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平成26年  9月 定例会(第328回) 10月14日−05号




平成26年  9月 定例会(第328回) − 10月14日−05号







平成26年  9月 定例会(第328回)



          平成26年10月14日(火曜日) 開議第5日

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出席議員

       1番  金子繁昌君

       2番  加藤 漠君

       3番  川井喜久博君

       4番  坂本孝幸君

       5番  西内 健君

       6番  西内隆純君

       7番  弘田兼一君

       8番  明神健夫君

       9番  依光晃一郎君

       10番  梶原大介君

       11番  桑名龍吾君

       12番  佐竹紀夫君

       13番  中西 哲君

       14番  三石文隆君

       15番  森田英二君

       16番  武石利彦君

       17番  浜田英宏君

       18番  樋口秀洋君

       19番  溝渕健夫君

       20番  土森正典君

       21番  西森潮三君

       24番  ふぁーまー土居君

       25番  横山浩一君

       26番  上田周五君

       27番  中内桂郎君

       28番  西森雅和君

       29番  黒岩正好君

       30番  池脇純一君

       31番  高橋 徹君

       33番  坂本茂雄君

       34番  田村輝雄君

       35番  岡本和也君

       36番  中根佐知君

       37番  吉良富彦君

       38番  米田 稔君

       39番  塚地佐智君

欠席議員

       なし

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説明のため出席した者

  知事       尾崎正直君

  副知事      岩城孝章君

  総務部長     小谷 敦君

  危機管理部長   野々村 毅君

  健康政策部長   山本 治君

  地域福祉部長   井奥和男君

  文化生活部長   岡崎順子君

  産業振興

           中澤一眞君

  推進部長

  理事(中山間対

           金谷正文君

  策・運輸担当)

  商工労働部長   原田 悟君

  観光振興部長   久保博道君

  農業振興部長   味元 毅君

  林業振興・

           大野靖紀君

  環境部長

  水産振興部長   松尾晋次君

  土木部長     奥谷 正君

  会計管理者    大原充雄君

  公営企業局長   岡林美津夫君

  教育委員長    小島一久君

  教育長      田村壮児君

  人事委員長    秋元厚志君

  人事委員会

           福島寛隆君

  事務局長

  公安委員長    島田京子君

  警察本部長    國枝治男君

  代表監査委員   朝日満夫君

  監査委員

           吉村和久君

  事務局長

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事務局職員出席者

  事務局長     浜口真人君

  事務局次長    中島喜久夫君

  議事課長     楠瀬 誠君

  政策調査課長   西森達也君

  議事課長補佐   小松一夫君

  主事       溝渕夕騎君

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議事日程(第5号)

   平成26年10月14日午前10時開議

第1

 第1号 平成26年度高知県一般会計補正予算

 第2号 平成26年度高知県災害救助基金特別会計補正予算

 第3号 平成26年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会計補正予算

 第4号 平成26年度高知県県営林事業特別会計補正予算

 第5号 平成26年度高知県流域下水道事業特別会計補正予算

 第6号 高知県税条例の一部を改正する条例議案

 第7号 災害に際し応急措置の業務に従事した者に係る損害補償に関する条例の一部を改正する条例議案

 第8号 高知県地方薬事審議会条例等の一部を改正する条例議案

 第9号 高知県手数料徴収条例の一部を改正する条例議案

 第10号 高知県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例議案

 第11号 高知県旅館業法施行条例及び高知県暴力団排除条例の一部を改正する条例議案

 第12号 高知県指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第13号 高知県立美術館の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第14号 高知県営住宅の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第15号 高知県認定こども園条例の一部を改正する条例議案

 第16号 高知県児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第17号 高知県が当事者である訴えの提起に関する議案

 第18号 高知県公立大学法人と公立大学法人高知工科大学との吸収合併に関する議案

 第19号 県有財産(情報処理機器)の取得に関する議案

 第20号 新図書館等複合施設電気設備工事請負契約の締結に関する議案

 第21号 新図書館等複合施設空調設備工事請負契約の締結に関する議案

 第25号 高知県児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例及び高知県婦人保護施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 諮第1号 退職手当支給制限処分に対する異議申立てに関する諮問

第2

 議発第2号 議員を派遣することについて議会の決定を求める議案

追加

 議発第3号 浸水被害等災害対策の抜本的強化を求める意見書議案

 議発第4号 「危険ドラッグ(脱法ハーブ)」の根絶に向けた総合的な対策の強化を求める意見書議案

 議発第5号 産後ケア体制の支援強化を求める意見書議案

 議発第6号 社会福祉法人に対する税制上の優遇措置の継続を求める意見書議案

 議発第7号 軽度外傷性脳損傷に係る周知及び適切な労災認定に向けた取り組みの推進を求める意見書議案

 議発第8号 奨学金制度の充実を求める意見書議案

 議発第9号 米価下落から稲作農家の経営を守ることを求める意見書議案

 議発第10号 軽油引取税の免税措置の堅持を求める意見書議案

 議発第11号 自然エネルギー導入促進のため、送電網整備など積極的対策を求める意見書議案

 議発第12号 文化・伝統について学ぶ機会の一層の充実を求める意見書議案

 議発第13号 「慰安婦問題」について適切な対応を求める意見書議案

 議発第14号 2015年10月の消費税率10%への再引き上げ中止を求める意見書議案

 議発第15号 カジノ賭博の合法化に反対する意見書議案

追加 継続審査の件

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   午前10時開議



○議長(浜田英宏君) これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○議長(浜田英宏君) 御報告いたします。

 さきに設置されました決算特別委員会から、委員長に土森正典君、副委員長に加藤漠君をそれぞれ互選した旨の通知がありました。

 次に、各常任委員会から審査結果の報告があり、一覧表としてお手元にお配りいたしてありますので御了承願います。

 次に、知事から地方自治法第180条第2項の規定に基づく専決処分報告がありましたので、その写しをお手元にお配りいたしてあります。

 次に、人事委員会から職員の給与等に関する報告及び勧告があり、その写しをお手元にお配りいたしてありますので御了承願います。

   〔委員会審査結果一覧表 巻末339ページに掲載〕

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△委員長報告



○議長(浜田英宏君) これより日程に入ります。

 日程第1、第1号から第21号まで及び第25号並びに諮第1号、以上23件の議案を一括議題といたします。

 これより常任委員長の報告を求めます。

 危機管理文化厚生委員長川井喜久博君。

   (危機管理文化厚生委員長川井喜久博君登壇)



◆危機管理文化厚生委員長(川井喜久博君) 危機管理文化厚生委員会が付託を受けた案件について、その審査の経過並びに結果を御報告いたします。

 当委員会は、執行部関係者の出席を求め、慎重に審査いたしました結果、第1号議案、第2号議案、第7号議案から第13号議案、第25号議案、以上10件については全会一致をもって、いずれも可決すべきものと決しました。

 また、第18号議案については、採決の結果、賛成多数をもって可決すべきものと決しました。

 以下、審査の過程において論議された主な事項について、その概要を申し上げます。

 まず、議案についてであります。

 最初に、健康政策部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、中山間地域等訪問看護サービス確保対策事業について、執行部から、中山間地域の訪問看護サービスを充実するため、訪問看護ステーション連絡協議会に補助を行う事業であるが、7月までの訪問実績が当初の見込みを大きく上回ったため、1,600万円余りの増額補正を行うものであるとの説明がありました。

 委員から、最寄りの訪問看護ステーションが訪問できない、あるいは近くにない場合は、基幹ステーションの役割が重要になってくるが、基幹ステーションは安芸地区に1カ所、中央地区に2カ所、高幡地区に1カ所、幡多地区に1カ所と県内に5カ所しかないが、これで十分対応できるのかとの質疑がありました。執行部からは、現状では基幹ステーションから訪問看護利用者の居宅へ直接行っているケースはそれほど多くないと聞いているが、今後は今の基幹ステーションだけでは十分に対応できないケースが出てくることも考えられるので、地区内での複数体制がとれないか、訪問看護ステーション連絡協議会とも相談しながら進めていくことを考えているとの答弁がありました。

 次に、地域福祉部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、福祉人材センター運営委託料について、執行部から、福祉人材センターは高知県社会福祉協議会内に設置され、職業紹介や就職相談会の開催などによる就業支援を行っているが、福祉人材の確保は厳しい状況が続いているため、緊急雇用創出臨時特例基金を活用し、求職、求人の掘り起こしの強化を図るものである。また、事務費は、介護専門支援員の就業状況などについてあわせて調査するものであるとの説明がありました。

 委員から、県内の介護福祉士の就業率はどのぐらいかとの質疑がありました。執行部からは、県内の介護福祉士の資格取得者は9,900人ほどいるが、実際の就業者数は把握できていない。今回、就業状況の調査を行い、その結果を活用し、就業を促していきたいとの答弁がありました。

 さらに、委員から、介護施設は全体として離職率が高いと言われており、国や県もいろんな施策を行って人材を確保しようとしているが、介護人材を呼び込んだ成功例はないかとの質疑がありました。執行部からは、正確に把握はできていないが、規模の大きな施設などでは職場の状況に応じた弾力的な職員配備を行うことにより、うまく運営ができている施設があるとも聞いているとの答弁がありました。

 次に、文化生活部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、坂本龍馬記念館整備事業費について、執行部から、坂本龍馬記念館リニューアル基本構想を踏まえ、新館及び既存館の整備に向けた測量等委託料と平成27年度にかけて実施する建物の基本設計などに係る予算の債務負担行為を計上しているとの説明がありました。

 委員から、新館建設中に既存館を閉館し、改修する計画だが、観光客への影響が大きいのではないかとの質疑がありました。執行部からは、観光面でのインパクトを考え、明治維新150年に当たる平成30年に新館と既存館をセットでオープンできるように計画している。また、観光客への影響を小さくするため、龍馬の生誕月である11月や夏休みの8月は閉館しないよう、12月から7月の間に工期を設定しているとの答弁がありました。

 また、別の委員から、出先機関等調査の際の県道から記念館へのアクセス道を大型観光バスが通れるぐらいに拡幅してはどうかとの意見について、どのような検討がされたのかとの質疑がありました。執行部からは、高知市が所管している場所なので、今後、高知市と桂浜全体の振興策を検討する中で協議を行いたいとの答弁がありました。

 また、別の委員から、新館は現在の駐車場に建設される計画となっているが、新館建設による駐車場不足が懸念され、周辺の土地の活用も含めて考えていく必要があるのではないかとの質疑がありました。執行部からは、駐車場についても高知市と協議していきたい、また、これまでにもバスを利用した輸送対策などの実績があるので検討していきたいとの答弁がありました。

 次に、第18号「高知県公立大学法人と公立大学法人高知工科大学との吸収合併に関する議案」について、執行部から、両大学が合併しようとする場合の総務大臣及び文部科学大臣の認可事項である定款変更などについて説明がありました。

 委員から、変更後の定款では、高知短期大学が本則でなく附則に記載されており、違和感を覚える。学生が在学中の間は短期大学を本則に記載すべきではないかとの質疑がありました。執行部からは、本則に3つの大学を入れた定款で国に打診したが、将来的に廃止が決まっている短期大学は附則に記載するよう指導があり、短期大学は附則に記載せざるを得ないとの答弁がありました。

 次に、報告事項についてであります。

 公営企業局から、土佐町における小水力発電所の建設計画について、この発電所は地蔵寺川支流の北郷谷川の落差を利用して発電を行うもので、総事業費は17億7,400万円を見込んでいる。再生可能エネルギーの固定価格買取制度により、初めの20年間は固定価格で売電を行い、45年間で投資額を回収する予定であるとの説明がありました。

 委員から、富山県の小水力発電所では、10年間で投資額を回収するとのことだが、45年間は長過ぎるのではないかとの質問がありました。執行部からは、富山県の小水力発電所は既存の水路を利用しており、水路を新設する発電所よりも低コストで建設されているため、短期間で投資額を回収できるものであるとの答弁がありました。

 また、別の委員から、建設費以外にもメンテナンス費用や機器更新などに係る費用が生じると思うが、そういった費用まで計算されているのかとの質問がありました。執行部からは、修繕費として毎年340万円を計上し、不用額が生じた場合は積み立てておき、機器更新の費用に充てていきたいとの答弁がありました。

 以上をもって、危機管理文化厚生委員長報告を終わります。



○議長(浜田英宏君) 商工農林水産委員長上田周五君。

   (商工農林水産委員長上田周五君登壇)



◆商工農林水産委員長(上田周五君) 商工農林水産委員会が付託を受けた案件について、その審査の経過並びに結果を御報告いたします。

 当委員会は、執行部関係者の出席を求め、慎重に審査を行いました結果、第1号議案、第3号議案、第4号議案、第17号議案、以上4件については全会一致をもって、いずれも可決すべきものと決しました。

 以下、審査の過程において論議された主な事項について、その概要を申し上げます。

 初めに、商工労働部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、ものづくり地産地消・外商推進事業費補助金について、執行部から、県内外に需要のある機械や設備を県内企業が開発、製造していけるように助成を行うもので、長期間を要する製品開発や改良ニーズに、よりタイムリーに対応するために債務負担行為の増額補正を行うものであるとの説明がありました。

 委員から、補助の対象となる企業の試験研究の能力を県はどのように把握しているのか、また県も企業に積極的にかかわり、有機的に事業効果が上がるような体制づくりをしてもらいたいが、どのように取り組んでいくのかとの質疑がありました。執行部からは、県内企業の試験研究の能力については、まだ弱い部分があるので、ものづくり地産地消・外商センターがアイデアを掘り起こし、試験及び研究については工業技術センターが中心となり、高知工科大学などと連携しながら取り組んでいくとの答弁がありました。

 別の委員から、防災関連製品も含めた県外への販路拡大にどのように取り組んでいるのかとの質疑がありました。執行部からは、ものづくり地産地消・外商センターが、瀬戸内・九州・近畿地方などの市町村を訪問し、高知県の商品を紹介するなど、企業とものづくり地産地消・外商センターが連携しながら進めているとの答弁がありました。

 次に、紙産業技術センター設備整備事業費等について、執行部から、紙産業における技術開発力の向上を図るため、紙産業技術センターに製品開発等に必要となる機械設備を整備するものであるとの説明がありました。

 委員から、産業技術力の向上や販路拡大につながることを大いに期待しているが、高知県で培われてきた紙産業の伝統を今後どのように生かしていくのかとの質疑がありました。執行部からは、今年度から立ち上げた高知県紙産業の在り方検討会において、伝統ある紙産業の優位性や土佐和紙の伝統的な位置づけについて議論し、整理したものを情報発信し、ブランド化を図っていきたいとの答弁がありました。

 次に、農業振興部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、攻めの農業実践緊急対策事業費補助金について、執行部から、台風12号により被災した日高村のトマト集出荷施設を国の制度と県単事業の追加支援により早期に復旧するものであるとの説明がありました。

 委員から、今回はトマトの出荷時期に間に合うよう迅速に対応しているが、今後、災害が周期的に発生することも予想される。被害を防ぐため、どのような対応を考えているのかとの質疑がありました。執行部からは、設備据えつけ箇所の1メートルのかさ上げや土のうの常備などにより安全性を高め、今後予想される災害に備えたいとの答弁がありました。

 次に、経営体育成支援事業費補助金について、執行部から、今回の台風による被害が国の激甚災害に指定されたことに伴い、農業用ハウスの再建や修繕への助成として、国の経営体育成支援事業が実施された。この事業を活用するため、増額補正を行うものであるとの説明がありました。

 委員から、申請手続が煩雑で、申請期間も短く制度を利用しにくいといった被災農家の声を聞いたとの指摘がありました。さらに、この制度に限らず、一般の農家に対して有利な制度の情報が周知されていないケースが多く見受けられる。市町村への周知だけで終わらせるのではなく、さらに一歩踏み込んで、情報が農家まで伝えられるシステムを考えるべきである。今、次世代施設園芸が注目されているが、これまで高知の園芸を支えてきた既存型のハウス農家にも一層の支援をしてもらいたいとの要請がありました。

 次に、果樹試験場災害復旧事業費について、執行部から、今回の台風等により発生した果樹試験場内の土砂崩れや石垣崩壊の復旧工事のための増額補正を行うものであるとの説明がありました。

 委員から、復旧工事の一部に原形復旧を超える部分が見受けられるとの指摘がありました。こうしたことから、改めて資料の再提出を求めましたが、その説明が十分ではなかったため、委員会室での審査を一時中断し、果樹試験場の現地踏査を行いました。その結果、事業の必要性は一定認められたものの、説明資料に示された工事区分が正確でないことが判明しました。今回、執行部の一連の対応により、委員会の円滑な審査に支障を来したことは問題であり、事前の資料提出や正確な事業説明など、委員会への対応を改善するとともに、事業の執行に当たっては再度の現地調査を行い、事業内容を精査するよう強く要請しました。執行部からは、今回のことは説明責任を果たす姿勢が不十分であり反省している。予算議案の提出に当たっては、内容を審査するに十分な資料を準備し、説明責任をしっかりと果たした上で、適正な予算執行に努めていくとの表明がありました。

 次に、林業振興・環境部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、小規模林業推進事業費について、執行部から、小規模な林業活動を実践している県内約1,500名の方々に、木材増産の一翼を担ってもらうため、仮称高知県小規模林業推進協議会を設置し、小規模林業の推進に取り組むためのものであるとの説明がありました。

 委員から、高知県小規模林業推進協議会に対しては、後継者育成やスキルアップ、安全対策のための研修や講習を行うなど、県の林業推進のために活動をしてもらいたいとの要請がありました。

 次に、県産材加工力強化事業費補助金について、執行部から、県内製材業者の加工力強化のため、製材関連施設の新設や更新に対して行う県単補助であり、今回、台風被害を受けた業者の事業再開を支援するものであるとの説明がありました。

 委員から、既存事業者への支援は重要であり、県内の製材事業者が100カ所を切った状態にある中で、中山間対策の目玉となるべく後継者を育てるなど、事業者の意欲を高める施策を考えてもらいたいとの要請がありました。

 次に、水産振興部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、活餌供給機能強化事業費補助金について、執行部から、黒潮町佐賀のカツオ一本釣り漁業用の活餌供給事業について、漁協を軸とした新たな供給体制の構築と活餌供給価格の引き下げによる水揚げの促進を図るものであり、活餌供給事業の円滑な継続と11月からの下りガツオ漁に間に合わせるため、増額補正を行うものであるとの説明がありました。

 委員から、水揚げ量の増加とあわせて、船に積み込む用品を全て地元で調達することとなれば、大きな経済波及効果があると思われる。町と連携して事業を進めてもらいたいとの要請がありました。

 以上をもって、商工農林水産委員長報告を終わります。



○議長(浜田英宏君) 産業振興土木委員長三石文隆君。

   (産業振興土木委員長三石文隆君登壇)



◆産業振興土木委員長(三石文隆君) 産業振興土木委員会が付託を受けた案件について、その審査の経過並びに結果を御報告いたします。

 当委員会は、執行部関係者の出席を求め、慎重に審査いたしました結果、第1号議案、第5号議案、第14号議案、以上3件については全会一致をもって、いずれも可決すべきものと決しました。

 以下、審査の過程において論議された主な事項について、その概要を申し上げます。

 まず、議案についてであります。

 初めに、産業振興推進部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち移住促進事業費について、執行部から、本年度8月末までの移住相談件数が昨年同期の約2.2倍になるなど、大幅に増加しているため、県の移住相談窓口である移住・交流コンシェルジュを現在の6名から9名に増員するなど、移住促進策の取り組みを強化するものであるとの説明がありました。

 委員から、北海道では、仕事や医療・子育て支援制度など、全ての市町村の情報が一目でわかる冊子を作成している。こうしたツールを充実させることは、移住・交流コンシェルジュの活動を手助けするとともに、移住を検討する人に対するアプローチにも役立つと思うがどうかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、現在、北海道の事例を参考に作業を進めており、今月末をめどに各市町村の情報をホームページに載せたいとの答弁がありました。

 別の委員から、マスコミとの関係について、ゆすはらグルメまつりを例に、県が産業振興にどう取り組むかという視点で報道機関にも一緒に盛り上げてもらうことが必要だと思うがどうかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、テレビや新聞など報道各社においても、産業振興や人口減少、少子化への対応に非常に関心を持ってもらっている。報道機関に対しては、各イベント等の主催者も情報提供を行っているが、今後はそれぞれの地域本部を通じて取材依頼や情報提供を行っていくとの答弁がありました。

 次に、観光振興部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、観光振興推進事業費について、執行部から、8月の台風豪雨により宿泊等のキャンセルが相次ぐなど、本県観光に大きな影響があったため、観光客の落ち込み対策としての緊急誘客事業に要する経費であるとの説明がありました。

 委員から、400万人観光達成のために補正予算可決後の年内残り2カ月半でどのような決意をもって取り組むのかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、予算を伴わない施策については、よさこい祭りの開催決定前後からマスコミや旅行会社に対し本県の状況を集中的に情報発信している。また、既存の予算では、県内の旅館、ホテル等と一緒にキャンペーンを打つなどしている。さらに、今回の補正予算で情報発信を強化することで400万人観光の確保に取り組むとの答弁がありました。

 別の委員から、落ち込みの挽回だけではなく、上乗せする方向で観光振興部と県内のマスコミが一心同体となって県勢浮揚のため建設的に取り組んでもらいたいとの意見がありました。

 別の委員から、マスコミの報道のあり方について、浸水や道路の通行どめだけでなく、通行どめ解除の報道も速やかに行うよう働きかけるべきだと思うがどうかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、NHK及び民放各社に冠水の解消や通行制限の解除なども報道してほしい旨の要望をしており、今後も速やかに対応していただけるようお願いしていくとの答弁がありました。

 次に、第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、足摺海洋館管理運営費について、執行部から、耐震性能の基準値を満たしていない足摺海洋館の今後のあり方について、ことし2月に検討委員会を立ち上げて検討を進めてきた。その最終取りまとめに基づく基本計画策定のための経費であるとの説明がありました。

 委員から、中途半端な水族館にしてほしくないと心配する声もあるので、竜串地域全体で検討する中で、海洋館の前の海水浴場のPRや海のギャラリーなどとの連携など、しっかりしたコンセプトを掲げた上で進めてほしいとの意見がありました。

 別の委員から、展示物によって人が来るか来ないかは決まってくるので、あり方検討委員会で出されたさまざまな意見を集約し、他県にないものを展示するなど、差別化の検討が大切であると思うが、どのように考えているかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、あり方検討委員会においても、足摺海洋館でしか見られないものを展示したり、他県にはない自然の海との一体感を強調したり企画展を次々に行うことなどが示されており、今後は基本計画検討委員会の中で運営も含めて検討していくとの答弁がありました。

 委員から、運営面でも物販やレストランは絶対に必要であり、隣接するレスト竜串に遠慮することのないように取り組んでほしいとの意見がありました。

 次に、土木部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、河川調査費について、執行部から、浸水被害の原因分析を現地調査に基づき行い、有効な治水対策を検討する経費であるとの説明がありました。

 委員から、多くの浸水被害が発生した日高村日下川やいの町宇治川では既に対策協議会を立ち上げ、県管理の四万十町吉見川でも準備中であるとの知事答弁があったと思う。高知市の調査によると、今回の豪雨で久万川や紅水川の流域を中心に520戸を超える家屋が浸水しており、近年にない被害が発生している。この被害を教訓に、県と市がこれまで以上に連携し、抜本的な治水対策に取り組むべきで、そのためには河川を管理している県が主導して吉見川で準備中である協議会のような組織を立ち上げ、しっかり対応すべきだと思うがどうかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、協議会の設置については、今後の対策の検討や迅速な対策の実施についても有効であることから、県主導で早速検討するとの答弁がありました。

 次に、報告事項についてであります。

 初めに、中山間対策・運輸担当理事所管についてであります。

 とさでん交通株式会社への対応について、執行部から、事業再生計画の進捗管理を行うモニタリングの実施、利用者目線に立った利用促進、増収策を検討する協議会の設立、国への政策提言や市町村との連携等について報告がありました。

 委員から、バス路線の改廃について、具体的にどのような手法で県民や利用者の声を反映してきたのかとの質問がありました。これに対して、執行部からは、観月坂の新規路線については、地元説明会等は実施していないが、具体的な利用者の声は会社にも日々寄せられていると聞いている。また、例えば日高村の岩目地線は地元の協議において廃止が決定されるなど、それぞれの市町村にも意見が上がってきている。今後、新たに設立する協議会の中で、利用者の声の吸い上げ方も含めて検討したいとの答弁がありました。

 委員から、そうした対応では県民の声やこれまでの当委員会での意見が十分に反映されていないと思うがどうかとの質問がありました。これに対して、執行部からは、新規路線については、これまでの2社のすみ分けによる弊害をなくし、利用者の利便性を図るという観点で設置したものであり、今後とも県民の声を十分聞いていくとの答弁がありました。

 さらに、委員から、県が新会社に対して県民の声をしっかり伝えないと従前と同じ結果になるのではないかとの質問がありました。これに対して、執行部からは、県民の声をどういった形で施策に反映していくかを新会社とも協議している。県民ニーズを拾う仕組みについては事業者とともにしっかり構築していくとの答弁がありました。

 別の委員から、新会社の役員体制については、旧会社の役員は経営責任を明確にするため、土電の新経営陣を除いて原則退任と聞いていたが、なぜ新会社の執行役員に入っているのかとの質問がありました。これに対して、執行部からは、元の役職である取締役を退任することで経営責任を明確にした上で、新会社の執行体制を見直した際に、事業の継続性などを重視し、会社の意思決定や経営に参画しない執行役員として起用したものであるとの報告を受けているとの答弁がありました。

 委員から、会社の意思決定や経営に参画しない役職とはいえ、同じ人物が会社に残ることは釈然としないがどうかとの質問がありました。これに対して、執行部からは、これまでの取引先との関係や今後の運行の安全・安心にはどうしても欠かせない人材であるとの報告を受けているとの答弁がありました。

 次に、土木部についてであります。

 市街化調整区域における開発許可の規制緩和について、執行部から、南海トラフ地震から県民の命を守ることや県外からの移住促進を目的として開発許可の規制緩和を検討しているとの報告がありました。

 委員から、南海トラフ地震が発生すれば、高知市で約14万人、県全体で約50万人が一斉に家を失うとの想定もあるので、県民の命、財産を守るという視点で、もっと超越して規制緩和をするべきではないかとの質問がありました。これに対して、執行部からは、規制緩和を行った他県の事例では、規制がゼロというところはないが、規制の考え方についてさらに全国の事例を勉強していくとの答弁がありました。

 委員から、高知県全体で事前にいかに罹災者を減らすかという視点に立って、土木部だけでなく、庁議等でも話し合ってもらいたいと思うがどうかとの質問がありました。これに対して、執行部からは、規制緩和を行うなど事前対策を十分に講じることは、災害が起こってから罹災者を助けるよりも圧倒的に費用がかからないとの議論もあるので、関係部署とのブレーンストーミングや庁議メンバーでの検討にも広げていきたいとの答弁がありました。

 以上をもって、産業振興土木委員長報告を終わります。



○議長(浜田英宏君) 総務委員長明神健夫君。

   (総務委員長明神健夫君登壇)



◆総務委員長(明神健夫君) 総務委員会が付託を受けた案件について、その審査の経過並びに結果を御報告いたします。

 当委員会は、執行部関係者の出席を求め、慎重に審査いたしました結果、第1号議案、第6号議案、第11号議案、第16号議案、第19号議案から第21号議案、以上7件については全会一致をもって、いずれも可決すべきものと決しました。

 また、第15号議案については、継続審査を求める旨の申し出があり、採決の結果、賛成少数で否決されました。引き続き、原案について採決の結果、賛成多数をもって可決すべきものと決しました。

 また、諮第1号議案については賛成多数をもって、棄却すべき旨答申すべきものと決しました。

 以下、審査の過程において論議された主な事項について、その概要を申し上げます。

 初めに、教育委員会についてであります。

 第15号「高知県認定こども園条例の一部を改正する条例議案」について、執行部から、平成27年度に子ども・子育て支援新制度がスタートすることに伴い、「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律」が施行されることにより、条例の一部改正を行うものであるとの説明がありました。

 委員から、認定こども園の職員配置を国基準よりも厚くしてきた市町村や都道府県があるが、高知県では議論をしたのかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、幼保連携型認定こども園の職員配置については、国の子ども・子育て会議においても十分議論をされており、現行基準を踏襲するものの、手厚く配置している施設には公定価格において加算により配慮をするようになるとの答弁がありました。

 委員から、県の基準で職員配置を手厚く定めたほうが、国の意向も反映できるし子育て日本一の高知県のやるべきことだと思うとの意見がありました。

 次に、第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、学習問題作成委託料について、執行部から、小中学校の国語における思考力、表現力の育成を図るため、学習問題の作成を委託するものであるとの説明がありました。

 委員から、今までの学力向上のための取り組みをどう評価しているのかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、国語、数学の教材シートを活用することで児童生徒の学習時間が延び、国語や算数・数学のA問題において確実な学力改善が図られてきたとの答弁がありました。

 別の委員から、子供たちには大きな差はない。教える側の力量の向上に力を入れないと、根本的な解決にはならない。今回作成する学習問題をどのように使い、検証していくのかが非常に重要であると思うがどうかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、授業改善シートを用いた授業計画をつくり授業を行う、その効果などについて教職員や指導主事から評価や意見をもらい、授業力を上げていく。さらに、来年度は教職員の研修を考えているとの答弁がありました。

 次に、高等学校費について、執行部から、グローバル教育検討推進委員会を設置し、英語教育プログラムの作成やICTを活用した教育環境の充実に努め、県全体のグローバル教育の推進、発展につなげていきたいとの説明がありました。

 委員から、グローバル教育については、県独自で進めるということだが、今後、国の指定を目指していくのかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、スーパーグローバルハイスクールについては平成27年度の国の概算要求において、新たに100校の予算が要望されており、来年度の指定に向けてしっかり準備を進めていきたいとの答弁がありました。

 さらに、委員から、グローバル教育をどこまで広げていく考えなのかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、自分で考え行動できることがグローバル人材の育成の大きな柱だと考えており、各高等学校においてしっかり学んでいくべきと考えているとの答弁がありました。

 別の委員から、日本が発展をしていくには、優秀なグローバル人材が必要であり、大学教育の国際化が進んでいるが、高知県にはそうした流れにつなげていく学校がないため、グローバル教育に取り組んでいくことは非常に重要である。しっかり計画を立てて、次につながるようにすべきとの意見がありました。

 次に、警察本部についてであります。

 第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」のうち、施設整備費について、執行部から、耐震基準を満たしていない高知警察署の移転候補地として、北向かいのJA電算センターの土地及び建物の鑑定や移転補償調査をする経費であるとの説明がありました。

 委員から、南海トラフ地震において、新庁舎の1階が浸水のおそれがあるということだが、発災後直ちに救助・治安維持活動ができるのかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、警察庁舎が遠隔地にあると高知市中心部において発災直後の警察活動の展開が難しいため、中心部に位置したほうがよいと考えた。浸水時には車両等が通行できないため、警察活動が制約を受けることは事実であるが、配備しているボートなども活用して警察活動を行っていくとの答弁がありました。

 別の委員から、高知市内において浸水後の水の引き方に時間差が生じる。高知署の周辺では長期間水が引かないため、水が早く引く地域における警察活動ができないおそれがあるが、対策をどう考えているのかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、発災時には新庁舎の1階は浸水するが、車両は警察本部に移動して活用できるようにする。また、ボート11艇を活用した活動と警察本部に高知署の捜査・交通部門等の分署的な事務所の設置を計画しており、高知署管内の県民の利便性と浸水時の防犯も考えた両面の活動ができるよう考えているとの答弁がありました。

 別の委員から、現在、県内で活動しているヘリコプターが4機あるが、高知市内にはヘリポートが少ないため、新築後の高知署にヘリポートを設置してはどうかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、ヘリポートについては現在具体的な計画はないが、今後検討したいとの答弁がありました。

 次に、諮問についてであります。

 総務部から、諮第1号「退職手当支給制限処分に対する異議申立てに関する諮問」について、酒気帯び運転により懲戒免職処分となった県職員に対して退職手当の支給制限処分を行ったところ、県知事に対して同処分の取り消しを求める異議申し立てがあり、地方自治法の規定により県議会へ諮問を行うものである。本件は極めて重大な非違行為であり、県民を挙げて飲酒運転撲滅に取り組んでいる中、退職手当の全部を支給しない処分が相当であり、本件異議申し立てを棄却したいとの説明がありました。

 質疑に入る前に、委員から、参考人招致を求める申し出があり、採決の結果、賛成少数で否決され、参考人招致は行わないことといたしました。

 委員から、公務員の飲酒運転に対する社会的な批判は大きく、真摯に受けとめるべきであるが、退職手当に生活保障的な性格もあることに鑑みて、全額不支給の処分については今後議論の余地があるのではないかとの意見がありました。

 別の委員から、条例に基づいて退職手当の不支給を判断していくことは当然である。再び飲酒運転を起こさないため、また職員の人生を守るためにも、原則不支給であることを再度徹底する必要があるとの意見がありました。これに対して、執行部からは、職員に対しては原則不支給の運用方針は通知している。具体的な事例を示しながら、飲酒運転は極めて悪質な非違行為であるということを徹底してきたにもかかわらず、今回の事案が起こった。二度と飲酒運転を起こさないよう、再度徹底したいとの答弁がありました。

 別の委員から、異議申立人の飲酒運転という行為は許されるものではないが、退職手当の全額不支給処分は別に考える必要がある。条例の規定にある退職手当の支給制限及び返納・給付等に関する7項目について、本事案の場合どう検討し、説明しているのかとの質疑がありました。これに対して、執行部からは、加重または軽減をしんしゃくする7つの項目を検討した結果、飲酒運転の撲滅に取り組んでいる中で、職員の模範となるべき立場の者がこういう行為をした責任は重い。飲酒運転は死亡事故等を招きかねない反社会性が強い違反行為であり、その上、物損事故を起こしており、責任は極めて重大である。非違行為に至った経過についても、車でスナックに行って運転代行業者を呼ぼうともせず、そのまま運転したという極めて悪質な行為と言わざるを得ない。また、上司及び同僚に担当業務の説明を行って、以後の業務に支障を及ぼさないよう配慮したということであるが、当然かつ通常の範囲内の対応であり、これをもって処分の軽減を検討する事情とまでは言えない。異議申立人は、経済的に困窮する、年齢的に再就職が困難という理由で今回の処分は苛酷であると主張しているが、これらは条例に定められたしんしゃくすべき事情に当たらない。以上のことから、一部を支給しない処分とする理由はないと判断しているとの答弁がありました。

 別の委員から、個人的な事情については同情するが、そのことは最初からわかっていたことで、わかっていて飲酒運転をした以上、処分に当たってのしんしゃくに値しないとの意見がありました。

 別の委員から、飲酒運転は罪悪である、公務員は法令、条例を厳守しなければならず、それを犯した者は厳罰に処せられる。それを周知徹底してきた中で、今回処置を決めたものであるとの意見がありました。

 また、別の委員から、諮問の趣旨を踏まえると、今回の県の対応に恣意は見受けられず、条例との整合性がある結論であり、県の見解と対応案に異議はないとの意見がありました。

 審査の結果、本異議申し立ては賛成多数をもって、これを棄却すべきであると答申すべきものと決定いたしました。

 以上をもって、総務委員長報告を終わります。

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△採決



○議長(浜田英宏君) お諮りいたします。

 この際、委員長に対する質疑、討論を省略し、直ちに採決することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。

 これより採決に入ります。

 まず、第1号議案を採決いたします。

 委員長報告は可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 全員起立であります。よって、本議案は委員長報告のとおり可決されました。

 次に、第2号議案から第14号議案まで、第16号議案、第17号議案、第19号議案から第21号議案まで及び第25号議案、以上19件を一括採決いたします。

 委員長報告は、いずれも可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 全員起立であります。よって、以上19件の議案は、いずれも委員長報告のとおり可決されました。

 次に、第15号議案を採決いたします。

 委員長報告は可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 起立多数であります。よって、本議案は委員長報告のとおり可決されました。

 次に、第18号議案を採決いたします。

 委員長報告は可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 起立多数であります。よって、本議案は委員長報告のとおり可決されました。

 次に、諮第1号議案を採決いたします。

 委員長報告は棄却すべき旨答申することであります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 起立多数であります。よって、本議案は委員長報告のとおり棄却すべき旨答申することに決しました。

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△議員派遣に関する件、採決(議発第2号)



○議長(浜田英宏君) 御報告いたします。

 議員から議案が提出されましたので、お手元にお配りいたしてあります。その提出書を書記に朗読させます。

   (書記朗読)

   〔議発第2号 巻末304ページに掲載〕



○議長(浜田英宏君) 日程第2、議発第2号「議員を派遣することについて議会の決定を求める議案」を議題といたします。

 お諮りいたします。ただいま議題となりました議案については、提出者の説明、質疑、委員会への付託、討論を省略し、直ちに採決することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。

 これより採決に入ります。

 議発第2号「議員を派遣することについて議会の決定を求める議案」を採決いたします。

 本議案を原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 全員起立であります。よって、本議案は原案のとおり可決されました。

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△議案の上程、採決(議発第3号−議発第11号 意見書議案)



○議長(浜田英宏君) 御報告いたします。

 議員から議案が提出されましたので、お手元にお配りいたしてあります。その提出書を書記に朗読させます。

   (書記朗読)

   〔議発第3号から議発第11号 巻末306〜325ページに掲載〕



○議長(浜田英宏君) お諮りいたします。

 ただいま御報告いたしました議発第3号「浸水被害等災害対策の抜本的強化を求める意見書議案」から議発第11号「自然エネルギー導入促進のため、送電網整備など積極的対策を求める意見書議案」まで、以上9件をこの際日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、日程に追加し、議題とすることに決しました。

 これらの議案を一括議題といたします。

 お諮りいたします。ただいま議題となりました議案については、提出者の説明、質疑、委員会への付託、討論を省略し、直ちに採決することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。

 これより採決に入ります。

 議発第3号「浸水被害等災害対策の抜本的強化を求める意見書議案」から議発第11号「自然エネルギー導入促進のため、送電網整備など積極的対策を求める意見書議案」まで、以上9件を一括採決いたします。

 以上9件の議案を、いずれも原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 全員起立であります。よって、以上9件の議案は、いずれも原案のとおり可決されました。

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△議案の上程、採決(議発第12号 意見書議案)



○議長(浜田英宏君) 御報告いたします。

 議員から議案が提出されましたので、お手元にお配りいたしてあります。その提出書を書記に朗読させます。

   (書記朗読)

   〔議発第12号 巻末328ページに掲載〕



○議長(浜田英宏君) お諮りいたします。

 ただいま御報告いたしました議発第12号「文化・伝統について学ぶ機会の一層の充実を求める意見書議案」を、この際日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、日程に追加し、議題とすることに決しました。

 本議案を議題といたします。

 お諮りいたします。ただいま議題となりました議案については、提出者の説明、質疑、委員会への付託、討論を省略し、直ちに採決することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。

 これより採決に入ります。

 議発第12号「文化・伝統について学ぶ機会の一層の充実を求める意見書議案」を採決いたします。

 本議案を原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 起立多数であります。よって、本議案は原案のとおり可決されました。

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△議案の上程、提出者の説明、質疑、討論、採決(議発第13号 意見書議案)



○議長(浜田英宏君) 御報告いたします。

 議員から議案が提出されましたので、お手元にお配りいたしてあります。その提出書を書記に朗読させます。

   (書記朗読)

   〔議発第13号 巻末330ページに掲載〕



○議長(浜田英宏君) お諮りいたします。

 ただいま御報告いたしました議発第13号「「慰安婦問題」について適切な対応を求める意見書議案」を、この際日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、日程に追加し、議題とすることに決しました。

 本議案を議題といたします。

 ただいま議題となりました議案に対する提出者の説明を求めます。

 2番加藤漠君。

   (2番加藤漠君登壇)



◆2番(加藤漠君) ただいま議題となりました議発第13号「「慰安婦問題」について適切な対応を求める意見書議案」について、自由民主党を代表して提出者の説明を行います。

 ことしの8月5日、朝日新聞が慰安婦問題について報道記事が虚偽であったことを認め、謝罪をいたしました。朝日新聞が初めてこの件を報道したのは、昭和57年9月であり、32年が経過しての訂正となりました。

 このことによって、朝日新聞がこれまで報道し続けた、若い韓国人女性を無理やり人さらいのように強制連行して慰安婦にした、こういう吉田清治氏の発言が虚偽だということ、そして女子挺身隊として工場などで働いていた女性をあたかも慰安婦であるとして報道していたことの誤りを認めました。

 現在、この慰安婦問題は日本と韓国との間で最大の懸案事項となっております。また、日韓での問題にとどまらず、日本に対して事実と異なる誤ったイメージが世界中に広がっています。

 最近では、アメリカにおいて、カリフォルニア州グレンデール市の公園に慰安婦の像が設置されたことは記憶に新しいところです。こういった慰安婦の像や石碑はアメリカや韓国を中心に数カ所にわたって設置され、そこには、20万人以上の女性が日本軍に誘拐された、性奴隷にされたという説明文が書かれております。

 さらに、国連人権委員会からは、日本政府が奴隷狩りのように女性を慰安婦として連行したとの報告がされており、またアメリカやヨーロッパなどでは、日本政府に対して謝罪や賠償を求める決議がされております。

 これら以外にも、慰安婦問題に性奴隷という言葉を意図的に絡めて、あたかも日本が性犯罪国家のようにみなされているのが現状であります。日本の名誉を不当におとしめる活動が行われている現状、これはかつてない深刻な事態であります。

 今回、提出させていただきました本意見書は、このような状態を受けて、慰安婦問題、特に世界に広まっている日本に対する誤った認識、言われなき非難に対して政府に毅然とした対応を求めるものであります。

 なぜこのような誤ったイメージが広がっているのか。その大きな根拠は、平成5年、当時の河野洋平内閣官房長官が発表した河野談話であります。河野談話は、慰安婦問題についての調査結果がまとめられたもので、元慰安婦の方々に対するおわびと反省の気持ち、そして同じ過ちを繰り返さないという決意を表明しています。

 談話の中では、慰安婦の募集についても触れております。軍が慰安婦の募集について直接関与があったことは記載をしておりますが、その文章には強制連行があったということは全く書かれておりません。

 しかし、河野元官房長官は談話を発表した直後の記者会見で、強制連行の事実があったという認識でいいのか、こういう記者からの質問に対して、そういう事実があった、結構ですと応じてしまっています。この記者会見での発言と河野談話が合わさることで、日本政府が軍による強制連行を認めているという、事実と異なる誤ったイメージが広がっているのであります。

 しかし、この河野談話については、衆議院予算委員会において、当時の責任者であった石原信雄元官房副長官がその過程について発言をされました。これを受けて、ことしの6月に政府の検討チームによって作成過程に関する報告書が取りまとめられました。

 この報告書によると、談話作成時に、日本と韓国の間で文章の調整を行っていたこと、元慰安婦とされた女性への聞き取り調査では、聞き取り後の裏づけ調査を行わなかったことなどが明記をされております。

 さらに、日韓両政府が、文言の調整があった事実を非公開にすることとしたことも明らかにされております。つまり、今回の検討によって、河野談話は日韓両政府の合作であり、最終的には、日本政府が韓国政府の要望に対して譲歩に譲歩を重ねた、いわば政治的なすり合わせの産物であったということが改めて明らかになったのであります。

 また、特に問題となっている軍による強制連行に関しては、裏づける資料は発見されていないと明確に記載がされております。このことは、河野氏自身も認めております。客観的な資料はなく、当時16人の元韓国人慰安婦の証言を聞いて、その証言が強制の決め手になったという趣旨の発言をされております。

 さらに、平成19年には、政府によって強制連行を行ったことを示すような資料は見当たらなかったという内容の答弁書を改めて閣議決定をしております。

 こうしたこれまでの経緯を踏まえれば、世界中で広められているような軍による強制連行の存在を裏づける資料はこれまでも一貫して出てきていないということであり、これはまさに揺るぎのない事実であります。

 確かに、過去の悲惨な戦争の時代にあって、多くの女性が慰安婦制度のもとで筆舌に尽くしがたい大変な御苦労をなされたことについては、その悲しい現実に心が痛みます。深甚な思いをはせたいと、そのように思っております。当然、現在の我々の価値観からすれば、慰安婦制度自体は到底認められるべきものではなく、女性の人権侵害は断じて許されるものではありません。

 しかしその一方で、冒頭から申し上げましたように、事実と異なる言われなき非難に対しては断固として対応をしていかなくてはなりません。

 まして、この大きな原因となっている河野談話について、新たな検証結果が出てきた以上、事実に基づいて日本の名誉を取り戻すべく行動を起こしていくことは当然だと考えております。

 そのため、本意見書では、まず新たに明らかになった政府の検証結果等を踏まえて、未来志向の新たな談話を発表することといたしました。さらには、日本国民の知る権利に応えるべく、正しい歴史認識を周知するための政府公報を推進するとともに、将来の日本を担う子供たちの教科書がきちんとした史実に基づいて作成されることを政府及び関係機関に強く求めるものであります。

 同僚議員の皆様方の御賛同を心からお願い申し上げ、本意見書の提案説明といたします。よろしくお願いいたします。(拍手)



○議長(浜田英宏君) これより質疑に入ります。

 通告がありますので、発言を許します。

 39番塚地佐智さん。

   (39番塚地佐智君登壇)



◆39番(塚地佐智君) 私は、日本共産党を代表いたしまして、ただいま議題となっています議発第13号「「慰安婦問題」について適切な対応を求める意見書議案」について質疑を行います。

 本意見書案は、1993年8月に政府が出した慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話、いわゆる河野談話の見直しを求めるものです。見直しの論拠として、さきも述べられた2点が示されています。

 その第1は、朝日新聞が本問題の根幹をなす慰安婦報道について根拠とした証言が虚偽であったことを認めたからだとしています。これは全くの事実をゆがめるものです。朝日新聞が訂正したのは吉田証言ですが、当時から研究者の間でもその信憑性が疑われており、官房副長官として河野談話の作成に直接かかわった石原信雄氏自身も、「吉田証言をベースにして韓国側と議論したということは私にはありません」、「繰り返し申しますが、河野談話の作成の過程で吉田証言を直接論拠にして強制性を認定したものではない」とテレビ番組に出演し、証言をしています。河野談話の作成の際に、吉田氏からヒアリングを行っていますが、吉見義明さん、秦郁彦さんなど吉田証言を否定する研究者の意見も聞いており、当時既に吉田証言は否定的に扱われています。

 この10月3日の衆院予算委員会では、菅官房長官は、「吉田清治氏の証言は、客観的事実と照らしてつじつまが合わなかった、他の証言者の証言と比較して信用性が低かったところから河野談話に反映されなかった」、安倍首相も「官房長官が答弁したとおり」と明確に答弁しています。

 提案者は、この菅官房長官と安倍首相の答弁を否定するものです。否定した根拠をお示しください。

 見直しの論拠の2点目は、今お話しになったとおり、河野談話作成過程等に関する検討チームが公表した「慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯」にあるとしています。それは「調査を踏まえた事実関係をゆがめることのない範囲で、韓国政府の意向・要望について受け入れられるものは受け入れ、受け入れられないものは拒否する姿勢で」調整したとして、調整された内容だという指摘です。また、韓国人元慰安婦の証言の裏づけをとっていないという点だと受けとめました。

 しかし、この文面をよく読んでいただくとわかるとおり、日本側は調査を踏まえた事実関係をゆがめることのない範囲と明言しており、日本側はその点を譲らず、自主的に行ったとの見方を確認し、検討報告書もその内容が妥当なものであると判断したと結論づけています。

 河野談話に先立ち政府は、1992年7月6日、公文書を含む関係資料の調査に基づき、当時の加藤紘一官房長官が、「慰安所の設置、慰安婦の募集に当たる者の取締り、慰安施設の築造・増強、慰安所の経営・監督、慰安所・慰安婦の衛生管理、慰安所関係者への身分証明書等の発給等につき、政府の関与があったことが認められ(中略)従軍慰安婦として筆舌に尽くし難い辛苦をなめられた全ての方々に対し、改めて衷心よりお詫びと反省の気持ちを申し上げたい」と表明をいたしました。

 また、慰安所の経営、監督にかかわる公文書には、慰安所規定も含まれており、慰安所における慰安婦の生活が自由のない強制的なもの、強制使役であったことも明らかにしています。

 提案者は、この慰安所について軍が全面的に関与したこと、慰安婦の生活に自由がなかったことが確認された事実はお認めになるのか、お伺いをいたします。

 この調査では、募集については強制性を示す当時の政府の公文書、命令書を見つけることができていません。それは不思議でも何でもありません。拉致や誘拐などの行為は当時の国内法や国際法でも明白な犯罪行為であり、それを命令する公文書など発行するはずがないからです。たとえ当時存在していたとしても、そのような証拠をそのままにしておくことは考えられません。ゆえに、募集の強制性の最終的な判断を下すため、政府として直接に元慰安婦からの聞き取り調査を行ったわけです。

 談話作成に直接かかわった石原元官房副長官は、「ヒヤリングの結果は、どう考えても、これは作り話じゃない、本人がその意に反して慰安婦とされたことは間違いないということになりましたので、そういうことを念頭において、あの「河野談話」になったわけです」と聞き取り調査による信憑性を強調しています。

 河野談話は、募集の強制性について、本人の意思に反してと規定をしています。狭義の強制連行だけでなく、甘言やだまし、脅迫や人身売買などによって慰安婦とされた場合全体を指しているのです。

 日本の司法は、2004年12月の東京高裁判決を初め、元慰安婦の訴えに基づく8つの裁判で、35人の原告全員に本人の意図に反した強制性があったことを事実認定をしています。裁判記録で確認できるものだけでも35人のうち26人が10代の未成年だったことも明らかとなっています。

 日本の司法における事実認定は、強制性の明白な証拠ではないとの認識か、お伺いをいたします。

 証言に裏づけ資料がないとの指摘ですが、河野談話の作成過程を今回再検討した菅官房長官は、河野談話を継承するという政府の立場は変わらないと発表いたしました。この政府の見解が誤りだとお考えか、お伺いをいたします。

 検証報告書も述べているように、慰安婦問題が国際化したのは1991年に韓国の元慰安婦が名乗り出て、その苛酷な人権じゅうりんの実態を告発したことにあります。その後、韓国、フィリピン、インドネシア、東ティモールなど、各国の被害者が次々と名乗り出たのです。

 慰安婦問題の国際世論化は朝日新聞報道に端を発したのではなく、何より当事者の告発であったことは国連を含め世界の常識です。その日本軍慰安婦問題の本質は何か。それは、女性たちがどんな形で来たにせよ、それが仮に本人の意思で来たにせよ、強制で連れてこられたにせよ、一たび日本軍慰安所に入れば、自由のない生活を強いられ強制的に兵士の性の相手をさせられた、性奴隷的状態とされたことです。そこが世界から厳しく批判をされているのです。

 米国下院、オランダ下院、カナダ下院、欧州議会、韓国国会、台湾立法院、フィリピン下院外交委員会と、7つの国、地域の議会から抗議や勧告の決議が上げられていますが、そのいずれもが問題にしているのは強制使役の実態であり、募集の過程の狭い意味での強制連行の有無ではありません。

 提出者は、慰安婦問題の核心をどのように考えておられるのか、人さらいのような強制連行以外は問題ではないというお考えか、お伺いをいたします。

 今、求められるのは、政府も継承するとした河野談話に基づく誠実な対応です。河野談話は、「われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する」と宣言をしています。

 過ちは過ちとして、しっかりと向き合うことが人の道であり、そうしてこそ女性の人権を尊重する諸外国の真の友好を築くことができるのではないか、お伺いをいたしまして私の質疑といたします。(拍手)



○議長(浜田英宏君) 2番加藤漠君。

   (2番加藤漠君登壇)



◆2番(加藤漠君) 塚地議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、朝日新聞が訂正した吉田証言と河野談話の関連性についてお尋ねがありました。

 慰安婦問題が日本と韓国の間で懸案となってきたのは、御指摘のとおり、1990年代ごろからであります。1991年12月6日に韓国の元慰安婦3名が東京地裁に提訴いたしたこと、そして慰安所の設置や募集について軍の関与を示す公文書が発見されたことなどによって、慰安婦について日韓双方の関心が高まってまいりました。

 朝日新聞は、これら慰安婦に関する報道の中心となって、今回虚偽を認めて訂正した記事を含めて日韓双方に大きな影響を与えてまいりました。

 こうした一連の経緯の中で河野談話が作成されるに至ったのであって、作成の経緯という意味においては朝日新聞の吉田証言の虚偽報道と河野談話の関連性は大いにあるものと考えております。

 一方で、塚地議員が御指摘のとおり、河野談話の内容については、政府が吉田清治氏からの聞き取り調査を行っておりますが、河野談話自体にその証言は反映されておりません。したがって、河野談話それ自体の内容という点については、今回の朝日新聞による虚偽報道との関連性はないものと考えております。

 慰安所についての軍の関与、また慰安婦の生活に関する認識についてお尋ねがありました。

 議員が御指摘のとおり、河野官房長官の前任者である加藤官房長官は、記者会見で、慰安所の設置や経営、監督、衛生管理などについて政府の関与を認めております。このことは、河野談話においても同様に旧日本軍が直接あるいは間接的に関与したとされております。また、慰安所における生活については、外出の時間や場所を制限されていたところもあったことが政府資料からも確認されており、戦地においては軍の管理下で軍とともに行動させられるなど、強制的な状況のもと、痛ましいものであったと認識をいたしております。

 司法による事実認定は、強制性の明白な根拠ではないとの認識かとのお尋ねがありました。

 議員から御指摘のあった戦時中の責任を問う裁判の判決では、慰安婦とされた過程に強制性があったことの事実認定が行われております。このことは、戦後補償をめぐる裁判については、日韓請求権協定や日華平和条約等によって既に解決をされており、最終的に棄却されることが明らかな裁判であるという認識のもと、被告側の日本政府が事実関係について反論を行っていないことによるものであります。

 これらの裁判において、朝日新聞が今回虚偽報道であったことを認めた吉田清治氏が事実の証人として法廷で証言をしていることが根拠になっている事例もあります。また、いずれの裁判においても、原告らの申し立ては棄却をされております。わかりやすく言えば、片方が車の事故を起こして、もう片方が何も言わなければ車の事故が起こったことが事実になるわけであります。つまり、いわば国の冷静な対応の結果であります。

 したがって、直ちにこの裁判の判決が歴史的な証拠につながるものではないと認識をいたしております。

 また、河野談話においても御指摘のとおり、慰安婦募集の強制性については記載があり、いかなる経緯であったとしても、全体として個人の意思に反して行われたことが多かったという趣旨で強制性があったと理解をしております。

 河野談話を継承するという政府の立場についてお尋ねがありました。

 提案説明でも申し上げましたとおり、河野談話の文章は軍による強制連行を認めておりません。また、強制連行の裏づけとなる資料がないことは改めて閣議決定もされております。そのため、本意見書では、今回政府によって検証された報告書の内容等を踏まえて、未来志向の新たな談話の発表を提案しています。

 この提案は、事実とは違う、いわれなき中傷によって不当におとしめられた先人の名誉を回復すること、現在、そして未来に生きる日本人の誇りを守ること、さらには世界の平和と繁栄に寄与していた戦後日本のたゆまぬ努力や人権を重んじる姿勢を内外に発信することが必要であるとの考えから、政府に対して提言をするものであります。来年は、終戦70年、日韓基本条約締結から50年の節目となります。来年に向けて、安倍政権のもと、新たな談話が発表されることを強く期待するところであります。

 慰安婦問題の核心をどのように考えているのか、人さらいのような強制連行以外は問題ではないという考えなのかとのお尋ねがありました。

 先ほども申し上げましたが、慰安婦の方々が当時の社会情勢の中で極めてつらく苦しい状況に置かれていたことについては、心が痛みますし、深甚な思いをはせたいと思っております。

 また、これまでの歴史の中では多くの戦争があって、日本だけにかかわらず、世界中にも女性の人権が侵害されてきた時代がありました。そして今もなお紛争時には女性の人権侵害が存在しており、こうしたことは絶対に認めてはなりません。

 我々は、人権侵害のない社会を目指していくことが大切であり、そのことに向かって全力を尽くしていかなくてはならないものと考えております。そうした前提に立った上で、例えば塚地議員がおっしゃったアメリカ議会下院での決議等の内容にも事実と異なった表現が含まれておりますし、日本国内においても、高等学校の教科書の中にも不適切な誤った記述がされている事例もあります。事実と異なるいわれなき中傷や間違った情報に対してはしっかりとした対応をしていかなくてはならないものと考えております。

 したがって、慰安婦問題の核心は、事実は事実として認め、正すべきを正すということだと思っております。

 最後に、過ちは過ちとしてしっかりと向き合うことが人の道であり、そうしたことこそ諸外国の真の友好を築くことができるのではないかとお尋ねがありました。

 おっしゃるとおりだと思っております。過ちは過ちとして、事実であれば謝罪すべきであります。それと同時に、これまでも繰り返して申し上げましたとおり、事実と異なるものに対しては、これは断固として、正しいことは正しいと主張をしていかなければならないものと考えております。

 また、日本国として、そういう態度で諸外国と接していくことが、あるべき姿だと考えております。もしかなうことであれば、諸外国においても同じ姿勢であってほしいと心から願っております。

 以上でございます。(拍手)



○議長(浜田英宏君) 以上をもって質疑を終結いたします。

 お諮りいたします。

 ただいま議題となっている議案については、委員会への付託を省略し、直ちに討論に入ることに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。

 これより討論に入ります。

 通告がありますので、発言を許します。

 36番中根佐知さん。

   (36番中根佐知君登壇)



◆36番(中根佐知君) 私は、日本共産党を代表しまして、議題となっています議発第13号「「慰安婦問題」について適切な対応を求める意見書議案」に反対の立場で討論を行います。

 質疑を通しまして、意見書が理由として挙げる河野談話作成過程の問題は存在しないこと、朝日新聞の報道した吉田証言の取り消しも河野談話に全く反映していないことが明らかになりました。

 同意見書は事実を無視したもので、議決に付す要件を欠いています。

 政府は、河野談話の継承を国内外に約束をしました。河野談話は慰安婦問題の過ちを認め、謝罪し、二度と繰り返さない決意、人の尊厳を大切にする日本人の、日本の人権感覚を世界に示したもので、日本と日本人の信頼を高める明らかに大きな一歩を踏み出したものです。その誠実な実行こそが求められています。

 ところが、政権党である自民党の外交・経済連携本部国際情報検討委員会は、9月19日、朝日新聞の吉田証言取り消しを根拠に、性的虐待は否定されたと河野談話の否定を決議しました。同意見書議案も、この同じ流れに沿ったものです。政府が継承を世界に約束しながら、国内で否定の運動を政権党がするという、こうした二枚舌的対応こそが、日本は多くの国益を失うとともに国民の尊厳は不当におとしめられ続けていると、こういう事態を生んでいるということを厳しく指摘しておきます。

 同意見書は、慰安婦問題の本質、何を国際世論が問題にしているのかを全く理解していないことから提出をされたものです。女性たちがどんな形で慰安所に来たにせよ、それが仮に本人の意思であっても強制であっても、一たび日本軍慰安所に入れば自由のない生活を強いられ、強制的に兵士の性の相手をさせられた、性奴隷状態とされた甚だしい女性への人権侵害、これを先ほどの答弁でもお認めになりましたが、その事実が慰安婦問題です。

 問題の本質を理解していない典型例は、安倍首相らがアメリカの新聞に出した、慰安婦は公娼制度と同じで問題はないとする意見広告です。19世紀半ばから公娼制度は人身売買、奴隷制度とする認識が大きく広がっています。イギリスは、19世紀末に公娼制度を廃止しました。アメリカの多くの州にはそもそも存在していません。ですから、公娼制度だから問題ないという意見広告が怒りを呼び、2007年のアメリカ下院決議になりました。

 女性を性の道具として扱うことをさきの大戦で組織的に実施したのは日本とドイツだけです。日本では、設置計画の立案、場所や必要人数の算定、業者の選定、依頼、資金あっせん、女性集め、女性の輸送、慰安所の管理、建物・資材・物資全ての提供など、それを軍の管理下または直接実施によって進められています。

 一般の公娼制度のように管理の対象としたというのではなくて、国の意思として政策的に推進しました。だからこそ、厳しく世界が批判をしているわけです。

 戦前、大日本国憲法のもとの日本でも、工場で働くのだとだましたり、借金漬けで逃れられないようにして国外移送するということは、人身売買として犯罪行為とされていました。1932年、軍の依頼で上海の海軍指定慰安所のために、女給、女中とだまして慰安婦を集めて移送しようとした業者が検挙され、有罪になっています。

 ところが、取り締まるべき政府が、中国との全面的な戦争に突入する中で、「現地における実情に鑑みるときには必要やむを得ざるもの」、内務省の警保局がこう言っているのですが、こういう黙認する通達を出しています。さらに、人数を指定して女性集めを指示する文書も出ています。政府に犯罪行為の認識があったために、その中でわざわざ、「どこまでも経営者の自発的希望に基づくよう取り運ぶように」と指示をしています。

 また、当時の日本は、人身売買を取り締まる4つの国際条約のうち3つに加盟しており、その一つは、未成年者は本人の承諾があるなしにかかわらず、売春に従事させることは全面的に禁止するものでした。しかし、多くの慰安婦は10代の少女であったことが、被害者の証言だけでなく公文書でも明白です。人さらいのような強制連行がなければ問題がないとする見解は、歴史を偽装するものです。

 さらに、戦前の日本は公娼制度を当然視していたというのは、先人を冒涜するものでもあります。女性の人権という発想がなかった男性だけの県会においても、事実上の奴隷制度の認識が広がっていました。公娼制度を廃止した県は14、廃止決議を上げた県会も20を超えています。高知県会もその一つです。1937年の鹿児島県会の決議は、「公娼制度は人身売買と自由拘束の2大罪悪を内容とする事実上の奴隷制度なり」と厳しく批判をしています。

 この先人たちの認識に比べても、余りにもおくれた女性への人権意識に基づいた意見書案となっています。

 人さらいのような強制連行がないから問題ない、性奴隷ではないという主張は、女性の人権についての歴史の動きを直視しない、国際的に全く通用しない主張であることを重ねて指摘をしておきます。

 最後に、この問題は現在も続く人身売買や性差別に連なっている今日的問題であることを指摘しないわけにはいきません。都議会の女性差別やじの問題を本会議でも指摘しましたが、日本は、アメリカ国務省が発表している世界186カ国また地域の人身売買報告書で、人身売買撤廃のための最低基準を満たしていないとG7の中で最低の評価をされ、世界経済フォーラムが発表するジェンダーギャップ指数は136カ国中105位に低迷しています。

 国連女性差別撤廃委員会からは、改善に取り組む姿勢のなさを繰り返し批判されています。女性差別、女性の人権侵害の歴史に正しく向き合えていないことの反映です。慰安婦問題に正しく向き合い、河野談話を誠実に実行することは、女性差別、女性の人権侵害を克服し、男女がともに輝く社会をつくる前提であり、世界に通用する国際感覚の土台です。

 その上に立ってこそ、高知県も進めている韓国や中国、オランダとの国際交流もさらに発展していくと確信しています。

 日本で初めて女性の参政権を実現したこの高知で、同意見書案を可決することに高知県連合婦人会を初め19の女性団体から抗議の声明が出されました。本意見書の撤回を求めるとともに、女性の人権、女性の尊厳を回復する課題であり、被害女性たちの高齢化の中で解決は待ったなしの状況だとしています。全く同感です。

 歴史の歯車を過去に回し、県議会の先輩をも冒涜し、汚点を残すことになる本意見書は、採択すべきではありません。心から訴えて、反対討論といたします。同僚議員の御賛同をどうぞよろしくお願いいたします。(拍手)



○議長(浜田英宏君) 以上をもって、討論を終結いたします。

 これより採決に入ります。

 議発第13号「「慰安婦問題」について適切な対応を求める意見書議案」を採決いたします。

 本議案を原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 起立多数であります。よって、本議案は原案のとおり可決されました。

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△議案の上程、討論、採決(議発第14号 意見書議案)



○議長(浜田英宏君) 御報告いたします。

 議員から議案が提出されましたので、お手元にお配りいたしてあります。その提出書を書記に朗読させます。

   (書記朗読)

   〔議発第14号 巻末332ページに掲載〕



○議長(浜田英宏君) お諮りいたします。

 ただいま御報告いたしました議発第14号「2015年10月の消費税率10%への再引き上げ中止を求める意見書議案」を、この際日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、日程に追加し、議題とすることに決しました。

 本議案を議題といたします。

 お諮りいたします。ただいま議題となりました議案については、提出者の説明、質疑、委員会への付託を省略し、直ちに討論に入ることに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。

 これより討論に入ります。

 通告がありますので、発言を許します。

 35番岡本和也君。

   (35番岡本和也君登壇)



◆35番(岡本和也君) 私は、日本共産党を代表して、議発第14号「2015年10月の消費税率10%への再引き上げ中止を求める意見書議案」に賛成の立場で討論を行います。

 4月に消費税が3%増税され、個人消費や住宅建設が大幅に落ち込んだ後、7月になっても景気の低迷が続いています。勤労者世帯の実収入のマイナスは連続11カ月、実質賃金のマイナスは連続14カ月と経済の6割を支える家計が冷え込んでいるからです。

 そうした実態を反映し、先日発表された日本世論調査会の調査では、再増税に反対する声は72%に上っています。県民の暮らしの実態は深刻です。稲作農家では、「天候不順の影響で収量は例年の3割減になった」、「円高や消費税増税による肥料、農薬などの資材や燃料の高騰で収益は大幅に減少した」、さらに「米価の暴落により新しくした農機具のローンが払えない」、「今度農機具が故障したら修理や買いかえる資金がないので稲作をやめる」。園芸農家も消費税増税、円高による影響は同様です。

 高知県の経済を今まで支えてきた基幹産業の現場でも大変な事態になっています。

 県経済にとって深刻なのは、倒産件数もそうですが、休業、廃業がその5ないし6倍の規模に広がっていることです。先月、四万十市の老舗スーパーが倒産し、3店舗が営業をやめました。そこで働いていた労働者の今からの暮らしのことを考えると本当に心が痛みます。

 消費税は社会保障のためと言いながら、本年度、社会保障の充実に使われた予算は5,000億円しかなく、社会保障の相次ぐ負担増が県民を苦しめています。介護保険料も増加したのに十分なサービスが受けられない、年金の支給が減った、国保税の負担が大変厳しいなどの悲痛の声が上がっています。今後も、病床数の削減、介護サービスの切り捨てなどのメニューがめじろ押しです。

 財政再建のためと言いながら、巨額の黒字をため込む大企業には復興増税の前倒し廃止など、今年度は1.5兆円、来年度はさらに3兆円もの減税を実施しようとしています。暮らしと経済に大打撃を与え、増税の根拠も総崩れとなっている消費税10%への増税は、きっぱりと中止するべきものです。

 日本共産党は、消費税の増税なしに社会保障を立て直す道を提案しています。

 第1は、税金は応能負担の原則に立った税制改革を行い、社会保障の財源を確保することです。富裕層と大企業への優遇税制を改めて、応分の負担を求めることです。日本の法人税率は高いというのは本当でしょうか。表面税率では課税ベースが違うために真の税負担は評価できません。財務省が作成した企業負担の国際比較によると、日本の法人税負担の対GDP比は3.2%です。韓国3.5%やシンガポール3.9%よりも低く、中国3.2%と同じ水準です。しかも、法人税の引き下げ競争は国民負担の増大を招くとOECDなどでも弊害が議論になっています。

 現在、韓国では、法人税減税を撤回し、野党からさらなる増税案が出されて、議論が続いています。中国やシンガポールも企業の社会保障負担をふやす方向になっています。日本はアジアのリーダーとして引き下げ競争をやめようという提案をすることが必要です。

 また、所得税の負担率が、所得が1億円を超えると逆に低下する逆立ち税制を是正するべきです。

 極端な格差拡大は成長を妨げる、IMF、OECD、アメリカ格付会社スタンダード&プアーズが次々と警告するレポートを発表しています。税のゆがみを正して、社会保障の充実とあわせて所得再配分機能を強化することは、経済の6割を占める内需を温め、経済の再生、税収増に結びつき、さらに将来の経済成長を支える世界の流れとも沿った、最も確かな道です。

 第2は、大企業に眠っている内部留保285兆円の一部を活用して、大幅賃上げと安定した雇用を実現し、景気を回復させて税収をふやす道です。

 日本の現状は、1998年から2010年の間に大企業の内部留保は177兆円増加していますが、非正規雇用の拡大などで民間給与は29兆円減少、経済の成長もとまり、GDPも減少し、結果として税収も9.1兆円減少する悪循環に陥りました。この悪循環を賃上げと安定した雇用で好循環に変えようという提案です。

 昨年のG20首脳宣言も、強固で持続的で均衡ある発展にとって、質の高い雇用を通じた成長や非正規雇用を減少させることをうたっています。その方向と一致する提案です。また、この9月、ILOとOECD、世界銀行がまとめたG20の雇用に関する報告書は、G20の多くの国々で労働生産性の伸びに賃金の上昇が追いつかず、それぞれの国内で賃金や所得の不平等が拡大していると指摘しています。日本の場合、1992年を100として2009年の時点で労働生産性は15ポイント以上の増加の一方で、賃金は10ポイントも低下しています。この点でも、道理ある提案となっています。

 その中でも、政府の決断で実施できるのは最低賃金の大幅な引き上げです。アメリカは、最低賃金引き上げを経済対策として取り組んでいます。中小企業支援8,800億円とセットで取り組み、2006年比で41%も引き上げました。これにより、540万人が賃上げとなり、消費も拡大し、当初は心配したアメリカ経済界、中小企業団体も、経済効果があるとわかって次の段階で2006年比で96.1%に進もうとしています。

 日本は同年比で15.9%の引き上げにとどまり、支援策も30億円にとどまっています。抜本的な対策に進むことは、特に中小企業の多い地方経済の再生に極めて有効です。

 知事会が、少子化非常事態宣言を出すことや子供の貧困率は過去最悪を記録するなど、今、日本の社会のあり方が問われています。こうした問題にも正面から応える内容となっており、大いに国民的な議論を進めていきたいと考えます。

 以上のこともあわせ、政策的な立場は違ったとしても、県民の暮らしと営業の実態を直視すれば、消費税増税の環境にはないことが明らかではないでしょうか。附則第18条に基づき、再増税の中止を求める意見書を可決することは、県民の声を政府に届けるという県議会の責務を果たすことだと確信するものであります。

 以上申し上げ、議員各位の賛同も求めて「2015年10月の消費税率10%への再引き上げ中止を求める意見書議案」への賛成討論にかえさせていただきます。(拍手)



○議長(浜田英宏君) 以上をもって、討論を終結いたします。

 これより採決に入ります。

 議発第14号「2015年10月の消費税率10%への再引き上げ中止を求める意見書議案」を採決いたします。

 本議案を原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 起立少数であります。よって、本議案は否決されました。

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△議案の上程、討論、採決(議発第15号 意見書議案)



○議長(浜田英宏君) 御報告いたします。

 議員から議案が提出されましたので、お手元にお配りいたしてあります。その提出書を書記に朗読させます。

   (書記朗読)

   〔議発第15号 巻末334ページに掲載〕



○議長(浜田英宏君) お諮りいたします。

 ただいま御報告いたしました議発第15号「カジノ賭博の合法化に反対する意見書議案」を、この際日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、日程に追加し、議題とすることに決しました。

 本議案を議題といたします。

 お諮りいたします。ただいま議題となりました議案については、提出者の説明、質疑、委員会への付託を省略し、直ちに討論に入ることに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。

 これより討論に入ります。

 通告がありますので、発言を許します。

 38番米田稔君。

   (38番米田稔君登壇)



◆38番(米田稔君) 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました議発第15号「カジノ賭博の合法化に反対する意見書議案」に賛成する立場から討論を行います。

 法律が禁じるカジノ賭博を合法化するカジノ解禁推進法−−特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案の行方が臨時国会の焦点の一つに浮上をしています。安倍首相は、1日の参議院本会議で、観光振興、地域振興、産業振興に資するとして、改めてカジノ解禁に前のめりの姿勢を示し、菅官房長官も3日の会見で、今国会で成立させるべく全力で取り組んでいると述べました。

 しかし、モラルや人間社会を崩壊させる政治は許されません。賭博は多数の負ける人を犠牲にし、一部の者がもうけを図ろうとするものです。目先の利益さえ見込めるなら、多くの人の苦しみなど度外視するというのでは、まともな政治、社会とは言えません。

 日本でカジノ賭博は犯罪です。刑法は、「賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する」、「賭博場を開帳し、又は博徒を結合して利益を図った者は、3月以上5年以下の懲役に処する」など定め、カジノ行為やカジノ開設等を厳格に禁じています。

 なぜ刑法は賭博を禁止しているのか。最高裁判決では、賭博行為は、勤労など正当な原因によらず、単なる偶然の事情によって財物を手にする思いがけない幸運を得ようと相争うことは、国民を怠け者の浪費家にし、健康で文化的な社会の基礎になる勤労の美風を害するばかりか、副次的な犯罪を誘発し、国民経済の機能に重大な障害を与えるおそれすらあるとし、そして賭博行為は社会の風俗を害する行為として処罰することとされていると規定しているのであります。

 カジノ推進派の方は、弊害が出ることは認めながら、ギャンブル依存症などのさまざまな対策をとる等と言っています。しかし、幾ら対策をとっても、依存症や犯罪などを含め、日本社会への弊害を防止することができないことは明らかではありませんか。

 いろいろ対策をとっても防止できないからこそ、法律、刑法でカジノ賭博そのものを禁止しているのであります。日本で最初に賭博の禁止令が出されたのが689年、持統天皇の双六禁止令と言われています。社会を荒廃させる賭博は認められないということを1,000年以上にわたり取り組んできたわけです。

 長い歴史的な経過やさまざまな事件を踏まえての法体系であること、賭博行為を禁止した刑法の重みを受けとめ、カジノ賭博の合法化はきっぱりやめるべきであります。

 しかし今日、日本では、競馬、競輪など6種目の公営賭博が実施され、遊技という欺瞞的な扱いでパチンコ、パチスロという実質的な賭博行為があふれ返っています。その結果、日本は世界でも突出したギャンブル依存症大国となっています。

 厚生労働省研究班の調査で、日本の成人の4.8%、男性8.8%、女性1.8%、推計536万人にギャンブル依存症の疑いがあることが明らかにされました。ギャンブル依存症は、ギャンブルへの衝動が抑制できず、経済的、社会的、精神的問題が生じているにもかかわらず、やめることができない病気です。世界保健機関は、精神疾患と定義しており、世界的にその対策と治療、回復のための社会基盤づくりが課題になっています。

 研究班は、同じ方法で行われた比較可能な諸外国の調査結果もあわせて公表しました。アメリカ1.58%、フランス1.24%、韓国0.8%などとなっており、日本の高さが際立っています。一方、対策は軽視され、医療機関を受診する依存症患者は年間わずか500人であり、大多数の患者と家族、周辺の人たちは適切な救済を受けられず、苦しみ続けています。

 さらにカジノをつくり、ギャンブル依存症患者を拡大、多重債務問題再燃の危険を増大させることは決して許されるものではありません。また、暴力団などの反社会的勢力の跳梁ばっこの舞台を提供する結果を招く可能性も高いものであり、認められません。

 カジノ推進派は、高規格施設であり、厳格な規制のもと、優良顧客だけを集めるから依存症患者はふえない、さまざまな社会的問題を起こすことはないと主張します。しかし現在、国会に提出されているカジノ法案に、そのための具体的な方策は何も書かれていません。そもそも、そんな規制や対策など、できるはずがないからです。

 厳格な対策をとっているというシンガポールは、開業後4年でカジノ入場禁止者は20万人を超え、自己破産も1.5倍に急増しています。

 カジノ推進の名目に成長戦略の目玉、経済の活性化が掲げられていますが、韓国、米国等ではカジノ設置自治体の人口が減少したり、また多額の損失をこうむったという調査結果も出ています。何より、賭博場はものづくりでも純粋なサービス業でもありません。経済対策、成長戦略というなら、少なくとも、新たな付加価値を生み出し、人々の暮らしを豊かにするものでなくてはなりません。しかし、カジノは人の金を巻き上げるだけで、何の価値も生み出しません。これが経済対策などと言えるでしょうか。

 また、外国人観光を口実に、外国人から金を巻き上げていいのか、そのどこがおもてなしと言えるのか、これも問われていると思います。

 カジノは多くの負ける人たちから収奪して利益を得るものであり、ギャンブル依存症や多重債務問題を初め、家族を含め多くの人々の生活や人生を破壊しています。そのような多くの人々の犠牲の上に成り立つ観光及び地域経済の振興や財政の改善など、本来あるべき観光、地域経済の振興、財政の改善とは全く無縁であり、また長期的に持続可能なものではありません。

 本県のように、1次産業にしても観光にしても、地域の資源に光を当て、県民参加で進めている産業振興、持続可能な社会づくりやアメリカなどで成果を上げている中小業者支援と一体となった思い切った最低賃金の引き上げなど、まともな人間らしい経済対策にこそ力を注ぐべきです。

 カジノ解禁を推し進めているのはパチンコ、パチスロ機器メーカーとかPFI関連業者や箱物施設に関係する大手ゼネコンです。特定業界の目先の利益のために日本社会をゆがめるカジノ解禁を許すべきではありません。

 今、日本弁護士連合会が反対の意見書を決議、全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会が設置されるなど、カジノ賭博合法化に対して国民の不安と反対の声が広がっています。

 今月初めに実施した朝日新聞の全国世論調査では、カジノ解禁法案に賛成が30%、反対は2倍近くの59%となっています。国民多数の声を踏みにじりカジノ賭博合法化に突き進むことは、決して許されるものではありません。カジノ解禁推進法案はきっぱり廃案にすべきであります。

 以上、カジノ賭博合法化に反対する意見を述べ、議発第15号の賛成討論といたします。同僚各位の御賛同を心からお願いいたします。(拍手)



○議長(浜田英宏君) 以上をもって、討論を終結いたします。

 これより採決に入ります。

 議発第15号「カジノ賭博の合法化に反対する意見書議案」を採決いたします。

 本議案を原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 起立少数であります。よって、本議案は否決されました。

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△継続審査の件



○議長(浜田英宏君) 御報告いたします。

 各常任委員長及び議会運営委員長から、お手元にお配りいたしてあります申出書写しのとおり、閉会中の継続審査の申し出がありました。

   〔継続審査調査の申出書 巻末337ページに掲載〕

 お諮りいたします。ただいま御報告いたしました閉会中の継続審査の件を、この際日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、日程に追加し、議題とすることに決しました。

 閉会中の継続審査の件を議題といたします。

 お諮りいたします。各常任委員長及び議会運営委員長から申し出のとおり、これらの事件を閉会中の継続審査に付することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、各常任委員長及び議会運営委員長から申し出のとおり、閉会中の継続審査に付することに決しました。

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○議長(浜田英宏君) 以上をもちまして、今期定例会提出の案件全部を議了いたしました。

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△閉会の挨拶



○議長(浜田英宏君) 閉会に当たりまして、一言御挨拶申し上げます。

 今議会には、台風第12号及び第11号による被害への迅速な対応を図るための補正予算を初めとして、高知県税条例の一部を改正する条例議案など当面する県政上の重要案件が提出をされました。議員各位におかれましては、これら提出された議案のほか、今回の豪雨災害を踏まえた防災対策や10月1日に設立されましたとさでん交通株式会社の事業再生に向けた取り組みなどについても熱心に御審議をいただきました。おかげをもちまして、全議案を滞りなく議了し、閉会の運びとなりました。議員各位の御協力に対しまして、心から感謝を申し上げます。

 また、知事を初め執行部、報道関係の皆様方におかれましても、この間何かと御協力を賜りましたことに対しまして、心から厚く御礼を申し上げます。

 日増しに秋の深まりを感じる季節となってまいりました。どうか皆様方におかれましては、健康に御留意をされまして、県勢発展のために引き続き御尽力を賜りますよう心からお願い申し上げまして、閉会の御挨拶とさせていただきます。

 これより、県知事の御挨拶があります。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 平成26年9月定例会の閉会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。

 今議会には、平成26年度の一般会計補正予算を初め、高知県税条例の一部を改正する条例議案などを提出させていただきました。議員の皆様方には熱心な御審議をいただき、まことにありがとうございました。また、ただいまは、それぞれの議案につきまして御決定を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 今議会では、台風被害やとさでん交通への対応、さらには産業振興や地方創生に関して多くの御意見や御提言をいただきました。御審議の過程でいただきました貴重な御意見や御提言などを十分肝に銘じ、私自身も一層気持ちを引き締めて今後の県政運営に努めてまいります。

 一連の台風被害に対しましては、県民の皆様に一日も早く日常の生活を取り戻していただけるよう全力で取り組んでまいります。また、新会社としてスタートしましたとさでん交通株式会社に関しましては、県民の皆様にとって利用しやすい、そして利用しやすいがゆえに将来にわたって持続可能な公共交通の実現に向け、関係市町村や事業者などと連携を図りながら、その責務をしっかりと果たしてまいりたいと考えております。

 さらには、国の地方創生に向けた動きに呼応しながら、地域地域の若者が誇りと志を持って働ける高知県となりますよう、産業振興計画や南海トラフ地震対策などを強力に推進してまいります。議員の皆様には一層の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 これから少しずつ秋が深まってまいります。議員の皆様方におかれましては、御自愛の上、今後とも一層の御活躍をされますことをお祈り申し上げまして、簡単ではございますが、閉会の御挨拶とさせていただきます。

 まことにありがとうございました。

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○議長(浜田英宏君) これをもちまして、平成26年9月高知県議会定例会を閉会いたします。

   午後0時7分閉会