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平成27年  2月 定例会(第330回) 03月05日−05号




平成27年  2月 定例会(第330回) − 03月05日−05号







平成27年  2月 定例会(第330回)



        平成27年3月5日(木曜日) 開議第5日

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出席議員

       1番  金子繁昌君

       2番  加藤 漠君

       3番  川井喜久博君

       4番  坂本孝幸君

       5番  西内 健君

       6番  西内隆純君

       7番  弘田兼一君

       8番  明神健夫君

       9番  依光晃一郎君

       10番  梶原大介君

       11番  桑名龍吾君

       12番  佐竹紀夫君

       13番  中西 哲君

       14番  三石文隆君

       15番  森田英二君

       16番  武石利彦君

       17番  浜田英宏君

       18番  樋口秀洋君

       19番  溝渕健夫君

       20番  土森正典君

       21番  西森潮三君

       24番  ふぁーまー土居君

       25番  横山浩一君

       26番  上田周五君

       27番  中内桂郎君

       28番  西森雅和君

       29番  黒岩正好君

       30番  池脇純一君

       31番  高橋 徹君

       33番  坂本茂雄君

       34番  田村輝雄君

       35番  岡本和也君

       36番  中根佐知君

       37番  吉良富彦君

       38番  米田 稔君

       39番  塚地佐智君

欠席議員

       なし

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説明のため出席した者

  知事         尾崎正直君

  副知事        岩城孝章君

  総務部長       小谷 敦君

  危機管理部長     野々村 毅君

  健康政策部長     山本 治君

  地域福祉部長     井奥和男君

  文化生活部長     岡崎順子君

  産業振興推進部長   中澤一眞君

  理事(中山間対策・運輸担当)

             金谷正文君

  商工労働部長     原田 悟君

  観光振興部長     伊藤博明君

  農業振興部長     味元 毅君

  林業振興・環境部長  大野靖紀君

  水産振興部長     松尾晋次君

  土木部長       奥谷 正君

  会計管理者      大原充雄君

  公営企業局長     岡林美津夫君

  教育委員長      小島一久君

  教育長        田村壮児君

  人事委員長      秋元厚志君

  人事委員会事務局長  福島寛隆君

  公安委員長      島田京子君

  警察本部長      國枝治男君

  代表監査委員     朝日満夫君

  監査委員事務局長   吉村和久君

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事務局職員出席者

  事務局長       浜口真人君

  事務局次長      中島喜久夫君

  議事課長       楠瀬 誠君

  政策調査課長     西森達也君

  議事課長補佐     小松一夫君

  主任         沖 淑子君

  主事         溝渕夕騎君

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議事日程(第5号)

   平成27年3月5日午前10時開議

第1

 第1号 平成27年度高知県一般会計予算

 第2号 平成27年度高知県収入証紙等管理特別会計予算

 第3号 平成27年度高知県給与等集中管理特別会計予算

 第4号 平成27年度高知県旅費集中管理特別会計予算

 第5号 平成27年度高知県用品等調達特別会計予算

 第6号 平成27年度高知県会計事務集中管理特別会計予算

 第7号 平成27年度高知県県債管理特別会計予算

 第8号 平成27年度高知県土地取得事業特別会計予算

 第9号 平成27年度高知県災害救助基金特別会計予算

 第10号 平成27年度高知県母子父子寡婦福祉資金特別会計予算

 第11号 平成27年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計予算

 第12号 平成27年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会計予算

 第13号 平成27年度高知県農業改良資金助成事業特別会計予算

 第14号 平成27年度高知県県営林事業特別会計予算

 第15号 平成27年度高知県林業・木材産業改善資金助成事業特別会計予算

 第16号 平成27年度高知県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計予算

 第17号 平成27年度高知県流域下水道事業特別会計予算

 第18号 平成27年度高知県港湾整備事業特別会計予算

 第19号 平成27年度高知県高等学校等奨学金特別会計予算

 第20号 平成27年度高知県電気事業会計予算

 第21号 平成27年度高知県工業用水道事業会計予算

 第22号 平成27年度高知県病院事業会計予算

 第23号 平成26年度高知県一般会計補正予算

 第24号 平成26年度高知県収入証紙等管理特別会計補正予算

 第25号 平成26年度高知県用品等調達特別会計補正予算

 第26号 平成26年度高知県会計事務集中管理特別会計補正予算

 第27号 平成26年度高知県県債管理特別会計補正予算

 第28号 平成26年度高知県災害救助基金特別会計補正予算

 第29号 平成26年度高知県母子寡婦福祉資金特別会計補正予算

 第30号 平成26年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計補正予算

 第31号 平成26年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会計補正予算

 第32号 平成26年度高知県農業改良資金助成事業特別会計補正予算

 第33号 平成26年度高知県県営林事業特別会計補正予算

 第34号 平成26年度高知県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計補正予算

 第35号 平成26年度高知県流域下水道事業特別会計補正予算

 第36号 平成26年度高知県港湾整備事業特別会計補正予算

 第37号 平成26年度高知県高等学校等奨学金特別会計補正予算

 第38号 平成26年度高知県病院事業会計補正予算

 第39号 高知県民生委員定数条例議案

 第40号 高知県産学官民連携センターの設置及び管理に関する条例議案

 第41号 高知県立林業学校の設置及び管理に関する条例議案

 第42号 教育長の職務に専念する義務の特例に関する条例議案

 第43号 高知県情報公開条例及び高知県個人情報保護条例の一部を改正する条例議案

 第44号 高知県行政手続条例の一部を改正する条例議案

 第45号 高知県手数料徴収条例及び高知県食品衛生法施行条例の一部を改正する条例議案

 第46号 知事等の給与、旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案

 第47号 知事等の給与、旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案

 第48号 地方自治法第203条の2に規定する者の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例議案

 第49号 高知県特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例議案

 第50号 公益的法人等への職員の派遣等に関する条例の一部を改正する条例議案

 第51号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例議案

 第52号 恩給並びに他の地方公共団体の退職年金及び退職一時金の基礎となるべき在職期間と職員の退隠料等の基礎となるべき在職期間との通算に関する条例の一部を改正する条例議案

 第53号 知事、副知事及び教育長の退職手当に関する条例の一部を改正する条例議案

 第54号 高知県税条例の一部を改正する条例議案

 第55号 高知県調理師法関係手数料徴収条例の一部を改正する条例議案

 第56号 高知県看護師等養成奨学金貸付け条例及び高知県助産師緊急確保対策奨学金貸付け条例の一部を改正する条例議案

 第57号 高知県医療施設耐震化臨時特例基金条例の一部を改正する条例議案

 第58号 高知県の事務処理の特例に関する条例及び高知県四万十川の保全及び流域の振興に関する基本条例の一部を改正する条例議案

 第59号 高知県介護保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例議案

 第60号 高知県特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第61号 高知県指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第62号 高知県指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営等に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第63号 高知県介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第64号 高知県指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第65号 高知県指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第66号 高知県指定障害児通所支援事業者等が行う障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第67号 高知県指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第68号 高知県立高等技術学校の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第69号 高知県森林整備加速化・林業再生基金条例の一部を改正する条例議案

 第70号 高知県宅地建物取引業法関係手数料徴収条例の一部を改正する条例議案

 第71号 高知県建築基準法施行条例の一部を改正する条例議案

 第72号 高知県公営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条例議案

 第73号 高知県教育委員会委員定数条例の一部を改正する条例議案

 第74号 教育長の勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部を改正する条例議案

 第75号 公立学校職員の勤務時間、休日及び休暇に関する条例の一部を改正する条例議案

 第76号 高知県警察の設置及び定員に関する条例の一部を改正する条例議案

 第77号 高知県警察手数料徴収条例の一部を改正する条例議案

 第78号 高知県理学療法士養成奨学金貸与条例を廃止する条例議案

 第79号 高知県立塩見記念青少年プラザの指定管理者の指定に関する議案

 第80号 県が行う土地改良事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案

 第81号 県が行う土地改良事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案

 第82号 県が行う土木その他の建設事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案

 第83号 県が行う流域下水道の維持管理に要する費用に対する市の負担の変更に関する議案

 第84号 包括外部監査契約の締結に関する議案

 第85号 国道439号社会資本整備総合交付金

     (木屋ヶ内トンネル)工事請負契約の締結に関する議案

 第86号 高知県公立大学法人がその業務に関して徴収する料金の上限の変更の認可に関する議案

 第87号 高知県の事務処理の特例に関する条例等の一部を改正する条例議案

第2 一般質問

   (2人)

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   午前10時開議



○議長(浜田英宏君) これより本日の会議を開きます。

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△質疑並びに一般質問



○議長(浜田英宏君) 直ちに日程に入ります。

 日程第1、第1号「平成27年度高知県一般会計予算」から第87号「高知県の事務処理の特例に関する条例等の一部を改正する条例議案」まで、以上87件の議案を一括議題とし、これより議案に対する質疑並びに日程第2、一般質問をあわせて行います。

 12番佐竹紀夫君。

   (12番佐竹紀夫君登壇)



◆12番(佐竹紀夫君) 議長のお許しをいただきましたので、いよいよ一般質問も最終ラウンドを迎えましたが、できるだけ重複をしないように意を用いながら質問をさせていただきます。

 まず初めに、中山間対策についてお尋ねをいたします。

 安倍政権が地方創生に本格的に取り組むためその基本的な考え方や方向性を示したまち・ひと・しごと創生長期ビジョンと総合戦略が昨年末に示されました。その中身は御承知のように、地方創生の基本的な方向を示す施策の一つとして、地方都市への視点だけでなく、過疎地域を初めとする周辺部への対策がしっかりと盛り込まれておりますとともに、その具体的な取り組みとして、地域の生活の土台となる小さな拠点の形成といった内容が明記をされておるところでございます。

 この小さな拠点は、本県が中山間地域の維持・再生の切り札として全国に先駆けて取り組んでおります集落活動センターあるいはあったかふれあいセンターをモデルにしたと言われておりまして、県庁生活や議員活動を通じて過疎対策をライフワークとして特に力を入れて取り組んでまいりました私にとりましても、今回の国の方針は大変喜ばしく、そして感慨深いものがございます。また、国のこうした動きは、県が課題解決先進県を目指して推進する中山間対策をより強力に後押しするものとして大いに期待をしているところでもございます。知事初め執行部の皆さんのこれまでの御努力に改めて敬意を表するものでございます。

 こうした中、まず市町村との連携についてお尋ねをいたします。

 小さな拠点の形成を初め、中山間地域における地方創生の取り組みを各地域で強力に推し進めていくためには、基礎自治体としての市町村の役割や主体性が大変重要となってまいります。

 最近、連携という言葉はいろんな場面で使われておりますが、思うに何より大事なのは県と市町村の連携であります。私自身、日々の議員活動を通じまして市町村職員とも会話をする機会が多くあるわけですが、市町村の職員数が減ってまいりまして、また退職者が多かったこともあり、職員は若返っております。

 他方、人口減少や過疎化、高齢化が急激に進み、地域がその悪循環の中で、市町村の取り組むべき課題は広範囲にわたり、またその内容も年々複雑化をしておるわけであります。県が中山間対策の施策のバージョンアップを図り、市町村との連携がますます重要となる中で、市町村の体制や運営状況を鑑みると、なかなか厳しい実態になっていると思うわけであります。

 県は、人事交流のほか、産業振興や南海トラフ地震対策の地域本部も立ち上げ、その支援体制も充実をさせております。それはそれで大変評価をするわけでありますが、私は昨年2月の予算委員会で、そうした支援や相互交流にこだわらず職員を派遣して、県の連携施策に対応できるような人的支援を行うべきだとの考えを述べさせていただいたところでございます。その後、県は昨年4月から新たに、市町村のナンバーツーである副市長や副町長に職員を出されておりますが、私は今、本当に高知県にとって大事な時期を迎えていると思っているわけであります。危機意識を持って、本当に大事な市町村との連携をしっかり図るために、こうした直接的な人的支援をもっと積極的にしていくべきではないかと考えておるところでもございます。

 中山間対策の取り組みを進める上でも市町村との連携は不可欠でありますが、市町村の現状をどのように認識し、今後市町村をどのように支援し連携をしていくのか、知事の御所見をお伺いしておきたいと思います。

 次に、過疎対策についてですが、お尋ねをいたします。

 先日、国から発表された平成27年度の地方財政計画では、地方創生に取り組むために必要な経費として1兆円が計上されており、過疎対策事業債、いわゆる過疎債については、地方債計画上、本年度に比べて500億円、全体枠が増額をされておるわけでありまして、中でもハード対策事業については、民間雇用の創出や産業振興に資する事業を対象とした地方創生特別分が新たに創設をされております。過疎対策事業債は、過疎市町村にとって地域の自立を促進していくための、いわば命綱ともなる存在として、国に対してその充実を求めてきたわけでありますし、さらに今回創設をされた地方創生特別分については、県内28市町村の過疎地域の人口減少克服や地域活性化といった課題に正面から向き合うことのできる大きなチャンスになるものと高く評価をいたしております。

 そこで、過疎市町村の重要な財源である過疎対策事業債が市町村の実情に即した形で効果的に活用されるよう、県としてこれまでどのような支援を行い、どのような成果があったのか、総務部長にお伺いをしておきたいと思います。

 また、本県では今年度、過疎対策事業債としてハード、ソフト合わせて113億円余りの配分を得ているとお聞きをいたしております。今後、地方創生特別分を効果的に活用し、過疎対策事業債全体として本年度を上回る配分を得ていくことで地方創生の取り組みの推進力とすべきと考えますが、県としてどう対応していくのか、お考えを総務部長にお伺いいたします。

 次に、集落活動センターについてお尋ねをいたします。

 県が過疎地域等の活性化の起爆剤として平成24年度からスタートしております集落活動センターの取り組みも、ことしで3年目を迎えました。先ほども申し上げましたように、今では国や他県からも注目を集めている取り組みになっておるわけでありまして、大変心強く思っております。

 現在、県内の16の地域で、もう少ししますと17番目が設立されるようでありますけれども、この集落活動センターが立ち上がり、それぞれの特徴を生かしながらユニークな活動を展開しておりまして、またその他の地域におきましても、市町村の構想づくりのほか、住民参加のワークショップや先進地への視察など、センターの立ち上げに向け着々と準備が進められているとお聞きをしているところであります。実際、私の地元である四万十町においても、複数の地域でセンターの開設に向けた住民ぐるみの話し合いや組織づくりなどに取り組まれており、私自身もできる限りその取り組みを応援しているところでもございます。このセンターの取り組みは各地域に着実に広がりを見せているものだということを、大変注目しながら見守っているところでもあります。

 しかしながら、この取り組みは、単に拠点となる集落活動センターを立ち上げることがゴールではございません。立ち上げたセンターを、いかにして集落の暮らしの安心を守る心の大きなよりどころ、あるいは未来を切り開く地域の希望の拠点として確立をさせて、その取り組みを将来にわたり住民の手でしっかり継続させていくことが真の狙いだと考えているわけであります。

 それぞれの集落活動センターの取り組みは、まだまだ緒についたものが大半であり、地域の皆さんにとってもこれからが本当の正念場となろうかと思います。地域の支え合いの仕組みができる中、最終的には経済的自立につながっていくことが重要なことであろうというふうにも思っているわけであります。

 そこで来年度、集落活動センターに対する補助制度等の見直しを行うということだが、その考え方、内容について中山間対策・運輸担当理事にお伺いをしておきたいと思います。

 それでは次に、農業振興問題についてお尋ねをいたしてまいります。

 県では昨年、オランダとの技術交流を生かし、二酸化炭素濃度をコントロールして作物の生育を促進する環境制御技術などの先進技術を活用した、高品質、高収量を目指す次世代型こうち新施設園芸システムの取り組みをスタートさせました。四万十町に次世代施設園芸団地の整備を進めるとともに、先進技術の裾野を広げるために、多くの生産者のハウスに環境制御機器の導入を進めておるわけであります。昨年は、これらの新たな取り組みを着実に進めていくことによって、本県の強みである施設園芸が大いに発展していくことを感じさせる年であったというふうに思っているわけでもあります。

 その一方で、本県の約8割を占める中山間地域に目を向けますと、農業や農村を取り巻く環境は依然として厳しさを増しております。中山間地域の農業は、急峻で狭小な農地が多く、規模拡大による生産性の向上は大きな制約もあり、加えて高齢化による担い手不足や耕作放棄地−−もう既に現段階で830ヘクタールとも言われておりますが、こういった耕作放棄地の増加、さらには主要な品目である米においてさえ26年産米の価格が大幅に下落するなど、中山間地域の農業の再生は待ったなしの状況であります。このままだと、中山間地域の農業は維持することさえも困難な状況になり、ひいては農村の消滅につながるのではないかと危惧をしている集落もあります。

 こうした厳しい現状を何とか打破すべく、第2期産業振興計画では、中山間地域の農業・農村を維持しながら安心して農業を続けることができるよう、所得の確保や雇用の創出に向けて、こうち型集落営農の推進などを中心に、農業・農村を支える仕組みの強化に取り組んでおられます。

 そこで、中山間地域の基幹産業である今し方も申し上げました農業を維持・発展させる手段として有効な、県内210にも及ぶわけでありますが、この集落営農のこれまでの取り組みについてどのような成果が上がったのか、農業振興部長にこの際お伺いをしておきたいと思います。

 また県は、大豊町にある農業技術センターの山間試験室を今年度末をもって廃止するとの方針を打ち出しました。

 山間試験室は、昭和41年に山間試験場として設置をされて、これまでユズやお茶、薬草などの技術開発、近年は中山間地域の基幹品目である米ナスや3色ピーマンの技術開発などを担ってきたわけであります。中山間地域で安心して農業を続けるためには、やはり稼げる農業を実現する必要があります。収益性の高いこうした有望品目の研究と実証は欠かせないものであり、今後も県としてしっかりと取り組まなければならない課題だと思っております。

 そこで、山間試験室の廃止後の中山間地域における有望品目などの研究や実証を県としてどのような方法で取り組んでいくのか、農業振興部長にお伺いしておきたいと思います。

 加えて、山間試験室の跡地については、大豊町が出資をしている第三セクターの大豊ゆとりファームが活用し、農産物の生産や加工、就農研修などに取り組むための中山間農業複合経営拠点として整備をするとお聞きをいたしております。この複合経営拠点の構想は、中山間地域の農業を維持し競争力を高めていくために、中山間地域に適した農産物の生産や6次産業などを複合経営して、地域全体で農業を支えるための拠点となるというふうに説明を受けているところであります。中山間地域の厳しい現状の中、この拠点が中山間地域の農業を維持し攻めに転じるための起爆剤になるのではないかと、私としても大いに期待をしているところであります。

 そこで、この新たな取り組みである中山間地域における複合経営拠点の構想を今後どのように進めていくのか、農業振興部長にお伺いをしておきたいと思います。

 次に、新規就農者の確保・育成対策に関する質問に移らせていただきたいと思います。

 本県ではこれまで、新規就農者の増加を図るため、新規就農研修支援事業などさまざまな施策が行われてまいりました。今年度からは、新規就農希望者や意欲ある農業者の人材育成拠点として農業担い手育成センターが開設をされました。また、国においても平成24年度から青年就農給付金を支給するなど、手厚い支援が行われています。その結果、県内の新規就農者の数は増加傾向で推移をしており、近年は年間260人を超えているともお聞きをいたしております。

 しかしながら、産業振興計画で目標としている年間280人の新規就農者の確保には至っていない状況であります。このため、県では産業振興計画のバージョンアップのポイントとして、各産地で必要とする人物像を明確にした上で募集をして、確保した就農希望者を産地等で育成する、いわゆる産地提案型の担い手確保・育成対策に新たに取り組んでいくというふうにもお聞きをしておるわけであります。

 また、中山間地域においては平場と比べて条件が悪いことなどから、専業で生計を立てることが難しく、担い手不足はより深刻となっておりまして、遊休農地の発生などの悪影響も出てきていることは先ほども申し上げたとおりであります。このような地域において、農業と他産業を組み合わせた新たな研修事業を創設して農村地域の担い手の確保にも取り組んでいく、そのようにもお聞きをしているわけであります。

 このような取り組みが成功すれば、本県農業・農村の活性化につながるものと大いに期待をしているところでありますが、具体的にどのような取り組み内容によって効果を上げていくのか、また今後どのようにこのプロジェクトを進めていこうとしているのか、農業振興部長にお伺いしておきたいと思います。

 この項は以上の質問で終わります。

 次に、観光振興問題についてお尋ねしておきたいと思います。

 まず、国際観光についてお尋ねをいたします。

 政府観光局の発表によりますと、昨年日本を訪れた外国人観光客数は推計で、過去最高であった2013年をさらに300万人も上回る1,341万3,600人となり、政府が設定をした、2020年の東京五輪までには年間2,000万人の外国人観光客を呼び込むという目標達成に向けて順調に進捗しているものと思っております。しかし、観光庁の外国人延べ宿泊者数の調査によりますと、依然として東京周辺やゴールデンルート、北海道などに外国人観光客が集中をしているという実態も見られます。

 訪日外国人観光客2,000万人の目標を達成するためには、羽田、成田などの国際空港の機能強化、あるいは都市部で不足をしている宿泊施設、貸し切りバス対策などの受け入れ体制強化とあわせまして、いかにこの外国人観光客を地方に誘客していくかが今後国と地方が連携をして取り組むべき課題ではないかというふうに言われておりますし、そのように思っているわけであります。国では緊急経済対策として、地域の歴史的景観や美しい自然、豊かな農山漁村、魅力ある食文化等の観光資源を生かした観光地域づくりや海外への情報発信力の強化とあわせて、受け入れ環境の整備など、地方の観光施策を一体的に実施するよう予算措置もされているところであります。

 特に、2014年に外国人観光客が日本で買い物や宿泊に消費をした額が2兆305億円と過去最高を記録しました。このうち、買い物に係る消費が宿泊費を上回り7,000億円を超えたことから、外国人観光客の地方誘客が地域経済に及ぼす効果は地方創生の観点からも非常に期待をされるところであります。

 一方、昨年の本県の外国人観光客の状況は、6月末までの上半期で前年同期と比べて全国平均を6ポイント上回る38.4%増であったものが、9月末には44.1%増の1万9,310人泊となっておりまして、年間では、近年の動向、10月以降の動向などを踏まえて推計をいたしますと3万人泊も視野に入ってきたのではないか、そのようにも考えているわけであります。

 そこで、来年度に向けて外国人観光客の誘客をさらに加速するとともに、県内における外国人観光客の受け入れ体制についても抜本的に整備を強化していくとのことですが、具体的にどのような戦略を展開していくのか、この点は観光振興部長にお伺いをしておきたいと思います。

 また、ことし1月にアメリカのニューヨーク・タイムズ紙がホームページで発表した2015年に行くべき52カ所において、日本で唯一四国が選ばれ、四国遍路などを紹介しておりますが、これは海外メディアや訪日外国人観光客が四国に興味を持つ一つのきっかけになると思われるわけであります。2020年の東京五輪に向け、全国の各地域が外国人観光客の誘客を強化していくことが予想される中で、県単独の取り組みを強化していくことも大事だと思いますが、四国4県が一体となって海外から四国への誘客活動を強化するとともに、首都圏や関西圏から四国への誘客を行うことが必要ではないか、そのようにも思っているわけであります。

 今回のニューヨーク・タイムズの発表は、まさに四国4県が連携して海外から四国へ、さらに高知へと外国人観光客を誘客する絶好のチャンスではないかと思いますが、四国4県の連携した誘客活動の今後の展開についてどのようなプロジェクトに力点を置いていくのか、観光振興部長にお伺いをしておきたいと思います。

 次に、奥四万十博の取り組み状況についてお尋ねをいたします。

 昨年は、夏場の台風と長雨など観光シーズンの天候不良により、ホテル、旅館でのキャンセルが相次いだとの報道もあったところでございますが、その後、県を初め観光関係者が連携をしまして、首都圏のマスメディア等を活用した誘客活動を展開するなどの効果により、平成26年においても県外観光入り込み客数は400万人を達成できていると伺っております。数年前まで県外観光客入り込み数は300万人台で推移していたことを考えますと、近年特に本県観光の底上げが着実に進んでいると感じているところであります。今後さらに本県観光の振興を推進していくためには、地域地域の観光資源の磨き上げや体験プログラムの造成、また何といっても観光客をもてなす地元ガイド等の育成が欠かせないのではないかと考えております。

 平成25年には幡多地区で「楽しまんと!はた博」と題して地域博覧会が開催をされまして、地元6市町村を初め観光関係団体などが連携をして観光資源の磨き上げや地元ガイドの育成などに取り組み、その結果140万人を超えるお客様が見えられ、宿泊を除く地域への経済効果でも40億円が生み出されたとお聞きをしているところであります。幡多地域では、こうした取り組みの中心となった一般社団法人幡多広域観光協議会が、博覧会終了後も市町村や観光関係者と連携しながら体験プログラムの造成あるいは旅行会社への売り込みを継続して積極的に誘客活動を行うことでその効果を生み出すとともに、観光を切り口とした経済効果が生まれる取り組みが実践をされているというふうにも伺っておりまして、評価をいたしておるところであります。

 また、今年4月からは、「遊・食・体・感。ジオ紀行」をキャッチフレーズに「高知家・まるごと東部博」がスタートをしますし、来年28年4月10日からは、「四国カルストから土佐の大海原へ」と題して「2016奥四万十博」が開催をされることになっております。これから本格的な実施計画づくりに着手していくというこの奥四万十博では、山、川、海が織りなす日本の原風景が今も鮮やかに残る奥四万十地方として、メーンターゲットとなる都会の方々に奥四万十の自然や旬の味覚、素朴な人情に触れることでリフレッシュされていくような旅をセールスポイントとしておるわけであります。

 このような旅を提供するためには、自然豊かな高幡5市町の連携はもとより、地域の観光資源の磨き上げや観光客をもてなす受け入れ側の人材育成などが奥四万十博を契機として実践されていくものと思われますが、その取り組みを一過性のものとせず、広域観光組織や地元市町、観光関係者と県が連携・協調して地域が自主的、持続的に観光振興に取り組む仕組みを構築していくことが大変重要になると考えております。

 そこで、奥四万十博開催に向けた現在の取り組み状況と県の支援のあり方などについて観光振興部長にお伺いをいたしまして、私の第1問としたいと思います。ありがとうございました。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 佐竹議員の御質問にお答えをいたします。

 市町村の状況や今後の支援及び連携について認識及び今後の取り組みにつきお尋ねがございました。

 議員お話しのとおり、県内市町村においては地理的な特性などによりもともと小規模な団体が多い上、三位一体の改革以降の厳しい財政状況の中で行政改革に取り組んだこともあり、多くの団体で職員数が減少し、少ない職員で幅広い業務を行っているのが実情であります。市町村には、産業振興や喫緊の課題である南海トラフ地震対策への取り組みなど地域の課題解決のためのさまざまな取り組みを力強く進めていくことがより一層求められておりますし、これに加えて人口減少による負の連鎖の克服に向けた地方版総合戦略の策定、実行といった地方創生の取り組みなど、市町村が担う役割はますます大きくなってきております。

 このような状況の中、本県においては、市町村政との連携・協調を県行政の基本とし、産業振興計画や南海トラフ地震対策を推進する地域本部をそれぞれ設置し、あわせて81名の専任職員を配置するなど、地域の課題解決に向け市町村とともに取り組んでいるところであります。

 来年度はさらに、例えば南海トラフ地震対策をさらに進めるため専任の職員を8名増員するとともに、福祉保健所や土木事務所の職員も兼務させることにより、地域本部の体制を大きく拡充してまいります。加えて、地方創生の取り組みにつきましても、県と市町村それぞれで策定する地方版総合戦略の整合性がとれ、お互いに高め合うものとなりますよう、本庁において市町村のサポートを行う専任部署を新たに設けるとともに、あわせて産業振興推進地域本部など市町村により近い現場において日常的な策定支援を行っていくこととするなど、市町村や地域への細やかなサポート体制を充実強化してまいりますとともに、より一層県と市町村の施策の連携を図ってまいりたいと考えているところであります。

 また、直接的な人的支援につきましても、人事交流を通じて職員がお互いに立場をかえて仕事をすることでそれぞれの実情を理解し人脈や視野が広がるなど、人材育成につながる面がございますので、これまで積極的に交流を行ってまいりました。本年度は、議員のお話にもありましたように、新たに2市町へ副市長、副町長の派遣を行うほか、全国的にも特に小規模な大川村でのモデル的な取り組みを支援するため、職員を派遣することとしております。

 現在検討しております県政運営の指針の中でも、市町村政との連携・協調は基本的な姿勢の一つに位置づけておりまして、今後も市町村の皆様とともに、地方創生の動きなどを追い風にしつつ、課題解決先進県を目指した取り組みを積極的に行うこととしております。このため、各市町村の実情やニーズをお聞きしながら、限られた人的資源の中でも効果的に連携・協調していけますよう一層の工夫をしてまいります。

 私からは以上でございます。

   (総務部長小谷敦君登壇)



◎総務部長(小谷敦君) 過疎対策事業債が市町村の実情に即した形で効果的に活用されるよう県としてどのような支援を行い、どのような成果があったのかについてのお尋ねがございました。

 過疎対策事業債は、交付税措置率70%と非常に有利な財源でございます。平成22年度からは、本県からの提言などを受け、ハード事業に加えソフト事業への充当も認められたことから、あったかふれあいセンターや集落活動センターといった中山間地域の振興や活性化につながる取り組みに効果的に活用されており、県内過疎市町村にとってますます活用度の高い大切な財源となっております。

 県としましては、限られた配分枠の中で市町村が効果的に過疎対策事業債を活用できるよう、市町村とともに知恵を絞りながら個別事業の検討や助言を行ってきたところでございます。また、昨年4月に行われました過疎自立促進特別措置法の一部改正に向けた過疎対策事業の対象範囲の拡大の議論においては、市町村など関係団体と連携をとりながら国に対して働きかけを行い、火葬場やし尿処理施設、貸し工場、貸し事務所などの整備について対象が拡大されたところでございます。今後とも、拡大された対象事業も含めて、地域の課題解決に向け、より効果的な活用ができるよう、市町村とともに知恵を絞りながら取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、過疎対策事業債に創設された地方創生特別分を効果的に活用し地方創生の取り組みの推進力とするために県としてどう対応していくのかとのお尋ねがございました。

 過疎対策事業債に新たに創設された地方創生特別分は、ハード事業のうち民間雇用の創出や産業振興に資する事業を対象に、事業実施により見込まれる雇用創出等を精査した上で優先配分されるものでございます。今後、県、市町村ともにそれぞれ地方版総合戦略を策定することとなりますが、県と市町村の総合戦略が互いに高め合うものとなるよう、市町村版総合戦略の策定段階から連携を深めていくことが必要と考えております。

 総合戦略の策定に当たりましては、地産外商のさらなる強化、そしてそれを拡大再生産につなげていくという産業振興に向けた取り組み、それによる雇用の創出、こういったことについてしっかりと議論し戦略に位置づけていくことが重要となると考えております。その際には、議員のお話にもございましたように、取り組みを進めるための推進力として過疎対策事業債の地方創生特別分を効果的に活用していくことも非常に重要な視点であると考えております。

 県といたしましては、地方創生特別分の優先配分が受けられるよう、総合戦略に位置づける事業の検討段階から市町村とともに知恵を絞ってまいりたいと考えておりますし、必要な過疎対策事業債の枠がしっかり確保できるよう国に対しても働きかけてまいりたいと考えております。

 加えまして、これまで市町村によっては過疎対策事業債のソフト分をあったかふれあいセンターや集落活動センターの事業に活用しておりましたが、平成26年度の国の補正予算に盛り込まれた地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金の中の地方創生先行型交付金は、こうした事業への活用も可能となっております。地方創生先行型交付金を活用することで、過疎対策事業債のソフト事業を、これまで対応できていなかった課題に新たにチャレンジする財源として活用できますことから、地方創生先行型交付金と過疎対策事業債をトータルで捉え、最大限有効活用することで地方創生の推進力とできるよう、市町村をサポートしてまいりたいと考えております。

   (中山間対策・運輸担当理事金谷正文君登壇)



◎中山間対策・運輸担当理事(金谷正文君) 集落活動センターに対する補助制度などの見直しについての考えと内容についてお尋ねがありました。

 中山間対策の核となる取り組みとして全庁を挙げて推進しております集落活動センターは、今年度末に17カ所となる見込みであり、それぞれのセンターでは地域の実情に応じて高齢者の見守りなど支え合いの活動のほか、特産品づくりや農産物の生産・販売、交流イベントなどの経済活動が展開されています。取り組みがスタートしてから丸3年を迎えようとしている集落活動センターでは、これまでの取り組みを拡大し新たな取り組みにもチャレンジしている事例も出てきておりますが、センターの経済的自立につながるような活動はまだ十分に軌道に乗るといった状況に至っていないケースもございます。

 こうしたことから、集落活動センターの取り組みを安定させ、もう一段力強いものとするために、地方創生先行型の交付金も活用しながら、来年度、センターの補助制度を拡充し、経済活動への新たな支援を行いたいと考えております。内容としましては、開設から3年が経過した集落活動センターを対象としまして、センターが実施する経済活動をステップアップするための事業計画の作成やその実践に必要な事業を3年を限度に市町村とともに支援することとしています。またあわせまして、集落活動センターの取り組みの充実と拡大に向けまして広くセンターの活動を周知するための情報発信を強化することとし、専用のポータルサイトを構築するとともに、量販店等と連携いたしまして活動のPRや特産品販売のイベントなども実施をしていくこととしています。

 県といたしましては、議員のお話にございましたように、集落活動センターが暮らしの安心を守る拠点として、未来を切り開く拠点として確立できますように、引き続き市町村や地域の皆様とともに全力で取り組んでまいります。

   (農業振興部長味元毅君登壇)



◎農業振興部長(味元毅君) 農業振興について、まず中山間地域の農業を支える集落営農のこれまでの取り組みとその成果についてのお尋ねがございました。

 集落営農は、将来にわたって中山間地域の農業を維持する上で大変有効な手段だと考えております。そのため、農業振興センターを中心に市町村、JAなど関係機関でチームを編成し、集落ごとの座談会や先進地の事例調査を行うなど、集落営農への動機づけと組織化を進めております。また、組織化が具体化したところについては、県の事業を活用し、農業機械や農業用施設の整備などを支援しております。こうした取り組みによりまして、集落営農組織はこの3月末時点で210組織となる見込みで、このうち24がこうち型集落営農、また9つが法人として活動をしております。

 本県の集落営農の代表事例であります株式会社サンビレッジ四万十は、県内でいち早くこうち型集落営農に取り組まれ、平成22年には県内第1号の集落営農法人となっております。法人化したことで経営の多角化が一層進み、雇用による担い手の確保や高齢者や女性の働く場づくりなどの面で大きな成果を上げておられます。

 今後は、集落営農組織を県内全域に広げていくことに加え、農地の利用調整や担い手の雇用、資金繰りなどにしっかりと対応でき組織の継続性を確保できる法人化への誘導が重要だと考えております。そのため、来年度は、県西部でリーダーの育成や組織化に効果を上げております集落営農塾を全ての農業振興センターにおいて開催し、集落営農の必要性から法人化まで体系的に学んでいただくことにしております。こうした取り組みによりまして、集落営農や法人へのステップアップを加速化してまいります。

 次に、山間試験室の廃止後、中山間地域における有望品目などの研究や実証にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねがございました。

 農業技術センターの山間試験室は、昭和41年の設立以来、傾斜地や山際の農地を活用したユズやお茶、ゼンマイなどの技術開発を担ってまいりました。近年ではその役割も変化しておりまして、農業技術センターの本所で基礎研究を行い、山間試験室では中山間地域の基幹品目である米ナスや3色ピーマンなどの栽培実証を担っております。

 一方、条件不利地が多い中山間地域では、資材などの生産コストの上昇や高齢化、後継者不足などによる担い手の減少により、平野部に比べ農業経営はますます厳しくなっております。こうした厳しい現状の中、中山間地域の農業を活性化するためには、中山間地域においても、現在進めております環境制御技術などの先進技術を導入した収益性の高い園芸農業の推進とともに、地域の条件に適した有望品目を組み合わせた複合経営を実現することがこれまでにも増して求められております。

 このような新たなニーズに対しまして、現在の狭小で急傾斜地にある山間試験室の施設や体制では十分に応えることが困難であると考え、先進技術の実証や普及の拠点でもあります農業担い手育成センターに山間試験室の機能を移管し、施設と体制を充実することで、これまで以上に有望品目の栽培実証と普及の取り組みを強化することといたしました。ここで行われた実証の成果を、実際に、新規就農を目指す研修生や意欲的な農業者、そしてJAの営農指導員などに見て学んで感じていただくことによりまして、速やかな普及につながることが期待できます。

 今後も県として、農業担い手育成センターを中心に、生産現場とも密接に連携をしまして、有望品目の栽培実証と速やかな普及にしっかりと取り組み、中山間地域の農業の活性化につなげてまいります。

 次に、中山間農業複合経営拠点の構想を今後どのように進めていくのかとのお尋ねがございました。

 厳しい現状にある中山間地域の農業を維持し競争力を高めていくためには、地域全体で農業を支える新たな仕組みづくりが必要でございます。このため、来年度から、JA出資型法人や第三セクターなどの経営体が、高収益の施設園芸や中山間地域に適した農産物の生産、また6次産業化などを組み合わせて経営し、さらに農作業受託や農産物の庭先集荷、新規就農者を育てる研修などの事業に取り組むことで、将来にわたり地域農業を支える中山間農業複合経営拠点の整備に取り組んでまいります。

 この拠点では、新たな雇用が生まれますことや農産物の加工所、直販所などを整備することで、女性が活躍できる場や都市住民との交流の場となるなど、地域の活性化につながります。さらには、高齢農家の販売の手助けとなる庭先集荷は、生きがいづくりや見守りの役割もあります。

 来年度は、このような拠点づくりを、大豊町での山間試験室の跡地を活用した取り組みなど、県内5カ所程度で進めてまいります。県ではこのような中山間農業複合経営拠点の整備に向けて、国の制度も活用しながら、必要な機械や施設の整備、農業振興センター等の職員による栽培技術や運営への支援など、ハード、ソフト両面から支援をしてまいります。

 最後に、産地提案型の担い手確保・育成対策と中山間地域での研修事業についてのお尋ねがございました。

 県では、新規就農者の確保・育成を最重要課題と位置づけ取り組んでまいりました。その結果、平成26年の新規就農者数は261人と高い水準を維持しているものの、目標の280人の確保には至っておらず、さらなる取り組みの強化が必要だと考えております。

 これまでの取り組みによって明らかになった課題としては、就農相談会に来られた方の多くが具体的な就農イメージを持っていないという状況のもとで、就農希望者に合わせた受け身の対応になっていたのではないかということがございます。そのため、産地や地域みずからが必要とする人物像や研修から就農までの道筋を具体的に示した上で就農希望者を募集し、そして選定した人材を育成していく産地提案型の担い手確保・育成対策に取り組むことといたしました。

 昨年秋から先行的に、意欲のある産地や地域に働きかけを行い、この2月に16件の提案を公表いたしまして募集を始めたところ、東京での就農相談会では来場者から具体的な情報が得られたとの評価をいただいております。今後も意欲のある産地や地域を積極的に支援することで、この取り組みを県内全域に波及させてまいります。

 また、中山間地域においては担い手が減少する中、兼業農家が地域の農業を支えている実態があります。そのため、これまで専業農家を対象とした県の研修事業を拡充し、例えば農業所得を中心に病院や介護施設などでの所得で家計を補うような経営を目指す方も支援対象とすることで、多様な担い手の確保をしてまいります。

 これらの取り組みに加え、県農業会議に就農コンシェルジュを配置して就農相談窓口の明確化と体制強化を図り、さらなる就農希望者の確保・育成に取り組んでまいります。

   (観光振興部長伊藤博明君登壇)



◎観光振興部長(伊藤博明君) まず、国際観光について、外国人観光客の誘客の加速化と受け入れ体制の整備に向けて具体的にどのような戦略を展開していくのかとのお尋ねがありました。

 昨年、本県における外国人の延べ宿泊者数は大きく増加しましたが、他の都道府県と比べるとまだまだ少なく、今後大きく増加させるためには、本県の認知度を飛躍的に向上させることや受け入れ体制の充実が課題であると認識しております。

 このため、まず認知度の向上につきましては、来年度新たに英語など5言語に対応するウエブサイトやパンフレットを作成するほか、海外メディアを招聘し現地での露出を高めるなど、高知県の魅力的な観光情報の発信を強化してまいります。さらに、台湾や韓国など東アジアに加えて、近年訪日観光客が急増しているタイをターゲットとし、国内外での旅行博覧会や商談会への参加を拡大してまいります。あわせて、新たに日本政府観光局の香港事務所の職員として県職員を派遣するとともに、台湾では現地企業に業務を委託して情報収集やセールス活動を強化してまいります。

 また、受け入れ体制の整備につきましては、まずソフト面では、高知県おもてなし県民会議に新たに国際観光受入部会を設置し、4月末をめどに、外国人観光客にも対応したおもてなしアクションプランを策定し、官民の取り組みを一層進めてまいります。ハード面では、今後2年間で重点的に受け入れ環境を整備するため、市町村や商店街振興組合などが実施しますWi−Fi環境の整備や消費税免税店の開設などの取り組みを支援してまいります。

 こうした取り組みに加えて、民間でインバウンド業務の経験のある方2名を新たに国際観光推進コーディネーターとして観光コンベンション協会に配置し、これまでの経験と人脈を生かした、より実効性のある戦略づくりはもとより、セールス活動や旅行商品づくりなどを強化し、外国人観光客の飛躍的な増加に向けて取り組んでまいります。

 次に、四国4県が連携した外国人観光客の誘客活動の今後の展開についてどのようなプロジェクトに力点を置いて対応していくのかとのお尋ねがありました。

 昨年9月末までの四国4県の外国人観光客は、一昨年の同期と比べ約44%増加しておりますが、四国4県ともに海外での認知度はまだまだ低いのが現状です。このため、各県単独の誘客活動に加え、四国がまとまりを持って誘客活動を進めることが重要であると認識しております。

 このため、これまでも四国ツーリズム創造機構では四国4県が連携し、四国各地をめぐる広域周遊ルートづくりや国内外の旅行博覧会に出展するなどのプロモーション活動に取り組んでまいりましたし、来年度からは、四国の認知度向上と四国周遊の促進という2つに力点を置いて取り組みを強化していくこととしております。具体的には、海外メディアの招聘によって現地での四国の露出拡大を図り、今後増加が見込まれる個人旅行者やリピーターの需要を喚起していくほか、特に関西圏に来られた外国人観光客の誘客に向けて、世界遺産の高野山と四国遍路を結びつけた情報発信を四国遍路の人気が高いフランスやアメリカで実施することなどにより、四国の認知度向上と周遊の促進を図ることとしております。

 今回、ニューヨーク・タイムズ紙に四国が紹介された好機を生かし、四国4県と四国ツーリズム創造機構がさらに連携を密にして、四国の美しい風景や四国伝統の遍路文化などを大きく売り込むことで、外国人観光客の誘客に取り組んでまいります。

 最後に、「2016奥四万十博」の取り組み状況と県の支援のあり方などについてお尋ねがありました。

 平成28年4月10日に開幕します奥四万十博につきましては、昨年12月3日に奥四万十博推進協議会を設置し、博覧会の基本計画が決定されました。現在、地元の5市町や商工関係団体などで構成する博覧会本部会において、インフォメーションセンターの数や設置場所を初め、イベントや体験プログラムの磨き上げ、さらには地域全体で観光客の皆様をもてなすガイドの育成などについて専門家も交えて検討を進めており、ことし7月をめどに実施計画を取りまとめることとしております。

 中でも誘客のかなめとなる旅行商品づくりにつきましては、全国的にも知名度の高い四万十川や四国カルストなどの雄大な自然を生かした新たな体験プログラムや、地域の方と触れ合いながら町並みを楽しむツアーなどの造成を進めており、さらには海洋堂ホビー館や鉄道ホビートレインなどを活用した商品づくりにも取り組むこととしております。

 県といたしましては、まずは奥四万十博の成功に向けて、博覧会本部会において、「楽しまんと!はた博」の検証結果や先行します「高知家・まるごと東部博」の取り組みを反映させるとともに、県内外のさまざまな商品の情報も取り入れるなど、誘客力の高い商品づくりに一体となって取り組んでいるところです。あわせて平成27年度からは、推進協議会事務局に県職員を派遣し、博覧会の成功はもとより、博覧会終了後も旅行商品づくりや販売などのノウハウが地域に根づき、人材が育成され、地域が主体となった広域観光の推進につながるよう、組織の運営面、体制面についてもしっかりと支援してまいりたいと考えています。



◆12番(佐竹紀夫君) それぞれに適切な御答弁をいただきましてまことにありがとうございました。

 1点だけ申し上げますと、高知龍馬空港への国際チャーター便が少ないということもありまして、今後その誘致は課題でございましょうが、例えば高松もそうですが、近隣空港に来た外国人客を呼び込んでくるツアー戦略も重要でしょうから、一層その辺を心して取り組んでいただくようにお願いをしておきたいと思います。

 また、地方観光の国際化という問題は、政府のほうも期待をしておりますけれども、人口減少県の地方創生推進力として大きいと思いますので、県観光コンベンションあるいは県の国際交流協会、そういったところの御意見なども聞きながら十分協議をして、その実を上げて県勢の御発展につなげていかれますように御期待をしておきたいと思います。

 特に答弁は、丁寧な答弁をいただいていますからいいですが、そういうことで期待感を強く持っておりますので、あえて1点申し上げて、私の一切の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○議長(浜田英宏君) 暫時休憩いたします。

   午前11時5分休憩

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   午後1時再開



○議長(浜田英宏君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 議案に対する質疑並びに一般質問を続行いたします。

 21番西森潮三君。

   (21番西森潮三君登壇)



◆21番(西森潮三君) 質問に入ります前に、一昨日、議長さん初め議員の皆さん、知事以下執行部の皆さん、そして県民の皆さんに大変心配と迷惑をかけたことをまず心からおわびを申し上げます。本当に申しわけございません。ただ、今は天国も地獄もいっぱいだそうで、もういっとき頑張れと、こういうことで、いよいよ40年の議員生活最後の登壇になりました。長い間お世話になったことを県民の皆さんに心から感謝を込めて、質問をさせていただきたいと思います。

 今年は戦後70年で、私は昭和15年生まれですから、来年学校というときに終戦になりました。ですから、戦争の光景も、田舎でありましたけれどもいろいろと自分の脳裏に焼きついております。それだけに、戦争というのは絶対にしてはいけない、戦争に勝者はない、そういうことをずっと言い聞かせてまいりました。

 廃墟の中から、日本はお互いの努力によって経済力世界第3位という地位をかち取ってきました。我々地方の者もずっと、より一層の生活を目指して全力を挙げてきました。しかも食料難の時代から。そして経済の立て直しで工業化が進んで、日本全体が東京を中心にして都会を眺め、東京方面集中の国づくりが進んだと思います。

 今になって振り返ると、直下型地震があればどうするのか、いろいろそういうことを考えると、地方も見直しをしなければならんと同時に、いつの間にか、今まで戦中戦後日本を支えた地方は少子高齢化、そういう状況で疲弊にあります。私は、こういうときにいま一度、東京あるいは都市に地方を振り返ってもらう、そういう流れにしていかなきゃいかん、そういう思いを強く持っています。それが地方創生だと思いますが、まだまだ本省のお役人さんというのは、地方のことは都道府県や市町村がやるのが本来の仕事でしょう、そういう認識だと思います。ですから、まさに国民大運動を起こして、いま一度地方に光を、地方を振り返って、地方を大事にしてという声を大事にしていかなきゃいかんと、そう思います。

 私は今回の質問は、通告のとおり、四国へ新幹線を導入してほしいと、そういうことから入らせていただきたいと思うんですが、都会と地方との距離を縮め、地方がさみしい思いをすることなく将来に夢と希望を持てる、そのための一つにもなるのではないかという思いで質問させていただきます。

 この3月14日には、北陸新幹線の長野−金沢間が開通をいたします。これにより東京−金沢間が全線開通をして、所要時間2時間28分と大幅な短縮となります。首都圏から北陸へ多くの観光客が見込まれておるところであります。また、北海道新幹線の新青森−新函館北斗間も平成28年3月に開通予定となっております。九州新幹線鹿児島ルートは、既に23年3月に開通をして、多くの観光客を誘致するなど交流人口の拡大が図られておるところであります。

 このように、四国を除いて北海道から九州まで新幹線の整備、開通が着々と進んでおり、観光客にとって便利で快適な旅行が北から南まで可能となってきておるのであります。全国的に見れば、新幹線が未整備または開通の予定のない空白地は四国だけとなっておるのであります。このため、四国だけが他の地域より大きく立ちおくれて、地域間格差もますます広がり、ひいては高知県が日本全体から取り残されるのではないかという危機感、そういう悲壮感すら漂っておる今日であります。

 新幹線導入の効果は、言うまでもなく、交流人口の拡大などによる観光振興を初め、ビジネスチャンスの拡大、地元雇用の増大など地域経済への大きな波及効果になり、県民生活に大きな恩恵をもたらすものと考えます。また、新幹線の整備、導入は、経済発展や地域活性化の牽引役になる重要な社会インフラであります。新幹線の整備された地域とされていない地域との間では、はかり知れない格差が生じてきているのであります。こうした地域間格差の是正に向けた取り組みは高知県にとって喫緊の課題であり、早急に手を打っていく必要があると思います。

 全国に先駆けて高齢化や人口減少が進む本県の現状を顧みれば、次代を担う若者たちが将来に夢と希望を持ってもらえるような四国の新幹線の実現を目指して積極的に取り組んでいく必要があると私は考えるのであります。これから団塊の世代も現役を引き、自動車の運転ができない世代もふえてまいります。そうしたことから、新幹線など公共交通機関が今後ますます必要になるということでもあります。

 当然、大きな投資も必要になるわけで、実現に向けてはいろいろな課題があります。しかし、昨年4月の四国4県などでつくる四国の鉄道高速化検討準備会からは、新幹線整備に関して、事業費を上回る効果が得られるルートもあるとの試算結果も発表をされておるところであります。

 九州新幹線も実現までには、言い始めから30年ぐらいかかっています。地域経済への波及効果の高い新幹線の導入は、まだ今から10年、20年もかかると思います。こうしたときに、その将来の姿を描くために絶対に必要ではないかと思うわけであります。当然ながら、導入は高知県だけの対応では実現することはできません。四国の一体的な発展を目指して、他の3県とも積極的に連携を図り、早期整備に向けて取り組んでいく必要があると考えるところであります。

 平成20年に、それぞれ各県の観光議員連盟はばらばらでしたが、私が提案をして、四国4県一つになろう、弘法大師空海は1,200年前に四国をつないでくれていた、国際観光、そういったことが言われるときに、県の壁を取っ払って、お互いまず観光面だけでも一つになろうということで、四国観光議員連盟をスタートさせました。それ以来ずっと、今日まで共通の課題としてこの問題も取り上げてきております。

 今、四国への新幹線導入は、これからの高知県の県勢発展のためにぜひとも実現していかなければならない課題だと思いますが、知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 そして、私は室戸から清水まで最近ずっと県下を、山も、大栃も大豊も、そして土佐町も吾北も池川も仁淀も回ってきました、津野町も。考えるに、やっぱり高知県の中でもインフラ格差、そうしたことがあるんだなあということを感じました。

 その中でもとりわけ室戸市は、宝石サンゴが自生するまさに世界の宝庫です。余り知られていませんけれども。

 そういうことを考えると、地域高規格道路阿南安芸自動車道は平成6年に計画路線として指定をされておりますが、室戸市を経由しないルートにより整備が進められることが決定をしておるところであります。当時は南海地震の被害想定すら公表されておりませんでした。ましてや東日本大震災が起こることなど想像もしていなかったのであります。55号ルートと国道493号ルートを距離や時間や事業費で比較をして、今のルートに決定をされておるんだと思います。

 それにしても、ルートの決定を受けて、室戸市民の失望感はいかばかりか。以来、人口は急激に減少しているという状況にあります。今、少子高齢化と人口減少、また南海トラフ地震の厳しい被害想定の中にあっても、室戸ジオパークの世界認定をかち取り、「高知家・まるごと東部博」の核となる施設として室戸世界ジオパークセンターのオープンなどに取り組んでおられます。懸命に何とかしようと頑張っておると思います。

 今後の室戸市の発展や地方創生につなげるためにも、また室戸市民が生活を続けていくためにも、今のルートと別に、室戸市方面への高規格道路の必要があると私は考えるのでありますが、土木部長に見解を伺っておきたいと思います。

 次に、犯罪被害者支援条例についてお伺いいたします。

 痛ましい事件が連日のように起こっております。川崎市の上村君のあの童顔の写真、本当に胸に突き刺さるような痛ましい事件です。和歌山県でも同じような小学生の殺傷事件がありました。被害者の方、また御遺族の方の御心中を察すると、まことに胸が張り裂けるような気がしてなりません。こうした方々が大変苦しい状況に追いやられている現状に接し、被害者の方々が泣き寝入りすることのないよう何とかしなければと誰しも今、思っておると思うのであります。こうしたことから、犯罪被害者等に対する支援体制や条例の制定について今後県としてどのように取り組みをしていくのか、お考えを伺っておきたいと思うのであります。

 犯罪被害者とその遺族、家族は、事件そのものによる直接的な被害だけでなく、マスメディアや風評による2次被害や収入の途絶、医療費や訴訟費用などの経済的負担や、あるいはまた捜査や裁判の段階での精神的、時間的な負担など、被害後に生ずるさまざまな問題に苦しめられておるのであります。そうしたことから、犯罪被害者やその遺族、家族の方の権利や利益の保護を図るために、平成17年4月に犯罪被害者等基本法が施行され、国において同法に基づき平成17年12月に犯罪被害者等基本計画が、また同23年3月に第2次犯罪被害者基本計画が策定をされ、社会全体で被害者等を支援する取り組みが進められてきておるのであります。

 こうした中で、全国の自治体の犯罪被害者支援条例制定状況について私は調べてみました。平成25年4月1日現在で、全国47都道府県及び20の政令指定都市のうちで犯罪被害者支援に特化した条例は、都道府県では宮城、秋田、山形、神奈川、岡山の5県であります。政令指定都市では京都、堺、神戸、岡山の4市です。安全・安心まちづくり条例の一項目にわずかに犯罪被害者支援を盛り込んだ条例が、都道府県で岩手県など18県、政令指定都市では札幌市など4市、合計で31の府県市で犯罪被害者支援に関係する条例があります。全国1,722市区町村のうち332の市区町村で条例が制定をされております。

 しかし、府県の中でも、府県独自の経済的支援を盛り込んだ条例はなく、四国の中でも香川県、愛媛県に民間団体との連携による犯罪被害者支援を盛り込んだ安全・安心まちづくり条例がありますが、経済的な支援についての規定はありません。市町村条例の中には経済的支援を規定した条例がありますが、その場合、遺族に30万円、また障害を負った人に10万円が限度という規定がほとんどとなっております。

 翻って高知県の場合は、高知県犯罪のない安全安心まちづくり条例を制定しておりますが、犯罪被害者等に対する支援の規定自体がありません。高知市には条例自体がありません。

 もとより、犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律に基づいて国から遺族給付金、障害給付金などが支給されますが、見舞金的な性格が強くて、また支給されるまでにそれなりの時間がかかることもあって、被害を受けた直後に支出を余儀なくされる急性期治療費や転居費用、家事、介護、保育に要する費用など被害者の経済的負担が課題となっておるのであります。被害者はこのことによって大変苦しめられておる、どうしていいのか、そういう状況のようであります。

 こうした中、兵庫県明石市は政令指定都市ではありませんが、平成23年4月から明石市犯罪被害者等の支援に関する条例を施行しています。そして、犯罪被害者等へ日常生活の支援や経済的支援をさらに充実させるために、家事、介護を行う者の派遣、一時保育や転居に要する費用の補助、弁護士や臨床心理士による法律・心理相談体制の充実、刑事裁判へ参加するための旅費の補助などを盛り込んだ改正条例を26年4月から施行しました。中でも、市が犯罪被害者等から犯罪被害者等の加害者に対する損害賠償請求権を譲り受けることを条件として、300万円を上限に立てかえ支援金を支給する全国初の立てかえ支援金制度を設け、画期的な被害者救済制度として今、全国で注目を集めておるところであります。

 これは、裁判所が加害者に対して犯罪被害者等への損害賠償の支払いを命じたとしても、実際には加害者に資力がないため賠償金が支払われず、相手はほとんど刑務所へ入ったりしているわけですから、ほとんど補償するというめどは立っておりません。ですから、泣き寝入りせざるを得ないという被害者側がほとんどだとの実情を踏まえ、自治体が被害者側に配慮した、この明石市の条例というのは画期的な制度であります。

 このように、被害者等の抱える問題や困難に対する社会的な関心の、今のこの高まりを受けて、犯罪被害者等の受けた被害の早期回復や軽減を図るとともに、社会全体で被害者等を支援していこうとする取り組みが全国的に今、進もうとしておるところであります。事件、事故が毎日のように発生している今日、誰もが犯罪被害者等になる可能性があり、決して他人事であるとは言えません。

 こうした状況を踏まえて、今後、犯罪被害者等の支援に向けて県としてどのように取り組んでいこうとお考えなのか、知事にお伺いしたいと思います。

 次に、医療センターと県立病院との人事交流についてでありますが、県内全体の医療を維持し、今後一層充実をさせていきたいという思いから質問をさせていただきたいと思います。

 東西に長い高知県において、多くの医師が勤務する県中央部とそれ以外の地域との間の医療の地域格差をできるだけ小さくしたいと、この観点からの質問であります。

 県中央部では、高知医療センターが平成17年3月に診療開始以来10年になります。救急医療や周産期医療など政策医療に重点を置いて医療を実践し、県民の期待に真摯に応えておると思います。昨年には、がん医療の分野で国内有数の知名度を有する島田副院長を東京の国立がん研究センターからお迎えして、新がんセンター構想を推進しております。この4月には、4代目の院長に就任される吉川清志新院長のもと、県全体の中核的医療機関として幅広い分野で一層の貢献を期待しておるのであります。

 県中央部以外に目を転じますと、長年にわたり課題であった県東部地域の医療の拠点として、平成24年4月に高知県立あき総合病院が完成をし、本格稼働を始めました。救急患者の受け入れもふえ、医師数も増加すると聞いており、まさに頼もしい限りであります。

 一方、県西部においては、平成11年の診療開始以来、幡多けんみん病院は幡多地域の住民の皆さんの期待に応えて頑張ってこられました。精神科や呼吸器科など幾つかの診療科で医師の欠員が続いているだけでなく、最近の報道によりますと外科医の確保も難しくなっているようであります。幡多けんみん病院の努力だけでは限界もあるでしょうから、県組織全体で再度支援策を検討し実行していく時期に来ているのではないかと思うのであります。

 両県立病院の医師確保に関しては、高知県唯一の医育機関である高知大学医学部が重要な役割を担っていることは十分承知をしておりますが、高知大学医学部にお願いするだけでなく、高知県が関係する自治体病院の間の連携策を進めるなど、高知県としてできることを模索していく、そういうことが大事だと思います。もちろん医師だけではなく、看護職員やほかのコメディカル職員人材育成、そういった確保についても同様の観点から取り組んでいかなければならないと思います。看護師さんなんかの人事交流、そういうことも硬直化を避けるために必要だ、そういうことであります。

 人口減少をできるだけ食いとめて地域の活性化を図るために、安心・安全な住民生活の基盤中の基盤である医療の確保は必須条件となります。高知県が運営または深く関与している自治体病院である高知医療センター、県立あき総合病院、県立幡多けんみん病院はいずれも当該地域で唯一無二の中核的な医療機関であり、現在その役割の維持・強化をしていくことが今後とも期待をされておるのでありますが、残念ながら県周辺部の状況は一層厳しくなることが予想され、対策が必要と考えます。

 3病院の一体的な運営管理を行っていくために、例えば地方独立行政法人の創設も一つの方法ではあろうと思いますが、高知医療センターは構想協議開始から開院まで12年かかりました。県立幡多けんみん病院は整備構想の表明から統合まで、それも9年を要しております。医療提供体制の大枠を変えていくことには非常に長い時間が必要です。しかし、その間何も手を打たないわけにはいきません。

 3病院がそれぞれ機能や人材を生かしながら本県の医療供給体制を支え、さらなる発展を目指していくために、まず人事交流や研修協力など、3病院の現状で実現可能な連携策を検討し進めていくことが第一歩ではないかと考えるわけでありますが、知事の考えを聞かせていただきたいと思います。

 この医療センターは、これも私が、県立中央病院の大きな赤字、高知市民病院の大きな赤字、これをどうするかということで、当時の橋本知事、横山市長さんに問題提起をして、この際一緒に、一つの病院にして高知県の中核病院にしたらどうでしょうかという提案をしたのは私でした。それが相互の話し合いによって実現をした。幡多けんみん病院もそうでした。宿毛病院、西南病院、小さな個人の診療所みたいな病院、この際、幡多地域で高知市に来なくてもこうした第3次医療体制が幡多でできるようにすべきだ。宿毛市平田の工業団地を幾ら安くつくっても、その地域の医療水準がどうか、教育水準がどうかということの整備をあわせてしなければ、決して優良な企業は幡多へ残ってくれませんし進出もないだろうということで、私が提起をして実現したと、そう思っておるだけに、これらの問題に強い関心を持っております。どうぞひとつ知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 それと、次は中山間の問題に入りたいと思いますが、この問題は随分とそれぞれの議員さんから質問がされました。それだけに、私はかいつまんで−−本当はいろいろ申し上げたいんです。

 というのは、冒頭にも申し上げましたけれども、私も戦争の状況を知っている人間です。もう少なくなってきたと思うんですが、私らが小さいときは、都市の人は、いわゆる爆撃、空襲を避けて田舎のほうへ親戚とか縁者を頼ってどんどん入ってきました。ですから、小さい家で川の字になって寝た、そういう記憶があります。そして、元気な男性は兵隊さんに行っています。残されたのはおじいさんやおばあさんや婦女子ですから、小学校6年生からだったと思いますが、勤労奉仕といって、当時の芋掘りや麦刈りやいろんな農作業、草刈り、6年生以上がそういうことを、中学生もしていました。

 そういうことを考えると、あの戦前、戦中、戦後の食料難でもそうです。それほど格別おいしいと思うものを食べる時代ではありませんでしたけれど、山であるために、ひもじいということはなかった。最低、芋はあった。そういう状況の中でふとって、私からが戦後第1回の新しい教育制度であります。ですから、小学校へ入ったときは新しい教科書もほとんどありません。上級生のお古を譲り受けて、ノートすらない、石筆で勉強した、そういう時代です。ですから、戦争というのは絶対避けなければならん、そういう思いです。

 今、日本の周辺の中国でも韓国でもロシアでも、日本とは決してうまくいっていません。それは全部、昔の戦争、植民地支配、こういったことが根っこにあります。日本には日本の言い分がありますが、相手はまた相手の思いがあって、それが今日の状況でしょう。ですから、遠くの親戚より近くの他人ということがあります。誠心誠意、そう触れ合って近隣と仲よくしていく、これをぜひ知事以下皆さん方にも、私は最後にお願いをしておきたいと思います。

 と同時に、我々が小さいときは、山でもそれなりの生活ができた。都会から大勢の人を迎えてもできた。それはまず木が売れました。焼け野原になって、町に家を建てるために、杉、ヒノキ、木材が高く売れた。そして、木炭−−炭ですね。これがあり、コウゾ、ミツマタ、そしてお茶、ゼンマイだとか、いろんな、コンニャクだとか四季折々に、サラリーマンではないけれども1カ月2カ月の期間に一定の所得を得るものがあったんです。それが今、ほとんどありません。

 でも、日本の一万円札を見てください。あれミツマタですよ、原料。そのお札のミツマタは東南アジアから入っている、タイから入っている。でも、あの一万円札のにせ札を外国でつくられてもほとんど識別はできない、そのために印刷局は日本のミツマタを1割入れてお札をつくっているんです。そのことによって、紙を分析すれば外国か日本かちゅうのはすぐわかるわけで、それだけ絶対に必要なんです。山には絶対今まであったのが、最近は中国地方になって、高知ではほとんどつくられていない。吾北地区に多少あるだけです。これを何とかしたいと吾北の方々は思っておる。

 ですから、山間試験室が廃止をされるということですけれども、なぜこういうことを研究して、四国山脈にへばりついて生活している、そういう山の方々のこれからの道しるべということを指し示すということができないんだろうか、研究課題、テーマ、それを履き違えているんではないのかと、そう思えてなりません。

 ハウスの中で虫の研究とかいろんなことをして、それも否定しませんが、それより本当に山間の、ですから中山間というのはどこまで言うんですかと、何を指しているんですかというのを中山間対策・運輸担当理事にまず伺いたいと思うんです。

 私が今回質問する大半は山の話です。この間も仁淀川町別枝沢渡というところへ行ったら、岸本さんという方がシキミをつくっています。これはお茶も一緒ですけれど3月だけでも300万円、400万円の出荷があるというんです、シキミは。彼は全国の市場を調査して、京都の市場に出す、これが一番安定しています。これは自分で調査をしました。けれど、高知の花市場へ行ったら、シキミとかそういったものは九州とか香川県から入っているんですよ。そういうのを前回も私は話をさせていただきました。なぜ高知の山でつくることの指導ができないのか。

 四万十町大正に、ダバダというクリの、全国でも優位な焼酎の会社があります。その原料のクリの90%は九州から入っているんですよ。なぜ周辺でクリを栽培することができなかったのか。

 日高村の澁谷食品、芋けんぴでは日本のトップメーカーですよ。その70%ぐらいは九州の工場ですよ。それは当時、日高で工場を増築したいということで県に申請をしたら、県が建築確認の許可をしなかった。九州・鹿児島からは、ぜひ鹿児島に工場を移してほしい、進出をしてほしいという要請がずっと長々とある。ですから、そのときに乗じて鹿児島へ、九州で工場をつくって、そこで70%以上つくっているんです。もし日高村にその工場があれば、仁淀川流域で芋をつくって疲弊を防ぐことが、私はできたと思います。

 ちょうど牧野植物園にも、植物の最高の権威者が園長で来られました。工科大には渡邊教授という植物漢方薬の権威者がおられます。この牧野植物園や工科大、工業技術センター、農業技術センターあたりが一体になって、そういう新しい、高知でできる、山間でできるものを研究して農家に指し示す、そういうことをすべきだと思うんですが、それがされていない。愛媛県久万高原町は渡邊教授のところへ日参をされて、今年から予算化して、そうした有用植物の栽培を町の事業として立ち上げていきたいということで取り組みをしています。

 TPPが妥結をしたら、恐らく日本の農業はさま変わりをする。そうすると、今それぞれがつくっている、お米にしても畜産にしても果物にしても、必ずそうした有用植物なんかの分野へも入ってくると思うんです。ですから、私はこのときこそ、高知県が最も−−植物では高知県が3,500種類ぐらいあって、その1割は有用だと言われているんです。ですから、高知県こそがそういう有用植物の研究、薬用植物、漢方薬−−中国も今、国が豊かになって、漢方薬の原料を外へ出しません。ですから、漢方薬メーカーは困っているわけですよ。そういうことを一緒になって取り組みをするということができないのか。

 愛媛県は、伊予プロジェクトということでそういう分野を研究する。山口県の新日本製薬に職員を派遣して、一生懸命勉強しています。こういうことを、本当に高知県の中山間、山間地域の生活、農業ということを考えるなら、私は高知県が先に取りかかってやるべきではないか、そう思えてなりません。今からでも遅くありませんから、ぜひ真剣に。高知県は84%が山です。その山でいつまでも希望を持って生きていけるようなシステム、アドバイス、そういうことをしてあげればと思います。

 仁淀川町大植の野々宮さん、段々畑へハウスをやって、一生懸命何とかしようと努力しています。これらもレンタルハウスの適用の対象にしてあげれば、南向きのときは冬にトマトをつくる、北向きには夏にトマトをつくる、そういうことがこの小さい集落でできますということをつい先日も言っていました。そのレンタルハウス整備事業でそういうところへも対象として支援ができないのか、これも私は農業振興部長にお伺いしたいと思いますし、林業振興・環境部長あるいは農業振興部長がそれぞれ中山間地域の農業の所得源にどういうことを考え今取り組みをしているのかお聞きをして、とりあえず第1問を終わります。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 西森議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、四国に新幹線を導入することに関する所見についてお尋ねがありました。

 四国における新幹線の計画は基本計画の段階にとどまっておりますが、昨年度に実施されました、四国における鉄道の抜本的高速化に関する基礎調査では、ルートによっては効果が費用を上回る結果が示されました。このことによりまして、これから新幹線の導入について現実感を持って状況を前に進めていける環境が整いつつあるものと考えているところであります。

 お話にありましたように、新幹線が全国各地で開業し、さらにはリニア中央新幹線の工事実施計画が認可されるなど、全国的に鉄道の高速化が進展し利便性が高まっていく中で、四国の鉄道インフラだけが取り残されることがないように、この機に鉄道の高速化について将来を見据え、しっかり検討を進めていく必要があると考えております。

 四国に新幹線が整備され、仮に1,500万人の人口を有する京阪神地域と1時間半程度で結ばれるなど各都市間の時間距離が大幅に短縮されることとなれば、交流人口の拡大による観光振興や新たなビジネスチャンスの増大など、本県の産業振興に大きな効果が期待されますが、他方、整備事業費の負担や並行在来線の問題もございます。今後、こうした課題も踏まえつつ検討していく必要がありますので、そのためにもまずは、基本計画にとどまっている四国の新幹線計画の整備計画への格上げが必要であり、そのために必要な、国による地質、地形、供給輸送力、建設費用などの調査が実施されることが必要だと考えています。

 このため、今後とも県民の皆様、県議会、経済界の方々の意見もお聞きしながら、四国の鉄道の高速化の必要性について、四国内の関係者はもとより全国レベルで理解していただけますよう、4県が一体となって研究、検討を進め、説明や提言活動を行っていきたいと考えているところであります。

 次に、明石市の先進事例も踏まえ、犯罪被害者などの支援に向けて今後県としてどのように取り組んでいくのかとのお尋ねがありました。

 犯罪の被害に遭われた方やその御家族は、直接的な被害だけではなく、精神的な苦痛、経済的負担といった2次的被害を受けることも多いことから、早期に回復が図られるように社会全体で支えていくことが大切であると考えます。

 国では平成16年に犯罪被害者等基本法を制定し、同年12月には犯罪被害者等基本計画を策定しており、国及び地方公共団体は犯罪被害者等の相談や情報提供、損害賠償請求についての援助、国民、県民の理解の増進などに取り組んでいるところです。

 本県では具体的な取り組みとしまして、県警察本部では犯罪被害者ホットラインを設けるほか、各警察署においては、重大な事件の被害者等に犯罪被害者等給付金制度の説明を行うなど、早い段階から手厚い支援を行っています。また、民間支援団体のNPO法人こうち被害者支援センターでは、平成25年度には電話相談を213件受け、面談を59件行っているほか、病院や裁判所等へ付き添いするなど、被害者に寄り添ったきめ細やかな支援が行われております。さらに知事部局では、ラジオ、広報紙を利用した意識啓発や犯罪被害者支援ハンドブックの関係機関への配付など、市町村その他の関係機関と連携を図りながら犯罪被害者等の支援に取り組んでいるところであります。

 こうしたこれまでの取り組みによりまして、被害者支援は一定進んではおりますものの、例えば経済的支援において給付金の認定に半年以上要することや、精神的な被害の回復に向けた支援が求められているという課題がありますことから、国は給付金を早期に支給することやカウンセリング等心理療法の費用の公費負担などについて検討を進めているところであり、さらには来年度末までの第3次犯罪被害者等基本計画の策定に向け、公費による転居費用の負担や一時避難場所の借り上げなどの経済的施策、また地方公共団体に対する財政的措置など、さまざまな施策の充実についても検討を行うこととしております。

 県においては、こうした国の動向を注視しながら、明石市など他県の事例も参考といたしまして、犯罪被害者等の支援の充実について国と県の役割分担はどうあるべきかといった点も含め、関係機関などと幅広い視点から議論を深めてまいりたいと、そのように考えているところであります。

 高知医療センターと県立病院の人事交流など連携を進めていくことについてお尋ねがありました。

 県全体の政策医療、高度専門医療を担っている高知医療センターと、県東西の拠点病院である県立あき総合病院、幡多けんみん病院とが緊密に医療連携を図っていくことは、本県の医療提供体制を充実する上で不可欠であり、また各病院にとっても有益であると考えております。

 現状におきましても、周産期医療では、中程度までの分娩異常の受け入れを県立病院が担い、集中治療管理が必要な重篤な症例を高知医療センターが受け入れておりますし、救急医療では、高知医療センターを基地病院としているドクターヘリにおいて、地元の患者について積極的に県立病院で受け入れていただいております。また、県立病院において医師が不足している診療科へ高知医療センターからの医師の派遣による診療支援を行うなど、各医療分野での連携を進めており、今後も引き続きこうした連携を強化していく必要があります。

 議員御指摘の人事交流は、連携を進める方法の一つとして重要と認識しており、相互の人材ニーズや実施に当たっての課題を整理した上で取り組んでいく必要があると考えています。

 医師については、現状でも一部の診療科では行われていますが、派遣いただいている大学との協議が必要となりますので、個々の病院の裁量では難しい面があります。そういった中でも、連携強化につながる動きとして、現在、高知大学医学部附属病院などにおいて、今後大幅に増加する地域枠など奨学金を受給した若手医師が、新たな専門医制度を踏まえて、県内の医療機関をローテーションしながらキャリアを形成できる研修プログラムの作成と研修体制の整備が進められております。この研修の仕組みが実現すれば、医療センターと県立病院だけでなく県内の主要な医療機関も参画した形での連携強化を図ることができると考えております。

 また、看護職員等については、人材育成の観点から、救命救急センターや総合周産期母子医療センターを設置している高知医療センターへの研修派遣や人事交流により地域医療体制の充実が図れる面があると考えます。

 高知医療センターと両県立病院は本県の医療政策上の拠点でありますことから、高度医療や地域医療、さらには若手医師のキャリア形成を初めとした医療人材の育成などさまざまな面におきましてさらなる連携強化が図られますよう、病院企業団及び高知市とともに取り組んでまいります。

 私からは以上でございます。

   (土木部長奥谷正君登壇)



◎土木部長(奥谷正君) 室戸市方面への高規格道路の整備についてお尋ねがありました。

 阿南安芸自動車道のルートは、県東部地域の地形や地質、現道の状況など地域の特性を考慮した上で、経済性や速達性などの面から総合的に検討した結果、現在の北川村や東洋町を通るルートに決定されています。

 一方、室戸市における南海トラフ地震による厳しい被害想定や、唯一の幹線道路である国道55号の津波による寸断のおそれ、また室戸ジオパークの世界認定を契機とした交流人口の拡大など、地域を取り巻く環境は大きく変化しています。こうした状況の中、室戸市へ通じる信頼性の高い道路の必要性は増しており、その整備は大きな課題であると考えています。

 四国東南部の道路ネットワーク全体を捉えた場合、まずは根幹となる高知東部自動車道と阿南安芸自動車道の早期整備が重要であり、優先的に取り組んでまいります。あわせて、室戸市方面への国道55号の信頼性の確保や道路啓開計画の実効性の向上に努めてまいります。

   (中山間対策・運輸担当理事金谷正文君登壇)



◎中山間対策・運輸担当理事(金谷正文君) 本県の中山間対策について県内のどの地域を対象にしているのかとのお尋ねがありました。

 中山間対策の対象地域となりますいわゆる中山間地域については、法令等で明確に定められているものはなく、本県では、山間地及びその周辺の地理的、経済的に不利な地域として、過疎法など地域振興5法の指定を受けている地域を中山間地域と位置づけており、その面積は県土のおよそ9割、人口はおよそ4割を占めております。

 現在、県勢浮揚に向けて5つの基本政策が進められておりますが、中山間の活性化への取り組みは県勢の底上げにつながるものとして、1次産業を初め県政の基本政策の多くの施策がこの中山間地域において展開されております。また、中山間地域の固有の課題への対策であります生活用水の確保や移動手段対策、集落活動センターなどの取り組みにつきましては、対象地域をこの中山間地域を基本としながらも、地域のニーズや実情を勘案し、対象とする地域を広く捉えて柔軟に対応しており、現在、中山間対策は県内のほぼ全域を対象に取り組みが進められております。

   (農業振興部長味元毅君登壇)



◎農業振興部長(味元毅君) 中山間地域の所得向上に向けた取り組みについてお尋ねがございました。

 中山間地域、とりわけ山間地域では、自然的、地理的条件から所得の向上が難しく、農業を維持していくことが厳しい状況となっております。他方、意欲的な農家の方には、お話にもございましたように、夏場の冷涼な気候を利用した高糖度トマトの生産や、悪条件を逆手にとった段々畑の石垣を蓄熱に利用したハウス栽培など、創意工夫を凝らした生産に取り組んでおられる方もいらっしゃいます。

 そうした中、中山間地域で攻めの農業を展開し所得を向上させていくためには、お話のありましたコウゾ、ミツマタを初めとする山間地域での有利な作物はもちろんでございますけれども、まずは地域に適した高品質で特色のある農産物の生産に重点的に取り組んでいくことが必要だと考えております。雨よけの高糖度トマトはその代表例ですが、気温の高い夏に冷涼な山間地域で栽培することで色づきや艶がよくなると言われております3色ピーマンや米ナス、また新しい品目として期待の高い甘長トウガラシなどもそうした有力な候補と考えており、その普及に努めていきたいと考えております。また、仁淀川町のお茶や本山町の土佐天空の郷米のようにもともと品質が高い農産物の市場での価値をさらに高める、ブランド化に向けた取り組みもあわせて強化をしていきたいと考えております。

 このほかに、山間地域の基幹作物でありますユズやお茶、特産の山菜などの6次産業化による高付加価値化や、地域での農業機械の共同利用による生産コストを下げる集落営農の取り組みをあわせて行いますことで、所得の向上を図ってまいります。議員からいただきました厳しい御指摘や中山間地域への熱い思いをしっかりと受けとめて取り組んでまいりたいと考えております。

 なお、事業主体などの条件はございますけれども、小規模なハウスでもいわゆるレンタルハウス事業の適用は可能だというふうに考えております。

   (林業振興・環境部長大野靖紀君登壇)



◎林業振興・環境部長(大野靖紀君) 中山間地域の所得向上に向けた取り組みについてのお尋ねがございました。

 シイタケなどキノコ類、シキミやサカキ、また木炭などの特用林産物の生産額は年間20億円を超え、本県の中山間地域における重要な収入源となっています。お話にもありましたシキミやサカキの生産については、年間を通じて一定の需要が期待でき、価格も安定していることや、比較的軽作業で高齢者の就労が期待できますので、品質向上のための栽培方法や病害虫の防除、有利な販売につなげるための出荷方法に関する指導などを進めてきたところでございます。

 こうした中、後継者不足の進展に伴い、管理が不十分であったり放置される栽培地が増加しておりますので、今後はそうなる前に所有者から栽培地を譲り受け、移住者などに生産を継続していただくといった取り組みを進めることも重要だと考えています。また、シイタケについては、原木や種駒の購入に対する国の支援を活用することにより、引き続き生産を支援してまいります。そのほか、市町村に対して、備長炭を初めとする特用林産物の生産に係る後継者育成のための研修費用を支援するなど、担い手の育成についても進めてまいります。

 これまでも林業事務所において地域ごとに特色のある林産物の生産や販売について支援を行ってまいりましたが、こうした取り組みに加えて、御指摘にありましたように、地域に適した作目の見出しや磨き上げに取り組むとともに、一層販売面での支援を行っていく考えです。今後とも特用林産物の振興に向けて、市町村や地域支援企画員などの関係者と連携し、地域のニーズに合わせながら、中山間地域における雇用の場の確保と所得の向上につながるよう取り組みを進めてまいります。



◆21番(西森潮三君) 最後ですから余りややこしい質問はしないようにと、こういう思いで質問させていただきました。

 要するに地方創生というのは、私は、国がいろいろしてくれるということでなしに、それぞれの地方の知恵比べだ、それぞれの地方みずからがどういうふうにして生き延びていくかということをまず考える、そういうことが大事だと思うんですね。ですから、中山間対策にしても、これほとんど高知県全体の問題だ。ですから、縦割りでなしに高知県全体で、せっかく中山間総合対策本部があるわけですから、そこでいろんなことを議論して、県としての一つの方向、政策を出していくということ。

 山間試験室の廃止についても、関係する町村や関係する山間のJAの組合長さんなんかほとんど知りませんよ、話を聞いてみると。誰と話をしてそういう方向を出したのかが私はわかりません。ぜひ地域に根差す、そういう県の機関であってほしいと思います。

 それと、犯罪被害者のことでもう一つ申し上げておきたいんですが、これは例えば家で誰かが殺人にでも遭うとかということがあったら、その後そのお家で生活するということは精神的にもなかなか耐えがたいことですよ。そうすると、県営住宅や公営の住宅を優先してあっせんして救いの手を差し伸べるとか、いろんな手があると思うんですね。ぜひそういったことを具体的にどうするかということについて工夫をし、詰めて、いつ誰がそういうことに遭うかもしれませんから。安心・安全な生活というのはそういうことです。ぜひお願いしたい。

 それと、観光振興部長にあえて言いませんでしたが、観光のニーズも、外国から来ても都会へ来て買い物をするとかということだけでなしに、日本の生活そのもの、山の生活を見たいというニーズがたくさんあるんです。ですから、山にも光を当てる。観光の分野でも、登山の体験とか農業体験とか加工体験とかいろんなメニューができると思いますから、ぜひそういう工夫、創意を凝らして、これからもいつまでも県民が夢と希望を持って生活ができるような高知県を築いていただくように心からお願いを申し上げておきたいと思います。

 私ももう、いよいよ一県民に戻ります。どうぞ皆さん方にしっかり頑張っていただくことと、長い間お世話になったことを県民に感謝を申し上げて、質問の一切を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(浜田英宏君) 以上をもって、議案に対する質疑並びに一般質問を終結いたします。

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△議案の付託



○議長(浜田英宏君) これより議案の付託をいたします。

 ただいま議題となっている第1号から第87号まで、以上87件の議案を、お手元にお配りいたしてあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

   〔議案付託表 巻末311ページに掲載〕

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○議長(浜田英宏君) 以上をもって、本日の議事日程は終了いたしました。

 お諮りいたします。明6日から18日までの13日間は委員会審査等のため本会議を休会し、3月19日に会議を開きたいと存じますが、御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。

 3月19日の議事日程は、議案の審議であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて散会いたします。

   午後2時散会