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平成26年  9月 予算委員会 10月03日−02号




平成26年  9月 予算委員会 − 10月03日−02号







平成26年  9月 予算委員会



平成26年10月3日(金曜日)

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出席委員

           金子繁昌君

           加藤 漠君

           川井喜久博君

           坂本孝幸君

           西内 健君

           弘田兼一君

           明神健夫君

           依光晃一郎君

           梶原大介君

           中西 哲君

           三石文隆君

           溝渕健夫君

           ふぁーまー土居君

           上田周五君

           西森雅和君

           高橋 徹君

           田村輝雄君

           岡本和也君

           吉良富彦君

           塚地佐智君

欠席委員

           なし

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説明のため出席した者

  知事       尾崎正直君

  副知事      岩城孝章君

  総務部長     小谷 敦君

  危機管理部長   野々村 毅君

  健康政策部長   山本 治君

  地域福祉部長   井奥和男君

  文化生活部長   岡崎順子君

  産業振興

           中澤一眞君

  推進部長

  理事(中山間対

           金谷正文君

  策・運輸担当)

  商工労働部長   原田 悟君

  観光振興部長   久保博道君

  農業振興部長   味元 毅君

  林業振興・

           大野靖紀君

  環境部長

  水産振興部長   松尾晋次君

  土木部長     奥谷 正君

  会計管理者    大原充雄君

  公営企業局長   岡林美津夫君

  教育委員長    小島一久君

  教育長      田村壮児君

  人事委員長    秋元厚志君

  人事委員会

           福島寛隆君

  事務局長

  公安委員長    島田京子君

  警察本部長    國枝治男君

  代表監査委員   朝日満夫君

  監査委員

           吉村和久君

  事務局長

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事務局職員出席者

  議事課長     楠瀬 誠君

  議事課長補佐   小松一夫君

  主任       沖 淑子君

  主事       溝渕夕騎君

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     午前10時開議



○溝渕委員長 ただいまから平成26年9月定例会予算委員会を開会いたします。

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△諸般の報告



○溝渕委員長 本委員会の運営に関し理事会で決定した事項は既にお配りしてありますので、円滑な運営に御協力いただきますようお願いをいたします。

 本日の日程はお手元にお配りしてありますので、御了承願います。

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△質疑並びに一般質問



○溝渕委員長 これより9月定例会に提案されました予算及び予算関連事項に対する質疑並びに一般質問を行います。

 質疑並びに一般質問は一問一答形式によることとし、質問者は質問席から、答弁は自席から行っていただきます。なお、私の判断によりまして、質問中、答弁中であっても持ち時間が終われば直ちに質問終結を宣言しますので、答弁は簡潔にお願いいたします。

 それでは、発言の通告がありますので、順次発言を許します。

 金子委員。あなたの持ち時間は55分です。御協力をよろしくお願いします。



◆金子委員 おはようございます。委員長の許可を得ましたので、暫時質問をいたします。

 まず、人口減少が急速に進む高知県の将来像について副知事にお尋ねをいたします。

 この問題につきましては、本議会の一般質問でも多くの議員が取り上げられておりますが、私からは少し違う角度で質問をいたします。

 平成24年1月30日に、国立社会保障・人口問題研究所から日本の人口将来予測が公表されました。日本の人口は、人口対策の政策、制度が変わらないとしたこの予測で、中位推計では2050年に9,708万人になる見通しであります。

 平成26年5月8日に、日本創成会議の人口減少問題検討分科会が公表した内容は、地方の人口流出がこのまま続くと、全国1,800市区町村の約50%が将来的に消滅するおそれが高いとされております。

 また、急激に人口が減少することによって、2つのアンバランスが指摘されています。1つは、高齢者の数がふえ若者が少なくなる現象がさらに拡大すること、2つ目は、地理的に東京一極集中が加速し地方の人口が減り続けるというものです。

 人口問題研究所は、国勢調査が実施された2010年を基準年として、高知県の人口は76万4,000から2040年には53万7,000人、30年間で実に22万7,000人も減少する結果としています。本年8月1日推計の高知県人口は、昨年同月比7,379人減の73万8,458人ですが、26年後の2040年には20万1,000の人口減少となり、この数字は、幡多地域6市町村8万9,400人、高岡郡7町村5万8,500人、吾川郡2町2万9,100人と須崎市2万3,100人、合わせて16市町村の約20万人の人口がほぼゼロになるというもので、急激な人口減少が予測されております。

 人口減少率、生産年齢人口減少率ともに、秋田県、青森県に次ぐ3番目の高さにあります。高齢化の進む人口構造から人口減は避けられない状況ですが、急激な人口減は防がなければなりません。

 平成25年高知県の年齢別転入超過数を見ますと、15歳から24歳までがマイナス1,798人で、社会減全体の1,780人とほぼ同数の人数であります。

 本年9月12日に厚生労働省から、平成27年3月に高校を卒業する生徒の本年7月時点での求人倍率が発表されました。それによりますと、全国平均求人倍率は1.28、東京都3.74、大阪府2.05、愛知県1.91、高知県は0.71であります。人口減少問題にあらゆる施策を講じ、県を挙げて懸命に取り組み、その成果も十分承知した上でお聞きいたしますが、今後も若年層が県外へ流出する傾向は加速するものと考えられます。

 このような状況で県はどのように取り組まれようとしておるのか、副知事にお尋ねいたします。



◎岩城副知事 委員も御承知のように、高知県の人口減少、少子高齢化というのは、全国に先駆けて先行してきております。

 そうした中、知事が就任以来取り組んでおります産業振興計画、健康長寿県構想、また中山間対策などは、この人口減少、これを見据えて取り組んでいるというふうに言っても過言ではないということで、全庁挙げて取り組んでおるところでございます。

 そうした取り組みによりまして、一部明るい兆しも見えてきておるということで、例えば有効求人倍率、徐々に上がって今現在は0.85ですか。また、転出の超過者数、それと転出者数ともに、多くの県でずっと増加をしておりますが、本県は前年度に比べてちょっと転出者数が減少してきております。

 ただ、注意すべきは、今現在景気が若干回復をしてきておるというようなときに、どうしてもこういう局面では、若者は都市に集中するというような状況がこれまでも見られました。

 そうした状況をしっかりと見きわめながら、それぞれ取り組んでおる施策、これを実効性あるものに取り組んでいきたいというふうに思っております。政府も、この人口問題、人口減少問題には真剣に取り組んできております。必要な政策提言をこれからも行いながら、市町村とも連携をしながら、しっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。



◆金子委員 ありがとうございました。一生懸命取り組んでおられるということを十分承知の上で質問いたしましたが、なお引き続きよろしくお願いいたします。

 次に、四国西南地域の高次地方都市連合についてお尋ねします。

 2014年8月25日、総務省は、地方圏において相当の規模と中核性を備える圏域の中心都市が近隣市町村と連携して人口減少に対する、いわば地方が踏みとどまるための拠点を形成する地方中枢拠点都市圏構想の推進要綱を発表されました。

 地方中枢拠点都市圏構想につきましては、先日の一般質問における坂本茂雄議員の質問に対して、知事は、高知市への一極集中が一層進むことのないよう中山間地域にも若者が残れるための取り組みを進めていくと詳しく述べられたところであり、これまで取り組んでこられた集落活動センターを中心とした小さな拠点づくりに大いに期待をしております。

 さて、地方中枢拠点都市圏構想の圏域から遠隔地となる郡部の市町村では、急速に進展する少子高齢化が大きな課題となります。このまま人口減少が進行すれば、小規模な市町村は、地域経済の衰退、税収の落ち込みや、当然地方交付税も減少し、自治体運営に支障が生じます。将来、人口が減少し自治体力が落ちても、道路や河川、箱物などといった公共インフラを維持するための経費、いわゆる固定経費は現状と変わらず必要とされまして、行政サービスなどの削減せざるを得なくなるのではないかと心配をしております。

 そうした中、2050年を見据えた国土づくりの理念に対する考え方を示す国土のグランドデザイン2050が本年7月4日に策定され、これを受けて国土交通省の国土審議会は9月18日、今後の国づくりの指針となる国土形成計画の見直しに着手されました。

 その内容は、人口減少対策として、病院や商店など生活に欠かせない施設を集めた小さな拠点を中山間地域で整備する案のほか、複数の自治体が連携して役割分担する高次地方都市連合の構想が盛り込まれております。

 高次地方都市連合は、複数の地方都市が基礎的自治体の行政区域を越えた広域的な取り組みによって行政基盤の強化や産業振興を図るものであり、行政サービスの低下を防ぐことが期待されるものです。四国西南地域の幡多地域と愛媛県南予地域は、古くから経済、生活の結びつきが深く、それぞれポテンシャルの高い地域であり、社会保障や産業などスケールメリットを最大限生かせる地域だと思っております。平成26年8月1日推計の幡多地域6市町村の人口は8万9,400人、愛媛県南予地域4市町の人口は11万6,700人、合わせて人口は約20万6,000人であります。

 四国西南地域の潜在力を引き出して活性化していくための戦略として、県境をまたぐ幡多地域の宿毛市と四万十市を複眼型中心市として、南予地域の宇和島市を中心市とするいわゆる双頭の龍として仕立て、経済界、行政、商工会等と連携、協調して県域をまたぐ高次地方都市連合を進め、地方定住の基盤強化を図ることも望ましいと考えますが、副知事に御所見を伺います。



◎岩城副知事 この高次地方都市連合につきましては、今後、まち・ひと・しごと創生本部において、総務省の地方中枢拠点都市制度等との調整が図られるというふうに思っておりますが、お話をいただいております四国西南地域、県域をまたぐ連携につきましては、生活圏というにはかなり広い地域になっているということで、この国の制度、使えるかどうかというのは現時点では定かではないというふうに思っております。

 しかしながら四国西南地域では、委員のお話にありましたように、地域を含めた14市町村が四国西南サミットを開催したり、定期的な情報交換も行ってきております。県としても、愛媛県との連携というのは非常に重要で、観光面についても、四国8の字ルートについても連携をして取り組んでいく必要があるというふうに思っております。

 今後、詳細な制度というのをまた情報収集をして取り組んでいきたいというふうに思っておりますが、ただ評価、可能性というお尋ねでございますんで、ちょっと現時点での感想といいますか、小さな拠点という考え方というのは示されておりますが、想定される人口規模などを見てみますと、やはり地方中枢拠点都市と同様に、若干都市中心かなというようなことが一部に見受けられるというふうに考えております。

 都市部にのみ若者が残ればいいという発想ではなくて、ぜひ中山間地域でも若者が生き生きと暮らしていける高知県でありたいというふうに思っております。

 そのため、本県では、先ほども言いましたように、産業振興計画、それと集落活動センターの取り組みなど幅広く中山間地域に取り組んでおりまして、引き続きこれらの政策に努めていきたい、全力を挙げていきたいというふうに思っております。繰り返しになりますが、しっかりとこういう面に関しての情報収集を行っていきたいというふうに思っております。



◆金子委員 ありがとうございました。

 大変、枠を超えた制度的に難しい問題、課題でありますけれども、いわゆる今までの枠を超えた大胆な取り組みと、そういうことで人口問題にしても地域からそれぞれの地域特性に応じた人口の対象も踏まえて、将来の県の行政課題として取り上げていただくということを要請しまして、この質問を終わります。

 次に、南海トラフ地震対策について土木部長にお伺いします。

 まず、BCPの策定状況についてであります。

 南海トラフ巨大地震は大規模な広域災害であり復旧が極めて困難性を伴うため、事前の対策によって公共インフラ、生活インフラ等の早期復旧が可能となる体制が求められます。そのためには、建設業、病院、電力や水道、ガス事業者等のBCP策定が重要でありますが、とりわけ災害復旧の前線として活躍していただく建設業のBCP策定が重要になってまいります。

 県による建設業BCP認定の取り組みと現在までのBCPの認定状況について土木部長に伺います。



◎奥谷土木部長 平成24年度に県による建設業BCPの認定制度を創設いたしました。これまでに高知大学や高知工科大学、高知県建設業協会と連携いたしまして、建設業者を対象とした研修会を年2回開催し、建設業BCPの策定を促進しているところでございます。

 その結果、現時点で認定制度の対象となります土木一式工事のA等級及びB等級の会社262社のうち166社が認定を受けており、認定率は約63%となっております。



◆金子委員 ありがとうございました。

 続きまして、BCP策定の認定要件と被害想定について伺います。

 BCP認定事業所としての認定要件について、建設業であれば、例えば手持ちの建設機械などは全て浸水区域外にあることということが必須条件になろうかと思います。

 県がBCP策定事業所を認定する要件と、受ける被害の想定としてどの程度の地震・津波規模を対象にしておられるのか、土木部長、伺います。



◎奥谷土木部長 認定要件は、災害対応を行える内部体制となっているか、災害対応拠点は確保されているか、人員や資機材を確保できる体制が整っているかなどでございます。

 被害想定としては、それぞれの会社において最大クラスの地震、L2津波を対象としております。



◆金子委員 これはまた機会を見てお尋ねしますけれども、L2対象のBCP、果たして県内の企業が全て対応できるのか、可能性について非常に大きな疑問を持っておりますんで、これはまた次の機会に質問をいたします。

 次に、BCPの実効性についてであります。

 BCPは、訓練を継続的に実施しながら、計画内容を常に見直し改善していくことが大切であります。

 BCP策定が目的とならないよう実効性をさらに高めていくために、県はどのような支援をしていかれるのか、危機管理部長に伺います。



◎野々村危機管理部長 実効性を高めるには、計画をつくってよしとするのではなく、訓練を行い、訓練結果を検証し、その結果を見直しに反映するといった取り組みが必要です。

 県内でも既にBCPを策定した事業者はふえてきておりまして、このため訓練実施に向けた支援としましては、まず24年度から、参加者に事業継続の訓練を経験してもらうセミナーを開催しております。また次に、訓練したいという事業所に講師を無料で派遣する取り組みも行っております。さらに、25年度には、みずからが訓練できるように事業継続訓練マニュアルと訓練実施用のCDを作成しておりまして、本年度からこれを希望する事業者に配付しておるところでございます。



◆金子委員 ありがとうございました。

 私の希望としましては、訓練したい企業に対して云々という待ちでなくて、本当に県土を守る、そういうために必要な企業に対しては積極的に県のほうから働きかけて、BCPがより実効性のあるものになるように要望して、この質問は終わります。

 次に、住宅の耐震化について伺います。

 現在までの取り組みと耐震化率についてであります。

 住宅の耐震化について、以下土木部長にお伺いします。

 昭和56年に導入された新耐震基準は、建築基準法の最低限遵守すべき基準を定め、大規模地震に対しては人命に危害を及ぼすような倒壊被害を生じさせないことが目標にされております。

 阪神・淡路大震災では、約25万棟の住宅が全半壊するなど甚大な被害を受け、昭和56年以前に建てられた住宅に多くの被害が見受けられました。家屋倒壊による圧死が80%以上であり、住宅の耐震化を進めることがいかに重要であるかを示しております。

 県が公表した津波対策整備率と死者数の関係で見ますと、津波早期避難率20%、津波避難空間整備率24%、住宅耐震化率74%とした場合、死者数は4万2,000人となっております。早期避難率、避難空間率整備ともに100%、耐震化率77%の場合は死者は1万1,000人、早期避難率、避難空間整備率、耐震化率全てを100%とした場合、死者数は83.6%減の1,800人と推定され、住宅耐震化の重要性を示しております。

 住宅耐震化について、現在までの取り組み状況と耐震戸数と耐震化率について伺います。



◎奥谷土木部長 住宅の耐震化の取り組みは平成15年度から開始し、その実績は平成25年度末までに診断は約1万2,000件、設計及び工事はそれぞれ約3,000戸となっております。今年度、診断は2,200件、設計及び工事はそれぞれ1,400戸を計画してございます。

 また、耐震戸数及び耐震化率につきましては、平成25年住宅・土地統計調査の速報値を用い、平成25年10月時点で、それぞれ23万9,100戸、約75%と推計しております。



◆金子委員 75%という回答をいただきました。

 今、部長がおっしゃられました平成25年の住宅・土地統計調査速報値から推計しますと、私の試算では約68%という数字になっております。推計の仕方が異なると思います。これはやむを得ないとして、私はこの3年間、大部分の市町村を視察いたしましたが、高知市と周辺部を除く市町村の耐震化は進んでいないのでないかと感じております。

 平成23年3月15日に閣議決定された住生活基本計画において、住宅耐震化率目標は平成32年までに95%とすることが決定され、本県も国に準じて95%の目標設定をされたと思いますが、本県の実情から95%の目標達成は厳しいのではないかというふうに感じております。

 目標値の妥当性と達成の可能性について土木部長に伺います。



◎奥谷土木部長 95%とする目標は確かに高い目標値であると認識しております。県の被害想定では住宅を耐震化することによって死者数を大幅に減らすことができるとされていることから、高くとも目指すべき目標であると考えております。目標達成に向けて、より一層努力してまいりたいと考えております。



◆金子委員 ありがとうございました。

 住宅耐震化の促進について伺います。

 住宅耐震化の必要性については県民に情報が正しく伝わっていないのではないか、そのために自分のこととしての認識が低い、またはどこに相談してよいかわからないなど十分な理解がされているのか疑問があります。

 そうした中本議会補正予算に、住宅耐震の加速化として市町村が行う戸別訪問などの取り組みに支援をする項目が計上されておりまして、一歩踏み込んだ取り組みだと評価をいたします。具体的にはどのような内容なのか、御所見を伺います。



◎奥谷土木部長 市町村への支援としては、外部の人材を活用した戸別訪問に要する費用のほかに、地域へ出向いて行う説明会の開催に要する費用や地区カルテの作成に要する費用などについて、4分の3を国と県で補助することを考えております。



◆金子委員 ありがとうございました。これで随分意識も高まりますし、耐震化も進むことが期待されます。

 その上で質問をいたします。

 徳島県は、平成19年度から戸別訪問を実施しておりまして、平成21年度から緊急雇用創出事業を活用して木造建築士同等以上の資格者、耐震化指導員を雇用して、市町村が実施する戸別訪問に同行させて、個々の質問に瞬時に答えることで住民がよく理解され、耐震診断、耐震改修も急増、その後も増加傾向にあると言われます。

 市町村が行う戸別訪問の際、人材を支援すると今おっしゃられましたが、資格者を同行すればさまざまな疑問に対してその場で的確なアドバイスができるということで、住宅改修の加速化が進むと思われます。

 本県においても市町村に資格者を配置の支援をしてはどうかと考えますが、御所見を伺います。



◎奥谷土木部長 戸別訪問の際に、住宅所有者の持つ耐震化に関するさまざまな疑問や不安に建築士などの専門家が適切なアドバイスを行うことは、耐震化の促進に効果的であると考えております。このため、建築士などの専門家が同行する仕組みについて建築関係団体と現在協議しているところでございます。



◆金子委員 目標達成のための年次計画について提案いたします。

 95%は非常に厳しいけれども、高い目標に向けて最大限努力していかれるという御答弁をいただきました。

 その上で、確認をして進捗を図っていくという意味で、例えば平成28年、30年、この2カ年の目標計画を定め進行管理を行い、いわゆるPDCAサイクルを回しながら確認して促進を図るということが効果的と思いますが、御所見を伺います。



◎奥谷土木部長 現在、第2期南海トラフ地震対策行動計画において、平成25年度からの3カ年で4,400棟の耐震改修を実施する目標を掲げております。こうした目標を定めて進捗管理を行うことは、耐震改修を促進する上で効果的であると考えており、平成28年度以降も引き続き計画を定めて取り組んでいくことにしてございます。



◆金子委員 ありがとうございました。

 住宅耐震化の簡易改修工事について伺います。

 郡部には、古い住宅で部屋数が多く、壁で仕切らず、ふすまをのければ大広間になるといった家がたくさんあります。大家族でありましたが現在は子供が巣立って高齢者夫婦あるいは独居高齢者が食堂と寝室だけを使用、部屋余りの状態で全体の改修工事は大規模になり、耐震化が進みにくい状況だと思います。

 また、地盤条件の悪い場所が多く建物の評点を25%程度アップする必要があり、経費、工期とも大幅にかさむことから耐震改修工事が進みにくい状況にあります。

 県は、津波や火災から迅速に避難するためにも最初に襲ってくる強い揺れから身を守ることが重要で、住宅耐震化の一層の促進を図るとともに、簡易ながらも命を守ることができる部分的な耐震対策について先進地の事例を見ながら検討を進めるとしておりますが、多くの方が期待しております。

 部分的な耐震改修工事はどのように検討されておられるのか、危機管理部長に伺います。



◎野々村危機管理部長 昨年度、1部屋の補強や耐震シェルター、ベッドについて耐震性能の事例調査を行いましたが、それぞれについて安全性が確保されているということが確認できませんでした。そのため本年度、有識者に意見をお伺いしたところ、現時点で技術的に見て安全性を保障できるものがないとの御意見でした。

 しかし一方、安全性の検証について、本年度から国土交通省の住宅・建築物技術高度化事業の採択を受けて進めている工法もありますので、引き続き情報を収集し、導入について改めて検討いたしたいと思っております。



◆金子委員 ありがとうございました。

 先ほど土木部長から、年約4,400棟、これ大変な数字になると思いますけれども、そういうものを計画されて進んでいくという答弁がありました。

 実は、今95%目標を達成するためには年平均しても1万二、三千棟、これで目標が達成できる数字であります。努力目標、それに向かって進んでいくということは非常に大切ですけれども、現実的に可能なのか私は大いに疑問を持っております。そこで、簡易改修工事の支援についてお尋ねします。

 私は、本年8月20日に東京墨田区の簡易改修工事の取り組みを視察いたしました。墨田区は、区画整理が実施された近代的な地域と戦時中からの住宅地域が混在しております。古い住宅のある狭隘な地域では、耐震化を進めることが大変困難という判断のもとに、対策として耐震性能が改修前に比較して向上する簡易改修工事の助成制度を制定しておりまして、耐震工事を含めた全体の75%が簡易改修工事となっております。墨田区の改修工事の助成は、評点1未満であっても耐震性が改修前に比較して向上する改修工事の助成でありまして、地震の強い揺れから住宅の倒壊を防止し命を守る可能性が高まる取り組みであります。

 本県においても、住宅耐震化率目標が95%、非常に困難と思われます。そのために、少しでも多くの人の命の助かる可能性がある簡易改修工事をぜひ進める必要があると思っております。助成制度を実施すべきと思いますが、土木部長の御所見をお願いします。



◎奥谷土木部長 簡易改修工事は、現時点では安全性が保障されていないことから、直ちに助成制度化することは難しいと考えます。しかしながら、危機管理部と情報共有しながら引き続き検討してまいりたいと考えております。

 まずは、住宅所有者の経済的負担の軽減を図るため、低コスト工法の普及啓発、こういったものを強力に進めてまいります。加えまして、初期費用の負担を大幅に抑えるため、補強工事を分割して実施する仕組み、こういった検討も行ってまいります。



◆金子委員 評点、安全が1という非常に大きな障壁といいますか、改修工事する上で非常に大きな障壁になっております。例えば評点が0.7未満であれば6強から7程度の地震に倒壊する可能性が高いと、0.7から1.0の間は倒壊する可能性があると、こういう表現になっております。したがいまして、全て1以上でなければならないというのが原則でありますけれども、それがかなわない多くの人たちにせめて0.7未満を、0.7から1、限りなく1にすると。これも簡易改修工事でありますので、人命という点からぜひ検討していただきたいということを要望してこの質問を終わります。

 次に1つ飛ばしまして、防災集団移転促進事業についてでございます。

 現在までの取り組みについて、事前に高台へ集団移転する事業について土木部長に伺います。

 黒潮町海岸沿いにあります出口地区は、百三十数戸のうち約半分の住宅が津波最大波の浸水区域となる集落で、集団高台移転事業の勉強会が進められております。きっかけは、黒潮町が町内地区ごとに実施した南海トラフ巨大地震対策地区懇談会や黒潮町の津波避難カルテ懇談会において住民から高台移転の勉強会を開いてほしいという意見が出まして、地区の臨時総会を経て黒潮町に要望して勉強会がスタートいたしました。

 地形的には、浸水区域に隣接する高台がありまして、既存の高台団地に近く集落が分散されない集団移転促進事業としてはまさに最適地であります。

 平成25年10月から26年3月24日まで4回の勉強会を実施し、いずれも夜間の勉強会でしたが、毎回県庁の南海トラフ地震対策課、都市計画課から五、六人の職員に御参加をいただき、事業内容の詳しい説明や質問への丁寧な回答をいただきました。住民として感謝を申し上げます。

 そうした中、黒潮町出口地区をモデルとした50戸の高台移転を試算したところ、総事業費18億8,000万円、黒潮町の負担金が9億円程度必要なことが判明いたしました。町の財政上これほどの金額を負担することは困難であることから、勉強会を続けるのか25年度限りで打ち切るのか議論しましたが、その結果、問題を解決できる可能性を探ろうではないかということで、さらに勉強会を続けることになりました。

 現在、黒潮町が標準モデルとなる7戸の住宅買い上げ価格を詳細に調査し、あわせて津波最大波による浸水状況のシミュレーションや映像化に取り組んでいるところです。この成果が11月に完成します。資料の説明を受けながら勉強会を進めることになっています。

 この防災集団移転促進事業について土木部長の御所見を伺います。



◎奥谷土木部長 防災集団移転促進事業は、被災前に住宅などを安全な場所へ移転する際の有効な事業の一つであると考えております。被災前に事業実施するには、既存住宅の移転補償が必要となり、補助限度額を大幅に超過することから、市町村の財政負担が大きくなるなどの課題を解決する必要があると考えております。



◆金子委員 今部長が御答弁されましたように、津波の悲惨な災害から多くの人命を守る最大の手段であると思っております。高台移転が実現すれば、次の世代、将来にわたって地域に人々が定住できる安全な地域づくりを進めることも可能になります。本年11月以降の勉強会でさらに理解を深め、住民の意向調査も行われることになるかと思います。その結果、事業対象戸数以上であれば、少数であっても事業を進めるべく検討していただきたいと思っております。

 一方、移転を強く希望しても経済的に困難な高齢者世帯等、大きな問題があります。東日本大震災復興事業におきましては、福島県新地町の防災集団移転事業で、移転先の合計10地区で276戸のうち、防災集合移転家屋は151戸の55%、公営住宅は103戸、高齢者共同住宅22戸、45%の方々が公営住宅であります。

 今回検討している防災集団移転事業においても、公営住宅とセットでないと希望者の移転はかなわない状況があります。よい制度はあっても事業が実質進まない、非常に困難な現実があります。

 災害に強い安全な地域づくり、高台移転を進める上で必要となる公営住宅について県が支援することができないのか、御所見を伺います。



◎奥谷土木部長 高台移転を進める上で経済的な理由などで移転が困難な居住者への対応が課題となります。その受け皿として公営住宅を新たに建設することは、市町村の財政負担がさらに大きくなるため難しいと考えております。

 このため、空き家の活用や既存の公営住宅への住みかえについて市町村と連携して取り組むことができないか、検討してまいります。



◆金子委員 ありがとうございました。

 これまでの問題点と制度改正の要望について伺います。

 南海トラフ地震対策特別措置法が制定され、随分と期待をいたしました。しかし、農地転用の規制緩和は一定進んだものの、事業費については、昭和47年に建設省が制定した防災集団移転促進事業が適用され、補助率は4分の3とうたわれているものの、被災前の地域での補助金は、今部長がおっしゃったとおりでございます。

 1戸当たりの補助限度額が決められており、実質補助率は低いままであります。その上、合算額を基準として補助対象額が決められておるため、それ以上に要する部分は補助対象外の事業となり、起債もほんの一部は認められているものの、事業実施を進めれば地方の財政が成り立たない制度となっており、特別措置法の趣旨が反映されるものとなっておりません。多くの方々の努力によって制定された南海トラフ地震対策特別措置法の一つの目玉であります防災集団移転促進事業を、事業主体である市町村が震災前に実際活用できる制度へと改正するよう国へ働きかけをいただきたいと思います。

 そのためにも具体的な事例が必要と考えますので、黒潮町で実施している勉強会のブラッシュアップを県が積極的に支援していただきたいと思いますが、御所見をお願いします。



◎奥谷土木部長 現在、黒潮町が行っております標準モデル7戸の移転補償費の調査が終わればその結果をいただきまして、平成25年度に県が実施した50戸の移転補償費の試算を見直すことや、南海トラフ地震対策特別措置法の施行に伴う特例措置について詳細な説明を行うことなど、引き続きまして勉強会のほうを積極的に支援してまいります。



◆金子委員 ありがとうございます。

 そこで、防災集団高台移転のメリットとして、見方をかえて質問いたします。

 津波被害の発生したときに、危険性に加えて復旧・復興に多くの時間と経費がかさむことや生活基盤の損失を防ぐことができます。被災した場合は、被災地の被災後の支出として、仮設住宅や災害見舞金、その他1戸当たり約1,000万円程度と見込まれています。高台移転が実現することによって、復旧・復興の経費も不要となる上、生活基盤が確保され、災害弱者に一時住居提供やボランティアなど助ける側に回る大きなメリットがあると思います。まさに、国土強靱化法で言うしなやかな強い国土づくりの思想ではないかと思われます。

 実現可能な制度となるように国に改正を要望することとあわせて、県の助成制度も検討していただきたいと思いますが、危機管理部長の御所見を伺います。



◎野々村危機管理部長 委員お話しのとおり、事前の高台移転は、減災だけではなく事前復興の観点からも非常に有効だと考えております。

 防災集団移転促進事業は、今の制度のまま事業を事前移転に活用すれば個人や市町村の負担が大きくなり、課題があるということは認識しております。

 こうした負担の軽減が図られるよう、南海トラフ地震による超高域災害への備えを強力に進める9県知事会議を通じて補助基本額の限度額の撤廃などの提言を行っております。今後も、黒潮町の検討をもとに具体的な内容で、引き続き国に対して政策提言を行ってまいります。

 また県の支援につきましては、まずは高台移転の実現に向けて地元の方々や市町村とともに、課題の解決に向けて努力していきたいと考えております。その中で、必要な県の支援につきましては関係部局とともに検討してまいりたいと考えております。



◆金子委員 ありがとうございました。

 この高台への事前の集団移転事業は非常に言葉はいいですけんど、いざ実施しようとすると、いろいろ町の財政の問題あるいは住民の公平の原則の問題、たくさんの困難があるわけですので、せっかく勉強会を立ち上げておりますので、住民が納得できるような形でぜひ進めていただきたいということを要請しまして質問を終わります。

 次に、国道56号の雨量規制と防災対策について土木部長に伺います。

 県議会自由民主党に道路調査会を設置しております。私は、メンバーの一人として本年度は5月に西部地域と東部地域の市町村を訪問しました。その際の意見交換会でさまざまな意見がありましたが、全ての市町村から道路整備促進の要望が多く、県においても取り組みを進めていただいておりますが、特に室戸市、東洋町から切実な問題として、国道56号の雨量規制の通行どめの改善について強い意見と要望がありました。

 昭和45年以降で最長の通行規制は3日半日、延べ84時間に及ぶものでした。平成25年10月24日には、昼過ぎから41時間以上の通行規制で産業・生活面で大きな支障が生じました。産業が停滞する、通勤者、通学生が家に帰ることができない、血液透析療法を受ける人が病院に行くことができないなど大変な状況でありまして、早期に改善する必要があると感じます。

 佐喜浜−野根間の通行規制の延長と危険箇所数、規制内容について伺います。



◎奥谷土木部長 規制区間の延長につきましては、8.9キロメートルでございます。道路を管理する国からは、今後対策が必要な危険箇所は14カ所あり、それ以外にも経過観察を要する箇所などが多数あると聞いてございます。

 規制内容としましては、連続雨量が250ミリメートルに達した場合、事前通行規制により全面通行どめとなります。



◆金子委員 ありがとうございました。

 ちょっと訂正させていただきます。国道55号でございますので、失礼しました。

 次に、佐喜浜−野根間の防災計画の有無について、計画があるのかどうか、あるとすれば完成年度は予定が立てられているのか、伺います。



◎奥谷土木部長 事前通行規制の解除等に向けました防災計画は策定していませんが、安全な通行ができるよう危険箇所の防災対策を推進していきたいと国のほうからは聞いております。



◆金子委員 ありがとうございます。

 本年2月議会におきまして中内議員から、佐喜浜−野根間の雨量規制による通行どめについて質問がありました。その後の県の取り組みについて伺います。



◎奥谷土木部長 平成26年2月定例会の中で、中内議員からの質問に対しまして、国道55号の防災対策の推進や代替路となる阿南安芸自動車道の整備促進について、引き続き国と協議を行っていくとの趣旨でお答えしてございます。

 その後、国道55号の信頼性の向上に向け、国に対し防災対策の推進をお願いしております。

 一方、国道55号の防災対策に見通しが立っていないことから、代替路となります阿南安芸自動車道の整備を進めるため、北川道路2の2工区において、平成28年度のトンネル工事の着手を目指し、用地買収やトンネル、橋梁の詳細設計を進めているところでございます。

 また、8月13日に御来高いただきました台風第12号及び第11号に係る政府調査団に対し、東洋北川道路の直轄代行事業による早期着手と、県が施行いたします北川道路の残る区間の早期補助事業採択を要望しております。



◆金子委員 ありがとうございます。

 次に、安全の確認方法について伺います。

 そもそも雨量規制がしかれたのは、昭和43年に飛騨川バス転落事故が発生し−−多くの犠牲者が出る悲惨な事故でした。のり面崩壊が起きる危険性は予測可能であったとして国が通行禁止をとらなかった瑕疵、管理者責任が問われてからであると思います。

 雨量規制によりその後大きな事故が発生していないことは、有効な対策だと認識しております。佐喜浜−野根間は、今部長がおっしゃったように非常に弱い地形、地質であります。そのため、土砂崩壊が幾度も発生しております。

 要は、雨量規制を解除する際に、どのように調査が行われ、安全確認しておられるのか、伺います。



◎奥谷土木部長 解除前の調査につきましては、明るい時間帯に職員が行い、路面やのり面の異常、障害物の有無などについてパトロールにより安全を確認していると、このように国からお聞きしております。



◆金子委員 危険なところを短時間に表面だけで観測する。非常に草木も生い茂った状況の中で、崩落現場があれば確認できますけれども、本当の危険性をどういうふうに確認するのか、非常に大きな課題が残ると思います。

 そこで、去る9月7日でしたか、高知市でマンションの裏山が崩壊しました。幸い人身事故はなかったんですが、雨量は30ミリ程度だと報道されております。8月の豪雨から降り続いた雨で地盤が緩んだのではないかと思われます。

 佐喜浜は地盤が緩く、本当に危険性が高いとすれば表面雨量だけで安全が確保できるのか、疑問に思っております。表面雨量法にかわる地中の水分を考慮した実効雨量法を検討するとか、あるいは特に危険な箇所は傾斜計やセンサーなどで地表のひずみをリアルタイムで観測し、規制雨量に達しなくても通行規制するとか、危険な場合、あるいは雨量規制解除後の雨量が再び降り出して、250ミリに達しなくても危険な状態があることも想定しておくべきだと思います。

 現状での雨量規制で安全が確保されていると認識されておるのか、御所見を伺います。



◎奥谷土木部長 事前通行規制区間を指定いたしました昭和47年以降、雨量規制中に21件の災害が発生しておりますが、雨量規制の開始前あるいは解除後に、この規制の原因となった雨による災害の発生はなく、現在の規制基準で安全が確保されているものと認識していると国のほうからはお聞きしております。また、県も同様の認識でございます。



◆金子委員 そこで、防災工事の実施について伺います。

 国道は、特に国が管理する2桁国道の役割は重要であります。東日本大震災において、幹線道路に通じる、くしの歯道路が緊急支援や復旧・復興に重要な役割を果たしました。本県におきましても、くしの歯作戦の重要性から整備を進めておられることは心強い限りであります。しかし、室戸市−東洋町間は国道55号が唯一の幹線道路であって迂回路がなく、くしの歯は存在しません。地震災害や台風災害など大規模な災害が発生した場合、緊急支援や復旧・復興になくてはならない重要な道路であります。

 ちなみに国道とは、国の経済・社会活動の基盤として中枢的な交通インフラとしての機能、県境を越える人流、物流を担う広域交通を確保する機能、災害時や豪雨等異常気象においても可能な限り交通を安定的に確保する機能が求められております。幹線道路網を構成する国の政策上、重要な道路として位置づけされております。

 四国8の字ネットワークからも外れる唯一の国道55号室戸市−東洋町間は、これらの機能が十分に果たされているとは言えません。南海トラフ地震の揺れによるのり面崩壊も心配されます。わずか数キロの防災工事を実施することは、コスト面、施工性の面においても新たな道路を建設することに比べれば比較的容易であります。

 高速道路網から外れた県東部地域の産業・人口減対策、安全・安心な生活を守るためにも、特に危険な区間についてはロックシェッドや落石防護柵等の防災対策を行い、雨量による通行規制が解かれるよう、また規制が必要な場合でも雨量の規制値を見直す防災工事を実施することを国に強力に要請していただきたいと思いますが、御所見を伺います。



◎奥谷土木部長 これまでも防災工事を行ってきましたが、切り立った厳しい地形的制約などによりまして、規制解除などのめどは立っていないと国からはお聞きしております。

 県としましては、県東部地域という大きな視点で道路網を考えた場合、その骨格となり、国道55号の代替となります阿南安芸自動車道の早期整備に取り組まなければならないと考えております。あわせまして、国道55号は室戸市や東洋町の住民の皆さんにとって唯一の幹線道路であり生活道路でありますので、通行規制の解除には至らないとしましても、道路の信頼性を高めるために国に対して防災工事の実施を引き続き要請してまいります。



◆金子委員 ありがとうございました。

 室戸市−東洋町の住民の方たち、本当に期待をしております。地形的に険しいということは、険しいから残工事場所があるのであって、そこを何とか少しでも安全が目に見えて高まるような、そういう取り組みを、国への働きかけをお願いいたしまして、この問題を終わります。

 次に、県立自然公園入野松原、命の山について伺います。ちょっと時間の案分を失敗しましたのではしょって尋ねます。

 これは平成24年12月議会の一般質問で、いろんな事例を紹介しまして、命の山が安全で有効であるということで要望いたしました。それに対して、提案のあった広場の盛り土方式避難場所は効果的と考えられるので、黒潮町の避難計画と整合性を図りながら検討していくという答弁をされました。

 やがて2年経過しようとしていますが、盛り土方式の避難場所について黒潮町との協議内容や検討はどのように進んでおるのか、土木部長に伺います。



◎奥谷土木部長 津波避難施設につきましては、ふるさと総合センターに隣接した広場への設置を検討しており、本年度地質調査及び概略設計を行っております。東日本大震災の津波によりまして、岩手県陸前高田市では、沿岸部の松原が現況をとどめないほど被害を受けておりました。そのため、盛り土のみの構造では津波により砂地盤が洗掘を受ける可能性も考えられることから、基本構造はタワー形式とし、公園としての通常利用などを考慮いたしまして、盛り土方式を合わせ持つ構造で検討中でございます。

 また、黒潮町は住民を、県は公園利用者を対象とし、お互いが役割分担をして避難施設を整備することを確認しており、非常時には、住民、公園利用者が相互の施設に避難することについて協議を行っております。

 今後は、地域防災計画への位置づけ等についても協議をしてまいります。



◆金子委員 ありがとうございました。

 今、機能分担ということが御答弁がありました。まさに県立公園で不特定多数の人が訪れる、これからも自然志向が高まってまいりますので、さらに多くの方が公園を利用されるという状況にあると思います。

 しかし、現状では高台が全くない無防備な最も危険な地域と言われます。そういうことも踏まえまして、一日も早く、公園利用者が安全に安心して公園を利用できるような取り組みを早く進めていただくことを要望いたしまして、全ての質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○溝渕委員長 以上をもって、金子委員の質問は終わりました。

 ここで11時2分まで休憩をいたします。

     午前10時57分休憩

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     午前11時2分再開



○溝渕委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 吉良委員。あなたの持ち時間は40分です。御協力をよろしくお願いいたします。

 吉良委員。



◆吉良委員 お許しがありましたので、ざんじ質問に入らせていただきます。

 まず、臨時・非常勤職員の待遇改善に関してお聞きしたいと思います。

 去る7月4日、総務省自治行政局公務員部長名で、「臨時・非常勤職員及び任期付職員の任用等について」との通知が各地方公共団体の長や人事委員会委員長宛てに出されています。同様の通知を平成21年4月24日に出した総務省が再度提出した趣旨は、一つに、臨時・非常勤職員の当面の待遇確保による継続活用を図ることであり、これは21年通知の変更によってのものです。もう一つには、平成16年に出された任期つき運用通知を改正して任期つき職員への置きかえを促進することだと把握しております。

 本通知を受けて臨時・非常勤職員の任命をどう扱っていくのか、まず総務部長に対応をお聞きいたします。



◎小谷総務部長 臨時的任用職員の再度の任用に関しましては、吉良委員のほうから昨年の9月議会の予算委員会で私のほうに、また本年2月の議会では山本人事委員長のほうに、任期と任期の間にいわゆる空白期間を置く必要はないのではないかとの、法律上そういう規定はないはずとの御質問をいただいたところです。

 そのため、7月4日にこの通知が出ましたその際直ちに、たまたまですけれども、総務省と地方公共団体の関係者が参加する会議がございました。四国ブロックの地方財政連絡会議というのが7月14日にありましたけれども、この際、私が直接この通知の趣旨について総務省の公務員部に確認をいたしました。

 その結果、地方公務員法上、同一の者が長期にわたって同一の職に繰り返し任用され、事実上任期の定めのない常勤職員、いわゆる一般の職員と同様の勤務形態となることは望ましくないという原則には変わりがないこと。その上で、そうした状態を避けるため、1日ないし数日の短期間の空白期間を置いている運用というのが全国的に散見されるが、実際に継続的な雇用となっているかどうかは実態を見ての判断となるものであり、極めて短期間の空白期間を置くことにより雇用が中断できる、例えば1日あければそれでいいとそういうものではなく、実態判断になる。空白期間を求める規定は関係法令にはないが、その趣旨はそういうことであると。今回の通知はそのことを確認したものであるとのことでございました。

 また、いわゆる空白期間を置くかどうかは、それぞれの任命権者の判断であるとのこともそのときに聞いております。

 本県の知事部局における臨時的任用職員の職については、できる限り多くの方の雇用機会を確保するため、また身分や処遇が固定化するということを避けるという観点から、人事委員会の承認を得て一定の空白期間を置く運用をしているところです。

 本年2月議会の本会議においても、山本人事委員長のほうから、任用の期間を中断することなく繰り返し任用するということは法の趣旨に照らしたときに適切ではないのではないかとの答弁もありましたように、私は、現在の運用について地方公務員法の趣旨に照らしたときに適切なものであるという意を、この説明を受けて改めて強くいたしました。

 そのため知事部局においては、臨時・非常勤職員の任用について変更する考えはなく、現行の取り扱いを継続してまいりたいと考えております。



◆吉良委員 今の状況について、なお確認をしたという御答弁だったと思うんですけれども、ただ1点私が気になるのは、県としてできるだけ多くの者にという何か職安のような発言をしておりますけども、それは一つもそういうことはこの通知にはないですね、基本的なところは。そこはやっぱし違うんだということを指摘しておきます。

 いずれにしても、この通知の趣旨は、後段の平成16年に出された任期つき運用通知、これを改めて強調していると私は思っております。任用の実態と制度との乖離を理由にして、雇いどめも懸念される3年ないし5年以内の任期つき職員制度の推進、これを今強めようとしているんですね。それは、職員の専門性、継続性の確保や雇用の安定を図ることにはならず、かえって非正規雇用をふやすシステムに公務現場を導くことにつながると思います。これはやはり問題です。やはり、必要な業務は任期の定めのない正規職員でという公務運営の原則に立つべきだということを申し上げておきます。

 その一方で、今困難な勤務条件が強いられている臨時・非常勤職員の待遇改善を、非正規の固定化をさせないと先ほど総務部長がおっしゃいましたけれども、させないことを前提に行うことを、やはり私は進めていくべきだというふうに思っています。そういう趣旨で、この21年通知は出ているわけです。それを補完すると、改めて各地方公共団体に現状でいいんですかと問いかけている、そういう趣旨だと私は判断しております。ですからその立場で、以下臨時教員の処遇に関してお聞きをいたします。

 さきの2月県議会において、本県の臨時教員の処遇改善を求めました。ただでさえ身分が不安定な臨時教員の労働条件を改善し職務に専念できる環境を保障することは、とりもなおさず子供たちに行き届いた教育を保障することにほかなりません。年度末から年度初めにわたる臨時教員の再度の任用における空白期間、これを短縮すると年度終わりの多忙な学校業務に身分を気にせずに専念できて、あわせて社会保険や各種手当の支給が行われるような処遇改善が図れます。

 昨年度は、臨時教員の辞令は3月24日で任期が切られ、再任用は早くて4月4日、その間10日もの長期の空白期間がありました。

 その空白期間に含まれる3月31日及び4月1日の日が任用期間としてあるのとないのでは臨時教員の待遇はどう違ってくるのか、教育長にお聞きいたします。



◎田村教育長 お話にありました臨時教員の任用期間は本年度から、4月2日から翌年の3月24日までと、昨年度より2日間長くしております。

 仮に臨時教員を3月31日まで任用した場合には、厚生年金は掛金期間に3月の1カ月間が算入されますし、健康保険は保険の適用期間が3月25日から3月31日までの7日間延長されることになります。一方で、厚生年金保険料と健康保険料につきまして、事業主である県教育委員会と臨時教員本人の1カ月分の負担が生じるということになります。

 それから、4月1日から任用した場合には、扶養手当、住居手当、通勤手当の3つの手当が4月分から支給の対象になります。



◆吉良委員 臨時教員は、厚生年金から国民年金へ、そして協会けんぽから国保へ自身で切りかえていかなくてはならないと、そして手当は4月には全然ないというような状況だということを教育長がおっしゃったと思います。

 わずかその1日のためにこうした扱いを受けることは不利益であり、負担となっています。この、年金と健康保険、そして手当支給の両基準が外されて、両方ともで不利益をこうむっている臨時教員は本県だけとなりました。

 2月議会で、少しでも早く採用ができるよう努めますと答えて行ったことは、4月の着任を2日早めて4月2日からとしました。しかし残念ながら、両方の基準日に関する変更は全くありませんでした。

 小学校では3月23日に卒業式、24日修了式です。ぎりぎりまで本務をやっているんですね。臨時教員は指導要録の記入や残務事務、荷物の撤去等々、これは労基法違反のサービス残業で行っていると、それを余儀なくされているんです。

 ですから、全国の8割の都道府県が4月1日から3月30日までを任期として空白期間わずか1日、北海道と東京都は空白期間自体がありません。つまり、本通知が強調しているんですけれども、任用されていない者が事実上業務に従事することのないよう、業務遂行の実態を考慮した任期にしているんです。

 年度がわりの事務量が集中する時期、8日間も空白期間をとっている本県の異常さは誰の目にも明らかです。

 総務省は、今回の通知に、この間国会で論議され、本年1月17日付の厚生労働省通知で周知された被保険者資格の継続適用の要件も盛り込みました。教育長はその内容をどのように把握してるのか、お聞きいたします。



◎田村教育長 本年1月17日付の厚生労働省の通知では、厚生年金保険や健康保険の被保険者資格について、雇用の空白期間が1日または数日の場合でも、任用終了時点で次の任用予定が明らかで事実上の使用関係が中断することなく存続していると就労の実態に照らして判断される場合には、被保険者資格を継続できるとの適用に関する考え方が示されているというふうに理解しております。



◆吉良委員 そのことを問うたときに、中澤前教育長は、「空白の期間というのは、今までの長い間の労働慣行の中で臨時ということでやってきておりますが、少しずつ少しずつその期間を短くして、何とか、私の思いとしては、できるだけ採用を早めたいと、4月の初めから今年度の学校の経営計画を皆さんで論議していただきたい、(中略)ただ、事務的に難しい面がありますが、おっしゃいましたように他県ではできている、どういう形で、えいやあとやっている場合もあろうかと思いますけれども、それも参考にしながら、少しでも改善をしたいというふうに考えているところでございます」と述べて、改善する意思をあらわしています。

 本通知は、そのいうところの長い間の労働慣行にさよならをして、臨時・非常勤職員の当面の待遇確保による継続活用を徹底しなさいと求めるものだと言えます。

 私どもが入手した資料によると、本年度は27都道府県が、被保険者資格を喪失させることなく継続する措置を早々にとっています。事務的に難しいとおっしゃっていますが、他県では既にできています。

 本通知がいうところの業務の遂行に必要な期間を考慮して適切に定め直して、せめて他県並みにするお考えはないか、教育長にお聞きいたします。



◎田村教育長 全国的に、4月1日からの任用ですとか、あるいは3月30日までの任用を行っている県が多いということは承知をしております。本県では、正規教職員の人事異動発表後に、臨時教員の配置校の決定に係る市町村教育委員会や県立校長との調整など、臨時教員の採用決定までに一定の期間が必要なことですとか、学年末の終業式を一つの区切りとして、従来4月4日−−ことしから4月2日としておりますけれども、翌年3月24日までを任用期間としてきております。

 ことしにつきましては、臨時教員の採用配置作業をできるだけ前倒しをして2日間早めたということでございます。

 しかしながら、全国状況ですとか円滑な学校運営の観点から見ますと、前教育長もおっしゃっておりましたように、まだまだ改善の余地はあるのではないかというふうには思っております。例えば採用配置作業をもっと早くすることができないか、あるいは終業式の終了後も一定の業務が残るようなこともあるのではないかといったようなことも考慮して、今後検討させていただきたいというふうに考えております。



◆吉良委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 なお、福井県の空白期間は本県と同じ8日間なんです。しかし、年金及び健康保険の継続を実施しているんですね。ですから最悪、24日以降延びなくとしても、その臨時教員の年金及び健康保険の継続は現時点でも可能ではないかというふうに私は判断するわけです。ですから、ぜひとも参考にして、善処していただきたいということを強く要望しておきます。

 次に、ビキニ被曝に関してお聞きいたします。

 去る9月19日、高知の元高校教師で太平洋核被災支援センター事務局長の山下正寿さんらが厚労省に公開を求めていた文書が公開されました。60年前の1954年3月1日から2カ月半、太平洋ビキニ環礁でアメリカが6回にわたって強行した水爆実験に遭遇した日本の漁船や乗組員に対して行った放射能汚染検査の文書でした。第5福竜丸以外にも多くの漁船が被曝したにもかかわらず、日本政府は第5福竜丸以外被曝しておらず記録はないと国民に言い続けてきた秘密資料です。60年たってその存在がわかり、初めて公開されたものです。

 きっかけは、昨年アメリカ公文書館で公開された極秘文書の中に、これまで存在しないと言われていたビキニ被災船と漁船員たちの検査記録が発見されたことからでした。リストは日本の外務省を経由して届けられたものであることがわかり、外務省に問い合わせると、外務省保管分の厚生省作成の被災船の記録資料を開示したのです。やはり記録はあるじゃないかと厚労省に公開を求めて、そして今回の公開となったのです。公開されたのは、資料304点、B4で1,900枚分、第5福竜丸乗組員23人以外に延べ556隻、実数473隻について、航路図、人体と水揚げした魚の放射線量等が記載されており、被曝の実相を知る上で大変貴重な資料です。

 被曝した延べ992隻のうち放射線量が高い被曝マグロを廃棄した高知県の船は、延べ270隻、実数117隻、実に3分の1近くが私たち高知の船と人なのです。その船員数2,300名を超すであろう本県の漁船員の被曝の実相が公的文書でもってやっと明らかにされてくるのです。

 この8月6日に、NHKが作成した「水爆実験60年目の真実」が放送されました。この間に明らかになったアメリカ側の放射線降下物の広がりの記録と日本側の漁船操業航路などを重ね合わせて100隻以上の被曝の事実を浮かび上がらせました。室戸のマグロ船第2幸成丸の乗組員は20名、実験から20年の間に40歳前後の若さで次々とがんや心臓病などで死亡し、今は3人だけです。仲間が亡くなっていく中、被曝を疑うも、何もできなかったと話す久保尚さんも出てきております。

 船は4,000カウント検出され、汚染魚も廃棄されたのに、人体の被曝量は全く記録されていない。番組はその背景に、水爆実験が中断されるのを恐れて日本漁民の不都合な事実を全て隠したアメリカの操作があったという当時のアメリカ・エネルギー省の幹部の証言も報道しています。しかし、ついにこの2月、アメリカの公文書館から人体被曝量も記された第2幸成丸の記録が発見され、がんで亡くなった久保さんの仲間の被曝も公文書で証明されたと伝えています。

 広島、長崎に続く人類史上3度目の被曝はまさに高知県の事件であるとして、高知県民は果敢にいち早く対応しています。被曝直後から室戸市長を筆頭にした芸東原水爆対策協議会を結成し、原水爆禁止を掲げ、被曝者の生活防衛を打ち出して運動を起こしました。

 そして、ついに知事を先頭とした高知県原水爆対策協議会を結成させるという歴史を私たち高知県民は持っているんです。

 国が一定情報を開示したこの機に、被曝直後のこれらの県民の遺志を継いで、県として厚労省に高知県関係の被災船記録の情報公開を求めていただきたい。そして、高知県関係の船の被害、乗組員の状態、特に危険区域内にいて高濃度の汚染が心配される船や乗組員の現状把握に努めるなど、県の調査記録として整備すべきだと考えるのですが、知事にお聞きをいたします。



◎尾崎知事 このビキニ環礁での水爆実験に遭遇されました乗組員の皆様方におかれましては、本当に長年にわたりまして健康に対する御不安を抱えてこられたなど大変御苦労してこられたことと、本当に思います。

 この問題については委員も御存じのとおり、日米の間ではいわゆる外交問題の延長上にあって、国は日米間の交換公文をもって全て問題は解決済みという立場であります。しかしながら、先ほど来お話ありますように、このたび太平洋核被災支援センター事務局長さんの御請求によって、本年9月に厚生労働省で第5福竜丸以外の日本船や乗組員に関して新たな資料が開示をされたということなわけであります。

 新しい資料に基づいた新しい対応がとられるべきではないかと、そのように考えておるところでございまして、県としまして、まずは国に対して新たな資料に基づく科学的な検証、これを行うべきではないかということを強く求めていかなければならないのではないかと、そのように考えています。

 具体的にどういう行動をしていくかということについては、これからよく検討させてもらいたいと、そのように思います。



◆吉良委員 ありがとうございます。

 このNHKの「水爆実験60年目の真実〜ヒロシマが迫る“埋もれた被ばく”〜」を制作した広島局のディレクターが、放送を終えてという手記で以下のように述べています。

 「60年間、仲間たちが次々と原因不明の病で倒れていくのを目の当たりにしながら、被ばくを証明する術がないため何もできなかった漁船員たち。取材を始めた頃は、「今さら被ばくを訴えたところでどうしようもない」と真相解明を諦めていた漁船員たちが、ヒロシマの科学者が立ち上がったことで、自らの体で被ばくを証明しようと積極的に科学調査に協力するようになったことが印象的でした。初めて第5福竜丸の漁船員以外の被ばくが科学的に証明されたことで、その存在をこれまで否定してきた国はどう動くのか、注視し続けたいと思います」と、まさにこの立場に立って知事としても対応を強めていただきたいと思います。

 知事は、この放送をごらんになったんでしょうか。

 もう一つ、愛媛県の南海放送が8年にもわたる取材をもとにしてテレビと映画化したものがございます。これは、今も全国各地で活発に上映されていまして、「放射線を浴びたX年後」という作品です。これもNHK同様、ビキニ水爆の真実に迫るすぐれた作品です。悔しさ、無念さなどがあっても海で生きていくため誰にも言わずじっと耐えていた被災船の乗組員の方々が、今やっと声を上げ始めています。

 被曝したのは私たちの仲間、県民です。歴史的事件に遭遇した県民の姿を県や国の動向とともに、後世の県民、国民にきちんと伝えるべく、ぜひとも厚労省への要請などを含めて、対応を強めていただきたいということを要望しておきます。

 当時の乗組員や遺族は既に70から80歳代になっています。山下氏などの調査では、平均値の200倍のがん発生率だと言われ、調査が急がれます。

 太平洋核被災支援センターには、この25年間で蓄積した室戸や幡多郡下での被災船乗組員の情報もあるとお聞きしております。被曝者と認められた第5福竜丸乗組員は、船員保険の被保険者として治療費など対応されているとお聞きしております。

 県として太平洋核被災支援センターや日本かつお・まぐろ漁協などに広く情報の提供を求め、当該地域の保健師等で早期に訪問し、放射線被害を受けている被災者を前提としての調査のもと、治療や救済・支援方法の検討、そして船員保険の適用に向けた取り組みなど、諦めかけている被災船員を支える手だての検討を始めていただけないか、健康政策部長にお聞きいたします。



◎山本健康政策部長 水爆実験に遭遇された乗組員の方の中で、新たな資料が見つかったという記事を見て不安を抱かれている方もおいでるのではないかなというふうに思います。

 そうした方に福祉保健所で健康相談ができることを十分にまず周知をさせていただいて健康相談を受けていただき、必要に応じて健康診断や医療につなげていきたいというふうに思っております。

 船員保険の適用についてですけれども、第5福竜丸の事例では、被曝による急性放射線障害の治療のために行った輸血によるC型慢性肝炎が発症したということで、職務上の疾病と認定された、そこの因果関係がはっきりしていたということであります。

 認定のためには、個人ごとに被曝量を立証し、加えて具体的な健康影響について被曝との因果関係を立証することが必要となりますので、水爆実験から60年を経ている中で、個々人についてその晩発性の障害などを科学的に立証していくことは非常に難しいのではないかというふうに思っています。

 ただ、先ほど知事からも答弁させていただきましたように、今回明らかになった資料を国において科学的に検証することで被曝の事実が明確になることがあれば、認定基準の類型化など次のステップに進むことも期待できるのではないかというふうに思っております。



◆吉良委員 今後のあり方をぜひ注視しながら頑張っていただきたいと思うんですけれども、実は部長のおっしゃった個々人の被曝量と病気の関係、これを先ほど私が言いました8月6日に放送されたNHKの番組ですね、広島の科学者たちがそれに着手し始めたという、ごらんになったと思うんですけれども、いうことなんですね。そしてこの夏、ビキニでの水爆実験による被曝を証明する初めての検査報告がついになされています。

 一つは、被災者の歯をとって被曝線量の証明をしたんです。ビキニ実験場から約1,300キロを航行していた漁船の元乗組員の歯から当時の被曝線量を推定したところ、広島原爆の爆心地から約1.6キロ地点の線量に相当する319ミリシーベルトだったことが確認されました。規定の100ミリシーベルトを完全に超えているんですね。

 もう一つは、血液による被曝線量の証明。ビキニ実験場1,300キロ付近で操業していたマグロ漁船員の血液から染色体異常が一般の人より多く見つかるなど、実験が原因と考えられる被曝の痕跡が確認されて、今後、政府への補償を求める場合の論拠になりそうと報道もされています。

 科学調査を進めているのは、星正治広島大学名誉教授、田中公夫博士など、広島大学らのグループで、調査には高知県内の男性9人を含む元船員19人が協力をしております。

 被曝の可能性を科学的な調査で初めて裏づけた星正治広島大学名誉教授を初めとする研究グループを招き、この間の本県被災船の乗組員を含む調査に関する報告や学習会や研修会あるいは交流会など、県として開催できないか、健康政策部長にお聞きいたします。



◎山本健康政策部長 今おっしゃられたことに対してですけれども、新聞報道の内容しか承知しておりませんので、まず太平洋核被災支援センターの事務局長の山下さんにお会いをしまして、調査結果とか御意見をお聞きしたいというふうに思っております。



◆吉良委員 ありがとうございます。

 その山下氏は以下のようにおっしゃってます。「ビキニ事件は、戦後の日本で一番大きな秘密情報でしょう。放射線量が高い魚を廃棄した漁船は、全国で延べ約千隻。1万人近い関係者がいるにもかかわらず、(中略)『第五福竜丸』1隻の問題に矮小化されました。当時、核実験は大きな国際問題だったのに、日米の政治的決着で強引な幕引きが図られました。日本は米国との関係を強化したかったし、米国は核技術を向上させるために実験を続けたかった。外交上の利益が一致し、双方が秘密にしたい場合、国民が知るべき情報は隠す。そういうことが実際に起こったのです。乗組員の健康は二の次でした」と述べられています。

 政治的意図から被災者の声が抑えられ、埋もれさせられて60年たちました。国家の思惑の影でなきものとされた漁船員たちの無念の声なき声に応えるように、今、間違いなくビキニ水爆実験被曝者であるということが証明され始めました。

 広島や長崎の被爆者同様、被爆者援護法的な救済支援の適用を求めるため、県としてでき得る支援をすべきだと考えますが、この項は知事にお考えをお聞きしたいと思います。



◎尾崎知事 先ほどテレビを見たかというお話がありました。私は、済いません、見ていないんですが、ただNHKスペシャルについては、きのうこの御質問が出るということで、ちょっとどういう内容であったかということを−−今、いろいろ調べられますのでね、それで大体見てみました。

 やはり、当時昭和20年代後半から30年代にかけての複雑な国際関係の中でこの問題が起こって、なかなか難しいことがあったのだなということを勉強させていただいたところでありました。

 いずれにしても、このビキニ被曝の問題について、その実相はどうであったかということ、これが検証できるかもしれない資料が見つかったわけでありますから、やはり国は、その当時の時代背景は時代背景としながらも、今現在において、その当時はどうであったかということについてこの資料に基づいてしっかりとした調査をし、客観的な判断を下していくべきということではないかなと、そのように思います。

 その先に、例えばどういう形で支援をしていくかとか、そういう議論というのが出てくるのではないかなと、そのように考えておるところでございまして、先ほど申し上げたことと同じでございますが、国に対して訴えていかないといけないと思います。どういうふうに具体的にやっていくか、もう少し勉強させてもらいたいと、そのように思います。



◆吉良委員 ありがとうございます。

 水爆で死の灰を浴びても、国もアメリカも真実を伝えず、何カ月も汚染された海でマグロを追っているんですね、あの当時。危険がわかっているのに誰もそれを伝えていない。2カ月ぐらいずっとあそこで操業しているという、本当に悲惨なものですよ。そして帰ってきて、船主からも口どめされる。それを言うとおまえ仕事がなくなるぞ、室戸の地域は全滅するぞというようなことも言われて。そして死の苦しみを味わっても誰にも被曝を言えず死んでいった漁船員の姿にみずからを重ね合わせたとき、これを歴史に刻まないことはまさに加害者、加害と同じだと私は考えます。

 先ほど知事がおっしゃいましたように、県として、これからその県民に対して何ができるのか、ぜひ、私も一緒になって問い続けたいと思いますので対応をよろしくお願いしたいと思います。

 最後に、先ほど健康政策部長もおっしゃっておりましたけれども、知事、この山下氏は高校教師のときに高校生たちとビキニの真実に迫って、「ビキニの海は忘れない」という書籍だとか、そして映画を作成しております。吉永小百合さんがナレーターになって、非常に高校生たちの平和活動として全国的に有名になったんですけれども。そして退職の後その太平洋核被災支援センターを立ち上げて、事務局長であると思います。

 ぜひ知事も一度お会いになっていただけたらと思うんですけれども、そのことについてはいかがでしょうか。



◎尾崎知事 また、いろいろスケジュールの調整なんかもさせていただければと思います。



◆吉良委員 ありがとうございます。ぜひスケジュールをあけていただきたいと思います。

 最後に、四万十市立中学校の教材変更問題、教育行政のあり方についてお伺いしたいと思います。

 9月12日付の高知新聞で、「四万十市中学校「琉球新報は政治色強い」教育長指摘後 教材変更」との見出しで報道されたことに関し、質問します。

 記事内容は、「四万十市の中学校が、新聞を授業で活用するNIE(教育に新聞を)活動の一環で、沖縄県の地方紙「琉球新報」を利用していたところ、同市の藤倉利一教育長が「政治色が強い」などと校長に指摘し、学校が2学期から別の新聞に切り替えていた(中略)校長によると7月初めごろ、教育長から電話があり授業内容を説明した際、「琉球新報は政治色が強いのではないか」とNIEへの利用に懸念を示したという。校長は、2学期から北海道新聞と鹿児島県の南日本新聞に教材を変更した。校長は教材変更の理由について「教育長から強制された認識はない」とし、「高知より北と南の地方紙ならどこでも良かった。いろんな地域を知るという意味で切り替えた」と話している」というものです。

 四万十市議会は9月22日、教育民生常任委員会を開催して藤倉教育長に対する質疑を行っています。新聞記事の内容は間違いないかとの委員からの問いに、間違いないと答えて記事の内容が事実であることを教育長みずからが認めています。

 そこで問題になるのは、これは教育行政による教育活動の自主性、教育内容への不当な介入に当たるのではないかということです。当日の常任委員会でも複数の議員から、教育内容への介入ではないか、あるいは教育長発言によって校長の自己規制が働いた、あるいは人事権を持つ教育長の圧力だ、などなどの発言がなされています。教育公務員特例法にあるように、校長及び教員の任命権は教育長にあります。また、人事評価制度では面接その他で校長を評価するのもこれまた教育長であるという現実から、校長が記事の中で「教育長から強制された認識はない」と述べられていることをそのまま受け取る県民は余り多くはないのではないかと私は考えるものです。

 教育内容への介入の典型的な事例は、東京で起こった七生養護学校での性教育実践への介入です。過激な実践で問題だと議会で質問した議員と一緒になって東京都教育委員会が学校現場に出かけていき、校長の了承も十分とらないまま授業で使う教材を持ち帰り、教師への処分まで行われました。しかし、これに対する裁判では、地裁、高裁、最高裁で次々と教育行政の介入だとの判決が出され、2010年に確定しています。

 教育行政当局である教育委員会による学校現場の教育活動への対応は、現場での取り組みを尊重した対応をすべきだと考えるものですが、教育長の考えをお聞きします。



◎田村教育長 一般に、学校現場の自主性や創意工夫というのは大いに尊重する必要があるというふうに思います。一方で四万十市では、地方教育行政法に基づく規則で、計画的、継続的に使用する補助教材については校長から教育長に届け出なければならないというふうに定めておりまして、新聞を計画的に補助教材として使用する場合、教育長が助言、指導するということは一般にあり得るものだというふうに考えます。

 今回の四万十市教育長の発言は、学校長に学校経営計画の進捗状況のヒアリングを行った際、市教委の指定事業であるNIE活動についても状況把握や方向性を確認した中でのものでありまして、新聞の活用においては政治的中立性に配慮し幅広い物事の見方や考え方、また表現の仕方を学んでもらいたいという趣旨での発言というふうに聞いておりまして、特に問題はないというふうに考えております。



◆吉良委員 ここでその事実を確認するすべはありませんので、一般的なことを私は申し上げておきます。

 問題は、教育と教育行政を峻別することです。教育とは、あくまで子供と教育者、子供たちと教師の間の信頼関係や人間的、人格的な交流、接触を持って初めて成立するものです。授業やその指導案、教材選択とその使用方法、教育方法、そして評価などが主な内容になります。つまり、教育の内的事項と言われる領域です。

 他方、教育行政とは、そのような教育活動、教育実践を保障する、支援するための条件や環境を整える活動で、教育の外的事項と言われる領域なんです。

 東京都の例も、あるいは昨今問題になった「はだしのゲン」を学校図書館から排除する問題も、教育の内的事項にかかわる専門職である教員の領域に、外的事項にかかわる教育行政当局である教育委員会が直接介入したことで起きた事例です。

 教育に直接当たるのは、崇高な使命を持つと教育基本法9条で規定されております教員であって、そこを飛び越えて成り立つものではないことをぜひ教育行政に携わる者は肝に銘じてほしいと思います。これは日本だけではなくて、国際的なルール、ILOとユネスコの、教員の地位に関する勧告でも明らかにされています。そこでは、教員は生徒に最も適した教材及び方法を判断するための格別な資格を認められた者である、教材の選択と採用、教科書の選択、教育方法の採用などについて不可欠な役割を与えられるべきであるというふうに述べられております。

 現行の地方教育行政法がこの6月、国会で改正され、来年4月より施行されます。教育委員会廃止の方向で走っていた法案は、世論や学校現場、地方の教育委員会、そして文科省サイドからの強い反対意見続出を受けて、当初の考えと異なり合議制執行機関である教育委員会制度が残りました。警察の公安委員会や選挙管理委員会などと同様、この行政委員会制度は戦前の教育への反省から生まれたものだと言われています。

 最後の質問になりますけれども、長く教育行政に携わってきた教育委員長に教育委員会制度で大事にしてきたこと、今後も大事にすべきことは何かをお聞きしたいと思います。



◎小島教育委員長 私は、公立学校の教員を長く勤めましてその後、平成20年度から教育委員をしています。22年度から教育委員長をさせてもらっていますが、この間、大事にしてきたことは3点ございます。

 1つは、これごく当たり前のことかもしれませんが、教育委員会制度の根幹をなします、教育の政治的中立性とか安定性、継続性、この確保に意を用いてまいりました。

 このために、教育委員会の会議におきましては、教育に深い関心と熱意を有する他の教育委員とともに、それぞれの知識や経験に基づき教育方針等を決定いたしますが、積極的な議論を展開してきたということがあります。

 それから、本県にはさまざまな教育課題がございます。より教育課題に対する理解を深めるために、できるだけ学校現場に足を運び、そしてまた他県の状況も伺ってきました。

 こういった活動を通じまして、我々、2つ目になりますけれども、事務局の議案を単に追認するということだけでなくて、自主的な判断をしていくということにも意を用いてきました。

 それから第3点目は、教育委員会と学校との関係というのは、樹木に例えますと根元に当たるのは教育委員会だと、それから幹とか葉に当たるのは学校で、そしてその木に実をつける、この実に当たるのは子供だと、こういうふうに考えますが、そういうときに状況を見ますと、やっぱり教育委員会というのは学校を積極的に支援する、教育に安んじて対応できる、こういう条件をつくるということも教員の指針でございますので、これを私、意を用いてまいりました。

 今後、制度的に多少変わりますけれども、これまでも知事との意見調整とかもかなり積極的にやってきましたし、これからはさらにより緊密な連携を保ちながら、本県の課題に向けて積極的に取り組むということが必要だというように考えております。

 以上でございます。



○溝渕委員長 以上をもって、吉良委員の質問は終わりました。

 暫時休憩いたします。

     午前11時42分休憩

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     午後1時再開



○弘田副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 西森雅和委員。あなたの持ち時間は30分です。御協力よろしくお願いいたします。



◆西森[雅]委員 とさでん交通についてお伺いをしたいと思います。

 一昨日、10月1日、土佐電気鉄道と高知県交通が合併をいたしまして、新会社とさでん交通がいよいよスタートしたところであります。県民の一人として、大いに期待もしたいというふうに思いますし、あわせて新会社に対して経営の改善に全力で取り組んでいただきたいと願いますとともに、県民の足としての使命をしっかりと果たしていただきたいというふうに思うところであります。

 そこで幾つか質問をいたしたいと思います。

 今回、県は筆頭株主になったわけであります。筆頭株主として県が経営状況をチェックすることは当然であると思います。またその一方で、経営者や従業員の裁量のもと、それぞれが能力を発揮していくことも重要であります。

 そこで知事にお伺いしたいと思いますけれども、モニタリングなどによって株主が経営にかかわることと、経営者の主体性とのバランスを知事はどのように考えているのか、お伺いをいたします。



◎尾崎知事 まずは、とさでん交通、このたび多くの社員の皆様、経営者の皆様、志あり能力ある方々いらっしゃるわけでありますから、この皆々様方、経営者の皆さん、社員の皆さんがそれぞれ大いに創意工夫をしていただくということが何といっても大事だと思いますし、それを尊重していきたいと、そのように思います。

 ただ、非常に公益性のある交通事業者であられますので、そういうふうに民間の創意工夫のみによってはいかんともしがたい部分というのは、やはり出てくると思います。その公益性にかかわる部分については、県も大いに積極的にかかわっていくということになろうかと、これが基本的な役割分担だと思っています。

 ただ、再生計画を今実行しておる期間中という、そういう期間において、やはり県民の税金を出資しているという観点から、当面の間、しばらくは、もう少し責任を果たす必要がある時期というのもあるかなと、そのように考えておるところでございまして、やはり再生計画どおりに物事が進んでいっているか、さらに今回いろいろ経営戦略も打ち出されました。利用者目線でと、県民の御意向も大事にということでありますが、そういう形に本当に進んでいっているか、そういうものを我々としてやっぱり見させていただくということもまた大事かなと思います。

 そういうことで、今回新たに協議会を設置する、さらにはモニタリング会議、こういうものを設置する。その中に県も参画をさせていただくということです。

 ただ、あくまでそうであったとしても、やはり会社の経営者の皆さん、従業員の皆さんがまずこういったものを一生懸命おやりになる。それは我々としてモニタリング会議だとかこういう協議会だとかで間接的にそれが本当にちゃんと実行されているかを見させていただく。そういう形になっていくものと、そういうふうに考えています。



◆西森[雅]委員 ありがとうございます。

 今回、新会社の設立に当たって、関係機関との連携強化、先ほど知事も言われましたけれども、公共交通改善に対する協議会を立ち上げ、そしてモニタリング会議を設置するということであります。

 それぞれの機関がどういった役割を果たすのかということにつきましては、先日の一般質問でも答弁があったとおりであります。

 そこで、副知事にお伺いしたいと思いますけれども、協議会とモニタリング会議の両方に構成メンバーとして県が入った理由を副知事にお伺いしたいと思います。



◎岩城副知事 先日の答弁と繰り返しになるかもしれん役割については、協議会のほうは路線再編や利用促進策、それとか利便性の向上策、また収益性の向上などを協議していくと。一方、モニタリング会議のほうにつきましては、事業再生計画というものをつくっておりますんで、それにしっかり沿った取り組みができておるか、これを金融機関なども含めて協議をすることになっております。

 交通政策を担う県の立場、また株主の立場として、目的が違う会議でございますんで両方に出席をさせていただきたいというふうに思っております。



◆西森[雅]委員 県が入った協議会でもって運営の改善をしていく、協議会のほうではですね。一方、同じく県が入ったモニタリング会議でその運営を経営面からチェックをしていくという、そういう形だろうというふうに思うわけでありますけれども、そこでそういう形で両方に県が入っていく。そしてその事務局は、とさでん交通が事務局になるということであります。

 ちょっと心配なところは、運営をどういうふうにやっていくのかというのをその協議会でやっていくわけですね。それに対して、またモニタリングでチェックをかけていくと。両方に県が入っているという形ですね。

 言ってみれば、自分たちがやっていく仕事を自分たちがチェックをするというような形になるのかなというふうに思うんですね。自分たちでやったことを自分たちが評価をするという、これで、ある面では本当の意味でのシビアなモニタリングというのが果たしてできるのだろうかと。何か、なあなあになっていくんじゃないだろうかという心配をするわけでありますけれども、そこに関してはどういうふうにお考えでしょうか。



◎岩城副知事 協議会のほうでは、こうすべきではないか、いろんな状況を聞いて、例えば利便性の向上だとかというのは、県民、市民からいろんな御意見をいただきます。そうした面で、県としてもこうすべきではないかという御意見を会社のほうに伝えることになります。

 そうした意見を会社として、とさでん交通として、しっかりと実行できておるかどうか、事業再生計画はその実行によって進んでいるかどうかということをモニタリングの場で検証していくと。言うなれば、その2つの会議は、性格は違いますけれど、会社に対してしっかり意見を言っていく、実行するのは会社ですから、そこについての賛否だとか、それについてはまた株主総会という場があるわけですから、そうした形で意見をしっかり言っていく。それを、自分たちが意見を言って、自分たちがチェックをするという性格のものではないというふうに思っております。



◆西森[雅]委員 協議会とモニタリング会議には県として誰が出席することになるのか、副知事にお伺いしたいと思います。



◎岩城副知事 ほかの会社なりほかの構成メンバー、そこと協議をこれからしていくことになるとは思いますが、実務面でのやりとりというのは結構多いと思いますんで、現時点では県としては担当課長クラスかなというふうに思っておりますが、立ち上がったばかりですんで、そこについては事前に事後に知事、私、理事あたりできっちりと事前の打ち合わせ、また報告も聞いて、指示もしていきたいというふうに思っております。



◆西森[雅]委員 しっかりとチェックを果たしていっていただきたいというふうに思うところであります。

 新会社におけるモニタリング会議と、あと株主総会、先ほど副知事のほうからも少しお話がありましたけれども、その株主総会とモニタリング会議との関係性ということについて、どういうふうに県として捉えているのかというのを副知事にお伺いいたします。



◎岩城副知事 先ほどもちょっと触れてしまいましたが、モニタリング会議については、任意の会議ということでいろんな助言を行っていく、その場で何らかのことを決定していくということではないということでございます。

 一方、株主総会のほうは、そうした意見を踏まえて会社から何らかの提案とかがあった、そういう議案に対して質問等を行った上で株主として賛成、反対の意思表示を行う場ということでございます。

 法的根拠とか権限とか、そういう面ではモニタリング会議、株主総会、大きく違うかなというふうに思っております。



◆西森[雅]委員 それでは続きまして、事業再生計画についてお伺いをしたいと思います。

 事業再生計画の中の5カ年計数計画、損益計算書の推移を見てみますと、来年、2015年9月期の当期純利益はマイナス3億5,100万円となっております。翌年の2016年9月期の当期純利益はマイナス2,300万円と。3年目の2017年9月で1,900万円の単年度黒字に転換するということであります。

 売り上げはといいますと、再生計画では、来年9月、58億7,000万円余りの売り上げと。2年目の売り上げはと見てみますと、1年目よりも1億7,000万円減って約57億円。3年目の売り上げというのはさらに2年目より減りまして、約1億5,000万円減って55億5,000万円ということであります。そして、4年目、5年目と売り上げはさらに右肩下がりで下がっていくという、そういった計画になっております。

 売り上げが減っていく中で、黒字化がなぜ実現できるのかと、少し不思議に思うわけであります。そこで事業再生計画の損益計算書を見てみますと、損益計算書には特別損失という項目があるんです。この特別損失の額の推移を見てみますと、来年の特別損失の額は4億1,900万円で、再来年の特別損失の額というのは前年よりは3億円余り減るわけでありますけれども、1億800万円の特別損失と。3年目には、この特別損失がさらに減って、特別損失の額は6,500万円となって単年度黒字化が実現されるということになっております。4年目以降特別損失はゼロで、3年目よりさらに単年度黒字ということになるわけであります。

 当期純利益と特別損失を差し引くとどうなるのかということでありますけれども、来年度で見てみますと、当期純利益マイナス3億5,100万円に対して特別損失が4億1,900万円ですので、これ差し引きするとプラスの6,800万円と。2年目はといいますと、純利益が2,300万円のマイナスで、それに対して特別損失が1億800万円ですので、プラス・マイナスしますと2年目は、もし特別損失がなければ8,500万円のプラスということで、3年目は当期純利益が1,900万円、それに特別損失が6,500万円ですので、特別損失がないとしますと、8,400万円のプラスということになるわけであります。

 言ってみれば、この特別損失というものがそもそもなければ、来年度からでも黒字化が実現できるわけであります、先ほど申し上げましたように。

 そこで、中山間対策・運輸担当理事に伺いたいと思いますけれども、この特別損失というものはどういうものかということをお伺いしたいと思います。



◎金谷中山間対策・運輸担当理事 事業再生計画では、共同新設分割による新会社の立ち上げの過程において一時的に発生する費用を特別損失として計上しております。その内訳は、統合によります組織効率化に伴って早期退職者に支払う退職金、それと旧会社の土地などの資産を移転する登録に係る登録免許税、それと法務、財務等の実務のアドバイスを受けるためのアドバイザーに対する委託料などが主な内容となっております。



◆西森[雅]委員 退職金とか登記変更の登録免許税とかアドバイザーへの謝礼とでもいうんですかね、そういうものが主なものだと。

 そういうことで考えてみますと、本当はもっと早く合併して、そして効率的な運営をしていたならば、その合併したときには特別損失がそりゃあ発生したかもしれませんけれども、その二、三年後からは黒字に転換できていたのではないかなというふうに思うわけであります。

 ましてや、売り上げは、当時は今よりも相当額比べ物にならないぐらい多かったわけでありますので、そういうことが言えるのかなと。これほどの赤字にはなっていなかった、これほどの累積赤字の傷は深くなっていなかったのかなというふうに思うところであります。

 過去に県として、何とか早く合併をさせたいということで努力もしておりました。それは本当に大変な努力があったということもお聞きをしております。しかし、実現はしなかった。それはそれぞれの会社の思惑もあったでしょうし、旧会社のやっぱり体質に問題があったのかなというふうにも思っておるところであります。そのことによって累積赤字がさらに広がっていってしまったと。

 今回、県、市町村合わせて10億円の公金をつぎ込むということになったわけでありますけれども、やっぱり、本当はもっと早くできていればこれほどの公金をつぎ込まなくてもよかった部分があったかもしれない。そういう状況の中で、公金をつぎ込まないといけないということをやっぱりこれはゆめゆめ忘れてはならないことなのかなというふうに思っておるところであります。

 今さら言っても仕方ないでしょうという部分もあるかもしれませんけれども、何とかやっぱり県民の思いを乗せた会社として、新しい会社として頑張っていただきたいというふうに思うところであります。

 次に、設備投資計画についてお伺いをしたいと思いますけれども、新会社の路線バス事業と電車事業は、行政からの補助金支援を受けながら公共交通利用促進と増収のため、設備投資と修繕を実行する予定ということであります。

 設備投資計画では、設備投資と修繕に対して向こう5年間で会社負担は12億2,500万円、行政からの補助金として9億3,600万円を支給するということになっております。

 路線バス事業の赤字路線への補助金とは別に、この5年間で9億3,600万円を支出するということについて県としてどのように捉えているのか、副知事にお伺いしたいと思います。



◎岩城副知事 土佐電気鉄道と県交通は、これまで経営上の問題から必要な設備投資はほとんど行えておりませんでした。施設や設備等の老朽化が非常に大きな問題となっております。

 事業再生計画における設備投資は、バス、電車の安全・安心の確保、また利便性の向上に県としてもこれは必要だなというふうに認識をしております。

 なお、委員がおっしゃられました会社の自己資金以外の補助金9億3,600万円については国等からの補助も見込んでおります。



◆西森[雅]委員 その赤字路線の補助金とは別に、国と、あと自治体が9億3,600万円の支出という、この5年間の設備投資計画、これ、市町村も出資をするということでありますけれども、市町村のこの計画に対しての出資ということについて市町村の担保というのはきちっととれているのかどうか、副知事に伺います。



◎岩城副知事 この計画における設備投資につきましては、市町村にもお示しをして了解を得ているところでございます。

 なお、この市町村が負担する部分というのは、路線バス部門ではなくて、路面電車、これについては市町村も負担をするということで、関係する市町村につきましては、高知市、南国市、いの町のみでございます。了解はいただいております。



◆西森[雅]委員 次に、新会社は公共交通の利用促進と増収対策に取り組んでいくことは当然でありますけれども、あわせて燃料や電気などのエネルギー供給のコスト対策にもしっかりと取り組んでいかなければならないというふうに思います。

 燃油は国際情勢によっても変化してくるわけでありますけれども、こうしたエネルギー供給のコスト対策について、基本方針を新会社としてしっかりと持っているのかどうか、中山間対策・運輸担当理事にお伺いしたいと思います。



◎金谷中山間対策・運輸担当理事 事業再生計画におきましては、競争性の確保によるコスト縮減を基本的な考え方としておりますが、エネルギー供給に関してコスト対策の基本方針といったものは特には定めていないというふうには聞いております。

 ただ、その経費ごとのコスト対策は重要なことでございますので、今後事業を展開していく中で会社として適切に対処していくというふうに聞いております。



◆西森[雅]委員 しっかりとコスト対策にもやっぱり取り組んでいっていただきたいなというふうに思います。

 コスト対策について、例えば電気なんかも特定規模電気事業者、いわゆるPPSも含めた入札もしていくとか、そういった取り組みも、これはぜひしていただきたい。これは要請としておきたいというふうに思います。

 続いて、事業再生計画では、全ての事業をまとめた形での再生計画になっておるわけでありますけれども、今後の経営改善のためにはきめ細やかな対策というのが当然、必要になってくるというふうに思うわけであります。

 そこで理事にお伺いしたいと思いますけれども、路線バス事業と電車事業を初めその他それぞれの事業におけるそれぞれの収支計画というのはできているのかどうか、お伺いいたします。



◎金谷中山間対策・運輸担当理事 今回の事業再生計画は、路線バス、路面電車といった公共交通部門のほかに、高速バスとか貸し切りバス、航空営業とか旅行業、そういったいろんな分野の個別の収支計画の積み上げで全体計画を構成しておるような状況になっております。



◆西森[雅]委員 わかりました。それぞれの収支計画に基づいてしっかりとやっていっていただきたいというふうに思います。

 一般質問等でも、バスにおいては路線ごとのそういったところまでしっかりと見ていくという話もございましたので、そのあたりしっかりと取り組みをしていっていただければというふうに思います。

 続きまして、利便性の向上ということでいえば、平成21年1月からICカード「ですか」の利用が始まっております。ICカード「ですか」については利便性の向上と合わせて利用データに基づく分析を行い、乗り継ぎの割引運賃制度の導入や路線の再編の検討を行っているということであります。

 今後、県内のみならず、県外の観光客や利用者の利便性の向上や利用データの分析ということを考えたときに、「ですか」以外のICカード利用への対応も考える必要があるんではないかというふうに思います。

 今、全国では交通系のICカード、例えばSuicaとかPASMOとかを初め、全国さまざまな地域のICカードの全国相互利用サービスというのが広がりつつあります。この流れというのは、さらに広がってくるのかなというふうに思うところでありますけれども、そこでICカード「ですか」の全国相互サービスへの参入ということを早急に進めるべきではないかというふうに思いますけれども、理事の御所見をお伺いいたします。



◎金谷中山間対策・運輸担当理事 Suicaなどとの相互利用というものを進めていくのは望ましいこととは思いますが、そのためには「ですか」の規格を全国仕様に切りかえていく必要がございます。そうした場合に問題となりますのが、現在「ですか」のほうで独自に提供しております割引サービスとか乗り継ぎ割引、そういったものが使えなくなるというふうなデメリットが出てまいります。

 それに加えまして、現在、事業者の立場に立ってみますと、システム改修費とか毎年度の維持費というものが今の「ですか」に比べて相当に高額な負担が必要になってくるというふうな問題が1つございます。

 そういった問題はございますけれども、先日、国交省のほうからも交通政策の基本計画の中間取りまとめで、ICカードの相互利用というものを全国普及するというふうな方針が出ましたので、そういったことを含めまして、国の支援策の状況なども見ながら、今後検討していきたいというふうに考えております。



◆西森[雅]委員 よろしくお願いをしたいと思います。

 今後、必要となる乗りかえの拠点としてのバスターミナル機能の強化について、知事のほうから提案説明の中で、「バス路線の抜本的な見直しや再編を行う上では、高知市の中心部に乗りかえ拠点となるバスターミナルを整備することが有意義であると考えられますことから、高知市と連携し、まちづくりの視点も加えまして検討を進めてまいります」というふうな話がございました。

 そこで、お伺いしたいと思いますけれども、拠点となるバスターミナルの面積などの整備条件をどのように考えているのか、知事にお伺いいたします。



◎尾崎知事 バスターミナルは、利用者の皆さんにとっての利便性向上という観点、さらにはとさでん側から見れば、非常に効果的かつ効率的で収益も生む路線再編、そういうことをいずれも果たしていくために非常に不可欠なものだと思っていまして、このバスターミナルの整備に県としてもしっかりかかわっていかなければならんというふうに考えています。

 ただ、非常にまちづくりの観点等々もございます。やはり高知市が今、中心となって検討を進めていっていただいておりますので、そういう中で県としても積極的にしっかり関与していって決めていきたいと考えておりますが、申しわけございませんが、まだちょっと面積とかいろんな諸条件についてお答えできる段階にはないといいますか、まだ検討が始まったばかりという、そういう状況かと思います。

 ただ、先ほど申し上げましたように、利便性向上とか効果的な路線再編とか、そういうことをしっかり果たし得るだけの必要十分なものにしなければならんということは間違いのないことだと、そのように思っています。



◆西森[雅]委員 ちょっと時間もなくなりましたけれども、ターミナルを考えたときに、やはり面積的にもある程度の面積が必要になってこようかと思います。そう考えると、候補地として挙がる場所というのはそんなに多くはないのかなというふうに思います。

 例えばJR高知駅のイベントをやっているあの広場であるとか、あと高知市の中央公園とか、そういうことも考えられるのかなというふうには思ったりもしておりますけれども、また高知市としっかりと連携をとりながら、いい場所になるように検討をぜひしていっていただきたいというふうに思います。

 もう時間がなくなりました。危機管理部長、そして総務部長、産業振興部長、済いません、時間がなくなりまして、質問を構えておりましたけれども質問できません。また次の機会に、ぜひ質問させていただきたいというふうに思います。

 最後になりますけれども、やはり一番、運営の改善、経営の改善に向けて大事なことは、従業員の意識であるというふうに思います。そうした意味におきまして、しっかりと社員が一致団結していい会社をつくっていただきたい、こういうことを念願いたしまして質問を終わります。ありがとうございました。



○弘田副委員長 以上をもって、西森委員の質問は終わりました。

 ここで13時35分まで休憩をいたします。

     午後1時30分休憩

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     午後1時35分再開



○弘田副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 上田委員。あなたの持ち時間は30分です。御協力よろしくお願いをいたします。



◆上田委員 まずは、さきの台風12号及び11号災害により被災されました県民の皆さんに、改めまして心からお見舞いを申し上げます。

 また、けさほどのラジオのニュースでございましたが、強い勢力を保ったまま台風18号が来週月曜日に本県に最も近づく予想だというようなことでございますので、大変心配をしているところでございます。

 そういった中で、私はさきの台風12号災害直後の8月4日から5日にかけまして、吾川郡内ではございましたが、地元の方とともに被災状況について調査をいたしました。

 そんな中で、郡内の至るところ、山地斜面の崩壊とか、道路ののり面、路肩の崩壊、さらには河川の氾濫によりまして住家の床上・床下浸水被害、たくさんございまして、想像以上の被害状況でございました。特に、宇治川流域の河川の氾濫によります床上浸水が151棟、床下浸水が134棟ということで、その被害を受けました枝川地区、そこでは大変厳しい御意見もいただいたところでございます。

 私は、以前から防災点検の必要性をこの議会の場でも訴えてまいりましたが、今回、改めて緊急的に防災点検が必要だということを痛感いたしました。

 そういった思いの中で、少し土木部長と危機管理部長に質問をさせていただきます。

 初めに、この9月補正予算で土砂災害危険箇所や砂防地すべり施設の緊急点検の実施に、約4,000万円が補正提出されております。ただ、知事もおっしゃっておりますけれども、県内1万8,112カ所の災害危険箇所がございますが、この4,000万円の計上でどういった形で緊急点検作業を進められて、どういった形で、今後そういう砂防対策に生かしていくのか。まず、土木部長にお聞きをいたします。



◎奥谷土木部長 降水量が観測史上1位を更新した7つの市町、それと甚大な地すべり被害が発生いたしました3つの市町村、合わせて10市町村ございます。これらを対象にいたしまして、人家が比較的多い地区にある土石流危険渓流、地すべり危険箇所及び砂防施設、これらを抽出いたしまして緊急点検を行うこととしております。

 この場合、危険箇所数は905カ所、それから施設数は475カ所というふうに抽出されます。具体的には、この中で渓流や山腹の崩壊跡、施設の変状などについて目視による点検を実施していきます。

 この結果、危険箇所や施設に異常があれば、土砂や流木の除去あるいは施設の修繕など、必要な対策を迅速に実施してまいります。



◆上田委員 ありがとうございます。

 ぜひとも、この点検作業を通じて今後の砂防対策に万全を期していただきたいと思います。

 次に移ります。

 先ほど申し上げましたが、今回の災害は特に河川の氾濫で県内的には床上浸水が728棟、床下浸水が1,120棟という状況でございました。

 そこで、今後の治水対策について若干お聞きをいたします。

 ここでは仁淀川を一例として御質問させていただきます。これも地元、仁淀川上流域で長く居住している方のお話でございますが、仁淀川の上流域では、30年から40年前と比べて明らかに山の保水力が低下しており、一たび大雨となりますと、谷川が氾濫して鉄砲水となって本川へ流入すると。

 もう一つは、私は仁淀川のそばで長いこと居を構えておりますけれども、左岸側から見た仁淀川でございますが、この長い間に、目視でございますけれども河床がかなり上がっているんじゃないかということと、それから雑木が大木になって繁茂しております。

 そういうことで、提案説明で知事が、今後の浸水対策については、今回のことを分析、検証なされて、排水ポンプ、内水排除ポンプの増強を考えていくというような御説明ですが、私はそれにあわせて本川の流下能力等々も、そういうことを考慮して今後の治水対策を検討すべきと考えますけれども、土木部長にお伺いいたします。



◎奥谷土木部長 委員のお話にありましたように、土砂の堆積あるいは樹木の繁茂、これらが流れに与える影響など、現状の河川の流下能力、こういったことを把握することは極めて重要なことだと考えております。

 また、流れを阻害する土砂の掘削や樹木の伐採、これらにつきましては治水機能を回復、向上させる手段として非常に有効と考えております。適切に実施してまいります。



◆上田委員 ありがとうございます。

 今、部長から現状の河川の流下能力等々のお話の中で、その雑木の除去のお話がございましたが、実は手元にその状況の写真も持っています。ちょうど位置的にいいますと高知西バイパスの橋梁の上流、下流でございますが、本当に大木となっています。

 これ、私がなぜこのテーマにしたかといいますと、やっぱり早朝のウオーキングとか、今、仁淀川の仁淀ブルーの関係で、結構ウオーキングする方も多くなっていまして、見た感じが明らかにそういう−−除去したらどうですかという現実のお話もあります。西バイパスの橋から上に、部長もよく御存じやと思いますが、仁淀川にJRの鉄橋がかかっています。その間の左岸側を3カ月ぐらい前に国交省が除去してくれたんですよ。

 地元の方は、おっつけずっと順番にやっていただけるというようなことでございますが、先ほどそういった前向きな答弁がございましたので、今後とも−−この災害を受けて9月に調整会議ができていますよね、国、県、地元の、日高村もそうですが、そういう中で、そういった雑木の話とか含めて、ぜひこの本川の堤内地の分もこれからの浸水対策にもちろん含めて、十分に検討していただきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 続きまして、これ、要請になりますが、実は本会議でもやりとりがございましたけれども、がけくずれ住家防災対策事業費補助金の話でございます。これ、9月補正で2億六千何がし計上されていまして年間の決算ベースの倍ぐらいになっています。これ、中山間地域に住まう、特に高齢者のひとり世帯の方、本当に朗報でございます。

 私ども会派も、ずっとこのことは知事初め要望してまいりました。今回、本当に評価をしておりまして、言ってみれば、山の上にも目配りをされた予算になっているんじゃないかと率直に思います。

 そういう中で、また平成27年度以降も結構要望も各市町村からあろうかと存じますので、そこはまた予算確保に向けて頑張っていただくよう強く求めておきます。これは要請ということでよろしくお願いします。

 次に、ソフト的なことでお願いします。

 8月31日に、県下一円の南海地震に備えた避難訓練が実施されました。私の地元のいの町でも、もちろん訓練が行われまして、対象範囲は本当、いの町の一部でございましたけれども、私が思っていた以上に、200人を超す町民の皆さんが自発的に集まっていただきまして、すこやかセンター伊野で開催されました。ちょうど野々村危機管理部長もおいでてくれていまして、訓練内容をつぶさに見られたと思いますが、何か部長としてその訓練に対してこういうことをしたらいいとかというアドバイスを含めて、その日の感想を簡潔にお願いします。



◎野々村危機管理部長 県では、南海トラフ地震対策推進週間というのを設けておりまして、それにあわせまして県内一斉の避難訓練というのをお願いしてございます。

 その中で、今回、8月31日に、お話がありましたように、私はいの町で行われた訓練に参加させていただきました。この訓練では、先ほど200人と言われましたけれども、実際は300人を超える方が参加されておりまして、非常に地域の防災に対する意識の高さというのは感じさせていただきました。

 いの町は、被害想定を考えますと津波の浸水被害がないということでございますんで、やっぱりその地域の被害状況をリアルに考えた構成、救助ですとか救出、それから応急処置、消火訓練といった発災直後の命を守る活動というのが中心で訓練されておったと思います。

 何かアドバイスということでございますと、やっぱり発災直後はライフラインが寸断されます。多くの方が避難所で生活しなければなりません。いのの町の周辺でございますと、どちらかというと命をつなぐ訓練、例えば避難所の運営の訓練ですとか、そういうのを早く取り入れて地域の皆さんに定着させていったらどうかなというふうに感じました。



◆上田委員 ありがとうございました。

 先ほど部長のほうからも防災意識の向上が図られているという趣旨のあれがございましたが、今回思うたのが、やっぱり高知県とかマスメディアが結構この防災に関しては周知をされていますので、そういうことも結構町民の方に影響してそういう意識が高くなっているんじゃないかというような気がします。

 その防災訓練の中で、行政側がパワーポイントで学習会を最初やりました。そのときに−−午前中、金子委員から耐震化についていろんな角度から御質問があったわけですが、要は耐震を加速化しなければならないという中で、もうずっと私も言ってきていますが、やっぱり一歩、二歩前へ出てやっていくしかないと思います。

 その一つの方法は、私も部長もおりましたけれど、こういうすごいわかりやすい、県から資料が配付されました。ところが、たくさんありますきね、ほかに。これを見ちょってくれよと言うてもなかなか大変です。ほんで、こういうすばらしい資料で−−マックス90万円まで補助が出るよというぐらいでしたら、これをもって5分ぐらいそこで時間をとって説明、県がみずからしたら物すごいインパクトがありますけれど、土木部長、どうですかね、そういう手法は。



◎奥谷土木部長 委員のお話にありましたように、避難訓練の際に、例えば耐震補強の御説明を行うということは非常に効果が大きいと考えております。

 こういうことから、県としましても地域の住民の皆さんが集まる訓練などの場に行きまして、県の担当者が参加いたしまして、実際、住宅の耐震対策の重要性とかの啓発あるいは先ほどの支援制度、こういった説明も既に行っているところでございます。

 今後、耐震改修の加速化に向けまして、改修の実績に基づく費用面だとか、あるいは低コスト工法の紹介、こういった委員のお話にもありました費用に関する情報といったものを充実させまして、具体的な説明に努めてまいりたいと思います。



◆上田委員 具体的にありがとうございます。

 今、部長がおっしゃっていました、知事もおっしゃっていましたが、その耐震補強工事に90万円補助があるよという中で、多くの方に聞きますと、補強工事に500万円も600万円もかかるから、ちょっと二の足を踏むよというような現実がありますので、ぜひ180万円から200万円でいくというような、そういう説明も一緒によろしくお願いいたしたいと思います。いずれにしましても、この防災対策の強化につきましては、今後ともしっかりと対応していただきたいと思います。

 1つだけちょっとお話といいますか、今回、回らせていただいて、私の場合、吾川郡内だけでございましたけれども、地域の方が−−今回の応急復旧に対して県の出先機関、越知事務所とか、全部そうでございましょうが、本当に素早い対応ということで、その点は大変よかったと思いますので、ちょっと報告というか、お話をさせていただいております。

 そういうことで次へ移らせていただきます。

 紙産業の振興ということでございますが、よろしくお願いいたします。

 平成24年工業統計調査では、紙関連製造品出荷額等は約601億円で、高知県の出荷額の約12%を占めております。そういう意味で、紙産業は、重要な、本県にとって基幹産業だと強く認識しているところでございます。知事も提案説明で、紙産業が本県の産業界を牽引しているというような表現もございました。こうした全国的に高品質を誇る紙産業の振興を図ることは、本県の工業製品出荷額をアップさせるのみならず、産業の底上げにもつながると思いますので、そういう期待を込めまして幾つか商工労働部長に質問をさせていただきます。

 1問目ですが、今議会に紙産業技術センターに機械設備を新たに整備するという補正予算が3億円余計上されておりますけれども、当初予算でなくて9月補正にしたというここの辺の狙いについて、まずお聞きいたします。



◎原田商工労働部長 委員、今お話しのように、本県の重要産業であります、そして非常に強みでもあります紙産業のさらなる振興に本当にしっかり取り組みたいというふうに思っているところでございます。

 今回の9月補正予算につきましては、製紙関連企業の皆様からのニーズが高い3つの機械設備を導入するための予算をお願いしておるところでございます。これらの機械設備につきましては、今後、県内企業が高付加価値の製品づくりに取り組む際に、紙産業技術センターが技術開発を支援するために欠かせないものということで、選定をしておるところでございます。

 設備の導入に当たりましては、オーダーメードで発注することになりますことから、発注から設置まで6カ月以上の期間が必要となります。そのため、来年度の早期から紙産業のしっかりした取り組みといったことに結びつけますために、9月補正予算で債務負担行為としてお願いをさせていただいてるところでございます。



◆上田委員 よくわかりました。

 今回のプロジェクトでございますが、四国産業競争力強化戦略といった、言ってみれば大きなくくりというか、大きな枠の中で施策が展開されようとしております。そんな中で、知事提案説明において、先月11日に製紙工業会を初めとする県内外の有識者による高知県紙産業の在り方検討会を立ち上げ、検討会でいただいた意見をもとに県の施策を抜本強化するとのことでございますけれども、この抜本強化とはどのような取り組みを現段階で考えているのか、部長にお伺いします。



◎原田商工労働部長 紙産業の在り方検討会につきましては、構成のメンバーとしまして製紙工業会を初めとしまして、高機能紙などの研究分野の第一人者、それから販路拡大の専門家でありますとか、県内外の有識者の方に参加をしていただいているところでございます。

 9月11日に開催しました第1回検討会では、高機能紙などの付加価値の高い製品開発や、それから海外を含めた販売の強化、さらには土佐和紙や本県の持つ高い技術力の情報発信などによるブランド化をぜひ推進すべきだといったような意見が出されております。

 また、これからそういった点を中心にさらに議論が深められていくものだというふうに考えております。

 そういった検討会からいただく御意見を可能な限り県の施策に反映させ、施策を強化したいというふうに考えておるところでございます。例えば検討会として示される本県の紙産業の強みを生かした新しい高付加価値の製品分野といったものについては、それを念頭に紙産業技術センターの研究体制を強化するといったことや、販売強化の面では検討会の御意見を踏まえて、県産業振興センターとともに紙産業の新たな外商戦略といったようなものを立てていくといったことに取り組んで、抜本強化を図っていくということを現在考えているところでございます。



◆上田委員 ありがとうございます。

 そういった具体のお話もございますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

 その答弁の中で、製紙工業会のお話も若干出てまいりましたが、やっぱり考えてみますと、こういった取り組みを進めていくに当たりましては、やはり紙製品を製造する企業さんとか事業者で構成された製紙工業会、さらには手すき和紙協同組合との−−前からずっと言っておりますし、そういった団体さんとの一層の連携が不可欠だと思いますが、そのあたりの考え方につきまして部長にお伺いします。



◎原田商工労働部長 産業振興計画の推進自体、官民一体となって今進めておるということを基本にしておりますけれども、この紙産業の振興につきましても、官民一体となって取り組む、これが非常に大事なことだと思います。

 最前線で製紙業に携わる企業の皆さん、団体との連携、これを重要視していきたいというふうに思います。

 今回、方針を最終的にまとめていくということを考えておりますけれども、そのまとめに当たりましては、まず11月中旬に第2回目の検討会を開くようにしておりますが、それまでに改めて関係企業などを訪問しまして、関係の皆様の抱える課題、ニーズを、今までも確認はしておりますが、さらに確認をしたいということも思っております。

 加えまして、家庭紙とか機能紙、そういった分野のグループというのもございますので、そういった製品分野ごとの企業の皆様の御意見、これもしっかり聞きたいと思っております。

 あわせまして、本県、この製紙業界を支える若手の皆様の会もございます。そういった若手の皆様との意見交換といいますか、そういうこともぜひ取り組みたいというふうに思っております。

 委員からお話がありました製紙工業会、手すき和紙協同組合とも十分に意見交換もさせていただきまして、一層の連携、こういったものを図っていきたいなというふうに思っております。



◆上田委員 ありがとうございます。

 今、家庭紙とかのお話も出ましたけれども、製紙工業会、それから手すき和紙協同組合でございますが、これまでも県内の和紙産業の振興の言ってみれば中心的役割を果たしてきております。そういう中で、紙産業の在り方検討委員会にも複数の方が委員さんになっておられますけれども、工業会とか手すき和紙協同組合は長い歴史、伝統と歴史の中でやはり豊富な専門的知識とか、それからもう一つ幅広い産業界等々に人脈も持たれております。そういう中で、やっぱり情報をお互いに共有することによって、今回示されております大きい意味でのプロジェクトが展開していくということでございますので、そのあたり、一層の連携をよろしくお願いをいたします。

 今、家庭紙の話が出ておりましたけれども、以前は京花紙といえば土佐和紙であるというブランド力がございました。ところが、現在におきましては少し残念でございますけれどもそういったブランド力が徐々に通用しなくなってきているのではないかというように私自身思います。そういう中で、この10月11日から11月末にかけて、第9回の国際版画トリエンナーレ展が開催されます。これには尾崎知事もオープニング、それから表彰式も御出席されるということも伺っておりますし、やっぱりこうした機会を捉えて、今回のプロジェクトとあわせて土佐和紙のブランド力の向上や手すき和紙の産業振興につなげることが重要だと考えておりますけれども、部長のお考えをお聞きいたします。



◎原田商工労働部長 今お話のありました今回で9回目を迎えますトリエンナーレ展、これも土佐和紙の種類の豊富さでありますとか品質のよさ、こういったものを情報発信、従来からやってきたところでございます。

 今回のトリエンナーレ展では、そういった取り組みに加えまして、より具体的なビジネスに結びつけられるよう、都市部のバイヤーを招致いたしまして商談会でありますとか、それから手すき和紙職人との意見交換といったものを行うこととしております。

 ぜひ、今回のこの機会に良質な土佐の紙を使った商品、また技術のPRをぜひ工夫を凝らして、この点でも実施していきたいというふうに考えておるところです。

 また、本年度から、土佐和紙全体、土佐和紙自体を「高知家」プロモーションの重点品目にも位置づけ、情報発信や商品開発の支援を強化させていただいているところです。

 具体的に、情報発信に関しましては、東京インターナショナル・ギフト・ショーなどの見本市にも出展支援をさせていただいておりますし、県内で11月に、ぢばさんセンターで開催されますが、ものづくり総合技術展でも同様の出展支援を行うといったようなことにしております。

 今後とも、高知の紙全体を全国に紹介していく工夫と申しますか、これは先ほど第1回の検討会の中でもぜひブランドの発信をしてくれという意見もございました。そういったこともぜひしていきたいと思っておりますし、業界関係者との連携を密にしながら、土佐和紙を初め高知の紙全体、こういったもののブランド力の向上にこれからも取り組んでいきたいと考えております。



◆上田委員 ありがとうございました。

 もう一問考えていましたが、要請ということにかえさせていただきます。

 この項の最後に、紙産業の振興を図る上で県内産のティッシュペーパーとか紙おむつ、トイレットペーパーなどを県内の官公庁や公的団体、企業などで活用してもらう取り組みがあわせて重要だと思います。この件に関しては、以前から県議会の中でも土佐茶を使用すべきでないかとか、いろんないわゆる地産地消という観点でそういう提案もあったところでございます。聞くところによりますと、制度的にいろいろ乗り越えなければいけない壁も多々あるようでございますが、やっぱりそういう紙産業の振興ということでございますので、そこは何とか乗り越えられる手法というか、方策を編み出していただきたいと思います。

 ちょっとまとめますけれども、先ほども申し上げましたけれども、今回、四国産業競争力強化戦略といった大きな枠組みの中でこの紙産業振興の施策が展開されようとしています。そういった意味で、紙産業が大きく飛躍をする絶好の機会だと思っております。そうしたことで、県庁全体でこういった情報も共有していただきまして、ぜひこのプロジェクトをみんなでやっていくよという前向きな気持ちで頑張っていただきたい、このことを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○弘田副委員長 以上をもって、上田委員の質問は終わりました。

 ここで14時10分まで休憩をいたします。

     午後2時5分休憩

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     午後2時10分再開



○弘田副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 田村委員。あなたの持ち時間は30分です。御協力をよろしくお願いいたします。



◆田村委員 それでは、質問をさせていただきます。

 最初に、日本列島各地で今も捜索が続けられておりますが、噴火、台風、豪雨、土砂災害など、集中的な自然災害で被災された、亡くなられた方々に心からお見舞いを申し上げます。

 自然災害の猛威の前、人間や科学の非力さを痛感いたしました。これほど本県含め国を挙げて取り組んでいる南海地震対策も、ひょっとしたらそれを上回るのではないかという恐怖が拭い去れません。

 それでは最初に、新たな生活困窮者自立支援制度についてお尋ねをいたします。

 昨年の第185回国会で可決成立し、平成27年4月1日から施行される新たな生活困窮者自立支援制度について、地域福祉部長にお聞きいたします。

 この制度は、生活保護受給者や生活困窮者に至るリスクの高い層の増加を踏まえ、生活保護に頼ることがないようにするための制度と考えております。

 まず、生活困窮者自立支援法制定の背景と趣旨についてお聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 法制定の背景といたしましては、働ける世代の多くが就職し家族を豊かにするといった戦後の経済成長モデルが終えんする中で、90年代半ば以降、非正規雇用の増大などによりまして、現役世代を含めて生活困窮者が目に見えて増大いたしますとともに、生活保護制度の利用者のほうも高齢者などの就労困難な人を中心から、働ける若い世代が数多く利用する方向へと変化してまいりました。

 こうしたことを受けまして、生活保護に至る一歩手前の段階で頑張っている人たちや、生活保護利用者から脱却もしくは脱却の見込める人たちをしっかりと支えていく仕組みをつくり上げることを目的に制定されたものと承知しております。



◆田村委員 次に、生活保護の受給に至らないが、生活に窮している生活困窮者の全国と本県における推計数がどのようになっているのか、お聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 国のほうでは、福祉事務所来訪者のうち生活保護に至らない者の人数につきましては、平成23年度の推計で約40万人と公表されております。

 本県におきましては、平成25年度に市の福祉事務所に生活保護に関する相談に来られた3,735人のうち生活保護申請に至らなかった方は1,884人となっております。

 なお、町村部の生活保護受給者の事務を扱う県の福祉保健所分につきましては、他県と同様に申請窓口を町村としておりまして、直接生活保護の相談者が訪れるということはほとんどないと報告を受けております。



◆田村委員 県では、来年4月の法施行に先立って、昨年度からモデル事業に取り組んでいるとお聞きをしておりますが、どのような事業に取り組み、どのような課題があったのかをお伺いいたします。



◎井奥地域福祉部長 法の中で必須事業とされております自立相談支援事業につきまして、昨年度、中央西、須崎の2福祉保健所管内を対象に、モデル的に着手いたしました。今年度からは、5つの福祉保健所管内全てを対象に事業を実施しております。

 事業を委託しております町村の社協のほうからは、支援により一度は就労したものの、長続きせずにやめてしまった事例とか、あと周囲の勧めで相談に来てはいただいたものの、本人が希望せずに支援に結びつけなかった事例など、さまざまなものをお聞きしております。

 今後とも、自立相談支援員を対象とします専門研修などを実施しまして、さまざまな課題を抱えております生活困窮者の方の相談に適切な支援が行えますよう取り組んでまいります。



◆田村委員 生活困窮者の自立を支援するためには、就労の支援が重要でありますが、中でも一般就労と福祉的就労との間に位置するいわゆる中間的就労の機会を提供する就労訓練事業が大きな効果をもたらすのではないかと考えております。

 この就労訓練事業は、まだ全国的にもモデル的な取り組みが余り行われていないこともあり、事業の内容が関係者に十分知られていない状況であります。

 今後、本県においても、この事業を普及していく必要があると考えますので、幾つかお尋ねをいたします。

 まず、就労訓練事業の対象者ですが、生活困窮者でどのような状態にある人が対象になるのか、お聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 国の就労訓練モデル事業のガイドラインによりますと、将来的に一般就労が可能と認められるものの、そのためには本人の状況に応じた柔軟な働き方を認める必要があると判断される方で、自立相談支援機関の作成した支援計画に基づきまして、就労訓練事業を受けることが適当と判断された生活困窮者の方が対象とされております。



◆田村委員 次に、就労訓練事業はどのような事業所で行うことになるのか、また事業を実施する事業所の要件というのはどうなっているのか、お聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 就労訓練事業の形態でございますが、その目的や実施規模に応じまして2つの類型がございます。生活困窮者への就労機会の提供や地域社会への貢献などといったことを目的に、就労者の一定割合以上の生活困窮者を受け入れる社会的企業型の事業所と、数名程度の就労訓練事業対象者を受け入れる一般事業所型の2つのタイプがございます。

 また、事業所の要件といたしましては、法人格を有することを初め、安定した経営を維持できる財務基盤を有することや、就労支援担当者を置き、個々の支援対象者に応じた就労支援プログラムを策定することなどが義務づけられております。



◆田村委員 県内では、障害者総合支援法に基づく障害者就労継続支援事業所が数多く設置をされておりますが、こういった障害者施設が実施する場合、対象者の受け入れに伴う、例えば定員の取り扱いや職員の配置、対象者の雇用関係、工賃の支払いなどはどのようになっているのか、お聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 国のガイドラインでは、一般事業所型の一類型として障害者就労継続支援事業を行う施設に対しまして、定員外として対象者を受け入れ、施設内での作業に携わる中で一般就労に向けた支援を行うことが可能だとされております。

 職員の配置のほうでございますが、就労支援担当者を最低1名配置する必要がありますが、他の業務との兼務も可能というふうにされております。

 また、雇用のほうでは、雇用契約を締結するケースと締結しないケースと両方に分かれておりまして、締結する場合には最低賃金の支払いが必要となる一方、締結しない場合では最低賃金法の適用はないものの、国のガイドラインの中で工賃、奨励金等の形で一定金額を支払うことが対象者の就労へのインセンティブにもつながるということで重要であるというふうに示されております。



◆田村委員 この制度の対象者には、鬱とかひきこもりとか、あるいは高校中退の学生さんとか、あるいは障害の方とか、いろいろな対象者の方がおいでます。障害者施設のほか、本県独自の多機能を持ち合わせたあったかふれあいセンターなどでの事業実施についてもぜひ検討していただきたいというふうに思います。

 既にそうしたひきこもりの方あるいは不登校の学生さん、そういった人をあったかふれあいセンターで支援して、社会復帰したというような、このことも実例として、自分たちは実践をしてきておりますので、ぜひとも中央の制度プラスの高知県独自の制度としてやっていただきたいと、このように思っております。

 今後、就労訓練事業を県内に普及をしていくため、どのように取り組んでいくのか、お聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 県では、これまでも生活保護受給者の就労訓練事業を県内の特別養護老人ホームや障害者支援施設などにおいてお願いした実績がありますことから、生活困窮者の就労訓練事業の実施事業所につきましても、まずはこうしたこれまでに実績のある施設を運営する法人のほうに事業の趣旨を御説明に伺い、御理解をいただく中で、受け入れ事業所の確保あるいは拡大に努めてまいりたいと考えております。

 委員からお話がありましたあったかふれあいセンターにつきましては、中山間地域の地域福祉活動の拠点として身近に通える施設でもありますので、その活用を前向きに、これまで以上に検討してまいりたいと考えております。



◆田村委員 生活困窮者の就労支援は、対象者の掘り起こしから始まって、本人の能力や本人のステージに応じた意欲やいろんなその状況に応じたきめ細かな粘り強い支援が必要であります。さまざまな関係機関の連携による支援が求められます。

 今後、県としてどのような就労支援の実施体制を構築していくのか、お聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 就労支援の実施体制を実効性のあるものとするためには、自立相談支援機関あるいはハローワーク、就労準備支援事業を担う実施機関、就労訓練の実施事業所などといった就労支援に携わる関係機関相互のネットワークによる支援体制を構築することが何よりも重要だと考えております。

 こうした関係機関のネットワークづくりにつきましては、現在、各福祉保健所の支援調整会議のほうにおきまして、情報共有と必要とされる支援の内容について既に協議を行っているところでございますので、今後はこういう支援調整会議の場を通じまして支援体制の構築を目指してまいりたいと、そのように考えております。



◆田村委員 ぜひ本県の実情に応じた高知型の就労支援の体制というものをできるだけ早くつくっていっていただきたいというふうに思いますので、強く要請をしておきます。

 次に、あったかふれあいセンターについてお尋ねいたします。

 あったかふれあいセンターについては、9月の補正予算にも組まれておりますけれども、中山間や過疎地域で暮らしている県民の皆さんのまさに揺りかごから墓場まで、小さくとも深刻な困り事も含めて何でも相談でき、福祉サービスも提供できる駆け込み寺のような拠点センターとなるよう、県ではあったかふれあいセンターの設置を進めてきました。

 この取り組みは、住みなれた地域で県民の皆さんがいつまでも安心して暮らすことができることを願ったものであり、制度サービスのすき間を埋め、子供からお年寄りまで年齢や障害の有無にかかわらず、1カ所で必要なサービスが受けられるセンターとして産声を上げたものとなっています。

 当初は、国のフレキシブル支援センター事業として位置づけられるなど、いち早く国からも注目をされました。その後、このあったかふれあいセンターは、関係機関の積極的な努力によりまして高知型福祉のシンボル的事業として、進化、発展してまいりました。

 平成21年から23年度は、ふるさと雇用再生特別交付金を活用し、24年度からは、県2分の1、市町村2分の1の補助制度を創設するとともに、市町村が過疎対策事業債を活用した場合の支援策も導入されました。

 25年度からは、国の安心生活基盤構築事業も活用した結果、26年度は34市町村中28市町村、38カ所で実施、サテライトを入れますと164カ所予定されているというまでになっております。

 先般のあったかふれあいセンター職員向けの研修会で、このような報告があり、県民の評価も好評であります。国の補助金の減額もありましたが、補正予算もしっかりと計上されており、非常にうれしく思っております。

 そこで、これからの進化と発展を目指し、人口減少と高齢化が進む中、誰もが安心して暮らしていけるためのあったかふれあいセンターは、中山間地域の地域福祉の拠点としての具体的な処方箋とされてきたわけでありますが、一方、先般の研修会ではあったかふれあいセンターの実情として、スタッフの離職による交代あるいは福祉の仕事が初めての職員が多いことなどの若干の課題があるともされております。

 ついては、これらの課題の解決に向けてどう取り組まれるのか、地域福祉部長の御所見をお聞きいたします。



◎井奥地域福祉部長 中山間地域におけます地域福祉活動の活性化を図るためには、あったかふれあいセンターの業務に従事する職員の皆様に、地域福祉活動の担い手として高知型福祉を推進する先導役の役割を担っていただくことを期待しております。このため、今年度から、新任職員向けの研修を新たにスタートいたしますとともに、職員の指導に当たる地域福祉コーディネーターを対象とした職場における人材育成に向けた研修を開始するなど、福祉研修センターでの研修メニューの充実強化を図ったところでございます。

 また、今後は、福祉・医療などの資格取得者や就職経験者の方など地域の埋もれた人材の市町村への情報提供などにも心がける必要があるのではないかと、そのように考えております。



◆田村委員 この課題の中の福祉の仕事が初めての職員が多いとか、あるいは離職によるというのがありましたけれど、これはもともと雇用の基金からやったということで、人材育成もするという、あるいは技術も養成していくというような項目があったものですから、やっぱりその役を持ったセンターもあったのではないかというふうに思っております。これは大きな課題かどうかを含めて、人材育成という、養成という意味では、まだこれ役割のほうではないかというような判断もしております。

 このような形で、大変、高知県内では大きな実績がありますが、県外にあったかふれあいセンターの取り組みなどをどのように発信をされているのか、地域福祉部長にお聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 あったかふれあいセンターにつきましては、本県の中山間地域などに代表されます国の制度サービスが成り立ちにくい地域におきまして、地域福祉活動を推進するための小規模多機能な支援拠点施設として、その整備と財政支援措置の必要性などにつきまして、制度の創設当初から国への政策提言活動などに取り組んでまいりました。

 あわせまして、全国知事会の先進政策バンクなどにも掲載しまして、取り組みの趣旨や内容などについての全国への情報発信を行うなど、その周知に努めてきたところでございます。

 また、昨年2月には、厚生労働事務次官や内閣参事官を初め全国から地域福祉活動に取り組みます方々を招いて、セミナーを開催いたしましたほか、知事にも県外での会合やセミナー等での情報発信をしていただいており、先月には経済財政諮問会議での説明資料のほうにも掲載されるなど、その認知度のほうもどんどん高まっているのではないかと、そのように考えております。



◆田村委員 ありがとうございました。

 さらに、進化、発展に向け期待をしておりますが、今後、介護予防給付の見直し後の受け皿となり得る進化型、あるいは現行の取り組みの充実を図る発展型、双方の複合型などの取り組みを進めるにしても、恒久的、安定的な財源の確保など、制度を維持するための安定的な支援策が必要になると考えますが、知事の御所見をお聞きいたします。



◎尾崎知事 このあったかふれあいセンターでございますが、高知型福祉の中核の中の中核でありまして、また中山間の今後の振興の中においても欠くべからざる仕組みだと、そのように考えております。でありますので、今後もさらに発展させていくということが非常に重要だと、そのように考えています。

 でありますから、しっかりと力強い財源を確保し続けるということが大事だと考えておりまして、まず現行の補助制度、過疎債を活用した制度とか、こういうものにつきましては、しっかり維持していきたいと、そのように思っております。

 その上で、さらに充実・発展をしていく、継承プラス充実・発展していくための新たな財源探しも引き続きしていかなければならないと、そのように考えております。

 その第1の候補として、先ほどお話もございましたけれども、今回の介護保険法の一部改正に伴います予防給付、こちらについての新しい制度見直し、その中でこの8月には介護保険制度の見直しに伴います地域支援事業、こちらについてあったかふれあいセンターの運営に活用することも可能となりますようにということの国への政策提言を行ってまいりました。これは一つ非常に有力な候補だと思います。引き続き政策提言をしたいと思っております。

 さらには、例えば施設整備とか、そういうことについてのニーズなんかも考えられようかと思いますので、地方創生に向けた新たな交付金の創設なども検討されているところでございます。

 その他の部分につきましても、さらなる可能性というのを探っていきたいと、そのように考えております。



◆田村委員 力強い御答弁ありがとうございました。

 災害地でも全く荒れたところへあったかふれあいセンターを制度に関係なしに立ち上げができるという、そういうような一つの東北の方々への話もさせていただきましたけれども、大変、被災地においても立ち上がりが簡単というか、素早くできるという、それから私どものところにも放射能を逃れた小さい子供さんと避難をして、子供さんを預けに来たというようなこともあります。大変しなやかな対応ができるんじゃないかと、このように思っておりますので、なお力を入れてよろしくお願いいたします。

 次に、社会福祉法人への課税についてお尋ねをいたします。

 社会福祉法人への課税について、今後急増する福祉ニーズに対応して国民のいわゆる社会保障制度分野の大半を支えています全国1万9,000余りの社会福祉法人と関係福祉組織の存在意義が今問われております。

 規制改革会議で、特に介護や保育の分野で社会福祉法人が税制優遇されているかのごとく、議題となっております。こうした議論は、社会福祉法人に対する正しい理解に基づかないものだと言えます。社会福祉法人が行う諸施設の運営は、社会的弱者であります高齢者、子供、障害者の方々など、本来は国が公的責任原理に基づき行政サービスとして安定的に提供すべきものを、資金使途の制限など法律に基づく多くの規制がある中で、法人に事業を委ねて行っているものであります。

 特に、あらゆる施設に従事する介護、保育、障害分野の介護福祉職に対する労働環境は劣悪で、人事院勧告がある公務員と比べて賃金水準にも大きな格差があります。

 営利企業の場合であれば、事業撤退も自由でありますし、利益を株式に還元することも可能であります。したがって、このような社会福祉法人に対する課税には多くの誤解があるのではないでしょうか。営利性がない法人組織に課税をするという方向が出され、関係者には大きな衝撃が走っております。

 そこで、このような状況があります中で、社会福祉法人への課税について何点か地域福祉部長にお尋ねいたします。

 まず、社会福祉法人制度の創設の趣旨についてお聞きいたします。



◎井奥地域福祉部長 社会福祉法人制度は昭和26年に制定されました社会福祉事業法、現在の社会福祉法によって創設されております。制度創設の背景と趣旨につきましては、戦後、引揚者や失業者などの生活困窮者が激増する中で、社会福祉事業に対する社会的信用や事業の健全性を維持するためには、強い公的な規制のもとでの助成が受けられる新たな法人制度を確立する必要があり、社会福祉法人という法人格が創設されるに至ったものと承知をしております。



◆田村委員 次に、社会福祉法人の使命と役割、実施義務についてお聞きをいたします。



◎井奥地域福祉部長 社会福祉法人は、社会福祉事業を実施することを目的に設立された法人として、福祉サービスの提供主体の中でもその中心的な役割を担う存在であり、大きな社会的信頼も得ています。

 このため、社会福祉法人は、社会福祉事業という公共性の高い事業の主たる担い手として、それにふさわしい事業を確実に効果的かつ適正に実施するため、自主的に経営基盤の強化を図るとともに、その提供する福祉サービスの質の向上並びに経営の透明性の確保を図らなければならないことが社会福祉法で定められています。

 また、多くの社会福祉法人には要保護児童の施設入所あるいは介護保険制度や障害者総合支援制度といった契約制度に基づく利用が困難な方を支援する際の措置事業の受託施設となっていただいており、行政からの措置委託を受けた際には正当な理由がない限り拒むことができない受託義務もあわせて課せられております。



◆田村委員 県内で社会福祉事業を行っている社会福祉法人数と、その運営する施設の利用者の定員の合計というのはどうなっているのでしょうか、お聞きいたします。



◎井奥地域福祉部長 県内で社会福祉事業を行っている法人数は平成26年4月1日現在で194法人、運営する施設の定員のほうは、高齢者、障害者、児童、保育関係の総合計で2万9,924人となっております。

 これは、本県の全体の定員の中の約4割近いところを占めておると、そういうふうなことになっております。



◆田村委員 このように社会福祉法人は多くの県民を対象に社会福祉事業を実施しております。法人の行う事業の中には、制度に定められた社会福祉事業にとどまらず、地域ニーズの顕在化を背景に地域貢献にかかわる先駆的、開拓的取り組みも推進されております。

 例えば福祉タクシーや配食サービスなど公益事業の中でも財源を伴わない事業、あるいは公益的な取り組みとして法人による成年後見人の受託あるいは権利擁護、地域の見守り、ふれあい・いきいきサロン等々あります。まさに県民の揺りかごからお年寄りまで、対人サービス全般にわたって、他の医療法人、学校法人、一般財団法人、公益財団法人などとともに、連携して県民の命の生活を支えていっております。

 しかし、これらの取り組みを行っている社会福祉法人の役割や存在意義が必ずしも正しく認識されていない状況にあり、地域貢献にかかわる先駆的、開拓的取り組みは一部の法人にとどまっているなどと指摘をされております。

 指摘されるような社会福祉法人の状況なのか、本県の実態について認識をお聞きいたします。



◎井奥地域福祉部長 本県におきましては、先ほど委員の御質問にもありましたように、地域福祉活動の拠点として、あったかふれあいセンターの取り組みを進めておるところでございますが、県内38カ所のあったかふれあいセンターのうち、28カ所を社会福祉法人に運営していただいており、小規模で多機能なサービスの提供から、地域の支え合いの仕組みづくりまで、高知型福祉の推進に向けまして多大な御協力をいただいているところでございます。

 また、福祉避難所の整備促進に向けた取り組みのほうでは、社会福祉法人が運営する施設を中心に指定のほうが進んでおる状況にありまして、県民の安全・安心を守る役割もしっかりと担っていただいております。

 こうした取り組みなどを通じまして、地域福祉活動に積極的な貢献をしていただいていることは十分に認識をいたしております。



◆田村委員 ありがとうございます。

 それにもかかわらず、政府の税制調査会は本年6月27日に法人税の改革について公表しましたが、その取りまとめに当たっては、今後法人課税を引き下げるための検討過程において、その埋め合わせ財源獲得の一つとして、社会福祉法人を含む公益法人への課税の検討を進めるべきとの意見が出されたと言われております。

 具体的には、社会福祉法人が行う介護保険事業への課税、軽減税率及びみなし寄附金制度の適用についての見直しが必要であるとしております。

 こうした議論に対して、全国社会福祉協議会、保育3団体、全国老人福祉施設協議会は、いち早く社会福祉法人課税に対する反対の意見を表明し、現行税制の維持を求める要望の働きかけを行っております。

 この課税に対して、与える影響は大きく、社会福祉サービス事業全般が逆行するだけではなく、社会福祉事業から撤退をする社会福祉法人さえ想定されますが、御所見をお聞きいたします。



◎井奥地域福祉部長 介護保険制度などではさまざまな経営主体の参入が可能にはなってはおりますが、中山間地域を数多く抱えます本県では、地理的な要因などから、新たな事業者の参入が見込めない地域もあり、こうした地域ではサービスの提供主体としての役割を社会福祉法人が主に担っていただいているというふうな実態がございます。

 また、生活困窮者自立支援法が来年4月から施行されることとなっておりまして、生活が困窮した状態にある方への相談支援事業や就労訓練の場の提供などといった面で新たなセーフティーネットとしての活躍も期待されているところです。

 このため、今回の課税制度の見直しにつきましては、関係者の皆様の声に十分に耳を傾けていただいて、年末の税制改正に向けて慎重な議論が行われる必要があるものと、そのように考えております。



◆田村委員 私どもは、この社会福祉法人への課税に対する反対の意見として、社会福祉法人の使命、役割のもとに、現行税制は堅持すべきであると考えております。そして、社会福祉法人の介護事業の非課税扱いも当然現行制度を維持すべきであると思っております。

 また、収益事業の所得に係る軽減税率、みなし寄附金制度の適用においても現行制度を維持すべきであります。

 収益事業から公益事業への財源供給を細かくするみなし寄附金制度の見直し、軽減税率の見直しは、社会福祉事業の質的、量的な規模の維持拡大を阻害することになります。

 社会福祉事業の収支均衡が求められている一方、継続的な事業運営、社会福祉事業の拡大に応えるためには、財源は収益事業に求めざるを得ません。

 そのほかにも、社会福祉法人には多額の内部留保の存在が指摘されておりますが、現況報告書の公表により実態を明らかにした上で、福祉施設の大規模修繕の積み立ての基準範囲を明確に定めることが必要であります。

 なお、内部留保は課税対象ではなく、性質が異なるものであることから、内部留保と社会福祉法人への課税見直しは分けて考えるべきであると考えております。

 以上の項目について、国に対して強く強く主張していただきたいと思っておりますが、御所見をお聞きいたします。



◎井奥地域福祉部長 本県のような全国に先んじて少子高齢化や加速化が進む地方では、社会福祉法人の皆様には、県民へのさまざまな国の制度に基づく福祉サービスの提供はもちろんですが、あったかふれあいセンターに代表されます高知型福祉を推進する取り組みなどにおきまして、県民の安全・安心な生活を支える重要な役割を担っていただいております。

 こうした重要な役割を担っていただいている社会福祉法人の実情につきまして、機会を捉えての国への情報発信にこれまで以上に努めてまいりたいと、そのように考えております。



◆田村委員 ありがとうございました。

 大変力強い意見反映をしていただけるだろうと思っております。また、意見書が本会議にも出ておりますので、高知県はこのような社会福祉法人に依拠する事業が非常に多いということも含めて、ぜひとも強く国、県のほうへ反映していただきたいということをお願いいたしまして、一切の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○弘田副委員長 以上をもって、田村委員の質問は終わりました。

 ここで午後3時まで休憩をいたします。

     午後2時40分休憩

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     午後3時再開



○溝渕委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 土居委員。あなたの持ち時間は30分です。御協力をよろしくお願いいたします。



◆土居委員 委員長のお許しをいただきましたので、ふぁーまー土居、質問に入らせていただきます。

 まず、民家の甲子園について質問させていただきます。

 この民家の甲子園は、次世代の主役である高校生がレンズを通して発信する、社会に問いかける熱いメッセージを皆様とともに考えていき、民家は永遠の創造であるを合い言葉に、継承できる環境や社会の方向性を模索し、次世代に引き継ぐことを趣旨としたものです。高校生3人から5人で1チームをつくり撮影した民家、町並みの写真5枚とPR文800字程度ですが、それを7分程度でプレゼンテーションするといったものです。

 この民家の甲子園は、全国大会がありまして、ことしの全国大会は8月3日、愛媛県の内子町で行われました。8月3日というと、台風第12号が過ぎ去った直後のことでございまして、全部の学校がなかなか出そろうというのは難しかったんですが、その中で高知県の代表として出ておりました県立安芸桜ケ丘高校が民家大賞、これは優勝に値するんですが、民家大賞を受けました。つまり全国優勝したということでございます。

 このことは、8月20日の日に、知事、それから教育長のところへ報告も行かせていただきました。その節はどうもありがとうございました。

 また、来年は、この民家の甲子園全国大会が高知県で行われます。それはもう決定しております。来年8月2日と聞いております。

 この民家の甲子園、高校生が実際に写した町並みの写真をプレゼンテーションするということで、昨今よく、プレゼンテーションというのが教育上でも非常に必要であると言われております。このプレゼンテーションを磨くということにおいても、教育の面でも非常に効果があると、それから民家、町並みに対する郷土愛ということでも、非常に教育効果があると思います。

 教育長に、そこでお尋ねしますが、この民家の甲子園大会に参加してもらえるように、県内の高校にPR、広報等を充実していただきたいと思います。そして、来年の高知県で行われる民家の甲子園全国大会に向けて何らかの県としての支援策ができないものか、教育長にお聞きします。



◎田村教育長 お話がありましたように、先日、安芸桜ケ丘高校の生徒からの受賞報告を受けさせていただきましたけれども、大変みずみずしい感性でその地域の町並みとか民家を撮影しておりまして、その説明の仕方ともども大変感心をいたしました。

 この大会は、日本の伝統や文化に対する理解を深めるとともに、発信力や表現力を培う大変意義のある大会だというふうに思います。

 本大会につきましては、これまでにも各高等学校への大会開催案内の配付など支援を行ってまいりましたけれども、来年は本県で開催されますことから、例えば高知県高等学校文化連盟と連携した広報活動ですとか高等学校課のホームページなどを通じてこの大会の意義や実施内容を広く周知して、誰でもがチャレンジできるということを広報し、本県から参加する生徒をふやしていきたいというふうに思います。

 また、生徒が運営等にも協力をして全国の高校生と交流を深めることで成長につなげるといったことが期待できますので、積極的に大会運営のボランティアとしても本県の高校生が参加できるように広報を行いたいと思います。

 また、支援策といたしましては、県の教育委員会として名義後援をさせていただくことで県の施設に関する使用料が減免可能にできるのではないかというふうに思いますし、それから高校生だけでなくて小中学生を初め県民に広く知ってもらうためのPR、そういったことも考えたいと思います。

 それ以外にも何かできないかということは、また関係者のお話も伺いながら、検討させていただきたいというふうに思います。



◆土居委員 どうも、力強いお言葉ありがとうございました。また、できれば会場等の問題もまだでき上がっていないように聞いておりますので、そこのあたりもあわせてお考えいただくように、これは要請しておきます。

 それと、8月の第1日曜日あたりといいますと、毎年開催されておりますまんが甲子園とも重なる時期だと思いますが、バッティングというふうに捉えるのではなく、同じ時期に2つも全国大会が来年は高知で行われるということで、経済的な効果も出るんじゃないかと思います。

 文化生活部長に、このまんが甲子園とのマッチングとか、何か共存できることはないか、御質問します。



◎岡崎文化生活部長 来年度で24回目となりますまんが甲子園は、高知で開催されます高校生を対象とした文化系の全国的な競技大会として定着をしておるところでございます。

 民家の甲子園も、高校生の全国大会でありまして、こうした大会が同時に高知で開催されますことは、全国の高校生の目や関心が高知に向く、また高知を訪れていただくということになりますので、委員お話しのように全国に向けて高知のアピールや高知への誘客による経済効果などの面で相乗効果が期待できるものではないかと考えております。

 このため、例えばまんが王国・土佐のポータルサイトでの民家の甲子園の紹介といったお互いの集客力を高めていく、こういった広報をしてはどうかといったことなどを含めまして、連携できる取り組みを検討してまいりたいと考えております。



◆土居委員 ぜひともよろしくお願いいたします。

 次に、高知新港の高台用地について質問させていただきます。

 高知新港の高台用地、これを企業用地として県のほうが実際に取り組んでいくわけでございますが、この高知新港の高台はもともと西工区の埋立用土ということで置いておった盛り土でございます。

 今回、それを最大クラスの津波においても浸水しない安全な高台企業用地として開発し、これを提供していくと、そして、もしものときの避難の高台としてもまさしく命山という効果もあると思うんですが、そういう意味も込めて開発していくと伺っております。

 もともとあった山でない人工的な山だけに、しかも固めてつくった山ではないと自分は思うのですが、安全面において大丈夫なのか、またそれは安全面において大丈夫というならば、その根拠はどういったところにあるのか、そして今後整備していく上において、のり面のコンクリート化であるとか、何らか安全対策、防護策を施すといったことは考えられているのか、土木部長にお伺いします。



◎奥谷土木部長 高知新港の高台企業用地は、東日本大震災を教訓に国や学識者が取りまとめました津波に対する盛り土の安全性等に関する技術研究報告書や関連資料に基づきまして、構造検討しております。

 この高台企業用地は、十分に締め固められました地盤上に緩い勾配となる盛り土構造としておりまして、のり面の足元にコンクリート擁壁を設置するとともに、隣接する道路もコンクリート舗装とすることで津波による地盤の洗掘を防止することとしております。

 このように、津波に対して十分な強度を有する構造で造成することとしております。

 のり面につきましては、東日本大震災後に行われました被害調査によりますと、張り芝が津波侵食に有効であったということが確認されておりますので、植生による保護を考えております。



◆土居委員 のり面をコンクリで固めるという話ですが、TPで言うたら17メートルという高さというふうに聞いております。ここの新港の場合は最大クラスの津波の津波浸水高が12メートル。だから、5メートルぐらいまだあるというふうには考えられると思いますが、その周りを囲う擁壁の部分の高さはどれぐらいの高さで周りを囲うか、そこのあたりまで具体的なことは出ておりますか。



◎奥谷土木部長 周りを擁壁で囲むというよりは、高さを17メーターとりまして、それに最大クラスの津波の高さ、これ12メーターありますね、それにせり上がりといいまして少し駆け上がる部分があります。これ3.1メーター。それから広域沈降というものが1.5メーターあります。これらを差し引きますと、余裕高としては40センチあると、このように考えております。



◆土居委員 ほいたら、県は自信を持って整備していくというふうに考えておるととらさせていただきますが、確かに園芸流通センターであるとか高知ファズであるとか、その新港の敷地内で働かれゆう方々もどっさりおります。その方々の一時避難場所としても非常に有効であると思いますので、かっちりした高台をつくられるように、これも要請しておきます。

 それから次に、同じく土木部長にお伺いしますが、平成25年、去年の3月の定例会にも質問させていただきました下田川の橋梁の整備についてでございますが、あのときと質問がかぶさりますが、ちょうど南国市と高知市の境の部分でございまして、南側には十市パークタウン、それから北側には介良地区といったところでございます。

 県道248号栗山大津線の南国バイパスから黒潮ラインを結ぶ県道になるわけですが、ちょうど下田川の部分の橋梁だけがない状態といったところです。

 重ねて大変恐縮ですが、去年の質問以降、何らか進展が見られたのか、汗をかいていただいておるところが見られるのか、再度質問でございます。土木部長、お願いします。



◎奥谷土木部長 県道栗山大津線は、下田川をまたぐ橋梁のみが、まさに委員がおっしゃいましたように未整備の状況でございます。

 現在、橋梁整備に向けて課題を整理しているところでございます。下田川の右岸側、こちら側は既に橋梁整備のためのスペースを確保できているところであります。しかしながら、左岸側につきましては、橋梁架設部の現道、これは最大3メーター近くかさ上げする必要があります。その影響を受ける沿道人家のかさ上げなどの対応とか、広範囲な用地買収が必要となってまいります。

 特に、用地買収の予定地には登記後60年以上が経過した23名の共有地が存在しているとか、用地買収上の大きな課題となると考えております。

 今後は、こうした課題の解決に向けまして、共有地の権利者調査など、より詳細な調査を進めていくことに汗をかいてまいります。



◆土居委員 60年余りの月日というのは物すごい長うて、その当時の共有地の地権者の方がそのままの状態ということも多々考えられると思いますので、時間はかかるというのはそのとおりやと思いますが、ぜひ前向きに汗をかいていただくように、これも要請をしておきますのでお願いします。

 それから次は、起震車の貸し出しについてでございます。

 地域で行われます自主防災組織の訓練あるいは広域で行われる防災訓練のときに、起震車というのは目玉の一つです。その起震車について、貸し出しについてちょっと質問させていただきますが、県は今2台の起震車を所有しております。利用も物すごく人気があって、この利用については基本的に先着順というふうに伺っております。

 特にイベントが集中するこの秋の10月から11月にかけての週休日には予約が難しい現状があります。

 公平性の観点から、できるだけ多くの団体が利用することができるよう利用方法の見直しを考えれないか、これは危機管理部長にお聞きします。



◎野々村危機管理部長 起震車の利用申し込みは、先ほどお話がありましたように現在先着順を基本としておりますが、まず児童生徒の体験を最優先して、学校に巡回する日を決定しています。次に、できるだけ多くの皆様に体験していただけるように行政機関が主催するまたは後援する防災イベントを優先して受け付けてございます。

 ただ、お話にもあったように、昨年で見ますと、例えば10月が最も利用者が多くなっております。そうした場合、時期によっては利用が集中するため、利用をお断りしているケースもあるというのは承知しております。

 来年度からは、防災イベントなどにつきましては抽せん方式を導入し、公平性に配慮してまいりたいと考えております。



◆土居委員 その貸し出し要綱を見ると、基本的に2カ月前から一般には貸し出しの申し込みということですが、よくよく読んでいくと、行政が共催もしくは後援やったらその限りではないということで、イベントを催すときに高知県あるいは高知市とか、そういう行政の後援あるいは共催やったら手前から借りるというのが現状でございます。そこだけの抽せんということも考えていくということですが、それは時期的にはいつごろからのことになりますか。



◎野々村危機管理部長 なかなかやり方というのは今詰めておるところではございますけれども、今考えられる案として検討しておるのは、前の年の年度末までに翌年度の行政がかかわるようなイベントに関しましては申し出をしていただいて、年度が始まるまでの間に決定をしてお知らせするというような形でやらせていただきたいなというふうに考えております。



◆土居委員 前の年度、つまり例えば年明けて1月、2月、3月、そこのあたりに来年度の計画を立てて、そのあたりにもうほいたら予約なり申し込みを、申し入れするというふうにしておかなければならないという形になりますよね。

 ほいで、結構民間の場合ですと、この年度をやはり超えてからの計画というのもありますので、そこのあたりの貸し出しのことに関して変わったこと等のお知らせというか、広報的なところはどのようにやられる予定ですか。



◎野々村危機管理部長 今現在、詳しいところは検討中でございますが、先ほどお話ししましたように、その抽せんから漏れた方、それから一般の方につきましては、利用見直しの方法につきましてその利用者の方々が混乱しないように、市町村が窓口になっておりますので、市町村にその周知を徹底するとともに、利用者の皆様にそういうことを周知していきたいと思います。抽せんに漏れたそういう団体の方に対しましても、市町村の窓口のほうで利用可能な日の提案を行うことができるようなことも考えていきたいと思っております。

 そういう形で多くの団体の方に利用していただける、体験していただけるように努めてまいりたいと思っております。



◆土居委員 今、トラック協会のほうに運営を委託しておりますが、例えば同じ日でも午前と午後でそれぞれイベント会場を行き来できるようなやりくりであるとか、そういった可能性も含めて検討していただくように、これも要請しておきますのでお願いします。

 それでは次に、農地集積バンクについて質問させていただきます。

 農地中間管理事業については、我が国の農業を足腰の強い産業としていくために国が取りまとめた農林水産業・地域の活力創造プランの改革の大きな柱として、本年度から取り組みが全国で始まっております。

 本県農業においても、規模拡大農家や新規就農者への農地集積については大きな課題となっておりますことから、私としましても、この制度を有効利用、活用することにより、担い手への農地集積が進んでいくのではないかと、大きな期待を持っておるところでございます。

 今定例会でも質問の中にありました、農地中間管理機構の取り組み状況についてのお話もあったわけですが、課題は農地の出し手の確保であるとの答弁もあったところです。

 この農地の出し手が農地を出しやすくするような対策は講じられているのか、農業振興部長にお聞きします。



◎味元農業振興部長 農地を出していただいた方へのメリットという御質問だと存じますが、まずこの事業を活用しまして農地を提供していただいた方には3種類の協力金が準備をされております。一定の要件はございますけれども、例えば農地を相続されたり、あるいは農業をやっていたけれども高齢でやめたりとか、そういう方が持っている土地を全て機構を通じて農業者に貸した場合、こういった場合には面積に応じて30万円から70万円の協力金が支払われるというような仕組みがございます。

 それから、当然貸し借りでございますので、賃貸料が発生をすることになりますが、この仕組みは貸し手と機構、機構と借り手、それぞれが契約をすると、そういうことになっておりますので、中に機構が入ることで貸した方に確実に賃借料が入ると、そういう仕組みになってございます。

 また、よく言われますのが、貸した土地をちゃんと管理してくれるのかと、こういう問題がございますけれども、これも機構が中に入ることで責任を持って管理をしてくれると、そういうメリットがあろうというふうに思います。

 そうしたことをきっちりお伝えをしていきたいというふうに思っております。



◆土居委員 確かに耕作放棄地あるいはもう高齢化して農地が、田畑が遊んでおるというようなところはかなりあると思いますが、ずっと親の代から受け継いできた田畑を他人に貸すというのはなかなか結構抵抗もあるところです。

 先ほど部長がおっしゃるように、きちっと使っていただけるということになるというためにも、県としての役割というか、間に立ってきちっとマッチメークというか、マッチングをしていただけるということやと思いますが、そこのあたりはきちっとできておりますでしょうか。



◎味元農業振興部長 確かに、貸し手の思いと、それから借り手の思いというのが十分つながり切っていないというようなところが、まだ現在実績が上がってない一つの要因でもあろうと思います。そこらあたりは十分事業周知をするということと、あわせて一つ一つきっちり説明していく中で相談にも応じながら、そこら辺を、微妙なずれを合わせていくという、そういう取り組みはこれからやっていくようにしたいと思いますし、そのための体制は充実してやっていきたいというふうには思っております。



◆土居委員 ちょっと細かくなりますが、その場合、畑やった場合に上物を建てた場合、例えば契約が5年とか10年とか、契約しておっても、当然その上物のハウスは残ったりするわけでございますが、そこのあたりの県としての今後、やっていき方というのはどのように考えていますか。



◎味元農業振興部長 本県の場合は、おっしゃりますように、上でハウスをつくる方とか、ハウスやりたい、拡大してやりたいとかという方に対してやはり農地をきちっと提供するというような、これが非常に大きな課題だし効果があるところだというふうに思っています。

 ただ御指摘のように、今回の機構のこの取り組み自体は大体10年契約が一つの区切りと、こういうことになっておりますが、例えばハウスを建てた場合なんかには10年で切るとかということにはなかなかならないというふうな、そんな問題もございます。

 ですから、そこらあたりは、例えば貸して、どうしても途中で10年できっちり切っていただきたいとかというような方には、別の借り手をあっせんするとかで、例えば借りて、ハウスを、きちっと施設園芸をやっていかれる方、いきたい方とかというような方には、継続してその同じ借りた土地で農業が続けられるような、そういうことを中に入った形で調整しながらやっていくというふうな形で取り組んでいきたいというふうには考えております。

 ただ、おっしゃるところの部分が特に本県特有の課題だと思います。少し整理をしていかなければならない課題であるという、一つの問題となるというふうな認識は持ってございます。



◆土居委員 わかりました。まだ本年度から始まったばかりですので、まず農業者にこの制度を十分知っていただくということが必要やと思います。

 そのためには、農業委員会や市町村と連携を図ることはもちろんですが、日々農業者と接触している頻度の高いのはやはり農協さんであり、営農指導員などになると思うんですが、その農協の営農指導員などとの連携等、今後の農業振興部としての御所見をお伺いします。



◎味元農業振興部長 御指摘にもございました事業の周知ということに加えまして、任せてもよいよというふうに思っている方でも、まだまだなかなか行動につながっていないといったようなこともあろうと思います。

 今現在、161ヘクタールの借りたいという希望があるわけですけれども、これを全力挙げてマッチングをしていかなければなりません。具体的には、借りたいという希望者が多い土地にターゲットを絞りまして、そこで集中的に個別に当たっていくような形でマッチングを図っていきたいというふうに思っています。

 その際には、お話がございました農協の職員の方あるいは農業委員会の方とかといったその個々のいろんな情報を持っている方の協力というものが不可欠だというふうに思います。

 そういう方と連携をしながら、一つ一つ取り組んでいくということが肝要だと思いますので、引き続きそういった連携をした取り組みを進めていきたいというふうに思っております。



◆土居委員 よろしくお願いします。

 最後、福祉避難所についての質問、今回ひょっとしたらこの6番目までいかんかと思いよりまして、先ほどの田村委員のときには井奥部長もフル稼働していましたので、もうお休みかなと思いましたけれど、行き着きましたんで、済いません、よろしくお願いします、あと3分ありますので。

 この福祉避難所ですが、学校を福祉避難所に指定する、あるいはなっておるところは県下でどのくらいありますか。



◎井奥地域福祉部長 ことしの8月末現在で県内の市町村におきまして115の施設が福祉避難所として指定をされておりますけれども、そのうち学校につきましては県立の特別支援学校、山田養護、高知若草養護の2校と私立の明徳義塾中・高等学校、こちらのほうの3校となっております。



◆土居委員 特に、県の特別支援学校、全部で7校あると思いますが、ほかの学校等が福祉避難所という、これもひょっとしたら教育委員会かもしれませんけんど、地域福祉部としてはどのようにお考えですか。



◎井奥地域福祉部長 県立の特別支援学校のうち、既に指定をさせていただいております2校と高知江の口養護学校、こちらのほうを除いた4校、そして高知若草養護学校の子鹿園分校のほう、高知市立養護学校、高知大学教育学部附属特別支援学校、以上7カ所につきまして関係の市と村のほうでそれぞれ指定に向けて取り組みを進めていただける方向だと現在お聞きをしております。



◆土居委員 その福祉避難所に指定した場合、今回も補正のほうでも教育委員会のほうで非常用電源の整備であるとか、大きな予算も上げておりますが、特別支援学校を福祉避難所と指定した場合に、そこに備える備品であるとか、あるいは備蓄食料等についてはどのようにお考えですか。



◎井奥地域福祉部長 地域福祉部のほうで運営に必要となる物資、機材の整備を支援するための補助金を構えておりますので、そちらのほうの積極的な活用を促して福祉避難所としての機能強化を図っていただきたいと、そのように考えております。



◆土居委員 いずれにしても、この避難所運営は、地域の者が中心でやっていくというふうになると思いますが、こと福祉避難所に関しては、やはり専門の職員あるいは技術を持った方が必ずいなければ運営できませんので、そこのあたりの人員の配置等も今後考えていってもらうように、これは要請しておきます。

 それと、地域の市町村が福祉避難所に指定するというふうにお聞きしたと思いますが、特別支援学校はやはり広域な市町村にまたがっておると思いますので、そこのあたりの調整に関する問題点はないですか。



◎井奥地域福祉部長 既に旧香美郡下のほうの養護学校のほうでは広域的な支援体制の協定を結んでいただくようなことになっております。この福祉避難所につきましては、非常に現在のところ不足しておるというふうな状況にもありますんで、福祉関係の施設のほうは既に広域協定を結んでおりますけれども、こういう公的な施設で多数の方を避難させるようなことが可能なとこ、そういうことについては広域的な取り組み、そういうふうなものも考えていきたいというふうに考えております。



◆土居委員 ちょうど時間となりました。どうもありがとうございました。



○溝渕委員長 以上をもって、土居委員の質問は終わりました。

 ここで15時35分まで休憩をいたします。

     午後3時30分休憩

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     午後3時35分再開



○溝渕委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 高橋委員。あなたの持ち時間は30分です。御協力をよろしくお願いいたします。



◆高橋委員 2点の通告をしてございます。

 台風第12号豪雨による浸水対策についてということでございますが、地元の長年の浸水被害に遭われた皆さんの御意見をお聞きいたしまして、取りまとめて質問を、項目を書いてございます。

 土木部長に、まずお伺いをしたいと思います。

 今回の集中豪雨による浸水被害は、高知市の被害調査報告書によりますと、旭地区、初月地区で一部破損あるいは床上浸水、床下浸水を合わせますと500件に及んでおります。高知市全体を見てみますと、約900件でございますので、当地区で60%近い浸水が発生したことがうかがわれます。

 もちろん、以前からこういった状況は発生をしていたわけでございまして、地域の住民には、県あるいは市の対応への失望と同時に強い憤りを持っておられる方々がたくさんおいででございます。

 そこで、これまでの県、市の対策等を検証しながら、この問題を取り上げてみました。

 まず、今回も床上浸水に及んでおりました江ノ口川水系では、長尾山、水源町、本宮町地区周辺を見てみますと、この地区周辺対策として昭和53年3月に旭北西部、つまり塚ノ原、西塚ノ原、口細山、横内団地等の宅地開発による雨水を直径で6メーター、総延長760メーターの導水管を建設し、鏡川へ流入させ、上流部での雨水をカットする対策を図っておりまして、大きな効果を上げております。

 しかし、最近の集中豪雨では、下流域の雨水排水を処理するだけの排水設備となっておらず、たびたび浸水被害をもたらせています。

 また、新たな動きとして、先ほど申し上げました6町内会、自治会では、9月の高知市議会定例会に、本宮町・長尾山町周辺地区の浸水対策を求める請願、署名数でございますが864名を提出し、全会一致で採択となっております。

 このことは、地域住民の長年の浸水に対する改善対策を市民の代表である議会に対して行うことのできる行為として大変重要で、また最も重い政策提言の一つでございます。

 その住民の長年の願い、思いを議会として強く受けとめ、それぞれの立場で調査研究をし、全議員賛成のもとで請願採択されたわけであり、高知市の岡崎市政執行部は重く受けとめなければなりません。

 もちろん、河川管理は県、内水処理については高知市が行うこととなっており、現状での改善策も県、市で当然協議する必要がございますが、現状での当地区周辺の江ノ口川への強制排水は下流域の水位の上昇を見ると困難であると思います。

 そこで提案でございますが、本宮川の有効利用を、有効活用を考えるのも一案であると思います。御存じのとおり、本宮川の下流には鏡川への流入ポンプを配備してありますので、一定の効果は期待できるはずであります。

 さらに、東京など都会では、既に公共施設の地下に雨水貯水タンクを建設し、雨水を調整して排水することによって大きな効果をもたらせています。

 以上の内容について、まず土木部長にお伺いをいたします。



◎奥谷土木部長 委員の御提案のうち、まず雨水貯留施設については、洪水時におけます江ノ口川の水位を下げる効果があると考えております。このため、流域内の学校のグラウンドに設置することとし、既に概略設計を実施してございます。

 また、御提案の本宮川の有効活用につきましては、洪水時におけます江ノ口川の負荷を低減させる効果があると考えられます。

 しかしながら、流域変更を伴うということから、平常時におけます地下水や河川下流での水質への影響、さらに洪水時に排水先となります鏡川の負荷の増大など、技術的な検討課題も多数想定されるところでございます。

 このため、内水対策と本宮川の管理を所管いたします高知市と密接に連携いたしまして、これら課題を整理した上で、可能性について検討してまいりたいと考えております。



◆高橋委員 雨水の貯水タンクの規模とその後の計画年月日等について、もしわかればお教えをいただきたいと思います。



◎奥谷土木部長 まず、これは2カ所設置いたしますけれども、高知小学校グラウンドにつきましては、面積約2,000平米。グラウンド自体は5,000平米ありましてそのうち2,000平米を使います。貯留容量としましては2,200立米となります。

 それから、高知商業グラウンドのほうは面積約1万1,000、これは野球場のほうです。南グラウンド1万5,000ございまして、この容量がどれぐらいとれるかは今現在検討中でありますけれども、こういったところに設置をしてまいろうと考えております。



◆高橋委員 先ほど申し上げましたように、地域住民の方々にとっては非常に生活権を脅かされているわけでございますし、長年この問題でずっと御苦労されていますので、当然先ほど部長からも県、市で協議をする必要があるという御答弁があったんですが、基本的には河川管理をするということは流域のそれぞれの雨水をしっかりと県のこの川でいえば江ノ口川で受けて、それを浦戸湾まで運んで水を吐き出していくと。こういった河川をしっかりつくり上げることによって、河川管理をするということなんです。

 つまり、この地区では、内水排除をしようにも河川の断面が足りない、あるいは水位が高過ぎて内水排除はできない。原因はむしろ内水排除よりも県の河川管理に瑕疵がある。そのために、ポンプ等で排水をしなきゃならんというのが現状なんで、高知市と協議をするというよりも、県が先に立って、この流域の雨水をどう排出するかということが求められていると、私は思うんです。

 当然、県、市で協議をする必要があると思うんですが、県が市から相談に来いということじゃなしに、県として何ができるか、どういった排水設備をつくることができるのか。

 そういう観点からいえば、県、市で協議をするのは当然なんですが、県が先に立って協議をする、そういった姿勢を示すことが必要だと思いますので、再度、県、市の協議について土木部長から考え方をお聞きいたしておきます。



◎奥谷土木部長 今回の災害の被害等々も踏まえまして、こういったところはまず県のほうで積極的に原因分析をするということを申し上げておりますし、またその際についても県だけでやるのじゃなくて、県のほうでもやりますし、きちんと市のほうとも、そういう原因だとかその課題あるいは対策の効果的なもの、こういったものについてはしっかりと協議をすると、こういった姿勢で臨んでまいりたいと考えております。

 いずれにしましても、有効な対策をいかに早く講じていくかと、こういったところが問題になってくると思います。



◆高橋委員 次の質問に移ります。

 次に、福井地区、初月地区、万々商店街等の浸水対策についてお伺いをいたします。

 さきにも述べましたように、初月地区では322世帯が浸水被害を受けております。特に、連日テレビ、新聞でも報道がございましたが、万々商店街では2010年、4年前でございますが、9月にも床下浸水あるいは床上浸水するなど被害を受けております。商店主は行政の対策に対して怒りと同時に廃業も考えざるを得ないなどと、悲痛な状況であります。

 そこで、これまでの対策について述べてみますと、紅水川周辺では初月ポンプ場、1,800ミリのポンプが2台、900ミリのポンプが1台で内水排除を行っておりますが、1時間雨量77ミリの計画雨量をはるかに超える雨量であったことがうかがわれます。

 しかし、これまでの対策として、紅水川の水系では雨量を軽減するために、初月北部でのショートカットによる久万川への放流と紅水川水系でのショートカットを上流部で行ったこと、そして紅水川での、河川課による手動ではございますが、5カ所の開閉扉を25年度までに新設いただきましたので、紅水川の越流はほとんどございませんでした。

 そこで、今後の改善策でございますが、県道弘瀬高知線に隣接をする久万川の越流については、河川堤防を、現在40センチでございますが、1メーター以上にかさ上げすることによって改善されると思いますので、申し上げておきたいと思います。

 次に、福井、初月地区周辺の内水排水対策として、初月ポンプ場の施設能力を上げることも当然必要でございますが、紅水川水系でのポンプの負担を少なくするために、さらなるショートカットを提案したいと思います。

 そして、石神橋下流域であれば、河川にも随分と余裕がございますので、仮称福井東町川の高知市河川水路課管理のポンプが石神橋上流で排水をしておりますので、ポンプの能力を増大し、石神橋の下流から管路を整備し放流するのも一案かと存じます。

 このことが一定進むなら、福井東町周辺の浸水対策は大きく前進すると考えますが、土木部長の御所見をお伺いしたいと思います。



◎奥谷土木部長 久万川及び紅水川流域の浸水被害につきましては、先ほども申し上げましたけれども、きちんと原因分析を行いまして、高知市と情報共有し、今密接に連携いたしまして有効な治水対策を検討することとしております。

 委員から御提案のありました久万川の堤防かさ上げあるいは市の管理するポンプの排水口を下流へつけ加えるなどの対策についても、この対象の一つとして検討してまいりたいと考えております。



◆高橋委員 少し質問を1つ飛ばさせていただいて、教育長にお伺いをさせていただきます。

 栄養教諭、学校栄養職員の人員配置についてお伺いをいたします。

 現行の小学校における学校給食制度は、児童の体位の向上を目指すだけでなく、各家庭の負担軽減を図るなど、現在の社会に定着した制度となってきております。

 さらに、昨今の学校給食においては、地域の食文化の継承、地産の産物の積極的な取り入れ、米飯回数増など、多様な工夫が見られ、学校内にとどまらず、地域の理解と協力のもとに取り組まれております。

 しかし、この制度の中心的な役割を担っている栄養教諭、学校栄養職員の配置基準は、学校給食単独実施校では児童数550人以上の小学校に1名、児童数549人以下の学校は4校に1名の配置が基本となってございます。

 そのため、現場ではかけ持ちとなり、十分な指導や活動ができておりません。特に、最近は食物アレルギーの子供や食生活の乱れから来る肥満や成人病予備群の子供たちもいて、学校教育における食育の重要性は一段と高まっており、専門的な立場での指導や調理の監督のできる栄養教諭、学校栄養職員の配置が成長期の子供を抱える学校や家庭にとって必要でございます。

 現在の高知市の小学校41校における配員状況は18名となっており、内訳は550人以上の小学校で9校、その他泉野小547名から鏡小51名の学校で、内訳は小学校数32校中9名の配置となっております。特に問題と思われるのは、550人以上の線引きとなっていることから、開校以来16年間配属されていた小学校では、これまで栄養教諭が中心となって取り組んでいた教育現場での食に関する授業、長年子供たちとともに目標を立てて残食率調査等、食の大切さについて指導を進めていたことも今は担任の声かけのみとなっております。

 また、専門的な観点での調理場での調理員の衛生管理、施設管理等も現在は調理員任せとなっているのが現状でございます。

 以上のことから、子供たちの健康管理、特に食物アレルギーを持つ児童の緊急対応等、大切な子供たちの育っていく環境を整えていくことは尾崎県政にとっても重要とする課題と、私は認識をいたしております。

 そこで、どこかで線引きをすることはやむを得ないとしても、児童数が300人を超え人員配置とされていない小学校が12校となっているのが現状でございます。

 ある小学校では、528名と、22名少ないことから配属をされておりません。学校現場を預かる教育委員会の現状の認識と来年度以降の人員配置について教育長にお伺いをさせていただきます。



◎田村教育長 お話がありました栄養教諭、学校栄養職員でございますけれども、高知市の栄養教諭は、今お話がありました配置定数に基づきまして550食以上ある9校、それから共同調理場にはそれぞれ1名を配置しておりまして、残る30校に対しまして4校に1名ということで合計8名の栄養教諭を配置させていただいております。

 この具体的な配置につきましては、自校以外に近隣の中学校への給食を配送しているようなケースがございますこと、あるいは学校給食を民間委託しているようなケースの考慮、それから平成26年度以降の児童生徒数の推計値、各学校の児童生徒の状況等を高知市教育委員会と協議して配置を行っているものでございます。そうした結果、お話のあったような配置になっているということでございます。

 お話にありましたように、食物アレルギー等の問題のある子供が増加しておりますし、食生活の乱れなどがございます中、子供のころからの食に関する教育あるいは学校給食の充実といったことは、子供たちの健全な心と体の育成を図るために大変重要な課題でございまして、栄養教諭や学校栄養職員の役割は高まっているというふうに考えております。

 現在、国におきまして栄養教諭の配置拡充に向けた検討も進められておりますので、今後国に対しまして栄養教諭定数の基準の緩和、550がいきなり4分の1になってしまうというようなこともございますんで、そういったようなことへの緩和についての提言、要望といったこともしていきたいというふうに思います。



◆高橋委員 先ほど申し上げた一つの内容については、この6月の高知市議会に配員についての意見書が出されています。ほいで、意見書を全員の議員さん賛成のもと、国のほうに送ってございますが、多分この問題については高知市だけの問題ではないと思います。各市町村でもこういった問題が取り上げられていると思うんですが、子育て支援、子供の育っていく環境を整えていきたい、我々もそういった知事の姿勢というものを重く受けとめ、大変ありがたい政策だなということで、随分といろんな場面で我々も知事の支援者の一人でございます。

 当然、子供たちを持つお母さん、お父さん方も、知事の基本的なこういった姿勢について皆さん賛同をされ、御支持をされているものと思います。

 先ほど申し上げましたように、ある小学校は528名、教員の食事もつくりますと多分560食以上の食事をつくるんだろうと思います。せっかく積み上げてきたものが、こういった一つの線引きで教員を引き揚げられてしまう。学校現場は本当に大変だと思います。

 やっぱり食文化というのは大変重要でございますし、特にアレルギーを持つ子供たちの親にとってはいろんな悩みがあると思います。やっぱり専門職のこういった教員を配員するということは非常に重要なことでございます。

 毎年毎年、議会のたびに県知事部局の残業手当等々についても御指摘をさせていただいています。平成24年度が10億3,700万円、25年度が10億6,300万円ですか、それだけの残業手当が支払われています。無駄とは言いません。しかし、こういったものを国の予算あるいは県の予算の中でどういうふうな配分ができるかは私にはわかりませんが、例えばこの残業手当を5%削減する目標を立てれば、今、私が提案をしております、こういった専門的な知識を持った教員を配員することが可能になります。

 それと同時に、雇用にもつながります。恐らく人材がたくさんいるんだろうと思いますので、国の一つの政策を待たずに、やっぱり課題解決先進県を目指す尾崎知事、そして子育てを支援するという知事の今までの姿勢、これからの姿勢も含めて、知事にもう一度この件について御意見をお伺いしておきたいと思います。



◎尾崎知事 子供の食にかかわる問題というのは非常に重要な問題でありまして、でありますから健康教育というのを小学校1年から高校3年生まで行っていける体制をしいて、その中のやはり中心となりますのが食育という問題であります。いずれにしても、これは非常に大事な問題だと私も思います。

 先ほど教員の配置のお話について、教育委員会所管の話でありますから、まず教育委員会でよく話をしないといけませんけれども、よくよく今御指摘のありました趣旨を踏まえまして検討を進めていきたいと、そのように思います。



◆高橋委員 少し時間がございますので、職員の県民に対する対応について私見を述べさせていただきたいと思います。

 実は、このたびの浸水に対する質問を大体つくり上げまして、県の河川課の職員と打ち合わせをしました。当然、管理職に近い職員でございました。質問どりに来たわけで、私の書いている意図、狙いはどこなのか、そういったことをやはり瞬時に話の中で察知し、そしてそれぞれの所管の上司に伝えていくということでなければなりませんが、はなから私の控室に来た折に、全部とは言いません、技術職の職員でございますが、聞こうとする態度が見られません。

 我々は、県民から選ばれ、そして日々県民と向き合い、県民の思い、いろんな状況をそれぞれお伺いさせていただいて、そのことをもとに質問書をつくっています。自分独自で考え、つくり上げたものじゃございません。

 県民に対して、我々にも同然でございますが、やはり聞く姿勢、そして今回の場合河川課が主体ではございますが、当然話の内容では県の道路課にも関係する部分がございました。

 例えば石神橋について、県の高知土木では高さを1メーター50センチ以上に計画では上げるということで、ずっと地元に話をおろしています。しかし、石神橋自体をそれだけの高さに上げれば、万々の商店街の約3分の1は廃業になります。それはもう最悪のケースです。当然、もとの店に戻って営業することはできません。

 先ほど申し上げましたように、紅水川の排水を石神橋上流でなく、石神橋の下流は少し余裕があるんで、そこで排水をすることにしたらどうだろう。せんだっての12号の台風の折も、私は石神橋で1時間半程度ずっと、9時ぐらいから11時半ぐらいまでおりました。石神橋での越流はほとんどありませんでしたということで書いてございますが、もし橋を上げるとすれば、30センチメートルぐらいは上げれるのかなという話題も提供いたしましたが、道路については道路課ですと、こんなお話でございました。

 私は、やっぱりそういった話題を職員さんとともに共有してお話をさせていただくことによって、県民の安全・安心につながり、それと同時に最少の経費で最大の効果が上げれる方法を私は私なりにお話させていただいた。そのことは、私の意見じゃございません。万々商店街の総意としてのそういった意見がございますので、そういったお話をさせていただいたんですが、全く聞く耳を持っておりませんので、もうお帰りくださいということで帰っていただきました。

 県には出先機関等々もたくさんあると思いますが、それぞれお持ちの意見、やっていく方法、計画等々は我々には十分わかりません。けれど、我々も含めて、県民のいろんな声というのはしっかりお聞きをして、そのことを部内で協議して、予算執行あるいは計画をしていくということでなければなりません。

 そういった部分では少し残念な思いがいたしました。全ての職員がそうだとは言いません。すばらしい職員もおいででございます。それぞれの課で頑張っておられる職員もおいででございます。しかし、そういった職員がいるということは指摘をしておかないと、我々に対してそういった、やっぱり振る舞いをするわけでございますので、一般の県民の方あるいは市役所の職員等とのヒアリング等々になったときに、どういった態度をとるんだろうと非常に危惧もいたしました。

 接遇について、あるいは県民について、優しいとは言いませんが、やっぱり聞く耳を持って対応するということが大事であろうと思いますので、そういったことも含めて、今後、知事あるいは副知事、総務部長も含めて、職員の姿勢、県民に対する姿勢、そういったものを少し私が御披露させていただいて、どういったふうにこういった職員を指導していくのか、知事に再度お伺いさせていただいて、私からの質問を終わりたいと思います。



◎尾崎知事 まず、今回、河川課の職員初め職員が委員に対して失礼があったとしましたら、本当におわびをしなければなりません。昨日も、てんまつを聞きましたが、厳しく御叱責を受けたということで、彼らも大変うなだれて反省をいたしておったところでございました。

 河川課の職員も土木の職員も、今回の台風災害では本当に県内を駆けずり回って頑張っておりまして、彼ら自身、県民のために一生懸命頑張ってくれておる姿を私も見ておるところでございますが、やはり委員御指摘のように、日々の業務の中で、ついつい県民のために働かせていただいておるんだという、その姿勢を忘れがちになるときも出てくるのかもしれません。

 基本姿勢を改めて徹底していくということとともに、一つ一つのそういう課題について部局を超えてみんなで話し合いをしていくような、そういうやり方について再度周知徹底をしていきたいと、そのように考えておるところでございます。



○溝渕委員長 以上をもって、高橋委員の質問は終わりました。

 ここで16時10分まで休憩をいたします。

     午後4時5分休憩

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     午後4時10分再開



○溝渕委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。

 川井委員。あなたの持ち時間は55分です。御協力をよろしくお願いいたします。



◆川井委員 委員長の許可をいただきましたので、以下質問をさせていただきます。

 執行部におかれましては、大変お疲れの場合、私が最後の質問者となっておりますので、しばらく御容赦を願います。

 まず初めに、本年8月の台風第12号、第11号、広島県の安佐地域を初め日本の各地で発生した集中豪雨による土砂災害や河川の氾濫等でお亡くなりになりました方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災されました皆様に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。

 本県におきましても、台風第12号及び第11号は、大変な豪雨を伴い、甚大な被害を各地に及ぼしましたが、県庁におきましては、いち早く尾崎知事を先頭に災害対策本部を立ち上げ、情報収集やその対策に取り組む様子がテレビ等で報道されました。実に頼もしく、また県民も安心の感を抱いたことと思います。お礼を申し上げ、感謝いたすところでございます。

 さて、台風第12号、第11号についてでありますが、8月1日から5日までの雨量は、県中央部で1,000ミリを超えました。また、8月7日から11日までの雨量は県東部と中西部でも1,000ミリを超え、また仁淀川町鳥形山や香美市香北では総雨量が2,000ミリを超えるなど、8月の月降雨量の2ないし4倍となっているところもあります。

 さらに、8月4日には、県内16市町村で最大約49万人に避難勧告、避難指示が出ました。その後、8月10日午前9時30分には避難勧告、9万9,079世帯21万6,463名、避難指示、3,017世帯6,685名、孤立集落は台風第12号では139世帯301名、台風第11号では1,242世帯2,577名となり、また国道及び県市町村道も災害により数々の箇所において通行どめとなり、高知自動車道は台風第12号では61時間もの間通行どめが続くなど、多くの人々に影響がありました。

 そこで、今回の災害に関連しまして質問をいたします。

 大豊町では、数多くの箇所で地すべりが発生いたしました。まず、土木部長に地すべり対策の現状と今後の対応についてお聞きいたします。



◎奥谷土木部長 大豊町川戸連火地区などで発生した地すべりについては、現在挙動を継続的に観測しております。現在までのところ、八川地区で1度基準値を超える動きがありましたが、これにつきましては、直ちに現地に行きまして問題のないことを確認しております。その他の箇所については、こうした動きが今のところございません。

 また、人家や重要な公共施設に大きな影響を及ぼすおそれがある箇所を対象に、効果的な対策を検討するため、ボーリングなどによる地すべり調査を実施しております。

 緊急な対応が必要なものについては、年度内に工事着手できるよう国と協議を行っているところであります。



◆川井委員 大豊町大平地区では、8月5日早朝に、道路に亀裂が入るなど地すべりの兆候があらわれ、同日避難指示が出ました。その後、県が設置した伸縮計の観測結果を見ると、台風11号が過ぎた11日以降は地盤の動きはほとんどなく、また再び動き始めた場合においても、サイレンつきの警報装置が設置されていることから、大豊町は29日に避難指示を解除したところです。

 しかし、現在でもほとんどの方が避難生活を続けている状況であり、一日も早くもとの生活に戻れるよう対策を進める必要があると思いますが、大平地区の地すべり対策の現状と今後の見通しにつきまして農業振興部長にお伺いをいたします。



◎味元農業振興部長 多くの住民の方々に長期間御不便をおかけしておりますことを大変心苦しく思っておる次第でございます。

 御質問の対策の現状でございますけれども、8月以降、地すべりの範囲あるいは地下水の水位の状況などを調べますために、現地調査あるいはボーリング調査を行ってまいりました。

 現在は、その結果を踏まえまして、排水ボーリング工事の着手に向けた作業を行っているところでございます。整い次第、着手をいたしまして、今年度中には対策を完了する予定になっております。できる限り工期を短縮したいということで、国と着手時期の前倒しなどの協議も行っているところでございます。

 また、来年度からは、より安全性を高めるための斜面を固定するアンカー工事を計画いたしております。これにつきましても、事業実施に向けて、採択に向けて国と協議を進めているところでございます。

 対策の着実な実施に向けて、スピード感を持って取り組んでいくということはもちろんでございますけれども、住民の方々には安心して帰宅をしていただくというふうなこともございますので、その都度都度のきちっとした情報提供に努めまして、状況に取り組んでまいりたいというふうに思っております。



◆川井委員 先ほどの答弁にもありましたように、アンカー工事とか地すべり対策におきましては、大変時間を要する工事となろうかと思います。現在でも、大平地区では避難生活者が3世帯5人、地元の区長さんにおきましても、別の親戚の家に避難しているような状況でございます。ぜひとも地元自治体と県が連携して一日も早い復旧に向けた取り組みをしていただきたいと、このように思うところでございます。

 また、避難生活者にとりましては、大変な費用がかかっております。やはり高知市のように、地元自治体とよく連携いたしまして、住宅支援あるいは生活の支援金とか、通勤通学の支援等々の対策をぜひとも早急にとっていただきたいと、このように思います。

 次に、道路事情に関して質問をさせていただきます。

 国道32号は、幹線ネットワークの役割として高知自動車道と相互に補完し合うことができるため、いずれかの道路の通行が確保されていれば機能すると考えられますが、沿線住民にとっての生活道の役割も担っておりますので、雨量による事前通行規制により住民の生活は滞ってしまうような状況でございます。

 国道32号も、今回の豪雨による雨量の事前通行規制や地すべりの兆候により239時間の通行どめが発生いたしました。

 そこで、土木部長にお尋ねいたします。

 まず、国道32号の板木野洞門付近の雨量による通行規制の延長と内容につきましてお尋ねいたします。



◎奥谷土木部長 当該区間の規制区間の延長につきましては、6.2キロメートルでございます。

 また、規制の内容につきましては、連続雨量が250ミリメートルに達した場合、事前通行規制によりまして全面通行どめとなります。



◆川井委員 次に、規制区間内の対策が必要な危険箇所は何カ所あるのか、またどのような対策をとっているのか、お伺いをいたします。



◎奥谷土木部長 規制区間内におけます今後対策が必要な危険箇所だけでも4カ所、それ以外にも経過観察を要する箇所などが多数あるというふうに国からお聞きしております。

 また、大規模な危険箇所が存在いたします板木野地区におきましては、延長約2,500メートルのトンネルによりまして危険箇所を回避する防災事業に着手するための調査を行っていると聞いております。

 また、板木野地区以外の箇所では、落石防護柵の設置や排水ボーリングの施工などを行うというふうに国から聞いてございます。



◆川井委員 現時点での規制解除の見込みとか、そのような計画といいますか、スケジュールについてお聞きいたします。



◎奥谷土木部長 現在進めております板木野防災事業は、現在のところ本格着手できておらず、さらに加えまして、対策が必要な危険箇所が多数残っております。

 こういったことから、現時点では規制解除の見込みを立てることは難しいと国からお聞きしております。



◆川井委員 さきにも申し上げましたとおり、この国道32号は地域住民にとりましても生活道でございます。また、嶺北地域の住民にとりましても、高知市、南国市、あるいはその他の方向に行くにしても必要不可欠な幹線道路でございまして、上の高速道も通行どめになると全く孤立状態のような状況でございますので、ぜひともこの点に関しましては、国土交通省と県と連携をいたしまして速やかな対策といいますか、それをとっていただくように、よろしくお願いをいたします。

 次に、今回の台風により被害を受けた林内作業道の被災状況と復旧に向けた対策について林業振興・環境部長にお聞きいたします。

 特に、造林事業や森の工場活性化対策事業に係る事業地以外での被災した作業道の復旧については、事業者の負担が大変大きいことから、県として何らかの支援を行う予定がないか、この点につきましても部長に御所見をお伺いいたします。



◎大野林業振興・環境部長 まず、被災状況でございますが、現在確認がとれているもので作業道は延べ124路線で被災箇所は405カ所、被害額は約1億3,800万円となっております。

 これらの被災箇所の復旧対策といたしましては、国の造林事業でございます森林環境保全直接支援事業と森の工場を対象といたします県単事業の林内路網アップグレード事業がございますので、これらの事業を活用して対応してまいります。

 お話にありました作業道に県として何らかの支援を行う考えはないかということでございますけれども、作業道は本来私道という位置づけでございますので、これまでは造林事業で実施した作業道が被災した場合のみ復旧の対象となっており、極めて限定的な事業でございました。しかしながら、被災直後に当県の被災状況の視察のために来高した政府調査団に対し、知事から作業道の復旧支援の拡充について要望いたしましたところ、造林事業の柔軟な運用が認められ、作業道を使って2年以内に間伐等の事業がある路線については復旧の対象としてよいという方針が示されました。

 このように、支援の幅が大きく広がっていますので、基本的に造林事業でその多くが対応できると考えています。

 また、被災した路線で、当面間伐の予定がない路線につきましては、間伐等の予定が立ったときに、造林事業を活用するような運用をしていただければ事業者負担を低く抑えられると考えております。

 県としましては、68%の補助率である国の造林事業を積極的に活用していくことを基本とし、県単事業についても今議会に増額をお願いしておりますので、これらの事業を活用し対応してまいりたいと考えています。



◆川井委員 地元の森林組合等々で意見を聞きますと、作業道の中でも林内路網アップグレード事業あるいは造林事業等対象にならないというような、表面を長い区間水で流したと、やはり砕石が要るわけでございますけれども、それが対象外と言われたと言うて何百万も負担をしてやっている森林組合もございます。

 やはり、それとか作業道が傷んでいるのはわかるんですけれど、それへ行くためのアクセス道、いわゆる県道、町道、村道が大幅に崩壊しているということで、今まで大型車で材木を運送屋に積んでいただいていたのが、迂回路とかは普通車のみということで、運送屋は2トン車とか4トン車というのは比較的持っていないんですよ。そのために、事業者がレンタカーで2トン車や4トン車を借りてきて運搬をしていると。これも自動車を持っている人に頼みますと、やはり白トラ営業ということになりますので、事業者がトラックも借り、運転手も雇用して運んでいるというのが現状でございまして、大変負担が大きいということでございます。

 アクセス道にいたしましても、仮復旧でもして、できるだけ大型が、ぜひとも通行できるようにしていただきたいというのが地元の要望でございますので、ぜひとも前向きな対応をとっていただきたいと思います。



◎大野林業振興・環境部長 先ほどの作業道で採択されなかったという事例があるとお聞きしましたが、作業道を採択する場合に、維持管理の範疇といわゆる災害復旧になるのかというふうな見きわめがございまして、例えば私どもが嶺北の森林組合等に聞き取った中でも、みずからこれは維持、補修の範疇であろうということでお直しになったところもあれば、やはり今お話にあったようなケースもありますので、その運用については、しっかりと現場を確認させていただいて、事業者の負担にならないように検討してまいりたいと思います。

 それから、下方道の復旧につきましては、本会議でも森田議員の御質問にお答えしましたように、できるだけ速やかに復旧していくように努めてまいります。



◆川井委員 ありがとうございます。ぜひとも、よろしくお願いをいたします。

 それでは次に、学力向上対策について御質問をいたします。

 全国学力・学習状況調査、小学6年、中学3年対象の結果を見ますと、平成20年度以降、全国的にも高い改善傾向にあった本県の学力定着状況が、ここ数年、小学校、中学校ともその改善状況が踊り場状態に差しかかっているということです。

 学力向上対策として、平成20年度からそれぞれの学校で、子供たちの学習意欲を高めるような授業づくりや家庭学習の習慣を身につけさせる工夫に取り組んだことで、全国でもトップクラスの改善状況が見られたのだと考えていますが、高知の子供たちの一層の学力定着を進め、もう一歩上を目指すには、このままの取り組みでよいのか。特に思考力など伸ばせる教育への転換も求められてきている段階と考えています。

 そこで、このような本県の学力課題の解決に向けて、特に思考力や判断力を育成するために、これまでどのように取り組んできたのか、さらに今後はどのように取り組む考えか、教育長にお尋ねいたします。



◎田村教育長 お話がありましたように、本県の学力が踊り場状態にございます大きな原因として、思考力、表現力、こういった学力の弱さといったことがあるというふうに思います。

 こういった学力を育成していくためには、授業の質を高めていくことがベースでございまして、そのための教員の指導力の向上ですとか論理的思考を促す教材の開発が必要というふうに考えています。

 その中で、まず教員の指導力を向上させるためには、これまで課題探求型の授業改善を進めるための集合研修ですとか、教科指導にすぐれた退職校長による校内研修への指導、助言、また課題が特に大きい数学につきまして、先進県であります福井県への教員派遣、教育センターにおける半年間の集中研修などに努めてきております。

 今後は、各学校の授業改善への取り組みに対する訪問指導ですとか、国語教員がみずからの授業の改善点を分析するシートの作成、これを研修で活用するといったことなどに取り組んでいきたいというふうに思っております。

 次に、教材につきまして、昨年度、数学の思考力を鍛えるための教材を開発し、授業活用を進めてきております。また、国語におきましても、新たな教材開発を行いまして、校内研修、集合研修での活用を進めていく考えでございます。

 こういったことを通じまして総合的に授業改善の取り組みを進め、児童生徒の思考力、表現力を育成していきたいと考えております。



◆川井委員 ありがとうございます。

 またさらに、近年、学力向上対策の先進県である秋田県の取り組みが報道等でクローズアップされておりますが、本県の取り組みにおいて秋田に学ぶものが多いと考えるところでございますが、御所見を教育長にお伺いいたします。



◎田村教育長 これまでも、秋田県への視察などを通じまして情報収集を行い、本県の学力向上対策の参考として、単元テストなどの導入にも取り組んできております。

 秋田に学ぶべき点といたしましては、主体的に学び合い高め合う授業づくりが大切にされ、日々課題探求型の授業が実施されていること、授業中の規律やルール、子供の集中力など学習習慣が徹底され学習意欲が高いこと、教員同士が謙虚に学び合う姿勢が強く授業研究が充実していること、校長の明確なリーダーシップのもと学校の組織力が高いこと、さらに生活習慣や学習習慣を支える家庭の教育力が高いことなどがあるというふうに考えております。

 今後とも、秋田にとどまらず、本県にとって有用な実践を全国から広く学んでいきたいというふうに考えております。



◆川井委員 今お聞きいたしましたように、調査研究は相当されていると、このように思うところでございますが、さらに秋田県に職員を派遣して半年あるいは1年と、長期的に、より詳しく研修をしてきて、高知県の教育に反映するようなことはお考えでないか、御所見をお伺いします。



◎田村教育長 先進県への派遣というのは、先ほど申しましたように、福井県とかそういったところに派遣しております。

 秋田県につきましては、大変人気が高くて、各県からの派遣があるようでございます。もし受け入れ可能ということであれば、ぜひそういったことも考えたいというふうに思います。



◆川井委員 ぜひ、よろしくお願いいたしたいと思います。

 また、中学生の順位が低いということでございます。これはやはり私学との関連もあり、大変厳しいとは思いますが、ぜひとも、学力の底上げをするというような意気込みで、中学生の学力につきましても高順位にいけるように頑張っていただきたいと、このように思うところでございます。



◎田村教育長 中学につきましては、お話にありましたように、私立に学力上位層がかなりの数で抜けてしまうというような問題はあると思いますけれども、特にいろんな家庭の状況であったり、いろいろ厳しい状況の中で低学力の問題であったりすると思いますので、そういったところ、それからただいま申しましたような思考力に関する問題、こういったところに特に力を入れて中学の学力向上といったことに努めていきたいというふうに思います。



◆川井委員 ぜひとも、よろしくお願いいたしたいと思います。

 次に、不登校、いじめ問題について御質問をいたします。

 まず、本県の小中学校における不登校は、全国平均を上回っているような状況で推移しておりますが、このような現状にある要因をどのように捉えているのか、またこの状況を改善するためにどのような取り組みを行っているのか、教育長にお伺いいたします。



◎田村教育長 平成24年度の高知県におけます1,000人当たりの不登校児童生徒数は13.2人で、全国平均の10.9人を大きく上回っております。

 不登校になったきっかけと考えられる状況といたしまして、不安など情緒的な混乱、無気力、友人関係をめぐる問題、親子関係をめぐる問題といった項目が全国的にも高い状況でございますが、本県の近年の特徴といたしまして、このうち不安など情緒的な混乱、友人関係をめぐる問題、親子関係をめぐる問題の3項目が全国平均を大きく上回る状況にございます。

 こうした状況を踏まえますと、本県の不登校の要因といたしましては、学校生活や友人関係など環境的な問題、不適切な養育など家庭的な問題、本人自身の発達上の課題、家庭や地域社会の機能低下といったことが考えられるところでございまして、県教育委員会では児童生徒の自尊感情の育成や温かい学級づくり、保護者を含めた相談支援体制の充実に取り組んでおります。

 具体的には、中学校11校を指定いたしまして、生徒指導の視点を位置づけた学校経営を進める志育成型学校活性化事業を実施し、児童生徒の自尊感情を育む開発的な生徒指導を組織的に展開する取り組みを進めております。

 また、全ての公立小中学校においてQ−Uアンケートを実施し、学級生活での満足度などをきめ細かく把握するとともに、これまでに養成した学級づくりリーダーを活用し、各学校の学級経営力の向上に努めております。

 あわせまして、スクールカウンセラーを全ての公立中学校に配置し、うち2校には重点支援として週5日配置するとともに、スクールソーシャルワーカーを24市町村から25市町村に拡充し、専門的見地からの支援や助言を行うなど、教育相談体制の充実も図っております。

 不登校の未然防止や立ち直りを進めるためには、学校だけでなく、児童相談所や少年サポートセンターなど関係機関と密接に連携して、児童生徒や家庭への支援を行うことが重要であり、今後もさらに連携強化を図ってまいりたいと思います。

 こういったことで、高知県教育振興基本計画重点プランの目標として掲げております、不登校の出現率を全国平均まで改善できるよう、こういった取り組みをさらに推進してまいります。



◆川井委員 ありがとうございます。

 平成23年に滋賀県大津市で発生した中学生自殺事件を機に、いじめが全国で大きな社会問題となりました。この後に実施された平成24年度の児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査において、いじめの認知件数が大幅に増加していますが、その要因をどのように捉えているのか、教育長にお尋ねいたします。



◎田村教育長 平成24年度の高知県におけますいじめの認知件数は689件で、前年度の300件より大幅に増加をしております。この結果は、滋賀県大津市で発生したいじめによる中学生自殺事件を機に、教職員の危機意識が高まり、児童生徒の間で起こるさまざまな問題に対してアンテナが高まったものというふうに捉えております。

 また、いじめを早期に発見できれば、多くのいじめは解決につなげることができると考えておりまして、そのことを教職員間で確認し、組織的な取り組みにつなげております。

 そういう意味では、認知件数がふえたこと自体はむしろ望ましいということではないかというふうに思っております。

 現在のいじめの特徴として、暴力を伴わないいじめが多いことや、携帯電話などのいじめなど潜在化しやすいいじめが増加する傾向があることが指摘されております。

 こうしたことを踏まえながら、今後も教職員の意識を高めながら、積極的な認知に取り組んでいく必要があるというふうに考えています。一方で、当然のことでございますけれども、いじめそのものをなくすということにも当然取り組んでいくということが必要だと思っております。



◆川井委員 次に、昨年9月のいじめ防止対策推進法の施行以降、本県ではいじめ防止等に向けどのような取り組みを行っているのか、教育長にお伺いいたします。



◎田村教育長 県では、3月に高知県いじめ防止基本方針を策定し、いじめの未然防止、早期発見・早期対応の両面から、児童生徒の自尊感情を育む取り組みですとか、教育相談体制の充実など総合的な取り組みを推進しております。

 また、7月には条例によりまして、知事を会長とする高知県いじめ問題対策連絡協議会を設置しております。9月に第1回の協議会を開催し、それぞれの関係機関・団体の取り組みについての情報共有ですとか、より実効性のある連携のあり方について意見交換を行ったところでございます。

 いただいた意見を今後の取り組みに生かしていきたいと考えておりまして、現在、11月に開催予定の第2回の連絡協議会の準備を進めているところでございます。



◆川井委員 このいじめと不登校というのも、相互の関連性もありますので、その点も踏まえまして、十分な取り組みをお願いいたしたいと思います。

 いじめ防止については、子供たちの自主的な取り組みが重要と考えております。

 そこで、この12月に開催される予定のいじめ防止子どもサミットへの思い、教育長の決意をお聞きいたしたいと思います。



◎田村教育長 お話がありましたいじめ防止子どもサミットは、来る12月6日土曜日に全市町村からの参加をいただき、子供と大人合わせまして1,000人を超える規模で開催することにしております。

 このサミットを開催することによりまして、県内の児童生徒が集い、いじめ防止について主体的に考える機会とするとともに、子供にかかわる大人も子供たちと一緒にいじめ問題について考え、子供たちのいじめ防止等の取り組みを支える機運を高めていきたいというふうに考えております。

 県内の小中高の児童生徒15名によります実行委員会を組織いたしまして、サミットの企画運営についての協議を行い、児童生徒が主体となった内容になるように検討を重ねております。

 サミット当日は、子供たちのいじめゼロ宣言とともに、子供たちがいじめで苦しむことのない社会づくりに向けた大人たちの宣言の採択もあわせて行うことを予定しておりまして、このサミットをきっかけとして、各学校における子供たちが主体となったいじめ防止の取り組みの定着ですとか、いじめは絶対に許されないという県民の意識の向上に努めてまいりたいというふうに考えております。



◆川井委員 ありがとうございます。ぜひとも、よろしくお願いいたしたいと思います。

 次に、林業振興について御質問をいたしたいと思います。

 産業振興計画において、平成33年度末の目指す姿として、以前知事は全国トップスリーの国産材産地を目指すということでございました。

 原木生産量81万立方メートルを現在高知県は目指しておりますが、本県の森林の年間成長量300万立方メートルを考えますと、目標をさらに高く掲げる必要があると考えますが、林業振興・環境部長に御所見をお伺いしたいと思います。



◎大野林業振興・環境部長 第2期産業振興計画を策定しました時点では、原木生産量の目標を平成21年度の原木生産量の実績約40万立方メートルをベースとし、高知おおとよ製材の稼働や県内製材工場の生産強化による原木の需要拡大を見込んで、10年後の目指す姿として年間65万立方メートルを目標といたしました。

 その後、木質バイオマス発電の整備が計画されたことなどから、平成24年度には原木生産量の目標を当初計画より16万立方メートル多い81万立方メートルに見直したところでございます。

 この目標を達成しますためには、担い手の確保・育成、生産性向上に不可欠な事業地の集約、作業システムの効率化に向けた作業道の整備、高性能機械の稼働率の向上、個々の事業体の生産性の向上など、さまざまな取り組みを行うことが必要であり、現在の目標数値は決して低いものではないと考えております。

 一方で、県が力を入れて進めております今後のCLT加工施設の整備を考えますと、さらなる高みを目指す目標が必要となりますので、適宜目標の見直しを行ってまいります。



◆川井委員 高知県の蓄積量、これは1億8,000万立方メートルあると言われておるところでございます。その中で、年の成長量が300万立方メートル、私の計算によりますと400万立方メートルぐらいちょっとの計算にはなるんですけれども、その中で高知県は約6分の1、17%弱ぐらいしか年間切っていないんですよね。

 やはり、ヨーロッパの例を言いますと、ドイツにおきましては33億8,000万立方メートルある中で6,230万立方メートルを切っておると。フィンランドにおきましては21億5,800万ある中で5,080万立方メートルを切っておる。スウェーデンにおきましては31億5,500万立方メートルある中で6,200万立方メートルを切っていると。オーストリアでは10億9,400万立方メートルある中で1,900万立方メートルぐらい切っていると。

 日本の蓄積量は44億3,000万と言われております。最近のモニタリングによりますと、60億立方メートルあるとも言われておりますが、その中で1,900万立方メートルぐらいしか切っていないと。先ほども申し上げましたように、高知県でも成長量の6分の1以内ということでございます。

 やはり、森林を適切に維持管理するためには、成長量の6割から8割ぐらいを安定的に切っていくと、森林が健全な状態を保っていけるというようなことも言われております。やはり、高知県におきましても、その成長量からいうと、目標が相当低いというふうに思います。

 再度、部長にお伺いをいたします。



◎大野林業振興・環境部長 委員御指摘のとおり、諸外国と比べまして日本の自国の木材の利用率は低位にあるということは認識しております。こうした原因は、どうして生じたのかということを考えてみますと、戦後の復興期において、日本は十分な木材資源が山にございませんでしたので、外国からの木材を輸入することによって復興、高度成長を続けてきたものと考えています。

 したがいまして、商社等によって外材が入ってくる道を、まずつくってしまったということが一つ原因がございまして、加工力が十分育たないうちに、一方で植林をしてまいりまして、蓄積がどんどんふえていくと、こういう状況にあったと思います。

 今現在、それが転換期を迎えて、本県でもおおとよ製材あるいはCLTといった山から木を引っ張り出す仕組みを、これからどんどんつくっていこうとしてございます。

 ちなみに、九州の宮崎県が今から20年ほど前に、県内に加工力を急速に上昇させまして、素材の生産量を10年間でほぼ倍にしたという実績がございますので、これから本県においても、こういった加工分を充実させることで委員がおっしゃられるように素材生産の量を伸ばしていきたいとは考えていますが、ただいきなりこれが倍になるというふうなことはもちろんできないわけでございますので、そこは着実に事業を進めていくということで御理解を願いたいと思います。



◆川井委員 この四国内でも、先ほど言われましたように、高知おおとよ製材も稼働しました、あるいは徳島においてはナイスグループも稼働しておりますし、愛媛におきましては八幡浜官材、さらには小松島におきましては合板工場、大型製材が稼働しておりますので、ぜひとも目標は高く持って、それに向いて今後取り組んでいただきたいと、このように思います。

 次に、高知おおとよ製材は、現在、操業から1年を経過いたしました。1年目の目標であった月4,200立方メートルの原木消費を達成し、9月からは2年目の目標である月5,800立方メートルを目指し、現在工場を1.5シフト体制に変えて操業しているところでございます。

 今後、3年目の目標である年間10万立方メートルの原木消費に向けて、さらに工場の生産体制を整備というようになっておりますが、必要な原木の安定供給は確保できるのか、また増産のためには皆伐も必要だと考えますが、県も皆伐を推進しておりますけれども、それは進んでいるのか、また今後の取り組みにつきまして、林業振興・環境部長にお伺いをいたします。



◎大野林業振興・環境部長 高知おおとよ製材を初めとする県内の原木需要に対する安定供給体制の整備につきましては、本年5月に立ち上げました木材増産推進プロジェクトチームを中心として、今年度の目標生産量を60万立方メートルに設定し、四国森林管理局など関連機関とも連携しながら取り組んでいるところでございます。

 プロジェクトチームでは、県下の木材生産量の5割強の木材を取り扱っている県森連共販所を中心に、川上と川下を安定供給協定で結ぶ協定取引を推進するとともに、導入された高性能機械の稼働率アップや生産性の向上に不可欠な事業地の集約、作業システムの効率化に向けた作業道の整備などにより、原木の安定供給と増産を進めていますが、8月の台風12号、11号の影響により、約2万立方メートルの減産となる見込みでございます。

 また、皆伐に対する取り組みにつきましては、これまで保育中心の事業を行ってきました森林組合に対して、増産に向けて皆伐への取り組みを強化するようにお願いし、平成23年度からは皆伐事業地の購入を進めていただいた結果、本年度の皆伐予定面積は、25年度の29ヘクタールから51ヘクタールふえて80ヘクタールの皆伐が計画されています。

 一方、民間の素材生産事業体につきましても、増産に向けた協力をお願いしていく中で、主要な事業体から聞き取った結果によりますと、25年度の390ヘクタールから42ヘクタールふえて432ヘクタールの皆伐が実施される予定と聞いております。このことから、皆伐は着実に前進しているものと考えています。

 今後のさらなる皆伐の推進につきましては、林業事業体等への聞き取りの際にさまざまな御意見をいただいていますので、原木増産と安定供給につながるよう、有効な対策を関係者と練り上げて進めていきたいと考えています。



◆川井委員 本年4月から消費税の税率が上がるため、昨年から住宅の着工件数は大変ふえました。しかし、原木の安定供給ができなかったわけなんですよね。高知県におきましても、さきの一般質問の中でもありましたように、増産は3万立方メートルぐらいであったというような回答もございました。

 やはり、林業機械におきましても、北海道、宮崎に次ぐ高知県は3番目の高性能林業機械を保有しております。そこで、やはり森の工場におきましても、列状間伐でなしに、列状皆伐、いわゆる列状で、ある程度1ヘクタールぐらいで皆伐していくということで進めていくと、1人当たりの生産量もアップします。

 それから、再造林いたしましても、コンテナ苗で植えますと、まだ索道がありますので、安易に再造林もできるということで、今後、列状皆伐、ヨーロッパなんかではこの列状皆伐をよくやっておりますが、ぜひとも御検討いただきたいと、このように思います。

 次に、昨年8月には高知おおとよ製材が稼働し、来年度には県内2カ所で木質バイオマス発電施設が稼働する予定の中、原木増産に向けて、本県の豊富な森林資源を余すことなく活用する取り組みが現在スタートしたところでございます。

 しかしながら、近年増加傾向で推移していました林業就業者が、昨年度は建設業などへ人材が流出したことから減少するとの推計も出ているところでございます。

 今後の林業の担い手をどう確保・育成するか、林業振興・環境部長にお聞きいたします。



◎大野林業振興・環境部長 林業の担い手の確保・育成につきましては、これまで国の緑の雇用などの就業支援研修制度の活用、林業労働力確保支援センターに新規就業者職業紹介アドバイザーを配置して、就業を希望される方と林業事業体の雇用情報を収集、提供することによる雇用のマッチング、あるいは大都市などにおいてU・Iターンの就職相談会の開催、林業就業を希望しておられる方の就業支援講習や林業体験教室の開催、高校生を対象とした車両系機械など資格の取得の研修や体験教室の開催などなど、さまざまな取り組みをしてきたところでございます。これまでの取り組みの中で改善すべきは改善しながら、今後に向けて取り組みを続けてまいります。

 加えて、来年度は、林業への就業に向け、年間150万円を支給できる国の緑の青年就業準備給付金事業を活用しながら、必要な知識や技術の習得を行い、将来的に林業経営も担い得る方々を養成する林業学校の創設を検討しているところでございます。

 この研修生につきましては、林業労働力確保支援センターと連携いたしまして、林業事業体などとのマッチングを図り、確実な雇用につなげてまいりたいと考えています。

 また、林業の裾野を広げるために、これまでも副業型の林家の育成に努めてまいりましたが、これまで以上に小規模な林業活動を実践されている方々にも原木増産の一翼を担っていただきたいと考えております。

 このため、小規模な林業活動の本格的な振興に着手することとし、林業者のスキルアップやネットワーク化を図る経費を今議会に提案させていただいております。

 これらの取り組みにより、少しでも林業の担い手の確保・育成につなげてまいりたいと考えています。



◆川井委員 ここ3年半ぐらい、林業の労働力の確保につきましては余り変わりない御答弁だと思います。

 ほとんどが緑の雇用現場技能者育成対策事業、国のこの事業に大変県も頼り切ったところがございます。さらには、森田議員の一般質問にもありましたように、林業労働者の対策はできているかというたら、さまざまな取り組みをしているというような答弁でございました。そのさまざまな取り組みといいますのは林業労働力確保支援センターのさまざまな講習の取り組みであろうということと推測するわけでございますが、現在、なかなかそこへ研修に送り込む人間を確保できない、労働力を確保できないというのが現状でございます。

 高校生に森林組合とかが募集をかけましても、現在ほとんど新卒者は来ません。このような状況でございますので、ぜひとも危機感を持って取り組んでいただきたいと、そのように思うところでございます。

 高知県におきましては、平成18年に1,508名、平成23年には1,661人でございます。平成15年度から緑の雇用対策事業があるから若干ふえております。しかしながら、やはりその年齢構成を見ますと50歳以上が半数以上おります。やはり、こんなことを考えますと、早急に対策をとっていないと将来急激にいなくなるということが起こります。

 国におきましても、平成17年に4万6,000人だったのが平成22年度には4万5,000人に減っております。やはり、中長期的に見ましても減少ぎみでありますので、ぜひとももっと危機感を持って後継者対策にはよろしくお願いいたしたいと思います。

 農業の新規の担い手事業におきましても、比較は適当でないかと思いますけれども、相当の差がございますので、ぜひともよろしくお願いいたしたいと、このように思います。

 また、知事におかれましても、全ての産業について大変造詣が深く、日ごろより敬意を表しているところでございます。他の産業同様、林業に対しましても、ぜひともリーダーシップを握っていただきまして、高知県の森林林業の活性化にぜひともよろしくお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)



○溝渕委員長 以上をもって、川井委員の質問は終わりました。

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○溝渕委員長 以上をもちまして、本委員会の質疑並びに一般質問を終了いたします。

 委員並びに執行部、報道関係各位におかれましては、長時間にわたりまことに御苦労さまでございました。

 これをもちまして、平成26年9月定例会の予算委員会を閉会いたします。

     午後5時5分閉会



△(イメージ)委員席(案)

          予算委員名簿

         委員長   溝渕健夫

         副委員長  弘田兼一

         委員    金子繁昌

          同    加藤 漠

          同    川井喜久博

          同    坂本孝幸

          同    西内 健

          同    明神健夫

          同    依光晃一郎

          同    梶原大介

          同    中西 哲

          同    三石文隆

          同    ふぁーまー土居

          同    上田周五

          同    西森雅和

          同    高橋 徹

          同    田村輝雄

          同    岡本和也

          同    吉良富彦

          同    塚地佐智