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平成27年  2月 定例会(第330回) 03月04日−04号




平成27年  2月 定例会(第330回) − 03月04日−04号







平成27年  2月 定例会(第330回)



        平成27年3月4日(水曜日) 開議第4日

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出席議員

       1番  金子繁昌君

       2番  加藤 漠君

       3番  川井喜久博君

       4番  坂本孝幸君

       5番  西内 健君

       6番  西内隆純君

       7番  弘田兼一君

       8番  明神健夫君

       9番  依光晃一郎君

       10番  梶原大介君

       11番  桑名龍吾君

       12番  佐竹紀夫君

       13番  中西 哲君

       14番  三石文隆君

       15番  森田英二君

       16番  武石利彦君

       17番  浜田英宏君

       18番  樋口秀洋君

       19番  溝渕健夫君

       20番  土森正典君

       21番  西森潮三君

       24番  ふぁーまー土居君

       25番  横山浩一君

       26番  上田周五君

       27番  中内桂郎君

       28番  西森雅和君

       29番  黒岩正好君

       30番  池脇純一君

       31番  高橋 徹君

       33番  坂本茂雄君

       34番  田村輝雄君

       35番  岡本和也君

       36番  中根佐知君

       37番  吉良富彦君

       38番  米田 稔君

       39番  塚地佐智君

欠席議員

       なし

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説明のため出席した者

  知事         尾崎正直君

  副知事        岩城孝章君

  総務部長       小谷 敦君

  危機管理部長     野々村 毅君

  健康政策部長     山本 治君

  地域福祉部長     井奥和男君

  文化生活部長     岡崎順子君

  産業振興推進部長   中澤一眞君

  理事(中山間対策・運輸担当)

             金谷正文君

  商工労働部長     原田 悟君

  観光振興部長     伊藤博明君

  農業振興部長     味元 毅君

  林業振興・環境部長  大野靖紀君

  水産振興部長     松尾晋次君

  土木部長       奥谷 正君

  会計管理者      大原充雄君

  公営企業局長     岡林美津夫君

  教育委員長      小島一久君

  教育長        田村壮児君

  人事委員長      秋元厚志君

  人事委員会事務局長  福島寛隆君

  公安委員長      島田京子君

  警察本部長      國枝治男君

  代表監査委員     朝日満夫君

  監査委員事務局長   吉村和久君

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事務局職員出席者

  事務局長       浜口真人君

  事務局次長      中島喜久夫君

  議事課長       楠瀬 誠君

  政策調査課長     西森達也君

  議事課長補佐     小松一夫君

  主任         沖 淑子君

  主事         溝渕夕騎君

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議事日程(第4号)

   平成27年3月4日午前10時開議

第1

 第1号 平成27年度高知県一般会計予算

 第2号 平成27年度高知県収入証紙等管理特別会計予算

 第3号 平成27年度高知県給与等集中管理特別会計予算

 第4号 平成27年度高知県旅費集中管理特別会計予算

 第5号 平成27年度高知県用品等調達特別会計予算

 第6号 平成27年度高知県会計事務集中管理特別会計予算

 第7号 平成27年度高知県県債管理特別会計予算

 第8号 平成27年度高知県土地取得事業特別会計予算

 第9号 平成27年度高知県災害救助基金特別会計予算

 第10号 平成27年度高知県母子父子寡婦福祉資金特別会計予算

 第11号 平成27年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計予算

 第12号 平成27年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会計予算

 第13号 平成27年度高知県農業改良資金助成事業特別会計予算

 第14号 平成27年度高知県県営林事業特別会計予算

 第15号 平成27年度高知県林業・木材産業改善資金助成事業特別会計予算

 第16号 平成27年度高知県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計予算

 第17号 平成27年度高知県流域下水道事業特別会計予算

 第18号 平成27年度高知県港湾整備事業特別会計予算

 第19号 平成27年度高知県高等学校等奨学金特別会計予算

 第20号 平成27年度高知県電気事業会計予算

 第21号 平成27年度高知県工業用水道事業会計予算

 第22号 平成27年度高知県病院事業会計予算

 第23号 平成26年度高知県一般会計補正予算

 第24号 平成26年度高知県収入証紙等管理特別会計補正予算

 第25号 平成26年度高知県用品等調達特別会計補正予算

 第26号 平成26年度高知県会計事務集中管理特別会計補正予算

 第27号 平成26年度高知県県債管理特別会計補正予算

 第28号 平成26年度高知県災害救助基金特別会計補正予算

 第29号 平成26年度高知県母子寡婦福祉資金特別会計補正予算

 第30号 平成26年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計補正予算

 第31号 平成26年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会計補正予算

 第32号 平成26年度高知県農業改良資金助成事業特別会計補正予算

 第33号 平成26年度高知県県営林事業特別会計補正予算

 第34号 平成26年度高知県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計補正予算

 第35号 平成26年度高知県流域下水道事業特別会計補正予算

 第36号 平成26年度高知県港湾整備事業特別会計補正予算

 第37号 平成26年度高知県高等学校等奨学金特別会計補正予算

 第38号 平成26年度高知県病院事業会計補正予算

 第39号 高知県民生委員定数条例議案

 第40号 高知県産学官民連携センターの設置及び管理に関する条例議案

 第41号 高知県立林業学校の設置及び管理に関する条例議案

 第42号 教育長の職務に専念する義務の特例に関する条例議案

 第43号 高知県情報公開条例及び高知県個人情報保護条例の一部を改正する条例議案

 第44号 高知県行政手続条例の一部を改正する条例議案

 第45号 高知県手数料徴収条例及び高知県食品衛生法施行条例の一部を改正する条例議案

 第46号 知事等の給与、旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案

 第47号 知事等の給与、旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案

 第48号 地方自治法第203条の2に規定する者の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例議案

 第49号 高知県特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例議案

 第50号 公益的法人等への職員の派遣等に関する条例の一部を改正する条例議案

 第51号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例議案

 第52号 恩給並びに他の地方公共団体の退職年金及び退職一時金の基礎となるべき在職期間と職員の退隠料等の基礎となるべき在職期間との通算に関する条例の一部を改正する条例議案

 第53号 知事、副知事及び教育長の退職手当に関する条例の一部を改正する条例議案

 第54号 高知県税条例の一部を改正する条例議案

 第55号 高知県調理師法関係手数料徴収条例の一部を改正する条例議案

 第56号 高知県看護師等養成奨学金貸付け条例及び高知県助産師緊急確保対策奨学金貸付け条例の一部を改正する条例議案

 第57号 高知県医療施設耐震化臨時特例基金条例の一部を改正する条例議案

 第58号 高知県の事務処理の特例に関する条例及び高知県四万十川の保全及び流域の振興に関する基本条例の一部を改正する条例議案

 第59号 高知県介護保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例議案

 第60号 高知県特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第61号 高知県指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第62号 高知県指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営等に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第63号 高知県介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第64号 高知県指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第65号 高知県指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第66号 高知県指定障害児通所支援事業者等が行う障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第67号 高知県指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例議案

 第68号 高知県立高等技術学校の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第69号 高知県森林整備加速化・林業再生基金条例の一部を改正する条例議案

 第70号 高知県宅地建物取引業法関係手数料徴収条例の一部を改正する条例議案

 第71号 高知県建築基準法施行条例の一部を改正する条例議案

 第72号 高知県公営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条例議案

 第73号 高知県教育委員会委員定数条例の一部を改正する条例議案

 第74号 教育長の勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部を改正する条例議案

 第75号 公立学校職員の勤務時間、休日及び休暇に関する条例の一部を改正する条例議案

 第76号 高知県警察の設置及び定員に関する条例の一部を改正する条例議案

 第77号 高知県警察手数料徴収条例の一部を改正する条例議案

 第78号 高知県理学療法士養成奨学金貸与条例を廃止する条例議案

 第79号 高知県立塩見記念青少年プラザの指定管理者の指定に関する議案

 第80号 県が行う土地改良事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案

 第81号 県が行う土地改良事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案

 第82号 県が行う土木その他の建設事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案

 第83号 県が行う流域下水道の維持管理に要する費用に対する市の負担の変更に関する議案

 第84号 包括外部監査契約の締結に関する議案

 第85号 国道439号社会資本整備総合交付金

     (木屋ヶ内トンネル)工事請負契約の締結に関する議案

 第86号 高知県公立大学法人がその業務に関して徴収する料金の上限の変更の認可に関する議案

 第87号 高知県の事務処理の特例に関する条例等の一部を改正する条例議案

第2 一般質問

   (3人)

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   午前10時開議



○議長(浜田英宏君) これより本日の会議を開きます。

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△質疑並びに一般質問



○議長(浜田英宏君) 直ちに日程に入ります。

 日程第1、第1号「平成27年度高知県一般会計予算」から第87号「高知県の事務処理の特例に関する条例等の一部を改正する条例議案」まで、以上87件の議案を一括議題とし、これより議案に対する質疑並びに日程第2、一般質問をあわせて行います。

 31番高橋徹君。

   (31番高橋徹君登壇)



◆31番(高橋徹君) おはようございます。みどりの会の高橋でございます。任期4年の最後の質問でございます。きょうは皆様にも大変御心配と御迷惑をおかけいたしました鏡川漁協の問題について、少し長くなりますが御報告をさせていただき、また通告に沿って質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 まず、鏡川漁協に関する一連の問題について申し上げます。

 高知新聞、平成23年7月22日付の新聞報道にございましたが、大きな見出しで「鏡川漁協夏祭りに注文次々」、そして「「花火かす困る」「テント設置を」」、「指定業者参入も主張」、「主催者困惑JCは中止」、この記事を受けて、以前から長年アユ漁を続けてこられていました組合員の方々から、この機会を捉えて組織の正常化を図りたいとの思いから、水協法に基づき正組合員数の5分の1の署名をもって臨時総会を開催することができることから、全ての役員を解任し新たな体制を発足し出直しを図ることを確認し、署名集めに奔走したことでございました。5分の1、20%の署名集めに数日間を要しましたが、土佐山、鏡両地区の組合員の改革に対する思いは予想を超える大きな執行部への不満があり、11月18日、組合員数327名の中から32.7%に当たる107名が、現在の鏡川漁協執行部は組合員の総意とほど遠いとして、役員改選のための臨時総会の開催を求める文書を提出いたしました。

 臨時総会の開催の公告期日は11月30日、招集通知日は11月22日、開催日時は12月8日午後6時からとなり、開催場所はこうち男女共同参画センターソーレ3階会議室で行うこととなりました。出席者員数については本人出席が113名、代理人出席が179名、書面での員数については改選をする者14名、改選をしない者2名でございました。

 まず、旧執行部から挨拶の後、議決事項については役員改選の件について協議することとなり、議長決定の件について協議する中で選挙となり、2名が立候補し、私が154票、もう一方が101票との投票結果で私が議長となり、議事進行を図ることとなりました。議事進行については、執行部の方々の弁明等の御意見も頂戴する時間もとる中で、会場借用時間が午後9時でございましたので、午後8時過ぎに賛成、反対の投票とすることといたしました。その間、やじと怒号の中ではございましたが、粛々と議事進行を図り、投票結果は改選に賛成171票、反対129票−−委任状も含むとなり、理事10人、監事4人の退任が決定いたしました。

 その後、県は20日に、理事不在となっていることから一時理事を選任して新役員の選出作業に入り、1月末にも新体制を発足させる意向を表明、またアユ冷水病などの感染源として疑われる琵琶湖産アユなどの稚アユの放流を中止することも鏡川漁協に要請する考えも示し、当時の県議会の産業経済委員会で説明しております。

 なお、平成13年県内水面漁連の組合長会が全会一致で放流中断を決議いたしておりましたが、鏡川漁協は平成18年から琵琶湖産アユを毎年放流し、漁連が再三の中止を求めている中、放流を続けていたのが現状であります。

 また、一時理事については、水協法に基づき、役員不在となった場合、職務行為者を行政庁として組合員の請求を受けて選任できることとなっていることから、今後一時理事が中心となり役員推薦会議、臨時総代会等を経て理事10名、監事4名の選出を行うこととなり、一時理事には元県の海洋局長松村勝喜氏と元同次長の広沢国昭氏を選任いたしました。

 年が明けて平成24年1月10日に、役員不在の中で組合への加入申請などを審査する組合員資格審査委員会を旧執行部主導のもと開催し、7人中5名出席で現行の327名を上回る373人をわずか1時間足らずの時間で審査し、新組合員として認める手続がとられていました。選任された一時理事のお二人はこのことを知るところとなり、この後の新役員選任手続に備え、投票などを有利にするための大がかりな組合員の水増しが実行されたとの疑念を持たれたことと思います。

 組合員資格審査委員会は毎年1月に開催となっており、開催通知は前年度の11月、つまり旧執行部の案内のもと行われていたもので、役員不在のまま事務員に旧役員が指示して行ったわけであります。なお、これまでにも10から20人程度の加入申し込みはございましたが、一度に数百人の加入申請があるのは通常では考えられない異常なことであります。組合員倍増という異常事態が発覚し、これまでの経緯の確認等、奔走する中で、2人の自宅に一時理事の対応を批判する内容の文書が複数回、内容証明郵便で届き、電話でのやりとりなどで、ほとほと疲れ果て沈痛な表情を見せ、「引き受けたときはこれほど大変な任務だとは思わなかった。期待された任務を途中で放棄したとの指摘は免れない」とのコメントを残して辞任に至ったところであります。

 なお、12月8日の解任決議の後の1カ月余りの間、旧役員がたびたび夜遅くまで漁協事務所に出入りしているとの近所からの情報もあり、漁協事務所のあり方について水産振興部にたびたび申し入れましたが、何らの対応もしなかったことも問題であったと思う。

 そして、その後の対応については、県は3月27日、役員不在が続く鏡川漁協の臨時総代会を尾崎知事名で高知城ホールで午後6時半から開催することとし、総代73人に通知し、当日55人が出席−−うち29人が委任状と書面決議−−し、2月に同漁協の役員推薦会議が推薦をしていた理事10人、監事4人の役員候補を、議長を除く52対2の賛成多数で選任をしたところでございます。その翌日、県は新役員の決定を知らせる公告を漁協事務所に行い、28日午後臨時理事会を開催し、現在の鏡川漁業協同組合の新執行部の顔ぶれが決定したところでございます。つけ加えて申しますと、尾崎知事名での臨時総代会が開催されているさなか、旧執行部は県民文化ホールで旧組合長名で臨時の総会を開催しており、解任されたにもかかわらず、わけがわからない状況でありました。

 さて、新体制となってのこれまでの経過を申し上げますと、まず運営の透明化を目指すこと、さらに不透明な会計処理の是正に取り組みました。そして、アユ放流については、県指導のもと全て内水面漁連の稚アユを購入、全ての支出についても厳格に精査するし、理事、監事は一人一人の組合員の思いをしっかり受けとめ、透明性が高く開かれた新生鏡川漁協を目指すことを確認いたしました。

 まず、その年度の初めの4月26日、稚アユ500キロ、約4万匹を新体制になって初めて放流することとし、広報活動も功を奏し組合員40人近くが参加し、久しぶりの放流への参加となったことから、みんな満面の笑みを浮かべ、組合員同士の交流の大きな一歩となったところでございます。

 また、その後の旧役員からの新執行部に対する行為は、私個人の予算委員会での発言に対する提訴と鏡川漁協に対して11件の訴えを起こし、そのうち私個人の予算委員会での発言は双方弁護士を立てての裁判で、いずれも棄却されました。さらに、鏡川漁協に対しての11件は、1件が和解、2件は相手方が取り下げ、残る8件のうち5件については高知地裁で棄却、残る3件のうち2件を相手方が高松高裁へ控訴、1件を漁協が高松高裁へ控訴し、相手方の2件は控訴理由を認められず原判決、つまり棄却され、我々の控訴については高松高裁では原判決を取り消し、控訴理由を認められました。したがって、全ての裁判で、我々がこれまでの正義をもって粘り強く一つ一つ十分審議を尽くしてきた対応を高く評価していただいたものであります。

 なお、これまでの経過を振り返ってみますと、県の任命した一時理事も途中で辞任、水産振興部の所管の管理職も一時休職もありました。我々も一時は全ての役員が辞任し、県に対応を任せることも考えましたが、我々が辞任をすればさらに混乱することが予想されましたので、一致結束して事に当たった次第であります。

 新体制になって約9カ月間近く、県庁周辺や私どもの地元であります福井町、理事の一人である市議の地元初月地区、市議である代表監事の地元鏡地区では連日のように車による拡声機を使っての批判がございました。特に議会中にもたびたび議場に響く拡声機の音で、執行部の皆さんや議員の皆様には大変御迷惑をおかけいたしました。また、それぞれの地区民の方々にも大変な御心配と御迷惑をおかけいたしましたこと、組合を預かる代表理事として心からおわびを申し上げます。まことに申しわけございませんでした。

 次に、鏡川漁業協同組合が協定書等の覚書で水資源環境育成資金としてお支払いを受けている内容等について申し上げます。

 まず、高知県河川課から取りまとめてお支払いを受けている高知県公営企業局、高知市上下水道局、四国電力株式会社では協定書に基づき合計990万円、そして太平洋セメント土佐山鉱業所からは1,300万円をお支払いいただいておりました。我々が新役員となる平成24年には前の執行役員の方々が、太平洋セメントに、新たな協定書を作成し倍増の2,600万円を提示しており、我々は驚いたところでございました。

 そこで、新体制に移行した際、太平洋セメントに我々が出向き所長以下管理職の方々と面会をし、土佐山の鉱山における採掘量が従来の3分の2、つまり240万トンに減少していることなどを伺い、減額の方向で検討することといたしました。その結果、24年は900万円、25年からは採掘量を勘案して1,300万円から500万円減額して800万円といたしました。また、28年からは新たに協議することといたしております。もちろん、太平洋セメントにつきましては高知県経済における雇用等の面で大きく貢献していただいておりますので、鏡川漁業協同組合としてもそのことに十分配慮することが必要であるとの認識で、今後対応することといたしました。

 今年度は役員改選の年度でございますが、これまでの我々のとった行動に対しまして、多くの方々から新生鏡川漁協は市民の川としての認識をしっかり持ち、開かれた漁協としてよく頑張っているねとのねぎらいのお言葉をたびたびいただくことがございます。また、これまで続けてきた鏡川河畔でのイベントは従来どおり全て復活をいたしましたので、申し添えておきます。

 特に私たちが感激をしたのは、高知市の誰とは言いませんが、執行部を預かる方から早いうちに、よく頑張ってくれましたねと我々の労をねぎらうお話を頂戴いたしました。残念でございますが、県の方からは誰ひとりねぎらいのお話を頂戴することはございませんでした。

 次に、先日の建設業者からの地区協力費について申し上げます。

 我々が新執行部を立ち上げて間もなく、24年5月に高知地区建設業協会との話し合いの場がございました。その際、24年度まで続いておりました地区協力費について協議し、その中で我々の理事の中で直ちに廃止すべきとの意見もありました。しかし、長年の経過もございましたので、当然総代会にもお諮りする必要がございましたので、24年から1000分の4を1000分の3とすることとし、協定書の見直しを行ったところでありました。

 27年になって国交省発注工事において問題が高知新聞で報道されたことを受け、我々も見直す時期を考えておりましたので、早速1月29日に高知地区建設業協会と話し合いの場を設けました。その際、協会側から例の新聞報道を例に挙げ、今後の協力金のあり方について説明を求められました。協会側からは減額についての意図は感じられませんでしたが、私からは今後については理事会で協議し、早い時期に何らかの方針を出していく旨回答をさせていただいたところでございました。

 ちょうどその日の6時から理事会となっており、理事10人中8人出席しておりましたので、協会との話し合いの内容について説明をしたところでございましたが、高知県警のOBでもあります私どもの専務理事から、この問題については理事会で協議できるとの意見があり、追加の協議事項として協議いたしました。新聞報道のとおり協力金については廃止、廃止理由については工事発注積算書に予算計上されていないものについて協力金としてもらうのはふさわしくないとの結論となり、1000分の3とはいえ、この厳しい建設業界の実態を考慮すべきとの意見がありました。したがって、改めて新年度5月に協定書の見直しを行い、内容については鏡川は高知市民の命の水でもあることから、建設業界の機動力も期待をし、漁協関係者はもちろんのこと、アユ漁解禁前に例年行っている河川の一斉清掃の中身を充実させ、強制ではありませんが、御協力いただける内容として見直し作業を行う方向で検討することとなっております。

 また、我々漁協は県内17河川で構成する内水面漁業協同組合連合会の一員でもあります。25年の決算は23万円余りでありますが、鏡川は流域面積もさほど大きくありません。仁淀川、四万十川、物部川等流域面積の大きく異なる組合がございますので、我々と同じく対応をとることについては慎重にせざるを得ない場面も出てくるのではないかと思っています。

 以上、長々と述べましたが、水産振興部長にこの件についての御意見、御感想等ございましたらお聞かせいただきたいと思います。

 次に、狩猟行政についてお伺いをいたします。

 高知県猟友会の会員は、上部団体である一般社団法人大日本猟友会の会員でもあります。昨今の狩猟環境は大きく変貌し、昔ながらの趣味猟については少なくなっております。特に、高知県内におけるキジ、ヤマドリなどの飛鳥を中心に狩猟にかかわってきた方々から聞こえてくる話は、キジもヤマドリも少なくなってきたが、犬を連れて山に入ればイノシシの侵入防止の柵だらけ、また少し山奥に入ればわなだらけ、鳥撃ちはもう終わりじゃのう、こんな話をあちこちから聞く私は、県猟友会長としてこの発言に反論、否定することができません。近年は、国策として有害鳥獣駆除の予算も大幅に増額をし、県も国の指導のもとに積極的に対策に乗り出している。我々猟友会としても積極的な取り組みをしてきた結果、年々大きな成果も上げてきたところであります。

 さて、27年度から新たな狩猟税の減免が図られることとなったと存じますが、その制度について総務部長にお聞きをいたします。

 このことは、我々が長年申し入れてきたところでございまして、高知県議会でもこれまでに多くの先輩議員の方々が申し入れをしていただいております。特に、大日本猟友会でも自由民主党の先生方を中心に鳥獣捕獲緊急対策議員連盟を立ち上げていただき、本県出身の国会議員の先生方には特に窓口となって御支援をいただき、おかげさまで我々の狩猟環境を整えていただいております。ただ、議連の要求は狩猟税の撤廃でしたが、レジャー目的のみの狩猟者は今までどおりでございます。

 御案内のように、銃猟狩猟者は当県においても減少の一途でございます。組織の存続をかけ若い狩猟者の確保のため、女性ハンターを集めた座談会の開催やフォーラムの開催等、猟友会単独もしくは県との共催などで狩猟の魅力を積極的にアピールすることに努めております。

 このような取り組みの中、銃猟初心者が免許を取得しても、たちまち実施隊員や認定事業者はもちろん、有害鳥獣駆除に参加することは難しいのではないでしょうか。このような現実を思うに、初心者はまず趣味としての狩猟や標的射撃から始めるのが主流でございます。そして、経験を積み猟友を広め、猟友会仲間と有害鳥獣駆除に駆り出されるのが現実でございます。この事情を理解せず、一方で若者の確保を声高に唱えても、若者確保の大義にはなりません。我々としては引き続き狩猟税の全廃の取り組みを大日本猟友会を通じて行っていきたいと思います。

 以上、現状を踏まえての猟友会としての考え方を申し上げましたが、中山間対策・運輸担当理事に御感想等ございましたらお聞きをしたいと思います。

 最後になりますが、もう一点お聞きします。

 来年度より、わな猟免許の取得が現在の20歳以上から18歳以上より可能になるとお聞きをしております。どのような取り組みを検討しているのか、またその背景についても中山間対策・運輸担当理事にお聞きをいたします。

 次に、紅水川周辺における浸水対策についてお伺いします。

 高知新聞の記事を拝見いたしますと、「紅水川越流防止壁など整備」とありました。内容は、これまでの集中豪雨で周辺の浸水被害が発生したことを受け、昨年10月に県、市の担当者らで高知市街地浸水対策調整会議を立ち上げ、2月23日の第2回会合で越流対策について協議したとあります。

 紅水川については、万々商店街を通る県道弘瀬高知線の石神橋に、道路を塞ぐ形で一時的な陸閘を設置することが有効な対策として確認されたとありましたが、私はこのことについて昨年予算委員会で取り上げ、石神橋からの越流はほとんど見られず、むしろ周辺の内水をいかに石神橋下流へ、つまり河川幅が広くなっているところへ流し込む必要性を地元関係者と確認協議し申し上げましたが、そのことを全く無視しての議論ではないかと強い憤りを感じております。

 もちろん全く否定するものではございませんが、橋を越流するまでに周辺の低いところでは1メーターを超す浸水が見られます。この現実をどう解決するのか、土木部長に御教授いただきたい。

 また、豪雨時越流が確認されていないのに、この幹線道路を誰が遮断するのか大問題でございます。緊急の場合どうするのか。この幹線道路は交通量も多く、住民の理解を得ることにはなりません。全くもって現場を知らない空想としか思えません。以上の点について土木部長にお伺いをいたします。

 次に、高知海岸の堤防工事をめぐる恐喝未遂事件、高知新聞の記事についてお伺いをいたします。

 この事案については、現在警察による捜査が行われておりますが、国交省が発注する高知市春野町戸原と長浜の堤防改良工事にかかわる工事について、元暴力団幹部が介入し、暴力団をほのめかしおどかすと新聞記事にありました。

 記者の取材では当初、「「行政は見て見ぬふり」地元対策は業者任せ」とありましたが、2月19日の記事では、「県「業者任せ改める」」とありましたが、類似の事案はたびたび情報として寄せられていたと思います。今後の土木部の対応について土木部長にお聞きいたします。

 したがって、我々から見れば遅きに失した感も否めません。なお、県道春野赤岡線の戸原、長浜周辺に買収済みで未登記の個人名義の土地が残っているとの情報をいただいたこともありましたが、存在するのか、また新しく補強された高知海岸の堤防敷地や海側に個人名義の土地が存在していることもお聞きいたしました。このような未登記の土地が残っているとすれば、工事の際に土地所有者の了解、問題などトラブルの原因になりやすいと思うが、道路や海岸堤防の未登記地の処理について、現状の認識と今後の対応についてあわせて土木部長にお聞きをいたします。

 次に、建設業における若年者雇用推進と人材確保について申し上げます。

 昨今、我々が耳にするのは、建設労働者を職業安定所を通じて募集しても全く紹介がない、募集要項に資格は問わない、また賃金についても決して低くはない。ある業者は先日約6カ月たっても一人も来ない、そんな話をあちこちから耳にする。さまざまな原因が考えられる。1つは、平成10年ごろから公共事業の削減でまず仕事量が激減したこと、そのことによってそれまで雇用していた労働者の整理をそれぞれの企業が大きく行ったことが主な原因であろう。また、労働力に対しての対価が思わしく伸びていない、つまり大手ゼネコンは別として高知県における建設業者は極端に体力がなくなっている。特に数年前の談合事件で摘発を受け課徴金を支払った業者などは、大変厳しい状況にあることは間違いない。しかし、そのツケは下請を行っている中小の零細企業にも当然及んでくる。

 御案内のように、高知県はこれまで公共事業を中心として建設業界でずっと雇用の下支えを行ってきている。最近の本県における公共事業の発注を見てみると、ほとんどが最低制限価格ぎりぎりで受注していることがうかがわれる。片方で、設計金額が安過ぎて受注しても採算が合わないので不落となるケースが続出している。一度発注者であるあなた方でやってみてはと言いたくなる。公共事業の発注者は、土日、祭日は休養日、年末年始の休日、年間20日の有休、おまけに夏場には夏季鍛錬と称して5日の休みがある。1時間残業すれば数千円の残業代、休日出勤でもしようものなら休日出勤で倍増、30年以上そこそこに働けば2,000万円を超える退職金、公務員天国とは昔の人はよく言ったものだと私は感心する。余りにも差がある労働環境であることには間違いない。

 そこで、本題に戻りたいと思う。現在の建設業における労働者の待遇、処遇は、公務員等他産業と比べて非常に悪いことが原因である。賃金そのものも低いが、退職金など福利厚生面でも他産業に比べて劣っている。さきにも述べましたが、設計金額が非常に厳しいこと、また過当競争が続いている高知県のような地方の中小企業が下請を負う小規模工事は、大規模工事と比べて効率も悪く、設計金額の上限で落札して初めて採算の得る経営ができる状況にある。昨年6月に品確法が改正され、受注者に適正な利潤を確保することが明記されたが、いまだに最低制限価格すれすれで落札が続いております。

 先日、赤表紙の建設業退職金共済制度の冊子を拝見する機会があって、少し中身について勉強しました。私自身の勉強不足も甚だしいが、建設労務者1日当たり310円を手帳に張り、最低500日張れば退職金が受け取れる制度となります。310円の証紙を月23日出勤し証紙を張ると1カ月で7,130円、丸1年この状況を続けると年8万5,560円、35年で299万4,600円となる。しかし、証紙として購入し積み上げてきたもの全てが支払われるかどうかも私は検証はしておりません。

 建設現場は危険も伴い、夏場は野外での炎天下での作業も多く、冬は冬で寒さとの闘いである。何かの魅力を感じる職場に改善しなければ、日本の国土を災害から守ることはできない。せめて退職金となる原資を3倍近くに引き上げ、将来にわたって懸命に働けば、1,000万円とは言いませんが、これに近い退職金となる制度を考えてみてはどうかと思う。地方創生、田舎に人材を残したい、今まさにこのことに国を挙げて取り組もうとしている。例えば、田舎で田畑を持ち兼業で、田畑は奥さんに、御主人は建設労務者に、ともに田畑を守りながら集落でともに頑張る、そうすれば600万円以上の退職金が支払われる制度となれば、まさに一石二鳥ではないでしょうか。

 公務員と建設労務者の大きなギャップを目の当たりにすると、少し品位のない文章となりました。しかし、この現実を改善していくのは執行部の皆さん方ですので、そのことを肝に銘じてほしい。以上のことについて勉強不足の感も否めませんが、建設業における共済制度の状況や、若者が業界で希望を持って働きたいと感じる魅力ある建設現場となる取り組みについて、土木部長から詳しくお聞かせをください。

 また、以前は農繁期は別として結構農業、林業に従事している方々が建設現場で働いていましたが、最近では見かけません。中山間地域で生活を維持していくには、建設業をベースに農業や林業を兼業していくことが大切だと思われるが、この点はどうなのか、土木部長にお聞きをします。

 また、公共事業における現場施工管理等、以前から比べると格段に提出書類がふえてきています。この点も一度再点検し、簡素化することで工事業者の負担を軽くすることにもつながると思います。この点についても土木部長にお伺いをいたします。

 最後でございますが、献血についてお伺いをさせていただきます。

 これまでにも善意の献血について伺ってまいりました。県全体としての献血者数は余り伸びておりません。また、使用率については高いとも伺っております。献血は決して強制できるものではございません。したがって、善意の県民の意識に頼らなくてはなりません。

 そこで、県庁での献血についてもこれまでに何度か伺っておりますが、27年になって少し献血者がふえております。何かの対応をされたのではないかと思いますが、県庁職員のこれまでの献血状況と県全体の献血状況の推移について健康政策部長にお聞きいたします。

 以上で第1問とさせていただきます。

   (水産振興部長松尾晋次君登壇)



◎水産振興部長(松尾晋次君) 鏡川漁協の取り組みの状況に対する意見や感想についてお尋ねがございました。

 鏡川漁協はアユやアマゴなどの放流を積極的に行うとともに、市民参加による環境保全の活動などにも取り組まれております。さらに、国際的に資源状態が危惧されているニホンウナギについて、県内の他の河川に先んじて、みずから禁漁期間を拡大し資源の保全に取り組まれるなど、内水面漁協としての役割を果たされておりますが、今後とも河川漁業の振興に積極的に取り組んでいかれることを御期待申し上げております。

 協力金につきましては、言うまでもなく根拠のない不当な要求をすることは許されるものではありませんし、受け入れた協力金についても漁協の収支にきちんと計上し使途を明確にするなど透明性を高めることが必要ですので、今後こうした視点からの指導をさらに強めてまいりますが、今回鏡川漁協が地区の建設業協会と話し合われ廃止の決定をされたことは尊重されるべきものと考えております。

   (総務部長小谷敦君登壇)



◎総務部長(小谷敦君) 平成27年度から予定されている狩猟税の減免制度についてお尋ねがございました。

 今般の改正は、平成25年に国において策定された抜本的な鳥獣捕獲強化対策に基づく有害鳥獣捕獲目標の達成のために、捕獲を支える人材の確保が重要であることから、捕獲に従事される方について狩猟税の軽減措置を講じようとするものでございます。

 狩猟税は、都道府県による狩猟者登録を受けた者がレジャーとして狩猟を行うに当たり、都道府県の行政サービスを受けることに着目して課されるものですが、市町村長の任命を受けて有害鳥獣の駆除を行ういわゆる対象鳥獣捕獲員の方については、現行税率が2分の1とされておりますが、改正後は狩猟税を課さないこととなりました。

 次に、本年5月に施行予定の鳥獣保護法の一部改正により、鳥獣捕獲等を行う法人に係る都道府県知事の認定制度が新設されましたが、この認定を受けた法人において鳥獣捕獲等に従事する方について、狩猟税を課さないこととなりました。

 次に、狩猟者登録を申請した日前1年以内に、鳥獣被害防止の目的で都道府県等の許可を受けて行う許可捕獲に従事された方について、税率が2分の1とされることとなりました。

 最後に、これらの軽減措置は、先ほど申し上げました有害鳥獣捕獲目標の見直しが対策の策定からおおむね5年後に行われることから、その見直しの時期に合わせて平成30年度までの時限措置とされているところです。

   (中山間対策・運輸担当理事金谷正文君登壇)



◎中山間対策・運輸担当理事(金谷正文君) 狩猟者の確保のためには、狩猟税の全廃が必要だと思うがどうかとのお尋ねがありました。

 県といたしましては、鳥獣被害対策を強力に進めてまいりますためには、担い手の確保、狩猟者の負担の軽減などを含めた総合的な支援が必要との考えのもとに、これまで市町村とも連携し対策を講じてまいりました。新たに狩猟免許を取得する方に対しましては、試験回数とともに地域での試験実施の機会をふやすなど負担の軽減を図ってまいりましたし、射撃の教習や事前講習費用など免許取得時に必要な経費の助成などを実施してきております。

 また、捕獲の段階では、狩猟期以外の有害捕獲の場合には鹿、イノシシに対する報償金を上乗せしておりますし、狩猟期間中の鹿捕獲に対しましても報償金制度を設けております。さらに、平成25年度からはくくりわなの無料配布を実施するなど、トータルとして狩猟者の方の実質的な負担の軽減を図っているところです。

 今回の狩猟税の改正は、有害捕獲を支える方々の負担の軽減を図ろうとするもので、改正案では、狩猟期間前に有害鳥獣の捕獲に従事された方については狩猟税の2分の1が減免されることになります。これまでの負担軽減策に加え、さらに税の負担軽減が図られますことで、今後有害鳥獣の捕獲と担い手の確保に弾みがつくのではないかと期待をしております。

 次に、わな猟の取得年齢の引き下げの背景とそれを受けての取り組みについてお尋ねがありました。

 全国的に鹿やイノシシなどによる農林水産業被害や自然生態系への影響などが深刻化する中で、有害鳥獣の捕獲の一層の促進と担い手の育成が必要との観点から昨年鳥獣保護法が改正され、一定の条件のもとではありますが、夜間の銃による捕獲が可能となる規制緩和策などとあわせて、わな猟の免許取得年齢が引き下げられることになりました。

 県内の狩猟者は高齢化が進んでおり、鳥獣被害対策を進めていく上で新たな担い手を確保していくことが課題となっております。このため県といたしましては、高知県猟友会を初め関係機関とも連携し、若い方にも狩猟の魅力や社会的な役割に関心を持っていただき、みずからも狩猟に取り組んでいただけますように、特に若者や女性に焦点を当ててフォーラムを開催するなど啓発に努めているところです。

 来年度は、これまでの取り組みに加え、新たに県立農業大学校に鳥獣被害に関する特別講座を設け、これから農業に従事しようとする若い方々に鳥獣被害対策に関心を持っていただけるように取り組んでまいりたいと考えております。

   (土木部長奥谷正君登壇)



◎土木部長(奥谷正君) まず、石神橋周辺における浸水対策についてお尋ねがありました。

 昨年8月の台風第12号及び第11号では、久万川や紅水川流域で多数の家屋が床上浸水するなど、多大な被害が発生しました。この被害を受け、県と高知市は連携して再度災害の防止に取り組むため、高知市街地浸水対策調整会議を昨年10月に設置し、浸水被害の原因分析とそれを踏まえた有効な対策メニューの検討を進めています。

 この会議において浸水被害の原因は、久万川と紅水川からあふれた水による外水氾濫及び高知市の排水ポンプ施設の処理能力を上回る豪雨によって浸水した内水氾濫という複合的な要因によるものと分析しております。今回の浸水被害の解消に向けては、まずは外水氾濫の防止対策、次に内水氾濫への対策と順に検討することとしています。

 先月23日に開催した第2回会議では、外水氾濫の防止対策について協議し、久万川での護岸のかさ上げや紅水川にかかる石神橋への陸閘整備などの対策案を作成したところであり、現在これらの対策案についてコスト面や実現性の観点から評価を行っているところです。内水氾濫への対策については、次回以降の会議において協議を行うとしており、議員御提案の石神橋下流へ内水を排出する方法についても対策案の一つとして検討し、高知市と密接に連携して総合的な浸水対策に取り組んでまいります。

 次に、越流が確認される前に県道弘瀬高知線を誰が遮断するのか、また緊急の場合はどうするのかとのお尋ねがありました。

 昨年8月3日の台風第12号による豪雨の際、石神橋の流水阻害により紅水川があふれたことを受けて、高知市などの関係機関と連携し、氾濫防止のための緊急対応のルールを作成いたしました。これは、迂回路を確保した上で県が県道弘瀬高知線を閉鎖し土のうによる締め切りを行う作業手順や、閉鎖開始の基準となる紅水川の水位を取り決めたもので、これには道路管理者や警察署などの関係機関及び現場作業を行う県からの委託業者との連絡体制も定めています。8月10日の台風第11号による豪雨の際には、実際にこのルールにより道路を閉鎖し、土のうによる締め切り作業を行いました。

 この土のうの設置や撤去には、それぞれ20分程度の時間を要してしまいます。この時間を少しでも短くすることが交通への影響を小さくできる有効な対策案と考え、現在土のうにかわるものとして石神橋への陸閘の整備を検討しています。

 なお、実際に陸閘の整備を実施する際には、施設の概要や運用方法などを住民の皆様に説明する場を設け、御理解、御協力をいただきながら進めてまいります。

 次に、高知海岸の堤防工事をめぐる恐喝未遂事件に関し、今後の対応についてお尋ねがございました。

 暴力団などからの不当な要求に対しては、暴力団排除条例や、国や県の建設工事請負契約書において暴力団排除規定を定めるなど、公共工事からの暴力団の排除を進めてきたところです。

 そうした中で、このたび国土交通省発注の工事で暴力団をほのめかす恐喝未遂事件が発覚したことを契機に、今後の県発注工事においては、暴力団などからの要求に限らず不当要求への対応として、受注者からの相談を受ける窓口を各土木事務所に設置するとともに、県警としっかり連携して対応できるよう、その体制を明確にしたところです。また、建設業界の対応としては、高知県建設業協会において会員、非会員を問わず建設業者が利用できる相談窓口を設置し、県や県警ともしっかりと連携をとりつつ対応していくとお伺いしております。

 県としては、先ごろ開催された高知県建設産業団体連合会との協議の場において、建設業界の代表の方々に不当な要求には毅然とした対応をとっていただくとともに発注機関へ連絡していただくよう、それぞれの会員の皆様へ周知を要請したところです。さらに、年度当初に予定している建設業者を対象とした説明会や、夏ごろに開催するコンプライアンス研修などの機会を捉え、不当要求への対応を徹底してまいります。こうしたことにより、不当要求に対して毅然とした対応がとっていけるよう、県も関係機関と連携して取り組んでまいります。

 次に、県道春野赤岡線における未登記の個人名義の土地の存在、及び道路や海岸堤防の未登記地の処理に関する現状認識と今後の対応についてお尋ねがありました。

 県道春野赤岡線の戸原地区と長浜地区においては、買収地の未登記は5件あります。また、高知海岸においては、平成6年当時に国直轄で堤防工事を施工するために取り交わした協議書によると、昭和30年代から40年代にかけて昭和南海地震からの復興を目指し、地盤変動対策事業や高潮対策事業で海岸堤防の整備を行った際、事業用地は地権者から寄附を受けたものの所有権移転登記は行われておらず、堤防敷地に個人名義の土地が多く存在しております。

 これとは別に、高知海岸の仁ノ工区などでは、堤防の海側にも個人所有地が存在することから、堤防の補強工事に当たっては地権者からあらかじめ施工承諾をいただき、工事を進めている状況です。道路や海岸堤防の敷地に未登記の土地が残されている状況は、財産管理上好ましくないと認識しております。

 未登記の解消が進まない理由としては、法務局の公図と現地が合わない地図混乱地域が多い上に、土地所有者間において所有地の境界について納得が得られていないことや、相続が発生している場合では、相続人の中に行方不明者や外国在住の方がいるなど、相続人の所在確認すら困難なことがあります。さらに、海岸については、昔塩田や原野であったところが一面砂浜となり、原形をとどめておらず、境界の確定が一層難しいということがあります。

 今後は、未登記が判明している箇所や、新たに堤防の耐震補強工事に着手する箇所で未登記の存在が判明したときは、地図混乱地域の解消や筆界特定に専門的な知識を有する土地家屋調査士に委託するなどにより、未登記の解消に取り組んでまいります。

 次に、建設業における共済制度の状況や、若者が希望を持って働きたいと感じる魅力ある建設現場にする取り組みについてお尋ねがありました。

 建設業の退職金制度の一つとして、建設労働者の福祉の増進や建設業の振興を目的とした建設業退職金共済制度があります。国や県はこの普及を推進しております。この制度は、労働者が働く現場や事業主が変わっても働いた日数分が通算されて退職金が支払われる仕組みで、法令に基づき独立行政法人により運営されております。

 この制度による退職金額が少ないのではないかというお話につきましては、既に建設業者との意見交換会の場でもそういった意見をお聞きしております。掛金の引き上げなど制度の見直しには、全国の各地域ブロックを代表する建設業協会会長などが委員となっている運営委員会で決定した上で、厚生労働大臣の認可を受けることも必要となっています。

 また、県内の加入事業者の割合が5割程度であることも踏まえ、県としては、工事の契約締結時に加入の有無を確認するとともに、加入手続や証紙購入の窓口である高知県建設業協会と連携し制度の周知を図ることなどによって加入促進に取り組んでいます。

 建設現場が若者にとって魅力あるものとするための取り組みについては、こうした退職金制度の普及に加え、適切な賃金水準の確保を初めとする雇用環境の改善が必要であると考え、工事の平準化や十分な工期の確保に取り組んでいます。さらには、担い手の中長期的な育成・確保の観点から、建設業活性化プランをバージョンアップする中で、新たに建設業の経営者の方々を対象に、雇用環境の改善に向けた研修会や建設業支援アドバイザーによる個別指導も行うこととしています。今後とも若者に魅力ある建設現場とするため、こうした取り組みを推進してまいります。

 次に、中山間地域での建設業をベースとした農業や林業との兼業についてお尋ねがありました。

 農業や林業に従事しながら建設現場で労働するという形態は、特に働く場の少ない中山間地域では、かつてはよく見られていたと思います。こういう形態で働いている方々が減少していることについては、地域の人口減少や高齢化、これまでの公共事業の減少などが主な要因ではないかと考えています。

 一方で、建設業には地域の雇用や経済を支える基幹産業という役割だけでなく、頻発する豪雨災害や南海トラフ地震への備えといった地域防災力のかなめとしての役割も求められるようになっています。こうした役割を果たしていくには、建設業が健全な経営のもとで労働者を1年を通じて安定的に雇用できることが重要です。

 このため、建設業団体から強い要望をいただいている工事の平準化に向け、繰越制度の柔軟な活用や来年度の県単独事業の一部を前倒しで年度内に発注できるよう取り組んでいるところです。こうした取り組みを通じて、建設業が地域防災力のかなめとしての役割を果たすことは、中山間地域の活性化や農業、林業の振興にも寄与するものと考えております。

 最後に、公共事業における工事提出書類の簡素化についてお尋ねがありました。

 公共工事は、県民の暮らしと経済を支える社会資本の整備の中核をなすことから、公共工事の品質を確保することは非常に重要です。このため、工事が適正な施工プロセスに従って行われているのか、また施工の各段階で十分な品質管理がなされているかを確認する必要があります。確認方法として、例えば工事の各段階でのコンクリート強度などが所定の基準を満たしていることを確認するための品質管理資料や、適正な施工が行われたことを確認するための写真などの提出を工事の受注者に求めております。

 こうした提出書類は、完成後であっても工事がしっかりとした品質管理のもとに行われたことを示す根拠書類ともなります。また、昨年6月に改正された公共工事の品質確保の促進に関する法律では、必要に応じて完成後の一定期間を経過した後に施工状況の確認や評価を実施するよう努めることが発注者の責務として求められていますので、今後提出書類の重要度が高まってくると考えています。

 一方で、建設業協会との意見交換会などで提出書類の簡素化に関する御意見をお伺いしております。このため、平成19年度から建設業協会や土木施工管理技士会と提出書類の簡素化の検討を行ってきました。これまでに比較的小規模な工事での施工の手順を示した図面の省略など、34項目の提出書類の簡素化を行いました。今後とも引き続き建設業界の意見を聞きながら、国や他県の取り組みも参考にして工事の品質確保を図りつつ、提出書類の簡素化に取り組んでまいります。

   (健康政策部長山本治君登壇)



◎健康政策部長(山本治君) 県庁内における県職員の献血状況と県内の献血状況の推移についてお尋ねがありました。

 県庁における献血については、新規採用職員研修の中で血液センターから献血の講話をいただくなど各種研修の場の活用や、職員向けの広報紙への掲載など機会を捉えて献血の啓発を行っています。また、県庁で献血を実施する際には、ポスターの掲示、各課への事前のメールでの呼びかけとチラシの配布、献血当日の庁内放送による周知を図っています。

 今年度の本庁舎での献血実績を見てみますと、血液センターの献血バスに4回来ていただき、延べ献血者数は229人でした。1回当たりの献血者数は57.3人で、一昨年度の41.8人、昨年度の50.2人と比べ徐々に増加しています。1月初めに血液センターの県内血液在庫が大きく落ち込んだ際には、庁内放送で状況を説明し献血をお願いした結果、本庁舎ではこれまでで最も多い81人に献血していただきました。年間を通じてできるだけ多くの職員に献血していただけるよう、粘り強く協力を呼びかけてまいります。

 また、県内の献血者数は平成22年度をピークに減少傾向が続いており、平成25年度の献血者数は3万3,592人、前年比99.3%でした。今年2月末現在の献血者数は、夏場の天候不順や台風の影響により献血バスや献血ルームによる献血ができなかったことなどから2万8,259人、前年同期比91.8%となっています。そうした中でも、中四国ブロックで血液量全体を管理しており、血液の需要と供給のバランスで採血計画を調整していることから、大きな不足はないと血液センターからはお聞きをしています。

 将来にわたって必要な血液を確保していくためには、10代、20代の若者の献血者をふやしていく必要があります。本県の若い世代の献血率は他県に比べ高い数字ですが、少子高齢化に伴い献血可能人口は減少傾向にありますので、今年度初めて若い世代からアイデアを募集し、県内高校生からの提案で若者のボランティアを養成し、県民に献血の大切さを訴えるイベントを1月に実施したところです。今後もより多くの県民の皆様に献血への御協力と御理解をいただけるよう、引き続き取り組みを進めてまいりたいと考えております。



◆31番(高橋徹君) 9分程度時間がございますので、第2問を質問させていただきたいと思います。

 まず、漁協の関係でございますが、皆様にも大変御迷惑をおかけいたしましたということで、一連の流れについて御説明をさせていただいたところでございました。当然、私自身が県議会議員でもございますので、この件についてはたびたび県の職員の方々とも協議もさせていただいたところでもございましたし、逐一私どもの漁協の大崎理事から県の職員に、裁判等のところについても御報告をさせていただいたところでございました。

 ただ、非常に我々日々忙しい中で、我々の組合とはいえ、多くの提訴を受けて、それぞれの理事が、先ほど紹介をさせていただいたように、私自身も裁判所の被告席に立ち、我々の立場を、そして市民の川としての立場を申し上げ、そして裁判所でもしっかり我々の今までのあり方について御理解をしていただき、勝訴をかち取ったところでございました。たびたび理事会の中で、県の許認可権を持つ水産振興部の皆さんは、例えば常例検査であったり、これまでにもいろんな話題が水産振興部のほうにあったわけで、早目早目に手を打てば、これほどまでになる状況ではなかったように思います。

 部長もありきたりな答弁であったし、私どもはそんなに期待はしていません。ただ、漁協としての市民の川であるということ、市民の川として取り戻すということを一致してそれぞれの理事、監事が当たった、そのことによって市民の川としての立場をしっかり漁協の運営の中で行っていく、そういった組織になったということの報告もさせていただいたところでございました。これ以上の部長からの答弁はいただくつもりもございませんが、私が漁協を預かる組合長ではありますが、それぞれの皆さんが一致結束をして頑張ってくれたということは間違いございません。

 それで、土木部長にひとつお伺いをいたします。

 まず第1に、石神橋周辺の越流を防止する、このことを第一前提に考え、一つの案を示したと、その後に内水排除をするということでございます。以前にもこの紅水川については既に扇町では道路を1,800ミリ、2メーターぐらい道路を上げています。非常に通行しにくい道路になって、たびたび事故も起こっています。そういったこともあって、もう10年ほど前だったと思うんですが、石神橋についてもかなり橋をかさ上げするという案もあったんです。しかし、そうしますと万々商店街のそれぞれの店舗がなくなりますので、それについてはどうも無理だろうと。それから開閉式、きょうの陸閘についてもお話があったところなんですが、そのことについては地元として、その対策については問題があるということで、以前に県のほうに投げ返しをしています。

 まず、協議をするのであれば、内水排除をまず下流に流し込む、下流は上流よりも恐らく倍とは言いませんが、河川幅が広くなりますので、そこまで雨水をまず内水排除を持っていくということが第一であろうと思います。これは地域の声でございます。それと、一度この件について地元でお話し合いをする場も設けるということでもございますので、そういった場で住民との対話集会等をしていただいて、いい案を、また効果のある案をぜひ進めていただくようにお願いをしたいと思います。

 それと、知事に一度もお伺いをしていませんが、高知県の人口が非常に激減をしています。それで、平成16年から26年まで、私、県の統計表を見てみましたら、10年間で6万6,000人減っています。ということは、年間6,600人の人口が高知県として減っています。今年度73万数千人でございますので、これから四、五年たてばこの推移で人口減が起きますと60万人台になるんではないか、こういった危惧もしております。知事のほうで人口減対策を懸命に頑張っておられますので、私どももこんなにしたらどうだろうというような意見は持ち合わせていませんが、6,600人ということになりますと、佐川町がたしか1万3,000人ぐらいの人口があると思いますので、2年すれば佐川町の人口が全てなくなる。こんな状況が続いています、現実としては。私も本当にここは危惧をするところでございます。

 知事の地方創生、そして人口減対策、今年度力を入れてやるという決意のほども冒頭にもお聞かせをいただきました。頭数がそろわなくては何もできません。この人口減対策をしっかり知事に進めていただいて、高知県の減っていく人口に歯どめをぜひかけていただくように、知事にはさらにお願いをしておきたいと思います。

 それと、献血のところでございますが、これは先ほども申し上げましたように、善意の献血でございます。それぞれ県庁の職員の中にも献血をしてみたい、そういった方々、たくさんおいでると思います。それぞれの課で、献血車が来る日は決まっていますので、少し県職員のほうへそれぞれの所管課で管理職の方が声かけをすることによって献血率も上がってくるかと思いますので、ぜひ27年度、そういったことも念頭に置いて対策を図るようにお願いをしたいと思います。

 以上で私からの質問とさせていただきます。よろしくお願いをいたします。



◎土木部長(奥谷正君) 議員からお話がありましたように、内水対策についても次回以降しっかりと取り組んでいくつもりでございます。また、ありましたように、住民の、地域の声、これもしっかりと聞いた上で、効果的な対策になるように努めてまいりたいと思います。



◎知事(尾崎正直君) 通告外ではありますけれども、人口問題は非常に重要な問題でありますので、お答えをさせていただきます。

 65歳以上人口、15歳未満人口、これを比べてみますと高知県の場合、65歳以上人口というのが2.3倍なんですね、15歳未満人口の。人口ピラミッドが物すごくいわゆる高齢の世代において大きくて、下のほうが小さいという構造になっています。これはもう何十年にわたるさまざまなことの積み重ねによってこういう形になってきているということです。そういう状況の中で、人口自体がしばらく減り続けるという現象自体というのは、どうしてもそれは変わりません。しかしながら、その中においてどうやって県民一人一人の生活を守っていくこととするか、さらに言えば人口の社会減をとどめ、さらに言えば生産年齢人口の比率を上げていくこととするか、そうすることで一人一人の暮らしをいかに守るか、そこが大きなテーマだと、そのように思っておるところです。

 どうしても高齢者の方のほうが人数が圧倒的に多いですから、生まれてくる方よりも亡くなる人の数のほうが多いという状況はしばらくは変わらないでしょう。しかしながら、その中でも一人一人の暮らしをどう守るか、その中で一番大事なことは、基本的にどうやって地域の強みを生かして、外から外貨を稼いでこられるような経済体質にしていくかということかと思っております。産業振興計画の取り組みなどなどを初めとして、一群の取り組みをしっかり進めていく、さらには南海トラフ地震対策、これも我々にとっては非常に大きなチャレンジであり、ある意味高知県の弱みであります。この弱みさえも逆手にとって、例えば防災関連産業の育成をするとか、そういうことを通じて地産外商のできる県土づくりをすることでこの問題に対処していきたい、そういう形で地方創生の流れも追い風にしながら取り組んでまいりたいと、そのように考えております。



○議長(浜田英宏君) 暫時休憩いたします。

   午前11時18分休憩

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   午後1時再開



○副議長(桑名龍吾君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 議案に対する質疑並びに一般質問を続行いたします。

 1番金子繁昌君。

   (1番金子繁昌君登壇)



◆1番(金子繁昌君) 自由民主党の金子です。議長の許可を得ましたので、ざんじ質問をいたします。

 まず、知事の政治姿勢、職員の意識改革について伺います。

 本県は、全国に先駆けて人口の自然減による経済規模の縮小や過疎化の進展、災害の多発といった多くの課題に直面してきました。尾崎知事は、課題解決の先進県を目指し、これら課題に正面から取り組み、5つの基本政策を初め、中山間対策の充実強化、少子化対策や女性の活躍の場の拡大を掲げ、県勢浮揚に向けた基本姿勢は明快であり、副知事、教育長、警察本部長を初め全ての職員が努力しておられることに加えて、行財政改革を進める中で重要課題が山積する今、中長期的に健全な財政運営と課題解決に積極的な予算編成を行い、かつ知事部局の職員数を当面3,300人維持するとされたことについて、私は高く評価をするものです。

 先般、2月24日付の高知新聞紙上において、同社が1月に実施した県政世論調査の結果について報道がありました。これによりますと、尾崎県政に満足していると答えた人の割合は75.6%であり、前回の2013年の調査時から依然と高い水準を維持しております。尾崎県政を評価する点として、高知から全国への情報発信が進んだこと、南海トラフ地震対策など防災体制の整備が進んだこと、社会基盤整備が進んだことなどを上位に挙げている方が多く、この結果は、尾崎知事がこれまで取り組んでこられた産業振興計画を初め、日本一の健康長寿県構想や南海トラフ地震対策など5つの基本政策の成果が如実に反映されたものであり、改めて知事の功績を評価するものであります。

 他方、尾崎県政を評価できないという回答も少数ながらありました。こうした調査を実施すれば、一定批判的な数字は出てくるものと認識をしていますが、その中に私の目にとまる、気になる記事がありました。それは、尾崎県政を評価できない理由の上位3番目に、職員の意識改革が進んでいないことが挙げられていたことです。この理由の回答率15.9%、回答された人1,200人のうち190人という数字は、知事をリーダーに職員が一丸となって課題解決に取り組み、またその成果を残し、多くの県民の方々が尾崎県政を評価している中で、最前線で努力され、最も評価されるべき職員の意識改革が進んでいないと捉えられていることに、私は違和感を覚えたところです。

 といいますのは、出先事務所など住民と身近に接する職員の努力が多くの県民の方々に映っていないかというと、むしろ以前と比較して職員の頑張りを目の当たりにする機会は格段にふえております。例えば、地域支援企画員は、地元の小さな集まりにも必ずと言っていいほど顔を出し、地域住民に溶け込んで活動しています。多くの住民はそうした地域支援企画員の活動を十分認識しておるものと考えます。職員の地道な活動を初め、県勢浮揚のために課題解決に取り組む多くの職員の姿勢は広く県民に浸透し、職員の意識改革向上につながっているものと感じています。

 しかしながら、世論調査で出た意識改革が進んでいないという15.9%の数字の思いは真摯に受けとめる必要があります。

 課題解決先進県として、県政のさらなる課題解決に取り組むためには、これまで以上にボトムアップとトップダウンを融合させ、職員個々のスキルアップを図り、組織力をさらに高めることが重要と考えます。そのためには、職員のモチベーションを高める仕組みが必要だと思います。これから高知県を背負っていく、特に若い職員の士気を高めていくための方策について、知事の所見を伺います。

 次に、農業振興について伺います。

 農業の生産性、所得向上について。

 農業の生産性、所得を上げるためには、県、市町村、農協がより積極的な連携を図る必要があると思います。農業改良助長法において、普及指導員の目的は、普及活動を行うことにより能率的で環境と調和のとれた農法の発達、効率的かつ安定的な農業経営の育成及び地域の特性に即した農業の振興を図り、あわせて農村生活の改善に資するとされております。また、農業協同組合法においては、営農指導員は組合が行う営農指導事業を担う職員であり、事業の目的は農業生産力の増進及び農業者の経済的、社会的地位の向上を図り、もって国民経済の発展に寄与するとあります。具体的には、営農指導員は生産資材の共同購入から農産物の生産・販売という一連の流れの中で、生産部会の事務局業務を含めた経済活動の一環に位置づけられます。客観的立場で経営指導や技術普及を行う普及指導員とは異なりますが、目指すところは農業者の経営発展と、その結果実現される地域農業・農村の振興であると思います。

 高知県では、農家の多くが農業生産資材の購入に際しては専門業者を利用する現状や、農協の営農指導員による品目提案、巡回指導への要望があります。今後は、農協の営農指導員が農業、農政に関する市町村、県との連絡調整業務に当たり、地域農業・農村の振興を図る必要があると思います。

 特に、中山間地域では気候、土壌など地域の特性に合った品目の導入や、技術・経営指導とともに担い手の確保対策が重要と考えます。こうしたニーズに応えるため、県、農協、市町村などの関係機関がどのように連携して取り組んでいかれるのか、農業振興部長に伺います。

 続いて、集落営農組織について伺います。

 本県の中山間地域農業は、高齢化が進行し後継者も少なく、農業の持続的な発展が危惧されております。また、零細な個別経営で個々の設備投資によって生産コスト低減の障害となり、農家経営の圧迫につながるなど、後継者の育ちにくい原因の一つになっています。特に、高齢化が進んでいる中山間地域において、担い手不足の解決と、農業、農地を守るために個々の農家の努力では解決しにくい地域農業の課題を解決することや、合理的な農業を展開して担い手の少ない集落から住みよい集落へ転換していくことが求められています。また、将来にわたり農業の担い手を確保するためには、集落の農地、機械、施設、労働力などの資源を生かし、専業農家、兼業農家や女性、高齢者の役割分担など集落全体の営農意欲を高めることと、何よりも地域が協調して生産性を高める仕組みが必要であると考えます。

 このため、集落営農の取り組みは重要であると考えますが、現在の本県の集落営農数はどれくらいか、また集落営農のメリットと課題についてどう捉えているのか、あわせて今後地域の農業を守り、担い手の確保につながる集落営農組織の発展に向けてどのような支援をしていかれるのか、農業振興部長に伺います。

 次に、南海トラフ地震対策について、まず住宅耐震化の実態調査に基づいた耐震化計画について伺います。

 県は、第2期南海トラフ地震対策行動計画において、命を守る、助かった命をつなぐ対策として、ハード、ソフト両面で積極的な取り組みを進め、応急期の対策についても全力で取り組まれていることは、多くの県民の安心感とあわせて危機意識の向上につながっており、高く評価をするものです。また、知事は今議会の提案説明において、「これまで、未曽有の被害となった東日本大震災を教訓としつつ、第2期南海トラフ地震対策行動計画に基づき、地震による揺れや津波から命を守る対策に最優先で取り組むとともに、助かった命をつなぐための応急期の対策についても全力で取り組んできた。まず、命を守る対策については、対策の総仕上げの年度と位置づけ、津波避難施設の整備に引き続き最優先で取り組むとともに、各市町村の避難計画について各地域での現地点検を徹底していく」と述べられております。

 地震の強い揺れから命を守る最も基本的かつ重要な住宅耐震化について、私は住宅の耐震化が計画どおり進まないことを大変危惧しています。古い住宅の多い本県において、多くの命を失った阪神・淡路大震災の惨事を教訓にしなければ、このままでは多くの命が助からないと考えていまして、改めてお聞きをいたします。

 まず、県が公表した津波対策整備率と死者数の関係を見ますと、津波早期避難率、津波避難空間整備率ともに100%、住宅耐震化率を74%とした場合、死者数は1万1,500人。一方、住宅耐震化率を100%とした場合、死者数は9,700人減少の1,800人と推定され、いかに住宅耐震化が命を守るために重要であるかを示しています。昨年9月の予算委員会では、平成25年度住宅・土地統計調査の速報値から、平成25年10月時点の耐震化率を75%と推計していると答弁をいただきましたが、私は県下全域を素人目の感覚で目視観測いたしましたものの、とても100戸のうち75戸の耐震化が進んでいる地域はないと実感しています。

 このため、検証する必要があると思い、ことしになって幡多地域6市町村を訪問し、住民の方にも聞き取りをするなど実態調査を行いました。その結果、幡多地域に約4万4,000戸の住宅が存在し、そのうち昭和56年6月以降に建築された新耐震基準の住宅は約2万2,000戸、旧耐震基準の住宅は約2万2,000戸存在しています。幡多地域の6市町村に照会したところ、市町村別の耐震化率は高い自治体で61%、低い自治体では31%、34%、39%との回答であり、自治体間で大きな格差があるなど、これが郡部の実態であります。

 耐震改修工事の実績は、平成24年度までに80戸、25年度に45戸、26年度に約60戸、合計185戸程度で、これら耐震化された住宅戸数を加味しても、幡多地域における耐震化率は約50%程度と推計され、ほぼ予想した結果でありました。このことから、昨年10月時点で75%とされる県内の住宅耐震化率は、50ないし60%と推計されると思います。

 幡多地域において平成32年度までに耐震化率95%を達成するためには、約2万2,000戸の住宅の耐震改修、建てかえ、住みかえなどが必要になります。ちなみに、幡多地域6市町村における平成27年度当初予算では115戸の計画であり、95%の目標達成にはほど遠い計画戸数であります。また、県全体戸数の9%弱を抽出した住宅・土地統計調査では、実態を反映しているとは言えないと思います。人命にかかわる重要な住宅耐震化などはミクロの積み上げで実態を正しく把握した上で、大局的な観点から耐震化計画を立てる必要があります。

 全ての市町村が現在の正確な住宅の状況と耐震化率を把握した上で、耐震化計画を策定し、そのデータをもとに具体的な対策を立てなければ、県民に対して住宅耐震化の重要性が十分伝わらず、95%の計画目標を立てたとしても、地震・津波から多くの命が救われるとされるのは、まさに絵そらごとにすぎない、多くの命を救うことはかなわないことになってしまいます。

 市町村が住宅の実態に基づいて策定した計画に沿って取り組むことで、より住宅の耐震化が促進されると考えますが、土木部長の所見を伺います。

 次に、関連して個人情報の保護について伺います。

 今年、住宅耐震化のための調査で幡多6市町村を伺ったときに感じたことは、地方税法の守秘義務と、それぞれの市町村の個人情報保護条例の定めによって、詳しい耐震化の調査ができない状況にあったことです。具体的には、固定資産課税台帳の家屋状況が庁舎内で十分に共有できてないというものです。個人情報とは、その情報に含まれる氏名、性別、年齢、その他の記述により特定の個人を識別するものであり、個人情報保護制度の目的は、個人の人格尊重の理念のもと、慎重な取り扱い、個人の権利利益を保護するものと認識をしております。

 生命を守る住宅耐震化を進めるため、昭和56年5月以前に建築された旧耐震基準の住宅戸数を庁舎内で把握するための目的であるにもかかわらず、十分な情報共有ができないことから、個人の命を守る対策がかなわないことは、個人の権利利益を保護することにつながらないのではないかと疑問を感じています。

 公務員が守秘義務を遵守することは当然のことでありますが、こうした個人情報の取り扱いについて、個人情報保護制度と地方税を担当する総務部長の所見を伺います。

 続いて、市町村への支援について伺います。

 耐震化が進まない理由として、幡多地域6市町村の自治体、住民からお聞きしますと、「まず費用がかかること」、「高齢世帯で子供は同居しておらず、今さら耐震工事は考えていない」、「耐震設計に10万円以上の負担が大きい」、「耐震診断を受けてもそれから先のことがわからない」、「地元の工務店が耐震工事のノウハウがないことや、手間がかかる上、利益率が上がらない」、「市町村は莫大な予算措置が困難」などの理由がありました。黒潮町はこれらの改善策として平成26年度から耐震診断を無料にし、かつ町単独で相談員2名を配置して対象世帯を戸別訪問した結果、平成25年度に27件だった実績が、平成26年度では13倍となる約350件まで伸び、飛躍的に効果が出ております。

 今年度、県は9月補正で相談員補助等の市町村支援事業を創設し、私も耐震化が進むと期待しているところですが、市町村による支援事業の活用状況を含め、耐震化を加速させるための市町村の取り組み状況と支援について土木部長に伺います。

 次に、住宅耐震化目標について伺います。

 100年から数百年の間隔で発生する大地震に対して、先人たちの教訓を学ぶことは大変重要であります。昭和南海地震では四万十市の市街部で、倒壊した住宅により圧死または、はりや柱の下敷きとなり火事から逃げられずに多くの人が亡くなりました。阪神・淡路大震災では、旧耐震基準の住宅で亡くなった人は98%でありました。命を守る対策の公助・共助については整備並びに取り組みが大変進んでいますが、自助、特に終戦前後の古い住宅の耐震化が大きな課題であります。

 現在、幡多地域における耐震化率は約50%と推計されますが、仮に県全体の32万戸の住宅の耐震化率が75%として、95%を達成するためには、単純に計算しても年1万戸以上の住宅について耐震改修、建てかえ、住みかえなどが必要となります。

 昨年9月の予算委員会において、95%の耐震化率については、高くとも目指すべき目標としてとの答弁をいただいていますが、達成するためには、市町村の取り組みの支援をするだけでなく、県の直接的な取り組みも必要だと考えます。目標達成に向けた県の取り組み状況について土木部長に伺います。

 次に、住宅耐震化簡易改修工事について伺います。

 個人住宅の耐震工事は、可能な人は早く実施することができますが、費用面で耐震化がかなわない高齢世帯等では、年月とともにますます困難になりますので、今の取り組みだけでは十分とは言えないと思います。耐震化工事の低コスト工法の普及啓発を進められるということで、耐震化も一定進むと思いますが、建築経過年数や構造の違い、地盤が弱いなど立地条件が悪い場所が多く、低コスト工法で画一的に解決できない住宅も多くあります。

 耐震化をしたくても実施できない多くの県民の命を守る可能性を高めるためには、これまでの耐震化への取り組みに加えて、簡易耐震改修工事の補助制度化が必要であります。昨年9月の予算委員会において、簡易耐震改修工事について有識者に意見を聞いたところ、技術的に見て安全性が保障できないことから、直ちに制度化することは難しいが、検討していくとの答弁をいただきました。

 建築基準の評価値が1以上の基準に満たない簡易耐震改修工事なので、有識者の意見を聞くまでもなく安全性が保障できないことは承知の上ですが、命を守る手段として、耐震性を改修前に比較して少しでも向上させることで、命を守る可能性は高まります。昭和南海地震、阪神・淡路大震災で倒壊した住宅の圧死、命は助かったが、はりに挟まれて逃げ出す空間がないために、火災で死亡した人が多くいたことをとうとい教訓としなければなりません。

 本年1月6日高知新聞に、阪神・淡路大震災で当時大学生だった藤江徹氏の記事がありました。「家が命奪った」、「犠牲の98%「旧耐震」」、「教訓高知も生かして」のタイトルで、犠牲者の出た家屋のうち95.9%は全壊でした。倒壊した柱に挟まれた友人を必死に助けようとしたが、火事が発生して助けられなかった無念さ、体を守る空間があれば助かった確率はぐっと上がるはずという内容であります。たとえ基準に基づいた安全性は確保されなくても、倒壊した家屋から逃げ出す空間を確保することが多くの命が救えることを訴えています。

 また、平成26年11月22日に発生した長野県神城断層地震はマグニチュード6.7、白馬村で震度5強、全壊家屋42戸、半壊家屋32戸、重症者は3名、死者はゼロというものでした。これだけ多くの住宅が全半壊した地震災害で死者が出なかったことは、極めてまれなことだと言われます。専門家が調査した結果、死者ゼロであった主な原因は、天井から上部が強い柱、はりに支えられて、全壊しても逃げ出せる空間が確保されていたことでした。白馬村は豪雪地帯で、積雪の重みに耐えられるようあらかじめ上部工を補強していたことが幸いだったとしています。白馬村の事例は、地震で倒壊しても空間を確保することで命を守る簡易耐震改修工事に通ずるものであります。

 一人でも多くの命を守る可能性を高める手段として、簡易耐震改修工事の県の補助制度化を早期に進めていただきたいと思いますが、土木部長の所見を伺います。

 次に、日本一の健康長寿県づくりについて伺います。

 日本一の健康長寿県づくりの保健分野において、子供のころからの健康的な生活習慣の定着、がん対策の推進、血管病対策の推進、妊娠・出産への切れ目ない支援をさらに拡充して進められることに期待をしているところです。これまで生活習慣病予防の特定健診やがん検診の受診率が高まってきていることは大きな成果であります。

 平成24年6月に厚生労働省が発表した都道府県別の健康寿命によりますと、本県は男性69.12歳で第46位、女性は73.11歳で第36位、日常の生活に支障のある期間は男性9.83年、女性13.45年であります。厚生労働省は2020年までに健康寿命を1歳引き上げると発表されました。日常生活に支障のない期間と日常生活に支障のある期間をいかに縮めるかの課題に対して、医療技術や医薬品、機器類の進展により、また生かされる医療も含めて平均寿命はますます延びていくものと思われ、日常生活に支障のある期間を縮めることは容易ではありません。

 健康寿命、平均寿命は新たに出生する人が現在の水準で何年健康で生きられるか、何年の寿命かという期待値であって、保健福祉水準を総合的に示す指標であって、健康長寿の取り組みの成果が直ちに数値的にあらわれません。健康寿命、平均寿命にかわる方法として、平均余命による方法は理解しやすく現実的であると思います。この平均余命による方法により、例えば55歳、65歳、75歳の人の平均自立期間、平均要介護期間、平均余命を数値化して介護保険事業計画を立てる3年ごとに評価して課題を明らかにし、PDCAサイクルを回して改善していくことで、健康長寿対策の成果があらわれ、県民の関心も高まると思います。

 安芸福祉保健所は、管内市町村別に平均自立期間、平均要介護期間、平均余命を数値化しグラフで示し、非常に理解しやすく、すばらしい取り組みを行っています。この資料によりますと、ある市の65歳の男性の場合、平均自立期間は16.1年、平均要介護期間は1.8年、平均余命は17.9年、したがって寿命は82.9歳であります。平成24年6月に厚生労働省から発表された内容は、高知県の男性の日常生活に支障のある期間は9.83年で、暗い高齢期が連想され人生が重く感じますが、平均自立期間による方法であると、平均要介護期間をいかに短くするか、県民一人一人の健康に対する意識が変わり、県の施策に基づく取り組みも前進するものと思われます。

 健康長寿の取り組みの成果を検証するためにも、また県民にわかりやすくして関心を高めるためにも、安芸福祉保健所の取り組みに工夫を加え進めることが望ましいと思います。健康政策部長の御所見を伺います。

 次に、観光振興について伺います。

 まず、広域観光の評価についてであります。

 大河ドラマ龍馬伝が放送されてから4年目となる昨年の観光客は、真夏のたび重なる台風襲来等の逆風の中、県並びに関係機関・団体の御尽力によって401万人を確保されたことは大きな成果だと思います。通常、大河ドラマが放送されて2年もたつと観光客は大きく減少すると言われる中で、本県のさまざまな取り組みが成果となってあらわれたものと評価をいたします。

 平成27年の産業振興計画に位置づけられた取り組みでも、地域の誘客となる観光拠点を形成する事業を進めるとされています。次の目標として、435万人の入り込み客数を目指して旅行商品をつくる、売る、おもてなしという一連のサイクルを強化する、重点的に地域が一体となって戦略的な観光地づくりと国際観光の抜本強化がうたわれており、取り組みに期待をしておるところです。

 他方、少子高齢化、人口減少が進む社会で市場として見渡したとき、入り込み客数に余りこだわっても、やがて頭打ちになると考えていまして、入り込み客数の数値目標もさることながら、経済波及効果を高めるための顧客満足度を高める旅行商品をつくる、売る、おもてなしに重点を置きリピート率を高めていくことが必要だと考えます。そのためにも地域での中心的な役割を担う広域観光の充実が求められます。広域観光の取り組みの中で、地域博覧会支援事業がありますが、効果が一過性とならない取り組みが求められます。

 地域の広域観光の目玉として平成25年に開催された「楽しまんと!はた博」のその後の取り組みと観光客の動向、広域観光の成果は検証されているのか、またその検証結果を「高知家・まるごと東部博」にどう結びつけていかれるのか、あわせて観光振興部長の所見を伺います。

 次に、広域観光エリアについて伺います。

 広域観光エリアは圏域を県内で6ブロックに定められています。県内広域観光圏で観光資源の再確認や資源の磨き上げも必要ですが、観光客は地図上の境界には関係なく、さまざまなニーズを持っており、観光圏域を県内に限ることで観光客のニーズに十分応えられるのかという疑問があります。これに対応するためには、あの地域はよかったと思われるようなリピート率が高い地域ブランド化の取り組みが求められます。

 地域ブランドを高めるためには、県内に限定せず県境をまたぐ広域で検討を進めることも必要と思います。幡多地域は古くから愛媛県南予地域と結びつきも深く、四国8の字ルート推進の取り組みでは、四国西南地域道路整備促進協議会等で協力関係にあります。四国西南地域の足摺宇和海国立公園を舞台に広域観光を創出すれば、それぞれの地域の特色、強みを結びつけることによって相乗効果が生まれるのではないかと思います。

 例えば、足摺宇和海を活用した、いそ釣りを例にとりますと、四国西南地域は全国一の釣り場の広がりと多くの好ポイントがあり、幡多・南予地域が一つの地域ブランドとして既に確立されていると思います。このブランドをさらに磨きをかけ、有効に売り出していける可能性は高いと思います。釣り人は、釣果があれば脳に焼きつき再現を狙ってまた来ますし、釣果が少なければ次こそはとリベンジに燃えてまた来るといったリピーター率が非常に高いと言われます。以前はスポーツ新聞に四国西南部の釣り情報がありましたが、今はありません。四国内、関西方面をターゲットにしてスポーツ紙等で情報発信し、愛南町、宿毛市、大月町、土佐清水市で広域釣り大会とか各市町村持ち回り釣り大会を実施すれば、口コミ効果も相まってリピート率も高まり、経済波及効果は大きくなってくると思います。

 昨年12月27日に閣議決定されたまち・ひと・しごと創生総合戦略においても、第1次産業、観光分野の可能性が挙げられています。広域観光協会と市町村が連携し、市町村は観光担当部署に加えて商工、農業、まちづくり部署等と連携することによって、農水産品6次産業化の取り組みのような立体的な観光商品をつくり、顧客満足度、質の高い地域ブランド化が可能となると思います。

 来年度に向けて県境をまたぐ観光戦略の検討と、地域ブランド化のための市町村内部での連携の必要性について観光振興部長の所見を伺います。

 また、広域観光が担うべき機能を発揮する体制づくりを支援するとして、広域観光推進事業費補助金の補助期間を3年程度としていますが、1年間実施して効果の高い取り組みが具体的に真剣に行われているかきちっと評価した上で、翌年度以降の補助金を検討すべきであると考えます。最初から3年間補助することについて観光振興部長の所見を伺います。

 最後に、スポーツ合宿の誘致についてであります。

 本県においては、さまざまな機関の熱心な取り組みによって、プロ、アマを問わずスポーツ合宿が行われ、経済波及効果とあわせ、スポーツ選手を間近で見られる青少年への効果ははかり知れないものがあります。県中央部、安芸市では施設整備が進み、多くのスポーツ合宿が行われています。今年もプロ野球、西武ライオンズ、オリックス・バファローズ、阪神タイガースの3球団が高知市、安芸市でキャンプを張りました。キャンプの打ち上げに際し、オリックス・バファローズの岡本2軍監督の、「1軍Vへ貢献」というタイトルで高知新聞記事がありました。「長年キャンプ地としてプロ野球の発展に寄与してくれた高知で、成長できることは意義深い。今年もいい環境の中で練習できた。選手の育成という点では高知とプロ野球は切っても切れない縁があると思っている」という大変うれしいコメントです。

 また、プロ野球1軍の3球団によるプレシーズンマッチも本県で行われ、多くのファンが一流選手の高い技術を間近で観戦できました。このことは、長年にわたり施設整備や受け入れ体制などの充実に取り組んでこられた県、市、関係機関、県民の皆様の御尽力によるものと高く評価するものです。冬場の温暖な気候である本県の優位性を生かし、郡部においてもアマチュアのスポーツ合宿の誘致は多くの可能性が見込まれることから、利用者のニーズに合わせた施設整備を進め、県下一円でさらに取り組む必要があると考えます。

 3月2日、2019年のラグビーワールドカップ日本大会の12会場が決定されました。日本大会はラグビー伝統国以外で初の開催となりますが、大会の成功に向けて準備が進むと思います。来年春以降、キャンプ地選定プロセスが発表されるとあり、本県にとって絶好のチャンスであると思います。知事を筆頭にスポーツ合宿に積極的に取り組んでおられますので、ぜひキャンプ誘致に成功していただくよう、さらなる御尽力をお願いしたいと思います。

 経済波及効果の高いスポーツ合宿を一過性に終わらせることなく、高知県で合宿してよかった、また次も高知でという輪を広げ、リピート率を高めていく仕掛けが必要と考えますが、観光振興部長の所見を伺います。また、スポーツ合宿を産業振興、観光の目玉としてさらに全庁的に取り組んでいただきたいと思います。あわせて観光振興部長の所見を伺いまして、第1問といたします。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 金子議員の御質問にお答えをいたします。

 これからの高知県を背負っていく、特に若い職員の士気を高めていくための方策についてお尋ねがございました。

 これまで職員には、あらゆる機会を通じまして課題に正面から向き合うことや、大いに創造性を発揮すること、官民協働と市町村政との連携・協調の視点を持って仕事を進めることなどの県政運営に当たっての基本姿勢を示し、徹底をしてまいりました。

 こうした中、産業振興計画や日本一の健康長寿県づくりなどの基本政策を進める際には、成果目標を掲げ、5W1Hを明確にし、PDCAサイクルを働かせながら目標を達成していくという成果を大いに意識した仕事の進め方が、多くの職員に浸透しつつあるのではないかと考えております。

 また、私が直接県民の皆様のお声をお聞きする際にも、職員がより高い成果を目指してひたむきに仕事に取り組み、一生懸命に頑張ってくれているというお声を耳にすることもあります。そうしたこともふえてきており、職員の姿勢を心強く感じますと同時に、大変うれしく思っております。

 他方、県勢浮揚に向けてまだまだやらなければならないことが山積をしておりまして、これまでの取り組みを土台に施策を組み合わせ、より高い次元の仕事に挑戦をしていく必要があります。そのため、職員にはさらにモチベーションを高く持って仕事に取り組んでいただく必要があると考えています。

 今後も職員が仕事へのやりがいや達成感を今まで以上に感じられるようにするために、基本的に3つのことが大事だと思っております。まず第1に、各所属の政策目標、すなわち県庁としてそれぞれの組織は今どこに行こうとしているのか、何ゆえその方向に行こうとしているのか、これを明確にし職員間で共有すること、第2に各所属の政策上のロードマップ、すなわちそれぞれの所属で目標に向けて具体的に何をしていこうとしているか、この点について組織の職員一人一人に徹底をしていくこと、そして第3に目標を達成し成果を上げた職員を適切に評価していく、このことが大事だと考えております。これらの取り組みを通じて職員のモチベーション向上に取り組んでまいりたいと考えております。

 目標を明確に意識し、これを把握することは、仕事をする意義、これを把握することにつながり、ひいては公務員としてのやりがいにつながるものと考えております。また、目標への道筋を明確にすることによって、やればできるという思いを持ち、また日々の達成感を味わうこともできることとなるものと思います。そして、少しでも成果につながれば、それが次に向けたモチベーションの源となり、それをよく評価していける、こういう組織風土を、この3つが徹底される組織風土を県庁全体に行き渡らせていきたいと考えております。年頭の所感及び年度当初におきます私の訓示におきましても、繰り返しこの点を言ってきておりますし、今後もそういう点を徹底してまいりたい、そのように考えております。

 加えまして、特に若い職員については、主体性や創造性を発揮し、意欲的に仕事に取り組むことができるように、時代の最先端を行く知見に触れたり、全国にネットワークを広げたりする機会を創出いたしますほか、職員同士がお互い知恵を出し、自由に議論することができる環境づくりにも引き続き意を用いてまいりたいと考えておりまして、このため例えばこの4月に開設されます産学官民連携センターでの学びや交流の場を大いに若い職員にも開放したいと考えておりますし、またその他の研修機会などを有効に活用していきたいと、そのように考えておる次第であります。

 私からは以上でございます。

   (農業振興部長味元毅君登壇)



◎農業振興部長(味元毅君) まず、中山間地域での品目の導入や技術、経営の指導、担い手の確保対策について、関係機関がどのように連携し取り組んでいくのかとのお尋ねがございました。

 これまでも県の普及指導員やJAの営農指導員、市町村の担当者で構成される営農協議会において、地域農業の課題や対策について協議し、それぞれ役割分担しながら取り組んでまいりました。

 例えば、中山間地域に適した米ナスの新品種になつのすけというのがございますが、これを普及する際には、JAの営農指導員が学び教えあう場を選定し、基本的な栽培技術や出荷の方法の指導を行いますとともに、県の普及指導員は栽培実証と調査データに基づく技術や経営の指導を、そして市町村はハウスの整備を支援いたしますなど、それぞれが連携・協力しながら取り組んだ結果、取り組み開始から3年後には夏秋期、夏から秋にかけてのハウス栽培の約80%にまで普及するなど、収益性の向上につながっております。

 また、担い手の確保の面からも同様に産地での新規就農希望者の受け入れ体制や、農地や住宅の確保などの課題にそれぞれ対応することで、この2月に東京で行った産地提案型の募集活動に結びつけることができました。

 このように、中山間地域の農業を振興するためには、関係者が連携して課題解決に取り組むことが何よりも重要ですので、今後とも県、JA、市町村の担当者など関係者が連携を一層密にし、中山間農業の活性化にしっかりと取り組んでまいります。

 次に、集落営農のメリットと課題、組織の発展に向けた支援策についてのお尋ねがございました。

 県内の集落営農組織は、毎年10組織程度増加し、この3月末時点で210となる見込みでございます。そのうち園芸品目等を導入するこうち型集落営農は昨年の17から24に、また集落営農法人は5から9に増加してきております。集落営農は、農業機械の共同利用によるコストの削減や共同作業による耕作放棄地の抑制につながるなどのメリットがあります。既に集落営農に取り組んでいる方々からは、農作業を委託でき安心して農業が続けられるといった評価も受けております。

 一方で、集落営農組織は県西部では比較的多いものの、県内全域への広がりが不十分であることや、法人化が全国に比べておくれていることなどの課題があります。その要因といたしましては、集落をまとめるリーダーの不足や、集落営農の活動に対する漠然とした不安感が先行し、メリットが十分理解されていないことが考えられます。

 こうした課題に対応いたしますため、来年度から、県西部で開催され、リーダーの育成や組織化に効果を上げている集落営農塾の取り組みを県内全域に広げてまいります。この塾で、集落営農の必要性から法人化まで体系的に学んでいただくことで、県内全域での集落営農の拡大と経営的な自立を目指す法人化を一層加速化してまいります。

   (土木部長奥谷正君登壇)



◎土木部長(奥谷正君) まず、市町村が実態に基づいて策定した住宅耐震化計画に沿って取り組むことで、より住宅の耐震化が促進されるのではないかとのお尋ねがありました。

 県内全市町村では耐震改修促進法に基づき、住宅と建築物の耐震化目標や、目標達成に向けた対策などを定めた耐震改修促進計画を策定しています。この計画は、住宅・土地統計調査のデータなどを用いて作成されたもので、個々の住宅やその所有者の詳細な実態を必ずしも反映できていません。

 住宅の耐震化を促進するためには、住宅所有者に地震に対するリスクや住宅耐震化の重要性を理解していただくとともに、議員御指摘のように、個々の住宅やその所有者の実態を踏まえて計画を策定し、これに基づき効果的な対策を講じることが重要であると考えております。

 市町村における耐震化の促進に向けた取り組みとしましては、例えば黒潮町では、沿岸部の地域において個々の住宅の建築年などを整理したカルテを作成し、地域ごとに旧耐震基準で建てられた住宅の割合などの実態を明らかにした上で戸別訪問を行った結果、耐震診断の申し込みが大幅に増加しています。また、北川村では、戸別訪問の際に所有者の住宅に関する不安や不満を細かく伺いながら、地震への備えの重要性や在宅避難のメリットなどを丁寧に説明することで、耐震診断の申し込みに至る割合が高くなっています。

 このように成果を上げている町村はマンパワーなどを勘案して、地震に対するリスクが高いと思われる地域などから計画的に戸別訪問に取り組んでいます。また、その際、個々の住宅の建築年に限らず、所有者の意識などについてもきめ細かく把握するとともに、地域の地震に対するリスクをわかりやすく伝えることによって、住宅所有者に危機意識を持っていただいたことが、耐震診断の申し込みの増加につながったものと考えています。

 こうしたことから、県としては住宅所有者の個々の実態や事情を把握しながら進めていく戸別訪問を計画的に実施するよう、全市町村に強力に働きかけてまいります。あわせて、戸別訪問の結果、明らかとなる実態を踏まえ、目標耐震改修件数といった実態に即した管理指標などが盛り込まれた市町村の行動計画づくりに向けて市町村をしっかりと支援し、市町村とともに住宅耐震化のより一層の促進に努めてまいります。

 次に、昨年の9月補正で創設した市町村支援事業の活用状況を含め、耐震化を加速させるための市町村の取り組み状況と支援についてお尋ねがありました。

 市町村では、住宅耐震化の加速化に向け、戸別訪問の実施、地区カルテの作成、耐震診断の自己負担無料化などさまざまな取り組みが進められています。県としても昨年秋から戸別訪問や、それにあわせて行う耐震診断の自己負担無料化などに対する補助を始めており、本年度は7市町村において活用されることとなっています。

 昨年末までに相談員などによる戸別訪問を行った黒潮町や北川村など10市町村では、耐震診断の受け付け件数が前年同期比で約3.4倍に、また耐震改修の見込み件数は前年同期比で約1.5倍と大幅に伸びています。ことしに入ってからも、土佐清水市では専門的な相談に答えられるよう地域の建築士が同行する戸別訪問が、また高知市では耐震診断済みの住宅所有者に耐震改修を促す戸別訪問がそれぞれ始まっています。

 県としては、耐震診断、耐震改修の加速化に向け、先ほど申し上げましたとおり、全市町村に対して戸別訪問に取り組むよう強力に働きかけるとともに、来年度は耐震改修設計費への市町村独自の上乗せ補助を新たに補助対象に追加するなど、戸別訪問とあわせてさまざまな取り組みを行う市町村をしっかりと支援してまいります。

 次に、住宅耐震化の目標達成に向けた県の取り組み状況についてお尋ねがありました。

 住宅の耐震化を促進させるためには、まずは耐震診断を受けていただくことが必要であり、戸別訪問などにより、住宅耐震化の重要性の啓発と補助制度の周知を徹底することが不可欠であると考えています。このため、テレビ、ラジオ、新聞を活用した広報を行うとともに、戸別訪問に活用できるよう、また県民の皆様に広く関心を持っていただけるよう、漫画を盛り込んだチラシを作成して市町村に配布するなど、補助制度の周知と市町村の戸別訪問の効果を高める取り組みを行っています。

 また、耐震診断の結果を着実に耐震改修につなげるため、住宅所有者の経済的負担を軽減することも重要と考えています。このため、耐震改修工事における低コスト工法の普及、定着に向け、昨年度は1カ所であった講習会を本年度は4カ所で開催いたしました。その結果、昨年度の約2倍に当たる約230名が参加するなど、低コスト工法による耐震改修工事を行う事業者がふえてきております。現在、67社の名簿を県のホームページに掲載し、県民の皆様に広く情報を提供しています。さらに、住宅所有者が耐震改修工事費の全額を準備しなくて済むよう、市町村から事業者に直接補助金を支払う仕組みの導入に向け、市町村と協議を進めているところです。

 県としては、以上申し上げました取り組みに加え、南海トラフ地震対策推進地域本部とも連携して、自主防災組織、地域の防災活動を行うNPO法人などとの協働を進め、目標達成に向けて全力を挙げて取り組んでまいります。

 最後に、簡易耐震改修工事への補助の制度化についてお尋ねがありました。

 簡易耐震改修工事への補助制度に関しましては、初期費用の負担を大幅に抑えるため、耐震改修工事を分割して実施する段階的耐震改修の仕組みを考えています。具体的には、基礎の補強工事に多額の費用がかかる耐震改修工事があることから、基礎の補強工事を分離して後から施工することが可能かどうか、途中段階でどの程度の耐震性を確保するべきか、また途中段階で終えることなく、いかに最終段階の耐震性を有するレベルまで導くかなどの課題について、現在他県の事例調査や技術的な検討を進めています。これらの検討結果を踏まえ、来年度中にも制度化できるよう取り組んでまいります。

   (総務部長小谷敦君登壇)



◎総務部長(小谷敦君) 住宅の耐震化を進めるために必要な個人情報が、地方税法上の守秘義務と市町村の個人情報保護条例により庁舎内で十分に共有されていないとのお尋ねがございました。

 税関係情報には個人の住所、氏名のみならず、収入額または所得額や税額等、広範囲にわたる、かつ機微な情報が含まれており、プライバシー情報の最たるものとも言えるものです。このため、地方税法により地方税の調査または徴収に関する事務に従事する者には、違反した場合に厳しい罰則がある守秘義務が課せられております。御質問にありました固定資産課税台帳には、土地や家屋に係る登記事項のほか、その価格等が記載されており、他の税情報と同じく、刑事事件の捜査上必要となる場合などを除き、守秘義務の対象となる税情報になります。また、個人情報保護法制では、個人情報の目的外利用を原則禁止としており、課税目的で収集した個人情報を別の目的で利用することは、たとえ災害対応が目的であっても目的外の利用に該当します。

 御指摘の事例の場合では、固定資産課税台帳の記載のうち、誰でも閲覧ができる登記簿に登録されている事項に限っては、市町村の判断で第三者に閲覧させることは差し支えないとの国の見解が示されているところであり、各市町村の個人情報保護条例に基づき、第三者機関の意見を聞くなどの手続を踏めば、危機管理防災部門との情報共有が可能となるものと考えております。

 なお、固定資産課税台帳に記載されている登記事項だけでは、必ずしもその建物が旧耐震基準のものか新耐震基準のものか判明するものではないということについては、御理解をいただければと思います。

   (健康政策部長山本治君登壇)



◎健康政策部長(山本治君) 健康長寿への取り組みの成果の検証や、県民の関心を高めるためにも安芸福祉保健所の取り組みに工夫を加え、進めてはどうかとのお尋ねがありました。

 県では、県民の皆様にみずからが病気を予防し、生涯を健康に暮らしていただくため、よさこい健康プラン21を策定し、特定健診やがん検診の受診促進を初め、生涯を通じた健康づくりを推進しています。このプランの中では、65歳までに亡くなる方の死因別割合などをグラフ化し、生活習慣病対策の重要性を明らかにするなど、県民の皆様にできる限りわかりやすくお示ししているところです。

 一方、議員のお話にもありましたように、県民の健康づくりに向けた取り組みの成果を検証していく上では、平成24年に国が公表した日常生活に制限がないという主観的健康感に基づいて算出される健康寿命だけではなく、安芸福祉保健所における介護保険の要介護2以上を日常生活に制限があるとみなし、平均自立期間や平均余命を指標とするやり方も一つの方法と考えられます。

 中高年者を初め県民の皆様が明るく元気に暮らしていただくためには健康づくりが大変重要ですので、県民の皆様の関心が高まるよう、わかりやすいデータの活用について工夫をしてまいりたいと考えております。

   (観光振興部長伊藤博明君登壇)



◎観光振興部長(伊藤博明君) まず、「楽しまんと!はた博」以降の取り組みや成果の検証と、その検証の結果を「高知家・まるごと東部博」にどう結びつけていくかなどについてお尋ねがありました。

 平成25年度に「楽しまんと!はた博」を開催した幡多地域では、今年度博覧会の事務局であった一般社団法人幡多広域観光協議会が、広域観光ガイドブックの作成や県外での観光PR、地域の魅力を生かした新たな着地型旅行商品の造成・販売など、はた博で培ったノウハウを生かした取り組みを進めてまいりました。その結果、昨年の幡多地域内の主要な宿泊施設の宿泊者数は、一昨年のはた博開催時の宿泊者数とほぼ同じ約21万人、昨年7月から12月までの着地型旅行商品の利用者数は、一昨年同月より約3,000人増加して約9,000人となるなど、一定の成果につながっていると考えております。

 しかしながら、旅行商品の中には利用が低迷しているものもございますし、また商品数も十分とは言えず、地域の事業所と連携し多様な顧客ニーズに応えられるよう、商品を磨き上げる力や、磨き上げた商品を組み合わせて周遊プランとして造成する力が十分に発揮できていないといった課題があることも明らかになってまいりました。

 こうした課題に対応するため、県といたしましては平成27年度から幡多広域観光協議会に旅行商品づくりの企画や発掘、磨き上げの専門的知識を持った地域コーディネーターを新たに配置することとしております。この地域コーディネーターを中心として人材育成を行うとともに、旅行商品の企画や事業者との調整などをきめ細やかにサポートすることで、協議会の商品造成力の強化や地域の事業者の経営マインドの向上などにつなげてまいりたいと考えております。

 また、東部博に向けましては、博覧会という実践の場を最大限に利用して、観光人材の育成が図られ、商品の造成力が身につくよう、平成27年度から東部地域博覧会推進協議会に旅行業の専門家を配置いたしますとともに、博覧会終了後の法人化も視野に入れて専属スタッフを増員し、地域が一体となった観光振興の取り組みが持続するよう支援してまいりたいと考えております。

 次に、県境を越えた観光戦略の検討と、地域ブランド化のための市町村内部での連携の必要性についてお尋ねがありました。

 県外から多くの観光客の皆様に本県を訪れていただくためには、議員のお話にもございましたように、旅行者のニーズに合わせ、単一の市町村や一定のエリアにこだわらない、県境を越えた連携も重要だと考えております。

 このため、第2期産業振興計画におきましてもそうした連携に取り組んでおり、安芸地域では高知県東部と徳島県南部の観光情報を首都圏や京阪神エリアに向けて発信する取り組みなどを進めておりますし、また幡多地域では愛媛県と四国西南地域観光連絡協議会を設置いたしまして、パンフレットやホームページによるPRなどを行っております。

 また、JR予土線沿線の市町村が連携してサイクリングイベントを開催するほか、愛媛県南予地域の観光関係者で構成します南予広域連携観光交流推進協議会と幡多広域観光協議会が共同して、今年度から大分県、宮崎県で観光のPR活動を行うなど、地域が主体となった取り組みも進められております。

 議員からお話がありました四国西南地域でのいそ釣り大会の開催も、全国に名の知れた地域資源を活用した有力な取り組みの一つですので、これらの協議会の場を通じて、実現に向けて提案してまいりたいと考えております。また、こうした観光の取り組みを地域経済に波及させていくためには、観光資源と1次産品、文化や歴史などの地域資源を組み合わせ、地域ブランドとして付加価値を高めていくことが必要だと考えており、その際には議員御指摘のとおり、官民ともに産業間や業種間の連携は欠かせないものと考えております。これまでも食の旅行商品化や旅行商品のブランド化を進めるに当たって、観光部門にとどまらず、市町村の関係部署や民間事業者の方々と連携・協働して取り組んできたところです。

 今後は、各市町村で地方版総合戦略の策定が進んでまいりますし、観光はその戦略の柱の一つになるものと考えておりますので、庁内関係各部と連携し、市町村において各部門横断的に観光戦略づくりに取り組めるよう支援してまいります。

 次に、広域観光推進事業費補助金の補助期間を3年程度としているが、最初から3年間補助することの考え方についてお尋ねがありました。

 国内旅行者はもとより、海外旅行者のニーズに対応していくためには、今後より広域で観光客を受け入れていくことが求められ、広域観光を推進していく上で、広域観光組織が担うべき役割はさらに大きくなってまいります。このため、県では専門家の意見も伺いながら、広域観光の戦略づくりなどを行う企画統括機能、パンフレットやホームページなどによる情報発信機能、旅行商品の造成・販売を行う旅行取扱機能、観光ガイドを初めとする観光人材育成機能、地域資源を生かした新たな特産品販売などの収益機能の5つが広域観光組織に求められる機能であると整理をしたところです。

 これを受けて、県内で広域的な取り組みが進んでいる幡多広域観光協議会と仁淀川地域観光協議会では、それぞれの組織に応じた機能強化の方針や観光客入り込み数、観光消費額の目標設定と、それを達成するための具体的な事業を定めた3カ年の中期計画を策定することとしており、県といたしましてはその計画に基づき実施する事業を支援してまいりたいと考えております。

 求められる機能を十分に発揮するためには、ノウハウの蓄積や人材の育成などに一定の期間を要しますことから、財源を負担する関係市町村と協議の上、3年間という補助期間を考えておりますが、県といたしましては事業計画に定められた年度ごとの目標達成につなげていくため、観光関係者や学識経験者などから成る審査会を設置し、まずは毎年度効果的な事業になっているか、費用対効果はどうかなどについて、補助金の申請段階で確認することとしております。さらに、年度途中には事業の進捗状況や課題の検証を逐次行い、PDCAサイクルを徹底して、翌年度の事業計画につながるよう取り組んでまいります。

 最後に、スポーツ合宿の誘致についてお尋ねがありました。

 本県には、アウトドアスポーツに適した豊かな自然や、年間を通じて温暖な気候など、スポーツツーリズムを進めていく上で大きな強みがありますことから、産業振興計画の観光戦略の柱の一つにスポーツツーリズムの推進を位置づけまして、合宿や大会の誘致に取り組んでいます。

 特に、アマチュアスポーツは種目が多く、使用するグラウンドや体育館などに求められる水準もプロスポーツより緩やかで、広く県内全域で受け入れが可能であることから、受け入れ先となる地域と連携して誘致に取り組んでいるところです。

 その結果、黒潮町では大学女子のラクロスの大会や、3年連続での開催となったサッカーのミズノグローイングアップリーグ、また室戸市や香美市などでは韓国の学生野球の合宿が行われるなど、県内各地で大会や合宿の開催が増加しており、高知県観光コンベンション協会が実施しているアマチュア合宿や大会への宿泊助成実績も年々伸びており、今年度は昨年度と比べ約20%増の延べ3万5,000人泊となる見込みです。

 こうした合宿や大会を高知に定着していただき、新たな誘致につなげていくため、昨年度からこの助成制度の利用団体に対しアンケートやヒアリングなどを実施し、ニーズや改良点などを把握して、受け入れ先となる施設管理者はもとより、市町村や宿泊施設などとも情報を共有して改善に生かすとともに、県立施設の整備については、庁内横断的なプロジェクトチームにおいて関係団体などの意向も含めて情報を共有し、対応を進めております。さらに、新たな誘致先の掘り起こしや営業活動にも各競技団体や市町村と連携して取り組んでいるところです。

 今後ともこうした取り組みを強化するとともに、教育委員会が行いますオリンピック・パラリンピック東京大会に参加する海外チームの事前合宿の誘致活動など、関係部局の取り組みともしっかり連携し、観光戦略の柱の一つと位置づけ、スポーツツーリズムの推進に取り組んでまいります。



◆1番(金子繁昌君) それぞれ大変丁寧な御答弁をいただきましてありがとうございました。再質問はありません。

 ただ1点、土木部長に御要望申し上げます。

 先ほど、住宅耐震工事の中で分割して進めるということは非常に大きな進展になると思います。ただ、その中でもそれもできない世帯がいっぱいおるということもぜひ認識していただきまして、それにかわる、例えばはりを10本、筋交いを10本やれば空間ができるというケースもありますので、その辺も踏まえて、ぜひ御検討をお願いしたい、これは要望でございます。

 最後に、任期1期に満たない、わからない私でしたが、議員活動に対しまして知事初め執行部の皆様には大変丁寧に、かつ前向きな対応をしていただきまして、感謝をしております。これで議会活動としての一切の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(桑名龍吾君) 暫時休憩いたします。

   午後2時10分休憩

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   午後2時30分再開



○議長(浜田英宏君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 議案に対する質疑並びに一般質問を続行いたします。

 9番依光晃一郎君。

   (9番依光晃一郎君登壇)



◆9番(依光晃一郎君) 早速質問させていただきます。

 ことしの2月定例会では、地方創生に関する質問が多く出ております。この地方創生に関する質問ですが、高知県議会だけではなく、高知県内の市町村においても、そして日本中の地方議会で質問が活発に行われているのではと思います。なぜ活発な議論が行われているのか、それは地方創生関連予算が大規模なものであることに尽きるわけで、今後の国の財政見通しがどうなるのかということはとりあえず脇に置いて、用意された予算はとりに行くという姿勢は必要であると思います。

 活発な情報収集を全国の自治体が行っていますが、私も地方創生に関して、まち・ひと・しごと創生本部のホームページを見させていただきました。私は、ホームページからだけではありますが、国の強い意志を感じたところです。これまでのばらまき型の補助制度をやめて、新たな仕組みで補助金を出していこうという強い意志です。これから数年後の関連予算の規模がどうなるかわかりませんが、補助金に関する仕組みは変わらないのではと感じました。

 私なりにポイントを3つ挙げます。1つ目、自治体それぞれが人口ビジョンを策定して地域の人口推計を改善するような施策とすること。2つ目、目標達成を目指した数値目標を設定すること。3つ目、国が提供するデータシステムなどを利用し、根拠に基づいた施策をつくり出すことの3つです。特に2つ目の数値目標の設定は、これまで明示していなかった自治体にとっては、仕事のやり方を大きく変える決意を試されるものに感じます。

 国は、自治体のそんなことはできないという反論を見越してでしょうか、具体的な事例を紹介しており、その中には高知県の事例も幾つか含まれています。例えば小さな拠点のモデルとして、旧西土佐村の大宮産業などです。私は、高知県の先進的な取り組みが国に採用されているということを頼もしく思うと同時に、日本のモデルである高知県は国の予算を獲得しやすいだろうと大いに期待します。

 一方で、逆の見方をすれば、日本中のやる気ある自治体が高知県の施策を研究することが予想されます。そして、高知県プランを下敷きに、よりすぐれた施策提案をした他県の自治体に、高知県がおくれをとるということも十分あり得る話です。課題解決先進県の先行優位を維持するためには、これまで以上に高知にしかできない独自のプランを説得力ある形で提案し続けることが不可欠です。

 私は、そのために、分析と連携の2点について、さらなるレベルアップが必要と考えます。分析というのは、これまで県が蓄積してきた統計データやアンケート調査に加えて、国が今回活用を推奨している地域経済分析システムの活用により、より施策の精度を高めること。連携というのは、例えば産業振興計画に参画してくれている業界団体との関係を深化させ、会社で言えば社長だけではなく、課長・係長クラスという実働を担う方々との連携を強めることです。このことを前提に以下質問させていただきます。

 知事は、これまで高知県のあらゆる施策に対して数値目標を設定し、PDCAサイクルを回して、今回の地方創生の仕組みを先取りした形で県政運営を進めてこられました。また、国からの予算獲得も成果を上げているところです。しかし、今後の地方創生の議論の中で、ライバル自治体がふえるのではと私は考えますが、高知県はこれまで同様に国の予算を有効に獲得し続けられるのか、また地方創生という枠組みの中で、どのような点に力を入れないといけないと考えているのか、知事にお伺いいたします。

 次に、地域経済分析システムを活用した政策立案についてお聞きいたします。

 私は、国の地方創生関連施策の目玉システムと位置づけられている地域経済分析システムを高く評価しておりまして、有効に活用できるかどうかが、今後の自治体間競争を勝ち抜くための前提条件であると思います。また、どう使うかという知恵を広く集めれば、これまで高知県に存在しなかった新たなデータや考え方を生み出すことができると考えております。

 例えば、人口流出、人口流入を市町村単位で分析するという使い方ができるようですが、このデータを直近10年間の累計人数でランキングをつくることができれば、意外な県の意外な町とのつながりが見え、その町での高知県産品のフェアを企画して、地域アクションプランで生み出した商品を売り込んでいくというようなことも考えられます。例えば10年間で10人台の移動であっても、香美市ゆかりの御家族がその数倍いると考えれば、やみくもに大きな百貨店でフェアをやるより利益率がよいのではと仮説も立てられます。

 また、兵庫県西宮市に住む高知県出身者が、西宮コミュニティFMで高知に特化したラジオ番組を運営していますが、高知県から進学した学生が多く集まる町は、高知県ファンが多いのではと予想できますが、データの裏づけがあれば、さらに進んだ手が打てるのではと考えます。こういったデータを活用し新たな仮説を生み出して、これまでなかった新しい可能性を切り開くという取り組みは、いろいろなジャンルの多くの方々が議論することで深まっていくのだと思います。

 そういう意味では、4月からオープンする産学官民連携センターでどのような活用がなされるか興味深いところです。公開講座など広く県民と議論する仕組みをつくっていただきたいとも思います。

 そこで、この地域経済分析システムを活用して多くの方から知恵を集める仕組み、例えば県内大学に力をかりるような取り組みについてのお考えはないか、総務部長にお聞きをいたします。

 次に、市町村の総合戦略策定支援についてお聞きいたします。

 私は、今回の地方創生に関する国の取り組みを、高知県だけではなく県内市町村もうまく活用すべきであると思っております。むしろ人口問題の解決を目指した地方創生政策は、市町村こそが主体であり、市町村の総合戦略策定がうまくできたなら、尾崎県政と強い連携のもと高知県発展をなし遂げられると感じます。

 私は、高知県はこれまでも市町村支援に対し非常に力を入れており、きめ細かなメニューや人的支援などありとあらゆる支援を行っていると感じます。一方で、市町村の側は県の支援策を十分に活用できている市町村と、できていない市町村の差が広がってきていると感じるところです。

 県の補助政策を実施するかどうかは、市町村が予算的、人的やりくりの中で決定するものであり、私がどうこう言う話ではないかもしれませんが、市町村の側で県の補助施策を実施するかどうかの議論が深まっていないことで時間切れとなる事例など、もったいないと思うことが多々あります。このことの原因は、高知県がやろうとしていることと市町村がやろうとしていることについて、きちんと整合性をとる仕組みが弱いからであると思います。

 このことの解決策は、市町村も高知県同様に数値目標を設定して、その数値を県との共通言語にする、私はこの方法が一番のやり方であると思います。例えば、高知県は製造品出荷額等について、平成22年の4,681億円を平成27年度末に5,000億円にしようという目標があります。一方で、市町村には製造品出荷額等の数値目標がありません。私は、高知県の数値目標に対して、市町村がどれだけの役割を果たそうとしているかという意識を、国の地方創生という数値目標に重きを置く施策体系を追い風に、この際きちんと明示すべきだと思います。

 香美市を例に製造品出荷額等の数値目標をどう置くかを考えてみます。香美市は平成22年度の製造品出荷額等は県内6位、4.9%のシェアを持っています。この4.9%のシェアを県の目標である319億円伸ばすという数値に掛けて、319億円掛ける4.9%で15.6億円を導き出します。要するに、県が319億円上げるというなら、香美市はその中の4.9%である15.6億円を担いますという目標設定です。この数値があれば、目標を実現するためにどうしたらよいかという問いが香美市役所に生まれるため、県の工業団地に関する補助金や、シェアオフィスに関する補助金について前向きな議論が生まれるのではと思います。

 県がつくった数値目標を市町村に要求することは、県と市町村は対等の関係であるという地方自治の原則に反するのだと思いますが、国の地方創生の政策が求める役割分担では、小規模市町村への支援ということも明記されていますので、一つの指標として、県が策定している指標を各市町村に目安指標として示すことはできるのではと思います。

 そこで、高知県は産業振興計画や移住者目標など、県が持つ目標値を市町村の役割分担としてそれぞれの自治体の力を考慮した上で示し、国が求める市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略策定の手助けとすることについてどう考えるか、総務部長にお聞きいたします。

 次に、高知県の市町村への総合戦略策定に向けた分析業務支援についてお聞きいたします。

 高知県には、全国に先駆けて市町村を支援する地域支援企画員の制度があり、7つの地域本部のもとで市町村との関係を深めています。このことは他県にはない高知県の強みであると思っております。

 先ほどから予算獲得のための総合戦略の策定についてお話をしていますが、その総合戦略策定のためには根拠のデータが不可欠です。国は、地方人口ビジョン策定に当たっての基礎データを昨年10月とことし1月の2回にわたり提示し、またことし4月から地域経済分析システムを稼働させ、データ分析の支援をするとのことです。ホームページに紹介された情報からだけの判断ですが、非常に充実した内容であると感じます。

 一方で、市町村が少ない人員の中で、地方人口ビジョン策定のために人を割き、地域経済分析システムの習熟に時間をかけるというのは難しいのではと感じます。そこで、高知の強みである地域本部にデータ分析業務支援を位置づけ、広域での分析は、例えば現在の7つの地域本部ごとに分析して各市町村に情報提供すれば、無駄が省けるのではと考えるところです。

 そこで県は、地方人口ビジョン策定と地域経済分析システムに関する市町村へのデータ作成支援に関してどのような取り組みを行おうとしているのか、総務部長にお聞きをいたします。

 次に、総合戦略や産業振興における連携強化についてお聞きをいたします。

 国は、まち・ひと・しごと創生を効果的、効率的に推進していくためには、住民、NPO、関係団体や民間事業者等の参加、協力が重要としております。高知県においては、産業振興計画、地域アクションプランフォローアップ会議という仕組みが既にあり、この連携を発射台にして、他県がまねできないレベルでの連携を推し進めていくことが重要です。

 私は、市町村の総合戦略については、複数の市町村で一緒になって総合戦略をつくるということも考えられるところですが、できれば市町村ごとに総合戦略をつくるべきで、地域の実情に合わせた独自性の強いものが生み出される仕組みを目指すべきと思います。

 そして、その組織体制について香美市を例に考えれば、フォローアップ会議に参加している香美市商工会や土佐香美農協というような看板組織単位ではなく、その中に存在する自立した組織、言葉がないので組織の実働を担う部会、略して組織実働部会と名前をつけたいと思いますが、総合戦略や産業振興の推進に、この組織実働部会が主体的に加わっていく必要があるのではないかと思うところです。

 ちなみに、看板組織の中の組織実働部会とは、香美市商工会では商業部、工業部、サービス部、女性部、青年部であり、農協で言えばユズやニラなど品目ごとの部会となります。

 なぜこういった実働部会について言及するかというと、他県と差をつけるために有望であるからで、住民ニーズや現状の課題をよく知り、予算を獲得して自立して動ける組織であるからです。実際に香美市商工会では、例えば工業部が土佐打ち刃物の技術でくじらナイフを開発したり、青年部が行政の補助金を使ってお見合いイベントを開催したりと、これまでも予算を獲得し新たな価値を生み出しています。

 また、南国市商工会青年部のメンバーが中心となって生まれたごめんシャモ研究会のシャモ鍋でまちおこしは、地域アクションプランに位置づけられ、産業振興推進総合支援事業費補助金も活用していますが、この例のように組織実働部会である商工会の部会や農協の部会に、部会として使える補助金の情報を提供し、組織実働部会で活用できれば、全国に知られる有望な取り組みも生まれやすいのではと思います。

 そこで、県や市町村において、地方版総合戦略の効果的な実施や地域の産業振興を一層推進するため、商工会や農協などの中にある組織実働部会に対し、補助金などの情報提供を初めとしたさらなる連携・協働にこれまで以上に力を入れるお考えはないか、産業振興推進部長にお聞きをいたします。

 次に、地域に根差した企業への支援策についてお聞きいたします。

 高知県は、来年度から高知県事業承継・人材確保センターを稼働させ、県内雇用の受け皿である高知県企業の存続に向けて、さらに積極的な施策を進めようとしています。その際に私は、いま一度高知県での今後の経済見通しがどうなるかについてデータをつくり直す必要があるのではと感じます。特に、地方人口ビジョンを活用して企業の今後のマーケットを予想することは不可欠です。また製造業においては、立地自治体での労働者確保の見通しも重要です。

 今回の地方創生の議論の中で、国は地域中核企業という考え方を推奨しています。この考え方は、先ほども御紹介した地域経済分析システムの中にありまして、地場の企業を3つに分類しています。分類1、コネクターハブ企業−−地域の中で取引が集中しており、地域外とも取引を行っている企業、そして地域からより多くの仕入れを行い、地域外に販売している企業。分類2、雇用貢献型企業−−雇用創出・維持を通じて地域経済に貢献している企業。分類3、利益貢献型企業−−利益及び納税を通じて地域経済に貢献している企業、という3分類です。この中で特に、人口減少が続いている中山間地域に工場を持つ雇用貢献型企業についての対策が急がれます。

 私がある企業にお聞きしたところ、雇用の場の少ない自治体に進出した当時は、多くの方が働きに来てくれたが、最近では若者人口が急激に減少しており、労働力不足で立地し続けることが難しくなりつつあるという話です。ただでさえ雇用の場が少ない自治体での雇用貢献型企業の存続は、地域の生命線だと感じます。

 そこで、高知県は中山間地域で操業している企業の労働力確保にどのように取り組んでいくのか、また今後人口減少が進む中では企業が立地する自治体との連携がますます重要になってくると考えますが、どのように連携していくのか、あわせて商工労働部長にお聞きをいたします。

 次に、地域貢献の役割を果たしている企業の応援についてお聞きをいたします。

 先ほどからお話ししている地域経済分析システムの中には、ある企業がどのような企業と取引関係にあるか、視覚的に見ることができるように設計されたビッグデータ活用システムがあります。このシステムを活用すれば、高知県企業の中でも地域経済に大きく貢献している企業について、数字の根拠を持って選び出すことができます。高知県は、これまでも商品開発、販路開拓、金融支援などあらゆる支援を行っているところですが、さらにこのシステムを活用して、高知県の中でより役割を担っている企業を広く県民に知っていただき、応援するようなことができないかと思うところです。

 企業の競争が今後も激化していくことが予想される中、県外資本に負けないための行政支援を行うと同時に、これまで立派な経営をしてこられた企業であるのに、県内高校生や大学生からの評価が低く、優秀な人材を確保しにくいというようなことを改善できるのではと考えるからです。

 そこで、地域経済分析システムを活用するなどして、高知県企業の中で、特に地域貢献の役割を果たしている企業を広く県民に知っていただき、県民みんなで応援していくというような雰囲気を盛り上げる必要があるのではと考えますが、商工労働部長にお聞きをいたします。

 次に、中山間地域で企業活動を行っている法人、事業所についてお聞きいたします。

 中山間地域での経済活動やサービスを担う法人、事業所は、規模は小さくとも、どの企業も地域貢献に欠かせない企業です。例えば食料品店、ガソリンスタンドなどは、民間事業所でありながら公的な存在であると感じます。また、老人ホーム、訪問介護事業者などの介護事業所も、地域で住み続けるための安心・安全のかなめで、加えて雇用を生み出す、地域になくてはならない事業所です。

 これらの中山間地域で頑張っている事業所は、一定規模の人口がないと存続できず、人口問題をどう克服していくかが今後の事業存続の鍵となります。さらに、現状の事業所のうち一つでもなくなれば、地域の利便性が大きく低下し雇用の場も同時に失われることから、さらなる地域の活力低下も想像されるところです。

 そこで、中山間地域の、地域に欠かせない企業と介護事業所についての事業存続にかかわる支援に関して県はどのように考えているのか、商工労働部長と地域福祉部長にそれぞれお聞きをいたします。

 次に、中山間地域に移住者を呼び込むための雇用の場づくりについてお聞きをいたします。

 私は、高知県が移住者にとって魅力的で安定的な仕事があれば、移住したいという人のニーズは高いのではと感じます。特に、海、山、川の自然豊かな中山間地域はその魅力が凝縮しています。一方で、こうした地域では安定した雇用の場は限られるので、移住希望者はその土地に移住することになかなか踏み切れないという事例も多いのではないかと思います。移住したいという気持ちがある方に、現金収入が得られる雇用の場を提供できないことはもどかしくもあり、新たな仕組みがつくれないかと考えるところです。

 例えば、雇用の場が少ないとはいえ、私の地元ではユズの収穫時期には人手不足が慢性化している現状がありますし、ほかにも時期によっては人手不足を感じている事業体はあるのではないでしょうか。そのため、市町村内単位で短期雇用のニーズを企業や1次産業事業者などにお聞きして、複数の仕事で所得が得られるよう、市町村や商工会、農協などが協働して仕立て上げることができないかと考えます。

 そこで、中山間地域への移住を促進していく上で、移住希望者にとっては現金収入の見込みを持って安心して移住することができ、人手不足を感じている事業者にとっては労働力を確保できるような、複数の仕事を組み合わせて提案する取り組みが必要と考えますが、県としてのお考えを産業振興推進部長にお聞きいたします。

 次に、中山間地域で最も有望な雇用の場である林業についてお聞きいたします。

 今議会は、情報システムを活用した施策について議論させていただいておりますが、林業でも情報技術の進歩が進んでおりまして、佐賀県などでは航空レーザ測量を活用して森林の管理を行っています。この航空レーザ測量というのは、国土地理院のホームページによれば、「航空レーザ測量とは、航空機に搭載したレーザスキャナから地上にレーザ光を照射し、地上から反射するレーザ光との時間差より得られる地上までの距離と、GPS測量機、IMU(慣性計測装置)から得られる航空機の位置情報より、地上の標高や地形の形状を精密に調べる新しい測量方法」となっておりまして、要するに森林の管理に活用すれば、どれくらいの量の木材がどこにあるのか地図データ情報としてわかるというものです。この技術は、本日は触れませんが土砂災害対策にも有効です。

 高知県でも林業の新技術導入の中で、このシステムについての検討が行われていると思いますが、平成27年度に向けた林業学校に合わせたカリキュラムづくりも目指し、スピードアップを期待するところです。

 そこで、高知県の中山間地域の所得向上のためのさらなる仕組みとして、航空レーザ測量を活用した、森林経営計画策定を効率化し森林組合などの事業者の負担軽減を図る取り組みについて、林業振興・環境部長にお聞きをいたします。

 ことし4月より林業学校がスタートしますが、地元香美市でも期待が高まっているところです。この林業学校には短期コースが設けられており、本格的な自伐林家を目指す方はもちろんですが、山の暮らしに憧れて移住を検討している方々などにも門戸を開いていただけるのではと期待しているところです。

 香美市では平成22年に大栃高校が閉校し、校舎の有効活用策として高知県立歴史民俗資料館が体育館に民具を展示して、土佐の里山暮らしを再現する催しを開催しています。この取り組みは高知県の中山間地域への移住について考えてもらえるきっかけづくりにもなっているのではと思います。そういう意味では、林業学校の短期コースとして、例えば土佐打ち刃物を使った山林用刃物の歴史や、なたや鎌の使い方、研ぎ方などが学べる講座を実施すれば、里山暮らしに興味を持つ若者層に林業についても興味を持ってもらえるきっかけづくりにもなると考えるところです。

 そこで、林業学校の短期コースに文化的な講座、例えば大栃高校の民具の中で林業に関する道具の使い方を一日で体験できる講座などを設け、中山間地域への興味を深めるということについてどうか、林業振興・環境部長にお聞きをいたします。

 次に、中山間地域で問題となっている鳥獣被害対策についてお聞きをいたします。

 鳥獣被害対策で一番大切なことは、鹿やイノシシなどの個体数を減らすことですが、その方法は猟友会による鉄砲を使った方法と、わなを使った方法があります。高知県の積極的な取り組みの成果で効果を上げていることは頼もしく感じているところですが、さらに新たな仕組みをつくれないかと考えるところです。

 1つ目は、猟友会の皆さん方の捕獲頭数を上げるための猟犬への支援です。猟犬は獲物を追って山を分け入るわけですが、猟犬が遠くまで獲物を追った際に、猟師と離れ離れになってしまうことが多々あります。猟師は、GPS機能のついた発信器、いわゆるGPSマーカーを犬の首輪としてはめているので、その情報をもとに猟犬を見つけ出します。しかし、このGPSマーカーは電波法にひっかかっている機種も多く、新しいものへの更新を多くの猟師が望んでいます。一方で非常に高価なことから、猟師の金銭的な負担にもなっているところです。

 また、わな猟についても新たな支援策が生み出せないかと考えます。くくりわなについては県の御英断で無料配布が行われたところですが、箱わなについても支援策がつくれないかと思います。箱わなは安いものでも5万円かかりますし、囲いわなと言われる大きいものになれば25万円ほどかかります。猟師さんの中には中山間地域に住まれている方から捕獲を要請されることも多いと聞きますが、初期費用の高さから設置することが難しいのが現状です。

 そこで、県が猟友会にレンタルする形で箱わなを提供し、一定の頭数がとれたなら鳥獣捕獲報償金と相殺して箱わなを差し上げ、とれなければ一定期間の後に返却ということができないかと思います。こうすれば猟師にとっては初期投資が要らず、捕獲した鹿やイノシシの報償金で買い取ればよく、負担が小さくなります。そこで、猟犬のGPSマーカーへの補助と箱わなレンタル制度についてどう考えるか、中山間対策・運輸担当理事にお聞きをいたします。

 次に、中山間地域の空き家活用事業についてお聞きをいたします。

 高知県は今年度から空き家活用促進事業を導入して、中山間の空き家を有効に活用する取り組みを進めています。これは、いざというときの南海地震に備えて平常時から空き家を使えるようにしておこうという取り組みで、10年間の定期借地権契約を締結し市町村が借り上げます。そして、いざというときにはその空き家が避難住宅となり、行政としては仮設住宅を建てる必要がありません。また、空き家の改修費用は、行政からの補助金として国が50%、県が25%、市町村が25%支援するというものです。

 空き家の所有者にとっては、市町村への10年間の貸出期間が終われば、所有者の負担なしに改修された物件が返ってくるというもので、地域の伝統的な建造物の改修が進み、地域の文化を残すという意味でも意義ある取り組みと考えます。この取り組みは全国的にも先進的で、移住者を受け入れることにも大きな成果を上げていると考えますが、現在までの市町村の取り組み状況について土木部長にお聞きをいたします。

 次に、防災への備えについてお聞きをいたします。

 高知県は、南海地震対策として市町村の避難所への収容数の過不足調査を行っておりまして、例えば香美市はL2クラスの地震が来た際に、1週間後の避難者を5,729人と見込んでおり、収容できる避難所の数が21カ所で3,785人を収容可能、そして1,944人の方の分の避難所が足らないという現状の数値を示しています。この根拠は、平成26年度に行った避難所確保対策事業委託業務として、株式会社建設技術研究所に委託して得られたものです。

 私は、この調査は非常に意義ある調査で、市町村ごとに過不足をなくしていく取り組みを加速させ、広域での避難計画にも役立ち、また集会所を避難所として活用していくための耐震補強・改修への市町村の意識向上の流れも加速するのではと期待します。私は、本来香美市など高台の市町村は避難所が足らないのではなく余っている状況が望ましく、香南市や南国市から避難してくる人を受け入れることまで考えなければならないと考えるところです。

 そこで、この調査結果を市町村や自主防災組織に提供することにより、地域ごとの避難所の過不足など、避難の具体的な状況を考えることができると思いますが、今後この調査結果をどのように活用して広域避難や避難所の確保対策に結びつけていくのか、危機管理部長にお聞きをいたします。

 次に、公共工事で発生した土砂の処理についてお聞きいたします。

 昨年8月の台風12号及び11号による豪雨では、道路の損壊や地すべりの発生、河川の流域での床上浸水など多くの被害が発生しました。県には、孤立集落の解消や県民生活を維持する上で特に支障がある箇所について、応急的な復旧工事に取りかかるなど、その解消に迅速に努めていただきました。現在では、通行どめ区間においては仮橋による迂回路の設置を行うなど、県民生活への影響は極めて小さくなっていると考えております。

 昨年の台風では、道路での土砂崩れなど災害で被害を受けた箇所の対応に当たっては、土捨て場を速やかに確保することができ、土砂を処理する上で問題はなかったと聞いていますが、公共工事を行う上で発生した土砂をどのように処理するかは重要ではないかと考えるところです。私の地元では、工事で発生する土砂の処理に苦労しているとの声も聞きます。

 そこで、工事で発生する土砂の処理について県としてどう対応しているのか、その処理方法について土木部長にお聞きをいたします。

 最後に、台風や突風被害などで被災したハウスの復旧についてお聞きいたします。

 私の地元では、昨年夏に大きな突風被害がありました。県の要望活動の成果である、国の被災農業者向け経営体育成支援事業を活用してのビニールハウス復旧事業は、農家の金銭的な負担を減らし、多くの農家を助けました。改めて感謝いたします。

 一方で、周知期間が少なかったこともありますが、市町村補助がなかった地域の農家は、金融機関からの借り入れが条件となっていることを嫌がって申請しなかったという、もったいない事例もあります。そして、レンタルハウス整備事業を活用してハウスを建て直すには手続が2カ月程度かかり、周年栽培のニラ農家などからは一日も早い手続への強い要望があったところです。

 県は、これらの課題に対する解決への施策を示されているところですが、新たな仕組みによってどういう成果が期待できるのか、農業振興部長にお聞きをいたしまして、私の第1問といたします。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 依光議員の御質問にお答えをいたします。

 地方創生の議論の中でライバルとなる自治体がふえるのではと考えるが、これまで同様に国の予算を獲得し続けられるのか、また地方創生という枠組みの中で、どのような点に力を入れないといけないと考えているのかとのお尋ねがございました。

 議員のお話にもございましたように、国の総合戦略には本県の政策提言が数多く取り入れられているところでありまして、このこと自体は大変歓迎でありますが、他方で今後他の自治体においても移住促進や中山間対策などの本県同様の取り組みが活発化し、全国の自治体間での競争が激しくなることが想定をされるわけであります。

 そのため、本県としましても他の自治体との競争に打ち勝つことができるよう、より実効性のある施策へと常に施策のバージョンアップを図りながら、官民が一体となって産業振興計画などの取り組みをさらに加速していきたいと考えております。例えば、今回改定します第2期産業振興計画ver.4では、これまでの6年間の取り組みの積み重ねにより、それぞれの分野を大きく動かす仕組みが整ってきたことを最大限に生かし、地産や外商の取り組みをさらに強化するとともに、この地産外商の成果を拡大再生産につなげていく取り組みを強化することとしております。

 このようにPDCAサイクルをしっかりと回すことによって新たな課題や対応策が現出し、施策のレベルアップにつながってまいりますことから、私は課題解決の先行県としての優位性を存分に生かしていきたいと考えており、そのことが国の手厚い支援にもつながるものだと思っております。あわせて、他県の先行するよい事例も参考にさせていただき、本県の施策のバージョンアップにもつなげていきたいと考えております。要するに、自治体間競争が激しくなるからこそ、県の施策や国への提言も常に進化し続けることが欠かせないと考えているところであります。

 この進化し続けるために重要なポイントとしては3点あるかと考えております。まず第1に、お話にもございましたように、国などから提供されたものも含め、幅広いデータ分析などを通じましてしっかりとPDCAサイクルを回していくこと、これが基本の基本であります。第2に、市町村版の総合戦略の策定主体である市町村や経済活動の主体となる企業や団体の皆様としっかり連携してスクラムを組むということ、そして第3に、今後力を一層入れていきたいと考えておりますのは、他の自治体よりも県内外からアイデアや人材が集積する、交錯する県となるよう取り組むということであります。これは、進化し続けるために非常に重要な仕掛けとなり得るものだと考えております。この点に関しては、4月に開設される産学官民連携センターなど活用して大いに進めていきたいと考えているものであります。

 官民協働、市町村政との連携・協調を進め、また県内外の英知を取り入れながら産業振興計画や中山間対策などに取り組みますとともに、PDCAサイクルを回す中で見えてまいります新たな課題についても、国に具体的かつ説得力のある政策提言を行うことなど、地方創生の追い風をしっかりと生かしていくことができるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。

   (総務部長小谷敦君登壇)



◎総務部長(小谷敦君) まず、地域経済分析システムを活用して、多くの方々から知恵を集める仕組みづくりについて考えはないかとのお尋ねがございました。

 地域経済分析システムは、各自治体がそれぞれの地域の現状や実態を正確に把握した上で、効果的な地方版総合戦略の立案、実行、検証を行うことができるよう、国から4月以降に提供されるシステムでございます。現時点で国からいただいている情報では、国が地域経済にかかわるさまざまなビッグデータを収集し、かつグラフや地図等でわかりやすく見える化するシステムであり、具体的には、地域経済における産業構造や企業間取引の実態を空間的かつ時系列的に把握することができる産業マップ、市区町村単位で人口ピラミッド・人口推移・人口移動等を把握することができる人口マップ、携帯電話の位置情報やカーナビデータを用いることで滞在人口など人の流れを把握することができる観光マップ、市町村間でさまざまな経済活動の実態を比較することができる自治体比較マップの4つのマップから構成されています。

 それぞれ機能は異なっておりますが、地方版の総合戦略を策定する上で、県はもとより市町村にとっても有益なマップではないかと受けとめており、今後国が開催する予定の自治体職員向け研修会なども通じて内容をしっかり把握するとともに、お話にありました県内大学と連携した分析の可能性などについても検討してまいりたいと考えております。

 次に、県が持つ目標値を市町村に役割分担としてそれぞれの自治体の力を考慮した上で示し、国が求める市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略策定の手助けとすることについてお尋ねがございました。

 まち・ひと・しごと創生法では、市町村は国の総合戦略と都道府県の総合戦略を勘案して、当該市町村の区域の実情に応じた市町村版の総合戦略を定めるように努めなければならないこととされています。あわせて、総合戦略には目標数値を設定し、PDCAサイクルを回して不断の見直しを行うことが求められているものと受けとめています。

 法律上は努力義務でございますが、全国に先駆けて人口減少、高齢化に直面している本県の状況を考えますと、県と市町村が総合戦略を一緒につくり、一緒に実行していくことによりそれぞれの計画の整合性がとれ、お互い高め合うものにしていきたいと考えております。

 その際には、総合戦略自体が、各自治体が地域の実情に応じて主体的に策定するものでございますので、県から市町村単位での目標数値をお示しすることは困難ではないかと考えてはおりますが、産業振興計画など県の取り組みを市町村に御説明し、御理解していただくことはもちろん、県の目指すべき方向性や目標数値をお示しするなど、できる限り県と方向性を一にした総合戦略となるよう取り組んでいきたいと考えております。具体的には、産業振興推進地域本部など市町村により近い現場での日常的な策定支援に加えて、適宜市町村との間でそれぞれの総合戦略の方向性や目標数値を確認する場を設けるなど、しっかりと市町村と連携をとって、真の地方創生の実現、さらなる県勢浮揚につなげていきたいと考えております。

 最後に、地方人口ビジョン策定と地域経済分析システムに関する市町村へのデータ作成支援についてどのような取り組みを行おうとしているのかとのお尋ねがございました。

 地方人口ビジョンは国の長期ビジョンの内容を踏まえつつ、各自治体が人口の現状と将来の姿を展望し作成するものであり、総合戦略を策定するに当たっての基礎になるとともに、住民と課題の共有を図る上で大変重要なものだと受けとめております。また、地域経済分析システムは、先ほど申し上げましたように、総合戦略の施策を考えていく上で有益なものだと考えておりますことから、それぞれ各市町村において地域の実情に応じた分析を行うことが基本だと考えております。

 そのため、各市町村において人口動向分析等を行うことができる担当者を確保し、人口動向の背景にある要因を分析することが望ましいと考えておりますが、他方で議員のお話にもありましたように、小規模な自治体ではそうした人員を確保することが困難な場合も想定されますし、また広域での分析が効果的な分野も考えられます。

 こうしたことから県としましては、本庁において市町村の分析業務の技術的な支援をしっかりと行ってまいりますとともに、市町村の意見もお聞きしながら、例えば地域本部単位でどのような支援を行うことができるのかなど具体的な支援について検討してまいりたいと考えております。

   (産業振興推進部長中澤一眞君登壇)



◎産業振興推進部長(中澤一眞君) まず、地方版総合戦略の効果的な運営や地域の産業振興を一層推進するために、商工会や農協などの中にある組織実働部会との連携・協働することについてのお尋ねがございました。

 産業振興計画におきましては、官民協働により計画を推進していくことを基本理念としており、第1期の計画策定当初から現在に至るまで、計画の検討やフォローアップ、個々の取り組みの実施などさまざまな場面で県民の皆様や産業団体の方々など、各界各層の多くの皆様に参画いただいております。また、それぞれの地域で進めます具体的な取り組みである地域アクションプランにおきましても、商工会や農協の部会の方々が事業主体となって活動されているものが多数ございます。こうしたことからも、お話のありました地域における主要なプレーヤーである組織実働部会の皆様との連携・協働を今後とも大切にしていきたいと考えております。

 現在、各地域本部におきましても地域アクションプランへの支援等を通じて、こうした皆様と連携・協働をさせていただいておりますが、これをさらに深め、かつ広めていくことでこれまでの取り組みがより一層成長し、また新しい取り組みが生まれてくるんではないかと考えております。

 このため、御質問にありました支援策の情報が組織実働部会の皆様と確実に共有できるよう、しっかりと情報提供を行うこととあわせまして、各団体の総会などさまざまな機会を捉えて、産業振興計画の取り組みを御説明させていただきたいと思っております。また、各団体においても団体内での周知に御協力をいただくことで、より多くの方々がプレーヤーとして参画いただけるよう働きかけをしてまいりたいと考えております。加えまして、来年度は第2期産業振興計画の最終年度でもありますことから、それぞれの地域で本県の産業振興についての意見交換会を実施する予定といたしておりますので、この場においても組織実働部会の皆様から御意見を賜りたいと考えております。

 次に、中山間地域への移住を促進する上で、複数の仕事を組み合わせて提案する取り組みについてお尋ねがありました。

 中山間地域には、お話にありましたようなユズあるいはミョウガの集出荷、木製品の加工といった、短期ではありますが地域ならではの仕事がありますので、こうした仕事での人材のニーズと移住者とをマッチングさせることができれば、地域の経済活動の活性化にもつながるものと考えております。そのため県では、市町村や地域本部などから提供を受けた短期雇用の情報も本県独自の幸せ移住パッケージシステムに登録をして、移住のポータルサイトを通じて発信をしております。

 ただ、現実問題として移住希望者にとりましては、短期の仕事だけではなかなか安定的な生活設計を立てにくいことが想像されますので、お話にございました複数の仕事を組み合わせて提案することは、生活の見通しを立てていただく上で有効であると思います。実際、本県の中山間地域に移住された方の中には、夏場はカヌーのインストラクター、冬場は林業に従事して季節ごとに仕事を組み合わせて、生計を立てながら中山間での暮らしを満喫されているという方もいらっしゃいます。

 また、この2月からは、中山間地域等において農業の担い手を確保する新たな取り組みとして、市町村が農業を中心に他の仕事を組み合わせた具体的なプランを移住希望者に提案をするという取り組みを始めております。県としてもこれが円滑な就農につながりますよう、研修費用の助成などの支援をすることとしております。

 今後、先ほど申し上げましたような既にある事例や農業分野での新たな取り組み、これらも参考にするとともに、例えば幾つかの仕事をパッケージ化して地域おこし協力隊に担っていただくなど、他の施策と関連づけた展開も意識しながら、地域のさまざまな人材ニーズを組み合わせて提案していくことを検討してまいります。

   (商工労働部長原田悟君登壇)



◎商工労働部長(原田悟君) 中小企業支援に関しまして、まず中山間地域の企業の労働力の確保と自治体との連携についてのお尋ねがございました。

 県内ハローワークの求人・求職情報の動向を見てみますと、近年製造業関係の求人数は増加しておりますが、求職者数及び就業者数はともに減少している状況にあります。また、日々の企業訪問や工業会などとの意見交換の場などでも、多くの経営者の方から労働力の確保についての切実な声をお聞きしており、県としても厳しい状況を認識しておるところでございます。

 県では、地域の商工会、商工会議所を初め産業振興センターなどの産業支援機関から、また直接企業から労働力の確保についての問い合わせや相談の情報がございましたら、地元自治体はもとより労働局とも連携し、企業ニーズに応じた対応をしておるところではございます。

 昨年の事例ではございますが、中山間地域で企業が操業する際に、地元自治体との綿密な連携のもと、地元エリアを中心にハローワークとも連携し人材確保に取り組みました結果、企業の要望にお応えできたケースもございました。中山間地域はもとより企業の人材確保に当たっては、企業みずからの努力に加え、地元自治体を初め県や就労支援機関など関係機関が一体となって、積極的にサポートすることが重要であると考えています。

 特に、人材確保が難しくなっています中山間地域では、関係機関の一層の緊密な連携が求められていますし、地元自治体には日ごろから企業との密接な関係を構築して、求人のニーズについても十分把握していただくことが必要であると考えています。県としては、そういった取り組みについて今後とも地元自治体に助言もしてまいりますし、課題解決に向けて一緒に汗を流していきたいと考えています。

 次に、地域貢献の役割を果たしている企業を広く県民に知っていただき、県民みんなで応援していくという雰囲気を盛り上げる必要があるのではないかとのお尋ねがございました。

 議員のお話のように、地域において住民の主な雇用の受け皿となっている企業でありますとか、地元の原材料を多く使う企業、また多くの地場企業と取引実績があるような企業に対しては、行政はもとより、その地域を挙げて応援していくといったことは、地産地消といった面でも大変重要なことだと考えます。

 そのような地域貢献の役割を果たしている地場企業を、まず多くの県民の皆様に知っていただく取り組みとして、県では3年前からものづくり総合技術展を開催しております。本年度は、昨年11月に県内の122の事業者が出展され、1万6,000人を超える多くの県民の方に来場していただきました。この総合技術展では、出展企業が誇る自社製品の展示や企業の経営理念、地域の貢献活動などが各ブースでPRされまして、小中学校の生徒さんや高校生、またその保護者を初め多くの県民の皆様に広くアピールされておりました。また、高知県産業振興センターが毎年発表しております高知県地場産業大賞では、地域活性化への貢献や波及効果、地域企業との連携の視点から、各賞に該当する取り組みを表彰しており、企業等のイメージアップや販路拡大にも貢献しています。

 議員のお話にありました地域経済分析システムは、地域に貢献している企業をより多く県が把握していく際の重要なツールになると考えられますので、システムを通じて得た企業の情報を活用し、その企業活動の周知や当該企業のさらなる事業拡大を支援できるものと考えています。こういった取り組みを継続していくことが、県民の皆さんに地場企業を身近なものと感じていただき、県民による地場産品の購入や地場企業への県出身者の就職などといった、いわゆる地域貢献企業への応援につながるものだと考えております。

 最後に、中山間地域に欠かせない企業に対する事業存続に関する支援についてのお尋ねがございました。

 中山間地域の生活に密着した企業は、議員の御指摘のとおり地域の生活を支える大切な存在でございますが、その経営を取り巻く環境は人口減少と高齢化の進展による地域購買力の低下や、大型量販店の出店による地域外への購買力の流出などにより大変厳しい状況にあります。

 主に経営面に大きな課題のある企業に対しましては、地域の商工会、商工会議所が中心となり、他の支援機関とも連携しながら税務、金融に関する経営相談や国の施策を活用した企業の経営革新の取り組みなどの支援を行っており、これまでには新たな販路を都市部に開拓した企業や、設備投資を行い売上増加につなげた企業などもございます。今後もそういった経営改善の必要な企業に対しましては、産業振興計画のさまざまな施策も積極的に活用し、支援を継続してまいります。

 また、中山間地域の企業の喫緊の課題として、経営者自身の高齢化が進む中、後継者の確保ができないため、廃業の選択を余儀なくされるということも現実としてございます。県が来年度に設置します事業承継・人材確保センターでは、そのような中山間地域の企業も支援の対象として、地域に足を運び、後継者の確保や人材育成などの事業承継に関する相談にも対応してまいりたいと考えております。

   (地域福祉部長井奥和男君登壇)



◎地域福祉部長(井奥和男君) 中山間地域における介護事業所の事業存続に向けた支援についてのお尋ねがありました。

 現在策定中の第6期介護保険事業支援計画の推計によりますと、平成37年における県下の要介護者などが、昨年10月時点に比べ約6,200人の増が見込まれることなどに伴い、介護人材が900人程度の不足と見込まれるなど、中山間地域ではサービスの提供とそれに伴う人材の確保といった面で、これまで以上の厳しい状況が予想されます。

 こうした中、県ではこれまでも採算性などの面で新たな介護事業者の参入が難しい中山間地域において遠距離の利用者に在宅介護サービスを提供する事業者を支援してまいりました。その結果、現在17の市町村で事業を活用したサービスの提供が行われており、その提供回数や対象地域も拡大を見せているところです。

 また、あわせまして、中山間地域を対象としたホームヘルパーの養成研修や介護事業所の就職説明会などを実施し、人材の確保なども支援してまいりました。今後は、地域において将来必要となるサービスと人材の確かな需給見通しに基づき、中長期的な視点に立ったサービスの確保策などについての検討が必要であり、その際には既存の事業所にとどまらず、これまで高知型福祉の実現に向け本県が取り組んでまいりました、あったかふれあいセンターなどに代表されます地域資源を積極的に活用するといった視点も重要になってまいります。地域の創意工夫によるこうした取り組みなどによりまして新たな雇用を創出し、地域経済の活性化へとつなげていくことも可能になってまいります。

 県といたしましても、これまでの取り組みにとどまらず、中山間地域の住民の皆様が安心して介護サービスを利用できるよう、必要となるサービスと人材の確保に向けまして、市町村が新たに取り組むこうした体制整備などを積極的に支援してまいりたいと考えております。あわせて、国に対しまして、中山間地域における介護事業所の実情などを踏まえた政策提言活動などを引き続き行ってまいります。

   (林業振興・環境部長大野靖紀君登壇)



◎林業振興・環境部長(大野靖紀君) まず、航空レーザ測量を活用した事業者の負担軽減を図る取り組みについてお尋ねがございました。

 航空レーザ測量は樹高や本数、材積、樹木の疎密度など森林資源情報や詳細な地形情報を効率的に把握し解析ができることから、今後森林経営計画を策定したり、災害状況を速やかに把握することにより治山事業等の防災復旧計画を策定するなど、森林・林業分野での利活用の範囲は拡大していくものと考えています。

 森林組合などが森林経営計画を策定する際に最も手間を要するのは、所有者ごとの境界の確定であり、現在の航空レーザ測量ではその点での効率化が望めないことや、経費が高額になることなどから導入の検討には至っていません。しかし、来年度から国において航空レーザ測量による3次元データと過去の空中写真を照らし合わせることで、データ上から所有者の境界を区分する技術開発を行うと聞いていますので、国の実証事業の結果が森林経営計画策定の合理化につながるかどうかを注視してまいりたいと考えています。

 また、これに限らず、リモートセンシングの技術は、林業学校においても基礎的知識として研修していくことはもちろん、我々の業務の効率化につながりますことから、航空レーザ測量はもちろん、例えばドローンと呼ばれる無人航空機を使用した森林測量など新しい技術に対する知見の習得に努め、積極的にその活用方法などを検討していきたいと考えています。

 次に、林業学校の短期コースに文化的な講座を設け、中山間地域への興味を深めてもらうことについてお尋ねがございました。

 林業の作業において、なたや鎌、チェーンソーなどは基本的な道具として、その扱い方を習得することはもちろん、刃を研ぐといった道具のメンテナンスも重要なことでございます。このため、林業学校では基礎コースや短期コースにおいてその技術を習得できる内容を設定しています。

 一方、林業学校は、林業への就業を目的に県外から移住してこられる方の受け入れといった目的もありますことから、本県の中山間地域で生活する上で必要な知識や技術を身につけていただくことも大事でございます。そこで、元気な地域創造コースというメニューを設けています。このメニューでは、受け継がれてきた里山で生きる知恵、例えば炭焼きであったりキノコの栽培、狩猟やジビエの活用といった内容を予定しています。そうしたコースの中で、お話にもありましたような中山間地域に対して興味を持っていただく講座を設けることも検討してまいります。

   (中山間対策・運輸担当理事金谷正文君登壇)



◎中山間対策・運輸担当理事(金谷正文君) 猟犬のGPSマーカーへの補助と箱わなのレンタル制度についてのお尋ねがありました。

 鹿、イノシシの捕獲頭数は年々増加をしており、鳥獣被害対策は一定の効果があらわれてきていると考えておりますが、農林業被害を軽減するためには、さらに捕獲対策を強化する必要があります。

 お話にございました猟犬のGPSマーカーにつきましては、猟犬の所在確認に大変有効であるとお聞きをしておりますし、箱わなにつきましても一度に複数の捕獲が可能となるなど、捕獲を推進する上で有効であると考えております。

 GPSマーカーと箱わなは、いずれも狩猟者の負担を要しない国の交付金を活用できますし、各市町村に設置されております有害鳥獣被害対策協議会が実施主体となることでレンタルも可能となります。こうした点、十分に浸透し切れていない面もございますので、今後市町村や狩猟者の皆様に制度の周知を図ってまいりたいと考えております。

   (土木部長奥谷正君登壇)



◎土木部長(奥谷正君) まず、中山間地域の空き家活用に対する現在までの市町村の取り組み状況についてお尋ねがありました。

 県では、市町村が民間の空き家を借り上げるなどにより、賃貸住宅として再生、活用する場合に、トイレの水洗化や耐震改修などのリフォーム工事費の一部を補助する空き家活用促進事業を本年度に創設し、空き家の再生、活用を促進しています。

 本年2月末現在で15市町村から合計56件の申請があり、6市町の11件で空き家のリフォーム工事が完了しています。そのうち既に3件の移住者支援住宅で3世帯9人の方々が入居しており、2件のお試し住宅で移住を希望する2世帯4人の方々が生活を始めています。今後、これらの成果の周知などによりこの事業の活用を市町村に積極的に働きかけ、中山間地域を中心とした県内全域で空き家の再生、活用を促進してまいります。

 次に、公共工事で発生する土砂の処理についてお尋ねがありました。

 公共工事を円滑に進める上で、工事で発生する土砂の受け入れ先の確保は重要であると認識しています。公共工事で発生する土砂は、まずは現場内で利用し、現場内で利用できない場合は50キロメートルの範囲内にある他の公共工事での利用に向けた調整をしています。調整に当たっては、その現場で必要な盛り土量や発生する土量の情報を国、県、市町村が共有するシステムを活用しています。

 公共工事での利用ができない場合は、法令に抵触せず適正に処分できる民間の処分場や、市町村が確保している土捨て場などへ搬出することとなり、あらかじめ発注者がその場所を指定しています。

 ただ、災害発生後に道路上の崩壊土砂を緊急に取り除く応急工事などの場合は、受注者が選定した候補地を参考に発注者が決定することがあります。また、来年度からは土砂の受け入れ先として民間工事も対象とすることを検討しています。県としましては、国や市町村などと協力しながら、引き続き公共工事で発生する土砂の有効利用と適正処理に向けて取り組んでまいります。

   (危機管理部長野々村毅君登壇)



◎危機管理部長(野々村毅君) 防災に関して、避難所の過不足調査の結果を広域避難や避難所の確保対策にどのように結びつけていくのかとのお尋ねがございました。

 最大クラスの地震による被害想定では、県内の避難者数は1週間後においても約39万人で、そのうち避難所に避難しなければならない方は約25万人となっており、現在指定されている避難所に収容できる人数をもとに単純に計算した場合、県全体で約7万人分の避難所の不足が見込まれます。

 また、市町村単位では高知市や香美市など11市町で避難所が不足するため、その避難者を周辺の市町村に受け入れていただく広域避難の取り組みについて、県内を4ブロックに分けて市町村と検討を進めております。この広域避難の検討に当たって、これまで市町村単位でしか算定していなかった避難者数を、お話のあった今回の調査で大字など地区単位で改めて算定したことで、市町村内の地域ごとの詳細な避難所の過不足を明らかにしました。

 調査の結果、まず市町村単位では、市町村ごとの具体的な避難計画の検討が可能になり、またどの地区で新たな避難所の確保が必要かということを検討することができるようになりました。さらに、ブロック単位でどの地区またはどの避難所で、他の市町村から避難者を受け入れることができるのかということが把握できるため、具体的な避難者の送り出しや受け入れの体制を検討することが可能となります。こうした情報は、避難所の運営に深くかかわる自主防災組織にも理解していただくことが重要ですので、市町村を通じて情報提供することも考えています。

 今後、ブロックごとで耐震性のない集会所などの避難所を耐震化するなど、市町村における避難所の確保対策につなげるとともに、引き続き具体的に広域避難の検討を進め、他の市町村に避難せざるを得ない場合でも、できるだけ居住地の近くで受け入れが可能となるよう検討を行ってまいります。

   (農業振興部長味元毅君登壇)



◎農業振興部長(味元毅君) 新たに設けます園芸用ハウス災害復旧事業でどういう成果が期待できるのかとのお尋ねがございました。

 昨年発生した台風や集中豪雨では、園芸用ハウスが大きな被害を受けたことから、県としましてはレンタルハウス整備事業や国の被災農業者向け経営体育成支援事業などの制度を活用して復旧を支援してきたところでございます。

 しかし、お話にもございましたように、事業の認定までの手続に時間を要したことや、事業によっては支援対象にならないケースが発生したこと、また復旧に係る新たな経費負担を理由に再建を諦めた方がおられたことなど、幾つかの課題が見えてまいりました。こうした状況を踏まえまして、農業者の経費負担を軽くし速やかな復旧を図ることなどを目的として、園芸用ハウス災害復旧事業を設けることにいたしました。

 新たな事業は、園芸施設共済制度への加入を前提として、万一災害により被害に遭った場合には、復旧に要する経費と共済金との差額の15分の8を県と市町村とで支援するというものでございます。この2月に行われました制度の見直しによりまして、補償率が大幅にアップする園芸施設共済と組み合わせることで、これまでのレンタルハウス整備事業などと比べましても、農業者の負担が軽減されます。また、新たに農業者を事業主体に加えることによりまして、比較的年齢の高い農業者の方であっても資金利用が要件とならず、活用が可能となりますし、また手続を簡素化することで、復旧に係る入札までの期間が2カ月程度から1カ月程度に短縮するなどの効果が見込まれるところでございます。台風災害はもとより、突発的な自然災害の発生時におきましても、被災された農業者の方が速やかに再建に取り組むことができ、安心して農業を続けていただける一助となるものと考えております。



◆9番(依光晃一郎君) それぞれ丁寧な御答弁ありがとうございました。

 要請をさせていただきます。地方創生に関しまして、市町村版の総合戦略というのがこれからできていくんだと思いますけれども、そのために数値目標というのを市町村がつくらないといけない、そういうふうになると思います。そのときに、数値目標というとやっぱりハードルも高いんだと思います。その点、県庁の職員さん、これまで尾崎県政の中で数値目標というのを常に傍らに置きながらお仕事をされてきたということで、市町村の職員さんに対してもぜひアドバイス、いろんな心理的な軽減とか、そういったアドバイスもしていただきたいと思います。また、目標があって仕事のやり方を変えるというのは、やっぱり楽しいというか、工夫をしながらモチベーションを上げていくということもできると思いますんで、本当に県政、市町村政がうまく回って高知県発展につなげていきたい、私もそういう思いでございます。ぜひともお力をおかしください。よろしくお願いします。

 以上で私の一切の質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(浜田英宏君) 以上をもって、本日の議事日程は終了いたしました。

 明5日の議事日程は、議案に対する質疑並びに一般質問であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて散会いたします。

   午後3時48分散会