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高知県 高知市

平成26年第444回 6月定例会 06月23日−06号




平成26年第444回 6月定例会 − 06月23日−06号







平成26年第444回 6月定例会



 第444回高知市議会定例会会議録第6号

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  議事日程 第6号

 平成26年6月23日(月曜日)午前10時開議

第1

 市第83号 平成26年度高知市一般会計補正予算

 市第84号 平成26年度高知市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算

 市第85号 高知市特別会計設置条例の一部を改正する条例議案

 市第86号 高知市税条例等の一部を改正する条例議案

 市第87号 高知市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例制定議案

 市第88号 高知市幼保連携型認定こども園の設備及び運営に関する基準を定める条例制定議案

 市第89号 高知市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例制定議案

 市第90号 高知市児童福祉施設最低基準条例の一部を改正する条例議案

 市第91号 高知市火災予防条例の一部を改正する条例議案

 市第92号 高知市立旭保育園改築工事請負契約締結議案

 市第93号 水槽付消防ポンプ自動車購入契約締結議案

 市第94号 常備消防ポンプ自動車購入契約締結議案

 市第95号 常備消防ポンプ自動車購入契約締結議案

 市第96号 訴訟の提起について

 市第97号 調停の申立てについて

 市第98号 新図書館等複合施設整備業務委託契約の一部変更議案

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  本日の会議に付した事件

日程第1 市第83号議案から市第98号議案まで

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  出席議員

1番 長尾 和明君  2番 門田権四郎君

3番 近森 正久君  4番 細木  良君

5番 はた  愛君  6番 田鍋  剛君

7番 川村 貞夫君  8番 下本 文雄君

9番 下元 博司君  10番 深瀬 裕彦君

11番 竹内千賀子君  12番 上田貢太郎君

13番 岡田 泰司君  14番 江口 善子君

15番 岡崎  豊君  16番 近藤  強君

17番 戸田 二郎君  18番 浜口 卓也君

19番 清水おさむ君  20番 平田 文彦君

21番 氏原 嗣志君  22番 和田 勝美君

23番 寺内 憲資君  24番 高橋 正志君

25番 土居ひさし君  26番 竹村 邦夫君

27番 水口 晴雄君  28番 西森 美和君

29番 高木  妙君  30番 福島  明君

31番 浜川総一郎君  32番 中澤はま子君

33番 山根 堂宏君

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  説明のため出席した者

      市長      岡? 誠也君

      副市長     吉岡  章君

      副市長     中嶋 重光君

      総務部長    森田 惠介君

      財務部長    古味  勉君

      市民協働部長  坂本 導昭君

      健康福祉部長  村岡  晃君

      こども未来部長 山川 瑞代君

      環境部長    黒田 直稔君

      商工観光部長  中澤 慎二君

      農林水産部長  本山 幸一君

      都市建設部長  山本 頼男君

      教育委員長   谷  智子君

      教育長     松原 和廣君

      上下水道事業管理者

              明神 公平君

      防災対策部長  下元 俊彦君

      消防局長    蒲原 利明君

      監査委員    宮本 光教君

      農業委員会会長 門田 博文君

      財政課長    近森 象太君

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  事務局職員出席者

      事務局長    藤原  哲君

      事務局次長   弘田 充秋君

      庶務課長    前田 敦夫君

      議事調査課長  山崎 敬造君

      庶務課長補佐  谷村 守敏君

      議事調査課長補佐池   堤君

      議事調査課主幹 井本 和久君

      秘書係長    上村 妙子君

      議事係長    広松 康児君

      調査係長    宮村 裕子君

      書記      中須賀広典君

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  午前10時0分開議



○議長(山根堂宏君) これより本日の会議を開きます。

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△日程第1 市第83号議案から市第98号議案まで



○議長(山根堂宏君) 日程第1,市第83号議案から市第98号議案までを一括議題といたします。

 これより質疑並びに一般質問を行います。

 通告がありますので,順次発言を許します。

 高木妙議員。

  〔高木妙議員登壇〕



◆(高木妙君) おはようございます。公明党の高木妙でございます。第444回市議会定例会に当たり,通告に従い公明党の立場から私見も交え一問一答方式にて質問をさせていただきます。

 今回のテーマは,大きく3つを掲げました。それぞれの案件が関連をしておりますので,答弁には何とぞ整合性を持ってお願いをいたします。

 本日23日から29日まで,ことしも男女共同参画週間が始まりました。市役所前のピロティーには展示がされているところですけれども,男性も女性も意欲に応じてあらゆる分野で活躍ができる社会構築をと願いを込めまして,子ども・子育て支援新制度についてお伺いをいたします。

 この議会でも数々議論がされてきたところですけれども,私は視点を変えまして,高知市がこれからつくっていく事業計画の基本理念に焦点を当てまして,利用者の立場からお伺いをしたいと思います。

 平成24年8月に子ども・子育て関連3法が税と社会保障の一体改革の議論の中で,財源も含めて成立をした背景には,急速な少子化への歯どめとなるように子育て関連予算を増額し,そしてまた働き方の見直し,また保育の質の向上といったところが背景にあって改正もされたというふうに伺っております。

 また,先月に発表されました日本創成会議での分科会から発表されましたストップ・少子化地方元気戦略,この中にも10項目の基本方針が示されまして,この子ども・子育て新制度の裏づけとなるようなさまざまな政策が提案をされているところです。

 そこで,その中にもありますけれども,初めに市長にこの日本創成会議が発表した戦略をどのように受けとめられて,それを高知市の事業計画の中にニーズに応えていくという政策としていくのか,市長の思いをお伺いしたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) おはようございます。日本創成会議・人口減少問題検討分科会,先月8日に提言として発表されましたストップ少子化・地方元気戦略では,10項目の基本方針に基づきまして,3項目大きな戦略を上げられていますが,ストップ・少子化戦略,地方元気戦略,女性・人材活躍戦略の大きな3本柱を戦略として,方針として掲げております。

 このうちストップ少子化戦略では,若者が結婚し,子供を産み育てやすい環境をつくるための施策について,特に妊娠,出産に対する支援,子育ての支援,企業における働き方の改革に関する具体的な施策につきまして,子ども・子育て支援新制度において取り組んでいく内容に深く関連をしているところでございます。

 このストップ少子化・地方元気戦略の要約版のポイントを少し申し上げますと,国民の方々の希望出生率,まだ現在では余り使いこなされていない言葉でございますが,希望出生率を1.8に設定をしまして,これは目標年次が2025年ということになっております。

 そのために,例えば若者,結婚,子育ての世帯の年収については500万円モデルを目指す。また,多子世帯を支援するために,子供さんが多いほど有利になるような例えば税制,社会保障制度,そして多子世帯向けの住宅制度というものをこれからやっていくようにという提言になっております。

 もう一つちょっと気をつけなければいけませんのは,ではそのための費用をどこから持ってくるかということも書かれておりまして,このストップ少子化に充てます新たな費用については,高齢者の世代から次世代への支援の方針のもと,高齢者対策の見直し等によって対応するというふうに書かれております。このあたりはちょっと気をつけて見ていかなければならないと考えております。

 こういう一つのポイントになっておりまして,希望出生率1.8といいますのは,これは2012年ですが,現状の出生率が1.41ということになっております。

 日本で一番出生率が高いのは沖縄でございまして,沖縄の現在の出生率は1.8から1.9と言われておりますので,そのあたりはやっぱりモデルにしているというふうに考えられます。

 これらの考え方につきましては,国におきましては,政府の正式な会議である少子化社会対策会議でございますが,昨年6月に少子化危機突破のための緊急対策を政府として決定し,子ども・子育て支援新制度の円滑な施行のもとに取り組むということと,今回受けました日本創成会議からの提言については,今月下旬に閣議決定が予定されております骨太の方針の中で,この提言を一定織り込むというふうに言われておりますので,どの程度この骨太の方針の中に入ってくるかということを注視していく必要があると考えております。

 高知市におきましては,子ども・子育て支援事業計画を今策定中でございますので,こういう方向性をにらみながら,子ども・子育て支援事業計画の中にどういう形で織り込んでいけるかということを具体的に検討してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) よろしくお願いいたします。

 では続いて,部長にお伺いいたします。本市が策定する高知市子ども・子育て支援事業計画には,子ども・子育て支援法第61条第3項にある,産休・育休後における教育・保育施設等の円滑な利用の確保について,そしてまた,ワーク・ライフ・バランスに関する基盤と市町村の実情に応じた諸施策の任意記載事項というものがあります。そういった任意記載事項をどのように盛り込んでいかれるのか,実施主体としての明確なお考えをお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 子育てを行う保護者が仕事と家庭を両立できる社会の実現は,子ども・子育て支援施策の中でも大変重要であると考えております。

 現在,産前・産後休業,育児休業などの制度の定着や制度を利用しやすい職場環境の実現など,ワーク・ライフ・バランスの概念の周知,啓発については,高知市子ども未来プラン2010において取り組んでいるところでございますが,依然として女性の厳しい就労継続などの現状がございますので,引き続き取り組みが必要と考えています。

 また,育児休業などの制度が利用できても,希望する保育サービスが受けられないために,就労を断念する状況などが生じないように,実施主体として教育・保育施設等の円滑な利用の確保に取り組んでいく必要があると考えています。

 本市では,御質問にありました2つの項目について,例えば子育てしやすい就労環境づくりなどの具体的な内容を,高知市子ども・子育て支援会議の御意見をいただき,高知市子ども・子育て支援事業計画の中に盛り込んでまいります。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) 御答弁にもありましたけれども,任意記載事項というのは,地域の実情に応じて定めていくことができるものであります。本市の子育て世代は,共働きの家庭も非常に多いわけで,そして人口動態を見てみますと,就学前の児童は年々減少はしているものの,保育所に就園をしたいと希望する人数は非常に多くなっております。

 40年ほど前,男性1人の収入で育てられる子供の数は3人と言われておりましたが,現在は1.3人ということで,共働きは必然という社会状況になっております。どうかそういった意味で行政がワーク・ライフ・バランスのことを鑑みた施策になるようにお願いをしておきます。

 次いで,保育園就園と同時に大切なことには,放課後児童健全育成事業もかかわってきます。高知市子ども・子育て会議に示された今後のスケジュールによりますと,本年10月には教育・保育・地域子ども・子育て支援事業の量の見込みとか確保方策に基づいて認可確認等の事前準備に入るために,早期に条例を制定して,事業者に周知をするということになっておりまして,今議会には放課後児童クラブの児童健全育成事業を除く条例議案の提出となっております。

 これが間に合っていくのか,非常に心配になところでありますけれども,高知市の放課後児童健全育成事業について,新旧の制度の変更点をお示しいただきながら,整えなければならない基準を用いて現在の直営方式を試算すると,高知市の運営費,そして保護者負担金はいかほどになるのか,また何か想定される問題があるのか,お伺いをしておきます。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 放課後児童クラブに関する新旧制度の大きな変更点につきましては,おおむね10歳までとされていた対象者が小学校6年生までに広げられたこと,1.65平方メートル以上が望ましいとされていた児童1人当たりの占有面積が,おおむね1.65平方メートル以上でなければならないとされたこと,支援の単位ごとの児童数が市の制度では60人としていたものが,おおむね40人以下とされたことです。

 支援員については,資格要件が定められ,支援の単位ごとに2人以上の配置とされています。また,新制度のもとでは,民間を含め事業を行おうとする者は,条例で定める基準をもとに市に届け出を行うことによりまして,児童クラブを実施することができます。

 新制度の基準を用いて現在の直営方式を試算いたしますと,最大で平成26年度より53クラブ多い120クラブの開設が必要となり,施設整備費を除く1年間の運営費は予算規模で約4億3,000万円増額し,10億円程度が見込まれます。また,その場合の保護者負担金は1万円程度と試算されます。

 課題としましては,施設の確保はもとよりですが,運営費の増加,保護者負担金の増額,また放課後児童支援員の確保などがあると考えております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) ありがとうございます。新しい制度でのさまざまな諸問題を出していただきました。今御答弁がありましたように,これまでの直営方式でそのままやっていくと,約4億円増の運営費が要り,そして保護者負担金も1万円前後となろうかというお話がありました。

 1人当たりの1.65平方メートルの占有面積を考えてみたときに,学校の教室はほぼ64平方メートルぐらいでありますので,これを人数で割って計算をすると,約1.65平方メートルを保障するとなると,34人前後のクラブ員になろうかということが想定されます。

 こういったことを考えまして,市長にお伺いしたいのは,本市における放課後児童クラブの運営,今後の運営方針,高知市はどういうふうに考えておられるのか。また9月議会に条例が出てくるというお話でありましたけれども,その辺のスケジュールが何か明確にわかっているものがあれば,お示しいただきたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 子ども・子育て支援新制度の施行により,放課後児童クラブの運営につきましては,条例で定める基準をもとに,市に届け出を行うことで,民間事業者の方々は放課後児童健全育成事業,児童クラブを実施することができるようになります。

 現在の市の制度では,先ほど答弁もありましたが,対象児童を原則小学校3年生までとし,1クラブの定員が60名となっておりますので,新制度になることでこれまでの内容と大きく変わる点が多くあります。

 現状の形態の児童クラブだけではなくて,放課後子ども教室等も含めた放課後の子供の居場所全体の視点で,財政上の課題もあわせて整理をする必要があると考えております。

 また,その整理の段階では,放課後児童等対策事業を円滑に実施するため,必要な事項について検討を行うということで設置をしております高知市放課後児童等対策事業推進委員会での利用者の方々やさまざまな関係者の方々の御意見を参考にしながら,これは高知市の分ですが,子ども・子育て支援会議に諮っていく必要があると考えます。

 今後のスケジュールでございますが,8月下旬に高知市放課後児童等対策事業推進委員会を開催する予定となっておりまして,放課後児童健全育成事業の基本事項を定める条例につきましては,関係者の皆様方の御意見をお伺いしながら,9月に市議会定例会での上程を目指しております。

 また,その量の見込みと確保の方策につきましては,9月に県に提出する予定の高知市子ども・子育て支援事業計画案に盛り込んでいきたいということで,順次具体的なものをさらに検討してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) ありがとうございました。民間でも希望があれば受け付ける,認めるという御答弁でありましたので,市長にお願いをしたいことは,現在協議中の基準について十分精査をしていただきまして,新規参入の届け出の作業が円滑に行われていくようによろしくお願いをいたします。

 そして,こども未来部には,非常にタイトなスケジュールの中での作業,大変に御苦労をおかけいたしますけれども,高知市の子ども・子育て世代の思いを酌み取っていただきまして,これまで以上に充実した支援ができますようよろしくお願いをいたします。

 では,次の質問に移ります。次は,視覚とユニバーサルデザインについてお伺いをしていきます。

 人の五感の中から,見ること,視覚に焦点を当てて,発達段階の障害の有無などによる不自由さを取り除くことを念頭に順次お伺いをいたします。

 初めに,3歳児健診ですけれども,人は生まれた瞬間から少しずつ視力が発達をし,6カ月児で0.2ほど,1歳児で0.3から0.4,3歳から4歳ごろには1.0ほどに発達をして,6歳ごろまでには完成をすると言われております。

 また,この出生時から乳幼児期の視覚の発達は,体の成長よりも早く発達し,網膜にピントの当たった映像が映る視覚の刺激を得ることが視力を育てるかなめとなり,この時期の対応いかんで弱視や斜視の発見,視力を育てる訓練効果が異なってくるそうでございます。

 そこで,高知市が実施する幼児健診では,母子保健法の第12条により定められたものを実施しておりまして,発達月例に応じた公的健診で,その目的や検査の種類も決められているようですけれども,その一般健診項目の中に,3歳児で初めて出てくる,目の疾病及び異常の有無の健診の項目は,平成3年より全国の保健所で屈折異常や斜視などの視機能の阻害因子を持つ子供を早期に発見することを目指して始められたとお伺いをしております。

 初めに,本市での健診の方法,そして受診率,弱視の発見率などについての現状をお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 本市における3歳児健診の方法といたしましては,集団健診として実施しており,平成25年度の受診率は78.8%となっています。

 また,視力検査につきましては,健診の案内状とともに,御家庭でできる視力検査キットをお送りし,その結果を問診票に記入した上で提出していただいておりまして,平成25年度に実際に御家庭で検査をして,受診された方は88%となっております。

 一方,検診時に気がかりな症状等が見受けられた場合には,病院を受診していただくようにしておりまして,平成25年度には健診受診者2,265名中の57名の方に精密検査の受診票をお渡しし,そのうち弱視の確定診断がついた方が8名という結果になっております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) 本市から送られてくるこういうキットを用いて御家庭での健診をして,そしておいでるわけですけれども,この発見率について2,265名が受診をして,経過観察を8名がしている。この発見率が高知市では,よく見つかっているというふうな思いでいるのか,一度考察をされたほうがいいように思います。

 なぜ3歳児健診で視力検査を行うかということなんですけれども,冒頭にも若干触れましたが,一定御家庭でもこれができるということは,3歳ごろには視力検査が可能な年齢になるということ,そしてまたゼロ歳から6歳までの臨界期に治療をすれば,その大半は視力を1.0ぐらいまで獲得をすることができる。そしてまた,4歳ごろまでに治療を開始すると,治療効果が非常に顕著であるということが言われておるようです。

 そこで,保護者の方にはこの3歳児健診の受診の必要性をしっかり啓発をしていただいて,高知市での1歳6カ月児健診よりも低い受診率の3歳児健診をどのように今後伸ばしていかれるのか。

 そして,また本市はこういう健診の仕方なんですけれども,他都市ではこういう簡易的な取り組みではなく,視能訓練士など,専門のスタッフを配置して,従前より精密な検査を行っているところがふえているようです。本市でもこういった視能訓練士の配置をするなど,御検討をお願いしたいのですけれども,市長にお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) お母様方の関心も非常に高いので,3歳児健診につきましては,身体,精神の発達が目覚ましい時期に行うものでございまして,その後の子供たちの健全な成長に欠かせない重要な健診であるというふうに認識をしておりまして,本年度からは試行的に年間2回程度ですが,日曜日の健診の導入,また保育園等と連携した受診の勧奨などを行いまして,受診率の向上に努めております。

 3歳児健診におきまして,視覚異常の早期発見と早期治療につなげるということは大変重要でございまして,目の疾病及び異常の有無を調べておりまして,さらにその質の向上を高めるために,今御指摘のありました医療資格を持ちました医療技術者で医師の指導のもと,検査や訓練,治療等を行う視能,視力の視に能力と書きますが,視能訓練士を健診時のスタッフとして配置することについて具体的に検討してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) よろしくお願いをいたします。

 そして,あわせてお願いをしたいのは,他都市ではやはり保育園や幼稚園での視力検査を実施しております。高知市でもこの3歳児健診,高知市も機会を非常にふやしていただいてはいるんですが,残念ながらなかなか受診率が伸びてまいりません。

 大切なことは,日常的に接している保母さんたちの気づきも非常に大切だということがありますので,今後高知市でも保育園での健診について行っていただきたいんですけれども,市長どうかよろしくお願いをします。

 あわせまして,次に参ります。ユニバーサルデザインについて教育委員会にお伺いをいたします。

 一般的には,区別できる色が識別しにくい特性を持つ人が,男性では20人に1人,女性では500人に1人程度と言われ,全国にはおよそ350万人以上と統計的には試算をされております。

 初めに,これまで学校保健法で義務づけられていた色覚検査は,2003年より定期健康診断の必須項目から削除されて,既に11年がたっておりますけれども,現在は希望に応じて検査は可能であるというふうに伺っておりますが,高知市の現状についてお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) ただいま御指摘のとおり,教育現場における色覚検査につきましては,平成14年度までは学校保健法施行規則によって定期の健康診断の必須項目として位置づけられておりまして,全ての学校が実施してきたわけでございます。

 しかしながら,色覚検査におきまして,異常があると判別されたものであっても,大半は支障なく学校生活が送れると,そして色覚異常を有する児童・生徒への配慮といった理由から,平成14年3月に同規則の一部が改正されまして,15年4月1日から色覚検査は定期健康診断の必須項目から削除された経緯がございます。

 こうしたことから,高知市では平成25年度の定期健康診断に色覚検査を加えて実施している学校は1校のみでございます。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) 私は決して問題なく学校生活が送れていると思っておりません。この小学校41校,中学校19校,高校1校,61校の中でただ1校だけ色覚検査を行っている。それはどういう理由で行っているのか,希望があったのか,そしてまたそれはどういうふうな検査の仕方をされているのか,非常に気になるところですけれども,教育長におわかりになる範囲でお答え願えますでしょうか。



○議長(山根堂宏君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 1校だけの健診は,聞くところによりますと,やはり保護者の御意見があって,学校長が判断したというふうにお聞きしております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) ありがとうございました。では,児童・生徒の色弱者に対する学校での取り組みとかフォローといったものがどういうふうにあるべきかとお考えになられておりますか。



○議長(山根堂宏君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 近年,学校現場では,さまざまな差異,障害,あるいは能力の有無に関係なく利用することができる製品や情報を意味する,ユニバーサルデザインの考え方が徐々に浸透してきておりまして,色覚においても,チョークの色使いの配慮や見やすい表示の工夫などが行われております。

 具体的には授業において,黒板に字や図を描くときに,赤や青や茶色といった暗い色のチョークを使用しないようにしておりますし,輪郭線や模様,記号等の色以外の情報を加えて,子供にはわかりやすく説明しているというふうな状況にもございます。

 保護者へのフォローは,今先ほど説明しましたように,色覚検査を実施していませんので,なかなか具体的なフォローはできないという状況でございますけれども,日常生活の支障の問題,あるいは学校において希望者には色覚検査ができますよというふうな啓発といったものを学校だよりとか,あるいは保健室だより等を利用して,こういった啓発も行っているというのが実態でございます。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) 非常に微妙な問題が見え隠れするところですが,誤解を恐れずに指摘をさせていただきます。

 本市においても,既に先生方やお友達,御家族にいろんな見え方があるというふうに理解をしていただいている当事者は,それなりに配慮が行われていると思います。

 一方で,残念なことに,発見がおくれている場合,子供同士のふだんの会話の中でなぜ指摘されるかわからん。こんな色塗られんに,その色違うに,そういう指摘の意味がわからない。

 本人は先生や友達の不用意な一言で非常に傷ついて,心を閉ざして,いじめにも発展をしていっているという現実,事例があることも御承知いただいているとは思います。

 教育長,御答弁のように,高知市の学校で先生方がカラーバリアフリーの視点を持って,赤いチョークや青いチョーク,色の黒いチョークを使わずに,色だけで情報を示すのではなく,ほかの言葉も表現も用いて,本当に板書を行っているでしょうか。全ての教職員がその意識があるのでしょうか。

 そうであったら,私はこの質問をここで行ってはおりません。私はさまざまな議論があって,現在は希望者のみに行われているこの色覚検査を再び全児童・生徒に行うようにと提案をしているのではありません。検査が必須項目から削除されて,色覚検査はしてはいけないもの,必要のないものといった浅はかな判断が広がっているという指摘もあるように伺っております。

 教育委員会にはお願いをしたいのですが,検査を受けることなく進学や就職と向き合っている中学,高校生にとって,将来を決する選択のとき,初めて見え方の違いを知り,将来の方向転換を図らねばならないなど,検査の結果が人生を左右する重要な検査であることを再確認していただきたいと思います。

 私はこの質問を行うに当たり,御自身の体験や現在,カラーユニバーサルデザインへの取り組みを行っている伊賀公一さんの著書を初め,ユニバーサルデザインについて国会質疑の議事録なども改めてひもといてみました。

 文科省でも検討委員会を設置してまとめられた意見書として,積極的に保護者に周知を図っていくという方向もありますし,教職員がもっともっとこの現状を自覚する必要があるといったお話も出ております。

 平成26年6月5日のこの文科省の学校保健課から出ている通達を高知市は受け取られておるのかどうか,まだちょっと詳細がわかりませんけれども,この問題につきましては再度また改めて質問をさせていただきますので,どうか教育委員会はまずよく実態をつかんでいただいて,そして見え方の違いについて教育委員会を含め,そして教職員も含め,先生方も含め,再度学んでいただくことからお願いをしておきたいと思います。

 それでは,次に参ります。次に,見え方の違い,人によってそれぞれ違うということを,岡?市長にはアプリを使って確認をしていただいておりますけれども,見え方の違いに配慮した伝わるデザインを考えなければならないとの考え方から,行政刊行物の監修を専門機関に確認をしていただいて,発行を行っているという自治体があるようですけれども,本市の実態についてお伺いをいたします。



○議長(山根堂宏君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 現在,高知市におきましては,使いやすさやわかりやすさの観点から,色彩を用いました情報発信も行っております。

 しかしながら,御質問いただきましたような色の見え方の多様性に着目をいたしました,いわゆる色のユニバーサルデザインまで配慮した取り組みは行えていないというのが実態でございます。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) ありがとうございます。少し御紹介しますと,川崎市などでは全ての人に情報がきちんと伝わるようにということで,公共のチラシや書類の作成ができるように,ガイドラインをつくっているそうでございます。

 その中から,高知市でもすぐに取りかかれそうなものを何点かちょっと紹介をしたいんですが,中央窓口センターにあるこうした受付,委任状であるとか印鑑届とか,こういうものです。これは受付に行ったときにそこのピンクの紙に書いてください,黄色い紙に書いてくださいという指示よりも,この上にピンク,そしてブルーとかというふうな色だけの伝達ではない,あわせて表記をする方法を入れてみてはどうかと思うんですが,部長,いかがでしょうか。



○議長(山根堂宏君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 大変建設的な御意見をいただき,ありがとうございます。すぐにでも対応が可能かと存じますので,表記の方法も含めまして検討するよう,直ちに指示をいたしたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) ありがとうございます。まず,できるところからの改善をお願いいたします。

 今後,高知市では昨年つくりました地区別津波避難計画に基づいて平成26年度には避難路マップを作成するということですけれども,これらの情報も全ての人に正しく伝達ができる方法を考えなければなりません。

 そしてまた,種崎公園に設置されました津波避難タワーの建設を皮切りに,今後8基が建設をされていくと伺っておりますけれども,せっかくのそういった施設も非常時に確認ができる色合いが施されなくてはなりませんし,ハザードマップへの工夫も求められております。

 先進都市では,先ほども紹介いたしましたカラーユニバーサルに配慮するガイドブックをつくったり,条例に定めたり,情報をより多くの人に正確に伝えるための考え方が提唱されておりますけれども,本市においてもこういったカラーユニバーサルの考え方の研修などを行って,本市の行政刊行物にこういった視点を取り込むガイドラインの策定等をなさったらと思いますが,岡?市長の御所見をお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 本市が作成をしております,例えば最近ではカラー刷りの地域マップ等も大変たくさん出ております。

 また,さまざまな通知文,そして行政上のさまざまなサイン,いわゆる看板がございますので,そういうものも色がついたものも多いということがございますので,見た目にもわかりやすく,また読み手の住民の方々にも負担をかけず,必要な情報を正しく発信をしていくということが望ましいと考えます。

 御紹介をいただきました川崎市のガイドライン等も参考にしながら,これからもカラーの刊行物がふえていくと思いますので,カラーユニバーサルについての庁内での周知徹底と職員の認識を高める取り組みを行いまして,高知市での情報発信の際の表現方法に,カラーも含めたユニバーサルデザインの考え方を反映させてまいりたいと思いますので,なお具体的にまた検討させていただきたいというふうに思います。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) ありがとうございます。次に,信号機についてお伺いいたします。

 平成18年12月に,いわゆるバリアフリー法の促進が進んでいまして,それ以後,LEDつきの音響式信号機の開発が進んでおります。

 この補助信号機は,病気やけがなどさまざまな要因で,目の機能が低下したロービジョンの方や,子供,高齢者を含む多くの人たちにとって非常に横断時の安心性を向上させる方策として際立っておりまして,現在各地で設置がされているところですけれども,高知市の交通政策課はこのような視覚に配慮した歩行用の補助信号機の存在を御存じでしょうか,お伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 御質問の歩行者用補助信号機の存在は,カタログやインターネットなどの情報により,交通政策課としても承知いたしております。

 また,本年6月13日から15日に開催されました高知福祉機器展に展示されておりました実物についても,見学しました障がい福祉課の職員を通じて情報をいただいております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) 御認識いただいてありがとうございます。

 今後,急速な高齢化が進んでいくわけでして,全国に先駆けて進む高知市にとっては,この信号機の設置が望まれるところです。

 私も先進地を視察もさしていただきました。その感想を持って高知市を見てみたときに,例えば高知駅の南北の交差点,そしてまた県庁前のこの前の交差点は,隅切りが非常に大きいわけで,右折,左折の車両の巻き込みも非常に怖く,高齢者や視覚障害者,子供たちの利用も多い交差点です。

 こういった交差点に市として,市民の安心,安全を確保する立場から新型補助信号機を設置することについて,積極的にでき得る措置を講ずるべきだと考えますけれども,吉岡副市長にお伺いをいたします。



○議長(山根堂宏君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) 御質問の新型信号機は,高齢者,視覚障害者等の支援信号機でありますので,今後の高齢者人口の増加を考えれば,高知市としましても,こうした信号機の設置は有効な対策になると認識しております。

 信号機設置の所管であります高知県警に伺いますと,定例的に障害者団体等との話し合いなどにより,さまざまな御要望を受け,必要な対策を検討しているとお伺いしておりますので,今後のまちづくりにおけるユニバーサルデザインの観点や,また安心,安全の確保の面からも,具体的な御要望に対しましては,庁内の関係部局や関係団体等とも協議の上,県警に対しまして設置や箇所づけについて検討をお願いしてまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) この信号機は視覚障害者のみの利用に資するものではなくて,高齢者や子供たちにも非常に有効なものでありますので,本市のその思いをしっかりと県警のほうに届けていただいて,設置ができるまで吉岡副市長には見届けていただきたいと思いますので,よろしくお願いをいたします。

 それでは,次の質問に移ります。中心市街地の活性化に取り組む本市の本気度についてお伺いをいたします。

 本市では,中心市街地の居住人口の減少や,そして来街者の減少,にぎわいの低下などの課題を解決するために,高知市の中心部を活性化させることで,県都としての機能と責任を果たそうと,高知市中心市街地活性化基本計画を策定し,大臣認定をとって進めております。

 この計画期間は,平成24年12月から事業推進及び完了による活性化の効果が見込まれる30年3月までとなっておりまして,現在51事業に官民が総力を挙げて取り組んでおられます。

 初めに,この活性化の基本コンセプトを具体化するために掲げた2つの目標達成のために,具体的な数値目標を掲げ,計画期間の中間年度に当たる平成27年度には数値目標を検証し,現状に応じて目標達成に向けた改善措置を講じていくとしております。

 そこで,まずこの数値目標の考え方について確認をさせていただきます。



○議長(山根堂宏君) 中澤商工観光部長。



◎商工観光部長(中澤慎二君) 御質問にありましたように,本市の中心市街地活性化基本計画の中間年度に当たります平成27年度には,中心市街地の居住人口,歩行者通行量など,数値目標の実績等について,中心市街地活性化協議会の中で検証を行っていただきながら,目標達成に向け必要に応じて事業等の改善を図ってまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) ありがとうございます。では,そこで具体的に,この数値目標に関連する事業についてお尋ねをしたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 中澤商工観光部長。



◎商工観光部長(中澤慎二君) まず,評価指標は1と2とございますが,まず1の関連事業としましては,本市が取り組む住生活基本計画に沿った事業の推進のほか,民間のマンション開発事業などがあります。

 計画期間の最終年であります平成30年の中心市街地の居住人口の目標は5,145人ですが,25年度時点では5,009人となっており,来年8月が完成予定とされております仮称帯屋町二丁目複合施設整備事業など,今後の事業の進捗により目標数値に徐々に近づいていけるものと考えております。

 次に,直近の中心市街地の空き店舗率でございますが,平成25年12月に行った中心部の空き店舗調査では,12.7%となっておりまして,参考指標の目標値13.4%を昨年度末時点では達成ができております。

 この評価指標1の今後の取り組みといたしましては,中心商店街の空き店舗の解消と町の活性化を目的に,新規または事業拡大のために空き店舗に出店した場合,高知市空き店舗活用創業支援事業で,賃借料の一部を一定期間補助するとともに,補助金申請前に高知市商工会議所から事業内容等について指導を受けていただき,経営の安定化に役立てていただくこととしております。

 そして,もう一つの評価指標の関連事業といたしまして,評価指標2というものでございますが,新図書館,点字図書館,仮称こども科学館の整備,また県が実施する新資料館整備,よさこい情報発信機能強化,おもてなし拠点の魅力向上などを主な事業と位置づけまして,中心市街地14地点の平日と休日の2日間合計の歩行者通行量の平成30年の目標値を10万5,916人としております。

 この直近の歩行者通行量でございますが,平成25年度が9万6,574人となっておりますが,27年度の見込みについては,新図書館などのハード施設がまだ完成しませんので,目標値と比べると厳しい状況になるのではないかと思いますけれども,その後の事業の進捗によって歩行者通行量も増加していくものと考えております。

 集客の今後の取り組みにといたしましては,先ほど申し上げましたように,ハード施設の整備を着実に推進してまいりますこと,そして平成25年度4月にオープンした高知よさこい情報交流館や中央公園,各商店街でのさまざまなイベント開催のほか,昨年11月に初めて実施しまして,ことし5月に2回目,そして11月に3回目が予定されております,商店街のまちゼミによる各店舗の顧客のファンづくりなど,ハード,ソフト両面からの取り組みによりまして,中心商店街への回遊性を高め,来街者の増加を促進してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) 御答弁いただきまして,現状を教えていただきました。平成27年度の中間年度の評価,取り組みを再考するに当たっては,やっぱり前年の26年度の取り組みが非常に大切になってくると思いますので,これからそれぞれの個別の事業にちょっと焦点を当てて,気になるところをお話させていただきたいと思います。

 次に,図書館のことをお伺いする予定でしたけれど,ちょっと置いておきまして,先に学生交流館のことをお伺いしたいと思います。

 昨年の11月に,京町に学生交流館が設置をされました。この学生交流館の取り組みについて,本市の掲げる事業目的とこれまでの稼働率についてお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 中澤商工観光部長。



◎商工観光部長(中澤慎二君) 学生交流館は,中心市街地の魅力やにぎわい向上に向けまして,まちづくり活動や商店街の活性化に寄与する活動をしている学生グループなどが情報交換や活動の連携を図るための拠点として開設したものでございます。

 これまでの取り組みとしまして,学生活動関係では,スポーツごみ拾いの開催や高知短期大学集中ゼミ,大学の地域協働入門や地域協働実習などの実施,また文化活動関係では,街なかアート展やオープンアトリエの開催,また商店街振興関係ではまちづくり勉強会などが行われました。

 稼働率につきましては,昨年11月のオープンから本年5月末までで,平日が37.6%,土日,祝日が39.3%,全体では38.3%となっております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) まだ開館して間もないものですけれども,全体では38.3%ということで,この事業については議会にも説明がありまして,若い学生の活力を商店街に呼び込んで,町のにぎわいとか,そして芸術の振興,回遊性の向上を目指していきたいというふうな,本市の期待を非常に込めた事業説明がされています。

 しかしながら,先ほどの稼働率からも明らかなように,施設の利用が学生であるために,平日はほとんどのシャッターが閉められたままで,どんな活動をしているのかわからない,もうやめたのというふうな厳しい声も聞かれるほど市民に周知ができている取り組みとは言いがたいものであります。

 そこで,そういう取り組みではありますけれども,非常に大切なもので,この事業の目的について御答弁をいただきましたけれども,学生,商店街,行政と,それぞれの立場を尊重した上で,個々の目的と意識の違いを乗り越えて,中心市街地活性化の事業目的をどのように達成するべきか,事業の実施主体である高知市はどうあるべきかを今後連携を深める協議を行っていかなくてはならないと私は考えます。

 そこで,高知大学の研究論文に掲載をされている今城先生の論文から,その趣旨を踏まえて,この事業に期待する思い,そして高知市の役割,事業の展開などについて中嶋副市長にお尋ねしたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 中嶋副市長。



◎副市長(中嶋重光君) 高知大学の今城先生の論文では,学生活動交流館の立ち上げ段階における課題ということで,学生と関係する先生方,また商店街と高知市との意思疎通が余りできていなかったという話でございますとか,あるいは箱物を先につくって,内容のほうがまだ明確にできていなかったので,なかなか準備がうまくできていなかったんじゃないかといったようなお話もあったりしました。

 あの先生の論文を見ますと,活動の立ち上げ時から先生には御協力いただいておりまして,日ごろの交流館の利用についても御参加いただいております。御考察いただいた内容につきましては,今後の交流館の管理運営をしっかり行っていく上での課題とか,解決方法についてお示しいただいたものと考えております。

 交流館事業につきましては,先ほど御説明がありましたとおり,学生グループを対象として,地域の活動や交流の場を追求することにより,利用者自身の自己研さん,町のにぎあわいの創出といったものを図った上で,まちづくりを担っていただける人材の育成につながっていけばというふうに期待しているところでございます。

 開設当初につきましては,若干一,二カ月,大学のほうに話を持っていったりということで,準備不足から来る関係者間の思いのすれ違いみたいなこともあったようでございますが,開館から半年が過ぎた現在では,ゼミでの利用では指導教員とのかかわりもありますし,商店街の振興組合の役員の助言なんかもいただいているということで,また市の職員も積極的にかかわって,学生との意見交換の場面も生まれているというふうに聞いております。

 コンセプトの共有という面でも,その面では共有が図られてきつつあるというふうに感じているところでございます。

 また,学生グループと商店街振興組合,高知市の三者で先ほどあったスポーツごみ拾いとかといった共催のイベントも開催して,また社会人の方の巻き込みといったようなことも,学生が主体的に行っているということで,日々勉強していただく機会をつくっていただけているのかなと思っているところでございます。

 さらに,交流館の利用ニーズ,稼働率が低いというお話もございましたが,利用ニーズの掘り起こしにつきましては,他の教育関係機関等への働きかけを進めているところでございまして,また来年度には県立大学の再編による永国寺キャンパスの大幅な増員でございますとか,高知大学の地域協働学部の設置といったこともあります。中心市街地を含む地域の学生との交流機会も今後ふえていくと思いますので,新たな動きも,市の職員も積極的にかかわってつくっていきたいというところでございます。

 今後とも多くの学生の皆さんに来街いただいて,交流館を拠点に中心商店街というフィールドの中で多くの体験や学習の機会を得て,地域を思う心を養いながら,将来の地域づくりの担い手へと学生の皆さんに成長していただければと考えているところでございます。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) ありがとうございました。私も過日,学生交流館にお邪魔して,居合わせた学生さん,そして先生と懇談をさせていただきました。

 とてもやる気と熱意のある学生さんたちで,今後の事業展開に期待をしているところです けれども,そのためには今副市長からお話がございましたように,行政が支援するべきことを明確にして,そして先生の論文の中での御指摘内容を十分精査した上で,学生交流館の定着する活動を気長に見守りながら応援していきたいと思います。

 そして,願わくば毎日オープンされること,そして学生にとって使い勝手のよいものとなるように,使用に関しての便宜を図っていただきたいと思います。

 あわせまして,閉館中にはこの建物が空き店舗なのかというイメージであった建物も,現在職員の手づくりの看板がかけられて,温かい思いに包まれて,これまで以上に取り組もうとしている本市の様子も酌み取れております。商工観光部の皆様,今後どうぞよろしくお願いをしておきます。

 次に,町のにぎわいに期待のできる新たな取り組みの事業展開について提案をいたします。

 タウンモビリティ,聞きなれない言葉ですけれども,タウンは町,モビリティーは移動性,つまり障害のある人もない人も,高齢者も,大人も子供も,誰もが安心して出かけられるよう,移動の権利を保障するために,移動に不自由を感じておられる方には,車椅子やベビーカーの貸し出し,ボランティアでの付き添い介助等のサポートを行って,一緒に町に出かけて買い物や食事を楽しみ,交流を図るという取り組みが行われております。

 この取り組みは,経済産業省のジェトロでも紹介をされ,広島市や久留米市で先駆的に取り組まれております。初めに,過日行われましたタウンモビリティを考えるセミナーに本市職員も御参加いただきましたので,商工観光部の目線から久留米市の取り組みについての御感想をちょっと簡単にお願いをいたします。



○議長(山根堂宏君) 中澤商工観光部長。



◎商工観光部長(中澤慎二君) 久留米市の取り組みは,市が中心商店街の空き店舗を活動拠点として借り上げ,週3回高齢者や障害者等の皆さんの中心商店街へのお出かけ支援や,買い物のお手伝いのほか,クリスマス会,花見などの季節の行事や趣味の教室等を開催しているものです。

 高齢者や障害をお持ちの方々が参加者同士,またボランティアの方々との交流を通して楽しいひとときをお過ごしいただくことにより,快適な生活を過ごされ,生きがいづくりにもつながっていると考えておりまして,先進的な取り組みとして本市の商店街の活性化策にも大変参考になるものと考えております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) 大変参考になるという御答弁をいただきました。それでは,この取り組みが本市でも,2010年県事業のひとまちふれあいフェスタで中心市街地を訪れてもらうためのイベントとして,実験的に行われ,調査,研究を繰り返す中で,2013年からは土佐せれくとしょっぷてんこすで毎月第2土曜日に継続的に開催をされております。

 現在では,スタッフ21名,ボランティア115名,利用者60名の登録があり,利用者の移動のサポート,情報の発信,円滑な移動のための調査活動とともに,福祉系学生の実習の場としてもニーズと反響を呼んでいるとお聞きをしております。

 本年4月,高知市で行われているタウンモビリティの活動の支援と今後の取り組みについて,本市にも要望させていただきました。また,過日のセミナーで御好評いただいた調査報告書も本市の関係機関にお届けをさせていただき,吉岡副市長にもお目通しをいただいたと存じます。

 まず,その御感想をお伺いするとともに,中心市街地の通行量や町のにぎわい,経済効果に十分応えることのできる高知市のタウンモビリティの取り組みについての評価と今後の本市の支援について,吉岡副市長にお伺いをいたします。



○議長(山根堂宏君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) 今月行われましたバリアフリーフェスティバルでのセミナーで報告のありましたタウンモビリティ実施報告書について大変関心を持って読ませていただきました。

 本市におけるタウンモビリティの取り組みは,障害者や高齢者の方々が気軽に中心商店街に出かけられるよう,福祉関係団体の方々を中心に取り組みを進められ,当初からかかわっておられるNPO法人の関係者の皆様を初め,その熱心な取り組みに大変感銘を受けたところでございます。

 また,本年4月には私も関係者の方とお会いし,直近の取り組み状況をお聞かせいただくとともに,課題になっている事項,具体的には現在行っている県,市の支援事業の継続の実施,そして事業の定着や利用者の利便性の向上のため,中心商店街に活動拠点をつくることを目指して,関係者による協議の場を設けられないか検討してほしいという要望でございました。

 現在,実施しているタウンモビリティ活動への支援につきましては,今後とも継続できるよう努めてまいりたいと考えておりますし,来街者の利便性の向上と中心商店街の活性化,町のにぎわいの創出にもつながる,このような活動は,高知市の中心市街地活性化基本計画に定めます,誰もが快適に楽しく町なかの魅力を回遊して満喫できる環境を整えるという基本的な方針にも沿うものでありますことから,庁内関係部局との横断的な調整を踏まえ,新たな拠点設置に向けた協議の場の設置について早急に検討してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) ありがとうございます。どうぞよろしくお願いをいたします。

 それでは,あと2分になりました。この中心市街地の活性化の中で,忘れてはならない大切な取り組み,それが新図書館の建設であります。その中でこども科学館の建設については,大きな期待があるものですが,特段にこども科学館のことで現在進めていることがあれば,お伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) こども科学館の展示室は,大きく企画展示スペース,そして生命・自然環境ゾーン,郷土の未来と科学技術ゾーン,宇宙・地球ゾーンの4つとなっておりまして,これらの展示物の製作,その他につきましては,平成27年度から入るという予定になっております。

 今,こども科学館の専門員の配置につきましては,昨年4月に科学館の勤務経験のある学芸員の資格を有する職員1名を配置し,今年4月からは中学校の理科教員1名を配置するなどしまして,運営準備の強化に努めているところでございます。

 また,小・中・高の理科教育との連携をどう図っていくのかということは大きな課題というふうなこともありますので,19名の専門家で組織する,こども科学館アドバイザー会議を設置しまして,現在その中でさまざまな検討を行っているというのが実態でございます。



○議長(山根堂宏君) 高木妙議員。



◆(高木妙君) 本市の中心市街地の活性化の取り組みの目的が達せられますことをお祈りし,そしてまた中心市街地の活性化の取り組みの中に,ユニバーサル社会での視点を盛り込むことは,今後高齢社会になる我が市において,全国に先駆けて進んでいく高齢社会を見守る優しい社会にとなっていくことであると思います。

 市長には,あと残されました西側の土地利用について思いがあれば,一言お伺いをして終わりたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 検討しております図書館の西側の土地でございますけれども,平成23年にはこの土地利用の検討部会で,5回にわたって検討しておりますが,現在のところ,この西側の用地につきましては,新図書館の着工がおくれましたので,28年8月までということになっておりますが,新図書館の建設のための工事ヤードとして活用するということになっております。

 この西側用地につきましては,民間の事業者の方々の中にも,さまざまな利用案を検討している事業者の方々も複数おられますので,今後の工事の進捗状況を見ながら,さらに具体的な検討を進めていきたいと思っております。

 当面は,高知市の中心市街地活性化協議会などを中心として,工事の進捗状況等を見ながら,民間の事業者のさまざまな提案も含めて検討を進めてまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。

  〔岡田泰司議員登壇〕



◆(岡田泰司君) 日本共産党,岡田泰司です。通告に従い質問いたします。

 まず,市長の政治姿勢から伺います。

 私ごとですが,昨夜,沖縄に住む長男からメールがありました。議会質問の激励ときょう6月23日は沖縄慰霊の日だとのメッセージであります。平和が脅かされている昨今,これも何かの因縁と感じるところです。日本国憲法について伺います。

 日本国民は,恒久の平和を念願し,人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって,平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して,我らの安全と生存を保持しようと決意した。我らは平和を維持し,専制と隷従,圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において,名誉ある地位を占めたいと思う。我らは,全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ,平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

 日本国憲法第9条第1項,日本国民は,正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し,国権の発動たる戦争と,武力による威嚇または武力の行使は,国際紛争を解決する手段としては,永久にこれを放棄する。

 第2項,前項の目的を達するため,陸海空軍その他の戦力は,これを保持しない。国の交戦権は,これを認めない。

 平和憲法と呼ばれる由来の記述であります。憲法前文の一部と憲法第9条でありますが,かつての大戦の痛苦の経験の上に確立された平和憲法について市長の考えをお伺いします。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 先ほど御紹介いただきましたように,憲法第9条では,武力行使や戦争の放棄をうたっておりまして,憲法の前文と相まって平和憲法として国際的にも名誉ある地位を確立してまいりましたので,こうした平和憲法の理念は今後も尊重されるべきものであると考えます。

 第9条第2項の自衛権との関係が今国会でも大変焦点になっておりますが,歴代の内閣は長い間にわたりまして,国会で積み重ねてきました重大な憲法解釈を便宜的もしくは意図的に変更することは,立憲政治に反し許されるものではなく,世界平和のために日本が国際貢献できる仕組みづくりも含めて国民的な憲法の議論を深めていくことが最も大切であるというふうに考えます。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 安倍首相は,積極的平和主義というまやかしの言葉,解釈改憲で集団的自衛権を行使,戦争する国へ,いみじくもヒトラーを見習えばよいと言った麻生副総理の言葉を実践し,暴走しています。

 東洋平和のためと進軍し,世界を恐怖のどん底におとしめた歴史は,大日本帝国が結んだ日独伊三国同盟という軍事同盟,これこそが集団的自衛権の行使そのものであります。

 日米安保条約という軍事同盟のもとに,安倍首相は集団的自衛権の行使を盛んに述べていますが,国際条約と日本国憲法のどちらを優先しなければならないのか,国際法上も明らかなものです。憲法に拘束されている者が拘束基準を変える,言いかえれば,動かせないから手錠をゴムひもにかえようと捕縛されている者が言っているのであります。立憲主義を理解しようとしない首相や国会議員の皆さんの知性が問われるものであります。

 先日,高知で講演をされました改憲論者の憲法学者,小林節慶應大学名誉教授は,安倍政権は憲法泥棒と題した新聞インタビューの中で,数年前の憲法記念日,市民団体が9条を守ろうと唱和するのに違和感を覚えた。どなりに行こうかと思った。権力者に9条を守らせようが筋でしょう。権力を持っていない我々は守りようも破壊しようもない。主権者である国民の知性と良心が問われている。閣議決定されても国会で関連法や予算が通ったとしても,国民は賛成したのではない。納得していないと言い続けることが大事ですと述べています。

 主権者国民の問われる知性と良心について,また小林氏の考え方について市長の所見を伺います。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 小林慶應大学名誉教授,非常に憲法の関係では有名な先生ですが,集団的自衛権について解釈改憲はもちろん,行使そのものにも反対されております。

 憲法第9条に対する考え方を述べておりますが,憲法第9条は侵略から自国を守るためのいわゆる個別的自衛権は認めているが,集団的自衛権が必要になるというのならば,その理由を示して,憲法を変える提案をするのが筋である。戦争しない国から戦争する国になることを国民に納得させないといけないというふうに明確に述べられています。

 現行の日本国憲法の第99条の中では,例えば国務大臣,そして我々公務員には憲法を尊重し,擁護する義務を負うということが書かれております。

 基本的にこういうものを読みますと,政治にかかわる者に対して憲法が立憲主義に基づいた国家権力を制限して,国民の権利,自由を守ることを目的とした国家の基本法であるということは基本ですので,憲法はもちろんのこと,さらに憲法違反行為を予防し,これに抵抗するということを憲法みずからが書き,それに義務を課しているということでございますので,やはり解釈改憲というのは許されないというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 英仏欧州に極右勢力が台頭してきています。EU離脱,移民排除,差別的排他性が極右勢力の特徴です。

 かつてナチスの台頭にヨーロッパ諸国民は恐怖のどん底におとしめられました。この苦い経験,教訓から第二次大戦以来,初めてスウェーデンの教会が社会に警鐘を鳴らす教会の鐘を2時間にわたって鳴らしたと報道されました。

 歴史に学ぶ知性が世界にあることは一縷の救いです。私たちも平和を守れと警鐘を鳴らし続けること,そのために市民の皆さんとともに力を合わせようと呼びかけてまいります。

 次いで,消費税と法人税減税についてお伺いします。

 市長は,消費税増税で2,200億円,国保に投入するよう陳述されていますが,こんな資料を御存じでしょうか。2013年10月,参議院予算委員会に提出された資料であります。消費税が5%に引き上げられた1999年度と3%の1996年度の税収比較です。

 税収増で消費税収は5兆4,000億円ふえています。しかし,消費税以外の税収が11兆4,000億円下がって,差し引き6兆円のマイナスとなっています。特徴は法人税減税,法人三税がちょうど6兆円減税されています。消費税を上げても税収が下がる実態について市長の所見を伺います。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 昨年度10月での先ほど御紹介がありました参議院の予算委員会でございますが,この中でも国会で議論になっていますが,1997年の消費税率3%から5%への引き上げ後3年間で,先ほど御紹介がありましたように,消費税収は増加しておりますが,法人税を初めとする消費税以外の税収は減少し,トータルで税収は約6兆円減収しているということが述べられております。

 その減収の要因としてでございますが,この当時は法人税率そのものの引き下げを行っておりますので,法人税率が下がったという影響もかなりあり,あわせまして,当時はアジア金融危機のさなかでございまして,複数の証券会社,銀行が倒産するという特殊要因もあったということもあわせて説明をされております。

 トータルで6兆円の税収減につきましては,その全てが消費税率引き上げに伴う景気悪化によるものではないというのが政府答弁の中で説明をされております。

 今回の消費税率引き上げに当たりまして,税率引き上げ前のいわゆる駆け込み需要が相当ありましたので,その反動減を緩和して,景気の下振れリスクに対応するとともに,景気対策を図るというのが国の一つの経済政策のパッケージということになっております。

 それぞれこの経済政策のパッケージが地域におきましても,やはり地域の腰折れにならないようにというところが重要だというふうに考えておりますので,今後の消費税率の引き上げ,まだ8%から10%に上げるかどうかの判断もございますので,地域経済の動向を含めて注意深く見てまいらなければならないと考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 法人税を減税しても,賃金は減少するという実態が同じ参議院予算委員会で提出されておりますので,御紹介しておきます。

 こんな新聞広告がありました。やり方を発明しよう。この4月から消費税が8%に上がった。家計のやりくりは大変だが,これを機会に見直せば,無駄は幾つも見つかるはず。不要なものは買っていないか。光熱水費はもっと節約できるのではないか。例えばもやしのような安価な食材も工夫次第では立派な食材になる。節約は実は生活を豊かにするのだと気づけば,増税もまた楽しからずやだ。

 これは,トヨタの4月23日付日経の宣伝広告です。庶民の暮らしの実態を理解しない,まさに心を逆なでする傲慢で全くふざけた広告であります。しんぶん赤旗日曜版は,6月15日のトップで,もやしの怒り,不公平のきわみとトヨタの下請業者の怒りを報道しています。

 営業利益2兆3,000億円,史上最高益を上げた5月の決算発表で,豊田章男社長は,国に法人税を5年間払っていなかったことを明らかにしました。5年間で法人税はゼロ,株主配当は1兆542億円,内部留保は4,079億円増加しています。

 その上,トヨタには消費税の輸出戻し税があります。その額は2010年度5%で約2,246億円,10%になると2倍で4,490億円を超えます。2006年から5年間,トヨタだけで1兆3,000億円の消費税が還付されています。

 市長の望む消費税増税で国保へ2,200億円の投入は,10%に増税されれば,トヨタのように自動的に増額されるのでしょうか,怒りを通り越してむなしさを覚えますが,市長の所見を伺います。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 消費税に関しましては,先ほどもお話がありましたように,特に輸出業者につきましては,国内の課税と輸出に係る調整ということで,消費税が免除されるということもございまして,売り上げの輸出取引に占める割合が多い場合には,多額の消費税の還付金を受けるということが法律上できるようになっている。

 これは法律上の取り扱いでございますので,これについての是非につきましては,産業界,また消費者の中でもそれぞれ御意見があるところでございます。

 今回の消費税の引き上げ分につきましては,全て社会保障の財源に充てるという意味でございまして,国民健康保険にも2,200億円入れるということになっておりますが,平成26年度当初予算ではやっぱり500億円しか入っていないということが喫緊の我々の重要な課題ということになっております。

 国保は,これからまだ医療費が伸びていくということでございますので,政府が既に約束をしております1,700億円を早急に入れていただかなければなりませんし,国保財政を考えますと,2,200億円だけではなかなか維持できないという現状がございますので,地方六団体ともにさらに上積みということは,国に対して今申し入れをしておりますので,積極的にそのことは強く求めてまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 4月の消費税増税で8兆円,国民1人当たり6万円の増税ですが,消費税増税を財源に大企業には1兆5,000億円の減税をしております。

 今度は,財源も示さずに5兆円の大企業減税を打ち出しています。大企業の内部留保は290兆円にも膨らんでいます。10%への増税が法人税減税の財源にされると危惧するところであります。

 企業の社会的使命は,納税と雇用で社会に貢献すること,企業の社会に果たす役割であったはずです。強欲に貪欲に飽くなき利益を追求する経営者の品性が問われるものであります。

 お金が還流しなければ,経済を循環させなければ,社会を豊かにすることはできません。消費税増税と法人税減税,経済循環をどのように考えるか,市長にお伺いします。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 政府につきましては,今月13日に経済財政諮問会議において,経済財政運営と改革の基本方針が骨太の方針ということになりますが,現在35%程度の法人税の実効税率を数年間かけて20%台にまで引き下げていくということが明記をされまして,長年の懸案とされました法人税の改革に実質的に踏み出す方向性が出されております。

 今回の法人税の改革の狙いにつきましては,欧州諸国はアジア各国と比べて高い法人税について実効税率を引き下げて,輸出関連企業等の力をさらに強化していこうというのが政府の主張でございます。

 ただ,日本の企業のうち9割は中小企業でございますので,御紹介もいただきましたとおり,中小企業の雇用増や賃金増につながっていくかどうかというところは,非常に気をつけて見ていかなければなりません。

 そして,法人税を引き下げた場合に,その代替財源をどこに求めるかでございますが,現在の論議の中では,赤字企業にも負担を求める外形標準課税が有力になっておりますので,例えばこれは中小企業にまで適用されるようになるのかどうかということで,このあたりも非常に気をつけて見ていかなければならないと考えております。

 また,法人税の収入につきましては,全体の法人税収入の約6割が地方の収入ということになっておりますので,代替財源の動向によりましては,地方の財源に大きく穴があくということになりますので,仮に法人税を下げるにしましても,地方税収が減収にならないように,また交付税が減収にならないようにということは,強く求めてまいらなければならないということで,これも六団体が強く今強力に求めているところでございます。

 消費税増税につきましては,社会保障の財源の確保という観点でやむを得ないというふうに考えておりますが,やはり景気の動向,そして地域に与える動向,そして低所得者の方々には逆進課税というのが消費税の一つの特色でございますので,低所得者の方々に負担軽減策というものが当然必要になりますので,やはりバランスを考えながらその低所得者の方々に非常に重くならないようにということも含めて,十分な対応をしていく必要があるというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 日本には租税特別措置法といって,大企業優遇税制がある,世界の憲法学者もびっくりするような税があるということを皆さん知っておいていただきたいと思います。安くされているんですね。法人税減税,武器輸出,武力紛争,戦争という大消費,弾薬の類いは10年間の消費期限とも聞きます。

 解釈改憲,集団的自衛権行使でアメリカの代理戦争,財界の利益,アメリカの利益であります。日本共産党の綱領が指摘する財界とアメリカに奉仕する日本政治の異常が如実にあらわれている現状であると述べておきます。

 次に,資源ごみについて伺います。

 昨年6月,資源ごみ問題について議会質問の後,ある市民の方から議員団にメールが届きました。要約すると,資源ごみは問題を感じながらも,漫然と放置してきたことは担当部門の大きな責任だと思う。

 高知方式の中心は,無料,減量にある。再生処理組合は,高知方式の中で当時は一定の役割を果たしたが,長い間にあかがたまっているように思う。今では細分,分別は日本中どこでも常識となり,高知以上にすぐれた自治体も各地に生まれている。

 大事にしたいのは,約1,000人という規模の委嘱された減量推進委員制度,私もその一 人,全体または地域別の研修会,市民の分別の協力体制である。引受手がどうなろうと,分別自体,そして市による啓蒙の反復は今後もずっと必要なことです。

 資源ごみの収集と運搬,契約関係も経理も全てオープンにする,少なくとも議会代表の関与が必要。組合も競争関係にある別のジョイントをつくって入札制にする。1年契約が不安定なら,5年契約もあり得る。有料化の乱心は許さない。非常に的確な指摘をされています。

 現在,この方の町内会は100軒ほどで,独自に業者と契約を結び,資源ごみの収集で月5,000円から6,000円の収入を上げているそうであります。金属,瓶類を除き,主に紙類,缶,ペットボトル,廃油など,日常的な集積場所があることがポイントですが,収集品目別に計量,単価も書面で報告され,業者との信頼関係が構築されているとのことであります。

 発足に当たり,町内会では高知方式を壊すのではないかとの異論も出されたようですが,あくまでも高知方式は守る立場であるとの一致点を見出し,毎月の不燃物収集は従来どおり行っているとのことであります。

 ここに至る原因は,資源ごみ収集の不透明さにあり,行政と住民,収集業者の三者協働であると言いながら,いつの間にか資源ごみの所有権は収集業者に持っていかれ,大きな収益は行政と山分けをし,一般財源として市の懐に入れられ,住民は援助金というわずかな涙金でごまかされているのではないかとの疑念が生まれていることにあります。

 月に1度の不燃物・資源ごみ収集は,希薄になりかかっている地域コミュニティを形成する大きな役割を果たしています。

 しかしながら,地域の高齢化は巡回性の当番を困難にしていることも事実であります。高知方式を守り,かつ地域コミュニティを持続発展させるためにも,資源ごみ収集における有価物は,協働する市民全体のものであることが必要であるとの考えから質問いたします。

 要は所有権の問題でありますので,法制担当の総務部長にお伺いします。

 所有権の移転が認められる法律行為は幾つかありますが,相続,贈与,譲渡,売買,差し押さえ,そして放棄があると思いますが,そのほかに何かあるかどうかお伺いします。



○議長(山根堂宏君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 所有権の移転が認められます法律行為につきましては,御指摘のように売買や譲渡などが一般的なものでございますが,特殊なものといたしましては,所有権のないものや所有権が放棄されたものは,先に占有をした者がそのものの所有権を取得するという,いわゆる無主物先占などが上げられるというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 所有権の移転は,法律行為において全て意思表示が付随,必要であり,所有権は自動的に移転するものではないと考えます。

 意思表示なく所有権が移転される状況は,窃盗,強奪,詐欺などで違法行為の介在であると考えます。違法行為の介在も意思表示もなく,所有権が自動的に移る法律行為は存在するのか伺います。



○議長(山根堂宏君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 我が国の民法は,当事者の意思のみによって物権の変動が生じるという,いわゆる意思主義の立場をとっておりますことから,公益目的によります強制執行など,法令の規定があるものを除きまして,原則として物権の変動には当事者の意思が必要であるというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 無主物は集積場所で管理する登録団体に,ここで所有権は移転するんです。無主物の所有権が収集業者に移るとするならば,集積場所で管理,介在する登録団体,町内会を排除することにしかならないと思います。資源ごみ集積場所から収集管理する登録団体が引き揚げた時点で所有権は自動的に市が委託する収集業者に移転するとしています。

 しかし,所有権は時間の経過による消滅時効か放棄をしなければ,法的には移転しないものであります。現に登録団体では,収集資源物の所有権を放棄する旨の意思表示をした事実はありません。退去が所有権放棄の意思表示と勝手に解釈することは,三者協働の信義に反するものと考えますが,環境部長の意見を伺います。



○議長(山根堂宏君) 黒田環境部長。



◎環境部長(黒田直稔君) 全国の自治体における資源ごみの所有権に関する取り扱いにつきましては,現時点で統一的な見解が示されていない状況にございます。

 一例として,資源ごみの所有権の考え方を一定整理しておかなければならない,全国の資源物の持ち去り禁止条例に関する取り組みを見てみましても,ステーションに排出された資源物の所有権を自治体に帰属させるという考え方がある一方で,所有権がどこに帰属するのかということを前提条件として整理しないまま,制度運用をしているケースもあり,持ち去り禁止条例の運用例一つとってみましても,全国的に所有権の考え方というものが統一されていない状況にございます。

 本市の資源ごみに関しましては,現段階ではステーションに排出された時点で,不用の廃棄物という認識のもと,所有者のいない無主物として取り扱っておりまして,排出者である市民の皆様及びステーションの管理を行っている町内会等の登録団体とも所有の意思を一定放棄したものという考え方をとっております。

 したがいまして,ステーションに排出された資源ごみについては,ステーションから回収をしていく高知市再生資源処理協同組合,以降,組合と申し上げますが,この組合が先ほど総務部長の答弁にもございました無主物先占という認識におりまして,一定所有権を取得しているものと考えております。

 こうした中で,資源ごみを処分するに当たりましては,本市と組合は再生資源の回収等に関する覚書を交わしておりまして,その中で再生資源が市民の皆様から排出された貴重な財産であるということを十分認識し,資源再生利用の公共性,公益性に適合するよう業務を行うとしておりますほか,再生資源の換価等による収入額の一部は分別援助金として登録団体に支払うこと,また収集運搬経費の一部に充てることなどを定めておりますので,再生資源の売却益は一定公共目的で確保できる仕組みになっているものと考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) あちこちで町内会等が収集する体制をつくり出しています。高知市のこういう方式が壊れることが非常に懸念されますので,資源ごみ自体はやっぱり市民のものであるということ,先ほどの覚書の中では,管理団体,市民は入っておりません。その覚書の中からは排除されています。三者協働であるならば,三者で話し合いをすることがまず前提条件であると考えます。資源ごみは市民全体のものとして扱い,高知方式を守り,継続するための改善を求めておきます。

 12月議会には,確かな回答を出すように要望しておきます。

 次に,排水機場運転管理業務委託問題についてお伺いします。

 12月議会,従前から受託者には懈怠行為がある旨の通報があり調査をし,実態の解明を求め,当該受託者との契約解除と契約不履行に基づく契約金の遡及返還を求めるべきとただしました。

 その際,担当職員の責任を追及するものではなく,担当職員は見えざる圧力によるやむを得ないものであるならば,公益通報者保護法を援用して,告発する勇気を持っていただきたいと議場から職員の皆さんに訴えたわけですが,残念ながらその情報は寄せられることがありませんでした。

 善意の職員が悪質受託者に巻き込まれることを危惧したものですが,損害賠償請求だけではなく,刑事告発もされるという最悪の事態に陥ったわけです。

 この問題は,住民訴訟と刑事告発をされるということから裁判に影響することを理由にして,答弁も差し控えるものと推察しますのですが,3月議会,我が会派の下元博司議員の質問に対する市長答弁並びに高知市職員措置請求監査報告書の監査委員の判断について,他の業務委託契約に影響を及ぼす問題点があると指摘して質問いたします。

 まず,当該受託者が何をもって影響力を醸成し,このような事態を生み出したのか判断材料として,本市での職務履歴を調べました。

 在職中は,介良の東部環境センター,運動公園用地買収に手腕を発揮したと聞きましたが,相場より高買いであったとの話も伺っています。取得価格約20億円は議会でも承認されていますので,何のことはありませんが,需要と供給のバランスで価格が決められる資本主義社会ですから,高値をつければ安易に事が運びます。

 ただ,どなたの提案かは定かではありませんが,事業費見込み額119億3,900万円余り,公告予定時期を平成14年6月として,都市公園法第2条第1項第1号を適用し,租税特別措置法施行規則に基づく譲渡所得の減免というウルトラCがあったという事実が残っています。

 援用すれば,既に時効が成立しているものですが,平成8年11月25日付で高知税務署に松尾市長名で確約書を提出しています。そして,いまだに都市公園としての条件整備はなされていません。

 役職歴は,昭和56年,1981年,清掃部清掃施設建設事務所総務課長を皮切りに,平成10年3月末退職までの間,環境・清掃部門を歴任し,平成2年,1990年1月1日から平成13年度,2002年3月末までの12年間,2代目の環境事業公社理事長を務めています。同公社の理事長は,初代は2年間,3人目は3年間の任期を務めています。

 特筆すべきは,平成8年4月1日付で市民環境部理事の立場で高知市環境事業公社理事長を併任,総務部理事大規模用地担当を兼務しています。さきに述べた用地取得の手腕と平成8年11月高知税務署への確約書提出とは年月,時期において符合するものであります。

 では,質問に入ります。総務部長に業務委託契約における仕様書についてお聞きします。

 高知市庁舎清掃業務委託契約書写しを総務課からいただきました。また,資源物収集運搬業務委託契約書,排水機場運転管理業務の委託契約書があります。それぞれ仕様書に従い委託業務を完了,あるいは仕様書を遵守し,信義に従って誠実に履行するものとあります。それぞれ業務委託契約の仕様書の効力,拘束力について差異はあるのか伺います。



○議長(山根堂宏君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) いずれの契約におきましても,仕様書に記載された方法や条件等にのっとりまして業務を実施していただくものでございますので,その効力,拘束力という点につきましては,差異があるものではないというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) それでは,業務委託契約において仕様書どおりに業務が遂行していなければ,契約解除の対象になるものと考えますが,いかがでしょうか。



○議長(山根堂宏君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 一般的に申しますと,契約条項には発注者側の契約解除権に関しまして,契約に違反し,その違反により契約の目的を達成することができないと認められるときは,契約を解除することができるという規定が設けられております。

 したがいまして,契約相手方が仕様書どおりに業務を実施できない状況で,そのままでは当該契約の目的達成が困難であると判断すれば,契約解除の対象になるものと考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 監査報告についてお聞きします。

 監査委員は契約不履行に起因する不適切な事務処理が見受けられるものの,契約自体の目的は達成されていたとして契約を解除しなかったことを不当とまでは言えないとしています。

 契約不履行に起因する受益地の浸水等の発生がなかったことを理由に維持管理は一定なされていたものと判断し,週報の未提出を理由に契約の解除をすべきと考えていないとする旨の市の説明を追認しています。当該ポンプ場の排水機は,降雨に伴い自動運転をする機能を有する機械なのであります。

 本件での損害は,具体的な災害被害の発生ではなく,前記のとおり週報が提出されず,市は排水機が適正かつ良好に機能する状態が維持されているかどうかを把握できなかったということであります。

 業務委託契約に基づく契約行為において,その業務については,まず仕様書どおりの業務が遂行されているかどうかが判断基準であって,しんしゃくを加えた一方的な解釈による処遇は,他の契約との整合性においても公平性を欠くものであり,公務執行上容認されるものではないと考えますが,監査委員として他の契約との公平性,整合性についてどう考えているか伺います。



○議長(山根堂宏君) 宮本監査委員。



◎監査委員(宮本光教君) 仕様書どおりの委託業務が遂行されていない場合に契約を解除するか否かは,個別の委託業務ごとに委託契約の目的や内容に照らし,総合的に判断するものでございます。

 本件委託業務におきましては,求める業務内容に対して,確実に履行が確認できる仕組みとなっておらず,履行の実態については実際のところ受託者のみが把握している状況にあり,その受託者は既に死亡し,関係人調査は行えなかったことに加えまして,客観的に履行の有無を確定するための関係書類が乏しかったことから,事実の収集が困難でございました。

 このような状況の中で,水防従事日報及び降雨時の水中ポンプ等稼働記録において,降雨に伴い水中ポンプ等が適切に自動運転されていること,業務不履行に起因する運転停止等の記録が見受けられなかったことなどから,維持管理が一定なされており,排水機が適正かつ良好に機能する状態が維持されていたものと認められました。

 本件委託業務の目的は,排水機が適正かつ良好に機能する状態を維持し,警報等の発令時において,迅速かつ的確な対応を図ることで,受益地の湛水災害を未然に防ぐことにございますので,契約の目的自体は達成されており,また本件業務が実態として契約を解除すべき程度には履行されていないとは断定できないことから,契約解除をしなかったことが不当であるとまでは言えないと判断したものでございます。

 なお,本件委託業務において仕様書どおりの業務が遂行されていなかった点につきましては,受託者の契約不履行に起因する不適切な事務処理について,市長に対し損害額及びその補填方法を確定し,適切な措置を講じますよう勧告したところでございます。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 結果,浸水被害がなかったので,管理はしていたと解釈して,責任は不問とする結論であります。逆に浸水被害が発生した場合は,管理がされていなかったと解釈されるが,その際,賠償責任は誰が負うのか,総務部長に伺います。



○議長(山根堂宏君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 仮に浸水被害が発生した場合の賠償責任につきましては,その被害の内容にもよりますが,原則といたしましては,やはり委託者である市に賠償責任があるものと考えております。

 その上で,債務不履行など受託者に原因がある場合におきましては,その責任の範囲内におきまして,受託者に賠償を求めることになるというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 死せる孔明生ける仲達を走らすという言葉が浮かびます。諸葛孔明にはほど遠いものですが,死してなおその影響力がうかがえます。

 昭和40年代のやくざ映画「仁義なき戦い」,やくざとつながる市長や議員,戦後の政治経済発展途上の中で自治体と闇のつながり部分が描かれます。

 昭和の時代の終わり,一介の現業職からダークな仕事を請け負い,幹部にまでのし上がっていた人物,孤独と寂寥の中にある自己顕示欲,それだけに存在を示そうとする傍若無人の振る舞い,組織の中枢はその行状を黙認せざるを得ない大きな大きな負い目があったのだと推察できます。

 彼自身,組織にうまく使われた犠牲者だったと言えますが,本当の犠牲者は担当職員であります。市の判断の追認は,およそ監査の役割を果たしていると言えないものであると指摘しておきます。

 当該担当の農林水産部長に不適正を報告,告発のできない職場環境,その原因についてどのように総括をされているか,今後の改善策をどのように考えているか,決意を伺います。



○議長(山根堂宏君) 本山農林水産部長。



◎農林水産部長(本山幸一君) 初めに,今回の排水機場の管理委託業務の問題につきましては,監査委員からの勧告,また住民訴訟や刑事告発されたことに対し,担当部長として重く受けとめております。

 その上で,この問題に関する総括としましては,管理委託業務の目的を十分に確認することなく行う安易な前例踏襲による事務の執行や,管理職を含め法令遵守意識の欠如,事務を進める上で重要な報告,連絡,相談など 情報を共有し,問題を解決する職場環境が十分でなかったこと,組織としての危機管理意識が不足していたことなどが原因であると考えております。

 さきの12月議会での御指摘を踏まえ,2つの事務改善を行っております。1つ目は,契約事務の改善として,排水機場の委託契約については,各改良区からの推薦をいただいた上で,管理予定者に排水機場での管理事項や契約条項などの説明とともに,健康状態なども確認の上,管理人としての適正判断を行い,契約を結んでおります。

 2つ目は,排水機場の管理として,従来のメールや電話による確認に加え,機場到着時刻及び機場退去時刻の確認を徹底し,点検管理した内容を具体的に週報に記録するなど,管理状況の把握をしております。

 また,本年5月の監査報告では,状況の改善が至らない中で,組織的対応を怠ったこと,長期にわたって不適切な事務を継続したこと,施設管理の実態を正確に把握できていなかったことなど,3点の指摘事項があり,早急に対応策を講じることが求められております。

 これらの指摘を真摯に受けとめ,今後の改善策としましては,職場研修や課内会を通じて,職員一人一人の意識改革を図るとともに,法令遵守の徹底や組織として適正な対応のできる,風通しのよい職場環境づくりに努めてまいります。

 また,管理業務の目的を再確認し,業務の履行確認が適切に行えるようにするための契約・仕様書,報告書等の見直しに加えて,委託業務の検収作業を確実に行う確認体制を構築し,二度とこういう事例が生じないよう,事務の一層の適正化を図ってまいります。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 不正告発は公務員の責務であることをいま一度肝に銘じておくように述べておきます。

 災害対策について伺います。

 2014年2月21日付,地域防災計画修正案の中で,災害時要援護者対策として,呼称を要配慮者に変更し,避難行動要支援者情報の把握において,1,避難行動要支援者名簿の作成,情報の共有において名簿の適正管理と自主防災組織や民生委員,消防機関等との協議を行い,支援することに関して事前に同意が得られた団体や個人,避難支援等関係者に限り提供する。個人情報の取り扱いに関する指導を行うとしています。

 昨年,薊野西地区自治防災会連合会では,地域町内会全住民を対象に要支援者アンケートに取り組みました。総世帯1,590,3,339人,要援護者から希望があったのは75名,支援協力者が116人の集計結果であります。

 さて,個人情報の管理取り扱いは慎重にとの一致点は見出していますが,問題は名簿を共有する避難支援者は何をどうすればいいのか,どのように行動すればいいのか,はたと立ちどまってしまいました。要援護者に面談で要望を聞くなどの意見が出されましたが,要望を取り入れ実現するだけの体制があるのか,できるのかなどの疑問が出されたわけです。

 すぐれた支援者は,率先避難者であれの言葉があります。支援者は真っ先に避難行動をとる訓練をみずからなすべきとの意見が出されました。しかし,参加者は目をぱちくり。幸い防災対策部から担当職員が来られていましたので,彼らがうなずくことによって会場には納得の空気が流れました。

 災害時要援護者の呼称を要配慮者に変更したことからも,避難支援者がなすべき災害時対応が幾分義務や責任から解放された感がう かがえます。

 避難行動要支援者名簿を共有するが,消防機関のような日常的訓練を受けていない地域自主防災組織や民生委員など,避難支援者の皆さんの災害時のとるべき行動についての個人情報管理以外の研修計画をお聞きします。



○議長(山根堂宏君) 村岡健康福祉部長。



◎健康福祉部長(村岡晃君) 現在,本年の秋ごろに修正をされます高知市地域防災計画とあわせまして,避難行動要支援者対策の全体計画の策定を進めるとともに,避難支援等関係者向けのマニュアルと地域住民の皆様向けのパンフレットを作成することとしております。

 その中には,支援を要する方,支援を行う方,それぞれの行動事例などを具体的にお示しできるよう検討を進めているところでございます。

 御指摘のように,支援をする方も,まず御自身が避難をし,安全を確保することが最優先となりますが,その際に支援の必要な方,それぞれの状況に合わせた適切な方法で一刻も早く安全な場所に避難をしていただくことになります。

 そのためには,日ごろからの見守りなど,顔の見える関係の構築が必要となりますし,どのような方法でどういったルートで避難をするかといった個別計画を要支援者お一人ごとに事前に作成することが必要となります。

 今後は全体計画策定後,津波避難困難地域など,地域の優先づけを行いながら,順次住民説明会を行うこととしております。

 さらに,個別計画が整った地域では,要支援者の方の御本人にも御参加いただいた上で,実際に計画に沿った避難訓練を行っていただくことも想定をしておりまして,実践を通して検証と見直しを行う,またその周知を図っていくことなどによりまして,要支援者の皆さんと支援を行う方,それぞれにとって実際の支援内容を御理解いただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 地域自主防災組織の会合で出されたもう一つの問題点ですが,女性の参加が少ないことであります。

 町内会役員を担っている方々を除き,日ごろの会合には出られない実態があります。防災訓練には時々参加されますので,災害避難時の炊き出しまでのイメージは誰もが想像ができますが,災害後,復興までの避難所生活などについてのイメージは形づくられていないものと考えます。

 市長の提案説明の中で,女性の視点による南海地震対策検討委員会の提言を反映させていくための新たな組織,女性の視点を防災対策にいかすためのフォローアップ委員会を設置し,市民団体等が主催する各種防災会議や講演会等に参加して意見交換や講演を行うとの説明がありました。

 地域・町内会の防災会合に進んで女性が参加していただける呼び水になるものと期待するものであります。評判になりますと,各地域からの出席要望が殺到するのではと予想されますが,その点危惧するのは,委員の皆さんは日常業務をこなしながらの防災会議などへの参加であることです。

 人員削減の中,複数業務,ダブルワークで過重労働のしわ寄せが起きないように,講演,意見交換会等,地域懇談の日程は,委員会主体の計画に基づき臨まれることで,しっかりと委員の皆さんの健康管理をされることを求めておきたいと思います。防災対策部長の所見を伺います。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) このフォローアップ委員会が行います講演や意見交換会等への参加,また検討会議などの活動につきましては,フォローアップ委員会が主体的に計画を立てて実施をすることとしております。

 また,外部への講師派遣等につきましては,委員同士で調整を行いながら,委員15人が分担して出席することとなっておりますが,フォローアップ委員会への期待は大きく,既に多くの講演依頼が地域の自主防災組織などから寄せられております。

 このため,事務局であります防災対策部におきましても,委員がオーバーワークにならないように十分注意してまいります。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 次に,災害時避難所についてお聞きします。

 薊野西町地区は1.9メートルの陥没が予想されまして,液状化で浸水,住宅の倒壊がなくても一定期間帰宅困難と予測されます。泉野小学校は薊野西町地区防災会住民の避難所となっています。幾日か小学校の体育館での生活を余儀なくされることも予想されます。

 同小学校の給食は,外部委託をされていますが,給食室を使った避難住民同士による炊き出しが可能かどうか,教育長に伺います。



○議長(山根堂宏君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 学校給食の民間委託の契約につきましては,避難所が開設され,炊き出し等が実施される場合には,委託者の要請に応じるよう努めることとありますので,受託者に炊き出し等を要請することも可能ですし,施設を使って避難住民に対して炊き出しを行うことも可能というふうに思います。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) そこで,炊きたての御飯が何より元気づけられますが,開校時の災害となれば,児童が学校で過ごすことも考えられます。給食米はストックされているでしょうか。



○議長(山根堂宏君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 学校給食の毎日の御飯は,自校炊飯を行っている布師田小学校など一部の学校を除きまして,ほとんどが炊飯業者で炊かれた御飯で賄っているという状況でございます。そのために自校炊飯が行われていない学校につきましては,給食米としてストックはございません。

 ただし,災害時に児童・生徒がその災難に陥るというふうな状況でもありますので,児童・生徒等の備蓄品の確保は一定量必要というふうなこともありますので,今年度中に各学校へ1人当たり1日分の飲料水とかアルファ化米,あるいはビスケット等を備蓄する予定となっております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 少なくとも児童数,職員数は防災対策としてストックすべきだと思いますが,月1回ぐらいは自校炊飯の日を設けて,それを一月分,真空パックで保管しておくという方法も考えられると思いますので,緊急時に対応できるのはやはり置いておくものだと思いますし,温かい御飯は心を休めますので,ぜひ検討をお願いします。

 高知市の奨学金制度についてお伺いします。

 ことし4月から5月にかけて高知県下の青年グループが奨学金制度についてのアンケート調査を行いました。128人の学生からの回答をまとめてみますと,奨学金の利用状況は,これから利用する人も含めると,68%の利用になるとのことであります。

 一方で,利用していない人も多いのですが,その理由は,返済が心配なのでと58%の人が回答しています。日本学生支援機構が行っている奨学金制度は,利子と滞納したときの延滞金で返済額が膨らむなど問題となっています。高知市の奨学金制度の利用状況,返済状況をお聞きします。



○議長(山根堂宏君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 高知市の大学等の奨学金の利用状況につきましては,平成14年度から現在までの貸付総数は1,034名となっております。その返済状況でございますけれども,26年5月31日現在の滞納額は,916万3,100円となっております。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) もともと大学や専門学校などの高等教育については無償である,これが世界の流れになっていますが,OECD,経済協力開発機構の34カ国の中で,学費無償も給付制奨学金もないのは,日本だけであります。日本の学生に対する支援がいかに貧困かと思うところです。非常に政治の貧困を感じます。

 介護福祉士の29歳の女性は,高校,短大で奨学金を受けた。臨時職員で4年目,手取り15万円前後の収入から毎月1万6,000円を返済しています。8年間返済しましたが,あと5年間返さなければならないとのことで,借金を抱えて社会人になる怖さを感じている。また,奨学金を受け取るときの覚悟を感じていると語っていました。

 このような思いをさせている奨学金制度のあり方を教育長はどのように思うか,また高知市の制度は無利子ではあるが,給付型の制度へ移行していく考えはないか,お伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 現在の経済状況の中で,大変不安定な就業状況等により,返済の意思があるにもかかわらず,経済的な理由等で返済が困難な方がふえているということは承知しております。

 こういった方々に対しましては,本市といたしましても,返還猶予の制度の活用や返済の負担が過重にならないよう,20年以内で返還できるようなことについても,本人と相談に乗っているところでございます。

 しかしながら,その返済能力がありながら滞納される方々については,厳正にその返還を求めていかなければならないというふうに思っております。

 奨学資金制度には,貸与型と給付型の2つがあって,本市の場合は返還された奨学金で新たな貸し付けをするということで,それが原資になっているということでございます。

 これを仮に給付型とした場合,これまでよりも予算が限られる中で,現在のように希望者の多くを支援することがなかなか難しくなってくるというふうな状況でございますので,現状では給付型の奨学金制度への移行は難しいのではないかというふうに考えます。

 しかしながら,給付型の奨学資金制度につきましては,市町村の財政状況に左右されることのない国レベルでの制度設計が必要ではないかというふうに思っておりまして,今後とも全国都市教育長協議会,あるいは全国中核市教育長会等を通じまして,国に対して働きかけをしていきたいというふうに思います。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 教育を受けることが社会を大きく発展させる大きな力だと思うんですが,今大学を卒業したら600万円の借金があると,破産者になってしまうという悲しい実態が日本にはあります。ぜひとも教育は無償にすると,そういう声を行政の中からも上げていただきたいというふうに思います。

 最後に,追加質問で出してありました文化,言葉の文化としてお伺いしたいと思います。

 言葉は考える力と豊かな心,知性を育む原動力であると考えます。高知駅前には啄木親子の歌碑がありまして,歌碑建立3周年記念の一昨年,短歌大会が開催されまして,全国から689首の応募がありました。中身は御紹介できませんが,岡崎洋一郎元議員,それから細木良議員もこの大会で採用されています。この10月には新日本歌人の会中四国大会が桂浜荘で開催されると聞いています。

 岡山県の閑谷学校ですが,文化財になっております。ここに行きますと,俳句を投句する場所があり,投句に採用された方に直接送られてきましたのでびっくりしたのですが,こういうのも文化としてやられております。

 教育委員長は文系だとお聞きしておりましたので,きょうは連歌でお答えいただきたい。連歌の連は恋の恋ではございませんので,続きの連ですが,平安時代から鎌倉時代にかけて盛り上がりを見せたみやびな遊びだそうですが,五・七・五でお聞きしますので,七・七の14文字をつけてお願いしたいと思います。

 答弁席に初めて座られました。答弁席,答える席,5文字で「ことうせき」と表現させていただきます。

 「水無月や,言論の府よ,答弁席」。



○議長(山根堂宏君) 谷教育委員長。



◎教育委員長(谷智子君) 「ただ真っすぐに,子ら思いつつ」。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 「水無月や,言論の府よ,答弁席」。



○議長(山根堂宏君) 谷教育委員長。



◎教育委員長(谷智子君) 「どぎまぎするも,お手やわらかに」。



○議長(山根堂宏君) 岡田泰司議員。



◆(岡田泰司君) 終わります。



○議長(山根堂宏君) この際暫時休憩いたします。

  午後0時0分休憩

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  午後0時59分再開



○副議長(和田勝美君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 水口晴雄議員。

  〔水口晴雄議員登壇〕



◆(水口晴雄君) 第444回定例会に当たり,通告に従い個人質問を行います。新風クラブ,水口晴雄でございます。執行部の明快な答弁をお願いいたします。

 なお,質問最終日でありますので,一部通告内容の削除,あるいは重複はお許しをください。

 まず,集団的自衛権でありますが,本議会でも初日からさまざまな質問が出まして,市長の御答弁をいただいているところでございます。

 私は全世界で起こっている独善的な自爆テロを初めとする世界平和への脅威,そして目の前で同胞が血を流そうとする事態でも助けることができない状況を鑑み,集団的自衛権の限定行使については,基本的には賛成の立場から御質問をさせていただきます。

 まず,日本国憲法における自衛権ですが,憲法第9条では,日本国民は,正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し,国権の発動たる戦争と武力による威嚇または武力の行使は,国際紛争を解決する手段としては,永久にこれを放棄する。そして,前項の目的を達するため,陸海空軍その他の戦力は,これを保持しない。国の交戦権は,これを認めないとされております。

 政府は,国際法上の集団的自衛権の定義について,自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を,自国が直接攻撃されていないにもかかわらず,実力を持って阻止する権利と解釈をしております。

 我が国が国際法上,このような集団的自衛権を有していることは,主権国家である以上,当然であるが,憲法9条のもとにおいて許容されている自衛権の行使は,我が国を防衛するための必要最小限度の範囲にとどめるべきであると解釈をしており,集団的自衛権を行使するということは,その範囲を超えるものであって,憲法上許されないとされ,国際法上は日本も集団的自衛権を有しているとしつつ,憲法により集団的自衛権の行使は禁じられているとされてきました。

 こうした中で,北朝鮮による核開発や,あるいは中国の軍備増強が進み,アジアの安全保障の環境は厳しくなってきており,テロやサイバー攻撃など,国境を越えた脅威も広がっております。自分の国が攻撃されなければ安全という一国平和主義の発想では,もはや日本を守り切れないという気はいたします。

 集団的自衛権を有するが,行使はできないとの憲法解釈を変更し,行使を可能にすれば,米国は日本を守るが,日本は米国を守らないという非対称の同盟を是正する大きな一歩ともなります。

 ただ,集団的自衛権の適用範囲や行使に際しての手続,国会の関与などについて,他国の領土への侵入や攻撃はしないなど,法律で明確に定めて歯どめを持たせることは当然必要であると思います。

 政府が過去の見解との論理的整合性をとり,閣議決定などの手続をきちんと踏んで,解釈を見直すことには問題がないと考えていますが,過去の見解では自衛権の行使について厳密な要件があるとして,我が国に急迫不正の侵害があること,ほかに全くこれを防衛する手段がないこと,必要な限度にとどめなければならないこと,以上の3要件がルール化されておりました。

 今回,集団的自衛権の行使を検討しております4分野8項目については,今後の与党協議で是非を判断するたたき台として,新たな3要件で,我が国または他国への武力攻撃が発生し,我が国の存立が脅かされ,国民の生命,自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるおそれがあると大きく変更をされております。

 この時点で既に解釈が変更されているとも言えるわけでございますが,こうした解釈の変更の是非は拙速に決めるのではなく,時間をかけてじっくりと論議し,その上でどうしても解釈変更では読み切れないもの,安全保障のために必要であれば,広く国民の皆様の民意を反映させる改憲論議が必要であると思っております。

 いずれにいたしましても,こうした憲法解釈のあり方は,これからの国政を大きく左右する重要な課題でありますので,今国会の会期中に結論を出そうとはせずに,じっくりと時間をかけて解釈で変更できる部分,また憲法改正が必要な部分を整理していき,今後の安全保障のため集団的自衛権がどうあるべきかを論議していくべきであると思いますが,市長の御所見をお伺いいたします。

 次に,公共交通についてお伺いをいたします。

 去る4月28日の中央地域公共交通再構築検討会において,土佐電気鉄道及び高知県交通が経営統合を行い,新会社を設立するという,中央地域の公共交通再構築スキームが示されました。

 一連の元会長による土佐電気鉄道に関する問題に端を発し,両社の危機的財政状況が明らかになり,統合の議論に至るといった背景があったとはいえ,私は本県の中央地域という狭いエリアにおいて,路線バス会社が複数存在し,競合することにより,両社の累積赤字が増加する中,我慢比べをする必要性は全く感じておらず,20年近くにわたり論議されて実現しなかった両社の統合が実現することには,大いに賛意を表するものであります。

 しかしながら,統合論議のみが先行している感は否めず,肝心の利用者目線に立った論議が十分でないと考えております。

 そこで,利用者である県民,市民にとって統合によりどのようなメリットがあるのか,利便性向上の観点も踏まえ,吉岡副市長にお伺いいたします。

 また,行政においては,路線バス事業の経営を取り巻く環境は非常に厳しく,本市も必要とされるバス路線の運行を維持するためには,多額の公費支援が必要であるのが現状であり,今後の行政負担が一方的に増加し続けることのないよう,行政からの支援に過度に依存しない経営体質を構築していただくことが非常に重要となると考えております。

 さきの近藤議員の質問に対し,現行の補助制度で試算した場合ではありますが,経営統合による効果として管理部門を中心とした経費の抑制や,路線重複の解消による運行の効率化などにより,路線バスの運行補助に要する経費は,5年後には単独で事業を継続する場合に比べ,年間6,000万円程度抑制されるとお答えをされておりますので,補助金による公費支援につきましてはお聞きをいたしません。

 しかし,再構築スキームでは,新会社への出資として,自治体に対し総額10億円の出資が求められており,本市も全体の35%に当たる約3億5,000万円の出資を執行部として意思決定したとお聞きをしております。

 吉岡副市長は,中央地域公共交通再構築検討会のメンバーとして参画され,出資の妥当性について十分に論議され,また御理解もされておられると考えますので,行政による出資についてお聞きをいたします。

 市民の声として,10億円の出資で済むはずがないとよく聞きます。公共交通を再構築するための出資金10億円は,自治体による出資が必要であるのか,また出資する規模は適正なものであるのか,吉岡副市長に御所見をお伺いいたします。

 次に,この出資金は何に使われるものか,これは市民協働部長にお伺いをいたします。

 次に,平成25年12月議会でもお聞きしましたが,本年度に入りましても,各種団体の代表者の方々から,総会などで地域コミュニティ再構築についての説明をよく聞くが,今はどんな状況なのかとの質問をよくされました。

 地域コミュニティ再構築は,今までの地域の仕組みを新たな仕組みに変えていく取り組みですので,時間はかかっても,より多くの方にかかわっていただきながら議論を重ねていくことが必要だとは思いますが,一方で防災や地域福祉の問題もありますので,早急に地域内連携協議会を立ち上げることも,また必要であります。

 2011総合計画の第2次実施計画では,平成28年度末までには20地区で設立することを目標として掲げています。第1次実施計画では,15地区を目標としていましたが,現段階でも設立は4地区のままとのことですので,目標達成にはほど遠い数値となっております。

 第2次実施計画の目標に対して,今後どのような計画を立てて取り組んでいかれるのか,お伺いをいたします。

 地域の重要な構成者であります民生委員に関して,3月議会で執行部は,2年後の平成28年11月末の次回改選までに市内26の地域単位,いわゆる大街を基本とした27の民生委員協議会を41の小学校単位に再編する方針を示されました。

 現在,746人の定数も地区ごとに見直し,適正化する方針とのことでございます。執行部の考えが表明されてから,初めて各地域で総会等役員会を迎えたわけでございます。各地域での反応をお伺いするとともに,民生委員協議会については市長にお伺いをいたします。

 また,現在27地区民生委員児童委員協議会がありますが,同地域同数の27地区社会福祉協議会があります。

 民生委員の地区割りの見直しと同様に,平成28年11月までに再編をされるのか,お伺いをいたします。

 あわせて,市社会福祉協議会がことしから新設するとされておりました福祉委員の現状をお伺いいたします。

 次に,老朽住宅除却事業についてお伺いをいたします。

 全国の住宅全体の約13%となる約757万戸もの空き家は,この20年間に倍増し,今後もふえると見られており,早期の法整備を期待しているところでございます。

 県では,南海地震に備えて,避難や火災の延焼等に影響を及ぼすこととなる老朽化した住宅の除去を行う市町村に対して,費用の一部を補助する老朽住宅除却事業を創設しておりますが,この制度を利用しますと,個人負担は2割となり,所有者の負担が大幅に軽減されることとなります。

 所有者が高齢で判断力に乏しく,家族は無関心の老朽化した空き家が中心市街地にもあります。こうした空き家対策は建物の崩壊による通行人の被害を回避できるだけでなく,景観面での改善にもつながり,中心市街地の活性を進めていく上でも重要なものだと思っております。

 さて,本市におきましても7月から事業の募集が始まるわけでございますが,崩壊等により近隣に巻き添えの被害の不安を与えている空き家があり,明らかに危険で老朽住宅除却事業に該当する空き家であるにもかかわらず,所有者,あるいはその継承者がどうでもよいと応募しないケースも考えられます。

 そのような憂慮すべき事態に執行部はどのように対応されるのか,お伺いいたします。

 あわせて,このような問題のある空き家の相談は,市民からどのぐらい寄せられているのか,また事業の対象となる空き家をどの程度把握しているのかをお伺いいたします。

 次に,発災前の家具固定により飛躍的に死傷者等の数を減少させることができることは,あらゆる事例で明らかであります。4月に家具固定の案内が新聞に掲載をされました。所管課では反応のなさに気が抜けたとお聞きをしています。来たら来たときよ,その県民性により2017年度末までに実施率90%目標にはほど遠い現状であります。

 発災前の家具類の固定の取り組みは,減災に大きな効果があります。我が会派の平田議員からもこの件につきましては質問をさせていただいて,高齢者や身体障害者などの方々への家具転倒防止器具の取りつけ支援を充実していくことは理解をいたしました。

 さて,転倒防止対策の普及,啓発を行う事業については,自主防災組織からの開催の要請だけでなく,家具固定のため,そのノウハウの教室等を開催するため,自主防災組織の代表者等の連絡先を事業者に開示し,家具転倒防止対策に取り組んでいる事業者からも自主防災組織に働きかけをしていただければ,家具固定の取り組みがより進むと私は思いますが,その件に関してお考えをお伺いいたします。

 次に,頻繁に防災用品の展示会が各地で行われており,数年前と比べると飛躍的な売り上げとなっており,防災産業として確立をしております。

 古屋防災担当大臣が来高の折,病院機能を持つ津波避難艇,あるいは避難艇の利活用のお話をされておりました。一般的な津波対応型救命艇は1艇当たり900万円もし,あるいは家庭用小型津波避難艇まんぼう号,これは4人乗りで90万円いたします。大小はありますが,津波からの有効な避難手段であると考えております。

 事業者も公園や病院,学校に置かれた光景が日常的なものになるように努力をされておりますが,価格の高さが普及を阻害していると考えられます。

 津波避難艇など防災用品を県,市が補助対象にすれば,普及促進に資するものと考えますが,本市の防災対策上,津波避難艇の位置づけについての考え方をお伺いいたします。

 次に,中心市街地の諸課題についてお伺いいたします。

 高知市では,98豪雨以降,幸いにも大きな災害は発生をしておりません。先日の四万十町窪川地区などの記録的な豪雨,また他県ではゲリラ豪雨により甚大な浸水被害が発生しており,本市でもいつ何どきこういった豪雨災害が発生するのかわかりません。

 そこで,中心市街地の浸水対策についてお伺いをいたします。

 中心市街地におきましては,古くから下水道が整備されており,残念ながら現在市が進めている1時間当たりの降雨強度77ミリメートルで整備ができていないとお伺いしており,早急な対策が必要であると考えております。

 98豪雨の際,市中心部のアーケード街を襲った1メーター近い濁流や,地下店舗への浸水,本町あるいは追手筋の浸水は忘れることができません。

 現在,同じ条件下である北江ノ口地区の排水能力の向上を図るため,江ノ口雨水貯留管を整備されているところでございますが,今後中心市街地の排水能力の向上をどのように進めていかれるのか,お伺いをいたします。

 また,高知県から発表されました南海トラフ巨大地震の被害想定を見ますと,津波による被害や津波が引いた後でも長期浸水が発生し,中心市街地を含めた市民生活に多大な影響を受けることが想定されているところでございます。

 このため,県,市ではさまざまな南海トラフ巨大地震に対する対策を進めているところでございますが,下水道事業では中心市街地における地震対策をどのように進めていくのか,あわせてお伺いをいたします。

 今後,必ず来る南海トラフ巨大地震に対しまして,国,県,市が一体となって取り組みを進めることを期待しております。

 次に,新図書館等複合施設は平成28年8月完成を目指し,目に見える形となってきました。来年の8月には帯屋町2丁目の優良建築物が,また近いうちには帯屋町2丁目北東角に,よさこい祭りで名高いほにや,それとコンビニの複合ビルができ上がります。

 また,かねてから,吉田東洋先生記念之地の名称はいかがなものかと指摘をしておりましたが,その碑も,吉田東洋先生殉難の地の碑に変わり,ほぼ近い場所に設置される予定と聞き,旧追手前小学校敷地内外の整備も着々と進んでおります。

 そこで,まだ形として見えてこない点についてお伺いをいたします。

 敷地南の東西の遊歩道でございます。かねてより指摘をさせていただいておりますが,東は柳町商店街,西はひろめ市場,北は帯屋町商店街と回遊性を図る上では重要な遊歩道であります。日曜市事務所は,日曜市の備品を収納するとともに,視察の際の会議室等に利用されているようでございますが,今後この事務所のあり方をどのようにお考えなのか,お伺いをいたします。

 また,遊歩道に面する店舗,そして連檐するひろめ市場東側の店舗や,帯屋町2丁目から図書館への遊歩道沿いも含み,外観やファサードなどの景観に関する整備計画に取り組んでいるとお聞きをしておりますが,進捗状況をお伺いいたします。

 次に,教育行政について何点かお伺いをいたします。

 はりまや橋小学校は,追手前小学校と新堀小学校を統合し,平成25年4月に開校いたしました。開校に至るまでには,両校のPTAが一緒になって,さまざまな視点で協議を行い,円滑な学校運営やPTA活動ができるようにしてきました。

 ことし春の運動会,同じ日に200名規模の小学校と,そしてはりまや橋小学校の運動会,この両方を見学いたしました。

 はりまや橋小学校では,400名近い児童が参加し,PTA,地域の方も一緒になって以前の追手前小学校,新堀小学校よりも活気のある様子をうかがうことができ,大変うれしく思いました。子供たちが学校生活をする上で,改めて一定の児童数規模が必要であるということを認識したところでございます。

 児童が学び,遊び,経験を積み,成長していく上には,校区の見直しや,あるいは統廃合により適正規模を維持することが望ましく,適正規模確保をかねてより申し上げていましたが,はりまや橋小学校での児童,PTA,地域の方の姿を見て,統合の成果は出てきていると私は感じました。

 しかし,これは当事者であった私だけの思いかもしれません。そこで,開校して1年が過ぎようとしておりますが,統合して一定の規模の学校になり,教育活動やPTA活動において,よりよくなった点について,教育長にお伺いをいたします。

 次に,国立社会保障・人口問題研究所では,昨年3月に総人口及び指数を発表されており,それによると高知市人口は2010年,34万3,000人をベースとして,2025年,91%の31万2,000人,2040年には78%の26万8,000人と予測をしております。

 松原教育長は,本市の児童数の変化をどのように捉えられているのか,まずお伺いをいたします。

 同様に,適正規模の確保の上,あるいは公共施設マネジメントの上,必要なデータになると思いますので,高知市内全小学校の児童ピーク時の時代と現在,そして正確な児童推計ができる時期の3つの時期,それぞれの過小規模校,小規模校,適正規模校,大規模校,過大規模校,その5区分での学校数をお示しください。

 以上で,第1問を終わります。



○副議長(和田勝美君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 段々の御質問に順次お答えを申し上げたいと思います。

 私のほうからは,集団的自衛権と民生委員の定数の関連についてお答え申し上げたいと思います。

 集団的自衛権の行使につきましては,段々の御論議をいただいておりますけれども,自衛権と憲法との関係の整理は,先ほど質問議員さんからも出ましたとおり,我が国に対する急迫不正の侵害があること,これを排除するために,ほかに適当な手段がないこと,必要最小限度の実力の行使にとどまることの3要件を満たす場合に限るというふうにされております。

 これまで国会におきまして内閣法制局が答えてきましたとおり,現行の憲法の解釈では,集団的自衛権の行使はできないものというふうに考えております。

 憲法の改正を伴います集団的自衛権の行使につきましては,最低限必要な行使の適用範囲の範疇が難しいんですが,従来から守られてきました,先ほどの3要件の範疇におさまるかどうかを個々の事例ごとに専門的にじっくりと検討していただき,国会を中心に十分な時間をかけて論議を尽くし,最終的には憲法改正がないと行使ができないというふうに考えますので,国民投票によって,国民の審判を仰ぐという必要性があるというふうに考えております。

 さまざまな専門的な議論になっておりまして,集団的自衛権に加えまして,いわゆる集団安全保障の考え方も出てきておりますので,議論が非常に複雑になってきております。

 その中で,集団的自衛権の行使は現行の憲法上は許されないということに立った上で,憲法改正に向けて,最小限必要な部分の集団的自衛権の行使をどの範疇まで認めていくかという,もう少し絞り込んだ論議が今重要ではないかというふうに考えているところでございます。

 続きまして,民生委員の定数に関する御質問でございますが,民生委員につきましては,その職務は非常に重要になっております。

 その一方では,民生委員は定年制がありますので,定年制で引退をされる民生委員について,後継者を見つけることが非常に難しくなっておりまして,現実に欠員がかなり生じてきているということが課題となっております。

 さきの3月議会におきましても,民生委員に欠員が生じていること,また地区によって民生委員お一人当たりの持ち数,担当世帯数に大きな開きがあることなどから,平成28年12月が次回の改選になりますが,改選までに合わせまして,民生委員の地区割りの変更,そして各地区の定数を抜本的に見直すということでお答えをさせていただきました。

 見直しに当たっての基本的な方針につきましては,民生委員児童委員協議会連合会の役員会並びに地区会長会等におきまして,この方針を御説明申し上げまして,反対意見は特にはございません。大きな方向性については,おおむね御理解と御了解をいただいているというふうに考えております。

 民生委員児童委員協議会連合会の役員を初め各地区の会長,副会長には今後具体的な地区割りや定数案ができた段階で,それぞれお示しをしまして,それぞれの地区でのお考えや課題,要望等をお聞きすることとしております。

 それぞれの地域にあります特性,また実情もございますので,意見を踏まえまして,民生委員のお一人お一人の負担が過重にならないように配慮し,より実効性のある民生委員の定数の配置というものを考えてまいりたいというふうに思っておりますので,地区の意見というのはできるだけ反映をさせてまいりたいというふうに考えております。

 その他の御質問につきましては,副市長及び各担当部局長等からお答えを申し上げます。



○副議長(和田勝美君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) 公共交通の再構築に関連する御質問に順次お答えします。

 まず,今回の中央地域公共交通の再構築スキームは,利用者の皆様にとって統合によりどのようなメリットがあるのかという御質問ですが,利用者の皆様のメリットとしましては,公共交通の運行が停止するといった事態を招くことなく,将来にわたり持続可能な公共交通を構築していくことができる点が挙げられ,これは年間1,000万人の公共交通の利用者があることや,今後の高齢化の進展等に鑑みた場合,最大のメリットがあるのではないかと考えております。

 次に,利便性の向上といたしまして,両社一体となった路線及びダイヤの再編,バス系統の番号化がございます。

 両社一体となった路線やダイヤに順次見直していくことにより,系統数の整備が進みますとともに,これまで実施できなかった行き先等を番号でお示しするバス系統の番号化の導入など,利用者の皆様にとって利便性の向上が図られることもメリットであると考えております。

 また,年間5台から6台程度の低床車両を計画的に導入することになっておりまして,これにより設備等の近代化,バリアフリー化も進んでいくものと考えております。

 このほかにも,子供や高齢者,子育て世代といった方々への新たな運賃制度の導入などを予定しておりますが,利便性の向上により使い勝手のよい公共交通を構築することは,ひいては利用者をふやし,経営を安定させていくものでありますので,本市としましても,さらなる利便性の向上を目指した取り組みを株主として事業者に求めてまいりたいと考えております。

 次に,自治体による出資の必要性,出資規模は適正なものであるかとの御質問でございますけれど,まず自治体による出資の必要性ですが,中央地域公共交通再構築検討会の論議の過程において,両社の,土電と県交ですけれど,厳しい財政状況が明らかになり,早急に抜本的対策を行わなければ,最悪の場合,公共交通がストップすることも危惧される状況であることが判明いたしました。

 本市といたしましては,中央地域の公共交通は,多くの県民,市民が通勤,通学等で公共交通を利用している状況にあり,また今後の高齢化の進展に伴い,さらに需要は高まってくるものと考えておりまして,コンパクトシティーによるまちづくりや省エネルギーなどの環境対策としても,今後の公共交通が担う公的役割は一層重要になるものと考えております。

 一方で,県を中心として両社の受け皿となる民間事業者等の可能性について検討し,また協議も行いました。現状の路線バス事業を取り巻く環境は非常に厳しく,事業者の経営方針次第では,地域住民にとって重要な移動手段であるにもかかわらず,不採算であることを理由に路線が一方的に整理されることも危惧されますことから,自治体による出資により,経済の合理性と公共交通事業者としての公益性の両立を図ることが必要と判断したものでございます。

 次に,10億円の出資規模が適正であるかとの質問ですが,自治体による出資は必要と判断いたしましたが,出資規模につきましては,市民の皆様や市議会の皆様に理解がいただける規模でなければならないと考えまして,再構築検討会,県や関連市町村,また庁内においても重点的に論議をいたしました。

 事業者が策定した事業再生計画では,私的整理ガイドライン等の指針に基づき,単年度の黒字化,有利子負債の適正化,実態債務超過の解消という3つの指標の達成と利便性の向上策などによる料金収入の増収確保等により,安定した経営基盤を確立する内容となっております。

 このうち,実態債務超過の解消ですけれども,会社分割後の新会社は金融機関による最大限の債権放棄を受けた後においても,資産に比べ負債が約11億7,000万円ほど多くなっております。

 このままでは取引関係の維持,継続ができませんことから,10億円の出資により1億7,000万円程度に減少させて,残った負債を計画的に圧縮することにより,3年以内で実態債務超過を解消する計画としております。

 また,これまで両社が抑制してきました設備投資につきましても,安全,安心のための老朽化した事業資産への対応や利用促進,増収対策として必要でございます。

 また,設備の維持管理費も必要となりますことから,今後5年間で設備投資に要する資金は約12億円を要するということになっております。

 こうしたことから,新会社の事業再生と安定経営の観点から,新会社の設立に当たっては10億円規模の出資が必要であると考えております。

 以上です。



○副議長(和田勝美君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 公共交通と地域コミュニティの再構築に関する御質問にお答えします。

 まず,新会社への出資金10億円は何に使われるのかとのお尋ねですが,バランスシート上,出資金は純資産に分類され,活用自体は発行した株式により取得した流動資産である現金,預金で行うこととなります。

 株式発行により得た10億円の現金,預金の使途としましては,安全性確保を目的とする老朽化した事業資産への設備投資,維持管理,更新費用や利用促進,増収策のための設備投資など,新たな事業展開に活用されることとなります。

 さきに吉岡副市長がお答えしましたとおり,事業再生計画期間である5年間で必要な設備投資は約12億円であり,出資額10億円からは約2億円不足いたしますが,これは毎年の事業活動を通じて獲得します現金が2年目以降,毎年5億円程度見込まれておりますので,十分に手当て可能であるものと考えております。

 次に,地域コミュニティの再構築についてでございますが,地域内連携協議会の役割としましては,まずはそれぞれの団体の情報や取り組み上の課題を共有し,お互いのこととして話し合える場をつくることが必要であると認識しています。

 そのため,第1次実施計画では,早期の設立に向けて,地域の緩やかな連携という考え方や方向性等をお示しし,3年間で15地区の設立を目指しておりましたが,そうした具体的なイメージ像を地域の団体等の代表者の皆様に十分に御理解いただけなかったことや,地域団体の成り立ち等,地域の実情もございまして,現状では4地区にとどまっております。

 そうしたことから,これまでの取り組みの反省も踏まえ,本年7月から本事業の趣旨や経過,現状等につきまして意見交換等が未実施の18小学校区を対象に説明会を実施することといたしました。

 説明会では,新たな人的,財政的支援の内容や具体的な協議会の構成や年間の定型的な活動内容など,情報の共有化に向けてすぐにでも設立し,運営が可能となりますよう,マニュアル的な資料等も持参しまして,各団体の皆様が一堂に会して,共通認識として御理解いただけるよう努めますとともに,車座で胸襟を開いて意見交換等も行わせていただき,御協力をお願いしてまいりたいと考えております。

 また,防災や福祉などについても,早期に協議会を設立して対応していきたいとの地域もございますので,そのような地域につきましては,庁内連携を密にしまして,積極的に支援を行ってまいりたいと考えております。

 今後とも地域内連携協議会が第2次実施計画で目標としております20地区で設立できますよう,先行地区の活動事例なども御紹介しながら,地域の皆様に粘り強く御説明してまいりますので,よろしくお願いします。



○副議長(和田勝美君) 村岡健康福祉部長。



◎健康福祉部長(村岡晃君) 地区社会福祉協議会の再編などについてお答えをいたします。

 地区社会福祉協議会は,各地域の福祉をきめ細やかに進めるため,地域住民の方々で構成されておりまして,御指摘のように民生委員児童委員協議会と同様に,同じ27地区で組織をされております。

 法律で設置が定められております地区民生委員児童委員協議会とは異なりまして,任意団体となっておりますので,地区割りを初め具体的な活動内容などについては,それぞれの地域の実情に応じて各地区社協が主体的に考え,取り組むこととなっております。

 そのため,今後のあり方は,それぞれの地区社協において検討が進められることになりますが,全ての地区社協には構成員として民生委員,児童委員の皆さんが参画されておりますので,地区民児協が地区割りを再編する場合には,少なからず影響があると思われますので,各地区社協においては,今後,平成28年12月の改正に向けた地区民児協の再編の取り組みも参考にしながら,地域の実情に応じた検討がなされていくものと考えております。

 次に,福祉委員制度ですが,本年度高知市社会福祉協議会において,福祉委員制度を創設いたしました。県内では高知市社会福祉協議会が初めて導入するもので,福祉委員の役割としては,地域住民同士の支え合い,日常的な見守り活動,地域で行われています各種行事やいきいき百歳体操会場でのお世話役など,いわゆる地域におけるお世話役さんの役割を担っていくこととしております。

 福祉委員となる手続につきましては,地区社協から推薦をいただき,高知市社協が委嘱をするという流れになっておりまして,現在各地区社協に対して制度説明を行っているところです。

 それぞれの地域においては,お世話役として活動されております方々が多数おいでますので,今後そうした方々を中心に福祉委員に委嘱していく予定だとお聞きをしております。



○副議長(和田勝美君) 中澤商工観光部長。



◎商工観光部長(中澤慎二君) 日曜市事務所のあり方についての御質問にお答えいたします。

 この建物は日曜市開催時の事務所機能のほか,日曜市の運営に必要な看板等の資機材の保管場所として使用するため,平成10年に旧追手前小学校西側の敷地内約80平方メートルに設置された,床面積約13平方メートルの木造平家建ての建物でございます。

 現在,事務所周辺は平成28年8月の完成を目指した新図書館等複合施設の建設工事や,27年8月が完成予定とされております仮称帯屋町二丁目複合施設の建設工事が行われており,これらの工事の進捗にあわせまして,このエリア一帯は遊歩道の設置や景観に配慮した環境整備などが進められる予定となっております。

 また,新図書館等複合施設西側の市が所管します土地につきましても,周辺の整備事業との調和を図り,中心市街地の活性化に有効な活用方法を検討していくこととなっております。

 このため,日曜市事務所につきましては,周辺の環境に配慮しながら新たな建物を現在地に建設するか,あるいは事務所機能を近隣の民間施設等へ移転していくのかなどについて,本年秋ごろまでに検討を行い,方針を決定してまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 山本都市建設部長。



◎都市建設部長(山本頼男君) 老朽住宅除却事業と新図書館周辺の景観に関する御質問にお答えいたします。

 初めに,老朽化などにより崩壊などの危険性が予測される空き家につきまして,所有者あるいは継承者がその対策を講じない場合への対応でございますが,近隣住民の方などから老朽した住宅についての情報が寄せられた場合には,建物の状況を把握するとともに,関係者から聞き取りを行うなどによりまして,所有者などの調査を行っておりますが,相続等により所有者が特定できない場合も多くあり,その対応に苦慮しているところでもございます。

 調査の結果,建物の維持保全が不十分で,建物の倒壊や屋根などの飛散,歩行者や近隣住民に被害を及ぼすおそれのあるものにつきましては,所有者などが特定できれば,担当職員が所有者宅を訪問するなど,改善に向けて指導を行っております。

 その際には,本年に新たに創設しました老朽住宅除却事業を利用することによって,少ない経費で建物の解体ができることなどを紹介しながら,所有建物は御自身の責任で管理していただくよう粘り強く指導してまいりたいと考えております。

 次に,空き家の相談件数と事業の対象となる空き家の把握状況についてでございますが,老朽空き家として市民から寄せられた相談は,平成24年度が20件,25年度が19件でございました。

 平成20年度の総務省統計局の住宅・土地統計調査によりますと,一戸建ての木造住宅で老朽や腐食,損傷がありの建物は市内で約2,300件となっておりまして,このうちどれぐらいが事業の対象となる空き家であるかは把握できておりませんが,市への相談件数を勘案し,本年度の老朽住宅除却事業としましては15件から20件程度を見込んでおります。

 最後に,遊歩道などに面する商店街の景観に関する整備計画についての御質問でございますが,新図書館など複合施設の建設や,それに伴い整備されます遊歩道,隣接して建設されています民間事業者による複合施設などにより,地区の町並みが大きく変化しますことから,地元の関係者の皆さんが良好な景観の形成を図る必要があると判断し,平成25年7月から地元主体の勉強会を重ね,地区の整備計画などの地元案が本年3月に作成されました。

 その後,地区にふさわしいまちづくりとなるよう地元案をもとに,本市と関係者などが協議を重ね,高知市景観条例に基づく新図書館西景観形成重点地区に指定するための整備計画や整備基準案を策定いたしました。

 現在はその案につきまして,条例で定めます縦覧や高知市景観審議会の諮問などの手続を進めておりまして,今後できるだけ早く景観形成重点地区に指定してまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 教育行政にかかわりまして質問をいただきましたので,順次お答えをさせていただきたいと思います。

 初めに,はりまや橋小学校の統合問題について,よくなった点はどういうことかという御質問がございました。はりまや橋小学校の開校に当たっては,伝統ある2校と地域の方々及び保護者の方々,多くの方々の多大なる御努力,御支援があっておりまして,心から感謝とお礼を申し上げたいと思います。

 さて,教育活動についてでございますが,児童数がふえたことによりまして,グループ分けや役割分担が多様になり,多様な学習形態をとることができるようになっておりますし,また子供たちから多様な意見や多様な考え方が出され,それらを交流することで学びが深まり,発展的な学習に取り組む機会もふえているということでございます。

 また,運動会や音楽会などの学校行事においては,ダイナミックな表現や発表ができるようになっておるということでございます。

 具体的には,音楽会では楽器の種類や担当する人数がふえ,児童が希望する楽器に取り組みやすくなったこと,また運動会の組み体操では,たくさんのピラミッドをつくることができ,保護者からも児童のやる気が増した,迫力があってよかったという称賛の声が上がっております。

 さらに,PTA活動におきましても,会員数がふえ,これまで以上に助け合いをしながら活動ができるようになりました。そして,作業を効率的に行うことができるようになりまして,PTA活動の活性化にもつながっているということでございます。

 はりまや橋小学校を開校して1年がたとうとしているわけでございます。成果も徐々にあらわれてきております。今後も引き続き伝統ある2校のよさを兼ね備えた日本一の学校を目指して,はりまや橋小学校の伝統を築いてまいりたいというふうに思っております。

 次に,本市の児童数の変化をどのように捉えているのかというお尋ねがございました。

 平成26年度高知市立小学校の5月1日現在の児童数は,1万6,689名でございます。23年度からの過去3年間の児童数を見ますと,児童数は年々減少傾向にございます。

 今後の児童数については,校区ごとの住民基本台帳に記載されているゼロ歳児から6歳児をもとに推計をいたしますと,毎年200名程度が減少すると思われ,6年後の平成32年の児童数は本年度より約1,300名少ない1万5,383名となる見込みでございまして,今後とも児童数が減少していくものと考えております。

 次に,市内全小学校の児童数のピーク時の昭和57年度,そして平成26年度及び正確な児童数の推計ができる時期,それぞれの学校規模についてのお尋ねがございました。

 文部科学省の基準によりますと,学級数による学校規模の分類につきましては,こういう記述がございます。1学級から5学級までを過小規模校,そして6学級から11学級までを小規模校,そして12学級から24学級を適正規模校,25学級から30学級までを大規模校,31学級以上を過大規模校に分類をしております。

 昭和57年5月1日の学校規模の分類をこの表に当てはめていきますと,一番児童数が多かった昭和57年5月1日でございますが,過小規模校が2校,小規模校が3校,適正規模校が11校,大規模校が12校,過大規模校が6校となっておりました。

 これが平成26年,今年の5月1日の指定統計によりますと,過小規模校が4校,小規模校が5校,適正規模校が25校,大規模校が6校,過大規模校が1校となっております。

 最後に,平成32年5月1日の児童数の推計をもとにした学校数につきましては,過小規模校が4校,小規模校が7校,適正規模校が23校,そして大規模校が6校,過大規模校が1校ということになります。

 以上でございます。



○副議長(和田勝美君) 明神上下水道事業管理者。



◎上下水道事業管理者(明神公平君) 中心市街地の浸水対策と地震対策につきまして御質問をいただきましたので,お答え申し上げます。

 まず,中心市街地の浸水対策についてでございますが,本市の中心市街地の下水道整備は,昭和23年から戦災復興とともに着手したことから,排水能力は現在の整備水準でございます1時間当たり77ミリメートルの降雨強度に対応できていない状況となっております。

 現在,JR連続立体交差事業とともに,新たなまちづくりが行われました高知駅周辺の北江ノ口排水分区や一宮徳谷地区の排水対策事業に取り組んでおりまして,これらの事業に一定のめどがついた段階で,排水施設が老朽化しております下知南第1排水分区とともに中心市街地の排水能力の向上の取り組みに進んでまいりたいと考えております。

 次に,下水道施設の地震対策でございますけれども,本市の地震・津波対策といたしましては,雨水,汚水の流末施設で最も重要となる海老ノ丸ポンプ場と下知,潮江,瀬戸の3カ所の水処理施設の耐震化や防水対策を最優先に取り組んでおります。

 特に,中心市街地は人口が集中し,公共施設や災害拠点病院など,社会経済面からも優先度が高く,被災後,長期浸水からの早期復旧が必要となることから,当区域の排水を受け持つ海老ノ丸ポンプ場の耐震,防水工事につきましては,今年度末の完了を目指しております。

 また,下水道管渠につきましても,平成24年度から第1分区合流幹線の追手筋通りの耐震工事に着手をしておりまして,引き続き江ノ口川に埋設しております中部合流幹線の耐震対策を実施する予定であります。

 なお,現在県におきましても,河川堤防の耐震対策や排水機場の耐震,耐水化に取り組んでおりまして,県,市それぞれの取り組みにつきましては,高知県・高知市南海トラフ地震対策連携会議の長期浸水対策部会におきまして,事業の進捗を管理しておりますので,今後も県市連携して取り組みを進めてまいります。



○副議長(和田勝美君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 家具の固定と津波避難艇についての御質問をいただきましたので,順次お答えさせていただきます。

 まず,家具の固定についてでございますが,本市の家具等の転倒防止対策の啓発につきましては,職員が地域に出向いて行う防災講演や説明会など,さまざまな機会を捉えて市民の皆様に働きかけを行っておりますが,本年度は自主防災組織等の要請により,ボランティアや指定の事業者を地域に派遣して家具転倒防止器具の取りつけ方法やガラスの飛散防止フィルムの張りつけ方法等についての教室を開催することとしております。

 教室では,取りつけ等の実演を行い,また住民の方にも実際に取りつけを体験していただきまして,家庭での転倒防止対策等の実施につなげてまいりたいと考えております。

 この新たな取り組みにつきましては,自主防災組織等への呼びかけを8月号の広報あかるいまちで行うこととしておりますので,その反応も確認しながら,御提案いただきました自主防災組織の代表者の連絡先を指定の事業者に提供して,事業者からも自主防災組織に教室の開催を働きかけるなど,双方向からの働きかけにより家具転倒防止対策等の啓発,普及促進につなげる取り組みにつきましても,具体の実施方法等を検討してまいります。

 次に,津波避難艇についての御質問にお答えいたします。

 現在の本市の津波避難対策は,東日本大震災を教訓としまして,津波に対しては速やかに安全な場所に逃げることを対策の基本として,地域の津波避難対策の検討や推進の基礎となります地区別津波避難計画の策定,安全な避難空間の確保を図るための津波避難路及び避難場所の整備と津波避難ビルの指定の3つを3本柱に掲げて事業を展開しております。

 具体的には,避難空間の確保につきましては,自然地形の高台や耐震対策がされている既存の高層階ビルに避難路や避難場所を設ける。高台や対象となるビルがない地域においては,津波避難タワーや津波避難センターを設置して,避難空間の確保を図る対策です。

 これらの避難空間の整備に当たっては,津波の到達時刻や浸水深,想定される避難者数,また避難される方の歩行速度などを勘案し,避難可能エリアを算出して,避難空間の位置や施設の種類を選定しておりますので,現在計画しております津波避難路や津波避難タワー等が整備されますと,本市の津波浸水区域においては,避難空間がなくて避難できない地域は解消されるものと考えております。

 こうした本市の取り組みの中での津波避難艇の位置づけとしましては,津波から逃げおくれるおそれがある方や,津波発生時にみずから迅速に避難行動がとりにくい災害時避難行動要支援者の方が個人的に導入,設置する場合,また津波の到達時刻が短く,津波避難場所が離れている災害時要配慮者が多数いる施設などにおいて,その避難対策として導入,設置する場合などが考えられますが,具体的な事例等は今のところ確認できておりません。

 現在,健康福祉部で取り組みを始めております災害時避難行動要支援者の避難対策等の検討を進める中で,津波避難艇の導入,設置を検討するケースが出てくることもあるのではないかと考えております。

 なお,津波避難艇の購入助成につきましては,高知県の津波避難対策推進事業費補助金がありますが,これは市町村が設置する場合で,四国運輸局が策定した津波救命艇ガイドラインに適合するものに限り,補助の対象となっています。これは御質問にございました900万円のタイプのものとなっておりますが,このものが補助の対象となっており,民間や個人での購入,また津波救命艇ガイドラインに適合していないものは,現在のところ補助の対象とはなっておりません。

 しかしながら,今後の需要等の動向によりましては,補助制度が再検討されることもあるのではないかと考えております。

 以上でございます。



○副議長(和田勝美君) 水口晴雄議員。



◆(水口晴雄君) それぞれ御答弁ありがとうございました。第2問を行います。1点だけ行います。老朽住宅の除却事業の件に関してでございます。

 東京の大田区では築46年,倒壊寸前の危険な空き家で5月29日に屋根が落ちるなど,荒れたままの放置されていたアパートを所有者にかわって解体,そして撤去する行政代執行に踏み切っております。

 これは区の空き家の適正管理に関する条例に基づくもので,区によると都内では初めてのことであるとのことでございました。現在,所有者が区に抗議をしているとのことでございます。

 しかしながら,この空き家に関しては,迷惑を受けておる,その被害者からすれば,その抗議というのは筋違いであり,よく解体,あるいは撤去してくれたというような思いがあったことだと思います。

 また,同じく空き家に関してですけれども,これは私の経験なんですが,要は空き家の庭の木が育ってしまい,道路にかかり,そして狭い道でもあったことで大変交通の障害となっておりました。そのような迷惑な状態に直面をしたことがございます。

 これはもしもの事故があれば,市道の管理責任が問われるのは間違いないと思っておりました。その際は,道路管理課の方の努力で,近隣から市内の病院にいるその空き家の所有者を何とか突きとめ,そして同意の手続をとり,そして木の伐採がされ,問題は解決したわけでございます。

 このようにいろいろ申し上げましたけれども,この空き家対策というのは,単に空き家だけにとどまらず,防災,コミュニティ,あるいは福祉,さまざまな施策に影響を及ぼしてまいります。この空き家の適正管理に関する条例を執行部の皆さん方はよく研究され,そして施行されることを願いまして,質問を終了いたします。



○副議長(和田勝美君) 上田貢太郎議員。

  〔上田貢太郎議員登壇〕



◆(上田貢太郎君) 新こうち未来の上田貢太郎でございます。今議会,特に最後をやりたかったわけではありませんが,今回も原稿がおくれまして,気がついたらトリを務めることとなっておりました。先輩方には恐縮でございます。

 ただ,質問は私で18人目,皆さんお疲れのようでございますので,なるべく簡潔にさせていただきますので,最後までおつき合いよろしくお願い申し上げます。

 それでは,市政に希望というエネルギーを,そして活力をよみがえらせるべく,思い切った提言を交え御質問をさせていただきます。執行部の皆様にはどうか明確な答弁をよろしくお願いをいたします。

 ではまず,土佐が輩出した偉人をテーマにした観光開発についてお伺いいたします。

 現在,高知県は400万人観光ということで,知事も目標に向け取り組んでおります。高知市も観光振興計画を掲げ,平成30年までに観光入り込み客数を10%アップさせるという目標のようです。

 しかし,高知市の観光への印象というアンケート結果では,観光地としての高知市のブランド力の懸念が上げられております。ブランド力とは何か。以前より高知には海,山,川があり,自然に恵まれておいしい食材がたくさんあると言われております。

 しかし,自然の恵みも山海の食材も,全国にはどこにでもあります。海の幸がないのは内陸の8県ぐらいですが,観光資源としてはスキー場であったり,琵琶湖であったり,世界遺産であったり,また東京のベッドタウンである千葉,埼玉,茨城などはとりたてて観光,観光と言わなくても人は多くいますので問題はなく,高知にはないさまざまな資源があります。

 そうした中,高知にあって他県にないものとは何かと考えたとき,やはり私は幕末から明治,大正,昭和の時代を切り開いた立て役者,また偉大な政治家,日本経済を支えるほどの実業家を世に送り出した土佐の風土,土佐人の気質ではないかと考えます。

 先日,テレビで金子直吉の番組が放映されました。財界のナポレオンと呼ばれた高知県吾川郡名野川村,現在の仁淀川町出身の金子直吉は,6歳のとき,生家の家業が破綻し,高知市に移り住み,長屋での極貧生活の中,もちろん学校には行けず,紙くず拾いで一家の生計を支えたそうであります。

 奉公先を転々とした10年間のでっち奉公時代,最後に高知市農人町の傍士久万次質店に落ちつき,後に傍士氏の推薦によって鈴木商店に入店しました。商才があったのでしょう。そこで手腕を発揮し,今の神戸製鋼,帝人,双日,太平洋セメント,サッポロビールなど,前身企業を数々設立させ,鈴木商店を80社を超える一大コンツェルンに成長させた大番頭であります。

 また,早稲田大学の創設者は大隈重信とされておりますが,高知市出身で世界のコマツ,小松製作所を立ち上げた竹内明太郎が人材と資金を大隈に提供することで早稲田大学理工学部を事実上創設したことが最近になってようやく評価され始めましたし,日産自動車の創立にも深くかかわっております。また,高知工業高校を創立したのも竹内明太郎でございます。

 ほかにも関西経済を牽引した大阪ガスの片岡直輝,欧米からアイリッシュ・コブラーという品種のジャガイモを輸入し,日本中に普及させた男爵川田龍吉も高知市の生まれで,川田が男爵だったからそのジャガイモは今でも男爵芋と呼ばれております。

 また,今や世界で434万人が学ぶ世界企業にまで育った教育システムのKUMON,その創業者である公文公さんも高知出身でありまして,名前を挙げ始めると本当に切りがありません。まさに高知は偉人の宝庫であります。

 また,先日,高知近代史研究家の公文豪氏とお会いし,著書「土佐の自由民権」を入手いたしましたが,その中にも民権関連だけで100名を大きく上回る方々が紹介されております。

 中でも高知市は明治期の自由民権運動の先駆け的偉人を多数輩出しております。例えば自由民権で有名なのが,やはり板垣退助ですが,100円札紙幣から硬貨にかわり,肖像を身近に見ることはなくなりましたが,銅像は高知城にあります。しかし,岐阜市,青梅市,日光市,そして国会議事堂の中央広場にあることは,高知県民も余り御存じないのではないでしょうか。

 また,自由民権といえば,自由は土佐の山間より出づという言葉があります。この言葉のいわれには,土佐山の西川集落に住んでいた医師の和田波治と千秋の親子が部落の青少年を集め学ばせ,勉強して家産の増殖を図ると説きました。門下生の中からは,初代の土佐山村村長高橋筒吉や中山亘兄弟ら多数の人材を輩出しております。

 そして,和田の遺志を受け継ぐ者たちで山嶽社が結成され,そして明治15年に地区内の桧山で開催された巻狩大懇親会では2,000人を集め,まさに土佐の山間で自由を論じたわけであります。

 ちなみに,その和田家がまさに板垣退助の秘書をしておりました和田三郎の生家だそうであります。

 さらには,第四小学校に石碑がある,日本で初めて女性参政権を掲げて男女同権をうたった,民権ばあちゃんこと楠瀬喜多さん,さらには県立丸の内高校は植木枝盛の女性解放論から生まれた学校です。いわば高知市は男女同権発祥の地と言っても過言ではありません。自由民権,男女同権も立派な観光資産になると思います。

 自分たちが住む地域が持っている価値に気づき,こうした偉人を観光資源として生かすには,現在の資料館などの一部にコーナーを開設するような小手先の展示ではなく,桂浜の一角に土佐の偉人館としてさまざまな偉人を紹介する。

 また,高知市内に点在するそれら偉人の縁の地や石碑を案内する観光マップやスマートフォンのナビ機能とリンクさせるアプリケーションの開発,土佐の偉人伝の出版など高知県の高知市の偉人と史跡を観光資源として再評価し開発してはいかがかと考えます。

 他県のまねをするわけではありませんが,北海道のクラーク像の下には,大志の誓いというポストがあり,10年後の自分に宛てた誓いの手紙が投函できるそうです。桂浜を訪れた若者にも,志半ばにして倒れた龍馬に誓いを立てていただきたい。

 また,海援隊の旗をモチーフにした2本線を会社のロゴに取り入れたソフトバンクの孫正義社長も経営に悩んだときには,お忍びで訪れる桂浜,また先日,パブリックビューイングを主催したアディダスジャパンの社長も龍馬の大ファンとお聞きしております。

 多くの企業家,政治家,そしてその中心に龍馬がいます。私はまさにこの高知には志を抱く土壌があると思っております。

 そこで,桂浜を土佐の偉人の聖地にし,高知市観光の大きな柱にしてはと考えますが,市長の御所見をお聞かせください。

 次に,偉人に関連して,土佐の近代史教育に関しまして御質問いたします。

 現在の学校教育では,歴史授業の中で近代史は時間の問題からか,軽視されております。私たちは小・中・高の授業でさまざまな歴史を学びました。しかし,文科省の指導要綱の関係からか,バランスのとれた歴史観が備わったとは言えないのではないでしょうか。

 特に,高校で学ぶ日本史に関しましては,古代,中世,戦国にその多くが費やされ,私たちが暮らす時代に最も重要な幕末,明治新政府から戦後,高度成長期までの近代史はおろそかになっているように記憶しております。

 また,高知県はそうした歴史の変革期にさまざまな偉人を輩出しているのです。高知の歴史研究家に話を伺いますと,幕末の土佐の偉人は坂本龍馬だけではないという声が多く聞かれます。しかし,その多くを学んだ人は極めて少ないと思います。

 先ほども申しましたように,高知市には志を抱く土壌があり,日本を切り開いたと誇れる数多くの偉人がいますが,しかしその功績の割に全国的にも余り知られていません。

 そこで,出版物としても完成された副読本をつくり,土佐の偉人を授業に受け入れてはいかがでしょうか。また,その本を全国の書店で販売してもいいと思います。

 というのも,最近岐阜県では板垣退助の再評価がされ,しきりに勉強会が開かれているという話を聞きました。なぜ岐阜かと申しますと,明治15年4月6日,自由党党首板垣退助が岐阜を遊説中に暴漢に襲われ,そのときに言ったとされる,板垣死すとも自由は死せず,これが世に言う岐阜事件ですが,その縁で銅像が岐阜公園に建てられております。

 この事件をきっかけに岐阜での自由民権運動の盛況が頂点をきわめたわけで,岐阜の民権思想を根づかせたのは,板垣とも言えます。にもかかわらず,本家高知では,一部の方が集まり勉強会は行われているようですが,教育現場の教員が参加したことは全くないそうです。

 また,海外での,特に台湾での板垣の評価は最近高くなっているようです。その理由は,板垣退助を中心に台湾同化会が結成されたことにあります。

 台湾同化会とは,日本統治下の台湾において大正3年,日本人と台湾人の親睦交際を厚くし,同化を図ることを目的として設立された民間団体ですが,総督府の過激な弾圧によりわずか2カ月で解散させられてしまったものの,台湾全土に広がる政治に関心を持つ人々を結集させ,後の政治運動に大きな役割を果たした。

 つまり,台湾民主化の基礎をつくったのも板垣と言えます。この功績から台湾においても,板垣退助が再評価されているわけです。

 今議会,台湾からの観光客がふえているというお話もございましたが,こうした土佐の偉人の歴史を生徒に教えるにも,教壇に立つ先生が知らなければ教えようがありません。やはり人を育てるには,歴史上に名を残した大きな働きをした先輩たちの足跡を伝えることが最も早く,有効なやり方だと私は思います。

 せめて副読本を用意し,さきの質問で御案内の偉人館を見学して,年に数回程度は土佐の偉人を学び,高知で生まれた児童・生徒たちに土佐の近代史に触れる機会をと考えます。

 土佐の偉人館は,単に観光資源の開発だけでなく,学校教育や生涯学習を通じて土佐人としてのアイデンティティーを養う場となるのではないかと考えますが,教育的見地から高知市の公立学校の授業に土佐の偉人,歴史教育を取り入れてはと考えますが,教育長の御所見をお聞かせください。

 次に,移住促進についてお伺いいたします。

 現在,高知県と高知市では,UJIターンを推奨しております。中でも都会から高知に移住を考える皆さんは,高知の自然の中で土にまみれて野菜をつくったり,山に入ってシイタケをつくったり,夏はアユをとったり,そんな暮らしをイメージしている方は少なくないと思います。

 釣りバカ日誌の浜ちゃんのモデル黒笹さんも,定年を機に高知に移り住み,今私と同じ愛宕山に住んでおります。さぞかし釣り三昧かと思いきや,先月末の高知新聞を見ますと,私の同級生記者と歩き遍路をしているというコラムを見つけました。

 今,中山間地域では過疎も進み,山林の荒廃,空き家も多く見られ,次世代への継承が円滑にできていない状況があります。そうした田畑つき中古住宅をUJIターンの皆さんに提供できる仕組みづくりを考えれば,移住促進にもつながると考えますが,しかしそこには問題点が潜んでおりました。

 それは狭い農地の所有権の移転登記ができないということです。したがって,農地部分のみ切り離して従前所有者から借り受けなければなりません。やっと見つけた田舎の家で農業を営み,収穫物を得る喜びを夢に見,高知に来ようとする希望者にとって,この農地が自己所有できないならば,計画を断念するしかないといったことになっているのです。

 つまり,移住を推奨していながらも,現実は希望者にとっては夢が夢で終わってしまう現実があるのです。

 また,市街化調整区域内にある空き家利用についても同様のことが言えます。移住促進を図る上で,敷地内の農地がその農家住宅に付随した田畑である以上,所有権移転ができるようにしていかなければ,移住を希望する方の選択肢が一つ減るわけです。

 しかし,佐川町を初め複数の自治体で農地売買に関する下限面積の見直しが進んでおり,結果,希望者からの問い合わせもふえているようです。

 現在,高知市の耕作地譲渡に関する下限面積は4反と聞いておりますが,耕作地の放置問題,過疎化の歯どめ,移住促進などを鑑みますと,下限面積の引き下げは必要な対策です。

 また,農業に転職してみたいと考える若者の発掘にも役立つと考えられますので,高知市でもぜひ検討してはと考えますが,農業委員会会長にお伺いをいたします。

 また,移住者に限っては,極小規模耕作地であっても,購入住宅についている耕作地であれば,一括譲渡できるようにしてはと考えますが,あわせてお聞かせください。

 ところで,先日,17年前に東京から土佐山に農業をしたいとIターンしたお宅の奥様と話す機会がありました。東京で商社勤めをしていた奥様でしたが,御主人が学生のころから農業がしたいということで,当初は東北や北海道で農地探しをしていたそうですが,支援が手厚いのが高知と聞いて移り住んだわけですが,聞いた話とは異なっていたようです。

 高知に来てみれば,畑を貸してくれる人もなかなか見つからず,ようやく見つけたのが土佐山村で,2人で細々と無農薬農業を営み始めましたが,売り先がない,そうした窓口がどこにあるのかわからない,そんなことを一つ一つクリアしたそうですが,やがて子供ができて生活が苦しくなったそうです。

 JAの規格に合わせれば売れるのでしょうが,子供たちの未来を考えると農薬は使いたくないから,虫に食われて売れる作物の収穫は少ない。結局,生活のために奥様は臨時職員として勤め始めてもう7年目だそうであります。田舎暮らしの本や行政がつくるパンフレットには,成功事例は載っていますが,失敗例は見たことがありません。

 土佐山は自然の中で子育てができますから,環境は申し分ありませんが,仕事もない,パートの時給も安いでは,知人がもし高知に移り住みたいと言い出しても,とても勧められないとのことでした。高知市はこうした移住者の苦悩をどのように捉えているのでしょうか。

 県も高知市も人口減や財源となる交付金の問題から移住を促進したいのでしょうが,適切なアドアイスとケアがなければ,せっかく移り住んだが,暮らしができないから高知を去った世帯もあろうかと思います。

 高知市がターゲットにしたいUJIターン希望者はどういう人たちなのでしょうか。年金をもらい,家庭菜園レベルの農業なら土佐山でも十分かもしれません。また,インターネットで稼ぎ,あるいは執筆などで収入を得られる方もよいかもしれません。

 しかし,若者が骨を埋めるつもりで,今の高知に来ても,埋める前に骨と皮になってしまいます。移住したい若者が安心して働ける,子育てができる環境を整えてから,初めて多くのUJIターン者が募れるのではないでしょうか。

 私は華美な成功例ばかりをうたうパンフレットではなく,失敗例も載せた土佐の田舎暮らしのハウツー本も必要だと考えます。ややもすれば,移住者数ばかりに目が行きがちですが,高知市にはこれまで何人移住してきて,何人去ったのでしょうか。

 加えて,移住者のアドバイスやケアをどのように行っているのか,関係部長にお伺いをいたします。

 また,今後の移住促進に関しまして市長の方針をお聞かせください。

 次に,災害時被災者受け入れ協定についてお伺いをいたします。

 次の南海地震は,本県並びに本市において極めて甚大な被害が伴うと予想されております。これまでの災害時を振り返りますと,そのほとんどの場合において初動態勢のおくれが問われてきました。その災害が大きければ大きいほど,さらに初動態勢が後手に回る傾向があります。

 また,東日本大震災の大きな教訓として,交通と通信の遮断が上げられます。これは初動をおくらせる最も大きな要因とも言われております。言いかえると,被災地域で命を長らえた被災者も,孤立した環境の中で助かったみずからの命を守り続けなければならないのです。

 そのときの受け皿となるのが,一時避難所や収容避難所ですが,東日本大震災では身を寄せるはずの避難所さえ流失した地域もありましたし,本市でも長期浸水のために避難や収容が困難な施設も少なくありません。

 やっとの思いで地域の行政機関が指定した避難所にたどり着いても,それらの施設は寝泊まりすることを前提に建てられたものではなく,居住性は極めて苛酷なものです。

 東日本大震災でも,被災者の皆さんは体育館に着いたら,段ボールを渡され,自分たちの横になれるスペースをつくったのですが,住民からはホームレスみたいで,思わず涙が出てきました。床に毛布を敷いただけですから,小さな子供は寒いと泣いたそうであります。こうした避難所体験者の切実な言葉は数え切れません。

 東日本大震災では,関連死が3,000人を超えました。原因別では,避難所における生活の肉体,精神的疲労がトップで約3割という報告もあります。

 罹災して避難をしてきた人々に対して避難所の苛酷な居住環境を改善しようとする工夫と努力がなければ,衣食住を支援していると言っても,それはお役所仕事だと非難されても仕方ありません。

 むしろ心身ともに疲労こんぱいのきわみに達していた東日本大震災被災者のクオリティー・オブ・ライフを教訓として真剣に捉え,避難所のあり方を再考すべきであります。

 東日本大震災では,民間宿泊施設の被災者の受け入れ態勢が整ったのは,震災から1カ月以上もたったころでした。被災者にとって,この長い1カ月は旅館,ホテルにとっても長い1カ月でした。

 この1カ月は被災地ということで,お客様が全く見込めない時期であり,その後も被害の余りの甚大さから,旅行の自粛ムードも全国を覆っておりました。結果として,被災地やその近隣の宿泊施設は,やむなく従業員をリストラせざるを得なかったのです。

 そうなると,いざ避難者を受け入れる段階になったとき,当然ながら人手が間に合わなくなっていた現実があります。

 このような観点にて,災害時のバックアップとしての旅館,ホテルは極めて大きなポテンシャルを秘めております。

 東日本大震災では,避難所から宿泊施設への二次避難といった流れが形づくられました。この宿泊施設を収容避難場所として利用したことは,従前の災害時より進んだ避難所形態だと評価されております。

 また,宿泊施設は二次避難所としてだけでなく,耐震を初め必要な課題をクリアすれば,一時避難所や福祉避難所としても機能できる可能性が極めて高いことは,専門家の間でも以前から言われておりました。

 さらに,宿泊施設に温かい食事と布団,そして身も心も癒やす畳の部屋,温泉地にあれば温泉を提供できるなどの基本的な生活機能も備えております。

 災害時における避難所の指定と運用を想定したとき,そうした旅館の特性は大いに活用すべきであろうと考えます。

 今後の自然災害に対応する上で,それを具体化させるには,地方自治体と旅館の避難者受け入れ協定が必要となり,既に取り交わされている県,市もあります。

 加えて,災害と旅館との関係は,被災者の避難先とは異なる視点もあります。それは被災地の復旧,復興へ向けての作業員宿舎としての活用です。

 東日本の震災地では,宿泊施設の不足から倍近い価格に便乗値上げを行う宿泊施設がふえ,問題になっておりましたが,こうした問題につきましても,地域行政と旅館組合などが事前に検討すべき課題であります。

 岩手県沿岸部での復旧・復興工事では,作業員の宿舎が手当てできず,盛岡周辺から3時間前後の移動時間をかけて送迎したとの話も聞かれます。旅館,ホテルはそうした事態にも対応でき,その役割は極めて多様です。

 以上のように,旅館,ホテルの災害時対応に向けたポテンシャルは高いものを秘めています。ただ,それらを本当の意味で社会が活用し,旅館が社会貢献を果たすには,旅館自身の自助努力と地方自治体の支援が相乗的に働く必要があります。

 これらのことを鑑み,旅館,ホテルの団体と速やかに災害時被災者受け入れ協定締結に向けての協議を開始する必要があると考えますが,市長の御所見をお聞かせください。

 また,建物に対する耐震化も必要な対策ですので,それに向けての融資制度を県と協議しながら進める必要もあると考えますが,あわせてお聞かせください。

 以上で,第1問とさせていただきます。



○副議長(和田勝美君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 段々の御質問に順次お答えを申し上げたいと思います。

 まず,偉人をテーマにした観光関連ということにお答えを申し上げます。

 段々の御質問にも出されておりましたが,高知県はそれぞれ戦国時代を初めさまざまな偉人を多く輩出しております。四国の雄として活躍し,四国を平定しました長宗我部元親公や山内一豊,そして坂本龍馬,また板垣退助,御質問にはさまざまございましたけれども,全国的にも土佐は人材の宝庫というふうに呼ばれておりまして,そういう歴史家の方々の多くの目というものもございます。

 高知市では平成12年度から13年度にかけまして,高知市内の立志社跡,そして寺田寅彦記念邸など,先人の誕生地や屋敷跡などの史跡をめぐるということで,歴史の道総合案内板を市内15カ所に設置をいたしまして,それぞれをめぐることができるようにしております。

 また,「龍馬伝」が放送されました平成22年に,坂本龍馬,武市瑞山,板垣退助,後藤象二郎などのゆかりの地をまち歩きをします土佐っ歩を実施しておりまして,好評いただいております。

 御質問の桂浜を土佐の偉人の聖地にしてはどうかということでございますが,桂浜は坂本龍馬のイメージが定着をしており,また長宗我部ゆかりの地としても知られていますので,本年度に策定を予定しております桂浜の再整備の基本構想の検討におきまして,検討委員会の皆様や,議会の皆様方からのこの偉人の聖地化についての御意見を賜りながら,方針をそれぞれ検討してまいりたいというふうに考えております。

 続きまして,移住に関連します御質問にお答えを申し上げます。

 移住の促進でございますけれども,高知市は移住の促進に向けまして,それぞれ中山間,都市部の特色がございますので,若者の県外への転出をできるだけ食いとめて,多くの人々がこの高知に住んでいただくということを基本に,さまざまな政策を検討しております。

 昨年4月に責任を持つための移住促進の担当理事を設置し,本年4月に移住・定住促進室を設置し,スタッフも増強してまいりました。これらの動きとあわせまして,こども未来部を中心に子供さんを産み育てやすい環境と,また教育の関係もいろんなところで影響が出てまいりますので,教育環境の整備ということを行ってまいりました。

 高知市につきましては,非常に温暖で食べ物がおいしいということに加えまして,人々が非常にフレンドリーで,友達を多くつくりやすいという特性が非常にございますので,こういう特性が移住関係には多く生きてくるというふうに考えております。

 また,高知のよさこいというものも,魅力が多いですので,よさこい移住の支援にも取り組んでおります。

 中山間におきましては,地域の担い手が必要になりますので,子育て世帯に移住をしていただくということで,住宅の整備を平成26年度予算の中でも整備する予定としております。

 あと高知市全体の魅力を高めていくということが移住促進につながってまいりますので,コンパクトシティーの中で高知市のさまざまな都市の魅力,また都市の集積というものを今後さらに進めていく必要があろうかと思っております。

 移住促進は全体のそれぞれの部局にまたがる話でございますので,移住をされてこられた方の後のサポートというものも非常に重要になりますので,庁内の関係部局の連携をしっかりととってまいりながら,特にこれから移住された方のサポートの面がまだ十分ではございませんので,そのサポート体制をしっかりと組み上げてまいりたいというふうに考えております。

 続きまして,災害関連での旅館,ホテル関係での御質問にお答えを申し上げたいと思います。

 段々の御指摘をいただきましたとおり,大災害後の旅館,ホテルの役割というものは非常に重要になります。

 高知市ではL2規模の被害想定の中で,避難者の数は最大で約15万8,000人と予測されておりまして,現在本市が指定を行っております避難所は152カ所でございまして,現在の収容人数は12万2,000人ということになっておりますので,まだ3万6,000人ぐらい足らないということになっております。

 もう一つ問題がありまして,津波の影響を受けます施設が,この152カ所のうち71カ所ございますので,合わせますと約6万6,000人がまだ収容できないというふうに想定されますので,まだまだ多くの人々を受け入れるための対応というものが必要になってくるというふうに想定をしております。

 現在,指定を行っております避難所のほとんどは,公立の施設ということになっておりますので,民間施設としての旅館,ホテルをいかに活用するかということは,非常に重要な課題ということになります。

 旅館,ホテルにつきましては,災害時の要配慮者等の福祉避難所的な役割,また県外からの支援部隊の寝泊まりする場所が要りますので,県外からの例えば消防,警察,そして都道府県の職員,市町村の職員の方々の支援部隊の宿泊施設,そして先ほども御指摘がありましたが,復旧作業に従事される民間事業者のそれぞれの応援部隊の宿泊所などの受け入れ施設として,その役割は非常に大きいと考えております。

 今後,高知市旅館ホテル協同組合などと災害時の協力協定などについて具体策を協議してまいりたいと考えます。

 続きまして,宿泊施設の耐震化の関連がございますので,耐震化の関連を少し御説明申し上げます。

 昨年11月25日に法律が改正されまして,5,000平米以上の大規模な宿泊施設,3階以上ということになっておりますが,昭和56年5月以前に着工されて,いわゆる未耐震のものについては,平成27年末までに耐震診断を行うとともに,その報告というものが義務づけられ,その診断結果については公表されるということになっております。

 これにあわせまして,高知市としましても,観光振興のために欠かすことのできない大規模な宿泊施設の耐震化を支援するために,補助制度を構えております。

 また,延べ床面積5,000平米未満の宿泊施設につきましても,それぞれ現在意向調査を実施しております。そのための融資につきましても,検討を行うという必要がございますので,こういう対策につきまして,国,県の制度を利用しながら,今後も十分にそれぞれの旅館組合の皆様方と協議をしながら,対応を図っていかなければならないと考えているところでございます。

 その他の御質問につきましては,各関連担当部長からお答えを申し上げたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 移住促進に関連します御質問にお答えをいたします。

 本市が移住促進の取り組みを始めました平成24年度の移住者数は21組,36名,25年度は39組,68名となっておりますが,移住された後の転出の状況につきましては,現在把握ができておりません。

 本市への移住につきましての御相談をお受けする際には,単なる田舎暮らしへの憧れだけでは長続きをしないこと,また地域の生活実態や就職の状況なども御説明をいたしております。

 また,既に移住された方々からのさまざまなアドバイスなどを掲載いたしました本市の移住PR用冊子を7月末をめどに現在作成をしておるところでございまして,今後はこの冊子も活用しながら,移住を希望されている方々へのさらなる情報提供にも努めてまいりたいというふうに考えております。

 また,既に本市に移住された方々に対しましては,暮らしの不安や心配事などの御相談を随時お受けをしております。

 今後におきましては,移住された方々のネットワーク化や交流会等を実施いたしまして,移住後の課題や問題点などの把握にも努めまして,移住された方々に定住いただけるよう,さまざまな施策も検討する必要があるというふうに考えております。



○副議長(和田勝美君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 土佐の偉人,あるいは歴史教育を授業の中で実施したらどうかという御質問をいただきました。

 御存じのとおり,高知市の学校教育指標という指針があるわけでありますけれども,その前文には土佐の先人の進取,自立の気風に学びながらというふうなことをうたっておりまして,このような基本理念のもとに学校の教育を進めているというのが実態でございます。

 今ちょうど学力対策第2ステージということで,いろんなことを考えているわけでありますけれども,その中で志の教育というのは,これからの高知市の教育を考える上では避けて通れない大きな課題だというふうな認識を持っておりまして,質問議員さんの御質問の内容を本当に興味深く聞いたところでございます。

 幕末から昭和にかけまして土佐の偉人たちが日本の政財界を初めさまざまな分野において果たしてきた功績は,日本にとっても我々にとっても大変大きいというふうなこともありまして,学校教育の場でしっかりとこれは学ぶことが大事だというふうに思います。

 先人の志とか功績を学ぶということは,基本的には道徳教育の分野であるのではないかと私は思っているわけでございますが,例えば先人の尽力により今があることを知り,自分たちが支えられていることを自覚することで,地域社会に対する誇りや愛着が生まれ育っていくということで,次世代の人材育成の面からも,大変意義のあることだと考えております。

 昨年12月に高知県の全ての小中学生の御家庭に配布されました高知の道徳の中にも,高知県の偉人として野中兼山でありますとか,岩崎弥太郎,坂本龍馬,そして牧野富太郎などがその中に掲載されておりまして,この人がいたからとして紹介をされております。

 また,学校においては,総合的な学習の時間を中心に道徳教育やその他の教科との関連を図りながら,土佐の偉人に関する学習も行っております。

 図書室に配備しております副読本,これは相当長い歴史があるわけですけれども,「土佐の巨星」というのがございます。また,自由民権記念館とか,そういった博物館へ見学するなどしまして,その時々に合った資料をもとにして,子供たちがみずから学び,考え,発表するといった探求型の学習をしているというのが今の状況ではないかというふうに思います。

 先ほど御紹介いただきました全ての偉人を学校の学習の場で学ぶには至っておりませんけれども,生涯にわたって学び続ける,その基礎づくりはできているのではないかと思っております。

 幕末を切り開いてまいりました土佐の先人の進取,自立の精神に学ぶということは,すなわち尊敬や感謝の思いを育み,子供たちの志の育成につながっていくものと考えておりまして,今後も関係施設の連携を図りながら,一層の資料の充実や教育環境の整備を図ってまいりたいと思っております。



○副議長(和田勝美君) 門田農業委員会会長。



◎農業委員会会長(門田博文君) 農地に関する御質問をいただきました。最初に,農地の下限面積に関しまして御質問をいただきましたので,お答えをいたします。

 まず,農地に関しましては,農地の保全や農業生産の増大などを目的として施行されております農地法が適用されることとなります。また,近年は防災,環境などの視点からも農地の重要性が見直されているところであります。

 農地を売買するなどにつきましては,農地法の規定により,それぞれの自治体の農業委員会が設定しております下限面積要件に適合する必要があります。

 これは国土が狭く,限りある農地の有効利用を図るため,零細規模の経営体が発生することを抑制し,効率的,安定的な農業経営を営む者に農地を集積することを目的として定められたものであり,農業を経営し,生活していく上で必要であろう耕作面積の下限を定めているものであります。

 さて,県内の下限面積についての状況をお聞きしますと,幾つかの町村の農業委員会が下限面積をこの数年間で30アールから10アールに変更しています。

 変更の目的をお聞きいたしますと,耕作放棄地の減少を目指して,新規就農者の増加を目的として変更したとのことでございました。

 下限面積要件につきましては,毎年下限面積の設定または修正の必要性の検討を行うように,国から通知されているところでございまして,高知市農業委員会も年1回その検討を行っているところでございます。

 高知市におきましても,中山間地域と平野部では農地の状況も変わってまいりますし,社会状況の変化や時代の要請といった観点からも,今後とも見直しの検討は行っていかなければならないだろうと考えております。

 しかしながら,下限面積の要件の見直しとなりますと,課題なども多いことから,他都市の状況などもお聞きし,慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に,住宅についている極小規模耕作地についての事柄についてお答えをさせていただきます。

 原則的に言えば,その農地が住宅と距離的に離れていると,たとえ小さな面積の農地であっても,農地法の適用を受けるということになり,下限面積要件が必要ということになります。

 しかし,同じ住宅の敷地内であれば,農地ということではなく,庭での家庭菜園ということになり,農地法の適用は受けないということになりますので,御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



○副議長(和田勝美君) 上田貢太郎議員。



◆(上田貢太郎君) それぞれ御答弁ありがとうございました。

 それでは,2問をさせていただきます。

 ここ最近,土佐の歴史研究会の皆さんと親しく交流させていただいておりまして,さまざまな土佐の歴史に触れる機会がふえております。

 そんなことから,偉人に関する質問を今回させていただいたわけでございますが,幕末から明治の偉人となれば,尊王攘夷を果たした薩長土の連合があり,それぞれに長州には高杉,薩摩には西郷,しかし圧倒的な人気を誇るのはやはり土佐の坂本でございます。

 維新のスーパースターを生み出した高知がその魅力を引き出すことにより,まだ世に知られていない土佐の多くの偉人を世に出す機会をつくることで,新たな観光資源としていくことができます。

 また,ソフトバンク,アディダスのように,経営者が龍馬ファンという企業もたくさん存在しますし,世界のソニーには社内に坂本龍馬研究会が結成されています。

 さらに,北は北海道から南は沖縄まで,そしてアメリカ,ヨーロッパ,インドネシアなど海外にも120を超える龍馬会が設立され,経営者セミナーや起業する若者研修も行われております。

 それらとコンタクトをとり,高知セミナーの誘致も有効ではないかと考えます。龍馬は日本で初めて株式会社を設立した人物ですから,そうした企業の新入社員研修,各地の龍馬会の現地セミナーを誘致してはと考えますし,先日,川村議員からも城西中学校の取り組みが紹介されましたけれども,行政としても積極的にかかわり,たかじょう庁舎やあんしんセンターのホールや会議室,あるいは新しくなる新庁舎の施設も積極的に開放してはと思います。

 そうしたことから,新しい入り込み客の増加を生み出すきっかけになるでしょうし,官民一体となった取り組みが行えると考えますが,市長の御所見をお伺いいたします。

 次に,移住に関しまして,今議会,日本創成会議が提言したストップ人口急減社会について多くの質問がございました。そして,2040年までに若年女性が5割減少し,全国の半数に当たる896の自治体で運営が困難になるとありました。

 当然ですが,この896の数字の中には,高知県の複数の,いや,もしかしたら高知県は丸ごと入っているかもしれません。ですので,これからますます移住希望者の獲得合戦は激化することでしょう。

 高知県は高知市への一極集中が目立ち,ただでさえない土地を地震対策にも利用しなければなりません。ですので,土地に関する関連法や自治体に認められているさまざまな権限を利用し,土地にかけられた網を取り除くことも,今後は必要な対策と考えます。

 そして,仕事の確保も忘れてはいけません。今はインターネットの時代です。1問目で御案内したような移住失敗者が多数出てくれば,市長がもしこれから高知にIターンを希望する立場だったら高知を選択するでしょうか。移住希望者を受け入れる自治体には,きめの細かなアドバイス,サポート,ケアがあって初めて安心して移住できる場所となると思います。

 仕事に関しても,補助金目当ての一過性企業誘致ではなく,高知の風土を生かした高知に根づく企業誘致が求められます。

 偉人の質問でも御紹介したとおり,日本の名立たる企業に多くの土佐人がかかわっているのですから,それらの企業にも協力をお願いするなど,真剣に取り組んでいく必要があろうかと考えます。

 また,移住,定住ということであれば,国内ばかりではなく,海外にも目を向ける必要があるのではないでしょうか。つまり政府も検討しております移民の受け入れです。確かに移民受け入れには反対の声も多く,さまざまな問題も潜んでいると考えます。

 しかし,全国的にトップクラスの超高齢化が進む高知にあって,激化する移住政策を他県と競うだけでなく,一歩踏み出すことも肝要かと考えますが,市長の御所見をお伺いしまして,全ての質問とさせていただきます。



○副議長(和田勝美君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 第2問の御質問にお答え申し上げますが,まず坂本龍馬の関係での高知のセミナーというものを,例えば公共施設を開放して行ったらどうかという御質問にお答えを申し上げます。

 御紹介もいただきましたように,龍馬会は国内はもちろんですが,さらに海外にも広がっておりまして,ソニーのように企業の中に龍馬会を設けている会社もございます。

 平成元年から高知市におきましても,龍馬シンポジウムという形で全国大会を開催しておりましたが,平成3年から全国龍馬ファンの集いというふうに名称を改めまして,全国各地で毎年開催をするということにしておりまして,2年に1回,1年ごとに高知に必ず帰ってくるというルールにしております。

 来年がちょうど龍馬生誕の180年を迎える記念の年になりますので,来年につきましては高知市で全国龍馬ファンの集いの全国大会を開催するということにしております。

 今の御提案は,非常に興味のある御提案でございまして,例えば企業の新入社員の研修,またセミナーの誘致というものは,非常に高知にも有力だというふうに考えております。

 公共施設の部分のホールをどこまで利用して開催するかということについては,ちょっとまだ調整が要ります。

 それで,新庁舎におきましても,一定のホールを構えたいと考えておりますので,例えば新庁舎,そしてもちろん日程調整は要るのですが,総合あんしんセンターのホールを利用しながら,こういう龍馬関係の企業のセミナーということも,なお具体的なものを検討してまいりたいというふうに考えます。

 続きまして,2点目の移住関連でございますが,海外からの移民というところまではまだ考えておりませんけれども,海外からの移住ということを含めて,移住,定住の促進というものを,一定,我々も誘致もしたいというふうに考えております。

 既に,高知県内,高知市だけではございませんけれども,高知県内には海外から高知県,四万十川源流,そしてサーフィンが好きな方々は沿岸部に住んでおりますけれども,もう既に何人かの方々は高知が気に入って定住されている方々もおられます。

 いろんな職業につかれておりまして,海外の方々が今和紙をやっておりましたり,木工をやったり,それからプロのサーファーも高知県内に住み込んでおります。

 そういう意味で,現実に海外からの移住も実践として起きておりますので,サポートを含めて,そして御質問の中にありますように,情報発信,特にインターネット上で情報発信をしっかりとしていくということが重要だと思いますので,なお国内にとどまらず,海外からそういう御希望があれば,その情報をしっかりと提供する。

 そして,例えば住宅の問題,そして仕事の問題が一番大きな柱になりますので,そういう情報をしっかりと提供できるようにということを含めて,その部分でも今後検討してまいりたいというふうに思います。

 以上でございます。



○副議長(和田勝美君) 以上で通告による質疑並びに一般質問は終わりました。

 これにて質疑並びに一般質問を終結いたします。

 ただいま議題となっております市第83号議案から市第98号議案までについては,お手元に配付してあります議案付託表のとおり,それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

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  第444回高知市議会定例会議案付託表

 総務委員会

市第83号 平成26年度高知市一般会計補正予算中

     第1条 歳入歳出予算の補正中

      第1項

      第2項中

       歳入全部

       歳出第2款 総務費

市第85号 高知市特別会計設置条例の一部を改正する条例議案

市第86号 高知市税条例等の一部を改正する条例議案

市第91号 高知市火災予防条例の一部を改正する条例議案

市第93号 水槽付消防ポンプ自動車購入契約締結議案

市第94号 常備消防ポンプ自動車購入契約締結議案

市第95号 常備消防ポンプ自動車購入契約締結議案

 建設環境委員会

市第97号 調停の申立てについて

 厚生委員会

市第83号 平成26年度高知市一般会計補正予算中

     第1条 歳入歳出予算の補正中

      第2項中

       歳出第3款 民生費

         第10款 教育費

市第84号 平成26年度高知市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算

市第87号 高知市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例制定議案

市第88号 高知市幼保連携型認定こども園の設備及び運営に関する基準を定める条例制定議案

市第89号 高知市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例制定議案

市第90号 高知市児童福祉施設最低基準条例の一部を改正する条例議案

市第92号 高知市立旭保育園改築工事請負契約締結議案

市第96号 訴訟の提起について

 経済文教委員会

市第83号 平成26年度高知市一般会計補正予算中

     第1条 歳入歳出予算の補正中

      第2項中

       歳出第6款 農林水産業費

市第98号 新図書館等複合施設整備業務委託契約の一部変更議案

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△請願,陳情の付託



○副議長(和田勝美君) 本日までに受理した請願,陳情は,お手元に配付の請願,陳情文書表のとおり,それぞれ所管の常任委員会に付託しましたから報告いたします。

 〔請願,陳情文書表は281ページに掲載〕

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○副議長(和田勝美君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。

 6月26日午後1時再開いたします。

 本日はこれにて散会いたします。

  午後2時51分散会