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平成26年  9月 定例会(第328回) 10月02日−04号




平成26年  9月 定例会(第328回) − 10月02日−04号







平成26年  9月 定例会(第328回)



          平成26年10月2日(木曜日) 開議第4日

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出席議員

       1番  金子繁昌君

       2番  加藤 漠君

       3番  川井喜久博君

       4番  坂本孝幸君

       5番  西内 健君

       6番  西内隆純君

       7番  弘田兼一君

       8番  明神健夫君

       9番  依光晃一郎君

       10番  梶原大介君

       11番  桑名龍吾君

       12番  佐竹紀夫君

       13番  中西 哲君

       14番  三石文隆君

       15番  森田英二君

       16番  武石利彦君

       17番  浜田英宏君

       18番  樋口秀洋君

       19番  溝渕健夫君

       20番  土森正典君

       21番  西森潮三君

       24番  ふぁーまー土居君

       25番  横山浩一君

       26番  上田周五君

       27番  中内桂郎君

       28番  西森雅和君

       29番  黒岩正好君

       30番  池脇純一君

       31番  高橋 徹君

       33番  坂本茂雄君

       34番  田村輝雄君

       35番  岡本和也君

       36番  中根佐知君

       37番  吉良富彦君

       38番  米田 稔君

       39番  塚地佐智君

欠席議員

       なし

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説明のため出席した者

  知事       尾崎正直君

  副知事      岩城孝章君

  総務部長     小谷 敦君

  危機管理部長   野々村 毅君

  健康政策部長   山本 治君

  地域福祉部長   井奥和男君

  文化生活部長   岡崎順子君

  産業振興

           中澤一眞君

  推進部長

  理事(中山間対

           金谷正文君

  策・運輸担当)

  商工労働部長   原田 悟君

  観光振興部長   久保博道君

  農業振興部長   味元 毅君

  林業振興・

           大野靖紀君

  環境部長

  水産振興部長   松尾晋次君

  土木部長     奥谷 正君

  会計管理者    大原充雄君

  公営企業局長   岡林美津夫君

  教育委員長    小島一久君

  教育長      田村壮児君

  人事委員長    秋元厚志君

  人事委員会

           福島寛隆君

  事務局長

  公安委員長

           織田英正君

  職務代理者

  警察本部長    國枝治男君

  代表監査委員   朝日満夫君

  監査委員

           吉村和久君

  事務局長

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事務局職員出席者

  事務局長     浜口真人君

  事務局次長    中島喜久夫君

  議事課長     楠瀬 誠君

  政策調査課長   西森達也君

  議事課長補佐   小松一夫君

  主任       沖 淑子君

  主事       溝渕夕騎君

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議事日程(第4号)

   平成26年10月2日午前10時開議

第1

 第1号 平成26年度高知県一般会計補正予算

 第2号 平成26年度高知県災害救助基金特別会計補正予算

 第3号 平成26年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会計補正予算

 第4号 平成26年度高知県県営林事業特別会計補正予算

 第5号 平成26年度高知県流域下水道事業特別会計補正予算

 第6号 高知県税条例の一部を改正する条例議案

 第7号 災害に際し応急措置の業務に従事した者に係る損害補償に関する条例の一部を改正する条例議案

 第8号 高知県地方薬事審議会条例等の一部を改正する条例議案

 第9号 高知県手数料徴収条例の一部を改正する条例議案

 第10号 高知県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例議案

 第11号 高知県旅館業法施行条例及び高知県暴力団排除条例の一部を改正する条例議案

 第12号 高知県指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第13号 高知県立美術館の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第14号 高知県営住宅の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 第15号 高知県認定こども園条例の一部を改正する条例議案

 第16号 高知県児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 第17号 高知県が当事者である訴えの提起に関する議案

 第18号 高知県公立大学法人と公立大学法人高知工科大学との吸収合併に関する議案

 第19号 県有財産(情報処理機器)の取得に関する議案

 第20号 新図書館等複合施設電気設備工事請負契約の締結に関する議案

 第21号 新図書館等複合施設空調設備工事請負契約の締結に関する議案

 第22号 平成25年度高知県電気事業会計未処分利益剰余金の処分に関する議案

 第23号 平成25年度高知県工業用水道事業会計未処分利益剰余金の処分に関する議案

 第24号 平成25年度高知県病院事業会計資本剰余金の処分に関する議案

 第25号 高知県児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例及び高知県婦人保護施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案

 報第1号 平成25年度高知県一般会計歳入歳出決算

 報第2号 平成25年度高知県収入証紙等管理特別会計歳入歳出決算

 報第3号 平成25年度高知県給与等集中管理特別会計歳入歳出決算

 報第4号 平成25年度高知県旅費集中管理特別会計歳入歳出決算

 報第5号 平成25年度高知県用品等調達特別会計歳入歳出決算

 報第6号 平成25年度高知県会計事務集中管理特別会計歳入歳出決算

 報第7号 平成25年度高知県県債管理特別会計歳入歳出決算

 報第8号 平成25年度高知県土地取得事業特別会計歳入歳出決算

 報第9号 平成25年度高知県災害救助基金特別会計歳入歳出決算

 報第10号 平成25年度高知県母子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出決算

 報第11号 平成25年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計歳入歳出決算

 報第12号 平成25年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会計歳入歳出決算

 報第13号 平成25年度高知県農業改良資金助成事業特別会計歳入歳出決算

 報第14号 平成25年度高知県県営林事業特別会計歳入歳出決算

 報第15号 平成25年度高知県林業・木材産業改善資金助成事業特別会計歳入歳出決算

 報第16号 平成25年度高知県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計歳入歳出決算

 報第17号 平成25年度高知県流域下水道事業特別会計歳入歳出決算

 報第18号 平成25年度高知県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算

 報第19号 平成25年度高知県高等学校等奨学金特別会計歳入歳出決算

 報第20号 平成25年度高知県電気事業会計決算

 報第21号 平成25年度高知県工業用水道事業会計決算

 報第22号 平成25年度高知県病院事業会計決算

 諮第1号 退職手当支給制限処分に対する異議申立てに関する諮問

第2 一般質問

   (3人)

第3 決算特別委員会設置の件

第4

 議発第1号 議員を派遣することについて議会の決定を求める議案

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   午前10時開議



○議長(浜田英宏君) これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○議長(浜田英宏君) 御報告いたします。

 公安委員長島田京子さんから、所用のため本日の会議を欠席し、公安委員織田英正君を職務代理者として出席させたい旨の届け出がありました。

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△質疑並びに一般質問



○議長(浜田英宏君) これより日程に入ります。

 日程第1、第1号「平成26年度高知県一般会計補正予算」から第25号「高知県児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例及び高知県婦人保護施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案」まで、報第1号「平成25年度高知県一般会計歳入歳出決算」から報第22号「平成25年度高知県病院事業会計決算」まで及び諮第1号「退職手当支給制限処分に対する異議申立てに関する諮問」、以上48件の議案を一括議題とし、これより議案に対する質疑並びに日程第2、一般質問をあわせて行います。

 6番西内隆純君。

   (6番西内隆純君登壇)



◆6番(西内隆純君) 自由民主党会派の西内隆純でございます。お許しをいただきましたので、一般質問を行わせていただきます。

 本日は、まず教育についてお尋ねいたします。

 私の尊敬する偉人の一人、吉田松陰先生の足跡をたどることで、教育において教員の情熱がいかに重要か、そして偉人伝からいかに多くのことを学べるかについて、皆様と確認を行いたいと思います。

 松陰先生といえば、明治維新の精神的指導者であり、松下村塾にて維新の志士を育て上げた人物として有名な方でございます。彼は、自身のことを狂愚と呼び、松下村塾の門下生には、諸君、狂いたまえと叱咤激励をしておりました。耳を疑いたくなるようなこの言葉も、私の1問目が終わるころには皆さんの魂を揺さぶる言葉に変わることを期待しつつ、質問を続けさせていただきます。

 1830年、吉田松陰は長州藩、今日の山口県に生をうけました。兵法学者の彼は、21歳のときに、水戸学、海防を学ぶために宮部鼎蔵と東北視察を計画します。このとき彼は、出発の日取りに関所通過書の発行が間に合わないという理由で脱藩をし、東北に一路足を向けたわけであります。脱藩は当時死罪となることもあったそうですから、同行者の宮部鼎蔵はさぞかし肝を冷やしたことと思います。一度決めたら、とことんやり切る、彼のそんな気質がひしひしと伝わってくるエピソードであります。

 東北で水戸学に触発された彼は、「身、皇国に生まれて、皇国の皇国たるを知らずんば、何をもって天地に立たん」と言葉を残しました。国難を迎えつつある今日にあっては、まず皇国の皇国たるゆえんを知らなくてはならない、伝統や文化を学び、連綿と続いてきた日本のありようを学んで初めて、この国のこれから進むべき道を見出すことができると考えたのでした。私も全くそのとおりだと思います。

 その後、江戸に帰った彼は、ペリー来航の報に触れて、改めて国防の不備を痛感します。西洋諸国の実情を知る必要があると考えた彼は、まず長崎にてロシアの船に乗り込んでの密航を企てますが、出港が予定より早まって失敗。次こそはと、ペリー再来航の際には、伊豆の下田に停泊中の旗艦ポーハタン号に闇夜に紛れて乗船します。ペリー側の拒否によってこの企てが失敗に終わりますと、みずから出頭し、伝馬町の牢屋敷に投獄されてしまいます。このときに彼が詠んだ歌「かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂」、この歌からは、彼がいかに憂国の情にほだされていたかをうかがい知ることができます。私の座右の銘でもございます。

 長州に移監後、出獄を許された彼は、1857年、おじの松下村塾を引き継ぎます。松下村塾と言えば、久坂玄瑞や高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋、吉田稔麿、入江九一、前原一誠、山田顕義など、維新のそうそうたるメンバーが思い起こされます。吉田松陰が彼らに対してどのような教育をしたのだろうかと気になるところであります。彼は、門下生には何を勉強してもよいと、それぞれ好きな書物を当たらせたのであります。その勉強範囲が非常に広範に及ぶわけですから、先生自身にもわからないことがあります。そのようなときは、あしたの朝教えてやると言って持ち帰り、先生は徹夜で勉強をします。翌朝、彼は目を赤く腫らしながら生徒の質問に答えるのであります。学者になってはいけない、実行しなければいけない、有言実行の人でなくてはいけないとの言葉のとおり、情熱と行動の人でありました。彼のこの真摯な姿勢、情熱的な生きざまに魅せられた門下生たちは、この先生のために死のうと、そのような気持ちを抱くようになったのであります。

 開塾よりわずか1年後の1858年、幕府が朝廷の許可なく日米修好通商条約を締結したと知ると、彼は大変激怒し、倒幕と老中首座の間部詮勝の暗殺を企てます。門下生は、先生を何とか思いとどまらせようと血判状を用意します。しかし、これに激怒した吉田松陰は、門下生に対して絶縁を宣言いたします。その後、暗殺への協力を長州藩に依頼すれば、藩は慌てて彼を投獄してしまいます。最期は実にあっけないもので、江戸に移監された際に、聞かれてもいない老中暗殺計画を暴露し、死罪を言い渡されてしまいます。吉田松陰としては、正しいことを正直に伝えれば、相手に必ず響くはずだと考えておったようであります。そのような彼ですから、刑の執行に当たっては、「小生、獄に座しても首をはねられても天地に恥じ申さねばそれにてよろしく候」との言葉を残し、堂々とした最期を遂げられたと伝え残されております。

 残された門下生たちは、その後足かけ7年で倒幕を実現し、世界史上の大快挙と評される明治維新の原動力として活躍したのでした。

 もうおわかりいただけたでしょうか。吉田松陰先生の門下生への言葉、諸君、狂いたまえとは、決して奇人変人になれという意味ではありません。あふれんばかりの情熱でもって行動し、世の中を変えなさいと檄を飛ばしていたのであります。余談ですが、弟子の高杉晋作は、自身を東洋の一書生ならぬ一狂生と名乗り、山縣有朋は山縣狂介と名前を改めたそうであります。

 私は、この諸君、狂いたまえの精神こそ、今日の日本の危機的状況、高知を変えていくために必要なものと確信をいたします。彼を知れば知るほど、もっと世のため人のために頑張らなくてはいけないと鼓舞されますが、皆様はいかがでしょうか。

 さらには、先生がわずか1年という期間で維新の志士を育て上げたという事実は、何を教えるかということもさることながら、教える側の信念や情熱、一挙手一投足がいかに重要であるかということを雄弁に語っているわけであります。

 今回は吉田松陰を取り上げましたが、これに限らず、偉人伝は本当にすばらしい人格形成のための教材と確信いたします。足跡をたどることで多くのことを学び、心に活力を得ることができます。

 偉人伝に学ぶことの重要性について、知事の御所見をお尋ねいたします。個人的エピソードなどもありましたら、御披露もあわせてお願いいたします。

 さて、偉人伝といえば、真っ先に図書館の伝記を思い起こします。総務委員会業務概要視察にて、県下の学校等教育施設の図書館を訪れた際に気になりましたのが、この伝記の取り扱いや保管状態であります。

 図書館の設置と同時期に購入されたのでしょうか、どこの伝記も、長い年月放置されたためか変色し、ほこりをかぶってしまっています。さらには、図書館奥深くの書架にレイアウトされていることが多く、利用者の目につきにくいようであります。この環境ゆえに、伝記というすばらしい教材が生徒に活用されていないのだとしたら、非常にもったいなく残念に思います。新調、あるいは新調できなくても入り口付近の書架に移す、あるいは季節ごとに特定の偉人にスポットを当てるなどして、生徒が伝記に触れる機会をふやしていただきたいと思います。

 教育長にお尋ねいたします。偉人の伝記の積極活用と、そのために必要な図書館の環境整備をしてはいかがでしょうか。

 次に、非認知能力の開発についてお尋ねいたします。

 ノーベル経済学賞の受賞者、シカゴ大学のヘックマン教授は、就学前の子供に対する教育投資効果に着目し、「就学後の教育の効率性を決めるのは、就学前の教育にある」とする論文を科学雑誌サイエンスで発表しました。日本においても、意識の高い幼稚園、保育園等の教育関係者に大きな衝撃を与えたとお聞きしております。

 世間一般の根強い学力信仰の背景には、認知力、つまり知能指数、IQが高ければ高いほど、社会的に成功する確率が高いとする仮説が存在します。ヘックマンは、この仮説に対して、必ずしもそうとは言い切れないとの疑問を抱き、反証を行いました。その分析の中で最も印象的なものは、幼児教育の長期的な影響を追跡した調査です。

 ペリー就学前プロジェクトと呼ばれたこの取り組みでは、低所得者層3歳児123名を、質の高い就学前教育を受けさせる者と受けさせない者に分けて、その後、被験者たちが40歳のときに、どのような差が社会的にもたらされたかを調べました。

 就学前教育を受けた群は、受けなかった群に比べて高卒資格を持つ人の割合が20%高く、5回以上の逮捕歴を持つ人の割合が19%低かったそうです。離婚率、生活保護率も同様に低かったそうです。また、月収2,000ドルを超える者の割合は受けなかった群の4倍、家の購入者も3倍と、明瞭な差が生じたとのことでした。

 大変興味深いことに、質の高い就学前教育を受けた群は、知能指数、IQスコアは必ずしも高くはなかったということであります。一時的な上昇が見られたとしても、この傾向は小学校2年生までに消失しました。そのかわりに就学前教育は、さまざまな非認知能力、例えば自制心や学習意欲、労働意欲、努力、忍耐力などの特性を伸ばすことに寄与したと分析されています。

 彼らは、社会一般に頭のよさ、認知力、知能指数の高さに価値を置く傾向が強いが、本当に重要なのは努力や粘り強さといった非認知能力の高さである、信頼できる人間性こそ雇用者が最も評価する特性であり、また、粘り強さや信頼性、首尾一貫性は、学校の成績を予測する上でも最も重要な因子であると結論をしております。

 勉強ができるからといって必ずしも社会的成功をするわけではなく、人格的に完成されているほうが成功をおさめやすいと、当たり前のことを言っているわけであります。その当たり前のことを科学的アプローチによって証明し、さらに最も効率的な教育投資とは、就学前の3歳以降8歳までの期間における非認知能力の開発であるということを明らかにしたことは、大きな成果と言えるでしょう。

 この大変興味深い結果、最も成果の出せる教育投資のタイミングとその内容について判明しているのであれば、本県の抱える社会階層の再生産の問題に対して、有効に対処できる可能性があるわけであります。もちろんその前段として、ヘックマンの成果やペリー就学前プロジェクトの内容を高知県版の実情に沿った形にローカライズする必要があるでしょう。

 つきましては、ヘックマンの論文や後続の研究を参考に、非認知能力開発についての調査研究を行ってはいかがでしょうか、教育長にお尋ねいたします。

 次に、食育についてお尋ねいたします。

 知事の提案説明にて、日本一の健康長寿県づくりの取り組みのもと、働き盛りの世代の生活習慣病対策に加えて、子供のころからの健康的な生活習慣の定着に力を注いできたこと、小学校から高校までの健康教育の教材が全ての学年でそろったので、しっかりと取り組みを進めていくとのお話がありました。すばらしい取り組みだと思います。中でも、小学校高学年用「よりよい生活習慣のために」と題した副読本は、食と健康、病気の関係にまで踏み込んだ秀逸な内容に仕上がっていると感じました。

 しかし、1点だけ注文をつけさせていただくと、一連の取り組みは義務教育・高等教育課程で行われるものであります。しかし、私の聞くところによりますと、幼稚園、保育園において、食習慣に問題の家庭があるようであります。園児に、朝食に何を食べたかと聞くと、コンビニのおにぎりから始まり、アイスやお菓子を買ってもらって食べたと、うれしそうに答えることもあるそうです。ある程度自律の心を持った児童ならまだしも、幼稚園、保育所に通う幼児ということであれば、保護者の食と健康に対する理解と知識が不足していることが、原因として考えられるわけであります。全ての家庭が該当するわけではないでしょう。しかし、核家族化の進展、急激な食生活、食嗜好の変化、コンビニやファストフードの浸透などを背景に、安易な選択がされがちな現況には、何がしかの対策を講じる必要があると考えます。

 そこで提案ですが、本県では既に幼児教育、親育ち支援を行っておりますので、これを拡張しまして、幼稚園、保育所の保護者を対象に、正しい食習慣について学ぶ機会を設けてはいかがでしょうか、教育長にお尋ねいたします。

 次に、スマートフォンアプリ高知家の開発についてお尋ねいたします。

 先月、iPhone6が発売されました。その人気はすさまじく、3日間で1,000万台を売り上げたそうです。このことに象徴されるように、今日では老いも若きもスマートフォンを持つのが当たり前の時代となりました。行きたいお店、知りたいあの人、仕事のスケジュール、何でもすぐに調べることができます。

 片や本県では、高知家ブランドを掲げて、県内外にプロモーションを行い、イベントを数多く実施しています。そのブランドは、県内はもちろんのこと、今や県外でも一定浸透しつつあるとの調査報告がなされております。せっかく有名になったのだから、何か上手な活用方法はないかと思案したところ、スマートフォンで高知家アプリを開発してはどうかと思うに至りました。

 この高知家アプリを使って提供されますのは、高知県に関するさまざまな情報やサービスであります。スマートフォンは、その携帯性がもたらす情報へのアクセシビリティーの高さ、プッシュ通知機能による確実な情報提供を初め、情報提供者、利用者、その相互に高いメリットをもたらします。提供される情報やサービスをガジェット化し、利用者が取捨選択する余地をつくれば、ユーザーにとって使いやすいアプリとして、より受け入れやすいものになるのではと思います。

 どのような情報、サービスを提供するのかについて、幾つか例を挙げたいと思います。まず大きくは、在住地域と性別、年齢等をもとに、提供する情報とサービスを絞り込みます。

 県外在住者に対しては、移住支援やよさこいなどの情報、あるいはイベントなどの情報を通知します。彼が来高した際には、位置情報を参考に訪問中の観光スポット、サイトに関する情報の提供を行います。例えば牧野植物園を訪れたならば、植物園公式サイトの展示物の解説ページに誘導するなどの連携も考えられます。

 県内在住の人々に対しては、行政情報の伝達、健康診断の勧め、流行病についての注意喚起、龍馬パスポート的な使い方、議会の中継、選挙においては投票へ行くよう促すなど、さまざまな利用法が考えられます。

 基本的な部分を除き、これらの情報提供は利用者側に受信の判断を委ねるべきであります。ニュースサイトのRSSの読み込みは、高知家ブランドを活用したPR動画などの娯楽要素もあったほうがよいでしょう。さらに、豪雨や地震などの緊急時には、位置情報を参考に、最適化された災害情報や最寄りの避難先などを個別に伝達することが可能となります。

 これは余談ですが、遅くとも2019年には誤差1センチ未満の国産GPSが利用可能になるそうですから、位置情報を使ったサービスの提供のあり方について、今から試行錯誤を重ねておくのもよいと思います。

 以上、さらなる高知家ブランドの活用を目指して、スマートフォンアプリ高知家をつくってはいかがでしょうか、総務部長に御所見をお尋ねいたします。

 次に、県道の整備についてお尋ねいたします。

 県道384号北本町領石線の県道拡張工事がおかげさまで進みまして、快適に走れる区間が延伸されました。県道幅にゆとりがあって、自転車や歩行者と接触しそうになるような、ひやっとするような経験をする機会は減ったように思います。ただ、心配なことには、一宮マルナカ周辺は、計画線が重要文化財の旧関川邸の敷地と干渉しているようにお聞きしております。この旧関川邸からマルナカ前までが渋滞の原因となっておりまして、地域の方々からは、拡張工事を進めていただきたい旨のお話をよくお聞きします。

 2月定例会では、一般質問2問目で唐突に本件について土木部長にお尋ねしてしまい、御迷惑をおかけしました。仕切り直しということで、土木部長には改めて御質問させていただきます。

 県道384号北本町領石線の旧関川邸周辺は、今後どのような予定で県道整備が進められるでしょうか、土木部長にお尋ねいたします。

 もう一つ、県道249号後免中島高知線についてお尋ねいたします。

 私は384号と249号の利用者ですから、249号木屋橋周辺の交通事情もよく承知しております。狭い歩道ですれ違う自転車と歩行者、ハンドルを何度も切り返しながら交差点に進入する大型観光バス、昨今の交通量の増加など、これらの交通事故を誘発する要因に対して、可及的速やかに対策を講じる必要があると思います。

 平成25年3月定例会、坂本茂雄県議の質問に対する尾崎知事の答弁には、4車線整備の必要性は高まっている、今後さらに交通の流れや新堀川の環境変化の推移を広く県民の皆様にお示しし、御意見を伺いたい、さらには、高知市のまちづくりの方向性を見きわめながら検討したいとの答弁がありました。

 この答弁のとおりに前向きに転がりつつあることを期待しながら、県道249号線木屋橋周辺の整備の現況、今後の予定について土木部長にお尋ねしたいと思います。

 自転車利用者の交通マナー向上のための取り組みについてお尋ねいたします。

 先般、坂本茂雄議員のほうからも質問がありましたので、一部重複する内容があるかもしれませんことを、御了解、御了承いただきたいと思います。

 自転車利用者による交通事故の件数は、近年減少傾向にあるとお聞きしております。しかし、スピードの出やすいロードバイクやクロスバイクの増加、高齢の利用者の増加などによって、車を運転する者としては、ひやっとさせられるシーンがふえたように思います。

 最近、特に自動車利用者を困惑させるのは、歩道を走行する自転車の交差点における挙動です。この場合の自転車利用者は、歩道を走行する限り歩行者用信号機のある交差点では、歩行者用信号機に従わなくてはいけません。しかし、幾ばくかの自転車利用者は、信号無視を行い交差点内への進入を行います。

 この信号無視の原因について考えた場合、自転車利用者によっては、意図的な信号無視以外のケースがあるように思われます。例えば自転車利用者が、道路交通法施行令第2条に示された対面する信号機に従うこととの定めについて十分に認知または理解をしていない場合は、歩道走行中の彼が、交差点において歩行者用信号機が赤信号にもかかわらず、車道上において対面する信号機が青信号であることに従って交差点に進入することが想定されます。これは交通マナーへの理解が不徹底ゆえに引き起こされる違反であります。

 ほかにも、スマホのながら運転、無灯火、2人乗り、信号無視など、枚挙にいとまがないわけであります。しかし、違反は違反、軽挙妄動を慎ませるべく、交通マナー向上のための取り組みを講じていかなくてはなりません。

 平成24年9月の黒岩議員の質問に対する県警本部長の答弁にあるように、県警が中心となって関係機関の協力のもと、さまざまな啓発事業を実施していることは重々承知しております。しかし一方で、平成24年の警察庁の自転車安全教育に係る意識等に関するアンケート調査の結果からは、50歳から59歳で43.3%、60歳から74歳で50%程度、75歳以上で80%の人々が、自転車に関する交通安全教育をきちんと受けたことがないとの回答を得ています。

 そこで、従来の啓発事業に加えて、自転車購入者を対象とした教習実施、啓発資料配布についての販売店への協力要請、自動車等免許更新時に自転車交通マナー講習を行うなどの新たな対策を講じてはいかがか、警察本部長にお尋ねいたします。

 認知症対策についてお尋ねいたします。

 高齢者の増加とともに、認知症患者の数は増加の一途をたどっています。先般の明神県議の質問でも取り上げられました。認知症高齢者が家族介護者の目を離したすきをついて外に出ていってしまい、行方不明になってしまうことがあります。発見がおくれれば、脱水症状や凍死、時には交通事故に巻き込まれてしまうこともあります。

 2007年12月に愛知県大府市で起きた認知症高齢者の列車轢死事故では、JR東海側は損害賠償を求め、1審、2審ともに遺族側に支払いを命じる判決を下しております。いずれの例にしましても、日々介護してきた家族にとっては、やりきれないものがあるでしょう。このような不幸の連鎖が続くことのないように、対策はしっかりと講じていかなくてはいけません。

 認知症には、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症つまり脳梗塞などの脳血管障害、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症の4種類があり、日本人の認知症患者の約5割はアルツハイマー型に該当するとのことであります。

 認知症を根本的に治療する方法は確立されていませんが、アルツハイマー型の場合、初期の段階でアリセプトを処方することで、症状の進行を抑制することができます。たとえ他の認知症タイプであったとしても、アルツハイマー型を含めてでありますけれども、初期段階から家族など周りの者が適切な接し方をとること、本人に適切な生活習慣を維持させるなどの対策が求められます。

 さて、そうすると、認知症の早期発見というものが重要になってくるわけでありますが、そうは問屋が卸さないと立ち塞がりますのが、本人の自覚症状の問題です。家族が検診を受けるよう勧めても、本人は至って健康なつもりですから、頑として検診を受けようとしない、そういったケースが間々あるようにお聞きしております。

 ここで御提案申し上げます。現在高知県では、40歳代、50歳代の働き盛りの県民一人一人にがん検診の重要性や検診日程を知らせる手紙を発送しておりますが、認知症対策でも同様に、特定の年齢層の県民に対して認知症検診の重要性や検診日程を知らせる手紙を送付してはいかがでしょうか。この取り組みにより、一定の年齢になれば、誰もが当たり前に認知症検診を受けるものだという雰囲気を醸成することができれば、受診率の向上、早期発見数の増加につながると期待されます。そして認知症患者の早期発見は、進行の抑制、家族の負担の軽減、介護費用の抑制等に結びつくはずと考えます。

 以上まとめまして、認知症の早期発見のための認知症検診の重要性、検診日程を知らせる機会を設けてはいかがでしょうか、地域福祉部長にお尋ねいたします。

 優秀な人材の確保に向けた取り組みについてお尋ねいたします。

 人口減、特に少子化の問題点として、世間一般では、経済規模の縮小、社会保障の負担の増大、地域コミュニティーの崩壊等が挙げられることが多いように思います。しかし、ほかにも見過ごされがちな根幹にかかわる問題があるように思われます。具体には、問題を解決していくために必要とされる優秀な行政人材をどのようにして確保するかという問題であります。

 高知県の行政職員の質と量をある一定程度に保っていくことは、これからますます困難になっていくと思われます。例えば、不安定な経済状況を背景として、安定した雇用先として公務員職を選ぶ、公務員ならば何でもよいという風潮が見受けられます。教員になった理由が、仕事として安定しているからと、はばかりなく言う知人がいます。また、平成23年2月の予算委員会の桑名県議の質問でも触れられましたが、新採の警察官が早々に、しかも大量にやめていくという事態も生じています。

 もう一つ議論されるべきは、どのような人材を求めるかという点であります。暗記をしっかりとやってきた学力の高い人材なのか、コミュニケーション能力の高い人材なのか、応用力、課題解決能力の高い人材なのか、情熱と志にあふれる人材なのか、あるいはその全てなのかと問われれば、従事するであろう職務内容によっても異なってくると思われます。しかし、求められる条件に通底するものがあるとすれば、それは吉田松陰先生の言葉、諸君、狂いたまえの精神ではないでしょうか。何をするにしても、誰を動かすにしても、情熱や志、そして行動力がなければ始まりません。

 具体の人材確保の方法についてお話をさせていただくと、現在の職員の選考方法は、試験区分によって多少異なりはしますけれども、大まかには第1次試験と第2次試験の2段階方式となっております。第1次試験では、教養試験、専門試験を通じて学力についての評価を行い、成績上位の一定数を2次試験の受験資格者とします。第2次試験では、論文試験、適性検査、口述試験を通じて、本人の適性や熱意について評価を行い、最終合格者を決定します。

 ここで私の提案ですが、第1次試験と第2次試験の順番を入れかえる、あるいは第1次試験の結果によってふるい落としをせずに、第2次試験の結果を加えた総合評価方式にすることを提案いたします。面接が先んじれば、受験に要する時間と労力は大きくふえることが予想されます。しかし、多少なりとコストをかけても、高知のために全身全霊をかけて頑張りたい、そういう人材を一人でも多く確保すべきと考えます。

 職員採用試験における選考方法の見直しについて人事委員長に御所見をお尋ねいたします。

 エネルギー植林についてお尋ねいたします。

 森田政調会長からもお話がありましたが、本県の林業が大きな転換点を迎えようとしております。高知おおとよ製材工場の稼働や国産材の取引価格の上昇基調、県下工務店に好評の木の住まいづくり事業の後押しによる県産材の利用拡大等、風向きのよいお話を耳にします。中でも、個人的に注目しております木質バイオマス発電については、苦労もひとしおでありますけれども、それ以上の果実を本県にもたらしてくれるのではないかと大変期待をしております。

 以前に、木を余すことなく利用するカスケード利用の重要性について質問させていただきました。建築材として使われる真っすぐな木だけでなく、それ以外の癖のある材や枝葉が、発電の燃料として有効活用できる環境が整いつつあります。今まで不要とされてきたものが付加価値を持つようになる、価値観の転換とも言える出来事であり、これを可能にした規制の力というものはすごいものだと実感した次第であります。

 私は、都市から中山間への所得移転の方法として、この木質バイオマス発電初め、木材の熱利用、電気利用の対価ほど適当なものはないように感じるわけであります。他の再生可能エネルギーの将来がどうであれ、人口減に伴う木材の建築材としての需要の先細りが明らかである以上、木質バイオマスの枠組みは政治的に維持されるべきと考えます。この前提に従って、安定的かつ低廉な燃料材の供給体制の構築に向けた長期の取り組みに、今から着手しなければならないと考えます。

 再植林する木の種類は、本当に針葉樹でよいのか。広葉樹は切り株から出た芽を剪定する作業を要しますが、それを除けば自然更新に任せることができます。針葉樹と広葉樹、どちらのほうがトータルコストで見た場合に安上がりなのでしょうか。鹿などの食害に遭いにくい樹種があるのかもしれません。斜面によっては、どちらの樹種の生育に向いているのでしょうか。広葉樹の単位体積当たりの発熱量は、針葉樹の2倍に達するものも存在します。成長速度はどうでしょうか。

 こういったもろもろのことを踏まえ、燃料材としての利用を前提とした再植林、エネルギー植林について調査研究を始めてはいかがでしょうか、林業振興・環境部長にお尋ねいたします。

 以上、私の1問でございます。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 西内議員の御質問にお答えをいたします。

 偉人伝を学ぶことの重要性についてお尋ねがございました。

 偉人の伝記には、その人物の生き方や人生観、多様な物の見方や考え方などが織り込まれておりまして、時には、読む者に生きる勇気や知恵などを与え、また時には、人間としていかに生きるべきなのか、そのモデルを示してくれるものと考えております。

 特に子供たちの成長の過程におきまして、偉業をなし遂げた人物の生き方に出会い、こういう人生を歩みたい、こういう大人になりたいという夢や志を持ち、将来の自分に思いをはせることは貴重な経験であります。よりよい人格形成の糧となるものと考えております。本県も、坂本龍馬や牧野富太郎、寺田寅彦など、多くの偉人を輩出しておりまして、ぜひ子供たちにはそういった人物の生き方についても触れてほしいと考えております。

 個人的エピソードとあわせてということでございますので、私の経験に照らしまして、少し掘り下げて偉人伝からの学びについて、個人的な体験をお話しさせていただきたいと思いますが、私の場合には、3つのステージがあったというふうに思っております。

 ステージの第1は、小中学生のときでありまして、いわゆる子供の伝記全集とか、ああいう伝記をたくさん読みました。大人の言葉で言わせていただければ、伝記を読んだりすることを通じて、人間はどれだけ大きなことができるようになるものかという形で視座を広げることができたと、そのように考えておりますし、あわせまして、子供のころはどう過ごすべきなのかということも学べ、さらに言えば、そもそも人間としてどうあるべきか、正直であれとか、信義をたっとべとか、道徳の基本の基本に触れるよい機会になったと、そのように思います。

 ステージの第2としては、中高生時代があったと思います。「竜馬がゆく」でありますとか、伝記ではないかもしれませんが、三国志でありますとか、そういうものを読む、そういうことを通じて、今度は、人間はどのようにして事をなし遂げたのかということについて学ぶ。例えば、時代の流れ、天の配剤ということもございますでしょうし、人と人との出会い、そして人と協調して事をなし遂げるとはどういうことかとか、そういうことを物語の中から学ばさせていただいてきたように思います。

 そして、ステージの3段階目として言えば、より大人になったときでありますが、偉人伝、これをより客観視できるようになる、そうしようと努めた時期もあろうかと思います。偉人と言われる人にも、強きも弱きもあり、何といいましても人でありまして、また一つの時代のコンテクストの中で事をなしたのだということであろうかと思います。天の配剤をどう生かすのか、そしてまた強きを伸ばし弱点を補う、また、人と人との出会いがそれらをどう形づくっていくか、いろんなことをいかに客観視するか、そういうことを心がけてきたように思っております。こうして多くのことを学ばさせていただいております。

 いずれにしても、この学び方は人それぞれであろうかと、そのように思いますが、いろいろと物を考えるよい機会になるのが偉人伝であろうかと。題材が人であるだけに、ある意味、身近な題材で物を考え始める、よききっかけになるものではないかと、そのように思います。多くの子供たちに偉人伝を学んでもらいたいと、そのように思っております。

 私からは以上でございます。

   (教育長田村壮児君登壇)



◎教育長(田村壮児君) まず、偉人の伝記の積極的活用と、そのために必要な図書館の環境整備をしてはどうかとのお尋ねがありました。

 まず、偉人の伝記は、児童生徒が生きることの意味や意義について考える上で価値ある教材となるものと考えており、小中学校では、国語科や社会科、道徳、総合的な学習の時間、特別活動などの学習で活用されております。

 例えば、本県が独自に作成した道徳教育用郷土資料集「ふるさとの志」では、坂本龍馬や岩崎弥太郎などの話を取り上げております。国が作成した「私たちの道徳」においては、ヘレン・ケラーや二宮金次郎、野口英世などが掲載されております。道徳教育においては、このような偉人の伝記を通して、主人公の生き方に共感したり、自分自身の体験と重ねて自分を見詰め直し、生き方を考える授業を行っております。

 さらに、国語科でも偉人の伝記を取り上げて、その人物の生い立ちや生き方、考え方などを読むことを通して、偉業達成のもとにある努力や苦労を知るなどの学習を行っております。

 次に、学校図書館の環境整備につきましては、これまで図書の整備や支援員の配置などを通して、市町村教育委員会の取り組みを積極的に支援してまいりました。そうした中で、例えば本県が作成した小中学生を対象とした推薦図書リストでも、伊能忠敬やジョン万次郎など、地域や文化の発展に貢献した先人の伝記を紹介しており、これらの図書については、全ての小中学校に整備をされております。また、図書館支援員を活用しながら郷土の偉人などの伝記を紹介するコーナーを設けたり、授業の中で伝記などの図書を活用する場面をふやすなどの工夫も行われております。

 一方、県立図書館では、偉人の伝記はもちろんのこと、多様な図書や雑誌などを収集、整理、保存し、調べ学習の支援などを行っております。

 ただ、お話にもありました中では、偉人伝が図書館や学校図書室の中で、変色したり、奥に埋もれたりするような事例が多いということでございますので、改めまして、偉人の伝記の教育面での意義を関係者に喚起したいと思います。こうしたことによりまして、偉人が歩んだ人生や人としての生き方のモデルに出会う機会をさらに充実し、本県の児童生徒に自分の将来の目標や志が育まれるように努めてまいります。

 次に、シカゴ大学ヘックマン教授が唱える非認知能力の開発に関する調査研究を行ってはどうかとのお尋ねがございました。

 ヘックマン教授が唱える非認知能力、例えば、自制心や意欲、努力、忍耐力などの育成は、人格形成の基礎となる幼児期の教育において、大変重要な観点の一つであると考えております。現在、本県の幼児教育におきましても、国が定める幼稚園教育要領や保育所保育指針に基づき、日々の遊びや生活を通して、そうした力を育んでいるところでございます。

 しかしながら、議員のお話にございました非認知能力を伸ばすことに重きを置いた保育や教育の具体的な方法論は、十分には確立をされておりません。また、発達の異なる幼児一人一人の意欲や忍耐力などの内面をはかるためには、教育の観点からだけでなく、心理学など多様な分野からの分析や測定方法など、さまざまな検討が必要になってくるともお聞きをしております。

 こうしたことから、県独自で調査研究に取り組むには、やや荷が重た過ぎるように思いますけれども、大変興味深いテーマでございますので、国において非認知能力の開発に関する調査研究が行われますよう、機会を捉えて提案をしていきたいというふうに思います。

 最後に、幼稚園や保育所の保護者を対象に、正しい食習慣について学ぶ機会を設けてはどうかとのお尋ねがございました。

 子供のころからの健康的な生活習慣の定着を図ることは、生涯にわたって健康で生き生きとした生活を送るために大切であると考えております。特に乳幼児期においては、保護者がバランスのとれた食事を子供に与え、食事を基本とした規則正しい生活リズムを確立させることが重要であると考えております。

 そのため、教育委員会では、保護者の食に関する意識の向上に取り組んでおり、親の子育て力の向上を目指して実施している親育ち支援において、早寝早起きの大切さや朝食をしっかりとることの意味など、基本的生活習慣の大切さなどについて、各園を訪問し、保護者に直接説明をしております。

 話を聞かれた保護者には、半年以上経過した後にアンケートを行っておりますが、平成25年度の調査結果では、95.8%の方から、子育てについて変化があったとの回答をいただき、そのうち35%の保護者が、子供の基本的生活習慣に気をつけるようになったとの結果でございました。

 さらに、幼稚園や保育所が保護者に対する食育指導を行う際に使用するパンフレットも作成し、参観日や親子料理教室、あるいは家庭環境に課題を抱える保護者からの相談や助言の場面で活用いただき、食事の大切さについての周知を図っているところでございます。

 教育委員会といたしましては、引き続き、第3期高知県健康増進計画よさこい健康プラン21で重点課題として位置づけられた、子供のころからの健康的な生活習慣の定着を目指し、知事部局や市町村、関係機関とも連携しながら、子供たちの正しい食習慣の確立が図られるよう取り組んでまいります。

   (総務部長小谷敦君登壇)



◎総務部長(小谷敦君) 高知家ブランドの活用を目指して、スマートフォンアプリをつくってはどうかとのお尋ねがございました。

 議員御指摘のとおり、スマートフォンは、幅広い世代に急速に普及しております。そのため、ことし5月に再構築しました県のホームページにおきましても、スマートフォンへの対応を行い、見やすさや利便性の向上を図ったところでございます。さらに11月からは、県の広報紙さんSUN高知についても、民間事業者が自治体向けに開発したスマートフォンアプリを活用した広報紙の配信を行っていきたいと考えているところです。

 御提案のございましたスマートフォンアプリ高知家につきましては、高知家のコンセプトが、地産外商、観光、移住にとどまらず、さまざまな分野に関連づけることができるものですので、議員が例示された利用方法を初め、本当に多様な活用の可能性があると考えられます。

 一方で、スマートフォン利用者は、ニーズに合わせて便利なアプリを取捨選択する傾向があると思われますので、目的や分野を絞り込み、なるべくシンプルなつくりで情報をお伝えできるようにしていくことも求められるかと思います。また、こうしたアプリの開発は日進月歩であり、すぐに機能が陳腐化する可能性がありますし、さらにはメンテナンス費用のことも考えなければなりません。

 高知家ブランドを活用したアプリの開発につきましては、まずは観光や移住、防災など、個別の分野で高知家ブランドを活用していく視点から、関係部局と利便性や費用対効果などを検討してまいりたいと考えております。

   (土木部長奥谷正君登壇)



◎土木部長(奥谷正君) 県道の整備に関して、まず県道北本町領石線の関川邸周辺の今後の整備予定についてお尋ねがありました。

 県道北本町領石線では、一宮地区において、歩行者、自転車の通行環境の改善と通学路の安全確保を目的に、昭和46年に都市計画決定され、現在、両側の自転車歩行者道等を拡幅する整備を行っています。

 一宮ふれあいセンター前から一宮自動車学校付近までの延長約500メーターの区間については、平成20年度に事業に着手し、本年度完成する予定です。その区間に続く、一宮自動車学校付近から土佐神社までの延長約450メーターの区間については、平成24年度に事業に着手し、本年度から用地買収に入り、平成29年度の完成を目指しています。

 議員のお話にありました関川邸につきましては、昭和49年に建築物が、平成4年に敷地が、国の重要文化財に指定されています。その関川邸の敷地の一部と建築物の一部が、先ほど申しました現在事業中の土佐神社までの区間の事業用地に含まれる状況となっています。

 県としましては、昭和46年に都市計画決定されたルートに沿って市街地が形成されてきたこれまでの経緯を踏まえると、ルートの変更は困難と考えており、重要文化財の重要性は十分に認識した上で、文化財への影響が最小となるように、敷地の一部のみ重要文化財の区域から除く変更について文化庁と協議を行いましたが、不調に終わり、見通しは立っておりません。

 そのため、現時点で完成を予定している平成29年度には、関川邸部分の道路幅員は、ほぼ現状のままの暫定形とならざるを得ない状況となっており、少しでも利用しやすい幅員構成等について、地域の方々の御意見を伺いながら検討してまいります。また、既存の道路を活用した歩行者や自転車の迂回の確保など、長期的な交通安全対策も検討してまいります。

 次に、県道249号線木屋橋周辺の整備の現況と今後の予定についてお尋ねがありました。

 議員御質問の区間は、都市計画道路はりまや町一宮線として、電車通りと産業道路を結び、南北交通の円滑化を図るため、平成12年度に事業化されました。

 現在、はりまや橋小学校から北側の産業道路までは、平成23年3月に4車線化が完了し、供用しています。このことにより、小学校から電車通りまでの市道を含めて南北が接続されたことから、北側区間では12時間当たり1万台近くの交通量が観測され、一定の効果が発現していると考えます。

 一方、小学校から南側の2車線区間は工事を中断しており、北側区間の完了以降、交通量や新堀川の環境変化の調査を継続して行っています。それぞれの結果につきましては、ホームページ等で県民の皆様にお示しし、御意見を伺っているところです。

 今後、工事の再開を検討するに当たりましては、引き続き県民の皆様の御意見を伺うとともに、高知市のまちづくりの方向性を見きわめることとしています。

 本年3月に策定された高知市都市計画マスタープランでは、まちづくりの観点からの4車線化の必要性について、具体的な記載に至っていませんでした。県としましては、まちづくりの観点から、当該道路の4車線化の必要性について高知市に具体的に提示していただけるよう、積極的に支援していきます。

   (警察本部長國枝治男君登壇)



◎警察本部長(國枝治男君) 自転車マナーの啓発についてお尋ねがありました。

 まず、県内の自転車事故の発生状況について申し上げます。

 本年1月から8月末までの間、事故件数319、死者5、負傷者309、昨年同期と比較しますと、件数及び負傷者は減少し、死者は同数となっております。交通事故全体に占める自転車事故の割合は約17.9%となっております。

 議員御指摘のとおり、自転車事故の発生件数は、交通事故全体の発生件数の減少に比例して年々減少傾向を示しており、その割合は過去5年間約18%前後で推移しているところであります。

 県警察におきましては、幅広い年代の方が自転車を利用していることに鑑み、自転車を利用する全ての方が、交通ルールやマナーについての十分な知識を得られる機会を確保することが必要であると認識しており、各種取り組みを行っているところでございます。

 具体的に申し上げますと、関係機関の協力のもと、さまざまな啓発活動を行っており、特に交通安全教育に関しましては、自転車を利用する機会の多い児童生徒の皆さんを中心に、プロスタントマンが実際にあった自転車事故を再現するスケアードストレート方式による交通安全教室、県警察が作成した交通安全教材トラフィックセーフティーニュースを県教育委員会に提供し、学校教育現場において交通安全教育に活用していただく取り組みなどを行っているところであります。

 なお、トラフィックセーフティーニュースにつきましては、県警のホームページにも掲載し、幅広く県民の方が交通ルールを学んでいただけるようにもしているところであります。

 議員から御提案いただきました1点目の自転車を購入された方に対する啓発等に関してですが、警察署においては、交通安全教室などで、自転車販売店の方に参加いただく取り組みを行っているところであります。今後も、協力いただける販売店の拡大や啓発資料の配布の要請など、御提案いただきましたことを参考にしつつ、推進してまいりたいと考えているところであります。

 次に、2点目の免許更新時等の自転車マナー講習の御提案に関してですが、免許更新時の講習につきましては、限られた時間内に自動車の運転に関し既に多くのことが盛り込まれており、その講習内容等につきまして、実施要領により規定されていますことからも、講習時間を割いての安全講習といったものはなかなか困難な状況にあります。

 そこで現在、運転免許センターにおいては、講習を修了された方々に声かけを行い、自転車シミュレーターを体験していただき、正しい通行方法を学んでいただいているところであります。この自転車シミュレーターは、中村警察署にも設置しており、どなたでも御自由に体験していただくようにしているところであります。

 今後も、これらの取り組みを継続的に実施するとともに、御提案いただきました各種施策を参考にしつつ、新たな施策も検討し、より効果的な自転車利用者のマナー向上に取り組んでまいりたいと考えているところであります。

   (地域福祉部長井奥和男君登壇)



◎地域福祉部長(井奥和男君) 認知症の早期発見のために、特定の年齢層の県民に対し、認知症検診を受診できる体制を整え、検診の重要性、検診日程を知らせる機会を設けてはどうかとのお尋ねがありました。

 認知症の効果的な治療には、その初期の段階で発見し、早期の受診、診断につなげることが不可欠であり、本人の生活はもちろんのこと、重症化した後の御家族の精神・肉体的な負担のことを考えますと、こうした取り組みを強化することが何よりも重要だと認識しております。

 一方で、認知症の診断は、その初期の段階ほど難しく、高度な検査機器と熟練した技術を要する検査が必要とされるなど、専門の医療機関での受診が不可欠だと言われています。

 このため県では、認知症専門医の養成とあわせて、専門医療相談を行う認知症疾患医療センターを県下の保健医療圏域ごとに設置いたしますとともに、高知県もの忘れ・認知症相談医、通称オレンジドクター制度を創設し、認知症の早期の発見とその後の適切な対応につながる体制を整備してまいりました。また、今年度からは、地域住民の相談などから認知症の疑いのある高齢者を早期に把握し、関係機関が連携して早期の受診を促す、地域における支援体制の構築に向けましたモデル事業の実施などにも取り組んでいるところです。

 議員から御提案のありました認知症の早期発見のための認知症検診につきましては、先進的な取り組みを行っている自治体におきまして、認知症になるリスクの高い軽度認知機能障害の疑いのある方を、検査機器使用により早期に発見し、その後の発症予防につなげるといった試みも始まっているとお聞きいたしますので、検診のあり方なども含めまして検討を深めてまいりたいと考えております。

 あわせまして、認知症の疑いのある方の早期受診の重要性につきましては、これまで以上に、県民の皆様への普及啓発に努めてまいりたいと考えております。

   (人事委員長秋元厚志君登壇)



◎人事委員長(秋元厚志君) 職員採用試験において、適性や熱意を評価するために面接を先んじて行うなど、選考方法を見直してはどうかとのお尋ねがございました。

 本県は、課題解決の先進県を目指してさまざまな取り組みを進めていますことから、議員のお話にもありましたように、職員の採用においては、高知県をよりよくするために知恵を絞り、汗をかく、そういう熱い思いと行動力を持った人材を見きわめていくことが重要と考えています。

 こうしたことから、社会人などを主な対象といたします上級試験、行政・TOSAにおきまして、熱意や意欲を直接確認したいと考えまして、第1次試験段階での面接の実施を検討した経緯がございます。ただ、受験者全員の面接となりますと、お話にもございましたように、第2次試験において一定限られた人数を面接していくのに比べまして、多大の人員と時間が必要でございまして、日程面や体制面での制約から、物理的に困難であるとの判断に至ったところでございます。そのため、面接にかえまして、第1次試験段階から意欲や資質を見きわめることを目的に論文試験を実施しますとともに、第2次試験におきましても、できるだけ多くの受験者を面接できますよう、第1次試験の合格者数の拡大を図ってきたところでございます。

 また、同様の考えのもとに、高卒者を対象とする初級試験や警察官採用試験におきましても、第1次試験段階で論文試験を導入いたしまして、単に択一式の試験のみで機械的にふるい分けるのではなく、意欲や資質に関する出題を行い、慎重に審査を行っているところでございます。

 なお、昨年度、人事委員会が実施をいたしました試験全ての応募者数は2,114名でございまして、その中から623名の第1次試験合格者に対しまして、延べ44日間の面接を実施しております。全員を面接するとなりますと、その3倍以上の日程が必要となりますし、合格発表まで相当の期日を要しますことから、受験者の皆様の就職活動にも支障が生じかねないと考えております。

 以上のことから、率直に申し上げまして、御提案の方式を導入するのは困難と考えておりますけれども、御趣旨につきましては同じ思いでございますので、今後とも、意欲あふれる優秀な人材の確保に向けまして、これでよしということではなくて、各任命権者の御意見をお伺いしますなど現行の選考方法の検証を行いますとともに、他団体における先進的な事例なども参考にしつつ、採用試験のあり方を研究、検討してまいりたいと考えております。

   (林業振興・環境部長大野靖紀君登壇)



◎林業振興・環境部長(大野靖紀君) エネルギー植林の調査研究についてのお尋ねがございました。

 エネルギー植林に関しましては、例えば、北海道では柳などバイオマス資源としての造林木の研究も行われておりますし、海外では成長の早いユーカリを植林している事例もあるようですが、高知県の地形や気候への適合性、生態系への影響などといった課題がございます。したがいまして、当面は資源量が豊富な杉、ヒノキなどをカスケード利用していくことが、建築用材の生産からバイオマス活用に至る木材産業全体の活性化を図っていく上で、有効だと考えています。

 また、かつて薪炭林やパルプ用材として活用していた広葉樹も、お話にありましたように、再造林の費用が不要であることから、資源の有効活用という面で、再び循環利用していくことも必要であろうと思います。

 木材は、植えてから伐採するまで少なくとも数十年を要するものですから、現時点で収穫時の得失を見きわめることは難しいと考えていますが、一方で木材は、将来にわたって重要な資源であることは間違いございません。

 そこで、お話にもありましたようなエネルギー植林や、例えば花粉の少ない品種、あるいは治山治水に適した樹種の研究など、長期的な視点に立って適地適木の観点から、本県にとって何が有利であるかを研究していくことは大切なことだと考えますので、今後、国の研究機関等にも相談しながら、森林整備のあり方について研究してまいりたいと考えています。



◆6番(西内隆純君) それぞれ大変御丁寧な答弁ありがとうございました。

 知事のほうから、県知事尾崎正直さんというよりも人間尾崎正直さんというような、非常に心温まるといいますか、思いのこもった、自身の偉人から学んだお話をお聞きしたように思いました。大変うれしく思いました。

 ぜひ、しっかりこれを教材として活用していただきたいわけであります。教育長の答弁にもありましたように、現行で取り組んでおるということは重々承知をしておりますけれども、私が総務委員会で訪問した一部の学校にはなるんですけれども、どちらも図書館に行ったら、古い偉人伝でございますので、茶色いカバーの本が図書館の一番奥深くに置かれていると、ほとんどの、どこの訪問先でもそのようになっていたのは事実でございます。

 ぜひ実態なんかも調べてもらって、また小中学校ということで、市町村の教育委員会の管轄ということもございますから、そこら辺は本の更新部分に関する予算措置などでちょっと誘導するような形で、ぜひこの偉人伝の活用に道をつけていただきたいなというふうに思います。その点についてちょっと考え方、教育長には御答弁をひとつお願いしたいと思います。

 それから、県道のことで、関川邸の前が非常に厳しい状況にあるという土木部長のお話をいただきました。

 やはり考えなくてはいけないのは、これから一宮の工業団地が奥にできるということであります。そのままインターに流れる車が多いわけでありますので、関川邸の前を通る大型車両が多くなるんだろうというふうに思われます。その対処として、今の歩道をいかに拡幅していくか、できる範囲でやっていくことも必要であろうとは思いますけれども、並行して例えば、必ずしも関川邸の前を通らなくても通勤通学、市内に行ける人に対しては、迂回できるような南北の強化というものもお願いしたい。

 例えば、一宮駅のほうの線とか、そういった部分についても手を足していただきたい。あるいは病院が奥にありますけれども、高知大学医学部のほうの道も南北でしっかり考えていくというような、バイパスのほうについても、ぜひちょっとアイデアをめぐらしていただきたいと思います。これ、土木部長、もし御答弁いただけるようでしたら、お願いいたします。

 以上で2問、お願いいたします。



◎教育長(田村壮児君) 先ほども申しましたように、偉人伝を教育面で活用するということは、大変意義が大きいというふうに思っております。改めまして、そういったことについて、学校図書の支援員もございますし、学校図書の担当教員もおりますので、そういった会合の場等を通じて、活用することについての意義について、なお訴えていきたいというふうに思っております。



◎土木部長(奥谷正君) 先ほど答弁の中でも申し上げましたけれども、今回、関川邸の前は、暫定形ということで完成をさせる予定でございますけれども、長期的な観点から、既存道路などを活用した迂回の方法ですし、先ほど議員のほうからも御提案ございました南北のバイパスとか、こういう幅広い観点から、やはり交通安全対策というものはしっかりと検討していきたいと思いますので、そのような方向で検討をこれからも続けてまいりたいと思います。



◆6番(西内隆純君) 御答弁それぞれありがとうございました。

 きょうも吉田松陰先生の話を冒頭にさせていただいて、質問させていただいたわけであります。これ以外にも、各予算委員会、一般質問においては、再三にわたって文化、伝統をテーマに質問させていただいたわけでありますけれども、今回の偉人伝の話も含めまして、やはり私は祖先の知恵に学ぶことが大切であると。しかし、最も酌み取っていただきたいことは、こういうかくも慌ただしくて、目の前のことで手いっぱいになりがちな今日において見過ごされがちなこと、先人のおかげさまで今の我々の繁栄があるということを、ぜひこの偉人伝等から、あるいは歴史文化から学んでいただきたいということを思うわけであります。

 これを真摯に受け入れれば、松陰先生の、諸君、狂いたまえという、この言葉もまた違って聞こえてくるはずでございます。また、私たちは次の世代のため、自分のことだけでなくて周りのため、世のため、人のために頑張っていかなくてはいけないという、人の広がりの輪というものも広がっていくと。そういう人が一人一人周りにふえることによって、この高知県もよくなっていくのであろうというふうに思うわけであります。

 皆様それぞれ、いろいろな難しい行政課題、今のルールがこうなっている、ああなっているというところがあるかもしれませんけれども、ぜひ狂っていただいて、一つ一つ正すべきは正す、変えていくべきは変えていくという意気込みで頑張っていただければと思います。我々も、しっかり議会として責務を果たし、お手伝いをさせていただこうと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上をもちまして、私の一切の質問にかえさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(浜田英宏君) 暫時休憩いたします。

   午前11時12分休憩

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   午後1時再開



○副議長(桑名龍吾君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 議案に対する質疑並びに一般質問を続行いたします。

 7番弘田兼一君。

   (7番弘田兼一君登壇)



◆7番(弘田兼一君) 自民党の弘田です。議長のお許しをいただきましたので、質問をさせていただきます。

 傍聴席に、室戸市と東洋町からわざわざ私の質問を傍聴するために来てくれました。ありがとうございます。私が、傍聴席の椅子に向かってしゃべるのが寂しいだろうというふうなことで、来てくれたと思います。ありがたいと思っております。気持ちを込めて質問をいたしますので、よろしくお願いをいたします。

 朝日新聞の2件の報道撤回が、さまざまなメディアで物議を醸しています。

 1件目は、東京電力福島第一原発所長として事故対応に当たった吉田昌郎氏が政府事故調査・検証委員会の聞き取りに答えた聴取結果、いわゆる吉田調書に関する記事の撤回です。

 朝日は5月20日付朝刊で、「所長命令に違反 原発撤退」、「福島第一所員の9割」との見出しをとり、「第一原発にいた所員の9割にあたる約650人が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ南の福島第二原発へ撤退していた」と書いています。吉田調書では、所長の命令に違反して撤退したとの認識は一切示されていません。また、吉田所長が菅元首相の言動や現場介入を強く批判していることも書いていません。

 デジタル版の記事では、「吉田自身も含め69人が福島第一原発にとどまったのは、所員らが所長の命令に反して福島第二原発に行ってしまった結果に過ぎない」、また、吉田所長が、「菅直人氏や原子力安全委員長の班目春樹氏を「おっさん」呼ばわりしたりして、怒りをぶちまけながら話をする場面もある」としています。何だか、菅元首相や当時の官邸の行動を擁護したいのではないか、吉田所長や所員の事故対応をおとしめたいのではないかと思ってしまいます。

 私は、吉田所長を初め所員の皆様は、みずからの命も顧みず困難に耐え、原発事故収束に向け全力を尽くした英雄であると思っています。朝日の記事に恣意的なものを感じるのは、私だけではないと思います。

 2件目は、自称、元山口県労務報国会下関支部動員部長吉田清治氏のいわゆる慰安婦に関する証言の取り消しです。

 インターネットで検索すれば、吉田清治とは、太平洋戦争中における日本軍の慰安婦として、みずからが済州島などで朝鮮人女性を軍の命令で強制連行したと告白証言を行った日本側唯一の証言者との記述があります。分類は文筆家となっており、「私の戦争犯罪」などの著書があります。この本は、昭和58年に出版され、いわゆる従軍慰安婦の発端になったと言われています。朝日は、昭和57年以来、16回吉田清治の証言を記事にしてきました。平成3年5月22日には、吉田の「木剣振るい無理やり動員」発言が紹介され、同年10月10日には、慰安婦には人妻が多く、しがみつく子供を引き剥がして連行したという吉田証言を掲載しています。

 こういった記事を読めば、読者はどのように感じるのでしょうか。一般の人は、日本人として恥ずかしい思い、悲しい思い、贖罪の意識を持つのが普通ではないでしょうか。

 吉田証言は平成元年済州新聞で、済州島での慰安婦狩りは事実無根であり、吉田清治の主張は虚偽と報道されています。また、平成4年秦郁彦氏による済州島の現地調査でも、島民から慰安婦狩りはなかったとの証言もあります。済州新聞の記者から、何の目的でこんな作り話を書くのでしょうかと聞かれ、答えに窮したとのことであります。吉田清治の著書を刊行した出版社は、あれは小説ですよと言っているし、本人による証言否定もあります。

 吉田清治は、平成8年、週刊新潮のインタビューに次のように答えています。「まあ、本に真実を書いても何の利益もない。関係者に迷惑をかけてはまずいから、カムフラージュした部分もある。事実を隠し、自分の主張をまぜて書くなんていうことは、新聞だってやっていることじゃありませんか。ちぐはぐな部分があってもしようがない」と語り、みずからの証言が創作を含むものであると発言をしています。

 朝日は平成9年に、吉田の著述を裏づける証言は出ておらず、真偽は確認できないとの記事を掲載しましたが、訂正記事は出していません。訂正記事を出し、吉田証言を取り消したのは、ことしの8月5日です。17年たっています。この間、吉田証言は、日韓関係を険悪化させ、教科書を書きかえさせ、国連に報告書までつくらせ、十分に日本の国柄をおとしめ、日本人の名誉を傷つけてきました。

 朝日の報道で感じることは、朝日は日本の国柄を破壊したいのではないか、日本人の美しい心を否定したいのではないかということです。社是実現のためには、大事な文言を切り捨て、都合のいい言葉を選び、事実をねじ曲げても構わない、世論は私たちがつくっているのだというマスコミ人のおごりを感じてしまいます。

 言論の自由は守らないといけません。しかし、間違ったことや、うそを言い続けてはいけません。物事を正確に報道するのが新聞の役割です。社是のため、事実をねじ曲げての報道は許されません。間違えば、すぐに訂正するのは当たり前の話です。

 ここで、知事にお伺いをいたします。この2つの朝日の記事は、大きな新聞社といえども正確でない恣意的な報道をすることがあるとの教訓を我々に与えましたが、このような報道に対し我々がどのように向かい合うべきなのか、また今後の新聞報道のあり方についてどう考えているのか、御所見をお伺いいたします。

 また、この件については、国際社会の中の日本の評価を随分おとしめたと思いますが、どのように回復すべきか、御所見をお伺いいたします。

 この朝日の吉田証言取り消しの表明を受け、高校教科書記述訂正の動きが出てきました。慰安婦問題の一番の肝の部分は、日本軍の命令により強制連行があったか否かということだと私は思います。

 拓殖大学客員教授の藤岡信勝教授は、吉田証言は慰安婦問題の根幹、文科相は訂正勧告すべきと訴えていますが、教育長の御所見をお願いいたします。

 これまで、朝日が広めてきた日本軍による慰安婦の強制連行説への異議は、大臣が言えば更迭、一般的には公の場で言ってはいけないことのように取り扱われてきました。その理由の一つは、近代日本史、昭和の時代について、学校では教えていないことにあると思います。当時の日本を取り巻く世界の状況はどうであったか、列強と言われた国々はどのように動いたのか、日本は何を考え行動したのかなど、近代日本史の正確な情報や日本の成り立ちについてきちんと学ぶことは、日本人として大切なことです。私は、日本史については必修科目にすべきだと思います。

 そこで、教育長にお伺いをいたします。

 県下の高校で日本史を選択している生徒はどのくらいいるのか、日本史を必修科目にする必要を感じないのか、また日本の近代史、昭和の時代についての教材などの現状はどうなっているのか、近代史に充てる授業時間は十分確保されているのか、お伺いをいたします。

 次に、新聞を授業で活用するNIE活動の記事が9月12日の高知新聞に載っていました。「四万十市中学校 教育長指摘後 教材変更」という見出しの記事です。私は、児童生徒たちが地域社会のことや国の状況を学ぶために新聞を教材として使うことは、悪いことではないと思います。しかし一方で、ある思想を持った教師などが児童生徒を洗脳するために、NIE活動を悪用しかねないとの指摘もあります。

 四十数年も前の話になりますが、私は室戸中学校の生徒でした。ある教師から、共産主義がいかにすばらしいものであるかという授業を受け、強烈な違和感を覚えた記憶があります。今思えば、その教師は御自身の思想を広めるため、授業を悪用したのだと私は思っています。

 記事によると、「「平和・人権」担当教諭の推薦で琉球新報が選ばれた」とあります。私は、高知新聞も琉球新報も、朝日新聞と同様に、非常にリベラル色の強いメディアだと感じています。記事を読んで、この教諭はNIEを悪用しているのではないかと疑いを持つのは、私だけではないと思います。

 繰り返しになりますが、NIE活動は悪いことではないと思っていますし、進めたらいいとも思います。しかし、授業で取り上げる新聞の種類については十分な配慮が必要です。偏ったものではなく幅広く取り上げ、中立性を確保すべきです。そういった意味で、今回の四万十市教育長の指摘は、全く正しい指摘だと私は思っています。

 そこで、教育長にお伺いをいたします。これまで、NIE活動でどのような内容の授業が行われているのか、どのような新聞が活用されているのか、NIE活動の中立性をいかに確保してきたのか、また確保していくのかをお伺いいたします。

 政治家は公約を掲げ、選挙を戦います。働く場所をつくるということは、私の重要な公約の一つです。今回つくったリーフレットでは、地域資源を活用した雇用の場を守り育てるとしています。この公約にこだわって質問をいたします。

 雇用の場を守るという意味では、高岡大敷組合の再開や富士鍛工の工場移転では、知事を初め、県の担当部には大変お世話になり、御礼を申し上げます。

 高岡大敷組合は昨年の10月末、急潮により大変な被害をこうむりました。既存の制度では再開のめどが立たず、存亡の危機に陥りましたが、県の新たな制度創設のおかげで再開のめどが立ちました。天気の状況にもよりますが、10月の初旬までには大敷網を設置し、漁再開ができると聞いております。

 また、この9月から、高岡大敷組合は高岡大敷株式会社として新たなスタートを切りました。私は昨年の12月議会で、大敷組合は、税制上のメリットや補助制度が受けられるような法人化を進めるべきではないかとの質問をいたしました。大敷組合は、法人化することによって、若者にとって魅力ある職場とすることができ、雇用の場を守ることにつながると考えています。

 県下の大敷組合の法人化の進捗状況と、今後どのように進めていくおつもりか、水産振興部長にお伺いをいたします。

 また、現在、室戸市羽根町の工業用地で、富士鍛工株式会社室戸工場の新築工事が進められています。このことは富士鍛工の南海トラフ地震対策、BCPとして、吉良川工場を高台に移すということでスタートしました。

 当初、県と市は室戸市内の数カ所を紹介していたものの、企業ニーズに対応できる工業用地が見つかっていなかったため、私は何としても室戸市で事業を続けてもらいたいとの思いから、当時の商工労働部長のところに行き、今室戸市が高台用地を全力で探している、室戸市が諦めるまでほかの地域は紹介しないでほしいと話をしました。幸い室戸市は適地を見つけ、困難な状況を乗り越え、県、市、関係者が協力をし、工業用地をつくったわけです。室戸市は、約50人の雇用の場を守りました。

 中小にかかわらず、企業はそれぞれの地域に根差した活動を行っていますし、地域の存続にも大きく寄与しています。特に過疎地では、企業移転が小中学校の廃校や集落の消滅につながります。BCP、事業の拡大、高速道路がないなど、さまざまな企業移転の要素があります。企業が移転や事業拡大を考える場合、まずはその地域でということを優先すべきと私は思います。

 県にも、移転や拡大についてさまざまな相談があると思いますが、どのような考えを持って相談に応えているのか、また支援をされているのか、商工労働部長にお伺いをいたします。

 また、過疎地で企業が生き続けていくためには、都会近郊の企業と比べると大きな不利益が生じます。経営者と話をすると、輸送に係るコストが高い、道路網などインフラが整っていないなどなど、さまざまな理由で便利のよい場所にかわりたいとの話をよく聞きます。

 過疎地においては、地域社会や地域の企業を守るという意味においても、計画的な道路整備が必要と考えますが、土木部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、地域資源を活用した雇用の場づくりについてお伺いをいたします。

 今、室戸で備長炭を焼く新型窯の研究開発が進んでいます。昨年は、経済産業省の補助金を得て、基本となる窯をつくりました。そして備長炭が焼けるか否かの実験をし、製品の品質が確保できること、また製造過程の大幅な時間短縮が可能なことがわかりました。(現物を示す)この、私が手に持っている炭が、新型窯で焼いた備長炭です。(現物を打ち鳴らす)備長炭独特の金属音がすると思います。この新型窯は、備長炭だけではなく黒炭とかいろんなタイプの炭を焼くことができる、すぐれものの性能を持っている窯だということです。

 ことしは、特許取得と新型窯完成に向けた取り組みを進めています。そのメンバーは、室戸市木炭振興会の森本会長、京大名誉教授の石原先生、室戸市商工会の尾崎さん、私も少しかかわっています。私がこのプロジェクトにかかわりを持つことになったのは、森本会長や石原先生の新型窯による製炭業に対する強い熱意を感じたからです。

 森本会長からは、大幅に機械化が進むこと、その結果、3Kと言われている作業が大幅に改善されること、現状では山の木は半分捨てられていること、新型窯では100%利用できること。石原先生からは、炭素素材としての大きな可能性、半導体、研磨剤、薬、放射性物質の吸着剤など多くの使途が考えられることをお聞きしました。

 私が思ったことは、捨てられた山に人の手が入り山が生き返ること、20年サイクルで木を計画的に切り出すことにより、永遠に原材料を確保できること、何よりも、若者の働く場所をつくることができるということです。私は、この新型窯の取り組みに、過疎地でも地域資源の有効利用で、みずから雇用の場を生み出すことができると大きな可能性を感じています。

 しかし、実際に事業を進めようとすると、現実には厳しいものがあります。国などから補助金をもらっても、補助率は2分の1です。残りは個人負担となり、大きな予算は組めません。できることは限られています。

 私は、この事業の進め方を考えているとき、地産起業という言葉が頭に浮かんできました。室戸市や東洋町のようなインフラ整備のおくれている条件不利地への企業誘致は、非常にハードルが高く、職種も限られています。雇用の場の確保は地産起業で行う、地域にある資源を生かして起業することに重点を移していくべきと考えています。しかし、過疎地には人材もノウハウも少なく、資金力も乏しいのが現実です。起業するまでには長い道のりと困難が伴います。

 過疎地域の資源を生かした起業に対する指導や十分な支援が必要だと思いますが、商工労働部長の御所見をお伺いいたします。

 また、新型窯では特許の取得を目指しています。ロイヤルティーでもうけようというのではありません。新型窯で炭を焼くためには、十分な知識と技術が必要です。特許取得は、品質を落とさないために、技術を習得した者のみ使うことを許可するということが目的です。新型窯の普及により、製炭業の大きな発展が見込めるし、多くの若者の働く場所をつくることができます。

 京大名誉教授石原先生は、製炭業に革命が起こると言っています。

 私は、若者が知識や技術を習得し、新型窯での起業を助けるための備長炭の学校をつくりたいと考えています。その学校では、知識と技術だけでなく、製炭業で独立するまで指導と助言を行うこととします。備長炭の学校の卒業者が、県内各地で製炭業を起業していく。私は、夢物語ではなく、実現可能だと思っていますが、林業振興・環境部長の御所見をお伺いいたします。

 地域の森林を活用した地産起業では、有力なものにバイオマス発電があります。現在県内では、幡多地域と中央地域で具体的な動きがあります。

 私は、林業関係者から東部ではバイオマス発電のための材を十分供給できないと聞いていたので、諦めていました。しかし、バイオマス発電事業の関係者から、芸東地域と徳島の南部地域で、人工林だけでなく自然林も活用することで十分な量を確保できること、バイオマス発電の排熱を利用したペレット工場との併設で十分ペイできるし、金融機関の協力も得ることができるという構想をお聞きいたしました。

 雇用の場をつくるという観点からも、大きな効果があります。バイオマス発電の規模にもよりますが、燃料としての木材購入費が約5億円だそうです。机上の計算ですが、1人当たりの給料を500万円として、割り戻すと100人に給料を支払うことができます。燃料の木材を供給することで、100人規模の雇用を生み出すことができます。

 事業用の適地はありました。しかし、この構想はストップしています。四国電力によると、新たに発電施設をつくるためには送電線の容量が不足しており、整備のためには約10億円かかるとのことであります。東部でのバイオマス発電は、10億円が加わると事業としてはペイしません。送電線の問題をクリアすれば、構想の実現に向け進めていくことができます。

 私は、過疎地の生き残りのため、また地域資源を活用した雇用の場を創出するためには、送電線などのインフラに公金を投入することは可だと思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、雇用の場の確保という点から見ても、過疎地域での公共事業は大変重要なものです。民主党政権時代、コンクリートから人へのキャッチコピーのもと、公共事業の予算は減り続けました。その結果、芸東地域では、建設業協会室戸支部の加盟業者数は19と最盛期の約半分となりました。残った業者も、生き残るために従業員を減らし、地域の集落活動まで支障を来すようになってきました。

 知事の進める南海トラフ地震対策の抜本強化や、安倍内閣の国土強靭化などの取り組みで、公共事業の事業量も増加しましたが、入札の不調、不落が目立っています。企業の体力が落ち、仕事が出ても受けることができないことが主な原因であります。

 8月の台風では、県下各地で大きな災害が発生し、今議会で提案されたインフラ施設の災害復旧関連事業の補正予算は125億円を超えるものとなっています。12月になれば、災害復旧事業の入札が始まると思います。

 それぞれの地域の業者が無理なく応札できるような配慮と、国、県、市町村で発注の時期が重ならないような調整が必要と考えますが、どのような状況か、土木部長にお伺いいたします。

 東部地域でも、雇用の場の創出や農家の所得向上に寄与している施設もあります。室戸市吉良川町にあるキラメッセです。キラメッセは、地域振興の核として中心的な役割を果たすようになってきました。

 新しい事業としては、2年前から本格的にインターネットでの通信販売を始めました。ことしから、徐々に売り上げが伸びてきたとのことであります。有楽町の交通会館にある、むらからまちから館へは、地域のお年寄りなどがつくった野菜を取りまとめて出荷しています。出荷額は月200万円を超えたとお聞きいたしました。社長は、キラメッセ全体の売り上げを5億円にしたいと意気込んでいますし、地域の雇用に貢献したい、農家の収入を上げたいということを基本に事業を進めています。

 2年ほど前に、キラメッセの次の事業展開として、加工場をつくり、売れ筋であるジェラートをほかの施設へ出荷することなどのお話を聞き、私も加工場実現に向けたアドバイスをさせていただきました。

 ことし、室戸市が県に産業振興推進総合支援事業費補助金を申請し、交付決定されたと聞いておりますので、もうすぐ加工場の建設が始まると思います。私も、自分がかかわった事業は、その経過が気になります。この加工場の件では、6月の補助金審査会で事業採択とならず、事務作業におくれが生じているとのことをお聞きいたしました。

 経過の確認をさせてもらった結果は、審査アドバイザーからの、この直販所がビジネスとして成り立っていくための意見、例えば、「事業計画の収支の伸びに対して、新たに雇用する職員数が多過ぎるのではないか。農産物について、マーケットインの視点で考えることが重要なので、出てきたものを売るのではなく、売れる農産物を生産してもらうよう検討すべきではないか」などの意見に対応するため、一旦保留とし、市として再検討することになったというものでした。

 この経過を通じて感じることは、県と市町村は同じ立場の自治体ではありますが、補助事業が絡むと上下関係ができてしまうのではないかということです。市町村は申請をする立場ですから、意見を絶対条件と捉え、何とかハードルをクリアしようと苦慮する、そういったことが起こってしまったのではないかと感じます。

 県と市町村の双方の立場から、生産者を中心とした地域の活性だけでなく、ビジネスとしても成り立ち、事業が拡大していくよう、地域の取り組みを後押しする必要があると考えますが、今後、県と市町村のさらなる連携に向け、どのように取り組んでいくのか、産業振興推進部長にお伺いをいたします。

 人口の減少と働く場所の減少は相関関係にあります。県は、「高知家で暮らす。」ということで移住に大変力を入れ、それに伴い移住者実績も上がってきたとお聞きをしています。しかし、気になる情報があります。全国的な傾向ということですが、移住者が夢破れて、もとの住所に帰るケースが多くなったということです。その理由は、希望した仕事につけなかった、医療機関がなかったなどが多いそうです。

 高知県への移住者はふえてきておりますが、そのような懸念はないのか、しっかりとした生活ができているのか、また地域へ溶け込むため、県はどのようなフォローをされているのか、産業振興推進部長にお伺いをいたします。

 地域で暮らす上で、医療機関の有無は大きな問題となります。ことしの6月末、室戸市で唯一の救急病院が、看護師不足のため救急病院から外れ、夜間の外来診療も中止となりました。一番近い夜間救急医療機関は田野病院となり、室戸市の中心部から30分ほどかかります。室戸市も、医師確保や看護師確保のために、さまざまな事業や医療機関への助成を検討しているようでありますが、過疎地の医師不足、看護師不足は深刻なものがあります。

 医師や看護師確保のために、県は市町村に対してどのような助言を行っているのか、また支援をしているのか、健康政策部長にお伺いいたします。

 交流人口の増は、地域に活力を生み出し、雇用の確保につながります。来年の4月29日に、高知県東部地域博覧会、高知家・まるごと東部博が開催されます。同日、室戸ジオパークの拠点施設、室戸世界ジオパークセンターがオープンし、博覧会のメーン会場の一つとして利用されます。

 この拠点施設の建設には、知事を初め関係部局の皆様に、補助制度の創設や施設の建設に向け多くのアドバイスをいただいたことに感謝を申し上げます。私は、昨年の「楽しまんと!はた博」と同様に多くの人に訪れてもらい、博覧会の成功とジオパークセンターの繁栄を願っております。

 ジオパークセンターは、博覧会が終わっても、ジオの理念をお伝えする拠点施設として多くの人に訪れてもらわなければなりません。

 ジオパークとは、地質のみならず、地域の人、産業、歴史や文化など、地域に係る全てのものを含めたものです。ジオの観光客のみならず、文化や歴史を学ぶために県下の小・中・高等学校の児童生徒やお遍路さんに訪れてもらいたいと考えています。

 拠点施設には、地質に関するコーナーだけでなく、海洋研究開発機構や海洋堂とコラボしたコーナー、空海のコーナーなどを設けます。もちろん地場産品の販売コーナーもあります。グラウンドには大きな駐車場もできます。児童生徒には、地球のダイナミックな動きや、室戸の歴史、文化を学ぶ場として、必ず訪れてほしいと思っています。また、室戸は、空海が悟りを開いた地であります。拠点施設の前を、年間10万人のお遍路さんが通るそうです。拠点施設に立ち寄り、空海コーナーへ行けば、新たな発見があるはずです。

 そこで、観光振興部長にお伺いいたします。来年開催される東部博で、ジオパークセンターをメーン会場の一つとして、どのような位置づけをされているのか、どのように活用されるのかをお伺いいたします。また博覧会終了後も、室戸ジオパークの拠点施設として東部観光の重要な施設となりますが、どのような支援を行う予定なのか、あわせてお伺いをいたします。

 また、東部博では、東洋町でのサーフィンや室戸でのトライアスロンといったスポーツイベントの開催で、博覧会を盛り上げることが計画されています。これまで室戸市でのイベントは、市役所が中心的役割を果たしてきました。今回のトライアスロンは、民の力を結集して、オール室戸で行う大会にしようと頑張っています。

 私は、室戸ジオパークトライアスロンを世界中から選手が集まる大きな大会にしたいと考えています。

 大会成功のためには、県のさらなる御指導と御支援が必要と考えますが、観光振興部長の御所見をお伺いいたします。

 また、このようなスポーツ大会の開催は確実に交流人口の増につながります。スポーツに関して私が一番うれしかったことは、室戸高校の女子硬式野球部が初勝利を上げたことです。平成23年のちょうど今ごろ、室戸高校の存続に危機感を持つおんちゃんとおばちゃんたちが集まって、室戸高校に女子硬式野球部をつくる会の活動を始めました。私も、そのおんちゃんの一人であります。

 私は、室戸を女子野球のメッカにしたいと思っていますが、最初のころは周りの人も、女子野球、何それという感じでした。平成25年4月に4人の選手が入学し、同好会ができ、ことし3人が加わり、部に昇格し、随分地域にも浸透してきました。私たちが取り組みを始めて4年、チームができてから2年目の初勝利です。球場に駆けつけた地元の応援団も大喜びしたことは、言うまでもありません。

 高校女子硬式野球のルールは非常におおらかで、プロの練習への参加や、他校の生徒との合同チームで試合出場などができます。過疎地の大人数で行うスポーツのよい事例になるのではないかと思いました。

 この女子野球の取り組みのように、地域と学校の部活動の一体化によって、過疎地でも多くの選手が必要なスポーツの活動が可能になると思いますが、教育長の御所見をお伺いいたしまして、私の第1問といたします。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 弘田議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、新聞報道に対し我々がどのように向かい合い、そのあり方についてどう考えているか、また国際社会の信頼をどのように回復すべきかとのお尋ねがございました。関連しますので、あわせてお答えをさせていただきます。

 今回のように、一旦報道された情報は、国内のみならず国際社会に対しても大きな影響を与える場合があります。さらに、そのことにより一度できてしまった固定観念を変えていくには、多大な労力を要します。

 県政の取り組みなどを、新聞報道を通じて発信する私たち行政の側も、こうした報道による影響を十分認識した上で、情報を記者の方々に正確に伝えていくことが重要であると考えております。

 また、報道する側においても、その影響力の大きさを意識し、正確に報道するための細心の注意を払っていただいているものと思いますが、その点を徹底していただく必要があると思います。

 その上で、万が一誤報があった場合には、県としても正していくことは無論でありますが、報道する側においても迅速な責任ある対応をお願いしたいと考えております。

 今回の誤報記事の取り消しを機に、朝日新聞社では、社外の有識者で構成する第三者委員会を新たに立ち上げるとお聞きをしております。こうした場を通じて徹底した検証を行うとともに、国際社会に対しては、これまでの報道記事が事実でなかったことをしっかりと徹底して伝えていただきたいと考えておるところであります。

 次に、送電線などのインフラ整備に公金を投入することができないかとのお尋ねがありました。

 本県は、豊富な森林資源や全国トップクラスの日照時間などの優位な自然条件に恵まれておりまして、これらの資源を生かした再生可能エネルギーの導入を進めることは、産業振興の観点からも重要であると考えております。

 そのため、産業振興計画に連動する形で新エネルギービジョンを策定し、官民協働により太陽光発電事業を行うこうち型地域還流再エネ事業や、木質バイオマス発電などの取り組みを進めているところでございます。

 しかしながら、電力需要の少ない中山間地域を多く抱える本県では、電力会社の送電線が脆弱であることから接続可能量に限界があり、これまでも一部の地域では、議員から御指摘のありました送電線の容量不足の問題から発電施設の導入を断念するケースがあり、国に対して、送電線の整備等について早急に道筋を示すよう政策提言を行ってきたところであります。

 それに加えて、固定価格買取制度の開始以降、急速に太陽光発電の導入が進んだことで、電力会社管内の全体の電力の需要と供給のバランスが崩れ、安定供給に支障が出るおそれが出てきましたことから、四国電力を含む4つの電力会社において、再生可能エネルギーの買い取り契約の申し込みに対する回答を一時保留する事態となっておりますし、沖縄電力においても、申込量が接続可能量を既に超過している状況でございます。

 このように、電力会社の送電線への接続問題が全国的に顕在化しましたことを受けまして、国の総合資源エネルギー調査会の新エネルギー小委員会のもとに専門家によるワーキンググループを設置し、電力会社の接続可能量の検証や拡大方策などについて集中的に審議を行い、対応策を整理することとなっていると承知をいたしております。

 こうした接続問題は、今後の再生可能エネルギーの最大限の導入に大きな制約となりますことから、盛り上がりを見せている普及拡大の機運に水を差さないよう、国においては、公金投入も選択肢として検討を進め、速やかに拡大方策を示していただく必要があるものと考えております。

 その上で、国の責任において、送電線などのインフラ整備はもとより、再生可能エネルギーの導入拡大に向けた政策を着実に進めることが求められております。県といたしましても、引き続き国に対し政策提言してまいりたいと、そのように考えております。

 私からは以上でございます。

   (教育長田村壮児君登壇)



◎教育長(田村壮児君) まず、慰安婦問題についての朝日新聞の報道撤回に関連し、拓殖大学の教授が文部科学大臣は教科書の訂正勧告をすべきと訴えていることについての所見はどうかとのお尋ねがございました。

 教科書検定は、国の責任において実施されるものでありますが、慰安婦問題に関する吉田証言について、下村文部科学大臣は8月15日の記者会見において、「民間では、吉田証言というのは相当問題だということは、随分前から指摘されていたことでありますし、そういうようなことは教科書でも当然前提として、書かれていない」と述べるとともに、「現時点においては、既に検定合格した現行の教科書における慰安婦に関する記述の訂正を発行者に求めることは考えていない」という考え方を示されております。また、「これから申請される図書の検定については、教科用図書検定調査審議会において、先般改正した新しい検定基準に基づき、専門的、学術的な審議を行った上で、記述の適否を判断されることになりますが、今後、さらに新しい事実が判明したり、新しい政府見解が出されたりした場合には、そうした状況も踏まえて教科書検定が行われる」との考え方も述べておられ、全体として妥当な御所見ではないかと受けとめております。

 次に、高等学校での日本史の選択状況や必修科目とする必要性、また近代史、昭和の時代についての教材や近代史に充てる授業時間の確保についてお尋ねがございました。あわせてお答えをいたします。

 まず、高等学校での日本史の選択状況につきましては、高等学校学習指導要領では、世界史を必修とし、日本史は選択科目とされており、近現代史に絞って学習する日本史Aと、通史を学ぶ日本史Bが設置をされております。

 本県の県立高等学校において、平成26年度卒業予定者のうち、日本史Aを履修する生徒の割合は30.4%、日本史Bを履修する生徒の割合は25.4%で、日本史自体を履修する生徒は全体の52.5%となっております。また、日本史を選択していない生徒においても、必修となっている世界史の授業の中で、世界の歴史を日本の歴史との関連の中で構造的に捉えさせる授業を実施しております。

 国際化や経済のグローバル化が急速に進展する中、国民としての自覚を持ち、国際社会の中で主体的に生きていける人材を育てるためにも、高校生が自国の歴史の学習を深めることは大切であると考えており、平成27年度より、本県では全ての高等学校において、日本史を学習したい生徒が選択できるように、教育課程の編成の見直しを行いました。また国においても、今後日本史を必修とすることについて議論をしていくとの報道もなされておりますので、今後の動向を注視してまいりたいと考えております。

 次に、近代史、昭和の時代についての教材の現状につきまして、例えば教科書では、世界恐慌の影響と軍部の台頭による戦時体制の確立、その後の戦局の推移、戦時下の暮らしや戦後のライフスタイル、流行など国民生活の変化、冷戦下の世界の動向と民主国家としての再生やその後の経済的発展などについて、諸資料を活用して歴史を考察できる内容となっております。

 授業時間につきましては、近現代史に絞って学習を行う日本史Aでは、基本的に週2時間、年間70時間、通史を学ぶ日本史Bでは、基本的に週4時間、年間140時間の授業が行われております。こうした中で、日本史Aでは、そのほとんどの授業時間を近現代史に充てており、日本史Bにつきましても、平成21年度の学習指導要領の改訂に伴い、近現代の学習を一層重視した教育活動を実施することが示されております。

 教育委員会といたしましても、各校において、このことを踏まえた適切な指導が行われるように周知も行っており、必要な授業時間の確保はなされているものと考えております。

 次に、学校におけるNIE活動の授業の内容や、どのような新聞が活用されているか、またNIE活動の中立性の確保についてのお尋ねがございました。

 学校の教育活動の中で新聞を活用する取り組みであるNIE活動は、教室での学びと実社会をつなげ、児童生徒の多様な考え方や広い視野を育むとともに、言語活動を豊かにして思考力や表現力を培っていく上で有効なツールであります。現在、国語を初めとして、社会科や理科、道徳や総合的な学習の時間など、学校教育全般を通じて取り組みが進められております。

 授業の内容につきまして、国語科では、同じ出来事を取り扱った複数の新聞記事を読み比べて、記事の内容の共通点や書き手の意図について考えたり、表現の違いについて評価をしたりする学習。社会科では、新聞などのマスメディアと国民生活とのかかわりを調べ、情報を有効に活用することが大切であることを学んだり、日常的に新聞に親しみ、必要な情報を取り出し、整理したりする学習。総合的な学習の時間では、学校生活や地域社会の出来事、人々の暮らしなどについて取材したことを新聞としてまとめて広く伝える学習など、小・中・高等学校の発達段階に応じた学習が行われております。

 現在、授業で使われている新聞については、地元紙や中央紙などが多く取り扱われておりますが、学習内容に応じて、県外の地方紙なども組み合わせて活用されていると認識しております。

 また、新聞には、さまざまな立場からの主張が掲載されておりますので、NIE活動においては教育の中立性の確保の観点から、偏った新聞の読み方にならないような配慮が必要でございます。このため、児童生徒が幅広い視野や考え方が持てるように、指導者がNIE活動の趣旨をしっかりと理解して、複数の新聞を読み比べるなど偏りのない公正な指導の工夫や配慮を行っていくことが肝要であると考えております。

 各市町村教育委員会においても、こういった観点を十分に御理解いただき、NIE活動に取り組んでいただいているものと受けとめておりますが、県教育委員会といたしましても、さまざまな機会を捉えて、なお一層、教育の中立性の確保を含め、NIE活動の趣旨の徹底を図ってまいります。

 最後に、過疎地域における地域と一体となった学校の運動部活動についてお尋ねがございました。

 生徒数の減少に伴い、過疎地域の小規模な学校の運動部活動においては、多くの選手が必要な団体競技の活動が難しくなってきており、卓球やバドミントンなど、少人数でも活動が可能な競技が多くなってきております。また、指導者の確保が難しいといった現状もございます。

 このような状況のもと、運動部活動を活性化させていくためには、学校の枠組みの中だけでの取り組みではなく、総合型地域スポーツクラブや近隣の学校などと連携することで、必要な選手数や指導者を確保していくという視点が重要になってくると考えております。

 また、お話にありました室戸高校硬式女子野球部の取り組みは、野球をやりたいという生徒の願いと、その願いをかなえてあげたいという地域の思いをもとに、地域と学校がともにアイデアを出し合い、新たな連携のあり方を生み出したものであり、県内で同じような課題を抱えている学校のモデル的な事例になるものとも考えております。

 県教育委員会では今後、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会を見据え、今年度中にスポーツ推進プロジェクト実施計画の策定を予定しておりますので、その中で、過疎地域の学校における地域との具体的な連携の進め方などについても検討してまいります。

   (水産振興部長松尾晋次君登壇)



◎水産振興部長(松尾晋次君) 大敷組合の法人化の進捗状況と今後の進め方についてお尋ねがありました。

 本県で大型定置網漁業の免許を持つ24経営体のうち、17の経営体が法人格のない大敷組合でしたが、議員からお話のありましたとおり高岡大敷組合が本年度、県が法人化を支援するために新たに創設をしました沿岸漁業経営体法人化支援事業の活用をいただき、法人に移行いたしました。

 法人化は、資金の内部留保や調達が容易になること、意思決定が迅速に行えること、出資者の責任が有限責任となることなどのメリットがありますことから、経営の安定化に貢献するものと考えております。しかしながら多くの大敷組合は、漁村全体で営む、いわゆる村張りとして長年にわたり大型定置網漁業を経営してきたことから、いまだに法人化には関心が低い状況にあります。

 今後は、身近な例として、今回の高岡大敷株式会社の取り組みや他県の先進事例などを説明する研修会の開催などを通じて、法人化への関心を高めますとともに、法人化に取り組もうとする大敷組合には個別に支援に入るなど積極的に取り組みを進めてまいります。

   (商工労働部長原田悟君登壇)



◎商工労働部長(原田悟君) 雇用の場を守り育てる観点から、県内企業の移転や事業拡大への対応に関するお尋ねがありました。

 企業が移転や事業拡大による増設を計画する際には、従業員の雇用の継続やその確保を第一に、現在操業している地域で優先的に適地を探されていることがほとんどであり、そうした企業の思いに精いっぱいお応えするため、地元市町村と十分連携の上、適地の紹介などの支援を行っております。

 一方、事業所周辺の宅地化の進行による操業環境の変化や、事業拡大に必要な規模の土地が現在操業しているところでは確保できないといったやむを得ない事情で、同一市町村内で事業を展開することが困難な場合もございます。そうした際にも企業の意向を十分お聞きし、可能な限り現地での操業が継続されますようお願いもしながら、できるだけ近隣にある適地を紹介し、地域での雇用が継続されるよう取り組んでいるところです。

 県といたしましては、市町村との連携を一層密にしながら、日ごろから企業の事業活動に関する情報の収集に努めますとともに、きめ細かなアフターフォローを通じて、それぞれの地域にある企業が地域に根差し、さらなる成長につながっていくよう支援してまいりたいと考えています。

 次に、地域資源を生かした起業に関してお尋ねがありました。

 議員からお話のありました土佐備長炭は、昨年、高知県の伝統的特産品として認定させていただいたところであり、近年、生産量が大きく伸びるとともに新たな雇用も発生させるなど、産業おこしや地域雇用への貢献といった面で、大きな可能性がある品目だと期待をしているところです。

 産業振興計画の取り組みが進む中で、同様に地域資源を生かしたさまざまなプランが県内で進められておりますが、新たな事業展開に際しましては、多くの事業者が人材不足や資金不足といった課題に直面する場合も多いと認識しています。

 こうした事業者の課題に対応し、県内で生まれるプランをしっかりと事業化に結びつけていくために、ビジネスプランの策定支援制度の創設や事業者の資金ニーズに対応した県融資制度の拡充など、施策を充実してまいりました。特に本年度は、県産業振興センターにものづくり地産地消・外商センターを設置し、ビジネスプランの策定から試作開発、製品改良、販売促進までを一貫してサポートする体制を強化してきたところでございます。

 新たな事業展開を行う場合には、人材不足や資金不足のほかにも、当初想定していなかった課題も出てまいりますことから、特に経営基盤の脆弱な事業者に対しましては、より手厚いサポートを行っていくことが必要であると考えています。このため、ものづくり地産地消・外商センターでは、事業者の方がものづくりのさまざまな段階で直面する課題にしっかりと対応できますよう、大幅な体制強化を行った上で事業者ごとの専任担当者制を設け、積極的なサポートを行っていくこととしています。

 国、その他の支援制度やこれまで充実してきた施策を御紹介しながら、熱意を持って地域資源を生かして起業に取り組む事業者の方々にしっかりと寄り添い、資金繰りや償還計画なども含めた総合的なビジネスサポートに取り組んでまいります。

   (土木部長奥谷正君登壇)



◎土木部長(奥谷正君) 過疎地域においては、地域社会や企業を守るという意味においても、計画的な道路整備が必要ではないかとのお尋ねがありました。

 本県の過疎地域においては、公共交通サービスが十分でなく、移動手段を自動車に頼らざるを得ない状況となっております。一方で本県の道路の整備状況は、高規格道路網が不十分であることはもとより、一般道路においても、特に過疎地域を中心に、すれ違いのできない道路が多く残っているなど大きく立ちおくれています。

 そのため、まずは他県とつながり、県民の皆様の生活や産業を支える上で必要不可欠な社会基盤である四国8の字ネットワークと、その効果を地域へ波及させる国道や主要な県道による幹線道路ネットワークの整備を、計画的かつ早急に進めることが重要であると考えています。

 また、過疎地域における道路の整備においては、費用便益比といった経済効率性に過度にとらわれることなく、住民生活や企業活動の実態、地域ごとの振興策といった地域の実情を踏まえて、必要性や緊急性の高い箇所について、1.5車線的道路整備などを用い、計画的な整備となるよう取り組んでまいります。

 次に、今回の災害復旧工事に伴う発注時期の調整についてお尋ねがありました。

 この8月に県下各地で発生した災害に対しては、その復旧が急がれるところであり、円滑な事業執行が必要であると認識しております。このため、災害関連業務の優先的かつ迅速な施行や管内市町村の災害関連業務にも留意した発注時期や工期設定などについて配慮するよう、各土木事務所に8月21日付で指示を行いました。

 また、市町村でも多くの災害関連工事が想定されることから、災害査定後、速やかに市町村と発注見通しについての情報共有を行いながら、発注時期ができるだけ集中しないよう取り組んでまいります。

 こうした取り組みに加え、複数箇所の一括発注、十分な工期の確保、開札時期の分散化などにより、建設業者が受注しやすい環境づくりに努め、工事の円滑な受発注と早期の災害復旧を目指してまいります。

   (林業振興・環境部長大野靖紀君登壇)



◎林業振興・環境部長(大野靖紀君) 備長炭の学校の創設についてのお尋ねがございました。

 本県で生産されています備長炭は、1回の製炭が20日程度で比較的短期間で確実に収入が得られることなどから、中山間地域における所得の向上を図る上で重要な産業だと考えています。

 しかしながら、備長炭の製造工程は機械化されておらず、重労働であるとともに長年の経験と感覚に依存した作業であることなどから、新規就労者の参入、育成の障害となっています。このため県では、平成22年度から、特用林産業の新規就業者の確保、育成を図るため、特用林産の生産技術や知識を習得する2年間の実践研修への支援を実施してまいりました。

 これまでに特用林産の研修を修了された6名のうち、備長炭の生産技術を学ばれた方は5名であり、引き続き室戸市や東洋町で備長炭の生産に携わっておられます。また、新たに5名の方が室戸市、東洋町の生産者のもとで実践研修に励んでおられるところでございます。

 こうした取り組みの成果もございまして、平成25年度の備長炭の生産量は、全国第1位の和歌山県と肩を並べるところまで伸びてまいりました。

 議員からお話のありました備長炭の学校の創設につきましては、これまで実施してまいりました生産者のもとで生産技術を習得する実践研修が、より効果的であると考えていますが、現在創設を検討しています林業学校において、備長炭に関する基礎知識、チェーンソーを初めとする原木生産に必要な基礎的技術の習得、将来自立していく際に必要な経営・管理手法、これらを習得することができるようなカリキュラムを設けることも検討し、現在の実践研修とあわせて、ひとり立ちできるまでの備長炭の担い手の育成に向け、効果的な方法を今後検討してまいりたいと考えています。

   (産業振興推進部長中澤一眞君登壇)



◎産業振興推進部長(中澤一眞君) 産業振興推進総合支援事業費補助金に関する県と市町村との連携についてお尋ねがありました。

 この補助金では、申請のありました事業が本県の産業振興につながり、地域の経済を支えるビジネスとして持続、発展していけるよう事業審査会を設置しまして、審査アドバイザーによる専門的な見地からの事業計画の審査や、よりよい事業にするためのアドバイスを行っております。

 お話のありましたキラメッセの事業につきましては、地域の農産物を加工・販売することで室戸市全体の活性化につなげていく、大変に意義のある取り組みであると考えておりますが、この事業を成功させ、地域の雇用の創出を図っていくためには、事業者の皆様の意欲、熱意に加えまして、議員御指摘のありましたように、ビジネスとして成り立ち、発展していけるよう、しっかりとしたビジネスプランに基づく事業展開が重要となります。

 このため6月の審査会では、事業計画の根幹となります来客数について精査を行う必要があることや、マーケットインの視点を持つ必要があることを、審査アドバイザーより助言をさせていただきましたところ、休日、平日ごとの集客状況を詳細に分析した収支予測や、売れ筋の販売品目を供給するための体制づくりなどが盛り込まれました、より実効性の高い事業計画が新たに策定をされました。この間、県の地域本部の職員も、策定作業に協力をさせていただいたと承知をしております。

 こうした補助金の申請作業を通じた事業計画の策定を、県職員と市町村の職員が目線を合わせて事業の到達目標を共有し、ともに汗をかきながら行うといったことで、県と市町村の職員、お互いの信頼感が一層深まるものと思います。今後とも、市町村と共同して取り組むさまざまな場面で、こうした姿勢を徹底することによりまして、市町村とのさらなる連携強化に努めてまいります。

 次に、移住者がもとの居住地に帰るケースについての懸念はないか、また地域へ溶け込むために県はどのようなフォローをしているのかとのお尋ねがありました。

 移住された方にその地域で住み続けていただくためには、あらかじめ丁寧に情報を提供することや、移住後もそれぞれの地域で気軽に相談できるような体制を整えることが重要だと考えています。

 このため、県や市町村の移住相談窓口では、仕事や住まいをきちんと確保することの重要性のほか、地域の学校や医療機関の情報、さらには田舎ならではの生活習慣や伝統行事があることなどを、御相談をいただいた段階で十分お伝えするよう努めております。また昨年度からは、移住した方が地域に安心して住み続けられますよう、全ての市町村に移住相談員を配置することや、移住後の身近な相談役となる地域移住サポーターの育成、普及を進めることを新たな施策として追加したところでございます。

 そうした中、県や市町村の窓口を通じて県内に移住されたほとんどの方は、地域に溶け込んでいただいているものと思っておりますが、市町村や民間の移住支援団体に対して移住後の転出事例を照会いたしましたところ、少数ではありますが、仕事が見つからない、借家の所有者とのトラブルがあった、地域の行事に参加せず、なじめなかったといったような理由で転出されている方がいらっしゃいました。やはり入り口段階の情報提供と移住後のフォローが重要であるということを再認識したところでございます。

 そのため、本議会に移住・交流コンシェルジュの体制強化に係る補正予算を提案させていただきましたほか、市町村には継続して移住相談窓口の充実を促しますなど事前の情報提供がしっかりできる体制を整えてまいります。あわせまして、移住後のフォローとしまして、移住者同士、あるいは移住者と地域住民とのネットワークづくりを目的とした交流イベントの開催や、市町村に協力をいただいて、これまで9つの市や町で34人の方に就任をいただいております地域移住サポーターの増員など、移住後のフォロー体制の充実に取り組んでいるところでございます。

   (健康政策部長山本治君登壇)



◎健康政策部長(山本治君) 医師や看護師確保のために、県は市町村に対してどのような助言や支援を行っているのかとのお尋ねがありました。

 医療従事者の確保は県全体の重要課題であり、医師については、医師養成と確保のかなめである高知大学と連携を密にして地域枠や奨学金制度を充実させるとともに、若手医師のキャリア形成を支援する仕組みを強化することで、医学部学生や研修医などの若手医師が高知県で医療に従事したいと思っていただけるよう、環境整備に努めてきました。

 同時に、医療機関の特徴を明確化し、研修環境や勤務環境を整えるなど、医療機関が若手医師に対する魅力を向上させることが重要になりますので、官民を問わず中核的な医療機関や地元医師会との意見交換を強化するとともに、医療機関が所在する市町村にも、医療機関へのサポートの重要性をアドバイスしてきました。また、県内医療機関への赴任を希望する医師がいれば、その情報を提供するなど、適宜、医療機関や市町村と連携して医師確保に取り組んできました。

 看護職員の確保については、市町村に対しては県の取り組み周知などの協力を依頼するとともに、市町村から看護師確保に関する御相談があれば、看護職員の無料職業紹介事業、ナースバンクを行っている高知県ナースセンターの紹介などの助言を行っています。

 なお、議員から御指摘のあった室戸病院における看護師不足につきましては、同病院に出向いて現状をお聞きし、ナースバンクへの求人登録を助言するとともに、看護体制の見直しや勤務環境の改善への取り組みを支援する就業環境改善相談支援アドバイザーの派遣事業も紹介してきました。また、ナースセンターに対しては、求職登録をしている県東部に在住の看護師などへの就業意思の確認や、その他の人材発掘を依頼してきましたが、残念ながら、現時点では新たな就業につながっていないとお聞きしています。

 医療従事者の確保の困難性について市町村からお話をお聞きする中で、例えば室戸市からは、県の奨学金制度への上積み支援や医療機関への支援などについて検討することをお聞きしていますので、引き続き市町村に対する必要な助言を行いますとともに、市町村と共同した人材の確保に取り組んでまいりたいと考えています。

   (観光振興部長久保博道君登壇)



◎観光振興部長(久保博道君) まず、仮称室戸世界ジオパークセンターを東部博でどのように位置づけ、活用するのか、また博覧会終了後の支援についてもお尋ねがありました。

 東部博では、室戸・東洋ブロック、中芸ブロック、安芸・芸西ブロック、それぞれにパビリオンを設置しまして、3つのエリアごとの観光情報はもとより、東部地域全体、また高知県全域の観光情報を発信することで、お客様に東部の各エリアを周遊していただくとともに、県内各地へ誘客していく取り組みを進めてまいります。

 特に室戸・東洋ブロックのパビリオンとなるジオパークセンターは、ダイナミックな地球の動きが実感できるジオシアターゾーンやジオパークに育まれた大地のさまざまな恵みを紹介するゾーンを配置して、臨場感ある映像や展示、また地域の特産物などでジオパーク全体の魅力を発信できる施設として、現在整備をされております。

 あわせて、専門のガイドが常駐することで、室戸を見る、遊ぶ、食べるといったさまざまなジオツアーにお客様をいざなう機能も有する施設となる予定です。

 さらに、この地球の息吹を感じるジオパークの地で悟りを開いたと言われる空海や、お遍路に関する貴重な資料を展示するなど、室戸の魅力が全て楽しめ、国内外から幅広い観光客の誘客が期待できる東部地域の観光拠点としてジオパークセンターを位置づけております。

 このようなコンテンツを持つジオパークセンターの完成によりまして、これまでの西方面から入ってくる観光に加えて、今後は徳島県を通って東方面からの観光客の流れも大いに期待できると考えております。

 こうしたことから、東部博開催中はもとより、博覧会終了後においても、官民の関係団体と連携しながら、ジオパークセンターを東部地域の観光拠点として積極的に広報や旅行会社へのセールス活動を行い、滞在時間の延長や宿泊客の増加につなげてまいりたいと考えております。

 次に、室戸ジオパークで開催されるトライアスロンへの支援についてのお尋ねがありました。

 このトライアスロンは、東部博のスポーツイベントの目玉として、東部地域で初めて開催されるトライアスロン大会です。

 この大会の魅力は、まず何といっても、高低差250メートルの海岸段丘や潮風が香り、奇岩を楽しめる海沿いの道など、室戸ジオパークならではのダイナミックな地球の営みを体感できるコースで競われるということです。さらに、参加される選手や応援の皆様を初め、住民や関係者による手づくりの交流会も予定されており、室戸特産品のキンメダイを初めとする新鮮な魚やナガレコ、ハマアザミなどが堪能できる、まさに東部博のコンセプトである「高知県東部の人のおもてなしとジオの恵みにであう旅」を十分に体感していただけることも、この大会の大きな魅力だと考えております。

 また、この大会の開催に向けては、ジオパークの魅力を観光に生かしていく視点で、地域の住民の方々が一体となり取り組まれているところです。こうした取り組みが地域資源を生かした観光商品づくりとして地域に根づくことも、このトライアスロン大会の大きな目的の一つであり、そのためにも、大会を継続していくことが重要になると考えます。

 そのようなことから、第1回目となる来年5月の大会の成功が何よりも求められており、県といたしましても、世界ジオパークの知名度を生かして、まずは県内外から多くの皆様に参加していただけるよう、関係団体と一緒になって、効果的なプロモーションや旅行会社へのセールス活動を行うとともに、継続した大会運営のためのスポンサーの獲得に向けたサポートなど、積極的に支援を行ってまいります。



◆7番(弘田兼一君) それぞれ丁寧な御答弁ありがとうございました。

 時間もありませんので、一つだけお願いをして−−今回質問をつくったり、いろんな相談事に応じていくときに、部局間のはざまの仕事が結構あったというふうな気がします。今でも県は、部局連携してやっておられると思いますし、一生懸命されておると思うんですが、さらに一層部局間が連携をとって、事業の進捗に当たっていただけるようお願いをいたしまして、私の一切の質問といたします。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(桑名龍吾君) 暫時休憩いたします。

   午後2時20分休憩

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   午後2時40分再開



○議長(浜田英宏君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 議案に対する質疑並びに一般質問を続行いたします。

 18番樋口秀洋君。

   (18番樋口秀洋君登壇)



◆18番(樋口秀洋君) 政治に当たる者は、誰もが豊かで暮らしやすい、そして安全なふるさとと国づくりを目指します。

 国は経済的に豊かになったが、地方の疲弊はとめようがなく、皮肉にも政治が過疎を課題にするたび、地方は廃れ限界集落へと縮みました。そして多くの地域と集落は消滅していったのです。放置すれば国家の衰退につながるこの大課題に、国は地方創生と銘打って今回は本気で取り組む決意です。石破茂担当大臣がメディアに、「国は本気です。今回失敗すると国が滅びます」と答えたように、人口動態などからして、国と地方、そして過疎地の広域的な再生は最後のチャンスではないでしょうか。

 知事は本議会の提案説明で、中山間に若者が定住してこそ真の創生と言われました。そのとおりです。しかし、地域の創生と再生は、県議会のたった数回の質疑で解決できるものではありません。これまで、県も市町村も相当の対策を打ってきたと言えます。特に県の対策が、きめ細かく、緻密で、前向きで、新機軸を打ち出したことは、国への政策提案や地域対策から理解できます。

 しかし、地域の衰退はとまりません。私は平成24年2月県議会で、過疎地を守るため、県が地域のトリアージをすべきではないかと質問すると、知事はできない旨を答えました。

 限られた予算と人的資源の中で、過疎地の全ては生き残れないし、みずから汗を流さない地域は衰退しても仕方がないが、私の政治哲学です。私は1市1村の地域代表であっても、県議会議員として発言できる部分でトリアージ、地区の選別をしてきました。もちろん、反発者もいます。しかし、選定された地区では、地区民の力が大なるものの、予算の集中効果もあって、衰退のスピードにブレーキがかかっています。

 国は重ねて、ばらまきはしないと言う。やる気のある、発想のすぐれた地域は国が守る。しかし、みずからの知恵と汗を出さない地域は守らないとの、当然の決意なのです。これは、県から国への要望システムの中で、国は、地方が独自の判断で行政トリアージすることを求めているとは思わないか、お聞きしたい。

 私も以前、高知新聞記者だったとき、過疎対策チームで取材しました。25年も前ですが、今でも基本的な状況は変わりません。地域の特異性を生かす努力とセンス、それを支える地域性と人物がいてこそ、衰退は減速することができるのです。誰もがオリンピック選手にはなれません。基本的な条件が必要なのです。全てが生き残れないことは、行政にかかわる者なら、わかっているはずです。

 軍事用語のスターリング理論、極論すると、100機と50機の戦闘機が戦うと、戦力比は2対1ではない、10対1ほどになるというものです。過疎も同様です。

 県は大川村で、地域の生き残りにチャレンジします。人口最小の村に絞ったところが、私に言わせれば、既に県の行政トリアージではないでしょうか。大川村は、過疎対策が叫ばれるたび、県などが重点投資で支援をしました。これまで過疎対策に32億円以上を投じましたが、人口は当時の758人から367人に半減しました。

 それより、過疎地域でみずからが生活のため汗を流し実績を上げる、例えば県東部では芸西村、馬路村などを、サバイバルするため支援すべきです。集落単位では、私の安芸市なら入河内などがみずからの力で生きて、地域の中心核になろうとしています。県西部には、それ以上に必死で地域づくりをする地域、集落が多数あります。

 少なくとも、このようにみずから頑張る地域に、国と県が優先的に予算を投じて、そこを中心核にしてこそ、地域は創生できるのではないでしょうか。国のばらまき型はしないとの決意は、ここにあると思うが、知事はどうか、お聞きしたい。

 しかし、実際は市町村によって、地域活性化への能力に大きな差があります。納得する政策を国が求めても、その対応力には大きな落差があります。行政、議会、住民の能力とセンスの優劣は数年で修正できません。

 国も、平準化するばらまきを否定するなら、責任を持って過疎地が納得する具体的な逆提案をすべきです。知事もそう思わないか、お聞きしたい。

 さて、知事は、中山間の若者定住こそ地域創生と言われたが、市町村の中心部でさえ、若者が住めなくなっています。話は簡単です。働く場がないからです。過疎ピラミッドの中で、まず中心部の人口が保たれなければ、周辺の中山間の若者の定着は困難です。これは遠心力理論です。国の経済もその仕組みです。

 国は、地方創生など叫ばなくても、企業などの地方分散を一層優遇、または制度化、義務化すれば、少なくとも若者の地方定住は相当に解決します。

 わかり切ったことですが、働く場があれば、子育て、人口問題も相当に解決します。誰もがわかっている国機関の出先、会社、工場の地方分散、この点を知事は、地方創生の機会を捉えて、なお一層国に訴えるべきではないでしょうか。

 続いて関連です。一方で、例えば安芸市では、企業誘致に関心がなく、県や私が働きかけても、この10年ほど、有利な県の工業団地づくりにのりませんでした。その後、南国市、高知市、香南市などが次々と県と連携で団地造成をして、追い抜かれました。そのような安芸市でも、平成26年度から企業誘致に前向きになりました。このように心機一転でやる気のある地域は、地方創生を機会にやはり優遇すべきです。

 これまで県内では、地方の均衡ある発展がされなかったケースもあった。今後、地方創生に欠かせない企業誘致について、商工労働部長の意気込みをお聞きしたい。

 次です。数年前、韓国を訪れたとき、地方の歴史博物館を見学していると、2階からおりてきた若い韓国人ペアににらみつけられました。案内人に事情を聞くと、2階は外国人に見せないと言われました。無理を頼んで上がると、戦前の日本軍の残虐行為や慰安婦などが、多数のパネルで展示されていたのです。韓国の案内人が、「この写真を見てどう思いますか」と聞きました。中には、中国戦線の写真も少なくありません。そこで抗議の意味もあって、私は「写真が真実を伝えているとは思えない」と答えました。案内人は「ふん」と言って、その後は白けました。

 しかし、日本の雑誌などでは中国戦線と表現された展示写真が、日本で意識的に歪曲されたキャプションだったら、私は間違いを言ったことになります。国家の権力が動いた場合、メディアが間違った場合、何が本当か、本当に真実かは、実に難しいものです。

 日本の隣国で、最も友好的であるべき韓国との外交関係が、今、冷えに冷えています。その一つの理由が、旧日本軍の従軍慰安婦問題でした。これらがために、韓国では堂々と日本大使館の前に、またアメリカでも従軍慰安婦像が建てられ、日本軍の、いや日本政府の、いや日本人の残虐さが世界にアピールされ、悲しい思いでいっぱいです。

 この世界的に日本のイメージを落としている従軍慰安婦問題は、日本の国家、つまり軍が、権力によって、韓国の若い女性を従軍慰安婦にしたという新聞記事がスタートでした。当時から記事の真偽をめぐって多くの意見と解釈があったが、真実として世界に広まりました。

 そして、記事はことしの8月に訂正されたのです。掲載した新聞社は、要するに、軍による連行は間違いだったというのです。訂正されるまで30年も、従軍慰安婦問題は何だったのでしょうか。どれだけの日本人を苦しめ、どれだけ日本という国の信用を落とし、どれだけ多くの人々に無念の思いを強いたのでしょうか。

 新聞記事を受けた政府見解をめぐって、以前には高知県議会でも議会質問があり、知事答弁までありました。15年以上も前ですが、架空の記事で県議会が貴重な時間を割き、架空の上に質疑を交わしたことを、知事はどう思うのか。

 また、県ではこの新聞を、職員の教養と資料収集のため、44部、年間160万円で購読している。間違いの記事で国益を失い、世界で信用を失墜しただけでなく、県職員も間違った考えをずっと持たされていたはずです。

 県幹部や県職員に大きなマイナスの影響を及ぼしても、教養の資料になると思うのか。また、日本が国際的批判される理由のないことを、知事は県民に表明すべきではないでしょうか。

 だからといって、新聞の購読をやめよというのではありません。私も新聞記者をしていたので、間違いの特ダネを書いた編集局のシステムと新聞社の気持ちが少々はわかります。しかし、これだけ多くの間違いや問題のある特ダネを飛ばす新聞社は、病根が相当に深いと思います。私たちマスコミ志望の大学生にとってまさに憧れの新聞社でしたので、残念です。

 また警察本部、また県教育委員会も、この新聞を教養資料として購読しています。平成27年度は何部で、年間購読料は幾らを予算化するのか。

 また、その記事から多くの警察官や教員たちも、日本が国家の権力で残虐行為を行ったと思っていたのではないでしょうか。そこらの意識の捉え方と、学校で教員たちが、この間違った記事を参考に日本の戦前の政策を批判教育したことはないのか、またあれば、どのように訂正するのか。

 さらに、今後このような新聞は教養資料としてふさわしいと思うのか、警察本部長と教育長の感想をお聞きします。

 私は7年前の県議会で、観光客の誘致などに、高知県をテーマにした映画制作を提案しました。その後、「県庁おもてなし課」が制作され、ちょっとしたヒット作となりました。宿毛市を舞台にした「パーマネント野ばら」も評価されました。高知県に眠るすばらしい素材に、メジャーや独立系などの制作側が目をつけないのなら、県や県民がみずからの力と資金で、本県のすばらしさをスクリーンで訴えることもすべきではないかと思うのです。

 その素材の一つ、46年前に映画化されてヒットした「孤島の太陽」、宿毛市の沖の島で献身的な活動をした保健婦を取り上げた名作だった。この人間愛の物語を、私は平成19年2月県議会で、県がリーダーをとってリメイクをと訴えたのですが、リスクが大きいとはねられました。しかし今、時代はささやかにも美しく生きる姿が再評価されるようになりました。国も地方創生を打ち出した。地方の創生は、何も経済の活性化だけではありません。地方で、過疎地で、ささやかながらも人間らしく生きる人々がふえなければ、地方の再生はあり得ないと思うのです。

 遠い昔に見た「孤島の太陽」、保健婦の荒木初子さんの献身的でいちずな姿が、私にはいまだに強く印象に残っています。それらの思いもあって、私は40年も前にプロダイバーの国家資格を取り沖の島に頻繁に訪れました。当時から、柏島から大堂海岸、そして沖の島に胸を躍らせながらも、荒木保健婦の生きざまをもう一度日本中の若者に知ってもらいたいと思ってきたのです。

 ただ、宿毛市の名もない理容店主が戦犯という理不尽な罪で絞首刑になる「私は貝になりたい」が、SMAPの人気スター中居正広さんの主演で再制作されましたが、見事にこけました。

 それでも、時代の流れと宿毛の美しい海岸、そして優しい日本人の感性に訴えれば、ヒットすると思うのです。また、前作にはなかった荒木さんのせつない恋愛ストーリーも、追加できると思います。

 イタリアのナポリの沖にカプリ島という世界的な観光地があります。沖の島の家々も白壁と青い屋根になれば、世界的な観光地のようになります。それだけ魅力があると言いたいのです。この映画の再制作のポイントは、荒木保健婦の爽やかな生き方だけでなく、たおやかで心洗われる足摺宇和海国立公園の自然描写です。

 県内では、荒木保健婦の顕彰像の建立運動も広がろうとしています。県の重要政策、日本一の長寿県構想にも沿い、高知家の美しい風景と人情も投影され、観光政策の一つとなるのです。

 私は平成19年の質問でこう訴えました、「映画が伝える高知県のイメージで、観光客誘致、移住者受け入れ、ひいては医師確保などに明るい材料となる」。知事はこの提案をどのように思うか、お聞きしたい。

 高知県を代表するキャラクターは坂本龍馬であります。4年前のNHKドラマ、龍馬伝に合わせて、県はイラスト化、日本の夜明けを彩った本県の歴史群像のキャラクターシリーズでした。しかし、龍馬伝のピークも、その後も、フィーバーしません。公式キャラクターが全滅状態の中で、土産業者が開発したグロキャラのカツオ人間、1人だけが元気です。なぜ、龍馬キャラは人気が伸びなかったのか。まず、イラストが優等生過ぎます。何ひとつ欠点がなく個性もない模範生です。2年前には、東京方面に走る高速バスにラッピングされ走る広告塔となったが、パワーのない雑然とした構図となって不評でした。

 一方で、熊本県のくまモンは、経済効果が何と1,500億円、民間キャラのふなっしーも、軽く100億円は超すと言われています。大ブレイクです。100点満点のキャラクターがなぜ全滅か。要は、抱きしめたいほどかわいくなかったからです。善戦するカツオ人間も、げてものだが、かわいいから一定のファンがいるのです。

 20年ほど前から東京秋葉原で始まったクールな国のかわいいキャラは、世界を席巻する勢いです。外国人観光客1,000万人をクリアした原動力は、やはり日本のアニメを含む、かわいい文化です。

 本県のキャラも真面目な龍馬君から、思い切ってクールか、かわいい龍馬君に変えてはどうでしょうか。知事にお聞きします。

 高齢化率が全国ナンバー2の本県は、多数の課題を抱え、その一つは、お年寄りが移動する足の確保です。海から山の奥まで公共交通の及ばない県内では、地域の足、産業の足として、車は欠かせません。ところが、高齢者の運転は体力や反射能力の衰退で危険度が上がり、70歳以上の事故は年間4,000件にも達しています。対策として、運転免許証の返納や公共交通利用券の発行など、行政と県民が事故減少策に取り組んできました。しかし、利便性だけでなく、生活のため運転せざるを得ないお年寄りも多いのです。特に1次産業に携わるお年寄りは、免許証の返納は、即生活ができなくなります。

 そこで、少しでも安全な運転をしてもらうため、いわゆる安全運転支援システムを優遇すべきではないでしょうか。これらを装備したお年寄りの車に減税措置をして装着を推進し、先端技術を高齢者の交通事故の減少に生かせないでしょうか。

 実際、車は勝手に追突寸前でとまります。中央線からのはみ出しも注意してくれます。夜間は、車が前方の視認困難な人間を感知してくれます。最も安価で効果的なシステムは、追突防止です。県内で70歳以上の追突事故は年間380件もあり、相当な安全対策になります。

 世界のモータリゼーションは完全自動運転に向かい、世界のメーカーが技術を競っています。10年もしないうちに、県内を完全自動ドライブの車が走るでしょう。技術革新の恩恵を県民の利便性と交通事故防止に生かすためにも、この減税を高齢化率全国2位の本県ですれば、全国に広がり、また国の減税措置を推進します。

 減税の提案をすると、県はすぐに、県収入は減らせないとガードしますが、県民の安全と利便性、特に命を守る意義も重要です。政治判断を求めて副知事にお聞きします。

 また、警察の交通事故対策の最重点は高齢者です。このように最先端技術を推進して運転能力の劣った高齢者の運転を支援する政策を、警察本部長はどのように思うのか、お聞きしたい。

 ただ減税はノーと言うだけでなく、一方で収入増も考えるべきです。かつて県財政が危機に瀕した十数年ほど前、県も県議会も次々と増収策を提案しました。その一つがネーミングライツ。愛媛県では2件で年収6,000万円ですが、本県は増収したのでしょうか。使用料など単なる値上げでなく、努力による収入増はどれだけアップしたか、総務部長にお聞きします。

 本県のハウス野菜の機能性をセールスポイントにしたらどうかという質問は、今回で4回目になります。

 最近、消費者庁が機能性表示の緩和をするようになり、第2次機能性合戦が始まろうとしています。加工食品への表示が緩和されると、必ず原料の野菜などにも、機能性をアピールする産地が出てくるはずです。そのような状況ですので、平成7年の9月県議会質問が今でも生きています。

 その一部を一字一句違わず、県への抗議の意味も込めて繰り返します。「機能食品というのは健康機能を売り物にする食品のことです。単なるジュースに植物繊維を入れただけで健康ダイエットジュースとなり、徳島の製薬会社では売り上げをゼロから翌年一気に300億円にまで伸ばしました。それがきっかけとなり、全国のメーカーが機能食品の販売に着目し、その後、食品業界は大人から赤ちゃんまでを対象にした機能食品戦争に突入しております。しかし、これらは加工食品でありまして、それ自体が食品と言える農作物の機能性を付加価値として販売戦略に大きく組み込んでいる県はほとんど聞きません。本県では、低迷する園芸市場の改善策のワンポイントリリーフとして、そのような検討はされたことがあるのか。また、可能性を求めて県が分析を行い、さらには機能部分の改良に着目した対処は考えておられるのか」、「例えば、安芸市では古くから「ナスは血圧を下げる」などと言われており、実際に血圧降下の薬効成分が含まれていることが証明されています。このように、たとえ微細な機能性であっても、セールス次第では低迷するナス消費の改善に一助となると確信するところであります」、「このような事例を挙げても、市場価格をつり上げるには、時代を先取りするセールスポイント、つまり高齢化社会における健康志向の販売戦略が必要になってきているのではないでしょうか」でした。

 これに対する当時の農林水産部長答弁の要約は、重要な課題ですので関係者と協議するでした。改めて、約20年前と全く同様の質問に、今回は知事からの大局的答弁を求めます。

 また、5年前の2月議会でも、野菜に求められる次なるテーマは機能性になると、重ねて質問。さらに2年前の質問には農業振興部長から、機能性については健康志向で消費者の関心も高い。今後は研究結果などを注視しながら販売促進に生かしたいとの答弁があったが、いまだにメーンエンジンがかかっていません。食物の機能性が注目され始めた20年前ごろから、一気に健康ブームが高まり、機能性、つまり、いわば薬効性の大小で、加工食品はもちろん、野菜まで注目され始めました。その健康ブームと大手加工メーカーなどのメディアを使った派手なPRの大河に、本県産のショウガが乗ったのでした。ショウガブームは、県が積極的に機能性をPRしたのではありません。

 私は当初から、ナスのポリフェノールに注目しました。アンチエイジング効果が世界の医学誌で注目されていたからです。この機能性とカロリーほぼゼロのダイエット効果で、ナス農家の所得を伸ばしてほしかったのです。

 牧野植物園ではこの11年間、累計で4億円の巨費を使い、県内で所得を生む薬草を世界に求めてきましたが、県民所得には、大きな貢献はしていません。機能性の高い多くの野菜が、県内で日々大量に栽培されながら、いまだに消費者にその機能性が十分PRされないまま、プレミアムなしで出荷されています。

 機能性は、先に国が注目しましたが、26年度までの新需要創造支援事業が、本県ではマイナーな碁石茶だけでした。県内の農業所得を上げようとすれば、まずメジャーな農産物でチャレンジすべきです。全国の市場占有率が高いメジャーな農産物の機能性売り出しに、県はいまだに関心が低いと言われても仕方ありません。

 ただ、大変おくればせながら、県では、26年度から3年間にわたって県産農産物機能性成分評価の分析を始めました。平成7年から指摘しているのに19年後に、これから3年もかけて分析するとは、余りにものんびりした話ではないでしょうか。

 また、ナスやピーマンの分析項目を挙げていますが、その結果、どのように農家の所得のアップにつなげるのか。

 さらに、努力して健康に育てた野菜は高い機能性を持ちます。そこで、独自の生産をする農家グループが少ない負担で機能性検査ができるように支援して、頑張る農家を県が評価すべきではないでしょうか。

 多くの県産野菜も同様ですが、おいしい、安全の2点は全国トップレベルです。しかし、消費者は当然と言います。

 この先は、一段と機能性が勝負になると思います。それに備えるべきだと考え、19年前にタイムトラベルしたリバイバルの質問でした。

 以上、農業振興部長にお聞きしたい。

 また、売る側の立場から機能性への注目度について、産業振興推進部長にお聞きしたい。

 施設園芸で世界トップのオランダを見習って、県では大型ハウスを本県に広げようとしています。しかし、多くのハウス農家は、地域の特性に合ったハウスを求めます。私は26年2月県議会で、本県のハウスはミニオランダ型と言おうか、もっと小さい規模の大型ハウスが本県向きだと要望しました。具体的な県答弁はありませんでした。県は無関心だったのか、もしくは予算の自信がなかったのです。

 しかし、数カ月後、偶然だと思うんですが、知事がハウス地帯を行脚して農家の声を聞いた途端、慌てて、いわゆる中型のミニオランダ型を、9月補正に1億8,000万円も組みました。知事の力はさすがと思います。ただ、補正の次世代施設園芸モデル事業費補助金は、イメージこそ私の提案に近いのですが、運営の対象がJAや農業生産法人限定ですので、私の求める優秀個人農家は対象外です。

 2月県議会の繰り返しですが、日本一が並ぶ県東部のハウス農家の多くは、強烈な個性と自負心でハウス園芸を発展させてきました。個人園芸のハウス哲学が、全国屈指の園芸地帯をキープしてきたのです。この50年以上ものハウスの生産文化を、簡単に変えることはできません。その意味から狭義のミニオランダ型、つまり現在の優良農家の資金力と人員構成でも対応できる3反程度、3,000平方メートルほどで環境制御もでき、台風に強い高度化ハウスを支援するほうが現実的であり、このタイプを支援すべきではないか。

 また、巨大台風が常襲の本県では、簡単にオランダ型や県の次世代ハウスにのれません。多くの農家は、現在のハウスで生産力を上げ販売単価をアップする政策と、同時に将来を見据えての個人で対応できる狭義のミニオランダ型ハウスを求めているのです。オランダ型や県の次世代ハウスの推進は将来の園芸像にとって大きな意味がありますが、私が言いたいのは、災害が続く中、厳しい経営のハウス農家が、今どうやって飯を食うかであります。

 私のイメージするミニオランダ型の整備と、また現在90%を占めるAPハウスでの増収とコストダウンに、県はどのような具体策を考えているのか、農業振興部長にお聞きしたい。

 近い将来に心配される南海トラフ地震、知事は、想定外をも想定する真摯な姿勢で、迫りくる最大の危機に全力対応しようとしています。県の対策は、L1ベースで実現可能な対策、L2ベースで避難場所の確保などです。しかし、想定外を想定するというなら、誰もが具体的に想定していない、巨大台風時の南海トラフ地震も想定しなければなりません。

 確率が極めて低いため笑われそうですが、巨大台風と重なる南海トラフ地震がL3になります。過去の宝永地震が10月、安政地震が11月、昭和の南海地震が12月なので、季節的な確率では、想定外を想定したケースです。このL3地震を想定すれば、昭和51年の巨大台風に、当時の高知市長の「市民の皆さん、自分の命は自分で守ってください」との必死のアピールが再度想定されます。あり得ないではなく、それでも最大限の対策を打つのが、県や私たち県議会の義務なのです。

 私は12年前から、県議会で地震時の愛媛県の伊方原発の危険性を3回も指摘しました。想定外を想定した指摘だったので、県答弁は、あり得ないの連続でした。東北大地震の後、24年2月議会で、やっと県は危険性を認めたのです。

 この8月の大型台風、多くの河川が危険ラインを超し、また氾濫しました。こんなときに南海トラフ地震で揺れ、津波が発生するとどうなるのでしょうか。津波は一気に高くなり、海岸沿いの津波避難タワーは、最大津波高プラス2から4メートルの設計基準が役立たなくなります。避難場所は、うねりに加速された津波が猛烈に駆け上がります。その暴風雨で避難道路が崩れ、あふれる泥水で逃げられなくなるのです。

 このような究極の事態こそ、想定外の想定ではないでしょうか。極めて確率は低いが、もしダブル発生すれば打つ手がない事態に対して、今後、知事はどのように手を打つのか、お聞きしたい。

 津波関連です。海岸線に建つ県立安芸高と県立安芸中、16メートルの巨大津波で全壊するおそれが高い。24年9月県議会で指摘すると、県答弁は、適地があれば移転を検討したいでした。それから2年、県が具体的に行った移転対策を示してほしい。

 また、保護者側は敏感です。県立安芸中は志願者数が伸びず、ほぼ毎年定員割れです。それは、1、過去の評価、2、自由度が低い、3、個性のない県立中学など、3つの大きな原因がありますが、最近追加されたトップ級の原因は、保護者が、海沿いの中学は津波が心配というものです。

 同時に、県立安芸中高の保護者からも、県教委の具体的な動きが見えないため、津波に対する不安の声が日々高まっています。これらの声にどのように説明をしたのか。

 これら海沿いの県内の県立高校や県立中学に対して、県は授業中やクラブ活動の生徒たちの安全確保に責任が持てるのか、教育長にお聞きします。

 次です。県立あき総合病院の新築効果で、病院周辺には患者さんがふえました。旧病院のときから、院外の民間薬局地帯へ行くには危険な県道を渡るため、人身事故も起きていました。私は平成21年と平成22年の県議会で、病院隣接地に県がテナントを貸せば、患者さんは県道を渡らず安全で、民間薬局も大歓迎、県ももうかると、一石三鳥効果を連続要望したが、県答弁は、できないでした。ただ、私の指摘どおり、最近、国は病院敷地内での民間薬局の設置に前向きです。私の目は正しかったと思います。

 患者さんは、最大の通行量、日量5,000台の県道を渡って対面の4店舗が並ぶ民間薬局地帯へ行きます。失意した患者さんや、やっと横断するお年寄りが危険な目に遭う話は日常的です。県道の構造上に問題があります。病院側には2メートル歩道があるが、対面の薬局地帯側には歩道がない。誰もが車道を歩き、危険です。

 病院新築で歩行者増が予測されていた危険な県道を、いつまで歩道なしにしておくのか、土木部長にお聞きします。

 せめてもの安全対策は、横断歩道です。電柱を挟んで北側案は、1、右に電柱があって迫りくる車やバイクが見えない。2、渡った地点にスペースがほとんどない。3、そのスペースに車がとまると、歩行者は車道に立つため危険。4、雨の日は傘の患者さんが車道にあふれ、混雑するとの問題があった。一方、南側案は、1、電柱が左なので、右側から来る車や病院駐車場から出る車の視認は完璧。2、左の車が電柱の死角になるが、100メートル先から見える。3、渡った地点にスペースがあり、雨の日でもより安全。4、病院の中央駐車場への出入り口から4メートル離れ、県内のケースからも危険な位置ではないでした。

 警察は、病院出口の脇道での導線が、北側案のほうが南側案より5メートルほど近いと言います。しかし、100台を収容する中央駐車場からは、逆に10メートルほど離れているため、歩いて買って駐車場に帰る患者には、かえって危険です。

 警察は、導線から5メートル離れると市民は横断歩道を渡らない、と安芸市民の交通モラルを卑下するような表現を何度もしました。警察本部長は、この市民の交通モラルを卑下した説明をどう思うのか。

 今回私は、どちらがより安全か、よりベターなのかを、安全性の観点のみから指摘しています。再度の調査では、横断歩道は電柱から7メートル間隔が必要と説明された。まず、法的根拠をお聞きしたい。

 北側案は7メートル間隔でも、右からの車の多くが視認できず危険です。ただ、7メートル案をとると、南側案では駐車場の出口と重なるため、これで南側案を潰すことができます。再度の調査日、安全性を十分検証せず、比較検討表もないまま、警察官は北側案にしますと強引に説明した。この調査と、その後の警察本部との打ち合わせで、私が、北側案は横断歩道の先に車がとまったら、横断者が車道にたたずむ。危険ではないかと指摘すると、反論ができないルーズさでした。

 何よりも、私はこの県道を20年以上、ほぼ毎日、何回も走っています。何が危険か20年以上の蓄積があります。延べ数時間しか現場を見ない警察に、地域の交通事情がわかるわけでしょうか。わからないから、先ほど述べた論理性のない判断をするのです。

 なぜ長々と、私が横断歩道のような小さな問題を取り上げるかというと、1つは、人命にかかわること。また、10年も前から危険性を指摘しているのに、県土木事務所も、公営企業局も対応せず、危険な横断が続き、このままでは交通死亡事故が心配されること。さらに、安全性を検証しないまま、安全比較対比も作成せず、数時間見ただけで位置を決める警察の安全センスに驚いたからです。このように簡単に安全対策が決まっているとしたら、ぞっとします。

 警察がこだわる北側案で見通し不足の交通事故が起きた場合、強引に横断歩道の場所を決めたことに警察本部長は責任を感じないのか、お聞きします。

 また、中央駐車場に信号機が必要と思われるが、どうか、お聞きしたい。

 そして、あき病院関連です。全国的な看護師不足のしわ寄せが、地方の病院に及んでいます。

 私はことしの2月県議会で、県立安芸高に看護学科の設置をと求めました。県答弁は消極的でした。それなら、せっかくの大型病院が完成したので、あき総合病院に隣接して看護学校を設置できないか。

 重ねての要望は、深刻な看護師不足です。県東部の医療関係者からの切実な声とともに、また、多くの東部県民から、子供たちに看護師の国家資格を取らせたいとの声が上がっているからです。

 県は、時代を読み間違え、看護師は過剰になるとして、平成21年、県立総合看護学校を廃校にしました。いわば廃校を東部で復活するのですから、ややこしい理屈は要りません。

 県の社会的責任として、逼迫する需要に、供給体制を組む努力する考えがあるのか、健康政策部長にお聞きします。

 2点目は、回復期リハビリの要望です。脳疾患や老化による大きな手術は、高知市内で執刀されます。その後も、高知市内で回復期リハビリを行う東部県民は多数います。東部の中核病院のあき総合病院に求められます。

 3点目は、待ち時間です。どの病院も、指定時間の1時間待ちは常識ですが、患者がふえたため、2時間待ちも少なくありません。ここらを、もう少し合理的な予約時間の設定ができないか。

 4点目は、旧館解体時に砂じん防止対策をせず、周辺から、家がざらざらする、吐き気がするなど苦情が出ました。調査すると、建築基準法で決められている工事監理者が連続5日も不在でした。県は、発注者として管理をしていたのか。

 5点目です。解体時に多量のアスベストが出ました。ナイロン袋に入れてロッカーにしまっていましたが、施錠されていません。どこからでも侵入できます。県は管理していたのか、いずれも公営企業局長にお聞きしたい。

 8月の台風で、県内の河川では大きな被害が出ました。山の崩壊や林道工事などにより、河川土砂の堆積が目立っていました。県によると、県内では81カ所が、堆積土砂が危険ラインと思われ、10河川が氾濫危険水位を超しました。

 県東部では、安芸市の二級河川安芸川と伊尾木川など、100年に一度という増水で危険水位を超しました。砂利の堆積が水位をさらに上げたと言われ、砂利掘削が急がれます。その計画と、捨て場はどのように確保するのか、お聞きしたい。

 さて、たまたま安芸市では、市内の一部の降雨量が少なく、豪雨のたびに氾濫した江の川がもちました。安芸市では3つの主要河川が運よくクリアして、被害がほとんどなかったのです。

 また、今回氾濫した河川は注目されるが、安芸市の江の川のように豪雨のたびにあふれるものの、今回は氾濫しなかった河川の整備はどうするのか。土木部長は台風前の私と安芸市長の要望に、改修への調査費をつけると話したが、この江の川が氾濫すると、市街地の数百戸が浸水するため、早急な対策が求められます。

 私は以前から、高齢者が、特別養護老人ホームなど豪華な老人施設で手厚い介護がされているが、行政と入居者の負担を考えて、コスト削減できないかと訴えてきました。本県では入居待ちが3,000人にも上っています。現在でさえ部屋不足なのに、団塊の世代が入居する20年後を考えれば、パンクは必至です。

 国は在宅介護に中心軸を移しています。しかし、現実問題として、今後は遠隔地介護、老老介護、認知症同士の介護、生活苦介護など、さまざまな社会現象から、在宅介護できないケースが急増、深刻な問題となって、国はまたふらふらと施設介護に戻ると思います。

 問題は、施設整備と人的パワーの確保です。私は10年以上前から、厚生労働省への中央要望や県議会などで、コストの安い、いわゆる簡易型老人ホームができないかと訴えてきました。県民の声は、「狭くて簡素でいい。より安く、より多い入居者を」なのです。国は、ベッド不足から特養の相部屋を協議中ですが、同時に簡素化もすべきです。

 26年2月県議会でも、安価な老人ホーム群を国に提案せよと提案しました。知事は、低所得の高齢者が多い本県に参考になると答弁してくれました。その答弁をこれからどのように具体化するのか、知事にお聞きしたい。

 一方のマンパワー。家族にも行政にも負担減するには、1人当たりの高コストを抜本的に見直さなければなりません。同時に、介護職員の常時不足は、給与が低い現在の制度に問題があるのか、経営能力に問題があるのか、検証が必要です。国は、27年度から1万円の報酬アップを目指しますが、民間会社並みの経営分析がされるべきと思わないでしょうか。

 ただ若い資格職員がふえても戦力になりません。さらに、法的欠員を、介護の派遣職員と派遣パートが穴埋めして、数は合うが、介護力が低下するという現実をどう思うのか、現場はパートのベテランおばさんたちが支えているようです。ここを優遇すべきではないでしょうか。

 職員確保と処遇向上には、合理的なコストパフォーマンスが求められます。もしコストを10%落とすとなった場合、地域福祉部長はどのような経営手腕を見せるのか、以上をお聞きしたい。

 移住対策も、高齢者問題にかかわってきます。

 私は、年老いても安心な高知県をもっとアピールできないかと思います。県が示す定年後移住の支援策は、趣味の紹介ぐらいで、関東圏や北海道と比べると、PRと取り組みがいま一つではないでしょうか。

 これらの移住希望者は、雑誌などでは100万人と言われ、団塊の世代の定年で市場も増大傾向です。特に公務員や上場企業の定年組は、生活資金があるものの、2点の心配事があるようです。1つは、病気や介護へのサービスだが、これはどの県でもそれなりに対応はあります。2つ目が、葬式とお墓、そして永代供養のサービスです。そこまで面倒を見る県はないようです。この辺がしっかりと支援できれば、県が希望するところの小金持ちお年寄りが本県に移住してくれると思うのです。

 私は以前から、移住政策はイギリスのベバリッジ報告を模して、職場から墓場までのパックが必要と、委員会などで発言してきました。極度に進んだ核家族化によって、またひとり暮らしの人口増で、全国には葬式とお墓と永代供養が心配と悩むお年寄りが何百万人もいます。県が支援する婚活も、異性との話し方講座まで開く本県ですから、なりふり構わない姿勢は移住政策にも必要です。また、移住者だけでなく、葬式と墓守は県民の需要も相当あります。NPOなどの手法を使えば、若い移住者の職場づくりにもなります。

 このように職場から墓場までを、安心して移住できる高知県をパックにして売り出す気はないか、知事にお聞きします。

 さて、国は在宅介護にベクトルを向けていますが、社会問題となっている高齢者同士の老老介護の多くは、老人施設が必要です。しかし、それ以上に深刻化するのが、認知症同士の夫婦がお互いに家庭で介護する姿です。

 認知症と見られる高齢者は、本県だけでも3万5,000人で、子供たちなど家族と離れて暮らす認知症夫婦は、相当数が推定されます。また、まだら認知という認知症に極めて近い、または認知症予備群が3万人と推定されます。

 老夫婦同士の老老介護は、意識が十分あって、社会生活ができる高齢の夫婦間介護で、多くは体力に問題があります。しかし、それ以上に社会的対応が必要なのが、認知症の夫婦や認知症の独居老人をどのように家庭介護するかです。

 私も、認知症同士と思われる家庭を訪問したことがありますが、すさまじい光景でした。介護度が低く、まだら認知症だったら施設入所もできずに、自分が何をしているのかわからないまま、お互いの介護をしなければなりません。こんな家庭内介護では、基本的人権などありません。

 今後、認知症同士の夫婦の実態調査が必要と思うが、また急増する認知症介護の対策を地域福祉部長にお聞きします。

 以上で私の第1問を終わります。

   (知事尾崎正直君登壇)



◎知事(尾崎正直君) 樋口議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、地方創生に関して、国がばらまき型をしないというのは、地方が独自の判断で行政トリアージすることを求めているとは思わないか、また、国のばらまき型はしないとの決意は、みずから頑張る地域に国と県が優先的に予算を投じて、そこを中心核にしてこそ地方は創生できるというところにあると思うが、どうかとのお尋ねがありました。関連しますので、あわせてお答えをいたします。

 国におきましては、先月12日のまち・ひと・しごと創生本部におきまして、効果の高い政策を集中的に実施する、ばらまき型の投資などの手法はとらないことを基本姿勢の一つとして掲げた基本方針を決定いたしました。

 また、地方6団体が求めている自由に使える交付金に関して、石破地方創生担当大臣が、やる気がある自治体なら、自由に使えるお金があることを否定しない。一方で、自由なお金は、ばらまきではないかということにもなりかねない。地域が何を考え、何を実現しようとしているかに力点が置かれるべきと述べられたとの報道もあります。

 こうしたことから、国は、地方創生に効果のある施策であるということを大前提として、意欲のある地域を支援するという方向感ではないかと受けとめており、私も決してこの方向感を否定するものではありません。

 他方、かといって、意欲のない地域を行政の支援の対象としないという結論が導かれるとも考えておりません。

 高齢化、過疎化の進展により、衰退の一途をたどっている地域においても、福祉のネットワークによる支えは必要であります。また、移住者など外部から力を呼び込むことで、意欲を含め活力がよみがえってくる地域も多くあります。

 全国で真っ先に人口減少、高齢化が進んだ本県において、こうした極めて厳しい状況に陥った地域が多いのも事実であり、こうした地域の本来持てるものを生かしてこそ、より大きな地方創生につながっていくのだとも思っております。こうしたことを考えれば、こうしたことを何とかしようとするのが公助というものだと思っております。

 次に、国は平準化するばらまきを否定するなら、責任を持って過疎地が納得する具体的な逆提案をすべきではないかとのお尋ねがありました。

 国では、国と地方が総力を挙げた地方創生の指針となる長期ビジョンと総合戦略の策定を年内に予定しており、この計画は、これからの政策の具体的な方向性を示そうとするもので、議員からお話がありました国からの逆提案にも当たるのではないかと考えております。

 国においては、真の地方創生を実現するためには、これはばらまきだ、ばらまきではないといった議論をされており、重要なことだと思いますが、それにとどまらず、地方の創生に対し実効性が上がる政策なのかどうか、その本質の部分にこだわって、骨太な政策を打ち出していただきたいと考えております。あわせて、私どもといたしましても、これまでもそうでありましたが、受け身の姿勢ではなく積極的に政策提言をしてまいりたいと、そのように考えております。

 次に、国の機関、会社、工場の地方分散について、地方創生の機会を捉えて、なお一層国に訴えるべきではないかとのお尋ねがございました。

 お話にありました国の機関や企業の地方分散が行われれば、それに伴い、地方への人口流入や若者の地域への定住が進むなど、地方の活性化や人口減少対策にもつながると考えております。

 石破大臣も、国の機関の地方移転を考えてみることは、十分価値のあることではないかと発言されております。

 私自身も、全国知事会の次世代育成支援対策プロジェクトチームのリーダーとして、地方で子育て環境に恵まれた家庭を築く若者を増加させることを3本の柱の一つとして掲げ、企業の地方移転・分散を促進する税制優遇措置など具体的な内容を盛り込んだ少子化対策の提言を取りまとめ、安倍総理を初め、担当大臣、政府・与党の関係者などに対して要請してきたところでございます。真の地方創生が実現できるよう、議員のお話にあった点も踏まえまして、政策提言を行っていきたいと考えています。

 次に、過去、架空の記事で県議会が貴重な時間を割き、架空の上に質疑を交わしたことについてどう思うのかとのお尋ねがございました。

 当時は、その時点での状況を踏まえ、議論が行われたものと思いますが、一旦報道された情報は、御指摘の点を含め、多方面に多大な影響を与えるものであり、報道機関の皆様には正確に報道するため、細心の注意を払っていただきたいと思います。そして、万一誤報があった場合には、速やかに訂正するなど責任ある対応をしていただきたいと考えております。

 次に、間違いの記事が県幹部や県職員に大きなマイナスの影響を与えても、教養の資料になると思うのか、また、国際的に批判される理由のないことを県民に、私が表明すべきではないかとのお尋ねがございました。

 県では、業務に必要なさまざまな情報を得るために、地元紙を初めとして複数の新聞を購読しています。職員は、その情報を精査、収集した上で、個人の教養の向上というよりは、むしろ業務の中に生かしているものでございます。

 今回の朝日新聞の誤報が、日本全体にマイナスの影響を与えたことは、誰もが感じていることと思いますし、私もまた残念であります。朝日新聞社において、徹底した検証を行っていただきますとともに、国際社会に対して、これまでの新聞記事が事実でなかったことをしっかりと説明し、理解を得る努力をしていただきたいと考えています。

 次に、映画「孤島の太陽」をリメイクする提案について、どのように思うかとのお尋ねがございました。

 昨年公開されました「県庁おもてなし課」のように、高知県を舞台とした映画は、観光面における誘客効果のみならず、移住や地産外商など、さまざまな分野で大きな効果をもたらすものと考えております。ことしは、34年ぶりにリメイクされる映画「平成・土佐の一本釣り」や四万十市を舞台にした「あらうんど四万十〜カールニカーラン〜」が制作をされており、こうした作品の公開にも期待をしているところでございます。

 映画「孤島の太陽」、これは宿毛市沖の島を舞台に、島民のために献身的に活動された保健師さんの物語であり人間関係が希薄と言われる現代において、人と人とのつながりやきずなの大切さなどをテーマにした心に響く作品だと考えているところであり、リメイクされれば高知県のPRになることはもちろんのこと、地方のすばらしさを改めて感じてもらえるのではないかと考えております。

 他方、映画制作には多額の資金が必要ですし、作品内容のよしあしだけでは必ずしもヒットするとは限らないなど、リスクの高いビジネスとなっております。このため、最近ではリスクの分散と映画のヒットに向けて、映画配給会社やテレビ局、広告代理店、商社など複数の会社が資金を集め、それぞれの会社が協力しながら制作、上映するという方法が主流となっております。

 民間でさえそうであります。映画制作のノウハウを持たない本県が主導的に映画制作にかかわることには、相当慎重にならざるを得ないのではないかと考えているところでございます。

 ただ、映画には、さまざまな効果も期待できますので、今回御提案のあったリメイクに限らず、県や高知県観光コンベンション協会が取り組んでいる映画やテレビのロケ誘致活動の中で、高知を題材としていただけるよう、お願いを引き続きしてまいりたいと考えております。

 次に、高知県観光キャラクターについてのお尋ねがございました。

 龍馬さんのキャラクターにつきましては、大河ドラマ龍馬伝に合わせて、平成22年1月から開催いたしました土佐・龍馬であい博に向けて、全国から募集し決定したもので、博覧会はもとより、市町村や各種団体のPRや企業の商品等にも活用していただくことも念頭に、幅広い年代から親しまれ、汎用性が高いデザインとしたところでございます。

 このキャラクターは、龍馬博の期間中はもとより、現在でも旅行商品のパンフレットや土産物のパッケージなどに、年間50件程度活用され、またキャラクターの着ぐるみは、県外を含め約60のイベントで使用されるなど、県内外で親しみを持って迎えられていると考えております。このため、派手さはありませんが、引き続き今の龍馬さんに御活躍していただきたいと考えておるところでございます。

 次に、野菜の機能性についてのお尋ねがございました。

 野菜などの食品が持つ機能性成分を表示し販売戦略に活用することは、県産食品の販路拡大や売り上げの向上につなげる重要な取り組みの一つであると考えております。

 これまで県では、農業団体と連携し、県産野菜が持つ機能性成分を表示したリーフレットの活用による販売促進に取り組んでまいりましたが、薬事法などに抵触するおそれがあるとの指摘もありまして、平成18年ごろからは、消費者ニーズに合わせた簡単でおいしいレシピなどを中心としたPRに取り組んでおります。

 ただ、現在、国においては、平成27年3月をめどに、新たな機能性表示の制度化に向けた作業が進められております。そのため先般、四国地方産業競争力協議会における健康食品等の機能性表示に関するプロジェクトリーダー県として、特に食経験が十分にあり安全性のリスクの低い農林水産物などの生鮮食品については、加工食品と区分した上で加工食品よりも緩和した制度となるよう、関係省庁に対し提言を行ったところであります。

 県といたしましては、こうした国の動きも踏まえ、本年度から、県産野菜の機能性成分やその特徴を販売戦略に生かすといった視点で、主要15品目についての詳細な分析調査を始めておりますし、高知大学と連携した成人病の予防効果が期待される成分の研究も行っております。

 今後は、こうした研究の成果も見ながら県産野菜の機能性を活用した有利販売につなげていければと考えております。

 次に、台風災害と地震災害が同時に発生するといった想定外の想定の事態に対して、今後どのように手を打つのかとのお尋ねがございました。

 想定外を想定するということは、危機管理を行うときの心構えとして、ある一つのシナリオに備えてそれだけでよしとするのではなく、常にその他のリスクにも追加的に備えていくという考え方を持ち続けようということであり、事前の備えや災害時の対応を行う際に、非常に重要な姿勢であると思っております。

 本県では、過去、台風による大きな被害も繰り返し発生しており、台風災害と地震災害が同時に発生するといった複合的な巨大災害も、可能性としては、もちろんあり得ることだと思っております。

 現実に、今回の台風第12号の激しい雨により土砂災害警戒情報の発表が相次ぎ、市町村で次々と避難勧告などが出されているさなかの8月3日10時12分に、ニューギニア付近で大きな地震が発生をし、本県への津波も想定されたことから、土砂災害や水害などの台風への対応に加え、水門閉鎖など津波への対応も迫られたとの経験もございました。

 実際には、地震発生後1時間ほどたった時点で、幸いにも津波の心配がないことが確認をされましたが、その段階までは、控えとして備えていた人員をもって対処する準備を進めていたところでございました。

 災害対応を進める上では、まず、さまざまな事象やリスクを想定し、その想定どおりにはいかなかった場合の備えも含め、余裕を持った対策を徹底して考えていくべきだと思います。

 ソフト対策としては、釜石の奇跡に見られるような2度逃げ、3度逃げといった柔軟な避難行動を行う備えを進めていくことが考えられ、あわせてハード対策としては、それを可能とするような備えをしておく。例えば、避難場所が危うくなったら、この尾根に逃げよう、この先はこうしようといったことを考えておく、あらかじめ備えをしておくということが大事であると思います。

 また、そうした対策を行っても、それでよしとするのではなく、不断の見直しを続ける。この点も重要だと考えております。2点を常に意識しながら、必要な対策をしっかりと進めていきたいと考えているところでございます。

 安価な簡易型老人ホーム群についてのお尋ねがございました。

 本年2月議会において、議員から御提案のありました団塊の世代に対応する安価な簡易型老人ホーム群につきましては、高齢者向けの住まいの確保対策を検討する際に、低所得の高齢者が多い本県にとりまして、参考になる視点だとの答弁を行ったところであります。

 今回の介護保険制度の見直しに伴い、特別養護老人ホームの入所要件が原則、要介護3以上に限定されることや、今後ひとり暮らしの高齢者が急増していくことなどへの対応といたしまして、現在、低所得の方を対象に、医療・介護や日常の生活支援などのサービスを利用しながら、地域で安心して生活を送ることのできる集合住宅的な高齢者の住まいのあり方について、県内の関心のある市町村を交えての具体的な検討を進めているところでございます。

 その際には、建設などに伴う市町村の財政負担をできるだけ低く抑え、低廉な家賃で提供するといった視点や、介護や日常の生活支援サービスなどをいかに確保していくのかといったことなどに留意して、具体的な試算なども行っているところでございます。

 現在、市町村では第6期の介護保険事業計画の策定に取りかかっているところでもあり、できるだけ早い時期にプランとしての取りまとめを行い、高齢者の住まいの確保対策として、県の支援計画にも盛り込んでまいりたいと考えております。

 最後に、お墓などの心配をしなくても済むことを売りにした移住の取り組みについてお尋ねがございました。

 長年、都市部において活躍され、さまざまな分野のスキルやノウハウを有しているシニア層の方々は、産業や地域の活性化に取り組む本県にとりまして大きな戦力になっていただけると考えております。また、こうした方々の中にはアクティブシニア層と言われる、リタイア後も地域や社会へ貢献したいと望んでおられる方々が大勢いらっしゃいます。

 このため、県としましては、こうした方々のニーズを踏まえ、住まいの確保から、県内の企業のほか、あったかふれあいセンター、集落活動センターなどでの活躍の場を御紹介しますとともに、将来的な介護や医療の提供に至るまで幅広く受け入れ環境を整えていこうとしております。こうしたことをアピールすることで、アクティブシニア層を呼び込みたいと考えております。

 こうした受け入れ環境を整えるに当たって、元気なうちに本県に移住された方が将来的に介護保険等のサービスが必要になった場合、市町村の財政負担の問題がありますので、従前住んでいた自治体の被保険者となる住所地特例について、国に政策提言を行っておりますし、今回の地方創生の動きに関する政策提言の中にも、そのことを盛り込むこととしております。

 お話のありました墓地のニーズは、既に移住された方々の具体的な声を広くお伺いしてきた中では、事例はございませんでした。また、県内で移住支援活動に取り組む高知家移住促進プロジェクトの構成団体、民間の方々でありますが、こういう方々や幾つかの市町村にも改めてお聞きしてみたところ、現時点では、そうした問い合わせはないとのことでございましたが、先見の明がある御指摘かもしれないと、そういう思いでありまして、墓地等への対応につきまして、今後各相談窓口でもしっかり対応できるよう、まずは情報収集に努めてまいりたいと、そのように考えております。

 私からは以上でございます。

   (商工労働部長原田悟君登壇)



◎商工労働部長(原田悟君) 地方創生に関連しまして、企業誘致について、今後の意気込みを聞くとのお尋ねがございました。

 県はこれまで、産業振興や雇用創出のため、企業誘致に全力で取り組みますとともに、その受け皿となる団地開発を積極的に進めてまいりました。

 企業誘致は、地域経済への波及や雇用創出などの点においてその効果が大きいことから、全国の多くの自治体が取り組み、地域間の競争はますます厳しくなってきております。

 そうした中で、これまで県では、企業誘致における支援制度を全国トップクラスに引き上げますとともに、団地開発においても、市町村との共同開発といった手法を導入するなど施策の抜本強化を図ることなどによりまして、新たな企業誘致や事業の拡大による工場の増設など、具体的な成果があらわれているところです。

 また、幾つかの市町村においては、企業誘致による雇用効果や若年層の定住対策などのために企業誘致を進めるとして、新たに独自の支援制度を創設する動きも出てきております。

 県としましては、国の地方創生の取り組みを企業の地方進出の大きなチャンスと捉えており期待しておりますので、企業誘致に積極的に取り組む市町村とともに汗をかいて、新たな団地開発や企業ニーズに合った効果的な支援制度の検討など施策の充実を図りながら、今後とも積極的に企業誘致を進めてまいります。

   (警察本部長國枝治男君登壇)



◎警察本部長(國枝治男君) 本年8月に記事の訂正を行った新聞に関し、新聞の活用等についてお尋ねがありました。

 県警察においては、現在県費において6紙購読しておりますが、お尋ねの新聞についても、平成26年度、県警察として1部購読し、県費として約3万7,000円の年間購読料を見込んでいるところであります。平成27年度につきましては、今後予算編成を行うので、未定であります。

 なお、県警察としては、このほかに、職員からの会費等を財源とする一般財団法人高知県警察義会の文化体育・職場環境向上助成金により、所属単位で複数の新聞を購読していると承知しております。

 職員の意識については、個々人の受けとめ方の問題と考えますが、従来から県警察といたしましては、特定の一紙に限定することなく、各紙の論調等を参考にしているところであります。これは警察の組織や職務の性格上、厳正中立な職務執行と施策の実施が求められており、また同時に、本年の県警察運営指針サブタイトルに県民と価値観を共有すると掲げているように、広く県民各層の視点に立った警察運営が求められているからであります。

 教養資料という面にとどまらず、今後とも、新聞はもちろん、テレビ、ラジオ、インターネット等、あらゆる報道についてバランスよく情報収集等に努め、警察運営に生かしてまいりたいと考えております。

 高齢者の交通事故防止対策上、追突防止装置等の安全運転支援システムを装備した車両の運転を支援することについてお尋ねがありました。

 議員が御指摘になられたような安全運転支援システムにつきましては、自動車そのものによる安全性向上への取り組みとして開発、実用化されており、交通事故防止の効果が期待されているものと承知しております。

 他方、県外ではありますが、追突防止装置を装備した自動車の試乗において、参加者と同乗していた販売店員が重軽傷を負う衝突事故が発生したことも承知しているところであります。これらを考え合わせますと、現状においては、ドライバーの方々に、安全運転支援システムを過信することなく安全運転に努めていただくことが、交通事故防止のために最重要と考えるところであります。

 議員から御指摘いただきましたように、本県におきましては、高齢者の交通事故防止対策は極めて重要な課題でありますので、県警察といたしましては、今後のこれら先端技術の進展と普及を見据えつつ、関係機関、団体等とともに、各種交通安全施策を行ってまいりたいと考えております。

 県立あき総合病院東側の県道への横断歩道の設置などに関し、お尋ねがありました。関連いたしますので、あわせてお答えさせていただきます。

 議員御指摘の横断歩道につきましては、現在、関係機関や地域住民の方々との間で、その設置場所も含めて、新設に向けた協議を継続中と承知しております。

 同所における横断歩道の必要性は十分に認められますことから、今後、横断歩道を利用される皆様の安全性、利便性などを総合的に判断し、できる限り早期に新設したいと考えております。

 議員の御質問にありました電柱から7メートル間隔が必要というのは、法的根拠に基づくものではなく、現地において右側の視認性が十二分に確保できる場所を選定し、実測した数値であります。今後、7メートルの間隔が十分か否かも含め、さらに調査を重ねてまいります。

 また、御質問の駐車場出口への信号機の設置につきましては、現地の状況、利用者の方々の要望等を踏まえ、適切に対応したいと考えております。

 いずれにいたしましても、横断歩道や信号機の設置などの交通規制に当たっては、地域住民の方々の声に真摯に耳を傾け、利用される方々の安全性、利便性などを総合的に判断してまいりたいと考えております。

   (教育長田村壮児君登壇)



◎教育長(田村壮児君) まず、本年8月に記事の訂正を行った新聞の、教育委員会における平成27年度の購読部数と購読料についてお尋ねがございました。

 お話にありました朝日新聞の年間購読ですが、平成27年度につきましては、今後予算編成を行いますので未定ですが、平成26年度の県立学校を含む教育委員会における購読部数は36部、購読料は133万6,176円となっております。

 次に、従軍慰安婦についての新聞記事に関して、教員の意識の捉え方とともに、間違った記事を参考に、日本の戦前の政策を批判的に教育したことはないのか、今後、このような新聞は教養資料としてふさわしいと思うのかとのお尋ねがございました。関連いたしますので、あわせてお答えいたします。

 誤った新聞報道によって、影響を受けた教員がいるのではないかとの点につきましては、個人としての教員の考えに立ち入るのは控えたいと思いますが、児童生徒を指導する教員という立場においては、真偽の定かでない記事に左右されることなく、あくまで学習指導要領と教科書の内容に沿って指導を行うことが必要ですし、そういった形で指導が行われているものと考えております。

 こうした新聞が教養資料としてふさわしいのかとのお尋ねですが、県教育委員会事務局や県立学校におきましては、知事部局と同様に、業務に必要な情報を幅広く収集するため、複数の新聞を購読しており、こうした必要性は今後とも変わらないものと思います。

 次に、県立安芸中・高等学校の移転に関して、一連のお尋ねがありました。

 まず、平成24年9月県議会で、適地があれば移転を検討したいと答弁して以降、県はどのような具体的な対策を行ってきたのか、また津波に対する保護者の不安の声に対し、どのような説明をしてきたのか、さらに海沿いの県立高等学校や県立中学校に対して、生徒たちの安全確保に責任が持てるのかとのお尋ねがございました。関連いたしますので、あわせてお答えをいたします。

 県立学校の南海トラフ地震対策については、津波による大きな被害が想定される学校では、学校再開までの期間が長期化することも想定されますので、できれば浸水予想区域外への移転が望ましいと考えております。

 そうしたことから、安芸中・高等学校につきましては、平成24年9月県議会で、前中澤教育長が、高台への移転を検討したいとお答えをしております。これまで安芸市教育委員会に御相談するとともに、可能性のある土地には直接足を運ぶなどして適地を探してまいりましたが、学校の移転には広い面積を備え、通学にも支障のない土地が必要であることなどから、現時点で、移転可能な土地が見つかっておりません。

 現在、パブリックコメントを実施しております県立高等学校再編振興計画の案におきましては、海沿いにあり、津波による大きな被害が想定される学校については、学校の特性や地域の実態を踏まえながら、適地への移転やそのための統合の可能性も含め、対応を検討するとしており、その前期実施計画案の中でも、安芸中・高等学校については、南海トラフ地震への対応のため、適地への移転を検討するという考えをお示ししております。

 今後、策定を予定しております平成31年度からの後期実施計画の中に具体策を盛り込むことができるよう、引き続き移転できる場所を探してまいります。

 一方で、安芸中・高等学校については、校舎の耐震性が低く、耐震化を急ぐ必要がございますので、順次、耐震工事を行っております。特に、海に近い南校舎については、地震の揺れだけではなく、津波の波力にも耐えられる強固な4階建ての建物に改築するようにしているところです。

 地震発生時には、生徒は、海岸線に並行して建つ3つの校舎のうち、安芸市から地域住民の津波避難ビルとして指定されています一番北の校舎の3階以上の階に避難することで、安全を確保することとしております。

 保護者の皆様には、PTA総会などを通じて、こうした高台移転の検討や避難訓練といった津波避難対策についての説明を行っております。

 安芸中・高等学校以外の海沿いにある県立学校におきましても、先ほど申しましたとおり、再編振興計画案で適地への移転等を検討することとしており、前期実施計画の案では、高知南中・高等学校と須崎高等学校に関し、統合による移転を計画しております。

 また、移転を予定していない学校、あるいは移転までの間において、地震や津波の発生時に生徒の命を守るため、平成27年度末の完了を目指して耐震化を進める一方、学校防災マニュアルに基づく避難訓練や高知県安全教育プログラムに基づく防災教育を実施しております。こうしたことにより、授業中や部活動中など、どのような場面であっても生徒たちがみずから的確に判断し、津波等から迅速に避難することができるよう取り組んでいるところでございます。

   (副知事岩城孝章君登壇)



◎副知事(岩城孝章君) 安全運転支援システムなどを装備したお年寄りの車に減税措置をして、装着を推進し、先端技術を高齢者の交通事故の減少に生かすことはできないか、お尋ねがございました。

 安全運転支援システムについては、自動車メーカーにおいて、既にさまざまな技術が開発、実用化され、普及し始めているところでございまして、今後、その技術レベルの高度化及びさらなる普及が進むものと思われます。

 乗用車用に各社が開発した安全運転支援システムについては、その機能も多種多様であり、税を減免するとした場合に、基準とする機能をどのレベルに設定するかという問題もありますが、何よりも大型のバス、トラックに衝突被害を軽減するブレーキシステムの装着が義務化される動き、また、乗用車につきましても義務化に向けて本格的な動きも出ており、今後、こうした技術の普及の状況などを見きわめながら判断していきたいと考えております。

   (総務部長小谷敦君登壇)



◎総務部長(小谷敦君) ネーミングライツによる増収と努力による歳入増の状況についてのお尋ねがございました。

 本県では、国の三位一体の改革に伴う財政危機を受けまして、平成16年9月に財政危機への対応指針を策定して以降、県税収入の確保、県有財産の処分促進と有効活用、有料広告の導入といった、さらなる自主財源の確保に全庁を挙げて取り組んでまいりました。

 具体的に申し上げますと、まず、県税収入の確保につきましては、徴収率の向上に積極的に取り組んでまいりました結果、平成16年度の94.9%から平成25年度には97.4%へと、徴収率は向上してきております。

 また、税収以外の自主財源の確保につきましては、県有の遊休財産の処分に計画的に取り組んでまいりました結果、平成16年度から平成25年度までの累計で約80億円の売却収入を確保しております。

 さらに、さんSUN高知や県ホームページへの広告掲載など、有料広告の導入も積極的に進めてまいりました結果、平成16年度から平成25年度までの広告収入額は累計で約3,000万円となっております。

 加えまして、新たな自主財源確保のための取り組みといたしまして、平成20年度にふるさと寄附金制度を創設いたしました結果、平成25年度末までに累計で約9,000万円の寄附金収入の確保につながっております。

 いわゆるネーミングライツにつきましては、平成19年度に庁内のワーキンググループを設置し、検討を重ねた上で、県立春野運動公園の命名権の売却先を公募いたしましたものの、企業からの応募には至らなかったところであります。

 これまでも、さまざまな取り組みを進めてきておりますが、財政力の弱い本県にとりましては、さらなる自主財源の確保は引き続き重要な課題でありますことから、今後も自主財源の確保のための取り組みを積極的に進めてまいりたいと考えております。

   (農業振興部長味元毅君登壇)



◎農業振興部長(味元毅君) まず、野菜の機能性に関しまして、ナスやピーマンなどの分析結果をどのように農家の所得アップにつなげるのかとのお尋ねがございました。

 野菜の機能性成分の評価につきましては、本年度から、農業技術センターで高知大学と連携のもと研究をスタートさせたところでございます。

 この取り組みは、ナスやショウガ、シシトウなどの主要野菜15品目について、例えば品種や作型、栽培方法、出荷時の包装などの違いにより、ビタミンCやポリフェノール、アミノ酸などの機能性成分にどういう違いが出るのかについて詳細に分析、評価し、県産野菜の特徴や優位性を明らかにした上で、その結果を流通・販売戦略に活用しようとするものでございます。

 次に、農家に対する機能性検査の支援についてのお尋ねがございました。

 県内には、トマトやメロンなどで水分をコントロールする栽培方法や化学肥料や化学農薬を使わない有機栽培の手法などで、こだわりを持った農作物を栽培されている農家のグループがおられます。そこで生産された農作物が、機能性の面で優位性があるとすれば、販売上、大きな強みとなりますので、県といたしましても、そうした農家グループの方の支援をしていきたいと考えております。

 そのため、御要望があれば、農業振興センターにおいて、生産者の皆様から栽培方法などをお聞きした上で、機能性成分が高まる可能性があると判断したものについては、農業技術センターの研究課題の中で、現地調査や成分分析などの支援を行ってまいりたいと考えております。

 次に、消費者にとって、今後は機能性が重要となってくるが、それに備えるべきではないかとのお尋ねがございました。

 消費者が野菜を購入する際には、機能性は重要なポイントになると考えております。しかしながら、全国で栽培されている一般的な野菜については、機能性の面で、本県産の優位性を示すことがなかなか難しいことや、表示についての法令上の制約があることから、これまで販売促進に活用できていない面がございました。

 現在、国においては、新たな機能性表示制度の制定に向けた作業が進められておりますので、野菜などの機能性を生産者が表示しやすい制度となるよう、関係省庁に対して政策提言を行ったところでございます。

 今後は、その動きも注視しながら、今年度から実施しております15品目についての機能性成分の研究成果や、産学官連携会議の中で得られる最新情報などを生かして、県産野菜の機能性を、消費者の皆さんにわかりやすく伝えていくための表示やPRの方法を検討してまいります。その上で本県産の野菜を選んでいただけるよう、農業団体とも連携して取り組んでまいります。

 次に、樋口議員のイメージされる30アールほどのミニオランダ型ハウスの整備と、既存型ハウスでの増収とコストダウンについてお尋ねがございました。関連しますので、あわせてお答えいたします。

 今回補正予算に計上しました次世代施設園芸モデル事業では、整備するハウスの面積は、県内平均約25アールの2倍のおおむね50アール以上、対象者は農業生産法人などを想定しております。

 こうした要件を設けましたのは、ハウスの面積を拡大することで、雇用就農を含めた新たな雇用の創出、コスト削減による経営の効率化が見込まれますことや、法人経営とすることで、就業者の社会保障制度の充実や経営管理の高度化が図られ、将来にわたり安定した生産が確保される持続的な農業経営が見込まれることによるものでございます。意欲のある担い手をこうした経営体として育成することで、本県の施設園芸のモデルにしていきたいと考えております。

 議員御指摘の一定の機能を持った30アール程度のハウスを整備したいという方に対しましては、県のレンタルハウス整備事業や国の強い農業づくり交付金で、積極的に支援していきたいと考えております。

 次に、既存型ハウスでの増収対策につきましては、炭酸ガス施用の現場実証で、5%から37%の増収効果が確認されたことから、その成果を早期に普及するため、炭酸ガス発生装置などの環境制御機器の導入支援の予算を、今回の補正予算に計上したところでございます。加えて、きめ細かな技術指導を行う体制を整備しまして、ハード、ソフト両面から増収に取り組んでまいります。

 また、コスト削減の観点からは、生産コストの約3割を占めております重油代を削減するため、国の事業を有効に活用しまして、ヒートポンプなどの省エネ機器の導入を積極的に支援してまいります。

   (産業振興推進部長中澤一眞君登壇)



◎産業振興推進部長(中澤一眞君) 売る側の立場から、機能性への注目度についてのお尋ねがございました。

 消費者の健康志向の高まりにより、現在、食品の機能性を表示できる制度の一つとして国に認められている特定保健用食品の市場規模は約6,300億円になっております。また、特定保健用食品以外のいわゆる健康食品の市場規模は約1兆2,000億円とも言われるまでに拡大をしております。

 いずれも多少の波はありますが、基本的には、市場は拡大基調にあると言われておりますので、売る側の立場からも機能性への注目度は高まっていくものと考えておりますし、地産外商を担当する私どもも注目をしております。

   (土木部長奥谷正君登壇)



◎土木部長(奥谷正君) あき総合病院東側の県道への歩道整備についてお尋ねがありました。

 お話のありました県道は、主要地方道安芸物部線で、道路幅員の狭隘な区間が連続しており、人家も連檐していることから、抜本的な改良として、安芸川沿いにバイパスを整備した路線であります。現在、あき総合病院の整備に合わせて、病院側の歩道の拡幅工事を行っており、本年度中の完成を目指しております。

 一方、病院の対面側は、歩道がない状態となっていますが、病院側の歩道の拡幅工事が完成しますと、歩行者の安全性等も向上しますので、完成供用後の利用状況を注視して、歩行者や自転車の通行に支障がある場合には、必要な交通安全対策を検討していきたいと考えております。

 次に、河川砂利の掘削計画と、砂利の捨て場の確保についてお尋ねがありました。

 今回の台風第12号及び第11号では、安芸川や伊尾木川を初めとする県内の河川において、異常な土砂の堆積が多数発生し、緊急度の特に高いところから、順次、県の単独事業により河床掘削を実施しています。しかし、限られた予算の中でそれら全ての箇所を実施するのは困難ですので、今議会に緊急を要する箇所の対策に必要な予算案を提出しています。残りの対策が必要な箇所についても、次年度以降順次実施してまいります。

 河床掘削など建設現場から発生する土砂の処分に関しては、県の運用基準に基づき、まず現場近傍での利用を行い、次に他の公共工事で活用し、それでも利活用ができない場合は、有用残土として売却することとしています。これらの対応ができない場合は、法令に抵触せず、適正に処分できる処分場へ搬出することとなります。

 こうした考え方に基づき、例えば今回、安芸川で実施した掘削については、その水系内で発生したおよそ5,000立方メートルの掘削土を、安芸川の高水敷に仮置きした後、その一部を近隣の災害復旧工事において、大型土のうや盛り土に活用しています。残る仮置き土砂についても、他の公共工事への有効活用などを検討しています。

 次に、安芸市の江の川のような豪雨のたびにあふれるものの、今回の豪雨では氾濫しなかった河川の整備はどうするのかとのお尋ねがありました。

 河川の整備については、今回の豪雨による氾濫だけでなく、これまでの浸水被害の発生状況、流域内の人口や資産状況などを総合的に勘案し、優先度の高い河川から進めることとしています。

 新規の事業化や事業再開に当たっては、河川整備基本方針及び河川整備計画を策定する必要があり、順次、調査検討を行っています。

 議員のお話にありました江の川を含む安芸川水系については、南海トラフ地震、津波に対する堤防等の対策を含めた、河川整備基本方針の策定作業を進めているところです。

   (健康政策部長山本治君登壇)



◎健康政策部長(山本治君) あき総合病院に隣接して看護学校を設置できないか、また、県の社会的責任として、逼迫する看護師需要に供給体制を組む努力をする考えがあるのかとのお尋ねがありました。関連しますので、あわせてお答えします。

 本県の人口当たりの看護職員数は全国1位であり、人口当たりの看護師等養成施設の養成定員も全国7位と多いことに加え、来年春の開校に向け、2校が看護師養成施設の設置を国に指定申請中であることから、県立の看護師養成施設を新設することは、今のところ考えていません。

 しかしながら、看護職員の約8割が中央保健医療圏に集中しており、安芸及び高幡保健医療圏では、人口当たりの看護職員数が全国平均並みか下回っているなど地域偏在が認められる中で、議員から御指摘がありましたように、医療関係者からも切実な声をお聞きしており、郡部における看護職員の確保は重要な課題であると認識しています。

 このため、主に以下の3点に取り組んでいるところです。

 まず1点目は、郡部の医療機関への就業を促進するため、各養成施設の協力を得て、看護師等養成奨学金の貸与を受けた看護学生との面談による進路相談を行うほか、県内医療機関の就職説明会に郡部の医療機関も積極的に参加していただくよう働きかけてきました。

 2点目は、看護職員の離職を防止するため、看護管理者経験者などを県内医療機関へアドバイザーとして派遣することにより、勤務環境の改善への取り組みを支援しています。

 3点目は、復職支援策として、結婚、出産などにより現場を離れている看護職員の再就業を支援するための現場研修などに取り組んでいます。また、先ほど弘田議員の御質問にもお答えしましたように、市町村とも連携を図ってまいりたいと考えています。

 あわせて、本年度は、看護職員の確保など看護に係る政策課題と対策を検討するため、県内医療機関の看護管理者や看護協会、医師会などの関係団体等で構成する高知県の看護を考える検討委員会を設置して、議論を進めていただいておりますので、その議論も踏まえまして、地域偏在の是正など、本県の地域医療に必要な看護職員の確保対策の充実を図ってまいります。

   (公営企業局長岡林美津夫君登壇)



◎公営企業局長(岡林美津夫君) 県立あき総合病院に関するお尋ねのうち、まず、回復期リハビリテーションの実施についてお答えいたします。

 県東部地域の急性期医療を担う中核病院として、本年4月に新しくなりましたあき総合病院でございますが、救急患者の受け入れ状況は、平成22年度の年間801件から本年度は1,500件余りに、また手術件数でも、平成22年度の年間340件から本年度は770件余りと、いずれも大幅にふえる見通しとなっており、急性期病院としての機能を着実に発揮してきております。

 リハビリテーションに関しましては、急性期医療への対応の進展に伴いまして、まずは、あき総合病院で手術を受け入院をされている患者さんを中心に急性期のリハビリテーションを実施し、その後の回復期につきましては、地域のほかの医療機関におつなぎをしている状況でございます。

 お尋ねの高知市内など、ほかの病院で手術をされた後に、回復期におけるリハビリテーションが必要な外来患者さんにつきましては、あき総合病院の急性期リハビリテーションの状況や地域の他の医療機関の状況も踏まえました上で、受け入れ可能な範囲で対応をしてまいります。

 次に、診療時の待ち時間についてのお尋ねがありました。

 現在、外来診療につきましては、診療科により違いもございますが、30分の枠に3人から5人の予約枠を入れ、当日の状況に応じて、予約のない患者さんをその間に組み入れていく形で診療を行っております。

 診療時間に関しましては、新規の患者さんに予想外の時間を要したり、入院患者さんの急変により病棟から呼び出しがかかる場合などもあり、そうした結果、待ち時間が長くなってしまう実態もございます。

 本年7月に実施しました患者満足度調査では、待ち時間の状況が、昨年の旧病院と比較しますと、2時間を超えるようなケースは減少しておりますものの、全体的には待ち時間がやや増加傾向となっておりました。これは、新たな医療システムが導入され、その運用の習熟に時間を要していることも一つの要因ではないかと思っております。

 いずれにいたしましても、診療待ち時間の縮減対策も含めまして、患者さんからの御意見、御提案を反映しながら、地域住民に信頼され、愛される病院の実現に向けまして、今後とも運営全般について、さらなる改善に努めてまいります。

 次に、旧館の解体工事の施工監理と解体工事で撤去したアスベストの管理についてお尋ねがありました。関連いたしますので、あわせてお答えさせていただきます。

 解体工事の施工に当たりましては、発注者としての監督職員である県職員と、議員のお話にありました設計業者に委託しております工事監理者により施工監理を行い、一方、請負業者側としましても現場代理人による責任施工を行っており、この3者が相互に協議、確認をしながら複層的に現場監理を行う体制となっております。こうした体制をとっておりますことから、工事監理者が不在となる期間がありましても、工事の施工や現場監理に支障が生じることはないものと考えております。

 しかしながら、解体に伴う砂ぼこりの苦情がありましたことは、請負業者に対する近隣の住民の方々に迷惑がかからない万全の対策をとの指示が徹底できていなかったことであり、反省すべき点であると考えております。

 撤去しましたアスベストにつきましては、キャビネットに保管しており、施錠については、国が定める石綿含有廃棄物等処理マニュアルでは求められておりませんが、現場への他の工事業者の出入りも多いことなどから、安全管理をより徹底するため、5月末から7月に処分が完了するまでの間、施錠を行ったものでございます。

 引き続き外構工事など仕上げの工事を現在行っておりますので、近隣の住民の方々には御迷惑や心配をおかけすることのないよう、工事の監理、監督を徹底してまいります。

   (地域福祉部長井奥和男君登壇)



◎地域福祉部長(井奥和男君) まず、介護施設における経営分析の必要性についてのお尋ねがありました。

 高齢者の介護施設の多くを運営する社会福祉法人は、補助金や税制上の優遇措置を受けており、経営の透明性を確保するためにも、客観的な指標などを用いた経営分析による効率的な経営に努め、住民の皆様からの信頼を得る必要があるものと考えております。

 他方、社会福祉法人の会計処理につきましては、国が定める会計基準により行うこととされ、平成23年には、法人の経営分析を可能とするとともに、外部への情報公開にも資する新たな会計基準が制定されております。

 新会計基準は、来年4月から全ての社会福祉法人で適用されることとなりますので、県といたしましても、この新会計基準などを活用した経営分析の必要性を関係者に対して周知してまいりたいと考えております。

 次に、介護力が低下することへの認識と、介護現場を支えるパートタイム職員の処遇についてのお尋ねがありました。

 介護の現場では、低賃金や体力面でのきつさ、あるいはやりがい、達成感などといったことを理由に仕事をやめたいという人が多く、こうしたことが他の産業に比べて離職率が高くなる要因だと言われています。

 このため、職員の離職による介護力の低下防止に向けまして、まずは、常日ごろから職員のスキルアップを図ることによりそのやる気を高め、職場への定着率を高める取り組みが重要だと考え、県では、福祉研修センターにおいて、ケア技術の向上研修などを初めとする多様な専門研修を開催するなど、その取り組みを充実強化してきたところです。

 今後とも、施設や事業所の皆様には、職員を積極的に研修に派遣していただくこととあわせて、技能の向上を給与の面などで評価していただければ、介護力の向上と離職防止の両面からの効果が発揮されるものと考えています。

 離職率が高くなるもう一つの大きな要因となります賃金の問題につきましては、介護報酬による処遇改善加算などにより、一定の改善が図られてはおりますものの、まだまだ厳しい状況にあるものと認識をいたしております。具体的には、国の実態調査の結果を見ますと、平成24年度の県内介護労働者の所定内賃金は21万3,000円と、全産業平均との差は約4万円ですが、職員の約4割を占め、50歳代以降の女性が最も多いパートに代表されます非正規雇用は、さらに4万円余り低くなっております。こうしたことから、国に対しましては、これまでも処遇改善加算の継続、拡充や賃金アップにつながる職員のキャリアパスの確立などを提言してきたところです。

 特に、現在の処遇改善加算につきましては、経過的な取り扱いとなっており、今回の介護報酬の改定において、非正規雇用なども含めました職員の賃金向上に確実に結びつけるためには、介護報酬の基本部分に組み込んだ上で、恒久的な制度として確立していただくことが必要だと考えています。

 次に、コストを10%落とさなければならなくなったときどのような経営手腕を見せるのかとのお尋ねがありました。

 高齢者の介護施設の経営は、収入の面から見ますと、介護報酬がその大半を占めており、3年ごとの報酬単価の改定いかんによりまして、その経営が大きく左右されることとなります。

 例えば平成22年度調査で、収支差率がプラス12%であった介護老人福祉施設が、平成24年の報酬改定の翌年度には収支差率が4.5ポイント低下するなど、公的保険の性格上、収入漏れのおそれはないものの、一方で、サービスの差別化に基づく収入の増加を見込みにくい構造となっています。

 このため、おのずと支出面での削減や合理化を通じた経営の効率化が求められるわけですが、その方策として、まずは一般的な管理費の一律カットや、物品調達などの際における入札や一括発注による経費の節減、あるいは長期債務の有利な条件での借りかえによる金利負担の軽減などが考えられます。

 次に、人件費の面では、給与体系の中にキャリアパスを評価する仕組みを導入することなどによりまして、職員のやる気を促す給与システムに切りかえ、全体としての人件費コストを圧縮するとともに、役職員の報酬や管理職の給与の一律カットとポスト削減などが考えられます。

 最後に、認知症同士の夫婦の実態調査の必要性についての所見と、今後急増することが見込まれます認知症への対策についてのお尋ねがありました。

 今後の高齢化の進行に伴い、認知症の高齢者の増加はもちろんのこと、それとあわせて、認知症同士の夫婦が同居するケースがふえるといったことも十分考えられます。

 現在県では、認知症の夫婦が同居するケースの実態について把握したものはございませんが、市町村では、要介護認定や介護保険事業計画策定のためのニーズ調査の結果などにより、一定の条件のもとでの、その対象世帯の把握は可能ではないかと考えております。一方で、認知症はその原因により症状がさまざまであり、生活上の困り事もおのずと異なってまいりますことから、その実態調査の必要性については、対象世帯の把握を含めて市町村とも検討してまいります。

 次に、今後の認知症への対策ですが、認知症の高齢者が住みなれた地域で安心して暮らし続けるためには、介護する家族が孤立し問題を抱え込んでしまわないような、地域社会全体で見守り、支え合う仕組みが必要になってまいります。

 このため、今年度から、早期の発見と必要な医療・介護サービスなどの適切な提供が可能となる、地域の見守り体制を構築するためのモデル事業に取り組んでいるところです。

 あわせて、認知症に関する正しい知識の普及啓発につながる認知症サポーターの養成を初め、介護で苦労されている御家族の集い活動の支援などにも取り組んでおります。

 また、御自宅での生活が難しくなった認知症の方々への対策といたしましては、認知症高齢者グループホームの整備を積極的に支援してまいりました結果、これまでに県下で149の事業所が開設され、総定員も2,300人へと増加してきております。

 県といたしましては、今後の認知症の高齢者数の動向なども踏まえ、第6期介護保険事業支援計画の策定作業の中で、医療と介護サービスの連携体制の構築はもちろんのこと、グループホームなどの施設整備や日ごろからの予防対策なども含めまして、認知症の人と家族が住みなれた地域で安心して暮らし続けられる体制づくりを目指してまいります。



◆18番(樋口秀洋君) 中にはあっさりした答弁と思う部分もありましたが、ポイントをついた、すばらしい答弁もあったと思います。

 知事には、ぜひとも地方創生、これは逆に言えば、高知県のチャンスですから、力いっぱい頑張ってほしいと思いますし、この数年間の高知県の国に対する活動からすれば、国も、この高知県の知恵をかしてもらいたいと思っている部分もありますので、県民の期待は大きいと思います。

 時間も1分しかないので、再質問いろいろしたいんですが、ちょっと大きなことを言っていたら長い時間になりますので、小さいことを言えば、国が運転支援システムを義務化しようとしているのに、国から来た本部長がシステムを過信することなくと言ったんですけれど、これはあくまで支援システムです。だから運転者、ドライバーも、これを全面信用しているドライバー余りいないと思いますよ。しかし、万一のときは支援があればいいと思っていると思います。答弁は要りません。私がここで言っているんです。

 それから2つ目、県道の話、こちら側の県道が幾らきれいになっても、向こう側が全く車道だったら、危険という指摘ですから、幾ら手前の病院側の県道がきれいになっても、病院の患者さん、本当によろよろ行っている人がいるんですよ。そういうことも考えて、何とか事故を一件でも少なくしてあげようというような思いがあったら、このような答弁は余り出てこないと思うんですけれどね、まあとにかく県民に真摯に優しく当たってほしいと思っております。

 以上です。(拍手)



○議長(浜田英宏君) 以上をもって、議案に対する質疑並びに一般質問を終結いたします。

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△決算特別委員会の設置



○議長(浜田英宏君) 日程第3、決算特別委員会設置の件を議題といたします。

 お諮りいたします。平成25年度の決算を審査するため、この際、9名の委員をもって構成する決算特別委員会を設置し、第22号から第24号まで及び報第1号から報第22号まで、以上25件の議案を付託の上、この審査が終了するまで議会の閉会中も継続審査することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、9名の委員をもって構成する決算特別委員会を設置し、第22号から第24号まで及び報第1号から報第22号まで、以上25件の議案を付託の上、審査が終了するまで議会の閉会中も継続審査することに決しました。

 なお、お諮りいたします。ただいま設置されました決算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第5条の規定により、1番金子繁昌君、2番加藤漠君、6番西内隆純君、8番明神健夫君、20番土森正典君、25番横山浩一君、30番池脇純一君、34番田村輝雄君、39番塚地佐智さん、以上の諸君を指名したいと存じますが、御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、ただいま指名いたしました9名の諸君を決算特別委員に選任することに決しました。

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△議案の付託



○議長(浜田英宏君) これより議案の付託をいたします。

 ただいま議題となっている議案のうち、第1号から第21号まで及び第25号並びに諮第1号、以上23件の議案を、お手元にお配りいたしてあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

   〔議案付託表 巻末298ページに掲載〕

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△議員派遣に関する件、採決(議発第1号)



○議長(浜田英宏君) 御報告いたします。

 議員から議案が提出されましたので、お手元にお配りいたしてあります。その提出書を書記に朗読させます。

   (書記朗読)

   〔議発第1号 巻末302ページに掲載〕



○議長(浜田英宏君) 日程第4、議発第1号「議員を派遣することについて議会の決定を求める議案」を議題といたします。

 お諮りいたします。ただいま議題となりました議案については、提出者の説明、質疑、委員会への付託、討論を省略し、直ちに採決することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。

 これより採決に入ります。

 議発第1号「議員を派遣することについて議会の決定を求める議案」を採決いたします。

 本議案を原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(浜田英宏君) 全員起立であります。よって、本議案は原案のとおり可決されました。

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○議長(浜田英宏君) 以上をもって、本日の議事日程は終了いたしました。

 お諮りいたします。明3日から10月13日までの11日間は委員会審査等のため本会議を休会し、10月14日に会議を開きたいと存じますが御異議ありませんか。

   (「異議なし」と言う者あり)



○議長(浜田英宏君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。

 10月14日の議事日程は、議案の審議であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて散会いたします。

   午後4時26分散会