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平成17年決算特別委員会第2分科会 質疑・意見




2005.10.28 : 平成17年決算特別委員会第2分科会 質疑・意見


[質疑・意見]
 過去5年間の高速鉄道事業会計の収益的収支の推移はどうか。

[答弁]
 13年度は収入が243億5,100万円余、支出が309億2,400万円余で65億7,200万円余の赤字、14年度は収入が236億600万円余、支出が290億6,900万円余で54億6,300万円余の赤字、15年度は収入が298億1,000万円余、支出が271億2,500万円余で26億8,400万円余の黒字、16年度は収入が297億3,500万円余、支出が267億4,000万円余で29億9,400万円余の黒字であり、15年度に引き続き単年度で黒字を達成した。17年度予算は、収入が350億2,200万円余、支出が371億8,900万円余で、地下鉄七隈線が開業し、開業当初は支払利息や減価償却費の資本費負担が大きいことから、21億6,600万円余の赤字を見込んでいる。



[質疑・意見]
 15年度と16年度で単年度黒字を達成した主な理由は何か。

[答弁]
 地下鉄事業は、巨額の投資を必要とし、建設費から生じる減価償却費や支払利息の資本費負担が大きく、開業後しばらくは赤字となる。その後、資本費負担が徐々に減少してきたことや経費の節減により、黒字となっている。また、包括外部監査の指摘により、15年度から財務処理の見直しを行い、資本的収入に計上していた特例債元金補助金を、収益的収入に振り替えた影響もある。



[質疑・意見]
 一般会計補助金などの営業外収益等は、13〜14年度は約21億円、15〜16年度は84〜86億円と4倍にふえている。特例債元金補助金を営業外収益として算入しなければ黒字とならないのではないか。

[答弁]
 特例債元金補助金については、資本的収支から収益的収支に振り替えたが、交通局の補助金総額は変わっていない。また、特例債元金補助金は、支払利息に充当するための補助金であり、収益的収入へ計上することが本来のあり方であるため、13〜14年度も黒字とみるべきものと考えている。



[質疑・意見]
 財務処理のルールが変わり黒字化したとのことだが、地下鉄事業が黒字で健全に運営されることは、市民の願いであると意見を述べておく。



[質疑・意見]
 地下鉄全線の駅ごとの乗降客数について、前年比で増減の大きな駅はどこか。また、その理由は何か。

[答弁]
 16年度の1日平均乗車人員は全線で28万7,486人であり、路線別にみると1・2号線の1日平均乗車人員は対前年度比で4,230人の減となっている。1・2号線で前年度比で乗車人員が増加した駅は、19駅中、呉服町駅、箱崎宮前駅、赤坂駅、姪浜駅の4駅であり、他の15駅は減少している。最も減少した駅は西新駅で、原因としては筑肥線方面からの乗り入れの減少、都市高速経由のバスの増便や快速バスの運行、台風等の上陸など天候の影響、福岡ドーム等でのイベントが少なかったこと、西鉄バスのエコルカードの影響による通学定期の減少等が考えられる。3号線は開業から間がなく、前年度との比較はできないが、1日平均4万7,784人で計画の43%となっている。



[質疑・意見]
 七隈線の乗車率は目標の40%程度と深刻な状況であり、原因の一つとして、西鉄バスとの連携の不備が指摘されている。西鉄バスは七隈線の各駅に連絡しているのか。また、バス停に地下鉄駅の案内はあるか。

[答弁]
 利便性向上のため、七隈線開業前に地下鉄出入り口とバス停の近接化を行ってきたが、西鉄バスでは、乗客のニーズに応え、天神直通の路線もふやしている。また、バス停における地下鉄駅への案内はない。



[質疑・意見]
 野芥から天神までの運賃は、バスの350円よりも地下鉄が290円と安いが、市民はバスの方が利便性が高いと感じている。西鉄は七隈線開業の対策として野芥・天神間の時間短縮を図る快速バスを導入した。また、専門のプロジェクトチームを編成し、40路線で減便を検討する等、さまざまな対策を立てて七隈線開業に備えてきた。本来であれば協力すべき地下鉄と西鉄が敵対し、スムーズに連結していない。本市の対応は後手に回っており、運賃の安さだけでは対抗できないと思うが、対策はどうか。

[答弁]
 都市整備局と西鉄で行うバス運行連絡会議の中で、交通結節についても協議されている。



[質疑・意見]
 運賃は高くても乗り換えのないバスが利便性が高いと判断され、七隈線に乗客が集まらないのではないか。交通局として、増客の具体的な対策を検討すべきと思うがどうか。

[答弁]
 厳しい状況を踏まえ、地下鉄をより快適で便利なものとし、利用促進を図るため、沿線住民の意向調査を実施し、率直な意見を求めているところである。七隈線開業に伴う交通手段の変化や選択の理由、各種サービスの要望等をアンケート方式で調査を行うものであり、調査結果を踏まえ、増収増客を図るよう、新たな施策を検討し実施する。



[質疑・意見]
 福岡外環状道路の供用が始まれば、高速バスに乗客が奪われ、地下鉄はさらに不利な状況となる。有効なバス対策を講じないと、七隈線の安定した運営はできないと意見を述べておく。



[質疑・意見]
 天神駅と天神南駅の距離が遠い。市民からは、技術的な問題があるのか、地下街の振興のためなのか、結節により七隈線はもっと便利になる等の声がある。天神駅と天神南駅の結節により乗客はふえると思うが、結節しなかった理由は何か。

[答弁]
 地下鉄3号線の全体計画は、昭和62年から平成4年にかけて都市整備局で検討された。当時の都市交通対策特別委員会の審議を踏まえ、ルートやシステム、構造について検討し、主要地点である野芥、六本松、天神地区を経由し、他の交通機関との結節を考慮して全体ルートが決定した。全体計画ではウォーターフロント方面への延伸が含まれており、中洲川端駅で接続する計画であった。7年度に事業採択を得たが、当時の国の地下鉄補助事業枠が厳しく、また、他都市との競合もある中で、緊急性と必要性が高い本市西南部と都心部の天神間に絞って採択された経緯もあり、全体計画が実施されていない状況にある。



[質疑・意見]
 天神駅と天神南駅の距離は幾らか。また、結節の費用は幾らか。

[答弁]
 両駅の改札口間の距離は約550mである。結節のための事業費は試算していない。



[質疑・意見]
 550mを歩かねばならず、市民からは利便性を求めるさまざまな意見がある。必ずしも天神駅と天神南駅の結節を求めるものではないが、検討の必要性については問題提起をしておく。



[質疑・意見]
 西鉄バスとの連携がうまくいかないのであれば、昭和バスや民間のコミュニティバス等による七隈線への誘導を図ってはどうか。

[答弁]
 コミュニティバスは都市整備局が所管しており、地域ニーズや採算性についての課題があるが、利便性の観点から可能性を検討していくと聞いている。



[質疑・意見]
 1・2号線で3号線をカバーし、単年度で黒字となっているが、3号線の見通しは厳しい。乗客の利便性や増収について、交通局が責任を持って具体化する必要があると思うがどうか。

[答弁]
 地下鉄事業には、公共交通機関としての立場と、企業としての立場がある。西鉄バスはさまざまな企業努力を行い商品開発に努めており、地下鉄はおくれをとっていると思う。七隈線開業から半年が過ぎ、住民意向調査を実施しているところであり、結果を平成17年中にまとめ、今後の施策や商品開発に生かしたい。バスと地下鉄がいたずらに競合することは利用者にとって好ましくなく、早急に施策を打ち出し現状を打開したい。また、企業的感覚も大切である。地下鉄事業は国や市から補助金を受け、40年かけて長期的に収支を均衡させていく事業である。厳しい現状はあるが、長期的な視点で事業に取り組み、延伸や1号線との接続等の課題についても積極的に取り組みたい。



[質疑・意見]
 当初から試算が甘く、博多駅やウォーターフロント方面への延伸計画についても再検討が必要である。七隈線開業に当たっても、大々的にキャンペーンを行ってきたが乗車率が伸びていない。ベイサイドプレイスを経営していた(株)サン・ピア博多も破綻しており、ウォーターフロントへの安易な延伸については、抜本的な見直しが必要である。現状の路線の経営改善が必要と思うが、全線の財政収支計画と実績はどうか。

[答弁]
 七隈線開業に当たり、平成16年2月に財政収支計画を策定している。16年度の単年度損益は計画が8億4,900万円の黒字、実績が14億9,600万円の黒字で計画よりも6億4,700万円改善している。17年度の単年度損益は、計画では29億3,300万円の赤字、予算では22億9,800万円の赤字であり、赤字幅は6億3,500万円縮小できる見通しをたてているが、七隈線の利用が厳しい状況にあり、引き続き経費の節減等に努めていく。



[質疑・意見]
 単年度黒字については、財務処理上の変更があり、補助金の影響が大きい。実質的に黒字化する努力が必要であると指摘しておく。



[質疑・意見]
 企業債の借り換えについて、公営企業金融公庫資金及び民間資金の借り換えの状況はどうか。

[答弁]
 16年度で、公営企業金融公庫資金48億6,900万円を7.2%から2.4%に借り換え、市場公募の民間資金4億6,500万円を4.6%から1.4%に借り換えており、将来的な利子軽減効果は合計で10億9,300万円である。また、13年度から17年度までの借り換えによる利子軽減効果は、累計で72億9,100万円である。



[質疑・意見]
 積極的な借り換えにより約73億円を節減したことは評価する。利率が高い企業債は、どれだけ残っているか。

[答弁]
 利率7%以上の企業債は、16年度末の企業債総額3,680億円のうちの440億円であり約12%に当たる。利率7%以上の公営企業金融公庫分は、16年度までにすべて借り換えており、政府資金分が残っている。



[質疑・意見]
 政府資金の借り換えは困難と聞くが、市長会を含め、借り換えができるよう国へ要望してほしい。



[質疑・意見]
 地下鉄千代県庁口駅は、駐輪場がない4駅の1つである。長期にわたって解決されていないが、近隣に県の土地もあり、前向きに対応してほしいと思うがどうか。

[答弁]
 地下鉄に係る駐輪場の整備については、地下鉄利用者の利便性の向上等を図る上で重要であると認識しており、従来から整備主体である土木局と協力しながら整備に努めており、今後も連携していく。



[質疑・意見]
 近隣に適当な土地があり、土木局と連携して前向きに取り組むよう要望しておく。



[質疑・意見]
 地下鉄千代県庁口駅において、福岡県西方沖地震により地下水が漏れ、階段が水浸しとなり、秋には修繕が完了すると聞いていたが、先日も水が流れていた。修繕は終わったのか。

[答弁]
 震災による漏水の修繕は完了している。指摘の件は、震災とは関係のない新たな漏水と思われる。



[質疑・意見]
 住民は困っており、適切に対応してほしい。漏水を止められないのであれば、発想を変え、イベントや宣伝に地下水を活用してもよいのではないかと意見を述べておく。



[質疑・意見]
 地下鉄3号線と七隈線は別のものなのか。七隈線は橋本駅から天神南駅まで、3号線は橋本駅から天神南駅を経由してウォーターフロント地区や博多駅につながる路線全体と考えてよいか。

[答弁]
 地下鉄3号線の全体計画は、橋本駅から天神南駅を経由してウォーターフロント地区や博多駅までの路線である。3号線の開業に伴い市民から募集を行い、3号線の愛称を七隈線と決定したものである。



[質疑・意見]
 将来的には、ウォーターフロント地区や博多駅に延伸されるのか。

[答弁]
 地下鉄1・2号線との結節機能を高め、乗降客の利便性を高めることは重要であり、地下鉄全線の利用動向等を見ながら、調査検討を行いたい。



[質疑・意見]
 市民は今回の開業で、地下鉄整備は終わったものと思っている。以前の計画に立ち返って、将来に向かう目標や計画があるのであれば、市民に対して明らかにしていくのが交通局の役目ではないか。財政的な事情や需要予測、結節点等の問題はあると思うが、情報がなく広報もされず、市民にどう説明してよいのかわからない。目先の利益にとらわれることなく、将来的な展望と長期的スキームを持ち、沿線のまちづくり等を含め、都市整備局や土木局等との連携を強化して、増客増収に努めてほしい。

[答弁]
 今回の開業で終了する事業とは考えていない。地下鉄の全線計画の中で、3号線がようやく開業し、今後、どのように1号線との連結を図るかは重要な課題である。地下鉄の延伸に当たっては、本市の政策的な面だけでなく、事業化の見通し、現状を踏まえた将来の動向を見極めて検討する必要があると考えており、長期的視点に立って、着実に進めていきたい。



[質疑・意見]
 ウォーターフロント地区や博多駅までの延伸部分を含めた当初の全体計画における乗車人員予測はどうか。

[答弁]
 これまでの需要予測は、平成5年に行われたパーソントリップ調査の結果に基づいているが、社会経済情勢が大幅に変化しているため、17年度から新たに行われているパーソントリップ調査の結果を踏まえて検討したい。



[質疑・意見]
 3号線全体の乗車人員予測はないのか。

[答弁]
 事業免許取得時において、3号線全体を予測したものはない。



[質疑・意見]
 全体計画を立てずに、部分的な予測で事業を進めていくのか。

[答弁]
 地下鉄3号線の全体計画には、ウォーターフロント地区や博多駅への路線が含まれており、都市整備局で計画全体を検討し、当時の都市交通対策特別委員会にも相談しながら、ルートや事業主体等の検討を行い、本市で建設すべきと決定された。これを受けて5年度から交通局で建設に向けての準備を進めてきたが、当時の国の財政状況等もあり、当面の緊急整備区間として橋本駅・天神南駅間を整備することとなり、交通局で事業免許取得のための需要推計を行ったものである。



[質疑・意見]
 当時の都市整備局の計画での乗車人員予測はどうか。

[答弁]
 平成2年の数値で、野芥から天神を経由したウォーターフロント地区までの12kmで、10万1,000人と見込んでいる。



[質疑・意見]
 博多駅は含まれていないのか。

[答弁]
 当時は、野芥から天神を経由したウォーターフロント地区までを対象として、パーソントリップ調査に基づく需要予測が行われている。



[質疑・意見]
 七隈線については、当初15万人であった需要予測が11万人に見直され、現状は4万人にとどまっている。延伸計画の検討に当たっては、延伸部分や結節点を踏まえた試算が必要と思うがどうか。

[答弁]
 今回のパーソントリップ調査の結果を踏まえて、需要予測を行っていきたい。



[質疑・意見]
 延伸や結節点を踏まえた細かな需要予測は、採算性の検討を行う上でも必要である。需要が伸びない要因は結節の悪さにあり、どこで結節したらどのように需要が伸びるか等について、他都市の例も参考にしながら、交通局として把握しておくべきと思うがどうか。

[答弁]
 適切な予測を行いたい。



[質疑・意見]
 いつまでに行うのか。

[答弁]
 パーソントリップ調査は、17年度から18万世帯を対象に行われているが、調査結果がまとめられるのは2年先と聞いている。



[質疑・意見]
 交通事業管理者は、延伸は重要な課題であると答弁しているが、2年後の調査結果を待つ姿勢でよいのか。

[答弁]
 事業化については、七隈線の実態を踏まえて考えるべきである。需要予測についてはパーソントリップ調査が基本になっており、人の動く量や動きのパターンに関しては、この調査結果以外に予測に使用できるデータがない。現状を踏まえた予測を行うには、新しいパーソントリップ調査の結果に基づいて予測を行う必要がある。



[質疑・意見]
 パーソントリップ調査の結果を基礎にすることは理解するが、予測と実態が乖離している現状があり、パーソントリップ調査以外の人の流れ等の調査結果を活用し、他の手法を考え、交通局としての調査を行わなければ、同じ失敗を繰り返すことになる。需要予測に関する研究を行い、適切な予測に取り組むよう要望しておく。



[質疑・意見]
 地下鉄箱崎線と西鉄宮地岳線の直通運転化の計画はどうか。

[答弁]
 地下鉄箱崎線と西鉄宮地岳線の相互直通乗り入れについては、都市整備局と西鉄との間で具体化に向けた協議が行われているが、初期投資や事業採算面での課題も多く、事業化に至っておらず、引き続き、都市整備局で検討されると聞いている。



[質疑・意見]
 実現に向けた具体的な計画はあるのか。

[答弁]
 実施に向けての課題を検討中と聞いている。



[質疑・意見]
 東区香椎地区は副都心としての整備が進み、香椎操車場跡地の整備も進んでおり、早急な検討を要望しておく。



[質疑・意見]
 本市の西南部地域住民にとっては、太宰府市方面への通学が不便であった。七隈線の開通により、薬院駅で西鉄大牟田線へ乗り換えることで一部は解決したが、七隈線沿線以外の場所からは不便であり、百道地区や早良区役所、西警察署方面、西戸崎方面のアクセスも悪い。また、七隈線は、福岡空港に直結しておらず不便である。天神南駅と中洲川端駅をつなぐことが現実的であり、市民の声であると思う。中洲川端駅で結節すれば、佐賀県唐津方面へのつながりも生まれ、中洲地区の振興にも寄与すると思う。パーソントリップ調査の結果を待つのではなく、積極的に取り組み、増客増収に努めるよう要望しておく。



[質疑・意見]
 福祉対策補助金の執行状況について、障がい者と高齢者の内訳はどうか。

[答弁]
 福祉対策補助金の内訳は、身体障がい者に対するものが1億1,700万円余、知的障がい者に対するものが1,200万円余、その他福祉乗車券に係るものなどである。なお、高齢者に対する施策としては高齢者乗車券があるが、保健福祉局で措置されている。



[質疑・意見]
 福祉対策の対象となる障がいは何か。

[答弁]
 身体障害者手帳の1〜3級の所有者に対しては、福祉乗車証を交付しており無料である。それ以外は手帳の提示により運賃が半額となる。



[質疑・意見]
 内部障害も含まれるのか。

[答弁]
 手帳の提示があれば、すべて該当する。



[質疑・意見]
 障害4級まで拡大する予定はないか。

[答弁]
 割引率100%の制度は、福祉施策の取り組みとして、保健福祉局の負担となっている。また、4〜6級については、運賃の半分を交通局で負担しているが、その8割程度は一般会計から補助されるため、交通局単独で対象者を拡大することは難しい。



[質疑・意見]
 身体障がいにおいて、3級と4級の差がはっきりしない場合がある。例えば下肢を切断した場合に、切断の部位や切断面のわずかな違いで障害等級が異なるが、義足を付けての歩行には変わりがない。保健福祉局とも連携し、実情にあった施策を行うよう要望しておく。