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平成27年  2月 予算委員会 03月06日−02号




平成27年  2月 予算委員会 − 03月06日−02号







平成27年  2月 予算委員会



           平成27年3月6日(金曜日)

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出席委員

           金子繁昌君

           加藤 漠君

           西内 健君

           弘田兼一君

           依光晃一郎君

           佐竹紀夫君

           三石文隆君

           森田英二君

           武石利彦君

           樋口秀洋君

           溝渕健夫君

           西森潮三君

           横山浩一君

           上田周五君

           西森雅和君

           黒岩正好君

           田村輝雄君

           中根佐知君

           米田 稔君

           塚地佐智君

欠席委員

           なし

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説明のため出席した者

  知事         尾崎正直君

  副知事        岩城孝章君

  総務部長       小谷 敦君

  危機管理部長     野々村 毅君

  健康政策部長     山本 治君

  地域福祉部長     井奥和男君

  文化生活部長     岡崎順子君

  産業振興推進部長   中澤一眞君

  理事(中山間対策・運輸担当)

             金谷正文君

  商工労働部長     原田 悟君

  観光振興部長     伊藤博明君

  農業振興部長     味元 毅君

  林業振興・環境部長  大野靖紀君

  水産振興部長     松尾晋次君

  土木部長       奥谷 正君

  会計管理者      大原充雄君

  公営企業局長     岡林美津夫君

  教育委員長      小島一久君

  教育長        田村壮児君

  人事委員長      秋元厚志君

  人事委員会事務局長  福島寛隆君

  公安委員長      島田京子君

  警察本部長      國枝治男君

  代表監査委員     朝日満夫君

  監査委員事務局長   吉村和久君

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事務局職員出席者

  議事課長       楠瀬 誠君

  議事課長補佐     小松一夫君

  主任         沖 淑子君

  主事         溝渕夕騎君

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   午前10時1分開議



○溝渕副委員長 おはようございます。ただいまから平成27年2月定例会予算委員会を開会いたします。

 午前中は委員長にかわりまして、副委員長である私が議事運営を行いますので、御了承願います。

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△諸般の報告



○溝渕副委員長 本委員会の運営に関し理事会で決定した事項は既にお配りしてありますので、円滑な運営に御協力いただきますようお願いをいたします。

 本日の日程はお手元にお配りしてありますので、御了承願います。

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△質疑並びに一般質問



○溝渕副委員長 これより2月定例会に提案されました予算及び予算関連事項に対する質疑並びに一般質問を行います。

 質疑並びに一般質問は一問一答形式によることとし、質問者は質問席から、答弁は自席から行っていただきます。なお、私の判断によりまして、質問中、答弁中であっても持ち時間が終われば直ちに質問終結を宣言しますので、答弁は簡潔にお願いいたします。

 それでは、発言の通告がありますので、順次発言を許します。

 武石委員。あなたの持ち時間は60分です。御協力をよろしくお願いいたします。



◆武石委員 それでは、早速質問に入らせていただきます。

 来年度の当初予算案を拝見いたしましたときに、非常にきめ細かい、そういう印象を受けました。各項目ごとにきちっと工程が見えてくるような、それで必要最小限の予算をしっかりと計上しておる、そういうふうに思いました。今、時期的に知事は2期目の集大成、最終年を迎えられたわけで、3期目に対する思いがあるかどうかは、ここではお聞きしませんが、しっかりとその2期目、集大成、高知県をどの方向へ持っていくのかという思いが強くにじんだ予算案になっているというふうに思います。

 そこで、知事にお聞きいたしたいのは、これまでの経験を生かされて、今までの予算、あるいは予算執行の中でも、いろんな反省点もあられたのではないかと思いますし、また議会のほうからも決算特別委員会での報告書も出させていただいた、いろんな指摘もさせていただいたところでありますが、平成27年度当初予算案を編成するに当たって、これまでのそういったもろもろの事柄をどのように反映されたのか、その御所見をお聞きしたいと思います。



◎尾崎知事 やはり予算、多岐にわたっております。実際執行しておりまして、当初の予定でうまくいったなと思うものもありますけれども、いや、なかなかこれはうまくいかなかったなと思うものもある。また、うまくいっているなと思っているんですが、やはり外部から御指摘を受けて、よくよく考えてみると、あ、これはどうかなというものもあったりもするということでございまして、やはりまさにもうPDCAサイクルを細かく回すということだと思っております。四半期ごとに回す、そしてさらには外の皆様方からの御意見というのを反映するようにする、この2つの点から、今回徹底して議論を行いました。あともう一つのベクトルは、より実効性のある、県勢浮揚につながるようなパワフルなものにしたいという方向性。この見直し、意見を生かさせていただく、そしてパワフルなものにする。この方向感から、今回予算編成を一生懸命努力したということであります。

 そういう中、決算特別委員会報告書でいただきます御意見というのは、外部から御指摘いただくことの最たるものでありまして、37件指摘事項をいただいておりますが、最大限これを反映させていただくよう努めたところであります。



◆武石委員 ぜひ、来年度当初予算案が県民のために、最少の費用で最大の効果を上げる、そういったものにしていただきたい。我々も、もちろん一緒に取り組むようにはさせていただきます。

 その中で、今知事のお話にもありましたPDCAサイクルをきちっと回していく、非常に重要になると思うんですが、県職員たくさんおられますね。それを執行される側の県職員の皆さんのモチベーション、この予算執行に対する思いというのが非常に重要なウエートを占めることは間違いないと思うんですね。そうした意味で、最大の成果を出すために県職員の皆さんの意識、モチベーションをどう維持していくか、どういう職員の教育をしていくのかと、その辺の知事の御所見をお聞きしたいと思います。



◎尾崎知事 モチベーション維持という点でやっぱり一番大事なのは、職員にとってのやりがいなんだろうと思います。特に公務員の場合は、私も公務員でありましたけれども、やっぱりこういう努力を一生懸命汗をかいてやることによって、少しでも世の中のお役に立っておるということが、やはり最大のモチベーションの源となるのではないかなと思っておるところです。

 そういう点において、各所属所属において、うちの所属はどういう目標を持って、どういうふうに仕事をしようとしているか、これがどういう意義のあることなのかということを、職員一人一人に徹底してもらいたいということを、今、さらに言っております。

 あともう一つ、どんなにいい政策であっても、実現できるのかどうかわからないということになると、またこれも泥沼に陥るというような気分になってしまってもいけないわけでありまして、こうすればできるよという姿というのを、一定見せていくということも、また大事であろうと思っています。

 そして最後に、一定、少しでも成果を上げたときには、お互いよく褒めるといいますかね、他方で厳しく反省するところはするということになるんでしょうけれども、そういう形できめ細やかにPDCAを回していく中で、評価すべきは評価するということ。この3点ではないかなと思っています。

 あわせまして、特に若い職員とか、新しいステージに上がる職員に対する研修というのは、非常に重要だと思っていまして、毎年、人事課初め工夫してやっておりますが、さらにこれに加えて今後は、地方創生の議論もある中で、本当に全国区の視点を持って仕事をすることが非常に求められてこようかと思います。ある意味、外に出て他流試合をするようなことを職員はたくさんしていかないといけない。産学官民連携センターというのは、そういうことを可能とする新しい仕組みだと思っておりまして、産学官民連携センターにおけるいろんな講義なんかも、勤務時間外になる場合もあるかもしれませんけれども、ぜひ自主的にどんどんどんどん聞きに行ってもらうように、慫慂していくといいますかね、最終的には本人の自由意思ですけれども、そういう形にしていければなと、そう思っています。



◆武石委員 ぜひ頑張っていただきたいと思います。

 そして産振計画、予算案、すばらしい計画ができても、それだけではいけないというのは先ほども申し上げたとおり、それは何も県庁組織だけじゃなくて民間企業も、直接産振にかかわろうがかかわるまいが、やはり県内で多くの企業が優秀な職員を確保しようとするし、一生懸命人材育成もしておるという現状、これがやっぱり高知県の元気の源であるというのは、知事も同じ御認識だと思うんです。

 知事もいろいろと対話と実行行脚で県内くまなく行脚をされて、県内のすばらしい経営者をたくさん御存じだと思うんですが、そういう方々が人材育成に取り組む姿勢をどう評価されておられるのか、その点についてお聞かせください。



◎尾崎知事 人材育成ということが、やっぱり全ての基本ということになるんだろうと思いますが、本当に委員御指摘のとおり、私もいろいろ回らせていただく中で、殊のほか、人材育成ということに情熱を持っておられる方が多いなということを感じております。人材育成という形で、はっきりプログラムを持ってやっておられる場合もあれば、また先輩から後輩に向けて、本当によき、事実上の教育システムみたいな形になっているなと思われるものもあったりとか。本当にこういうこと自体、非常にすばらしいことだと思いますし、我々県なんかは、取り組みしていく上においてぜひそういう取り組みから学ばさせていただき、また少しでもバックアップさせていただくようになれればなと、そのような思っております。

 土佐まるごとビジネスアカデミーですね、こういうことなんかも、ぜひ経営者の皆様なんかにも使っていただける一つの機会なのではないかと。これは参加人数が大分ふえてきておりまして、そういう点においてはいい傾向だなと思っていますが、ぜひ、そういう多くの人材育成に熱心な経営者の皆さんいらっしゃいますので、その方々と軌を一にし、またその方々のお手伝いを少しでもできるような仕組みというのを、我々としても考えていかなきゃならんなと、そう思っています。



◆武石委員 高知県を活性化させるためには、やはり面積の多くを占める中山間地域をどう活性化するかということで、知事も懸命にお取り組みいただいておりますが、時間の都合もありますので、きょうはその中山間対策の中で農業政策、そして林業政策を抽出して、この時間質問させていただきたいと思います。

 まず、農業についてでありますが、次世代型こうち新施設園芸システムに積極的に取り組むと。これに取り組む御所見を、まず知事にお聞きしたいと思います。



◎尾崎知事 この次世代型こうち新施設園芸システム、これをぜひ県内全域に普及していきたいと考えております。

 これは、狙いは何かということでいけば、もう一言で言えば、こういう好循環を生み出したいということだと考えています。すなわち、収量がアップをする、所得が向上する、若者の就農がふえる、地域の活性化につながっていく。ゆえに、さらに収量がふえる。そういう形で好循環を生み出していくことで、地域に若者が集まる県をつくっていく。このために最良のシステムではないかなと思っています。そういう意味においても急いで普及をしていきたいと、そう思っています。



◆武石委員 次に、農業振興部長にお聞きしますが、トマトをつくるということでありますね、約4.5ヘクタールですか。私も東北から九州まで、トマトのこういった施設を視察に行かせていただきました。特に印象深かったのは東北の沿岸部の被災地ですね。ここにトマトのハウスが、かなり建設が進むんじゃないかというふうな印象も受けましたし、既に全国で取り組みがされておる。

 そのトマトの市場にあえて切り込んでいくという戦略ですね、トマトにどういう可能性を求めて取り組んでいかれるのか、その点についてお聞かせください。



◎味元農業振興部長 トマトでございますが、御承知のとおり生でも加工でも食べられる。いろんな食べ方ができますし、それから若い方からお年寄りまで幅広い年齢層に消費がございます。そういうことで、将来性のある品目だというふうに私どもは考えております。

 単価については、生産あるいは出荷の仕向け先が一時的に集中するということで、若干の変動があるということは想定されておりますけれども、高品質で安定した生産と出荷、これを維持していければ十分競争力はあるというふうに考えております。

 四万十町での次世代団地では、大手食品会社との契約栽培、あるいは園芸連を通じた販売も検討いたしておりまして、そういう意味では、流通面の問題はないものというふうに考えております。



◆武石委員 トマトにもいろんな種類がありますね、糖度の高いもの、それから大きさの大きいもの、酸味のぐあいとかありますが、ぜひ求める市場のターゲットを、県の情報力で絞り込んでいただいて、そういった営農指導をしていただくように要請をしておきます。

 また、私も全国視察をさせていただく中で、パプリカのハウスも随分見てまいりました。その経験からすると、パプリカも有望な作物ではないのかなという気もいたしました。

 高知県にとって、トマトとパプリカ。軽さでいいますとパプリカのほうが軽い、運賃コストがそこで吸収できるんじゃないかとか。トマトは収穫してすぐ店頭に並べるという迅速性が要求されますが、パプリカは若干青みが残ったうちに収穫するんで、若干の余裕があるということもあって、運賃コストに悩む本県としては、パプリカがいいんじゃないかなという気もしました。

 それから、東京の市場関係者に聞くと、国産のパプリカは非常にニーズ高いんだけれども、年間通じてはないでしょうと。結局、ある時期、端境期には韓国産が入る。そうすると、もう面倒くさいというのもあって、結局、外国産に頼ってしまうという国産パプリカの見方もあります。この点についての御所見をお聞かせください。



◎味元農業振興部長 御承知のとおり、パプリカにつきましては、若い世代を中心に消費が伸びている品目でございます。高軒高の次世代型ハウス、大規模なハウスで栽培をすることによって収穫を大幅に伸ばすことができる。そういう可能性のある品目だというふうに考えておりますし、御指摘のございましたように貯蔵性、それから輸送性にもすぐれた品目だというふうに考えております。

 実は、次世代の団地を整備するに当たりましても、その導入品目として検討した経緯はございます。四万十町では、今までの経験とかもろもろのことで、トマトということになりましたが、パプリカはああいう施設について可能性の大いにある品目だと思っています。

 ちなみに、現在は韓国、ニュージーランドなど外国から大量に入ってきているということでございますので、それに置きかえるという、そういった戦略も対応が可能ではないかというふうに考えております。



◆武石委員 また同施設に話を戻しますが、約4.5ヘクタール。10アール当たり1人の作業員という計算ですので、プラスアルファを勘案すると、管理職員も含めて80名ぐらいの雇用が同団地で生まれるのではないかというふうに見込まれておりますね。

 それが、四万十町の近隣の営農者からすると、労働力を奪われるんではないかとかという懸念の声も耳に入ってくるわけなんですが、その80人になんなんとする労働力をどこで育てていくのか、その御所見について農業振興部長にお聞きいたします。



◎味元農業振興部長 3社で75名程度の雇用が見込まれております。御指摘のように、町内では企業立地などもございまして、労働力不足ということが懸念をされます。そのため周辺市町村、それから県外も含めて労働力を確保する必要があるというふうに考えております。

 庁内でプロジェクトチームを立ち上げまして、早速、早急に対応策を検討いたしまして、また、四万十町とも連携いたしまして、早目早目に手を打っていくということで対応していきたいと思っております。



◆武石委員 次に、木質バイオマスについてなんですが、県内全域で木質ペレットのバイオマス発電が普及をしておるわけでありますが、今の四万十町の新施設はおが粉のバイオマスボイラーを使用するようになりました。

 なぜここで、ペレットではなくておが粉の木質バイオマスボイラーを選択したのか、そのお考えをお聞きします。



◎味元農業振興部長 四万十町の団地につきましては、1区画、一つのハウスが1.5ヘクタール程度ということで非常に大規模でございます。今あるペレットボイラーでは、小規模なものを対象としたものがあるということでございまして、例えば四万十町であれば、1ハウス十数台必要だというようなことになります。そうなりますと温度管理、あるいは燃料の補給、それからメンテ等に多大なコストがかかるということでございます。

 一方、おが粉ボイラーは、大出力の大型機械が開発されておりまして、1ハウス当たり1台で対応できると、そういうことでございます。

 また、おが粉ボイラーは、燃焼、それから消火、温度コントロールが容易にできるという、そういったメリットもございますので、いろいろな点を考慮いたしまして、事業者とも相談の上、おが粉ボイラーに決定したという経緯がございます。



◆武石委員 来年度当初予算で、こういった新園芸システムを広く高知県内に広げようという予算が組まれておりますし、その基本的な御所見を今知事にお聞かせいただいたところでありますが、四万十町のこういった施設、システムの場合、高さが6メートルぐらいの高軒高でやると、それで生産性上げるということです。

 今当初予算に計上されておる新施設は、必ずしも高軒高にこだわらないということをお考えだというふうにお聞きをしておりますが、どんな作物をそこで想定しておられるのか、この点について農業振興部長。



◎味元農業振興部長 環境制御技術は、基本的には全ての品目に適用できるというふうに考えております。御指摘のございました、昨年の補正予算で上げまして、今回当初予算にも計上している施設につきましては、ピーマン、ニラ、ナスなどを検討しております。

 四万十町のような高軒高の大きなものについては、一定トマトとかパプリカとかといった、品目は限られますけれども、いろんなパターンに対応しながらやっていける、そういうことだと考えております。



◆武石委員 やはりスケールメリットを生かすのか、それにCO2の施用という新しい技術をどうかみ合わせていくのかということになると思うんですが、その中で、高軒高じゃなくて面積でと、あるいはCO2の施用でというふうになった場合に、そのスケールメリットがどう生きるのか。

 今、県内の圃場を見たときに、随分圃場整備が進んでまいりました。ただ、1区画が大体3反とか、そんな感じですかね。農道が縦横に入っておる。ということは、3反ですよと、その中に新園芸システムを入れて、本当にこのスケールメリットが出るのかどうか、かなり制約があると思うんですね。農道を取っ払って、一団の1ヘクタールとかつくれるわけじゃないんで、その細かい3反ぐらいの新園芸システムで、スケールメリットというのが可能になるのかどうか、本県のこの農地の実情に合わせてどうなのかという御所見をお聞きします。



◎味元農業振興部長 確かに圃場整備などを行いました形で、1区画当たり、大体御指摘のありましたように30アール程度になっております。ただ、いろんな状況を見ますと、幾つかの区画を集合しまして一定の広さを確保できる。そういったものも、多分県内各地にはいっぱいあると思います。

 そういう視点を持ちまして、私どもとして、園芸への転換とか、そういったものが可能なところはないのか、有効に利用されていないところはないのかとかといったような視点で、そういう適地を探すと。そういうようなことも、あわせてやっていきたいというふうに考えております。



◆武石委員 次に、初期投資ですね。随分、初期投資が大きな負担になると思うんですが、その点について、そして初期投資をしてでもなおその収量が上がるから採算がとれるんだということにならないと、これは普及しないということになると思うんですが、その見通しもあわせて農業振興部長にお聞きします。



◎味元農業振興部長 例えば、次世代型のハウスでピーマンを栽培するという試算でございますけれども、軒高4メートルのハウスを建設し、14年の耐用年数で償却する場合の10アール当たりということで比較をいたしますと、年間経費につきましては、投資、運営経費などを含めて、既存ハウスの大体1.2倍ぐらいのコストがかかりますが、一方で収量は1.5倍伸びるということがございます。それによりまして、農家所得は2.3倍になるという、こういう試算がございます。

 他の品目につきましても、同様の傾向にあるというふうに思いますので、そういうようなものもお示しをしながら推進につなげていきたいと考えております。



◆武石委員 非常にいいビジネスモデルだと思うんですね。

 そうすると、例えば今四万十町なんかでも、ニラ農家が既存のハウスで大々的にニラに取り組んでおりますが、そういったニラ農家が、今の話ならですよ、新たな初期投資をしてでも、お金を借りてでも新たな初期投資をして、それで収量が上がって収入もふえるということになるんならば、後継者も戻ってくるんだろうし、本当に今の高知の農政が向かうべき方向になると思うんですね。

 この具体例に当てはめて、部長、四万十町の既存の−−四万十町でなくてもいいんですけれど、既存のニラのハウスが、じゃあ次世代をやろうというふうなところになるのか、あるいは県はそこまで持っていこうとするのかどうか、その御所見をお聞かせください。



◎味元農業振興部長 例えばニラでは、いわゆる高軒高の5メートルも6メートルもといったものは、実は想定しておりません。ただ、一定の軒高、例えば2.5メートル程度の軒高で、やっぱり一定の広さを持つ、そういうハウスであれば、大幅に収量が伸びるというデータがございますので、そういうことをきっちり御説明もしていきたいし、普及もしていきたいと思っています。

 実際に、昨年採択しました1件の中にニラ農家が、同様の形でやっていきたいという方がいらっしゃいますので、そういった成果もきっちり見ていきたいと思っております。



◆武石委員 今の部長の御説明からすると、私は、やはり後継者を、どんとこの農業に戻ってもらうためにも、育成していくにしても、今のビジネスモデルというのは高知県のこれからのあるべき方向だろうと思うんですが、とにかく来年度から取り組むこの次世代が、誰が見ても、お、これいいなというふうになるように、それはしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。

 一方で、じゃあ、高知県の農業者が、皆、次世代に行けるかというたら、そうではないと思うんですね。やはり従来型の農業、ここも大事にしなくてはならない。特に中山間地域の条件不利なところに行けば行くほど、そういった従来型の農業を大事にしなくてはならないというふうに思うんです。

 そうした意味で、生産性を上げるにはハウス栽培がいいんでしょうが、従来の露地栽培ですね、こういったものも、中山間地域に当てはまるのかどうかわかりませんが、例えば四万十町なんかでも窪川でしたら、まだスケールメリットを生かす露地栽培ができる可能性があるというふうにも見とるんですが、この露地栽培の今後の方針について、部長に御所見をお聞きします。



◎味元農業振興部長 露地栽培につきましては、お話にございましたように、施設栽培と比べて投資も少なくて済むということで、いろんなメリットがございます。一方で、自然災害、特に高知のように台風が多いとかいうところで自然災害を受けやすいと、そういうことのデメリットもございますけれども、安定した所得につながっておりますので、生産の拡大をしていきたいというふうに思っております。

 例えば、大規模化という視点で見れば、県西部のほうでは、ブロッコリーとかナバナで大規模な経営をやっている例もあるというふうに聞いておりますので、まずはそういう形でやっていくと。

 一方で、中山間地域につきましても、それに少しいろんな要素を加えた、ちょっとぴかっと光るような、そういった品目に的を当てて、それを振興していくと、そういった視点もあると思いますので、そういう戦略というものをきっちり練って対応していきたいと思っております。



◆武石委員 ぜひとも、中山間地域でお年寄りも農業に親しめる、そういった環境づくり、営農指導もしていただきたいと思います。

 そこで、次の質問は、高齢者が農業からどんどん離れていっているという実態についてお聞きしたいんですが、産直市も県内各地にありますが、恐らく取扱量というのはどんどん激減しとると思う。どうして減っとるのかというのを調査すると、お年寄りがもう農業できないと。だから、高齢化とともに生産量が減っているという実態があると思うんですが、先ほどの質問とあわせて、そういったお年寄りが本当にこう、家の近くで、遠くまで行かなくても家の近くで就農できる、そういったシステムをどうやってつくっていくのか、御所見を部長にお聞きします。



◎味元農業振興部長 いろんな品目があろうと思いますけれども、お年寄りの場合は、やはり作業の強度だとか、そういったことが問題になってこようと思います。ということで、比較的軽度な作業でできる品目というものに的を絞ってお勧めをしていくというふうなことがあろうと思います。

 それから一方で、つくったものをやっぱりいかに市場に流して、お金にかえていくかということであろうと思います。いわゆる庭先集荷とかといった取り組みもこれから検討していきたいと思っておりますけれども、そんなような仕組みもつくりながら、高齢者の方がいい品目をつくって、それをきちっと市場に流してお金にかえていくと、そういうような仕組みをきっちり検討していきたいと思っております。



◆武石委員 一般質問でもお聞きしました、庭先集荷をして、それがイコール見守りにもなるというのは非常にいいことだと思いますので、ただ見守りだけで済むことなく、やはり収入が上がるというやりがいも感じることのできるような営農指導をお願いしたいというふうに思います。

 次に、産業振興計画の中での位置づけなんですが、例えば四万十町でしたら、酪農とか畜産なんかが盛んなんですね。ところが、後継者を戻すために規模拡大もしていきたい、収入も上げたいというときに、面積を広げるような規模拡大は、環境問題やら、投資の問題やら、マンパワーの問題でなかなかできないと。じゃあどうやって同じスペースで、同じ施設で収入を上げていくかとなると、やはり一部を加工に回していくということになると思うんですね。10の生乳があるとすれば、その1の生乳を加工に回すことによって売り上げを伸ばしていくだとか、そういった手法が考えられると思うんです。

 それから、畜産農家の話なんかを聞いても、牛でも豚でも、ロースとかヒレとか、そういった人気のある部位は自分たちが加工しても、それは多分売れるんだと。ただ、売りにくい腕、肩、バラ、そういったところを、じゃあどうやって売っていくんだ。その売る力がない。だから、大手の流通業者に頼むしかない。いつまでたっても1次産業の生産者でとどまっていなくてはいけないという現状が、高知県の今の実態だと思うんですね。

 収入をふやすためにどうするかというと、やはり6次産業化に1次産業を持っていかなくてはいけない。先ほど例に挙げた腕、肩、バラ、そういったものをいかに加工品に回していくかというのが問われていると思うんです。ところが、今の1次産業者は、それでもう十分ビジネスとして成り立っているんで、そんな分野に手を出す余力がないと。それから商習慣で、なかなか生産者がそこまでやると云々というところもあるわけなんですね。

 私が思いますのは、そこを県が産業振興計画枠のようなものをつくって、加工に出したいものがあったら出してきいやというふうに、まず産品を集める、加工に回したいものを集める。そして、その集まったものを県内の加工業者に見てもらって、その加工業者は産業振興計画協力業者という、リストアップしてもいいと思うんですが、そういった方々に見ていただいて、じゃあこれはうちでチーズにするよとか、これはうちでベーコンにするよ、ハムにするよ、そういうやり方があってこそ、1次産業も収入が伸びるし、2次産業も成長するという、まさしく産業振興計画に合致する形態じゃないかと思います。

 ただ、県がその品物を買い取ってストックする、そんなことはできるはずないんで、情報だけでいいと思うんです、私は。こんな時期にこんなものが出せますよという情報を県が集約して、それを2次産業者に流していく。物の流れは、生産者からその加工業者に行けばいいんで、そういった情報のネットワークをもっと緻密にやっていく必要があると思うんですが、前置きが長くなりましたが、今の私の質問の趣旨に対する産業振興推進部長の御所見をお聞きします。



◎中澤産業振興推進部長 結論から申し上げますと、そういう仕組みは検討してまいりたいと思います。お話にありました畜産物などの加工品、その原材料の情報をまずは生産者団体の皆さん方と連携して収集させていただくと。その情報をもとに今度は、例えば産業振興センターのものづくり地産地消・外商センター、そういったところを通じて、生産者と加工事業者をマッチングしていく、そんな仕組みづくりはできないか検討してまいりたいと思います。

 ただ、その際には、マッチングだけではなくてその前後といいますか、当然、原材料の安定確保であったり、市場のマーケティング、商品づくりですね、そういったものが必要になろうかと思いますので、それらもあわせて、産振の現在のさまざまな支援でお手伝いができるのではないかなというふうに思いますし、また、昨年旭食品との間で協定を結びました。これは6次産業化と地産外商の推進に関する協定ということでございますけれども、この協定の中で、そのマッチングの場にも御提案できるのではないかなと、そのように思っております。



◆武石委員 ぜひよろしくお願いします。

 それから、先ほども触れましたが、運送コストというのがやはり、地産外商戦略の中で大きなネックになっておる部分がありますので、これを引き続きお取り組みいただきたいという要請をしておきます。

 次に、林業振興についてお聞かせいただきますが、先ほどおが粉ボイラーについて触れさせていただきました。県内各地で広がるおが粉ボイラーでありますが、木質ペレットの供給体制、そして今後の供給見通しについて。またあわせてお聞きしますが、今原油安でありますよね。原油安になってきて、今後どうなるかはまだ見通しはつきませんが、原油安が続くとして、その木質バイオマスに移行するメリットがどうなっていくのかという御所見を、林業振興・環境部長にお聞きします。



◎大野林業振興・環境部長 平成26年度の木質ペレットの需要見込みは8,300トンとなってございます。それに対して、県内の木質ペレットの供給量は現在3,200トン余りとなっておりまして、不足分については県外から購入し、不足が生じないように取り組んでいるところでございます。

 本年度、宿毛市に木質ペレットの製造施設が完成しましたことから、今後の県内産の割合は徐々に高まって、次年度以降はほぼ全量を確保できる見通しとなっております。今後、ボイラーの普及に従いまして、木質ペレットの需要量というのは増大してまいりますが、製造設備の稼働率を上げることで、需要に対応していきたいと考えています。

 また、原油価格の問題でございますけれど、昨年末から原油価格の下落に伴いまして、重油の価格も下がってまいりましたが、本年1月を底に上昇に転じ、現在の価格は1リットル当たり87円程度と伺っております。重油が若干高い状態で推移してございます。今後の重油価格の動向は、2月の国際エネルギー機関の中期的石油市場報告書によりますと、徐々に上昇するであろうという見方がございます。

 今後も、木質ペレットの優位性は保たれているものと考えています。また、将来の原油価格は不透明でございますけれども、木質ペレットはエネルギーの地産地消、山での雇用の創出にも寄与していることから、県際間収支などから考えても優位性があると考えています。



◆武石委員 それらの価格については、また後で少し触れたいと思うんですが、ここで平成27年度の産業振興計画の林業分野の目標値、これを調査させていただきましたら、原木生産量が72万立方メートルになると。これは25年度の50万立方メートルからすると約50%増と、こういうことになってくるわけなんですが、県の試算をお聞きすると、皆伐の場合1人6立米を出す、そういった作業量をこなせるだろうと、こういう試算でございますね。間伐の場合は、その半分の1人当たり3立米の施工能力があると、こういうことであります。

 それで、一方、面積のことに触れますと、72万立方メートルを産出するために、28.6万平米の皆伐面積が必要になると、間伐の場合は約43万平米を間伐すると、こういうことになるわけなんですが、それで1ヘクタール当たりが大体330立米の生産と、こういう計算になるんですね。だから今の数字を、ちょっと口頭だけでわかりにくいですが、割り戻すと、県が27年度の産業振興計画で皆伐をしようとする面積を計算すると900ヘクタールになるんですね。間伐の場合は4,800ヘクタールになります。

 そういった労力も必要だし、皆伐の面積、山が裸になるという面積も出てくると、こういうことが予想されるわけですが、それだけの人役がまず育つのかどうか、この点について部長にお聞きします。



◎大野林業振興・環境部長 委員が御説明されましたとおり、900ヘクタール余りの皆伐面積と所要の間伐面積が必要でございまして、それに必要な人役を年就業日数200日で試算すると、皆伐の場合で238人、間伐が723人、計961人が必要だということになってございます。現在、林業に従事しておられる方が1,600人余りございまして、理論値上は現在の人数でも足り得ると。ただ、中には特用林産に携わっておられる方、あるいはもう保育専門という方がおられますので、今議会にも提案しておりますような林業学校ですとか、従来続けておりました担い手育成の取り組みを進めながら、このことに対応していきたいというふうに考えてございます。



◆武石委員 そうですね、今部長おっしゃいましたように961人役は必要になる。それに、さらに皆伐後の保育とか再造林を入れると、私、事前に県に説明していただいたら、1,700人役必要だということですね。これは、それだけの人役を確保するのは大変でしょうけれど、別の見方をすると、それだけの雇用が山で生まれるということなんで、ぜひこの計画がしっかりと進むように取り組んでいただきたいというふうに思います。これは要請をしておきます。

 それからまた、済みません。おが粉に戻るんですが、今畜産現場ではおが粉を敷料に使っておりますね、畜舎の中で敷く。そういったものに使っていますが、これがもう枯渇をするんじゃないか。あるいは、県内の製紙用のパルプ用材が、非常に枯渇をしていっておるという現状があるやに聞きますが、この点について部長に御説明を求めます。



◎大野林業振興・環境部長 木質バイオマス発電の燃料は、基本的に原木ですとか枝葉を使用してございますので、おが粉は使ってございません。試験運転のときに、試験的に搬入したという事例はありますが、おが粉は使っていないということでございます。

 また、畜産農家への影響でございますけれども、聞き取りましたところ、現在のところ、畜産の敷料に影響が出ているというふうなことは聞いてございません。

 また、パルプ用材につきましては、これまで安価な外国産材の影響で、原木は低価格の取引を強いられておりました。全国的に木質バイオマス発電が動き出したことから、原木価格が上がってまいりまして、取引が一定の制約、支障を受けているということは事実だろうと思っています。しかしながら、こうした状況の変化は、逆に考えますと、森林所有者や林業事業者にとっては、収入の増につながるという面もあるんではないかと思ってございます。



◆武石委員 わかりました。

 次に、先ほど平成27年度の産業振興計画で行くと皆伐による面積が900ヘクタールというお話をしましたが、重要なのは、ここをしっかりと再造林していくということになろうかと思います。再造林については手厚い補助があると、こういうことになりましたが、やっぱり一方で、鳥獣被害対策が心配だとか、あるいは保育に係る経費をどう捻出するのかという懸念の声も聞きます。

 だから、皆伐をした材で収入を得た山主が、50年後どうなっておるかわからないところに再投資をするのかどうか、やっぱり再投資が求められると思うんですね、決断が。そこがうまくいくかというのが重要なポイントになると思うんですが、その意欲について、見通しについて部長の御所見をお聞きします。



◎大野林業振興・環境部長 伐採跡地問題というのは、課題があるということは承知してございまして、平成24年度に「皆伐と更新に関する指針」という手引を発行いたしました。この中では、適地適木の観点から、天然更新も含めた森林資源の再生を図っていくということにしております。

 また、お話にありましたように国の造林事業にかさ上げをし、場合によったら、市町村によっては、それにさらにかさ上げをしていただいて、植えつけに関しては100%という自治体も出てきております。

 また、次年度からは下刈りを隔年置きにやるというふうな新たな補助の仕方をして、林業で収入が入るまでの間支えていこうというふうな取り組みを考えておりますし、鳥獣被害についても、その防除について支援をするというふうなことで、再生するのに適した場所については、林業意欲が失われないように努力していくつもりでございます。



◆武石委員 わかりました。

 次に、木質バイオマスに少し話を戻しますが、原木の産出想定量というのは先ほど出ましたが、広葉樹林を伐採して木質バイオマスの燃料にする、原料にするとかという点についての御所見と、それを行う場合の課題とか展望があれば、お聞かせいただきたいと思いますが。



◎大野林業振興・環境部長 燃料として広葉樹林を活用することは、非常にいいと考えております。といいますのは、広葉樹というのは、20年サイクルで伐採しても、植えつけをしないで新たに資源が復活してくるというふうに考えています。

 しかしながら、それを伐採して適当なサイズに採材をして運送していくというのは、杉やヒノキと違って形状が複雑でございますので、非常に労務がかかるという難点がございますので、ここの点をどうやって解決するかが広葉樹を動かせるかどうかの鍵になろうかと思っています。



◆武石委員 わかりました。ぜひ、その辺の取り組みも視野に入れて御検討いただきたいと思います。

 次に、自伐林家についてお聞かせをいただきたいと思うんですが、例えば四万十町森林組合なんかのお話を聞くと、自伐林家の生産力っていうものも非常に大きな期待をしておると。先ほど申し上げた平成27年度の伐採をする原木量に対して、やはり組合だけの力ではなかなかマンパワー不足というのもあって、自伐林家のグループに大いに期待をしているという話をお聞きしました。

 そして、四万十町森林組合では、グラップルを3台、林内作業車を1台ですか、それも確保して自伐林家の皆さんに大いに使ってもらおうじゃないかという取り組みも始めているというのがありますが、県内にこういう動きがどんどん進んでいくのかどうか、自伐林家に求める期待も含めて、部長にお聞きいたします。



◎大野林業振興・環境部長 まず、県内への広がりでございますけれども、委員も御承知のとおり、小規模林業協議会というのを立ち上げまして、その立ち上げの際にも100人余りの方に参加していただいて、現在160名を超えて、会員も徐々にふえているという状況でございますので、広がっていくものだと思っています。そういう方たちに対する期待は、多くの方が林業に携わっていただくという点で林業の裾野が広がって、そのことがバイオマスを含めた木材の増産につながっていくだろうというのが第1点でございます。そうした活動を情報発信していくことで、林業の魅力を感じていただいた方が、また林業についてくださる、あるいは県外から移住してこられるというふうな相乗効果も期待しているところでございますし、将来的には集落営林といいますか、地域の森林を住民の皆さんで管理をしていく。それを生活の糧としたり、あるいは地域の環境保全のためのボランティア活動をしていくと、そういうふうな、多面的な機能を持っていただくように期待しているところでございます。



◆武石委員 今、部長から集落営林というお話が出ましたが、まさに考え方はそういうことなんだろうと思いますね。自分の山を、自分だけが手入れするという自伐林家ではなくて、集落で、あるいは仲間で協力をし合ってやっていくという、やっぱり生産性を高めていくというのが大事だと思うんで、ぜひそういう政策を進めていただきたいと思います。

 次に、CLTでございますが、県がとにかく力を入れようとしておるCLT、これは需要の掘り起こしに大きなポテンシャルを感じる事業ではありますが、一方で、まだまだ規制緩和がないとできないというようなこともあって、先が見えない。特に民需の部分では、先が見えない部分もあると思うんですが、このCLTの今後の需要見通しと、あわせて来年度当初予算では県内にラミナの製造工場を増強するという予算も出ておりますが、その販売見通しについてCLTとの関連、あるいは関連がない部分があるのかどうか、その辺の概要について部長にお聞きします。



◎大野林業振興・環境部長 まず、CLTでございますけれど、ヨーロッパで1990年ごろから開発され始め、10年をかけて本格的な普及が始まりました。現在では55万立方メートル程度生産されておりますが、一方、我が国では、昨年改訂されました日本再興戦略にCLTの早期普及が位置づけられましたことなどにより、ヨーロッパよりは比較的早く、ヨーロッパが10年要したことに対して、日本では比較的短期間に普及していくのではないかと考えています。

 また、CLT協会には大手ゼネコンを初め建設関係の会社などが多く参加していることから、CLTに対する期待の大きさを感じていますし、東京オリンピック・パラリンピックの関連施設にCLTがもし採用されれば、普及への弾みがつくと考えていますので、一生懸命そういったあたりを現在普及しているところでございます。そうしたことで、CLTの需要を大きく伸ばすことができるんではないかというふうに考えています。

 次年度の予算で整備を計画しておりますラミナ工場の販売計画でございますけれど、1つは、現在中核となる企業が生産をしておりますスノコなどの家庭用品、それから韓国向けの建築用材など、これを平成28年度に8,000立方メートル、29年度に9,000立方メートル、30年度に1万1,000立方メートルと、順次ふやしていく計画でございます。それに加えて、CLTのラミナを、CLTパネル工場との協定に基づいて、初年度は1,000立方メートルでございますけれども、29年度に3,000立方メートル、30年度以降は1万立方メートルとふやしていく計画にしてございます。



◆武石委員 その部分の29年度、30年度の目標値も出ましたけれど、実際に見通しが立つのかどうかというのは、やっぱり今の御説明を聞いても、うーん大丈夫なのかなというふうに思わざるを得ませんが、その点についてもう一回部長にお聞きしたいと思います。

 というのが、先ほども申し上げたCLTって、今、公共事業しか使い道ないやろうというのが、もう部長も御存じのとおり、建築業界あるいは設計業界のお話なんですよね。なかなか、これを今民需に、民間で使おうとする人というのは、よっぽど山に関心があって、お金があって、山に強い思いがある、そういった人に限られるんじゃないかという話がありますよね。それを規制緩和とともに、やはりCLTのよさというのが広がっていかないと、なかなか民需部門に出ていかない。

 公共事業頼みで行くとすれば、今部長がおっしゃった年度の目標値というのが達成できるのかどうか。

 というのが、今回ラミナを製造する県内の民間の製材所、やはり民間企業ですから資金繰りも大事ですしね、利益をきちっと出していかないといけない。その中で、大きな見通しが狂うとすると、それは大変なことになるだろうと思うんで、あえてそこのところをしっかりとお聞きしたいと思うんですけれど、いかがですか。



◎大野林業振興・環境部長 先ほど申しましたCLT協会に参画されている大手ゼネコンさんの中には、例えば面材として、コンクリートの建物の耐震補強のために、CLTをコンクリートの柱とはりの間に使ってみるとか、あるいは大規模ショッピングモールの屋根を一気に覆うという場合に、面材としての活用で非常に施工性が優位でございますので、そういう引き合いも来ているというふうに、公共需要だけじゃなくて民間需要の引き合いも一定あると聞いております。ちょっと時間はかかるんではないかという思いがありますが、3年というスパンを考えてみますと、決して無理な数字ではないというふうに考えてございます。



◆武石委員 わかりました。ぜひ、高知県が全国でCLT工法、先鞭をつけるような、その姿勢は維持していただいて、ぜひいいものにしていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

 次に、CLT、そういった新しいものに積極的に取り組んでいくというのも大事だと思うんですが、中山間地域に点在する製材所ですね、ここも山と、それから川上から川下までつなぐ大きな役割を果たしていると思いますし、中山間に住む者からとりますと、本当に大切な雇用の場にもなっておる。経済活動もしっかりと中山間地でしていただいておるという、大きな存在意義があると思うんですが、そういった中山間地域に点在する製材業に対する県の林業政策、どういった展望をお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。



◎大野林業振興・環境部長 製材業は、委員おっしゃられたように、地域で山の資源に付加価値をつける重要な産業であると考えていますので、平成24年から26年にかけて、県単独で製材施設の更新ですとか乾燥機の導入など、こういった支援をしてまいりましたし、今後も引き続き、付加価値の向上につながる設備などについては支援を続けてまいりたいと考えています。

 加えて、人材難から課題となっております販売面での商談会の開催ですとか事業者の営業活動を県としても支援してまいりたいというふうに考えていますし、例えば県外の工務店とのつながりを深めて顔の見える取引を拡大すること、あるいは県外の販売の窓口であります高知木材センターを中心に、県外消費者に低コストで安定供給する取り組みなどを、引き続いて支援していきたい。そういうことで、中山間の貴重な雇用の場であり、かつ山の付加価値をつける施設についても、これからも力強く支援をしてまいりたいと考えています。



◆武石委員 ぜひよろしくお願いします。

 地元でお話を聞いても、乾燥機なんかを入れればいいんだけれど、なかなかその余力がないという、どっかでちょっともう伸び悩んでおるというような状況もありますので、そこを何とか県も政策誘導していただきたいというふうに要請をしておきます。

 次に、中山間地域の活性化を考える上で、担い手がUターン、Iターンで地方に、中山間地域に移住をしてもらうと、住んでもらうというのが重要な政策になると思うんでありますので、移住政策について、次にお聞かせをいただきたいと思います。

 まず、県内宅地で空き家対策ですね、空き家に移住者を受け入れるという取り組みをしておられますね。それで水回りの改修なんかの助成もしようというような取り組みがあります。ただ現実を見てみると、空き家はたくさんあるんだけれども、貸せる空き家がないという問題に直面をしております。

 まず、産業振興推進部長に、今の現状ですね、空き家対策、この進捗状況、課題、そういったことについて御所見をお聞きしたいと思います。



◎中澤産業振興推進部長 空き家の現状、全て県下も網羅した把握というのはなかなか難しゅうございますけれども、先ほど委員のお話にございましたように、やはり空き家はあるんだけれども貸せないと。貸せない理由の中に、やはり荷物があるとか、年に何回か使うとか、他人に、なかなか見ず知らずの方にということははばかられるといったような事情がございます。それへの対応といたしまして、市町村あるいはNPO団体などに中間保有していただくでありますとか、あるいは荷物の処分をする費用について県の補助を使っていただくであるとか、今さまざまな対応を考えておるところでございます。

 また、国交省の空き家の対策の補助、有利な補助事業もできておりますので、それらも本会議のほうで土木部長から御答弁申し上げましたけれども、実績も出ております。さまざまな手法を使って、利用できる空き家の確保を進めていきたいと思っております。



◆武石委員 空き家をなぜ貸さないか、理由の一つに家財道具がその家に入っておるからというような理由も聞くんですが、それを例えば廃校小学校なんかで保管する。保管をするのも、やっぱり信用ができないところには預けられないんで、市町村がある程度責任を持って廃校の小学校にストックをできるような、きちっと管理するようなシステムをつくったらどうかなと私は思うんですが、部長、御所見お聞きします。



◎中澤産業振興推進部長 空き家の家財道具、空き家を使うために家財道具を保管する場所として廃校を利用すること、これについては国のほうも施設の有効利用ということを促進するという考え方でございますので、市町村が所定の手続をとれば、そういった保管場所として使うというのは有力な選択肢ではないかなというふうに思います。

 その際に、例えば廃校ですので保管場所としての改修が必要であれば国の補助制度もあるようでございますし、それから移す場合、荷物を空き家から廃校に移す、その費用についても県の補助を充てていただくこともできますので、さまざまなケース、さまざまな対応、その保管に関しては考えられると思いますので、ぜひいろんなケース御相談いただければと思います。



◆武石委員 わかりました。

 それと、県が所有する職員住宅なんかございますよね、空き部屋もあると思うんですが、こういったところを移住者の住まいとして提供するという取り組みも既に始まっているというふうにお聞きしますが、その点について、これは総務部長にお聞きいたします。



◎小谷総務部長 移住促進を目的として、市町村で使用している知事部局所管の職員住宅、これは27年2月末現在で、室戸市、それから四万十町など1市4町で15戸となっております。U・Iターン者向けの住宅、それから地域おこし協力隊の住宅などに活用いただいているところです。

 県から所在地の市町村に対しまして空き職員住宅の情報提供を行ったということもございまして、移住促進目的などでの利用というのは徐々にではございますけれども、ふえてきている状況にございます。



◆武石委員 わかりました。

 次に、これは宅建協会からも御意見としてお聞きしたんですが、移住をしたいという方々がおられる。特に手前みそになりますが、四万十町というのは県外の移住者から見たら、非常に移住したい、移住しやすいところである。その理由は、田舎過ぎず都会過ぎずというのがあると。人気ありますよという話を聞かせていただいたことがあります。

 それで、町内の移住者の話なんかもお聞きしたんですけれど、それぞれ農業をやったりとか。不満ないですかとか、私、5組ぐらいの御夫婦にお聞きしたんですけれど、不満はないと。非常に来てよかった。それから地域の人も優しくしてくれる。普及所なんかも、営農指導もしっかりとしてくれるという話もあります。それからトイレなんかですね、古いトイレですけれど、どうでしたか。もうなれましたよとか、そういう力強いお話も聞かせていただいたところなんです。

 そこで、宅建協会からお聞きした話に戻しますが、やっぱり団塊の世代なんかが、退職をして田舎に住みたい、だから家を探している。そういった方々は、家に住みながら家庭菜園も楽しみたいというニーズがすごくあるらしいんですが、今の農地法のくくりで、市町村によって規制が違うと思うんですけれど、そういった農地の所有者になるためには3反以上、5反以上じゃないと、それができないと。こういうことで、家庭菜園をしたいという方のニーズにマッチしていない部分があるんですね。この点について農業振興部長に、農地法の関係ですのでお聞きします。



◎味元農業振興部長 御指摘のとおり、農地を取得いたします際には、その下限面積というのがございます。原則50アール以上ということになっております。ただ一方で、一定の条件のもとで農業委員会が認めれば、これを引き下げることができるという規定がございます。これを適用いたしまして、例えば島根県とか新潟県の市や町では、例えば移住対策として、下限を1アール、100平方メートル以上にするというふうに規定を緩くしまして運用しているところもございます。

 この判断は、原則で市町村の農業委員会が行うということになっておりますけれども、移住促進の観点も加えまして、市町村とともに知恵を出していけば、一定、方向性が見出せるんではないかというふうに考えております。



◆武石委員 いろんなケースがあると思うんで、移住者の希望というのは、営農したいという人もいるだろうし、今のお話のような家庭菜園でいいという方もいると思うんで、ぜひともその法律をにらみながら、マッチングをしっかりとしていただくようにお願いをしたいというふうに思います。

 それから、御支援もいただいた四万十町のクラインガルテン、今本山にもできておりますが、こういった施設も移住者には大変好評だということでありますね。

 ただ、一定の年限が来れば出なくちゃならない。そのときには、やはり空き家に行くのかどうか選択をしなくてはならないんですが、受け入れるための施設としては非常に有効に機能しておると思うんです。そのクラインガルテンを、さらに県内に広げていくということについてのお考えはないのか、産業振興推進部長にお聞きしたいと思います。お願いします。



◎中澤産業振興推進部長 クラインガルテン、お話にございましたように、県内、今、クラインガルテンとしては2カ所でございますけれども、稼働率が8割を超えているというようなことで、やはりその土地に暮らしながら移住先、あるいは仕事をゆっくり、じっくりと探すことができるというようなことで、移住の入り口としては非常に有効なシステムだろうというふうに思っております。

 これは、県が主体になって整備するというよりは、地域地域のそれぞれ実情ございますので、今後クラインガルテン、先ほどの菜園つきと、農地つきというクラインガルテンに限らず、例えばですけれども、これまでの実例で、移住を希望される方にユズをつくっていただくために、たくさん住んでいただきたいというようなことで、そういった狙いで施設を整備した三原村のような事例もございますので、中長期でのお試し滞在、そういった機能を持つ施設をさまざまな形で整備されようとする市町村に対しては、引き続き財政的な支援をしてまいりたいと思っております。



◆武石委員 よろしくお願いします。

 最後の質問にいたしますが、林業振興という意味で、林業振興イコール中山間対策、そしてそこには後継者づくりが大切だということで質問をさせていただきました。

 そういった中で、高校再編計画が進んでおりますね。その中で、四万十町には四万十高校と窪川高校、この2つの県立高校が存在するわけでありまして、もう御存じのとおり、四万十高校は環境学習をテーマにして学校づくりをしておるというところがあります。

 先ほどの林業の従事者をふやさないといけないということで、林業学校を設置するわけでありますが、私は、ぜひ四万十高校を林業従事者を輩出する高校にする、そのために四万十高校に林業科を設置してはどうかということを、この際、御提案させていただきたいんであります。再編計画をにらみながら、あるいは特色のある高校をつくるという観点から、今の私の考えに対する御所見を教育長にお聞かせいただきたいと思います。



◎田村教育長 お話にありましたように、四万十高校につきまして、当面は、県立高校再編振興計画前期実施計画に沿って、自然環境を売り物にした普通科高校ということでございますけれども、今後、四万十高校あるいは窪川高校、県内でも林業の最も盛んな地域に立地しておりますので、今後の後期実施計画を検討する際には、そういった林業の人材育成といったことについても検討していくことはあるのではないかというふうに思っております。



◆武石委員 林業学校もぜひ成功させていただきたいんでありますが、これは18歳以上と、こういうことでありますので、もっとさらに高校生時代から山に親しむという人材を育成していただきたい。そのためには、今の私の提案もひとつしっかりと御検討いただきたいというふうに思います。

 以上、中山間地域の振興について御質問をさせていただきましたが、来年度当初予算しっかりと効果を出しますように、我々もしっかりと検証もさせていただきたい、一緒に走っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 以上で私の一切の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○溝渕副委員長 以上をもって、武石委員の質問は終わりました。

 ここで5分間ぐらい休憩をいたします。

   午前11時1分休憩

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   午前11時6分再開



○溝渕副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 中根委員。あなたの持ち時間は45分です。御協力をよろしくお願いします。



◆中根委員 それでは、お許しいただきましたので、質問を行っていきたいと思います。

 きょうは、まず最初に、臨時教員の雇用条件の改善問題について、教育長に質問をさせていただきます。

 教育現場で、子供の成長を助けて学力をつける教員の仕事に、臨時はないという言葉をずっと私たちは使ってきました。貧困と格差が広がって、社会的な背景を背負って学校に来る子供たちを、しっかり受けとめる教員の仕事というのは多岐にわたっていて、今、本当に大変だと思います。そんな中で病休に入らざるを得ない、そんな先生たちも続出をしています。そんな中ですからこそ、そこに配置される臨時教員の皆さんは難しい局面に向かうことも少なくありません。

 それだけではなくて、さらに4月当初から1年間、本来正規教員が配置されるべき定員籍の先生が非正規の臨時教員で補われるということが常態化していると。そして、産休や育休や病休の代替え教員が配置できないという状況が起こっています。先生のいない、配置ができない、そんな教室が生まれていること、私たちはこの間も何度か取り上げてきましたけれども、やっぱり看過することはできない、見過ごすことはできないということで、子供たちへの影響、それから学校運営上もやっぱり大事な、重大な局面に差しかかっている、こう思っています。

 臨時教員の雇用条件の改善について、具体的にお聞きをしていきます。

 まず、教育長のほうに、定数内臨時教員の数、そして臨時教員の未配置−−先生のいない教室の発生数、それから学校教育に与える影響についてどのように考えているか、お聞かせください。



◎田村教育長 平成26年度の小中学校での臨時教員数については163名、高等学校では139名、特別支援学校では103名で、合計405名となっておりますが、子供たちの教育を充実させていくためには、実践的な研修プログラムに基づき、授業力や教科専門力を磨いた正規雇用の教員の割合をふやして必要な人材を安定的に確保していくことが重要だというふうに考えております。

 また、同じく平成26年度病休等取得教員の代替臨時教員の配置が1日以上おくれた案件につきましては、公立小中学校及び高等学校、特別支援学校で141件で、そのうち1カ月以上臨時教員の配置が遅くなった案件については56件ということになっております。

 配置されるまでの期間は、学級担任や教科担任がいないといったようなことが生じないように、加配教員などの学級担任以外の教員ですとか管理職員が、授業や学校内の分掌業務を、かわって受け持つ等の対応をしていただいているところでございます。



◆中根委員 本当に大変な事態が長年続いているというふうに言わざるを得ないと思います。

 数のとり方というのはいろいろありまして、ちょっと前後しますけれども、平成26年当初、4月の時点で臨時教員の登録者数は、小・中・高・特別支援学校合わせまして948人という数字が出ています。複数登録者、小学校、中学校、どちらも登録をしているという方がいまして、実質866人でした。そのうち着任数は、この4月時点で776人、その中で定数内で着任をしている方が423人、病休の代替えとして行かれていた方が38人、産休・育休代替えが140人、研修代替えが138人、非常勤講師として138人など、4月当初臨時についていない登録者は、この数だけで差し引きしますと90人となっています。それ以外に、この中から支援員さんとなる方もいらっしゃいますから、本当に4月時点で臨時教員として登録するけれども、ほとんどの方が着任をするということになっています。

 今、やっぱり問題だと思うのは、当初から臨時教員が不足してくるという構図が見えているということ、それから毎年400人前後の定数内臨時教員が1年間の配置についている実態、このことについてやっぱりしっかりと正していくべきだというふうに思うんですね。

 また、時を転じまして、平成26年度ですけれど、9月1日現在を見てみますと、教員の義務で376人、県立で338人、計714人が臨時についています。ほかに非常勤として181人が着任をしていまして、その合計数895人、全体の12%。こういう方たちが、臨時教員として高知県の教育を支えているということになります。

 本当に、こうした非正規の働き方が、高知県の教育を支えることに毎年毎年四苦八苦して、教育委員会も、その先生方を配置するというのは大変だと思いますけれども、この構図そのものを、やっぱり採用の形として変えていく必要があるんじゃないかというふうに思います。

 それからもう一つ、先ほどの話の中で、先生のいない教室の実態ですけれども、昨年の4月から1月31日まで141件というお話をしていただきました。平成25年度の状況を見ますと、2週間以上1カ月未満で先生がいなかったという実態が27件、1カ月以上先生がいなかったという実態が42件、計69件報告をされています。このように、まさに教育に穴があいてしまうという状況を解決する方策を、実は採用要件等含めてつくっていかなければならないというふうに思います。

 臨時教員をこれほど定数内に配置してしまうと、臨時教員とは言えません。不測の事態で対応できなくなっているのが現実なので、昨年2月議会で、吉良県議が中澤前教育長に対してこういう質問をいたしました。その質問に答えて中澤前教育長は、「できる限り多くの優秀な人材を確保する取り組みを行うことで臨時教員の縮減に努めてまいります」と答弁されています。

 その後、田村教育長が就任をされておりますけれども、この改善策を具体的にどんなふうにお考えでしょうか。学校の現状を見ると、新たな教員確保の対策がどうしても必要だと考えますので、再度、この問題を質問させていただいています。定数の教員数は、臨時的雇用ではなくて正規雇用に大きく切りかえるのが本来の姿だと考えますが、認識をお聞きします。



◎田村教育長 前教育長も申しましたように、私も考えておりますけれども、正規の教員をふやしていくということは必要だと思っています。それに向けて、来年度の採用に向けては、相当、今年度の採用よりも多い形の採用を予定しているところでございますけれども、一方で、大量の退職の時代を今後迎えるようになります。今の60歳の公立学校教員が179名ですけれども、これが2年後になりますと300名とかというような数になってまいります。そういう状態が続きます。ということになると相当な数、新採を採らなければならないということになるわけですけれども、一方で、一定の資質能力を備えた教員を採用する必要もあるというようなところで、我々としても苦労しているところということがございます。できるだけ、そういう中でも多く採用していきたいというふうには考えております。

 一方で、再任用ですね、これからできるだけそういったところで対応できない部分については、再任用に退職した先生方を活用するということを積極的に行わせていただきたいということで、正規の教員を何とかより多く確保していきたいというふうに考えております。



◆中根委員 ありがとうございます。

 大量退職の問題、それから今子供たちが減ってきているとは言われていますけれども、しかし文部科学省は先日も、少人数教育の方向にベクトルをという、少人数教育の方向が出てきています。そして知事も教育長も、ベクトルは少人数教育の方向に合わせなければというお答えも、この本会議場でもされているところです。そういうことを考えますと、大量退職、それから再任用の先生方に頼るだけでは、本当に高知の教育を成り立たせることはできないという構図は明らかです。

 以前に、中澤前教育長がおっしゃったときに、臨時の形はたくさんあって、そして高校などの先生方も本当に大変な状況で、時間講師を何回も、幾つも重ねている。3校かけ持って、そして英語を教えている先生や、国語を教えている先生や、芸術教科はもちろんですけれども、時間講師ですから、近隣の学校に2校行って、そしてさらに定時制の高校に1校行くというふうな形などもたくさんありますけれども、いつまでもこんな形で、高知の教育の底上げができるのかということも、率直に言わせていただきたいと思います。

 臨時教員は、現在引っ越しの手当なども全くなくて、求められる配置について、とにかく求められるところに飛び込んでいくということで高知の教育を支えています。そうなりますと、本当に臨時教員を経て、高知の地で子供たちに教育をしっかりしたいんだという心構えの人たちが、こんな大変な中で頑張っているというふうに言わざるを得ません。その比率が余りにも高過ぎると。その比率を、再任用に今後頼っていきますというお答えは、とても現実的でないとも思います。

 再任用の先生方は60歳を超えているわけでして、例えば小学校などでは、体育、そしてさまざまな子供たちと、本当にまみれ合って教育をしていく上で、いつまでも体力が保たれるというふうにお考えなのか。

 再任用に頼るのは全てだめだというわけではありませんけれども、そういう考え方ではなくて、中澤前教育長が、さまざまな点であるけれども、採用そのもののあり方、それから学校のあり方、正規教員を配置できないといったケースがあること、生徒数が激減する中で、正規教員の配置については慎重な対応をとらざるを得ないと。しかしながら、今後、高等学校でも退職教員が大幅に見込まれる状況を見据え、計画的な教員採用を行っていきますと。臨時教員の縮減に取り組んでいきますということをはっきり言われているわけです。

 このことを大量退職と再任用に置きかえるということでは、とても高知の教育の質を上げることはできないというふうに思います。その点でもう一度、教育長、答弁をお願いします。



◎田村教育長 先ほど、再任用のことを申し上げたのは、大量退職ということで、できるだけそれは新採で補っていきたいというのが原則でございます。ただ、最近まで60名とか50名くらいしか採用できておりませんでした。来年は相当ふやすように、例えば小学校のことを今言いましたけれども、そういったような形でしか採用できておりませんでしたけれども、ふやそうとしています。ふやそうとしておりますが、一遍に今200人足らずのところを300人を超えるような退職者が出てくるとなると、新採の資質能力をきちんと確保した上でそれだけの人数を確保するのがなかなか難しい面もあるので、その分を再任用で何とか補うことができないかというような趣旨で申し上げたということでございます。



◆中根委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。

 それで、一つ問題なのは、定数内の臨時の先生、臨時の配置がこんなに、400人前後例年いるということをしっかり頭に置いていただいて、定数内の臨時教員を縮減していくという方向をぜひ貫いていただきたいと思うんですが、もう一つそこのところを答弁いただけますか。



◎田村教育長 方向性としては、ぜひそういうふうにしたいというふうには思っております。



◆中根委員 ありがとうございました。

 こんな中で、たくさんの臨時教員が頑張っているんですが、先生方をしっかりと配置して、そして頑張っていただくために、私たちはさまざまな提案をこの間も重ねてきました。そんな中で、昨年9月予算委員会で吉良議員が質問をした、平成26年7月4日付の総務省通知「臨時・非常勤職員及び任期付職員の任用等について」以降、全国では臨時教員の待遇が随分と改善をされています。今時点で高知県は全国一、臨時教職員の雇用条件が悪い県となりました。

 吉良質問でも指摘をしましたけれど、年間雇用期間が4月2日から3月24日までとなっている現状。これでは3月25日から31日の7日間の空白が生じるために、3月分の国民年金と国保に、本人が切りかえて手続をしなければならないこと。4月1日に着任をしていないがために、扶養手当や住居手当や通勤手当、この3つが4月は支給されていないこと。まだまだ改善の余地があるというふうに、これは教育長が答弁をされている中身です。

 先日これに対しまして、2月23日に教育長から各市町村教育長に通知が出されまして、それによると、平成27年度末からは空白があっても厚生年金と健康保険を継続扱いにすると。そして平成28年度からは、4月1日からの雇用が可能となるようなシステム改修経費を27年度予算案に計上しているということが書かれていまして、1年を経過しなければなりませんけれども、大きな変化だと喜んでいます。

 ただ、27年度について雇用期間の変更案を見ますと、小中学校を4月2日から3月26日にする、県立学校を4月2日から3月30日とするというふうにされています。小中学校と県立学校の間に5日間の差がありまして、なぜこんな違いがあるのか、お伺いします。



◎田村教育長 一言で申しますと、小中学校と県立学校で業務の違いがあるということでございます。小中学校におきましては、指導要録の作成ですとか学級編制作業などの業務に、終業日以降2日間が必要であろうと。それから県立学校におきましては、本年度からの高校入試制度の改正に伴う入試関連事務などの業務に従事するために6日間が必要であろうということで、そこの差があるということでございます。



◆中根委員 教員の仕事というのは、もう御存じのとおり、子供たちがいる場だけが仕事ではありません。事務作業、そして研究、さまざまなことが含まれていまして、そしてプラス事後処理、1年間の総まとめをするのが年度末です。

 定数内教員の枠での配置をしながら、なぜ忙しい年度末の業務を臨時教員だけ区切って短くするのか、特に小中学校ですけれども。そしてその上で、県立と小中学校との期間をわざわざ変えることが待遇改善と言えるのか、このあたりが大変疑問です。せっかくの改善策を打ち出されたのに、歯切れの悪さを感じます。

 全国では、既にほとんどの県が義務と県立校の分け隔てをせずに、3月30日ないし31日までの雇用期間となっているんです。今後、こうした全国の流れをしっかり見ていただいて、雇用期間について改善されていく考えはないのかどうか、お聞きします。



◎田村教育長 先ほど申しましたように、業務の必要性によって雇用期間を考えさせていただいたということでございますんで、今後も業務の内容を見ながら、検討はさせていただきたいというふうに思っております。



◆中根委員 例えば、中学校などでも、臨時の先生でもクラブ活動などを行っています。それから、さまざまな研究校を受け持っている学校もたくさんあります。26日まで2日間延びたから、指導要録全てを書けたからというだけでは、仕事が終わらない実態がありまして、これまでも皆さん、サービスで学校に出向いているという実態があるんです。ですから、せっかく改善をされるのであれば、現場の実態をしっかり見ていただいて、定数内として配置をした責任を教育委員会として果たしていただきたい。その点を要望しておきたいと思います。

 次に、加えてですけれども、既に全国の34都道府県では、臨時教員の夏季一時金、夏のボーナスの算定が、前年度の12月2日から3月末の着任分をつなぎまして、半年分支払われています。高知県では、実際に働いているにもかかわらず、前年度分は支払われないできました。また、年休の繰り越し実施をしている県も、全国では15都道府県に上っています。

 こうした状況を見ていただいて、年休の繰り越し、夏季一時金の算定についても改善を図るべきだと思いますが、いかがでしょうか。



◎田村教育長 臨時教員につきましては、実際に授業を受け持つといったことなど、正規教員に近い勤務実態にございますので、通常の事務の臨時職員とは違って、正規教員に準じた給与体系、服務体系にするなどの対応をしております。

 ただ一方で、臨時教員につきましては、3月に一回退職をして、4月に新たに任用するという、そもそも1年以内とした年度での任用でございますので、1年を超えて連続任用される正規教員と全く同じということにはならないというふうに考えております。

 したがいまして、臨時教員の年休について繰り越しを認めたり、夏季の期末勤勉手当について新たに任用する前の雇用期間を含めて算定するということにはならないのではないかというふうに考えております。

 なお、臨時教員の処遇につきましては、教育力の向上ですとか円滑な学校運営の観点などから、今後とも検討はしてまいりたいというふうに考えております。



◆中根委員 せっかく健康保険も年金もつなぐようになるんですよね。なるのであれば、それに付随をして賃金の問題もやっぱり考えるべきだというふうに思います。

 今、1年間の雇用ですからというふうにおっしゃいましたけれど、全国の流れはもう既に違っているんです。34県というのは、大変大きな都道府県の数だと思います。よその県でできていて高知県だけ待遇改善がなかなか進まないということになりますと、これだけ臨時教員が少ない、正規採用はするけれども全てをまだ改善するには至らない、そんな状況の中で、いつまでも先生のいない空白の教室をつくることになるではありませんか。そうした点でも、臨時教員の待遇改善というのは大変求められていることですし、そのことで、これまで以上に臨時教員の方たちにもパワーを出していただいて子供たちの教育に当たっていただけると、そういう条件をつくることができるというふうに思います。

 ぜひ全国の状況を教育長も調査していただいて、全国並みに近づけるということをお願いしたいと思うんですが、その点で、全国的な状況をもう一度しっかり見ていただくという点はいかがでしょうか。



◎田村教育長 全国の状況については、私もそういった県が多いということは承知をしておりますが、本県につきましては、例えば6カ月以上臨時教員で勤務をすれば、退職手当として10万円以上のものもあるとかといったようなこともございますので、それとあわせて期末勤勉手当を通算するというようなことには、なかなか今の時点で考えるのは難しいのではないかというふうに考えているところでございます。



◆中根委員 退職金も出しているところもあります。出していてもつなげて、それとは別の形で一時金問題は考えていくというのが流れですから、そこのところをもう一度精査をしていただいて、ぜひ前進をさせていただくように要請したいと思います。

 それでは、次の問題に移ります。知事にお伺いしたいと思うんですが、大学生などへの給付制の奨学金を創設してもらいたいというお話をさせていただきます。

 今、貧困と格差の広がりが全国でも本当に問題になりまして、知事も貧困の再生産をさせないんだという決意も、たびたびお話になっていらっしゃいます。中でも異常に高い教育費、この問題は家計を圧迫して、高等教育を受けたくても受けられない、貧困の連鎖を生み出す状況になっていまして、本当に新たな対応が求められるようになっています。

 高知県では、就学援助を受ける家庭が2011年度には、小学校で22.4%、中学校で27.6%。高校の無償化を廃止して所得制限を導入しましたので、それに関連した高等学校等就学支援金制度の利用率ですけれど、高知県は86.4%、全国平均の81.9%を上回っています。家計の大変さが見てとれるんですけれども、これに大学や専門学校に進学するというふうになりますと、本当に金額の桁が違いますから、家計へのしわ寄せが大き過ぎて大変になっています。頑張って高校推薦で専門学校に入学したけれど、入学金と前期学費を年度内に納金しなければならなくて、必死で借りられる制度を調べる、こういう母子家庭や、入学はしても奨学金とアルバイトで、親の仕送りに頼れない大学生の実態。

 これは、昨年6月の本会議でも米田質問で取り上げました。この中身は、県内の大学生207人にアンケートをとりまして、その中で奨学金を利用している人たちは63%、そして家庭の仕送りの平均は3万円でした。そして、全く仕送りがない家庭も23%ありました。こういうことを見てみましたら、そういう状況で必死で学生さんたちは頑張るんですけれども、卒業した途端に数百万円規模の奨学金という借金を背負うというのが今の状態です。

 そういう重圧を感じながら、社会に一歩を踏み出している奨学生の状況、これなどを見てみますと、本当にますますこの状況がふえているということですので、知事は大学など大変重い教育費の負担、この実態をどんなふうに認識していらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。



◎尾崎知事 御指摘にありました数字にもあらわれておりますように、この高等教育段階における教育費の負担というものは、実感を伴って本当に重くなってきているということなのかなと、そのように思っております。

 そういう中において、県としても、例えば高知県立大学、高知工科大学において、授業料全額免除の対象者、これを拡大していくでありますとか、全国で唯一なんですけれども、専修学校の授業料減免に対する補助を行うとか、そういう対応をとってきているところであります。いずれにしても、厳しい状況でありますので対応を考えていく必要があると、そのように考えています。



◆中根委員 ありがとうございました。

 本当にそのとおりで、今、全国の自治体でこうしたことに対応しようという動きが強まっています。

 ちょっと二、三、例をお示ししたいと思うんですが、香川県では3年前から、意欲や能力が高いにもかかわらず経済的な理由で大学などに進学することが困難な方を支援するために、香川県大学生等奨学金という貸し付けを行っています。貸付額というのは、3万円または国公立に自宅外から通う方が5万1,000円、国公立に自宅から通う方が4万5,000円から選ぶことができます。それから大学院の博士課程などは、8万円か12万2,000円、どちらかから選ぶことができるというふうになっています。

 さまざまな奨学金がありますけれど、香川の場合は無利子の上に、奨学生が県内外の大学などを卒業して香川県に帰ってきて居住をして県内で就業している場合には奨学金の一部、今は1万5,000円なんですが、来年度からは2万5,000円と、1万円上乗せをするというふうにお聞きしました。1カ月当たり1万5,000円掛ける貸付月数を免除するという制度になっています。これは大変喜ばれています。

 そしてまた、これだけでなくて、要件の中に多子世帯への配慮が盛り込まれていまして、安心して子供が育てられる環境づくりに資するために、子育て家庭の経済的負担の軽減が図られるよう、対象になるのは奨学金を申し込む本人を含めて、就学中、就学前の子供が3人以上いる世帯と、これを優遇する仕組みも設けています。3人以上いなければ受けられないということではないですけれども、要件の中にこういう子育て多子世帯、それから帰ってきて香川県内で仕事をする人、結局、税金を払うことができるようになる人、こういう人には奨学金を一部給付制にしていくという考え方です。

 また、長野県では、大学などの入学一時金に相当する給付型奨学金を創設しています。県内の大学や短大に進学する人を対象にしていまして、上限は30万円。30万円というのは、国立大学などの入学金に相当する金額となっています。30人程度に給付するということになっていまして、他の奨学金制度との併用も可能になっています。経済的な理由で進学を諦めている学生を支援しようという取り組みは、この長野県でも大変喜ばれているというふうに聞いています。

 また、山口県ですけれども、ここはちょっと違いまして、高度な専門知識を持つ産業人材を確保するために、県内就職につなげる奨学金返還補助制度を、国の制度に先駆けて、新たにこの新年度に創設するということです。県内製造業に一定期間働くと、奨学金の返還額の全額または一部を補助すると。山口だけでなくて、全国の理科系大学生や大学院生、薬学部生など20人を対象にしています。

 こんなふうに給付制の対象はさまざまですけれども、具体的な自治体の施策、これをどんなふうに知事はお感じになるか。高知県も教育に係る費用が大変な実態は例外ではないですから、もう御答弁のとおり、ぜひとも具体的に意欲ある子供たちや保護者を励ます給付制奨学金を創設してもらいたいと、このことが少子化対策、子育て支援にもつながるというふうに思いますが、この点いかがでしょうか。



◎尾崎知事 そういう給付金とかいうものを考えていくに当たって、幾つかポイントがあると思うんですけれども、1つは、やはり本当に将来のある子供たちの将来の夢をかなえるような、そういう仕組みにしていこう、それが大事だろうと、それが1つ。もう一つは、やっぱり膨大な量、いろんな方に対応していかないといけなくなるだろうと、そういうことを考える必要もあるだろうと。

 そういうことを考えましたとき、やっぱり制度設計というのは、本当の意味で子供たちに夢を持たせるような制度設計にしていかないといけない。ここはよく考えないといけないだろうと思っておりますし、そしてもう一つが、やはり膨大な人数にも対応できるようなものにしていく必要がある。そういうことを考えたとき、ぜひ我々県のみならず民活型でいろんな対応ができないものだろうかと、そういうことも今思っているところです。

 今、国において、自治体とそれぞれ民間事業者の皆さん方と一緒になってやっていくような、そういう仕組みって考えられないだろうかと、そういう議論が始まっておると聞いていまして、我々もこれは非常にいい方向ではないかなと、そのように思っています。その制度設計の議論というのを我々もよくよく見ていきながら、我々高知県として、どういう対応ができるのかということについて真剣に考えていきたいなと、そのように考えているところです。



◆中根委員 ぜひ、そういう方向でよろしくお願いします。

 本当にどこを対象にするのかという点では、今政府などもこれから奨励をしようとしている、企業からも資金を出してもらって、そして自治体からも出して給付制をやっていこうと。そして、この職種にかかわって仕事につくことができたら、それは給付制にしましょうというふうな方向も随分出されているように見受けられますけれども、高知県などがそれに該当するかどうか、その点も大変心配なところです。

 やっぱりこれだけ全体の所得が低まっているときに、実態としては、ひとり親家庭のお宅などは大学に行かせることを断念せざるを得ない。そして行ったとしても、アルバイトと奨学金を重ねて、私も何人か、体を壊すほど働き続け、学業を続け、そしてやっと卒業したけれども今メンタルで休業している、その中で、返していく奨学金が大変という方も知っています。こう考えますと、本当に所得の制限も含めまして、給付型の奨学金をつくっていくことが、高知県でしっかり働いてくれる、そして高知県を支えてくれる社会人をつくっていくためには、大事なポイントになるというふうに思いますので、ぜひ少子化、子育て施策、関連させて検討していただきたいと要請したいと思います。

 次に移ります。男女共同参画プランの推進の立場でお伺いいたします。

 この男女共同参画というのは本当に大変な仕事でして、意識を変え、場を広げ、環境を整えるということで取り組んでいます。

 第3次男女共同参画プランの最終年度が平成27年度になりまして、第4次に向かって、もう既にプランをどうするかという審議が始まっていますけれども、まず第3次プランの進捗状況を文化生活部長に伺います。そして中でも、私は気になっているんですが、市町村のプランづくりが100%になかなかならないという状況がありまして、そこにどう対応していくお考えなのか、この点も含めましてお願いいたします。



◎岡崎文化生活部長 こうち男女共同参画プランにつきましては、努力目標として定めました13項目のうち、12項目におきまして、プランの策定時から進捗が見られるなど、全体としては一定の成果が上がってきているのかなと、このように認識をしております。

 しかし、先ほど委員もおっしゃったように、市町村における計画づくりというのは、半数の市町村にとどまっているということがございます。このことにつきましては、やはり忙しい市町村業務の中で、プランづくりの優先度を高めていただくと、これが一番欠かせないポイントだろうと、私は考えております。

 このため、個別に市町村を訪問いたしまして、女性の活躍に関する新しい法案も国のほうから出されております。そういった流れ、そういった動きを説明しながら、人口減少に打ち勝っていくため、またはこれからの地域の活性化の観点からも、女性の活躍促進のベースとなりますこの市町村の計画づくりの重要性を御理解いただいて、ぜひつくっていただきたいと働きかけを強めていきたいと、このように考えておるところでございます。



◆中根委員 本当に大変な事業ですけれども、多様性を認める、ともに働きやすい環境をつくる、こういう点には、今、職員の皆さんも本当に大変な働き方もされているようにも見受けられますけれども、大きなエネルギーが必要で、ワーク・ライフ・バランスをどうやって整えていくか、高知県内にこういう考え方を広げていくということは本当に大変だと思います。そんな中で、ぜひ意識的にお願いをしたいと思いますし、今文化生活部長がおっしゃいましたけれど、各市町村にこの男女共同参画プランを広げていくためには、担当課の努力が大変大事だというふうに思います。

 この間、こうち男女共同参画ポレールなどの民間団体に、そうした計画づくりや、それから市町村のいろんな策定のときに知恵を出していく、そういう業務を委託されていましたけれど、この業務は来年度から委託しないというふうに聞いています。そうした点では、ますます男女共同参画にかかわる担当課のお仕事が大変になると思うんですけれども、そうした点で、よそに委託をしたりしないで県の担当課がしっかりとこの部分を押さえて、策定を担っていくという点では、決意はおありでしょうか。その点、お聞かせください。



◎岡崎文化生活部長 市町村の計画づくりにつきましては、今委員がおっしゃったように、策定の実務的な指針、市町村に示していくべき指針が昨年度でき上がりました。今度は、それを各市町村で実践していただくということでございますので、課を挙げて、いやそれ以上に部を挙げて取り組んでまいりたいと、このように考えております。



◆中根委員 ぜひよろしくお願いいたします。

 だんだん時間がなくなってきまして、知事に県の女性職員の幹部登用についての認識と決意をお聞かせいただきたいと思います。



◎尾崎知事 私も日々仕事をしておりまして、本当に優秀で頑張っていただいている女性職員がたくさんいらっしゃいます。まさに、こういう適材適所という観点からも、こういう皆さんにぜひぜひ主要なポストについていただきたいと思いますし、またもう一つ、そもそも非常に多様な価値観を県政の中に反映させていくという観点からも、女性職員の皆さんの登用ということは大事だと、そのように思っています。

 そういう中で、ただ、本当に幹部職員になっていくというのは大変なことでありまして、いろいろとしっかりとキャリアパスを積んでいくということも大事であります。いきなり庁議メンバーに、女性だからという理由だけで登用するなどということは、それは当然できないわけでありまして、しっかりキャリアパスを積んでいっていただくということが、また大事なんだろうと思っています。

 そういう意味において、今現在、チーフ、班長級以上のポスト職に占める女性職員の割合でありますけれども、平成19年度はたかだか10.7%でした。しかし、平成26年度は19.4%ということでございまして、約倍増いたしております。こういうことで将来に向けて、少し時間はかかるかもしれませんが、しっかりと土壌は涵養されてきておると、そのように考えております。



◆中根委員 だんだんに広がっていると。2020年までに政府は30%登用と言っていますけれども、これからが大変なんじゃないかなというふうに思います。裾野を広げながら、ぜひ皆さんがワーク・ライフ・バランスも含めまして、働きやすい職場の中で、さまざまな社会貢献もできるような、そんな状況を県庁としてもつくっていっていただきたいというふうに思います。

 それと、県職員の男性の育児休業の問題や、それから教育長に学校の先生方の育児休業の取得率、これなどお聞きしたいと思っていましたが、なかなか進んでいないという実態だというふうに思います。

 教育にかかわって、子育てにかかわって、仕事にまた生かせるという中身はたくさんありまして、教育に携わる方たちが育児休業をとると、男性教員がとるということは大変意義があるというふうに、私たちは常々思っています。こうした点もぜひ見ていただいて、男女共同参画プラン推進のために、今後ともお力添えをよろしくお願いして、時間が足りなくなりましたね、申しわけありませんが、以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○溝渕副委員長 以上をもって、中根委員の質問は終わりました。

 暫時休憩いたします。

   午前11時51分休憩

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   午後1時再開



○西森[潮]委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 黒岩委員。あなたの持ち時間は60分です。御協力をよろしくお願いいたします。



◆黒岩委員 それでは、早速質問に入りたいと思います。

 まず、公立大学との連携や就職対策についてお伺いをしたいと思います。

 高知工科大学の経済・マネジメント学群が、この4月に高知市の永国寺キャンパスに新設をされます。経済学や経営学の専門分野を学び、高度なマネジメント能力を持った人材を育成することを目的としております。また、高知県立大学では、域学共生という新たな理念のもとに、アクティブ・ラーニングの充実を掲げております。さらに、高知大学では、高知県の地域課題を解決する担い手を育成することを目的に、地域協働学部が開設をされることになっております。

 これらの取り組みに対し、若者の県外流出の防止と人口定着や、本県の経済、地域の活性化の点でもメリットがあると、大変期待をするものであります。特に、これまでも地元の大学として県の重要施策の推進に幅広くかかわってきており、併設する産学官民連携センターがさまざまなイノベーションの創出へとつながり、地方創生への大きな核となることを願っておるものでございます。

 そこで、これまでの土佐MBAの成果をどう検証して、その上でさらなるバージョンアップを図る思いなのか、知事にお伺いをしたいと思います。



◎尾崎知事 この、平成24年度から開講しております土佐まるごとビジネスアカデミーでありますが、ありがたいことに、毎年受講者がふえておりまして、1年目、2年目というのは、大体延べの受講者数が1,600人台でありましたが、今年度は1,921人ということでありますから、随分ふえてきている。いい傾向かなと、そのように思っています。

 ただ、学びの機会をぜひしっかり拡充していくという意味からも、カリキュラムの充実等々について、しっかり、より一層対応していく必要があるだろうと、そのように思っております。

 そういうことで、来年度の土佐MBAについては、例えばイントロダクションセミナーを設けるとか、応用編だとかアドバンスコースを設けるとか、前後左右、それぞれ拡充していく形にしているわけであります。加えて、この土佐MBAで学んでいただいたことを新たな事業化に生かす。さらには、いろんな方と出会っていただいて、新しいアイデアが交差するようにしていくきっかけにもしていく。そういう意味において、産学官民連携センター、こちらとこの土佐MBAの取り組みを融合させていきたいと思っています。

 具体的には、産学官民連携センターのほうにおいて、この土佐まるごとビジネスアカデミーを取り扱うという形に変更することで、そういうことを達成していきたいと、そのように考えているところです。



◆黒岩委員 高知県の将来を担う若い人材を育成するという、そういう視点から大変大事な事業だと思いますので、これを成功させていきたい、そういう思いでいっぱいでございます。

 RePEcという、世界の経済学の研究論文のデータベースがあるわけですが、これは、経済学分野で認知度の高いと言われているRePEcが毎月経済学研究機関のランキングを発表しております。経済学専攻の先生の英語の論文数がふえれば順位が上がる仕組みとなっているようでありますが、日本の経済学研究機関の中で、2015年1月には知事の母校である東京大学の経済学部が第1位となっております。ちなみに、高知工科大学はどうかと見ますと第21位で、大学の中では第7位ということで、大変健闘されていると思いますし、すばらしい先生方がそろっているという証左であろうかと思っております。

 このランキングについて、知事はどのような感想を持たれるのか、お伺いをしたいと思います。



◎尾崎知事 大学の中で7位、これはすばらしいことだと思っております。本当に高知工科大学の先生方の業績が日本のみならず世界で認められているということでありますから、本当にある意味うれしい驚きであり、そしてある意味本当に頼もしい思いであり、そしてまたこういう先生方たちと、この産学官民連携センターなんかを通じて、ぜひ連携をさせていただきたいなと、そういう思いがいたします。本当にうれしい限りだと、そのように思います。



◆黒岩委員 このように、今大学の先生方が英語で世界に発信する、そういう機会がふえると、海外から高知に興味を持って高知へ訪れる、そういう機会もふえるのではないかと思っております。

 また最近は、台湾を初め、多くの外国人が高知に来県をいたしております。昨年12月議会では、2020年のオリンピックを見据えて無料Wi−Fiの環境整備など外国人観光客の受け入れ体制の整備を進めると、このように言われておるわけですけれども、2020年を待たずに早急な対応を図っていくことが大切ではないかと思いますが、具体的な取り組みについて観光振興部長にお伺いをいたします。



◎伊藤観光振興部長 無料のWi−Fi環境につきましては、外国人観光客のニーズが高いことから、旅館やホテル、道の駅、観光施設に対しまして、その整備を、県としまして積極的に働きかけてまいりました。この結果、一昨年9月のアンケート調査では、旅館、ホテルでは導入はごく一部でございましたが、昨年7月のアンケート調査では、回答いただきました旅館、ホテルで約63%の導入率となり、つい先日の調査では、それが約76%にと伸びてきております。

 一方で、市町村が設置します観光施設や道の駅につきましては、先日の調査でも3割に届かずまだまだ十分とは言えない状況にございます。このため、来年度から市町村が行いますWi−Fi環境整備などの受け入れ体制づくりを支援する新たな補助制度を設けまして、主な観光施設や道の駅などを中心に、2年間で集中的に整備を進めていくこととしております。



◆黒岩委員 積極的な対応をぜひともお願いしたいと思います。

 さらに、多言語のウエブサイト、この状況はいかがでしょうか。



◎伊藤観光振興部長 現状では、観光コンベンション協会が運営します国内の観光客向けの情報サイト、よさこいネットについて、自動翻訳ソフトを利用して4言語、英語、中国繁体字、中国簡体字、韓国語、これを閲覧していただいておりますほか、県としましては台湾向けに専用ウエブサイトを設けております。

 来年度は、新たに英語、中国語、タイ語など5言語によるスマートフォンにも対応した外国人観光客向けの専用ウエブサイトを構築いたしまして、本県の魅力的な観光情報と県内の無料Wi−Fiスポット、それから外国人案内所など、高知へ来てから役に立つ情報を発信していきたいというふうに考えております。



◆黒岩委員 ぜひとも国際観光を柱と掲げている施策が環境的にも十分整備できるように、ぜひとも外国人の利便性につながるようにお願いしたいと思います。

 さらに、本県、観光に力を入れて取り組んでいるわけですが、観光の専門家がいないと指摘される方もいるんですけれども、新年度から県立大学の中に、新たに観光文化を学ぶ領域を創設しているわけですが、その趣旨はどういう視点からか、文化生活部長に伺います。



◎岡崎文化生活部長 この領域は、広く観光に関する理解を深めるとともに、観光の視点から文化を学び、地域の歴史、文化、景観などを観光戦略やまちづくりに応用できる知識、教養を身につけるものでございます。

 観光にかかわります民間企業やNPO団体の職員、あるいは公務員などを目指す学生のための履修モデルとして設けたものでございます。



◆黒岩委員 そういう意味では、観光分野の人材を育てるという意味からも、やはり経済の視点を持った観光学を学ぶということが重要と思いますが、このことに関して、文化生活部長、どういう認識を持たれているでしょうか。



◎岡崎文化生活部長 先ほど申しました新たな領域は、専門分野として観光学を学ぶというものではございませんが、戦略的に観光振興を進めていくためには、マーケティング調査の実施によるニーズの把握、あるいはターゲットの絞り込み、コスト計算といった経済や経営の視点が重要であると考えております。



◆黒岩委員 こういった流れの中で、永国寺キャンパスに集う学生は志願倍率も高く優秀な学生が入学をすると考えるわけですが、県内高校生の推薦枠については、県立大学と工科大学で78名が合格をしているというふうに今議会でも発表がありました。

 県内高校生の受け皿の拡充にもつながっていると思いますが、推薦枠の設定についての所見をお伺いしたいと思います。文化生活部長。



◎岡崎文化生活部長 今回の永国寺キャンパスに関します大学改革は、県内高校生の進学先の拡充というのも一つの大きな目的でございます。そういったことから、両大学ともに入学定員の4分の1、これを推薦枠として設定しております。今回、入学定員の拡充に伴いまして、県内高校生の推薦合格者数も現実的にふえておりまして、県内高校生の進学先の受け皿として十分機能していると考えております。



◆黒岩委員 そこで、教育長に、この県内高校生の大学別、学校別の入学予定者数の状況はどうか、伺いたいと思います。



◎田村教育長 平成27年度の入試につきましては、まだ合格者数等が確定しておりませんので、26年度の入学者の状況で御説明させていただきます。

 26年3月の県立高校の卒業生の永国寺キャンパスに関係する高知県立大学文化学部と高知工科大学マネジメント学部への入学者数ということでございますが、高知県立大学へは、小津高校から4名、岡豊高校から3名、それから安芸高校初め6校から2名など、合計23名でございます。高知工科大学へは、高知商業高校から9名、小津高校から6名、西高校から6名など、合計で44名となっております。



◆黒岩委員 こういった地元高校からの入学者数についてどのような感想をお持ちか、教育長に伺いたいと思います。



◎田村教育長 この5年間の大学入試の結果を見ますと、両学部の定員に占める県内高校からの出身者の割合は平均で、高知県立大学は37%程度、高知工科大学は33%程度でとどまっております。25年度の新卒者の大学進学者全体の中で、文学系ですとか商業・経済系の学部への進学者450名ございますので、こういったことを考えますと、県内から、もっと県立大、工科大へ進学してもらってもいいのではないかというふうに考えているところでございます。

 このため、今後、両大学の永国寺キャンパスの大学生と一緒に探求的な学習に取り組んでいくとか、あるいは専門的な研究に触れる機会を設けるなどの高大連携を通じまして、両大学への理解を進め、一層の進学につなげてまいりたいというふうに考えております。



◆黒岩委員 先ほど教育長から話がありましたけれども、もう少し県内の大学に入学してほしいという、そういう思いが言われました。やはり学力をいかに高めていくかという視点から考えましても、また親の負担軽減ということから考えましても、やっぱり地元の大学にいかに入学をしてもらうかという視点も重要かと思います。

 そういう意味で、香美市にある県立山田高校が同じ香美市ということで、工科大学との高大連携の取り組みを進めているわけですけれども、この現状と、成果と課題についてどのような評価をされているでしょうか。



◎田村教育長 山田高校は、特に今年度になりまして工科大との連携を深めておりまして、系統的な理科教育プログラムの構築、実践ですとか、あるいは大学教授による出前授業、あるいは工科大生によります放課後の学習支援といったようなことなどに取り組んでおります。こうした取り組みを通じまして、工科大進学への関心、学習意欲の向上につながっておりまして、平成27年度の推薦入試の合格者は、過去最高の6名ということになっております。

 また、来年度からは、大学と共同で開発した探究型のキャリア教育プログラムを、総合的な学習の時間を活用して実施していく予定であり、さらなる高大連携に努めてまいりたいというふうに考えております。



◆黒岩委員 非常に高大連携の成果が出ているということだと思います。

 今回、工科大学の経済・マネジメント学群がこの永国寺キャンパスに来るということですので、やっぱり商業系の高校からこの経済・マネジメント学群に入学する、そういう流れも一定必要じゃないかなという思いをしております。その意味から、県立伊野商業高校の高大連携を検討すべきじゃないかと思いますが、教育長はどういうような考えでしょうか。



◎田村教育長 これまで伊野商業高校の高大連携につきましては、工科大学への大学訪問ですとか、あるいは大学からの出前授業などにとどまっております。ただ、来年度からは工科大の経済・マネジメント学群が永国寺キャンパスに移転してまいりますので、伊野商の商業科にとって、より身近に連携しやすくなってくるというふうに考えております。そういったこともございますので、今後は工科大学の教授や学生の支援によります会計学を学ぶ場の設定ですとか、あるいは伊野商の生徒が行っております商品販売の実習イベントを、工科大の学生と連携共同して実施するようなことなどについて相談をさせていただきたいというふうに考えております。

 また、教員の専門力を向上させるために、大学に商業科の教員を派遣するなど高大連携の取り組みを進めまして、生徒の学習意欲の向上ですとか、あるいは工科大への進学者増につなげていきたいというふうに考えております。



◆黒岩委員 新たな学部が永国寺キャンパスにできるということで、工科大学の先生あるいは学生の皆さん方の中には高知市に居を移しているという方もいらっしゃるようでございますが、どのような状況になっているのか、文化生活部長に伺います。



◎岡崎文化生活部長 経済・マネジメント学群が永国寺キャンパスに移転することに伴いまして、学生にアンケートをとりましたら、約40%に当たる68名の学生が高知市内などへ引っ越す予定という回答がございました。

 大学のほうでは、高知市高?に新たに46名分の学生寮を整備しておりまして、現時点で33名が入居予定となっております。その他の学生につきましては、永国寺キャンパス周辺に転居したり、実家に戻るといったような答えもございます。

 一方、教職員につきましては、自家用車での通勤が現在でも多いということ、また経済・マネジメント学群の1年生は香美キャンパスで引き続き学ぶということでございますので、移転に伴う転居は少ないというふうに聞いております。



◆黒岩委員 そこで、永国寺キャンパスに全学年の先生あるいは生徒が集まってきた場合、どの程度の規模になるのか、文化生活部長に伺います。



◎岡崎文化生活部長 現在の規模でございますが、学生のほうが、県立大学、短大合わせまして560人、さらに教職員が約50名程度おりますので、合わせると約610名というところになっております。来年度は定員の拡充、あるいは経済・マネジメント学群の設置によりまして、学生、教職員合わせまして約930人の規模となる見込みでございます。

 順次、平成28年度は約940人、平成29年度は約1,070人と、学年が進むにつれまして増加をしていきまして、全ての学年がそろいます平成30年度には、現在の約2倍の1,200人の規模となる見込みでございます。



◆黒岩委員 1,200人規模ということで、大変多くの学生さんがこの永国寺周辺に集まると、こういう状況から考えますと、食事をする場所、あるいはおしゃれなカフェとか、こういった学生らしい雰囲気も必要になってくるんじゃないかと思うんですが、学生の皆さんが商店街の方々と一緒になって若い感性を生かすことができるならば、中心商店街の活性化にもつながると思いますが、文化生活部長の所見を伺いたいと思います。



◎岡崎文化生活部長 今回、永国寺キャンパスには多くの学生が集うことになります。そのことで、キャンパス近くの商店街では自然と若者を意識した店舗がふえてくるのではないかと考えております。そうした中で、商店街の方々と学生たちの交流が深まっていくと考えておりますし、学生の若い感性が商店街の活性化にも相乗効果として発揮され、活力のある、活気のあるまちになっていくものと考えます。商店街のほうから、学生たちとの意見交換の場とかといった場がありましたら、積極的に学生たちも参加していただきたいと考えております。



◆黒岩委員 若い皆さん方がこの中心商店街の中で本当に生き生きと大学生活を送れるように、ぜひとも環境づくりのために御尽力を願いたいと思います。

 そこで、学生さんが勉学に励み、いよいよ就職という段階になった場合に、この大学生の就職対策、大変重要でございます。

 例えば、高知工科大学の就職状況を見てみますと、今最近でございますけれども、県内より県外への就職が多いという実態があるわけでございますが、これをどのように認識しているのか、文化生活部長に伺います。



◎岡崎文化生活部長 県外への就職割合が増加をしているその理由でございますが、平成21年度以降、県外出身の学生が増加してきていること、また近年、景気の回復に伴いまして、大都市を中心とした企業側の採用が非常に多くなっていると、そういったことが要因ではないかと考えております。しかし、地方創生に向けて新しい人の流れを地方につくっていく、このためには地元に就職していただくと、その割合を高めていくと、そういうことが必要であると考えております。

 大学と県内企業との連携強化をさらに進めまして、学生の地元就職の割合を高めていきたいと、このように考えております。



◆黒岩委員 今議会でも部長のほうから、県内企業へのインターンシップを2週間程度行っている学生もいるという答弁もありましたが、どのぐらいの学生がこのインターンシップの経験をされているのか、ちょっと伺いたいと思います。



◎岡崎文化生活部長 県内のインターンシップでございますが、平成26年度実績で、民間企業75社に146名、その他官公庁などに106名の計252名となっております。



◆黒岩委員 やはりインターンシップを通じて、その会社の取り組みを知り、あるいは人間関係を通じて就職につながっていくというケースもあろうかと思いますので、積極的にインターンシップに参加をしていただいて県内企業に就職をする、そういう受け皿をつくっていただければと思います。

 そこで、県内就職する際に、高知工科大学の例だけかもわかりませんが、専門性と選択肢の少なさということを言われる方もおりますし、また県外との賃金の差、これを言われる方もおります。そういったことで、去年佐久間学長と懇談する機会があったときに学長が、県内出身の学生の皆さん方はやっぱり県内に就職をしたいと、こういう思いが大変強いということを言われていました。さらには、やはり県内の企業は採用の決定通知が遅いということで、県外が早いので、どうしてもそちらのほうが決まればそちらのほうへ行く傾向があると。さらには、就職をする受け皿がどうしても十分でないという側面もあるので、ここの改善をどうしていくかということが話の中でありました。

 そこで、今産振計画で着実に進んでいる中で、本年はさらに就職も上向きというふうに聞いておるわけですが、こういった課題に対してどういう認識を持って今後改善を図っていかれるのか、商工労働部長に伺いたいと思います。



◎原田商工労働部長 平成26年3月に卒業し就職されました県内3大学、高知大学、県立大学、工科大学の学生さんのうち、県内企業に就職した割合というのは25%となっております。一方で、平成26年3月卒業の大学生に対する県内企業からの求人は868人ございましたが、実際に就職した学生さんは242人、その充足率は30%足らずといったような現状、これがございます。

 これらを踏まえますと、まずは、県内企業のこと、事業内容でありますとか、非常にいい技術、すぐれた商品を持っている企業がございますので、そういったことを、より多くの学生さんに知っていただきまして、就職先として関心を持っていただく、これは大変大事なことだというふうに思っています。これまでも高知労働局と連携した就職相談会もやってきましたけれども、さらに、そういう面での強化に向けまして、県内大学と県との就職支援協定の締結といったものをぜひ進めたいと思っています。

 県内企業をまず知ってもらうということで、学生さん、それから保護者の方はもとより大学の関係者に対しても企業の見学会といったものをぜひ実施したいと思いますし、県内企業のインターンシップといったものも、その中でぜひ強化したいと思っています。

 そのような積極的な取り組みを進めることで学生の県内就職というのを進めていくということを、まず基本だと考えていますが、何より先ほど委員がおっしゃいましたように、産業振興計画のものづくり企業の施策も今充実させてまいっております。そういったものを強力に推進しまして、ものづくり企業を初め魅力ある雇用の場といったものを、ぜひ全力で取り組んでいきたいというふうに思っております。



◆黒岩委員 一方で、県外の5大学との就職支援協定を結んでおります。この趣旨は、高知へUターンして高知で仕事をすることを促す取り組みを行っているわけですけれども、ちなみにこの5大学で700名を超える高知出身の学生がいるということを伺っております。こういう方々に、いかにこの高知に帰ってきていただくか。こういう取り組みが必要だと思いますが、今の取り組み状況はいかがでしょうか、商工労働部長。



◎原田商工労働部長 今委員がおっしゃいましたように、県内出身の学生のUターン就職を進めるということで、平成24年度の立命館大学を皮切りに、これまで県出身者が多く在籍しております5つの大学と就職支援協定を締結しております。そのあたりは合同企業説明会、それから企業見学会に関する情報提供でありますとか、保護者会での説明でございますとか、それから大学就職支援室との情報交換といったものを実施はしておるんですけれども、その効果としましては、県からの就職情報が大学を通じて、直接学生さんに対してメール等で配信できるようになったというようなこともございますし、保護者会や学内セミナーで県内への就職を勧める機会がふえたということもございます。さらに、学生に関する就職データを県のほうが提供していただけるといったようなことも、メリットとして挙げられるんじゃないかというふうに思っています。

 平成27年度、来年度には6校目となる大学と就職支援協定も締結したいというふうに思っておりまして、今後とも効果的な情報発信に努めるということとともに、協定締結校等のニーズにも応えながら、より多くの県内就職につなげていきたいというふうに思っております。



◆黒岩委員 ぜひとも若い人材が高知にとどまる仕組み、またはそういった環境づくりに取り組んでいただくように、さらに頑張っていただきたいと思います。

 次に、災害時の道路機能確保に向けた対策について伺いたいと思います。

 先月、道路啓開計画の暫定版が発表されました。昨年の9月議会で、路面下の陥没調査について質問をいたしました。高知市内の県道、市道において目視ではわからない陥没が最新の技術で発見されたことは、認識をしていただいているとおりであります。

 御承知のとおり、東日本大震災では、地震発生後、道路陥没が生じ、応急期の対応に支障を来しております。こうした大規模災害発生時には、救援救護や消火活動など緊急度の高い事項が多く発生するため、道路機能の確保は極めて重要であり、路面陥没の未然防止は災害時の道路機能保全として必要不可欠な対策であると考えております。

 そこで、道路啓開計画の中で、まずは優先すべき道路について陥没調査をする考えはないか、土木部長に伺います。



◎奥谷土木部長 昨年9月議会で委員の御質問にお答えしましたとおり、路面下の空洞につきましては、道路を管理する上で把握すべき情報と認識しております。

 このため、道路啓開計画につきましても考慮しつつ、まずは地下埋設物の多い道路や交通量の多い道路であります15路線、約120キロメートルの区間について、来年度から3カ年間の計画で路面下の空洞調査を実施してまいります。



◆黒岩委員 ぜひともよろしくお願いをしたいと思います。

 そこで、災害時の道路機能確保について、神奈川県茅ヶ崎市が取り組んでいる事例を若干紹介しますと、茅ヶ崎市は東京大学生産技術研究所と世界初の技術を有する空洞調査の専門のジオ・サーチ株式会社との協力によりまして、ことしの1月、産学官連携による共同研究を始めております。

 これは、路面下に潜在する空洞の実態調査と空洞や陥没のメカニズム、災害時への影響などを幅広く分析することで、地域防災計画の地震対策や道路あるいは下水道などの計画的な予防保全対策の一環として、災害時の道路機能確保に向けた仕組みづくりの具現化を図っていくことを目的としております。

 そこで、本県も南海トラフ大地震対策として、県内大学との連携を図り、産学官連携による共同研究の対策を検討する考えはないか、土木部長に伺います。



◎奥谷土木部長 まず、茅ヶ崎市におけます共同研究につきましては、しっかりと勉強させていただきたいと思います。その上で、空洞探査に関して、茅ヶ崎市で進めておられることと異なる研究テーマで産学から申し入れがございましたら、実験フィールドを提供するなどの協力を行っていきたいと考えております。



◆黒岩委員 ありがとうございます。

 昨年8月の台風豪雨の際に、高知市の秦地域の県有地周辺で、浸水による通行どめで数カ所が交通機能不全に陥っております。御承知のとおり、平成29年に高知北消防署の建設、平成31年には日赤病院の供用開始など、県市の防災拠点となるエリア周辺の慢性的な浸水に対する脆弱性にどのように対処していく考えなのか、土木部長に伺います。



◎奥谷土木部長 高知市市街地の浸水被害を受けて昨年10月に高知市街地浸水対策調整会議を設置し、高知市と連携して再度災害防止に取り組んでおります。先月23日に開催いたしました第2回会議では、秦地域の浸水被害は、久万川など河川からの外水氾濫ではなく、排水ポンプ施設の処理能力を上回る豪雨による内水氾濫が原因であったと確認しております。

 対策につきましては、住民の皆様の御意見をしっかりとお聞きしながら、排水ポンプ施設などを管理いたします高知市と密接に連携しまして、次回以降の会議で検討を進めてまいります。



◆黒岩委員 それでは、昨年8月のこの豪雨災害で浸水したことを受けて、水理解析を県が行っていると思いますが、その状況はいかがでしょうか。



◎奥谷土木部長 委員御指摘の内水解析ですね、これにつきましては、昨年8月の豪雨などを対象にいたしまして、高知駅秦南町線の道路盛り土、これが周辺地区の内水に及ぼす影響を把握し、その対策案を選定するものでございます。

 具体的には、秦南団地から久万川までの区間において、最大で2メートル、平均で1メートル程度の盛り土区間となります。このため、現地踏査や排水系統、工事履歴などの資料をもとに、道路整備の前と後で内水への影響の度合いを把握し、その影響を極力少なくする対策案を選定していくものでございます。



◆黒岩委員 それでは、今高知市議会が開会をしておりますが、この高知市議会に地元から抜本的な浸水対策を求める請願書も出されているようでございます。そういうことで、消防署の機能、あるいは日赤の機能等がこういった浸水対応で使えなくなるような状況だけは何とかしてもらいたいという地元からの思いもございますので、ぜひともこういう対策を早急に進めていただきたいと思います。

 それで、続きまして、渋滞緩和のために、北環状線から高知駅までの南北道路、いわゆる高知駅秦南町線が県市連携で計画をされております。その完成が平成34年となっているわけですが、消防署の開設が29年、そして日赤が31年ということで、3年間おくれるという実態がございます。今でさえ、イオンの入り込み客等々、北環状線の混雑は大変な状況ですが、これが日赤の供用開始を想定しますと、相当数の車の出入り等々が考えられます。

 ますます渋滞がひどくなるということを考えますと、この3年間の後に橋の供用開始ということが実態として、地域住民からすると大変じゃないかという懸念をしているわけですので、もう少し完成時期の前倒しができないものか、そのあたりどういう認識を持たれているのか、土木部長に伺います。



◎奥谷土木部長 平成34年の完成予定につきましては、用地買収が支障なく順調に進むことを前提としまして、工事の施工手順について現時点で考えられる最大限の工夫した最短の工期のもとで設定してございます。

 完成時期に最も大きな影響を与えます用地買収につきましては、早期に地権者との交渉に着手できるよう物件調査などにつきまして前倒しして昨年9月の補正予算で実施しているところです。さらに、権利者及び借家人の戸別訪問を行うなど、平成27年度からの用地交渉が円滑に進むよう準備を進めております。

 また、施工時期が出水期を避けた冬期に限られる橋梁工事も、全体の工程に大きく影響いたします。少しでも着工時期を早めるため、昨年9月の補正予算で、ボーリング調査や橋梁予備設計を前倒しして進めております。現在行っております道路の詳細設計の中で、新たな施工方法や工事のはざまで短縮できるところがないかなど、早期完成に引き続き努めてまいります。



◆黒岩委員 この南北道路の供用開始が平成34年という設定は、どういう視点からこうなっているんでしょうか。



◎奥谷土木部長 34年は全体の橋梁ができ上がるまでの年でございまして、日赤ができるときには、実は暫定供用と申しまして、秦南団地から久万川の間、ここの道路を開通いたします。この暫定供用を経まして完成供用ということで、34年に設定したものでございます。



◆黒岩委員 ぜひとも地域住民の方々の不安を払拭していただくように、どうか渋滞対策もあわせてお願いをしたいと思います。

 では続きまして、ひきこもり支援につきまして質問をしたいと思います。

 この取り組みについては、平成21年に子ども・若者育成支援推進法の成立、平成22年には厚労省のひきこもりの評価・支援に関するガイドラインの策定があり、平成27年度からは生活困窮者自立支援法の中にひきこもりの支援も入っており、充実をされてきております。

 そこで、本県は平成21年度からひきこもり地域支援センターが開設をされておりますが、活動状況についてどうか、地域福祉部長に伺います。



◎井奥地域福祉部長 ひきこもり地域支援センターでは、専門相談機関としまして、ひきこもり状態にある方や御家族などからの相談支援に取り組んでおり、相談件数につきましては、平成22年度の月平均40件から、平成25年度には69件となるなど増加傾向を示しております。

 ひきこもり地域支援センターに相談に来られましたひきこもりの当事者の方への支援といたしまして、安心して過ごせる居場所となります青年期の集い、こちらのほうを月6回、ひきこもりの御家族への支援といたしましては、御家族などが交流を深めるためのサロン、こちらのほうを毎週1回開催しております。あわせまして、ひきこもり支援者連絡会議の開催によりまして、支援機関のネットワークの強化とか、市町村などのひきこもり支援担当者の人材育成、そちらのほうにも取り組んでいるところです。



◆黒岩委員 そこで、昨年度から、ひきこもりサポーターの養成を県で行うと、サポーターの派遣を市町村で行うということになっておりますが、実施状況はどうか、地域福祉部長に伺います。



◎井奥地域福祉部長 今年度ひきこもりサポーターの養成研修事業を実施しております都道府県政令市は全国で16団体となっておりますが、そのうち県レベルでは大阪府ほか10件となっております。また、実際にひきこもりサポーター、こちらのほうを派遣しておりますのは5団体となっておりまして、そのうち県レベルでは大阪府内の1団体ということになっています。

 市町村の積極的なかかわりのある地域が少なく、養成いたしましたひきこもりサポーターが派遣にまでなかなか結びつかないというふうな実態があるというふうにお聞きをしてもおります。

 本県では、これまで市町村からのサポーター養成に関する御要望をいただいておりませんので、サポーター養成研修は実施しておりませんが、市町村のニーズを把握しながら、引き続き養成研修の要望がありましたら実施を検討してまいりたいと、そのように考えております。



◆黒岩委員 そこで、親の会の皆さんが実施をしている居場所づくり、この継続を心配されておったわけですが、その対応についてどうか、地域福祉部長に伺います。



◎井奥地域福祉部長 ひきこもり状態にあります方の居場所づくりにつきましては、平成24年度から地域自殺対策緊急強化基金、こちらのほうを活用しまして実施してまいりました。来年度からは、国の平成26年度補正予算に盛り込まれました国の自殺対策に関する新たな交付金事業、こちらのほうが創設されましたので、同様の支援を継続させていただくというふうになっております。

 今後とも、ひきこもりの状態にある方々が安心して集える場を確保することによりまして、社会復帰に向けた第一歩につながりますよう支援を継続してまいりたいと、そのように考えております。



◆黒岩委員 ひきこもりが生活困窮者自立支援法の枠の中に入るということが国で決まったわけですけれども、先行して高知市などが、自立支援の窓口として取り組んでおるわけですけれども、現状と今後の対応についてどういう対応をされるのか、地域福祉部長に伺います。



◎井奥地域福祉部長 生活困窮者自立支援法の本格施行に先立ちまして、昨年度から県では自立相談支援モデル事業、こちらのほうに取り組んでおります。現在、社会福祉協議会を直接の窓口といたしまして、全ての町村において対応が図られております。

 なお、市部につきましては、香美市、四万十市、宿毛市、こちらの3市を除く8つの市において現在相談窓口が設置されておると聞いております。法律が本格施行されます来年度からは、平成26年度に窓口を設置しておりません香美市、四万十市、宿毛市を含めて県下の全ての市町村で自立相談支援が受けられる状況になるというふうに認識しております。



◆黒岩委員 非常にひきこもりという定義が広範囲な面もございますので、さまざまな現場で対応される方々の御苦労も多いかと思いますが、どうか心をかけていただいて、対応をよろしくお願いしたいと思います。

 次に、福祉・介護施策の充実について伺いたいと思います。

 初めに、介護人材の確保養成についてでありますが、団塊の世代が75歳を迎えるときには、全国で30万人、本県でも約900人の介護に携わる人材が不足すると、そのように言われております。

 そこで、その人材の確保が大変重要なわけでありますが、今、介護福祉士養成校での育成が欠かせないわけですけれども、県内の養成校の定員の充足状況はどうか、地域福祉部長に伺います。



◎井奥地域福祉部長 現在、県内2校の介護福祉士養成学校の定員120名ございますけれども、ここ3年間の入学者の充足率を見てみますと、平成24年度が109名で91%、平成25年度が120名で100%、平成26年度が95名で79%となっております。平成27年度の入学予定者の状況でございますけれども、現時点で定員120名に対し58名とお聞きしており、これに両校合わせて30名の定員がございます国費で求職者を支援する職業訓練枠、こちらのほうが30名ありますので、それが全て満たされたとしましても、88名で73%と、大変厳しい状況にあるというふうに認識をいたしております。



◆黒岩委員 そういった大変厳しい状況の対策をどう行っていくかということが重要でございますが、学生の確保に向けた対策をどのように県としては取り組んでいくのか、地域福祉部長に伺います。



◎井奥地域福祉部長 介護事業所におきまして安定した介護サービスを提供するためには、質と量の両面から満足していただけるサービスの内容を確保する必要があります。そのため、国家資格を有します介護福祉士、こちらのほうの養成が欠かせないものと認識をいたしております。

 このため、先ほど申し上げました国費で受講料等が措置される求職者支援制度の積極的な活用に向けた普及広報、また、介護福祉士等修学資金貸付金の周知、あるいは小・中・高校生を対象としたキャリア教育の拡充、介護福祉士養成校による高校訪問・体験入学実施などへの支援、こちらのほうに取り組んでおりますが、これまで以上に強力に取り組んでまいりたいと、そのように考えております。



◆黒岩委員 私、一番心配するのは、どんどん養成校での学生が少なくなるという状況が続いていきますと、やっぱり民間の養成校ですから養成校自体を閉じてしまうと、こういうことになってくると、他県に勉強に行かないといけないということも出てくるわけでありまして、何とか高知県内で養成校が存続をして学生が勉強できる環境というのにしっかりと取り組んでいかなきゃならないと思います。

 そういう意味で、これまでも介護の日に合わせて普及啓発とか小中学生の介護職場体験などを実施してきておりますが、この福祉・介護職への就職率が低い状況にあるわけですね。これまでの取り組みを踏まえて今後どのように取り組んでいかれるのか、教育長に伺います。



◎田村教育長 県内公立高校の新卒者の福祉・介護関係への就職者の数でございますけれども、平成25年度は72名で、うち県内は63名、本年度は1月末現在で56名で、うち県内が47名というふうになっております。このほか、県内の福祉系専門学校ですとか大学に167名が進学をしておりまして、その中から福祉・介護分野で就職する者も一定数いるのではないかというふうに考えております。

 小中高の各学校におきましては、福祉・介護の知識及び職業に対する理解を深める取り組みといたしまして、小中学校では職場体験ですとか、あるいは副読本を活用しての福祉・介護に関する職への理解を深めております。また、高等学校におきましては、教科の家庭科で体験的な学習活動を含む高齢者の福祉に関する学習に取り組んでおりますし、それから室戸高校、あるいは城山高校など6校におきましては、介護職員初任者研修の資格取得に取り組みまして、本年度は72名が修了しております。そのほかの学校でも、福祉・介護関連施設でのインターンシップですとか、教員自身が福祉・介護関係の企業見学を実施いたしまして、生徒の進路指導に生かしているという状況でございます。



◆黒岩委員 それでは、いろいろ施策を講じて、また、いろんな体験も進めながら取り組んできている状態の中で、なかなか就職、また、そういう選択肢に入らない現状がやっぱりあるということを考えますと、今後どういうふうな視点を考えてやっていけばいいのか、そのあたり教育長の所見をお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。



◎田村教育長 今の時点で、他県に比べて高知県の介護・福祉への就職率が低いということではないと思います。むしろ、率でいうと高いということかなというふうに思っておりますけれども、なお県内での就職のことを考えますと、福祉・介護というのは就職先としても有望な分野ですし、さらに高知県にとっても必要な分野ということでございますんで、このあたり、先ほど申しましたような、いろんな、まず理解を深めるということ、それから実際に体験をしてもらって、さらに意欲を持ってもらうというようなこと、引き続き力を入れていくということかなというふうに思っております。



◆黒岩委員 ぜひともよろしくお願いしたいと思います。

 今実際、福祉・介護に携わっている人材の質的向上が大変重要になってくると思います。それで今、高知県福祉研修センターで研修を行っておるわけですが、小規模事業所が、人員が少ないということで実際この研修に参加しづらい状況にあるのではないかということを危惧するわけですが、この参加状況はどうか、地域福祉部長に伺いたいと思います。



◎井奥地域福祉部長 今年度に福祉研修センターの研修を受講させた事業所種別ごとの事業所数の割合でございますけれども、特別養護老人ホームが85%となっておりますのに対しまして、デイサービスが27%、ホームヘルプサービスのほうは13%となっておりまして、小規模な在宅サービス提供事業所の研修参加が少ないというふうな実態になっております。

 近年、認知症への対応などで研修センターの内容を充実させてまいりましたことから、受講者につきましては平成23年度の約7,100人が、平成25年度が約8,700人と増加傾向にはありますものの、依然として小規模な事業所では少なくなっているということになっております。

 こうしたことから、経営者への周知を図りますとともに、研修内容のなお一層の充実はもちろんのことでございますが、職員を派遣した事業所に賃金を補助するキャリア形成促進助成金、こちらのほうの利用に向けまして、来年度からは研修内容を一部、指定を受けられるような形にしてはどうかといったことや、代替職員の派遣事業を県で取り組んでおりますけれども、そちらの積極的な活用を経営者のほうに呼びかけるなど、職員が研修を受けやすい環境づくりに取り組んでまいりたいというふうに考えております。



◆黒岩委員 そういった対応策を考えているということですが、代替職員のニーズとか、一定期間どれぐらいできるのかとか、予算面上でどういう対応ができるのか、そのあたりはいかがでしょう。



◎井奥地域福祉部長 こちらのほう、国の基金事業で対応しておりますので、予算のほうでは心配要らないというふうな形になっております。

 現実の問題としては、キャリアアップ、介護技術の向上を賃金のアップにつなげていただくという経営者のほうの姿勢、そちらのほうを、県のほうも積極的に導入促進に向けて話し合いをしていきたい、働きかけていきたいというふうに考えております。



◆黒岩委員 よろしくお願いしたいと思います。

 本年2月12日に開催をされました国の社会保障審議会福祉部会で、社会福祉法人制度改革についての報告書が出されております。これは社会福祉法人に対して地域公益活動を促しておるわけですが、県内の社会福祉法人は、この地域公益活動にどのように取り組んでいくことになるのか、地域福祉部長に伺います。



◎井奥地域福祉部長 今回、国から示されました報告書では、社会福祉法人が現在の事業継続以外に活用できる財産を保有しているケースについては、計画的に地域公益事業のほうに再投下し、地域社会に貢献することが求められております。

 県内の社会福祉法人にお聞きしましたところ、今後示される予定の国の基準の詳細がまだはっきりしないということもあり、慎重に動向を見きわめたいというふうなお話をお伺いしました。

 なお、地域公益活動として考えられる取り組みでございますけれども、お話によりますと、低所得者に対するケアハウスの家賃免除、あるいは独居高齢者や高齢夫婦世帯の食生活を支えるための配食などといった日常生活支援サービス、こういうものが考えられるのではないかというふうなお話を伺っております。



◆黒岩委員 今、介護職員の離職率も非常に高い状況もありまして、定着がしづらいという現実もあるわけですが、そういった介護職員の負担軽減を図るために、移動用リフト等の活用を進める制度が、県として今進められておるわけです。

 昨年度から行っているこの介護就労環境改善事業費補助金の活用状況はいかがでしょうか、地域福祉部長。



◎井奥地域福祉部長 高知県福祉・介護就労環境改善事業費補助金の利用状況でございますが、現在、特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホームなど17法人、18の事業所のほうから交付申請があっております。

 導入の機器といたしましては、高さ調節機能つきの電動ベッドとか移動用リフト、あるいはベッドから車椅子へ横滑りで移乗させるスライディングボード、あるいは昇降式浴室ストレッチャー、こういうものの申請が上がってきております。

 委員のお話にありますように、介護職場では、職員の腰痛問題などが指摘されることもあり、福祉機器の導入などによって働きやすい職場環境づくりを進めていく必要がありますため、事業者の積極的な導入をこれからも進めてまいりたいというふうに考えております。



◆黒岩委員 ありがとうございます。

 利用率がまだまだこれからだということですが、その要因というのはどういうところから、まだ利用率が十分でないということを認識されるのでしょうか。



◎井奥地域福祉部長 こちらのほうを、事業者の方あるいは従事しておる職員の方にお聞きしますと、せっかく導入した機器の使い方とか、そういう利用の仕方、そちらのほうでうまく、身体的な負担を軽減するような形で利活用がされていない。そういうこともありまして、来年度からはソフト面で、導入に合わせてそういう指導できるような職員を派遣するなり、そういうことをして機器の導入率を高めていきたいというふうに考えております。



◆黒岩委員 ありがとうございました。

 通告による質問が終わりましたので、以上をもって、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○西森[潮]委員長 以上をもって、黒岩委員の質問は終わりました。

 ここで5分間休憩をいたします。

   午後1時57分休憩

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   午後2時2分再開



○西森[潮]委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 横山委員。あなたの持ち時間は30分です。御協力をよろしくお願いいたします。



◆横山委員 県政会の横山です。私にとりまして、今回が最後の質問となります。県民の皆さん、議会の皆さん、そしてまた執行部の皆さん、大変お世話になりました。お礼を申し上げ、質問に入ります。

 まず、地方創生についてお尋ねいたします。

 2月7日、まち・ひと・しごと創生本部による「地方が変わる、日本が変わる」の四国ブロックでの地方創生フォーラムが、石破茂地方創生担当大臣出席のもと、RKCホールで開催されました。石破大臣の地方創生にかける意気込みと迫力ある基調講演には圧倒されたところです。

 石破大臣は基調講演において、これからの地方創生は、これまでのような公共事業の拡大や企業誘致ばかりではなく、地方の財産である農業や漁業、林業などの第1次産業の6次産業化や国際観光も含めた観光産業の振興で地方の創生を図るべきだと、また、産学官金労言の連携の重要性も述べられました。本県が進めている産業振興計画を初めとする振興策に合致するものであります。

 今後、県版の総合戦略を策定し、フォローアップしていく際にも、県民の多くの方々の参画が重要だと思いますが、どのような体制を考えているのか、知事にお尋ねいたします。



◎尾崎知事 今後総合戦略をつくっていくに当たって、本当にいろんな議論を重ねていかなくてはならないと、そのように思っておりますが、ただ他方、こういう総合戦略をぜひ策定する方向で、これを国に応援してもらいたい、そういう方向でぜひやってくださいというような政策提言を私どももしていったわけでありまして、ある意味私どもといたしましても、一定総合戦略的なものを携えて、いろいろと政策提言をしてきたつもりであります。すなわち、産業振興計画みたいなものを一つのベースとしていきながら、総合戦略をより拡充的につくっていくという方向感なのかなと思っております。

 既に、この産業振興計画でありますが、フォローアップの段階においても、毎年約250人ぐらいの県民の皆さんに御参画いただいてフォローアップをずうっと御議論いただいているわけであります。こういう形で、バージョンアップしていく、さらには磨き上げていく段階でも多くの皆さん参加をいただいておりますが、総合戦略暫定版から確定版へと、いろんな形でつくっていく過程において、さらに追加的に県職員の皆さんにもいろいろ地域地域に行っていただきまして、市町村の皆さんとも大いに議論していただいて、多くの方のお知恵を賜りながらつくっていくという形にしていければなと、そのように思っております。



◆横山委員 今回の地方創生、全国との競争であります。県民がいかに参加するかによって決まると思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 次に、地方の活性化を図り人口と富の一極集中を是正する、このことにつきましては、過去歴代の内閣が国土の均衡ある発展を掲げ、5次、約40年にわたる全国総合開発計画に象徴されますように、地方の活性化に知恵を絞ったところでありますが、結果として東京を中心とする都市圏への人口の集中が続いており、今さらに問題化しているところです。

 今回の地方創生は、国家百年の計を図るためにも成果を出さなければなりません。地方にもその役割と責任があると思われます。

 今回の地方創生への取り組みが県民の幸せや期待に応えるものであることを望むところであります。知事に、私にとりまして今回が先ほど申し上げましたように最後の質問となりますので、知事として高知県の目指すべき姿についてどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。



◎尾崎知事 一言で言いますれば、地方にあって、地域にあって、全国、世界を相手に仕事をする、そういう若者があふれている、そういう高知県をつくれればなと、そのように思っておるところです。

 人口減少が進む県であります。やはりこの県全体として向いていく方向というのが地産外商なのだろうと、そのように思います。今まで、この地産外商ということをやっているところというのは主として都会、例えば東京だったり、名古屋だったり、大阪というのは、大きく見れば日本全体としての地産外商をやってきた地域なのだろうと思います。しかしながら、これからは高知のようなところでも、しかも高知市周辺のみならず、それぞれの地域地域において、若い人が夢と誇りを持って、志を持って、全国を相手に仕事をし、地産外商に取り組んでいると、そういうような県をつくることができれば、いずれ人口構成も若返り、県全体としての活性化につながっていくということになるんではないのかなと、そのように思っております。

 今、いろんな形で地域地域で、地域アクションプランの取り組みでありましたり、さらには成長戦略に基づく取り組みであったり、民間事業者の皆さん主導の取り組みであったり、地産外商の取り組みがいろんな形でスタートしてきているというところではないかなと思います。まだマクロの数値で見る段階でいけば、少なくとも相当数地産外商の成約件数なんかもふえてきているところでありまして、私は、やればできる、そういう方向だと、そういうことなのかなと、そのように思っているところです。

 地産外商が進み、地域地域で若者が誇りと志を持って働くことのできる高知県を目指す、これが産業振興計画の目指すところでありますが、まさにそういう県にしていきたいものだと、そのように思っております。



◆横山委員 本当に今、知事の熱い思いが、話がされました。

 今回の議会において出馬表明がなされると期待をいたしておったところでございますが、けさの新聞では6月以降になると、そのような報道がなされておりました。今、高知県は正念場です。ぜひ出馬をされるように要請もいたしておきたいと思います。最後ですのでよろしくお願いいたします。

 次に、南海トラフ地震・津波災害への道路啓開についてお尋ねいたします。

 過日、県は道路啓開計画案を公表いたしました。それは最大クラスの地震と津波災害に備えて、啓開の優先度が高いと判断される防災拠点への合計282ルートや、その啓開日数がまず示されたところです。

 災害時の道路啓開による迅速な応急活動は最も大切で、そのためにも啓開ルートの選定と啓開日数の短縮に向けての整備の促進は今後の大きな課題であります。

 今回の発表において、啓開に長期間を要するルートが明らかになったところです。その要因の多くは、橋梁の落下や道路ののり面の崩壊が原因となっています。それらの啓開に長期間を要するルートについて、啓開日数の短縮を図るために整備を計画的に進めるべきだと私は思いますが、整備計画はどのようになっているのか、土木部長にお尋ねいたします。



◎奥谷土木部長 今回お示ししました道路啓開計画暫定版におきましては、啓開に長時間を要する原因としましては、揺れによる落橋、津波による落橋、道路のり面の崩壊、長期浸水の4項目でございます。

 このうち揺れによる落橋のおそれのある県管理の2橋につきましては、来年度から調査設計に着手いたします。市町村管理の4橋につきましては、耐震対策の実施に向け協議を進めてまいります。

 津波による落橋のおそれのある県管理の13橋につきましては、落橋した場合に速やかに仮設道路の工事が行えるよう、来年度から箇所ごとに設置場所や必要資材を把握するための調査と設計を行います。

 道路のり面の崩壊に関しましては、対策が必要な箇所のうち、詳細な調査が未完了の185カ所について来年度調査を完了させ、それをもとに優先順位を考慮した防災計画を作成し、のり面防災対策を計画的に実施してまいります。

 長期浸水に対しては、地区ごとの長期浸水対策連絡会などにおきまして、止水・排水対策の検討を行ってございます。その結果を待って、啓開の手順を定めていきます。



◆横山委員 今回の道路啓開計画の計画表では、土佐清水市、42日ぐらいかかるルートとなっております。四万十市からせいぜい防災拠点までということですが、42日かかりよったら、これは本当に大変なことというような思いもいたしますので、その間いろんなところでやっぱり啓開がスムーズにできるような形の、時間短縮ができるような形の取り組みもなさねばならないと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 続いて、県土木、土佐清水事務所の入る土佐清水合同庁舎の高台移転についてお尋ねいたします。

 この件に関しましては、一昨年の9月議会において、県内の土木事務所の災害時における役割と機能について、また事務所の中で揺れや津波で倒壊、浸水し、機能が喪失する事務所などについて早急に整備を進め、県民の安心・安全を図っていくべしと土木部長にお尋ねをいたしたところです。

 今回、来年度予算の中に、津波で浸水し機能が喪失する土佐清水合同庁舎について、災害時における事務所機能を確保するために高台移転の予算が計上されました。このことは、土佐清水市の防災拠点の中枢を担う県土木、土佐清水事務所がその役割を果たすことができ、市民の安心・安全が高まるものと思います。

 そこで、合同庁舎の高台移転について、今後の整備計画はどのようになっているのか、土木部長にお尋ねいたします。



◎奥谷土木部長 庁舎の整備計画として建設スケジュールを申し上げますと、平成27年度に用地買収と基本設計、地質調査を行い、平成28年度に実施設計を行います。そして、平成29年度には庁舎の建設工事に着手し、その年度末の完成を予定しております。



◆横山委員 次に、合同庁舎の機能についてお尋ねをいたしたいと思います。

 今後30年間に70%の確率で起きると予測されています南海トラフ地震、揺れや津波で建物が倒壊し、電気や水道などのセーフティーネットが寸断され、長期間使用ができなくなるものと予想されます。

 そこで、土佐清水合同庁舎に太陽光などの再生可能エネルギーを活用し、機器の電源確保を図りながら売電も行うなどすれば、さらなる防災機能の充実となります。庁舎の再生可能エネルギーでの発電施設の設置や本県が先頭に立っているCLT工法導入などについて、私は検討すべきと思いますがどうか、土木部長にお尋ねいたします。



◎奥谷土木部長 防災拠点となります土木事務所には、自家発電施設が必要となります。そのため平成27年度に行います基本設計の中で、御指摘の太陽光などの再生エネルギーの活用についても検討したいと思います。

 また、公共施設において、木材の活用は重要な視点でございます。CLT工法も含めて検討してまいります。



◆横山委員 ありがとうございました。今のは、太陽光についてもCLT工法等についても前向きな答弁をしていただいたと、そのように思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、外科医師の確保についてお尋ねいたします。

 過日、高知新聞に「幡多けんみん病院問題」と題し、幡多けんみん病院の外科医師不足が報道されておりました。それによりますと、昨年3月まで5人体制で診察や手術を行ってきましたが、2名の医師が大学に帰られたため4月から3人となり、手術時には高知医療センターなどから医師が出張して手術を手伝っている状況で、緊急時の対応が難しいなどの支障が出ているとのことです。幡多けんみん病院には、幡多地域の医療機関の中核をなし、医療を完結させる役割を担っていただいているところで、外科医師が3人体制では緊急時での対応が心配されます。

 幡多けんみん病院での外科医師不足の背景には、地方の医師不足に加え、外科を志す研修医が全国的に減少していること。その原因としては、勤務の苛酷さや、医師1,000人当たりの医療訴訟数が産婦人科に続いて多いことなどが原因のようであります。また、幡多けんみん病院は、日本外科学会が指定する外科専門医制度修練施設ではないため、修練施設の認定をとるまでは大学から若手を送るようなことは難しいなどと学校関係者は話されているようであります。

 これまで県は、医師不足の解消を図るために、奨学金制度の創設や、高知医療再生機構による医師のキャリア形成支援などの対策を行う中で、将来の医師確保を図ってきたところです。幡多けんみん病院の、緊急時に県民の命を守る十分な体制が早急に望まれるところですが、今後どのように対応を図っていくのか、公営企業局長にお尋ねをいたします。



◎岡林公営企業局長 外科医が5名から3名になりました4月以降、できるだけ病院の診療機能を低下させないよう、それまで週1名でありました診療応援、これを現在週5名程度に増員するとともに、地域の他の医療機関との連携にも取り組んでいるところであります。今後も、さらに診療応援体制の充実を図っていくことで、日中の常勤医師の負担を軽減し、夜間や緊急時には常勤医師がしっかりと対応できますよう体制を整えていきたいというふうに考えております。

 他方で、常勤医師の確保につきましては、高知大学医学部への粘り強い要請はもとより、既に高知医療再生機構にも相談しながら取り組んでおりまして、一日も早い医師の確保に全力で取り組んでまいります。



◆横山委員 高知市で生活しよう方には、なかなかわかりづらいかもわかりませんが、地方で生活しよう皆さんにとりまして、基幹病院の外科の先生が少ないということは、やっぱりそこで住むことに心配を覚えるということになろうと思いますので。いろいろな事情があると思います。先ほど述べましたように、医師不足もあろうし、それからまた外科医がどんなに厳しい仕事かという理由で少ないというような、そういう事情があろうと思いますが、やっぱり県の基幹病院−−医療センター、幡多けんみん、あき総合病院という病院等については、いつでも万全な態勢で医療を県民が受けれる、そういう体制に整えておる努力はされておると思いますよ。しかし、やっぱりこういうような、高知新聞にばっと出て、そのことによって県民は、特に幡多の方は、大丈夫か、ここで住みよってというような形になったら、ますます地方創生がしぼんでしまうというような形になりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 次に、先ほど述べましたように、現在幡多けんみん病院においては、修練施設に必要な指導医がいなく、外科専門医の資格取得ができにくいことから、若手医師が集まりにくい要素の一つとなっているようですが、この点について対応をどのように考えているのか、公営企業局長にお尋ねをいたします。



◎岡林公営企業局長 現在、在職しております常勤医師、この者が平成27年度中の指導医の資格取得に向けて取り組みを進めているところでございます。早ければ、平成28年度中には修練施設としての指定が受けられ、外科の専門医資格の取得が可能となりますことから、若手医師誘引の一助につながるものと考えております。



◆横山委員 今、平成28年度というような話がありました。幡多けんみん病院で、先生が3人の中でいろいろ研修されて、それから大学のほうに博士号を取るためのいろいろな努力をされておるというような話は聞いちょるわけですが、3人の体制の中で、応援医療はありながらも大変時間的に、なかなか厳しい中でのやっぱり努力ではなかろうかと、そういうように思いますので、今後幡多けんみん病院で、そういう専門医の先生がおらないところについても、十分なフォローをされるような形での応援を、県としてもよろしくお願い申し上げたいと思います。

 次に、前段で触れましたように、外科医師が不足する状況は幡多けんみん病院だけでなく、県中央部以外の中核的な医療機関でも心配されます。

 県として、これまでも医師確保に取り組んでこられましたが、今後どのような点に留意して取り組んでいこうと考えているのか、健康政策部長にお尋ねをいたします。



◎山本健康政策部長 医師確保につきましては、来年度から奨学金を受けた学生の卒業が多くなること、それから平成29年度から専門医制度が変わること、この2点に留意して取り組んでいく必要があるというふうに考えております。

 まず、専門医制度ですけれども、現在日本専門医機構において、専門医制度の枠組みが見直されております。それに伴い、外科学会を初めとする各学会の専門医制度も検討され、高知大学医学部附属病院などでは、県内の研修体制が議論をされております。

 お話の外科については、消化器領域、循環器領域などの幅広い経験が求められていますので、高知大学の第一外科と第二外科が連携して養成プログラムを検討されているというふうに聞いております。

 また、奨学金制度につきましては、来年の春から30人規模ということで、大幅に増加する地域枠の奨学金を受給した若手医師が出ますけれども、この方々に安心して県内で残っていただいて活躍していただけるという環境をつくることが重要だというふうに考えています。このために、新たな専門医制度を踏まえた県内の医療機関をローテーションしながら、キャリアを形成できる研修プログラムの作成などを支援することで、若手医師の確保と育成を進めていきます。

 あわせまして、こうちの医療RYOMA大使や県外大学との連携事業により、県外から即戦力の医師を招聘する取り組みも、継続していきたいと考えております。



◆横山委員 いろいろ努力されておられるということはわかります。ありがとうございます。

 それで、特別奨学金について−−ちょっとこれは通告をしてないがですが、いろいろ科目の中で、特別奨学金を受けれるそういう科目があるわけですが、外科はその中に入っていない。しかし、将来的には、やっぱり外科の人数不足を考えたときに、特別奨学金を貸与することによって外科をふやすということは一つの方法かなと、そんな思いもするわけですが、そこらあたりについて、申しわけありませんが、答弁をお願いいたしたいと思います。



◎山本健康政策部長 県内で勤務する意向のある方に奨学金制度で出しておりまして、今委員おっしゃられたように、その中でも、産婦人科、小児科、麻酔科、脳神経外科については加算をしております。ただ、この4つの特定科については、県の中央部も含めて、特に近年減少が著しいとか、また逼迫しているという状況がある中で、特に重点的にやっております。

 外科に限らず県の中央部以外では、どの診療科についても医師の不足ということがありまして、そういう意味でいくと、全部の診療科を加算をしなきゃいけないような、逆に言うと、そういう状況かということはありますけれども、高知県全体として考えたときには、まだそういう状況ではないんで、外科を入れるということは、今のところちょっと考えてはおりません。ただ、将来的に状況が変わる中で、固定したものではありませんので、それについては医師が確保できるように、制度の見直しというのは当然考えていきたいというふうに考えております。



◆横山委員 ありがとうございます。

 お医者さんがいないということは、本当に県民の命とか、あるいはまた寿命等について非常に心配される状況ですので、ぜひ、努力されよることは十分承知しておりますが、今後も健康で長生きができるような形の取り組みの中での医者の立場ということを、十分考慮していただく中で取り組んでいただけたらと、そのように思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

 それでは次に、県事業承継・人材確保センターについてお尋ねをいたします。

 本県の中小企業者はこれまで、日本経済の厳しい状況の中においても、事業の継続に頑張ってこられました。しかし、本県は全国に先駆け、人口が減少し少子高齢化が進展する中で、事業の承継が難しく、廃業に追い込まれる例があると聞きます。これらの企業の技術や労働力を引き続き承継していくための支援も行政の大きな仕事であり、新年度より高知県事業承継・人材確保センターが設立予定とのことで、その役割に大いに期待をいたすところです。

 そこで、県内の中小企業の事業承継について、本県のものづくりの基礎をなす製造業の状況はどのようになっているのか、商工労働部長にお尋ねをいたします。



◎原田商工労働部長 平成26年の民間調査会社の調べによりますと、高知県内の製造業の後継者の内定率は52.5%と、半数近くの企業が後継者不在の状態というふうに言えると思います。

 また、同社の全国のアンケートでございますけれども、事業承継が進まなかった理由として、将来の業績低迷が予測され事業承継に消極的だ、それから、後継者を探したが適当な人が見つからなかったといったような回答が全体の78.4%を占めておると、これは本県の製造業におきましても、ほぼ同様の傾向ではないかというふうに考えておるところでございます。

 また、今回の取り組みを進めるに当たりまして、通常の意見交換でもやっておるわけですけれども、本県の製造業関係の団体との意見交換の中で、経営者の高齢化が進んでいるとともに、特に従業員が9人以下の小規模企業の後継者対策が深刻であるといったような声もお聞きしております。また、身内に引き継ぐ者がいない場合はほとんどやめる算段を考えている方が多いといったような声もございまして、事業承継問題というのが県内においては、やっぱり喫緊の課題だというふうに考えております。



◆横山委員 先ほど申し述べましたように、やっぱり高知県というのは、人口が高齢化し、若い方々が少なくなると。そんな中で、長い間にわたって事業をずっと承継して頑張ってこられましたので、その方々の努力とか技術というのは、先ほど申し述べましたように、やっぱりつないでいかないかんと。そういうような厳しい状況の中であっても、これから今回のセンターの活用を図る中で、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。

 次に、センターをつくるということですので、県下の企業や県民に県事業承継・人材確保センターの設立趣旨や組織、役割について知っていただくことが、まず初めの一歩だと思います。今後、予定はどのようになっているのか、商工労働部長にお尋ねいたします。



◎原田商工労働部長 県内の後継者や人材確保に悩まれている事業者の方々、このセンターをぜひ活用していただくというためには、今委員おっしゃいました積極的な周知活動、広報活動が必要であると考えています。まずは、地域の商工会、商工会議所などの産業支援機関を通じて、関係事業所の方にセンターについての周知徹底を図っていきたいというふうに思います。また、各市町村にセンターの職員が直接出向きまして、センターに関する説明会も開催したいと思っておりますし、あわせて企業とのつながりが深うございます金融機関を通じた広報、周知も図っていきたいと思っております。

 事業承継については、事前の準備が何より必要でございますので、事業承継の重要性を十分に知っていただくという観点から、県下各地での普及啓発セミナーといったものも、ぜひ実施していきたいというふうに思っています。



◆横山委員 県の事業というのは、割かし県民に知らされていない、知っていないとかというような形のことがたくさんありますので、ぜひ、まずは知ってもらうと。特に商工会議所とか市町村の行政にまず知ってもらうと、そのことをぜひ積極的に対応していただけたらと思います。

 次に、センターの運営は、これまでお話がありましたように、高知商工会議所に委託し、12人体制とする予定と聞きますが、県下全域をどのようにカバーし廃業が心配される事業者へのアプローチや掘り起こしをするのか、商工労働部長にお尋ねをいたします。



◎原田商工労働部長 このセンターの活動範囲は、当然でございますが、県下全域を対象にしてございます。例えば、調査等必要があれば、センターの職員が県内各地を訪問しまして相談対応を行いますし、定期的に県内各市町村で巡回相談といったものを実施したいと考えております。

 また、金融機関、商工会、商工会議所とも、これは先ほど委員おっしゃいましたが、連携が大変大事だと考えておりまして、連携しまして、事業承継のニーズのある事業者を個別に訪問するなどしまして、また相談を受けるなど、積極的な案件の掘り起こしといったものも、ぜひやっていきたいというふうに思っております。



◆横山委員 高知商工会議所ですので、高知市が中心、それは当然の話ながですが、やっぱり高知県というのは東西に長いと。やっぱり幡多圏、あるいはまた安芸の圏域というような形がありますので、やっぱり地方に行くに従って、その事業継承というのが難しくなっている状況というのもあるんじゃなかろうかなと、そんな思いもいたしますので、今回この質問をさせていただいたところです。

 本当に、このセンターの役割というのは非常に価値があるもんであり、それから重要性が非常に高いと、僕自身はそういう思いもいたすところでございますので、僕はおりませんが、ぜひ来年度以降よね、やっぱりこのセンターを設立したことで高知県の企業が何社もずっと承継していくことができたと、そういう話をまた聞かせていただけるような機会もとっていただけたらと、そのように思うところでございます。

 本当に早口でわからない質問が今まで、8年間でしたが、何回もあったと思います。執行部の皆さん方のお世話になるおかげで、きょうまでやってくることができました。高知県のさらなる発展を御祈念申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。本当にありがとうございました。(拍手)



○西森[潮]委員長 以上をもって、横山委員の質問は終わりました。

 ここで午後3時まで休憩をいたします。

   午後2時32分休憩

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   午後3時再開



○溝渕副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 田村委員。あなたの持ち時間は35分です。御協力をよろしくお願いいたします。



◆田村委員 それでは、お許しを得ましたので、勇退される両人に囲まれまして、私も最後の質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 まず、福祉一筋で来ましたので、ほかの分野はなかなか苦手でございますけれども、最後に2つだけ、社会福祉法人、ひとにやさしいまちづくり県条例、この2つについて御質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 社会福祉法人制度改革につきましては、昨年9月予算委員会でも取り上げさせていただきました。

 社会福祉法人が運営する諸施設と社会福祉政策事業は、国が国民に対して、公的責任原理に基づき直接公行政とすべきものを、資金使途の制限など法律に基づく多くの規制がある中で事業を実施させているゆえ、社会福祉法人に対しての課税はないということになりました。県からも働きかけていただきましたが、しかしその後、次々と社会福祉法改正に向けて厳しい見直し論が出されましたことを受け、社会福祉法人が対象とすべき人口減や社会保障制度政策、なかんずく地域福祉分野等のセーフティーネット、受け皿となっておりますし、さらに社会福祉法人組織が雇用創出の場として福祉・介護人材の需要が求められ、大きく伸びていかなければならない現状であるとき、それを束ねる組織、社会福祉法人に幾つかの課題はあったとしましても、結果としてその法人の経営組織を締めつけて突然規制を厳しくしていくということは、そのほとんどの法人が、法人組織を経営する姿勢は性善説を基調に臨んでいるのにもかかわらず、今回のように容赦なく規制強化されては、現状ですら介護報酬の引き下げを突きつけられつつも厳しい労働環境の中で働いている人たちが支えている社会福祉分野の政策やサービス水準の維持を大きく後退させ、さらに若い福祉・介護人材が離れていくことにもなります。社会福祉政策や、あるいは事業が人材不足で縮小され、医療・教育・福祉など対人行政分野でも大きな分野であります社会福祉政策を縮小されるだけでなく、場合によれば失速させ、さらに厳しい状況であれば、やむなく事業撤退しやしないかと懸念するものであります。

 きょうも、今も、福祉の現場で待ったなしで苦闘している本県の法人、そこで働く人たちの悲鳴を受けまして、質問をさせていただきます。どんな状況の介護でも、直接人がする介護技術以上のものはありません。そういう思いでよろしくお願いいたします。

 まず、社会福祉法人改革について、地域福祉部長にお尋ねをいたします。

 ことし2月、国の社会保障審議会福祉部会において社会福祉法人改革に関する報告書が取りまとめられたことを受けて、厚生労働省は今月中旬に社会福祉法改正案を今国会に提出し、2016年度中の施行を目指そうとしております。

 今さらではありますが、そもそも社会福祉法人は、2000年の社会福祉基礎構造改革によって、自立した法人として社会福祉事業を担う仕組みに変わり、法人に対する規制も緩和されました。措置制度から利用契約制度へと転換し、利用者が選べる福祉に転換し、利用者が選べる福祉となったことで、介護・保育分野へも営利企業が参入することになりました。

 そうした中で、一部の社会福祉法人に、非営利性に疑義が持たれる事案が多数指摘されるようになったことなどに伴いまして、国の「社会福祉法人の在り方等に関する検討会」において平成25年9月から平成26年6月にかけて議論が行われました。

 先月取りまとめられました今回の福祉部会の報告書の内容は、その検討会の議論を引き継ぐものでありまして、社会福祉法人の公益性、非営利性を徹底し、地域社会への貢献を可視化することなどが主な柱となっております。さらに、法人の組織経営を強化するほか、お金の使い方に疑念を持たれないように財務規律を確立することなどが盛り込まれております。

 そこで、まず地域福祉部長に、この福祉部会報告書の骨子がどのようなものになっているか、お聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 社会福祉法人が、今後とも福祉サービスの中心的な担い手としてあり続けるために、今回取りまとめられました報告書の社会福祉法人制度改革案に掲げる制度の見直しに向けた基本的な視点といたしましては、まず、地域社会への貢献、公益性と非営利性の徹底、国民に対する説明責任、以上の3点からの抜本的な見直しを提言しております。

 まず、いわゆる内部留保の問題を契機といたしまして、関係者から関心が集まっておりました地域社会への貢献では、事業継続に必要となります控除対象財産を明確にし、それを全ての財産の額から除いたものを再投下財産とするとともに、再投下財産のある法人には、計画的な社会福祉事業などのサービスへ再投下することを責務として位置づけ、現在制度化されていない地域ニーズに対応する福祉サービスの提供を規定しております。

 次に、公益性、非営利性の徹底では、理事会を業務執行の意思決定機関とし、評議員会を議決機関として法律上位置づけますとともに、理事の義務と責任、理事長の権限と義務、これを新たに法律上明記することといたしております。

 最後に、国民に対する説明責任では、運営の透明性を確保するため、新たに定款や事業計画書、財務諸表、役員の報酬基準などの公表を義務づけ、閲覧請求者の範囲を撤廃するなど、なお一層の情報開示を求めるといった、このような骨子になっております。



◆田村委員 ありがとうございました。

 まだ骨子でありますので、なかなかわかりにくいと思いますが、今回の改革案の骨子は、ガバナンス面で、理事会、評議員会、それから会計監査人を置くこと。次に、財務規律では、支出の管理とか、今出ておりました内部留保の件、それを再投下、いわゆる投資をするという再投下計画、さらにその他では情報開示、退職手当共済、そうしたものが大きな骨子となっております。

 そこで、こうした厳しい指摘を受ける現状は何かということで議論をされたところを見てみますと、まずは経営組織のあり方の見直しとして議論をされておりますが、経営組織の現状と課題として、理事、評議員会、監事などの社会福祉法に規定されている社会福祉法人の経営組織は、法人制度発足以来のものであって、今日の公益法人に求められる内部統制の機能を果たせるような仕組みではないと。あるいは、昨今、一部の社会福祉法人において指摘される不適正な運営に、こうした法人の内部統制による牽制が働かず、理事、理事長の独断を許した結果生じたものと見られるということで、そうした大変厳しい内容であります。

 こうした状況を踏まえ、規制改革実施計画の中では、今部長から述べられましたけれども、社会福祉法人の内部管理を強化するため理事会や評議員会、役員などの役割や権限、責任の範囲等を明確に定めること、一定の事業規模を超える社会福祉法人に対しては外部機関による会計監査を義務づける、さらに社会福祉法人が備えるべき公益性、非営利性を徹底するためには公益法人制度改革を参考にしながら公益財団法人と同等以上の公益性、非営利性を担保するガバナンスが必要であると、大変厳しい内容で出されております。

 私どもは、そうした指摘が高知県の中で本当に当たるのかと。社会福祉法人はもともと社会福祉法に基づく特別法人であります。今回の報告書は、利用者はもとより、地域社会における福祉の充実に貢献をするため、適正かつ活力ある経営に努め、高い公共性と倫理性を旨として国民の負託に応えるとともに、地域社会における福祉推進の主導的役割を果たすとした倫理綱領を定めている社会福祉法人の姿勢を否定するような内容とも受け取れます。

 福祉部会の部会長は、今回のこの改革案については、「規模の小さな法人には厳しいかもしれませんが、世間の目はもっと厳しい」と言明しておりますが、社会福祉法人当事者、事業者の方は経営が立ち行かなくなると一斉に反発しており、事業縮小や、先ほど言いましたけれども、事業撤退やむなしの法人も既に出てきております。

 そこで、社会福祉法人が受けているこのような指摘、またその裏返しとも言える社会福祉法人に期待される使命、役割についてどのように考えておられるのか、地域福祉部長にお聞きします。



◎井奥地域福祉部長 まず、社会福祉法人が受けている指摘でございますが、昨年7月に取りまとめられました「社会福祉法人の在り方等に関する検討会」、こちらの報告書のほうでは、社会福祉法人につきまして、地域ニーズへの不十分な対応、財務状況の不透明さ、ガバナンスの欠如、いわゆる内部留保の問題、また、他の経営主体との公平性の確保などといったことが指摘をされております。

 また、法人の使命と役割につきましては、社会福祉法人が今後とも福祉サービスの中心的な担い手としてあり続けるためには、まずは公益性と非営利性を備えた法人として、組織運営においてそのあり方を徹底することが求められると考えております。また、経営組織の強化、運営の透明性、財務規律の確立を図り、社会福祉法人のあるべき姿について国民に対する説明責任を果たすことも求められると考えております。あわせて、他の事業主体では対応のできないさまざまな福祉ニーズを充足することなどによりまして、地域社会に貢献するといった使命が、今何よりも求められているのではないかと、そのように考えております。



◆田村委員 いずれにしましても、多くの社会福祉法人が財政的な緊縮基調であります。行政からの受託事業では、福祉サービスの水準を絶対に落としたらいけないということで、体当たりで対人サービスをしておる多くの社会福祉法人は、何か不透明な部分があるかのように受け取られ、報告書の中でも表現をされておりますが、これは、私ども法人の会では極めて残念であるというふうに考えております。

 法を改正して何か新しいことをやるというのではなく、今行っていることを広く証明できるようにしようという意味合いがあると言われますが、大変厳しい内容であります。

 そこで部長にお聞きしますが、県内の社会福祉法人において、そのような不透明な部分があるのか、本県における実態及び見解をお聞きいたします。



◎井奥地域福祉部長 社会福祉法人の法人運営、事業経営につきましては、社会福祉法の規定に基づきまして、適正な法人運営と円滑な社会福祉事業の経営確保を図ることを目的といたしまして、国、県、市において指導監査を行っております。指導監査の際には、資産の管理状況などについても確認をしておりますが、県が所管しております社会福祉法人においては、不透明と言えるような状況は確認されておらず、適正な法人運営がなされているものと考えております。

 また、県内の各市が所管しております社会福祉法人につきましても、現在のところ、そのような不透明な部分があるという報告は出てきておりません。



◆田村委員 高知県の中では一つもそういう心配がないということで安心をいたしましたけれども、全国の流れの中では、こうした法律に頼ることが出ておることについて、非常に現場としては困惑をしておりますし、大きな衝撃を受けておるわけであります。

 そこで、今回の報告書の中で、最も時間を割いて議論をされました地域公益活動の義務化については、営利法人との違いを出すため、新たな取り組みを強制するかのような色合いはやや薄れましたけれども、「社会福祉法において、日常生活・社会生活上の支援を必要とする者に対して無料または低額の料金により福祉サービスを提供することを社会福祉法人の責務として位置づけることが必要である」としております。これは、もちろん理念規定でありますから、罰則はありませんけれども、法人の財政規模によっては、大変厳しいものとなることが考えられます。

 私が代表を務めます社会福祉法人は、町からの受託事業ではありますが、あったかふれあいセンター事業を、小さな法人ながら地域に貢献できる事業として位置づけ、実施させていただいているところであります。

 しかし、いわゆる余裕財産のある法人には、その余裕財産を投資するという再投下計画の策定を義務づけることが必要とされております。この再投下先の検討に当たって、社会福祉事業、これには施設の新設、増設、新たなサービス展開、人材の投資を含みますが、この社会福祉事業を最優先とし、その優先順位については、全国知事会から参加していた委員も、全て余裕財産を社会福祉事業へと投資するという一方で、自主性を尊重し、法人への行政の関与は抑えるべき、このように求めております。これに対して、社会福祉事業以外にも充てるべきだという意見もあったようでありますが、最終的に改革案は地域性や法人の経営判断に委ねる形をとったようであります。

 そこで、この余裕財産、私どものような小さな法人は想定もできませんが、余裕財産のある法人に対する地域公益活動による社会貢献の義務化に対する御見解と、この社会貢献とはどのようなことが想定されているのか、部長にお聞きいたします。



◎井奥地域福祉部長 まず、社会貢献の義務化への見解でございますが、社会福祉法人は、社会的・経済的弱者とされます人々の生活を支え、守るため、公費などを原資とします措置費や委託費などによりまして社会福祉事業等を運営しており、公益性の高い法人として税制の優遇措置なども講じられております。こうしたことから、いわゆる内部留保の実情について明らかにし、国民に対する説明責任を果たしますとともに、現在の事業継続に必要となる財産以外に活用可能な財産が保有されているのであれば、改革案にありますような計画的に福祉サービスを提供し、地域社会に貢献する必要があるものと考えられます。

 次に、社会貢献の具体的な内容でございますが、今回の改革案で言う再投下財産のある法人が計画を作成し、地域社会に貢献すべき具体的な福祉サービスの内容につきましては、今後示されることとなる国の統一した基準に基づき、妥当性を逐一判断していくこととなります。

 現在想定されていますのは、平成26年6月24日に閣議決定されました規制改革実施計画の中で、全ての社会福祉法人に、生活困難者に対する無料や低額の福祉サービスの提供などの社会貢献活動の実施を義務づけるとされておりますことから、社会福祉事業として現在制度化されていない福祉サービスを、地域ニーズを踏まえて、無料または低額な料金で供給する地域公益事業といった取り組みが予定されているところでございます。

 なお、制度化されていない無料または低額な料金による福祉サービスといたしましては、例えば、来年度から県において支援することを予定しております、配慮を必要とする高齢者が低廉な家賃で入居し、安心して地域生活を送ることのできる集合住宅的な住まいの整備、運営などといったことも検討をしていただける余地があるのではないかと、そのように考えております。



◆田村委員 言われるまでもなく、小さい法人であったとしても社会福祉法人、あるいはそこにかかわる職員は、地域でいろいろな形で社会貢献をしております。その地域におけるいろいろな取り組み、解決しなくてはいけないという課題を見出し、行政や地域の人々に声をかけ、いろいろな形でイベントや、あるいは地域の皆さんのためにやっております。ともに課題を解決していく機能、それが社会福祉法人であるということは肝に銘じております。それをさらに求められるということは、先ほども言いましたけれども、小さな財政規模の法人には大変重い内容になるということであります。

 同時に、今回のような災害とか台風とかそういう休まなければならないときには、報酬費は入らないわけです。入らなくても施設は運営していかなければならない。そのため職員の人件費は要ると。そういうような小さい施設になればなるほど、法人になればなるほど、そうしたことがせっぱ詰まってきて、高知県のような、いわば法人でも規模の小さいところは困難に追い込まれていってしまうということになるわけであります。

 法人の純粋性、公共性、それから社会的な信頼、この3つの理念、役割が1951年に制定された社会福祉事業法から託され、私どもはそれを大事な、いわゆる理念であるということで続けてきておるわけであります。

 しかし、長い時間を経て、社会福祉法人は組織体として成長してきましたけれども、地域社会において、自分たちができることを自分で見つけていくという、かつての創成期にあった運動体のみずみずしさを取り返さなければならないとは思います。しかし、厳しい諸条件の中で取り組んでいるのに、もうこれ以上の突然の規制強化は御免であります。

 今、社会福祉が対象とすべき今日的諸問題やニーズ、いわゆる社会福祉法人が対象とする社会福祉は大変広くなっております。

 さらに、社会福祉法人に求められている地域における公益的な活動でも、今部長も述べられましたけれども、制度によって行われるもの、制度で対応できない課題、あるいは制度のはざまの課題への取り組みなど多岐にわたっております。現場の第一線で待ったなしで苦労する人たちの声をしっかり受けとめ、社会福祉事業をしっかりと支え、守り、働きやすい環境を守るために、県の格段の支援と国への強い要請をお願いしたいと思います。

 さらに、改正されました法律が、例えばNPO法人にも適用されるということになれば、社会福祉法人を担っている、あるいは社会福祉施策を担っている事業展開や、そうした団体のものも、先ほど述べましたように撤退とか、あるいは縮小とかいうことになり、高知県の抱える課題に大きな支障がある、このように思っておりますので、ぜひともこれからも、この点については十分に県の、団体への大きな支えをよろしくお願いしておきます。

 続きまして、障害者差別の解消についてお尋ねをいたします。

 2014年1月、日本は140番目の障害者権利条約締結国になりました。障害のある人もない人も、誰もがお互いの立場を尊重しながら安心して暮らすことのできる社会こそ、私たちが目指すべき地域社会であります。このような地域社会を実現するために、今私たちに求められているのは、障害のある人に対する福祉サービスの充実を図るとともに、障害のある人への誤解や偏見をなくしていくための取り組みを着実に進めることであります。

 こうしたことから、平成25年6月に、障害者権利条約の締結に先立ち、障害者差別解消法が制定され、一部を除き平成28年4月1日に施行されることになっております。

 この法律では、行政機関や民間事業者に障害を理由とした差別的な取り扱い禁止を義務づけるとともに、行政機関に対しては、社会的障壁を除去するための合理的配慮義務が課せられております。一方、民間事業者における合理的配慮が努力義務となっている点などは、今後見直しが必要と考えますが、多くの障害のある人たちが待ち望んでいた法整備が実現したものであり、法律の施行に大きな期待が寄せられております。

 そこでまず、県として、障害者差別解消法の施行に向けてどのように取り組んでいくのか、地域福祉部長にお尋ねいたします。



◎井奥地域福祉部長 障害者差別解消法の施行に向けましては、この2月に国から、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針、こちらのほうが示されたところでございます。

 県といたしましては、今後この基本方針に沿って県の事務や事業を実施する上で、職員が適切に対応ができるよう、障害者差別の解消に向けた基本的な考えとともに、不当な差別的取り扱いの具体的な事例や合理的配慮の好事例などを示す対応要領の策定に向けて作業を進めてまいります。

 その際には、障害のある方や関係団体の皆様などから、具体的な事例や御提案などを含めて幅広く御意見をお聞きする必要があるものと考えております。あわせて市町村に対しましても、適切な対応要領の策定に向けまして働きかけを強めてまいります。また、県民や事業者の皆様に対しましては、障害を理由とする不当な差別的取り扱いの禁止はもちろんのこと、合理的配慮の提供の必要性などについての周知、啓発にも努めてまいりたいと考えております。さらには、障害者差別の解消を効果的に推進するための関係機関のネットワーク組織として、障害者差別解消支援地域協議会、こちらのほうの設置などについても検討を進めていく必要があるものと考えております。



◆田村委員 ありがとうございました。

 県内でも、障害に対する理解が不十分であることなどに起因して、差別や虐待など障害のある人の権利を侵害する事案が起きていますし、福祉サービスの提供に伴う身体拘束などについても御意見をお聞きすることがございます。ぜひ、そうした本県の状況も踏まえ、対応要領を策定していただくように要請をしておきます。

 全国的には、障害者差別解消法の制定前から、一部の地方自治体において障害者差別解消に関する条例が制定されていますが、その中で千葉県の条例が最も早く、平成19年7月に施行されております。

 千葉県の条例は、障害があっても住みなれた地域で自分らしく暮らしたいという県民の思いから提案され、2年以上にわたって障害のある方やその家族を初め、多くの県民が繰り返し議論を重ねて成立に至っております。こうした条例制定に向けた取り組みが、障害のある人に対する理解を広げる県民運動の契機となり、差別を身近な問題として考える出発点となっております。そして条例は、障害のある人に対する差別をなくす取り組みを通じて、障害の有無にかかわらず、誰もが暮らしやすい共生社会をつくることを基本理念としており、その意識を県民に広く育んでいくこととされております。

 高知県においても、バリアフリー整備方針の制定を経て、平成9年に共生社会の実現への理念を掲げたひとにやさしいまちづくり条例、これは私が初当選のときに一番初めに提案をした内容でありますけれども、それが大分たって制定をされております。

 この条例の位置づけについて地域福祉部長にお聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 高知県ひとにやさしいまちづくり条例につきましては、障害のある人もない人も、県民の皆様お一人お一人が住みなれた地域で個人として尊重され、生きがいを持って、安全で快適な生活を営むことができる共生社会の実現を目指して制定されたものと理解しております。

 現在、県では条例に基づき、医療施設や宿泊施設、店舗などといった不特定多数の人が利用する施設の整備基準を示すなどして、県内のバリアフリー環境の整備を推進しているところです。

 この条例が施行されました平成10年度から平成25年度までの間に、県内で新築等の整備が行われました233の施設に整備基準適合証を交付しておりますほか、その他の多くの施設においてもスロープや自動ドアなどが整備されており、障害のある人だけでなく、障害のない人にとっても安全で快適なまちづくりが着実に推進されているものと認識をいたしております。



◆田村委員 県内では、平成23年2月に障害のある人やその家族、関係団体などによりまして、高知県で障がい者差別禁止条例をつくる会が発足されております。

 つくる会では、悔しかったり、つらかったり、そういった思いをした経験など、具体的な事例報告をもとに分析、討議が行われ、差別解消に向けて何が必要か、明らかにしていくための作業が根気よく積み重ねております。

 議論の中では、合理的配慮をどう考え、どこまで保障するのか、また知的障害や重度心身障害のある方など、これまで意思表示が十分できないとされている障害当事者の意思表示をどのように考えるかといった課題でもぶつかっており、それをお聞きしております。

 そうした長い時間の議論を経て、昨年10月に第1次提言がまとめられ、県に提出されておりますが、このつくる会の提言をどのように受けとめているのか、部長にお聞きいたします。



◎井奥地域福祉部長 まずは、長い時間丁寧な議論を重ねられまして、第1次提言を取りまとめられました、高知県で障がい者差別禁止条例をつくる会の皆様の活動に敬意をあらわすところでございます。

 県といたしましては、今回の提言に込められました当事者の方々の思いを受けとめ、今後障害者差別の解消に向けた取り組みを進めていく中で、大いに参考にさせていただきたいと考えております。

 なお、今回の提言の中で取り上げられております合理的配慮といったことをどのように考え、どこまで一体保障するのか、また、精神・知的障害者や重度の障害のある方の意思表示をどのように捉えていくのかといった課題などにつきましては、県といたしましても、非常に重要な課題だと認識をしておりますので、障害者差別解消法に基づく、今後の対応要領を策定する際には十分に留意した上で検討を進めてまいりたいと、そのように考えております。



◆田村委員 高知県も、この条例に向けての長い検討がありましたので、ぜひとも前向きによろしくお願いいたしたいと思います。

 権利条約に関連するさまざまな取り組みを述べてまいりましたが、高知県はあらゆる分野において課題解決の先進県として、国の動向なども見定めながら、いち早く取り組む努力をされております。

 南海トラフ地震を想定すれば、障害のある人など災害時要配慮者の方々の命を守る取り組みが急がれ、大規模災害時における避難支援対策などのさらなる強化が必要であると考えますが、こうした支え合いの仕組みづくり、これを進めていく上でも、共生社会を実現していくということが不可欠であると思います。

 先ほど申し上げましたように、高知県では共生社会の実現を理念とするひとにやさしいまちづくり条例が制定されており、この条例に基づき、障害の有無にかかわらず全ての人に優しいハード面の整備が行われております。

 さらに、県内の障害当事者の方々などにより条例制定に向けた活動が行われている、そういう状況であります。

 そこで、高知県ひとにやさしいまちづくり条例を、障害者差別解消に関する条例に改正していくということはできないか、部長にお聞きいたします。



◎井奥地域福祉部長 先ほど申し上げましたように、県といたしましては、まずは障害者差別解消法の施行に向けまして対応要領の策定などに取り組むことといたしまして、障害者差別の解消に関する条例の制定につきましては、法施行後の状況、あるいは法施行後3年を経過した際に行われます国のほうの見直し作業、こちらの動向なども踏まえて検討を行うことを考えております。もちろんその際には、委員の御提案にもございます高知県ひとにやさしいまちづくり条例の、障害者差別の解消に関する条例への改正といったようなことなどにつきましても、検討課題にはなるものと考えております。

 いずれにいたしましても、委員のお話にありました共生社会の実現に向けましては、障害のある人に対する福祉サービスの充実はもちろんですが、身の回りの地域社会の中で、誤解や偏見を少しでもなくしていくことが大変重要であると考えております。このため、誰もが住みなれた地域で安心して、ともに支え合いながら生き生きと暮らすことのできる高知型福祉の取り組みを着実に進めてまいりたいと、そのように考えております。



◆田村委員 私ども障害のある人の福祉の現場におりますと、地域社会において、差別などの権利侵害に関するさまざまな事案が起きております。その障害のある人御本人や、あるいは家族から伝えられてくることがまだまだ多くございます。障害当事者の方々にとって、いずれも深刻な問題であり、私ども福祉現場の力のみでは解決が図れない問題ばかりであります。

 県として、障害者差別の解消、障害のある人の権利擁護の推進に向けて、着実にこの取り組みを進めていただきますようにお願いいたします。

 なお、今までの進み方としては、私が議員になって、福祉の現場から来て、少しやっぱりテンポが遅いようでありますので、ぜひとも、そういう意味ではテンポを上げて積極的に取り組んでいっていただきたいなと、このことをお願いいたします。

 以上で私のほうの質問は、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。

 あと、最後の私の質問になりました。20年前、福祉の現場から来ました私が、執行部の皆さんや、あるいは同僚議員、あるいは関係者の皆さん方にいろいろな形で支えていただき、任務を終えることができました。ここで、私はこれから福祉の現場へ帰って、一県民として作業の現場で障害の仲間と手を取り合いながら頑張っていきたいなと、このように思っております。

 高知県政、これから課題が五月雨のごとく来ると思いますが、尾崎知事を先頭に、県民の皆さん、あるいは県職員の皆さんとともに、ぜひともパワーのある高知県に発展していただきますことをお祈りいたしまして、私の全ての質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○溝渕副委員長 以上をもって、田村委員の質問は終わりました。

 ここで5分間休憩いたします。

   午後3時32分休憩

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   午後3時38分再開



○溝渕副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 西内健委員。あなたの持ち時間は60分です。御協力をよろしくお願いいたします。



◆西内[健]委員 自由民主党の西内健でございます。本日、最後の質問となりますが、よろしくお願いをいたします。それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。

 まず最初に、産業振興計画についてお伺いをいたします。

 人口減少による経済規模の縮小や若者の県外流出、こういった課題に対して課題解決先進県ということで、尾崎知事はこれまで2期8年の集大成として産業振興計画などの取り組みを通じて県勢浮揚に向けて全力で取り組んでおられます。

 産業振興において、地産外商公社の外商が、平成25年度3,333件と成約件数が大幅に増加し、本年度もさらに増加する見込みであります。こうした状況から、地産外商の効果を拡大再生産につなげていくための取り組み強化として、より高い次元の新しいステージを目指し、第2期産業振興計画をver.4へと改定するお考えであります。やっとこの8年間のさまざまな取り組みが着実に芽を出そうとしているときではないかと思います。

 かつての補助金事業というのは、悪い言い方をしますと、官側の予算、これを消化するために補助金を出すことに重点が置かれて、また、少し鉛筆をなめたりしながら甘い計画をつくったりということもあったと思います。また、補助金の受け手側も、例えばコンサルタントに計画を書いてもらったり、また設備投資を補助金で行ったがために甘い価格設定、利益計画であったり、そういったことがあったと思われます。しかし、今回この産業振興計画、私も地域で聞いてみますと、やはり計画づくりに、非常にハードルが高いという、一部ではそんな声も聞かれるぐらい、なかなか今までの補助金事業と違うんではないかと感じるところがあります。

 やっぱり事業を継続させるためには、事業者が知恵を絞りながら利益を生み出す仕組みづくりが本当に大切であろうと思います。だから、そのためにもしっかりと事業者に事業計画をつくり込んでいただく、そういったことが必要であります。

 そういった中でこの産業振興計画、成果の兆しが見られるようになっていますが、今回の産振補助金における事業者の計画策定等に関して、これまでの補助金事業との違いやその特徴を産業振興推進部長にお伺いしたいと思います。



◎中澤産業振興推進部長 産業振興推進総合支援事業費補助金と、いわゆるかつての補助金との違いということで、まず補助金を導入しようとする事業が、各地域から提案され、あるいはその地域の会議で承認をされた地域アクションプランに位置づけられているという必要があるということ。それから、補助金の採択の申請以前から、県庁の職員が部局横断的に構成をしております実行支援チーム、こちらのほうで事業構想の策定等のサポートを行っているということ。さらに、実効性のある事業計画の作成を支援するという目的で、外部の専門家を産業振興アドバイザーという形で派遣をしまして専門的な見地からの指導・助言を行う仕組み、これが整えられているということなどが挙げられるかと思います。

 また、補助事業としての採否に当たりましても、財務や経営といった外部の専門家による審査を行うこととしております。この審査会では、例えば商品単価、あるいは数量、販売戦略、そういったことに基づく売上目標に具体性があるか、あるいは売上原価、減価償却費を含めた販売管理費などの経費が適正であるか、あるいはさらにキャッシュフローの内容が妥当であるかといったような点、事業継続に不可欠なポイントについても慎重に審査をしていただいております。

 こうした一連の取り組みによりまして、確実に利益を生んで継続をしていけると、そういった事業計画の策定を担保しているというところが大きな違いであり特徴であろうというふうに考えております。



◆西内[健]委員 今おっしゃられたように、本当に減価償却費の計算なんかまで入れるというのは、簿記2級の、例えば製造の工業簿記の資格を持っていないと、なかなか取り組めないところがあろうかと思います。だから、そういうところを非常にフォローしなきゃいけないし、中小企業にとってというか事業者にとって今まで高知県に何が足りなかったかというと、やっぱり経営計画に基づいた事業計画をつくって、それと対応する予算計画、それで実績と予実管理をしながらしっかりとPDCAを回していく。そういったところが足りなかったんじゃないかなと考えています。

 そういった中で、この事業継続のためには、この仕組みを、やっぱりPDCAを事業者においてしっかり回すことが必要でありますが、その辺どういうふうに、先ほどの取り組みも一緒ですけれど、フォローしているのか、いま一度産業振興推進部長にお聞きしたいと思います。



◎中澤産業振興推進部長 産振補助金では、その事業のフォローアップということで、事業実施の翌年度から5年間、毎年その実績を事業審査会に報告していただくこととしております。このフォローアップの場で、申請時に提出をされました計画に沿った取り組み、こういったものの達成状況、あるいはその達成のための課題、その対応策等について、審査を行ったアドバイザーがヒアリングを行いまして、その改善に向けた助言を行うというような取り組みでございます。

 また、それぞれの事業は、先ほど申し上げたように地域アクションプランに位置づけられておりますので、プランごとに設置をしております実行支援チーム、こちらが四半期ごとのチェックを行いまして、その事業としてのPDCAを回している、こうした取り組みによって事業の確実な自立をフォローする、そんな仕組みでございます。



◆西内[健]委員 それと、私3年前に当時の産業経済委員会にいまして、やっぱりそこで感じたのは、高知県の工業会の方々というのは非常に原価計算とかしっかりしていて、補助金をもらっていなくても利益をしっかり回している方々が多いなと思ったんですね。県内の成功企業、そういったところの声も聞く必要があろうかと思いますが、ちょっと通告していないですけれども、今工業会とかそういったところと情報の意見交換なんかをしている取り組みというのはあるんでしょうか、産業振興推進部長にあわせて聞きたい。



◎中澤産業振興推進部長 いわゆる工業会を初めとして、県内の経済団体、商工会議所、中央会、経済同友会といったところとの接触の機会、大変、我々としても意識的に接触を持つようにしております。そして、そういったところが開催をする勉強会的なもの、セミナー的なものにも職員を派遣させていただくとかというようなことで、そういった場を通じて企業の経営の考え方みたいなものも、私を含めてですが、吸収をさせていただいている、そんな状況でございます。



◆西内[健]委員 本当にこのような官民協働の取り組みがやっぱり、先ほども言いましたように事業者の知恵を絞って自立性をつくり出す、これがまさに地方創生だと思うんですね。だから、やっぱりこの産振計画の取り組み、これを続けていくことが地域の活性化につながると思うんです。

 その点、尾崎知事にやっぱりこれから、3期目まだ発言していませんが、意気込みをいま一度お聞かせいただきたいと思います。



◎尾崎知事 今委員が言われましたように、官民協働で取り組みを続けていくわけですが、最終的には事業者の皆様方が自立的に経済発展していけるような方向に持っていくという、まさに今言われたことが本質の中の本質なのだろうと、そのように私も思っておるところであります。

 そういう中で、地産外商の取り組み、一つ一つ一定進んできた点はあろうかと思います。しかしながら、もう一段、大きな雇用も生み出していけるように、また特に若い人が高知に残ってくれるような、そういう新しい志につながっていくような、いろんな仕事をもっともっとたくさん生み出していけますように、地産を強化し、そして外商を強化する取り組み、こちらに、例えば地産については新しい技術を生かす、外商について言えば全国展開、さらには厳しい局面になるかもしれませんが、輸出振興の取り組み、国際観光の取り組み、こういうものにチャレンジしていくということをやっていこうと思っておるわけです。

 もう一つ、やはり非常に今後重視していきたいと考えておりますのが、まさに先ほど言われた自立的な取り組みにつながっていくような取り組みであります。すなわち、私どもは拡大再生産につなげるという話をさせていただいておりますけれども、そこにもう一段、二段、力を入れていくようにしたいと思っています。

 平成27年度の産振計画のver.4では、まずこの人材育成の仕組みと、さらには補助制度の改善という形でこれに臨もうとしておりますけれども、今後さらに拡大再生産、自立化ということについての工夫、さらに追加的に重ねてまいりたいと、そのように考えております。



◆西内[健]委員 やっぱりこのように商品開発とか、いろいろものづくりはプロセスが大事なところも多いと思います。ですから、失敗なんかも一部に出てくるとは思うんですよ。でも、そこからまた学ぶことも多いと思いますし、ぜひこういった取り組みを継続してフォローアップしていただきたいなと思います。

 さて、失敗と言いましたが、やはり産振計画、食品加工の分野においても、例えばユズとかショウガを使った成功事例なんかも多く見られるようになってきました。しかし、一流メーカーでもなかなかヒット商品というのをつくるのは難しくて、例えばコンビニなんかでも売り場の棚を確保するのに非常に苦労しているというところもあろうと思います。

 だから、いきなり地産外商で売り出すということも大事だと思うんですけれども、地産地消で、まずテストマーケティングなり、いろいろ地域で知名度を上げてブランド力を確保するということが必要になってくるんではと思いますが、地産地消にもう一度重きを置いた取り組みというのを、産業振興推進部長にお伺いしたいと思います。



◎中澤産業振興推進部長 お話のように、県産品の外商を進める上でも、やはり県外のバイヤーからとってみて、その商品評価のポイントの一つ、県内でどれだけ売れているか、そういったことがポイントとしてありますので、県内での実績というのは大変重要だと、外商の上でもというふうに思っております。

 一方で、県内の重立った量販店の皆さんにお聞きしても、非常に地産地消に対して前向きな御意向を持たれておると、そういった御意見もいただいておりますので、来年度新たに外商に挑戦する事業者、あるいは新しい商品、それのファーストステップとして県内の量販店でのテストマーケティング、これを実施することとしております。

 それとあわせまして、県外のバイヤーを本県に呼んで、来ていただいて、商談とあわせて実際に産地へ訪問していただくというような産地視察型の商談会を計画しておりますけれども、ここにも県内の量販店の方にも参加をいただくこととしております。



◆西内[健]委員 ぜひ取り組みを進めていただきたいなと思います。

 次に、まるごと高知について、お伺いを一つだけさせていただきたいと思います。

 まるごと高知は、県の広報部門という役割も担っていますし、さまざまな商品開発をしたもののテストマーケティングを行うといった機能を持たされているんだと思います。やはりテストマーケティングで成功したものが定番商品にかわってきて、店頭にいろいろと並べられているわけでありますが、私もたまに東京へ行ったときに寄らせていただきますけれども、やっぱり商品の面構えといいますか、なかなか変化がないと。

 せっかく70万人近い年間の来店者があるんですから、もう少し物販に力を入れるべきではないかと思うんですが、その辺は産業振興推進部長、いかがお考えでしょうか。



◎中澤産業振興推進部長 お話のとおりだと思います。さまざまな工夫がやはり店舗でも必要だろうというふうに思っておりまして、これまでも、まるごと高知では、昨年度は積極的に、例えば商品構成の見直しであるとか陳列の変更であるとか、そういうことをいろいろ工夫を行ってまいりました。その結果、一つあらわす事例としてですけれども、商品の取り扱いの総数、これも平成24年度2,200ぐらいだったものが2,700ぐらいまでふやすとか、それの入れかえによってということですね、といったようなこともございます。

 それから、店頭で試食販売、催事、こういったものを積極的に展開を、事業者の皆さん方に御協力をいただいてやっております。それから、売り場の配置の変更といったようなこと。いずれにしてもお客様を飽きさせないというんですか、そういったような工夫は繰り返し行ってきているところでございます。

 一方で、やはりアンテナショップ、県産品を扱う高知県のアンテナショップでございますので、そこに行けば高知の人気商品が必ず手に入るというような、お客様の期待に応えるという役割もやっぱり一方でありますので、その辺のバランスというのに留意しながら、魅力ある商品構成に今後も努めていきたいと思っております。

 来年度は、開店から5周年を迎えます。今後、新しいお客様を呼び込むための内外装の工夫を考えたいと思いますし、各フロアの商品構成の見直しについても進めていきたい。それとあわせまして、積極的なプロモーションを続けていくことで新しいヒット商品をつくり出していきたいと、そのように考えています。



◆西内[健]委員 本当に物を売るのが目的ではないということがよくわかっておりますんで、ただその中でも、やっぱり物販もそれぞれ伸ばしながら成果を出していただきたいなと思います。

 次に、高知家プロモーションについてお伺いをさせていただきます。

 商品へのロゴの記載など官民一体となった取り組みの成果として、高知家の認知度が非常に高まっているということであります。県内でも、スーツに高知家バッジをつけた方々がいたり、コンビニの店員さんだとか、いろんな方がよくバッジをつけているのを見るようになりましたね。そんな中で一つ言われるのが、表札型の昔のデザインがよかったという意見も聞くわけであります。

 デザインの浸透を図るためには、余りころころ変えるのもよくない場合と、やっぱり新しいもの新しいものを打ち出していかなきゃいけない。その両方の効果、どちらをとるかというのはあろうかと思うんですが、ことしバッジは何か変化をするとか、デザインの変更はあるのか、その辺も含めてちょっとお伺いしたいと思います。



◎中澤産業振興推進部長 高知家プロモーションというのは、そもそも本県の認知度向上というのを大きな目的として、高知県の一番の魅力でありますあったかい県民性、人間性、こういったものに着目してアピールをしていくというもんでございます。

 1年目はまず、この高知家ということ自体、高知県は家族なんだということ自体を知っていただくことをテーマに置きましたので、家を表現する表札型ということでバッジをつくりました。これは今でも基本的にベーシックなものということでございます。2年目は、おいしい食でありますとか豊かな自然、温かい人情、そういった情報を全国の皆様に「おすそわけ」をするということをテーマにしましたので、風呂敷型のデザインにしたということでございます。

 3年目となります来年度は、高知家の認知度が、御報告申し上げましたように一定向上をいたしましたので、もう一歩踏み込みまして、高知のものを買う、あるいは高知に行ってみる、高知に住んでみようといったような具体的な行動を誘発するために、さまざまな分野の高知家の家族の皆様にぜひプロモーションに参加をいただきたいというようなことを考えておりまして、ピンバッジも、そういったテーマに沿ったようなデザインを新しく追加したいなというふうに考えております。



◆西内[健]委員 質問しながら、私も余りつけていないのに今気づきまして、大変申しわけないなと思っております。

 それと知事の提案説明の中で、来年度において、高知家を宗田節やニラなどの重点品目の個別セールスプロモーションと連動させるということでしたが、どういったふうな計画を立てているのか、産業振興推進部長にお伺いします。



◎中澤産業振興推進部長 高知家プロモーションと個別のセールスプロモーションとの関係というのは、まず高知家プロモーションで、高知家というコンセプトの認知度を上げていく。高知家の認知度を上げていく、そのことを背景にして、個別のセールスプロモーションで高知のものを買っていただくと。基本的には、こういう考え方で進めてきております。

 高知家の認知度については、本年度の目標としておりました25%を上回る33%という、そこまで到達をいたしましたので、来年度は高知家プロモーションの目標を認知度向上だけではなくて、その次の段階といいますか、一歩踏み込んで高知のものを買っていただくといった行動まで促していく、そういったところまで広げたいというふうに考えています。

 そのために、先ほど申し上げましたように、できるだけ多くの家族の方々に直接高知家プロモーションに参加をいただいて、その中で重点品目についてもアピールをしていただく。その特徴、魅力といったものを、さまざまな形で発信していただくことで、高知家を認知していただいた方が、次にその個別の商品の購入に向かうといったようなところを狙ったプロモーションを展開していきたいなというふうに考えています。

 その上で、個別のセールスプロモーションを、品目ごとのプロモーションを、高知家プロモーションの内容、あるいはタイミングと合わせて展開していくことで、重点品目の販売拡大につなげていきたいな、そんなことを考えております。



◆西内[健]委員 高知家のロゴ入りの商品、今百十何社かあるということですけれども、やはりいろいろと相乗効果で今知名度も高まっている。そんな中でやっぱり今後、多分商品の中で、それに乗っかってというか、ただ乗りしようなんていうところも出てくると思うんですね。その辺、どういう商品にロゴをつけていいのかとか、これから対応しなきゃいけないこともあろうかと思いますけれども、ぜひ今後も頑張っていただきたいなと思っております。

 次に、先日行われました高知家の食卓県民総選挙についてお伺いをさせていただきたいと思います。

 先月、昨年に引き続いて、観光客にお勧めしたい飲食店を県民が選ぶ高知家の食卓県民総選挙を実施しました。

 今回の総選挙の結果はまだ集計中だというふうに聞いていますが、前回、大体1万4,000世帯からの投票があったということです。今回はそれを上回る県民の皆様から投票をいただくためにどんな工夫をなされたのか、観光振興部長にお伺いをしたいと思います。



◎伊藤観光振興部長 前回の検証を踏まえまして、より多くの県民の方々に投票いただくため、投票に関しましては、番地まで御記入いただいていました店舗の住所を市町村名までとするとして、記載の負担をまず軽減いたしました。それから、はがきによります投票に加えまして、インターネットでの投票を可能にして投票手段を拡大するなどの改善を図っております。

 そのほか、選挙を告知するポスターやのぼり、それからチラシなどの選挙啓発ツールを作成しまして、希望される店舗に無料で配布し飲食店でのPRも実施をしております。さらに、県内各種イベントがございます。そのイベント会場などにおけます臨時投票所につきましては、昨年の6回を大きく上回る26回開設いたしまして、より多くの県民に投票していただけるよう呼びかけを行っております。



◆西内[健]委員 私は、昨年の総選挙が始まる前は、結構ランキングから漏れた飲食店から不満が出たりとか、ちょっと心配をしたりしていましたけれども、今のところ、そういう声が聞こえてきていないというのは、相乗効果が生まれているんじゃないかなと考えております。

 そういった総選挙の結果を効果的に誘客に結びつけていくことが重要だと考えていますが、前回をどういうふうに活用したのか、また今回はそのときのことを参考にしながら、今後どうやって誘客に生かしていくのか、いま一度、観光振興部長にお伺いしたいと思います。



◎伊藤観光振興部長 前回の選抜店舗を掲載いたしましたガイドブックにつきましては、これまで13万部を主要観光施設や宿泊施設、それから道の駅などで観光客に配布をしております。また、昨年の9月から12月までの4カ月間、この選抜された店舗での特典がつきました宿泊プランを旅行会社が販売いたしまして、県が目標としておりました5,000泊の2倍となる1万泊の申し込みがございまして、具体的な成果につながっております。

 さらに、県民が選ぶという全国初の取り組みということでありますので、そうしたことを含めまして首都圏等のマスメディアに向けて情報発信を行いまして、旅行雑誌、それから旅番組などで取り上げられまして高知の食文化や産地のPRにつながっております。

 今回の選挙結果につきましても、県民の方々が観光客にお勧めする店舗といたしまして、引き続きガイドブックやホームページで情報発信をいたしますとともに、先ほど申し上げました特典つきの宿泊プラン、これを1年間に延長して販売するなど県外からの誘客につなげてまいりたいと考えております。



◆西内[健]委員 ぜひ、本当に県民参加型としてどういうふうに盛り上げていくのか、いま一度アイデアを1段階上げながら頑張っていただきたいなと思います。

 次に、高知県事業承継・人材確保センターについてお伺いをします。

 高齢化が進んで県内企業の休廃業が増加する中、雇用の確保などの観点から円滑な事業承継を進めるために、同センターを高知商工会議所に設置する予定であります。

 民間会社の調査において、後継者が決まっていない企業が5割を超え、特に売り上げ1億円以下の企業では7割が決まっていないとの調査もあります。事業承継というのは、経営者が元気なうちは問題としていなかったりとか、また社内で引退をするとなると支配力とか影響力が落ちるのを嫌がって事業承継をなかなか考えない。また、経営者のプライベートな一面に踏み込むこともあって情報が収集しづらい、そういった面があって、最終段階にならないとなかなか事業承継という相談が来ないという、今までの問題があります。

 県内のどういった規模の事業者を対象にするか、いま一つちょっと見えないところもあるんですが、例えば1億円以下の事業者を対象と考えるなら、県内各地の商工会議所や商工会などとの情報収集の連携が必要だと思います。また、私も地域を回っていて、県議になる前の仕事なんかでも、相続の話と絡めると事業承継がぽつりぽつりと相談案件で出てきたりということもあります。ですから、県内の専門家、例えば司法書士であったり、税理士であったり、そういった方々との情報収集のネットワークをつくるというのが、これが生きた仕組みになってくるのではと考えております。

 事業承継や事業譲渡といった形が多くなると考えますが、そのためにはやっぱり、先ほども言いましたが、県内の専門家とネットワークをつくることが非常に大事だと考えております。センターの職員には、金融機関やMアンドAの専門会社の方々もいらっしゃいますが、県内の専門家の方々をどうやって活用していくのか、商工労働部長にお伺いをしたいと思います。



◎原田商工労働部長 このセンターでございますが、県内金融機関の御協力もいただきまして、事業承継や人材確保の業務に精通した専門のスタッフを配置するとともに、県からも職員を派遣するなど官民協働による総勢12名という充実した体制で、事業者の相談にはワンストップで対応していきたいというふうに考えています。

 その中の専門スタッフの一人に、今委員おっしゃっていただきました事業承継の事案を多数扱った実績のある県外のMアンドA専門会社からの職員も充てることにはしております。

 ただ、一方、県内におられる税理士でありますとか公認会計士、それから経営コンサルタントといった専門の方々、この方々は非常に県内の企業、県内経済などの実情を熟知されているというふうに思います。そういった方々につきましては、今回の場合は案件ごとに支援チームを編成することにしておりまして、その案件ごとの支援チームに参加をしていただきたいと思っておりまして、その中でより精度の高い分析、それから具体の支援方針の検討をぜひ行っていただきたいというふうに思っております。



◆西内[健]委員 先ほど支援チームを編成するというお答えがありました。

 実際、相続なんかで相談があるときというのは、例えば不動産が非常に問題になったりするわけですね。そういった専門家もまた外部から入れたりしなきゃいけないと思うんですが、そういったとき、支援チームがどんなメンバーで構成されるのか、商工労働部長にお伺いしたいと思います。



◎原田商工労働部長 この支援チームでございますが、相談者に対する支援の中核になるものでございます。経営課題のまず最初の分析から経営計画の検討、事業承継方針の検討・決定、また承継計画の実施中のフォローアップといったものまで、一貫して支援を行うようにしております。

 チームの体制でございますが、金融機関で事業承継事務の経験豊富なプロジェクトマネジャーといったものをトップにしまして、必要な分野の専門家を含め編成をすることにしておるところです。

 相談の案件によって、どこをというようなことがあろうかと思います。相談の案件内容に応じまして、例えば税理士、弁護士、公認会計士といった専門家に加わっていただきますし、経営改善といった面がもし必要であれば、産業振興センターの専門家も加わっていくといったように、案件に応じて構成メンバーを決めていきたいというふうに思っております。



◆西内[健]委員 次に、後継者や中核人材の確保として、県の移住政策と人材誘致の取り組みを連動させながら、外部からの人財誘致に取り組むということであります。

 先ほどの産業振興計画の県内の人材の取り組み、いろいろ今成長されている方が多いと思うんですけれども、県内の人材というものをどのように活用していくのか、それをお伺いします。



◎原田商工労働部長 このセンターのもう一つの大きな役割に、企業の後継者候補となります人材に加えまして、経営サポート、それから新たな事業拡大を図るための核となる人材、また事業再生を図るための中核となる人材といったことを確保する、これも大きな役割というふうに考えております。

 委員のお話にもありましたが、これは都市部からの人財誘致にも当然取り組むわけですけれども、あわせて県内におられる方の活用も図っていきたいと思っております。

 センターのスタッフには、人材のマッチングのノウハウを持った職員を配置するようにしておりますし、県内の産業支援機関や商工団体でありますとか、また金融機関といった企業人材の情報が集まるそういった機関、これはもう既に連携をするようにしておりますけれども、そういったところと連携しまして、県内の人材情報を蓄積し企業の求める人材ニーズに対応していきたいというふうに思っております。



◆西内[健]委員 そんな中で、やっぱり事業承継となりますと、個人で個人事業者を継ぐとかということなら問題ないとは思うんですが、事業承継、多分私はこの県内のケースで比較的良質なケースというのは事業譲渡であったりとかMアンドAになってこようと思います。

 そんな場合、どうしても企業の情報、それをどうやって保護していくのか、相談内容には売り上げとか取引先、そういったプライバシーに関する情報が多いわけで、デリケートな部分が多く守秘義務が課せられるのが通常であるわけですけれども、このセンターではそういった情報をどうやって扱う予定になっていますか。



◎原田商工労働部長 委員のお話にもありましたが、企業からの相談内容というのは営業の秘密、個人情報などが含まれますので、徹底した情報管理というのが求められると思います。そのため、金融機関が現在行っておる、または中小企業の再生の取り組みを現在行っております中小企業再生支援協議会などの例に倣いまして、秘密保持等に関する契約を、相談される事業者の方と締結することとしております。この契約で、営業秘密や個人情報など業務で知り得た情報を第三者に開示しないということや、知り得た情報を他の目的に使用しないといったようなことについて担保をしたいと思っています。

 また、さらに職員に対しては、秘密保持誓約書を提出していただくといったもの等考えていきたいと思っております。



◆西内[健]委員 また戻りますが、事業承継で外部人材の登用といいますか、マッチング支援を考えていらっしゃいますが、その事業承継で外部人材の承継を行う場合、幾つか問題があります。非常に、これが今まで事業承継が進まなかった理由であるんですけれども、例えば経営者の株式を取得する場合、事業承継者がその資金をどうやってつくるのか、そういった部分が課題になってきます。また、経営者がそのまま残って株式を保有したまま事業承継をやると、今度相続が発生した場合に、例えば事業が成長した場合に、相続人がその承継して伸ばした人間を追い出す、こういった事例もあります。また、どうしても中小企業の場合、多くは経営者が債務保証を行っているために、例えば担保を外せるのか、それから承継者が担保を提供できるのか、そういった個人的な問題にかかってくると思うんですね。

 これらは非常にデリケートな問題であって、なかなか外部人材を登用するといっても難しいところであり、今回、金融機関がそこに入っているところで、どうやってその問題を解決するかということも非常に大事だと思っております。

 このように、事業承継の取り組みというのは非常に息の長い長期の取り組みになろうと考えていますが、支援チームとしてどうやって具体的な支援を行っていったりするのか、またそのアフターフォローみたいなことをどうやってやるのか、商工労働部長にお伺いします。



◎原田商工労働部長 事業承継の取り組み、本当に場合によっては大変息の長い取り組みとなると思っております。相談をいただいた後でも、まず企業の経営状況とか資産の状況、後継者の方向性といった、委員がおっしゃいましたように非常に微妙な問題も含めて、全般的に分析もする必要がございますし、その分析の結果について、先ほど言いましたチームでケース検討も十分行う必要があります。

 そういった際にも、非常に慎重にする必要があるわけですけれども、承継支援を開始するといった判断をして支援を開始する場合は、事業承継計画の策定支援に取り組むことになります。策定支援に当たってといいますか、計画の策定に当たっては、先ほど委員もおっしゃいましたが、例えば株式の譲渡、それから事業用資産の引き継ぎでありますとか、債務の整理、後継者の育成などといった方針を定めることと同時に、あわせて販路開拓や生産性の向上といった経営改善の計画も盛り込むことになります。

 そういった内容全般にわたって具体的な支援を行うことになるわけですが、先ほど申しました外部のスタッフだけでこれを全部というのは、いささか問題もあろうかと思います。基本的にはそういう専門家を全部用意したいと思っておりますが、特にその企業と密接な関係があった商工会議所、それから税理士といったものもいらっしゃいますので、そういった方と十分連携して、そういったところも十分配慮していく必要があると思っております。

 また、計画の策定に当たって、先ほどもありました資産評価等をする必要もあって、そういう場合は非常に大きな費用といったものも考えられます。そういった場合は適切な審査を前提に、新たな補助制度なんかも創設しまして、負担の軽減も行っていきたいと思っております。

 あわせて計画策定中、それから策定後も、さらなる事業の発展をしていただきたいというのがございます。そういった新たな取り組みにつきまして、産業振興計画のさまざまな施策につなげていくなど、引き続きの支援も行っていきたいというふうに考えているところでございます。



◆西内[健]委員 先ほどの答弁なんかで感じるのは、やっぱり民間がやるところと行政がやるところをしっかり分けて考えていただきたいなというところを思います。

 債務保証なんかの問題も、今後、民法の改正なんかで保証人がかわったりとか、それから例えば事業承継税制なんかも猶予制度ができたりとか、いろいろ制度が変わってきて、事業承継にとっては非常にやりやすい環境が整う可能性もあろうと思います。そういったことも含めて、今後これは本当に息の長い、高知県にとっては必要な取り組みであろうと思いますので、ぜひしっかりとこのセンターの運営を行っていただきたい旨、要望をしておきます。

 続きまして、県立高校の再編についてお伺いをしたいと思います。

 須崎高校、須崎工業高校の統合でありますが、少子化が進んで生徒数が減少し、学校がさらに小規模化することが見込まれることや、高知市の高校への入学者が集まる傾向にある中、何とか高幡地域、高吾地域の拠点校として、この統合を進めるということを聞いております。

 特に、社会性の育成や、大学進学や就職の実現、こういったことが拠点校として求められているわけですけれども、まずソフト面といいますか、そういったところを教育長に、具体的に今後どう取り組むのか、お伺いいたします。



◎田村教育長 統合後の学校を高吾地域の拠点校としていくために、まず大学進学に向けましては、普通科で、1年次から習熟度別授業を国語、数学、英語で実施いたしまして、難関大学に挑戦できる講座を設けますとともに、2年次からは大学・短大進学クラスと難関大学進学を目指すクラスを設置すること。それから工業科におきましては、大学進学希望者が普通科と連携して学ぶ仕組みづくりといったことを検討しております。

 また、就職への支援としましては、これまでの須崎工業高校で培ってきました就職指導のノウハウや県内外のネットワークを活用して、普通科の生徒も含めて就職率100%を維持できるように支援体制を強化していきたいというふうに思っております。



◆西内[健]委員 本当に難関大学へ進学といったところと、須崎工業のOBの一番の思いは就職率100%であり、今までの就職先、こういったものをどうやって確保していくかというところでありますんで、そこらの取り組みは非常にしっかりとやっていただきたいなと思います。

 次に、ハード面でありますが、規模が大きくなるということで、今体育館なんかも非常に手狭ですし、グラウンドもこれから狭くなるだろうと。そして食堂なんかも要望が多いし、地域の住民にとっては津波の緊急避難場所として指定されていることもありますが、これらのハードの整備をどのように行っていくのか、教育長にお伺いします。



◎田村教育長 平成31年度の統合に向けましてということで、来年度当初予算で、統合で増加します生徒の教室を確保するための校舎の増築ですとか、現在の校舎、体育館、食堂の改修、それとは別に部活動や地域の避難所としても活用できるように、新たな体育館の建築などの基本設計を進めていくということにしております。

 基本設計のポイントといたしましては、工業実習による騒音の防止など普通科と工業科の授業が円滑にできるような配置、それからエレベーターの設置によりますバリアフリー化、それからトイレの増設などでの女子生徒増加への配慮といったことを考えております。

 平成28年度で実施設計を行いまして、建築は29年度から30年度で、31年度までに完成するというような予定でございます。



◆西内[健]委員 あと、平成29年度から対応する1年生が入ってくるということですが、特に須崎工業の場合、現行4学科ありまして、例えば造船科なんかは毎年ソーラーボート大会で優勝したりといった実績もある中、この学科をどうやって維持していくのか。それとユニバーサルデザイン科、こういったものがどのように変わっていくのか。

 学校側も少し不安を覚えているところがありますが、これをどのように3学級に改編するのか、教育長にお伺いをしたいと思います。



◎田村教育長 工業科の学科を改編する視点といたしましては、御要望が強い現在の4学科の内容の継承ということに加えまして、新しい時代の工業科としての姿ですとか、各学科の志願者の動向あるいは産業界のニーズなどがございます。これらの視点を考慮しながら検討しているところでございまして、今後のスケジュールといたしましては、来年度中に学科改編の内容を検討いたしまして、28年度に学科改編の内容を県民の皆さんに周知して、29年度から実施という予定でございます。



◆西内[健]委員 それとあと、やっぱりOB等の意見を聞くと、一番話に出るのが校歌と校名でありますが、これをどのように決定していくのか、スケジュール等を教育長にお伺いします。



◎田村教育長 校名、校歌等については、現在の両校の関係者の皆さん思いは強いと思いますけれども、来年度から学識経験者等から成ります統合準備会を立ち上げて検討を始めたいというふうに思っています。

 まず、先ほど申しましたけれども統合に向けた工業科の改編のあり方、それから普通科に設ける大学進学コースのカリキュラムなどの内容面の検討を進めていきまして、そうしたことと並行しながら、校名などを検討する過程で、両校の学校関係者、あるいは県民の皆様からも御意見をいただきながら、平成28年度末までには教育委員会で決定できるように進めていきたいと考えております。



◆西内[健]委員 あと、移転が終わる須崎高校の校舎の利用について少しお伺いをしたいと思いますが、須崎市、今、武道場なんかも本当に雨漏りがして使えるもんじゃないという相談があったりして、須崎高校が移転した後は、そういうのを使わせていただけないかという声も聞こえます。

 県有財産なんで、そこは可能かどうかというのも問題があろうかと思いますが、校舎の後利用というのはどのようにお考えか、教育長にお伺いします。



◎田村教育長 須崎高校の校舎の利用につきましては、須崎市と今も話をさせていただいておりまして、いろいろと御検討いただいているというふうに思います。

 いずれにしても、地元で有効活用していただきたいというふうに思っておりますんで、そういった方向で、今後とも協議をさせていただきたいというふうに思っております。



◆西内[健]委員 次に、スポーツイベントについてお伺いをさせていただきたいと思います。

 高知龍馬マラソン2015が、市民最強ランナーと言われる川内優輝選手を招き、約6,500人、県外参加者3,000人のランナーが土佐路を駆け抜けたわけであります。優勝した川内選手の話の中でも、「走ってきた全国各地の大会の中でも、高知の皆さんの応援が一番だった」と、本当に最高の褒め言葉をいただいたのではないかと思います。

 それまでの高知マラソンから、広く一般の方が参加できる市民マラソンに形を変え、年々規模を拡大しながら今回で3回目となる大会が終了したわけですけれども、全国から参加した一般ランナーからもさまざまな意見があったと思います。

 大会を振り返っての感想と、ランナーから寄せられた意見にどのようなものがあったのか、教育長にお伺いをいたします。



◎田村教育長 今回の大会を振り返っての感想は、一言で言いますと、今お話しにもございましたけれども、日本を代表するランナーの川内選手の参加を得まして、非常に県民の関心も高くて大変盛り上がった大会ということではないかというふうに思っておりますが、何といいましても、多くの県民の皆さんにボランティアですとか、あるいは沿道での応援者ということで大会を盛り上げていただいたということが成功の源であったというふうに思います。

 高知の冬は龍馬マラソンということで、広く県内外に認知をしていただけるような、そういったことになったんではないかというふうに思っております。

 参加したランナーからの意見といたしましては、高知の美しい景色や豊かな自然、あるいは沿道の応援の多さや温かさ、高知らしい食材などに対する非常に高い評価をいただきましたし、わざわざ高知で走る意味や楽しさを感じたというような感想もございました。

 そういったことで、ランナーの口コミによります大会ランキングでは、現在、東京マラソンに次いで第6位という高位置にございます。

 一方で、スタート地点でトイレが少なかったことですとか、あるいは走る途中での給食ですね、こういった内容の追加を要望するような声もございましたので、今後必要な事項の改善に取り組みますとともに、さらに趣向、工夫を凝らしまして、参加者に、より満足いただける大会となるように進めていきたいというふうに思っています。



◆西内[健]委員 私もネットを見ると本当に、不満なところがトイレとか、そういったところぐらいで、非常に満足度が高かった大会であったと思います。このように成功裏に終わった陰には、先ほどおっしゃったように、多くのボランティアに協力をいただいたことではないかと思います。今回はその数も2,000人を超えたと聞いておりますが、本当にこれらの方々の協力がなければ、これらの大会運営は非常に難しかったんだと思います。心からお礼を申し上げたいと思います。

 さて、そんな中、来年度、高知龍馬マラソン初の1万人規模の大会を目指しているようですけれども、1万人規模にふさわしい大会にするには、より多くの協賛企業や、またボランティアの力が必要だと考えますが、どのような計画を立てようとしているのか、教育長にお伺いをします。



◎田村教育長 まず、今大会の協賛企業といたしましては32社からの御協力をいただいておりまして、予算全体の約2割を占めます総額2,300万円の協賛金と商品の提供などをいただいておりまして、大会の安定した運営をサポートしていただいたというふうに思っております。

 その協賛企業からは、テレビやラジオによる中継などに関して非常に好評もいただいておりまして、今後もより多くの協賛をいただけるように、広告媒体としての価値を高め、より一層魅力ある大会に育てることで、新しいパートナーを獲得していきたいというふうに思っております。

 それから、ボランティアにつきましては、先ほど来お話もありますし、私も申しましたけれども、大会成功の鍵ということだと思っておりますが、今回も手荷物の受け渡しですとか、あるいはフィニッシュ後のランナーへのサービスといったようなことも、ランナーから高い評価もいただいたという中学生、高校生の力もございました。

 次期大会に向けましては、早い段階から次回の1万人規模の大会内容を広報、PRいたしまして、多くの方に興味、関心を持ってもらい、あわせまして大会ホームページなどで今回参加いただいたボランティアの方々の体験談を情報発信することですとか、新しい組織、団体への声かけなども行いまして、より多くのボランティアに参加いただけるように取り組んでまいりたいというふうに思っております。

 こういったことで、来年度1万人規模の大会に向けて、しっかりと準備を進めていきたいというふうに考えております。



◆西内[健]委員 本当に1万人にふえるということで、運営の負担も多くなると思いますが、ぜひ成功させていただきたいなと思っております。

 次に、先週の土曜日、日曜日の2月28日、3月1日と、四万十川沿いや足摺宇和海国立公園などの雄大な自然環境を満喫しながら楽しめるイベントとして、四万十・足摺無限大チャレンジライドが開催をされました。

 サイクリングブームの昨今、県外からも多くの参加者があったようですが、今回のイベントをどのように評価しているのか、観光振興部長にお伺いをします。



◎伊藤観光振興部長 無限大チャレンジライドへの参加者は年々増加しておりまして、プレ大会を含めますと4回目の開催となる今回は、過去最も多い497名の参加となりました。このうち県外からの参加者は、北海道や鹿児島県など全国28都道府県から、全体の7割を超えます348人に御参加いただいておりまして、観光振興に一定の成果が上がったというふうに考えております。

 また、今大会では、参加者からの要望に応じまして足摺岬を1周するコースを新たに設置しましたことから、参加者の満足度も高まりましたし、エイドステーションでは地元ならではの料理を毎年充実しており、大変好評を得ております。

 こうしたことからも、この大会は地元の皆様によるおもてなしを初め、雄大な自然やおいしい食など本県の魅力を十二分に体感できる、一足早い春の大会として定着しつつあると評価をしております。



◆西内[健]委員 本当に、昨今サイクリングブームであります。尾崎知事も自転車に乗っておられるということでありますが、来年はぜひ、龍馬マラソンとは言いませんが、こちらに参加をしてはいかがかなと思っております。

 さて、温暖な気候を含めて、全国的にも恵まれた環境にある我が県でありますが、今後サイクリング観光、県内全域でほかに取り組むところがないのか、そういったことを観光振興部長にお伺いします。



◎伊藤観光振興部長 今委員おっしゃられたように、本県には、雄大な太平洋に面した海岸線ルートや貴重な自然が残る山間部など、国内外からサイクリストを呼べる魅力的な資源がございます。こうしたことから、これまでも自転車専門誌、それからウエブサイトなどで、著名なサイクリストによるお勧めコースの紹介など、県外に向けたPRを行ってまいったところです。

 また、昨年度に、四国4県が協力いたしまして四国一周コースを設定して、本年度はこのコースについて、台湾の旅行会社を招聘した実走視察を行っておりまして、四国4県をフィールドとした海外からのサイクリストの誘致にも取り組んでいるところでございます。

 今後、こうした取り組みに加えまして、昨年6月議会で土森議員の御質問にお答えしましたように、各市町村などとも協力しながら、地域の歴史や文化、それから食など、さまざまな魅力を体験していただける要素も盛り込んだサイクリングコースの設定を進めまして、県内各地でサイクリング観光を広げていきたいというふうに考えております。



◆西内[健]委員 高齢化や少子化で、皮肉なことに意外と車が走らないこの高知県であります。自転車のいろんな取り組みはやりやすいんじゃないかと思うんで、ぜひ拡大をしていただきたいなと思います。

 次に、成年後見制度についてお伺いをしたいと思います。

 3年前にも、これについては質問をさせていただいておりますが、成年後見は、介護保険制度による介護サービスが措置から契約へと移行したために、それを補完する目的で同時にスタートしたわけであります。本人にかわって要介護認定・要支援認定申請、介護サービス契約を結ぶなど、介護保険制度の利用のために成年後見制度は必要でありますが、その利用はまだまだ限定的なものにとどまっております。

 財産管理、身上監護、また医療行為への同意、そして4親等内の親族による申し立てや、申し立て時に例えば意思能力がしっかりとあるのかといった確認のために医療機関での診断書が必要であると、そういった形で手続が非常に煩雑である。こういったことで、この制度の利用が進んでいないのではないかと考えておりますが、高知県内における成年後見制度の利用者の状況を地域福祉部長にお伺いします。



◎井奥地域福祉部長 高知家庭裁判所によりますと、県内の成年後見制度の利用者数は、平成24年末で1,234名、平成25年末では1,271名と微増にとどまっております。また、平成25年10月時点での本県の要介護等認定者数約4万6,000人の約2.8%、全国では約3.1%にとどまるなど、本人に画一的な権利制限が加えられるといったことなどから、委員のお話にありますように、全体としての利用はなかなか進まないといった、そういう声もお聞きをいたしております。

 このため、県といたしましても、今後の認知症高齢者の増加などに備えるためには、制度の普及啓発に努めるなど、なお一層の利用促進を図る必要があるものと、そのように認識しております。



◆西内[健]委員 本当に制度をもっと広めていく、認識していただくということが必要な取り組みであろうと思います。

 そして制度の利用を進めるために、市町村長が後見人を立てる場合の申し立てをする要件が非常に緩和をされていますが、県内の市町村長による申し立て件数の状況を地域福祉部長にお伺いします。



◎井奥地域福祉部長 県内の市町村長による申し立て件数は、平成25年が37件と、平成21年と比較いたしますと約4.6倍の伸びとなっております。一方、全国でも市区町村長による申し立て件数につきましては、平成25年が5,046件で、平成21年の約2倍、また本人の子供さんに次いで2番目に多い申立人となるなど、身寄りのない高齢者の増加や要件緩和などを背景といたしまして、県、全国ともに以前に比べて大幅に増加をいたしております。

 今後とも、身寄りがなく、親族などによる申し立てが望めない高齢者などが増加する中では、制度の利用促進はもちろんのこと、後見人となる担い手が不足するといった事態も心配されます。このため、今後は高知弁護士会や県司法書士会などといった関係機関とも連携し、成年後見制度の安定した運営に向けまして、市民後見人の育成などといった、こうした取り組みを支援することなども検討の必要があるのではないかと、そのように考えております。



◆西内[健]委員 本当に高齢化が進む高知県、非常に必要な制度であろうと思います。

 身寄りのない高齢者の方々、今お話もありましたが、成年後見制度の一つの問題として、成年後見は被後見者の死亡とともに後見人の責務と権限がなくなるわけです。一番何が課題かというと、死後の事務と言われ、例えば遺体の引き取り、そして葬儀葬式を誰が出すか、こういったことは、身寄りのない方はなかなか誰がというのは特定できない。そういった中で成年後見人が、病院から何度も何度も遺体を引き取ってくれという電話があって、また我々の知っている方でも、知り合いでないというか成年後見人であったことによって、その活用された方の葬式をもう5件も6件も出して、家の中に骨つぼが5つも6つもあるとかという、そういった実態もあるわけです。

 民間に非常にこれ負担がかかっていまして、やはりどういうふうに死後の事務というのを取り扱うのかというのが問題になろうかと思いますが、そのあたり地域福祉部長の見解をお伺いします。



◎井奥地域福祉部長 高齢者などの権利擁護の取り組みの強化に向けまして、現在高知県司法書士会などの関係機関の御協力もいただき、意見交換会などを実施しておりますが、その中でも委員お話しの遺体の引き取りや埋葬などで困っているケースなど、そういうものをお聞きいたしております。

 こうしたケースでは、亡くなられる前に後見人と市町村とが事前協議をしておく必要があるものとは考えますが、成年後見制度は、判断能力が低下した高齢者などの生活を支援する仕組みとして、今後の高齢社会にはなくてはならない制度でもあり、本人の意向が十分に生かされる制度へと絶えず見直しが図られる必要があるものと考えております。

 このため、先ほど申し上げました関係機関との意見交換会などで課題等を整理し、必要に応じて国への提言活動なども検討する必要があるのではないかと、そのように考えております。



◆西内[健]委員 本当に身寄りのないお年寄りというのは成年後見がついていない。そういった方が病院にも多くいて、病院側でも実際どうしたらいいのか、死亡されたときに葬式は、じゃあ病院が出すのか。市町村に相談をしてもなかなか相手にしてもらえず、病院側が葬式を出した後に、残った財産だけを市町村がすぐ取りに来たなんて笑えない話もあるわけで、本当この問題、やっぱり民間だけに任せていいのかというところは多くあると思います。ぜひ取り組みの周知を行っていただきたいなと思います。

 時間が来ましたので、質問を用意しておりましたが、できなかったことにおわびを申し上げまして、以上をもちまして、私の質問とさせていただきます。(拍手)



○溝渕副委員長 これで西内健委員の質問は終わりました。

 以上をもって、本日の日程は終了いたしました。

 明7日及び明後8日の2日間は休日のため休会し、9日の予算委員会は午前10時から開会いたします。

 本日の委員会はこれにて散会いたします。

   午後4時38分散会