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福岡県 福岡市

平成18年決算特別委員会第3分科会 質疑・意見




2006.10.16 : 平成18年決算特別委員会第3分科会 質疑・意見


[質疑・意見]
 北朝鮮の船舶の国内への入港が禁止されたが、鮮魚と青果物の本市の市場への影響はどうか。

[答弁]
 鮮魚市場では、鮮魚運搬船による直接の輸入は、平成14年を最後に行っていない。平成14年の北朝鮮からの輸入量は18t、2,152万6,000円であった。これまでは北朝鮮産の赤貝、毛ガニ、アサリ等が下関港や境港港等の国内の輸入業者を通じて陸送され、平成17年10月〜平成18年9月の実績は82t、7,500万円であった。通関や検疫は、下関や境港の各港での輸入時に行われており、安全なものが入荷していた。また、北朝鮮からの輸入青果物はマツタケで、例年7〜10月に輸入され、平成18年9月までの取扱量は5,713kgで、本市青果市場の取扱総量の36.7%を占めている。今回の国における通関禁止措置により、10月11日で北朝鮮産の鮮魚、青果物の取扱いは終了し、以後入荷していない。



[質疑・意見]
 本市の市場への影響は、ほとんどないと理解してよいか。

[答弁]
 北朝鮮からの鮮魚類の輸入状況については、数量的には0.058%、金額的には0.10%で、ほとんど影響はないが、青果物のマツタケは、北朝鮮からの輸入が36.7%を占めていたことから、やや品薄感があり値上がりしている。



[質疑・意見]
 境港港からは、中古自転車等が北朝鮮に向けて輸出されているが、博多港での状況はどうか。

[答弁]
 博多漁港における農林水産局関係の北朝鮮への輸出はない。



[質疑・意見]
 市単独農業用施設整備事業や防災・浸水対策事業において、ため池の整備が行われているが、市内のため池の数は幾らか。

[答弁]
 農林水産局が管理しているため池は、317カ所である。



[質疑・意見]
 西区の元岡地区は、瑞梅寺川の末端でため池に頼っている。ため池には構造上の問題があり、平野部のため池は、中心部が深く、バーチカルポンプ(吸い上げポンプ)でのくみ上げも大変なため、構造上の対策を要望しておく。また、干ばつ時には河川の底にバーチカルポンプを入れて水をくみ上げる実態があり、機器の設置や引き上げ作業も大変であるため、施設として電動ポンプを各井堰に設置できないか。

[答弁]
 瑞梅寺川下流の元岡地区では、堰からの用水と渇水期に設置したポンプで地下水をくみ上げて利用している。河川にポンプを設置し、用水路に流し込む方法については、現在の予算では厳しい状況であるが、今後、地元と協議を行っていきたい。



[質疑・意見]
 電動ポンプの設置ができないのであれば、緊急時にバーチカルポンプをウインチで引き上げる施設をつくるなど、対策を要望しておく。



[質疑・意見]
 北崎地区農道用地整備事業について、以前から、早期に登記を終了させてほしい旨の要望があっていたが、現状はどうか。

[答弁]
 17年度末までに寄附等を受けた1,009筆と18年度に寄附を受けた3筆について、登記が完了しており、今後、20年度までに26筆を処理する予定である。当初、北崎村で整備され、登記されていない土地が1,128筆あったが、現地を調査したところ、耕作放棄地となっている土地もあるため、処理すべき土地としては、26筆が残っている。



[質疑・意見]
 20年度までには処理が終わるのか。

[答弁]
 20年度までには完了させる予定である。



[質疑・意見]
 農家戸数が減少する中で、残った農家が水路のしゅんせつや河川の維持管理の負担のしわ寄せを受けており、ため池、井堰に関しては、要望が多い。行政として維持管理費の予算を確保し、取り組むよう要望しておく。

[答弁]
 これまでも指摘を受け、留意しながら取り組んでおり、予算確保にも努めている。建設や大規模改修は公共事業で行い、維持管理は地元で行うというルールで進めてきたが、今後は見直す必要があると考えている。現体制では、維持管理予算を確保し、公共事業として行う部分をふやすことを考えていきたい。また、農家の負担軽減については、農地活用の観点からも集落営農など集落ぐるみの取り組み等で対応する方向で考える必要があり、農業用施設の維持管理についても、その中で検討したい。また、外部や市民と交流する中での応援体制についても検討し、努力していきたい。



[質疑・意見]
 17年度の新規就農者数は幾らか。

[答弁]
 17年度は7人が新たに就農しており、内訳は野菜の経営が5人、花卉経営が1人、果樹経営が1人である。



[質疑・意見]
 本市では、都市型農業の継続のため、アグリサポーターなど様々な施策を行っているが、17年度の施策の結果として、新規就農者7人という数字をどう考えているか。

[答弁]
 具体的な数値目標は掲げていないが、平成13年に3人だった新規就農者が、平成14年以降は10人程度となり、以前に比べて若者の就農がふえており、喜ばしい状況と考えている。



[質疑・意見]
 農業者の子弟が就農するだけでなく、若者やこれまで農業に携わっていない人が農業に魅力を感じて新規参入できるように、周辺都市においても積極的な取り組みが見られる。本市において、収入面で農業で生活が成り立つことが重要であるが、農家の収入状況はどうか。

[答弁]
 農家1戸当たりの平均収入は把握していないが、全国的な傾向として、専業農家や自給的農家の収入は増加し、兼業農家は減少している。



[質疑・意見]
 東京都では、ビルの地下での稲作が話題になっている。本市の農業においても、全市的に耕作地が少ない中で自給率を上げることは厳しく、10年後の姿が心配されるが、農業は本市の財産として継続すべきである。東京都では、農業試験場だけでなく科学技術者や企業からの参入があると聞く。様々な企業体を含め、効率化等についてアドバイスを行い、公的な特定事業として施設整備を行うなど実験的事業を行い、農業従事者が希望と目標を持つことのできる施策を要望しておく。



[質疑・意見]
 漁業の新規就業者数はどうか。

[答弁]
 本市の沿岸漁業の新規就業者数は、平成13年が8人、平成14年が13人、平成15年が10人、平成16年が12人、平成17年が8人で、毎年10人程度で推移しており、17年度は20歳未満が5人、その他も20歳代である。漁家所得は400〜500万円で、漁業所得は200万円台である。新規就業者は、博多湾内は少なく、湾口湾外が多い。



[質疑・意見]
 全国的な傾向として、漁業は高齢化による廃業が進んでいるのではないかと危惧し、宍道湖のシジミの漁業組合へ、行政としての対策を調査に行ったが、行政のサポートなしで、専業で生産が成り立っていた。若手も参入し、種苗育成や漁獲量の取り決めなど、資源が枯渇しないように数値をはかりながら事業が行われていた。博多港も閉鎖水域であり、資源を育成し管理する必要があると思う。博多湾において、タコやイワシの生産量がふえているが、要因は何か。

[答弁]
 タコの漁獲高は17年度に急激に増加しており、要因について海洋技術センターに確認したが、梅雨時期の少雨の影響かもしれないが、明確な要因は特定できていない。イワシの漁場は玄界島周辺であり、漁獲高は例年並みと考えている。



[質疑・意見]
 以前に、種苗放流の投資効果は、回遊性があるため明確にはわからないとの回答を受けたが、海底耕うんや種苗放流、魚礁等によって、長期的に改善できればよいと思う。全国的に新鮮でおいしいと評判の博多湾の魚介類が減ることのないよう、漁獲高の増減の要因も踏まえ、魚種ごとに追跡研究してほしい。貝類については種苗放流の効果はどうか。

[答弁]
 栽培漁業推進事業において、17年度はアサリ、アワビ、アカウニ、カサゴ、マコガレイ、クルマエビ、ヨシエビの放流を行った。放流の効果はわかりにくいが、県の海洋技術センターの調査結果では、全体的には事業費の3,300万円に対し、種苗放流で5,300万円の漁獲高があり、一定の効果が出ている。アワビは、稚貝を放流し、ある程度の漁獲が把握できるが、クルマエビについては、17年度に放流した450万尾による漁獲の正確な把握はできない。



[質疑・意見]
 貝類は具体的に効果がわかるので、今後、データを示してほしい。他の大都市でも、都市型農業、都市型漁業には苦慮している。本市が成功事例となるよう、行政と生産者が共働し、様々な企業や媒体の協力を得て、農業、漁業を振興する施策を要望しておく。



[質疑・意見]
 種苗放流の種類と放流量はどうか。

[答弁]
 17年度実績で、アサリ19.2t、アワビ8万3,000個、アカウニ4万個、カサゴ1万5,000尾、マコガレイ5,000尾、クルマエビ450万尾、ヨシエビ400万尾である。



[質疑・意見]
 エビ類やカサゴ等について、放流したうち成育して成魚になるのはどのくらいか。

[答弁]
 海洋技術センターの報告書によると、クルマエビは、450万尾の放流で、中間育成して歩どまりは73%になり、生産量が3,750kg、1kg当たりの平均単価が2,628円で生産金額は980万円余となる。アワビは、8万3,000個放流して、生産量が4,343kg、平均単価5,923円で生産額は2,572万円余となる。



[質疑・意見]
 個体数では、何%が成育するのか。

[答弁]
 クルマエビは3%、アワビが24.8%である。



[質疑・意見]
 自然の中での生態系があり、育つ量は少ない。漁業者から水産業振興審議会に対して、放流数をふやしてほしい旨の要求があるが、放流数量をふやす考えはないか。

[答弁]
 栽培漁業推進事業の中で検討することになるが、種苗放流については、再捕率が明確に把握できるものがよいという議論はある。博多湾内においては、クルマエビがエビ漕ぎ網漁業での重要な種目であり、希望が高く、全体として放流量をふやしたいと考えているが、今後、漁業者と協議していきたい。



[質疑・意見]
 予算をふやして、放流数をふやしてほしい。新規魚種についての検討はどうか。

[答弁]
 17年度はカサゴとマコガレイが新規魚種であり、18年度はカサゴを4,000尾放流する予定である。貝類と違って回遊するため、漁獲時に明確に再捕できない問題があり、漁業者と協議しながら決めていきたい。



[質疑・意見]
 栽培漁業は、今後、力を入れていかなければならない分野であり、新規魚種についても検討するよう要望しておく。



[質疑・意見]
 青果部市場再編・再整備事業の17年度決算額は、5,000万円余であるが、現在の進捗状況と今後のスケジュールはどうか。

[答弁]
 16年度末に青果市場と東部市場の2つの市場を統合し、現在の青果市場用地で再整備することで、国の事業採択を受けていたが、市場業界から、青果市場用地での再整備とあわせて移転新築の可能性についても検討してほしいとの要望があり、市場開設運営協議会の審議を経て、現在、現地改築と移転新築の両論について、市場業界で検討が行われている。また、スケジュールについては、再整備場所について市場業界の意見がまとまれば、市場開設運営協議会で検討することになるが、18年度末までに現地改築か移転新築かが決定すれば、19年度に施設の詳細及び管理運営方法について検討し、20年度以降にPFIの導入可能性調査、PFIの実施準備等について検討することになる。



[質疑・意見]
 これまで、基本構想や基本計画の策定等にかけた費用は幾らか。

[答弁]
 16年度が約7,200万円、17年度が約5,000万円、18年度が約3,000万円である。



[質疑・意見]
 基本構想や計画を策定し、現地再整備の方向で進めていたが、平成18年10月12日の新聞で、卸売業者である福岡大同青果(株)が人工島への移転案を示していると報道された。移転案はどこまで具体化しているのか。

[答弁]
 青果部市場再編・再整備事業については、現在、市場業界で検討されているが、市場業界の中心である卸売業者に対して、仲卸組合や売買参加者の組合等の団体から、まず卸売業者としての再整備についての考えを示してほしいとの要請があり、現地改築よりは移転新築、移転する場所はアイランドシティが適当であるとの考えが示された。また、市場用地の面積等については、業界の意見がまとまれば具体的な計画に入っていくが、現在の3市場を合わせると14.6haであることから、少なくとも10〜15haは必要と考えている。



[質疑・意見]
 18年度予算を含め1億5,000万円の予算をかけて、現地での再編の方向で図面や施設配置計画まで作成しており、それを無にすることは許されない。突然、福岡大同青果(株)が人工島への移転案を示したことは、人工島の破綻救済の色合いが極めて強いと思う。現地再整備については、面積の問題も含めて、卸売業者や仲卸業者、関連業者が納得した上で進めてきたのではないのか。

[答弁]
 現地での再整備については、15年度末に、業界としては、現在の青果市場の場所で、青果市場と東部市場の2市場を統合する形で合意を得ていた。その際に、現地で建てかえる場合、整備工法としてローリング手法を取ることになり、大阪市では15年、名古屋市で24年、本市の鮮魚市場でも10年以上と整備期間が非常に長期となることが問題となったが、業界の大勢として現地が望ましいとの方向でまとまっていたものである。



[質疑・意見]
 西部市場を残してほしいという強い要望もあり、敷地を無理に広げる必要はなく、また、人工島への移転は、中心生産地である西区から遠くなる。このような面からも、この移転案は、人工島の破綻救済以外の何ものでもなく、人工島移転は進めるべきでないと思うがどうか。

[答弁]
 現地再整備の問題については、平成15年の市場開設運営協議会の結果、現地再整備で2市場統合として、第8次整備計画に盛り込んだ。平成17年11月に業界の代表者で構成される2010年検討委員会から、現地改築と移転新築の両論での検討の要望があり、同運営協議会から、業界としてどちらがよいかの検討を行うよう投げかけた経緯がある。中央卸売市場としての機能が博多区那珂の青果市場に集中し、東部・西部市場の取扱量が減少している課題もあり、ローリング方式では整備が長期にわたるため、一括移転の意見が出され、市内の適地を数カ所あげて議論された。九州大学移転跡地等も候補となったが、更地にするまでに時間を要するため、現時点で更地の状態であるアイランドシティが適当との福岡大同青果(株)の意見について、業界で検討が行われている。アイランドシティに移転した場合に西部地域から遠くなる等の課題については、正式決定した場合には、行政としての対応を検討していきたい。



[質疑・意見]
 多額の費用をかけ、現地での再整備の方向で国の認可まで受けた事業計画が、一企業による人工島移転が望ましいとする案によって、後戻りすることは許されない。当該業者も、現地再整備で合意していたはずであり、一企業に振り回されるような事業のやり方は、改めるべきと意見を述べておく。



[質疑・意見]
 災害復旧費の農林水産施設災害復旧費について、公共事業と単独事業があり、単独事業で7漁港について対応しているが、漁港施設で、国の補助事業にならず単独事業になるのはどの部分か。

[答弁]
 補助事業となるのは漁港施設で、災害復旧事業費の国庫負担法に定める公共事業である。事業費が1件120万円以上であることが最低条件であり、福岡県西方沖地震による被災が確認されれば、基本的には国庫補助の対象となる。それ以外のものについては、単独事業となる。



[質疑・意見]
 施設の内容ではなく、120万円という金額の条件に合致しないだけか。

[答弁]
 漁港施設の災害復旧については、基本的には、漁港漁場整備法に定める漁港施設が対象になる。現在の漁港については、岸壁、物揚場、防波堤、護岸等が対象になるが、内容的に金額が低いものは、国庫補助事業として採択されない。



[質疑・意見]
 国の補助事業で建設された施設が災害を受けた場合は、単独事業で災害復旧することになるのか。

[答弁]
 国庫補助での復旧については、基本的に事業費が120万円以上で、漁港施設であれば対応できるが、補助事業として採択されない場合は、起債対象事業とするなど単独事業として実施している。



[質疑・意見]
 公共事業で建設したものに対して、県費の補助はないのか。

[答弁]
 災害復旧事業については、あくまで国費の補助であり、離島が5分の4、本土が3分の2で、県費補助はない。



[質疑・意見]
 全国一律の制度とは思うが、国費での対応及び県費の支出も求めるべきと思う。自治体が負担すべき部分も多いが、国に対応を拡大するよう要求されたい。



[質疑・意見]
 沿岸漁業における主要魚種についての平均魚価の推移はどうか。

[答弁]
 沿岸漁業の主要魚種の1kg当たりの平均魚価は、平成12年が589円、平成13年が587円、平成14年が568円、平成15年が491円、平成16年が529円、平成17年が498円と推移している。



[質疑・意見]
 若干の増減はあるが、5年間で魚価は下落傾向である。魚価の下落への対策はあるのか。

[答弁]
 長浜市場への出荷が大半であるが、沿岸漁業については競りにかかるため、漁業者自身が価格を決めることができず、魚価を上げることは難しい。平成18年に入り、若干、魚価は上昇しており、平成17年に比べ112%となっている。基本的には、漁業全体の振興施策、栽培漁業漁場造成、漁港の整備等が対応策になると考えている。



[質疑・意見]
 農業における価格安定事業と同様の事業はないのか。

[答弁]
 漁獲共済があり、市内の漁業者が掛金を掛け、災害時等に保険金が支払われる制度がある。掛金の2分の1を国が負担し、漁業者の負担分2分の1のうち1割を本市が補助している。



[質疑・意見]
 本市の17年度の支出額は幾らか。

[答弁]
 17年度の掛金が7,743万円であり、このうち漁業者負担が3,646万円、本市は1割補助で360万円余を支出している。また、受け取った共済金は、20件で1億1,600万円となっており、主なものは小呂島のアジ、サバで3,800万、姪浜のノリで3,300万円等である。



[質疑・意見]
 全国一律の制度なのか。自治体によって差があるのか。

[答弁]
 国の制度で、全国一律である。



[質疑・意見]
 生産者負担を引き下げるための制度であるが、農業施策に比べると、自治体の負担が少ない。全国一律の制度で困難な面もあるが、魚価が下落している中で、他の様々な費用負担の問題もあり、生産者の負担軽減策として、本市の補助率をふやすことはできないか。

[答弁]
 本市では、水産業の振興策として直販施設の補助等を行っており、その一環として平成4年の漁業協同組合の合併時に1割補助を始めた経緯があるが、国の制度でもあり、他の事業との関係もあるため増額は難しい。この制度は現行どおりの補助率とし、他の様々な方策での支援に努めていきたい。



[質疑・意見]
 今後の課題として、検討を要望しておく。また、価格安定のためのいけす整備など、共同施設整備への援助は継続し、施設改修時の補助等の問題についても検討を要望しておく。



[質疑・意見]
 平成17年の博多湾内の赤潮の発生件数と発生日数はどうか。

[答弁]
 平成17年は5件、延べ日数は117日であり、そのうち1件は、ワカメ、ノリ、アワビ、アラカブ等に影響があった。平成18年は8月末現在で、発生件数2件、延べ日数40日で、現在は発生していない。



[質疑・意見]
 赤潮の発生日数の推移はどうか。

[答弁]
 平成14年は延べ115日、平成15年は99日、平成16年は116日、平成17年は117日、平成18年は8月末現在で40日である。



[質疑・意見]
 1年の3分の1は赤潮が発生していることになり、発生件数はふえているのではないかと思う。赤潮発生に対する具体的な対策はあるのか。

[答弁]
 赤潮の発生原因は明らかではないが、原因となるプランクトンの発生や窒素、燐等の栄養分があること、水温や光、他の生物との競合等が考えられる。対策としては、海洋技術センターの定期観測により、発生を早期に発見し、情報を漁業者へ周知して魚などを退避させたり早めに漁獲するなどして、影響の軽減に努めている。赤潮の発生自体への対応はできていないが、博多湾での海底耕うんや覆砂の効果があり、平成18年の発生日数は例年よりも少なく、効果が上がっているのではないかと考えている。



[質疑・意見]
 環境局や下水道局等により、博多湾環境保全計画策定委員会が設立され、下水の高度処理が図られ、燐は8割以上の除去が進んでいるが、窒素については進んでいない。博多湾は、栄養塩類が堆積しており、流入する燐や窒素の除去だけでは効果がなく、根本的な対策が必要である。農林水産局から強力に働きかけ、全庁的に取り組む必要があると思うがどうか。

[答弁]
 現在、環境局を中心として、博多湾環境保全計画の19年度策定に向けて取り組んでおり、計画策定に当たり、環境局、下水道局、港湾局、農林水産局の担当課長で検討会を設けている。それに基づき、博多湾環境保全計画策定委員会において、博多湾の今後について検討する中で、下水道の整備、農林水産局で実施している海底耕うん、覆砂、藻場造成などの計画を進めている。



[質疑・意見]
 赤潮の発生原因の特定は急ぐ必要があるが、博多湾で燐や窒素等の栄養塩類の蓄積が進んでいることが、一つの要因であると思う。根本的な対策が必要であるが、これまでの施策の効果が十分ではなく、農林水産局として積極的に働きかけられたい。



[質疑・意見]
 水産業について、原油価格の高騰に対する対策はあるのか。

[答弁]
 原油価格は、3年前の3倍に高騰している。漁業者からは対策を求める要望があっており、本市としては、無利子の融資事業を検討している。



[質疑・意見]
 国に対策を強く要求し、本市としても、施策を具体化するよう要望しておく。



[質疑・意見]
 港湾局は、17年度にアオサ5tの堆肥化の実験を行っているが、実用化に向けて、農林水産局への働きかけはあっているか。

[答弁]
 特に働きかけは受けていない。



[質疑・意見]
 博多湾でアオサを約3,200m3回収し、そのうち5tについて堆肥化の実証実験を行っているが、田畑で使用しないと大量消費には結びつかない。農林水産局として、共同研究してはどうか。

[答弁]
 具体的な話を聞いた時点で検討したい。畜産業においても堆肥化を進めており、耕種農家との連携の観点から検討したい。



[質疑・意見]
 アオサの堆肥は塩分を含むため、同じ場所に繰り返して使用できず、消費の範囲も限られると思うが、研究を進めるよう要望しておく。



[質疑・意見]
 地域水田農業ビジョン推進事業で、82.9haでレンゲの作付が実施されているが、生産者負担の割合は幾らか。

[答弁]
 本市が2分の1を負担し、残りの2分の1は農業協同組合が負担する。



[質疑・意見]
 耕作放棄地がふえる中で、水田有効利用策として必要な対策であり、全額本市の負担とならないか。

[答弁]
 地域水田農業ビジョン推進事業は、本市の独自事業であり、できるだけ負担を少なくする形で検討したいが、他の施策との兼ね合いもあるため、総合的に農家や関係団体の意見を聞きながら研究していきたい。



[質疑・意見]
 検討を要望しておく。次に、地域水田農業ビジョン推進事業で、水稲関係の担い手は、本市の場合、どのような組織で農家戸数は何件あるか。

[答弁]
 地域水田農業ビジョンに定める担い手は、現在、11組織、125戸である。担い手としての要件は、稲作主体の認定農業者、受託組織、500万円以上の一定収入を得ている農家のうち規模拡大を希望する農家、集落における一定規模以上の作業受託を行う農家等である。18年度の水稲作付戸数は、2,746戸である。



[質疑・意見]
 水稲関係の担い手については、国の要件があるが、本市独自の基準緩和や上乗せ事業はあるか。

[答弁]
 担い手を品目横断的経営安定対策の対象とすると、国の原則では個人で4ha以上の経営規模が要件であるが、各地域での面積特例があり、本市は1経営体当たり2.6ha以上を要件としている。経営面積で見ると、水稲が37人、麦が5人で42人が要件を満たしている。



[質疑・意見]
 野菜花き生産安定事業の17年度決算額、交付金額、次年度繰越額は幾らか。

[答弁]
 決算額は937万6,000円、交付金額は1,114万9,000円、次年度繰越額は301万8,000円である。



[質疑・意見]
 剰余金が出れば、還付される制度であるが、18年度末の剰余金の見込みはどうか。

[答弁]
 18年度末の詳しい数字は承知していない。



[質疑・意見]
 3年を一事業期間として資金造成し、3カ年の区切りで剰余金が出れば還付する仕組みであるが、農業協同組合に還付されるのか、各農家にまで還付されるのか。

[答弁]
 生産部会を通じて、各農家に還付される。



[質疑・意見]
 都市近郊野菜産地等整備事業について、17年度の事業概要と決算額はどうか。

[答弁]
 西区の元岡地区のイチゴ栽培施設組合、トマト部会、バラ部会の22戸に対して、補助金として3,442万4,000円を支出している。



[質疑・意見]
 県費補助について、元岡地区のトマト部会に対する補助率が3分の1で、他は2分の1である理由は何か。

[答弁]
 元岡地区のトマト部会は、補助内容が防虫ネットであり、県の補助基準で防風、防虫の保護施設については3分の1と定められている。他はハウスの整備である。



[質疑・意見]
 防虫ネットも重要な設備である。県に対して補助率の引き上げを要求すべきと思うがどうか。

[答弁]
 農業用の施設整備の内容については、ハウスの建設費や防虫ネットの整備費の金額によって、補助率に差があるのはやむを得ないと考えている。園芸農業は本市農業の中核を担うものであり、今後、農家や農業団体の意見を聞きながら研究していきたい。



[質疑・意見]
 本市の場合は、野菜や花卉に力を入れて都市農業を推進しており、防虫ネットも必要な設備である。都市近郊農業を守るという立場で、補助率を上げるよう、県に要望されたい。



[質疑・意見]
 17年度は国が食料・農業・農村基本計画を策定し、18年度の通常国会で、農政改革関連法が成立し、品目横断的経営安定対策事業に移行することになった。水稲の場合は、個人では4ha以上、本市では面積特例で2.6ha以上の農家が対象となり、形が決まっているが、野菜や花卉では、どのような基準が策定されているか。

[答弁]
 現時点では、野菜や花卉についての基準は聞いていない。新聞情報では、国の野菜生産安定事業についても、今後、担い手に重心を移していくとされている。



[質疑・意見]
 本市において、野菜や花卉についての対策も担い手だけを対象とすることになれば、兼業農家や小規模農家は、現実的に農家を続けていくことが困難になる。このため、兼業農家や小規模農家を農業そのものの担い手として育成し、経営安定対策を含めて環境を整えていかなければ、本市の農業は消えてしまうと思うが、農林水産局としての見解はどうか。

[答弁]
 指摘のとおりと思う。本市の農業の担い手として、30戸ほどの大規模農家や野菜、花、園芸作物の専業的農家に対して、今後も支援を強化していく必要があるが、水田面積で見ると、大半は兼業農家や小規模経営の農家であり、それらが市民の生活環境の保全にも寄与していること等を考慮しながら、多様な担い手の経営、農業活動を支援していかなければならないと考えている。



[質疑・意見]
 担い手となる集落営農については、政府が示した基準では、経営の一元化、5年後の法人化、地域の農地の3分の2以上の集積、中心となるものの農業所得の目標設定など条件が厳しく、本市の場合、担い手が限られ、農業自体が続けられない事態になるのは間違いない。また、農林水産省が平成18年7月下旬に発表した支援単価を見ると、従来の麦や大豆などの品目ごとの経営安定対策を組み替えた水準に過ぎず、農業予算自体がふえるわけではなく、担い手も農業を続けていけるかが危惧される。国の農政改革に伴い、支援策を担い手に集中し、それ以外の農家への対策を止めてしまうことについて、自治体として、国に意見すべきと思うがどうか。

[答弁]
 国は、最近、土地利用型の作物に限った担い手対策、構造政策を打ち出しているが、一方で、一定の要件はあるが、農業が貢献している環境的な面への手だてや地域ぐるみの活動に対しての支援策も考えられている。また、消費者と交流する中で、都市近郊農業が果たす役割も注目されており、国の施策で活用できるものは十分活用しながら、本市全体として総合的に農業の振興を図っていきたい。



[質疑・意見]
 国の大規模経営の担い手への施策の集中には、財界からの要求により輸入自由化を進める動きが根底にあり、兼業農家や小規模農家が切り捨てられていくが、これでは、本市の都市近郊農業は生き残れない。量は少ないが、水稲をつくっている農家は多い。国の水稲に対する補助やそれ以外の対策が廃止されれば、本市独自で行っている9品目の野菜に対する経営安定施策だけでは十分ではない。少なくとも、今、国が行っている政策や対策は堅持するよう要求すべきであり、同時に、国が施策を打ち切った場合は、自治体としての独自施策を検討、実施すべきと思うがどうか。

[答弁]
 国際問題として、WTO等において農産物の輸入拡大の圧力が強まっていることは認識している。国においては、構造改革を通じた競争力強化のため、大規模経営の担い手へ施策を集中する方向で進んでいるが、本市では兼業農家や小規模経営農家が大部分である。農業協同組合とも連携し協力を図りながら、大都市近郊に立地する優位性を生かした農林業の振興のため、経営の安定化と消費者との交流、地産地消、食育の推進などきめ細かな支援施策を展開していかなければならないと考えている。国に対して、本市の実情を理解してもらうためにも、機会をとらえて要望していきたい。