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平成18年決算特別委員会第2分科会 質疑・意見




2006.10.17 : 平成18年決算特別委員会第2分科会 質疑・意見


[質疑・意見]
 現市長が携わった2期8年間の高速鉄道事業会計における収益的収支の推移はどうなっているか。

[答弁]
 10年度は、収益は254億4,100万円余であり、費用は341億1,500万円余となっているため収支の差し引きは86億7,400万円余の赤字である。以下、年度ごとの収支の差し引きは、11年度は84億5,600万円余の赤字、12年度は80億1,300万円余の赤字、13年度は65億7,200万円余の赤字、14年度は54億6,300万円余の赤字、15年度は26億8,400万円余の黒字、16年度は29億9,400万円余の黒字、17年度は44億1,800万円余の赤字となっている。15年度と16年度については、15年度から1・2号線の初期投資に伴う支払利息や減価償却費が減少したことや、経費の節減に努めたことなどから単年度黒字となった。その後平成17年に3号線が開業し、開業当初は初期投資に伴う支払利息や減価償却費が大きいことから当分の間、単年度赤字となる状況である。



[質疑・意見]
 16年度及び17年度における路線別の収支の内訳はどうなっているか。

[答弁]
 16年度の1・2号線は19億8,100万円余の黒字、3号線は10億1,300万円余の黒字となっている。17年度の1・2号線は22億9,700万円余の黒字、3号線は67億1,600万円余の赤字となっている。



[質疑・意見]
 17年度決算が44億円の赤字となっている要因としては3号線の67億円もの赤字が大きいと言える。各駅の乗車人員の増減について、16年度と17年度を比較して路線別ではどうなっているか。

[答弁]
 17年度の駅別乗車人員を16年度と比較すると、1・2号線は姪浜駅〜西新駅間の3号線と競合する駅において、お客様が3号線へ移行したこと等の理由により合計で約3,300人減少している。そのことが1・2号線の乗車人員の減少の主な要因と考えている。3号線については16年度は2カ月間の実績であるが、開業効果があったため、17年度の実績はほとんどの駅で減少となっている。



[質疑・意見]
 交通局作成の資料によると、3号線については、1日当たりの乗車人員で最も多いのが結節点の天神南駅で1万3,481人、次に多いのが福大前駅で3,766人である。逆に、最も少ないのが梅林駅で663人、次に少ないのが桜坂駅で909人と、1,000人にも達してない。この梅林駅、桜坂駅の乗車人員が少ない要因と今後の対応策について尋ねる。

[答弁]
 3号線全体について、18年度は4月〜8月までの前年度比で平均乗車人員が9,410人増加し、伸び率は21.3%と大幅に増加している。桜坂駅については前年同期で912人が1,181人、これは3号線で一番の伸びを示しており約30%の増加となっている。梅林駅については前年同期で647人が790人、22.1%の増加となっている。今後も、「ちかパス」や「おとなりキップ」を主力商品として増客に努めていきたい。また、地下鉄全線の状況として18年度は4月〜8月までの実績で1・2号線が1日当たり29万4,765人で前年同期1万2,609人、4.5%の増加となっている。全線では1日当たり33万6,784人で前年同期2万697人、6.5%の増加となっている。



[質疑・意見]
 全体として増加傾向にあり、梅林駅、桜坂駅も18年度はふえており結構なことだと思う。平成18年8月における乗車人員については、3号線は計画の乗車人員に対して41.9%であり、1・2号線の108.9%と比較してかなり開きがある。それが地下鉄全線の乗車人員の需要予測との差であり、収支の44億円の赤字の要因となっている。3号線の需要予測は見直しが必要と考えるが、需要予測はどんな方法で行い、どこの経営コンサルタントに委託したのか。

[答弁]
 需要予測は4段階推定法という交通事業の推計に実績のある方法で行った。当初1日当たり15万人の需要予測を14年度にその時点での社会経済情勢等を踏まえ、11万人に修正した。委託したコンサルタントは国土交通省の外郭団体である(財)運輸政策研究機構である。



[質疑・意見]
 国土交通省はさまざまな交通機関の需要予測をやってきており、それなりに信頼に足ると思うが、先だって仙台市で地下鉄を建設するということで、需要予測の問題や景観上の問題で市民から反対の声も上がっていると聞いている。(財)運輸政策研究機構が出した当初1日当たり15万人の需要予測を11万人に見直しているが、減らした理由は何か。

[答弁]
 見直しを行った理由は、西南部で予定していた数々のまちづくりが社会経済情勢の変化等によりやや進捗が遅れたこと等もあり、修正を行ったものである。



[質疑・意見]
 需要予測1日当たり11万人という中で、3号線の1日当たりの乗降客数は何人か。

[答弁]
 17年度実績で1日当たり4万3,697人であり、予測に対して39.4%となっている。



[質疑・意見]
 需要予測を11万人に下方修正し、それに対して実績4万人ほどでは予測数値が非常に過大である。交通局はさまざまな努力をして1・2号線の収益を回復し、3号線も一定程度前進しつつあるが、需要予測からかなりの差がある。当初の見込みどおり11万人に引き上げるにはかなりの努力が必要となってくるのではないか。乗降客数を11万人に引き上げる要素、見通しはどう考えているのか。

[答弁]
 3号線の乗車人員については11万人の予測に対して17年度が約4万3,000人だが、「おとなりきっぷ」や「ちかパス」、小学生向け「ちかまるきっぷ」などの新たな商品を販売して、増収・増客対策に努めてきたところである。その結果として18年度4月〜8月までの実績では1万人弱、対前年比21.3%と伸びている。今後とも引き続き3号線の増収・増客対策に努めていきたい。また、地下鉄は1・2・3号線を合わせて経営を行っている。3号線の乗車人員が予測に達しなかった原因の一つとして、1・2号線から3号線への移行が当初の見込みより少なかったことが考えられるが、1・2号線では逆に計画より約2万6,000人上回っていることもあり、地下鉄全体で見ると、計画に対して約93%の達成率である。今後とも経営の健全化に努めていきたい。



[質疑・意見]
 今後努力するのは当然として、乗客数を11万人に引き上げる見通しを示していく必要がある。市民も利便性については期待し、喜んでいる面もあるが、経営収支がとれないと財政上の問題が出てくる。17年度は1・2号線で23億円の黒字を出しているにもかかわらず、3号線で67億円の赤字を出し、差し引き44億円の赤字になっている。3号線の動向次第で交通事業の経営が左右される重要な課題であることは認識していると思う。今後の見通しとして、現在の社会経済情勢の中で需要予測11万人を改めて見直し、現実的な数値を出して3号線への対応策を計画する必要があると思うが、所見を伺う。

[答弁]
 3号線の開業以来の状況は我々としても重く受け止めている。交通局として可能な限りの知恵は出しながら少しでも増客・増収に努めているところである。これまでも沿線住民に行ったアンケート調査の結果、天神南駅での乗り継ぎの問題、あるいは博多駅、福岡空港に直接行けない不便さ、そういう声が多く上がっている。また、料金の割高感といった指摘もある。こういうさまざまな意見に対して現状で打てる手は打ってきた。新しい商品の開発等により一定の効果を上げ、それが18年度の増客に結びついていると考えており、この努力を継続していきたい。将来の需要予測については、指摘されたことと同じ認識を持っている。この需要予測は、人の動きなどをベースに行う必要があるが、現在、パーソントリップ調査を都市整備局の所管で国や県と実施しており、現状では見直すことは時期的に困難である。このパーソントリップ調査の結果を踏まえて需要予測調査を改めて実施し、3号線のみならず地下鉄全体の需要予測を行っていきたい。また、経営に関しては、お客様にどれだけ乗っていただけるかが非常に大きな課題であり、需要予測が将来の経営状況を考えるための重要なポイントとなる。新しい需要予測を行った後、将来の経営見通しについてしっかりと検討していきたい。



[質疑・意見]
 天神南駅と天神駅の結節、3号線の延伸、あるいは西鉄バスとの競合問題と、3号線の乗車人員をふやす課題はさまざまあると思うが、現実的な需要予測を早急に見直し、あわせて対応策を考えていくことを強く要望しておく。



[質疑・意見]
 中洲川端駅、博多駅への延伸に関する調査の17年度決算額は幾らか。

[答弁]
 17年度については委託による調査は行っておらず、過去に蓄積しているデータを活用して検討している。



[質疑・意見]
 都市整備局でパーソントリップ調査を行っているが、都市整備局において延伸調査に係る予算は計上されているのか。

[答弁]
 3号線の残る区間の検討については都市整備局においても予算は計上されていないと聞いている。



[質疑・意見]
 パーソントリップ調査は都市整備局が所管であるが、赤字の経営状況、サービスの向上に具体的な対応をしないといつまでも乗り継ぎや延伸ができないので、重点的に取り組むよう要望しておく。



[質疑・意見]
 本日付の西日本新聞で、福岡市長選の特集記事が載っており、本市の実質公債費比率が全国ワースト4位で借金が多いと財政面の記述があり、その一つに地下鉄の借金を挙げていた。交通局の企業債の状況と本市の起債全体に占める割合を尋ねる。

[答弁]
 交通局の企業債残高の状況は、17年度末は3,612億円余、16年度末は3,679億円余であったので、16年度をピークに17年度は67億円余の減となっている。本市全体に占める割合は、17年度末の市債残高は2兆6,690億円余であるため、13%程度となっている。



[質疑・意見]
 地下鉄事業は初期投資に費用がかかるため借金が多くなり、黒字化していく努力をしていると思うが、現市長が携わった2期8年間で企業債の借り換え状況はどうか。

[答弁]
 公営企業金融公庫資金の借り換えについては、8年間の累計で214億円余を借り換えており、将来にわたる利子軽減効果は46億円余である。また、民間資金については、10年満期ごとに8年間で累計159億円余を借り換えており、将来にわたる利子軽減効果は66億円余である。合計で373億円余借り換えており、利子軽減効果は113億円余となっている。



[質疑・意見]
 高利率のものは何%台に借り換えているのか。また、6%以上の利率がどのくらい残っているか。

[答弁]
 17年度における公営企業金融公庫資金については6.8%及び6.75%を1.95%に借り換えており、民間資金については2.9%を1.6%に借り換えている。また、17年度末における資金ごとの利率の状況は、政府資金は1,344億円余のうち6%以上が541億円余残っており、公営企業金融公庫資金は1,752億円余のうち6%以上が31億円余残っている。民間資金は515億円余のうち6%以上は残っておらず1%台が中心となっている。



[質疑・意見]
 民間資金の高利率の借り換えは終わっているので、公庫資金の借り換えに早急に取り組まれたい。また、全国市長会等でも要請していると思うが、政府資金は借り換えができないため問題であり、国に対して高利率の借り換えができるよう努力されたい。



[質疑・意見]
 2号線ホームドア設置工事が完了したことで地下鉄すべての駅にホームドアが設置されたことは全国的にも先進的な取り組みであり、安全性の実績を高く評価していると意見を述べておく。



[質疑・意見]
 シンドラーエレベータ(株)製エレベーターは1・2号線にはなく3号線に設置されていると聞いていたが、現在の状況と駅名を尋ねる。

[答弁]
 シンドラーエレベータ(株)製エレベーターについては3号線の橋本駅、次郎丸駅、賀茂駅、野芥駅、梅林駅、福大前駅の6駅に13基設置している。東京での事故発生後、平成18年6月7日〜9日にかけて総点検を行い異常がないことを確認しており、それ以後大きなトラブルは起こっておらず安全に運行している。



[質疑・意見]
 マンション等に設置されているシンドラーエレベータ(株)製エレベーターについては、別のものに取りかえると聞いているが、3号線のシンドラーエレベータ(株)製エレベーターは点検で安全とのことでそのまま使用されている。市民の理解が得られているのか。

[答弁]
 東京で事故を起こしたエレベーターと3号線に設置しているエレベーターは全く別の型式のエレベーターで、ロープを巻き上げる方式が異なっている。総点検で安全を確認しており、また毎月点検を行っているので、このまま使用していくことを考えている。



[質疑・意見]
 シンドラーエレベータ(株)製エレベーターが設置されている6駅の利用客に対して安全宣言等が行き届いていない気がするので、エレベーターが安全に使用できることを周知するなど利用客に対する取り組みを要請しておく。



[質疑・意見]
 地下鉄すべての駅にホームドアが設置され安全性が非常に高まったと思うが、設置前後の安全性が比較できるものはあるか。

[答弁]
 ホームドア設置前後の転落事故件数を比較すると、1号線では設置前の5年間で40件であったのが、設置後はゼロとなっている。また、2号線でも同様である。



[質疑・意見]
 昨今、飲酒運転による事故が大きな問題となっているが、運転手に対するチェック体制はどうなっているか。

[答弁]
 乗務員に対しては、業務に先立ち対面点呼を行い、その時に酒気帯びの状態でないことの確認を行っている。また、より一層の安全を確保する観点から、平成18年4月よりアルコール測定器を導入し検査を行っている。



[質疑・意見]
 室見駅を利用しているが、9月30日で冷房運転が終了しており、10月に入ってもいまだに夏日が続いている状況だが、市民から要望などはあっていないのか。また、期間で判断するのではなく弾力的な運用はできないのか。

[答弁]
 利用客から9月30日以降も冷房運転の要望がある一方で、いつまで運転しているのかといった声もある。9月30日をもって一たん冷房運転を終了しているが、お客様の要望もあるので適宜対応していきたいと考えている。



[質疑・意見]
 議会事務局が作成している17年度決算資料において、企業債の対前年度増減額で67億円ほど減っている。これまでふえていたが、なぜ減ったのか。

[答弁]
 企業債についてはこれまでは3号線の建設事業を実施していたことで発行が償還を上回っていたが、16年度をピークに3号線建設工事が終息したことで償還が上回ったものである。そのため、今後は毎年度減っていく見込みである。



[質疑・意見]
 企業債の対前年度増減額は分科会説明資料のどこに記載されているのか。

[答弁]
 分科会説明資料には、収入と支出で企業債の発行額と償還額を記載し残額は記載していないが、発行額と償還額を差し引いたものが増減額となる。なお、17年度高速鉄道事業会計決算書には企業債残高について記載している。



[質疑・意見]
 自転車駐車場用地を土木局へ有償所管換しているが、どの駅の自転車駐車場整備となるのか。

[答弁]
 17年度においては薬院大通駅の地下駐輪場と別府駅3出入口部分の2カ所である。



[質疑・意見]
 駐輪場を整備することで地下鉄の利便性の向上につながると思うが、駐輪場と地下鉄を利用するに当たって割引制度はあるのか。

[答弁]
 自転車駐車場の定期券と地下鉄の定期券をセットにした「乗っチャリパス」を販売しており、通勤定期は1月当たり900円、通学定期は1月当たり600円の割引となっている。現在定期利用者の10%ほどが「乗っチャリパス」を利用しており、毎年増加傾向で推移している。



[質疑・意見]
 西鉄バスとの連携がなかなか進まない中で、自転車から地下鉄へ乗りかえるための環境整備を行うことは地下鉄の利用促進に有効な手段であると思う。市民から「乗っチャリパス」などの割引率の拡大を望む声もある。自転車との連携に伴う増収についてはどう考えているか。

[答弁]
 「乗っチャリパス」の割引について、割引率を拡大すると収入が減るという問題もある。今後土木局と協議していきたい。



[質疑・意見]
 自転車は環境に負荷を与えないものであり、地下鉄との連携について自転車からの乗りかえがスムーズにいくような施策の推進を要望しておく。