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高知県 高知市

平成26年第444回 6月定例会 06月19日−04号




平成26年第444回 6月定例会 − 06月19日−04号







平成26年第444回 6月定例会



 第444回高知市議会定例会会議録第4号

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  議事日程 第4号

 平成26年6月19日(木曜日)午前10時開議

第1

 市第83号 平成26年度高知市一般会計補正予算

 市第84号 平成26年度高知市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算

 市第85号 高知市特別会計設置条例の一部を改正する条例議案

 市第86号 高知市税条例等の一部を改正する条例議案

 市第87号 高知市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例制定議案

 市第88号 高知市幼保連携型認定こども園の設備及び運営に関する基準を定める条例制定議案

 市第89号 高知市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例制定議案

 市第90号 高知市児童福祉施設最低基準条例の一部を改正する条例議案

 市第91号 高知市火災予防条例の一部を改正する条例議案

 市第92号 高知市立旭保育園改築工事請負契約締結議案

 市第93号 水槽付消防ポンプ自動車購入契約締結議案

 市第94号 常備消防ポンプ自動車購入契約締結議案

 市第95号 常備消防ポンプ自動車購入契約締結議案

 市第96号 訴訟の提起について

 市第97号 調停の申立てについて

 市第98号 新図書館等複合施設整備業務委託契約の一部変更議案

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  本日の会議に付した事件

日程第1 市第83号議案から市第98号議案まで

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  出席議員

1番 長尾 和明君  2番 門田権四郎君

3番 近森 正久君  4番 細木  良君

5番 はた  愛君  6番 田鍋  剛君

7番 川村 貞夫君  8番 下本 文雄君

9番 下元 博司君  10番 深瀬 裕彦君

12番 上田貢太郎君  13番 岡田 泰司君

14番 江口 善子君  15番 岡崎  豊君

16番 近藤  強君  17番 戸田 二郎君

18番 浜口 卓也君  19番 清水おさむ君

20番 平田 文彦君  21番 氏原 嗣志君

22番 和田 勝美君  23番 寺内 憲資君

24番 高橋 正志君  25番 土居ひさし君

26番 竹村 邦夫君  27番 水口 晴雄君

28番 西森 美和君  29番 高木  妙君

30番 福島  明君  31番 浜川総一郎君

32番 中澤はま子君  33番 山根 堂宏君

  欠席議員

11番 竹内千賀子君

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  説明のため出席した者

      市長      岡? 誠也君

      副市長     吉岡  章君

      副市長     中嶋 重光君

      総務部長    森田 惠介君

      財務部長    古味  勉君

      市民協働部長  坂本 導昭君

      健康福祉部長  村岡  晃君

      こども未来部長 山川 瑞代君

      環境部長    黒田 直稔君

      商工観光部長  中澤 慎二君

      農林水産部長  本山 幸一君

      都市建設部長  山本 頼男君

      教育委員長   谷  智子君

      教育長     松原 和廣君

      上下水道事業管理者

              明神 公平君

      防災対策部長  下元 俊彦君

      消防局長    蒲原 利明君

      監査委員    宮本 光教君

      財政課長    近森 象太君

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  事務局職員出席者

      事務局長    藤原  哲君

      事務局次長   弘田 充秋君

      庶務課長    前田 敦夫君

      議事調査課長  山崎 敬造君

      庶務課長補佐  谷村 守敏君

      議事調査課長補佐池   堤君

      議事調査課主幹 井本 和久君

      秘書係長    上村 妙子君

      議事係長    広松 康児君

      調査係長    宮村 裕子君

      書記      中須賀広典君

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  午前10時0分開議



○議長(山根堂宏君) これより本日の会議を開きます。

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○議長(山根堂宏君) 竹内千賀子議員より本日欠席の届け出がありました。

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△日程第1 市第83号議案から市第98号議案まで



○議長(山根堂宏君) 日程第1,市第83号議案から市第98号議案までを一括議題といたします。

 これより質疑並びに一般質問を行います。

 通告がありますので,順次発言を許します。

 岡崎豊議員。

  〔岡崎豊議員登壇〕



◆(岡崎豊君) おはようございます。市民クラブの岡崎豊です。第444回高知市議会定例会におきまして,通告に従いまして個人質問を行います。

 まず,市長の政治姿勢につきましてお伺いをします。

 安倍首相は,法人実効税率を数年以内に20%台に引き下げる意向を固めたとの報道がありました。まだ細部は詰まっていないため,この法人税減税をめぐる論議は,年末の2014年度税制改正に持ち越される模様です。

 この法人税減税の目的は,日本企業の競争力を高めるとともに,外国企業の対日進出促進の起爆剤にすることにあるようです。特に法人税減税の実効税率は,主要国と比較して高水準であるとの声もあるところです。

 また,経団連の榊原会長は,法人実効税率の引き下げの代替財源について,景気回復による税収増は単年度だけではなく,何年かは続くとして,当面は税収上振れ分を充てるべきだと述べております。また,恒久的な財源としては,税制体系全体の見直しと社会保障制度改革などの歳出削減で対応すべきだとの認識も示したとの報道があったところです。

 このように,法人税の減税を成長戦略の切り札と位置づけているようですが,景気対策としてその効果を疑問視する声もあります。

 実効税率が高いとの批判がありますが,租税特別措置法があり,法人が負担する税金は,公平な仕組みにはなっていません。特措法の一定の要件を満たせば,税金が軽減される仕組みとなっております。この適用を受けている法人は,少し古い資料ですけれども,2012年3月末現在で約92万社あり,4兆4,000億円もの税金が免除されているとのことであり,政策自体には大きな矛盾があります。

 どのような税制改革を志向すべきかといえば,まず所得税や法人税を減免している場合ではないということが言えます。そして,再配分機能を強めるためには,減税してきた所得税を上げ,もとに戻すことも検討すべき時期にあると思います。

 税制とは,国のありようを決める根本だと考えます。税制改正がきっかけとなりますが,社会の安定と発展のため,税制改革の方向や社会保障制度のあり方について,市長の御所見をお伺いいたします。

 次に,第30次地方制度調査会答申についてお聞きします。

 昨年6月に第30次地方制度調査会より,大都市制度の改革及び基礎自治体の行政サービス提供体制に関する答申が出されました。

 報告書の前文にあるように,将来一層の人口減少が進む中においても,集落の数自体は人口ほどは減少せず,人々は国土に点在して住み続け,単独世代が増大することを予測しています。

 そして,人々の暮らしを支える対人サービスの重要性はますます高まり,基礎自体によるサービス提供体制を維持可能なものとしていくことが求められるとしております。

 基礎自治体の行政サービス提供として,答申では自主的な市町村合併や市町村間の広域連携,都道府県による補完など,多様な手法の中で,各市町村が最も適したものをみずから選択できるようにすることが必要であるとの認識に立っており,幾つかの提言がされております。

 その中で,地方圏における市町村間の広域連携についても提言があっています。そのイメージとしては,地方圏では新しく登場した言葉ですが,地方中枢拠点都市等を中心とした連携を図ることとし,それ以外の定住自立圏施策の対象地域では,定住自立圏の取り組みを一層推進していくことが必要であるとしています。

 本市の場合は,高知県における地方中枢拠点都市に想定されるようですし,定住自立圏構想では,中心市ともなっています。そのため,行政サービスの提供については,大きな役割を期待されているものと思います。

 その一方で,地方中枢拠点都市に指定されても,財政面や人員面での余力は乏しいのが現状ではないでしょうか。

 また,対象地域が広く,住民が点在,散在しており,実質的な規模の経済が作用しないことが危惧されます。そして,基礎自治体によるサービス提供体制をいかに構築するかということは,大きな課題となっております。

 このような状況の中で,行政サービスの提供のあるべき姿や,また本市はどのような役割を果たすことができるのか,中核市市長会としても,都市制度改革に関する緊急提言もされておりますが,市長の御所見をお聞きいたします。

 答申では,県と政令指定都市の二重行政が問題視され,都道府県から中規模以上の都市へ極力仕事を移すことが打ち出されています。また,中核市,特例市の制度統合なども,権限移譲の受け皿を見越したものだと思われます。

 また,小規模自治体に対する県の補完機能を示したことは重要な点ですが,それ以外の都市に対する補完機能の効率化のために縮小する方向にあるように解釈できます。人口減少と高齢化を理由として,これからの自治体に必要なのは,公共サービスの提供体制の効率化だというメッセージが繰り返し唱えられているように感じます。

 県と市が同じような開発事業や施設展開を競う無駄を望む住民はありません。深刻な介護の問題や子育て支援策,医療政策,格差社会の進行で広がる貧困など,新しい都市問題の解決には,県の重い役割があります。

 問題は,都市の集積の利益と集積の不利益を考え,人々が望む公共サービスの需要と,それに対する供給の現状を分析することではないでしょうか。

 そして,生活を支えるために必要とされる公共サービスが不足する分野は,県と市が協調,協力して提供しなければなりません。県と市との協議機関の必要性は,本来この部分にあるものと考えておるところです。

 基礎自治体優先主義を硬直的に捉え,効率だけの視点で考えるのでなく,都市住民が今必要としている公共サービスをふやすことを考える。公共サービスの提供において,こうした考え方が理念として必要ですが,市長の御所見をお伺いいたします。

 今回の地方制度調査会は,都市問題について取り組み,答申を出しました。特に大都市問題を取り上げたのは,昭和45年の第14次の調査会以来43年ぶりとのことです。今回の地方制度調査会では,大都市問題を取り上げざるを得なかった社会的な背景もありました。

 しかし,人口の自然減少と社会的減少が進んでいる本県,本市からすると,大上段に構えた器の理論よりも,自治の中身を充実させるほうが大事な局面になってきたと実感しています。

 答申の前文にあるように,人口減少,集落の点在,単身世帯という社会環境を変えない限り,将来を展望できる自治制度の再構築は望めないものと考えます。

 人口減少は少子化対策,集落の点在は集落や空間の再編成,単身世帯は人間関係の再編成と言葉を置きかえるとき,単に自治制度にとどまらず,社会的な環境要因にまで踏み込んだ対策が必要になると考えます。

 市長のお考えと対応する処方箋をお伺いいたします。

 日本の都市にも変遷がありました。単に率いられた人間が集積する場所が,我が国の市街地だった。我が国の都市は全て権力所在地に発達し,自由の住むところではなく,最も強き専制力の宿ったところだった。

 これは明治末期から昭和初期にかけて官界と言論界に生きた岡実氏の言葉です。氏は住民の自治と自由な精神をよりどころに,目指すべき都市の姿が明確な都市格のある都市を呼びかけていました。

 人間に人格があるように,都市にも都市格がある。それが岡氏の考え方でした。人間の場合体が大きかったり,収入が多かったりしても,それだけで人格がすぐれているとは言わない。都市格も人口の多さや経済規模の大きさでははかれない。歴史を大切にし,環境を守り,町並みが美しく,個性ある人々が自由に物を考えて働き,個性ある文化が生まれる町,自分たちの町をつくろうとする住民自治のある町が都市格のある都市ということになります。

 今回の答申は,中規模以下の基礎自治体のあり方として,市町村合併,広域連携,都道府県による基礎自治体の補完体制を上げています。

 かつてのように,地方自治体の規模拡大よりも,大都市や中規模都市にも住民自治の拡大を示しています。規模の大小ではなく,都市格のある都市,自分たちの町をつくろうとする住民自治精神があるまちづくりが問われていますが,市長の御所見をお伺いいたします。

 次に,一括法に係る権限移譲の対応につきましてお伺いをいたします。

 地方分権一括法は,1999年7月に成立し,翌年4月から施行され,今日に至っています。地方分権改革は,国と地方の関係を改め,国民の暮らしを便利にし,行政サービスを向上させ,行政効率を改善する,国と地方を通じる重要な課題です。

 国の法令による義務づけ,枠づけの見直しを進めることにより,地方からみずからの発想で特色を持った地域づくりができるよう改めなければなりません。そして,地域の経済を元気にし,地域の実情に応じた行政の推進と効率化を推進する必要があります。

 これまで第4次にわたり,権限移譲や義務づけ,枠づけの見直しが行われ,本市におきましても,多数の条例の改正を行いました。これら改正された条例の数だけ,本市の実情に応じた行政サービスが提供できることになり,市民サービスの向上につながることと思います。

 本市は中核市でもあり,一般の市と比較しても対象となる範囲も広く,児童福祉法や障害者総合支援法,老人福祉法,介護保険法などによる許認可権や指導監査等に関する権限の移譲を受けています。

 各部局では,多数の事業所等の許認可を行っており,そうした事業所への指導監査等の重要な役割を担うのが指導監査課です。

 設置されて以来,人員不足とあわせてその業務は複雑,多忙となっているともお聞きしています。

 この指導監査課の役割や課題,そしてその改善策につきまして,健康福祉部長にお聞きをいたします。

 次に,市営住宅条例関係の独自基準につきましてお伺いをいたします。

 本年3月に,高知市営住宅再編計画が策定され,市営住宅に係る今後の方針が公表されました。市営住宅は,高知市営住宅条例に基づき運営されています。設置等に関する規定も定められており,これに関しては第3条に規定されているところです。

 入居される高齢者や障害者へのハード,ソフト面での配慮をするユニバーサルデザイン導入の努力義務,環境に配慮した新エネルギーの利用等の努力義務,そして共用部分の照明設備や昇降機の省エネ機器の導入など,時代の要望している事項を明記するときが来ているものと思います。

 これまでの見直しの中で,市営住宅につきましても,独自基準を定めることが可能となっております。このことより,条例への追加を提案いたしたいところですが,都市建設部長のお考えをお聞きします。

 次に,昨日,法が可決されました地域医療・介護総合確保推進法に関して何点かお聞きをいたします。

 この法律の趣旨は,効率的かつ質の高い医療供給体制を構築するとともに,地域包括ケアシステムを構築することを通じ,地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するため,医療法,介護保険法等の関係法律について所要の整備を行うとしています。

 その法の概要としては,1,地域介護施設整備促進法関係では,新たな基金の創設と医療,介護の連携強化。2,医療法関係では,地域における効率かつ効果的な医療供給体制の確保。3,介護保険法関係では,地域包括ケアシステム構築と費用負担の公平化。4,その他の項目となっており,大変広範囲にわたっております。

 本市におきましても,認知症への対応が課題となっております。これに関して,平成24年に厚生労働省認知症施策検討プロジェクトチームより,今後の認知症施策の方向性についてという報告書が発表されました。

 この報告書では,厚労省は平成25年から29年までの暫定施策として,数値目標を掲げた認知症施策推進5カ年計画,オレンジプランを策定しています。そのプランの目的として,認知症になっても本人の意思が尊重され,できる限り住みなれた地域のよい環境で暮らし続けることができる社会の実現を目指しています。

 高知市においても,このような社会の実現を目指さなければなりません。しかし,多くの課題や問題があることにより,認知症対応について2点お聞きをいたしたいと思います。

 まず,法案にある認知症ケアパスの意義について健康福祉部長にお聞きします。

 次に,現在高知県におきましても,2次医療圏域ごとに地域型認知症疾患医療センターが設置され,県中央部にも基幹型センターを設置しています。

 さきに述べました今後の認知症施策の方向性についてでは,できる限り住みなれた地域のよい環境で暮らし続けることができる社会の実現のため,地域での生活を支える医療・介護サービスの提供や地域での日常生活,家族支援の強化等の重層的な施策を検討しているようです。これらの施策の細部は,今後明らかになってくるものと思います。

 2点目の質問として,現在の認知症疾患医療センターの役割につきまして,健康福祉部長にお伺いをいたします。

 次に,誠和園の今後のあり方につきまして,何点かお聞きをいたします。

 保護施設とは,生活保護法の保護の目的を達成するために必要な事業を行うことを目的とする施設を言います。保護施設には,救護施設,更正施設,医療保護施設,授産施設,宿泊提供施設の5施設があります。

 生活保護法第38条第2項に規定されているように,救護施設は身体上または精神上著しい障害があるため,日常生活を営むことが困難な要保護者を入所させ,生活扶助を行うことを目的とする施設とされています。

 救護施設の対象となる日常生活を営むことが困難な者とは,心身上著しい障害があって,治療の余地がなく,養護,補導を加えても一般社会に復帰する見込みのない人を指しております。

 それゆえに,生活保護施設は,保護の目的達成上重要な意義を有しており,特に入所施設においてはその運営いかんが入所者の人権にかかわる面が大きいのが現状です。誠和園の設置主体である高知市は,そういう意味では大きな社会的な責任を果たしていると言えます。

 さきに述べたように,救護施設は身体,精神に障害があり,経済的な問題を含めて日常生活を送ることが困難な人たちが健康に安心して生活するための施設となっています。他の障害者福祉施設と異なり,身体障害,知的障害,精神障害といった障害の種類によって対象が規定されておりません。

 現在の誠和園の入所者の障害等の状況と全国のデータの内訳とその比較を健康福祉部長にお聞きをします。

 このような入所者や利用者の皆さんの状況の中で,セーフティーネット機能や地域生活移行支援事業等の強化を図りながら,今日まで誠和園の運営を行ってきました。これまで行ってきている事業について,その実績と成果等について順次お聞きをいたします。

 まず,ショートステイ事業についてお聞きします。

 福祉事務所との連携は重要ですが,特に精神状態が不安定になった場合,早急な対応が必要です。その場合,対応がおくれると,重篤な事例が発生するおそれもあり,緊急的な対応が不可欠となります。

 このショートステイの状況や利用者の状態や推移につきまして,担当部長にお聞きをします。

 施設に入居している被保護者がスムーズに居宅生活に移行し,継続して居宅生活を送れるよう支援するための事業として,居宅生活訓練事業も実施されています。

 地域のアパート等で生活をしてみたいという入居者の希望に沿った,あるいは希望を喚起させる事業であると考えます。また,他の入所施設での課題である施設から地域への移行を行う訓練事業でもあると評価するものです。

 この居宅生活訓練事業の成果や事業の推進に当たっての問題点や課題等について担当部長にお聞きをします。

 誠和園では,こうした機能を通じて,身体や精神に障害があり,経済的な問題も含めて日常生活を送ることが困難な人たちに,健康で安心して生活する場を提供しています。そして,生活保護法の適用を受けた生活困窮者の受け皿としての機能と役割を果たしています。

 これまでの各種の事業の展開や,今後の生活保護行政や生活困窮者対策を展望するとき,救護施設としての誠和園の機能や役割をどのように再定義をするのか,健康福祉部長にお聞きをいたします。

 誠和園は,平成元年に現在の場所に移転してきました。現在地は後背地が急傾斜地であり,土砂災害警戒区域に指定されている区域に立地しております。南海トラフ地震で発生が予測される津波高は4メートルで,到着時間は約44分と推測されています。

 入所者は日常生活が困難な方々,つまり身体,知的,精神のいずれか,また重複障害を有しています。

 日ごろから災害を想定した避難訓練を実施しているとはいえ,地震発生後,速やかに安全な場所に避難することは非常に困難であり,津波浸水被害のない安全な場所への移転が急がれています。そこで,必要な面積を有する移転先の選定と施設整備費の確保の問題が急浮上しています。

 今般のあり方に関する報告書において,公立公営方式,指定管理者制度を含む民立民営方式との比較,検討がされています。その検討項目として,用地の取得に関する検討や施設整備の期間,そしてその財源等についても記載されています。

 報告書の最後は,誠和園は75年という長きにわたり,高知市において日常生活の維持が困難な困窮者に対し,最後のセーフティーネットとしての役割を果たしてきたが,救護施設に対するこれからの時代要請を考慮すれば,新たな発想で施設のあり方を検討せざるを得ないのではないかと思われると結んでいます。

 断定的な表現をしていないので,この報告書に対する判断が分かれるところですが,市長はこの報告書の趣旨をどのように解釈しておられるのか,お聞きをいたします。

 次に,総務部長のほうにもお伺いをいたしたいと思います。

 このたびの報告書についてでありますが,この報告書を読んでの感想として,現在行っている地域生活移行支援事業や,一時入所事業等,セーフティーネット機能の意義が確認されておらず,各事業の評価は課題が抽出されていない。行政が施設整備をする場合は,国の補助金が出ないことや,運営上,財政負担があるという財政面の記載が多くされている。

 そして,生活困窮者自立支援事業等,今後の課題への整備が十分でない上,財政的な負担がふえるということで,これらの対応施策の検討はされておりません。

 誠和園もアウトソーシング推進計画に載っていることは承知をしております。報告書が作成され,そして計画に記載されていることをもって誠和園がアウトソーシングされることが,既成事実化されることを心配されております。

 そこで,先ほど市長にも質問いたしましたが,総務部長のほうにこの内容につきまして,どういうふうな感想をお持ちなのか,お伺いをいたします。

 次に,保護施設の設置に関して何点かお伺いをいたします。

 生活保護法第41条は,社会福祉法人及び日本赤十字社の保護施設の設置についての条文です。

 その趣旨として,生活保護法の法的性質に鑑み,保護施設についても,できるだけ都道府県等の地方公共団体の設置に係るものを利用することが望ましいが,地方公共団体の財政的事情から直ちに多数の保護施設を設置することが困難であり云々とあります。

 また,同条第3項第2号の要保護者の分布状況から見て,保護施設は公営の原則が採用されることになったことから,私営の保護施設の設置は,公営施設を補充する意義を有すると解されている。

 そのため,社会福祉法人等が保護施設の設置の認可申請をする場合には,都道府県知事は当該地域における要保護者の需要に応じ得るだけの既存の保護施設のない場合,これは量的な不足や質的な欠陥等を含めますが,その補充のために民間の保護施設の設置を認可すべきものと解されるとしております。

 これらの条文の趣旨から,誠和園の運営を積極的に民立民営に移す必然性も,また必要性もないと考えるところですが,市長の御所見をお伺いいたします。

 次に,保護施設の義務につきましてお伺いをいたします。

 第47条第1項では,保護施設は,保護の実施機関からの保護のための委託を受けたときは,正当の理由なくして,これを拒んではならないと,保護施設の義務を規定しています。

 この正当の理由なくしてとは,保護施設は正当な理由がなければ,実施機関からの保護の委託を拒むことはできない。正当な理由が認められる場合としては,施設の規模や人員等の制約によって,要保護者を入所させることが物理的に困難である場合が第一に考えられようとの解説もあります。

 救護施設の入所の必要な方は,これまでに述べてきたように,身体上,または精神上,著しい障害があるため,日常生活を営むことが困難な方です。

 そうした方が施設側の一方的な理由により,しかも正当な理由として入所が断られるということは,最後のセーフティーネットとしての役割を果たしていない。それだけでなく,行政の役割を放棄することになりますが,市長の御所見をお伺いいたしまして,第1問といたします。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) おはようございます。段々の御質問をいただきましたので,順次お答えを申し上げたいと思います。

 質問項目が多岐にわたっておりますので,少しお時間をいただくことをお許し願いたいと思います。

 まず最初に,税制改正と社会保障の関連の御質問にお答えを申し上げます。

 安倍総理は,今月13日に行われました経済財政諮問会議で,法人実効税率について数年間をかけて20%台まで引き下げるということを目指しまして,御質問にもありましたが,平成27年度から引き下げを順次開始する意向を示しておりまして,その内容につきましては,今月の27日に閣議決定予定の,経済財政運営と改革の基本方針,これが骨太の方針でございますが,今月27日に閣議決定を行う予定というスケジュールとなっております。

 法人実効税率の引き下げにつきましては,当然さまざまな御意見がございますが,アベノミクスの効果によりまして,確かに税収はふえつつありますけれども,国が目指しております2020年度のプライマリーバランスの黒字化,赤字からの一定の脱却ということでございますが,その整合性を念頭に置きながら,課税ベースの拡大等による恒久財源を確保し,年末に向けて論議を進め具体案を得るというふうにされております。

 この課税ベースの拡大等ということが一つの課題になりますが,一つの有力な手段としては,外形標準課税の検討を含めてということになろうかと思います。

 この件につきましては,来年度の2015年度税制改正は年末から始まりますけれども,この税制改正の論議に向けて持ち越された形となっておりますので,今後の動向を十分に注視をしていく必要がございます。

 法人税の減税の一方で,社会保障の財源に充てるための消費税率が現在5%から8%に引き上げになっておりまして,来年10月からの10%のさらなる引き上げにつきましては,経済状況を勘案して,ことしじゅうに政府が判断をするということになっております。

 この法人税の減税と消費税の増税につきましては,当然それぞれの国会の中でもさまざまな御意見があるということで,消費税を引き上げて法人税を下げるということについては,批判的な意見もあるところでもございます。

 地方側におけます法人税引き下げの影響でございますけれど,地方税としての法人税については,法人住民税と法人事業税,これが地方法人税2税でございます。

 また,一般的な法人税は,国税として納められますが,その国税として納められた法人税は,地方交付税の原資となっておりますので,法人住民税と法人事業税,そして地方交付税を含みます国の法人税,全部合わせますと全体の約6割が地方の財源ということになっております。

 ということは,法人税引き下げは地方税収に相当な穴があくということになりますので,地方六団体,これは市議会議長会も入っておりますが,その一方的な法人税を引き下げて代替財源がないということは許されないということで,仮に法人税を引き下げる場合は,地方側に対する代替財源を示すようにということを全国市長会,全国市議会議長会からも強く政府に申し入れをしているところでございます。

 社会保障制度の改革につきましては,消費税引き上げ等のさまざまな論議はございますけれども,医療と介護,福祉,年金,さまざまな制度がこれから非常に財政負担がふえていきますので,安定的な財源とするために消費税の引き上げを充当していくということが一つの流れになっておりますので,社会保障の拡充に充てるというところが一つのポイントだと考えておりますので,その点につきましては国に対しても強く申し入れをしてまいりたいと考えております。

 続きまして,地方制度調査会の答申にかかわる御質問を何点かいただきましたので,順次お答えを申し上げます。

 昨年6月に内閣総理大臣の諮問機関でございますが,第30次地方制度調査会,非常に歴史と重みがある調査会でございますが,この調査会から大都市制度の改革と基礎自治体の行政サービス提供体制に関する答申が取りまとめられまして,国におきましては,この答申を踏まえて大都市制度の改革案,そして新たな広域連携の仕組みづくりに着手し,今回の通常国会で地方自治法改正案が成立をしたところでございます。

 人口減少社会の中で,基礎自治体によるサービスの提供が将来困難になるということも考えながら,自治体間の広域連携を進めるということが一つの考え方になっておりまして,本市の課題でいいますと,南海地震対策を考えていく面でも,広域連携を進めていく必要性はあるというふうに考えております。

 この中で御質問にもありましたとおり,新たな制度としまして,地方中枢拠点都市という構想が出てきておりまして,これは中核都市をさらにスケールアップしたような感じのイメージなんですが,高知県内では唯一高知市がこの地方中枢拠点都市に該当するということになる予定です。

 その動向につきましては,注視をしているところですが,まだ財政上の例えば優遇措置等については明らかになっておりません。

 今年度この地方中枢拠点都市の制度化に向けまして,モデル事業を実施しまして,平成27年度から制度を本格的に全国展開するというスケジュールになっております。

 現段階で詳細はまだわからない部分がありますので,注視をしてまいりますが,現在でも本市は南国市,香美市,香南市,そして高知市,この4市で定住自立圏構想を進めておりますので,災害対策,環境,観光の分野でそれぞれ事業を連携して進めております。

 また,仁淀川流域の7市町村の間では,仁淀川流域に関します市町村の協議会を設置しておりまして,連携してともに事業を進めているという実態もございます。

 今後こうした広域連携は,さらに法律もできましたので,強まってくるというふうに考えているところでございますが,やはり地方中枢拠点都市は,例えば高知県におけます高知市が人口のダムとして,人口流出を抑制していく機能というものも考えていかなければなりません。

 やはり,財政支援ということが一つのポイントになりますので,全国市長会や市議会議長会等からこの地方中枢拠点都市に向けました財政の優遇措置というものをお願いも申し上げて,働きかけていかなければならないと考えております。

 関連しますが,人口減少の中で住民サービスをいかに提供していくかという御質問にお答えを申し上げますが,さきのこの第30次の地方制度調査会につきましては,特例市や市町村の業務については触れられておりますが,都道府県の役割については,特に触れられておりません。

 それぞれやはり広域連携によって市町村が連携をしながら,場合によって町村部や中山間部は行政サービスを提供する機能が落ちていく可能性がありますので,そういう部分については都道府県がサービスの補完をしていくということが論議の中では出ているようでございます。

 当然,効率化だけを目的にしまして,都道府県の役割を縮小しているという報告ではございませんけれども,それぞれ現場をよく知っております基礎自治体が基本的には住民サービスを担うというのがやはり主体だというふうには考えております。

 県におきましては,それぞれの市町村の調整機能,また市町村との連携の支援というところが本来の県の役割だというふうに考えているところでございます。

 ただ,中山間の特に町村部については,これから人口がさらに減ってまいりますので,そういうところで例えば公共サービスがかなりできなくなった場合には,それを代行して都道府県が行うということは,この論議の中でも出てきている話なので,可能性はあるというふうに考えております。

 続きまして,この地方制度調査会の答申にも絡みますが,人口減少の中でそれぞれの地域をどう支えていくかという御質問にお答えを申し上げたいと思います。

 人口減少が進む状況の中で,基礎自治体によりますサービス提供を持続可能なものにしていくためにも,やはり財政と,そして人口の定住化,そして人口増の政策というものは,さらに国におきましても手厚く実施をしていってもらわなければならないと考えているところでございます。

 高知市におけます人口減少問題への対応策としましては,やはり第一義には,子供さんを産み育てやすい環境を整備していくということが重要でございますので,今年度から全国の県庁所在都市で初めて保育所の同時入所,第2子の無料化を実施しております。

 また,雇用の場の確保と移住,定住の促進をさらに図っていくということが重要でございますので,時間がかかりますけれども,産業振興を県市連携のもとで着実に進めているところでもございます。

 また,医療の充実ということも重要でございますので,特に小児関係の医療の充実は小児がんの対応ができる病院を確保していくということでございます。県内で小児がんの対応ができる病院は少ない状況がございますので,例えばそういうところを含めまして,医療の充実ということも図っていく必要があろうかというふうに思っております。

 さまざまな総合的な政策は要りますので,社会的な,県外の転出等を抑えていく社会減の対応と,子育ての環境を整備しながらできるだけ自然減を抑制していくという,この2本の考え方が重要になろうかと思います。

 さらに,関連しますが,住民自治に関連する御質問にお答えを申し上げたいと思います。

 御質問の中でも都市格,都市の品格というふうに言われておりますが,言いかえますと,それぞれの都市の値打ちということだと思います。

 高知市は歴史や文化,風土も全国から見ますとそれぞれ非常に特徴的なものがございますし,すぐれた人材の方々が非常に多くおられますので,その風土で培われました人材やすぐれたさまざまな資源がございますので,そこで暮らしております人々が自分たちの町を誇りに思うということがこの都市の品格に大きくつながっていくというふうに考えております。

 地域で生活していく上におきましては,そういう面でも地域のコミュニティが非常に重要になりますので,地域のコミュニティにおけます人材の育成,そして教育,そして今地域でコミュニティの再構築を行っておりますが,さまざまな人材を育てていくという面でコミュニティも再構築をしていく必要があろうかというふうに思っております。

 そういうことが最終的には,その都市の格というところへつながっていくものというふうに認識をしているところでございます。

 次に,誠和園のあり方につきまして何点か御質問をいただきましたので,順次お答えを申し上げます。

 まず最初に,この報告書に関する市長の見解ということの御質問にお答えを申し上げたいと思います。

 この報告書では,誠和園は先ほど御指摘もいただきましたとおり,次の南海地震対策につきましては,脆弱なところにありますので,入所者の方々,通所者の方々の身体状況を考えますと,現在位置での施設運営につきましては,災害時におけます避難等を困難とするものでございまして,できるだけ早く移転をしていくということが迫られているところでございます。そのために今回,報告書の中で直営方式や民営方式の比較検討を行ったところでございます。

 また,平成25年度以降に取り組むとされておりますアウトソーシング推進計画の中でも,この誠和園の問題については,課題として上げておりますので,それぞれ誠和園の今後のあり方について分析,比較していただいたところでございます。

 誠和園の施設の移転改築,また施設の運営につきましては,財政面での検討を含め,入所者や利用者の視点に立ってどの手法が適しているかという観点での判断が重要であると考えております。

 この報告書では,特に財政面を見ますと,現行制度では,公立公営で建てかえた場合に,補助制度がなくなっております。そういう面で,特に財政面や運営面から見ると,民立民営方式が有効ではないかというふうに私自身は読み取っております。

 今後,議会の皆様方や職員組合等との意見調整も進めながら,最終的な方向性を判断しなければならないと考えておりますので,今回の報告書は議会におけます議論やさまざまな関係機関におけます議論の材料として提供したものでございますので,また十分に御意見をお伺いしながら最終判断をしてまいりたいと考えております。

 関連しますけれども,生活保護法の先ほどの条文から誠和園の運営を例えば民立民営に移行する必要はないのではないかという御質問にお答えを申し上げたいと思います。

 救護施設,これは生活保護法の先ほどの第40条の規定でございますが,段々御紹介いただきましたとおり,都道府県がもともと設置できるというふうに規定されておりまして,市町村が設置する場合には,都道府県知事に届け出を行うことで設置をすることができるということになっております。

 県と市町村以外の団体につきましては,社会福祉法人と日本赤十字社のみが設置をできるということになっております。

 全国的な施設状況を見てまいりますと,全国でこの救護施設は187施設ございますが,民立民営方式が155施設,全体の83%,公立民営が20施設で11%,公立公営が12施設で6%となっておりまして,救護施設のあり方については,財政面も含めまして,さまざまな角度から判断をしていく必要があると考えております。

 救護施設は福祉施策の最後のセーフティーネットとしての機能を果たしておりますので,その行政以外のノウハウを活用するということになりますと,当然に利用者の視点に立った施設運営ということがなされる必要があるということでございまして,全国的には民立民営の施設も多いという状況にございます。

 続きまして,民立民営も含めまして入所を例えば拒むことがあってはならないという御質問にお答えを申し上げたいと思います。

 生活保護法の第47条では,それぞれ保護施設につきましては,保護の実施機関から保護のための委託を受けたときは,正当な理由なくしてこれを拒んではならないということが生活保護法で規定をされております。

 この拒むことができる正当な理由は,御指摘のように,例えば入所定員がいっぱいで,これ以上受け入れが物理的にできない場合ということもございます。

 また,この条文上の正当な理由の乱用については,救護施設の責務,機能を考えると,許されてはならないと考えているところでございます。

 民間で例えば運営されている施設でありましても,要保護者の不利益が生じないように,施設に対しましては,日ごろから行政も監督指導を行うなど,行政と施設との連携は十分に当然図られていかなければならないと考えているところでございます。

 その他の御質問につきましては,各担当部局等からお答えを申し上げます。



○議長(山根堂宏君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 誠和園の報告書に対します御質問にお答えをいたします。

 先ほどの市長の答弁にもございましたように,今回の報告書につきましては,今後の議論,検討を進めていく上での判断材料といたしまして,南海トラフ巨大地震への対応や今後の施設整備の手法につきまして,直営方式,民営方式を比較したものであると認識をしております。

 誠和園の整備方針につきましては,市長が申しましたが,今後市議会の皆様方や職員組合の意見等もお伺いをしながら,最終決定をしていくものと考えております。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 村岡健康福祉部長。



◎健康福祉部長(村岡晃君) 幾つかの質問をいただきましたので,順次お答えをいたします。

 まず,一括法に係る権限移譲に関し,指導監査課の役割や課題等についてでございますが,地方分権一括法の成立を受け,平成23年4月の第1次一括法から本年5月の第4次一括法まで順次法案が成立をし,地方への権限移譲が進められております。

 そのうち,介護サービス事業所及び障害福祉サービス事業所の指定及び指導監査権限につきまして,平成24年4月に県から本市に移譲されております。

 そのため,事業所等に対する指導監査を行う専管部署として,平成24年度に健康福祉部内に指導監査課を設置し,従前から行っておりました社会福祉法人や保育所等もあわせて一元的に指導監査業務を実施しております。

 主に施設や事業所に赴き,条例等で定められた基準にのっとった適正な事業運営を各事業所に対して指導しております。行政がしっかりとしたチェック機能を果たしながら,事業者の皆さんに対して法令遵守の意識を徹底していただくために,丁寧かつきめ細やかな指導を心がけているところでございます。

 課題といたしましては,昨今,介護保険など指導監査の対象となる事業所が増加の一途をたどっておりまして,現在の人員体制では特に介護サービス事業所など,5年から6年に1回の実施頻度となる見込みでございまして,実施率をいかに向上させていくかが課題となっています。

 また,介護,障害サービスの質の向上を図るために,ケアプラン等の指導ができる専門職,あるいは法人の財務諸表を確認ができる会計分野に強い職員の問題など,継続的な確保も含めて課題となっており,今後は実施指導の頻度の向上及び専門的な知識を持った職員の配置によりまして,的確な指導監査の実施に向けて,増員を含めた体制強化を人事担当部局とも協議をしてまいりたいと考えております。

 続いて,認知症ケアパスについてお答えをいたします。

 国は認知症の人ができる限り住みなれた自宅で暮らし続け,また認知症の人やその家族が安心できるよう,標準的な認知症ケアパスの作成と普及を推進することとしております。

 標準的な認知症ケアパスとは,認知症の人が認知症を発症したときから,生活機能障害が進行していく中で,その進行状況に合わせて,いつどこでどのような医療,介護サービスを受ければよいかをあらかじめ標準的に決めておくものです。

 この標準的なケアパスの作成に当たっては,認知症の人は施設に入所するか精神科病院に入院するという従来の考え方を改め,施設への入所や精神科病院への入院を前提とせずに,認知症になっても本人の意思が尊重され,できる限り住みなれた地域でよい環境で暮らし続ける,そういう考え方に基づきまして必要があるとされております。

 各市町村においては,このケアパスの作成,普及について,平成27年度以降の介護保険事業計画に反映することが求められておりまして,本市でも次期第6期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画において,認知症の人への支援の強化を重点課題に掲げることといたしまして,本年8月には市内の医療機関や介護保険者の方々との意見交換会を2回実施する予定でございます。

 そのときには,認知症の方の在宅支援に携われてきた県外の医師をアドバイザーに迎え,講演も予定をしております。

 今後,意見交換会等でいただいた御意見を踏まえ,認知症の方が地域でよりよい環境で暮らし続けることができるよう,計画づくりを進めてまいります。

 次に,認知症疾患医療センターの役割についての御質問ですが,認知症疾患医療センターとは,認知症患者とその家族が住みなれた地域で安心して生活ができるための支援の一つとして,都道府県や政令指定都市が指定する病院に設置をするものです。

 県内では2次医療圏域ごとに設置をされます地域型センターが4カ所,基幹としての地域型センターを統括する基幹型センターの1カ所が設置をされております。

 地域型のセンターでは,専門医療機関として医療相談,鑑別診断とそれに基づく初期対応,周辺症状や身体合併症の急性期への対応等を行うほか,保健医療関係者等への認知症に関する研修会の開催であったり,かかりつけ医や介護保険事業所,地域包括支援センターとの連携の拠点となる役割を担っております。

 基幹センターのほうは,より専門的な検査や判断が必要な事例の鑑別診断であったり,事例検討会の開催等,地域型センターの統括,かかりつけ医,看護師,精神保健福祉士等の人材育成,一般住民への普及,啓発,専門医療相談の役割を担っておりまして,高知大学医学部附属病院に設置されており,それぞれ重要な役割を担っております。

 次に,誠和園の御質問について順次お答えをいたします。

 まず,誠和園の入所者の障害の状況でございますが,平成26年4月1日の在所者が63名,そのうち身体障害の方が4.8%,知的障害の方が14.3%,精神障害の方が47.6%,重複障害の方が22.2%,その他となっております。

 全国では,昨年10月1日現在で全国救護施設協議会が行いました実態調査で,全国186施設の約1万7,000人のうち,身体障害の方が7.9%,知的障害の方が14.5%,精神障害の方が37.7%,重複障害の方が22.6%となっておりまして,入居者の障害状況は誠和園がやや精神障害のある方が多くなっておりますが,ほぼ全国の救護施設の入居者と同じ状況でございます。

 次に,一時入所,ショートステイ事業の状況についてお答えをいたします。

 ショートステイ事業は,平成20年4月から事業を開始しておりまして,国の制度改正によりまして,23年から現在の一時入所事業として実施をしております。

 この事業は一時的に精神状態が不安となった生活保護受給者の方に対しまして,短期間の利用をすることにより,精神状態を安定させ,居宅生活の継続を支援することを目的としておりますが,医療施設等への入院といったこともありますので,現在そうした利用は少なく,入所を希望される方に3日から7日程度,施設での生活を体験していただくものが主な内容となっております。

 なお,平成23年度からの利用状況でございますが,23年度が20名で利用日数が188日,24年度が20名で128日,25年度は16名,376日となっておりまして,25年度は利用日数が増加をしております。

 次に,居宅生活訓練事業についての御質問にお答えをいたします。

 誠和園では,平成17年度よりこの事業に取り組み,居宅生活や家庭への復帰の支援をしてまいりました。

 しかし,現行の制度では,実施期間6カ月で退所の可,不可を判断すること,あるいは退所できないときは,次期事業の対象者とならないこと。対象者が3名いないと事務費支弁の対象とならないこと,そして退所の実績がない場合には,次年度で事業の実施はできないと,こういった厳しい条件がありまして,平成19年度前期を最後に,この事業の実績はありません。

 なお,実施をいたしました2年半の間で,延べ17名が参加をして,このうち9名が居宅生活へ移行し,1名が家庭への復帰を果たしております。

 本年度も,この訓練事業として予算は確保しておりますが,先ほど申し上げました条件をクリアしなければなりませんので,現時点では利用者確保ができないため,事業を再開する見通しは立っていないのが現状でございます。

 一方で,居宅生活に向けた支援というのは大変重要でございますので,状態が安定をして,居宅生活へ移行が可能と思われる入所者の皆さんには,施設内にある自立訓練室を活用して,居宅生活に向けた支援を行っております。平成19年度後期以降,10名の方がこうした事業を受けまして,居宅生活へ移行しており,今後も引き続き支援を行ってまいりたいと考えております。

 現状の課題としては,この事業の条件緩和というのが必要ではないかと考えております。

 最後になりますが,誠和園のこれまでの事業展開や今後の生活保護行政,生活困窮者対策を踏まえた誠和園の機能や役割の問題についてお答えをいたします。

 ことし開園76周年を迎えます誠和園は,生活保護法に規定をされる救護施設として,身体上,精神上著しい障害があるために,日常生活を営むことが困難な要保護者を入所させ,生活扶助を行うことを目的とした,本市の福祉行政の中でも,最後のセーフティーネットを担う施設として存続をしてまいりました。

 その間,入居者の希望に沿った通所事業であったり,居宅生活訓練事業,ショートステイ事業など,全国的には先進的なさまざまな取り組みを導入いたしまして,入居者の地域生活への円滑な移行を図る取り組みも積極的に取り組んできたところでございます。

 こうしたことから,第一義的には,今後もこれまで果たしてきた誠和園の機能や役割をしっかりと維持をしていくことが重要ではないかと考えております。

 その上で,社会の環境も大きく変化してきており,昨年成立をいたしました生活困窮者自立支援法の支援の流れは,救護施設のこれからの施設機能のあり方にも大きな影響があるものと考えております。

 こうした生活困窮者支援の動きを踏まえまして,全国救護施設協議会では,救護施設が取り組むべき生活困窮者支援の行動指針を策定いたしまして,地域生活困窮者の緊急保護支援や総合相談支援センターとの連携,家計,生活指導,さらには中間的就労の場の提供など,今後の具体的行動方針を掲げておりますので,これらがこれからの誠和園のあり方,救護施設が果たすべき役割の参考になるのではないかと考えております。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 山本都市建設部長。



◎都市建設部長(山本頼男君) 市営住宅条例への独自基準の追加についての御質問にお答えいたします。

 第1次一括法に伴います市営住宅の整備につきましては,県との協議の上,国の定める基準を参酌して,敷地の安全等,住宅の基準,住戸の基準,附帯設備などの整備に関する基準を条例で定めております。

 市営住宅などの公共施設の整備に当たりましては,これまでも,高知県人にやさしいまちづくり条例や高知市新エネルギービジョンをもとに,ユニバーサルデザインや省エネ機器の導入など,条例で定める基準以上の運用を図り,居住環境の向上に努めてまいりました。

 今後につきましては,地域の特色がより生かされるような独自基準の設定について,他都市の整備状況などを参考に検討してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 岡崎豊議員。



◆(岡崎豊君) それぞれ御答弁ありがとうございました。特に誠和園のほうにつきましては,大変重要な課題でありますので,時間を多く割いていただき,また御答弁もありがとうございます。

 誠和園のほうにつきまして,特に報告書が一つのポイントになろうかと思います。今市長,そして総務部長のほうからの御答弁をいただきましたけれども,これは今後の議会を含めて,議論の判断材料として提示をしていただいたということで承りました。

 ただ,先ほど申しましたように,判断基準になるには,まだもう少し検討項目,あるいは先ほど健康福祉部長の答弁にありましたように,今後の課題について十分対応できるだけの,対応できるかどうか,どういう対応をするのかということも含めて,まだ十分ではない点が多々あろうかと思います。

 そういうことを含めて,まず市長のほうに2点をお伺いしたいと思うんですけれども,御答弁の中でもありました行政の責務,あるいは最後のセーフティーネット,大変重たい言葉が頻繁に使われております。

 移築,移転,新築等について財政的な問題もあろうかと思いますけれども,やはり最後のセーフティーネットという以上は,行政の責任が多いと思いますので,市長にこの点,行政の責務,あるいは最後のセーフティーネット,この言葉についての意義,あるいは救護施設の誠和園の存在意義等について,再度お伺いをいたしたいと思います。

 それから,報告書に関してですけれども,今回の報告書につきましては,健康福祉部内の職員,園長も含めてですけれども,内部のメンバーで構成されて検討されたものです。このメンバーですと,園の設立経過,また現状の活動等,あるいは独自の活動,今答弁のありました本当に非常にいい活動をされております。

 これはよくわかるんですけれども,今後の活動に対する方針,あるいは予算等のいろいろな課題に対しての客観的な評価,また今後の課題等への対応についての協議,検討については,やはり内部だけではなしに,有識者の皆さん方,あるいは第三者の方々も踏まえた新たな検討会を含めて,今後の議論に十分足る資料を作成するために検討していただきたい。

 検討会を設置するべきではないかというふうに考えますが,この点につきまして,市長のお考えをお伺いいたしたいと思います。

 また,減税等についても,やはり市民,国民のほうの視点でやる。ただ単に企業向けの減税だけではなしに,社会保障制度改革という大きい課題の中での消費税増税という重たい選択をしたわけですから,やはり国民に向けた税金の使い方ということをしていただきたいと思います。

 以上,2問です。よろしくお願いします。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 誠和園に関します第2問にお答えを申し上げたいと思います。

 ただ,誠和園につきましては,先ほど段々の御質問をいただきましたとおり,非常に歴史がある施設でもございまして,報告書の中にも書かれておりますが,明治32年,1899年に市立の城西病院に併設された救護所としてスタートしたのが最初というふうに書かれておりますので,非常に重要な役割を担ってきたというふうに考えております。

 最後のセーフティーネット,生活保護法自体が最後のセーフティーネットでございますので,その中で誠和園はこれまで非常に困窮した方々をそれぞれさまざまなケアを行うことによりまして運営されてきたということでもあるというふうに考えております。

 ただ,それぞれ部長答弁でもございました,私の答弁でも少し触れましたが,いろんな社会的な状況の変化もございますし,かつては補助制度がございましたが,公立公営で建てかえるときには今補助制度がないというところもございます。

 また,誠和園自体は24時間対応でもございますので,やっぱり職員の確保というところもこれからどういうふうに展開していくかというふうに考えていかなければなりませんので,公立公営,民立民営,それぞれ御意見があろうかと思いますが,それぞれのメリット,デメリットを十分に御論議をしていただきながら,最終的には判断をしていきたいということで,報告書として取りまとめて,今御論議をいただいているところでございます。

 また,2点目の誠和園の例えばあり方検討委員会のような民間の委員会でございますけれども,現在高知市では学校施設や例えば保育施設,社会福祉施設について,平成30年度をめどにそれぞれ次の南海トラフの地震を考えて建てかえを進めておりますので,この誠和園につきましては,身体上もしくは精神上,それぞれ障害がある方にお住まいになられておりますので,スピード感を持って移転改築に取り組まなければならない課題でございます。

 今回の報告書で問題点,課題点については整理をしておりますので,現在改めて民間の検討委員会を設置するということは考えておりませんので,まだ本会議,また委員会でもさまざまな御意見が出ようかと思いますので,皆様方の御意見を十分にお聞きをし,また組合とも協議をしながら,最終的には方針を確定してまいりたいというふうに思っておりますので,よろしくお願いを申し上げます。

 以上です。



○議長(山根堂宏君) 岡崎豊議員。



◆(岡崎豊君) どうも御答弁ありがとうございました。誠和園のほうにつきましては,これから議会を含めて十分な議論をしていきたいと思いますし,やはり我々は決定するに当たって,市長が述べられたように,利用者の皆さんの立場,視点というのは一番だと思います。

 財政状況というのは,確かに大きな課題であろうかと思いますけれども,最終のよりどころとしての施設をどう運営していくかということは,やっぱり厳しく問われると思いますので,その点は今後十分に議論してまいりたいと思います。

 最後に,やはりこういったことを議論するに当たって,市の監査の立場というのは大変重たいものがあります。今後新庁舎建設に伴いまして,一時引っ越しということもありますけれども,機能的な場所に配置を再度検討していただくようにお願いをいたしておきます。

 それでは,以上で質問を終わります。どうもありがとうございました。



○議長(山根堂宏君) 高橋正志議員。

  〔高橋正志議員登壇〕



◆(高橋正志君) 公明党の高橋正志でございます。第444回高知市議会定例会に当たり,公明党の立場,また私見を交えながら通告に従い総括質問をさせていただきます。執行部の明快な答弁を何とぞよろしくお願いいたします。

 それでは,まず初めに,高知市公共施設マネジメント基本方針について何点かお伺いをしてまいります。

 我が国は人口減少の未曽有の時代に突入いたしました。国内外の社会情勢が大きく変化していく今日において,地方自治体を取り巻く環境はますます厳しさを増してきております。

 このような状況下で,本市は地域産業の活性化を初め,地域コミュニティの再構築,公共施設の維持管理のあり方など,複雑多様化していくさまざまな課題に対して,ひるむことなく,積極的な対応をしていかなければなりません。

 近年,多くの地方自治体が抱えている問題として,1960年代,そして70年代の東京五輪を契機とした高度経済成長期の短期間に大量に建設された箱物施設,インフラ施設の老朽化が進行し,今後,施設の安全性の確保や多額の更新費用が発生することが見込まれており,財政上の大きな負担となってきております。

 このような現状から,公共施設マネジメントの導入の必要性が地方自治体において強く認識され,推進に向けた取り組みが全国で活発化してきております。

 総務省は,このたび全国自治体に対し,人口減少や老朽化等で不用になった公共施設の更新,統廃合,長寿命化を推進するために,公共施設等総合管理計画の策定指針の通知を行っております。

 これを受けまして,本市におきましては高知市公共施設マネジメント基本方針を策定しており,平成25年度を準備段階とし,26年度から29年度以降における4段階ステップにおける計画を掲げ,既にスタートをしております。

 高知市公共施設マネジメント基本方針の発表に伴い,施設とその環境を総合的に比較,管理,経営していくファシリティマネジメントの観点に立ち,今後は固定資産台帳の整備に伴う新地方公会計制度の導入も図られてまいります。本市が抱える公共施設のあり方そのものが,従来の運営型から経営型へと大きく,その発想の転換が迫られてまいります。

 そこで,市長に何点か質問をいたします。

 既に,基本方針が策定された今,今後の高知市公共施設マネジメント推進における市長の立場と役割はどのようになっているのでしょうか,お伺いいたします。

 そして,本市における公共施設マネジメントの特徴とはどのようなものなのでしょうか,市長にお伺いをいたします。

 公共施設マネジメント推進において,公共施設のあり方が運営型から経営型へと転換が図られてまいります。これに伴い,岡?市長は従来の運営責任者から経営責任者として位置づけられてまいります。

 本市が保有する財産である公共施設を経営資源と捉え,経営的視点に基づき,総合的,長期的観点から,コストと便益の最適化を図り,公共施設財産を戦略的,かつ適正に管理,活用しながら,市長は大いに経営手腕を発揮していかなければなりません。

 他の自治体の先進事例も参考にしながら,マネジメントの推進を図っていくことは大事であると思いますが,本市には独自の文化,風土,気候に合った公共施設が構築されているため,他市とは違う本市独自のマネジメントの推進の観点に立つ必要があります。各自治体それぞれにおける特徴あるマネジメント推進のあり方,手法が求められているように思います。

 マネジメントにおいては,ファシリティマネジメント,そしてアセットマネジメントなどの手法が存在します。既に,マネジメントを実施しております先進地においては,各公共施設のファシリティマネジメントとアセットマネジメントの手法を使い分けることで推進への効果を発揮しております。

 そこで,ファシリティマネジメントとアセットマネジメントの手法の違いをどのように捉えられ,両手法をどのように用いて本市公共施設マネジメントの推進を図っていくつもりなのか,市長にお伺いをいたします。

 次に,公有財産システムの整備についてお伺いをいたします。

 高知市公共施設マネジメントの本格的な実施を前に,昨年度,平成25年度においては公有財産システムの整備を実施しております。

 本市において,公有財産に関する情報が集約されているのは,財務部管財課が管理する公有財産台帳であり,公共施設マネジメントを推進する上での最も重要な基本データとなってまいります。

 台帳には取得時期,取得価格,面積など,最も基本的な情報は記載されているものの,個々の公有財産の現状,資産価値,未利用,低利用などの詳細な情報までは含まれていないように思います。記載情報も全庁的に十分に共有されておらず,台帳の有効活用が図られていない現状があるように思います。

 高知市行財政改革第1次実施計画においては,公有財産の管理の再構築を掲げ,本市が保有する公有財産の確実な実態把握及び公会計制度への対応のため,システムの整備と公有財産の有効と計画保全につなげることを明記しております。

 そこで,平成25年度に実施されております公有財産台帳システムの整備は,従来に比べどのような改善が図られたのでありましょうか,財務部長にお伺いをいたします。

 次に,公共施設データベースの整備,そして一元化について何点か質問をいたします。

 高知市公共施設マネジメント基本方針において,本年度は公共施設の実態把握と課題の抽出,施設評価の標準化を目標に掲げ,公共施設白書の作成,そして公共施設データベースの整備が実施されるそうであります。公共施設マネジメントを効率的,効果的に推進していくためには,施設データ管理が最も重要な必要条件となってまいります。

 本市における公共施設に係るデータ項目は,多岐にわたっており,施設管理が各所管において個別多元的に行われている。施設情報の収集や管理体制が集約化されていない。古い時代に整備された公共施設の関係図書,記録等が散在もしくは紛失をしている。竣工後に行われた増改築,改修等の履歴が保存されていない。合併後における土佐山,鏡,春野の公共施設管理に係るシステムデータがきちんと統合されているのかなど,施設の現状と施設データに著しい乖離が生じてしまっているのではないかと思われます。

 このようなことから,今後全庁的な視点で公共施設の総点検を行い,データを整理し直し,一元管理にする取り組みと組織体制の構築が必要になってまいります。

 そこで,庁舎などの公共施設は3年に1度,専門的な知識を持つ職員がその知識,そして経験から点検シートなどを記入する法定検査が義務づけられています。

 本市においても,法定検査は実施されていると伺いました。本市の各公共施設における法定検査の取り組みの状況,検査結果のデータ管理,保存状況についてお伺いします。

 また,法定検査以外にも職員らによる独自での定期的な自主点検は行われているのでしょうか,財務部長にお伺いをいたします。

 そして,高知市公共施設マネジメント推進において,本市の公共施設の現状を的確に捉えるべく,全庁的な新たなる総点検の実施計画があるのでしょうか,あわせまして財務部長にお伺いします。

 公共施設データベースの整備,一元化については,財務部管財課が主導していくとお伺いをいたしました。既にファシリティマネジメントを導入している先進地におきましては,管財課に新たに各専門技術職員を配属するなどして,膨大多岐にわたる施設データを一元化していくワーキングチームを立ち上げ,万全の体制を整えた上で実施に踏み切っております。

 そこで,データ整備,一元化に向けた取り組みにおいて,庁内における推進体制はどのようになっていくのでありましょうか,財務部長にお伺いいたします。

 次に,公共施設白書の作成について何点かお伺いをいたします。

 公共施設は学校,公営住宅,文化体育施設,社会教育施設などの箱物系施設と道路,橋梁,上下水道施設などのインフラ系施設の大きく分けて2つに分類をされます。

 インフラ系施設は,既に国が推進しておりますインフラ長寿命化計画指針に基づき,事業が推進をされておるところであります。高知市公共施設マネジメントの推進においては,それぞれ特質の違う箱物系施設,そしてインフラ系施設の双方がきちんと連携し,総合的なものに調整をされていかなければなりません。箱物系施設と同様にインフラ系施設も総合的な公共施設白書としてきちっと見える化を図るべきであると考えます。

 そこで,高知市公共施設白書はインフラ系施設である上下水道管のライフラインや今後建設が相次いでまいります津波避難タワー,津波避難センターにおいても,総合的な公共施設白書として明記されてくるのでありましょうか。施設の対象範囲を示していただきたいと思います。

 そして,平成26年度内に完成予定であります高知市公共施設白書の取り組みの時期から作成完了時期までのタイムスケジュールをお示しください,あわせて財務部長にお伺いいたします。

 次に,公共施設マネジメントにおける説明責任と住民参加,協働についてお伺いをいたします。

 公共施設マネジメントの目的は,一言で言えば,公共施設が抱える非効率性を排除し,必要な施設を有効に整備し,活用していくことであります。

 マネジメント推進の取り組み過程においては,各地域に存在する公共施設の統廃合,利用料金の見直し等も必要となり,地域住民や公共施設利用者に大きな負担を求めなければならない事態も想定されてきます。

 学校などの教育施設,高齢者や障害者などの公共福祉施設,保育所などの子育て支援施設,住民活動を進める公民館や集会所であるコミュニティ施設,そして地域防災のとりでとなる津波避難タワー,津波避難センターなどの防災施設は,地域住民の生活に密接にかかわっており,今後のマネジメント推進において行政内部だけで意思決定するのではなく,地域社会の意思,意向にしっかりと耳を傾け,大いに反映していくものでなければなりません。

 このためには,本市が抱える公共施設の現状や課題を住民,そして地域社会に対し,周知,理解してもらえるようしっかりと説明責任を果たした地域住民参加型,協力型の取り組みが必要であります。

 そこで,公共施設を有する地域住民,そして施設利用者に対し,今後の本市における公共施設のあり方を検討する機会や場の設定をどのようにとられるおつもりでしょうか,財務部長にお伺いをいたします。

 次に,新地方公会計制度における固定資産台帳の整備についてお伺いをいたします。

 総務省は,これまで基準モデル,総務省方式改訂モデル,東京都方式など,複数混在していた会計基準を平成29年度までに全国統一基準化するとの発表をいたしました。

 本年4月30日,総務省は発生主義,複式簿記の導入と固定資産台帳を盛り込んだ今後の新地方公会計の推進に関する研究報告書を公表しております。明年の平成27年1月ごろをめどに,新基準による公会計整備を全国自治体に対し,要請する予定だそうであります。

 この要請を受け,地方自治体は,新地方公会計制度への移行準備期間をおおむね3年間と定め,平成29年ごろまでには公共施設マネジメントにも活用可能な固定資産台帳を含む財務書類の作成を総務省は求めてきております。

 このことにより,本市において今後固定資産台帳の整備に伴う発生主義,複式簿記の新地方公会計制度導入に向けた取り組みがいよいよ具体的に推進されていくことは必然となりました。

 明年,平成27年1月,総務省は新基準による公会計整備の公表を行うとのことです。これを機に本市においても,公有財産にインフラ財産の全てを加えた固定資産台帳の整備という,いまだかつてない事業の取り組みが開始されることになります。

 そこで,このたびの総務省からの公表を財務部長はどのように受けとめられているのでしょうか。そして,本市における今後の固定資産台帳整備から新地方公会計制度システム導入までの事業展開の流れをどのように考えておられるのでしょうか,財務部長にお伺いをいたします。

 次に,予防保全マネジメント,道路面下の空洞化について何点か質問をいたします。

 我が国では,下水道普及率の上昇に伴い,管路総延長は約40万キロメートルにも達しており,膨大なインフラストックを形成しております。

 道路面下の空洞化の原因の一つである下水道管路の老朽化は,管路破損を生じさせ,漏水により破損部に地盤材料が流れ込むことで道路面下に空洞化が生じ,それが引き金となり道路陥没の大事態を引き起こします。

 今後は,下水道管路の老朽化進行とともに,道路陥没の増加が危惧をされております。全国的には,東京都などの大都市に大小かかわりなく,道路陥没による事故の発生が著しくなってきており,2020年のオリンピック開催を前に,道路陥没対策が喫緊の課題となってきております。

 本市が保有する道路インフラの取り組みは,道路に穴があくなどの具体的な障害や事故が発生してから対処する事後保全型が主流であります。

 今後は,道路陥没が発生しないように道路資産の適切な管理のための予防保全型の取り組みをスタートしていかなければなりません。

 将来の陥没につながる本市道路面下の精密な空洞調査を実施し,データ化を一元管理し,道路面下の見える化を図り,市道全体を包括的に予防保全マネジメントしていくことが重要であると考えます。

 今後,道路陥没による事故により管理責任者である行政側の責任も問われかねない状況下にあり,道路の下のことだから見えなかった,わからなかったでは済まされない時勢に来ていると思います。

 このような状況下において,本市においてはこれまで路面下の空洞調査を実施されてきたのでしょうか,お伺いをいたします。

 そして,本市においてここ5年来における道路陥没の状況はどのようになっているのでしょうか。道路の陥没件数,そして道路陥没の主な原因,それに伴う事故などの発生はあったのでしょうか,あわせて都市建設部長にお伺いをいたします。

 道路面下の空洞化調査の予防保全マネジメントを実施することにより,道路陥没後の修繕費用が大幅に削減され,合計されたライフサイクルコストは大変に有利となります。空洞化調査の予防保全マネジメントは,民間企業にアウトソーシングするのが妥当であると考えます。

 日進月歩の技術分野において,将来につなげる地中の空洞を容易に検知する技術が実用化され,精密度において飛躍的な進歩を遂げております。

 地中数メートルの上下水道管に亀裂が生じた際に生じる空洞も関知できる超高感度センサーを搭載した車両で,道路を通常速度で走行し,交通渋滞を招くことなく計測できる車両の開発がされております。民間企業の調査技術力が年々高度化,精密化しており,空洞化の発見率がほぼ100%にまで向上しております。

 本市は空洞調査が確実であり,実績のある企業を選定し,精密な調査データをもとに,道路面下の空洞化における予防保全マネジメントを実施すべきであると考えます。

 本年3月定例会の代表質問におきまして,高木妙議員の代表質問におきまして,スケルカというセンシング調査技術の認識と評価,そして空洞箇所のサンプリング調査の実施についての質問に対し,執行部からは調査技術における認識,そして評価ともに前向きな答弁をいただいているところであります。

 そして,空洞箇所のサンプリング調査におきましては,本年6月10日,道路整備課職員の現場立ち会いのもと,本市道路におきましてセンシング技術による空洞箇所のサンプリング調査を実施しております。

 そこで,サンプリング調査のその精密度など,調査技術力においてどのように分析,そして評価をされているのか,都市建設部長にお伺いいたします。

 本年4月25日には,高知市役所前にて超高感度センサーを搭載した車両への乗車体験が実施されております。これには関係所管の職員も参加をされ,実際に車中に乗り込み,走行中におけるセンシング調査の技術力について説明も受けられております。

 そこで,高い技術力を有する調査方法への依頼の必要性及び空洞化における予防保全マネジメント導入の必要について,吉岡副市長にお伺いをいたします。

 以上で,1問を終了いたします。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 段々の御質問にお答えを申し上げたいと思います。

 私のほうからは,公共施設マネジメントの基本方針に関します御質問にお答えを申し上げたいと思います。

 高知市の公共施設マネジメント推進におけます,一番最初の市長の立場と役割という御質問がございましたので,お答えを申し上げたいと思います。

 公共施設の老朽化につきましては,その施設を長寿命化していくということを私自身のマニフェストにも盛り込んでおりまして,平成24年度から25年度にかけまして,8月のサマーレビューで議論を本格化しておりまして,それぞれトップダウンの形でこの公共施設のマネジメント化ということに取り組むこととしたところでもございます。

 本年3月に高知市公共施設マネジメント基本方針の作成を完了しましたので,今後におきましては,4月22日に総務省から示されました公共施設等総合管理計画策定指針,また5月21日には国土交通省からインフラ長寿命化計画,これは行動計画ですが,方針と行動計画が出されましたので,これらのそれぞれの国の動きも含めまして,高知市としましても,公共施設白書及び基本計画づくりを進めていくということになります。

 この国の動きでございますが,1つには背景に国土強靱化基本法が制定をされましたので,国土強靱化に資するという意味で,それぞれの国の各公共施設の整備計画というものが,特に国交省を中心に出ておりますし,総務省につきましては,各地方都市を含めまして,それぞれの公共施設の総合管理のシステムをつくろうということで,国のそれぞれの各省庁の動きも活発になってきております。

 組織横断的に,全庁的な論議をこれから深めていかなければなりませんので,最終的には最終決定,調整機能等を本部会組織のような形でも調整をし,決定をしていかなければならないと考えているところでもございます。

 本市の関係のそれぞれの公共施設のピーク等は,この報告の中でも出されておられますけれども,それぞれの人口が減少していく中で,これらをいかにして再整備していくかということがこの報告書の一つのポイントとなっております。

 高知市のそれぞれの公共施設の建設時のピークでございますが,2つピークがございまして,最初のピークは1980年から1984年の5年間,そして次のピークが2000年から2004年のこの5年間,こういう山が2つございますので,当然これが40年から45年サイクルでこの山が来るということもございますので,できるだけこの山を平準化していくというのが一つのこれからの目的でもございます。

 また,この報告書の中では,人口減少がいかに進むかということも一緒にあわせて載せておりますので,高知市の人口減少のピークにつきましては,2008年の34万1,733人がピークでございまして,人口のピークはもう既に過ぎております。だんだん減少に向かってきておりますので,そういう人口減少の中で公共施設をどの程度残していくのかということは大変重要な観点になるというふうに考えております。

 取り組み方針の中で,災害に備える機能や配置を確保するという観点から,南海トラフ地震への対応として,耐震補強整備とあわせまして高知市の場合は津波浸水対策もございますので,施設機能の維持や避難場所としての配置を検討していく必要があること,また圏域の中核都市,将来的には中枢都市というふうになる予定でもございますけれども,近隣自治体や県との広域連携を推進していくということにも留意をしていかなければならないと考えているところでもございます。

 続きまして,類似した言葉が非常によく出てまいりますので,ファシリティマネジメントとアセットマネジメントの手法の違いという御質問もいただきました。

 ファシリティマネジメントとアセットマネジメント,最近よく使われる言葉でございますが,非常に類似した概念でございまして,統一的な解釈や定義というものはそれぞれまだ確立はしておりません。

 高知市の基本方針では,非常にちょっとわかりにくいので,この用語をあえて用いずに,わかりやすく公共施設マネジメントという言葉で現在のところは統一をさせていただいて取り組んでおります。

 どちらかといいますと,アセットマネジメントは施設管理が中心になっておりますので,施設を管理していく面で効率的,効果的な手法はどういう手法かというところが,アセットマネジメントは主体であるというふうに考えております。

 ファシリティマネジメントは,その上の概念ということが最近はよく使われておりまして,その施設そのものを環境面も含めまして総合的に企画管理して活用していく経営活動ということで,アセットマネジメントが通常の施設管理,ファシリティマネジメントは全体を含めて地域における環境面も含めて,その施設をいかに運営,経営していくかということで使われておりますけれども,まだまだ一般的ではございませんので,ちょっとわかりにくくなりますので,我々は公共施設のマネジメントという形で使わせていただいております。

 高知市におきましても,総合的には先ほど経営という観点が必要だという御質問をいただいておりますので,当然経営という観点で今後公共施設をいかに維持,そして保守していくかというところが1点。

 それと,人口減少の中で公共施設の統廃合が当然出てまいりますので,地域と十分に協議をしながら,この施設については統廃合をさせていただいて,集約化した上で建てかえるということは当然出てまいりますので,その場合には関係団体や地域とも御相談をしながら,集約化の方針をまた議会とも協議をしていくという流れになるというふうに認識をしております。

 また,議会とも折に触れまして,十分ポイントのところは協議をさせていただきたいと考えております。

 その他の御質問につきましては,副市長及び関係部局長等からお答えを申し上げます。



○議長(山根堂宏君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) 私のほうから路面下の空洞化に対する予防保全マネジメント導入の必要性等についての御質問にお答えします。

 路面下の空洞化の多くは,地盤の緩みや地下埋設物の破損などによって発生し,陥没により道路交通に支障を来すことはもとより,状況によっては社会経済活動に大きな影響を及ぼしますことから,事前に対処することは大変重要なことと考えております。

 御紹介いただきました地中の空洞を容易に検知するスケルカ技術につきましては,せんだって,私にも御説明をいただきましたが,本市の道路における空洞箇所のサンプリング調査の結果からも,高い精度を有していることが確認できますことから,その技術力は評価できるものであり,路面下空洞化調査として有効であると考えております。

 インフラの予防保全型の取り組みにつきましては,道路法の改正により橋梁,トンネル等の構造物の5年ごとの点検がことし4月から義務化され,点検によって事前の措置をすることにより,事故の発生を未然に防ぐとともに,長寿命化を図るものでございます。

 このように道路構造物を効率的,効果的にマネジメントすることで,構造物の延命化が図られ,維持管理に係るトータルコストを縮減することができますことは,御指摘の道路空洞化対策につきましても同様であると考えております。

 今後,道路構造物の点検調査費や維持補修費等が増加してまいりますが,道路面下の空洞化対策につきましても,南海トラフ地震対策を見据えて,緊急輸送道路などを対象に国の支援制度の活用や,先進地の事例などを踏まえまして,総合的に検討してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 古味財務部長。



◎財務部長(古味勉君) 公共施設マネジメントに関する御質問に順次お答えをいたします。

 まず,平成25年度に整備をいたしました公有財産台帳システムの改善点についての御質問にお答えします。

 従前の公有財産管理システムは,決算におけます財産調書の作成を主な機能としたものでございましたが,新しいシステムでは公会計制度や公共施設マネジメントにも対応するための機能拡張やデータ項目の追加を行っております。

 具体的には,まず新基準の公会計制度に対応させるために,土地や建物,工作物の時価を算出する仕組みを導入し,土地につきましては,固定資産税の評価基準を参考とし,建物,工作物につきましては,減価償却をベースとしました時価を算出する機能を持たせております。

 また,データの更新履歴を保存することとし,特に建物につきましては,修繕履歴のデータ項目を追加し,これまでの修繕履歴をデータ登録をすることで,今後の修繕管理等の基礎情報といたしまして,公共施設マネジメントに活用できるようにいたしました。

 さらに,庁内LANで運用しておりますウエブGIS,地図情報システムでございますが,このシステムと連動させることで全庁的に住宅地図や航空写真の画面上で公有財産の検索や確認ができるものとしております。

 次に,庁舎等の公共施設の検査,点検の状況についての御質問にお答えをいたします。

 点検等につきましては,一元管理はされておりませんので,例といたしまして庁舎の点検を挙げて説明をさせていただきます。

 建築基準法に基づきます点検は,専門業者への業務委託により実施をしておりまして,点検で補修を要する指摘があった場合には,その箇所の修繕を行うとともに,受託業者から提出のありました報告書及びデータを年度別にファイリングいたしまして,施設の管理担当部署での情報共有が図られております。

 また,この蓄積をされました点検結果に基づきまして,中長期の修繕計画を策定し,予算編成に反映をさせることとしております。

 同様に,日常の点検といたしましては,庁舎管理にかかわる技術職員が定期的な見回りによる点検を行っておりまして,異常箇所の早期発見に努め,緊急性の高いものにつきましては,随時修繕対応するとともに,日常の点検結果につきましても,さきに説明をいたしました修繕計画に反映することとしております。

 次に,本市の公共施設の現状を的確に捉えるための全庁的な総点検の実施計画はあるのかとの御質問をいただきました。

 新たな総点検の実施計画はございませんが,本年度公共施設白書を作成するに当たりまして,建物系施設の運営状況,利用状況等を含む施設情報を全庁的に調査,収集をしまして,マネジメントの基礎資料となるデータの一元化と現状分析,課題抽出を行うこととしているところでございます。

 次に,庁内推進体制はどのような体制になるのかという御質問をいただきました。本年度につきましては,管財課に財産政策担当係長が配属をされ,担当職員2名を合わせまして3名が中心となり,関係部局の協力を得ながら公共施設白書の作成に取り組んでおります。

 また,公共施設マネジメントの推進に係るプロジェクトチームにつきましても,立ち上げるべく準備を進めているところでございます。

 今後につきましては,データ整備や一元化のみならず,基本計画及び実施計画の策定から,さらに実施へと段階が進んでいくにつれまして,マネジメントの推進体制を強化していくことが必要となりますので,どのような組織機構とするのか,また技術職員の配置などにつきまして,関係部局と協議を進めていかなければならないと考えております。

 次に,公共施設白書の対象範囲についてお答えをいたします。

 公共施設白書は,市所有の全施設の現状把握と課題抽出を目的としておりますので,箱物系施設とインフラ系施設につきましても,既存の台帳,調査分析結果等を活用することで,全ての公共施設を対象とすることとしております。

 また,御質問の津波避難タワー等につきましても,公共施設白書の対象となりますけれども,今回の白書の調査,その調査後に建設をされる施設につきましては,完成し次第,公有財産台帳システムに登録をいたしまして,データ一元化をし,マネジメントの対象に加えることになると考えております。

 続きまして,公共施設白書の作成スケジュールについてお答えをいたします。

 公共施設白書の委託に関しまして,現在大型プロポーザルの実施についての報告をこの6月12日付で行っております。現在,参加申込期間中でございますが,7月中旬には委託業者を決定いたしまして,契約をする予定としております。

 契約後につきましては,公共施設に係る情報収集,データの一元化,現状分析,課題抽出を行いまして,これらを取りまとめまして,平成27年3月,年度末には公共施設白書として完成をさせる予定としております。

 次に,地域住民,施設利用者に対しまして,公共施設のあり方を検討する機会や場の設定をどのようにとるかという御質問でございます。

 公共施設マネジメントを推進していく上で,地域住民や施設利用者の皆様の御理解や御協力を得ることは不可欠なものと考えております。

 そうしたことから,当面は今年度作成をします公共施設白書を活用しまして,ホームページや広報紙などを通じまして,市民の皆様に現状を知っていただくための広報に努めますとともに,今後段階的に進めてまいります基本計画の策定,施設類型ごと,また施設ごとの個別計画の策定などを通じまして,具体的に施設のあり方を検討していかなければならない段階が参りましたら,地域住民や施設利用者の皆様と十分な情報共有や意思疎通を図り,課題の解決に向けての合意を形成していけますよう,説明会や協議会,ワークショップ等,さまざまな機会,場所を設定していくことが必要と考えております。

 次に,総務省が公表いたしました今後の新地方公会計の推進に関する研究会報告書につきまして,どのように受けとめているか,また本市の今後の対応の流れをどう考えるかという御質問をいただきました。

 総務省の研究会報告書では,御紹介もいただきましたように,固定資産台帳の整備と複式簿記の導入を前提とした財務書類の作成に関しまして,平成27年1月ごろまでに具体的なマニュアルを作成した上で,原則といたしまして27年度から29年度までの3年間で全ての地方公共団体において統一的な基準による財務書類の作成を要請する予定とされております。

 こうした財務書類を作成するに当たりましては,各地方公共団体におきまして,ICTを活用しましたシステムの整備につきましても,不可欠でありまして,そうした事務負担や経費負担にも配慮をし,地方公共団体共通のシステムを構築することが重要な課題ということも一つの課題と捉えておられまして,全国標準的なソフトウエアにつきましても,開発する考えも示されております。

 本市におきましては,新地方公会計制度のメリットにつきましては,会計経理の透明性の向上や事業評価,資産マネジメントへの活用が可能となるなど,その有効性につきましては,十分に認識をしておりますので,今後国において示されます具体的なマニュアル及びシステムの内容を十分に分析しまして,本市の方向性を定めていかなければならないと考えておりますので,よろしくお願いいたします。



○議長(山根堂宏君) 山本都市建設部長。



◎都市建設部長(山本頼男君) 道路の予防保全マネジメントについての御質問に順次お答えをいたします。

 初めに,路面下の空洞調査の実施についてでございますが,先ほど吉岡副市長からもお答えいたしましたように,橋梁やトンネルなどを含めたインフラは,予防保全の考えを取り入れることにより,長寿命化を図り,ライフサイクルコストを抑え,適切な維持管理に努めなければならないと考えております。

 現在,本市の道路調査の実態は,道路パトロールや市民の皆様からの通報により,路面の異常や道路陥没を確認している状況でございまして,道路陥没を防ぐための事前の空洞調査を行うことは,有効な手段と考えられますが,現在のところ実施をいたしておりません。

 次に,道路陥没の状況や件数,発生した事故についてでございますが,本市で確認している市道の陥没のほとんどは,近接する損傷した水路や河川等の護岸から路面下の土砂が吸い出されたことにより発生したものとなっております。

 また,過去5年間の市道の陥没は,226件発生しており,そのうち事故が起きたのは1件でございます。内容は車のタイヤがパンクしたもので,幸い大きな事故には至っておりません。

 次に,道路面下の空洞化調査の一つであります,スケルカの調査技術力をどのように分析,評価をしているかについてでございますが,本年4月25日に公明党市議団の主催によります事前防災・減災のための路面下空洞調査勉強会が開催され,本市の土木職員も参加させていただきました。

 その中で,スケルカ手法によるサンプル調査が紹介され,山田橋北詰めの交差点内に路面から40センチメートルの深さで縦横60センチメートルから70センチメートル程度の空洞があることが示されました。

 このことから,このサンプル調査をもとに6月10日に該当箇所を掘削し,空洞の位置や深度,大きさを測定しましたところ,スケルカ手法による調査結果とほぼ同じであったことを確認いたしております。

 このようにスケルカ手法による調査は,高性能のセンサーを搭載した車両が道路を通常走行し得られましたデータを解析することにより,高い精度で路面下の空洞を探査できることから,精度,時間,交通への影響などの面からも評価できる技術であり,路面下の空洞調査には有効な手法であると考えております。



○議長(山根堂宏君) 高橋正志議員。



◆(高橋正志君) それぞれの答弁をありがとうございました。第2問目に入る前に何点か先に要望を申し上げておきたいと思います。

 まず,市長の政治姿勢におきまして,本市の行財政改革の本丸とも言えます高知市公共施設マネジメント推進において,市長の立場,役割についてお伺いをいたしました。しっかりと横断的なリーダーシップをとっていただきたいと思います。

 高知市公共施設マネジメントの推進において,よい経営を行うにはファシリティマネジメントの観点に立った経営戦術,戦略をしっかりと立てていくことが重要であります。

 しかし,このファシリティマネジメントには,根本的な問題があると言われておりまして,縦割り行政においてファシリティが同じく縦割りの状況に存在しているということであります。

 ファシリティマネジメントは財務,品質,需要と供給,建物の寿命の4つの面をきちっと把握した上で,統括者のいる統括組織できちっと各部署に横断的な横串を刺しながら,トップである市長が経営監督していくことが大事であります。縦割りのファシリティに横串を入れていかなければ,高知市の公共施設マネジメントは推進できないように思います。

 本市の公共施設マネジメント推進における市長のリーダーシップ,そして経営手腕を存分に発揮していただけるよう,事業のスタートに当たりお願いをしておきます。

 そして,予防保全マネジメント,路面下の空洞調査におきましては,3月定例会の代表質問で高木議員から質問があったわけですが,それからさらに吉岡副市長,山本部長にも,さらにもう一歩前向きな答弁をいただけたように思います。

 空洞化の調査技術力が飛躍的に向上しておりますので,今後行政管理下にある道路面下の空洞化においても,知らなかったとか,わからなかったというようなことが通用していかないような状況でもございますし,また南海地震をにらんでの答弁もございましたけれども,しっかりと優先順位を決めて,予算化の問題もあると思いますが,今後,本市における緊急輸送道路を最優先として,空洞化調査の実施にさらに踏み切っていただけるよう要望いたします。

 そして,質問なんですが,財務部長から公共施設等の法定検査と自主点検におきまして答弁をいただきました。

 先月,5月30日,高知市の総合あんしんセンターにて,実践から始めるファシリティマネジメント,倉敷流と題して,先進的な取り組みを実施しております倉敷市の職員を講師に迎え,本市職員研修会がありまして,私も参加をさせていただきました。

 倉敷市では公共施設の法定検査とともに,職員みずからによる自主点検を実施して,約750棟の施設を点検し,報告書を作成,点検結果を担当課に説明する。また,法令違反の指摘,修繕や掃除などの管理について,詳細な協議が行われ,法定検査プラス自主点検が合わさることで,施設の管理,メンテナンス効果をさらに発揮しているとの報告がございました。

 とりもなおさず,倉敷市職員のファシリティマネジメントに対する意識の高さに非常に感心をいたしまして,私も議員の一人として,さらにFMのファシリティマネジメントの意識の向上と認識をさらに深めていかなければと思った次第であります。

 そこで,倉敷市と同様,本市におきましても,職員の公共施設などへの意識改革を促していくためにも,日ごろの自主点検を職務に無理がないような形で,今後実施していくお考えはあるのでしょうか,財務部長にお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 古味財務部長。



◎財務部長(古味勉君) 施設の法定点検に加えまして,施設の自主点検を推進していくべきとの御質問でございますが,倉敷市に関しましては,昨年秋にこちらから訪問いたしまして,お話をお伺いし,非常に参考になるということで御紹介いただきましたように,5月30日に庁内で研修会のほうを実施させていただきました。

 倉敷市の取り組みの中では,公共施設の日常の管理,点検が適切にされていない施設であれば,10年以上放置されているような施設であれば,幾ら長寿命化をしても意味がないようなことになるというようなお話もございまして,倉敷市で実施をされております,この公共施設建築物等点検マニュアルに基づきましての法定点検に加えた自主点検は非常に効果を上げているというふうに認識をしております。

 この事例につきましては,本市におきましても,やはり参考にすべきと考えておりますので,本市といたしましても,この自主点検に係るマニュアルのほうを作成いたしまして,職員研修等も実施をいたしまして,適切な施設管理,計画的な保全の実現につなげてまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 高橋正志議員。



◆(高橋正志君) 前向きな答弁ありがとうございました。3問目はございません。最後に申し述べておきたいことがございます。

 今回の質問は,高知市公共施設マネジメント基本方針の策定に伴い,またそれに付随していく固定資産台帳整備と新地方公会計制度の導入,そして路面下の空洞化の予防保全マネジメントについて質問をいたしました。

 本年度より事業がスタートしたばかりで,執行部におきましても,まだまだ慌ただしい準備段階の途上であることもあり,十分な議論が交わし合える状況でないことを承知しております。

 しかし,本年度内には施設データの整備の一元化,そして本市の公共施設白書がいよいよ仕上がってくるということで,水面下では急ピッチの作業が行われていくものと察します。明年1月には総務省からの新基準の公表も予定されております。現在の総論段階から今後はいよいよ各施設への各論段階へと事業が具体化されてまいります。

 これに伴い執行部,議会,そして地域住民,施設利用者との具体的な議論もいよいよ活発化してくると思いますので,今後の進展状況を見ながら,また段階を踏まえながら,さらなる議論を活発化させていくための,また質問にも立たせていただきたいと思っております。

 ということで,今回の質問はこの程度にとどめさせていただきまして,私の全ての質問を終了いたします。ありがとうございました。



○議長(山根堂宏君) この際暫時休憩いたします。

  午後0時1分休憩

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  午後0時59分再開



○副議長(和田勝美君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 平田文彦議員。

  〔平田文彦議員登壇〕



◆(平田文彦君) 新風クラブの平田文彦でございます。第444回高知市議会定例会に当たり,意見,提言,そして要望等も交えて質問いたします。

 最初に,南海地震対策についてお伺いをいたします。

 まず,3月定例会において質問いたしました津波対策ですが,国や県の担当者と防災の専門家が話し合う,高知港における地震津波防護の対策検討会議が先月20日に,今後の計画方針を取りまとめたという報道がありました。

 同会議では,昨年11月の発足以来,これまで検討が進められてきた湾口部への可動式防波堤の設置と固定式構造物で湾口部や湾中部の幅を狭めたケースに分けて,津波対策の効果をシミュレーションしております。

 その結果,今後の方針としては,可動式防波堤の建設を見送り,三重防護により津波被害を低減させる減災対策を進めるほか,河川や湾内環境への影響を考慮しながら,固定式構造物の整備を検討していくことを確認したということです。

 まず,今回の決定と津波対策の早急な取り組みに向けた市長の決意をお聞かせください。

 また,南海トラフ地震に備えて高知市が沿岸部に計画している9基の津波避難タワーのうち,第1号が種崎に完成をいたしました。地元が待ち望んだ施設は,鉄骨3階建てで収容人数は600人を超える大きなタワーであります。

 早速4月27日には避難訓練を行いましたが,地元で生活する者として,避難訓練は定期的にしっかり行い,地域のコミュニティを大切に育んでいかなければならないと思ったところでございます。

 その訓練の際に気になったのは,路地に面したブロック塀であります。今年度から南海地震から命を守るとともに,安全な市街地の形成を促進するために取り組んでいくこととしておりますが,今年度は試行的に中心市街地で実施することとなっております。

 この事業について,現在の進捗状況,全市に広げるのはいつごろを想定しているのか,また全市で行うためには,危険と思われるブロック塀全体の把握も必要と思われますが,状況把握は行っているのかもあわせてお答えください。

 また,先ほどの避難訓練では,種崎地区の多くの住民が参加しましたが,一方で地震の揺れから身を守る対策は不十分な結果が出ております。

 本市が昨年11月から12月にかけて行ったアンケート結果では,南海トラフ地震対策として欠かせない家具などの転倒防止対策をしている人は27%ということでした。

 未実施の理由はさまざまですが,面倒であるということを理由に挙げた方々も多数あったようです。行政が啓発活動に力を入れなければならないことはもちろんですが,私は行政だけに頼らず,地域の中で避難訓練の際にこういったことも確認し合うことが大切だと考えます。

 そこで,今回の結果を受け,家具固定の実施率向上に向けた新たな取り組みについて,お伺いをいたします。

 また,自主防災組織と連携した何らかの取り組みができないかと思いますが,あわせて御所見をお聞かせください。

 次に,有識者らによる政策発信組織,日本創成会議の人口減少問題検討分科会が5月8日に発表した人口減少の将来予測に関してお伺いをいたします。

 この予測において,何よりも衝撃的なのは,あくまで独自推計であるとのことではありますが,今後子供を産む中心的な年齢層である20歳から39歳の若年女性の地方から大都市圏への流出に歯どめがかからず,2040年時点において全国市区町村の約5割を占める896自治体で2010年に比較して若年女性が半分以下に減少してしまうと予測しており,仮に出生率が大幅に改善されたとしても,人口減少はとまらず,将来的に消滅する可能性があると指摘したことであります。

 さらに,同会議は若年人口の減少率が50%以上で,かつ総人口が2040年時点で1万人を切る市町村は,将来消滅の可能性がより高いと指摘しており,発表を受けての新聞報道によりますと,この定義に該当する市町村は県内に19あるとのことです。

 気になる本市の予想値については,2010年の総人口が約34万3,000人,うち若年女性は約4万3,000人に対して2040年時点で総人口は約25万9,000人の減少率約24.5%,うち若年女性は約2万3,000人の減少率約46.0%の推計値となっており,とりあえず同会議による消滅の定義からは外れておりますが,極めて憂慮すべき状況にあることには変わりないと思います。

 本県,本市の喫緊の重要課題は,南海トラフの巨大地震等に対応する住民の安全,安心の確保にあることは言うまでもないことですが,じわじわと迫ってくる人口減少の波とともに,地域の急速な衰退や崩壊が現実味を帯びてきた今,私どもも本腰を入れ,あらゆる政策を総動員しながら,最重点課題としての対策が必要だと考えるところです。

 そこで,市長にお尋ねいたしますが,今回の同会議の一連の発表をどのように受けとめたのか,まず御感想をお伺いしたいと思います。

 また,県市連携のもと,今後の人口減少対策として,具体的にどのような施策に力点を置こうとお考えになっているのか。特に若年女性の流出に歯どめをかけようとするならば,いわゆる婚活に対する支援策を初めとして,子育て環境の充実はもちろんのこと,華やいだ都市空間の創出に至るまで,総合的かつきめ細やかな政策プロデューサーとしての都市経営のセンスが問われることになるものと考えますが,市長の御所見と今後に対する決意についてお伺いをしたいと思います。

 次に,こども未来部における子ども・子育て支援についてお伺いをいたします。

 今全国的に少子・高齢化が進み,超少子・高齢化社会を迎えようとしております。全国における合計特殊出生率は,平成17年に1.26と過去最低を記録してから,微増傾向にありますが,なお楽観できない状況であり,24年は全国で1.41,高知市では1.42にとどまっています。

 また,女性の結婚,出産等による労働力の低下をあらわすM字カーブを国際比較した総務省統計局労働力調査では,アメリカ,フランス,ドイツなどの欧米諸国ではM字カーブはほとんど見られないのに対し,我が国は30歳代が落ち込み,M字カーブが顕著にあらわれており,結婚や出産等による女性の就業継続の難しさをあらわしております。

 また,合計特殊出生率と女性労働力率の関係を見てみますと,女性の社会進出が進んでいる国ほど,合計特殊出生率も高い傾向にあります。

 以上のことを踏まえますと,少子化対策には女性を初めとする働く意欲を持つ全ての若者の労働市場参加を実現しつつ,国民一人一人が希望する結婚,出産,子育てを可能とするための労働政策と子ども・子育て支援政策が必要となってきます。

 このような背景の中,平成20年3月から社会保障審議会の少子化対策特別部会において,少子化対策としての子ども・子育て支援政策が検討され,政権交代による紆余曲折がありましたが,27年4月に施行される子ども・子育て支援新制度がつくられたわけであります。

 国が少子化対策として実施する子ども・子育て支援新制度に対応するため,本市ではことし4月にこども未来部を設置しました。これは我が会派が従前より少子化対策や子ども・子育て支援のため,子供施策を一元化した部局の新設について提言してきましたことが実現したものと考えており,大変喜ばしく感じております。

 そこで,お伺いします。こども未来部は,ことし4月から新しい部としてのスタートを切ったと同時に,既存の施設や新制度への対応を進めていくための多忙な1年が始まっていることと思います。

 そのタイトなスケジュールの中,業務を進めるに当たり,担当一人一人が部としての方向性や考え方などの基本理念をしっかりと理解し,その目的に向かって進めていくことが重要であると私は考えており,部として施策展開するに当たっての基本理念についてお伺いをいたします。

 次に,昨年12月定例会の我が会派の中澤副代表の質問において,高知市の低迷する経済情勢や地域や家庭における教育力の低下など,子ども・子育てを取り巻く状況などをお話しさせていただき,全国の自治体をリードするような少子化対策における子ども・子育て支援策として,同時入所の第2子の保育料無料化と乳幼児医療費助成事業の拡大について提案をさせていただきました。この2つの提案を今年度から実施していただきましたことにつきましても,大変感謝をしております。

 この2つの施策のうち,同時入所の第2子の保育料無料化につきましては,ゼロ歳から2歳の高いほうの保育料が無料となることが多いこともあり,子育て中の保護者の方から,2人目,3人目と産みやすくなるとの声も届いております。

 保育料軽減の施策については,児童福祉という観点から,児童福祉施設である保育所を利用している方々を対象としていることは理解をしております。

 私は高知県私立幼稚園連合会顧問という立場でございますので,昨日の寺内議員さんが質問されました幼稚園への同時入所第2子の保育料無料化の拡大につきまして,あえて念押しの質問をさせていただきます。

 平成27年4月からは全ての子供の最善の利益が実現される社会を目指す子ども・子育て支援新制度の施行される状況から,高知市においても全ての子ども・子育て家庭を支援し,少子化対策につなげていくため,私立幼稚園等へ保育料軽減策の拡大をしていくべきと考えます。

 先日の答弁では,今年度末までにその方針を決定するとのお答えでございましたが,方針を決定するでは,現段階としては未定ということになります。ここはぜひ市長に実施に向けて積極的に進めていくという御英断をいただきたいと思いますが,市長の考えをお伺いいたします。

 次に,子ども・子育て支援新制度における認可保育所,幼稚園等既存施設の施設型給付への移行についてですが,認可保育所等は新制度が施行されれば,認定こども園へ移行するか否かの判断が要るものの,どちらを選択しても施設型給付を受け取ることとなりますが,幼稚園は現行の制度に残る選択肢もあり,経営判断を迫られており,その判断材料である公定価格に係る仮単価の表示はあったものの,全容がわかるのは国の予算要求時期になるとお聞きしており,すぐに判断できない園も相当程度あると考えております。

 そこで,お聞きをいたしますが,本市での各施設への意向調査の時期はいつごろを予定しているのか,また移行時期については施行年度に限らず,柔軟に取り扱い,いつでもスムーズに移行できるようにしておくことが重要だと考えますが,新制度移行後の取り扱いについてもお伺いをいたします。

 次に,子供たちの自主的な取り組みについてお聞きをいたします。

 5月5日のこどもの日に新聞を開いてみますと,3年目の高知市こどもファンド,大人巻き込み地域つなぐと大きな見出しで記事が出ており,それには保育園児から高校生13人が近所の畑を借りて野菜を育てて,とれた野菜は地域のお年寄りに配るという世代間交流の取り組みが紹介をされておりました。

 本市では,将来のまちづくりを担う人材を,そして子供たちの自分たちの町をよくしたい,そんな思いを実現させ,まちづくりの楽しさや大切さを体験した子供たちに,創造力と実行力を兼ね備えた大人に育ってもらいたい,こうちこどもファンドを創設し,2年間で18団体に助成しており,それぞれすばらしい成果があっております。

 このこどもファンドは,子供たちが考えたまちづくり活動を審査会の公開プレゼンテーションの場で,子供たち自身の言葉で提案,説明し,審査には子供審査員も加わり,大人と一緒になって考え,大人の常識にとらわれず,子供の目線で審査を行った上で,審査の結果,助成が決定され,子供たちがさまざまなまちづくり活動を実行するという仕組みであり,その活動が円滑に行うことができるような体制づくりが必要であります。

 この事業も制度開始から3年目を迎え,現在事業の周知は報道機関や広報紙を初め小中学校等で説明するなど,一定事業が浸透してきており,10団体の申請があったとお伺いしています。

 また,こうちこどもファンドは,市の基金にこの事業に賛同される個人や企業からの寄附金によって運営し,寄附金も年々増加しており,同事業に対する期待が込められているものと考えられます。

 地域コミュニティにおける昔ながらの助け合い,支え合いが失われつつあり,地域の担い手が不足して,地域コミュニティにおける自治活動の危機が現実のものになることが危惧されてきております。

 近年,さまざまなボランティア活動や市民活動に自主的に参加する人がふえ,市民みずからがまちづくりの担い手として参加し,行動することの意義が認識され始めたことから,市民による地域づくりをさらに推進するためには,次の世代を育てることが重要であり,そのことが将来の地域リーダーにつながっていくものと考えます。

 そこで,今後このこうちこどもファンドをどのように活性化し,進化させていくのか,また活動へのサポート体制も重要となりますが,さらなる充実を図るための体制についての取り組みについてお伺いいたします。

 また,本市ではこうちこどもファンド以外にも,子供によるまちづくり活動支援事業として,ドイツで開催しているミニ・ミュンヘンを参考とした,とさっ子タウンが行われております。

 このとさっ子タウンは,異年齢間の子供同士のコミュニケーション力の習熟と社会構成に関心を高めてもらい,高知らしい文化や仕事を学ぶことを目的として,例年,小学校4年生から中学校3年生までの約300人の子供たちが自分たちの町として仕事をし,給料をもらい,税金を納め,とさっ子タウン内通貨と呼ばれるお金を自由に使ったり,起業をしたり,選挙で市長や議員を選ぶなど,主体的に社会の仕組みを学んでおります。

 本年度はこのとさっ子タウンの開催に加え,全国各地のこどものまちの主催者が集まり,事例や課題,成果を確認,情報交換を行う全国こどものまちサミットを,こどものチカラ,信じようをテーマに,8月16日,17日の両日,文化プラザかるぽーとで開催し,このサミットを通じて子供の社会参画事業について,さらなる取り組みの充実が図られるものと考えます。

 そこで,とさっ子タウンのような取り組みをそれぞれの地域において広げていけば,地域の活性化が図られるものと考えますが,御所見をお伺いいたします。

 次に,大学との連携についてお伺いします。

 本市では,本年度から高知大学等と連携しながら,下水道革新的技術実証事業,通称B−DASHプロジェクトに取り組んでおります。このプロジェクトは,電気消費量が多い現在の下水処理方法を改善しようとする画期的な取り組みであり,実現すれば70%もの消費電力が削減できると言われております。

 また,関係者からはプラントがコンパクトとなり,南海トラフ地震が発生した際の早期復旧にも有効であるとの声も上がっており,全国的にも注目されている取り組みです。

 現在は技術の実証を進めている段階ですので,詳細はお伺いをいたしませんが,ぜひ今後ともこうした大学との連携の輪を広げ,地域の活性化につなげていくことが期待されるところであります。

 そこで,来年4月に高知大学に地域協働学部が新設される予定ですが,この地域協働学部では,学生が地域との交流を通して,高齢化など,地域の課題解決に取り組んでいくと伺っております。

 本市におきましても,地域コミュニティの再構築に取り組みながら,地域の課題解決に取り組んでいる状況もございますので,大学との連携で申しますと,今後は下水道のような技術的な連携だけでなく,個々の地域の課題などについても連携して取り組んでいくことは,地域,大学,高知市,それぞれにメリットがあり,有効な取り組みになると思います。

 そこで,高知大学における地域協働学部の新設を契機に,地域活動に市職員と学生が入り込んで,地域コミュニティの活性化につなげていくなど,地域課題の解決に向けて大学との連携を強化してはどうかと考えますが,御所見をお伺いいたします。

 次に,教育行政についてお伺いをいたします。

 情報通信技術,ICTの進展に伴い,教育の分野ではICTを活用した反転授業と呼ばれる授業形態が注目を集めております。

 反転授業とは,簡単に言えば,授業と宿題の役割を反転させる授業形態のことです。従来型の授業では,まず事前学習として,生徒が予習をして授業に備え,次に授業で先生から説明を受け,知識を得て疑問点を解決します。そして,宿題や復習といった形で自己学習をして,授業で得た知識の定着を図るといった流れです。

 この流れがきちっとできていれば,低学力といった問題は発生しないと思いますし,この流れをつくるために学校現場の先生方は苦労されていると思います。

 一方,反転授業では,まずタブレットやパソコンを使い,講義動画やオープン教材などによって従来の授業に当たる知識を得る作業を行います。次に,授業では生徒たちは事前に一定の知識を得ていますので,グループワークやディベートなどによって理解を深め,知識の定着を図ります。そして,事後学習として,これまで学んだ知識のブラッシュアップを行うという流れです。

 この反転授業は,講義動画を繰り返し見られるというのが最大の利点です。学習能力には個人差があり,授業で学ぶ内容を理解するために必要な時間は,それを学ぶ者全員が異なると言っても過言ではないと思います。

 授業中の限られた時間では理解できない生徒も,反転授業では自分に合った時間をかけて学ぶことができますし,どうしても理解できなかった部分は,授業で質問することもできますし,グループワークによって理解が進むことも考えられます。

 さらに,反転授業のメリットとして,先生と生徒のかかわりがふえる点が挙げられます。これまでの授業では,講義が大半を占めていましたが,その講義をデジタル教材で事前に提供していますので,授業中は生徒のアウトプットする機会がふえます。当然教員はそれに応えなければなりませんので,教員と生徒がかかわる機会がふえるという仕組みです。

 佐賀県武雄市では,今年度から市内の全11小学校で導入しております。自治体が全ての公立小学校で取り組むのは,全国初だそうです。また,私立では近畿大学附属高校が昨年度から英語と数学の授業で実施しておりますが,これまで1年間かけて学習していた教科書の学習内容の定着に効果があったということです。

 さらに,生徒たちの家庭学習の時間確保にもつながっております。この反転授業の課題といたしましては,オープン教材なども使用しますので,動画を視聴できる十分な帯域を持ったインターネット回線が必要なこと,タブレット端末の費用,教材の質と量の確保,小中学生であれば,家庭のかかわりといった点が挙げられています。

 そこで,これまで紹介した反転授業について,教育委員長はどのような感想を持たれたのか,お聞かせください。

 また,本市においては武雄市のように全市一斉にということが難しいと思いますので,モデル校を指定して子供たちにタブレット端末を配付し,反転授業とまではいかなくても,ICTを活用した新たな取り組みを行っていただきたいと思います。

 そこで,私は来春開校する土佐山小中一貫教育校や鏡地域などの中山間地域の学校で実施し,同校が全国から注目される学校となり,人口減少や高齢化による課題を抱える中山間地域への子育て世帯の移住の増加につながり,中山間地域の活性化の一助となるものと考えております。

 このことについて,中山間地域の活性化の側面から市長に,学校教育としての面から教育委員長に所見をお聞きいたします。

 また,反転授業にかかわらず,ICTを活用した授業について,教育委員会ではどのような研究をされているのか,今後の方向性も含めて教育長にお聞きをいたします。

 以上で,第1問といたします。



○副議長(和田勝美君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 段々の御質問に順次お答えを申し上げたいと思います。

 まず,防災関連の御質問にお答えを申し上げます。

 先月20日,国,県によります,これは市も参加しておりますが,高知港における地震津波防護の対策検討会議における浦戸湾周辺の津波防護の対策方針が検討されまして,三重防護の考え方をとっております。

 まず,第1点目でございますが,高知新港の第一線防波堤の延伸,かさ上げ,また粘り強い構造への改良というのが1点目です。

 2点目が浦戸湾の外縁部の防潮堤の整備。

 3点目が湾内の護岸等の液状化対策,そしてかさ上げ,粘り強い構造への改良による浸水面積や浸水深の低減と津波到達時間の遅延効果というこの3つの防護対策をとっておりまして,それぞれ防災・減災対策を進めていくということが確認されております。

 その中で,浦戸湾の津波の浸入を防ぐための4つの考え方が示されております。

 まず,1つ目の案でございますが,湾口部,湾の入り口に津波の浸入を防止,低減する固定式の構造物を設置する案,これが第1案です。

 第2案が,孕地区に固定式の構造物を設置する案,ちょっと浦戸湾の内部でございますが,孕に固定式の構造物を設置する案。

 3つ目が,湾口部とそして孕地区の両方に固定式の構造物を設置する案が3つ目の案です。

 4つ目が,湾の入り口,湾口部に可動式の防波堤を設置する案が4つ目の案でございます。

 それぞれ4案に対しまして,L1レベル,L2レベル,それぞれ津波のシミュレーションを行いまして,それぞれ4つの案ごとに浸水面積,これは市内も含めますが,浸水面積や津波到達時刻の遅延効果などを比較しております。

 その結果,湾の入り口に可動式の防波堤を設置する案については,ほかの3つの案と比べてL2の津波に対する防護効果がより低い,劣るということが明らかになってきております。

 また,可動式の浮上式堤防の場合には,メンテナンス費用が多額であること,地震発生後の作動の確実性に不安があることなどの理由によりまして,この湾口部に可動式の防波堤を設置する案,これは第4案でございましたが,この案については見送るという計画方針が決定されたところでございます。

 今後につきましては,先ほど申し上げました1から3までの間で,固定式構造物の設置の箇所,またその構造について費用対効果,また船舶の航行や湾内の自然環境等を総合的に勘案しながら,今年度から来年度の2カ年の間で整備計画案の取りまとめを行うということで,1から3案の中で,具体的にどの案が有効で費用対効果があるかということを含めて,整備計画案を取りまとめるという予定となっております。

 非常に大規模な事業となりますので,完成までには相当の期間を要するということがございます。高知市としては,L1のレベルの津波に対しては,いわゆる堤防の内側への津波の浸入をできるだけ防止をする。L2の津波に対しては,できる限り浸水深や浸水面積を低減させるとともに,長期浸水の期間を可能な限り短縮させる減災効果の高い順に優先度をつけながら,早期整備に着手していただきたいということを考えております。

 今後,国,県に対しても,またこの会議にも高知市のメンバーが入っておりますので,浦戸湾の内湾,そして外湾の津波対策の強化と整備,その加速化を図っていただくように,いろんな場で要望してまいりましたいと思いますので,議会の皆様方にも国,県への支援をよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 続きまして,人口問題に関する御質問にお答えを申し上げます。

 先ほど御質問の中でも触れていただきましたように,先月8日に総務大臣や岩手県知事を歴任されました増田寛也氏を座長とする民間の政策発信組織,日本創成会議が公表した試算によりますと,先ほどもちょっと御紹介いただきましたが,高知市では20代から30代の女性の人口は,2010年には約4万3,000人おられましたけれども,30年後の2040年にはほぼ半減をしまして,2万3,000人になるという厳しい数字が示されております。

 日本創成会議が全国の消滅可能性都市というものを公表しておりますが,高知市はこれには該当しておりませんけれども,非常に重大な警告であると我々も受け取っております。

 本市の場合,高知県の県都として高知県全体の人口の流出を食いとめるための人口ダムとしての機能を果たしていくことが重要になっておりますので,今後とも人口の社会減少を食いとめていくためにも,また人口の自然減についてもできるだけ抑制をしていくということが必要になります。

 それぞれ総合的に実施をしなければいけませんけれども,1つは高知市子ども・子育て支援事業計画にきめ細かな子育ての支援策を織り込み,子供さんを安心して産み育てやすい環境を具体的に整備していく必要があろうと思います。

 そして,御質問の中でも触れられたとおり,若い方々が魅力のある都市というものを高知市もさらにつくってまいらなければなりませんので,中心市街地活性化等がかかわってきますが,高知市の町の魅力,市街地の魅力というものを高めていく必要があると考えております。

 あわせまして,雇用の場の確保,また移住,定住の促進を図っていきながら,自然減,社会減ともに何とか食いとめていく必要があろうかと思います。

 国におきましては,今月下旬に閣議決定がされる予定の骨太の方針の中で,抜本的な少子化対策を打ち出す予定でございまして,この中では国の予算配分を大幅に子育て支援にも拡充するということも明らかになっておりますので,そうした国の支援制度を積極的に活用して,高知市のできるだけ自然減,社会減を食いとめていかなければならないと考えております。

 また,総合計画につきましては,こういう観点は余り織り込んでおりませんでしたので,総合計画前半の5カ年が終了してまいりますので,平成27年度には総合計画の10カ年の基本計画後半に向けまして,手直しの見直しに入りたいと思っておりますので,こういう人口減少に対する子育て支援策等を総合計画の中でもしっかりと組み立ててまいりたいと考えておりますので,27年度の作業の中でそういうものも検討してまいりたいと考えております。

 続きまして,第2子の幼稚園の取り扱いに関する御質問にお答えを申し上げます。

 まず,それぞれ保育所等につきましては,高知市独自の階層の細分化や,また各階層における保育料の軽減を国基準以上に軽減をしてきた経過がございます。また,第2子につきましては,全国の県庁所在都市で初めて今年度から無償化をしたところです。

 御質問にあります幼稚園でございますが,少し制度の違いを申し上げますと,幼稚園につきましては,学校教育法の認可を受けました,いわゆる学校でございまして,その制度や性質,また歴史的な背景,また所管は文部科学省ということになっておりますので,それぞれ異なってきた経過がございます。

 民間保育所の保育料につきましては,例えば民間保育所も含めまして高知市が民間保育料も決定をし,高知市が徴収をしてきておりますが,私立の幼稚園につきましては,各施設側において料金を設定し,徴収をしてきております。

 また,第2子の保育料の軽減の考え方ですが,保育所につきましては,ゼロ歳から5歳の範囲ということを対象としておりますけれども,幼稚園の就園奨励費の対象は3歳から小学校3年生までということになっておりますので,就学前ということではなくて,小学校3年生まで対象に入っております。こういう制度の違いがございます。

 平成27年度から子ども・子育て支援新制度によりまして,保育所,幼稚園,認定こども園,それぞれ一元化される方向でございまして,これは申請に基づきましてそれぞれ我々が認定をし,確認をし,決定をするということになっておりますが,子ども・子育て支援法によりますと,特定教育保育施設に位置づけられまして,保育所,幼稚園,認定こども園につきましては,給付制度が施設型給付という形で一元化をされます。

 この秋からそういう届け出と,そして本市の確認作業に入るわけですが,本市で確認を受けました私立の幼稚園の保育料につきましては,国の基準額を限度として応能負担の考え方で,高知市が定めます私立幼稚園の保育料が適用され,現行制度の保育所における保育料と同様の考え方になりますので,これまでの取り扱いとは随分変わるということになります。

 こうしたことから,少子化対策,子供支援の観点も踏まえまして,施設型給付を受けます私立幼稚園の同時入所におけます第2子の保育料については,それぞれ先ほど申し上げました保育と幼稚園の制度間の格差を調整しながら,平成27年度の予算編成作業において実施に向けた具体的な検討を進めてまいりたいと考えておりますので,基本的に格差が余りないようにしたいというふうに考えておりますが,制度の違いがございますので,先ほど言いました特に年齢の違いがございますので,どこまで対象にするかを含めて予算編成の中で具体的に検討していきたいというふうに考えております。

 最後になりますが,教育関係のICTの活用についての御質問にお答えを申し上げます。

 中山間地域におけます人口減少とともに少子・高齢化が非常に進んできておりますので,土佐山小中一貫校という初めての高知市内の小中一貫校ができますので,子供さんの数をふやしながら,地域の活性化にできるだけつなげていきたいというふうに考えております。

 そうした観点から申し上げますと,中山間地域の学校におけます,例えば土佐山,鏡,そして行川,それぞれこういう中山間がございます。また久重もございます。

 中山間地域の学校等でICTを活用した教育活動を実施することは,まずモデル校としては土佐山小中一貫校がモデル校になると思いますが,それぞれの校区の内外を問わず,子供たちが学んでみたいと思えるような環境を整えていく必要がありますので,ICTの活用は魅力的な学校につながるものと考えております。

 他の学校のモデルとなるような魅力のある教育環境の整備に向けまして,地域の子育て向けの住宅の整備とあわせまして,こういう教育環境も整備をしていきたいというふうに考えておりますので,なお教育委員会と十分協議をしながらこの対応を進めてまいりたいと考えております。

 その他の御質問には,副市長及び各担当部局長等からお答えを申し上げます。



○副議長(和田勝美君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) 私のほうから,高知大学地域協働学部の新設を契機として,地域課題の解決に向け,大学との連携強化についての御質問にお答えいたします。

 来年4月に高知大学に新しく開設されます地域協働学部は,少子化・高齢化,産業の脆弱化,中山間地域の疲弊に起因する高知県の地域課題を解決する担い手を育成することを主な目的として,キャンパスは地域,テキストは人という理念のもと,そのカリキュラム等を検討しているところと聞いております。

 地域協働学部は,その名のとおり,高知県の地域課題を解決するため,県内各地をキャンパスとして事業を実施することにより,多くの学生が地域に入って地域と一緒に考え,行動し,地域における課題解決の現場を学生に直接体験させるための多彩な実習科目を配置し,地域への愛着や誇りを育てる教育を実践される予定であります。

 これまでにも地域協働学部構想について,この2年間にわたりまして検討を行ってまいりました高知大学地域再生教育研究ルネッサンス会議に私自身も参加をしておりまして,この会議において新たに設置される予定の地域協働学部には,ぜひとも本市の中山間地域や中心市街地等をフィールドとして活用していただき,地域と学生,そして本市職員が一体となった地域コミュニティの活性化に向けた取り組みを実践していただくようお願いもしてきたところでございます。

 構想段階から,高知大学と連携し,検討を行ってきた経過もございます。また,高知大学と本市は平成18年3月に国立大学法人高知大学と高知市との連携に関する協定を結んでおりますので,今後この協定に基づきまして,総務部を初め市民協働部など関係部局が連携しながら,具体的な内容等について検討を行い,地域協働学部の開設に伴う連携,調整に努めてまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 子ども・子育て関連の御質問にお答えします。

 まず,こうちこどもファンドの今後の取り組みと改正についてでございますが,こうちこどもファンドは,子供たちのすばらしい感性でのアイデアによるまちづくりの提案を,子供たちが審査するという仕組みで,審査委員長として御協力いただいております早稲田大学の卯月先生から,本市の取り組みは全国的にも先進的であるとの評価もいただいておるところです。

 子供たちの視点に立ったまちづくりで実践する取り組みであり,また提案内容も防災,環境,福祉分野などさまざまで,子供たちの目線で提案されており,将来の高知市を担う人材育成につながるものと期待しております。

 さらに,このファンドの基金についても,市民の皆様や企業等から多くの御寄附をいただき,寄せられる件数や金額につきましても,年々増加しており,多くの方々が本事業に賛同し,子供たちの活躍に期待を寄せていただいていることに改めて感謝を申し上げる次第です。

 今後もこうした子供たちが考えるまちづくりについて,さまざまな分野で御提案いただけるよう,学校や地域の活動団体,企業や関係機関等にも周知や呼びかけを行いますとともに,その活動をサポートできるような体制づくりに努めてまいりたいと考えております。

 また,現在設立を進めております地域内連携協議会でもそうした子供たちの活動を生かしていけるよう検討してまいりたいと考えております。

 次に,とさっ子タウンの取り組みを地域に広げていくことについての御質問でございますが,こどものまち,とさっ子タウンは,市民活動サポートセンターの開設10周年を記念し,取り組んできた事業で,異年齢の子供同士のコミュニケーションの向上や,生まれ育った地域への愛着や矜持,誇りといったものを涵養するきっかけづくり等を目的として,小学校4年生から中学校3年生を対象に開催しております。

 本年度で6年目となりますが,現在では本市の子供たちのみならず,県内各地や県外からも参加申し込みがある事業に成長しております。

 しかしながら,一会場のみでは施設の大きさや事業の形態上,参加者数を制限する必要があることから,参加を希望する全ての子供たちに対応することができない状況となっております。

 御提案いただきました,とさっ子タウンの取り組みを地域に広げていくことにつきましては,子供の社会参画意識を高めるためにも意義のあることだと考えますので,本年8月に本市で開催予定の全国こどものまちサミット2014inこうちで全国からお集まりいただく関係者の方々の御意見や取り組み状況等もお聞かせいただきながら,また個別に意見交換等も行いまして,今後の本市のとさっ子タウンのあり方や取り組みの拡充等について参考にして研究してまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) こども未来部として施策展開するに当たっての基本理念についての御質問にお答えいたします。

 御質問にございましたように,本市でも少子化対策への取り組みは,重要かつ緊急の課題となっております。このような状況の中で設置されました,こども未来部におきましては,職員一人一人が子供にとっての最善の利益を常に意識し,子ども・子育てに関する施策に取り組んでおります。

 子供たちは社会に希望を与え,未来への礎となる存在であるということを念頭に,安心して子供を産み育て,全ての子供たちが健やかに成長でき,そして地域ぐるみで子供を見守り,社会全体で子供と子育てを支えていくような子ども・子育て支援のまちづくりを基本理念に,各施策を実施してまいります。

 続きまして,子ども・子育て支援新制度における各施設への意向調査の時期などについてお答えいたします。

 まず,意向調査でございますが,私立幼稚園,認定こども園については6月11日,認可外保育施設については6月12日,保育所については6月13日に調査票を発送いたしました。6月15日には高知県主催の全施設を対象とする説明会におきまして,本市から意向調査の概要や記載方法に係る説明を実施したところでございます。

 次に,私立幼稚園の新制度への移行につきましては,現行の私立幼稚園は特段の申し出がなければ,みなし確認の対象となり,施設型給付に移行することになります。

 私立幼稚園が新制度に移行しない申し出を行い,私学助成を受ける幼稚園として残った場合も,法人格を有していれば,施行年度に限らず施設型給付への移行は可能です。

 また,私立幼稚園が認定こども園に移行する場合は,教育,保育の需給状況などによっては高知市子ども・子育て支援会議に諮り,事業計画の一部変更等の手続が必要となる場合が考えられますので,事前のできるだけ早い時期に御相談いただけるよう,新制度における諸手続等につきまして,丁寧に関係者の皆様へ周知に努めてまいります。



○副議長(和田勝美君) 山本都市建設部長。



◎都市建設部長(山本頼男君) ブロック塀などの改修助成事業に関する御質問にお答えいたします。

 今年度から県の補助制度を活用し,危険性の高いコンクリートブロック塀などの安全対策に要する経費の一部を助成する住宅塀改修助成事業を旧中心市街地活性化区域で試行的に実施することとしています。

 現在,7月上旬からの募集開始に向け,6月号のあかるいまちやホームページに事業の概要を掲載するなどして,市民の皆様への周知を図っているところでございます。

 また,危険なブロック塀等の状況把握につきましては,現在防災対策部で検討を進めています地区別の津波避難計画の作成におきまして,地域住民の皆様からの御意見をもとに,地域での課題,改善の必要な箇所などを取りまとめており,その中で避難に際して危険と考える箇所の把握を行っているところでございます。

 今後,制度の利用状況や防災対策部での把握の状況も踏まえ,全市域への拡大も視野に入れ,市民の皆様の利用しやすい制度になるよう柔軟に対応してまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 谷教育委員長。



◎教育委員長(谷智子君) 御紹介いただきました反転授業では,子供が事前に家で動画などの予習を行い,それを踏まえて授業では話し合いや応用問題を解くなどの新しい授業展開が期待できます。また,教員の授業づくりや授業観をも転換するものではないかと思います。

 その実施に当たっては,全員にタブレット端末を配付するなど,動画を視聴できる環境を整備することや,事前に映像を視聴することが不可欠であるため,家庭の協力や子供への家庭学習の指導がこれまで以上に求められます。

 議員さんがおっしゃられましたように,課題もありますけれど,反転授業は知識の習得,活用の両面を伸ばすことが期待できる授業形態の一つであると思います。

 次に,中山間地域の学校におけるICTを活用した教育活動の実施についてお尋ねがありました。

 中山間地域の学校におけるICTの活用は,楽しく,わかりやすい授業づくりを進めるとともに,自然体験や触れ合いから学んだことを自分らしく豊かに表現するツールの一つになるものであり,極めて有効であると考えております。

 来年4月に開校する土佐山小中一貫校では,義務教育9年間を4,3,2に区分した指導や,小学校1年生からの英語表現活動,さらには交流や体験を重視した土佐山学の創設など,とさやま「志」メソッドに基づく特色ある教育活動を展開します。その中で中山間地域のモデル校として,ICTを活用した授業を積極的に推進してまいります。



○副議長(和田勝美君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) ICTを活用しました授業についての研究の状況と今後の方向性についての御質問がございました。

 まず,ICTを活用した授業について,教育委員会はどのような研究をしているのかというお尋ねがございました。

 高知市はこの種の整備,研究が大変おくれておりまして,平成24年度から小学校3校,中学校1校を研究指定校として電子黒板1台とデジタル教科書を導入し,ICTを効果的に活用した研究を始めたところでございます。

 平成26年度,新たに4校を研究指定校として追加,さらには先ほどもありました27年度から開校する土佐山小中一貫校におきまして,全学年に電子黒板とタブレットを配付し,導入する予定となっております。

 これまでの研究の成果といたしましては,電子黒板に教科書の本文や図表等を拡大提示し,画面上に書き込みを行うことによって,学習内容を明確につかませることができたこと,そして思考の可視化が進んだこと,そして電子黒板を活用することによって,わかる授業の創造,多様な教育活動が可能になったことなどが挙げられております。

 次に,今後の方向性についてでございますが,御指摘のICTを活用した授業は,これからの教育にとって避けて通ることのできないものでございまして,むしろ電子黒板,デジタル教科書の導入はこれからの教育にとって重要なアイテムだと私も思っております。

 教育委員会といたしましては,予算査定を通じまして市長部局と協議をし,できれば平成29年度までの4年間で電子黒板を全校に複数配置したいと考えております。そのためにも,指定校では公開授業や研究発表会等を通じまして,ICTを活用した授業研究を積み上げ,効果的な活用について研究していきたいと考えております。

 また,年次研修や情報教育研修会等におきまして,教科の目標を達成するための機器の活用に関しましての研修を行い,導入機器を効果的に活用することができる教員をふやしていきたいというふうに思います。



○副議長(和田勝美君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 家具等の転倒防止対策の新たな取り組みと自主防災組織等との連携による取り組みにつきましてお答えいたします。

 御質問にもございましたとおり,昨年度に実施いたしましたアンケートにおける本市の家具等の転倒防止対策の実施率は約27%となっており,全国での実施率約40%を大きく下回っております。

 こうした状況を踏まえまして,本年度は家具等の転倒防止対策の取り組みを強化することとし,平成24年度から実施しております支援事業の見直しを行いました。

 見直しの内容は,これまで高齢者や身体障害者の方などで,御自分で転倒防止器具の取りつけができない方の自宅へ学生ボランティアと指定の事業者の方が出向きまして,器具の取りつけを行っておりました支援事業を委託事業として外注することとしました。受託事業者には積極的な啓発を行っていただき,取りつけを増進するよう事業展開を図っていただきたいと考えております。

 この見直しとあわせまして,取りつけ対象世帯数を昨年度実績の15世帯から100世帯に拡大し,取りつけの要望がふえましても対応できる予算を確保しております。

 また,家具等の転倒防止対策は,少ない経費で大きな効果が得られる基本的で重要な地震対策です。

 この対策を推進するためには,何よりも市民の皆様の御理解が不可欠でありますことから,本年度は御質問にもございましたとおり,地域の自主防災組織の皆様等との連携によりまして,家具の転倒防止対策を進めることとし,昨年度まで器具の取りつけ支援を行っていただいておりました学生ボランティアと指定の事業所の方を自主防災組織等の要請により,地域に派遣して転倒防止器具の取りつけ方法やガラスの飛散防止フィルムの張りつけ方法等について実演指導することにより,自主防災組織の皆様などとともに地域での家具等の転倒防止対策の啓発と推進を図ることといたしております。

 以上でございます。



○副議長(和田勝美君) 平田文彦議員。



◆(平田文彦君) それぞれ御答弁いただきました。幼稚園の同時入所第2子の保育料無料化への拡大につきましては,幼稚園にお子さんを通わせている多くの保護者の皆様からもぜひ実現してほしいという強い要望をいただいております。

 また,本格化する人口減少社会を見据えますと,こうした子育ての経済的負担を軽減しながら,子供を産み育てやすい環境づくりを進めていくことは非常に重要で,かつ優先的に取り組んでいかなければならない取り組み だと思います。

 市長は,今年度から県庁所在地で初めて同時入所第2子の保育料の無料化に踏み切るという英断を下されました。そして,先ほどの答弁では,実施に向けて具体的な検討を進めていくという非常に前向きな御回答をいただきました。多くの保護者の皆様の御要望に応えていただきましたことに感謝申し上げますとともに,来年度からの実施に向けて準備のほどをよろしくお願い申し上げたいと思います。

 また,今回反転授業について質問しましたが,新しい取り組みですので,さまざまな課題があり,批判があることも承知をしております。しかし,現実問題として,ICTの進化はとまることを知りませんし,こうした技術を有効に活用しないというのはあり得ないと思います。今後,従来の対面授業が見直されますのは必至ではないでしょうか。

 そこで,私が一番訴えたいのは,改革や技術革新の波に乗りおくれるなということです。新しい教育委員長には,ICTを活用した授業において,本市が全国の先進事例となる取り組みをされますように,今後の活躍を期待しております。

 また,大学との連携に関しましては,高知大学においても地域協働学部の新設を契機に,一層行政との連携を強めていきたい意向であると伺っております。ぜひ下水道部門で取り組んでおりますB−DASHプロジェクトのように,全国のモデルとなるような積極的な取り組みをお願いしたいと思います。

 また,この下水道のプロジェクトについても,全国に誇れる画期的な取り組みだと思いますので,その効果についてもしっかりと検証し,近い将来には本市における全ての下水道施設に導入できるよう積極的な取り組みを期待しております。

 それと,ブロック塀の改修助成事業についてですが,現段階では事業内容の検証が行われていないということで,対象地域を全市域へ拡大することの検討は行われていないということをお聞きしました。

 南海地震によりブロック塀が崩壊したら避難の妨げになることはもちろんのこと,最悪の場合はブロック塀の下敷きとなり,人命にもかかわってきますことから,早急に対応すべき課題だと思います。ブロック塀の崩壊がないと言い切れるなら別ですが,リスクが想定される以上,やはり全市的な対応が必要だと思います。

 今回の試行的な実施により,当然補助額の妥当性や周知の仕方,手続方法などについての検証を行っていただき,その上でより実効性の高い制度として全市的に実施していただくことを強く要望してまいりますので,ぜひ前向きな御検討をよろしくお願い申し上げます。

 以上で,全質問を終わります。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。

  〔福島明議員登壇〕



◆(福島明君) 第444回高知市議会定例会に当たり,私見,提案,要望も交えながら質問させていただきます。

 それでは,早速ですが,質問に入ります。

 まず,高齢者対策,医療費の削減についてお聞きいたします。

 せんだって私の親類に不幸があり,現実に尊厳死,終末期医療等の問題に直面いたしました。

 その患者は12年前から認知症が始まり,6年前からは寝たきりで,問いかけにも反応が少なくなり,ほぼ寝たきり状態でした。7月には満95歳を迎えようとしていましたが,先月18日に亡くなりました。

 亡くなる2週間前,家族が主治医に呼ばれて,心不全,心筋梗塞を起こしており,今晩が峠です。高齢ですので,このまま安らかに逝かせてあげたらいかがでしょうかと言われ,家族は尊厳死の希望もありましたので,そのようにお願いいたしました。

 しかし,翌日の午後,主治医がお休みの日であったため,かわりの医師が担当となり,家族が少し留守にしている間,患者に何本ものチューブが取りつけられていました。

 その効果で患者の状態が楽になったように見えましたが,何日かたつと,呼吸が荒くなり,苦しそうな状態になり,また薬が投与される。16日間,その繰り返しでした。見かねた家族は,もう楽にしてやってほしいと医師に直訴しました。その数時間後に患者は安らかに眠るように逝くことができました。

 問題はこの16日間は何だったのか。生々しい話ですが,この2週間の医療費はどのくらい要ったのか。今,日本の医療費は38兆円にも達し,特に終末期医療のあり方が尊厳死とともに議論されています。人間の死と医療費を論ずることは,不謹慎なことかもしれませんが,これだけ無駄な医療費がかかっているとすれば,国民全体が考えなければならない時期に来ていると思います。

 そこで,市長にお聞きいたします。終末医療のあり方,尊厳死ということについて,市長の御所見をお伺いいたします。



○副議長(和田勝美君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 本年の4月でございますが,ガイドラインが一つ示されておりまして,日本救急医学会,日本集中治療医学会,日本循環器学会が合同で,救急・集中治療における終末期に関する提言と題しましたガイドラインが示されておりまして,今後パブリックコメント等を得まして,最終的な方向性ということで決定をされるということになっております。

 このガイドラインでは,患者さん御自身の意思を確認し,それができない場合は御家族の意思を確認するとともに,主治医を含みます複数の医師と看護師等で構成する医療チームの支援等を行いながら,患者さんにとりまして,終末期の医療のあり方や延命措置について最善の選択が図られることを前提に,救急・集中治療における終末期の定義とその判断,判断後の対応や延命措置を中止する方法,後の検証のための経過の記録,保管などについて具体的に示されているところでございます。

 高齢化の進展がこれからさらに進む中で,何よりも終末期を迎えられた患者さん御自身,また御家族の御意思を尊重し,御家族の思いに寄り添い,そして患者さんの尊厳を保ちながら,医療の継続,中止が判断されること,そして安らかに命を終えられることが尊重されるべきだと我々も考えておりまして,このガイドラインの方向性というものを注視してまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 終末期医療が,日本の医療の38兆円のうち相当の割合を占めるということをお聞きしていますので,ぜひそういったことを市民に知らしめるといいますか,そういったこともこれから大事になってくると思います。

 本市では,国保会計が厳しい中で,本年度より国保料が値上げとなりました。さまざまな手当てにより医療費の抑制に努力されています。数年前からジェネリック医薬品への切りかえの啓発もされていますが,その効果についてお聞かせいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 村岡健康福祉部長。



◎健康福祉部長(村岡晃君) 本市では,平成22年5月診療分から患者負担の軽減や医療保険財政の改善の観点から,いわゆるレセプトの部分からジェネリック医薬品に切りかえた場合に,これだけの削減効果があるといった通知を行っております。

 対象は,100円以上の削減効果が見込まれるものを抽出して,より削減効果の大きいものから毎月3,000件程度を抽出して,被保険者の皆さんに通知をしております。

 平成26年1月の診療分の実績では,後発医薬品に切りかえられた方が約1万人ほどおられまして,その削減効果は約1,977万円となっており,国保全体の年間の医療費で見ますと2億4,000万円余りの削減効果が見込まれますので,今後も引き続き啓発を行ってまいります。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) いろんな手だてでこれから医療費を削減していかなければならないと思いますけれども,ここでは健康寿命ということが日本でも盛んに言われるようになりました。

 健康寿命とは,介護を必要とせずに生きている期間を指すと言われておりますが,厚生省の定義では,日常生活に制限のない期間とされています。

 高知県は特に男性が悪く,69.12歳ということで,これは沖縄に次いで下から2番目の46位,単に寿命を延ばすということではなく,この健康寿命を延ばすことが医療費の大きな削減にかかわってきます。

 そこで,お聞きしますけれども,本市の健康寿命がどのくらいか,わかっていればお聞かせください。

 余談ですが,20大都市健康寿命ランキングでは,浜松市が男女平均では74.46歳でトップ,その原因は緑茶をたくさん飲む,野菜の摂取量が多い,社会参加に積極的,就業率が高い等が挙げられています。このことについての御所見をお聞かせいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 村岡健康福祉部長。



◎健康福祉部長(村岡晃君) 健康寿命の算定方法といたしましては,さまざまな方法がございますので,御質問にありました都道府県や大都市の比較とは単純に比較ができない状況でございますが,市町村で算定ができる方法として,介護保険の要介護度2から5の方を不健康な状態とする方法があります。

 この方法による本市における平成22年の健康寿命は,男性が77.4歳,女性が83.1歳となっています。同じ方法で算定をした高知県の健康寿命は,男性で77.5歳,女性83.4歳で,ほぼ高知県と同様になっております。

 全国では,男性が78.2歳,女性は83.2歳となっておりまして,女性のほうはほぼ全国並みになっておりますが,男性は約1歳短くなっております。

 20大都市の健康寿命を算定しました厚生科学研究班によりますと,どのような原因が健康寿命にどの程度の影響を与えるかについて,未解明な部分が多いが,一般的に健康寿命が高い地域の住民は栄養,運動,休養,喫煙,飲酒などの生活習慣がよいことが考えられるとされております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 平均寿命というのは,ほぼ同じだと思います。やっぱり健康寿命をどれだけ延ばすかによって,その差額でやはり医療費の削減にもなってくると思いますので,そういう点も認識をよくいただきたいと思います。

 続きまして,高齢者対策の視点からヨネッツについてお聞きいたします。

 本年3月に入って久しぶりにヨネッツに行くと,何人もの利用者から同じ内容の質問や要望の声が上がりました。

 それは4月からプールの中でのアクアビクス,アクアキックや水泳教室,またスタジオでのダンベルシェイプを初めとする各教室,一部無料のものもありますが,そのほとんどの教室が有料となるということでした。

 今まで無料だったものが突然3月に告知して,有無を言わさず,4月から実施となるわけですから,利用者にとってはまさに青天のへきれきです。4月から消費税が5%から8%にアップされ,便乗値上げが問題視されていますが,この消費税アップと抱き合わせ的に出されたと言われる方もいらっしゃいます。

 今回の教室有料化については,その料金の適否について,設定の経過,決定等が不明であり,利用者に対して説明すべきと考えます。

 そこで,何点か質問させていただきます。

 ヨネッツは,現高知市清掃工場建設の際,イメージアップ,地元貢献施設として旧施設跡へ公園化とあわせて建築されたとお聞きしていますが,その趣旨,経緯について詳しくお聞かせください。



○副議長(和田勝美君) 黒田環境部長。



◎環境部長(黒田直稔君) 日ごろはヨネッツこうちを御利用いただき,まことにありがとうございます。心より御礼申し上げます。

 まず,ヨネッツこうち整備の趣旨ですが,ごみ焼却時の熱エネルギーの有効利用を図るとともに,市民の皆様の健康保持と生涯にわたるスポーツ活動に寄与することを趣旨としております。

 また,整備の経緯としましては,高知市清掃工場の建設に向けた地元宇賀地区の皆様との協議の中で,地域イメージの変革を目指すということが市及び地域住民全体に共通する大きな課題であるとの共通認識に至ったことから,地域イメージの変革と地元貢献施設としてエコ・パーク宇賀の敷地内に整備されたものでございます。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 続きまして,高知市指定管理者審査委員会において,4月からの有料化,また現在の料金体制について十分な説明,討議がされたかについてお聞かせください。また,利用者に告知したのはいつであったかお聞かせください。



○副議長(和田勝美君) 黒田環境部長。



◎環境部長(黒田直稔君) 昨年10月に実施しました高知市指定管理者審査委員会におきましては,応募事業者より提出された提案書に基づき,指定管理者応募の動機,利用者の要望の把握,事業計画,今後の展望,収支状況など,10の評価項目ごとに応募事業者から説明を受け,その後,委員による討議を行っております。

 御質問の有料教室に関しましては,指定管理者の自主事業に当たるものでございますが,事業計画の中で自主事業の有料,無料,それぞれの教室に関する内容の質疑を行い,その結果,審査委員会においては積極的な事業展開の提案がなされており,施設運営に対して意欲が感じられた,自主事業の有料教室だけではなく,無料教室についても同様に利用者の声を聞き,全体的に利用者の増加,サービスの向上を図るとともに,施設管理所管と収支内容を十分精査,協議の上,運営経費の縮減に努めていただきたいとの御意見をいただいたところでございます。

 また,利用者に告知をした時期につきましては,指定管理者との基本協定書に関する協議等に時間を要しましたことなどから,本年3月3日よりヨネッツこうちの窓口等で利用者に告知し,周知を図ったところでございます。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 3月3日に告知して,4月から有料というのは,ちょっと拙速ではないかというふうに思いました。

 続いて,昨年の12月議会において,ヨネッツこうち指定管理者選定議案が承認されていますが,厚生常任委員会において料金の有料化及び料金体制について十分な説明,討議がなされたか,お聞かせください。



○副議長(和田勝美君) 黒田環境部長。



◎環境部長(黒田直稔君) 昨年の12月定例会の厚生常任委員会における指定管理者選定議案の説明につきましては,環境部のほうから施設の概要,指定期間,指定候補者の概要を説明させていただき,続いて業務内容,指定管理者選定の経緯,選定方法,選定結果などにつきまして順次御説明させていただきました。

 また,説明後の委員の皆様との討議につきましては,指定管理者が自主事業を行い,その収益を運営経費に充当することによる財務状況を初めとしまして,耐用年数が近づいている設備の更新計画,個人情報保護に関することなどについて御論議していただいた上で,指定管理者と市との適切な役割分担による円滑な事業推進及び収益事業部門における指定管理者の意欲増進等に関して,指定管理者との間で十分協議を行っていくよう御意見をいただいたところでございます。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 続きまして,指定管理料は平成26年から30年までの5カ年で合計4,406万円,年881万2,000円となっております。以前の指定管理料と比べてどのように違うのか,お聞かせください。



○副議長(和田勝美君) 黒田環境部長。



◎環境部長(黒田直稔君) 平成21年度から25年度までの前回の5カ年の指定管理料は,5カ年合計で3,442万5,000円,年換算で688万5,000円であり,今回と比べて5カ年合計額では963万5,000円,年換算では192万7,000円の増額となっております。

 今回,指定管理料を増額で見直した理由でございますが,平成21年度から25年度の収支状況を見ましたところ,24年度が41万円の黒字であった以外は,赤字決算となっており,388万円の赤字を計上した年度もございました。

 この要因としましては,収入の大半を占める利用料金収入において想定以上に定期券利用者の割合が高く,当日券での利用者が少ないことで,結果的に減収につながったこと。

 一方,支出面では経年に伴う施設修繕費が計画以上の増となっていることなどが主な要因であると分析しております。

 ヨネッツこうちは健康の維持増進を目的とした施設であることを考慮しますと,リピーターとなる定期券利用者の割合は今後ともふえるものと予想されますことから,当日券での利用者増を図るため,昨年6月定例会において指定管理者が施設運営に関し,一定の柔軟性を持った対応が可能となるようにしたヨネッツこうち条例の改正案を議会にお諮りし,御承認いただいたところでございます。

 こうしたことによりまして,利用者の多い夏休みの期間中は休館日をなくし,一定の増収効果分を見込む一方,修繕費の増加分を加算し,参考価格として本年度から5カ年の指定管理料を増額として決定するに至ったものでございます。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 収支に関する質問は飛ばさせていただきまして,確かにヨネッツは安い料金が設定され,設置後,多くの周辺住民が利用し,健康の維持,向上に役立っております。

 このことは本市の国保会計や介護保険会計の縮減に大きく寄与していると考えますが,健康福祉部長の御所見をお聞かせください。



○副議長(和田勝美君) 村岡健康福祉部長。



◎健康福祉部長(村岡晃君) 運動量が多い人は,少ない人と比べて循環器疾患やがんなどの発症リスクが低いことが実証されておりまして,運動不足は喫煙,高血圧に次いで死亡の3番目の危険因子であるとされております。また,高齢者の認知機能や日常生活活動の低下などの社会生活機能の低下とも関係することが明らかになっています。

 本市が実施をした市民アンケート調査でも,自覚的な健康状態がよい人ほど運動習慣があると回答した人が多くなっております。

 本市の国保会計や介護保険会計にどのような寄与しているかを示すデータはございませんが,健康の維持,向上のために運動が効果的であることは確実でありまして,日常生活の中に運動を取り入れることは大切であると認識をしております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 今までの答弁の中で,今回の指定管理先決定までの手順には,教室の有料化によって委託料を抑制し,あとは委託先の経営努力に任せようとする意図がうかがえます。当初の設立の趣旨が長い年月の経過の中で薄れ,経営の論理のみで運営されるようになってきたことは大変残念であります。

 利用者は高齢者が多く,大半は年金暮らしの方であり,少しの料金アップについても大きな影響があります。

 そこで,お聞きしますけれども,アクアビクスやアクアキックを初めとしたプールの有料教室は,高齢者に大変人気のある教室です。子供の水泳教室を除き,プールでの教室が全て無料ということになれば,市の負担はどのくらいになるか,お聞かせください。



○副議長(和田勝美君) 黒田環境部長。



◎環境部長(黒田直稔君) 御指摘のプールでの有料教室を仮に全て無料化することにしますと,現段階での試算でございますが,年260万円程度の指定管理料の追加負担が必要になるものと見込んでおります。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) それでは,最後に市長にお聞きしたいと存じます。

 清掃工場は余剰電力収入が年々増加して,本年度予算では5億円を超えるようになりました。また,住民の理解を得て工場の白煙防止施設の停止効果により約1,000万円の運営費が節約できております。

 また,当該施設は先ほど申し上げましたとおり,市民の健康増進等に恩恵を与えていることは確かで,市においてもこのことが医療費の節減等に大きく寄与していると思います。

 ただ,利用者は高齢者が多く,そのほとんどは年金暮らしの方です。百歳体操は無料でポイントまでいただいております。ヨネッツでは入場料は定期券で月額5,650円を支払っています。

 プールでの教室の参加者はそのほとんどが,たびたび言いますけれども,高齢者の女性で,せめてプールでの教室は健康増進や健康寿命延長の視点から無料としてはいかがと考えますが,市長の御所見をお伺いいたします。



○副議長(和田勝美君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 高齢者の方々の利用が非常にふえてきておりまして,その点は我々もうれしく思います。

 このヨネッツこうちの使用料でございますけれども,本来的に清掃工場の余熱利用施設ということもありまして,光熱水費を算定するときには,ヨネッツこうちの運営経費には,この光熱水費からは一回外して,入れずに利用料金の設定を行っておりますので,類似の民間施設と比べて安い料金設定が可能となっております。

 また,高齢者の方々の利用に際しましては,当日券及び回数券を半額に減額もしているところでございます。

 こうした現状に加えまして,指定管理者による自主事業としての教室料金を無料化するということにつきましては,類似の民間スポーツ施設との関係もありますので,やはり難しいというふうに考えております。

 現在,ヨネッツのほうでは,無料による教室の体験チケットというものが配られているというふうに聞いておりますので,当面その状況を見守ってまいりたいというふうに考えます。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) やはり私は指定管理者の応募が1社しかなかった。1社で決まってしまったというところに,市がいろいろとやりにくい面もあったと思うんですけれども,言いなりとは言いませんけれども,やはりそういった管理者の意見が通る,そういった状況があったのではないかというふうに思います。

 そのプールを無料化すれば,二百六十数万円で済むということで,私が試算しますと,1年間延べで4万人近くの高齢者が恩恵をこうむることになると思います。

 逆に,入場者もふえて,定期券のお客さんもふえるんじゃないかというふうに考えます。ぜひ御検討のほうをよろしくお願いしたいというふうに思います。

 続いて,高齢者の対策の視点から,移住,定住についてお聞きいたします。

 本議会に移住・定住ふれあい交流事業に係る補正予算186万4,000円が計上されています。移住,定住は地域の人口が減少していく中で,全国全ての市町村において重要課題となっており,ある意味では取り合いの戦いでもあります。

 そのためには,なぜ高知県をIターンの地として選んだのかをしっかりと分析する必要があります。そんなことを考えた折に,最近お二人のIターンの方からお話を聞く機会がありました。

 お二人とも東京からのIターンです。1人は,小学館の名物編集長でありました黒笹慈幾さん,彼は釣りバカ日誌の浜ちゃんのモデルとも言われ,定年退職を機に2年前に2012年4月高知へ移住,南国生活技術研究所の代表に就任され,御承知のとおり2012年8月より高知新聞紙上でコラム,わたくし東京から来た浜ちゃんですを連載中です。

 もう一人は,斉藤香織さん,私の大学の後輩で,文学部の演劇科を卒業,大変美人で40歳,独身です。舞踏,そしてショーダンサーの世界で10年ほど活躍されていましたが,自分がどんな形で10年後を迎えられるのかと疑問が心のうちに芽生え,居心地のいい今ある畑から自分を引き抜く気持ちで新しい畑を求め,2年前に四万十市に移住しました。

 ダンサーをしながら取った野菜ソムリエの資格を生かし,幡多地域を飛び回り,特産品開発のアドバイスや農協の販売促進用のレシピ,喫茶店のメニューづくりに携わっております。

 お二人はなぜ高知を選んだのかという点で共通点がありました。高知の人は外国人,高知は日本語が通じる外国である,数多くの新鮮な野菜,魚,肉が魅力的である,よそから来た人にはとことん接待する,ほどよき文明もあって,人生の後半を生きるには実によいところだ,これがお二人の共通したところでありました。

 さらに,黒笹さんは,高知の人は普通の日本人ではない。貧乏だけれど,貧しくないと思っている。女性に生活力がある。国内のマレーシア,ラテンの気風がある。

 また,新鮮な野菜,魚,肉,種類もたくさんあって,市場マーケットのコストが安い。

 田舎と都市の距離が近い。バイクで30分。

 都会のコンクリートと違って土に近い町の居心地のよさがある。小さな都市の強みといいますか,県の人口は東京の世田谷区とほぼ同じである。

 高齢者のマルチハビテーションには最適である。マルチハビテーションとは,2つの居住空間を行き来するという意味だそうです。

 渋滞がない。地下鉄,町,食事するための行列もない。

 食,空気,水が安全である。東京では3・11のことで非常に神経質になっているということです。

 こういった高齢者への優しさのバランスがたくさんあり,シルバーIターンには最適なところだと話されておりました。

 そこで,お聞きしますけれども,県では本年度100世帯の移住を目標としておりますけれども,ここ数年の本市への移住の方についてどの程度おいでるか,お聞かせいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 県や市の移住相談窓口や県が東京,大阪などで開催をされております移住相談会などで御相談をいただいた方を中心に,その後のフォロー等を通じ把握している数という形でございますが,平成24年度が21組36名でございます。25年度は39組68名となっております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 黒笹さんは,さらにIターンの高知の魅力として,喫茶店のモーニングとランチの食文化,アンチエージング,すなわち若返りに効果のある野菜が外食でもたくさん食べられる。お金のかからない時間潰しの場所がある。自分を見詰め直すきっかけになる修行のシステム,すなわちお遍路文化が根づいている。おいしいコーヒー豆がたくさんある。スーパーマーケットの買い物が楽しい。というのは,タイムセールが楽しいということらしいです。このようにお話しされておりました。

 私は以前高知県を国民休暇県とアピールした時代もあり,私はこの標語について大変気に入っておりました。青い海,青い空,老後はぜひ高知県でということでしたけれども,時代とともに,また高知県,高知市を取り巻く環境も大きく変化し,高齢者にはIターンの地域として,アピールできる多くの要素が新たに生まれてきたように思います。

 そこで,提案ですが,現在土佐山で進めている事業は大変すばらしい事業ですが,それは現行のままで進めるとして,全体的な移住,定住のかじをシルバーIターンに向けてはどうかと思いますが,副市長の御所見をお聞かせください。



○副議長(和田勝美君) 中嶋副市長。



◎副市長(中嶋重光君) 本市は生活に必要な機能が都市部に集積されておりまして,また海,山,川と自然が比較的隣接しております。コンパクトにまとまっておりまして,私も3年目になりますが,非常に実感しておりますが,身をもって,シルバー世代だけでなく,あらゆる世代の方々にとって,暮らしやすい町だと思っております。

 そうしたことから,基本的には移住のターゲットとする年齢層を限定せずに,子育て世代からシルバー世代までを幅広くターゲットとして情報発信や移住相談会などを通じまして,本市への移住につなげる取り組みを行っているところでございます。

 他方で,いろいろ御列挙をいただきましたとおり,シルバー世代の方々につきましては,黒笹さんのように人生経験が豊富でさまざまな人脈やスキルをお持ちの方がたくさんおられると思います。こうした方々に移住していただくことによりまして,高知の全国へのPRでございますとか,地域の活性化に御活躍いただくことも考えられると思います。

 今回御提案いただいたシルバーIターンによる移住促進につきましては,特に都市部において本市の特性である生活機能の集約でありますとか,身近な自然環境,風土といった魅力を十分に生かせる取り組みになると思いますので,県とも連携しまして,また実際に移住いただいている皆様方からいろいろアドバイスをいただきつつ,必要な施策について検討してまいりたいと思っております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) ありがとうございました。

 それでは,次の質問に移ります。

 この件に関しましては,これで3度目となりますが,一向に前に進んでいません。当時の担当部長は入札による電力の調達を明言されたにもかかわらず,報告もありません。何か圧力でもかかっているのではないかと疑いたくなります。

 高知県は四国電力の大株主であります。県の持ち株は662万9,605株も保有しています。その県は平成24年度から新電力が参入してきたので,競争入札の検討を進め,西庁舎と北庁舎の一般競争入札を25年10月に行い,本年3月にはその他の庁舎等の143施設,知事部局65施設,教育委員会61施設,公安委員会17施設の一般競争入札を行っています。

 県はこのことにより年2,700万円の削減を見込んでいます。入札で経費の削減を図ることは,行政の契約の基本です。

 せんだって,2016年に電力小売を自由化にする改正電気事業法が国会で可決され,既に自由化されている企業向けに加え,大手電力会社が独占していた家庭向けも市場開放され,消費者は電力会社を自由に選べる時代になろうとしています。

 私が当初指摘してから2年近くナシのつぶてで,この間の削減額を考えると,かなりのものになると思います。切りかえでの初期投資もなく,維持管理費もかかってきません。

 そこで,お聞きしますが,今後の本市の電気の調達に関する一般競争入札についての御所見をお聞かせください。



○副議長(和田勝美君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 電気の調達方法に関しましては,質問議員さんの御指摘も踏まえながら,これは庁内の職員で構成しておりますが,エネルギー対策推進委員会におきまして,県や他の自治体における調達の状況,新電力の動向等に関する情報の共有や競争入札実施に向けての課題整理など実施をしてまいりました。

 その中で,契約電力に比べまして実際の使用量が少ない,いわゆる負荷率の低い施設につきましては,入札によります経費削減効果が見込めると判断をして,昨年度から先行的に宇賀の清掃工場におきまして,競争入札を行っております。

 清掃工場では,入札の結果,新電力と契約をし,年間1,000万円程度の経費削減効果を上げることができております。

 また,他の施設に関しましても,同様の考え方で,本市にとりましてメリットのある可能性の高い施設から競争入札を順次実施をしてまいりたいと考えております。

 なお,今後におきましては,サマーレビューでの協議等を通じまして,具体的な入札実施体制を含めました全庁的な方針を早急に決定をしてまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 1,000万円も削減できるんであれば,その分,ぜひ教室のほうへ回していただきたいというふうに思うわけでございます。

 今後も,伊方原発が稼働していない中で,電気料金の値上げも予想されます。以前の質問の際,先ほど部長もおっしゃいましたけれども,24時間一日中稼働している施設,例えばホテルとか病院は削減幅が少なく,学校などは削減幅が大きいことも指摘しました。県の資料を見てみますと,入札を行ったほとんどの高校で10%の削減が図られております。

 そこで,教育長にお聞きしますが,高知商業については早急に手がける必要があるのではないかと思いますが,教育長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 高知商業の場合,平成25年度の実績で負荷率は約21.5%ということでございます。高知市立の小中特別支援学校の負荷率が平均で約20%ということでございます。

 これらの試算から,いずれの学校においても経費削減効果が見込まれるということで,今後は御指摘の高知商業だけではなく,高知市立の小中特別支援学校においても,具体的な導入効果等を確認しながら,入札について検討していきたいというふうに思っております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 教育長がおっしゃったように,市内には小学校41校,中学校は19校あります。合計で60校ですから,1校で10万円削減されるとすれば,600万円になるわけです。私は決して四国電力を否定して言っているものではありません。入札で決めようということですので,誤解のないようにお願いしたいと思います。

 それでは続きまして,消防行政についてお聞きいたします。

 南海トラフ地震対策として,南消防署の移転は喫緊の課題となっております。既にイオンの東側へは,仮称北消防署の設置が決まり,また春野芳原の南環状線沿いには仮称南部分署の建築工事が始まりました。

 3月定例会で南消防署について私は質問したところでありますけれども,消防局長は潮江地区内で想定浸水深ができるだけ浅い移転候補地の選定を行っているところであると答弁されました。また,南消防署は中心市街地もカバーできる場所を念頭に候補地の選定を進めていると答弁されました。

 潮江地区で高いところというと,西の方になりますし,公共用地といえば市営筆山住宅跡地ということになります。市営筆山住宅は既に東石立との合築が決まっており,政策空き家として近い将来取り壊されることになっています。

 そういったことを考え合わすと,南消防署の移転先は,市営筆山住宅跡ということになるのではないかと思いますけれども,移転先をどのようにお考えになっているか,お聞かせをいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 蒲原消防局長。



◎消防局長(蒲原利明君) 南消防署の移転候補地につきましては,潮江地区内で想定浸水深ができるだけ浅く,さらに中心市街地もカバーできる場所を検討してきたところでございます。

 御質問の筆山町市営住宅は,高知市営住宅再編計画の中で,東石立町市営住宅への移転,合併,建てかえの方針が示されまして,南消防署の移転候補地の条件にも合致するところでございますので,今後はこの筆山町市営住宅跡地を最適候補地としまして,関係部局との協議を加速してまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 南消防署は,消防署所再編構想の中で平成30年度末の整備完了を目標としているとお聞きしておりますけれども,今後のスケジュールについてお聞かせをいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 蒲原消防局長。



◎消防局長(蒲原利明君) 御質問のとおり,南消防署の移転を含めまして消防署所再編構想は,消防行政を取り巻く環境の変化とあわせまして,南海トラフ地震等に備えるために平成30年度末までの整備完了を目標に取り組んでおります。

 まず,南部地域の拠点施設としまして,仮称南部分署を平成27年度当初の開署に向けまして,現在建設中でございますし,また北部地域の拠点施設としまして,仮称北消防署を平成29年度当初の開署に向けまして,今年度基本構想の策定に取りかかっております。

 南消防署の移転につきましては,平成28年度末までには用地を確定させまして,29年度から基本構想,基本・実施設計などに取りかかりまして,30年度の建設,同年度末の完成を目指してまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 最後に,要望ですけれども,地元の筆山町や天神町では,公民館や集会所等のコミュニティの場所がなく,会合があるたびに神社やお寺,教会をお借りしているという状況であります。このことに対し,南消防署への絶大なる期待があるようですので,その声をお伝えしておきます。

 続きまして,防災対策についてお聞きいたします。

 私たち新こうち未来では,定期的に各中学校,小学校の学校訪問を行い,直接校長から説明を受け,意見交換の勉強会を行っております。

 一昨年,平成24年7月12日には潮江中学校を訪問いたしました。当時の宮田校長先生の質疑応答の中で,これまでは学内の環境整備に力を注いできたが,これからは防災教育に力を入れていくとお話がありました。

 その後,潮江中の防災教育に関するさまざまな取り組み,実践が評価され,本年2月6日に第18回防災まちづくり大賞において最優秀の総務大臣賞を受賞されました。宮田前校長を初めとした先生方,生徒の皆さん,そして地域の皆さんの御努力に大きな拍手を送りたいと存じます。

 そこで,市長にお聞きします。この冊子の表紙の写真は,総務大臣賞の受賞の報告のときの写真だと思いますが,市長はどのように評価されているのか,お聞かせいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 御紹介もいただきました表紙の写真が,潮江中学校が非常に先駆的でアイデアあふれる取り組みを表彰する消防庁の第18回防災まちづくり大賞で最高賞となります総務大臣賞を,しかも県内で初めて,これは大人もとったことがないので,大人の団体がとったことのない非常に大きな賞を潮江中学校の生徒たちがとったということで,私たちも大変うれしく思ったところでもございます。

 報告にも校長とともに来ていただきまして,本当に大きな賞をとったということで,一緒に喜びを分かち合ったところでもございます。

 東日本から発生後,この潮江中学校におきましては,全学年で地震,津波について学習を進めるとともに,防災プロジェクトチームを結成いたしまして,啓発ポスター,これも非常によくできておりましたが,啓発ポスターを作成しまして,潮江中学校の校区内の保育園や幼稚園,また小学校にもこのポスターを配付しておりました。

 また,潮江は3つの小学校がありますので,それぞれの小学校への出前授業や筆山への避難訓練を地域住民の方々と行い,また近くには保育園等もありますので,保育園児と行うなど,地域の皆さんと一緒になって防災意識の向上と地域防災力の強化に取り組んでこられたことが非常に大きく評価をされたものというふうに考えております。

 生徒たちがみずから考え,さまざまな取り組みを積極的に行ってきたこと,そして先生方の非常な御努力があって,この大きな賞につながったことに敬意を表します。地域の皆様方もそれぞれ本当にこのことを喜んでおりまして,潮江中学校の一つの伝統になりつつあるところでございますので,そのことにも我々も敬意を表するところです。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) また,この3月23日にこうちこどもファンドの活動発表会があり,潮江中防災プロジェクトチームも参加されております。そのときの感想についてお聞かせいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 潮江中防災プロジェクトチームは,防災学習の取り組みと地域防災への啓発,貢献を活動テーマとして,こうちこどもファンドに応募,見事に助成団体に決定し,8名のメンバーを中心として活動に取り組んでいただきました。

 活動発表会では,室内の防災対策として,ガラスの飛散防止フィルムの重要性や取りつけ方法について学習し,地域の方や近くの高知工業の高校生とともに,地元公民館や潮江市民図書館に実際にフィルムを張ったことの報告をいただきました。

 また,津波から身を守った後の避難生活を学ぶ避難所かるたを作成し,実際にこのかるたを使って潮江小学校の児童や保育園の園児等に対して啓発を行うなど,地域における防災意識の向上を図った様子も詳しく御説明いただきました。

 この発表会での中学生の堂々とした姿は,達成感と充実感に満ちあふれておりまして,こどもファンドの活動機会を通じてたくましく成長した姿を見ることができ,頼もしく思いました。

 今後,このようなプロジェクトは本市を一歩一歩災害に強い町に近づけ,安全,安心なまちづくりに確実につながっていくものと感じたところでございます。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 先日,天神町の町内会の役員の方から,潮江中学で高齢者とともに行う避難訓練があるとお聞きし,私もちょっとおくれましたけれども,これを見学に行ってきました。

 また,坂本校長先生,松下教頭先生とも面談してきましたけれども,先生のお話では,特に防災教育によって生徒の情緒が安定し,他人への思いやりの気持ちが強くなった。また,地域住民との交流も深まり,地域の方々が学校に関心を持つようになったというふうにお話をされました。

 このように防災教育は,防災のみならず,多面的にその効果があります。昨日,谷教育委員長からは,愛宕中学校の取り組みの事例についてお話がありましたけれども,教育長には各中学校での防災教育の現状,今後のあり方についてお聞かせいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 高知市では,平成24年から高知市立の全中学校区におきまして,2年間ごとに指定をしまして,地元の自主防災組織,あるいは幼稚園,保育所,小学校を含め地域を巻き込んでの防災教育に取り組んでいるという状況でございます。

 先ほど紹介がありましたように,潮江中だけではなくて,今全市でそのような取り組みがなされているというふうな状況の中で,例えば私のほうでは南海中学校と旭中学校の事例をちょっと発表させていただきたいと思います。

 例えば南海中学校では,その校区にある危険箇所や地区別の避難場所等を示した地図を生徒みずからが作成をして,それを近所に持っていって,近所のお年寄りとしっかり話をすると,ここがこういうふうな形で避難場所になっていますよと,危険箇所はここですよというふうなことで,中学生が地元の家庭に直接行くことによってコミュニケーションを図っているというふうな事例がございます。

 また,旭中学校は,避難所機能が果たせる学校づくりということをテーマとして,地域住民と合同で避難所運営に関する学習会を行うというふうな状況でございます。

 このように,今や中学生は助けられる人から助ける人へということで,地域における防災,減災の中心的な役割を果たしつつあるのではないかなというふうに思います。こうした取り組みが,先ほどもありましたように,単に防災教育だけではなくて,学校全体の子供たちの活気でありますとか,個々の子供たちの心の問題,そういったほかの教育にいろんな形で相乗効果をあらわしているというふうな状況でございます。

 20年あるいは30年,近い将来,必ず発生するという南海トラフの地震を考えたとき,今の中学生はやがて家庭を持ち,親になる。そしてまた,社会を築く,担う人間になるというふうなことを考えれば,今中学生の防災教育は本当に大事な教育として位置づけて取り組みを行わなければならないというふうに考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 私も同様に思います。体力的にも大人と本当に変わらないぐらいの,今の中学3年生というたら,中学3年生のほうがずっと力があるということだと思いますし,今度の6月22日のこどもファンドの審査会にも旭中学が出るということで,ぜひ私もこれを見に行きたいというふうに思っております。ありがとうございました。

 続きまして,住宅政策についてお聞きいたします。

 3月の定例会において,老朽住宅の除去事業の予算が可決され,現在,補助要綱の策定が行われ,7月から受け付け開始とお聞きしております。

 せんだって,中心部に近い町内会から呼び出しがあり,お伺いしてみますと,指摘のところは住宅が密集しており,また50年以上も前に建てられたと思われる住宅が軒を並べていました。

 今にも崩れそうな外壁,既に隣の家に倒れかかっている状態で,倒壊がすぐに起きてもおかしくない住宅が五,六軒ありました。これは全て空き家でした。地震等の災害時においてはもちろん,自然倒壊も懸念される,また放火の心配もあります。現にそこでは一昨年,放火と見られる火災も起きております。

 そこで,お聞きします。今回の住宅除去事業について,市民にどのような方法でお知らせするのか,お聞かせください。



○副議長(和田勝美君) 山本都市建設部長。



◎都市建設部長(山本頼男君) 老朽住宅除却事業につきましては,7月上旬からの募集開始に向け,6月号のあかるいまちやホームページに事業の概要を掲載するなどして,市民の皆様への周知を図っているところでございます。

 今後の市民の皆様への広報につきましては,引き続き市のホームページを活用するとともに,リーフレット等作成し,窓口センターや市の施設で配布するなど,周知に努めてまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) この事業は80%,最高160万円の助成がある,利用者にとっては大変ありがたい事業です。しかし,幾つかの課題があろうと思います。先ほどお答えいただいただけでは,広報活動といたしましても,この事業の情報が,所有者が郡部や県外に居住していて,所有者に届かない例が多くあるのではないかというふうに思います。

 そのためには,倒壊が予想されます危険な老朽住宅については,市民からの情報に基づいて市が所有者を調べて直接所有者に事業の内容を説明して,除去を促すことも必要ではないかと思いますが,御所見をお聞かせいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 山本都市建設部長。



◎都市建設部長(山本頼男君) 危険な住宅につきまして,近隣住民の方などから情報が寄せられた場合には,現地を調査し,維持保全が十分でないものについて,所有者が特定されれば,状況を説明し,改善に向けた指導を行っております。

 その際には,老朽住宅除却事業のことを紹介し,除却することを含めて,より効果的な指導に努めてまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) また,この事業とは関係ないかもしれませんけれども,市民の安全,安心を考えたとき,倒壊寸前の非常に危険な老朽住宅については,強制的に除去する条例も必要ではないかと考えます。

 とはいえ,財政的に除去する負担が困難な所有者もおいでるかもしれません。それぞれどのように対処するのか,お聞かせいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 山本都市建設部長。



◎都市建設部長(山本頼男君) 老朽住宅への対策としまして,行政による強制的除却も一つの方法であると考えますが,老朽住宅といえども個人の財産を侵害することになりますことから,条例化は慎重に取り扱う必要があると考えております。

 現在,空き家対策につきましては,国において法令化の検討がなされており,その中には強制的な手続も想定されているとの情報もございますことから,その状況を注視しているところでございます。

 仮に,行政が強制的に除却しても,その費用は所有者が負担することが基本でありますことから,除却に係る費用負担が困難な方には老朽住宅除却助成事業を紹介しながら取り組んでまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 現実として,潮江橋の北詰めにだんだん見ていたら,とうとう屋根が半分以上抜けたところがあるんですけれども,ぜひああいうのを参考にしてどうしたらいいか,私も毎日そこを通っておりますので,ちょっと首をかしげて,高知の町はこんなんかと,観光バスがどんどん通るところですので,ぜひそういったことも対処していただきたいというふうに思います。

 それでは,道路行政についてお聞きいたします。

 本年3月31日より桂浜道路,通称100円道路が無料になりました。3月議会でも無料化に伴う交通量の増加が指摘されていましたが,この指摘のとおり朝夕のラッシュ時の渋滞は相当なものであります。一部道路拡張の工事が完成していない部分もありますが,地元にとっては地域内の交通安全対策を早急にやってほしいとの幾つかの要望が上がっております。

 昨年,100円道路が無料化になるという前のことですが,コンビニの前の交差点で高齢者の死亡事故も発生しております。一刻も早い高齢者のための施策や通学路の安全確保のための施策を進めなければならないと考えます。

 そこで,お聞きしますが,市はこの現状をどのように把握し,今後どのように対処されるのか,お聞かせください。



○副議長(和田勝美君) 山本都市建設部長。



◎都市建設部長(山本頼男君) 高知桂浜道路が無料開放になり,南北方向の通過交通が増大し,周辺市道へもその影響が出始めていると認識をしております。現在,蒔絵台南側では県道の拡張工事が行われておりまして,7月上旬には4車線化が図られるとお聞きをしております。

 御要望いただきました蒔絵台団地周辺の信号機や横断歩道の設置につきましては,県警本部へ現在お伝えしておる状況でございます。

 今後さらに交通量の増加が予想され,周辺市道への安全性も懸念されますことから,通行量の安定する秋ごろに交通量調査を行い,必要な安全対策を検討してまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) こちらから行きますと,トンネルを抜けてもとの料金所があります。そこを越えると信号があって,南ケ丘のほうに行く信号がありますけれども,あそこは右折レーンはあるんですけれども,信号の右折の印というか,その誘導がないわけでして,朝夕はとにかく南から来る車が多いわけで,右折を全くできない,1台か2台しかできない,無理に行こうとしたら事故が起こるんじゃないかというふうに心配しております。

 それから,さっき言ったコンビニのところは南ケ丘から来るのにちょっとカーブしておりまして,その事故はカーブで歩行者が多分見にくかったというか,出るほうも見にくいし,行くほうも見にくいという状況ですので,早急に手だてをしていただきたいというふうに思います。

 それで,先ほど死亡事故が起きた交差点に事故後,街路灯を設置するお話が市の担当者からあったとお聞きしておりますけれども,その後どのようになっているのか,お聞かせをいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 山本都市建設部長。



◎都市建設部長(山本頼男君) 平成26年3月9日午後7時ごろ,蒔絵台のコンビニストアの交差点西側を南方向へ横断中の高齢者が東方向から西進してきた車にはねられる事故が発生しているとお聞きしております。

 道路照明は,夜間道路上におきまして歩行者,自転車及び車両の交通安全の確保を目的としまして設置することといたしておりまして,この交差点につきましても,南側は既に道路照明が設置されていますが,残念ながら北側には設置されていない状況であります。

 このことから,本年度中には道路照明を設置し,夜間における市民の安全,安心を図ってまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 最後に,長浜2号線の拡張工事の完成も,渋滞緩和に一定の効果があろうかと思いますが,今後の見通しについてお聞かせいただきたいと思います。



○副議長(和田勝美君) 山本都市建設部長。



◎都市建設部長(山本頼男君) 長浜2号線の整備につきましては,関係者の皆様の御協力をいただき,計画延長980メートルに対しまして,これまでに780メートルが完成し,暫定供用を図っているところでございます。

 現在,未整備区間の用地につきましても,地権者の方と用地交渉を行っておりまして,おおむね御理解をいただいておりますことから,本年度中には用地を取得し,整備工事につなげてまいりたいと考えております。



○副議長(和田勝美君) 福島明議員。



◆(福島明君) 最後に,意見といいますか,私見をちょっとお話ししたいと思いますけれども,ヨネッツの高齢者のことをお話ししましたけれども,今景気がよくなっているとはいえ,やはり年金生活者というのは,年金が決まっているわけですから,その範囲でやらなければならないと,特に高齢者にとっては非常に厳しい時代を迎えたというふうに思います。

 消費税も上がりまして,それに従って何か便乗値上げも非常に多いような気がいたしております。実はよくヨネッツでジャグジーに当たりながらいろいろなお話をするんですけれども,高齢者というのは本当に100円安いだけで,瀬戸から六泉寺まで自転車で買いに行く。

 さっきの浜ちゃんではありませんけれども,スーパーのタイムサービスに,高齢者は夜食事をしてから行くんです。次の日の物をタイムセールスで買うと,半額になるわけですから。そうすると,おなかも張っているから,余り要らないものを買わないと,必要なものだけを買うというような,実際の市民の生活というのはそういう生活であります。

 ぜひ,そういう点も御理解いただきまして,高齢者のための高知市をぜひつくっていただきたいというように要望しまして,質問を全て終わらせていただきます。ありがとうございました。



○副議長(和田勝美君) この際暫時休憩いたします。

  午後2時57分休憩

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  午後3時14分再開



○議長(山根堂宏君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 江口善子議員。

  〔江口善子議員登壇〕



◆(江口善子君) 日本共産党の江口です。この間,職員の削減とか,それから女性職員の幹部登用が進まない中で,久々の女性部長が誕生いたしまして,大変うれしく思っているところです。山川部長には,頑張ってほしいというエールを送って質問させていただきますので,よろしくお願いします。

 それではまず,子ども・子育て支援新制度にかかわって,市第87号議案から90号議案にかかわって質問をいたします。

 子ども・子育て支援新制度は民主党政権のもとで議論されましたけれども,保育所を初め子育て支援をどう充実させるかという視点から議論が始まったのではなくて,経済対策の一環としてスタートしてきました。

 保育所や幼稚園がサービス業になるような制度,例えば企業の参入を自由にするとか,保育料の設定を自由にする,事業者と利用者の直接契約をする,もうけを自由に使っていい仕組みにするなど,新制度では保育に格差が発生することや,保育士の非正規化が進むこと,公立保育所の解体,待機児の多いゼロ歳児,1歳児などは条件の悪い地域型保育事業に委ねられるなど,たくさんの問題点があると思います。

 しかし,一方では市町村の意向で事態は大きく変わる可能性もあると思います。にもかかわらず,今回提案された高知市の条例案は従うべき基準も市独自でつくれる参酌基準も,主なものはほとんど国の条例に従っています。

 市町村がどのような環境整備をして,事業計画をどうつくるかが重要だと思いますが,ゼロ歳から小学校6年生までを対象にさまざまな子育て支援を計画するわけですので,高知市で言えば約4万人近い子供たちの未来がかかってくることになります。まさにこども未来部が力を発揮するときでもあり,そのためにこども未来部が設置されたのだと思いたいところです。

 まず,新制度導入に当たって,現行の保育水準を初め,さまざまな子育て支援を絶対後退させないと,これは当然のことですけれども,抜本的に今以上に充実を図るという市長の決意をお示しいただきたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 今月17日に閣議決定をされました平成26年度版になりますが,少子化社会対策白書,概要だけで70ページを超えておりますので,相当いろんなことが書き込まれております。

 我が国の2010年の人口は1億2,806万人でございましたが,50年後の2060年には,8,674万人にまで減少すると予測をしておりまして,特に深刻なのが,14歳までの年少人口の現在の割合が,13.1%から50年後には4%も減って,9.1%まで減少するということになっておりまして,少子化問題は我が国の社会保障の支え手がいなくなるということを含めまして,非常に危機的な状況を迎えております。

 高知市におけます少子化問題を見据えまして,こども未来部を新設しまして,来年度からの子ども・子育て新システムの本格施行に備えてきております。

 これまでも,子供たちの育成,そして未来を考えまして,子供政策には投資をしてまいりましたが,基本的に国も今月末の骨太の方針の中で少子化対策に対して抜本的な対策を講ずるということが書き込まれる予定でございますので,恐らく財源もかなり充実してくるものと考えておりますので,後退するということは考えておりません。

 国の政策をできるだけ有効に活用しながら,高知市の少子化対策,また子育て政策につなげていかなければならないと考えております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) ぜひ頑張っていただきたいと思います。

 それで,この間の保育関係者の調査では,県内の多くの自治体の首長さんは,この制度は都市型のもので,少子化が進む高知県などは現行制度がいいと思うという意見が多かったようです。

 また,公定価格の仮単価は示されましたけれども,それ以上のことが示されていないので,詳細はわからないということもあって,全国的には9月議会への提案を考えている市町村が多いようです。

 高知市は制度の中身が不十分なまま,なぜ今議会への提案をされたのか,また今の段階での新制度に対してどのようにお考えか,市長にお聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 新制度に係ります認可,確認の申請は,ことしの秋から始まりますので,鋭意準備を整えているところでございますが,認可や確認の基準に関する政令,省令につきましては,4月30日に出されております。

 先ほどございました,この基準を反映しました公定価格の仮単価については,5月26日に示されておりまして,国からは基準と公定価格に関しては,平成27年度の予算編成のときまで,これ以上の情報は出ないというふうにお聞きをしております。

 国のスケジュールでは,本年の10月から,これらの条例によります認可や確認の手続を開始するスケジュールになっておりますので,条例で一定の基準を設けていないと申請の受け付けができないということもございますし,それぞれの告知期間というのもございますので,条例制定から施行までの期間を確保し,事業者や利用者の方々に対する告知の期間,周知の期間を設けるためにも,6月議会が我々は適当であるということで,今議会にお諮りをしているところでもございます。

 次に,新制度については公定価格の仮単価が提示されたことによりまして,例えば基本分の単価での研修代替要員費などの追加,また加算メニューへの処遇改善等の加算,3歳児の配置改善の加算,療育支援の加算,小学校接続加算などのこれまでなかったメニューが新設で明らかになってきておりますので,児童の処遇向上が具体的に実感できるようになったものと考えております。

 ただ,詳細は非常におくれぎみでございますので,民間の経営者の方々,そして現場とも非常に苦労をしているという現状でございます。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) この間,市民へのパブリックコメントを行いました。しかし,パブリックコメントをやりますという周知もなく,また期間もわずかで,これでは市民の意見を聞いたとは言えないのではないかというふうに思っていますが,評価しておきたいのは,出された意見に対してこのように書かれています。

 保育所については,現行制度における児童福祉法第24条第1項の保育の実施義務は,新制度における改正児童福祉法においても維持をされますと,市の姿勢,自治体の保育責任をきちんと表明していることは評価しておきたいと思っています。

 今回のパブコメに対する所見をお聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 今議会に提出しております条例議案に係るパブリックコメントの期間につきましては,国からの政省令の発出がおくれた中で,精いっぱいの期間となりました。

 ただ,4件全てにおきまして国が政省令について実施したパブリックコメントよりも長い期間は確保できたと思っています。

 また,パブリックコメントの周知につきましては,ホームページへの掲載とともに,本市の公立,民営保育所,私立幼稚園全園にパブリックコメント資料や意見書の様式を配付し,最も関係の深い保護者や施設関係者への周知を図ったところでございます。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 財源についてですけれど,新制度の財源については,待機児解消へ受け皿をふやすための整備など,量の拡充とそれから職員の配置基準や給与改善など質の改善で1兆円を超える財源が必要としながらも,政府はこれまで消費税増税分から7,000億円を充てることしか示していません。それも消費税率が10%に引き上げられた時点での予算額です。

 もともと新制度の導入を決めた民主党政権時代から1兆円が必要だとされていたにもかかわらず,財源確保を先送りしてきた安倍政権の責任が問われていると思っています。

 消費税をさらに増税すれば,保護者の負担をさらにふやすだけで,子育て支援に逆行いたします消費税ではない財源をきちんと確保すべきですが,この点について市長の見解をお聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 消費税の充当事業につきましては,社会福祉関係で4事業というふうに言われておりまして,先ほどの少子化,介護,年金,そして医療という形になっております。

 その中で少子化対策も重点に置かれておりますが,先ほどから御指摘のありますとおり,当初1兆円ということも政府筋から出てきておりますが,残念ながら7,000億円程度しか確保はできていないということで,これは国会でもたびたび取り上げられておりますので,やはり残る3,000億円が追加財源として早急に政府の責任で確保していただく必要があるというふうに考えております。

 ただ,ほかの3,000億円といいますと,厚生労働省も相当の予算規模になりますので,他の財源をここに充てるということはなかなか財源が見当たらないのではないかということで,やはり消費税が一つの大きな財源になるんではないかというふうに思います。

 ただ,恐らくつなぎの財源が要ると思いますので,つなぎの財源として何をやりくりしてくるかということについては,十分注意深く見守っていかなければならないと考えております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 今後5年間の子ども・子育て支援事業計画ができるわけですけれども,その中では正確な需要を出すべきだというふうに思います。それはいつどのような形で明らかになるのか,部長にお聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 国のスケジュールでは,子ども・子育て支援事業計画のうち,量の見込みと確保方策の部分については,9月に県に提出することになっています。

 本市のスケジュールとしましては,今月11日から13日にかけて各施設に送付しました意向調査について,7月から8月に調査結果を分析,集計の上,量の見込みとそれに対する確保方策の検討を行い,8月から9月にかけて本市子ども・子育て支援会議にお諮りし,9月中には県に提出する予定となっております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 次に,保育の必要性の要件,必要量についてお聞きをいたします。

 親の就労などによって,優先順位については点数化をしていますが,これまで入所していた子供が外されることのないようにしなければならないと考えます。

 そのためには,適用の幅を広げて,必要量をどう決めるのかが問われます。障害児の入所判断はどうなるのか,産休や育休取得中の子供の保育継続,また自営業者や農業者,繁忙期など,どのように保育の量を認定するのか,さらに就労時間を変更した場合,どういった手続をとるのかなどたくさんの課題があると思います。

 特に,障害を持った子供については,親の就労の形態にかかわらず,発達保障をしていかなければなりませんし,貧困や虐待などのリスクが高い家庭の子供をきちんと受け入れることは大変重要なことです。

 保育の平等性,また子供の権利にかかわってくる問題ですので,特に保育所以外の直接契約する施設では,排除されるリスクが多いのです。この点での保育を受ける権利をどう保障するのか,お聞きをいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 保育の必要性の認定に当たりましては,新制度においても現行制度と同様に子供が障害を有する場合や虐待やDVのおそれがある場合など,社会的養護が必要な場合,ひとり親家庭などの場合には優先利用に該当します。

 また,保育所以外の施設における保育の実施につきましては,改正児童福祉法第24条の規定により,利用の調整や施設に対する要請,保育を受けることが著しく困難な場合の措置が規定されております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 次に,選考の基準と利用の調整についてお聞きします。

 保育所への入所の申し込み,入所決定,こういったことが具体的にどう進んでいくのかということですが,子ども・子育て支援法の第20条では,保育の必要量の認定を受けるための申請を保護者が行うことになってはいますけれども,保育所へ申し込みをする行為については記載されていません。

 つまり保育の必要量の認定を受けるところと,保育所への入所を申請するところが違うわけで,これは法律のもととなっているところが違うわけですので,そうなるのでしょうけれども,保護者にとっては窓口で一体的に運営されることが利便性が高いと思います。

 一体的に行わなければ,これは保護者にとっても市町村にとっても負担が多くなるわけですので,利用者支援の立場からも,一体的に運用することを求めたいと思います。

 また,利用の調整を行うことについては,認可保育所以外の地域型保育についても,調整を行うことになりますので,そのとき何で私は認可じゃなくて,こっちなのというようなことが当然出てくるのではないかと思います。

 認定と入所申請を一体的に運用することとあわせて,保護者に対して施設の空き情報など,さまざまな情報提供をしていく体制が必要だと思いますけれども,コンシェルジュなど置くつもりはないか,お聞きをいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 子ども・子育て支援法第20条の支給認定の申請と保育所入所申請については,保護者の利便性を考慮し,同時に申請する方法を検討しています。

 次に,保護者への情報提供につきましては,新制度では,市の利用調整の対象施設が保育所に加え,認定こども園,地域型保育事業実施施設などに増加するため,これらの施設の利用可能状況について情報提供することが必要と考えています。

 このため,本年4月から試験的に市内の幼稚園型認定こども園の空き状況について,毎月施設から連絡をしていただき,保護者の希望があれば情報提供する仕組みの取り組みをしております。

 御質問にございましたコンシェルジュについては,今月初めに職員を横浜市などに派遣し,事例調査を行ってまいりました。新制度の子ども・子育て支援事業における利用者支援事業としての実施について,研究を進めているところでございます。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) わかりました。また,選考の基準についてですが,具体的に定めてオープンにすると,公表すべきだというふうに思いますが,この点についてもお聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 現在も選考基準につきましては,公開をしております。新制度におきましても,公開が原則となります。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 次に,保育利用の設定の考え方です。

 私はこれまでの議会でも,全ての子供にお散歩と食事とお昼寝とおやつを保障すべきと求めてきました。この4つが保障されれば,8時間保育はできるわけです。

 今回,保育は短時間でも8時間,保育標準時間は11時間となっています。利用するときに働かない日は5時間の保育,働く日は保育標準時間の11時間の保育などという保育利用が可能なのか,また8時間保育を受ける場合,開始時間は11時から午後7時までというような設定が可能なのか。

 私はそういった時間設定には賛成しませんけれども,保育士の立場からも,また子供の立場からもそういう設定はよくないというふうに思っています。保育計画が狂ってくるし,子供の気持ちがついていかないし,仲間や友達関係や生活リズムにも影響してきます。利用時間の設定の考え方についてお聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 保育標準時間,保育短時間の保育必要量の区分については,保護者による支給認定申請に基づき審査し,認定することとなり,認定しました利用時間について保育の必要量を超えて変更する場合は,支給認定の変更申請などの手続が必要でございます。

 保育所の利用時間の設定は,各施設において保育必要量の範囲内で保育所保育指針における保育課程や指導計画に基づき,保護者ニーズを考慮して設定することとなると考えております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 次に,意向調査についてで,施設の意向調査についてですけれども,先ほどの質問もありましたので省きます。ただ,この意向調査については,自民,公明,民主の3党合意で,認定こども園への移行は誘導しないということになっていますので,この点をしっかり押さえておいてほしいと要望しておきたいと思います。

 次に,現在認可外保育所でほのぼの事業での助成を受けている施設については,意向調査により地方裁量型の認定こども園に行くのか,地域型の小規模保育事業になるのか,あるいはそのまま残るのかという選択肢があると思われます。

 移行せずに現状での保育施設として続けていく場合は,ほのぼの事業としての補助金は今までどおりなのか,お聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) ほのぼの保育事業は,保護者の方がお子さんを安心して預けることができるように認可外保育施設のうち,一定の要件を満たした施設に対し,本市単独事業として昭和43年から補助金を交付しています。

 新年度における給付対象施設に移行せず,現状の施設運営を続ける場合は,これまでの経過を踏まえ,認可外保育施設に入所する児童の処遇を維持していくためにも,この事業は今までどおり実施していきたいと考えています。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) ぜひよろしくお願いします。

 次に,新制度における公立保育所の役割,選択についてですが,高知市唯一の公立幼稚園,それから27カ所の公立保育所についてはどのように考えているのか,認定こども園への移行ではなくて,公立の幼稚園,保育園としての役割を果たしていくべきと思うがどうか。

 また,とさやま保育園の分園である久重保育園は,この間,利用人数が5人という状態です。そして,かがみ保育園も定数30人に対して,ここ二,三年は14人の利用だそうですが,こういった恒常的に定数に足っていない保育所や分園,どちらも19人以下ですので,地域型保育事業の枠に入ると思いますが,小規模保育所であっても,今までどおり公立の保育所という位置づけをはっきりさせ,職員配置等は最低基準に基づいて運営すべきだと,この点について確認をしておきたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 公立幼稚園や公立保育所については,保護者ニーズに応じて運営することが基本です。一方,新制度では,幼保連携型認定こども園について,本市が認可,指導監督の権限を有し,職員である保育教諭の指導や育成,認定こども園保育要領などに関する研修を本市が実施することになります。

 公立施設としては,本市の施設全体の教育,保育の水準を示していくことや,民間では応えることが難しい保育需要に対応する役割がありますので,これらのことを踏まえまして,公立施設のあり方については慎重に検討してまいります。

 なお,御質問のありました,とさやま保育園,かがみ保育園につきましては,僻地保育所という形で市内のほかの保育所とは違った制度で運営をしておりますので,その制度については現在のところ変更は考えておりません。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) わかりました。それでは次に,保育料についてお聞きします。

 今年度から同時入所の場合,第2子の保育料が無料になっています。新制度では,地域型保育の小規模保育事業A型,B型,C型まで全て公的資金が入ることになりました。

 今まで認可外だったところも含めて,子育て交付金の対象となっていますので,それはもちろん高知市が確認施設と認めた施設ではありますけれども,第2子がそういった施設に入所している場合も保育料は無料の対象となるのかという問題ですが,さきの平田議員の質問の答弁で,市長は私立の幼稚園は第2子無料対象として考えていきたいと言われました。

 私立の幼稚園を対象とするなら,認定こども園も,例えば幼保連携型認定こども園,地方裁量型認定こども園も当然第2子無料の対象になるのではないかと考えますが,これは市長にお聞きしたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 本年度から実施をしております,いわゆる同時入所の第2子の保育料の無償化ですが,基本的に言いますと,平成27年度から子ども・子育て新システムが稼働しますので,その時点で段々今議論があっていますように,施設の認定がそれぞれ変わってまいります。

 基本的には来年度,平成27年度予算編成の中で,現在格差がある部分の格差を調整しながら,また新年度予算,予算編成の中で議論をしていかなければならないというふうに考えておりますが,それぞれやっぱり財政の問題と制度が少しずつ違いますので,制度間の調整というものが必要になろうかと思います。

 先ほどの幼稚園の場合は,対象年齢が違うということもございますので,なお,平成27年度予算編成の中で,先ほどの現在言われております認可外の保育所のところとの調整を新制度に移行した場合にどうするかということは,新年度予算の中の作業の中で調整をしていきたいというふうに考えます。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 市長は先ほどの答弁の中で,保育園,幼稚園,認定こども園は施設型給付で一元化されているので対象として考えると,私立の幼稚園については対象として考えるというふうな答弁を先ほどしておりますが,幼稚園も認定こども園も保育所も,同じ施設型給付ですので,地域型給付ではありませんので,それは一緒だというふうに判断をして,平成27年度の予算の中で幼稚園とあわせて認定こども園も対象にすべきだというふうに思いますので,ぜひそういった方向で検討していただきたいと思います。

 次に,保護者の保育料外の負担についてですが,入所した施設については,保育料以外の負担をしなければならない施設もあります。利用においては,通常必要とされる,例えば制服や帽子やかばんなど購入しなければならない場合は,保護者は保育料以外にこれらの園で定めているものの負担を余儀なくされるわけです。

 直接契約の施設であっても,同じように公的資金が入っていますし,また認可保育所に入れなくて認定こども園に回される場合もあるわけですので,負担の上乗せがあれば,貧困家庭の子供は入ることができなくなります。保護者の負担軽減の観点は必要だと思いますので,この点についての考え方,どう対応するのか,部長にお聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 新制度において特定教育・保育施設は,教育,保育の質の向上を図る上で必要と認められる対価について,額や徴収理由をあらかじめ開示し,保護者に説明,同意を得た上で,実費を徴収することができるとされております。

 なお,地域子ども・子育て支援事業には,実費徴収に係る補足給付の事業が位置づけられており,事業内容は今のところ未定でございますけれども,国の子ども・子育て会議では,生活保護世帯を対象とすることが議論されています。また,保育所での実費徴収については,従来どおり本市との協議が必要です。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 認める場合は,一定市の規定というか,そういう立場でちょっと線を置くとかということで考えていただきたいというふうに思います。

 それから次に,保育所,認定こども園の職員配置ですが,新制度では3歳児への職員配置は20対1から15対1ということになっていますが,配置基準が制度化するということは間違いないか確認です。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 国が示しました公定価格の骨格では,幼稚園の1号認定及び保育所,認定こども園の2号認定について,3歳児配置改善加算が設定されております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 同じく職員の処遇改善加算についても,公定価格に入っていますので,3%増の予算ということでよろしいのか,確認しておきたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) こちらも同様に,国が示しました公定価格の骨格では,職員の処遇改善等加算が設定されておりまして,3%増と記載されております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) ただ,専任看護師の配置についてですけれど,ゼロ歳児6人以上は努力義務と,9人以上は必置義務というふうになっていますが,新制度ではどうなるか,公定価格に入っていませんので,国への働きかけを求めてほしいと思います。

 次に,地域型保育の小規模保育事業の職員配置についてですが,小規模保育事業は,3歳未満の保育を必要とする子供に保育を提供する施設です。子どもの権利条約や児童福祉法及び子ども・子育て支援法で示された観点から,設備と運営に関する基準を設定する必要があります。

 三つ子の魂百までもということわざがあるように,3歳までに培われたものは生涯にわたって生きる基盤となります。3歳までに培われる人との信頼関係や愛されている感覚の充実などは,人格形成の土台となるものであり,保育条件に左右されます。

 国が示した職員の資格は,A型については全員保育士資格者であり,B型は保育士資格者は2分の1以上と,C型については市町村の研修を受けた者であれば,資格がなくとも可能ですとなっていますが,本当にこういった国の示した基準は低過ぎると思います。

 神戸市では,A型しか使わないとか,京都市では60年の歴史を持った家庭的保育事業は保育士資格を持たなければならないとなっていて,それぞれにどこも保育の質の向上のために取り組んでいます。

 小規模保育事業C型の家庭的保育事業は,既に国で制度化されていますが,高知市ではそういった施設がないということで,条例では国基準どおりになっているとのことです。ゼロ歳,1歳の待機児が多いことや,この間起こったベビーシッターの事件など考えた場合に,準保育士や子育て支援員などの対応では安全ないい保育はできないと考えます。

 小規模保育事業のB型やC型の家庭的保育事業においては,職員配置を考え直すつもりはないか,お聞きをいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 小規模保育事業のB型及びC型につきましては,それぞれ国の省令による,職員配置を含む国の従うべき基準により積算された公定価格が設定されておりまして,さらに小規模保育事業B型については,公定価格に保育士比率向上加算を設置し,国において保育士資格取得に関するインセンティブを設けています。

 小規模保育事業C型については,現行の安心こども基金事業であるグループ型小規模保育事業を制度化したものでございますので,そのベースとなる家庭的保育事業は,平成12年度に国において事業化され,22年度には児童福祉法において法制化されています。

 これらのことから,小規模保育事業B型及びC型については,最低基準としての職員配置を変更する考えはございません。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) ちょっと残念ですけれども,時間がありませんので,次へ進みます。

 事故についてです。保育所での死亡事故は,あってはなりませんけれども,決して少なくはありません。2013年の認可外保育所での死亡事故率は認可保育所の45倍にも上っています。

 厚生労働省の発表の事故報告では,認可保育所で4人,認可外保育所で15人と,2013年はなっており,園児数は認可保育所が12倍もいますので,発生率については本当に認可外が45倍という計算になります。認可保育所でも面積や保育士の基準が先進国の中でも日本はおくれているのですが,認可外はさらに条件面で悪い状態になっています。

 この点からも,本当に質の確保が十分求められるところですが,事故が多いという認識はあるのか,お聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 本市では,認可外保育施設の児童の処遇向上のため,指導監督基準に基づく立入検査や職員に対する研修の実施,不審者情報の連絡などを実施しておりまして,これらの取り組みについては,新制度施行後も継続して実施してまいります。

 また,新制度では,小規模保育事業などの認可対象の施設や事業が拡大されますので,基準を満たし,認可を受けることで保育の質や安全性のさらなる向上を図ることができるものと考えております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 事故が起こらないように十分な環境整備をすることが基本ですけれど,起こったときに今国は厚生労働省が検証について,各自治体任せになっています。こういう点では,国がきちんと検証もすべきだというふうに思いますので,この点でも要望しておきたいと思います。

 それで,事故が起こったときの対応ですけれど,日本スポーツ振興センターの災害共済給付は,保育園や認定こども園などは対象となっていますが,地域型保育事業の小規模保育所などでは対象となっていません。

 今もかがみ保育園やとさやま保育園などはこの対象になっていないのですが,どのように対応されているのか,お聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) かがみ保育園やとさやま保育園における事故の補償については,全国社会福祉協議会が運営する保育所の損害補償の傷害事故補償保険に加入し,入所児童のけがや事故に対応しております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) やはり全ての保育児童への共済給付が行えるようにしていただきたいというふうに思います。地域型保育としても,公費を出すのであれば,当然保険加入も認めるべきではないかと思いますが,この点についてお聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 地域型保育事業者につきましても,認可外保育施設と同様に独立行政法人日本スポーツ振興センター法の改正がないと対応ができないので,本市においては対応が困難ではないかと考えています。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) その改正がなければ対応できないのではなくて,やっぱりほかの社会福祉の対応でも,先ほど言われたそういうところででもしっかりと子供の安全を守っていただきたいと思います。

 次に,保護者への周知については,昨日出ましたので割愛をいたします。

 新制度の最後で,学童保育については,この新制度では事業計画に含まれておりますけれども,高知市では今議会への条例案は出されていません。学童保育については基準がなくて,全国ではばらばらな状態で実施されているという現状です。

 新制度では定数が40人,対象が6年生までになるなど,基準が大きく変わってきますが,定数や指導員の資格など,現状から後退させるべきではないと要望しておきます。

 市長は今月6日の定例記者会見で,高知市児童クラブの今後について述べられたようですけれども,今後の考え方について,この議会の場でも改めてお聞きしておきたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) 今回6月議会の提案条例の中からは,放課後児童クラブにつきましては,まだ条例提案ができておりませんが,さきの御質問にありましたとおり,児童福祉法の改正によりまして,放課後児童クラブの対象児童につきましては,小学校6年生まで広がるとともに,放課後児童クラブの設備,運営に関しては,その基準を条例で定めるということになりました。

 国から示されております省令では,従事する者とその人の数については従うべき基準とされ,支援の単位ごとにおおむね40人以内とされている児童数につきましては,これは定数でございますが,参考として定める基準ということで,2つの基準が設けられています。

 また,新しい新制度になりますと,民間の方々を含めまして事業を行おうとする者は,条例で定める基準をもとに,市に届け出を行うことによりまして,放課後児童健全育成事業,児童クラブを実施することができるようになります。

 現在,高知市の制度では,原則としまして,御承知のとおり小学校3年生までを主に高知市の施設を中心に受け入れておりまして,1クラブの定員は60人となっておりますので,これまでの従前の考え方から大きく内容が異なるということもございまして,考え方を整理していく必要がございますし,財政上の課題もございますので,条例については9月の定例会へ準備をしてまいりたいと思っておりまして,この夏までの間に考え方を整理してまいりたいと思います。

 考え方が一定整理ができましたら,議会にもお諮りをしながら御意見を賜ってまいりたいというふうに考えます。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) それでは次に,旭保育園の改築計画に関連してお聞きいたします。

 旭保育園の改築工事が進められておりますが,旭保育園は昭和4年に高知市で最初の公立保育園として開設され,大変長い歴史を持った保育所です。

 今回の旭地区の市街地整備事業ともかかわって,園舎の改築が行われるものですが,今までの平家園舎を2階建ての園舎にするとなっておりますが,敷地面積が2,333平米から1,482.16平米へと,6割ぐらいまで縮小されています。

 本当になぜこんなに敷地面積を狭くしたのかと,都市再生住宅整備をどうしてこういった形にして,保育所を押し出すような形になっているわけですけれども,しっかりと今までどおりの保育環境を保ってほしいというふうに思っています。

 今回,旭保育園の定員は今150人となっておりますけれど,現在の利用が94人と聞きました。改築後の定員を90人とするそうですけれども,待機児が毎年30人,40人いる中で,待機児解消で定員をふやすというならわかりますけれども,減らす理由はないはずです。なぜ定員を減らすのか,理由をお聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 旭保育園につきましては,改築事業を検討していた平成24年度当初の入所児童数が92名であり,また旭地区で民営保育所の改築により定員が15名ふえるということなどを踏まえまして,25年度の当初予算案における設計委託業務について,設計条件として定員を90人としたものでございます。

 90人定員は設計上の定員でございまして,新制度における利用定員,認可定員はこの90人をベースとして最低基準や近年の保育需要の動向等により,今後正式に設定することになります。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) この90人は設計上の定員だと言われましたけれども,面積が少なくなっているわけですので,認可定数というのはどれぐらいを想定しているのか,お聞きしたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 山川こども未来部長。



◎こども未来部長(山川瑞代君) 旭保育園は全体の敷地面積が狭くなりまして,園庭が少し狭くなっておりますけれども,建物の全体の大きさというのは,かなり余裕を持っております。

 90名以上の人数が入ることができるような建物にはなっているんですけれども,認可定員は今後決めていきますが,余り過大な数字を出してもいけませんし,過小な数字となってもいけませんので,最大入っても,120人以上は入るような設計にはなっておりますので,現状の子供さんの人数の状況などを考えながら判断していきたいと思っています。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) その園庭の面積は,今900平米ぐらいあるわけで,今回の改築では400平米になるというような予定だと聞きましたけれども,定員との絡みで見た場合,1人当たりの面積が改築前と比べてどうなのかということを思うわけで,全体が狭くなったと,1人当たりの面積も狭くなったということがないように,十分確保もお願いをしておきたいと思います。

 次に,教育委員会にお聞きをしたいと思います。

 就学援助制度の消費税増税に伴う単価の引き上げについてです。

 文科省は消費税増税に伴って要保護の支給単価を2.8%引き上げています。1月10日付の事務連絡で,国の補助金の予算の増額を示しています。例えば学用品費は小学校で1万1,100円から1万1,420円というふうに単価の引き上げをしているわけです。

 一般財源化されている準要保護についても,要保護の支給単価引き上げと同じように準じて引き上げをすべきではないかと思いますが,この対応についてお聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 高知市の就学援助制度におきましては,実費支給である給食費,修学旅行費等に対しまして,消費税増額の予算措置を行っております。

 一方,定額支給である学用品等については,従来どおりの額となっておりまして,今後この定額支給である学用品費の増額については,他市の動向なども把握するとともに,関係部局と連絡をとり合って,検討していかなければならない課題だというふうに思っております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 既に所沢市とか札幌市など,全国各地で消費税増税とあわせて対応しておりますので,ぜひ平成27年度予算編成でも,それまでやれるかもわかりませんけれども,お願いをしたいと思います。

 それで,ちょっと済みませんが,時間がありませんので,誠和園の今後のあり方についてお聞きをしたいと思います。今回,報告書が出されました。

 この中では,運営形態を選択するにしても,最も重要な視点は,入所者や利用者の視点であり,入所者や利用者,さらには広く高知市民全体のニーズや期待に十分応え得る運営形態にしなければならないと,最後にまとめられていますが,この間,入所者や利用者など関係者の声をどう聞いているのか,お聞きしたいと思います。健康福祉部長にお聞きします。



○議長(山根堂宏君) 村岡健康福祉部長。



◎健康福祉部長(村岡晃君) 現在は健康福祉部内の検討委員会の報告書が出された段階でございまして,御質問の入所者や利用者の皆さんに御意見等はお聞きはしておりません。

 今後,最終的な方向性の判断をする過程においては,現在誠和園には入所されている方が63名,通所事業を利用されている方が11名いらっしゃいますので,そういった入所者,通所者の皆さんや御家族など,関係者の御意見をお聞きすることも必要があると考えております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 必要がありますので,ぜひ聞いていただきたいと思います。市長は先ほどの岡崎議員の答弁でも,入所者の視点が重要だと思うというふうに答弁されましたので,ぜひお願いをしたいと思います。

 それで,報告書の中では,地震発生後約44分で最大約4メートルの津波が到達すると予想されていると,そのため早急な移転改築が必要としてきたということが書かれています。

 そのことはどのようにこの間,検討してきたのか,高台移転についても検討したのか,お聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 村岡健康福祉部長。



◎健康福祉部長(村岡晃君) 東日本大震災を踏まえ,海岸沿いにある誠和園は,日常生活に支障がある方,障害のある方も入所されておりますので,早急な津波対策が必要と考え取り組みを進めてまいりました。

 具体的には,ソフト面での対策といたしまして,避難経路,避難場所,さらに避難誘導体制の見直しや自主防災組織の結成などを進めておりまして,平成24年11月には地元町内会と連携をいたしまして,自主防災組織を結成し,その後,毎年自主防災組織や近隣にあります総合福祉施設ヘリオス,県職員住宅の自治会並びに高知南署の協力をいただきまして,避難訓練等を実施しております。

 高台移転につきましては,今後の運営のあり方とも密接に関係することから,昨年度設置をいたしました誠和園のあり方に関する健康福祉部内検討委員会において検討を行い,浸水被害のない,安全な場所への移転が急務であるとの報告を受けたところでございます。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 誠和園については,生活保護法の第38条に規定される救護施設として障害があるため日常生活を営むことが困難な要保護者を入所させ,生活扶助を行い,さらにはセーフティーネット機能や地域生活移行支援,通所事業,居宅生活訓練,ショートステイなど,全国でも先進的な取り組みをやってきたと言われています。この誠和園の75年間の取り組みは,高知市の福祉行政として大変評価されるものだというふうに思っています。

 こういった最後のセーフティーネットとなる施設をアウトソーシングの対象にするということがそもそも間違っていると思うんですが,そのことについては健康福祉部長はどのようにお考えか,お聞きいたします。



○議長(山根堂宏君) 村岡健康福祉部長。



◎健康福祉部長(村岡晃君) 平成20年3月に取りまとめられましたアウトソーシング推進計画では,民間に移管しても法的に問題がない事業や,既に他都市の事例でアウトソーシングが図られている事業等を選定いたしまして,合計50項目を上げ,その中に誠和園の運営についても位置づけられた経緯がございます。

 今回の報告書でも,救護施設の経営は全国の約9割以上の施設におきまして,民営で経営をされておりまして,アウトソーシングの対象にしたこと自体に大きな問題はないと考えております。

 救護施設の運営形態につきましては,今後報告書の内容や市議会の皆様を初め現場で働く職員,利用者や関係者等から御意見をいただき,最終的な方向性を決定してまいりますので,大切なことは新たな施設においても,運営形態にかかわらず,御指摘の最後のセーフティーネットとしての機能を確実に保障することだと考えております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 今回の報告書の中では,養護員の人員の体制をも課題にしていますけれども,そもそも今まで現業職の採用もしてきていない,人の手だてもしてきていない中で,体制のことを言ってもそれは違うのではないかというふうに思います。

 誠和園だけではなくて,保育所もそうですが,こういった福祉職場は現場での知識や経験を積み重ねていくことで職員の力量や,そして利用者へのサービス向上につながるものだと私は考えています。

 誠和園をどうするかというだけの問題ではなくて,高知市の最後のセーフティーネットとして,福祉全般にかかわる大事な問題として,今こそ直営でやってきたことの意義,公の役割,責任などをきちんと課題整理をして,評価するものは評価して,今後のあり方をきちんとした形で報告書とすべきではないかというふうに思っています。

 補助金の財源の問題とか,人員のこととか,用地のことなどから,民間への丸投げというふうになれば,今までの高知市の福祉行政に対するスタンスを180度変えるものだと,市の責任の放棄ではないかと思いますが,この点について,市長にお聞きをいたします。



○議長(山根堂宏君) 岡?市長。



◎市長(岡?誠也君) これまでの誠和園のさまざまな歴史,そして職員の皆様方のケアを中心とした献身的な仕事ぶりには我々も敬意を表しております。

 ただ,この議会でも段々の御質問がありましたとおり,全国で187あります救護施設,高知でも大会を開いたこともございますが,このうちの約9割が民営で,それぞれ問題がなく,支障なく運営されているという実態がございますので,そのことを含めてアウトソーシングの一環で議論に上げたわけでございます。

 最終的な結論につきましては,議会や,そして職員の皆様,また入居者や御家族の皆様方との御意見をお伺いしながら,最終的に決定をしてまいりますけれども,培ってまいりました大事な部分のケアの本質の部分というのは,その公営,民営にかかわらず,新しい施設においてその役割を十分に担っていただく必要があるというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 江口善子議員。



◆(江口善子君) 全国で9割が民営になっているというふうに言っても,民立民営が本当に入所者の視点に立っているかどうか,本当に不安ですし,わからないところです。

 入所者の視点が重要だと思うと言った,さきの市長の答弁,また今まで果たしてきた役割をしっかり維持していくと言われた,さきの部長の答弁ですが,そういう点から今後もっと十分に論議をして,早く結論を出すということがないようにお願いをしておきたいと思います。

 以上で,私の全質問を終わります。ありがとうございました。

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○議長(山根堂宏君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ延会したいと思います。これに御異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(山根堂宏君) 御異議なしと認めます。よって,本日はこれにて延会することに決定いたしました。

 6月20日午前10時再開いたします。

 本日はこれにて延会いたします。

  午後4時14分延会