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平成12年  2月 定例会(第255回) 03月08日−04号




平成12年  2月 定例会(第255回) − 03月08日−04号







平成12年  2月 定例会(第255回)



 平成十二年三月八日(水曜日)

           開議第四日

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 出席議員

一番  武石利彦君   二番  中西 哲君

三番  西岡仁司君   四番  三石文隆君

五番  森田英二君   六番  川田雅敏君

七番  谷相勝二君   八番  浜田英宏君

九番  樋口秀洋君   一〇番 広田 一君

一一番 山本広明君   一二番 植田壮一郎君

一三番 森 雅宣君   一四番 雨森広志君

一五番 東川正弘君   一六番 溝渕健夫君

一七番 元木益樹君   一八番 依光隆夫君

一九番 土森正典君   二〇番 西森潮三君

二一番 結城健輔君   二二番 西岡寅八郎君

二三番 小松 雅君   二四番 黒岩正好君

二五番 中内桂郎君   二六番 佐竹紀夫君

二七番 朝比奈利広君  二八番 岡崎俊一君

二九番 池脇純一君   三〇番 中沢潤二君

三一番 二神正三君   三二番 田村輝雄君

三三番 森田益子君   三四番 川添義明君

三五番 江渕征香君   三六番 米田 稔君

三七番 牧 義信君   三八番 公文 豪君

三九番 塚地佐智君   四〇番 梶原守光君

四一番 田頭文吾郎君

 欠席議員

 なし

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 説明のため出席した者

    知事      橋本大二郎君

    副知事     河野八朗君

    出納長     鍋島孝雄君

    総務部長    兵谷芳康君

    企画振興部長  島田一夫君

    健康福祉部長  山崎淳一君

    文化環境部長  池田憲治君

    商工労働部長  上岡義隆君

    農林水産部長  山本忠道君

    土木部長    石川和秀君

    国体局長    西野秋美君

    森林局長    安岡 健君

    海洋局長    森光 稔君

    港湾空港局長  宍戸達行君

    企業局長    若山 隆君

    病院局長    須藤 明君

    教育委員長   宮地彌典君

    教育長     吉良正人君

    人事委員長   上谷定生君

    人事委員会

            小松正典君

    事務局長

    公安委員長

            濱田耕一君

    職務代理者

    警察本部長   恵良道信君

    代表監査委員  吉原 強君

    監査委員

            松岡召一君

    事務局長

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 事務局職員出席者

    事務局長    林 宏興君

    事務局次長

            山崎宣生君

    兼調査課長

    議事課長    井上 健君

    議事課長補佐

            森岡満明君

    兼記録班長

    調査課長補佐  鍵山和司君

    主幹      佐竹あき君

    主幹      中岡由佳君

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  議事日程(第4号)

   平成12年3月8日午前10時開議

第1

 第1号 平成12年度高知県一般会計予算

 第2号 平成12年度高知県給与等集中管理特別会計予算

 第3号 平成12年度高知県用品等調達特別会計予算

 第4号 平成12年度高知県土地取得事業特別会計予算

 第5号 平成12年度高知県災害救助基金特別会計予算

 第6号 平成12年度高知県母子寡婦福祉資金特別会計予算

 第7号 平成12年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計予算

 第8号 平成12年度高知県流通団地造成事業特別会計予算

 第9号 平成12年度高知県農業改良資金助成事業特別会計予算

 第10号 平成12年度高知県県営林事業特別会計予算

 第11号 平成12年度高知県林業改善資金及び国産材産業振興資金助成事業特別会計予算

 第12号 平成12年度高知県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計予算

 第13号 平成12年度高知県流域下水道事業特別会計予算

 第14号 平成12年度高知県港湾整備事業特別会計予算

 第15号 平成12年度高知県電気事業会計予算

 第16号 平成12年度高知県工業用水道事業会計予算

 第17号 平成12年度高知県病院事業会計予算

 第18号 平成11年度高知県一般会計補正予算

 第19号 平成11年度高知県用品等調達特別会計補正予算

 第20号 平成11年度高知県土地取得事業特別会計補正予算

 第21号 平成11年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計補正予算

 第22号 平成11年度高知県流通団地造成事業特別会計補正予算

 第23号 平成11年度高知県県営林事業特別会計補正予算

 第24号 平成11年度高知県流域下水道事業特別会計補正予算

 第25号 平成11年度高知県港湾整備事業特別会計補正予算

 第26号 平成11年度高知県電気事業会計補正予算

 第27号 平成11年度高知県工業用水道事業会計補正予算

 第28号 平成11年度高知県病院事業会計補正予算

 第29号 高知県行政書士法関係手数料徴収条例議案

 第30号 職員の再任用に関する条例議案

 第31号 職員の再任用に関する条例の施行に伴う関係条例の整備に関する条例議案

 第32号 高知県手数料徴収条例議案

 第33号 高知県消防法関係手数料徴収条例議案

 第34号 高知県の事務処理の特例に関する条例議案

 第35号 高知県介護保険財政安定化基金条例議案

 第36号 高知県全国障害者スポーツ大会運営基金条例議案

 第37号 高知県食品衛生法施行条例議案

 第38号 高知県温泉法施行条例議案

 第39号 高知県墓地、埋葬等に関する法律施行条例議案

 第40号 高知県理容師法施行条例議案

 第41号 高知県美容師法施行条例議案

 第42号 高知県クリーニング業法施行条例議案

 第43号 高知県旅券法関係手数料徴収条例議案

 第44号 高知県火薬類取締法関係手数料徴収条例議案

 第45号 高知県高圧ガス保安法関係手数料徴収条例議案

 第46号 高知県液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律関係手数料徴収条例議案

 第47号 高知県計量法関係手数料徴収条例議案

 第48号 高知県職業能力開発促進法関係手数料徴収条例議案

 第49号 高知県中山間地域等直接支払基金条例議案

 第50号 高知県建設業法関係手数料徴収条例議案

 第51号 高知県土地収用法関係手数料徴収条例議案

 第52号 高知県公共用財産管理条例議案

 第53号 高知県都市計画法施行条例議案

 第54号 高知県宅地建物取引業法関係手数料徴収条例議案

 第55号 高知県プレジャーボートの係留保管の適正化に関する条例議案

 第56号 高知県教育委員会委員定数条例議案

 第57号 教育長の勤務時間その他の勤務条件に関する条例議案

 第58号 高知県警察関係手数料徴収条例議案

 第59号 高知県立学校授業料等徴収条例の一部を改正する条例議案

 第60号 高知県立児童福祉施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第61号 地方自治法第二百三条に規定する者の報酬、期末手当、費用弁償等に関する条例及び出頭者、鑑定人等の報酬、費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例議案

 第62号 民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例議案

 第63号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例議案

 第64号 高知県税条例及び高知県風致地区内における建築等の規制に関する条例の一部を改正する条例議案

 第65号 福祉地区及び福祉事務所設置条例の一部を改正する条例議案

 第66号 高知県立幡多高等看護学院の設置及び管理に関する条例及び高知県立総合看護専門学校の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第67号 公衆浴場法第二条の規定による公衆浴場の設置の場所の配置の基準に関する条例の一部を改正する条例議案

 第68号 高知県環境衛生適正化審議会設置条例の一部を改正する条例議案

 第69号 高知県興行場法施行条例の一部を改正する条例議案

 第70号 高知県旅館業法施行条例の一部を改正する条例議案

 第71号 高知県立自然公園条例の一部を改正する条例議案

 第72号 高知県立紙産業技術センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第73号 高知県立産業構造改善支援センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第74号 森林総合センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第75号 高知県漁港管理条例の一部を改正する条例議案

 第76号 高知県普通河川等取締条例及び高知県工業用水道条例の一部を改正する条例議案

 第77号 高知県立都市公園条例の一部を改正する条例議案

 第78号 高知県営住宅の設置及び管理に関する条例及び高知県特定公共賃貸住宅の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第79号 高知県建築物の設計又は工事監理の制限に関する条例の一部を改正する条例議案

 第80号 高知県建築基準法施行条例の一部を改正する条例議案

 第81号 高知県港湾施設管理条例の一部を改正する条例議案

 第82号 高知県収入証紙条例の一部を改正する条例議案

 第83号 高知県営病院事業料金徴収条例及び高知県立療育福祉センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第84号 高知県特別会計設置条例の一部を改正する条例議案

 第85号 高知県高等学校定時制課程及び通信制課程修学奨励資金貸与条例の一部を改正する条例議案

 第86号 高知県立青少年センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第87号 高知県文化財保護条例の一部を改正する条例議案

 第88号 使用料及び手数料の額の改定に関する条例議案

 第89号 高知県木材業者、製材業者及び木材チップ業者登録条例を廃止する条例議案

 第90号 南国市と土佐山田町との境界の一部を変更する議案

 第91号 県が行う土地改良事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案

 第92号 県が行う土地改良事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案

 第93号 県が行う流域下水道の維持管理に要する費用に対する市町の負担の変更に関する議案

 第94号 包括外部監査契約の締結に関する議案

 第95号 地域高規格(北川奈半利)道路改築工事請負契約の締結に関する議案

 第96号 県道興津窪川線緊急地方道路整備(興津坂トンネル)工事請負契約の締結に関する議案

 第97号 特定賃貸住宅(八反町団地)建築主体工事請負契約の締結に関する議案

 第98号 坂本ダム建設工事請負契約の一部を変更する契約の締結に関する議案

 第99号 県道高知南インター線道路改築(五台山トンネル)工事請負契約の一部を変更する契約の締結に関する議案

 第100号 地域高規格(北川奈半利)道路改築(柏木大橋下部工)工事請負契約の一部を変更する契約の締結に関する議案

 第101号 高知港改修(重要)工事請負契約の一部を変更する契約の締結に関する議案

 第102号 山田高校体育館改築主体工事請負契約の一部を変更する契約の締結に関する議案

 第104号 特別職の指定等に関する条例議案

 報第1号 平成11年度高知県一般会計補正予算の専決処分報告

 議発第1号 高知県合併処理浄化槽設置推進に関する条例議案

第2 一般質問

 (3人)

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 午前十時開議



○議長(依光隆夫君) これより本日の会議を開きます。

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△質疑並びに一般質問



○議長(依光隆夫君) 直ちに日程に入ります。

 日程第一、第一号から第百二号まで、第百四号、報第一号及び議発第一号、以上百五件の議案を一括議題とし、これより議案に対する質疑並びに日程第二、一般質問をあわせて行います。

 二十番西森潮三君。

 (二十番西森潮三君登壇)



◆二十番(西森潮三君) まずそれでは、政治姿勢についてからお伺いをさせていただきます。

 現下の時代状況は、五十数年余り前には戦争状態でありましたヨーロッパ諸国がEC−−欧州共同体として市場統合し、さらにはEU−−欧州連合として発展統一をされて、一つの流れが生じ、国境という概念が薄れゆく時代であり、インターネットを中心とする情報化の進展により、ますますこの流れが勢いを増し、国家の枠を取り外した地球規模の広域的なブロック化が進んでおると考えておるのであります。このような流れの中で、国内的には金融再編がますます進み、産業界は企業の生き残りをかけてリストラの真っただ中にあります。県内を見れば、平成十四年の国体を目途に伊野町から高速道が西進をし、周辺のアクセス交通網との整備と相まって、ハード面での変貌は著しいものがあるのであります。本四三架橋が整備された今、四国圏内交通網の整備進捗とともに県外資本の県内進出も一層盛んとなり、県内民間企業間との競合、競争もますます激しく、民間経営者は厳しい経営を迫られ、企業の存立をかけて懸命に頑張っているのであります。このような時代環境を見ますと、行政のみが競争の圏外にあって、傍観者の立場をとることは許されない時代状況にありますと同時に、知事の表明された改革路線の継続は、大要において私も共感するところであります。

 さて、三期目の知事選挙は知事の圧勝に終わりましたが、これまでの二度の選挙と比べますと、圧勝した構図は同じでありましても、内容においては異なったものがあったと思うのであります。我が党が推薦の形をとった二期目の選挙は、知事の人気絶頂の時代でありました。しかし、任期中に元県幹部職員の関係した商銀事件や池川町の情報化に関連した不祥事があり、これらに伴う内部管理体制のあり方や、また非核港湾条例などの取り組みに対する政治スタンスや行政手法について、幾多の批判やきしみが噴出をいたしました。さらには、選挙後の対立候補に対する対応の厳しさについても、知事には勝者の惻隠の情がないという旨の批判がありました。このような背景のもとで行われた選挙の勝利は、従前のような知事の人気のみによるものではなく、危機意識を持った支持者の方々の必死の頑張りの結果であり、選ばれる者として「勝者は勝っておごらず」の格言を肝に銘じ、忘れてはいけないと思うのであります。

 また、知事の理路整然とした怜悧なディベート技術は衆目の一致するところでありますが、「理屈は死んでいる。世間は生きている」というのは、勝海舟の有名な格言でもあります。自身の思いを吐露し、世間で通用させるためには、理の是非にあわせて心の是非があることに思いをいたし、心情的にも納得するものがなければなりません。議会に対しての根回しも必要であります。その言葉が嫌いならば、知事の言われるところの説明責任であります。思いを施策として実現していくためには、つぼを押さえて段階的に手続を踏んで行う政治手法、目配り、きめの細かさが必要であります。そうでなければ、理屈はわかるが感情的にはついていけないということになり、できることもできなくなるからであります。行財政環境の逼迫している今、県民相互が行政サービスの配分の上で痛みを分かち合わざるを得ない時代状況になっておると思うのであります。このような時代であるからこそ、価値観の異なる県民各層、各世代にまたがる心を一つにまとめて、施策を実行に移していかなければなりません。そのためには一層幅広い心配りが必要であり、改革路線を実現していくためにも、ぜひこのことは心にとどめてほしいと思うところであります。そして、余人にはかえがたい政治家としての資質を一層磨き、どっしり構えた懐の深さと重みを身につけて、仕事に生かしていただきたいと願っておきたいと思います。

 一方、高齢化は急速に進展をしてまいります。特に中山間地域で著しいものがあります。市町村長との連携を密にした生き残りの手だて、仕事の場の提供は緊急の課題であります。例えば、自然環境との調和の問題もありますが、中山間地域に豊富にある採石、木の根っこでもいい、また山砂利資源の活用策などは考えられないのだろうか。これらの資源の需要が見込まれる瀬戸内海地域を視野に入れ、中継基地として宿毛湾港と連動した資源活用の施策を樹立すれば、本州で計画をされているナショナルプロジェクトへの参画の展望、これは関西空港あるいは神戸新空港等も考えられると思うのでありますが、これらによって、交流人口の拡大策、経済の一層の進展、中山間地域の振興にもつながるのではないかと考えるのであります。

 以上、三期目の負託を受けた知事に対する私の思いを述べましたが、この任期は、これまで土をつくり、畑を耕し、種をまいてきた時期から、花を咲かせ、実をつける時期に来ておると思うのであります。さきの知事に対する思いや提言を踏まえた上で、二十一世紀の扉を開くに当たりどのような認識で県政に臨まれるのか、知事の所信と決意をまずお伺いしておきたいと思います。

 次に、第二次財政構造改革の取りまとめを行うと伺いましたが、改革に当たっては、県民へのサービスに要する経費を削減せざるを得ないと聞いております。財源捻出のためには義務的経費にも手をつけざるを得ないと考えておるところであります。職員定数や給与の諸条件の見直しについて、具体的にはどのような内容と方針をもって臨まれるのか、お考えを賜っておきたいと思います。

 行財政改革を円滑に遂行していくためには、職員のモラル高揚が求められます。給与上の処遇がままならぬ状況下において、仕事を通じての職員の生きがい対策がまた重要であります。それには職員の適材適所を見出し、配慮する人事行政がキーポイントになってまいります。また、職員の生きがい対策の上からも、職員一人一人が担当する業務を通じて施策づくりに参画するという課題意識の醸成が必要であります。施策を具体化するに当たっては、企画・管理部門と実施部門である現場・担当部門との間に実現可能性の上に立った共通の認識がなければ、いかなる立派な施策の企画立案も机上の空論となるのであります。人材育成の上からも両部門の人事交流を密にし、施策づくりに当たっては上意下達ではなく、県民と日常接して機微に通じている現場・担当部門の意思を重視し、両部門共同参画した企画立案をし、施策づくりを行うシステムが肝要であると考えるのでありますが、この点についても知事の考えを賜っておきたいと思います。

 次に、県計画の二十一重点プロジェクトに位置づけられた高知中央中核工業団地についてでありますが、先日の新聞報道によりますと、地域振興整備公団に共同事業の中止を申し入れられたとのことでありますが、このことに至った経緯はどういうことであったのか、その総括も含め、お聞きをしておきたいと思います。

 本県の産業振興のためには、工業団地の整備は絶対必要であります。特に、一日も早く工業団地のストックゼロの状態を解消しておかなければ、次の誘致もできません。また、高知工科大学との連携を図るという点でも欠かせませんし、今後この工業団地の整備をどのように進めていく所存なのか、あわせてお伺いをしておきたいと思います。

 次に、行財政改革についてお伺いをいたします。平成十二年度の県予算は四・三%のマイナス予算となっております。地方財政を取り巻く厳しい財政状況を踏まえますと、やむを得ないものと一定は理解もできないわけではありませんが、公共事業費は十五カ月予算を編成したとはいえ、十二年度予算で見る限り大幅なマイナスであり、公共事業に関しては従来の景気対策という側面の弊害なども議論がされておりますが、事の本質は別として、事業量の減少は、やはり県民の痛みが伴うものであるには間違いありません。こうした折、人件費はその伸び率は小さいとはいえ伸びておりますし、あらゆる分野で見直しを行うと言っている以上この経費も抑えるべきでありますし、また、ここまで財政構造改革を進めるのならば、もう一段の頑張りをもってとらの子の基金を取り崩すことのないようにしてほしかったというのが、私の率直な実感であります。私は常々、県政にもっと経営の視点を取り入れるべきだと申し上げてまいりました。そうした経営の視点の欠如が、現在の県立病院やグリーンピア土佐横浪、あるいは高知競馬、あるいはまた観光開発公社、これらの運営上の大きな問題を引き起こしているのであります。こうした結果、結局は公的資金、つまり税金を投入することにつながり、ひいてはほかの県民サービスの低下につながっておるのであります。

 また、さまざまな県の事業の執行に当たっては、その目的、効率、効果を常に問い直しながら実行すれば、同じ予算でずっと効果を発揮できるはずであります。例えば、県立の実践農業大学校では、校舎が伊野と窪川町に分散をされ、教員数と学生数を見比べてみても、その非効率さが明らかであります。執行部は既にこれを課題としてとらえているのであろうとは思いますが、こうしたことも時代に即応したように直ちに見直しをしていく必要があると思います。県政の運営にこうした経営感覚をもっと取り入れるべきであります。こういう基本的な考え方に立ちまして、本県の財政問題に関して質問を進めてまいりたいと思います。

 まず、遊休財産の処分についてでありますが、第一次財政構造改革のスタートに当たりまして、歳出の抑制だけではなく歳入の確保も重要であるとの認識から、遊休財産の処分計画を作成したはずであります。土地の処分は景気の状況がよくない中で困難があろうとは思いますけれども、その進捗状況はどうなっているのか、また今後の見込みはどうなのか、処分に当たっての課題は何なのか、総務部長にお尋ねをしておきたいと思います。

 次に、職員提案事業についてお伺いをいたします。職員提案事業は平成九年度の予算編成に当たって知事の発案により始まり、今回で四回目となっておると思うのであります。組織の中のバイパスが詰まっているとの視点から、職員がいわばバイパスで、知事に直接提案をし、その事業の予算化を図るというものであります。この趣旨は非常にいいことだと思うのですが、ただ、今申し上げましたように職員提案事業の趣旨は理解をいたしますが、果たしてそれがうまく機能しているのかどうかに疑問があります。今回も二十二件、七千万円余りが予算化されておりますが、その中には首を傾けざるを得ないものがあります。

 問題は、職員の提案が担当課長も部長も、また財政当局で審査を受けることもなく、直接知事に提案をされ、担当職員の思い入れだけが知事に伝わり、それを極めて多忙な知事が、提案された事業の背景や中身、あるいは課題などを把握し、きちんと審査できているのかどうかであります。一方では、厳しい予算要求限度額が設定をされ、組織として実施したい事業がなかなか予算化されない今日の状況であります。施策として練り上げが足りない事業が簡単に予算化されているということに、私は本当にこのようなことでいいのか、懸命に頑張っておる職員はジレンマに陥っているのではないかと思うのであります。やわらかな発想で施策を考え、事業を提案する必要性はわかりますが、予算化された事業を見ておりますと、やはりこんなことを県が実施する必要があるのだろうか、施策として練り上げが足りないのではないかといった疑問がわいてまいるのであります。

 そこで一例、私は例に挙げたいと思いますが、例えば、お隣の韓国との間で一昨年から子どもアジア文化体験事業というのを実施いたしまして、最初の年度でも二十五人の定員に対して百七十八名の応募がありました。そして、昨年も百二人の応募がありました。これがわずか行ける人は二十五人、定数は。そういう事業も今年は中止をしております。そして、旅費も全部子供負担ということで、今年は国際交流協会でやる。これは財政やそのほかの理由もあるかもしれません。そういうことでありますが、今年高知短期大学国際交流推進事業というのが出ていますが、今までの子どもアジア文化体験事業はこれだけ好評であるものが二百万円の予算であったのに、突然ぽっかり出てきて三百万円の予算がついている。しかも、高知工科大学や高知大学なら学術交流協定を結んでおるからそれもわかりますが、短大の場合は、昨年任意で学生が韓国晋州産業大学へ訪問をした。そして今年度二月に向こうからこれも任意で来た。それだけのことで下地も何にもないのに、こういう予算化をされておる。しかも、旅費、そういったことも教職員なんかもあって、よく見てみますと、一人が二十一万六千円、五泊六日としては余りにもこれは高過ぎるのではないか。本当に十分な検討がされておるのか。私は、この予算をこの状態ですんなりと認めるわけにはいきません。いま一度凍結をして、練り直して、国際交流課あたりとも協議をして、いずれに使うことが適当かということを議論して、実施していただくことを願っておきたいと思います。

 次に、第二次財政構造改革の目標の一つに、事業の選別の徹底と質の向上というテーマがありますが、職員提案事業はどうもその趣旨に沿っていない結果となっているように感じます。来年度からは、これらの職員提案事業の見直しが、私は今申し上げたこと等を踏まえて必要だと思うのですが、知事の見解を賜っておきたいと思います。

 また、さきの議会でも職員の倫理条例が可決をされましたが、もともとこれは条例以前の問題であり、業務を遂行する上の基本的な心構えであります。公務員として、全体の奉仕者であるという基本姿勢に立ち返っていれば、このような条例のお世話になる必要はないと思うのであります。たしか官官接待を廃止したのは平成七年度であったと思いますが、十年度には旅費制度の見直しも行われました。こうした事務の執行に関する見直しも一定財政の健全化に貢献をしているはずでありますが、そこで、平成七年度当初予算と十二年度当初予算を比較すると、旅費と食糧費はどのような変化があっておるのか、総務部長に伺っておきたいと思います。

 食糧費や旅費の問題に関しましては、そもそも役所としての県民に対する責任やけじめの欠如が問題を引き起こしたものでありまして、適正、適切なものにしていくことは当然のことであります。しかし一方では、職務上で必要であるにもかかわらず、その事務手続が余りにも煩雑なことから、職員が自己負担をしている状況があります。けじめはけじめとして、必要なものは必要であり、それが適切に執行されるようなシステムにする必要があると思うのでありますが、そこで事務手続の簡素化を考えないか、総務部長にこの点も伺っておきたいと思います。

 また、厳しい財政状況の中で、収入として入ってくるべきものをきちんと収納していくことも当たり前で、また重要なことであります。先日、外部監査委員から県営住宅の管理のあり方が指摘をされましたが、県営住宅の家賃の徴収率も最近は低下傾向にあります。こうしたことをきちんとしていくことが全体として公平で効率的な行政執行につながってくると思うのであります。

 そこで、外部監査が指摘をされた県営住宅の管理についての今後の対応方針や、また県営住宅の収入未済額の低減に向けてどのような対応を図っていくのか、この点は土木部長に伺っておきます。

 第二次構造改革の最終取りまとめは来年度中ということでありますが、具体の事業の見直しに関しては、思い切った見直しを行うべきであります。役割を一定終えた事業からの撤退はもちろんのこと、官と民との役割分担の見直しや、地方分権の流れを踏まえた県と市町村との役割分担の見直しなどを実施して、生み出された財源は時代を見据えて次の一手のためにこそ活用すべきであると思うのであります。ただ、こうした改革は、ともすれば総論賛成、各論反対となりがちでありますから、事務当局に任せっ放しでなく、成果を上げることは難しくなりますので、こういうときこそ、私は知事のリーダーシップを求めておきたいと思うのであります。第二次構造改革の最終取りまとめに向けて、今後どうした考え方のもとに、具体的にどういう作業を行っていくのか、総務部長にお伺いをしておきます。

 次に、県立病院事業についてお伺いをいたします。平成十一年度末で県立病院事業が抱えます約二百億円の借入金の処理に関して、補正予算案が本議会に提案をされているところであります。病院事業の借入金は長年にわたる赤字経営の中で不足する資金を一般会計から借り入れたもので、現状では病院事業独自での返済は不可能な額にまで達しているのであります。なぜかかる事態に立ち至るまでこの問題が放置されてきたのかと申しますと、その最大の原因は、病院事業と一般会計の間で行われてきた経理方法にあると言わざるを得ないと思うのであります。この処理方法は、病院事業が年度末に返済しなければならない一般会計からの借入金を年度内返済ができないために、翌年度の一般会計からの借入金でもって返済するという、いわゆる転がしと言われる処理方法であったのであります。

 この処理方法そのものは、本来の健全な財政運営の手法としては決して好ましいものではありません。また、こうした経理方法を続けていくことは、借入金という一くくりの中で実質の不良債務が顕在化しない弊害があり、県立病院にとっても、経営実態が不明確となることから、独立採算制を目指す経営健全化には阻害要因となりかねないのであります。こうした経理が昭和三十五年に一般会計からの借り入れが始まって以来今日まで続いてきたことについては、これを見過ごしてきた我々も含めて、関係者は厳しく受けとめる必要があると思うのであります。今般提案のあった補正予算案は、昨年不適切な形で処理されてきた病院職員の退職給与金問題の是正を契機に経理全般を洗い直した結果、営業に伴う借入金と、資本に伴う借入金とを整理し直すものであり、経理本来の姿に戻すという点においては、一定理解できるものであります。

 しかしながら、厳しい財政事情のもとで、百億円余りを一般会計から病院事業に実質的に投入するということは、財政運営に与える影響は極めて大きく、これまで必死の思いで財政構造改革に取り組んできた経緯から考えますと、今回の提案について納得のいく説明が必要であると思うのであります。

 そこで、幾つかお尋ねをいたしますが、病院事業の抱える借入金については、平成十五年度に固定化をして、一般会計からの支援によって解消していくという基本方針が既に示されているところであります。今回の措置はこの既定方針に沿った措置と理解するところでありますが、まず一点、県を挙げて第二次の財政構造改革に取り組むこの時期に、あえてこのような対応をする理由は何なのかを伺っておきます。

 また、本年度末でおよそ二百億円に達する病院事業借入金の解消は、今後の財政運営に多大な影響を及ぼす問題でありますが、厳しい財政状況下でどのような見込みに立って支援を行っていく考えか、この点は総務部長に伺っておきたいと思います。

 次に、病院事業で生じた借入金は、本来病院事業自助努力で解消すべきでありますが、残念ながら平成十一年度決算においても、退職給与金を含め、十二億円程度の資金不足が生ずる見込みと伺っておるところであります。この経営状況では、借入金の返済が望めないことは自明であります。一般会計からの支援に頼らざるを得ないと思うのでありますが、少なくとも病院事業として抜本的な経営改善策を打ち出し、近い将来において一定の借入金の返済が可能であるとの見通しがなければ、決して県民の理解は得られないと思うのであります。昨年の九月県議会における私の質問に対し、知事は、準用再建団体の指定、給与制度の見直し、勧奨退職年齢の引き下げなど、病院事業の抜本的な改善策を幾つか示され、今後検討していくとの答弁をされておるのであります。

 しかし、病院事業の現状はまさに待ったなしの状況でありまして、直ちに具体的な対策を打つべきであると思うのであります。国の総医療費抑制のもとでは大幅な収益増は見込めない現状において、固定費の削減、とりわけ人件費の縮減が最優先の改善課題であります。そこでまず、病院職員の給与を地方公営企業法の趣旨に沿って、経営状況を反映したものにするとの考えに立ち、そのためには人事交流の問題がネックであります。人事交流の廃止に向けた検討を進めるとのことでありますが、事業の性格に違いはあるとはいえ、例えば競馬組合では、存続のためには三七%の人件費縮減が条件となっておるのであります。病院事業も、平成十五年度末で借入金が固定化された後は、各病院が独立採算制のもとで運営をする必要があり、資金不足が生じれば給与カットは避けられないと考えるところであります。

 そこで、現在の収支状況が続くとすれば、病院全体、あるいは病院ごとにどれだけの給与費をカットしなければならなくなるのかをお伺いしておきます。

 次に、早期勧奨退職制度については、総人件費の抑制だけではなく、退職不補充を原則に、人員の適正化を続ける中で新陳代謝を図る有効な手だてであります。これまでの答弁では、平成十三年度から導入するとのことでありますが、この内容はどの程度を考えているのか、あわせて病院局長にお伺いをいたします。

 今回借入金を整理することによりまして、資本に係る借入金百二億円については一定その返済が先送りされることになると思うのでありますが、営業収支に係る借入金九十八億円については返済がかなわず、不良債務となり、その結果、いわゆる起債制限団体となって、今後起債による医療機器の購入や施設改良ができなくなるはずであります。この状況を脱却するためには、まず不良債務の解消が優先をされると思うのでありますが、固定化された百二億円についてもいずれ処理していかなければならないものであります。これらの借入金のすべてを一般会計からの支援で賄うということでは、到底県民の理解は得られるはずがないのでありまして、先ほど申し上げたとおりであります。

 そこで、最後に、病院事業として今後の借入金の返済について現時点でどう見込んでいるのか、病院局長にお伺いをしておきたいと思います。

 次に、交通インフラ整備による交流人口拡大についてお伺いをいたします。今年四月から地方分権整備法が施行され、国と地方との関係が対等、協力の関係となり、それぞれ自立した個性を競う時代が参ってきたのであります。しかし、新世紀の分権時代の扉の前に立つ高知県の現状は、極めて厳しいものがあります。広い県土は東京一極集中の日本の縮図のように、県都高知市に人口の四割が集中をして、一方、郡部の市町村は過疎の波に洗われているのであります。さらに、全国の先陣を切る形で人口自然減に突入をして、高齢化の進行もまた顕著であります。ここにその具体例として、少しショッキングではありますが、数字を紹介しておきたいと思います。

 これは国立社会保障・人口問題研究所編集の都道府県別将来推計人口でありまして、平成七年(一九九五年)から三十七年(二〇二五年)、平成九年五月推計によりますと、高知県の状況については、総人口は平成七年の八十一万七千人でありましたのが、十五年後の平成二十二年には七十七万一千人に人口が減少し、三十年後の平成三十七年(二〇二五年)には何と六十八万一千人と、現状より十三万六千人の人口が減少するという推計が出ておるのであります。

 また、ゼロ歳から十四歳の年少人口の割合は、平成七年の一五・四%が、平成二十二年には一三・三%、平成三十七年には一二・七%に減少する。一方、六十五歳以上の老年人口の割合は、平成七年の二〇・六%が、平成二十二年には二七・三%、平成三十七年には三二・五%に増加し、これも何と三人に一人は高齢者であるという時代が参ります。本県にとっては、まことに厳しい将来予想となっているのであります。

 本県の現実を見てみますと、悲願であった本四三架橋の完成や四国内の高速道路など、社会資本が近年急速に整備をされてきておるのであります。しかしこの間に、県土の活力は、人口の減少、高齢化の進行に象徴されますように、決して豊かなものになっておるのではありません。むしろ県民所得や産業など各種指標を見ましても、御承知のとおり相変わらず下位に低迷しているのであります。昨年一年間に本県を訪れた県外観光客は四百九十七万一千人で、平成七年以来四年ぶりに五百万人の大台を割ったということでありますが、このことがよく言われますけれども、結局ほかと比較をして魅力がなければ、訪れる人は少なくなるのは当然であります。高知県は、本四三架橋を実現した中国、四国、あるいは今激動する日本の中でも、大阪あたりの新聞にも出ておりましたけれども、そういう当面一番のんびりしておるというのは高知県だと、こういうことが記事に出ておりました。そういった点で、もっと官も民もこうした社会の激変を確かにとらえて、しっかりとそうした施策を展開する必要があるということを私は申し上げておきたいと思います。

 また、来るべき二十一世紀の県勢の振興、発展を考えるには、まずこのような厳しい現実を直視して、産・官・民が一体となって総合的な取り組みをしていかなければならないと考えるのであります。そこで、観光振興を中心に若干私見を申し上げて、知事の見解をお伺いしておきたいと思うのであります。私は、本県の二十一世紀初頭は観光並びに観光関連産業が中心産業となるのではないか、いやそうならざるを得ないだろう、こう思っておるわけでありまして、このためには、交流人口の拡大を図ることこそ高知県の経済を、人口減少の中でも交流人口を拡大すればそのパイを保つことができるわけですから、私はこれらが本県の経済を維持していくキーワードになると考えておるのであります。もちろん人口の減少を抑制する取り組みも極めて重要ではありますが、交流人口の拡大を図り、これをフル活用して、観光を初めとする産業振興につなげ、県民の所得向上を図り、そしてこれにより人口減少に歯どめをかけていくというような視点もこれからの時代は絶対に必要ではないのかと、こう考えておるのであります。交流人口の拡大を図るには、高知県を魅力あるものにしていかなければなりません。

 そのためには、思い切った発想の転換を図るとともに、産・官・民が一体となり、坂本龍馬に代表される歴史文化遺産や、四万十川や海洋深層水などの地域資源の発見もその一つ、有効に活用することが必要でありましょう。県土の八割を占める森林と水の活用、プロ野球やサッカーのキャンプなどもその一つの材料であり、資源であろうと思いますが、これらのチャンスを最大限に活用することが私は必要だと、こう思っておるのでありまして、集客力を高めるためには、県都高知市をより魅力ある都市に改造することも不可欠であります。このため、高知市の都市機能の集積を図るための高知駅前再開発事業や、大規模な会議の開催が可能なコンベンションホール、あるいはまたこれを含めたコンサート等の整備、全国ブランドの魅力ある大型店舗の誘致などに積極的に取り組むことも必要ではないのか。

 単に反対だけで本当に高知県の発展があり得るのかということも私は考えなければならぬ問題だと、こう思っておるのでありまして、反対だけでいいのか、こういう思いがしておるのであります。平成十四年に開催予定の国体の活用や、全国規模でのよさこい鳴子踊りや、山内家の入城記念等の各種イベントの開催。山内家の入城四百年については、私は数年前にこの議場で提言をいたしましたけれども、何の音さたもありません。こんなことでいいのかと思えてなりませんので、あえて申し上げておきたいと思いますが、各種のイベントの開催等、創意工夫を凝らして交流人口の拡大に努めていくことが肝要ではないかと思うのであります。

 そこで知事にお伺いをいたしますが、まず現行の県の総合開発計画は二〇〇〇年に向けた県政運営の基本方針を定めたものでありまして、新しい県計画の策定が必要であると思いますが、私は県計画は、激動する時代であるといっても、やはりある程度中長期的な視点に立って県土のデザインを描くことが必要であると思うのであります。次期県計画の策定について、基本的な考え方をお伺いしておきたいと思います。

 次に、本県の二十一世紀を展望するとき、大幅な人口減少と少子高齢化の著しい進展は間違いなく、確実に予想されるものであります。そこで、県の振興方策の上で、今後積極的に交流人口を拡大していくことが大きなかぎとなると思うのでありますが、交流人口の拡大についての基本的な認識と新しい県の指針づくりの上でこうしたことを考えているということがあればお示しをいただきたいと思います。

 次に、交流人口の拡大ということでは、観光振興の対策が重要と思いますけれども、文化環境部長にお伺いをいたしますが、三架橋時代を迎えて、また四国の四県都がエックス字のハイウエーで結ばれます中、あるいは過大な投資も要らずに交流人口の拡大や経済波及効果が大きいという点からも、急がれるのはもっとダイナミックな観光対策の展開と思うのでありますが、四国四県の連携した観光対策なども含めて、今後どのような取り組みをしていくのかをお伺いしておきます。

 高知県への県外観光客の入り込みは、昨年開通したしまなみハイウエーの効果も薄く、どうもじり貧になっていると思うのでありますが、何が原因と分析しているのか。今後、入り込み客の増加に向けて官民挙げた積極的な対策をどう講じていく考えかをお聞きしておきたいと思います。

 また、高知県を訪れていただきましても、事実上素通りであったり、日帰り型といった入り込み客では経済効果はありません。県下のそれぞれの地域に、もっと宿泊、滞在してもらう形の観光対策など、魅力ある物語、脚本をしっかりとつくった上で、関係者が一丸となった取り組みにより進めていく必要があると思うのであります。どのような考えでいるか、所見を伺っておきたいと思います。

 次に、今後の交流人口の拡大を進め、県外の人をもっと呼び込むためには、どうしてもコンベンション機能の充実が必要と思うのでありますが、現在県内に幾つかの施設はありますが、大規模な収容人員を可能とするものはありません。施設の魅力という点でも見劣りがいたします。これでは多くの人を引きつける多様なイベントや集会などもできませんし、こういう地方財政も厳しい時代でありますから、コンベンションホールなど行政主導でつくることも難しく、建設経費やランニングコストの負担からいっても難しいと思うのでありますが、これはなかなか簡単にはいかないと思いますけれども、PFIなどにより民間活力を利用するといった工夫によって実現していくことも可能だと、こう思うのであります。

 今後、コンベンション機能の整備については、民間の力でこれを実現するためにこそ知事の力が求められるのでありまして、私はこれら実現に取り組む知事の考えをお聞きしておきたいと思います。民間に呼びかけて、何もこれを行政でどうしてもやらなきゃならぬということはない、商売としてやってもらうというのも一つの方法でありますから、こういうときこそ知事に大いに汗を流していただきたいと思うので、その決意、考えをお聞きしておきたいと思います。

 また、このこととも関連をいたしますが、最近県外に幾つかショッピングやレジャー、あるいは文化的な要求を満たすいろいろな大型施設が誕生してまいりました。県内から多くの若者が気軽にこれらの施設を訪れると言います。やはりこれからの地域づくりや魅力ある都市づくり、さらには若者の定住条件の整備ということで、若者を引きつけるさまざまな都市のアミューズメント機能を充実させ、県内の若者はもとより、県外からも呼び込む、こういうことが必要と思うのでありますが、どのような考えを持っているのか、この点については企画振興部長にお聞きをしておきたいと思います。

 以上で私の質問を終わりますが、二回目の登壇の必要のないような的確な答弁を求めて終わりにしたいと思います。(拍手)

 (知事橋本大二郎君登壇)



◎知事(橋本大二郎君) 西森議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、私の県政にかける思いについてお尋ねがございました。二十一世紀を迎えるに当たりまして、高知県がまず目指すべきことは、経済的な自立だと考えております。このため、これまでの二期八年の間に、高知工科大学の開設や情報化の整備など、さまざまな種まきをしてまいりましたし、各分野での積極的な改革にも取り組んでまいりました。その上に立ちまして、これからの私の仕事は、これまで取り組んでまいりました改革の流れをより一層推し進めますとともに、これまで育ててまいりました種が花を咲かせ実をつけたことを県民の皆様とともに実感できますような具体的な成果を上げることだと考えております。また、このため、県民や議会、さらには市町村の方々と手を携えまして、産業など各分野での構造転換や地域を支える人づくりを目指していきたいと考えております。

 あわせまして、御指摘のありました県民の皆様への幅広い心配りということもさらに大切にしていきたいと思っております。また、その際には、これまで以上に説明責任の重要さを自覚いたしますとともに、県民の皆様を初め企業やNPOの方々にも公共サービスの一翼を担っていただきますような、新しい公共の形をつくり上げていきたいと考えております。

 次に、財政構造改革に関しまして、職員の定数や給与の諸条件の見直しの内容と方針についてお尋ねがございました。このうち、まず職員の定数は、平成六年度からの五年間に、一般行政部門で二百三十一人を削減してまいりましたし、職員の給与は、いわゆるわたりの廃止や特殊勤務手当の見直しなど、給与制度全般の適正化に向けました取り組みを全国に先駆けて行ってまいりました。例えば、ラスパイレス指数は平成七年度に一〇三・七で全国十二位でありましたものが、昨年度は一〇二・五で全国三十五位に下がっておりますし、本年度は一〇二・一で全国四十二位とさらに下がっております。また、本年度は管理職の給料を凍結いたしましたし、来年度からは五十六歳での昇級延伸と五十八歳での昇級停止を、平成十四年度からは五十五歳からの昇級停止といったように、給与の抑制措置を実施してまいります。さらに、行政改革大綱に基づきまして、平成十一年度以降の五年間で、少なくとも百人の職員を削減することにしております。こうしたことによりまして、今後とも人件費を抑制できるものと考えております。

 一方、第二次財政構造改革を進めるに当たりましては、県の歳出の規模を身の丈に見合った姿に戻しますとともに、行政のシステムを時代に合ったものに改めますことで、歳入と歳出の規模を均衡させることが基本でございます。こうした歳入と歳出を均衡させますためのさまざまな取り組みによりましても、なお財源の不足が解消できません場合には、職員の給与を含めまして、人件費のさらなる削減も避けられないとの考え方に変わりはございません。この点は、今後第二次財政構造改革の取り組みを進めます中で判断をしてまいりたいと思います。

 続いて、企画・管理部門と現場・担当部門とが共同して施策づくりを行いますようなシステムを考えるべきではないかとのお尋ねがございました。よりよい行政サービスを行ってまいりますためには、常に県民のニーズや地域の実情を踏まえて施策を検討する必要がございますので、これまでも職員には、みずから地域に足を運ぶことを呼びかけてまいりました。その上で、そうした職員による施策づくりが進みますような庁内のシステムづくりが必要でございます。このため、これまで職員の提案事業を初め、各部局の予算調整の責任者のもとでの出先職員を含めました予算案づくりに取り組んでまいりましたし、庁内メールを活用しました情報の共有にも取り組んでまいりました。

 一方、人事管理の面では、これまで事務職員が行っておりました企画や管理部門などに技術職員を配置いたしますことや、本庁と出先機関との人事交流の促進など、現場職員の知識と経験が生かせますような人事管理システムへの改革にも取り組んでまいりました。今後も、こうした基本のもと、積極的な人事交流を図ることなどによりまして、県民のニーズや地域の実情を踏まえた施策づくりが進んでまいりますよう取り組んでまいります。

 続いて、高知中央中核工業団地についての御質問にお答えをいたします。この団地は、平成四年度に地域振興整備公団に開発可能性の予備調査をお願いしまして以来、公団との共同事業として進めてまいりました。その後、平成七年度には土地利用の調整を、また十年度には基本設計の変更を行いますなど、二度の計画変更をいたします中で、地元の土佐山田町ともども用地買収の同意取得に全力を注いでまいりました。その結果、八割を超える方々から同意をいただきましたが、同意をいただけない方の土地が点在をしております上、その同意の見通しも立たない状況にございます。このため、早くから同意をいただいております方々からは将来の生活設計が立たないとのお話も出ておりますので、このままさらに月日を費やしていくことはできないと考えました。ただ、同意をいただけていない方の土地を除外いたしますと公団事業としての要件を満たさなくなりますので、共同事業は中止せざるを得ないと判断しまして、すべての地権者の方々にこうした内容をお話ししました上で、先日公団の総裁に中止の申し出を行いました。

 一方、企業誘致は、本県の産業の振興、ひいては産業構造の転換を進めますためにも大変重要でございますが、お話にもありましたように、本県は現在企業誘致のための工業団地のストックを持っておりません。また、高知工科大学との産学連携の受け皿といたしましても工業団地が必要でございますので、規模は縮小をいたしますが、土佐山田町と一体となりまして、早期に着手できますよう取り組んでまいります。あわせまして、今後は大規模な土地開発事業は、用地取得の手法なども含めまして、開発のあり方などを改めて検討しなければいけない時期に来ていると考えております。

 次に、職員提案事業のあり方についてお尋ねがございました。職員提案事業も四年目を迎えましたためさまざまな課題がございますが、現在の変化の速い時代に、職員が県民のニーズを自分のセンスで感じ取り、問題解決の方法を考え出してまいりますことは、これからの県政を担う人づくりといった面で意味のあることだと思います。また、仕事の進め方の面でも、これまでの階層型の組織を前提にしました手法から、よりフラットで迅速、かつ風通しのよいものに変えていくといった意味で大きな意義があると考えております。ただ、その一方で、御指摘にありましたような声が庁内にございますことも事実でございますし、また、このことは自分自身も課題として謙虚に受けとめております。このため、今後は、募集の時期や選考の方法の見直しを行いまして、これまで以上に事業の選別の徹底と質の向上に努めますとともに、提案者も事業の担当課もお互い納得できますような仕組みづくりを行ってまいりたいと考えております。

 続いて、次期の県計画を策定するに当たりましての基本的な考え方についてお尋ねがございました。二十一世紀を目前に控えまして、行政を取り巻きます環境は、行財政改革や地方分権への対応、さらには官と民の新たなパートナーシップづくりなど、大きな転換期を迎えております。一方県民の価値観も経済的な豊かさだけでなく、自然や環境の重視など、多様化してきております。このような転換期の中で県民の皆様の満足度を高めてまいりますためには、これらの変化が本県に及ぼす影響を見きわめながら、新しい時代に価値を発揮すると思われます本県の可能性を、それぞれの分野で伸ばしていく取り組みが必要でございます。そのためには、御指摘のとおり、県政運営の基本方針となります中長期的な視点を持たなくてはなりません。こうしたことから、二十一世紀の本県の新たな指針は、長期的な県の将来像やデザインを県民の皆様に考えていただきますこうち百年クラブを初め各界各層の御意見をいただきながら今後検討をしてまいりますが、その内容といたしましては、交流人口の拡大といった視点も念頭に置きまして、中長期的な県の基本方向と、その実現に向けました戦略をお示ししてはどうかと考えております。

 続いて、県の振興方策を考えます上での交流人口の拡大に向けましての基本的な認識などについてお尋ねがございました。今後、全国的に人口が減少傾向に入ることが予想されておりますので、御指摘のとおり、本県の二十一世紀を展望するに当たりましては、人口の減少と少子高齢化の進行を念頭に置かなくてはなりませんが、その一方で、ゆとりや自然の重視といった価値観の変化や余暇時間の増大など、都市と地方の交流の増大につながりますような時代の流れもございます。このため、これからは県の事業や施策を進めます上で、常に観光の振興や交流人口の拡大といった視点を持つことが大切だと思いますので、先ほどもお答えをいたしましたように、新しい県の指針づくりにおきましても、検討すべき大きなテーマの一つになるのではないかと考えております。

 続いて、PFIなど民間の活力を利用してコンベンションホールの実現に取り組むべきではないかとのお尋ねがございました。新たなコンベンション施設の建設につきましては、先日中沢議員の御質問にもお答えをしましたように、平成七年十二月にコンベンション施設研究委員会から提言をいただいております。その際、当時の試算で百三十億円の建設資金が必要なことや独立採算制の維持などが課題として上げられましたので、県として施設を建設することは困難だと考えております。しかし、その後高速道路の高知市までの開通や空港の拡張、それに阿佐線の整備など、高知市を中心といたしましたさまざまな都市機能の整備の状況も大きく変化をしてきておりますので、御質問にありましたPFIの手法の可能性も含めまして、今後の研究課題として取り組まさせていただきたいと思います。

 私からは、以上でございます。

 (総務部長兵谷芳康君)



◎総務部長(兵谷芳康君) 一連の御質問にお答えいたします。

 まず、行財政構造改革についての御質問のうち、遊休財産の処分計画の進捗状況についてお尋ねがございました。遊休財産の処分に関しましては、平成十年度から平成十二年度までの三年間で五十九件、台帳価格でおよそ八億四千万円分を処分する計画を立てました。そしてこれまでに、平成十年度には、土佐山田職員住宅など二十一件を総額およそ七億五千万円で、また平成十一年度は、ことしの一月末までに窪川署跡地など十三件をおよそ一億八千万円で処分いたしまして、二カ年で、合わせまして三十四件の遊休財産を、およそ九億三千万円で処分いたしております。

 このように、順次遊休財産の処分に努めておりますが、計画策定時にはなかったもので新たに処分を行えるものが発生いたしますなど、状況も刻々と変化をしておりますので、今回計画の見直しを行い、来年度は十一件、台帳価格でおよそ一億七千万円分の処分を行うこととしております。処分に関しましての課題といたしましては、景気が冷え込んでいる経済状況や、また処分予定地の中には廃道敷地など利活用の可能性が限られている物件も数多く含まれておりますことなどから、予定している処分が思うように進まないことも予想されます。このため、今後は毎年処分計画の見直しを行ってまいりますとともに、先日中沢議員の御質問に知事からお答えいたしましたように、遊休財産の処分予定地を公表したり、宅地建物取引業者の仲介を活用するといった方法についても検討を進めてまいります。

 次に、旅費、食糧費の平成七年度と平成十二年度との比較についてお尋ねがございました。事務処理の適正化や、いわゆる官官接待の全廃等によりまして旅費や食糧費の見直しを行ってまいりました結果、一般会計の当初予算において、旅費については、平成七年度には三十九億四千二百万円であったものが、平成十二年度では二十三億七千六百万円となり、四〇%程度の削減となっております。また食糧費については、平成七年度には四億八千万円であったものが、平成十二年度では五千三百万円となり、約九割の大幅削減となっております。

 次に、旅費、食糧費について事務手続を簡素化してはどうかとのお尋ねがございました。旅費、食糧費の事務手続につきましては、事務改革特別調査会の提言を受け、効率性よりも正確性を確保することにより県民の皆様の信頼を確保するという考え方のもと、これまで厳格な取り扱いをしてまいりました。このため、厳格さを求める余り、事務手続が煩雑になり、事務の効率性を欠く嫌いがあったことも事実でございます。昨年三月には、行政オンブズマンから二年間の活動を総括して、「食糧費及びタクシーチケットについては不適切な事項は一件も見受けられなかった。旅費については事務処理上の間違いは見受けられたが、不正の事実はなかった」旨の報告をいただきました。その際、事務改革取り組み後三年をめどに、提言の趣旨を生かしながら事務の簡素化に取り組むべきではないかとの意見もあわせていただいております。

 これまでの取り組みにより事務改革の精神は職員にかなり浸透していると考えておりますし、また、行政オンブズマンからの御意見も踏まえまして、その三年が経過いたします平成十二年度に、事務の簡素・効率化の観点から事務処理の見直しを検討していきたいと考えております。その際には、基本的には自己責任ということを明確にいたしますとともに、県民の皆様にその情報を開示することによりまして、不正防止など、事務改革の提言の趣旨を踏まえたものとしてまいります。

 次に、第二次財政構造改革の最終取りまとめについて、今後どのように作業を行うつもりかとのお尋ねがございました。まず、このたびの平成十二年度予算編成を踏まえました将来の収支見通しの精査を早急に行うことによりまして、目標としております歳入歳出の不均衡の解消に向けまして、なおどれほどの財源不足を解消しなければならないのかを見きわめました上で、それを達成するために求められます歳入歳出の見直しの作業を順次進めていく予定でございます。中でも、今後は個々の事務事業につきまして、官民の役割分担のあり方、応益・応能原則に立ち返った負担のあり方などの基本的な観点に立って根本から見直しを進めていきますことが作業の中心となってまいります。その際には、多くの課題を克服していかなければなりませんが、全庁挙げて検討を進めまして、平成十三年度の予算編成にはその成果が反映できるよう努めてまいりたいと考えております。

 次に、県立病院事業に関する御質問の中で、第二次財政構造改革に取り組むこの時期に、あえて百億円余りを一般会計から病院事業に投入する理由についてお尋ねがございました。第二次財政構造改革の中間取りまとめでも述べましたとおり、将来一般会計で負担せざるを得ない潜在的な負債、いわゆる隠れ借金につきましては、その解消に向けて早期の計画的な対応が求められております。中でも、病院事業会計がこれまでに累積してきた借入額は二百億円程度にも上り、かつその額は年々膨らむ傾向にありますことから、将来の負債の拡大を防ぐためにも、病院事業の経営改善に向けた抜本的改革には一刻も早く着手しなければならないと考えております。それに当たっては、二百億円に上る借入金を、本来の不良債務に当たる部分と長期の借入金とすべき部分などにきちんと整理をした上で、県民の皆様の前に経営の実態を明らかにいたしますことが何よりも大切でございます。そのため、改革に向けての第一歩を踏み出そうとの考えで、今回病院事業会計と一般会計の補正予算案を提出させていただいたものでございます。

 次に、病院事業の借入金の解消について、どのような見込みに立って支援を行っていくのかとのお尋ねがございました。平成十一年度末で長期、短期を含めましておよそ二百億円に上る病院事業への貸付金の解消につきましては、これまでにも申し上げてまいりましたとおり、病院事業が経営改善に向けた抜本的な改革に取り組むことを前提に、一般会計からも支援をしていく必要があるものと考えております。ただ、一般会計も第二次財政構造改革に取り組まなければならない大変厳しい財政状況にありますことから、こうした支援のための財源を確保してまいりますためにも、そうした取り組みの中で、個別の事務事業を初めあらゆる経費のあり方を見直すことにより、歳入と歳出の均衡に向けての一層の努力をしていく必要がございます。あわせまして、準用再建団体の指定を受けることにより、国の財政的支援を受けることも検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (土木部長石川和秀君登壇)



◎土木部長(石川和秀君) 県営住宅の管理に関する事項についてお尋ねがありました。

 まず、今回の外部監査におきまして、高額所得者に対する措置及び収入認定手続の定型化の二点について指摘を受けております。このうち、第一点目の高額所得者に対する措置につきましては、明け渡し請求をしていなかったことについての指摘を受けております。公営住宅法では、高額所得者に対し明け渡し請求をするものとするという規定がされておりますが、その際には、あわせて他の住宅のあっせんが義務づけられております。本県の場合は、高額所得者が入居可能な公的住宅が少ない中で適切な住宅のあっせんが困難であったことの理由から、法に基づく明け渡し請求を行わず、近傍同種の家賃を徴収することのみの対応措置をとってきたものであります。今回外部監査の指摘を受けたことから、公営住宅法の趣旨の原点に立ち返る視点で、明け渡し請求を行っている他県の実例も参考にしながら、明け渡し請求の措置ができる条件整備を進めてまいりたいと考えております。

 指摘の第二点目の、収入認定手続の定型化につきましては、定型・反復化する業務について、その業務の効率化を図る観点からの指摘がありました。今後は、表計算ソフトを導入するなど、御指摘の趣旨を踏まえた具体的な改善対策を講じてまいります。

 一方、収入未済額につきましては、平成十年度の県営住宅家賃収納状況は、現年度家賃と過年度滞納額を合わせた家賃徴収率が八三・三%、収入未済額が一億八千八百万円となっております。

 県営住宅家賃滞納の解消を図ることは、県における歳入の確保はもちろんのこと、県民の公平性を担保する観点からも極めて重要な課題であると認識しているところでございます。県営住宅家賃の徴収率の向上のためには、少額のうちに滞納を解消することが効果的であることから、従来の督促状の送付や電話による督促等に加え、今年度から、戸別訪問によりまして滞納家賃を収納するため、専任の収納員を一名配置したところでございます。

 また、長期かつ高額滞納者につきましても、従来からの明け渡し訴訟に加え、本年度からは滞納家賃支払いに判決と同等の強制力を伴う即決和解制度を取り入れることにより、その対策の強化に努めているところでございます。

 以上でございます。

 (病院局長須藤明君登壇)



◎病院局長(須藤明君) 病院事業についての御質問にお答えいたします。

 まず、給与費につきましての見込みでございますが、御指摘のとおり、国の総医療費抑制策のもとでこれまでのような収益の伸びは期待できませんが、引き続き収益の確保に最大限の努力を払いながら、一方では、給与費を初めとする費用を収益に見合ったものにしていかなければならないと考えております。

 平成十六年度時点での給与費につきましては、今後第二期健全化計画を着実に進めますことや、早期勧奨退職制度などの抜本的な改善策を実施することによって変わってまいりますが、仮に現在の収支状況が続くといたしますと、病院によって差はありますが、全体で九%余りのカットが必要になると見込んでおります。

 次に、早期勧奨退職制度についてのお尋ねでございますが、現時点での内容につきましては、平成十三年度から三年程度実施してはどうか、また現在五十歳となっております勧奨年齢を他県並みに五歳程度引き下げてはどうか、また現行の制度による支給額にどの程度の割り増しを行うか、などでございます。こうしたことを判断するため、来年度の早い時期に職員の意向や所要経費の把握に必要なヒアリングを実施いたしまして、その結果を踏まえながら最終的に詰めてまいります。

 最後に、借入金の返済についての御質問でございますが、病院事業の抱えます借入金を解消していくためには、抜本的な経営改善策の実施を前提に一般会計からの支援を受ける必要がありますが、病院事業みずからも収益の確保や費用の縮減に努めまして、借入金に頼らない経営にしていかなければならないと考えております。その上で準用再建団体の指定や、抜本的な改善策の結果にもよりますが、平成十六年度以降のできるだけ早い時期に借入金の返済が可能な経営状況となるよう病院現場と一体となって全力で取り組んでまいります。返済に当たりましては、まず不良債務となっております借入金の解消を目標としてまいります。

 以上でございます。

 (文化環境部長池田憲治君登壇)



◎文化環境部長(池田憲治君) 交通インフラ整備による交流人口拡大についての御質問にお答えいたします。

 まず、四国四県の連携した観光対策など、今後の取り組みについて御質問がございました。三架橋の整備やエックスハイウエーの完成により、多くの地域との時間距離の短縮やルートの多様性があらわれることなどを受けまして、本県の観光も新たな局面を迎えることになります。このインフラ整備を有効に活用するためには、地域といたしましては、山陽・山陰・近畿地方をターゲットとした施策を展開することが必要だと考えております。最近では、岡山県や徳島県の高速道路への広域観光案内板の整備や、山陽地域のメディアを使った観光PR、スポーツキャンプの誘致活動、また大阪におきますよさこいちびっこ選手権の開催や、従来から行っております御堂筋パレードへの参加などの取り組みを行っております。今後とも、マスメディアを有効に活用し、知名度の向上を行うとともに、旅行業者と一体となった新たな商品開発に向けた取り組みを進め、新しい誘客に努めてまいります。

 さらに、四国四県の連携についても御提言がありました。最近では、四県知事会議や愛媛・高知交流会議などにおきまして、四国八十八カ所をテーマにした観光の推進や、広域観光モデルルートの設定について提言を受けております。また、先月には「四国の観光を考える百人委員会」が発足し、将来の連携の可能性について議論が進められることになっております。今後こうした提言の具体化に向け検討いたしますとともに、各県とも連携し、より効果的な観光宣伝活動を実施してまいりたいと思います。

 次に、県外観光客の入り込み数の伸び悩みの原因と、増加に向けた今後の取り組みについての御質問がありました。平成十一年に本県を訪れた県外観光客は四百九十七万一千人と、平成十年に比べますと十一万五千人、二・二%減少いたしました。減少の主な要因でございますけれども、御指摘のとおりのしまなみ効果が本県に及んでいないこともございますが、旅行形態の変化、不況や夏場の悪天候などの要因によるものと考えております。その対策といたしまして、マスメディアによる広報が大きな効果が期待できるため、テレビ番組や雑誌の取材を誘致し、高知のPRに努めますとともに、インターネットで観光情報をいつでも取り出すことのできる観光情報の一元化などの取り組みを進めてまいります。こうした事業は、官民挙げて取り組むこととしております。

 さらに、来年度は新たな取り組みといたしまして、県としては東部地域に観光担当職員を配置することとしております。また、観光業界におきましては、知事が観光案内役を務める企画の開発に取り組むなど、積極的な動きも見られます。こうした官民の新規事業を含めた取り組みが有機的につながるよう努力してまいるつもりでございます。

 次に、本県を訪れた方々に長く滞在してもらうための取り組みについて御質問がございました。今後、高速交通ネットワークの整備の進展により、日帰り客が増加する一方、宿泊客が減少し、トータルとしての経済効果が小さくなることが懸念されます。宿泊を伴う観光客をふやすことが必要でございまして、そのために観光に魅力ある物語、脚本をという御提言がありましたが、そのことは本県が持つ自然、環境や歴史、文化を素材にしていくことだと認識しております。現在計画づくりを進めておりますフィールドミュージアム構想は、恵まれた豊かな自然を味わい、体験し、学習できるメニューをふやし、多様なルートを設定することを目指した試みの一つであります。

 また、御指摘がございましたが、平成十三年の築城四百年を記念する行事の検討に関係者が取り組んでおりますが、これは歴史を題材としたイベントの開催によりまして誘客をねらうものでございます。今後、高知市などとも検討を進めることになりますが、県としての現在の取り組み状況について簡単に御説明申し上げます。現在県といたしましては、県の各文化施設、そして市町村の文化施設、また土佐山内家宝物資料館などと、山内家及びその時代をテーマにした共同の企画展を開催することができないのか、関係者から成ります検討会を設けまして、検討を始めております。このような構想、計画を県としても進めますとともに、これらを滞在につなげることのできる仕掛けづくりに関係者ともども取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (企画振興部長島田一夫君登壇)



◎企画振興部長(島田一夫君) 都市のアミューズメント機能の充実についてどのように考えているかというお尋ねがございました。

 若者の地域への定住を促進しますためには、若者に魅力ある就労の場を確保することはもちろんでございますが、最近の高速交通体系の進展によりまして、お話にありましたアミューズメント機能を求めまして、高知の若者も中四国に気軽に日帰りあるいは泊まりがけで出かけるようでありますし、九州においても同じような状況であると聞いております。このような状況を考えますと、今のままでは、厳しい県際間の競争の中で、交流人口の拡大や観光産業の振興は容易ではないと考えております。

 したがいまして、これからは御指摘にございましたように、県の持ちますすべての資源を活用することはもちろんでございますが、これまでのように高知市を中心とします県の中央都市部に単に本県の人口流出をとめるダム的機能を持たせるといった消極的な考え方ではなく、交流人口を引きつける、例えばアミューズメント機能を持ったまちづくりに取り組むといった積極的な発想に立つ必要があると考えております。産学官こぞってこのことを真剣に考え、取り組んでいくことが必要な時期に来ているのではないかと考えております。

 以上でございます。



○議長(依光隆夫君) 暫時休憩いたします。

 午前十一時十九分休憩

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 午後一時開議



○副議長(雨森広志君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 議案に対する質疑並びに一般質問を続行いたします。

 二十七番朝比奈利広君。

 (二十七番朝比奈利広君登壇)



◆二十七番(朝比奈利広君) 質問に入ります前に、本議会の取材をいただいております新聞紙上で、やみ金融という表現がございます。やみという言葉は、戦後の社会経済情勢の混乱のときにはよく耳にいたしましたけれども、最近はもうすっかり風化された言葉になっておると思います。このやみという言葉をひもといてみますと、広辞苑という辞典にはこういうことが書いてあります。「人に知られないようにこっそりとかけ合うこと」ということでございます。今回の一連の課題がやみではないということを私は信じておりますが、一たん報道されますと、そういうふうになり変わっていくということも考えられますので、少なくても今議会中にはやみではないという資料をお示しいただいて、私どもも議会議員として県民にその事実を知らしめる責任があると思いますから、よろしくお願いをいたします。これは通告しておりませんから、質問ではございません。強く要望をしておきます。

 財政問題につきましては、多くの議論がありましたので、私は項目を絞りまして知事にお伺いをいたします。十二年度予算は戦後二度目のマイナス予算で、前年対比四・三%減の総額で五千九百四十三億円余りと超緊縮型予算であります。国の十二年度予算は、財政再建論を排して国債三十二兆六千百億円、そのうち赤字国債二十三兆四千六百億円を発行して、景気対策を優先するという積極的なものとなっております。本県も十一年度には国の公共事業などの補正予算に呼応して十五カ月予算を組み、十二年度当初予算と合わせますと、前年対比一一・二%増の予算となったところであります。しかしながら、一般公共事業を十一年度、十二年度の当初予算で比較してみますと、六・四%のマイナスとなっております。本年度におきましても、国の経済対策が実施される場合、これを積極的に受け入れて、社会資本の整備、拡充を図るべきと考えております。

 国の経済対策は、御案内のように、必要な一般財源の大部分に起債が充当できることに加え、元利償還費、四五ないし八〇%が交付税へ算入されるという手厚い財源措置がなされるのが通例であります。知事は就任以来、県勢のランクを上げるべく、国の経済対策を活用してこられましたが、その結果、県債残高が単年度の予算規模を上回るなど極めて厳しい財政状況となり、二度にわたる財政構造改革を断行してまいりました。もとより公共事業についてはさまざま意見がありますが、製造業の乏しい本県の社会経済情勢は、公共事業に依存する体質から脱却できない現状であります。深刻化する雇用問題や社会資本の整備のおくれに対応すべきと考えております。

 一昨日の知事答弁は、経済情勢や財政運営を考慮し、国の経済運営に注意を払いながら、総合的に判断をしていくということであります。十一年度もそういう趣旨の答弁をいたしておりましたけれども、国の経済対策を受け入れ、約三百五十億円の補正予算を計上したところであります。少なくとも十二年度も国の経済対策を受け入れ、十一年度以上の補正予算を計上し、県勢の発展を期すべきと考えますが、いま一度知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、知事就任以来、県の重点事業には十一年度までに国の直轄事業を含めて約八千七百億円が投入され、これらの重点事業実施により一定の県勢浮揚は果たされてまいりました。一方、中山間地域の四十六市町村に対する重点施策として、市町村の要望が強かった集落整備事業を廃止、ふるさと定住促進モデル事業を平成五年度に創設し、基幹集落の環境整備に取り組んできたところであります。その間の投資実績は、一市八町八村、五つの広域モデル事業で、トータル三百十一億七千万円となっております。十年度、十一年度は市町村活性化総合事業を実施しており、事業費は約九十億円であります。これらの事業の適用を受けた市町村の数が少ないことや、短期間に制度を変更するなど、一貫性に欠けているという強い批判を聞きます。加えて、県土の九五%を占め、県人口の五二%が暮らす中山間地域の行政水準の底上げにはほど遠い財政投資であります。知事も県内を遊説されて感じられたのではないかと思いますが、就任以来の八年間で中山間地域において変わったものは、急速に進む過疎と高齢化、荒廃した田畑であり、一方変わってないものは、緑豊かな自然ではなかったでしょうか。

 昭和三十年代と現在を比較すると、県民の自家用車の保有台数は百倍になっておりますが、今なお山間地域で車の乗り入れが不可能な民家が残されております。残念ながら須崎市にもあります。知事が安芸市の山間地域を視察に行かれたとき、地域の住民が、資材の補助を受けて道路をつくったが、経費は大変安くなったと報じられておりました。集落の所帯数が少なく、道路をつくろうにも適当な補助制度もない。費用対効果を考えると、道路もつくれないといった実態が県下各地にあります。中山間地域の集落を維持、再生させるためには、今申し上げましたように、例えばコストの低い道づくりを行うための資材を県で一括購入し、これを市町村を通じて地元住民に助成するなどといった今までになかった工夫を凝らすことが重要だと思いますが、今後どのように市町村と連携し、取り組みを進めていかれるか、知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、国、地方を問わず、財政構造改革を断行しない限り収支の均衡が維持できない極めて厳しい財政状況となってまいりました。そこで、財政投資を直接行わなくても地域社会で安心して暮らしのできる手法として、知事の「21世紀の扉をあける」という提案は、大変興味のあるアイデアだと思います。その基本となるものは、これからの百年を見据えて何をしていくか、その事業を目指す方向の基本は、現在の県計画に掲げた自立という基本を踏まえたものであります。これを支えるキーワードは、各分野での構造転換と人づくりと提起をされております。

 具体的には、二十一世紀に向けて七つの基本政策が示されております。この基本政策は知事の県政に対する情熱と思想が表現されており、財源を必要としない数多くの課題があります。すなわちNPOを主体としたボランティア活動、人と人とが支え合う福祉社会、自然保護と環境問題、子供たちに夢を、新しい文化の創造などの実現を目指して、県民総参加と県庁組織を挙げて実行していくことの大切さを提言されております。これらの願望が満たされるならば、県民一人一人にとって住みよい誇りの持てる自慢の県づくりができると思います。まさに知事のリーダーとしての力量が問われているところでありますが、どのように取り組まれていくか、御所見をお伺いいたします。

 次に、市町村の財政運営についてお尋ねをいたします。先般、知事が町村長や町村議長会の会合に相次いで出席され、大いに盛り上がったというような記事が地元紙に掲載されておりました。相当激しかった知事選挙の戦後処理の一場面を伝える興味のある記事であり、それはそれとして、当事者にとってまことに結構なことであります。しかし、県民にとって最も大切なことは、知事と首長や議長の年に数回のセレモニーではなく、常日ごろから県と市町村の職員同士が密接に連携し、円満な実務の推進が図られるかどうかということが最大の課題であります。

 このように申し上げますのは、いよいよ四月一日の施行開始まであと一カ月を切った地方分権一括法の及ぼす影響を推測してみますと、大きな期待とともに若干の危惧の念も感じるからであります。すなわち、国全体の法律の四分の一強と言われる四百七十五本もの法律で構成される地方分権一括法の施行は、明治以来脈々と続いてきた国、県、市町村という強固な縦の主従関係を、いわば横のフラットで対等・協力の関係に置き直すものであり、我々地方自治に携わる者として待望久しいものであると言えます。しかし、その反面、今後市町村が県に相談を持ちかけたり問い合わせをしたりしても、これからは分権の時代だから自主自立でどうぞなどと言って、ていよく門前払いをされたりつれなくされたりするおそれはないでしょうか。実はそのようなことは口に出さなくても、多くの市町村の職員が大なり小なり心配していることと思われます。県は市町村に対してよい意味での面倒見のよさ、相談のしがいのあることが今後も求められており、それが主な存在意義の一つと言っても過言ではないと思います。

 そういう視点で県を見ると、今最も差し迫っており、手を差し伸べてもらいたいのは、財政運営についてであろうと思います。ここで改めて申すまでもなく、県下の市町村の自主財源は三〇%程度と、他県に比べて極めて低く、地方交付税などのいわゆる依存財源に多くを頼る厳しい財政運営を余儀なくされております。また、一般財源の中に占める過去の借金の返済額の比率である公債費負担比率、財政の硬直化を示す経常収支比率など、各種の財政指数はいずれも厳しさを増すばかりであります。こうした中にあっても、多くの市町村では、巨額の予算を要する産業廃棄物処理や下水道など、環境対策が急がれている現状であります。また、介護保険制度の円滑な実施とともに、いよいよ二年後に迫った高知国体への万全の準備など、山積する重要な政策課題が課せられているのであります。このため、どの市町村も少しでも有利な地方債に頼ろうとするのは当然の成り行きでありますが、現行の地方債制度には起債の許可に対して細かい制約があったり、県単位で配分枠があったりして、必ずしも使い勝手のよいものではないと聞きます。

 そこで、企画振興部長にお尋ねをいたします。市町村からは、起債についてどのような要望があり、県はどう対応しているのか、お伺いいたします。

 また、今国会では新しい過疎法が議員提案されるようでありますが、市町村にとって関心の高い起債の中でも最も有利と言われる過疎債が適用される過疎団体の要件も明らかにされると思われますが、新しい過疎法のもと、本県での過疎団体の指定見込みはどのようになっているのか、部長にお伺いをいたします。

 次に、中央集権的な発想から名づけられたニュアンスが感じられる地方課という名称から、より地域の振興に重きを置こうとする意味が込められた市町村振興課が誕生して二年がたちます。文字どおり市町村の振興を図るためには、市町村の財政運営についてきめ細かな支援やアドバイスが必要と思われますが、部長の見解をお伺いいたします。

 次に、十二年度予算で「中山間地域のみちづくり支援事業」三億円の計上は、県道整備率平成十一年四月一日現在で四六・八七%、舗装率五五・六一%の状況であり、特に未改良県道で苦情の多い地域を土木事務所長の判断で執行できるものであり、極めて時宜を得た予算計上であります。しかし、一市町村単位ではおおむね六百五十万円程度でしかありません。新しい制度に大幅な予算計上は困難かと考えますが、順次増額を要望すると同時に、県の管理する河川の維持補修についても同じ制度を設けていただきたいと考えますが、土木部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、環境問題についてであります。平成六年四月に認可を受けた財団法人エコサイクル高知についてであります。平成五年八月に日高村に設置を要請して以来、六カ年余りが経過いたしました。県は現地事務所を開設し、事業内容の説明や疑問点についても十分に説明をし、村民に理解と協力を求めてきたところであります。二十一世紀は環境の世紀と言われ、日々高まる県民の関心、産業廃棄物の最終処分場の逼迫やダイオキシン問題、不法投棄などの問題に対応するため、国は法律の改正を行い、さらに厳しい内容となっております。平成九年六月には処理施設の構造、さらに維持管理基準の強化、焼却炉に対する処理基準の強化などが主な内容であります。これらの条件がすべてクリアでき、責任の持てる施設であるエコサイクル高知に要する予算は、十年度、十一年度に計上し、不執行のまま年度を経過しようとしております。十二年度も厳しい財政状況の中で十億円余りが計上をされております。私は十年三月議会で、エコサイクルセンターの建設は日高村にとっては重大な政治問題であるという指摘をいたしました。それに対し知事は、「日高村に出向いて協力要請をしてきた。この施設は高知県にとりまして絶対必要なものだと考えておりますので、引き続き村民の方々に一層の御理解をいただくよう、誠心誠意努めてまいります」という答弁でありました。

 しかしながら、八五%の同意は二年前からのものであり、日高村では今でも迷惑施設という意識があり、村内には今なお賛否両論があるのでございます。一昨日の知事答弁は、三月末には縮小による実施を決断するということであります。産業廃棄物の適正な処理を行い環境を守る立場から、やむを得ない判断と理解はいたしますが、日高村にとっては重要な政治問題であり、県にとっても同じ認識が必要であります。たとえ縮小による事業実施をするにしても、村民の理解と協力が絶対必要であります。対岸の火事という姿勢で傍観しているとは言わないが、最終判断は日高村に任せるという姿勢ではなく、知事が多忙であれば、副知事を初め責任のある立場の者がもっと率先して村民の方々に接し、問題解決に尽力すべきではないか、その姿勢が問われていると思うところであります。今後の対応について知事に御所見をお伺いいたします。

 次に、文化環境部長にお伺いします。去る二月十五日環境審議会廃棄物部会において、第四次県産業廃棄物処理計画で十二年度から二十年度まで対応するため、日高村での産業廃棄物処理施設の早期完成と、今後の状況を踏まえて新たな施設設置の検討を進める方針が示されております。現段階でどのような構想を持っているか、お伺いいたします。

 次に、環境問題を身近な問題と考えるならば、まずごみ問題、ダイオキシン汚染、環境ホルモン、また地球環境問題としては、オゾン層の破壊、地球温暖化、森林破壊などが重要な問題となっております。環境問題は規制や取り締まりという手法のみでは解決できない課題でもあります。さらに、監視をしたり批判や攻撃ではなく、みずからが変わるという、それには物に対する価値観を改めることが大切であると言われております。例えば身近な問題として、現在市町村で行っているごみ処理は県下全体の排出量、可燃物で二十万七千九百六十三トン、その他の物九万二千二百六十三トンで、県民一人当たり日量、可燃物六百八十九グラム、その他の物が三百五グラムとなっており、処理経費県民一人当たり八千百六十一円を要しております。そこで、全国的にごみを減量する住民運動が展開されております。その運動のキーワードはマイバックキャンペーンであります。既に本県でも高知市と東洋町で行われました。本年五月には須崎市でもグリーン・ラブ・すさきが組織され、実行されることになっております。

 環境問題はかけ声だけでなく、身近な問題を提起し、住民参加による意識の改革と、まずできることから実行するということが重要であります。ごみ問題は市町村の行政事務でありますが、こうした市民運動は市町村長や教育委員会も積極的に参加して支援を行っているところであります。県としても、これらの運動を支援、指導して、環境問題を県民一人一人の重要課題として認識を深める努力をするべきと考えますが、部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、農政問題についてであります。一次産業の発展が県勢発展の基軸であります。さきに施行された食料・農業・農村基本法では、食糧自給率の低下、農業者の高齢化、農地面積の減少、農村の活力の低下が重要な課題となっております。本県の実情は、平成二年には販売農家の農業就業人口は五万八千五百六十四人で、十年後には五万一千二百八十人で一四%の減少となっております。加えて高齢化が一段と進んでおります。課題は山積しておりますが、魅力ある農村づくりは、U・Iターン者の就農促進、若い後継者の育成や季節労働力の確保が主要な課題であります。温暖多湿、豊富な水資源、平たん部を利用した施設園芸、小規模であっても山岳地を利用したユニークな農業経営が行われているところであります。

 橋本県政二期八年間の農政を総括するとともに、三期目の公約として、自立できる企業的農業と中山間農業の振興など、五つの主要課題が示されております。農政は国の政策との整合性や、JAなど関係団体の指導者や、直接農業経営を営む方々の連携や意思疎通が特に重要であります。これまでのような補助金政策を中心に行ってきた行政姿勢は通用しない状況でもあります。今後四年間に、公約された政策をどのような手法をもって実行していくか、基本方針について知事にお伺いいたします。

 次に、農業を発展させる組織として、昭和二十二年十一月、農業協同組合法が施行され、我が国の農業の発展のため大きな役割を果たしてきました。この組織として全国ネットでJAがあります。そして、都道府県にJA中央会があり、その下に各地域のJA組織があります。本県も現在二十三組合がありますが、県下八ブロックに統合し、組織の合理化と強化を図ることを農政の主要課題として推進してきたところであります。県農政を推進するには、市町村はもとより、農協組織との連携は欠くことのできない重要な役割があると考えます。ついては、特にJA等関係団体には、県の進める農政の主要な部分については理解と協力を求める対話の姿勢が強く望まれるところでありますが、今後の対応について農林水産部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、厳しい財政状況下でありますが、平成十二年度に向けて、JA中央会並びに各地区の組織から切実な要望がなされております。ハード、ソフトを含めてこれらの要求に対し、十二年度予算にどう対応されたか、部長の御答弁を求めます。

 次に、平成十二年度農林水産部重点事業は二十六項目であります。この中で、研究開発などソフト的な事業も含まれるが、その主要なものはハード事業であります。費用対効果が予算執行の原点であるならば、単年度で効果がある事業は単年度で、長期にわたるものは長期で投資効果を検証することが求められていると考えます。これまで実施されてきた農業構造改善事業などによる農道や加工施設が十分に生かされていないとの批判もあります。時代に即応した新規事業も計画されておりますが、予算執行の目的が達成されているか、例えば、市町村ごとの生産目標を掲げその達成を図ることなど、厳しくチェックされる姿勢が重要であります。その取り組みとして事業評価システムを試行しており、単なる政策判断の客観性を高めるための提案というような消極的な対応ではなく、実施をした施策や事業が、第三者から判断されても納得のいくものをつくっていくという積極的な対応が望まれるところであります。部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、バイオテクノロジーの課題についてであります。この問題は農業にとっては極めて重要な問題でありますが、食糧環境など問題を克服し、二十一世紀における人類の将来のありさまを一変させるような、画期的な技術開発が行われようとしています。現段階では高度な課題でありますが、既に先進国は実用化の態勢に入ったとも言われております。的確な情報の収集と、その対応について部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、水産行政についてであります。水産県としての誇りと実績を上げてきた本県の水産業は、平成元年には漁業従事者九千八百九十人、漁獲量十四万九千トン、生産高九百四十六億円、九年を経過した十年度は、漁業従事者は七千二十人、漁獲量十二万八千四百トン、生産高七百十七億円となっております。平成五年には一千億円漁業を目標にしたが、年々減少し、現在では七百億円を大きく割り込んでおります。かつて本県の水産業は、沿岸から近海へ、さらに遠洋へと大きな夢を持ってきたところであります。しかしながら、各国の二百海里専管水域設定や資源保護の国際協定によるマグロ漁船の減船など、極めて厳しい漁業環境であります。年々増加するプレジャーボートを見て、「海洋資源は遊漁者に占領されてしまう」という漁業者の不満の声を聞くのであります。しかし、海面には漁業権があり、その権利を侵害することは許されないところであります。この漁業権を漁業者はもとより、行政がしっかり守り育てることが水産行政の基軸であります。

 そこで、今回示された水産業ワンランクアップ戦略について、海洋局長にお伺いいたします。平成十二年度を初年度として、十七年度までの六カ年を目標にしております。現状認識や課題についての言葉による表現は極めて明快であります。まず、ワンランクアップとは漁獲量を指すのか、生産額を指すのか。次に、目的を達成するために受益者負担を除き、十二年度予算に計上した総額は幾らか。また、前年度よりの伸び率は何%か。さらに、六カ年間で総投資額はおおむね幾らになるのか。

 次に、黒潮牧場の適正な管理についてであります。資源が枯渇した沿岸漁業の中で、黒潮牧場の事業効果は高く評価をされております。しかしながら、年々増加し県下の保有隻数約七千隻というプレジャーボートは、超スピード運航に加え、採算を度外視した操業は零細な釣り漁民にとっては生活権を奪われる極めて深刻な課題であります。さらに、今回示された黒潮牧場の保守管理システムは、沿岸漁協や市町村が管理費の一部を負担するとしておりますが、遊漁者が横行して、その漁場管理が十分に行われていない状況では、理解は得られないと考えます。漁業秩序の確立のため、漁業者の納得のいく強力な行政指導と、違反者に対する取り締まりを行うことが重要であります。どう対応するか、また黒潮牧場に関する漁獲高と生産額はどの程度か、お伺いいたします。

 次に、カツオは本県漁業のシンボルマークでもあります。不漁が続く本県の漁業の中で、カツオ漁業はここ数年極めて順調な水揚げを続けております。十年度には二十六隻で六十四億円、十一年度は十一月までに七十七億八千万円余りの生産額であります。このカツオ漁業のさらなる振興を図るためには、えさの確保が最も重要であります。えさの確保対策について、例えば今回の計画では新たな漁業許可の実行が明記されているが、その具体的な実行についてお伺いいたします。

 次に、本県の水産行政は、漁業権の調整にウエートが置かれ、積極的な振興策が行われていないという指摘もあります。また、高知新港、須崎港及び宿毛湾港の整備に伴う地先漁業権の喪失は、漁業補償をもって解決した面もありますが、権利喪失に伴う漁業振興策が十分に実施されていないと言われております。約束したことは県として責任があります。何が残っているか、またその実現はいつか、お伺いをいたします。

 次に、安定した経営を行ってきた養殖漁業も、長年にわたる海底・海洋汚染は魚体の成長の鈍化、品質など、多くの課題があります。加えて長引く経済不況により、ここ数年一部魚種では生産原価を大きく割り込んで、経営を一層困難にしております。そのため、魚を売却しても、借り入れた稚魚の購入費やえさ代、資材費が返済できなくなり、そのため漁業組合運営にも支障が出ていると言われております。

 そこで、今回示された地先漁場の整備、開発についてであります。漁場実態や底質などに基づく中期的な漁場整備計画の策定について、現状をどう把握しているか。その対策は、共同漁業権区域内での既存漁場の増強は新たな漁業権の設定構想も含んでいるが、増殖場の造成に重点を置き、栽培漁業とリンクした漁場造成を行うとありますが、どこをどのように行うか。

 また、藻場造成手法の研究、開発とあるが、沿岸漁業の基本は資源を増殖することが最大の課題であります。そのため藻場の造成は必須の条件でありますが、研究、開発の段階は過ぎて実施あるのみと考えるが、所見をお伺いいたします。

 次に、介護保険実施に伴う、高知県社会福祉協議会と市町村社会福祉協議会の育成強化についてお伺いいたします。市町村社会福祉協議会は、配食サービスで見られるように、住民参加による福祉サービスの提供や、ひとり暮らし高齢者や障害者の方々を地域で見守る社会福祉活動の組織化など、住民参加による福祉のまちづくりへの取り組みを行うとともに、ホームヘルプサービスやデイサービス事業などを市町村から受託し、公的福祉サービスを住民の方々に提供してまいりました。また、これからの少子高齢社会を迎え、多様化する住民ニーズのすべてに行政が対応することの限界を考慮しても、住民参加の福祉活動の分野はこれまで以上に重要になってきます。

 そこで、これまで市町村社会福祉協議会が社会福祉の向上に果たしてきた主要な役割を検証しつつ、今後県として地域福祉活動を支えていく上で重要な役割を担うべき市町村社会福祉協議会をどのように育成していくべきか、健康福祉部長にお伺いいたします。

 また、介護保険制度の創設や社会福祉構造改革の議論の中で、ともすれば市町村社会福祉協議会など、最も住民に身近な市町村域での改革や体制整備の議論が重点的に行われ、必ずしも県社会福祉協議会の役割の議論が十分尽くされていないと考えております。県社会福祉協議会は市町村社会福祉協議会への支援、調整といった役割を一層強化するとともに、県の福祉基盤の強化をしていくことが必要であると考えます。県として、今後県社会福祉協議会がどのような役割を担っていくべきと考えているのか、部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、港湾問題についてであります。高知新港、宿毛湾港と並行して、津波対策事業として須崎港の整備が進められております。三港とも、県経済の浮揚のため、計画どおりの事業推進が行われなければならないと考えます。しかし、国は公共事業を優先した財政政策は十二年度で終結し、十三年度より財政再建を優先課題とした予算編成を行うと報じられております。そうすると、大型公共事業の削減あるいは休止など、根本的な見直しを行うことが予測され、港湾予算についても例外ではないと思います。

 須崎港の整備については、津波対策事業として平成元年より着手し、おおむね十年で竣工しないと、いつ襲来するかわからない津波被害から市民のとうとい生命が守れないという国の説明もございました。その後、事業を実施していただいておりますけれども、既に十一年を経過いたしましたが、進行状態は約半分でございます。今二十億円程度の投資でございますから、あと十数年はかかるということでございます。既に県は第二の南海震災を想定した訓練あるいは計画を立てておりますので、この事業が公共事業の削減により後退することのないよう格別の御尽力を賜りたいと思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、須崎港内の富士が浜という浜がございますけれども、この富士が浜の砂の移動が、沖防波堤を建設するに伴いまして大変激しくなってきております。また、湾内の水質汚濁の問題も提起をされております。今後、この工事の進捗にあわせまして、砂の移動と環境調査をあわせて実施していただきたいと思いますが、港湾空港局長の御所見をお伺いいたします。

 次に、須崎港内の整備計画の中で大規模な埋め立てを行い、木材工業団地を造成いたしました。設立当初より順調な経営を行い、本年で三十期目の決算を迎えることになりましたが、ここ数年は、長引く不況で大変厳しい経営を余儀なくされております。材料はすべて外材を利用している関係上、限られた港内の岸壁に野積みすることの危険性、公共用地の狭隘のため移動しなければなりません。長尺の外材を狭い市街地の道路を通過して運送することは、危険であるばかりでなく、経費の面からも大変苦慮しているところであります。そもそも団地計画の推進段階では、港内道路の整備は同時進行の予定でありました。東側にはセメント専用岸壁一万五千トンバースの完成、砂利埠頭の整備、西側には木材団地一万五千トンバースの完成などにより、県内の港湾貨物取扱量五〇%以上を、また須崎港から輸出入貨物量の九〇%以上を搬出している状況であります。港内の道路整備は急を要します。重点的な投資を行い、早急に整備を進めていく必要があると考えますが、局長の御所見をお伺いいたします。御答弁をよろしくお願いいたします。(拍手)

 (知事橋本大二郎君登壇)



◎知事(橋本大二郎君) 朝比奈議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、国の経済対策が実施されます場合には、これを積極的に受け入れるべきだとのお尋ねがございました。先日土森議員の御質問にもお答えをしましたとおり、本年度から第二次の財政構造改革に取り組まざるを得ないという本県の厳しい財政状況を考えますと、仮に国が経済対策を実施されることになりましても、その内容を十分に検討しました上で、県内の経済状況や将来の財政運営に与えます影響も見きわめながら、慎重に判断をしていく必要があると考えております。

 続いて、中山間地域の集落の維持と再生に向けました市町村との連携のあり方などについてお尋ねがございました。厳しさを増します中山間地域の集落を維持、再生してまいりますため、県では平成十二年度から始まります中山間地域の農業に対する直接支払制度が円滑に実施されますよう、小規模な基盤整備やレンタルハウスの整備などを通じまして、集落の集団的な取り組みを支援していくことにしております。また、地域の方々が主体となって生活の利便性の向上のための仕組みづくりなどに取り組もうとされますときに、さまざまな支援を行いますソフト事業も創設をいたしまして、きめの細かい対策を実施してまいりたいと思います。あわせまして、こうした取り組みの推進に当たりましては、市町村に主体性を発揮していただきますとともに、県も必要なサポートを行うことにしておりますし、取り組みを進めます中でも、県と市町村の役割分担と連携の望ましい姿を探ってまいりたいと考えております。

 また、県や市町村の行います事業が、本当の意味で地域に根づいた効果のあるものになりますためには、地域の方々の自主的な参加と協力という自助の精神も欠かせません。このため、お話にありましたような、低コストの道づくりといったことも、集落が自助の仕組みづくりに取り組まれることを前提に、これを県としてどう位置づけていくのかを市町村ともども今後検討していきたいと思います。

 続いて、私が掲げました七つの基本政策を進めますため、リーダーとしてどのように取り組んでいくのかとのお尋ねがございました。七つの基本政策は大きな時代の変化を考えます中で、今後県として取り組んでいくべき課題をお示ししたものでございますが、それぞれの分野での取り組みに際しましては、情報の共有化や県民の皆様の参加など、官と民との新しいパートナーシップが大切だと考えております。また、こうした県政を進めますためには、県民の皆様はもちろんのこと、県議会や市町村の方々ともこれまで以上に話し合う機会をつくりながら、ともに取り組んでいくことが重要だと思います。この点私は、これまでも県政の運営に当たりましては常に前を向いて全力で取り組んでまいりましたが、今後とも庁内の職員との意思の疎通に心を配りながら、七つの基本政策の実現に向けまして、みずからが先頭に立って、一層のリーダーシップを発揮していきたいと考えております。

 次に、エコサイクルセンターの建設についてお尋ねがございました。エコサイクルセンターの建設をめぐりますこれまでの経過の中で、地元の日高村の皆様には大変御心配をおかけしております。また、この種の事業を進めてまいりますためには、より広い方々の理解と協力を得ることが必要だとの御指摘はごもっともなことだと思います。このため、施設の内容や安全性などにつきましては、これまでも繰り返し説明をしてまいりましたし、私自身も現地に出向きまして御説明をいたしますなど、村民の皆様の御理解が得られますよう努めてまいりました。また、一昨年の七月からは一人一人の地権者の方々の御理解を得ますために、誠心誠意取り組んでまいりましたが、残念ながら全員の御理解を得るには至っておりません。その一方で、施設の必要性は一層高まっておりますので、やむを得ず確保のめどが立っております用地での施設建設の可能性調査に着手をしております。

 この施設は、おととい土森議員の御質問にもお答えをいたしましたように、本県の環境の保全や、産業と経済の健全な発展を考えますときに、どうしても必要な施設でございますので、私といたしましては、日高村に計画をしております土地に優良でモデル的な施設を建設しなければならないと決意を固めております。今後、この調査の結果に基づきまして事業を実施いたします場合にも、より広い住民の御理解と御協力を得ますことは、事業を円滑に進めます上で大変重要なことでございますので、そのために必要なときがございましたら、いつでも私みずから行動したいと考えております。

 次に、農業に関する公約をどのような手法で実行していくのかとのお尋ねがございました。私はこれまでも、できるだけ現地に足を運びまして、自分の目と耳で確かめましたことを県政に反映させることに努めてまいりました。また、これからの行政を考えますとき、県民の皆様に結果の満足を感じていただきますことはもとよりのことでございますが、意思形成の過程や計画の段階から主体的に参画をしていただくことも求められております。特に農業の分野では、消費者のニーズや市場原理に対応をしながら、産業として成り立つ、足腰の強い農業の育成を目指していく必要がございますし、来年度からは、中山間地域などへの直接支払制度も導入をされます。これらのことに適切に対応してまいりますためには、地域の意向を集約しました上で合意形成を図りながら、施策を進めていくことが特に重要でございます。そうした中で、農業者や農業団体の皆様には主体的な政策提言もいただきながら、これまで以上に意思の疎通を図ります中で、効果的な施策の展開に努めていきたいと思います。

 続いて、須崎港の津波防波堤の整備についてお尋ねがございました。御指摘のように、国の財政状況や県の財政構造改革への取り組みを考えますと、今後の公共事業を取り巻きます状況には厳しいものがございます。しかし、将来起こり得る南海地震によります津波から須崎市民のとうとい生命や貴重な財産を守りますためには、この津波防波堤の整備は大変重要な事業でございますので、完成期限の目標を持って重点的に進めるべきだと考えております。また、国におきましても、津波対策は重点施策の一つに挙げられておりますので、県といたしましても引き続き重要要望に盛り込みますなど、必要な予算の確保に向けまして積極的に国に働きかけをしてまいります。

 私からは、以上でございます。

 (企画振興部長島田一夫君登壇)



◎企画振興部長(島田一夫君) 市町村の財政運営につきまして、三点お尋ねをいただきました。

 まず、地方債制度についての市町村からの要望などについてでございます。地方債制度につきましては、お話のように、地方債計画や地方交付税制度によりまして対象事業や配分枠が国で決められますなど、さまざまな制約があります。このため、市町村からは、交付税措置のある有利な起債の確保や起債対象の要件緩和とともに、起債事務の簡素化、さらには許可制度そのものについても見直しができないかといった要望がございます。

 一方、地方分権の推進にあわせまして、団体の自主性をより高める観点から、現在の地方債の許可制度を平成十八年度から協議制度に移行することとされておりますが、これに先行しまして、来年度から財政状況が一定の水準より良好な団体につきましては、義務教育施設の基準面積等を上回る部分への起債の充当ができるなど、弾力的運用が現在検討されております。県としましては、国に対しまして、過疎対策事業債などの有利な起債の配分増や対象範囲の拡大などについて要望を行っており、また市町村に対しましては、あらかじめ財政運営管理計画に位置づけされた重点事業につきましては、有利な起債の計画的、重点的配分をしております。今後は、地方債の協議制度への移行も視野に入れまして、市町村の要望にこたえていけますよう新たな協議システムづくりを先行的に実施していきたいと考えております。

 次に、新しい過疎法のもとでの過疎団体の指定見込みについてお尋ねがございました。新しい過疎法は、法案提出に向けまして最終調整の段階となっておりますが、過疎団体の指定要件は、人口の要件と財政力指数の要件との二つが見込まれております。人口要件は三つのケースに分かれ、そのいずれかを満たす必要がございます。その一つのケースを挙げますと、昭和三十五年から平成七年までの三十五年間の人口減少率が三〇%以上であることといったものであります。また、財政力指数の要件は〇・四二以下であることです。新しい過疎法では、この人口と財政力、双方の要件を満たすこととされる見込みであると聞いております。これを本県に当てはめますと、現行三十五の過疎市町村のうち香我美町が指定の対象外となり、新たに安芸市、夜須町が指定されまして、新しい過疎法におきましては、現行より二増一減の三十六市町村が過疎地域として指定されると見込んでおります。

 最後に、市町村に対しましてきめ細かな支援やアドバイスについてのお尋ねがございました。市町村におきましては、ますます厳しくなります財政状況の中で、環境対策の推進や地域の福祉の充実、また産業の振興など多くの行政需要に対しまして、これまで以上に主体的かつ広範な役割を担うことが求められております。このため、市町村はそれぞれ公債費の動向を見通した中長期的な財政運営管理計画をつくりまして、それに即した財政運営の徹底や財政調整などの基金の動向も含めた収支計画に基づく予算の編成や執行に努めております。県としましては、こうした市町村の収支計画に基づきます財源の推移を踏まえまして、財政運営管理計画に位置づけられた重点事業につきましては、各種の補助制度の活用を検討しますとともに、地域総合整備事業債、過疎対策事業債、さらには近年のいわゆる経済対策債などの有利な起債を重点的に措置することとしております。今後とも、市町村の自主性を尊重しながら県も一体となって考えます中で、きめ細かなアドバイス等を行うなど、連携した取り組みを一層工夫していきたいと考えております。

 以上でございます。

 (土木部長石川和秀君登壇)



◎土木部長(石川和秀君) 「中山間地域のみちづくり支援事業」創設と同じ趣旨から、同様の事業制度を河川の維持補修事業へ適用できないかとのお尋ねがございました。

 道路や河川などの公共施設の維持管理や改良を実施していく上で、地域住民の要望に対し、土木事務所長の主体的な判断できめ細かく的確に対応することは、住民の満足度を高めるといった視点から今後ますます重要になってくると認識しております。そのため、土木事務所長が地域の実情に即してみずからの判断により各種の事業を機動的に執行できるよう、この事業制度の拡充に努めていくことが必要であると考えております。

 御指摘のありました河川の維持補修事業への適用につきましては、土木事務所長の意見も聞きながら、「中山間地域のみちづくり支援事業」の成果も見きわめ、実施に当たっての課題整理など検討を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (文化環境部長池田憲治君登壇)



◎文化環境部長(池田憲治君) 環境問題に関し、まず産業廃棄物処理施設の整備についてのお尋ねがございました。

 現在策定を進めております第四次産業廃棄物処理計画におきましては、健全な産業経済活動や快適な生活環境を維持する上で適正な処理施設の安定的確保が不可欠であることから、事業者などによる処理を補完するものとして、公共関与による処理施設の確保を図ることとしております。同計画におきましては、まずは発生量の約七割を占める中央地域で、公共関与による施設の早期完成を目指すものとしております。これが、現在日高村柱谷地区での整備に取り組んでおりますエコサイクルセンターであります。そのほかの施設の整備につきましては現段階では具体的な構想には至っておりませんが、リサイクルの推進を見据えた産業廃棄物の発生状況、民間の処理施設の整備状況などを踏まえまして、地域の特性も考慮して検討することが必要であると考えており、計画におきましてもそのように掲げることとしております。

 次に、環境問題に対する県民一人一人の理解を深める努力をすべきではないかとのお尋ねがありました。御指摘のとおり、環境への負荷の少ない循環型社会を構築していくためには、県民の皆様やNPO、事業者、行政が一丸となってごみの減量化やリサイクルに取り組むことが大切であると考えています。県におきましても、こうした運動の一つとして、御指摘のございましたマイバックキャンペーンは効果的であると考えております。本年度は、消費者団体や県内の量販店の協力のもとに、買い物袋の持参を広報紙を通じ呼びかけたり、キャンペーンポスターを市町村や量販店に配布するなどの啓発活動を行いました。来年度も、これらに加えまして、マイバック推進モニターをお願いいたしまして施策の点検などを行い、より効果が上がるよう努めてまいりたいと思います。

 また、来年度は構造転換特別枠の予算といたしまして、「資源循環型社会運動推進キャンペーン」も実施することとしております。この事業は、テレビを活用いたしまして、継続的にさまざまな角度からゴミの減量化、リサイクルの推進などの啓発を行うものであります。こうした取り組みを通じまして、県民、事業者、行政がそれぞれの役割を認識していただき、ごみの減量化やリサイクルを初めといたします循環型社会構築のための取り組みが県民運動となるようにしていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

 (農林水産部長山本忠道君登壇)



◎農林水産部長(山本忠道君) 農政問題についての御質問にお答えします。

 まず、農政を進める上で、JAなど関係団体への今後の対応についてのお尋ねでございます。JAなど農業団体とは、農業者の経営の安定を図りながら農業・農村を振興し、県勢を発展させるという目的を共有しています。一方で、農業団体は、各種施策を進める上で、事業の実施主体としての大きな役割も担っています。こうした目的を達成し、また効果的に事業を進めていくためにも、相互の理解を深め、一体となった取り組みを強めていくことが必要でございます。特にこれからは、中山間地域等への直接支払制度の導入や集落営農の推進、地産地消の促進など、地域の主体的な取り組みを生かしながら、農業を核とした地域づくりを進めていくことが重要になっています。このため、農業団体には地域の意向を反映した意見や提言、また地域づくりへの積極的な参画をいただき、施策の効果的な展開に努めてまいります。

 次に、平成十二年度に向けてJA中央会並びに各地区の組織から出された要求についてどう対応したかとのお尋ねでございます。昨年九月、高知県農協農政会議と各単位農協から、本県の農業の振興と農村の活性化に向けての要請をいただきました。平成十二年度の予算の編成に当たりましては、これらの要請も踏まえながら取り組んだところでございます。具体的には、レンタルハウス事業やこうち農業確立総合支援事業、環境保全型農業の推進など、重点的に取り組まなければならない事業や課題について、必要な予算の確保に努めました。また、中山間地域等への直接支払制度に関する財源対策や、次期生産調整対策などにつきましては、農業団体と連携しながら、国に対して働きかけも行ったところでございます。予算等の状況につきましては、本年二月、農業団体との協議の場を設けまして理解を求めたところであり、今後は施策の効果的な推進が図られるよう取り組んでまいります。

 次に、実施した施策や事業が第三者から判断されても納得のいくものをつくっていくという、より積極的な対応が望まれるが、どうか、とのお尋ねでございます。これまでも事業の実施に当たりましては、有利作物の導入やコストの低減、労働時間の短縮などの事業効果を評価しながら採択してまいりました。しかしながら、御指摘のように、計画段階においての見通しが甘かったことや、事業完了後の目標実現に向けての取り組みが十分でなかったことなどによりまして、一部の事業については利用率が低いなど、計画時の目標が十分達成されていないものもあります。平成十二年度からは、経営構造対策事業などの推進に当たりまして、新しく市町村に設置される「経営・生産対策推進会議」において、市町村ごとの主要作物の生産目標や担い手の育成、地域の中核的な農業者への農地の利用集積などについて具体的な目標を定め、この目標の実現に向けて実施するそれぞれの事業について、実施中及び完了後において目標の達成状況を検証することとしております。こうしたことによりまして、事業の効果的な執行と有効な活用が図られるよう努めてまいります。

 最後に、バイオテクノロジーの技術開発への対応についてでございます。農業分野におけるバイオテクノロジーの活用につきましては、農業技術センターにおいてウイルス抵抗性の高いピーマンなどの品種開発を行っておりますが、バイオテクノロジーの技術革新は急速に進んでおり、特に近年は、産業化につながる有用な遺伝子をいかに早く発見し、特許を取得するかの熾烈な国際競争が行われています。

 このような中で、平成十一年七月、農林水産省や科学技術庁など五省庁が「バイオテクノロジー産業の創造に向けた基本戦略について」を策定し、遺伝子の解析を加速させ、科学的に安全性を確認しながら産業化につなげる取り組みを進めております。この取り組みの中で解析された有用な遺伝子を組み合わせることによって、農業の分野においても、画期的な増産や省力化につながる品種が開発される可能性があります。今後、国の動向を見ながら、産業技術委員会と連携して、最新の情報の入手を図り、本県農業の振興に生かしていけるよう努めてまいります。

 以上でございます。

 (海洋局長森光稔君登壇)



◎海洋局長(森光稔君) 水産行政についての一連の質問にお答えいたします。

 まず、水産業ワンランクアップ戦略についてでございます。水産業や漁村を取り巻く厳しい現状を打開するためには、まず資源の効果的な維持・増大と適正な利用に努めるとともに、新たな技術やルールを導入し、より少ない労力で安定した生産が確保できる、いわゆる生産性の高い漁業への転換を図り、活力ある漁村づくりを推進する必要があります。こうした認識のもとに、漁業所得の向上と自立経営体の育成、二つ目に海洋資源等を生かした漁村の活性化、三つ目に人材の育成と組織の強化を戦略を推進するための三本の柱と定め、中核的な漁業者の所得を引き上げることや、担い手の生産技術や経営能力を高めていくことなど、いわゆるワンランクアップを目指した行動指針として定めたものでございます。

 当初予算につきましては、予算に占める割合の高い漁港整備事業など公共事業の減によりまして、人件費などを除きますと百十八億七千八百万円で、対前年度比三%減となっております。しかし、漁海況情報等を迅速に提供できるシステムの整備や、U・Iターン者の受け入れを促進するための研修制度の創設、海洋深層水を活用したヒラメの種苗生産体制の構築などを新たに盛り込むとともに、この戦略に示しました三十二の具体的な方策につきまして、事業の質的な向上と重点的な投資に努めていくことにしました。

 なお、この戦略は各年度の投資額を積み上げる計画として定めたものではありませんので、六カ年における投資額は定めておりません。特にハード事業につきましては、従来の漁港・漁村整備や漁場整備などを一体化した「水産基盤整備長期計画」が平成十三年度からスタートしますので、国や関係者との協議を重ね、戦略を踏まえた計画的な投資に努めてまいることといたしております。

 次に、黒潮牧場の漁場管理についてでございます。黒潮牧場は集魚効果が高く、漁業者の要望も強いことから、順次増設を進め、現在十一基を設置しておりますが、近年その利用をめぐり、漁業者の間、また漁業者と遊漁者との間のトラブルがふえております。利用に関し適正なルールづくりが求められております。そのため、県内の漁協や市町村等で構成されます高知県沿岸漁業振興協会とともに、その利用法などについて検討を重ねてまいりました。その結果、同協会が主体となりまして、県内外の漁業者を対象とする操業方法や管理費用の受益者負担、また利用漁船へ標識の交付などについて取り決めがなされ、四月からスタートすることとなっております。

 黒潮牧場は、漁業者の所得向上のために設置された施設でございます。一方、黒潮牧場の周辺などでは、遊漁者はまきえ釣りとかひき網釣り、これはできないこととなっております。こういったことを広報活動などにより周知徹底を図るとともに、関係機関の協力もいただきながら指導、取り締まりに努め、黒潮牧場のより効果的な利用を図ってまいります。

 なお、黒潮牧場の漁獲状況は、水産試験場による漁業者からの聞き取り調査では、カツオ、マグロ類を主体に、平成十年は九基で九百トン、金額にいたしまして約五億円と推計されております。

 次に、カツオ一本釣りのえさ確保についてでございます。カツオ一本釣り漁は本県を代表する漁業の一つでありますが、県内でえさを確保することは、操業効率のアップはもとより、地元への水揚げによる経済効果、乗組員の労力の軽減など、多くのメリットがございます。しかしながら、県内でのえさは、主に定置網漁業によって供給されているものの、需要に対しまして著しく不足している状況にございます。そのため、遠く九州や三重県、瀬戸内海方面にまで購入に行くなど、操業効率が上がらず、漁業経営を圧迫する要因の一つともなっております。

 これまで県といたしましては、えさの蓄養に欠かせない生けすの整備への助成を行うとともに、かねてより漁業者の要望が強かった、宿毛湾や浦ノ内湾におけます小型まき網漁業を昨年新たに許可するなど、漁業調整に努めてまいりました。今後におきましても、新規漁業許可をも視野に入れた漁業調整に努めるとともに、漁港整備による蓄養水面の確保や生けすの整備への助成などに積極的に取り組み、県内における生きえさの供給体制の充実を図ってまいります。

 次に、高知新港などの整備に伴います漁業振興についてでございます。高知新港など重要港湾三港の整備に当たり、漁業振興策は漁業を営む方々の経営基盤を安定させるための施策として実施してまいりました。実施に当たりましては、関係者とも協議を重ねながら、漁港などの基盤整備やヒラメの種苗放流などの資源増強対策を実施いたしまして、おおむね完了いたしております。

 しかし、背後地や防波堤がいまだ完成していない港湾もあり、これらが整わなければ整備ができない放流種苗の育成場など、一部の施設については実施できていない事業もあります。今後は、港湾事業の進捗に合わせまして、要件が整い次第対応してまいりたいと考えております。

 次に、地先漁場の整備・開発の進め方についてでございます。本県の沿岸・沖合漁業は、資源の減少や漁業生産にかかわるさまざまな制約などから、現在の漁業形態のままでは安定した漁業所得の確保を図ることは困難な状況にあります。現在実施しています沿岸漁場整備では、高知県の沿岸域を、高知東、土佐湾、高知西の三つの海域に分けまして、それぞれの海域特性に応じて整備を進めております。具体的には、天然礁に恵まれました高知東と高知西地区につきましては、天然礁との連携を考慮いたしまして、浅い海域にマダイなどの放流魚や天然魚を保護するための増殖場を造成しております。

 また、砂浜が多く天然礁の少ない土佐湾地区につきましては、長年にわたり沖合に設置してまいりました人工礁とのつながりに配慮しながら、浅い海域にマダイなどの幼稚魚の保護を目的に増殖場を造成しております。平成十三年度を初年度といたします「水産基盤整備次期長期計画」におきましても、より一層の資源の培養と安定を図り、漁獲の増大につなげるよう、放流魚や天然の資源を確保するための増殖場を海域の特性を見きわめながら整備してまいりたいと考えております。

 最後に、藻場の造成についてでございます。藻場につきましては、幼稚魚の育成場として、またアワビ、サザエの餌料として、さらに環境浄化の観点からも重要な役割を果たしております。しかしながら、沿岸域の広い範囲で藻場が減少する、いわゆる磯やけ現象は、本県のみならず全国で発生いたしております。

 藻場の人為的な造成につきましては、国の研究機関や県内外の水産試験場で長年研究されてまいりましたが、磯やけの原因は今なお明確にされておらず、確実な造成手法が開発されていないというのが現状でございます。しかしながら、藻場造成は重要な課題でございますので、今後も研究を継続してまいります。具体的には、平成十二年度から水産試験場で藻場の修復と造成、管理手法の開発などを目指した研究を開始し、得られた成果に基づき藻場の回復に取り組むことができればと考えております。

 また、海洋深層水研究所では放流した深層水が海藻類の成長に効果があることが明らかになりつつありますので、このことを一般の海域での藻場造成にどのように応用できるのか、さらに研究を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (健康福祉部長山崎淳一君登壇)



◎健康福祉部長(山崎淳一君) 社会福祉協議会の役割についての御質問にお答えをいたします。

 最初に、これまで市町村社会福祉協議会が社会福祉の向上に果たしてきた役割と、今後の市町村社会福祉協議会の育成についてのお尋ねでございます。これまでの市町村社会福祉協議会は、ホームヘルプサービスなどの公的な福祉サービスの担い手としての役割と、ひとり暮らし高齢者の方々などを地域で見守るボランティアの組織化など、住民参加の福祉活動の担い手としての役割を果たしてまいりましたが、介護保険の導入に当たりまして、介護サービスを担う社協も出てまいります。このため、これからの市町村社会福祉協議会にはこれまで以上にサービスの質の向上とコスト意識が求められてまいりますので、高知県社会福祉協議会と連携をとりながら、雇用形態の多様化やサービスの提供時間の拡大といった組織体制や運営などの見直しについて助言や指導を行うことによりまして、市町村社会福祉協議会の活動の強化を図ってまいります。

 次に、今後高知県社会福祉協議会が担っていくべき役割についてのお尋ねでございます。これまでの高知県社会福祉協議会は、市町村社会福祉協議会の連絡調整や組織強化への支援、あるいは福祉教育の推進やボランティア、福祉人材の育成など、地域福祉の向上に努めてまいりました。

 現在国会で審議されております社会福祉事業法の改正におきまして、増大し多様化する福祉サービスへのニーズに対応するため、介護保険制度の円滑な実施や成年後見制度の補完、地方分権の推進などへの対応が検討されていることからも、今後の高知県社会福祉協議会の役割としましては、県内五ブロックに設置されております高知県社会福祉協議会の広域事務所を通じ、「地域支え合い推進事業」や「ふれあいのまちづくり事業」など、具体的な事業を市町村社会福祉協議会と共同で実施することなどによりまして、これまで以上に住民参加の福祉活動に取り組んでいる市町村社会福祉協議会などへの支援態勢を強化するとともに、社会福祉事業の従事者の養成研修や社会福祉事業の経営指導、地域福祉権利擁護事業など、県域を対象とする県社協としての独自の役割を担っていくことが必要になってくるというように考えております。

 以上でございます。

 (港湾空港局長宍戸達行君登壇)



◎港湾空港局長(宍戸達行君) 港湾問題について、須崎港の津波防波堤に関してのお尋ねがございました。

 まず、富士が浜の砂の移動につきましては、津波防波堤工事の着手前の状況と最近の状況とを航空写真などにより比較いたしましたところ、この間に整備が進められました新荘漁港の防波堤の背後に堆砂が見られるなど、局所的な汀線変化は見られますものの、浜全域にわたっての変化は見られませんでした。富士が浜は須崎港に残された貴重な海浜であり、市民の憩いの場となることや、防災面でも重要な役割を果たすものでありますことから、今後継続した監視をしてまいりたいと思っております。

 次に、須崎港内の環境調査についてでございますが、港内の水質につきましては、水質汚濁防止法に基づき県において年六回調査をしておりますが、その測定結果は環境基準を満たしたものとなっております。港湾管理者といたしましても、須崎港の水質保全は重要と考えておりますので、今後もこの調査の結果を注視してまいります。

 また、湾内の道路整備計画についてお尋ねがございました。港湾貨物の円滑で安全な輸送と市内交通の混雑緩和のためには、臨港道路の整備が必要でございます。須崎港の臨港道路は、現在桐間地区の区間を供用しておりますが、平成十三年度には大間地区の御手洗川橋梁を完成させる予定でございます。このことによりまして、平成十四年度の早い時期には、桐間地区から大間地区までが通行可能となります。その後、引き続き大間水門を渡る橋梁に着手し、港町地区までの整備を図ってまいります。

 以上でございます。



○副議長(雨森広志君) 暫時休憩いたします。

 午後二時二十二分休憩

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 午後二時四十一分開議



○議長(依光隆夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 議案に対する質疑並びに一般質問を続行します。

 八番浜田英宏君。

 (八番浜田英宏君登壇)



◆八番(浜田英宏君) それでは、お許しを賜りましたので、知事並びに関係部局長に質問をいたします。

 まず初めに、橋本知事におかれましては、三期目の当選を果たされ本当におめでとうございます。記念すべきミレニアムガバナーとして、県勢発展に向けてさらに頑張っていただきたいと思います。

 さて、ことしは西暦二〇〇〇年、来年一月一日をもっていよいよ二十一世紀の到来です。しかし、子供のころ画用紙いっぱいに夢を描いた明るい未来とは裏腹に、現実は子供心に想像したほどの進化もなく、情報化こそ進展はあれ、世情は余りにも厳しい時代の到来と言わざるを得ません。

 我が国の人口は、今後二〇〇七年から徐々にピークアウトをしていきます。そして最も憂慮すべきことは、それよりさらに二年早く、つまり二〇〇五年から日本の経済を支える労働人口がピークを迎えるということであります。我が国の公共投資額は、国、地方を合わせるとGNPのおおむね七%台で推移していますが、単純に考えてGNPを支える労働人口が減少していくということは、約十兆円規模と言われる公共投資額が今後は右肩上がりで伸びていかないことを意味していると思います。

 また今後、国、地方とも財政がますます厳しくなる中で、知事の三期目は、本県の二十一世紀に向けた進路を決定する上で大変重要な四年間になると思うのです。

 さて、平成九年度の我が国のGDPは約四百九十四兆円でした。これに対する国の借金は、国債発行残高三百兆円に、旧国鉄や林野庁の借金が百兆円、これに地方の借金が百六十六兆円あったので、国、地方合わせて約五百六十六兆円の債務残高がありました。これは、GDP対比一一五%の値になります。それから二年経過した今、平成十年から数々の景気対策の大盤振る舞いで赤字国債を発行し、平成十二年度末の見通しでは約三百六十四兆円の発行残高になると言われております。

 大蔵省が発表した中期的な国の財政見通しによると、政策的経費である一般歳出の伸びを平成十三年度から十七年度までゼロに抑制したとしても、税収不足から毎年度三十兆円前後の新規国債発行が必要と言われ、名目経済成長率を一・七五%と仮定した中期的展望でも、平成十七年度末の国債発行残高は約五百七兆円になると言われております。すなわち、これからの五年間で約百四十三兆円前後の赤字国債が急増し、さらに、昨日広田議員も質問いたしましたが、今年度は地方交付税交付金の不足から地方交付税特会が市中金融機関から八兆円を借り入れるなど、国の借金体質が一層悪化することになります。

 現段階でも国、地方合わせて約六百四十七兆円という長期債務残高は世界第二位を誇るGDPの一三〇%の値になり、わずか二年間で一五ポイント上昇いたしました。GDPの約六〇%を占める個人消費や民間設備投資が伸びない以上、依然として財政出動が必要だという判断に立つと思うのですが、既に赤字国債発行は限界に来ていることは自明の理ではないでしょうか。

 ところで、株価の動きは経済の実態を先取りすると言われ、株価が上昇傾向に入ると、それから八カ月後には経済の実態が上向くと言われています。去る二月九日の東京株式市場の平均株価は一九九七年七月三十一日以来、二年半ぶりに二万円台に回復しており、上昇機運なので、景気回復の予兆ではないかと期待しておりますが、これで景気が回復しなければと思うと、背筋が寒くなる思いがいたします。

 政府はひずんだ財政構造をほったらかしにして安易な国債発行に走ることはもうやめにして、緩やかなインフレ政策や財源を新たに求めるべきだと私は考えます。また、私は建設的楽観主義という表現は国民を愚弄していると思います。知事は我が国の財政運営をどのように評価しているのか、御所見をお伺いいたします。

 さて、今後国の予算が膨らむ一方、地方の公共事業は国庫補助事業や単独事業をふやそうにも財政事情は既に硬直化しており、新たな負担に耐え切れなくなっているのが本県の実情であります。そうした中で、収支均衡型予算を目指して慎重で手がたい財政運営を心がけている知事でありますが、厳しい環境がしばらく続くということは、それなりに県民と痛みを分かち合うということになります。確かに十五カ月予算で一般公共事業は一定確保しました。しかし、十二年度予算において公共事業の大幅削減で歳出全体を抑制したが、わたりの廃止に続くベアの凍結など、県職員の人件費に大なたを振るわずして財政構造改革と言えるのだろうか。今後も痛みを伴う上は、知事として県民に対する説明責任を果たすことが一番大切だと思いますが、どのように努力をするのか、知事の御所見をお伺いいたします。

 また、石原東京都知事が来年度から法人事業税の外形標準課税を実施する旨の発表がありました。地方分権の時代を迎え、地方税財源をどこに求めるかの議論が地方分権推進委員会の悪戦苦闘もむなしく骨抜きになる中での全国知事会の動きからして、恐らく東京都知事あたりがまずやるのではという予想がまさに的中いたしました。地方分権がスタートするこの年に、自主財源確保の視点から先鞭をつけた意義は確かに大きいと思います。しかし、税の公平性の原則において大変疑問だとも思います。知事の多くは、「よくぞやってくれた」と拍手喝采組が多数を占めると思いますが、東京都固有の台所事情を勘案した窮余の一策だとも言えます。

 しかし、現実に地方への影響もあり、例えば東京都の課税対象となる三十行のうち十行が県内に店舗を構える長野県の試算では、東京都が課税を実施すれば、翌年度の所得減少要因となり、長野県の法人事業税、法人県民税合わせて年間約二千九百万円の減収になる影響が出るとも言われております。

 外形標準課税は応益課税。法人に対しては、いわゆる赤字法人課税であり、実行されれば、担税力の弱さから倒産や滞納の増加につながる可能性を秘めています。また、収益性の低い中小企業に対する課税が強化をされるので、企業を対象とした課税は、景気の回復を依然として見ない中、時期尚早であり、私は相変わらず反対の立場であります。景気が回復すればおのずと税収も増加し、課税の必要もなくなると思います。

 知事は「中小企業にも一定配慮すべき」、そして「全国一律の基準で制度化されることが望ましい」との今議会の答弁からして、本県単独での課税はないと私は判断をしております。ただ、四月に施行される地方分権一括法で創設される特定の目的のための財源を確保する、法定外目的税など新たな税の導入に向けては、例えば環境の負荷に対するグリーン税制の創設など、積極的に検討すべきだと思いますが、知事に御所見をお伺いいたします。

 さて、労働人口が減り始める二〇〇五年までと、人口増がピークを迎える二〇〇七年まで、つまりこれからの十年前後が本県にとってまさに正念場の時期であると思います。したがって、今このときに二十一世紀に向けたグランドデザインをしっかりと描いておくべきと思います。

 そこで、本年最終年度を迎える県計画も刷新の時期を迎えてまいりました。県全体の進む方向性としては、特に厳しい財政事情等勘案した場合、実現可能な計画が立てられるのか危惧をするものでありますが、御所見をお伺いいたします。

 また、現行計画は、実を結んだものもあれば、絵にかいたもちのものもある。次期計画に生かすべき反省点は何か、また次期計画では高知丸の羅針盤をどのように設定するのか、企画振興部長にお伺いをいたします。

 また、特に東部地域総合開発計画やそれぞれの広域計画などについては、地方分権時代にふさわしい計画の必要性を感じます。さらには、広域計画と市町村計画の連携や整合性をとることも大切です。特に、国の統合補助金は、国の長期計画に対応して地方自治体が策定する中期的事業計画をもとに補助金配分枠が決定されるわけですので、市町村活性化総合補助金とあわせて市町村が上手に使いこなすためには、計画立案や政策立案の指導をもっと強化すべきと思います。地方が試される分権時代、どう対応していくのかお伺いをいたします。

 また、TMOやNPOとのパートナーシップが生かされる計画にするためには、広域連合や広域市町村圏事務組合への一定の権限移譲や人的サポートなど、支援体制をさらに強化するために必要な手を打つべきと考えるが、どう対応していくのか、あわせて企画振興部長にお伺いをいたします。

 さて、この正念場の時期に、ちょうど橋本県政は三期目を迎え、多くの県民が痛みを分かち合いながらも、知事と一緒にどんな花を咲かそうかと楽しみにしております。私もその一人であります。

 そこで、私は二十一世紀に向けた高知丸のかじ取りをどのようにしていくのか、大切と思う六つのKについて知事に質問をしたい。六つのK、いわゆる六Kの視点とは、広域行政、公共事業、交流人口、観光、環境、国際化であります。それぞれ知事の三期目に向けたビジョンをお伺いいたします。

 さて、平成九年度の本県のGDP、いわゆる県内総生産は、平成八年度の約二兆三千八百六十四億円からさらに落ち込んで、約二兆三千二百二十四億円になりました。物価上昇分を考慮した実質経済成長率はマイナス二・六%で、二年連続のマイナス成長になりました。さらに残念なことは、名目経済成長率が昭和五十年度以来初めてマイナスとなり、マイナス一・三%になりました。これは、国の名目経済成長率プラス〇・二%、実質経済成長率マイナス〇・四%と比較すると、三年連続で国の経済成長率の伸びを下回った結果となっています。

 産業別に見ますと、一次産業全体では五・八%減の約千三百九十六億円で、県内総生産に占める割合は六・〇%と、昭和五十年度以降では最低水準となっています。特に林業の落ち込みがひどく、九・〇%減、続いて農業六・四%減、そして水産業は二・八%減となっています。

 そこで、平成十年度は景気もさらに落ち込み、厳しかったと思いますが、それぞれの産業分野でこの実態はどのように変化をしたのか、またその主な要因は何か、またそうした原因を反省点として十一年度以降どのような善後策を講じたのか、また十二年度予算にはどう反映されているのか、各部局長にお伺いをしたい。

 また、農林水産関係予算は、ここ数年決算ベースで約八百億円台で推移し、今年度は当初予算約五百九十八億円、十二年度は約五百五十五億円と、補正予算も加えれば、一次産業全体の県内総生産額の半分以上の予算額になっています。それにもかかわらず、毎年軒並み生産高が落ちているならば、一県民の意識で考えてまことに残念としか言いようがない。

 今年度は、森林局がふるさと林道の関係で予算額がアップしているものの、他の部局ではダウンをしています。限られた予算内で基盤整備等、ウエートが非常に高い事業も進めなくてはならないので大変だと思いますが、生産性の向上に直接的効果を上げるための予算配分を十二年度でさらに工夫できないか、それぞれ部局長に御所見をお伺いいたします。

 次に、二次産業全体では八%減の五千三百億円、県内総生産に占める割合は二二・八%で昨年より一・七%下がって、二年連続の大幅減になりました。鉱業が辛うじて三・七%増でありましたが、製造業のうち食料品が二〇・九%と大幅に減少したのを初め、鉄鋼、飲料、飼料、繊維以外のほとんどの産業で減少し、製造業全体では六・〇%の減となっています。建設業は、民間土木と公共建築は増加傾向であるものの、全体の半分を占める公共土木が一一・九%減となったことは大きな痛手だと思います。

 さて、県内のほとんどの市町村が公共事業に依存している中で、県単独事業のカットは第二次財政構造改革が推進される中でますます厳しくなり、中小零細の建設業にとっては死活問題となっています。今後、国体景気が峠を越す平成十三年から十四年にかけて、中山間地域の多くの事業者が経営に行き詰まってくることは明らかであります。仕事がないから一時的に農業や林業に転職して急場をしのいでも、中山間地域では規模も限られ、それで一時的に飯は食えたとしても、事業の立て直しまでこぎつける者は少ないと思います。こうした問題について県は何らかの対応策があるのか、土木部長にお伺いをいたします。

 特に、管工事や造園業の指名競争入札は、一千万円以上の工事はA級業者指定であり、ほとんどの業者がB級の郡部地域においては仕事にならず、再考の余地はありはしないか。また、このことは経常JVを進める上での手段だと思うが、経常JVを組んだが仕事が取れなかったなどの理由によりJVを解消した業者も非常に多いことを考えると、システム自体を考え直す必要はありはしないか、あわせてお伺いをいたします。

 次に、三次産業だけは比較的健闘し、一・二%伸びて約一兆七千六百九十一億円と、県内総生産の七六・二%を占めました。卸業や小売業が四%減少したものの、不動産業で三・五%増加し、運輸・通信で一%増、サービス業で一・二%増となっています。しかしながら、三次産業全体が伸びたといっても、前年度の四・五%の伸びから比べると鈍化傾向であります。

 農林漁業と比べてはるかに保護政策の少ない商工業も、十年度は無担保無保証人小口融資に九十六億円という大幅な枠の設定をいただき、二千六百八十五件の商工業者が一時的に命を長らえました。また、水害により被災された千六百四十三件の商工業者に対しても百五十五億円の小口融資が実行され、大変感謝をされております。

 しかし、最近は国の貸し渋り対策へ借り手が流れたのか、十一年度の県の小口融資枠も三十九億円に細められ、十月末現在で百九十二件で四億四千六百四十四万円、本年一月末で二百五十九件、六億三千百十九万円の融資実績となっており、一定行き渡った感じもしますが、私の調査では、まだまだ小口融資のお世話になりたい事業者もいると思います。高利覚悟で商工ローンに手を出して泣いておる業者を見るにつけ、商工会や商工会議所の広報指導が不足しているのではないかと思います。

 一定の償還据え置き期間を経過した後、一定の償還実績が確認されたなら、新たに融資を受けたい者もいるでしょう。この制度は、融資限度額からして抜本的経営改善の糸口につながる制度ではないが、零細商工業者にとってはまさに天の恵みであります。

 そこで、県はこの小口融資事業をさらに継続していくべきと考えるが、どうか。

 また、本県にあっては、中小企業の設備投資を先導するための貸し渋り対策というレベルではなく、運転資金やつなぎ資金に事欠く事業者が非常に多い実態を見た場合、こうした現実にもっと前向きに対応すべきではないか、あわせて商工労働部長に御所見をお伺いいたします。

 また、東京商工リサーチの調査では、近年の倒産件数は、政府が信用保証協会の保証枠を拡大した後の九八年十一月から減少傾向で推移し、一年間ほど小康状態を保っていましたが、九九年十一月から前年対比で四・七%ほど増加し始め、十二月末の年末倒産は実に前年対比の三五・八%と、極端に増加をいたしました。そして、本年一月はその傾向がさらに加速し始めています。このことから判断すると、政府の中小企業対策の効果は既に息切れ状態だと思います。

 そこで、まず、県内の去年から今年にかけての倒産傾向はどのような状況か。

 次に、中小企業国会と名をはせた昨年末臨時国会は、補正予算審議に際し、貸し渋り対策として総額二千八百五十億円の中小企業金融対策を打ち出し、金融安定化特別保証制度の延長として十兆円の保証枠を設定いたしました。中小企業金融対策のうち、九百億円が信用保証協会への基金補助金であります。本県の十二年度予算に信用保証協会への出捐金が、全額国費で中小企業金融安定化特別保証制度として二億二千六百万円、緊急環境変化対応補助金として一億一千六百万円と、合計三億四千二百万円計上されておりますが、これは国の経済新生対策費としての予算配分額なのか。九百億円の枠に対して本県は少な過ぎないか、高知県信用保証協会へは一体どのくらいの保証枠が政府から示されたのか、お伺いをいたします。また、その枠は予想される需要に対して妥当な額なのか、高知県信用保証協会の審査が厳し過ぎるとの声も聞くが、どうか、商工労働部長にお伺いをいたします。

 また、県の制度融資に関連して、わずか五百万円の小口融資制度でも信用保証協会の保証を必要とするのに、市中銀行が協業組合へのこれ以上の融資は困難だと融資を断念した経緯があるにもかかわらず、十二億円の大金を、しかも公金を信用保証協会の保証なしで県が直接協業組合に融資したことは、融資当時一歩間違えれば背任行為になりかねないぎりぎりの政策判断があってのことと思うが、そこまでして県が協業組合を助けなければならなかったということは、ほかに理由があるのではないか。多くの県内企業が貸し渋りに四苦八苦する今の時代において、いかに釈明をするのか。

 また、信用保証料金を払ってまで借金をしている他の事業者や県民に対して説明責任をどうするのか、お伺いをいたします。

 また、「だれが責任をとるか」との中沢議員の質問に対し、「責任は組織としてとっていく」との知事答弁がありましたが、これは、万一歳入欠陥が生じた場合には一般財源で補てんをすると解釈してよろしいか、あわせて商工労働部長にお伺いをいたします。

 また、事の本質を考えれば、この件は県庁内の要綱行政のあり方に問題があると思う。この際、一定のガイドラインを設定するなど、要綱行政の抜本的見直しを検討すべきと思うが、総務部長に御所見をお伺いいたします。

 さて、中山間地域への直接支払制度に関して、本県は過疎法適応外の自治体があるが、地域振興五法に特別措置法三法を合わせた八法内外それぞれ五%以内の農地と、八法地域内は対象農地面積の合計が八法内農地の五〇%を超えない範囲で知事の特認面積が認められることになっているが、本県においてはどこが該当するのか、お伺いをいたします。

 また、直接支払制度の集落協定には、米、麦、大豆などの生産目標を規定することがうたわれていますが、生産調整とのかかわりを考えた場合ある程度の整合性も必要と思うが、今後どのように取り組んでいかれるのか、農林水産部長にお伺いします。

 ところで、いわゆる新農業基本法において、農業団体が掲げる食糧自給率の目標設定値は、カロリーベースで五〇%でありますが、現在カロリーベースで四〇%、穀物ベースで二八%とさらに自給率が悪化する中、農水省が米消費の減少傾向などを前提に試算した二〇一〇年度時点の食糧の品目別自給率の推計値を見ても明らかですが、この目標値は非現実的としか言いようがない。しかし、少しでも達成できるように本県としても協力すべきだと思います。

 特に自給率の低い作目である大豆や小麦の生産奨励が大切です。大豆については窪川町が大健闘しておりますが、中山間地域の多い本県では、現実問題として大変難しい。本県として自給率達成のため今後どのような努力をするのか、お伺いをいたします。

 また、県民の食生活のスタイルを政策的に誘導することは至難のわざであるが、近年男性の塩分摂取量が一日平均十グラムを三〇%超過しているデータからして、健康福祉部と連携し、成人病の予防など健康管理面から食生活のガイドラインを設定し、食生活改善を訴えながら食糧自給率を上げる施策は考えられないか、農林水産部長にお伺いをいたします。

 ところで、森林は直接支払制度の対象になっていない。これについては、県土の八四%を森林が占める本県としては大いに不満であります。この問題は、林政全体の検討の中で、森林・林業の実態や既存施策との関係を十分踏まえて総合的な観点から検討されるべきとの農水省の見解でありますが、森林は再生が可能で環境の負荷が非常に少ない資源であり、水源涵養など資源循環型社会を構築するための重要な役割を担っていることから、森林・林業に対する資源循環特別枠の創設の声も高まっております。循環型社会基本法の制定や森林交付税の創設運動も高まる中ではあるが、森林への直接支払制度とあわせて資源循環特別枠をぜひとも実現したいと願うものであります。知事にも中央で運動していただきたいと思うが、御所見をお伺いいたします。

 さて、森林・林業・林産業にかかわる基本政策の抜本的転換と林業基本法の見直しを求める取り組みが全国的に盛り上がり、林野庁もこの三月に林政審議会を招集し、林業基本法改正案の検討が進められ、来年度通常国会において改正案が上程される予定であります。時同じくして、県の森林・林業に関する基本計画も本年最終年度を迎え、来年度に中長期的計画を刷新すべく取り組んでおられると思います。

 既存の計画では、製品出荷目標額を八百億円に設定し、その達成に向け鋭意取り組んでこられたが、次期計画においては、目標達成のための木材自給率を設定するなど斬新な戦略プランを期待するものでありますが、どこにポイントを置いておられるのか、計画の概要をお示しいただきたい。

 さて、知事の二期八年を振り返れば、主要十六事業の中で木の文化県構想は最低のCランクでありました。私は、牧野記念館や森林総合センターなど県産木材を使用した建物が幾つかできたし、公共の構造物にも多く使われるようになったので、せめてBランクは差し上げたかったが、知事の査定は少し厳し過ぎると思います。外に向けての運動に広がりがないところに起因しているようだが、内発的な動きが大切だろうということだと思います。この点を踏まえて、今後どのように取り組んでいくのか、森林局長にお伺いをいたします。

 また、空港ビルの木造化問題は、木造にすれば建設コストが高くなり、厳しい経営環境下にある航空各社に負担はかけたくないという理由で暗礁に乗り上げた状態と聞くが、本当だとしたらまことに残念でならない。木造建築で日本的に大変高い評価を得た県立中芸高校の木造の格技場の例をとっても、現に県内にはすばらしい設計者、技術者がおります。県立美術館のような土佐しっくいを用いた土蔵風の建物もおもしろいし、森林や農村などをテーマにしたテーマパーク的な建物もおもしろい。また、アンパンマンなど漫画キャラクターをテーマにしたものでもいいと思う。県内技術を結集して、何とか低コストの木造化が実現できないものか、御所見をお伺いいたします。

 また、空港ビルに関連して、先般新聞にも投稿されていましたが、早朝空港に着いた方が寒さをしのげる待合室はあって当然だと思います。午前六時四十五分の開館時間を含めて、何とか工夫ができないか、あわせて企画振興部長にお伺いいたします。

 ところで、島根県沖の日本海に浮かぶ隠岐島では、杉の間伐材を使って魚礁を整備しております。魚礁の数は十八基、およそ二百本の間伐材が使われています。この取り組みは、隠岐島の森林組合が始めた試みで、間伐はしなくてはいけないが、離島のため間伐材を輸送するコストがかかる。それならば魚礁に、ということで始まりました。杉材の魚礁に使う部分の表面を焼いて固くしてあります。そのまま沈めるとフナクイムシに食われたりして、約二年ほどでぼろぼろになるようです。どの程度焼くか現在研究が進められていますが、聞くところによると、木の魚礁はコンクリートに比べて藻が生えやすいそうです。本県でも木工魚礁や木工沈礁の例があるが、海洋局で現在検討中の中層型浮き魚礁に間伐材が利用できないか、海洋局長にお伺いいたします。

 また、「飲用深層水にエビアン」、「ほとんどはフツーの水、「深層水が体にいい」は本当か」などの新聞記事や週刊誌の記事に我々は震撼させられました。言った、言わないの水かけ論になるでしょうが、海洋深層水は本県の宝物ですから、マスコミの取材に対してはもう少し慎重に対応すべきではなかったか。

 また、深層水関連の県の機関は、もう少し連携を密にして、コミュニケーションを図るべきではないか。今後室戸海洋深層水を大切に育てる上にも、二度とこのような事件が起きないように、改めて注意を喚起しておきたい。海洋局長に御所見をお伺いいたします。

 昨年九月二十四日、台湾北西部にある石岡ダムが大地震で決壊をいたしました。このダムは、一九七七年に完成した全長三百五十七メートルの比較的新しい大型の重力式ダムであります。先般、中芸消防大会で消防団員がこの問題を取り上げ、多くの団員の不安に接した中で質問をいたします。私は、平成七年六月議会でこの問題について質問をいたしましたが、当時の総務部長は、大きな地震にも十分耐え得る調査と設計、施工がなされているので大丈夫ということでございました。ところが、石岡ダムの決壊原因は、何と断層の激しいずれでありました。建設前の入念なボーリング調査では、断層がわからなかったそうです。

 奈半利川には三つの大きなダムが何十万トンもの水をたたえております。万一のことがあれば、わずか十分から二十分で川下は野原と化してしまいます。場合によっては、海と山の両方から津波を心配しなくてはなりません。土佐町の住民も同様だと思います。再度県内ダムの安全性の調査をお願いしたい。土木部長の御所見をお伺いします。

 また、河川の増水や土砂崩れなど、風水害によって通学路が遮断され、帰宅中の児童の多くが災害に巻き込まれた事件が、昨年の六月広島県でありました。また、社会的弱者である児童に対する異常的な犯罪も多発する昨今であります。そこで、中山間の特に多い本県の実態を考えた場合、子供たちを災害や犯罪者から守るための地域モニター制度が必要と考えます。子供側から助けを求める「こども一一〇番の家」も確かに必要ですが、地域ぐるみで子供たちを積極的にサポートする仕組みづくりも、情報化の時代、また少なく生んだ子供を大切に育てる上で必要な試みではないでしょうか。通学路沿線の企業や商店にモニターを依頼するモデル事業を県警と協力して行うべきと思うが、教育長並びに警察本部長に御所見をお伺いいたします。

 ところで、去年県東部を襲った集中豪雨で田野町の二級河川の池谷川がはんらんし、多くの床上浸水、床下浸水が起きました。残念ながら災害の指定がもらえず、抜本的な河川改修には大変多くの費用がかかるが、例によって国分川や舟入川、新川川の激特事業の推進は本県の河川行政の中でも最優先課題であるので、他の河川については予算確保が極めて厳しい状況であります。現在、池谷川は河床のしゅんせつ作業を進めていますが、今後の改修計画の予定と、万一連年災となった場合、それなりの対応を考えていただけるのか、土木部長に御所見をお伺いいたします。

 本県の人口は、西森先生もけさ質問されましたが、三十年後には十三万人減少して六十八万人になると推計されております。したがって、交流人口を拡大させる視点が大変重要だと思います。とりわけ観光産業は、今や一千億円産業を目指して官民一体で取り組むべき重要課題であります。よさこい祭りはさらに力を入れるべきでしょうし、知事みずから先頭に立って京都の子供たちの観光案内を買って出る、まことに結構なことだと思います。

 日本商工会議所は、四十万人の交流人口の拡大は一万人の定住人口に匹敵する効果がある旨の客観的データを示しております。本県としても、交流人口の拡大に向けた県土づくりを構築するために、こうした客観的データを県民に示すべく調査研究や調査分析を行い、観光の指針に盛り込み、県民の関心を高めていくべきだと思いますが、文化環境部長の御所見をお伺いいたします。

 また、本県観光のポテンシャルは全国と比較しても大変高い位置にランクされているが、十二年度予算で県東部に配属される観光専門職員の活躍には大いに期待するものであります。

 そこで、この専門職員は具体的にどのような役割を持って、どんな活動を行うのか。

 また、高知県観光アクションプランは本年度最終年度を迎えるが、来年度は本県観光の羅針盤をどのように設定して臨むのか、あわせてお伺いをいたします。

 また、国体を成功させることは、以後高知県観光のリピーターをふやす絶好の機会となります。特に、民泊の受け入れは他県の方々との交流の場になり、「くろしお快援隊」の心の通うホスピタリティーに期待をするものであります。現在、高知市の宿泊施設は八二%を確保し、百十施設で九千二百人の収容は確保できたようであるが、郡部の民泊体制など受け入れ態勢の見込みはどうなのか、お伺いします。

 また、民泊の宿泊料金は二年前に決めなくてはならないが、本県もそろそろ県民に提示して早めの確保が必要と思います。昨年の熊本国体が一泊二食で一人七千五百円、今年開会の富山国体が七千七百円と二百円アップしたが、二年先だと本県は幾らを予定しているのか、あわせて国体局長にお伺いをいたします。

 また、国体に関連して、中芸五カ町村はバレーボールの成年男女の会場となっておりますが、現在体育館の建設は進んでいるが、唯一のアクセス道路である肝心の広域農道の整備が予算の都合で大変おくれております。リハーサル大会に間に合わせることができるのか、農林水産部長にお伺いをいたします。

 また、エックスハイウエーの完成や高速道路の四車線化に伴い、今後入り込み客も増加すると思います。本県には二輪車の観光客が格安に泊まれるライダーズ・インが各地にネットワークされているが、二輪車に二人乗りで高速移動できれば観光客もふえるし、何といっても環境への負荷も少なく、格段に割安です。しかし、日本は諸外国に比べて、高速道路における二輪車の二人乗りの禁止や最高時速が八十キロメートルなどと、大変規制が厳しい。自動車の流れに乗って時速百キロで走る方が二輪車にとってはるかに安全で合理的だと思います。豊かな自然に恵まれた本県の観光に大きなマイナス要因であるこんな規制は早く撤廃していただきたいと思います。これについては、現在政府内でも規制緩和の動きが高まりつつあると聞いているが、改正の可能性はどうか、またいつになるのか、警察本部長にお伺いいたします。

 ところで、海や川のアウトドアレジャーがますます盛んになる昨今、水難事故も依然として後を絶たない状況であります。そうした中、水難訓練にも力を入れなくてはならないことは当然だと思います。しかし、先般大月町で起きた県警機動隊のダイバーによる海難救助中の事故は、まことに痛ましく、本当に残念であります。殉職隊員の御冥福を心よりお祈りいたします。また、訓練のあり方を含めて今後の教訓にしなければならないと思うが、事故原因の究明はできたのか、あわせて警察本部長にお伺いをいたします。

 ところで、県立安芸病院の最寄りのバスストップには、夏の強い日差しをよける日よけや雨よけの設備が全くない。本来ならばあるべきところにそれがないのです。多くの患者が毎日利用するにもかかわらず、そうした社会的弱者に対して配慮がないのです。去年の東部開発促進協議会の席上、私は副知事以下に声を大にして訴えましたが、一向に前に進みません。バスストップの裏地が民有地で協力が得られないなら、国道の歩道上に基礎をしてでも設置をしてはどうか。それがだめなら、バスストップを移転してもらいたいと思うが、どうか、企画振興部長にお伺いをいたします。

 さて、このたびの高知県環境審議会の答申によれば、仁淀川全体の水質環境基準類型がA型から最上級のAA型に格上げされる予定であり、なおかつ県清流保全条例で設定している排水基準の上乗せ規制を強化しようとしていることは、当然とはいえまことに喜ばしいことであります。高知市はエコタウン構想を打ち出しておきながら、現実問題として市民の飲料水として利用している仁淀川の取水口上流に製紙工場の排水のダイオキシンヘドロが堆積していては形なしでありましょう。高知市は取水代金として年間数千万円伊野町に支払っているが、今後の仁淀川の水質浄化、特に製紙工場からの排水対策についてどのように対応していくのか、お伺いをいたします。

 また、このたび県庁レベルでは中四国で一番乗りのISO14001取得、まことにおめでとうございます。これを市町村レベルまで普及させていくべきと思うが、具体的にはどう取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。また、実効性をさらに高めるためには環境会計への取り組みを期待したいが、あわせて文化環境部長にお伺いをいたします。

 また、政府においては平成十二年度を循環型社会元年と位置づけ、環境関係の法整備を推進していくそうでありますが、昨年二月京都で開催された環境国際会議において、「エコデザイン宣言」もされました。今後は、ISOやエコデザインの認証取得が、企業の環境格付として入札等の必須条件になるとも言われております。したがって、県内の企業にも今から競争力をつけてもらうため、エコデザインの普及に力を入れるべきと思うが、商工労働部長に御所見をお伺いいたしまして、私の第一問を終わります。

 (知事橋本大二郎君登壇)



◎知事(橋本大二郎君) 浜田議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、我が国の財政運営をどのように評価しているのかとのお尋ねがございました。地方公共団体とは異なりまして、赤字国債の発行や金融政策といった手段を持っております国が景気の回復を図りますための方策といたしまして、まず経済の新生に全力で取り組み、景気を本格的な軌道に乗せてから財政再建に取り組むという道を選ばれたことは、一つの政策判断であると思います。ただ、そうした場合も、将来の世代に巨大な負債が残ることのないよう、財政再建のタイミングを見失わないことが大切なことは言うまでもございません。

 次に、財政構造改革に関しまして、職員の人件費に大なたを振るって県民の納得を得るべきではないかとのお尋ねがございました。午前中、西森議員の御質問にもお答えをしましたように、本県の職員の給与につきましては、既に全国に先駆けまして、いわゆるわたりの廃止や特殊勤務手当の見直しなどを行いますとともに、職員の定数も削減をしてまいりました。また、本年度は管理職の給料を凍結いたしましたし、来年度以降は、昇級の延伸や昇級の停止を実施いたしますとともに、職員定数の削減も引き続き行ってまいります。これらのことによりまして、今後とも人件費の抑制を図ってまいります。

 また、財政構造改革に向けましたさまざまな取り組みによりましても、なお財源不足を解消できない場合には、人件費のさらなる削減も必要になってくると考えておりますので、第二次財政構造改革の取り組みを進めます中で、そのことを判断していきたいと思います。

 続いて、法定外目的税など新たな税の導入についてお尋ねがございました。まず、先日もお答えをいたしましたように、外形標準課税につきましては、応益課税といたしましての税の性格が明確になりますことや、地方の税収入の安定化にもつながりますことから、中小企業などに対します一定の配慮を前提に、全国一律の導入が望ましいと考えております。

 次に、お尋ねのございました法定外目的税など新たな税の導入につきましては、今回、地方分権一括法の施行によりまして、平成十二年度から新たに法定外目的税の制度が導入されますとともに、法定外普通税も従来の国の許可制から協議制になりますなど、課税自主権を尊重する観点から法改正がなされております。また、これを受けまして、例えば環境保全の観点から新たな税の創設を検討するといった自治体の動きも活発になってきております。こうしたことから、本県といたしましても、収入源の確保に向けまして、今後幅広く検討をしていきたいと考えております。

 続いて、二十一世紀に向けました高知丸のかじ取りの中で、六つのK、つまり広域行政、公共事業、交流人口、観光、環境、国際化のそれぞれの視点に対します三期目に向けてのビジョンについてお尋ねがございました。世紀の変わり目を迎えまして時代が大きく転換をいたします中で、本県は少子高齢化を初め過疎化や分権型社会の進展など数多くの課題を抱えております。また、こうした時代の転換期に高知県が自立を目指してまいりますためには、循環型社会への転換や産業構造の転換など各分野での構造転換や、こうした構造転換を支える人づくり、さらには新しい公共の形を目指します行政システム改革といった三つの視点が大切になると考えております。

 御提案をいただきました広域行政などの六つのKは、私が大切に考えております先ほどの三つの視点のキーワードになるものでございますし、政策的な考え方、視点は同じものだと受けとめております。と申しますのも、例えば、本四三架橋の戦略的な活用でございますとか、本県に残る豊かな自然や一次産業の活用といったことを考えますと、六つのKのうち、交流人口や観光は今後ますます重要な視点になりますし、環境の視点は今後あらゆる分野での構造転換につながる大きなキーワードだと考えております。また、国際化の視点は、情報化とともに、いわゆるグローバルに考えローカルで行動する意味からも、人づくりや構造転換にはなくてはならない視点でございますし、広域行政や公共事業は、今後の行政システムのあり方を考えます際の大きな課題だと考えております。

 このように、これら六つの視点はそれぞれ重要な視点でございますし、その具体化のためにも、構造転換や人づくり、さらには行政のシステム改革を進めていかなければいけないと考えております。あわせまして、こうした視点以外の、例えば高齢社会への対応でございますとか、子供や健康などの視点も含めまして、今後二十一世紀にふさわしい新しい県づくりに向けまして、県民の皆様とともに果敢に挑戦をしていきたいと思います。

 続いて、森林への直接支払制度などについてお尋ねがございました。目前に迫りました二十一世紀に向けまして、循環型社会の構築が大きな課題となっております中、国は、森林・林業・木材産業につきまして、昨年、政策の全般にわたります幅広い観点から基本的な課題の検討を行っております。これを受けまして、来年度新たな政策大綱を取りまとめました上で、平成十三年の国会に関連の法案を提出する取り組みを進めておりますが、具体的な施策の検討課題の中には、森林整備のコスト負担のあり方や林業におけます直接支払制度も上がっておりますので、お話にありましたことにつきましても、一定の方向が示されるものと受けとめております。

 一方、県では十二年度予算の主要な施策といたしまして、環境を重視しました循環型社会を目指すことを柱の一つとして取り組んでおります。こうした循環型社会の構築に果たします森林の役割の重要性を考えますと、多くの森林を抱えます本県にとりまして、森林整備のための特別な財源措置や直接支払制度などは取り組まなければならない重要な課題でございます。しかしその一方で、森林への直接支払制度につきましては、農業分野と違いまして、だれを支援することが森林の保全につながるのかといったことや、生産活動に対する助成制度が既に数多く存在することなど、整理すべき課題もございます。こうしたことから、県といたしましては、これらの解決すべき課題の整理も含めました上で、本当の意味で山村と森林を支援する制度となりますよう、今後ともその実現に向けまして国に要望していきたいと考えております。

 私からは、以上でございます。

 (企画振興部長島田一夫君登壇)



◎企画振興部長(島田一夫君) 大きく三点、お尋ねをいただきました。まず、次の計画と広域計画についてでございます。

 最初に、現行の県計画の反省点と次期の計画の考え方について、あわせてお答えをさせていただきます。今の計画に掲げました事業には、それぞれ事情によりまして、進捗を見ているものも進捗がおくれているのもございますが、最大の反省点は、今の計画が職員や県民の皆様にとって身近に意識されるものでなかったということであると考えております。

 厳しい財政状況にありますことや、また行財政の構造改革の推進あるいは施策の重点化がこれまで以上に求められていることを踏まえまして、これからの目指すべき県政運営の基本方針は、昨日広田議員の御質問に知事がお答えいたしました自治基本条例と今後の県の組織機構のあり方、そして私どもがつくろうとしております新しい機軸の三点セットで県民の皆様にお示ししたいと考えております。

 次に、広域計画の立案等に対する県のサポートについてのお尋ねがございました。交通や通信手段の発達など、住民の日常生活圏が格段に広がっておりまして、住民ニーズも多様化していく中で、市町村の区域を超えた広域的な行政を計画的に推進することは従前にも増して重要になっております。

 県内では、七つの広域市町村圏ごとにそれぞれ広域行政圏の計画が策定されておりますが、来年度は、安芸、高幡、幡多の三圏域において計画の見直しの時期になっております。県としましても、お話にありましたような財源の有効活用につながる情報提供や、圏域の活性化の取り組みについての意見交換などを行いながら、圏域の特性を踏まえた個性豊かな計画が策定されますよう協力してまいりたいと考えております。

 次に、民間活力を生かした広域計画とするための人的サポートのお尋ねがございました。個性的で魅力ある地域づくりを推進しますためには、行政と住民が力を合わせて地域が抱える課題に取り組んでいくことが求められております。広域計画の策定に当たりましても、住民の参加や民間の企画力の積極的な活用、まちづくりを総合的にプロデュースするお話にございましたTMOやNPOなど、民間活力との連携といった視点を重視していくことが求められております。こういった計画策定のためにも、広域行政機関等との人材交流などの要請がございましたら、県としても積極的に対応していきたいと考えております。

 なお、権限移譲のお話がございましたが、現行の制度では広域連合には権限の移譲ができることとなっておりますので、どういった権限を移譲することが計画づくりやまちづくりに有効なのか、今後の検討課題とさせていただきたいと思います。

 次に、空港ビルに関連しまして二点お尋ねがございました。まず、木造化についてでございます。空港ビルの木造化につきましては、森林県にふさわしい木材利用を図るため、空港ビルの増築を検討する中で多方面から検討してまいりました。しかしながら、増築部分を木造化しますと、増築部分とあわせまして今ある部分にもスプリンクラーや防火施設を設置しなければならなくなることや、現在の空港ビルを利用しながらの改築となりますことから、工法上もコスト面でも非常に難しく、先日知事から中沢議員の御質問にお答えいたしましたとおり、木造化は困難だと考えております。

 次に、空港ビルの開館時間の改善についての御質問でございます。空港ビルの管理規程では、開館時間は午前六時五十分となっておりますが、利用者の利便性を考慮しまして、始発便の出発時間の一時間前に開館し、現在は六時四十分で運用をいたしております。空港ビルは空港と一体となった保安体制が求められておりますし、開館時間を早めますことは、管理体制の今以上の強化が必要なこと、また空港ビルに入居しております航空会社やテナントなどとの調整も必要となりますため、空港ビルでは現在以上に開館時間を早めることは困難とのことでございました。県といたしましても、安全管理等の管理体制を考えますと、難しいのではないかと考えております。

 最後に、県立安芸病院の最寄りのバス停への上屋の設置についてお尋ねがございました。御指摘の停留所で乗り降りされる方の多くが県立病院等医療機関の利用者でありますことを考えますと、上屋の設置は望ましいことだと考えております。今後、用地の確保や停留所の位置の規制との関係もございますが、御指摘にございましたように、利便性が損なわれない範囲での移設も含めまして、関係者で協議するよう要請してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (農林水産部長山本忠道君登壇)



◎農林水産部長(山本忠道君) 農業問題などについての御質問にお答えします。

 まず初めに、平成十年の農業の生産実績と前年に比べての変化の要因、それを受けての十一年度以降の対応などについての御質問にあわせてお答えさせていただきます。平成十年の農業粗生産額は千二百二十五億円余りとなっており、前年に比べまして十七億円余り、率にして一・四%の減少となっています。全体としては景気が低迷していることの影響もあると考えていますが、粗生産額の七割強を占めます野菜、果実、花卉の園芸品目は、天候不順により生産量は減少したものの、価格が高値で推移したことなどによりまして、九百十三億円と、前年に比べ二十一億円余り、率にして二・四%の増加となっています。

 減少の主な原因としましては、米が春からの天候不順や収穫期の豪雨災害によりまして作柄が極端に悪かったこと、同様に葉たばこや茶の生産量も天候不順のため前年に比べ大幅に減少したこと、また畜産部門では畜産農家の減少や規模の縮小があったことなどが考えられます。

 そういった中で、本年度は早期の災害復旧に取り組むとともに、生産性が高く、就農者の確保の面でも効果の高い園芸農業の振興を図るためのレンタルハウス事業、市町村の自主性、主体性を生かして地域農業の振興を図るこうち農業確立総合支援事業、近代的な酪農経営を確立するための畜産基盤再編総合整備事業などを積極的に進めながら、経営感覚にすぐれた担い手の育成や生産性の高い園芸農業を核とした、足腰の強い農業の振興に取り組んでまいりました。

 十二年度の予算につきましても、引き続きこの基本的な考え方に立って、厳しい財政状況の中でありましたが、産業として自立できる農業の育成につなげる園芸農業の振興を初め、課題であります環境保全型農業の推進、農産物や加工品などの地域食材の生産拡大を図り、地域の活性化を目指した「地産地消促進事業」などの事業の確保に努めました。また、新たに導入されます中山間地域等への直接支払制度にあわせて、農業生産の基盤となる条件整備を進め、集落の自主的、主体的な活動を促進する「集落再生特別対策事業」を創設するなど、中山間地域の振興に向けた取り組みを強化することとしています。

 次に、中山間地域の直接支払制度についてのお尋ねでございます。まず、特認地域として認められる地域はどこが該当するかとのお尋ねでございます。直接支払制度は、特定農山村法など八つの地域振興立法の指定地域の中で、農業の生産条件の不利性を示すものとして国が定める傾斜度などの基準に該当する農地が対象となっております。いわゆる特認につきましては、基本的には指定地域外にあって、これらと同等の条件不利性を持つ農地を対象とすることとなります。

 本県の場合は、特認の対象地域としては、全域が法の指定地域外となっています高知市など五つの市町村と、一部の地域が指定されています南国市などの八市町村が該当することとなります。なお、この特認の適用につきましては、関係市町村の御意見も聞きながら、今後設置します第三者機関によって検討をいただくこととしております。

 次に、集落協定で定める米、麦、大豆などの生産目標と米の生産調整との整合性についてのお尋ねでございます。直接支払制度は、中山間地域等の持つ多面的機能を維持するために、生産活動を継続することを目的とする制度であります。一方、生産調整は、主要食糧である米の需給と価格の安定を図るためのものであり、両制度は本来別個の政策目的を持つものでございます。

 このため、国に対して、米の生産調整は直接支払いとは異なる政策目的を有しており、別の問題として取り扱うことを要請してまいりました。しかしながら、国においては、農政全体としての整合性、効率性を保つことが重要であり、双方の調和が図られるよう必要となれば何らかの調整措置は講ぜられるべきであるとの考え方に立ちまして、集落協定において米、麦、大豆などの生産目標を規定し、あわせて米の生産数量、作付面積などに関するガイドラインを踏まえた内容とすることが必要であるという方針が示されました。

 初めに述べましたように、直接支払制度と米の生産調整は異なる政策目的に立ったものでございます。一方で、本県の生産調整の目標率は、東京、大阪、神奈川という大都市地域に次いで高く、限界を超えた水準となっております。また、中山間地域は狭隘な農地が多く、水田農業を中心とした高齢者や飯米農家が多いといった実態にもあります。

 こうしたことから、両施策の整合性については柔軟な取り扱いをすること、生産調整の目標率の設定については本県の実情を踏まえて是正することについて、国に強く働きかけてまいります。

 次に、食糧自給率に関してのお尋ねでございます。食糧自給率の向上に向けてどのような努力をするか、食生活の改善と連動して食糧自給率を向上させる施策が考えられないかとのお尋ねに、あわせてお答えさせていただきます。将来的な食糧需給の逼迫が言われ、また農業の果たす多面的な機能、役割を考えた場合、国内農業生産を基本に位置づけて、その維持、拡大を図っていくことが求められており、本県としましても、積極的に役割を担いながら農業の振興を図ってまいりたいと考えています。

 食糧自給率の目標につきましては、現在国において検討されていますが、都道府県段階では、それぞれの実情を踏まえて品目ごとの生産努力目標を定め、取り組んでいくこととされています。本県は、野菜や花卉などの園芸品目が大きなウエートを占めていることから、自給率に反映されにくいという実態にありますが、今後とも消費者に求められるものを選択し、生産、供給していくことが重要であると考えています。そのために、平たん地から中山間地域までの地域の実情に応じた適地適産を基本としながら、商品として売れる作目の振興と生産拡大に努めてまいります。

 一方、食糧自給率の向上を考える場合、食生活における栄養バランスの崩れ、食べ残しなどの浪費やむだの抑制などの消費の面からの取り組みも重要でございます。農林水産省は、自給率の目標とあわせて、厚生省や文部省と連携して「健全な食生活に関する指針」を策定し、食生活の見直し、改善について普及、啓発することとしており、これらを踏まえまして、関係機関とも連携しながら対応してまいります。

 最後に、国体の受け入れ態勢に関連しまして、中芸地域のバレーボール会場へのアクセス道路となります広域農道の整備についてのお尋ねでございます。お話のありましたバレーボール会場へのアクセス道路としての利用が予定されております広域農道田野工区の未整備区間は、橋梁工事六十五メートルを含め、約四百メートルとなっております。このうち、橋梁工事については平成十一年度から本格的に整備しておりますが、補正予算による前倒しも含め、平成十三年六月に完成させるよう事業の進捗を図っています。また、道路工事につきましても、橋梁工事との工程調整を行いながら、平成十三年七月のリハーサル大会にも間に合うよう取り組むこととしております。

 以上でございます。

 (森林局長安岡健君登壇)



◎森林局長(安岡健君) 初めに、一次産業の生産実態とその対応について、二点のお尋ねがございました。関連をいたしますのであわせてお答えをいたします。

 平成十年度の林業粗生産額は百五十一億円で、前年度の八割にとどまっています。その主要な要因といたしましては、まず一点目に、日本経済の停滞に伴いまして木材価格が低迷をしたこと、そして二点目には、それに伴いまして森林所有者の生産意欲が減退をしていること、さらに三点目としまして、国有林材の枯渇によりまして生産量が急激に減少していることなどが上げられます。

 こうした状況の中で、県としましては、再生産が可能で環境に負荷の少ない木材の資源としての特質を生かしまして、産業として振興を図っていくことを基本に取り組んでおります。具体的には、平成十年度に県の単独事業で、高齢級の間伐材の生産に係る補助制度を創設いたしましたし、平成十一年度には、地域が主体となった林業を支える総合補助金の創設、さらに生産の効率化を図る施業モデル団地整備事業の創設、また、これからの林業経営のモデルとなるよう四万十川流域における森林のゾーニングの設定、加えまして持続的な森林経営の国際認証を受ける取り組みなど、新たな施策の展開に努めておるところでございます。

 また一方で、林業・木材産業が成り立っていくためには、木材の需要を拡大することが重要な課題でございますので、公共事業での木材利用の推進、木造住宅への助成制度の創設、さらには消費者に信頼をされる品質や規格を備えた商品として供給できる体制づくりなどの販売対策に取り組んでまいりました。

 平成十二年度の予算では、限られた財源の中でこれらの施策をさらに積極的に展開をいたしますとともに、重点化を図り、新たに緊急間伐五カ年計画に基づく間伐の実施、そして外材が多用されている住宅のはり、けたを県産の杉材へ転換する取り組み、また、馬路村での木製トレーの加工施設の整備などに取り組みます一方で、構造転換をテーマとしました特別枠予算を確保した中で、解体する家屋から発生する木くずのリサイクルシステムの構築や木質材料を原料としたバイオマスエネルギーの利活用の検討などの工夫も行いまして、中山間地域における収入の確保によります生産者の意欲の向上を図り、産業としての総生産の向上につながるように努めてまいります。

 次に、木の文化県構想と林業振興について、二点のお尋ねがございました。まず、森林・林業に関する基本計画につきましては、次期計画の策定に向けまして、現在森林局内のワーキングチームで現計画の成果の分析と現状を踏まえた森林・林業の抱えます課題の整理などの作業に着手をしておりますとともに、外部の有識者の方から木材産業の戦略に関する御意見をいただいておるところでございます。

 具体的な検討はこれからでございますが、次期計画の策定に当たりましては、これからの社会が環境に配慮した循環型社会に移行していくことが課題であることを考えますと、再生産可能で環境に負荷の少ない資源である木材や、二酸化炭素の吸収や水源の涵養など地球環境を保全する森林全体の価値が改めて見直され、産業、環境の両面で重要な資源となることを踏まえたものにしなければならないと考えております。

 現在、国において新たな「森林・林業・木材産業に関する基本政策」の検討が進められておりますので、この動向も見ながら、また県民や関係団体そして市町村の御意見もお伺いをしながら、二十一世紀初頭におけます森林県高知にふさわしい計画立案を目指しまして、十二年度中に策定をしてまいりたいと考えています。

 続きまして、今後木の文化県構想にどのように取り組むかのお尋ねがございました。木の文化県構想につきましては、平成七年に策定をして以来、さまざまな分野で木を育て、木に親しみ、木を活用するという三つの視点から、各種の運動への取り組みを提唱してまいりました。これまでに、はりまや橋商店街の全国初の木造アーケードや、地域の伝統技法を駆使して日本建築学会賞を受けました中芸高校格技場、森林インストラクター試験が高知県で開催をされるきっかけとなった森の案内人養成講座の開催など、全国に誇れる成果を上げてまいりました。

 しかしながら、木の文化県構想をより多くの県民の皆様に知っていただくという面では、浸透が十分でない点もあったと考えておりまして、今後はよりわかりやすい取り組みといたしますために、さらなる木材の活用促進と効果的な広報に重点を置いた取り組みを推進してまいりたいと考えております。

 平成十二年度の具体的な取り組みとしましては、まず一点目に、庁内に改めて木の文化県構想推進の連絡体制を構築するとともに、各林業事務所に推進員を置きまして、それぞれの地域で木の活用を推進する体制の整備。そして二点目には、民間施設の木造化に対しますアドバイス制度等の創設。三点目には、木の文化を県民にPRする広報誌の発行。そして四点目には、本年度オープンをいたしました情報交流館を核とする森づくりのボランティア活動の活性化などに積極的に取り組むことにしております。

 これらの取り組みを通じまして、多くの皆様方に本県に息づく木の文化を再認識していただきますとともに、木材利用拡大による林業の振興を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (海洋局長森光稔君登壇)



◎海洋局長(森光稔君) 水産業の生産実態とその対応につきましての質問に一括してお答えいたします。

 平成十年度の漁業生産額につきましては、総額で七百十八億円となっておりまして、対前年度比約七%減少いたしております。その要因といたしましては、沖合・沿岸漁業の生産が全般的に伸び悩んでいることや、遠洋漁業におきまして、お話にもありましたように、景気動向の影響を受けまして、高級品でありますマグロの産地価格が暴落したことによるものでございます。

 こうした厳しい現状を打開するためには、生産はもとより流通や経営の各分野で競争力の強化を図り、着実にレベルアップさせていくことが必要であります。このため、平成十一年度におきましては、マグロ漁業における減船への支援に加えまして、拠点漁港や黒潮牧場などへの重点投資を行うとともに、漁業者はもとより県民各層の御意見もいただきながら具体的な振興方向と関係者の役割を定めました「水産業ワンランクアップ戦略」を策定いたしました。

 また、十二年度当初予算につきましては、先ほど朝比奈議員さんにお答えしましたとおり、この戦略に示しました具体的な取り組みのうち、生産性の向上や地域を担う人づくり、仕組みづくりにつながる新規事業を盛り込むなど、戦略の着実な推進を図っていくことといたしております。

 生産面では、蓄養機能などを兼ね備えた漁港づくりや黒潮牧場の増設に取り組む一方、漁海況情報等を迅速に提供できるシステムを整備し、効率的な操業を支援いたしますとともに、海洋深層水を活用したヒラメの種苗生産体制を構築し、つくり育てる漁業の一層の推進を図ってまいります。

 また、流通面では、鮮度の向上を図ります冷海水施設などを整備しますとともに、新たに産地の流通業者などと連携し、消費者にとって魅力ある商品づくりに取り組んでまいります。

 さらに経営面では、漁業簿記の普及や経営診断に基づきます指導などを継続的に実施いたしますとともに、新たに「漁業経営高度化促進支援資金」を創設し、経営コストの縮減を図ってまいります。

 次に、中層型浮き魚礁への間伐材の使用についてでございます。間伐材を利用した魚礁の研究開発につきましては、本県におきましても水産振興と林業振興を同時にねらうということで、平成八年度から十年度まで実施してまいりました。その結果、コンクリート魚礁に比べまして、魚類が早く集まるとか、魚種の数が多いという利点がある反面、耐用年数が二、三年と短いことも判明いたしました。

 一方、今考えております中層型浮き魚礁につきましては、平成十三年度を初年度といたします水産基盤整備次期長期計画に新メニューとして加わることとなっていることから、黒潮牧場を増強することなどを目的に当事業の導入を計画しておるところでございます。この事業では、施設の耐用年数が最低でも十年必要であるとされておりますので、現在のところ間伐材の利用は困難でございます。

 しかしながら、間伐材等資源の有効利用や木による魚礁の利点を生かすということから、今後におきましても他県の事例や木材に関する技術開発情報などの収集に努めてまいります。

 最後に、海洋深層水に関するマスコミ報道についての御質問でございます。御質問の記事は、一月二十九日号の全国週刊誌に掲載されたものでございますが、特に問題となっている部分は、県職員が「海洋深層水を逆浸透膜法で脱塩すればミネラル成分が除かれるため、ミネラル補給のためにフランス産のミネラルウオーターであるエビアンなどを後で加えたりしている業者がいる」という趣旨の発言をしたとの記事でございます。

 直ちに、所属長を通じまして、該当職員から「電話取材があったが、記事のようなコメントはしていない」との事実確認を行うとともに、関係企業にも照会し、事実とは異なる記事であることを確認いたしました。

 本県では、海洋深層水の分水に当たりましては、審査会による厳重なチェックを行っておりますし、また、商品のコスト面から考えましても、常識ではあり得ないことであります。

 このようなことから、一月二十八日付で、該当職員による記事内容のような発言もなく、そのような事実もない、またこのような常識では考えられない内容について事実確認もせず電話取材のみで記事にすること自体が問題であり、このことは海洋深層水のブランドや商品への信頼性が著しく傷つけられた旨の内容で、文書により抗議を行っております。

 なお、今後マスコミ等からの取材に対しましては、取材の意図や目的などを十分にお聞きし、関係部署間の連携も密にしながら、情報を正しく伝えるよう徹底してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (土木部長石川和秀君登壇)



◎土木部長(石川和秀君) 建設業への対応と防災問題についての御質問をいただきました。

 まず、中山間地域における中小零細建設業者の今後の経営についてのお尋ねがありました。現在、中山間地域での経済、雇用両面において、建設業が果たす役割は大きいものがありますが、県や市町村の財政状況を考えました場合、今後公共事業の大きな伸びは期待できず、平成十二年度以降さらに厳しい状況が予想されるところでございます。

 このため、県におきましては、引き続きこれらの建設業者の受注の機会を確保するため、地域性を配慮した指名や、工事の規模、内容に応じ、可能な範囲での分離分割発注に努めてまいりたいと考えております。一方、健全な建設業者の育成といった観点からは、経営と技術にすぐれた企業が伸びられる透明で競争性のある市場環境の整備に向け、入札・契約制度の改善や不良不適格業者の排除、技術力のすぐれた企業が評価されるシステムづくりを進めております。

 しかしながら、建設業の経営基盤の強化のためにはこうした取り組みのみではおのずと限界がありますので、企業みずからが、いわゆる経常JVの活用や企業の連携、協業化による構造改善への取り組みを進められるよう、引き続き環境の整備に努めてまいります。

 次に、業者指名の場合の発注標準額及び経常JVについてのお尋ねがありました。建設工事の指名競争入札の指名選定につきましては、土木部で定めた指名基準により行っております。それによりますと、A等級の発注標準額は、管工事については二千万円以上、造園工事につきましては一千万円以上となっております。指名に当たりましては、指名選定の対象となる有資格者が少数である場合など必要が認められた場合には、入札の競争性を高めるためB等級の有資格者から選定することができることとしており、一定の融通性を持った運用を行っております。

 経常建設共同企業体、いわゆる経常JV制度につきましては、優良な中小建設業者が技術力、経営力を補完・強化し、構成員単独では受注し得なかった上位等級への工事への受注機会を開き、その育成、振興を図るとともに、企業連携による業界の構造改善を進める手段として平成十年度に導入したものであります。

 経常JVの登録数は、平成十年度は三十二JV、平成十一年度は四十三JVとなっております。その中で、平成十一年度に経常JVを解消した十二業者につきまして、その解消した理由を調査しましたところ、主なものとしましては、「翌年度に構成員の等級が昇格した」、あるいは「JVを結成しても等級の昇格が見込めなかった」という内容となっておりました。経常JVの参加について、一部に余りにも即時的な等級の昇格を求めた背景が見受けられております。一方、JV登録したすべての業者へのアンケート結果からは、「大型工事への参入が可能になった」、「施行能力の向上につながった」など、肯定的な意見もありました。したがいまして、県としましては、制度が導入されてまだ二年目であり、制度本来の趣旨が業者に十分理解されていないことも考えられることから、引き続きこの制度が適切に活用されるよう業者への啓発、指導に努めてまいります。

 次に、防災問題に関連しまして二点の御質問がありました。まず、県内に存在するダムの安全性調査についてのお尋ねがありました。現在、県内には二十三のダムが、おのおののダム管理者のもと、管理、運用されております。これらのダムは、文献調査、空中写真、地形、地質など綿密な事前調査に基づき、ダムの設置位置は活断層を避けた地点として、設計に当たっては耐震性も含め安全性に十分配慮して建設されております。

 我が国におきましては、兵庫県南部地震を初めとしまして近年に大規模な地震が発生しておりますが、これらの地震によりダムが安全性を損なうような被害を受けた事例は現在ありません。しかしながら、兵庫県南部地震では他の土木構造物が大きな被害を受けていることにかんがみ、平成七年二月に国は「ダムの耐震性に関する評価検討委員会」を設置し、ダムの耐震性について改めて検討いたしました。検討されました内容は、兵庫県南部地震においてダムサイトで実際に観測された地震動に関する分析と、河川管理施設等構造令を初めとしました従来の設計基準によって設計されたダムの耐震性に関する評価であります。その結果、現在我が国に設置されているダムは十分な安全性を有しているという結論が得られております。

 したがいまして、県内に設置されておりますダムにつきましても、同様の視点から十分な安全性の確認をしておりますが、なお、日ごろからその安全性を十分に監視、点検することが重要であると考えております。

 次に、池谷川の治水対策についてお尋ねがありました。昨年八月十日、県東部で発生しました集中豪雨によりまして、田野町では一時間最大七十・五ミリメートルの豪雨を記録し、芝地区などでは池谷川のはんらんによりまして八十六戸の浸水被害が発生いたしました。池谷川は過去にもはんらん実績があり、抜本的な河川改修を目的に昭和五十六年度に河川局部改良事業として着手いたしましたが、用地買収についての理解が得られず、昭和五十九年度に田野町との協議の結果、やむなく事業の実施を断念いたしております。

 今回の浸水被害を踏まえまして、はんらん調査をもとに災害復旧事業による越水をさせない原形復旧の適用を検討いたしましたが、残念ながら採択基準に適合せず、申請には至っておりません。しかしながら、次期の出水に備え、被災しました護岸の復旧や堆積土砂の取り除きなど当面必要な対策を実施しております。

 一方、抜本的な河川改修につきましては、地域の方々の意向を確認しながら、田野町とも十分な協議を行うなど、事業の再開の可能性につきまして検討してまいりたいと思っております。

 以上でございます。

 (商工労働部長上岡義隆君登壇)



◎商工労働部長(上岡義隆君) 浜田議員の一連の御質問にお答えをいたします。

 まず、御質問の経済対策小口融資は、長引く景気の低迷により体力が弱まっている中小企業に対し緊急に対応できるよう、担保や保証人など保証条件を大幅に緩和しまして、平成十年度に創設したものでございます。その結果、当初予定を十倍近く上回ります中小企業の方々に御利用いただき、大きな成果があったものと考えております。企業等からの要望もあり、平成十一年度も引き続き実施してまいりましたが、十年度にかなりの企業の方々に御利用いただいた結果、前年度に比べまして利用件数は十分の一、金額は十四分の一と減少しております。しかしながら経済情勢も厳しい状況が続いておりますので、十二年度につきましても継続してまいりたいと考えております。

 また、運転資金やつなぎ資金対策などにつきましては、この経済対策小口の創設のほか、平成十一年度には一部の資金におきまして、これまでは認めていなかった借りかえ制度を特例として認めるなど、緊急的な措置をとってまいりました。今後ともできる限りの対応をしてまいります。

 次に、県内の倒産傾向でございますが、民間の調査機関によりますと、本県内の倒産の状況は、平成十年は百五十三件で、負債総額二百七億円、平成十一年は百件で九十一億円となっております。本年に入りまして二月末現在の倒産の状況は、昨年同期と比べまして、件数では二件減少、負債総額では約三億二千万円減少しております。

 次に、信用保証協会に対する出捐金についての御質問がございました。本年度の補正予算でお願いしております三億四千二百十八万八千円のうち、経済新生対策に対応するものは二億二千六百万円でございます。

 また、九百億円の経済新生対策枠に対しまして少な過ぎるのではないかという御指摘ですが、この補助金の配分方法は明らかにされておりませんので、一つの方法として、本県の保証承諾額の全国に占める割合で考えますと、この割合が〇・二四%でございます。これに九百億円の補助金を乗じますと、二億一千六百万円となります。今回の国の経済新生対策として配分されました先ほどの二億二千六百万円は、この全国に占めるシェアで計算した額を上回っておりますので、特に少な過ぎるとは考えておりません。

 また、御質問の保証枠につきましては、各県の信用保証協会に対し具体的な金額は示されておりませんが、国におきましては必要かつ十分な額の保証枠を追加する旨表明されており、現在の保証承諾状況から見まして対応できるものと考えております。

 次に、保証協会の審査が厳し過ぎるのではないかとの御質問がございました。信用保証協会が保証の承諾をいたしますと、金融機関は万一の場合の債権の保全が図られているため、ほぼ確実に融資が実行されることとなります。このため、保証の承諾につきましては、一定の基準による審査が必要なものと考えております。しかしながら、今回のような長期の経済不況は予想をはるかに超えたものであり、特別対策として、県においては先ほど申しました平成十年四月に経済対策小口を、また国においては同年十月に中小企業金融安定化特別保証制度を創設し、大幅な保証条件の緩和を行い、積極的な保証承諾を行っているところでございます。

 次に、県の直接融資についてのお尋ねがございました。先日、土森議員と中沢議員にお答えいたしましたように、御質問の融資につきましては、高度化事業の経緯を踏まえ、多数の従業員を抱えていることなど、県経済に与える影響を考えまして、支援すべきであると判断いたしました。

 また、県民の皆様への説明につきましては、具体的な内容を公表いたしますと、それによって企業が特定され、信用不安を引き起こす可能性が大きいことから、公表を差し控えることにいたしました。県民への説明責任につきましては、極めて重要であると十分認識しておりますが、一方では、公表することによりまして経済情勢や雇用の不安を引き起こすおそれがあるときには、状況に応じた判断をせざるを得ないこともあると思います。この融資は、こうした難しい選択の結果であったことを御理解いただきたいと思います。

 次に、万一の場合についてのお尋ねがございました。万一歳入欠陥を生じました場合には、まず決算上は一般財源で補てんをし、その後、債権管理案件として所定の手続をとることとなります。

 最後に、エコデザインの県内企業への普及についてお尋ねがございました。環境問題に対します社会の認識が高まる中で、企業みずからが自社の製品や生産プロセスに環境的配慮を積極的に取り入れていくエコデザインの考え方は、御指摘のとおりこれからの企業経営にとって重要であり、市場競争力において優位に立つための有効な手段であると考えます。エコデザインについては、現在のところISOのような認証制度としては確立されておりませんが、エコデザインへの取り組みに向け検討を始めている県内企業もあると聞いております。今後、全国及び県内における動向を把握するとともに、多くの県内企業に理解を深めていただくように情報提供に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (総務部長兵谷芳康君登壇)



◎総務部長(兵谷芳康君) 協業組合への融資問題に関連しての要綱行政のあり方を見直すべきとの御質問にお答えいたします。

 県が行いますさまざまな事務をすべて法令で規定することは事実上困難でございますので、要綱等により細部の基準を設け、適正な事務執行に努めております。ただ、こうした要綱等の制定や運用が行政の透明性を阻害するようなことがあってはなりませんので、そうしたことがないよう、今後は、例えば新しい制度をつくる際には必ず予算を伴いますので、予算審議を通してきっちり説明していくことはもちろんのこと、情報公開や県民参加型の県政をより一層進めていきますことで、行政の執行の透明性を高めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (教育長吉良正人君登壇)



◎教育長(吉良正人君) 防災・安全問題について、通学路沿線の企業や商店にモニターを依頼するモデル事業を行うべきだと思うがどうかとのお尋ねでございます。

 子供たちの命を守り、安全を確保していくためには、学校・家庭・地域そして関係機関が十分に連携をとりながら、社会全体で子供たちをはぐくむことが大切です。現在、開かれた学校づくりや地域ぐるみ教育を通しまして、地域の方々と子供たちの日常的な触れ合いもふえておりますし、また子供たちを支援するネットワークも広がりつつあります。さらに警察では、「こども一一〇番の家」を初め、安全確保や非行防止のためさまざまな取り組みが積極的に行われております。

 今後におきましても、地域の方々や警察を初めとする関係機関との連携を深めまして、お話にもございました取り組みも含めまして、さらに地域ぐるみで子供たちの安全確保や健全育成に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (警察本部長恵良道信君登壇)



◎警察本部長(恵良道信君) 三点、御質問がございました。

 まず最初に、子供の安全対策についてでございます。警察といたしましても、最近の犯罪情勢等を見たとき、とりわけ子供を犯罪等から守る活動の重要性を強く認識しておりまして、このため、ただいま御紹介いただきましたこども一一〇番の制度を平成九年に発足させておりまして、通学路沿いの商店、理容店等、常時人の在宅する方にお願いをいたしまして、県下二百九十五小学校区、三千五百九十五カ所を指定し、事件、事故等の際の緊急避難場所として指定させていただいているところでございます。

 近年においては、警察としては、地域における安全活動を治安を守る立場から積極的に推進することといたしまして、市町村との連携、市町村の援助による地域安全アドバイザーの委嘱、ボランティアとの共同活動等を通じて子供を含めた地域の安全対策に鋭意取り組んでいるところであります。今後とも、地域における連携を強めるとともに、民間ボランティアとして委嘱しております地域安全推進員や少年補導員の方々と一緒に通学路等の合同パトロールを実施したり、交番、駐在所から不審者情報や防犯対策等を盛り込んだ安全情報を提供するなど、地域ぐるみで子供たちをサポートするためのさまざまな活動を、総合的かつ積極的に展開していきたいと考えているところであります。

 次に、自動二輪の高速道路通行の問題についてでございますが、高速道路における自動二輪車の二人乗り禁止については、首都高速道路及び名神高速道路の供用開始直後に二人乗りによる死亡事故が多発した状況のもと、昭和四十年の道路交通法の改正により禁止されまして、昭和五十三年には違反に対する罰則が整備されております。

 二人乗り禁止理由の一つは、運転上のバランスがとりにくく、継続して高速走行を行うと危険性が極めて高くなること、また二つには、日本の高速道路等は欧米に比べカーブが多く、そのため見通しもききにくい上、車線や路肩の幅も狭いことなどにあります。現に、高速道路における自動二輪車運転中の死亡事故率は、他の自動車に比べ高率となっております。したがいまして、法の改正を必要とする高速道路における二人乗り禁止規制の解除につきましては、国におきまして慎重な対応がなされるものと考えます。

 自動二輪車の速度規制の緩和につきましては、平成十一年三月に閣議決定されました規制緩和三か年計画の改定におきまして、「高速自動車国道における自動二輪車及び軽自動車の最高速度を百キロメートル毎時とするか否かについて調査・検討し、平成十一年度中を目途に検討を終え、この結果を踏まえ、速やかに所要の措置を講ずる」とされたところであります。一昨年来、交通関係団体において走行実験や詳細な事故分析を含む研究がなされ、警察庁においても、これらの調査研究に参画しているところであります。その結果を踏まえまして、平成十一年度中を目途に調査検討を終了し、早い時期に結論を出す考えと聞いております。

 三点目は、潜水中の殉職事故についてでございます。事故原因につきましては、これまでに判明した事故の状況等をかんがみますと、直接的には潜水中に何らかの浮上しなければならない事態−−パニックが発生し、浮上中に減圧症を生じ、意識障害に陥って溺死したものと考えられます。二人の隊員は非常に使命感が高かったこと、また水中透明度等の潜水条件がよかったことなどから深く潜り過ぎ、これがパニックの発生につながったものと思われます。

 この殉職事案を重く受けとめ、事故の教訓等から、安全管理を徹底するマニュアルの策定と実践、教養訓練の質・量の充実、装備資器材の整備・充実に努めるなど、この種事故の絶無を期してまいる所存であります。

 以上であります。

 (文化環境部長池田憲治君登壇)



◎文化環境部長(池田憲治君) 二つの大項目について御質問がありました。

 最初に、観光行政と交通政策についての御質問にお答えいたします。まず、交流人口の拡大に向け、客観的データを示すことにより県民の関心を高めていくべきではないかとのお尋ねがありました。本県におきまして、観光による経済効果を具体的に示した事例といたしましては、昨年のプロ野球春季キャンプ時に、約二十五万人の観客などによる直接・間接的な効果が四十七億円であると試算したことや、県外観光客一人当たりの県内消費額が、平成十年におきましては一万九千五百円と推計したことなどがございます。

 こうした数値を示すことは、観光に対します県民の関心を高めることにもつながりますし、関係者が将来の展開を検討する基礎ともなります。今後も既存のデータの加工、応用や新しいデータの収集などを工夫いたしまして、数値を効果的に使い、観光振興につなげてまいりたいと考えております。

 続きまして、東部地域に配置いたします観光専門職員の活動内容についての御質問がありました。まず、背景として申し上げますと、東部地域には室戸阿南海岸国定公園を初めといたします豊かな自然がございます。また、最近では室戸市の海洋深層水の人気が高まっておりますし、来月には北川村に「モネの庭」がオープンいたします。さらに、平成十四年には阿佐線の開通も予定されておりますので、これらの新しい素材を活用した展開が求められております。こうした状況の中で、東部地域に観光専門職員を配置することといたしました。

 この職員の役割といたしましては、東部ブロックを一体としてとらえまして、交流人口の増加を目標に掲げ、地域内の観光素材、交通、宿泊などについての現状を分析し、課題の解決に向け取り組み、それと並行いたしまして、具体的な誘客のための企画の作成、エージェントなどへの売り込みやマスメディアを活用した宣伝を行い、誘客を図る。こういった観光に関します一連の流れを総合的に担当することを想定しております。

 次に、観光振興のための新たな方向性についての御質問がございました。現在の本県の観光が直面している課題といたしまして、高速交通網の整備による行動範囲の広がりや日帰り観光客の増加などによりまして宿泊客が伸び悩んでいること、観光客の嗜好が団体旅行から個人や小グループ単位の旅行へと変化し、また、いわゆる名所旧跡を周遊することからさまざまな体験を求める方向に変わりつつあること、そういったことに十分に対応できていないことなどがございます。

 一方、近年県内におきましても、温泉の活用や自然を生かした宿泊施設の整備などが進みますとともに、四万十川を初めとする自然や環境を素材とした観光が多くの人を引きつけております。また、よさこい鳴子踊りの全国的な広がりや、日曜市を初めとする街路市など、今まで人々の生活の中に根差したものが今や観光素材に育ってきております。

 今後は、これらの素材の魅力をどう高め、どのようにPRをしていくかなどにつきまして、新しい発想を入れながら、市町村そして観光関連業界の皆様と連携して対応していきたいというふうに考えております。

 次に、環境問題について一連の御質問にお答えいたします。まず、仁淀川の水質浄化と排水対策についてのお尋ねがありました。今般、仁淀川の本川の環境基準を現在のA類型からAA類型に格上げすることとしております。現状におきましてもその基準をほぼ達成し、一定の水質を維持しているわけでございますが、相生川流入地点などでは製紙工場からの排水により局所的な汚濁が発生しております。

 こうした状況を改善するために、環境審議会の御意見を伺い、製紙事業場からの排出基準につきまして、現在講じております水質汚濁防止法の上乗せ規制をさらに強化することを考えております。上乗せ規制の強化につきましては、条例の改正が必要でございますので、次期定例会に提案させていただくことを予定しております。

 新しい排水規制をクリアするためには排水処理施設の改善が必要な事業場がございますけれども、この設備の改善に対しましては伊野町が補助制度により支援する予定でありますので、伊野町とも連携し、工場排水による汚濁の改善を促し、仁淀川の清流の保全に努めていくこととしております。

 次に、県がISO14001の認証を取得したことを市町村に波及させるための方法についてお尋ねがありました。今後、環境への負荷を低減する取り組みを全県的に進めるためには、市町村でも環境マネジメントシステムを構築していただき、県と市町村が連携して取り組んでいく必要があると考えております。

 県がISOの認証を取得したことを契機といたしまして、これまでにも幾つかの市町村から、環境マネジメントシステムの導入について問い合わせが来ております。このように、市町村でも機運が高まりつつあるというふうに感じております。平成十二年度は市町村を対象といたしました環境マネジメントシステム導入のためのブロック別セミナーを開催いたしますとともに、個別の相談にも応じることとしております。そして、今回の県におきます認証取得の過程で得たノウハウを生かして、市町村が環境マネジメントシステムを構築し、ISO14001の認証を取得することを支援していきたいと考えております。

 最後に、環境会計への取り組みについてのお尋ねがありました。最近、企業を中心に導入が進んでおります環境会計、これを導入した場合には、環境保全のための費用と効果を把握することができるという内部での効果や、それらの情報を県民の皆様に提供することができるという効果が期待でき、意義のあることだと考えております。

 この環境会計につきましては、現段階では環境保全に要した経費と効果を客観的に示せる指標となっておりませんので、他の団体との比較という本来の機能が十分に発揮されていないという点や、あるいはこのシステムが民間の企業会計を想定したものでございますので、自治体の会計に直ちには当てはめられないなど、導入に当たって幾つかの課題がございます。

 現在、環境庁におきましては環境保全コストの把握や公表に関しますガイドラインを作成中でございますし、ほかの都道府県におきましても導入の動きもございますので、これらの状況を注視しながら、導入について研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 (国体局長西野秋美君登壇)



◎国体局長(西野秋美君) 国体の受け入れ態勢のお尋ねにつきましてお答えをいたします。

 まず、民泊など国体の受け入れ態勢についてでございます。よさこい高知国体の大きな課題であります宿泊対策につきましては、本年度は会場地市町村におけるホテル、旅館等の宿泊施設の実態調査を実施いたしました。その結果、現段階で県内宿泊施設の全客室収容人員の約八〇%に当たる二万三千人分を提供していただける見込みでございます。

 しかし、実際の配宿に当たりましては、都道府県別、チーム別、男女別などを考慮して部屋割りを行うなどの必要がございますから、宿泊可能人数分すべてを有効に利用することができません。こうしたことから、秋季大会におけるピーク時の宿泊予約人数約三万人に対しまして、一万人以上の宿泊施設が不足する見込みでございます。中でも、競技種目の集中する高知市や春野町、鏡村などの県中央部の不足は特に深刻でございますが、県内全般を見ましても、多くの会場地市町村で国体史上最も多い民泊をお願いしなければならない状況にございます。

 このため、これら会場地市町村では、これまでは町内会役員の方々を対象に民泊の説明や住民の皆様へのアンケート調査などを行い、民泊につきましての理解と協力を求めてまいりました。十二年度からは、地区ごとの説明会や戸別訪問、広報活動などを積極的に実施し、順次民泊協力者の登録などを行い、民泊確保につきまして本格的な取り組みを進めることにしております。

 県といたしましても、こうした会場地市町村の民泊への取り組みを支援するため「くろしお快援隊県庁バンク」をこの三月に開設し、民泊に協力できる県職員の登録を進め、市町村に紹介していくこととしております。また、引き続き広く関係機関や各種団体を通じまして民泊の確保について理解と協力が得られますよう積極的な支援を行うなど、受け入れ態勢につきまして万全を期してまいります。

 次に、民泊料金についてでございます。民泊を含めました国体の宿泊料金につきましては、関係市町村や県内の旅館組合等と協議、調整し、開催二年前に当たります平成十二年度中に日本体育協会との協議の上決定されることになっております。

 国体における民泊は、多くの住民の方々の善意と御協力によって実施されるものでありますことから、これら協力者の方々にとって経済的に極力負担にならないよう料金設定を検討する必要がありますが、お話にもございましたように、本年開催の富山県並びに来年開催の宮城県での民泊料金は、ともに一泊二食で七千七百円となっております。本県における民泊料金につきましても、この料金が一つの目安になるものと考えております。

 以上でございます。

 (八番浜田英宏君登壇)



◆八番(浜田英宏君) それぞれ御答弁まことにありがとうございました。まだ時間が少しありますので、再質問をいたしたいと思います。

 ただいま商工労働部長から、万一歳入欠陥が生じた場合には一般財源で補てんをするんだという御答弁がございました。つまり、一般会計で補てんをするということだと思うんですが、今回のこの融資、執行部が議会に対する十分な説明の責任を果たさない上で行われた融資でありますので、万一そういうことになった場合、これはなかなか議会としても承服しがたいところがあるんじゃないかと思うんです。ただ一定、もう予算を通してしまったという、そういうこともありますから、そういうことを考えると議会にも一定の責任があるわけで、二つのことを考えると非常に複雑な心境であります。

 ところで、この協業組合の融資問題に関して知事にお伺いしたいんですが、私は要綱を拝見しても、当然保証協会の保証が必要なんだというのはどこにも書いていないわけです。そもそも、一企業に対して十二億円もの巨額の融資をすることは、信用保証協会にとりましても保証の限度額を既に超えておりまして、当然簡単にはオーケーできないでしょうね。だから、県もやむを得ず、いわゆる直貸しという制度に踏み切ったんだと思いますが、しかし、私に言わせれば、保証協会のお墨つきの要らない融資制度が県政の中に存在すること自体、これは県民の常識の範囲を逸脱していると思うんです。いいですか、わずか五百万円の小口融資でもしっかりと保証をとるんです。どうしてこんな危険性のある制度や要綱をつくったのか、理解に苦しむんですが。

 そこで知事にお伺いをしたいんですが、知事はこうした細かい制度の中身について十分承知した上で、この制度、ゴーを出したのかどうか、そこをまず聞きたいと思います。

 それから、文化環境部長。二千万円かけて高知県アクションプランをつくりましたけれども、所期の目的が達成されないまま、来年は刷新もされないということで、若干残念に思っております。と申しますのも、知事がみずから先頭に立って高知県の観光案内人を買って出ると本当に意気込んでおる中で、アクションプランがそのままで、これが生きてこなかったら残念だなという思いがしているところでございます。

 しかし、絵にかいたもちよりはやっぱり実をとろうという来年度の方針でございますので、大いに期待をしたいと思っておりますので、改めて来年度の観光振興に向けた決意をお伺いして、第二問を終わりたいと思います。

 (知事橋本大二郎君登壇)



◎知事(橋本大二郎君) 浜田議員の御質問にお答えをいたします。

 御質問にございました制度は、県が直接貸し付ける形での単独の融資制度でございますので、その制度の性格上、信用保証協会の保証はついておりません。ですから、私も知事としてそのことを認識していなかったとは言えない立場にございます。

 私からは、以上でございます。

 (文化環境部長池田憲治君登壇)



◎文化環境部長(池田憲治君) 観光振興に対する決意ということで再質問いただきました。

 観光アクションプランにつきましては、議員御指摘のとおり、今年度が目標年次となっているわけでございますけれども、プランの作成のために労力を費やすよりは、具体的な行動で交流人口の拡大を目指す方が適当ではないかということから、来年度はアクションプラン策定といったことでの予算組みはしておりません。

 観光に対する決意ということでございますが、県としての施策あるいは考え方については、既に本会議でも申し述べておりますので、私自身の思いを申し述べさせていただければというふうに思います。私は、海がなく山に囲まれた寒い長野に生まれ育ちましたけれども、そういう私にとりまして、高知の山、川というものはふるさとを思い起こさせるものがありますが、何よりも新鮮だったのは、やはり海でございます。大海原を感じさせる情景といったものには引かれますし、またそれと一体になります冬でも広がる青空ですとか海の幸といったものには、やはり思いをはせるという気持ちがございます。

 また、よさこい祭りの持つ躍動感ですとか、それにかける人々の情熱といったものには、正直申し上げまして、初めて経験しまして、感動をいたしました。残念だったのは、私がこれまでよさこい祭りというものをほとんど知らなかったということであります。ほかにもいろいろと引かれるものがありますが、私といたしましては、そういった最初の印象というものを大切にしながら、関係する皆様方の御意見を伺って、県としての施策の展開に当たってまいりたいというふうに思っております。

 (八番浜田英宏君登壇)



◆八番(浜田英宏君) 文化環境部長、ありがとうございました。非常にロマンチックな答弁でございました。ありがとうございました。

 さて、知事は認識をしていなかったとは言えないという大変苦しい答弁でございますけれども、ということは、万が一のことがあれば、行政の長として責任をとらなければならないという解釈に私はとりました。いずれにせよ、万が一の場合、信用保証協会の保証がなかったのは致命的ですね、これは。今後はいずれにせよ、要綱の妥当性を含めて私は検討の余地があると思います。予算委員会でも、もんでもらったらいいんですが。

 そこで、一定のガイドラインはどうしても私は必要だと思いますが、この点について知事に御所見をお伺いしておきたいと思います。

 それから、まだまだうれしいことに、幸せなことに、幸いなことに、協業組合は存在を、存立をしておりますので、でき得る限りの回収の努力を努めていただきたい、回収の努力に心がけていただきたいということを要望して、私のすべての質問を終わりたいと思います。

 ちょうど時間になりました。ありがとうございました。

 知事は答弁をよろしくお願いします。(拍手)

 (知事橋本大二郎君登壇)



◎知事(橋本大二郎君) 浜田議員の御質問にお答えをいたします。

 要綱にきちんとしたガイドラインが必要ではないかというお尋ねでございますが、この御質問に対するお答えは、先ほど総務部長からしたとおりでございます。その中でも特に大切なことは、その要綱をきちんと議会にお諮りをして審議をしていただく、情報公開をきちんとしていくということが、その中でも最も大切なことではないかと思います。

 私からは、以上でございます。



○議長(依光隆夫君) 以上をもって、本日の議事日程は終了いたしました。

 明九日の議事日程は、議案に対する質疑並びに一般質問であります。開議時刻は午前十時、本日はこれにて散会いたします。

 午後四時四十三分散会