、教職員の指導力の充実が重要であることは当然そのように認識しておりまして、その意味で、市教育センターの役割は大きいものと考えております。中核市移行を契機としまして、久留米市独自の教育センターを設置し、現場に身近な教育センターとして多くの教職員の方々からの期待も大きいと聞いております。これらを踏まえ、今後も教育センターの機能を高めていくことが必要だと考えておりまして、施設面につきましては、現在、暫定的な施設として地場産センターの中で運営をいたしておりまして、先ほど教育長が述べましたような課題もあると認識をしております。このようなことも踏まえまして、施設整備の点につきましては、今後とも十分精査をし、御指摘の点も踏まえまして、総合的な視点で研究・検討をしてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 村上企画財政部長。


○企画財政部長(村上克己君) 経常収支比率についての2回目の御質問にお答えいたします。


 御質問の地方債の発行環境についてでございますが、近年の地方債計画の資金区分を見てみますと、政府資金から縁故資金へとその割合が増加してきており、今後、さらに市場からの資金調達を行います縁故資金の必要性が高まっていくものと考えております。


 したがいまして、地方公共団体にとっては、財政の健全性を確保し、市場や民間投資家から信用を得ることが重要になってくるというふうに考えております。また、御指摘の将来負担比率は、一般会計の地方債現在高や特別会計、公営企業会計の地方債のうち、一般会計が負担すべき負債から基金や交付税算入額を引いた将来にわたる自主的な負担を表しております。


 久留米市の将来負担比率は、平成20年度決算で、50.7%であり、市区町村平均100.9%と比較いたしますと、健全な領域にあると考えております。今後の財政運営に当たりましては、交付税措置のある有利な地方債の活用など節度ある運用を行い、自主的な地方債残高の抑制に努め、経常収支比率の抑制とともに将来負担比率についても、現在の水準程度に維持することにより、健全財政を堅持していくことに努めてまいりたいと思っております。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) この際、暫時休憩いたします。午後2時40分から再開します。


                     =午後 2時26分  休憩=





                     =午後 2時40分  再開=


○議長(栗原伸夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。代表質問を続行いたします。


 2番江口善明議員。(拍手)


 〔2番江口善明君登壇〕


○2番(江口善明君) 皆さん、こんにちは。2番、清風会議員団の江口善明です。私で質問が5人目でございますので、大分だぶったところがありますので、極力重複は避けて質問をさせていただきたいと思います。


 楢原市長におかれましては、久留米市長就任おめでとうございます。


 1点目、楢原市長の市政運営の基本的な考え方について、お伺いをさせていただきたいと思います。


 「当面の市政運営について」という紙を読ませていただきまして、基本方針・基本的認識というところで、楢原市長が「厳しい地域環境と激変する社会状況の中で、久留米市は今後も県南の中核都市として発展をし、市民が住み続けたい都市でいられるのか大きな岐路にあるものと認識している」と書かれております。私は、市民が住み続けたい都市でいられるのかという危機感について、ぜひとも楢原市長にお伺いをしたいと思うものでございます。


 現在の人口の減少、久留米市を例にとりますと、平成22年2月1日現在で、久留米市の人口が30万3,277人でございます。1市4町の合併時の平成17年2月5日では、30万5,948人、5年間で約1,800人が減少しております。


 市川議員からも事業所税のお話がございました。課税要件が30万人ということでございますが、もし順調に人口が減りますと、10年以内に課税要件を満たさなくなるということにもなりかねません。


 私は、この場で何回も「人口というのが、都市の活力の一つの大きな指標ではないか」ということを申し上げてまいりました。その中で1点目、人口減少が進むという久留米市の現状を市長はどのようにお考えであるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。


 2点目、今でこそその人口の減少がまだまだ微減という状況であります。鳥栖、小郡という隣接した福岡都市圏に近い自治体では人口はふえておりますが、私は今、この微減の状況だからこそ、久留米として具体的なこの人口減少に歯止めをかける政策を打つべきであると思いますが、その点について、楢原市長の御見解をお伺いしたいと思います。


 2点目、政策の優先順位ができる行政組織のあり方についてです。


 昨年の9月に発足をいたしました民主党の鳩山政権では、政治主導を掲げ、大臣、副大臣、大臣政務官といったいわゆる政務三役が、各省庁の政策の順位づけを行うという政策過程のダイナミックな改革が行われております。もちろん、その成果は、功罪相半ばというところもございますが、政治が政策を決定し、行政が政策を実行するということは、政治と行政との関係では至極当然のことではないかと思います。


 私は、今、楢原市長が市長に就任されて、非常に今が久留米市政にとって重大な時であるということを何回も言われました。であるならば、市長がリーダーシップをとって、市長が政策の優先順位を積極果敢につけていただく体制づくりが極めて重要ではないかと思います。市長就任時の市政運営方針の具体的な取り組みの中でも、「縦割り行政の弊害を排し、組織横断的な行政課題や地域主権に対応できる総合調整機能を充実・強化する」と書いてございました。私は、そういった点から、ぜひともこの組織のあり方について、先ほど坂井政樹議員の質問にもございましたが、調査・研究ということでございますから、一歩踏み込んで質問させていただきたいと思います。


 1点目、今の行政の組織で、この政策の優先の順位づけができるとお考えなのかどうか、お尋ねをしたいと思います。


 2点目、市長主導の市政運営のためには、私は政策のスタッフを秘書室に配置をしていくなどの、秘書室の機能の強化が必要ではないかと思います。現在、民間企業においても、社長室と秘書室の機能強化ということが、当然のごとく行われております。今まで、各部からいろんな報告が市長になされてきたと思いますが、私はこの秘書室に政策スタッフを配置し、あらゆる、例えば新幹線の会議であれば、そこの会議にスタッフが出て、そして直接、市長に報告をするという形が必要ではないだろうか、その点についてお伺いをしたいと思います。


 次に、いわゆる人事権を握る総務部、そして総合的な政策をつかさどる企画財政部、私は一体化をすべきではないかと思います。今、総合調整機能の中で、どちらが担っていくのか、そういった形でいわゆる人事権、そしてまた総合的な政策をどう打ち出していくのか、この2つの部局を一体化し、そしてスタッフ部門の一体化が必要であると考えますがいかがでしょうか。以上2点をお伺いしたいと思います。


 3点目、財政の中長期の見通しと計画の策定について、お伺いをしたいと思います。


 御存じのとおり、私たち、今の久留米市議会、いわゆる議会の成り立ちというのは、税金の課税をする、そして使い道を決定するということにございます。いろいろ調べてまいりましたが、アメリカの独立宣言、そしてまた、アメリカの独立戦争のスローガンにも、「代表なくして課税なし」という言葉が象徴的な、この独立の中でのエピソードとされております。


 私は、この財政の問題、代表質問でも何回となく取り上げられてまいりました。日本でも、鳩山政権でも消費税の税率見直しに、菅副総理が言及をされました。消費税の税率の見直し、実質的な税率の引き上げは、現政権下では議論はするが実施はしない。財政的に見ると、まさに画竜点睛を欠くと言ってもいいのではないかと思いますが、私は、この財政の問題は、非常に私たちも選挙を受ける身として、どうしても積極財政をやれやれという形は申し上げます。しかし、景気がよくなれば、緊縮財政にという議論には必ずしもならない。そういう中で、財政が厳しい中で、どういうふうにやっていくのか、これは楢原市長にとっても頭が痛い問題であろうと思いますが、ぜひとも御所見をお伺いしたいと思いまして、質問をさせていただきたいと思います。


 久留米市でも厳しい財政状況の中、御多分に漏れず税収は減少しておりまして、生活保護などの社会保障にかかる費用は増大をしております。


 そこで、1点目、久留米市の中長期の財政の見通しというのは実際されてあるのか、お伺いしたいと思います。そして、もしされてあるというのであればここは終わるのですが、されてないとするならば、私は財政見通しはすべきじゃないだろうかと思いますが、それについてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。


 毎回、私も、行政の部局の方とお話をさせていただくと、地方交付税、そしてまた歳入、いろいろ不確定要素が多すぎて予測がつかないから見通しが立てられないというお話を聞きました。しかし、歳入はそうであるかもしれませんが、私は歳出の部分では、やはり人件費、そして扶助費、さまざまな項目がございますが、義務的経費については予測が可能である。そしてまた、私たちの議員と同じく市長の任期は4年でございますので、少なくとも4年間の中長期の財政の見通しは、今後財政の議論をしていく中で必ず重要なものであると思いますので、この質問をさせていただきました。


 2点目、江藤前市長の時代から、主要4基金の取り崩しゼロということを申されておりました。いわゆる、基金を取り崩して繰り入れるということはしないということを指標の掲げられておりましたが、私は、この指標以外にも、先ほども触れられておりましたが、将来負担比率等々のいわゆる税金で払う、一般会計で払う市債残高などの指標が、必ず市民の皆様に御提示をしていく上で必要ではないだろうか。財政は、特に、市民の皆様方に説明を懇切丁寧に仰いでいきながら、負担もお願いしていくということが必要であろうかと思います。事業所税での議論もまさにそのとおりであろうと思いますが、いわゆる負担と、そしてまたこの財政をどうしていくか。そういった意味では、市民の皆様にこうした将来負担比率等々の、いわゆる市債の残高などの指標を明らかにしていくべきであると思いますが、その点についての市長のお考えをお聞かせください。


 3点目、私は原稿の中には、「厳しい時代だからこそ、歳出削減を目指すべきだ」と書かせていただいたんですが、歳出削減だけでは確かにいけないことは事実でございます。地方自治体の財政ということを考えますと、私は、歳入ということは非常に制約を、地方自治体で頑張っていくには、制約が非常にありすぎるんじゃないだろうかと考えております。もちろん、有料広告事業、そして産業政策等々もございますが、久留米市という範囲の中で産業政策が完結できるほど経済が、久留米だけで完結できるような経済圏でもございませんので、なかなか非常に難しい。そういう中で、財政を考えていく上において、やはり歳入より歳出をどうしていくのかということが、特に地方自治体の財政、そして、まして身近な基礎自治体の財政では必要なことではないだろうかと思います。そういう中で、積極財政をした後、歳出削減をいつかしなければいけません。そういう中で、中長期的には歳出削減を目指すべきであると思います。それについての市長のお考えをお伺いしたいと思います。


 また、その歳出の削減については、先ほども坂井議員からも触れてありました久留米版の事業仕分けが必要ではないかという質問をさせていただこうと思っておりましたが、これは質問が重複をいたしますので、削除させていただきたいと思います。


 4点目、新幹線全線開業をにらんだ観光戦略について、お伺いをしたいと思います。


 来年の3月には、いよいよ九州新幹線が全線開業をいたします。インフラの整備は着実に、皆さんも御存じのとおり進んでいると思いますし、新幹線久留米駅の駅舎はもちろんのこと、新幹線の高架は既に完成をいたしております。課題は、この新幹線を利用して、久留米市がこの新幹線効果をどれくらい受け止めることができるかにかかっているんではないかと思いまして、4点目は観光振興について、そして、その次の大きな5番目については、定住促進という形でお伺いをしたいと思います。


 今、久留米市でも、私も読ませていただきました観光・コンベンション振興基本計画という形で策定をされておりまして、平成18年に、こうして冊子も皆さんもお読みになられたと思うんですが、ございます。私は、こうした振興計画を読ませていただいたのですが、どういう形で戦略を練っていくのかというところがいささか乏しいのではないか。そういったどこにターゲットを当てて、どこの人を呼んでいくのか、これは江頭幹雄議員の質問で答弁がなされましたので、もうここでは触れませんが、いわゆるどこに、そしていつ戦略を打っていくのか、そうした観光戦略ということが必要とされてきていると思いますが、そういう中で、いわゆる地元の人に知ってもらうことと、外の人に知ってもらうということを分けて議論をしていかなければいけないのではないかと思います。特に、まち旅博覧会等々、今、久留米でも実験的にされておりますが、非常に人気を博している部分もありますが、いわゆる久留米の人にとってはそんなに人気はなくても、福岡に持っていくと、非常にこれは面白いんじゃないだろうかと、私も報道関係者から何回となく言われました。しかし、なかなかそういったPR等々が福岡都市圏に行き着いていない。特に、いろんなPR等々がどうしても筑後版には載るんですが、福岡県全体の、福岡都市圏の県総合版にはほとんど載らない。そういった意味では、PR、そして広報等々戦略的に考えていただきたいと思います。


 それでは3点、1点目、観光戦略、大まかな、新幹線開業もそうですが、久留米市の観光戦略がより戦略的に必要ではないかと思います。まずは、観光戦略が必要ではないかという点を1点お伺いしたいと思います。


 そして2点目、九州新幹線の全線開業をにらんだ観光戦略、プロモーション事業という形で、今回も予算を上程されておりますので、もちろん観光戦略を考えてあると思うんですが、ぜひとも、特に福岡都市圏の方々、そして関西圏からも九州新幹線に乗って来られる方々について、どのような観光戦略を考えてあるのかお願いをしたいと思います。


 そして3点目、観光のプロモーション、いわゆるPR活動でございますが、いわゆるPR活動を、私は、新幹線の全線開業が3月であるならば、やはり半年ぐらい前からきちんとしたPRをやっていかなければ、特にわたしが危惧をしているのは、博多駅が全面改装してオープンいたします。そして、熊本も熊本城をやりかえるという形でリニューアルがだいぶされているようです。そういう中で言いますと、全線開業の中で、久留米が埋没をしてしまわないか、そういう中では、このプロモーション事業、予算化をされておりますが、非常に重要なことでありますし、まさにどこに、そして誰にこの久留米を知ってもらうか、そしていつ知ってもらうかということが非常に重要とされてきていると思いますので、この積極的な観光プロモーションが必要であると思います。どのように取り組んでいかれるか、お伺いをしたいと思います。


 5点目、人口減少に歯止めをかける具体的な政策について、お伺いをしたいと思います。


 現在、新幹線等々で、先ほどは観光振興という話をさせていただきました。もう一つは、定住の促進という形で質問をさせていただきたいと思います。


 国勢調査を例にとらせていただきますと、久留米市における通勤通学者の流出・流入の推移ということで国勢調査を見てまいりますと、久留米市から通勤とか通学で出て行く方の数が、平成7年が1万2,293人、平成12年が1万1,567人、平成17年が1万1,122人と、大体1万1,000人ぐらいでございます。だんだんとは減少しています。流入人口、久留米市に通勤・通学で来られる方の数でございますが、平成7年が2,793人、平成12年が2,931人、平成17年が3,144人、明らかに久留米市は通勤・通学という形では流出人口が多い。そして、特に、私も危惧をしていますのは、福岡都市圏で仕事をし始めると、皆さんが引っ越しをされていく。そういう中で、久留米市の人口ということが減少しないためには、何を考えていくべきなのか。これは人口が減少しないためには、まずは、子供を産んでいただく、長生きをしていただく、そしてこちらに引っ越していただく、出ていくということをやめてもらう、私はこの4つだと思うのですが、その中で、いわゆるこの人口の減少、少子化対策等々もされていると思うんですが、私は、この人口の減少に歯止めをかけていくための福岡都市圏とのかかわり方を戦略的に考える時期にきていると思いますが、それについて市長の御見解を1点目お伺いをしたいと思います。


 2点目、人口の減少に歯止めをかける具体的な政策、わたしはここでは、あえて具体的な政策をどうだということは申し上げませんが、一つ例をとるならば、新幹線が今、八代から鹿児島までが部分開業しておりますが、薩摩川内市は1年間通勤・通学定期の方々に、約1カ月で5,000円の通勤補助を出しました。私は、この新幹線に乗っていただくために、こうした通勤・通学の補助を考えてもいいんではないかと思います。また、久留米に住んで福岡で働いている方々のいろんな意見を私も聞きましたが、終電が早いと。例えば、市が補助をして、高速バスで、終電より遅いバスをつくることも含めて、議論をしていく等々の具体的な政策をそろそろ打つべき時期にきていると思いますが、楢原市長の考えをお伺いしたいと思います。


 6点目、増加をする医療費抑制のための市民の健康づくりと予防医療の推進についてです。


 ある本にこう書いてありました。亡くなる3カ月ぐらい前から、今まで働いた分をほとんど使い果たしてしまうぐらい医療費がかかっているみたいだということです。私は、増加をする医療費を抑制することは大事なことと思いますが、今回の予算の中でも、国民健康保険の特別会計、総額が347億3,000万円の中で、いわゆる久留米市の一般会計からの繰り入れが30億3,051万1,000円という形で繰り入れをされております。ことしは増額をしたということを楢原市長がおっしゃってありました。


 私は、今なるだけ、久留米の国民健康保険料が高いという議論がよくされております。市民の方々からもよく聞きます。しかし、繰り入れをやるというか、繰り入れをふやしていくという形で、保険料の値上げをしないという形も不自然な形ではないかと思います。今、雇用形態は皆さんいろいろでございます。公務員の方々は共済組合、そして社会保険、そして国民健康保険という中で、市民全体の税金を繰り入れるということを無条件に行うことはいかがなものかということを、確か江藤前市長もおっしゃってあったのではないかと思うんですが、私はそういうことであるならば、医療費を抑制するためには何が必要かということで考えますと、市民の健康づくりを増進していく、そして予防医療を推進していく以外にないと思います。そういう点から質問をさせていただきたいと思います。


 増加をする医療費抑制策のためには、私は一般会計でやっている事業と国民健康保険特別会計の健康づくりとより一体化をして連携をしてやらないと、私は一般会計でやるその健康づくりの事業と、特別会計でやる事業の連携が実際にとれているのかどうか、その点について市長の御見解をお伺いしたいと思います。


 2点目、平成21年度から導入されております、保健健康づくり事業、その中で保健師さんの地区担当制ということを導入されました。私は、医療費抑制という中では、地区担当制は必要であると思いますので、その点についてどのような状況で進んでいるのか市長から御答弁をいただきたいと思います。


 3点目、特定健診の受診率向上のために、私はポイント制が必要ではないかと思いますので、それについての御見解をお伺いしたいと思います。


 今、健康保険、特定健診については、久留米市の受診率が約30.1%と言われております。その中で、例えばよその自治体では、例えば尼崎市では、ここは40%近く特定健診の受診率があるそうですが、頑張る尼崎市に応援するサポーター制度なるものがありまして、登録の企業団体で健診結果表を見せるとお得なサービスを受けることができる。食事代を10%引き、もしくは健康レッスンを無料体験というような形で、飲食店やフィットネスクラブ、ドラッグストアなどでそういったことがなされているということです。久留米市よりも受診率は22%ということで低い北九州市や那覇市では、北九州市では、健康づくり講座やイベントの参加でポイントシールを獲得し、5ポイントたまったら景品がもらえる。温泉や動物園等の入場券だそうです。また、歩数計、マイはし、雑穀米というものありました。那覇市では、特定健診を受診した人から抽選で旅行券をプレゼントする。私は、啓発事業としてやっていくことも大事だと思うんですが、将来的には、私は国保料を増減を、受けた方にはきちんと健康にそれだけの関心を持っていただいているということなので、国民健康保険料を下げるということができないかということを聞きましたところ、これは法律上できないということでございました。しかしながら、このマイレージ制や抽選会というような形で、モチベーションを上げていくということも啓発活動のみならず必要なのではないかと思いますので、市長はこのマイレージ制やポイント制についてどのようなお考えを持っていらっしゃるか、お聞かせいただきたいと思います。


 7点目、学校給食・修学旅行費無償化について。


 12月議会で、市長が、職務代理者として御答弁をいただきました。来年度から高校授業の無償化、そして子ども手当の支給が始まります。私は、この子ども手当等々についても、今現在、非常に冷静な議論がなされ始めたのではないかと思いますが、子供にお金をかけることは大事なんですが、子供にどうやったら直接、子供たちが本当に笑って過ごせるお金の使い方がどうなのかという議論が、今、社会でなされ始めたのではないかと思います。


 私は、その中でお伺いをしたいと思いますのは、市長に就任をされました。そして、今、子ども手当の支給も、国では法案の審議等々がされております。そういう中で、いわゆる給食費の滞納についても子ども手当からの充当を考えてもいいんじゃないかという形を鳩山総理もおっしゃってあったぐらいでございます。これは、来年度以降の検討ということになりましたが、それであるならば、いわゆる学校の給食費、修学旅行費、子供たちから徴収するのではなく、いわゆる子ども手当からの充当ができるのではないか、市長として、ぜひとも市長就任をされましたので、国に要望をしていただきたいと思いますが、それについての市長の御見解をお伺いしたいと思います。


 8点目、今後の高齢社会に対応する総合的な政策についてです。


 近年、高齢社会の進展が目に見える形で表れていると思います。


 例えば、いわゆる空き家の問題でございますが、いわゆる誰も、息子さんやそして娘さんが帰ってこなくて、亡くなられて空き家になるというケースが多々地域の中では見受けられるようになりました。また、地域の足として、いわゆる車がなかなか乗れない交通弱者の方々からの声も、やはりなかなか買い物に行けない、そういうことをよく耳にするようになりました。私は、高齢社会の進展によって、さまざまな社会的なニーズが想定されると思います。今までは、もちろん長寿介護課や、そしてさまざまな部署で高齢者の皆さん方に対する施策がされておりますが、いわゆる総合的な高齢社会、そして高齢者の方々に対する総合的な取り組みを、今こそ議論して考えていく時期にきているのではないかと思いますが、その点についての御見解をお伺いしたいと思います。


 2点目、その高齢者・高齢社会に対応する総合的な政策・計画策定のために、例えば市民、これはすべて行政でやれるものではないと思います。例えば、独り暮らしのお年寄りの方を見守る、それは今、いろんな形で民生委員さん等々もされておりますが、いわゆる市民との協働でもやらねばならぬことがあると思うんですが、私は高齢者の政策を話し合う場が、例えば審議会等を設定して、政策や計画策定について考えていくべきであると思いますが、市長の見解をお伺いしたいと思います。


 9点目、東京事務所について、これは市川議員と質問が重複いたしましたので削除したいと思います。


 10点目、教育改革プランについて。


 教育改革プランがいよいよ来年までということになりました。私も、教育改革プランについては、授業の達人等について質問させていただきました。先生方の指導力を強化していただきたい、そして学力の底上げを頑張っていただきたいということを質問させていただきました。


 1点目、今期の教育改革プランについて、あと1年あるということではございますが、中間としてどのように総括をされるのかお聞かせをいただきたいと思います。


 2点目、来期の教育改革プランの策定に当たり、この目標と具体的な数値の目標の必要性が私はあると思います。これも重複いたしておりますので、簡潔で構いませんので答弁をいただきたいと思います。


 以上、第1回目の質問を終わらせていただきます。


                     =〔降 壇〕=


○議長(栗原伸夫君) 楢原市長。


○市長(楢原利則君) 清風会議員団を代表しての江口善明議員の御質問にお答えを申し上げます。


 まず、1項目めの市政運営の基本的な考え方についてでございますが、5項目めの人口減少の御質問と割と内容的には近いという理解をしたのですが、この基本的な考え方の分野では、私からは、状況認識と、仕事も生活も楽しみもこの地で得られる都市というような視点からの御質問だというふうに受け止めて、お答えをさせていただきたいと思います。


 まず、久留米市の今の状況でございますが、近年の商品販売額でありますとか、農業産出額等の停滞の傾向、そして雇用情勢の悪化、さらに一段と厳しさを増す中小企業の受注や資金繰りなど、大変厳しい状況が現在あるというふうに認識をしております。


 そして、福岡都市圏へ高次都市機能が集中をします中で、久留米市の夜間人口に対します昼間人口の割合を見てみますと、国勢調査値では、平成2年には107.5%でありましたものが、平成12年には106.2%と、10年間で1.3ポイント低下をしております。そして、市町村合併の要因ではございますが、平成17年には100.9%という水準まで低下をしておりまして、これは久留米市の広域的な求心力が低下をしているものだと、そのように感じているところでございます。


 御質問にありました、仕事も生活も楽しみもこの地で得られる都市とはということで、私は、福岡都市圏と同じような高次都市機能を備えた都市づくりを目指そうという考えではございません。人口減少社会の到来、そして少子高齢化が進む社会の中で地方都市のあり方を考えますと、これまでの自己完結型の都市づくりといった発想を転換をして、おのおのの地域が持つ個性や特性を生かし、自治体間で連携をしていくネットワーク型の地域社会を目指すべきではないかと考えております。


 このような視点から、これまでも広域の都市間連携に取り組んでまいりましたところですが、現在では近隣の4市2町によります定住自立圏構想を推進しているところでございます。広域での都市連携を進めていくために、久留米市が圏域の中核都市として、他の構成市町から真に認められる都市としての力を備える必要があると、そのように認識をしております。


 そして、そのようなことから、私は、久留米市が県南地域の中核都市として今後も持続的に発展していくために、提案理由説明でも申し上げました5つの重点施策と2つの重点課題への取り組みを推進いたしまして、中核都市としての基盤となる地域の力を高めていきたいと考えているところでございます。そして、さらに中長期的には、九州の縦軸・横軸のクロスポイントでもございますので、そのような立地上の久留米市の特性、これらも見据えた中での長期的な中での都市づくり、これを推進していく必要があると、そのように思っております。


 そして、住み続けたい都市を目指してということでございますが、この地域の力の高まりと市民の皆様が久留米に住み続けたいと思っていただけること、そして市外にお住まいの方が久留米に住んでみたいと思っていただくことが肝要だというふうに思っておりまして、そのような意味から、「人」、「安心」、「活力」という3つの基本的な視点に基づきまして、さまざまな施策を総合的に取り組むことが、久留米市に住み続けたい、住んでみたいと思っていただくことにつながるものだと考えております。その上で、大都市圏への人口流出や地方都市間での競争の中で選ばれる都市としての優位性をぜひ確保して、定住や交流人口をふやすことに力点を置いて、施策を推進したいというふうに思っております。


 そして、平成23年春に九州新幹線の全線開業を迎えますので、この機会を久留米市が飛躍する絶好の契機としてとらえ、ぜひこれをプラスに持っていきたい。久留米の魅力や良好なイメージを戦略的に発信するなど、新幹線開業効果を十分に活用できる取り組みについて、全市一丸となって重点的に進めてまいりたいと考えているところでございます。


 2項目めの、政策の優先順位ができる行政組織のあり方についてということでございますが、まず、組織の基本的な考え方を申し上げます。


 現在の地方公共団体を取り巻きます社会経済情勢は、少子高齢化や科学技術の進歩等に応じて加速度的に変化をしておりまして、市民のニーズもますます高度化し、かつ複雑多様化をしております。このようなことから、地方公共団体が対応しなければならない課題も増加をしておりまして、その対応につきましては、従来とは異なる工夫が必要な状況にございます。


 そのような中から、久留米市では、従来から部を単位として事業の企画、調整、管理機能を持たせるなど、事業部制的な組織運営でありますとか、ライン部門・スタッフ部門の区分によります効率的な組織運営、そして組織横断的な対応が求められる課題に対しましては部間調整機能の充実、あるいはプロジェクト組織の活用、そのようなことで総合調整機能を充実・強化して、組織横断的な対応を行ってきたところでございます。そして、これまでも組織については必要に応じた見直しを行ってまいりましたが、今後、組織をまたがる行政課題に的確に対処していきますためには、スタッフ部門の体制の見直しも必要だというふうに感じております。20年9月の行財政改革調査特別委員会の提言でも、「総合調整機能の充実・強化」を要請されたところでございます。そのような中で、スタッフ部門の役割分担、いわゆる企画財政部、総務部の一体化の御提案がございました。そして秘書室の機能強化、そのような御提案がございました。


 まず、総務部と企画財政部の一体化でございますが、一つには組織としてのスパンの問題があります。


 2つ目には、企画財政部と総務部のそれぞれの機能・役割分担がございます。総務部は、庁内の行政管理的な役割を主に担当する、そのような役割でございまして、企画財政部は、まさに企画調整機能、そして財政的なそれに付随する機能、そのような機能を中心とした組織でございます。さらに、秘書課にその機能を一部持ってくると。考え方としては十分理解できるわけでございますが、従前、久留米市もそのような市長室という組織等を導入して、そのような対応を行った経過がございます。現実的に、いわゆる実質的な機能を強化するという視点では、江口議員の御提言を十分受け止めさせていただいて、検討させていただきたいと思いますが、組織そのものをそのような形で大ぐくりすることにつきましては、これは慎重に研究をさせていただきたい、そのように思います。


 3点目の中長期の財政見通しと計画の策定でございます。


 先ほどから、坂井議員の御質問等にもお答えをいたしましたが、財政見通し、合併算定かえの問題、そして政権等の交代によりますさまざまな不透明な状況がございます。そのようなことで、今後厳しい財政運営が強いられる、そのようなことは今覚悟をしているわけでございますが、先が見えないから財政見通しについてなかなか策定ができない、そのような状況も現実的にはあるわけでございますが、やはり新しい政策の方針等も、一定、今の政権で打ち立てられつつあります。そのようなことも十分私どもとしては調査をしながら、そして、今から少なくとも中期的な財政見通しにつきましては、そして、さらに将来の見通しとして27年度からは、合併算定かえの地方交付税の算定も徐々にゼロになるわけでございますので、そのようなことをにらみながらの財政見通し、この策定については努力すべきだというふうに思っておりまして、現時点では、まだそこまで、私2月1日に就任してから対応できておりませんけれども、今後6月議会までの間にそのような努力をさせていただきたいと、そう思っております。そして、財政健全化のための指標であります実質公債費比率、あるいは将来負担比率、これらについての抑制の努力は当然でございますが、このような指標につきましては、市民の皆さんに説明し、公開をしていく、そのようなスタンスで臨みたいというふうに思います。


 さらに、歳出の削減でございますが、財政運営の基本は、何より、入るを量りて出を制すということでございますので、歳入に見合った水準まで歳出の抑制をしなければならないことは当然でございますので、そのような努力で、特に25億もの財源捻出、これは合併算定かえの部分だけでもございますが、そのようなことは、歳入だけでは当然無理でございまして、歳出削減なくしては実施できないと、そのように思っております。そのようなことから、さらなる効果的な事業仕分けの取り組みでありますとか、行財政改革など、さまざまな手法を駆使しまして、そして事業の優先順位、実施時期を含めた見直し、これらに取り組んでいきたいと思います。


 しかしながら、市民の皆様の今置かれているさまざまな状況等もございますので、それをいかに両立を、市民生活の維持、そして市民の皆様の安心・安全の生活をつくり上げ、どう両立をさせるか、精いっぱい今後、職員ともども頑張らせていただきたいと思っております。


 4点目の九州新幹線全線開業をにらんだ観光戦略でございます。


 まず、観光戦略の必要性でございますが、御指摘のとおり、観光振興を進めるに当たりましては、環境の変化や観光客のニーズを的確にとらえ、中長期的な展望と総合的な視点に立った戦略的な観光施策が必要であると認識をしております。このため、九州新幹線鹿児島ルートの全線開業、そして広域合併をにらんだ久留米市観光・コンベンション振興計画を策定したというお話を申し上げたところでございますが、そこで、九州新幹線全線開業をにらんだ観光戦略として、基本的な視点として持っておりますのは、開業を契機に観光客を呼び込み、交流人口を増加させることによりまして、地域経済の活性化を図ることが必要である。また、多様な地域資源を生かして市民と協働した観光のまちづくりを推進することが必要であると、そのように考えておりまして、これに基づいた観光戦略を、明確な戦略を持って、事業目的を達成することが重要であると考えております。


 その考え方でございますが、まずは、旅行や観光スタイルの変化を踏まえた体験交流型の観光の推進が一つの戦略としてあると思っております。 2点目が、九州新幹線の開業効果を生かすことができる地域について、重点的かつ効果的な観光プロモーションが必要であると考えております。 さらに、3点目には、遠方から新幹線を利用して来訪されてる旅行者は、行動範囲が広くなる傾向にありますことから、近隣の市町と連携した広域観光ルートづくりやPRが重要になってまいると考えております。


 そこで、これらの戦略のもとに、具体的な観光施策に取り組みを始めているところでございまして、18年度からは市民の皆さんとともに、豊かな自然や歴史、文化芸術、産業、食文化などの地域資源を活用した体験交流型の新しい観光商品開発を進めまして、実証実験として「久留米まち旅博覧会」を開催しているところでございます。


 また、B級グルメなどの豊かな食文化を生かした観光振興や文化・芸術、四季折々の花を生かしたテーマ性のある観光ルートづくりなどを今後充実をさせてまいりたいと考えております。そして、情報発信やPR活動につきましては、これまで新聞やテレビ、雑誌などへの情報提供が主でございました。今後は、福岡都市圏や中国・関西地区を重点地区として、各種メディアや旅行エージェント、交通事業者等と連携した積極的な観光プロモーション活動に取り組んでまいりたいと思っております。


 今後の取り組みでございますが、九州新幹線全線開業の効果を生かすためには、都市としての久留米の魅力を高め、情報発信PRを強化していくことが重要であると考えております。新幹線開業まで1年となりましたので、先ほど申し上げました戦略的な考えに基づいて、具体的な観光振興施策にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。


 5点目の人口減少に歯止めをかける具体的な政策についてでございます。


 久留米市の人口については、先ほど申し上げましたような状況でございます。そこで、今後、少子高齢化がさらに進むことが予想されまして、地域の人口水準を支えてきました自然動態の増が減へ転じることが避けられない状況の中で、江口議員御指摘の子育て支援策の充実を含みます転入者を呼び込み、転出者を減少させるような人口の社会動態の改善につながる定住促進の施策について、具体的に取り組んでいくことが重要であるというふうに考えております。


 このような認識のもとで、久留米市新総合計画・第2次基本計画におきましても、暮らしに直結した基本的なまちの魅力や機能の充実、強化を目指しまして、一つ目には、産業流通団地等の整備やバイオを初めとした新産業の創出支援など、就業の場の拡大、2つ目には、市民の健康づくりや子育て支援、教育の充実など暮らしやすいまちとしての生活環境基盤の整備、3点目には、九州新幹線の開業や九州のクロスロードとしての立地性を生かした個性と魅力ある中核都市としての都市基盤の整備など、さまざまな定住人口増に向けた施策に取り組んできたところであります。特に、定住化の促進に当たりましては、就業機会の確保や子育て支援策の充実、教育、医療や福祉など定住を考える年代層のニーズに合致した定住促進施策やサービスも必要であると考えております。


 これまで定住促進につながるさまざまな取り組みを行ってまいりましたが、現状におきまして、人口減少が生じていることにつきましては大きな課題として認識をしております。


 そこで、これまでの取り組みをさらに着実に進めますとともに、定住促進に関する他の市の取り組み等も十分研究し、都市としての求心力を強化するために、1点目には地域産業力の強化・再生、2点目には中心市街地を初めとした良好な定住環境の創造、3点目には個性と魅力に満ちた都市づくりを政策の柱として、具体的な政策展開を図っていきたいと思っております。


 特に、安心して、そして人を大切にしたまちづくりということで、さまざまな施策を申し上げました。そして久留米の医療先端都市としての優位性、そのようなことを先ほど申し上げたわけでございますが、そのような久留米の都市としての求心力を強化するための施策をこれまで以上に推進していく中で、福岡都市圏からの移住等もしていただけるような、そして、さらには福岡都市圏への通勤等も意識をした中で、あるいは通学等も意識をした中で、江口議員から御提案のありましたような、定期券等の補助の御提案もいただきましたが、そのような提案もしっかりと研究をさせていただきながら具体的な取り組みを速やかに進めたいと、そのように思っております。


 御質問の6項目めの、増加する医療費抑制のための市民の健康づくりと予防医療の推進につきましては、萩原健康福祉部長からお答えをさせていただきます。


 7点目の学校給食と修学旅行費無償化についてでございます。


 学校給食や修学旅行の教育活動におきます位置づけでございますが、まず、学校給食につきましては、教育活動の一貫として実施をしているものでございまして、生きた教材として学校教育における食育推進の中心的な役割を担っております。また、学校給食に係ります経費は、学校給食法では、学校給食の実施に必要な施設整備や調理員人件費などの給食運営に要する経費は設置者である市の負担であること、これ以外の食材費は保護者の負担であることになっております。


 一方、修学旅行につきましては、小中学校の学校行事として実施をされておりまして、小学校では「遠足・集団宿泊的行事」、中学校では「旅行・集団宿泊的行事」とし、平素と異なる集団生活の学習機会として大変意義深い教育活動であると認識しております。


 この費用につきましては、久留米市では、小学校1万6,400円、中学校4万5,000円を基準として、各学校で旅行先等を踏まえ設定をし、費用負担は保護者としております。


 なお、経済的な理由によりまして、就学に関し援助を希望される保護者に対しましては、就学援助制度により学用品費などとともに給食費につきましては実費を、修学旅行費については交通費や宿泊費、見学料などを援助しております。


 次に、学校給食費や修学旅行費の無償化についてでございますが、憲法第26条2項には、「義務教育はこれを無償にする」と規定をされております。この解釈としましては、最高裁判所の判例やその他の関係法令等を踏まえますと、無償の範囲は授業料と教科書と解するのが相当であり、補助教材や学用品費、給食費などは、直接児童生徒に還元できる性格のものでありますので、受益者負担の観点から保護者負担が原則ではないかと考えます。


 そして、子ども手当につきましては、鳩山首相が陳情等を受けまして、何か仕組みができないか考えたいと述べられておりますが、今国会提出の法案では、同手当につきましては、受給権の差し押さえを禁止していることに加え、制度を変更すれば自治体の支給事務も滞る恐れがあるため、23年度以降、財政負担など改めて制度について検討すると、このようにされております。久留米市におきましても、給食費や学用品費、修学旅行費の未納は、学校での共通課題となっておりまして、保護者への督促など学校の負担は増大をしております。子ども手当を未納の給食費や修学旅行に活用できれば、学校の負担は軽減されると思っております。


 このような中で、全国市長会におきましては、子ども手当額と保険料等を相殺できるなど、柔軟に対応できる制度を国に検討するよう緊急決議をされておりますので、久留米市としましても国の動向を見守っていきながら、全国の市町と歩調を合わせて対応していきたいと、このように考えております。


 8項目めの、今後の高齢社会に対応する総合的な政策についてでございます。


 我が国におきまして、かつてない急激な高齢化が進行しておりまして、今や、2015年には、国民の4人に1人が高齢者となることが見込まれております。久留米市におきましても、2月1日現在の高齢化率は21.56%で、超高齢社会と言われる状況に至っております。今後も国とほぼ同様の推移を示すものと予想をされているところでございます。


 このような中で、久留米市では、3年ごとにすべての高齢者を対象とした高齢者福祉計画を介護保健計画と一体的に作成をしまして、総合的な高齢者の健康福祉施策を進めているところでございます。


 この計画は、保健福祉分野だけではなくて、高齢者の安全・安心を確保するための生活環境整備や社会参加促進のための就労支援、生涯学習推進、世代間交流の場づくりなど、高齢者が住みなれた地域で生き生きとした生活を送れるよう多方面から検討を加えて策定をしているところでございまして、策定・推進に当たりましては行政内部に限らず、広く意見・助言を求めるため、医療・福祉・介護・学識経験者・各種市民団体等、各分野の委員から構成される計画推進協議会を設置し、協議を行っております。そして、行政内部の機関としましては、次長等で構成いたします推進調整会議を設置し、また、担当副市長、部長等で構成する計画推進委員会等において、先ほどの計画推進協議会からの意見・助言を参考にして案を決定し、計画に基づく施策の推進に努めているところでございます。


 このように、計画策定・推進におきましては、庁内各部局の計画と目的・内容・進捗状況を共有しながら、高齢者に関連した課題の解決に向けた取り組みを全庁的一体となって行っているところでございまして、さらなる高齢化が進行する中におきまして、さまざまな行政分野で新たな課題がそれぞれ関連し合った形で発生することが考えられますので、その対応には、これまで以上に部局横断的な連携が必要であると認識しておりまして、より効果的な、そして総合的な高齢者施策に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。


 私からは、以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 堤教育長。


○教育長(堤正則君) 教育改革プランについてお答え申し上げます。


 第一期教育改革プランの総括についてでございますが、第一期教育改革プランにつきましては、昨年度、教育改革推進会議からの意見をもとに、5カ年計画の中間総括を行っております。


 この中で、当初より具体的施策に盛り込んでおりました「授業の達人」については、国及び県におきまして、主幹教諭・指導教諭の制度化がなされましたことから、これにかえて実施をしております。平成22年度についても、県に対して主幹教諭及び指導教諭のさらなる配置を強く要望しておりまして、拡大される方向で見通しを持っているところでございます。


 また、中間総括の具体的な成果につきましては、学習到達度、不登校児童生徒数の推移、自分が好きと言える児童生徒の割合の3点により評価を行っているところでございます。


 現段階における学習到達度につきましては、平成21年度久留米市学力実態調査の結果から、小学校では7割程度が、中学校では6割程度が到達しているという結果が出ておりますが、正答率が3割に満たない児童生徒が、全国と同様1割から2割程度いまして、学習についていけていないという課題も明らかになっております。


 また、不登校児童生徒数の推移につきましては、平成19年度から平成20年度に80人ほど減少しましたが、今なお300名余りの不登校児童生徒がいることが喫緊の課題であります。なお、平成22年1月現在の不登校児童生徒は、前年度同時期と比べますと9名減少という状況でございます。


 さらに、自分が好きと言える児童生徒の割合は小学校では7割、中学校では4割程度が自分を肯定的にとらえており、学年が進むにつれてその割合が低下していることが課題として挙げられます。


 これらの課題につきましては、市独自の少人数授業によるきめ細やかな指導の充実や、授業改善のための校内研修充実等の取り組みと合わせまして、この2月から教育課題解決プロジェクトを立ち上げまして、各学校現場の実情に応じた即効性のある対応を図っているところでございます。


 第二期教育改革プランの方向性についてでございますが、平成22年度は、第一期教育改革プランの総括を行いますとともに、第二期教育改革プランの策定に着手していくことといたしております。平成23年度からの第二期教育改革プランの方向性につきましては、「次代の久留米を担う人間力の育成」を学校教育の目標に据え、学力の保障や向上、不登校への対応、特別支援教育の充実等、各教育課題解決への取り組みを重点施策とし、より実効性を備えたものにする必要があると考えております。


 また、議員御指摘のとおり、第二期教育改革プランの各目標につきましては、可能な限り数値目標などを盛り込み、できるだけ分かりやすい形で策定する必要について認識いたしております。


 しかしながら、課題の内容により、数値目標設定にそぐわないものもございますので、具体的な数値目標のあり方を含め、総合的に検討を進めていきたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 萩原健康福祉部長。


○健康福祉部長(萩原重信君) 6項目めの増加する医療費抑制のための市民の健康づくりと予防医療の推進について、お答えいたします。


 今後、高齢化が一層進展していくことが予想される中で、医療費の伸びをいかに抑制していくかということは、極めて重要な課題であると認識しております。


 この課題解決に向けた取り組みといたしましては、生活習慣病の予防に向けた運動と食生活に関する市民みずからの健康づくり支援や、昨年度から、各医療保険者に義務づけられました特定健康診査などの確実な推進が大変重要であると考えております。このような認識のもとに、久留米市では、健康くるめ21計画を基本に、運動や食生活を中心にさまざまな市民の健康づくり支援に取り組んでいるところです。


 また、健診事業の推進につきましては、特定健診や各種がん検診、あるいはおたっしゃ健診などを実施する中で、国民健康保険業務を担当する健康保険課と市民の健康づくり事業を担当する保健所の健康推進課、あるいは高齢者の介護業務を担当する長寿介護課の連携に一定努めているところでございます。


 具体的には、健診受診券の共同発行、あるいは受診率向上のための連携した広報の充実、さらに地域住民への健診普及啓発の実施など、受診しやすい環境づくりや受診率向上のための連携した取り組みを進めているところです。


 今後につきましても、議員から御指摘がありましたように、国民健康保険部門と健康づくり部門等のさらなる連携強化を行いながら、市民の健康づくり支援や予防医療・健診事業の推進に、積極的に取り組んでいきたいと考えております。


 次に、地域と連携した取り組みについてですが、市民の健康づくりを推進していくためには、校区コミュニティ組織等と連携・協働した取り組みが大変重要であり、地域保健活動の基本であると認識しております。


 こうした認識のもと、今年度から、議員からお話がありました地区担当制を導入したところでございます。この地区担当制は、第一に市民の身近なところでのライフステージに応じた健康支援、そして、第二に市民や地域と協働した保健・健康づくり活動、第三に市民が主体的に健康づくりを考え行動できるまちづくり、そういったことを目指して導入したものでございます。そして、重点モデル地区を設定したり、地区診断を実施したりしながら、さまざまな取り組みを進めているところでございます。


 今後におきましても、こうした地区担当制の充実を図るとともに、一方では、その実施結果も検証しながら、地域との信頼関係の構築と地域の健康課題の把握に努めまして、校区・地域等と連携した市民の健康づくり支援に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、特定健診受診率向上のための取り組みについてですが、まずは、生活習慣病予防の重要性と特定健診の必要性を理解していただくことや、受診しやすい環境の整備を進めていくことが重要であると認識しております。そのためには、例えば、生活習慣病予防のための特定健診の効果を適切に広報したり周知したりすること、また、医療機関やJA、商工会議所、商工会等と連携した積極的な受診勧奨を行うことなどの取り組みによりまして、受診率の向上に努めてまいりたいと考えております。


 江口議員から御提案がありましたマイレージ、あるいはポイント制などのいわゆる受診者への特典につきましては、紹介されましたように、一部の自治体で実施されていると聞いております。そこで、今後、まずは既に実施している自治体の制度や仕組み、あるいは実際の運用状況、それらを調査を行いまして、その上でその効果等について研究・検討を進めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) 2番江口善明議員。


 〔2番江口善明君登壇〕


○2番(江口善明君) 質問と要望をさせていただきたいと思います。


 1点目の市政運営の基本的な考え方ということで、私も基本方針を読ませていただいて、市民が住み続けたい都市でいられるのか大きな岐路にあるものと認識しているという、楢原市長も非常に厳しい危機感を持ってあると思いますので、ぜひとも今までの計画がどうしても県南の中核都市、私も久留米は住みやすいまちだと思うのですが、中核都市であることは事実ですが、非常に県南地域が地盤低下をしているのも事実だと思います。 そういう中で、自己完結的ではなくて、ネットワーク型の都市づくりをしていきたいとおっしゃってありますので、ぜひとも推進をしていただきたいと思うのですが、特に、クロスロード地域、例えば鳥栖・小郡とはしておりますけれども、もっと福岡都市圏と何かできるかを、北九州あたりは、福北連携という形で、福岡と北九州市の経済圏が非常に近くなっているということで、都市間で相互施設利用も含めて連携を、今、確かやっていると思います。95年からですので、もう15年近く進んでいると思うのですが、今そういった中で、ぜひともネットワークという形を、県南ももちろんでしょうけども、いわゆる福岡都市圏等々へ広げていくという中で、久留米市の位置づけが私は県南の中核都市、そしてまた通勤や通学では福岡にも近いという地の利を生かしていけるのではないかと思いますので、再度、このネットワーク化というところについて、福岡都市圏と連携していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


 3点目ですけれども、中長期の財政見通しと計画策定ということで、中期の財政の見通しについては6月までにしたいという明確な答弁をいただきました。非常に財政が厳しいという中で、見通しということが難しいとは思いますが、ぜひとも中期でも構いませんので、早急に形にしていただきたいと思います。これは、本当に期待をして6月までにということでありがとうございます。


 4点目です。九州新幹線の全線開業をにらんだ観光戦略、これは先ほども明確に地域的に、例えば福岡都市圏、中国、関西という形で、地域も明確におっしゃってありました。私もぜひとも戦略というのは、そういったどこに打っていくかということですので、積極的にやっていただきたいと思いますが、もう一つ市長の認識をお伺いしたいと思うのですが、新幹線の久留米駅周辺整備の基本計画が平成15年3月に策定をしている中で言うと、平成27年、新幹線と在来線を利用した方の数が1日1万9,000人という見通しになっています。これは、福岡県の人口が、私もこの以前に議会でもこの場で言わせていただいだのですが、平成27年まで人口がふえるという想定の中では1万9,000人となっています。現在、JR久留米駅の乗降客数が、平成18年までの資料しかありませんが、1万1,000人です。これは年々減少しておりまして、平成10年には1万2,000人だったのが、平成18年ですと1万1,000人という形で、1,000人減少しています。私は、そういう中で新幹線の開業というのは本当にチャンスであると思うのですが、よっぽど性根を据えてかからないと非常に厳しいのではないかと思いますので、見通しではどちらかというと1万9,000人というのは、私はかなり厳しい数じゃないかと思います。そういう中だからこそ、市長がおっしゃられた戦略が明確にしていく必要性があるのかなと思います。今議会でも質問がありまして、福岡に来る観光客の方が1,700万人とおっしゃってありました。その中で、1割の170万人まででも引き寄せればかなりの効果があると思いますし、ぜひとも、この1万9,000人という数は非常に厳しいと思いますが、この厳しい中で、だからこそやらなければいけないと思いますので、いま一度、市長の御見解を、この開業をにらんだ観光戦略、非常に厳しい見通しもあるかと思いますが、どう思っておられるのか、この数字を見て市長のお考えをお伺いしたいと思います。


 そして、5点目ですけども、人口減少に歯止めをかける具体的な政策という形で、いろんな形で答弁をいただきました。新幹線の通勤の補助も検討するということをおっしゃっていただきました。ぜひとも、検討していただきたいと思うのですが、私は久留米市に住んでいるということは、非常に子育て環境あたりも含めて充実していることも多いと思うのですが、いかんせんPRがなされていないような気がしてなりません。もちろん新しい具体的な政策も打っていただきたいのですが、こういうことを逆にやっていて住みやすいですよということを外部にも発信PRをしていただきたいと思いますが、その点についてお伺いをしたいと思います。


 最後に、教育改革プランについて。これはもう要望にかえさせていただきますが、教育改革プランの目標ということで、私も改革プランを読ませていただいた中で、「改革とは新しいことへの挑戦です。私たちは新しいことへの挑戦を行うことで、今の久留米の学校教育をよりよい方向に変えていきたいと考えています」ということを書いてあります。いわゆる授業力も向上もそうですけども、あえて、きちんとした形で高く掲げていただいて、もちろん数値目標、数字だけではいけない部分があろうと思いますが、ぜひともその授業力、そして教育力という形の向上に向けて、次期の策定にはぜひ数値目標をしていただきたいと思います。これは要望にかえさせていただきます。


 以上で2回目の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。(拍手)


                     =〔降 壇〕=


○議長(栗原伸夫君) 楢原市長。


○市長(楢原利則君) 江口善明議員の2回目の御質問にお答えをいたします。


 まず、1項目めの市政運営の基本的な考え方に関してでございますが、久留米市の仕事も生活も楽しみながら、そして住民の皆さんが住み続けたいと、そのように思っていただける都市であるための取り組みとして、福岡都市圏とのネットワークというようなことが必要ではないかという御質問でございました。


 当然、福岡都市圏とのネットワークというのは、やはり大きな必要な要素だというふうに思っております。現在でも、クロスロード協議会と福岡市との間で、グランドクロスということで連携等を図りながら、協議の場等も設けているわけでございますが、福岡都市圏とはさまざまな形で、例えば、大野城市との山城関係での協議でありますとか、さまざまな面での歴史的な共通的な遺跡等も含めたような連携等も深め始めているような状況にもございます。


 そのような意味で、まず、自治体間の交流、信頼関係の構築、これを今まで以上に強化した中で、久留米市に対する認識等も、福岡都市圏の住民の皆さんに理解をしていただけるようなPR、あるいは広報の御協力もお願いをしたい。それから、さらに、福岡県にもそのような意味で、久留米市のことについての広報・PR、そういったような視点での御協力もお願いをしたいというふうに思っております。そのようなやり方を含めまして、県南地域と福岡都市圏との交流に、県南の中核市としての役割も意識しながら、積極的に努めていきたいというふうに思っております。


 それから、九州新幹線全線開業をにらんだ観光戦略について、JR久留米の乗降客の数値目標についてどうかといったような御質問がございました。


 今までの流れの中では、非常に厳しい平成27年度の数値目標だというふうに思っているわけでございますが、今後の転換次第でそれが実現できる可能性は新幹線開業を契機といたしまして、大いにあるのではなかろうかというふうに思っております。特に、久大線沿線等につきましても、優れた観光資源を久留米市は有しているというふうに思いますので、そのような意味で、単に久留米駅だけではなくて、この久留米市域、あるいは久留米広域圏、そのようなエリアとしての乗降客の増加等も一つには図っていきたいというふうに思いますし、さらには、この久留米市内での積極的な観光プロモーション等を行っていきます中で観光客の増加、そして久留米に住んでいただく皆さんの増加といいますか、いわゆる定住人口の増加、これらを総合的に図っていきながら、久留米駅の利用者の増につながるような、そして、今から先の低炭素社会の実現等の久留米市の環境政策等とも相まった中で、公共交通機関利用の増加も含めて、総合的に久留米駅の乗降客の増加を図っていき、ひいてはそれが観光戦略につながるように努力をしていきたいと思います。


 御質問の人口減少に歯止めをかける具体的な政策ということで、定住促進につながる取り組みの一環としての久留米市の地域づくり、定住化促進策といいますか、これについての外部への発信PRをもっとすべきではないかということでございました。これらにつきましては、観光ともつながるようなことがあるかと思いますが、私は人を大切にするまちづくり、そして医療・福祉面も含めました安心できるまちづくり、さらには久留米市の活力を向上させると、このような施策をより充実をさせると同時に、積極的にPRをしていって、その情報の発信PRとも相まった中で、初めて久留米市の人口減少に歯止めをかける政策ができるのではなかろうかというふうにも思いますので、そのような視点も踏まえまして、今後検討をしていきたいと思います。


 以上でございます。


○議長(栗原伸夫君) お諮りいたします。


 本日は、これにて一般質問を打ち切ることにしたいと思います。これに御異議ありませんか。


 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○議長(栗原伸夫君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて一般質問を打ち切ることに決定いたしました。


 明9日午前10時から本会議を開きます。


 本日は、これにて散会いたします。お疲れさまでございました。


                     =午後4時04分  散会=