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高知県 高知市

平成26年第445回 7月臨時会 07月07日−01号




平成26年第445回 7月臨時会 − 07月07日−01号







平成26年第445回 7月臨時会



 第445回高知市議会臨時会会議録第1号

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  議事日程 第1号

 平成26年7月7日(月曜日)午前10時開議

第1 会期の決定

第2 会議録署名議員の指名

第3

 市第102号 平成26年度高知市一般会計補正予算

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  本日の会議に付した事件

日程第1 会期の決定

日程第2 会議録署名議員の指名

日程第3 市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算

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  出席議員

1番 長尾 和明君  2番 門田権四郎君

3番 近森 正久君  4番 細木  良君

5番 はた  愛君  6番 田鍋  剛君

7番 川村 貞夫君  8番 下本 文雄君

9番 下元 博司君  10番 深瀬 裕彦君

11番 竹内千賀子君  12番 上田貢太郎君

13番 岡田 泰司君  14番 江口 善子君

15番 岡崎  豊君  16番 近藤  強君

17番 戸田 二郎君  18番 浜口 卓也君

19番 清水おさむ君  20番 平田 文彦君

21番 氏原 嗣志君  22番 和田 勝美君

23番 寺内 憲資君  24番 高橋 正志君

25番 土居ひさし君  26番 竹村 邦夫君

27番 水口 晴雄君  28番 西森 美和君

29番 高木  妙君  30番 福島  明君

31番 浜川総一郎君  32番 中澤はま子君

33番 山根 堂宏君

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  説明のため出席した者

      市長      岡崎 誠也君

      副市長     吉岡  章君

      副市長     中嶋 重光君

      総務部長    森田 惠介君

      財務部長    古味  勉君

      市民協働部長  坂本 導昭君

      財政課長    近森 象太君

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  事務局職員出席者

      事務局長    藤原  哲君

      事務局次長   弘田 充秋君

      庶務課長    前田 敦夫君

      議事調査課長  山崎 敬造君

      庶務課長補佐  谷村 守敏君

      議事調査課長補佐

              池   堤君

      議事調査課主幹 井本 和久君

      秘書係長    上村 妙子君

      議事係長    広松 康児君

      調査係長    宮村 裕子君

      書記      中須賀広典君

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  午前9時59分開会



○議長(山根堂宏君) これより第445回高知市議会臨時会を開会いたします。

 直ちに本日の会議を開きます。

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△日程第1 会期の決定



○議長(山根堂宏君) 日程第1,会期の決定を議題といたします。

 お諮りいたします。今期臨時会の会期は,本日1日といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(山根堂宏君) 御異議なしと認めます。よって,会期は本日1日と決定いたしました。

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△日程第2 会議録署名議員の指名



○議長(山根堂宏君) 日程第2,会議録署名議員の指名を行います。

 今期臨時会の会議録署名議員は,会議規則第87条の規定により,議長において,細木良議員,水口晴雄議員,上田貢太郎議員を指名いたします。

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○議長(山根堂宏君) この際,諸般の報告を事務局長からいたします。



◎事務局長(藤原哲君) 御報告いたします。

 市長から議案の提出がありました。

 市第102号議案でありますが,内容につきましては,印刷してお手元に配付してありますので,朗読を省略させていただきます。

 市長から報告書の提出がありました。

 市報第28号でありますが,内容につきましては,印刷してお手元に配付してありますので,朗読を省略させていただきます。

 以上でございます。

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              26重財第61号

            平成26年7月7日

高知市議会議長 山根 堂宏様

         高知市長 岡崎 誠也

     議案の提出について

 下記の議案を市議会に提出します。

         記

市第102号 平成26年度高知市一般会計補正予算

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              26重財第62号

            平成26年7月7日

高知市議会議長 山根 堂宏様

         高知市長 岡崎 誠也

     報告書の提出について

 下記について,市議会に報告します。

         記

市報第28号 損害賠償の額の決定についての市長専決処分の報告

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△日程第3 市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算



○議長(山根堂宏君) 日程第3,市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算を議題といたします。

  〔別冊議案参照〕



○議長(山根堂宏君) 提案理由の説明を求めます。岡崎市長。

  〔市長岡崎誠也君登壇〕



◎市長(岡崎誠也君) 第445回高知市議会臨時会に御出席をいただき,まことにありがとうございます。

 今回提出いたしました議案は,予算議案1件であります。この補正予算は,中央地域における持続可能な公共交通の構築を目指し,本年10月1日に設立予定の中央地域公共交通新会社に対して出資を行うものであります。

 本年4月28日に開催されました第6回中央地域公共交通再構築検討会におきまして,土佐電気鉄道株式会社及び高知県交通株式会社,両社の厳しい財政状況が明らかになり,路線バス事業等公共交通を取り巻く現況を勘案し,中央地域において,将来にわたり持続可能な公共交通を構築するため,私的整理による既存会社の特別清算を行い,会社分割により新会社の設立を目指す公共交通再構築スキーム案が示されました。

 このスキーム案は,事業者に対する経営責任と株主責任の明確化,取引金融機関に対しては約26億円から約28億円の債権放棄を求めること,高知県及び中央地域の関係12市町村に対しては,総額10億円の出資割り当てを求めるものとなっています。

 関係自治体に求められました10億円の出資額につきましては,持続可能な公共交通を目指す新会社設立において,実質的な債務超過の解消や安定した経営基盤の確立,設備投資資金の確保という観点から必要であると判断し,本市としましても,中央地域において年間1,000万人の利用者があること,今後より一層高齢者人口が増加すること,さらには地域経済への影響等に鑑み,県民,市民のための公共交通の重要性を考慮して,高知県や関係12市町村とも協議,連携のもと,去る5月27日に出資の意思決定を行ったところであります。

 本市の出資割合につきましては,利用状況に応じた人口割及び公共交通運行割に基づき,出資要請額の約35%となる3億4,970万円となっております。

 平成25年11月に成立しました交通政策基本法では,国民の日常生活等に必要不可欠な交通手段の確保等を自治体が積極的に行っていくことが求められており,さらにことし5月に改正された地域公共交通の活性化及び再生法においても,地方公共団体が先頭に立って,まちづくりと連携した持続可能な地域公共交通ネットワークサービスの形成を推進すると定められているように,公共交通維持のために行政の果たすべき責務は大きいものとなっております。

 去る6月27日に開催された土佐電気鉄道株式会社及び高知県交通株式会社,両社のそれぞれの株主総会におきまして,金融機関の債権放棄及び行政からの出資を前提とした両社の経営統合に関する議案が承認されたことから,今回の臨時議会において出資に係る補正予算をお諮りするものであります。

 その他報告1件は,法令所定の手続により御報告申し上げるものです。

 以上,提出いたしました議案につきまして概要の説明を申し上げましたが,よろしく御審議の上,適切な御決定をお願いいたします。

 以上です。



○議長(山根堂宏君) この際暫時休憩いたします。

  午前10時05分休憩

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  午前10時49分再開



○議長(山根堂宏君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 これより質疑に入ります。

 質疑の通告がありますので,順次発言を許します。

 岡崎豊議員。

  〔岡崎豊君登壇〕



◆(岡崎豊君) 市民クラブの岡崎豊です。ただいま議題となっています市102号高知市一般会計補正予算について質疑を行います。

 高知県中央部の公共交通機関を存続させるため,土佐電気鉄道株式会社と高知県交通株式会社の私的整理を行い,新会社の設立をしようとしています。

 そして,本議案は,その新会社に対して総額10億円を県と関係市町村で案分し,そのうち高知市は約35%,金額で3億4,970万円を出資しようとする内容であります。

 まず,資金を拠出する方法といたしまして,通常は融資と出資の2つの方法が考えられます。融資の場合は,元本の返済を含め,利息という対価を求めております。出資については,一般的には配当を期待し,そして経営に参画することを意味しております。

 今回,融資ではなく,あえて出資と判断した理由をお聞きします。また,この出資した元本の返済についてはどのようになるのか,これは市長のほうにお伺いをいたします。

 このたび10億円もの大金を高知市や高知県,そして関係市町村で案分して負担しようとするものです。つまり共同で出資を行おうとするものであります。その割合は,高知県が50%,高知市は先ほど述べました約35%と,大変大きな割合を占めております。

 一般に,物的会社において,出資者,株主と経営者の分離,分担を求める所有と経営の分離の原則があります。一方で,株主総会等で会社における経営判断や重要事項の決定事項に関しては,株主の過半数で決議されます。

 経営権とも関連しますが,50%の株式を所有する県や,赤字路線を抱える他の市町村との意見調整が円滑にいくものか,一抹の不安もあるところです。

 今後,モニタリング会議という機会も検討されておるようですが,具体的に県や関係市町村との意見調整の場をどのようにされるのか。

 また,新会社の経営に対してどのように責任を果たされるのか,市長のお考えをお伺いいたします。

 県や他の市町村でも出資に関する審議がされています。

 高知市でこの議案が可決され,総額で10億円の出資が決まった場合,新会社の財務状況はどのような状況となるのか。

 そして,土佐電鉄株式会社と高知県交通株式会社を合算した資産の状況との比較をお聞きします。また,メリットとして具体的に期待されるのはどのような点にあるのか,これらの点につきましては市民協働部長にお伺いをいたします。

 今後の新会社の事業計画では,向こう5カ年で収支が均衡するとの見通しの事業計画を立てております。専門機関のコンサルが入って立案したものであり,確実性は高いものと思われます。しかし一方で,私たちは,多面的な見方もする必要があります。

 各年度や計画期間の5カ年累計で営業赤字が発生した場合,その処理の方法をどのようにされるおつもりか,市長にお伺いをいたします。

 予定している出資金3億4,970万円の内訳は,繰越金で8,750万円,起債で2億6,220万円を予定しています。これまで起債をする場合,いわゆる有利な起債を選んでこられたと言われております。

 この出資金に充当します,このたびの起債の後年度の交付税措置等について財務部長にお伺いをいたします。

 事業の継続性や地域経済,社会への影響が限定的であるとして,土佐電気鉄道株式会社,高知県交通株式会社とも私的整理による新会社設立を選択しています。債権者も公共交通存続のため,多額の債権の放棄も行っております。また,株主にも,法的整理と同等の責任,つまり権利の消滅が求められます。

 本市におきまして,どの程度の株の総数を持っているのか,また金額を保有しているのか。また,この権利が消滅した場合,財政面の影響を財務部長にお伺いいたしまして,第1問といたします。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) ただいま御質問をいただきました3点に関しまして,お答えを申し上げます。

 まず,最初の融資ではなくて出資としたという理由でございますが,今回,再構築検討会から提案されました再構築スキーム案は,事業者が単独で公共交通事業を継続することが厳しい状況にある中で,将来にわたって持続可能な公共交通を再構築することを目的に,関係者の方々の理解のもと,私的整理の手法をとることで,地域経済や社会への影響を最小限にとどめ,事業再生を行おうとするものであります。

 今回のスキーム案は,弁護士や公認会計士などの専門家の詳細な調査,分析をもとに,それぞれの関係者の意向も踏まえた現実的かつ効果的なスキーム案としてまとめ上げられており,事業者,そして取引金融機関,利用者,行政,それぞれの役割と負担といった点において,関係各位の理解が得られやすい,バランスのとれた計画案となっているものと考えております。

 今後,人口減少や高齢化がさらに進む中で,高齢者など交通弱者の交通手段として,公共交通が果たす役割はさらに大きくなっていくものと考えております。

 そうした社会的な背景や要請のもと,新しい交通政策基本法やその関連法において,行政の責任がこれまで以上に求められております。

 本市としましては,役割とその責任をしっかりと果たすということで,持続可能な地域公共交通ネットワークサービスの形成にかかわっていく必要があると考えまして,今回,新会社に対する出資という形が最善の方策であると判断をし,事業者や関係自治体などと連携して,いわゆる出資を通して支援を行うということでございます。

 なお,出資金の支出の場合は,御質問の融資とは異なりまして,元金の返済というものはございません。

 続きまして,モニタリング会議についての県や関係市町村との意見調整の場ということに関しての御質問にお答えを申し上げます。

 モニタリング会議は,事業再生計画による経営の健全化等が着実に果たされているか,四半期ごとに金融機関や株主等で構成するメンバーによりモニタリングを行うものであり,会議の具体的な内容や,このメンバー案につきましては,今後,設立予定の新会社設立委員会において,重要事項の一つとして協議し,決定がなされるものと考えており,このモニタリング会議が意見調整の場にもなるものと考えております。

 また,新会社の経営に対する責任につきましては,本市は株式の35%を所有する株主となりますので,経営に参画する手法については,県等とも協議してまいらなければならないと考えますが,経営責任の明確化の観点から,第一義的には経営はあくまでも経営陣で責任を持って行っていただく必要があるものと考えております。

 3点目の,5カ年で累積赤字が発生した場合という御質問にお答えを申し上げます。

 事業の再生計画では,新会社スタート3年後には経常黒字を目指しておりまして,その後は黒字額を借入金の返済に充てることとなっておりますので,各年度ごと,また5カ年累計の赤字経営という事態を招かないように,株主として新会社に対し,強く経営責任を求めてまいらなければならないと考えております。

 新会社は,自治体が100%出資する会社となり,県民,市民からも大変注目される企業となります。高知市としても,県や関係市町村との連携のもと,モニタリング会議等を通じまして,安定経営に向けた事業再生の取り組みが確実に実行されているかどうかを常に確認しながら,株主としてしっかり経営に関する意見を述べていく必要があるものと考えております。

 その他の御質問の項目につきましては,担当部長からお答えを申し上げます。



○議長(山根堂宏君) 古味財務部長。



◎財務部長(古味勉君) まず,新会社への出資金に充当する起債に対する交付税措置についての御質問にお答えをいたします。

 地方公共団体の行政目的に沿う公共性の高い法人等に対する出資金につきましては,適債事業,つまり地方債を財源とすることができるとされておりますことから,今回の新会社への出資金につきましては,起債を財源とすることとしております。この起債は,一般単独事業の一般事業に区分をされるもので,充当率は75%であり,後年度の交付税措置につきましてはございません。

 次に,本市が現在どの程度の株式を保有しているのか。また,権利が消滅をした場合の財政面への影響についての御質問にお答えをいたします。

 本市は,現在,高知県交通の株式は保有をしておりませんが,土佐電気鉄道につきましては,昭和24年1月に100株取得いたしました後,買い増しや増資割り当て等により,現在市有財産として7,480株,近森家寄附救恤基金に440株,合計7,920株所有をしておりまして,額面総額では39万6,000円となっております。この株式の価値がなくなりますと,市有財産の残高がその分減少するということとなります。

 また,当該株式の配当につきましては,昭和42年3月期に年5%の配当が行われましたのを最後に,無配が続いている状況でございます。このような状況から考えますと,本市の財政面には特に問題となるような影響はないものと考えております。

 以上です。



○議長(山根堂宏君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 新会社への出資が決まったときの新会社の財務状況等についての御質問にお答えします。

 新会社がスタートします10月1日の事業再生計画でのバランスシートでは,現在の土電と県交通の合計借入金の約75億円が,取引金融機関の債権放棄等によりまして,約37億円に圧縮されることとなっております。

 また,借入金は,今後5年間に元利合計で約10億円返済することとされておりますので,5年後の借入金は約27億円まで減少することとされておりまして,このことで金利負担も相当低減が図られるものと考えております。

 加えて,新会社スタート3年後には,実質債務超過を解消する計算となっており,10億円の出資もあわせて,これまで控えてきました設備投資や利用者サービスの向上策が実施できる状況になりますことが大きなメリットであると考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡崎豊議員。

  〔岡崎豊君登壇〕



◆(岡崎豊君) それぞれ御答弁いただきましてありがとうございました。

 経営の見通しにつきましては,先ほど3年後に経常黒字,それ以降につきましては返済という見通しはお持ちであるということです。大変心強い御答弁ではありましたが,やはり税金のほうで出資する,行政が出資するという大変重たい行為であります。

 直接これとは関係ないですけれど,以前りょうまスタジアムを改修した当時に,競輪事業は,利用者,あるいは売り上げがかなり伸びるという予想をされておりました。

 しかしながら,ふたをあけてみると,そうではなかったということがありますので,このようなことも前例としてありますので,ぜひとも注意深く推移を見守って,行政の責任を果たしていただきたい。これは要望でお願いいたしたいと思います。

 また,財務状況についても,かなり改善をされるというようなお話でありました。それに関連してですけれど,2点,お伺いをいたしたいと思います。

 まず,出資者についてでありますが,新会社設立に向け,今回非常に速いスピードで準備が進みました。また,新会社には行政が継続的に関与することが必要であるということより,現在検討されている出資者につきましては,関係する自治体だけとなっております。

 この出資者である関係自治体は,路線維持のため補助金を出す側でもあります。経常赤字が出れば,出資者として,株主として補填をしなければならない。また,不採算路線の維持のためにも補助金を拠出しなければならないという,二重の負担といいますか,そういう行為をしなければなりません。公共交通事業者としての公益性は尊重しつつも,営利企業としての収益の追求もしなければならないという使命があります。

 そうしたことも含めて,新会社設立後につきましては,新たな出資者を募って,出資者,株主の構成のバランスをとるべきではないかというふうに考えますが,この点,市長のほうにお伺いをいたしたいと思います。

 また,現在の路線には採算,不採算の両路線があります。現在,最大限の努力をいたしましても,維持することが困難な場合も想定されております。そうしたとき,行政からの補助制度が存続のために必要であります。しかし,行政の支援策としても限界があることも事実であります。

 そうした場合,新会社の運行に係る補助金の限度額につきましての考え方を市長のほうにお伺いをしまして,第2問といたします。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 再質問でいただきました2点につきましてお答えを申し上げます。

 まず最初の,会社を設立した後に新たな出資者を募るべきではないかという御質問です。

 今回は,事業者が単独で公共交通事業を継続することが非常に厳しい状況の中で,地域経済や社会への影響等を最小限にとどめるために,行政が持続可能な地域公共交通ネットワークサービスの形成に関与していくということが重要であると判断し,各自治体の出資によりまして新会社を設立するところですが,新会社の経営状況が改善し,民間出資者が資本参加していただける状況になれば,県や関係市町村との協議のもと,将来的に民間の資本参加を求めるということも検討の一つの課題だというふうに認識をしております。

 2点目の新会社の運行に係る補助金でございますけれども,行政として赤字バス路線に対します運行補助は,今後も必要なものと考えております。

 現在のバス路線への運行補助につきましては,採算がとれない路線であっても,市民ニーズや公共性が高い路線の継続に関しては助成をしておりまして,その算定上の単価の上限額につきましては,本年10月以降は1キロメートル当たりの運行経費288円となっておりまして,これが四国の標準経費というふうに言われております。

 この四国の標準経費は,年度ごとにその算定額は変化しますけれども,補助金の上限額を四国の標準経費とすることにつきましては,国や県の補助制度等についても同じ考え方に立っておりますので,新会社設立後も同様にこの考え方で対応し,運行に関する補助金というものは継続をしていくという考え方でございます。

 限度額の考え方ということになりますと,一つのベースとしてこの運行経費,1キロメートル当たり288円がベースというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 岡崎豊議員。

  〔岡崎豊君登壇〕



◆(岡崎豊君) どうも御答弁をありがとうございました。

 出資のほうにつきましては,将来的に民間のほうも募るということで,大変いい方向だと思います。ちょっと危惧するといいますか,感想なんですけれども,スキーム案の作成につきましては,土佐電気鉄道並びに高知県交通のほうが専門機関のほうに依頼をしてつくったものがもとになっていると思います。

 一読をしますと,やはり行政のほうの財政的な支援というのは非常に大きなウエートを占めておるような感じがいたしますので,やむを得ぬ場合があるとは言いながら,やはり行政が全て100%ではなくて,将来的には民間も含めた,いろんな多彩な出資団体で構成されるように希望いたしたいと思います。

 また,行政だけではなくて,利用者のほうについての責務等もございます。やはり県民,市民の足を守るためにも公共交通機関をどう維持していくのかというのは,ひとえに行政だけではなくて,利用者のほうにも一部責任があるというふうに考えます。ぜひとも存続に向けて引き続き対応,検討をお願いしたいと思います。

 以上で終わります。



○議長(山根堂宏君) 川村貞夫議員。

  〔川村貞夫君登壇〕



◆(川村貞夫君) 今臨時会で議案となっております中央地域公共交通新会社出資金について,新こうち未来の会派を代表しまして質疑をさせていただきます。

 この問題につきましては,長年の懸案課題でありました,高知県の中央圏域における公共交通の土佐電気鉄道と高知県交通が,少子化の進行,モータリゼーションの進展,さらには市民が町なかから郊外へ居住を移してきたことに対して,こうした社会情勢の変化に対応できない状況が続き,年々経営を悪化させ,ついには恒常的な債務超過に陥り,このままでは会社の存続ができなくなる,まさに瀬戸際の状況の中で2社を統合させて新しい会社による運営を目指そうとするものであります。

 20年来の課題が一気に進み始めた背景には,土佐電気鉄道の理事者と反社会的な暴力団とのかかわりが表沙汰となり,これの正常化を進める中で,一気に統合問題までに発展し,加速してきたものと認識しております。

 既に,高知県からは,土佐電気鉄道に対して県庁OBを社長として派遣するという手法での取り組みが進んできておりますが,暴力団問題の整理だけにとどまっていては,会社自体の存続が難しいと判断されたのであります。

 一方,高知県交通も,会社更生法に基づく取り組みを進めておりましたが,これまた再度債務超過に陥っており,このままでは存続できそうにないということで,言葉は適切ではございませんが,県民の足の確保といいますか,県民の移動権,交通弱者に対する手だてをどうするのかという大きな命題,つまり公共交通の維持,発展がどうすれば可能かという問題に直面したのであります。

 岡崎市長は,県と密接な関係を築きながら,今後の中央広域の公共交通のあり方を知事と協議してきていると思います。また,吉岡副市長は,中央地域公共交通再構築検討会に加わって具体的に協議されていますから,この議案が総務委員会に付託される前に,大づかみな鳥瞰した質疑を何点かさせていただきます。

 まず初めに,岡崎市長は土佐電気鉄道と県交通の2社の統合による新会社の創設をいつ決断されたのか。そして,その理由としてはどのようなものが背景にあると考えられておるのか,お聞きいたします。

 新会社を10月1日に立ち上げようと,県は取り急ぎ取り組んでおりますが,少し拙速ではないか,もう少し時間をかけてじっくりと取り組まなければならない問題ではないかという声がありますが,市長はこのタイムスケジュールやスピード感について,どのように認識されているのか,お聞きいたします。

 県議会では,第三セクターでの運営や赤字路線運行への補助金などについて,一定の方向づけが見られますが,ともすれば第三セクターでは責任の所在が明確でないという批判が従来からありましたが,岡崎市長は新会社運営について,第三セクターを最善のものと考えるのか,お尋ねをいたします。

 私は,高知市議会でもJALの再建問題を取り上げて,行政にも生かすべきだと質問しましたが,土電,県交の統合こそ,JALの再建に学ばなければならないと考えますが,果たして新会社の責任者に稲盛和夫さんのような哲学を有した経営者がいるのか,疑問でございます。市長のお考えをお聞かせください。

 一口に公共交通といっても,バスと電車,JRやくろしお鉄道,タクシーなどのさまざまな公共的な移動手段があるわけですから,これらを今後どのように再構築するかが新しい課題となります。

 これらの課題をそのままに,従来と同様な経営をしていては,再び債務超過になるのではないかと考えますが,中央広域の公共交通の今後のあり方を市長はどのようにお考えなのか,お聞かせください。

 バス路線の利用者は,ルートと時間に合わせる必要があります。鏡や土佐山では,本格運行されておりますデマンドタクシーは,利用者に合わせた運行をするという,従来とは全く逆転した,利用者サイドの公共交通となっております。

 こうした取り組みは,今後,新会社にとっても重要なことになると考えますが,市長のお考えをお聞かせください。

 吉岡副市長に具体的にお伺いいたしますが,赤字路線への補助金制度は,今後も続くものと考えますが,今までこの制度があったために,抜本的な取り組み,つまり2社が統合して経費の節減を図ろうとすることに至らなかったのではないかと考えますが,副市長の率直なお考えをお聞きいたします。

 行政の赤字路線への補助金は,県民の足の確保という大義があるため,その使途がとやかく言われることはなかった。特に,民間会社への補助金は,それほど吟味されることもなかったので,核心に触れる論議にならなかったのではないかと反省されますが,副市長の御見解をお聞きします。

 公共交通として,バスと電車だけではなく,ハイヤーやタクシーを含んで論議しなければならないと考えますが,新会社ではこうした論議が進むものと考えられておるのか,お聞きします。ともすれば,タクシー業界は,公共交通の枠外の認識を持たれている方が多いので,あえてお聞きいたします。

 役員としてはどのような体制になるかということが極めて重要となります。そのためには,思い切った人選が要ると考えますが,再構築検討会では,こうした話はどの程度なされているのか,お伺いいたします。

 土電も県交も,相当に古いバスを利用しております。これらの更新費用も多額になるのではないか。ディーゼルエンジンを搭載しているバスは,一体どの程度の耐用年数があり,償却資産として新会社は考えられているのか。また,これらの更新経費はどのように見積もっているのかも,お伺いいたします。

 先ほどの質問にも少し出てまいりましたが,県の試算では,運行経費を1キロメートル当たり316円としております。土佐電ドリームは249円,土電は306円,県交通は338円の実態にあります。相当のばらつきがある中で,新会社としての経営はどのような試算で3年後の黒字化を見込んでいるのか,具体的に御説明をしてください。

 今月から貸し切りバスの利用料金が改定されることになります。チラシはこういうことです。事業者は,これに大変期待を寄せているとお聞きいたしますが,利用料金のアップを新会社の収益の柱として見込んでいるのではないでしょうか。とすると,県民の負担や観光客への影響,さらにはよさこい踊りまで影響してくるのではないかと思いますが,この心配は当たらないのか,お答えいただきたいと思います。

 以上で,第1問を終わります。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 段々の御質問に順次お答えを申し上げます。

 まず,新会社の創設の決断時期という御質問にお答え申し上げます。

 本年4月28日に開催されました第6回の再構築の検討会におきまして,関係自治体に求められました10億円の出資額につきまして,県民,市民のための公共交通の必要性を勘案しまして,5月27日に開催されました県と関係12市町村との協議会の中で出資の意思表明を行って,6月2日の検討会におきまして,吉岡副市長から正式に報告したということでございますので,5月27日の出資の意思表明の決定の日ということが正式な意思決定の日ということになります。

 その理由としまして,公共交通につきましては,段々のお話がありますとおり,通学や通勤,また通院などに広く利用されておりまして,中央地域において年間延べで約1,000万人以上の方々の利用実績があるということがございます。

 また,今後高齢化の進展が進んでまいりますので,公共交通に乗られる高齢者の方々はさらにふえるという社会環境のもと,また地域経済への影響等に鑑みまして,出資が必要であると判断したものでございます。

 続きまして,新会社の設立を急ぐという御質問にお答え申し上げますが,本年4月以降の再構築の検討会におきましても,両社の特に路線バス事業につきましては,毎年多額の赤字が発生をしていること,また借入金が両社でおよそ75億円と高い水準に借入水準があるということ,両社ともに実質債務超過であることなど,非常に逼迫をしておりますので,それぞれ両社長からも,単独での会社経営は今後は困難という見解も示されたということで,非常に早期に手を打つ必要があったということを御理解賜りたいというふうに思っております。

 これらの事態を回避するためには,持続可能なスキームのもとで,できるだけ早期に新会社を立ち上げる必要があるとの共通認識に至ったものでございまして,中央地域における持続可能な公共交通の構築を目指し,早急に予算化をすべきものであるというふうに考えております。

 次に,新会社の第三セクターの運営に関する見解ですけれども,第三セクターで経営するかどうかということにつきましては,それぞれの個々の事業の内容によりまして,個々の経営状況により個別に判断すべきものであると考えます。

 現在の中央地域の公共交通の非常に逼迫した状況に鑑みますと,経済の合理性,また公共交通事業者としての公益性の両立を図るためには,自治体による出資が最善の方策であるというふうに判断をしました。

 そういう知見も出ましたので,再構築検討会におきまして,第三セクターによる経営ということが意見として提案もされましたので,我々も同じ認識に立った上で,第三セクターで運営するという手法を選択したものでございます。

 続きまして,新会社の立ち上げに応じて,やはりJALの再建に学ばなければならないのではないかということにお答えを申し上げます。

 事業規模や組織の規模は,JALと新会社では当然に異なりますけれども,経営再建の手法につきましては,JALの再建に学ぶべき点は多いと考えております。

 JALの再建案は,主に不採算路線の見直し,また非効率な大型の航空機の廃止,人員削減という3点が固定経費の削減につながっております。

 そうした再建策にそれぞれ数値目標を掲げ,改善を実践するための部門別の採算制度,いわゆる収支が合っているかどうかということを部門別に導入しまして,それぞれの責任者に応じたリーダーシップのもと,会社一丸となって会社再建に取り組まれたところでございます。

 今回の新会社には,営利企業としての経済合理性と公共交通事業者としての公益性という難しい命題を両立させなければならないということに加えまして,今後の再生計画を着実に実行していくということが強く求められております。

 稲盛会長が取り組まれたJALの取り組みのように,新会社には経営トップから社員一人一人まで,より一層のサービスやコスト意識を持つということは重要であると考えておりまして,県民,市民の方々の利用の促進を図りながら,さらなる経営改革が図られることを我々も強く求めていきたいと考えております。

 続きまして,公共交通の今後のあり方についてでございますが,鉄道,軌道,そしてタクシーなど,さまざまな交通手段がございます。

 今後,例えば路線バス,電車との重複路線の整理,また鉄道と電車,タクシー,自転車など,多様な交通手段がありますので,よく公共交通で使われる言葉ですが,それぞれベストミックスというものを図っていく必要があると考えております。

 県民,市民が可能な限り利用しやすい公共サービスの構築と提供というものを考えていかなければなりませんので,我々も県市連携のもとで,いわゆるベストミックスというものをしっかりと組み上げてまいりたいと考えております。

 最後になりますが,デマンドタクシーを現在,土佐山,鏡を中心に運営をしておりますが,一定の成果を上げております。

 デマンドタクシーは,その最大のメリットにつきましては,利用者の希望する時間帯に他の地域を回ることなく目的地に到着する,いわゆるドア・ツー・ドアという表現がございますが,そういう利点があります。

 その一方で非常にコストが高くなる,ハイコストになるという側面があると考えております。そうしたことを抑えるためにも,デマンドタクシーにつきましても,乗り合い型とすることによりまして,コストの低減も図るということで,現在さまざまな運行の工夫をしております。

 こうしたそれぞれの地域の実情に応じた取り組みを検討しながら,多様な交通手段のベストミックスを考えていく必要があるというふうに考えておりますので,今後ともそういう検討を具体的にしながら,構築をしてまいりたいと考えております。

 その他の御質問の項目につきましては,副市長等からお答えを申し上げます。



○議長(山根堂宏君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) 土佐電気鉄道と高知県交通の統合問題に関する4点の御質問に順次お答えいたします。

 路線バスの赤字路線への補助制度が,2社の統合による経費節減に至らなかった要因ではないかとの御質問ですが,路線バス運行に対する現行の補助制度は,本市では四国標準経費を上回る経費については補助対象外であり,事業主負担の増加に伴う累積赤字の増大により,現在の窮状を迎えたものであります。

 この間,両社は不採算路線の見直しとともに,要員の合理化や給与制度の見直し等の労働条件の見直しなど,徹底した内部管理経費等の削減に全社を挙げて取り組んでこられたとお聞きしております。

 土佐電気鉄道と高知県交通の両事業者は,一義的には収益を上げることを目的とした,それぞれ別の民間企業であり,会社や株主のため,可能な限り事業存続の道を選択したものと考えており,補助金制度が両社統合を阻害していたものではないと考えております。

 次に,行政の赤字路線への補助金は,県民の足の確保,公共交通の確保という大義があるため,核心に触れる論議とならなかったのではないかとの御質問ですが,両社の統合問題に関しましては,これまで県とも連携のもと,高知県公共交通維持活性化対策フォローアップ委員会等を通じ,公共交通事業者や住民代表も交え,積極的に議論を行い,事業者に対する助言や提案などを行ってまいりましたが,行政からの補助金により,市が経営自体に関与することにつきましては,一定困難な面もありましたことを御理解いただきたいと考えております。

 次に,公共交通におけるタクシーの考え方に関する御質問ですが,先ほど市長がお答えしましたように,将来にわたって持続可能な公共交通を構築するためには,路面電車や路線バスのみならず,タクシーや自動車など,多様な公共交通手段のベストミックスが必要と考えております。

 中山間の移動手段として一定の成果を上げておりますデマンド型乗り合いタクシー等を含め,地域の実情に応じた組み合わせを検討してまいりたいと考えております。

 次に,新会社の役員体制に関する御質問ですが,新会社の経営の体制につきましては,この7月中旬に設立される予定の新会社設立委員会に本市も参画をしまして協議,検討をしていくこととしております。

 新会社は,営利企業としての経済合理性と公共交通事業者としての公益性の両立が求められておりますことから,相応の経験や知識を有することも大事な視点ですが,利用者の立場に立って,既成概念にとらわれない,斬新で柔軟な発想も必要ではないかと考えておりますので,今後,設立委員会の場において協議をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 新会社への出資に関しましての御質問に順次お答えします。

 まず,バスの更新費用等についてですが,ディーゼルエンジン搭載のバス耐用年数につきましては,一般的には10年から15年程度ということですが,小まめな点検やパーツ交換等により,相当期間は延命できるとのことです。

 新会社における償却資産としての考え方につきましては,設備等の近代化,バリアフリー化等の観点から,年間5台から6台程度の低床車両を計画的に導入し,5年後には低床車両の導入率を現在の2割程度から5割程度まで引き上げる計画となっております。

 これら更新費用につきましては,国の補助制度も活用する前提で,乗り合い事業に係る設備投資額は,事業再生期間の5年間の事業費ベースで約6億6,000万円を計画しております。

 次に,新会社での3年後の黒字化という視点についてです。

 今回の事業再生計画の策定には,企業再生の豊富な経験とノウハウを有する専門家が深くかかわっており,その知見は尊重すべきと考えます。特に,計数計画,収支計画等につきましては,債権放棄の判断材料の一つとして,取引金融機関のチェックも入っているものと認識しております。

 この再生計画では,あらゆる増収対策に加え,営業拠点の集約化や管理部門を中心とした人員の適正化等のコスト削減額を約2億1,000万円見込むとともに,これまでの実績で約2億5,000万円生じておりました利子の支払い額を,債権放棄や資産の売却等による元本の削減により,新会社設立初年度には年間約7,200万円と約1億7,800万円圧縮すること等により,3年以内で単年度の黒字化を見込んでおります。

 最後に,貸し切りバスの利用料金改定についての御質問でございますが,借り切りバス事業につきましては,過去の高速ツアーバス事故等により,事業者の価格競争による過度な乗務日程などが問題となったことを契機に,国において安全と労働環境改善コストを反映した新たな運賃制度が示され,本年4月より新運賃に移行しております。

 新運賃制度のもとでは,貸し切りバス事業者は,各運輸局等が公示した運賃,料金の上限額と下限額の幅の中で運賃を決定し,7月からは下限額以下の運賃で運行すると,届け出運賃違反として,車両の使用停止などの行政処分の強化等が盛り込まれる内容となっております。

 貸し切りバス料金の改定に伴います利用者の負担増など,よさこい踊りと観光産業への影響も懸念されますが,今回の料金改定は,安全,安心のためのコストでもございますので,各事業者においては,料金改定分を乗務員の労働条件の改善などに御活用いただきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 川村貞夫議員。

  〔川村貞夫君登壇〕



◆(川村貞夫君) それぞれ御答弁をありがとうございました。

 この議案は,私も所属しております総務委員会に付託されますことから,詳細な点につきましては委員会で質疑を行いたいと思います。

 市長,副市長に対する基本的な質疑は,この程度にとどめておきたいと思いますが,市長も発言の中にありました,営利企業としての収益確保とともに,県民の足を確保するという移動権の公共交通のあり方,この難しい運営を迫られるわけでございますので,何とぞ新会社に対する役員を中心とする人選についても特に御配慮を願いたいと思います。

 以上で,質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。

  〔細木良君登壇〕



◆(細木良君) 本日議題になっています市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算,中央地域公共交通新会社出資金3億4,970万円について,質疑に入る前に,今回の新会社設立に至る経過をしっかり見詰めておく必要があります。

 新会社設立は,昨年3月22日地元紙に,土電社長が元暴力団組長との関係を誇示したと報道され,前会長,元県議と社長らと元暴力団組長との関係が問題になったことが一つのきっかけです。この点をまずしっかり認識した上で,今後の新会社の運営基本と公共交通事業のあり方を議論していかなければなりません。

 暴力団との関係が報道された土電は,何ら反省するどころか,同年4月4日,高知新聞社に対し抗議文を出しています。

 その内容は,我が社に対する執拗なキャンペーン報道に怒りを持って抗議するというもので,社の内外から抗議すべきだとの声が高まり,報道は弱小企業を寄ってたかっていじめる,弱い者いじめ構図以外の何物でもないとまで言い,報道の原点に立ち返って公正の原則,弱者の立場で正しい報道をしてほしいとの抗議だとしています。

 その9日後,会長と社長は辞任をしましたが,コンプライアンスとコーポレートガバナンスの意識が皆無であり,当時の土電の体質があらわれています。このような土電経営陣の姿勢は,厳しく問われなければなりません。

 土電の外部調査報告書では,西岡元会長の個人商店的な状態であったと言うべきであり,コンプライアンス経営ができておらず,またコーポレートガバナンスは存在せず,元会長の人が治める人治とも言うべき統治形態が約30年もの長きにわたって継続していたと報告され,ことし1月27日の土電の第3回報告書は,コンプライアンスとコーポレートガバナンスの欠如を認め,4月3日の,今後の経営の考え方等についてという報告書では,元会長の株主優待航空券問題は,税法上の処理は終えたかもしれませんが,元会長はインタビュー記事の中で,年間200枚ばあという発言があり,何枚が株主に渡ったかは明らかになっていません。

 航空券問題については,実際に証拠が出たときに利益供与に当たると判断される可能性がないわけではありません。県政務調査費と土電の旅費等の支出,支払いに関する領収書問題についても,今後新たな事実等が判明すれば報告するとしていますが,新会社に移行しても,この2つの問題は曖昧にしてはなりません。

 コンプライアンス,コーポレートガバナンス問題について,これまでの検証では不十分であり,引き続き調査,究明,検証すべきと考えますがどうか,伺います。

 次に,事業再生計画について。

 市民の移動権,交通権が保障される内容になっているか曖昧で不明確だと感じます。都市グランドデザインの中の公共交通政策,ビジョンを示すべきではないか。

 地域公共交通の活性化及び再生法に関する法律が改正され,地域公共交通確保維持改善事業や利用環境充実のための社会資本整備総合交付金ほか,公共交通ネットワークの再構築を推進するための特例制度など,国の支援が検討されています。

 積極的に活用すべきではないか,伺います。

 また,承継される37億円の借入金の担保とは何か伺います。

 金融機関への支援要請として,適切な金利設定が上げられていますが,経営基盤が安定,黒字化するまで金利は免除するなどの支援を求めないのか伺います。

 次に,新会社は市民が出資者となります。行政の出資額の妥当性を市民にどう説明するのか伺います。

 この間,市民の間でも公共交通に対する関心が高まっており,路面電車の延伸,新しいバス路線の要望,利便性向上に対する提案などを聞かせていただいています。こうした市民の声を生かした経営改善が大切であります。どのような手法で市民の意見を今後反映させていくのか伺います。

 また,新会社スタートに当たり,市民の役割は何か伺います。

 高齢者が家に閉じこもることなく社会参加することは,認知症予防や元気な高齢者をふやすことにつながり,全国のさまざまな自治体でシルバーパスなどの福祉的施策を行っています。

 潜在需要の掘り起こしとして,子供や高齢者に対する割引制度などが検討されていますが,補助制度の見直しとあわせ,市の政策として位置づけをしないのか伺います。

 ターミナル強化のため,はりまや橋観光バスターミナルの活用は再考できないのか。県の公共交通維持活性化プランカルテの作成や公共交通維持活性化対策フォローアップ委員会への市のかかわりを強めるべきと考えますがどうか伺います。

 産業競争力強化法に基づく事業再編計画の認定準備が進められており,四半期ごとに事業再編計画の進捗状況に関する報告,いわゆるモニタリング報告が必要とされています。

 モニタリング報告や決算など市民,議会への報告義務について,市の考えを伺います。

 ハンドルを握っている時間だけ,いわゆる実輪っぱ時間が労働時間であったり,待機時間が3時間でもわずか100円の手当,離職率が高いなど,低賃金,過密労働の実態があります。自治体が株主の企業であり,今後,労働環境を改善し,安全確保の義務を果たしていくべきではないか。あわせて,社員の雇用確保の見通しについて伺います。

 一宮営業所を売却し,浸水予定エリアの桟橋地区に集約することによるリスク管理をどのように考えているのか。敷地面積は充足するのか,あわせて伺います。

 最後に,公共交通基本法に基づく地方の公共交通の整備,拡充のため,予算の増額を国に求める考えはないか,市長に伺います。

 以上で,1問を終了します。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 段々の御質問に順次お答えを申し上げます。

 まず,いわゆるグランドデザイン等の事業の再生計画についての御質問にお答え申し上げます。

 事業再生計画につきましては,新会社が安定的な経営を図るため道筋を描くものであり,市民の移動権や交通権の保障については触れてはいませんけれども,今回の事業再生計画において関係する12市町村から出資をするということになりますので,基本的には公共交通の確保は一定保障されるものだと考えております。

 経営収支がどうなっていくかということにつきましては,当然,株主としても注視をしていかなければならないと考えております。

 高知市の都市グランドデザインにおけます公共交通政策,またビジョンにつきましては,平成23年度から27年度までの5カ年の計画の高知市地域公共交通総合連携計画に基づきまして,鉄道,路面電車,バスの交通機能分担による総合的ネットワークの形成など5つの目標を設定し,施策展開を行っているところであります。

 今後の人口推移や今般の新会社設立も含めた県内の公共交通再構築の動向を踏まえると,より広域的な計画の策定について検討がさらに必要と考えられますので,県,また周辺市町村も連携して再度取り組んでまいりたいと考えております。

 続きまして,市民への説明等に関する御質問をいただきました。

 まず,今回の出資額の妥当性への市民への説明についてでございますけれども,今回の再構築につきましては,4月3日の中央地域公共交通再構築検討会での議論以降,関係市町村との協議会を含め集中的に議論を行い,順次それが報道等にも大きく報道をされております。

 また,市議会に対しましても,随時説明をさせていただいてきておりますので,このような機会,また関係する会合を通じまして,さまざまのメディア,そして議会等で丁寧に御説明をさせていただきたいと考えております。

 また,新会社の経営改善への市民の声の反映についてですけれども,中央地域のバス路線の再編につきましては,平成23年以降,事業者や関係自治体のほか,住民の代表の方や学識経験者などが参画をします高知県中央地域バス路線再編協議会という協議会がございますので,この協議会におきまして利用状況なども踏まえながら見直しを進めてきたところでございます。

 今後の路線再編や経営改善の検討につきましては,非常に複雑な経路や路線の運行ダイヤでございますが,ダイヤを熟知しております新会社が第一義的に検討し,案を作成していくことになると考えますが,これまでと同様に,利用者の視点をできる限り生かしていくべきものだと考えております。

 このため,利用者の声の反映につきましては,中央地域における広域市町村間での調整,検討も行いながら,例えば「ですか」カードの利用実態がデータで分析をできるようになっておりますので,こういうデータ分析といった手法も取り入れる必要があるというふうに考えております。

 新会社のスタートに当たって,市民の皆様方には,できるだけ自分たちの利用によって新会社を守っていくという観点での御協力もお願いを申し上げたいと思います。

 また,需要をいかに掘り起こしていくかという御質問でございますが,子供さんや高齢者に対する割引制度など,補助制度につきまして,やはり新たに検討していく必要があるのではないかというふうに考えております。

 現行制度でいいますと,高齢者の方々には「ナイスエイジですか」という「ですか」のカードを交付し,これはポイントが通常の2倍になっております。また,小学生の方々に対しましては,県内のバスが2,000円で夏休み期間中に乗り放題の定期券というものを実施しているところでもございます。

 今後,新会社も設立されますので,今後の少子化,高齢化への対応ということも考えながら,これはやはり本市単独ということにならないと思いますので,県や関係市町村とも連携を図りながら,具体で検討していく必要があろうと考えております。

 最後になりますが,公共交通の新たな予算の増額についての御質問にお答えを申し上げます。

 昨年末に新しく施行された交通政策基本法では,その地域をよく知っている自治体が,地域の交通手段の確保を進めることが,この法律で要請されております。

 ただ,この新しい法律に基づく国の支援メニュー,いわゆる補助金につきましては,まだ具体的に明らかになっておりませんので,国の支援につきましては,強く求めてまいりたいと考えております。

 今般,県との協議のもと,公共交通ターミナルや乗りかえ拠点の整備などに対します支援,バス運行に対する国の補助制度の要件緩和策など,地域公共交通の再編に対する支援制度の充実についての政策提言を取りまとめ,6月初旬に高知県のほうから国土交通省に政策提案をしておりますので,今後とも県市連携のもとで新たな補助制度のメニューづくりというものを国に強く求めてまいりたいと考えております。

 その他の御質問の項目につきましては,担当部長からお答えを申し上げます。



○議長(山根堂宏君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) 私のほうからは,コンプライアンス問題等についてお答えいたします。

 土佐電鉄のコンプライアンス,コーポレートガバナンス問題につきましては,内部監査,外部監査,補助金の凍結,再発防止策等の提言,法令遵守と信頼回復に向けた報告書の提出,新役員体制の構築といった一連の動きの中で,社内外の信頼は回復しつつあると考えておりますが,まだ不明な部分もございますので,引き続き調査と検証は必要であると認識しております。

 以上です。



○議長(山根堂宏君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 新会社への出資に関しましての御質問に順次お答えします。

 まずは,地域公共交通に関する法律改正に伴います国の支援策の活用についてです。

 国の支援策につきましては,現時点で一部を除いて詳しい内容が明らかになっていませんが,例えば新会社が今後行う予定の車両購入や施設整備に関する支援メニュー等が表明された場合は,今回の事業再生計画にとって追い風となりますので,今後も引き続き国の動向等を注視しながら,活用できるものは積極的に導入してまいりたいと考えています。

 次に,新会社移行における借入金の担保等についてでございますが,承継される約37億円の借入金の担保は,土電本社や電鉄ターミナルビルなど,今後事業に利用する土地建物などとお聞きしております。

 また,借入金に対する金利等につきましては,事業者が事業再生計画において,金融機関に適切な金利設定の支援を求めておりますが,先ほど川村議員さんにもお答えしましたように,現在の返済利息の約2億5,000万円が約7,200万円に縮減されるとお聞きしています。

 次に,利用者増の取り組みについてですが,はりまや橋観光バスターミナルは,バス系統のほとんどが集中しております,はりまや橋から東に位置するため,時間ロスの関係などから,路線バスターミナルとしての活用は難しいと,交通事業者からお聞きしております。今後,県や関係事業者と協議しながら,場所も含めまして検討していく必要があると考えております。

 また,本市も参画しております公共交通維持活性化対策フォローアップ委員会につきましては,今後新会社の経営安定化や利用者増に向けた進捗管理や点検,評価等について,活用する手法等も考えられますので,本市としましても,こうした場で積極的に意見を述べていきたいと考えております。

 次に,モニタリング会議についてですが,モニタリング会議では,株主としての行政の意見だけでなく,行政に届いた市民の皆様の御意見も,事業者に伝えることになろうかと思いますので,モニタリング会議の内容につきましては,3カ月ごとにチェックしますので,逐次,議会委員会等におきまして報告してまいりたいと考えております。

 次に,社員の待遇面についてでございますが,社員の皆様の賃金や労働時間につきましては,経営者が法を遵守しつつ,社内の各種規程等により定められるものであり,出資者である自治体がコメントできる事項ではないと考えております。

 また,社員の雇用の確保につきましては,事業者側から早期退職を募集し,両社合わせて数十人規模の削減を考えているとの発言がありましたが,現段階では詳しい内容はお聞きしておりません。

 最後に,リスク管理についてでございますが,一宮の県交通本社,桟橋の土電本社は,いずれも津波浸水被害が想定されておりますが,早急な統合が必要であり,現実的な選択として,電車とバスの交通機能をあわせ持つ桟橋に拠点集約が決定されたものでございます。

 そのため,新会社の発足までには,桟橋拠点におけますBCPを策定するよう,事業者と協議してまいりたいと考えております。

 統合により不足する敷地面積は,港湾周辺の県有地を一時期借用する予定であると聞いております。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。

  〔細木良君登壇〕



◆(細木良君) 御答弁をありがとうございました。2問を行います。

 市民の皆さんへの役割については,若干触れていただきましたが,市の役割とは何があるかということでお聞きをしたいと思いますが,交通権学会というものがあります。その中で交通権憲章,この第1条では,人は,誰でも平等に交通権を有し,交通権を保障されると定め,第8条では,政府・地方自治体は,国民の交通権を最大限に発展させる責務を負うと規定をしています。

 市民の交通権を保障し,利便性を高めるために,新会社への積極的な経営参画が求められますが,市の人事を含む経営への今後のかかわり方,市の役割は何か伺います。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 住民の皆様方が,それぞれ移動したいときに移動ができるという権利でございますが,交通政策基本法や,また公共交通の新しい法律の中でもそういう内容が触れられている状況でございます。

 高知市としましても,今回新しい法律に基づきまして,公共交通の確保という観点で一定の責任を果たしていく必要があるというふうに考えておりますので,そのことも踏まえまして今回の出資という判断につながっております。

 ただ,公共交通の場合は,御承知のとおり,家から家までというドア・ツー・ドアの手法ではございませんので,公共交通の手段の中でベストミックスということを当然考えていかなければなりません。

 例えば,乗りかえポイントをどこにするのかというふうなことも当然考え合わせていかなければなりませんので,そういう全体の公共交通の体系も含めまして,高知市の責任の中で一定構築をしていく必要があろうかと思います。

 なお,我々の調査の中では,公共交通を移動手段として利用されている方は,全体の移動手段の中の3%ということがございますので,どの程度のコストでそれを確保していくかということは,あわせて当然に考えていかなければならないというふうに考えております。

 以上です。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。

  〔細木良君登壇〕



◆(細木良君) 最後,3問をいたします。

 先ほど市の役割ということで,出資者として市の人事を含めた経営参画のあり方についても,お聞きをしましたので,その点を明らかにしていただきたいと思います。

 以上で,質疑を終わります。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 第3問につきましては,例えば市が新会社へどういう派遣をするのかとか,具体的な話だと思いますが,これは県また各市町村とも当然協議をしていかなければならない問題でございますので,現時点ではまだ具体的な案として確定はしておりませんので,今後とも株主,そして関連機関とも協議をしながら検討してまいりたいというふうに考えております。

 以上です。



○議長(山根堂宏君) 平田文彦議員。

  〔平田文彦君登壇〕



◆(平田文彦君) ただいま議題となっております市第102号高知市一般会計補正予算について質疑を行います。

 他の質問議員と重複するところもあろうかと思いますが,中央地域公共交通新会社出資金に関連して,公共交通の再構築に対する本市の考え方をお聞きいたします。

 中央地域において将来にわたり持続可能な公共交通を構築するため,中央地域公共交通再構築検討会において示された公共交通再構築スキーム案では,私的整理による既存会社の特別清算を行い,会社分割により新会社の設立を目指すこととしており,事業者には経営責任と株主責任の明確化,取引金融機関に対しては約26億円から約28億円の債権放棄,また各自治体に対しては新会社設立に向けた総額10億円の出資割り当てを求めるものとなっております。

 金融機関においては,5月末に債権放棄の同意が既になされており,事業者においては,6月27日の株主総会において新会社設立に関する議案が承認され,自治体からの出資につきましても,県を初め関連する12市町村の幾つかは,既に出資金関連予算案が可決をされております。

 自治体においても,担うべき役割をしっかりと果たしていただき,多くの県民,市民が通勤,通学,通院等で利用する公共交通を守る必要があることは言うまでもありませんし,今さらの感もございますが,再構築スキームについて,確認の意味も込めて,そもそも論から吉岡副市長にお聞きしたいと思います。

 まず,公共交通再構築スキーム案において,私的整理による既存会社の特別清算を選択した理由についてお聞きをいたします。

 次に,なぜ会社分割により新会社を設立する手法を選択したのか,お伺いをいたします。

 また,公共交通を将来にわたり持続可能なものとするためには,新会社の経営基盤の確立が大前提となるということは言うまでもありません。

 土佐電気鉄道株式会社及び高知県交通株式会社,両社の債務は約75億円であり,金融機関からの債権放棄の額は26億円から28億円とお聞きをしておりますが,関連して市民協働部長にお伺いをいたします。

 この75億円の債務から,26億円から28億円の債権放棄をしても,47億円から49億円の債務が残ることとなりますが,この債務はどうなるのか,お伺いをいたします。

 次に,本市は出資による株式の取得により大株主となるわけでありますが,株主となることで,本市は一般的にどのような権利義務,責任を有することになるのか,お伺いをいたします。

 さらに,少し観点を変えてお聞きしたいと思います。

 再構築スキームでは,路面電車と路線バスの公共交通部門のみの事業統合だけでなく,高速バス事業や貸し切りバス,航空代理業などの収益事業もあわせた経営統合を行うこととしておりますが,公共交通事業以外の事業分野は,当然に競合する分野でもあり,他の事業者への影響も懸念するところでありますので,公共交通部門のみとせず,他の収益事業を第三セクターで持つ必要性について,市民協働部長にお伺いをいたします。

 最後に,国においては,地方公共団体を中心として公共交通のネットワークを整備することが重要と位置づけた交通政策基本法が公布,施行されるとともに,民間事業者に任せっきりだった従来の枠組みから脱却し,地方公共団体が先頭に立って,関係者との合意のもとで地域戦略と一体で持続可能な地域公共交通ネットワークサービスを形成することが重要であるとの趣旨である地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の改正案も国会で成立しております。

 今後,持続可能な公共交通の構築のため,本市が担う役割も一層重要になると考えておりますので,本市の今後の取り組みについて,本市も公共交通の利用者として,観光や教育,また環境や福祉の観点から,幅広く利活用のあり方を検討する部局横断組織を立ち上げるつもりはないのか,岡崎市長にお伺いをいたします。

 以上で,第1問を終わります。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 私のほうからは,庁内横断的な組織編成についての御質問にお答えを申し上げます。

 御質問の中でも触れられておりましたように,交通政策基本法という新しい法律が策定をされ,また地域公共交通の活性化と再生に関する法律という,これは改正になっておりますが,新しい考え方がこの改正案の中でも導入をされておられまして,地方自治体の権限と,そして責任というものが強く打ち出されました。

 公共交通につきましては,多くの住民の方々の日常生活としての交通手段,これだけではなくて,観光客にとっての二次交通という機能があります。

 また,高齢化の中で,例えば80歳以上の方々の中には,運転免許を返上されるという方々も徐々にふえてきておりますので,公共交通は非常に貴重な移動手段ということになります。

 観光や通学がありますので,教育,そして福祉,こういう観点から幅広い論議をしていく必要がございますし,我々も新しい形で株主ということになりましたので,公共交通のこれからのあり方,また通勤,通学の中でいかにして,例えば乗りかえポイントをつくるのかということも大きな課題でございます。

 御質問いただきましたとおり,庁内におきまして部局を横断し,調整をしていく組織,いわゆる本部というものが必要になるというふうに考えておりますので,その本部組織というものを前提としながら,具体的な庁内における組織のあり方というものを検討し,組織化をしていきたいというふうに考えておりますので,よろしくお願いを申し上げます。

 その他の御質問には,副市長及び担当部局長等からお答えを申し上げます。



○議長(山根堂宏君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) まず,公共交通再構築に,私的整理を選択した理由についてでございます。

 再構築を行うに当たっての会社の整理方法としましては,法的整理と私的整理がございますが,法的整理の場合,破産,倒産の風評,報道により信用不安が生じ,取引関係に重大な影響を生じるおそれがあるばかりか,関連企業,取引先の連鎖倒産や路面電車やバスの運行停止,相当数の社員の解雇などによる重大な社会的影響が懸念されることになります。

 また,私的整理の場合は,倒産と称されることはないため,信用の毀損はさほど生じず,取引関係の維持,継続に大きな問題が生じることはありません。また,関連企業,取引先の連鎖倒産等も生じないことから,地域経済や社会への影響が最小限に食いとめられるのではないかと考えております。こうした理由から,私的整理による再建を選択したことでございます。

 次に,会社分割による新会社設立を選択した理由についてでございますが,今回の公共交通再構築スキームの検討につきましては,将来にわたり持続可能な公共交通の再構築をテーマに,中央地域公共交通再構築検討会において取り組んでまいりました。

 その検討過程において,次の3つの理由から新会社設立方式を選択するに至っております。

 まず,1つ目の理由としましては,どちらかの会社に合併,分割するよりも,一旦会社を清算して,新しい会社をつくることにより,どちらかの会社に対する支援という形ではなく,持続可能な新たな組織をつくるという方針が明確になるということでございます。

 2つ目としましては,両社の継続事業の分割の際に,両社でそれぞれ清算を行うことから,既存の借入金の整理という点で,取引金融機関との調整が図りやすいということでございます。

 3つ目として,新しい会社に対する出資ということで,新株主にとって出資しやすい形式になるということでございます。

 以上,3つの理由により,再構築検討会において,会社分割による新会社設立のスキームが新たな会社としてスタートする今回の取り組みのテーマにかない,また関係者の皆様の賛同も得やすいという結論に至ったものでございます。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 新会社への出資に関しまして順次お答えします。

 まず,両社に残る債務がどうなるのかについてでございますが,現在,両社合わせて約75億円の借入金がありますが,事業再生計画では,そのうち取引金融機関によります約26億円から約28億円の債権放棄や資産の売却による返済など,旧会社の特別清算手続を行いまして,新会社としましては再生計画のバランスシートでも明らかにしておりますが,約37億円の借入金を引き継ぐこととなっております。

 次に,株主になることで,本市が有することになる権利義務,責任に関する御質問ですが,株式の所有と会社の経営につきましては,所有と経営の分離の考えのもと,経営者の職務権限と経営責任を明確にし,経営はあくまでも経営陣で責任を持って行っていただく必要があると考えます。

 本市は,株式のおよそ3分の1を所有する,高知県に次ぐ第2の株主として適切な役員を選任し,その役員を通じて,営利企業としての経済合理性も勘案しつつ,交通施策を経営に反映させることも必要だと考えております。

 また,3分の1を出資する株主の権利としましては,株主総会の場で経営について意見を言うことができるという株主一般の権利のほか,保有割合に応じた株主の権利を有することとなります。

 最後に,新会社が公共交通ゾーンだけでなく,他の収益事業を持つことに関する御質問でございますが,現在,公共交通事業は,利用者の減少により,営利企業として成り立たなくなっている状況となっておりますので,利益を生み出すことの極めて困難な公共交通事業のみの統合だけでは,経営改善効果が限定的で不十分となります。

 安定した財務基盤を確保し,持続可能な公共交通の維持のためには,統合効果を最大限に活用できる経営統合という形が最も効果的であると考えられることから,他の収益事業も新会社で持つものでございます。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 平田文彦議員。

  〔平田文彦君登壇〕



◆(平田文彦君) それぞれ御答弁をいただきましたので,関連して第2問をお聞きいたします。

 両社の,債権放棄後に残る債務となります47億円から49億円について,約37億円は新会社に借入金として引き継がれ,差額の10億円から12億円については有担保債権として清算会社に継承されるということでございましたが,関連して市民協働部長に幾つか,お伺いをいたします。

 まず最初に,新たな会社に承継する債務と旧会社に残す債務は,どのようなものがあるのか,お伺いをいたします。

 また,新会社には,事業で活用する資産を移行するとお聞きをいたしましたが,事業で利用せず,売却予定としている資産はどのようなものか,お伺いをいたします。

 次に,株主としての権利義務,責任について御答弁をいただきましたが,出資することにより,今後,経営責任自体が問われることはないのか,お聞きをいたします。

 さらに,収益部門まで踏み込んだ経営統合の必要性について,統合効果を最大限利用するため必要であるとの御答弁でございましたが,他の収益部門については多くの民間事業者があり,行政からの新会社への出資は,これらの事業者への圧迫となるのではないか,御所見をお伺いします。

 以上で,第2問を終わります。



○議長(山根堂宏君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 2問をいただきましたので,お答えします。

 まず,新会社が承継する債務と旧会社へ残す債務についてです。

 新会社には,土電が所有しておりますデンテツターミナルビルや本社棟,後免バス出張所,軌道事業用資産など,県交通のそれにつきましては,長浜出張所等事業などの土地や建物,また両社が所有する上場有価証券,無担保債権残高の5%が承継されるとお聞きしております。

 一方,旧会社には借入金と相殺するための両社の定期預金,事業に利用しない土地や建物が承継されるとお聞きしております。

 次に,売却を予定しております資産ですが,土電が所有しておりますサウナビルとカンショ畑及び県交通が所有しております,一宮の本社土地建物,車両整備工場,旧高岡出張所の土地など,今後事業で利用しないものは売却する計画となっております。

 次に,出資することによる経営責任に関する御質問ですが,新会社は行政が100%出資する第三セクターとして設立されることとなりますが,所有と経営の分離の考えのもと,あくまで経営責任は企業の経営陣になりますので,本市が経営責任を問われることはないと考えております。

 一般的に株主の有限責任の原則により,株主は株式を購入するのに出資した金額以上に責任を負わないとされております。

 最後に,収益部門まで踏み込んだ経営統合が,民間事業者への圧迫となるのではないかということでございます。

 今回,2社の統合に関しましては,公共交通以外の事業に対しまして,行政が支援を行うことはなく,また行政が出資した第三セクターだからといって,官公庁が行う入札などに当たって優遇されるものではなく,その取り扱いは通常の民間企業と変わるものではございません。

 したがいまして,新会社が行政の出資する第三セクターやその子会社であっても,官公庁の入札などにおいて,公正な競争は確保されておりますことから,法的,道義的にも他の事業者への圧迫にはならないと考えております。

 また,公共交通事業,とりわけ路線バス事業に関しましては,今後も事業者負担が発生する見込みとなっておりますので,持続可能な公共交通を構築するためには,増収対策や利便策を講じることはもとより,他の事業部門において一定の利益を確保することも必要だと考えておりますが,これはあくまで事業者の自助努力によるものであり,その部分について行政が支援,加担するということはございません。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 平田文彦議員。

  〔平田文彦君登壇〕



◆(平田文彦君) 御答弁をいただきました。

 以上で,全ての質問とさせていただきますが,多くの県民,市民が利用する公共交通を守らなければならないという思いは,市議会も同じであると考えます。

 持続可能な公共交通の構築を目指して,今後とも強い決意を持って再構築の実現に取り組んでいただくことをお願いいたしまして,質疑を終わります。



○議長(山根堂宏君) 寺内憲資議員。

  〔寺内憲資君登壇〕



◆(寺内憲資君) 公明党の寺内憲資です。先ほど市長から議案提出のありました市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算について伺います。

 本議案は,土電,県交通統合による中央地域公共交通新会社出資金3億4,970万円を予算計上するものです。

 先月6月27日に土佐電鉄,高知県交通の株主総会が行われ,両社の統合の議案が承認されました。

 高知市は,これまで土電の株主でありましたが,今回の株主総会に出席されたのかどうか伺います。

 また,これまで株主として土電の経営にどのように関与してきたのか伺います。

 議案である中央地域公共交通新会社への出資は,会社の一社化を図るためのものです。

 会社の一社化,一元化の目的,何を目標とし,何を達成するためなのか,吉岡副市長に伺います。

 新会社は,高知市を初め自治体の出資によって設立する会社でありますが,会社の位置づけは第三セクターなのか,民間会社なのか,吉岡副市長に伺います。

 高知市の新会社への出資金3億4,970万円は,株式の35%を所有する額であります。公金を使っての新会社は,高知県と高知市で85%の株式を所有する会社となり,その責任は重いものとなります。

 その重責を担う中,今後市として新会社の経営にどのように関与していくつもりなのか,吉岡副市長に伺います。

 このたびの新会社設立の目的に,持続可能な公共交通の再構築を掲げていますが,この持続可能な公共交通をつくるために合理化をする,経費を削減する。私は本来の公共交通の使命と違った対応がなされていくように感じてなりません。

 公共交通が持続可能かどうか,この観点の出資より,公共交通が利用されるか利用されないか,この観点での出資のほうが大事です。

 公共交通というのは,少なくとも公共に交通を必要とする交通の需要が存在することが基本です。

 公共交通の需要の減少を人口減,自然減という認識,自然減と言ったらおしまいです。

 私は,公共交通の需要の減少は,公共交通側が提供するサービスに市民,県民を満足させる魅力がなかったから減少していった,企業の政策運営のミスにより需要が減少していったと思っています。つまり公共交通の需要の減少は,人口減,自然減ではなく,人員減,利用者減が原因だと考えます。

 公共交通の需要の減少を自然減だから,不可抗力だからとしてしまうと,持続可能な公共交通となってしまい,幾ら自治体が出資をしても目的の達成にはつながらず,自治体の財政負担はふえる一方です。

 現在,公共交通のどういった点が不便であるか,人員減,利用者減の要因であるか,企業として努力するべき点と企業の努力を超える部分があります。企業の努力を超える部分は,社会の理解,あるいは公権力の支援が必要です。

 例えば,バスから市民,県民が離れたのは,バスの低姿勢の喪失,バスはいつ来るかわからない,乗ったら渋滞でいらいらする,車椅子での乗車が可能であっても,どのバスがそうであり,いつ来るかわからないなどの理由からです。

 そうすると,それを除去するために,例えば道路全線をバス専用レーンにするとか,2車線のうち1車線は公共交通専用にするとか,あるいは信号全部を優先化するとか,朝の時間帯,一般乗用車,通勤乗用車の高知市内への乗り入れを禁止するとか,今後そういった思い切った公共交通支援策が必要となりますが,そういった思い切ったことをやるのかどうか,市長に伺います。

 また,路面電車についても,企業の努力を超える部分があり,高知市として政策的に支援すべきことがあります。土電の路面電車は,営業キロ数25.3キロメートルと日本一の路線の長さ,営業キロ数を持っています。

 そのため,車両台数も余計に要る。運転手にも余計に働いてもらわなければならず,1営業当たりの収益は少ない,効率の悪いウイークポイント,弱点があります。この弱点をどうやって強みに変えていくのか,戦略が大事となってきます。

 土電は,明治37年から走り始めた日本最古の路面電車です。しかも,土電にしかない電車の財産が多くあります。

 例を挙げますと,高知駅の南側,高知橋の上に電停がありますが,橋の上にある電停は土電にしかありません。国分川に葛島鉄橋,ランガー橋がかかっていますが,路面電車でランガー橋がかかっているところはどこにもありません。

 純国産の貴重な3連接の路面電車,ハートラムが走り,松尾前市長の尽力もあって実現した,全国で最もJRとの結節がよい高知駅電停などがあります。

 まだまだある,これら土電にしかない財産を活用し,課題である公共交通を使ってのまちづくり,町の活性化につなげていく視点が重要だと考えます。

 今後,高知市として,まちづくりと一体となった公共交通の積極的な活用を実行していくのか,市長に伺います。

 以上で,1問とします。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 私のほうから2点のお答えを申し上げます。

 まず,公共交通のあり方に対する市の役割ということについての御質問にお答え申し上げます。

 高知市の都市構造につきましては,古くから見てまいりますと,山内家が入り込んで城下町を形成して以降,はりまや橋を中心に,いわゆる東西南北道路を中心にはりまや橋から放射線状に道路が延びているというのが高知市の一つの町の特色でございます。

 そのために,はりまや橋へ行くこと,そしてはりまや橋から出るということもありまして,交通混雑が起こりやすい環境にあるというのが一つの我々の認識でございます。

 バスの利用者の目的地につきましては,通勤,通学によりまして,例えば県庁前,そしてはりまや橋,そして高知駅,この区間に利用が集中をしておりますので,バス交通については朝夕の渋滞を受けるということもございます。

 スムーズな運行が難しいということもございまして,段々の御質問が出たように,例えばドア・ツー・ドアでないということもございまして,利用者がだんだん離れていったということが一つの大きな課題であるというふうに考えております。

 現状,さまざまな対応策をとっている先進的な都市もございますが,バスに限っていいますと,バス交通については全交通手段の1%の割合しかないということもございますので,人々の移動手段のうち1%を占めるバス交通のために,例えば自動車の乗り入れ規制をするということなどは,現実的には少し難しいのではないかというふうにも考えます。

 今回の新会社の設立によりまして,バスと電車の事業者が一体となってまいりますので,総合的な連携も図りやすくなりましたので,まずは電車とバスのすみ分けと連携など,政策展開を図っていくことが重要であるというふうに考えます。

 また,周辺部におけますパーク・アンド・ライド,そしてサイクル・アンド・ライドといった交通需要のマネジメントの推進など,関係機関や事業者と一体となって,需要をさらに掘り起こしていくということが非常に重要でございます。

 公共交通の再構築の中で,そういう新規需要をいかに掘り起こしていくかということも幅広く協議をしていく必要があるというふうに考えております。

 2点目のいわゆる土佐電鉄ですが,現在日本の国内で最も古い電車の事業者ということになっておりまして,御紹介いただきましたとおり,高知橋の橋上にある電停,またさまざまな橋の構築など,非常に魅力的なものがあるというふうに考えております。

 また,JRからいわゆる民間の電車への乗り継ぎが,JRの構内でできるということも全国初ということでございました。こうした資産を活用し,今後のまちづくりに公共交通を活用して活性化させていくという点は非常に重要だと考えております。

 特に,我々も第2位の株主ということになりましたので,まちづくりの観点から公共交通をいかに利用促進させていくかということは,さらに我々も努力していかなければならないというふうに認識しておりますので,庁内横断的な組織を立ち上げまして,教育,福祉,そして観光など,公共交通の利用促進という観点で,ベストミックスということも構築をしてまいりたいというふうに考えております。

 本来高知市もコンパクトシティーでございますので,コンパクトシティーの中で高齢化社会を踏まえた公共交通のあり方ということを,本格的にこれからも論議をしてまいりたいというふうに考えております。

 その他の御質問の項目につきましては,副市長及び担当部長からお答えを申し上げます。



○議長(山根堂宏君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) 私のほうから3点の御質問にお答えいたします。

 まず,会社の一元化の目的等についての御質問ですが,今回,中央地域公共交通再構築検討会から提案されましたスキーム案は,事業者が単独で公共交通を継続することが極めて厳しい状況の中で,将来にわたって持続可能な公共交通を再構築するということが目的でございます。

 将来にわたって持続可能な公共交通の構築を図るためには,2社が一元化することで利用の促進,増収対策,そしてコスト削減の実施等,日々の企業努力を通じて健全な財務基盤の会社となり,経営を安定させるとともに,今後市民の皆様にとって利用しやすい公共交通を構築していくことだというふうに考えております。

 次に,新会社の位置づけについてでございますが,今回の新会社は民間が経営を行い,関係自治体が出資するという形式ですので,位置づけとしましては第三セクターとなります。

 次に,新会社の経営への関与についてですが,新会社は経営の安定化と公益性の確保の視点からトレードオフ,一方を追求すれば,他方が犠牲になるといいますか,そういう特性がありますので,こういうトレードオフの関係にあるコスト削減とサービス向上を両立しなければなりません。

 そのためには,新会社がコスト縮減のため,不採算路線を一方的に切り捨て,市民の皆様の信頼を損なうといった事態は避けなければなりませんし,一方では路線の再編や路面電車と路線バスのすみ分けなどで,削減できるコスト削減効果をサービス向上に回すといった施策もしっかり進めていくべきと考えております。

 新会社の運営におきましては,県や関係市町村と連携し,これまで申しましたけれど,四半期ごとに開催予定のモニタリング会議におきまして,経営者と会社の方向性やバス路線のあり方について論議をしていくこととしております。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 新会社への出資に関しまして,2点の御質問にお答えします。

 まず,今回の株主総会への出席についての御質問でございますが,6月27日に開催されました土電の株主総会には,市民協働部副部長が出席し,共同新設分割計画書の承認議案等5議案につきまして,将来にわたり地域の公共交通を守るという立場から,賛成の議決行使をしてまいりました。

 次に,これまでの株主としての経営参加についての御質問にお答えします。

 本市は,高知県地域交通協議会中央ブロック会,また高知市地域公共交通会議,土佐電気鉄道生活交通改善事業計画協議会などの主催者や構成員として,土佐電鉄の路線バスや路面電車の運営における協議,調整に主体的にかかわっています。

 また,土佐電鉄に行ってまいりました運行補助等につきましても,現地確認,写真や書面審査などにより,適切に実施されているか,確認を行っています。

 このように,公共交通を守るためのさまざまな取り組みを随時実施しておりますので,これまでは株主総会への参加はいたしておりません。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 寺内憲資議員。

  〔寺内憲資君登壇〕



◆(寺内憲資君) 2問を行います。

 先ほどの答弁で,高知市など自治体が出資してつくる中央地域公共交通新会社の位置づけは,第三セクターとのことでした。

 第三セクターであればなおさら,1問で質問しましたように,思い切った公共交通支援策と公共交通を活用したまちづくりを行い,これ以上行政として財政負担をふやさない努力をしなければなりません。特に,県と連携しての思い切った公共交通支援策を実行すべきだと考えます。

 そこで,吉岡副市長に伺います。

 この第三セクターによる新会社のメリットとデメリットを伺います。

 第三セクターについては,メリットとデメリットがあります。これまで公共交通については,フォローアップ委員会で検討がなされてきましたが,フォローアップ委員会の今後のあり方について吉岡副市長に伺います。

 また,フォローアップ委員会の最終報告をいつ行うのか,その結果をどのように反映させていくのか,吉岡副市長に伺います。

 以上で,2問を終わります。



○議長(山根堂宏君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) 2問をいただきましたので,順次お答えいたします。

 まず,第三セクター方式による会社運営のメリット,デメリットについてでございます。

 第三セクター方式による会社運営につきましては,それぞれの置かれた経営条件等によって判断していくべきものと考えておりますが,一般論でのお答えになりますけれども,まずメリットといたしましては,経営面では,民間企業のノウハウによる効率性,柔軟性,採算性,財政面では,自治体等の財政資金投入など,資金が集めやすいといった点が挙げられます。

 一方,デメリットといたしましては,経営面では,行政が入り込むことで責任の所在が不明確になりがちなこと,役職員の選任が職務権限と責任に見合う人選となっていない場合があること,また株主総会等で経営陣の責任追及をすることが少ないこと,また財政面では,行政からの人的,財政的な支援を当てにしがちになることがデメリットとして一般的に挙げられております。

 こうしたデメリットに対応するために,これから県や関係市町村とも協議をしてまいらなければなりませんが,この第三セクターにありがちな問題点の発生を回避していくためにも,経営面では,所有と経営の分離の考えのもとに,経営者の職務権限と経営責任を明確にしていくとともに,新会社に社外取締役を招聘するなど,新会社に民間企業としての経営感覚やガバナンスの確立に一層努める必要がありますことから,県や関係市町村は株主として定期的にモニタリングし,チェックを行い,経営結果の報告に対する責任の追及を行ってまいりたいと考えております。

 また,財政面では,特にバス路線につきましては,新会社で路線ごとの採算性を把握し,公益性が高く,公共事業として維持が必要であるものの,経営的に不採算である路線と,採算がとれる路線に分けまして,新会社の最大限の経営努力を前提として,人口減少も勘案し,必要な路線を維持していくための補助制度の見直しについても検討をしていく必要があると考えております。

 最後に,フォローアップ委員会のあり方に関する質問でございますが,高知県公共交通維持活性化対策フォローアップ委員会は,平成24年4月に高知県公共交通経営対策検討委員会の答申を受けまして,公共交通の維持確保及び活性化策の検証を行い,施策を効果的かつ実効性のあるものとすることを目的として設置され,国や学識経験者,市町村代表,商工団体,住民,事業者の代表から構成された委員会であります。

 今回の新会社の設立によりまして,今後,路線の再編や路面電車との連携はもとより,系統の番号化や車両等の設備投資など,公共交通を維持活性化させる取り組みは,大幅に加速されるものと考えております。

 その進捗管理や点検,評価につきまして,フォローアップ委員会を活用し,委員会の意見を新会社の施策展開に活用を図るべきと考えております。

 また,フォローアップ委員会の最終報告の時期でございますが,またその結果をどのように反映させていくかという御質問ですけれども,今回の統合により,その経営の環境も含め,公共交通自体の形態が今後大幅に変化するものと考えておりますので,これまでの活性化策等のカルテも活用し,一定の見直しが必要になるものと考えております。

 本市といたしましては,今後フォローアップ委員会を継続的に発展させる必要があるものと考えておりまして,改めて委員会の構成やアウトプットの方法,委員会で出た意見の反映方法など,委員会のあり方について関係機関等との協議が必要になってくると考えております。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 寺内憲資議員。

  〔寺内憲資君登壇〕



◆(寺内憲資君) 3問を行います。

 2問で,第三セクターである会社のメリット,デメリットを副市長に伺いました。新会社設立については,2つの会社が1つの会社になることから,従業員の気持ち,特に末端の人たちの気持ちをどう融合させ,奮い立たせるか,従業員にどう希望を持たせるか,そのことが重要となってきます。

 市民,県民に,電車,バスがあってよかったと思われるようにしていくには,電車,バスが市民,県民の共有財産だと認識してもらう運営の仕方が必要不可欠です。そのためには,従業員が本気になって,総意を挙げて知恵を出し,会社がその知恵を吸い上げていく仕組みが必要です。

 そのことを踏まえ,新経営陣がどのような経営戦略を立て,どのような経営施策を提言し,実行するかにかかっています。

 そこで,市長に伺います。

 今後,新経営陣の経営戦略と経営施策をどのようにチェックしていくのか伺います。

 以上で,私の質疑を終了します。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 第3問にお答えします。

 経営者におかれましては,今御指摘のとおり,強いリーダーシップのもとでしっかりとした経営理念を社内隅々まで浸透させていただく必要があると思っておりまして,また現場の職員の方々がそれぞれの現場の課題,そして解決策というものは,多分よく御承知だと思いますので,そういう現場社員の知恵を十分に酌み上げ,風通しのよい会社経営というものが大切になるというふうに考えております。

 高知市としましても,県や関係市町村とも連携し,モニタリング会議等が中心になりますが,モニタリング会議等を通じまして,新会社の経営戦略と経営施策を実行できているかどうかも含めて十分にチェックをし,株主として今後ともしっかりと意見を述べてまいりたいと考えております。どうかよろしくお願い申し上げます。



○議長(山根堂宏君) 以上で通告による質疑は終わりました。

 これにて質疑を終結いたします。

 ただいま議題となっております市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算については,総務常任委員会に付託いたします。

 この際暫時休憩いたします。

  午後0時43分休憩

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  午後5時29分再開



○議長(山根堂宏君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 日程第3,市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算の議事を継続いたします。

 総務常任委員長の報告を求めます。清水おさむ議員。



            平成26年7月7日

高知市議会議長 山根 堂宏様

    総務委員長 清水 おさむ

       審査報告書

 本委員会に付託の事件は,審査の結果下記のとおり決定したから,委員会条例第36条の規定により報告します。

         記

市第102号 平成26年度高知市一般会計補正予算        原案可決

  ────────────────

 市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算に対する附帯決議

 土佐電気鉄道株式会社と高知県交通株式会社の合併による中央地域のバス路線の一元化については,昭和40年代からこれまで幾度も論議がなされてきた。このたび両社を統合する新会社が設立されることにより,長年の課題であった高知県中央地域における公共交通は,将来にわたって持続可能な公共交通システムへ生まれ変わるべく,再編,再構築に向けた取り組みが進められることになった。

 新会社の設立は,県及び高知市を初め沿線市町村による出資,金融機関の債権放棄などによって実現されるものであるが,これは公共交通が市民の生活と地域社会の維持,発展のために必要不可欠なインフラとして認識されているからにほかならない。

 このことを真摯に受けとめ,新会社においては,年間およそ1,000万人という多くの方々が利用する公共交通を担う会社として,住民のニーズを積極的に掘り起こし,利用者の安全性,利便性の向上を図るとともに,補助金に過度に依存しない効率的な経営収支構造を確立するなど,事業再生に向けた取り組みを着実に推し進めることによって,平成29年9月期以降の黒字化への転換が求められている。

 路線バス事業について,事業再生計画案では,赤字負担が直接的な窮境原因と捉えているが,外部環境の変化に対する有効的な手だてがとられてこなかったことに大きな原因があると考える。本市は,高知県,他市町村とも連携し,外部環境の整備向上に向け,最大限の努力をすべきである。

 ついては,新会社に対しては厳正なコンプライアンス遵守の重要性と,公共交通の使命を重く受けとめ,将来にわたる持続可能な公共交通システムの確立に向けた不断の努力を行うこと,また市に対しては,市民の交通権を保障する公共交通政策を担う責務を果たすことを強く求めるものである。

 市議会は市民の負託に応えるべく,今後とも新会社の事業再生計画の進捗状況について調査,検証し,また市民の声を幅広く聞き,地域公共交通の維持発展に全力を尽くすものである。



  〔総務委員長清水おさむ君登壇〕



◎総務委員長(清水おさむ君) ただいま議題となっております市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算につきまして,総務常任委員会の報告を申し上げます。

 当該議案につきましては,執行部に詳細な説明を求め,慎重に審査をいたしました結果,全員の賛成をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以下,審査の過程で出されました意見,要望について申し上げます。

 今回の中央地域公共交通再構築スキーム案に係る出資金の財源は,75%を占める起債を含め,全て一般財源である。これは起債をしてまで公共交通を守っていくということであり,執行部には議会に対して,条例に基づいた経営状況の報告を求めておく。

 本議案では,新会社に対して3億4,970万円の出資をすることとしているが,再生計画に示されている数値目標が達成されない状況となっても,本市としてはこれ以上の追加出資を行わない決意で臨まれたい。

 今後の公共交通を守る上では,利用者の確保が必要であるため,新会社が思い切った施策展開ができるよう,執行部には株主としての影響力を発揮されたい。

 公共交通の利便性の向上に関連して,中心部における乗りかえ拠点としてのバスターミナルの整備を検討されたい。

 また,新会社は,県民,市民の移動手段を守る上で重要であるため,本市は同社の運営に関して,株主としての主導権を発揮すること。

 最後に,本議案に対して,総務常任委員会としての附帯決議を行いましたので,申し上げます。

 市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算に係る附帯決議。

 土佐電気鉄道株式会社と高知県交通株式会社の合併による中央地域のバス路線の一元化については,昭和40年代からこれまで幾度も論議がなされてきた。このたび両社を統合する新会社が設立されることにより,長年の課題であった高知県中央地域における公共交通は,将来にわたって持続可能な公共交通システムへ生まれ変わるべく,再編,再構築に向けた取り組みが進められることになった。

 新会社の設立は,県及び高知市を初め沿線市町村による出資,金融機関の債権放棄などによって実現されるものであるが,これは公共交通が市民の生活と地域社会の維持,発展のために必要不可欠なインフラとして認識されているからにほかならない。

 このことを真摯に受けとめ,新会社においては,年間およそ1,000万人という多くの方々が利用する公共交通を担う会社として,住民のニーズを積極的に掘り起こし,利用者の安全性,利便性の向上を図るとともに,補助金に過度に依存しない効率的な経営収支構造を確立するなど,事業再生に向けた取り組みを着実に推し進めることによって,平成29年9月期以降の黒字化への転換が求められている。

 路線バス事業について,事業再生計画案では,赤字負担が直接的な窮境原因と捉えているが,外部環境の変化に対する有効的な手だてがとられてこなかったことに大きな原因があると考える。本市は,高知県,他市町村とも連携し,外部環境の整備向上に向け最大限の努力をすべきである。

 ついては,新会社に対しては厳正なコンプライアンス遵守の重要性と,公共交通の使命を重く受けとめ,将来にわたる持続可能な公共交通システムの確立に向けた不断の努力を行うこと,また,市に対しては,市民の交通権を保障する公共交通政策を担う責務を果たすことを強く求めるものである。

 市議会は,市民の負託に応えるべく,今後とも新会社の事業再生計画の進捗状況について調査,検証し,また市民の声を幅広く聞き,地域公共交通の維持発展に全力を尽くすものである。

 以上で,総務常任委員会の報告を終わります。



○議長(山根堂宏君) これよりただいまの委員長報告に対する質疑に入るのでありますが,ただいまところ通告はありません。質疑はありませんか。─質疑なしと認めます。

 これより市第102号平成26年度高知市一般会計補正予算を採決いたします。

 本案に対する委員長の報告は可決であります。

 本案は,委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

  〔全員起立〕



○議長(山根堂宏君) 起立全員であります。よって,本案は原案のとおり可決されました。

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○議長(山根堂宏君) 以上で今期臨時会の会議に付議された事件は全て議了いたしました。

 岡崎市長。

  〔市長岡崎誠也君登壇〕



◎市長(岡崎誠也君) 閉会に当たりまして一言御挨拶を申し上げます。

 今回提出いたしました議案につきまして,原案どおり御決定をいただき,まことにありがとうございます。

 審議の過程において承りました御意見や,また本会議での御意見,また先ほどの委員会の附帯決議の内容等につきましては,その趣旨を十分に生かしながら,今後の市政執行に当たってまいります。

 今回御決定をいただきました,設立予定の新会社に対する出資を実行しますと,本市は約35%の持ち分割合を保有する株主となりますので,市議会の御意見をお聞きしながら,県や関係市町村との連携のもと,新会社に対しまして経営基盤の安定化や利用者の皆様へのサービスの向上につながる取り組みを求め,県民,市民の皆様にとって利用しやすい,将来にわたって持続可能な公共交通の実現を目指してまいります。市議会におかれましても,御支援を賜りますようにお願いを申し上げます。

 さて,超大型の台風8号が沖縄に接近しつつあり,本日気象予報が制度改正後初めての特別警報が発令されるという報道もあり,心配をしているところでもございます。防災対策につきましては,万全の態勢を準備してまいります。

 最後になりますが,議員の皆様方におかれましては,御健康に留意されまして,ますますの御活躍をお祈り申し上げまして,閉会に当たりましての御挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。



○議長(山根堂宏君) これにて第445回高知市議会臨時会を閉会いたします。

  午後5時38分閉会