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愛媛県 東温市

平成18年  6月 定例会(第3回) 06月13日−03号




平成18年  6月 定例会(第3回) − 06月13日−03号







平成18年  6月 定例会(第3回)



        平成18年第3回東温市議会定例会会議録 第3号

            平成18年6月13日(火曜日)

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議事日程 第3号

日程第1.会議録署名議員の指名(16番 桂浦善吾議員、17番 野中 明議員)

日程第2.一般質問

     大西佳子議員

     伊藤隆志議員

     藤田恒心議員

     安井浩二議員

     佐藤壽兼議員

     白戸 寧議員

     佐伯 強議員

     竹村俊一議員

     丸山 稔議員

     渡部伸二議員

     近藤千枝美議員

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本日の会議に付した事件

 議事日程のとおり

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出席議員(23名)

  1番 渡部伸二            2番 丸山 稔

  3番 近藤千枝美           4番 竹村俊一

  5番 安井浩二            6番 佐藤壽兼

  7番 大西 勉            8番 三棟義博

  9番 藤田恒心           10番 山内孝二

 11番 永井雅敏           12番 伊藤隆志

 14番 佐伯正夫           15番 大西佳子

 16番 桂浦善吾           17番 野中 明

 18番 片山益男           19番 森貞章吾

 20番 東 一夫           21番 玉乃井 進

 22番 佐伯 強           23番 白戸 寧

 24番 松下 通

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欠席議員(0名)

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説明のため出席した者の職氏名

 市長          高須賀 功   助役          佐伯 決

 教育長         岡 省吾    総務部長        別府頼房

 保健福祉部長      加藤 章    産業建設部長      菅野 貢

 川内支所長       杉原 収    教育委員会次長     岩川孝男

 消防本部消防長     露口憲三    総務課長        大北榮二

 企画財政課長      大石秀輝    税務課長        菅野睦志

 会計課長        小山澄男    市民課長        菅原富子

 社会福祉課長      桑原重寛    介護福祉課長      池川義晴

 保険年金課長      高須賀哲雄   健康増進課長      渡部昭義

 生活環境課長      坂本憲俊    産業創出課長      山内一正

 農林振興課長兼農委局長 大西 裕    国土調査課長      桑原常夫

 建設課長        中川秀孝    都市計画課長      束村雅則

 水道課長        池田典弘    下水道課長       緒方光男

 学校教育課長      山内数延    生涯学習課長      永田栄新

 重信給食センター所長  戒能重昭    川内給食センター所長  武智洋一

 監査委員        安部修治

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職務のため出席した事務局職員の職氏名

 事務局長        宮崎良輔    専門員兼庶務係長    菅野尚人

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               午前9時30分開議



○佐伯正夫議長 

 ただいまの出席議員数は、23名であります。

 これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程につきましては、お手元に配付のとおりです。

 それでは、日程第1、本日の会議録署名議員の指名を行います。

 16番 桂浦善吾議員、17番 野中明議員、以上2名を指名いたします。

 次に、日程第2、一般質問を行います。

 かねて、通告書が提出されておりますので、順次質問を許可します。

 なお、質問は登壇の上、簡潔明瞭に願います。



◆大西佳子議員 

 皆さん、おはようございます。第3回定例議会におきます一般質問を行います。

 東温市の木であるハナミズキが市役所を初め、町のあちこちで大きく成長し、ピンクや白のかわいい花で輝く東温市に笑いと熱気のこけら落とし東温、坊っちゃん劇場が4月22日オープンしました。夏目漱石、「坊っちゃん」の小説が発表されて100年、「劇団わらび座」秋田県仙北市の常設シアターとして東温市見奈良に誕生、岡本太郎修復画に続いて新しい文化、ここから発信と、またまた全国へ東温市が有名になりました。これも劇場を運営されるジョイアート、宮内政三会長の「もう年だから、何か地域に喜ぶことをして旅立ちたい」との熱い思いから実現いたしました。何度見ても生の舞台でしか味わえない迫力と一体感で、プロの演技のすごさを伝えてくれます。文化庁が唱える本物の舞台芸術体験事業の一環としても、優れた芸術に触れ、子供の豊かな心をはぐくみ、青少年育成の場が身近にできたことはとてもうれしいです。

 また、東温市を舞台に映画撮影が5月から開始され、全国から注目されています。

 東温市連合婦人会山本アツ子会長は、現在、愛媛県連合婦人会長でもありますが、平成元年の旧川内町時代から「花いっぱいの美しい町にしよう」とみずから先頭に立ち、婦人会のボランティアの人たちと花街道をつくり実践して来られました。東温市連合婦人会設立総会に際しては、記念にしだれ桜を中央公民館に植樹されました。

 さらに、みんなでハナミズキ街道をつくりましょうと提案されたのがきっかけとなり、女性団体連絡協議会でもみんなでやりましょうと輪が広がり、下見をして、その後、寒い2月に塩ヶ森、さくらの湯、川内支所、中央公民館、佐古ダムと苗木40本を女性団体が手分けして植樹いたしました。しだれ桜は早くもかわいい花を咲かせ、住んで幸せの東温市を応援していました。

 そこで、東温市をシンガポールのように、「ごみ一つない東温市」、坊っちゃん劇場に負けない「花いっぱいの東温市」、その花いっぱいの事業に取り組んでいる人たちがいます。中央公民館でも、サラという団体に委託して、小学生、中学生、婦人会、各種団体、一般の皆さんが月1回の土曜日9時から、年間8回、種まき、苗を育てポット移植され、各公民館へ配布されています。この種をまいて育てているのは全国的にも珍しく、因島から見学に来られた方たちが驚かれ、種からでもやれるのかと感心されたそうです。因島へは私たちも花いっぱいの先進地として研修に行きましたが、住民総出で島中を花いっぱいにされ、全国からの観光でいっぱいでした。

 花いっぱい運動に参加することによって、いろいろな年代の方と交流ができ、話も弾みます。美しい手をした中学生と草引きをしたり、種をまいたり、作業をしながら話をしてみますと、いろいろな思いが聞け、地域も広範囲で交流も深まります。介護保険のお世話にならないためにも、この運動を広めたいものです。

 お金のかからない、市民の心と、とうとい汗に感謝し、より力をいただきたいものです。その一つとして、小学生、中学生の皆さんに、美しいまちづくりポスターコンクールのイベントをしてはどうでしょうか。そして、各地域にポスターを張り、「美しいまちを私たちの手で」と意識を高め、ごみ一つない花いっぱいの東温市になるよう提案します。市の取り組みと考え方について、お伺いします。

 次に、昨年9月に一般質問いたしましたコミュニティバスについて、お尋ねします。

 4月から松山市内の国道33号路線バス優先信号システム運用が始まりました。オムニバスタウンに指定を受けた松山市では、公共交通活性化策とまちづくりを5カ年計画で推進中です。路線バスを通勤に利用したり、スムーズに乗降できるノンステップ車は、お年寄りや障害のある人はもとよりすべての人が歓迎、利便性や人への優しさが大事と思われています。

 既存の路線バスではカバーしきれない地域では、自治体主導のコミュニティバスが広がりつつあります。愛南町では、あいなんバスの運行を4月から始めています。新居浜市では、別子山地区と市内中心部を別子山地域バス定期運行が4月から始まりました。92歳の市民が、「車を運転できないので便利になっていい。買い物に行ったり、子供のところに行ったりしたい」と、それはうれしそうでした。

 今治市陸地部では、4月から観光周遊バス高虎号が登場。この高虎号と名付けたのはと今治観光課に尋ねますと、今治城築城、今治地域のためにいろいろ活躍された藤堂高虎氏の名前からということでした。期間は限定で、将来はしまなみ全体への拡大も期待されています。市街地であれ、過疎地であれ、だれもが利用しやすい環境づくりに向けてさらに知恵を絞り、自治体主導のコミュニティバスを、ぜひ実現してほしいと思います。

 東温市の都市計画マスタープランにコミュニティバス事業は盛り込まれていますが、現在、実現に向けてどのように検討され、どのような方法で進められているのか、具体的な説明をお聞かせください。

 次に、元旦マラソンの復活についてお伺いします。

 一年の計は元旦にありと、旧川内町では、長年元旦マラソンがあったそうです。年々参加者もふえ、職員の温かい企画で、マラソンをする人にとってはうれしい、楽しい、待ち遠しいイベントであったそうです。それが、合併になった途端なくなり、がっかりしていると言われています。市民はもちろん、松山市の人からも「参加料二、三千円出しても、ぜひ復活してほしい。」と強く希望されています。温泉で汗を流し、食事をする楽しさは、「ことしもまた頑張るぞ」と意欲も沸き、それと同時に東温市も経済的効果があると言われています。皿ヶ嶺登山行事にしても、元旦マラソンの行事にしましても、それぞれの地域で運営し喜ばれたことは基盤ができているのですから、合併したからといって中止することなく継続し、市民に喜んでもらいたいものです。

 市の考えをお聞かせください。

 以上で、質問を終わります。



◎高須賀功市長 

 大西佳子議員に答弁する前に、昨日の地震の件につきましてご報告をいたします。

 6月12日午前5時1分、大分県中部を震源とするマグニチュード6.1の地震が発生いたしました。本市におきましては震度3を観測し、地震直後、午前5時20分から総務課危機管理室等が待機し対応、情報収集に当たりましたが、調査の結果、幸いにして被害報告はございませんでした。

 それでは、質問にお答えいたします。

 「ごみのない花いっぱいの東温市」にするために、美しいまちづくりポスターについてのお尋ねでございます。

 東温市総合計画や環境基本計画の基礎調査のアンケート結果では、市民だけでなく、小、中学生の環境意識は非常に高く、環境美化に対する意見も数多く寄せられております。このため、当市におきましては、ことし2月美しいまちづくりサポーター制度を設けました。花壇、道路、河川等の環境美化、雑木林の復元などを実施する市民グループや企業の支援を開始したところでもございます。また、お話のとおり、中央公民館を中心に花の苗を育て各分館や団体へ配布し、花いっぱい運動を展開しているところでもございます。

 ご提案の東温市の将来を担う小・中学生たちが、「美しいまちを私たちの手で」というまちづくりに参加できますことは、まことに有意義かつ時宜を得たものでございました。ポスターコンクールを実施し、子供たちのつくった美しいまちづくりポスターを市施設等に展示することによって市民への啓発に努めました。「ごみのない花いっぱいの東温市づくり」を積極的に展開してまいりたい、このように思っております。

 その他の質問については、関係理事から答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。



◎大北榮二総務課長 

 次に、2番目のご質問のコミュニティバス運行についてお答えします。

 市民の交流促進、利便性の向上、交通弱者救済等市民生活サービスを向上させるため、だれもが利用しやすい身近な交通手段としてコミュニティバスを導入するところがふえてまいりました。コミュニティバスの運行につきましては、地元のバス会社に運行委託をするケースが多く、市町村が事業主体となる場合や、ごくまれにNPO法人などに事業の運営を委託するケースもあるようでございます。現在、本市では伊予鉄道株式会社により6路線8系統が運行され、平野部はもとより山間部の過疎地域の交通手段として利用されているところでございます。平成17年度実績で実質赤字は3,457万8,484円でございまして、市から1,412万8,000円の補助金を支出し、企業の約2,000万円の負担により維持運行されているのが現状でございます。

 現在、策定されております都市計画マスタープランにおいて、身近な交通手段としてコミュニティバスを検討事項として掲載しておりますが、運行自体には多額の経費が必要となってまいりますので、厳しい財政状況の中、ランニングコスト等の新たな財政負担が必要となってまいります。財政当局と各課関係と連携をとりながら、導入方法、運行形態、ルート、支援方法など、さまざまな角度から慎重に検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◎永田栄新生涯学習課長 

 大西佳子議員の3番目の質問であります元旦マラソンを復活をについてお答えを申し上げます。

 ご質問の元旦マラソンは、旧川内町におきまして平成元年から実施をしてきたものですが、合併後の社会体育事業の見直しの中で、マラソン大会を元旦に開催をすることは、関係諸団体であります体育協会、PTA、学校、市内各企業などの協力を得ることが困難であること、元旦には地方行事や親族との予定等もあり、運営面におきましてもスタッフの負担が大きいことなどから、開催日の変更を検討いたしました。変更案として、1月中の日曜日に新春マラソンとして開催することを検討をいたしましたが、1月中の開催は他の事業との調整がつかないことから、体育指導委員会で協議の結果、合併を機に廃止するとの結論に至りました。

 以上のことから、元旦マラソンについては復活は難しいと思っておりますが、再度、体育指導委員会で協議、検討いたしたいと考えております。

 以上でございます。



◆大西佳子議員 

 市長さんの、ごみのない花いっぱいのポスターの展示を実行していただく、うれしいです。ありがとうございました。市民の皆さんも喜んでいただけると思います。

 それとまた、ほかの部分もですけれども、再考をして、いろんな方面から考えてくださるというふうにご返答いただきましたので、再度の考えをよろしくお願いします。

 ありがとうございました。



◆伊藤隆志議員 

 平成18年第3回定例議会において、東温市における農業問題、障害者福祉の施策について、市長の所見をお伺いします。

 まず、本市における農業に関してでございますが、本市の農業状況は、全国的な傾向と全く同様、その従事者の高齢化が進み、山間地域の耕作放棄地がふえ、危機的状況にあると言っても過言ではないと思います。このことは単に農業分野の問題にとどまらず、本市の社会基盤をも不安にする大きな課題であろうと認識します。市長におかれましては、この点、どのような見解を持っておられるのか、お尋ねをします。

 また、国においては、生産を基軸に展開してきた政策から消費者をも対象にした、すなわち国民全体あるいは国土全般をも視野に入れた「食料・農業・農村基本法」なるものを平成11年に制定し、また、昨年3月には新たな食料・農業・農村基本計画を策定し、数値目標を示してその具現化を図ろうとしております。この政策転換は戦後の農政を根本から見直すものと言われており、農業従事者はもとより行政担当者も、従来の認識・意識を大きく転換しなければならないと思います。

 そこで、このたび国が示した基本計画具現化のための1つ、品目横断的経営安定対策は、東温市の農業形態、すなわち米、麦を中心とした複合経営を維持、存続させるためには、越えなければならないハードルであろうと思われます。この品目横断的経営安定対策の内容については、昨年12月の定例議会において同僚議員の一般質問の答弁でも、担当者は十分理解しており、改めて私が発言する必要はないのですが、その政策の柱とも言うべき担い手育成、すなわち認定農業者、集落営農組織について、この厳しい農業情勢の中、また、我が東温市固有の財産ともいうべきすばらしき景観、自然環境の保全、農村の持つ多面的な機能の維持、発展の面からも、どのように取り組み、育成しようとしているのか、市の方針をお聞かせいただきたい。

 次に、障害者福祉施策について、お尋ねをします。

 具体的な質問に入る前に、私自身の障害者の方たちとのかかわりを申し上げますが、私は以前、東温市内にある、ある社会福祉法人通所作業所の常勤役員を経験しました。そのときのことでありますが、役員になって間もなく、作業所の年間行事の1つであります親睦を兼ねた視察研修旅行に同行しました。九州のある国民宿舎の質素な夕食を済ませた後の懇親会で、身体と言語に障害を持つ利用者が「北国の春」を歌ったのであります。このとき、私はそれまでの人生で経験したことのない感動で、持っていたタオルが涙と鼻水でぐっしょりとぬれるほどの体験をしました。

 研修を終えた帰りのバスの中で、同行していた利用者、その保護者、施設の職員全員にこの体験を話し、これからの私の人生、能力の限り障害者福祉に本気で取り組むことを宣言しました。このことが、私が議会に出させてもらっている大きな要因であることを申し上げ、具体的な質問に入ります。

 今回、第3回議会招集の市長あいさつの中にもありましたが、坊っちゃん劇場開設などを機会に、本年は東温市の文化・芸術元年の年と位置づけ、また坊っちゃん劇場応援団体である坊っちゃん劇場東温夢倶楽部の長として、市民にひとしく文化・芸術に親しんでもらうことを市長は表明されております。民間企業が運営するところの坊っちゃん劇場に行政の立場でどうかかわっていくかは、非常に難しい部分もあろうかと思いますが、障害を持った人たちにもぜひ芸術、文化に接する機会をできるだけ多くつくっていくことは、市長の言われる「小さくても キラリと光るまちづくり」とも合致する具体的施策ではなかろうかと思います。

 障害者に対する具体的な案はいろいろと考えられますが、障害者が坊っちゃん劇場を鑑賞する際、介添え者を必要とする場合の入場料の割引分の予算化ができないものか、あるいは年に何回か障害者優待日を設定し、聴覚障害者のための手話通訳を入れるための予算化ができないか等々、せっかくの坊っちゃん劇場の応援団ができ、市長みずからが長であられるわけですから、物心両面の応援を期待するところでありますが、市長の所見をお聞かせください。

 いま一つ、本年4月の障害者福祉法の改正により障害者自立支援法施行に伴い、それぞれの自治体に義務づけられております障害者基本計画策定委員会の設置でありますが、東温市においては、7月設置に向け鋭意準備がなされておるようでございますが、従来の委員会の構成メンバーが、ともすれば各種団体の充て職的なものになり、その内容が形骸化される懸念があります。そこで、今回の委員会設置に当たっては、複数の障害者を構成委員に加えていただき、障害者の生の声を反映する基本計画であってほしいと願うところでありますが、この点の市長の考えをお聞かせください。

 以上で質問を終わります。



◎高須賀功市長 

 伊藤議員にお答えいたします。

 初めに、農業振興のうち認定農業者、集落営農等についてのお尋ねでございます。

 当市の農業・農村環境は、担い手の減少と高齢化の進行等により地域の活力が低下し、極めて厳しい状況にある、このように認識しております。このため認定農業者、集落営農等の担い手を育成するとともに、地域環境を守る農地、水、環境保全向上対策等新しい政策を有効に活用し、担い手と集落が一体となって安全で安心な住環境、豊かな自然環境、良好な景観、さらに農村の豊かな文化の伝承等、東温市の基盤となりますよう、さまざまな機能の維持に取り組む体制づくりを推進したい、このように考えております。特に認定農業者、集落営農組織の育成・確保等については、昨年6月、県・市・農業委員会・農業団体等で構成します東温市地域担い手育成総合支援協議会を設置し、取り組みを進めているところでもございます。

 さらに今年度は、東温市農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想を見直し、昨年設立いたしました東温市認定農業者協議会を支援するとともに、集落営農組織設立に向けた取り組みを市内の3地区で関係機関が連携し進める予定でございます。特に東温市の特産でございます裸麦を守るため、えひめ中央農協管内では4月6日、県内初のJAサポート型農業生産法人「東温みのり会」を、また松山市農協管内でも6月15日、「川上生産組合」を設立し、国の新しい政策に対応する組織体制を整えているところでもございます。

 いずれにいたしましても、国の政策転換を東温市の農業と農村環境を守る体制づくりの絶好のチャンスととらえ、担い手と集落が協働し、市の基盤となりますさまざまな機能を持つ豊かな地域環境を維持・発展させる体制づくりを推進してまいる、このように思っております。

 次に、障害者が坊っちゃん劇場を鑑賞する際の、随行者の入場料の無料化及び東温市障害者基本計画等策定委員会についてのお尋ねでございます。

 私は、開会あいさつでも申し上げましたとおり、本年度を「東温市における芸術・文化の元年」と位置づけ、芸術・文化のさらなる醸成を図りたい、このように考えております。この坊っちゃん劇場が東温市のみならず、西日本の伝統文化の発信基地となり、芸術・文化の振興を初め、地域経済発展の核となるよう取り組んでまいりたい、このように思っております。

 ところで、この坊っちゃん劇場は老若男女を問わずより多くの皆さん方にご利用いただき、障害のある方にもお楽しみいただきたい、このように考えております。このため、坊っちゃん劇場におきましては、通常料金体系の中で入場料の割引や無料化の設定はいたしておりませんが、私が坊っちゃん劇場後援会長として、また一部市民の方からも障害者や高齢者の無料化及び割引について働きかけた結果、オープンの記念として、とりあえずことしの6月と7月に限り、福祉施設等の団体利用者については、障害者本人に対する入場料の割引に加えまして、施設介助職員は無料での観劇が実現しております。

 このような障害者や随行者に対する入場料の恒常的な無料化及び障害者優待日の導入とあわせて、視聴覚障害者のための手話通訳設置等につきまして、とりあえず市内の関係者からこのような声が上がっていることを事業者にお伝えしますとともに、市といたしましても、障害者に優しいまちづくりの一環として、坊っちゃん劇場に対しまして、入場料の割引や随行者の無料化などを引き続き要望するなど動向を見守りたい、このように思っております。

 また、東温市障害者基本計画及び障害福祉計画につきましてですが、今年度中に策定することにいたしております。現在、鋭意準備を進めているところですが、計画策定に当たりましては、障害者からのアンケート調査結果や東温市障害者基本計画等策定委員会の委員のご意見を十分反映させたい、このように考えております。

 なお、委員につきましては、ご提案のように障害者の生の声が反映できるよう医師、学校関係者、障害者団体、施設関係者などの委員及び公募委員を構成したい、このように考えております。

 以上でございます。



◆伊藤隆志議員 

 まことに明瞭なご回答をいただきまして、ありがとうございます。

 市長、常々言われております「小さくとも キラリと光るまちづくり」というのは、非常に私も賛同するところでございますが、やはりこういった障害を持つ人あるいは高齢者等の弱者に光を与えてこそ、初めてキラリと光るのではなかろうかというふうに、私、常々思っておりますので、ひとつ今後とも、市長のそういった施政方針を貫いていただきたいというふうに思います。

 ありがとうございました。



◆藤田恒心議員 

 第17回小説すばる新人賞受賞作品、ことし最大の話題作、三崎亜記氏作の「となり町戦争」。映画というものは、まず映画を見てから、その後原作を読むのが順番だそうですが、私はその逆をいきまして、まず原作を読んでみました。正直なところ、ちょっと読みやすいけれども、内容がわかりにくかったというのが正直な感想でございます。

 東温市がメーンの舞台であり、江口洋介、原田知世という大スターの主演、市当局の多大な協力、数多くの東温市民の皆様がエキストラとして出演と、数多くの話題を集めている映画でありますので、期待しないわけにはまいりません。

 古くは、小豆島を舞台にした映画「二十四の瞳」を初めとして、全国各地を舞台とした映画が、数多く撮られてまいりました。我が東温市におきましてもこの「となり町戦争」、これを大成功に導くための協力、努力はもちろんのこと、この映画を起爆剤として、さらなる町おこし事業を何か市当局として考えておられるのか、お聞かせ願いたいと思います。

 次に、南海地震と思われます地震は、過去、西暦684年10月、マグニチュード8.3の地震があってから、昭和21年(1946年)12月21日、マグニチュード8.0の地震まで、過去8回起こっております。道後平野に被害をもたらした地震の震源地は、およそ4つの地域に分類できそうです。2001年芸予地震に代表される安芸灘、ここではマグニチュード7級の地震であります。昨日の大分県で起きました地震、豊後水道沖で起きる地震はマグニチュード6級の地震発生地帯です。宮崎県沖の日向灘地域は、マグニチュード7.5クラスの地震が発生しております。

 以上のことを前提に、2点ばかりお尋ねいたします。

 最初に、この春、見奈良に坊っちゃん劇場が新築され、大変評判を呼んでいます。わらび座があります秋田県仙北市との姉妹都市−−今は友好都市と言うのだそうですけれども、秋田県仙北市との友好都市交流のうわさも出ています。また、民間ではアカシヤの会が中国通化市との文化交流を深めていただいております。

 そういったソフト面での文化交流、人材交流がある一方、ハード面での交流、災害応援協定があろうかと思います。平成18年4月1日施行の愛媛県消防広域相互応援協定、狭い範囲の災害であれば県内の応援協定で十分でしょうが、非常に広い範囲の災害、愛媛県全域とか四国全域が災害に遭った場合には、県内の応援協定では役に立たないと思われます。大いに離れた都市同士の交流、ソフト面での姉妹都市、ハード面での兄弟都市交流、両方を兼ね備えた友好都市交流があればと思っております。当局のお考えをお聞かせください。

 続きまして、現在、旧川内町に新しく学校給食センターが建設されております。当然、建設と同時に、現在使われております市内2つの給食センターは不要となるわけでございます。その不用となった給食センターの備品、例えばガス、大なべ、大がま、食器等の類を、市内各集会所へ配備しておいてはいかがかと提案いたします。地震とか災害だけではなく、地域との交流に大いに役立つものと思われますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。

 終わります。



◎高須賀功市長 

 藤田議員にお答えいたします。

 初めに、「となり町戦争」映画を起爆とした、今後のまちづくりのビジョンはどうかとのお尋ねでございます。

 5月15日に始まりました映画「となり町戦争」のロケは、雨天によるスケジュールの遅延が心配されましたが、関係者の熱意により、昨日の未明、すべてを無事終了し、予定通り夕刻にはスタッフ一同、帰途に着かれました。先月13日のロケ発表会以降、県内外への東温市ロケの報道に加えまして、来春の劇場公開やその後のDVD発売による効果を含めますと、大いに市のPR、イメージアップにつながるものと思っております。

 佐伯議長を初め、誘致にご努力いただいた関係各位並びにロケの期間中ご協力いただいた市内の施設や市民の皆さん、また制作側からお褒めをいただくほど支援に精励した職員の労苦に対し、心からお礼を申し上げる次第でございます。

 さて、映画を引き金にさらなる町おこしはとのお尋ねでございますが、開会のあいさつでも申しましたように、私は「明日の神話」「坊っちゃん劇場」「となり町戦争」と続いた流れを活かして、芸術・文化の振興はもとより、産業・観光も絡めまして地域経済の活性化を推進したい、このように考えております。

 映画のロケ地が新たな観光地となるほどの大ヒットを願わずにはおられませんが、芸術・文化の郷としてブランドを形成し、多くの人に訪れていただくためには、まだまだ息の長い積み重ねが必要だと、このように思います。現在のところ、種子をまいたという段階であり、映画をてこに町おこしに成功した自治体の例を見ましても、種子を芽吹かせ、真に誇れる、行ってよかったと言わせる豊かな実りへと結実させていくためには、これから住民、民間の皆さんと行政との多様な協働による地域づくりが必要であると、このように思っております。

 このため、市民の皆さんには来春放映されます「となり町戦争」をじっくりと見ていただき、スクリーンの中の我が町を再認識し、再考していただき、ぜひ文化活動の集り等を通じまして、市民参加、市民発のご提案を賜りたい、このように思っております。

 次に、やがて来る南海地震に対処し、兄弟都市(文化交流・救援協定)についてのお尋ねでございます。

 地震や台風による風水害、異常気象等による災害時の協力体制につきましては、市内の建設業者組合、管工事業協同組合、災害ボランティア、アマチュア無線の会及び株式会社フジ、ダイキ株式会社、生活協同組合コープえひめの6団体との間で、ライフラインの確保や被災者に対する物資の安定供給を図るため、今年4月12日、東温市災害応援協定を交わしたところでございます。

 また、阪神・淡路大震災以後、県境を越えた大規模災害に備えた遠隔地の自治体と応援協定を結ぶケースが多く見受けられるようになりました。さきの新潟中越地震で震度7を観測し、孤立した川口町の救援のため、最初に駆けつけたのは県でも自衛隊でもなく、260キロ離れた、10年以上友好都市関係にあった東京都狛江市の職員であったと報じられております。こうした状況から、本市におきましてもこの必要性を強く感じているところでもございます。

 さて、坊っちゃん劇場が開設され、わらび座の本拠地である秋田県仙北市とご縁ができましたので、これを機会に友好都市としての交流を行いたいと考えまして、現在、打診しているところでもございます。仙北市は3町村の合併により昨年9月に誕生した市でございまして、人口約3万3,000人で、水深日本一の田沢湖や武家屋敷と桜で有名な角館など有名な観光地も多く、また、生活環境も異なることから、本市にとって得るものも数多くあると、このように考えております。友好都市として提携が実現されましたら、文化交流はもとより、教育、産業、環境等多彩な交流事業を展開し、お互いの交流を深めながら、災害援助協定が締結できる信頼関係を積み重ねていくことが大切であると、このように考えております。

 今後、議員の皆さんとご協議しながら、提携が実現するよう進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解、ご協力のほど、お願い申し上げる次第でございます。

 その他の質問につきましては、関係理事者から答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。



◎岡省吾教育長 

 藤田議員さんの給食センター新築に伴う、旧センターの活用についてお答えをいたします。

 新しい統合給食センターは、来年4月からの稼働をめどに現在建設中でございます。したがいまして、旧給食センターの備品、機械器具等で不必要なものは、すべて廃棄処分にいたします。

 ご指摘のように、非常災害はある日突然発生するものですが、特に地震につきましては、現時点では予測不可能で、日常からの防災対策が必要でございます。このために、そういった非常災害時に備えた炊き出しのための器具等について、古い給食センターで不用になったものを公民館等あるいは集会所等で、非常用として活用していただけるものがあれば、喜んで提供したいと、このように考えております。

 以上でございます。



◆藤田恒心議員 

 さきの予算書にもあったわけなんですけれども、東温市のPRのためにキャラバン隊を関西方面へ送り出すというふうな事業が出ておりましたけれども、これも息の長い事業として継続していただきたいと、大いに東温市をPRしていただきたいと願うものであります。

 以上です。



◆安井浩二議員 

 第3回定例会におきまして、一般質問を行います。

 我が国は災害列島といわれています。地震、風水害、土砂崩れ、火山の噴火等による被害は、人命を初めとして多大な経済的損失をもたらし、その影響は真に深刻なものがあります。これに的確に対応するために公のみに頼るのではなく、国民の一人一人が我が事として、自分の命は自分で守る、地域は地域で守る、職場は職場で守るという気概を持ち、積極的に行動することが必要であるという考えのもと、特に阪神・淡路大震災の経験を契機として、防災に関する啓発と災害時の救援活動などにリーダーとなることのできる人材が求められるようになり、行政、学界、その他民間の防災に関する専門家、事務家が検討した結果、常日ごろから防災のための啓発活動を行い、災害時には被害を最小限に食いとめる働きをする防災士の養成を図る目的で、平成15年4月、日本防災士機構が設立されました。

 防災士は、自助・互助の精神のもと、災害や救助に関する広い知識を持ち、防災訓練の企画立案や災害時の避難誘導などで活躍が期待されております。その能力をよりよく発揮するためには、防災士相互やボランティアと協働し救援活動を行うというものであります。松山市では、昨年、公募に応じた自主防災組織の約210人に資格取得費を全額補助しました。また、八幡浜市はことしの5月、2名を公募しました。そのほか、四国特定郵便局長会は、東南海・南海地震に備え、平成15年11月から3年で全局長880人の取得を目指しています。

 東温市にも数名の防災士がいるようですが、安全・安心のまちづくりのために、まず、組織活動をしている消防署員と消防団員を防災士の資格習得の対象とし、地形・集落を考慮し計画的に配備すべきではないでしょうか。

 以上で、一般質問を終わります。



◎別府頼房総務部長 

 ただいまの防災士について、お答えをいたします。

 防災士制度につきましては、平成15年4月NPO法人日本防災士機構が設立され、災害時の生命や財産に係る被害を少しでも軽減するために、家庭や地域・職場の災害現場において活躍できる人材を養成する制度で、本年4月末現在、全国で約1万1,000人、愛媛県では471人の方が防災士の認定を受けております。

 さきの阪神・淡路大震災の例でもわかりますように、大規模な災害が発生した場合、行政、消防、警察、自衛隊等の公的な救援が到着するまでに相当な時間を要し、消火・救助の空白期間が生じたことによって被害が拡大したという事実がございます。過去の事実を踏まえ、地域や職場において、防災士の存在は災害によって生じる生命や財産に対する損害を少しでも軽減させる役割を担う重要な存在として認識しているところでございます。

 防災士を行政主体で養成している団体は松山市、西条市、八幡浜市の3市で、今後、養成を検討している団体が新居浜市、宇和島市、伊予市など7市町となっており、半数の自治体が実施または検討したいという状況になっております。

 さて、本市におきましては、南海地震等大規模災害に備え本年の4月に危機管理室を設置し、自分たちのまちは自分たちで守るという自助・共助の意識を醸成し、地域での助け合いネットワークを強化するために、出前講座を通じ自主防災組織率の向上を図ってきたところでございます。

 その結果、平成17年度末の8.5%から、ことしの5月末現在で21.3%と組織率が向上しているところでございますが、この自主防災組織に防災士を養成することは、非常に効果のある方策と考えているところでございます。

 災害の発生は時と場所を選びません。行政や自主防災組織や消防団員を防災士として養成することで、市内各地域に防災リーダーが存在することとなり、大規模災害発生時において、その地域や家庭の被害軽減と安心のため大きな役割を果たす事が期待されます。

 防災士の養成には1人当たり10万円余りの経費がかかりますので、平成19年度から毎年2名程度公募し、計画的に養成することで安全・安心のまちづくりに努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○佐伯正夫議長 

 ここで、10分間休憩をいたします。

               午前10時25分休憩

               午前10時36分再開



○佐伯正夫議長 

 再開いたします。

 一般質問を続けます。



◆佐藤壽兼議員 

 本日は通告どおり6つの問題について質問いたします。

 まず最初に、小泉政権、どのように評価をされるかという問題であります。特に小泉流の構造改革、三位一体の改革と地方自治体の現状はどうなのか、東温市における影響などを具体的に、どのように把握をされ、どのように対応されるとお考えになっているのか質問をしたいと思います。

 さて、2つ目には、教育基本法の改正についてであります。

 けさ、私議会へ来まして新聞を見まして、一番新しいニュースを入手いたしました。それは、アメリカのニューヨークタイムズ、11日付の東京特派員の長文の記事であります。それによりますと、日本の教育基本法改正につきましてどのように言っているか。「日本の保守派が戦前の美徳を学校に押しつけようとしている」、このように指摘をしています。国際面のほぼ半ページを使った記事は、教育基本法について、「日本の戦前の国粋主義の再興を避けるために、1947年アメリカ占領下で起草されたものだ」、このように紹介をいたしまして、今回の自民党の改定案は、「愛国心、伝統、道徳を強調し、学校管理に政治家が大きな影響力を行使できるようにするものだ」と指摘しています。そして、「道徳や愛国心の強調は、戦前の象徴を取り戻し」、日本の過去の歴史を正当化する教科書の採択を進める「より大きな保守運動とも足並みをそろえている」「平和憲法の改定作業の前兆だとみられている」と紹介しています。

 また、同記事は、東京都教育委員会が君が代斉唱に関し、教師たちを非愛国的な態度を理由に処罰している実態も紹介しています。つくる会の教科書採択が推進され、師範塾が設立された東京杉並区の動きに触れ、教育基本法が改定されれば、杉並区のように政治家が全国規模で地方の教育に影響を及ぼすことができるようになると、そういう批判の声があることを紹介しているわけであります。

 さて、きょうは6つありますが、この2番目は極めて大切な問題でありますので、詳しくやりたいと思います。

 まず、今回の改定の必要性、これがあると思うのか、あるいはそう思わないのか。必要性があると思うなら、どういったところにあるのか聞きたいわけであります。教育基本法はすべての教育関係の法律の大もとにある、文字どおりの基本法であります。教育の憲法と呼ばれ、憲法に準ずる重みを持った法律です。そして、今回の政府の改定案は、一部の手直しではありません。政府自身が、本会議の趣旨説明の中で、これは教育基本法の全部を改正するものだと述べているように、現行基本法を廃止して、文字どおりの新しい法律に書きかえる全面的な改定案であります。にもかかわらず、政府からはなぜ改訂が必要か、このことについてまともな説明がないわけであります。

 教育基本法改定を推進する自民党のもと、文部科学大臣は特別委員会の質疑の中で、いじめ、校内暴力、不登校、学級崩壊、学力低下の問題、若者の職業意識の希薄化や青少年による凶悪犯罪の増加、拝金主義やルール無視の自己中心主義などをあげつらい、現行の教育基本法はもはや時代に適合しきれなくなったと述べています。しかし、ここで述べられている問題の原因を教育基本法に求めることは、全くの筋違いであると言わざるを得ません。すべては教育基本法が悪い、こうした改定論者たちの言い分が成り立たないことは、教育基本法の前文と11条からなる法律そのものを読めば、たちどころに明らかになってくると思います。

 例えば、教育基本法第1条は、教育の目的が一人一人の子供たちの人格の完成を目指す、発達の可能性を最大限に伸ばすことにあると述べています。「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行わなければならない」。ある地方紙は社説で、教育の荒廃の原因を基本法と結びつけることを筋違いだと退けた上で、それは基本法をきちんと読めばわかる。基本法の第1条を引用し、教育の使命としてこれ以上のものがどこにあるというのだろうと述べています。そして、教育をめぐるさまざまな問題は、基本法の施行から59年、目的実現への努力が十分ではなかったために起きているのではないか、このように結論付けております。

 私も全くそのとおりだと思います。教育と子供をめぐるさまざまな危機の根源は、教育基本法にあるのではなく、その民主的理念を踏みにじってきた歴代自民党政治にこそあるのではないか、基本法にぬれぎぬをかぶせて、その改変を図ることは、危機を一層深刻にする、そういうものであります。

 また、政府が提出をしている改定案、憲法に違反する、矛盾する2つの問題があります。第1の問題は、政府の改定案が新たに第2条として、教育の目標を設定をいたしまして、そこに国を愛する態度など20に及ぶ徳目を列挙して、その目標達成を国民全体に義務づけていくということであります。特に学校と教職員、子供たちに対しては、改定案の第6条、学校教育などで学校においては教育の目的が達成されるよう、体系的な教育が組織的に行わなければならないと義務づけが具体的に明記されております。ここに上げられている徳目それ自体には、当たり前に見えるものもあります。しかし、あれこれの徳目を法律に目標として書き込んで、達成が義務づけられれば、その時々の政府の意思によって特定の価値観を子供たちに、事実上強制することになります。それでは、憲法19条が保障している思想、良心、内心の自由を侵害するものではないでしょうか。

 あのフランス革命の思想家コンドルセも、この国の強制、この問題についてこのように言っています。「政府は、真理を決定する権利を持たない。政府によって与えられる偏見は、真の暴政である」このように明快に言っているわけであります。民主主義の原点、教育の原点はここにあるのであります。ところが、小泉首相は答弁で、「1つの価値観を強制するために教育基本法を改正する意思は全くありません。児童・生徒の内心にまで立ち入って強制するものではありません」こういうことを繰り返して言います。それにもかかわらず、現実に起こっている事態、これを見れば小泉首相の言っていることが全く実態と合っていない、まやかしであると厳しく言わなければならない、そういうことがあります。

 例えば、2002年度に福岡市の小学校6年生で使われた通知表、社会科の評価の筆頭に「我が国の歴史や伝統を大切にし、国を愛する心情を持つとともに、平和を願う世界の中の日本人としての自覚を持とうとする」、このようにあります。すなわち、愛国心が評価の対象とされ、何とA、B、Cと3段階で成績がつけられていたわけであります。Aというのは「十分満足できる」、Bは「おおむね満足できる」、Cは「努力を要する」という3つのA、B、Cという評価であります。この通知表を押しつけられた教育現場で起こった矛盾は、全く非常に深刻でした。多くの教師が「評価しようがない、無理に評価しようとすれば、裏表のある人間をつくってしまう」、このように悩みを語っているわけであります。保護者からも、「あなたの子供の愛国心はA級です、B級です、C級ですよとランクづけされ、A級日本人になるよう家で教育しなさいと言われているようだ」と、このように強い批判が寄せられました。

 実際にこの通知表でCと評価されて子供は、努力を要するというけれども、一体どんな努力をしなければならないのでしょうか。さすがにこの問題について、国会で小泉首相は「率直に言って、評価するのは難しい」と言いました。「こういう項目は持たなくてもよい」とも言いました。文部科学大臣は「A、B、Cをつけるなんてとんでもない」、このようにまで述べたわけであります。これは極めて重大な答弁であります。全国にこのことが波紋を呼んで、愛国心通知表が全国各地で行われているということが明らかになりました。埼玉県、岩手県、茨城県、千葉県、愛知県、滋賀県、長崎県等々であります。今、これを見直そうと、こういう動きが広がっているのは、当然であります。さすがに愛国心にA、B、Cをつけることは、小泉首相以下政府も合理化できないのであります。

 同時に、この問題で重要なことは、愛国心通知表は、各地の学校や教育委員会の自主的判断で行われたものではないということであります。つまり、2002年度以降の学習指導要領で、小学校6年生の社会科の目標として、「国を愛する心情を育てるようにする」、こういうことが明記されたことがこの問題の根本にあります。つまり、政府自身が号令をかけて起こったことであります。号令をかけた張本人が文部科学大臣であります。その人が「とんでもない」と、こう言ったのでありますから、とんでもないことであります。

 さらに、今回の政府の改定案に書き込まれた20に及ぶ徳目は、学習指導要領に明記されているものを、法律に格上げしようというものであります。しかし、首相が、評価が難しいと言っているものを法律に格上げすること、全く道理が立たないではありませんか。こういった矛盾に目をつぶって改定案を強行したらどうなるか。基本法に明記されれば、全国の学校で子供たちの愛国心がA、B、Cで評価されることになりかねないのであります。評価されれば成績、こういう圧力で特定の愛国心が子供たちの心に強制されることは明らかであります。まさに、内心の自由に立ち入った強制、これが教育の現場で横行することになるのは明らかでありませんか。

 もう1つ、いま教育現場で起こっている問題を指摘せずにはおられません。それは、東京都で石原都政のもとで起こっている事態であります。児童・生徒の内心にまで立ち入って強制はしませんというのは、1999年に「日の丸・君が代」を法制化した際にも、政府が繰り返し答弁したことであります。当時の官房長官は「学校現場の取り扱いについても人それぞれの考え方がある」、こういうふうにして「式典等において起立する自由もあれば、起立しない自由もあるし、斉唱する自由もあれば、斉唱しない自由もある」、国会答弁で明確に言明したわけであります。ところが、東京都ではこの間、卒業式、入学式で日の丸・君が代のまさしく常軌を逸した強制が行われ、君が代斉唱に際して従わない教職員、起立しないという立場をとった教職員を毎年のように処分をし、マスメディアでもこれが大きく報道されているところであります。

 ある都立高校の校長あてに都の教育委員会から出された「注意」という文章があります。これは次のように述べています。「卒業式における国家斉唱時に、結果としてほとんどの生徒が不起立であったことは、学習指導要領に基づき卒業式を適正に実施する立場にある校長として、教職員に対して十分指揮したとは言いがたい。今後、このような指導がないように注意する」、このように言っているわけであります。

 「君が代」が日本の国家についてふさわしいかどうかについても、教職員はもちろん、生徒の中にもさまざまな意見があります。歌いたい生徒もいれば、歌いたくない生徒もいるわけであります。しかし、自分が敬意を払っている先生が処分を受けるということになったらどうなるか。やむなく起立して歌うことにならざるを得ないではありませんか。これが、生徒の内心に立ち入った強制でなくて、何なんでしょう。高校生を、自主的な判断力を持った独立した人格として認めない。教師をいわば人質にとった形で斉唱を強制する。これは、直接立てと命令するより、さらに卑劣なやり方ではないでしょうか。

 第2の問題点は、政府の改定案は国家権力が教育内容と方法に無制限に介入できるものとなっていることであります。第1条で教育の目的を、人格の完成、一人一人の子供の発達の可能性を最大限に伸ばすことに置いておりますが、この目的を実現する保障となる条項が、次の第10条であります。「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」と。ここで言う不当な支配とは、主に国家権力のことであります。教育勅語を中心としたあの戦前の教育が、国家権力の完全な支配・統制のもとに置かれ、それがやがて軍国主義一色に染め上げられていった歴史の反省に立って、教育に対する国家権力による不当な支配は許されない、このことを明記したのであります。

 この国家権力による不当な支配を排除する保障となっているのが、後段の「国民全体に対し直接に責任を負って」という規定であります。つまり、教育は子供の内面的価値に深くかかわる営みだけに、教育者は政府や行政機関を通じて国民に間接的に責任を負うのではなくて、子供の学習する権利にこたえて、子供、父母、国民に直接に責任を負って、教育に携わる者の良心と自主性に基づいて教育を行わなければならないということであります。つまり、教師は時の政府がこう言ったからそれに従ったまでだということでは、人間としての責任を回避できないということでもあるわけであります。この規定は、現行の基本法の第6条の学校の教員は全体の奉仕者として、国民全体に責任を負って教育に携わるべきだとする規定と一体のものであります。ここで言う「直接に責任を負って」ということも、戦前の教育の痛苦の反省に基づいています。

 かつて多くの教師が、戦争中に、戦争に行けと教え子たちに説きました。戦後、痛恨の思いでわびた教師が、全国にたくさんいたわけであります。天皇が言ったから、国が言ったからでは教師としての責任を回避できない。教育とは、人間と人間とのやり直しのきかない営みであり、だから子供たちに、父母に、国民に、直接に責任を負っておかなければならない。第10条というのは、幾多の人々の犠牲の上に、そして戦争教育の痛苦の反省の上に刻まれた条文であるということを、私たちは忘れてはならないと思うわけであります。

 政府は、この改定を提出した後、国会の論議の中で、この国家的な介入を抑制する条項、今度の新しい改定案にはあるのかと、こう尋ねられたけれども、何一つ上げることはできませんでした。10条を破壊してしまった結果、政府案のどこにも、国家的介入を抑制する条項がなくなってしまったわけであります。

 民主党が提案した日本国教育基本法案も、前文に、日本を愛する心を涵養することを盛り込むとともに、現行基本法10条を完全に削除し、政府が教育進行計画を決めるなど、教育内容に対する国家的介入を無制限にする点では、政府案と全くうり二つであります。自民党、公明党、民主党の双方とも、教育への国家的介入を抑制するという見識もなければ自覚もない、それらは片鱗も見られないのであります。これは、およそ教育を語るいろはの資格を欠くものと断ぜざるを得ないのであります。

 教育基本法が59年前に制定されたときに、立法には多くの人々が携わりました。郷土が誇る安倍能成などもその1人であります。田中二郎、南原繁、森戸辰男、務台理作、教育界では有名な方々であります。その人々は、教育に対する国家の関与は最大限抑制されなければならないということを、深く自覚していました。

 例えば、田中耕太郎という方がいます。法律をつくったときの文部大臣、後に最高裁長官を務めた人であります。1952年の「ジュリスト」という、これは法律家向けの専門雑誌でありますが、その創刊号に寄せた論文、教育基本法の第1条の性格、こういう論文を書いた中で、「国家的立法をもって教育の目的に関する指針を示すことが適当か」、こういう問いを正面から立てているわけであります。そして、そこには最大限の自制と抑制が必要である、こう述べています。立法当事者自身が国家による教育への関与の抑制という問題を、ここまで真剣に考えていたのかと驚くほどであります。愛国者というならば、こういう人たちこそ愛国者と言うべきであります。

 人間の内面的価値に関する文化的営みである教育において、その自主性、自律性、自由が尊重、保障されなければならないのは当然であります。そのことは、憲法13条が保障した国民の幸福追求権、憲法19条が保障した思想・良心・内心の自由、憲法23条が保障した学問の自由、憲法26条が保障した教育への権利などが強く求めていることであります。

 全国学力テスト、これに対する有名な判決があります。その判決の中でも、「教育内容に対する国家的介入はできるだけ抑制的でなければならない」、このように述べている。まさしく憲法の原理を踏まえた、名判決だと言わざるを得ないわけであります。

 さて、第2に重大なことは、先ほど述べました最高裁判決では、憲法に照らして許されること許されないことをはっきり述べているわけであります。政府の改正案の一体どこに、国家的介入を抑制する条項があるのでしょうか。あるのだったら、具体的に条項を示して答えてほしいと思うわけであります。

 国会の方では、文部科学大臣の答弁は、結局迷走いたしまして、右往左往したあげく、最後に言ったのは「政府案には不当な支配に服することなくと書いてあり、これが抑制する条項です」、こういう答弁をしたわけであります。これは全くの論理破綻そのものであります。政府・文部科学省の行う裁量行政は、すべて不当な支配に当たらないと自分で言っておきながら、それを抑制するのは不当な支配に服さずという条項だというのでは、完全な論理破綻であります。

 政府の改定案は、この命ともいえる第10条をずたずたに改変しています。「国民全体に対して直接に責任を負って」、この文言を削除、「この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの」、これに置きかえています。第6条の「全体の奉仕者」という規定も削っています。さらに、政府が教育振興基本計画をつくり、教育内容について詳細に決め、実施することができるんだとしているわけであります。これでは、国家権力が教育内容と方法に対して、無制限に介入できることになるではありませんか。一体こんなことが日本国憲法と両立するのか聞きたいわけであります。

 政府は教育基本法の10条改定を進める上で、1976年の、先ほど申しました最高裁大法廷における学力テスト問題の判決を持ち出して、最高裁判決の趣旨を踏まえて10条改定を行うということを繰り返し国会答弁で強調しました。しかし、政府の改定案は、実はこの判決に照らしても、全く説明のつかないものであります。第1に、10条改定の目的は一体どこにあるのか、こういう問題です。文部科学大臣は、最高裁判決の趣旨を踏まえ、法律の定めるところにより行われる教育が不当な支配に服するものではないことを明確にしたことによって、10条改定の目的があると答弁しました。文部科学省の説明では、法律の定めるところによりとは、政省令による政府、文科省の裁量行政も含まれるとのことであります。それでは最高裁判決は、政府・文科省が行う裁量行政は、すべて不当な支配に当たらないなどと言っているのでしょうか。

 最高裁判決では、教育行政機関のどういう行為が現行基本法の10条がいう不当な支配に当たるかについて、2つのケースをはっきりと区別して論じているわけであります。

 第1のケースは、最高裁判決によると、法律にはっきりと明記されたこと、行政の裁量の余地のないことをそのまま執行する行為は、不当な支配に当たらないとされています。例えば、義務教育は9年である。公立の義務教育学校の授業料はとらない、こういったことなどは現行教育基本法に明記されていることですが、それをそのまま執行する行為は、不当な支配に当たらないとされています。当たり前のことであります。

 第2のケース、同時に最高裁判決では、たとえ法律に基づくものであっても、行政の裁量で行われる行為は、不当な支配に当たることがあるということを述べています。例えば、学習指導要領があります。あれは法律のどこにも出てこないものであります。どこにも学習指導要領という規定はありません。文科省が全く行政の裁量で行っている行為であり、こういう行為は不当な支配に当たることがあり得るというのが、最高裁の判決で述べられているのであります。第2のケース、行政の裁量で行われる行為が、不当な支配に当たり得ることがあるということを、明確に断じているわけであります。

 それでは、一体10条改定で、教育への国家的介入を歯どめをなくした上で、どういう教育をやろうとしているのでしょうか。それは、国を愛する態度などの徳目の押しつけだけではありません。子供たちを競争に追いたてて、勝ち組・負け組に振り分ける、これが一層ひどい形で進められようとしています。

 教育基本法改定を答申した、中央教育審議会が作成した、教育振興基本計画の参考例というのがあります。それを見ますと、その筆頭、第1番目には「全国一斉学力テストを実施する」と書いてあるわけであります。この規定は、既に具体化が進んでいます。来年度になりますと、全国すべての小学校6年生、中学3年生を対象に、国語、算数、数学の一斉テストが実施をされる。東温市でも教育長がこれに参加をすると表明しているものであります。全国一斉学力テストというのは、かつて、1961年から64年にかけて実施されました。私も受けた当事者であります。競争教育をひどくする、学校の序列化が進むなどの多くの害悪が噴き出して、国民の反対が広がって中止になった、そういういわくつきのものであります。一斉学力テストというやり方が、一体何をもたらすか。その害悪は、この間、全国幾つかの自治体で独自に行われている一斉テストの実態を見れば明らかであります。

 例えば、東京都、都独自の一斉学力テストを行い、市区ごとに詳細な結果を公表しています。さらに、区や市で独自の一斉学力テストが行われ、少なくない区や市では、その結果を学校ごとに順位をつけて公表している。ホームページですべての学校別に教科ごとの成績を公表している、そういう自治体もあるわけであります。一体、第1位は何とか小学校、第2位は何とか小学校と成績を公表し、序列をつける必要が、一体どこにあるというのでしょうか。競争に追い立てるためであります。一斉テストとその公表は、学校と教師、子供たちにとって激しい圧力になって作用するのは当たり前であります。一斉テストの前には、成績が悪いとされた学校では、テスト対策の特別の授業を行います。プレテスト、あるいはプレプレテストというのまでやるそうであります。夏休みに入っても休みがやってこない、こういう事態もあると報道されています。

 東京都では、一斉テストが学区制廃止、学校選択制とセットで実施されているというひどい状況があります。その結果、どういうことが起こっているか。成績上位校と言われる学校には、当然、新入生、親が行かせます。逆に、新入生ゼロの学校が、実は生まれているわけであります。東京都自身の教育委員会の調査によれば、荒川、文京、墨田の小・中学校では新入生ゼロの学校が生まれている、こういう報告がなされています。これは、何も日本の過疎地で、人口がどんどんと減って子供がいない、そういう状況ではない、そんな話ではないわけであります。東京都という大都会のど真ん中で、春になっても新入生が入ってこない。したがって、入学式がないというのであります。お隣の学校ではいっぱいなのに、こちらの学校ではだれも入ってこない。こういう状況が、入ってこない学校の子供たちの心にどんな深刻な影響を、どんな深刻な傷を与えるかは、想像すれば明らかではありませんか。心痛むわけであります。

 こうした一斉学力テストを、来年度、全国の小・中学生を対象に行うというのであります。これは、競争と選別の教育を、恐ろしい勢いで加速させるものになるでありましょう。

 もともと、このテストの計画は、中山前文部科学大臣が提案したものでした。その際に中山氏は、もっと競争原理を導入する、競争意識を涵養する、このように言っていました。子供たちの学力の到達度を、全国的に調査するためのテストを、私たちは一概に否定するものではありません。しかし、その場合であっても、せいぜい数%の抽出調査、これで十分ではありませんか。費用も少なくて済むではありませんか。

 そこで、さらにここで重要なのは、なぜここまで子供たちを競争に追い立てる、こういう必要があるのかという問題であります。

 一斉テストの大義名分を見ますと、どれもこれもみんな学力向上のためを看板に掲げています。しかし、子供たちを競争に追い立てるのは、子供たちみんなに学力をつけるためではありません。結局、競争によって序列をつけて、いわゆるできる子とできない子、こういう振るい分けをする、ここに真の目的があるんだと言われてもしようがないわけであります。それが証拠に中教審が作成した教育振興基本計画の参考例で、全国一斉学力テストの次に並んでいるのが、習熟度別指導であります。既に習熟度別指導は政府の旗振りのもと、かなりの学校に広がっております。したがって、私も何度も議会で、東温市は習熟度学習をやっているのかどうか質問したわけであります。

 小学校の早い段階から習熟度別が固定され、いわゆるできる子、できない子というレッテル、これが張られることは、子供たちにとって大きな傷になるわけであります。学力を引き上げる上でも、習熟度別は効果がないことは明らかになっています。

 また、政府が旗を振っている習熟度別指導というのは、どの子も同じ目標を目指して、理解がゆっくりの子供には手厚くやるというものでは実はないのであります。2003年度以降の学習指導要領では、いわゆるできる子とできない子では学習の目標と内容が違ってもよいとされているわけであります。教科書もそういう二重基準でつくられるようになりました。このもとで、少なくない教育現場では、到達目標別授業が行われています。数学を3つのコースに分けて、Aコース、Bコース、Cコース、3つに分けるわけであります。Aコースでは基礎的な問題が解けるように、Bコースでは教科書程度の問題が解ける、Cコースでは複雑で難しい問題も解ける、これが目標にされています。結局、できる子は高い山、できない子は低い山、初めから違う山に登ることが目標とされているわけであります。これは、すべての子供たちがひとしく学習権利を保障した憲法に相反するやり方ではないでしょうか。政府・文部科学省の調査でも、実は習熟度別指導など、学級定員を減らさない少人数指導と比べて、少人数学級の方が効果的である、圧倒的多数の学校が答えているわけであります。

 さて、こんな振るい分け教育の根源にある、こんなことを目的にする、その根源に一体どういうふうな思想があるのでしょうか。私は一言で形容するならば、全く恐ろしい思想であります。

 今回の教育基本法改定の直接の出発点となったのは、首相の諮問機関である教育改革国民会議が2000年12月に発表した「教育を考える17の提案」という文章であります。そこではこう言っています。「これからの教育を考える視点として、初等教育から高等教育を通じて社会が求めるリーダーを育てるとともに、リーダーを認め、支える社会を実現しなければならない」。つまり、小学校の段階からリーダーになる人はリーダーになる人、その他はリーダーに従い、支える子供、これに区別をして教育をするということを言っているわけであります。ここには、子供一人一人の学習権を保障した憲法の立場とはおおよそ無縁の、そら恐ろしい差別・選別の思想があらわれているではありませんか。結局のところ、教育基本法を全面的につくりかえるねらい、一体どこにあるのか。一人一人の子供たちの人格の完成を目指す教育から国策に従う人間をつくる教育と、教育の根本目的を180度転換させることではないのでしょうか。まず第1のねらいは、結局、憲法を変えてしまって、海外で戦争をする国、それをつくり、そういった国に従う人間を育てるということであります。

 現行の教育基本法は、その前文を、大変格調の高い一文で始めています。「日本国憲法の理想の実現は、根本において教育の力に待つべきものである」という一文であります。つまり、憲法を決めたけれども、その憲法の理想を実現するのは主権者である国民、生きた人間がこれを実現する。それを育てるのが教育だというわけであります。まさに、国民主権の原則に立脚した憲法と教育との関係を、大変格調高い一文でつづって、教育基本法の前文は始まっているわけであります。ところが、政府の改定案は、それを全面的に削除してしまっているわけであります。

 さらに、前文の中の「真理と平和を希求する人間の育成」、こういう言葉を「真理と正義を希求し」に置きかえて、「平和を希求」という文言を削り取ってしまっています。希求とは、願い求めるという意味であります。ノーベル文学賞作家で郷土出身の大江健三郎氏も、この言葉に大変注目された発言をされています。この言葉は、憲法には1回しか出てきません。9条第1項です。「日本国民は正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」と、この中に出てくる言葉であります。

 さて、第2に、結局弱肉強食の経済社会を支え、従う人間をつくるというねらいがあるのではないかということです。いま自民党は、構造改革の名で弱肉強食の経済政策を進め、格差社会と貧困の新しい広がりが深刻な社会問題になっています。そのことをあけすけに述べた2人の人物がいます。1人は、元教育課程審議会会長として教育基本法改定を推進したある作家の次の言葉であります。あえて名前は言いません。「できん者はできんままで結構。戦後50年、落ちこぼれの底辺を上げることにばかり注いできた労力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向ける。100人に1人でいい。やがて彼らが国を引っ張っていきます。限りなくできない非才、無才にはせめて実直な精神だけを養ってもらえばいいんです」、こう言っているわけであります。子供たちを1%のエリートと99%のその他に選別して、エリートだけを育てればいい、その他はエリートに従うように、実直な精神を養ってもらえばいいんですというわけであります。

 いま一つは、教育改革国民会議で座長を務めた有名な人物であります。この人はこう言っています。「ある種の能力が備わっていない者が幾らやってもね。いずれは就学時に遺伝子検査を行い、それぞれの子供の遺伝情報に見合った教育をしていく形になりますよ」。特に、この2人目はひどい話であります。人間の能力が遺伝で決まると言っているわけであります。それなら教育は、もともと必要なくなるではありませんか。まさしく教育を否定する思想と言わなければなりません。



○佐伯正夫議長 

 佐藤議員に申し上げます。

 議事運営上、支障がありますので、その要旨を簡潔にお願いしたい。それが6、質問あって、今2番でしょう。



◆佐藤壽兼議員 

 いやいや、後はすぐ終わりますから。



○佐伯正夫議長 

 だから、そこは配慮をして。



◆佐藤壽兼議員 

 特にこれは大事ですからね。今、国会でもやっているんですから。



○佐伯正夫議長 

 熱心なことはよくわかりますけど、熱心なことはね。



◆佐藤壽兼議員 

 はい。はっきり言ってこの思想、この言葉、私はヒトラーばりの優生学だと言わざるを得ないわけであります。遺伝子で全部わかるというわけであります。

 さて、2度ばかり議会でも私、国連の子どもの権利委員会の2度の勧告を引用して質問いたしました。ですので、きょうはこのことはやめます。しかし、一言だけ言わせていただければ、国連は日本政府に対して勧告を行ったわけでありますが、その勧告を子どもの権利条約の一連の条文、第3条、第6条、第12条、第29条、第31条などの条文に基づいて行っています。そこでは、子供が最善の利益を得る権利を持つこと、子供が生存し、最大限の発達の権利を持つことなどを踏まえて、教育の目的について、このように明記しているわけであります。「子供の人格、才能並びに精神的及び身体的な能力を、その可能な最大限度まで発達させること」、まさしくこの立場は、現行の教育基本法の精神そのものではありませんか。

 さて、もう1つは、これも議会で言いました。また同僚のほかの議員も言いました。フィンランドの教育改革の問題であります。フィンランドが国際的な学力調査で世界一となり、その教育改革が注目されているということは、皆さんご承知のとおりであります。一体フィンランドの教育、どのようにこの教育改革が評価されているのか、聞きたいわけであります。

 私は、大きく言って3つあると。1つは、競争主義を教育から一掃している、第2には、学校と教師の自由と自律性を尊重している、第3は、教育条件の整備という本来なすべき分野で、行政がその責任を果たしているということであります。そして、フィンランドはこれらの改革を進める上で、教育改革に関する国際的な成果をさまざまな国から酌み取る努力を行ったと言っています。その中でも、日本の教育基本法が非常に参考になった、このように責任者みずからが言っているわけであります。

 以上のことから、通告どおり、6つの点について質問をしておりますので、担当者、明快に答弁を願いたいと思います。

 さて、3点目です。4つ目も、同様に高齢者の問題であります。

 まず、高齢者が集う場所、ぜひ、現在もいろいろやっているというお話も聞いておりますが、児童館と高齢者館というようなものをできるだけ併設をして、行き来もできるようなものをつくってはどうかという提案であります。答弁を願いたいと思います。

 4つ目には、子供議会をという提案が3月議会でもなされておりましたが、子供議会もぜひやっていただきたいと思いますが、高齢者の議会をやったらどうかという提案であります。

 この間、小泉さんになってから、高齢者はひどい目に遭っていると言わざるを得ません。相次ぐ医療改革あるいは税金、こういったもので大変ひどい思いをしています。また、合併して東温市になったら、サービスは高く負担は軽く、こういうことを絶対やりますと、今の市長さんではありませんが、これを推進された方々がおっしゃいました。途中で、何かちょっと難しいかなと言ったこともあります。しかし、お約束であります。それは守ってもらわなきゃならないわけであります。高齢者の方が率直に、どのようにこういったことを思っているのか、直接、市の担当者、理事者に聞く、そういう議会を設けて、率直な意見交換をして、市長がかねがね言っているように、住んでよかった東温市になるように、ぜひしたいと思うわけであります。見解を求めます。

 さて、5点目に、3月議会でも申し述べましたが、特別職の退職金の問題です。

 どういうわけか、時を同じくしてマスコミでもこういうことが盛んに報道されました。前回は、市長に感想や意見を聞きました。どうも、その後の新聞を見ておりますと、今のところは考えていないと、今後考えるのかなという含みも残しているようでありますが、さて、あと特別職は助役、教育長でございます。特に教育長は、もうことしの9月で、新しい人生を歩みたいということであるようでありますが、ぜひ見解をお聞きしたいと思うわけであります。

 さて、最後に6番目、行政改革「集中改革プラン」というのが、国からの指導で、数字目標まで挙げてやれと、出せと。はっきり言って強制であります。ひどい話だと、私思っています。だから、東温市が発表したものすべて、そのままうのみにはしていないわけであります。

 そこで、3点についてお聞きをしたいわけであります。

 合併する以前から、合併だということで、両町は職員採用なども控えて、5年間採用なしというようなことも載っておりましたが、しかし、そういうのをいつまでも続けると、これは甚だ問題が出てくると、こういうことは明らかであります。そういった点で、今後、職員採用などについてはどのように考えているのかお聞かせを願いたいわけであります。

 また、この6月議会の中でも同僚議員から、ちょっと私とは考えが違いますが、職員をどんどん減らせという住民の声が強いというようなことで質問があって、たしか総務部長がご答弁になったと思います。私は、総務部長の答弁、非常に評価できる、非常に明快な答弁だったと実は思っているんです。そのあたりも含めて、ぜひ答弁を願いたいと思います。

 2つ目には臨時職員、この現状及び今後の方向性と。私一番言いたいのは、財政が厳しい厳しいと、お金がないないということが余りにも言われ過ぎて、安易に臨時職員、これをふやす方向にいっているんじゃないか、このことを非常に危惧しているわけであります。そのあたりのことを、答弁をお願いをしたいと思います。

 そして、3点目が何といっても住民サービス、住民に負担の問題が大事であります。住民サービスが低下しているんじゃないか。はっきり言って低下しています。住民負担、ふえ続けているじゃないですか。このあたりどのように考えられているのか。そのことを明快な答弁をお願いして、一般質問を終わります。



◎高須賀功市長 

 佐藤議員にお答えいたします。

 小泉政権の評価についてのお尋ねでございます。

 地方分権推進法施行以来、構造改革は改革なくして成長なし、民間にできることは民間に、地方にできることは地方にとの方針のもとに、平成15年6月経済財政諮問会議で答申のあった経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003により、改革が断行されたことにより、国が決めて地方が従うという中央集権の原理を、自分たちの地域は自分たちで決めるという自治分権の原理へ、歴史的に転換する貴重なステップだったと、一定の評価をするものであります。三位一体の改革は、地方公共団体の自由度を高め、住民により身近で、地域の特性を生かした施策を展開するために国庫支出金、交付税を削減し、税源移譲することにより地方分権を推進し、真の地方自治を確立するために2004年度から3年間、進められました。

 しかし、権限と組織を守ろうとする中央省庁の壁は厚く、3兆円の税源移譲は実現したものの、そのための財源を生み出すために必要だった多くの国庫補助負担金の改革もすべて至らず、国の関与を残したまま、国の補助負担率を引き下げる手法が用いられ、地方の自由度の拡大という点では十分な成果が出ていないのではないかと、このように思っております。

 この改革に伴います影響は、交付税や国庫補助金の廃止、補助率等の減によりまして、平成16年度で東温市におきまして約4億3,200万円の減、17年度では約1億9,300万円の減となっております。非常に厳しい財政状況になっていると、このように思っております。

 今後さらに骨太の方針2006が進められる中、自主財源の確保に努め、行財政改革を行いながら、公共サービスを効率的・効果的に提供し、個性を生かしたまちづくり、「小さくてもキラリと光る、住んでよかったまちづくり」に積極的に取り組んでいかねばならないと、痛感に思っているところでもございます。

 次に、特別職の退職金問題、助役と教育長についてのお尋ねでございますが、小泉首相の多過ぎるとの発言で、首長の退職金の問題がマスコミで取り上げられ、話題性を高めていることはご承知のとおりでございます。この退職金問題につきましては、首長を初め助役、教育長、すべての特別職にかかわる問題でございまして、本市に限らず全国自治体共通の課題ではなかろうかと、このように思います。

 現在、東温市は愛媛県市町総合事務組合に加入しており、組合の条例に基づき退職手当が支給されている状況でございます。よって、東温市のみの判断で支給額を変えることはできませんが、現状から考えてみますと、今後組合で検討がなされるものではないかと思っております。いずれにいたしましても、組合の規定に従い、適切に対処してまいりたい、このように思っております。

 その他の質問につきましては、関係理事者から答弁いたしますので、よろしくお願いします。



◎佐伯決助役 

 6番目の行政改革「集中改革プラン」について、お答えを申し上げます。

 集中改革プランは、新地方自治改革方針に基づき、今後5年間にわたる行政改革の取り組みを、市民に数字でわかりやすく明示することを目的に、市民の監視と注目の中で改革を進めようとするもので、愛大医学部の小西教授を初め税理士、元法務局職員、元県職員など各界からの識見者10名で構成する行政改革推進委員会の答申を得て作成したものでございます。その内容は、1、事務事業の再編整理、2、民間委託等の推進、3、定員管理の適正化、4、給与の適正化、5、第三セクターの見直し、6、経費節減の財政効果など、広範囲にわたるものとなっており、簡素で効率的な行政運営の実現が図られるものと確信をいたしております。

 さて、職員採用の現状及び今後の計画策定の方針についてでございますが、保育士や消防署は、欠員補充いたしておりますが、一般事務職員の採用は3年間実施いたしておりません。一般事務職員の採用計画につきましては、来年度から退職職員のおおむね2分の1を採用する予定にいたしておりますが、団塊の世代の退職を控え、将来にわたり年齢構成等のひずみが生じないよう考慮し、採用者の平準化を図ってまいりたいと考えております。

 次に、臨時職員の現状及び今後の方向性についてでございますが、現在、一般事務の臨時職員は20名でございます。事務事業の再編整理やアウトソーシングにより、今後は減少するものと考えております。

 次に、住民サービスや住民負担の関係でございますが、集中改革プランに基づく職員削減はあくまで手段でございまして、目的ではございません。当市が実施する行政改革の目的は、地方分権下の厳しい財政状況の中を生き抜く持続可能な市役所づくりを行い、その結果として、市民サービスの維持向上を図っていこうということになります。行政のスリム化によって生み出された財源は、新たな市民サービスの展開や内容の拡充に充当されます。そのため、行政のスリム化の路線は、終始一貫して実施してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◎岡省吾教育長 

 佐藤議員の教育基本法の改正について、お答えをいたします。

 今回の改正は、戦後60年に余る時代の変化にかんがみ、改めて将来へ向かっての教育の基本を確立し、現行法の理念を大切にしながら、教育の今日的課題を明確にするものであります。

 改正の主な内容は、社会の形成に主体的に参画する公共の精神、道徳心、自律心の涵養、日本の伝統・文化の尊重、郷土や国を愛する心と国際社会の一員としての意識の涵養、家庭教育や生涯学習など、戦後余り重視されてこなかった点を補完するものであります。

 あわせて提出される教育振興基本計計画では、学力向上といじめや不登校の問題などを具体的に示し、教育行政のあり方など教育の今日的課題を含めたものであります。

 したがいまして、改正の主旨を素直に理解すれば、議員ご指摘の6点を集約して申し上げますが、内心の自由の侵害、教育内容への国家介入、過度の競争意識の喚起、軍事国家への転換などは全く杞憂にすぎず、広く国民に受け入れられるものと考えております。

 以上でございます。



◎加藤章保健福祉部長 

 3番目の高齢者の集う場所の設置を、それから4番目の高齢者議会につきまして、お答えをいたします。

 現在、東温市には高齢者が集う場所として老人福祉センター、老人憩いの家、各地区の公民館、集会所、また老人クラブ、シルバー人材センター等数多く用意されております。さらには、社会福祉協議会の事業として、ふれあいいきいきサロン20カ所、ミニデイサービス12カ所が設置されております。したがいまして、現状におきましては、ご質問の高齢者の集う場所といたしましては、ハード・ソフトともにおおむね充足しているものと考えております。

 ご質問の児童館と高齢者館の併設施設は、高齢者と子供の交流の場として意義があるものと思われますが、新市建設計画、また高齢者保健福祉計画におきまして計画されておらず、また多額の資金を要することから慎重に検討してまいりたいと考えております。

 したがいまして、前述の公民館や集会所等にはひだまりの部屋が設置されているところもございますので、その運営等につきまして関係部署とも協議を進めてまいりたいと考えております。

 今後、本格的な高齢社会を迎えるに当たりまして、高齢者福祉は大変重要な問題であると認識をいたしております。これまで一生懸命仕事をされ、社会の発展に大きく貢献されてきた方々でございますので、快適な老後を過ごしていただけますよう、可能な範囲で、さらに老人福祉に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、高齢者議会を開催してはどうかとのご質問でございます。

 東温市の65歳以上の高齢者は、平成18年4月1日現在、総人口3万4,464人中7,639人であり、高齢化率は22.17%で、県内17番目の高齢化率でございます。ちなみに愛媛県の平均は23.92%となっております。市民5人のうち1人以上の方が高齢者という社会では、高齢者福祉はゆるがせにできない重要な問題であると考えております。

 ご質問の高齢者議会でございますが、高齢者の方も被選挙権を有しておりまして、市議会議員になるための基礎的資格は有しておられます。その上で、選挙を経ていない高齢者の方のみで議会を開催するということは、困難であると考えております。したがいまして、現時点では、高齢者議会を開催する考えはございません。

 なお、行政へのさまざまなご意見につきましては、その都度、お伺いし、検討することも可能と考えております。

 以上でございます。



◆佐藤壽兼議員 

 第1点の、小泉政権の評価でございますが、なかなか難しいとこもあるでしょう。しかし、多くのマスコミなどでも大体一致しているのは、やはり中央と地方との格差、こういうものが、実は小泉政権になってからどんどこ広がっていると、こういうことを大体どのマスコミも指摘をしています。ある新聞などは、地方の再生は地方に任せてこそ実現するものだが、地方への権限と財源の移譲は、まだまだ先が見えない、こういうようなこともはっきり言っております。

 市長も大体そのようなお考えであるような気がいたしますが、東温市の中心的かじ取りでございますので、ぜひそのあたりの国の動向などもよく我々とも意見交換をさせていただいて、何とか頑張って生きる東温市にしたいものだと思うわけであります。

 さて、難しいのは先へ飛ばしまして、3番目の、特に高齢者館、慎重に検討言うけれども、まあせんということでしょうけれども、ただちょっと頼もしいなと思ったのは運営の改善と、いわゆるハードは大体できているからソフト面と、これからは。そういうことについて、私も一定、同感であると。ぜひ関係の方々協議していただいて。昔の高齢者とまた今の高齢者違いますからね。そのあたり十分、すべての高齢者が何だかんだで集まっていろいろ相談したり、励まし合っていけるように、ぜひこの運営の面でいろいろ尽力していただきますことを要望したいと思います。

 それから、高齢者議会、被選挙権もあるんだからみたいな、選挙権、被選挙権とのかかわりを言われるけれども、それで出てくれる人は大しておらんわけですよ。率直にいろんな組織あるんだから、そういうところの人、来ていただいて、そういうような場もほかに設けますというような答弁もあったけれども、東温市はそういう議会もやると、これでますます宣伝になるじゃありませんか。ぜひ、そういう面での検討をぜひお願いをしたいと思います。

 それから、退職金の問題です。まあ、今のところ、それぐらいかなと、苦しいとこだなと思います。余りこれ以上私もやりませんけれども、ただ、かなりこれについては厳しい批判があると、世の中にはね。ということもしっかり肝に銘じて考えていただきたいと思いますよ。

 最後の集中改革プランの問題です。職員採用については、退職者の2分の1ぐらい補充していくと、平準化もしていくというような流れで、そういうことかなと。大体常識的に考えて、今のいろんな状況を見ると、そういうのが一定しようがないなという気も私もいたしますが、3番目ですね、ちょっと気になるのは。住民サービス、それを維持、そして向上させると。新たなサービスもつくるからというようなことなんだけれども、そうころころサービス、新しく変えん方がいいんですよ、高齢者、困りますからね、戸惑います。そして、本当にこれは効果があるかないかというものは、一定厳しく検討する必要もあるけれども、そう簡単に今まであった制度はい終わりと、国の方針変わったからはい終わりというふうには、ぜひしないようにしてもらいたい。慎重の上にも慎重にしていくと、そういう姿勢をぜひ堅持してもらいたいと思います。

 さて、2番目の教育基本法の答弁であります。非常に大問題で、私は相当一生懸命しゃべったんですけれどもね。まあ、本当にあんな答弁、聞きたくもなかったんですよ、はっきり言って。私は理屈だけ言っているんじゃないんですよ、理論だけ言っているんじゃないんですよ。実態が、こういう実態があるじゃないかということをたくさん言ったはずですよ。それについては何の答えもない。理論だけじゃだめなんですよ。実態と理論と両方がちゃんと整合性がなければならないわけですよ。そのことをぜひ、私厳しく言っておきたいたいと思います。

 これは私は、日本共産党もこれは1つの大きな国民的運動でね、この教育基本法、私にとっては改悪だけれども、これをどんなことをしてもとめるということで、今後、頑張るということを、私は表明しておきます。

 もうこれ以上、答弁要りません。



◆白戸寧議員 

 ただいまより第3回東温市議会で、一般質問をさせていただきます。

 さきの議員が余りにも雄弁でありましたので、影が薄いわけでございます。また、私のする質問は、藤田議員、安井議員とも関連をしておる質問をしておりますので、ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。

 3月議会におきまして、国民保護対策あるいは緊急対処事態対策とかいろいろ制定されたようでございますが、この種の関連の組織とか計画というのをどのように、現在、なされておるかということを、まず1点。

 それから、私は、そういうことはまず国と国との関係でございますので、外交で平和裏にやれば解決できると信じておりますので、私の場合は、21世紀前半にも起こり得ると言われておる東南海あるいは南海の大地震について、お伺いいたしたいと思います。

 ちょうど昨日の朝、私がテレビのスイッチを入れた途端にがたがたと来たわけなんでございますが、あの地震も、ちょうどこれから私が述べますように、南海トラフにフィリピン海プレートが潜り込んで発生したというふうにテレビ等で報じておりましたが、文部科学省の地震調査委員会というのが、以前、発表いたしましたところによりますと、50年以内に8ないし9割の確率で大地震が発生すると、注意を呼びかけておるわけでございます。

 さきに述べましたように、地震というものは南海トラフ沿いで、大体90年ないし150年の間隔でマグニチュード8クラスの巨大地震が繰り返し起こると言われておるわけでございます。これは、先ほども言いましたけれども、プレート運動が原因と言われまして、西日本の陸のプレートにフィリピン海プレートが潜り込んでいって、西日本プレートも一緒に引きずり込まれるというようなことで、そこにひずみが発生して、それが限界に達したときに、そこでそのひずみが反発して起きると言われておるわけでございます。地質学者の説でございますけれども、紀伊半島沖には、このひずみが相当たまっておるという発表をいたしております。21世紀前半には必ず巨大地震が起こると、先ほども申し述べたとおりでございます。

 話はちょっと変わりますけれども、高知県のある高等学校では、この地震学習を非常に熱心に行っておるということでございます。ということは、南海地震のような地震が起きますと、その津波で、大体高知県で6,700人の死者が出るだろうと、勉強の段階で言われております。一昨年ですか、2004年12月に、インドネシアのスマトラで巨大地震が起きまして、その津波の影響で多大な被害を出しております。これは知識とか、やはり準備不足等で、そういうことになったというふうに聞いております。また、最近では、インドネシアのジャワ島の中部の地震で、大体6,200人以上が死亡したと。しかし、実際これは下方修正されまして5,782名だったというふうに言われておりますけれども、こういう地震も起きております。

 こういうよそが起きたから、やはり日本でも起きるというような問題でもございません。ということは建物の構造とか材質、あるいは地震になれた国というようなこともございまして、建物自体も非常にすぐれておるということで、同じ程度だったら、全然、日本では起きないというふうにも考えられます。けれども、万一、起きたときにはどうするか。やはりしっかりした行動ができる力を身につけておくということが必要かと思います。

 また、そういうことが言われておる中でございますので、そのような計画とか学習等はなされておいででしょうか。そういうことをお伺いしたいわけでございます。

 もう1つ、第2点は、東温市誕生以前の合併協議会、あるいは今度の新市計画でも、環境を重視した新しいまちづくりであるとか、先進的に取り組む都市にするとか、地球と共生する快適環境のまちづくりをするとかいうふうにいろいろ言っております。また、自然環境保全ゾーンをつくる、そういうことをいろいろたくさん述べております。

 そこで、私から言うと、あいつ、ちょっと頭おかしいんじゃないかなというようなことを、これから質問いたしたいと思います。

 とういうことはどういうことかと申しますと−−後ろで失笑されておるようでございますが、常識的にいいますと、日本の国にですよ、山には木、川には水というのが当然でございます。けれども、ここで私が言わんとするところは、若いころはいつも松山へ通学するときに、横河原の橋をいつも渡っておるということになると、いつもあの川は砂漠のような、水のない川なんですよね。これをいつも水があったらなというふうに感じておりました。小学校の2年生のときの初めての遠足で−−1年生は塩ヶ森、2年生は横河原の河原と、なんでかというと水がないから安全なんですよね。遊ぶところ、広いんです。ということで行きましたが、やはりこのときも水はございませんでした。

 東温市の総合計画の中の7つの特性の中で、第1に重信川のことを取り上げております。水をたたえていい川だというふうな感じもするわけでございますが、私に言わせれば、一番親しんでおる一番いい川は、横河原橋の上下ではなかろうかと思うわけであります。そこは、ほとんど大雨が降るか、あるいは台風の明けかでなければ水が流れていないということでございます。ここに水がもし10センチぐらいの深さでいいんです、幅5メートルぐらいのせせらぎになって流れていると、非常に心安らぐ思いがするわけですよね。

 そういうことでございますので、この近辺というのは非常に河川整備がされて、堤防その他、非常に公園のようになっているわけです。日曜とか祭日には、非常に家族連れなどが遊んでおります。悲しいかな、水がない。これを、私に言わせれば、干上がってしまって砂漠のような、非常に殺風景なんではなしに、ここに年中水が流れておったら、どんなに潤いのあるすばらしい公園かなと、水辺公園ができると思うんです。そういうことでございますので、私の思いは、ここに100年の計をかけてでも、ここに絶えず水が流れるような取り組みを考えてはどうかということを私は考えておるわけでございます。

 理事者側、この私のお笑いになるような質問でございますが、ひとつ真剣にお考えになっていただけるようなことはございませんでしょうか。ひとつお伺いいたしたいと思います。私いろいろな案があるんですけれども、それは伏せておきますので、どうぞよろしくお願いいたします。



◎別府頼房総務部長 

 東温市の自然災害対策及び対処について、お答えをいたします。

 まず、ご質問第1点目の東温市国民保護対策本部及び東温市緊急対処事態対策本部条例及び国民保護協議会条例制定後の条例関連の組織及び計画について、お答えをいたします。

 国民保護法の規定によりまして、市町村長は、都道府県の国民の保護に関する計画に基づき、国民の保護に関する計画を策定しなければならないとされているところでございます。本市では7月から策定業務に取りかかり、平成18年3月に策定されました愛媛県計画との整合性を図りながら、12月の完成を予定をいたしております。

 東温市国民保護計画策定に当たり、法第39条で市町村協議会に諮問しなければならないと定められておりますので、法第40条第4項の各号に定められた委員の任命につきましては、早急に選任してまいりたいと考えております。

 次に、2点目の地震対策関連のご質問にお答えいたします。

 阪神・淡路大震災から10年余りが経過し、この間、議員ご指摘のとおり、日本のみならず世界各地で地震、津波、風水害等の自然災害が発生し、各地でとうとい人命を奪い、多大な被害をもたらしております。当市では、半世紀以内に予想される南海地震等を初め各種災害に備え、安全・安心なまちづくりを構築するために、本年4月に危機管理室を設置したところでございます。危機管理室では、風水害対策と、震災対策時の行動計画である地域防災計画を、現在、作成中でございまして、県の協議等を経て年内の完成を目指しております。

 また、4月には被災者に対しライフラインの確保、物資の安定供給等を図るため、各種組合や企業六団体と東温市災害応援協定書の調印を実施し、5月には防災マップを全戸に配布し、啓発活動に努めてきたところでございます。さらに6月29日には、国土交通省による、災害時を想定した大規模な情報伝達訓練を実施する予定にいたしております。

 災害対策の基本は、市民一人一人が危機管理意識を持っていただく自助が重要でございます。今後も、自主防災組織率の向上はもとより市民への周知徹底を図り、災害に強い、安全なまちづくりを進めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



◎菅野貢産業建設部長 

 白戸議員の重信川に常時流水をのご質問にお答えいたします。

 1級河川重信川は、標高1,000メートルを超える源流山地から一気に流れ下る延長36キロメートルの、他に類を見ない急峻な川であり、この高低差から降雨時期の梅雨と台風時には川底の石とともに濁流をなしますが、瀬戸内海式気候のため雨量は少なく、平野部では表流水のない石ころの多い河原が続く、荒廃した河川となっております。重信川の特徴はれき川原、いわゆる石ころの川原、表流水の中断、湧水の泉に集約ができ、ご質問の瀬切れにつきましては、扇状地河川であることから、川底に砂れきが堆積しており、平常時には河川の表流水量は少なく、常に流れの連続を見ることは難しい構造となっております。

 しかしながら、扇状地がゆえに肥沃な農地を生み、河川水は伏流水となり、農業用水や飲み水として我々に豊かな恵をもたらしてくれております。この伏流水が下流域で130カ所以上の泉となって生活に欠かせないものとして利用され、また、泉周辺は自然の水辺空間として貴重な存在にもなっております。

 美しい水辺環境への取り組みとしては、国土交通省が実施しております重信川再生への熱い思いが詰まった重信川いきいきネットワーク計画による自然再生事業や、東温市での田園自然環境保全・再生支援事業などがあり、重信川での治水・利水に加えて環境に配慮した施策が行われております。このようなことから、今後とも、重信川の自然環境の保全事業に対しましては、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◆白戸寧議員 

 12時も過ぎて、まことに恐縮でございますが、1点だけ。

 そうですね、ライフワーク確保に向けて全力で取り組むというふうなご意見でございますけれども、例えば、公共下水道が発達いたしまして、今公共下水道を皆さんが使っておると。もし電気が切れたらどうか、いや、うちは発電機があるからとこう言うた。もし汚水管の大きなのが切れて、汚水が噴き出したらどうすると。たちまち皆さん日常生活に差し支えてくるんですね。送水管、上水道でもそうですよ。ちょっと考えただけでたくさんある。そのことを考えに入れて、簡単なことから、ひとつ万全を期していただきたいということ。

 もう1点は、重信川の件でございますけれども、伏流水で、もちろん扇状地でございますので伏流水でございます。あちこちに有名な泉もございます。しかし、泉があるからそれでよしと。あれは1級河川でございまして、国の管轄でございますので、勝手に好き勝手なことはできないことは百も承知でございますが、しかし、水を流す努力に対して、建設省は文句を言う筋合いは一つもないと、私はそのように考えているわけでございますが、ひとついろいろ具体的な取り組みを、今後、まず100年をかける思いで、ひとつやっていただきたいと。この点についてそういうふうにやりましょうとか、そんなことができるかとか、そのお返事を、ちょっとその一端をお聞かせ願ったらと思います。よろしくお願いいたします。



◎菅野貢産業建設部長 

 非常に難しい問題でありまして、先ほどお話いたしましたように、河川の特徴が固有の風土といいますか、そういったことがありまして、地域によって河川がどういう働きをしているかというようなことが、全くそこで違ってくるわけですけれども、ご意見はご意見としてお伺いをいたしまして、やはり伏流水なんかも当然減少してくれば、山林の植林とかいうことも当然していかなければならないでしょうし、そういったことで、長い目でやはり泉等の伏流水につきましては、減少してくれば、そういった手当ては今後必要かなというふうに思っておりますので、ご理解をいただきたいというふうに思います。



○佐伯正夫議長 

 ここで、休憩いたします。再開は午後1時でございます。

               午後0時06分休憩

               午後1時01分再開



○佐伯正夫議長 

 再開いたします。

 一般質問を続けます。



◆佐伯強議員 

 それでは、平成18年度第3回東温市議会定例会におけます一般質問を行います。

 まず最初は、核廃絶に対する地方自治体の行政のあり方についてであります。

 核兵器廃絶や非核三原則を守る上で、自治体の役割は重要だと思います。ピーク時には3,000近くの自治体で核廃絶の宣言や議会決議がなされていました。東温市になる前の重信・川内両町においても宣言の町として参加をしています。合併によって失効するなどによるのかどうか知りませんが、住んでいる住民、市民は以前と変わっていません。東温市として垂れ幕をつくってもよいのではないでしょうか。よいことは合併しても継続するんだと言っていたのですから、いかがでしょうか。それとも、そうはいかないという根拠があるのでしょうか。例えば、議会で決議してくれないとできないんだということなのかどうか。

 世界には、まだ2万7,000基の核兵器があります。第60回国連総会では、核兵器のない世界を目指す決議が圧倒的な支持を得ています。敗戦記念日、世界で初めて広島、長崎に原子爆弾が落とされた8月には、ぜひ垂れ幕を垂らす等のモニュメントを実施していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 そして、先般、東温市で岡本太郎さんの「明日の神話」、これがきれいに修復をされた。これも、ピカソがファシズムへの怒りを描いたゲルニカの原爆版だとも言われて、日本全国というか国際的にもこれが注目をされている、その修復をした東温市でもありますので、ぜひこの点について十分なご配慮をいただきたいと思います。

 次は、禁煙について、教育との関連もありますので、たばこをこよなく愛する教育長にお尋ねをいたします。

 高校生はもちろんですが、喫煙する子供が中学生、そして最近では小学生にも及んできている、それが問題になっているようです。私も以前、下校中の重中生が喫煙しているのを見かけて注意したことがあります。子供たちの細胞は、若いだけに発がん率が飛躍的に高く、そしてニコチン依存症になりやすいことはご存じのことと思います。たばこの恐ろしいことは、そうした影響がすぐには出ないところにあり、大したことはないと思って吸い続けるうちに、体中ぼろぼろにされてしまうし、脳への影響も深刻なのだと言われています。

 喫煙は2つのタイプがあり、好奇心や退屈、友達に誘われて、この軽い気持ちで吸い始めてやめられなくなった誘惑型と、もう1つは、親子関係の問題やいじめ、学校への抵抗、反発といった背景がある問題背景型といった感じのものがあるとのことです。そして、特徴として喫煙が悪いことだと余り思っていないことだとも言われています。たばこについては、重信町時代から、「健康福祉のまちづくり」の中で、分煙、禁煙、防煙について計画され、学校における喫煙防止教育の実施がうたわれております。その実施状況について、いかがでしょうか。また、成果があらわれているのか、今の実態についてもお聞かせを願いたいと思います。

 次は、同じたばこのことではありますが、若い女性、おなかで胎児が育っている人、さらには子育て真っ最中の親の皆さんに対して、特に喫煙している人たち喫煙防止を呼びかけてはどうか、その取り組みをしていただきたいと思います。

 先ほど申し上げた子供の喫煙も、親の影響力が非常に大きく、よくも悪くも、親の、特に母親の影響力は非常に大きいものがあると言われています。胎児はおなかの中で酸欠状態になるなど、一番怖いのは、その胎児や乳幼児の受動喫煙で、大人の吸うたばこの煙が体内に入り込んで、最も発達の盛んな中枢神経、つまり脳に悪影響を与えるからであります。出生率が1.25と最低になって、少子化に歯どめがかからない時代だからこそ、心身ともに元気で賢い子供に育ってほしいとの思いから、今まで以上に禁煙の呼びかけを強化すべきと思います。

 5月31日は世界禁煙デー、その催しとして、県医師会などの主催で、たばこの有害性を訴えるデモ行進が大街道などで行われました。世界中でたばこを規制する動きが強まっているのは、確たる科学的根拠のあることで、たばこは先ほど申し上げた核兵器同様、この世界、宇宙から廃絶すべきものだと言っている人もおるくらいであります。

 たばこをこよなく愛し、心中してもよいと思っている人は別といたしまして、4月1日より禁煙治療が保険適用になりました。6月1日からは禁断症状を緩和するのに体に張って使うニコチンパッチも、全額自己負担から保険適用になりました。医師のもとに足をお運びになってはいかがでしょうか。高いたばこ税も払わなくて済むのではないでしょうか。人にやさしい、特に子供にやさしい健康なまちづくりのために、力強い取り組みを再度求めます。東温市の未来が、さらに明るくなるようなご答弁を期待いたします。

 東温市になる前には、こういうふうにきちんと計画を立てておるわけですから、こういったことが既にやっておるわけですからね、それの現状報告も、よければ教えていただきたいと思います。

 次は3番目ですが、「戦死せる教え児よ」のうたと申しますか、詩と教育基本法の理念との認識についてお尋ねをします。

 教育基本法を変えようとする動きの中で、「戦死せる教え児よ」という詩が、再度注目され始めています。当時、中学校の先生だった竹本源治氏の作で、学生を戦場へ駆り立て、何人もの教え子を戦死させたことへの痛恨の思いが込められたものです。

 「逝いて還らぬ教え児よ/私の手は血まみれだ!/君を縊つたその綱の/端を私も持っていた/しかも人の子の師の名において/嗚呼!/「お互いにだまされていた」の言訳が/なんでできよう/慚愧 悔恨 懺悔を重ねても/それがなんの償いになろう/逝った君はもう還らない/今ぞ私は汚濁の手をすすぎ/涙をはらつて君の墓標に誓う/「繰り返さぬぞ絶対に!」」

 この詩は、第1回世界教員大会で紹介され、拍手が巻き起こったそうです。その後、翻訳もされ、多くの感銘を日本以外の人たちにも与えたと言われています。

 日本国憲法は教育基本法と表裏一体のものであり、憲法と同じように前文で基本理念が明記されています。世界の平和と人類の福祉に貢献する決意を示し、個人の尊厳を重んじて、真理と平和を希求する人間を育成する、そういった3項目、また、日本国憲法の精神にのっとり、教育の目的を明示して、この法律を制定しています。第1条にも「平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとぶ」とあり、そのために第3条で、「すべての国民は、ひとしく、その能力に応ずる教育を受ける機会を与えられなければならない」となっています。

 「繰り返さぬぞ絶対に!」、また教え子を再び戦場には送らない、送らせない。これは敗戦後の教師の1つの基本理念だったと思いますが、いかがでしょうか。

 また、現在の異常な競争教育が発達障害を子供にもたらしているとして、2度にわたって国連から厳しく批判をされていることについては、どのように思われておいでなのでしょうか。基本法の最も大切な理念をおざなりにしてきた結果だったとは思いませんか。お伺いをいたします。

 では、さきの議会でも取り上げられた学校図書のことです。

 学校図書と市立図書館のネットワークづくりについて、読書活動推進計画が策定され、それに基づいてということでしたが、それももちろん大切でありますが、学校図書は学校図書として独自性のあるものであり、早く充実させることに力を尽くさなければなりません。

 全国平均では、1校当たり小学校で42万円、中学校で60万6,000円と図書費がなっています。小学校の最高は69万1,000円−−山梨県ですけれども、中学校での最高は107万6,000円となっています。東温市の小・中学校ではいかがでしょうか。本の内容も大切ですが、金額も学校図書に対する1つのバロメーターだと思いますので、お伺いをいたします。

 次は、プラごみですが、プラ容器・包装ごみ等の分別の実態についてということでありますけれども、5月11日付の愛媛新聞のトップ記事として、プラ容器包装ごみの処理や分別の品質等が、幾つかの自治体別に評価されていました。松山市は最低の評価を受けていましたが、他市のことですからとやかく言うつもりはありませんが、我が東温市の評価も余り芳しくなく、少し驚きました。地域でお世話をしている人たちは大変ですし、ご苦労をされていることも知っているだけに残念な思いをいたしました。

 重信町時代は、プラごみは品質がよく、再生工場でも高い評価を受けていました。品質評価の総合ではAどころかBにもならず、Dといったところであります。全国では総合評価Aが71%、Bが17%、Dが12%、その12%のDに東温市が仲間入りをしているということであります。同じ東温市でも品質の格差が地域によって生じているのかどうなのか、そのあたりの実情はいかが把握されておいでるのでしょうか。そして、どのようにしたらいいのか、どのようにされているのか含めて、それぞれまた地域によって違いがございましょうけれども、今後のことについてもお尋ねをいたします。

 次は、5番目で、国民健康保険税の滞納と保険証の交付等に関連してであります。

 つまり、病気やリストラによって国保税が納入できなくなった場合、保険証を交付できるのではないか。例えば、資格証の発行後に病気になって保険料が今以上に払えない状態になった場合、保険証の交付はどうなるのでしょうか。短期証でも発行できるのか、できないのかということをお尋ねしたいのと、それから国民健康保険法施行規則第1条の3、または法律の第9条の3項に規定する特別事情に該当する世帯というのは、どの程度の範囲を示しているのか。資格証が交付されておっても、病気になったら役所へ行って手続をすれば、保険証がもらえると思ってよいのか、国保法に該当するということなのか。それと、この東温市にある国民健康保険税の減免規定第14条の2とのかかわり、またこの第14条の2に該当している人が、わかっておれば、何世帯ぐらいあるのかもちょっとお尋ねをできたらと思っております。

 次の75歳以上の方の資格証明書、これは今後の問題で法律が改定されると、ここからも外されるということになっておりますので、まだ、いまだ国会で通っていないので、今回は答弁は要りません。

 次の3ですね、滞納整理機構について。国保税だけではありませんが、率からいって予算規模と比較しても大きく、また所得の少ない人たちが国民健康保険税に比較的多いために、お尋ねをします。この機構の方にご依頼いたしますよという旨の通知は、今までに出したことがあるのかないのか。出しておるとしたら何通ぐらい出されて、その成果といっていいのかわかりませんが、その結果はどういう状態になっているのか。それとも、慎重にして、まだ実施していないということなのかどうかについてもお尋ねをいたします。

 最後でございますが、高齢者問題です。高齢者を取り巻く介護や医療制度の行政は、かつてなく厳しいものになっています。20年前くらいに、その当時の大臣が「老人の福祉に金を使うことは、枯れ木に水をやるようなもんだ」と言って大問題になったことがあります。現在は、枯れ木に水ではなく、枯れ木も燃やせばまきになる。つまり、使用済み核燃料の再利用と同じように、高齢者に多少とも残っている水分、つまり資産を搾り取るという方向に変わってきたと指摘されてきています。従来の自民党政治はあめとむちとの側面がありましたが、今はそれすらなくなり、むちだけの施策となりつつあり、その背景にはアメリカ型の自立・自助の社会保障政策があります。そして、ライブドアや村上ファンド事件で象徴されるように、拝金主義、弱肉強食の市場原理のもとで、介護も医療も丸投げされようとしており、行政の責任が限りなく希薄にされようとしています。

 介護保険では、4月1日より準備不足のまま見切り発車をさせたために、現場では大変な混乱を生じ右往左往の状態だったと聞いてもいます。今回の見直しでは予防重視のシステムになり、要支援と要介護1の大部分に当たる介護度の軽い人たちの新段階を要支援1と2に置きかえて、従来のサービスを介護保険とは別枠の新予防給付に移して、受けられるサービスが限定されるという上に、ケアプラン作成や介護報酬の面でサービス切り捨てになってはいないかということです。そして、新予防給付を受けるための新たな予防プラン作成が間に合わないという問題が起きてはいないか。東温市には、地域包括支援センターができていますが、現状はいかがでしょうか。

 1月末に介護報酬改定で、突如、ケアマネジャー1人当たり8件までしかケアプランをつくってはいけない、このように変更され、報酬も半額程度にされる中、どのようになっていくのでしょうか。ケアマネ難民という状況になって、自治体や民間業者も大変困っているということも聞きます。東温市の場合はいかがでしょうか。

 また、医療についても1割負担が倍の2割負担になろうとしたり、所得に関係なく75歳以上、全員独自の保険に入れられ、所得に関係なく保険料も、それも介護保険と同じように年金から天引きしようとする動きがあります。また、高齢者にとって、寝たきりにならないための長期のリハビリに制限を加え、保険適用から外そうともいたしております。その上に、療養病床−−比較的長く入院できる病床ですが、これを37万床のうち介護型15万床を2011年までに廃止する計画も立てました。ひど過ぎる、この言葉に尽きると思います。

 言えば切りのないほど次々ありますので、これでやめますが、住民の福祉の向上に努めなければならないとされている、住民に一番身近な自治体としてどのように思われ、今後の対応についてのお考えとご認識をお伺いいたします。

 そして、最後になりましたが、昨年10月より実施されておりますホテルコストにより、居住費、食事代が自己負担になった影響は、東温市の場合、いかがなっているでしょうか。調査をしたとされる19県では585名、施設から退所、また、全国的には3,200人程度が施設からやむなく退所せざるを得なかったとされています。そして、施設やショートステイ利用者で、厚生労働省の低所得者対策の対象になっている人は東温市にはいるのか、いないのかについてもお聞かせ願います。

 7月から実施される、1週間程度入院すると、治ってもいないのに医療の必要性が低いとされる医療区分1の認定により、ますます安心して病気を治すことができなくなってきます。療養難民、介護難民という言葉が、経済大国世界第2位という日本から生まれようとしています。ますます行政の責任、議会の責任も重大になろうとしております。

 以上のことについての適切なるご答弁を求めまして、私の今回の定例議会におけます一般質問を終わります。ご清聴、ありがとうございました。



◎高須賀功市長 

 お答えいたします。

 核廃絶に対する行政のあり方についてのお尋ねでございます。

 日本は、世界で唯一の核兵器の被爆国でございます。これを考えますと、世界に向け核兵器の廃絶を強くアピールしていかなければならないと、このように考えております。また、民主的な地方自治の実現と発展にとって、平和を保持することは何より大切であると、このように確信しているところでもございます。

 さて、非核宣言につきましては、旧重信町、川内町のそれぞれの議会において、「非核平和の町」宣言の決意がなされておりましたことから、議会の意思を継承し、真の平和実現を願う市民の総意として、あらゆる核兵器の廃絶と世界平和を強く求めていくべきものと、このように考えております。

 ご質問の「非核平和の都市」宣言につきましては、今議会に非核平和東温市宣言の決議を求める請願が提出されておりますので、その審議の結果に従い、議会の皆さんと協議しながら進めてまいると、このように考えております。

 その他の質問につきましては、関係理事者から答弁いたしますので、よろしくお願いします。



◎岡省吾教育長 

 佐伯強議員さんの教育に関して、2点ほどお答えをいたします。

 まず、「戦死せる教え児よ」の詩と、教育基本法の理念と認識についてというご質問でございます。先ほど、佐藤議員に同様の答弁がありましたので、ダブる点、ご容赦いただいたらと思います。

 今回の教育基本法の改正は、戦後60年に余る時代の変化にかんがみ、改めて教育の基本を確立し、その振興を図るため、現行法の理念を大切にしながら今日的課題を明確にしたものと考えております。これ、先ほど申し上げたとおりでございます。

 角度を変えまして、改正についての主な論点は、この詩を踏まえましていろいろありますが、特に愛国心についてお答えをいたします。

 中教審の答申は、国を愛する心を大切にすることや我が国の伝統・文化を理解し、尊重することが、国家至上主義的な考え方や全体主義的なものになってはならないことは言うまでもないと、こう明言をしております。したがいまして、戦前のような忠君愛国とかあるいは滅私奉公、こういう理念を含んだ愛国心の押しつけではなく、新たな公共性に基づく、国を愛する心の涵養であります。

 したがいまして、戦前の教育が戦争遂行に加担させられたことは事実でございますけれども、今回の改正が直ちに戦前の軍国主義国家の復活につながると、このようには受けとめておりません。

 2点目、学校図書についてお答えをいたします。

 文部科学省は4月26日、学校図書館の現状に関する調査結果を公表いたしました。ただ、これ年度が15年度の実績でございますことをご理解いただきたいと思います。それによりますと、学校図書館図書標準達成率、いわゆる学校図書館の整備すべき蔵書の標準冊数、−−いろんな計数がありますが、それは省略いたします−−それに基づきますと、小学校、全国が37.8%、愛媛県が43%、東温市が77.7%。中学校が全国32.4%、愛媛県39.7%、東温市100%となっております。

 次に、学校図書購入費、小学校が全国が42万円、愛媛県が32万2,000円、東温市が31万6,000円、中学校が全国が60万6,000円、愛媛県が52万7,000円、東温市が60万1,000円となっております。

 さらに、公立図書館との連携を実施している学校は、小学校が全国60.5%、愛媛県47.2%、東温市28.5%、中学校が全国34.8%、愛媛県が27.6%、東温市が50%となっております。

 以上のことから、本市の場合、小学校図書館の充実、市立図書館との連携が課題となっておりますが、本年度は東温市子ども読書活動推進計画を策定する機会に、学校図書館のさらなる整備充実に努め、子供の読書意欲を高めるとともに、読書習慣の定着を図りたいと考えております。

 なお、小・中学生の喫煙の件につきましては、喫煙患者の1人でございますので、遠慮させていただきます。

 以上でございます。



◎加藤章保健福祉部長 

 禁煙につきまして、私の方からお答えをいたします。

 平成17年度、児童生徒対象の禁煙教育の実施は、市内各小学校が1回、重信中学校2回、川内中学校5回となっています。また、児童・生徒の喫煙に関する補導件数は、小学校ゼロ件、中学校2件7名で、風評ではかなりの数の児童・生徒が喫煙しているものと推測されますので、その対策については該当者に対する指導のほか、学校・家庭・地域が根気強く禁煙教育に取り組む以外、これといった良策がないのが現実でございます。

 次に、若い女性、妊婦、母親への禁煙の呼びかけですが、「健康えひめ2010」の中間報告によりますと、女性の喫煙率は、平成11年調査では20歳代9.7%、30歳代7.9%であり、平成16年調査では20歳代17.5%、30歳代8.1%と、特に20歳代で大幅に悪化しております。

 したがいまして、母子健康手帳の発行時にたばこの害についてのリーフレットを配布したり、乳幼児対象の健診や学級等で保護者に記入いただくアンケートによりまして、家庭に喫煙者がいるかどうか、いれば、子供への配慮がなされているかを尋ね、記入することで少しでも喫煙の害や禁煙への動機づけを図っております。特に喫煙者の半数が、禁煙を望んでも断念したという報告もあり、最近ではたばこが個人の嗜好範囲としてだけでなく、1つの疾患としてとらえられてきております。

 今後は、小学校からの早期禁煙教育の継続と、禁煙を希望する人には禁煙外来の紹介なども含めまして、サポートしていく体制づくりを進めていきたいと考えております。

 以上でございます。



◎坂本憲俊生活環境課長 

 プラごみにつきまして、お答えいたします。

 プラ製容器包装ごみにつきましては、県内では15市町で、そのまま焼却や埋め立て等の処分を行っていますが、東温市や松山市など3市2町の7施設が、日本容器包装リサイクル協会−−容リ協会と申しますけれども、経由でリサイクルによる処理を行っております。

 平成17年度実施した容リ協会経由のペットボトルを除くプラ製容器包装ごみのサンプル品質調査によると、東温市はA、B、Dの3段階判定で、抜本的改善を要するDランクとなっております。これは、判定項目のうちプラスチック以外のものが多く混入しているため、Dランク判定となったもので、改善を行う必要があると考えております。

 また、地域によって格差があるかどうかということですが、平成16年度品質調査で旧重信町、旧川内町とも同様なデータとなっておりまして、実態としても差異はないと思います。

 なお、今後ともプラスチックごみの適正なリサイクルを行うため、分別方法やごみの出し方の周知徹底を行い、さらにごみ品質の向上を図りたいと考えております。

 以上です。



◎高須賀哲雄保険年金課長 

 国保税の滞納と保険証の交付についての、まず政令で定める特別事情に該当する世帯はどのようになっているのかについて、お答えいたします。

 被保険者証にかえて資格証明書を交付する措置は、国保の被保険者間の負担の公平化を図るとともに、保険税滞納者対策の一環として設けられた法に基づくものであります。保険税の滞納が、ご質問にありました政令で定める災害などの特別な事情による場合については、国民健康保険法第9条第3項の規定により、その世帯は被保険者証の返還対象から除外され、被保険者証を交付することとなります。

 当市におきましては、被保険者証の一斉更新時に資格証明書の交付予定世帯に対し、滞納に係る弁明書の提出を求めるとともに、更新後においても納税相談等を通じ滞納世帯の実情の把握に努め、滞納の要因が特別事情に該当する世帯については、資格証明書にかえ、短期被保険者証を交付しています。昨年8月の更新時から本年5月までの交付実績は、病気療養の事由による3世帯です。

 なお、短期被保険者証の交付に際しても資格証明と同様の取り扱いを行い、特別事情に該当する12世帯に対し、短期被保険者証にかえ、通常の被保険者証を交付しています。

 資格証明、短期被保険者証の交付につきましては、個々の世帯の実情に照らし弾力的な運用とし、納税に対する理解をいただき、分割納付等により税収納の向上につなげたいと考えています。

 次に、75歳以上の資格証明書について、お答えします。

 国民健康保険法第9条第6項の規定により、老人医療受給者が資格証明書を交付する世帯にあるときは、その者に係る被保険者証は交付されるため、滞納世帯の被保険者であるか否かにかかわらず、75歳以上の全被保険者に対し被保険者証を交付することとなります。

 当市におきましては、昨年8月の被保険者証の更新時に、4名の老人医療受給者に資格証明書にかえ被保険者証を交付し、現在も老人医療受給者である全被保険者の方に被保険者証の交付を行っています。

 以上でございます。



◎菅野睦志税務課長 

 滞納整理機構のその後の実態について、お答えいたします。

 愛媛地方税滞納整理機構では、昨年12月議会において関係市町の設立議案の承認が得られましたので、本年1月、愛媛県知事あてに一部事務組合の設立許可申請をいたしました。その結果、2月3日に許可がおりましたので、計画どおり4月1日、機構が発足いたしました。

 まず、1月の移管催告による滞納者との折衝の後、納税の意思のない者、滞納の解消が望めない者、また、徴収が困難な事案について、3月7日に移管検討委員会を開催し移管予定対象者を選考、その後、機構とのヒアリングや他の市町との調整をした上で、4月14日、予定件数40件のうち30件を選考いたしまして移管手続を終了いたしました。残り10件の事案につきましては、相続、共有等のため必要な手続の後、移管することとしており、現在処理中でございます。

 5月末現在の状況でございますが、当初事案30件の移管総額は約3,600万円で、4月に処理され、機構から納付のあった者の件数は4件で、延滞金、督促料を合わせまして約300万円納付されており、さらに5月に1件差し押さえ済みで、約100万円が入金予定となっております。

 また、移管予告の効果といたしまして、約1,000万円が納付済みあるいは納付予定されており、その効果が顕著にあらわれました。既に機構主催による徴収職員の初任者研修も4月に実施、6月にはリーダー研修も予定されており、市町の徴収体制の整備強化にも取り組んでいるところでございます。今後も法律に基づき税の公平・公正を確保し、住民の信頼にこたえるため、機構と十分連携をとりながら対応してまいりたいと考えております。

 以上です。



◎池川義晴介護福祉課長 

 6番目の介護保険、医療保険の現況についてのご質問ですが、まず介護保険についてお答えを申し上げます。

 介護保険は、4月1日現在、被保険者数が7,604人、要介護認定者数が1,455人で、被保険者数に対し19.1%、居宅サービス受給者数が920人で、同じく12.1%、施設サービス受給者数が301人で、同じく4.0%となっております。

 介護保険料は6段階で賦課されており、基準額は月額5,208円で、うち148円は県財政安定化基金からの借入金の返還に充てられるものでございます。

 次に、高齢者の医療については、平成16年度の老人医療の状況によりお答えいたします。

 受給者数は、年間平均で4,865人であり、医療費については、費用額ベースで総額40億4,586万4,000円で、1人当たりの医療費は83万2,000円となります。県の1人当たり医療費は78万1,000円であり、東温市は県より5万1,000円、6.5%高く、県下23市町中2番目に高い結果となっております。

 医療費の推移については、1人当たりの医療費の近年3年間の平均前年比は103.2%であり、年々増加の傾向にあります。今後、本格的な高齢社会を迎えることになりますので、介護保険、医療保険ともに介護予防、疾病予防等適正な運営に努め、市民のさらなる信頼をいただけるよう努力をしてまいりたいと考えております。

 次に、2番目のホテルコストについて、お答えいたします。

 介護保険制度を持続可能な制度にするためには、保険給付の効率化・重点化が欠かせないところでございます。こういったことから、介護保険法の改正により、昨年10月から施設入所者の居住費や食費、いわゆるホテルコストでございますけれども、保険給付の対象外とされておりますが、低所得者対策として自己負担の上限を定め、基準額と上限額との差額を保険給付で補うこととされております。具体的には、平成17年9月末現在、301名の施設入所者のうち、222名の方が軽減措置を受けておられました。一方、平成18年3月末現在では、施設、居宅合わせて344名の方が軽減措置を受けておられ、その額は1人月額平均で約1万9,000円となっております。いわゆる団塊の世代の高齢者への仲間入りを控え、介護保険制度は公平で持続可能となるように低所得者に配慮しつつ、必要な改正がなされております。高齢者福祉の根幹をなす介護保険制度が、さらに充実したものに発展してきますよう努力をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◆佐伯強議員 

 非核宣言については、市長があのように答弁をされました。重信町の場合は、61年9月29日ですね、愛媛県でも比較的早い時期にやっておるんです。川内町は、平成5年9月24日ということで、いずれにしても両町ではそうであったのですが、市長が言われたように、議会の方の皆さんのご協力を得て、これを宣言をさせていただけたらと思っております。

 教育長の答弁、私が聞いてもないことを答弁してくれて、聞きたいことについては答弁していないんです。愛国心なんて私は聞いてません。それは佐藤さんの質問に対してする答弁を、私のところへ持ってきたのではないかと思ったりもしましたが、私は、「戦死せる教え兒よ」とこう言って、わざわざこれを時間がかかるのに読んだりして、それと基本法のこの理念とのかかわりをお尋ねしましたが、これについては無視をされていたと、こう思います。というのは、教育長もやはり中学校の先生をされていたわけですからね、共通点があると思って、これをあえてお尋ねをしたということです。

 学校図書については、ちゃんと答弁をいただきして、よくわかったということです。

 プラごみについて、これは、こんなことを言うたら誤解を招くかもわかりませんが、重信町時代は岡山へも研修へ行って、「重信町のプラごみは立派ですな」、「ええですな」なんて褒められて、うれしなったりしてきた経験もあるんですが、東温市になった途端、いかんというのは川内のせいかなと、こういうことも思うんですが、必ずしもそうではない。東温市全体の、そういう何が市になって変わってきたんかいなと。住民の意識もまだという感じもします。というて、これは法律で強制するものでもないし、大変なことですが、今、地元の人は非常にご苦労されているだけに、行政としてはもっと打つ手はないのかなと、こう思ったりもしますので、お尋ねしたのですが、再度何か答えていただけることがあれば、答えていただきたいと。

 そして、ホテルコストですね。先ほども答弁いただきましたが、じゃ東温市には1人も、ちょっとお金が払いづらくなったとか、そういう負担が大変だということで退所した人は1人もいなかったのかということで、いませんよと、こう言うのであればいいんですが、その辺についてはいかがなんでしょうか。それについて、ちょっとお尋ねをいたします。

 禁煙ですね、これも、ますますこれが特に大事で、今極端な話もしましたが、核廃絶と同じで、たばこを廃絶するんだと言う人もおるぐらいですからね。この辺については、東温市としての継続はまだできていませんと。重信の方はありましたけれど、という係のお話でしたので、じゃ東温市でつくっても重信でつくっても同じやと思うんだけれども、まだ東温市ではないんやとこう言うんやから、早速につくって具体的に進めていくようにということで、再度お願い、実質的には部長の答弁で取り組まれておることはわかるんですけれどもね。まだ今まで以上の取り組みが必要ではないかと思います。



◎岡省吾教育長 

 佐伯議員さん再質問にお答えをいたしますが、通告文が「戦死せる教え兒よ」の詩と教育基本法の理念と認識についてと、これだけしかいただいておりません。ですから、私は文学論争を議員とすることは本旨でございませんので、教育基本法のいわゆるこの詩からうかがえる愛国心ですか、その点について、お答えを申し上げました。

 教育基本法の理念と認識についてということでしたので、もうちょっと具体的に、こういう詩ですから、具体的にご質問いただかないと、ちょっとお答えができにくい。ただ私自身は、小学校3年生のときに受け持ちの先生が戦争に召集されまして、そのときに、学級のみんなで指を切って血染めの激励の文章を書いた記憶が残っております。間もなく先生の戦死の公報が入ってまいりました。したがいまして、この詩の訴えるところは、私の小学校時代の記憶と一致するのは間違いありませんし、戦争は二度とすべきでないという、こういう論点に立つことも事実であります。それと教育基本法の理念と認識は、決して相反するものではないと、このように考えております。

 以上でございます。



◎池川義晴介護福祉課長 

 ホテルコストの件についてのご質問でございますけれども、現在、資料を持ち合わせてございません。したがいまして、あさって厚生委員会があろうかと思いますが、そのときに資料をお持ちしたいと思います。

 以上です。



◎坂本憲俊生活環境課長 

 プラごみにつきまして、もう少し説明をいたします。

 平成16年度の容器包装比率いわゆるプラスチックが含まれている比率は、重信町95.5%、川内町が95.4とまず同率でありました。今回17年度につきましては、東温市で75.2%と極端に下がっております。この原因といたしましては、平成16年から17年にかけまして、いわゆるリサイクル業者がかわりました。従来はリサイクルで燃やしていた、燃料化していたものを、今回は17年度からは資源として製品に変わっております。そのあたりで品質評価も非常に厳しくなったんじゃないかというふうに認識をいたしております。ということで、実態といたしましても、従来からいわゆる分別のレベルが下がったとかそういうことではないと考えております。

 なお、中間処理業者につきましても、今後とも指導していきたいと、こう思っております。

 また、対策でございますけれども、今回、こういうことが特にわかってまいりまして、7月号の広報等でも特集を組みまして、徹底して分別を強化していきたいと思っております。

 よろしくお願いいたします。



○佐伯正夫議長 

 ここで、10分間休憩をいたします。

               午後2時02分休憩

               午後2時12分再開



○佐伯正夫議長 

 再開いたします。

 一般質問を続けます。



◆竹村俊一議員 

 平成18年6月定例議会におきまして、2点、一般質問させていただきます。

 まず最初に、入札契約方式についてであります。

 地方公共団体の契約については、昭和38年の地方自治法の一部改正により一般競争入札の方式によることが原則であることが明確にされ、指名競争入札、随意契約、競り売りの方法等によることができる場合は、政令、自治令に定める場合に該当するときに限り、これによることができるとされております。しかしながら、一般競争入札は、参加機会が拡大し、公正性にすぐれているなどの長所がある一方で、不誠実な者が入札に入りやすく、手続が煩雑で、経費も割高になるなどの短所があることから、運用面においては、主として指名競争入札が採用されてきたところであります。

 地方公共団体の入札、契約の手続をめぐっては、特に公共工事において地方公共団体の長、議会議員、また契約担当職員などの相手方との癒着による贈収賄事件の発生や、業者間における不正談合等が問題となり、入札、契約手続の透明性の向上や適正化を図るための改善策が、幾度となく講じられてきているところであります。

 この入札制度に対して、当市におきましてはどうでしょうか。今までの議会における答弁をのぞいてみますと、平成16年12月定例議会、佐藤議員の一般質問に対するものでは、公平でしかも適切な価格、安い価格で実施されるよう発注予定工事の事前公表、予定価格の事前公表、低入札価格調査制度、入札結果の公表、談合情報マニュアルの制定、入札者抽選選定制度など、現在、市町村で取り入れられている制度、効果があった制度をほとんどを導入し、積極的に入札制度の改善に取り組んでまいり、その結果、平均落札率が91.6%、予定価格の事前公表に比べ二、三%下がっているとの答弁がありました。

 また、ことしの18年2月の臨時議会におきまして審議可決されました消防庁舎新築工事請負契約の入札結果は、落札率が77.8%で大林組が落札されました。金額的には、大変ありがたいことですが、議案審議の際、渡部議員の質問で下請・資材業者への締めつけ、手抜き工事、下請労働者の労働条件の悪化等が危惧される、その質問がありましたが、設計に基づく業者の積算書類、各機器の見積書、積算書類、設計業者のチェック等により、低い価格で問題なく設計どおり適正な施工ができるとの答弁がありました。すなわち、当市の入札契約手続は、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律にのっとり、透明性の確保、公正な競争の促進、適正な施工の確保、不正行為の排除の徹底等、同法の基本原則どおり実施されているようです。

 さて、全く素人的発想でまことに恐縮ですけれども、入札状況について地元下請業者の発注契約率何%以上とかの条件は不可能なのでしょうか。産業は全く別ですが、よく外国に進出した自動車産業においては、部品の現地調達率何%以上等の条件をつけ実施されている実績がありますが、このような考えの導入は不可能なものなのかをお尋ねいたします。もし可能であれば、下請・資材業者への締めつけ、手抜き工事、下請労働者の労働条件の悪化等があった場合のチェックにもなるでしょう。また、何らかの形で、地元企業の技術水準も向上することでしょう。

 このことは、形が若干異なりますが、昨年の12月定例議会の渡部議員の一般質問、経常JV制度導入とも関連しますが、これが実施されれば、同様な効果が期待できるのではないでしょうか。このときの質問の答弁の締めくくりにも、JVのルールには、必要なときにいつでも、常に日の目を見るように原案がございますとの答弁をなさっておられました。その後、前向きに検討されているのか、この点も含めてご答弁をお願いいたします。

 さらに、国を初め全国の自治体では、最近、プロポーザル方式による公共工事の受発注が少しずつ増加いたしておりますが、当市での今後の取り組みについてはどのようなものか、あわせてご答弁をお願いいたします。

 第2に、地域イントラネットの利用についてであります。

 昨年末の12月に東温市地域イントラネットが整備され、運用が開始されました。この事業では、合併による行政区域の拡大への対応として地域間の情報格差や高度情報化への対応、災害時の情報伝達の手段など住民サービスの向上が図られることを目的に、公共施設、地区公民館、病院、民間施設等83カ所を光ファイバーケーブルで接続、各施設に情報関連機器を設置することで市役所と各施設間で映像等による情報の相互伝達を行うものです。

 その主な内容は、市役所から発信する市議会中継、各種催し物、お知らせ等の映像を各施設のテレビモニターで見ることができる映像配信システム、市役所の窓口課の映像による問い合わせができる、また、操作は簡単なタッチパネル方式を採用しており、制限はありますがインターネットの情報を見ることができる情報提供システム、さらに、市内小・中学校9校に配備し、学校間でお互いの映像を使い、リアルタイムで交流授業ができる学校間交流システム、そして、災害時には市役所の災害対策本部と災害現場、避難場所、各公民館等を接続し双方向の映像を使った情報伝達機関として利用できます。

 さて、そこでお尋ねいたします。いろいろな利用の仕方があるようですが、現在の利用状況はいかになっておられるのでしょうか。幸い、昨年の暮れから大きな災害が発生しておりませんので、災害時の利用はまだまだ未知数ですが、それぞれの映像配信システム、情報提供システム、学校間交流システム等、それぞれの利用状況をお教えください。また、今後、より一層の普及に向けた取り組み等、具体的な計画がありましたらお願いします。

 さらに、私たち議員にもその利用方法等をお教えいただく場を設けていただければ、幸いです。

 以上2点、市長または担当課長のご答弁をお願いいたします。



◎佐伯決助役 

 入札契約方式について、お答えいたします。

 本制度につきましては、透明性の確保、公正な競争の促進、適正な施工の確保、不正行為の排除等のため、これまでに発注見通しの公表、予定価格や入札業者の事前公表、落札者・落札金額などの結果公表、低入札価格調査制度の導入など、さまざまな制度を導入し入札契約の適正化に努めてきたことは、ただいま竹村議員より説明いただいたとおりでございます。

 さて、入札契約条件に地元企業の下請を条件づける件でございますが、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律により、地方公共団体等が行う公共工事については、一括下請は全面的に禁止されておりますが、一部を下請させることについては、可能でございます。県レベルでは、下請を県内業者とすることを条件づけている部分もございますので、今後、情報も収集し、研究・検討してまいりたいと考えております。

 次に、JV制度の件でございますが、本来の目的であった大規模かつ技術的難易度の高い工事で、技術力などを結集し工事の安定的施工を確保するためのJV制度が、中小建設業の受注機会の確保のために使われているといった問題点が指摘されるようになり、国土交通省は昨年度に実態調査を行い、準則の見直しを含め運用改善の検討が進められております。現状での要綱の策定準備はできておりますが、現在検討されております準則の状況と県内市町の動向や必要性等を勘案しながら取り組みたいと考えております。

 次に、プロポーザル方式の取り組み状況でございますが、プロポーザル方式は主に建築設計業務に採用されている契約方式で、設計者が提出した提案書を審査し選定することから、透明性・客観性・競争性が高く、導入が少しずつふえております。

 当市での実績といたしましては、市庁舎や消防庁舎、いわがらこども館、または新エネルギービジョン策定事業などは、このプロポーザル方式により業者の選定を行っております。

 今後も事業に合った適正な制度は積極的に採用し、入札、契約の適正化に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◎大石秀輝企画財政課長 

 2点目の地域イントラネットの利用について、お答えをいたします。

 国は、世界最先端のIT国家となるという目標を掲げ、平成16年6月に戦略の具体的なアクションプランを公表いたしました。光ファイバー網はその中核をなすものであり、東温市としても合併による地域間の格差是正と情報化の進展に対応した住民サービスの向上を目的として、平成17年度に地域イントラネット基盤施設整備事業を実施し、公共施設、地区公民館など83カ所を光ファイバーケーブルで接続するとともに、各施設にシステム機器を設置をいたしました。

 各システムの利用状況をご説明いたします。

 まず、映像による問い合わせやインターネットのできる情報提供システムの映像による住民からの問い合わせ件数は月平均15件、インターネットの利用状況は月平均460件となっております。

 次に、学校間で交流授業などが行える学校間交流システムでございますが、現在までに重信中学校で1回活用されております。

 また、市役所から発信した映像を各施設のモニターで見ることができる映像配信システムは、履歴が残らないため詳しい利用状況は把握できておりませんが、今までに議会中継の映像や第1回市民大運動会、白猪の滝、出初式の録画映像を配信し、現在は市内の桜や菜の花の映像、議会中継の映像を配信をいたしております。

 利用計画につきましては、各システムを複合的に活用し、災害時を想定した地域の情報伝達訓練、画像と音声による市役所と地区住民との意見交換会や説明会などの利用を考えております。今後は、市民の皆様方のご意見をいただきながら、市の情報化研究会などで協議を重ね、大容量の情報通信が瞬時に行うことができる光ファイバー網の利点を生かし、新しい情報を定期的に配信するとともに、地区住民のコミュニティー活動にも寄与できるよう使用方法の周知など、利活用の充実を図っていきたいと思っております。

 以上でございます。



◆丸山稔議員 

 公明党の丸山稔です。第3回東温市議会定例会において、一般質問を行います。

 毎回、通告は早目にしようと決意はしておりますけれども、今回もこのような順番となりました。つきましては、先行議員の質問と重複する点もあろうかと思います。市長並びに理事者の皆様には大変お疲れのことと思いますが、その点、何とぞよろしくお願いいたします。

 それでは初めに、本市における障害者自立支援への取り組みについて、お尋ねいたします。

 本年4月から障害者の方が地域で安心して暮らせる社会の実現を目指すための法律、いわゆる障害者自立支援法が施行されました。この法律の施行により障害者福祉制度は、今、大きく変わろうとしております。既にご案内のとおり、この法律は、これまでの身体障害、知的障害、精神障害といった障害の種別ごとに提供されていた福祉サービス体系を一元化することで、障害の種類にかかわらず、公平に福祉サービスを受けられる制度であり、特に、今まで支援費制度の対象外とされてきた精神障害者も同じ制度を利用できるようになりましたことは、まことに画期的意義があるものと理解しております。

 また、障害者の福祉サービスは、従来、法律で支出が義務づけられていない裁量的経費の位置づけであったものを、国が義務的に負担する義務的経費に位置づけることで、安定した財源を確保できるという大きな意義もあります。

 反面、従来はサービスに対する利用料は所得に応じて負担する応能負担でありましたけれども、今回は、サービスの量に応じて負担する定率負担、いわゆる応益負担の部分と、所得に応じて負担の上限額を設定する応能負担を組み合わせた負担のあり方となっております。既に、ことし4月からはこのサービス利用料の原則1割負担がスタートしておりますが、こうした新たな制度導入に当たっては、より一層きめ細かな説明と制度の周知徹底が望まれるところであります。特に所得の少ない方々への配慮、例えば、負担の月額上限制度の仕組み等についても丁寧に説明をしていただき、間違っても自滅支援法などといった誤った認識を持たれないよう全力で取り組んでいただきたいと思います。そして、この自立支援法の条文の目的にある障害の有無にかかわらず、国民が相互に人格と個性を尊重し、安心して暮らすことのできる地域社会の実現を目指し、本市がそのモデルとなることを強く願うものであります。

 また、市長が常に言われる「住みたい、住んでよかったまちづくり」の中の「人にやさしい健康、福祉のまちづくり」を実現するためにも、こうした障害者の自立を最大限に支えていくことこそが、最も重要な施策ではないかと考えます。

 そして、住みよさランキング上位に格付けされた東温市が、名実ともにきらりと光るすばらしい町となるよう、市長並びに理事者の皆様の奮闘をお願いするところでございます。

 そこで、施行間もないこの障害者自立支援法の取り組みについて、以下数点、お伺いいたします。

 1点目は、先ほども触れましたが、低所得者の負担軽減についてであります。

 自立支援法施行に伴い、たちまち負担増となるサービスを利用している低所得者の方に対して、具体的にどのような負担軽減措置が講じられているのかお伺いいたします。

 第2点目は、認定調査及び審査会のあり方についてであります。

 認定調査を実施するに当たり、公平性・中立性が求められる中、専門性を要する職員の確保と資質向上のために、どのように取り組んでおられるのか、現在の状況と今後の計画等もあわせてお伺いいたします。

 第3点目は、サービスの量を決定するための基準及び方針についてであります。

 障害程度区分のみでサービス支給量の決定が行われるのではなく、本人のサービス利用の考え方なども取り入れるとのことでありますが、個人個人の実情に応じた適切なサービス量を決定する上で、どのような基準や方針により実施をしておられるのかお伺いをいたします。

 第4点目は、地域生活支援事業における相談事業についてであります。

 現在も身体・知的・精神障害に対するさまざまな相談支援事業が展開されておりますが、新しい法律の施行により、今後、相談件数の増加が予想されると思うのでありますが、これについてはどのような対策を講じられておられるのか、また、今後の方向性等についてお聞かせください。

 障害者の自立支援に関する最後の質問になりますが、障害者の就労支援についてお伺いいたします。

 障害者の方が地域で自立して暮らしていくためには、働くということは非常に重要なことであります。しかしながら、現在、授産施設や小規模作業所において就労している障害者の方で、一般就労に移行できる人は、わずか1%にも満たないというのが現状であります。このような現実を見るとき、地域で暮らす障害者の方々の重要な支えとなっているのが、前述の授産施設や小規模作業所であると思います。

 今議会に議案として提出されております東温市総合計画基本構想の中でも、障害者施策の充実について触れられております。私はその中でも、特に就労機会の拡大や社会参画の促進は最重要課題だろうと感じております。

 そのような観点から、今後、本市において既存の小規模作業所などの施設運営や、また新たに事業を展開しようとする事業者に対しても、最大限のバックアップをしていくことが必要不可欠と考えます。

 そこで、本市におけるこのような福祉事業に対する支援及び助成について、市長の基本的な考え方をお示しいただきたいと思います。

 また、最後に、現在、田窪に建設中の愛媛県こども療育センター−−仮称でありますけれども、これについて市民の方から、どのようなサービスを受けられる施設なのかという問い合わせがありますので、この際、あわせてお伺いいたします。

 続きまして、内部障害者に対する理解と支援について、お尋ねいたします。

 内部障害という言葉を初めて耳にしたという方もいらっしゃるかもしれませんが、内部障害とは、心臓機能、腎臓機能、呼吸器機能、膀胱または直腸機能、小腸機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の6つの機能障害を総称したもので、2001年の厚生労働省の調べでは、18歳以上で85万人、実に身体障害者の4人に1人に上るとのことです。定期的な通院や安静が必要で、デスクワークであっても、長時間続くと症状の悪化を引き起こすなど、日常生活は大きく制限されているにもかかわらず、社会的な認知は進んでいないのが現状のようです。例えば、ある内部障害者の方は、電車の優先座席に座っていると白い目で見られるとか、車いす用の駐車スペースに車をとめたら、警備員に注意をされ移動させられたなど、周囲の無理解に心理的な負担も重なっているとのことでした。

 そうした中、内部障害を持つ当事者団体、「ハートプラスの会」が、内部障害を理解してほしいとの思いで作成したのが、この「ハートプラスマーク」です。これは、身体内部をあらわす「ハート」に思いやりの心を加えるという意味の「プラス」をデザインしたものであります。現在、このマーク−−携帯用になりますけれども、これを内部障害者本人に配布するとともに、マークの啓発運動に力を入れる自治体が、全国的にふえつつあります。外見では障害のあることがわからないために、さまざまな誤解を受け苦しんでいる内部障害者の方が社会参加への一歩を踏み出しやすくするためにも、本市においても早急に、この「ハートプラスマーク」の普及と市民への啓発活動に取り組むべきと考えます。そして、まずは市役所を初めとする公共施設の駐車場に、内部障害者の方が安心して車をとめられるよう、車いすマークとあわせて、この「ハートプラスマーク」の表示をしていただきたいと思います。ご見解をお伺いいたします。

 内部障害に関連して、もう1点、オストメイト対応のトイレの設置についてお伺いをいたします。

 オストメイトという言葉も耳なれない言葉だと思いますが、オストメイトとは、治療などにより人工肛門や人工膀胱をつけた人のことをいいます。先ほどの内部障害に含まれるわけでありますが、この人工肛門、人工膀胱については、外見からはわかりません。おなかに便や尿の排せつ口があり、そこからパウチという袋に排せつされるのですが、最大の悩みは便意や尿意を感じたり、またそれを我慢するといったことができないため、場所や時間を考えて排せつすることができないことです。その上、パウチを処理するときにも腹部につけたまま洗い流すため、床にひざをついて処理しなければならないなど、数々の困難な状況があります。働き盛りの人が病気等により、突然このような状態になるため挫折感も大きく、外出を控え、結果、社会人としての生活もやめてしまうような思いになることも多いとのことです。

 しかし、このようなつらさを乗り越えて、現在、全国で約30万人を超えるオストメイトの方が社会復帰をして頑張っておられますが、外見からは判断しにくいため、一般に理解されにくいこともあり、残念ながらオストメイトのための福祉施策はおくれているのが現状です。

 そこで質問ですが、現在、本市には何人のオストメイトの方がいらっしゃるでしょうか。また、現在、県下でオストメイト用のトイレは設置の事例がありますでしょうか。あわせて、このオストメイト用トイレの設置について、本市の見解と今後の取り組みについて、お考えをお聞かせください。

 最後の質問になりますが、去る6月9日に可決成立しました法律、「認定こども園」設置法について、お尋ねいたします。

 ご案内のとおり、この法律は幼稚園と保育所を一元化した総合施設を創設することを都道府県が認定するとしており、今後、親の就労状況にかかわらず、ゼロ歳児から就学前までの子供を対象に、教育や保育、子育て支援を総合的に担ういわゆる幼保一元化施設の創設に、いよいよ拍車がかかるものと思われます。そこで、この幼保一元化につきまして、本市の基本的な考え方と今後の方向性についてお尋ねいたします。

 幼稚園と保育所を一元化し、教育と保育をともに行う国のモデル事業は、昨年度から全国35施設で実施されており、近くでは松山市の東松山幼稚園がこのモデル事業実施園に指定されているところでございます。国においては、これらモデル事業の評価を踏まえ、今年度中に制度を本格実施することを目標に取り組んできたものであり、今国会での可決成立は、まことに時宜を得たものと理解しております。

 本年10月1日からの施行となりますが、実施に当たって重要なことは、幼稚園、保育所という制度を併存しながら、幼児教育と保育が一体となった総合施設をつくる場合、あくまでも地方の実情に応じて対処するという点であります。本市にあっても働くお母さんがふえる中、幼稚園に比べ長時間預かってくれる保育所へのニーズがおのずと高まる傾向にあり、また、その反面、保育所で幼稚園のような教育をしてほしいといった声もあります。これは、小学校生活を視野に入れた就学前教育への要望であります。

 私は、保育所・幼稚園それぞれのよさを融合した幼保一元化を進めることが、最も大切と考えます。そして、親の就労形態にかかわらず、子供たちが均等に幼児教育を受けられる環境を整えられることも、またゼロ歳児から就学前という長いスパンで幼児教育に取り組めるということも、さらには子供と親、双方にとってより厚みのある教育支援が可能になるという観点からも、この幼保一元化には大きな利点があると思うのであります。

 そこでお伺いしたい1点目は、国の幼児教育部会で言われている幼児教育と保育が一体となった総合施設の維持についてでありますが、3点ありますので、確認をさせていただきます。

 1つは、希望するすべての子供たちに質の高い幼児教育の機会を提供するという意義。

 2つ目は、親の教育力を向上させ、親の育ちを支援できるという意義。

 3つ目の意義は、現在の幼稚園・保育所をめぐる諸課題、すなわち所管の窓口が違うとか、適用する基準が違うとか、金の流れる仕組みが一本化になっていないとか、非効率な面があるかの解決を目指すことなどでありますが、このようの議論を教育委員会としてどのようにとらえておられるのか、また、今後の一元化に向けて、具体的にどのような準備をなされているのか、お伺いいたします。

 2点目の質問は、幼保一元化の総合施設づくりには、部局を超えた諸課題が多くありますが、それらの諸課題を一つずつ解決していくためにも、総務部、保健福祉部、教育委員会などで構成する横断的な委員会もしくはチームをつくる必要性があろうかと考えますが、この点についてのご見解をお伺いいたします。

 以上で私の一般質問を終わります。市長並びに理事者の皆様には、東温市の明るい未来が見えてくるような前向きなご答弁をいただきますよう、よろしくお願いいたします。



◎高須賀功市長 

 お答えいたします。

 幼保一元化に対する本市の基本的な考え方はどうかとのお尋ねでございます。

 幼保一元化につきましては、幼稚園と保育所を同一敷地内に併設し、それぞれが施設を共有し、教育・保育をするのが一般的な例でございました。しかしながら、少子化の進行や教育・保育ニーズの多様化に伴い、就学前の教育・保育を一体としてとらえ、ゼロ歳から就学前の子供もすべてを対象に保育に欠ける子供も欠けない子供も受け入れる、新たな統合施設を創設する「認定こども園」設置法が成立し、お話のとおり、この10月から実施されることになりました。

 したがいまして、本市における幼稚園・保育所は、施設の老朽化、子供の減少による運営の非効率化、保育ニーズの多様化、保護者の育児不安への支援策等を考慮すると、将来的には幼稚園機能と保育所機能をあわせもった幼保連携型施設を視野に入れた一元化が望ましく、時代の変化に即した施設の整備が今後の課題となります。

 このため、幼保一元化実現へ向けての今後の取り組みは、既に幼稚園の教育要領、保育所の保育方針を踏まえた統一カリキュラムの作成、幼稚園教諭の保育所実習や人事異動の実施など、ソフト面はある程度準備ができておりますが、施設設備の整備を含めた具体化には、ご指摘のように総務、福祉、教育各部にまたがるプロジェクトチームの設置が必要でございまして、新市建設計画の進捗状況等に合わせまして発足を検討いたしたい、このように思っております。

 その他の質問につきましては、関係理事者から答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。



◎加藤章保健福祉部長 

 1番目の障害者自立支援への取り組みについて、それから2番目の内部障害者の方に優しいまちづくりを、にお答えをいたします。

 障害者自立支援法が第163国会で成立し、平成17年11月7日公布、ことし4月1日から施行され、新たな施設、事業体系への移行に関する事項につきましては10月1日からの施行と、いわゆる2段階施行となっております。これによりまして、障害者福祉サービスは、従来の支援費制度から障害者自立支援制度に段階的に移行することとなります。

 多岐にわたるご質問をいただいておりますので、今後検討しながら対応していく事案もございますので、現時点での考え方などを質問に沿ってお答えをさせていただいたらと思います。

 今回の制度改正のポイントの1つは、サービスの利用量に応じた費用の1割定率負担及び食費、光熱水費の実費負担が導入されたことでございます。負担増となる方への負担軽減措置といたしまして、所得に応じた月額上限額の設定を行い、低所得3段階となっており、生活保護世帯の負担なしから市民税非課税世帯を所得に応じ2区分し、1万5,000円か2万4,600円の3段階に、それから一般は1月当たり3万7,200円の体系となっております。

 そのほか、グループホームなどを利用する場合は、グループホームでは月額6万6,000円を超えた額の2分の1、それから施設の場合は、月額8万3,000円を超えた額の2分の1が減免されることになります。

 そのほか、生活保護への移行防止のための減免、それから社会福祉法人による減免、施設入所者への補足的給付−−いわゆる食費、光熱費の軽減でございます−−及び通所施設等利用者の食費軽減などのさまざまな措置により、低所得者の方々に対する負担軽減をしているところでございます。

 次に、障害程度区分の認定調査及び審査会についてでございますが、現在、認定調査及び障害程度区分認定審査会の体制整備を進めているところでございますが、これらの事務は、全国一律の基準に基づき客観的かつ公平・公正に行われることが求められております。このため、認定調査員、それから審査課員委員などを対象とする県の研修会に参加いただきまして、ご指摘のございました客観的かつ公平・公正な認定をするために必要なノウハウの習得していただくよう、予定しているところでございます。

 次に、サービス量を決定するための基準及び方針についてでございますが、基本的には質の高いサービスが、より低廉なコストでできるだけ多くの人に効果的・効率的に提供されるよう、利用者の状態やニーズ、サービスの機能に応じ基準、報酬を設定する必要があると考えております。

 次に、地域生活支援事業の相談事業につきましては、地域生活支援事業の必須事業といたしまして、障害者からの各種相談や権利擁護、成年後見などの業務を行うこととなりまして、今後、事業の委託も含め、事業展開についての検討をいたしたいと考えております。

 次に、障害者の就労支援についてでございますが、障害者自立支援法の趣旨は、障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現を目指しております。そのために障害者が就労し、自立ができる環境づくりは重要と考えております。ただし、民間の事業者が障害者施設の整備等をするに当たりましての市の助成につきましては、その事業の必要性、ニーズ量の多寡、それから、東温市総合計画案でございますが、この計画や新市建設計画などへの登載の有無及び市の財政状況などのさまざまな条件を総合的に勘案し、その都度、判断いたしたいと考えております。

 最後に田窪に建設中の愛媛県こども療育センター−−現在、仮称でございますが、これにつきましては、肢体不自由児施設、定員が40名、それから重症心身障害児施設、定員40名、これと一般病床、定員10名の90名の入所施設として整備するとともに、診療・訓練部門にあわせまして、在宅支援型療育事業及び地域療育支援事業部門を併設した施設となる計画でございます。

 次に、内部障害の方に優しいまちづくりをということで、「ハートプラスマーク」の件でございますが、東温市内には、6月1日現在で377人の内部障害のある方がおります。これは、障害者手帳を持っておられる方の約25%に当たりますが、これらの方は外見から健常者と何ら変わらないため、ご指摘のように社会的認知度も低く、社会生活の中で誤解や困難に直面するケースも見受けられるところでございます。

 お話のように障害者用の駐車スペースに車をとめようとして注意されたり、電車やバスの優先席に座って周囲から冷たい目で見られたり、ペースメーカーを入れている人のそばで携帯電話を使用したりするケースがございます。このようなことから、内部障害のある方に対する社会的理解を促進するとともに、駐車スペースや交通機関などに優先マークの追加を促進するために、2003年秋に「ハートプラスマーク」が内部障害者の団体によって定められたところでございます。昨年開かれました愛知万博の各種案内所やケアセンターでも使用され、注目され始めたところでございます。

 このような状況のもと、最近の出前講座におきましても、福祉の内容をご説明の際に、ご質問の「ハートプラスマーク」を初め障害者マーク、耳マーク及びほじょ犬またオストメイトマーク等、それぞれのシンボルマークにつきまして、その意味と障害を持つ方へのご理解とご協力をお願いしてきたところでございます。今後とも「ハートプラスマーク」を市民の皆様に知っていただくよう啓発に努めてまいりたいと思います。

 また、市役所駐車場への表示につきましては、今後の検討事項とするとともに障害者等が利用する施設などに対しましては、趣旨のご理解と普及のためのご協力をいただくよう努めてまいりたいと思います。

 次に、オストメイトの件でございますが、市内の該当者は6月1日現在で49名ございます。県下の専用トイレの設置状況につきましては、事例は少ないと考えられますが、平成15年度の松山市急患医療センター、それから平成16年度の愛媛県武道館への設置が確認されております。本市の新たな施設整備などに際しましては、施設の目的や特性などを勘案し、設置につきまして検討を進めていきたいと考えております。

 以上でございます。



◆丸山稔議員 

 1点、自立支援の取り組みの中の就労支援についてですけれども、今のご答弁の中で民間のそうした施設の助成について、総合的に勘案ということで、一番模範的なといいますか、それ以外に言いようがないというふうにも理解するんですけれども、国の方の基本的な取り組みについては、施設就労から一般就労への移行を基本とする方針であるというふうに聞き及んでおりますけれども、先ほどの質問の中でも申し上げたとおり、現実には一般就労への移行というのは大変厳しい現状があります。そのような意味からも、むしろ障害者のことを理解し、受け入れられる環境の整った場所での就労ということを考えますときに、やはり小規模作業所のような施設を充実させるのも、障害者の就労と社会参画を促すことになるのではないかというふうに、私自身考えますけれども、この点についてはどのようにお考えでございましょうか。



◎加藤章保健福祉部長 

 お尋ねのありました小規模作業所等につきましては、その事業規模の中に国並びに県等の補助金もあるものと考えますけれども、そういった形の中で、本市におけます−−先ほどの答弁の繰り返しになりますが、財政状況やそういった事業の必要性の有無、そういったものを総合的に判断した上で、慎重に検討させていただきたいと考えております。

 以上でございます。



◆渡部伸二議員 

 通告順に、まず、障害者自立支援法について一般質問を行います。さきの丸山議員と一部重複しますけれども、ご了承ください。

 愛媛県では、措置制度時代から障害福祉サービスの社会的基盤整備がおくれており、現在でも県の南部や山間地、島嶼部では障害者施設や作業所がない自治体がほとんどです。また、サービス機関が存在していても、自治体の財源などの事情から障害者個人のニーズを充足させるほどの利用には至っていないのが実情です。特に愛媛県は親が障害者を抱え込んでいる家庭が多く、切実な問題があります。

 このような圧倒的に障害者福祉の基盤が乏しい上に、障害者自立支援法がいう障害者の応分負担についても、愛媛県は、そもそも県民所得が全国で上から42番目という低さにあり、障害者についての雇用も進んでいないために、障害年金と各種手当だけで生活する人がほとんどと言われております。そんな中での今回の自立支援法の施行によって、障害者とその家族の間で定率負担についての大きな不安が広がっています。

 定率負担つまり応益負担は、食事、トイレ、入浴などの生きる上での最低限の営みまでも利益と称して、介護サービス総量の1割を負担させるものです。あわせて、入所施設における食費、光熱水費の自己負担があります。例えば、グループホームを利用し、通所施設を利用する人で、月額8万800円の負担になると厚生労働省は試算しています。障害が重いほど働くことが困難で収入は低いわけですが、その障害者が障害が重いほど高額の利用料を支払わなければならず、障害があるだけに家庭生活においても特別な経費がかかるという問題など、実態が反映された制度では全くありません。

 所得の少ない障害者の実情を考慮し、障害者とその家族が住みなれた地域で暮らしていけるように、国は利用者負担のあり方を再検討すべきであると私は考えますが、市は障害者自立支援法をどのように評価していらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。

 また、自立支援法施行による市の福祉現場と市の財政への影響はどうなるのか、さらに、市として独自に総合上限制度などの利用者負担の軽減策を設けてもらいたいと考えますが、ご見解をお聞きしたいと思います。

 次に、障害者の就労について質問いたします。

 障害者の就労については、まず行政、役所が率先して進めていかなければならないと考えております。その趣旨から、以下、お尋ねいたします。

 さて、障害者雇用促進法では、雇用率を行政機関で2.1%、民間事業者で1.8%と定めていますが、東温市役所及び関係機関も含めての達成率はどのぐらいでしょうか。また、その数値をどう評価されますでしょうか。

 ところで、軽度障害者の職員採用は各自治体ではよく見られます。しかし、介助が必要な障害者、または車いす使用の障害者の就労例は、それほど多くはないのではないかと推察いたします。本市の関係機関では、現状はいかがでしょうか。

 中・重度障害者の市職員としての就労支援を考えますと、職場施設のバリアフリー化、介助体制の拡充などが問題になりますが、今後の受け入れ態勢について、どのようにお考えでしょうか、お聞きしたいと思います。

 また、本市が事業委託を行う公的事業者、民間請負業者等の障害者雇用実態を調査しておられますでしょうか。1.8%という法定雇用率をクリアしている事業者が、どれぐらい存在しているのかを把握していらっしゃるでしょうか。調査していないようでしたら、雇用の推進を関係事業者に要請するとともに、実態の把握を行ってもらいたいと考えますが、ご見解はいかがでしょうか。

 また、東温市内の一般の民間事業所における法定障害者雇用率の達成度は把握しておられませんでしょうか。

 さらに、市内には養護学校も存在していますが、東温市役所では、障害者の業務実習を行っていますでしょうか。また、今後の見通しはいかがでしょうか。

 最後に、障害者を受け入れる行政や企業が圧倒的に少数であり、雇用促進法は余り実効性を伴っていない現状があります。そこで、行政が積極的に障害者の雇用、すなわち自立支援を進めることが肝要と考えますが、ご所見をお尋ねしたいと思います。

 最後に、旧川内町役場跡地の利用についてお尋ねします。

 東温市の新市建設計画書では、今回の重信町と川内町の合併の必要性について、「効率的・計画的な行政の実現と行財政基盤の強化のためである」と記しています。計画書だけを見れば、あたかも両町の合併が自主的な検討と自己決定によってなされたように聞こえますが、実態は財政的に制約を課せられた上での、県・国主導による強制された合併であったことは否定できません。特に財政力の弱い小規模自治体は、地方交付税を用いた財源の圧縮が財政破綻への大きな脅威となり、合併の適否を冷静に検討する時間もないまま、国の地方への財政負担削減のために合併に追い込まれた、追い立てられたというのが実態です。

 一方、新市計画書にうたわれている合併効果についての希望的観測とは裏腹に、合併の交付税措置は必ずしも交付税の増加に結びつかず、2000年を境に地方交付税の総額が減少に転じる中、三位一体改革に伴う一般財源の低い伸びが全国的に自治体財政の硬直化を招いていることが指摘されています。合併自治体は、合併の直後から交付税の算定における合併算定から一本算定への移行を見据えて、歳出の削減に取り組まなければならない状況にあることは、今や合併自治体共通の認識と言えます。

 今後は、財政負担を抑える方策の1つとしても事業規模や運営のあり方を慎重に評価し、歳出削減の中、最大の住民の満足度を得るために、さらに行政の透明度を高め、歳出の規模や内容、負担水準などを住民参画で決定することが非常に重要です。つまり、政策決定において、今までのようなアリバイ的な充て職ではない真の住民参画を導入することが、行政運営には不可欠になっていると言えます。

 また、2年前に重信川内合併協議会が作成した新市の財政計画は、既に歳入見通しの甘さが露呈しているように見えます。厳格な財政見通しのもとで財政計画を策定し直す必要があるのではないでしょうか。

 さて、以上のような行財政課題を踏まえた上で、今後のまちづくりを考える上で、最小限、必要最小限度のハコモノとして、懸案になっております旧川内町に建設予定の児童館について、市長のご所見をお尋ねしたいと思います。

 旧の川内町役場跡地は、近隣に川内支所、川内公民館が既に存在することから、旧川内町地域の生活の拠点として、大変重要な場所であります。したがって、財政的にも、今後、公共施設の建設を大幅に縮小しなければならないことを勘案すれば、単一の用途を持つ公共施設ではなく、効率的・機能的な複合的文化施設であることが必要と考えます。よって、基本は児童図書を、最低でも松山市コミュニティセンター程度には充実させた、そして、一部児童館などの複合的機能を備えた、住民の精神生活を強力にバックアップできる市民図書館の建設が望ましいと私は考えております。

 また、図書館の施設運営や企画事業などは市内の非営利団体、文化協会関係団体、婦人会、老人会、児童・生徒、若者などさまざまな市民層の実質的・主体的な参画によって維持される、本当に市民に開かれた文化施設を実現したいものです。市におかれては、今後、PTA、児童・生徒、地域住民など当事者の声を施設設計に生かしていただきたいと思います。今後の見通しについて、ご見解をお伺いしたいと思います。

 以上で一般質問を終わります。



◎桑原重寛社会福祉課長 

 それでは、渡部議員のご質問について、お答えをいたします。

 まず、障害者自立支援法についてのご質問のうち、障害者自立支援法をどう考え、どう評価しているかという問題でございますが、障害保健福祉施策は、平成15年度からノーマライゼーションの理念に基づきまして導入されました支援費制度により飛躍的に充実いたしました。しかし、障害種別による施設、事業体系がわかりにくい、またサービスの自治体間格差が大きい、支援費制度における国と地方自治体の費用負担ルールでは、ふえ続けるサービス利用の財源確保が困難というようなさまざまな問題が指摘されてまいりました。

 障害者自立支援法は、障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現を目指し、今までの制度上の課題を解決するとともに、障害のある人々が利用できるサービスを充実し、一層の推進を図るために制定されたものでございます。

 この法律のポイントは5つございます。

 1、障害種別にかかわらず必要とするサービスを利用できるよう仕組みが一元化され、施設、事業が再編された。

 2、身近な市町村が一元的にサービスを提供することとなったこと。

 3、サービス利用者は、利用量と所得に応じた負担を行うとともに、国と地方自治体が費用負担をルール化し、財源を確保の上、必要なサービスを計画的に実施することとしたこと。

 4、就労支援を抜本的に強化したこと。

 5、支給決定の仕組みを透明化・明確化したことといったようなことが挙げられます。

 これらによりまして、従来にもまして障害のある人々の自立を支える仕組みが充実したこととなり、評価できるものと思われます。ただ、新しい制度として発足したばかりでございます。制度の運用の中での問題点、これらにつきましては、必要に応じた見直しが必要であろうというふうに考えております。

 次に、障害者自立支援法施行による市の福祉現場と市財政への影響はどうなるのかというご質問でございますが、本市の障害者施策は、身体・知的・精神の3障害者を対象に、自立支援給付及び地域生活支援事業が、ことし10月から本格的に展開されることとなります。福祉現場におきましては新規事業への取り組みとなるため、今後、事業推進のためのシステムづくりや制度内容についての住民への周知など、短い時間で多くの準備が必要となります。そのため、担当職員の増員などで対応しながら、目下、スムーズな事業展開ができるよう準備を進めているところでございます。一部、他制度や他機関との調整をしながら実施すべきものもございまして、現在、協議、検討をいたしているところでございます。

 次に、市財政への影響についてのお尋ねございますが、当初予算ベースで比較をいたしますと、平成17年度、障害者関係の予算3億2,198万5,000円、平成18年度3億2,799万8,000円、前年対比101.9%というふうに見込んでおります。この予算は、制度の内容が十分確定していない段階での見込み数値でございます。障害者自立支援法による障害者施策は新しいシステムでの事業展開となりますので、事業量がどのようになるか現時点では詳しくはわかりかねるところでございます。今後の給付の動向を注意深く見守りたいというふうに考えております。

 次に、負担軽減を設けるべきではないかということについてのお答えでございます。

 障害者自立支援法施行に伴い、サービスの利用量に応じた費用の1割定率負担、それと食費、光熱水費の実費負担が導入されたところでございます。このため低所得者に対する負担軽減対策は、特に重要との認識を持っております。

 こういった中で、国におきましても負担増となる方への負担軽減措置としてさまざまな配慮をいたしておるところでございますが、ご指摘いただいたように、市町村または都道府県独自の軽減策を打ち出している自治体もあるようでございます。現在、障害者自立支援給付に係る独自軽減を検討し、実施されている自治体は、京都市、東京都荒川区、横浜市などがあるというふうに聞いております。これらの自治体は比較的財政力がある大都市でありまして、それぞれの実情に合った方法により実施されているようでございます。

 本市における独自軽減につきましては、財政事情やまた近隣の他市町の動向も見ながら、研究をしたいというふうに考えております。

 以上でございます。



◎大北榮二総務課長 

 2番目の障害者の就労について、お答えします。

 まず、市役所の障害者の雇用率でございますが、平成18年度障害者任免状況通報書による実雇用率は2.66%となっております。地方公共団体の法定雇用率は2.1%でございますので、目標率は達成いたしております。旧両町が積極的に雇用を進めてきた結果ととらえております。

 なお、全国の達成率のご質問が出ました。平成17年12月14日厚生労働省発表による平成17年6月1日現在の障害者の雇用状況によりますと、全国平均の地方公共団体の平均は2.21でございます。基準が2.1で2.21でございます。一般の事業主に関しましては基準が1.8で、これは都道府県別に数字が出ております。愛媛県は1.52でございまして、48.6%の達成率となっている状況でございます。

 次に、中・重度障害者の受け入れ態勢でございますが、現在のところ、車いす使用等の職員はおりませんが、本庁、支所等バリアフリー化に努めているところでございまして、受け入れ態勢については不都合のないよういたしたいと考えております。

 次に、本市が事業委託を行う公的事業者、民間請負事業者に対する障害者雇用実態の調査の有無についてでございますが、障害者の雇用の促進等に関する法律において、事業主は所管の厚生労働省大臣に報告をすることとなっているところでございます。したがって、調査の権限は市町村にはございませんので、実態の把握は実施いたしておりません。

 また、東温市内の民間事業所における雇用率の達成につきましては、労働局に問い合わせましたところ、県下全域での達成率等は、先ほど申し上げましたように公表できますが、東温市内の各事業所の情報は、個人情報の関係から公表できないとの回答でございまして、実態把握は困難と思われます。

 次に、障害者の業務実習でございますが、現在のところ、市役所では実施いたしておりません。また、今のところ、市の単独事業として取り組む予定はございません。

 次に、行政が積極的に障害者の雇用を進めることに関しましては、まだまだ雇用情勢は極めて厳しく、とりわけ障害者については、一たん離職するとその再就職が容易でないという状況の中で、市の果たすべき役割は大きいものと考えております。行財政改革を推進する中で、新規雇用は厳しい状況にございますが、障害者の雇用については積極的に、今後取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◎加藤章保健福祉部長 

 3番目の旧川内町役場跡地利用について、お答えをいたします。

 川内町役場跡地は、川内町が誕生してから約半世紀間の象徴的場所であることから、地域の皆様方のさまざまな思いが込められている場所だと感じているところでございます。

 さて、合併協議会により新市建設計画に登載されております川内地区の事業といたしまして、川上地区児童館建設事業があり、新市建設計画全般を見渡したとき、本事業の検討開始時期を迎えていることから、当初予算におきまして調査経費を見込み計上しているところでもございます。

 ところで、この児童館建設につきましての今までの論点の整理いたしますと、旧川内町におきましては、小学校長を初め幼稚園、保育所、児童クラブ関係者の皆様方による児童館建設策定委員会を設置し、児童館の規模や機能につきまして検討を行っておりますが、設置場所を初め具体的な事項につきましては白紙の状態であり、結論に至っておりません。

 いずれにいたしましても、地域の皆様型のご要望や施設利用サイドである児童や保護者の方々のご意見をいただきながら、施設運営サイドの合理性などさまざまな角度から検討し、ご指摘のような財政事情悪化の中で、施設整備の持続可能な制度設計を構築いたしたいと考えております。

 以上でございます。



◆渡部伸二議員 

 再質問ですけれども、障害者の雇用に関しましては、ご答弁にありましたように、やはり役所というものが指導的立場にあると思うんですね。今後、積極的に採用を検討するということでしたので、ぜひその方向でお願いいたします。また、積極的に雇用を推進するのであれば、やはり障害者の役所における業務の実習ですね、これがやはり1つのポイントと思われますので、そちらの方もあわせて検討をお願いしたいと思います。

 それから、最後の新市計画に伴う児童館建設の問題なんですけれども、図書館というものが旧川内町にはないというようなことで、やはり地域を支えるのは人ですから、地域での精神生活を支えるというふうなものである図書館ですね、これが非常に重要なものと思います。ですから、今のような内容のない図書室では困るのであって、やはりしっかりとした、少なくとも松山のコミュニティセンターにあるように、ああいった児童館、児童書の充実度をもって、ぜひ図書館及び児童館的な機能を持ったものを、持続可能な財政計画の中で推進をお願いしたいと思っております。

 最後、2点だけご答弁いただけますでしょうか。



◎大北榮二総務課長 

 お答えします。

 今渡部議員からご指摘のございましたように、今後、障害者の就職につきましては、積極的に取り組んでまいりたいと、このように申し上げたいと思っております。

 以上でございます。



◎加藤章保健福祉部長 

 図書館の併設の関係でございますが、今まで原課といたしましては、児童館が決まってからの問題と考えましてその作業を進めてきたところでございます。図書館につきましては、児童館の面から見れば、児童福祉施設最低基準の方の記述がございまして、これに関連する図書室等の検討が必要な面もございます。その意味におきまして、新しい複合施設であれば、今後、国、県との新たな協議も必要と考えますが、その方面に向かって、また、検討もさせていただけたらと思います。

 以上でございます。



○佐伯正夫議長 

 よろしいですか。ここで、10分間休憩をいたします。

               午後3時25分休憩

               午後3時34分再開



○佐伯正夫議長 

 再開いたします。

 一般質問を続けます。



◆近藤千枝美議員 

 3番 近藤千枝美です。皆様お疲れのことと思います。最後の質問者でございますので、明快なるご答弁、よろしくお願いいたします。

 先日、厚生労働省の人口動態統計によると、1人の女性が生涯に産む子供数の推定値である合計特殊出生率が1.25との発表がありました。2005年には、国勢調査が始まった1920年以来、日本の総人口が、初めて減少に転じました。国立社会保障人口問題研究所の推計によると、日本の総人口は2050年時点で約1億59万人となり、2100年には約6,414万人へと半減してしまいます。

 公明党は、去る4月27日、「チャイルドファースト」社会、つまり子供優先社会の構築を目指す少子社会トータルプランを決定し、政府が6月に策定する骨太方針に反映させるよう要請しました。少子社会トータルプランは、子育てを社会の中心軸に位置づけ、社会全体で支援するというものです。生まれ育つ主役は子供であり、育つ環境はどのようなものであれ、すべての子供には公平に社会からの支援を受ける権利があります。子供が生まれたいと思える社会、子供が幸せに生きられる社会、子育ての安心が確保される社会など、子供優先の社会の構築が求められています。結婚や出産をするかしないかは本人の自由ですが、出産、育児を望む人に対して、子供を産み育てやすい環境をつくり、母親や家族を応援していくことが大切ではないでしょうか。

 子供を産み育てやすい環境づくりとして、1点目に「マタニティマーク」の利用について、お伺いします。

 厚生労働省は、3月、妊婦に優しい環境をつくるため、周囲の気遣いを促す「マタニティマーク」を発表しました。妊婦が交通機関などを利用する際、バッジなどとして身につけることで自分が妊娠していることを周囲の人々にさりげなく伝えることのできるものとして、全国共通のデザインが公募され、1,600を超える応募の中から採用されました。大きなハートマークの中に、お母さんが子供を優しく守っている様子がデザインされています。このマークであります。

 例えば、ポスターに「座席はゆずりあっておかけください」、「禁煙にご協力ください」、「妊婦さんやお子さんを連れている方に配慮を」という趣旨の呼びかけ文をつけて、交通機関や職場、飲食店、公共機関などで掲示をして妊婦を大切にするまちづくりに活用できます。

 子育ては、実はお母さんのおなかの中に赤ちゃんがいるときから始まっています。親は守り育てる気持ちを抱き、時にはおなかの中の赤ちゃんに語りかけながら誕生を待っています。妊娠初期は、お母さんにとっても赤ちゃんにとっても大切なときです。特に妊娠の初期はつわりやホルモンのバランスの変化などで負担が大きい割に、外見上、妊娠中だとわかりにくいものです。

 京都市では、妊娠初期から安心して外出ができるよう交通機関等での優先的な席の確保など、妊娠中のお母さんに心配りのある環境づくりを推進し、妊娠初期から子育てを支援しています。これは「プレママ支援事業」と言われ、母子健康手帳の交付申請者にプレママバッジの交付をします。さらに、バスや地下鉄の優先座席等にプレマママークのステッカーを張り、妊婦への優しい環境づくりのための普及啓発を行っています。ほかにも、埼玉県戸田市では「マタニティストラップ」を配布していると聞き及びます。東温市においても妊婦への優しい環境づくりに取り組んでいくためにも、マタニティマークの活用を検討してはどうでしょうか。お考えをお聞かせください。

 2点目に、「ブックスタート事業」についてお伺いします。

 乳幼児健診時に絵本をプレゼントするブックスタート制度は、2006年3月31日現在、全国の市区町村1,844のうち571の自治体で実施されています。愛媛県内では、内子町初め7市町が実施しているようです。ブックスタートは、1992年英国で始まりました。また、ブックスタートパックには、絵本と子育てに役立つ資料、絵本リストなどが入れられて、一人一人の赤ちゃんに手渡されています。

 児童文学者の正岡慧子さんは、「子供は情操を含めて多くの知能を6歳ぐらいまでに身につけます。父親、母親から体や耳、雰囲気を通して受けたことは、その子の基本となって終生消えません。幼児期に親に読み聞かせをしてもらった子供は、言語を初め多くのことを得、それは終生消えない基盤になっていく。」と言われています。

 胎児は3カ月ごろから聴神経ができ、お母さんの声を聞き、お母さんの声を知って生まれてくると言われています。赤ちゃんへの読み聞かせは、おなかの中にいるときが本当のスタートであると、香川県高松市では、2002年4月から毎月1回、市の保健センターで妊娠中の女性を対象に開かれるマタニティ教室で絵本の読み聞かせを実施しています。子育てで忙しくなる前に、絵本の読み聞かせの大切さを知ってもらうのがねらいです。

 東温市では、赤ちゃんの10カ月児健診のときに絵本の読み聞かせが行われているとのことでした。絵本を妊婦に贈呈したり、妊婦が胎児に絵本を読み聞かせる市独自の「ブックスタート事業」を導入して、生まれてくる赤ちゃんを守り育てる環境づくりに取り組んではどうでしょうか。お考えをお聞かせください。

 3番目に、新生児聴覚検査についてお伺いします。

 新生児の1,000人に1人から3人の割合で、先天的に難聴が発生すると言われています。赤ちゃんは成長とともに耳からお母さんの声や音楽を聞き、それに反応して脳が学習していくそうです。ところが、聴覚障害に気づかずに放置されると、言葉を覚え、言葉を理解する能力の発達がおくれてしまいます。新生児期及び乳幼児期の聴覚障害は、親や医師によって発見することが困難で、日本では発見が平均して二、三歳だそうです。欧米では、既に難聴の早期発見を目的に、新生児難聴スクリーニングが開始されています。早期に発見されることで、難聴の程度に合わせた治療が早期に開始され、そのことにより聞こえや言葉の訓練を適切に行うことができる可能性も高くなります。

 あるデータによると、3歳児までに言語を習得する数は正常児で500から1,000、平均して700語、誕生時に聴覚障害を発見すると約400語を習得でき、生後6カ月ごろの発見で約300語を習得、3歳児健診で発見されると約50語ぐらいしか覚えられないという現状があります。聴覚障害の発見する時期の違いで、こんなに差が出てきます。

 全国的には3歳児健診で聴覚検査が行われています。インターネットで調べたところ、全国には出産した病院や産婦人科で、赤ちゃんのご家族が希望すれば、新生児の聴力検査をしてくれるところもあります。費用は約4,000円から7,000円ぐらいかかるようです。岡山県では、検査費用の2分の1を県が負担し、新生児の75%が検査を受けられる体制ができているそうです。赤ちゃんが寝ている間に、自動聴性脳幹反応聴力検査装置で赤ちゃんの脳波を測定し、数分で難聴の有無がわかるのだそうです。

 東温市で誕生した赤ちゃんは、平成15年には270人、平成16年には265人、平成17年には257人と、年々減少しております。その中で聴覚障害児は、たとえ少ないかもしれませんが、障害があっても安心して子育てできる環境づくりの一つとして、新生児聴覚検査を実施してはどうでしょうか。市の積極的な見解をお伺いして、質問を終わります。ありがとうございました。



◎渡部昭義健康増進課長 

 近藤議員の子供を産み育てやすい環境づくりの推進についてのご質問にお答えいたします。

 まず1番目の「マタニティマーク」の利用でございますが、子供を産み育てやすい環境について、厚生労働省では21世紀の母子保健分野の国民運動計画であるすこやか親子21で取り上げられている課題の1つに、妊娠出産に関する安全性と快適さの確保を挙げています。とりわけ、交通機関における優先的な席の確保については、妊娠初期には、外見からは妊娠しているということがわかりづらいことから、周囲の理解が得られにくいという声が聞かれ、ご質問の「マタニティマーク」を身につけることで、優しい環境づくりに関する国民の関心を喚起するものです。この「マタニティマーク」は、厚生労働省が行った公募作品の中から選ばれたもので、ホームページからダウンロードして、自由に幅広く活用できるようになっています。今後、妊婦を対象とした学級等でもお伝えして、利用の希望を把握してみたいと考えています。

 東温市では、都市部と比較して公共交通機関の利用頻度が低いと思われますので、当面は市単独の取り組みというよりも、ポスターや広報等を通じて、マークの啓蒙を行い、やさしい環境づくりを進めていきたいと考えております。

 次に、2番目の「ブックスタート事業」として胎児にも読み聞かせをというご質問でございますが、「ブックスタート事業」は、赤ちゃんと絵本を開く楽しい体験とともに、絵本を手渡すことで赤ちゃんと保護者がゆっくりと向き合い、楽しく、温かい時間を持つきっかけをつくるために、2001年4月に開始されました。2006年3月現在では、近藤議員がお示しのとおり、全国市区町村1,844のうち571の自治体で実施されているようです。

 合併前に重信町では、絵本の読み聞かせと絵本のプレゼントを含む「ブックスタート事業」に似た活動が行われておりましたが、合併後は、10カ月児を対象とした育児教室において、「ファミリー・サポート・とうおん」の指導員によって紙芝居や絵本を使い、読み聞かせの時間を設けております。わずか9カ月、10カ月の子供たちでも、指導員の語りかけに引きつけられる様子を見ると、ご指摘のように、小さいころから本とかかわることは大切だと考えています。

 なお、本年度は教育委員会でとうおん子ども読書活動推進計画の策定が予定されておりますので、「ブックスタート事業」の活動として、胎児への読み聞かせも検討していきたいと考えております。

 次、3番目の新生児聴覚検査の実施についてでございますが、新生児聴覚検査は国のモデル事業として2001年度に秋田県など4県で開始され、2004年度には13県で行われています。この新生児聴覚検査は、従来の聴覚障害の発見と大きく異なる点は、親が疑う前に聴覚障害の可能性を指摘することであり、聴覚障害を発見するだけで、その後の的確な診断と支援が用意されていないとしたら、その家族を不安に陥れるだけになってしまう可能性があり、医学界においても賛否両論のようであります。

 したがって、早期発見がよいかどうかは、その後の対応次第であることから、障害発見による家族の不安を受けとめ、速やかに的確な対処ができる体制を、十分整える必要があると考えております。まずは、支援の必要な子供とその保護者すべてを支えるための地域の関係機関、関係者を包括した乳幼児母子支援体制の充実を引き続き行っていくべきであり、今後とも、モデル事業として実施した地域からの情報収集に当たるとともに、愛媛大学医学部附属病院や愛媛病院及び東温市医師会などの意見を聞き、関係機関とも協議してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◆近藤千枝美議員 

 ご丁寧なご答弁、ありがとうございました。

 東温市総合計画の基本構想には、みんなが元気になる健康福祉のまちと掲げられ、その中には障害者施策の充実、子育て支援の充実も進めていくとあります。先ほどの同僚の丸山議員も述べました、見た目にはわからない障害の方への支援として「ハートプラスマーク」とあわせて、この「マタニティマーク」もしっかりと前向きに検討していただいて、実施していただきたいと思います。

 そしてまた、母性と乳幼児への支援として「ブックスタート事業」、また聴覚障害児が早く発見できるよう前向きに推進をしていただきたいと思います。ありがとうございました。

 以上です。



○佐伯正夫議長 

 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。

 20日は、午前9時30分から本会議を開きます。

 本日は、これにて散会いたします。

               午後3時52分散会

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