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福岡県 北九州市

平成28年 9月 定例会(第3回) 09月08日−02号




平成28年 9月 定例会(第3回) − 09月08日−02号









平成28年 9月 定例会(第3回)



議 事 日 程 (第2号)

                          平成28年9月8日(木曜日)午前10時開議

(開 議)

 ○ 諸報告
  1 監報第10号 定期監査の結果報告書の提出について
  2 監報第11号 定期監査の結果報告書の提出について
  3 監報第12号 定期監査の結果報告書の提出について
  4 監報第13号 財政援助団体等監査の結果報告書の提出について
  5 監報第14号 財政援助団体等監査の結果報告書の提出について
  6 監報第15号 出納検査結果報告書の提出について
  7 監報第16号 定期監査の結果報告書の提出について
  8 監報第17号 財政援助団体等監査の結果報告書の提出について
  9 監報第18号 財政援助団体等監査の結果報告書の提出について
  10 監報第19号 出納検査結果報告書の提出について
  11 監報第20号 出納検査結果報告書の提出について

第1 議案第124号 平成27年度北九州市一般会計決算について
第2 議案第125号 平成27年度北九州市国民健康保険特別会計決算について
第3 議案第126号 平成27年度北九州市食肉センター特別会計決算について
第4 議案第127号 平成27年度北九州市卸売市場特別会計決算について
第5 議案第128号 平成27年度北九州市渡船特別会計決算について
第6 議案第129号 平成27年度北九州市競輪、競艇特別会計決算について
第7 議案第130号 平成27年度北九州市土地区画整理特別会計決算について
第8 議案第131号 平成27年度北九州市土地区画整理事業清算特別会計決算について
第9 議案第132号 平成27年度北九州市港湾整備特別会計決算について
第10 議案第133号 平成27年度北九州市公債償還特別会計決算について
第11 議案第134号 平成27年度北九州市住宅新築資金等貸付特別会計決算について
第12 議案第135号 平成27年度北九州市土地取得特別会計決算について
第13 議案第136号 平成27年度北九州市駐車場特別会計決算について
第14 議案第137号 平成27年度北九州市母子父子寡婦福祉資金特別会計決算について
第15 議案第138号 平成27年度北九州市産業用地整備特別会計決算について
第16 議案第139号 平成27年度北九州市廃棄物発電特別会計決算について
第17 議案第140号 平成27年度北九州市漁業集落排水特別会計決算について
第18 議案第141号 平成27年度北九州市介護保険特別会計決算について
第19 議案第142号 平成27年度北九州市空港関連用地整備特別会計決算について
第20 議案第143号 平成27年度北九州市学術研究都市土地区画整理特別会計決算について
第21 議案第144号 平成27年度北九州市臨海部産業用地貸付特別会計決算について
第22 議案第145号 平成27年度北九州市後期高齢者医療特別会計決算について
第23 議案第146号 平成27年度北九州市市民太陽光発電所特別会計決算について
第24 議案第147号 平成27年度北九州市埋立地造成特別会計決算について
第25 議案第148号 平成27年度北九州市上水道事業会計に係る利益の処分及び決算について
第26 議案第149号 平成27年度北九州市工業用水道事業会計に係る利益の処分及び決算につ
          いて
第27 議案第150号 平成27年度北九州市交通事業会計決算について
第28 議案第151号 平成27年度北九州市病院事業会計決算について
第29 議案第152号 平成27年度北九州市下水道事業会計に係る利益の処分及び決算について
第30 議案第153号 北九州市職員の給与に関する条例及び北九州市旅費条例の一部改正につ
          いて
第31 議案第154号 北九州市手数料条例の一部改正について
第32 議案第155号 北九州市スポーツ施設条例の一部改正について
第33 議案第156号 北九州市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改
          正について
第34 議案第157号 北九州市消防本部及び消防署の設置等に関する条例の一部改正について
第35 議案第158号 北九州市消防団員の定員、任用、給与、分限、懲戒、服務等に関する条
          例の一部改正について
第36 議案第159号 北九州市奨学資金条例の一部改正について
第37 議案第160号 高規格救急自動車の取得について
第38 議案第161号 小倉南図書館新築工事請負契約締結について
第39 議案第162号 公立大学法人北九州市立大学の中期目標について
第40 議案第163号 中間市道路線の認定に関する承諾について
第41 議案第164号 市有地の処分について
第42 議案第165号 平成28年度北九州市一般会計補正予算(第2号)
第43 議案第166号 平成28年度北九州市卸売市場特別会計補正予算(第2号)
第44 議案第167号 平成28年度北九州市介護保険特別会計補正予算(第1号)
第45 一般質問

(散 会)



会議に付した事件


 ○ 諸報告
  1 監報第10号から
  11 監報第20号まで

日程第1 議案第124号から
日程第44 議案第167号まで
追加日程 平成27年度決算特別委員会の委員長及び副委員長の選任について
日程第45 一般質問

出席議員 (60人)

   1番 田 仲 常 郎  2番 西 田   一
   3番 木 村 年 伸  4番 村 上 幸 一
   5番 後 藤 雅 秀  6番 日 野 雄 二
   7番 新 上 健 一  8番 香 月 耕 治
   9番 片 山   尹  10番 中 島 慎 一
   11番 佐々木 健 五  12番 戸 町 武 弘
   13番 井 上 秀 作  14番 渡 辺   均
   15番 奥 村 祥 子  16番 鷹 木 研一郎
   17番 佐 藤   茂  18番 宮 ? 吉 輝
   19番 上 野 照 弘  20番 吉 田 幸 正
   21番 田 中   元  22番 奥 村 直 樹
   23番 大久保 無 我  24番 白 石 一 裕
   25番 浜 口 恒 博  26番 中 村 義 雄
   27番 森 本 由 美  28番 森   浩 明
   29番 三 宅 まゆみ  30番 福 島   司
   31番 長 野 敏 彦  32番 世 良 俊 明
   33番 松 井 克 演  34番 吉 河 節 郎
   35番 桂   茂 実  36番 山 本 眞智子
   37番 木 下 幸 子  38番 岡 本 義 之
   39番 成 重 正 丈  40番 本 田 忠 弘
   41番 渡 辺   徹  42番 村 上 直 樹
   43番 木 畑 広 宣  44番 松 岡 裕一郎
   45番 大 石 正 信  46番 八 記 博 春
   47番 柳 井   誠  48番 波 田 千賀子
   49番 藤 沢 加 代  50番 山 内 涼 成
   51番 田 中 光 明  52番 荒 川   徹
   53番 石 田 康 高  54番 平 原   潤
   55番 加 藤 武 朗  57番 八 木 徳 雄
   58番 佐 藤 栄 作  59番 三 原 征 彦
   60番 山 本 真 理  61番 吉 村 太 志

欠席議員 (1人)

   56番 荒 木   学

説明のために出席した者の職氏名

 市長      北 橋 健 治  副市長    梅 本 和 秀
 副市長     松 元 照 仁  副市長    今 永   博
 会計室長    松 原 英 治  危機管理監  原 口 紳 一
 技術監理局長  下 向 則 好  企画調整局長 西 田 幸 生
 総務局長    柴 田 邦 江  財政局長   田 中 雄 章
 市民文化
 スポーツ局長  大 下 徳 裕  保健福祉局長 工 藤 一 成
 子ども家庭局長 近 藤   晃  環境局長   小 林 一 彦
 産業経済局長  加茂野 秀 一  建設局長   横 矢 順 二
 建築都市局長  柴 田 卓 典  港湾空港局長 権 藤 宗 高
 消防局長    川 本 一 雄  上下水道局長 諌 山   修
 交通局長    吉 田 茂 人  病院局長   古 川 義 彦
                  行政委員会
 教 育 長   垣 迫 裕 俊  事務局長   隈   乃理子



職務のために出席した事務局職員の職氏名

 事務局長    小 坪 正 夫  次長     松 本 久 寿
 議事課長    中 畑 和 則          ほか関係職員




                  午前10時1分開議



△日程第1 議案第124号から、日程第44 議案第167号まで



○副議長(山本眞智子君) ただいまから、本日の会議を開きます。

 本日の議事はお手元配付の議事日程により進行いたします。

 日程に入る前に、諸報告をいたします。

 監査委員から11件の報告があっております。なお、それぞれの写しは各議員宛て送付しておりますので御了承願います。

 日程第1 議案第124号から、日程第44 議案第167号までの44件を一括して議題といたします。

 ただいまから質疑に入ります。38番 岡本議員。



◆38番(岡本義之君) 議場の皆様おはようございます。また、傍聴にお越しの皆様、早朝よりありがとうございます。トップバッターを務めます市議会公明党の岡本義之でございます。

 質疑に入る前に一言申し上げます。

 リオデジャネイロオリンピックの感動冷めやらぬ中、いよいよリオパラリンピックの開会となりました。本市ゆかりの洞ノ上選手や山本選手を初め日本選手団の御活躍を期待して、心から声援を送りたいと思います。

 それでは、早速会派を代表して質疑に入ります。

 初めに、平成27年度決算についてお伺いします。

 平成27年度の一般会計決算の規模は、歳入が5,443億3,482万円、歳出が5,408億5,047万円となり、歳入歳出ともに増となりました。歳入の根幹である市税収入については、1,565億7,759万円で、税制改正の影響に伴う法人市民税の減収等により、前年度より9億7,758万円、0.6%の減と3年ぶりの減収となっています。その一方で、市税の収入率は5年連続で向上して97.8%と高い水準となっており、地道な努力によるその取り組みは評価すべきことと考えます。

 また、地方消費税交付金等の県税交付金の増収や、行財政改革大綱に基づく着実な収支改善の取り組みなどにより、平成27年度決算においては財源調整用基金の取り崩しがゼロとなり、3年連続で収支が均衡しています。これに伴い、平成27年度末における当該基金の残高は前年度の287億円から35億円増加し、322億円まで回復しています。

 一方、政策に目を向けると、平成27年度は市長就任3期目の最初の年に当たり、人にやさしく活力あふれるまち創生予算とし、人にやさしい高齢・少子対策の加速、女性・若者の定着など魅力的な地域の創生を推進など重点的に取り組むべき5つの柱を掲げ、本市の将来の発展や喫緊の課題に的確に対応するため、さまざまな事業に意欲的に取り組まれています。このように政策の推進と財源調整用基金の取り崩しに頼らない財政運営の両立を実現された市長の行政手腕を評価しているところです。

 そこで、2点お尋ねします。

 1点目に、今回の平成27年度の決算について、どのような特色があるのか、市長の見解を伺います。

 2点目に、歳出では義務的経費が2年連続の増となっています。このうち人件費や公債費については対前年度比で減少しているものの、障害福祉関係経費の増などにより扶助費が過去最高となっています。今後も高齢化の進展などにより扶助費が増大していくものと考えられますが、財源をどのように確保していくべきとお考えでしょうか。見解をお聞かせください。

 次に、本市における奨学金制度についてお伺いします。

 今議会に提出されている奨学資金条例の一部改正には、専門学校生も支給対象とするという点と、奨学金の返還遅延金の算定割合を引き下げるという2点が盛り込まれています。これにより経済的に恵まれない市民が学ぶ機会を今よりも拡大でき、また、返還時の負担軽減につながることから、大変喜ばしく思っています。

 一方、現在我が国では大学生の約半数が奨学金を借りているという状況であり、独立行政法人日本学生支援機構から奨学金を貸与されている学生が圧倒的に多く、こうした学生たちにも支援の手を差し伸べるべきではないかと考えます。当然ながら奨学金は返済の義務があり、これを返済するのは当然ではあります。しかし、就職しても若いうちは賃金が低く返済の余裕がないという方も存在するのが現実であり、日本学生支援機構によると、平成26年では奨学金返済を滞納している方のうち女子では約75%、男子でも約半数近くが年収200万円未満とされています。こうした方たちは奨学金を返したくないのではなく、返したくても返せないのであり、この状況に行政として何らかの条件を設けて支援すべきではないかと考えます。

 そこで、2点お尋ねします。

 1点目に、本市の奨学資金は、福岡県や日本学生支援機構の奨学金制度を補完する制度とはいえ、貸付件数の募集割れにより不用額が生じていると聞いています。このたびの条例の一部改正により、支給対象の拡大や返還時の負担軽減による利用者の拡大を期待していますが、更に大学生向けの貸付選考基準に設けている成績要件を撤廃若しくは緩和するお考えはないか、見解をお聞かせください。

 2点目に、現在国においては新たな所得連動型奨学金制度の導入に向けて準備を進めており、また、基準を満たした希望者全員への無利子奨学金の貸与や、給付型奨学金制度についての検討がされています。本市においても独自に、この対象にならない市民に対して一定の条件のもとで本市が奨学金の返済を支援できることになれば、市民の学ぼうとする意欲を高めるだけでなく、地元への愛着や定着にもつながるのではないかと考えます。このような制度の検討を開始し、一日も早く導入してはどうかと考えますが、見解をお聞かせください。

 次に、ユネスコ遺産登録についてお伺いします。

 本市における平成27年度の大きなニュースの一つに、官営八幡製鐵所関連施設が明治日本の産業革命遺産製鉄・製鋼、造船、石炭産業の構成資産として世界遺産に登録されたことが上げられます。この世界遺産登録推進に係る経費は、平成27年度決算額では登録前、登録後を合わせて約8,500万円となっています。民間の稼働中の施設が対象であったため、さまざまな御苦労があったとお聞きしていますが、執行部の御努力と民間事業者の御協力によりかち得たものと思います。

 更に、うれしいことに平成27年3月末には国指定重要無形民俗文化財である戸畑祇園大山笠行事が全国33件の山・鉾・屋台行事の一つとしてユネスコ無形文化遺産登録候補に上がっており、本年11月ごろには登録の可否が審議されるとのことで、本市における2つ目のユネスコ遺産登録決定を多くの市民が待ち望んでいます。

 そこで、3点お尋ねします。

 1点目に、世界遺産に登録されるメリットとして、世界的な知名度の向上によるシティープロモーション効果、シビックプライドの醸成、観光促進・にぎわいの創出の3点が上げられますが、これらの点について昨年の登録による効果を具体的にお聞かせください。

 2点目に、本年度になって実施している戸畑祇園大山笠ユネスコ無形文化遺産登録推進事業は、世界遺産に登録された官営八幡製鐵所関連施設とともに、本市の誇りとなる地域資源を生かし、新たな都市ブランドの形成やシビックプライドの醸成につなげることを目的としていますが、その予算額は約700万円で、昨年の世界遺産登録推進経費と比べて余りにも寂しいと感じるのは私だけでしょうか。今後の予算追加は想定されているのか、当局の見解をお聞かせください。

 3点目に、世界中の人々に感動を与えたリオオリンピックの開会式を見ながら、オリンピックは開催国の歴史や伝統、芸術文化等をアピールする絶好の機会であることを再認識いたしました。この秋に戸畑祇園大山笠行事が登録決定となれば、本市における2つ目のユネスコ遺産が誕生することとなります。しかも、これらを国内外の多くの人々にアピール、紹介できる最大の機会となる東京オリンピックの開催が4年後に迫っています。この2つの遺産について、全国的に点在した資産群のある各自治体や関係者との連携により、観光振興やにぎわいの創出に向けて取り組んでいけば、東京オリンピックによる経済波及効果を地方まで拡大することができると考えます。

 ましてや、戸畑祇園大山笠行事がユネスコ無形文化遺産資産群の一つとして、東京オリンピックの開会式で世界中の人々に披露されることにでもなればと思うと、今から感動で身が震える思いです。オリンピックは国家を挙げての大イベントであり、そう簡単なことではないことは百も承知ですが、市長、東京オリンピックという一大イベントと連動していく、こうした取り組みについて見解をお聞かせください。

 次に、本市の観光事業についてお伺いします。

 我が国を訪れる外国人は年々増加しており、中国、台湾、韓国などの東アジア地域が3分の2を超え、欧米からの観光客もふえています。日本政府観光局が発表した7月の訪日外国人数は229万7,000人と単月過去最高数を更新。近年の増加傾向を踏まえ、政府は2020年度までの目標を2,000万人から4,000万人へと上方修正しました。

 さて、訪日外国人の傾向を見ると、旅の自由度が高いFIT、いわゆる個人旅行が近年人気を集めています。国別の個人旅行者の比率は欧米各国が総じて高く、団体ツアーの割合が多い中国でもおよそ4割を個人旅行者が占めています。今後は本市を訪れるリピーターがふえるにつれ、個人旅行者の割合も更にふえることが予想され、その対策が急がれます。

 本市の平成27年次における観光動態では、本市を訪れた外国人観光客数は前年より8万5,000人、51%の増で25万2,000人となっており、大きく増加しています。本市の国内観光振興、インバウンド振興、観光情報発信などへの取り組みが結果としてあらわれたもので、関係職員の奮闘に敬意を表したいと思います。本市の身の丈に合った施策という考え方もありますが、観光施策だけは身の丈以上の施策を打っていかないと、他都市との競争に勝っていけないのではないかと考えます。

 そこで、4点お尋ねします。

 1点目に、平成27年次において延べ観光客数、宿泊者数、外国人観光客の増大に特に効果のあった施策、また、今後更に力を入れるべきと考えられる施策についてお聞かせください。

 2点目に、個人旅行が増加傾向にある中、訪日外国人を誘致するには、個人旅行者に域内の観光施設や宿泊施設を直接選んでもらえる情報の発信が必要となります。実際、個人旅行者の半数以上がインターネットを通じたチケット手配や宿選びを行っており、エアビーアンドビーなどのサイトが爆発的にサービスを拡大しています。こうした個人旅行者に直接選んでもらえる情報の発信について、本市はどのように対応されているのか、お聞かせください。

 3点目に、本市を訪れる外国人が最初の一歩を踏み入れる空港や港、そして、目的地への接続点となる主要なJR駅やバスセンターなどの施設に、多言語対応による観光案内板やICT技術を使った検索機器を整備するなど、おもてなしの心による配慮があれば本市のイメージは格段に向上すると考えます。本市はこれらの対応がおくれていると感じますが、見解をお聞かせください。

 4点目に、訪日観光をプロモーションする自治体では、24時間対応の多言語コールセンターの導入を初め、語学ボランティアの養成やネットワークづくりなどのサポート体制を構築しており、外国人観光客の安心・安全、満足度だけではなく、地域のブランド力を強めることでリピーターを増加させようと、受け入れ環境整備の促進を重要視しています。こうした取り組みに対する本市の見解をお聞かせください。

 次に、保育所等の運営と施設環境の改善についてお伺いします。

 東京都が2014年にまとめた調査では、保育士として働いている人の2割が退職を考えていたことが判明。その理由のトップが給料が安いで65%、続いて仕事量が多いが52%、職場の人間関係や適性への不安を挙げる人も2割を超えており、給与面の改善のみならず、より働きやすい職場にするための幅広い対策の必要性が浮き彫りとなっています。

 一方、2011年度以降、4月1日時点の待機児童数ゼロを6年連続で達成している本市でも、毎年、年度途中に待機児童が多く発生し、年度末の待機児童数は平成25年度は318人、平成26年度は324人となっています。昨年4月には待機児童解消のために必要な保育士の確保を目指し、保育士・保育所支援センターを開設しましたが、平成27年度末の待機児童数は283人で、特定の保育所を希望し、入所できないでいる児童を含めた、いわゆる未入所児童数は1,701名と増加傾向にあります。

 政府は、ニッポン一億総活躍プランの中に2%の処遇改善を盛り込み、経験豊かなベテラン保育士の上積みを目指していますが、財源には限りがあり、車の両輪である処遇の改善と働きやすい環境整備の両方をバランスよく後押しする必要が指摘されています。

 そこで、4点お尋ねします。

 1点目に、市は保育士・保育所支援センターについて、本年7月末の求職者数が求人数の半分以下にとどまったことを受け、期待に応えられていないとし、潜在保育士に復帰を願うダイレクトメールを発送したとの報道がありました。平成27年度における当センターの受け付け等の状況、実績をどう総括されておられるのか、お聞かせください。

 2点目に、入所児童数は毎年増加している一方で、未入所児童数も増加傾向にあります。こうした状況を詳しく分析することが、より望ましい保育サービスの提供につながるものと考えますが、見解をお聞かせください。

 3点目に、全国の保育現場では、新人保育士の育成のためのメンター制度、保育の質の向上に向け、学会等での発表をする幹部候補制度、保育現場の業務負担を軽減するためのスマートフォンなどのICTの活用、保育士の社会的地位向上を目指す名刺の導入などに取り組む事例がふえており、本市でも一部の保育所等で類似の取り組みを実施しているとお聞きしています。これらの取り組みの効果及び今後の導入拡大についての見解をお聞かせください。

 4点目に、保育所などの保育室における騒音環境について尋ねます。

 埼玉大学の志村洋子名誉教授の調査では、子供が活動中の保育室の騒音レベルは80から90デシベルで、地下鉄の車内や騒々しい工場の中にいる感じのところもあるとのことです。こうした環境に子供がさらされると、聴覚や言語習得力の低下が懸念されるといい、既に音環境の改善を進める保育園や学校も出始めているとの報道がありました。本市における保育室の騒音環境は大丈夫でしょうか。実態調査を行うべきと考えますが、見解をお聞かせください。

 最後に、地域の安全・安心を守るインフラ整備の負担についてお伺いします。

 現在、自治会や町内会などの地域が設置している防犯灯、防犯カメラは、地域の安全・安心を守るための重要なインフラ設備です。平成27年度における防犯灯の負担額を見ると、市補助額は設置費約9,600万円、維持管理費約7,300万円の合計約1億6,900万円、地域の負担額は設置費約3,900万円、維持管理費約6,200万円の合計約1億100万円となっており、LED灯の設置比率が増加していることから、設置費、維持管理費とも減少傾向となっています。一方、防犯カメラにあっては、平成27年度の設置数は19団体による58台で、市概算補助額は約1,400万円、地域の概算負担額は約560万円で、これに維持管理費がかかってまいります。

 先日、地域団体による設置実績がまだない戸畑区の自治総連合会の会長のお話を聞く機会があり、戸畑区内では公園内のトイレ鍵の破損、倉庫の扉の破損、落書きなどの悪質な行為が繰り返されており、戸畑警察署に対して区内のパトロール強化の申し入れを行ったそうです。そのときに、警察署から防犯カメラの犯罪抑止効果を聞き、連合会で導入に関する検討を行ったところ、悪質な行為は広範囲にわたっており、町内会規模の小さなところが多い戸畑区では、市からの補助があるとはいえ、設置費及び維持管理費負担は大き過ぎる、そもそも道路や公園などの公共空間における市民の安全・安心を守るのは行政の責務ではないか、防犯灯もしかりである等の意見が多く出されたそうです。ぜひ市議会でもこの問題に対して本格的な議論を起こしてほしいとのことでした。

 この問題については、市議会において活発な議論が行われてきたところではありますが、現状は町内会加入者と未加入者の負担の不公平性、市が全額支出する街路灯や通学路などの防犯灯が設置されている沿線上の地域住民と、そうでない地域住民との間で発生する負担の格差は解消されておらず、市が全て設置した場合に、かえって自治会離れが助長されるのではないかという意見も検証しがたいものがあります。設置台数は少ないとはいえ、高額となる防犯カメラの設置や維持管理費の地域負担等についても同じような問題を内在していると感じます。

 そこで、自治会や町内会などの地域の代表や有識者、そして、議会からの代表も加えた検討会を立ち上げるなどして、地域の安全・安心を守るためのインフラ整備の費用負担や役割の分担、また、地域コミュニティー活動のあり方などについて、更なる議論をすべきと考えますが、見解をお聞かせください。

 以上で私の第1質疑を終わります。御清聴ありがとうございました。



○副議長(山本眞智子君) 市長。



◎市長(北橋健治君) 岡本議員の御質問にお答えいたします。

 まず、決算の特色、そしてまた、扶助費増大に対応する財源確保について御質問がございました。

 平成27年度は世界文化遺産への登録、G7北九州エネルギー大臣会合の開催決定、そして、国家戦略特区への指定など新たな飛躍へつながるさまざまなきっかけをつかむことができました。市政運営に当たりましては、本市の魅力を高め、人、企業が集まる元気なまちづくりを目指し、女性、若者が定着する地方創生の成功モデル都市を目指す思いで取り組んでおります。政策面で重点的に取り組むべき5つの柱を掲げて、それぞれの政策を推進いたしました。

 1つ目の高齢・少子対策の加速では、認知症支援・介護予防センターの開設に向けた改修、幅広い相談に対応する地域包括支援センターの巡回相談など、高齢者政策の取り組みを推進しました。

 子育て環境では、子ども・子育て支援新制度の本格実施に取り組み、予備保育士の雇用費の助成、ひとり親家庭の経済的自立を支援する資格取得の給付金の創設など、本市独自の取り組みを創設いたしました。

 教育分野では、学力向上に向け、子どもひまわり学習塾の対象校の拡充、学校支援のための市費講師の配置拡充に取り組んでおります。

 2つ目の地域経済対策では、北九州空港将来ビジョンの実現に向け、200便を超える国際チャーター便の運航を実現し、響灘の地域エネルギー拠点化に向けた取り組み、プレミアム付商品券の発行支援を行いました。世界遺産のある町を広く発信し、TGCの開催やマラソンの継続開催、浅生スポーツセンターの整備、文化芸術の町北九州の発信などを推進し、市外からの集客増や本市のイメージアップ、シビックプライドの醸成に取り組みました。

 3つ目の魅力的な地域の創生では、地方創生関係の国交付金を活用し、北九州市版CCRCモデルの構築に向けた検討や、地域企業の魅力を情報発信する北九州ゆめみらいワークを開催し、日本で初めて国、県、市が連携したウーマンワークカフェ北九州の開設準備や、子育て世帯、新婚世帯などの転入促進、女性・若者の創業支援のための融資枠の創設などに取り組んでおります。

 4つ目の環境未来都市の創造では、城野ゼロ・カーボン街区形成事業を着実に進め、みんなの未来区BONJONOの町開きを迎えました。また、地元企業の水ビジネス展開を支援し、上下水道事業における新会社、北九州ウォーターサービスを設立するなど、国内外における水ビジネスに積極的に取り組んでおります。

 5つ目の安全・安心のまちづくりについては、平成27年8月、安全・安心条例行動計画を策定し、地域の自主防犯活動の活発化や子供・女性を対象とした犯罪被害防止対策に取り組みました。また、自治会などへの防犯カメラの普及促進や通学路における防犯灯の充実、老朽空き家などの対策充実など安全対策を進めております。防災では、アンダーパスの事故防止対策、下水道の浸水対策、橋りょう、トンネルの長寿命化対策や学校施設の耐震補強工事などを鋭意推進しました。

 次に、平成27年度の財政運営であります。扶助費が障害福祉経費の増大などにより過去最高額となりました。義務的経費が2年連続して増となっておりますが、地方消費税交付金などの県税交付金が当初予算を上回ったことや未利用資産の処分、人件費の見直しなど北九州市行財政改革大綱などに基づく収支改善の取り組みを鋭意行いました。これによって3年連続、財源調整用基金を取り崩すことなく、収支が均衡した財政運営を行うことができました。

 御質問の扶助費については、議員御指摘のとおり、高齢化の進展などによりまして今後も増大することが見込まれております。その財源につきましては、国において適切に措置されるよう指定都市市長会などを通じて要望しているところですが、本市としましては今後も不断の行財政改革を行い、財源確保に鋭意努めていく必要があると考えております。今後ともまち・ひと・しごと創生総合戦略を着実に推進し、地方創生の成功モデルの実現につなげるとともに、より一層事業の選択と集中を図り、持続可能で安定的な財政運営に努めてまいる方針であります。

 次に、奨学金制度につきまして、一定の条件のもと、奨学金の返済を支援する制度の検討を開始してはどうかという御提案をいただきました。

 奨学金受給者の半数以上を現在占めております貸与型については、卒業後の返済が前提となります。しかし、就職しても収入が低いなどの理由で返済できない人がいることは十分承知しております。市内大学の就職支援担当者へのヒアリングを行いますと、学生が就職先を選ぶ際の条件の一つに、卒業後の奨学金返済を踏まえ、給与面や就職先を考慮する学生も多いと聞いております。このため、本市としましても一定の条件のもと、奨学金の貸与を受けていた若者がしっかりと返済できるよう支援することは重要な課題と考えております。

 現在、国におきまして新たな所得連動返還型奨学金制度が整うとともに、無利子奨学金の採用枠の拡大や給付型の奨学金の創設について検討されております。ほかの自治体でも地元就職などを条件に返済を支援する制度の検討や、既に制度を創設した例もあります。このように学ぶ意欲と能力がありながら、経済的な事情により学業を断念することがないような制度や、若者の地元定着につながる制度が広がりつつあります。現在、制度を創設している自治体の事例について調べておりますが、香川県、鳥取県、山口県などが地元就職などを条件とする奨学金返済支援制度を創設しております。本市におきましても課題としてその動向に注目しております。

 一方で、こうした自治体の中には、ほかの自治体に先駆け、地元就職促進を目的に返済支援制度を導入してみたものの、期待した成果が得られず、制度を再検討しているところもあると聞いております。

 今後の方向性であります。議員御提案の本市が返済を支援する制度につきましては、その導入により若者が経済的に安心して学習できる環境づくりに寄与できるとともに、学ぼうとする意欲、本市への愛着が高まるといった効果を期待できます。本市としては制度の導入に当たりまして、地方創生の観点も含めた検討が望ましいと考えております。その際、制度の導入によって市内の就職率が向上するか、継続的な市の財政支出が可能であるかなどの論点を見きわめることも重要になります。これらを踏まえつつ、若者の支援に積極的に取り組むとともに、地方創生の観点も含めて、制度の創設に向けまして早急に検討に着手したいと考えております。

 次に、本市の観光事業について、特に効果のあった施策、今後更に力を入れるべき施策について御質問がございました。

 観光立国の実現に向け、日本全体が観光客の誘致に取り組む中、各自治体間の競争も激化しております。このため、本市では観光振興プランに基づき本市ならではの観光素材を磨き上げ、官民一体となってその魅力を国内外に強力に発信しているところであります。昨年は観光都市として本市の魅力を広く情報提供するため、迫力のある動画や画像を多用した観光ウエブサイトを開設しております。また、首都圏でのプロモーションや名古屋市でのキャンペーンでは、私自身人気タレントと一緒にダンスを披露したり、旅行社へのセールスや、空港や駅でのパンフレット配布を行うなど、多くの人々に直接本市の魅力をPRしたところであります。

 産業観光につきましては、本市の新たな魅力である世界遺産を核に、安川電機みらい館、TOTOミュージアムなどとあわせた産業観光ツアーの企画やパンフレットの制作などを行い、モノづくりの町北九州市の特徴を生かした観光客の誘致を行いました。昨年効果があったインバウンドの面で見ますと、韓国、台湾、中国などへの継続的なセールスや、現地の有名ブロガーによる本市情報の発信、前年度の3倍を超える国際チャーター便の誘致など、東アジアを中心に積極的に観光客の誘致を行いました。

 また、大規模イベントの分ですが、昨年はこれらに加え、本市初めてとなる大規模ファッションイベント、TOKYO GIRLS COLLECTIONを開催し、女性を中心とした多くの若者が本市を訪問したところであります。この結果、平成27年の本市の観光客は2,571万4,000人で、前年度から1.1%の増、特に宿泊客につきましては前年の155万8,000人を大きく上回る170万人、9.1%の増加で過去最高となっております。

 今後力を入れる施策ですが、まず、小倉城一帯のライトアップや天守閣内の展示のリニューアル、桜の名所づくりを柱とした歴史や四季を感じる広場の整備などを行い、小倉城周辺の魅力の向上を進めます。

 次に、関門エリアであります。地方創生交付金を活用し、ライトアップによる夜間景観の魅力向上や、本市と下関市を周遊する関門巡回観光バスの運行などにより、関門地域一帯の魅力向上に努めていきたいと考えております。

 インバウンドであります。クルーズ船に関しては、ひびきコンテナターミナルでの大型船受け入れに向け、航行安全のための調査を終えました。今後、大型船を初め多くの寄港が期待されます。また、国際航空便に関してもこれまでの誘致活動が実り、先日、韓国の釜山、ソウルの定期便就航が決まったところであり、これらを活用したインバウンド誘致にも更に力を入れてまいります。

 今後とも国内外から本市に多くの観光客が訪れ、町がにぎわい、ひいては地域経済活性化へとつながるよう、しっかりと事業を進めてまいりたいと考えております。

 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。



○副議長(山本眞智子君) 教育長。



◎教育長(垣迫裕俊君) 本市の現行の奨学金につきまして、成績要件の問題でございます。

 本市の教育委員会で実施しております大学生向けの奨学金制度は、日本学生支援機構の奨学金制度を補完する制度として運営をしておりまして、これまで国の制度との整合性に配慮しながら運営をしてまいりました。

 この日本学生支援機構の大学奨学金においては、申し込みの際に成績基準がございます。このことから、本市の奨学金制度も同様に、経済的理由で大学等への就学が困難であることのほか、成績優秀であることも貸し付けの要件としており、一定の成績基準を設けてきているところでございます。

 そこで、今回の条例改正におきまして、専修学校の専門課程、いわゆる専門学校についても新たに貸付対象とし、来年度の貸付分から実施する方向で準備を進めておりますが、当然ながら応募者の増加が見込まれます。その貸付枠については、御指摘のように現在の新規貸付枠に余裕がありますことから、その範囲内で実施することとしたいと考えております。

 現在、日本学生支援機構の大学奨学金については、特に保護者の所得が低い学生の成績基準を緩和すること、こういったことが国において議論されております。このようなことから、本市におきましても成績基準につきましては、来年度の貸付分の応募状況を見ながらではありますが、北九州市奨学資金貸付審議会の御意見も踏まえ、緩和する方向で検討してまいりたいと思います。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 企画調整局長。



◎企画調整局長(西田幸生君) 世界遺産登録による効果についてお答えいたします。

 本市では、昨年7月に官営八幡製鐵所が世界遺産に登録される前からさまざまなPR活動、市民イベント、講演会などの機会を通じた情報発信や、旧本事務所を見学できる眺望スペースの整備などを行ってまいりました。登録後には旅行代理店とタイアップしたツアーの造成など、観光客の受け入れ体制の整備や、市内の近代化遺産とも連携した観光プロモーションなどを行った結果、御指摘のようなさまざまな効果が生まれております。

 まずは、世界遺産登録により官営八幡製鐵所がさまざまなメディアに取り上げられ、日本の近代化や産業技術の向上、人材育成への尽力などが紹介されるとともに、東京や大阪など遠方からのツアーがつくられるなど、シティープロモーションに大きく貢献をしております。

 また、シビックプライドの醸成におきましては、市内に世界遺産があるという市民の誇りだけではなく、地元大学生による製鉄所誕生のストーリーを全国に発信する漫画の制作、わっしょい百万夏まつりパレードでの子供たちによる世界遺産PR、また、ウオーキングイベントでの世界遺産コースの設定、更には地元金融機関の遺産応援寄附つき定期預金の販売と市民による購入など、市民みずからが町を誇りに思うさまざまな活動が展開をされております。

 更に、観光促進、にぎわいの創出におきましては、これまで6万5,000人を超える方々の眺望スペースへの来訪や、1,000人を超える八幡製鐵所構内バスツアーへの参加など、観光客の増加やにぎわいの創出に貢献し、加えて世界遺産に関連した新たなお土産も開発され人気となるなど、観光産業の面からも活性化してきております。

 このように、官営八幡製鐵所の世界遺産登録により、市民から改めて郷土のお宝として認識されており、今後も世界遺産のある町として更なる効果が生まれるよう、全力で取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) まず、ユネスコ遺産登録のうち戸畑祇園に関連する2点について御答弁申し上げます。

 国は、戸畑祇園大山笠行事を含みます全国33の山・鉾・屋台行事を一つのグループとして、ユネスコ無形文化遺産への登録を目指しております。本年11月末からユネスコ政府間委員会でその可否が決定をされます。登録決定が大いに期待されるところであります。

 これまで戸畑祇園につきましては、福岡県の夏の3大祭りの一つに数えられる観光資源であることから、市としても長年にわたって祭り行事に対する補助金あるいは旅行エージェントへのセールス活動、首都圏や九州各県、アジア諸国での観光キャンペーンなどに取り組んでまいりました。

 また、昼の幟山笠の幕類の劣化が著しいため、現在復元、新調の支援も行っております。この幕類は武者絵などの緻密な刺しゅうを金、銀の糸で施した豪華なものでして、平成25年度から平成27年度までの3年間では約1,600万円の補助を行っております。これまでに西大山笠の幕等が完成をしておりますが、今後、東、中原、天籟寺の各幕の製作を行う予定としております。

 ユネスコの無形文化遺産の登録が決定しましたら、地元の皆さんと喜びを分かち合いたいと考えております。当日のセレモニーや市民へのお披露目行事について、振興会を初め地元の御意見も伺いながら、現在検討を進めております。

 また、登録により、昨年の世界遺産とあわせまして都市ブランド構築の有力な資源となることから、関係部局と連携をして観光客誘致につながる仕掛けやシビックプライドの醸成など、これまで以上にさまざまな取り組みに努めてまいりたいと考えております。

 次に、議員御提案の東京オリンピックの開会式での披露につきましては、インパクトのある大変夢のあるお話でございます。しかしながら、どのようなプロセスで開会式の演出が決定されるのか不明でございますし、実現のためのアプローチは非常に難しいことが予想されます。現在、文化庁では東京オリンピックを契機として、地域文化資源を積極的に活用し、日本の文化によって世界の人々を魅了する文化イベント等を実施することを予定しております。この動きも捉えながら、開会式に限らず東京オリンピックと連動してどのようなことができるのか、今後検討してまいりたいと考えております。

 次に、地域の安全・安心を守るインフラ整備費の負担について御答弁を申し上げます。

 防犯灯につきましては、全国的に自治会が設置・運用を行い、市町村が支援をすることを基本として、長年にわたり制度が運用されてきました。本市におきましても市街地では自主的なコミュニティー活動の一環として、自治会等が中心となって設置し、自治会等の負担になじまないところや公共性の高いところなどについては、市が設置をしております。

 平成23年度から進めております防犯灯のLED化につきましては、地元の負担がふえないように、設置費の補助率を3分の2から4分の3に引き上げ、また、今年度からは通学路の地域設置のLED防犯灯につきまして、電気代をほぼ全額補助するなど、補助制度の拡充に努めてきたところでございます。

 このように、自治会等の自主的な地域防犯活動に対し支援策を講じておりますけども、少子・高齢化、核家族化等の影響によりまして自治会加入率が低下する中で、防犯灯の経費を負担することにつきましては、一部に公平感を欠いているなどの意見があることは承知をしております。

 議員お尋ねの安全・安心にかかわりますインフラ整備費の負担のあり方につきましては、共助、公助の役割分担等、非常に重要で難しい問題でございます。平成24年度の総務財政委員会の所管事務調査の意見や他都市の事例等も踏まえながら、慎重に議論を重ねるべきものと考えております。このため、自治会等の意見も聞きながら、必要に応じて地元団体や有識者等と協議の場を設けることなども検討してまいりたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 産業経済局長。



◎産業経済局長(加茂野秀一君) 観光事業につきまして、3点の御質問にお答えします。

 まず、個人旅行者向けの情報発信でございます。

 近年は、議員御指摘のとおり、個人旅行客が増加していることから、情報発信がますます重要になっているものと認識しております。そのため、これまで海外で開催される国際旅行博覧会へ出展するとともに、海外のメディアやパワーブロガーなどを本市へ招いたり、現地情報誌へ本市の紹介記事を掲載するなど、海外への本市の魅力発信に取り組んでまいりました。

 このような取り組みによりまして、大手旅行予約サイトにおきまして、平成27年の対前年比の外国人宿泊客の伸び率で、本市の小倉・門司エリアが全国第3位になるなど、個人旅行客の取り組みについて一定の成果が出ているものと考えております。

 今年度は、地元の女子大学生とともに本市の町歩きマップを作成し、台湾で開催された国際旅行博覧会におきまして配布するなど、個人旅行客向けのPRに取り組んだところでございます。

 また、タイで活躍する日本人俳優が番組ナビゲーターを務める人気旅行番組、すごいジャパンの誘致に九州で初めて成功しまして、近年訪日客が急激にふえているタイ人に向けまして、観光地やグルメ、祭りなど本市のさまざまな魅力の発信を行うこととしております。このすごいジャパンの放送は、タイで9月下旬から異例の2回に分けた放送が予定されております。

 更に、フィルムコミッションの活動によりまして、タイや韓国など海外の映画、ドラマの撮影が続いていることとか、国内外から未発表の4こま漫画を募る北九州国際漫画大賞を創設したことによりまして、これまでにない新たな形の情報発信も進んでいるところでございます。これらとあわせまして効果的に観光PRを行ってまいりたいと考えております。

 今後も現地メディアなどを効果的に活用しながら、海外に向けて本市の魅力発信と知名度向上を図りまして、個人旅行客の一層の増加につなげてまいりたいと考えております。

 次に、多言語対応に関する2点の御質問に、あわせてお答えさせていただきます。

 外国人観光客に本市での滞在を快適に楽しんでいただくためには、おもてなしや受け入れ環境の整備は重要だと考えております。これまで本市では多言語に対応した各種の観光パンフレットの作成や、外国語案内板の主要観光地への設置などに努めてまいりました。外国語案内板に関しましては、今現在、大小合わせまして市内に178基設置したところでございます。

 昨年度は、市内での公衆無線LANのWi−Fiの接続環境を強化するとともに、市の観光ウエブサイト、ぐるリッチ!北Q州を開設し、多くの外国人観光客にも利用いただけるよう、英語、韓国語、中国語、タイ語を導入いたしました。

 また、外国人観光客のおもてなしにおきまして、本市のゲートウエーであるJR小倉駅や北九州空港、それから、主要観光地であります門司港レトロといった拠点に設置しております観光案内所の果たす役割は大変重要であると考えております。そのため、各観光案内所におきましては、英語、韓国語、中国語、タイ語に対応した電話による通訳案内サービスを実施しているところであります。また、特に外国人観光客の利用が多いJR小倉駅の観光案内所におきましては、タブレット端末を設置して市の観光ウエブサイトなどを自由に閲覧していただけるよう、利便性の向上に努めております。

 更に、今年度は新たにデジタルサイネージ、電子看板を設置しまして、さまざまな情報を提供することとしておりまして、外国人観光客向けに多言語化も検討しているところであります。

 語学ボランティアにつきましては、市の観光ボランティアの中で外国語に対応できる人材もおりまして、また、大規模国際会議やイベント等におきましては、事前に登録された外国人材をコンベンションボランティアとして活用させていただいております。外国語ができるボランティアの方が現在73名おられます。

 今後は、本市を訪れる個人旅行客のニーズも見きわめながら、これらの人材や在住外国人、留学生等の活用につきまして、ネットワークづくりなどのサポート体制の構築も含めて、関係機関と協議を進めていくこととしております。

 また、本市滞在中のけがや病気、事故など緊急時におきまして必要な機関と連絡をとれるよう、多言語パンフレットやホームページ等に関係先の情報を掲載するなど、広く周知を図ってまいりたいと思います。

 なお、24時間対応の多言語コールセンターの導入につきましては、現在先進都市の事例を研究しているところでございます。今後、外国人観光客が多く立ち寄る場所を中心に、おもてなしや受け入れ環境の充実を図り、本市での滞在を一層楽しんでいただけるよう努めてまいりたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 子ども家庭局長。



◎子ども家庭局長(近藤晃君) 保育所などの運営と施設環境の改善についての4点にお答え申し上げます。

 まず、保育士・保育所支援センターの状況と実績でございます。

 平成27年4月に待機児童対策の一環として設置をいたしました保育士・保育所支援センターでございますが、平成27年度の実績は求人者数356人、求職者数122人、就職成立者数67件となっております。平成28年5月にはAIMビルに設置をいたしましたウーマンワークカフェ北九州へ移転をし、より利便性の高い小倉駅北口へ移ることで、昨年度以上の成果が上がるものと期待をされていたところでございます。実際に本年7月までの実績は求人者数142人、求職者数44人、就職成立者数は26件でございまして、昨年度同時期と比べて2倍の成立者数となっているところでございます。保育士・保育所支援センターの周知が進んだことと相まって、徐々に成果を伸ばしている状況でございます。

 いずれにしましても、待機児童の解消には保育士の確保が必要不可欠でございます。今後とも保育士・保育所支援センターの機能強化を初め就職支援説明会、資格活用研修などの機会を捉えて、潜在保育士の掘り起こしなど保育士確保に全力で取り組んでまいりたいと思っております。

 次に、未入所児童の状況を詳しく分析すべきとのお尋ねでございます。

 未入所となった児童を分析いたしますと、その9割が3歳未満児でございます。地区別では八幡西区、小倉南区、小倉北区、この3区で約8割を占めているという状況でございます。このため、未入所児童の多い地区を中心に、3歳未満児を対象とした小規模保育事業につきまして重点的に整備を進めておりまして、現在までに22カ所、409名分の整備を完了したところでございます。保育所の新設や既存保育所の定員増を含め、あらゆる方策を組み合わせて取り組んでいきたいと考えております。

 また、未入所児童となる主な要因でございます。これは、現場の声を拾い上げますと、自家用車がないため自宅に近い施設にしか通園できないとか、祖父母が送り迎えをするために実家に近い施設に通わせたいといった声がございまして、こういった理由で特定の保育所を希望し、入所が実現しないというケースがほとんどでございます。こうした個別のニーズに対しましては、これまでも各区の保健福祉課の入所相談窓口で対応してまいりましたし、加えまして、平成26年度からは保育サービスコンシェルジュを各区に配置するとともに、平成28年度からはウーマンワークカフェ北九州にも配置をさせていただいております。

 今後とも引き続き状況分析を詳しく行いながら、保育の受け皿確保の推進を図るとともに、これまで以上に個別のニーズへのきめ細かな対応を行うことで、より望ましい保育サービスの提供につなげてまいりたいと考えているところでございます。

 続きまして、メンター制度などの効果、そして、保育室の騒音環境についてまとめてお答えします。

 本市では保育士の働きやすい職場環境づくりの一環といたしまして、直営保育所におきましてメンター制度としてのブラザー・シスター制度を今年度から本格実施をしております。また、民間の保育所におきましても同様の取り組みを実施しており、市内のほぼ全ての保育所でメンター制度が導入されております。この取り組みは各保育所での保育士のスキルアップと職場の人間関係の醸成に大いに貢献していると評価をしているところでございます。また、園児台帳や登降園の状況管理にICTを活用したり、保護者との連絡にタブレット、スマートフォンのアプリを使うなど、保育以外の事務の負担軽減につなげているケースもございます。このため、今年度から更なるICT化推進のための補助制度を実施し、その拡大に努めているところでございます。今後、本市で実施している取り組みを検証していくとともに、議員御指摘の他都市の先進事例についても研究をし、効果的な取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 議員御指摘の保育室の騒音につきましては、現状では法規制あるいは保育施設向けの基準もない状況ではございます。ただ、近年、御指摘のように、埼玉大学においても保育室内の音環境に関する研究も行われているところでございます。今後とも子供たちにとって保育室が温かなくつろぎの場となるとともに、生き生きと活動できる場となるよう、保育室の音環境も含め、望ましい保育環境のあり方について研究してまいりたいと考えているところでございます。以上です。



○副議長(山本眞智子君) 38番 岡本議員。



◆38番(岡本義之君) 再質疑をさせていただきます。

 おおむね本当に前向きな答弁をいただいたと思っております。心から感謝を申し上げたいと思います。特に、奨学金制度については満点回答というか、特に今までなかなか前向きな答弁をいただけなかった教育長からも前向きな答弁をいただきまして、今回補正予算に提案されている入学準備金の新入学学用品の前倒しの補正予算も、我が会派もずっと提案させていただいておりましたんで、本当に感謝を申し上げたいと思います。特に、この奨学金制度、市長も新しい制度の創設に向けて早急に検討を始めるという御答弁をいただきました。

 私たち公明党は、これまで奨学金制度については党を挙げて取り組んでまいりました。我が国の奨学金制度は1999年度から始まったきぼう21プランを皮切りに、貸与人員の大幅増や貸与基準の緩和など改善策を次々と実現させてまいりましたけども、この間利用者数は年々増加して、現在130万から140万人台で推移しています。ほぼ希望する全員に貸与されるまでになって、更に、無利子奨学金の対象枠も拡充し続けておりまして、学生の卒業後の所得に応じて無理なく返済できる所得連動型の奨学金も本年5月から申し込みが開始されております。

 また、公明党が、ここが大事なんですけど、半世紀も前から訴えてきた大学生向けの返済の必要がない給付型奨学金の創設も、内閣府が8月2日に公表した未来への投資を実現する経済対策で、平成29年度の予算編成過程を通じて、制度内容について結論を得て実現すると示されています。我が党が野党時代を含め、若者や子育て世代の声を国会に運び続けてきた結果であると私は思っているんですけども、今回国と、先ほど市長から答弁いただいたみたいに、また市においても、こういう両面から学生を支援できることになれば、本当に学ぶ意欲のある学生の更なる追い風になるのではないかなと思っております。

 私、せっかちなもので申しわけないですけど、お聞きしますが、市長早急に検討を始めるということで、どれぐらいをめどに結論を出していかれようと思われているのか、まだ始まっていませんけど、御意見があれば聞かせてください。



○副議長(山本眞智子君) 市長。



◎市長(北橋健治君) 先ほど申しましたように、地方創生という重要なテーマに向かって、若い方々にぜひ北九州に定着して働いて頑張ってほしいという思いもございまして、そういった意味では検討を急いでいきたいと思います。来年度の当初予算に提案できればいいと思いますし、それを一つのめどといたしまして、頑張っていきたいと思っております。



○副議長(山本眞智子君) 38番 岡本議員。



◆38番(岡本義之君) どうぞよろしくお願いいたします。

 次に、観光事業について質問させていただきましたけど、この問題についてお話をさせていただきたいと思います。

 ことしの7月9日、10日に世界ダンス選手権というか、日本初の開催がこの北九州市立総合体育館で開催されました。市長も開会式と翌日の競技も熱心に見られたと思いますけども、このダンス選手権を主催者のスタッフの一人がその後に手記を残したんですけども、それがダンスファンというダンスの愛好家が読まれている本に掲載されました。その中で北九州のいろんな御支援、特にコンベンション協会の方々、いろんな御支援をいただいた感謝の思いと、北九州に来られていろんな問題というか、気づいた点も記載されていました。

 1つは、海外、これは250名ぐらい、家族単位ぐらいでコーチも含めた方たちが北九州に来られたんですけど、福岡空港からバスで来られる方、北九州空港から来られる方、それぞれバスのおり場が違うんですね。それぞれホテルに向かおうとしたときに、ヨーロッパとかあちこちから来られていますけど、家族でツアーコンダクターがついているわけでもない。非常にわかりにくかったという声もあったんです。

 私もその声を聞いて、小倉駅の北口、南口、ずっと歩いて回ってきました。例えば小倉駅をおりて、北九州空港行きの乗り場というのはぱっとわかるんですけど、福岡空港行きというのは、ぜひ北九州空港を使っていただきたいという思いもあるんですけど、高速バス乗り場というのはあるけど、福岡空港行きという案内がないんです。それから、北九州空港から北口に直行バスがとまりますけども、おりたところには雨よけがありません。もう大きなスーツケースとかキャリーバッグを持ってこられた方に、近いとはいえ、大きな荷物を持った方がおりたときに非常に大変な思いをするのではないかなと。また、夜行バスはKMMビルのところから発車します。市内のバスと、結構バスの乗り場は非常にばらばらなんですね。いろんな問題があってそういうふうになっているかと思いますけども、バスセンターのチケット売り場を見ても、先ほど局長が言われたような観光案内に関するところがありますよみたいな、私がぱっと見た限りないんですね。

 私は、この北口、南口を回るときに、北九州の観光情報コーナーにちょっと立ち寄らせてもらいました。2人の女性が対応してくれましたけど、それは感動するぐらい、こういう最前線にこういったスタッフの方がいらっしゃるというのは、旅行者にとっては本当にありがたいことだなと感動したんですけど、その中でいろんな最前線の声もお聞きすることができました。一番大事な、空港から着いてからの後、その辺の整理というのはもうぜひとも取り組んでいくべきではないかなと思うんですけど、何か見解があれば聞かせてください。



○副議長(山本眞智子君) 産業経済局長。



◎産業経済局長(加茂野秀一君) まだ足りないところもあると思いますし、その辺のことについてのお声を聞いておりますので、また、議員からも詳しいこととかまた教えていただきましたら、改善に向かって努力してまいりたいと考えております。



○副議長(山本眞智子君) 38番 岡本議員。



◆38番(岡本義之君) 先ほど語学ボランティアとか、そういった体制についてもお答えいただきましたけども、やっぱりそういった海外から来られた方は、北九州は食べるものがおいしいという情報が入っているんですね。家族連れで来られて、夜皆さんで食事に行きたいと。確かにホテルで食事をすれば語学対応は可能なのかもしれませんけども、町なかに出ていったときに言葉が通じるようなお店があるかという質問もあったそうです。そういった意味では、ある自治体ではタブレットで登録したボランティアの方たちを呼び出して、お店に置いとってもらって、そういったときに言葉が通じないときに対応すると、そういったことも進めているという話も聞いておりますので、ぜひ研究して進めていただきたいと思います。

 時間がないんで、ユネスコ遺産について。戸畑の祇園大山笠の件について御質問をさせていただきました。世界遺産のときは、PRとして実はマンホールに旧本事務所を印刷してPR効果を上げたと。今デザインカラーのマンホールというのはすごく全国に広まっていまして、カードができるほど今有名になっているんです。かなりのPR効果があろうかと思います。戸畑の祇園大山笠行事を人が踏むマンホールにするというのは、かなり抵抗があろうかと思いますけど、一方でPR効果は非常に高い。ぜひとも山笠関係者の皆さんの意見がまとまって、ぜひこういうデザインだったら抵抗感ないねということがあれば、ぜひ実現してほしいなと思うんです。私も全国調べました。そういった祭り系でマンホールをしているところがないかというと、同じ国の指定重要無形文化財に指定されている秋田の竿燈まつり、それから、諏訪の御柱祭かな、ここもマンホールに既になっているんですね。これはあくまでも山笠関係者の意思が大事だと思うんで、しっかりいろいろ話していただいて、そのPR効果とか、もしそういうコンセンサスがとれた場合、市として対応していただくお気持ちはありますでしょうか。ちょっと聞かせてください。



○副議長(山本眞智子君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) ユネスコ登録されたいろいろなPRということにつきましては、私どもと戸畑区で今いろいろ協議をさせていただいています。もちろん保存会の意見も吸い上げながら、議員が言われましたマンホールあるいは市の名刺とか、そういったものもございますので、いろいろ検討して関係局との協議をしたいと思っております。以上です。



○副議長(山本眞智子君) 38番 岡本議員。



◆38番(岡本義之君) 最後に意見だけ。東京オリンピックに連動した活動ということで、今産業革命遺産に関しても7つのテーマ別観光の1つに選ばれたりとか、東田の高炉跡がまた未来技術遺産として登録されたとか、大変に追い風が吹いているかと思います。それに戸畑の山笠が登録されたら更に追い風になると思いますので、ぜひいろんな情報を集めて進めていただきたいと思います。終わります。



○副議長(山本眞智子君) 進行いたします。28番 森議員。



◆28番(森浩明君) 皆様こんにちは。ハートフル北九州の森浩明です。

 質疑に入る前に、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックについて一言触れさせていただきたいと思います。

 リオデジャネイロオリンピックでは、世界中のアスリートたちが自己の限界に挑み、競い合い、その真剣勝負に私たちも手に汗握る興奮や感動の数々を分かち合うことができました。4年後の東京オリンピックが今から楽しみであります。また、本日からはリオデジャネイロパラリンピックが始まり、こちらも大いに関心を集めております。7月に本市ゆかりのアスリートたちの活躍を祈念した壮行会が行われ、私たちも参加、激励をさせていただきましたが、北九州市ゆかりの選手としては車椅子マラソンの洞ノ上選手と山本選手が出場いたします。ぜひ世界中を沸かすような走りを見せて、メダルを獲得してがい旋していただきたいと思います。

 それでは、質疑に入りたいと思います。

 まず第1に、平成27年度決算について質疑をいたします。

 平成27年度は、北橋市長3期目のスタートの年であり、平成27年1月に行われた市長選挙を前に、北橋市長と私たちハートフル北九州議員団も政策協定を結び、私たちも全力で応援をいたしました。私は当時会派の政調会長として市長サイドと協議を行い、12の大項目から成る取り組みを何とか無事にまとめることができたことが思い出されます。3期目に北橋市長が掲げられ、多くの北九州市民に支持された、人にやさしくまちには活力という公約を実行に移したのが平成27年度当初予算でありますが、人にやさしく活力あふれるまち創生予算と名づけられ、重点的に取り組むべき5つの柱を掲げながら、北九州の魅力を高め、人や企業が集まる元気なまちづくりを目指す取り組みが実施されました。

 初めに、新成長戦略の推進や地域経済の活性化、市民所得の向上、にぎわいの創出など平成27年度の地域経済対策の推進について、取り組みと成果、そして、今後の課題について伺いたいと思います。

 ことし3月、本市は新たな技術と豊かな生活をつくり出すアジアの先端産業都市を戦略の目標像とする北九州市新成長戦略を改訂しました。モノづくり産業を集積し、充実した都市・産業基盤を生かしながら、地域の大学や研究機関といった知的資源など、本市の優位性を生かして新たな技術や産業をこれからも切れ目なく、また、失敗を恐れることなく育成していくことが、我が国を代表する先端産業都市として本市が成長できる数少ない道だと私も思っております。

 そこで今回は、宇宙産業の育成について提案したいと思います。アメリカではかつてNASA、アメリカ航空宇宙局がアポロ計画を立てて人類史上初めて成功した月面着陸や、135回に及ぶスペースシャトルの打ち上げなど、宇宙開発を国家主導で推進してきた時代から、現在では、電気自動車、テスラモーターズ社の創業者イーロン・マスク氏が宇宙ベンチャー企業スペースXを立ち上げたり、ラスベガスのホテル王ロバート・ビゲロー氏がビゲロー・エアロスペースを立ち上げたりするなど、宇宙開発を民間主導、とりわけ野心的な企業家たちが先導する時代に入っていると伝えられています。

 我が町に目を転じてみますと、九州工業大学戸畑キャンパスの大学院工学府機械知能工学専攻の米本浩一教授を中心に、JAXA、宇宙航空研究開発機構や川崎重工業、IHI、東レ・カーボンマジックなどのメーカーが集まり、スペースマジックという大学発の宇宙ベンチャーが設立されています。産学官連携で再使用型の宇宙輸送システムの研究開発を目指す宇宙ベンチャーで、私も米本教授より宇宙ベンチャーの話を直接伺いましたし、西田企画調整局長や富高産業経済局理事にも同様の話を聞いていただいております。既に昨年11月には小倉南区平尾台で有翼ロケットの飛行試験を成功させ、現在は飛行データの解析を行い、今後は全長4.6メートル、重量900キログラムまで機体の大型化を行い、再来年、2018年にはアメリカ、カリフォルニア州のモハーヴェ砂漠での打ち上げを計画していると伺っております。

 さきにも述べましたように、宇宙開発は民間主導による新たな宇宙ベンチャー時代に突入している現在、我が町北九州でも九州工業大学を中心にこうした先駆的な取り組みがなされていることに驚くと同時に、日本の宇宙産業はまだまだ発展途上であり、未知の可能性を秘めていると言われていますが、であるならば、本市の優位性を生かし、失敗を恐れることなく、再使用型宇宙輸送システムの研究開発という次世代の航空宇宙産業を切り開く挑戦を、北九州市の新成長戦略の一つとして位置づけ、必要な支援を行い、もって本市経済の成長・発展につなげてはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、財政の中長期的な見通しについて尋ねます。

 自治体が持続的に発展、進化していくためには、かくありたいという理想像を掲げ、それを行政のみならず、市民、企業、議会、全ての関係者が当事者として責任を担い、ともに力を合わせてその実現を目指すことが必要ではないでしょうか。ここで言う理想像とは、本市の基本構想・基本計画や、まち・ひと・しごと創生総合戦略を初めとする構想や計画でありますが、私はそれに加えて、財政の中長期的な見通しも議会や市民が行政と共有し、厳しい内容も含めて現実から目を背けずに直視し、ともに創意工夫を図ることが将来にわたって本市が成長していく大前提ではないかと思っております。

 昨年9月議会の本会議の質疑の中で私は、平成20年12月に策定した北九州市経営プランの中期財政見通しと同様のやり方で、今後の財政状況について仮試算してみてはどうかと提案しました。それに対して北橋市長は、市民にわかりやすい財政情報を提供することは大切と答える一方、国の制度改正が今後予定されており、その影響額を見込むことは困難、引き続き研究を進めたいと答えています。

 本市財政を取り巻く状況は、市税や地方交付税などの一般財源が限られる中、福祉・医療費が年々増大し、更に、公共施設の更新時期をこれから一斉に迎えるなど非常に厳しいものがあります。決算審議や予算審議の際には、その年度の財政状況の正確な把握と議論はもちろん、今後の市税収入や義務的経費はどう見通されるのか、今後基金残高や市債残高はどう推移するのか、今後とも本市の財政は収支不足に陥るおそれはないかなど、中長期的な財政状況についてもブラックボックスにせずに情報公開を適切に行い、それぞれの会計が健全に維持できるかを積極的に議論していくことが必要だと思っております。

 昨年9月議会の本会議で私も質問しましたし、同年6月の本会議で我が会派の世良代表も提案していますが、改めて今後数年間の財政の中長期的な見通しの仮試算やその公表を行い、議会や市民も含めて将来の北九州市の理想像を共有し、力を合わせて困難を乗り越えていただきたいと提案しますが、北橋市長に見解を伺います。

 第2に、子ども家庭について、本市独自の保育士の処遇改善について質問いたします。

 平成27年度予算で掲げた5本の柱のうち、第1の柱は人にやさしい高齢・少子対策の加速でありましたが、決算の内容からは小規模保育事業所の設置促進や市独自予算による予備保育士雇用費補助など、厳しい財政状況の中でも子供たちの育ちを支えるために積極的な事業を実施したことがうかがえ、これを評価したいと思います。

 また、この間、国の待機児童解消加速化プランに基づき、保育所の受け入れ児童数の拡大や保育士の処遇改善にも取り組んできました。平成27年度の厚生労働省の調査によると、保育士の月額平均給与は約22万円で、全業種平均より約11万円も低いことや、こうした背景から大学や短大の保育科で学びながらも、保育士ではなく他の職種に就職する学生も多いことなどもあり、他職種並みの給与水準へ引き上げるために今後とも保育士の処遇改善は必要であります。

 その上で、国の補助金による処遇改善だけではなく、自治体独自の処遇改善も各地で進んでおります。例えば、東京都では平成27年度から保育士の評価・昇進制度を導入する民間事業者を対象に、保育士1人当たり2万1,000円の補助金を支給したり、横浜市では職員の勤続年数に応じた昇給や賃金改善、キャリアアップを図ることを目的に1から5%を上乗せ給付するなど、深刻な待機児童問題の解消を目指して取り組む首都圏の自治体などでは、独自の予算で保育士の処遇改善を行い、保育人材の確保を始めております。

 このことは、近い将来、本市を初めとする地方と首都圏との間で、少ない保育人材のとり合いがより激化することを意味するのではないでしょうか。北九州市が子育て日本一を実感できる町を目指すためには、更なる子育て支援策の充実の一つとして、国の補助金による処遇改善だけではなく、本市独自の保育士の処遇改善についても真剣に検討し、より安定的な保育人材の確保を目指すべきではないでしょうか。見解を伺います。

 第3に、公共建築物と公共交通について。

 初めに、公共施設のコンクリート落下事故を受けた取り組みについて質問いたします。

 ことし2月、小倉北区田町の小倉北柔剣道場の天井コンクリートの一部が落下する事故が起こり、3月には八幡東区中央町のレインボープラザ地下1階の天井断熱材が落下する事故がありました。その後、公共施設を所管する各局では、市民の皆様への注意喚起や緊急点検などを行ったと聞いております。しかしながら、4月以降も市営住宅の浴室天井のモルタル片の落下や外壁の落下、卸売市場水産棟のコンクリート片の落下、学校のベランダの天井や渡り廊下のモルタル片の落下など、公共施設のコンクリート片やモルタル片などの落下が相次いでいます。

 これを受けて、ことし6月から公共施設のコンクリート等の落下事故を受けた取り組みが行われていますが、設置されたプロジェクトチームではどのような議論がなされたのか、利用者を初め市民の皆様が安全に安心して生活や利用できるよう、必要な対策に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

 また、幸い人的被害は生じてないものの、小倉駅小倉城口ペデストリアンデッキや北九州モノレールの駅舎でも同様の事案が発生しており、安全点検が行われたと聞いております。これらの点検結果と、すぐに必要な応急措置や今後計画的に行う補修工事など、必要な対策についても行うべきと考えますが、あわせてお尋ねします。

 次に、地域公共交通網形成計画について伺います。

 この計画は、北九州市立地適正化計画と連携し、急速な人口減少と超高齢化の状況でも持続可能な都市経営を確保するため、コンパクトなまちづくりの推進を目指して策定された交通分野の計画であります。また、北九州市環境首都総合交通戦略を基本としており、同戦略における交通施策をPDCAサイクルによる事業評価もしておりますが、特に公共交通では我が会派の浜口議員が本市と西日本鉄道のつなぎ役となり、北橋市長にも御尽力をいただいて、筑豊電気鉄道、いわゆる筑鉄に新型低床式LRTが導入されたことを初め、公共交通の高機能化が図られたことなど、成果を上げていることを評価したいと思います。

 LRTとは、ライトレールトランジットの略で、低床式車両の活用などによる乗降の容易性や定時性、速達性、快適性などの面ですぐれた特徴を有する次世代型都市交通システムであります。私もことし7月、富山市を訪ね、公共交通軸によるコンパクトなまちづくりについて視察をしました。

 富山市では、将来も一定の人口を維持しながら、持続可能な都市を構築するためには、公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくりが必要と判断。そのリーディングプロジェクトとして平成18年、利用者減少が続いていたJR富山港線という鉄道を公設民営の考え方を導入し、利便性の向上、バリアフリー化、トータルデザインの採用などにより、我が国初の本格的LRTとしてよみがえらせたり、平成21年には中心市街地活性化と都心地区の回遊性の強化を目指して、市内電車を一部延伸、環状線化したり、公共交通軸の活性化によるコンパクトなまちづくりに取り組んでいます。

 本市の地域公共交通網形成計画にも、次世代都市交通システムの検討という施策が盛り込まれています。これは将来BRT、バスラピッドトランジットの略で、連節バス等を指すと思いますが、このBRTやLRTなど次世代都市交通システムを本市の東と西の拠点である小倉都心と黒崎副都心の間の国道3号、いわゆる旧電車通りに導入することを検討すると理解してよろしいでしょうか。

 また、北橋市長もことし5月、G7環境大臣会合の併設事業参加のために富山市を訪れた際、スタイリッシュなトラムが市内を走っている様子を御自身もごらんになっていると思いますが、そのときの感想も含めて市長にお聞きしたいと思います。

 第4に、北九州空港、特にMRJについて質問いたします。

 7月12日、MRJ北九州空港活用計画説明会に私も参加しました。MRJとは三菱リージョナルジェットの頭文字からとった国産旅客機のことです。MRJはYS11から数えると半世紀ぶりとなる国産旅客機であり、現在は飛行試験を重ね、順調にいけば2018年半ばに初号機が納入されるとのことです。北九州市として注目すべきは、今後量産機の飛行試験に北九州空港の活用が計画されており、これまで地域の官民を挙げて熱心に誘致活動を行っている点であります。

 平成24年度予算特別委員会の市長質疑で、私も航空機産業の誘致について提案しましたが、その際北橋市長からは、平成21年5月に三菱重工業本社を訪問して、現会長で当時の大宮社長を初め同社役員の皆様にトップセールスを行ったことや、本市や福岡県と福岡県航空機産業振興会議の3者で三菱航空機本社を訪ねるなど、積極的にアプローチしたことなどを御紹介いただきました。

 さきのMRJ北九州空港活用計画説明会では、三菱航空機株式会社の岸副社長と空港施設株式会社の丸山社長よりプレゼンがあり、小川県知事と北橋市長からも地元の優位性をアピールする歓迎挨拶がありました。航空機産業は中長期的に拡大が期待され、技術的な波及効果も高いことから、私たちも引き続き北九州空港におけるMRJの飛行試験の実現、その先にある次世代の成長産業として航空機産業の集積に向けた取り組みを応援したいと思います。

 そこで、北九州空港将来ビジョンに基づく平成27年度のMRJの飛行試験などの実現に向けた取り組みや、将来の航空機産業の拠点を目指す本市の取り組みについて伺います。

 あわせて、昨年度から本年度にかけて本市は、韓国のソウル、釜山、務安、襄陽、中国の大連、上海、香港、マカオ、台湾の台北、ベトナムのハノイからの新規路線就航を目指した協議を行ったと聞いております。その成果として、一昨日には韓国のジンエアーによる北九州〜釜山線や北九州〜ソウル線の新規就航が発表されました。加えて、中国の天津航空による北九州〜大連線の就航が実現すれば、北九州空港の利用促進と更なる路線誘致に弾みがつくと思います。こちらについては間もなく正式発表されると思いますので、期待を膨らませて待っていたいと思います。

 第5に、防災について質問いたします。

 ことし4月14日夜と同16日未明、最大震度7を観測する巨大地震を含めた熊本・大分地震が発災し、多くのとうとい命や大切な個人や企業の財産が奪われ、熊本城や阿蘇神社を初め歴史的建造物も傷つきました。この場をおかりして、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げるとともに、頑張ろう九州を合い言葉に、熊本・大分両県の皆様に対して、北九州からもできる応援を続けていきたいと思います。

 熊本県では避難所生活が長期化した地域もありましたが、そうした経験も踏まえて、今回は避難所運営の体験、訓練について質問したいと思います。

 ことし7月、私の住む徳力校区ではDIGと呼ばれる住民参加型災害図上訓練があり、私も町内会長として他の校区役員の皆様と一緒に参加しました。私たちの校区内には市民センター、小学校、児童館、大学後援会館の4つの予定避難所があり、災害時の避難行動をイメージしやすくなりました。その一方で、熊本県内で長期化した避難生活のように、どのようなリーダーが避難所を運営するかによって、同じ避難所といってもその生活にばらつきが出ることや、その鍵は日常的な地域活動にあることを私たちは知っています。例えば、本市の多くの地域で予定避難所に指定されている小・中学校で長期的な避難所運営がなされた場合、運営リーダーは誰が務めるのでしょうか。校長先生でしょうか、連合会長さんでしょうか、それとも区役所職員さんでしょうか。

 本市の避難所運営マニュアルを見ると、避難所運営が長期に及ぶ場合は避難所運営委員会を設置し、避難所の自主運営体制の確立を図るとの方針が明記されていますが、校区役員の皆様はそこまで意識をしたり準備をしたりしているでしょうか。現在行われているDIGと呼ばれる図上訓練に加え、平成27年度は戸畑区の鞘ケ谷小学校で避難所における長期生活を見据えた避難所体験、運営訓練が行われたと聞いておりますが、長期的な避難所運営の体験や訓練、例えばHUGと呼ばれる避難所運営ゲームがありますが、こうしたものを市内全校区で計画的に実施するなど、災害から自分の命を守ることの先にある、すぐに家に帰れない場合も想定し、いかに円滑に避難所を運営するかについても地域全体で考える機会を持つことは重要と考えますが、見解を伺います。

 最後に、平成28年度9月補正予算の中から地方創生応援税制、いわゆる企業版ふるさと納税活用事業として計上されています北九州スタジアムのオープニングプレイベントと、その関連について質問いたします。

 ことし7月、建設中の北九州スタジアムの現地視察の機会があり、2日間で40名の議員が参加したと聞いていますが、私も参加しました。当日はメーンスタンドの1階正面入り口やピッチ、3階のスカイボックス、2階の外周デッキなどを見学させていただきました。昨年4月の着工以降、工事は順調に進んでおり、6月末の進捗率は約5割、秋には観客席を覆う屋根の完了、その後内装や芝張りを行い、来年1月末にしゅん工予定とのことです。現地視察の際に私も、大規模国際大会の開催時に必要とされるドーピング検査室やシャワー室以外の浴室スペースの有無について質問したところ、担当者から用意されているとの答えがあり安心しました。

 この北九州スタジアムのオープニングプレイベントとして、南半球のラグビー強豪チームも集まる世界最高峰リーグ、スーパーラグビーに参加している日本チームで、昨年の秋にイングランドで行われたラグビーワールドカップ2015年大会のサモア戦で見事トライを決めた、本市出身の山田章仁選手も所属するサンウルブズのプレシーズンマッチを来年2月に行うための開催経費が、平成28年9月補正予算に盛り込まれています。

 また、来年4月には女子の7人制ラグビー、HSBCワールドラグビー女子セブンズシリーズ2016−2017の第3戦が北九州スタジアムで開催され、前回優勝国のオーストラリアや強豪国のニュージーランド、ホスト国の日本を初め12カ国が出場、2日間で30試合以上が行われるという、これまた大変うれしいニュースも飛び込んできました。7人制ラグビーは今回のリオデジャネイロオリンピックから正式種目となり、関心も高まっている中、女子の同大会は日本では初めての開催と聞いております。

 これらの動きは、2019年のラグビーワールドカップ日本大会や2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の各国チームのキャンプ地として、北九州スタジアムを拠点とした本市の誘致活動にとってプラスに働き、加速することは間違いありません。

 そこで、今回のオープニングプレイベントを含めた完成後に開催が決まっているスポーツを初め、北九州スタジアムのイベントなどについてお尋ねします。

 以上で私の第1質疑を終わります。御清聴ありがとうございました。



○副議長(山本眞智子君) 市長。



◎市長(北橋健治君) 森議員の御質問にお答えいたします。

 まず、新成長戦略と関連して地域経済対策の推進の取り組み、成果、今後の課題について御質問がございました。

 平成27年度の柱の一つに掲げました地域経済対策の推進は、新規雇用の創出、地域経済活性化、市民所得の向上に向けまして、この戦略の推進に努めました。特に、昨年4月、北九州市中小企業振興条例が施行されたことを踏まえ、経営基盤強化、需要の変化を捉えた新たな市場開拓など、地域経済のかなめであります中小・小規模企業への支援に努めました。

 具体的には、中小企業振興審議会や中小企業団体などとの意見交換会の開催、アンケート調査などにより経営課題や支援ニーズの実態を把握し、意見、要望を新成長戦略や予算に反映させる仕組みの構築であります。

 次に、市内中小企業の実績や魅力を市内学生や保護者に伝え、理解を促し、就職を促進するための北九州ゆめみらいワークの開催であります。

 次に、個人消費を一層喚起し、商店街を初め地域経済の活性化を図るため、プレミアム付商品券の商店街など実施の発行支援に加え、市が事業主体となって発行することによる新規消費の喚起であります。これは当初見込みの2倍を超える約43億7,000万円の新規消費があったと試算されております。

 次に、スタートアップネットワークの会を設立したことです。女性起業家セミナーの開催や北九州高専とのモノづくりでの連携など、創業スタートアップの支援などを行いました。

 このほか、国家戦略特区を活用した介護ロボットの導入支援、リノベーションや外国人観光客の誘致、TGC北九州の開催などによる町のにぎわいの創出、ベトナムでのU−BCF普及を目的とした地元企業による日越合資会社の設立、また、地域の成長を支える地域エネルギー会社の設立などを行いました。

 これらの総合的な取り組みにより、平成27年度で3,378人の新たな雇用の創出、また、平成27年度の本市の1人当たり市民所得は、前年の302万9,000円から1万7,000円増加、また、観光客数の延べ人数は1,633万7,000人で、2.9%の増加などの成果がありました。

 新成長戦略はことしの3月に改定し、平成31年度までに2万人の新規雇用創出を新たな目標に掲げております。現在、景気は緩やかな回復傾向にありますが、足元の地域経済を見ると、業種や事業規模によるばらつきがあり、地域経済の活性化による安定した雇用の創出には、きめ細かく企業のニーズを把握することが課題と考えております。国家戦略特区の指定やインバウンド需要の急増も追い風としながら、新たな雇用をつくり出すことにまい進してまいります。

 次に、今後数年間の財政の中期的な見通しの仮試算や公表を行うべきではないかという御提案をいただきました。

 本市の将来の発展や喫緊の課題へ的確に対応していくためには、持続可能で安定的な財政運営の確立、維持に取り組むことが重要であります。そのため、これまでも中長期的な視点や、さまざまな財政指標を踏まえながら財政運営に努めてまいりました。

 平成27年度決算におきましては、北九州市行財政改革大綱に基づく収支改善の取り組みなどにより、基金の取り崩しに頼らない、収支が均衡した財政運営を行いました。その結果として、現在市の貯金である財源調整用基金の残高は、平成20年度の351億円以来300億円台に回復し、322億円となったところであります。しかしながら、今後の財政状況を見通すと、議員御指摘のとおり、福祉・医療関係経費の増加が見込まれることなどによって、厳しいかじ取りが必要になると考えております。

 このような中で、中期財政見通しを含め、市民の皆様にわかりやすい財政情報を提供することは大切なことと考えております。中期財政見通しにつきましては、今後本市の財政運営に大きな影響を与えると考えられる国の制度改正などが多く予定されております。その影響額を見込むことが困難であったことなどから、現時点では作成しておりません。

 一方で、例えば大きな制度改正の一つ、県費負担教職員制度については権限移譲の時期が確定し、その財政措置の内容についても、今後国において策定される平成29年度地方財政計画などを通じて明らかになると見込まれます。また、国の経済財政運営の基本方針である骨太の方針2016において、市民への財政情報の開示を推進するため、地方財政の見える化の拡充を図ることとされております。他の政令市におきましても中長期的な財政の見通しを作成し、毎年更新を行っている都市がふえてきつつある状況にあります。

 このような状況を踏まえまして、国の来年度予算案の内容を把握した上で、さまざまな不確定要素があることを前提に、中期財政見通しを作成、公表する方向で検討を進めてまいります。

 次に、次世代都市交通システムについて御質問がございました。

 本市では、コンパクトなまちづくりをより一層推進する必要があることから、立地適正化計画と連携を図り、平成20年12月に策定した北九州市環境首都総合交通戦略を基本に、北九州市地域公共交通網形成計画をことしの8月に策定いたしました。この計画では持続可能な公共交通ネットワークの再構築を図るため、次世代都市交通システムの検討や幹線バス路線の高機能化など30の政策を掲げ、BRTの導入についても重点的に取り組むことにしております。BRTとは、連節バス、公共交通優先信号、バス専用道、バスレーンなどを組み合わせ、定時性の確保や輸送力の増大が可能となる高次の機能を備えたバスシステムです。主要幹線では利用者が多いことから有益と考えております。

 本市への導入については、主要交通拠点である小倉都心と黒崎副都心を結ぶいわゆる旧電車通りへの導入を視野に入れ、バス事業者などの関係機関と協議を進めているところであります。また、これらの政策に加え、主要幹線に接続し、これを補完するフィーダーバス路線やおでかけ交通及びタクシーなどとの結節機能を強化する乗り継ぎ拠点の整備など、複数の事業を一体的に進めることで、計画に掲げる次世代都市交通システムの実現を図ることにしております。

 ことしの5月に富山市で開催されたG7環境大臣会合の併設事業に参加した際に見学をいたしましたが、町なかを走行するトラムを中心としたまちづくりが進められております。本市のコンパクトなまちづくりを推進するに当たり、公共交通の担う役割が改めて重要であることを実感したところであります。

 今後とも市民、企業、交通事業者、行政が連携してそれぞれの役割の分担に基づき、次世代の都市交通システムの検討を初め、本計画に掲げる施策を強力に推進して、持続可能な公共交通のネットワーク構築を進めてまいりたいと考えております。

 残余の質問は、担当局長からお答えさせていただきます。



○副議長(山本眞智子君) 産業経済局長。



◎産業経済局長(加茂野秀一君) 宇宙産業と航空機産業の2つの御質問にお答えいたします。

 まず、宇宙輸送システムについてです。

 国は、宇宙政策をめぐる環境変化を踏まえ、平成28年4月に宇宙基本計画を閣議決定し、今後産業科学技術基盤の維持強化などを図っていくこととしております。このうち、再使用型宇宙輸送システムは、エンジン性能の向上や、何度も安全に飛ばせるためのシステム構築の方法など多くの課題がありますけれども、ロケットを飛行機のように繰り返し飛ばせることで、より安いコストでの宇宙への往復を目指すものでございます。

 御指摘の九州工業大学の米本教授が研究開発する有翼式再使用型観測ロケットにつきましては、翼が生み出す揚力を用いて滑空し、ロケット自身が軌道計算をして目的地に帰還するという将来性豊かな研究であると認識しております。

 本市の宇宙産業振興の取り組みとしては、九州地域における航空宇宙関連産業の振興を目的とした九州航空宇宙開発推進協議会に参画し、情報収集を行うとともに、当協議会を通じた情報発信等を実施してきたところでございます。

 米本教授の研究につきましては、マッチングを目的とした地元企業の紹介などを行っております。こうした地元企業と共同で研究開発を行う場合には、FAISの支援メニューもございます。

 宇宙産業はまだ研究段階のものが多く、実際のビジネスとしての展開には時間を要するものの、宇宙産業には夢があり、企業や研究者を引きつける魅力がございます。このため、国の動向や九州工業大学の先進的な取り組みを注視しながら、議員お尋ねの新成長戦略への位置づけも含め、どのようなことができるか検討してまいりたいと考えております。

 次に、MRJの飛行試験の実現及び将来の航空機産業についての取り組みについてお答えいたします。

 本市では、福岡県と共同して航空機産業の振興に取り組んでいるところでございます。とりわけMRJにつきましては、官民一体となって誘致活動を行ってきました。こうした取り組みが実を結びまして、北九州空港を量産機の飛行試験で活用することが計画されております。

 飛行試験の円滑な実施に向けて、平成27年度は特に格納庫の整備につきまして、三菱重工業を初めとする関係企業や国、県等の関係機関と調整を行いました。加えまして、市議会や地元経済界からの厚い御支援もあり、格納庫は昨年12月に着工され、来年1月にしゅん工される予定であります。平成30年には飛行試験が開始されることが発表されました。

 今後、MRJの受注が更にふえ、新たな生産拠点が必要となる場合にも北九州空港を活用していただけるよう、県と連携して要望を続けているところであります。また、生産拠点が立地すれば関連企業の立地も期待されることから、こうした企業に対してもアプローチを進めてまいりたいと考えております。

 地元企業の参入支援につきましては、福岡県航空機産業振興会議におきまして研究会や展示会出展、専門家による技術支援などを行ってきたところでございまして、今年度から新たに航空機製造会社とのビジネスマッチング商談会、参入に必要な認証の取得支援、航空機産業の人材育成講座の開催など、より踏み込んだ支援を行うこととしております。

 航空機産業は裾野が広く、地域経済への波及効果が期待される産業であります。今後とも国や県、市議会、地元財界等と連携を図りながら、航空機産業の誘致や振興に引き続き積極的に取り組んでまいりたいと考えております。私からは以上です。



○副議長(山本眞智子君) 子ども家庭局長。



◎子ども家庭局長(近藤晃君) 保育士の皆さんの処遇改善の点についてお答え申し上げます。

 厚生労働省が平成25年度に行いました意識調査によりますと、潜在保育士の皆さんが保育士として就職を希望しない理由で最も多いのは、賃金が希望と合わないとの回答でございまして、保育士確保のためにも処遇改善は重要な課題であると認識をしております。

 保育の質の向上を担う保育士の皆さんの処遇につきましては、新制度における処遇改善等加算などによりまして、平成25年度と比べて約7%の改善を実施しているところでございます。また、平成29年度には一億総活躍プランを踏まえまして、2%相当の処遇改善と、ベテラン保育士の皆さんには更に月額4万円の処遇改善が検討されているところでございます。

 そこで、本市の取り組みでございます。本市の認可保育所では国基準を上回る保育士の配置を行う一方で、ICTの活用により保育以外の業務負担を軽減することで保育士の皆さんの勤務環境の改善を図るなど、保育の質の向上に取り組んでいるところでございます。更に、市単費の助成につきましては、管理職手当や職務手当などの給与改善費や運営費など、民間保育所へ平成28年度は約10億円の運営補助を実施しているところでございます。このうち本市独自の取り組みでございます予備保育士雇用費補助、これに約1億円の予算計上を行いまして、保育士の皆さんの確保を図るとともに、保育の質の向上に関する取り組みを進めているところでございます。

 平成27年11月時点におけます保育士の有効求人倍率でございますけども、全国平均で2.09倍でございますが、東京では5.72倍となってございまして、首都圏の保育士不足は突出した状況にあると考えております。福岡県内は1.33倍であり、全国平均を下回っているものの、前年同時期の1.09倍より増加傾向にございまして、保育士不足が深刻化してきていると考えております。

 このような状況におきまして、保育士の皆さんの処遇改善は新たな保育士の確保及び就業継続を支援するためにも重要でございまして、議員御指摘の他都市の先進事例や手法なども踏まえまして、本市独自の処遇改善策について今後とも研究していきたいと考えているところでございます。



○副議長(山本眞智子君) 企画調整局長。



◎企画調整局長(西田幸生君) 公共施設のコンクリート等落下事故を受け、プロジェクトチームではどのような議論がなされたのかという点についてお答えいたします。

 プロジェクトチームは、ことしに入ってこれまで11件と相次いだ公共施設のコンクリート等落下事故を受けて、全庁的な対応を検討するために設置し、これまで12回にわたって会議を開催してまいりました。これと並行して、各施設の管理者は外壁や屋上直下の天井部分等の箇所を中心に、同様の落下事故が発生しないかという視点に立って、緊急点検や応急措置を実施してきたところであります。

 プロジェクトチームでは、コンクリート工学が専門の北九州市立大学の高巣教授にアドバイスをいただきながら、現地調査や写真による落下箇所の検証等を進め、落下事故の特徴、原因分析やこれまでの公共施設の維持管理の状況等を議論しております。議論の内容といたしましては、今回の一連の落下事故の特徴について、全て昭和40年代半ばから約10年の間に建設されていること、11件のうち10件が、鉄筋がさびて膨張した結果、コンクリート等が落下していることなどを確認しております。

 次に、落下事故の原因といたしましては、建物の経年劣化、コンクリートの性質の変化によります鉄筋のさびの発生、建物の屋上の防水層の機能低下などが複合的に作用したことにより、鉄筋のさびが進行してコンクリート等が剥離し、落下に至ったと推定をしております。

 また、公共施設の維持管理の状況等については、各施設の管理者の施設保全に対する意識や、点検結果の計画修繕への効果的な活用などに改善すべき課題があると分析をしております。これらの点を踏まえまして、今後の対策など検討結果について、できるだけ早く市民や議会に報告し、直ちに着手できる対策は早急に進めていくこととしたいと考えております。

 今後とも適切な公共施設の維持保全に努め、市民が安全に安心して公共施設を利用できるよう全力を尽くしてまいりたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 建設局長。



◎建設局長(横矢順二君) 公共建築物及び公共交通のうち、小倉駅小倉城口ペデストリアンデッキと北九州モノレールの駅舎の点検結果、応急措置、今後の計画的な補修工事についてお答えいたします。

 小倉城口ペデストリアンデッキは、北九州モノレールを小倉駅まで延伸しました平成10年度に完成し、18年が経過しております。デッキの維持管理につきましては、これまで小規模な補修などの日常管理や目視などでの点検を行ってきました。

 このような中、平成26年7月に雨どいの一部が落下したことから応急措置を実施するとともに、デッキ内部の緊急点検を行ったところ、施設の老朽化が進んでいることが判明いたしました。このため、今年度詳細な調査を実施しており、この結果をもとに今後デッキの長寿命化を図る修繕計画を策定する予定でございます。計画策定後は交通事業者などとの協議や設計を進め、できる限り速やかに補修工事を実施してまいりたいと考えております。

 次に、北九州モノレールにつきましては、モノレール会社が主体的に日常点検や補修などの維持管理に取り組んできましたが、昭和60年の開業以来31年が経過し、軌道桁や支柱、駅舎など全体的に老朽化が進んでおります。この老朽化対策といたしまして、平成24年度からモノレールの安全運行を重視し、軌道桁や支柱を優先して長寿命化に取り組んでまいりました。その進捗率は平成27年度末で約40%でございます。

 このような中、ことし7月に平和通駅北口で天井化粧板の一部が落下いたしました。このため、応急措置を行うとともに、全駅舎の点検を行ったところ、防水機能の低下やさびの進行など老朽化が進んでいることが判明いたしました。

 そこで、モノレール駅舎の長寿命化を前倒して進める必要があると判断いたしまして、現在工事の内容や優先順位の検討、事業費の調整などを行っているところでございます。今後もこれらの施設の長寿命化を計画的に進めるなど、安全で安心して利用できる道路環境づくりに努めてまいりたいと考えております。以上です。



○副議長(山本眞智子君) 危機管理監。



◎危機管理監(原口紳一君) 避難所の運営に関する御質問につきましてお答えいたします。

 災害時の避難所は、多くの避難者の共同の生活の場となりますことから、年齢や性別、プライバシーなどに配慮した運営が重要と認識しております。避難の長期化が見込まれる場合には、誰もが安全で安心して生活するために、地域の方々がふだんのコミュニティー活動の延長として、みずから行動し助け合いながら避難所を運営することが望ましいと考えております。

 避難所の運営につきましては、平成24年度から小学校の体育館を会場として市民参加型の訓練を行ってきたところでございます。具体的には、AEDによる救急訓練や炊き出し、パーティションの設置、こういうものを実際に行う避難所体験、もう一つは図上で年齢や性別など個別の事情に配慮した生活区割りなどのシミュレーションを行う避難所運営ゲーム、HUGと申していますけれども、これを実施しているところでございます。

 加えまして、避難所運営の基本となります避難所運営マニュアル、これにつきましては平成17年度に策定してございますけれども、更衣室等の不足、プライバシーの確保など、今回熊本地震で指摘された教訓が数々ございますけれども、これらを踏まえまして今年度末を目途に改定作業を進めているところでございます。

 今後とも避難所体験やHUGなどの訓練、これを積極的、計画的に行うとともに、改定後のマニュアルの説明会などを通しまして、日ごろから地域の方々が避難所のあり方について考え、意識の共有化を図っていく、こういうことで適切な避難所の運営や地域の防災力の向上に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 最後に、北九州スタジアムのイベントについて御答弁を申し上げます。

 北九州スタジアムのオープンを迎えるに当たりまして、多くの市民の皆様に足を運んでいただき、ダイナミックなスタジアム空間を体感し、楽しんでいただけるようなイベントの検討を進めております。完成式典を含めましたグランドオープンは3月12日を予定しております。ミニコンサートや園児などによります芝生体験など多彩なイベントを実施し、スポーツ以外のスタジアム利用についても御紹介をしたいと考えております。

 また、イベント終了後はギラヴァンツ北九州のホームゲームを開催できるよう、クラブやJリーグに働きかけを行っておりまして、記念すべき日の試合を満員のお客様で盛り上げたいと考えております。

 更に、オープニングのプレイベントといたしまして、2月にサンウルブズのラグビーマッチの開催に向け調整中ではありますが、今議会に補正予算を提案させていただいております。

 完成後のイベントにつきましては、来年4月の開催が決定しましたワールドラグビー女子セブンズシリーズを初め、小・中学生や高校生の各種大会の決勝戦やグラウンドゴルフ大会、市民体育祭総合開会式など、さまざまなスポーツ大会の開催に向けて関係団体とも連携しながら取り組むこととしております。更には、スポーツ以外にも例えばフリーマーケットやマルシェなど、多くの市民が参加し楽しめるような各種イベントの開催も可能であると考えます。

 なお、イベントの開催時期等につきましては、例年1月ごろ決定しますJリーグの試合日程や、各競技団体等から毎年11月ごろに提出されます翌年度の大会開催予定などを調整し、年明けには決定をしたいと思っております。

 北九州スタジアムが町のにぎわいづくりやシビックプライドの醸成、大規模大会の誘致に大きく寄与するよう、さまざまな魅力あるイベントを年間を通して企画、実施してまいりたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 28番 森議員。



◆28番(森浩明君) 市長初め答弁ありがとうございます。時間がありますので、意見、また、再質問を一部させていただきたいと思います。

 まず、北九州スタジアムについて、今ありました。私が触れた中ではラグビーとか、プレシーズンマッチもそうですし、4月の女子7人制ラグビーなど、大変明るい話題を触れさせていただきましたが、今局長からありましたように、グランドオープンの際にはギラヴァンツホームゲームとして満席で盛り上げたいというお答えがありました。実際には、今市民の間で一番危惧されているのは、J2ではなくてJ3でスタートするのではないかというところなんですが、規定も含めて現状からどのようになるのか、わかる範囲で教えていただければと思います。



○副議長(山本眞智子君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) ギラヴァンツの成績につきましては、議員の皆様には大変御心配をおかけしているところでありますが、現在下位から2番目ということで、最下位になりますと自動降格になります。下位から2番目ですと、J3の上位2番目のチームとの入れかえ戦ということになります。まだこれから12試合残っております。この中で少しでも勝ち点をとって、降格圏域から脱出するということで、今チームの中でもそういった意気込みでやっておりますし、市民の皆様の応援が非常に選手の力になっていくと思っていますので、今はJ2残留をチーム一丸あるいは市民一丸となって目指していきたいと考えております。



○副議長(山本眞智子君) 28番 森議員。



◆28番(森浩明君) ありがとうございます。北九州スタジアムについては、球技場であると思うんですが、実際にはサッカー場、サッカー専用球場と認識されている方も多くいらっしゃいます。実際そうじゃないという、利用がたくさんできるということもPRしていただきたいと思います。

 もう一つは、サッカーの国際試合を今の北九州スタジアムの何といいますか、収容人数等では、できないんではないかと思いますが、そのことを選んだ理由とか、あるいは今後どのような影響が出てくるのか、少し改めて伺いたいと思うんですが、わかりますでしょうか。



○副議長(山本眞智子君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) スタジアムは1万5,000人収容のスタジアムでありますんで、これはJ1の仕様ということになっております。国際大会、大規模なワールドカップの試合会場ということには、規格が少し足りないということになっておりますけども、ワールドカップクラス以外のほかの、例えば今回サンウルブズの試合とか、そういった国際の試合というのは可能であろうと私どもは考えております。以上です。



○副議長(山本眞智子君) 28番 森議員。



◆28番(森浩明君) 今の点につきましては、財団法人日本サッカー協会がスタジアム標準というのを出しておりますので、それによってクラスS、クラス1、クラス2、3、4という形でそれぞれの規模に合わせた、こういう大会が開催できますよということが明示されております。私たちとしてはサッカーのほうでは残念ながら大きな大会ができないということを選んでいるわけなんですが、このことに関する影響についても、今後検証といいますか、心配されている市民の方もいらっしゃいますので、していただきたいなと思っております。

 前段のほうでありますが、このスタジアム、私たちも見学をさせていただきましたが、順調に仕上がっております。そして、その姿を示しながら来年の1月にはしゅん工ということでありますので、大いに盛り上げるために私たち市民も、あるいは議会もスポーツ議連がありますので、一丸となってやっていきたいと思っております。まずは、ホップ・ステップ・ジャンプと多分去年の今ごろは言っていたんじゃないかと思いますが、来年、再来年にはしっかりジャンプできるように、ギラヴァンツ北九州をしっかり応援していきたいと思っております。

 次に、北九州空港について少し触れたいと思います。

 産経局長さんからありましたが、港湾空港局も含めて意見をまず申し上げたいと思います。

 このたび新規路線就航が発表されました。このことは大変喜ばしいことだと思っております。しかし、皆さんも御承知のとおり、過去に路線就航、そして、ほどなくして撤退という苦い思いを私ども何度も、1回のみならず何度も繰り返し経験をしたこともございます。ですから、新規路線就航は決してゴールではなくて、まさにスタートであると強く認識していただきたいと思っております。路線の定着、拡充をしっかり目指していただきたいと思っております。これは意見として述べたいと思います。

 次に、MRJのほうですが、来年の1月に格納庫が完成するというお話でありました。ぜひそのしゅん工後は市民の方向け、あるいは関係者向けの見学会などを開催していただきながら、福岡県の中で、あるいは県民、市民の皆さんの関心を高める取り組み、あるいは関係する企業の皆さんにも更に関心を高めて、MRJを含めた航空機産業の集積を我が町あるいは福岡県が目指しているんだぞというのを力強くアピールするためにも、格納庫の見学会等を計画されてはどうかと思いますが、この点についてお尋ねしたいと思います。



○副議長(山本眞智子君) 産業経済局長。



◎産業経済局長(加茂野秀一君) 御指摘のとおり、市民、それから、企業の皆さんに関心を持っていただくことは非常に大事だと思っておりますので、企業とも話をさせていただきたいと思います。



○副議長(山本眞智子君) 28番 森議員。



◆28番(森浩明君) ありがとうございます。

 続きまして、LRTなど次世代都市交通システムについて市長からもお答えがありました。私もやはり富山のほうも行かせていただきましたし、本当にスタイリッシュなトラムが走っている姿、富山市の印象が変わったなと思っております。また、何よりも市民の方が、特に高齢の方で乗り物が、公共交通機関がなければ外にも出れないと、出る機会が少ないという方がたくさん出るようになったと数字の上でも伺っております。また、都心に対してもいい結果が出ておりますので、こういう取り組みはぜひ参考にしていただきたいなと思っております。

 御承知のように、北九州市は東西に長い地形という構造上、かつては西鉄の路面電車のように東西軸に利便性の高い公共交通機関がございました。私はこれは将来的にはBRT、あるいはLRTになると思っておりますが、特にLRTについては既に黒崎と直方間、すなわち我が市で言うと八幡西区の南北方向に入っているわけですから、次は黒崎から小倉にかけての国道3号、いわゆる旧電車通りにLRTの延伸ということについても、今回の次世代都市交通システムの検討という中にはしっかりと盛り込んでいただいて、真剣に、また、他都市の例、あるいは北九州にとっては地方創生という部分にもなるんではないかと思いますので、しっかり検討していただきたいと。その上でコンパクトなまちづくりを北九州でも実現していただきたいと、これは意見として述べておきたいと思います。

 もう一つ、本市独自の保育士の処遇改善についてお答えいただきました。また、あわせて昨日の夕方、NHK総合の全国番組シブ5時というものがありますが、その中で我が町北九州が、日本の大都市の中で最も子育てがしやすいというのが内容として取り上げられ、私たちも拝見をして大変喜びました。たくさん市民の皆さんが勝山公園とかAIMの元気のもりなどでインタビューされている姿もありましたし、NHK北九州放送局の上田局長さんのお話もあって、大変わかりやすい番組だったなと思っております。子育て世代に優しい町ということだけではなくて、人情に厚いとか、シニア世代が活躍しているということも触れられており、北九州のよさが大いに伝えられたんではないかなと思っております。

 その上で少し質問させていただきたいと思いますが、これからも北九州市が子育てしやすい町ナンバーワンと言われるためには、やはり私は本市独自の保育士の処遇改善について、他の都市といいますか、特に首都圏ですね、先ほど子ども家庭局長さんがお話しになりましたように、求人倍率にしてももちろんそうです。これから待機児童解消加速化プランが進めば進むほど施設がつくられていく、また、保育士さんも確保されていくということで、人材確保の競争というのは、より激しくなると思います。また、厳しい財政事情があるということはもちろん承知をしておりますが、我が町北九州がこれからも子育てしやすいナンバーワンと言われるためには、ぜひ来年度予算の要望として、局内で保育課を抱えている原局として、ぜひとも予算要望が、まずこの本市独自の保育士の処遇改善について上げるべきではないかなと思いますが、局長の答えを改めて伺いたいと思います。



○副議長(山本眞智子君) 子ども家庭局長。



◎子ども家庭局長(近藤晃君) 先ほど御答弁申し上げましたように、私ども平成28年度予算ベースで約10億円の単費の補助というものをさせていただいております。私ども予算をこうやってやるわけですけども、まず現場のニーズというものをまず第一に考えてございまして、先ほど申し上げました予備保育士、これも現場のニーズに多分、かなり応えるものになったんだろうと思っております。予算までまだ時間がございますので、私どもも現場がどういったニーズがあるのか、どういったことで保育士の皆さんの負担軽減につながるのかよく勉強して、また来年度予算に臨んでまいりたいと思っております。以上です。



○副議長(山本眞智子君) 28番 森議員。



◆28番(森浩明君) 現場といいますか、保育士さんの声をしっかり私も届けてまいりたいと思いますが、一緒に力を合わせて、この町で産み育ててよかったなとこれからも言っていただける環境づくりを応援していきたいと思います。

 最後に、中長期の財政の見通しについて、前向きな答弁があったことを感謝申し上げたいと思います。これについても、私としてはいつからというのは非常に大事な問題ではないかなと思っておりますが、ぜひとも来年度、平成29年度当初予算の審議、すなわち来年の2月議会に合わせて仮試算、また、その公表を実施してはどうかなと思いますが、これについてはいかがでしょうか。



○副議長(山本眞智子君) 財政局長。



◎財政局長(田中雄章君) 議員の御意見も踏まえまして、市長が御答弁申し上げましたとおり、さまざまな状況がございますので、国の来年に向けた動向等を見きわめた上で、議員の今の御意見も受けとめまして、作成、公表に向けて検討してまいりたいと思っております。



○副議長(山本眞智子君) 28番 森議員。



◆28番(森浩明君) ありがとうございます。私たちも選挙の後なので、なかなかそのことは触れにくいんですが、必ず戻ってきて、こういった点も含めて中長期的な課題について議論していきたいなと思います。

 最後に、意見を全般的に申し上げたいと思いますが、我が町北九州は人口減少あるいは若者の流出、そして、高齢化の進展など、他の町にはない課題を、あるいは他の町が受ける課題を先んじて受けているような町であります。よく福岡市と比較してという議論もありますが、町の成り立ち等が違う町と一くくりにされるのもどうかなという気もいたしております。

 その一方で、今、御紹介しましたように、子育てしやすいナンバーワンの町であることとか、あるいは私は今回宇宙産業、宇宙ベンチャーについて取り上げさせていただきましたが、こういうほかの町がうらやむような、あるいは逆立ちしてもまねできないような、そういう点にもぜひ力を入れて、この北九州をよくしていただきたいと思っております。以上で終わります。



○副議長(山本眞智子君) ここでしばらく休憩いたします。再開は午後1時といたします。

                  午後0時1分休憩

                  午後1時1分再開



○議長(戸町武弘君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑を続行いたします。52番 荒川議員。



◆52番(荒川徹君) 議場の皆さん、傍聴においでいただいた皆さん、こんにちは。日本共産党の荒川徹でございます。会派を代表して質疑を行います。中継をごらんの皆さんにも御挨拶申し上げます。

 質疑に入る前に申し上げます。リオデジャネイロオリンピックで、日本選手団を初めアスリートの爽やかで熱い戦いが感動を広げました。これから始まるパラリンピックでも選手の皆さんの活躍を期待し、エールを送るものであります。

 一方、この間日本列島に大きな被害をもたらした台風、水害で被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。

 それでは、早速質疑に入ります。

 今議会には、北橋市政3期目初年度の予算の執行結果である平成27年度決算外43件の議案が提出されています。平成27年度決算では、一般会計の歳入については、地域間の税源の偏在性を是正するとした地方法人税の創設に伴い、法人市民税が前年度より約12億円の減収となりました。同時に、財政力の弱い本市にとっての重要な財源である地方交付税は、その振りかえである臨時財政対策債との合計で、前年度より43億4,300万円、5.6%の減となりました。

 一方、地方消費税交付金が77億円の増収となりましたが、これは市民生活に痛みをもたらす消費税率引き上げ等によるものであります。また、臨時財政対策債を除く市債発行額は696億1,900万円で、埋立事業の事実上の破綻による第三セクター等改革推進債、いわゆる三セク債の発行等により、前年度よりも340億8,900万円の増となりました。その結果、健全化判断比率のうち将来負担比率が188.3%と前年度よりも14.0ポイント増加し、今後実質公債費比率も押し上げることになるなど、三セク債の発行が今後の本市財政に大きな負担をもたらすものとなっております。

 投資的経費は645億3,800万円で、前年度よりも58億4,500万円、8.3%の減となっています。その理由に、平成26年度決算における前年度からの繰越額約270億円に対して、平成27年度は前年度からの繰越額が約160億円と大幅に減少したことによるものであるとしております。とりわけ、このところ市内中小建設業者向けの建設工事契約の件数及び額ともに減少していることは、地元の中小企業の営業や市民生活にとって身近な諸施策への影響が懸念されます。

 そこで、まず本市行財政改革の取り組み結果に関して市長の見解を尋ねます。

 平成27年度は、行財政改革で総額48億3,000万円の経費を削減したとしています。その内容は、行政全般にわたる裁量的経費の見直しなどとあわせて、新たに4校の学校給食調理業務の民間委託化、修多羅保育所の若松コスモス保育所への統合など、市民の福祉や行政サービスを後退させる多くの項目が含まれています。また、長寿を祝い、高齢者を敬う気持ちをあらわすための敬老祝い金制度について、これまで77歳になった人に1万円支給していたものを廃止し、88歳の人への支給額を2万円から1万円に減らすという情け容赦のない改定を行いました。また、退職手当水準の引き下げ、持ち家に係る住居手当の廃止、通勤手当の引き下げなどは職員の福利厚生にかかわるもので、モチベーション低下を懸念するものです。

 平成27年4月1日現在で、前年度と比べてマイナス42人という人員の削減により、4億300万円の経費削減効果があったとしています。また、係長級、主査の発令数の抑制で、係長、主査はマイナス51人としています。これには各福祉事務所保護課の相談担当係長の減員も含まれていますが、それが市民サービスの低下をもたらすと同時に、職員に過大な負荷がかかっていることを我が党は指摘しました。それを受けて当局は、今年度当初にはその配置を見直す是正措置をとらざるを得ませんでした。

 職員のメンタルヘルスに向けた取り組みなどで、精神疾患による休職や長期病休の職員数は徐々に減少する傾向にありますが、平成27年度の長期病休者178人のうち、精神及び行動の障害による人が84人に上り、同じく休職者93人のうち精神及び行動の障害による人が65人と、多くの職員が精神疾患で仕事に従事できない状態にあることは深刻であります。

 平成27年度の決算に関し監査委員の審査意見書には、チェック機能の強化については、これまで再三にわたり要望してきたが、平成27年度においても事務処理や公金の管理等で不適切な事案が相次いで発覚し、市民の信頼を大きく損ねたことはまことに遺憾であるとした上で、全庁的には内部統制の実効性をより高めるような体制の整備、運用をより一層推進していくことが重要であるとあります。

 総務局行政経営課は、事務処理ミスの再発防止のために職員向け庁内イントラネットに事務処理ミス事案を掲載し、事務処理ミスは後を絶たず、新聞等で報道される事態が続き、市政への市民の厳しい視線が向けられていますと注意を喚起しております。その件数は平成25年度は13件、平成26年度は14件、そして、平成27年度は11件です。その中には、市民の生命と安全にかかわる事案も含まれており、単なる事務改善のレベルにとどまることなく、むしろ必要な人員体制へと増強するなど、抜本的な再発防止策が必要であります。

 このような状況を総合的に見れば、業務が複雑化している中で人員削減が職員の多忙化を推し進めているのではないか、その結果、市政運営にも支障を来す一因となっていることや、それが職員の労働安全衛生の点でも問題があることを示しているのではないでしょうか。その是正を求め、市長の見解を尋ねます。

 次に、本市の新成長戦略の進捗状況について尋ねます。

 新成長戦略は、成果目標として平成27年度から平成31年度までに新たに2万人の雇用を創出し、市民所得を平成32年度までに政令市中中位、つまり10位くらいまで引き上げ、同じく市内総生産4兆円達成を目指すとしています。

 雇用創出では、安定した雇用の確保という観点から、正規雇用の拡大を市としても重要な課題としてきました。新成長戦略の取り組みで、平成27年度は新たに3,378人の雇用を創出したとしていますが、アンケート調査に回答した1,486人のうち63%に当たる930人は非正規雇用で、正規雇用は556人で37%にとどまっております。平成27年度の本市雇用動向調査によると、正社員が前年度より3ポイント低下して62%となる一方で、パートタイムが3ポイント上昇しており、非正規雇用が拡大していることが明らかになっています。

 そこで、新成長戦略による平成31年度までの2万人の新たな雇用創出の取り組みにおいては、正規雇用をふやすために数値目標を掲げることを求めます。そして、その進捗が明確に把握できるよう集約方法を見直すことも必要であります。見解を尋ねます。

 次に、新成長戦略に関連して、若者の雇用対策について尋ねます。

 本市は、昨年10月に策定した北九州市まち・ひと・しごと創生総合戦略で、若者の地元定着を図るため、平成31年度までに市内大学生の地元就職率を現在よりも10ポイント引き上げて32%とする目標を掲げています。本年3月時点で市内大学生の地元就職率は21.5%、813人でした。一方、本市が設立した北九州市立大学は、市内企業に就職する卒業生をふやし、地元に貢献することを目指してきましたが、その就職決定者のうち市内への就職は19.7%にとどまっており、更なる取り組み強化が必要であります。

 北九州市立大学への求人会社数は、この間徐々に伸びているとはいえ、平成27年度の求人企業のうち市内企業の割合は6%台にとどまっております。市内企業からの求人を大きくふやすための取り組みが必要であり、その対策について見解を尋ねます。

 次に、5つの方向性に基づく新成長戦略の主な施策の中で、地域企業が元気に活動し続ける環境整備として、厳しい経営環境に置かれている中小建設業の経営基盤を強化するため、本業における経営体質の改善や、経営資源を活用した新事業展開による収益力向上を支援するとしております。

 技術監理局が取りまとめた建設工事の契約状況によると、平成27年度のいわゆる伝票工事を含む市内中小企業との契約は7,876件、契約金額は274億7,800万円となっており、過去数年の中で最も多かった平成22年度の1万3,065件、433億3,500万円と比べて件数で60.3%、金額で63.4%まで落ち込んでおります。

 そこで、公共施設のマネジメント方針に基づいて今後施設の長寿命化や大規模改修などを進める中で、工事の分割発注など市民に身近な公共事業における地元中小建設業の受注機会の拡大に向けた取り組みが求められます。見解を尋ねます。

 次に、本市が設立した北九州市立大学の第3期中期目標と関連事項について尋ねます。

 中期目標は、議会の議決を経て市長が北九州市立大学に指示するものですが、今回の第3期中期目標は、平成29年度から6年間の大学が達成すべき業務運営に関する目標を定めるものであります。その中では、18歳人口が再び減少期を迎えることを受けて、厳しい大学間競争の中、個性化の推進等に積極的に取り組み、持続可能な大学運営を目指すこととし、地方創生に積極的に協力するなどとしております。具体的には、教育分野では教育組織の整備や入学者選抜の改善を、社会貢献では地域の活性化に貢献できる人材育成、地元就職率の向上、雇用機会の拡大を、そして、研究分野では地元企業等との多様な共同研究等の推進を掲げています。

 第3期中期目標では、教育組織の整備という学部再編など、大学組織の根幹にかかわることが含まれています。学問の自由を保障し、民主的な大学運営を進めていく上で、大学の自治が守られることが必要であり、改めて大学の自治と中期目標の関係について見解を尋ねます。

 当局は、今回の中期目標の策定に向けて、北九州市立大学や評価委員会と意見調整をしながら作業を進めてきたとしています。北九州市立大学を構成する主体である学生や教員などの意見を反映させるためにどのような手だてをとったのか、見解を尋ねます。

 現在、大学の同窓会は、経済的理由により就学困難な学生に年額30万円を給付する奨学金制度を実施しています。第3期中期目標では、地元企業に就職する卒業生をふやすことを掲げていますが、そのインセンティブの一つとして、地元企業に就職し、一定期間以上勤務した場合は返還を免除するなど、大学独自の奨学金制度を創設することを検討すべきではないでしょうか。この点についても見解を求めます。

 次に、本市の介護保険制度についてであります。

 本市の介護保険第1号被保険者の保険料基準額は、制度発足の2000年当時の3万7,780円から、高齢化の進展のもとで年々負担がふえ、現在の第6期保険料基準額は6万8,400円と約1.8倍にもなっています。そのために、被保険者の収入に対する保険料の負担割合をモデルケースで試算すると、低所得者層では3.8%、基準額の層は5.7%、一定以上の所得層では3.1%と大変重くのしかかっています。

 その重たい介護保険料は、いや応なく年金から天引きされます。ただし、年金が全くないか、受給額が年18万円未満の場合はみずから保険料を納めなければなりません。平成28年5月時点で平成27年度の保険料を滞納している人が9,034人に上っています。そのために、平成27年度は要介護認定を受けた人のうち140人が保険料滞納により介護サービスの給付を制限される状況となっており、それでもそのうち46人が給付を制限された中でサービスを利用しております。

 そこで、市独自の保険料負担軽減制度について尋ねます。同制度の平成27年度の適用は405件、軽減額約700万円となっております。平成24年度に資産要件の緩和等制度の改正が行われていますが、重たい保険料を軽減するために、適用条件と軽減額の大幅な見直しなどの改善が必要であります。見解を尋ねます。

 平成27年度は、介護保険法改正によって特別養護老人ホームの入所対象者が原則要介護度3以上に変更されるなど、制度が大きく変わりました。また、本市は来月1日から要支援1及び2の人に対する訪問介護、通所介護を保険給付から市の総合事業に移行するために、昨年来その準備を進めてきました。本市は、一連の制度変更について、市民の理解を得るための周知が課題だとしてきましたが、これまでの取り組みについて尋ねます。

 我が党は、市内全ての介護事業者を対象に、声を聞くための郵送によるアンケート調査を実施し、その集計結果や寄せられた意見は議会でも紹介し、関係部局にも伝えました。本年10月の総合事業スタートが目前に迫っていますが、サービス提供を担う介護事業者の意向について、当局としてどのように把握しているか、見解を尋ねます。

 次に、高齢者、障害者の移動支援対策について2点尋ねます。

 国土交通省は人口減少、少子・高齢化の加速度的な進展で、輸送人員の減少による公共交通ネットワークの縮小やサービス水準の一層の低下が懸念されるため、地域公共交通ネットワークの確保が重要であるとしています。これを受けて、本市はこれまでの環境首都総合交通戦略を基本に、その見直しによる北九州市地域公共交通網形成計画を策定しました。その総合交通戦略で設定した7つの重点施策の一つであるおでかけ交通に、平成27年度は補助交付金として約450万円が支出されています。

 戸畑区では高台地区の住民の要望に基づいて、おでかけ交通の実施に向けた取り組みが始まってから既に4年以上を経過いたしました。この間、市や地元自治会、交通事業者などによる協議が重ねられ、いよいよ試験運行が始まることになったと聞いております。ついては、試験運行が行われること、そのスケジュールやダイヤ等について関係住民に広く知らせることが重要であります。その取り組みについて当局の見解を尋ねます。

 私は、昨年3月の定例会で、福岡市では高齢者乗車券支給制度に交通用福祉ICカード、市営渡船乗船引きかえ券、乗り合いマイクロバス回数乗車券に加えて、平成27年9月からタクシー助成券が選択肢に加えられることになったことを紹介しました。その対象は福岡市に住民登録をしている満70歳以上の人のうち、介護保険料所得段階区分に応じた基準に合う人であります。全国的に主要都市でいわゆる敬老乗車制度が導入されております。本市においても高齢者の外出を支援する取り組みとして、おでかけ交通などの対策と並行して同様の施策を実施することを求め、見解を尋ねます。

 最後に、環境行政のうち降下ばいじん対策について尋ねます。

 平成27年度の環境の現況によると、市内11地点での降下ばいじん量測定の結果、全市平均値は月間1平方キロメートル当たり5.6トンで、測定場所別には1平方キロメートル当たり3.7トンから7.2トンの範囲でありました。これについては、全市平均値で1平方キロメートル当たり月間20.2トンであった昭和43年度からの経年変化では、近年では1平方キロメートル当たり3から7トンの範囲で推移しているなど、大幅に低くなっているとしております。

 しかしながら、依然として工業地帯や幹線道路沿線等の住民からは、床がざらざらする、とめている車が汚れる、ベランダに黒いほこりがたまるなどといった声が聞かれます。降下ばいじんの低減に向けては、発生原因と考えられる対象施設など日常的な監視と指導が求められます。大分市では、原因企業と県と市による協定が結ばれています。

 そこで、平成27年度の本市における降下ばいじんの低減に向けた取り組みについて見解を尋ねます。

 以上で最初の質疑を終わります。



○議長(戸町武弘君) 市長。



◎市長(北橋健治君) 荒川議員の御質問にお答えいたします。

 まず、介護保険制度で一連の制度変更があったと、この周知についてどう取り組むかという御質問であります。

 平成27年4月からの介護保険制度の改正では、地域包括ケアシステムの構築や制度の持続可能性の確保を基本的な考え方として、サービスの充実、給付の重点化・効率化を一体的に行う見直しが行われたところです。その中で議員お尋ねの特別養護老人ホームにつきましては、在宅生活が困難な中・重度の要介護者を支える施設として機能の重点化を図るため、入所要件が原則として要介護3以上の方とされたところです。

 一方、要介護1、2の方であっても、認知症や単身の方などで日常生活に支障を来す場合などは、特別養護老人ホームへの入所が必要なケースも多く、特例として特別養護老人ホームへの入所が可能であることから、その旨を市民に対し周知してまいりました。具体的には、昨年1月に各区で市民向けの出前トークを開催し、市政だより5月15日号に改正内容を掲載し、各特養ホームの待機者全員に対し個別に施設から説明をする、こうした周知を行ったところであります。

 次に、要支援1、2の方が利用する訪問介護及び通所介護については、全国一律の保険給付から、市町村の実情に応じて実施できる地域支援事業の一つであります介護予防・日常生活支援総合事業に移行する見直しが行われ、全ての市町村は平成29年4月までに実施することが義務づけられました。この総合事業について、本市は実施可能なものから早期に事業着手することにしております。従来の保険給付に相当する予防給付型サービス、基準を緩和した生活支援型サービス、この2つの事業をことしの10月から実施することにしています。

 この事業実施に当たりましては、昨年度市議会からも丁寧に市民周知を行うよう御指摘いただいたところであります。これまでに、現在サービスを利用している方に対しては、ことし2月以降、要支援1、2の認定結果が出た際に、事業概要や利用手続などを記載したチラシを認定結果通知に同封して郵送しました。また、新たにサービスを利用される市民を対象に、市政だよりの4月号、8月号に事業内容を掲載し、各区で出前トークを開催、その他出前講演、平成27年4月からことしの8月までに計35回行っておりますが、これを実施して周知に努めてきたところであります。

 今後の対応でありますが、総合事業の利用については10月1日から区役所窓口で申請を受け付けますが、今後はサービス利用者の一人一人に説明する必要があると考えております。そのため、要支援者一人一人のケアプランを作成する地域包括支援センター職員やケアマネジャーが利用者宅を訪問する際に、今回の改正内容を説明するとともに、区役所窓口や市民センターにおける巡回相談の際、市民から生活上の困り事について相談があった場合、地域包括支援センター職員が今回の改正内容について説明するなど、理解の促進に向け取り組んでまいります。

 次に、戸畑区のおでかけ交通の試験運行に際し、関係住民への広報についてどう取り組むかという御質問がございました。

 おでかけ交通は、バス路線廃止地区やバス路線のない高台地区などにおいて地元住民の交通手段を確保するため、地元の方々、交通事業者、本市がそれぞれの役割分担のもとで連携し、マイクロバスやジャンボタクシーなどを運行するものであります。

 平成24年9月、地元の方から大谷や椎ノ木、高峰といった高台地区と鞘ケ谷、戸畑駅周辺の商業施設との間を運行するおでかけ交通の導入について要望があり、まずは本市が地元に出向き事業概要の説明を行いました。更に、地元の意向やニーズを把握するためのアンケート調査や運行ルート、運行ダイヤの案の作成、運行ルートに関する戸畑警察署との事前協議、運行を実施する交通事業者の決定などを地元の方々とともに行ってまいりました。

 このたび、自治会を初め地元の方や交通事業者、天籟寺商業連合会で組織されたおでかけ交通運営委員会におきまして、運賃や運行ルート、ダイヤ等に関する実施計画につき合意の形成が図れたところであります。その後の運輸局との協議におきましても、運行の実施について許可が得られるめどがついたことから、試験運行を行う運びとなりました。10月1日から12月1日までの毎週火、木、土の週3日、1日当たり4便が運行され、運賃は1人1回250円で利用できるものとなっております。

 周知についてであります。既に地元の方やスーパーなどを通じて市政だよりにあわせたチラシの配布や、民生委員の方々による高齢者へのチラシの配布、また、地元スーパーや病院でのチラシの配置や掲示、タクシー車内でのチラシの配置などをお願いしているところです。より多くの方々に御利用いただきたいと考えております。

 本市としましては、今後とも引き続いて、取り組みの進捗状況に合わせた対応を図っていきたいと考えております。

 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。



○議長(戸町武弘君) 総務局長。



◎総務局長(柴田邦江君) 行財政改革の取り組み結果について御答弁を申し上げます。

 本市では地方自治法の要請である簡素で効率的な組織・人員体制の確立を基本に、総人件費の抑制により市民サービスに必要な財源を持続的に確保するため、行財政改革に取り組んでおります。その取り組みにおける職員の配置に当たりましては、市全体の業務量を見きわめた上で、きめ細かな対応を行っておりまして、市民サービスの維持向上を図るとともに、職員に過度な負担がかからないよう配慮することも極めて重要だと考えてございます。

 こうした基本的な考え方のもと、削るべきところは削り、強めるべきところは強めるといった観点から、職員配置の見直しを毎年行いまして、必要な部署には必要な人員を配置しているところでございます。

 職員のメンタルヘルスに関しまして、精神疾患の発症の原因につきましては、仕事の質などの変化、職場における人間関係のトラブルなど業務に起因するもの、本人自身や家族、親族に関することなどプライベート、私的なものや個々人のストレス耐性など、さまざまな要因が複雑に絡み合っているものと認識をしております。職員のメンタルヘルス対策につきましては、予防、早期発見、早期対応、復職支援、再発予防に取り組んでおりまして、長期病休者の数は減少傾向にございます。

 また、事務処理上のミスの発生につきましては、マニュアルの認識不足でありましたり、法令解釈の誤りなどによるものと認識をしておりまして、職員の配置そのものが原因であるとは考えてございません。しかしながら、市民から信頼される市政運営を目指すに当たりましては、このようなミスをなくしていくことが必要不可欠でございます。その防止に向けまして、過去の事例の周知、マニュアルの整備、改訂、リスクマネジメントシートの作成、監察官の配置などさまざまな対策に取り組んでおります。

 市政運営に当たりましては、それを担う職員が持てる力を最大限発揮することが重要であります。今後とも職員のメンタルヘルス対策のより一層の推進、事務処理上のミス発生防止に向けたチェック体制や内部統制の強化などに努めるとともに、必要な部署には必要な人員を配置するという考え方のもと、きめ細かな職員配置に努めてまいります。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 産業経済局長。



◎産業経済局長(加茂野秀一君) 新成長戦略における正規雇用の数値目標設定と、その集約方法についての御質問にお答えいたします。

 平成25年に新成長戦略を策定しまして、取り組みを進めてきた結果、雇用創出につきましては、平成27年度までの3年間に目標の1万人を超える1万2,551人の新しい雇用の場を提供することができました。ことし3月には戦略を改定し、平成27年度からの5年間で新たに2万人の雇用創出を目標に据えました。この人数は、正社員に限らずパート契約社員など非正規を含めた人数であり、市民ニーズに応じた多様な就業形態全体の雇用の場の創出を目標としております。

 この市民ニーズにつきましては、戦略改定前に行ったアンケートや座談会では、従来にない働き方を望む学生、自由な働き方を求める女性、起業家など異なる価値観のもと、多様なライフスタイルを求める方が数多くいることを実感しました。こうしたことから、正規雇用の数値目標は設定しないものの、今後も経済・雇用情勢の変化にも十分留意しながら、市民がみずからの希望に沿って働けるよう、新規雇用の創出に取り組んでいきたいと考えております。

 一方で、新成長戦略の雇用創出目標とは別に、正規雇用を望む方向けに正社員の採用を促進するという施策にも従来から取り組んでおります。平成27年度の正規雇用の実績といたしましては、若者ワークプラザで625人、高年齢者就業支援センターで415人、U・Iターン就職支援で142人などが挙げられます。

 進捗が明確に把握できる集約方法の見直しでありますけれども、これまでも企業各社へのヒアリングによる状況把握を丁寧に行ってきているところでありまして、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。いずれにしましても、正規、非正規の枠組みも含め、市民の望む働き方についてしっかり耳を傾け、多様な雇用の場を創出してまいりたいと考えております。以上です。



○議長(戸町武弘君) 企画調整局長。



◎企画調整局長(西田幸生君) まず、新成長戦略の進捗状況についてのうち、北九州市立大学に市内企業からの求人を大きくふやすための取り組みについてお答えいたします。

 学生の就職活動は、リクナビ、マイナビなどのインターネットを通じた活動が中心でございます。北九州市立大学でも学生の就職活動を支援するため、さまざまな機会を通じまして企業に対し大学への求人票提出を依頼しております。特に、市内企業からの求人をふやす取り組みといたしましては、卒業生の在籍している企業や、市が誘致した企業への求人依頼、インターンシップ受け入れ依頼に合わせた求人開拓、合同企業説明会や企業交流会などを活用した求人依頼などのほか、とりわけ学生の希望の多い市内の事務系職種の求人獲得のために、税理士会や歯科医師会などの業界団体への求人依頼などを実施しているところでございます。

 平成27年度の実績を見ますと、求人件数が4,271件で、うち市内企業からの求人件数は295件となっておりまして、市内企業からの求人は前年度比で42件増加、割合では約17%増加をしております。

 このように市内企業からの求人をふやす取り組みの一方、北九州市立大学独自の取り組みといたしまして、学内に市内企業の情報コーナーの設置、市内企業の見学バスツアー等の実施、事業や学内就職ガイダンス等に市内企業関係者を招へいなどによりまして、学生の市内企業への理解を深める取り組みも実施しております。

 また、北九州市立大学を含めました関門地域13大学等の連携によります活動拠点であるまなびとJOBステーションに市内企業を招いて、就活ワークカフェ、学生による地元企業紹介冊子制作プロジェクト、地元企業の課題に学生が解決策を示すJOBアイデアソンなども新たに実施しながら、市内企業からの求人増や市内就職者の増加に努めていく予定であるということを聞いております。

 市としては、引き続き大学の取り組みを支援するとともに、経済団体等とも連携しながら、若者に魅力のある雇用を創出してまいりたいと考えております。

 次に、北九州市立大学の第3期中期目標について3点の御質問にお答えいたします。

 まず、大学の自治と中期目標の関係並びに学生や教員の意見を反映させるため、どんな手だてがとられたのかという点でございます。

 北九州市立大学は、平成17年度に地方独立行政法人法に基づく公立大学法人に移行しまして、市とは別の法人になっております。大学運営につきましては、同法に基づき本市は設置者としての立場から適切に関与をしております。具体的には、法人運営の長である理事長及び法人の業務を監査する幹事の任命、法人が6年間で達成すべき業務運営に関する中期目標の策定と中期計画の認可、法人の健全な業務運営に必要な運営費交付金等の交付、北九州市地方独立行政法人評価委員会による法人の取り組みの評価などを行っております。

 加えて、同法では、こうした大学の運営にかかわっていくに当たっては、設置者は大学における教育研究の特性に常に配慮することとされております。すなわち、基本的には教員による研究、教育などの学問の自由や、これらを保障するための大学の自治を尊重しなければならないと考えております。今議会で提出しております中期目標案につきましても、同法の規定に基づき大学の意見を聞いた上で、これを尊重して作成したものであります。この規定は、大学の教育研究の自主性、自立性を尊重する観点から、設置者が中期目標を一方的に定めることは適当でなく、設置者と大学が十分な意思疎通を図ることが必要であるという趣旨を踏まえたものであります。

 なお、同法では学生や教員の意見を聞くことは規定をされておりませんけども、大学からは日ごろの教育研究や学生支援などの大学運営の中で得られた学生や教員の意見を踏まえた上で、市が示した今回の中期目標案について、適当と判断したとの報告を受けております。

 本市としては、今後も法令等に従い、法人の自主性などに配慮しながら、設置者として大学の更なる発展を支援してまいりたいと考えております。

 最後に、大学独自の奨学金制度を創設することを検討すべきという点についてお答えいたします。

 奨学金につきましては、市立大学に確認したところ、貸与や給付など各種の奨学金制度があり、毎年日本学生支援機構、地方公共団体、民間団体など30以上の団体から募集の案内があっております。市立大学では、これらについて学内掲示板やホームページ等を使って周知に努めているところであります。全体の約50%を超える学生が何らかの奨学金を利用している状況であります。

 また、市立大学の学生のみを対象とした奨学金については、北九州市立大学同窓会による寄附金奨学金があり、毎年約40名の学生が支援を受けております。このほか、北九州市立大学では優秀な学生を対象としたインセンティブ制度も設けております。入試の際の成績優秀者に対する入学金の一部減額、在学時、成績優秀者への奨励金、すぐれた語学力などを有するグローバル人材育成のための奨励金など、大学独自のさまざまな学生支援を実施しているところであります。

 これらに加えて、更に大学独自の新たな奨学金を創設することは、大学経営の観点から困難であるということで、大学から聞いております。奨学金制度は経済的困難を抱えた学生の就学を支援するために重要な役割を果たしていることから、今後も大学にさまざまな奨学金について広く周知を促すとともに、大学独自の奨学金制度の創設について議員から御提案があったことにつきましては、大学に伝えたいと考えております。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 技術監理局長。



◎技術監理局長(下向則好君) 地元中小建設業の受注機会の拡大に向けた取り組みについてお答えいたします。

 建設工事の発注に当たりましては、技術的に施工可能なものについては地元企業への優先発注を行うことを基本的な考え方としております。また、技術的な面でやむを得ず市外企業に発注する場合においても、可能な限り地元企業を構成員とする共同企業体方式で発注することとしております。更に、地域経済の波及効果の面から、下請業者については原則として地元企業から選定するよう、受注者に文書で要請をしております。その上で、市外の下請業者を使用する場合には、工事外注計画書においてその理由を記入させるなど、地元企業が極力受注できるような仕組みづくりを行っております。

 一方、発注方法につきましても、しゅん工期限等に影響を及ぼさない範囲で分離分割発注を行い、地元企業の受注機会の確保に努めております。例えば、建築工事において建築本体、機械設備、電気設備などを分離して発注しているほか、道路工事などの土木工事におきましても可能な範囲で工種別の分割発注に努めております。

 このような取り組みもありまして、平成27年度においては契約件数に占める地元中小建設業の割合は98.6%、発注総額に占める割合は79%となっております。公共施設マネジメント方針のもと、施設の長寿命化や大規模改修など必要な事業を進める中で、市民生活密着型公共事業の維持補修工事も増加すると考えられ、今後とも地元中小建設業への受注機会の拡大に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 保健福祉局長。



◎保健福祉局長(工藤一成君) 介護保険制度及び敬老乗車制度につきましてお答えを申し上げます。

 まず、介護保険の保険料を軽減するために、本市独自の軽減制度の見直しが必要ではないかという御質問でございます。

 本市におきましては、介護保険料の独自の軽減制度として、市民税非課税世帯のうち保険料の支払いが困難で年間収入が96万円以下、そして、他の世帯の人から扶養されていないなど一定の要件に該当する方について、本人の申請に基づき、一番低い第1段階相当の保険料を適用する制度を実施しております。平成24年度には所得の低い方への一層の配慮を行うため、預貯金等の資産要件を200万円以下から350万円以下に緩和をいたしたところでございます。

 また、国は平成27年度からの第6期の介護保険料につきまして、所得の低い方に対する配慮として、第5期における第2段階、これを旧第2段階と言わせていただきますけれども、これを旧第1段階と統合いたしました。平成26年度に本市独自の軽減を行った方のうち、旧第2段階の方が7割を占めておりましたが、この統合の結果、旧第2段階の約6万人が、申請を行わずとも初めから軽減相当の保険料となっております。更に、国の平成27年度制度改正によりまして、新たな第1段階の対象である約7万4,000人に対して、消費税増税分の公費約2億5,000万円を投入して、保険料の更なる軽減を実施したところでございます。これらにより、第6期においては統合前の旧第1段階からは年額840円、旧第2段階からは年額7,160円それぞれ引き下げたところであります。

 このように、所得の低い方に対しては、保険料改定の際に本市独自の軽減措置や制度改正によって実質的な負担軽減が図られております。また、国は更なる消費税率の引き上げに伴い、平成29年度から公費投入による保険料軽減を予定していたところでございますけれども、税率引き上げの再延期により、その実施は現時点では未定となっております。この件につきましては、国の対応が判明次第、適切に対応してまいります。

 一方、負担と給付が明確な社会保険方式でございます介護保険制度において、独自の軽減制度による保険料の減収分は、他の第1号被保険者の負担増となることから、現時点においては本市独自の保険料の軽減制度の見直しは考えておりません。

 次に、総合事業を担う介護事業者の意向についてどのように把握しているかとの御質問でございます。

 介護事業者等に対しましては、ことし1月の事業者説明会において、総合事業の内容や単価基準の考え方などを詳細に説明し、その後参加者からの質問をQ&Aにまとめ、市のホームページに掲載し、市内事業者へ総合事業の内容や単価等をまとめた通知文を郵送するとともに、出前講演やケアマネジメント研修等を通じた事業の詳細の説明などを行い、理解の促進に向けて取り組んでまいりました。

 その結果、既存事業者及び新規参入する事業者を合わせた総合事業の担い手となる事業者数は、従来の保険給付に相当する予防給付型のサービスにおきましては、訪問型サービスが326事業者、通所型サービスが448事業者、また、基準を緩和した生活支援型サービスにおきましては、訪問型サービスが107事業者、通所型サービスが73事業者となっており、本年10月1日時点において一定程度のサービス提供体制が確保できると考えております。

 なお、現在本市では要支援1、2の訪問介護利用者が約6,000人、通所介護利用者が約4,000人おられます。これらの方は要支援認定の有効期間が満了する方から順次、従来の保険給付から総合事業へ移行することとなっております。

 今後も高齢化の進展に伴い、掃除や買い物など日常生活の支援を必要とする高齢者の増加が予想されます。高齢者一人一人に生活支援サービスを提供するためには、介護保険事業者以外にもNPO法人や民間企業など多様な担い手によるサービス提供体制が必要と考えております。このため、事業の実施状況や利用者の希望等を踏まえ、必要なサービスが十分提供できるよう、事業者の確保に更に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 最後に、敬老乗車制度についてお答え申し上げます。

 市内における高齢者の交通機関利用につきましては、市営バス、西鉄バス、北九州モノレールなどの各交通事業者において独自の割引制度が実施をされております。具体的には、市営バスのふれあい定期は、75歳以上の高齢者であれば通常6万9,910円の3カ月定期が8,000円、これは約89%の割引となっております。そして、北九州モノレールのシルバーパスは、65歳以上であれば通常3万6,900円の3カ月定期が9,200円、これは約75%の割引となっております。そして西鉄バスのグランドパスは、65歳以上であれば通常3万3,000円の3カ月定期が1万3,000円、これは約61%の割引となっております。こういった形で購入できるなど、通常運賃より大幅に安価な料金設定がなされております。

 このように、利用者の多くが高齢化する中、高齢者の利用をふやすため、事業者それぞれの経営方針のもとで高齢者向けの特典や割引制度が導入をされており、結果として高齢者が外出しやすい環境整備が図られている状況にあると考えております。

 一方、路線が廃止になったり、あるいは高台など一部の地域につきましては、行政においておでかけ交通など高齢者の外出支援を図る取り組みを行っております。他の政令市の交通助成の状況は承知しておりますが、福岡市では約13億円など、いずれも多額な予算となっており、仮に本市で実施する場合には制度の持続可能性に疑問が残ると考えております。

 本市においては、高齢者がますます増加する中、限られた財源を効果的、効率的に活用すべく、地域包括ケアシステムの構築や身近な地域で出かけていける場づくりとして、地域の高齢者が参加する高齢者サロンの立ち上げ支援、更に、地域が主体となって買い物支援を行う買い物応援ネットワーク、こういった事業に取り組んでいるところでございます。こうしたことから、現段階では高齢者などへの敬老乗車制度の創設は考えておらず、先ほどの交通事業者による割引制度の周知や、おでかけ交通事業などの継続性の確保に努めてまいりたいと考えております。以上です。



○議長(戸町武弘君) 環境局長。



◎環境局長(小林一彦君) 最後に、降下ばいじん対策として、平成27年度の取り組みについてのお尋ねに対してお答え申し上げます。

 降下ばいじんは、煙突や車から排出されるばいじんや、堆積場などから風などにより空中に巻き上げられた粉じんが地面に降下したものであり、環境基準は設けられていないものでございます。現状では、昭和43年当時と比較いたしますと大幅に低減しておりますが、依然として工場や幹線道路付近の市民から、ベランダに黒い粉じんが積もるといった苦情が寄せられております。

 このため、降下ばいじん低減の取り組みといたしまして、煙突から排出されるガス中のばいじんの測定を平成27年度は8件行っております。堆積場などの一般粉じん発生施設を有する事業者への立入検査は、平成27年度は41件でございます。粉じんの発生源である事業者への改善指導は平成27年度39件でございます。こういったことを行ってきてございます。

 なお、立入測定や検査において法令違反が発見されれば、直ちに行政指導を行うだけでなく、できる限り粉じん発生を抑制するよう求めているところでございます。これに対し、事業者は敷地境界への防じんネットの設置や防風植林の実施、石炭置き場や工場内外道路の清掃並びに石炭ヤード内での強風時の散水、飛散防止剤の散布の強化、事業者と地元関係者との降下ばいじん対策についての意見交換会の実施など、さまざまな対策を行っているところでございます。

 とりわけ事業者と地元関係者のコミュニケーションを促進することは大切であると考えておりまして、地域で競争していくための相互理解が深まるといった成果も生まれていることから、苦情があった場合などには、事業者と地元関係者をつなぐ取り組みを積極的に行ってまいりたいと考えております。今後とも本市の降下ばいじん量の低減に向けて着実に取り組みを進めてまいりたいと考えております。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 52番 荒川議員。



◆52番(荒川徹君) 欲張り過ぎましたんで、時間が余り残ってないんですが、再度質問したいと思います。

 最初に、行財政改革で人員の削減が職員の労働安全衛生上の問題、あるいは監査委員から指摘されているようないわゆる事務処理上のミス、そういうものにつながっているんじゃないかという指摘をしましたけども、総務局長はそういうことはないんだというようなことをおっしゃいました。これは各局にまたがった問題でありますし、最初の質問で指摘しましたように、そのミスが市民の生命や安全にかかわる問題とか、個人情報の流出といった極めて重要な案件も多数あるわけですね。ですから、私はこの監査委員の指摘に対して、やはり市政の最高責任者である市長がどのように受けとめているのか、これが職員の削減等とは関係がないのかどうか、まずその辺の市長の認識をお尋ねしたいと思いますが、いかがでしょうか。



○議長(戸町武弘君) 市長。



◎市長(北橋健治君) 単純な減員はしていないわけで、例えば行政職で見ても女性活躍とか地方創生とか空港の路線誘致だとか、ここは正念場という大事なところにはしっかり増員をしています。全体で101人増員しています。じゃあどういうところが減っているかというと、外郭団体への派遣を減らすとか、あるいは生活保護の相談件数が減ったことに見合うように窓口を減らすとか、市民課におきましても窓口の取扱件数が減ったことを踏まえて見直すだとか、税務部門でしたら繁忙なときにその人を臨職で活用するとか、そういうふうにやっておりまして、市民サービス、公務にそういう支障を来さないように、全体を見てバランスよく適正な人員管理を行っているところであります。

 と同時に、メンタルな面も含めまして、職員の健康というのは大変重要な課題だと市長としても認識をしておりまして、そのための対応もしっかりと行うように指示しているところであります。



○議長(戸町武弘君) 52番 荒川議員。



◆52番(荒川徹君) 監査委員が再三にわたって要望してきたところだというコメントをしていますよね。これについては市長はどのように受けとめておられるでしょうか。



○議長(戸町武弘君) 市長。



◎市長(北橋健治君) この1点に限らずですが、監査委員からの御指摘については、行政として真摯に受けとめて、どのような方向が改善としてできるかということは常に考えてきたところであります。その指摘については、私なりにこれからも考えていきたいと思います。



○議長(戸町武弘君) 52番 荒川議員。



◆52番(荒川徹君) 初めての指摘じゃないわけで、その意味では受けとめ方が非常に弱いんじゃないでしょうかね。やはり重く受けとめることが必要だと思います。

 時間もありませんので、介護保険の点について再度質問したいと思いますが、全国市長会が昨年の6月10日に介護保険制度に関する重点提言というのを取りまとめております。その中では、国に対して自治体の財政負担や被保険者の保険料負担が過重とならないよう、国庫負担割合を引き上げることなどを求めているわけですが、今政府の関係審議会で新たな介護保険制度のいわゆる改定に向けた検討が行われていると聞いておりますが、その内容についてどこまで把握されているのか、このこともお尋ねしたいと思いますが、いかがでしょうか。



○議長(戸町武弘君) 保健福祉局長。



◎保健福祉局長(工藤一成君) 今現在、政府で検討されております介護保険の制度改正に向けた検討というのは、要介護1、2の方についての給付を見直すといったようなことが具体的には議論されていると把握をしております。

 いずれにしても、介護保険制度の持続可能性を高めるという視点での議論であると思っておりますので、今後の推移を見守りたいと考えております。以上です。



○議長(戸町武弘君) 52番 荒川議員。



◆52番(荒川徹君) 毎年、市として政府に対する提案を行っておりますが、介護保険については特に重点項目の中にも市の提案の中に含まれておりませんが、これから特に政令市で一番高齢化が進んでいる中で、介護保険制度を良好に運営していくという意味では、市としてのやはり政府に対する提案が個別に必要ではないかと思いますが、その点についての見解をお尋ねしたいと思います。



○議長(戸町武弘君) 保健福祉局長。



◎保健福祉局長(工藤一成君) 介護保険制度全般に関する運営についての問題ということでありますので、これについては政令市間で情報共有をして、今後政府に対して申し述べるべき事柄があれば申し述べていきたいと思っております。以上です。



○議長(戸町武弘君) 52番 荒川議員。



◆52番(荒川徹君) 今、政府が審議会を通じて検討しているのが、もうことしじゅうに結論を出そうというのが幾つかありますよね。そのことは御存じでしょうか。



○議長(戸町武弘君) 保健福祉局長。



◎保健福祉局長(工藤一成君) スケジュールの具体的な政府の考えというのは把握をしておりません。以上です。



○議長(戸町武弘君) 52番 荒川議員。



◆52番(荒川徹君) 財務省が示した改革の工程の案には時期も示してあるわけで、これは非常に深刻な内容です。これはぜひ把握して、必要な措置をとっていただきたいということを強く意見として申し上げておきたいと思います。



○議長(戸町武弘君) 進行いたします。49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) 私は日本共産党市会議員団を代表して質疑を行います。

 平成27年度一般会計決算について質問します。

 最初に、本市における公契約条例制定の課題についての質問です。

 官製ワーキングプアをなくし、公共サービスの質の向上と地域経済の活性化を目指す公契約法、公契約条例の制定は全国的な課題となっています。本市も2012年8月に庁内研究会を立ち上げ、翌2013年3月まで集中的に5回開かれ、調査検討が進められてきました。労働団体、学識経験者、地元経済界等から聞き取りをした結果、地元企業に及ぼす影響や公契約条例対象業務とそれ以外の業務の賃金格差、制度導入に伴う波及効果などの検討課題から慎重な判断が必要とし、いまだ条例制定には至っていません。引き続き先行自治体の実施状況や他都市の動向を注視するなど情報収集に努め、勉強してまいりたいとしていましたが、研究会もその後は開かれていません。

 2013年から2014年は全国的に公共工事の入札不調が問題となりました。その原因の一つに、建設業界の人手不足と予定価格が低過ぎることが指摘されました。本市でも建設工事に係る入札不調は2012年度30件、1.9%から、2013年度125件、7.9%、2014年度143件、9.4%へと急増しています。昨年度2015年度は53件、4.1%へと減少したものの、2012年度以前のレベルまでは下がっていません。

 この間、本市は設計労務単価の引き上げと入札時の最低制限価格の引き上げや総合評価落札方式の実施などにより、一定の改善が図られてきたとしていますが、福岡県建設労働組合と北九州地区労連が本年2月25日に市に提出した春闘要請書には、4年連続で公共工事設計労務単価が引き上げられ、2016年2月の引き上げは2012年より全国で34.7%増になっているにもかかわらず、大工で5.5%、各職で1.8%など、現場にはほとんど行き渡っていないのが現状としています。我が国の建設産業の根源的問題とされる重層下請の問題がここに潜んでいます。

 先行自治体では、現場の賃金確保と下請の簡素化が条例制定による実際の効果として上がっていることが報告されています。建設工事のほか、民間委託や公共調達にも人件費の基準が盛り込まれることが重要です。本市が足踏みをしている間に、条例制定自治体は拡大しました。全国労働組合総連合の調べによると、2009年に全国で初めて公契約条例を制定した千葉県野田市や政令市の川崎市のほか、2016年1月の時点で5県34市区へと広がり、公契約条例で最も重要な要件とされる賃金下限設定を持つ自治体は18を数えます。

 そこで、1点お尋ねします。

 本市条例の制定に向けて、新たに第三者も交え、先行自治体の条例制定の効果を分析するなど、調査研究の再開を求めます。答弁を求めます。

 次に、子ども家庭費のうち子ども医療費について質問します。

 子ども医療費が本年10月から拡充します。昨年度の決算額は24億1,996万5,876円となりました。今年度予算は26億4,882万円で半年分の拡充を盛り込み、前年から1億5,118万円増額されました。小学校6年生まで通院にも広がり、中学校3年生まで入院は無料になりますが、これまで無料だった3歳から就学前の通院費が月額600円に負担がふえることは問題です。我が党市議団の調べによると、この年代は小学生期に比較して年間の1人当たりの通院件数が1.2倍、中学生の2.5倍となっています。中学校3年生までの完全無料化を主張してきた我が党は、子育て支援に逆行するものとして容認できません。

 子ども医療費助成は全国の全ての自治体で行われており、国の制度とすべき課題です。子供の医療費に関連する国、県の負担金の減額は1984年度から行われていますが、このいわゆるペナルティーの撤廃を求める全国市長会や国民世論の広がりから、本年3月28日、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会において、少子化対策と自治体の取り組み支援の立場から、見直しの方向性が打ち出されました。

 昨年度、本市への国、県からの減額はそれぞれ7,000万円と2,000万円で、合計9,000万円となっています。近い将来この減額が廃止され、市の財源がふえることになります。しかも3歳から就学前までの子供たちに600円を負担させて確保できる財源は1.9億円にすぎません。この10月から県の拡充に合わせ、拡充する近隣自治体が多くなっています。3歳から就学前の通院に自己負担をなしとする自治体は県内では過半数を超えています。3歳から就学前の子供たちは現行の無料を維持すべきです。

 また、あわせて通院助成を中3までに拡大する見通しを示してください。答弁を求めます。

 次に、文化財保護について質問します。

 学術上極めて重要な国民的文化遺産であり、市民の歴史的財産である城野遺跡の現状保存を求めて3点質問します。

 ことし8月17日、小倉南区重留遺跡で出土した広形銅矛が国の重要文化財に指定されました。北九州で5件目、考古資料は初めての指定となります。3月12日付西日本新聞によれば、市は考古学分野で日本の宝が北九州にできたことは意義深いと喜んでいると報道されています。市は昨年度予算で、国の重要文化財の指定を受けるために、資料の再整理を図る新重留遺跡出土広形銅矛再整理事業の200万円を計上し、決算額は約194万円で、国の文化審議会に提出するための資料の再整理に使われました。あわせて冊子、北九州市の文化財の17年ぶりの改訂も450万円の予算で行われました。

 その意義について、重留遺跡出土広形銅矛は、大型の青銅器を用いた弥生時代後期の祭しの様子が初めて明らかになった例として、遺構は県指定史跡として現地保存され、銅矛は福岡県文化財に指定されている。近年、近隣で弥生時代の遺跡が相次いで発見され、この地域一帯が弥生時代の一大集落として注目を浴び、本資料の評価も高まっているとしています。近隣の遺跡とは重住遺跡と城野遺跡であります。

 城野遺跡が出土した医療刑務所跡は、既に本年3月2日、民間企業に所有権が移転しました。商業施設の建設が計画されていると聞いています。城野遺跡の現地保存を求めている市民団体はこの企業と懇談し協力を申し入れ、現在建設計画は中断しています。

 この7月20日、日本最大規模の考古学研究者団体である日本考古学協会は、北九州市と県、文化庁に、文化財保護に責任を持つべき行政機関として民間企業への協力を求め、最後まで城野遺跡の保存と活用の方策を追求するよう3度目の要望書、再々要望書を提出しました。この中で重留遺跡と重住遺跡の意義にも触れ、魏志倭人伝に記された九州北部の国々に匹敵する勢力がこの地域に存在した可能性を示すものであり、城野遺跡の学術的意義はこれら周辺の関係遺跡とあわせて考えると一層重要なものとなりますとしています。

 そこで第1に、重留遺跡出土銅矛の国指定を踏まえ、重住遺跡、城野遺跡とあわせた一連の遺跡の学術的価値についてお答えください。

 第2に、日本考古学協会が3回にもわたって国、県、市に対し現状保存と史跡としての整備活用を求めていることについての認識と対応について答弁を求めます。

 第3に、所有権は移転したものの、建設工事は開始されておらず、城野遺跡はまだ壊されていません。現状保存できる可能性を追求すべきです。民間の土地になっても国の史跡として指定を受けることは可能です。直ちに国、県、そして、民間企業とも協議を始めるよう市長の決断を求めます。

 次に、障害者支援について3点質問します。

 障害者差別解消法と改正障害者雇用促進法の本年4月1日の施行により、障害を理由としたあらゆる差別を解消するための措置として、不当な差別的取り扱いの禁止と合理的配慮の提供が国や自治体、民間業者にも求められます。障害者から何らかの助けを求める意思の表明があった場合、社会的障壁を取り除く必要があります。就労や医療、介護、教育などの支援の充実とともに、文化芸術活動やスポーツ活動などの分野でも充実した活動ができるよう、更に支援が求められています。

 そこで、私のところに届いている声を紹介し、改善を求めます。

 第1に、障害者スポーツセンターアレアスのあり方についてです。

 平成24年度に小倉南区春ケ丘から移転したアレアスは、民間スポーツ施設をリニューアルしたため、老朽化した施設設備のメンテナンスの苦労など制約を持ちながら、旧センターは体育館とプールしかありませんでしたが、アレアスは屋内プールと体育館、トレーニング室、スタジオなどを備え、利用者数が増加し続けています。旧センターは2011年度の3万7,671人から、再スタートを切った2012年度の総利用者は13万919人で、一挙に3.47倍にふえ、2013年度16万2,031人、2014年度18万6,351人、2015年度19万8,519人と、アレアスオープン後3年間で約1.5倍となっています。アレアスは一般市民にも開放されているため、障害者と一般の別に利用者数を見ると、それぞれ増加していますが、昨年度は高齢者が最も多く6万3,012人、次に障害者6万1,297人、一般5万6,352人となっています。増加率も高齢者が一番です。

 障害者専用の時間帯が設けられていますが、障害者が遠慮して利用しなければならないとの訴えが届いています。昨年度、学齢期の障害を持つ子供たちを対象とした放課後等デイサービスを提供する事業所が急激にふえていますが、この子供たちがプールを利用する場合の問題です。一般市民と時間帯が重なる曜日はコースを分けて使用しますが、特に発達障害の子供たちは指導員の規制や他の利用者への配慮が苦手です。障害を持っていることも外見からはわかりにくいため、トラブルになりやすいとのことです。改善を図るよう求めます。

 第2に、文化芸術活動への支援として、芸術祭作品展の広報の強化を求めて見解を伺います。

 本市障害者芸術祭はことしで9回目を迎え、ステージイベントや作品展が行われています。応募者も来場者数もふえています。昨年度もコムシティで開催された作品展を私も見せていただきましたが、見応えがありました。ことしの作品展は初めてテーマを設けての作品募集が行われていましたが、作品展の応募作品の募集と展示会のPR用のチラシがありませんでした。区役所、市民センターのほか関係事業所などにも置いて、広く市民にPRしてほしいとの声があります。芸術祭実行委員会における市の役割について答弁を求めます。

 第3に、モノレールの交通費割引制度についてです。

 改札がIC化されたため、利用のたびに駅員に障害者であることを伝えなければならないのが苦痛で、いっそ定期を買おうかなどの声が仲間の間で話題になっているとの知的障害のある女性からの訴えです。改善が必要です。答弁を求めます。

 最後に、三セク債に関連して質問します。

 昨年度の会計決算の大きな特徴は、404億円の第三セクター等改革推進債の発行により市債残高が過去最高に膨れ上がったことです。港湾整備特別会計の埋立事業の破綻により、三セク債を活用し埋立地造成特別会計は昨年度末で廃止されました。発行額は昨年度末の市債残高420億円のうち、基金残高16億円を差し引いた金額で、向こう20年間でこの三セク債404億円の元金と利息を償還しなければなりません。市債利子も含め総額452億円、今後の売却地のインフラ整備に60億円を見込み、今後の一般会計からの支出は512億円の見込みとなります。残りの未売却地の資産は、未しゅん工地も含め148ヘクタール311億円、貸付収入や特別交付税を見込んでも、差し引き186億円の不足は今後市民の負担となります。

 2014年4月には一般会計の負担を少しでも軽減できるようにと、副市長を先頭に臨海部産業用地・分譲推進本部を立ち上げ、土地売却に取り組んでいることは認めるものの、この不足分の金額については疑問です。なぜなら、三セク債の活用に至る以前に2010年度の経営健全化策において、一般会計からの支援を打ち出しています。その内容は、一般会計が所有する廃棄物処分場116ヘクタールを港湾特会へ無償所管がえして資産の拡大を図る約117億円、緑地など行政目的で利活用を図るべき資産について、一般会計に有償で売却し約69億円、臨海部産業用地貸付制度の創設以前に港湾特会で特例的に企業に貸し付けていた分譲地約13ヘクタールを約40億円で売却するなどです。

 こうした過去の一般会計からの支援策も総括した上で、今後の負担分の数字を出すべきと考えますが、見解を伺います。以上です。



○議長(戸町武弘君) 市長。



◎市長(北橋健治君) 藤沢議員の御質問にお答えいたします。

 まず、公契約条例の制定についてお尋ねがございました。

 民間の賃金などの労働条件につきましては、基本的には労働関係法令を遵守した上で、労使の取り決めに委ねられる事項であります。しかしながら、民間労働者の適正な労働条件の確保は重要なことと認識しております。

 本市では平成24年度に市内部に公契約条例研究会を設置し、平成25年3月にかけ労働関係団体や地元企業などの有識者から意見を聴取いたしました。この中で、労働関係団体からは肯定的な意見が示されたものの、企業を経営する立場からは書類作成、下請の賃金管理による事務の増加、賃金決定への市の介入、社内での賃金格差など、その影響を危惧するものが多かったと受けとめております。

 このため、当面は先行自治体の実施状況や他の都市の動向を注視しながら、情報収集に努めることとしたところであります。こうした情報収集は政令市を中心に行っておりますが、ほとんどの都市が調査研究の段階にあります。また、労働関係団体からは定期的に条例制定に向けた要請を受けているほか、建設業界とも継続的に意見交換を続けております。

 昨年5月、多摩市公契約審議会会長による講演会が本市で行われ、この中で公契約条例の制定には関係者全員の合意が大前提であるということでありました。条例を制定した自治体は徐々にふえておりますが、都市規模を同じくする政令市では3つの都市にとどまっております。条例制定の効果や影響を判断するには、いましばらく時間を要すると考えております。

 最近では、国におきまして最低賃金や公共工事設計労務単価の大幅な引き上げ、同一労働同一賃金の検討など労働環境改善に向けた動きがあります。特に、建設業におきましては平成26年6月、公共工事の品質確保の促進に関する法律等、いわゆる担い手3法が改正され、公共工事に従事する者の賃金、安全衛生などの労働環境の改善が進みつつあります。本市におきましても遅滞なく設計労務単価や最低制限価格の引き上げに取り組んでいるところであります。

 今後の取り組みですが、当面公契約従事者の労働環境の改善につきましては、最低制限価格制度によるダンピング防止、社会保険等未加入対策、労働関係法令の遵守の要請など、現行契約制度を着実に実施する中で取り組んでいきたいと考えております。公契約条例につきましては、その効果や影響などがある程度概観できる状況が整った段階で、幅広く御意見をいただきながら検討することとしたいと考えております。

 障害児支援につきまして、障害者芸術祭、作品展につきまして御質問がございました。

 この障害者芸術祭につきましては、障害者の余暇活動、生きがいづくりにとどまらず、作品そのものが持つ豊かな魅力が話題となり、モダンアートの一分野として近年注目を集めております。本市におきましても、障害福祉サービス事業所とプロアーティストのコラボレーション企画など、意欲的な芸術活動が広がりつつあり、自分の好きなことや好きなものを思い切り表現した力強い創作やパフォーマンスの数々は、多くの市民に感動を与えております。このことから、障害者芸術は本市の文化芸術における重要な分野の一つとしてその振興を図る必要があると考え、このたび5年ぶりに改訂した文化芸術の振興計画にも盛り込んだところであります。

 議員お尋ねの作品展は、障害者芸術祭の中核行事として、ステージイベントとともに多くの市民に親しまれております。特に、平成28年度は初の試みとして、私のお気に入りというテーマを設定したこともあり、応募数は過去最高の200点を超えるなど好評をいただいております。作品展を含む芸術祭の運営は、障害者団体などで構成する芸術祭実行委員会が行っており、本市も実行委員会の一員として企画の段階からその運営に参加しております。

 作品募集と展示会の広報につきましては、市で芸術祭のパンフレットを1,200部製作し、区役所、市民センター、各障害者団体、学校に配布するなど幅広い広報に努めております。しかしながら、今年度の公募に関し、今回新たに始めた作品展のテーマ設定に関する広報が遅いこと、配布部数が少なくパンフレットを見つけにくいことなどの声も寄せられておりまして、工夫が必要だと考えております。このことから、今後は芸術祭及び作品展について市のホームページ、SNSなどを活用した広報手段の多様化やチラシ製作、パンフレット配布部数の増、会場となる施設や行政機関、民間事業所など新たな配布先の開拓などに取り組み、より効果的な広報に努めてまいります。

 障害者芸術祭は、障害者の方々が日ごろ培ってきた創作活動を発表する大切な場であると考えます。今後は、より多くの市民が障害者芸術に親しみ、感動を分かち合うことができるよう、例えばほかの文化芸術イベントとの同時開催を行うなど、芸術祭の更なる振興策について、実行委員会を初め関係者の皆様と議論を進めてまいりたいと考えております。

 残余の質問は、関係局長よりお答えさせていただきます。



○議長(戸町武弘君) 子ども家庭局長。



◎子ども家庭局長(近藤晃君) 子ども医療費の2点のお尋ねについて、まとめてお答えしたいと思います。

 乳幼児等医療費支給制度につきましては、これまで多くの議員、会派から拡充の要望がなされたほか、福岡県においてもことし10月から制度を見直すこととしており、本市としても同じく10月から通院医療費の助成対象を小学校6年生まで拡充することとしております。

 今回の制度の拡充に当たりましては、持続可能で安定的な制度とするための財源確保につきましては、大変重要な課題であると認識をしており、自己負担のあり方につきましても他都市の動向を踏まえつつ、慎重に検討を進めてきたところでございます。その結果、通院の自己負担につきましては3歳以上、就学前は1医療機関当たり月600円を上限とし、新たに拡充いたします小学生は月1,200円を上限とするものでございます。

 議員からは、3歳から就学前について、現行の無料を維持すべきとの御指摘でございます。今回の見直しに当たりまして、3歳以上就学前につきましても新たな負担を求めることとした上で、県の800円より低額の600円とし、更に、保護者の負担感を少しでも軽減するため、平成31年3月までは経過措置を設け、500円としているところでございます。

 また、小学生につきましては、新たに通院助成の対象とすることによりまして、6学年分で約10億円と多額の経費が必要となるため、県と同額、1,200円の自己負担とする一方で、入院につきましては、小・中学生を今回新たに無料とすることで、出生から中学校卒業まで負担なしとしているところでございます。このように、制度設計に当たってできる限りの努力をさせていただいているところでございます。

 また、議員からは通院助成を中3まで拡大する見通しを示してほしいとの御指摘でございますけども、その場合、更に3学年分の経費が必要となる上、県の補助対象は小学校6年生まで、このため全額一般財源で賄う必要がございまして、中学校3年生までの拡充は難しいと考えているところでございます。

 今回、本市が新たに小学生を通院助成の対象とするなどの見直しを行うことによりまして、出生から中学校3年生までをトータルで見ますと、子供1人当たり約6万4,000円の負担軽減につながると試算をしております。保護者にとって経済的効果が大きいものと考えているところでございます。

 現在、来月からの制度拡充に向けまして、市政だよりへの掲載やポスターの作成による保護者や医療機関などへの周知、更には保護者への子ども医療証交付のための申請書の送付などの準備を全力で進めているところでございます。当制度の拡充によりまして子育て世代の負担を和らげることで、子育て支援の更なる充実を図りたいと考えております。以上です。



○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 文化財保護につきまして3点の質問に順次御答弁申し上げます。

 まず、重留遺跡などの一連の遺跡の学術的価値についてでございますが、重要文化財の指定に当たりまして、審査を受けるために国に提出をいたしました報告書、重留遺跡総括編に取りまとめております。

 まず、重留遺跡につきましては、弥生時代の中期から後期を主体とする集落跡であります。中でも弥生時代の後期の竪穴住居跡から埋納された状態で発見されました広形銅矛は、全国的に見てまれな例であるとして、本年8月17日に国の重要文化財として指定を受けております。

 重住遺跡につきましては、弥生時代の中期から古墳時代にかけての集落跡であります。弥生時代後期から終末の竪穴住居跡からは200個のガラス玉が出土したことから、一般的な集落跡よりもやや優位にあることがわかります。

 城野遺跡につきましては、弥生時代前期から古墳時代にかかる集落跡であります。中でも弥生時代終末の九州最大規模の方形周溝墓、水銀朱を塗った石棺、まが玉などを製造していた工房跡などの発見によりまして、大きな権力を持っていたことがわかります。

 このように、3つの遺跡は市内の一般的な同時代の遺跡よりぬきんでた権力を有する集落跡であると言えます。また、小さな谷を隔ててほぼ同時期に営まれているものの、弥生時代の後期には重留遺跡において広形銅矛で祭しをとり行うほどの権力者が生まれ、終末期になると城野遺跡が玉づくりを行う専門集団を抱え、大きな方形周溝墓を築くほどの隔絶した集落へと成長しております。このことは、本地域が紫川中流域に点在する拠点的な地域の一つへと発展していく過程を示しておりまして、本市の弥生時代を考える上で重要な遺跡でございます。

 次に、日本考古学協会からの要望に対する認識と対応でございます。

 日本考古学協会からは、平成23年2月、平成28年1月、平成28年7月と、城野遺跡の現状を保存し、遺跡として整備と活用を図ることなどについての要望を受けております。本市も城野遺跡の重要性は認識しておりまして、土地を所有していた国と現地保存に向けて交渉を続けましたが、合意には至りませんでした。

 そこで、次善の策として、最も重要な遺構であります方形周溝墓の石棺2基は埋蔵文化財センターで移築保存、玉づくり工房跡は記録保存の調査を実施したところであります。本年11月には石棺の移築展示を完了し、市民に公開できる見込みであります。子供向けの玉づくりや青銅器づくりを行う体験講座、大人向けにはシンポジウムの開催などに取り組み、活用を図っていきたいと考えております。

 最後に、国史跡指定に向けての国、県、土地所有者との協議についてでございますが、国指定に限らず、史跡指定につきましては土地の所有者の意向を十分に踏まえる必要がございます。現在の所有者からは、平成28年3月以降、開発計画地におけます遺跡範囲の確認などについて相談を受けてまいりました。本市といたしましては、都市計画法の開発行為に該当する場合は設置することが定められております緑地等を、城野遺跡の重要な遺構である方形周溝墓付近に設けるよう、協力をお願いしているところでございます。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 保健福祉局長。



◎保健福祉局長(工藤一成君) 障害者スポーツセンターアレアスにおける利用者間のトラブルについての改善策についての御質問にお答え申し上げます。

 アレアスは障害者スポーツの中核施設であり、その運営に当たって、利用者に対しさまざまな障害の特性について理解を求め、全ての利用者にとって、ともに利用しやすい環境づくりを進めることが重要であると考えております。こうした考えのもと、アレアスでは健常者に向けて館内放送やチラシ配布、掲示により理解を呼びかけるとともに、啓発講演会を年10回程度開催するなど、日ごろから障害者と健常者との共同利用について理解を求めているところでございます。

 しかしながら、利用者が毎日触れることのできる館内放送や掲示物の内容は、一般的な呼びかけが中心であり、個々の具体的な障害特性を紹介するなどの工夫までは行っていないという現状がございます。こうした中で、例えばプール利用の際などに障害者、健常者の双方から苦情が寄せられる事例もあることから、今後は共同利用がより円滑に行われるよう、更に工夫が必要であると考えております。

 具体的には、個々の障害特性を説明する館内掲示を行うなどの対応を進めるとともに、障害者への苦情が寄せられた場合や当事者間でトラブルになった場合には、施設管理者から改めて障害特性について丁寧に説明することにより、これまで以上に障害者、健常者がともに快適に施設を利用することができるよう努めてまいります。

 アレアスは、障害者と健常者がともにスポーツに親しむ中で、障害者差別解消法に基づく合理的配慮を体感できる貴重な施設でございます。今後とも共生社会の実現に向け、スポーツを通して個々の障害の理解が深まるようしっかりと取り組みを進めてまいります。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 建築都市局長。



◎建築都市局長(柴田卓典君) モノレールの障害者割引切符の購入方法に対する御質問にお答えいたします。

 モノレールの切符は、これまで磁気切符でございましたが、改札機のふぐあいによるトラブルが多かったことから、平成27年10月に、ICカード、mono SUGOCAの導入に合わせて、メンテナンスの手間や費用が軽減できるQR切符に変更したものでございます。

 現在、障害者の方が割引運賃でモノレールを利用する場合には、ICカード定期券を購入していただくか、発券機で割引ボタンを押していただき、駅員が障害者手帳を確認の上、切符を購入していただくこととなっております。

 従前の障害者割引運賃の利用については、割引ボタンを押すことで手帳の提示がなくても切符の購入ができておりました。しかしながら、一部利用者による過失や不正が見受けられ、北九州モノレールにとっても少なくない損失が発生しておりました。このため、北九州モノレールとしてはQR切符への変更を機に、このような不正等に厳格に対応する取り組みを進めるとし、変更後は割引ボタンを押して駅員が手帳の確認をした上で切符を購入できるシステムへと変更を行っているところでございます。

 これによって、障害者の方には御不便をおかけすることとなるため、障害福祉団体連絡協議会に事前に事情を説明し、御理解をいただいた上で手帳の提示をお願いしていると聞いております。また、お急ぎの場合などは、切符を購入せずに乗車し、降車駅の窓口で手帳を提示することにより、精算の際に割引運賃が適用できるなど、柔軟な対応も行っております。

 今後ともモノレールが市民の皆様にとって利用しやすいものとなるよう、市としても北九州モノレールとともに良好な輸送サービスの提供に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 港湾空港局長。



◎港湾空港局長(権藤宗高君) 最後に、三セク債に関する御質問にお答えいたします。

 平成27年度に三セク債を活用し抜本的改革を行った港湾整備特別会計、いわゆる港湾特会ですけれども、こちらの埋立事業につきましては、議員御指摘のとおり平成22年度から一般会計の支援を含めた経営健全化策に取り組んだところです。この経営健全化策では、まず廃棄物処分場としての役割を終えた一般会計所有の土地について、港湾特会に無償で所属がえし、一般会計からの直接の支出を伴うことなく資産の拡大を図ったものです。これは、用途の定まっていない土地を港湾特会において分譲地として再整備し、新たな産業の集積地として有効活用を図るというものです。約116ヘクタールのうち約54ヘクタールは所属がえを行い、売却した土地にはエネルギー関連会社など民間企業が進出しており、雇用の創出や産業の活性化につながっております。

 また、臨海部産業用地貸付特別会計へ売却し、企業へ貸し付けている土地約13ヘクタールは、全て自動車関連産業などの民間企業へ貸し付けを行っており、その貸付収入は毎年着実に一般会計の収入となっております。これらの貸付地につきましては、市一丸となって土地の早期売却を推進する中で、貸付企業に対し買い取りを働きかけており、実現すれば一般会計の収入となり、港湾特会からの買い取りに要した費用を十分賄えるものと考えております。

 なお、港湾特会が所有し、行政目的で利活用を図るべき緑地等の一般会計への有償所属がえにつきましては、一般会計からの直接の支出を伴うものでありますけれども、三セク債活用を検討する中で、結果として実施を取りやめております。昨年度に三セク債を活用し、埋立事業の清算という決断を行いましたが、それに伴う今後の一般会計負担額について、平成27年度末時点で約186億円を見込んでおります。これは、三セク債を活用し事業を清算することで、将来一般会計に直接負担が見込まれる額として試算したものであります。

 いずれにいたしましても、市一丸となって土地の早期売却を推進し、今後の一般会計の負担を軽減することはもとより、雇用の創出や税収増など本市の更なる発展につなげてまいる所存です。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) 再質問させていただきます。

 公契約条例について最初に伺います。

 本市の市民サービスを支えて働いている人たちは、正規職員のほか再任用職員や民間事業者、指定管理者などさまざまな雇用形態がありますが、市長のお膝元である市役所や議会棟の清掃をしている人たちの時間給についてお尋ねします。御存じでしょうか。



○議長(戸町武弘君) 総務局長。



◎総務局長(柴田邦江君) まず、市としてはスタッフの労働条件につきましては、委託契約書にいろんな労働関係法に違反してはならないと明記をしておりまして、契約時にもその旨を要請しております。また、そういった労働関係法を遵守しているかどうかについては、日常的な受託者との原課の連絡調整の中で確認を行っております。ただ、個別のスタッフの個々の労働条件につきましては、これは労使の自主的な取り組みに委ねられておりますので、それについては市は直接関与する立場にはございません。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) そうです。個々の賃金などについてはもちろん把握しないでいい、知らないでいいことになっていると。だから、行革と称して公務労働現場で不安定雇用が拡大しているわけですし、こうして公契約条例制定の課題も出てきたと考えられます。

 そこで、今御存じですかと聞いた時間給ですね。私たちのこの活動を支えてもらっている労働ですよね、この議会棟のお掃除ですから。そこで、私聞いてみたんですが、交通費込みで820円です。福岡県の最低賃金は743円ですから、820円から引くと77円です。歩いて来られるところに住んでいる方はいいです。でもバスや電車を利用すれば初乗りでも最低賃金を割ってしまいます。こんなままでいいのかということをお尋ねしたいと思います。どうぞお願いします。



○議長(戸町武弘君) 総務局長。



◎総務局長(柴田邦江君) 個々の労働者の方でいろいろ状況は異なると思いますので、そういうことだと思います。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) とにかくこうした実態が、もういろんなところにまん延していると思います。こうした実態をまず調査すべきだと思います。

 そこで、これまで議会でも、学校給食の民間委託の現場などについても賃金は把握していないということをずっと教育長は答弁してきたわけですけれども、こうしたところも含めまして、業務委託や指定管理、外郭団体、独立行政法人など公務労働現場の雇用条件の実態調査をまずすべきだと思います。実態調査を求めます。いかがですか。



○議長(戸町武弘君) 技術監理局長。



◎技術監理局長(下向則好君) 先ほど総務局長からお話がありましたとおり、市の発注する工事あるいは委託契約、これに関しましては最低賃金法等、労働関係法令を遵守することを明記しております。市と直接契約する受注者の方はその義務を当然に負っているということでございます。そして、その義務違反に関して監督すべき官庁としては労働基準監督署がございます。また、工事に関して言いますと、毎年国土交通省や中小企業庁が建設業法に基づいて建設工事における下請取引等の実態を把握して、法令違反がある場合には指導を行っているということでございます。そういった状況を考えますと、市として労働条件の調査をあえて行うことは考えておりません。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) この公務労働について、実態という点でもう一つ紹介しておきたいと思います。

 議会棟のお掃除です。私たち議員の控室をお掃除してくださっている方々のことですけれども、仕事机の下はハンディーなコードレスの掃除機を使っていることにお気づきの方はこの議場でどれぐらいいらっしゃるでしょうか。あの掃除機、掃除道具ですけれども、あれは清掃会社のものでも市役所のものでもありません。御自分のものです。何年も前から、代々自前の掃除機を持ってくると便利だと受け継がれています。私は、ここに仕事を効率的にきれいに仕上げようという働く人の心意気を感じますが、これでいいとは決して言えないんじゃないかと思います。ですから、こういう実態をぜひ調査していただきたいと申し上げます。

 1つだけお願いです。私が議場でこう言ったからといって、この掃除道具を持ってこないようにというふうなこと、禁止しないでいただきたい。これは念のためにお願いしておきたいと思います。

 次に、城野遺跡について質問します。

 きょうは市長はお答えにならなかったんですが、局長にお答えいただきましたけれども、城野遺跡について2点市長にお尋ねしたいんです。

 まず1点目は、1,800年もの長い間、誰にも荒らされずに守られてきた城野遺跡です。このまま私たちの世代で壊してしまっていいとお考えでしょうか。まずお答えください。



○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 城野遺跡の重要性については十分認識しておりますということで先の答弁でも申し上げました。保存の方法につきましては3通りございまして、現地保存と、それから、移築保存と記録保存ということでございます。保存につきましては、再三私ども所有者であります国と協議をしてきましたけども、合意に至らず、民間に売却になったというところで、中にあります石棺につきましてはそのまま開発されると非常にまずいということで、移築保存という方法をとると。残りにつきましては、玉づくり工房跡につきましては記録保存という方法をとっております。ですから、次善の策としてそのように遺跡の保存については、市としてはできることはやってきたということで、単純に壊していいということでは当たらないと考えております。以上でございます。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) 遺跡の保存の仕方について、今局長がるるお答えいただいたんですけれども、これはもう十分にこれまでの議論でもわかっているところです。だけれども、長い間眠ってきたこの遺跡を私たちの世代で壊していいのかと単純なことを聞いているのに、何で市長に答えていただけないのか残念ですが、2つ目、市長にお答えいただきたいのは、市長はいろんなところで、今議会もそうですし、シビックプライドの醸成という言葉があちこちに出てきます。教育大綱にも掲げられています。重留遺跡や城野遺跡はシビックプライドにつながらないんですか。市長、お答えください。



○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 先の答弁でも御答弁申し上げましたけども、シビックプライドとして城野遺跡、それとその一連の遺跡というのは重要な遺構であると考えております。したがいまして、今回移築したものにつきましては、いろいろな体験をする講座とか、あるいはシンポジウムという形で市民の皆様に広く公開をして、そのシビックプライドの醸成につなげていくという手法をとっていこうとしているところでございます。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) ちょっと視点を変えまして、次に、先ほどもお答えいただきましたけれども、史跡指定の可能性についてお尋ねしたいと思います。

 ちょっと紹介したいんですが、我が党の高瀬菜穂子県会議員を通じて入手した福岡県教育委員会文化財保護課の城野遺跡についての見解です。御紹介します。

 国、県、市の史跡指定の可能性についてです。読み上げます。文化庁との協議にて城野遺跡、重留遺跡、重住遺跡の3つを対象に、当時の国の状況を示す弥生時代後期の典型的な集落遺跡の一例という価値づけであれば、国指定史跡に指定できる可能性があることを示唆されました。しかし、北九州市ではその後国指定史跡に向けた具体的な取り組みを進めることができなかったようです。県や市の史跡指定であれば、城野遺跡を史跡に指定できる可能性はあると思います。その場合、遺跡の特徴となる重要な遺構の範囲を確実に保存し、市が責任を持って管理、活用することが前提となりますとしています。

 ここで、県、市の指定なら可能性ありと県が言っているのは、部分的な保存を示唆しているものと私は読み取りました。しかし、現地の状態は文化庁が国の史跡の可能性を示唆したとされる当時と何ら変わりません。土地の所有者がかわっただけです。民間の土地になっても国の指定の可能性が閉ざされたわけではないと思いますが、見解をお尋ねします。



○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 国の史跡の指定についてのことでございますが、まず所有者の意向というのが大事だということでございます。その所有者の同意が得られて、遺構が適切に保存をされているということでありましたならば、今度は国の文化審議会において審議をされて指定になるということになります。現状で申し上げますと、今の城野だけであれば、国の史跡に指定されるのは非常に今難しいと私どもは聞いております。以上です。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) その難しいというのは、要するに現地で保存をちゃんとしないといけないという点が、もうここで国との土地の確保をめぐっての交渉が決裂したといいますか、合意に至らなかったので市は諦めてしまったというふうなことなんですよね。ですから、土地の所有者がかわりましたけれども、民間になりましたけれども、民間の土地になっても国の指定の可能性が閉ざされたわけではない、閉ざしているのは市の姿勢だと私は思いますが、どうですか。



○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 現状といいましても、あそこにはもう城野遺跡については道路が通っておりますし、それから、重住遺跡についてはほかに周りの宅地とか張りついておりますんで、それが全体的に一体となればというような条件であったかと思います。ですから、私どもの姿勢というよりも、現状、今の状態では国指定は難しいというのが実態だろうと考えております。以上です。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) 先ほどの県の文書によりますと、県も国指定は難しそうだなというふうなことなんですけれども、私はまだ可能性として、市長が決断すればあり得ると思いますが、ちょっと局長の主張も認めて、県の文書のほうに行きます。

 県の文化財保護課の見解ですが、日本考古学協会の要望書についての見解を紹介しますと、この要望書がたびたび出されているわけなんですが、出されたことは喜ばしいと、福岡県ではこの要望書を真摯に受けとめ、遺跡の価値、評価と保存活用に向けて、文化庁や北九州市文化財保護部局と協議を継続してきました。今後も可能な範囲で、城野遺跡の保存活用について関係者と協議を続けてまいりたいと思いますとしています。県はこのように門戸を開いている、窓口を開いていると思います。この県の態度からして、県とも早急に相談すべきではないかと思うんですが、県は、国は無理でも県、市の指定をまずすべきじゃないかと、そんなふうにも読めるんですが、いかがでしょうか。



○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 県との協議、県の教育委員会とは平成21年に発掘調査をした当初から方形周溝墓の発見の報告や、あるいは現地保存、移築保存についての相談とか、そういった報告は常にずっと行ってきております。したがいまして、今後も県とは報告、協議をしながら、この保存についてのことは進めていきたいと考えております。以上です。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) 県がこのように、ちょうど8月17日、銅矛が指定に決まった日ですけれども、こういう文書を出しているんですけれども、門戸を開いていますから、やっぱり県も何とかこれを保存、できる限り保存したいというふうな意向だと思うんですね。それで、ぜひどういう範囲でできるかどうか、保存団体の皆さん、そして、私はもちろん今全体を保存して国の史跡にしてもらうことを望んでいますけれども、この方向をぜひ、まだ間に合うということで追求していただきたいなと思うんですけれども。

 それでもう一つお尋ねしたいのは、先ほどから土地のことですね、土地所有者の意向ということが問題になっています。それで、市がそもそも城野遺跡の現地保存を断念し、移築保存、記録保存に変更した理由は、土地の確保をめぐって福岡財務支局小倉出張所との交渉で、国は優遇措置や等価交換も提案したとされていますが、市は無償譲渡を主張し続け、合意に至らなかったというものです。先ほどから局長が答弁しているのもこういう内容と同じことです。県の文化財保護課の担当者は、国が等価交換を提案したと聞いてびっくりしたそうです。これは文書には載っていませんけれども、そこまで国が提案したのに、なぜ北九州市はそれに応えなかったのかというところがびっくりしたところだと思うんです。

 そこで、私は今回三セク債に関連して土地のことも、いっぱい市は土地を持っているということも質問したんですけれども、全くもちろん会計は違いますよ、会計は違いますけれども、市民的に考えると、北九州市は土地をいっぱい持っているのに、なぜ等価交換できなかったのか、そんなことも検討されなかったのかと単純に思うんですけれども、いかがでしょうか。



○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 等価交換あるいはそういったような話が出たというのは聞いておりますけども、あくまでも文化財保護法では所有者が保存に努めなければならないと規定をされています。ましてやそこの土地は国が所有をしていると。法律に基づいて、努めなければならないと書いておるものですから、やはりこれは所有者である国に、まずは一義的には保存を求めていったというところでございます。以上です。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) でも、福岡財務支局は土地を、財産を処分するところだと、財産を売っていくところだと、売っていくところに幾ら無償譲渡を要求しても質が違うんじゃないですかというふうなことを福岡財務支局の担当者も言われておりましたけれども、今どき国も無償で貸したり譲渡したりということは、もうほとんどそんなことはまれだというふうなことを聞きました。

 それで、北九州市に国の土地を無償で借りたりもらったりした土地があるかなと思って調べてみたら、勝山公園が無償で貸してもらっているそうなんですよ。勝山公園は国の土地らしいんです、もともと。昔は、だからそういうこともあったと。でも、今はそういうことはないということなんです。それで、もうずっと市民文化スポーツ局長、ここで議論をするときに、国と市の役割分担ということをずっと言ってきました。土地の確保は国、そして、市が保存活用、それをずっと言ってきたんですが、この文化財保護のこの土地の取得に当たって、国と市の役割分担なんていうことは、こんなことも余り聞いたことがないというふうなことなんです。

 それで、そもそも、要するに保存活用の意思が市にはなかったと言われても仕方がないんじゃないかと思いますけれども、局長ばかりじゃなくて市長に聞いてもいいんですが、市長どうでしょうか、お答えください。要するにもう保存する意思がなかったと言われても仕方がないんじゃないかということです。



○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 保存するしないというのは、何回も御答弁申し上げましたが、所有者であります。市はそれを保存できるようにするということですから、私どもは現地がだめなら移築保存だ、あるいは移築保存がだめなら記録保存ということで、後世に残していくというふうな遺跡の保存のやり方をとっているというところでございます。以上です。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) たまたま相手が、土地の所有者が国だったから、そうやって言い張るんですかね。じゃあ、そしたら最初から民間だったらどうなんですかということも聞きたいですが、最後に市長にもう一つ聞きたいです。

 1,800年前の遺跡が保存できるかどうかは市長の決断にかかっていると思います。商業施設は9月工事着工、来年2月完成、4月オープンの計画だったと聞いていますが、所有権が移転して5カ月、現在は現地は草地のままです。近隣の要望で現在草刈りをしています。重量5トンの草刈り機を入れて今やっているんですが、保存団体の要請で、石棺の周辺には人手による作業を行っていると聞きました。そういう配慮をしている土地所有者なんです。こういう土地所有者に向けて話し合いをぜひ進めるべきだと思いますが、どうでしょうか。



○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 土地所有者とは、ことしの3月に土地所有者が土地を取得して以降、協議を続けております。その中では、開発行為の場合には緑地を設けるということになっておりますので、その方形周溝墓のところに緑地を設けていただきたいということで、市からはお願いをしているというところでございます。以上です。



○議長(戸町武弘君) 49番 藤沢議員。



◆49番(藤沢加代君) いろいろ開発するときには、一定地域を緑地にしないといけないというので、大事なところだというので方形周溝墓、その周辺、石棺があったその周辺を緑地にしようという、そんな計画もできないことはないというふうなことなんですけれども、それじゃあ余りにもこの城野遺跡がまとまった広さで残っている、あの土地に市長も何度も行かれたことを知っていますが、今草地がちょうどきれいになっているので、もう一回行ってみてください。あのまとまった土地をぜひ北九州市民の、本当に財産として保存活用するのが市長の仕事だと思いますが、決断を求めます。



△追加日程 平成27年度決算特別委員会の委員長及び副委員長の選任について



○議長(戸町武弘君) 以上で質疑は終わりました。

 お諮りいたします。ただいま議題となっております議案44件のうち、議案第124号から152号までの29件については、議員全員をもって構成する平成27年度決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにしたいと思います。これに御異議ありませんか。

                (「異議なし」の声あり。)

 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。

 次に、議案第153号から167号までの15件については、お手元配付の議案付託表のとおり、所管の常任委員会にそれぞれ付託いたします。

 お諮りいたします。ここで平成27年度決算特別委員会の委員長及び副委員長の選任についてを日程に追加し、直ちに議題としたいと思います。これに御異議ありませんか。

                (「異議なし」の声あり。)

 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。

 平成27年度決算特別委員会の委員長及び副委員長の選任についてを議題といたします。

 お諮りいたします。委員長に荒川徹委員を、副委員長に村上幸一委員を選任したいと思います。これに御異議ありませんか。

                (「異議なし」の声あり。)

 御異議なしと認めます。よって、そのとおり選任いたします。

 ここで15分間休憩いたします。

                  午後3時3分休憩

                  午後3時21分再開



△日程第45 一般質問



○副議長(山本眞智子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 日程第45 一般質問を行います。40番 本田議員。



◆40番(本田忠弘君) 皆さんこんにちは。公明党の本田忠弘でございます。会派を代表して、ただいまより一般質問を行わせていただきます。

 最初に、学術研究都市整備事業に関してお伺いします。

 北九州学術研究都市は、アジアの中核的な学術研究拠点及び新技術の開発や新産業の拠点創出を目指し、大学・関連施設が平成13年4月にオープン、平成28年3月現在、約2,900世帯、約7,400人が暮らす新しい町が誕生しました。現在、平成29年度までを事業期間とする先端技術に関する教育・研究機関の集積と良好な住宅地の供給を同時に行う複合的なまちづくりを目指した第2期事業が進められています。

 そこで、地元の方々からの要望も含め3点お尋ねします。

 1点目に、本事業の最大の眼目である大学・研究機関の誘致についてお尋ねします。

 事業計画では、地区中央の舟尾山周辺を公共緑地として保全し、その周囲に大学・関連施設を配置、更に、それを取り囲むように小敷、塩屋、本城地区において住宅地を配置する計画です。大学・関連施設についても誘致活動に取り組んでいると聞いています。そこで、大学・関連施設用地における大学、研究機関等の誘致状況はどうなっているのか、お尋ねします。

 2点目は、第2期事業の住宅地については、計画戸数1,780戸に対し約900戸の建築が行われており、多くの方々の生活が始まっています。その中で、ひびきの北公園周辺の街区においては防犯灯が設置されておらず、地元からも設置の要望があります。また、平成29年4月にはひびきの小学校が開校予定です。現在、市では通学路における防犯灯の整備を行っているところです。そこで、ひびきの小学校の通学路においても開校時までに防犯灯を設置すべきと考えますが、見解をお伺いします。

 3点目は、交番新設についてお尋ねします。

 現在、学研地区は高須交番の管轄となっており、平成28年3月時点で高須交番は学研地域のうち若松区の約2,100世帯を含め、約1万1,300世帯を所管しています。以前、都市計画道路12号線、折尾頓田線沿線で建築資材の盗難があったことなどもあり、地元からは防犯カメラの設置や交番の新設要望の声が上がっています。将来、学研地区は居住世帯が更にふえるため、県と協議し早期に学研地区の交番設置を実現していただきたい。見解をお伺いします。

 次に、平和資料の収集についてお伺いします。

 8月9日の長崎平和宣言の中に、核兵器は人間を壊す残酷な兵器なのです。本年5月、アメリカの現職大統領として初めてオバマ大統領が被爆地広島を訪問しました。大統領は、その行動によって自分の目と耳と心で感じることの大切さを世界に示しました、とありました。戦争の悲惨さ、平和のとうとさを私たち一人一人が感じていくことが大切であると共感しました。

 本市は今年度、戦争の悲惨な記憶を後世に継承していくことを目的に、市民の戦争体験談をまとめた冊子、DVDの配布や貸し出しを開始しました。今後は、平和学習に活用してもらえるよう、市内全小・中学校にも配布の予定と聞いています。これは、私が平成26年9月議会で、戦争の記憶を風化させないために、戦争体験者の証言を集めるよう提案したことが実現したもので、本事業にかかわった皆様に敬意を表します。同時に、戦時資料等の提供を訴えるべきと提案しましたが、再度2点お尋ねします。

 1点目は、平和資料等の収集についてです。

 従来、私は戦時資料の収集を訴えてきましたが、今回戦時資料のみならず、平和のとうとさをあらわすものも含め、広い意味での平和資料としての収集を提案いたします。本市では毎年8月1日号の市政だよりや、戦没者追悼式等で戦時資料の提供を呼びかけていますが、戦争体験者の方々も高齢化が進んでおり、年々少なくなっていく中で、今が最後のチャンスです。このときを逃せば戦時資料等の収集は更に困難になります。そこで、再度大々的に戦時資料を含めた平和資料の収集を企画すべきと考えますが、見解をお聞かせください。

 2点目は、平和資料の展示についてお尋ねします。

 本市では、北九州市立埋蔵文化財センター内に戦時資料の常設展示コーナーを設けています。そこでは、市内の空襲被害を示したパネル、長崎原爆の被災資料や本市出身の藤田哲也博士が被災直後に被害状況を調査した写真などが展示されており、年々展示資料が拡充されています。しかし、戦時資料展示コーナーは埋蔵文化財センターの一角にあるということもあり、市民の認知度が低い状況となっています。

 北九州市非核平和都市宣言の中に、私たち北九州市民は長崎に投下された核兵器の第1目標が小倉であったことを重く受けとめ、核兵器の恐ろしさ、戦争の悲惨さ、平和のとうとさを次の世代に伝え、核兵器のない、戦争のない平和な世界を築いていかなければなりませんとあります。そこで、平和資料を充実させ、平和のとうとさを次の世代に伝えていける、未来を見詰めた平和資料館を新たに整備すべきと提案しますが、見解をお伺いします。

 次に、国土強靱化地域計画の策定についてお伺いします。

 東日本大震災の教訓を機に、平成25年12月に公布施行された国土強靱化基本法では、その第4条において地方公共団体の責務を明記するとともに、その第13条において、都道府県又は市町村は国土強靱化地域計画を定めることができると明記されています。この国土強靱化地域計画の策定により、今後どのような災害等が起こっても被害の大きさそれ自体を小さくすること、また、国土強じん化に係る各種の事業がより効果的かつスムーズに進捗することが期待できるため、国としては平成28年1月に国土強靱化地域計画に基づき実施される取り組みに対する関係府省庁の支援についてを決定しました。

 私は、この国土強靱化地域計画の策定については、今後も発生するであろう大規模自然災害等から本市の市民の生命、財産を守ることを最大の目的として、そのための事前の備えを効率的かつ効果的に行うとの観点から、早急に策定、公表するべきであると考えます。福岡県においては本年3月に福岡県地域強靱化計画を策定し、4月にホームページ上で公表しており、他都市でも策定が進められています。

 そこで、本市における国土強靱化地域計画に対する考え方や策定の必要性について見解をお伺いします。

 また、あわせて策定する場合の時期や進め方、内容についてどのように考えているのか、お伺いします。

 最後に、水俣条約発効に向けた水銀廃棄物の処理についてお伺いします。

 政府は、ことし2月の閣議で、水俣病の原因になった水銀の使用や取引を国際的に規制する水俣条約の締結を決めました。条約発効後、2020年までに水銀使用製品の新たな製造や輸出入が原則禁止となります。環境省廃棄物対策課によると、水銀の使用量はそれぞれ1本当たり体温計約1.2グラム、温度計約3.7グラム、蛍光灯約0.006グラム、血圧計1台当たり約48グラムとなっており、同省は体温計などの水銀使用製品を回収するモデル事業を平成26年度に開始し、平成27年度には全国15都市で実施しました。

 本市の北九州市循環型社会形成推進基本計画では、水銀廃棄物の処理などに適切に対応していく旨が記述されています。水俣条約発効に伴い、水銀使用製品の使用自体は禁止されませんが、水銀廃棄物の適正管理が義務づけられています。このため、各家庭にある不要になった水銀使用製品を漏れなく早期に回収することが、今後の水銀対策強化の鍵となります。本市も環境未来都市として、早期に水銀使用製品を回収し、安全かつ確実に処理すべきと考えますが、具体的な回収及び処理の方法についてお尋ねします。

 以上で私の第1質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。



○副議長(山本眞智子君) 市長。



◎市長(北橋健治君) 本田議員の御質問にお答えいたします。

 まず、平和資料の充実と平和資料館を新たに設けてはどうかという御提案に対してお答えいたします。

 私たちは、我が国や本市の今日の平和と繁栄が、過去の戦争による多くのとうとい犠牲の上に成り立っていることを決して忘れてはなりません。また、悲惨な戦争の教訓を風化させることなく、世界の平和と繁栄に貢献していく必要があります。

 平和の取り組みにつきましては、これまでも原爆犠牲者慰霊平和祈念式典の実施や戦時資料展示コーナーの運営など、市民に身近でわかりやすい取り組みを行ってまいりました。平成22年2月10日には全会一致で北九州市非核平和都市宣言を行い、核廃絶に向けて関係都市の連携を図る平和首長会議へ加盟いたしました。非核平和都市宣言を契機に、嘉代子桜・親子桜の全ての市立小学校などへの植樹や、親子で平和を学ぶきっかけづくりとする長崎市平和派遣事業、後世に語り継ぐ北九州市民の戦争体験の発行などさまざまな取り組みを鋭意進めております。

 しかし、戦後71年が経過し、当時の様子を知る人が少なくなってまいりました。戦争を知っている世代がいない時代を迎えつつあり、私は戦争の記憶が風化することに危機感を持っている一人であります。

 さきの大戦では、小倉には兵器を製造する旧陸軍小倉造兵廠がありました。多くの若者が動員され、苛酷な作業に従事していました。また、八幡大空襲を初め、市内ではたくさんの方が空襲の犠牲になるなど、戦争によるさまざまな悲劇が市民にもたらされました。更に、長崎市に投下された原爆が、当初小倉を目標としていたことも忘れてはいけないと考えております。

 そのため、戦争を知らない次の世代の方々が、本市で起きたさきの戦争の悲劇に向き合い、平和の大切さを感じることのできる更なる取り組みが必要と感じております。現在、戦時資料展示コーナーでは、戦時下の暮らしを中心とした展示を行っておりますが、今後は八幡大空襲を初め、本市の空襲や長崎原爆関連の展示を拡充させるなど検討を進め、あわせまして展示場所のあり方についても検討を進めてまいりたいと考えております。

 国土強靱化地域計画を策定してはどうかという御提案がございました。

 我が国は地理的、自然的な特性から多くの自然災害に見舞われ、とうとい人命を失うだけでなく、ばく大な経済的、社会的、文化的損失をこうむり、その都度長期の復旧、復興を繰り返してまいりました。これを避けるため、国では国土強靱化基本法を制定し、とにかく人命を守り、経済・社会への被害が致命的なものにならず、迅速に回復する強さとしなやかさを備えた国土、経済システムの構築を目指した国土の強じん化を推進しております。

 国土強靱化計画とは、大規模自然災害によるあらゆるリスクを見据え、どのようなことが起ころうとも最悪な事態に陥ることが避けられる強じんな行政機能、地域社会、地域経済を事前につくり上げることを目指すものであります。

 県や市が策定する地域計画につきましては、まず、起こり得るあらゆる災害を想定し、災害が発生した場合に避けなければならない事態、リスクシナリオを設定します。その上で、そのリスクに対するこれまでの取り組みの進捗などを検証し、リスクに対するぜい弱性の評価を行います。このぜい弱性の評価をもとに今後の取り組みの重点化や優先度などを取りまとめ、計画を策定することとなります。

 本市では、これまで地域防災計画においてあらゆる災害を想定し、災害予防、災害応急対策、災害復旧、復興に関する取り組みを進めてまいりました。その上で、国土強靱化地域計画の策定によって、本市で想定されるリスクを幅広い視点から洗い出し、総括できること、また、新たな視点であるぜい弱性の評価により、本市の防災の取り組みを再評価できること、更に、この計画は地方公共団体におけるさまざまな計画などの国土強じん化の観点からの指針となり、これらの計画を連携させることで、より効果的な防災対策の推進につながることなど、本市の防災力向上が図られますので、積極的に取り組む必要があると考えております。

 この計画の策定に当たっては、本市で想定される自然災害によるリスクと、リスクに対するぜい弱性を幅広い視点から検討することが必要であり、全庁的な検討体制を設けて取り組む予定であります。また、同時に災害への備えとして、スピード感も重要でありますから、市内部での検討を今年度中に終え、その上で外部の有識者や市民の意見を伺い、議論を深め、早期の計画の策定を目指すことにしています。

 計画の内容については、本市の特性を踏まえた実効性の高い計画とする必要があると考えており、本市の防災に関する重要な計画でありますから、議会の御意見を伺いながら鋭意取り組んでまいりたいと考えております。

 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。



○副議長(山本眞智子君) 産業経済局長。



◎産業経済局長(加茂野秀一君) 学研都市の第2期事業に係る研究機関等の誘致状況についてお答えいたします。

 北九州学術研究都市整備事業は、先端科学技術に関する大学や研究機関の集積と良好な住環境が一体となった複合的なまちづくりを区画整理方式により行うものでございます。このうち、大学や企業の研究機関の集積を主目的とした大学・関連施設地区につきまして、第1期事業は平成8年に着手、平成13年4月にオープンし、現在国公私立大学の1学部、4大学院及び17の研究機関、47社の企業が集積しているところでございます。

 第2期事業につきましては平成14年に着手し、平成29年度の事業完了に向け整備を進めているところで、平成28年度以降、整備済みの用地から順次入札等を行い、売却の手続を進めていくこととしております。

 また、第2期事業の進捗に合わせて、産学連携機能や研究者の集積など、学研都市の持つ優位性を訴えながら、大学や企業の研究機関を中心に誘致活動を行っているところであります。現在、幾つかの企業に関心を持っていただいておりまして、今後第2期地区に関する情報提供等の誘致活動を強めまして、学研都市への立地につながるように努めてまいりたいと考えております。今後とも学研都市における知的基盤の更なる充実を進めるとともに、産学連携による新たな産業の創出や技術の高度化に取り組んでまいりたいと考えております。以上です。



○副議長(山本眞智子君) 市民文化スポーツ局長。



◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 学研整備事業のうち、残り2点につきまして御答弁を申し上げます。

 まず、ひびきの小学校の通学路におけます防犯灯の設置についてでございます。

 本市では通学路においては、子供はもとより女性や高齢者など誰もが安全で安心して歩ける環境づくりにつなげるために、通学路の補助制度の拡充や市による防犯灯の設置など、通学路の安全確保に取り組んでおります。具体的には、通学路に地域が設置しております防犯灯のうち、LED化されたものから電気代をほぼ全額補助する、地域間の設置のバランスが保たれるように、増設が必要となる防犯灯は市が整備をするという2つを基本に、今年度から市内全域で通学路防犯灯拡充事業を行っております。

 北九州学術研究都市では、区域内の幹線道路や歩行者専用道路に街路灯を設置する計画であり、整備が完了した都市計画道路本城払川線などの幹線道路や歩行者専用道路には、既に街路灯の設置が完了しております。現在整備中の区域につきましても、事業の進捗に合わせて幹線道路や歩行者専用道路に街路灯の設置を行っております。

 議員お尋ねのひびきの小学校の通学路に指定予定の道路につきましては、区域内の幹線道路と一致をしております。その整備に合わせて街路灯が設置済み又は設置をされる予定でございます。夜間における通学路の安全が確保されるものと考えております。今後、新たに通学路が指定又は変更された場合には、防犯灯設置の必要が生じれば、通学路の防犯灯拡充事業により市が設置をしてまいります。

 次に、学研地区の交番の設置についてでございます。

 交番の設置につきましては、国家公安委員会の定めます地域警察運営規則によりますと、世帯数や面積、事件、事故の発生状況などの治安情勢に応じて設置するとされております。学研地区につきましては、現在約2,900世帯は周辺交番の管轄世帯と比較しますと、高須交番の約1万1,000世帯、本城交番で約1万世帯、産医大前交番の約1万5,000世帯の4分の1程度であります。また、同地区の大半を管轄します高須交番の平成27年の刑法犯の認知件数は171件で、平成15年の536件と比べても大幅に減少しているといった現状でございます。

 こうした状況から、ことしの福岡県警察と北九州市との連絡会議におきましても、学研地区への交番新設の要望に対し、県警察からは今後の学研地区の発展状況や治安情勢を見据えながら、必要性について検討を行っていきたいとの回答をいただいております。今後も県警察の交番設置の状況を注視していくとともに、地元からの要望につきましては引き続き県警察に伝えていきたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 保健福祉局長。



◎保健福祉局長(工藤一成君) 戦時資料を含めた平和資料の収集を再度大々的に企画すべきとの御質問にお答え申し上げます。

 戦時下の市民の暮らしぶりを後世に伝え、戦争の悲惨さや平和のとうとさを継承していくために、戦後50年の平成7年度から戦時資料の収集を開始いたしました。これまで約970点を市民の皆様から御提供いただいております。御提供いただいた戦時資料は、戦地から家族に宛てた手紙や、空襲の翌日に発行されたり災証明書、防空頭巾など戦時下の様子を実感できるものとなっております。特に、戦後70年だった昨年は、北九州市遺族連合会など関係団体に御協力をいただきながら、積極的な呼びかけを行った結果、例年よりも多い70点以上の戦時資料が寄せられたところでございます。

 御提供いただきました貴重な戦時資料は、埋蔵文化財センターにございます戦時資料展示コーナーにおいて、戦時下の市民の暮らしというテーマのもと、当時の世相や文化を伝えるポスター、戦地に赴く兵士へ送った千人針などの展示を行っております。また、ことし2月には戦時資料の常設展示数の拡充、軍都北九州あるいは北九州空襲といったテーマごとの展示など、戦時資料展示コーナーをリニューアルしたところでございます。

 更に、今年度は長崎市から原爆被災物品等をお借りし、ながさき原爆展を開催いたしました。ことし5月、アメリカのオバマ大統領が広島を訪問し、市民や遺族の皆様の平和に関する機運が盛り上がっており、本市としてもこの機会を捉え、積極的に戦時資料の収集に取り組んでまいります。

 また、北九州市原爆被害者の会の語り部活動の紹介など、平和に関する資料につきましても、他都市の事例も参考にしながら、内容や収集方法について検討していきたいと考えております。以上です。



○副議長(山本眞智子君) 環境局長。



◎環境局長(小林一彦君) 最後に、水俣条約発効に向けた水銀廃棄物の処理についての質問にお答えいたします。

 水銀に関する水俣条約の締結を機に、我が国では水銀汚染防止法の一部が本年12月に施行されます。これにより、水銀を使用した蛍光管、体温計、血圧計などの適正な回収措置が市町村に義務づけられることとなります。

 このような動きを踏まえまして、本市におきましても本年8月に改定した循環型社会形成推進基本計画で、水銀対策を新たに盛り込み、まずは従来の蛍光管に加え、水銀体温計、血圧計、温度計の分別回収に着手することといたしました。具体的には、国のモデル事業を活用しまして、区役所、出張所を初め、北九州市薬剤師会の協力を得て、市内約600カ所の薬局で本年11月から12月末までの2カ月間、集中的に回収したいと考えてございます。その後は、区役所、出張所で継続的な回収を実施していきたいと考えてございます。

 この事業を実施するに当たりましては、市民への周知が不可欠なことから、10月開催しますエコライフステージを皮切りに、市政だよりを初め、ていたんプレス、ホームページなどでその徹底を図るとともに、薬局でもポスターを掲示していただく予定でございます。

 なお、回収したものにつきましては、本市が分別回収している蛍光管のリサイクルを行う若松区のエコタウン企業、ジェイ・リライツで安全にリサイクル処理することとしております。

 このように、今後は市民の協力のもと、不要となった水銀使用製品の回収を徹底し、エコタウンの環境技術を生かしながら、水銀による環境汚染の防止に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 40番 本田議員。



◆40番(本田忠弘君) 若干時間がありますので、要望を中心にしていきたいと思います。

 学研における大学・研究機関の誘致なんですけど、平成28年度以降やっていくということなんですけど、先日西日本新聞に、北九州産業学術推進機構FAISの松永理事長が、彼は九工大の前学長なんですけど、インタビューが載っていましたので、ちょっと紹介させていただきます。

 北九州学術研究都市のオープンからことしで15年が過ぎた。以前の主力は半導体だったが、現在は家電や自動車などの物をインターネットで結ぶ技術、IoT、それから、人工知能、AIなどがテーマとなり、状況が変わってきていると。それから、ヒットを100本打つことも大事だけど、iPS細胞のようなホームランを1本出したいと書いておられます。学研都市内にホームランに近づきつつある研究は幾つかあると書かれていますが、非常に私も希望を持っております。それらを成功させるように、企業が求める人材を輩出できるように大学と情報共有をしたい、そして、有力企業の頭脳集団が集まってくるような拠点づくりを進めたいということを述べておられます。

 こういうことを踏まえて、市としても本当に頭脳集団の方が集まってこれるような、ホームランを1本も2本も打っていただけるような企業、研究機関又は大学を誘致していただきたいと、これは要望しておきます。

 それから、たくさん要望したいことあったんですけど、戦時資料の収集に関して、平和資料なんですけど、私は平成22年12月議会と平成26年9月議会の本会議で質問いたしました。内心もう手おくれやないかなと私は思っていたんですけど、今局長の御答弁にありましたように、昨年は戦後70周年ということで、本当に市民の皆さんの意識も高かったと思うんですけど、約70点以上の戦時資料が出てきたと。大体例年10点とか20点前後だったとお聞きしていますので、何かきちんと企画をして、明確な動機づけをして企画をすれば、市民の皆さんもたくさん関心を持ってやってくれるので、戦時資料も出てくるんじゃないかと思いますけど、こういう明確な動機づけした企画なんかをお考えなんでしょうか。



○副議長(山本眞智子君) 保健福祉局長。



◎保健福祉局長(工藤一成君) 明確な動機づけということでございますけども、年々遺族会を中心に高齢化が進んでおります。遺族の高齢化、戦争体験の風化ということを動機づけにして、広範に平和資料、戦時資料の収集に努めていきたいと思っております。以上です。



○副議長(山本眞智子君) 40番 本田議員。



◆40番(本田忠弘君) 最後に、国土強靱化地域計画について1点お尋ねします。

 国土強靱化地域計画は、あらゆる災害等を想定しながら、リスクシナリオを明らかにして、目標を明確化し、主たるリスクと強じん化すべき分野を特定し、ぜい弱性の評価を行うものですが、ぜい弱性の評価の結果、現在の対応策が十分でない場合、強じん化の観点から組織を見直し、担当部局を新設するなどのお考えはあるんでしょうか。それをお伺いいたします。



○副議長(山本眞智子君) 危機管理監。



◎危機管理監(原口紳一君) リスク評価した結果でどうかという話でございます。議員おっしゃるとおりの手順で作業を進めてまいりますけれども、まずリスクシナリオがどういうものになるのか、それに応じてぜい弱性の評価を行った結果がどういう結果が出るのか、なかなかそこらあたりまで見えないと、その後組織も含めてどういう体制かというところは難しいかなと思っております。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 40番 本田議員。



◆40番(本田忠弘君) 地域強靱化計画は、やっぱり安全・安心という観点が非常に大事な、重要な計画になると思いますので、早急に策定していただけますよう再度お願いいたします。以上です。



○副議長(山本眞智子君) 進行いたします。43番 木畑議員。



◆43番(木畑広宣君) 皆様こんにちは。公明党の木畑広宣でございます。本日傍聴にお越しの皆様、御多忙な中、まことにありがとうございます。

 それでは、会派を代表して一般質問を行わせていただきます。市長初め関係局長の前向きな御答弁をお願いして、質問に入ります。

 初めに、性的少数者、LGBT支援についてお伺いします。

 人それぞれ見た目や考え方が異なるように、性のあり方も多彩であります。民間企業の調査によると、国内の13人に1人はLGBT、同性を愛する人、同性も異性も愛する人、心と体の性別が異なる人といった性的少数者だといいます。東京都渋谷区や世田谷区など一部の自治体で同性カップルを認める制度が始まったこともあり、性的少数者への理解は広がりつつあります。

 一方で、偏見を捨て切れない人もいます。無視、嘲笑、言葉の暴力など、形は違えど性的少数者に対する無理解は、学校や職場などで表面化しています。自分の存在自体を否定されたように感じ、自殺に追い込まれるケースもあり、正しい理解を広げる取り組みが求められております。公害の被害者や障害者など、社会的に弱い立場に置かれた人たちを守ってきた人権の党公明党は、党内に性的指向と性自認に関するプロジェクトチームを設置し、差別解消に向けた議論を続けています。法整備も視野に入れ、どこまでも一人を大切にする精神で取り組み、一人一人の多様性を尊重した差別のない社会を目指すに当たり、まずは北九州市での取り組みを進めたいと決意しております。

 そこで、3点お伺いします。

 1点目に、東京都渋谷区が条例を施行し、世田谷区、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市や那覇市などがパートナーシップ制度を導入するなど、性的少数者への権利保障の動きが加速しています。それがすぐに国の同性婚法につながるかどうかは不透明でありますが、その背景には多様性のある社会を認めようとする我が国の意識の変化がうかがえます。こうした中、本市でも第一歩として婚姻と同等の社会保障と権利をもたらすような同性パートナーシップ制度導入に向け、検討を始めるべきと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。

 2点目に、昨年4月には文部科学省から全国の学校に対し、性同一性障害の児童生徒が学校生活において支障を感じないよう、服装や施設利用に関する配慮、相談体制の充実などの対応を求めた通知が行われました。性同一性障害のような性の悩みは家族や友人に相談しづらく、1人で抱えることで不登校やいじめの被害につながるケースもあり、3人に1人は不登校経験者と言われています。学校においては、いかなる理由であってもいじめや差別を許さないという適切な生徒指導や人権教育、また、教師への研修等をしっかり行い、児童生徒が相談しやすい環境を学校全体で整えていくことが大切です。

 そこで、本市の学校現場において、性同一性障害の児童生徒の現状をどのように認識しているのか、また、文部科学省からの通知を踏まえ、どのように対応しているのか、お伺いします。

 3点目に、大人になって性別の違和感に悩む人もいます。このような人が安心して生活するためには、性同一性障害に理解の深い医療関係者や当事者団体などが連携し、適切な支援を行うことのできる体制づくりが必要ではないかと思います。

 そこで、性同一性障害に悩む人に対して、現在どのような支援を行っているのか、お伺いします。

 また、性同一性障害に特化した支援体制の構築について、見解をお伺いいたします。

 次に、若者の政策形成過程への参画についてお伺いします。

 今夏の参議院選挙から18歳選挙権が実現し、若者の政治的関心を高める動きに注目が集まっています。少子・高齢化が急速に進む日本で若者の政治離れが進行すれば、若者の政治的影響力は低下し、社会の沈滞化につながります。若者の政策形成過程への参画を促進するなど、若者が社会における影響力を実感できるような取り組みを積極的に進めることが重要です。

 平成26年に実施された衆議院議員選挙では、60代と20代で投票率に半分以上も開きがあり、若者の政治意識の低下が顕著になっています。昨年話題となった、いわゆる大阪都構想の住民投票でも同様の傾向が見られます。

 また、平成25年に内閣府が7カ国、日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの満13歳から29歳までの若者を対象に実施した意識調査では、社会をよりよくするため、社会問題に関与したいと思っている日本の若者の割合は4割強、私の参加により変えてほしい社会現象が少し変えられるかもしれないと思っている割合は約3割にとどまっており、いずれも日本が最低となっています。このように若者が政治的無関心に陥る背景には、若者の声が政治に反映されにくく、若者が社会における影響力を実感しにくいためという要因があると考えます。

 こうした中、昨年末、我が公明党の山口代表が、大学生やNPO法人などで構成する日本若者協議会から、自治体における若者議会の開催、審議会委員の若年層人員の拡充などが盛り込まれた政策要望を受けました。大学生を初めとする若者の中にも、政策形成過程に参画したいというニーズがあるのだと感じます。本市は、北九州市まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、女性や若者の定着による地方創生に取り組んでいますが、若者が住みたいと思うまちづくりを進めるためにも、こうしたニーズに応えていくべきだと考えます。

 そこで、2点お伺いします。

 1点目に、愛知県の新城市では、平成27年4月から新城市若者議会条例に基づく若者議会を開催し、若者の政治参加を促進しています。具体的には、市内に在住、在学及び在勤している16歳から29歳までの若者の中から選考された20名が、13回に及ぶ議会審議を経て、同年11月に市長に若者予算事業に関する答申書を提出しました。この内容が反映された平成28年度予算案は、本年3月に市議会で可決され、これに基づく取り組みが進められています。本市においてもこのような先進事例を参考に、例えば若者議会の開催など、若者の意見を取り入れた政策形成過程の構築に取り組むべきと考えますが、見解をお聞かせください。

 2点目に、本年2月9日に内閣府子ども・若者育成支援推進本部にて決定された推進大綱には、施策の決定に当たっては子供や若者の意見が反映されるよう、各種審議会、懇談会等の委員構成に配慮する旨が記載されております。本市においてもさまざまな分野において審議会、委員会、協議会などの付属機関を設置しています。

 そこで、こうした機関における審議に次代を担う子供や若者の意見が反映されるよう、委員構成を検討していくべきと考えますが、見解をお聞かせください。

 最後に、公立夜間中学の設置促進についてお伺いします。

 公立中学校の夜間学級、いわゆる夜間中学は、公立中学校に設けられた学級の一つという位置づけであり、さまざまな年齢、国籍の方々が学ばれています。夜間中学には、原則週5日間、3年間通うことになりますが、途中まで学習していた場合には、2年生以上の学年に入学する場合もあり、全ての課程を修了すれば中学校卒業資格が得られます。また、先生は昼間の学級と同じ教員免許を持った公立中学校の教員ですが、日本語指導の先生や通訳の人に協力してもらうなど、より充実した取り組みを行っている学校もあります。

 現在、この夜間中学は8都府県、千葉、東京、神奈川、京都、大阪、兵庫、奈良、広島の31校にしか設置されておらず、その他の道県には自主的に運営されている夜間中学しかない状況です。本市においても八幡西区の穴生中学校、小倉南区の城南中学校の2校でボランティアスタッフの献身的な御努力により、自主的な夜間学級が運営されておりますが、卒業資格が得られない、また、教科によっては先生の確保が難しいといった課題があります。

 そこで、2点お伺いします。

 1点目に、夜間中学については、国の子供の貧困対策に関する大綱においてもその設置促進が盛り込まれるなど、その必要性が認められつつあると認識しております。こうした中、今年度の通常国会には、未就学者の就学機会の確保のための措置を行うことを全ての自治体に義務づける内容を盛り込んだ、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案が提出されました。この法案は、現在継続審査となっておりますが、成立した場合には法律に基づき全国的に夜間中学の設置が進められることとなります。

 なお、法案が提出される以前から、文部科学大臣は国会答弁において、各都道府県に少なくとも1つの夜間中学の設置を目指すとの方針を述べているところであります。このような状況を踏まえ、夜間中学の設置についてどのように考えているのか、本市の見解をお伺いします。

 2点目に、本市において卒業時に不登校であった中学3年生は毎年約250人であり、平成22年度から平成26年度の合計で1,268人となっています。そのうち中学3年生の1年間を全日欠席した人数は毎年約40人であり、平成22年度から平成26年度の合計で208人となっています。これを見ると、ほとんど学校に通えないまま、学校の教育的配慮により卒業する、いわゆる形式卒業者となってしまう生徒も少なくないと考えます。このような状況を踏まえると、こうした生徒に学び直す機会を提供する夜間中学を設置するニーズは確実に存在するものと考えます。

 そこで、本市における夜間中学の設置に対するニーズをどのように捉えているのか、見解をお聞かせください。

 以上で私の第1質問を終わります。ありがとうございました。



○副議長(山本眞智子君) 市長。



◎市長(北橋健治君) 木畑議員の御質問にお答えいたします。

 まず、性的少数者の支援について御質問がございました。

 本市では基本構想・基本計画の中で、全ての市民が人権を尊重され、自分らしく暮らせるまちづくりを掲げております。そして、人権文化のまちづくりに向けて取り組みを進めております。

 LGBTの方々が偏見や差別に苦しみ、生きづらさを感じていることは人権課題の一つと認識をしております。これまで人権講演会やラジオ番組などを活用し啓発に取り組んでまいりました。平成21年度にはLGBTの方の人権をテーマの一つに取り上げた人権啓発映画を制作し、今年度から市民や企業向けの研修に活用しています。

 パートナーシップ証明でありますが、当事者の生き方を後押しするなど効果はあると考えますが、婚姻と同等の社会保障と権利をもたらす法的拘束力がないため、その効果に限界があるとも言われております。基本的には自治体ごとの対応ではなく、国の法制度として考えるべきものではないかと認識しております。このため、本市では調査研究の段階ですが、既に導入している自治体の状況や効果、課題などについて今後も引き続き情報収集に努めます。

 性同一性障害の方への支援としては、平成27年度に本市に提出する各種の申請書などの性別欄の見直しを行いました。また、性同一性障害の方を講師とした市職員対象の研修、LGBTへの理解を呼びかけるレインボーパレードやシンポジウムへの支援などを通して、当事者の実生活における思いや悩みの把握に努めてまいりました。

 性同一性障害に特化した支援体制の構築につきましては、今後研究してまいりますが、まずは当事者団体との顔の見える関係づくりを行い、人権相談として相談を受ける中で、更に専門的な相談に対応できる当事者団体や医療機関を紹介するなど、取り組みを進めることが重要と考えております。今後もLGBTの方への正しい理解が広がるよう市民の啓発に努め、一人一人の多様性が尊重される社会を目指してまいります。

 次に、若者の政策形成過程への参画について御質問がございました。

 議員御指摘のとおり、町の将来を担う若者の意見を取り入れることは重要です。これによって若者の感性、発想を政策に反映できますし、意見提案などの活動を通し、若者が学び、成長するチャンスになります。ひいてはふるさと北九州市に対するシビックプライドの醸成、若者の定着にもつながります。このように認識しております。本市では平成22年に自治基本条例を制定しまして、市政に市民の意見を適切に反映させるため、市民参画の制度の体系的な整備を図ってまいりました。

 このような中、特に若者に対しましては、元気発進!北九州プランの基本計画見直し時に若者意識調査を実施しております。まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定時に、有識者会議に市内の大学生を招き、若者の意見を聴取しております。北九州市の文化振興計画見直し時に行われた市長とのランチタイムで、大学生などから直接意見を聴取しております。G7北九州エネルギー大臣会合の開催に合わせまして、地元の高校生が参加するユースエネルギーサミット北九州を開催しております。中学生を対象とした北九州ドリームサミットの本会議が、この市議会の本会議場で実施されておりまして、これは青年会議所の主催で市が共催をしているものでございます。そうしたいろんな機会で若者の意見を聞き、政策形成過程にかかわる機会を積極的に設けております。

 そこで、若者の意見を反映した具体例ですが、意識調査では、おしゃれをして出かける場所が欲しい、サブカルチャーを充実してほしいといった要望を踏まえまして、TOKYO GIRLS COLLECTIONやポップカルチャーフェスティバルを開催しております。

 まち・ひと・しごと創生戦略では、仕事のイメージが湧くため、インターンシップが重要という若者の意見に対して、地元企業などと連携したインターンシップの取り組みを拡充しております。

 文化振興計画のランチタイムでは、学生の提案を受けまして、森鴎外旧居でのカフェを開催して、市民が文学に身近に親しめるようなイベントを行っております。このようなことを行っております。

 ユースエネルギーサミット北九州では、大臣会合の歓迎レセプションにおきまして、学生の代表が林経済産業大臣に直接報告書を提出するチャンスを設けました。共同声明北九州イニシアティブにも学生の活動成果が盛り込まれるなど、次世代を担う若者の心に残る体験になったものと考えます。

 地方創生に向けた若者・女性に魅力的なまちづくりのために、若者の意見を政策形成過程に取り入れる必要性がより一層高まっていると考えております。議員御提案の趣旨も踏まえまして、若者が市政に更に興味を持って、政策形成過程にかかわる機会が更にふえるように取り組みを進めてまいります。

 残余の質問は、教育長、関係局長からお答えさせていただきます。



○副議長(山本眞智子君) 教育長。



◎教育長(垣迫裕俊君) 性的少数者支援と夜間中学の件でお答えいたします。

 まず、性的少数者の支援でございますが、性同一性障害の児童生徒につきましては、教育委員会としては潜在的にどの学校にも在籍しているという認識で以前から捉えておりまして、性同一性障害者の性別の取り扱いの特例に関する法律あるいは文部科学省の通知などを踏まえ、理解を広げ、多様性を尊重するような取り組みを進めております。

 具体的な取り組みとしては、性同一性障害の正しい理解、そして、相手の人権を尊重する気持ちを育てる教育を推進するという観点から、例えば人権教育管理職研修会や新任人権教育担当者研修会などの教職員に向けた人権研修において、人権課題全般に対する理解を深めるとともに、性同一性障害などの個別の課題についても指導、助言を行っております。

 それから、人権教育教材、新版いのちというものを全校に配布しておりますが、その小学校4年生から6年生版に、男、女ではなく人間としてという教材がありまして、これをつくっておりまして、性同一性障害の問題を考えさせるようにしております。

 それから、本年、文部科学省から教職員向け冊子の性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施についてと、こういう周知依頼がありまして、各学校に冊子を配布しております。また、性同一性障害の問題を取り上げました保健福祉局作成の人権アニメも各学校に配布をしているところであります。

 学校における相談体制でありますが、保護者の意向に配慮しつつ、担任やスクールカウンセラー等が児童生徒の実情を把握した上で相談に応じております。また、性同一性障害に対応するに当たっての具体的な配慮事項として、学校における支援体制や医療機関との連携、学校生活の各場面での支援などについて教育委員会が示すとともに、例えば制服着用、それから、トイレの使用などについて、児童生徒の心情に十分配慮した対応を行うよう各学校に指導しております。

 今後も引き続きこれまでの取り組みを継続しつつ、管理職や教職員の資質向上に向けた研修の充実を図り、学校における体制整備、相談支援のあり方について指導、助言を行ってまいりたいと思います。

 次に、公立夜間中学に係る本市の見解、そして、ニーズをどう捉えているかという点であります。

 夜間中学は、戦後の混乱期などを中心に、経済的な事情などからどうしても昼間働かなければならないなど、義務教育を受けることが困難な生徒のために設置され、今日に至るまで何らかの事情で義務教育を受けることができなかった方の学びの場として存在しております。

 文部科学省は平成27年7月30日付の通知で、これまで夜間中学への入学が認められなかったいわゆる形式卒業者につきましても、一定の要件のもと、受け入れを可能とするということが適当という見解を示しましたが、ことしの4月までに全国で45人の形式卒業者が入学をしております。

 このような状況の中で、福岡県は平成27年度から国の委託研究事業を受託しまして、福岡県中学校夜間学級に関する検討会議を設置しております。この会議は本市と、それから、福岡市の教育委員会関係者も委員として入っておりまして、昨年度は他都市の公立夜間中学の視察、それから、設置教育委員会との意見交換、それから、本市及び福岡市の自主夜間学級の視察、意見交換、視察を踏まえた協議、こういったことを行っております。

 視察した夜間中学では、生徒の国籍は日本、中国、フィリピンなどさまざまで、年齢層も10代から60代以上の方と幅広く、生徒個々の学力、日本語の習得状況も大きく異なると、こういったことがわかっております。視察先の設置自治体では、入学案内の広報を行い、入学希望者の把握や受け入れ体制の整備を行っておりますが、ニーズとしての入学者数、それから、国籍、年齢等を事前に把握することは非常に難しいと、不可能ということであります。この点は県の検討会議でも大きな課題の一つとして認識をしております。

 現在、福岡県内に公立夜間中学は設置されておりませんが、本市では御指摘いただいたとおり城南中学校の夜間学級、それから、穴生中学校の夜間学級と2つの自主夜間学級がありまして、学校の教室の無償貸与、運営費の補助、広報紙などによる生徒募集、PRの支援などを行っております。

 過去には、2つの自主夜間学級の運営委員会のメンバーが、北九州市に夜間中学をつくる会を発足させて要望活動を実施しておりましたけども、平成23年度末に、現状のいわゆる生涯学習事業といった形のほうが望ましいという意見がありまして、今後公立夜間中学の設立は望まないという結論に至りまして、つくる会は解散したという経緯がございます。

 本市には自主夜間学級、それから更に、民間フリースクール、少年支援室、不登校やひきこもり等への対応に特化した私立の仰星学園高校、こういったものがありますので、教育委員会ではこれらとの連携した取り組みを進めておりまして、現時点では本市が夜間中学校を設置する必要性は低いと考えております。

 そうはいうものの、いわゆる形式卒業者といった方の学び直しに関する支援については、今後も充実していく必要がございます。まずは形式卒業者を生まないために、現に不登校になっている生徒の支援にこれまで以上に取り組んでまいりたいと思います。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 総務局長。



◎総務局長(柴田邦江君) 付属機関の委員構成について御答弁申し上げます。

 市民の意見を適切に市政運営に反映するため、市民を初め外部の方に付属機関や市政運営上の会議に御参加をいただいております。また、一部の付属機関等においては、委員以外の市民から付属機関へアイデアや提案をいただくために、部会を設けて幅広い市民の意見を会議に反映させる取り組みも行ってございます。こういった会議の委員につきましては、所管する局がその目的を果たせるように幅広く検討し、選任を行っております。

 本市においては、若者の参加状況でございますが、20代、30代の若い世代の方には、本年6月1日の時点で付属機関では70の会議のうち31会議に合計92人の方、市政運営上の会合では14会議のうちの5会議に6名の方、こういった方に委員として参加をしていただいております。

 こういった若い世代の登用の事例としては、付属機関である環境審議会へ大学生が参加したという事例がございます。若者が参加している会議の担当局からは、幅広い世代の意見を施策に反映させることができましたという意見がございます。また、会議に参加をした若者当事者からも、さまざまな知識や人脈を得ることができ、自分の世界が広がったといった感想が寄せられてございます。

 議員御提案のように、若い世代の方が付属機関等の会議に参加をし、その声を市政に反映させていくことは大変重要だと考えております。そのため、今後は子供、若者の育成支援施策など、そういった分野の付属機関はもちろんのことでございますが、それ以外の付属機関につきましても、会議を所管する局などへ若い世代の登用を促してまいりたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山本眞智子君) 43番 木畑議員。



◆43番(木畑広宣君) おおむね前向きな御答弁ありがとうございました。時間の範囲内で再質問をさせていただきたいと思います。

 まず、性的少数者、LGBT支援についてですが、今回私が質問に至ったきっかけは、本市に住む女性の同性カップルの方からの相談でございました。日本では同性婚は認められておりませんので、当然のことながら配偶者になることはできません。そのために公営住宅の入居についても親族でないといけないことや、パートナーが事故や病気で入院する際、身元引受人が親族でないといけない、また、病院の先生の説明も受けることができませんというようなことでもございました。また、家族以外の面会謝絶となった場合そばでみとることもできません。また、生命保険の受け取りも、親族でないことや遺産相続権がないことで、パートナーが残してくれたものは、その家族に全て持っていかれるということであったりだとか、また、今現在そのようなことを起こさないように、同性愛の方は養子縁組という形をとるようですが、この養子縁組の場合は年長者の姓しか名乗れない、また、もし万が一トラブルになったときに、ほかの親族から養子縁組の無効確認が提起される場合があって、立場的に非常に弱く、確かなものではないということでございました。

 では、逆にこれ、どうすればいいかというような話になりまして、公正証書という手法があるんですけども、これは社会生活の上で第三者であるパートナーに対してどれだけ効力を持つかが非常に曖昧であるというようなお話もいただきまして、本当にさまざまいろいろな問題点をお伺いいたしました。

 更に、パートナーシップ制度を導入している自治体に引っ越しをしてまでも、この制度の利用をしているという方もいらっしゃるというお話をお伺いいたしました。本市においても婚姻と同等の社会保障と権利が得られれば、とても住みやすい町になるともおっしゃっておりましたが、改めてこのような声を聞いて、この制度の導入に向けた見解をお聞かせ願えればと思います。



○副議長(山本眞智子君) 保健福祉局長。



◎保健福祉局長(工藤一成君) 同性パートナーシップ制度等を既に導入している自治体においては、条例や要綱等に基づいて証明書等を発行するなどして社会的な認知を得る、そして、それによって一定の効果があるということは認識をしております。ただ、今議員も御指摘になられましたように、法的な身分、特に婚姻や相続や、あるいは税制の問題、あるいは社会保障全般にかかわるものは全て国の法規に基づいておりますので、基本的にはこれは市長が答弁申し上げましたように、国の法制度によるべきものであると考えております。

 法制度というのは社会通念を反映したものになりますので、まずは本市としては市民理解の一層の促進、そして、相談業務における相談対応や、あるいは啓発事業、こういったことに取り組んでまいりたいと思っております。以上です。



○副議長(山本眞智子君) 43番 木畑議員。



◆43番(木畑広宣君) ありがとうございます。大阪市では淀川、阿倍野、都島区の3区が合同で当事者の声を集めた冊子をつくりまして、各区の小・中・高校の教員一人一人に配布して、ホームページにも掲載をされているんですが、中身について少し触れさせていただきますと、水泳の授業の水着がすごく嫌でほとんど休んだということに対して、担任の先生が真剣に聞いてくれて救われたなど、この当事者の学生時代の体験を具体的に紹介しております。更には、ふだんから理解を示すや、授業で同性婚を扱うなど、教員側の対応例なども掲載されておりますので、これはぜひ御参考にしていただきたいと思います。

 また、本年4月24日に性的少数者、LGBTへの理解を深めてもらおうと、北九州市立大学の学生が啓発イベントを小倉北区の勝山公園などで開きました。LGBTの象徴である虹色の旗のほか、十人十色、LGBTの人たちのための理解をなどと書かれたのぼりなどを手に、約100人の大学生が町なかを練り歩きましたが、学生たちは、大都市だけでなく北九州のような地方にも性的少数者がいることを知ってほしいと訴えておりました。

 日本の取り組みは、まだ緒についたばかりでありますが、2011年、2014年に行われた差別と暴力の廃絶をうたう国連人権理事会決議の採択ではリーダーシップを発揮し、昨年にはLGBT問題を考える超党派の国会議員連盟が発足しました。この機運を生かし、ぜひこの性的少数者への支援を深めていただきたいと思います。終わります。ありがとうございました。



○副議長(山本眞智子君) 本日の日程は以上で終了し、次回は9月9日午前10時から会議を開きます。

 本日はこれで散会いたします。

                  午後4時21分散会







                     議 案 付 託 表

                                       平成28年9月定例会
総務財政委員会
┌──────┬───────────────────────────────────────┐
│ 議案番号 │             件           名             │
├──────┼───────────────────────────────────────┤
│ 第153号  │北九州市職員の給与に関する条例及び北九州市旅費条例の一部改正について     │
├──────┼───────────────────────────────────────┤
│ 第155号  │北九州市スポーツ施設条例の一部改正について                  │
├──────┼───────────────────────────────────────┤
│ 第160号  │高規格救急自動車の取得について                        │
├──────┼───────────────────────────────────────┤
│ 第161号  │小倉南図書館新築工事請負契約締結について                   │
├──────┼───────────────────────────────────────┤
│ 第162号  │公立大学法人北九州市立大学の中期目標について                 │
├──────┼───────────────────────────────────────┤
│ 第165号  │平成28年度北九州市一般会計補正予算(第2号)のうち所管分           │
└──────┴───────────────────────────────────────┘

建築消防委員会
┌──────┬───────────────────────────────────────┐
│ 議案番号 │             件           名             │
├──────┼───────────────────────────────────────┤
│ 第154号  │北九州市手数料条例の一部改正について                     │
├──────┼───────────────────────────────────────┤
│ 第156号  │北九州市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改正に     │
│      │ついて                                    │
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│ 第157号  │北九州市消防本部及び消防署の設置等に関する条例の一部改正について       │
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│ 第158号  │北九州市消防団員の定員、任用、給与、分限、懲戒、服務等に関する条例の     │
│      │一部改正について                               │
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環境建設委員会
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│ 議案番号 │             件           名             │
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│ 第163号  │中間市道路線の認定に関する承諾について                    │
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保健病院委員会
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│ 議案番号 │             件           名             │
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│ 第165号  │平成28年度北九州市一般会計補正予算(第2号)のうち所管分           │
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│ 第167号  │平成28年度北九州市介護保険特別会計補正予算(第1号)             │
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教育水道委員会
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│ 議案番号 │             件           名             │
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│ 第159号  │北九州市奨学資金条例の一部改正について                    │
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│ 第165号  │平成28年度北九州市一般会計補正予算(第2号)のうち所管分           │
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経済港湾委員会
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│ 議案番号 │             件           名             │
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│ 第164号  │市有地の処分について                             │
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│ 第165号  │平成28年度北九州市一般会計補正予算(第2号)のうち所管分           │
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│ 第166号  │平成28年度北九州市卸売市場特別会計補正予算(第2号)             │
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