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平成27年 12月 定例会(第334回) 12月16日−03号




平成27年 12月 定例会(第334回) − 12月16日−03号







平成27年 12月 定例会(第334回)



        平成27年12月16日(水曜日) 開議第3日

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出席議員

       1番  上田貢太郎君

       2番  今城誠司君

       3番  久保博道君

       4番  田中 徹君

       5番  土居 央君

       6番  浜田豪太君

       7番  横山文人君

       8番  加藤 漠君

       10番  坂本孝幸君

       11番  西内 健君

       12番  弘田兼一君

       13番  明神健夫君

       14番  依光晃一郎君

       15番  梶原大介君

       16番  桑名龍吾君

       17番  武石利彦君

       18番  三石文隆君

       19番  浜田英宏君

       20番  土森正典君

       21番  西森雅和君

       22番  黒岩正好君

       23番  池脇純一君

       24番  石井 孝君

       25番  大野辰哉君

       26番  橋本敏男君

       27番  前田 強君

       28番  高橋 徹君

       29番  上田周五君

       30番  坂本茂雄君

       31番  中内桂郎君

       32番  下村勝幸君

       33番  野町雅樹君

       34番  中根佐知君

       35番  吉良富彦君

       36番  米田 稔君

       37番  塚地佐智君

欠席議員

       9番  川井喜久博君

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説明のため出席した者

  知事         尾崎正直君

  副知事        岩城孝章君

  総務部長       梶 元伸君

  危機管理部長     野々村 毅君

  健康政策部長     山本 治君

  地域福祉部長     井奥和男君

  文化生活部長     岡崎順子君

  産業振興推進部長   中澤一眞君

  理事(中山間対策・運輸担当)

             金谷正文君

  商工労働部長     原田 悟君

  観光振興部長     伊藤博明君

  農業振興部長     味元 毅君

  林業振興・環境部長  大野靖紀君

  水産振興部長     松尾晋次君

  土木部長       福田敬大君

  会計管理者      岡林美津夫君

  公営企業局長     門田純一君

  教育委員長      小島一久君

  教育長        田村壮児君

  人事委員長      秋元厚志君

  人事委員会事務局長  福島寛隆君

  公安委員長職務代理者 島田京子君

  警察本部長      上野正史君

  代表監査委員     田中克典君

  監査委員事務局長   吉村和久君

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事務局職員出席者

  事務局長       中島喜久夫君

  事務局次長      川村文平君

  議事課長       楠瀬 誠君

  政策調査課長     西森達也君

  議事課長補佐     小松一夫君

  主任         沖 淑子君

  主事         溝渕夕騎君

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議事日程(第3号)

   平成27年12月16日午前10時開議

第1

 第1号 平成27年度高知県一般会計補正予算

 第2号 高知県行政不服審査会条例議案

 第3号 高知県地方活力向上地域における県税の不均一課税に関する条例議案

 第4号 高知県行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用並びに特定個人情報の利用及び提供に関する条例議案

 第5号 知事等の給与、旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案

 第6号 高知県職員倫理条例の一部を改正する条例議案

 第7号 高知県税条例の一部を改正する条例議案

 第8号 高知県看護師等養成奨学金貸付け条例の一部を改正する条例議案

 第9号 高知県助産師緊急確保対策奨学金貸付け条例の一部を改正する条例議案

 第10号 高知県医師養成奨学貸付金等貸与条例の一部を改正する条例議案

 第11号 高知県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例議案

 第12号 高知県婦人保護施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第13号 高知県立高等技術学校の設置及び管理に関する条例及び高知県立高等技術学校が実施する普通職業訓練の基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第14号 高知県の管理する港湾の臨港地区内の分区における構築物の規制に関する条例等の一部を改正する条例議案

 第15号 高知県警察の設置及び定員に関する条例の一部を改正する条例議案

 第16号 高知県風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例議案

 第17号 高知県警察手数料徴収条例の一部を改正する条例議案

 第18号 高知県電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律施行条例を廃止する条例議案

 第19号 高知県が当事者である訴えの提起に関する議案

 第20号 高知県が当事者である和解に関する議案

 第21号 平成28年度当せん金付証票の発売総額に関する議案

 第22号 高知県立ふくし交流プラザの指定管理者の指定に関する議案

 第23号 高知県立障害者スポーツセンターの指定管理者の指定に関する議案

 第24号 高知県立高知城歴史博物館の指定管理者の指定に関する議案

 第25号 高知県立牧野植物園の指定管理者の指定に関する議案

 第26号 宇佐漁港プレジャーボート等保管施設の指定管理者の指定に関する議案

 第27号 県有財産(建物等)の取得に関する議案

 第28号 永国寺キャンパス図書館及び体育館建築主体工事請負契約の締結に関する議案

 第29号 国道197号社会資本整備総合交付金(新野越トンネル)工事請負契約の締結に関する議案

 報第1号 平成27年度高知県病院事業会計補正予算の専決処分報告

 報第2号 損害賠償の額の決定の専決処分報告

第2 一般質問

   (3人)

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   午前10時開議



○議長(三石文隆君) これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○議長(三石文隆君) 御報告いたします。

 公安委員長織田英正君から、所用のため本日の会議を欠席し、公安委員島田京子さんを職務代理者として出席させたい旨の届け出がありました。

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△質疑並びに一般質問



○議長(三石文隆君) これより日程に入ります。

 日程第1、第1号「平成27年度高知県一般会計補正予算」から第29号「国道197号社会資本整備総合交付金(新野越トンネル)工事請負契約の締結に関する議案」まで並びに報第1号「平成27年度高知県病院事業会計補正予算の専決処分報告」及び報第2号「損害賠償の額の決定の専決処分報告」、以上31件の議案を一括議題とし、これより議案に対する質疑並びに日程第2、一般質問をあわせて行います。

 33番野町雅樹君。

   (33番野町雅樹君登壇)



◆33番(野町雅樹君) 皆さんおはようございます。新風・くろしおの会の野町です。議長のお許しをいただきましたので、会派を代表いたしまして質問をさせていただきます。11月1日に新会派を結成いたしましたばかり、かつ本会議の一般質問は初めてということで、いささか緊張いたしております。執行部の皆さん、よろしくお願いをいたします。

 さて、私は昨年の12月5日まで県職員として仕事をさせていただいておりました。あれからはや1年、昨年の今ごろは大変大きな不安と新たな人生への期待というものが入りまじって異空間にいるような、そんな気分であったということを今でも覚えております。9月議会の予算委員会でも申し上げましたけれども、特に最後の7年間は、尾崎知事のもと、産業振興計画の作成、実践などを朝早くから夜遅くまで、たまには徹夜もしながら仕事に邁進をさせていただきました。県勢浮揚のための総合戦略である産業振興計画の策定から携わらせていただき、その成果が今着実にあらわれてきていることに、少し立場は変わりましたけれども、大変うれしく感じている者の一人であります。特に産業振興計画は、そのダイジェスト版も含め、県民の皆さんに高知県の課題やその対策を具体的にお示しし、少なくとも県庁がそこにどう取り組むのかをタイムスケジュールも含め見える化したということに大きな意義があったのではないかなというふうに思っております。

 ことしの2月議会の予算委員会で武石委員が、平成27年度予算の執行に当たり県職員のモチベーションをどのように維持していくのかという質問をされました。知事の御答弁にもありましたように、私も職員の一人として、県民の皆さんにお役に立っているということが私のみずからのモチベーションを維持する一つのバロメーターであったというふうに思っております。この7年間、県職員として誇りを持ちながら仕事に邁進をさせていただきましたことに大変感謝をいたしております。

 また、開会日における尾崎知事の提案説明やこれまでの先輩議員からの知事の政治姿勢に対する御質問への御答弁の中に、知事の3期目にかける強い決意を感じました。私も、初心を忘れることなく、またチェック・アンド・バランスを前提に県議として、ともに県勢浮揚のためにしっかりと取り組んでいく覚悟でありますので、よろしくお願いをいたします。

 それでは質問に入ります。まず、四国8の字ネットワーク、いわゆる命の道の整備についてお伺いをします。

 私は、本年5月から産業振興土木委員会に所属をし、高速道路を含む県下の道路網の整備状況について、現地調査も含め、勉強をさせていただいております。また、10月28日には、安芸市におきまして道路整備の充実を求める四国東南部大会が開催をされ、私も地元選出の県議として出席をさせていただきました。その中で改めて感じましたことは、東部は本当に取り残されているなということであります。ことしの3月時点の資料によりますと、四国8の字ネットワークの整備率は、香川県で100%、愛媛県で84%、徳島県で64%、そして高知県では52%であります。その中でも高知ジャンクションから徳島県境までの区間、つまり高知県の東部地域の整備率は20%程度というふうにお聞きをしております。

 御承知のとおり、高知県東部には主要幹線道路が国道55号しかなく、そのほとんどが海岸沿いを通っております。本年9月24日の豪雨においても、室戸市や東洋町の国道55号が8カ所崩壊をし、2日間通行ができないといった事態も発生をしております。このように台風などの災害時には、住民の皆様方が常に命の危険にさらされ、不安を感じておられるという状態であります。ましてや南海トラフ地震や津波の発生が現実味を帯びる中、まさに当地域の高速道路整備は住民の命の整備と言っても過言ではないというふうに思っております。

 一方、尾崎知事が本年6月に全国高速道路建設協議会の会長に就任をされました。国土交通省を初め多くの関係者の皆様のミッシングリンク解消に向けた御努力により、近年、高知南国道路や南国安芸道路の一部、また安芸市の大山道などが次々と供用開始をされており、大変ありがたいことだというふうに思っております。このことは、地域住民の皆様はもとより、間もなくフィナーレを迎えますけれども、本年4月29日から開催をされております「高知家・まるごと東部博」に来られた観光客の皆様方も大変喜んでいただいております。

 今、国の地方創生策が打ち出され、地方の活性化が叫ばれる中、各市町村においてさまざまな地域の活性化策が総合戦略として取りまとめられておりますが、知事の提案説明でも触れられましたように、私も地方の活性化や安全で安心な暮らしを実現するためには、この命の道を含めました道路網、インフラの整備が必須であるというふうに考えております。

 そこで、四国8の字ネットワーク、特に県東部地域のミッシングリンク解消について知事の思いと今後の取り組みについてお伺いをします。

 また、命の道の整備が南海トラフ地震対策としてもたらす効果について知事の御所見をあわせてお伺いいたします。

 次に、先ほど申し上げましたとおり本県東部地域への延伸は大変おくれております。今後、県として国、市町村にどのように働きかけて整備を進めていくかについて土木部長にお伺いをいたします。

 また、南国安芸道路の芸西西インターチェンジから安芸西インターチェンジまでの道路整備の進捗状況とその課題について土木部長にあわせてお伺いをいたします。

 この項目の最後になりますけれども、芸西村から東へ延伸をする道路は施設園芸地帯のど真ん中を横断するという計画となっております。延伸によってハウスの移転を余儀なくされる園芸農家の営農が途切れることなくスムーズに継続をされるよう、ハウスの移転による建てかえをどのように支援をしていくのか、農業振興部長にお伺いをいたします。

 それでは次の質問項目に移ります。南海トラフ地震・津波を含む自然災害への対策についてお伺いをします。

 私は、先ほど申し上げましたように、命の道の整備につきましては、文字どおり非常に重要な地震・津波対策の一つであり、その早期整備がますます重要であるというふうに考えております。一方で、知事の提案説明にもありましたように、避難タワーなどの津波避難空間の整備にも一定のめどがついていること、また公共施設の耐震化の取り組みも進んでいるとのことで、それは大変ありがたいことだというふうに思っております。

 しかしながら、地震以外の台風や豪雨などの自然災害による被害は、昨年の台風11号を含め、近年被害が多発傾向にあるのではないかというふうに思っております。私の地元、穴内海岸の堤防も再三にわたって被害を受け、全国版のニュースでたびたび報道をされております。また、安芸漁港の沖防波堤でもケーソンが破損をし、さらに防波堤のない部分の漁港内には大量の越波によって漁船の係留避難ができない部分があるなど、大型の台風が来るたびに、漁家はもちろんですが、市町村の職員の皆さんも含め、その対応に大変苦慮をしております。さらに、先ほど触れましたが、本年9月24日の豪雨においても、室戸市から東洋町にかけましての国道55号が崩落をし、2日間通行ができないといった事態も発生をいたしております。

 そこで、近年の台風などによります公共土木施設の被害状況について、またその対策について土木部長に御所見をお伺いいたします。

 次に、現在、安芸市、芸西村には79の自主防災組織があり、近年、女性部会の発足や小中学校との連携など、さらには地域の連絡協議会が組織をされるなど、活発な活動が行われつつあります。特に安芸市の自主防災組織の女性部会では定期的な研修会を開催いたしておりまして、11月24日には、私の知人であり香川県の書家、池田秋濤先生を講師にお招きして「3・11を忘れないで」と題した東日本大震災からのメッセージ展を開催し、多くの参加者から、「被災者の声が心に響いた」、「こんな経験を繰り返したらいかんね」、「とにかく逃げて命をつながんといかんね」など、たくさんの感動の声をいただきました。ある自主防災組織では、子供たちの防災意識の啓発のために劇を創作して、子供たちを含む住民の皆さんに見ていただくなど、その活動の輪が広がり、地域の防災意識が徐々に高まりつつあります。

 12月7日には、三石議長の東部地域の先進事例調査に同行させていただき、室戸市佐喜浜に建設中の避難シェルターの現地調査を行いました。全国的にも初めての取り組みということで、請負業者の方々も大変御苦労をされているということでしたけれども、お話を伺う中で最も気になった点は、最後にシェルターの扉を閉めるのは誰か、いつ閉めるのかということでした。理想的には、対象となる住民の皆さんの全員が避難をし、津波の来る前にということになるわけですけれども、当地域の津波到達予想時間は16分と想定されており、避難対象者の高齢化率も68%と非常に高く、相当綿密な避難計画や実践訓練が必要ではないかというふうに感じました。津波避難タワーやシェルターなどのハード整備はもちろんですが、それを使って命を守るのは人であり、各地域の自主防災組織などを主体としたソフト面の充実、あるいは強化が今後ますます重要になってくるというふうに考えております。

 そこで、高齢化が進む中、またいつ来るかわからない有事に向け、自主防災組織の活動の充実やその担い手の確保、また将来にわたる活動の継承について県としてどのような支援策を考えておられるのか、危機管理部長にお伺いをいたします。

 次に、東日本大震災の被災状況を伝える報道映像の中には、海岸近くの道路を走行中の車が津波にのみ込まれるといった悲惨な光景もあり、今でも脳裏に焼きついております。

 また、黒潮町で10月31日に開催をされました自主防災会主催の第1回黒潮町地区防災計画シンポジウムに、下村議員のお声がけもあり参加をさせていただきました。シンポジウムではそれぞれの自主防災組織からすばらしい活動報告がありましたが、その中でも私が注目をいたしましたのは、高台にある住宅団地の自主防災組織が、近隣の津波浸水区域の道路を走っている車や近隣住民の皆さんが津波を逃れるため団地内に車で避難をしてくることを想定して、その誘導方法について話し合い実践訓練をしたというものでありました。同じような海岸線を持つ地域に暮らす者として、新たな視点での活動に大変感銘を受けました。県内、また東部では海岸沿いに主要幹線道路があり、日中であれば相当数の車が走行していますことから、いざ津波が発生をしたときに、その場所から近い避難先や避難方法がわからないと、その方々が逃げおくれてしまうということは容易に想像できます。

 ちなみに、ある調査結果から、自分なりにではありますが推計をしてみますと、多くの区間が津波浸水区域と考えられる芸西村から室戸市までの国道55号では、日中1,000台程度の車が走行しているものというふうに思われます。

 車で走行中に地震や津波が発生をした場合の避難方法は、理想的には、車を道路わきにとめてエンジンを切り、鍵をそのままにして最寄りの避難道、避難場所に逃げ込むというものだというふうに思われますが、町なかならともかく、郡部で高い建物や避難場所がなかったり、あるいは遠かったりした場合に、人間の心理としてそうではない選択肢も考えられます。

 近年、津波浸水区域や避難路・避難場所を示す標識などが主要幹線道路でも見られるようにはなってきました。今後、黒潮町のように自主防災組織や市町村で津波対策について協議が進む中で、地域内での車による現実的な避難方法を考えざるを得ないケースも出てくるのではないかというふうに想定をされます。例えば、高台にある運動公園や広い敷地を有する公共施設などを緊急避難場所として指定し、わかりやすい標識を設置したり予想される津波の高さなどの情報をわかりやすく表示するなど、ドライバーへの周知を図る取り組みというのも、今後県民の防災意識を高めるという観点からも必要ではないかというふうに考えております。

 そこで、この項目の最後となりますが、海岸沿いの幹線道路を走行中のドライバーの方が地震に遭った場合、道路管理者としてどのような避難方法が考えられるのか、またこうしたドライバーへの避難先等の周知についてどのようにお考えなのか、土木部長にお伺いをいたします。

 次の質問項目に移ります。観光振興策についてですが、まず435万人観光の早期実現に向けた取り組みについてお伺いをいたします。

 知事の提案説明において、3期目の県政運営に当たり、経済活性化策の一つとして観光振興、とりわけ明治維新に係る150年の記念の年を生かし、歴史にスポットを当てた博覧会の開催などについて御説明がありました。平成29年、30年にそれぞれオープンをいたします歴史博物館、そして坂本龍馬記念館の活用、また地域の歴史上の人物や物語にスポットを当てたこの取り組みは、国内はもとより海外からの観光客の誘致、あるいは県経済の活性化に大きく貢献するものと期待をいたしておるところであります。

 そこで、尾崎知事が就任して以降、産業振興計画において食や人などにスポットを当てて取り組んでこられたこれまでの観光振興の総括と、今後、明治維新150年など歴史にスポットを当てた435万人観光の実現に向けた知事の思いについてお伺いをいたします。

 次に、明治維新に活躍をされた本県出身の歴史上の人物は、多くの小説やドラマ、映画の主人公として最も有名な坂本龍馬を筆頭に、山内容堂、吉田東洋、武市瑞山、あるいはジョン万次郎、中岡慎太郎など数多くおられます。

 そこで、今後の取り組みの中で坂本龍馬に続く歴史上の人物として取り上げていきたい人物、あるいは地域、そして物語など具体的な構想について観光振興部長にお伺いをいたします。

 私の地元安芸市にも、幕末に坂本龍馬らとともに活躍をし、その後、一代で三菱財閥の基礎を築いた岩崎弥太郎という偉大な人物がいることは御承知のとおりであります。11月14日から15日に「高知家・まるごと東部博」の一環として生誕の地安芸市で開催をされました岩崎弥太郎源流の地フォーラムでは、三菱史アナリストの成田誠一氏から弥太郎さんの人となりやその生きざまなどについて詳しい御講演があり、さらに安芸市長らを交えたパネルディスカッションでは、岩崎弥太郎を安芸の生んだ偉人として、これまで以上に皆さんに知ってもらおう、まちづくりにも生かしていこうというような御意見もパネラーの皆さんから出されまして、大変有意義な会議となりました。私も、これまで余り知らなかった弥太郎さんの実業家以外の側面を感じることができて大変勉強になりましたし、またその魅力に引き込まれました。

 そのフォーラムでも話題になりましたことですが、このたび三菱航空機株式会社が国産初のジェット旅客機MRJを開発し、ものづくり日本のホットニュースとして世界的にも注目を集めております。このMRJが高知にいち早く就航すると大変な話題になるんではないか、また、これに乗じて高知を訪れる観光客の皆さんもたくさんいるのではないか、ぜひ初フライトを誘致しようというような御意見も出されました。

 そこで、このMRJの初フライトを三菱グループ創始者である岩崎弥太郎のふるさと高知、高知龍馬空港に−−ちょっと複雑ですが、誘致をすることができないか、中山間対策・運輸担当理事にお伺いをいたします。

 次に、観光客の皆さんへの気持ちのいいおもてなしについては、観光施設や宿泊所、トイレなどのハード面、さらにおいしい料理の提供などはもちろんですが、やはり心のこもった、人のおもてなしというのが最も重要ではないかというふうに考えております。

 県では、これまでも観光ボランティアガイドのスキルアップなどに力を入れてきており、高知県観光ガイド連絡協議会に加入しております団体には現在325人のガイドさんが所属をしており、県内各地のおもてなし最前線で活躍をしているというふうにお聞きをしております。しかしながら、今後435万人観光を目指すに当たって、さらに県内各地でのボランティアガイドの養成やスキルアップということが必要ではないかというふうに思われます。

 また、ボランティアガイドを熱心にやっておられる知人から、最前線では、観光地への道路標識がわかりにくかったり、駐車場の白線がほとんど見えない、看板が破損をしているなど多くの問題点があり、それらを最も早く気づくのがガイドであるけれども、行政の方々にその声が届かなかったり意見が反映されないなどの問題点があるというふうな御意見もお聞きをいたしております。

 そこで、観光ボランティアガイドの今後の観光振興における位置づけ、また現場の声をより効果的に施策に生かす方法について観光振興部長に御所見をお伺いいたします。

 また、観光ボランティアガイドのスキルアップの仕組みづくりや活動への支援策について観光振興部長にあわせてお伺いをいたします。

 次に、四国遍路は、本年4月文化庁から日本遺産に認定をされ、世界遺産認定に向けたさまざまな取り組みがなされているというふうにお聞きをしております。私も地元の遍路道でもある東部の海岸線の道路を散歩やジョギングする機会が多く、最近外国人の方々を含めたお遍路さんをたくさんお見かけいたします。また、お話をお伺いすると、宿泊所の少なさや外国語表記を含めた案内板、あるいはトイレの不備など、さまざまな御意見をいただいたりもします。

 また、先日、私の知人のフランスの方々が数名高知においでていただきまして、高知の食や文化を楽しんでいただく機会がありました。その方々からも、高知の食やおもてなしについては大変感激をしていただきました。しかしながら、同様に幾つかの問題点も御指摘をいただいたところであります。

 そこで、歴史的にも価値が高く、今後世界的な脚光を浴びるであろう四国遍路をいかに観光戦略に生かしていくのか、また外国人に優しい受け入れ環境の充実について観光振興部長にお伺いをいたします。

 次に、本年4月29日に開幕し、12月23日に間もなくフィナーレを迎えます「高知家・まるごと東部博」についてお伺いをいたします。

 県東部の主要11施設への入り込み客数は4月から11月末までで約77万人というふうになっており、前年対比118%ということで、一定の成果があったということをお聞きしておりますし、私もまた東部の住人としてそのにぎわいを実感しているところであります。地元安芸市においても、10月10日から11日に開催をされました高知東海岸グルメまつり、全国ご当地じゃこサミットには、2日間で安芸市の人口を超える3万人がおいでていただき、大変にぎやかなイベントとなりました。また、12月6日に初めて開催をされました安芸・室戸パシフィックライド2015では、東部7市町村の139キロを全国から集まった約400人のサイクリストが駆け抜けました。

 東部地域では、9市町村が連携をして開催する観光イベントはほとんど初めてということもあり、事務局の皆さんもかなり御苦労があったと思いますが、尻上がりにその連携や団結力が高まったというふうにお聞きをしており、これもまた今後につながる大変大きな財産となったのではないかというふうに思っております。この博覧会で培いました東部地域のノウハウや団結力、さらには磨き上げられた観光資源や人材を今後の広域観光につなげていくことこそ、この博覧会開催の大きな意義であるというふうに考えております。

 そこで、当博覧会の総括と来年度開催予定の奥四万十博にどのようにその成果を生かしていくのかについて観光振興部長にお伺いをいたします。

 また、東部博終了後の東部地域の広域観光をどのように支援していかれるのか、観光振興部長にあわせてお伺いをいたします。

 次に、知事の提案説明では、今後の歴史を中心とした博覧会の開催に当たって、留意事項として、国内のさまざまな地域との連携による全国的な盛り上がりが必要であるというふうなお話がございました。私も大変重要な視点だというふうに思っておりまして、ぜひそうした取り組みを支援させていただきたいというふうに考えております。

 歴史上の人物の地理的なつながりは、坂本龍馬の長崎県や京都府など数多く、たどれば切りがないほどあろうかと思います。

 私も9月にその中の一つである岩崎弥太郎の長男で三菱財閥の第3代総帥であった久彌氏が晩年を過ごされた別邸、そして久彌氏が開き地域の近代農業の礎となった末廣農場がある千葉県富里市を訪ねる機会がございました。そこでは、4.2ヘクタールという広大な敷地と平成25年12月に国登録有形文化財に登録をされました旧岩崎家末廣別邸が3年前に市に寄贈されたことを契機に、市の職員やボランティアの皆さん方が久彌氏や岩崎家、また三菱の歴史を地域の宝、教育・観光の資源にしようと取り組んでおられるひたむきな姿がありました。

 担当者にお聞きをいたしますと、何度も本県や安芸市にも足を運び、岩崎家の源流の地とのつながりを模索しているということでございました。岩崎家は、東京都内にある広大なお屋敷、あるいは岩手県の小岩井農場などとのつながりというのは有名ですけれども、こうした地域との新たなつながりもまた本県の観光振興を含む活性化に大きく役立つのではないかというふうに考えております。

 そこで、この項目の最後の質問になりますが、岩崎弥太郎を初めとする歴史資源を生かしました東部の観光振興について、国内のさまざまな地域との連携も含めどのように考えておられるのか、観光振興部長にお伺いをいたします。

 次の質問項目に移ります。次世代園芸農業の推進についてお伺いをします。

 知事の提案説明においても、「本県の産業をもう一段力強く成長させていくためには、地域に根差した産業を核としたクラスターを、地域地域で戦略的に生み出していくことが重要であり、農業分野では、次世代型ハウスによる施設園芸団地を整備し、このハウスを核とした食品加工場、物流拠点、直販所、レストランなどの関連産業を集積させるといった形で、地域地域に農業関連クラスターをつくり出していきたい」とのお話がございました。

 私も、県職員時代から、高齢化や担い手不足によって生産量の減少や品質の低下に悩む園芸産地にあって、その産地力を維持していくために規模拡大を志向する元気な農業経営者や民間企業の皆さんも含めた新たな担い手がこうした思い切った取り組みに踏み込めないか、地域の皆さんと議論をしてまいりました。しかしながら、一定規模の施設園芸団地となると莫大な初期投資や農地の集積が必要で、なかなか前に進まないというのが実情でありました。今回、こうした取り組みを県の施策として思い切った支援をしていただけるということで大変期待をしているところであり、その立場で質問をさせていただきます。

 まず、四万十町に建設中の次世代施設園芸団地についてお伺いをいたします。県内最大となる4.3ヘクタールの高軒高ハウスでトマトを栽培し、雇用75名を創出し、目標販売額約6億円とお聞きをしております。これを核にさまざまな経済効果が相乗的に発揮されることを期待しておるところであります。

 その中で、次世代施設園芸団地は地域エネルギーとして木質バイオマスを利用するというふうにお聞きをしておりますけれども、環境に優しい農業を展開してまいりました本県にとりまして、重油など化石燃料からの脱却というのは重要というふうに考えております。

 次世代施設園芸団地の全国の使用エネルギーの導入事例と今後本県が推進をするハウスの加温方式について農業振興部長にお伺いをいたします。

 次に、11月26日から28日まで、JA土佐あきの皆さんにお世話いただき、初めて芸西村以東の首長さんがそろって東京、大阪の中央卸売市場に出向き関係者のお話を伺う機会があり、私も同行をさせていただきました。その中で、かつて本県のナンバーワン品目であったナスについて、生産量も減少をする中で、特に流通上のまとまりの弱さへの御指摘があり、近年ナスの振興に力を入れている熊本県との勢いの差を改めて実感してまいりました。また、首長の皆さん方も一様にそのことをお感じになったのではないかというふうに思います。

 園芸産地のまとまりにつきましては、これまで県の強力な御支援もあり、産地での技術的なまとまりは、部会、研究会を中心に地域の若い担い手も育ってくる中、大きく進んできたというふうに感じております。その成果の一つとして環境制御技術の導入や普及が進んでいるというふうに考えております。しかしながら、ナスなどの一部の品目では、全国の販売環境が大きく変化する中、流通上のまとまりが弱まっており、今、本県の園芸農業の販売面での産地力というのが問われているというふうに感じております。今後、次世代施設園芸団地を整備するに当たっても、こうした視点での産地力の強化がますます必要ではないかというふうに思っております。そうした中、規模拡大を志向する元気な農業経営者への支援に加えて、農業参入に意欲を持つ企業の誘致などによります園芸産地の強化も可能ではないかというふうに考えられます。

 県では、県内外の民間企業の皆さんに対して本県での農業参入に関する意向調査を行い、18社から前向きな回答を得ているというふうにお聞きをしておりますけれども、そうした企業誘致に関しての取り組みとその課題について農業振興部長にお伺いをいたします。

 また、本県の平野は狭く、農地の基盤整備率も47%と低く、大変残念なことですけれども、特に施設園芸地帯での整備率は低い現状にあります。また、台風などにより浸水をする農地も多く、今後大規模な次世代型ハウスの整備や農業クラスターを展開するに当たりましては一定規模の農地集積が不可欠だというふうに思われますけれども、その対策について農業振興部長にあわせてお伺いをいたします。

 次に、私は県職員時代の後半16年間を現場の技術職員として、また県域を担当する専門技術員として中山間地域におけるユズの生産振興に携わることができました。現在の香美市物部町を皮切りに、県内各地のユズ産地でたくさんのことを学び、地域の皆様方と一緒にその産地振興に取り組んでまいりました。産地ごとに特徴がございますけれども、ユズを核として、JAを主体に集出荷場、加工施設、加工品販売所、コールセンター、またレストラン、加工品の製造・販売、さらにはオイル製造・販売などの関連企業が集積をし、農業クラスターが形成されていくさまをこの目で見てまいりましたし、これからもさらに発展をしていくことを御期待いたしておるところであります。

 一方、ミョウガやナス、ピーマンといった本県を代表する園芸野菜についてはどうでしょうか。JAを主体とした集出荷場や直販店、農業資材の製造・販売関連企業などはありますが、少しその幅は狭いように感じます。東部地域では施設ナスが最大の園芸品目であり、平成25年産の生産量は県内全体で3万3,681トン、そのうち東部地域での生産量は3万1,175トンでありまして、占有率は92.5%となっております。また、販売金額は、JA土佐あきの取扱額となりますけれども、27園芸年度におきましては約65億円ということで、地域経済の大きな柱というふうになっております。しかしながら、加工品については、漬物業者との取引は大きいものの県内や地域内での製造は少なく、園芸女性部などの熱心な取り組みや地元野菜を扱っていただくレストランなどでもメニュー開発が行われておりますが、量的にはまだまだ少ない状況であろうかというふうに思っております。

 なお、今後、ナスには限りませんけれども、環境制御技術関連の企業などの進出についても御期待を申し上げるところであります。

 そこで、ユズについてはモデル的なクラスター形成ができている産地もありますけれども、例えばナスを主体とした農業クラスターの形成のイメージについて農業振興部長に御所見をお伺いしたいというふうに思います。

 最後の質問項目に移ります。地域医療構想と看護師・医師不足への対応についてお伺いをいたします。

 平成26年6月に成立をいたしました医療介護総合確保促進法に基づいて、県では地域医療構想の策定作業を進めているというふうにお聞きをいたしております。地域医療構想は、構想区域ごとに各医療機能の将来の必要量を含め、その地域にふさわしいバランスのとれた医療機能の分化と連携を推進することを目的として、国が示すガイドラインに基づき策定をするものというふうにお聞きをしております。

 一方、国立社会保障・人口問題研究所、いわゆる社人研が平成24年に発表いたしました人口推計によりますと、高知県の65歳以上の人口は、平成22年に21万8,148人で高齢化率は28.8%、平成32年には24万6,367人でピークを迎え、その後は減少に転じると見込まれていますが、高齢化率は35.5%で、その後も総人口の減少に伴い上昇し続けるというふうに予想をされており、全国に先行をしております。

 また、本県の病床数は、人口10万人当たりの数値で昭和41年に全国1位となり、現在に至っているということであります。このことは、本県で高齢者の入院が多く、病院が介護や療養など福祉施設の代替えとしてその受け皿となってきたということをあらわしているともお聞きをしております。

 しかしながら、上記の社人研の人口推計では、人口の社会的移動については考慮されておらず、本年8月に改定をされました高知県まち・ひと・しごと創生総合戦略における人口の将来展望の見通し、また高知版CCRCなどの施策との整合性も必要かというふうに思われます。

 いずれにしましても、人口が全国に15年先行して自然減少している本県であるからこそ、課題解決先進県として病床数の削減、在宅医療へのシフトを含む地域医療構想を県民の安心で安全な暮らしを実現するための施策とするべく、必要な施策を国に政策提言し、本県でモデル的に実践をできるように御期待いたしておるところであります。

 そこで、病床数の削減見込みや在宅医療へのシフトなどを含めた高知県地域医療構想策定に向けての考え方について健康政策部長にお伺いをいたします。

 また、医療現場では看護師や医師が不足をしており、東部地域においても、それらが原因で室戸病院の救急医療部門の縮小や地域の診療所が廃院に追い込まれるなど地域医療に弊害が生じる事態となっております。執行部にお聞きをいたしますと、本県では人口10万人当たりの医師や看護師の数は全国平均よりも多く、県内での偏在は存在するものの、全体的には足りており、近年のさまざまな県の施策や関係者の努力によってその数も増加傾向に転じているというふうにお聞きをしております。

 しかしながら、私の妻も娘も看護師をしておりますが、医療現場では職員の高齢化や産休、病休、またさまざまな理由での退職などで、常に看護師が不足をしておりまして、その補充に四苦八苦しているというのが現状でございます。中には90歳以上で看護のお仕事を続けていただいている方もいらっしゃるというふうにお聞きをしておりますし、御相談を受けた幾つかの病院では、退職が近い年齢層の看護師さんが多く、逆に若い方がごく少ないといった逆ピラミッドを通り過ぎたじょうごタイプの職員構成になっているなど、かなり深刻な事態ではないかというふうに考えております。

 東部地域では、現在あき総合病院も含め看護師が不足をいたしておりまして大変困っている病院が多いというふうにお聞きもしております。また、医師についても同様に、若手医師の減少や産婦人科などの医師不足、さらには地域的な偏在が著しいといったことが問題となっております。

 そこで、本県の看護師・医師不足、また地域的な偏在の現状とその対策、特に東部を含む郡部への定着の支援について健康政策部長に御所見をお伺いいたします。

 また、そうした現状や将来の在宅医療への対応も視野に入れ、安芸郡医師会が中心となって東部地域への看護学校の誘致について協議を重ねておりますが、運営体制や資金面などの問題もあり平成29年の開校については断念せざるを得ない状況となっております。しかしながら、医師会が行った東部地域を中心とした公立の中・高等学校、また医療機関、介護施設などへのアンケート結果からは、東部の看護学校で看護師を目指したい、また地域の医療機関からは、地域で育った優秀な人材を雇用したいとの意向も一定数寄せられております。

 県東部の高等学校4校、431名と11医療機関に対するアンケート調査結果について少しデータを紹介させていただきますと、「安芸市に看護学校が設立をされた場合、入学したい」というふうにお答えになられた方は76名、中央部の5つの高等学校の結果を加えますと334名というふうになっております。1学年40名の定員の学校を想定いたしましても十分な数値であるのではないかというふうに考えております。また、今後6年間の看護師の採用規模につきましても、毎年43名から29名といった安定した採用希望も示されておるところであります。

 一方、県立の看護学校は、幡多地域に1校、高知市に2校、そして国立、民間の学校が本年度新たに開校した2校も含め11校あり、合計14校となっておりますが、東部地域には1校もございません。偏在の要因がそこに起因するとは申しませんが、やはり不均衡なのではないでしょうか。これまでにも県立安芸高等学校への看護学科の新設について、議会での一般質問もございましたけれども、当時の教育長からは前向きな御答弁はございませんでした。しかし、答弁の中で、東部地域の3つの県立高等学校については、今後、地域の生徒数が減少する中で将来的なあり方を検討する必要があり、その際、東部地域の保健・医療・福祉政策と県立高等学校のあり方といった観点も含め、さまざまな視点から検討するともお答えをいただいております。また、今回県が行おうとしております奨学金制度の改定や市町村にも協力を得て、東部地域で看護学校の卒業生に就職をしてもらおうという取り組みについてもお聞きをいたしており、その成果に大いに期待もしておるところでございます。

 しかしながら、看護学校の誘致というのは単なる看護師養成という意味合いだけでなく、東部地域への企業誘致、また地域のにぎわいといった観点から重要なことだというふうに考えております。また、その誘致と地域に根差した看護教育によってやりがいと志を持った優秀な看護師が東部地域に定着をしてくれることを切望いたしております。

 そこで、6月議会では浜田議員、さらに9月議会では弘田議員がそれぞれ同様の質問をされておりますが、現場の状況や今回安芸郡医師会の実施したアンケート結果などを踏まえ、東部地域への看護学校の誘致に対する県の支援策について、改めて健康政策部長にお伺いをいたします。

 次に、在宅医療を支える訪問看護についてお伺いをいたします。

 現在、県内には訪問看護ステーションが52カ所あり、そのうち32カ所が高知市、南国市に集中をしており、郡部には少ない状況にあります。また、訪問看護の場合、1人で多くのことを判断し、また処置しなければならず、より多くの知識と経験が必要とされるため、さらに人材が不足をしており、訪問看護ステーションの平均看護師数は3.8名ということで、全国平均の4.7人を下回っております。これは、小規模なステーションが多いということも要因でありまして、24時間体制が困難な現状もあらわしております。さらに、24時間体制で在宅医療に対応できる医師も不足をしておりまして、熱意のあるわずかな医師に多大な負担がかかっているというふうにもお聞きをしています。

 安芸保健医療圏域のニーズ調査によりますと、訪問看護の必要者数は利用者数の7.3倍存在し、全国の調査の1.8倍と比較をしても潜在的なニーズが高い地域とされております。さらに、訪問看護が必要であるが未利用の方には、本来、訪問看護を担う役割を熱意のある医師や病院看護師が担っているということ、また訪問リハビリテーションでカバーをし合っているというような調査結果も出ております。

 しかしながら、移動距離の長い郡部でのステーション経営にはかなり厳しいものがあり、熱意だけでは成り立たないというのも現実であります。そういった面で、現在県からの支援策もあるというふうにお聞きをしておりますが、課題解決先進県として、国への政策提言も含めましてさらに一歩踏み込んだ支援策が望まれるところであります。

 そこで、最後の質問になりますけれども、今後その需要がふえてくるであろう在宅医療について、それを支える訪問看護師や医師不足、特に東部を含む郡部の現状とその対策について健康政策部長にお伺いをし、私の第1問とさせていただきます。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 野町議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、県東部のミッシングリンク解消についての思いと今後の取り組みについてお尋ねがありました。

 四国8の字ネットワークは、商業圏域や交流人口の拡大など地域の経済活動を支える基盤として、また南海トラフ地震などの大規模災害発生時の命の道として必要不可欠な社会資本であり、これまでも県政の重要課題の一つとしてその整備促進に積極的に取り組んでまいりました。その結果、本県の東部地域では、高知東部自動車道の高知南インターチェンジからなんこく南インターチェンジ間などが開通しましたし、阿南安芸自動車道の徳島県牟岐町から東洋町の区間では都市計画決定に向けた調査が進められております。また、奈半利町から安芸市の区間では新たに計画段階評価のための調査に着手されるなど、ミッシングリンク解消に向け一歩ずつ着実に前進していると実感をしております。

 しかしながら、本県の整備率は依然として四国最下位であり、調査が進められているとはいえ、完成までには事業化、用地取得、工事着手と段階を踏んで進めていく必要があります。このため、開通により発揮し始めた具体的な整備効果をお示ししながら、ミッシングリンクを抱える他県の知事とも連携をして、四国8の字ネットワークの整備促進に全力で取り組んでまいりたいと考えているところであります。

 次に、命の道の整備が南海トラフ地震対策にもたらす効果についてお尋ねがありました。

 四国8の字ネットワークは、本県の東部地域において、津波による寸断が懸念されている国道55号の代替路となり、物資輸送や救助活動などに大きな役割を果たす道路であると考えております。例えば、高知南国道路の高知南インターチェンジからなんこく南インターチェンジが開通したことによりまして、本県東部地域から高知医療センターまで長期浸水の影響を受けない救急搬送ルートが確保されましたし、香南市の南国安芸道路には2カ所の緊急避難施設が整備されております。東日本大震災発生時には、高規格道路が緊急避難場所として活用され、また津波をとめる堤防としての機能を発揮するなど、道路としての機能だけでなく多くの人命を守ることに寄与しました。

 このように、四国8の字ネットワークが完成すれば、地震発生時の緊急搬送ルートや復旧・復興のための資材輸送ルートのみならず、堤防や緊急避難場所としての機能などさまざまな効果が期待されることから、早期の整備をこの点からも国に訴えてまいりたいと考えております。

 次に、これまでの観光振興の総括と435万人観光の実現に向けた思いについてお尋ねがありました。

 観光は、食や豊かな自然といった本県の強みを生かすことができ、かつ中山間でも取り組むことが可能であるとともに、宿泊から飲食、小売、輸送など関連する産業が幅広く、雇用効果も大きい産業であることから、産業振興計画における戦略の柱として位置づけ、取り組んでまいりました。

 まず、第1期産業振興計画では、観光八策として、観光商品をつくる、その観光商品を県外に向けて売る、そして本県を訪れる観光客の皆様に満足いただけるようもてなすという一連のサイクルそれぞれについて施策を講じ、その取り組みをスタートさせたところであります。そうした中、同時期に大河ドラマ龍馬伝の放送が決定されたこともありまして、その効果を最大限に生かすため土佐・龍馬であい博を開催し、平成22年には過去最高となる435万人の県外観光客の入り込みを達成いたしました。そして、引き続き志国高知龍馬ふるさと博を開催し、土佐・龍馬であい博によって培った観光ポテンシャルを維持・発展させる取り組みを行ったところであります。ちなみに、現在目標としておりますこの435万人観光の実現というのは、この大河ドラマ龍馬伝の年、あのときのにぎわいを高知観光の常の姿とすべしということで目標としているものであります。

 こうした中、第2期では、このつくる、売る、もてなすという一連のサイクルを抜本強化し、まず「つくる」に関しては、海洋堂ホビー館や室戸世界ジオパークセンターなどの観光拠点施設の整備を図ること、さらには土佐の観光創生塾などを通じて地域地域の旅行商品づくりを進めることに注力をしてまいりました。また、「売る」に関しては、観光キャンペーン、リョーマの休日を展開し、本県の食を前面に打ち出した四国初となる、食の県民総選挙などを行うなどの取り組みを行い、また「もてなす」に関しては、龍馬パスポートの仕組みを構築し、周遊の促進とリピーターの確保に努め、さらにはさまざまなおもてなし活動を行うなどの努力を行ってまいったところであります。

 加えて、「楽しまんと!はた博」や「高知家・まるごと東部博」などの地域博覧会の開催を通じて地域の魅力的な旅行商品づくりや人材育成を支援しますとともに、地域における持続的な観光振興につながるよう広域観光組織の基盤づくりに努めてまいりました。さらには、台湾に国際観光の拠点を設置するとともに、国際観光推進コーディネーターを配置するなど、国際観光の推進にも本格的に着手したところであります。こうした取り組みの結果、計画を始めた当初は300万人台で推移しておりました県外観光客の入り込み数は、平成25年から2年連続で400万人以上を達成し、観光総消費額も750億円前後であったものが2年連続で1,000億円を超えるなど、一定の成果があらわれてきたものと考えております。

 今後は、大政奉還150年、明治維新150年に向けて、歴史を中心とした博覧会の開催に向けて県内のさまざまな史跡などをしっかりと磨き上げ、地域地域に本物を感じられる歴史資源を整えていきますとともに、こうした歴史資源と地域の食、自然などが一体となった地域の観光クラスターづくりを地域地域に進めていくことによりまして、博覧会終了後の地域地域の持続的な観光振興につなげてまいりたいと考えているところであります。こうした取り組みに加えまして、自然を生かしたスポーツツーリズムの推進や各種の大会・会議の誘致、さらには国際観光の推進などを本格的に強化することで、先ほど申し上げました435万人観光の早期実現とその定着に向け全力で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

 私からは以上でございます。

   (土木部長福田敬大君登壇)



◎土木部長(福田敬大君) まず、今後県として国や市町村にどのように働きかけ、整備を進めていくのかとのお尋ねがございました。

 本県の四国8の字ネットワークの整備率は52%にまで延びたとはいえ、四国4県の平均である71%に比べると、まだまだおくれている状況にございます。中でも、本県の東部地域におきましては多くのミッシングリンクが残されており、その解消は非常に重要な課題であると認識をしております。このため、既に事業化されている高知東部自動車道につきましては、国や市町村との連携を深め、国が行う地元協議や用地取得を積極的に支援しながら早期完成に向けて取り組んでまいります。

 また、阿南安芸自動車道につきましては、東洋町野根から北川村安倉間や奈半利町から安芸市間の計画段階評価を早期に完了できるよう地域の意見集約などで国に協力するとともに、計画段階評価の完了した徳島県牟岐町から東洋町野根間では県が主体となって都市計画決定などの手続を速やかに行うよう努めてまいります。あわせて、沿線市町村で構成されます高知東部自動車道整備促進期成同盟会などの関係団体とともに整備の必要性を国に訴え、必要な予算確保に取り組んでまいります。

 次に、南国安芸道路の芸西西インターチェンジから安芸西インターチェンジまでの道路整備の進捗状況と課題についてお尋ねがございました。

 南国安芸道路の芸西西インターチェンジから安芸西インターチェンジ間につきましては、平成23年度に事業化され、平成24年度から地元との協議を重ねてまいりました。その結果、芸西村では4地区のうち2地区、安芸市では6地区のうち5地区で設計協議が完了しており、これらの地区では用地調査や用地交渉が進められております。また、安芸市の設計協議が完了していない地区におきましては、本線の構造や工事用道路などについて多くの要望をいただいており、引き続き設計協議の完了に向け協議を重ねていくと聞いております。

 一方、芸西村の一部の地区で現地への測量立ち入りができないという課題がございましたが、地権者や地元の皆様の御理解をいただき、現在測量に入り予備設計が進められております。

 今後も、引き続き関係市町村と連携しながら国が進める設計協議や用地取得を支援し、南国安芸道路の早期完成に向け積極的に取り組んでまいります。

 次に、近年の台風などによる公共土木施設の被害発生の状況と対策についてお尋ねがございました。

 県内の公共土木施設の被害については、平成16年から平成25年までの10年間の平均では、被害箇所が約800カ所、被害総額が約56億円となっております。また、その発生状況については各年でばらつきがあり、明らかな傾向は見られませんでした。

 そうした中、昨年、県内では、穴内海岸の被災によって国道55号や土佐くろしお鉄道に影響が及びかねない状況になるなど、全体で1,370カ所、総額で138億円の被害が発生いたしました。この被害額は、先ほどお示しした10年間の平均の約2.5倍の規模でした。

 これらの被害に対する災害復旧事業は、国の災害査定を受けた後、本格的な復旧工事に着手することになっておりますが、道路が寸断されるなど緊急を要する箇所につきましては災害査定前に応急復旧工事を行い、県民生活への影響を最小限にとどめる対応をとっております。

 全国的に時間雨量50ミリを上回る豪雨が増加しているというデータもあります。災害に対する備えを一層強化するとともに、被災後は早期の復旧に万全を期してまいります。

 最後に、海岸沿いの幹線道路を走行中のドライバーが地震に遭った場合、道路管理者としてどのような避難方法が考えられるのか、またドライバーの避難先等の周知についてどのように考えているのかとのお尋ねがございました。

 地震が発生した際のドライバーや同乗者の避難方法につきましては、道路管理者といたしましても、県が発行している「南海トラフ地震に備えちょき」などでも啓発しているように、地震の揺れを感じたら、緊急車両が通行できるように左側路肩に停車した上で、エンジンを停止し、エンジンキーはつけたまま徒歩で避難していただくことが基本だと考えております。東日本大震災発生時においても、車で避難しようとした結果、渋滞が発生し、津波から逃げることができなくなり命を落とされたという事例もあると聞いております。

 また、通行中のドライバーなどへの周知につきましては、必要に応じて津波浸水区間や海抜の表示などにより津波に関する情報を提供しております。一方、避難場所や避難路は市町村が定めており、避難場所への誘導看板を道路区域内に設置する必要がある場合には、道路管理者として協力してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、御指摘の点は極めて重要であると考えており、現在策定中の第3期の南海トラフ地震対策行動計画においても重要事項として取り上げ、対策をさらに充実してまいりたいと考えております。

   (農業振興部長味元毅君登壇)



◎農業振興部長(味元毅君) まず、東部自動車道の延伸に伴うハウスの移転、建てかえへの支援についてお尋ねがございました。

 東部自動車道の延伸に伴いまして、安芸市と芸西村では15ヘクタール余りのハウスが影響を受けるものとお聞きしております。農業者の皆様にとってハウスの移転は長年培ってこられた営農条件を大きく変えることになり、大変な御負担となることから、移転が規模縮小や離農のきっかけとなり日本一のナスを含む施設園芸産地の縮小につながることも懸念されるところでございます。県といたしましては、お話にもありましたように、農業者の皆様のスムーズな営農の継続を支援することで御負担を少しでも和らげることはもちろんでございますが、移転による建てかえを農業者の皆様の経営発展や産地の強化につなげていくといった視点での対応が重要だと考えております。

 こうした考えのもと、農業者の皆様や地元の市や村の御意向を確認しながら、営農をスムーズに継続するための速やかな代替地の確保と必要な基盤の整備、そしてハウスの計画的な整備を支援してまいります。特に移転先の土地の確保につきましては、市や村との連携のもとに優良農地をつくり出す取り組みなども活用しながら、積極的に対応してまいります。なお、当面の対応が必要な案件につきましては、農業振興センターのほうで農家の皆様の御意向もお聞きしながら順次ハウス整備の支援などの対応をさせていただいているところでございます。

 次に、全国の次世代施設園芸団地における使用エネルギーの導入事例と本県が推進するハウスの加温方式についてのお尋ねがございました。

 次世代施設園芸団地は、全国10カ所で整備が進んでいるところでございます。これらの施設における地域エネルギーの活用状況といたしましては、木質バイオマスが本県を含め7カ所、地熱が2カ所、廃棄物焼却エネルギーが1カ所となっております。

 本県では、こうした地域エネルギーのうち、県内で供給が可能な木質バイオマスを農業分野で活用するため、ペレットボイラーなどの普及に努めてきたところでございます。しかし、イニシャルコストが高いことや、発電所の稼働による需要の拡大に伴い原木価格が上昇し、園芸利用への安定した価格での供給が難しくなってきたことなどの課題がございます。

 そのため現在は、当面の対策として、化石燃料の使用量を減らすことができるエネルギー効率のよいヒートポンプの導入を進めているところでございます。しかしながら、地域で供給できる再生可能なエネルギーとしての木質バイオマスを、原料となる低質材の確保や生産・流通コストの抑制など供給側にも取り組みの強化をお願いしながら、引き続き推進していきたいと考えております。また、愛知県の次世代施設園芸団地では地中熱を活用した新しい技術が導入されております。この技術は本県でも導入が可能でございますので、こうした最新技術と既存の技術の組み合わせなども検討しながら、化石燃料からの脱却に向けて取り組んでまいります。

 次に、企業誘致への取り組み状況と課題についてお尋ねがございました。

 本県の強みである園芸農業を拡大再生産の大きな流れに乗せていくためには、規模拡大に意欲を持つ地域の農業者の皆様の取り組みを支援していくということとあわせて、県内外の農業参入に意欲を持つ企業などに産地の強化につながる形で立地していただくということも重要だと考えております。

 ことし5月に全国514社に本県への農業参入に関するアンケートを実施したところ、18社から、農業参入の意向や計画がある、14社からは、農業参入に興味があるというお答えをいただきました。これらの32社と、本県とつながりが深く本県の取り組みに興味を持っていただいた企業29社、合わせて61社に対しまして企業訪問や産地への招聘活動を、これまで延べ125回実施してまいりました。その結果、現在、県外の食品関連企業などの数社から、地元農家の皆様や農業団体と協働する形で次世代型ハウスを整備して農業に参入したいとの意向をいただいているところでございます。

 今後、これらの取り組みを推進していくためには、優良農地の確保や技術指導体制の構築、雇用労働力の確保などが課題となります。地元の皆様に受け入れに対する合意をいただいた上で、市町村や関係団体と連携してスピード感を持って課題の解決に取り組んでまいります。こうした取り組みによりまして産地の生産力を高め、お話にもございました販売面での産地力の強化にもつなげていきたいと考えております。

 次に、次世代型ハウスの整備や農業クラスターの展開に不可欠な農地集積対策についてのお尋ねがございました。

 大規模な次世代型ハウスやそれを核とした農業クラスターを展開してまいりますためには、議員御指摘のとおり、ある程度まとまった規模で優良農地を確保することが必要でございます。これまでの農地の確保対策は、耕作放棄地や効率的な利用がなされていない土地を活用するといった視点で取り組んでまいりましたが、それを一歩進めて、例えば稲作からの転換なども含めて、より条件のよい優良農地を目指していくという視点での新たな取り組みが必要だと考えております。

 そこで、各市町村や関係団体との連携をもとに、地元の皆様の御理解と御協力をいただきながら、大規模な次世代型ハウスの整備などのニーズに応えられる一定のまとまりのある優良農地をあらかじめ準備しておく園芸団地の整備に取り組んでまいります。

 最後に、ナスを主体にした農業クラスター形成のイメージについてお尋ねがございました。

 議員御指摘のとおり、ユズは、生鮮での出荷、販売に加えて、果汁等を活用したさまざまな加工品が開発、商品化され、より大きな付加価値と地域での雇用を生み出しております。ユズの生産を核として関連産業を集積させた、まさに農業クラスターのモデルだと考えております。一方、本県のナスやピーマンなどの野菜は、その品目の特性から生鮮での出荷、販売が中心となっておりまして、これまで加工などの取り組みは進んでおりませんでした。

 しかし、野菜の消費実態を見てみますと、外食や中食などの業務需要が6割を占めており、例えばナスではマーボーナスやてんぷら用に1次加工した形での取引が増加をいたしております。今後は、それに関連する企業をナスの大産地である安芸市周辺に立地するといったことも可能ではないかと考えられます。また、安芸市周辺には、地元企業やJAの女性部による2次加工品の製造、またナスのタタキなどの産地ならではのメニューを味わうことができるレストランなどもありますので、それらを拡大し発展させるといったことも考えられます。幾つかの例をお示しいたしましたが、野菜の消費動向が大きく変化をしていく中で、いわゆる川下の消費者ニーズとそのニーズに対応する川中の加工業者や流通業者などの情報を収集し、それらに対応できる仕組みを川上である産地で組み上げていくと、そういうことで川上から川下までが一体となった新たなクラスターを形成することは可能だと考えております。

 今後は、それぞれの品目や地域の実情に合った形で地元の皆様や関連する企業の皆様の知恵を結集して、地域地域で若者が定着できる農業クラスターの実現に取り組んでまいります。

   (危機管理部長野々村毅君登壇)



◎危機管理部長(野々村毅君) 南海トラフ地震に関して、自主防災組織の活動への県の支援策についてお尋ねがございました。

 南海トラフ地震に備えた共助の取り組みの中心となる自主防災組織に担っていただく役割は非常に大きいと考えており、県としても、組織の立ち上げに加え、避難路の整備、訓練や防災用の資機材の購入、防災学習会の開催など自主防災組織の活動に対して補助制度を設け、積極的に支援してまいりました。また、多くの自主防災組織においては、活動されている方の固定化や高齢化などの課題があるため、新たなリーダーを育成するための研修や地域での活動が期待されている防災士の養成講座を開催するなど、新たな担い手の確保にも努めているところです。

 今後、自主防災組織の活動は、避難訓練など命を守る対策だけでなく、避難所の運営や応急手当てなど命をつなぐ対策についても取り組みを拡大していただく必要があります。こうした新たな活動のために必要となる訓練や避難所の環境整備などに対しては、補助制度を拡充して支援していきたいと考えています。また、養成した防災士の方々が自主防災組織の中心となってそれぞれの地域で防災活動に携わっていただくことが新たな担い手の確保につながりますので、そうした仕組みづくりを市町村や関係機関と連携して行うことで、地域の担い手確保を支援していきたいと考えています。

 こうしたリーダーの育成や防災士の活用といった新たな担い手を地域地域で確保していくことにより、それぞれの自主防災組織の活動が活性化され、そのことが活動の継承にもつながっていくものと考えております。

   (観光振興部長伊藤博明君登壇)



◎観光振興部長(伊藤博明君) まず、今後取り上げていきたい歴史上の人物や地域、物語などの具体的な構想についてお尋ねがありました。

 歴史を中心とした博覧会の開催に当たりましては、県内の歴史上の人物にまつわる史跡や施設、物語などをしっかり磨き上げることが必要だと考えております。このため、今後策定いたします博覧会の基本計画や実施計画の中で歴史の専門家の方の御意見もお聞きしながら、関係する市町村とも連携して、まずは議員のお話にありました幕末や明治維新に活躍した歴史上の人物を幅広く対象として、何のどういった資源をどのように磨き上げて本物を感じられる本県の歴史観光の基盤にしていくのかなどにつきまして、具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、今後の観光振興における観光ボランティアガイドの位置づけと現場の声をより効果的に施策に生かす方法、観光ボランティアガイドのスキルアップの仕組みづくりや活動への支援策についてお尋ねがありました。関連いたしますので、あわせてお答えいたします。

 観光客の皆様を県民一人一人がおもてなしの心でお迎えすることは、旅の満足度を高め、高知を好きになって繰り返し訪れていただけるリピーターの増加にもつながると考えております。

 観光ボランティアガイドは、県内各地の観光地や町歩きイベントなどにおいて、歴史や文化、食など本県ならではのさまざまな魅力を観光客の皆様に直接伝える活動を行うなど、本県の観光振興を進める上で重要な役割を担っていただいておりますし、今後実施を予定している博覧会においても、観光ボランティアガイドの役割はますます重要になってくると考えております。

 このため県では、質の高いガイド技術の習得に向け、高知県観光ガイド連絡協議会を通じた研修会の開催のほか、新たな観光ボランティアガイド団体の立ち上げ支援や、新しく観光ボランティアガイドになろうとする方への養成支援などを行うとともに、身につけられた技術を発揮できる場の提供にも努めているところです。

 また、観光ボランティアガイドは、活動しているそれぞれの観光施設の設備やサービスの改善点などについて気がつかれる機会が多いことから、それらの情報を行政や施設などに提供いただく役割も担っていただいております。

 こうしたことから、今後、各地域の広域観光組織の構成メンバーに参画いただけるよう働きかけてまいりたいと考えておりますし、地元の市町村や観光協会などに対しまして、機会を捉え、観光ボランティアガイド団体を含めた地域団体との連携の必要性について十分に説明をしてまいりたいと考えております。

 次に、四国遍路を生かした観光戦略と外国人に優しい受け入れ環境の充実についてお尋ねがありました。

 四国遍路を生かした観光戦略につきましては、ことし6月に地方の観光地をテーマ性やストーリー性を持たせてネットワーク化し、広域観光周遊ルートを形成するという国の事業において、四国遍路を核にした四国広域観光周遊ルートが大臣認定を受け、現在、四国ツーリズム創造機構と四国4県、国が連携して5カ年にわたる取り組みを進めているところです。この周遊ルートは、1200年以上続く四国遍路やお接待の文化と、海、山、川の美しい自然、歴史や文化、祭り、食など四国の多様な観光資源を組み合わせることで、日本人の心や日本人の原風景に触れたいといった訪日リピーター層の旅行先になると考えております。

 今年度は、認定された計画に基づき、四国における外国人旅行者の動向調査を行いつつ、今後5年間の総合戦略と戦略のロードマップを策定するとともに、遍路体験と地域の観光資源を組み合わせたモデルコースづくりや、タイ、シンガポールなど海外旅行博でのプロモーション活動を行うこととしております。さらに、宿坊やお寺なども含む観光関係者を対象とした受け入れマニュアルの作成や研修会の開催など、受け入れ環境の充実に向けた取り組みも進めてまいります。

 今後は、現在策定中の総合戦略に基づき、外国人旅行者の多様なニーズに対応できる四国遍路の旅行商品化や、公共交通機関を使ってスムーズに周遊するための鉄道と路線バスが連携した仕組みづくりなどにも取り組むこととしております。また、本県では、今年度から2年間で観光案内板や主要な観光施設の多言語化はもとより、Wi−Fi環境や観光施設のトイレの洋式化、外国人観光案内所の設置などの基盤整備を進めており、先ほど申し上げました4県での取り組みとあわせまして、外国人旅行客の受け入れ体制の充実を図ってまいります。

 次に、「高知家・まるごと東部博」の総括と、その成果を奥四万十博にどのように生かしていくかについてお尋ねがありました。

 「高知家・まるごと東部博」につきましては博覧会終了後に改めて総括する必要がありますが、議員からお話のありました主要な観光施設への入り込み客数の実績のほか、4月から10月までの7カ月間の実績としましては、主な観光施設の宿泊者数は約8万9,000人となり、前年と比較して約5,000人の増、体験プログラムの参加者数は約5万5,000人で、博覧会の目標値の約2.3倍となっており、県内外から多くの観光客にお越しいただいているところで、こうした実績以外にも、市町村を初め観光事業者や地域の皆様に、博覧会に積極的にかかわっていただきながら、観光トレンドを踏まえた専門家による既存のイベントや体験プログラムの磨き上げ、安芸広域エリアが連携した安芸・室戸パシフィックライドの新たな企画、室戸海洋深層水で育てた青ノリ収穫体験など、地域の食や自然、文化を体験できる新たな体験プログラムの造成が進んでおります。

 このように、東部博をきっかけに地域の観光を支える人材の育成と、地域が主体となった観光地づくりが大きく前進し、広域観光を推進する力が根づいてきたと感じているところです。

 また、誘客に向けた取り組みとしては、官民が一体となった首都圏や関西圏などへのセールス活動を初め、東部地域を紹介する特別番組を中四国地域で放映したことも東部地域全体の入り込み客数の増加につながっていると思っております。

 「2016奥四万十博」の開催に向けましては、奥四万十博と東部博の事務局が情報を共有し、東部博で成果のあったセールス活動や新しいイベントの企画など、地域の皆様が積極的に参加いただける仕組みも取り入れているところです。

 県といたしましても、こうした東部博の成果を生かし、博覧会の開催を通じて官民が一体となった広域的な観光地づくりが持続できるよう、推進体制の強化も含めて支援してまいりたいと考えております。

 次に、東部博終了後の組織体制をどのように支援していくかについてお尋ねがありました。

 先ほどお答えしましたように、東部博をきっかけに広域観光に必要なノウハウが東部博の事務局に蓄積し、9市町村の連携が強化され、地域の事業者の参加意識も高まり、東部地域の観光地づくりが大きく前進いたしました。さらに広域観光の取り組みを強化していくためには、こうした成果をしっかりと引き継ぐとともに、多様な観光客のニーズに応えられるよう、地域の事業者と連携して観光商品を継続的に磨き上げ、その商品を組み合わせて周遊プランとして提供することができる新たな組織体制の構築が必要となってまいります。

 現在、東部博の事務局では、地域の観光関係者から事務局機能の継続を望む声もいただき、構成市町村や観光協会などの皆様の意向も伺いながら、旅行商品を造成、販売できる機能を持った新たに広域観光を担う法人の設立に向けて準備を進めているとお聞きしております。

 県といたしましては、新たな法人に対して、法人が策定する戦略的な計画に基づいた旅行商品の造成、販売や周遊化の促進と地域の観光を支える人材の育成などを含めて、しっかりと人的、財政的な支援を行ってまいりたいと考えております。

 歴史資源を生かした東部の観光振興と国内のさまざまな地域との連携についてお尋ねがありました。

 東部地域における観光振興につきましては、これまでも土佐・龍馬であい博と志国高知龍馬ふるさと博において岩崎弥太郎や中岡慎太郎を初めとする東部地域出身の歴史上の人物やゆかりの地を紹介するなど、積極的に歴史資源を活用してまいりました。また、本年度開催しております「高知家・まるごと東部博」では、安芸・芸西エリアのパビリオンとなる安芸市立歴史民俗資料館において、東京の三菱史料館と連携して、岩崎弥太郎の座像を初め、ゆかりの秘蔵資料を展示した「岩崎弥太郎生誕180周年里帰り展」を開催したところです。

 今後、歴史を中心とした博覧会の開催に向けまして、地元の市町村と連携し、専門家の方の御意見もお聞きしながら、お話にありました岩崎弥太郎も含め、幕末、明治維新という時代に活躍した歴史上の人物やゆかりの地などを掘り起こし、磨き上げていくこととしております。その際には、議員のお話にもありましたように、国内のさまざまな地域との連携も視野に入れた戦略づくりも進め、博覧会を盛り上げてまいりたいと考えております。

   (中山間対策・運輸担当理事金谷正文君登壇)



◎中山間対策・運輸担当理事(金谷正文君) MRJの初フライトを高知龍馬空港に誘致できないかとのお尋ねがありました。

 三菱航空機株式会社が開発を進めております国産初のジェット旅客機MRJが先月初めての試験飛行を無事に終えたことは、明るい話題としてテレビや新聞等で大きく取り上げられました。同社からは、今後、飛行試験を重ね、国の型式証明を取得した後、平成29年度の早い時期に量産1号機を全日空に納入することを目指していくとの発表がなされております。

 MRJは座席数が70席から90席程度の短距離路線向けの小型旅客機ですので、全日空に納入された場合、高知−伊丹間は就航路線の候補の一つになることも期待されます。MRJは経済性が高く快適性にすぐれた機材と言われておりますので、今後、高知への初フライト、定期就航に向けてその可能性を探ってまいりたいと考えております。

   (健康政策部長山本治君登壇)



◎健康政策部長(山本治君) まず、高知県地域医療構想の策定の考え方についてお尋ねがありました。

 本県は、全国に先行して高齢化が進展していること、高齢者単身世帯の割合が高いことなどに伴い、家庭の介護力が弱いことなどを背景として、長期療養の入院ニーズが高く、人口当たりの病床数、とりわけ療養病床数が全国一多い状況にあります。

 地域医療構想では、2025年における医療需要を推計することになっていますが、法令や国が示すガイドラインを当てはめると、2025年における病床数、現状の1万4,932床から1万1,244床と24.7%少なくなると推計されます。特に慢性期病床は、入院受療率−−人口10万人当たりの1日平均の入院患者数ですが、これを全国中央値まで地域差を縮小する方向で推計するため、療養病床の入院受療率が高い本県では現在の6,892床から4,264床と38.1%少なくなると推計されます。

 本県は人口当たりの病床数が多いため、ある程度の病床数の減少は避けられませんが、地域医療構想の作成に当たっては、単に病床数を減らすのではなく、患者さんや利用者にふさわしいサービスが提供できる受け皿を確保する、行き場のない入院患者を出さないことを前提として、住みなれた地域で療養が可能な体制を構築するという考え方を基本としています。このことから、まずは療養病床の入院患者の状態、所得、家族の状況、提供されている医療や看護等の内容を把握するため、療養病床の実態調査を実施します。その調査結果や国における療養病床のあり方などに関する検討の内容を見据え、適切な医療と介護の分担による患者さんや利用者のQOLの向上にふさわしい受け皿整備の方向性を地域医療構想に反映していきたいと考えています。

 あわせて、現に療養病床などに入院している方の実態に即した受け皿のあり方、またこれらの整備や人材育成に係る地域医療総合確保基金の所要額の確保など、必要に応じ国に対して提言していきたいと考えています。

 次に、看護師と医師の不足、偏在の現状と対策、東部を含む郡部への定着支援についてのお尋ねがありました。

 本県の人口当たりの医師数は全国4位、看護職員数は全国1位と多いものの、40歳未満の若手医師の減少や、医師、看護師ともにその約8割が高知市及び南国市などの中央地域に集中する地域偏在が認められ、東部を初めとする郡部における医師や看護師の不足は重要な課題であると認識しています。

 まず、医師の確保については、これまで奨学金制度やキャリア形成支援などにより若手医師の県内定着の促進に取り組んできており、来年度採用予定の初期臨床研修医が過去最高の64名となるなど一定の成果が見え始めたところです。

 今後とも、新たな専門医制度において、県中央部と東部を初めとする郡部をローテーションする中で希望する専門医資格が取得できるようにするなど、高知大学医学部を初めとする関係者と連携協調して医師確保に取り組んでいきます。

 次に、看護師の確保が困難といった課題に対しては、これまで奨学金制度により中山間地域への就業促進に取り組み、過去5年間に卒業して就職した奨学金貸与者131人のうち約8割に当たる105人が中山間地域の指定医療機関に就業しています。この奨学金制度については、さらなる県内定着と地域偏在の解消を目指し、償還免除となる指定医療機関の対象地域を見直し、看護師等の確保が困難と認められる地域を高知市、南国市、土佐市、旧伊野町のこの4市町以外の地域に拡大することなどの条例改正議案を本議会に提案しているところです。

 なお、看護師の確保が特に重要な課題となっている東部地域においては、確保策として、県の奨学金制度をベースとして償還免除の対象を東部の医療機関への就職に限定した上乗せとなる奨学金制度を、地元の市町村が共同でつくっていただくことについて9市町村に対しお願いをしておりまして、前向きに検討をしていただいているところです。

 これらの取り組みを通じて、県民が住みなれた地域地域で安心して暮らし続けていくために欠かせない地域の医療を支える医師、看護師の確保に努めていきたいと考えています。

 次に、東部への看護学校の誘致に対する支援策についてお尋ねがありました。

 看護師養成所の設置については、昨年来、安芸郡医師会から相談をいただいてきており、看護学校設立準備会に県職員がオブザーバーとして参加し必要な助言をさせていただいてきました。その中で、特に学校設置後の安定的な運営のためには、当面の収支計画やその裏づけとなる学生の確保の見通しが重要であること、将来的な医療需要の推移を見据えた上で十分に検討していただきたいことなどをお伝えしてきました。

 安芸郡医師会では、南国市以東にある高等学校の生徒に対するアンケート調査を実施され、その結果、看護学校への進学希望者のうち、安芸市に看護学校が設立された場合、進学したいと回答された生徒さんが1年生で30人、2年生で27人と一定数の希望者がいることがわかりました。ただ、安芸郡医師会からは、運営体制や資金面の問題から、医師会立による看護学校の設立については断念したとお聞きをしています。

 今後、改めて関係者で看護学校の設置に向けた検討がなされることとなれば、県としては、東部地域への看護師の確保は重要な課題であると認識していますので、学生の確保、資金面での見通しなどについて再度お話を伺いながら助言や情報提供などを行い、要件が整えば、施設・設備整備や設置後の運営費への補助など必要な支援をしっかりと行っていきたいと考えています。

 次に、在宅医療を支える訪問看護師や医師の不足について、特に東部を含む郡部の現状と今後の対策についてお尋ねがありました。

 在宅医療を支える在宅療養支援診療所、在宅療養支援病院、訪問看護ステーションは増加傾向にありますが、そのほとんどが高知市、南国市に集中しており、地域偏在が認められます。

 在宅療養を維持していくためには、特に基盤となる訪問看護サービスの充実が重要でありますが、郡部で訪問看護ステーションがない地域では複数のステーションが連携をとりながら遠距離訪問をしているといった状況です。郡部への遠距離の訪問では多くの移動経費や訪問時間を要することなどにより不採算となることが課題となっていたことから、昨年度から訪問看護ステーション連絡協議会による訪問看護師の派遣を調整する体制を整備するとともに、遠隔地域への訪問を行った訪問看護ステーションに対して経費を補助する体制を整えてきました。

 そのほか、医師、看護師等の在宅医療を担う人材育成を目的として、平成24年度に国が実施した都道府県リーダー研修に参加した者を中心に地域リーダー研修会や在宅医療事例報告会を実施するとともに、平成26年度からは医師に対する訪問診療導入研修を実施してきました。

 訪問看護師については、人口当たりの就業者数が全国平均より少なく、また小規模事業所が多いステーションでは訪問看護師の育成が難しいことから、高知県立大学看護学部に寄附講座を設置して本年10月から訪問看護師の育成を始めたところです。あわせて、看護師等の奨学金の償還免除となる施設に県内全域の訪問看護ステーションを追加する条例改正議案を本議会に提出し、訪問看護師の県内定着を図ることとしています。

 引き続きこれらの取り組みを通じて本県の在宅医療の提供体制の強化を図るとともに、中山間地域における訪問看護を初めとする在宅医療が継続できるよう国への政策提言を行っていきます。



◆33番(野町雅樹君) それぞれ御丁寧な御答弁をいただきまして本当にありがとうございます。少し第1問を欲張りましてもう時間が余りございませんので、第2問目は特にございませんけれども、3つだけお願いをしたいと思います。

 1つは、高速道路の整備ということで、私の地元もそうですけれども、地区協議会におきましてまだ調整ができてないところもございます。そういったところにつきましては、やはり部長おっしゃられましたようにさまざまな条件整備の要望がございます。ぜひ県で対応できるところにつきましては積極的にお願いをして早期の着工に結びつけていただきたいというふうに思います。

 もう一つは、南海トラフ地震対策の部分で、これも土木部長にお答えをいただきましたけれども、道路で地震が起こり、そしてまた海岸沿いの場合津波が想定をされるというところは、おっしゃられたとおり。その冊子を私も読みましたし十分にわかっておりますけれども、私が普通の人間として、あるいは県民として、いろんな方にお聞きをする中で、車を置いて逃げんぞという話も実は裏であります。そこは東北の関係も含めてですけれども、実際もう少し県民意識を高めるための県民運動として盛り上げるような、冊子だけではない、やっぱり見える取り組みというのもぜひお願いをしたいというふうに思っております。

 そして最後に、観光振興についてはたくさんのことをお聞きしましたけれども、ぜひこれからもよろしくお願いしたいということをお願いいたしまして、私の一切の質問を終わりたいというふうに思います。どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(三石文隆君) 暫時休憩いたします。

   午前11時41分休憩

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   午後1時再開



○副議長(西森雅和君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 議案に対する質疑並びに一般質問を続行いたします。

 2番今城誠司君。

   (2番今城誠司君登壇)



◆2番(今城誠司君) 自由民主党、宿毛市・大月町・三原村選挙区選出の今城誠司でございます。議長から発言のお許しをいただきましたので、初めての一般質問を行わせていただきます。極度の緊張によりまして十分な質問にならないことを心配しておりますが、歴史あるこの議場の初登壇において、改めてその責任の大きさに身が引き締まる思いであります。先輩議員の皆様並びに尾崎知事を初め執行部の皆様とともに、高知県の発展と県民の皆様のための政策実現に向けて全力で取り組んでいく所存でありますので、格別の御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。

 まずもって、尾崎知事の3期目、無投票による再選、まことにおめでとうございます。2期8年間、人口減少のもたらす負のスパイラルとの戦い、南海トラフ地震を初めとする数々の自然災害から県民を守るという2つの根本的課題に真正面から向き合い、確実に成果を上げた県民の評価が、無投票当選であると思っております。開会日の力強く意欲にあふれたすばらしい提案説明をお聞きいたしまして、この知事により、本県は自然災害に負けず将来ビジョンを必ず達成できることを確信している一人であります。私も、微力ではありますが、高知県勢の浮揚に向けて、県民の代表の一人として取り組んでいきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いをいたします。

 それでは、質問に入らさせていただきます。

 初めに、南海トラフ地震対策についてお伺いをいたします。

 本県では、南海トラフ巨大地震への備えが喫緊の課題となっております。地震による揺れや津波から守る対策を最優先に、建物の耐震化、津波から命を守るための避難路・避難場所の整備、津波による被害を軽減するための海岸堤の整備を順次進められております。

 東日本大震災を教訓として、緊急に実施する必要性が高く即効性のある防災・減災対策を進めるための全国防災対策費及び緊急防災・減災事業債は非常に有効な制度となっており、本県の地震・津波対策事業の促進が図られましたが、平成27年度には全国防災対策事業制度が、平成28年度には緊急防災・減災事業債制度が終了することになっており、今後の対策推進への影響が懸念をされております。

 今後においても、災害に強い県土づくりに向けた海岸・河川堤防等を初めとする施設の地震・津波対策の促進は不可欠でありますが、県が管理する海岸の73%でL1津波に対して堤防高が不足している状態であります。また、津波遡上が想定される河川は168河川あり、このうち153河川、91%で堤防高が不足していると報告されております。これらの対策を実施するには莫大な予算が必要であり、限られた時間と財源の中で効率的かつ効果的に整備を進める必要があり、人口や経済・社会インフラが集積する高知市を中心とする県中央部で現在、重点的に海岸堤防の耐震補強が進められております。

 県西部では、長期浸水が予想される宿毛市の松田川、新田海岸などで本年度から堤防の地震・津波対策に向けて事業着手しておりますが、その事業進捗について今後の予算の確保は大きな課題となります。県土の強靱化と防災・減災対策を加速化するため、海岸・河川堤防の地震・津波対策を推進する予算の確保についてどのように取り組んでおられるのか、知事に御所見をお伺いいたします。

 次に、助かった命をつなぐ対策ですが、最大クラスの地震が発生した場合、揺れによる建物倒壊や津波からの避難、長期浸水等により、一定期間避難所での生活が必要になりますが、県全体ではいまだに約8万人分の避難所収容能力が不足しており、避難所の確保が課題であります。このため県では、避難所の耐震化や新たな避難所の指定に取り組むなど避難所の確保の取り組みを進めるとともに、市町村の圏域を超えた広域での避難ができるように県内を4つのブロックに分けて検討に入ったとお聞きをしております。

 市街地のほとんどが長期浸水の影響を受ける宿毛市においては、発災1週間後に約5,000人の避難所が不足すると予想されております。長期浸水により道路網もほとんど寸断をされ、排水だけでも長期日数を要し、ライフラインの復旧には相当期間が想定をされております。

 しかしながら、できるだけ自宅に近いところで避難生活を送り、復旧に取り組みたいと思うのが住民感情であります。県境近くの市町村にとっては隣接県の市町村との交流も昔から深く、県下のブロックへの避難よりも、大規模災害時には県境を越えた一番近くの自治体への避難の仕組みも有効と考えます。

 そこで、隣接県への避難も含めた広域避難について危機管理部長に御所見をお伺いいたします。

 次に、道路啓開についてお伺いをいたします。

 今年2月に高知県道路啓開計画暫定版が公表をされました。発生頻度は低いものの、発生すれば甚大な被害をもたらす最大クラスの地震・津波L2の想定で算定したものでありますが、啓開に長期間を要するルートの存在が明らかになりました。長期浸水と津波による落橋が予想される幡多地域の啓開日数は、大月町役場で67日、土佐清水総合公園で42日、宿毛市役所で28日、三原村役場で10日と県下でも最も厳しい日数を要する地域の一つとなっており、被災時の地域全体の孤立に危機感を持っております。啓開ルートの選定と啓開日数の短縮に向けての対策が求められておりますが、短期的な対策では2日間程度の短縮しかできず、長期的な対策による道路整備の促進が今後の大きな課題であります。

 大月町及び宿毛市の南部へのルートの確保対策−−津波の影響を受け通行が困難となる国道321号の機能を補充するルートとして、内陸部から市町村をつなぐ高知西南広域道路の未整備区間8.2キロのうち7キロを県道中村宿毛線のバイパスとして整備する事業に着手されたことは大変評価をしているところでありますが、残り1.2キロについては幅の狭い道路であり、橋梁の老朽化も著しく、揺れによる落橋の想定がされており、長期間の啓開日数がかかる区間となっており、この区間の整備計画については見通しが立っていない状況であります。

 また、宿毛市街地及び宿毛市西部地区については、緊急輸送道路が全て長期浸水域により寸断をされ、機能する道路も一本もなく、道路啓開日数の算定できない状況にあり、長期浸水対策を考慮なしの現状での浸水の解消までの日数は約2カ月を要し、大きな課題となっております。

 四国横断自動車道の宿毛市−愛南町間が本年度計画段階評価前の調査に着手をし、整備促進に一歩前進をしたわけでありますが、このルートの決定に当たっては、1次防災拠点港でもある宿毛湾港と連携したルートで、長期浸水の影響を受けない路線で市街地の山側を通るルートを選定して、一日も早い事業化に向けて取り組む必要性があります。

 これら2つのルートの道路整備促進により啓開日数も大幅に短縮が可能でありますが、長期的な対策としての道路整備による啓開日数短縮についてどのように取り組んでいくのか、土木部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、今年度より、応急期の対策の根幹である速やかな道路啓開について実効性を高める取り組みとして、啓開区間ごとの重機や燃料の確保の検討を進め、スムーズな道路啓開に取り組むために道路啓開手順書の作成に取り組まれていると聞いております。

 その内容についてでありますが、作業上一番大きな課題となる遺体、貴重品等が発見された場合の取り扱い方法、また消防・警察との連携・役割分担など関係機関との調整等の手順を定めるなど、より実効性の高い道路啓開手順書が必要と思われますが、現在検討中のその内容について土木部長に御所見をお伺いいたします。

 次に、四国の4県ごとの啓開計画の策定では他県の情報が不明であり、県境をまたぐルートについては各道路管理者間が連携して道路啓開を行う必要があります。

 4県の関係機関が連携して東日本大震災で展開をされた、くしの歯作戦の四国版について、対象道路の決定、優先順位、指示系統を、関係機関と情報を共有して道路啓開計画に取り組む必要があると考えますが、四国の広域道路啓開計画について現在までどのような取り組みをなされているのか、土木部長に御所見をお伺いいたします。

 次に、第2期産業振興計画の実行3年半の取り組みの総括についてお伺いをいたします。

 生産年齢人口が減少を続ける中、各分野で地産外商が大きく前進し、長年にわたって減少傾向にあった各分野の産出額が上昇傾向に転じていることは、産業振興計画の成果として大変評価できるものであります。

 この産業振興計画をさらにパワーアップさせ、さらなる挑戦への重点項目を設定し、より力強い拡大再生産のループに乗せる次期第3期産業振興計画について、これまでの取り組みをどう評価した上で策定、実行に取り組んでいかれるのか、新たな柱となるプロジェクトについて知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、各分野の課題に対してお伺いをいたします。

 農業分野については、農業産出額1,000億円以上の目標に対して見込み額980億円と目標には届かないものの、高齢化によって農家戸数が減少する中、生産性の向上、販路の開拓、新規就農者の確保の取り組みにより農業産出額を一定維持できていることは評価をできるとされておりますが、目標未達成の要因と今後の取り組みについて農業振興部長の御所見をお伺いいたします。

 農業分野の主要な施策の総括において、土佐和牛、土佐ジロー、土佐はちきん地鶏の飼養数が計画スタート時より減少し、畜産の振興については目標にはほど遠い結果となっております。また、中山間に適した薬用作物の振興について、ミシマサイコの栽培面積も計画スタート時より減少をしております。これらの原因についてどのような課題があるのか、あわせて農業振興部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、林業分野において、木材・木製品製造出荷額190億円以上の目標に対して、平成26年の速報値では204億円と目標額を達成している状況にあります。一方で、原木生産量については、計画前より飛躍的に増加をしていますが、本年度の見込み量が67万5,000立米と目標値の72万立米にはわずかに届かないとされております。この目標未達成の原因と今後の取り組みについて林業振興・環境部長の御所見をお伺いいたします。

 林業分野の主要な施策の総括において、森林経営計画の策定による集約化の促進に取り組まれておりますが、本年度15万5,000ヘクタール計画策定の目標に対して、県内の全ての森林組合を初め42事業体等計73団体で計画策定に取り組んだが、7万2,000ヘクタールと半分以下の達成率にとどまっております。この計画策定が進まなかった原因、今後どのように取り組んでいくのか、林業振興・環境部長に御所見をお伺いいたします。

 次に、水産業分野において、沿岸漁業生産額370億円以上の目標、水産加工出荷額170億円以上の目標は十分達成されており、これまでの取り組みを評価するとされております。この成果を上げた要因について水産振興部長の御所見をお伺いいたします。

 養殖業の振興として、クロマグロの生産額が大きく伸びてきておりますが、今後のさらなる拡大には人工種苗生産技術の早期確立が喫緊の課題とされております。昨年より県内マグロ養殖業者、種苗生産企業と県で連携した人工種苗生産技術開発に取り組んでおりますが、昨年度は800万粒の受精卵で8割のふ化率、種苗生産過程での死亡原因を特定するための各種試験を実施し、沖出しできたのは49匹と報告をされております。

 今年度は初期の生存率が課題でありましたが、どのような目標値でどのような成果があったのか、また今後の生産技術開発の取り組みとしてどんな課題があるのか、水産振興部長の御所見をお伺いいたします。

 水産業の課題として、担い手不足があります。漁業就業者数は、平成15年に5,824人、平成20年は4,905人、平成25年は3,970人と激減をしております。

 担い手対策としての法人の参画等による沿岸漁業生産体制の強化がありますが、現在のこの取り組み状況について水産振興部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、商工業分野については、目標の製造品出荷額等5,000億円以上に対して、経済産業省が発表した平成26年の製造品出荷額等の速報値は5,248億円を超え、平成25年より既に目標を達成しており、ものづくり地産地消・外商センターによるものづくりへの支援体制の充実、防災関連産業の振興等の効果により計画を上回る成果となっております。

 有効求人倍率も史上最高の1.0倍を記録し経済全体がよい方向に向かっており、評価できる成果となっております。しかしながら、事務的職業の求人倍率は10月現在0.26倍と、その求人倍率の低さが課題であります。

 コンテンツ産業やコールセンター、バックオフィスなどの事務系職場については若者の就職希望が多い分野であり、その集積に向けた企業誘致について、これまでの実績と今後の取り組みについて商工労働部長に御所見をお伺いいたします。

 次に、観光分野についてでありますが、目標の県外観光者数400万人以上を平成25年、26年と2年連続で達成し、観光消費額も3年連続で1,000億円を超え、400万人観光が定着し、リピーターの順調な拡大という好循環につながっております。幡多地域においても、「楽しまんと!はた博」終了後も宿泊客が落ち込むことなく推移をしております。これらの成果を上げている要因について観光振興部長に御所見をお伺いいたします。

 次に、移住促進による地域と経済の活性化についてでありますが、昨年度の移住者数403組、県移住ポータルサイトのアクセス数32万1,873件、移住相談者数3,458人、高知家で暮らし隊の新規会員登録者数1,398人と、一定の成果が評価をできるものであります。今年度の目標であります年間500組以上は達成できる見込みと報告がされております。課題として、移住者のフォローを行う地域移住サポーターが本年度目標値の300人に対して51人と、移住者の伸びに対してまだまだ不十分とされております。

 移住された方に地域で住み続けていただけるためには、移住後もそれぞれに地域で気軽に相談できる体制整備は重要であると考えますが、現在の課題と今後の展開について産業振興推進部長に御所見をお伺いいたします。

 次に、集落活動センターについてお伺いをいたします。

 地域住民が主役となって地域が抱える課題を解決したり住民の皆さんの思いややりたいことを実現するため、地域で支え合い、助け合う仕組みづくりや地域でお金が回る仕組みづくりを目指す集落活動センターの取り組みを推進しており、県内では現在18カ所の集落活動センターが立ち上がっております。本年度内に30カ所程度の立ち上げに取り組んでおり、将来的には県下全域に130カ所のセンターの開設を目標に推進をしております。

 現在立ち上げを準備している地域は、日々の暮らしの不安や地域の魅力を住民同士で話し合い、地域住民がみずから取り組むための将来ビジョンづくり、具体的な取り組みのための組織づくりの議論がされた上で立ち上げとなるわけですが、中心メンバー、地域おこし協力隊のそれぞれの思いの違い、危機感の違いにより、約3年協議してきた地域でセンター設立に行き詰まる地域もあったと聞いております。

 住民がいかにまとまりやる気を出していくかが課題であると思いますが、目標である130カ所の開設に向けて集落活動センターの拡大をさらに加速するためにどんな工夫をされて、関係者間の合意形成に向けてどのように取り組んでいくのか、中山間対策・運輸担当理事に御所見をお伺いいたします。

 次に、公共交通対策についてであります。

 土佐くろしお鉄道中村・宿毛線についてでありますが、輸送人員は平成11年に133万3,000人をピークに平成26年には64万人にまで減少し、厳しい経営状態が続いております。県と沿線市町村では、第4次基金造成として平成25年度から5年間で10億円を造成中でありましたが、去る11月25日、土佐くろしお鉄道中村・宿毛線運営協議会の臨時総会が開催をされ、本年度末の経営安定化基金の残高が3,500万円となる見込みの中、運行継続のためにはさらなる経営改善と現在の平成29年度末までの第4次基金造成計画の見直しが必要ということで、この経営助成を受けてもまだ2年間で約2億円の資金不足が予想され、今回のこの2億円の積み増しが承認されました。単年度で約3億円の赤字が予想されており、基金からの支援の継続がなければ運行できない状態となっております。

 土佐くろしお鉄道においても、安全を確保した上で、さらなる聖域なき経費の削減に取り組んでおり、利用促進についても社内でプロジェクトチームを立ち上げて取り組んでおりますが、今後、地域の人口はさらに減少することが予想され、また平成30年には片坂バイパスの開通が予定をされており、高速道路の延伸の影響による利用者の減少という負のスパイラルに対して、鉄道という地域に必要とされるインフラをどういう形で残していくのか、幡多地域の大きな課題となっております。

 中村・宿毛線の今後の方向性と、沿線自治体と協力して今後具体的にどのように取り組んでいくのか、中山間対策・運輸担当理事にお伺いをいたします。

 次に、県内で唯一の県外と結ぶ宿毛−佐伯のフェリー航路についてであります。

 平成16年12月15日に運航が再開をされたわけでございますが、運航再開に当たり、船体の購入、修繕等に約2億2,000万円を超える支援をしております。当時、運航会社はとりあえず1隻の運航で3年後には2隻目の就航を目指したいということで、1隻での運航開始でしたが、11年たった今でも当時の船1隻での運航となっております。この船の老朽化も著しく、また航海時間も燃料費節約のために3時間10分程度かかり、1日3便だけの利便性の悪さもあり、利用者の減少が著しく進んでおります。

 県では、モーダルシフト、いわゆるトラック輸送に対する補助ということで、フェリー利用促進特別対策事業費補助金としてフェリー航路の利用促進に取り組んでおりますが、どのような支援が有効であるのか、宿毛−佐伯航路の維持について課題をどのように認識をされているのか、中山間対策・運輸担当理事に御所見をお伺いいたします。

 次に、へき地医療確保についてであります。

 地域に根差した中核病院としての役割の幡多けんみん病院においても、呼吸器科、眼科、精神科において常勤医が不在となっており、さらに昨年より5名いた外科医が3名に減少し、緊急時の対応が難しくなる場合も想定をされております。医師の確保は幡多地域全体の課題となっておりますが、県内唯一の離島診療所があります沖の島は、厳しい地理的条件のもと、人口減少や高齢化が著しく進んでおり、基幹産業であります水産業や観光業の停滞など地域をめぐる現状は依然として厳しい状況にあります。

 この沖の島で運営をされております沖の島へき地診療所における年間延べ患者数も、平成24年度は1,944名、平成25年度は1,733名、平成26年度は1,606名であり、1日の平均患者数は、平成24年度で9.4人、平成25年度が9.0人、平成26年度が8.5人と、患者数は減少傾向にあります。常勤医1名で母島と弘瀬の2つの診療所で週4回診療していた体制を、昨年度より大月病院や幡多けんみん病院などから医師を1泊2日で週2回派遣することで対応をしていただいておりますが、現在常勤医は不在となっております。市職員の2名の看護師が配置をされておりますが、交代で土日も島に残り島民の不安に対応している状態であります。従来どおりの週4日の診療を確保していただいておりますが、へき地医療協議会に所属をしてへき地の医療に従事する医師の減少により、週4日のこの診療日数も削減されていく可能性があります。

 これは沖の島へき地診療所だけの課題ではなく、県下全てのへき地診療所の課題でありますが、今後へき地診療所の診療体制、医師の確保に対してどのように取り組んでいくのか、健康政策部長に御所見をお伺いいたします。

 次に、建設業活性化プランについてお伺いをいたします。

 県内の建設業は、社会資本の整備と維持管理の担い手であるとともに、大規模災害発生時には緊急輸送路の道路啓開、応急復旧活動の実施といった県民の安全・安心の確保に対する重要な役割を担っており、さらには地域の雇用や経済を支える基幹産業でもあります。

 しかしながら、長年にわたる公共事業の大幅な削減に伴い、地域の中小の建設業者は、従業員数、保有重機を削減し、異業種への参入へも努力をし、経営の維持への努力をしてまいりましたが、若年入職者の減少に伴い就業者構成が高齢化し、退職者の増加により将来にわたって人手不足の深刻化、重機の保有台数の減少などによって業界全体の施工能力が低下した状態でありました。そのような中、近年の建設投資の大幅な増加に伴い、全国的に入札の不調、不落の増加が課題となっております。

 本県の土木部の建設工事における不調・不落件数は、平成24年度が3.6%、平成25年度が9.4%、昨年度が9.8%と増加傾向であり、さらなる取り組みが求められております。不落、不調の具体的な対策として柔軟な工期の設定があります。

 余裕期間を設定し、受注者にとって効率的な施工時期の選択が可能となるフレックス工期の導入をすることで効果があると思われますが、その取り組みについて土木部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、工事の平準化への取り組みについてでありますが、6月定例議会での久保議員への答弁において、本年度は端境期対策として過去5年間で最高の約111億円の十分な工事量で取り組んでいる、しかしながら業者側から見た効果は地域によって差があるといったアンケート結果も出ており、今後さらに多くの業者に効果を実感できるような取り組みが必要とされていると答弁をされておりました。

 今議会にも来年度ゼロ県債の予算も昨年並みに提案をされております。来年度の端境期対策に取り組むに当たり、なかなか難しい課題であるとは承知をしておりますが、地域ごとの事業量の差も考慮をしてどのように取り組んでいくか、土木部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、建設業人材確保の促進についてであります。高知県の有効求人倍率は9月、10月と過去最高の1.0という数字に到達をしておりますが、建築・土木技術者等については有効求人倍率が10月現在3.7倍と極めて高い数字となっており、建設業者が採用に積極的なのに対して求職者が極めて少ないという状況が続いております。また、中小の建設業者が新卒者を採用しようとしても、県、市町村の公務員の採用数も多くなっており、県内の業者は有望な人材の確保が難しい状況が続いております。また、県の土木職員採用試験についても受験者数が少なくなっており、本年度も特別募集を実施している状況もあります。

 改正公共工事品確法、改正公共工事入札契約適正化法、改正建設業法のいわゆる担い手3法について、国土交通省は本年度を本格運用元年に位置づけて担い手確保に取り組んでおりますが、本県もその趣旨を踏まえて、建設業活性化プランをバージョンアップしての取り組みは大変評価をしているところであります。建設業の人材確保の促進についての取り組み状況はきのうの答弁の中で十分お伺いをいたしましたので、引き続きしっかりと取り組んでいただくことをさらに土木部長に要請いたしまして、私の第1問とさせていただきます。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 今城議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、県土の強靱化と防災・減災対策を加速するため、海岸や河川堤防の地震・津波対策を推進する予算の確保についてどのように取り組んでいるのかとのお尋ねがありました。

 南海トラフ地震が発生すれば、地盤の液状化や沈降に加え、大規模な津波により広域的な浸水被害や長期浸水が予想されているところであります。このような被害から県民の皆様の命と財産を守るため、海岸や河川の堤防の地震・津波対策に必要な予算の重点配分について、さまざまな機会を捉え、関係省庁に政策提言を行ってまいったところであります。

 その結果、高知海岸では、直轄事業により平成24年度に仁ノ工区、平成26年度には新居工区で堤防の耐震対策が完了し、現在、戸原・長浜工区や南国工区で集中的に工事が行われております。また、河川では、高知市市街地の長期浸水を防止するため、河川堤防や排水機場の耐震対策を加速させ、来年度には鏡川と江ノ口川で囲まれた地域の対策が完了する見通しとなっているところであります。

 一方、浦戸湾での三重防護による地震・津波対策や宿毛市での長期浸水対策など今後重点的に整備を進めるべき海岸や河川が、まだまだ多く残されている状況であります。これらの整備には予算の確保が重要でありますことから、今後も引き続き全国防災対策費にかわる新たな財政支援制度の創設など国に政策提言を行ってまいります。あわせて、本県も参加しております南海トラフ地震対策を進める9県知事会議の活動なども通じまして、県土の強靱化に向け全力で取り組んでまいりたいと、そのように考えております。

 次に、第3期産業振興計画について、これまでの取り組みの評価も踏まえ、新たな柱となるプロジェクトについてどうか、お尋ねがございました。

 これまで産業振興計画の取り組みにより地産外商が大きく進み、長年にわたって減少傾向にあった各分野の産出額などが生産年齢人口の減少にもかかわらず上昇傾向に転じてきたところであります。また、各分野で一定の雇用が生まれ、本年9月には高知県として初めて有効求人倍率が1.0倍となるなど、経済全体としてはよい方向へ向かっているのではないかと感じているところであります。

 他方で、正社員の有効求人倍率はいまだ0.5倍程度にすぎず、また地域間格差も大きいという現状に鑑みましても、第3期の計画では地産外商の取り組みをさらに強化するとともに、その成果をより力強く拡大再生産の好循環につなげていく、その取り組みを強化する必要があると考えているところでございます。

 そのため、まず地産外商の取り組みのさらなる強化としまして、主たる方向性についてそれぞれお話をいたしますと、第1次産業では、新技術の導入により生産性を上げる取り組みを進めるとともに県内の関連事業者間の連携を強化し、6次産業化のさらなる推進を図っていきたいと考えています。加えて、ものづくりに関しましては、新たなビジネスプランづくりから生産管理、販路開拓までの一貫した支援策、こちらを強化していきたいと考えています。その上で、外商に関しましては、地産外商公社、ものづくり地産地消・外商センターの外商支援についてさらなる全国展開を図るとともに、特に第3期においては輸出促進の取り組みを本格化させていきたいと考えているところであります。

 さらに、観光分野では、歴史を中心とした博覧会の開催や、歴史資源と地域の食、自然などが一体となった周遊ルートづくりなどに取り組むとともに、外国人向け旅行商品づくりの抜本強化やよさこいを戦略的に活用したプロモーションなど、国際観光を強化するなどしてまいります。さらに、事務系職場のさらなる充実、もっといえばコンテンツ産業の集積化、こういうことを本県に若い人々に残ってもらうためにも大いに力を入れて取り組んでいく、これが第3期の大きな課題だと考えています。

 次に、地産外商の成果を拡大再生産の好循環につなげていくための取り組み、この取り組みが極めて重要だと考えておりまして、地産外商の取り組みが一定進んできたこと、これを一過性に終わらせず、本当の意味で力強い経済の発展につなげていくため3つのポイントで取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。

 1つ目は担い手の育成・確保であります。施設園芸の研修用ハウスの拡充や小規模林業に従事しようとする方への支援の強化など、新たな担い手を、より参入しやすくする取り組みを進めていきますとともに、林業学校への専門コースの開設など人材育成を強化することによって担い手の裾野を広げてまいりたいと考えています。加えて、事業承継・人材確保センターにおいて企業の求人ニーズに応えられる中核人材の掘り起こしとマッチングを一層強化していくとともに、地域間競争が激しくなっております移住につきまして、産地体験ツアーなどを数多く実施するなどにより各産業分野の担い手につながる志移住の取り組みを一層推進していきたいと考えているところであります。

 拡大再生産を図るための2つ目の取り組み、これは産業クラスターの形成であります。地域の基幹産業である第1次産業などを中心として、製造業や観光などさまざまな産業の集積を地域地域で生み出していくことは、地域に残りたいと願う若者の多様なニーズに対応した第1次産業から3次産業までの多様な仕事を地域地域に数多く生み出していくことにつながります。こうしたクラスター形成の呼び水となる一連の政策パッケージを用意し、戦略的な取り組みを進めてまいりたいと、そのように考えておりますし、これに企業誘致の取り組みを組み合わせることで、より一層の力強い経済状況を地域地域につくっていきたいと考えているところであります。

 そして、拡大再生産のための取り組みの3つ目は起業の促進であります。地域の持続的な発展のためには、新たな起業が活発に展開される土壌をつくり出していくということが極めて重要であると考えております。持続するためにも常に改善され続けていかなければならないと、そういうことなのだろうと、そのように考えております。このため、産学官民連携センターココプラを核といたしまして社会人の学びの機会をさらに充実させますとともに、産学官民の連携を一層深め、アイデアを出し合いながらビジネスプランを磨き上げる連続講座、アイデアソン、ビジネスプランコンテストなどといった機会をふやすなどして、起業を志す方々を応援する仕組みをもう一段強化していきたいと考えているところであります。

 これらの取り組みによりまして地産外商の取り組みをより大きくし、その成果を拡大再生産に確実につなげていくように取り組んでまいりたいと考えております。もう一段踏み込んだ対応を図っていくことで、これをぜひともなし遂げ、地域地域で若者が誇りと志を持って働ける高知県を実現するよう、私自身みずから先頭に立って総力を挙げて取り組んでまいりたいと、そのように考えております。

 私からは以上でございます。

   (危機管理部長野々村毅君登壇)



◎危機管理部長(野々村毅君) 南海トラフ地震に関して、隣接県への避難も含めた広域避難についてのお尋ねがございました。

 最大クラスの地震が発生した場合、一定期間にわたって確保しなければならない避難所の収容能力を発災1週間後の避難者数である25万人分と想定して対策を進めております。現在確保できているのは約21万人分であり、約4万人分が不足していますが、耐震化されていない避難所や集会所の耐震化、学校の教室利用などを進めることで、県全体では不足分を確保できると考えております。

 しかしながら、市町村単位では過不足が想定されることから、4つのブロックで市町村域を越えた広域避難の検討に取り組んでおり、現在のところ、安芸、高幡、幡多の3つのブロックにおいて、相互協力についての合意が得られています。さらに、幡多ブロックを例にとってみますと、宿毛市や土佐清水市で避難所が不足している状況ですが、ブロック全体ではこれを受け入れても現時点で2,000人以上の収容能力の余裕があります。また安芸・高幡ブロックについても同様に、おおむねそれぞれのブロック内で避難が完結できると考えています。

 なお、四国4県では広域応援に係る協定を結んでおり、本年11月にはマニュアルも策定し、この中で県境を越える広域避難についても基本的な事項を定めております。県境に接する地域においては県内の避難所への移動が困難な場合も想定されますので、隣接する県における避難所対策の進捗状況も見ながら、県境を越えて避難するケースについても関係自治体と協議してまいりたいと考えています。

   (土木部長福田敬大君登壇)



◎土木部長(福田敬大君) まず、長期的な対策としての道路整備による啓開日数の短縮についてどのように取り組むのかとのお尋ねがございました。

 南海トラフ地震発生直後に迅速かつ円滑な救援活動や物資輸送を行うためには、速やかな道路啓開が不可欠であります。そのため、優先して啓開すべきルートやその作業手順などを定めた道路啓開計画の策定を進めており、本年2月には啓開の優先度が高いと判断されるルートの啓開日数を高知県道路啓開計画暫定版としてお示ししたところです。その中で、啓開に長期間を要するルートの存在が明らかになったことから、啓開日数の短縮に向け、橋梁の耐震工事などの短期的な対策や四国横断自動車道の整備促進などの長期的な対策に取り組んでおります。

 その長期的な取り組みの一つであります高知西南広域道路の未整備区間8.2キロメートルにつきましては、国道321号の代替路として重要な路線と認識しており、平成25年度には関係する市町村との工事の分担などを定めた確認書を締結しているところです。その確認書に基づき、平成26年度に県が担当する県道中村宿毛線の7キロメートル区間を事業化いたしました。残る1.2キロメートル区間については宿毛市と大月町が整備する区間であり、県担当区間の設計が完了した後、ルートやスケジュールについて検討することとしております。今後も引き続き市町村と連携しながら、着実に整備ができるよう努めてまいります。

 また、四国横断自動車道の宿毛−内海間につきましては、これまでも愛媛・高知交流会議において1次防災拠点港である宿毛湾港を経由する海側ルートを要望することで両県が一致し、国にその必要性を訴えてきました。その結果、本年度からこの区間において計画段階評価を進めるための調査が行われております。今後は、宿毛市の防災計画などに必要となるルート帯やインターチェンジの位置を示していただくため、早期に計画段階評価が完了できるよう、地域の意見集約など国に協力してまいります。

 次に、関係機関との調整の手順を定めるなど、より実効性の高い道路啓開手順書が必要と思われるが、現在検討中の内容についてお尋ねがございました。

 南海トラフ地震発生直後に速やかに道路啓開作業を行うため、国、県、警察、消防などの行政機関に加え、実際に啓開作業を行う建設事業者や電力、NTTなどのライフライン事業者の方々と協議を重ね、道路啓開手順書の素案を昨年度策定したところです。その具体的な内容につきましては、情報共有体制の確立や規制除外車両の事前申請など事前に準備すべき事項や、道路上の遺体、貴重品、放置車両、倒れた電柱などの取り扱い方法について定めることとしております。

 現在、素案に対する御意見を取りまとめているところであり、今後は、これらの御意見をもとに再度関係者と協議を行い、年度内を目途により実効性の高い道路啓開手順書の作成に取り組んでまいります。

 次に、四国の広域道路啓開計画について、現在までどのような取り組みをしているのかとのお尋ねがございました。

 南海トラフ地震発生後に甚大な被害が想定されている本県においては、県外からの応援部隊や物資の受け入れ、重症患者の広域医療搬送のために高知自動車道など広域的な幹線道路ネットワークの早期の通行確保が重要になります。

 四国の広域的な道路啓開については、本年2月に四国4県の道路管理者、警察、建設業協会などが参加した四国道路啓開等協議会が設立されました。この協議会では、地震発生直後に優先して啓開すべき幹線道路や、関係機関との連絡体制などを定めた四国広域道路啓開計画案の策定に取り組んでおります。

 これまでも、四国広域道路啓開計画案と高知県道路啓開計画との整合を図りながら策定を進めてまいりました。具体的には、高知自動車道や国道33号などに加えて、国道381号などの県境をまたぐ県管理国道は県の計画において優先的に啓開する路線として位置づけており、広域計画においても同様の位置づけとなるよう検討されております。今後も、このような方針に基づき、年度内を目途に実効性の高い道路啓開計画として取りまとめる予定です。

 次に、不調・不落対策としてのフレックス工期導入の取り組みについてお尋ねがございました。

 国土交通省においては、受注者が一定期間内に工事開始日を設定でき、工事開始日までは技術者配置を要しないものとするフレックス工期が試行されているところです。

 県においては、現時点で制度としてのフレックス工期の導入は行っておりませんが、昨年度には、年度末に災害復旧工事の発注が集中したことから、不調、不落を防止するための対応を行いました。具体的には、通常は契約から30日以内の工事着手を求めるところ、最大60日後までの間での工事着手を認めるとともに、着手までは技術者の配置を要しないとするなど、受注者側の事情に配慮した柔軟な発注を行ったところです。こうした取り組みの目的や効果はフレックス工期と同様であると考えておりますが、フレックス工期も含めさまざまな取り組みの可能性を検討しながら、不調・不落対策を講じてまいります。

 最後に、端境期対策に取り組むに当たり、地域ごとの事業量の差も考慮してどのように取り組んでいくかとのお尋ねがございました。

 建設工事の発注に当たりましては、国や市町村など他の発注機関も含め地域での工事の実施状況の把握に努めながら、円滑な実施に向け、発注時期など必要な調整を行っております。

 端境期対策として地域ごとの事業量の差を調整することは、もともとの事業量に差があることや地域によって受注を希望される事業者の企業規模や数にも差がありますことからなかなか難しいと考えますが、端境期対策においては、ゼロ県債による事業の実施など可能な範囲で配慮してまいりたいと考えております。

 またあわせて、できるだけ多くの事業者の皆様に取り組みの成果を実感していただけるよう、市町村に対してもさまざまな機会を捉えて引き続き端境期対策の要請をしてまいります。

   (農業振興部長味元毅君登壇)



◎農業振興部長(味元毅君) 産業振興計画に関しまして、まず農業産出額が目標に届いていない要因と今後の取り組みについてのお尋ねがございました。

 その要因につきましては、特に産出額の約6割を占める野菜における栽培面積の減少や、天候不順等による出荷量の伸び悩みによるものと考えております。これまでの学び教えあう場による栽培技術の向上などによりましてナスやピーマンなどで反収が伸びてきた品目がある一方で、オクラや青ネギなど露地品目を中心に、高齢化による離農などが原因で栽培面積の増加予測に反しまして面積の減少が見られております。

 こうした中、生産力の向上と産地の強化を図るためには、オランダから学んだすぐれた環境制御技術を本県の気候や生産条件に適合させつくり上げました次世代型こうち新施設園芸システムを県内全域へ普及させることが大変重要になってまいります。このシステムを導入することで、例えばナスやピーマンなどでは、既存ハウスでは収量が約3割程度増加をし、さらに軒の高い次世代型ハウスでは5割程度の増収が可能になると考えております。このため、まず本県の農業生産を支える家族経営体の既存ハウスへの環境制御機器の導入を一層進め、産地全体の生産性を底上げしてまいります。あわせて、規模拡大への意欲がある生産者などに対しましては、より大型の次世代型ハウスの整備を支援してまいります。

 その上で、増産した農産物を売り切るために、園芸連を通じた基幹流通をさらに強化しながら、外食などの業務需要や輸出を含めた販路拡大の支援を強化してまいります。また、担い手確保の面からは、産地が真に必要とする人材像や就農までの道筋を明確にした産地提案型の取り組みを強化いたしますとともに、安定した生産と雇用の増加に向けて、法人経営体への誘導などの支援も進めてまいります。こうした取り組みによりまして、本県農業を拡大再生産の流れに乗せていきたいと考えております。

 加えて、本県農業はもとより関連する産業をもう一段力強く成長させるために、次世代型ハウスによる施設園芸団地を核として、関連産業を集積させ、より多くの雇用を生み出す農業クラスターの形成に農業団体や市町村と連携して取り組んでまいります。

 次に、土佐和牛などの飼育数やミシマサイコの栽培面積の減少の要因と課題についてのお尋ねがございました。対応を含めてお答えをいたします。

 まず、土佐和牛では、黒毛和牛は一定増加しましたものの、土佐あかうしはその肉質の評価が高まったことにより繁殖用の雌牛が食用に利用されるなどいたしまして、子牛の生産が減少したことによるものと考えております。こうした事態を受け、土佐あかうしにつきましては、平成26年度から乳牛への受精卵移植、すなわち乳牛のおなかを借りて土佐あかうしを増産するという対策に取り組んでまいりました。その結果、減少を続けておりました飼育頭数が平成27年、ことし11月の調査では増加に転じておりまして、今後こうした取り組みをさらに強化していくことといたしております。

 土佐ジローでは、大規模農家の肉用鶏の増羽計画が地域での調整が整わなかったことで中止となったことや、ひなの供給が十分できなかったことにより飼育農家が減少したことがその要因と考えております。現在は安定的なひなの供給体制が整備をされましたので、今後まだまだ需要が見込まれる卵を県外市場や加工向けに安定して供給できるよう増羽意欲のある若手農家を支援するなど、小規模農家の規模拡大に取り組んでおります。

 土佐はちきん地鶏では、全出荷羽数の約8割を生産する大川村での増羽計画がおくれたことや、またそれに次ぐ生産農家が撤退したことなどが要因と考えております。このため、平成26年度から大川村と県とが一体となって12万羽出荷体制の早期実現に向けて取り組んでいるところでございます。また、新たに室戸市や土佐清水市で規模拡大の取り組みが進んでおりますので、これらを支援いたしますことで出荷羽数15万羽を目指してまいります。

 また、ミシマサイコにつきましては、高齢化などによる離農や品目転換が進む一方で、新規参入者は増加傾向にあります。しかし、安定した収量を上げる生産技術の普及が十分でなかったことから、新規参入者の規模拡大やさらなる新規参入につながらなかったことが減少の要因と考えております。このため、生産技術の向上を目的として平成25年度に県と製薬会社とで共同研究の協定を結び、昨年10月には栽培マニュアルを作成いたしますなど増収技術の普及に努め、一定の成果が見えてきたところでございます。こうした成果をもとに、現在、生産者の規模拡大や新たな生産者の掘り起こしを進めているところですが、今後さらに収量アップへの取り組みを強化し、生産の拡大を図ってまいります。

   (林業振興・環境部長大野靖紀君登壇)



◎林業振興・環境部長(大野靖紀君) まず、原木生産の目標未達成の原因と今後の取り組みについてお尋ねがございました。

 議員の御指摘のとおり、本年度の原木生産量は、林業事業体からの聞き取りや木材共販所の取扱数量等から推計いたしますと、現時点では目標には少し届かない見込みとなっています。この原因について林業事業体から聞き取りをいたしますと、機械や作業道が不足しているという声もありますが、どの事業体からも慢性的に労働力の確保に苦労しているというお話をいただきました。機械や作業道については補助金の確保等で対応していくことができますが、担い手の確保については一朝一夕に解決できる課題ではありません。このため、これまで以上に担い手確保の取り組みを強化していくことが必要だと考えています。

 そこで、まず移住促進と連携した担い手確保の取り組みを進めてまいりますとともに、より専門的な人材を育成できるよう林業学校に専攻課程を開講し、全国から多くの人材が集まる魅力あふれる学校としていきます。また、新たな担い手の方々がより参入しやすくなるように、小規模林業に従事しようとする方々への支援を充実させてまいります。加えて、林業事業体の就労条件の改善にも努めてまいります。こうした取り組みを強化していくことで担い手の確保に努め、当面の原木生産目標はもとより、10年後の目標の達成に向けて取り組んでまいります。

 次に、森林計画の策定が進まなかった原因と今後の取り組みについてお尋ねがございました。

 森林経営計画は、一体的なまとまりのある森林を対象として、森林の施業の効率化と森林資源の持続を図ろうとするもので、計画を立てることにより造林補助事業などで、より有利な補助が受けられるなどのメリットがございます。そのため、第2期産業振興計画では、木材の増産計画や県内の森林資源の状況などを考慮して森林経営計画の目標策定面積を15万5,000ヘクタールといたしましたが、御指摘のとおり、結果として平成27年度末で7万2,000ヘクタールの認定見込みとなっています。

 これについては幾つかの要因が考えられますが、現在の林業事業体の労働力では認定されている森林経営計画における間伐等の事業量をこなすことで手いっぱいであり、これ以上は集約化を進め新たな事業地をふやすだけの労働力の余裕がないことが最大の原因でございます。これもまた担い手の確保が課題でございますので、先ほど申し上げましたような担い手確保の取り組みを強化し、原木の増産計画に見合うように市町村と連携し林地の集約化に取り組んでまいります。

   (水産振興部長松尾晋次君登壇)



◎水産振興部長(松尾晋次君) まず、産業振興計画の水産業分野での成果の要因についてお尋ねがありました。

 水産業分野では、分野を代表する目標として、沿岸漁業生産額370億円以上、水産加工出荷額170億円以上の2つを設定し、若者が住んで稼げる元気な漁村の実現を目指して取り組みを進めております。

 まず、沿岸漁業生産額は、平成25年時点で423億円となっており、目標を大きく上回っております。この要因としましては、養殖業、特に近年本県でも盛んになっておりますクロマグロ養殖が大きく伸びたこと、それや足摺岬沖の定置網漁業が事業承継されたことなどが挙げられます。加えて、中国で需要が高まり取引価格が高騰している宝石サンゴ漁業の生産額も大きく増加しました。一方、水産加工出荷額は、平成25年時点で184億円となっており、この要因としましては、地域アクションプランなどで支援してきました水産加工の出荷額が8億円程度に伸びたことなどが挙げられます。

 第2期産業振興計画の最終年度である本年度の状況を見ましても、沿岸漁業生産につきましては、カツオの不漁など厳しい状況はあるものの、クロマグロ養殖が順調に推移していることや急潮の被害により一時休業していた室戸地区の大型定置網の再開などにより目標は達成できるものと見込んでおります。また水産加工についても、宿毛湾の夏場のブリの前処理加工の拡大などにより、目標は達成できるものと見込んでおります。

 このように、目標の達成が見通せる状況となっておりますが、定置網の再開や加工の拡大などにつながった一番の要因は、漁業関係者や加工事業者、地元市町村と共通認識を持って取り組みを進めることができたことではないかと考えております。今後とも、この点を常に念頭に置いて、目標の達成に向けて着実に計画を実行してまいります。

 次に、クロマグロの人工種苗の生産技術開発に関する成果と今後の課題についてお尋ねがありました。

 クロマグロの人工種苗の生産技術開発には、県内の種苗生産企業と連携して昨年度から本格的に取り組んでおり、本年度は受精卵を安定的に確保するとともに、陸上飼育段階での歩どまりの向上により、昨年度は49尾であった海上への沖出し尾数を1,000尾まで増加させることを目標に取り組みました。その結果、受精卵の確保については昨年より2カ月早い6月上旬に産卵行動を確認し、昨年実績の8倍以上となりますおよそ6,600万粒を採取いたしました。このうちおよそ800万粒を用いて種苗生産試験を実施した結果、海上生けすへ沖出しするまでの陸上施設における生残率は最高で0.1%と昨年の10倍となり、1,000尾以上の稚魚を沖出しすることができました。

 このように、人工種苗の生産技術開発は昨年度と比べて大きく進展しておりますが、さらなる生残率の向上のためには、陸上飼育段階で餌として必要なふ化したばかりのマダイなどを大量かつ安定して確保することが課題となっております。また、海上での中間育成段階におきましては、クロマグロの稚魚の網への衝突といった課題も生じております。

 今後は、県内の種苗生産企業やクロマグロ養殖事業者と連携して、陸上飼育段階での餌を大量に生産する技術の開発や大型生けすなどを用いた中間育成試験に取り組み、早期の実用化につなげてまいりたいと考えております。

 最後に、法人の参画による沿岸漁業の生産体制の強化に向けた取り組み状況についてお尋ねがありました。

 漁業就業者が減少する中で、宗田節などのメジカ加工業の原料不足やブランド化に取り組んできた養殖マダイの生産者の減少などの喫緊の課題が生じております。これらの課題を克服するため、危機感を共有する民間企業などを担い手育成団体として認定し、この団体が研修生を研修期間中雇用することにより計画的に担い手を育成する新たな研修制度をこの10月に創設いたしました。既に11月には研修カリキュラムも作成し、メジカの加工販売を行う企業やマダイのブランド化に漁業者とともに取り組んできた企業、さらには大型定置網漁業を自営しております高知県漁協を担い手育成団体に認定し、大型定置網漁業では12月から2名の研修生が研修を始めたところです。

 また、こうした担い手確保の取り組みに加え、漁業生産のさらなる拡大のためには法人が漁業に参入することも有効と考えられますので、今後は定置網漁業の遊休漁場の活用に向けた法人の参入支援などにより、沿岸漁業の生産体制の強化を図ってまいります。

   (商工労働部長原田悟君登壇)



◎商工労働部長(原田悟君) 事務系職場の集積に向けた企業誘致に関して、これまでの実績と今後の取り組みについてお尋ねがありました。

 議員からお話がありましたように、10月の県内の事務的職業の有効求人倍率は0.26倍と依然低い状態が続いております。このため、近年、本県でも徐々に集積が進んでまいりました事務系職場の誘致をさらに進め、若い方の就職ニーズにも応えられる良質な雇用の場を創出することが大変重要だと考えています。

 県では、市町村との連携のもと、全国トップクラスの支援制度や立地後のきめ細やかなアフターフォローなどを生かし、雇用の吸収力の高いバックオフィスやコールセンターを中心に誘致活動に取り組んでいます。最近では、不動産の掲載物件数が全国ナンバーワンの情報サイトを運営する大手企業のオフィスの誘致につながったところであり、事務系職場の誘致が本格化しましたこの10年間では高知市を中心に15社の立地が実現し、現在、県全体で約800人の雇用が生まれています。

 近年、企業が国内地方拠点を開設するいわゆるニアショアへの志向が高まっておりますことから、本県にとりましても事務系職場の誘致に絶好の機会と捉え、企業立地フェアやコールセンターの見本市などへの出展を強化するとともに、県中心部だけではなく県内各地域に広げていくための助成制度の拡充や、人材の確保・育成の取り組みの充実など、さらなる誘致の環境づくりを図ってまいりたいと考えております。

 今後も、有力な事務系職場の誘致に当たりましては、出会いの段階から立地後のアフターフォローまできめ細かく企業ニーズにお応えすることで、一人でも多くの若者の就職につながりますよう取り組んでまいりたいと考えています。

   (観光振興部長伊藤博明君登壇)



◎観光振興部長(伊藤博明君) 400万人観光が定着し、リピーターの順調な拡大という好循環につながっている要因についてお尋ねがありました。

 午前中の野町議員の御質問に知事からお答えいたしましたように、第2期産業振興計画では、観光商品をつくる、売る、もてなすといった一連のサイクルを抜本強化し、400万人観光の定着を目標として戦略的に取り組みを進めているところです。

 まず、1つ目の「つくる」では、海洋堂ホビー館や室戸世界ジオパークセンターの整備はもとより、豊かな自然を生かしたアウトドア拠点などの整備計画づくりを進めるとともに、「楽しまんと!はた博」や「高知家・まるごと東部博」といった地域博覧会の開催を通じて、各地域の広域観光組織の機能強化と、官民協働による地域地域の観光資源の磨き上げや商品の造成、情報発信の強化、さらには観光人材の育成にも取り組んだところでございます。

 また、2つ目の「売る」では、観光キャンペーン、リョーマの休日を展開し、官民が連携した旅行会社へのセールス活動に積極的に取り組むとともに、首都圏のマスメディアとの関係を構築し、首都圏を中心に各種メディアで本県が取り上げられるよう情報発信を強化してまいりました。

 さらに、3つ目の「もてなす」では、おもてなしタクシーの増加と利用促進、観光ボランティアガイドの育成などに取り組むとともに、県内を幅広く周遊していただき、リピーター確保にもつながる龍馬パスポートの仕組みを構築しました。加えて、今年度からは外国人観光客の受け入れ体制づくりの抜本強化に取り組んでおります。

 こうしたつくる、売る、もてなすといった一連のサイクルを地域の事業者の方々と市町村、県が一体となって取り組んだことが、400万人観光が定着しつつある大きな要因ではないかと考えております。

   (産業振興推進部長中澤一眞君登壇)



◎産業振興推進部長(中澤一眞君) 移住された方が地域で住み続けていくための体制整備に関する課題と今後の展開についてお尋ねがありました。

 これまでの移住促進の取り組みにより、本県に移住される方は着実に増加をし、それぞれ地域や経済の担い手として活躍をされるなど、成果があらわれ始めていると考えておりますが、その一方で、移住された方へのインタビューや移住後に転出された事例などから、地域で住み続けていただく上での課題も幾つか見えてまいりました。

 その一つは、移住前に抱いていたイメージと移住後の現実とのギャップをいかに小さくするかということでございます。その課題に対しては、移住希望者との最初の接点となる相談窓口において、地域の風習や文化に至るまでさまざまな情報を十分かつ丁寧に提供することが重要だと考えられます。このため、今後さまざまな事例のケーススタディーなどを通じて県や市町村における相談窓口を担当する職員の対応力の向上に取り組んでまいります。加えて来年度は、実際に地域に足を運んでもらい雰囲気や暮らしの実情をあらかじめ体験してもらうツアーやお試し滞在の取り組みを、これまで以上に充実させたいと考えております。

 もう一つの課題は、移住後にいかに地域になじんでもらうかということです。この点につきましては、各地域で移住者の受け入れ機運の醸成を図り、気軽に相談できる場を設けていただくことを含めまして、地域ぐるみでサポートできる体制を整えていくことが必要であると、そのように考えております。そのため、市町村を通じて引き続き地域移住サポーターの確保に努めるとともに、サポーターに限らず民間の移住支援団体や地域の代表者、民生委員の方などを中心に地域全体で温かく受け入れ支える機運をつくっていただけるよう、移住推進協議会などさまざまな機会を捉えまして協力をお願いしてまいります。

 こうした取り組みを民間や市町村の皆様の御協力もいただきながら着実に進めまして、移住者が地域で住み続け、地域や経済の担い手として活躍をしていただけるよう努めてまいります。

   (中山間対策・運輸担当理事金谷正文君登壇)



◎中山間対策・運輸担当理事(金谷正文君) 中山間対策について、集落活動センターの動きを加速するための関係者間の合意形成にどのように取り組むのかとのお尋ねがありました。

 集落活動センターの取り組みは、厳しい条件のもとにある集落を維持し、住み続けていくことのできる仕組みづくりを行うものであり、将来のイメージや目指す姿を地域で共有していくことが重要であり、また難しい面でもあります。立ち上げに向けた地域の話し合いでは、なかなか議論が深まらないといったケースもあれば、さまざまな考えをお持ちの方が集い意見を交わしますので、合意を得ることができずに話し合いが中断したケースもあります。また、そうした過程を経て諦めることなく継続して合意形成を図り、開所に至った事例もございます。

 センターを持続可能な仕組みとするためにも、検討初期段階のしっかりした議論は大切ですので、現在県では、地域本部としてのかかわりに加えまして、活発な議論をいざなうファシリテーターの派遣などにより地域ぐるみの話し合いを円滑に進め、深めていけるように支援制度の強化を図っているところです。

 今後は、こうした取り組みに加えまして、それぞれの地域においてより具体的なイメージを持って話し合いを進めていただけるように、成長戦略や地域アクションプランの組み合わさった幾つかのロールモデルを取り組みの手順と一緒にお示しをして、産業部局とも支援チームを組んで地域の合意形成をサポートしてまいりたいと考えております。

 次に、公共交通について、土佐くろしお鉄道中村・宿毛線の今後の方向性と、沿線自治体と協力し具体的にどのように取り組むのかとのお尋ねがありました。

 土佐くろしお鉄道中村・宿毛線は、開業以来、地域の生活路線として、また高知市内や京阪神などとを結ぶ基幹的な公共交通機関として、西南地域の発展に大きな役割を果たしてきております。一方で、沿線人口の減少や高速道路の延伸などの影響で利用者はピーク時の半分にまで減少するなど、長らく厳しい経営状況が続いており、これまで県と関係市町村で経営助成を行ってきております。

 西南地域の活性化のためにも、中村・宿毛線を地域に必要な社会インフラとして支えていく必要があると考えておりますが、将来にわたって維持していくためには、会社の自助努力はもちろんのこと、地域としても官民を挙げてしっかりと守り立てていただく必要があると考えております。県としましては、中村・宿毛線が今後ともその役割を果たしていけますように、関係市町村を初め、関係団体とも連携して利用促進や経営に対する支援などを通して路線の維持・活性化を図ってまいりたいと考えております。

 最後に、宿毛−佐伯航路の利用促進についてどのような支援が有効であるのか、また航路維持の課題をどのように認識しているのかとのお尋ねがありました。

 宿毛−佐伯航路は本県で唯一のフェリー航路であり、九州との経済活動や観光交流を図る上で重要な航路ですが、フェリー事業を取り巻く環境の厳しさもあって、平成16年の就航再開時から事業面の厳しさが想定されておりました。そのため、県としましては、これまで地元自治体と連携して船舶の購入費用や運航費用に係る経費の一部を支援するほか、トラックや乗用車を対象とした運賃補助も行ってきましたが、事業者側の経営方針もあって、現在ではフェリーの利用促進を直接の目的とした支援はトラックを対象とした運賃補助のみを実施しているところです。

 宿毛−佐伯航路は、船舶の老朽化も進み、八幡浜−臼杵航路など便数の多い航路との競合という課題も抱えております。経営環境的には厳しい状況に置かれておりますが、昨年、高知と大分両県の関係自治体で組織をいたします宿毛佐伯航路利用促進協議会を立ち上げましたので、この協議会を通じて関係団体への利用促進の働きかけなどを行いながら航路の動向を見守っていきたいと考えております。

   (健康政策部長山本治君登壇)



◎健康政策部長(山本治君) へき地診療所の診療体制、医師の確保についてお尋ねがありました。

 人口の少ないいわゆるへき地におきましても医療の確保は非常に重要でありますが、医師の専門医志向の強まりや勤務環境の厳しさなどもあり、へき地医療に従事する医師の確保は厳しさを増しています。へき地医療に従事する医師の確保に向けては、自治医科大学卒業医師をへき地診療所などに派遣するだけでなく現在勤務いただいている医師への支援が重要であり、へき地医療拠点病院などから診療所に対する外来診療応援や、学会への参加などで休暇が必要な場合の代替医師の派遣、情報システムを活用しての画像診断などの診療支援を行っています。

 とはいえ、余りに受診者数が少なくなった場合には、沖の島診療所や大川村の小松診療所などのように常勤医の配置から、他の医療機関からの週何日かの診療応援や他の医療機関による指定管理者制への移行など、地域での医療提供を確保しつつも一定の見直しを行わざるを得ない状況にあります。

 今後は、へき地医療を担っていただく医師の確保に向け、従前からの自治医科大学卒業医師を中核とする医師確保だけでなく、新専門医制度における総合診療医研修プログラムのカリキュラムの中にへき地診療所を研修機関として組み入れることなどについて、大学や関係機関と検討を進めていきます。あわせて、本県に縁があり地域医療に興味のある医師の招聘などにも、引き続き市町村とともに取り組んでいきます。



◆2番(今城誠司君) 執行部の皆さんには本当に適切な御答弁をありがとうございました。

 以上で私の初めての一般質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(西森雅和君) 暫時休憩いたします。

   午後2時30分休憩

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   午後2時50分再開



○議長(三石文隆君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 議案に対する質疑並びに一般質問を続行いたします。

 24番石井孝君。

   (24番石井孝君登壇)



◆24番(石井孝君) 失礼します。会派、県民の会の石井でございます。さきの9月定例会の予算委員会での質問に引き続きまして今回議長からお許しをいただき本会議で一般質問をさせていただきます。執行部の皆様よろしくお願いいたします。

 私は、本年4月の選挙において当選をさせていただきました四万十市選挙区選出の新人議員でございます。私は、これまで民間企業で建設業に携わり、その後も地方公務員として行政経験を積んでまいりました。民間企業においては、社会貢献を果たすため、品質を確保し工事期間を基本に安全対策を施しながら利潤を追求していくことを学ぶ中で、多くの関係者の協力により一つのものが完成し、それにより地域住民の皆様の社会生活が安心・安全に、また快適なものに改善されていくさまを目の当たりにしてきました。その後の行政経験では、公平・公正の大切さ、難しさ、そして公共サービスがその場所に暮らす皆様にとって大変重要な役割を担っていることを実感してまいりました。このような自分の経験を政治の場で生かしてみたい、そういう強い決意を持って政治を志しております。どうか多くの県民の皆様から御指導を賜りたく心からお願いを申し上げます。

 さて、尾崎知事の3期目がスタートしております。この間、高知県勢の浮揚に向けて全力で取り組まれてきた結果、多くの県民の皆様に支持をされております尾崎知事から、今議会において3期目への抱負や目標をお伺いしました。これからの高知県を運営していく上で将来に何を残せるのか、何を残していくのか。知事のハイスピードにおくれをとらないように、県議会の一員としてしっかりと取り組まなければならないと、私自身も決意を新たにしております。

 改めて言うまでもなく、高知県の抱える課題は多岐にわたり、その中身はどの課題を切り取っても大変深刻であると言わざるを得ない状況にあると感じております。特に人口減少による負のスパイラルは全ての課題に影響し、少子高齢化になかなか歯どめがかからないまま、将来的には自治体の存続すら危ぶまれるといった懸念も示されております。

 国の地方交付税に大きく依存する県や市町村の財政は、国の施策一つで厳しい環境へと追い込まれるといった危険をはらんでおります。このような中、この間の県独自の取り組みや財政健全化に向けた取り組みを進め、一定の将来展望を確認しつつ、厳しい難局を切り開いてこられました。しかし、これからも決して余裕のある状況ではなく、限られた財源を有効かつ効果的に生かすことが求められ続けてまいります。多くの県民の方々の英知を結集して課題解決に向けて取り組まなければなりません。特に日本の中において一律的な他県との競争や国の方針を後追いするだけでは、高知県の抱える課題解決に向けては効果的な財源の活用につながりにくいように感じます。高知県版の取り組みがジャパニーズスタンダードとなるような施策を模索しながら、高知県は常に新たな挑戦をしなければならないと感じております。このような背景を受けて、さまざまな課題に対する提案も含めて質問をしてまいります。

 最初に、子供の貧困対策について質問をします。

 文部科学白書による「我が国の教育水準と教育費」の中で、日本の教育費の公私負担割合は世界的に見ても私費の負担割合が多く、そのまま家計に重くのしかかっているという現状にあります。特に就学前教育段階での公費負担は全体の45.2%であり、OECD諸国の平均82.1%を大きく下回っています。諸外国の家庭に比べて私費負担が非常に高く、日本では仕事と子育てを両立させるために体力的にも経済的にも多くの皆様が一生懸命奮闘されているのが現状ではないでしょうか。

 また、教育にかかわる経済的負担が大きいことが少子化の要因の一つでもあります。さらには、経済的な要因も含めて子供たちの貧困問題も深刻化しています。知事は、全国知事会の次世代育成支援対策プロジェクトチームリーダーとして、国に対して積極的に子供の貧困対策について提言していると伺っております。児童扶養手当などの現金給付や保育などの公的サービスである現物給付が十分であれば、経済的に困窮していても高い養育費負担に悩むことは少なくなり、子供の貧困課題について一定の手当てができるといったことや、家庭や地域の実態に応じて具体的な支援ができる環境整備が求められていると感じます。

 そこで、子供の健やかな成長を促すためにも、子育て環境の充実に向けて貧困対策に積極的に取り組まなければならないと考えますが、子供の貧困対策の必要性について知事の御所見をお伺いします。

 次に、教育政策について質問します。

 教育政策の最初にお祝いを述べさせていただきます。先日13日、全国中学駅伝において香我美中学校男子チームが6位入賞、香長中学校女子チームも過去最高位の16位に輝きました。選手はもちろん、学校の取り組みも含めて関係者の方々、本当におめでとうございます。

 私は現在、総務委員会の中で教育委員会を所管させていただいております。年度当初の業務概要調査ではさまざまな学校現場の取り組み、教育事務所の取り組みについてお話を伺ってまいりました。また、先進地への視察においても、全国的に高学力の小・中・高とその取り組みについて勉強してきました。確かに子供たちの学力、体力の向上は重要なファクターであり、知・徳・体の取り組みが重要であることは明らかでございますが、一方で、教育全般における究極の目的は、子供たちが成人し、社会に貢献しながら、精神的にも経済的にも豊かな人生を送ることに尽きると考えます。

 高知県の教育行政は高知県教育振興基本計画を中心に展開をしております。この基本計画の中に3つの視点に基づく10の基本方針があります。その一つに、「乳幼児期における親の役割の重要性を認識し、確かな「子育て力」を育成しよう」とあります。その内容は、「親が、子どもに乳幼児期から愛情を十分に注ぎ、よりよい親子関係を構築することが教育の出発点です。親が親の役割の重要性を認識し、親として育つことが何よりも大切です。このため、確かな「子育て力」の育成を最も重要な課題として位置づけ、特に重点的に取り組みます」とあります。この「乳幼児期における親の役割の重要性を認識し、確かな「子育て力」を育成しよう」の基本方針に沿った取り組みの内容やその成果、今後の課題について教育長にお伺いします。

 私は、まさにこの乳幼児期の支援が大変重要であると考えています。子供は生まれてから3歳ごろまでに受けた教育によって形成された性質、性格は100歳になっても根底は変わらないという意味の三つ子の魂百までということわざもありますが、個性のかなめとなる人格形成や言語能力は生後3年間でほぼ形成されるそうです。人の成長において、生まれてからの最初の3年間ほど急成長の時期はありません。ほとんど目も見えず、自分で動くことすらできなかった赤ちゃんが、走り出し、言葉を理解し、意思を伝えられるようになるなど、生まれてからの3年間の急成長ぶりには目をみはるものがあります。脳の発達に関するニューロンの数が1歳でピークを迎え、特にこの時期までに親から愛情深く育てられた子供は大脳新皮質が厚く形成され、コミュニケーション能力が高くなるなどの研究報告もございます。あっという間に過ぎてしまう乳幼児期に、親の愛情に包まれ、安心できる環境の中で育てられることがとても大切であります。

 さらに、社会性やコミュニケーション能力は具体的な社会の中でも育まれ、保育所などで同年齢の子供たちと遊んだり、公園などで近所の人たちと接したり、家族以外の大人と触れ合うことも大切であると言われております。さらに言えば、就学前の子供に対する愛情や教育がその後の人生に及ぼす影響が大きいことは世界各国の取り組みの中でも報告があります。アメリカのある州で行われた幼児教育の研究プログラムでは、低所得世帯の子供たちに質の高い就学前教育を提供し、その後40年にわたってその子供たちを後追い調査したものもあります。その調査結果によれば、彼らは後の人生において高学力を維持し、経済環境も安定し、犯罪率も低いという結果が出ています。これは日本では余りなじみのない教育経済学という分野における研究の一つです。教育経済学とは、どういう教育が子供にとって有効であるか、投資といった観点から科学的根拠に基づいて経済学的に分析する分野だそうです。日本では多くの方々が教育は数字でははかれない、とうといものであると感じていると思います。私もその一人ですが、一方で、限られた教育関連予算を主人公である子供たちのためにいかに効果的に措置していくかも重要な要素であると思います。

 生まれてから就学前の時期は、脳の発達や教育経済学の研究報告からすれば、後の人生を左右する大変重要な時期であると思います。最初に言いました子供たちが豊かな人生を送るために、高知県の未来を担う人材を育成していくためにも、幼稚園、保育所などの取り組み、そしてその時期の家庭への支援が重要であると言えます。

 教育委員会の幼保支援課が取り組んでおります親育ち支援啓発事業などは、その意味において大変重要な取り組みだと思います。親育ち支援啓発事業は、保護者や保育者を中心に、子育てに対する理解を深める支援として、子育て力の向上、良好な親子関係の構築、親育ち支援力の向上など、子供たちの健やかな成長を図っていくものです。平成21年度からスタートしている保護者対象の親育ち支援研修は合計366回を数え、延べ1万人を超える参加人数となっています。昨年度からは、ワークショップを加え、研修内容の充実も図られ、参加者からは子供への接し方など大変参考になったとの声もお聞きしております。

 この取り組みをさらに拡大していただきたいと思いますが、取り組みを拡大し全体の底上げを図るときに課題となるのが、さまざまな理由により、子供に愛情を注ぎたくても注ぎにくい環境にある家庭への支援をどうしていくかという壁にぶつかるのではないでしょうか。

 子供たちの未来のためにも知恵を出さなければならない課題でございますが、できれば高知家の子供たち全ての保護者が親育ちなどの取り組みに参加できるような支援体制はできないか。例えば比較的参加しやすいと思われる妊婦さんに子育ての準備として親育ちの啓発を行っていくことや、高校教育でこれから結婚・子育てを控えた世代へ積極的に啓発していくなど、子供の成長にとって就学前の環境がいかに大切であるかということを高知県の教育風土の柱として幅広く取り組むべきだと考えますが、教育長の御所見をお伺いします。

 幼保支援を進めるだけで全ての教育的課題が解決するわけではございません。子供の貧困、校内暴力、不登校、学力・体力の向上など課題は山積しております。教育委員会の皆様には、家庭、学校、地域の連携強化とその効果的な支援体制づくりを念頭に、子供たちの健やかな成長を促していただきたいと思います。

 そして、子供たちは成人して厳しい社会に出ていきます。子供たちの職業観や勤労観といった社会を見る目を養うことも教育課程の中で必要な課題であり、大学や専門学校等では補完しにくいと思いますが、高等学校教育における現状の取り組みと今後の課題について教育長にお伺いします。

 次に、医師確保と地域医療構想について質問します。

 昨日の西内議員、また本日午前中の野町議員からも御質問されておりました。重複する部分もございますけれども、私からもこの課題について御質問をさせていただきます。

 高知県の医療施設に従事する医師数は人口当たり全国第4位と多く、人口当たりの病床数も全国第1位です。しかし、病床数当たりの医師数で見ると全国最下位という状況にあります。また、数年前までは40歳未満の若手医師は減少傾向にありましたが、近年、減少幅に歯どめがかかりつつあります。医学生の卒後に義務づけられております初期臨床研修医として県内8つの基幹型臨床研修病院への採用予定も増加傾向にあり、初期臨床研修終了後の県内定着率も増加傾向であることなど、一定若手医師の確保に向けた取り組みの成果がうかがえます。

 そして、2年間の初期臨床研修を終えた医師が専門医資格の取得を目指して専門医研修に入ります。この専門医認定制度は、これまで各学会主導で専門医認定をしておりましたが、平成29年度からは日本専門医機構が専門医の認定を行うように変更されました。それに伴い、19の診療科を基本的な領域として、特に専門性の高い診療科領域をサブスペシャリティーとした新たな制度への対応が求められております。

 現在、専門医取得に向けた研修プログラム等の作成が行われていると思います。高知県では、初期臨床研修プログラムを構築している基幹病院等が連携して、日本専門医機構が定める専門研修プログラム整備基準に準拠するための体制整備を行っていると思います。初期研修から専門医研修へと高知県に医師の定着が図れるような流れをつくることが大事であり、同時に外からの若手医師確保に向けた取り組みも進めなければなりません。新たな専門医制度に対する県としての役割と課題について、また今後の医師確保の展望について健康政策部長にお伺いします。

 この専門医研修プログラムの作成については、ぜひともへき地医療の先進地である高知県の独自性を生かし、地域偏在や診療科偏在の課題解決も視野に入れた柔軟な対応ができるプログラムとして作成支援を行っていただきたいと思います。また、新たに設けられます総合診療専門医は、複数の疾患を有する高齢者やへき地に不足した医療を補い実践する専門医として期待をされております。まさに高知県の抱える課題解決に向けて必要な領域であると言えます。そのために、県や市町村などの行政の役割は大変重要であると思います。医学生にとって、また初期研修を終えた医師にとって魅力的な高知版の専門医研修プログラムを構築するためには、高知での生活やレジャーといった側面的な魅力も必要かと思います。

 高知県の地域医療を支える医師を育成するため、県には専門医研修プログラムの作成に積極的にかかわっていただきたいと思いますが、健康政策部長の御所見をお伺いします。

 後期研修医と専門医、そしてサブスペシャリティーや指導医など各領域の医師がそれぞれの立場で活躍できる体制や、へき地に必要な総合診療専門医の育成と確保、また県内に不足している診療科の充足、さらには医師の地域偏在の解消といった観点から、バランスのとれた高知県の医療体制を構築することが求められていると考えますが、知事に御所見をお伺いします。

 もう一つは、地域医療構想に関する課題です。昨年の通常国会において成立しました医療介護総合確保推進法により今年度から地域医療構想を策定することとなりました。本年3月に厚生労働省から出された地域医療構想策定ガイドラインでは、病院病床の機能の分化と連携を推進し、10年後の2025年の医療機能ごとの医療需要と病床数を定め、簡単に言えば、その数値目標に合わせる形で病床数を減らしていかなければならず、高知県では昨年7月現在で1万4,932床ある病床を1万1,244床にする3,688床の病床数削減を定めることになります。診療密度の高い高度急性期の病床は約45%削減、その次の段階である急性期の病床は約42%削減、病状は安定しているものの治癒が困難な慢性期病床は約38%の削減です。一方、回復期の病床は現状の約2倍となる数字が示されております。これは在宅医療や在宅介護への移行を進めていく方向であり、在宅を基本とした体制づくりには医師、歯科医師、薬剤師、理学療法士、看護師、介護福祉士、ケアマネジャー、ホームヘルパー、栄養士などその専門性を生かした多職種のネットワークづくりに向けて行政が調整役を担わなければならず、これまでの医療や介護体制が大きく変化し、そのニーズは高まり、多様化することが予測されます。

 こうした背景を含んだ国の示す地域医療構想策定ガイドラインの問題点や地域医療構想の策定に当たっての課題について健康政策部長にお伺いします。

 先ほどの医師確保や各医療従事者、介護従事者の確保という取り組みと、地域医療構想による病床削減や病院統合、在宅へといった取り組みの方向性は、その整合性を図る上で大変厳しい状況にあるのではないかと思います。また、政府からは介護施設整備も進めていくなどの方針も示されており、いよいよ全国的な超高齢化社会への突入に伴い、さまざまな制度変更や方針決定がなされ、医療・介護の現場はその都度翻弄されているような状況にあるのではないでしょうか。

 今後、高知県の医療・介護の状況を見定めながら施策を講じていただくこと、同時に地域の実情に応じた国の支援体制を求めていくことが必要だと思いますが、知事に御所見をお伺いします。

 次に、県職員の人材育成について質問します。

 人事課では、研修や表彰など職員の人材育成についてさまざまな取り組みがなされていると思います。まず、職員研修についてですが、主に2つのタイプの研修があります。1つ目は、必ず受けなければならない指名研修でございます。県職員採用の最初に行われる新採用職員研修に始まり、2年次以降階級別に多岐にわたる研修を受け、最終的には所属長研修や1等級へのトップセミナーなど、県職員としての人材育成と必要な資質の向上を促しています。2つ目は、応募による一般能力開発研修として企画立案力やコミュニケーション力などの自己啓発につながる内容の研修です。政策形成に活かす創造性とアイデア発想であるとか、プレゼンテーションの本質を学ぶなど、日々の業務の中で具体的に生かしやすいような研修内容となっているように思います。職員の皆様は、これらの研修や業務の中で培った専門性を生かして日々の業務に邁進されていることと思います。

 そこで総務部長にお伺いします。

 これらの研修を通じて特に能力開発研修がどのように業務に生かされているのかといった評価を行っているのか、また職員が研修で学んだ創造性やアイデア、プレゼン能力を発揮して提案したい新たな企画や事業があった場合の取り扱いについてどのように対応しているのか、あわせてお伺いします。

 特に県民サービスの向上や県庁全体の業務の効率化などに顕著な業績を上げられた職員に対して知事が表彰する知事賞誉があります。昨年度の2月19日に県ホームページの知事の動きで確認しましたが、17件の受賞チームがございました。そのうち3件は事例発表もしておりました。受賞一覧の概要では、詳細はわかりませんが、興味深い内容が多く、職員の皆様の頑張りが伝わります。

 この知事賞誉の事例については、県の出先機関も含めて全庁的な取り組みとして拡大し、推進されるべきものであると思います。また、広く県民の皆様にも知っていただくことは職員にとりましても大きな励みになるのではないかと思います。私自身もぜひその取り組み事例発表などを拝見したいと思いますが、知事賞誉と事例発表はどのような形で行われていて、取り組み事例を他の職員にも紹介しているのか、またホームページでは探せませんでしたが、今後、県民への公開といった視点はどうか、総務部長にお考えをお伺いします。

 知事賞誉で表彰された職員チームのように、県庁職員の皆様の頑張りにより、さまざまな課題解決や危機回避が行われ、行政サービスの向上や施策の推進に大きく貢献されていると思います。さらなる行政サービスの充実に向けて、職員の意識や熱意、いわゆるモチベーション向上を促す人材育成について知事の御所見をお伺いします。

 次に、土木行政について質問します。

 先ほど今城議員からも御指摘がありましたように、近年、日本の土木業界の需要が高まっております。その一つに東日本大震災の復興に向けた建設需要があります。私が以前働いていた建設会社でも、福島原発の汚染水を処理するために凍結工法による凍土遮水壁の工事を行っております。これは福島原発に流れてくる地下水が高濃度の汚染水とまざり新たな汚染水として拡大しているため、4つの原子炉建屋周辺を延長1,500メートル、深さ30メートル、厚さ1メートルから2メートルの凍土壁でぐるりと囲み、建屋内への地下水の流入を抑制するという工事です。国の予算措置で総工費は約320億円余りです。その現場監督の一人に私の昔の後輩が当たっております。現場では、防護服に加え特殊なベストを身につけての作業だそうです。夏場は防護服の関係で熱中症になるため、夜間工事をしているとのことでした。一般的にはなかなかない特殊な工法であり、大変厳しい環境での施工ですが、工事の安全と成功を祈りたいと思います。

 原発事故処理以外にも復興に向けて土木工事の需要が多いことは御承知のとおりでございます。さらに、現政権による国土強靱化政策による公共事業投資の増加や2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた新たな施設やインフラ整備と既存施設の維持修繕などにより、既に建築・土木業界全体的に技術者不足が顕在化し始めております。今後も土木ニーズの拡大に伴い技術者不足は深刻さを増しつつあります。

 業界全体の技術者不足の中で、高知県における土木技術職員の採用にも応募が少ない現状であると伺っております。また、平成21年度から土木部の当初予算は増額傾向にありますが、職員数は技術職員も含めてほぼ横ばいの状況でございます。

 業界全体の人員不足の背景や予算増額の傾向からすれば、今後、県の技術職員が不足していくのではないか、現職員の1人当たりの業務負担が増す傾向にあるのではないか、また上司や現場から学ぶ経験工学として必要な土木技術の技術力不足に陥るのではないか、さらには災害の多い高知県では突発的な災害に対応できる体制にあるのかどうか、道路、河川、橋梁など既設の維持管理体制は十分機能しているのか、受注業者に対して適正な工事監督や速やかな事務処理が進められる体制にあるのかなど、今後、人員不足や技術力不足によるさまざまな支障が懸念されますが、土木行政の現状をどのように認識されているのか、土木部長の御所見をお伺いします。

 最近では、東洋ゴムの不正による県有施設への問題やマンションくい打ち工事の不正など建設工事に対する不信感が増しているように感じます。受注業者と現場工事の品質、工期、安全についてしっかり協議のできる現場の技術力を身につけた職員の育成は大変重要であると考えます。高知県の安心・安全・快適のためにも、土木技術職員の技術力の向上に取り組んでいただきたいと思います。

 業務量の精査を行いながら、中長期的な視点で職員の技術力を継承していく取り組みをしっかりと行う必要があると思いますが、土木部長の御所見をお伺いします。

 次に、幡多広域の観光振興について質問します。

 昨年度に策定した幡多広域観光振興計画により、国の交付金もしっかりと活用して、今年度から6カ年の取り組みにより平成32年度に向けて教育旅行、スポーツツーリズム、一般旅行の目標数値を定めて取り組まれております。その体制強化による取り組み目標は、県外観光客7万人以上への増、観光総消費額19億円以上の達成に向けて、PDCAサイクルを回しながら実施していくこととしています。この一般社団法人幡多広域観光協議会「もっと地球を楽しまんと!はた旅」のホームページを拝見しました。イベントの開催状況や自然体験ツアーの詳細や予約システム、食べる、立ち寄るなどの紹介や24時間地元産品の買い物ができるなど、細部にわたり、よくつくり込まれておりました。リンクにある「Let'sリアルはた弁講座」の4こま漫画なども楽しく、観光客へのPR度も高いのではないかと感じました。

 この幡多広域の観光について、6カ年の取り組みの初年度ではありますが、出足も含めて、現段階での取り組み状況と見えてきた課題について観光振興部長にお伺いします。

 また、PDCAサイクル−−プラン・ドゥー・チェック・アクションを回しながら実施していくこととなっておりますが、計画し実施した後の評価、チェックの部分については、観光客の満足度といった根拠に基づく厳密な評価や、評価の客観性を担保するという意味においても、幡多に来られた観光客の声や、体験ツアーや食事を提供している方々の意見も含めて多角的な視点で評価し、次のアクションを起こすことが大事だと考えますが、数値目標に対する成果的なチェックのほかにどのような視点を持って評価されるのか、観光振興部長にお伺いします。

 すばらしい取り組みに期待し、幡多広域観光のさらなる強化に私自身も力を尽くしたいと思います。

 次に、四万十川の清流と景観の保全について質問します。

 日本最後の清流として全国的にも知名度の高い四万十川ですが、その流域の景観もすばらしく、平成21年2月12日に国の重要文化的景観に選定され、津野町、梼原町、中土佐町、四万十町、四万十市の全国初5市町連携で選定されております。まさに四万十流域は四万十川を文化の源として発展してきたとも言えるのではないでしょうか。流域に暮らす方々は四万十川を誇りに思い、守り育てたいという立場にいます。

 流域の皆様とともに守り育てる視点を基本に、重要文化的景観が損なわれることのないよう流域保全とその活用にも努めていただきたいと思いますが、県として四万十川の清流と景観の保全に向けてはどのような取り組みがなされてきたのか、また今後どのような取り組みが必要であるか、林業振興・環境部長にお伺いします。

 最後に、幡多地域の文化施設整備について質問します。

 幡多地域の中心地に四万十市がございます。選挙区の課題で恐縮ですが、昭和44年に建てられた四万十市立文化センターは、その利用環境に対する不満や耐震化の課題、老朽化も進んできたことなどから、四万十市では数年前から建てかえの検討を行っております。場所の選定や規模など詳細についてはまだまだ先の段階ですが、四万十市民はもちろん、幡多地域の皆様から文化センター建てかえに対する要望が多数寄せられます。和歌や俳諧、神楽に代表される日本舞踊や能楽などの演劇といった伝統芸能から、クラシックやミュージシャンのコンサート、四万十シネマの会などの映画鑑賞、子供たちの歌や吹奏楽など多種多様な団体や文化芸術に触れたい住民から文化センターの建てかえに対する熱い要望がございます。市単独での施設整備については財政的に大変厳しい現状にあることから、早晩、市から国、県への助成についての要望や県立での文化施設整備の要望の声も出てくるのではないかと思います。

 文化推進課にお伺いすると、文化施設整備単体での国の助成メニューは今のところないということですが、防災拠点の機能や図書館などの教育関連施設の併設や福祉交流の場などさまざまな機能を有する施設とすることで国の助成メニューを活用できるものもあると思われますので、市や地域から新たな文化施設整備の要望に対して文化生活部が窓口となって各部局との調整役として施設整備の実現に向けて御尽力を賜りたいと思いますが、文化生活部長にお伺いします。

 以上、このほかにもさまざまな課題がございますが、限られた財源を有効かつ効果的に生かしていただきたいとの観点から、行政サービスの向上、人材の確保や育成、住民ニーズへの対応など、県の役割について私からの最初の質問とさせていただきます。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 石井議員の御質問にお答えをいたします。

 子供の貧困対策の必要性に対する所見についてお尋ねがありました。

 近年、我が国では、国民生活基礎調査の結果などから、いわゆる貧困世帯の割合が上昇傾向を示しておりまして、18歳未満の子供たちで見ますと約6人に1人、ひとり親世帯ではその半数以上が経済的に大変厳しい状況に置かれています。また、社会構造の変化に伴う地域社会の見守り機能の低下などといったことも影響しまして、虐待や非行、さらにはいじめの問題などが頻繁に発生するなど、子供たちを取り巻く環境の厳しさはその深刻さを増しております。

 こうした、子供たち自身に何ら責任のないことが要因となり、結果として厳しい環境に置かれた子供たちについては、社会全体でしっかりとサポートしていくことが必要だと考えております。このため、厳しい環境に置かれた子供たちへの支援策、いわゆる貧困対策を県政の重要課題と位置づけ、本年度から放課後学習支援の取り組みの強化など、その取り組みを抜本強化してきているところであります。

 この子供の貧困対策については、来年度に向けまして、もう一段の取り組みの強化を図ってまいりたいと考えております。具体的には、厳しい環境に置かれた子供たちの発達・成長段階に応じたきめ細やかな切れ目のない支援策を子供と保護者の双方を対象として充実強化をしていきたいと考えています。その際、幼少期においては保護者への支援を手厚く、年齢を重ねるに従って子供たちへの支援のウエートを上げていくとの方向で現在検討を重ねているところであります。

 現在、平成28年度からの本格実施を目指しまして、子供の貧困対策計画の策定に向け、関係各課でこうした視点から具体的な施策を練り上げているところであります。あわせて、その際には、教育、福祉を初めとする、関係する支援機関がしっかりと連携をしますとともに、民生・児童委員やNPOなどを初めとする地域の皆様とのきずなのネットワークを構築するなど、社会全体で子供たちを見守り、育む体制を整備していく必要があるものと考えております。

 あわせて、子育て世帯の経済的な負担の問題など国が責任を持って対応すべき施策もあり、先月には全国知事会の次世代育成支援対策プロジェクトチームのリーダーとして政策提言を行ってまいりましたが、今後とも、全国知事会などとも連携を図りながら国への政策提言活動にも努めてまいりたいと考えているところでございます。

 次に、バランスのとれた高知県の医療体制の構築についてお尋ねがありました。

 本県の医療を守り育てていくためには、高知大学医学部を初めとした医学生の皆さんに、卒業後、高知で医療に従事することを選んでいただき、初期研修、専門研修、さらにその後も高知の医療を支え続けていただくことが何より重要だと考えております。そのために、医師のキャリア形成支援に重点を置いて、高知大学や高知医療再生機構と連携して取り組みを進めてまいりました。具体的には、医学生に対する奨学金の貸与、若手医師に対する専門医・指導医資格の取得や国内外への留学に係る経費への助成など、それぞれのニーズに沿った支援を行い、高知県で診療に従事してよかったと思っていただけるよう取り組んできたところであります。また、産婦人科や小児科など県全体として不足している4つの診療科に進んでいただきますため、奨学金の加算制度も設けております。

 平成29年度からは新たな専門医制度が開始されますので、専門医資格の取得に際し、特定の地域または医療機関に医師が集中することのないよう地域の実情に配慮することを求めつつ、高知大学医学部附属病院や地域の中核的な医療機関などとも十分に連携を図って医師確保に取り組んでまいりたいと考えています。中でも、主に地域を支える医療機関において、在宅医療や緩和ケアなどを含む全人的な医療の提供が期待される総合診療医の研修プログラムを、へき地を初めとする医師不足地域の医療機関で勤務しながら専門医の資格が取得できるよう調整していくことによりまして、これらの地域における医師の確保にもつなげていきたいと考えているところであります。

 今後も、引き続き関係機関と連携をし、医師の育成環境の整備や医師を確保する仕組みづくりに取り組み、医師の専門性の確保とともに、地域地域で必要な医療を受けることができる医療提供体制の構築を進めてまいります。

 次に、今後、本県の医療・介護の状況を見定めながら施策を講じることと地域の実情に応じた国の支援体制を求めていくことへの所見についてお尋ねがありました。

 医療へのアクセスが困難な中山間地域を多く抱える本県では、昭和41年に人口当たりの病床数が全国1位となりますなど、従前より病院が福祉施設にかわって介護、療養の受け皿となってきたという構造的な課題を抱えております。加えて、少子高齢化が進み単身の高齢者が増加する一方で、核家族化が進むことによりまして家庭の介護力が低下し、医療・介護のニーズがますます高まるという状況になっています。

 本県は、病床数、とりわけ療養病床数が全国平均の3倍以上と全国1位でありますけれども、先ほど述べた高知の実情を踏まえますと、地域医療構想の策定に当たりましては、単に病床を削減するのではなく、病床の機能分化や介護との連携を進めながら、患者さんや利用者のQOL−−クオリティー・オブ・ライフの向上にふさわしい長期療養の受け皿を確保し、住みなれた地域地域で療養ができるようにしていくと、こういう視点が極めて重要であると考えているところであります。

 このため、地域医療構想の策定に先立ちまして、今月から療養病床の実態調査を行っているところであります。その結果や国における療養病床等からの転換の受け皿となる新たな施設類型の検討状況を医療・介護の関係者と十分に情報共有しながら、病床機能の分化や医療・介護の連携方策を地域医療構想に反映していきたいと考えております。また、本県の実情に即した新たな受け皿のあり方につきましても、国へ随時提言を行ってまいりたいと考えているところであります。

 さらに、人材の面につきましては、病床機能の分化、連携の進展に伴いまして、現在でも不足している中山間地域における医療や、今後需要の増加が見込まれる在宅医療や介護を担う人材の確保・育成がますます必要になってくるものと認識しております。このため、医師につきましては、先ほど申し上げましたとおり、総合診療医の育成に努めてまいりたい、そのように考えています。看護師につきましても、奨学金制度による中山間地域への就業の促進や県立大学寄附講座による訪問看護師の養成を開始するなどの取り組みを行いますとともに、介護職員の定着、確保やキャリアアップに向けた支援策の充実強化などに引き続き取り組んでまいります。

 また、財源の面につきましては、今後の体制整備の重要な財源となる地域医療介護総合確保基金における国の執行方針がハード整備に重点を置いたものとなっておりますことから、在宅医療や医療介護人材の育成確保などといった事業に十分な財源が確保されるかどうか不透明なところもあります。このため、地域医療介護総合確保基金の十分な総額の確保と地域の実情に合ったバランスのとれた活用ができますよう、引き続き全国知事会等とも連携をしまして、国に対し政策提言してまいりたいと考えているところでございます。

 最後に、行政サービスの充実に向けて、職員のいわゆるモチベーションの向上を促す人材育成についてお尋ねがありました。

 職員のモチベーション向上を図りますためには、職員が仕事へのやりがいを感じることや懸命に努力することにより世の中の役に立っていると実感できるようにしていくということが非常に大事ではないかと考えております。日々の職務を通じてモチベーションを上げて人材育成を図る、そういった業務体制になっていることが何よりも大切だとの認識であります。先例のないことに挑戦する産業振興計画などの取り組みに当たって、職員はアイデアを出し、実行し、そして組織的に内省をし、次に生かす、すなわちPDCAサイクルの中に身を置くことで成長を続けていくと、そういう形にしていくことが大事ではないかと考えているところです。

 そのためにも、基本的に次の3つのことが大事だと考えています。第1は、それぞれの所属において明確な目標を掲げて、かつ職員間でこれを共有することが大事だと、そのように考えています。いかに意義あることをしているのか、まず一人一人が認識することが大事だと、そのように考えます。

 第2に、それぞれの所属において目標の達成に至るプロセスを明示し、職員間でこれも共有することが大事だと考えます。これによって具体的に何をすべきかがそれぞれわかり、それぞれにおいて目標の設定と内省のPDCAサイクルが生ずることとなるのではないか、そのように考える次第です。

 第3は、共有した目標やプロセスに沿ってそれぞれの職員が取り組みを行い、少しでも成果につながったときは上司や同僚がこれをしっかりと褒め適切に評価することも大事かと考えます。日々これを行うことが大切でありましょうけれども、あわせて御指摘の知事賞誉といった形でもこれを行っているところであります。

 このように課題に真正面から向き合い、成果を上げた職員が適切に評価されることは、次に向けたモチベーションの源となると同時に、他の職員も苦労が報われることを知り、やる気が高まるという好循環が生まれるものと考えています。この好循環によって日々の仕事を通じ人材が育成され、行政サービスの充実や県政課題の解決も同時に図られていくものと考えています。

 あわせて、職員にさまざまなことを経験する機会を提供することや学ぶ意欲に応えることも大事であろうかと考えます。このため、庁内でのさまざまな研修機会を設けておりますけれども、あわせましていわゆる他流試合をするような機会も設けております。国や市町村、民間等への派遣研修、産学官民連携センターが開催する講座の受講など庁外で学ぶ機会を積極的に設けるなど努力をしているところであります。このことは人材育成につながりますとともに、職員の人的ネットワークの広がりを通じて全国区や民間の視点、市町村政との連携意識を持った人材の育成、業務の遂行にもつながっていくものと、そのように考えているところであります。

 私からは以上でございます。

   (教育長田村壮児君登壇)



◎教育長(田村壮児君) まず、子育て力の育成に関して、教育振興基本計画の基本方針に沿った取り組みの内容やその成果、今後の課題についてお尋ねがございました。

 本県では、乳幼児期における教育に関して親の力を高めることが大きなポイントになるとの考えから、平成21年9月に策定した高知県教育振興基本計画に親育ち支援の充実を位置づけ、平成24年度からの重点プランにおいても取り組んでまいりました。

 その中で、保護者に対しましては、お話にもありましたが、良好な親子関係のあり方や子供へのかかわり方について理解を深めるための講話などを幼稚園や保育所などで実施し、平成21年度からこれまでに合計366回、延べ1万人を超える保護者に参加していただいております。参加された保護者の方々への事後のアンケートでは、約95%の方々がその後の子育てによい方向で変化があったと回答しており、子育て力の向上につながっているものと考えております。

 また、幼稚園教諭や保育士などの保育者に対しては、親育ち支援の必要性や保護者への支援方法などについて理解し実践することを目的とした講話やワークショップなどを平成21年度からこれまで309回実施し、延べ約4,000人の保育者が参加をしております。これに加えまして、より専門性を身につけていただくためのスキルアップ講座や実践交流会も実施し、保育者の親育ち支援力の向上を図っております。研修に参加した保育者へのアンケートでは、保護者との信頼関係をより築くことができるよう保護者に寄り添った支援を意識するようになったなど、約98%が子供や保護者へのかかわり方が向上したと回答しており、保育者の親育ち支援力の向上につながっているものと考えております。

 その一方で、講話などへの参加に消極的な保護者や仕事などで参加が難しい保護者も多いといった課題もあります。このため、講話などへの参加に消極的な保護者に対しては、保育者に今まで以上に保護者とのコミュニケーションをとり、粘り強く参加を促す一方、スケジュール的に参加が難しい保護者に対しては、講話などを園の行事にあわせて実施するなど、参加可能な機会をふやすことで、できるだけ多くの保護者に参加していただくよう取り組んでまいります。

 次に、就学前の環境がいかに大切であるかということを高知県の教育風土の柱として幅広く取り組むべきではないかとのお尋ねがございました。

 幼児期は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な時期であり、この時期に子供の特性を生かした適切な教育、保育を行うことは、義務教育及びその後の教育の基礎となるのみならず、将来に向かって必要となる、人とかかわる力や思考力、表現力、感性などを育む上で非常に大切です。このような幼児期の重要性を育児に直面している保護者や幼稚園、保育所などの保育者だけでなく、間近に子育てが始まる妊婦とその御家族、高校生などの若い世代、そして子供や保護者を取り巻く地域の方々などにも知っていただき、広く社会全体で共有することが重要であると考えております。

 こうしたことから、現在、妊婦やその家族の皆様には、各地域で行われております両親学級や母親学級などで授乳時やおむつ交換時において親子のコミュニケーションをとることによる親子の信頼関係を築くことの大切さなどをお話ししておりますし、高校生には家庭科の授業を通して乳幼児の心身の発達や親の役割と子育てなど、育児に関する基礎的な知識を実技を交えて教えているところです。

 現在、総合教育会議において大綱の策定に向けた協議が進められておりますが、その中で、就学前の子供たちの教育・保育環境の整備を進め、生きる力の基礎をつくることが大綱の大きな柱の一つとして議論をされております。今後、さらに保護者の子育て力の向上に向けた対策を初め、家庭や地域との連携の充実を図る対策などについて検討を深めるとともに、乳幼児期の親子のかかわりや就学前の教育、保育の重要性を県民の皆様に知っていただき、社会全体で子供たちを育む環境づくりに努めてまいります。

 最後に、高校生の職業観や勤労観を養う現状の取り組みと今後の課題についてお尋ねがございました。

 現在、高等学校に入学してくる生徒には、それまでの社会的経験が少なくなっていることや、ほとんどの生徒が高校に入学するようになっているといった背景から、自分の将来の目標をしっかりと定めることができない、また働くことの意義の理解や働く意欲が不足をしている、さらにコミュニケーション能力や粘り強くやり遂げる力が弱いといった課題を持つ生徒が多くなっております。

 こうしたことから、社会人講師による進路講演や大学、専門学校、企業の見学、インターンシップなどを実施することで、生徒が夢を持ち、目標をしっかりと定め、将来を具体的にイメージしながら意欲的に学習を進めることができるようにするための取り組みを行っております。その結果、進学するか就職するかの方針すら決まっていない進路未定者の割合が過去4年間で8.4%から5.7%に減少するなど一定の成果が見えております。

 また、コミュニケーション能力や粘り強くやり遂げる力が十分身についていないために早期離職につながっているケースもあることから、現代社会を生き抜く力の育成に学校全体として組織的に取り組めるようカリキュラムを各校で作成し、実践を始めているところです。

 今後は、ただいま述べましたこれまでの取り組みをさらに充実させるとともに、生徒に地域とのかかわりの中で働くことの意義も学んでもらうことなどもあわせて行いながら、しっかりとした職業観や勤労観を培っていきたいと思います。

   (健康政策部長山本治君登壇)



◎健康政策部長(山本治君) まず、新たな専門医制度に対する県としての役割と課題、また今後の医師確保の展望について、さらに研修プログラムの作成に対するかかわりについてお尋ねがありました。関連しますので、あわせてお答えいたします。

 新たな専門医制度における県の役割として、まず1つ目は、高知大学医学部附属病院を初めとした基幹施設による専門研修プログラムの作成段階において、県中央部の医療機関のみで研修カリキュラムを構成するのではなく、医師の不足する地域の医療機関も含めるとともに、各医療機関の受け入れ定員の設定について、基幹施設及び医療機関と調整を行うことです。高知大学医学部附属病院及び他の基幹施設に対しては、県の医師養成奨学貸付金の運営会議や地域医療支援センターの会議の場において、地域の医療機関にも配慮した研修カリキュラムの作成を依頼しています。

 2つ目は、専門研修中及び専門医資格を取得した後の医療機関への医師の配置調整です。特定の地域または医療機関に医師が集中することのないよう、地域の実情に配慮しつつ、高知大学医学部附属病院や地域の中核的な医療機関などと十分に連携を図っていきます。

 課題としては、郡部の医療機関において指導医資格を有する医師が少ないことが挙げられます。新たな専門医制度においては、指導医資格のない医師のもとで行う研修は、一定期間以上は研修期間に算入されない規定となっているため、医師の不足する郡部の医療機関がより長期間若手医師を受け入れるためには指導医資格を有する医師を配置する必要があります。郡部の各医療機関が専門医や指導医の資格を持つ医師の養成や招聘に努めていただくとともに、県としては、指導医資格を有する医師の増加に向けて再生機構の助成制度を通じて支援をしていきます。

 次に、今後の医師確保の展望については、今年4月に県内で初期臨床研修を開始した医師は58名、来年4月の採用候補者はこれまでで最高の64名と増加しています。来年の春からは毎年30名規模で奨学金を受給した地域枠の医学生が卒業します。この方々が県内に定着いただければ、ここ数年の若手医師の増加傾向が安定化し、県内の医師不足が改善に向かうものと考えています。

 県としては、今後とも、新たな専門医制度におけるプログラムの作成や医師の適正配置調整に積極的に関与するとともに、県の奨学金を受給した医師がそれ以外の医師と同様に専門医資格が取得できるよう奨学金制度の改正を提案させていただくなど、引き続きキャリア形成支援の充実を図っていきます。あわせて、こうちの医療RYOMA大使や県外大学との連携事業により、県外から即戦力となる医師を招聘する取り組みも継続していきます。

 次に、国の示す地域医療構想ガイドラインの問題点と地域医療構想の策定に当たっての課題についてお尋ねがありました。

 地域医療構想の策定に当たっては、法令及び国が示すガイドラインに沿って2025年における医療需要、すなわち必要病床数を推計することになりますが、特に慢性期の医療需要は療養病床の入院受療率の地域差を縮小していく方向で推計することとなっています。このため、人口当たりの療養病床数が全国一多い本県においては、必要病床数が現在の6,892床から4,264床と38.1%の減となる見込みであり、療養病床が高齢者の受け皿となっている本県の実情が十分反映されないといった課題があります。

 一方、国は、地域の実情に応じて都道府県、医療関係者などが話し合い、将来の医療需要の変化の状況を共有し、それに適合した医療提供体制を構築するためのあくまで自主的な取り組みが基本としていることから、県としても、地域医療構想策定ワーキンググループにおいて、関係者の理解を得ながら策定していきたいと考えています。

 その中で、慢性期機能については、現在行っている療養病床実態調査の結果を踏まえ、現に入院している方々の追い出しにつながらないことを基本とし、患者や利用者のQOLの向上にふさわしい受け皿整備の方向性を地域医療構想に反映していきたいと考えています。

 議員から御指摘がありましたように、多職種が連携して地域包括ケア体制を構築していく中で在宅医療のニーズに応えていく必要がありますので、市町村が行う在宅医療・介護連携推進事業への技術的助言や患者、利用者の情報を医療関係者、介護サービス事業者が共有できるシステムの構築などを通じて在宅医療・介護の普及に努めていきたいと考えています。

   (総務部長梶元伸君登壇)



◎総務部長(梶元伸君) 能力開発研修がどのように業務に生かされているのかといった評価や研修で得た能力を発揮して提案したい新たな企画等の対応についてお尋ねがありました。

 一般能力開発研修では、研修で学んだことの定着を図るために、研修の3カ月後に職員に対してアンケート形式で振り返りの報告を求めております。この報告では、研修を受講して得た知識や身についた能力が職場や仕事で生かせていますかという質問に対しまして、7割以上の職員がおおむねできている、または十分できていると回答しております。このため、多くの職員が研修で得た知識や能力を業務に活用できているのではないかと考えております。

 また、研修で得た知識や能力を発揮した新たな企画等の取り扱いでございますが、職員の職位、ポストですとか職種によっても異なる面はございますけれども、日々の業務、例えば予算編成作業の中で所属において政策を立案する際ですとか、県民の皆様、市町村や関係団体などの皆様に新たな事業をわかりやすく説明する際などに生かされているものと考えております。

 次に、知事賞誉と事例発表に関しまして、実施方法や職員への紹介、県民への公開についてお尋ねがありました。

 知事賞誉につきましては、県民から評価、称賛される行政サービス等や事務改革等の職務上の努力や成果が認められる職員及び所属等を称賛することにより、県民に対する一層のサービスの充実と勤務意欲の向上を図ることを目的に実施しております。すぐれた取り組みを称賛することで、かかわった職員だけではなく、他の職員も苦労が報われるとの思いを持ち、やる気が高まるとともに、よい取り組みが全庁に広がっていくものと考えております。

 昨年度の知事賞誉は、鏡川の氾濫回避に貢献した鏡ダムのチームや県内の防災関連産業の売り上げを大きく引き上げることに貢献した所属のチームなど17組に対し、本年の2月に高知市内の会場において、全庁から参加した120名を超える職員の前で、知事・副知事出席のもと授与式を行い、この17組のうちの3組がそれぞれ15分程度の事例発表を行いました。また、それぞれの功績概要を庁内のネットワークの掲示板や職員向けのメール広報紙などで庁内に周知をいたしたところであります。知事賞誉を受ける取り組み自体は既に報道や県の広報番組などを通じて公表されているものが多く、むしろ職員の陰の努力を他の所属等が参考にして、または刺激とすることを目的にしておりましたことから、現在は庁内のみへの周知となっております。

 今後につきましては、御意見にもございましたように、多くの県民の皆様に知っていただくことは職員にとりましても励みになりますことから、知事賞誉の結果をホームページで公表することなどについて検討してまいります。

   (土木部長福田敬大君登壇)



◎土木部長(福田敬大君) 今後、人員不足や技術力不足によるさまざまな支障が懸念されるが、土木行政の現状をどのように認識しているのか、また中長期的な視点で職員の技術力を継承していく取り組みについてお尋ねがございました。関連いたしますので、あわせてお答えさせていただきます。

 県庁全体として職員数のスリム化を進める中で、土木部の技術職員数につきましては、ここ数年、おおむね現状を維持しております。一方で、土木部の予算は、南海トラフ地震対策の強化等により増加傾向にございます。このような状況下におきましても、県民の生命と財産を守るインフラの整備は滞りなく進めていかなければならないと認識をしております。

 こうした認識のもと、インフラを効果的、効率的に整備していくためには、技術職員一人一人の技術力の向上が不可欠であることから、さまざまな取り組みを行っているところです。その上で、突発的な災害対応も含め、発注関係事務を適切に実施することが困難であると認められる場合には、高知県建設技術公社といった外部の組織を活用して発注体制を確保しております。

 中長期的な視点から適切な発注体制を維持・確保する上で、お話のありました技術力の継承は大変重要であると認識をしております。このため、具体的な取り組みといたしまして、工事現場での監督業務や受注者との協議など日常業務の中で先輩職員が若手職員に同行し、技術的なアドバイスや指導を行っておりますし、また先輩職員が講師となって設計積算や工事監督に関する研修なども行っております。

 今後も、このような取り組みに工夫を加えながら継続し、技術力の一層の向上を図ることにより、事業を適正に執行できる体制を確保してまいります。

   (観光振興部長伊藤博明君登壇)



◎観光振興部長(伊藤博明君) 幡多広域観光振興計画の現段階の取り組み状況と見えてきた課題、また数値目標のほかにどのような視点を持って評価するのかとのお尋ねがありました。関連しますので、あわせてお答えをいたします。

 一般社団法人幡多広域観光協議会では、6年後の数値目標である県外観光客の7万人以上の増、観光総消費額19億円以上を目指し、昨年度末に策定した幡多広域観光振興計画に基づき、多様化する観光客のニーズに対応するための着地型旅行商品の造成、販売、広域エリア内の周遊ルートの形成や情報発信の強化など、全国に通用する観光地づくりに向けて取り組んでいるところです。

 県といたしましては、こうした取り組みを人的、財政的に支援するとともに、協議会の機能をさらに強化するため、今年度から旅行商品の造成、販売などの専門知識を有する地域コーディネーターを新たに配置し、協議会が行う地域の事業者との調整などをきめ細やかにサポートしております。加えて、協議会の職員も対象に、旅行商品づくりのノウハウを学ぶ土佐の観光創生塾を開催し、協議会の商品造成力や販売力の向上につなげているところです。

 一方で、振興計画を実践していく中で、より効果的、効率的に事業を進めていくためには、旅行トレンドを踏まえたマーケティングや観光客のニーズ、満足度などのデータの収集分析がさらに必要になるといった課題も見えてきました。このため、協議会では、国の地方創生交付金を活用し、観光客の満足度調査や宿泊施設、体験プログラムの事業者へのヒアリングなどを行い、振興計画をより戦略的な視点で見直し、一般観光客はもとより、スポーツツーリズムやインバウンドなど、ターゲットを明確にした効果的なセールスとプロモーションを実施していくこととしたところです。

 これらの取り組みを通じて振興計画に定める数値目標の早期達成を目指してまいりますが、数値目標のみならず、観光客の満足度調査の結果はもとより、地域の観光事業者や地域コーディネーターの御意見も反映させながら、観光客に提供するサービスや商品の質の向上につなげていくことが必要であると考えております。協議会では、こうした点も踏まえて、振興計画のPDCAサイクルを徹底すると伺っておりますので、県といたしましても、数値目標の達成と質の高い観光地づくりに向けて引き続き支援してまいりたいと考えております。

   (林業振興・環境部長大野靖紀君登壇)



◎林業振興・環境部長(大野靖紀君) 四万十川の清流と景観の保全に向けてどのような取り組みをしてきたのか、また今後はどのような取り組みが必要であるかとのお尋ねがございました。

 清流保全につきましては、流域の5市町や公益財団法人四万十川財団、地域住民の方々との協働による四万十川の一斉清掃の実施、学校における環境学習、地域住民や生徒の皆さんとの協働による水生生物や清流度調査などを通じた保全活動の普及啓発、田植え期の濁水防止のため四万十町における浅水代かきの実施及び止水板の普及支援などさまざまな取り組みを行っています。

 一方、景観保全につきましては、いわゆる四万十川条例や四万十川流域環境配慮指針に基づき道路のり面へのポット苗の植栽による木の香る道づくりや、ガードレールや電柱などを景観にマッチさせるための塗装、色彩への配慮などに取り組んできました。

 四万十川条例が制定され14年が経過し、先ほど申し上げましたようなさまざまな取り組みを通じて地域の財産である四万十川を地域で守っていくという気風が育ってきています。今後は、これまでの活動に加えて、愛媛県と連携してより効果的な濁水防止対策を実施するとともに、企業との協働で清流保全に取り組む、協働の川づくり事業なども積極的に進めながら、日本最後の清流の名にふさわしい清流と景観の保全に向けて官民一体となって取り組んでまいります。

   (文化生活部長岡崎順子君登壇)



◎文化生活部長(岡崎順子君) 四万十市や地域における文化施設の老朽化に伴う新たな施設整備の要望に対し、文化生活部が窓口となり実現に向けて尽力してはどうかとのお尋ねがございました。

 文化施設を初めさまざまな公共施設の老朽化等につきましては、全国的に大きな課題となっており、本県におきましても、文化施設を所管する幾つかの市町村において対策に向けた検討を開始されたとお聞きをしております。

 国から示された公共施設等総合管理計画の策定に当たっての指針におきましても、地方公共団体においては、今後人口減少等により公共施設などの利用需要が変化していくことが予想されることを踏まえ、地域の状況を把握し、長期的な視点を持って更新や統廃合を計画的に行うことで財政負担の軽減と公共施設などの最適な配置を実現することとされています。

 お尋ねのございました文化センターにつきましても、現状や将来の見通しなどを考慮した上で、住民の方々の御意見なども踏まえて対応を検討されるものと考えますが、県としては四万十市からのお話もお伺いしたいと思います。



◆24番(石井孝君) それぞれ御答弁本当にありがとうございました。2点ほど質問をさせていただきたいと思います。まず、知事にお伺いしたいのは、先ほど教育長から就学前の環境がいかに大事であるかということについて、社会全体で育む体制をつくっていきたいという御答弁をいただきましたけれども、いわゆる教育風土として考えていただけるというふうに捉まえております。これも知事部局のほうでもやっぱりいろんな教育・福祉の連携が必要だというような、先ほど子供の貧困対策でもお話がありましたように、知事部局のほうでもこういった就学前段階の子供たちの支援というのがいかに大切かということを社会全体で風土として捉まえていただきたいと思いますが、そのことについて知事からもお考えをお聞きしたいということが1点。

 もう一つは、医師確保について健康政策部長にお伺いします。大学との連携ということで、大学からいろんな招聘もしていくというような話もありましたけれども、高知大学が中心になっていろいろ考えていく、ほかの県も多分その県の県立大学が考えていくということになってくると、ほかの県からなかなかまた招聘するというのは難しくなってくるし、とり合い合戦みたいにならざるを得ないような状況もあると思うんです。一つやはり、私立大学なんかへもいろんな呼びかけ、働きかけもしているとは思うんですが、その取り組みも含めて、そういった方面も少し考えていただければと思いますので、そのことについてお伺いします。



◎知事(尾崎正直君) 就学前の子供への支援について、知事部局としても福祉側から対応していく、これを充実させていくということは子供の貧困対策をこれから充実させていく上において非常に大きなポイントだと思っていますので、しっかり取り組んでいきたいと、そのように思います。

 先ほど来申し上げておりますように、保護者に対する対策と子供自身に対する対策と両方講じていくことが大事だと考えますけれども、特に幼少期になりますと、まだ子供が小さいですからね、その親に対する対策をしっかり講じていくこと、保護者の皆さんに対する対策を講じていくことなども非常に大事だと考えています。極めて難しい課題ではありますけれども、何とかそういうこと、実効ある対策を講ずることができないか検討を重ねていきたいと思います。

 それと、教育面についても、総合教育会議ということでありますから、私自身もかかわってその大綱づくりに当たるわけでありますので、その中においてもこの就学前の子供たちに対する対策、教育の充実という側面と子供たちをしっかり育んでいくという側面と両方から見ていきながらこの教育大綱の中でもしっかりこの子供の貧困対策、就学前の子供たちへの対策、これを位置づけていくようにしていきたいと、そのように思います。



◎健康政策部長(山本治君) 医師の確保対策については、奨学金制度をつくってというのは、もうこれは長期的な対策で10年かかると。即戦力の医師の方については、これは先ほど言いましたように県外も含めてということで、特に今現状では聖マリアンナ医科大学、それから大阪医科大学のほうに寄附講座をつくっておりまして、そこから医師を派遣していただいて地域医療を担っていただいている、例えば嶺北中央病院であるとか高北病院であるとか、そういうところで勤務をしていただいているということですんで、そういう面についても積極的に進めていきたいというふうに考えております。



◆24番(石井孝君) ありがとうございます。

 本当に子供の貧困もそうですし、就学前の教育風土づくりは大切だと私は思っております。これは必ず高知県の長期的な将来的にはプラスになる課題だというふうに思いますので、ぜひとも全庁挙げて取り組んでいただきたいというふうに思いますし、医師確保もやはり進めていかなければならない重要な課題であると思います。

 それから、新たな診療科の総合診療専門医、これを勉強するにはへき地の高知県が最適だということをやはり売りにして取り組んでいただきたいということと、県職員の皆様は県政運営の基本的な土台だと思っておりますので、この土台が揺らぐことのないように育成と、先ほど知事が話されましたようなやりがいを実感できる体制整備、これをお願いしたいというふうに思います。

 今後、財政的に厳しい課題や難しいかじ取りを迫られるというようなこともあるかもしれませんけれども、皆様の英知を結集して高知県の県勢の浮揚に向けて、また課題解決に向けて取り組む姿勢を持ち続けてまいりたいというふうに思います。これで私の一切の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(三石文隆君) 以上をもって、本日の議事日程は終了いたしました。

 明17日の議事日程は、議案に対する質疑並びに一般質問であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて散会いたします。

   午後4時13分散会