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愛媛県 松山市

平成28年 9月定例会 09月12日−04号




平成28年 9月定例会 − 09月12日−04号







平成28年 9月定例会



                 平成28年

          松山市議会第3回定例会会議録 第4号

             平成28年9月12日(月曜日)

             ─────────────

 議事日程 第4号

   9月12日(月曜日)午前10時開議

日程第1

 会議録署名議員の指名

日程第2

 認定第1号 平成27年度松山市一般・特別会計決算の認定について

 認定第2号 平成27年度松山市公営企業会計剰余金の処分及び決算の認定について

 議案第93号 平成28年度松山市一般会計補正予算(第2号)

 議案第94号 平成28年度松山市競輪事業特別会計補正予算(第1号)

 議案第95号 平成28年度松山市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)

 議案第96号 平成28年度松山市道後温泉事業特別会計補正予算(第1号)

 議案第97号 松山市市税賦課徴収条例等の一部改正について

 議案第98号 松山市地域再生法に基づく認定事業者に対する固定資産税の不均一課税に関する条例の制定について

 議案第99号 松山市里島定住促進施設条例の一部改正について

 議案第100号 松山市母子生活支援施設条例の一部改正について

 議案第101号 松山市道後温泉事業施設の設置及び管理に関する条例の一部改正について

 議案第102号 工事請負契約の締結について(小栗団地・小栗寮耐震補強及び内外部改造その他工事)

 議案第103号 財産の取得について(梯子付消防自動車)

 議案第104号 旧慣による市有財産の使用廃止について

 議案第105号 市道路線の認定について

 (一般質問)

   ────────────────

 本日の会議に付した事件

日程第1

 会議録署名議員の指名

日程第2

 認定第1号〜第2号、議案第93号〜第105号

   ────────────────

 出席議員(43名)

  1番  池 田 美 恵

  2番  白 石 勇 二

  3番  本 田 精 志

  4番  岡   雄 也

  5番  川 本 健 太

  6番  岡 田 教 人

  7番  上 田 貞 人

  8番  杉 村 千 栄

  9番  中 村 嘉 孝

  10番  太 田 幸 伸

  11番  山 瀬 忠 吉

  12番  長 野 昌 子

  13番  清 水 尚 美

  14番  吉 冨 健 一

  15番  大 塚 啓 史

  16番  大 木 健太郎

  17番  向 田 将 央

  18番  松 本 博 和

  19番  角 田 敏 郎

  20番  小 崎 愛 子

  21番  武 田 浩 一

  22番  上 杉 昌 弘

  23番  梶 原 時 義

  24番  武 井 多佳子

  25番  渡 部   昭

  26番  友 近   正

  27番  大 亀 泰 彦

  28番  雲 峰 広 行

  29番  渡 部 克 彦

  30番  若 江   進

  31番  菅   泰 晴

  32番  栗 原 久 子

  33番  原   俊 司

  34番  猪 野 由紀久

  35番  丹生谷 利 和

  36番  寺 井 克 之

  37番  森 岡   功

  38番  宇 野   浩

  39番  池 本 俊 英

  40番  田 坂 信 一

  41番  土井田   学

  42番  清 水 宣 郎

  43番  白 石 研 策

   ────────────────

 欠席議員(0名)

   ────────────────

 事務局出席職員職氏名

  事務局長     西 山 秀 樹

  事務局次長    渡 部 俊 明

  総務課長     野 村 博 昭

  議事調査課長   山 内   充

  議事調査課主幹  宮 内 俊 輔

  議事調査課副主幹 高 橋 秀 忠

   ────────────────

 説明のため出席した者の職氏名

  市長       野 志 克 仁

  副市長      梅 岡 伸一郎

  副市長      西 泉 彰 雄

  総務部長     大 町 一 郎

  理財部長     片 山 雅 央

  総合政策部長   山 崎 裕 史

  総合政策部坂の上の雲まちづくり担当部長

           中 富 宣 行

  国体推進局長   池 田 和 広

  総合政策部危機管理・水資源担当部長

           井 手 清 史

  理財部副部長   黒 川 泰 雅

  財政課長     大 木 隆 史

  市民部長     唐 崎 秀 樹

  保健福祉部長   矢 野 一 郎

  保健福祉部社会福祉担当部長

           西 市 裕 二

  保健福祉部子ども・子育て担当部長

           黒 瀬 純 一

  環境部長     大 野 彰 久

  都市整備部長   青 木 禎 郎

  都市整備部開発・建築担当部長

           隅 田 完 二

  下水道部長    柳 原   卓

  産業経済部長   平 野 陽一郎

  産業経済部道後温泉活性化担当部長

           大 崎 修 一

  産業経済部農林水産担当部長

           中 田 忠 徳

  消防局長     芳 野 浩 三

  教育長      山 本 昭 弘

  教育委員会事務局長前 田 昌 一

  教育委員会委員長 金 本 房 夫

  会計管理者    片 本 悦 央

  公営企業管理者  平 岡 公 明

  公営企業局管理部長竹 田 正 明

   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

       午前10時0分開議



○雲峰広行議長 これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付の日程第4号のとおりであります。

   ────────────────



○雲峰広行議長 まず、日程第1、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員は、会議規則第86条の規定により、議長において10番太田議員及び11番山瀬議員を指名いたします。

   ────────────────



○雲峰広行議長 次に、日程第2、認定第1号、第2号及び議案第93号ないし第105号の15件を一括議題とし、上程議案に対する質疑とあわせ、一般質問を行います。

 この際、申し上げます。各議員の発言は、申し合わせの発言時間内においてお願いいたします。

 次に、傍聴人の皆様に申し上げます。傍聴される皆様は、傍聴席で拍手、その他の方法により賛成、反対の表明をしないよう御注意願います。そのほか騒ぎ立てないようお願いいたします。

 それでは、一般通告者の発言を順次許可いたします。角田議員。

 〔角田敏郎議員登壇〕



◆角田敏郎議員 一般質問初日のトップバッターを務めさせていただきます自由民主党議員団の角田敏郎でございます。この夏、オリンピック、パラリンピックの日本選手の活躍を初め、明るくうれしいニュースがたくさんありました。昨日は松山在住の広瀬順子さんが柔道女子57キロ級で銅メダルを獲得されたニュースを聞き、感動を新たにしたところです。松山市民にとって、日本国中の障がい者にとって、励みになったことと思います。しかし一方では、暗く悲しいニュースもたくさんありました。この夏、私にとっては一生忘れることができないであろう2つの事件がありました。きょうはその事件について2つ、私のライフワークの一つである子育て支援から2つの質問をさせていただきます。

 1つ目は、7月26日、相模原の障害者施設で起きた殺傷事件です。犯人の発言に衝撃を受けると同時に、昨年11月に茨城県の教育委員を辞職した長谷川智恵子氏の発言を思い出しました。障がい児らが通う特別支援学校を視察した経験を話す中で、「妊娠初期に障がいの有無がわかるようにできないのか。教職員もすごい人数が従事しており大変な予算だろうと思う。」という趣旨の発言でした。相模原の事件と思想の根っこが同じように感じました。亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、このような犯罪が二度と起きることがないよう、福祉関係者だけでなく社会全体で対策を考える必要があります。さらに、障がいのある人や家族の多くがポジティブに生きていることを発信し続けなければと改めて強く思いました。さらに、障がい者の身の安全を図ることが何よりも重要だと考えました。しかし、障がい者とその家族を閉じ込めたり、囲い込んだりすることによって、社会に開かれた施設や共生を目指す地域を育んできた、これまでの地道で真摯な取り組みが否定されるようなことがあってはなりません。私は、障害のある我が子を家族の宝物と言う親たちにたくさん出会ってきました。しんどいこと、つらいことは決して人を不幸にするだけでなく、強くも豊かにもすると私は言い切れます。我が子を失う親の気持ちは、障がいの有無にはかかわりません。

 まず初めに、これまで市は同様な施設の防犯についてどのような指導やチェックを行ってきたのかをお伺いします。

 さらに、事件を受け、障害者施設等に対して、今後どのような防犯体制を求めていくのか、またその検証体制などについてもお伺いいたします。

 次に、もう一つの忘れられない事件についてお伺いいたします。6月23日、地元で起こった急傾斜地の崩壊です。急傾斜地から落ちた土砂が下の民家の一部を破損しました。愛媛県が急傾斜地崩壊危険箇所として公開しており、一昨年点検を受けた場所です。同日の松山市の降水量は19ミリで、特段多いわけではなかったのですが、19日から5日間断続的に降り続け、積算降水量は201ミリになっていました。幸い人命にかかわるような被害ではありませんでしたが、ひょっとしたらという出来事でした。さらに、今なお傾斜地は応急処置のまま放置されており、台風が来るたびに、また雨が降るたびに心配で心配でたまりません。県が公開している急傾斜地崩壊危険箇所については、地元要望を受けて工事を行う箇所の所有者の同意を得た上で県が対策工事を行っております。中予地方局建設部管内土砂災害危険箇所マップによりますと、松山市にはこうした危険箇所が705カ所もあります。これらの危険箇所のうち、相続を経て所有関係が複雑化するなどによる地図混乱地域については、工事実施箇所や所有者を特定するのに多額の費用がかかることから、対策工事を実施することが困難であり、全国的にも困っている場所は多いと聞いています。危険と隣り合わせで生活している方が多数おられるというのが実情です。こうした方々の生命、財産を守り、安全で安心な生活を保障することはできないものかと心が痛みます。市長は愛媛県に対し、こうした急傾斜地崩壊危険箇所の積極的な改善を要望するお考えはおありでしょうか、お伺いします。

 次に、児童クラブについてお伺いします。松山市は児童クラブの改善に平成26年度から積極的に取り組んできました。そのスピード感には、保護者や地域の方々からも市長の熱意を感じるとお聞きしています。本年5月には45校98クラブ、対象学年が6年生までのクラブは35校、78%、入会児童は4,726人にまでふえています。

 昨年9月議会において全会一致での請願の採択を受け、今年度から実施された低所得者世帯等への助成の状況はいかがでしょうか。先日支援員さんから、保護者も助かっているかもしれないが、会費納入のおくれがなくなり、支援員も助かっている。督促などのストレスが軽減されたと伺いました。大変好評を得ていると感じているところです。助成の件数と金額、試算の範囲で推移しているのか、お伺いいたします。

 次に、児童クラブの開所時間延長の実施状況についてお伺いいたします。クラブの方から前倒しで実施したいとの希望があり、計画よりも若干早くスタートしたとお聞きしておりますが、現在時間延長をされているクラブ数と今後時間延長を予定しているクラブ数をお示しください。また、その利用者数をお示しください。

 児童クラブの受け入れ対象学年の拡大や保護者のニーズ等により児童クラブ室の整備を進めてきましたが、一方で支援員の確保が課題であります。処遇改善については、昨年度一定の改善はありました。しかし、支援員不足には資格取得要件がもう一つの壁になっていると考えています。国の実施要綱によると、児童クラブごとに放課後児童支援員が最低1名必要となっています。その放課後児童支援員になるためには、保育士等の有資格者や児童クラブでの勤務経験が一定年数あるなどの要件を満たした方が認定資格研修を受講する必要があります。一方、児童クラブに最低1名以上必要となっている放課後児童支援員以外の従事者は、昨年度国が創設した子育て支援員研修の基本研修及び専門研修(放課後児童コース)修了者が望ましいとなっています。しかしながら、この研修を受講しても支援員の資格取得には何の効果もありません。毎日の運営に苦労する中で長時間の研修に時間を割くことは現場の負担が大きく、研修受講のメリットが少ないと感じています。そこで、子育て支援員研修(放課後児童コース)を修了した従事者については、他の児童福祉事業経験者よりも必要とされる勤務経験を短期化し、放課後児童支援員認定資格研修の受講科目のうち重複する科目の受講を免除することで負担が軽減されると考えます。将来的に支援員を目指しやすくし、支援員不足の解消と質の高い児童クラブにするために、資格要件の緩和を国に提案すべきでないかと考えます。市長の御所見をお伺いします。

 最後に、保育所についてお伺いします。平成27年4月、子ども・子育て支援新制度が始まり、1年半が経過しました。平成28年4月の待機児童は94人、潜在待機児童が112人で、その約8割が3歳未満の子どもです。市長は、公約「子育て・教育で幸せ実感」の実現に向け、待機児童対策に取り組み、子育て環境の整備に熱い思いを持っておられると感じていますが、就労意欲のある保護者の増加に追いつかないのが実情です。

 まず、3号認定の充実が3歳以上の保育環境へ与える影響についてお伺いします。小規模保育や認定こども園の設置により、3歳までの保育、いわゆる3号認定の定員は拡充されています。さて、この子どもたちが来年4月を迎え3歳以上になると保育区分が変わり、保育園、幼稚園、認定こども園などへ進みます。このとき3号認定は点数が高いことから、大部分の子どもが高順位で入園することになります。新規入所希望の子どもたちが入れないのではないかと心配しています。影響はないのでしょうか。

 一方、待機児童が問題となり、新たに保育所をつくっても保育士が足りないというのが実情です。背景に保育士の待遇の低さがあることは否定できません。そこで次に、保育士の処遇改善についてお伺いします。

 国は25年度から保育士の給与改善のための予算措置を行ってきました。制度が複雑なことからわかりにくい部分があると聞いていますが、各施設で給与の改善が実施されていることを確認されているでしょうか。その進行状況についてお示しください。

 保育士は技術職です。1日、2日で務まる職種ではありません。長い年月を経て積み重ねた知恵や経験がなければ質の高い保育を提供することはできません。そこで、お伺いします。公立保育所の直営園、委託園の正規職員と臨時職員の比率及び経験年数を5年単位でお示しください。

 次に、7月25日付で出された保育士の民間企業等経験者の採用試験についてお伺いします。受験資格は10年の経験者とありました。過去余り類を見ない画期的とも言える資格です。これが他の職種にも波及したらおもしろいと思いました。ずばりお聞きします。今回の採用の狙いは何ですか。

 最後に、保育所における発達支援への取り組みについてお伺いします。発達障がい等については諸説ありますが、早期に発見し、環境を整えることが大切だと考えています。保育所で発達段階に応じた支援が適切になされることで、その子の未来が変わります。保育士がどうかかわり、発達の保障をしていくのかお示しください。

 国の基準で待機児童に含まれない特定の保育所を希望するなどのいわゆる隠れ待機児童などの課題はまだまだありますが、まずは待機児童ゼロを目指す量的課題と保育の質的改善には当然ながら経費を必要とします。予算を確保するには市民の理解が不可欠です。次の世代の子どもたちにも、たとえイタチごっこになろうとも、掲げた旗をおろしてはならないと考えます。子どもたちのために執念を持って支援し続ける松山市でありたいと願いながら質問を終わります。御清聴ありがとうございました。



○雲峰広行議長 これより答弁を求めます。野志市長。

 〔野志克仁市長登壇〕



◎野志克仁市長 角田議員に、私からは保育所についてのうち、保育士の処遇改善について、経験者採用の狙いと発達支援への取り組みについてお答えをします。

 私は子育て環境が整わなければまちの発展はないという思いの中、1期目で「「誇れる」子育てで笑顔に」、2期目で「子育て・教育で幸せ実感」を公約に掲げ、保育環境の整備に取り組んでおります。まず、保育士の経験者採用の狙いは、本市の民間企業等経験者採用試験は、社会人として培った専門的知識や経験を生かし、市民サービスを向上させるため、特定の専門的職務に一定期間以上従事した方などを対象に実施しています。近年、子どもたちを取り巻く環境は大きく変化しており、保育所はさまざまな保育ニーズに応えることが求められています。そのような中、公立保育所は保育の質を向上させるとともに、子育てのセーフティーネットとしての役割を担っていかなければならないと考えており、採用された方には経験豊かな保育の専門性を十分発揮し、松山の未来をつくる子どもたちを育む保育行政に高い志を持って貢献してほしいと期待をしております。

 次に、保育所での発達支援への取り組みについては、本市では独自に発達障がいの子どもの早期発見を初め、発育発達の確認や支援を行うため、公立直営の保育所10園と保育・幼稚園課に大学で障がい児保育を受講した保育士を発達支援担当者として配置しています。そして、入園している子どもたちを対象に乳幼児経過発達表などを作成し、共通の視点で子どもたちの育ちを把握するなど、きめ細かな個別支援に努めています。発達障がいの早期発見は、発見すること自体が目的ではなく、発達の偏りや特性を適切に把握し、理解することが子ども一人一人の自己肯定感を育んでいくために大切であると考えます。そのため、発達の気になる子どもには、園内支援会議で必要な配慮の検討を行い、個別支援計画の立案につなげています。また、保育・幼稚園課所属の発達支援担当者は、市内全域の保育をバックアップするため、子どもの発達や障がいについての研修会を開催するほか、小規模保育事業所や地域保育所に通う保護者と保育士の相談に対応し、地域の支援センターを利用する家庭の発達相談の窓口になり、療育機関や医師との連携を深めるなど、保育と育児を支援しております。

 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えいたしますので、よろしくお願いをいたします。



○雲峰広行議長 西市社会福祉担当部長。

 〔西市裕二社会福祉担当部長登壇〕



◎西市裕二社会福祉担当部長 角田議員に、障害者施設のセキュリティーについてお答えします。

 まず、障がい者が入所する障害者支援施設の防犯についてどのような指導を実施してきたかについてですが、これまで本市では非常災害対策として、火災や地震、風水害などに対する必要な設備が設けられているか、連絡体制や避難方法など具体的な計画を定め訓練を実施しているかなどを実地指導時に確認してきましたが、外部からの侵入者が危害を加える事件を想定した防犯対策については、国の指導監査通知でも項目になかったことから、確認はしていません。

 そこで、障害者支援施設に今後どのような防犯対策を求めるかについては、ことし8月に設置された愛媛県社会福祉施設入所者の安全対策協議会で、日常の安全管理のための施設内の体制、不審者情報に係る地域や関係機関等との連携、安全に配慮した施設の開放など、安全管理のための点検項目をまとめたガイドラインを社会福祉施設や県、市町、県警と協議しながら年内を目途に取りまとめる予定です。そのガイドラインに基づき、各施設ではそれぞれの実情に応じた入所者の安全対策マニュアルを策定し、警察と連携した不審者侵入対応訓練の実施や不審者情報がある場合の連絡体制の整備などを図っていくこととしています。加えて、本市では今回の事件を受けて、市内14カ所の障害者支援施設へアンケート調査を実施し、各施設の安全対策の現状やニーズを把握しており、国が第2次補正予算への計上準備を進めている非常通報装置や防犯カメラの設置、外構等の設置・修繕などの費用について国会で予算が成立次第、適切かつ速やかに対応したいと考えています。また、検証体制等については、各施設のガイドラインに対する取り組み状況や訓練の実施状況などの確認と指導を実地指導の項目に追加し、各施設で行われる防犯対策を検証していくことで、入所者の安全・安心の確保に努めていきたいと思います。以上でございます。



○雲峰広行議長 黒瀬子ども・子育て担当部長。

 〔黒瀬純一子ども・子育て担当部長登壇〕



◎黒瀬純一子ども・子育て担当部長 角田議員に、児童クラブについて及び保育所についてのうち、市長が答弁した残りの部分についてお答えします。

 まず、児童クラブで今年度から実施した低所得者世帯等への助成件数と金額については、平成28年8月末現在で434世帯が助成対象となっており、そのうち4月分から6月分までの助成金の請求があった世帯に対し295万9,330円を助成したところです。また、試算の範囲で推移しているのかについてですが、今年度の当初予算では540世帯分の予算を確保していることから、現時点では試算の範囲で推移すると見込んでいます。

 次に、時間延長の実施状況及びその利用者数についてですが、平成28年8月末現在で45校区98クラブ中、6校区の13クラブが朝30分の前倒しや夕方30分あるいは1時間の延長を実施しており、その利用者数は341名の児童により延べ3,939回の利用となっています。また、今後、年度内の時間延長を予定しているクラブは、10月から実施予定の2校区の5クラブで、次年度以降については今後各児童クラブの意向を確認する予定です。

 次に、支援員確保のために資格取得要件の緩和を国へ要望する考えはあるかについてですが、本市でも支援員の確保は喫緊の課題であると認識しています。そこで、国の地方分権改革に関する提案募集制度に基づき、内閣府を通じて厚生労働省に対し、子育て支援員研修を修了した従事者が放課後児童支援員認定資格研修を受講する際に必要とされる勤務経験を短期化するとともに、受講科目のうち重複する科目の受講が免除されるよう求めているところであり、現在、両府省で検討・調整がなされています。こうした資格取得要件の緩和が児童クラブの健全な運営につながると考えていますので、今後も国に対して積極的に働きかけを行っていきたいと考えています。

 次に、保育所についてのうち、3号認定の充実が3歳以上の保育環境へ与える影響についてですが、3歳からは預かり保育を実施している幼稚園の選択肢もあることなどから、3歳以上児の新たな保育所等への入園の申し込みは全体の2割程度と少ない状況です。また、松山市子ども・子育て支援事業計画では、定員拡充された3歳未満児がその後順次年齢が上がることも想定していることから、3号認定の充実が3歳以上の保育環境へ与える影響は小さいと考えています。

 次に、保育士の処遇改善についてですが、平成27年度からの新制度では、新たに保育士等が長く働くことができるよう職員の平均勤続年数等に応じた人件費の加算のほか、国家公務員の給与改定に伴う増額も行われ、本市ではこれまで給付費の請求事務や指導監査を通じて適切に処遇改善が行われるよう指導、助言を行ってきました。今後も国の主要施策としてさらなる改善も行われる見込みであることから、本市としましては保育所等に対し、引き続き適切な指導等を行っていきたいと考えています。

 最後に、公立保育所での正規職員と臨時職員の比率ですが、平成28年9月1日現在、常勤職員で直営園は正規職員が52%、臨時職員が48%で、委託園は正規職員が86%、臨時職員が14%となっています。また、保育士としての経験年数ですが、直営園と委託園を合わせて30年以上の職員が12%、25年以上30年未満が6%、20年以上25年未満が7%、15年以上20年未満が14%、10年以上15年未満が18%、5年以上10年未満が19%、5年未満が24%となっています。以上でございます。



○雲峰広行議長 柳原下水道部長。

 〔柳原 卓下水道部長登壇〕



◎柳原卓下水道部長 角田議員に、急傾斜地崩壊危険箇所についてお答えします。

 土砂災害が発生するおそれのある箇所は、国民の生命・財産を守るため、国の基準に基づき都道府県が実施する調査により土砂災害危険箇所マップとして公開され、斜面の崩壊形態によって土石流危険渓流、急傾斜地崩壊危険箇所、地すべり危険箇所の3つに分類されています。これら危険箇所では一たび災害が発生すると広い範囲に被害が及ぶことから、対策工事の規模も大きくなり、多額の事業費が必要となりますので、県が主体的に事業に取り組んでいます。このうち急傾斜地崩壊危険箇所の対策工事では、擁壁などの構造物の整備が必要な土地について地権者からの寄附を受け県の所有とする必要があります。しかしながら、地図混乱地域では所有者や境界が不明なところが多く、その確定に多くの事業費と時間を要するため、対策工事が進みにくい状況であると県より聞いています。本市ではこれまで急傾斜地崩壊危険箇所を対象に、笑顔のまつやままちかど講座などを活用し、土砂災害の前兆現象や避難所の確認など、土砂災害に対する日ごろの備えについて周知を図るとともに、県などと合同で行う土砂災害危険箇所パトロールによる点検を強化するなど、ソフト対策を充実させ、防災・減災に努めていますが、市民の安全・安心を確保するためにはハード・ソフト一体となった対策の推進が必要であると考えています。したがいまして、本市としては今後ともこうしたソフト対策を着実に行うとともに、地元の声を県に伝え、事業推進を働きかけたいと考えています。以上で、答弁を終わります。



○雲峰広行議長 以上で、答弁を終わりました。

 以上で、角田議員の一般質問を終わります。

 次に、森岡議員。

 〔森岡 功議員登壇〕



◆森岡功議員 松山維新の会の森岡 功でございます。私は今議会に提案されている市政の重要案件に関連し一般質問を行いますので、市長を初め関係理事者の明快な御答弁をよろしくお願いいたします。

 まず初めに、水問題についてお尋ねします。先般、本市の新しい長期的水需給計画の骨格をなす水需要予測と本市の必要水量が報告されました。水資源対策検討特別委員会では異論が相次いだとの報道を見て、我が会派の委員に会議資料を見せてもらい、内容を確認しました。資料を見ての所感としては、膨大なデータや市民アンケート調査による水使用実態を細かく分析し、統計的な手法を使って客観的に推計しているという印象を受けたことはもちろんですが、市民サービスの向上の視点と都市の安全性を追求する姿勢が明確に盛り込まれており、市民の安全・安心を求め、暮らしを守る行政の責務を果たしていこうという強い意志が感じられました。委員会ではこれらの重要な視点について必要のない項目であるとか、前計画の検証には当たらないといった意見が示されたようですが、行政が計画を策定するときに、いや、民間の会社や団体でも、学校などであっても、時代の変化を的確に捉え、明るい未来への展望を示すのが通例ではないのでしょうか。検証とは、数式の入れかえだけを行うことでなく、結果を構成するさまざまな項目の分析を綿密に行い、あるべき将来を見通すことであると私は考えます。そもそも節水をすればするほど安定水源確保が遠のくという状況は、どう考えてもおかしいと思います。市民が節水を行うのは、限られた資源を有効に使わないともったいないとか、自然の恵みに対する感謝の気持ちなど、環境意識の高まりが大きく影響していると思われます。また、本市が水資源に乏しい都市だという認識が啓発活動などにより浸透し、節水意識が根づいてきたことが大きな要因だと思います。そうして一人一人の努力の結果、水使用が減れば本市に水不足はない、分水は必要ないという声が出てきます。松山市民は、私たちの子や孫は未来永劫渇水リスクを背負い続けなければならないのでしょうか。決して無駄に水を使いたいわけではありませんが、安定水源を確保する将来展望が開けないことが市民生活に影を落とし続けるのです。先日、愛媛新聞の「門」欄にこのような記事が出ていました。我が家では、毎年エアコンから出る水をバケツにためて利用している。真夏はエアコンを30度に設定しているが、かなりの水がたまり、家庭菜園の水やりに活用している。エアコンから出る1日にたったバケツ1杯の水だが、そのまま下水に流してはもったいない。節水型都市松山の一員として少しでも節水に貢献できればと思うという投稿でした。ここまでのお気持ちに涙が出る思いでした。こうした御努力に応えるためにも、また大規模災害への備えを進めるためにも、しっかりとした水源確保を進めなければなりません。

 そこでまず、質問の1点目として、需要予測を算出する方式についてお伺いします。前回の計画はどのような方式で算出し、今回はどのような算出方法だったのか。他市が計画を策定する場合との違いはあるのかについてお答えください。

 2点目は、市民の水の使い方に関する分析や予測方法についてお伺いします。最近は、食事やコーヒーなどにミネラルウオーターを使用する家庭が多くなっているのではないでしょうか。安全でおいしい水への欲求のあらわれであると思いますが、キッチン等に浄水器を設置する家庭も多くなりました。その一方で、洗濯などへの風呂の残り湯の利用や井戸水の利活用などを行っている家庭もありますし、目的ごとに水の性質をうまく使い分けている生活実態があると思います。これらの水の使い方に関してどのように分析し、需要予測に反映したのか、お答えください。

 3点目に、3階直結給水についてお伺いします。代表質問に対する答弁の中で、メリットが多数あることがわかりました。市民生活が豊かで快適になると思います。他市に既におくれをとっているようですので、一刻も早く実現するよう取り組んでいただきたいものです。ただし、この仕組みを導入すると、1日当たり6,000立方メートルほどの新たな水量を必要とするようです。一時的にはやむを得ないことだと思いますが、この水量を縮小するための方策についてどのように考えているのか、お答えください。

 次に、若い世代への防災教育についてお尋ねします。熊本地震から5カ月がたとうとしています。くしくもこのお盆には地震以降行方不明になっていた大学生が土砂崩壊現場の下流で発見され、この地震による直接の死者も50人となりました。そして、酷暑の夏を越え、今なお2,800人を超える避難者がいるという事実は、地震災害の深刻さや怖さを物語っています。また、先日の大型台風10号の影響では、岩手県や北海道を中心に記録的な大雨に見舞われ、死者及び行方不明者合わせて二十数人という大きな被害をもたらしたところであります。こうした日本列島至るところで発生する自然災害と同様、私たちの住むこの松山にも過去に被害が記録されている断層があります。また、本市島嶼部周辺で起こる芸予地震や心配される南海トラフ巨大地震などを考え合わせますと、常に松山市民は防災への意識を傍らに置き、災害への備えを怠らない気構えが必要であると考えます。災害は老いも若きも、男性も女性も、また健常者と障がいを持つ方々の区別もなく、厳しい試練を私たちにもたらします。もとより本市におきましては、いち早く自主防災組織の結成を進めながら、全国でもトップにランクされる防災士の養成に努められ、また消防団を支援し、団員の増加につなげるなど、市民の防災力の向上に努められてきました。私は今、我が国の人口減少が指摘される中においても、防災は今後も長く世代間で引き継がれ、また日々積み重ねられなければならないと考えています。折しも本市では、昨年から愛媛大学の教育カリキュラムの中で大学生の防災士を養成するなど本格的な取り組みを始められ、将来の防災に資する人材を育成しているとのことであります。

 そこで、質問の1点目として、大学生の防災に対する意識変化をどのように捉えているのか。また、大学での防災教育の現状及び今後の大学生防災士の養成についてお伺いします。

 2点目は、地域防災と大学生のかかわりについてであります。防災士の資格を取った大学生は、これからの防災を担う若い力として期待され、地域で防災の実践を積むとの答弁がこれまでになされていますが、一旦地域離れした若者が改めて地域に飛び込んでいくには相当のハードルを越える意識が必要と考えます。大学生の防災士を今後どのように地域に根づかせていくのか、お伺いします。

 3点目は、大学生自身が行う今後の防災教育についてであります。防災士の資格を取り、一定の実践を積んだ大学生は地域の宝であります。こうした大学生が中心となって地域住民や子どもたちに防災を指導していければ、防災教育はさらに厚みを増すのではないかと思っています。これらの取り組みにより防災の資質を身につけた大学生が、さらに高校生や中学生、小学生など、より若い年代へ防災を教育する機会を設けるお考えはないのか、お伺いします。

 次に、農業の担い手確保と育成についてお尋ねします。先般の新聞報道によりますと、ことし国が実施した農業構造動態調査の結果では、農業就業人口が初めて200万人を割り込み、世代別では定年退職を機に就農したと思われる65歳から69歳の団塊の世代を除き、各世代とも軒並み減少している状況であります。農業には安定した食料供給という役割のほかに、集落の寄り合いや共同作業により過疎・高齢化が進む中山間地域の集落機能を維持するという重要な役割があり、とりわけ中山間地域の多い本市では、農業を守り、農地を守ることが中山間に暮らす市民の生きがいや安心を守ることにもつながります。しかし、農業を取り巻く情勢は一層厳しさを増しており、昨年秋のTPP協定の大筋合意により今後協定が発効した場合には、市内の農家の経営に影響を及ぼすことも予想され、先行きの見通しのきかない中で農家は不安を抱えながらの経営を強いられています。一方で、消費者の間では食の安全や地産地消への意識が高まっている状況にあり、市内の産直市場では連日多くの買い物客でにぎわい、農家が出荷者登録の順番待ちをしている産直市場もあると聞き及んでいます。つまり本市の農産物には消費者を引きつける魅力があり、本市の農業は可能性を秘めた分野であるということが言えます。これらの状況を踏まえ、今後本市の農業と農地を守り、農業が魅力あるものとして維持発展を遂げていくためには、今後ますます激化するであろう他産地との競争に打ち勝ち、収益を上げていく状況をつくることが必要です。新規参入者のあらわれない状況が続けば、今後も農家の高齢化は進み、やがて産業としての農業が立ち行かなくなることは明らかであります。私は産業としての農業を守るための基本は人づくりにあると考えます。地域の中心を担う農家の競争力を強化し、経営を安定させることと並行し、皆が目指すべき経営モデルを作成し、そのモデルやノウハウを新規参入者に継承させることで、農業を魅力ある産業へと転換し、新規参入したくなる状況を生み出さなくてはなりません。そのためには、地域の中心を担う農業の担い手への支援と新規参入者を含めた新たな担い手の確保と育成が求められます。

 そこでまず、質問の1点目として、本市の農業就業人口と担い手となる経営体数についてその推移をお示しください。

 2点目は、本市における担い手の経営安定化や収益の向上に向けてどういった支援を実施しているのか、お伺いします。

 3点目に、農業の基盤づくりのための重要な担い手の確保や育成に向けて、本市は今後どのように取り組んでいくおつもりか、お伺いします。

 次に、空き家対策への取り組みについてお尋ねします。昨年5月に空家に関する特別措置法、いわゆる空家法が完全施行され、空き家の問題が注目を浴びています。実際に私の住んでいる北条地域でも年々空き家がふえており、多くの相談が寄せられるようになりました。老朽化した建物が倒壊するのではないか、敷地内への不法投棄、管理されない庭木や雑草が生い茂り、害虫が発生するなど、空き家の周辺に住む方々の心配は尽きません。中でも敷地全体が手入れをしていない庭木や雑草に覆われてしまった空き家については、私からも担当課に相談させていただいたことがありましたが、なかなか解決に至らないのが現状です。こうした問題は平成26年に国による空き家に関する調査結果として、全国の空き家の数は820万戸、空き家率は13.5%で、ともに過去最高となったことや、愛媛県の空き家率が全国2位との調査結果が報道されたことから、市民の関心も一段と高くなってきたと感じています。また、平成27年12月議会において、本市が行った実態調査で速報値とのことではありましたが、約8,500棟の空き家があると答弁されましたように、松山市においても例外ではありません。さらには、少子高齢化や人口減少、地方からの都市部への人口集中や世帯構成の変化など、現代社会が抱える問題が今後も進んでいくと考えますと、空き家の問題も一層深刻化していくのではないかと予想されます。このような状況を踏まえ、国においても中古住宅・リフォーム市場の活性化への取り組みや自治体が開設する不動産サイトの登録物件の情報内容を統一する方針を決めるなど、空き家の解消に向けた取り組みを積極的に進めようとしています。また、他の自治体の中には空家法施行以降、空き家に関する対策を総合的かつ計画的に実施するため、対策計画を策定し始めているところもあると聞き及んでいます。さらに、愛媛県のホームページを見ていますと、国や県の補助制度を活用した老朽家屋の除去補助事業が県内の6市6町で設けられているなど、空き家の解消に向けた動きが徐々に始まっていると感じています。

 そこで、質問の1点目として、昨年度行った空き家実態調査について、危険度など具体的な調査結果と松山市内にある空き家の現状について可能な範囲でお示しください。

 2点目は、空き家に関する相談についてであります。空き家から生じる問題は、建築基準法や道路法、消防法など個別の法令で対応しなければならないこともあり、市民の皆さんはどこに相談すればよいかわからないといった状況の中、本市では昨年から住宅課が空き家に関する相談の窓口となったことで、市民サービスの向上につながったと評価しています。そこで、昨年度住宅課に窓口を設置してから寄せられた主な相談内容と件数、またそれらへの対応状況についてお伺いします。

 3点目は、松山市特定空家等審議会条例が本年4月から施行され、本市でも空き家対策が進んでいるものと考えていますが、これまでの取り組み状況と今後の方策についてお伺いします。

 最後に、ごみ収集業務についてお尋ねします。環境省の調査によれば、本市では1人1日当たりのごみ排出量は813グラムとなっており、人口50万以上の都市の中で平成18年度から9年間も連続して最も少ない都市となっています。このような成果を上げることができているのは、市民や市内の事業者が日々ごみの分別やごみ減量に積極的に取り組んできたからであり、そのことが9年間の長期にわたって継続しているということは大変すばらしく、本市の自慢できる取り組みの一つであると思っています。現在、本市では市民が排出するごみの収集は、市が直接行うだけでなく、民間の事業者へ委託して実施していますが、この委託契約については現在3年間の期間を設定し、契約を締結していると伺っています。ごみの収集には当然のことながらごみを運搬するための車両やごみを収集するための人材が必要となりますが、委託を受けようとする事業者はあらかじめ車両や人材を確保しておく必要があり、一定の投資が発生します。そして、3年間の委託契約期間の中で初期投資を回収して利益を出すことができなければ、事業を継続していくことは難しく、そうなれば安定的かつ適正に行っていく必要がある本市のごみ収集事業を継続していくことは困難になると考えます。本市が行う他の委託契約の状況を見てみますと、学校給食や保育園の運営委託等、教育や子育てに直結する重要な事業については、安定した事業の実施が求められることから、5年間の委託契約をしているところもあると伺っております。私は市のごみ収集についても、市民生活を支える重要な業務でありますことから、教育や子育て事業と同様に委託事業者の業務の安定性が強く求められるものであろうと考えます。

 そこでまず、質問の1点目として、家庭から排出されるごみ収集の現状についてお伺いします。

 2点目は、現在のごみ収集の委託契約期間を3年間としている経緯や理由についてお伺いします。

 3点目として、今後の方針についてどのように考えているのか、お伺いします。

 以上で、質問を終わります。御清聴ありがとうございました。



○雲峰広行議長 これより答弁を求めます。野志市長。

 〔野志克仁市長登壇〕



◎野志克仁市長 森岡議員に、私からは水問題についてお答えします。

 今年の夏は大変な猛暑で、梅雨明け以降まとまった雨がなかなか降りませんでした。100年に一度と言われた平成6年の大渇水を御経験の市民の皆さんの中には、当時を思い出し、また水不足が起きるのではないかという不安に駆られた方もいらっしゃったと思います。先ほど森岡議員が触れられた新聞の投稿は私も拝読し、大変頭の下がる思いでした。また、後日同じ新聞の投稿に、我が家では妻が洗濯の後に排水として捨てられてしまう水をバケツに10杯ばかりくみ置きをしている。このくみ置きを始めてから、かれこれ20年になる。この水は、洗車や庭の樹木、草花の水やりに活用しているが、ことしの暑さは例年に比べて厳しく、蓄えていた水をすっかり使い果たしてしまう毎日だ。今後も節水を心がけ、洗濯後の水を再利用して植物の管理や洗車に利用し、限りある水資源を有効活用したいと考えているというような投稿もありました。私は改めて、本市が全国屈指の節水型都市になったのは、このような市民の皆さんお一人お一人の節水への御理解と御協力があったからこそだという感謝の気持ちでいっぱいになりました。このような中、現在検証している長期的水需給計画は、本市の水資源対策の根幹をなすものです。これまでの市民の皆さんの努力が報われず、かえって水資源確保を遠ざけるようなことがあってはならず、二度と市民の皆さんに不便で不安な生活を強いることがあってはなりません。そのため、しっかりと市の責務として生命や財産を守るため、市民生活や社会、経済活動はもちろん、医療、教育、消火用水確保の面など、さまざまな都市の安全性をこの計画に十分加味し、「安全・安心な幸せ実感都市」を実現していかなければならないと考えております。

 そこでまず、需要予測を算出する方式については、国は水道の計画や設計には日本水道協会の水道施設設計指針を基本にするよう通知しています。本市でも今回の需給計画の検証では、この指針に基づき、市民の皆さんが実際に使っている使用水量を基礎データとして、市全体の将来需要量を算出しています。また、需要量の算出には時系列傾向分析、重回帰分析、要因と使用目的別分析、その他の4方式に大別される分析方式があります。本市の現行計画では、業務用の予測で時系列傾向分析を行い、水の量の4分の3を占める家庭用の水使用には核家族、少子化の推移を加味した世帯人員と家の形式やバスポンプの使用、水の使い方への意識などの推移をクロス分析した要因別分析法を採用し、予測しました。一方、今回は需要予測を算出していく考え方はしっかりと踏襲した上で、炊事、洗濯、風呂、トイレなど、それぞれのシーンごとに水使用を分類し、節水機器の使用状況や水の使い方を分析できる使用目的別モデルを用い、将来需要を予測しました。このモデルは需要の増減要因を具体的にあらわすことができるため、近年他都市でもよく採用されています。

 次に、市民の皆さんの水の使い方の分析や予測手法は、今回の予測では、まず市民の皆さんの水使用行動を的確に分析するためアンケート調査を行いました。このアンケートでは、御家庭の家族構成から水使用機器の保有状況、使用年数、そして節水への意識など幅広く伺っており、該当する御家庭の水使用量の実績値と照らし合わせることで、市民の皆さんの水の使い方を明らかにするとともに、水使用に影響を及ぼす要因を詳細に分析できるようになりました。具体的には、ひとり暮らしや4人家族といった世帯人員ごとの炊事や洗濯などの回数を整理し、機器の使用年数に応じた1回当たりの単位水量を掛け合わせることで将来の水需要量を算定します。その過程では、例えばトイレの設置年数が10年以下の御家庭では節水型のトイレが設置されているため、10年を超える方に比べ水使用量が少なくなっていることや、単位水量が多いひとり暮らしの方は炊事を余りしない、風呂をシャワーで済ませることなどで家族世帯との水量差が縮小する傾向が見られること、ほかにも、バスポンプなどの節水機器が普及していることなどが明らかになっています。また、予測手法でも、水道以外の水使用に関して、飲用にミネラルウオーターが使用されることや、炊事、洗濯、洗面のように衛生面の配慮が必要な水使用には自家用井戸ではなく水道の利用を想定する一方、トイレや散水のように水質を考慮する必要のない水使用には井戸の利用が続くというように、きめ細かな推定をしております。

 次に、3階直結給水については、水道の根本が衛生面にあることは、「公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与することを目的とする」という水道法第1条の規定から当然であると考えております。また、2階建て住宅にお住まいの方も、水圧を抑制している本市の現状から、2階での水使用に一部の機器が使用できない制約もあります。今回導入を提案した3階直結給水は、浄水場から御家庭の蛇口まで水道管がつながることで衛生面の心配がなくなるだけではなく、その途中に受水槽や高架水槽を置く必要がないため、その清掃や点検も必要なく、経費負担が軽減できます。受水槽や高架水槽の衛生問題で、本市でも平成6年の渇水前後、水道担当に専門の部署を設け、ビルやアパートの所有者に指導を行っていた経緯もあります。法の改正で現在は所有者に清掃や点検、水質検査が義務づけられていますが、全国的には今もなお住民と所有者の間で水質面の不安からトラブルが起こっている現状もあり、国も3階直結給水の積極的な導入を推奨しています。これを導入するためには水圧を上げる必要がありますので、御指摘のとおり一時的な水量の増加は避けられませんが、経費をほとんどかけずに政策的に下げられている水圧を調節するだけで、先ほどの2階建て住宅の機器の制約も解消されます。2階に設置するトイレに最近導入がふえてきた吸い込む力が水圧に比例している超節水型の便器も設置できるようになり、その減量分も考慮できますので、現在行っているバスポンプなど節水補助の対象機器の見直しを長期的水需給計画の検証の中で整理していきたいと考えております。

 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えいたしますので、よろしくお願いをいたします。



○雲峰広行議長 大野環境部長。

 〔大野彰久環境部長登壇〕



◎大野彰久環境部長 森岡議員に、ごみ収集業務についてお答えします。

 まず、家庭から排出されるごみ収集の現状についてですが、本市の家庭系ごみは現在8種11分別としており、市内約2万カ所にも及ぶごみ集積場所に排出されています。こうした中、粗大ごみ、水銀ごみの全てと可燃ごみ、埋立ごみの一部を本市直営で収集する一方、直営収集以外の地区の可燃ごみ、埋立ごみとペットボトル、プラスチック製容器包装、紙類、金物・ガラス類は民間事業者に委託することにより、効率的で確実な収集を行うとともに、資源化物については適正にリサイクルを推進しています。

 次に、委託契約期間を3年間としている経緯と理由についてですが、本市の家庭系ごみ収集委託は、平成18年度まで機材の保有状況や豊富な経験年数など業務遂行の適正を重視し、単年度ごとの随意契約により実施していました。しかしながら、競争原理による経済性の確保を図っていく必要もあることから、平成19年度からは家庭系ごみ収集委託について指名競争入札による業者選定を行っています。また、業務遂行の確実性や継続性に配慮し、委託契約期間を3年間に設定したものです。

 次に、今後の方針についてですが、ごみ収集は市民の日常生活に最も密着した行政サービスであり、欠くことのできない業務であることから、本市としましては経済性に配慮しつつ、事業の安定化とともに確実性・継続性もこれまで以上に向上させていくことが重要であると考えています。そこで、受託者がごみ収集に必要な車両などの機材をより有効に活用することや、計画的な事業投資によるコストダウンを図るとともに、正確で効率的な収集ルートの把握など、業務のノウハウをより一層蓄積することで確実に業務を執行していくため、新たな措置として平成29年度から埋立ごみと資源化物収集運搬業務について委託契約期間をこれまでの3年間から5年間に延長したいと考えています。なお、可燃ごみ収集運搬業務についても、平成31年度から契約期間を5年間とし、委託したいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 青木都市整備部長。

 〔青木禎郎都市整備部長登壇〕



◎青木禎郎都市整備部長 森岡議員に、空き家対策についてお答えいたします。

 まず、空き家実態調査の結果と空き家の現状についてですが、この調査は市内全域を対象に、建物を外観から確認し、空き家の棟数や老朽度合いなどを地区別に整理したものです。最終的な結果は、市内全体の空き家数は8,479棟で、市内全域に広く存在しているものの、地区別の空き家率としては島嶼部が比較的高い傾向を示しており、老朽度合いの高い空き家は市内中心部には少なく、郊外に行くに従って多くなる傾向が見られました。

 次に、空き家相談の内容等についてですが、昨年4月からことし8月末までに住宅課の窓口で受け付けたものは、空き家の管理に関する相談が318件で、その内訳は老朽化による危険性についての相談が120件、敷地内の庭木や雑草に関する相談が117件、そのほか害虫や悪臭など衛生上の相談が81件寄せられました。これらの相談に対しては、まず現地の状況を調査するとともに、空家法の施行によって市の内部で利用することが可能になった税情報なども活用しながら所有者を特定し、助言や指導等を行っています。また、有効活用や売却に関する相談も35件寄せられましたので、不動産等に関する制度の説明を行うとともに、状況に応じて民間の関係団体を案内するなど、相談者の意向に沿った対応を進めています。

 最後に、これまでの空き家対策の取り組み状況と今後の方策についてですが、空き家問題の中でも、放置すれば周辺に著しい影響を及ぼすおそれのある空き家、いわゆる特定空家への対応は、市民の安全・安心に直結する喫緊の課題であると認識していますので、昨年度末から今年度にかけて集中的に検討会を開催し、特定空家を判定する基準づくりを進めているところです。ことし8月にはその案に対するパブリックコメントを完了しましたので、今後条例に基づく審議会を設置し、特定空家の判定や法的措置にも対応できる体制を早急に整えたいと考えております。また、同時に空き家問題は環境・景観・衛生・防災や利活用・流通促進など多岐にわたることから、幅広く市民の意見を反映させるため、各分野の専門家に公募の委員を加えた空き家等対策協議会を来月中に設置して、周辺市町との連携や移住なども視野に入れた総合的な空き家対策に取り組んでいきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 中田農林水産担当部長。

 〔中田忠徳農林水産担当部長登壇〕



◎中田忠徳農林水産担当部長 森岡議員に、農業の担い手の確保と育成についてお答えします。

 まず、本市の農業就業人口と担い手となる経営体数の推移についてですが、農林業センサスによると、本市の農業就業人口は平成22年の7,884人が27年には5,559人と29%減少しています。それに対し、担い手となる経営体数は、各種施策に取り組んだ結果、地域農業の担い手である認定農業者が22年度の818経営体から27年度には856経営体へと増加しています。また、本市の新規就農者は、愛媛県によると22年度の年間8名が27年度は3.5倍の28名へと大幅にふえ、その半数以上が40歳未満の青年就農者です。

 次に、担い手への支援についてですが、本市では担い手の経営安定化に向けた規模拡大に対する奨励金の支給や担い手の組織化、経営改善研修会の開催などのほか、担い手の所得向上に向けたハウスなどの施設整備や振興作物への転作に対する助成、収益性の高い営農モデルの提示といった支援を実施しています。さらに、今議会に担い手の機械や施設導入を支援する認定農業者経営改善支援事業や担い手農地利用集積支援事業、新規就農者の経営開始をサポートする新規就農者拡大促進事業といったさらなる担い手への支援策を提案しています。

 最後に、今後の担い手の確保と育成に向けた取り組みについてですが、近年のライフスタイルの多様化や移住ブームにより就農を希望する方はふえていますが、農業特有の参入障壁や就農後の生活への不安から就農を諦める方も少なくありません。本市は農業の持続的発展のためにはその基盤となる担い手の確保と育成が重要であると考え、県や農協などの関係機関とも連携しながら青年就農者への支援に加え、女性や中高年、移住希望者などの多様な担い手が就農しやすい環境の整備に取り組んできました。今後も就農前の研修から営農定着までのサポート体制を強化するとともに、引き続き担い手の経営安定化と所得向上に取り組み、多様な担い手の確保と育成による農業の基盤づくりに努めたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 芳野消防局長。

 〔芳野浩三消防局長登壇〕



◎芳野浩三消防局長 森岡議員に、若い世代への防災教育についてお答えします。

 まず、大学生の防災に対する意識変化ですが、愛媛大学の短期集中講義、環境防災学では103名の大学生防災士が誕生し、NPO団体防災リーダークラブを立ち上げ、地域や企業と協働して自主的に活動しています。この講義を受けた大学生へのアンケートでは、防災士になる理由が、家族や地域にいる身近な人を守りたいという意見が多数でした。ことしの熊本地震直後には、この大学生6名が南阿蘇村や益城町の被災地に入り、同世代の大学生が地域の人とともに助け合う姿や困難な避難所の生活を目の当たりにしました。同行した教授からは、自分たちでなすべき防災対策で地域を守るという強い気持ちが生まれているとお聞きしており、防災や地域に対する意識は着実に変化していると感じています。次に、防災教育の現状ですが、愛媛大学では毎月2回防災リーダークラブ員を対象にした大学内の防災研修会を開催し、気象、災害、ボランティアなどの専門家を講師として招き、知識と実践力を高めています。また、ことし4月新設の社会共創学部では、防災マネジメント学などの専門的な科目を学ぶ実践的学生防災リーダー育成プログラムを本格的にスタートしており、愛媛大学の全学部や他大学の学生が受講できるよう大学と連携してさらなる充実に取り組んでいます。次に、今後の大学生防災士の養成ですが、ことしは短期集中講義、環境防災学の講義を他の市内3大学にも開放した結果、昨年の倍以上となる約250名の大学生から申し込みがありました。今後も、入学時のガイダンスやオープンキャンパスなどで積極的に呼びかけ、大学生の防災士養成を進めます。

 次に、大学生を地域に根づかせる方策ですが、4年間の専門的な防災学を身につける過程で、大学生が地域の課題を解決するための訓練や計画策定に住民と一緒に取り組むなど、地域とのかかわりを重ねる中で、その魅力を感じ、愛着を持ちながら活動しています。そうした学生の就職に関する希望業種などを調査しながら、松山商工会議所や防火連絡協議会に加入する事業所に学生との相互理解を深める機会を提供し、その活動を積極的に評価していただくことで、大学生が地域に根づく環境をつくりたいと考えています。

 最後に、高校生や中学生、小学生などの若い年代への教育ですが、ことし10月から始まる高浜小学校の防災教育では、大学生が総合学習のゲストティーチャーとして小学生と一緒に地域を歩き、オリジナルの防災マップの作成や防災グッズのつくり方講座などを行います。また、12月には小学生・中学生と住民が行う防災訓練に参加し、命を守る知識と実践力を伝えることにしており、引き続きこうした防災教育の機会を市内全域に広めたいと考えています。以上で、答弁を終わります。



○雲峰広行議長 以上で、答弁を終わりました。

 以上で、森岡議員の一般質問を終わります。

 次に、丹生谷議員。

 〔丹生谷利和議員登壇〕



◆丹生谷利和議員 公明党議員団の丹生谷でございます。一般質問を3点行います。1つは、東京都杉並区が道路に関する画期的な条例をつくりましたが、そのことに関して。2つは、熊本地震を教訓として防災対策について。3つは、動物行政について行います。御答弁をよろしくお願いいたします。

 まず、道路について。狭あい道路拡幅整備事業について質問いたします。道路の幅が4メートル未満の狭い道路を狭隘道路と言います。狭隘道路では、緊急時に消防車や救急車が入れない、災害時に避難路が塞がれるおそれがある。日常時でも人や自転車の通行が危険、デイサービス等高齢者の送迎に支障を来すなどの問題が挙げられます。本市の狭隘道路の状況をお聞かせください。

 建築基準法では、建物を建てる際に4メートル以上の道路に接していることが義務づけられております。道路の幅が4メートル未満で建築基準法第42条第2項で指定された道路では、建てかえ時に道路中心から2メートルセットバックすることにより建物を建てることができます。このセットバックした部分を後退用地と言います。本市にはこの後退用地に花壇、プランター、自動販売機など支障物件を置いているところが相当あると思いますが、現状をお聞かせください。

 本市では、平成20年に安全で良好な住環境の確保及び災害に強いまちづくりを目的に、松山市狭あい道路等拡幅整備要綱を交付し、建築確認の折、事前協議を行い、後退用地の寄附を呼びかけ、寄附をしていただけない場合でも、所有者に支障物件を置かない誓約をしていただくなど、道路空間確保に努めているところであります。当事業の進捗状況についてお伺いします。

 さて、後退用地の道路整備が進まない理由に、後退用地の所有権の問題があります。憲法第29条財産権との関係であります。建築確認においてセットバックした用地はあくまで建築主のものであり、そこに石を置かれても、木を植えられても、財産権という上位法の前ではとめようがなく、このことは本市職員も認識しているところであります。したがって、平成20年に要綱を策定した折、既存の既に支障物件を設置しているところについては10年後、20年後、いずれ建てかえのときをチャンスに整備をするしかないという考え方であったと思います。したがって、松山市の現状は、平成20年要綱策定以降は整備がある程度進んでいますが、要綱策定以前についてはそのまま支障物件が残っており、改善されていないのが実情ではないかと思います。このように土地の所有権の問題が道路整備の妨げになっている中、東京都杉並区では土地所有者が設置した私物の撤去を可能とする条例をさきの6月区議会で可決成立させました。これは道路拡幅へ自治体が財産権の一部を制限する全国初の条例であります。田中杉並区長は本年5月25日の日経新聞で、「首都直下地震の対策を講じなければならない。避難路の確保や延焼の抑制が大事になる。」と話しております。区の担当課長は、「区長の区民の命を守るという強い思いで条例はつくられました。」とのことでした。区では条例策定に至るまでに、財産権の侵害に当たるかどうかの問題が生じるため、法律やまちづくりの専門家から成る有識者審議会で議論を重ねてもらい、昨年11月に撤去が可能との答申を受けました。条例のポイントは、後退用地に支障物件の設置を禁止する禁止規定や違反者に対し除去の勧告、命令、事実の公表、代執行などを行う規定を設けています。また、拡幅の必要性が高い木密区域などを重点整備路線に指定し、重点的に拡幅を進めることもうたっております。推進に当たっては、消防や警察などと連携しながら支障物件に対するパトロールや指導を行い、戸別訪問も強化し、協力依頼を行い、拡幅整備を推進していくことになっております。そこで、本市におきましても南海トラフ巨大地震への備えを講じなければなりません。この条例があれば、条例規定を背景に市職員が既存の支障物件設置者の戸別訪問を行うことができます。撤去も進み、道路拡幅整備も進むと思いますが、条例制定についての御所見をお伺いいたします。

 次に、熊本地震を教訓として3点質問いたします。

 1点目は、緊急時に大規模駐車場を避難所と位置づけることについてであります。熊本地震では震度7の大地震が連続して起こり、耐震基準が厳しくなった1981年以降の建物も倒壊しました。新しい建物が壊れているのを目の当たりにした市民は、余震が頻発する中、次の地震で我が家も倒壊するのではないかという不安に駆られ、自宅が大丈夫であっても帰れず、多くの住民が車中泊をせざるを得なくなりました。新聞によると、熊本県のイベント施設グランメッセ熊本では、駐車場に車中泊する2,000台以上の車がいた。他の施設駐車場でも多く見られ、これほどの車中泊の被害を出す大地震は過去に例がないと報道されております。このような事態から、全国の自治体の中には商業施設や公共施設の大規模駐車場を屋外避難所と位置づけ、支援体制を整備する検討を始めたところがあります。本市の防災計画でも他市同様に大規模な車中泊避難は想定していないと思いますが、本市においても熊本のようなことが起こることは想定されます。そこで、本市としても市有施設や公園、大規模商業施設の駐車場を確保し、そこを屋外避難所と位置づけ、物資の配布は当然のこととし、エコノミークラス症候群による震災関連死も発生していることから医師の配置など支援体制を整備する必要があると考えますが、お考えをお聞かせください。

 2点目は、緊急時の非常用発電機についてお伺いします。昨今の災害の多発により、電源なくして最低限の事業継続能力も従事者の安全確保もあり得ないことを学んでから以降、自前の電源を導入する自治体、企業がふえております。非常時に市の災害本部となる本庁舎や消防本部を見たとき、非常用発電機は整備されている状況ですが、全国的な事例を見てみると、非常用発電設備はあるのに起動されない事例があると聞いております。その原因として、発電機の起動もしくはバックアップ電源として使用される蓄電池、バッテリーが耐用年数を経過、経年劣化によりいざというときに作動しないというものです。これでは災害時の緊急体制において何の意味もありません。そこで、市内各機関の非常用発電機の蓄電池の導入時期及び更新状況、さらにメンテナンスの状況をお伺いします。次に、この非常用発電機については起動時から3日間、72時間発電が持続することが教訓から望ましいとされておりますが、調べたところ本庁舎が10時間、消防本部も10時間しか発電しません。これは大規模災害に耐え得る体制かどうか、本庁及び消防本部の関係施設の非常用発電機の状況についてお伺いします。

 3点目は、避難所への電光看板及び地震解除ボックスの設置についてお伺いします。災害時に停電しても点灯する避難誘導看板と揺れを感知して自動的に開く地震解除ボックスを取りつけた新型のLED防犯灯が開発されております。同防犯灯の高さは約3.75メートル、最上部には太陽光発電パネルが設置されており、平時は一般的な太陽光発電式の防犯灯です。震度5弱以上の揺れを感知すると避難所の場所を知らせるLED誘導看板が点灯し、避難所の鍵などが収納された箱が自動的に開く仕組みになっております。誘導看板には避難所を示すマークや方向が示され、防犯灯で周囲を明るく照らしながら、安全で適切な避難誘導ができます。地震解除ボックスは、避難所に行っても鍵がない、鍵ボックスがどこにあるかわからない、中に入れないなどを解決するものであります。構造は、内部のおもりが一定の幅以上で揺れるとワイヤーを引っ張り鍵が開く仕組みで、地震の揺れ以外に反応せず、電気を使わないため停電時にも役立つことから、東日本大震災以降、全国に広がっています。熊本地震は夜間に発生しました。本市でも夜間誘導の安全性を高める方策を講じなければなりません。夜間の避難に役立つ太陽光発電式の防犯灯と地震解除ボックス、電光式の避難誘導看板がセットになった設備を今後の防災計画に導入するお考えはないか、お伺いいたします。

 次に、動物行政について質問いたします。

 学校における動物飼育についてお伺いします。子どもたちが動物を飼育し、触れ合う中で学ぶものは大きいものがあります。命の大切さ、愛する心、思いやりの心などの情操教育に効果的であり、健全な育成に役立つと評価されています。また、飼い続けることによってそれらが命を持っていること、成長していることに気づく喜びは間接体験では得ることが難しいものであります。同時に、責任感、協調性、価値観の多様性など、豊かな人間性が涵養され、残忍な行為に対する批判的な精神や価値観を形成する基礎が培われるとも言われております。本市学校での飼育動物数を見てみますと、小学校55校中、飼育ゼロが3校、ウサギのみ1羽から数羽飼っているところが32校、他はウサギとチャボ、ウサギとインコ、ウサギとカモなどであり、中にクジャクを1羽飼っているところもあります。全体的に非常に少ない飼育状況であるとの印象であります。

 そこで、質問の第1点は、学習指導要領における動物飼育の扱いについてどのようになっているかお尋ねいたします。学習指導要領では児童が短期間の触れ合いに終わっている事例、児童が自分自身で行わない事例などが見られたことを踏まえ、生命のとうとさを実感を通して学ぶという観点から、持続的な飼育を望んでいます。この点についても触れていただきたいと思います。

 2点目は、本市学校教育での動物飼育の位置づけはどうなっているのかということであります。どの科目で学習することになっているか、年間指導計画はどうなっているか、学校での動物飼育の目的は各校明確になっているかなどをお伺いします。

 3点目は、飼育動物をふやしてはどうかと思います。松山市では県獣医師会と平成17年から学校飼育動物適正管理業務委託契約を結んでおります。先日、地元の福音小学校を訪問して校長先生の御案内で飼育舎を見学させていただきました。ここではウサギ3羽、インコ3羽、ジュウシマツ1羽が飼育されておりました。校長先生いわく、近所の担当の獣医師の先生が定期的に健診に来てくれます。飼育指導や衛生管理についてもよくしてくれます。このインコやジュウシマツも獣医師会からいただいたものなんですよ。おりも一緒にいただいたんですよなどとお話がありました。獣医師会が熱心に学校との連携を図っていただいている、その一端を見た思いでありました。本市の獣医師会との連携、協力関係は他市に比べても充実しているのではないかと思います。このように、せっかくの体制があるわけですから、もっと飼育動物をふやして、生命に関する教育や心の教育をより積極的に進められるよう望みますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、動物行政2つ目として、ペットの災害対策に係る懸念事項について質問いたします。

 1点目は、災害時のペット同行避難の啓発についてであります。災害が起こって避難しなければならなくなったときペットをどうするか、多くの市民が迷っております。環境省では、ペットと一緒に避難することを勧めています。ペット同行避難です。しかし、避難所には動物の苦手な人、アレルギーを持っている人などもおります。したがって、同行避難は避難所での人とペットの同居を意味するものではないこともガイドラインで示しております。本市動物救護活動マニュアルでもペット同行避難を勧めていますが、一般には知られていないのが実情であります。知らないままでは災害時の避難所で混乱を来すおそれがあります。市民に啓発する必要があります。どのように啓発するのか。また、地域の自主防災組織の防災計画にもペットの保護を含める必要性があると思いますが、どう周知するのか、この点についてもお伺いします。

 2点目は、本市避難所運営管理マニュアルや動物救護活動マニュアルは、いざというとき機能するかということです。例えば、避難所でのペットの飼育場所を、避難所運営管理マニュアルでは屋外、踊り場、廊下等と決定しておりますが、具体的にどの廊下なのか、どの踊り場なのか、屋外のどこなのか決めておかないと混乱いたします。また、動物救護活動マニュアルでは、動物救護本部を中心とした体系図ができておりますが、動物救護センターはどこに設置する計画か、避難所から誰が連絡をどこのどの番号にとるのか、これらも前もって決めておく必要があると思います。熊本市ではマニュアルを作成していたが、混乱して実際の避難所運営には生かされなかった。また、情報の伝達がうまくいかず、ペット連れの避難者が避難所に入れずに行き場をなくす問題もあったなどと聞いております。各機関の連携、協力は大丈夫か、実際に避難所でペットの居場所は確保されるのか、これらの点についてお伺いいたします。

 3点目は、ペットの迷子対策についてであります。災害時、犬や猫の保護情報や迷子の問い合わせが殺到します。熊本市では問い合わせが災害発生時から5月30日の時点で688件寄せられたそうです。我が家のペットがいなくなった、その飼い主の心の痛手は相当のものがあります。飼い主からはぐれたペットの保護、収容場所の確保や問い合わせに対する対応のシステムづくりはどうなっているのか、お尋ねいたします。また、飼い主に対して前もって迷子札、マイクロチップ装着などの迷子対策の必要性の啓発など重要と思いますが、この点についてもお伺いいたします。

 4点目は、ペット用品の備蓄についてであります。本市のペット用品の備蓄はどうなっているかお伺いします。犬や猫のケージも必要です。各自主防災組織にも必要です。お答えください。

 動物行政、3つ目です。猫対策についてお伺いします。野良猫の苦情相談を聞くことがあります。庭でふんをされて臭い。深夜の鳴き声がうるさくて眠れない。ごみをあさり、散らかすなどです。どこに相談すれば解決するのか。明快に答えを出せる人は少ないのではないでしょうか。猫はネズミを追跡する任務を負っているので、飼い猫の放し飼いを法律で規制しておりません。首輪をつける義務もなく、まちで見かける猫は飼い猫か野良猫か見分けがつきません。野良猫で困っている、何とかしてほしいと保健所に相談しても、所有者不明の猫を捕獲することはできません。餌をやるからふえるんだ、餌をやるなとトラブルが起こります。餌やりを禁止しても猫はごみ袋をあさり、人家に侵入して食べ物を泥棒するだけです。では、隣まちへ追い払うか、捕まえて山に捨てるか。日本の法律では動物の遺棄、虐待は100万円以下の罰金、殺傷は2年以下の懲役または罰金200万円以下の犯罪行為になります。そこで、解決策として編み出された手法に、地域猫活動があります。地域猫活動、これはTNR手法と言われ、TNRとはトラップ、ニューター、リターンの頭文字で、意味は捕獲して不妊手術をして元の猫の縄張りに戻すことです。即効性はなく、数年かけてその地域の野良猫の一生を見守り、地域で解決するものですが、この手法は人道的であり、多くの支持が得られており、国も推奨し、今全国に広がりを見せております。

 そこで1点目は、本市の地域猫活動の取り組み状況や成果についてお伺いします。

 2点目は、地域猫活動を効果的に進めるために、行政、県獣医師会、民間ボランティアによる(仮称)地域猫活動推進協議会を立ち上げてはどうかと思います。県獣医師会では平成25年から地域猫対策支援事業を実施しており、毎年100頭以上の、多い年は135頭の猫の避妊手術を無料で実施しております。また、ある動物愛護の民間ボランティアでは、毎年地域猫活動推進のためのセミナーを実施しております。また、本市も松山市猫不妊・去勢手術補助事業を実施する中で地域猫活動を推進しております。それぞれが別々に事業をしておりますが、事業目的は同じであります。3者が協力することにより効果的な事業展開が可能となります。また、計画的にモデル地区をつくることもたやすくなると思います。お考えをお伺いします。

 3点目は、市民に対して地域猫活動を普及啓発することであります。これから地域猫活動をやろうと考えている町内会が複数あると伺っております。ボランティアのお話によりますと、その町内会は地域猫活動のセミナーに参加し、理解をしたので実施に踏み切ろうとしているとのことであります。やはり啓発が大切です。本市も地域猫活動のセミナーを保健所などで開催してはどうでしょうか。また、啓発パネル展を市役所ロビーなどで開催してはどうでしょうか。ポスターや立て看板の作成、広報紙への掲載など、積極的な啓発活動をしてはと思いますが、お考えをお伺いいたします。

 4点目は、松山市にも中核市として犬や猫の手術室、収容室、譲渡室等を備えた保護施設が必要ではないかと思います。本市には三番町に犬と猫を収容する施設があります。ここで預かった犬、猫はセンターに移送され処分される流れになっております。新たな飼い主があらわれるまで保護する体制づくりが必要と思います。また、預かった子猫、子犬の相当数がここで死んでしまいます。子猫や子犬の延命治療が必要です。医療設備や譲渡室のある保護施設の必要性についてお伺いいたします。

 以上で、一般質問を終わります。よろしくお願いします。



○雲峰広行議長 これより答弁を求めます。野志市長。

 〔野志克仁市長登壇〕



◎野志克仁市長 丹生谷議員に、私からは熊本地震を教訓としてのうち、緊急時の非常用発電機についてお答えをします。

 近い将来南海トラフ地震の発生が懸念されていますが、本庁舎や消防庁舎は地震に備えて新耐震基準で建築または耐震補強を行っています。しかしながら、電力供給施設の被災などで停電が発生する可能性もあるため、災害対策の拠点になる本庁舎や消防庁舎の非常用発電機は常に正常に作動することが重要であると認識しています。そこで、本庁舎や消防庁舎の非常用発電機は建築当時から設置しているものや、東日本大震災を教訓にして導入したものもありますが、起動に必要な蓄電池は定期点検の結果を踏まえておおむね10年から15年で交換しています。また、メンテナンスはメーカーの年2回の機器点検に加え、電気事業法に基づく保安規定で動作確認を定期的に実施しており、緊急時に適切に活用できるよう機能を維持しています。次に、非常用発電機の運転時間については、本庁舎や消防庁舎の非常用発電機は連続運転できるものの、燃料タンクの容量の関係上、長時間の停電に対応するには燃料の補給が必要です。そこで、本市ではことし3月に愛媛県石油商業組合中予支部と災害時等の石油類燃料の供給等に関する協定を締結しましたので、本市の災害対策上、本庁舎など重要な施設に石油類を優先して供給する協力要請ができるようになりました。加えて、消防局に配備している燃料補給車を活用し、非常用発電機に燃料を補給することで、長時間に及ぶ停電時でも庁舎機能を維持できる体制を整えております。なお、今後非常用発電機を更新する際には、外部からの補給なく72時間運転が可能な設備を検討したいと考えております。

 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えいたしますので、よろしくお願いをいたします。



○雲峰広行議長 井手危機管理・水資源担当部長。

 〔井手清史危機管理・水資源担当部長登壇〕



◎井手清史危機管理・水資源担当部長 丹生谷議員に、熊本地震を教訓としてについてのうち、緊急時の非常用発電機以外の部分及び動物行政のペットの災害対策に係る懸念事項についてのうち、災害時のペット同行避難の啓発及び避難所運営管理マニュアル並びにペット用品の備蓄についてお答えします。

 まず、緊急時に大規模駐車場を避難所として位置づけることについてですが、本市では公園や緑地、小・中学校のグラウンドなどは災害時に住民などが一時的に避難するための指定緊急避難場所に指定しており、これらは緊急消防援助隊の活動拠点や応急仮設住宅の建設地としての利用も考えられることから、車中泊の避難場所として指定することは難しいと考えます。また、大規模商業施設など民間事業所の土地は長期の借用が難しいことや、車中泊の避難者についてはその実態把握が難しいため、物資の配布やエコノミークラス症候群への対応が十分に行えない可能性があることから、屋外避難所の指定については国やほかの市町の動向を踏まえて調査・研究していきたいと考えています。

 次に、避難所への電光看板及び地震解錠ボックスの設置についてですが、太陽光発電式の防犯灯と地震解錠ボックス、電光式の避難誘導看板がセットになった防災と防犯を兼ね備えた設備は、夜間に地震災害が発生した場合に、市民を安全に避難所へ誘導できる効果のあるものだと認識していますが、本市では既に指定避難所に反射板と蓄光素材を併用したコストの安価な避難所標識を順次設置しています。また、本市の避難所は市担当者・施設管理者がともに不在でかつ緊急の場合でも、避難者リーダーとなる自主防災組織の代表者などが予備の鍵を管理しており、避難所内の安全確認を行った上で開設することにしています。避難者リーダーが鍵の管理をすることで、地域としての避難所運営に対する責任感や共助意識の向上につながるものと考えています。こうしたことから、セットでの設置は現在のところ考えていませんが、今後は夜間の誘導を安全・円滑にできるよう避難所敷地内の誘導標識などについても関係部局と連携し、設置を検討していきたいと考えています。

 次に、動物行政についてのうち、ペットの災害対策に係る懸念事項についてお答えします。

 まず、災害時のペット同行避難の啓発についてでありますが、本市では松山市地域防災計画にペットとの同行避難や避難所での飼養、いわゆるペットのしつけと餌の備蓄について定めており、市民に対し、防災に関する行事・講話や広報資料などを通して周知・啓発を行っています。現状ではペット避難に関する意識が十分に浸透しているとは言えませんが、地域によっては地区の防災計画に定めていないものの、避難所運営計画などであらかじめペット避難のためのスペースを決めておくなどの取り組みが始まっています。今後も関係部局と連携しながら周知・啓発に努めていきます。

 次に、避難所運営管理マニュアルがいざというときに機能するかについてですが、避難所運営管理マニュアルでは、災害時のペット対策として避難所でのペットの居場所確保や飼育ルールの周知徹底などを定めておりますが、ペット連れの避難者を円滑に受け入れるためには、運営側がその必要性を認識することと、避難者が相互に理解し、共存する姿勢が欠かせません。しかしながら、先ほども申しましたように、ペット避難に関する意識は十分に浸透しているとは言えませんので、今後いざというときに避難所運営管理マニュアルがしっかりと機能するよう、災害発生時の連絡体制の強化や訓練の実施に取り組んでいきます。

 次に、ペット用品の備蓄についてですが、現在本市や自主防災組織ではペットに関する物資は備蓄していませんが、被災飼育者や避難所運営に必要な物資は、災害の状況により設置される動物救護本部が必要に応じて購入したり、関係団体への要請や寄附の受け入れで賄うことになっています。また、環境省のガイドラインを参考に、避難生活で必要となる物資は平常時から飼い主が準備しておくよう周知・啓発を行っています。以上でございます。



○雲峰広行議長 矢野保健福祉部長。

 〔矢野一郎保健福祉部長登壇〕



◎矢野一郎保健福祉部長 丹生谷議員に、動物行政についてのうち、ペットの災害対策に係る懸念事項の動物救護活動マニュアルの部分及びペットの迷子対策並びに猫対策についてお答えいたします。

 まず、動物救護活動マニュアル及び動物救護センターの設置並びに保護収容場所の確保や問い合わせ対応についてですが、本市では動物救護活動マニュアルに基づき、災害時に必要に応じて県獣医師会や動物愛護団体等と協力して動物救護センターを設置し、負傷動物や迷子動物などの保護収容を行うとともに、被災動物の各種相談を受けることにしており、災害時に適切に機能するように、毎年松山市総合防災訓練の際に関係団体と連携してセンターを設置し、同行避難した動物を実際に預かるなど訓練を実施しています。また、動物救護センターの設置場所については愛媛県動物愛護センターを選定していますが、災害時には被災状況を考慮し、県や関係団体等と協議の上、適宜決定することにしています。

 次に、ペットの迷子対策についてですが、災害時には多くのペットが迷子になることから、市の防災訓練やイベントにあわせて、迷子札やマイクロチップ装着の必要性について周知・啓発を行っています。今後も関係機関と連携しながら、災害発生時に飼い主による同行避難や適切な飼育管理が行われるよう、平常時から飼い主に対する啓発に積極的に取り組んでいきたいと考えています。

 次に、猫対策についてお答えいたします。

 まず、地域猫活動の取り組み状況、成果についてですが、本市では本年3月に愛媛県と共同で地域猫活動ガイドラインを策定し、その概要を示したリーフレットを市内の動物病院や大型ペットショップなどに配布するとともに、野良猫問題の相談があった際に地域猫活動を紹介するなど、市民への周知・啓発を図っているところです。また、これまでに市内2カ所で動物愛護団体と連携して地域猫セミナーを開催するなど、適切な飼育管理や繁殖制限に関するアドバイスを行っています。加えて、今年度から野良猫の不妊・去勢手術をするための捕獲箱の貸し出しを行うとともに、補助金をこれまでの一律2,000円から雄4,000円、雌8,000円に増額した結果、昨年度と比較して不妊・去勢手術に占める野良猫の割合が増加しています。現在、市内で地域猫活動を実施している地域では、徐々に猫の数が減少していることを確認していますので、一定の効果が出ているものと考えています。

 次に、新たな協議会の立ち上げについてですが、現在愛媛県、市町、民間ボランティア、愛媛県獣医師会等で構成される愛媛県動物愛護推進懇談会で地域猫活動の推進を図っているところです。本市としましては、今後も同懇談会を通して関係機関と連携しながら地域猫活動を推進していきますので、新たな協議会の必要性については研究していきたいと考えています。

 次に、地域猫活動の普及啓発についてですが、地域猫活動は地域住民の十分な理解と協力が前提となることから、本市では今年度市内各地区の代表者を対象に説明会を行った後、地域からの要望に応じてセミナーを開催するほか、ポスターの作成や広報紙への掲載など、地域猫活動の普及啓発に積極的に取り組んでいきます。

 最後に、保護施設の必要性についてですが、本市では保護した負傷動物の治療は愛媛県動物愛護センター等に委託し、収容動物の譲渡については県と連携して譲渡会を実施しています。また、近年民間ボランティアなどの協力もあり、犬・猫の譲渡数が増加し、処分数は平成22年度から徐々に減少していますので、新たな保護施設の必要性につきましては今後調査研究していきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 隅田開発・建築担当部長。

 〔隅田完二開発・建築担当部長登壇〕



◎隅田完二開発・建築担当部長 丹生谷議員に、狭あい道路拡幅整備事業についてお答えします。

 まず、狭隘道路の状況については、道路の種別も多く、延長も長いことから正確な数値は示せませんが、平成20年度から24年度に行った指定道路調査をもとに推計すると、建築基準法の道路のうち約26%に当たる660キロメートルが狭隘道路に該当すると考えています。

 次に、支障物件の現状についてですが、後退用地は将来、幅員4メートルの道路の一部として整備が期待されている用地ですが、後退した部分に植木や置き石などの支障物件が設置され、救急車や消防車が通れない、地震の際に避難の妨げになるなどの問題を抱えている箇所が相当数あると認識しています。そこで、これらの問題を解決するため、平成20年に狭あい道路拡幅整備事業を開始するとともに、事業開始以前の支障物件についても現地調査や行政指導を行うなど解消に努めている状況です。

 次に、事業の進捗状況についてですが、この事業は後退用地を市に寄附していただき拡幅整備することを目的の一つとしています。そこで、寄附件数が進捗の指標になると考えますと、事業開始から平成27年度までの狭隘道路申請件数のうち私道を除く申請は2,028件あり、そのうち寄附件数は約17%の337件となります。なお、寄附されていない後退用地についても、要綱で所有者が周辺関係者と協議することや後退線の明示等を定めており、後退の情報が関係者に共有され、適切な管理につながっていると考えています。

 最後に、条例制定についてですが、狭隘道路のうち事業を開始した平成20年以前の一部の後退用地については、議員御指摘のように支障物件が残ったままで改善されていない状況があります。その原因として、建築基準法では植木や置き石は禁止行為に該当しないため除却の指導が難しいことや、後退用地の多くは個人の所有であり財産権などを侵害するおそれがあると考えられます。したがって、杉並区の条例は規制・整備の実効性を高める条例だと考えていますが、行政代執行などの規定は憲法や関連法令との整合性について慎重に判断する必要があり、今後も杉並区の状況や全国的な動向を注視し、条例化を含め、より実効性のある取り組みについても調査・研究したいと考えております。以上でございます。



○雲峰広行議長 前田教育委員会事務局長。

 〔前田昌一教育委員会事務局長登壇〕



◎前田昌一教育委員会事務局長 丹生谷議員に、動物行政についてのうち、学校における動物飼育についてお答えいたします。

 まず、学習指導要領の動物飼育の位置づけについてですが、小学校学習指導要領では、生活科で、動物を飼うことで成長の様子に関心を持つことや、それらは生命を持っていることなどが示されています。また、学習指導要領では児童みずからが継続して動物とのかかわりを持つよう示されていることから、2年間にわたる飼育を行うことで動物への親しみを深めるようにしています。

 次に、本市の動物飼育についてですが、本市では各小学校の動物飼育については、生活科、特別活動で取り上げることとしており、動物の世話を通して生き物を愛護する生命尊重の態度や優しさや思いやりの心を育むことなどを目的に年間の指導計画を立てています。具体的には、生活科では1、2年生の動植物の飼育・栽培で、動物に触れたり、餌を与えたりして生き物への親しみを持つとともに生命のとうとさを実感し、特別活動では主として5、6年生で行う委員会活動で、命を大切にする教育の観点から、小動物の飼育に関する委員会を設置し、飼育当番を決めて餌やりや日誌を記入するといった活動を行っています。

 最後に、飼育動物をふやすことについてですが、適切な飼育のためには学校の規模、施設、教職員等の実態だけでなく、地域の環境にも配慮する必要があることから、飼育する動物の種類や飼育数は各学校の判断に委ねております。そのため、教育委員会が主導で動物をふやすことは難しいと考えていますが、動物を飼育することは心の教育にもつながることから、今後とも望ましい飼育のあり方について助言を行うとともに、県獣医師会とも連携した動物飼育に努めていきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 以上で、答弁を終わりました。

 以上で、丹生谷議員の一般質問を終わります。

 ただいまから午後1時15分まで休憩いたします。

       午後0時11分休憩

   ────────────────

       午後1時15分再開



○雲峰広行議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問を続行いたします。猪野議員。

 〔猪野由紀久議員登壇〕



◆猪野由紀久議員 フォーラムの猪野由紀久でございます。私の場合、なぜか昼食後の時間になりますが、いつもの時間にいつものように質問をさせていただきますので、いつものように前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。

 ことしの夏はリオオリンピック、現在行われているパラリンピックや広島カープの25年ぶりの優勝など、話題に事欠かない暑い夏でした。先日のパラリンピックの柔道において松山市在住の広瀬順子選手の銅メダルは、柔道女子が採用されて以来、日本勢初めてのメダルだということです。心から祝福を送りたいと思います。リオオリンピックでは、金12、銀8、銅21の過去最多41のメダル獲得に沸き、4年後の東京オリンピックにつながる明るい希望が見えてきました。今回の41個のメダルの中では、同じメダルでもレスリングの吉田沙保里選手のように4連覇の実力を持ちながら銀メダルに泣いた選手もいれば、競歩の荒井広宙選手やカヌーの羽根田卓也選手のように、日本初の銅メダルに歓喜する選手もいました。悔しい銀があれば、うれしい銅もあり、それぞれの立場でメダルの重みも違うものだなと感じた次第でございます。また、伊調、登坂、土性、3選手の女子レスリングのように残り数秒での奇跡とも言える快挙、まさに土壇場での金、まるで何かの力が後押ししてくれたかのような金メダルにも殊のほか感動しました。平戸藩主松浦静山の言葉をかりれば「勝ちに不思議な勝ちあり」、広島風に言えば「神ってる」であります。この勢いを4年後の東京へと引き継ぎ、閉塞感のある日本に明るい話題を提供してほしいものと期待し、質問に移ります。

 危機管理についてお伺いいたします。ことしの夏は猛暑か酷暑か炎暑か。とにかくたった2文字では表現し切れないような熱い暑い夏でした。異常気象ともいう言葉も今は異常ではなくなりつつあります。台風も沖縄や四国、九州だけでなく、北海道に上陸しました。特に、台風10号は日本近海で発生し、普通の進路の逆に進んだ後Uターンするなど、迷走に迷走を重ね、昭和26年の統計開始以来、初めて東北の太平洋側から上陸し、堤防が決壊するなど、北海道や岩手県に大きな被害をもたらしました。亡くなられた方々、被災された方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。自然災害の中でも特に地震が一番被害が大きく、長期間にわたり我々の日常生活に大きく影響を及ぼします。数年前までの地震発生予想では、伊豆などの東海地震の発生が頻繁に言われていましたが、近年では東海、南海、東南海と、その予想範囲が広くなるだけでなく、熊本地震に見られるように発生確率の低いと言われていた地域まで地震が発生するなど、日本国中どこで地震が発生してもおかしくない状況となっています。つまり、地震に対する備えはどこに住んでいても必要な対策になってきました。防災の日の愛媛新聞に、県内3小学校の保護者アンケートが載っていましたが、地震が近いうちに発生するだろうと答えた人は98.9%、しかしその一方で家具の固定や転落防止など地震対策をしていない家庭が75%以上になっていました。地震が来るだろうということはわかっていても、実際に各家庭で非常食や飲料水の準備、家財の転倒防止や家屋の耐震対策など、地震に対して万全かというと疑問符がつくのが現実ではないかと思われます。先日、静岡の方とお会いすることがあり、お話をしたところ、静岡市では以前から東海地震が叫ばれていた関係か、地震に対する心構えとその備えは進んでいるように感じました。特に、学校においての地震避難訓練は早くからなされていたそうですが、東日本大震災以降は地震の避難訓練だけでなく、さらに津波の避難訓練も重要視しているそうです。また、最近では地震や津波、また火災ばかりでなく不審者の侵入など学校を取り巻く危険が増加しており、あらゆる危険を想定し、授業中だけでなく休み時間、下校時など、場面、場面に応じた避難訓練を抜き打ちで行い、また避難時の保護者への引き渡し訓練も実際に行っているそうです。小学校では年に5から6回、中学校では3回程度、学校の自由裁量で行っていると聞きました。また、静岡市の学校では訓練だけでなく、危険に備えて防災頭巾を各自が購入しており、その防災頭巾は座布団がわりになるので、いつも子どもの椅子に備えつけられているそうです。先日、菊間小学校でも5年生がタオル3枚と1メートルのひもで全校生徒150人分の防災頭巾をつくり、避難訓練でも活用したとの記事も出ていました。南海地震の発生が危惧される中、松山市においても学校での地震や災害に備えた訓練、また地域においても防災士や自治会長を中心に地震に対しての啓発授業や訓練などを実施していることと思いますが、まだまだ地震に対しての距離感があるような気がしてなりません。地域にしても学校にしても、我々の地域や学校からは一人の死傷者も出さないという高い目標を持ち、そのためにはどのような対策が必要かという視点から考え直し、現在の対策のままでいいのか反省することにより、また新たな発見があるのではないかと思います。

 そこで、地震対策や避難訓練についてお伺いいたします。避難所として一番重要な学校施設の耐震化も、平成19年度から第1次計画が始まり、今年度で全て終了するとのことで、ひとまず安心をしております。財政が厳しい中、市民の安全を確保するために避難所の耐震化を進めてきましたが、体育館を含め校舎全ての耐震化に幾らくらいの費用がかかったのか、お伺いいたします。

 次に、現在では学校において地震や台風などの自然災害だけでなく、昔は余りなかった不審者の侵入などさまざまな危険が子どもたちの周りに存在しています。松山市内の子どもたちを危険から守るためには、こういったさまざまな危険に対し、絶えず訓練し、いつでも対処できることが必要だと思いますが、どのような対策、避難訓練が行われているのか、お伺いいたします。

 2点目として、静岡市や菊間小学校のように、子どもの身の安全を確保するだけでなく、危機意識と自分を守る機運を醸成していくためにも、防災頭巾の購入や作成を促してはどうかと思いますが、所見をお伺いいたします。

 3点目として、昨年9月議会において大亀議員が地区防災計画について質問をしましたが、地区防災計画の中で、特に学校などの避難所の運営についてお伺いいたします。

 各地域で防災士や各種団体、また自治会長さんなど地域の皆さんが主体となって避難訓練などが行われていることは、皆さん御存じのとおりであります。大きな災害が発生した場合、多くの人はまず避難地である学校へ行くことが予想されます。そのとき体育館や教室の収容人数以上の避難者が殺到するのではないかと危惧されます。自宅が住める状態であれば自宅へ帰る人が多いとは思いますが、家屋が倒壊し、避難所での生活を余儀なくされる方も多いのではないでしょうか。その場合、現在の地区防災計画では避難所の収容人数の計算根拠は、立って半畳、寝て1畳ということで2平方メートルで計算し、多少のゆとりはあるとしても、体育館での通路や隣人との仕切り、また避難荷物の置き場などを考慮すると計算上の収容人数より大幅に減ってくるのではないかと心配しております。また、学校の場合、寝泊まりするところだけでなく、避難所の本部となる教室や救護室、食料品などの備蓄置き場など、各用途に応じた場所の確保などが必要であり、避難所を主体的に運営していく自治会役員や防災士、教職員や消防団などの方々が避難所の運営方法を作成し、市民もその情報を共有している必要があると思います。松山市内でも、高浜地区など先進地では避難所での訓練などもされているようにお伺いしておりますが、41地区の自主防災地区において避難計画や訓練について温度差があるのではないかと心配をしております。現在、地区防災計画を作成中だと思いますが、まず防災士や地域住民、消防団、教職員の皆様が避難所のメーンになるであろう学校での役割や組織体制、教室の割り振りなど、早急に避難所運営計画を現実に即して作成し、シミュレーションを実施するなど防災意識を高めていかなければならないと思いますが、現況と今後の対策をお伺いいたします。

 俳句甲子園についてお伺いいたします。ことしも8月20日、21日に全国から36チームが参加し、俳句甲子園が盛大に開催されました。ことしは第19回を数え、来年は成人式を迎えます。この酷暑の中、会場の設営や準備ばかりでなく、各県での予選を初め、何カ月も前から何日もの日数を費やし、企画段階から出場校の募集に至るまで実行委員会の皆様には大変な御苦労があったと思います。この場をおかりして実行委員会の皆様の労をねぎらうとともに、心からお礼と感謝を申し上げたいと思います。私も少しだけ俳句に興味を持った関係から、ことし初めて俳句甲子園を見に行きました。予選会場の大街道に行ってみましたが、12会場ともそれぞれの会場で多くの市民の皆様が足をとめ、うちわで涼をとりながら高校生たちの熱い戦いを観戦していました。やはり東高や愛光、松山中央高校、松山西中等教育学校など地元の高校が出場しているブロックは多くの観客が椅子に腰をかけ観戦をしていましたが、特に東高と愛光が戦った一戦は、有力校同士の戦いでもあり、黒山の人だかりで、両校のディベートが繰り返されるたび、あちらでもこちらでも応援の拍手が聞こえていました。私も両校の戦いを観戦しましたが、身びいきのせいか2勝1敗で東高の勝ちだと思いました。しかし、審査員は逆の2勝1敗で愛光の勝ち。2句目の戦いが勝負を決め、5人の審査員のうち3対2で愛光の白旗が1本多く、愛光の勝ちとなりました。21日の決勝トーナメントでは、東京の開成高校のA、Bの2校と愛光、敗者復活から上がってきた東京家政学院高校の4校で行われました。それぞれ5句を詠んで先に3勝したほうが勝ち。13人の審査員が紅白の旗を挙げ勝敗を決めます。7対6の接戦の句が多く見受けられましたが、素人の私には若者との感性の違いなのか、私自身の勉強不足のせいなのか、俳句の意味や使われている語句の意味がいまいちわからず、採点のしようもなく、審査員の講評や生徒同士のディベートを聞いてやっと理解できるほどでした。ディベート、つまり2つのチームがそれぞれ肯定、否定の立場で討論していましたが、相手の俳句を見た途端にディベートに入れる高校生を見ると、さすが俳句を勉強している学生は違うと感心するしかありませんでした。決勝は開成高校Aと敗者復活から勝ち上がった東京家政学院で、男子校対女子校の戦いでしたが、優勝を決めた句を御紹介します。これは俳句に尾っぽの尾という漢字を入れて俳句を詠む戦いでした。開成高校は、「百物語鳩尾に重きもの」。ハトの尾っぽの尾と書いてみぞおちと読むようです。東京家政学院、「ねむの花語尾消えやすき辞書のうえ」。8対5で開成高校の勝ち。この句の戦いで3連勝し、9回目の優勝をかち取りました。19回のうち過去8回の優勝をしている学校で、さすが横綱の貫禄勝ちでした。また、個人の最優秀句も選ばれ、1,260点のうち松山中央高校の池内嵩人君の「豚が鳴く卒業の日の砂利踏めば」でした。優秀句では、松山東高の桐木知実さんの「短夜や大陸少しずつ動く」など13句でした。これらの句のよさを理解するには、私にとってはまだまだ道遠く、富士山どころかエベレストのはるか上にあるような気がします。俳句甲子園を開催することによって、全国の高校生が俳句に興味を持ち、俳句に親しみ、俳句を楽しみながら松山で俳句を通じて友情が深まれば、俳都松山の面目躍如たるところであります。私も今回の俳句甲子園に観客として参加し、その会場で感じたことを3句ほど詠んでみました。才能なしの声が聞こえてきそうですが、恥ずかしながら披露させていただきます。「青春の歳時季めくる夏の風」、「十七歳の熱きディベートかき氷」、「ディベートを終へて麦茶を飲み干しぬ」。私の「俳句」の「句」は苦しみの「苦」であります。

 そこで、お伺いいたします。1点目として、俳句甲子園は今回19回を数え、34都道府県102校137チームが参加し、過去最高となりました。ここまで参加校をふやし、大きな大会にまで成長できたのは、実行委員会の皆様の並々ならぬ御苦労のおかげだと感謝申し上げますが、今まで出場校をどのように募集され、ふやしていったのか、お聞かせいただくとともに、第1回大会の予選出場校、第10回の出場校、今回の予選出場校の推移をお伺いいたします。

 2点目として、地方大会は北は札幌から南は沖縄の那覇まで全国23都市で行われ、中でも日本航空さんの協力を得て、東京の予選は羽田空港で行ったと伺っています。これは1日に何万人と空港を利用している全国の人がその待ち時間を退屈することなく過ごすことができるだけでなく、その宣伝効果は抜群で、口コミで各地に広がることを考えると、その発想のユニークさに頭が下がります。このように全国の空港やデパート、駅などの集客能力の高いところを利用させていただければ、すばらしい宣伝効果を生むと思いますが、現在どのような場所で予選が行われており、どのような方法で予選をしているのか、また今後の予選開催のあり方をどのようにしていこうとしているのか、お伺いいたします。

 3点目として、いで湯と文学のまちである松山市にとって、坊っちゃん文学賞や俳句甲子園は文化人を育てる土壌にもなっています。俳句甲子園も19回の回数を重ね、当時18歳の生徒も今では37歳となっていますが、この俳句甲子園を通じて俳句や短歌、また文学の道に進まれた方がいらっしゃればお教えいただきたいと思います。

 4点目として、私も先ほども述べましたように、決勝大会を見に9時過ぎにコミセンに行きましたが、すいているだろうと思いきや、会場いっぱいの盛況で驚きました。来年は節目の20回大会になります。そして、子規、漱石生誕150年の節目の年と重なります。会場ももっと収容力のある市民会館か、ひめぎんホールに変更してもいいのではないかと思います。この俳句甲子園の主催はNPO法人俳句甲子園実行委員会となっていますが、松山市も今まで以上に協力し、全国各地から俳句愛好者だけでなく多くの観光客の誘致を進め、来年の大会を成功裏に導くために最大限の協力をすべきではないかと考えますが、過去の節目の記念大会はどのように行われたのか、また来年の20回記念大会をどのように協力し、盛り上げていこうとしているのか、理事者のお考えをお伺いいたします。

 5点目として、俳句を観光資源の一つとして捉え、観光客誘致に向け、アイデアを結集していかなければならないと思います。先日、大会を観戦しているとき、隣の席の方が東京からいらしていましたが、その方の御意見では、俳句をたしなんでいる方は高齢者が多く、職場からリタイアしており、自由な時間を満喫したいと考えているゆとりのある方も多い。そういった俳句愛好者のために初心者には俳句教室的な催し、上級者には道後温泉、松山城など名所をめぐる吟行などを企画すれば、俳句の聖地である松山に一度は訪れてみたいという方の期待に応えることができるのではないかとの御意見でした。そこでお伺いいたしますが、俳句を観光資源の一つとして捉え、俳句愛好者には道後温泉や松山城、四国八十八箇所など、名所旧跡を訪れる吟行、また俳句を学ぼうとされる方には、今テレビの俳句番組で活躍中でもあり、今が旬の俳句大使夏井いつき先生にお力添えをいただいて、道後温泉俳句教室のような俳句教室を俳都松山で開催し、俳句の聖地としてのアピールと観光客の誘致を図ることも必要ではないかと思いますが、理事者の考えをお伺いいたします。

 以上で、質問を終わりますが、最後にリオオリンピックで一番感動した金メダルについて述べさせていただき、質問を終わりたいと思います。それは、柔道73キロ級で大野将平選手が金メダルをとった瞬間でした。最近では相手に勝ったとき両手を高々と上げてガッツポーズをし、自己アピールをする選手が多くいます。しかし、大野選手は試合終了後、乱れた柔道着を直し、礼儀正しく畳をおりるまでは喜びの表情はあらわしませんでした。このことは、あの東京オリンピックの無差別級でオランダのアントン・ヘーシンクがけさ固め一本で神永昭夫を下し金メダルを獲得したときを思い出させてくれました。ヘーシンクが金メダルを決めた瞬間、勝利に歓喜したオランダ人スタッフが畳に駆け上がろうとしたとき、ヘーシンクはそれを手で制止して、畳に上げさせませんでした。ヘーシンクは礼に始まり礼に終わるという柔道の精神をよく理解していたからだと言われています。両者が胴着を整え、挨拶を終え、畳をおりるまで試合は終わらない。大野将平選手は、試合後、柔道という競技のすばらしさ、強さ、美しさを伝えられたんじゃないかと語っていました。今の柔道はややもすると柔道着を着たレスリングのような気がしていましたが、日本が金メダルをとり、礼を重んじる態度を示すことによって、本当の柔道のあり方が世界に広まっていくことを期待しています。柔の道、武道の道を教えてくれた大野将平選手に、柔道ばかりか礼儀という言葉の金メダルも贈りたいと思います。リオの夏勝って柔の道を知り。御清聴ありがとうございました。



○雲峰広行議長 これより答弁を求めます。野志市長。

 〔野志克仁市長登壇〕



◎野志克仁市長 猪野議員に、私からは俳句甲子園のうち過去の記念大会でのイベントと来年の記念大会に向けた協力体制、俳句を観光資源として捉えた催しについてお答えいたします。

 松山の夏の風物詩として定着した俳句甲子園は、松山が誇ることば文化を象徴する大会であり、俳句を通じて高校生が豊かな人間性を育み、地域や世代を超えて交流を深めることが主な目的です。ちょうど第20回の節目を迎える平成29年は、子規と漱石が生まれて150年の記念の年であり、俳句やことばを活かしたまちづくりを行う松山の魅力を全国に発信する絶好の機会です。本市としても大会を通じて一人でも多くの皆さんにことばの力で笑顔になっていただくため、積極的に取り組んでいきたいと考えております。そこでまず、過去の記念大会でのイベントと来年の第20回大会に向けた協力体制については、第15回大会では書道パフォーマンス甲子園とのコラボレーションや公式作品集の創刊、さらに初めて羽田空港で予選を実施しました。また、17音で構成される俳句ならではの第17回記念大会では、俳都松山宣言を発表したほかNHK全国放送の公開収録を行いました。第20回を迎える来年度は子規・漱石生誕150年記念大会として、PRブースの設置や大型モニターでのパブリックビューイングの実施に加え、節目の年にふさわしい企画を検討しており、引き続きNPO法人俳句甲子園実行委員会や協賛企業との協力体制のもと、さらに多くの方々に俳句甲子園の魅力を感じていただける大会の企画運営に努めたいと思います。

 次に、俳句を観光資源として捉えた催しについては、本市では平成26年度に俳人の夏井いつきさんを俳都松山大使に任命し、全国各地で俳句と俳都松山の魅力を広くPRする催しを行っております。また、夏井さんと著名な俳人で吟行会などを行う道後俳句塾を開催しているほか、観光分野では旅行会社やカルチャーセンターと連携し、専属ガイドとともに俳句を楽しみながらまち歩きする松山はいくや写真俳句をテーマにした集客イベントを実施するなど、全国の幅広い層の観光客にお越しいただいております。今後もこのような取り組みを通じて俳都松山の魅力をPRし、観光客の誘致などにつなげていきたいと思っております。

 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えいたしますので、よろしくお願いをいたします。



○雲峰広行議長 山崎総合政策部長。

 〔山崎裕史総合政策部長登壇〕



◎山崎裕史総合政策部長 猪野議員に、俳句甲子園のうち、市長が答弁した残りの部分についてお答えします。

 まず、出場校の推移、募集方法及び増加策についてですが、平成10年に県内の9校9チームからスタートした本大会は、第10回大会には26都道府県54校69チーム、そしてことしの第19回大会ではいずれも過去最多となる34都道府県102校137チームまでに成長しました。出場校の募集については、全都道府県からのエントリーを目指し、これまでの出場校はもちろん、各都道府県の教育委員会や高等学校文化連盟にも参加の呼びかけを行っています。さらに、出場校の増加策として、未参加の地域に大会のOB、OGを講師として派遣し、俳句の基礎から模擬試合に至るまでを楽しみながら学んでもらう講座を実施し、PRに努めています。

 次に、予選についてですが、ことしは全国の23都市、28会場で開催しました。当初は主に貸し会議室などで実施していましたが、地方予選は松山で開催する全国大会への誘客面でも重要な役割を担うことから、近年では商業施設のオープンスペースや文化ホールなど一般の方が観覧しやすい施設での実施をふやしています。また、地方予選の運営については、開催地自治体のさまざまな協力をいただきながら、実行委員会のメンバーや大会のOB、OGなどが各地方大会の会場へ出向いて実施しています。今後も、よりPR効果の高い会場での開催を検討するとともに、会場での本市の情報発信に努めたいと思います。

 次に、俳句甲子園出場者で俳句や短歌などの文学の道に進まれた方についてですが、第4回大会で個人最優秀賞を受賞した本市出身の神野紗希さんは、日本を代表する俳句団体の一つである現代俳句協会の青年部長を務めているほか、第5回大会で個人最優秀賞を受賞した佐藤文香さんは、俳句に関する多くの番組出演や句集や詩集などを発表しています。そのほかにも石田波郷新人賞などの俳句賞の受賞や文芸雑誌の編集者となるなど、出場者の全国的な活躍は俳都松山の情報発信につながるものと考えています。以上です。



○雲峰広行議長 井手危機管理・水資源担当部長。

 〔井手清史危機管理・水資源担当部長登壇〕



◎井手清史危機管理・水資源担当部長 猪野議員に、危機管理についてのうち、大規模災害時の学校における避難所運営計画の作成やシミュレーションの実施などの現況と今後の対策についてお答えします。

 まず、本市の避難所運営については、平成20年3月策定の松山市避難所運営管理マニュアルに基づき、市職員や学校などの施設管理者はもとより、地区の防災士や自主防災組織などが中心になって活動を行うことになっており、運営に携わる方々には機会あるごとに避難所運営管理マニュアルの活用を促しています。そうしたことにより、先進的に取り組んでいる地域では、避難所運営計画を作成して、避難所のメーンとなる学校と話し合いの機会を持ち、情報の共有に努めるとともに、地域住民が「まちあるき」などから得られた危険箇所などの災害特性をもとに、避難ルートや避難所の運営方法をより実践的に整理する活動を行っていますが、全市的にはまだまだ浸透していないのが現況です。そこで、本市では昨年度から地域の自主防災組織などの関係者に地区防災計画の作成推進とあわせて避難所運営計画の重要性もお伝えしています。また、避難所運営に携わる関係者を対象とした研修会や訓練において、避難所運営のシミュレーションを実施し、それぞれの果たすべき役割や運営上の留意事項について理解を深める機会を積極的に設けています。今後も実践的で実効性のある避難所運営に向けた取り組みが重要であると認識していますので、熊本地震の教訓なども交えながら避難所単位での実状を踏まえた訓練を通して、避難所運営の具体的なイメージや危機感を持っていただき、地域ごとの実効性のある避難所運営計画になるよう支援し、本市全体の防災意識の向上につなげていきたいと考えています。以上です。



○雲峰広行議長 前田教育委員会事務局長。

 〔前田昌一教育委員会事務局長登壇〕



◎前田昌一教育委員会事務局長 猪野議員に、危機管理についてのうち、学校施設耐震化の総費用、学校での避難訓練、小・中学校での防災頭巾の作成や購入についてお答えいたします。

 まず、学校施設耐震化の総費用についてですが、小・中学校の耐震化は平成19年度から体育館、校舎の順で事業を進め、体育館は平成20年度に、校舎は今年度中に終了する予定です。お尋ねの体育館を含め校舎全ての耐震化に要した費用ですが、約216億円となっています。

 次に、学校内での避難訓練についてですが、各学校ではこれまで全国で発生した自然災害や不審者による被害を繰り返さないために、年度初めには学校を取り巻く環境や地域の実態を踏まえ、自然災害や不審者に対する安全対策について全教職員で共通理解を図り、危険発生時に迅速かつ適切に対処する態勢を整えています。例えば、不審者対策では校内にさすまたを設置し、催涙スプレーを常備するとともに、教職員による校内巡回、来校者への積極的な声かけ、防犯カメラの設置による抑止力の向上等、児童生徒の安全・安心な教育環境の整備に努めています。また、避難訓練では火災や地震だけでなく、不審者侵入等にも対応した訓練も実施しており、その内容も、日にちや時間を予告しない訓練や子どもがみずから考えて行う避難行動訓練、あるいは小学校を中心とした保護者への引き渡し訓練など、さまざまな場面を想定することで安全に関する意識の高揚と実践的な能力や態度を養っています。

 次に、防災頭巾についてですが、防災頭巾はこれまでも社会科や国語科、総合的な学習の時間等で教材の一部として取り上げることもあり、災害時の安全確保や防災意識の向上には役立つものの一つとして認識しております。お尋ねの防災頭巾の作成については、授業カリキュラムの作成は学校に委ねられていることから、その動向を見守ることとし、購入については全児童生徒への配布に係る費用が高額になることから困難であると考えています。本市としては、防災頭巾は身近なタオルで作成できることや、頭巾以外の用途としても活用できるなどの多様性を有していること、あるいは非常時にはランドセル等で頭部を守ることが効果的な避難行動であることなどを広く家庭等に啓発し、児童生徒がみずから身近な物で身を守る行動がとれるよう指導してまいります。以上でございます。



○雲峰広行議長 以上で、答弁を終わりました。

 以上で、猪野議員の一般質問を終わります。

 次に、松本議員。

 〔松本博和議員登壇〕



◆松本博和議員 自民党議員団の松本博和です。皆さん大変お疲れのことと存じますが、本日最後の一般質問をさせていただきます。野志市長を初め関係理事者におかれましては、明快なる御答弁をお願いいたします。本市では愛ランド里島構想を掲げ、過疎化・少子高齢化という状況の打破に取り組んでいると思いますが、そのためには何よりそこに暮らしている方々の生活の基盤、島の基幹産業であるかんきつ栽培や漁業の不振への対策が何より重要ではないかと考えます。そこで、今議会では島嶼部の活性化に向けた新たな担い手として期待されている地域おこし協力隊と島嶼部を中心とした松山沖で収穫されるひじきによる漁家所得の向上について、一般質問いたします。

 まず、ことし8月に松山市が初めて採用した地域おこし協力隊についてお伺いします。地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域などの条件不利地域に生活の拠点を移し、地域ブランドや地場産品の開発、販売、PR等の地域おこしの支援や農林水産業への従事、住民の生活支援などの地域協力活動を行いながら、その地域への定住、定着を図る取り組みであり、新たな地域活性化の担い手として全国的に活躍していることが報告されています。愛媛県内でも既に14の市町がこの制度を取り入れ、県内各地の地域おこし協力隊の活動が新聞紙面やテレビ等で取り上げているのをよく目にしていました。特に、今治市の島嶼部ではイノシシの皮を使ったレザークラフトの製作や島の特産品であるミカンを使ったスイーツの開発など、まさに島の課題を克服し、かつ島の特性を生かした、その奮闘、活躍ぶりは、同じ島に暮らす私にとってまばゆいばかりでした。

 そうしたところ、本市でも島嶼部を含めた地域おこし協力隊の導入に向け、平成28年度当初予算に事業費が計上されたことから、私も島嶼部の活性化に期待を込めて、地域の受け入れ態勢の構築や求める隊員の理想像、募集方法や採用までのスケジュールといった質問を3月議会でさせていただき、非常に前向きな頼もしい答弁をいただくことができました。そして、当初のスケジュールどおり、この8月1日から浅海地区、五明地区に加え、島嶼部にも2名の地域おこし協力隊が採用されていますが、地域おこし協力隊は採用することが目的ではなく、どういった効果をもたらせてくれるのかが重要で、これからが本当のスタートであり、今まで以上に積極的な取り組みが求められるのではないかと思います。本市では、平成24年3月に愛ランド里島構想を策定し、島民が主体となった島の活性化を支援する中で、これまでにハード、ソフト両面でさまざまな施策が展開されてきたものと考えていますが、人口減少時代に突入した今、島嶼部では過疎化、高齢化に歯どめがかからず、厳しい状況が続いています。そうした中、今回地域おこし協力隊の採用により、外部の目線を取り入れ、島民が気づかなかった新たな取り組みが生まれることで地域コミュニティも活性化され、島の振興に寄与するものと期待しているところです。私も一島民として島嶼部に採用された地域おこし協力隊の活動を応援していきたいと考えております。より一層の大きな期待を込めて、再度質問させていただきます。

 まず1点目は、地域おこし協力隊の応募状況についてです。全国の自治体がこの制度を取り入れ、隊員がいわゆる売り手市場になっていると聞き及んでいます。その一方で、本市ではシティプロモーションに力を入れ、冊子やホームページ、都市部でのイベントなど、移住施策として積極的なプロモーション活動に取り組んでおり、地域おこし協力隊の募集に当たっても、松山に対して全国のどれだけの人が関心を持ってくれたか、大変興味深いところです。松山に魅力を感じる人がどれだけいるのか、一つの目安にもなろうかと思いますので、地域おこし協力隊への応募はどのような状況であったのか、お聞かせください。

 2点目は、島嶼部の地域おこし協力隊と地域との連携についてです。隊員が充実した活動を行っていくためには、地域の情報を共有し、地域の受け入れ態勢を整えていくことが重要であることから、3月議会においてこれをどのように進めていくのか質問しました。これに対し、地元の自治会やNPOなど住民との意見交換を積極的に行い、隊員が活動しやすい受け入れ態勢を構築するとともに、各地区が実施している行事へ広く参加してもらうなど、隊員と住民がまちづくりの意識を高め合い、地域に根差した活動となるよう取り組んでいきたいとの答弁がなされました。そこで、島嶼部の地域おこし協力隊の採用に至るまで地域がどのようにかかわったのか。また今後の活動においても隊員と地域がどのように連携していくのか、お聞かせください。

 3点目は、島嶼部の地域おこし協力隊の今後の活動の展望についてです。3月議会において隊員に求める理想像を質問した際、地域が抱える課題を島の個性や魅力に変える能力を持った方を選考したいとの答弁でした。今回採用になった隊員のどのような能力に期待し、それをどのように生かしていくのか、赴任からまだ1カ月程度ではありますが、隊員の今後の活動の展望についてお聞かせください。

 次に、松山産ひじきを活用した漁家所得の向上についてお伺いします。我が国は太平洋や日本海、東シナ海などに面する島国であることから、水産業における生産現場は高い潜在力を有していますが、水産資源の多くは低水準にあり、漁業者の高齢化と担い手不足により漁業生産額が停滞し、漁家経営は不安定な状況が続いています。本市はといいますと、水産生物の生育が可能ないそ場が多数存在する豊かな瀬戸内海に面していますが、本市の漁家経営も全国的な食生活の変化に伴う魚食離れに加え、2013年漁業センサスでは65歳以上の漁業就業者数が約50%と、国の値を15ポイント上回り、また市内8漁協の漁獲高については魚価の低迷等により平成22年は約22億円、平成26年は約20億円と約2億円減少するなど、厳しい状況にあります。このような中、本市では漁家所得の向上を図るための水産業振興策としてさまざまな事業を推進しておられます。幾つかの事例を申し上げると、魚食普及の一環として、関係団体との連携による三津の朝市「旬・鮮・味まつり」や一嘗三嘆松山桜鯛料理フェアなどの開催のほか、生産性の高い漁場形成のための魚礁、増殖礁の設置や種苗放流等の実施、漁業の作業効率化のための近隣漁場の形成などに取り組んでおられます。こうした水産振興策により漁場面積の拡大や漁業コストの削減等が図られるなど、漁家経営の一助となっていますが、今後漁業者の高齢化がさらに進み、漁業を取り巻く現状は一層厳しいものになると、私も漁業関係者の一人として危惧しているところです。私は、比較的高齢者でも収穫しやすく、取引額が高値で推移しているひじきの生産力向上を図ることが本市の漁業者に置かれている問題解決のための有効な手段の一つであり、漁家所得の向上と経営の安定につながるものと考えています。

 そこで、本市の松山産ひじきの漁獲向上への取り組みについてお伺いします。

 1点目は、松山産ひじきの漁獲量と漁獲高の現状についてお聞かせください。

 2点目は、松山産ひじきへのこれまでの生産支援についてお聞かせください。

 次に、松山ひじきの消費拡大に向けての取り組みについてお伺いします。本市は、高品質で安全・安心であり、生産者の商品に対する思いが強く込められた松山産の農林水産物及び加工品のブランド化に取り組んでおられます。これまでに「紅まどんな」や「せとか」などのかんきつ類を初めとして、首都圏の百貨店を中心とした販売促進や市長御自身による市場関係者への積極的なトップセールスなどを行ってこられた結果、産品の知名度やブランド力のアップはもとより、流通や販路を拡大するなどの効果が上がっていると認識しており、直接消費の拡大、ひいては本市の農林水産業の活性化につながっていると考えております。このような中、海産物では「ぼっちゃん島あわび」と「瀬戸内の銀鱗煮干し」に続いて、ことしの6月に「松山ひじき」がまつやま農林水産物ブランドに認定されました。現在のところ、県内では伊方町の三崎産ヒジキがトップブランドで高値での取引が行われていますが、本市においては今回の松山産ひじきのブランド認定を受け、これ以上の販売促進や全国への情報発信などさまざまなPR活動を積極的に行うことが重要な課題となります。私はこの松山ひじきのブランド力を向上させ、新たなまつやま農林水産物ブランドとしての魅力を高めていくことが、県内外での流通量増加、消費拡大につながり、さらには漁家所得の向上をも実現する、三崎産ヒジキを超えた県内トップブランドとなることを大いに期待しているところです。そこで、お伺いします。ブランド認定を受けた松山ひじきの消費拡大に向けて本市として今後どのように取り組んでいくのかをお聞かせください。

 以上で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。



○雲峰広行議長 これより答弁を求めます。野志市長。

 〔野志克仁市長登壇〕



◎野志克仁市長 松本議員に、私からは地域おこし協力隊についてお答えします。

 まず、応募状況は、ことし5月に島嶼部の2名を含め4名の隊員を募集したところ、宮城県から熊本県までの13都府県から20名の応募があり、地域おこし協力隊の導入にも詳しい総務省認定の地域再生マネジャーからは、ほかの市町に比べても応募者が多く、松山への関心の高さがうかがえるという評価をいただきました。

 次に、隊員の採用までの地域のかかわりや今後の連携については、まず7月に応募者が中島を視察した際、島嶼部の自治会や各種団体の皆さんに交流の場を設けていただき、島嶼部の実情や応募者の意欲などについて意見交換することで、地域おこし協力隊の導入目的や意識について相互理解を深めました。そして、採用された隊員はトライアスロン中島大会など活性化イベントへの協力や、地域の盆踊りなどのコミュニティ活動にも積極的に参加し、地域とのつながりを深めています。また、地域でも歴史や文化、自然といったそれぞれが持つ特性を隊員に紹介するなど、相互の連携が進んでおり、今後、こうした交流や連携を重ねていくことで、さらに地域に根差した隊員の活動につながるものと考えております。

 最後に、隊員の今後の活動の展望については、島嶼部に配置した2名のうち、1人は高知県で地場産品をプロデュースし全国のコンテストで受賞した経歴があり、8月末には地場産品の開発に取り組んでいる興居島泊地区婦人会の試作会にも参加しました。また、もう一人は海外での活動経験もあるフォトグラファーとして、写真家や芸術家など幅広いネットワークを持っており、既に中島のまちづくり団体と連携し、写真コンテストの企画に加わっています。将来的にはそれぞれの経験や能力を生かし、新たな地場産品の開発や地域の魅力を全国に発信することで島嶼部の活性化につなげていきたいと考えております。

 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えしますので、よろしくお願いをいたします。



○雲峰広行議長 中田農林水産担当部長。

 〔中田忠徳農林水産担当部長登壇〕



◎中田忠徳農林水産担当部長 松本議員に、松山産ひじきを活用した漁家所得の向上についてお答えします。

 まず、松山産ひじきの漁獲量と漁獲高の現状についてですが、市内の漁業協同組合で水揚げされた松山産ひじきの漁獲量は、平成26年が約397トンです。なお、26年度の松山産乾燥ひじきの取扱量は県内全体251トンのうち84トンと3割を占め、県内第1位となっています。また、松山産ひじきの漁獲高は26年の本市の総漁獲高約20億円のうち約7,700万円となっており、松山産ひじきは漁獲量の多いイワシやタイなどに次ぐ大切な収入減として漁家経営の安定化に大きな役割を果たしています。

 次に、松山産ひじきへのこれまでの生産支援についてですが、本市の水産業は現在漁業者の高齢化や担い手不足、所得の低迷など厳しい状況にあります。こうした中、本市は漁家所得向上のため、市場での取引単価が高く、生育に適した藻場が多いひじきに着目し、その繁殖のための築いその設置やひじきの種つけ、発育を促すためのいそ場の洗浄、作業効率と品質の向上のための干し場の整備といった生産支援を行っています。今後も引き続き漁業協同組合や研究機関等と連携し、ひじきの藻場造成や増養殖技術の習得などの生産支援を進め、松山産ひじきの市場への安定供給を目指していきたいと考えています。

 最後に、松山ひじきの消費拡大に向けた今後の取り組みについてですが、本市はこれまで愛媛県漁業協同組合連合会と連携し、松山産ひじきのみを使用した商品の開発を進め、ことし6月には松山ひじきとしてまつやま農林水産物ブランドに認定しました。また、市内外での消費拡大を目指し、松山まつりや国体リハーサル大会といった集客力のあるイベントでのPR、学校給食や料理教室での活用などに積極的に取り組んできました。さらに、新たな販路開拓の取り組みとして首都圏での商談会で試食宣伝を行った結果、大手量販店で松山ひじきの新規取り扱いが決定しました。また、現在観光客をターゲットとした人気の観光列車「伊予灘ものがたり」の車内で提供される料理に松山ひじきを活用できるようJR四国と協議を進めるなど、積極的な売り込みを行っています。今後も安心で安全な国産品としての持ち味を生かして、愛媛県漁連などの関係団体と連携し、外食産業や福祉施設などの産業給食、首都圏の高級スーパーといった新たな販売先の開拓に努めるほか、トップセールスを行うなど、全国に誇れる松山ひじきの消費拡大によるさらなる漁家所得の向上を目指していきたいと考えています。以上で、答弁を終わります。



○雲峰広行議長 以上で、答弁を終わりました。

 以上で、松本議員の一般質問を終わります。

 以上で、本日の一般質問は終わりました。

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○雲峰広行議長 以上で、日程は全て終了いたしました。

 明日は定刻から会議を開きます。

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○雲峰広行議長 本日は、これをもちまして散会いたします。

       午後2時18分散会



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    地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。





                      松山市議会 議  長  雲 峰 広 行



                            議  員  太 田 幸 伸



                            議  員  山 瀬 忠 吉