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高知県 高知市

平成26年第442回 3月定例会 03月14日−05号




平成26年第442回 3月定例会 − 03月14日−05号







平成26年第442回 3月定例会



 第442回高知市議会定例会会議録第5号

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  議事日程 第5号

 平成26年3月14日(金曜日)午前10時開議

第1

 市第1号 平成26年度高知市一般会計予算

 市第2号 平成26年度高知市卸売市場事業特別会計予算

 市第3号 平成26年度高知市国民健康保険事業特別会計予算

 市第4号 平成26年度高知市収益事業特別会計予算

 市第5号 平成26年度高知市駐車場事業特別会計予算

 市第6号 平成26年度高知市国民宿舎運営事業特別会計予算

 市第7号 平成26年度高知市産業立地推進事業特別会計予算

 市第8号 平成26年度高知市土地区画整理事業清算金特別会計予算

 市第9号 平成26年度高知市へき地診療所事業特別会計予算

 市第10号 平成26年度高知市農業集落排水事業特別会計予算

 市第11号 平成26年度高知市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算

 市第12号 平成26年度高知市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算

 市第13号 平成26年度高知市介護保険事業特別会計予算

 市第14号 平成26年度高知市後期高齢者医療事業特別会計予算

 市第15号 平成26年度高知市水道事業会計予算

 市第16号 平成26年度高知市公共下水道事業会計予算

 市第17号 平成25年度高知市一般会計補正予算

 市第18号 平成25年度高知市下水道事業特別会計補正予算

 市第19号 平成25年度高知市国民健康保険事業特別会計補正予算

 市第20号 平成25年度高知市産業立地推進事業特別会計補正予算

 市第21号 平成25年度高知市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算

 市第22号 平成25年度高知市介護保険事業特別会計補正予算

 市第23号 平成25年度高知市後期高齢者医療事業特別会計補正予算

 市第24号 平成25年度高知市水道事業会計補正予算

 市第25号 高知市事務分掌条例の一部を改正する条例議案

 市第26号 高知市報酬並びに費用弁償条例等の一部を改正する条例議案

 市第27号 高知市長等の給与,旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案

 市第28号 高知市職員給与条例等の一部を改正する条例議案

 市第29号 高知市職員特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例議案

 市第30号 高知市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例議案

 市第31号 高知市特別会計設置条例の一部を改正する条例議案

 市第32号 議会の議決を得なければならない重要な公の施設に関する条例の一部を改正する条例議案

 市第33号 高知市団地下水道基金条例を廃止する条例制定議案

 市第34号 高知市手数料並びに延滞金条例の一部を改正する条例議案

 市第35号 高知市社会福祉審議会条例の一部を改正する条例議案

 市第36号 高知市福祉医療費助成条例の一部を改正する条例議案

 市第37号 高知市障害程度区分認定等審査会の委員の定数等を定める条例の一部を改正する条例議案

 市第38号 高知市障害者福祉センター条例の一部を改正する条例議案

 市第39号 高知市指定障害福祉サービスの事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 市第40号 高知市指定障害者支援施設等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 市第41号 高知市障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 市第42号 高知市障害者支援施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 市第43号 高知市指定居宅サービス等の事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 市第44号 高知市指定地域密着型サービスの事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 市第45号 高知市指定介護予防サービス等の事業の人員,設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 市第46号 高知市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員,設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 市第47号 高知市農業委員会における部会の委員の定数条例の一部を改正する条例議案

 市第48号 高知市営土地改良事業分担金等に関する条例の一部を改正する条例議案

 市第49号 高知市営自転車競走条例の一部を改正する条例議案

 市第50号 高知広域都市計画事業中須賀土地区画整理事業施行規程に関する条例制定議案

 市第51号 高知市津波避難センター条例制定議案

 市第52号 高知市消防手数料条例の一部を改正する条例議案

 市第53号 高知市消防長及び消防署長の資格を定める条例制定議案

 市第54号 高知市いじめ防止等対策委員会条例制定議案

 市第55号 高知市立高等学校授業料等に関する条例の一部を改正する条例議案

 市第56号 高知市社会教育委員の定数及び任期等に関する条例の一部を改正する条例議案

 市第57号 経営健全化計画の一部変更に関する議案

 市第58号 包括外部監査契約締結議案

 市第59号 市道路線の廃止に関する議案

 市第60号 市道路線の認定に関する議案

 市第61号 高知市南消防署南部分署(仮称)新築工事請負契約締結議案

 市第62号 高知市南消防署南部分署(仮称)新築空調設備工事請負契約締結議案

 市第63号 新クリーンセンター新築工事請負契約締結議案

 市第64号 新クリーンセンター新築電気設備工事請負契約締結議案

 市第65号 新クリーンセンター新築衛生設備工事請負契約締結議案

 市第66号 高知市立旭小学校校舎耐震補強工事請負契約締結議案

 市第67号 高知市立旭東小学校北舎及び中舎耐震補強工事請負契約締結議案

 市第68号 高知市立小高坂小学校南舎耐震補強工事請負契約締結議案

 市第69号 高知市立朝倉小学校南舎耐震補強工事請負契約締結議案

 市第70号 高知市立泉野小学校北舎耐震補強工事請負契約締結議案

 市第71号 高知市立青柳中学校東舎耐震補強工事請負契約締結議案

 市第72号 新図書館等複合施設整備業務委託契約の一部変更議案

 市第73号 支払督促の申立てについて

 市第74号 調停の申立てについて

 市第75号 高知市国民健康保険条例の一部を改正する条例議案

 市第76号 高知港港湾区域内の公有水面埋立同意議案

 市第77号 高知市非常勤消防団員に係る退職報償金の支給に関する条例の一部を改正する条例議案

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  本日の会議に付した事件

日程第1 市第1号議案から市第77号議案まで

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  出席議員

1番 長尾 和明君  2番 門田権四郎君

3番 近森 正久君  4番 細木  良君

5番 はた  愛君  6番 田鍋  剛君

7番 川村 貞夫君  8番 下本 文雄君

9番 下元 博司君  10番 深瀬 裕彦君

11番 竹内千賀子君  12番 上田貢太郎君

13番 岡田 泰司君  14番 江口 善子君

15番 岡崎  豊君  16番 近藤  強君

17番 戸田 二郎君  18番 浜口 卓也君

19番 清水おさむ君  20番 平田 文彦君

21番 氏原 嗣志君  22番 和田 勝美君

23番 寺内 憲資君  24番 高橋 正志君

25番 土居ひさし君  26番 竹村 邦夫君

27番 水口 晴雄君  28番 西森 美和君

29番 高木  妙君  30番 福島  明君

31番 浜川総一郎君  32番 中澤はま子君

33番 山根 堂宏君

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  説明のため出席した者

      市長      岡崎 誠也君

      副市長     吉岡  章君

      副市長     中嶋 重光君

      総務部長    森田 惠介君

      財務部長    古味  勉君

      市民協働部長  坂本 導昭君

      健康福祉部長  舛田 郁男君

      健康福祉部理事 堀川 俊一君

      環境部長    黒田 直稔君

      商工観光部長  中澤 慎二君

      農林水産部長  本山 幸一君

      都市建設部長  海治甲太郎君

      教育委員長   門田佐智子君

      教育長     松原 和廣君

      水道事業管理者 明神 公平君

      防災対策部長  下元 俊彦君

      消防局長    蒲原 利明君

      監査委員    宮本 光教君

      財政課長    近森 象太君

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  事務局職員出席者

      事務局長    関  文雄君

      事務局次長   弘田 充秋君

      庶務課長    前田 敦夫君

      議事調査課長  山崎 敬造君

      庶務課長補佐  谷村 守敏君

      議事調査課長補佐池   堤君

      議事調査課主幹 尾崎 美世君

      秘書係長    上村 妙子君

      議事係長    広松 康児君

      調査係長    宮村 裕子君

      書記      中須賀広典君

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  午前10時0分開議



○議長(山根堂宏君) これより本日の会議を開きます。

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△日程第1 市第1号議案から市第77号議案まで



○議長(山根堂宏君) 日程第1,市第1号議案から市第77号議案までを一括議題といたします。

 これより質疑並びに一般質問を行います。

 通告がありますので,順次発言を許します。

 西森美和議員。

  〔西森美和君登壇〕



◆(西森美和君) おはようございます。公明党の西森美和でございます。

 第442回高知市議会定例会に当たりまして,個人質問を行います。

 けさ2時6分ごろ,四国地方で震度5強を観測するマグニチュード6.1の大きな地震がありました。驚かれた市民の皆様も多かったのではなかろうかと思います。

 中四国では,けがを負った方も出られたということが報道されておりまして,心からお見舞いを申し上げますとともに,今回の質問の大部分が本市の防災対策の強化でありますので,緊張感を持って,またスピード感を持って取り組みを進めたいと決意を深くしているところであります。

 初めに,防災対策について,中でも女性の視点を生かした本市の防災対策についてお伺いをいたします。

 岡崎市長のもとで平成23年3月に発足をいたしました女性の視点による南海地震対策検討委員会が,約2年間の任期を終え,これまでの視察や活動の中で積み上げてこられました提案を報告書にまとめられました。

 内容は,事前の備え,予防,災害発生直後の対応,避難所での生活,応急仮設住宅,そして復興の5項目にわたり,95の提言のうち40個については女性の参画が必要であるとされております。

 それぞれが多忙な通常業務を抱えながら,市政の防災に関する横断的な課題に対して重要な提言をまとめられるまでには,大変な御苦労もあったのではなかろうかと思います。また,各職場で陰の支えがあったればこそ,委員の皆様の力を引き出してくださったのではなかろうかと思います。感謝を申し上げます。

 今後,女性の視点,すなわち生活者の視点が常に本市の防災対策の底流に流れ通う基本姿勢となるよう,期待をしているところであります。

 そこでまず,市長に,この提言に対する御所見をお伺いするとともに,今後どのように本市の防災対策に反映されるおつもりか,お聞きをしたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) おはようございます。

 御質問にお答えをする前に,お許しをいただきまして,本日午前2時7分に発生しました伊予灘の地震について御報告をさせていただきます。

 発生した地震の概要でございますが,震源地は伊予灘の海底で,震源の深さは約78キロメートル,規模はマグニチュード6.2と推定されています。各地の震度の観測状況につきましては,愛媛県南予の震度5強を最大として,高知県西部で震度5弱,高知市内は震度4を観測しております。

 本市の防災体制ですが,午前2時半から職員6名による災害対策本部に準じた準備配備体制をとっておりまして,現在も警戒中でございます。

 気象庁による本日午前4時過ぎの気象庁の記者会見では,震源の深さやメカニズムが異なることから,今回の地震が,想定される次期南海トラフ巨大地震と直接結びつくものではないという見解を出されておりますが,今回の地震によりまして地盤が緩んでいる地域もあるというふうにされておられまして,今後1週間程度は震度4程度の余震に十分注意するようにと呼びかけが行われておりますので,今後とも警戒をしてまいります。

 なお,高知市の被害状況でございますが,中山間地域など点検中のところを含めまして,現在のところ被害報告は上がっておりませんが,引き続き準備配備連絡体制による警戒態勢を維持してまいりますので,よろしくお願い申し上げます。

 それでは,御質問にお答えを申し上げます。

 女性の視点によります南海地震対策検討委員会の報告書につきましては,御質問にありましたとおり,約2年間にわたります委員会の熱心な活動内容が凝縮をされておりまして,女性ならではの生活者の視点をもとに,事前の備えや避難所において配慮すべき項目などにつきまして,大変きめ細やかな提言内容となっておりまして,改めまして女性の視点の重要性を再認識し,このプロジェクトチームを立ち上げてよかったと思っております。

 御提言いただいた95項目──このうち女性の参画が特に必要な項目につきましては40項目──にわたる提言のうち,72の提言につきましては,現在修正中の地域防災計画に盛り込んでおりまして,この72の提言の中で女性の参画が必要な29項目につきましても,今回お諮りをします地域防災計画の改定の中に織り込んでおります。

 また,残ります提言内容も,順次可能なものから計画に反映をさせてまいりたいと考えているところでございます。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 市長のほうから,プロジェクトチームを立ち上げて大変よかったという御答弁もありまして,今回の地域防災計画の修正の中にも重要な部分が盛り込まれているということでありました。

 また,検討委員会の報告におきましては,市長から,活動を継続していくためにもフォローアップ委員会の結成が必要であるとの考えが示されたとお聞きをしております。

 そこで,このフォローアップ委員会とは今後どのような役割を持ち活動をする組織となるのか,その取り組みについて防災対策部長にお伺いをいたします。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 新たに設置を予定しておりますフォローアップ委員会は,この提言を生かすために,まず庁内の防災対策に関する検討会等への参加,そして関係機関や市民団体等が主催する会議や講演会等に参加してアドバイスをしますというか意見を出していくといったことでございます。

 それと防災知識の向上とともに,女性の視点を生かした研究や検討結果を必要に応じて市長に提言し,それを地域防災計画や防災関連計画に反映していく。

 こんなことなどを通じまして,女性が防災活動に取り組むことの重要性を訴えながら,広く女性の参画を求めていく,こういった役割や活動をお願いしたいというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) このフォローアップ委員会は,今後,BCPも策定ができた後には,各部各課におけるマニュアルの作成等,そこに女性の視点,生活者の視点がしっかりと盛り込まれているかどうかを確認し,場合によっては各課に再検討を要請することも含めて役割としてあるのではないかと思っております。

 そういう場合には,市長におかれましては,当委員会が女性の視点を防災対策に生かすための専門委員会であるとの位置づけのもと,一定の立場と権限を担保していただけるようお願いするものであります。

 また,先ほど部長から答弁にありましたように,委員が各課の協議のオブザーバーのような立場で参加をすることもありますでしょうし,前任委員がこれまで蓄積した経験を生かしまして地域の講演会等に出向くこともあると思いますので,部局を横断いたしまして活躍ができるよう,御支援をお願いしたいと思います。

 さて,本市の業務継続計画,BCPが策定をされまして,これから各課で実務者レベルでのマニュアルの作成等が進められる中,部局内での研修や訓練を通しての随時の見直し,修正が行われなくてはならないと考えます。定期的かつ実践的な訓練を通して,より実効性を高めていく過程こそが何より重要であると考えるからであります。

 しかしながら,他の自治体の事例を見ましても,修正による調整や上書きが思いのほか手間のかかる作業になっているということも聞き及んでおります。

 まずは,各課へ防災担当者の配置などを見据えた体制づくりが必要ではないかと考えますが,防災対策部長にお考えをお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 本年度策定しました業務継続計画の応急対策業務や災害時優先業務につきましては,各部署内で日ごろから共有しておくことが重要であります。

 また,各部署では,今後,具体的なマニュアル等の作成を行うことが必要であり,作成した計画やマニュアル等はその実効性を点検するとともに,継続的に見直しを行っていく必要があります。

 こうした作業は,御質問にもございましたが,大変手間がかかりますが,業務継続計画の中でも災害時優先業務は日常の業務と密接に関連しており,また被災後に優先業務を実施する主体となっていただきますのは,基本的にはその担当職場であり担当職員であると考えられますことから,各部に防災担当を置くのではなく,職員全員に防災担当者の視点で取り組みをお願いしたいと考えております。

 防災対策部は,各部局と密に連携しながら,各部局の取り組みの支援を行ってまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 発災時に機能するための諸計画でありますから,訓練と検証と修正のサイクルをしっかりと立てていただきたいと思います。先ほど部長の答弁では,防災担当者の配置は今のところ考えていないという御答弁でありましたが,今後,さまざまな状況を鑑みてまた検討していただく余地があるのではなかろうかと思いますので,どうぞよろしくお願いをいたします。

 また,BCPの作成とあわせまして,ICT部門におけるBCPも同時に策定をされておりますことから,発災時の業務に係る情報システムの復旧体制と連動した各部局での訓練の実施などを今後検討していただくよう要望しておきたいと思います。

 それでは,随時,高知市地域防災計画の修正及び女性の視点による南海地震対策検討委員会での提言を踏まえ,重要と思われる課題についてお尋ねをしたいと思います。

 まず,災害対策本部の設置,運営について。

 昨年5月,内閣府から,男女共同参画の視点から防災・復興の取組指針が公表されました。特に大事な点として上げられることは,基本的な考え方として,平常時から男女共同参画は防災,復興のかなめであり,主体的な担い手として女性を位置づける必要があると明記をされた点であります。

 地域防災会議への女性の参画につきましては,平成23年12月議会に提案をし,その後,条例改正を経まして,現在,複数の女性委員が登用されております。同じく意思決定の場である災害対策本部への女性職員の登用は,今回の女性の視点による南海地震対策検討委員会での提言のとおり,不可欠であると考えております。

 そこで,災害対策本部への女性職員の登用に対する市長のお考えをお聞きしたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 災害対策本部につきましては,それぞれ全体を統括します災害対策本部の本部員会議というものと,そして各現場を含めまして活動しているそれぞれの職員の災害対策本部ということがございます。

 全体でいいますと,女性職員もかなりの部分,災害対策本部の要員として入っておりますが,御質問いただきましたのは,災害対策本部の本部員会議の中へ女性を入れる必要があるのではないかという御趣旨だと思っております。

 現在,本部員会議につきましては,市長を本部長,そして両副市長が副本部長,そして教育長,水道事業管理者,そして各部局の部局長を中心に,災害対策本部の本部員としての任命を行っております。

 災害対策基本法第23条では,市町村災害対策本部に市町村災害対策本部員を置き,当該市町村の職員のうちから,当該市町村の市町村長が任命すると規定されておりまして,基本的には部長級以上を任命しております。

 御指摘の御意見もございますので,平成26年度の災害対策本部の発令時につきましては女性職員を本部員会議に参画をさせたいというふうに考えておりますので,その調整をしてまいりたいというふうに考えておりますので,よろしくお願いを申し上げたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 市長の御答弁では,災害対策本部の構成員という立場ではなく,あくまでも意思決定の場への参画ということでの御答弁であったと思いますので,本部長である岡崎市長が発災前から力を注いでこられている女性の視点,生活者の視点が災害応急対策にもしっかりと盛り込んでいけるように,専門性を持った女性職員の登用を要望しておきたいと思います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 続きまして,災害対策本部の初動態勢の強化を考えるとき,実践的な訓練と検証を積み上げることが重要であります。

 県では昨年11月,南海トラフ地震発生時の災害対策本部の事務局体制の検証を目的に,また職員の災害対応能力の向上を図ることを目的に,災害対策本部の図上訓練が行われました。

 高知市では,春野総合運動公園が県内8カ所の総合防災拠点として配置をされておりますし,県下で最も甚大な被害が想定される高知市は,こういった県の訓練に積極的に参加をさせていただき,災害対策本部の設置,運営におけるPDCAのサイクルを確立するべきであると考えますが,県市連携の訓練の参加に対する防災対策部長のお考えをお聞きします。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 南海トラフ地震等の大規模災害が発生しました場合は,速やかに災害対策本部を設置するとともに,応急対策等の活動方針を検討し,関係機関との調整を図っていく必要があります。

 そのため,災害の状況付与を行う図上訓練等の実践的な訓練を実施し,被災状況の具体的なイメージを描くとともに,各機関の役割の把握,現在の計画や対策の検証等も行いまして,初動態勢を強化しておくことが重要であると考えております。

 本市は,南海トラフ地震により,県下で最も甚大な被害が想定されておりますことから,国や県との連携強化は大変重要でありますので,県等が行いますさまざまな訓練につきましては積極的に参加してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 次に,復興対策本部の設置についてお伺いをいたします。

 男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針の中にも,復興対策本部への女性職員の配置の必要性が示されるとともに,復興計画の策定に際し,政策方針の決定過程への女性の参画を拡大し,男女共同参画の視点を反映することと示されております。

 加えて,女性の視点による南海地震対策検討委員会の提言の中にも,復興計画やまちづくり計画の策定委員会,協議会等を設置する場合には女性の委員を少なくとも3割以上就任させること,また既存の組織の活用や各種団体からの女性リーダーの積極的な参加を求めるとともに,将来を担う子供たちの意見を反映できるように工夫するほか,多様な意見の集約について提言をされているところであります。

 この提言を受けまして,復興対策本部への女性職員の配置とともに,復興計画の策定に際しましては,女性の視点を初めさまざまな視点が盛り込まれることが必要であると考えますが,この点について市長の御所見をお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 少し整理してお答えを申し上げますが,復興対策本部そのものにつきましては,通常は災害発生後の状況により災害発生後立ち上げるものでございますので,現在のところ地域防災計画には明確な位置づけはしておりません。

 ただ,我々も今後,国土強靱化基本法案や南海トラフの特措法を受けまして,事前にできる限りの復興に向かっての事前の計画づくりを進めていこうということは,今後も取り組んでいかなければなりませんので,そういう事前の復興計画,これは完全なものは当然できませんけれども,例えば仮設住宅をどのあたりに今後構えていくかとか,事前の準備を進めておかなければいけませんので,そういう計画づくりを行うときには当然女性の視点も必要になります。

 そういう計画づくりを行う際には,各女性からの御意見を十分参考にさせていただきたいということで考えておりますので,御意見は十分尊重させていただいた上で,そういうところの参画を求めてまいりたいというふうに思います。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 市長が常々重要であると言われている事前の復興計画づくり,これにつきましては,御答弁のように,さまざまな意見が集約できるような体制づくりを何とぞよろしくお願いを申し上げます。

 続きまして,罹災証明書の発行,また避難所における避難者の状況把握と救援物資の供給及び避難所や仮設住宅の入退所管理について,本市の取り組み状況をお伺いしたいと思います。

 まず,罹災証明の発行について。

 このたびの地域防災計画の修正によりまして,罹災証明書の速やかな発行が盛り込まれました。これは,災害対策基本法の一部の改正に伴いまして,災害による被害程度等に応じた適切な支援の実施を図るため,市町村長が罹災証明書を遅滞なく交付しなければならないと明記されたことを受けたものであります。

 地域防災計画には,公平な支援を効率的に実施するために,個々の被災者の被害状況や支援の実施状況,支援に当たっての配慮事項等を一元的に集約したり,災害台帳を整備し,各課においてその情報を共有,活用できる体制をあらかじめ構築するとあります。

 ここで,罹災証明書とは,住家の被災状況を証明するもので,保険金の請求や支援金の申請等の際に必要になる証明書のことであります。その発行につきましては,本市は98豪雨のときに随分と苦労されたと伺っております。

 そこで,罹災証明書の発行業務における98豪雨での課題と教訓について,御所見をお伺いいたします。

 当時は生活福祉課が窓口になったということでありますので,健康福祉部長に御答弁を求めたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) 98豪雨の当時,生活福祉課では,日常の生活保護業務のほかに,災害時の避難所開設・運営業務をあわせて担当しておりまして,罹災証明書発行業務の遂行には人手が足りず,生活福祉課の職員のみならず健康福祉部内の他課や当時の市民生活部にも応援を要請しております。

 本庁正面玄関前ピロティーほか,要望の高かった7支所,東部健康福祉センターに臨時の窓口を設け,発行業務を行いました。罹災証明書等の総発行枚数は3万4,886枚でした。

 発行作業は全て手作業で行いましたので,膨大な台帳の中から該当者を探し,被害状況を書き写す作業が困難をきわめたようでございます。

 また,そのほかに,私も小規模な災害も経験をしましたけれども,現地に出向き罹災状況の調査業務に当たった部署と罹災証明の発行部署が異なっていた関係で,その被害の内容について市民の方から説明を求められて,罹災証明を発行するほうで返答に困ったような事例が多々ございました。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 部長の答弁の中では,大変な困難を抱えられたということがよくわかりました。この確認事項の照合に大変時間がかかることが困難の原因ではなかったかと思います。16年前とは情報システム等環境は大きく異なりますが,基本的な課題は同じではなかろうかと思います。

 そこでまず,情報システムにおける本市の現状についてお聞きをするとともに,罹災証明書の迅速な交付のために今後高知市が整備するべき課題について,健康福祉部長の御所見をお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) これまでの手作業で行う方法では,大規模災害時において,罹災証明書の発行業務にやはり大きな遅延,混乱等が発生する危惧が大変高いと考えております。

 そのため,災害台帳等,関係各課の情報を一元的に管理,共有でき,罹災証明を迅速に発行できるシステムの構築が今後必要であるというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 阪神大震災の折,この罹災証明書の発行の困難さに直面し,災害現場で実用型情報システムとして誕生したのが被災者支援システムであります。当時,西宮市では,罹災証明書の発行手続に1人最長7時間かかったそうであります。市民の皆様,また職員の皆様の疲労は極限状態であったと推察をいたします。

 このままでは被災者の生活再建をおくらせることになると,現在,兵庫県西宮市情報センターの吉田センター長を中心とした職員で,約10日間でシステムを開発され,発行までの所要時間を1時間以内に短縮をされました。

 この被災者支援システムは,阪神大震災,また東日本大震災を経て全国に広がっておりますが,あらかじめ住民基本台帳をもとに,先ほど部長の答弁にもありましたように,被災者情報を一元管理する被災者台帳を準備しておき,災害発生後,住民の被害状況を入力さえすれば罹災証明書や義援金,支援金の交付が速やかに発行できるというものであります。

 98豪雨での混乱がよくわかりましたが,今回想定される南海トラフ巨大地震では,その混乱をはるかに上回るものであろうかと思います。

 今回,示されました本市の業務継続計画,BCPでも明らかなように,人材や機能など行政支援が著しく低下する中で膨大な災害対応を迫られる緊急時,職員の皆様の負担の軽減として,また市民の皆様へのサービスの低下を防止する手だてとして,この被災者支援システムは必要不可欠であるとの思いで,これまで公明党は代表質問や個人質問等で提案をしてまいりました。

 市長もこのシステムにおいては有効性を評価していただいた上で,実務者レベルでのワーキンググループの発足について大変前向きな御答弁をいただいておりましたので,このワーキンググループの進捗状況についてお聞きをしたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 進捗状況でございますが,昨年8月に先ほどの吉田西宮市情報センター長を講師にお迎えをいたしまして,被災者支援にかかわります庁内の関係各課を集めまして,開発経緯の説明や,被災者支援システムのデモンストレーションを行っていただきました。

 また,この後すぐですが,昨年9月には,関係各課を対象としてワーキンググループを設置するために,被災者支援システムに関する勉強会を開催いたしまして準備を行いまして,10月からは,情報政策課を初めとする関係10課によります第1回目のワーキンググループ会議を開催しております。

 各システムの概要や活用方法,運用体制等につきましてこの会議で協議をするとともに,本年2月には,防災政策課,そして情報政策課の職員が,このシステムの先進地でございます徳島市役所を訪問しまして,徳島市の職員の研修の中にも参加をしているところでございます。

 平成26年度からは,ワーキンググループにおいて,被災者支援システムを使った操作研修を行う予定でございますので,さらに具体的な運用に向けまして取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) ぜひ具体的な運用についての体制づくりをよろしくお願い申し上げます。

 この罹災者証明書は被災者の生活再建のスピードを左右するものであり,いかに迅速に交付できるかどうか,市長の責任が問われるものであります。

 本市のように多くの被災者が想定されている基礎自治体で,事前に被災者支援システムを導入しているにもかかわらず,準備不足のために,市民の皆様にとって重要な業務が停滞するなどということはあってはならないことであると思います。どうか一日も早く体制を整えていただけますように,重ねて要望をさせていただきたいと思います。

 次に,避難所管理及び救援物資の供給についてお伺いをいたします。

 南海トラフ巨大地震による被害想定では,本市の被災1日後の避難者数は24万8,000人とされておりまして,現在,市内151カ所の避難所が指定をされております。

 本市においても,避難者の実態とニーズの把握,あわせて必要な物資の調達と管理,供給が重要な課題となりますことから,避難者の名簿作成とともに,災害対策本部に直結した救援物資の供給システムを整備しなくてはならないと考えます。

 避難者の受け入れ時の名簿の作成につきましては,女性の視点による南海地震対策検討委員会での提言の中に,氏名,性別,年齢,支援の必要性,特技や資格などについての項目,また外部などからの問い合わせに対する情報の開示非開示の希望欄を設定するなど,きめ細かい内容が提示をされております。

 避難所におけます救援物資の供給の際に,各避難所への必要物資の把握とその配分についてどのようなお考えをお持ちであるか,お聞きをしたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 南海トラフ地震では,最大クラスの地震が発生し,最悪の場合には約25万人もの方が避難を余儀なくされることが想定されておりますので,適切に各避難所における避難人数やニーズを把握し,救援物資の配分を行うことが求められております。

 そのためには,事前に避難所開設運営・訓練等を通じ具体的に状況をイメージしておくとともに,救援物資の管理業務の支援を行うシステムを活用する必要があると考えておりますので,今後は,支援システムの研究や物資の供給方法等につきまして,検討を行ってまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 緊急物資の中でも食料調達の仕組みをどうつくるかが重要な課題の一つであります。被災地では,避難所の食事は必要とされるカロリーを大幅に下回り,災害時の栄養管理や食生活の支援のあり方について教訓が残りました。

 高知県では,支援物資の在庫管理や活用を担う人材の確保など,本年度中に災害時栄養・食生活支援活動ガイドラインを策定する予定でありますので,本市でもこのガイドラインに沿って取り組みを進めていただきたいと思います。

 ところで,先ほど部長のほうから,システムの研究の必要があるという答弁がありました。先ほどから提案をさせていただいております被災者支援システムには,避難所の入退所情報の管理等,また救援物資等の入出庫の管理についても活用できるシステムが組み込まれておりまして,注目をされているところであります。

 被災者支援システム内の避難所関連システムを使いますと,膨大な情報の中から避難所別,男女別,年齢別,支援別に知りたい情報が速やかに得られるわけであります。

 さらには,被災者支援システムの中の緊急物資管理システムにおいて,災害支援として提供されました救援物資等の入出庫の管理も可能ですから,必要な物資を必要な避難所に適切に供給することもできるわけであります。

 こういった被災者支援システムの機能を活用できるように再度お願いをするとともに,また各避難所に被災者支援システムの端末を設置してはどうかと考えます。防災対策部長の御所見をお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 避難所となります市内小中学校の事務室には,庁内の情報の共有が可能な端末が配置されておりますので,避難所から支援システムに接続することができます。

 しかしながら,個人情報の取り扱いや端末のセキュリティー問題,避難所担当者等への操作研修等,多くの課題がありますので,こうした点も含めましてワーキンググループで検討を行ってまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 視察を行っていただきました徳島市では,この被災者支援システムのソフトが入ったノートパソコンを既に配備をしているということも聞き及んでおります。端末の設置が予算的にもなかなか難しいようであれば,こういうノートパソコンを常備するというのも一つの手だてではなかろうかと思います。

 そのほか,被災者支援システムには仮設住宅管理システムがあり,今空き状況がどのようになっているかなど仮設住宅の管理を初め,入居申し込みや抽せん処理を支援し,仮設住宅の入退去を管理できる機能があります。

 そして,このシステムの利点は,ソフトは無償で提供されていること,現在の端末がそのまま使えること,ITに精通していない職員でも運用できること,アドバイザーの派遣や紹介も行っているということであります。

 このアドバイザー制度を利用して,さらに踏み込んだ被災者支援システムの運用を求めるところでありますが,防災対策部長に御所見をお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 財団法人地方自治情報センターでは,被災者支援システムを導入している地方自治体に講師を派遣して説明会を実施しており,基本的には,午前中の部でございますが,危機管理と情報システムの講義を,午後には被災者支援システムの操作研修を行うプログラムとなっております。

 講師の派遣につきまして,当センターに問い合わせをしましたところ,平成26年度の講師派遣事業実施に関する詳細は今のところ未定とのことでございましたが,この制度を活用しまして,被災者の支援システムワーキンググループを中心とした研修会を開催してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) ぜひよろしくお願いを申し上げます。

 また,ノートパソコン等を避難所のほうに持ち込む際には,無線LANの整備も合体で行う必要があるかと思いますが,政府は,平成25年度補正予算に,自治体が学校や公園などの災害時の広域避難場所にこの無線LANを整備するのに必要な費用の半分程度を補助するという予算を盛り込みました。

 また,愛媛県の事例では,全避難所に無線LANを整備し,災害時には全てのユーザーに対して無料開放するという協定を通信事業者と締結をしたようであります。

 災害時には携帯電話がつながりにくくなる可能性が高くなりますが,スマートフォンなどの普及から,インターネットを利用して避難者が災害情報を取得できたり家族の安否確認ができるような環境も進んでいる状況であります。

 避難所がそういった環境であれば,被災者支援システムのソフトが入ったノートパソコンを活用できますし,ぜひとも先進事例に倣いまして柔軟に検討していただきたいと思います。

 これまで提案をしてまいりました避難所管理や救援物資の管理,仮設住宅の管理などは,事前に構築しておくべき本市の懸案の情報システムの課題であると思います。

 市長に要望しておきたいと思いますことは,本市には廉価で,費用が安くて,実用性の高い被災者支援システムがあるにもかかわらず,十分に活用できないまま,わざわざ別のシステムを構築して貴重な財源を費やすことがないように,精査をしていただきたいということであります。

 被災者支援システムが,発災から復興まで生活者の視点に立って,被災者に寄り添える情報システムとして運用されることを強く求めまして,次の質問に移りたいと思います。

 体育館を使った訓練の実施について。

 このたび,NPO法人日本防災士機構が認証します民間資格である防災士については,当初予算での60名の想定を大きく上回り,300名の方が合格をされたと聞いております。

 現在,26地区のうち22地区に防災士が誕生され,残るは4地区となりました。地域ごとの諸事情はあろうかと思いますが,全地区に誕生できるよう,今後,周知,啓発を図っていただけますようお願いしたいと思います。

 また,内閣府からの先ほどの取り組み指針の中では,災害時を想定した事前の具体的な研修や訓練の必要性が示されておりますので,防災士,地域の住民の皆様,職員,教職員も含めた避難所開設,また運営の実践的な訓練を実際の体育館を使って実施できないものか,防災対策部長にお伺いをしたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 南海トラフ地震等により広域的かつ大規模な被害が発生した場合は,地域住民の皆様や教職員の方が主体となって,避難所の開設,運営を行っていただくようになることが想定されますため,地域の防災拠点となる小中学校の体育館等で実践的な訓練をすることは大変重要であると考えておりますので,学校や避難所担当部署とも連携しながら,訓練内容等について検討を行ってまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 昨年8月,女性の視点による検討委員会で開催されました職員,教職員を対象にした避難所運営研修会でのワークショップでは,終了後,参加者から,初動からの状況に合わせたシミュレーションをすることで自身の想像力のなさを痛感した。また,自治組織との連携等,足りない視点を考えさせられた,発生する前に考えておかなければならないことがたくさんあると思ったなどの感想が寄せられました。

 私自身も,発災から時間を巻き戻して,平時のうちにやるべきことは何なのかを改めて問い直したところであります。

 一方,目まぐるしい被災者への対応を実際に経験をしてみまして,不安な気持ちがふえたという率直な感想もありました。私は本当によくわかります。訓練は,実際の環境に近ければ近いほど災害対応に向けての想像力は鍛えられることになりますし,考えられ得る限りの課題に向き合い,スキルを磨いていくことが,いざというときに職員の皆様を守り,住民を守ることになると信じます。

 関係者全員が参加した訓練が実際の避難所で定期的に行われ,それぞれの役割を明確にしつつ,運営のノウハウが蓄積されるような体制づくりをお願いしたいと思います。

 次に,生活者の視点を生かす取り組みの啓発活動として,女性の視点による南海地震対策検討委員会ではこのようなチラシがつくられました。A3判で裏表で,大変さまざまな情報が詰まっているすぐれたものだと思うんです。

 この市民の皆様に向けましての説明会が先日開催されたわけでございますが,防災組織等に携わってくださっている男性の方も多く参加をされまして,女性の参画を強く希望されていること,また啓発の必要性を感じておられるということなどがよくわかりました。

 そこで,啓発活動の一環として,このチラシをあかるいまちに差し込んで全戸配布してはどうかと考えますが,防災対策部長の御所見をお伺いします。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 女性の視点による南海地震対策検討委員会より提言をいただきました項目につきましては,新年度にあかるいまちに掲載し,市民の皆様へ紹介することとしておりますので,チラシを全戸配布するという予定は現在のところ考えておりません。

 なお,ポスターやチラシは,避難所である市内小中学校に配付し,また御要望のありました地域の皆様方には,集会所等への掲示用としてお渡しをしております。

 今後,ポスターやチラシは各自主防災組織に配付してまいりますし,また地域における勉強会や各種講演会等で活用してまいりたいというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) ポスター等の掲示も大変重要であると思いますが,せっかくすばらしいチラシができ上がりましたし,ちょうどあかるいまちに差し込んでもいい大きさではなかろうかと思いますので,こういったものがやはり生活者の視点,女性の視点が必要であるということを考える一つの手だてというか手段にもなると思いますので,ぜひとも配付をしていただきたいと考えております。

 恐らく予算の関係等さまざまな課題を乗り越えなくてはならないと思いますが,ぜひ検討していただけたらと思います。

 続きまして,各地域で防災の主体的な担い手となっていただきます女性リーダーを育成することを目的としまして,女性を対象とした防災・減災女性セミナーの開催を提案したいと思いますが,防災対策部長の御所見をお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 地域防災力のさらなる向上には,できるだけ多くの市民の皆様方に御協力をいただくことが大切であり,特にこれからの防災には女性の参加が不可欠であると考えております。

 さらに,自主防災組織等におきましては,積極的に活動していただくことができる女性の防災リーダーが必要であると考えておりますので,セミナーの開催は今のところ考えておりませんけれども,現在実施しております防災人づくり塾への参加を自主防災組織や女性団体等に呼びかけてまいりたいと考えております。

 なお,平成25年度からは,女性の参加を促すために,女性講師の招聘や託児所の設置を行うなど,女性が参加しやすいような環境づくりを進めてきておりますので,よろしくお願いいたします。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 今はセミナーとしての開催を考えていないというお話でありましたが,やはり女性,また生活者が,避難所等,発災後に抱えるさまざまな課題,それを事前に訓練を通してノウハウを蓄積していくということが何よりも大事であると思いますので,防災,災害復興に関する教育の推進の一つとしても,女性の災害復興アドバイザーを育成し,地域に住む人々の支援体制を実効性のあるものにしていかなくてはならないというような提言も,被災地のほうからは出されているようであります。

 また,妊産婦や乳幼児を持つ女性や介護をしている女性等を対象に,防災に関する研修,また訓練の機会を提供することも大事であろうかと思いますし,そういった意味で今後さまざま検討していただきたいということをお願いいたします。

 本年,市民の皆様の中に56名の女性防災士が誕生されました。例えばこのセミナーなどでは,連続講座のような形で,避難所の地図などを使いながら女性の視点での避難所運営のワークショップなどを開催していくということも大事ではなかろうかと思いますので,ぜひとも御検討のほどよろしくお願いを申し上げます。

 では,鳥獣対策についてお伺いをさせていただきます。

 環境省では,平成23年度に,鹿は325万頭,イノシシは88万頭が生息しているという推計をしております。また,こうした野生鳥獣による農作物の被害は年間200億円前後で推移をするほか,年間約9,000ヘクタールの森林で食害被害などが発生しているということであります。

 そこで,環境省と農林水産省は,この10年間で約半分にまで個体数を調整するとし,都道府県別に生息数を推計して捕獲目標を作成することになりました。

 本市でも,面的な鳥獣被害の把握と対策に向けまして,専門員の配置を提案いたしますが,農林水産部長に御所見をお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 本山農林水産部長。



◎農林水産部長(本山幸一君) 鳥獣被害の防止には,捕獲とともに,被害防除や環境整備などの地域ぐるみの取り組みが効果的であると言われております。

 本市におきましても,平成25年度,県の野生鳥獣に強い集落づくり事業を活用し,鏡地域の梅ノ木,増原,小山をモデル地区として,専門機関による被害調査や環境調査等を実施し,行動範囲や生態に基づく効果的な対策について助言をいただきながら集落ぐるみでの取り組みを行い,農作物への被害が減少するなど一定の効果がありました。

 このようなことから,鳥獣被害を効果的に防止するためには,これまでの捕獲を進めるだけでなく,鳥獣に関する知識を持った専門職員を配置し,有害鳥獣の生息状況,被害状況を面的に調査,把握した上で,習性等を踏まえた総合的な対策を立案し,地域住民とともに実行していくことが重要かつ不可欠と考えておりますことから,平成26年度からの専門員配置について,現在,総務課と協議しているところでございます。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) ぜひとも前向きにこの配置について検討していただきたい,実現をしていただきたいと思います。

 今月11日には,鳥獣保護法の改正案が閣議決定され,鳥獣の保護とともに管理が目的に追加をされました。昨今,安全面でも懸念をされておりました住宅地に出没したイノシシに対しても,捕獲対策等が盛り込まれました。ここ数年急増した鳥獣を適正な個体数に戻し管理することは,生物の多様性に配慮することにもつながっていくと思います。

 高知市議会公明党では,先日,ニームを使った獣害忌避防護ネットの有効性について,高松市で調査を行ってまいりました。このネットは,世界的に研究をされておりますニームという樹木が持つ特性を利用したイノシシ対策でありまして,イノシシの学習能力の高さを利用した忌避行動によるすみ分けや,住民の生命,身体,財産を守るために考案をされた防護ネットであると伺いました。

 環境にも配慮をされておりまして,設置も簡単で,しかも費用も安く抑えられるものでありました。イノシシの侵入を防ぎたい場所にこの防護ネットを設置し,人が安全に作業をしたり生活を送ることができる環境を保持しながら,イノシシを本来すんでいた山に戻していく対策の一つになり得るものであると感じました。

 現在,本市の鳥獣対策協議会では,おりや電柵を中心とした対策が主流でありますが,非常に有効であると言われておりますニームの獣害忌避防護ネットの効果を本市でも検証しまして,効果が高いようであれば積極的に活用してはどうかと考えます。農林水産部長に御所見をお伺いいたします。



○議長(山根堂宏君) 本山農林水産部長。



◎農林水産部長(本山幸一君) ニームを用いた忌避防護ネットにつきましては,野生動物の学習能力を利用して,二度と圃場へ近寄らせない方法により,野生鳥獣の苦手な環境をつくるものとされており,現在,香川県のミカン農家で実験的に使用しているとお聞きしております。

 鳥獣被害対策では,守る,追い払う,とるの3つの対策が重要であると言われております。ニームを用いた忌避防護ネットは,守る対策で有効な手法の一つとなる可能性があるものと考えておりますので,関係団体に周知を行い,試験的に活用していただき,効果があるようなら農業者等にお知らせしてまいりたいと考えております。

 なお,鳥獣被害対策に有効とされる先進的な取り組みにつきましては,今後も情報収集に努め,被害対策に生かしてまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) どうぞよろしくお願いを申し上げます。モデル的に設置し検証を行うということも非常に大事であると思いますので,前向きに検討をお願いしたいと思います。

 現在,本市では地域単位での支援が中心となっております,この鳥獣被害対策の補助制度,県下では,有害鳥獣対策について,地域での合意形成の難しさなどがハードルになることもあるため,場合によっては従来の国の補助制度と並行しまして,自治体の単独事業として個人への補助を実施している自治体もあります。

 本市におきましても,市の単独の個別の補助事業を検討する時期に来ているのではないかと感じておりますが,農林水産部長に御所見を伺いたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 本山農林水産部長。



◎農林水産部長(本山幸一君) 鳥獣被害の防止には,被害防除,環境整備,捕獲活動を地域ぐるみでバランスよく取り組むことが効果的であり,関係機関等と連携を図り,地域,集落ごとに課題整理を行い,被害防止対策を実施していくことが基本と考えております。

 その中で,地域,集落単位での防護柵設置が有効でありますが,地理的条件や合意形成などの課題もあり,個別の設置についての支援の御要望もいただいております。

 そうしたことから,防止対策の実施に当たっては,地域の合意形成を図り,集落単位を対象とした国,県の制度を活用するとともに,他自治体の状況も調査しながら,単独補助のあり方について検討してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 前向きな答弁と受けとめましたが,ぜひとも検討をよろしくお願いを申し上げます。

 通告をしておりましたので,こうち笑顔マイレージについて,要望を含めて質問させていただきたいと思います。

 私たち公明党は,平成22年に初めて議会提案をさせていただいてより,複数の全国の先進地への視察での教訓を踏まえまして,本市でのよりよい制度設計を目指しまして提案を重ねてまいりました。制度の原形である介護ボランティアポイント制度は,保険制度における地域支援事業の一環として,高齢者のボランティア活動の支援を行い,介護予防に取り組むものであります。

 2007年に全国で初めてこの制度を導入いたしました東京都稲城市では,2012年度末時点での登録者が5,000名であり,活動により,高齢者の介護保険料が一月当たり約12円抑制できたという実績があります。

 名称につきましても,ボランティアという定義づけで時間を要したという事例に倣いまして,公募によって決定をされました高知らしい名称,またいきいき百歳体操での健康づくりについてもポイントを付与するというのは全国でもまれな取り組みであろうかと思いますので,大変評価をしているところであります。

 3月に入りまして,その登録者への説明会が行われたということでありましたが,その模様と,またボランティアを受け入れてくださる施設の登録状況について,お示しをいただけたらと思います。



○議長(山根堂宏君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) 先ほどの御質問のように,説明会をしましたけれども,十分な細かい数字は今はちょっと持ち合わせておりませんけれども,ボランティアをしてくださる方と,それから受け入れ施設側のほうの登録はまだちょっと少ない状態ですけれども,今後,積極的にその辺は働きかけていきたいと思っておりますので,よろしくお願いします。



○議長(山根堂宏君) 西森美和議員。



◆(西森美和君) 恐らくまだ周知が追いついていないという状況であろうかと思います。ボランティアを受け入れてくださる施設がふえていかなければ,なかなかボランティア活動を推進していくことができないと思います。

 今回,目標数値としましては5,000人ということで,いきいき百歳体操がもう既に広がっておりまして,本市の介護予防に参加をされている高齢者の方が全市域にたくさんいらっしゃるわけであります。

 この5,000人の目標を目指しまして,さまざまな精査もあったように思いますが,私個人としてはもう少し目標値を上げてもよかったのではなかろうかと感じているところであります。

 また,ポイントの付与につきましても,2つの活動,ボランティア活動と,それからいきいき百歳体操への健康づくりの活動,この2つが合算をされてポイントが付与されるのかと思いますと,そうではないようでありますし,また1,000円単位での還元であるということでありますので,次年度への繰り越しの手続,今後ぜひ検討していただきたいと考えております。

 また,私たち公明党が現金での還元をずっと提案をしてまいりましたが,介護保険料の負担軽減に資する取り組みとしての制度がスタートであったと思いますので,ぜひとも,これから参加者の皆様のニーズ調査や,また感想,御意見なども集約をしていただきながら,介護予防に取り組む高齢者の皆様の裾野が広がるように,またやりがい,生きがいを持って楽しんで参加をされるような制度になりますように,現金での還元等もぜひ検討していただきたいということを提案しておきたいと思います。

 以上で,全質問を終わります。ありがとうございます。



○議長(山根堂宏君) 清水おさむ議員。

  〔清水おさむ君登壇〕



◆(清水おさむ君) 新風クラブの清水おさむでございます。

 私は,社会を支える現役世代として,また子育て世代としての立場から,市長を初め執行部に,提案説明で示された市政課題に対する御認識や,議題となっております平成26年度予算案等について質問をいたします。

 特に,今回の質問では,国の諸制度が大きな転換点を迎える中,それらを実際に運用し具現化する本市の行政施策が,近い将来,私たちの生活にどのような影響を与えるのかを問うてまいりたいと思います。

 まず,市長は提案説明の中で,ハローワーク高知管内の本年1月の有効求人倍率0.97倍を御紹介され,本県経済は持ち直しの動きがあると評価されていらっしゃいました。

 私は高知県全体の数値を用いてお話しさせていただきますが,高知労働局が去る2月28日に発表した本年1月の有効求人倍率は0.79倍,これは昨年12月に引き続き過去最高値でありました。私が民間団体で雇用促進関係の仕事をしていた平成14年から3年間,就職氷河期と呼ばれていた当時と比べると夢のような数字であり,マクロ的にはよい方向であることは間違いないと考えます。

 一方,その中身を見ると,懸念される流れがあることを指摘しておきたいと思います。それは,新規求職者数が12カ月連続で,有効求職者数が11カ月連続で,いずれも前年同月を下回っている事実であります。

 新規求職者数の対前年同月比はこの12カ月間の平均でマイナス6.0%,1カ月当たり253人の減,直近3カ月平均ではさらに悪化しマイナス7.0%,262人の減であります。

 一方,有効求職者数はこの11カ月間の平均でマイナス6.6%,1カ月当たり1,177人の減,直近3カ月平均ではこちらもさらに悪化してマイナス8.4%,1,391人の減であります。ちなみに,新規求人数は10カ月連続で,有効求人数は52カ月連続で前年同月を上回っております。

 有効求人倍率が2カ月連続で過去最高値との結果は,分母の求職者数が激減し,分子の求人数がふえたことによるもので,手放しで喜ぶことはできません。高知労働局はその原因についてコメントしていませんが,一つの仮説として次のような要因を提起しておきたいと思います。

 この統計の12カ月前,あるいはこの1年間に何があったのかといえば,平成24年12月,高知県版第2弾として,10メートル四方を単位とした詳細な南海トラフ地震の震度分布と津波浸水予測が発表されています。

 また,その半年後の昨年5月には,最大ケースで建物全壊15万3,000棟,死者4万2,000人,負傷者3万6,000人,避難者43万8,000人という被害想定が発表されています。

 これらの事実から,継続的に求職者が減っている要因の一つとして,県内労働者,その大部分を占める高知市内労働者が,南海トラフ地震に伴う被災リスクを避けようと,働く場所を県外に求めているとは考えられないでしょうか。求職者とは結婚期の世代,子育て世代でもあり,その減少の動きが今後,本市,本県の人口減少に拍車をかけるようだと,それこそ一大事であります。

 いずれにせよ,有効求人倍率が過去最高値となった一方で,求職者数が継続的に,しかも看過できない規模で減少していることについて,市長の御見解をお聞かせください。

 次に,後期高齢者医療制度の財源問題についてお伺いします。

 我が国の医療は,1,医療施設や医師などの人材といった医療サービスの供給体制,2,医療費を賄う仕組みである公的医療保険制度,3,保険診療の範囲や内容,支払いの基準を定める診療報酬の3つによって支えられています。

 その公的医療保険制度の中でも,特に国民健康保険は,被保険者の約半数を60歳以上75歳未満の高齢者が占め,医療費の自然増加が続く厳しい環境下にあって,保険者である本市を初め基礎自治体は涙ぐましい経営努力を続けているのであります。

 しかし,今議会に提案されております平成25年度補正予算案によりますと,本市の国保財政は限界を超え,ついに最終赤字に転落するようであります。

 もはや一自治体では,一保険者ではいかんともしがたい段階になっているにもかかわらず,国においては昨年末にやっと社会保障改革プログラム法を成立させたばかりであり,与野党を問わず国政における課題解決のスピードの遅さを強く批判しておきたいと思います。

 ところで,これまで市長は,国民健康保険への公費投入というより国費投入について何度も言及されておりますが,この点は私も同意見であります。

 一方で,公的医療保険制度全体のあり方,特に今後,医療費の急増が懸念される75歳以上の方が対象となる後期高齢者医療の財源問題,具体的には,加入者保険料が1割,国保や共済,被用者保険からの支援金が4割,公費が5割となっている分担割合についてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。

 市長が指摘されたように,団塊世代の全員が75歳以上となる2025年まで時間がないにもかかわらず,重要課題である今後の高齢者医療費の負担をどうするかという問題については,昨年提出された社会保障制度改革国民会議の報告書では全くの踏み込み不足で,それに基づいたプログラム法では,必要に応じて見直しを検討すると,問題解決を先送りしています。

 私たち現役世代は,両親や祖父母,会社や人生の大先輩が被保険者となっている後期高齢者医療保険に対する応分の負担に反対しているのではありません。私たちが支払う健康保険料に後期高齢者医療保険への支援金分が上乗せされ,かつ,別に納めている税金からも後期高齢者医療保険に投入するという現在の仕組みに納得できないのであります。どう考えても,給与天引き制度を利用して取りやすいところからわからないように取っているとしか思えません。

 本来,各医療保険者には,被保険者の健康増進と医療給付等の保険運営にのみ責任を持たせ,後期高齢者の医療給付費については,加入者の保険料で足りない分全てを消費税など税を財源とする公費で賄う仕組みに改めるべきだと考えます。

 なぜなら,そうすることで,現役世代の負担感の重さ自体は解消されないものの,保険料と税の役割分担が明確になり,負担する側の納得性が担保されると思うからであります。

 今後,社会保障改革プログラム法に沿って高齢者医療制度見直しの議論も始まるものと思いますが,市長は保険料と税の役割分担についてどのようにお考えになり,どう国に訴えていくおつもりか,お伺いします。

 次に,マイナンバー制度について伺います。

 マイナンバー,個人番号制度とは,複数の機関,例えば市民税課や福祉関係各課などの機関が所有,管理している個人の情報を同一人の情報であるとの確認を行うための社会基盤であり,国民全員に1つの個人番号を割り当てる制度であります。

 先ほど紹介した社会保障と税の一体改革の中で,昨年5月24日にマイナンバー関連4法も成立し,真に手を差し伸べるべき人をきちんと把握し,社会保障制度を充実させるため,また,今はまだ議論の途中ですが,給付つき税額控除の導入など,所得再配分機能を高めるための法的基盤が整ったのであります。

 蛇足ではありますが,かねてから税や社会保険料負担のもととなる所得把握の不公平問題の解決を訴えてきた日本労働組合総連合会,連合は,その手段としてマイナンバー制度の導入を強く要望してきており,法成立時には,高く評価するとのコメントを発表しています。

 そして現在,平成28年1月からの個人番号カードの交付開始,29年中のシステム接続に向け,着々と準備が進められており,本市も来月4月には専任組織であるマイナンバー準備室を設けることになっています。

 そこでお聞きしたいことは,この制度の導入によって市民と市役所との関係がどうなるか,行政運営の効率化にどの程度寄与するものであるかということであります。

 平時におけるメリットとともに,非常時,すなわち大規模災害の発災時や発災後におけるメリットについて,市民が具体的にイメージできる事例をもって御説明ください。

 また,同法には,情報の目的外利用等への罰則強化や,共通番号の取り扱いを監視,監督する特定個人情報保護委員会の設置などが織り込まれていますが,いまだに情報漏えいや不正アクセスなどへの市民の不安は大きいものがあるようです。その不安を払拭する対応策についてもお聞かせください。

 これに関連して,今回,消費税率のアップに伴い予算化されている臨時福祉給付金について,全国市長会による再三の申し入れにもかかわらず政府が立法措置をとらなかったため,その執行事務を行う本市を初め基礎自治体では,同じ役所内で保有する税務情報を給付担当が直接利用できず,給付準備作業に御苦労されていると伺っております。

 個人情報取扱上の問題点など,その現状をお聞きするとともに,もしマイナンバー制度等関連法令が整備されていればもっと効率的,迅速,確実に給付できるのではないかと想像しますが,担当部長に御意見を伺っておきます。

 次に,競輪事業についてお伺いします。

 まず,私は昨年の9月定例会において,7月に開催されたG?よさこい賞における車券売り上げ2億1,864万7,300円全額が返還された事件を紹介し,それによって厳しくなるであろう平成25年度収支に貢献したいと申し上げました。

 公言したとおり,昨年11月24日,第10レースから第12レースにおいて車券売り上げだけに協力したことを御報告しておきます。まだ年度中でございますが,ぜひ単年度黒字を確保されることを願っております。

 さて,これまで数度にわたり競輪事業について質問してまいりましたが,答弁をお聞きすると,執行部は事業継続の意志がかたいようでありますので,今回は視点を変えて質問をいたします。今から申し上げる質問は,前回12月定例会で他の議員が指摘されていましたが,そのときの答弁では,私自身,競輪事業の未来が見えてこないと感じましたので,重ねてお聞きする次第です。

 収益事業特別会計,競輪事業の平成24年度決算の説明資料を見ると,累積赤字は66億2,360万1,000円で,その内訳は,本場建設に係る投資的経費分が61億5,413万5,000円と,実に93%を占めています。残りの7%,4億6,946万6,000円が事業運営収支を累積した赤字分でありますが,決算書だけではこの内訳を理解することはできず,非常にわかりづらくなっています。

 今回,私が御提案したい点は,ずばり事業費用に含まれている本場使用料の取り扱いの変更であります。

 この本場使用料は,平成14年のよさこい高知国体時に本場を陸上競技場として整備した際の起債償還に充当するもので,一般会計側に支出していますが,本来,定額に近い費用であるはずにもかかわらず,本場売上収入に比例して金額が上下しており,直近5年間の年度比で1,000万円以上の差があります。

 うがった見方をすると,単年度黒字を出すため,あるいは単年度赤字を少なく見せるために費用を調整できるようにしているのではないかと勘ぐることもできます。

 平成26年度予算案でも同様に費用計上されていますが,本場使用料を市営競輪本場売り上げの4%としている根拠について,御説明ください。

 そういった疑念やわかりづらさを払拭するためにも,競輪を取り巻く諸事情を総合的に勘案し,そろそろ施設整備当時の方針を転換してはどうでしょうか。

 すなわち,競輪事業売り上げからの起債償還を諦め,国民宿舎桂浜荘と同様に一般会計による負担に変更し,その第1弾として本場使用料を無料化するのです。

 そうすることで,競輪事業そのものの収支が明確になるとともに,まずは事業運営に係る累積赤字4億6,946万6,000円の解消をターゲットとした事業運営に集中できるのではないでしょうか。

 前回12月定例会で執行部が提案し,我々議会が全会一致で可決した高知競馬場施設の無償貸付けに関する議案は,これを可能とする考え方を,我々議会と市長とが共有しているあかしであると私は理解しており,この取り扱いとの整合性を考えれば,競輪における本場使用料の無料化を我々議会は反対できるはずもありません。この点も含め,方針転換に向けた御見解をお伺いします。

 次に,平成27年度からスタートする子ども・子育て支援新制度に向けて実施された教育・保育ニーズ調査の結果についてお聞きします。

 先月開催された第3回子ども・子育て会議にて,本調査の中間報告がなされました。会議を傍聴した私が注目したのは,平日に定期的に利用している教育・保育事業と今後の利用希望であります。

 細かい数字は紹介しませんが,施設保育である認可保育所,認定こども園,幼稚園については,現状の利用割合に比べ,今後の利用希望が高くなっておりました。

 それは当然で,保育に欠けるという保育所利用条件が撤廃され,同時入所第2子の保育料が無料であれば,我が子を早い段階で集団生活になじませ社会性を身につけさせたいと願う保護者の気持ちはよくわかります。

 また,会議では,教育,保育を提供する区域については,市内を東西南北4区域に分けて設定することも了承され,今後はこの区域ごとに需要に見合った施設整備を行っていくこととなります。

 4区域別の推定利用者数と施設定員の過不足数については,現在,ニーズ調査の結果をもとに詳細な算出作業中とのことでございますが,一番危惧するのは,来年4月の新制度移行に際して待機児童がふえることであり,特に保育士不足によるそれは何としても避けなければなりません。

 平成26年度予算案には,今年度補正予算に引き続き,民営保育所の保育士等処遇改善推進事業費1億3,885万円が計上されていることは評価いたしますが,それで十分なのでしょうか。

 保育士の確保策について,民間部門との協議状況も含めてお伺いをいたします。

 最後に,市長は市民生活に必要不可欠な水道事業を担っておられるのでよくおわかりだと思いますが,少し以下の議論におつき合いください。

 自由主義経済を標榜する方々は,専ら物やサービスの買い手側の選択の自由をメリットとして強調されますが,売り手側の自由についてはほとんど触れることはございません。

 どういうことかというと,売るのも買うのも自由ということが無制限に拡大すると,売り手側に供給義務がない条件下では,全てのお客様を相手にしなくてもよい,売り手側の自由が生ずるのであります。

 売り手側からすれば,物やサービスを届けるまでの費用が少なくて済む,例えば交通の便がよく,人口が密集している場所で売ったほうが効率的と考えるからで,中山間地域にあった商店やガソリンスタンドが撤退した後,なかなか次の出店がないといった例は,こういった考え方をよくあらわしています。

 水と同様に市民生活に必要不可欠なものに電気がございます。政府は,昨年11月に成立した電力システム改革プログラム法に沿って,2年後の平成28年4月に電気の小売を一般家庭を含む全ての需要家を対象に自由化することを織り込んだ電気事業法改正案を既に閣議決定しており,予算成立後の今国会で成立を目指すものと思われます。

 無論,電気の供給義務は撤廃されませんので,どこに住もうが電気は送ってもらえます。しかし,一定の経過措置期間を過ぎると料金規制が撤廃され,今までのように,どこに住んでいても,都市部であろうが中山間地域であろうが島嶼部であろうが同じ単価で電気が買えるとは言えなくなる可能性が出てまいります。

 なぜなら,小売全面自由化とは,売り手側の売らない自由も認められる制度であり,料金規制の撤廃とは,お客様ごとに料金を設定できる制度だからです。わかりやすい例で申し上げると,地域によってはがきの切手代に差異が生じるのと同じようなものです。

 少し想像をめぐらせばわかることですが,地方に住む私たちが,その中でも中山間に住む方々が,人口や産業が密集する大都市部と同じように,電気をどこから買っても自由で,より安いほうを選べるという選択の自由の恩恵を享受できると考えるのは,いささか甘くはないでしょうか。

 実際の制度案に,どの小売事業者とも契約できない場合を考慮した最終保障約款が備えられているのは,そうした現象が事前に予想されているからで,私はこの法律改正が地方に住む私たちの将来の生活に少なからず影響するものと考えております。

 私たちはこれまで,たった1つの法律の成立によって日本社会のありようが変わってしまった事例を経験しています。

 平成11年と16年の労働者派遣法改正であり,当時は働き方の自由が称賛されたこともありましたが,現在の社会がその影響,すなわち格差を拡大させた影響から抜け出せないでいることは皆様御承知のとおりであります。

 そこで,市長には,地方及び中山間地域に住む市民の生活を守るという観点から,この電力小売全面自由化の影の部分をどのように捉えていらっしゃるか。そして,もし御意見をお持ちなら,その声をどのように政府,国会に届けるおつもりか,お伺いをして,第1問を終わります。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 段々の御質問に順次お答えを申し上げます。

 まず,有効求人倍率の関連での御質問にお答えを申し上げます。

 御質問の中でもございましたが,本年1月のハローワークの高知管内でございますが,こちらのほうの有効求人倍率は0.97倍ということになっておりまして,先ほど御指摘がありましたように県内平均では0.79倍ということになっております。この高知市の0.97倍でございますが,平成24年12月が0.74倍でございましたので,この1年2カ月余りの間に0.23ポイント上昇してきております。

 県外の特に大都市部を見ますと,やはり有効求人倍率は相当上がってきておりまして,東京都の同じ時期を比較しますと,平成24年が1.17倍から,現在は1.46倍まで,0.29ポイント上がってきております。

 過去の高知市の人口動態をそれぞれ分析しますと,景気回復が進み,特に大都市圏での求人が活発になりますと,例えば回復がおくれがちな高知県,また青森県,こういうふうな地方部の新卒者の方々が県外へ流出するという傾向がございますし,これは若い方々の青年層でもそういう傾向が一部見受けられます。

 今回の大都市部での急激な景気回復を受けまして,例えば東京,愛知,大阪等へ本県の求職者の一部が流れているということも想定はされるところでございます。

 平成25年度に高知市民の意識調査を行っておりますが,この中で,高知に住み続けたいという方々が多いという結果ではございましたが,逆に,高知からできれば移りたい,高知からはすぐにでも移りたいという回答をされた方々が合わせて10.9%ございました。約1割の方々が高知から移りたいという回答がございました。

 これを世代別で見ますと,20歳から39歳の世代のウエートが回答者の中には多く,その理由のトップは仕事がないからと回答されておりますので,やはり高知市の若年層が雇用の場を強く求めているという傾向がうかがえるところでございます。

 一方で,四国地方全体の企業につきまして,2月26日に,四国地方の人手不足に対する企業の意識調査の結果を帝国データバンクが発表しております。

 四国内の建設,製造,運輸,倉庫の業種で8割を超えます企業の方々が人手不足を感じているという回答をしておりまして,これらに関連する従業員の方々には残業が続き,社員の負担がふえているという意見も出されています。

 地元の経営者の方々から,いろいろお話を聞く機会も多うございますが,採用したいという希望はあるんだけれども人材がなかなか集まらないという声もよく聞きます。

 県外への転出をできるだけ抑制をしていくためには,やはり魅力的な雇用の場の創出と,求職者の方々への求人情報の情報発信が非常に重要になります。

 販路拡大などへの地場企業への支援とあわせまして,求人情報をいかにして若い方々や高校,また県内の大学に伝えていくかということは重要でございますので,なおそういう面で努力をしてまいりたいと考えております。

 次に,日本の大きな課題でもございます医療保険にかかわります御質問をいただきました。

 まず,非常に課題になっております後期高齢者医療についての財源の御質問からお答えを申し上げます。

 高齢者の方々の医療の適用,また医療保険の制度は,かつてから非常にいろんな課題がございまして,一番最初には昭和48年に,老人福祉法に基づきます老人医療費の支給制度が創設をされまして,70歳以上の医療費については全額公費で賄うということで,このときは国,県,市町村でその費用を負担しておりました。

 老人保健法が施行されました昭和58年でございますが,一部窓口での定額の個人負担が入ってまいりましたが,それ以外につきましては公費が3割,各保険者から,これは健康保険とか国保とかこういう保険者からの拠出金が7割ということで,基本的には全額公費ということになりました。

 ただ,拠出金制度につきましては,各保険者の方々が7割を負担させられるということで,大変重い負担になり,特に健康保険組合の負担が多いということもございまして,平成11年には健康保険組合側から不払い運動が起きているという経過がございます。

 その後,平成14年から,国費を含めた公費負担の割合を段階的に引き上げまして,19年からは公費5割,拠出金5割ということになりまして,20年に創設されました現在の後期高齢者医療制度の中では,公費が5割,各保険者からの拠出金が4割,高齢者の方々に御負担していただく保険料が1割という5対4対1の割合で現在に至っております。

 後期高齢者医療の対象となります75歳以上の方々の人口は当然伸びておりますし,医療費も非常に伸びております。比較しますと,平成23年度ベースでございますが,75歳以上の方々のお一人当たりの医療費は約90万8,000円近くになっておりまして,国民健康保険における1人当たりの医療費と比べますと約3倍多いという状況になっています。

 また,現行のこの4割については,各保険者,これは国民健康保険のほうも負担をしておりますが,その拠出金が非常に大きくなっておりますので,健康保険,国民健康保険ともにこの拠出金の負担が非常に重くなっているという状況もございます。

 我々は,国に対しては,国費の現行の5割をさらにふやさないと無理だということは申し上げておりますが,国におきましては,当面は,健康保険や共済組合保険などを含めまして,被用者保険の支援金に対して全面総報酬割,所得に応じて負担をふやすという意味でございますが,全面総報酬割を行うというふうなことが国の方針として打ち出されておられますので,健康保険組合,そして公務員が入っております共済組合保険ともにかなり負担がふえるという見込みでございます。

 まだまだ非常に多くの課題がございますので,後期高齢者医療制度をどのように支え合っていくかということは非常に大きな課題でございますので,今後ともに市町村そして国民健康保険の保険者としてもさまざまな意見を申し上げていかなければならないと考えているところでございます。

 関連しまして,医療保険の保険料と税の役割分担ということでございますが,先ほどの後期高齢者医療制度も含めまして,当面は国は各保険者に全面総報酬割を入れながら保険者からの支援をふやしていこうということになっておりますが,やはり抜本的な医療保険制度の改革に向けて具体的な議論を進めていかなければならないという時期に差しかかっているというふうに思っております。

 一時期,民主党政権のもとで,後期高齢者医療制度を廃止してそれぞれの保険に移すということが民主党政権のもとで方針を出されましたので,その会議の中で我々も意見を申し上げてまいりましたけれども,自公を中心とします現行の政権では,後期高齢者医療制度は創設から5年が経過し,現在,制度的には十分定着をしているというふうに判断をし,現行制度を基本としながら,実施状況を踏まえ,後期高齢者支援金に対します考え方を含めて必要な改善を行っていくことが適当ということになっております。

 今後どうしていくかということについては具体的な論議が始まっておりませんけれども,非常に大きな課題だと我々も認識をしておりますので,団塊の世代が全て75歳を迎えます2025年までにはしっかりとした論議が必要であり,やはり国費の投入の増というのは避けられないのではないかというふうに考えております。

 最後になりますが,電気関連の電力小売自由化についての御質問にお答えを申し上げます。

 先月28日,非常に大きな改革になりますが,電力システム改革の第2弾として,2年後の2016年に電力小売全面自由化を実施するという電気事業法の一部改正案が今国会に提出をされております。

 これまで一般電気事業者が地域ごとに独占的に電気を供給していた,この市場規模は約7兆5,000億円ございますが,この電力市場を開放し,国内電力量のおおよそ4割を占めております8,420万軒の各家庭や低圧需要家の方々が,電気を買う電力会社を自由に選択ができるということになり,電力会社間の競争が促進をし,需要者については料金メニューの多様化と電気料金の低減が期待をされるところでございます。

 一方では,御指摘にありましたように,自由化された市場では,電力供給事業者の参入が少なく十分な供給力の確保ができない場合は,市場が例えば動かず,どの電力会社とも契約をできないような需要家が生じるという,これは専門用語では市場の失敗というふうに言われておるようでございますが,そういう可能性もあります。

 このため,法案の中では,料金規制の経過措置期間を設け,国が競争状況を検証するとともに,安定供給を確保するためのセーフティーネットの措置や,地域によって極端な料金格差を生じさせない措置が盛り込まれております。

 具体的には,御質問にありましたような,中山間部の例えば発電場所と消費者との距離が非常に離れている場合でも,複数の送配電事業者への託送料金,送り込む料金でございますが,託送料金が軽減されて転嫁される仕組みや,小売業者と契約できない場合の送配電事業者による最終保障サービス,電気をつながなければいけないというサービス,また離島への料金の平準化の措置など,基本的にはできるだけ電気代が上がらないような仕組みが盛り込まれているというふうに聞いております。

 法案にはこうしたさまざまな措置が担保されておりますが,大幅な制度変更になりますので,制度運用段階で,質問議員さんが御心配されますように市民の暮らしや家計に大きな影響が出るような事態が生じた場合には,我々も全国市長会等を通じ,国に対して要望してまいらなければならないと考えております。

 その他の御質問につきましては,副市長及び各担当部局長等からお答えを申し上げます。



○議長(山根堂宏君) 中嶋副市長。



◎副市長(中嶋重光君) 私のほうからは,競輪事業について御質問いただいた点についてお答えしたいと思います。

 まず,本場使用料が市営競輪本場売り上げの4%になっている根拠でございますが,都市公園法の規定では,教育関連施設以外の施設の設置はできないことから,現在,高知競輪場はりょうまスタジアム内の自転車競技場を借り上げて開催しております。

 このため,使用料については高知市運動場条例に規定されており,率の設定については,りょうまスタジアム建設時の起債償還額,また本市と同様に,埼玉県におきまして都市公園条例に基づいて使用料を支払っている大宮競輪の例を参考に決定したものです。

 なお,平成11年度のりょうまスタジアム供用開始時には,本場開催時の売上額の4%に加えまして,他の競輪場開催分の場外発売の売上額の2%を使用料として支払っておりましたが,車券売上額の減少により競輪事業の安定的な運営に支障を来すことが危惧される状況となってきたことから,17年度からは,場外発売金額に係るこの2%分は減免となっており,現在に至っているところでございます。

 次に,競輪における本場使用料の無料化,また起債償還は一般会計からの負担に変更するということで方針転換すべきではないかという御質問をいただきました。

 全国的に,競輪業界を取り巻く環境は年々厳しさを増しており,特に高知競輪場におきましても,車券発売額が平成4年度の約187億円をピークに,24年度は約107億円と減少を続けております。

 今後におきましても,本議会に予算計上しておりますミッドナイト競輪の開催などの売上向上のための努力は引き続き続けるものの,依然厳しい状況が続くものと考えております。

 平成24年度の累積赤字は約66億2,000万円で,このうち事業運営収支の累積赤字は御指摘のとおり4億7,000万円となっております。この事業運営分の収支分の累積赤字につきましては,今後とも競輪事業の努力により回収してまいらなければならないと考えております。

 しかしながら,現在の66億円全部につきましては,競輪運営に重くのしかかってきておりますことから,議員さんから御指摘がありました本場使用料の無料化を含めまして,全体の方針の転換につきましては,今後の高知競輪の運営状況を見ながら,引き続き検討を進めていく必要があると考えているところでございます。

 以上です。



○議長(山根堂宏君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) マイナンバー制度に関連します御質問にお答えをいたします。

 まず,平常時,非常時のメリットについての御質問でございますが,平常時におけます市民の皆様のメリットといたしましては,行政機関などに提出する添付資料が省略できることなどが上げられます。

 例えば,これまでは,福祉関係の給付の申請などを行う際に,申請される方が所得証明書や住民票などを添付する必要がございましたが,マイナンバー制度が導入をされますと,申請を受け付けました行政機関等が関係各機関に必要となります情報の照会を行うことができるようになるため,提出の必要はなくなります。

 また,行政側のメリットといたしましては,これまでは,各機関から提出されます課税等に必要な資料につきまして,氏名,住所などをもとに同一人の情報であることの確認を行うために膨大な手間と時間が必要でございましたが,個人番号を利用することによりまして,これらの事務が効率的かつ正確に行うことができるようになります。

 また,災害時におけるメリットといたしましては,被災者台帳の作成におきまして個人番号を利用できますことで,本人確認や被災者への支援がより確実に行えるようになることなどが上げられます。

 東日本大震災におきましては,被災者の方々が住民票のある市町村から離れて避難している場合など,その方がどこにおられるのかわからないといった事態が多数発生をいたしましたが,各機関が作成をいたします被災者台帳を個人番号により共有することが可能となりますために,そのような事態が一定解消されるものと思われます。

 また,被災者生活再建支援金の支給に関します事務などにも個人番号が利用できますために,被災者の方々の生活再建に向け,迅速かつ効果的な支援も行えるようになるというふうに考えております。

 続きまして,情報漏えいや不正アクセスの対策についての御質問にお答えをいたします。

 個人番号を含みます特定個人情報の取り扱いにつきましては,法律により,利用範囲や情報連携の範囲を厳格に規定をしておりますとともに,罰則の強化,特定個人情報保護委員会によります監視,監督などの制度上の保護措置が講じられております。

 マイナンバー制度におけます情報連携におきましては,国が構築,管理をいたします情報提供ネットワークシステムを介して行うことでアクセス制御が厳格に行われ,また情報提供ネットワークシステム上では直接個人番号は伝送しない仕組みとすることで,各行政機関が分散管理をします個人情報が芋づる式に漏えいをするのを防止しているほかに,通信の暗号化などさまざまなシステム上の安全装置によりまして,情報漏えいや不正アクセスについて万全の対策が講じられておるというふうに考えております。

 さらに,個人情報の照会,提供に係ります記録につきましては,全てシステム上で記録されますことから,インターネット上に公開されますマイポータルを通じまして,市民の方が御自分の情報に関しますアクセス記録を確認できる仕組みとなっております。

 以上でございます。



○議長(山根堂宏君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) マイナンバー制度に関連しまして,臨時福祉給付金の給付事務についての御質問にお答えを申し上げます。

 臨時福祉給付金につきましては,生活保護の被保護者等を除いた市町村民税非課税の方を対象に給付するものですけれども,給付事業に関します特段の立法措置がなされていないことから,支給対象者の抽出作業に際しまして課税情報が利用できない状況となっていることが全国共通の課題となっております。

 このため,本市におきましては,市民税課と連携をし,税務行政の一環として,給付金の支給対象者となります市民税均等割非課税の皆様を対象に,非課税であることをお知らせする通知を6月に送付をし,それにあわせて給付金の申請書やチラシを送付し,申請勧奨を行う予定としています。

 この作業に当たっての課税情報システムの改修やお知らせ通知の送付並びに給付金の支給決定に際します課税情報の照会対応などは,臨時特例給付室ではなくて,市民税課で実施すべき業務となりますことから,市民税課でもスムーズな対応ができるよう,体制強化をお願いしております。

 また,臨時福祉給付金の加算対象となります老齢基礎年金等の受給者や児童扶養手当などの各種手当受給者に関します情報につきましては,厚生労働省や県との連携によりまして収集するとともに,本市の各課が保有しております情報もあわせまして,個人情報保護条例に基づき,適切な手続を経て利用することとしております。

 課税情報等の取り扱いの問題はありますけれども,御指摘のとおり,マイナンバー制度が導入された後であれば,例えば年金と課税が同時にわかるだけでかなりスピードが違いますので,より効率的な事務執行が可能であったのではないかと考えられます。

 いずれにしましても,今後,申請をいただきました市民の皆様への支給に関します審査の効率化や各種事務作業の簡素化などについて,厚生労働省に対して要望してまいりますとともに,他の市町村との情報共有も図りながら,適切な給付事務を実施してまいりたいと考えております。

 次に,保育士の確保策についてお答えを申し上げます。

 本市の保育所では,低年齢児の入所率の上昇や加配保育士の増加などによりまして,年度当初の保育士の雇用人数が,3年前と比較しまして公立保育所で60人,民営保育所で51人増加をしています。

 高知市民営保育所協議会の要望では,保育士不足対策がトップに上げられており,本市では平成24年度から,高知市民営保育所協議会や保育士を養成する県内3校と情報交換を行いながら,保育士確保策に関する協議を行っております。

 本市の保育士確保策としましては,平成24年度から,潜在保育士を対象とした保育士就労支援研修を年2回実施するとともに,25年度からは,保育士の人材確保を目的とする保育士等処遇改善推進事業を実施しています。

 また,県におきましては,保育士登録を所管していることから,潜在保育士にターゲットを絞り込んだ効果的な事業を展開しています。潜在保育士への就労に関するアンケートとか,再就職支援コーディネーターによる潜在保育士と求職情報のマッチングなどの保育士人材確保事業を,今年度の補正予算で事業化をし,高知県社会福祉協議会に委託して実施をしております。

 本市といたしましては,これまでの保育士人材確保の取り組みを継続しながら,県の事業成果を活用し,合同での就労支援研修の実施を検討するなど,県との連携を強化して,保育士の確保の取り組みを推進してまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(山根堂宏君) 清水おさむ議員。



◆(清水おさむ君) 競輪の本場使用料の無料化について,中嶋副市長の答弁が気に食わないということではなくて,市長のお言葉も聞いてみたいということで,質問をさせていただきます。

 これまで本市は,財政再建を着実に進めるとともに,並行して行われました国による特殊法人改革に合わせ,いわゆる隠れ借金の解消にも取り組んでまいりました。

 土地開発公社と学校建設公社を合わせて140億円程度の債務を整理し終え,また資金不足比率が基準を超える国民宿舎特別会計についても,過去の意思決定を改め,桂浜荘の施設整備に係る負債解消のための資金を一般会計から繰り出ししております。

 財政再建が完了した今,残るは収益事業特別会計のみではないでしょうか。約450人の雇用を守りたい,それに異議はございませんが,その方々が目標を持って働ける環境を整えることも市長の役割ではないでしょうか。

 本場使用料の無料化は,御答弁にあったように条例改正を必要とすることから,今すぐ決断せよとは申しませんが,過去の意思決定を転換し,商工観光部と教育委員会,それから財務部との協議になると思いますが,この協議を主導できるのは市長のほかにいらっしゃらないと思います。市長のお考えをお聞きします。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 大原町の総合運動場につきましては,都市公園の指定を受けておりますので,都市公園法の縛りがかかっているという状況もございます。

 高知競輪場自体は,スポーツ施設であります自転車競技場施設を借りて競輪を開催するという法律のたてりになっておりますので,使用料を条例で制定をしているということのたてりになっております。

 御指摘いただきましたけれども,そういう法律上のたてりを考えますと,使用料自体が起債の償還の一部に当たっているという状況もございますので,全額減免を今直ちに行うということは困難だと考えますけれども,先ほど副市長が答弁しましたように,今後の高知競輪の運営状況や収支を見ながら,他の方策も含めて検討してまいりたいというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 清水おさむ議員。



◆(清水おさむ君) 最後に,高知競馬場の無償化,無償貸与というところとの整合性は,条例,法律があるということでございました。今回,私は,大きな池に小さな石を投げ込ませていただきました。この石による波紋が大きく広がって,執行部とこの議会でも議論が始まっていけばいいかなあという期待を申し上げまして,私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(山根堂宏君) この際暫時休憩いたします。

  午前11時53分休憩

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  午後0時59分再開



○副議長(竹村邦夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 平田文彦議員。

  〔平田文彦君登壇〕



◆(平田文彦君) 新風クラブの平田文彦でございます。

 第442回高知市議会定例会に当たり,意見,提言,そして要望等も交えて質問をいたします。

 東日本大震災から早くも3年が経過しましたが,震災当日,午後の本会議休憩時間に控室で見たテレビ映像はいまだ脳裏から離れることなく鮮明に覚えておりますが,これは私だけではないと思います。

 さて,高台のない地域での津波避難対策については,初質問の平成19年6月定例会から何度となく質問させていただいておりますが,昨年の南海地震対策調査特別委員会において,種崎,春野,三里地区津波避難対策及び地区津波避難施設整備計画の概要が順次示されました。

 現在は,長浜地区で策定作業が進んでいるとお聞きしております。計画が具体的に進み,整備が進んでくると,地域に住む者にとっては大きな安心感が得られますので,一日も早い整備を望むものであります。

 あわせて,防波堤や防潮堤の整備による津波対策も重要であります。事業主体となる高知県と国土交通省四国地方整備局では,高知港における地震津波防護の基本的な考え方として,まず高知新港の防波堤補強,次に浦戸湾外縁部と湾口部の防波堤,防潮堤の耐震補強,それから浦戸湾内部護岸等の耐震補強,以上の3つのラインによる三重防護の対策が有効であるとしておりますので,今後,この方向性で津波のハード対策が進められると思います。

 一方で,平成23年9月には,浦戸湾口での可動防波堤の建設計画が報道されております。南海地震対策調査特別委員会でも視察いたしました和歌山県海南市では,可動式防波堤の整備が進んでおりますが,昨年3月には初めての浮上実験も行われ,5年後には完成するようです。

 そこで,現在進められている三重防護の対策において,浦戸湾湾口部の防波堤整備案として可動式か固定式かの検討が進められていると聞いておりますが,それぞれメリット,デメリットがあると思います。

 高知港における望ましい津波対策について,商工会議所主催の新春経済座談会でも津波対策の話があったようですが,市長のお考えをお聞きいたします。

 また,南海地震発生後,高知新港は,復旧に向けて物資運搬拠点の一つになると考えております。

 外洋港ですので,一定の津波被害は避けられないと思いますが,最大クラスの南海地震にも耐えられる設計で耐震バースが整備されておりますし,背後に四国山地がそびえる本市の地理的条件から,陸路が寸断されるおそれもありますので,さまざまな事態を想定しながら,早い段階で利用できるような対策を講じておく必要があります。

 そこで,地盤沈下や周辺道路の液状化など気がかりな点は多々ありますが,災害時における高知新港の役割について,大きなところで市長のお考えをお聞きします。

 この高知新港は,建設までの間,さまざまな議論がありましたが,平成10年3月の一部供用開始から16年,水深14メートルのメーンバースが間もなく使用できることとなりました。限られた2バースのみの使用で,コンテナやばら積み貨物,客船誘致と,これまでよく頑張っていると評価するものです。

 しかし,これからは4バースが利用できますので,これまで以上に貨物量をふやし,客船の寄港回数もふやしていく必要があると思います。

 港にはマンパワーが不可欠ですが,物や人の動きが少なくなれば港が寂れ,そこで働く人も少なくなります。負のスパイラルに陥っていけば,せっかく整備した耐震バースも役に立たないのです。

 特に,製造業の基盤の弱い本県,本市は,絶えず官民が一体となって集荷を行い,客船誘致を図っていきながら,港を盛り上げていく必要があります。

 そこで,港湾管理は県であると承知しての質問でございますが,これまでも県,市が協力しながら活用策を講じてきた高知新港について,全面供用となる高知新港を本市経済にどのように活用していくのか,御所見をお伺いいたします。

 特に,今後の大型客船の誘致に関しては詳しくお答えください。

 次に,行政改革についてお伺いいたします。

 本市においてはこれまで,アウトソーシングの推進や事務事業の見直し,職員数の削減など行政改革を積極的に推し進め,財政再建に取り組んでこられました。その結果,財政危機を克服したわけですので,これまでの行政改革の取り組みは非常に評価するところでございますが,気になる点もあります。

 昨年3月に策定した高知市行政改革第1次実施計画では,職員定数の適正化に向けた取り組みを推進するため,平成25年度に第4次の定員適正化計画を策定する目標を立てていました。

 しかしながら,今後の人事制度改革などに対応する新たな定員管理の手法の検討に時間を要し,本年度の策定は見送られたとのことです。

 この定員適正化計画は,今後の財政見通しや採用計画にも大きく影響し,組織運営上欠かせない計画だと思いますが,前回の定員適正化計画からは2年間の空白期間が生まれた状況となりました。

 例えば,喫緊の課題である防災対策を進めていくためには,一時的であれ防災対策部の人員増を図っていく必要があると思います。また,今後,多くの部署で新たな事業展開を予定されていますが,事業推進に向けては一定のマンパワーが必要です。

 その際に,定員適正化計画に基づいた計画的な採用が行われなければ,業務量に見合った職員数が配置されない,あるいは業務量以上に職員数が配置されることになります。

 そこで,定員適正化計画が見送られた要因である新たな人事制度改革とはどのような内容で,定員適正化計画とどのように関連するのか,そして第4次定員適正化計画はいつどういう方向で策定される予定なのかをお伺いいたします。

 また,定員適正化計画を策定する際に,新たな行政需要への対応だけを考慮すれば,人員は増加する一方で,将来にわたる財政負担が再燃化することになります。そのため,当然,アウトソーシングの推進など,行政改革の取り組みと連動した計画が必要となってまいります。

 そこで,今後のアウトソーシングの展望についてもお伺いをいたします。

 次に,退職された職員の活用についてお伺いをいたします。

 本市に限ったことではありませんが,自治体職員として貴重な経験や技術を身につけた職員が毎年多数退職されております。こうした退職された職員には,今後30年以内に70%の確率で発生する南海地震はもちろんのこと,集中豪雨や台風による大規模災害など有事の際に活躍していただきたいと思いますし,活躍できる仕組みをつくっておくべきと考えます。

 例えば高知県では,大規模災害等が発生した際に警察OBが活動できる仕組みをつくっております。南海地震等の大規模災害発生時には,多くの警察官が救出・救助活動や捜査活動に当たることになり,警察署や交番の活動体制が弱まることが予想されます。

 高知県警では,警察OBで組織する高知県警友連合会との間で,大規模警備等の実施に伴って勤務員が不在となる交番などに,警察OBがボランティアで支援活動を行う協定書を平成22年8月に締結しておりましたが,この内容を見直し,25年9月に,大規模災害等発生時における支援活動に関する協定書を締結しております。

 内容は,当初の大規模警備に大規模災害を加えたほか,これに準ずる事態が発生した場合,同連合会の警察支援活動員が,人員不足となった警察署や交番,駐在所などで業務支援に当たるもので,その活動は従前と同様にボランティアです。

 南海地震発生後,一定期間は,ほとんどの通常業務を中断して,全庁を挙げて応急対応に当たると思います。

 しかしながら,被災者支援や復旧事業などの業務を行いながら,早い段階で行政機能も回復しなければなりませんので,職員は非常に激務となることが想定されます。そのため,多くの行政経験を積まれてきた職員OBの支援があれば,大きな力になるとともに,非常に心強いのではないでしょうか。

 そこで,職員OBを登録し,災害時には市職員を補佐して業務に当たってもらう仕組みの必要性について,所見を伺います。

 先ほど高知県警の例を挙げましたが,本市の場合は,消防業務に関して特にOBの活用が必要だと考えます。東日本大震災の際,発生直後からしばらくの間は,消防職員の業務は想像を絶するほど莫大であったという報告もあり,救命救急などのノウハウを身につけた消防OBには大規模災害時に市職員を補佐して業務に携わっていただきたいと考えております。

 既に,全国の自治体では取り組んでおり,消防OBによる災害支援組織をつくっている中核市もあります。具体的には,中核市のうち3市が消防OBのみで構成,4市が消防OBに団員OBも加わる形で構成されております。また,2市が現在検討中ということです。

 消防も警察と同様に,組織としての活動が多くを占めると思いますので,OB組織をつくってもらった上で協力を願うということになると思います。

 そこで,災害時の初動態勢の確保,災害現場における消防活動等を円滑に行うためにも,本市において消防OBを組織し,活用する制度を構築する必要があると考えますが,お考えをお聞かせください。

 また,ことしの1月,議会運営委員会で東京都町田市へ視察に行った際,1階フロアで防災に関する展示を行っておりました。その展示会で消防団募集中というチラシを配っていた方にお話を聞くと,東京消防庁のOBで,現在は地元の消防団に所属しながら,地域で消防,防災のお手伝いをしているということでございました。

 このように,消防OBが退職後,消防団に参加していただければ,地域としても心強いですし,不足している消防団の確保にもつながります。

 そこで,消防OBの消防団への参加について,消防局長のお考えをお聞きします。

 あわせて,現状を把握しておれば,その数字をお示しください。

 次に,廃棄物行政についてお伺いします。

 老朽化が進むとともに南海トラフの巨大地震による津波被害が懸念される三里,菖蒲谷地区のプラスチック減容工場の建てかえの方向性については,平成24年の9月定例会において質問させていただき,執行部からは,容器包装プラスチックやペットボトルはマテリアルリサイクル,つまり今後も製品としての再資源化を継続していく必要性があるとの考えを示された上で,施設の耐用年数から,33年度をめどに,新たな移転先の確保や処理方法なども含め総合的に検討していきたいという内容の御答弁をいただきました。

 このプラスチック減容工場は,市民の皆様に家庭ごみの中から再資源化可能なプラスチック類を分別していただき,毎週水曜日の直営によるステーション回収したものを受け入れて圧縮こん包等しているわけですが,年々減少傾向にあるとはいえ,平成23年では約4,000トン弱の量があり,量販店で店頭回収されたペットボトルを含めた再資源化量もほぼ同じ量で推移しているとのことであります。

 今や市民生活に根づいているとも言えるプラスチック類の分別排出ですが,そもそもプラスチックは石油製品でありますことから,熱カロリーが高く,燃焼に適している物質とされていますが,家庭から排出されるプラスチック類には塩素濃度が高いものもあり,ダイオキシン類対策が施されていない焼却炉で燃やすと,人体に有害な物質が発生するおそれがあることから,燃やさずに再資源化するか最終処分場に埋立処分をすることが常識となり,環境意識の高揚とともに分別排出の方法が定着していったものと考えます。

 この市民の皆様の取り組みについては,すばらしい意識の向上のたまものであると思いますし,市民の財産として今後も継続していくべき協働のシステムであると考えておりますが,一方では,廃棄物焼却施設を初めとするプラント類の技術革新によって,これまで燃やせないとしたプラスチック類のごみを燃焼して,サーマルリサイクル,つまり熱回収によるバイオマス発電等に活用しようという動きが,他の自治体において見られているとお聞きをしております。

 もちろん,ダイオキシン類など燃焼時に発生する有害物質をほぼ完璧にブロックできる最新の環境保全装置がついていなければなりませんが,これまでの常識から発想の転換が可能となるような技術改革が進んでいるとすれば,今後さまざまな処理方法の議論が可能になってくるのではないかと考えます。

 プラスチック類の熱カロリーが高いことから,以前より,廃棄物となったプラスチック類を細かく破砕した上で,チップ状に固めて固形燃料化する技術が確立されていると聞いておりますし,実際,産業廃棄物として排出されるプラスチック類はRPFと呼ばれる固形燃料に製品化され,焼却して熱回収されるプラントの燃料に活用されていると聞いております。

 一般廃棄物と産業廃棄物のプラスチックでは熱カロリーや塩分の性状など違いがあるのかもしれませんが,技術革新とともに新たな処理やリサイクルの方向性が見られ,市に一定のメリットがあるとするならば,議論していく余地は十分あるのではないかと思います。

 そこでお尋ねしますが,一連のプラスチック類の焼却による熱回収について,まず産業廃棄物など民間事業者の処理状況について御教示いただくとともに,国の考え方や指針及び廃棄物処理の研究者など専門家の知見や議論等について最新のものをお示しいただきたいと思います。

 また,それらの知見等を踏まえて,実際,焼却処理による熱回収を実施している自治体があれば,その状況を説明していただき,その上で本市としての御所見があれば,お伺いをいたしたいと思います。

 次に,教育問題についてお伺いします。

 まず,高知市においてこれまで重点的に取り組んできました不登校対策についてお伺いをいたします。

 直近の平成24年度の調査では,本市の不登校の発生率は,小学校で0.31%と全国平均を下回り,また重点的に取り組み始めた17年度と比較しましても約半減するなど,長年の取り組みの成果があらわれております。一人一人の生徒に寄り添い親身な対応を続けてこられた教職員の皆様の御尽力に心から敬意を表する次第でございます。

 しかしながら一方で,中学校では3.79%と,いまだ全国平均を大幅に上回っています。また,平成17年度と比較して減少はしているものの,21年度を境に増加傾向に転じており,取り組みの強化が求められている状況でございます。

 そこで,教育長にお伺いをいたしますが,中学校の不登校発生率が近年増加している要因をどのように分析されているのか,また今後の対策をどのように考えられておられるのか,お伺いをいたします。

 また,不登校者も含めた30日以上の長期欠席者の発生率につきましても,中学校では6.38%と,全国平均の2倍近い数値が示されております。

 この長期欠席者は,不登校,病気,経済的,その他の要因に区別されておりますが,平成17年度と比較しますと,要因の一つである不登校率は約1%減少しているにもかかわらず,全体では約0.2%の減少にとどまっております。

 つまりこの結果からは,不登校以外を理由とする欠席者が逆に増加していることも考えられます。この点を担当部署にお伺いいたしますと,その他の要因に区分された生徒がふえているとのことであり,具体的には,保護者の教育に対する考え方,無理解,無関心など,家庭の事情から長期欠席する生徒がふえているのではないかとのことでございました。

 そこで,教育長にお伺いをいたしますが,不登校以外の欠席者が増加している要因はどこにあるのか,またその対策をどのように考えておられるのか,お伺いをいたします。

 私は,この長期欠席者の問題だけではなく,学力向上やいじめ対策など,現在の教育問題を解決するためには,学校だけでの取り組みには限界があり,やはり家庭や地域との連携が非常に重要だと思います。

 例えば,私の住む三里地区では,放課後,子供たちを地域の避難場所で預かり,子供たちの学びの場として,地域の方々がボランティアでお世話する計画が持ち上がっております。

 この取り組みが実現しますと,子供たちの教育環境を確保するだけでなく,子供たちを通じた地域コミュニティの活性化や避難行動の周知にもつながっていきます。

 そして,居場所のない子供たち,人間関係や家庭環境に悩みを抱えている子供たちが参加することになれば,地域の中で子供たちを見守ることができるなど,幅広い効果が期待できます。これはあくまで一例です。

 今後は,こうした次代を担う子供たちの健全育成に向けた取り組みが,市内の各地域で展開されていくことを願っているところでございます。

 そのため,教育委員会においても地域との連携に向けた取り組みを進めていると思いますが,一層の進展を図るためには,学校が主体となる取り組みを促していくだけでなく,地域が主体的に取り組んでいる事業についても学校との連携を密にする必要があります。あわせて,継続した取り組みとするためには,地域への支援も必要だと考えています。

 そこで,本市では4月から,こうち笑顔マイレージと銘打ったボランティアポイント制度がスタートしますが,ポイントをためるボランティア活動に,こうした地域での活動も加えてはどうでしょうか。取り組みが継続しやすくなるだけでなく,高齢者の活躍の場を生み出すことになり,生きがいにもつながっていきます。

 現在は,制度設計がなされたばかりであり,すぐの導入は難しいかと思いますが,ぜひ将来的には対象範囲を拡大し,地域活動の活性化にもつなげていただきたいと思いますが,御所見をお伺いします。

 また,地域活動の活性化に向けては,地域の方だけではなく,職員も地域に出向いてまちづくりを考えていく必要があると思います。高知市では平成5年から,全国に先駆けて地域のコミュニティ計画を策定し,その際には,100人を超える市職員がまちづくりパートナーとして地域に入り,地域の方と一緒にまちづくりについての協議を重ねてきた実績もございます。

 そうした思いから,昨年の12月議会で,我が会派の水口議員がこのまちづくりパートナー制度の導入について質問したところ,吉岡副市長は,平成26年度の早期に導入したいと前向きに御答弁されました。

 そして,市民協働部で具体的な検討を行った結果,現在は,地域活動応援隊制度と銘打って,職員が地域に入り地域活動を支援する制度の導入準備を進められているとお伺いをしております。

 そこで,吉岡副市長にお伺いいたしますが,今回導入されようとしている地域活動応援隊制度の目的と中身について,具体的にお伺いをいたします。

 次に,学力向上に向けた取り組みについてお伺いします。

 本年度に実施いたしました全国学力・学習状況調査においては,小学校で大きく上昇し,国語A,B,算数A,Bの全ての調査で全国平均を上回る結果となっています。また,中学校でも国語A,Bで全国平均レベルに達することができ,着実に成果が上がっています。

 これまでの教育委員会の地道な取り組みに心から敬意をあらわすところですが,一方で,活用力を問われるB問題の克服が今後の課題として上げられております。この活用力,応用力は,社会に出てからも特に必要とされる力でございますので,義務教育の段階からしっかりとその能力を育んでいくことが大切と考えます。

 そこで,教育委員会では,B問題の克服など,さらなる学力向上に向けてどのような対策を考えておられるのか,お伺いをいたします。

 最後に,よさこい踊りを活用した学校教育についてお伺いいたします。

 言うまでもなく,よさこい祭りは高知が発祥の地であり,自由な風土が生んだ,高知が誇るべき貴重な文化でございます。このよさこい踊りを小学生,中学生の段階から学校教育の一環として学んでいくことは,子供たちにとっては,身近な祭りであるよさこいを通じて高知の歴史と文化を知る機会となり,郷土愛を育んでいく上で非常に効果的な取り組みになると思います。

 そして,子供のころからよさこいに親しむことにより,大人になってよさこい祭りに参加したくなる,あるいは県外に出たときには高知の誇れる文化の一つとしてPRできることとなり,本家よさこいを盛り上げていく相乗的な効果も期待できるのではないでしょうか。

 そこで,文部科学省のホームページを見てみますと,中学3年生のフォークダンスのカテゴリーの中で,曲目の一例として高知のよさこい節が例示されており,推奨されていることになっていますが,具体的な中身の記載はございませんでした。

 昨年のよさこい祭りでは,参加214チームのうち145チーム,1万4,800人が県内,69チーム,5,200人が県外となっておりますが,第50回の県内1万7,200人,県外2,800人と比較すると,県内参加踊り子は2,400人減と14%減,県外は2,400人増と85%増と,高知県の少子・高齢化の波がよさこいにも影響したのか,県外の踊り子の比率がふえているのが実情でございます。

 県外に普及していること自体は非常に喜ばしいことですが,足元をおろそかにいたしますと,よさこいの本家が高知であることを知らない人がふえていくおそれもあり,このすばらしいよさこい文化が正しく継承できないという事態も懸念されます。

 実際,ある小学校の運動会では,よさこいソーランを踊ることになっていましたが,幾ら何でもあんまりだとの保護者の声が出て,高知のよさこいを踊るようになった学校があります。

 また,基本の高知のよさこいだけでなく,よさこいソーランを併用する学校もあります。県外の方が,北海道で始まったよさこい祭りを高知でもやっているのですねとか,台湾で,よさこい祭りの本場の北海道チームと高知のよさこい祭りチームなどと紹介されるのを聞くと,大変不快ですが,苦笑いをせざるを得ません。

 よさこい祭りは60年が過ぎ,人間で言えば還暦が過ぎたことになりますが,60年も続きますと,もはやイベントではなく,地域にとって大切な祭りであり財産であります。60年を過ぎた今こそ,よさこい祭りの足元を確立する時期と思います。

 そこでまず,運動会も含め,小中学校の授業でよさこい踊りを教えている学校は市内にどの程度あるのか,お伺いいたします。

 また,よさこい踊りを授業で活用するためには,ちゃんとした教材がなければ,伝統として引き継いでいく正調よさこいがどのようなものかわかりませんし,基本から調べるとなれば,先生方の負担も非常に大きくなります。

 正調よさこい踊りの原型に一番近いとされている高知市役所踊り子隊のちょうちんまとい踊り,男踊り,女踊り,正調での踊り方が後世に文化として引き継がれるように努力する必要があると思います。

 そこで,あらかじめ教材としてまとめておけば,先生方の負担も少なくなりますし,全国の小中学校から,授業等に使いたいという要望があった際にも活用することができます。大事なのは,教材としてあることが,本家よさこいのあかしとなることです。

 そこで,よさこい踊りの教材として,よさこいの歴史や正調よさこいの踊り方などをまとめ,授業で活用してはどうかと考えますが,所見をお伺いします。

 以上で,1問を終わります。



○副議長(竹村邦夫君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 段々の御質問に順次お答えを申し上げます。

 まず最初に,浦戸湾一帯におけます津波対策につきまして御質問にお答えを申し上げます。

 高知港におけます津波に関する防災や減災対策につきましては3点ございまして,まず1点目が,高知新港の第一線の防波堤により津波のエネルギーを減衰させること。

 2点目が,仁井田から桂浜にかけての浦戸湾の外縁部や湾口部の防波堤及び防潮堤により,種崎地区からの津波の浸入を防ぐとともに,湾口部から湾内へ浸入する津波のエネルギーを抑えること。

 3点目として,浦戸湾内部の護岸等の改良,耐震補強や液状化対策を含めまして,これらの対策を行うことにより背後地への津波浸入を防ぎ長期浸水を防ぐこと。

 この3点がポイントとなっておりまして,これらの対策をもって津波からの防御を重層的に行う三重防護の考え方に基づき対策を進めていくということが国,県,市で確認をされているところでございます。

 この三重防護を具体化し,効率的かつ効果的な対策として推進するため,昨年11月に,高知工科大学磯部副学長を座長とします,高知港における津波防護の対策検討会議が国,県により設置をされましたので,学識経験者の方々とともに高知市の職員も参画をさせていただきまして,現在,可動式や固定式も含めました防波堤や防潮堤の防災・減災効果に関する技術的な検討を続けているところでもございます。

 専門的な技術面からのさまざまな効果やシミュレーションの検討が必要になりますので,具体的な技術面の検討を行っておりますので,この検討会の中で具体的に議論を深めていただき,一定の方向性がまとまってまいりましたら,高知市を初めとします各関係機関に御報告をいただけるものだというふうに考えているところでございます。

 続きまして,高知新港にかかわります2点の御質問にお答えを申し上げます。

 次に,災害時におけます高知新港の役割でございますが,南海トラフ地震では大規模な被害が想定されておりますので,高知市だけでの対応では限界がありますことから,県内また県外の応援協定を締結しております各自治体から,人的な支援を初め支援物資等を迅速に受け入れすることができる体制の構築というものが重要になってまいります。

 御質問にもございましたが,高知市内へ通じますそれぞれの陸路が例えば寸断をされるという場合も,当然想定をしておく必要がありますので,地理的にも,海上を利用した輸送手段及び施設の確保が重要だと考えております。

 ただ,課題もございまして,海上輸送を行う場合は,東日本大震災の事例を見ましても,大量の漂流物が海上にございます。まずこの大量の漂流物を除却しないと,各船舶のスクリューに巻きつきますと,まず船舶が航行できなくなるということでございますので,大量の漂流物をまず除却をしていく必要がございます。

 このためには専用の船が要りますので,海上自衛隊を中心とする啓開の船を入れまして,まず漂流物を撤去するというのに相当に時間がかかります。それが例えば撤去できましても,東日本大震災もそうでございますが,海中には多くの漂流で流された車が沈んでおります。

 そうしますと,船舶が航行するときに喫水がとれるかどうかということがありますので,やはりそれを恐らく除却するためには大型の船舶クレーンをもって除却をしなければいけないということなので,やはり意外と時間がかかるということが一つの大きな課題になります。

 外洋に面する高知新港につきましては,県の防災拠点港としての配置計画におきまして,広域的な海上輸送のネットワークの拠点として位置づけておりますので,先ほどの災害対応のところを含めまして,一般的な経済的な対応ということも考えておく必要がございます。

 今春からは,新たにメーンバースとなります水深12メートルの岸壁が暫定供用になりますし,それに連続をする耐震強化岸壁の供用が開始をされる予定ということになっております。

 耐震強化岸壁につきましては,東日本大震災におきましても,海上啓開後,漂流物をのけた後ですが,物資輸送の拠点として機能を発揮した大きな事例もございます。

 また,メーンバースと一体的に使用することによりまして,自衛艦や貨物船などの大型船舶への対応が可能となりますので,物資等の輸送に大変大きな役割を果たすということになります。

 県中央部の広域的な総合防災拠点となります春野総合運動公園とも連携をさせながら,海上からの支援物資や救援部隊の受け入れ及び搬送拠点として重要な役割が期待できますので,国,県とも連携をし,災害時の具体的な活用方策について,実践的な訓練等を通じながらいろんな課題を検証してまいりたいと考えております。

 続きまして,高知新港での経済面での活用でございますが,新港につきましては,太平洋に開かれた本県経済を支える四国の国際貿易港として,平成10年3月に,新港の南側のいわゆる8メートル岸壁,また12メートル岸壁の2バースの一部供用が開始をされたところでございます。

 そして,平成26年度からはさらに,新港の南側でございます11メートル岸壁と14メートル岸壁,これは全て今言っているメーターは水深のことですが,14メートル岸壁につきましては当分の間,12メートルでの暫定供用となりますが,それぞれが供用開始される予定となっております。

 これまで石炭や石灰などのいわゆるバルク貨物の荷役の積みおろしと大型客船との入港が重複をするときもございまして,そのときには非常に不便を来しておりましたが,今回の供用開始によりまして,そうした重複をしたときなどの問題が解消されるということになります。

 これまでも県,市で連携して,新港のポートセールスの活用など,集荷や航路の誘致,企業誘致,またクルーズ客船の誘致に積極的に取り組んでまいりました。

 特に,観光振興の面で,大型客船の誘致につきましても,クルーズ客船誘致の全国組織がありまして,全国クルーズ客船誘致連絡会と密接に情報交換を行いながら,船主への高知新港のPRを積極的に行うとともに,高知に入港したときには,各種の歓迎行事やシャトルバスを運行して観光地に運ぶということで,県市連携で行っております。

 非常に高知新港の認知度も高まってきておりまして,平成25年度を見ましても,サン・プリンセス号,コスタ・ヴィクトリア号,飛鳥?,世界的に有名な大型客船でございますが,それぞれ合計で計11回寄港しております。

 平成26年度におきましても7隻の大型客船の寄港が予定されておりまして,来月20日には7万7,000トンのサン・プリンセス号が寄港する予定となっておりまして,多くの観光客が高知を訪れるという予定になっておりますので,大型客船の誘致につきましてはいろんな情報をキャッチをしながら,こういうエージェントにも積極的に働きかけてまいりたいと考えております。

 また,高知県では,さきの議会の中でも知事も答弁されておられましたが,高知新港への企業誘致に向けまして,新たに企業向けの団地としまして,最大クラスの津波においても浸水しない安全な高台の団地を整備することで,高知県中央部におけます数少ない産業用地として,港湾利用型の産業の誘致を考えているということが知事からも発表されております。

 高知市としましても,雇用や経済の活性化につながります,こういう企業の誘致に県市連携で積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

 その他の御質問につきましては,副市長及び各担当部局長等からお答えを申し上げます。



○副議長(竹村邦夫君) 吉岡副市長。



◎副市長(吉岡章君) 私のほうからは,地域コミュニティ再構築事業に係る人的支援についての御質問にお答えいたします。

 この人的支援制度につきましては,昨年12月議会におきまして水口議員からも御質問をいただきました。平成26年度の早期の創設を目指して,現在のところ,最終の詰めの作業を行っているところでございます。

 想定しております制度は,仮称ですが,地域活動応援隊制度,地域活動の地と応援の援をとりまして略して地援隊と呼んでおりますけれども,地援隊として,課長補佐職1名を任命し,係長職以下の職員2名を公募する,おおむね3人体制のチームを地域内連携協議会ごとに組みまして,2カ年度の任期で,継続的に地域内連携協議会の運営等を中心に支援を行ってまいりたいと考えております。

 具体的な役割としましては,連携協議会の会議への参加や助言,地域の課題等の把握や地域の事務局機能の補助など,地域と行政のつなぎ役として継続的に配置したいと考えております。

 分野や職種を問わず,多くの職員が地域活動の応援を通じて地域の皆様とともに協働で取り組んでいくことにより,地域活動を継続的に盛り上げていく意識を育んでまいりたいと思いますし,自治体職員としてそれぞれの職務に当たっていただきたいと考えております。



○副議長(竹村邦夫君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 行政改革に関します御質問にお答えをいたします。

 まず,定員適正化計画の策定を見送った要因でございますが,平成23年9月,人事院から定年延長に関する意見の申し出がございまして,これを受け,25年3月の閣議において,当面,希望する職員については再任用することで対応するとの決定がなされました。

 そして,昨年8月には,段階的な定年の引き上げも含め再検討が必要との人事院勧告が出されました後に,自民党,公明党,民主党によります国家公務員制度改革関連法案の修正協議におきまして,2016年度までに65歳まで段階的に定年を延長するとの合意文書が交わされ,本年の通常国会に修正法案を提出する予定と伺っております。この法案成立後は,同様の内容で地方公務員法の改正も行われるものと考えております。

 こうした流れを受けまして,本市でも,ことし3月に退職をいたします職員から,従来の人事考課と職場の需要をもとに選考を行う方式から,国に準じまして,最小限の選考は行いますものの,希望する職員の方は基本的に再任用するという運用に変更いたしました。

 本市のこれまでの定員適正化計画では,正職員と再任用職員を区分することなく一体として定員適正化を計画しておりましたが,選考方法の変更に伴いまして再任用職員の増加が見込まれますことや,今後の定年延長を考慮した場合,新たな計画におきましては,正職員に加えまして短時間再任用職員,そして非常勤職員につきましても管理をする必要があると判断をいたしました。

 そのような状況から,国の動向の情報収集や,これまで全庁的な管理が行われていなかった非常勤職員などの管理方法の検討に時間が必要となりましたことから,本年度の計画策定を見送ったものでございます。

 次に,アウトソーシングの展望についての御質問でございますが,アウトソーシング推進計画につきましては,現行計画で積み残しました12事業に加え,他都市の状況も調査し,新たな項目の追加も検討しながら,厳しい財政状況から導入が現在まで困難でございました,業務パッケージソフトの導入などによります,内部管理事務の効率化も踏まえた計画とする必要があると考えております。

 少子・高齢化や人口減少が今後見込まれる中で,地方分権や防災対策など増加しております業務量に対応するためには,安易に職員定数をふやすのではなく,現行定数の範囲内で効率化により生み出しました定数枠を新たな業務に振り分ける必要があるものと考えております。

 このため,次期計画は,これまでのアウトソーシング推進計画と定員適正化計画をあわせました計画とし,平成26年度中に策定をする予定でございます。

 次に,災害時に職員のOBの方に市の業務に当たっていただく仕組みについての御質問をいただきました。

 大規模災害が発生した場合には,その発災からの時間の経過とともに,応急対策から復旧対策,復興へと重層的に業務が発生をしてまいります。

 とりわけ応急対策から復旧,復興に至る過程におきましては,市の職員のみでは到底対応することは困難でありますことから,他の自治体からの派遣など,関係機関等の御協力もいただきながら取り組んでまいらなければならないと考えております。

 御質問にもございました退職された職員の皆様には,さまざまな形でそれぞれの地域での活動など,日ごろから御活躍をいただいておりますことから,仮に災害が発生した際には,市民の皆様により身近な立場として,各地域の情報の提供を初めといたします,さまざまな連携が可能となります仕組みづくりは大変重要であるというふうに考えておりますので,早速,他都市の状況等情報収集を行ってまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いをいたします。

 以上でございます。



○副議長(竹村邦夫君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) こうち笑顔マイレージのポイントをためるボランティア活動に,地域での活動も加えてはどうかとの御質問にお答えいたします。

 本年4月からスタートいたしますこうち笑顔マイレージは,65歳以上の高齢者の皆様の生きがい,やりがいづくりと,高齢者自身の健康増進,介護予防を目的として行う制度でございます。

 御指摘のとおり,地域でのボランティア活動は,高齢者の活躍の場を生み出し,生きがいづくり,介護予防につながるものと思われますし,また本市が高知市社会福祉協議会などとともに取り組んでおります地域福祉活動の推進や地域づくりにつながっていくものと思われます。

 今年度の制度導入に当たりましては,ポイントの管理が適切に行われることを条件に,今のところ介護保険や障害児・者施設などの事業者を対象施設として考えております。

 現在,スタートラインに立っている状況ですので,今後,事業を実施していく中で制度の検証も行っていかなくてはなりませんので,御提案も踏まえながら,どのような方法があるか研究,検討してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いします。



○副議長(竹村邦夫君) 黒田環境部長。



◎環境部長(黒田直稔君) プラスチック類廃棄物の処理に関する御質問に順次お答えします。

 まず,産業廃棄物事業者の処理状況についてですが,本市の状況としては,現在,プラスチック類を選別,加工してRPFを製造している事業所が市内2カ所あり,廃棄物焼却炉の助燃剤として自家消費しているほか,熱回収可能な施設を有する市外事業者に売却をしております。

 熱回収できる焼却炉を有する事業所は,現時点で市内にはございませんが,全国的には,RPF等を焼却して熱回収により発電を行っている産業廃棄物処理事業者は数多くあると聞いております。

 次に,プラスチック類の廃棄物焼却による熱回収についての国の考え方ですが,平成12年に循環型社会形成推進基本法が制定され,その中で廃棄物減量と環境負荷低減のための優先順位が明確にされており,第1に,発生抑制,リデュースを行うこと。第2に,再使用,リユースを行うこと。第3に,再資源化,リサイクルを行うことのいわゆる3Rの取り組みを基本としております。

 さらに,リサイクルにつきましては,製品化して再生利用を図るマテリアルリサイクルと,焼却して熱回収を図り発電等を行うサーマルリサイクルの2通りの取り組みが示されており,最後に,循環利用できない廃棄物は埋め立てなどの適正処分をするとしております。

 次に,廃棄物処理の研究者など専門家による議論についてですが,マテリアルリサイクルが最新の高効率焼却発電のサーマルリサイクルに比べて環境負荷への削減効果が高いという検討結果が示される一方,サーマルリサイクルについても環境負荷削減に一定寄与しているとともに,発電でのエネルギー回収の視点から適当ではないかという議論もなされております。

 こうした状況の中で,現段階の自治体におけるサーマルリサイクルの実施状況としましては,東京都の清掃組合につきまして,従前はプラスチック製品の埋立処分を行っておりましたが,焼却時のダイオキシン類発生を抑制できる最新の環境装置が整備されていることから,平成20年度より,埋立処分のプラスチック類について焼却によるサーマルリサイクル方式に切りかえたとのことでございます。

 また,岡山市などのように,容器包装プラスチックのうち発泡スチロールとペットボトルのみをマテリアルリサイクルし,そのほかは可燃ごみとして焼却処理し,サーマルリサイクルを図っている自治体もございます。

 全国的には,発泡スチロールとペットボトルを除く容器包装プラスチックの処理方式でいえば,マテリアルリサイクルとサーマルリサイクルとの割合は現時点でほぼ半々程度となっております。また,分別等を行わずに一般廃棄物として全て焼却しサーマルリサイクルを行っている自治体もありますが,事例としては少数でございます。

 本市では,昭和63年からの一部地区での試行を経て,平成2年より,プラスチックは可燃ごみとは別に分別して回収,プラスチック減容施設において処理後,埋め立てを行っておりましたが,容器包装リサイクル法施行後の13年11月以降は,プラスチック製容器包装のみを分別回収し,マテリアルリサイクルを行ってまいりました。

 その後,平成16年10月から,三里最終処分場延命化のため,製品プラスチックや部品の大半が可燃性素材のものについては焼却処理としております。さらに18年からは,分別回収した容器包装プラスチックの品質が悪くなってきたことへの対策として,汚れたものや汚れの落ちにくいものなども可燃ごみ扱いとし,製品プラスチック等とともに焼却し,熱回収の廃棄物発電としてサーマルリサイクルを並行して行っております。

 本市としましては,長年にわたる市民協働の取り組みで築き上げられたごみ分別システムは今後も大切にしていく必要があると考えており,こうした取り組みを基本としまして,当面の間,現状のマテリアルリサイクルのシステムは維持していきながら,同時に,技術革新の進捗に合わせて,廃棄物の焼却によって発生する熱を回収した発電につきましても,さらに効率的な手法等を幅広く研究,検討してまいりたいと考えております。



○副議長(竹村邦夫君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) 教育行政にかかわりまして御質問をいただきましたので,順次お答えをさせていただきます。

 まず,高知市の中学校の過去4年間の不登校の状況についてでございますが,平成21年度は230人,22年度は236人,23年度は234人,24年度は234人となっておりまして,不登校児童・生徒数は21年度以降は230人台の横ばい状態が続いております。しかし,生徒が年々減少しておりますことから,発生率としては増加傾向にあるのが実態でございます。

 その要因でございますが,まず不安を中心とした情緒的な混乱,そして無気力,いじめなどの友人関係をめぐる問題,こういったことが考えられます。

 年間を通じまして,時期的なものを見ますと,6月と9月と2月に欠席する児童・生徒がふえ,中1では9月以降に欠席がふえるという傾向があることがわかってまいりました。

 今後の対策といたしましては,予防的な取り組みを充実させることが重要であり,子供たちの安心,安全な居場所となる学級づくりが必要だというふうに考えております。

 そのために,高知市オリジナルのあったかプログラム,そしてあったかアンケート,また本年度作成をいたしました学級経営ハンドブックを活用いたしまして,学級経営の充実を図る取り組みをより一層進めていきたいと考えております。

 さらに,教員の学級経営力アップのために,年間5回の学級経営充実講座の開催,学級経営に困難を感じている学校あるいは学級をサポートしていくための,あったか学級づくりアドバイザー派遣事業というふうな事業も新設して行ってまいりたいというふうに思います。

 次に,不登校以外の欠席者の増加についてのお尋ねがございました。

 不登校以外の欠席者とは,保護者の養育能力の欠如やネグレクト等の虐待,学校教育に対する無理解,無関心といった家庭環境に起因するものでございます。こういった理由で学校を欠席する子供たちがふえているのが実態でございます。

 このようなケースの対策につきましては,学校や教職員も努力はしておりますが,専門機関との連携も重要であり,子ども家庭支援センターや生活福祉課などとともに対応いたしております。

 また,教育研究所では,平成20年度からスクールソーシャルワーカーを配置しまして,児童・生徒が置かれているさまざまな環境へ働きかけたり,関係機関とのネットワークを活用したりしながら,問題を抱える生徒や家庭への支援を行っているのが実態でございます。

 そのスクールソーシャルワーカーの具体的な活動ですが,個別事例の家庭訪問や面談といった直接的な支援,地域の行政サービスや医療機関などの紹介や手続の支援,各学校における支援委員会やケース会への参加,こういうものを通しまして,家庭環境の課題解消に向けた役割を果たしており,その存在は大きいものになっております。

 平成26年度は,このスクールソーシャルワーカーの増員を県教委へ働きかけを行っておるのが実態でございます。

 次に,教育委員会では,学力対策にかかわって,B問題の克服などさらなる学力向上に向けてどのような対策を考えておられるのかというお尋ねがございました。

 教育委員会では,昨年度から学力対策第2ステージとして位置づけまして,学力対策と生徒指導対策の両面で総合的な学力向上対策を進めていきたいというふうに思っております。

 これからの学力向上対策は,持続可能な学力向上対策を構築していくことが求められていると考えております。いわゆる知・徳・体のバランスのとれた教育でございます。子供のやる気を引き出す志の教育,教師の指導力の向上,学校力の育成,子供を取り巻く,学校と家庭,地域との連携が大切ではないかと思います。

 御指摘のB問題の克服のためには,全国学力・学習状況調査の結果から明らかになった,学習したことを活用する力を日々の授業の中で育まれなければなりません。そういった力を構築していくことが大事だというふうに思います。

 とりわけ,教師の指導力の向上,学校力の育成が重要でございまして,教育のプロとして先生方は授業改善に取り組むことで,子供たちが学びたいと思えるような授業,わかる楽しい授業を具現化していく必要があるのではないかと思います。

 そのための対策といたしまして,平成26年度には,日々の学習の中で質の高い問題に出会わせる,問題を解くことの楽しさを体験させるために,小学校向けの算数B問題対応問題集を作成いたしました。さらに,文章構成力や読解力,表現力の向上を図るために,小社会ノートというのを全中学校に配付いたしました。

 これらを活用することで,各学校の授業改善を深化させるとともに,帯タイムによる繰り返し学習,あるいは加力指導,補習,意図的な学び直しの場の充実を図ることで,さらなる学力向上対策につなげていきたいと思っております。

 次に,小中学校の授業でよさこい踊りを教えている学校は市内にどの程度あるのかというお尋ねがございました。

 御承知のとおり,現行学習指導要領における体育の授業では,小学校で表現活動,中学校ではダンスが必修となっております。そして,教育課程による授業の成果を運動会等で発表するという形式で実施が多くなっております。

 本年度の実施状況についてでございますが,授業や運動会でよさこい踊りを実施した学校は,小学校41校中32校,うち正調は5校,中学校は19校中9校で,うち正調は2校となっております。昨年度に比べまして,よさこい踊りを実施した小学校は3校,中学校でも3校が増加しているのが現実でございます。

 最後に,よさこい踊りの教材として,よさこいの歴史や正調よさこいの踊り方などをまとめ,授業で活用してはどうかというお尋ねがございました。

 御指摘のとおり,学校教育の場でよさこい踊りのような高知の文化を伝承していくことは大切なことでございます。しかしながら,子供たちが学習する体育のダンス,表現活動の授業は,創作によって表現をつくり上げていくという過程を一つのテーマとするものが主流であり,実態となっております。

 よさこい踊りは,先ほど申し述べましたとおり,本年度に小学校では41校中32校が実施しており,学校では十分普及していると認識しております。よさこい踊りの教材化については,正調に限らず,学校の要望も踏まえて検討することが必要ではないかというふうに思っております。

 以上でございます。



○副議長(竹村邦夫君) 蒲原消防局長。



◎消防局長(蒲原利明君) 退職された消防職員の組織化とその活用制度の構築についての御質問にお答えをいたします。

 消防職員OBの皆様は,長年,災害対応の最前線で活躍をされ,豊富な知識や経験,技能を有しておられますので,災害時等にボランティアとして消防活動を支援していただきますことは大変有用であり,我々現職にとりましても心強く感じるところであります。

 特に,災害対応で重要となる初動時には,信頼性の高い情報提供が期待されますし,市内各地に居住しておられますことから,市内全域の被災情報の収集が可能となり,適切な初動活動につながることが考えられます。

 御指摘のように,全国的にも,退職した消防職員や消防団員により,災害時の消防活動支援に関して組織化や制度化が図られております。

 現在,高知市には,退職された消防職員の組織はございませんので,まずは職員OBの皆様に消防支援ボランティア制度について御理解,御賛同いただけるように取り組みを進めますとともに,先進都市の状況等も参考にしながら,災害時等に消防職員OBの皆様が有効な活動ができる仕組みや方策につきまして,その実現に向けて検討してまいりたいと考えております。

 次に,退職されました消防職員の消防団への参加についての御質問にお答えをいたします。

 まず,消防団に所属する消防職員OBは,現在は1名となっておりますが,過去には数名の方が,分団や地域からの要請によりまして,退職後,消防団員として活躍された実績がございます。

 また,職員OBの中には,各分団が行う消火活動等につきまして技術的なアドバイスや指導を行うなど,側面から消防団活動の支援を行っている方もおいでますし,分団のほうからも,団員として限定するのではなく,アドバイザーや相談役などとして,長年にわたり身につけた豊富な知識や技能を生かし,分団への支援,御協力をお願いしたいという意見や御要望もいただいているところでございます。

 さらに,自主防災組織等の役員として,それぞれの地域で活躍されている方も多数おいでまして,それぞれのお立場で地域の防災力の向上に貢献されているものと思います。

 こうしたことから,先ほども答弁させていただきましたように,災害時等の消防職員OBの活用との関連も含め,検討をしてまいりたいと考えております。



○副議長(竹村邦夫君) 平田文彦議員。



◆(平田文彦君) それぞれ御答弁をいただきました。時間もなくなりましたので,2点だけ要望しておきます。

 南海トラフ巨大地震のような大規模災害時には,多数の消防団員が広域に及ぶ家屋の倒壊とか火災等とか対応に追われることになります。長期浸水とか孤立した市民の方の救助活動とかいろいろありまして,大変でございます。到底,現在の消防職員だけではなかなか対応できるものじゃないと思います。

 また,仮に消防のOBを活用してもなかなか難しいことだと思いますが,消防活動は市民の命に直結をしております。消防OBの支援が焼け石に水の状況だとしても,その少しの水が市民の命,市民の財産を救うことになるのであったら,その少しの水は何物にもかえがたい貴重な水となると思います。

 現実に,中核市の中でもいわき市とか柏市,岐阜市ですか,OBでやっております。高崎市,横須賀市,豊橋市,岡崎市でも,OB,また団員も加わる形で組織をつくっております。

 他市でできているのであれば,本市にできない理由はないと思いますので,どこよりも耐震,きょうも地震がありましたが,対する備えをしておかなければならない本市だと思います。先進都市の状況も参考に,ぜひ前向きな検討をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

 次に,地域活動応援隊制度ですが,この制度が軌道に乗って,仮に,小学校区が41あって,3名程度の職員という話でしたが,120人の職員が地域に入ることになると思います。

 そうなれば,近い将来,管理職の方々も一度はこの制度を通じて地域に出向くことになると思いますので,地域を知って地域の方とともに汗をかいた経験は将来どの部署においても役に立つと思いますので,ぜひ早期の実現をお願いいたしたいと思います。

 これで全ての質問を終わります。ありがとうございました。



○副議長(竹村邦夫君) はた愛議員。

  〔はた愛君登壇〕



◆(はた愛君) 日本共産党のはた愛でございます。個人質問をさせていただきます。

 まず,子育て支援についてです。特に,ひとり親家庭への支援の拡充を求めて質問をいたします。

 市の子育て支援対策は,国の次世代育成支援対策推進法に基づき平成17年3月に策定した新子育て支援計画,高知市子ども未来プラン・すくすくとさっこ21に位置づけ,10年間の行動計画が進められてきました。26年度はその最終年度となり,27年度からは,子ども・子育て支援法に基づいて市町村が事業計画を定めて進めていくことになります。

 まず,新法では,これまで取り組んできた次世代育成支援対策の分析と評価を行うこととされております。現状分析をする上では,子育て家庭の置かれている状況がどうか,変化も含めてきちんと把握されなくてはなりません。

 昨年の7月に報告をされました高知市の市民意識調査でも,今後力を入れるべき政策として,世代を超えて多くの市民が,子どもを生み育てやすい環境づくりを求め,31項目中2番目という高い結果となっています。子育てが大変だということのあらわれです。

 中でも,ひとり親家庭の状況は深刻です。現在,母子家庭が7,025世帯,父子家庭が1,010世帯で,合計すると8,035世帯,また非課税世帯である,ひとり親家庭医療の助成対象者も3,377世帯となっています。経済的な困難も大きいことがわかります。世帯の生計を一人で負うことだけではなく,子供のことで仕事を休めないという大変さや,身近に見てもらえる人がいないなど,相談事業だけでは埋められない日常生活での問題を抱えています。

 市は,ひとり親家庭の実態調査を行っていませんが,県は実態調査を行っています。そして,母子及び寡婦福祉法に基づき,ひとり親等自立促進計画を策定し,目標を持って事業運営を行っています。

 直近の平成23年の調査結果で見ると,ひとり親世帯の年間就労収入は,200万円未満の世帯が母子世帯では67.4%,父子世帯では41.7%となっており,所得の低さは,一般的な子育て家庭の平均収入よりも格段に少ない状況です。

 当然,家計は苦しいとアンケートに答えた母子・父子世帯は80%を超えています。また,就業面でも,働ける時間に制限が出てくるために正職に結びつきにくく,パートやアルバイトという不安定な仕事となっています。

 親の健康状態では,母子家庭の32.4%,父子家庭の34.4%が過労ぎみと答え,通院中と答えた方は母子で14.1%,父子では9.4%もいる状態で,病気でなくても高い割合で肉体的,精神的に疲労があることがうかがえます。各種の支援事業の周知状況はというと,知らないと答えた方が平均約4割近くあり,支援に結びついていない問題も浮き彫りになっています。

 まず,ひとり親家庭の置かれている暮らしの実態についての認識と,制度が十分に周知されていないということについて,市長の所見をお聞きします。

 また,市が取り組んできた行動計画10年間について,特にひとり親世帯への支援事業をどのように評価されているのか,また課題をどう把握しているのか,健康福祉部長に伺います。

 日常生活の支援の必要性が高まっていることについてですが,高い就労率のひとり親家庭は,困ったとき子供を見てくれる人が身近にいないという問題があります。

 県の実態調査でも,あなたが病気になったとき見てくれる人はいますかという問いに,世話をしてくれる人はいないと答えた人は,最も多い27.4%となっています。

 また,市が策定中の子ども・子育て支援計画のニーズ調査の中でも,これはひとり親に限った調査ではないのですけれども,子供を預かってもらえる人の有無について,日常的に親族に預かってもらえると答えた世帯は25.6%ですが,緊急時であっても誰にも見てもらえない世帯は11.5%になっています。

 ほかの中核市では,母子及び寡婦福祉法に基づいて,ひとり親家庭の支援計画を定め,進めています。市としても実態調査を行うことと,ひとり親家庭の自立支援計画を持つ必要があると考えますが,健康福祉部長の所見をお聞きします。

 そこで,日常生活を支援する事業の整備,充実が重要になってくるわけですが,日常生活にかかわる支援事業として,現在,ファミリー・サポート・センター事業が平成16年度から実施をされています。

 支援の内容は,親にかわって保育園や学校,塾などへの送迎や預かり,買い物などの際の預かりなどが行われております。登録している会員は,ことしの2月時点で800人,そのうち123人がひとり親世帯です。お世話をしてくれる援助会員さんも,元教員や保育士,看護師,ヘルパーなどの資格を持った方などを含め397名の方が登録し,運営されています。

 この委託事業は,利用者の多くから喜ばれており,ファミリーサポートセンターには感謝の手紙が寄せられているところです。紹介をいたします。

 振り返れば,2年間,このサポートがなかったら,きっと仕事は続けていくことができなかったと思います。センターの皆様,また援助会員のお二人には本当に感謝しています。また,入院することになり,センターの方の迅速な対応と援助会員の方の支援で乗り切ることができました。本当にありがとうございました。子供たちも,優しく声をかけてもらって,ぐっと安心したようですなど,うれしい声です。

 ファミリー・サポート・センター事業は,ひとり親家庭だけではなく,広く子育て世帯も利用できるサービスであり,なくてはならない事業だと思います。さらに事業効果が上がるような体制と事業内容になればと願うところです。

 事業効果を上げるために,課題になっている援助会員の育成や確保,利用者との間に入ってコーディネートを行う職員体制の強化,また今まで以上の宣伝などがさらに必要ですが,事業に対する評価と支援の拡充ができないか,市長にお聞きをいたします。

 このファミリー・サポート・センター事業は大変いい事業なのですが,利用料金が1時間当たり600円から700円で,高いという声があり,課題の一つです。高知の最低賃金が664円で,所得も全国最下位クラスですから,一般の子育て世帯の家計から見ても高い料金ですし,ましてや収入の少ないひとり親家庭に至っては利用しにくいのは明らかです。中には支援を我慢している世帯が少なからず存在していると思います。

 料金設定については市が独自に設定できる事業なのですが,所得に応じた減免制度がないので,ひとり親世帯や生活保護世帯でも一律同じ料金となっています。会員登録されているひとり親世帯は123世帯ですが,利用率は54%にとどまっています。さらに利用率を上げ,効果を高めるためにも,所得や世帯状況に配慮した料金への改善が求められます。

 その具体策の一つとして,国の事業,母子家庭等日常生活支援事業があります。これは費用の2分の1を国が補助するものです。

 事業内容は,ファミリー・サポート・センター事業が行っていることに加え,家事も頼めますし,利用料金も,子供の預かりなどでは1時間当たり非課税世帯はゼロ円,児童扶養手当支給水準の世帯は70円,それ以外の世帯は150円となっています。家事などの生活援助でも同様の額になっています。

 市も,平成18年度から3年間ですが,この母子家庭等日常生活支援事業を導入していました。ただ,利用者が少ないという理由で事業見直しの対象になり,廃止となっています。

 しかし,現在では登録しているひとり親世帯もふえ,状況は変わってきました。平成18年時点の登録会員数は402名でしたが,現在は800名と,2倍になっています。利用者がふえ,比例してひとり親世帯もふえている状況です。

 ファミリー・サポート・センター事業にあわせて,国の補助制度である母子家庭等日常生活支援事業の導入を復活させることはできないか,市長に伺います。

 次に,介護保険事業についてお伺いをいたします。

 市の人口は15年後には30万人を切ると言われており,その推計の中で,2030年には高齢化率は33%,最も介護が必要となる85歳以上は今の2.4倍,2万人を大きく超す見込みとなっています。

 現在,市の独居の高齢者率は男女とも全国の2倍という高さで,70歳以上の女性で見れば3人に1人がひとり暮らしをしています。年老いても人間として尊重され,安心して住み続けられるように,行政においては高齢者支援や介護事業の充実を進めていくことが大変大きな課題になります。

 市の介護保険の認定者は約1万8,000人となっています。高齢者支援センターへの相談も,介護の相談が最も多く,その数は年々ふえ続けており,市も職員体制の強化を行う方針を出したところです。介護事業は,お年寄りにとって命綱です。

 そんな中,国は,社会保障審議会の介護保険部会がまとめた介護制度の見直しを認めました。中身は,自助努力と自己責任の考えのもとに,介護保険の公費負担を削減するとしており,現在の認定基準でいう要支援1,2の方を訪問介護やデイサービスなどの通所介護から外し,受け皿整備を初めその責任を市町村に任せることとしました。また,特別養護老人ホームの入所基準も要介護3以上にするとしています。

 今回の介護保険の改悪によって影響を受ける要支援1,2の方は,高知市には約5,000人,特別養護老人ホームでも要介護3未満の方は38名今でも入所していますし,待機者も多く存在しています。こういう制度改悪を行ったら,行き場を失うお年寄りがさらにふえるのは明らかです。

 現状でも,公的な施設サービスが不十分な中,民間事業所の支援がお年寄り,その家族を支えてきました。今回の国の制度改悪に対して,市内の介護現場からは,お年寄り潰し,事業所潰しだと怒りの声が広がっています。

 今回の介護保険制度の見直しは,現場の実態を余りにも無視した中身で,まさに国の責任放棄であり,このような改正は行うべきでないと思いますが,市長の認識をお聞きします。

 現状でも,介護現場は劣悪化をしています。例えば,通所サービスの中にある外出事業についてですが,春に桜を見に行くこともデイサービスの人はだめと市が指導を強化している点です。外へ出ることは,肉体的にもお年寄りを元気にし,引きこもった生活を変えることにもなります。事業所の方も,季節折々の景色を見せてあげたいし,身体的にも大切なことだと話をしています。

 しかし,地域主権改革に伴い,2年前から県から市に権限が移譲されてからは,デイサービスで外へ行くことや花を見ることも厳しくなったと聞きます。理由は,デイサービスは原則としてデイ内で提供されるべきものであり,気分転換を目的としたお花見や散歩等は原則認められていませんとなっているからです。

 しかし,一切の外出がだめということではなく,次の条件を満たしていれば可能なはずです。1,個々の通所介護計画書に外出の目的,必要性を明記すること。2,その説明を利用者,家族に行い,了承を得ること。3,活動後の様子を記録することです。

 市は昨年の11月に,介護保険課が,市内全デイサービス事業所に対して屋外サービスについての研修会を開いています。さらに,2月にも,取り扱いに関する質問への回答書,説明資料を出しております。

 その中で,市は,屋外サービスの要件を満たしている場合でも,集団で外出すること自体,通所介護サービスとして想定しておらず,外出することを前提にサービスの内容を考えるものではないと書いています。

 しかし,国は,取扱方針及び具体的取扱方針の中で,指定通所介護は個々の利用者に応じて策定された通所介護計画に基づいて行われるものではあるが,グループごとにサービスの提供が行われることを妨げるものではないこととしています。この点に照らせば,高知市が屋外サービスの抑制を行っているということになります。

 このようなことが研修会や日常の指導として行われているのかどうか,事実かどうか,また今回の研修会の目的は何か,国の通知のとおり要件を満たしていれば,グループでの屋外サービスも認めるように解釈と回答文書を改めるべきと思いますが,健康福祉部長にお聞きをいたします。

 ほかにも問題はあります。お花見に行けなくなることもしかりですが,介護認定においても,脳梗塞で麻痺となっている方で介護認定が4だと判定されたのに,認定見直しで介護2とされた例があります。認定が落ちたことで,受けられるサービスが減るわけです。

 判定の理由について,本人と意思疎通ができた,自分の名前が言えたからとしています。名前が言えただけで自立に向かっているという判断は,誰が考えてもおかしいと思います。

 また,自分一人で立っていられない方が要介護1であるということをお医者さんが指摘をし,判定の見直しがかかり,要介護5になったケースまであります。

 このような状況の中,事業所からは,余りにもひどい,調査員によって差があり過ぎではないかなど,指摘の声が寄せられております。

 市は,5月に,介護事業に関するアンケート調査を行うとしておりますが,このような声,問題がきちんと把握できるように行われるべきと思います。利用者やその家族,介護現場の実態,声をどう聞き,改善させていくのか,健康福祉部長にお聞きをいたします。

 今後,国の制度改悪の影響も含め,市が介護保険事業計画の中で受け皿の整備を進めていくことになります。新年度は,第5期の事業計画の最終年度になりますが,施設の整備計画を見ると,計画の半分しか整備できていない施設もある状況です。再募集をかけて手が上がるのを待っていると聞いているところですが,このままでは整備計画の達成は厳しいと思います。

 第5期事業計画の進捗状況の評価についてと,新たな手だてが必要と考えますが,今後の対応策を健康福祉部長にお聞きをいたします。

 最後に,行財政改革について伺います。

 市は,行財政改革大綱に基づいて行革の計画をつくり,事業の縮小,廃止,アウトソーシング,そして職員を大幅に削減をしてきました。その結果,財政再建には大きな効果を与え,財政赤字は5年間で,当初の不足額としていた244億円を埋めたことにプラスして,約165億円以上も改善をさせております。

 市長は,議会の冒頭説明でも,平成26年度から30年度までの収支見通しを60億円不足する想定だが,投資的経費の平準化,財政調整基金や減債基金などを活用して調整をすると示しました。

 これから先の5年間の収支が調整できる財政状況であるならば,これまで削ってきた市民サービスやアウトソーシング,職員削減についても一旦立ちどまり,きちんと総括をする必要があると思います。

 3月5日,平成21年度から始まったアウトソーシング推進計画についての進捗状況と検証について,特別委員会で報告がされましたが,25年度末でコスト削減は約30億円,定数は174人削減できるとのことです。

 今回のまとめには,財政状況にも改善が見られ,問題はなかった,アウトソーシングは順調と判断すると書かれています。今後の進め方についても,職員の増加を抑制すること,アウトソーシングやIT化による削減で業務の効率化を進めるとしています。つまりこれは,今までの行革の方針は緩めないとしているわけです。

 しかし,このペース,この分量での行革,アウトソーシングを行っていいのでしょうか。人間の体に例えると,心臓は動いているが,走る力,元気がない状態で,行き過ぎたダイエットのようです。これでは,自治体本来の役割である住民福祉の向上に資するという目的から遠ざかっていくと思います。

 市長は,この間の議会質問で,定数の欠員問題については,業務に支障を来し,望ましいことはない,随時工夫,努力して補充していくと約束はしましたが,改善しているとは思えません。逆に,病気になって長期療養になる職員は減らず,全体の職員総数は減っていない中,非正規職員の割合がふえていく状態になっています。

 わかりやすくパネルで紹介をいたします。これが長期療養になった職員の方です。全体が,青い棒グラフで示しています。そのうち,精神及び行動の異常ということで長期療養になった方が,行革が始まってからふえている。行革が始まるときは35%だったんですけれども,精神的にもうだめだということで休んでいる方は51%とふえております。

 また,全体の職員数についてですけれども,一番上に書いている数字が,この10年間ずっと職員がどれだけいたかという数です。ですので,折れ線グラフで見ると,職員数は大幅に減っているんですけれども職員自体は減っていないと,言いかえれば仕事は減っていないという状況です。そんな中で,赤いところで示しています非正規の職員は少しずつふえていくという状況にあります。

 このように非正規職員がふえていくような行革の現状をどのように評価をされているのか,また,必要ならば職員数もふやしていくことも今後は視野に入れるべきだと考えますが,市長の所見をお伺いいたします。

 開会日の行財政改革調査特別委員会の委員長報告でも,業務の充実に向けた適正な配置や,ノウハウの継承や人材育成が大事にされることなどが指摘をされ,次のアウトソーシング計画に反映するよう要望しています。

 財政再建が完了したという一方で,職員の削減による市民への対応のおくれ,トラブルが少なからずふえていると思います。幾らアウトソーシングを進めたとしても,委託する側である高知市の責任がなくなるわけではなく,契約の準備や業務のチェックなど,委託をしても仕事量は減っていないと思います。

 また,アウトソーシング推進計画の途上に起きた東日本大震災は,改めて公務の役割の重要性を示しました。被災地の保育所では,職員が直ちに再開して,救命,復旧にかかわる医師,看護師,自治体職員の活動を支えたことや,学校給食業務が避難所の炊き出しで活躍したことなどがあります。

 また,京都府宇治市は,豪雨災害を教訓に,学校給食調理業務の民間委託を中止するという対応をとっています。

 この間も,安全性や質の確保など公的な責任を果たすために,安易なアウトソーシングはするべきではないと訴えてきましたが,今回の検証,認識のままで進めば,行革,職員削減で生まれているさまざまな問題を,さらに悪化させることにしかならないと思います。

 市は,東日本大震災でも明らかになった公務の重要性をどう教訓にしてきたのか,また住民や職員の立場に立った課題とは何か,認識を総務部長にお伺いをいたします。

 さらに,国や県の権限移譲で事務や事業がふえる報告がされておりますし,現実問題として,生活保護行政など民間に任せられない分野もあります。また,介護問題,高齢者支援,防災対策,子育て支援などで新たな計画づくりも必要となっています。職員をふやさない限り,臨時職員や非常勤職員に頼る依存度は高まる一方です。

 例えば,保育士現場では,非正規職員の割合は約55%となり,クラス担任を臨時の先生にお願いしているところが生まれ,保護者や先生たちからも改善を求める声が強まっています。

 市の臨時職員は,1年雇用で3カ月の空白期間を置き,再度任用することになっています。保育職での空白期間は1カ月ですが,保育士の確保で大きな労力がかかり,不安定な職員配置となっています。

 総務省は,平成21年度4月24日付で,2度目の通知を出しました。その意味は,任期終了後,再度同一の職務内容の職に任用されること自体は排除されないということです。昨年の3月の国の総務委員会でも,空白期間が要るという根拠はないと答弁が出ています。

 空白期間が及ぼす子供や現場への影響をどのように認識されているのか,健康福祉部長に伺います。

 そして,市の臨時雇用の空白期間3カ月についての根拠をお示しください。

 そして,空白期間をなくすことはできないか,総務部長にお伺いをいたします。

 以上で1問です。



○副議長(竹村邦夫君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 段々の御質問に順次お答えを申し上げます。

 まず,ひとり親家庭に関する御質問にお答えを申し上げます。

 ひとり親世帯では,子育てと,先ほども御指摘がありましたように生計の維持を一人で担わなければならず,就労を含めた生活実態の厳しさは本市でも例外はなく,支援の必要性があるものと認識をしております。

 ひとり親家庭への各種制度につきましては,先ほど御紹介もありましたが,県の調査によりますと,例えば児童扶養手当やひとり親家庭医療費助成制度などにつきましては,利用している,もしくは利用したことがあるという方々が,母子世帯で利用している82.9%,利用したことがある71.5%,また父子世帯でも60%と45.2%となっておりまして,制度は知っていても所得制限などで利用できない場合もございますので,一定の周知はできているものと考えております。

 これらの周知方法につきましては,あかるいまちの広報紙はもちろんですが,例えば窓口センターへ離婚届等の提出を行った際に,個別に窓口でこれらの制度の案内も行っておりまして,徹底を図っております。

 もう一つ,県のアンケートの中では,例えば子育て短期支援事業,母子家庭等自立支援給付金事業,母子家庭等就業・自立支援センター事業などにつきましては知らなかったと回答された方も多いケースがありますので,これらの周知につきましてはさらに広報していく必要があると考えております。

 続きまして,ファミリー・サポート・センター事業に対します評価と支援の拡充に関する御質問にお答え申し上げます。

 ファミリー・サポート・センター事業につきましては,御紹介もいただきましたが,依頼会員と援助会員としてそれぞれ御登録をいただきまして,子育ての助け合いをしていただいております有償ボランティア活動ということにしております。

 平成16年の事業開始以来,年々会員数もふえておりまして,26年のことしの2月末現在で,依頼会員数は802名,援助会員は402名となっております。

 保育所等への子供さんの送り迎えや放課後の子供さんのお預かり,また例えば保護者の方々が冠婚葬祭でどうしても行かなければいけない,また県外へ行かなければいけないとかというときに子供さんをお預かりするなど,実際の援助活動件数も年々増加してきておりまして,子育てに関する多様なニーズを住民の方々の御支援も賜りながら支え合うというファミリー・サポート・センターの事業が一定認知をされまして利用が進んでいるものと考えております。

 ファミリー・サポート・センター事業につきましては,子ども・子育て支援事業計画にも位置づけられておりますので,子育て家庭のワーク・ライフ・バランスの実現や地域の子育て支援のネットワークの構築を後押しする事業として期待をされておりますので,今後とも支援の充実を図ってまいりたいと考えております。

 もう一点,これに絡んででございますが,母子家庭等日常生活支援事業を復活することはできないかという御質問にお答えを申し上げます。

 この母子家庭等日常生活支援事業につきましては,母子家庭を支援するという意味で,必要な場合には,例えば母子家庭等が修学また就業等の自立を促進するために必要な場合や,親御さんの急な疾病などによる場合,もしくは離別後の生活環境の激変により日常生活に支障が生じている場合などに,家庭生活支援員を派遣して生活の支援を支える制度でございます。

 本市でも,平成18年度から実施をしておりましたが,利用者実績を見ますと,18年度が利用者が1名,19年度が3名,20年度が利用者が4名と非常に少数でございましたので,見直しをするということとあわせまして,この事業のほかにファミリー・サポート・センター事業や病児・病後児保育事業,ショートステイ・トワイライトステイなど,子供を支援するさまざまな短期支援的な事業が充実をしてきたということもございますので,これらを勘案しまして,20年度でこの事業を廃止したところでもございます。

 ひとり親家庭の生活支援につきましては,それぞれ各種事業の周知を図り,サービスを充実させていくということで対応できるというふうに考えておりますので,御指摘の母子家庭等日常生活支援事業の再度の導入については現在予定はしておりませんので,御理解を賜りたいというふうに思います。

 続きまして,介護保険の改正に関する御質問にお答えを申し上げます。

 今回の改正につきましては,大きく分けまして地域包括ケアシステムの構築,そして費用負担の公平化が2つの大きな柱となっておりまして,御質問の中にありましたようにいろんな御意見はございます。

 この改正の中では,地域包括ケアシステムの構築に向けました地域支援事業の充実として,在宅医療と介護の連携,認知症の施策,また地域ケア会議,生活支援サービスの充実・強化の推進を進めるということで改正をされたところでございます。

 一方で,サービスや費用負担の重点化としまして,訪問介護や通所介護を要支援のサービスから切り離しまして,総合事業として介護保険制度の地域支援事業の中へ枠組みを移行するということや,御指摘もありましたが,特別養護老人ホームの新規入所者を原則,要介護3以上に限定する内容も含まれております。

 また,例えば一定以上の所得がある方々の介護の利用につきましては,利用者の負担について,2割の御負担をいただくことや,施設入所者の例えば食費や居住費を補填します補足給付費の要件の中に,お一人お一人が持たれております例えば預貯金の額,また遺族年金,障害年金等を収入として新たに勘案していくものというものも含まれております。

 今回の制度改正についてはさまざま御意見があるところでもございますが,被保険者の新たな御負担となります,例えば一定所得以上の負担の見直しにつきましては,今後増加していく介護給付費の現状を見ますと,一定以上の負担能力のある方には,御負担をお願いするということはやむを得ない部分もあるというふうに考えております。

 また一方では,低所得者の方々への保険料の軽減策が盛り込まれておりますので,介護が必要になったときに安心して介護を受けられる環境づくりということでは,低所得者の軽減ということもあわせて入れられております。

 全国市長会の中でもこれは非常に大きな課題となっておりまして,訪問介護や通所介護を要支援のサービスから切り離して市町村の総合事業に組み直すということにつきましては,将来的に市町村の財政負担がどうなるかということで非常に大きな論議もございました。

 最終的には,厚生労働大臣から,基本的にはこれまでの財源の枠を変えないということが出てまいりましたので,今回,全国市長会でもこれを容認したところでもございます。

 介護予防のサービスを総合事業に移行していくことにつきましては,多様なサービスが提供できるということになりますが,先ほど申し上げましたような財源確保の問題,また受け皿づくりの問題など,一定不透明な部分もまだ残っておりますので,今後の例えばこの事業の進展を見ながら,また全国市長会でも意見を申し上げるところは意見を申し上げていくということになろうかというふうに考えております。

 最後になりますが,行財政改革についての御質問にお答えを申し上げます。

 財政危機の克服を目的としまして,その一環でアウトソーシング推進計画を進めてまいりまして,ことしの4月時点で174名の職員数の削減と,事業費に直しまして30億3,500万円余りの削減効果をもたらすことができておりまして,財政再建には所期の目的を達成しているというふうに考えております。

 現状の課題としましては,御指摘もありましたが,福祉現場等の業務量増加に伴います,例えば実質的な欠員の発生,また地方分権によります権限移譲の観点から大変忙しくなっている部局,また喫緊の防災対策事業などの業務量の増加によりまして,現場職員の方々には日々御苦労をかけております。

 ただ一方では,この高知市におきましても全体として人口はもう既に減少に入っておりますので,人口減少の中で職員定数を現状以上にふやすということは考えてはおりません。

 まずはやはり,欠員がそれぞれ生じております各職場への欠員補充のための職員の採用を計画的に行っていくということが今大変急がれますので,平成26年度採用計画の中でも急いでまいりたいと考えております。

 またあわせて,さまざまないわゆるパッケージソフトのシステムもかなりいろんな事業のパッケージができてきておりますので,そういうシステムを入れました効率化や内部管理事務の統合とか効率化によりまして人員を生み出した部分で,それを大変忙しくなっている福祉部門や防災対策部門に振り分けていくということを,さらに今後とも続けていかなければならないと考えているところでございますので,御理解を賜りたいというふうに思います。

 その他の御質問の項目につきましては,各担当部局長等からお答えを申し上げます。



○副議長(竹村邦夫君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 被災時におけます公務の重要性等につきましての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災では,本市のように海岸に面した自治体におきまして,津波被害により,多くの職員の皆様が犠牲となられました。南海トラフ地震が発生した際には,その教訓を生かすことで被害の軽減を目指しておりますが,本市におきましても同様の事態が想定をされます。

 このため,被災時におけます災害対策本部の体制を十分に整えることができないことも想定する必要がございまして,このことから,公助にはおのずと限界があるものと考えております。

 このため,阪神・淡路大震災を契機といたしまして,東日本大震災以後,さらに自助,共助の重要性が再認識され,本市の防災計画の見直しにおきましても,それぞれの役割につきまして触れたところでございます。

 特に,被害の大きかった陸前高田市においては,亡くなられた職員が多く,復興計画などの策定におくれが生じ,このことが復旧,復興に際して大きな障害になったともお伺いをしております。

 このことから,被災直後の応急対応を除き,本市に求められるのは,早期の市民の皆様方の生活の立て直しのための行動でございまして,事前の復旧・復興計画を策定することも検討しておりますが,職員に対しては,策定をいたしました計画をよく理解し,計画を実行する能力が求められているものと考えております。

 いずれにいたしましても,職員の防災意識と災害対応能力を向上させる必要がございますので,今年度から開始をいたしました防災士養成に引き続き取り組みますとともに,職員研修を通じました人材育成に今後とも努めてまいりたいと考えております。

 次に,臨時職員の雇用につきましての御質問にお答えをいたします。

 臨時職員につきましては,地方公務員法第22条に規定をされておりまして,まずは6カ月を超えない期間で臨時的任用を行うことができ,さらに6カ月を超えない期間で更新することができることとなっておりますが,再度の更新はできないものとなっております。

 このことから,最長でも1年間の任用ということになってまいりますが,1年の雇用が終わった後の空白期間につきましては,本市での基本的な考え方といたしまして3カ月という期間を設定しております。御質問にもございましたが,ただ保育士など採用困難な職種によっては,この期間を短縮して運用しているものもございます。

 一方で,一定の空白期間を設けることによりまして,多くの方々が就労の機会を得るなど,雇用施策としての効果もあるものと考えておりますが,御指摘をいただきました保育士を初めといたします専門職種につきましては,その空白期間につきまして,今後少し検討してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(竹村邦夫君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) まず,子育て支援に関連いたしまして,取り組んできた行動計画の10年間について,特にひとり親世帯への支援事業をどのように評価しているのか,また課題をどう把握しているのかという御質問にお答えを申し上げます。

 次世代育成支援対策推進法が平成15年に制定されまして,本市でもこれに基づき,高知市子ども未来プランを17年に策定して,子育て支援施策に取り組んでまいりました。

 特に,ひとり親世帯への支援につきましては,国において,平成14年の母子家庭等自立支援大綱の中で,これまでの手当て中心の経済的支援から,就業,自立に向けた総合的支援へ転換が図られたことに基づき,本市におきましても県と共同で母子家庭等就業・自立支援センター事業を開始して,就業相談とか就業情報の提供を行い,また母子家庭等教育訓練給付金や母子家庭等高等職業訓練給付金を支給して,就業,自立のための支援を行ってまいりました。

 特に,母子家庭等高等職業訓練給付金事業につきましては,直接就業,自立につながり,ひとり親家庭の経済的安定に寄与したものと評価をしております。

 一方,課題としましては,家庭や地域における人と人とのつながりの希薄化や生活様式の変化により,子育てに不安を抱え孤立しているひとり親家庭の方が多く存在をし,子供の養育に支援が必要な方も増加している傾向にあります。これらの方への子育ての負担を軽減する支援策を一層充実させていく必要があると感じております。

 また,今後一層ひとり親家庭の方の仕事と子育ての両立支援を進めるためには,事業主側に両立支援制度の整備を求めていく働きかけも必要になってくるのではないかと考えております。

 次に,高知市も実態調査を行うことや,県と同様にひとり親家庭の自立支援計画を持つ必要があるのではないかという御質問ですけれども,ひとり親家庭の自立支援計画につきましては,平成26年2月に八王子市が中核市を対象に実施した調査結果によりますと,回答がありました39市中8市が母子及び寡婦福祉法に基づくひとり親自立支援計画を策定しております。

 本市におけるひとり親家庭の自立支援につきましては,平成17年度から26年度までは,高知市子ども未来プランの中で,さまざまな状況にある子供と子育て家庭への支援の項目の中で具体的な事業を掲げ,進捗状況を確認しながら取り組みを実施してまいりました。

 平成27年度以降は,昨年末に実施しました,子ども・子育て支援のニーズ調査の結果も踏まえまして,高知市子ども・子育て支援会議において,これまでの高知市子ども未来プランを含めて審議をお願いし,子ども・子育て支援事業計画を26年度中に策定をすることとなっておりますので,その中で,ひとり親家庭の特性も考慮した総合的な子育て支援策を検討してまいりたいと考えております。

 続いて,介護保険制度の研修会や指導に対する御指摘についてお答えを申し上げます。

 御指摘の研修会は,通所介護・通所リハビリテーション事業者研修会として,指定基準,報酬算定等や屋外サービス,報酬改定に関するQアンドAを目的として実施をしております。

 御質問の花見などの屋外サービスについてですけれども,原則としましてデイサービスは事業所内において機能訓練等のサービスを提供するということとなっています。

 しかしながら,屋外サービスが一切認められないわけではなく,居宅サービス等指定基準の解釈通知におきまして,あらかじめ通所計画に位置づけられていること,そして効果的な機能訓練等のサービスが提供できることの2つの条件が満たされる場合に,事業所の屋外サービスを提供できるということとされています。

 今回の研修のQアンドAにおきましては,介護保険法の原則を御説明した内容となっているものですけれども,屋外サービスの楽しさのみをうたい文句に事業展開を図る事業所がございますことから,他の事業者からの指摘もあり,説明に至ったというものでございます。

 説明資料におきましては,国の基準に基づき屋外サービスを提供する際の要件とか手順の概要の説明を行い,屋外サービスを実施する場合の確認項目の事例もお示しをしております。

 御指摘のとおり,やや誤解を招くところもあったかと思われますので,次回の研修に合わせ見直しを行ってまいりたいと考えております。申しわけないです。

 次に,要介護認定についての御質問にお答えを申し上げます。

 介護認定の状況把握につきましては,個別ケースに応じた対応が必要と考えております。要介護認定につきましては,全国共通の基準となっておりまして,74項目について判断基準が細かく定められ,調査員による認定調査と主治医の主治医意見書をもとに,専門家で組織をいたしました介護認定審査会において決定がされております。

 平成25年度上半期では,要介護4が次の更新認定で要介護2になった方が26人で,要介護1が変更申請をしたところ要介護5に変更になった方が33人おいでます。

 今回のように要介護が下がる事例は,脳梗塞後の治療やリハビリの効果といった可能性も考えられます。また反対に,認定後に状態が大きく悪化する場合もございます。

 いずれにいたしましても,介護の認定は対象者一人一人の状態によって認定をしますため,個別具体的に検討が必要だと考えますので,事例によって納得いただけない場合は個別に相談いただき,説明の上,対応したいと考えておりますので,よろしくお願いをしたいと思います。

 それから,第5期事業計画の進捗状況についてお答えを申し上げます。

 第5期の介護保険事業計画では,地域包括ケアシステム構築の初年度として,各圏域に小規模な特別養護老人ホームの設置や,在宅の要介護者を支援していくため24時間365日のサービスを計画したところです。

 現時点の整備状況は,4種類のサービスについて募集した結果,小規模特養が3カ所整備に対して1カ所,定期巡回・随時対応型訪問介護看護が5カ所に対して3カ所,複合型サービスが4カ所に対して1カ所,認知症対応型のデイサービスが5カ所に対して2カ所の整備許可という結果で,全体の約4割という進捗となっています。

 整備が進んでいない要因といたしましては,全てが地域密着型サービスによる整備であり,少人数の施設であるため,広域型施設と比較すると収益性が高くないことがマイナス要因になったと考えています。

 また,第5期からの新メニューの定期巡回・随時対応型訪問介護看護と複合型サービスにつきましては,24時間サービスのため,人員の配置,確保等も難しい面があり,事業者側が敬遠する要因の一つと考えています。

 このため,社会福祉法人には運営年数を緩和するなど,応募要件を見直し,再度,事業所への事前通知やホームページで募集しているところです。

 今後につきましては,平成26年度が第5期の最終年度に当たりますので,まず再募集を行いまして,整備が進まない場合には,第6期計画での整備に向けて検討してまいりたいと考えております。

 最後に,保育士である臨時職員の雇用休止期間の影響についてお答えを申し上げます。

 本市の保育士職員は,中途退職などによる欠員の増加によりまして,平成25年度には正職員比率が初めて50%を切る状況となっています。

 臨時職員である保育士には,クラス担任や加配保育士として園の運営に力を発揮していただいておりますけれども,雇用休止期間が年度途中に到来することで,子供たちにとっては年度途中に保育士がかわることが大きな影響となり,現場職員にとっては代替雇用の確保が必要となります。

 いずれにしても,正職員比率を上げて,現場の円滑な業務を図ることが重要ですので,平成26年度から6年間,3年を任期とする任期つき職員を採用するとともに,新規採用職員の計画的な採用を継続することについて,総務部にも要望してまいります。

 以上です。



○副議長(竹村邦夫君) はた愛議員。



◆(はた愛君) 御答弁ありがとうございました。2問をさせていただきます。

 子育て支援のひとり親家庭への支援の充実の必要性は市長も認められましたので,さらに平成27年度からの子育て支援計画,新しい計画の中でさらに位置づけをしていただきたいと強く要望しておきます。

 質問したいのは,この母子家庭等日常生活支援の復活はできないということですけれども,この事業は,低所得の子育て世帯を支援するのに本当に効果があると思います。

 市長自身も,導入されたときには,国の支援がなくてもやると強くそういう表明があっての導入でしたので,改めてこの点については,現在123世帯いらっしゃいますので,導入した際にどれだけ市の負担がかかるのか,その点について健康福祉部長にお伺いをいたします。

 また,介護事業の研修会での,条件を満たしていても屋外サービスを抑制させるような記述があったことについては見直しを行うということですので,再度同じようなことがないようにやっていただきたいと思います。

 また,第5期の実施計画が4割しか進んでないと,残りを第6期に先延ばしをするということを言われましたけれども,介護保険料を支払っている方は,これまでの値上げについて,整備計画があるという前提で介護保険料についても認めてきた点がありますので,さらに第5期が早期に進むような手だてを考えていただきたいと思います。

 また,保育士の空白期間について,1カ月,保育士については短縮していく方向が示されましたが,例えば同じく1カ月である学校給食調理業務など,同じ状態である現場がありますので,保育士だけとは限らず広く検討していただくことを求めて,貧困格差が広がる中で,高知市の役割を最大に発揮していただくことを強くお願い申し上げまして,以上で最後の質問とします。



○副議長(竹村邦夫君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) 母子家庭等日常生活支援事業における市の負担でございますけれども,母子家庭等日常生活支援事業の費用につきましては,国の補助基本額が1時間1,530円ですので,お尋ねのようにひとり親世帯123世帯の仮に約半数が利用を希望して,1時間利用した場合の市の歳出は,9万4,860円ということになります。



○副議長(竹村邦夫君) この際暫時休憩いたします。

  午後2時59分休憩

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  午後3時15分再開



○議長(山根堂宏君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 細木良議員。

  〔細木良君登壇〕



◆(細木良君) 日本共産党,細木良です。早速,質問に入らせていただきます。

 初めに,南海地震対策について伺います。

 けさ方発生しました伊予灘沖地震は,西予市で震度5強を観測し,けがをされた方,ライフラインの被害などが報告されています。距離的に非常に近い伊方原発は,運転停止中であったこと,津波発生がなかったこともあり,現段階では影響は報告されていません。

 安倍政権により原発再稼働が国民の意思に反し進められる中で,絶対の安全はない原発に依存しない方向が示されている本市の新エネルギービジョンに基づく市政運営を強く求めるものです。

 次に,国土強靱化基本法は昨年12月に成立,わずか25日後には,政府は国土強靱化政策大綱,脆弱性評価指針を決定しました。

 大綱は,産業競争力,経済成長力を守る,強靱化の推進により新規市場の創出や,投資の拡大等により成長戦略に寄与などを強調しており,リニア中央新幹線や新東名高速道路の推進などが明記され,地元新聞も,真に必要な事業か精査が必要であると指摘をしています。

 大規模災害から国民の命,財産を守り抜き,人々の営みを守りたいという思いは誰しも同じですが,国際競争力の向上をその基本理念に掲げた結果,国民の命と暮らしを守るための防災・減災対策がないがしろにされるのではないか,危惧するものです。

 3年を経過し,復旧,復興がいまだ立ちおくれている東日本大震災の教訓である防災対策を最前線で担う市町村や自治体消防の機能をどうやって守るかという点は欠落しており,脆弱性評価指針についても,経済効率優先のまちづくりの転換や,被災者の生活と再建などの視点が示されていません。

 基礎自治体の現状は,本市にも見られるように,財政力の縮小と広域合併による職員数の削減,業務量の増大と複雑化によって現場の防災体制は後退,減災力低下を招いており,強靱化を図らねばならないのは基礎自治体であると言えます。

 本市は来年度,国土強靱化モデル事業として認可を受けることとしていますが,国土強靱化大綱に対する所見を市長に伺います。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 大変新しい法律にもなり,またこれまでの国のさまざまな政策を変えていくという意味で,国土強靱化基本法につきましては非常に重要な法律になるということを期待しております。

 国土強靱化政策大綱の基本理念では,いかなる災害等が発生しても人命の保護を最優先にして,社会の重要な機能が致命的な障害を受けずに,被害を最小化し,迅速な復旧,復興が図られるということが基本目標に掲げられておりまして,これをもとにしながら国土の強靱化を推進していくということにしております。

 高知市は,南海トラフ地震による津波や長期浸水,また何年かごとに必ずやってきます集中豪雨など,自然災害が発生しやすい地理的な条件にございます。

 必要不可欠な事前の防災や減災対策について,優先順位をつけて,災害時に機能不全にならないような行政,また経済システムを早期に構築をしておくことが大変重要になります。

 そのために,平成26年度に我々も申請をしたいと思っていますが,国の助言をいただきながら,高知市における脆弱性の評価を行い,国土強靱化地域計画を作成するために,国土強靱化モデル都市としての採択を受けようとしようとするものでございまして,東日本大震災や過去の災害時の教訓なども最大限に生かしながら,真に実効性の高い国土強靱化地域計画をつくってまいりたいと考えているところでございます。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) その脆弱性評価指針でどのような地域計画をつくっていくか,具体的にどの項目を重点にされるのか,市長にお伺いします。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) まだまだ国土交通省のほうから詳細が出てきておりませんので,まだ十分なお答えにはなりませんが,昨年12月の国土強靱化基本法の成立とともに国土強靱化政策大綱が決定をされまして,4項目の基本方針と8項目の事前に備えるべき目標,また45項目の起こってはならない事態が示されております。

 高知市が目指します目標としては,大規模自然災害が発生したときでも人命の保護が最大限図られるという項目を基本に,起こってはならない事態として想定されますのが,大規模津波等による多数の死者の発生,また広域かつ長期的な市街地等の浸水などの項目については,重点的にこの対策に取り組むべきものだと考えております。

 こうした視点も含めまして,平成26年度に脆弱度調査等を通じて高知市の実情をしっかりと検証し,国のいろんな御提言もいただきながら,高知市の災害特性を十分に反映した地域計画づくりにつなげてまいりたいと考えているところです。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) ぜひ高知市の特徴であるそうしたものに対して真に効果があらわれるように,よろしくお願いします。

 次に,住宅塀改修推進事業費700万円について,この件については本会議,委員会等でたびたび要望させていただきました。やっと実現の運びとなりましたが,対象地域が中心市街地活性化の区域に限定試行されている点は不満を感じるところです。

 津波による被害を最も早く受ける沿岸部に対して率先して開始されるべきであり,対象を拡充すべきと考えますが,都市建設部長の考えをお示しください。



○議長(山根堂宏君) 海治都市建設部長。



◎都市建設部長(海治甲太郎君) 住宅塀改修推進事業につきましては,緊急輸送道路または避難路に面している危険性の高い既存コンクリートブロック塀等の安全対策に要する費用の一部を助成するもので,予算700万円で,塀の解体,フェンスなどの安全な塀への改修に要する費用のうち,上限を20万円として助成するものでございます。

 平成26年度は,まずは昼間の人口が多い,都市機能が集中しております旧中心市街地活性化区域での実施を予定しておりますが,対象区域につきましては,26年度の利用状況や本市の津波避難計画に基づきまして,地域の皆様からの御要望も踏まえまして検討してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) ぜひよろしくお願いします。

 次に,自主防災組織について伺います。

 現在,組織率は今年度85%を見込んで,来年度末には100%達成を目指し取り組みを進めると市長は説明されました。しかし,この100%という数字についてはあくまで数字上の100%であり,小学校区単位での連合会結成により,大きく網がけがされた数字であると認識すべきと考えます。

 今後は,自助,共助など地域防災のかなめとなる一番身近な町内会単位での組織化を従前のように追求すべきと考えますがどうか,今後の自主防災組織のあり方について防災対策部長に伺います。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 自主防災組織の組織化のあり方についてお答えいたします。

 本年1月に本市が自主防災組織を対象として実施しましたアンケート結果を見ますと,既に結成されております自主防災組織のうち約8割以上が,単独の町内会等を母体に組織されております。

 自主防災組織は,学習会の開催や各種の防災訓練など,継続した実践的な活動が欠かせないことから,顔見知りが多い町内会や自治会などの日ごろから地域活動を行っている組織が母体になり結成されることが望ましいと考えております。

 小学校区ごとの連合組織化の推進につきましては,自主防災組織の相互連携を高めるだけでなく,町内会単位での自主防災組織の結成促進にもつながる有効な手だてであると考えており,連合組織からの働きかけにより,自主防災組織の新規結成に至った事例もありますので,連合組織化を今後も推進しつつ,個別の町内会等への働きかけや地域での学習会などを積極的に開催し,100%達成に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 次に,防災士の今後の活動について伺います。

 今年度,300人の市民の方,160人の市職員,教職員が資格を取得しました。今後,防災士のスキルアップや情報共有などが課題と思われます。

 結成予定の仮称高知市防災士連絡協議会の役割について伺います。



○議長(山根堂宏君) 下元防災対策部長。



◎防災対策部長(下元俊彦君) 仮称高知市防災士連絡協議会は,本年度から実施しております防災士資格取得事業において,防災士試験に合格し認証登録をされた方で構成し運営する組織として設立を予定しております。

 協議会の設置目的としましては,防災士の知識やスキルの向上,また防災士のネットワークづくりを進めていただくとともに,防災士が各地域において行う防災活動,例えば自主防災組織の結成促進でありますとか活動の活性化,防災訓練等でございますが,この防災活動において,個人では取り組みが難しいことや課題の検討が必要な場合などに,協議会が支援を行っていただくことを考えております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) また,防災に強い職員の人材育成方針について総務部長に伺います。



○議長(山根堂宏君) 森田総務部長。



◎総務部長(森田惠介君) 本市におきましては,新たな南海地震対策の一環といたしまして,今年度から,職員を対象に,災害対応に関します基礎的,基本的な知識や技能を習得させることによりまして,職場や地域で防災・減災活動を推進していくことを目的に,全国統一基準によります防災知識等の認定機関でありますNPO日本防災士機構が認証します防災士資格の取得を支援しております。

 資格取得までの流れといたしましては,事前課題のレポートの提出,講義の受講,そして資格試験の受験及び救急救命講習を受講いただくものでございます。

 防災士を取得した市職員には,本来の職務に加えまして,それぞれが住んでおります地域での防災・減災活動のリーダー的な役割,教員におかれましては,防災教育推進教員として位置づけ,学校におけます防災体制づくりや防災教育の実践指導の中心的役割を担うことによりまして,災害に強い学校づくり,人づくりにつなげてまいりたいと考えております。

 なお,今後とも継続的に本事業を実施することによりまして,一人でも多くの職員に防災士になっていただくとともに,防災士となられた職員にはさらにスキルアップをしていただくために,さまざまな機会を通じまして,専門機関が実施をします研修等の周知なども行ってまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 今月8日に行われました「これからの地域コミュニティを考えるフォーラム〜みんなでつくる「福祉のまちづくり」劇場〜」に参加をさせていただきました。地域コミュニティ再生の課題は一朝一夕には進まないと思いますが,地域福祉計画の実践,地域での防災の取り組みなど,福祉と防災のまちづくりを総合的に進めることが地域コミュニティ再生にもつながるものと考えます。

 このフォーラムの講師である日本福祉大学の平野先生が紹介された愛知県高浜市の取り組みは,非常に参考になる取り組みとして注目をしました。

 1点目は,中高生が地域福祉の活動に参加する点。2つ目は,市職員を地域のまちづくり協議会に派遣する特派員制度があることです。そのほか,高知でのあったかふれあいセンターのような誰でも行くことのできる拠点づくりなども参考となりました。

 そこで,1点目の中高生を巻き込んだ活動は,今後,南海地震発生時,中心となって地域防災のかなめとなる世代でもあり,本市でもジュニア防災士養成講座などを取り組む必要があると考えますがどうか,教育長,お答えください。



○議長(山根堂宏君) 松原教育長。



◎教育長(松原和廣君) ジュニア防災士養成講座の取り組みについて御提案がありましたが,本市では小1から中3まで系統的な連続性を持った防災教育に取り組んでおります。

 例えば,心肺蘇生法の技能習得でありますとか,あるいは起震車の体験,そういうことを全て教育課程に位置づけて,防災教育に全力で取り組んでいるわけでございます。

 特に高知市の潮江中学校とか,あるいは愛宕,そして南海,旭,一宮,三里というふうな学校におかれましては,助けられる人から助ける人へというふうなことでその行動目標を明らかにしながら,先導的な取り組みが行われているというふうに思っております。

 地域防災に貢献しようとする態度を身につける学習として,例えば敬老会とか町内会とか保育所との合同による避難訓練を実施したり,あるいは地域防災マップを作成し,地域の一軒一軒に配付したり,児童・生徒が主体となって防災教育に取り組む学校がふえてきているというふうな状況にございます。

 このことから,御提案のジュニア防災士養成講座,この講座は,できれば高知市版のジュニア防災士の養成も含めて今後検討に値する取り組みではないかなというふうに思っております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 自覚もそれで高まると思いますので,ぜひ実現のために検討していただきたいと思います。

 先ほど紹介しました2点目の特派員制度のように,市の職員を地域に派遣していくことは,先ほどの質問にもありましたように,地域活動応援隊ということで来年度から検討されるということですが,防災士の養成で学んだようなことをぜひ地域のほうでも生かしていただくということで,福祉と防災のスペシャリストとして地域に派遣していくことも検討していただきたいと思います。

 そのほか全国的には,新潟市などで取り組まれている民生委員協力員制度があり,災害時の要配慮者支援として民生委員さんのサポート役として注目されていますし,全国的にも欠員の多い民生委員の後任育成にもつながっています。

 本市に,以前あった高知市災害調査協力員制度に共通するとも感じましたが,事前防災,発災後の役割を見ても,同制度の見直しも今後ぜひ検討していただきたいと思います。

 次に,難病患者支援について伺います。

 ことし2月12日に,難病新法,難病の患者に対する医療等に関する法律が閣議決定をされました。難病とは,医学的に治りにくく,研究や新薬開発の光が当たりづらい疾患であり,社会的には,生活面の制約や,経済的,精神的負担が大きく,社会の理解不足や施策の不備などからくる社会的障壁による障害の概念も含まれ,疾患名は5,000から7,000とも言われています。

 難病は,いつ誰が発症してもおかしくない病気です。著名な方では,パーキンソン病のモハメド・アリさん,多発性硬化症の林家こん平さん,チャーグ・ストラウス症候群と闘いながらソチ五輪で活躍されたスキージャンプの竹内選手など,難病,慢性疾患のある人とその家族は,構造改革路線によってもたらされた過重な医療費負担に苦しめられている上,療養施設が極度に減少し,受け入れ施設のないまま在宅療養に移され,重介護が家族にのしかかっているケースも少なくありません。

 疾患という状態での障害を認めない狭い障害概念の捉え方から,難病,慢性疾患を持つ人は長い間,福祉の谷間に置かれ,福祉サービスから除外されてきました。

 難病患者の1人当たりの年間医療費は,同年齢で比較すると,20歳から24歳では18.4倍,30歳から34歳では9.7倍など,特に若年層ではその差が顕著です。病気が治る展望も生活の見通しもなく,働くこともできずに,みずから命を絶つ人もいます。

 当事者団体は,こうした現状に声を上げ,医療費助成の対象疾患の拡大や研究予算の拡大などに道を開いてきました。そうした必死の運動の積み重ねによって,難病対策は40年を経て,ことしから新たな段階に入ろうとしています。

 一つは,医療費助成制度を法的に位置づけることが予定されていることです。もう一つは,障害者総合支援法の障害の範囲に難病等が位置づけられ,難病患者も障害福祉サービスの利用ができるようになったことです。

 具体的に,対象疾患は56から300,患者さんは78万人から150万人へと拡大されることになり,医療費助成も3割から2割へと軽減される一方,これまでの患者さんの9割が負担増であり,軽度者除外も問題となっています。

 私たち日本共産党は,全ての難病患者を医療費助成対象にすること,軽度者も引き続き助成対象とすること,重症認定患者への負担増をやめること,希少疾患用医薬品の開発,専門医不足解消と地域の難病治療体制の確立などを求めています。

 12月の市議会では,圧倒的多数で,患者さんの負担増に対する意見書が採択されました。市長には,ぜひ市長会でもこうしたことを訴えてほしいと思います。

 今回の構想では,地域の支援で保健所が重要な役割を果たすこととされています。しかし,地方の財政難から広域化が進められ,著しく仕事が増加している現状を放置したままでは,十分な役割を果たすことが困難です。

 国による財政支援の強化とあわせて,広域化に歯どめをかけるなど,保健所のあり方を見直し,保健師さんが地域の住民を訪問できる体制づくりを再構築し,全ての難病や慢性疾患を持つ人の窓口となるとともに,患者とその家族の支援に能動的に動けるような改革が必要です。

 そこで伺いますが,来年度施行が予定されている難病新法への対応として,本市の保健所での難病患者支援体制の強化が求められていますが,人的体制強化や市民への周知など今後の対応について,健康推進担当理事に伺います。



○議長(山根堂宏君) 堀川健康福祉部理事。



◎健康福祉部理事(堀川俊一君) 本市保健所では現在,難病の相談や難病疾患の方の医療費助成の受け付け業務等を地域保健課で行う一方,健康づくり課の地区担当保健師が地域の難病患者の方の訪問活動を行っております。

 平成26年度からは,これらの難病患者支援に関する業務を健康増進課に一本化し,難病専門の担当保健師を1名増員するなど体制の強化を図り,難病新法への対応や難病患者の方の地域支援に努めてまいりたいと考えております。

 次に,難病新法の施行に関する市民への周知でございますが,今回の法制化で,医療助成の対象疾患が56から約300疾患へと大幅にふえるとともに,助成の内容も大きく変わりますので,市民の皆様に十分周知を図る必要があると考えます。

 新法の法案が成立し,政省令が定められましたら,本市ホームページや広報あかるいまちなどを活用するとともに,医療機関等を通じ,しっかりと周知を図ってまいりたいと思います。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 昨年,厚生委員会で,沖縄の難病相談・支援センターアンビシャスさんのところに視察をさせていただきました。各種相談を初め就労支援,ボランティアの育成,情報交換・提供,講演,患者研修会の開催,患者会の育成支援,交流拠点など,大変さまざまな先進的な活動をされていました。

 ぜひ,県と高知市でもこうしたセンターが欲しいということで質問を予定していましたが,県議会で3月7日,日本共産党の質問に対して,県が2015年に難病患者支援センターを発足するということを表明いたしました。

歓迎するものですが,高知市と県難病支援センターの今後の連携構想について伺います。



○議長(山根堂宏君) 堀川健康福祉部理事。



◎健康福祉部理事(堀川俊一君) 難病患者の持つさまざまなニーズに対応したきめ細かな相談支援が行えるよう,各都道府県が実施主体となって,難病相談・支援センターが設置されています。

 平成27年1月1日に施行される難病新法では,この難病相談・支援センターが法に位置づけられるとともに,難病患者の社会参加や就労支援の充実など,センターの機能強化が図られることになっています。

 これまで本市における難病患者の交流,情報提供,自立支援の場づくりにつきましては,難病専門医師による難病学習会を年2回程度開催し,その後に相談会を実施してきました。また,県では,高知県難病団体連絡協議会に委託して医療相談会や難病セミナーを開催しておりますが,本市で開催される場合には,連携をとり協力してまいりました。

 平成27年に設置される予定の高知県の新しい難病相談・支援センターにつきましては,どのような機能強化を図り,ハローワークや患者団体との連携体制をどう構築するかについて,今後検討されると聞いております。

 本市における難病患者のニーズに応じたきめ細やかな相談支援が図られ,難病患者の交流,情報提供,自立支援の場づくりが一層進展するよう,県と情報交換や連携を図っていきたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 次に,国民健康保険について伺います。

 基金が枯渇したことを受け,来年度,1世帯当たり平均5,000円の引き上げ案が示されていますが,低迷する景気,ふえない収入,物価上昇と消費税増税など,市民の厳しい暮らしの実態から見て,受け入れられるものではありません。高過ぎる保険料を払える保険料に引き下げこそすべきと,まず申し上げます。

 現在でも高い高知市の保険料は,県内で2位,中核市42市比較では現在9位で,値上げされれば5位となります。高過ぎる保険料で,払いたくても払えない方がふえています。

 昨年5月末現在,滞納世帯1万1,712世帯,滞納率は23%,資格証明書は昨年370件から534件へと急増,短期保険証は県内断トツの6,368件,差し押さえ件数,全国的にも2012年度は最高の24万件と報告もされていますが,本市でも過去5年間で最高の59件,2年前の8件から7倍以上となっています。こうした状況をさらに広げ,医療にかかれない人をふやすのではないか,強く危惧しています。

 値上げの影響を受ける世帯数,また最も重くなる負担増モデル世帯,所得に占める割合について伺います。



○議長(山根堂宏君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) 保険料の引き上げは,国保被保険者の全世帯に影響が出ますので,世帯数といたしましては約5万世帯となります。

 ただ,平成26年4月からは,5割,2割の保険料軽減対象世帯の対象が拡大されますので,保険料を引き上げたとしても,そのうち推計ですが約4,000世帯の保険料負担が軽減される見込みです。

 国保の場合は,世帯中の被保険者数が多いほど保険料負担が高くなる仕組みになっておりますので,世帯の状況によって変わってきます。

 また,介護保険料の対象者がいるかによっても変わってまいりますが,例えば賦課限度額以下で世帯の所得額が500万円の4人世帯の保険料は,介護を除き年額66万8,000円で,介護保険料対象者がいる場合は80万8,000円となり,所得に占める割合は約16%となります。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 被保険者の半数以上がやはり値上げになると,それと16%もの所得に占める割合ということで,本当に大変な負担になると思います。消費税の増税の分も1カ月分が飛ぶと言われていますので,2カ月分が飛ぶということになろうかと思います。本当に大変です。ぎりぎり頑張っている市民,崖っ縁の人の背中を押すようなものだと思いますが,この平均5,000円の引き上げの根拠について伺います。



○議長(山根堂宏君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) 本来,国民健康保険におきまして必要な保険料は,歳出となる医療給付費の見込みから国の定率国庫負担や国や県の調整交付金などを差し引き,定めることとなっています。

 今回お願いしております保険料の引き上げにつきましては,そうした考えからいたしますと,不足する額を全て賄える水準の引き上げにはなっておりません。

 保険財政は,被保険者の方々の保険料で賄う仕組みになっていることから,給付費が増大し保険財政に不足が見込まれる場合には,一定の保険料の引き上げは避けられないものでございまして,現下の保険料負担率や保険料賦課限度額の引き上げなども考慮いたしまして,1世帯当たり年額5,000円,10期で納めていただいておりますので,1期当たり500円の引き上げをお願いしているところでございます。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 500円が本当にどれぐらい大変なのかということもわかっていただきたいと思いますが,12年ぶりの政策的法定外2.7億円の繰り入れをやっと行うことになりましたが,市民みんなが納めた税金を,市民の命と健康を守るため,脆弱な国保財政を助けることは行政として当然であり,高過ぎる保険料を抑えるために多くの自治体が繰り入れを行っており,私たちもこれまで一貫して一般財源からの繰り入れを求めてきました。

 代表質問でも紹介がありましたが,厚生労働省の通知にもありますし,高知市民は全て国保に最終的に加入することになり,政策的繰り入れで高過ぎる保険料を引き下げることは正当だと考えます。繰り入れをせずにただ手をこまねいて,高い保険料を市民に払わせて,基金を崩しながら何とか運営してきたのであり,枯渇するのは自明のことでした。

 国保中央会会長である市長は,昨年1月の国保新聞紙上で,市町村保険者は一般会計から多額の繰り入れを余儀なくされと述べられていますが,高知市以外全ての中核市で法定外繰り入れを行っていることについて,会長である市長の所見を伺います。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 中核市関連でいいますと,40市の中核市が繰り入れを法定外で実施をしておりますが,その内容はさまざまな理由がございますけれども,おおむね決算収支の赤字を補填する,いわゆる赤字対策という関連での内容が多いということになります。

 ただ,たびたび御質問にもお答えしておりますように,一般会計から繰り出すということは税金で補填をするということになりますので,例えば健康保険に加入しています方々を初めとします,他の保険へ加入されている方々から見ますと二重に負担をしているということになりますので,やはり理論上いろんな問題もございます。

 それと,国保は財政上やはり国の責任が非常に重要だということもありまして,国に対する国費の増額というのを強く求めております。

 またもう一つ,平成29年度に国の方針としても都道府県国保に移行するという方針が示されておりますので,例えば多額の一般会計からの繰り入れを行っている自治体は,都道府県国保になった場合にどうするのかということの課題もございます。

 いろんなそういう課題を総合的に勘案して,我々は一般会計の繰り入れというものをしてこなかったわけでございますが,今後ともやはり一般会計からの繰り入れにつきましては慎重な対応が必要だというふうに考えますので,まずはやっぱり国費の増額を,いかにしてふやしていくかというところへ全力を注いでいきたいというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) これまで繰り入れしなかったことへの反省と市民への説明も行うべきだと思いますが,市長は議会答弁で,市民の負担は限界という発言を行っていますし,今回の予算説明資料でも,既に非常に重い状況にあると書かれています。3月6日,市長に提出された国保運営協議会の意見書でも,負担は既に限界に達していると明記されています。

 限界を超えて市民負担をお願いすることになった現状について,市長は市民にどう説明するのか伺います。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 国民健康保険につきましては,国費等の公的支援分と,加入者の皆様方でございます被保険者の方々から御負担をいただく保険料で支える医療保険でございますので,原則的には給付が増加した場合には,応分の保険料の御負担をお願いしなければならないというのがやはり保険制度の原則ではございます。

 ただ,平成25年度の国保の決算推移を見ましても,医療費水準が5%以上の高い伸び率となっておりますので,この伸び率をカバーしていくのにどういうふうにバランスをとっていくかという問題と,もう一つは,26年度以降も医療費が増大するという課題がございます。

 この数年の急激な給付費の増加につきましては,例えば高度医療費の増加,また世帯数の増加等もありますけれども,運営基金が底をついたということもございますので,一般会計から繰り入れをし,また最高限度額を引き上げた上で,大変厳しい中ではございますが,市民の皆様方に平均的に5,000円の御負担をお願いしているということでもございます。

 国に対しても,財政支援につきましては,さらに強力にそのことを強く求めてまいりますけれども,大変厳しい中で非常に心苦しい中ではございますが,やはり国保財政の収支を一定改善するということでも,一定の保険料の御負担を願うということはやむを得ないというふうに考えておりますので,御理解を賜りたいというふうに市民の皆様方にも申し上げてまいりたいというふうに思います。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) さきに行われました運営協議会で出された反対意見はどのようなものか,部長に伺います。



○議長(山根堂宏君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) 今回の運営協議会では,大変重要な案件でございましたので,全ての委員さんから意見をいただくようにいたしました。

 協議会で出された保険料に関する意見といたしましては,引き上げは仕方がないがという前提ですが,資材費は上昇し所得は下降している。できることなら上げてほしくない。高齢世帯や低所得世帯の家計に大きく負担を強いることになる。今後の収納率低下や未払い世帯の増加を生むことになりかねない。倍の支払いになり生活が厳しくなる。赤字財政だからといって高齢者への負担をふやしていくことには若干疑問を感じる。足りなければ仕方がないが,今に始まったことではない。一気に金額を上げることに不満を感じるといった内容がございました。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 市民の皆さんの切実な反対意見だとお聞きをしました。

 この予算編成案の協議に関する意見書のただし書きでは,保険料の引き上げに当たっては市民の理解を得られるよう事前の周知を行い,国保財政の状況とあわせて十分な説明を行わなければならないとあります。

 心苦しいという市長の答弁はありましたが,そうしたことであれば,住民説明会の開催,パブリックコメントでの意見集約は最低限実施する必要があるのではないか,どういった手法で市民の理解を得るつもりか伺います。



○議長(山根堂宏君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) 国民健康保険制度におきましては,保険料の引き上げなど被保険者の皆さんに影響する制度について,そのまま議会に諮るよりも,事前に関係者による意見交換や調査を行うほうがよいことが考えられます。

 そのため,国民健康保険の運営に関しての必要な意見交換や調査,審議を行い,さらに市長へ意見具申等を行うために,国保法に基づき国保運営協議会が設置され,本市においても条例で設置をしています。

 今回の保険料などの引き上げにつきましては,2回の運営協議会を開催し,先ほど申し上げました意見を踏まえ,一般会計からの繰り入れを拡大する財源対策を前提とした上で,負担の公平性を考慮し,保険料賦課限度額の引き上げと一定の保険料の引き上げはやむを得ないものと判断したとの意見をいただいております。

 パブリックコメント等につきましては,計画や条例などを定める前に,その影響が及ぶ対象者などの意見を事前に聴取をし,その結果を反映させることによって,よりよい行政を目指すものでございます。今回の保険料の引き上げの問題とは異なるものと考えておりまして,実施する予定はございません。

 今議会におきまして,運営協議会の意見を踏まえ,執行部としての方針を,市民の皆様が負託されました議会にお諮りしているものですので,御理解をお願い申し上げます。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 到底理解はできませんが,運営協議会はそうした審議をするところであって,そこが出したただし書きで説明を行わなければならないというふうに明記をされていますので,やはり心苦しいというのであれば,丁寧な市民に対する説明,これが必要だと思います。ぜひ再考をお願いしたいと思います。

 財政再建達成宣言が出され,今年度の決算見込みも,庁舎建設への基金などを積んだ上でさらに5億円の黒字,市長は財政再建に対し市民の理解と協力に感謝を述べながら,市民がこんなに大変なときに国保値上げと児童クラブの料金値上げなどを相次いで求めています。

 代表質問で明らかになった繰り入れるべき額は,この間,50億円と示されました。せめてその3年間分,およそ15億円繰り入れすることにより,値上げ中止,撤回することを求めますが,いかがでしょうか。



○議長(山根堂宏君) 舛田健康福祉部長。



◎健康福祉部長(舛田郁男君) これまで保険料の上昇を抑えてきた国保基金につきましては,国の財政安定化支援事業の考え方をもとに,一般会計の繰り出し等によって造成をされてきました。

 この財政安定化支援事業は,交付税措置によって基準財政需要額に算入をされるもので,交付される交付税そのものではございません。例えば平成24年度の決算で,基準財政需要額は662億円です。収入額が364億円,この引き算で302億円が交付されるということで,この需要額の662億円にこの財政安定化支援事業が算入されているということでございます。

 したがいまして,交付される交付税の中に含まれているということでありまして,一般会計の一般財源としてどのように使うかは市政運営のプライオリティーで決めると言えると思います。

 平成4年から,一般会計から毎年この算入額を,さきの市の財政危機の状態においても繰り出したことによって,平成4年から平均年5億円といたしましても,これまで約100億円以上は繰り入れをしていることとなります。そういうことによって,基金がそれほど減らず,保険料の引き上げを抑えてこれたというふうに考えています。

 平成4年から毎年医療費は増加してきておりますが,保険料はこの約20年間で1人当たり5,000円程度のアップにとどめておりまして,これは本市の国保の支援に対する姿勢があらわれているものと考えております。

 今議会で御答弁させていただいておりますように,本来国費で賄われるべき地方単独事業波及増分や国保財政安定化支援事業の地財措置不足分について繰り入れを実施し,また国に対して保険者支援制度の財政支援の拡大についても早急に実現するよう強く求めてまいるところでございますので,保険料の引き上げにつきましては何とぞ御理解を賜りたいと存じます。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 先ほど運営協議会で出された意見にもありましたように,保険料を上げても滞納がふえて収納率が低下をする。職員の業務がふえるだけではないかという指摘もありますし,国の責任がさらに後退する広域化では,国保の今の問題点は一切解決しません。一般財源からの繰り入れが認められず,保険料はどんどんと上昇するのみとなります。

 保険料のこの間の引き上げの一番の大もとは,確かに国の責任放棄であり,国保は自助,共助の民間の保険ではありません。社会保障としての国保であり,国の責任で制度を立て直すことを,国保中央会,市長会を通じ,市長においてはこれまでの延長線上ではない強い姿勢でアピールしていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 次に,人権施策について伺います。

 人権教育・啓発推進基本計画では,人権問題として,同和,女性,子供,高齢者,障害者,外国人,感染者,インターネット,その他の人権問題のこうした9つが上げられています。その他の人権問題では,アイヌ,犯罪被害者,ホームレス,性同一性障害などが紹介されていますが,性同一性障害を含む性的マイノリティー問題について伺います。

 性的マイノリティーとは,同性愛や,性別に違和感を覚える人々など,人は異性を愛するのが当然,心と体の性別が違うことなどあり得ない,性別は男と女しかないと信じて疑わない多数者から見て少数者という意味であり,セクシュアルマイノリティー,性的少数者とも言われます。

 2012年の電通総研調査では,人口の約5.2%が性的マイノリティーと言われ,30人クラスや職場に1人の割合,高知市では推計1万7,000人以上となり,マイノリティー,少数とは一概に呼べないのではないかと考えます。

 性的マイノリティーは,さまざまな生きづらさを抱え,自殺のリスクが高いことが,欧米や日本の調査で確認されています。当事者の若者は,生きにくさの背景には,いじめや差別的な行動,就職がうまくいかない,親や兄弟から拒絶される,将来が見えない,自己を肯定することができないなどの経験がある,無理解や偏見から支援につながらず孤立するという負の連鎖になっていると話されています。

 精神科医も,鬱病になるケースが多く,中でも生きたいという前向きの脆弱性を感じる,自己肯定感が根深く損なわれ,相談しにくくなり,自殺の危険因子になっていると指摘しています。

 先日来高した自殺対策支援センターライフリンクの清水康之さんも,今,日本では,居場所や出番を持てずに,生きる意味をつかみづらい人がふえ,社会から生きづらい状況に追い込まれています。この点でセクシュアルマイノリティーが生きづらい状況に追い込まれる図式との共通性を見つけていくことも,自殺をなくしていくために重要と語っています。

 県内の状況を紹介しますと,ソーレでの相談業務のほか,ネクサス高知というグループの皆さんが支援や相談活動を行い,また「team Gender」というグループの皆さんは,学生による学生へ向けたパンフレットを定期的に発行されるなどの活動をされています。

 職場がしんどい,転職,貧困,自殺という負のスパイラルを断ち切ることや,職場において違いを認めるダイバーシティー教育の充実,学校自体がジェンダーバイアスを再生産することのないように,小さいころから受け入れられる環境づくりのための学校等での対応を初め,当事者や相談者,医療関係者,教師や自治体などさまざまなつながりをつくることで命をつなげることが大切な課題となっています。

 人権に関する問題として,性的マイノリティーに対する認識,また部署の対応について,市民協働部長に伺います。



○議長(山根堂宏君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) いわゆる性的マイノリティーにつきましては,まだまだ社会的に異質なものとして偏見や差別が存在し,そのことで性的マイノリティーの方々が日常生活や社会制度にさまざまな精神的苦痛を感じ,多くの困難を抱えておられ,この解消に向けた取り組みが行政としても大きな課題であると認識しております。

 そのためにも,こうした方々の人権を守る観点から,性的マイノリティーについて正しく理解し,それぞれの人の生き方を尊重することの大切さを広く啓発していくことは重要であると同時に,そうした方々の実際の人権侵害については個別具体的な相談に応じた取り組みが必要であると考えております。

 そうしたことから,現在,本市では,性的マイノリティーの方からの御相談には,人権同和・男女共同参画課やこうち男女共同参画センター・ソーレが相談等の窓口となり,また相談内容によっては専門的な相談機関を紹介するなど行っておりますし,ソーレを中心に啓発誌の発行や配布を行い,啓発にも努めておるところでございます。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 専門家の配置や相談窓口を設置すべきではありませんか,続いて伺います。



○議長(山根堂宏君) 坂本市民協働部長。



◎市民協働部長(坂本導昭君) 相談窓口につきましては,先ほど申し上げましたが,それぞれの窓口におきまして相談内容に応じて県や専門の関係機関との連携を図りながら御相談を受け付けておりますが,御指摘のように一定専門的な知識や経験等も必要と考えております。

 そうしたことから,今後は,性的マイノリティーに関する職員の知識や理解を深め,力量を高めるための研修の充実に努めるとともに,御提言いただきました専門家の配置等も含めて,首都圏等の先進地の事例も参考に研究してまいりたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 時間の関係で,以下,質問を要望にかえて申したいと思います。御準備された皆さん,済みません。

 来年度,改定作業に入る人権施策推進行動プランにぜひ具体的な取り組みも位置づけてほしいと思いますし,学校現場においても,教職員の皆さんへの研修を通じて問題の理解を深めていただきたいと思いますので,ぜひよろしくお願いします。

 次に,浦戸湾の埋め立てについて伺います。

 新高知重工が,受注機会をふやすため,建造能力向上のため,船台拡張,0.22ヘクタールを埋め立てするものですが,浦戸湾を埋め立てするのは1976年以来38年ぶりとなります。

 1970年,高知市は台風10号により,数多くの市民の命と757億円もの未曽有の被害を受け,高潮被害が起こった要因は浦戸湾を埋め立てたことであると市民から反対の声が大きく上がり,市是とも言われる,今後一坪たりとも埋め立ててはならないという運動が沸き起こりました。

 そこで,1970年以降の市議会議事録などに目を通してみましたが,1976年は,深夜に及ぶ審議,徹夜議会など,埋め立てをめぐる真剣な諸先輩議員の皆さんの様子に息をのむほどでした。

 議事録から紹介しますと,1976年6月議会,当時の坂本市長は,本来,浦戸湾は県民市民にとって貴重な天与の財産であり,後世に伝え残すべきことは現代の私どもに課せられた責務であることは申すまでもないところでありますと発言し,埋立計画についても,現地を視察し,代替案を提案されています。

 また,1981年6月議会での市場拡張の際,横山市長は,我々人間は自然の威力というものにもっと謙虚に対応すべき,学者の言う,これ以上湾内を埋め立てることは非常に危険だということに謙虚に対応すべきではないか,後世の市民に対する大きな冒涜だと考えると発言されています。

 今回の同意に当たっては,埋め立てによる防災面での影響など,土木や専門家の意見が反映されていないようですが,このような歴代市長の発言をどう受けとめているか,また浦戸湾埋め立てに対する思いを市長に伺います。



○議長(山根堂宏君) 岡崎市長。



◎市長(岡崎誠也君) 浦戸湾につきましては,特に昭和45年に非常に大きな台風がございましたので,高知市議会におきましても,昭和45年の12月議会におきまして,埋め立てをしないということをそれぞれ意見書としてまとめて,県知事や当時の高知県議会に要望しております。

 その経過がありますが,浦戸湾全体につきましては,こういう環境の観点,そしてもう一つは産業の観点が両方重なっておりますので,例えば浦戸湾内のさまざまな団地には卸売市場や木材産業団地等が立地をしておりますので,両方の面から考えていく必要があろうかと思います。

 昭和45年当時と,平成24年当時の高知市内の排水能力を比べますと,例えば下水道やポンプ場の排水能力につきましては,昭和45年には1分間当たり約1,100トンでございましたが,平成24年度には1万7,000トンまで,これは1分当たりでございますが,改善をしております。

 またもう一つは,例えば河川水路課のポンプ場でございますが,昭和45年の段階では分当たり230トンぐらいでございましたが,この河川水路のポンプ場につきましても3,500トンまで改善をしておりますので,当時からいうと格段に排水能力が上がってきております。

 そういうことを考慮しまして,産業面からの今回のこのドックの拡張につきましては,どうしても必要なものとして同意をするということで判断をしたものでございますので,そこは御理解を賜りたいと思います。

 浦戸湾を後世に大切な財産として引き継いでいかなければいけないという思いは,歴代の市長と同じ思いでございます。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 住民の皆さんの雇用,生活を守ることはもちろん大切ですし,造船産業が本市の経済に寄与していることも理解しますが,同意の理由にあるように,面積が小さいから,災害,環境面での影響は少ない,産業振興のためならやむを得ないと簡単に結論を出してはいけない問題だと,議事録,当時の新聞報道を読むにつれ感じたところです。

 直近の埋め立てである1976年の今井造船による0.24ヘクタールの埋め立ての問題では,今回と同じく受注船舶の大型化が理由で,地場産業振興か環境保全かを問う形でしたが,結局,船台の延長を短くすることで決着がつきました。

 当時の高知新聞は,浦戸湾埋立問題が解決したのではなく,産業面からの長期的展望を示すことが必要であり,そのことにより,なし崩し埋め立ての歯どめとなるだろうと社説で述べています。

 1970年12月市議会で全会一致で採択された,防災対策の強化促進についての意見書は,高潮ないし関連河川改修事業の推進に当たり,台風10号,南海大震災,あるいは過去における集中豪雨の最悪時の被害を想定条件とし,人命尊重の基本的立場に立って,さらに関係住民の要望,特に古老の貴重な意見等を十分反映され,浦戸湾の埋め立てについては,防災の安全性が保証され,市民の不安が解消されるまでは工事を行わないことと記されています。

 ここで言う関係住民は市民全体を指すものであり,いつ南海地震が起こるかもわからない中,液状化に対する港湾,河川の防潮堤護岸補強工事は終わっておらず,不安に思う住民はたくさんおいでます。三里地区住民の限定で広報され,1月に開かれた説明会では,埋め立ての影響はコンサルティング会社からの報告のみであり,土木,災害の専門家による調査報告はありませんでした。

 市民の不安解消のためにも,全市民対象の説明会開催をすべきではありませんか,部長,お答えください。



○議長(山根堂宏君) 中澤商工観光部長。



◎商工観光部長(中澤慎二君) 今回の埋立申請に関しましては,申請企業が行いました調査の結果,環境への影響は小さいとの評価が出されておりまして,また先ほど御説明がありましたが,同じくこの企業が開催しました地元住民説明会においても特に反対の意見は出なかったというふうに伺っております。

 また,昭和45年の高潮災害以降,排水能力が先ほど御説明ありましたように向上し,また防潮堤の整備も行われてきておるという状況でございます。

 なお,埋立許可権者であります県からは3月26日までに意見を求められていることもあり,今議会で御審議を賜りまして回答してまいりたいというふうに考えておるところでございます。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 少し質問の順番変えますが,埋め立て以外に,大型化に対応するための建造能力の向上は検討されたのか伺います。



○議長(山根堂宏君) 中澤商工観光部長。



◎商工観光部長(中澤慎二君) 埋立申請企業におかれましては幾つかの方法を検討されたというふうにお聞きしておりまして,その一つとして,陸上側へのドック拡張もあったとのことでございますが,市民生活に影響する道路のつけかえ等が必要となるなど課題もありまして,現実的な選択としまして今回の埋立計画になったというふうに聞いております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 今後,企業の申請,許可が繰り返されないとの保証はありません。歯どめや,今まで埋め立ての際に行われた船台延長の縮小や面積縮小,代替遊水地の確保など条件づけは考えられないのか伺います。



○議長(山根堂宏君) 中澤商工観光部長。



◎商工観光部長(中澤慎二君) 今後も本市が埋め立ての意見を求められた場合には,個々の事案ごとに埋め立ての規模や内容,災害や環境,産業振興面等への影響などについて精査しまして,同意するか否かを慎重に判断してまいらなければならないというふうに考えております。

 なお,今回の埋め立てに関しましては,先ほど申し上げましたように環境への影響は小さいとの評価であることや,防潮堤の整備が完了し排水能力も向上していること,計算上ではありますが,埋め立てによる海面上昇につきましては1ミリメートルにも満たないことになっておりますが,今後,市議会での御意見等を踏まえながら,条件づけについては検討していく必要があるというふうに考えております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 今後,委員会等でぜひそうしたことも審議していきたいと思います。

 工場や生活排水で汚れていた浦戸湾も,今では魚種100種以上,四万十川に匹敵するとも言われています。昔はニロギ釣りの船でにぎわって,最近はチヌのハイカラ釣りに注目が集まっている。以前,湾内に鯨を泳がせてはという提案もありました。

 市民の憩いの場所,歴史,景観を生かした観光資源としての浦戸湾の活用,環境保全,漁業振興,企業との共生など,市民の声が反映された浦戸湾マスタープランを作成して,市民の宝である自然豊かな浦戸湾を後世に残していくように求めておきます。

 次に,中心市街地活性化について伺います。

 11日付の高新で,映画「0.5ミリ」の安藤桃子監督が,帯屋町の東映跡に文化発信基地として高知キネマをこの秋にオープンさせることが発表されました。

 昨年の試写会の折に,父親である俳優の奥田瑛二さんが発言され,私も注目していましたが,正直,こんなに早く実現に向けて動き出していることに驚くとともに,文化振興,町のにぎわい創出に期待もするものです。

 私は以前,町にコミュニティシネマをつくりたいと運動していたこともあり,先日の観光特使の会で監督とお話をしたところ,いろんな世代が集える場づくりなど,共通する思いや熱い気持ちが伝わってきました。

 今後,高知市として,文化振興,中心市街地活性化のためにどういった支援などが考えられるのか,中嶋副市長に伺います。



○議長(山根堂宏君) 中嶋副市長。



◎副市長(中嶋重光君) 安藤桃子さんの企画に対する高知市の支援ということでお答えします。

 先日の報道にもありましたが,昨年,高知で映画「0.5ミリ」を撮影していただいた安藤桃子さん,今月の8日に高知市に移住されました。また,父親の奥田瑛二さんの誕生日が3月18日ということで,3月18日に新たに株式会社桃山商店ということで,桃子さんの桃と県花であるヤマモモにちなんで桃山商店という会社を設立されるということをお伺いしています。

 市内の中心街で高知キネマという映画事業と,それから内外のクリエーターが交流できる文化発信スペースを順次オープンさせる予定であるとお聞きしております。

 昨年の映画撮影を通じて触れ合った高知の人の熱さや独特な文化に魅了されて移住を決めていただいたことは,来年度から本格的に移住・定住促進を進めようとしている我々にとっても代表的なモデルケースになりますし,高知キネマ構想は,安藤監督の人脈やアピール力を通じて高知の魅力の情報発信,県内外との文化・人材交流の促進,町の魅力の再発見等の面において大きな効果につながるのではないかと考え,積極的に支援していく必要を感じております。

 支援に当たっては,国の補正予算で経済政策パッケージで盛り込まれた中小企業向けのいろんな支援メニューがございますので,その中から活用可能な補助金等を今御紹介しているところです。

 申請に向けた支援を今後も行っていきたいと思っておりますし,県とも連携して,市としての支援策というのも可能なものがあるかどうか確認していきたいと思っております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 最後に,公衆浴場の減少について伺います。

 下知地区にある司湯が昨年休業,高知市内では6カ所となりました。司湯休業により,利用されていた住民の皆さんの多くは,高齢者ですが,新本町の高砂湯,民間の浴場へ徒歩やタクシーを使ってしのいでおられました。

 この間の対応として,民生委員さんを初め地域福祉コーディネーター,東部地域高齢者支援センターの相談員さん,社会福祉協議会など,利用客のうち困難事例をできる範囲で調査,介護保険等の活用などでとりあえず緊急の対応はとられました。

 公衆浴場の果たす役割は,身体の清潔保持だけでなく,見守り,コミュニティ維持機能として,ひきこもり防止,災害時の活用など多岐にわたり,市内での公衆浴場が減少の一途をたどっていることに危機感を覚えます。

 2014年の予算では,高知市公衆浴場施設整備等補助金を計上,水道代や固定資産税の減免などを市としても支援されていると聞きましたが,公衆浴場は,円安による重油高騰と高どまり,施設の老朽化,後継者問題,利用客減少など厳しい状況が続いています。

 市内の公衆浴場の減少と入浴難民に対する現状認識と今後の対応について,健康推進担当理事に伺います。



○議長(山根堂宏君) 堀川健康福祉部理事。



◎健康福祉部理事(堀川俊一君) 公衆浴場につきましては,昭和59年に市内に51施設あったものが,御指摘のように,休業中の司湯を除きますと現在6施設にまで減少しております。利用者につきましても,平成18年度,市内全体で年間15万3,000人余りであったものが,平成24年度には9万3,000人余りまで減少しております。

 公衆浴場の減少の理由として,営業者の高齢化や後継者難,施設の老朽化,燃料費の高騰,また利用者の減少の理由としては,老朽化した集合住宅の改築,家庭風呂の普及が考えられます。

 公衆浴場の減少により入浴の確保が困難となられた方がどの程度おられるのかにつきましては把握できておりませんが,司湯を利用されていた方々につきましては,入浴の確保に向けて,質問議員さんを初め地域の関係者の方々の御尽力があったとお聞きしております。

 今後につきましては,公衆浴場の営業者の方々の御意見もお聞きしながら対応していきたいと考えます。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) 市内での公衆浴場の存続のために,重油等補助制度など支援の検討はできないのか伺います。



○議長(山根堂宏君) 堀川健康福祉部理事。



◎健康福祉部理事(堀川俊一君) 営業者の方々には,燃料の高騰や利用者減少などの逆風の中で,住民の皆様の入浴の機会の確保のために御尽力いただいてまいりました。

 本市では,他市の公衆浴場に対する補助の状況も調査した上で,昨年度末に無料入浴事業を廃止し,その予算を今年度から,多額の経費のかかる施設整備の補助金に上乗せすることで,より営業者の経済的負担を軽減し,経営安定につながるよう整理を行ってきたところです。

 補助制度の拡充については,公衆浴場の営業者の方々と今後協議する中で,対応を考えていきたいと考えております。



○議長(山根堂宏君) 細木良議員。



◆(細木良君) ぜひよろしくお願いします。

 東京などでは,公衆浴場を日中の時間を活用してデイサービスを提供するデイサービス銭湯の取り組みが高齢者に喜ばれ,大変注目されているようです。

 今後,このような福祉的視点やコミュニティづくりの視点での銭湯の活用も検討できるように要望して,全ての質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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○議長(山根堂宏君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(山根堂宏君) 御異議なしと認めます。よって,本日はこれにて延会することに決定いたしました。

 3月17日午前10時再開いたします。

 本日はこれにて延会いたします。

  午後4時14分延会